農林水産委員会 第8号
- 発言数
- 125 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/04/03
会議録
○委員長(岩井茂樹君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官原邦彰君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩井茂樹君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小川勝也君 おはようございます。民進党・新緑風会の小川勝也でございます。今日は一般質疑ということで五十分時間をいただきました。よろしくお願いしたいと思います。 前々から思っていたことを、自分だけの思いなのか、ほかの委員にも共感をいただけるのか、あるいは農林水産大臣の見識はいかがか、そんなことを確認をさせていただければというふうに思います。 まず、先日、財務省の公文書改ざん問題についても大臣の意見を求めましたけれども、まあニュースでしか知り得ませんけれども、防衛省の日報が出てきたということであります。これは、たまたま出てきたのか、隠していたのか。これからいろいろ議論がなされるというふうに思いますけれども、私だけではないというふうに思います。すなわち、行政のいわゆるスタイル、国民に物事を知らせないでいろんなことを進めていくということが最近始まってきたのではないかなというふうに疑念を抱かざるを得ないというふうに思っています。 経産省で働いた経験があり、そして立法府に身を置きながら、今、農林水産省の責任者になりました大臣の率直な感想をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 防衛省の案件について、私はどういう経緯でこういうことが行われることになったか、つまびらかに承知しているわけではありませんので、ちょっとコメントがしにくいところではあるんですが、いずれにいたしましても、私は、政策がどういう経緯で決定されたか、それがその過程でどういう意見、反対意見があったかというものをきっちりと残しておいて、後世の検証に資するということは極めて大事だと思っております。それが途中で改ざんされるということになれば、後世の歴史の評価というものも的確にできなくなるということだろうと思います。 私も、アメリカで留学しているときに、いかに記録を残すということが大事かということで徹底されている光景もたくさん見てまいりまして、例えば、ケネディ大統領がキューバ危機のときにどういう対応をするかというのが何と録音をされておりまして、それが全部大学の授業で。一定期間が、だから、言えないものは言えない、出せないものは出せないでいいと思うんですけれども、ただそれはきちんと残しておくということが大事で、それが二十年、三十年のその秘密の期間が超えればそれをきちんと検証していくということは非常に重要だと思っていますので、こういうことが横行しているとは思いませんけれども、改めて襟を正していかなければいけないというふうに思っております。(発言する者あり)
○小川勝也君 森ゆうこ委員から今不規則な発言がありましたけれども、私もそのとおりだと思います。やっぱり意図して隠しているという文化が昨今の内閣、政治に芽生えているのではないかと。私たち野党議員だけが思っているのではなくて、国民全体が政治や行政に不信感を抱かせるようなことがあると、信なくば立たずという言葉もありますので、大変な民主主義の危機に瀕しているんだというふうに思います。 それから、国権の最高機関ということで、衆議院と参議院はいろんな議論をさせていただきます。法案の審議もそうでありますし、今日の例えば一般質疑の議論もさせていただきます。しかし、このことはもう取りも直さず行政の側から提示された資料を基に議論をするわけでありますので、あの財務省の改ざんの資料も、いわゆる真実が明らかにされないままどれだけの時間が議論に費やされたか。 それから、安全保障問題について言うと、イラクからの日報の報告がないまま、いわゆる衆議院、参議院でそれぞれ安全保障に資する議論をしてきたわけでありますので、これは、民主主義はコストが掛かるということでありますけれども、国民の皆さんに大きな負担をしていただいて、我々が国民の代表として選ばれて議論をするわけでありまして、その議論の正確性を欠くということでいうと、まさに後戻りできないわけでありますので、大変なことが行われているということでありますので、大臣だけではなくて、行政に身を置く皆さんは心して公文書の管理やあるいは国会から求められた資料等の提出、しっかり仕事をしていただければというふうにお願いをさせていただきます。 私は、今日の議論は農地と農業。農地につきましては、この国会に提案される法案の中で、農地を例えばコンクリートを張っても農地だということで、農地というのは一体何なんだろうということを自問自答させていただく機会に恵まれました。それから、かねてより、農業の範囲はどこからどこまでなんだ、これが私のずっと思ってきた疑念であります。 例えば水田農業、畑作、畑地に大豆が植えられている、これはまさに農業であろうかと思います。しかし、疑念が生じましたのは、いわゆる肉用牛の多頭肥育、数万頭の肥育をする、それはまさに農業なんだろうか。それから、もっと先に事例をつくっていただいたのは養鶏であります。養鶏というのは、物流が発達する前までは、それぞれの地域で少頭数飼っておられるいわゆる養鶏場があって、その地域の卵を流通させるというところからスタートして農業のカテゴリーに入っていたのかなというふうに思っています。しかし、最近は大規模、数百万羽飼う。これは、まさに野菜工場、植物工場という言葉が今新たに誕生したと思っておりますけれども、まさに卵工場なんじゃないかと、こんなふうにもずっと思ってきたわけであります。 今日は難しい話をするつもりはありませんので、大臣とのやり取りの中でいろいろと頭の体操をさせていただきたいと思います。大臣が考える農業の範囲はどういう範囲、定義はどういうふうに解釈しておられますでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) じっくり考えて答弁をしなくちゃいけないんでしょうけれども、農林水産省の任務ということでお答えをさせていただければと思いますけれども。 農林水産省の任務は農林水産省設置法において規定をされておりまして、一つは食料の安定供給の確保、それから農林水産業の発展、それから農山漁村及び中山間地域等の振興、それから農業の多面的機能にわたる機能の発揮などを図ることが任務とされているわけでありますので、この任務を果たすべく我々は仕事をしていくということに尽きるんだろうと思っております。直接のお答えじゃなくて申し訳ないですが。
○小川勝也君 まあ、設置法がありますので、そういうお答えになるんだと思います。 今日、お手元に資料を配付させていただきました。私の、この農業政策はどういう観点から発動させるべきなのかということの頭の体操を、参議院の農林水産調査室に表にしていただいたものであります。これは必ずしも完成形でありませんので、いろんな議論の中で進化させていただければ有り難いなというふうに思ってございます。二枚目は、たまたま付随をしたデータを作っていただいておりますけれども、特に各営農類型の収益性の比較についても質問の中に取り入れさせていただくかもしれません。 今大臣からお答えがありました、食料の安全保障とこの上向きのベクトルに書かせていただいておりますけれども、国民に食料を供給する、だから、大事なことなので、農林水産省として設置法に基づいてその食料生産等に応援をする、あるいは法律を作る、予算を提供する、あるいは補助金を出す。で、この右側が多面的機能であります。洪水防止、これは特に水田、物すごく、これは金額に直しましてもすごい数字になるというふうに言われています。あとはこの景観保全。私は余り好きな表現ではありませんけれども、時の総理大臣は、美しい田園風景を、はっと息をのむような、こんな表現も使っておるようであります。 それから、大臣お答えいただきましたけれども、私はこの多面的機能の中にやっぱり農村集落の維持、このコミュニティーを守るということも大事な要因だというふうに思っておりますけれども、御賛同いただけますでしょうか、大臣。
○国務大臣(齋藤健君) 当然そのように認識しているところであります。
○小川勝也君 それで、私の原体験については先日もお話をさせていただきました。純農村地域でうちは村の鍛冶屋でありまして、どんどんどんどん農業者が離農していく、それに付随をして一戸当たりの経営面積がどんどん大きくなっていくという歴史を私はまざまざと見てきたわけであります。 昨今、農林水産省等からいわゆる提示されているメッセージは、やはり農業の効率を求めるために耕地面積あるいは経営面積は大きければ多いほどいいんだという、こういうメッセージが伝わってくるわけであります。なるほど、北海道と府県の一戸当たりの経営面積は著しく差がありますので、北海道を抜きにして考えるとすれば、まだその議論はあっていいのかなというふうに思っています。 私は個人的に、北海道を選挙区にしていますので、北海道はこれ以上の規模拡大はしてほしくないというのが私の偽らざる感想であります。規模拡大は、その離農された方の後の農地を周りの方が引き受けて、好むと好まざるとにかかわらず繰り返してきた歴史であります。どんどんどんどん経営面積が増えるということは、一つは喜びでありますけれども、一つは集落の大切な仲間を失うということであります。学校に通う子供で考えますと、またクラスメートを失うということであります。そして、農地の取引金額はそう高くはないと思いますけれども、それだけ購入するために経営が圧迫されます。なおかつ、農地の面積が増えれば、それに付随していわゆる機械等の設備投資も伴ってくるわけでありますので、いいことばかりではありません。 しかし、様々な施策の応援もあって、北海道は今、水田もそして畑作も、あるいは酪農も畜産も、それぞれやっと息がついた、いい経営状態まで来ているんだというふうに思います。これ以上いわゆる地域の人口が減るとコミュニティーの維持が困難になると、私は再三このことをずっと申し上げてきたわけであります。学校がなくなれば人が少なくなる、商店がなくなり、あるいは会社の営業所等がなくなる、そしてついには線路まで剥がそうとして、そしてそのうちに、ATMにアクセスする、あるいは医療や介護にアクセスすることが困難になるということが深刻な問題となっていますし、その手前に買物が本当に大変だという農家の方々の声も聞いてくるわけであります。 それで、大臣に御質問でありますけれども、私は、この農村だけで物事を論ずるわけにはいかないとも思います。府県のこれからの農業や農村は、恐らく多分、北海道を追いかけてくるんだろうというふうに思います。これまでどおり農村集落を維持しようとしても、いわゆる農業人口の減少、高齢化、どんどんどんどん農業者の人口を減らしていくんだと思います。 それで、御質問ですけれども、大臣は、この時代の趨勢に乗って、どんどんどんどん農村の人口は経済的な理由で減るだけずっと減っていけばいいとお考えなのか。あるいは、我々の国は農村もそうでありますけれども全般的に人手不足であります。ですので、農村で、例えば非効率的であるというふうに言われている農業にもうちょっと少ない人数で同じ生産を上げてもらうことによって、その余剰人員、余剰労働力はもっと他産業に振り向けてほしいというふうに、まあ誰かが考えているのか。こういうふうに私は疑念を持ってずっと考えてきたわけでありますけれども、見識の高い大臣のお考えをちょっとお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 私は、現在のような食料自給率の中において、世界はどんどんと人口が増えて、世界の食料はどうなるかということも今後はますます深刻な話になっていくと思っておりますので、私は、日本の農業がしっかりと国民に食料を何があっても提供できるような体制を維持し、強化していくということは極めて大事だと思っています。 ただ一方で、御指摘のように、現実問題、人口が減っていくということにどういうふうに、特に地域の集落、中山間地においてどういうふうにそれを立ち向かっていくかということは非常に重要だと思っております。その中で、その集落としての機能を維持し続けていくということが大事だと思っていますので、そのためにはある程度農林水産業でやっぱり稼げる力というものも当然必要になってくるだろうということでありますので、ですから、その稼げる力を強化をすると同時に、地域を維持するための、もう委員御指摘だと思いますけれども、様々な政策を合わせて、多面的支払もそうですし、中山間地にちょっと手厚くしている政策もそうでありますし、そういうものを組み合わせながら両面から政策を打っていくということが、結果として集落を維持することにもつながっていくんだろうというふうに考えているところであります。
○小川勝也君 ある程度御理解をいただいているなという思いもあるんですけれども、すっと落ちないんですね。やはり、稼げるとか収入、この価値がやっぱり高いのかなというふうに思っています。 私は、農業の持つ多面的機能の中に、これを言ったら怒られるかもしれませんけれども、所得と幸福度の相関関係、これは、所得が高い方が幸せだというこのベースを前提にするとすれば、所得が高くなくても幸せを見付けられる環境が農村には私はあるのではないかなというふうに思っています。そのことに対するいわゆる評価とか理解がないままに、あるいは官邸の何とか会議がそうだからという、こういうふうに勘ぐってしまうわけでありますけれども、すなわち経済的な側面だけで物事を論じて、いわゆる農業、農村と施策の間に少しギャップが生まれてきているのではないかなというふうに思っています。 例えば、次、新規就農のお話をさせていただきますけれども、新規就農の中にはいろんな方々がおられるんだと思います。 例えば、五十代以降農業に従事する方は、当然両親が住む田舎に戻る方もおられるかもしれませんけれども、あるいは、都会で働いて疲れたので、これからは農村で食料生産をしながら、当然所得も大事ですけれども、そこで得られる環境、あるいは生まれ育った地域に帰るということであれば昔のお友達にまた会えると、こんないろいろな幸福の土台が農村にあるわけでありますので、私は、農業の大きな価値を、いわゆる生産額とか所得だとか、お金だけで測るのはいささか問題があるのではないかなというふうに常々思っていました。 その幸福をつくるという意味での農業については、大臣の御同意はどうでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 私も、友人も新しく農業始めた人はおりますし、今、小川委員がおっしゃったことは、一言で言えば同感であると思います。農業にはそういういろんな喜び、それから地域に貢献できるとか、いろんな要素がありますので、それを例えばリタイアした後に自分はやるんだという人も増えておりますし、実際私の友人で始めた人も喜々としてやられておりますので、そういう金銭以外のものも農業には非常に大きくあるということは十分に認識しているつもりであります。
○小川勝也君 私も農村に育ちましたので、都会のストレスフルな環境、いろんな方がこの東京でお仕事を持って働いておられて、それは私のふるさとで農業に従事しておられる方よりも所得が多いかもしれない。しかし、私はやはり農業に従事しておられる方は誇りを持って国民の皆さんの食料生産をするということを受け継いだ農地で大地を守りながらやるということに、幸せのいわゆる点数があるとすればそっちの方が高いんじゃないかと私は思っています。 新規就農、ちょっと聞いてみたいというふうに思います。 先ほどの資料を御参照いただきたいわけでありますけれども、水田、畑作が多面的機能、食料安全保障に資するというふうにこの図では書かせていただきました。しかし、二枚目のこの収益性で見ますと、水田は反当たり三万と、こういうふうに出ています。畑作、露地野菜、そして施設野菜というふうにあるわけでありますけれども、この施設野菜のところの、農林水産調査室で作ってくれた資料でありますけれども、収益性が極めて高いわけであります。 何を申し上げたいかといいますと、新規就農の方が非常に多いというふうに伺っています。誰が考えても、新規就農で後継ぎではないという新規就農者が、例えば七十ヘクタールの草地を持って酪農経営するとか、あるいは北海道十勝で四十ヘクタールの畑作農業に参入するとか、あるいは上川、空知で三十ヘクタール水田農業をやるというのは、いきなりはすごいハードルが高いと思っています。 ですので、後継ぎとかUターンの方を除いて、新規に農業をやるという方は、多分、この図でいうと、施設野菜、施設花卉、露地花卉とか露地野菜とか、こういう分野に多分特化されるんだろうというふうに思いますけれども、この私の類推に併せて、新規就農者の内訳について事務方から報告をいただければと思います。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。 平成二十七年におけます新規就農者を営農類型別に見ますと、新規自営農業就農者は、これ全体でございます、親元就農等を含めてございますが、稲作の割合が五八%、露地野菜作の割合が八%、施設野菜作の割合が五%、果樹が一一%となっております。これ年齢階層別に見ますと、六十歳以上になりますと稲作の割合が六七%と高くなっております。他方で、若い方、四十歳未満で見ますと、露地野菜作の割合が一六%、施設野菜作の割合が一七%、果樹作の割合が一四%ということで、野菜作、果樹作の方が比較的若い層では高くなっております。 なお、農外からの参入者、これにつきましては、平成二十九年の全国農業会議所の調査がございますけれども、この農外からの新規参入者に関しましては、稲作が七%であるのに対しまして野菜が、これ施設と露地で分かれておりませんけれども、六五%と多くなっております。この背景といたしましては、やはり収益性の問題一つございますが、これに加えまして、新規参入者の場合には農地の確保に課題があること等が考えられるというふうに分析しております。
○小川勝也君 大体思ったような結果だと思います。例えば、農外からの稲作につきましても、例えば無農薬栽培とか天日干しにこだわって特別な飲食店に販売を目的にするとか、いわゆる新しい分野を模索しての方が結構おられるのではないかというふうに思っています。 何を申し上げたいかといいますと、農業も農地も一言で言うと一言で終わるんですけれども、中身が本当に多岐に分かれているということでありますので、適切に施策を講じていただきたいということであります。ですので、例えば営利を目的として施設栽培、野菜栽培に参入する、これは農外からの新規参入の方も、あるいは法人、企業、こういう方々はあっていいと思うわけでありますけれども、今問題となりますのは、収益性の伴わない耕地、農地利用型の農業については、やはりしっかりとその市場原理以外の施策がないと立ち行かなくなる可能性があるということを申し上げたいわけであります。 施設の新規参入者は入れますけれども、先ほど申し上げましたように、五十ヘクタールの畑作をやっていた農家が離農する後、これはもう大変なことでありますので、これはちょっと我田引水になるかもしれませんけれども、北海道は一軒当たりの経営面積が大きくなってしまいましたので、この後、一軒が抜けた後、その農地を近隣の方々でもう受けられる限界を超えてしまっているので、ですから、なるべくもうこれ以上の離農は出したくないという思いが御理解をいただけるんだろうというふうに思います。逆に言うと、ハウスが残ってもうやめますよということであれば、そのハウスを利用させていただいて次の日からトマトの定植行けるわけでありますけど、ただ、大規模な収益性の低い農地については政策的な光をしっかり当てていただきたいとお願いをする次第であります。 それから、このマトリックスを作るに当たって御苦労いただいたのが左の欄外の養鶏、養豚、肉用牛、酪農のところであります。養鶏、養豚、肉用牛、これはすなわち農地を利用しないという農業形態もあるわけであります。農地をたくさん利用しない農業であります。 しかし、酪農については、特に北海道だけが特殊なのかもしれませんけれども、たくさんの牧草地、草地を利用して農業をするわけであります。ですから、この多面的機能でいいますと、ほかのいわゆる養鶏、養豚、肉用牛と草地を造る酪農とはちょっと違うんだろうというふうに思います。ですから、逆に言うと、草地を造って、あるいは自分で餌を作って肉牛を肥育されておられる方のその餌部分、あるいは最近はやっている飼料用米、これも含むわけでありますけれども、農業の中にはやはりこの多面的機能、草地をしっかり守っているということも、これも大事な要件でありますので、お願いをしたいというふうに思っています。 酪農についても同じことをずっと申し上げてまいりました。一戸当たりの飼養頭数は、多分最初は四頭とか六頭とかからスタートをして、どんどんどんどん機械化が進んで、それから、牧草の刈取りに大型の機械が導入されるようになってから、今一戸当たりの経営が本当に大きくなりまして、牛六十頭、これは金額に換算すると大変な金額になりますので、新規参入の壁が非常に高い業種、職種でありますので、施設野菜も農業でありますけれども、酪農は、もし一戸離農が出ると代替性が乏しいという観点から大事にしていただきたいというふうにお願いをする次第であります。 それで、どんどんどんどん人口が減少していく中で、大臣からお言葉がありました、日本は人口減っていくわけでありますけれども、世界はどんどん人口が増えていくわけであります。それで、どんどんどんどん我々の国の食料生産が減っていっていいのかというと、そうはならないわけであります。 それから、農業に携わる人の数がこれからどんどんどんどん減っていくのも自明の理でありますけれども、例えば、これが一つの区画で、大きい水田とか大きい畑作農地であれば、今までのいわゆる非効率的な農業からいわゆる大規模農業に、あるいは一戸当たりの経営面積や一法人当たりの経営面積を大きくするということで経営効率を上げていくことがある分野までは、ある程度までは可能だと思います。 しかし、残念ながら、私たちの国は、農地の割合は、森林面積に比べて耕地面積は非常に少ない割合でありますし、その少ない耕地面積の中で中山間地の占める割合が非常に高いわけであります。ですから、農地も、一言で言うと農地ですけれども、平らなところ、傾斜地、中山間地、これいろんな農地があるわけでありますので、やっぱり事細かにゾーニングをして施策を進めていかなければならないというふうに思っています。 ありていに言うと、少ない人数で農地を耕していくわけでありますので、最も非効率的なところは諦めなきゃいけない部分が出てくるんだと思います。これは衆議院でも参議院でもいろいろ議論されてまいりましたけれども、今まで農地であったけれども余りにも効率が悪いのでここは諦めて森林等に用途を変えていくということがまずあり得るのかどうか、あるいは農林水産省として今のところどういう観点で見ておられるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 今、もう条件が悪くて農業に適さなくなった、そういう農地は森林に戻すということもあり得るのではないかという御指摘でありましたけれども、私どもは、農地は基本的には国民の食料の生産基盤でありまして、農業上の利用を確保するということは基本だと当然考えているわけでありますけれども。 一方で、農地のゾーニングを行います市町村の農業振興地域整備計画につきましては、いろいろ経済事情の変動もございます。それは、その他の情勢の変動もありますので、そういう変動によって必要が生じたときはそれは見直しを行うということになっておりまして、この市町村の行う見直しの中で、荒廃化等によって農業にはもう適さなくなったという農地については農地としてのゾーニングから外して森林等の用途に供することも可能であるわけであります。 いずれにしても、地域の事情によっていろいろでありますので、今後とも市町村の農業振興地域整備計画によるゾーニングについて、地域の情勢に応じた適切な見直しが行われるように制度の運用はしっかりしていきたいと考えております。
○小川勝也君 このままでいうと、農業改革のいわゆる議論のスタートが農業者の高齢化というデータがありました。これをどう読むかというのはいろいろあるわけでありますけれども、どんどんやはり農業従事者が減っていって、先ほど来申し上げておりますけれども、区画の大きな農地は対応が可能でありますけれども、中山間あるいは一枚当たりの面積が小さい畑地、今後大変になってくると思いますので、農村人口の推移、それから労働力、それと、どこに光を当てて食料を確保するのかということも、果断なくしっかりと見据えながら農業政策を事細かにやっていかないと大変なことになるんじゃないかというふうに思っています。 ちなみに、棚田の保全なんということについては、本当に手間が掛かるんだそうでありますけれども、ここは都市の方にも参画をしていただいて、棚田の景観や、あるいは伝統的な意義を守っていこうという取組もあるやに伺っておりますし、中山間地には様々な施策も当たっておりますので、過不足なく農地のゾーニング、そして、しっかりと次代に見据えた農業と農地、政策の遂行をお願いをしたいというふうに思っているところであります。 次の話題に入らせていただきたいと思います。 食生活、安心、安全、輸入、添加物、様々なリスクが簡単にインターネットで検索できるようになっています。私は、個人的に、環境委員会にも所属をしておりまして、ダイオキシン法案の設定にも関わらせていただきました。その後、環境ホルモンも勉強させていただきました。 今日議題にするのは、牛肉に投与される成長ホルモン、それからアメリカ合衆国では有名になっていますトランス脂肪酸、飽和脂肪酸、それから人工甘味料、アスパルテームとかスクラロースとかいろいろあります。それから、それ以外の食品添加物。 大臣の率直な御感想で結構でございますけれども、いわゆる我々が生きていく中で毎日いろんな食べ物に接していますので、多い少ないは別にしてみんな食べているわけですね。大臣は、今私が申し上げた様々な食のリスクの中でどういった分野に御関心をお持ちなのか、御感想をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 分野というよりも、私が一番大事だと思っていますのは、やはり食生活、毎日食べるわけでありますので、特に私も子供を二人育てておりますので、その子供が食べているものが本当に安全なのかと、もうその一点に尽きるんだろうと思います。そして、そこが崩壊をすれば供給している農業にも大きな影響が当然出てくるわけでありますので、私はとにかく安全な食料の安定供給というものが最も国の重要な責務ではないかというふうに考えております。
○小川勝也君 関心のない国民はもういないと思うんです。 あと、これはつらい言い方になりますけれども、日本国民は今までのところ、日本の国の政府を信頼していたんだと思うんです。ですから、ああ、日本の国が許可しているんだから大丈夫だろうなというふうに国民が安心しているんだと思います。しかし、冒頭、嫌なことを申し上げました。行政の信頼が揺らいできているんではないか。ですので、実は国民は行政を信頼しつつも心配をしている、これが今の現状だろうというふうに思います。 あと、私もこれ、農林水産委員会に所属している時間長いわけでありまして、この問題や、後に農薬の残留農薬や環境に対する問題は、今国会に農薬取締法が提案されていますので、そのときにまた議論させていただこうと思っておりますけれども、いろんなリスクがあるわけであります。 そんな中で、いろいろとこの議論をさせていただくと、例えば、食料を生産するということであると農林水産省、あるいは健康ということになると厚生労働省、それから消費者の口に入るということでいうと消費者庁、それから食品の安全のリスクということというと内閣府の食品安全委員会。大体、質問通告する段階で、部屋で、こっちは、ああ、それはそっちですね、これはうちじゃありませんというふうに言われて、大体心折れちゃって、もういいやということになっちゃうんですね。これが本当にがっかりなんです。本当に優秀な官僚諸氏でありますので、それぞれの持ち場で、分野で、あるいは隣の分野と連携してしっかりと日本国民の食の安心、安全を守るぞというこのスクラムが組めていればそれでいいんですけれども、ちょっと何か責任のなすり合いや自分のところだけ守ればいいやというのもかいま見えるので、余計心配になってくるわけであります。 一点お伺いします。 牛肉に投与される成長ホルモン、これは、いわゆるところの経営効率やお金を考えれば、牛は餌食べる、ですので同じ餌を食べながらも早く成長して出荷できるようになれば生産者にとってはお得なんですね。ですから、成長ホルモンが認められればこれを投与して出荷したい、これがアメリカ合衆国等で使われている手法であります。 しかし、EUでは、いや、さはさりながら成長ホルモンを投与された牛肉を食べたEU市民の健康のリスクを科学的にまだ検証できないということで、うちはその肥育ホルモンを使った牛肉は嫌だよというふうに言いましたところ、WTOのいわゆる論争になりまして、EUは残念ながらその論争に勝利できていなかったというふうに言われています。しかし、今もかたくなに、合衆国からEUは牛肉を輸入しているわけでありますけれども、うちは肥育ホルモンの使っていない牛肉だけ輸入したいのでお願いしますと、こう言っているようであります。 これは、ある意味でいうと、科学的な知見が道具だということは抜きにして、EU市民の健康を守るんだというそのEUの心意気に私はむしろ感動を覚えるわけでありますけれども、日本国政府のある方は、それはWTOで負けていますからねと、こういう言い方をするわけであります。政府としてどういう言い方をするかというのはそのときの答弁によるんでありましょうけれども、私が今申し上げたEUの輸入スタンスについて政府としてはどういう答弁されるのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 今先生御指摘のように、EUにおきましては、肥育ホルモンによる人への健康影響について、現状では安全性を評価するためのデータ等が不十分であるということで評価を行うことができないと、そのように主張されて、肥育ホルモンの使用や肥育ホルモンを使用した肉の輸入を禁止しているというふうに承知してございます。
○小川勝也君 そういうそっけない答弁は想定内であります。 それで、先ほど申し上げました、私は、ダイオキシンから勉強させていただいて、次に環境ホルモン、これは環境ホルモンと肥育ホルモンと同じで、そうじゃない使い方も、たまにホルモンを食べたりしますので、大変難しい使い分けなんですけれども、結局、環境ホルモンが特に子供に与える影響が心配だということで環境委員会でずっと議論してまいりました。これはいろんな流れ確認できましたよ。例えば、カップラーメンの素材からお湯を出して染み出る、この物質が女性ホルモンのような働きをするので、将来的に生殖の問題等いろいろ心配なことがありますよというところまで議論してまいりました。しかし、その肥育ホルモンも合成肥育ホルモンといろいろあるわけです。これを使われた肉を例えば子供たちが食べればどんな影響があるかもしれないというふうに、大臣、さっきおっしゃいましたよね、やっぱり子供がいれば心配ですよね。ですから、もっともっと懐疑的でいろんなことを心配してもらう行政になってほしいというのが私の思いであります。 答弁をしていただく官僚の皆さんは優秀なので、こう聞けばああ言うので、ああ言えばこう言うので、ああでもないこうでもないといろんなことを言うわけであります。私は、こう昨日通告いたしました、日本だけしか許可されていない食品添加物。私の資料は何と書いてあるかというと、日本だけしか許可されていない危険な食品添加物。これはこの資料の主観なので、私は基本的には言いません、まあ言っちゃいましたけど。 もっと言うと、国で認可されている合成添加物を国別で比較したデータがあるとすれば、日本は三百五十一品目。これ、クイズですけれども、一番少ないイギリスは何品目だと思いますか。まあ、答え出ないと思いますので、私の方から言います。日本が三百五十一、アメリカが百三十三、ドイツが六十四、フランスが三十二、イギリスが二十一と、こうなっているんです。日本だけが添加物大国なんです。なぜかというと、国民の幸せ、健康、その対極にある企業の営利あるいは便利さ、もうけ、こういうところの価値が高いと評価せざるを得ないわけであります。 それで、ここに申し上げますけれども、このことは安倍政権になってから始まったことではない。これは立派に申し上げておきます。日本という国がそういう国なのであります。 じゃ、これ、日本だけしか許可されていない危険な添加物、どういうのがありますか。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 我が国で使用できる人工甘味料としては、アスパルテーム、グリチルリチン酸二ナトリウム、サッカリン類、スクラロース類等ございますけれども、これらのうち、グリチルリチン酸二ナトリウムについては、EU、米国での使用が認められていないと承知しているところでございます。その他のアスパルテーム、サッカリン類等の人工甘味料については、EU、米国でも認められていると承知しているところでございます。
○小川勝也君 日本は日本独自で科学的な知見を求めるということで、私も日本は立派な国だと思っておりますので、日本の行政も科学者も立派だと思って信じておりますけれども。 ちなみに、今申し上げたように、アメリカでもヨーロッパでも認められていないのに日本だけが認めているものについては、私は総ざらいしたらどうかと思う。ここはちょっと、大臣、議事録の残るところで、御関心があるというふうに言っていただきましたので、日本だけが許可されているものについてはいろんな意味で再確認したらどうかと私は思うんで、大臣も賛同していただければ幸いです。
○国務大臣(齋藤健君) 総ざらいする権限が今私にないので、この場でそのお答えをするのはふさわしい人間じゃないと思いますが、大事なことは、僕もかなりに子育てするときに苦労した方だと思っておりますけれども、本当に心配なく食が取れるということが大事なわけでありまして、その一つの根拠が科学的根拠ということに多分なっているんだろうと思いますので、その心配しないで済むようにきちんと対応していただくということが一番大事なことなんだろうというふうに思っております。
○小川勝也君 時間がなくなってきましたので今日ここまでだと思いますけれども、飽和脂肪酸の話も含めて日本でもいろんな基準を作ってまいりました。しかし、そのときの食生活はどうだったのかなというふうに考えると、例えば農業が機械化で大きく変わってきたように、食生活も大きく変わっているんですね。我々の国、家庭科で習った食事というのは、御飯にみそ汁におしんこ、豆に海藻。ところが、こういう食生活をしている方の割合はどんどんどんどん減っていくわけであります。子供たちが好きなのは、空揚げ、それから脂っこいもの、砂糖と塩分の強いもの、それからおふくろの味ではなくて外食産業の味、コンビニの味。どんどん変わっていくわけであります。 それから、飽和脂肪酸でいうと、合衆国の人はポテトフライをがっぱり食うから健康被害に、リスクが高くなるんだというふうに言われてきましたけれども、我々の国の子供たちも大きくそのリスクが高い食生活に変化しているということも併せて、今まさにどこかで誰かがゴーをしないと後で手遅れになると思います。 大臣には権限があるかどうかは分かりませんけれども、日本にはちゃんと法律があります。行政をつかさどるのは内閣、内閣の一員が閣僚。残念ながら私たちそこに、閣僚に今名前連ねていませんので、この中にいる中では大臣お一人なんで、私たちの思いを大臣に伝えますので、内閣の中で食の安全しっかりとみんなに認識をしていただいて、ちょっと勉強して変えていこうやということを大臣から発議をしていただくことを望んで、私の質問を終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今日は、TPP、そしてTPP11についてお聞きいたします。 安倍総理は、アメリカ抜きのTPPはあり得ないと言っていました。しかし、TPP11を推進しました。なぜアメリカ抜きのTPP11を推進したのでしょうか。
○政府参考人(澁谷和久君) アメリカがいることを前提にTPP12をまとめたというのはそのとおりでございますが、昨年の三月、トランプ大統領の離脱宣言後、初めてのTPP閣僚会合が開催をされまして、その場で十一か国がこのハイスタンダードでかつバランスの取れた協定をアジア太平洋地域に広げていくという当初の理念をアメリカがいなくても実現していく必要があるという認識で一致をしたものでございます。その際、日本がリーダーシップを取ってまとめてほしいという強い要請を各国の閣僚から頂戴したところでございます。まさに文字どおり、我が国が議論を主導して三月八日の署名に至ったということでございます。 TPP11によって日本が二十一世紀型の新しいルール作りをリードすることの意味合いは非常に大きいというふうに考えております。
○紙智子君 日本がリードしたというふうに言うわけですけれども、アメリカ抜きがあり得ないと言っていたのに、なぜTPP11にかじを切ったのかと。そのきっかけになったのは、昨年、二〇一七年の二月十日に行われた日米首脳会談なんじゃないのかと思うんです。安倍首相は、トランプ大統領とこの日米首脳会談を行って、共同声明を出しました。その声明の日米経済関係の一部について抜き出して資料としてお配りしましたので、見ていただきたいと思います。 日本及び米国は、両国間の貿易・投資関係双方の深化と、アジア太平洋地域における貿易、経済成長及び高い基準の促進に向けた両国の継続的努力の重要性を再確認した。この目的のため、また、米国が環太平洋パートナーシップ、TPPから離脱した点に留意をし、両首脳は、これらの共有された目的を達成するための最善の方法を探求することを誓約したと。これには、日米間で二国間の枠組みに関して議論を行うこと、また、日本が既存のイニシアチブを基礎として地域レベルの進展を引き続き推進することを含むと書いています。 この赤い字の部分ですけれども、高い基準の促進に向けた両国の継続的努力の重要性を再確認したとあるんですけれども、この高い基準というのはどういう意味なのか。TPPを含むという意味なんでしょうか。
○政府参考人(飯田圭哉君) 委員の御指摘の日米首脳会談における共同声明でございますが、御指摘の高い基準の促進とは、アジア太平洋地域において、知的財産、それから国有企業、政府調達、電子商取引等の貿易、投資に関する各種ルールやマーケットアクセスを高いレベルのものにしていくということを一般的に確認をしたというふうに理解をしているところでございます。
○紙智子君 それはTPPを含むということなんですか。
○政府参考人(飯田圭哉君) この共同声明には、後ほど、日本が既存のイニシアチブを基礎として地域レベルの進展を引き続き推進することを含むということがございますが、この既存のイニシアチブに関する箇所については、我が国がこれまで実施してきている地域における貿易、経済成長、高い基準の促進に向けた取組を指しておりまして、その中にはTPPやFTAAP、RCEP等が含まれるというふうに理解をしているところでございます。
○紙智子君 TPPも含まれるということだと思うんですけれども。 今ちょっと言われたんですけれども、日本が、その次の文章ですよね、既存のイニシアチブを基礎としてというのはどういう意味なのか。これ自身の意味ですね。TPPやRCEPを含む日本のイニシアチブということなんでしょうか。その意味について。
○政府参考人(飯田圭哉君) 委員の御指摘に今お答えをさせていただいたところでございますが、この既存のイニシアチブというのがTPP等が含まれるということになっておりますので、したがいまして、既存のイニシアチブを基礎としてということになりますと、TPPを基礎としてというふうに解釈できるというふうに理解をしておるところでございます。
○紙智子君 TPPを含むと。 安倍総理がなぜこのTPPを推進してきたのかということで言うと、やっぱりそれは日米首脳会談で高い基準の促進に向けた両国の継続的努力の重要性を再確認したと、ここがポイントなんだと思うんですね。再確認したと。つまり、アメリカとは高い基準の経済協定を作るということを共通の土台にするということで一致したので、その一つの手法としてTPPの枠組みを活用することが可能になったんじゃないかと。だからアメリカは日本にどうぞおやりくださいとTPP11を黙認したということなんじゃないんですか。
○政府参考人(飯田圭哉君) 二月の共同声明におきましては、この共同声明の中に最善の方法を探求することを誓約したということになりますので、これには既存のイニシアチブを基礎として地域レベルの進展を引き続き推進することを含むとなりますので、この当時においては日米間で最善の方法を探求することを誓約したということにとどまるということだというふうに理解をしているところでございます。
○紙智子君 アメリカとは高い基準の経済協定を作ることを共通の土台とするということができたと、誓約したと。TPPの枠組みを活用することが可能になったというふうに思うんですけれども、言い換えれば、これアメリカの言わばお墨付きを得てTPP11を構築することが可能になったんじゃないかと思うんです。TPP11は十一か国、今は十一か国ですけれども、そのほかに入りたい国があると、十四か国とか十六か国とか、そこまで広げるという話も出ているわけですけれども、このアメリカと高い基準の、水準の経済連携協定を作るための準備が既に始まっているんじゃないかというふうに思うんですね、考えるんです。日米首脳会談では、この日米間で二国間の枠組みに関して議論するということも確認をしているわけです。二国間の枠組みですね。既にアメリカの農業団体は日本の農業の市場開放を求めています。 齋藤大臣は、前回、三月二十二日に私の質問に対して、アメリカとの関係は日米経済対話のフレームでこなしていくというふうに答えられたんですね。アイダホのポテト、これを、その検疫について、検疫部門については日米経済対話の枠組みで国民に知らせずこっそりとこれは解禁をしたと。 二つお聞きしますけれども、今後、これ関税も扱っていくんでしょうか。その際、農業交渉というのはTPP水準が出発点になるんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) まず、今、日米経済対話においては、貿易、投資に関する両国の関心事項について農業分野を含めて議論を行っているという、それが実情でございまして、今御指摘あったように、この二国間で個別品目の関税について交渉するとか、そういうことは今行っておりません。これは明言させていただきたいというふうに思っております。
○紙智子君 今はやってはいないということなんですけれども、関税については、しかし今後は扱っていくことになるわけですよね、その話はしていくことになるわけですよね。
○国務大臣(齋藤健君) 私の理解では、この日米経済対話はアジア太平洋地域の現状を踏まえた上で地域のルール作りを日米が主導していくことが重要であるという認識の中で、どのような枠組みが日米経済関係及びアジア太平洋地域にとって最善であるかを含めてここで建設的に議論をしていくというふうに聞いておりまして、この場で関税交渉をするというふうに私どもは認識をしておりません。
○紙智子君 その場でやらないとしたら、いつ関税関係の交渉はすることになるんですか。
○国務大臣(齋藤健君) いや、私ども、今そういうことは、いつとかいうことも含めて想定をしておりませんので、ちょっとお答えができません。
○紙智子君 まあ政府はこのTPP11を日米関係と切り離して今批准しようとしているわけですけれども、日米間では、二国間の枠組みや日米経済対話の決着次第では、これは日本の農林水産業への影響は計り知れないというふうに思うんです。 米国のライス協会でいえば、元々、日本の米の消費量については二%に当たる十六万五千トンを受け入れるように要求していました。それから、全米の肉牛生産者・牛肉協会と豚肉協会、ここはトランプ大統領に、牛肉と豚肉の輸出にとって日本は最も価値ある海外市場だと、すぐに行動を起こさなければ我々は競争相手、つまりオーストラリアですね、に後れを取ることになるんだといって、早期の交渉入りを求めていたわけです。 政府が公表しているこのTPP11の影響試算が日米関係にどういう影響を与えるのか、これ明らかにするべきだというふうに思うんですね。そういうことも出さないでTPP11の批准を急ぐことは必要ないんだと思いますよ。しっかりとそれをやるべきだと思います。 政府が出したTPP12、十二か国のときの影響試算、これは信用できないという声が出ているわけですよ。非常に不評だった。実際に対策を取るから大丈夫だと言われたって、その根拠がないということで不評だったんです。それなのにまたTPP11でも同じ指標で試算を出しています。だから、北海道や熊本なんかを始めとして各県で影響試算を独自に加えて、政府がやっているような十九品目じゃなくて、更に加えて試算を出しているわけです。政府が言う対策を取るから影響はないというような楽観的な受け止めはしていないんですね。 やっぱり、ちゃんと根拠を出して、根拠を示して、納得できるような、そういう影響について明らかにするべきではないんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) この議論も、12のときも大分繰り返し行ってきた議論でありますが、このTPPについては、11も12も関税撤廃の例外をしっかり確保したり、まずはその国境措置においてしっかりとしたこういう措置をとっているということを明らかにした上で、それぞれ定性的な影響分析もし、そしてその上で対策も講じて、その結果こうなるということを私どもとしては発表させていただいたのが12でございまして、それを今回も踏襲をさせていただいているということでございます。
○紙智子君 それが当時、なぜ踏襲するのかと。あれだけ議論になって、納得できないという声がずっと残り続けたわけですよ。 それで、これ農業共済新聞に書いてあるんですけれども、要するに、政府が発表した影響試算が生産現場の不安をむしろ増幅させていると。TPP11の農林水産物の生産減少額を最大限一千五百億円と見込んだけれども、その前提は国内対策によって生産量は維持されるというものだと。しかし、もちろん国内対策をしなきゃいけないというのはあるけれども、しかし政府の説明というのは根拠が不明確だという批判を、今年のこれ新聞ですよ、一月の新聞の中でも現場の声はそうなっているということなんですよ。 なぜそれをちゃんと受け止めて、それに対して納得いくような説明なされないのか。それはもう蓋をしたままやっぱり前と同じようなやり方を踏襲してやっていくというやり方自身、これ納得得ることできないというふうに思いませんか。
○国務大臣(齋藤健君) これ、国境措置も併せて全体の姿をきちんと見ていただくということが大事だろうというふうに思っておりまして、こういうやり方をしているわけであります。 例えば国境措置も、物によりますけど、長い期間掛けて少しずつ関税は下がっていくと、その間、競争力を強めるための体質強化策を併せてやっていって、したがってこういう姿になるのではないかというのを示させていただいていることでありまして、納得していただけるように引き続き努力をしていきたいと思っております。
○紙智子君 納得をする努力をしていくというのであれば、もう一回ちゃんとしたものを出し直すべきだと思いますよ。 それから、TPP11協定についても聞くんですけれども、これ新しい協定だというふうに言っているわけですね、新協定だと。第一条には、TPP12も、元のTPP協定を組み込むと書かれています。 WTOの際に一部暫定発効していたガット協定を適用したことはあるようですけれども、新しい協定を作るに当たって発効もしていない協定を取り込んだことというのは過去にあったんでしょうか。
○政府参考人(飯田圭哉君) 例えばほかの例でございますが、一九九四年のガット同様に、WTO協定の一部を成すTRIPS協定、これ知的財産の貿易関連の側面に関する協定でございますが、その中では未発効の、これは集積回路といってICなんですが、知的所有権に関する条約の関連条項に従った保護を規定している例がございます。このように、未発効の協定の規定を新たな協定の下に取り込んで実施する例は存在するというふうに理解をしております。 なお、一方の協定の規定を他方の協定の下に取り込んで実施する際には、取り込まれた一方の協定の規定は他方の協定の効力発生とともに他方の協定の一部として効力を生ずることであり、一方の協定が効力を発生しているか否かは問題とはならないというふうに我々としては理解をしているところでございます。
○紙智子君 聞いたのは、要するに今お話しになったのは、一部の国で暫定発効していたものをそれを部分的に取り入れているという話で、協定全体ですよ、一部のことについてはあったとしても、協定全体としてまだ発効していないものを取り込んだことはあるのかと聞いたんですよ。
○政府参考人(飯田圭哉君) そのように全体を取り込むという例につきましては、千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書というのがございまして、この中では一九七三年の条約を丸ごと取り込みながら、一部修正をしておりますけれども、取り込んだ例はあるというふうに認識をしております。
○紙智子君 未発効なものですか、それは。
○政府参考人(飯田圭哉君) 当時は未発効だというふうに理解をしております。
○紙智子君 ですから、発効もしていない協定を丸まま取り込んだというのは初めてだと思うんですよ、今回。 TPP11はTPP協定のような秘密保持契約というのは、これはあるんでしょうか。
○政府参考人(澁谷和久君) TPP12の際は秘密保護に関する書簡というものを取り交わしましたが、TPP11におきましてはそういう文書は存在しておりません。
○紙智子君 そうですよね。ですから、やっぱり何で過去に例がなかったような形で交渉を進めたのか。秘密保持契約がないわけですから、交渉内容明らかにすべきなんですよ。農業についても関税においてどういう議論がされているのか、そういったことも含めて明らかにすべきじゃないですか、秘密保持義務がないんですから。
○政府参考人(澁谷和久君) TPP12のような書簡はありませんが、外交交渉でございますので、一般的に外交交渉に関する情報につきましては、他国との信頼関係、他の交渉に与える影響などを考慮して、少なくとも一定の期間これをつまびらかにはしないというのが一般的な外交交渉の慣行だと承知しておりますが、ただ、TPPにつきましては11も含めて国民の皆様の関心が非常に高いということもありまして、交渉中から逐次記者会見等を行っておりまして、説明会も開催をし、情報提供努めておりますが、これからも引き続き情報提供の努力をさせていただきたいと思っております。
○紙智子君 やっぱり政府のやり方というか手法において、本当に前のめりで、やっぱり発効もしていない、今まで発効してもいない協定を初めて取り入れて新協定を作ったと。過去にないことをやっているわけですよ。昨年十一月に合意していない部分が残っているのに大筋合意だと言って予算を組んだわけです。 いずれにしても、過去にない形で協定を作る、国民は全く置き去りにされたまま異常な形で進んでいるというふうに思うんですね。アメリカ抜きのTPP11とはいえ、アメリカと高い基準の経済圏をつくるための一つの手法であることには変わりないと思います。 なぜ過去にないような異常な形でこういう交渉を進めたのか、とりわけ農業分野がどう扱われたのかということについては、是非今後も引き続き明らかにするように求めていきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○儀間光男君 日本維新の会の儀間でございます。 質問をさせていただきますが、水産庁長官、先週から今週お付き合いありがとうございます。今日もまた時間いっぱい付き合っていただきたいと思います。 まず、確認からしたいんですが、日台漁業協定が今年終わっておりますけれど、それに関するものと、久しぶりに日中を少し触ってみたいと思いますから、どうぞお願いしたいと思います。 これ、地元の沖縄、地元の新聞報道を見ていますというと、日本の排他的経済水域で台湾漁船の操業を認めた日台漁業協定、取決めの次年度操業ルールを決める日台漁業委員会は、八重山北方の三角水域を区切り、日本と台湾の操業ルールをそれぞれ適用することで合意をした。三角水域での双方の専用水域が確保されています。 これは去った十七日に日本台湾交流協会が取決めを発表されておりますが、このとおりの理解でいいですか。
○政府参考人(長谷成人君) お答えいたします。 三月十五日から十六日まで、台湾の台北におきまして、民間レベルの協議として開催されました日台漁業委員会とその関連会合におきまして、今月から始まります平成三十年漁期の操業ルールが合意されたと報告を受けているところでございます。 この中で、今漁期の操業ルールにつきましては、本年四月からの八重山北方三角水域以外の操業ルールについては昨年の漁期の操業ルールを維持、継続ということでありますけれども、懸案でありました、そして昨年の交渉で徹底的に議論を継続するとされておりました八重山北方三角水域における操業ルールにつきましては、平成二十五年のこの日台民間漁業取決め締結以来の考え方の見直しを行いまして、日本漁船が安心して操業できるよう日台それぞれのルールで操業できる水域を切り分けまして、今年試行的に操業するということで合意したと報告を受けているところでございます。 水産庁としては、まず、この今回見直された操業ルールが適切に実施されることをしっかり確保しまして、我が国漁業者が台湾漁船とのトラブルなく安心して操業できるよう全力を尽くしていきたいというふうに考えているところでございます。
○儀間光男君 ありがとうございます。 これを見ますと、八重山北方の三角水域のうち、東経百二十三度以西、これは与那国島の北側、台湾と与那国と、いわゆる中間ラインになると思います。その与那国島の北側と、東経百二十四度以東の、これは石垣島寄りになりますが、ここが日本の操業区域というふうに取り決めたようであります。どういうわけか、三角の両端っこに分断してあるんですね、日本の操業を。後で聞きたいと思うんですが。真ん中の百二十三度から百二十四度、ど真ん中になりますが、日本の操業水域が台湾の操業水域を挟むように決定されております。 これは日台の操業ルールがいろいろ取決めがあって変わることから発生したのかなと思うんですが、その大きな理由は何ですか。
○政府参考人(長谷成人君) 交渉事でございますので、双方の希望を突き合わせる中で結果的にこうなったということでございます。 一般論で言えば、この水域の中で西側水域というのはより台湾に近い水域というようなこともありまして、この線をどこで引くかということがまさに重大関心事だったわけでありますけれども、長年そこのルール作りに時間が掛かっていたわけでありますが、今回、まずはこの線でやってみようという合意に至ったということでございます。
○儀間光男君 よく分かるんですが、ただ、一般的に考えて、初歩的な疑問として、台湾に近いところを日本のものにして、それと石垣島に近いところに日本を切って、台湾を真ん中に置いたと。 このルールの違いですが、例えば、日本の操業ルールは船間、船と船との間が四海里でありますよと、台湾は一海里ですよと、ですね。それから、縄の入れ方、網の入れ方なんですが、日本の場合はこう南北に流していくと、台湾の場合は東西に流していくということで、両国が同じ漁区で、水域で同じように昼夜やっているというと、どうもその交代期に網が絡み合ってなかなか具合悪い、危険であるというような違いだとは承知しておりますが、なぜ真ん中かなという感じなんです。交渉事でそうなりましたと言ってしまえばそれまでであるんですが、近い側に置くはずであったはずなのに遠い方に行っているというようなことが何でだろうと単純な疑問なんです。 それで、これまでは昼夜交代でやっていましたね、昼夜交代で。交代期が非常に危ないと。網の、縄の入れ方がクロスしますから。南北、東西にクロスして、代わるときに網を手繰るんですが、縄を手繰るんですが、クロスしてトラブルの原因になった。それを解消するために、今度、別、分けたんだと、そういうことなわけですよね。 そこで、これは私、なるほど、ある程度前進かなと、安全を確保する意味では前進かなということに思うんですが、水産庁、役所として、来年以降どういう問題を持って、テーマを持って、これ毎年交渉事ありますから、どういうテーマを持って来年以降に臨もうとしているのか。今からテーマないといかぬと思うんですね。七月が操業期が終わると、八月から来年に向けていろいろまた協議に入るわけでしょう。どんなテーマ、翌年はあるんでしょうか。
○副大臣(谷合正明君) 日台漁業交渉に関しまして、まずは交渉を受けての評価と、また次回の対応方針について、私の方から答弁をいたします。 まず、これまで台湾漁船の操業によって実質的に日本漁船が操業できなかった八重山北方三角水域におきましても、この度、日本漁船が操業できるようになるなど、日本漁船と台湾漁船とのトラブル防止に向けての一定の前進があったものと受け止めております。これは、委員の方からもある程度前進というお言葉があったとおりです。 他方で、台湾漁船の操業によって操業機会が失われているという我が国漁業者の不満、特に地元の漁業者の不満が今日に至るまで十分には解消できていないということも認識をしております。 このため、試行的な操業ルールとした今漁期が七月末に終了後、速やかに台湾側と専門会議を開催し、来漁期以降は更に合理的な操業ルールとすることを目指して、引き続き徹底的に議論していくということにしております。
○儀間光男君 それはそのとおり理解できるのですが、何かテーマをお持ちですかと聞いたわけです。操業ルールの方法を今年のテーマにして、去る十七日ですか、終わって、四月一日、おとといから新ルールでやるわけですね。来年は何かありますか。
○政府参考人(長谷成人君) 委員からも御紹介いただきましたように、従来は時間で分けていた、すみ分けていたといいましょうか、それで、トラブルが生じて実質的に日本船が操業できないということで、今回区域で分けたということでありますけれども、先ほども申し上げましたように、じゃ、どこで線を引くのか、境界線をですね、というところについて、必ずしも我が方の漁業者これで満足と、大満足ということではありませんので、ここの線引き辺りを今年の漁期の結果を踏まえた上で更に議論をしていくということが来年に向けた課題かというふうに思っております。
○儀間光男君 まあ、いいでしょう。どうぞしっかり、日本側が操業できなかった理由なども操業ルールの違いだけじゃないんですよね。船舶の違い、乗組員の違い、いろいろあって、協定があるはずの海域で危険であると、操業できないと。こういう状況をつくるべきじゃないと思いますから、私はそういうことを少し来年以降もっと深めて議論してみたらどうだろう、こういうふうに思います。今回のこと評価したいと、こう思います。 次に、これに関連しながら、水産庁は漁業取締り船を持つわけですが、去年から今年にかけて、東シナ海だけじゃなしに、日本海からオホーツク、あるいは南太平洋、北太平洋、日本を取り巻く海峡、海域、ここに大きな不法操業あるいは北朝鮮の漁船などを見るというと、たくさん日本海側沿岸に沈没船あるいは死体も入ってくるわけですけれど。尖閣や今言うあの辺の状況、あるいは大きな海峡を持つ水産庁の漁業取締り船、今、何杯、何隻持って、何人が従事して、これだけ大きな海域で十分任務を果たされているのかどうか。この状態で、私、相当やっているとは思うんですよ、努力は評価したいと思いますが、これで十分ですかということをちょっと聞かせていただけますか。
○政府参考人(長谷成人君) お答えいたします。 まず、外国漁船の違法操業につきまして、水産庁の取締り船の体制でございます。官船、水産庁が持っております船が七隻、そして、民間船を用船、チャーターいたしまして、公務員が、水産庁の職員が取締官として乗る形の用船が三十七隻の合計四十四隻の漁業取締り船を違反操業が頻発する海域ですとか期間に派遣いたしまして、効率的かつ重点的な取締りを実施しているところであります。 そういう中で、今日、沖縄周辺の話出ておりますので、そこでの外国漁船の取締り実績をちょっと御紹介させていただきますと、平成十三年度以降二十三隻、台湾船、中国船、韓国船とあるんですけれども、二十三隻の拿捕を行っているところでございます。 我が国の領海と排他的経済水域合わせますと世界第六位の面積ということであります。日本の周辺水域に世界有数の広大な漁場が広がっておりまして、水産資源の管理進めていく上でこの漁業取締りの実施というのは不可欠ということでございます。 そういう中で、近年、とみに我が国周辺水域で多数の外国漁船が操業しておりまして、違反防止や漁業取締りのため体制の強化に努めてきているところであります。平成二十三年度時点では、官船六隻、用船三十二隻の合計三十八隻体制だったものが、現在は、先ほど申し上げましたように、官船七隻と用船三十七隻の四十四隻体制ということでございます。 そして、この間の人員の方になりますけれども、官船に乗っておりますのが、取締り官船に乗っております海事職の定員と用船に乗ります漁業監督指導官の定員、これ合わせた数字でいいますと、二十三年時点で二百四十一人というレベルから、この間、現在に至るまで五十人以上の定員増ということで体制強化をしてきたところでございます。 加えまして、平成三十年度予算におきまして漁業取締り船白嶺丸を代船するとともに、新たに漁業取締り船一隻を建造いたしまして、それに加えまして更に漁業取締り用船二隻を代船して外国漁船の違法操業対策の強化を図ることとしているところであります。 水産庁といたしましても、限られた体制の中で漁業取締り船を違反操業が頻発する海域、期間に集中派遣するなど効果的な取締りを実施するとともに、必要な漁業取締り船の増隻、漁業監督官の増員等についても今後努めてまいる所存でございます。
○儀間光男君 多分そうだと思いますね。これだけの海域で四十四隻、官船が七隻というのはちょっと少ないと思いますよ。用船の乗組員も民間人ですか、民間人ね。これで何百名ぐらいおるんですか。
○政府参考人(長谷成人君) 約六百人ということでございます。
○儀間光男君 今、来年、官船一つ増やすというお話があったんですが、例えば、日本海側にたくさんの北朝鮮の船が打ち上げられまして、海上保安庁も領海を回りながら、あるいは皆さんの船も回りながら、あれを網に掛けなくて沿岸に皆打ち上げられたというあの海の状態を考えると、皆さん全然足りていないんじゃないかと思うんですね。あれだって危険なんです、あの海域で、日本漁船が出ていってね。北に南に危険な場所ばっかりつくっちゃなりませんよ。 だから、僕が思うのは、あれだけの船が打ち上げられるのに海上保安庁の網にも掛からなかった、皆さんの船にも掛からなかった、どういう状況だったかなと思うんです。どう感じますか。所見で、感じただけでいいです。
○政府参考人(長谷成人君) 官船と用船合わせて四十四隻と申し上げましたけれども、船でありますので、交代して出漁し仕事に当たるわけでありまして、一か所に例えば常時張り付けようとすれば、大体考えとしては三隻ないと常時張り付けることができないというようなことでございます。四十四隻体制といっても、実際に海で、ある時点で張り付いている数というのは相当それより少ないということであります。そういう中でありますけれども、海上保安庁などとも特に大和堆では昨年来連携特に強化いたしまして、対応を進めているところでございます。
○儀間光男君 なぜそんなことを聞くかというと、北朝鮮の状況をいろいろ考えてみたいんですが、松前の島に上陸しましたよね、八名でしたか、上陸した。僕は、少しうがった考え、危機感を持っての考えだと、あれ、工作員を北海道に入れて、その後方支援でわざわざ上陸して日本の警察の目を引いたんじゃないかということさえ疑いたくなるんですよ。だから皆さんのネットに掛からなかった、海上保安庁のネットに掛からなかった。掛からぬように行動しているんじゃないかというような気さえするんですが、心配のし過ぎですかね。御見解を。 嫌なことは答えぬでいいんですよ、勝手に老婆心で心配しておきますから。でも、参考にはしていただきたいと思う、参考に。この意見を、こういう見解を参考にして、これからのそれに当たっていただきたいと思います。 中国漁船の状況を今聞かせていただきたいんですが、時間が一分少々しかありませんので、今の現況だけお示しいただきたいと思います。中国漁船の動き、日中漁業協定など。
○政府参考人(長谷成人君) 協定につきましては、日中漁業協定に基づきまして日中漁業共同委員会というものを設けまして、中国船が日本水域に入る上での操業条件や操業ルールについて毎年協議を行っているところでございます。我が国水域での漁業秩序維持という観点で、協議についてはしっかりと対応していきたいというふうに思っております。
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎております。質疑をおまとめください。
○儀間光男君 中途半端になりましたが、しっかり、ひとつ、期待しておりますから、頑張ってください。 ありがとうございました。終わります。
○森ゆうこ君 公文書の管理について伺います。 財務省にも来ていただいておりますけれども、皆さんのお手元に資料をお配りいたしました。先般お配りしたやつの次のステップでございます。 職員のIDを入れる、そしてパスワードを入れる、そうするとアクセスできる権限のある人だけ保存されている文書のところにたどり着きます。そして、いろいろツリーがあるんですけれども、最後の小分類のところに行きますと、行政文書一覧というのが出ます。そして、そこをクリックしていくと、改ざんされていなければその原本がそのまま出るわけですけれども、その後、版数管理を押していくというと、こういうふうな手順になってその内容が出てくるということでありますので、理財局次長に伺いますが、この森友文書、財務省の電子決裁文書についての版数は幾つありますか。
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。 本省の特例承認につきましては、一元的な文書管理システムを用いて電子決裁が行われているところでございまして、同システムの上で更新履歴を確認することができます。 そこで、システム上で版数管理のページを確認いたしましたところ、本件特例承認の決裁文書の更新日時は平成二十九年四月四日の一回のみでございまして、委員御指摘の版数でございますが、書換え前の第一版と、この際に新たに登録された第二版のみが確認されたところでございます。
○森ゆうこ君 一番最後のその版数の画面に来ると二つしか載っていないということでよろしいですか、念のため。
○政府参考人(富山一成君) 第一版と第二版の二つのみが載っているということでございます。
○森ゆうこ君 それを私は、先週末、その画面だけを見せていただきたいということでお邪魔をしたわけでございます。四時間お待ちしましたけれども、鍵を掛けられて見ることができませんでした。 今、二つ版数があるということで御説明をいただきましたが、見せてもらわないとやはり納得できません。この一年余り、財務省に対しては森友学園問題、それから内閣府等に対しては加計学園問題、様々な文書を要求し、これがあるでしょうとピンポイントでお示しをし、そして、ある、ない、やっぱりあった、やっぱりなかったというようなやり取りを繰り返し、ようやく出してきていただいても、結局分かったことは偽物だったと、改ざんされていたということなんですよ。 だから、少なくとも、今お話があったように、これ履歴は残るんですね。何月何日何時何分ということで修正した履歴は残ります。だから、その画面を見せていただければ今の御説明、納得できるんですけれども、今の答弁自体が私は信用できないんですよ。だから、この画面だけを見ることに関しては、この一元的な文書管理システムを管理している総務省から何度も説明を受けましたし、マニュアルも全部いただきましたけれども、全くセキュリティー上問題はございません。 もう一回お邪魔させていただきますので。ただし、更新者の名前が出ることは確かなんです。だから、今の時点で、実際にアクセス、ログインして改ざんを実際に行った人の名前が出てしまうので、これは、今の時点では一人だけ名前が出るのは本当に気の毒ですので、ここは画面が出たらそこに附箋をしていただいていいんですよ、附箋を画面のところに。それで見せていただけませんか。見ないことに私はもう納得できません、何回も偽物つかまされているので。ちょっと表現があれですけど。信用できないんですよ、申し訳ないですけど。 次長、お邪魔しますので、どなたのパソコンでもよろしいですから、この画面見せていただけませんか。つまり、行政文書資料構成というところをまず見せていただく、そうすると版数管理のボタンがありますから、そこをぽちっと押すと、今の御答弁が正しければ版数が二つ出てくるということなので、ここを見せていただきたいと思いますけど、いかがですか。
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。 委員の御指摘の中で信用できないという御発言もございました。そういった意味で、我々、実際に書換えということを行っていたという事実確認を三月十二日にしまして、国会にも御報告をしているという状況でございます。そういった意味で、書換えをしているということを踏まえますと、なかなか我々が申し上げることは信用していただけないんではないかというふうに、それは我々もそういった御指摘は当然あり得るというふうに考えております。 ただ、今ほど版数二つですと申し上げた件、あるいは四月四日のみですといったことについては、ここは国会の答弁の場でございますので、その点については、我々、十分な確認をした上で財務省としてお答えをしているということであります。 それから、財務省への来訪というお申出、もう一回また今日もいただいたところでございますが、委員の方からはその当該画面の個人情報は附箋を貼ってというふうなお話もございましたけれども、大変恐縮でございますが、これは担当は国有財産業務課という課で、かなりの大部屋であります。職員数も、前回申し上げましたように、課長以下、機構定員ベースで三十一名おります。それぞれの係がそれぞれの業務を行っております。 その上で、先般金曜日に先生方、結局、国会議員の先生四名、それからマスコミの報道の方も一緒になられて執務室の前まで来られたと、そういう状況でありました。そういった意味で、当該画面の個人情報云々ということだけではなくて、ほかの業務も業務課の職員が行っております。そういった中で、個人情報保護といったような意味でも他の業務の部分でもございます。そういった意味で、大変恐縮でございますけれども、御来訪いただいても同様の対応しかできないというふうに考えておりますので、その点、至らない、あるいは信用できないという御指摘は十分受け止めさせていただきますが、是非その点を御理解いただきたいというふうに思っております。
○森ゆうこ君 いや、御理解できません。 偽物だ、ないかということで、その根拠となるものを示した。それでもこんな大量の、一人当たりですよ、偽物の決裁文書を三月八日に配ったんですよ、改めて。もう三月二日に報道があり、その前から我々いろんなことを指摘している。それに対してずうっとうそをつき続けて、都合、だから私、あれ三種類あるんですよ、三種類。それぞれ少しずつ違うんですよ、決裁文書のコピーが。三種類もあるんですよ。そういう状況の中で今の答弁信じろと言ったって、この間、予算委員会で太田理財局長は、この電子決裁文書に関して私が予算委員会で質問したときに、まあその前も共産党の辰巳先生の質問に対しても、コンピューターの中がぐちゃぐちゃでよく分からない状態なんですって。ぐちゃぐちゃになるわけないんですよ、これ整理するためのものですから。だから、今の答弁を信じろと言われても、もう信じられないんですよ。 画面見せてくれれば、分かりましたと帰りますよ。私、全部調べていますから、このシステムがどうなっているのか。ここまで調べているんですよ、ここまでピンポイントに言っているんですよ、何で見せられないんですか。見せてください。見せてください、これだけ。お願いします。
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。 委員の今御質問の冒頭にございました三月八日の件でございますが、三月八日にこれは参議院の予算委員会の理事会に提出したものでございますけれども、こちらについては党の国対の方からの御指示がございまして、その今現在近畿財務局にあるコピーを全て出せという御指示でございましたので、そういった対応を取らせていただいたものでございます。我々としましては、その週もまさに書換え前のものがあったのではないかという調査を悉皆的に行っている状況、十二日の月曜日に国会に全体を御報告させていただいたというものでございます。 それから、再度財務省への御来訪の件がございましたけれども、先ほど申し上げたような状況でございます。やはり、国有財産業務課全体の業務の円滑な遂行ということもございますので、御理解のほどお願いいたします。
○森ゆうこ君 いや、驚きましたね。偽物と分かっていて、国会の御要請だからあんな大量のコピーをもう一回配った、まだこんなことを言っているんですよ。まあ財務大臣自体がTPPの方が森友より大事だって。いや、同列に議論すること自体間違っていますよ。全然次元の違う話で。 お邪魔させていただきますので、見せてください。今の答弁が本物の答弁だということを証明するためにも見せていただきたいと思います。 それで、農水大臣、先ほど興味深い御答弁を伺いました。大学で留学されていたときに、キューバ危機のときのケネディの録音テープ、肉声、そのときのことを聞かれたと、授業で。 そして、今「ペンタゴン・ペーパーズ」という映画が封切られて非常に話題になっているんです。私も是非見に行きたいと思っているんですが、うち、スタッフは見に行ったんですけれども、去年の加計学園の問題をやっているときの攻防を思い出すと。七千枚のペンタゴン・ペーパーズ、私が今治市民から提供された今治市の情報公開資料も約七千枚、七千八百枚でした。 でも、いいですよね。隠蔽していたことは良くないんだけど、いろんな情報を、ベトナム戦争とかの実態、分析、きちっとやっているのにそれを国民に知らせなかったということは問題なんだけど、でも、まだいいですよ。四十年たって二〇一一年になって公開されたわけですよね。今の日本だったらペンタゴン・ペーパーズなんて出てきませんよ。だって改ざんするんですもん。削除しちゃうんですもん。そういう状態なんですよ。でも、自民党の先生はなかなか協力してくれないんですよ、いろんなこと。 大臣、どうお考えですか。これ次から次へと、防衛省だったり、この際出しちゃえということで、何か毎日、日替わりで、もう驚きもしない、日報が出てきたとか。それからちょっと分からないのは、何か防衛省の二種類あるという話、改ざんの疑いを指摘されて、その答えは二種類ありましたって。もう全然信用できないんですけど、農林水産省の管理の決裁文書、本当改ざんありませんか。 それから、新しい公文書の管理のガイドライン、評価すべき点もありますけれども、でもこれ、恣意的に、そもそもペンタゴン・ペーパーズにならずに、都合のいい情報だけ、都合の悪いところ全部カットしてそもそも作られてしまうんじゃないかというようなガイドラインだと私は思うんですけれども、大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 私は、政府全体としてこのガイドラインに基づいて各省管理規定を作って粛々とやっていくということなので、私はこれ徹底して農林省ではこのガイドラインに基づいた管理規定に基づいてやっていきたいと思っていますが。 やや個人的なことを申し上げますと、やはりアメリカもきちんと記録を残した上で、公開できないものはできないと、だけどきちんと残すという姿勢というのは正しい姿勢なんじゃないかなと思っておりまして。例えば私も大臣室でかんかんがくがくやります。でも、これを全部すぐ公開するということになりますと、いろんな点でむしろ国益を損なうこともあろうかと思います。例えば、アメリカにこうしようなんということを全部出ちゃえば、次の交渉で支障が出るということも当然あるわけでありますので、きちんと文書は管理した上で、出せるもの出せないものはきちんと線引きをして、残すべきものは残すというのが私は基本的な考えで、それを二十年後、三十年後に支障がなくなった段階できちんと検証するというのがあるべき姿ではないかと個人的には思っております。
○森ゆうこ君 農水省の改ざんの可能性については言及されませんでしたけれども。ところが、もう既に都合の悪いものは削除しちゃっているんですよね。それが加計学園なんですよ。 二ページ目以降、去年もお出しした東京新聞の記事ですけど、別に東京新聞だけではなく様々なところで証言をしております、八田達夫座長、それから今日参考人でお呼びしているんですけど、八田達夫さん、原さん、そして本間さん、ここにもお名前が出てまいります。 つまり、平成二十七年の六月五日、今治市が国家戦略特区にその前の日の四日ぎりぎりに獣医学部の新設を申請する、そうすると、準備のいいことに六月五日にすぐワーキンググループの初ヒアリングが開かれて、そこにこの間も申し上げました加計学園の幹部三人が出席しているんです。この記事にもありますし、八田座長も記者会見で認めております。 しかし、そこで発言をした加計学園側の出席者の発言及びそれに関連する委員の質問は全て議事録から削除されております。削除されております。それは、もう関係者が全て認めていることなんです。だけど、説明補助者の発言だからということで逃げて、逃げて、逃げまくっているんですよ。これ、明らかに改ざんですよ、明らかに隠蔽ですよ。 それが、でも、資料の五ですけれども、村上審議官は、ちゃんとそういう発言があったと、そういう説明を受けたということで、昨年の十二月五日の内閣委員会で、日本共産党の田村智子議員の質問に答えているわけですよ。教員の確保の数字について説明をいただいたのは提案者の今治市でございますとか、今治市から提案者としての御説明を伺っている、資料も含めというふうに言っていたんです。 これ、正しい答弁なんです。当日そういう発言があったわけですからね。それは加計学園側からあったわけです。だけど、村上審議官はいらっしゃいましたっけ。でも、これを指摘されて、去年の合同委員会でこの発言自体を撤回されたんですよ。 村上さん、あなたのこの十二月五日の内閣委員会での答弁、今治市の方から説明があった、教員確保の具体的な話があった、これが正しいんですよね。だって、これ、資料お付けしましたけれど、ワーキンググループの委員が答えているじゃないですか。どうですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 お尋ねの六月五日の加計学園の発言に関してでございますが、繰り返しになりますけれども、ワーキンググループの提案ヒアリングは提案者から責任ある説明を求める場でございまして、提案者以外の者は正式な出席者とはなりません。今治市独自の判断で同席させた加計学園関係者は説明補助者にすぎず、それによる、当然でございますが、公式な発言はございません。その非公式なやり取りにつきましては、そもそも記録対象ではないということで記録もなく、どのような発言が加計学園側からあったかはお答えをいたしかねる状況でございます。 なお、私の御説明につきましては、先般も御答弁をさせていただきましたが、資料による提案者からの説明により内閣府も認識を持ったと、この提案者からの、今治市からのペーパーの説明ということを御説明させていただいたものでございます。一部、表現、言い間違い等ございましたことにつきましては、先般この場でもおわびをしたとおりでございます。
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
○森ゆうこ君 ということは、この十二月五日の答弁だったら、説明補助者というふうに勝手に定義付けていますけれども、加計学園側から教員確保の関係の答弁があったということと一致するんですよ。 でも、今それを消しちゃいましたよね、この間からね。じゃ、どっちが正しいんですか。ここに、今日資料をお付けした原委員やそれから本間委員や、つまり事業予定者は決まっていちゃいけないんですよ、これ、勝手に。公募しなきゃいけないのに、最初から事業予定者は加計学園だということが分かっている……
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎております。質疑をおまとめください。
○森ゆうこ君 はい。 ということで、どっちが正しいんですか。これ、ずっと参考人の招致反対していますけど、参考人に聞くしかないじゃないですか、どっちが正しいのか。どうですか、委員長。 要求します。参考人、八田達夫座長、原委員、そして本間委員三名を参考人として要求をして、私の質問を終わります。
○委員長(岩井茂樹君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。 前回の水産加工資金法案の審議で十分聞けなかった点を中心に伺います。 まずは、イスラム教信者向けのハラール認証の実績について再度確認したいと思います。 まず、そもそもハラールである水産品について、各種支援制度を活用したハラール認証の実績はどのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(長谷成人君) お答えいたします。 水産加工資金は食用水産加工品の製造加工に係る新技術の導入や新製品の開発のための施設資金を対象としておりまして、例えばハラール認証の取得を目指して新たな水産加工品を製造するなどの施設整備をするときに本資金を御活用いただくことは可能でございます。しかしながら、実際に本資金を活用して整備された施設で生産された水産加工品がハラール認証を取得し、輸出等が行われているかについては把握しておりません。 なお、イスラム市場向けのハラール食品の輸出促進につきましては、輸出に取り組む事業者向け対策事業によりまして支援を行ってきたところでありますけれども、実際に当該事業を活用してハラール認証を取得した水産加工業者の実績はございません。
○川田龍平君 それでは、その輸出に取り組む事業者向け対策事業において、農林水産物、食品全体でのハラール認証支援の実績はどのようになっていますでしょうか。
○大臣政務官(上月良祐君) イスラム市場向けに農林水産物や食品の輸出を拡大していくためには、相手国や相手国の消費者が求めるハラールに対応していくことが不可欠であると考えております。 このため、農林水産物や食品の輸出に取り組もうという事業者に対しまして、ソフト面では各国で異なるハラール認証制度やマーケット等に関する情報の収集提供、あるいはジェトロの専門家によるハラールのセミナーの開催や相談対応、またハラール認証の取得、更新に対します支援、また、ハード面に関しましてはハラールに対応しました食肉処理施設の整備に対する支援を行っているところであります。
○川田龍平君 これ、実際にはどのような内容、先ほどもちょっとお話しいただいたんですけれども、例えば先方の国の認証専門家の旅費など、これどのように事業者と分担をしているんでしょうか。
○政府参考人(井上宏司君) ハラールの認証の取得、更新への支援につきましては、先ほど政務官から答弁申し上げましたとおり助成の制度を設けておりまして、これまでにこれを活用しまして三つの事業者がハラールの認証の取得をしてございます。それに対する支援の中身でございますけれども、基本的には二分の一の助成ということで認証、更新に必要な経費の支援をしてございます。
○川田龍平君 この三事業五件ということなんですけれども、全て牛肉ということで、この事業費と、負担も二分の一なので本当に少ないと思います。 このハラール認証は国際的な統一の基準というのがなく、マレーシア、インドネシア、アラブ首長国連邦、そしてサウジアラビアと、国ごとに認証制度があることも中小事業者にとってはとても大きな負担だと思います。先日は中国が国を挙げて認証を進めているとお話ししましたが、ほかにも、オーストラリアでは牛肉、羊の肉の認証の法制化に取り組んでいたり、鶏肉、牛肉の中東向け輸出大国であるブラジルや米国でも今後取組の強化が予想されています。 水産品を中心に是非輸出、そして国内での外国人の消費拡大に結び付く取組を中小零細事業者への配慮を忘れずにしっかり取り組んでいただきたいと思いますので、大臣、御決意をよろしくお願いします。
○国務大臣(齋藤健君) ムスリム、イスラム教徒の人口は世界の約四分の一を占めるということで、更に今後も増加をするということでありますので、ここをターゲットにした輸出促進というのは極めて重要だろうというふうに思っております。また、インバウンドでも当然ありますので、輸出だけでなくてそちらへの対応もやっていかなくちゃいけないと思っております。 今、輸出拡大等のアウトバウンドの対応としては御説明をさせていただきましたし、それに加えて、例えば強い農業づくり交付金ですとか、あるいは農畜産物輸出拡大施設整備事業で食肉施設の整備への支援というものもハラール対応の場合できることになっておりますし、また、インバウンドとしては、飲食事業者に対して一般的なムスリム対応のガイドブックみたいなものを配布したりセミナーを行っているところでありますが、いずれにいたしましても、これから大変重要な政策課題だと思っておりますので、中小にも配慮しながら進めていきたいと考えております。
○川田龍平君 是非、中小零細企業に配慮して進めていただきたいと思います。 次に、先日、質疑の途中で終わってしまいました山形県最上小国川の天然アユと穴空きダムの件について伺います。 まずは前回の答弁の再確認をさせてください。二〇〇一年の漁業法改正にもかかわらず、漁業補償においては内水面であっても海面であっても同様に組合員の同意を得ることが望ましいということでよろしいですね。
○政府参考人(長谷成人君) 漁業補償については関係者間の契約であり、一般論で申し上げることになりますけれども、関係漁業者の同意の範囲に関しましては、内水面についても海面と考え方は同様であると考えております。 すなわち、いわゆる漁業補償の一形態として、個々の組合員に損害賠償請求権が発生する場合において、漁業協同組合がその当該組合員に代わって当該損害賠償の請求並びに賠償金の受領及び配分の事務を行うには当該組合員の委任が必要であるということ。一方、組合が有する漁業権の変更等に伴いまして、組合自らが補償交渉の当事者となるときにおいても、漁業を営んでいる組合員が当該漁業権の変更等により影響を受ける場合には、組合の運営が円滑に実施されるためには、漁業補償契約の締結及び補償金の配分に当たっては、組合は当該漁業権の変更等により影響を受けることになる組合員の同意を事前に取っておくことが望ましいというふうに考えているところでございます。
○川田龍平君 この山形県は、最上小国川の漁業権の付与を盾にして、公益性の担保を求めて、公益とは何かを明言せずに、それまで漁協でダム反対を決議して八年間協議に参加してこなかった沼沢前組合長に対してダム協議に参加することを強要する実態があったと聞いています。それは二〇一三年の十二月十八日の山形新聞の一面でも報道されており、このような県の強行的な、強権的な姿勢が沼沢前組合長を自殺に追い込んだと言えるのではないでしょうか。 このように、漁業権の付与を盾にして、公益とは何かを明言しないまま、貴重なアユ資源を失いかねないダムを漁協に強要した行政の姿勢に対して、水産庁はどのような見解をお持ちでしょうか。
○政府参考人(長谷成人君) 漁業法の十一条になりますけれども、漁業上の総合利用を図り、漁業生産力を維持発展させるためには漁業権の内容たる漁業の免許をする必要があり、かつ、当該漁業の免許をしても漁業調整その他公益に支障を及ぼさないと認めるときに、漁場計画を策定し、漁業権を付与するという規定になっております。 一般論として申し上げることになりますけれども、この場合の公益とは、免許する必要のある漁業権を排斥し得るものとして限定的に解するべきものでありまして、その範囲として、例示でありますけれども、船舶の航行、停泊、係留、水底電線の敷設に加えまして、土地収用に関する特別法などによりまして土地を収用、使用できる事業、港湾施設とか漁港施設等の用に供する場合などが該当するということで、水産庁として、各県に対して、技術的な助言ということになりますけれども、しているところでございます。
○川田龍平君 この近畿大学農学部の有路昌彦教授は、最上小国川でのアユ釣り客による経済効果は年二十二億円に達すると試算しています。最上小国川における全国に先駆けた自県産のアユを親とした種苗生産をどのように評価していますでしょうか。
○政府参考人(長谷成人君) 水産庁といたしましては、可能な限り遺伝的多様性を維持した資源の増殖を推進することが重要であると考えております。これまでも在来種の繁殖保護に留意するよう都道府県に対して助言をしてきたところであります。 山形県の最上小国川では、自県産のアユを親として生産された種苗の放流が行われていると承知しております。こうした取組は在来種の繁殖保護に留意したものと評価しておりまして、放流に当たっては今後とも自県産のアユを親とした種苗により行われることを期待しているところでございます。
○川田龍平君 ありがとうございます。 農水省がこの亡き組合長がつくり上げた最上小国川の自県産のアユを親とした種苗生産を多様性の観点からも高く評価されていることがよく分かりました。 ダム建設を進める県は、流水型ダム、いわゆる穴空きダムは環境に与える影響は著しく小さいと言っていますが、まだ全国でも例が少なく、この全国的にも貴重な清流を実験台に使うことは問題ではないでしょうか。穴空きダムによる最上小国川における漁業権魚種、とりわけアユの漁獲への悪影響について水産庁の見解を求めます。
○政府参考人(長谷成人君) 最上小国川ダム建設に当たりまして、山形県がダム建設予定地周辺及び最上小国川の環境保全を図るために、魚類や環境等の学識経験者及び地元代表をメンバーとする最上小国川流域環境保全協議会というものを設置しておりまして、県によれば、流域の環境保全に関する協議会での慎重な審議の結果、アユへの影響はほとんどないとの報告をいただきましたと聞いております。 県によりますと、漁協のアユの漁獲量は、ダム本体工事着工前の平成二十六年度二十七・四トンであったんですけれども、着工後の二十七年度には二十三・九トンと、着工前の平成二十六年度より若干減少したものの、二十八年度には二十九・四トンと、二十六年度より増加しておりまして、二十九年度も上回る見込みというふうに私どもは聞いております。 水産庁としては、引き続き、小国川のアユへの影響については注視してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 この最上小国川流域環境保全協議会での環境影響調査の報告に対して、現地踏査されたアユ生態学の権威、川那部浩哉京都大学名誉教授ら四名の生態学者らが、アユそのものの生態学見地からの調査が全く行われておらず論外であるという申入れを二〇一四年の八月に行っています。例えば、ダムによるピークカットのために河床の攪拌頻度、強度が低下することで起こり得るアユ及びアユ漁への影響に関しては全く検討されていないとのことですが、水産庁の見解を求めます。
○政府参考人(長谷成人君) 流域環境保全協議会による調査では、ふちやとろでの調査が抜けているのではないかとの指摘があることについては承知しておりますけれども、県によりますと、アユの主な餌場は川の中で速い流れのある瀬と言われる部分であって、とろですとかふちと呼ばれる水の流れの緩やかな箇所は、川の底に砂が堆積しているとか、れきと呼ばれる小石が存在する場合であっても、そのれきの直径が小さくて餌場には適していないものであるのは一般的に知られていると判断して平瀬と早瀬を調査している、とろやふちの調査は実施していないというふうに聞いているところでございます。
○川田龍平君 国交省が造った青森県岩木川の津軽ダムでは、きちんとアユの専門家も委員に加え、アユそのものの生態学見地からの調査が行われたと聞いていますが、最上小国川における調査と比べ津軽ダムではどのような体制でどのような調査を行ったのでしょうか。国交省、お願いします。
○政府参考人(清瀬和彦君) お答えいたします。 最上小国川ダムの建設に当たりましては、先ほどお話がありましたように、実施主体である山形県が平成二十一年に最上小国川流域環境保全協議会を設置しまして、流域における植物、魚類等の自然環境の調査及び保全対策について審議をし、アユの餌となる藻類の付着等に対してダムの影響はほとんどないというふうな趣旨の中間取りまとめを行ったというふうに聞いてございます。 最上小国川流域環境保全協議会における検討に対しまして、市民団体等から洪水調節における藻類への影響などを懸念する御意見をいただいておりますけれども、山形県におきまして調査を継続して行っており、必要に応じ協議会に調査結果を諮っていくものというふうに聞いてございます。 今ほど先生から津軽ダムのお話がございましたけれども、津軽ダムにつきましては、平成二十八年度に建設を完了いたしました青森県岩木川の洪水調節及び利水を目的とした直轄ダムでございます。最上小国川ダムと津軽川ダムでは、ダムの規模、またダムの形式も異なるために必ずしも同一の調査内容ではございませんけれども、津軽ダムの建設に当たりましては必要な環境調査を行った上で学識経験者等の意見も聴きながら事業を進めてまいりました。 ダム建設に当たりましては、一般に各ダムの特性に応じまして必要な調査を行うとともに、学識経験者等の意見も聴きながら事業を進めておるところでございます。国土交通省といたしましては、最上小国川ダムにつきましても、事業主体である山形県に対しまして、引き続き必要な調査を行いながら適切に事業を進めるよう指導してまいりたいと思っております。
○川田龍平君 公有水面埋立法では、国土交通大臣が認可を行う際に環境大臣の意見を求めることとなっています。同様に、水産資源を取り巻く近年の厳しい諸情勢を鑑みれば、私はもっと水産庁が開発行為に意見することがきちんと法制化されてもよいのではないかと感じます。 実験台に使われてしまう小国川の清流や天然アユの貴重な資源が今後どのように変化していくのか、水産庁にもしっかり監視していただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○政府参考人(長谷成人君) 先ほど申し上げましたように、小国川のアユの動向については注視していきたいというふうに思っております。 また、一方、平成二十六年に内水面漁業振興法というものができております。その中で、国及び地方公共団体が実施するその水産資源の回復と漁場環境の再生等を行うことになっておりまして、水産庁としては、内水面漁業者等が行う取組に対して支援を行っているところでございます。また、同法におきまして、都道府県、内水面漁協、そして河川管理者等が内水面における漁場環境の再生等に関して必要な措置について協議を行うための協議会制度というものが設けられております。 今後とも、これらの取組を通じまして、内水面水産資源の回復ですとか漁場環境の再生が図られるよう、関係省庁や都道府県と連携してしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○川田龍平君 前回もお話ししましたように、熊本県の荒瀬ダムの例もあります。やはりこのダムを撤去して自然を回復させるということも、これ公共事業だと思いますけれども、是非しっかりやっていただきたいと思います。 農水省は和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたとアピールをしていますし、また、アユについては長良川のアユが世界農業遺産として認定も受けています。ダムによる治水は、これはもう時代遅れだと私は思います。今だけ、金だけ、自分だけの開発で貴重な水産資源、多様な生態系がこれ以上失われることはあってはならないと思っています。 この最上小国川ダムは、着工されたとはいえ、ダム撤回に向けた今も反対運動は根強くありますので、貴重な水産資源、そして日本の食文化を守るためにも、農水省にも是非他人任せにせず頑張っていただきたいとエールを送ります。 最後に大臣、この件について、大臣からもこういった農林水産省として是非この水産資源の確保、日本の食文化を守るために一言いただきたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 日本食文化やそういう貴重な日本の水産資源を守るということは当然のことだと思っております。ダムの建設においてどういうことができるかというのは個々のケースにもよるんだろうと思いますけど、基本的考え方はそういうことで対応していきたいと思っております。
○川田龍平君 是非、もっと農林水産省、水産庁として、これ今まで、特に一九九九年の地方分権、地方自治といったところで、かなり水産庁のそういった管轄が地方に移管したことによって、この漁業資源が様々もう今問題になっているような状況になっているんではないかと私は思っておりますので、是非、国としての公益の管理という、公益を守るということをやっぱり是非水産庁として取り組めるように、これから私も議員立法など、議員としてしっかり取り組んでいきたいと思っております。 次に、これも前回の続きですが、水産加工業における人手不足解消のために、定年後のUターン、Iターン人材を繁忙期に一時的に受け入れる方策について、これ農水省でも使えるメニューが余りないということでしたが、各関係各省に使えるメニュー、どのようなものがあるか、国土交通省、それから総務省に伺いたいと思います。
○政府参考人(山口敏彦君) お答えいたします。 国土交通省では空き家対策というのを行っているところでございますけれども、空き家対策につきましては、地域における空き家の活用ということで、空き家対策総合支援事業等によりまして、地方公共団体が作成する空家等対策計画に基づく地域の活性化に資する事業につきまして、空き家の改修費等に対する支援を行っているところでございます。 御提案の内容に類するものとして、空き家を改修して農業や田舎暮らしの体験交流施設として整備している事例や、町が空き家を借り受けて改修を行い、Iターン世帯向けの公的賃貸住宅として活用している事例などがございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、地方公共団体の御要望を踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えてございます。
○政府参考人(池田憲治君) お答え申し上げます。 総務省におきまして、地方への人の流れをつくるという観点から、ふるさとワーキングホリデーという事業を実施しております。 これは、都市部の若者などが一定期間地域に滞在して、働きながら地域の暮らしを体感する機会を提供する、そういった地方公共団体への取組を支援するものでございまして、地域の活力向上に資するとともに、将来的な地方移住を掘り起こしていこうとするものでございます。 この事業、委員が御指摘ございましたUターン、Iターン人材を繁忙期に一時的に農山漁村で受け入れる取組に活用できるものと考えておりまして、今後とも地域や参加者のニーズを踏まえながらふるさとワーキングホリデーの取組が広がりますよう積極的に努めてまいります。
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎております。質疑をおまとめください。
○川田龍平君 繁忙期の深刻な人材不足は水産加工業にとどまらず、農山漁村に、産業全般に言えることだと思いますので、次回もまた質問したいと思います。ありがとうございました。
○委員長(岩井茂樹君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(岩井茂樹君) 次に、都市農地の貸借の円滑化に関する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。齋藤農林水産大臣。
○国務大臣(齋藤健君) 都市農地の貸借の円滑化に関する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 都市農業は、都市住民に地域産の新鮮な農産物を供給するとともに、都市住民が身近に農作業に親しむ場の提供、都市住民の農業に対する理解の醸成等多様な機能を有しています。こうした機能を将来にわたって適切かつ十分に発揮させるためには、都市農業者により都市農地の有効な活用を図ることが不可欠であります。 他方、農業従事者の減少や高齢化が進展する中、都市農地の所有者だけでなく、都市農業に取り組む意欲のある者により、都市農地が有効に活用されることも重要であります。 こうした状況を踏まえ、都市農業に取り組む意欲のある者に対し、都市農地の貸借の円滑化のための措置を講ずることにより、都市農地の有効な活用を図り、都市農業の健全な発展に寄与するとともに、都市農業の有する機能の発揮を通じて都市住民の生活の向上に資することを目的として、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。 第一に、自らの耕作の事業の用に供するための都市農地の貸借の円滑化に関する措置であります。都市農地において取り組む耕作の事業の内容等を記載した計画について、都市農業の有する機能の発揮に特に資するものとして定める基準に適合する等により市町村長が認定した場合に、賃借権等が設定される制度を創設することとしています。 また、当該賃借権等の設定については、農地法に基づく農業委員会の許可や法定更新の適用等が除外されることとしており、都市農地の貸借が円滑に行われるようにすることとしています。 第二に、都市農地を市民農園の開設に必要な特定都市農地貸付けの用に供するための貸借の円滑化に関する措置であります。市民農園を開設するため都市農地を借り受けようとする者は、現行の特定農地貸付けのように地方公共団体を経由して借り受けなくても、農地所有者から直接借り受けることができることとしています。 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(岩井茂樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十九分散会