内閣委員会、農林水産委員会連合審査会 第1号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/06/19
会議録
○委員長(柘植芳文君) これより内閣委員会、農林水産委員会連合審査会を開会いたします。 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。 環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は、お手元に配付いたしました資料により御了承願い、その聴取は省略いたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤木眞也君 おはようございます。自由民主党・こころの藤木眞也でございます。 まず冒頭、昨日朝に発生をいたしました大阪府北部を震源とする地震によりましてお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆さん方に対して心からのお見舞いを申し上げたいというふうに思います。 まず、今回のこの質問に当たりまして、両委員会の理事の先生方、また同僚の議員の先生方には、質問の機会をいただきましたこと、大変感謝を申し上げたいと思います。 私は、二年前の参議院選挙において当選をするまでは熊本で専業農家として農業に従事をしていた者でございます。しかも、今回のTPPで最も被害を受けるであろうと言われていた重要五品目と言われる品目の中の牛肉、米、小麦という作物を主力作物として栽培をしてきた農家でございます。今もなお熊本の実家では息子二人が農業に従事をしているという中で、大変不安を抱えながら経営をやっているという実態を見ますと、そういうところを先生方に御配慮いただいて今回の質問をさせていただく機会がいただけたのかなというふうにも理解をしております。 今日は、アメリカが抜けた状態のTPP11を非常に心配していらっしゃる国内の多くの農家の皆さん方に代わって質問させていただきたいというふうに思います。 グローバル化が叫ばれる中で、資源に乏しい我が国としては、一定程度の貿易をやっていく上での市場開放というのはやむを得ないのかなというふうに理解をいたします。ただ、近年の貿易交渉は交渉の経過の情報開示がない中で進展をし、生産現場からは非常に大きな不満や不信感が広がっているというふうに思います。 そこで、三点ほどお聞きをいたしますが、まず、交渉過程の中で農林水産分野の位置付けはどのような位置付けとなっていたのでしょうか。次に、国益を守るために農業が犠牲になったのではないかというような、うわさといいますか、話が現場に蔓延をしております。その辺をはっきりと教えていただければと思いますし、最後に、国益を守るために農業が犠牲になったということがなかったのかということをお聞きできればというふうに思います。また、交渉経過における一定の情報開示が行われてもよかったんじゃないかなというふうに思う場面もございます。交渉を進めるべき中でそういうことができなかったのかということも含めて御質問したいと思います。
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。 TPP、日EU・EPA、RCEP等、我が国が進めております経済連携協定におきましては、攻めるべきは攻め、守るべきは守り、農林水産分野への配慮を含め、我が国の国益を最大化する観点から、政府全体で緊密に連携をして交渉に取り組んでいるところでございます。 一般に、外交交渉の経緯を開示することは、相手国との信頼関係が損なわれ、また我が国の手のうちをさらすことで類似の交渉に影響を与えかねないことから、一定の限界がございます。 こうした制約の中、各EPAの意義等につきましては、これまで、国会での御審議のほか、各種の情報発信や説明会の開催など、政府としてできる限り丁寧に説明をする努力を重ねてきたところでございます。 委員の御指摘も踏まえながら、我が国が進める経済連携協定交渉について可能な限りの情報提供に努め、農業関係者を含めた国民の皆様の一層の理解が得られるよう、今後とも、国会を始め国民の皆様に必要な説明をしっかりと行ってまいる所存でございます。
○藤木眞也君 交渉過程でありますし、一定の守秘義務というのはやむを得ないのかなと思いますが、やはり私たちもそうなんですけれども、外国の報道等々から情報を得るという状態の中で、やはり不安というのが余計大きくなるんじゃないかなというところもございますので、今後の協議の中での進め方等々に一定の御配慮がいただければというふうに思います。 また、不安と不満というのが相当現場にある中で、先ほどもお話にありましたように、国の説明会等々で一定の御理解はいただけたのかなというぐらいの状態にはあるのかなと思います。ただ、私たちも、この妥結に当たって、今後国内対策をしっかり打って、できるだけ影響の出ない形で物事を運ばせていただければというようなお願いをさせていただきましたが、TPP11での国内対策を加味して、国は農林水産物の影響試算というのを九百億から一千五百億の間で公表をされました。 ただ、各県、それぞれの思いの中からいろいろな試算が出ております。特に、私の出身地熊本県での試算は、熊本県だけで五十五億から九十四億という試算が出ております。これは本当に、算定の基準の違い等々もあるのかとは思いますが、やはりその置かれた現場の、より現場に近い立ち位置での試算によってこのような結果が出ているんではないかなと思います。 この影響試算の額についてでありますけれども、生産現場で国の試算は過小評価ではないかというような不満もございますので、この点についての政府の受け止め方といいますか、御認識をお伺いできればと思います。
○政府参考人(天羽隆君) お答え申し上げます。 いわゆるTPP11における農林水産物の生産額への影響につきましては、これまで二十四の道府県で試算が公表されたというふうに承知をしております。このうち、多くの県では国に準じた試算方法で行っておるところでございますが、独自に品目を追加している県や、独自の考え方も加味して試算を行っている県もあると承知をしております。ただいま先生からお話のありました熊本県におかれましては、品目も追加した上で、価格の低下率と同率で生産量が減少するという試算を行っているということでございます。 もとより、試算は一定の前提の下で行われるというふうに考えておりまして、各県の御判断で特定の品目を追加したり、独自の考え方で試算をしたりということも理解をしておるところでございまして、それぞれにつきまして国としてのコメントをすることは差し控えさせていただいておりますが、その上で、農林水産省の試算につきましては、TPP11の農林水産物の生産額への影響について、まず、重要品目を中心に関税撤廃の例外、セーフガードなどの国境措置をしっかり確保し、品目ごとに定性分析を行った後、国内対策も考慮しながら生産額への影響を算出したということでございます。その結果、先生御指摘のとおり、関税削減等の影響で国産品の価格の低下による生産額の減少が約九百億円から千五百億円が見込まれるなどの結果であったということでございます。 農林水産省の影響試算は、様々な要素を考慮しながら個別品目ごとに積み上げた結果ということでございまして、適切に行われたものと考えてございます。
○藤木眞也君 やはり私は、現場に近い方々、この方々の国内対策の効果辺りもこの辺には加味がされているのかなということも考えますし、これ、熊本の大規模な酪農家の皆さん方の経営戸数でいきますと、やはり熊本県酪農全体の二割を超えるような酪農家の方々がなくなられると、廃業に追い込まれるというような数字になります。是非とも、この辺はシビアにもう一度国としても算定をしていただくなりして、考えを持っていただければなというふうに思います。 また、今言いました国内対策でありますけれども、今回のTPPの関連大綱に基づきまして国内対策が今取り組まれております。産地パワーアップ事業や畜産クラスター事業、こういった事業を活用したいという農家の方は大変多いというふうに思います。元々、これは国際競争力を付けるために今のうちから準備をしておきましょうというのが本来の狙いなんですけれども、この事業に対して、なかなか農家の方が活用できないという実態が今現場では発生をしております。 こういったところを政府の方ではどのように把握をされているのでしょうか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 総合的なTPP等関連政策大綱におきましては、体質強化策につきまして、引き続き実績の検証等を踏まえた所要の見直しを行った上で、必要な施策を実施するというふうにされてございまして、産地パワーアップ事業ですとか畜産クラスター事業につきましても、真に事業効果が上がると見込まれる計画を採択しているところでございます。 このため、事業実施地区に対しまして、生産コストの低減ですとか販売額の増加などといった産地の収益力強化に関する成果目標を設定することを要件として求めてございますが、私どもも、中山間地域での規模拡大や、先進的な産地ほど更なる生産コストの削減等が難しいといった声があることは承知をしてございます。 このため、現場の実態や現場からの意見を踏まえまして、産地パワーアップ事業におきましては、土地の制約があります中山間地域におきまして、中山間地域所得向上支援事業と連携した取組については、面積要件を撤廃できる措置を創設、また所得額の一〇%以上の増加、輸出量又は輸出額の一〇%以上増加という新たな成果目標を創設。また、畜産クラスター事業におきましては、中山間地域におきまして、規模拡大要件を緩和できる措置や上限事業費を一・三倍に拡大できる措置を創設、生産効率の向上によりまして規模拡大を伴わずに畜産物の出荷量を増加させる取組も支援対象とできる要件を創設するなど、意欲ある農業者の収益力向上に向けました取組を支援できるように改善を行ってきたところでございます。 このような改善内容につきましては、研修会等を通じまして都道府県の担当者への周知を徹底するとともに、引き続き、現場の御意見をお聞きしながら、これまでの実績の検証等を踏まえまして、所要の見直しを行いながら効率的、効果的な事業の実施に取り組みまして、我が国農業の体質強化を図ってまいりたいと、そういうふうに存じております。
○藤木眞也君 いや、この関連対策、これは現場の皆さん方、私も全国の農村地域、回らせていただいております。もうほとんどの地域において、産地パワーアップ、畜産クラスター、どちらも使い勝手が悪いというか、取り組めないという声が非常に大きいなというのを感じます。 特に、採択要件のところで、私たちも、日頃、役所の皆さん方にこういうところはどうなっているんですかという問合せをすると、役所からの答弁はそんなに厳しいなというふうには感じないわけですけれども、農家の皆さんが県とのやり取りの中では、相当そこに大きなハードルがあるのかなというのを感じます。 国の思いと県の思いというのが若干私はミスマッチが起きているんじゃないかなというところも強く感じるところがありますし、実際、この事業というのは、全ての農家の皆さんに私は取り組むべき権利があるものだというふうに思います。もうやりたいと言われる方が取り組めるような国内対策でなくては、本当の意味での対策にはつながっていかないんじゃないかなというふうに思っております。この辺を是非考えていただかないと、本来の趣旨でした海外との競争力の強化にはつながっていかないものだと思いますし、やはり、そういった環境の中にこれから向かっていく日本の農業の基本的な基盤の強化には、生産基盤の強化にはつながっていかないんじゃないかなというふうに思ってございます。 是非ともその辺、規模拡大や設備投資だけが私は経営判断ではないんではないかなというふうに思ってございます。限られた経営資源の中で最大の所得を上げようと日夜努力をする農家の姿もあります。施策を実施するに当たっては、費用対効果や成果目標ということだけが先行し、生産基盤を守るという最も大事なところに手が差し伸べられていないんではないかというような感じが受け取れます。政府の考えとして、その辺を是非ともお聞かせいただきたいということ。 また、よくある、限られた農家だけが活用できるような施策では私は駄目だというふうに思います。今回のこの対策というのは、全ての農家の方々が取り組めるという状況を是非ともつくっていただくための盤石の予算措置というのも必要なのかなと思います。地域農業を支える全ての農家を支援することが本当の意味での生産基盤強化につながるというふうに思ってございます。 木原副大臣がお見えですけれども、熊本の農家の皆さんも、ほとんどの農家の皆さんが本当にそこを望んでいらっしゃると思います。是非力強い御答弁をいただければというふうに思います。
○国務大臣(齋藤健君) このTPPの交渉が行われているときは、私も自民党の農林部会長で、党の皆さんと大いに議論をしてまいりましたので、今藤木委員がるるお話しされた思いというものは私も共有できる部分が多々あると思っております。 今の御指摘ですけれども、安倍内閣では、農業を成長産業化を進めていくために農政改革を進めているわけでありますけれども、その際は、地域の農業をしっかり守っていただける農業者であるならば、経営規模の大小ですとか、家族経営かどうか、法人経営かどうか、そういった別にかかわらず地域農業の担い手として幅広く支援をしていくという考えでありまして、このことはTPP対策を講じていく上でも何ら変わるものではございません。 具体的には、次世代を担う経営感覚に優れた担い手を育成をしていかなくてはいけないという、そういう支援ですとか、産地のイノベーションの促進ですとか、畜産、酪農の収益力の強化ですとか、あるいは中山間地域の農業所得の向上ですとか、そういった農業の体質強化を進めるための多様な施策を展開をしているわけでありますが、繰り返しになりますが、経営規模の大小ですとか家族経営、法人経営の別にかかわらず支援を行っているところであります。 また、こうした施策とともに、御案内の日本型直接支払制度によりまして、棚田も含めまして、草刈りや水路の管理などの地域の営農継続等に必要な支援も別途行っているということであります。 私どもとしては、こういった施策を総合的に推進することによりまして、多様な農業者の意欲的な取組というものを後押しをして、我が国農業の生産基盤を守っていきたいと考えております。 先ほど、産地パワーアップ、それからクラスターの話ありましたけれども、局長からも答弁申し上げましたけれども、これからも現場の意見、しっかり聞きながら、これまでの実績の検証等を踏まえて所要の見直しを行いながら、しっかり取り組んでいきたいということは私の方からも付言をさせていただきたいと思います。
○副大臣(木原稔君) 藤木委員におかれましては、熊本県の嘉島町で牛の繁殖、言わば肥育などを営む畜産家として、またあるいは米作り、小麦、大豆もですかね、そういったものを生産される農業従事者としていつも現場に寄り添って、あるいはまた、JAかみましきでは組合長も務められるなど、まさしく現場に寄り添って、農家の声を私どもにいつも届けていただいておりますことに感謝を申し上げる次第でございます。 まず、今御質問いただいたそのTPP等関連対策大綱に定められた体質強化対策は、農林水産関係でのこの新市場開拓を推進するとともに、重要品目の再生産が可能となるよう強い農林水産業をつくり上げるための施策であります。今御指摘の産地パワーアップ事業、また畜産クラスター事業、こういったものは、やはり産地の農家の生産基盤の強化に資する観点から、地域一丸となった戦略に基づいて産地が行う収益力強化に直接つながる取組でなければいけないというふうに理解をしております。 引き続き、農家の方々に懸念や不安が生じないよう、政府として必要な施策を推進する所存でございます。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 農家の皆さんは、口にはされておりませんけれども、やはり腹の中には相当な不安や不満があるんだと思います。特にその不安を払拭していく上で、この国内対策というのは通常の補助事業とは違うんだということを是非もう一度御認識いただいて、誰でも取り組める、そして、採択要件をもう一度見直していただくことができないかということを強くお願いをしたいというふうに思います。本来の意味での国際競争力を付けるんだということがそもそもの狙いなんだということ、そして、このTPP11に入っていった後に農家の方々が本当にこの影響によって離農されるという姿がないような、万全の対策を是非とも打っていただきたいというふうに思ってございます。 今後のことで心配なことがまだほかにもございます。今後、この議論を進めていく上での見通しと判断ということになりますので、非常に難しいことだとは思いますが、TPP12における農業分野の合意内容がTPP11に移行をし、米国が加入をしなかった場合は合意内容の見直しを行うということを私たちもお聞きをしております。各国と十分議論したと聞いておりますが、見直すべき対象は牛肉のセーフガードや乳製品の低関税輸入枠を想定しているというふうに考えていてよろしいんでしょうか。 また、アメリカが入るかどうかというタイミングというのが非常に私たちも注目をしておりますけれども、どのタイミングがその見極めの時期だとお考えなのかということを重ねてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。 御指摘ありました乳製品などのTPPワイドで設定している関税割当ての枠数量、それから、牛肉などの、これもTPPワイドで設定しておりますセーフガードの発動基準数量でございますけれども、この数量につきまして、米国の復帰が見込まれなくなった場合にはこの数量自体を見直しの対象とするということについて、各国にこれは明確に伝え、各国の理解を得られていると、こういうふうに認識しているところでございます。 どういう場合にこれが発動されるかということでございますけれども、米国の復帰が見込まれなくなった場合ということでございます。累次委員会等で答弁しているとおりでございますけれども、今後の米国の新たな通商政策の動向などを見極めながら判断していくということになると思います。
○藤木眞也君 その先が本当に分からないというところに現場の不安というのがあるのかなというふうに思うわけですが、また、今後TPP11協定が発効した後実際にどのような影響が出てくるかということは、本当、そのときにならないと分からないということが多いかというふうに思います。新たな貿易交渉の不安もあります。その場合の国内対策はきめ細かく万全な措置をお願いしたいということでありますし、特に、平成六年の補正から始まったウルグアイ・ラウンド関連の対策、これは総予算が六兆円を超えるものだったというふうに記憶をしております。 この対策は後にばらまきとか無駄遣いだったという話が一方では出ておりますけれども、私もこの対策、当時、農業機械を導入するに当たってお世話になりましたが、今思えばあのときに機械を入れていただけたことは後々の経営に大きかったなというふうにも思いますし、ほかにも、やはり農村地域歩いて回ってみますと、やはりUR対策と看板が掲げてある土地改良を見ますと、本当に今すばらしい生産基盤といいますか、生産ができる農地に変わっているなというところを実感いたします。確かに、当時、話に出ていた温泉施設であったり、そういったいろいろな悪い前例というのは見直すべきかもしれませんけれども、やはり私はこのときと同等のような対策というのが今回必要なんじゃないかなと思います。特にこのNNに関しては、どうしても、これはもう国土の関係で国際競争力が低いと言わざるを得ない中山間地域、こういったところの条件不利地域の解消にはどうしても必要な手だてではないかなというふうに思います。 こういった喫緊の課題という点を、政府のお考えをお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(齋藤健君) 平成六年に決定したあのガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策は、平成十二年までの六年間で総事業費六兆百億円という規模で実施をされました。ただ、この対策では、担い手の規模拡大やコスト削減など農業の体質強化に一定の成果を上げたものの、率直に申し上げまして、事業規模の積み上げが先行したという面も否定できないところがありますし、また、御指摘の温泉施設の整備など、農業の生産性向上や成長産業化には直接関係のない事業が含まれていたのも事実でありますので、今般の総合的なTPP等関連政策大綱におきましては、こういう経験を踏まえて、まずあらかじめ対策の総額や実施期間を決めることは行わずに、政策大綱の具体化に必要な予算を毎年の予算編成過程でしっかり確保していくという方針とさせていただきまして、平成二十七年度、二十八年度及び二十九年度の補正予算におきまして、協定の発効を見据えて、農林水産業の体質強化を加速する対策を先行的、集中的に措置をしてきたところであります。御指摘の農業農村基盤整備につきましても、この補正予算でもしっかりとした予算を措置させていただいたのは委員御承知のとおりであります。 さらに、協定が発効された後も、関税削減等の影響に対応するために、経営安定対策の充実等についても必要な対策を実施をするということとしております。 今後とも、アプローチは違うんですけれども、前の対策とはですね、毎年、対策の実績の検証等を踏まえて所要の見直しを行いながら、この政策大綱の具体化に必要な予算、しっかり確保していきたいと考えています。
○藤木眞也君 ありがとうございます。是非とも、きめ細やかな対応ということをお願いをしておきたいというふうに思います。 それでは、先般渡米をされた茂木大臣にお伺いをしたいというふうに思います。 渡米前に自民党の議連の会合に出席をいただいて、TPP交渉における国益を守り抜く会という会の冒頭で江藤会長から、農業分野はぎりぎりのラインで今とどまっているんだということで、一歩の、もうこれ以上の譲歩がないようにということを相当しっかりと要請をされたというふうに思います。これを受けて渡米をされたということでありますけれども、現場が一番心配をしているのはアメリカとの関係であります。 先般の日米首脳会談で合意した新しい通商の対話の枠組み、FFRの動向も注目をされます。この対話を進めていく上で農業分野をどのように扱っていくのか、国益を守るために毅然とした対応で交渉に臨んでいただきたいというふうに思うのですが、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 四月のマーラ・ラゴでの日米首脳会談で合意をいたしました自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議、トークス・フォー・フリー・フェア・アンド・レシプロカル・トレード・ディールズ、FFRと呼んでおりますが、これは、日米間の貿易や投資を更に拡大をさせて、公正なルールに基づく自由で開かれたインド太平洋地域を実現するための方策について議論するものであります。 具体的な議論の対象、TORについては、今、日米で調整中でありますが、我が国としては、通商協定であったり経済連携協定としてはTPPが日米両国にとって最善でありまして、特に委員御指摘の農産品についてはTPPで合意したラインが最大限であると、このように考えておりまして、こういった立場を踏まえて議論に臨んでいく構えであります。 FFRですから、フリー、自由で、フェア、公正に加えて、レシプロカル、つまり一方がどう勝つというんではなくて、日米双方にとって利益になるような合意を目指していきたいと思っております。 先日の党の議連での決議、要請もよく胸に入っております。我が国としては、いかなる国とも国益に反するような合意をすることはございません。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 力強い御答弁だったかと思いますが、農家の皆さん、本当にここが一番心配をされている部分かなというふうに思います。是非とも毅然とした対応を今後ともお願いをしたいというふうに思います。 また、TPP11については、タイやイギリス、韓国、インドネシアといった国が加盟の意向を示していらっしゃるかというふうに私どもも情報をもらっておりますけれども、交渉を主導した我が国は、新規加盟を希望する国についてどういったスタンスを取っていこうとお考えなのか、また、ほかの加盟国も新規加盟に対して日本と同じ認識に立つということで理解してよろしいのかということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。 TPPにつきましては、新たな国、地域の加盟を通じて、ハイスタンダードでバランスの取れた二十一世紀型の新しい共通ルール作り、これを世界に広めていくということが参加国共通の思いでございます。 今御指摘ございましたように、タイ、インドネシア、それからコロンビアも先日参加意欲を表明したところでございますけれども、こうした様々な国や地域がTPPへの参加に関心を示しているということをまずもって歓迎をすると。それから、そうした関心国・地域に対して必要な情報提供を行っていくというのが我が国の立場でございます。また、基本的に、こうした国々を歓迎するという気持ちは十一か国共通の思いでございます。 来月、日本で開催を予定しておりますTPP11の首席交渉官会合の場で、新規加盟への対応方針などについて我が国が主導した形で議論をしていきたいと、他の加盟国と必要な調整を行っていきたいと考えております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 国はTPPなどを想定した中でいろいろな施策を打ち出していますが、農業分野では、成長産業化を目指し、農政の大転換ということで各種政策を展開しております。農業総産出額は二年連続で増加をしているということでありますが、一方で、主要品目の生産量が減少をするというような品目も出ております。この関係を政府としてどのように捉えていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(大杉武博君) お答え申し上げます。 農業総産出額でございますが、平成二十七年は前年に比べ約四千三百億円増加し約八兆八千億円に、そして、平成二十八年は前年に比べ約四千億円増加し約九兆二千億円となり、委員御指摘のとおり二年連続で増加したところでございます。 このような農業総産出額の増加に大きく寄与した品目は野菜、米などでございまして、野菜の産出額が増加した要因は、需要が家計消費用から加工・業務用にシフトしている中で、伸びる加工・業務用需要を輸入品に吸収されないよう国産品で対応しようという取組もあって、需要に応じた生産が行われ、価格も堅調に推移したこと等であると見ているところでございます。 また、米の産出額が増加した要因でございますが、需要に応じた生産の推進によりまして超過作付けが解消され、需給が改善して価格も上昇したことなど、特に平成二十八年については生産量も増加したことであるというふうに見ております。
○藤木眞也君 何か現場の感覚でいくと、やはり生産量は伸びなかったんだ、ただ、相場高で産出額が伸びたんだというような、非常に、まあ単純には喜べないといいますか、そういう状況があるんだということを感じている農家の方が多いんだということも是非御認識をいただければと思います。これは本当に品目によるのかなと思いますが、そういうことであります。 また、最近よく聞く言葉に、国からの発信の中で、意欲と能力のある経営体という言葉が発信をされているかというふうに思います。非常に抽象的な発言であり、現場の受け止め方も様々であろうかというふうに思いますが、この意欲と能力のある経営体というところの具体的な表現で、国の方で説明をしていただきたいというふうに思いますが。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。 まず、意欲と能力のある経営体、どういう文脈で使っているかということでございますが、これにつきましては、我が国農業を持続的に発展させていくためには効率的かつ安定的な農業経営を育成、確保していくと、こういう経営が農業生産の相当部分を担っていく農業構造をつくっていく。その際に、意欲と能力のある農業者であれば、経営規模の大小、家族経営、法人経営の別にかかわらず地域農業の担い手として幅広く支援の対象とすると、支援の対象とするという文脈で使ってございます。 これを具体的にというふうな御質問の趣旨でございますけれども、これは、それぞれの取組単位で考えていくべきだと思っておりまして、例えば融資などを活用した機械、施設の導入をやってみようとか、それから六次産業化に取り組んでみようとか、あるいは新規就農をしてみようと、それぞれの事業を活用する局面というのがございます。その局面におきまして、各事業で期待されているような前向きな取組を実行したいと、こういう意欲、それから、その実行によって実際に経営を発展させることができると、こういうような農業者でございます。それぞれの事業ごとに考えていただいてということを考えております。 このような前向きな取組を国としては支援することによりまして、地域を活性化し、農業の成長産業化の実現に資するものというふうに考えてございます。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 質問はたくさん考えてきたんですけれども、もう時間が残っていないということでありますが、今の説明を聞いていても、規模拡大意欲がある方とか、そういう方を非常に前面に出されているのかなと思いますが、私は、日本の今の農業産出額、この中でも大きく私は寄与されているのは、中山間地域で家族経営で本当に苦労をなさって米などを生産されている農家の方々の金額というのは相当大きいウエートを占めているというふうに思います。この方々が、じゃ、規模拡大をやれよといっても、本当に狭い農地をなかなか規模拡大が進められないという実態がある中で、しゃくし定規に、平場のようにどんどんどんどん規模拡大ができていけるところの地域の方々と同等の扱いで考えていただくのは本当に残念な思いがします。 是非とも、これは本当に、意欲というのはどの経営体にも私は少なからずあるものだというふうに思っております。規模拡大であったり、スマート農業であったり、輸出であったりという言葉が非常に最近先行するんですけれども、日本の大半の地域というのは中山間地域であり、ほとんどの経営体というのは家族経営体なんだということを是非念頭に置いていただいて、今後の施策に反映をしていただきたいというふうに思います。 ごく一部のどんどんどんどん大きくなれる農家だけで今後の日本の農業が守れるということは決してないんだということを是非役所の皆さん方にも御認識をいただいて、今後農家の皆さん方の御支援を賜れればということをお願いいたしまして、私の質問に代えさせていただきます。 ありがとうございました。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 まず初めに、大阪北部の地震によりまして亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災者、そしてまた避難所に避難されている方々に対しましてお見舞いを申し上げます。 まず、外務省にお聞きをしたいんですけれども、カナダで開かれたG7サミットでは、米国の進める鉄鋼、アルミニウムの輸入制限に対して各国から批判が相次ぎました。安倍総理も貿易制限措置の応酬はどの国の利益にもならないというふうに訴えたというふうに報道されております。 発表が危ぶまれていた共同声明を取りまとめることもできました。しかし、貿易をめぐる米国と他の六か国の対立のように見えるようなG7サミットではあったわけですけれども、非常に危ういというか、ブロック経済の台頭に発展しかねないこの何か米国の主張といいますか、そういう状況に対しまして、我が国が今後どのように臨んでいくのか、まずお伺いいたします。
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。 先般のG7サミットにおきましては、ルールに基づく国際秩序の促進、保護主義との闘いの継続、ルールに基づく国際貿易体制の重要性、これらについて確認するとともに、公平な競争条件を促進するための様々な措置について一致をいたしました。また、安倍総理とトランプ大統領との間では、これまでも公正なルールに基づく自由で開かれたインド太平洋地域の経済発展を実現することで一致をしているところでございます。 これまで我が国は自由貿易の下で経済成長を遂げてきており、引き続き、自由で公正なルールに基づく国際貿易体制を着実に広げていくとの考えであり、米国に対しましても、自由貿易がグローバル化や技術革新が進んでいる米国の経済にとってプラスになるものであることを、各種協議の場を捉えて引き続き訴えていくこととしております。
○横山信一君 TPPに関して言えば、我が国は米国との交渉の中で、攻めるべきところは攻め、そしてまた譲るべきところは譲りというところの接点を探ってTPPをまとめてきたわけでありますけれども、この自由と公正なルールというこのTPPが本来追求している、そういうことに対して今米国が離脱を表明しているというこの状況の中で、日本はTPP復帰を米国に働きかけてきているわけですけれども、ただその成果というのは出ていないというふうに見えるわけですが、本年四月、先ほどからも出ておりますけれども、FFRを合意をしたと。 これはもう当然のことながら、米国はその農林水産分野での追加的な市場開放ということを求めてくる可能性は非常に高いわけですけれども、併せて、また、日米FTA交渉の予備交渉としての、そういう位置付けも当然考えてくるというふうに思うわけですけれども、一方、このUSTRの準備不足ということも先日も麻生財務大臣から発言されておりましたが、米国の立場を考え、またTPP復帰を求める日本の立場との擦れ違いの中でこのFFRが始まるわけですが、ここをどのように建設的な会議に変えていこうとされているのか、ここを茂木大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 横山委員から御指摘のありました自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議、FFRと、このように呼んでおりますが、これ日米双方の利益となるように、日米間の貿易や投資を更に拡大させ、そして公正なルールに基づく自由で開かれたインド太平洋地域を実現するようなことを目的にしております。ですから、バイで交渉いたします。しかし、その範囲というのは、必ずしも日米の問題だけではなくて、アジア太平洋地域全体のルール、国際貿易のルール、こういった分野に及ぶ可能性というのはあると考えております。 協議はこれから始めるところでありますので、この段階では協議の内容、いわゆるTOR、これはまだ調整中でありますが、我が国としては、通商協定若しくは経済連携協定ということでいえば日米双方にとってTPPが最善であると、このように考えておりますが、このFFRの協議の場を通じて日米両国が日米経済関係及びアジア太平洋地域の発展にいかに協力していくか、建設的な議論を行っていきたいと考えております。 一方的に押し込まれるのではないかと、こういう懸念を持たれる方、いらっしゃるのは当然だと思いますが、このFFR、レシプロカルと、まさに一方が全て取るというより、相互的である、日米双方にとってメリット、利益となるような成果を上げたいと考えておりまして、その意味でも、我が国として、我が国の国益に反するような合意をするつもりはございません。
○横山信一君 我が国の国益を反するような合意はしないという決意を聞きまして多少安心しているところでありますけれども、やはり農業者の皆様方からすると、更にアメリカに対して農業分野を更に広げていくんじゃないかと、譲るんじゃないかという、そういう不安感を常に抱いているわけでありますので、それがまた将来の農業に対しての不安というか、営農継続に対しての不安にもつながっていきかねない分野でもありますので、そこは固い決意のままでしっかり臨んでいただきたいというふうに思います。 粘り強く米国のTPP復帰を働きかけるとはいっても、いつまでそれを続けるのかということもあります。米国に対する様々な働きかけ、そしてまたTPP早期発効とか、あるいはまた今新たに参加表明をしているタイ、インドネシア、コロンビアのような参加対象国を広げていくといったこともアメリカには様々な判断材料にはなっていくんだというふうに思いますけれども、米国のTPP復帰を見込めないとするその見極めというのはどういうふうにしていくのか、これを伺いたいと思います。
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。 内閣委員会でも農水委員会でも何度も御質問いただいておりますTPP11協定、協定第六条という見直し規定がございまして、米国の復帰が見込めなくなった場合には、先ほどから話題になっておりますTPPワイド枠数量などの見直しを行うということになっているわけでございます。 先日の内閣委員会でも御質問いただいたんですが、米国が復帰が見込まれなくなったというこの判断、例えば何年後といったような形で何で数字で表していないんだというような御質問も前回いただいたところでございます。十一か国でいろいろな議論をいたしました。何年か後にアメリカが戻ってきていない場合には第六条の見直しを発動するという、そういう案も一時みんなで考えたんですけれども、実際にこれ数字を当てはめようとすると、そんなに長く待つのか、あるいは逆にそんなにすぐ諦めるのかといったような形で、なかなかうまくいかない。それで、締約国が判断した場合と、こういうような規定になったところでございます。 私どもとしても、仮に第六条の規定を発動して枠数量等を見直すといったような場合には、見直した瞬間にこれはもうアメリカは戻ってこないということを日本が宣言するということになりますので、その辺の見極めも非常に難しいところだと思います。 アメリカの今後の通商政策の動向を十分見極めて、この委員会等でも各委員から御指摘いただいているような様々な生産者の御懸念、これを十分踏まえて、必要な時期に必要な対応をしていくと、こういうことでございます。
○横山信一君 ちょっと質問を飛ばしまして、ちょっと時間がなくなってきましたので、ちょっと農業の話をさせていただきたいと思いますが、影響試算の関係でございます。 TPP11とそれから日欧EPAの経済効果については、総合的なTPP等関連政策大綱を踏まえて、農林水産省がそれぞれ、農林水産物の生産額への影響についてを発表しております。 TPP11の後には日欧EPAというのが来るわけであります。現場では、麦とかあるいは乳製品など競合するものもあります。そういう意味では、この日欧EPAを踏まえた上でこのTPP11への対策をどのように考えているのか、大臣に伺います。
○国務大臣(齋藤健君) 当然、日・EUのEPA交渉、結果出たわけでありますので、それも踏まえての対策ということに当然なってくるわけであります。 国内対策につきましては、平成二十七年十月のTPP協定の大筋合意によりまして我が国農林水産業は新たな国際環境に入ったという認識の下で、総合的なTPP関連政策大綱に基づいてこうした国際環境に対処できるように、平成二十七年度及び二十八年度の補正予算において、国際競争力の強化を図るための体質強化策をもう既に講じてきておりまして、その後、昨年七月には日EU・EPA交渉が大枠合意に達しまして、昨年十一月にはTPP11協定が大筋合意をしたということでありますので、この新しい状況を踏まえまして大綱を改訂をして総合的なTPP等関連政策大綱、等が入ったんですね、とした上で必要な施策を盛り込んだところであります。 この中では、体質強化策はできるだけ早く実を上げていくことが必要だということで、平成二十九年度の補正予算において、これまでのTPP対策についての所要の見直しを行いまして、そのとき、日EU・EPAを念頭に置きまして、国産チーズの競争力を高めるための原料乳の低コスト、高品質化、製造コストの低減等の推進、それから、木材に関しては、構造用集成材等の木材製品の競争力を高めるための加工施設の効率化ですとか、原木供給の低コスト化等の推進といった新たな対策も盛り込んだところであります。 また、協定発効後の経営安定対策としては、法制化をした牛・豚マルキンの補填率の引上げですとか、糖価調整法に基づき加糖調製品を調整金の対象に追加をするなどの措置を講ずることとしているところであります。 そういう意味では、このTPP11と日EU・EPA両方を見た上で対策を見直しをさせていただいて、万全を期していくということでございます。
○横山信一君 確かに、補正並びに今年度予算の中でその乳製品や木材等の様々な対策を打っていただいているということは十分分かっているわけでありますけれども、その上で、そのTPP11の次にまた日欧EPAが来るんだという、いよいよ始まるというところで生産者の方々は不安を抱くわけですよね。そういう部分でのしっかりした、追い打ちにならないよう更に倍返しでやっていくような、そういう生産者の方々に安心を与えられるような対策をお願いしたいと思います。 食料自給率の話でございますが、TPP11の発効によりまして、最終的には我が国農林水産物の八二%の関税が撤廃されます。これに伴って、農林水産物の輸入が増加するというのは予想されるわけです。そうすると、食料自給率はどうなるのかということが気になるわけですが、影響試算のところでは、食料自給率はこのカロリーベースでいくと三八%、全体的な傾向からすれば今は減少傾向に歯止めが掛かっているんでありますけれども、影響試算においても現状維持が見込まれていると。農林水産物の輸入が増加するんだけれども、食料自給率は影響がないというふうに試算をされていると。 そういうことからすると、食料自給率に影響する砂糖とか、計算に大きく影響する部分では砂糖とか牛肉とかということがあるわけですけれども、その影響試算はそうなんだけれども、本当にそうなのかなというふうに不安を持ってしまうわけですが、こういう状況の中で、TPP11が発効する中で食料自給率の引上げというのをどう考えているのか、大臣に伺います。
○国務大臣(齋藤健君) 昨年十二月に公表したTPP11の定量的な影響試算におきまして対策も含めて生産額への影響を出したわけでありますが、そのとき食料自給率への影響というものも併せてお示しをして、今委員御指摘のように、食料自給率の水準は、二十八年度のカロリーベースで三八%、生産額ベースで六八%ということで、影響はあるけど数字に表れるほどの影響ではなかったということをお示しをさせていただいたところでありますけれども、いずれにいたしましても、食料の安定供給を将来にわたって確保していくということは国民に対する国家の基本的な責務であると考えておりますし、国内農業生産の増大を図って食料自給率を向上させていくことは極めて重要な政策だと考えております。 御案内のように、政府としては、食料・農業・農村基本計画に基づきまして、国内外での国産農産物の消費拡大、食育の推進、あるいは消費者ニーズに対応した麦、大豆の生産拡大ですとか飼料用米の推進、付加価値の高い農産物の生産、販売、輸出の促進、優良農地の確保や担い手の育成の推進といった施策を様々総合的かつ計画的に講じているところでありまして、これらを通じて国産品の生産の増大を図っているところであります。 引き続き、自給率の向上に向けた取組、しっかり進めていきたいと思っております。
○横山信一君 生産者の方々は、様々な対策を打っていただいているというその安心感もありますが、まだ発効はしていないわけですから、これから実際に動き始めるとどうなるのかという先行きに対しての不安を皆さん抱いているわけですよね。 その中で、これもよく言われることでありますけれども、経営安定対策の財源、これがいわゆる大きく減っていくと。TPP11発効による関税削減で、これ五月十六日に発表された試算ですけれども、七百四十億円の収入減という試算が公表されております。このうち農産品は六百二十億円というふうになっているわけですけれども、最も減少するのは牛肉で二百七十億円と。削減が段階的に進むとはいっても、この一部は牛マルキンに使われるわけであります。 そういうところからすると、牛マルキンだけではなくて、砂糖調整金とか加工原料乳生産者補給金とかもあるわけですけれども、こういった財源対策、財源確保、ここを改めてどのようにやっていくのか、大臣に最後お伺いしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のように、関税削減等に対する農業者の懸念と不安、これを払拭をしていくためには、TPP11発効後の経営安定に万全を期していくために、協定発効に合わせて、麦についてはマークアップの引下げやそれに伴う国産麦の価格が下落する可能性があるという中で、引き続き経営所得安定対策を着実に実施をしていかなくちゃいけないと考えておりますし、牛肉、豚肉については法制化した牛・豚マルキンの補填率を引き下げる、これもしっかりと実施をしていかなくてはいけないと考えているところでありますが、これらの経営安定対策については、御指摘のように、その財源の一部が麦のマークアップ収入や牛肉の関税収入で賄っているところでありますので、これが下がるとどうなるかということでありますが。 私どもとしては、総合的なTPP等関連政策大綱において、この農林水産分野の対策の財源については、TPP等が発効し関税削減プロセスが実施されていく中で将来的に麦のマークアップや牛肉の関税が減少するということに鑑みまして、既存の農林水産予算に支障を来さないよう政府全体で、これ財務省含めてということですけど、責任を持って毎年の予算編成過程で確保するものとすると明記をされているところでありまして、これに即して必要な予算をしっかり確保していきたいと考えています。 先ほど、牛肉、豚肉の法制化した牛・豚マルキンの補填率を何か引き下げると申し上げたらしいですけど、これ引き上げるの間違いですので、訂正させていただきます。
○横山信一君 既存の予算に影響しないということで、要するに、新たに確保していくということを政府全体で決定しているとはいっても、実際にその予算が始まるとやはりどうなるかという皆さん不安を抱くわけですので、ここはもう全力で、絶対に今の経営安定対策を引き下げるようなことはしないという覚悟で臨んでいただきたいというふうに思います。 以上で質問を終わります。
○徳永エリ君 国民民主党・新緑風会の徳永エリでございます。 まずは、昨日の朝、通勤通学の時間に大阪で地震が発生をいたしました。通学途中の小学生、そして、通学する小学生を見守る、その役割を担っておられました御高齢の男性の方が亡くなられました。亡くなられた皆さんに心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方に心からのお見舞いを申し上げたいと思います。 さて、TPP11について、私たちはCPTPPと言わせていただいておりますけれども、御質問させていただきたいと思います。 私の地元北海道は、かつてはオール北海道でTPP断固反対でありました。もう経済界も医師会も農業団体もみんな反対だったんですね。最近ちょっと声が小さくなったことを心配しているんですけれども。ですから、そのTPPに対する意識あるいは知識、大変に深いものがあるんだと思います。 ところが、先日、私の地元北海道の帝国データバンクが企業に対して、このTPP11が自社にどのような影響を与えるかという、そういう意識調査を行ったんですね。プラスの影響があると回答した企業は八・九%、マイナスの影響があるは一一・四%、一番多かった回答は分からないなんですよ、四〇%を超えています。また、TPP11が自社にマイナスの影響があるとする企業では農林水産が七一・四%で突出して高くて、農産物の輸入拡大によって地域の経済が停滞する、自由貿易によるこれ以上の格差社会は不安定要素が増すことになる、TPP11は他国から安い農産物や乳産品は入ってくるが、米国に工業製品を売ることはできず、道内産業に悪影響が大きいと、こういう意見が出ているんですね。影響があるかどうか分からないと回答した四割の企業からは、部分的な面を捉えた議論はよくあるが、全体で見た場合に、一体TPP11で何が起きるのか分からないと、こういう意見が非常に多かったということであります。 TPP11は、TPP12の三十章、八千四百ページにわたるこの協定の内容を第一条で組み込んでいますけれども、恐らくこれ全部分かっているのは澁谷統括官だけだと思うんですよ、私も長いお付き合いですから。多分そうだと思うんですね。 やっぱり国会でも相当時間は掛けてきましたけれども、やっぱり農林水産物の関税の問題とか食の安全、安心とか知財とか国有企業とか、こういった本当にごく限られた分野の議論しかされておりませんから、やっぱりもっともっと時間を掛けて丁寧に議論するべきだったのではないかなというふうに思うんですが、この点に関してはいかがでしょうか。
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。 TPP、確かに大変大部にわたる協定でございまして、私ども交渉中から札幌市役所もお邪魔いたしまして、かなり厳しい御意見を頂戴したのを覚えておりますし、交渉会合ごとに、徳永先生もよくいらしていただきましたが、農業関係者だけじゃなくてNPOの方々とか多数いらっしゃっている方々に、私は、意見交換会という形で、説明会というよりは意見交換会という形でいろいろ議論させていただいたのを覚えているところでございます。そうした皆さん方の疑問なり不安の声は交渉中も交渉チームの方に私からきちんとお伝えをして、交渉の場にも反映させるように努力をしてきたところでございます。 確かに大部にわたるものでございますが、分野ごとに、TPPというのがそれぞれの産業にどういう影響があるのかといったようなことをファクトシートという形でまとめておりまして、これは、いわゆる私どもが主催する説明会だけではなくて、各省それぞれがそれを使っていろいろとコミュニケーションを図っているところでございます。ただ、今先生御指摘いただいたように、まだ分からないという声が非常に多いということは、私どもやはり肝に据えてこれからまたやっていかなきゃいけないということを改めて思ったところでございます。 TPPにつきましては、引き続き、丁寧な説明、それから、分からないという声に対して、じゃどうやって御理解いただくのかということも含めてきちんとこれからも対応していきたいというふうに考えております。
○徳永エリ君 丁寧にというお話がありましたけれども、決して丁寧な説明にはなっていないと思います。 私、政府の説明会にも何度も行きましたけれども、帰りがけに、参加した方々が、結局何だか何も分からなかったなという声が聞かれるんですね。ですから、これからも本当に丁寧な説明というのはしっかり心掛けていただきたいということを改めてお願い申し上げたいと思います。 それから、茂木大臣にお伺いしたいと思いますけれども、この、まだ説明が十分じゃないんじゃないかという部分もありますが、もう一つは、世界、アジアのこの通商交渉の動きに私はちょっと注目をしなければいけないと思っているんですね。 TPP12が国内承認されてから二年ぐらいたつわけですけれども、この間に、英国のEU離脱ですとか、それから米国がNAFTAあるいは米韓FTAの見直しを行ったり、それから米中の間の経済摩擦というか経済戦争というか、一帯一路とか、いろんな変化があったわけです。最近は、このところの北朝鮮を取り巻く非核化の流れの中でアジア情勢の変化もあります。南北の首脳会談とか、それから米朝の首脳会談などがありまして、こういったことが、いずれ米国、中国、ロシアを巻き込んだ経済関係にも大きく影響してくるんじゃないかというふうに思います。 〔委員長退席、内閣委員会理事藤川政人君着席〕 ですから、私は、ここはもうとにかくTPPをやってアメリカに復帰してもらうんだという戦略だけではなくて、一旦立ち止まって、もう一度有識者、専門家の方々もしっかり交えて意見を聞きながら、今のこの国際情勢、アジアの流れの中で我が国はどういう戦略を取ることがベストなのかと、こういう議論をしっかりするべきだったのではないかと思いますが、この点に関して、茂木大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、今、世界経済、そして安全保障も含めて様々な動きがあるわけであります。一部には保護主義の台頭等もあるわけでありまして、自由で公正な新しいルールをつくっていくと、こういったことはこういう時代だから重要なことだと思っております。もちろん、常々世界の状況を考え、また日本が置かれている立場を考えて最善の策を取っていく、これはそのとおりだと思っておりますが、昨年の一月二十三日、米国がTPPからの離脱を表明して、一時、TPP漂流するんではないかと、こういうこともささやかれる中で、昨年の三月でありますが、十一か国が集まりまして、十一か国であっても、米国抜きでもTPPをまとめていくと、この重要性について認識を一致し、結束を固め、そしてこの三月の八日にはチリのサンティアゴで署名を迎えることができたわけであります。 TPP11、これは二十一世紀型の自由で公正な新たな共通ルールをアジア太平洋地域、世界の成長センターであります、ここにつくり上げて、米国抜きでも、人口でいいますと五億人、GDP十兆ドル、貿易総額五兆ドルと、こういう巨大な一つの経済圏をつくり出すわけでありまして、しかも、ここで決められたこと、これは単に関税の問題だけではなくて、投資先での技術移転を不当に求められない、また知的財産が適正に保護されるなど、ルールが共有されると。こういったことから、我が国の海外進出企業、そして、それは大企業だけではなくて中堅・中小企業、これまでなかなか海外展開のチャンスが、いい技術を持っていながらも、いい製品を持っていながらもできなかった、そういった企業にも多くのビジネスチャンスが広がるものであると、このように考えているところであります。 日本としてこれまでこのTPPの議論、合意というのを主導してきたわけでありまして、これからは、発効後は、この自由で公正なルール、二十一世紀型の新しいハイスタンダードでバランスの取れたルールというものを更に世界に拡大させていく、こういった努力を続けていきたいと思っております。
○徳永エリ君 とはいえ、やはり米国が戻ってこなければどうなるんだろうかという問題はあるわけですけれども。 このTPP11に参加したいという意欲を示している国があるということは私も存じ上げておりますけれども、今朝、韓国の共に民主党通商特別委員会の副委員長の宋基昊弁護士とお話をさせていただきました。韓国も大変にこのTPP11の参加に意欲的だというお話でありましたけれども、伺いましたところ、アメリカが戻ってきたら参加したいと、アメリカが戻ってこなければ分からないというお話でございました。やっぱり、このTPP11に米国が戻ってくるかどうかということで、FTAAPへの道筋、多くの参加国にどんどんTPPに入ってもらうと、そういう流れもなかなか難しいんじゃないかなというふうに思います。 先ほど来、自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協定、FFRのお話がございました。この新しい枠組みでの協議は、先日のワシントンでの日米首脳会議で七月に第一回会合が開かれることが決まったわけでありますけれども、現在の日米関係、力関係から鑑みると、相当これ、茂木大臣、タフな協議になるんじゃないかと思います。 いろんな要望がいろんなルートで日本に寄せられているわけですよね。例えば、北海道にこれ大きな影響があるんですけれども、アイダホ産のジャガイモ、この輸入が解禁されました。そして今は、ジャガイモの輸入可能な期間をもっと延ばせと要求されている、あるいは、加工する工場が今三つですか、それをもっと内陸まで増やせと言われている。これも相当押されていて、のまざるを得ないような状況まで来ているというような情報もあります。 こういうふうに目に見える形じゃないところでも、やっぱりアメリカからの要求を我が国はどんどんのんでいるというところが散見されるわけでありますけれども、このFFRという新たな協議の場をつくることが我が国にとって本当に良かったのかどうか、米国からの要求の受皿となる場が増えることになるのではないかということを大変に心配に思っています。 我が国にとってこのFFR、新たな協議の場を米国との間でつくることの意義、そしてどういう姿勢で茂木大臣としてはこの新たな協議に臨んでいかれるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 四月の日米首脳会談で合意をいたしました自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議、FFRでありますが、これは日米間の貿易や投資を更に拡大させて、そして公正なルールに基づく自由で開かれたインド太平洋地域を実現する、このことが主な目的であります。 具体的にどういった項目を協議していくのかと、いわゆるTORでありますが、これは日米間で調整しているところでありますが、日米の二国間で協議をいたします。ただ、二国間で協議をすることイコール二国間協定というわけではなくて、双方の利益となるような様々な成果、こういったものが考えられると思います。 一例をお話ししますと、もちろんこれからの協議でありますけど、日本にとっては、いかにエネルギーを様々なところから多様に多角的に調達をするか、こういったことは非常に今重要でありまして、一方で、アメリカにとっては、シェールガスを含めLNG、この輸出というのは大きな関心を持っていると。カタールだけから買うと、こういう状況から、様々な調達源を持つということは、日本についてもエネルギーの調達でのバーゲニングパワーも持ち、そしてまた原油価格との関係を考えながら、バレル当たり原油が幾らのときにLNGが百万BTUで幾らと、こういったことで調整というのも可能になるわけでありまして、まさにこういったものはレシプロカル、相互利益になるものだと、こんなふうに今考えております。 そして、日本とアメリカ、自由主義経済体制の中では最も技術革新、そしてグローバル化、さらにはそれに対応した制度整備が進んでいる国でありまして、先ほど申し上げたように、これは日米間の貿易や投資を促進すると同時に、自由で開かれたインド太平洋地域をつくる、このためにはどんなルールがいいんだろうかと、こういったことについても日米間でよく協議をしていきたい、こんなふうに考えております。 〔委員長代理藤川政人君退席、委員長着席〕
○徳永エリ君 先ほどの宋弁護士がおっしゃっていました。米韓FTAの見直しの協議の中で、相当アメリカ側からは強硬な姿勢で臨まれたと。脅しにも近いような話もあって、もう米韓FTAはやめるぞというような話もあったということなんですね。それから、安全保障の問題を持ち出されたということであります。 我が国も本当にそういうことになるんではないかということを大変に心配いたしておりますので、本当に国益に資するようにしっかりと交渉していただきたいと思いますし、それから、ここでちょっと改めてお伺いをしておきたいんですが、米国との協議をしていく上において、守るもの、攻めるものというお話がありますけれども、茂木大臣としては、我が国は何を守り、何を攻める、この点についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほどの韓国のお話、私、直接伺っておりません。韓国の場合は、元々KORUSと、二国間でアメリカと交渉しておりましたので、そこの中で様々な経緯でそのような結果が得られたのかなと思っておりまして、そこは日本と状況が違うということは委員もよく御案内であるかなと思っております。 そして、先ほども申し上げましたが、TOR、今調整中でありまして、そこの中で項目が出てきませんとどうしていくかという優先順位というのはなかなか決めにくい部分があるわけでありますが、我々、TPPにおきましても、攻めるべきは攻め、守るべきは守ると、こういう姿勢で臨んでまいりました。その姿勢に変わりはありませんし、いかなる国とも、米国も含め、国益に反するような合意をするつもりはございません。
○徳永エリ君 攻めるものも、守るものも、正直言って余りよく見えていません。譲っているものはすごくよく見えましたけれども、何を守っているのかということがよく分かりません。 それから、いわゆる経済重視というのは分かりますけれども、やっぱり農業は命の源ですから、食は。食料安全保障というのはしっかり守らなければいけませんので、象徴的によく農業と自動車というふうに言われますけれども、そんなことがないようにしっかり食料安全保障、日本の農業、一次産業、これを守っていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 二国間交渉を迫られた場合には、このTPP11が防波堤になるのかというようなお話もございましたけれども、米韓FTAの再交渉で、韓国は、鉄鋼とアルミの輸入制限をめぐる交渉で除外国になるために輸出の自主規制を約束するなどの譲歩を米国に対して重ねたそうです。附帯協定では、韓国ウォンの通貨安誘導を禁じる為替条項も盛り込んだということも聞こえてきています。我が国も米国との二国間交渉に入るようなことになれば、米国は韓国との交渉の成功体験を踏まえて強硬な姿勢で臨んでくることが心配されます。 一方で、TPP11では、発効まで我が国が米国との二国間交渉には進まないという申合せがあるという報道も、多分日経新聞だったと思うんですが、あったと思いますが、この我が国がTPPの発効までは米国との二国間交渉に進まないという申合せをしているということは事実かどうかということを確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(澁谷和久君) そのような事実はございません。
○徳永エリ君 ほっとしました。じゃ、新聞が誤報ということなんでしょうか。日経新聞にはそう書かれていました。 もしそういった申合せがあるとしたら、TPP11が発効した上で二国間協議に入るようなことになれば、それこそTPP以上の厳しい要求を突き付けられかねないということでありますので、まあそんな事実はないということでしたから受け止めたいと思いますが、もしあったとしたらこれは大変なことだということを申し上げておきたいと思います。 それから、先ほどの帝国データバンクの調査、これ全国でも行われているんですけれども、TPP11による影響があるかどうか分からないと回答している企業が四割、全国でも四割です。マイナスの影響を受ける分野が農林水産業だということは、これはもう政府の試算でも明らかです。 逆に、米国抜きのTPP11でプラスの影響、メリットがあるのはどんな業種、どんな業態か、具体的に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。 日本以外の参加国における工業製品、九九・九%の関税が撤廃されるということでございますので、日本の中小企業等も含めた輸出拡大の大きな効果が期待されます。 具体的に申し上げますと、例えばカナダ、ベトナム等の自動車、自動車部品の関税をこれ完全に撤廃でございます。ベトナムにつきましては、バイのEPAで残っていたもの全て撤廃ということでございます。それから、マレーシア、ベトナム等の鉄鋼製品、これもEPAで残っていたものでございますけれども、これも撤廃ということでございますし、また、最近輸出に非常に力を入れております日本酒を含めた酒類、これは全ての国で関税撤廃ということでございます。 こうした個々の国の工業製品等の関税を撤廃することで輸出のチャンスが広がるということもあるわけですけれども、TPP12がまとまった際に、これ幾つか面白い話を聞いたわけでございます。 たしか長野県の非常に零細な中小企業、ただ、技術力を非常に持っている企業でございますが、中小企業であるために大企業のようにリスクヘッジができないので、ベトナムとかに投資をしたい、医療機器を作っている会社であったと思いますけれども、ただ知的財産の問題、それから現地で投資をするといろいろと要求される、こうしたことが非常に心配で進出をためらっていたけれども、TPPの知的財産、投資のルールを見て、これならば安心して投資できるというような社長さんのコメントを読んだ記憶がございます。 また、メキシコに部品を納入している、これも中小企業ですけれども、NAFTAの原産地規則が非常に厳しいということもあって、余り高いものは輸出してくれるなと言われていたけれども、TPPができるとここは累積が可能になりますので、そういう心配もなくなる。 したがいまして、これまでいろいろリスクがあって海外展開をためらってきた中小・中堅企業にとっての大きなビジネスチャンスになると。また、これは海外展開をする企業だけではなくて、TPPによって新しいバリューチェーンができる、グローバルバリューチェーンができることで、必ずしも直接海外展開をしない日本の企業の様々ないい点、これが知られるところとなりますと、そうした企業もビジネスチャンスが広がるといった点が期待できるというふうに考えているところでございます。
○徳永エリ君 確かに輸出企業とかグローバル企業、こういったところはメリットがあるのかもしれませんし、新たな展開もあるのかもしれません。輸出も少しは増えるかもしれません。 先日も齋藤大臣が、牛肉の輸出が四倍になったと言っていましたけど……(発言する者あり)あっ、四割か、四割増えたとおっしゃっていましたが、四倍になったら大変ですね、四割増えたとおっしゃっていましたけど、元々の量から見たら僅かなもので、グラフに書いたら線にもならないんですよ、本当に。 ですから、特にこの米国抜きのCPTPPの経済規模は、TPP12と比較すれば、域内の人口、世界経済に占める割合など、いずれも三分の一程度に縮小しています。政府の試算では、CPTPPによる我が国への経済効果は約七・八兆円ですが、TPP12では十三・六兆円、約五七%程度ですよね、比較すると。米国抜きのTPP11では、直接投資、消費の拡大など、今もお話ありましたけれども、国民全体に行き渡るほどの経済効果というのは恐らく期待できないんではないかというふうに思っているんです。 ですから、本当に慎重に対応していかないと、特に米国との間で、得るものよりも失うものの方が大きいと、そういうことにもなりかねないということを大変に心配いたしておりますので、是非とも慎重に対応していただきたいというふうに思います。 それから、時間がなくなってまいりましたので、齋藤大臣に今後の農業の対策予算についてお伺いしたいと思います。 ガット・ウルグアイ・ラウンド、URのときは対策費、八年間で六兆百億円でありました。先ほど藤木委員からもお話がありましたけれども、農業の生産基盤強化、基盤整備事業などにも使われましたけれども、温泉保養施設などにも使われまして大変に評判が悪かったんですけれども、この八年間で六兆百億円という規模、今回はこのTPP等対策大綱、この関連予算では、大体どのくらいの規模を想定したらいいでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) これ、先ほど藤木委員の御質問にもお答えしたんですけれども、平成六年に決定したガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策は、平成十二年までの六年間で総事業費六兆百億円とあらかじめ決めたわけですけれども、このときに、もちろん担い手の規模拡大やコスト削減などの効果はあったわけでありますが、正直申し上げて、事業規模、金額の積み上げが先行をしてしまったという反省点も正直ありますし、御指摘の温泉施設の整備に使われてしまったという反省点もあるので、今回はあらかじめ金額は決めないということにさせていただきましたけれども、一方でこの政策大綱というものはしっかり決めさせていただいて、その具体化に必要な予算、これを毎年の予算編成過程でしっかり確保していくという、そういう手法を取らせていただいておりますので、御指摘の幾らになるんですかというのは申し上げることはできないんですけれども、現に平成二十七年度、二十八年度、二十九年度の補正予算におきまして、まだ協定は発効していないんですけれども、発効を見据えて農林水産業の体質強化を加速する対策を先行的、集中的に措置をしてきたところでありますし、協定が発効された後も、関税削減等の影響に対応するための経営安定対策の充実等もしっかりやっていきたいと思っております。そして、毎年、対策の実績の検証等を踏まえて、所要の見直しを行って万全を期していくという、そういう考え方で進めていきたいと考えております。
○徳永エリ君 試算をしっかりしていただいて、現場の声も聞いていただいて、有効な対策を立てていただきたいということと、やはりこれから財源の確保、関税収入も減少いたしますので、大変に厳しくなってくると思います。影響もじわじわと出てまいりますので、中長期的にしっかりと農業者が安心して営農を続けることができるように対応していただきたいということを心からお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○川田龍平君 立憲民主党・民友会の川田龍平です。 まず、大阪地震でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方のお見舞い申し上げます。 質問に入らせていただきます。今日は、短時間かつ専門的技術の話ではなく大きな話ですので、政府参考人はなしで両大臣と議論をいたしたいと思います。 まず齋藤大臣、このTPP11によって農産品の輸入、これは増えるとお考えでしょうか。イエスかノーでお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) これも累次御説明申し上げているように、国境措置もしっかり講じると、それから対策も講じるという結果、私どもが個別に品目を見て試算をした結果でありますと、国内生産は維持されて、ただし生産額そのものは関税が下がる影響ありますので、これは減少が見込まれると、そういう結果を出したところであります。
○川田龍平君 輸入が増えるのか増えないのかということでお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 今回私どもが行いました試算は、TPP11の合意内容を踏まえて国境措置が変更されるということになりますので、輸入品が国産品に置き換わるかどうかという観点で検討して試算を出させていただきましたので、その国境措置の変更によって輸入そのものが増えるかどうか、消費量がどうなるかということについては試算は行っておりませんが、TPP全体で行われれば、国内経済の活性化もありますので、そういう意味では輸入も増えれば国産品の生産も増える可能性があると考えています。
○川田龍平君 めちゃくちゃな論理だと思いますが。これやっぱり輸入増えるということを今言ったと思うんですが、これTPP11によってGDPが上がるということが試算されているようですけれども、そのように試算どおりにGDPが上がるということになると、このTPP11の対象となる農産品の国内消費量、これはどのくらい増えるとこれも試算していますでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 今回の試算につきましては、繰り返しになりますけれども、TPP11の合意内容踏まえて、この国境措置の変更により輸入品が国産品に置き換わるかどうかという非常にシンプルで分かりやすい視点で検討をいたしました。 それで、TPP11によって国内消費量がどうなるかについては試算を行っているわけではございません。ただ、一般論として申し上げれば、実質GDPが増加をすれば国内の需要が増えるということでありますので、輸入が増加する可能性は当然あると考えておりますが、増加するのは輸入だけではないということであります。
○川田龍平君 これ、なぜ消費の増加分、またこの試算をしないのか、全く分かりません。 多くの委員がこれ指摘をしているように、この九百億円から千五百億円とした去年の十二月の農水省による農水産物の生産額への影響試算ですが、この試算になぜこのGDP上昇による消費量の増加というのが含まれていないのでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) GDP増加の試算そのものは、申し訳ありませんが、私どもで試算をしているわけではないのでここでお答えは差し控えたいと思いますけれども、私どもは、国境措置がなくなるということで農家の皆さんの不安があるので、それによってどういう代替が起こるかということを一つ一つ品目を見てお示しをさせていただいたということでございます。
○川田龍平君 済みません、茂木大臣、これ通告していませんが、そういったGDPの上昇分がなぜ農産物の減少に、ちゃんと試算に含まれないのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) TPP11の経済効果につきましては、内閣官房のGTAPモデル、これほかの主要国もこのモデルを使っておりますが、これで試算をしておりまして、その試算の結果によりますと、GDPの押し上げ効果が一・五%と、そこの中で民間消費、これがプラスの〇・九%という形であります。 ただ、こういったマクロの分析を行うに当たりましても、例えば全体の経済状況、これがどうなっているかということによって変わります。国民の所得が増えると、所得が増えた分、可処分所得が増えるわけでありますが、じゃ、それを耐久消費財に回すか、それとも農産物であったりとかいろんなものに回すかと、それはそのときの状況によって違ってくるわけでありまして、基本的にこういった大きなGTAPモデルにおきましては、それぞれ民間消費がどうなるか、投資がどう増えるか、政府消費がどうなるかと、こういった分析を行いますが、個々の項目について全て、じゃ、キュウリがどうなりますか、ナスがどうなりますか、牛肉がどうなりますかと、こういう試算にはなじまないと思っております。
○川田龍平君 ちょっとお聞きしたいんですけれども、そうすると、結局、対策を打つといってもちゃんとした対策が打てているのかなと本当に疑問に思って、皆さん不安に思って、不満も持っていると思うんですけれども。 これ、人口が増えなくてもGDPが拡大する、国内消費が増える、そんなことがあるんでしょうか。これ白議員も本会議で、胃袋四つもないと、消費が増えるわけないと言っていましたけれども、そんなに消費増えないと思います。 そもそも、TPP11でGDPがこの政府試算のとおりに上がると私は思っていませんが、この試算のとおりGDPが上がり、それに伴いTPP11対象品目の国内消費量が増えた場合、その増えた国内消費量分は、これ輸入も増えるということでよろしいでしょうか。輸入が増えるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) まず、繰り返しになりますけれども、今回、国境措置の変更が行われることになります。これによりまして農産物にどういう影響が出るかと、生産にですね、それを示すことがまず第一に重要だろうということで、その国境措置がなくなったり減少した場合にどういう代替的なことが起こるかということを品目ごとにきちんと示させていただくという作業、これは必要だったんだろうと思います。 に加えて、ここから先どこまで私の立場でお話しできるか分かりませんが、加えて、TPP11になれば経済が成長するということでありますので、経済が成長するということは私は国内農業にとってもいいことだと思います。もちろん、もちろんですよ、もちろんそれによって輸入が増えるかもしれませんが、経済そのものが成長するということは国内農産物にとってもそれは需要が拡大するということでありますので、私はそのこと自身は、経済が成長するということはいいことであろうと思っております。
○川田龍平君 おかしいと思いますけれども、これまで農水省はこれ、TPP11によって農産物の輸入が増えるということは説明をしてきませんでした。試算にもこの国内消費量の増加を入れていないと。そもそも農水省はこれGDPが増えることさえ信じていないのではないでしょうか。結局、農水省のこの試算というのはいいかげんであって、農業者は誰も腹の底から信じていないと思います。政府はうそをつくばかりで、国民や生産者に対して説明責任を果たしてこなかったと言わざるを得ません。 次に、TPPの11が日本の農業を伸ばすという政府の見解について伺います。 ここまで政府は、TPP11で国内消費量が増え、その全ては輸入ではなく一部は国内生産で賄われるとのことですが、その影響もやはり試算していないということでよろしいですね。
○国務大臣(齋藤健君) 済みません。私どもがやった試算について、もう本当繰り返しお話しして申し訳ないんですけれども、国境措置の変更ということが多くの農家にとっての最大の不安要素であったのでありますので、その代替的な影響というものがどういうふうにあるかということを一つ一つきっちりとお示しさせていただいたと。それをうそと言われるのはちょっと心外なところはありますけれども、ただ、申し訳ありませんが、うそというのは、私どもはそう思っておりません。我々の試算を、しっかり前提を置いてやるということが必要でありますので、一定の前提を置いてやらさせていただいたということであります。不十分なところはいろいろあるかもしれません。だけど、うそということはちょっと、申し訳ありませんが、認識はありません。
○川田龍平君 誰も信じていないと思いますけれども、農産物の輸出について伺います。 TPP11によって日本の農産物輸出というのは伸びると試算しているでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 定量的な試算はしておりません。我が国の平成二十九年の農林水産物・食品の輸出額は八千七十一億円ですけれども、そのうちTPP11の参加国向けは一千十六億円ということですので、比率でいえば一二・六%を占めているところであります。 このTPPの交渉におきましては、例えば近年輸出の伸びが大きい牛肉について即時から十年目に関税が撤廃をされるですとか、それから二〇一五年九月に輸出が解禁されたベトナム向けのリンゴについては三年目に関税が撤廃されるですとか、近年輸出が伸びているベトナム向けのブリ、サバ、サンマ、この生鮮魚、冷凍魚については即時関税が撤廃をされるなど、我が国がこの交渉において、農林水産物・食品の輸出拡大の重点品目につきましては関税撤廃が獲得できたというふうに考えておりますし、また、これ意外と見落とされていっているんですが重要だと思うのは、ルール分野でも、貨物の引取りを到着から四十八時間以内に許可をするというルール、これもできることになりますので、輸出促進につながる規定が盛り込まれているということであります。 定量的に示すことはちょっと困難なんですけれども、輸出拡大の加速化に資するものであるというふうに考えております。
○川田龍平君 なぜこれ定量的に試算しないのでしょうか。カナダやオーストラリア、これ試算を出していますけれども、輸出の伸びを試算すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) カナダの輸出の試算について私どもコメントはできないですけれども、輸出額というのは、為替変動とか品目ごとの需要の変化等様々な要素により決まります。したがって、関税撤廃によりどのような前提を置くかによって様々変わるわけであります。輸入の面では私ども前提を置かせていただきましたけれども、そういう意味では、関税撤廃が輸出国における価格面での条件を有利にするということは間違いないことでありますので、積算はしておりませんが、輸出拡大は期待はできます。
○川田龍平君 試算していなくて言えるというのがよく分からないんですけれども、そもそも、農産物の輸出先はこれ中国やタイ、香港、ヨーロッパなどTPP以外の国も含まれており、輸出促進はTPPと無関係ではないでしょうか。これ、モギ、茂木大臣は六月十四日の内閣委員会で、TPP11は農業者にとっても日本の農産物の販路を拡大するチャンスと述べられておりますが、これは欺瞞じゃないでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 茂木です。是非、よろしくお願いいたします。 先ほどから申し上げておりますが、GDPが拡大をすると、恐らくそれによって国民の所得、可処分所得も増えるんだと思います。その可処分所得が増えると、それが消費に回ると……(発言する者あり)待ってください。当たり前のことを申し上げております。民間の消費、〇・九%拡大するわけでありますけれど、そこの中で、例えば仮に牛肉をその可処分所得が増えた分で食べるときに、国産の比較的付加価値の高い牛肉を百グラム食べるのか、例えば輸入牛肉をそれ以上多いグラム数で食べるのか、若しくは外食という形を取って外に行ってステーキを食べるのかと、それは個々の判断でありまして、そこまで予測をしてマクロのモデルを回すのは難しい。ただ、全体的にはこのような効果が生まれていると。 日本は、非常に品質が高く、そして海外からも人気のある様々な農産品、既に輸出をしておりますが、この関税の引下げ等々によりまして日本の農家にとっても更に海外展開をする、こういった機会が増えてくると考えております。
○川田龍平君 このGDPの可処分所得が増えるというのは国内の話ですよね。これ、国外に輸出が増えるのかどうかということを聞いているんですが、いかがですか。国外への輸出が増えるかどうかということについて聞いているんですけれども。
○国務大臣(茂木敏充君) 国外への輸出、増える可能性は極めて高いと。また、そのようになるように、日本の農業の体質強化であったりとか海外展開の支援、こういったことも大綱でまとめた政策の中でしっかりと進めていきたいと思っております。
○川田龍平君 その大綱、結局このTPPと関係ない国にも輸出を増やすということになると思うんですけれども、これTPP対策予算ということだけじゃないですよね。結局、輸出を増やすということなんですけれども、これ茂木大臣、茂木大臣の地元のとちおとめやスカイベリー、これTPP11で輸出増えるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) とちおとめ、そしてスカイベリー、さらには新しい真っ白いイチゴ、まだ名前が決まっておりませんけれど、これが品種改良中でありまして、個人的にはこういったものが、実際に今売られておりますし、更にこのTPPを含めて海外展開することを期待をいたしておりますが、経済財政担当大臣の立場としては、個々のスカイベリー、そしてまたとちおとめがどれだけ増える、定量的に答弁するのは差し控えたいと思います。
○川田龍平君 いや、これ茂木大臣の答弁で、日本の農業者にとっても農産物の販路を拡大するチャンスだとTPPの議論のときに言っているんですね。これというのは、私は農産物の輸出に反対していませんけれども、このTPPのアピールに使うのは根拠のないうそだと思いますよ。根拠がないと思います。根拠はどこにあるのかを示していただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 実際に、関税だけではなくて、例えば通関手続と、こういったものも簡単になってまいります。それから、現地で様々な、店まで持つというときに、今のTPP参加国の中でも様々な出店規制があると、こういうところがあって、今は例えばコンビニなんかにしても、外資と、つまり現地の企業と組んで出店をするような状況なんですけれど、日本の企業がそのまま出られるようになるということになりますと、日本で持っているようなサプライチェーン、こういったものをそのまま海外にも適用するということが可能になるわけでありまして、そういったことも含めて日本の農林水産業にとっても大きなチャンスが生まれている、これは間違いない事実だと考えております。
○川田龍平君 ちょっとやっぱり試算をしっかりしていただきたいと思います。ここでちょっと質問の時間がなくなってきましたので、次に、是非試算を出していただきたいと思いますが、農水大臣、いかがですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(齋藤健君) 申し訳ないですけど、ちょっと繰り返しになりますが、このTPPの合意がなされたときに、農家の皆さんはそれぞれいろんな農産物作っていますので、米はどうなる、豚はどうなる、牛はどうなる、麦はどうなる、そういう御心配が当然あったと思うんですね。したがいまして、今回のTPP11によりましてその国境のところが措置がどう変わるかと、それによってどういう影響が出るかというのを個々の品目ごとにお示しするということが生産をされている方の不安を解消する上でまず重要であろうというふうに考えたので、それは出させていただきました。その試算の前提についてはいろんな御意見があるのは承知をしておりますが、そういう考え方で、個々、皆さん作っているもの違いますから、一つ一つ出させていただいたということであります。 それがどうなるかという全体の日本経済に与える影響については、モデルを使って分析をして、経済は成長するということになったので、そこから先、その輸入がどういうふうに割り当てられるかというのはなかなか試算ができないということでありましたけれども、経済全体が成長することはいいことですし、それから農業そのものにとっての対策を万全にしっかりやるということも同時にやっていきますので、こういう考え方でやらせていただいております。 それで、今御指摘のように、輸出についてどうなるか、それから輸入がどうなるかということにつきましては、我々の分析ではしていないわけでありますけれども、今までの御説明で御理解をいただきたいと思います。
○川田龍平君 いや、別でこれ試算をしていただきたいと思います。 次に、茂木大臣に、英文でもって一個一個質問したかったんですが、時間がありませんのでまとめて聞きますが、これ、茂木大臣が各国から約束いただいたというこの六条の各国が約束したレビューについて、これ、一体誰と、どこの場で、どういう約束を、いつ、これ何度もやったということですが、何回行ったのでしょうか。 これ、文書もないですし、議事録も出せないということでは、これ、黙って茂木大臣の、俺を信じろというわけでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 今御指摘の点につきましては、昨年三月のチリでの首席交渉官会合以降、首席交渉官及び澁谷統括官から、会合のたび、これは首席交渉官会合だけでも四回、そのうち三回は日本で行われておりますが、その会合のたびに、あるいは関係国の首席交渉官が来日をするたびに説明をし、各国の理解、一つ一つ得てきたところであります。こうした累次の会合での説明を経て、昨年十一月のダナンでの閣僚会合の直前に舞浜での首席交渉官会合がございました。これまでの間に主要国から事務レベルで理解を取り付けたと承知をいたしております。 その上で、最終的にダナンの閣僚会合では、それまで事務レベルで理解を得ていることを踏まえ、さらに確認の意味で私からこの閣僚会合の席でそのような趣旨を説明をいたしまして、出席閣僚からは一切の反対がなかったものであります。
○川田龍平君 やはり、こういった問題について、しっかりとサイドレターなど、そういった文書で残すべきではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) TPP11の交渉を通じて、参加各国とはかなり厳しい交渉も行いました。そして、様々な利害関係を行って、それも日本が主導してまいりました。 三月八日、チリ・サンティアゴでの署名式に先立ちます閣僚会合におきましては、全ての参加国の閣僚から、日本のリーダーシップがなかったら、日本の調整力がなかったらこの会合はまとまらなかったと、こういう感謝の発言もありまして、参加国間の信頼関係と、これはしっかりできていると思います。 こういった信頼に基づいた理解でありまして、我が国が必要な修正と、必要なときに必要なる修正、行うことについて各国が反対することはないと考えております。
○川田龍平君 時間過ぎてしまいました。終わりますが、やはり文書で残しておくべきだったと思います。特に、人は替わります、担当官替わります。その大臣の信頼だけではないというところで、やっぱり文書をしっかり残しておくべきだったということを申し上げて、終わります。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 冒頭、昨日の大阪北部地区の地震で亡くなられた方々に哀悼の意を申し上げますと同時に、被害に遭われた皆様に心からのお見舞いを申し上げたいと思います。 質問に入ります。ちょっと十五分という短い時間ですので、答弁はできるだけ簡潔にお願いいたします。 マレーシアの首相に復帰をしたマハティール首相が来日をされ、講演をいたしました。日経新聞に要旨が掲載されていますけれども、環太平洋連携協定、TPPは再交渉が望ましい、一方、以前から議論にある東アジア経済協議体の実現を真剣に考えるべきであるというふうに言っておられるようです。この発言は事実なのか、そしてTPPは再交渉が望ましいと言われたようですけれども、なぜこういう発言をしたのか、茂木大臣にお聞きします。
○国務大臣(茂木敏充君) 報道については承知をいたしておりますが、マハティール首相がなぜ発言をされたかについては、是非御本人に御確認いただきたいと思います。
○紙智子君 当然、そういうことにも気を配られて、関心を持たれるべきだと思います。 マハティール氏は、産業には一定の保護を与えることが公平な競争にとって必要だというふうにも言われたことが報道されています。TPPに懸念を表明し、自国の産業を守る発言だというふうに思うんです。日本はTPP11の交渉に当たって、この農林漁業、そして食の安全、安心、地域経済に大きな影響が出るということで、国民や自治体や農家から懸念する声が出ても、見直しも再交渉も求めなかったという点では大きな違いがあるというふうに感じます。 日本がはっきりと見直しを求めないから、カナダは対日輸出でも八・六%増加する、その大半が農林水産物だというふうに言っているわけです。ニュージーランドも対日輸出は乳製品で八四・九%から一一九%増えるとしているわけですね。対日輸出が増えるという影響試算が出されると、国会決議が守られたということになるのかというふうに思いますし、TPPで合意したラインが守られるのかどうかも分からない、こういう不安が出るというのは当然ではないんでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 例えば、カナダの豚肉、牛肉の試算等、委員も御覧いただいているかと思いますが、価格がどう変化するかと、こういったことに対する前提全く置かずに数字だけが出てくるというものでありまして、その数字につきまして、それが正しい、間違っている、特に他国の試算でありますから、そのことについてはコメントは控えたいと思います。先生もこれが、カナダの試算が正しいという根拠をお持ちでしたら、是非御質問ください、そのように。
○紙智子君 その答弁は本当にもう、本当にがっかりしますよね。私が言っているんじゃなくて、多くの国民の皆さんの疑問だから質問をしているわけでありまして、そういう皆さんに今のような答弁されるんですか。全く失礼だというふうに思いますよ。 TPPの見直しや再交渉を求めることもなく、このTPP11に突き進んだと、これは国民を置き去りの姿勢だと、本当に際立った姿勢だというふうに言わざるを得ません。その点では、TPP11の見直し条項にも表れていると思うんですね。 私は本会議の質問の際に、総理に対して、牛肉や酪農製品を含む関税割当て数量及びセーフガード措置の発効数量などについてお聞きをしました。安倍総理は、協定の第六条では、米国を含めたTPPが発効する見込みがなくなった場合等には、締約国の要請に基づき協定の見直しを行うと規定している。米国からの輸入量も念頭にTPP12協定で合意された個別の関税割当てについて、我が国として第六条に規定する将来の見直しの対象と考えていると。で、各国に明確に伝え、明確に伝えと、十分理解を得ていると考えていますという答弁をされたんですよ。 そこで、六月十四日の農林水産委員会で、各国に対して明確に伝え、十分理解を得ていると言われるのであれば、合意文書はあるのかというふうに聞きました。そうしたら、光吉内閣府の審議官は、合意文書も記録もないというふうに答弁されたわけですよ。そうなんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 委員の方からできるだけ簡潔にというお話がありましたんで、できるだけ簡潔な答弁に努めてまいりましたが、できる限り説明が十分足りるように御質問にお答えをさせていただきたいと思います。 我が国としては、各国に対して第六条を発動する必要が生じた場合、TPP全ての締約国を対象とした関税割当て数量及びセーフガード措置の発動基準数量を見直すと何度も明確に説明し、そのような修正を行うことについて理解が得られていると認識をいたしております。 この問題につきましては、昨年三月、チリでの首席交渉官会合以降、首席交渉官及び澁谷統括官から会合のたびに、あるいは関係国の首席交渉官が来日をするたびに説明をし、各国の理解を一つ一つ得てきたところであります。こうした累次の会合での説明を経て、昨年十一月のダナンでの閣僚会合での直前、舞浜での首席交渉官会合までの間に主要国から事務レベルでの理解を取り付けたものと承知をいたしております。 その上で、最終的にダナンでの閣僚会合では、これまでの事務レベルでの理解を得ていること、これを踏まえ、確認の意味で、先ほど申し上げた趣旨を私から閣僚会合で出席閣僚に説明をいたしました。当時私はアイン商工大臣、ベトナムの商工大臣とともに共同議長を務めておりましたが、共同議長であるが、一旦ここでは共同議長の立場を離れて日本の担当閣僚として発言したいということでその旨の発言をいたしておりまして、各国の出席閣僚からは一切反対がなかったものであります。 TPPでの国際約束、これは協定や条約等の合意文書でありまして、TPP11の合意内容、今後どのように見直していくかは第六条の見直し規定と各国の信頼関係に基づき協議をする中で決まっていくものでありまして、信頼関係につきましては先ほど詳しく答弁をさせていただいた次第であります。
○紙智子君 全く分からないんですよね。 何回も繰り返し説明したという話はされるんだけれども、そういうふうに言われるのであれば、今、茂木大臣言われました、閣僚会議の中で私からも明確に申し上げたと、しっかりと担保しているんだと、記者会見のときには自信を持っているというところまで言われたわけですけれども、担保していると言うんだったら、この確認できるものを出してくださいよ。担保しているんでしょう、自信持っているわけですから、出してくださいよ。
○国務大臣(茂木敏充君) 十一月のダナンでの閣僚会合一回だけでなくて、先ほどから申し上げておりますように、昨年の三月以来、我が国としてどのような見直しを考えているかということにつきましては、首席交渉官さらには澁谷統括官の方からも、累次の首席交渉官会合若しくは首席交渉官が日本に来日等するたびにお話をしておりまして、それを踏まえた上で、最終的に確認の意味も含めて全閣僚がそろう場で私の方から閣僚会議で説明をさせていただいたということは間違いございません。
○紙智子君 時間ばかり食っているんですけど、出すものを出していただければ分かる話じゃないですか。反論はなかったと言われるんだけれども、そんな反論がなかったからといって相手の国がみんな理解したかって分からないじゃないですか。(発言する者あり)そうですよ。自信持っていると言うんだけれども、これ独り善がりじゃないんですか。 ましてや、今の安倍政権で大臣の発言を信じろと言われても誰が信じますか。森友学園、加計問題、文書の改ざん、そして防衛省の日報問題でも情報は隠す、労働のデータは捏造する、国民の信頼関係の回復が大事だと言うのであれば、そしてまた今度のTPPの国内手続を完了したいと言うのであれば、担保が確証できるものを出すのが国内手続を終える前提じゃないんですか。いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 閣僚会合におきましては明確にその旨の発言をさせていただいております。そして、それは真剣な閣僚会合でありましたから、各国の閣僚の皆さんもその声はきちんと聞いていたと、間違いなく聞いていたわけであります。そして、それは信頼関係に基づくものでありまして……(発言する者あり)
○委員長(柘植芳文君) 質疑者以外の方は御静粛に願います。
○国務大臣(茂木敏充君) 外交上の交渉、こういったものは全て、全て記録に残すというよりもですね……(発言する者あり)ちょっと静かにしてもらえます。答弁しているので静かにしてください。真面目に答弁しているんですから。
○委員長(柘植芳文君) 質疑者以外の方は静粛に願います。
○国務大臣(茂木敏充君) きちんと発言をさせていただき、そして、各国の閣僚との間では、累次申し上げているような信頼関係があるということでございます。(発言する者あり)
○委員長(柘植芳文君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(柘植芳文君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(茂木敏充君) ダナンにおけます閣僚会合、これ閣僚会合に入ります前に、各国の間で正式な議事録を作るという合意もいたしておりません。そして、閣僚会合が終わった上で、各国が確認した議事録というものもございません。ただ、それぞれの各国は、そこの中でどういう発言があったかと、そこについてはしっかり確認をしていると思っております。 その上で申し上げているのは、最終的な合意というものはこの協定であったりとか合意文書ということになるわけでありまして、それに沿って見直しは信頼関係に基づいて行われるものだと思っております。
○紙智子君 全く納得できません。 委員長、これ担保が確証できる文書を提出されるように求めておきたいと思います。よろしくお手続ください。
○委員長(柘植芳文君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○紙智子君 時間もったいないので、次に行きます。 牛肉のセーフガードについてお聞きします。 TPPとTPP11の発動基準について、これが一つです。もう一つ併せて聞きますけれども、牛肉の二〇一三年以降の日本の生産量と、TPP11とアメリカからの輸入量について、ちょっと簡潔に説明いただきたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 TPP12協定におけます牛肉セーフガードでございますけれども、TPP国からの合計輸入量が発動基準数量を超えた場合に、基本的には年度末までにセーフガード発動時の税率を適用するというものでございまして、基準数量は発効初年度が五十九万トン、その後二%増又は一%の増で拡大し、関税削減の最終年度である十六年目においては七十三・八万トンに設定、セーフガード発動時の税率は発効初年度から三年目までが三八・五%、その後十五年目には一八%と、その間段階的に設定されてございます。TPP11協定におきましても、TPP12協定と同様のセーフガード措置が措置されてございます。 また、国内の牛肉の生産量、輸入量でございますけれども、まず国内の生産量、二〇一三年度の三十五万四千トンから毎年減少してまいりましたが、二〇一七年度は三十三万トンと、前年度を僅かに増加してございます。輸入量でございますけれども、二〇一三年度以降、年により増減してございますが、TPP11の参加国からは三十一万七千トンから三十四万トンの範囲、また、アメリカからは、年によって振れておりますけれども、十六万四千トンから二十三万一千トンの範囲で推移してございます。
○紙智子君 TPP11が発効すると、セーフガードの発動数量は発効時で五十九万トンということですね。二〇一六年のオーストラリアの輸入は二十七万八千トン、輸入量が二倍になったとしてもセーフガードは発動されないことになるわけです。一方、アメリカの輸入量は二〇一六年二十万八千トン、オーストラリアを含むTPP11の輸入量は三十一万七千トンですから、合計すると五十二万五千トン、あと六万トン増えるとTPPでセーフガードの発動基準ということになるんです。ところが、TPPからアメリカが抜けたために発動数量にアメリカはカウントされないと。TPPの最初の年度の発動数は五十九万トンですが、TPP11の輸入量とアメリカの輸入量を合計すると六十万トンに達してもセーフガードは発動されないと。これはもうセーフガードの意味がなくなるんじゃないですか。
○国務大臣(齋藤健君) セーフガードは、関税削減に伴う輸入急増への歯止めということで措置をするものです。 御指摘のように、今回のTPP11におきましては、牛肉の輸入量の約四割を米国が占めておりますので、TPP11のセーフガードの発動基準数量に、米国が抜ければ到達をすると、そして輸入急増が生じるということはしにくくなるだろうと考えておりますけれども、TPP11の発効による国内生産に与える影響は、米国には引き続き現行の高い関税率三八・五%が適用されるということを考えれば、全ての主要輸出国の関税率が削減されるTPP12の範囲内に当然とどまるものだと考えております。
○紙智子君 カナダ政府は、セーフガードの発動基準量がかなり大きいから、牛肉のセーフガードを発動されることにならないというふうに断言しているんですよ。一方、アメリカの畜産団体は対日輸出を強く求めていると。セーフガードがあるからといっても全く安心できない。 今日、茂木大臣が出席した連合審査を行いましたけれども、明確な答弁がありませんでした。総理は丁寧に説明すると言ってきたわけで、これもう極めて不十分だということでは、引き続き、こういった質疑の場を是非つくっていただきたいということを強く求めまして、質問を終わります。
○儀間光男君 日本維新の会の儀間でございます。 質問に入る前に、昨日早朝、大阪府北部一帯で直下型の地震が発生しました。その影響でお亡くなりになった方々へ心からの御冥福を申し上げると同時に、遺族に対しては哀悼の誠をささげたいと思います。 なお、政府におかれましては、この後のフォローアップをしっかりとやってくださるようにお願いをしたいと、こう思います。 さて、質問に入りますが、あらかじめ、私どもの日本維新の会は、このTPP、トータルでは賛成で、11時代から推進してまいりました。だからといって、何でもかんでもオーケーという話じゃなしに、やはり、衆参両院で決議された決議文と、それに従ってちゃんとやってくださるということを強く求めてまいってきました。 我が国日本は、世界で今GDP第三位の国です。経済的にはこういうことになっているんですが、どうも外交あるいは多国間の交渉事で、リードはしてくるものの知名度が上がってこない。少しそういう知名度にこだわってみたいと思います。 安倍総理は、アメリカ抜きのTPPは考えられないというようなことをおっしゃってきましたけれど、今や抜けて、アメリカはいなくなりました。当時、アメリカと日本で参加国の八十数%のGDPを示しておって、アメリカが六五%だったと思います。考えられないというのはよく理解できるんですが、翻って、11を見ているというと、安倍総理がアメリカなしには考えられないと言ったぐらい、11では日本なしには恐らく考えられないでありましょう。 そんなような高い地位にあって、TPP交渉の、協定に主導的役割を日本は果たしてまいりました。その日本が、もっともっと発言力があって、地位があってということであるならば、日本語の正文になぜしなかったのか、そのことについて茂木大臣の見解を求めます。
○国務大臣(茂木敏充君) 委員の御指摘は十分理解できるし、もっともな御主張だと思っております。 この正文を何にするかという件につきましては、TPP12のまず交渉と、これ、御案内のとおり、日本は途中から参加をしたわけでありますが、そのとき既に、英語、フランス語及びスペイン語、これを正文にすると決まっておりました。そして、TPP11協定につきましては、TPP12協定の内容を十一か国で早期に実現するとの目標の下、TPP12協定を組み込む法形式としたわけであります。そのため、正文についても、組み込まれるTPP12協定の正文との継続性、整合性を確保する観点から、これを踏襲することといたしました。 確かに、その日本の存在感を高めるべきと、そういった委員の主張はよく理解できるわけでありますが、TPP11におきましては、日本がリーダーシップを発揮しなければまとまらなかった、そして日本が主導した交渉である、このことは各国の共通認識になっていると考えております。
○儀間光男君 共通認識ではあったにしても、加盟国以外の世界が多いわけですから、こういう大事なところで日本の言語を使って正文化していくということの大事さ、よく理解できるとおっしゃったんですが、12から11に変わったわけですから、その時点で、以前に決められていた正文の言語、これ日本語も入れろよというようなことをおっしゃったのか、あるいは、そのとおりだからそのままでよいと、こういうことでお過ごしになったのか、その辺いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど申し上げたように、できるだけ早期にこのTPPを実現したい、これが各国の共通認識、特に日本はそういう主張をさせていただきました。そして、それをするためにTPP12協定を組み込む法形式とした、組み込む法形式としますと、やはり自然に正文も12の正文という形になるのが自然だと思っておりまして、その段階で日本語を正文にという主張は日本としては行っておりません。
○儀間光男君 つつましいのか、あるいは気後れなのかよく分かりませんが、これだけじゃないんですよね。過去、いろんな国際会議の中で、いろんな役割を果たしてくる中で、日本の存在感を主張してこなかったんですよ、そう思いませんか。過去の歴史、いろんな交渉事、たくさん見たり聞いたりしてきましたよ。これだけやっていて、何で日本が無視されるんだろう、存在感が世界の中で出てこないんだろうということに思いをするんですが、いま一度、どうですか、その辺。
○国務大臣(茂木敏充君) 過去の様々な外交交渉であったりとか国際場裏の場におきまして日本のプレゼンスをもっと高めるべきであったと、こういう意見につきましては、私も委員と意見を同じにするところであります。 そういった点も踏まえて、TPP11におきましては、日本として、首席交渉官会合、これもこれまで四回持ちましたが、そのうちの三回は日本で主催をいたしております。そして、ダナンの閣僚会合、これは十一か国の閣僚が参加をいたしましたが、当然、主催地でありますベトナムのアイン商工大臣とともに私が共同議長を務めさせていただきました。さらには、三月の八日、チリでの署名式、当然、閣僚声明というのを発表するわけでありますが、それも、全閣僚を代表して日本の大臣である私の方がこの閣僚声明を発表させていただいた。 先生からすると不十分だという部分はあるかもしれませんが、今回のTPP11の交渉、そして合意、署名に至る段階で、日本の主導力、十分発揮できたのではないかなと考えております。更にそういったものが発揮できるように、委員の御意見も踏まえ、努めてまいりたいと考えております。
○儀間光男君 だから、それぐらいおっしゃるんだから、議長さんもやれたんですから、やっぱり議長権限で、発言をもって、どこかの言語を消せとは言いませんよ、日本も加えろよというぐらい言ったっていいじゃないですか。今、相当、自慢と思いませんよ、事実だったと思います。ならば、余計、なおさらのこと残念でなりません。これから、何かあれば、是非ともひとつ、こういうのを参考にしていただきたいと、こう思います。 これが貿易交渉の在り方に全部来るんですよ。ガット・ウルグアイ・ラウンド、少し歴史を振り返って見てみたいんですが、このときなんかは、日本の立場、農業政策もそうですが、日本の立場、会議の中で日本の立場、条件等を全て言って、日本はこれこれこれを望むよと、そういう提案をしながらやってきたんですが、どうもその11ではそんなこともないような、あるのかないのか情報を開示されていなくて、12からずっと情報不足で、11来てもほとんど情報なくてという形でよく分からないんですけれど。 例えば、ウルグアイ・ラウンドの頃、何百という国々が集まったと思いますが、MA米、関税をしく前に、MA米、いわゆるミニマムアクセス米でございますが、これは日本は実に七十七万トン、これを義務として、国家貿易の中の義務として日本は押し付けられたと言っていいかもしれませんね。なぜなら、関税をしないという条件で、日本はそれやれよとのまされてやった。ところが、三年後には、あれ関税制が出るんですよ。この切替え時に、なぜ日本は、ならば、当初の条件と違っているからミニマム米の七十七万トンは取らないよと言えなかったのが不思議なんですが、大臣、歴史を知っておられると思いますから、これについての少し感想をいただけませんか。
○国務大臣(齋藤健君) TPP交渉におきましては、御案内のように、我が国として米は最大のセンシティブ品目だということでぎりぎりの交渉を行って、国家貿易制度及び現行の枠外税率を維持した上で、豪州のみにSBS方式の国別枠が設定されるということになりまして、交渉結果としては最善のものになったと考えています。 ただ、一方で、国別枠によって輸入米の数量が拡大をすることで国内の米の流通量がその分増加することになれば、国産米全体の価格水準が下落することも懸念されるということがありますので、国別枠の輸入量の増加が国産の主食用米の需給及び価格に与える影響を遮断するために、政府備蓄米の運営を見直して国別枠の輸入量に相当する国産米を政府が備蓄米として買い入れるということにしたという、御案内のとおりでありますが、これはTPPの交渉でこういうことにさせていただいたわけでありまして、ガット・ウルグアイ・ラウンド交渉の結果として約束したミニマムアクセス、七十七万玄米トンについては、これはWTO協定に基づいて約束しておりますので、このTPP交渉参加国の人たちと交渉することによって見直しすることがそもそもできないものであるということは御理解いただきたいなというふうに思います。
○儀間光男君 これは、今おっしゃる答弁だと、未来永劫に、未来永劫に、我が国の米の消費量が五百万トンになろうが四百万トンになろうが、七十七万トンはずっと入れなきゃならない。生産量が仮に八十万トンあったとすると、差引きその分ずっと備蓄米で、日本、しなきゃならないというような形になるわけですよ。 だから、どこかでどうにかしないと、これ見ても大変ですよ。今、日本の消費量、七百五十万トンぐらいになって、これは七十七万トン、当初は一〇%だったはずが、もう一〇%超えているんですね。そこを、WTOでどうにもならぬというんであれば、未来永劫それは負の遺産として持っていかなければならないということですが、それをそうしないような施策、対策等は考え付かないんですか。
○国務大臣(齋藤健君) 儀間委員のお気持ちは私も実はシェアするところがあるんですが、ただ、このミニマムアクセスは、ガット・ウルグアイ・ラウンド交渉の中で全体のパッケージの一つとして、従来輸入がほとんどなかった品目について、最低限度の市場参入機会を与えるという観点から、全ての加盟国と合意の下に設定をされてきていると、いろんなパッケージの一つだったということですね。 したがって、こういう経緯の下に導入されたものでありますので、これを変える、削減するということになりますと、私は、お気持ちは分かるんです、極めて現実的には困難だなというふうに思っております、もちろん機会は探っていきたいと思いますけれども。
○儀間光男君 さっき言ったように、三年後に関税制度ができた、見直しの時点だった、各国条約ではできなかった、それでは未来永劫に、どうぞ日本国民よ、税金でそれを支払えということになるわけでありますが、毎年幾ら払っていると思いますか。十九年間でおおむね三千億。さらに、倉庫、備蓄せぬといけませんから、一トン一万円、倉庫料。これまで百八十四億も払っている。とても使えないから焼却した年もあるんですよ、支援米に使えないから焼き捨てたこともあるんですね。税金を焼き捨てるようなものですよ。 こういうことを起点に反省をして、国際協議に臨まぬと駄目ですよということを申し上げておるんです。茂木大臣、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 儀間委員から先ほど来、国際交渉にどう臨むべきかと、様々の示唆に富む御意見いただいたところであります。 今後の協議におきまして、そういった御意見、御提言も踏まえまして、しっかり日本の国力を高めていく、こういった国際交渉を展開してまいりたいと考えております。
○儀間光男君 今度の交渉でも、日本の生産量が一千十六億ともいうし一千五百億ともいう、ヨーロッパには一千百億、トータル二千六百億が減量されるというんですよ。 農家もちませんよ。いろんなセーフガードとかいろんなマルキンとかやっていますけれど、それじゃ維持だけやっていって、日本の農家の繁栄はないってことです。現状で我慢しろと、こういうことを言っているのと等しいと思います。 しっかりと頑張っていただきますようにお願いして、終わります。ありがとうございました。
○山本太郎君 まず冒頭、昨日の震災で亡くなられた皆様、被災された皆様に心からのお悔やみ、そしてお見舞いを申し上げまして、自由党共同代表山本太郎が、社民との会派、希望の会を代表いたしまして、TPPについてお聞きいたします。 TPP11審議では、セーフガードの発動基準をなぜ引き下げなかったのかが大問題に。 今初めて知った方のために、まずセーフガードをざっくり説明します。輸入が急激に増えたら国内の生産者が大変な思いをする、だから基準を決めて、それ以上に輸入が増えたら関税を引き上げたりして輸入品が入りづらくして国内の生産者を守るという緊急措置がセーフガード。今回のTPP11でも、前のTPP12同様にセーフガードを設定しています。 では、何が問題なんですかと。TPP11とTPP12、そもそも何が違いますか。TPP12からは米国が抜けて、残りの国がTPP11。巨大な農業、畜産国の米国がTPPから抜けたのに、TPP12のセーフガード発動基準、これ、米国なしの基準に引き下げずにTPP11でそのまま引き継いだ。つまり、セーフガードが発動されづらくなるおそれ。 例えば、牛肉のセーフガード発動基準数量は、TPP12発効後に米国からの輸入が激増することを見込んで設定したもの。でも米国は離脱。今後、米国産牛肉の輸入が増えた分はTPPのセーフガードの発動基準数量にカウントされない。 資料一、牛肉の需給動向から左の棒グラフ、最近の日本の国別輸入先、平成二十九年度。輸入先のトップがオーストラリア二十九・八万トン、第二位アメリカ二十三・一万トン、合計五十二・九万トン。この数量にプラス七万トン弱増加したらセーフガード発動というのがTPP12での設定。 この設定のまま、米国抜きのTPP11に適用させることが大問題。なぜなら、TPP11での決め事に米国からの輸入増はカウントされない。例えば、米国がこれまでと同じくらいの輸出を維持し、さらにTPP加盟国のオーストラリアやニュージーランドからの輸入が増えて、TPP12であればセーフガードが発動される合計五十九万トン以上になってもセーフガードは発動されない。アメリカが消えたのに、米国が消えたのにTPP12の発動基準はそのまま。 これに大喜びしたのが資料の二、日本の米国に次ぐ二番目の豚肉輸入元でもあるカナダの政府系機関が、今年二月十六日、TPP11の影響試算を発表。対日輸出が最も著しく増加と予想する内容。特に、米国の不参加から最も多くの利益を得たとしているのが豚肉と牛肉の対日輸出だったと。 米国が消えたならセーフガードの基準を下げる、これは当たり前の話ですよね、国益を考えるならば。国益に反する交渉は行っていないって、一体どこの言葉、一体何を見て言っているのかって話になってくるんですね。でも、それをしなかったのは、特にカナダに対して座礁同然のTPPに残ってもらうためのうまみを差し上げた、何とかTPP11でまとまれるようにうまみを差し上げたこと以外に何があるんですかってことなんですよ。どう見てもこれ丸ばれだろうと。でも、政府ははっきり説明しない。 資料の三、今年六月十二日、参議院外防委員会で外務大臣答弁。TPPのハイスタンダードを維持する観点から現時点で修正を行わず、発効後、必要と判断した時点で協定第六条に従い見直しを行うということで合意をいたしました。 資料三の下の部分、協定六条、ライン部分、ざっくり説明します。TPP12が発効間近のとき、あるいはTPP12がどう考えても発効する見込みがないときに、いずれかのTPP11メンバーの要請でこの協定を見直すという内容。要するに、アメリカが戻ってくるか、もう絶対戻ってこないって分かったときに見直すからねっていう意味ですよね、これ。これ、TPP11発効後、アメリカが戻ってくる可能性をいつまでに見極める予定ですか、時期を具体的にという質問を振ったんですけれども、今日さんざんその御質問が出ていまして、要は、時期は決めないんだと、はっきりとは決めないんだと、それによって早過ぎるとか遅過ぎるとかいろんな議論が生まれるからこれは決めないんだっていう話なんですけど、でも、このやり方ってちょっとまずくないかなって話なんですね。 要は、アメリカが戻ってくるかもしれないし、戻ってこないかも分からないし、でも、戻ってもらえるように頑張るということをずっと言い続けているわけでしょう。ある意味、ストーカー状態なんですよ。このセーフガード発動基準は見直さないよということですよね、そこが決着付くまで。ということは、二、三年掛かるということもあり得るという認識でいいですか。大臣、いかがでしょうか、茂木大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) TPP11協定の第六条では、米国を含めたTPP12協定が発効する見込みがなくなった場合等には、締約国の要請に基づき協定の見直しを行う旨規定をしてございます。詳しい規定についてはよく御存じだと思いますので、このように簡単にお話をさせていただきますが、これ例えば米国の通商政策の新たな動向などを踏まえて判断することになるわけでありますが、この場合、締約国のうち一か国でも、例えば我が国が要請を行えば見直しが実施されるということになります。
○山本太郎君 ということは、この二、三年もしも続いた場合には、この二、三年は、アメリカがカウントされないまま、新しい国から、加盟国の中から牛肉、豚肉などがいろいろ輸入どんどんされてくるって話ですよね。 で、もし大臣のおっしゃるとおりに、数年後でもこれもう一回第六条に基づいて話合いができるという話ならば、そのときにですよ、そこまで拡大された有利な枠をオーストラリアとかカナダに見直しますということを向こうが納得しますかって話なんですよ。あれっ、ハイスタンダードじゃなかったっけって言われませんか。これ、向こうは見直すんですね、ちゃんと。いかがでしょう。
○国務大臣(茂木敏充君) 日本として見直しの要請は必ずその場合には行わさせていただきます。そして、そのことは累次の会合においても、また閣僚会合においても申し上げております。 そして、TPP、単に牛肉のセーフガードなり関割りだけを決めた協定ではないんです。あらゆる関税の項目であったり様々なルールについて各国の利害関係を調整して取り決めたものでありまして、そこには、各国が様々なところで守るべきは守る、攻めるべきは攻めると、こういった姿勢で臨んでおりまして、その利害調整も行い、各国が信頼関係に基づいて合意をしたものでありますから、そこの中に入っている第六条についても、信頼関係に基づいて見直しが行われるものと考えております。
○山本太郎君 そもそもの構想のときには、アメリカがカウントされることでそこまでのセーフガードの基準量になっていたわけでしょう。そこが入らないということになっていて、別枠でカウントされるとなったら、これは引き下げなきゃ駄目に決まっているじゃないですか。その代わりに何をもらえたんですか、じゃ。TPP11に入ってもらうということを確約してもらった以外に何かあるんですか、いかがでしょう。
○国務大臣(茂木敏充君) TPPの十一か国としては、昨年の一月二十三日、米国がTPPから離脱を表明した後、十一か国でしっかりと結束をして、ハイスタンダードでバランスの取れたTPP協定、これが各国の発展に大いに寄与するものである、できるだけそのままハイスタンダードを維持しつつ早期に実現をさせることが必要だと、こういう共通認識に至ったわけであります。その結果、TPP交渉においては、米国がいないことを踏まえた協定内容の修正等は行わず、知的財産関連など、ごく一部のルールのみを凍結するということで合意をしたものでございます。
○山本太郎君 TPP11という形を壊さないために、ハイスタンダードなルール、よく分からないけれども、勝手に言っていますけれども、それと引換えに、このセーフガードだったりとか、あと、何ですか、著作物、これ延長するというような、まるで国益を寄贈するような契約をされてきたということですよね。 しかも、それ、ちゃんと残っているんですかと、証拠に。資料の四、今月十四日、参議院農水委員会議事録、これ、共産党、紙先生の御質問なんですけれども、非常にすばらしい御指摘で、要は話合いでもう一回それが直せるんだということですよね。それに対して、その合意文書はあるんですかということを追及されても、政府側は、議事録も整理していない、理解があるだけだというような話なんですよ。議事録もない、加計学園かよという話ですよね。 相手の言葉を全面的に信頼する。相手の言葉、全面的に信頼って何なんですかと、ただの口約束以下の話をドラマチックに話さないでくださいという話なんですね。そんなものは、担当者、閣僚が替われば、当然、何の話でしたっけと言われますよ。そのためにちゃんと文書を取っておかなきゃ駄目なんでしょう。 だって、それだけの国際事、国際約束、協定や条約とかというものが口約束で成立する、言ったから大丈夫だというんだったら、どうしてTPPの元々のテキストが八千ページ超えているんですか。当然このことに関してもしっかりと裏を取っていなきゃならない。 委員長、済みません。紙先生と重なりますけれども、それに対する合意文書であったりとか、それに関連するメモなどもありましたら、提出いただくようにお諮りください。
○委員長(柘植芳文君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○山本太郎君 TPP、余りにも幅広いんですよね。話変えます。 TPP、これ本当に衰退する地方にも活力を与えることになるのかということを短く、与えることになる、ならないということで茂木大臣にお答えいただいてもよろしいでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) TPP、これによりまして、工業製品につきましては関税がほぼ一〇〇%撤廃をされるわけであります。さらには、輸入手続、通関等が簡素化をされる。さらに、海外に進出をしても、強制的な技術移転を行わなきゃならない、こういう状況も解消されると。知的財産も保護をされる。こういったことで、これまで海外進出できずにいた地方ですばらしい技術や製品を作っている中堅企業、中小企業にとっても、海外展開のチャンス、こういったものが増えてくると思っておりますし、おいしいもの、安全なもの、世界的にも人気のある農林水産物を作っている農林水産業者にとっても、海外展開の大きなチャンスが生まれてくると考えております。
○山本太郎君 これ、一言でお答えいただきたいんですよ。これ、TPPによって、例えば公共事業が外国企業に食われてしまうとかというようなおそれはないですか、考え過ぎですか、茂木大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(茂木敏充君) こういった経済連携を進めるということになりますと、当然それぞれの国での様々な取引の行き来といいますか、これは盛んになるわけであります。そういった中において、日本の様々な国内の制度であったりとか、そういうものがしっかり維持をされるというようなことに目を配っていきたいと思っております。
○山本太郎君 TPPについて懸念する一つ、PFIです。 TPPのルールでは、日本国内で行われる政府調達、公共事業に外資が国内企業と同じ条件で参加するには、その事業が基準額以上である必要があります。これ、WTOも一緒ですよね。 建設サービス事業では、契約金額の見積りが中央政府発注の事業で約七・四億円以上、地方公共団体発注の事業で契約金額の見積り約二十四・七億円以上の案件がTPPの政府調達、十五章の適用になると。 この基準額以上の公共事業であれば、外資であってもTPPのルール内で内国民待遇などが保障され、国内企業と同じ扱いが求められ、地元企業優先、地元企業優先などの差別的扱いは許されない。日本側は地元企業優先などできないということ。同じ基準がPFI事業にも当てはまる。だったら基準額よりも低ければ地元で分け合えるじゃないかって錯覚に陥りますが、実際のPFI事業では、国内大手企業が関わり、地元のうまみを吸い上げることが問題点として挙げられています。外資が入ってくる基準額以下であっても国内の大手に食われ、地方は残り物をすする形になり、基準額以上の公共事業、大型案件であっても海外資本に持っていかれるという話。 特定非営利活動法人日本PFI・PPP協会作成のPFI年鑑二〇一七年版では、二〇〇〇年からこれまでのPFI案件六百六十四件、契約金額も掲載されている。時間がなくてざっくりしか調べられなかったんですけれども、TPP十五章が適用されるPFI事業、どれぐらいにあるのかというのを集計してみました。 コンセッションが入る前のPFI事業の話です。二〇一一年十一月三十日以前に契約されたものの中で、建設を含むPFI事業で、国の案件を除いた地方だけを探すと三百七十二件、六百件超える中で三百七十二件。うち空欄になっている四十何件を省いた三百二十九件をチェックしてみたら、これら全て建築サービス案件。建物の建設も行うPFIだった場合、TPPのルールにおける地方発注の対象基準額である二十四・七億円以上の案件は三百二十九件中二百四十六件。ごろごろあるということなんですよ、外資が爪伸ばせるというようなPFI案件がもう既にごろごろあるって話なんですよね。そこに外資が入ってくるという話はWTOルールでも予測できるが、TPP第九章では、先ほどの内国民待遇を規定した九・四条のほかにも、TPP第九・一〇条では、外資系企業に対し日本国内での現地調達を要求したり、物品購入やサービス購入によって日本国内の業者から購入するよう要求することが禁止される。特定措置の履行要求の禁止も規定。要は地元優遇なんて絶対無理なんですよ。それらに違反すれば当然ISDS使って国訴えること可能ですよって。外資が食い散らかした残りさえも日本人で分け合うことが要求できない。 こういうものを公平公正なルールと呼ぶんですか、茂木大臣、いかがでしょう。
○委員長(柘植芳文君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いをいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) TPP協定投資章の特定措置の履行要求の禁止条項の現地調達に関する規定は、政府調達には適用されず、そして地方政府による現行の措置にも適用されないことになっておりまして、委員の御認識は若干違っていると考えております。
○山本太郎君 TPP11に限った話ですよね。12ではどうなんですかって。アメリカとかベトナムとか地方を守るためにそこにしっかりとブロックしていますよね。
○委員長(柘植芳文君) 時間が過ぎておりますので、お願いいたします。
○山本太郎君 日本は差し上げたんでしょう。日本以外の部分でも、これからどんどん、今の加盟国だけじゃなくて広げていくと言っているじゃないですか。 日本の地方を食い物にするような協定には断固反対と申し上げて、質問を終わります。
○委員長(柘植芳文君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。 これにて散会いたします。 午後零時三十九分散会