農林水産委員会 第2号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2018/03/08
会議録
○委員長(岩井茂樹君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 この際、申し上げます。 民進党・新緑風会、日本共産党、希望の会(自由・社民)及び立憲民主党所属委員の出席が得られませんので、理事をして出席を要請いたしたいと存じます。しばらくお待ちください。 速記を止めてください。 〔午後零時五十五分速記中止〕 〔午後一時五分速記開始〕
○委員長(岩井茂樹君) 速記を起こしてください。 民進党・新緑風会、日本共産党、希望の会(自由・社民)及び立憲民主党所属委員に対し出席を要請いたしましたが、出席を得ることができませんでしたので、やむを得ず議事を進めます。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、足立信也君及び儀間光男君が委員を辞任され、その補欠として小川勝也君及び高木かおり君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岩井茂樹君) 農林水産に関する調査を議題といたします。 平成三十年度の農林水産行政の基本施策について、農林水産大臣から所信を聴取いたします。齋藤農林水産大臣。
○国務大臣(齋藤健君) 農林水産委員会の開催に当たりまして、農林水産行政に関する基本的な考え方について申し述べます。 我が国の農林水産業に活力を取り戻し、いかにして魅力ある成長産業にしていくか。そのことが美しく活力ある農山漁村の実現につながっていくとの確信の下、安倍内閣においては、これまでの五年間、意欲ある農林漁業者の創意工夫を生かし、所得の向上を実現するための改革に全力で取り組んでまいりました。 その結果、平成二十八年の農業総産出額は過去十七年で最高の九・二兆円、生産農業所得も過去十八年で最高の三・八兆円に達しました。 農林水産物・食品の輸出も堅調です。昨年の輸出額は八千億円を超え、五年連続で過去最高を更新しました。米は約二割、牛肉は約四割、イチゴは約六割増加するなど、実績を大きく伸ばしています。 これからの農業を担う四十代以下の新規就農者は、統計開始以来初めて三年連続で二万人を超えました。停滞していた担い手への農地集積率も、農地中間管理機構の発足以降上昇基調に転じ、五四%に達しています。積極的な経営展開を行う農業者も増えており、担い手が利用する経営改善向け制度資金の新規融資は、昨年度約二割増加しました。 また、全農においても、取り扱う肥料の銘柄を約四百から十七に減らし、価格も最大三割下がるなど、農業者の所得向上を目指した取組が進められています。 しかしながら、我が国においては、昨年一年間だけで、前年より七万人以上多い、実に四十万三千人もの人口が減少しました。そして、今後もそのペースは加速することが見込まれます。この人口減少のスピードを考えれば、成長産業化の取組のために残された時間は多くはありません。これまでの歩みを緩めることなく前進し、農林漁業者の更なる所得向上を実現すべく、今後とも、緊張感を持って、農林水産業全体にわたる改革を強力に展開していかなければなりません。 以下、具体的な施策を申し述べます。 まず、農業についてです。 最重要課題の一つである担い手への農地の集積、集約化を一層加速していきます。農地中間管理機構の取組を検証しつつ、農業委員会の活動や基盤整備との連携強化、所有者不明農地について、管理費用を負担している相続人が簡易な手続で農地中間管理機構にリースできる仕組みの創設等の措置を講じてまいります。 また、効率的な農業経営を行おうとする担い手のニーズに応え、底地を全面コンクリート張りした農業用ハウス等について農地転用許可を不要とする仕組みを導入いたします。 さらに、強い農業に必要な基盤整備を引き続き推進するとともに、土地改良施設の適切な維持管理を図るため、土地改良区の組合員資格の見直し等を進めてまいります。 加えて、農業法人での実践的研修や農業経営塾での経営ノウハウの習得等を通じて、今後も女性や若者を始めとして次世代の担い手を育成します。 農業者の更なる所得向上には、一円でも安く生産資材を調達し、一円でも高く農産物を販売できる環境を更に整備していかなければなりません。引き続き、生産資材業界や農産物流通加工業界の再編、参入を促進いたします。また、農薬の規制について最新の科学的根拠に基づく見直しを行います。 さらに、食品流通の多様化が進む中、時代の変化に即した流通構造の確立に向け、情報通信技術の導入や物流の効率化等により、卸売市場を含む食品流通全体の合理化を進めます。これにより、生産者、消費者双方のメリット向上を実現します。 今年から、米政策が変わります。行政による生産数量目標の配分は廃止しました。輸出を含め、様々な需要に応じた生産、販売を推進するため、引き続き、全国ベースの需給見通し等の情報提供や、麦、大豆、飼料用米等の戦略作物への支援を実施いたします。 平成二十六年六月に始まった五年間の農協改革集中期間は、既に三年半が経過しました。農林水産省としても、JAグループの具体的な取組とその成果を継続的にフォローアップし、農業者の所得向上に全力投球できる農協の実現に向け、協力してまいります。 諸外国への輸出は、我が国農林水産物・食品の生産拡大につながる有効な手段です。平成三十一年の一兆円目標達成に向け、HACCPやハラールなど輸出先のニーズに対応できる施設の整備、JFOODOによる米粉、和牛、緑茶等の重点品目の戦略的プロモーション等により、成長が続く世界の食市場に挑戦する皆様を応援いたします。 農山漁村の活性化も重要な課題です。地域資源を活用した創意工夫に富む活動が活発で、都市部や海外からも多くの人が訪れ、地域住民に雇用の場も確保される。そのような活力ある農山漁村をつくらなければなりません。そのために、特色ある農林水産物の生産、加工、販売等を一体的に行う六次産業化の展開、都市農村交流や農泊の取組の促進など、中山間地域を始めとした農山漁村の個性を生かした取組を推進します。 野生鳥獣による農作物被害は、これまでの捕獲強化等により、その額がピーク時から約三割減少したものの、営農意欲に関わる深刻な課題です。今後とも、鳥獣害対策を一層推進するとともに、安全で良質なジビエの利活用を進めます。 AI、ICT、ドローン等、発展著しい先端技術を活用すれば、農林水産業の生産性を飛躍的に高めることができると考えます。中長期的視点で基礎的、先導的な技術開発に取り組むとともに、現場への実装を強力に推進するため、明確な開発目標の下における技術開発と研究成果に直接アクセスできる環境の整備を促進いたします。 食の安全と消費者の信頼確保のため、引き続き科学的根拠に基づく食品の安全性確保と正確な情報伝達による消費者の信頼確保に取り組むとともに、動植物の防疫措置等に万全を期してまいります。 昨年、TPP11協定の大筋合意と、日EU・EPA協定の妥結という大きな節目に至りました。 農林水産分野では、重要五品目を中心に関税撤廃の例外等必要な国境措置を確保しました。それでもなお残る農林漁業者の方々の不安や懸念にしっかりと向き合い、合意内容について丁寧に説明を尽くすとともに、昨年十一月に改訂された総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、これまでの実績の検証等を踏まえた所要の見直しを行いながら、国内対策を着実に講じてまいります。平成二十九年度補正予算において、これまでのTPP対策に加え、国産のチーズや構造用集成材等の競争力を高める体質強化対策を講ずるとともに、協定発効に合わせ、経営安定対策を実施してまいります。 我が国には、先人が私たちに残してくれた森林と、暖流と寒流が織り成す世界有数の広大な漁場が存在します。これらの豊かな資源を適切に管理しつつ、林業、水産業の成長産業化を図る。これまでの農政改革に加え、林業、水産業の改革にも本腰を入れて取り組まなければなりません。このため、昨年十二月、農林水産業・地域の活力創造プランを改訂し、抜本的な林業改革の内容を固めるとともに、水産業改革の方向性を明確化しました。 林業については、市町村を介して、森林所有者の経営管理権を意欲と能力のある林業経営者に集積、集約化するとともに、いわゆる仮称森林環境譲与税、森林環境税も活用し、経済ベースに乗らない森林等について市町村が公的管理を行う新たな森林管理システムを構築します。また、新システムを構築する地域を中心に、路網整備の重点化、川上と川下の連携強化による木材流通コストの削減、木材需要の拡大等を進めてまいります。 水産業については、国際的に見て遜色のない科学的、効果的な水産資源の評価・管理方法を確立し、水産資源を維持、回復させる。その上で、漁業に関する制度を、漁業の生産性の向上を促進し、有効活用されていない水域について新規参入が行いやすい仕組みにしていくことが重要です。今後、活力創造プランに盛り込んだ水産政策の改革の方向性に沿って検討を深め、本年夏を目途に具体的な改革案を取りまとめます。 東日本大震災から今年で七年目になります。約九割の農地や全ての漁港の陸揚げ機能が復旧し、震災直後に五十四の国や地域で設けられた農林水産物の輸入規制も約半数が撤廃されました。本年も、農林水産業の再開支援や風評対策等、東北の未来を見据えた復興に全力で取り組みます。 また、度重なる豪雨、台風災害や熊本地震で被災した農地や森林、農林水産関連施設の復旧についても継続して支援してまいります。 以上、私の基本的な考え方を申し上げました。 引き続き、農林水産業の成長産業化と農林漁業者の所得向上を実現する。そのことを通じて、活力ある地域社会の維持、食料安全保障の確保、そして食料自給率の向上に向け、全力で取り組む所存であります。 岩井委員長を始め委員各位に、重ねて御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。
○委員長(岩井茂樹君) 以上で所信の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時十七分散会