農林水産委員会 第4号
- 発言数
- 184 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2018/03/22
会議録
○委員長(岩井茂樹君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、浜口誠君及び足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として田名部匡代君及び野村哲郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岩井茂樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官望月明雄君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩井茂樹君) 農林水産に関する調査を議題とし、平成三十年度の農林水産行政の基本施策に関する件について、前回に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今日は、質問時間について御配慮いただきましたことに感謝を申し上げたいと思います。 ようやく農林水産委員会の質疑が始まりました。財務省が学校法人森友学園の国有地取引に関する決裁文書を改ざんした問題で政府の信頼が失墜しているというふうに思います。まず、この問題についてお聞きしたいと思います。 公文書管理法には、公文書というのは主権者である国民の知的共有財産であると位置付けております。公文書の改ざんは、法に照らして、主権者である国民を欺く行為だと。こんなことがまかり通れば、国民が政府の行為を検証し監視することができなくなる。国民主権を明確にしている憲法の土台を壊すことになるし、議会制民主主義をないがしろにする。そういう性格の問題だというふうに思うんですけれども、この点で、まず齋藤大臣の認識について伺います。
○国務大臣(齋藤健君) 今回の財務省におきます決裁文書の書換えは、総理も言及されておりますように、行政全体の信頼を揺るがしかねない出来事であるというふうに思っています。 行政文書の適正な管理は、行政の適正かつ効率的な運営を実現するだけではなくて、国民の皆様への説明責任を全うする上で極めて重要であると考えておりまして、私の指示によりまして、三月十三日、行政文書の適正な管理について改めて省内に徹底をしたところでございます。
○紙智子君 政府は、改ざんされた文書でこの一年間にわたって答弁を繰り返してきたわけです。立法府である国会の調査権を言わばじゅうりんしたと言ってもいいことになるわけですね。その責任を全て官僚だけに押し付けていいのかと、これについては多くの国民が注目をしているわけです。 これからまた証人喚問なども予定されているわけですけれども、閣僚の姿勢、政治家の姿勢として、官僚だけに責任を押し付けるような在り方について、これについての大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 今回の件は、先ほど申し上げましたように、行政全体の信頼を揺るがしかねない大変遺憾な出来事であると思っているわけでありますが、今財務省におきまして一体なぜこういうことが起こったのかということを調査をしているところでございます。まだその調査結果が出ていない状況でありますので、私の方から何ともコメントのしようがないというのが今の現状であります。 いずれにいたしましても、この調査におきまして、一体なぜこういうことが起こったのかということが明らかになることを私どもとしては期待をしているところでございます。
○紙智子君 総理の御意向とかそんたくとか、こういうことが言われてきたわけですけれども、改ざんしてまで行政をゆがめたということになるわけですね。関係者はやっぱり政治的、道義的な責任を取るべきだということを申し上げておきたいと思います。 さて、農政について質問いたします。 今年冬は、野菜の価格が高騰したことが消費生活にも影響を与えています。ところが、よく見ると、この冬だけではなくて、ここ近年、価格は上昇の傾向にあるわけですね。 農林水産省のこの統計の農業総産出額及び生産農業所得から作成した資料をお配りしております。二枚ありますけれども、見ていただきたいんですが、まずこのカラフルな方ですけれども、野菜の卸売数量及び卸売価格の推移、黄色ですね、を見てください。 特に二〇一四年以降ということで見ると、数量は、二〇一四年一千十九万トン、二〇一五年九百七十三万トン、二〇一六年は九百四十八万トンというふうに減少しているわけです。卸売価格はということで見ると、キログラム当たりですけれども、二〇一四年は二百十七円、一五年は二百三十四円、一六年は二百四十六円というふうにずっと急激に上がってきています。 それから隣の、果実の卸売数量とこの卸売価格の推移というので見てほしいんですけれども、一四年は二百十九万トン、一五年は百九十六万トン、一六年は百八十二万トンというふうに減少しています。キログラム当たりの価格でいうと、一四年が二百七十六円、一五年が三百七円、一六年は三百四十二円というふうに上昇しているわけですね。 野菜と果実共に、二〇一四年から見ると数量は減少し価格が上がっている。これはなぜなんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 野菜と果実について、一つずつお答えをしたいと思いますが。 野菜の産出額で見ますと、長期的には、農家の高齢化等による作付面積等の減少に伴いまして減少傾向で推移をしてまいりましたけれども、平成八年の原産地表示の導入等を背景とした国産志向の高まりなどもありまして需要が堅調に推移して、近年は二兆円台前半で推移しているところであります。平成二十八年に限れば、前年に比べて千六百五十一億円増加しまして二兆五千五百六十七億円となっております。 この要因ですけれども、近年の加工用や業務用への国産野菜を求める実需者ニーズに応じた生産が行われる中で、秋の天候不順で野菜及び根菜類等を中心に価格が上昇したことも寄与したものと考えています。 また、果実の方ですが、果実の産出額、これも長期的には、先ほど申し上げたように農家の高齢化等による栽培面積等の減少に伴い減少傾向で推移してまいりましたけれども、高単価で取引される優良品種・品目への転換等により、需要に応じた高品質果実の生産、出荷ができるようになったことで、近年は七千億円台で推移をしてきたところであり、平成二十八年は、前年に比べ四百九十五億円増加して、八千億円を突破して八千三百三十三億円となっております。 この要因としては、夏場の少ない雨、少雨等で生産量が減少する一方、高糖度となる等、品質への評価が高まったことを受けて、総じて価格が上昇したこと等が寄与したものと考えているところでございます。
○紙智子君 総合的にやると分かりにくいので、こうやってわざわざ分けてみたわけなんですね。それで、今ちょっと答弁聞いていると、やっぱり一つには天候不順という話も出されましたし、それからやっぱり生産量が減っているということを挙げていたと思うんですね。 次に、下の欄ですけれども、肉用牛の屠畜数と、これは農水省の資料がそうなっているんだけれども、農業物価指数ということでの推移なんですけれども、二〇一二年二十八万頭だったものが、毎年これ一万頭ずつ減っていると。二〇一六年は二十四万頭。農産物の農業物価指数は、二〇一二年は七一・八だったんだけれども、毎年上がっていって、二〇一六年は一〇九・二と。なぜこれ屠畜数が下がって、指数が上がっているんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) これも産出額ということで肉用牛を見てまいりますと、長期的には、平成三年の輸入自由化に伴う輸入牛肉の増加、あるいは平成十三年のBSEの発生等に起因する減少局面がありましたけど、それを脱して、近年は堅調な需要に支えられて価格が上昇して増加傾向で推移してきたと。平成二十八年は、前年に比べまして五百五億円増加して七千三百九十一億円となっています。 その要因ですけれども、肉用牛の屠畜数が減少傾向でおっしゃるように推移をしてくる中で、引き続き牛肉の需要が堅調に推移をするとともに、和牛改良の進展ですとか飼養管理技術の向上等によりまして高品質な牛肉の割合が増加をしてきた、そういったことなどが寄与したものと考えているところであります。
○紙智子君 やっぱり屠畜数が、これ表で見たら分かるように減ってきているというのは、いろいろあるけれども大きな問題なんだと思うんです。 それからもう一つの、今度、緑のですけれども、米の収穫量及び相対取引価格の推移ということで見ますけれども、ここでも二〇一四年を境にして数量は、一四年は八百四十四万トン、一五年七百九十九万トン、一六年八百四万トン。まあ一五年と一六年、ちょっと減って増えているということですけれども、これでもって相対取引価格は六十キロ当たりで、一四年は一万一千九百六十七円、一五年は一万三千百七十五円、一六年は一万四千三百五円というふうになっている。 米でいえば、これ二〇一〇年が底値になっていて、二〇一一年、一二年というのは震災の影響があって上がったんですよね。それでも生産者米価というのは生産費を下回っているので赤字だったわけですけれども、交付金があるので飼料用米の生産が伸びているわけですね。米の直接支払交付金というのは、赤字の生産の下支えにこれまででいえばなってきたわけです。十アール当たりで七千五百円出てきたわけだけれども、これが廃止になるということは米価を八百円程度引き下げることになるわけです。だから、農業者は非常に不安を抱いているわけなんですけれども。 今ずっと見てきたように、野菜、果実、肉用牛、そして米、供給量が減ったというのはやっぱり価格の上昇につながったんじゃないんでしょうか、大臣。
○国務大臣(齋藤健君) 今、米のお話がありましたので、米のお話を少しだけしますと、米も産出額は長期的には、御案内のように食の多様化や少子高齢化の進展によって需要が減少して、そういった需給動向を反映して減少傾向で推移をしてきたと、残念ながらですね。 ただ、平成二十八年は、このグラフにもありますけれども、前年に比べて千五百五十五億円増加して一兆六千五百四十九億円となっているということです。この要因には、需要に応じた生産の推進を多くの方々が努力をして、超過作付けが解消され需給が改善し価格が上昇したということや、生産量も増加をしたということが寄与をしているというふうに考えているところであります。 御案内のように、価格と供給というのは当然相関関係がございますから、委員御指摘のような要素もそれは当然あり得るだろうとは思っております。
○紙智子君 供給量が減れば価格は上がると、これは当たり前といえば当たり前なんですけれども、そういうことだと思います。 それで、安倍総理は、これ二〇一六年の農業総産出額が九兆円台に回復したということを自慢されたわけですけれども、農業産出額が増えて農家所得が増えるというのは、これはいいことだと思うんですよ。しかし、供給量が減っていること、農産物価格の上昇にそれがつながったんだというふうになれば、これは手放しで喜べないと思うんですね。 そこで、なぜこの供給量が減ったんでしょうか。これ天候の責任というのはいろいろ言われるんだけれども、天候だけが要因なんでしょうか。二〇一六年度の食料自給率でいうと三七・五八%で、これ前年度と比べても一・九%、約二%下がったわけです。 それで、ちょっと次の配付資料を見てほしいんですけれども、棒グラフと線グラフが書いてあります。それで、棒グラフは耕地面積です。二〇一〇年は約四百五十九万三千ヘクタールだったわけですけれども、二〇一七年になりますと四百四十四万四千ヘクタール、減っているわけです。毎年減っているんですね。 それから、折れ線グラフは販売農家と基幹的農業従事者なんですけれども、販売農家は約百六十三万一千戸だったのが、二〇一七年には約百二十万戸に、それから基幹的農業従事者は二〇一〇年は二百五万一千人だったのが、二〇一七年には百五十万七千人に減っていると。 これ、生産基盤が弱体化しているから供給量が落ちたんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のように、平成二十九年の耕地面積だけ見ましても、四百四十四万四千ヘクタールで、前年に比べて二万七千ヘクタール、〇・六%減少しておりますが、この主たる要因は、耕地の荒廃ですとか、それから宅地や工場用地等への転用によるものと考えているわけであります。 また、平成二十九年の基幹的農業従事者数は百五十一万人で、これも前年に比べ八万人、これは五・〇%に相当しますけれども、減少しています。これは、農家世帯の高齢化により離農が進んだことなどが要因であろうというふうに考えているところでございます。
○紙智子君 こうやって表にすると一目瞭然で、全体として縮小していっているということになっていて、この生産基盤の弱体化が供給量が減少している要因になっているという指摘、論調が多々あるんですね。 日経新聞で言うと、瀬戸際の日本食というのが今年の二月の新聞で書いてあったんだけど、農産物価格は、急に上がったというよりも年を追って上がっていると。野菜不足のときに余剰分をすぐ売れるようなベテラン農家が減ってしまったということを書いています。それから、天候の影響をはね返す余力を失ったと書いてありますね。今までも天候の影響はあったけども、はね返す余力を持っていたと、それがもうなくなっているということを書いているわけです。 これ少し驚いたんですけれども、農機具メーカーのクボタの社長さんも言っていて、これも日経新聞ですけれども、日本の食料生産基盤は既にかなり厳しい状況にあり、それがどんどん進行していると。生産基盤の弱体化で食料問題になってくる可能性があり、国民にとって人ごとではなくなるというふうに言われているんですね。 こういう指摘については、大臣、どのように受け止められますか。
○国務大臣(齋藤健君) まず、農業産出額あるいは農家の所得が増えているということについては、私はそのこと自体は素直に受け止めたいと思っているんですね。その理由は、もちろん政策的対応もさることながら、やはり農家や農業関係団体の皆さんも相当努力をされてきているのは事実だと思いますので、これはそのこと自体は、そういうものも含めて私は良かったなと思っているわけでありますが。 一方で、生産基盤がこれ崩れていくということにつきましては対応していかなくてはいけないというふうに、それはそれで思っているわけでありまして、そのことにつきましては、直接的には、例えば土地改良制度の見直しですとか中間管理機構の活用ですとか、あるいはセーフティーネットの構築というものも間接的にはその基盤の強化に役立つんだろうと思いますが、そういった様々な政策を積み重ねて努力をしていくということだろうというふうに思っております。
○紙智子君 ちょっと確認しますけど、大臣の認識としては、やっぱり生産基盤が弱体化しつつあるということはお認めになるんですか。
○国務大臣(齋藤健君) それは、離農も進んでおりますし、それはそういう状況だろうと思います。
○紙智子君 やっぱり生産基盤は大丈夫なのかと。生産者が意欲を持つ政策になっているのかということがすごく大事で、食料の価格はもう国民経済にも影響を与えていくわけですよね。そういう意味では、そういう国民生活全体にも影響を与える問題が問われているんだと思います。安倍総理は、農業総生産額が増えたと、新規就農者が増えたと、攻めの農業でうまくいっているんだということを自慢するんですけれども、農業の土台が問われているんだというふうに思うんですね。 農林水産省として、これやっぱり生産基盤が弱体しているのか、今いると認められたんで、そうであればしっかりと分析をしていく必要があるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 今回の産出額が増えているとか所得が増えているということについては、私は、先ほど言ったように様々な要因があるというふうに思っています。そして、その中で、生産基盤が弱体している部分がどういうふうに具体的に寄与しているのかということになりますと、なかなかそれを数字で表したりすることは難しいかなと思っておりますが、繰り返しになりますけれども、生産基盤を強化をしていかなくちゃいけないということで、土地改良の見直しですとか、それから中間管理機構の活用とか様々な政策をこれまでも講じてきているところでありますし、これからもしっかり取り組んでいかなくちゃいけないというふうに思っております。(発言する者あり)
○紙智子君 今、横の席からそれが違うんだよという声が上がっているんですけれども、やっぱり方向性についてもしっかり分析して出さなきゃいけないと思うんです。 日本の農業というのは、規模の大小を問わず家族経営が支えているんですよね。やっぱり、いろいろ言ったって、圧倒的に家族経営が支えているんだと。政府は、規模拡大、競争力強化、輸出力を強化ということを強調してその支援をやるんだけれども、その路線で日本の農業の基盤が維持拡大できるのか。やっぱり国民に対してしっかり説明をしていただきたいというふうに思うんですね。そのことをちょっと改めて強く要求しておきたいと思います。 それから次に、この通商交渉なんですけれども、歯止めなき自由化交渉がどんどん進められようとしていると。これが今議論してきたような生産基盤の弱体化に拍車を掛けるんじゃないかというふうに懸念するわけです。 そこで、TPPをめぐるアメリカの動向についてお聞きしますけれども、トランプ大統領は今年のダボスの会議で、TPPが米国にとって有利な条件になる場合は再交渉を前提として復帰を検討する考えを示しました。 それで、大臣、アメリカがTPPの再交渉を求めてきたら応じるんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) このTPPは、御案内のように、あの参加国の様々なあの利害関係を綿密に調整して作り上げたガラス細工のような協定になっておりまして、TPPの再交渉と言われても、どの国にとっても一部のみ取り出して変えるというようなことは極めて困難であると私は思っています。 我が国としては、TPP11の方の早期発効に取り組みつつ、米国に対してはTPPの経済的、戦略的意義を訴えていくということにしておりまして、私にとりましては、やはりTPPの再交渉というのは今の時点では非現実的であるなと思っております。
○紙智子君 今の時点では非現実的というふうに言われたんですが、要するに、多分アメリカは、大統領は再交渉を求めてくると思うんですよ。そのときに応じるか応じないか、これはっきりしておかなきゃいけないんですけれども、ちょっともう一回聞きたいと思います。 実際言っていることは、戻ってもいいよと、ただし今のままじゃ駄目だと、アメリカにとって有利じゃなきゃいけないんだということはもう再交渉が前提にあるわけですから、必ず言ってくるんだと思うんですよ。そのときに応じるのか応じないのか、もう一回、ちょっとはっきりと答えていただきたい。
○国務大臣(齋藤健君) トランプ大統領が再交渉を日本に言ってくるかどうかというのは仮定の質問ではありますけれども、今私どものスタンスとしては、日米のこの経済関係については、既に日米経済対話の中で、どのような枠組みが日米経済及びアジア太平洋地域にとって最善であるかを含め、建設的に議論しようということで進んでいるわけでありますので、私の頭は、その枠組みの中でアメリカとは議論をしていくということに尽きるわけであります。
○紙智子君 つまり、応じないとははっきり言わないわけですか。
○国務大臣(齋藤健君) 私の気持ちはいろいろありますけれども、本件は私の権限だけで答弁できる話ではありませんので、ちょっと留保させていただきたいなと思います。
○紙智子君 ちょっと残念だな。もうはっきり言ってほしいんですよね。応じないと言うと、多くの人たちは、あっ、そうかというふうに思うわけだけれども、これ留保ですから、本当に困ったものだなと思います。 アメリカは、農産物市場の開放を求めてくるんですよね。再交渉に応じれば、TPP以上に開放を求めてくるんだと思います、元の十二か国のね。日本の農林水産業への影響は更に深刻になると。政府が守ったと言った国会決議の態度も問われることになると思います。 TPPの11、CPTPPについても聞きますけれども、アメリカを除いているこのTPPの11は八日にチリのサンティアゴで署名が行われたわけですが、TPP11でもこれアメリカから農産物の開放を求める圧力は強まるんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) これはアメリカがどうなるかという推測の話になりますので、お答え控えたいと思うんですけれども、両面あるんじゃないでしょうかねと私は思っています。いずれにいたしましても、繰り返しになりますが、アメリカとの関係は、今ある日米のスキームがありますので、この中で粛々と議論していきたいと思っております。
○紙智子君 昨年、TPP11交渉が始まった頃の話ですけれども、当時の山本農水大臣がこう言っているんです。TPPの乳製品の七万トンの枠を十一か国で使ってしまうと、二国間、日米の二国間協議でアメリカから同様にやれって言われると。そうしたら十四万トンなんていうとんでもない数字になる。牛肉の問題もあると。TPP11がアメリカとの関係で影響が出ないわけがないというふうに言われたんですね。 TPP11は三月に署名して動き出すということなんだけれども、山本前農水大臣が言われたように、アメリカとの関係でいうと影響が出てくるんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) このTPP11そのもので、何というんですかね、TPP、本来の12、上回るような影響があるということはないわけであります。 それから、アメリカが今後どうするかということについては、私はこうなるああなるということを仮定をもってお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、とにかく今、日米でやるということになっているわけでもありませんし、この対話の枠組みが既にあるわけでありますので、この中で、さっき言った切り口での議論を進めていくということではないかなと思っております。
○紙智子君 アメリカは必ず言ってくるんですよ。仮定だって言うけど、必ずそうなってくる。そのときにどうするかというのは本当に大事な問題だし、既に日本政府は日米経済対話の中で、アイダホ産のジャガイモの輸入制限を解禁したんですよね。いつの間にやったのかという、知らないうちにこのアイダホのポテトの輸入を認めていると。 北海道でいうと、十勝はジャガイモ産地なわけだけれども、現地では生産者の努力に水を差すものだという怒りの声が出ていますよ。ポテトチップス、すごいしゃりしゃりとおいしいわけだけれども、ああいう本当にからっと揚がるようなチップスを作るのに、加工用のジャガイモにどれだけ苦労してきたかと。研究者含めて、やっているんですよ。そういう苦労が水の泡になるということを言っているわけです。 全く私たち知らないところで、もう勝手にこういう自由化を進めていると。既にアメリカは日本の農産物をターゲットにして、いろんな形で圧力を掛けてきているわけです。TPPにアメリカが戻ってくる場合も、これ条件を付けると。TPP11が動き出しても、自由化を要求してくると。いずれにしても、アメリカの圧力は強まるということだけははっきりしていると思うんです。農産物の市場開放が更に進みかねないと。こういうような歯止めなき自由化というのはやっぱりやめるべきだということを要求しておきたいと思います。 最後に、ちょっと、あと一分だけ、一言。やめるべきだと。
○国務大臣(齋藤健君) その歯止めなき自由化を我々はやるつもりは全くありませんし、それからアメリカも今どういう態度で私たちにこれから出てくるかというのも見通せない状況でありますので、余計なことをしゃべるつもりはありませんが、いずれにしても、アメリカとの関係は、今あるフレームの中で国内に影響が出ないように粛々とこなしていくというのが基本的なスタンスでありまして、歯止めなき自由化ということは絶対にないということは申し上げておきたいと思います。
○紙智子君 一つ開けるとどんどん広がっていくということがありますので、やっぱり本当に農水大臣として日本の農業を守るという立場であれば、もう断固とした対応をしていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
○小川勝也君 民進党・新緑風会の小川勝也でございます。 来週には予算も成立をする、その前には、二十七日、証人喚問も決まったようであります。今日から参議院農林水産委員会、本格的な論戦がスタートいたします。幾つもの法案がありますので何度も質問に立たせていただく予定でございますが、よろしくお願いをしたいというふうに思います。 今、紙委員からもありましたけれども、今、佐川局長がどうしてあのことをしたのかというのが大変大きな関心事であります。予定した質問もかぶっておりますので、私は、大臣も霞が関に御勤務の経験があるという事柄から、なぜ局長はああいうことをしなければならなかったのか、私の拙い知識でいうと、役所の本体、役所の秩序を守るために仕方なくというのが役所の皆さんが悪いことに手を染める最大の理由だというふうに思います。今回のケースはちょっと当たらないのに、どうしてなのかなという率直な思いがあります。 経済産業省にお勤めの経験がある大臣の率直な御感想をいただければ幸いに存じます。
○国務大臣(齋藤健君) 正直申し上げて、私もどうしてこういうことが起こったんだろうというふうに思わざるを得ないような状況だと思います。 私の経験から申し上げましても、まあ拙い狭い経験かもしれませんが、決裁文書、自分でも起案をして、決裁を取って回ったことありますが、その途中で指摘を受けることは時々あります、この表現はおかしいんじゃないかとか。その都度修正をして、判こを押したり、ちょっと古いスタイルで申し訳ないんですけど、僕のときはそうだったんで、途中での修正というのはありますけれども、もう完全に決裁が終了した文書を後から書き換えるというのは、ちょっと私の経験からは想像がなかなかできない出来事であるというのは申し上げられると思うんです。 ですから、なぜそういうことが起こったのかということは、小川委員同様、私も非常に不思議に思っているし、ここは国民の皆さんの疑問も当然だと思いますので、財務省においては、そこのところを皆さんになるほどと思うように解明をしていただきたいというのが政府の一員としての思いでもございます。
○小川勝也君 率直な御答弁、ありがとうございます。 本来であれば政治もしっかり信頼をされてしかるべきでありますけれども、政治は時々において国民の信頼をなくす。しかし、それを常にカバーしていただいたのが、国民から信頼されるべき霞が関の官庁でありました。財務省が信頼されないと国が立ち行かないというふうに思いますので、今回何があったのか国民の皆さんにしっかり明らかにして、財務省の信頼を取り戻していただきたいと思っております。 同じように、農林水産省もしかるべきであります。農林水産省も、農家の皆さんや消費者の皆さん、国民の中で食事をしない国民はいないわけでありますので、農林水産省が信頼をなくすということは国民全体が失望のふちに沈むということでありますので、大臣を先頭に、信頼される農林水産省であり続けられるようにしっかりお願いをしたいというふうに思っています。 トピックの質問からお願いをさせていただきたいと思います。 昨日、北海道の北見市、まだ寒い、そんな状況でありましたけれども、一万二千人の市民、道民、本州から駆け付けたファンもいたというふうに言われておりますけれども、LS北見、カーリングの銅メダルのチームがパレードを行いました。そんな中で有名になったのが、「そだねー」という言葉と、もう一つはもぐもぐタイムでありました。もぐもぐタイムでおいしいものを食べて、いいなというふうに思ったんですけれども、大変驚愕したのは日本のイチゴの生産者だったというふうに伺っています。韓国のイチゴおいしい、発信力のある彼女たちが発信したことによって大変大きな衝撃が走りました。 質問通告もさせていただいておりますけれども、日本から様々な品種が韓国に不法に、あるいはイリーガルに渡っているのではないかという懸念あるいは事実、それがどういう品種で、どのぐらいの損害が今のところ確認できているのか、農林水産省でまとめた結果をお知らせください。
○国務大臣(齋藤健君) まず、今回、例のカーリングの女子の方の韓国のイチゴおいしいという発言につきましては、彼女たちを批判しているわけじゃないので誤解なきようにお願いしたいと思うんですが、ただ一方で、これまでの経緯、これから申し上げますと、考えると看過できないということで記者会見で、今後のこともありますので、私の方から指摘をさせていただいたわけであります。 この韓国で生産されているイチゴは、我が国のレッドパール、章姫、とちおとめ等を交配をしたものが主でありまして、これらの日本の品種は韓国に流出したものであると我々は考えています。日本からの流出がなければ、韓国で早期にイチゴの品種開発や栽培が行えなかった可能性がありまして、また、育成者の権利が保護されていれば無断栽培を防止できたというふうに考えているわけであります。 また、韓国はこのイチゴをアジア各国に活発に輸出しておりまして、それが日本のイチゴと競合するというようなことにもなっておりまして、日本からの流出を早期に防止できていれば、現在の韓国のイチゴの輸出も日本産で代替できていた可能性もあろうかなと思っております。 どの程度というのはなかなか計算が難しいわけでありますが、例えば二〇一五年の韓国のイチゴの輸出量は四千トンになっています。この全量がもし日本からの輸出で置き換わっていたらどうかというふうに計算をいたしますと、その輸出額は、日本からの輸出額を計算すると一年間に約四十四億円、四千トンだと四十四億円ということになりますので、五年間で最大二百二十億円に上るというふうに計算はできるところでございます。
○小川勝也君 これはイチゴに限ったことではないというふうに拝察をいたします。ほかの果樹やほかの品目についてはどういう情報が集まっているでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 大変重要な御指摘だと思います。 我が国において品種登録をされた新品種の種苗のうち、無断に海外へ持ち出された果物の事例といたしましては、イチゴについて韓国以外にも中国で紅ほっぺが栽培されているという、まあこれは報道なんですけれども接しておりますし、有力なブドウ品種でありますシャインマスカットの苗木が中国で生産、販売されて、果実が中国国内で販売されていると。それから少し前の、十年以上前の話になりますが、サクランボの品種の紅秀峰の果実が、これはオーストラリアですけれども、そこで生産、販売されたといった事例を確認しているところであります。 これは、一旦海外へ出て、そして大規模に生産されて市場に出て初めて気が付くという性格のものなので、なかなか早期発見というものも難しいわけでありますが、いずれにしてもこういうことはゆゆしき事態だと思っておりますので、しっかり対応していきたいと思っています。
○小川勝也君 この大臣の所信の中にも輸出が大変重要であると、私どももこのことは認めておりますので、やはり価値のある品種や手間暇が掛かってきた品種ほど狙われやすいということでありますので、今回のことを契機にしっかりと対応をしていただくようにお願いをしたいというふうに思っております。 今、種苗ということがありましたので、後に種苗のことについてもちょっとお伺いをいたしますけれども、何せ昨年の主要農作物種子法の廃止が大きな衝撃を持って全国の農業関係者に迎えられました。その後、数々のシンポジウムが行われたり、討論会や講演会が行われたり、あるいは様々な危惧が様々な場所から発信をされています。 私もまだ何が正しいのか、どの情報が正しくてどの情報が大げさなのかということはまだ知悉をいたしておりませんけれども、間もなく一年になろうかと思いますけれども、主要農作物種子法が廃止されて後、世間の騒ぎあるいは都道府県の動揺を含めて、現在までのところ、農林水産省はどのように把握をしていて、我々の附帯決議も踏まえて、今後どのような方針で廃止後を臨もうとしておられるのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 種子法の廃止につきましては、本当に様々な方から様々な意見を拝聴をいたしております。それで、私どもとしては、この理解を求めていくことが引き続き必要であろうというふうに考えております。 参議院の農林水産委員会の附帯決議、私どもは大変重く受け止めさせていただいておりまして、附帯決議におきましては、種子法の廃止後も、稲、麦類及び大豆の種子について、優良な品質の流通を確保するため種苗法に基づき生産等についての適切な基準を定めること、それから都道府県の取組が後退しないよう地方交付税措置を引き続き確保する、民間事業者と国、都道府県との連携を推進するとともに国外に流出することなく適正な価格で国内で生産されること、それから需要に応じた多様な種子の生産を確保し、特定の事業者による種子の独占によって弊害が生じることのないよう努めることという四点につきましては、私ども重く受け止めて対応しているところであります。 今、具体的にということでございましたので御紹介させていただきますと、一点目につきましては、種子に関する一般法である種苗法の告示におきまして、指定種苗の生産等に関する基準に稲、麦類及び大豆の種子の生産等に関する基準を追加した上で、農研機構及び都道府県が適切に制度の運用を行えるように周知をさせていただきました。 また、二点目につきましては、都道府県の経費の話ですが、都道府県が行う稲、麦類及び大豆の種子供給の事務に要する経費につきまして、引き続き地方交付税措置がなされる方針であることを各都道府県に周知をさせていただいたところでございます。 三点目については、官民の連携や競争力強化を進めるに当たっては、国益を損なうことのないよう、あくまでも日本農業の競争力強化のためであるということで、共同研究契約等について農研機構及び都道府県等にルール化したものを通知して、周知をさせていただいたところでございます。 四点目につきましては、これは農業競争力強化支援法の趣旨を踏まえて、官民を挙げた種子、種苗の開発供給体制を構築するために必要な取組等について、これもルールにして関係者に周知をさせていただいたというのが私どもがとらせていただいた措置でございます。
○小川勝也君 全国の農業関係都道府県は大変重大な関心を持っておるわけでありますけれども、事北海道は、米、麦類、大豆の作付けが圧倒的に面積的には大きいわけでございまして、北海道庁も大きな関心を示しています。 三月二十日、おとといの日本農業新聞にも出ておりましたけれども、北海道は独自に様々な施策をしたいというふうに発表をいたしております。しかし、この財源もあることから都道府県だけで完遂できるものではないので国にもしっかりと理解を求めたいと、こういう多分思いでおられるのだろうというふうに思っています。 これ、北海道だけではないというふうに思います。様々な都道府県から、種子法廃止の後も都道府県はしっかりと独自の取組をするに当たって、農林水産省等に様々な支援をお願いしたいというふうに考えてくると思いますが、農林水産省としては、そのことについてはどういう対応を予定しておられますでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) これまでの主要農作物種子法によりまして種子供給業務について全ての都道府県に一律に義務付けをすると、法律に基づいてですね、そういうことを行ってきたわけでありますが、この当該都道府県の業務については、従来、自治事務だという扱いになっておりまして、従来でも条例等を定めることによって独自のルールを設けている都道府県もございます。 今回、その種子法廃止後におきましても、都道府県が行う種子供給業務が自治事務であるという位置付けは変わりません。変わりませんので、種子法の廃止後においても、条例等の独自ルールをそれぞれの都道府県が自主的な判断でお作りになるということは当然あり得るということだと思っています。 それで、国の支援につきましては、まだ具体的にどういうことなのかをお聞きしないと何ともお答えのしようがないので、個々に応じて考えさせていただきたいと思います。
○小川勝也君 私どもも重大な関心を持ち続けざるを得ないというふうに思っております。これからどういうふうになっていくのか、まだまだ情報も足りないようでありますので、もし万が一廃止ではどうしようもないということであれば、また再法制というのか立法が必要であるということも含めてしっかりと注視をしてまいりたいというふうに思ってございますし、あした、徳永委員も質問を続きをさせていただく予定でございます。 それで、先ほど我々の附帯決議についても触れていただきましたけれども、今日はここで、特段、主要農作物種子法を廃止する法律案に対する附帯決議の三のところの「引き続き国外に流出することなく」、ここが非常に重要だと思いますので、ここの部分に限って大臣に確認の答弁を求めたいというふうに思います。
○国務大臣(齋藤健君) その点については、この委員会でも議論になりましたけれども、今回、自治体やあるいは独法等の研究機関が民間機関にその研究成果を提供する場合には今回ルールを作らせていただいたわけです。従来もそこは禁止をされてなかったわけでありますが、今回、民間への積極的な開放をするのであれば同時にそのルールも厳格化する必要があるだろうということで、その三については対応を取らせていただいたわけであります。 あくまでも、まずその知見の提供は我が国農業の競争力強化に貢献するかどうかを判断して行うこととさせていただいておりますし、このため、もし民間事業者の開発等に知見の提供が、申出があった場合には、その開発等の考え方を確認した上で適切な共同研究契約を結ぶ等の適切な措置を講ずることができるように、国、独立行政法人及び各都道府県に対して、必要な場合には国に相談していただきたいという旨の通知を出しているところであります。 いずれにしても、私どもの考えは今申し上げたとおりでありますので、この考えが現場でも徹底されるように努力をしていきたいと思います。
○小川勝也君 それでは、種苗法の話題について質問させていただきます。 私もちょっと不勉強だったんですけれども、愛読書のこの「現代農業」というのがありまして、これ毎月楽しみに夜寝る前に読んでいるんですけれども、この二月号にこういうゆるがせにできない記事が出ておりました。トマトの脇芽挿しができなくなる。農家の自家増殖原則禁止でいいか。例えば、自家採種が困難になっていくというメッセージを農研機構のホームページでも発表されているということが話題になっているところであります。 このホームページで農研機構が周知をしている内容についてはどういう意味と事柄が含まれているのか、御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 農研機構のものについて私が説明するのもちょっといかがかと思うので、私どもの考えをお話をしたいと思うんですけれども、農業者の自家増殖については、現在、植物の新品種の保護に関する国際条約、これUPOV条約と言いますけれども、これにおいて原則禁止をされているわけですね。我が国においては、一方で農業の現場において農業者の自家増殖が慣行として行われているわけであります。ここをどういうふうに整理をしていくかということだと思うんですね。 このため、平成十年のUPOV条約に準拠した種苗法全面改正におきましては、農林水産省令で定める一部の植物を除いて自家増殖には育成者権が及ばないということとされて、自家増殖ができることになっているわけであります。 一方、登録された新品種まで原則的に自家増殖を認めますということになってしまうと、今度は新たな品種開発を進めようとする育成者の意欲を下げる要因にもなり得るということでありますので、難しいところなんですけれども、このため、適宜自家増殖を制限する品種を増やしてきているのも事実でありまして、平成二十七年度に自家増殖に育成者権の効力を及ぼす植物の基準というのを定めて、植物の種類ごとの実態を十分勘案した上で、農業の現場に影響のないものについては順次自家増殖を制限をするというふうな取組を今までしてきているということでございます。 この基準に従って、最近では、平成二十八年度にアカシア、トマト、ヒラタケ等、二百九種類の植物を追加をしました。それからさらに、二十九年度にヒナギク、アサツキ、エノキタケ等、六十七品種の追加を予定しているということでありますけれども、今後も、先ほど申し上げた考え方に基づいて必要な見直しを行っていくということです。 この自家増殖の制限の対象となります植物の見直しに当たっては、パンフレットとか作成して都道府県の担当者へ説明したり、生産現場において混乱を生じないように周知を努めているところでありまして、今後もしっかりとしていきたいと思っています。
○小川勝也君 自家採種は農家の命などという言葉もあります。それから、私も主要先進国がこの自家増殖にどういう扱いをしているのかということを全く知らないわけではありません。日本の事情も勘案しながら、少しずつ近づいていくということであれば、細心の注意を払って、現農業経営者の利害が損なわれないように注意を払っていただきたいというふうに思っているところであります。 さて、大臣の所信表明を聞かせていただきました。何となく聞きやすいんですけれども、ちょっと引っかかるところも結構あります。それから、今国会に提案されるであろう法案について触れてあるところもありまして、そういう部分については、会派の仲間が手分けして法案のときにもしっかり議論をさせていただきたいというふうに思っております。 私は、この最初のところにちょっと焦点を当てて大臣に論戦を挑みたいというふうに思っています。美しく活力ある農山漁村の実現、この美しく活力のある農山漁村とはどういうことでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 我が国の農林水産業、農山漁村は、国民に食料を安定的に供給するとともに地域の経済も支えておりまして、また同時に、自然環境の保全ですとか、良好な景観の形成ですとか、それから国土保全等の多面的機能を有していると、小川委員御承知のとおりでありまして。美しく活力ある農山漁村とは、このようなすばらしい自然環境や良好な景観を形成している農山漁村が多面的機能を十分に発揮をして、そして多様な地域資源や地場産品を核として雇用が創出されると、そういう地域で経済が循環しているような状況でございます。
○小川勝也君 私は、大臣が御就任をされる前からこの農林水産委員会で再三同じことを申し上げてきて、与党の先生方にも御迷惑をお掛けしております。それは何かといいますと、私も北海道の北部の田舎の出身でありまして、実家の家業は鍛冶屋であります。最盛期の人口が一万二千人を超えていた町で、今の人口が三千六百人ということでありまして、いわゆる農業者が減っていくさまをずっと見続けたということをこの委員会で叫び続けております。 それから、私が今気にしておるのは、現政府が行おうとしている農業政策、すなわち昨年来議論されているいわゆる農協改革や、その前の農地の中間管理機構、こういう政策がいわゆる農村の人口を減らしていくのではないかというふうに危惧を持っているからであります。美しく活力のあるの活力は、人であります。どんどんどんどん今の政策のまま人が減らしていくような農村になりますと、活力どころか、野生鳥獣に活力を持たせることに私はなるのではないかというふうに思っています。 ともあれ、私たちはこの国の人口が減少していることもよく分かっておりますし、これから農業従事者が減っていくことも分かっております。ですから、前のようにもっともっと農村に人口を増やせと言うつもりはありません。しかし、もっと頭を使って、知恵を絞って、様々なことを考え合わせながら施策を融合していかないと、後で取り返しの付かなくなることになりますよということをずっと申し上げているわけであります。 一つは、ゾーニングの話であります。まずは人口が、農業人口が減っていくわけでありますので、いわゆる耕地農業はたくさんの人がやるよりも少ない担い手でやる方が合理的だというのが今の政府の考え方であります。そしてまた新規参入もどんどん来ているので、ハウスとかいわゆる高付加価値を伴う農業もあるということだろうというふうに思いますので、このことはしっかりとゾーニングをしながら、耕地農業、園芸農業、そして集落の人口といろいろ考え合わせながらやらないと、まあ今の政策だとやみくもにということになるんだろうというふうに思っています。 それから、この議論もさせていただきますけれども、例えば私が今気にしたのは新規就農者、どういう思いで就農しているかということであります。 それから、先ほども議論ありましたけれども、農業所得が上がることはいいことだと、これはもう当然のことでありますけれども、農業者は何をもって幸せな暮らしをしてきたかということであります。収入は多ければ多いほどいいわけでありますけれども、農業者の幸せはそれだけではないというふうに思っています。この委員席に座っておられる先生方は多分御共感をいただけることだろうというふうに思いますけれども、農業者の幸せは所得が多いことだけではありません。例えば家族に、子供たちに、弟、妹に安心の米を送ることができる、安心の野菜を供給することができる、親子三代で暮らして子供や孫に指導する機会がある、農業の先達として子供や孫に尊敬される存在である。それから、例えば子供の頃から一緒に遊んだ先輩、後輩、友達とずっと同じ地域に暮らすことができる、自分が手入れしてきた田畑とあるいは土地、家屋を相続させることができるなどなどであります。 しかし、今、大臣の所信のこの紙を見ますと、そういう農業者の心とか幸せの感覚とかには全く触れられていないですね。お金が増えます、人数が増えます、これが心ない今の安倍政権の農政そのものだと思うわけであります。もっと言うと、新規就農者が多いことはうれしいことであります。しかし、なぜ増えるんでしょうか。それは、都市、都会で働いている人たちにとって余りにも過酷な国だからではないでしょうか。就職しようにも、たくさんの企業で面接を受ける前にたたき落とされる、就職氷河期が二十年続く、あるいは正規社員の門戸が小さくなる。それだったら、自分でコントロールできる農業を選んでみようかという若者が、あるいは少し年のいった若者が農村を目指すのではないでしょうか。 私は、農村の持つ多面的機能は、まさに大臣の御理解のことだけではありません、都市で痛めた心を癒やす場所にもなります。農村の持つ多面的機能はもっともっと大きいということと、そしてお金以外の価値にももっともっと着目してもらいたい、そのことを私は大臣にお願いをしたいというふうに思っております。 ですので、ゾーニング、農地法に関する議論も法案であるようでありますので触りだけ申し上げますと、先ほど申し上げましたように、耕地農業として大きな面積を確保して耕作する農地、それからコンクリートを張ったり、いわゆるハウス、屋根を造ったりして、いわゆる高付加価値を得る農業、これが組み合わさって農村をつかさどるわけでありますので、乱暴な議論ではなくて、もっと緻密な議論の下に、みんなが幸せになる、そして国民の食料もしっかり確保される農業を持続をしていただきたいというふうに思ってございます。 それでは、次の質問をさせていただきたいと思います。 TPP11についてであります。紙委員からも質問がありました。 アメリカ合衆国が抜けて、我々の国の、いわゆる農業でのダメージではないメリットの部分が大分小さくなっているのではないかというのが巷間の思いであります。言うなれば、GDPやあるいはマーケットがアメリカ合衆国が圧倒的に大きかったわけであります。しかし、我々の市場開放、すなわち農産物等の打撃の部分だけは変わらないわけであります。 このことについて、私が農林水産省であれば、これはあり得ないと、12であれば何とか我慢できても、この11の非対称的な協約はあってはならないものだと私なら訴えたいところでありますけれども、農林水産省や大臣は、このTPP11について、農林水産省の思いとしてどういう考えを伝えましたでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 確かにTPP11になれば、アメリカとの関係でのメリットが12に比べて少なくなると。にもかかわらず、内容は変わらないということであるのは、確かに私にとりましては、正直じくじたるものがございます。 しかし一方で、これいじり始めると、TPP11そのものも崩壊をしてしまうという現実の中でどのような判断をするかということでありました、正直言うとね。その中で、私どもは、まあ農業に与える影響というものが今委員もおっしゃいましたけど変わらないのであれば、このTPP11をまずは成し遂げて、そして次の段階に向けてできる限りの努力をしていくということを、じくじたるものではあるけれども、判断をして、事ここに至ったということでございます。
○小川勝也君 大臣も今苦しい答弁だと思いますけれども、やはり農業関係者は納得できないと思います。農業関係者も自分たちだけ幸せであればいいなんて誰も言っていません。輸出や自動車やいろんなことを勘案して政治家が苦悩していることも理解してくれています。 しかし、あのTPPのときも、アメリカが入っているTPPのときも全く許せないと思っていたのに、このTPP11が三月八日に調印をしたということでありますので、これからどのように国民や農業者や、特に影響を受ける北海道の農業者に説明をするのか、本当に大変だというふうに思っています。まだ影響がどうなるか私も算出も、いわゆる想像もできない領域におります。 心配な点が多々ありますけれども、とりわけ乳製品についてはどうなるのか、あるいは競争力の弱い、あるいは分野がかぶる北海道のホルスタインの肉はどうなるのか、大臣は現在までのところどのような認識を持っておられるでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) まず基本的な考えですけれども、日本の人口が減っていく中で海外の活力を取り込んでいこうという観点から、地域間の自由化を進めていくということは日本にとってやっていかなくちゃいけない方向なんだろうと思いますが、一方で、だからといって日本の農業がどうなってもいいと思っている国民は一人もいないと思うんですね。 ですから、そっちの方向を進めると同時に、日本の農業が再生産可能にして、そして競争力を付けていくという、この両方を追求をしていくということが大事だと思っておりまして、そういう基本的考え方で安倍政権全体は取り組んでいるということは是非御理解をしていただいた上で、TPP11協定はTPPの早期発効に向けた取組の一環として米国を除くTPP署名十一か国で合意されたものでありますので、まずその内容はTPP12の範囲内であるということを改めて確認をした上で、乳製品につきましては、TPP11でもTPP12と同様に、バター、脱脂粉乳の関税割当て枠七万トン、これ生乳換算ですけれども、は近年の国家貿易の追加輸入量の範囲内で設定をしたものであり、しかも、枠外の二次税率も現行の高水準を維持しているということであります。 また、チーズやホエーの関税撤廃によって、長期的には確かに加工原料乳の乳価の下落も懸念をされると思っておりますので、このため、TPP12の合意を受けて決定された総合的なTPP関連政策大綱に基づいて、これまで省力化機械の整備等による生産コストの削減や品質向上などの畜産、酪農の収益力、生産基盤の強化を進めてきたところでありますし、平成二十九年度からは、もう委員御案内だと思いますが、生クリーム等の液状乳製品を加工原料乳生産者補給金の対象に追加をして更に補給金単価の一本化を行ってきているところであります。 また、砂糖についても、TPP11でもTPP12と同様に現行の糖価調整制度を維持しておりまして、引き続き、原料作物であるてん菜、サトウキビの安定生産を確保することとしております。加工調製品についても、TPP12と同様に、参加国からの現在の輸入量の半分程度の関税割当てでの設定にとどめているところでありますし、畜産につきましても、クラスター事業を始めとする体質強化に加えて、例の経営安定対策も発効した場合にはしっかり講じていくということをさせていただいているところでございます。
○小川勝也君 大臣の御苦労もよく分かりますが、今日の日本農業新聞、「森友問題で政権支持率急落」、「農政力学変化の兆し」と、こうあります。御案内のとおり、安倍総理の総体的な力が強かったので、国内政策もTPPも御案内のとおりになりました。しかし、政治は生き物でありますので、これからどう動くか分からない。農村や、やっぱり生産現場が納得しないTPPであれば過酷な道のりになるのではないかなというふうに思ってございますし、私のお向かいにも大変頼もしい同志、同僚がおられますので、一緒にTPP、また闘っていけるんだろうなという思いもしております。 最後に、長谷長官にも来ていただきました、シラスウナギの問題、昨日も議論になりましたけれども、大変重大な問題であります。少し生態が解明されつつあるという、そういうお話もございますし、今回の不漁は海流の影響もあるのではないかという話も伺っております。このシラスの不漁が、来年度に向けて、すなわち今年の暮れから来年にかけてのシラスウナギ漁でありますけれども、どういう見通し、あるいは施策、お考えになっておられるのかお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(長谷成人君) お答えいたします。 我が国におけるシラスウナギの採捕量は、昭和五十年代後半以降、低水準かつ減少傾向となっておりまして、その減少要因といたしましては、今委員からも御指摘がありましたように、気候変動等による海流の変化、そしてシラスウナギや親ウナギの過剰な漁獲、沿岸域や河川等の生息環境の悪化等が指摘されております。研究機関によりますと、今漁期の極端な不漁の原因については、その中で、やはりその生息環境ですとか漁獲状況はそれほど変化ない中での変化でありますので、海流の変化などの海洋環境が大きく影響しているのではないかという話を聞いているところでございます。 そうなりますと、来期の予想ということにつきましては、来年、海流がどうなるかということについて今見通すことができないものですから、なかなかはっきりしたことは申し上げられないということでありますけれども、我々の心構えとしては、そういうことが続くことも考えながら物事を考えていかなければいけないというふうに思っているところでございます。 ウナギ資源の持続的な利用に向けましては、これまでの取組をちょっとお話しさせていただきますと、平成二十六年九月、同じ資源を利用する日本、中国、韓国、台湾の四か国・地域で池入れ数量の制限に取り組むことを決定いたしまして、それを受けまして、平成二十七年六月からはウナギ養殖業を農林水産大臣の許可制にいたしまして池入れ数量管理を行うとともに、ウナギ養殖業者、シラスウナギ採捕業者、親ウナギ漁業者による資源管理、三位一体として進めるということで取り組んでおります。 また、ウナギの餌場や隠れ場となる構造物が生息数を拡大させる上で効果があるとされていることから、河川等における生息環境の改善の取組を、国交省ですとか環境省ですとか関係省庁と連携して推進しているところでございます。 ウナギについては、生態について不明な点がまだまだ非常に多いということでありますけれども、今後とも生態の解明に努めつつ取り組んでいきたいというふうに考えております。
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎております。おまとめください。
○小川勝也君 終わります。
○田名部匡代君 民進党・新緑風会の田名部匡代でございます。今日はよろしくお願いをいたします。 まず冒頭、本日質問をさせていただくに当たりまして、祝日前、一昨日ですね、質問通告をさせていただきました。その後、どうしても東京を離れなければならず、もしかしたら農水省の皆さんに作業上御迷惑をお掛けしたのではないかなと思っております。もしそうだったとしたらおわびを申し上げたいと思います。 それと、先ほど来、森友学園のことについて、それぞれ委員の皆さんから一言御発言ありますけれども、私も大変深刻な問題だというふうに思っております。実は、この委員会でも取り上げられてきた獣医学部の問題も、何かすっきりしないまま今日に至っているということだろうと思います。総理の御意向があったのかなかったのか。 そういう中で、参議院の予算委員会など質問を聞いていても、この改ざん問題は改ざん問題として、なぜこんなことになったのか、その問題追及は必要ですし、解明は必要だと思っています。しかし、そのことをはっきりさせることと官僚の皆さんに対して侮辱的な発言をすることはちょっと別だと思っておりまして、やっぱり政治家がしっかり、まず自ら何か間違いを犯していなかったのかと、何か官僚の皆さんにそんたくさせるようなことはなかったのかと、まずはそこから始めるべきではないかなというふうに思っています。 再び国民の皆さんからしっかりと信頼を得られる国会であるように、またこれは与野党超えて一緒になって取り組んでいかなければならないというふうに思っていますし、大臣もお感じだと思いますけれども、どのときの政権になっても、どのときの内閣になっても、官僚の皆さんはその時々で一生懸命その政府、内閣、そして大臣、副大臣、政務官をお支えになっているはずであります。私もそういうことを強く感じながら農水省の皆さんと一緒に仕事をさせていただきました。どうか大臣も、信頼関係大事にしていただきながら、一生懸命頑張っていらっしゃる農水省の皆さんと力を合わせて取り組んでいただきたいと、そのように思います。 しかしながら、先ほど大臣の御答弁を聞いていて、TPP11について小川委員の方から御質問がありまして、それに対して、交渉をいじれば、米国が抜けたことによって交渉をいじればTPP11は崩壊するというふうにおっしゃいました。私は、TPP11は崩壊するかどうかではなくて、日本の国益がしっかり守れるかどうかが私たちにとっては何よりも優先なのではないかと。何かその形を壊したくないから我慢しなきゃいけないという話ではないんですね。 そもそも、まず、ここに至るまでに総理は米国抜きでは意味がないとずっとおっしゃってこられたんですね。二〇一三年、米国とともに新しい経済圏をつくる。二〇一六年、根本的な利益のバランスが崩れるため米国抜きでは意味がない。しかしながら、ここに来て、米国が抜けたにもかかわらず、私たちは参加をやめない、離脱をしないという、このことの説明が何らなされていないわけであります。 大臣、これは総理の御発言かもしれませんけれども、大臣は先ほど、崩壊するからやめないんだ、こういうお考えがあって私たちはTPP11を抜けられないということなんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) TPP11が積み木細工であって、一部をいじれば崩壊するというのは、これかなり確度の高い現実なんだろうと思っております。 しかし、それが崩壊して困るというのは、別にTPP11そのものを守るのではなくて、TPP11を推進することが今、日本の全体の成長戦略の中で評価をされるべきものだという前提で私申し上げていますので、その前提が言葉足らずであったとしたら、それはおわびを申し上げなくちゃいけないと思っております。 総理のあの発言につきましては、私、農林水産省担当なので、その全体の通商戦略の立場から私がコメントするというのはいかがなものかと思いますけれども、いずれにしても、12であり、11であっても、農業に与える影響というものを考えた上で対策を講じて、農林水産業の再生産可能な体制というものを維持し、競争力強化に努めていくということが私が言える最大限のことでございます。
○田名部匡代君 大臣は所信でTPPについて、農林水産分野では、重要五品目を中心に関税撤廃の例外等必要な国境措置を確保しましたとおっしゃっているんですね。しかし、私自身は国会決議すら守られていないというふうに感じています。 加えて、前の森山農林水産大臣は、委員会で質問されて、その関税について、枠内税率も枠外税率も変更を加えていないものがあったかと問われれば、それはないというふうにおっしゃったんです。 だから、私は、本当に守るべきものを守り切れたのかということと、先ほど総理の答弁にありましたけれども、米国が抜ければ根本的な利益のバランスが崩れるということを認識されているわけですから、私は、米国が抜けた時点で、先ほども質問の中にありましたけれども、日本はもっと力強く日本の国益を守るために発言をするべきだったのではないか。例えば乳製品もそうだと思います。また、セーフガードの発動基準もそうだと思います。アメリカが抜けたにもかかわらず、アメリカが入っていたときと同じままの状況になっているんですけれども、本当にこれで国益は守れるというふうに大臣はお考えでしょうか。
○政府参考人(澁谷和久君) 内閣官房の方からお答えをさせていただきたいと思います。 先ほど総理の発言、アメリカがいるということを前提にTPP12をまとめたというのは全くそのとおりでございますが、昨年の三月、アメリカのトランプ大統領のTPP離脱宣言後初めてのTPP閣僚会合がチリのビニャ・デル・マルで開催をされまして、その際、十一か国は、これだけハイスタンダードで、かつ各国のセンシティビティーにも配慮したバランスの取れた協定をアジア太平洋に広げていくという当初の理念をアメリカがいなくても実現していく必要があるという認識で一致をいたしまして、その上で、日本がリーダーシップを取ってまとめてほしいという強い要請を多くの国の閣僚から直接頂戴したところでございます。 いろいろ御意見はあるかと思いますが、三月八日の署名式において、ホスト国チリのムニョス外務大臣が、アメリカという大きなパートナーがいなくなったが、だからこそ、残った十一か国で最も先進的で包括的な協定を実現しようと努力し、ここにTPP11がまとまったことは、我々が保護主義的な圧力を望ましくないと考えている、多くの国に門戸を開いていることを世界に伝えるタイムリーなシグナルとなったと述べておりまして、これが十一か国の共通認識でございます。 乳製品のTPPワイドで設定された関税割当て枠などについて御懸念があるということは、TPP11がまとまる前にも多々頂戴しているところでございます。実は、同じようなTPPワイド枠を持っているような国は日本以外にもあるわけでございまして、そこはそれなりに議論を各国としたところでございます。 その上で、先ほど冒頭申しましたように、まずはアメリカがいない中にあってもTPP11を、このアジア太平洋における画期的なルールというものを早く実現をする、早く実現をすることがむしろ今後いろんな国に対してTPP以上に譲ることはないという、まさに我々のラインを確実にするということも含めて、その方が望ましいというのが十一か国の共通認識だったところでございます。 アメリカがいないことに伴う様々な調整等が必要であれば、それはむしろ発効後、アメリカの動向を十分見据えた上で行っていく。それが新協定の六条という形で規定されているところでございますけれども、日本と同じような事情を抱える国がある中で最終的にそういう結論に達したという、そういうことでございます。
○田名部匡代君 いろいろ御説明いただきましたけれども、例えば、EPAを含めて今まで農林水産品の関税撤廃率は約六割、しかし、TPPでは重要品目も市場開放して関税撤廃率は八割以上なんです。私は、何か対策を打つから大丈夫なんだとかいうような試算そのものにもこれまでも何度もここで指摘をさせていただいてきました。どういう影響があるのかというのは、手を打つから大丈夫だよなんという話ではなくて、もっと私はきちんとした試算をするべきではないのかなというふうに思っているんですね。 それだって、元々二〇一〇年、これは影響額は四兆ぐらいでしたでしょうか、というところから始まって、今やほとんど影響はゼロなんだみたいな話をされておられますけれども、本当にそういうことを生産者の皆さん、また関わる皆さんが信じていらっしゃるかなというと、私は決してそうではないというふうに思っていて、改めて、先ほど紙先生のお配りになられた資料を拝見しながらもいろんなことを考えさせられていたんですけれども、例えば供給量が減る、生産量が減って価格がそれでも高ければ農家の皆さんは利益が出るのかもしれません。 先ほど大臣は、優良品種を作っていることが高値になっているというような御説明されました。優良品種、優良品種というか優良な高規格の作物を作るというのは、例えば北海道のでんすけすいかなんかそうですけれども、規格外であればそれは廃棄しなければならないし、コストも掛かるしという様々な努力の上で成り立っているわけで、まあ高いかどうかというと、それが適正価格なのかもしれなくて、もっと高く売れてもいいんじゃないかともしかしたら生産者の方々は思っていらっしゃるかもしれない。これが、それでも海外からの輸入が増えてくれば価格競争をさせられて、安値に引きずられるようなものも出てくるんじゃないか。こういうことを考えれば、値が高いということだけで先々考えていけば喜んでいられないし、様々な視点から農業支援考えていかなければならないし、対策を打っていかなければならないのではないかなというふうに思います。 そういう中で、一つ大事なことは、やっぱり日本の農業、自給率を高めていくということだと思うんですけれど、大臣は所信ではもう最後にちらっと言っただけなんですね、何か食料自給率の向上に全力で取り組むというふうに。何か大臣の余りそこに対するお考えが伝わってこないんですけれど、大臣の食料自給率向上に向けて御決意をいただきたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 私は、ちょっと関係ないことになるかもしれませんが、米国留学中に安全保障を専門に勉強しておりまして、それから資源エネルギー庁にも三回勤務をしてエネルギー安全保障にも取り組んできまして、経済安全保障には人並み以上に問題意識を持っているつもりであります。 そして、今回の私の所信では一か所しか出てないということでありますが、るる全体読んでいただきますと、例えば輸出の増進にしても、私どもの考えに基づいて進んでいった先には食料自給率の改善にも資するようなものがたくさん並んでいるわけでありまして、決して食料自給率の向上を軽視をしたからそういう表現になっているということではないということは強く申し上げさせていただきたいなと思います。
○田名部匡代君 TPPだ、競争だという前に自国の食料安全保障含めてしっかり守っていく、向上させていくということが大事なんだろうと思ってこのことを取り上げさせていただきました。もう最近は農水省さんも、成長だ、もうけだ、競争だということに主眼を置いて政策がつくられているような気がしてなりません。種子法の廃止のこともありました。この国の食の安全や安心ということも含めて大事なことはたくさんあるわけです。 私がお仕えをした農水大臣、鹿野大臣が三月一日の農業新聞に何かコメントを載せていらっしゃいました。当時からずっと聞かされていた言葉そのままだなというふうに思ったんですけれども、農政を国政の真ん中に据えるべきなんだと、農業の危機は地域の危機、日本の危機だ、そんなふうにおっしゃっていました。ほかのものであれば海外に行って事業できるかもしれないけれども、農業はそうはいかないということを常におっしゃっていたことを何か懐かしくも、しかしながら、また改めてそのことを私たちは大事にしていかなければならないなと、そんなふうに思っていました。 現場の声というのは、家族経営でもやっていけるんだろうか、大規模や競争一辺倒ではなくて、所得補償の廃止等も含めて、経営不安もある、明るい兆しが見えてこない、こういうことが後継者の育成にもつながってこない、農業者の意欲にもつながっていないということではないのかなというふうに思います。是非、食料安全保障、まさに安全保障に関わってこられたと大臣はおっしゃいましたので、大事な分野ですから、これからも力を入れて取り組んでいただきたいと、そのように思います。 食料を作るということになると今度は人手が必要なんですが、昨日、一昨日も、私、農業の現場の方々とお話をさせていただいて、人手不足嘆いておられました。人手が足りないということで、いろいろな新たな技術もこれから進んでいくのかもしれませんけれども、どうしたって人手が必要な分野もあるんですね。青森のリンゴなんかそうですけれども、剪定して、実すぐり、摘果やって、葉取り、枝取りとか袋掛けもあるし、収穫には本当に手が掛かる。その手の掛かる時期というのはある意味集中したりするんです。今までは隣近所のお母さんだとかお父さんだとかおばあちゃんだとか、みんな声掛けて手伝ってもらえるほど田舎にも人はいたんだけれども、今や声掛けて手伝ってくれる人たちもいないと、大変だというような話でありました。 そこで外国人労働者の必要性ということを現場では、いろいろと課題はありそうだなと思いつつも、これは必要なんじゃないかなという話になっていたわけです。特区で農業分野への外国人労働者受入れというものが決まって、我が国の外国人労働者の受入れはこれまで、皆さんも御承知のとおりですけれども、専門的な職業を原則としていたということであります。単純労働での受入れは行っていなかったわけですけれども、今ほど申し上げたように関係者から期待の声があるのも事実です。 ただ一方で、いろいろと問題も出てきているんですね、不法就労。大臣ももしかしてもうニュース等で御覧になっているかもしれませんけれども、不法就労で多いのがまさに農業に関わっている方々、不法就農者で荒稼ぎとか、仲介をして、不法就労している方を更に仲介して空いている土地を使って農業させているようなケースだとか、耕作放棄地闇ビジネス、仲間を集め不法営農だとか、こういう問題も取り上げられているところでございます。 大臣はこういった現状を御存じでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 各種報道には接していますし、耳にもしているところでございます。
○田名部匡代君 まさに、こういった状況は放置できないというふうに思っています。農水省として、農業に関わる不法就労者に対して何か手を打っていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。 まず、客観的なデータですけれども、法務省の公表データによりますと、平成二十八年に退去強制手続を取った外国人で不法就労の事実が認められた者、これ全体で九千三人いらっしゃるわけですが、その中でカテゴリー別で農業従事者というカテゴリーがございます、これが二千二百十五人ということで、職種別では最多という結果になっております。しかも、これが平成二十四年の数字に比べますと約三・七倍に増加しているということでございまして、農林水産省としては、基本的には農業振興の立場でございますけれども、そうはいいましても、こういう事件が農業分野で発生しているということは非常に遺憾でございます。 入国管理を所管している法務省等と連携いたしまして、不法就労が法律で禁止されていること、それから不法就労をさせた事業主も処罰の対象であること、こういうことについて農業関係者に周知徹底しているところでございます。
○田名部匡代君 本年二月二十三日、政府で内閣官房に外国人労働者受入れに関するタスクフォースを立ち上げたというふうに報道で見ました。農水省もメンバーになっていらっしゃるようでありますけれども、ここでどういう議論になっているのか教えていただけますでしょうか。
○副大臣(谷合正明君) 今お尋ねのタスクフォースの件でございますけれども、まずその前に、昨年、外国人の農業分野への人材受入れということで、適正な管理体制の下、農業現場で即戦力となる外国人材を受け入れる国家戦略特区の農業支援、外国人受入れ事業が創設されたと。 また、委員御指摘の点でございますけれども、内閣総理大臣から新たな外国人材の受入れに関して、一つ、在留期間の上限を設定し、家族の帯同を認めないといった前提条件の下、真に必要な分野に着目しつつ制度改正の具体的な検討を進めると。そして、各分野の所管する関係省の協力、ここに農水省入ってくるんですけれども、協力を経て、急ぎ検討を開始するという御指示が先般なされたということでございます。 現在、その総理大臣の御指示を受けまして、局長級の専門的・技術的分野における外国人材の受入れに関するタスクフォースでの議論が開始されたところでございまして、農水省といたしましてはこれらの検討に積極的に対応していくというスタンスでございます。
○田名部匡代君 これからだというふうに思いますので、現状をしっかり把握しながら必要な対策を取っていただきたいと思いますし、また逆に、外国人労働者のまさに保護対策というものも不可欠でありますし、不正行為の防止もしなければならないし、失踪の防止も、対策もしなければならない。まあいろいろ課題はあると思いますので、是非、農水省の皆さんにも責任を持って対応していただきたいというふうに思いますし、また議論が進んだ段階で御報告をいただきたいと、そんなふうに思います。 人手不足を解消するための外国人労働者の声は現場からもこうして聞こえているんですけれども、しかしながら、それは必ずしも抜本的な解決にはならないわけであります。と同時に、私は、先ほどもイチゴの話なんかありましたけれども、日本の技術であるとか、種もそうかもしれません、そういったことが海外に流れて、結果、日本が自分たちの首を絞めることにならなければいいなということも考えるわけで、そういった対応も必要だなというふうに思っているんですけれども、できるだけそういう意味では地域の中で新たな雇用が生まれたり、地域の中でそういう人材を育てるということは大事だと思うんですけれども。 これまでは新規就農者、若い方々、四十五歳までへの支援も含めて新規就農者支援というのはあったんですけれども、地域の中で、ずっとお手伝いはできないけれども、その一時期には何か自分のできるようなことはやってみたいなというような力も生かしてみたらどうかな、それは主婦の方々であったりサラリーマンを退職された方々であったり、学生の方でもいいと思うんです。この時期、こういうときにお手伝いできるんだけれども、自分で何かできることあるんだろうか。でも一方で、やっぱり農業というのは難しいんだろうな、そう簡単には技術なんか覚えられないんだろうなというような方もいらっしゃるかもしれません。そういう方々に是非、農水省の皆さん、リーダーシップを取って、何か農家の皆さんとマッチングをさせるだとか技術を教えるだとか、そういう関係を取ったらどうかなと思うんですけど、いかがですか。
○政府参考人(大澤誠君) 先ほどから御議論いただいておりますように、農業におきます人手不足問題についても非常に深刻なものがございます。そういうこともありまして、昨年末から、農業の「働き方改革」検討会というものを農林省の中で立ち上げております。この中では、農業者、実際に人をいろいろな形で工夫されている農業経営者の方々に多く入っていただき、また社労士等、専門的な有識者の方々にも入っていただきまして検討を重ねてまいりました。三月二十日、おととい、その取りまとめが、大体の方向性が出たところでございます。 その中でも、農業者の意識改革、経営者の意識改革をまずやっていただいて、課題を見付けた上で、それの、自分の経営がどうだったんだろうというのを見詰め直していただくということがまずうたわれておりますけれども、その次の段階として、具体的に人を雇うときに、まずそういう先生のお話にありましたような地域の主婦の方々、こういう方々もうまく使っていくということも提言されております。そういうところでは、委員の中で出た議論では、例えばお子さんのいろいろな行事、ここになるべくうまく参加できるように雇用体系は柔軟にしていくというようなアイデアも出されております。それが三月二十日に大体まとまっておりますので、我々としてはそういう、そこでも人材のマッチングも提言されております。 ですから、そういうようないろいろな地域でのアイデア、これをこれから施策として具体化していくというのは考えているところでございます。
○田名部匡代君 何か考えが一致していてよかったです。是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。 私、復興特別委員会で福島に視察に行ってまいりました、東日本大震災復興特別委員会で。そこでお米を作っていらっしゃる生産者の方とお会いをして、いろいろお話伺ったんですけれども、本当にまだまだ御苦労はあると思うんですが、とても生き生きとお話をしてくださいました。農業を楽しみたいということと、そしておいしいものを作って喜んでいただきたい、そして安全な食べ物だということをしっかりアピールしながら皆さんに食べていただきたいということで、御夫婦で頑張っておられた。ただ、なかなか離れた方々が戻ってこないので、まだ空いている農地や園地もあるので規模も拡大していきたいな、できれば若い人たちには戻ってきてもらって一緒に農業できたらいいな、そんな希望もお話をいただきました。 その中で、農水省東北農政局の方に勧められてグローバルGAPを取得したんですということで、あっ、東北農政局の皆さんもいろいろあちこち歩いてそういうことをしっかり取り組んでいらっしゃるのかなというふうに思ったんですけれど、まあそうは言ったってまだまだ進んでいないのが現状で、東京オリンピック・パラリンピックはもう目の前であります。そこに向けて、選手村を始めとする施設で国産の食材を提供できるような環境はどれだけ進んでいるんだろうか、まさか日本国内でこれだけすばらしい食材があるにもかかわらず日本の食材が使えないなんていうことにならないのだろうかということを危惧しております。 状況を教えてください。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の農産物の調達基準でございますけれども、農産物の生産に当たりまして、食品安全、環境保全、労働安全の確保が要件となっており、このような要件を満たす方法として、御指摘ございましたGAP認証取得の取組が明示をされてございます。 現在の我が国におきますGAP認証取得の経営体数でございますけれども、平成二十九年の四月の末時点で約四千五百経営体となっておりまして、平成三十一年度末までにその三倍以上の認証取得を目指して取組を進めてございます。 食材供給との関係でございますが、現在のところ、東京大会におきまして必要な食材の量ですとか品目が決まっておりませんので、国産農産物の供給に係る正確な見通しを示すことはできないんですけれども、農林水産省がGAP認証取得者のうち聞き取りが可能でございました約五百八十経営体を対象に行った調査では、少なくとも穀類については約一万トン、青果物については約八万トンのGAP認証取得農産物の年間の出荷数量となってございます。 当然この全てが東京大会に仕向けられるわけではございませんけれども、この数量自体は、平成二十九年八月に組織委員会が一定の仮定の下で試算した農産物の食材量、主食ですと百三十五トン、野菜類ですと二百十五トンを上回るものでございます。 農林水産省といたしましては、GAPの認証取得の推進を図りまして、今後明らかとなります大会に必要な食材量に対しまして、国産の農産物が余裕を持って供給できるように努めてまいりたいと存じます。
○田名部匡代君 ちょっと改めてお伺いしたいんですけれども、都道府県でも各都道府県GAPみたいなのがあるし、JGAPもあるし、グローバルも、そして日本版JGAPもあるし、これら全てが例えば短期的に見ればオリンピックというところで使うことができるのか、そのGAPは何でもいいのかとか、都道府県GAPでもグローバルGAPでも何GAPでもいいのかということを、ちょっと現場の皆さんにもよく分かるようにお話をいただけますか。 というのは、こういった声が現場から上がってきている、いろいろ勧められるんだけれども、何をどうしたらいいのかなと。何でもいいのかな、グローバルな方が本当はいいのか、何か都道府県のものでいいのかという話があったので、是非お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 まず二つ御質問がございまして、一つは東京オリンピック・パラリンピックの食材の調達基準ということで、先ほど申し上げました観点から認められているGAPというのは、グローバルGAP、アジアGAP、JGAP、この二つが民間がつくっている国際水準的なGAPでございます。これ以外に県なりがつくっているGAPがございまして、それが農林水産省のガイドラインに合致しているのであれば、県の認証、県等の第三者認証を取れるのであればそれも可能だという姿になってございます。 ただ、今先生御指摘ございましたとおり、非常にGAP、今申し上げたグローバルGAPとかアジアGAPみたいな国際水準のGAP、民間のGAPと、あと都道府県ですとか農協さんが以前から策定していたGAPがございまして、それぞれのGAPの水準ですとか認証があるとかないとか非常にばらつきがございまして、我々も現場の方から非常に混乱しているように思うという声は聞いてございます。 それで、まずその点についてどうするかということについては、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの後に、その後には農林省が定めております共通基盤GAPのガイドライン、これを国際水準のレベルにちゃんと引き上げて、都道府県等でつくっているGAPはもう発展的に解消していただくと。端的に言いますと、グローバルですとかアジアGAP等の国際水準のGAPに統一をしていきたいというのが方向でございます。 ただ、オリンピック・パラリンピックまでは、さっき申し上げたとおり、都道府県等のGAPでもガイドラインに合致していれば供給が可能だということになってございますので、そういう東京大会への食材の安定供給を図る観点から、現在、都道府県等のGAPで農林省のガイドラインにも合致しないような水準のものがございます。これは農林省の水準に合わすようにということで各都道府県の方で今取り組んでいただいているという、そういう状況でございます。
○田名部匡代君 都道府県なんかで取り組んでいるものをオリパラ後に解消していくわけですよね。だったら、今もう方針を決めたらどうかと思うんですよ。今はそれでも皆さんお金も掛かって手間も掛かっていろんな資料を作ってやる、やったけれども終わってみたらそれはもう使えませんよみたいな話であるならば、何かもう統一して取り組んでいただいた方が生産者の皆さんにとってもいいし、分かりやすいしというふうに思うんですが、どうです、ちょっと簡潔にお願いします。
○政府参考人(枝元真徹君) まず、グローバルGAPとかアジアGAPに関して言いますと、その水準から見て、現在、都道府県とか農協さんのGAPを取り組んでいらっしゃる生産者の方がいきなりそこに行くというのは非常に難しいとまず思ってございます。それで、県のGAPも農林省のガイドラインにも届かないような水準のGAPもございますので、まず農林省のガイドラインに到達をしていただくというのが第一目標でございます。 ここまで来ると、あと認証を取るかどうかというのは経営戦略とか販売戦略とかいろんな形で農家の方々考えますけれども、それを国際水準のGAPに引き上げていくというのはそんなに難しいことではないんだろうというふうに思っています。ただ、いきなり今グローバルとアジアだけというふうになると多分非常に難しいんじゃないかということで、オリパラの調達金もああいうふうに決まっておりますので、そういう考え方の下で進めております。 ただ、オリパラが終わったらもう農林省のガイドラインを国際水準にいたしますので、そういう意味では発展的に解消するしかないといいますか、していただくという方向で考えているということでございます。
○田名部匡代君 分かりました、おっしゃっていることは。 ただ、グローバルGAPを取得された方は、結果、手間暇一緒で、問題なのは掛かる経費、ここが高いので、こういうところを支援してくれれば掛ける手間暇は一緒なのかななんという声もございました。そこはまた御検討いただいて、何よりも生産者の皆さんにとっての大きなメリットにつながるようにしていただきたいと思いますし、御答弁結構ですけれども、GAPを取得したしないにかかわらず、是非、たくさんの方が海外からお越しになるわけですから、それぞれの都道府県のおいしいものを是非宣伝していただくような取組にも農林水産省さんは力を入れていただきたいと、そのように申し上げます。 長谷長官にせっかくお越しをいただいておりますので、時間が少なくなって申し訳ありません、二、三お伺いをしたいというふうに思います。HACCPのことについても、いろいろ八戸の現状を踏まえて今日はお伝えをしたかったんですが、また改めて水産関係の質疑のときにやらせていただきたいと思います。 まさに、地元から上がっているというか、漁業者の方々からの声を今日は届けさせていただきたいと思うんですが、漁船漁業を維持、存続するために漁船建造支援はまさにこれは必要不可欠であります。ただ、もう御承知のとおり、建造費は高額でありますし、その資金を捻出するというのはもう相当大変になっている。ここに来て、船造るのやめて漁業もやめようかなというのが漁業者の思いではないか。もう零細企業なんかでも不可能に近いと、もう無理なんだというような声もあります。 かつての近代化資金のように借入れに対する利子補給を行うだとか、また自己負担分が調達できないところに保証協会など活用して公的資金を満額利用できるような制度にするとか、リース方式で貸出し後、買取りにするのかそのまま再リースするようなことにするのか、いろんな支援を是非考えていただきたいというふうに思っていますが、今御検討されているような支援、取り組んでいる支援があれば、教えてください。
○政府参考人(長谷成人君) お答えいたします。 我が国の漁船につきましては、建造後二十年以上経過したものが全体の約七割を占めておりまして、漁船の適切な更新は水産業の体質強化と担い手確保の点から大きな課題というふうに認識しております。平成二十九年四月に閣議決定された水産基本計画においても、高船齢化対策として、漁業者団体が代船のための長期的な計画を示すとともに、国としてもこのような計画の円滑な実施と国際競争力の観点から必要な支援を行うとされたところでございます。 こうした中、漁業構造改革総合対策事業におきまして、資源管理に取り組む漁業者による新しい操業・生産体制への転換等を促進するため収益性向上の実証の取組を支援しておりまして、平成二十九年度補正予算で二十二億円、平成三十年度当初予算においては四十九億円を計上しているところでございます。また、TPP等関連対策として、水産業競争力強化漁船導入緊急支援事業、漁船リース事業といっておりますけれども、これによりまして、リース方式による新たな漁船の導入を支援しておりまして、平成二十七年度補正予算七十億円、平成二十八年度補正予算百四十二・五億円に加えまして、平成二十九年度補正予算においても百四十五億円を確保したところでございます。 水産庁としては、これらの事業等を活用して漁船の高船齢化対策を推進してまいりたいと考えております。
○田名部匡代君 もうちょっと時間があるので、もう一問。 そうした直接的な支援も大事なんですけれども、今問題になっているのはまさに外国の違法操業であります。非常にこのことが漁業を危険な状況にしているし、まさに漁獲量も減らしている、こういったことに対して水産庁としてどういう対応を取っているのか。 実は青森では木造船が漂着しているだけではなくて、御遺体も漂着されているというようなことであります。漂着した船のロープだとかに引っかかって、まさに操業する漁業者が危険な状況になっている、こういうことに対して非常に不安を感じていらっしゃるんです。 ごめんなさい、時間になりました。なので、また次に質問させていただきたいと思いますが、是非、水産庁としても状況把握とともにしっかりとした取締りに取り組んでいただきたいと思います。
○森ゆうこ君 希望の会、自由党の森ゆうこでございます。 記録がない、記憶がない、確認できない。昨年のこの農林水産委員会でも繰り返された言葉です。そして、とうとう公文書、三十年保存期限のある歴史的公文書を最強官庁である財務省が改ざんする。揺るがしかねないじゃなくて、もう国家の土台骨ががらがらと音を立てて崩れている状態なんですよ、大臣。私は、一つ一つ、皆さんの出したこの文書、正しいものですかと、大臣の今の御答弁にうそはありませんかと確認しなきゃいけないという、もう全く国会審議、議会制民主主義が成り立たない状態であると。そして、それは今もまだ変わっていないというふうに思っております。 通告している質問に入る前に大臣の御認識を伺いたいんですが、記録のない行政なんというのはあるんですか。
○国務大臣(齋藤健君) 事柄の経緯、そこに至った考え方等を行政の文書としてしっかり残していくということは行政を遂行する上で必要不可欠なことだろうと思います。
○森ゆうこ君 でも、相変わらず記録がないと言っているところがあるんですよ。今日来ていただいています。確認させていただきます。 その前に、BSL施設についてなんですが、去年の特別国会で謎の答弁が繰り返されたわけですけれども、BSL施設について、現状、加計学園なんですけれども、どういう状況になっていますか。厚生労働省、そして農水省、それぞれ家伝法に基づいて、感染症予防法に基づいて申請あるいは相談はありましたか。
○政府参考人(吉永和生君) お答え申し上げます。 感染症法に基づきます病原菌の保持につきましては、その病原菌を保持するタイミングで許可の申請が上がってくるという手続になっているものでございます。 現時点におきまして、加計学園からそのような相談あるいは許可申請というものは来ていない状況でございます。
○政府参考人(池田一樹君) お答えします。 加計学園からは、家畜伝染病病原体を所持する場合に家畜伝染病予防法の規制を受けるかについての問合せを受けたことはございますが、同法に基づく家畜伝染病病原体の所持の許可に関する具体的な申請相談は受けておらないところでございます。
○森ゆうこ君 去年、厚生労働省の方は、国会の審議、様々な報道を受けて、加計学園の方から積極的に相談があったわけじゃないんですけれども、呼び出して聞いているんですよね、どうなっているのかと。でも、認可申請中だから詳しいことは教えられないということで、そのままずるずると来ている。いよいよ開学なんですよ。世界に冠たるライフサイエンスの教育研究拠点って言っているからには、BSL施設は必須なんですよ。いまだに何の相談も行われていない。それについて、私は確認するようにお願いしたんですよね。まだということで、残念でございます。まだまだ続きますので、よく確認しておいていただきたいと思います。 内閣府に伺いますが、政策決定過程が極めて不透明、そして実施事業者の選定に透明性が確保できない。言うまでもなく、この間、この委員会で私が加計学園問題について質問をしてきた。それについて何ら透明性のあるお答えをいただいていない状況でございます。 こういう国家戦略特区、私は再考すべしと思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 獣医学部の新設申請を禁じる規制を緩和した今回のプロセスでございますが、規制改革項目の追加、事業者の選定、いずれにつきましても民間有識者も加わった特区諮問会議やワーキンググループが主導し、適正に行われてきたものと考えております。 その際、節目節目で農林水産大臣、文部科学大臣にも会議に御出席いただきつつ、関係大臣の間に異論がないことを確認し、合意の上で、また事業者の選定につきましても、法律に基づく公募に基づいて行うなど、関係法令に基づき実施してきたものと理解しております。 このように、法令にのっとり一貫してオープンなプロセスで進められてきており、そのプロセスについては、これらに参画をした民間有識者の皆さんからも一点の曇りもないというふうに言われております。 なお、特区諮問会議では、特に第三者が加わらない省庁間の直接のやり取りについて、今回、言った言わないの水掛け論等あったものでございますから、今後、合意議事録を作成する、特区ワーキンググループの運営ルールを更にしっかりと運営要領という形で明文化するなど、その透明性向上、運営強化のための方策を決定しており、今後とも適切かつ透明な特区制度の運営に努めてまいりたいと考えてございます。
○森ゆうこ君 いや、驚きましたね。驚きましたね。今、同じ問題が、財務省と同じ問題が内閣府、この国家戦略特区にも突き付けられているんですよ。それでもまだそういう答弁なんですか。 内閣官房、来ていらっしゃいますか。資料の一、これ度々お配りしましたが、これは今治市の行政文書情報開示請求に応じて提出されたものでございます。肝腎のところは黒塗りです。ちなみに、これは去年私がこの委員会で提出いたしました。皆さんが今、再度もしこの情報が欲しくて情報開示請求しても、このまま出てまいりません。再度、市民の方が請求しましたけれども、今度は真っ黒で何も読めない。一点の曇りもないんだったら、何で隠さなきゃいけないんでしょう。 それで、内閣官房に伺います。この平成二十七年四月二日というのは、同年六月四日に今治市が国家戦略特区に獣医学部の新設を申請する約二か月前でありますけれども、この四月二日、官邸で今治市の関係者は誰と会って何を協議したんですか。
○政府参考人(望月明雄君) お答え申し上げます。 総理大臣官邸への入邸につきましては、通行証を貸与する形で厳格に管理を行わせていただいております。通行証の貸与に当たりましては、訪問先への予約届の事前提出を求めておりまして、入邸時に身分証と照合して本人確認を行っているところでございます。 この官邸の訪問予約届につきましては、訪問予定者の入邸確認後、その使用目的を終えることに加えまして、外部からの入邸者数が一日当たりおおむね三百から四百名に上っておりまして、これを全て保存すれば、個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理する必要が生じることもございまして、公文書管理法や関係規則等に基づきまして、遅滞なく廃棄する取扱いとさせていただいているところでございます。 したがいまして、お尋ねの入邸記録につきましても保存されておらず、市職員の訪問等は確認できなかったところでございます。
○森ゆうこ君 いや、変わらぬ答弁、ありがとうございます。 じゃ、ちょっと確認しておきますけれども、私が関係者に伺ったところ、要するに官邸関係者に伺ったところによると、これ当然なんですけれどもね、今回、財務省のその決裁文書、一つだけ電子決裁だった。これは財務省本省が行ったというか、e—システムというか、一元的な文書管理システムということで、できるだけ各省庁このシステムに入るように、あるいはひも付けされるように対策が進められているんですけれども、官邸のその訪問者の記録というのは国家にとって極めて重要な情報であり、またセキュリティー管理上も非常に重要であるというふうに思うんですけれども、それ、全部紙だけで終わっていて、当然、予約があって、いろいろ調整しなきゃいけないですから、私が聞いた話では、全部電子データに入力して管理しているはずだというふうな話を聞いているんですけれども、全部最初から最後まで紙で始まり全て紙で終わっていると、そういうことをおっしゃりたいということですか。これ、イエスかノーかで答えてください。全部紙なんですか。
○政府参考人(望月明雄君) 今申し上げたとおりでございますけれども、入邸につきましては、事前に訪問予約届ですね、これを官邸に要望をいただいて、それはファクスでいただいております。入邸のチェックによりまして、そのファクス用紙をベースにまさに本人であることを確認することでセキュリティーの観点から対応しているということでございます。
○森ゆうこ君 きちんと答えてください。そんなことはさっき説明受けましたよ、時間無駄遣いしないでください。そういうことが今回の改ざん問題を生んだんじゃないんですか。 私が聞いたのは、全部紙で、最初から最後まで紙だけでやっているのかどうかということですよ。そんなことあり得るんですか。最初から最後まで、申請、日程の調整、どこに誰が行く、首相秘書官のところに誰が行く、そういうものも全て紙だけでやっていると、そういうことですか。イエスかノーかで答えてください。
○政府参考人(望月明雄君) 繰り返しになって恐縮でございますが、入館届の際に、まずファクスで送っていただきまして、中身をチェックいたしまして、官邸の窓口の方にそれを回付いたしまして、それをベースに本人確認をするというふうな仕組みになってございます。
○森ゆうこ君 じゃ、電子データは一切作っていないということでいいですか。
○政府参考人(望月明雄君) 今申し上げましたとおりでございます。(発言する者あり)
○委員長(岩井茂樹君) もう一度答弁をお願いをいたします。
○政府参考人(望月明雄君) 失礼いたしました。 我々のような日常的に入る者につきましては、入館証のプラスチックカードがありまして、それで入るようになっておりますが、一般の外部からの方はファクスで登録をいただきまして、入邸登録をさせていただくという形でやっております。
○森ゆうこ君 いや、これぐらいの質問にきちっと答えなきゃますます疑い強まりますよ。 最初から最後まで全部紙で、調整必要で、電子データできちっとやって、いろんなところとやり取りしなきゃいけないんじゃないんですか。前時代的に全部紙でやっているんですか。全部紙だと断言できるんですか。いいんですか。後でうそだと分かったら大変なことになりますよ。電子データ作っていないんですね。全く電子データは作っていないということでよろしいですか。どっちなんですか。はっきり答えてください。
○政府参考人(望月明雄君) 今申し上げましたとおり、我々のものにつきましては入館記録という形でチェックをいたします。一般的な方につきましては……(発言する者あり)
○委員長(岩井茂樹君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岩井茂樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(望月明雄君) 失礼をいたしました。 一般の方につきましては、最初から紙でファクスをいただきまして、それを紙で入口で管理するという形で対応させていただいております。我々の方はこういうふうな、おっしゃるようなタグがございまして、これで対応いたします。 以上でございます。
○森ゆうこ君 まだ私の質問に、これ極めて簡単な質問に明確に答えていません。 電子的に入力も何もしていない、最初から最後まで紙だったら、紙だって言えばいいじゃないですか。あしたまた質問をしますから、きちんと相談して、官邸で、答えてください。 あり得ないですよ。電子政府進めているんでしょう。最初から最後まで紙だなんていう説明をどうやって信じたらいいんですか。 それで、内閣府も一緒なんですけれども、今治はちゃんと取ってあるわけですよ、記録を。当たり前ですけど。先ほど齋藤大臣も記録はあるとおっしゃいましたけど。 今治市に確認、どうしてしないんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 内閣府から今治市に対して問合せをしてございますが、市の条例にのっとり開示はできないということでお答えをいただいておりまして、重ねて御質問いただいておりますので重ねて問い合わせておりますが、国に対しても報道機関に対しても同様のお答えをさせていただいているということでございました。
○森ゆうこ君 だから、今治市の条例の何条の何項に基づいてできないと言っているんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) 今治市の条例に基づきという説明をいただいてございまして、条例のどの部分のどのところということにつきましては、お尋ね申し上げても、条例に基づき市として責任を持って判断をしているということでございますので、私どもとしてはそういうふうに承知をしてございます。
○森ゆうこ君 ここは立法府なんですけど。 今治市の条例の第何条の何項に基づいて問合せができないんですか。そもそも、もうこれ認可されているんですよ。いよいよ加計学園獣医学部、来月一日から開学ですよ。もう別に利益を害するような問題でもありませんよ。開示してしかるべきでしょう。それに、共通してやってきた、共同でやってきた事業じゃないですか。何で開示できないんですか。というか、何で聞いてこないんですか、自分たちが記録がないんだったら。きちんと聞いてきてください。そんな答弁、許せませんよ。 本来、皆さんが記録を取っていなきゃいけない。記録がない、そしてみんな記憶がなくなったという、その話も信じられないけれども、記録を取ってあるところに確認してもこない。到底納得できません。 明日もこの問題やりますので、今日終わったら聞いておいてください。
○政府参考人(村上敬亮君) 今治市につきましては、市が責任を持って市の条例に基づき御判断をされている話であるというふうに承知をしてございますが、委員からの御質問でございますので、改めて今治市側に問合せをして、その結果をまた御報告をするようにいたしたいというふうに思います。
○森ゆうこ君 いや、一点の曇りもないんだったら、もうこれ関係者が認めていることなんですよ。四月二日に、加計学園の関係者も含めて今治市が四月二日に、一地方都市ですよ、首相官邸に行って、柳瀬当時の首相秘書官に会って、そのことはみんな認めているんですよ。だけど、頑として内閣府も、そして内閣官房、つまり官邸も認めない。国家戦略特区始まる、申請する二か月前ですから、このときにもう加計学園って決まってたんでしょうと言われたくないから認めないわけですよね。こんなこと許せませんよ。あしたまでにきちんと、内閣官房もさっきみたいなふざけた答弁、もうやめてください。同じじゃないですか。 それで、何があったのか詳しく言うと、次の資料、一連の、一—二から一—五までなんです。これ実は同じ復命書です。この日じゃないですよ、四月二日じゃなくて、その二か月後、六月四日に今治市は獣医学部の新設を国家戦略特区に申請するんですが、手回しのいいことに、すぐ次の日、六月五日に第一回のワーキンググループのヒアリングが行われたんです。それで、そのときに出張をした課長と課長補佐の復命書なんです。 これが最初に情報開示されたときには、左側、黒塗りです、平成二十八年十二月六日開示決定。右側が、その後、二十九年六月二日開示決定。これは国会で加計学園の問題が相当話題になってからの開示されたもので、一応黒塗りは外されています。皆さん、三ページずっと御覧ください。一—二、同じものなんですよ。一—三、一—三で黒塗り外されたところは終わっています。一—四そして一—五。 この黒塗り、何で消したんですか。これ、でも同じ復命書が二通あるというふうに市長は説明しているんですよね。こんなことあり得ないんですけれども。 そこで、村上審議官。一—六は、このことに関連して、村上審議官が去年の特別国会で、内閣委員会、日本共産党の田村智子議員に回答した議事録であります。何があったのか、この黒塗りされている部分にどんな報告があったのか。 つまり、これはもうそのワーキンググループの委員の一人も認めているんですが、事業実施予定者でしか答えられない教員の確保について委員側から質問があり、それに対して、当然、今治市は答えられませんから、同席した加計学園の幹部三名が答弁をしていると、その部分が削除をされたということなんですね。 まず、村上さん、加計学園の関係者がこの日、六月五日の第一回のワーキンググループに今治市とともにこのヒアリングに参加していたことはお認めになりますよね。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 六月五日のワーキンググループには、説明補助者として、今治市側の希望により三名の加計学園関係者が同席をしたということは、出席は確認をしてございます。
○森ゆうこ君 何で議事録から削除するんですか。書けばいいじゃないですか。それ削除することになったから、一—三を見てください、一—三ね。左側には、この議事要旨の上の部分、参加者の名前がずっと書いてあるんですけれども、そういうところが削られているからここが急に少なくなって、いきなり議事要旨、右側から始まっているということなんですよ。 それで、本来、事業実施予定者しか答えられない一番重要なこの獣医学部の教員の確保について村上さんが答弁をしています。議事録を皆さん御覧ください。この赤線は、私のところに説明に来たときに内閣府が引いた傍線であります。 教員の確保の数字について説明をいただいたのは提案者の今治市でございますと言っているんですけれども、今治市が説明されているような議事録は全く見当たりません。何でこんな答弁したんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 昨年、この十二月五日の内閣委員会で田村智子先生の御質問に対してお答え申し上げました教員確保の見通しについて、私の答弁は、ここにもございますとおり、今治市が資料とその資料の説明を通じて説明をしていると答弁をいたしました。これは、ヒアリングの当日に提案者から教員確保の数字について記載のある資料、これを用いまして提案全体の説明を受ける中で内閣府も教員確保の数字についての認識を持ったという事実関係を御説明しようとしたものでございます。 しかしながら、私が、今治市が説明をしているでありますとか、今治市から提案者としての御説明を伺っていると答弁をいたしましたのは、提案者である今治市から、紙を通じてということでございますが、資料を受けたの言い間違い、説明を受けたの言い間違いでございまして、この旨、十二月七日の連合審査会においてもおわびを申し上げたところでございます。 今回も、改めまして、私のこうした言い間違いにつきましておわびを申し上げるとともに、答弁の趣旨について御説明をさせていただければというふうに思います。
○森ゆうこ君 この黒塗りの中には、さっきも言いましたように、もう関係者は認めているんです。だけど、これ、情報開示しないからそういう変なうその答弁がまかり通る状況になっているんですよ。 委員長、理事会でも度々要求しておりますけれども、八田座長、このワーキンググループの八田座長をここに呼んでいただかなければこの辺のところ全部分からないんですよ。きちっと答弁していただきたいと思いますし、情報をしっかりと今治市から本来取ってなきゃおかしいんですよ、内閣府が。きちっとここに提出していただきますように、もう何回も要求しています。それを与党側が拒否しているんですよ。森友問題がここまで深刻になったのも、そういう与党の姿勢じゃないんですか。我々の力不足で追及できなかったというのもそうなんですけどね。国会の責任は極めて重いんですよ、今回の大変な事態は。まだこんなことを続けるんですか。まだこんな答弁を許すんですか。 委員長、是非呼んでいただきたいと思います。
○委員長(岩井茂樹君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をすることといたします。
○森ゆうこ君 それで、済みません、次の問題に移りますが、もぐもぐタイム、私も質問しようと思って通告しておりました。 それで、前段の韓国に品種が流出してしまったような話、そこの部分はカットしていただいていいと思うんですが、その品種保護についての対策、そしてあわせて、この三十年二月運用開始予定のそのための新システムについて、内容、予算、他省庁との連携についてお答えをいただきたいと思います。 ちなみに、皆様に資料をお配りしております。国内外における品種保護をめぐる現状という、もうちょっと長めなんですけれども、最後の方だけ添付させていただきましたので、お願いいたします。
○政府参考人(井上宏司君) お答え申し上げます。 まず、前段の我が国の優良品種の海外流出への防止策でございますけれども、これは、海外で日本の品種の登録を行うことによって知的財産権を確保いたしまして、仮に流出を発見した場合に栽培や販売の差止め請求等を行うことができるようにすることが重要と考えております。 このため、我が国で開発をされました重要な品種について海外で植物品種の育成者権を取得することを支援するために、二十八年度補正予算より植物品種の海外流出防止対策を行いますとともに、三十年度の当初予算におきましては、これに加えて、実際に侵害が起こった場合の対応のための予算を計上させていただいているところでございます。 また、もう一点でございますけれども、この品種登録につきましては、二十九年度の予算によりまして電子出願を可能とするシステムを開発をしておりまして、来週には運用を開始する予定でございます。これによりまして、農業者等の方が自宅や事務所から直接出願が可能となるほか、これまで収入印紙で支払っておりました登録料の納付がPay—easyを使った銀行振り込みで行えるといったことで、出願者の負担が大幅に軽減できるものと考えてございます。
○森ゆうこ君 ここに書いてある予定よりは若干遅れておりますが、もうすぐ運用開始ということで、先ほども議論しましたけど、今どき紙で始まり紙で終わるなんというのはやっていないんですよ。 ということで、またそれについてはあした詳しくやりたいと思っていますけれども、せっかく特許庁から来ていただきましたので、御説明をいただきたいと思います。 実は、特許庁のこの電子的な特許の出願あるいは各国とのいろいろなやり取り等が物すごく遅れていまして、技術立国日本の足を引っ張っております。本来であれば十年前に、十年前にというか、少なくとも五年前に完成していなければならなかったシステムが、これは東芝の関係の会社が結局できなくて頓挫してしまって七年遅れ、そして新たに事業者を指名をして、そして、ずっと私気になって追っていたんですけれども、どうなっていますか。
○政府参考人(小山智君) 特許庁でございます。お答えさせていただきます。 今先生の御指摘のありました案件につきましては、平成十六年に特許庁の業務・システムの最適化計画というのを作りましたが、おっしゃるとおり、平成二十四年一月に開発の見通しが立たないということで中断をせざるを得ないと、こういう状況になりました。 その原因を外部の有識者の方から技術検証委員会というところで検証をいただきまして、設計開発業者が技術力、プロジェクト管理能力が不足していたと、あとは調達手続における事業者の技術力を確認するプロセスが不十分であったと、さらにシステムを一括更新する大規模な開発であることによって技術的困難性が高かったということを御指摘いただきました。 特許庁といたしましては、開発の中断という後に新しいシステムの開発計画をしっかりと策定しようということで、外部審査、外部の方々の御指摘を受けまして、平成二十五年三月に特許庁業務・システム最適化計画というものを策定させていただきました。 今回につきましては、前回の反省に基づきまして、技術力が高い事業者を選定するように、プロジェクト遂行能力に対する審査を重点的に行うということ、さらに、一括で大きなものをするというのが非常に難しかったということがありましたので、個々の開発規模を縮小しまして、開発を業務単位ごとに分けて段階的にシステムを更新する方式を採用する、あわせまして、当方の調達能力を更に上げようということで、CIO補佐官という者を一名から三名に増員する、さらに情報システムに精通した外部人材を十九名登用する、さらに業務を可視化する資料を積極的に作るというようなことを行いまして能力の向上を図っております。 改定いたしました特許庁業務・システム最適化計画に基づきまして、平成二十五年度から三十四年度までの十年計画で段階的にシステムを移行しているというところでございます。これまでのところ、現在五年をちょうど経過したところでありますが、段階的にシステムを移行しつつございます。既に、外国の特許文献に対応した翻訳・検索システム、受付バックアップシステム等がほぼ予定どおりに稼働しておるところでございます。 いずれにしましても、前回の反省に基づきまして、今回のこの特許庁業務・システム最適化計画というのは、引き続き着実なシステム開発に取り組んで、失敗のないようにしたいというふうに考えております。
○森ゆうこ君 残りはあしたさせていただきます。 ありがとうございました。
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。 この森友学園の決裁文書の問題をめぐって度々ほかの委員からも質問が出ておりますが、私も大臣に、今回の財務省の決裁文書改ざん問題について、とりわけ行政府が国会に提出したこの虚偽の資料を基に、一年にわたってこの国会の時間が浪費されたことについてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 今回の財務省における決裁文書の書換えは、繰り返しになりますけど、総理も言及されたように、行政全体の信頼を揺るがしかねない出来事であると思っていますし、その結果として、国会におきまして十分な審議の妨げになったということは重く受け止めなくてはいけない出来事だと思っております。 私としては、我が省におきまして行政文書の適正な管理というものが極めて重要であるということを、私の指示によって、三月十三日に行政文書の適正な管理として改めて省内に徹底をして、こういうことがないようにしていきたいということに尽きると思います。
○川田龍平君 同様の問題が農水省で起きた場合、どのように対応すべきと考えますか。
○国務大臣(齋藤健君) 先ほどの御答弁でもありましたけど、決裁が終わった文書を修正をするというのは、私の経験からいってもちょっと想定できないような出来事でございます。今回の財務省における決裁文書の書換えは、そういう意味では極めて異例な出来事なんだろうと、まあ私の経験は狭い範囲でありますが、ただ、極めて異例な出来事だと思っております。 私は、大事なことは、今財務省においてどのような経緯でそういうことが起こったのかを今調査を行っている最中でありまして、その結果を踏まえて、農林省としてじゃ対応するようなそういう事情だったのかどうかというのはその時点で判断をしていきたいと思っているところでございますが、私としては、農林省ではそんなことは起こっていないということを信じて、行政継続していきたいと今の時点では思っております。
○川田龍平君 もし仮に起こった場合、これ大臣として、大臣の責任というのは重いと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(齋藤健君) 起こるということを想定したお話はしたくないんですけれども、信じていますので。ただ、そういうことが起こった場合には、大臣としてきちんと原因究明等々の責任を果たしていくべきだろうと思っております。
○川田龍平君 これ、今財務省が財務省自身のことを調べるということに違和感を感じないでしょうか、いかがですか。
○国務大臣(齋藤健君) 財務省で起こった出来事の調査を今財務省が行っているわけでありますが、その調査方法について、私、これが適切だとか適切でないとかいうことを申し上げるような情報も持ち合わせておりませんので、ちょっと御答弁できないなと思っております。
○川田龍平君 やはり、こういう第三者機関による調査が必要だとは思いませんか。
○国務大臣(齋藤健君) 他省庁の調査の在り方について私が言及をするのは避けたいと思いますけれども、結果として、その調査を、結果を受けた人たちがなるほどなと思う、そういう調査でなければいけないとは思っております。
○川田龍平君 農水省では今回のような公文書の改ざんは断じてないと思いますが、それを絶対にないと言っていただきたいということと、公文書に改ざんがないことを改めて調査すべきと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(齋藤健君) これも先ほどお答えをしたわけでありますが、今回の財務省の出来事は極めて異例だというふうに思っております。したがって、どうしてそういう極めて異例なことが起こったかということを今調査をしているわけで、その結果、こういうことだということが分かった時点で、ああ、それならば我が省も襟を正さなくちゃいけない、調べる必要があるという判断をその段階ですべきではないかなというふうに考えているところでございます。
○川田龍平君 是非、襟を正してしっかりやっていただきたいと思います。 では次に、TPP11について伺います。 三月九日、TPP11の署名式が行われました。これに対して、内容の修正を前提としたTPP12への復帰の検討を既に表明しているアメリカのトランプ大統領は、時を同じくして鉄鋼とアルミニウムに輸入制限の発動を命じる文書に署名をしました。日本に対しては交渉次第で関税を解く余地を残したとしており、今後日本に対して農産物の新たな輸入枠の要求など、二国間交渉を求めてくるのは目に見えています。 このことについて、私は昨年の十二月の当委員会でも取り上げましたが、答弁に納得がいかないので改めて伺います。 TPP11の乳製品輸入枠の七万トン、これはTPP12のときの米国分三万トンを含んだ分と変わりません。結果的に、ニュージーランドとカナダにとっては米国分の輸入枠まで使うことができて大変これは非常に得をしており、他方、米国からの医薬品のデータ保護期間の延長などが押し付けられないという、大変有利な協定の内容になっているわけです。 前回、澁谷TPP政策調整統括官は、アメリカを含めたTTP12が発効する見込みがなくなった場合には、TPP11の協定第六条に基づき、日本が各国に再交渉することについて十分各国の理解を得ていると答弁いたしましたが、これはニュージーランドやカナダに対して乳製品輸入枠を七万トンから四万トンに引き下げる交渉を行うという意味と理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。 TPP11新協定の第六条のお話でございます。 我が国としては、乳製品などのいわゆるTPPワイドで設定された関税割当て枠につきまして、その後の状況の変化によって、結果として現在の割当て枠を超えるような輸入枠となってしまうことを懸念する意見を多々頂戴したということもありまして、それを踏まえて六条の規定を設けることとしたものでございます。 実際に第六条に規定する見直しが行われる際にどのような修正等を行うかということにつきましては、その際の状況を踏まえて対応をしなければいけないわけでございますが、事実をこの場で申し上げますと、TPP11の調整過程において、各国に対してはTPPワイドで設定されている関税割当ての枠数量について、我が国としては見直しの対象とする旨を明確に伝え、各国の理解を得ていると考えているところでございます。 今後、必要な場合に適切に対応を取っていきたいと考えております。
○川田龍平君 じゃ、先ほどのこの七万トンから四万トンに引き下げる交渉を行うという意味と理解してよろしいですね。
○政府参考人(澁谷和久君) どういう状況になるかというのはその状況次第でございますので、実際どうかというのはまたあれですが、いずれにしても、枠数量の見直しを行うということを明確に伝えて理解をいただいていると、そういうことでございます。
○川田龍平君 あわせて、これは大臣にも確認したいと思いますが、今の澁谷統括官の答えどおり、乳製品の輸入枠を七万トンから四万トンに引き下げる交渉を行うということでよろしいですね。
○国務大臣(齋藤健君) 交渉そのものを行っている澁谷さんのところでの答弁でございますので、それを繰り返させていただきたいと思います。
○川田龍平君 ただ、これは各国がこの交渉する権利はありますよというくらいの理解であって、交渉ですから、必ずこれ引き下げることを約束してくるわけではないということですよね。
○政府参考人(澁谷和久君) 先ほどもちょっと御答弁させていただいたんですが、同じようなTPPワイドの仕組みを持っている国はほかにもあるわけでございます。そうした国も含めて議論を行った結果、それらの国々を含めて、必要な場合に、つまり発効した後、必要な場合にこうした見直しを行うということで合意をしたものでございまして、そうした国も含めての関係者の理解を皆得ていると、そういうふうに認識しているところでございます。
○川田龍平君 アメリカがこのTPP12への復帰の条件として乳製品輸入枠の更なる拡大を求めてきた場合、日本はこれ交渉に応じるんでしょうか。
○政府参考人(澁谷和久君) 何度も様々なところで申し上げているとおりでございますが、TPP11は参加国の様々な利害関係を綿密に調整して作り上げたガラス細工でございますので、一部のみを取り出して再交渉したり変えるということは極めて困難だというのが、これは私どもだけじゃなくて十一か国の共通した認識でございます。 今御質問いただいたように、将来こういう場合はどうするんだというようにいろいろ聞かれるわけでございますが、チリでの署名式において発表された閣僚声明にあるとおり、我々十一か国としては、まずはTPP11の早期発効に全力を挙げるということに尽きるところでございます。 TPPにつきましては、私も長くやっておりますが、これまで何度も想定外の出来事に見舞われておりまして、将来を予断してなかなか言うことは非常に難しいというのは、これは率直な気持ちでございます。したがいまして、これは総理も国会で、先週でしたかね、答弁されているとおりでございますが、我が国としてはいかなる国に対しても国益に反するような合意を行うつもりはないということを申し上げたいと思います。
○川田龍平君 これ、大臣にも確認しておきますが、ただでさえ、アメリカに譲歩を重ねた結果の七万トンということであって、更にアメリカ側に有利な内容への変更など、日本の酪農を守る立場からは絶対に認めるわけにはいかないと思いますが、所見を伺います。
○国務大臣(齋藤健君) TPP11はまさにガラス細工ででき上がっているものでありますし、そのガラスの最たるものが日本の農産物だと私は思っておりますので、この枠が超えて妥協を重ねていくということは私は想定していません。
○川田龍平君 是非これはしっかり守っていただきたいと思います。再交渉の要請があっても決して応じないということを明確にしていただきたいと思います。よろしくお願いします。 次に、アメリカのTPP12復帰に当たり三万トンの上乗せを認めたり、あるいはTPP12復帰を諦めて米国が日米FTAで三万トン以上を要求してきた場合、合計で輸入枠が十万トンになるということになれば、国内の酪農は壊滅的になり、将来世代にとってはもう本当に国産の牛乳が飲めなくなるのではないかと、私は、ちょっとそこまで行くのかどうか分かりませんけど、懸念をしていますが、大臣の見解を求めます。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 輸入枠の条件が十万トンになるというような再交渉を前提とした仮定の御質問でございますので、なかなかお答えすることは難しいことを御理解いただきたいと存じます。
○川田龍平君 やっぱりしっかりと日本の将来の酪農を守るということが何よりかと思いますので、是非しっかり守っていただきたいと思います。 このTPP12のISDSの投資条項は今回凍結になっていますが、それ以外に凍結になっていないISD条項がTPP11に残っているのではないでしょうか。
○政府参考人(澁谷和久君) 御指摘のISDSでございますが、投資家と国との間の紛争解決ということでございますが、今回、TPP11協定においては元々のTPPにあった二十二項目の凍結をしたわけですが、ISDSにつきましては、投資の受入れ国が行う投資の許可及び投資家との投資に関する合意に違反して投資家が損害を被った場合のISDSに関連する規定を凍結するということにしたものでございます。 他方、TPP協定の第九章、投資章に定める内国民待遇あるいは最恵国待遇等の規定の違反によって損害が生じた場合のISDSに関する規定は凍結されずにそのまま適用されるということでございます。
○川田龍平君 ということは、これ、ISDSの完全な凍結ではなく、投資章、九章にあってはこれは凍結になっていないということでもう一度確認、再度確認ですが、よろしいですね。
○政府参考人(澁谷和久君) ISDSについては様々な場合が規定されておりますが、第九章の規定に違反した場合のISDSというのはそのまま適用されるということでございます。
○川田龍平君 これ実は、現在、EUとの日欧EPAですか、日欧の間でのこのISDSの問題についてなど大変問題となって、結局、EUもアメリカもこのISDSをこの貿易協定に盛り込まなくなってきているということなんですが、ISDSというのは時代遅れの制度ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(澁谷和久君) ISDSは、我が国の企業が投資先において外国企業だけ不当に差別される取扱いを受けるとか、あるいは収用によって操業停止に追い込まれたが正当な補償がされないなどのルール違反によって不当に損害を被った場合に損害賠償を求める訴えを提起できるとするものであります。我が国の海外進出企業を守り、法的安定性を確保することで安心して投資を行うことができるようにする制度であると理解しているところでございます。 ISDSに関する様々な御意見は承知しているところでございますが、十一か国の中でもISDSに関して元々積極的ではないスタンスの国もあった中で、各国との調整の結果、ISDSに関連する規定の一部を凍結するという形で決着をしたものでございます。
○川田龍平君 例えばEUでは、常設の裁判所で高度な資格を持つ判事により二審制で審議するという裁判所の方式の改善を提案したが、もうこれは根本的な解決ではないわけですが、もうそれにさえ日本は反対をしてTPP型のISDSに固執したということで、それはいかがですか、そういうことでよろしいですか。
○政府参考人(澁谷和久君) 私は日EU交渉の直接の担当ではございませんが、私が承知しているのは、投資についてはまだ引き続き細部について調整中だというふうに伺っているところでございます。
○川田龍平君 それから、アメリカとの関係においても、これ日本は米国の追従型のISDSをバラ色と言い続けてきましたが、ついにはアメリカでさえもNAFTAでこの国内法廷と国際法廷との選択制ということで、米国は国内法廷を選択するという提案をして、実質的にこのISDSの否定もし始めていますけれども、日本だけがこれを進めているということになっているんではないですか。いかがですか。
○政府参考人(澁谷和久君) NAFTAでアメリカがどのような提案をしたかというのは承知をしておりませんが、たまたま、昨日、アメリカの下院の委員会でライトハイザーUSTR代表の公聴会がございまして、その中でまさにISDSについての議論がされたようでございます。 下院の議員からは、ISDSがないNAFTAというものは認められないといったような趣旨の発言があった旨、これは報道でありますけれども、いずれにしても各国様々な議論があるというふうに承知をしておりまして、その中でどういう形で今後の協定をまとめていくかというのは、それぞれの国との間で決まっていくものと考えております。
○川田龍平君 私は、このISDSについては、ある意味、日本とほかの国との関係においての問題だけではなくて、やっぱり本当に国としての主権に関わる問題だと思いますので、是非そういったところは議論の上でこれはしっかりとこういう問題は見直すべきではないかと私は思っております。 次に、種子法について伺います。 いよいよこの三月三十一日に種子法が廃止をされます。しかし、日本のお米のほとんどを都道府県が賄わなければならないという事態に変わりはありません。今、各都道府県は、先の見えない中、来年度の種子事業に関して暗中模索をしており、新潟県や兵庫県で法律に代わる種子条例案を議会に提出したり、また今国会には既に二十の市町村議会から請願書が提出されるなどの動きがあります。ほかにも北海道や愛知県で要綱を作成するなどの動きが始まっていますが、このような都道府県の来年度の種子事業に向けた動きを農水省はどの程度把握しているでしょうか。
○政府参考人(柄澤彰君) 種子事業に関する都道府県の動きに関するお尋ねをいただきました。 平成三十年三月の時点におきまして、私ども農林水産省から各都道府県に対しまして聞き取りを行ったところでございます。その結果、全ての都道府県におかれまして、平成三十年度も前年度とおおむね同程度の種子供給に係る事務を実施する方針であるというふうにお伺いをしているところでございます。また、官と民あるいは都道府県間の連携に取り組む具体的な動きも出てきているものと承知しておりまして、今後、官民の総力を挙げた種子の供給体制の構築が進んでいくものと考えているところでございます。
○川田龍平君 これ、兵庫県の種子条例は三月二十日に原案どおり可決され、新潟の条例案はあした三月二十三日に採決ということも聞いておりますが、農水省としてはこの条例のあるなしというのはどういうふうに考えておりますでしょうか。
○政府参考人(柄澤彰君) 主要農作物種子法によりまして、これまで種子供給業務につきましては全ての都道府県に一律に義務付けを行ってきたところでございます。その際、当該都道府県の業務につきましては従来からも自治事務という取扱いでございますので、従来までの間におきましても、例えば条例などを定めることで独自のルールを設けられた都道府県があるものと承知しております。 種子法廃止後におきましても、都道府県が今後行う種子供給業務が自治事務であるという位置付けは変わらないことから、今御指摘がございましたような形で、種子法の廃止後におかれましても条例等の独自ルールを定めることについてはそれぞれの都道府県の自主的な御判断によるものと考えているところでございます。
○川田龍平君 この条例があるかないか、有無によって交付金の額に差が出たりとか、そういうことはあるんでしょうか。
○政府参考人(柄澤彰君) 今、交付金のお尋ねがございました。交付金といいますか、恐らく地方交付税のことだと思います。 三十年度のこの種子法の廃止後におきましても、都道府県が実施されます種子供給に係る事務に要する経費につきましては引き続き地方交付税措置が講じられるということを総務省として決定されておりまして、このことにつきましては平成三十年一月に各都道府県の担当部局に対しまして周知をしたところでございます。 その後、農水省として都道府県の担当部局から聞き取りましたところ、全ての都道府県におかれまして、平成三十年度予算案に前年度とおおむね同程度の種子関連予算を計上したという御回答をいただいておりまして、各都道府県において所要の予算措置が継続されるものと承知をしております。 なお、交付税の配分につきましては、総務省の御判断だというふうに承知をしているところでございます。
○川田龍平君 ほかには、愛知県で種子法廃止後の主要農作物種子供給体制の具体的な案を練ったり、北海道では法律に代わる要綱を作成したと聞いていますが、都道府県によってこの取組に濃淡が出てくるものと思いますが、本当にこれでいいんでしょうか。それでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(柄澤彰君) もとより、今回種子法を廃止して、各都道府県並びに関係者の自主的な御判断によっていろいろなお仕事をしていただくということがそもそもの趣旨でございますので、今御指摘があったようなことはそれぞれの関係者の御判断によってやっていただくということになろうかと思います。
○川田龍平君 その答弁ですけれども、こうした都道府県に対してやっぱり予算をどのように確保されているのか、それから、本当にどういうふうに同じようにできるようにということをしていくつもりなのか、もう一度お願いします。
○政府参考人(柄澤彰君) この予算につきましてはもう相当以前より地方交付税措置に転換しているわけでございますので、地方交付税を受けられた各都道府県がそれぞれの御判断によりまして予算に計上されるというふうに承知しているところでございます。
○川田龍平君 この種もみの生産には四年掛かります。種子法によって全国種子計画を作ることで、全国で調整して需要に合った量を日本全体で調整することになっていました。しかし、都道府県それぞれの判断に任されてしまう中、全国的な調整は、具体的にどのような方法で何に基づいて行われるんでしょうか。
○政府参考人(柄澤彰君) これまでも、種子法の下におきましても、今御指摘がございました種子についての全国的な需給調整というのがどういう状況だったかというふうに申しますと、まず、各都道府県に置かれております種子協会がございますが、この種子協会が構成員であります農協などを通じまして各都道府県内の種子の需要を把握され、それに応じて種子生産者あるいは団体に種子生産の依頼を行い必要な種子の供給量を確保した上で、その上で、全国の主要農作物種子安定供給推進協議会というのがございますけれども、その協議会におきまして各都道府県種子協会との連絡調整を行い、各都道府県の種子の需要量及び供給量の取りまとめ及び調整を行うと、こういう枠組みの中で行われてきているわけでございます。 しかし、今申し上げましたようなこういう種子の需給調整というようなことにつきましては、直接主要農作物種子法に基づく話ではございませんので、今回の種子法廃止の前後でこの枠組みが変わるというふうには承知しておりません。
○川田龍平君 今の答弁によれば、都道府県種子協会と全国主要農作物種子安定供給推進協議会を通じた需給把握と需給調整の機能は今後も維持されるということですが、従来の通知では全国協議会は設置するものとするとされていました。ところが、昨年十一月の通知では3の(3)というところに、必要な場合には都道府県段階に協議会を設置することなどが考えられるとしか書かれていません。全国協議会については、この通知をどう読んでも書かれていないんではないですか。 つまり、農水省は、全国レベルでの需給把握と需給調整の機能は不要だと考えているということですね。事前のレクでは、米は余っているので国として種子の需給調整は行う必要がない、生産数量目標の県別割当てを来年度以降行わなくなるとの平仄を合わせると回答されましたが、そういうことですね。
○政府参考人(柄澤彰君) 先ほども申し上げましたが、この全国の種子の協議会につきましては、種子法そのものに基づくものではございませんので、種子法の廃止後も基本的に存続するというふうに関係者からお伺いしております。 一方、今御指摘がございました平成二十九年十一月十五日の通達、通知でございますけれども、ここにおきましては、今御指摘がございましたが、必要な場合には、都道府県段階における稲、麦類及び大豆の種子の安定的な供給や民間事業者の参入の促進を行うための協議会を設置すること等により、情報の共有、課題の解決策の検討を行うことも考えられるというふうに今回の通知の中でも規定されておりますので、都道府県における安定的な種子供給を行うために必要に応じてこのような全国協議会の設置を行うことは否定されていないというふうに考えております。
○川田龍平君 この麦や大豆についてはいかがですか。
○政府参考人(柄澤彰君) 同様の考えでございます。
○川田龍平君 驚くべきことなんですけれども、今後種子計画を作る際に、民間企業が生産する種子の量を各都道府県はどのような方法で把握可能なのでしょうか。
○政府参考人(柄澤彰君) 種子法の枠組みの下におきましても、都道府県が種子計画を策定される際には、通常、都道府県に置かれておりますそれぞれの種子協会の構成員から情報を収集され、その県内における種子の生産量等を把握して作成されているものというふうに承知をしております。 今後、御指摘のように、民間事業者が種子事業に参入されるというようなことになった場合には、例えば各県の種子協会の構成員となっていただくというようなことによりまして民間事業者の生産する種子も含めた生産量等の把握が可能になるものと考えてございます。
○川田龍平君 民間企業は種子の生産義務を負いません。そのため、もうけが出ないとなれば、生産量を引き下げたり、種子事業から撤退することもあり得ます。その結果、種子が不足する事態になった場合、誰がどのように責任を取るのでしょうか。
○政府参考人(柄澤彰君) 種子の供給に関しましては、農業者の購入希望数量を都道府県の種子協会の構成員である単位農協等で集計し、そしてそれを各県の種子協会が取りまとめ、そしてそれを基に県内の種子生産農家に生産を依頼し必要量の確保を行うというのが通常の形だと承知しております。そして、仮に県内の供給量に不足が生じたような場合には、先ほど申し上げました全国の協議会を通じまして例えば他県などから融通する仕組みと、現状もそういうふうになっているわけでございます。このような現状の仕組みというのは直接種子法に基づくものではございませんので、種子法廃止とは直接関係しない、引き続きこの枠組みは続いていくということでございます。 いずれにしましても、こういう形で、基本的には農業者の発注に応じて資材を手配し供給するということは、例えば肥料、農薬などのほかの生産資材全般についても同様の仕組みでございまして、こういった形で今後とも供給が続いていくというふうに考えているところでございます。
○川田龍平君 これはやっぱり大臣、通告していませんけれども、責任は大臣取ってくれるんですか、ちゃんと責任取って、これ不足しない事態にできるんですか。
○国務大臣(齋藤健君) まず、稲、麦類及び大豆は我が国の土地利用型農業における重要な作物で、その基本的資材である種子は重要な戦略物資であるというふうに考えています。 それで、平成二十九年八月一日に施行された農業競争力強化支援法第三条においても、国は、良質かつ低廉な農業資材の供給を実現するための施策を総合的に策定し、並びにこれを着実に実施する責務を有すると規定されておりまして、さらに、同じ法律の第八条におきまして、国は、良質かつ低廉な農業資材の供給を実現する上で必要な事業環境の整備のため、種子その他の種苗について、民間事業者が行う技術開発及び新品種の育成その他の種苗の生産及び供給を促進するとともに云々と規定されているところでございまして、したがいまして、この条文から、第三条において責務を有するというふうになっているということを重く受け止めて行政を推進していくということだろうと思っています。
○川田龍平君 私は、この昨年の種子法が廃止された際の附帯決議、重要なので読み上げさせていただきますが、四番、「消費者の多様な嗜好性、生産地の生産環境に対応した多様な種子の生産を確保すること。特に、長期的な観点から、消費者の利益、生産者の持続可能な経営を維持するため、特定の事業者による種子の独占によって弊害が生じることのないよう努めること。」。 そうした弊害が生じないよう、具体的にどのような対策を立てているんでしょうか。
○委員長(岩井茂樹君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(柄澤彰君) 今委員から御指摘ございました昨年四月十三日の附帯決議の四番につきましては、私ども極めて重く受け止め、しっかりと対応してまいりたいと存じております。 簡潔に申し上げますと、このために一月十日に関係四局長によります連名の通知を都道府県に発出しておりまして、一言で言えば、あくまでも附帯決議のような御懸念が生じないように、あくまでも我が国農業の国際競争力を強化していく観点で対応していくということを通知したところでございます。
○川田龍平君 ありがとうございます。 残りもあした引き続き行います。ありがとうございました。失礼いたしました。
○委員長(岩井茂樹君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時二十九分散会