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196回国会参議院2018/03/22

東日本大震災復興特別委員会 第3号

発言数
160
登壇者
29
会派数
10
開催日
2018/03/22

会議録

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。  議事に先立ちまして、一言申し上げます。  東日本大震災の発災から七年が経過をいたしました。改めて被災地に思いを致し、被災された方々に寄り添いながら、本委員会として、被災地の復興が加速されるよう、与野党一丸となって力を尽くしてまいる所存です。  ここに、犠牲になられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。  どうぞ御起立をお願いいたします。黙祷。    〔総員起立、黙祷〕

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 黙祷を終わります。御着席願います。     ─────────────

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、斎藤嘉隆君、清水貴之君、三浦信祐君及び舟山康江君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君、高木かおり君、山本博司君及び浜口誠君が選任されました。     ─────────────

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査を議題といたします。  まず、東日本大震災復興の基本施策について、復興大臣から所信を聴取いたします。吉野復興大臣。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 復興大臣を拝命しております吉野正芳です。  東日本大震災復興特別委員会の開催に当たり、一言御挨拶を申し上げます。  東日本大震災の発災、そして東京電力福島第一原発事故から八年目を迎えました。  未曽有の大災害であるこの震災からの復興には、多くの困難が伴うと同時に、長期にわたっての取組も必要となります。  安倍内閣では、これまでも、復興の加速化を内閣の最重要課題の一つとして位置付け、政府を挙げて復旧復興に取り組んでまいりました。その成果もあり、地震・津波被災地域では、生活に密着したインフラの復旧はほぼ終了し、住まいの再建も今春までに九割が完成する見通しであり、復興は一歩ずつ着実に進展しております。  また、福島における原子力災害被災地域でも、インフラ、生活環境の整備の進展に伴い、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除され、復興再生に向けた動きが本格的に始まっております。  一方、避難者の数は四十七万人から七万三千人に減少しましたが、いまだ多くの方々が不自由な生活を余儀なくされております。被災者の方々一人一人の置かれた状況を踏まえ、被災者に寄り添い、きめ細かく対応していくことが必要であります。  次に、具体的な取組について申し上げます。  避難生活の長期化に伴う見守り、心身のケア、生活再建のための相談に加え、災害公営住宅等への移転後も安心して生活できるよう、新しいコミュニティー形成の取組など、生活再建のステージに応じた切れ目ない支援を行ってまいります。  さらに、多様化、複雑化する被災者の課題に的確に対応するためには、被災者支援に携わる方への支援を強化することが必要であり、支援者が参加する研修会の取組などを強化してまいります。また、人と人とのつながりをつくり、生きがいを持って暮らしていただくための心の復興にも力を入れてまいります。  住宅再建もしっかりと進めてまいります。高台移転地と災害公営住宅は、今年度末までに九割が完成、平成三十年度末でほぼ全てが完成する見込みとなっております。被災地の方々に一日でも早く安心できる住まいに移っていただけるよう、県や市町村をきめ細かく支援してまいります。  また、被災地の経済発展の基盤となる復興道路、復興支援道路の整備等を引き続き進めてまいります。  町のにぎわいや生活を再建するためには、住宅再建と併せて、産業やなりわいの再生に更に力を入れる必要があります。このため、商業施設の整備、企業の新規立地、新規事業への進出や販路の開拓等の支援、併せて農林水産業を始めとする産業の風評の払拭に向けた取組等に、より一層力を注いでまいります。  また、震災支援機構は、二重ローンを抱える被災事業者に対し、金融機関等から債権を買い取り、債務免除を行うこと等を通じて支援を行っております。先般の法改正で支援決定期間が延長されたことを受け、被災事業者への支援にしっかりと取り組んでまいります。  さらに、被災地、特に三陸沿岸部の人材不足に対処するため、若者や専門人材など幅広い人材を呼び込むとともに、被災地企業の人材獲得力向上を図るための支援策を講じてまいります。  観光分野では、観光先進地東北を目指し、取組を強化してきました。こうしたこともあって、東北六県の外国人宿泊者数は、平成二十八年に続き、平成二十九年においても全国を上回る伸び率を見せるなど堅調に推移しておりますが、いまだ全国的な外国人観光客急増の流れから大きく遅れております。  引き続き、インバウンドの増大に向け、地域からの発案に基づいた取組や東北の魅力の発信強化等を継続的に実施するほか、交流人口の拡大に向けた官民連携での取組を強化してまいります。あわせて、風評の影響を受けた福島県に特化した国内観光振興を支援してまいります。  福島の復興再生を加速させるため、インフラや教育、医療、介護、買物環境など生活再開に必要な環境整備を一層推進するとともに、中間貯蔵に係る事業を引き続き進めてまいります。  また、改正福島復興再生特別措置法を踏まえ、研究拠点の整備、産業集積、人材育成等を通じた福島イノベーション・コースト構想の推進や官民合同チームによる自立支援など、営農再開を含め、産業、なりわいの再生を図ってまいります。  さらに、帰還困難区域については、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意の下、五年を目途に、避難指示を解除し、帰還者等の居住を可能とすることを目指す特定復興再生拠点を整備してまいります。  その具体的な動きとして、これまで、双葉町、大熊町、浪江町及び富岡町の特定復興再生拠点区域復興再生計画が認定されており、本計画に基づき、インフラ復旧や除染、家屋解体等を一体的に進めてまいります。  今なお続く風評の払拭は、福島の復興再生の大前提です。昨年十二月に策定した風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略に基づき、放射線に関する正しい知識の情報発信等を一層強化していきます。  福島の復興再生は中長期的対応が必要であり、引き続き、国が前面に立って、全力で取り組んでまいります。  被災地は、震災前から人口減少、高齢化等の課題を抱えております。民間の力を活用しながら、こうした地域課題の解決に向けた取組を通じ、新しい東北の創造に取り組んでまいります。  このため、これまでに得られた経験や教訓を生かしつつ、先進的な取組を被災地内外において普及、展開してまいります。  さらに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会については、復興を成し遂げつつある被災地の姿を世界に発信する意味でも意義深いことと考えております。被災地での競技開催、聖火リレーや事前キャンプの実施など、被災地と連携した取組を行うことにより、被災された方々を元気付け、復興の後押しにもつながるよう、復興五輪の取組も進めてまいります。  私は、震災直後から、被災した者の一人として、被災者の声に真摯に耳を傾け、痛みや苦しみ、思いを共有し、復興に全力で努力してまいりました。また、復興大臣就任以来、精力的に被災地を視察し、被災者の方々と意見交換や交流をさせていただきました。復興のステージの進展に応じて新たな課題が生ずる中で、被災地の実情に即して適切に対応していくためには、地域の皆様の知恵と情熱と行動が不可欠であると実感しております。  今後とも、現場主義に徹して被災地の意見をよく伺い、被災者に寄り添いつつ、復興の司令塔としての機能を果たしながら、復興を更に加速化させてまいります。  江島委員長を始め、理事及び委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 次に、平成三十年度復興庁関係予算について、復興副大臣から説明を聴取いたします。土井復興副大臣。

土井亨自由民主党復興副大臣

○副大臣(土井亨君) 復興副大臣の土井亨でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。  総括業務、地震・津波災害からの復興及び復興五輪の推進に関する事項を担当いたしますとともに、宮城復興局に関する事項を担当させていただいております。  吉野大臣をお支えし、被災された多くの方々が復興に希望を持てるよう全力で取り組んでまいりますので、江島委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御指導を心からお願いを申し上げさせていただき、引き続きまして、平成三十年度復興庁予算について御説明を申し上げます。  復興庁においては、復興・創生期間の三年目を迎えるに当たり、被災地の抱える課題の解決に直結する取組を着実に実施するとともに、復興のステージの進展に応じて生じる課題に引き続き迅速かつ適切に対応するための予算として、東日本大震災復興特別会計に総額一兆六千三百五十七億円を計上いたしております。  以下、その主要施策について御説明を申し上げます。  第一に、被災者支援については、災害公営住宅等への移転や避難指示解除区域への帰還が進む中、コミュニティー形成、再生、見守りや心身のケア等への支援に加え、被災者支援に携わる方々への支援を行うほか、福島県相双地域等における介護体制の再構築の支援等に必要な経費として、七百六十八億円を計上いたしております。  第二に、住宅再建と復興まちづくりにつきましては、住宅再建に関する事業の進展等を踏まえつつ、復興まちづくりを進めるほか、復興道路、復興支援道路の整備等に必要な経費として、六千九百九十六億円を計上しております。  第三に、産業やなりわいの再生については、観光復興や人材確保、水産業の販路開拓等のソフト支援に引き続き注力するほか、福島について、農林水産業の再生、福島イノベーション・コースト構想の推進、原子力災害被災十二市町村における事業再開、新規立地等への支援に必要な経費として、千五十二億円を計上しております。  第四に、原子力災害からの復興再生については、避難指示が解除された区域での生活再開に必要な環境整備や帰還困難区域の特定復興再生拠点の整備等を進めるとともに、風評払拭及び放射線に関するリスクコミュニケーションの取組を強化するほか、中間貯蔵施設の整備等に必要な経費として、七千四百七十七億円を計上しております。  なお、東日本大震災復興特別会計においては、復興庁予算に加え、震災復興特別交付税交付金や復興債の償還及び利子の支払に必要な経費など、七千二百三十五億円を計上しており、全体では、二兆三千五百九十三億円を計上いたしております。  以上、平成三十年度復興庁予算の概要について御説明を申し上げました。  何とぞよろしくお願いをいたします。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 以上で所信及び予算の説明の聴取は終わりました。  所信に対する質疑は後日に譲ることといたします。  この際、復興副大臣及び復興大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。浜田復興副大臣。

浜田昌良公明党復興副大臣

○副大臣(浜田昌良君) 復興副大臣の浜田昌良でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  福島を中心とする原子力災害からの復興再生に関します事項と、福島復興局及び茨城事務所を担当させていただきます。  吉野大臣をしっかりお支えし、関係副大臣、政務官と密接に連携しながら、被災地の皆様が復興に希望を感じていただけますように全力を尽くす決意でございます。  江島委員長を始め、理事、委員の皆様には、何とぞ御協力、御理解のほどをお願い申し上げます。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) あきもと復興副大臣。

あきもと司自由民主党国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(あきもと司君) 復興副大臣のあきもと司でございます。  地震・津波被害からの復興に関する事項を担当してまいります。  吉野大臣を支え、被災された多くの皆様が復興に希望を持てるよう、また、被災地の皆様に寄り添いながら、全力で取り組んでまいります。  江島委員長を始め、理事、委員各位の皆様の御指導と御協力をよろしくお願いします。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 長坂復興大臣政務官。

長坂康正自由民主党内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(長坂康正君) 復興大臣政務官の長坂康正でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  総括業務及び地震・津波災害からの復興に関する事項を担当いたしますとともに、岩手復興局に関する事項を担当いたします。  関係副大臣とともに吉野大臣をお支えしてまいりますので、江島委員長を始め、理事、委員各位の皆様の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 新妻復興大臣政務官。

新妻秀規公明党文部科学大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(新妻秀規君) 復興大臣政務官の新妻秀規でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。  福島を中心とする原子力災害からの復興及び再生に関する事項に係る文部科学省との連絡調整に関する事項を担当いたします。  関係副大臣とともに吉野大臣を支えてまいりますので、江島委員長を始め、理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願いいたします。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 平木復興大臣政務官。

平木大作公明党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(平木大作君) 復興大臣政務官の平木大作でございます。  福島を中心とした原子力災害からの復興再生について経済産業省との連絡調整に関する事務を担当させていただきます。  関係副大臣とともに吉野大臣を支えてまいりますので、江島委員長を始め、理事、委員各位の御指導と御協力のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。     ─────────────

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官米澤健君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 去る十九日、予算委員会から、本日一日間、平成三十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井でございます。吉野大臣、今日はどうぞよろしくお願いいたします。  今まで余り取り上げられてこなかったちょっと今日は一つ目のテーマ、やらせていただきたいと思っているんですが、被災に遭った古文書とかそれから文化財とか民芸品とか、こういうことを何とか救済したいと思って活動されている方が随分いらっしゃいます。しかし、残念ながら、国からの支援というのは十分ではないと思っているんですが、この点についてどのような今対策が取られているのか、御報告いただきたいと思います。

山崎秀保文化庁文化財部長

○政府参考人(山崎秀保君) お答え申し上げます。  議員の御指摘のとおり、文化財は各地域の歴史、文化への理解や町づくりにも寄与するものであり、これらの地域の宝である文化財を保護していくことは大変重要なことであると認識しております。このため、地域における古文書などの文化財の計画的な保存、活用の取組を促進させることなどを内容とする文化財保護法の改正案を今国会に提出しているところでございます。  東日本大震災によって被災した文化財につきましては、未指定のものも含め、これまで文化財レスキュー事業により一時避難や洗浄等の応急処置などを行ってまいりました。また、被災ミュージアム再興事業において、被災した古文書などの文化財から汚泥やカビの除去、脱塩や修理も行っているところでございます。  引き続き、被災県の御要望をお聞きしながら、支援してまいりたいと考えております。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 今の答弁、多分聞いていただいた議員の皆さんは結構やっているんじゃないかと思われているかもしれませんが、実際はほんの一部でして、もし数字が分かるのであれば教えていただきたいと思いますが、全体の古文書なり文化財でいうと何%程度が今レスキュー作業をされているんでしょうか。

山崎秀保文化庁文化財部長

○政府参考人(山崎秀保君) 先ほど申し上げました文化財レスキュー事業におきまして、これには参加者数延べ六千八百十一人の方が参加していただいておりまして、被災四県の実施箇所数としまして九十か所におきまして文化財のレスキューを行ってきているところでございます。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 これは、あくまで国の指定とか県や市町村の指定されているところについてやってきているだけであって、一般の民間の持っていらっしゃるような文化財とか古文書に対してほとんどの手当てがなされておりません。  ちょっと、吉野大臣、済みません、全然通告していないんですけど、羽生結弦選手が殿様役を務めた「殿、利息でござる!」という映画があるんですが、御存じでしょうか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 見たことございません。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 見ていないとは分かっているんですが、知っているかどうかだけなんですけど、実を言いますと、これ、大和町の吉岡宿にありました古文書を基にして映画化されたものです。あるお寺にこれが保存されていて、東北大の先生がこの古文書を全部読み解いて、それを見た方が映画化してくださいました。これが映画化された結果、大和町の吉岡宿に訪れる観光客の方も随分増えてきておりますし、ブースもその商店街の中にでき上がりました。何を申し上げたいのかというと、国や県の指定したものだけではなくて、こういう民間が抱えているものが実は町づくりに役に立ってくるわけです。  それから、私が今お付き合いさせていただいている東北大の先生は災害の古文書の今解読やられているんですが、彼の専門は台風でして、江戸時代の古文書というか、それを、文書を見てみると、台風がどこをどう通っていったのかというのが全部分かるんだそうでして、そうすると、その時代の天気図まで書けるんだそうなんですよ。そうすると、こういうものをやはり残していくということはすごく大事なことだと思っていますし、どういう作業をしているのかというと、塩水につかったような古文書を一枚一枚、今水洗いして、それを保護するようなことをやってきています。  お願いがあるんですが、国やそれから県、市の文化財に指定されているものについてのスキームはございますが、民間のものに対してのスキームがないんです。私は、文化財やそれから民芸品などというのはその地域の宝だと思うので、大臣、この点について是非何らかの措置ができるようにしていただきたいと思うんですが、御見解をお伺いしたいと思います。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 古文書もそうなんですけど、例えば津波で流された写真の復元等々、民間の方々が一生懸命なさって、元どおりに復元してという事業もございます。  まさに、私も京都博物館で古文書の修復作業というところを見てまいりましたけど、きちんと修復できる技術はございます。そういう意味では、本当に大事な地域の宝物でございますので、関係方面の方々ときちんとこれから協議していきたい、このように考えています。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 ありがとうございます。  多分この復旧作業をきちんとやっていくと、もう何十年単位で掛かると言われました、五十年では終わらないだろうと。その佐藤先生から教えていただいている事業なので、文化庁の予算そのものが足りなくてとてもできる状況にないので、何とか復興予算の方から計上していただければ有り難いなと、そう思います。  それで、委員長にちょっとお願いがあるんですが、私が委員長を務めさせていただいたときに各党と内々合意していたのは、参考人招致をしましょうということを合意しておりました。残念ながら、いろんな関係で実現できずに終わっていて、私はこういう、佐藤先生などに来ていただいて、今までなかったような課題について勉強するということがすごく大事なことではないのかと思っていて、是非、是非、なし得なかった参考人招致を、参考人質疑をお願いしたいと思うんですが、委員長、いかがでございましょう。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 ありがとうございます。  それでは、次の話題に移りたいと思いますが、被災地の方もおかげさまで企業の再生がなされてきていますが、一方で、今こういう課題が出てきています。  それはどういう課題なのかというと、グループ化補助金という制度がありまして、あれは我々が政権のときにつくらせていただきました。これで相当な企業が助かってきているんですが、これで工場なら工場の仮設ではなくて本施設を造ればよかったんですが、残念ながら、例えば閖上の地域なら閖上の地域で申し上げると、まだかさ上げが終わっておりませんので、結局、その工場をどこかの新しい別な場所に造って仕事をやらなければ企業が潰れてしまうものですから、グループ化補助金で何を造ったのかというと、仮設の工場を造りました。しかし、そこの仮設の工場はいつまでも仮設の工場で稼働させるわけにはいかないので、本来であれば閖上の再生ができ上がった時点で工場を移したいと思っているんですが、残念ながら今申し上げたとおり、お金がないからできないと。これ、閖上の例だけではなくて、宮城の沿岸部に行ってみると、そういう形で結局は仮設の工場を造らざるを得なくて、残念ながら、今後どうしようかと悩んでいる方が随分いらっしゃるんです。  こういう企業に対しての支援をどのように考えているのか、御説明いただきたいと思います。

高島竜祐中小企業庁経営支援部長

○政府参考人(高島竜祐君) お答え申し上げます。  グループ補助金につきまして、ただいま委員から御指摘をいただきました。御指摘の中にもあったかと思いますけれども、既に一度、仮設施設だとしてもグループ補助金を使用して東日本大震災により損壊、滅失した施設その他を復旧したという場合、更にもう一度本設に復旧するという際の費用は補助対象とはならないところでございます。  その他の復興のための支援策といたしましては、津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金がございます。これは、投資額に応じて一定の雇用の創出をするなどの要件を満たせば工場などの新増設を行う企業を支援することができる制度でございます。ただ、要件といたしまして、単に仮設から本設に移設して、追加的な雇用が要件を満たすところまで生まれないといった場合でございますと、活用できないものとなっております。また、既存の建物設備の撤去費、移設費などは補助経費の対象外ということになっていることには、これは留意が必要かというふうに思います。  また、その他東日本大震災の被災中小企業の復旧復興を後押しするため、政策金融、信用保証による資金繰り支援、そういった措置も講じてございます。またさらに、被災者向けに限定された措置ではございませんけれども、中小企業が設備投資を行う際に御活用いただける措置として、ものづくり補助金などの支援、それから減税制度など、その他の措置もございますので、これらの活用も考えられるのではないかというふうに思います。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 済みませんが、そんなことでは復旧できないと思います。  こういう答弁だから困るんですよ。今まで制度がないとおっしゃいましたが、私は被災当時財務副大臣をやらせていただいていて、財務省と、それから中小企業庁と一緒になってグループ化補助金という制度をつくらせていただきました。要するに、あの当時財務省の議論はこうだったんですが、個別の企業に税金を投じることはできないと。個人の財産形成に資するようなところに税金の投入はできないんだという考え方でしたが、とてもそれでは被災地域の中小企業が再生できるはずもなく、新しい制度をつくり上げたんですよ、新しい制度が必要だったんですよ。今のような制度でできるはずがないんですよ。  ここまで国が支援してきましたよ。しかし、ここで見捨てたら今までの支援は全く無駄になるんだと、そう思っているんですよ、大臣。是非、新しい制度をつくっていただいて、こういう企業の再生のために何らかの措置をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 福島の十二市町村は、やっぱり率は違いますけど、避難先でグループ化補助金を使い、解除されたら戻ってまたグループ化補助金を使えるという、まあ率は違います、制度がございますので、これから協議をしていきたいと思っています。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 ありがとうございます。  自分たちが好きで工場が流されたわけでも何でもありません。それから、本来であれば、例えば閖上で工場をやっていた人が、閖上の地区ですぐに工場を立ち上げたかったんですけど、残念ながらすぐにはそこで工場を造れなくて、仕方なく雇用を維持するために、それから企業を守っていくために仮設店舗にお金を使わざるを得なかったという現状がありますから、何とか支援していただきたいと、そう思います。  これやらないと、本当に沿岸部の基幹産業である水産加工業者が相当潰れていくんだと思っています。これ、先ほど低利融資の話などがありましたが、しかし一方で、低利融資と、低利融資と言いますが、じゃ、企業がきちんと今支払ができているのかというと、必ずしもそうではないと思います。  これ、二年前に、いろいろ関係者にお願いして、低利融資をしていただいているところに対してリスケができるように制度として変えているわけです。今、リスケの申請をしているのは、低利融資を受けた企業の何割ぐらいになっているんでしょうか。

高島竜祐中小企業庁経営支援部長

○政府参考人(高島竜祐君) お答え申し上げます。  日本公庫の国民事業で、被災三県につきますと、リスケ、条件変更をした先数というのは九・五%ということになってございます。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 一割程度がリスケをしないと経営ができないような状況になってきています。  今は頑張ってやってきているところもこの先どうなっていくのか分からないというのが、もう大臣御案内かと思いますけれど、例えば、設備としては八割の企業が回復したと言っていますが、売上げは必ずしもそうではないと。ここのところを支援していかないと、本当に、大臣、よく被災地のこと、現状お分かりだと思いますが、被災地で雇用を失えば、またその被災地から人が減っていくということになるんだと思っているんです。そういう意味で、この企業をきちんとした形で支援していかないと駄目だと思っているので、何とか救済の手だてをつくっていただきたいと、そう思います。  それから、個人の低利融資についての返還も始まってきていて、済みません、これはマスコミ報道でしか見ていないんですが、これで支払がなかなかできない方がいらっしゃるというんですが、この現状をどの程度把握しているんでしょうか。

加藤久喜復興庁統括官

○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。  今先生御指摘ございましたものでございますけれども、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づきまして、災害により被害を受けた世帯の世帯主に対して資金を貸し付ける災害援護資金という制度がございます。これにつきましては、東日本では特例措置が講じられておりまして、償還期限の延長ですとか、貸付利率三%のところを、保証人がいらっしゃらない場合は一・五%、保証人がいらっしゃる場合は無利子という形の特例が設けられておりまして、本年一月末時点で、被災三県合計で、貸付済件数は二万八千件、貸付済額が四百九十億円というふうになってございます。  それから、先生御指摘ございましたけれども、これは仙台市の例でございますけれども、償還が開始をされたところで未償還の率が三割弱あるというような報道がございました。これにつきましては、償還に当たって、支払期日に償還金を支払うことが著しく困難になったと認められる場合には、償還金の支払を猶予できる仕組みとなっているところでございます。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 制度のことを聞いているわけではありません。私は、実態どのぐらいの方が支払猶予にしてほしいという声があるのかということをお伺いしています。

加藤久喜復興庁統括官

○政府参考人(加藤久喜君) ただいま償還が始まったばかりでございまして、私ども、市の方から、今、仙台市の例でございますが、こういうふうに聞いておるところでございますけれども、これから償還に当たりまして、各市の方では各被災された方の資力等を伺いながら相談に応じるということでございまして、現時点で私どもの方で全体を把握してはおらないところでございますので、今の点も含めまして、制度所管の内閣府防災の方ともよく相談させていただきたいと思います。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 驚くべきことだったんですが、所管省庁がまだはっきりしていないということを言われました。企業の場合には中小企業庁らしいんですが。ですから、こうやって今度は個人は個人でこれから本当大変なことになってくるんだと思っていて、そこもきちんとした形で復興庁でやっていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 阪神・淡路も二十年以上たっていますけど、まだ返済する窓口がございます。これは、仙台市のみならず、被災自治体の大きな問題でございますので、これから十分検討していきたい、このように思います。

加藤久喜復興庁統括官

○政府参考人(加藤久喜君) 先ほど申し上げましたように、所管省庁は内閣府の防災担当でございます。ではございますが、復興庁としてもしっかり連携していきたいということをお答え申し上げたところでございます。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 レクした際に所管省庁がという話になりましたので、こういうふうに申し上げているところでございます。  いずれにしろ、所管省庁があるなしにかかわらずすごく大事な問題だと思うので、きちんと対応していただきたいと、そう思います。  それから、女川原発の再稼働についてお伺いしていきたいと、そう思います。  被災地の声は圧倒的に再稼働に対して反対されてきていると、これは当然のことだと思っています。一方で、東北電力にしてみれば、電力の自由化が始まってしまって、この原発の再稼働を行っていかなければ企業として大変になってくるんだということです。  お互いの立場はよく分かるわけですが、これをどういう形で最終的に調整しようとお考えなんでしょうか。

小澤典明資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。  委員御指摘の女川原子力発電所でございますけれども、一九八四年に営業運転、その一号機が開始して以来、三十年以上にわたりまして、その設置者でございます東北電力が原子力事業として運営してございます。  現在、その二号機の再稼働へ向けて、東北電力が新規制基準への適合のための申請を行いまして、原子力規制委員会による審査を受けてございます。審査には時間が掛かってございますけれども、ようやく耐震対策の基本となります基準地震動が決まるなど、審査の進展が見られる状況でございます。  また、女川原子力発電所は、東日本大震災時には、東北電力の判断で被災者の避難所として活用されるなど、地元との信頼関係の構築へ向けた努力と対応というのが長年にわたって行われております。  こうした東北電力の二号機の再稼働へ向けた努力、それから地元の皆様の理解を獲得しようとしていく努力が続いておりますので、そういった対応を国としてもしっかりと見極めていきたいというふうに思います。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 ありがとうございます。  被災地で再稼働するというのは、僕はかなり難しいことなんじゃないのかと思っているんです。でも一方で、そのまま東北電力に維持させるということになってくると、電力側も非常に大変なことになると思っていて、例えば、これは済みません、個人的な考えで恐縮ですが、私は、こういうところはもう国が買い取って管理するしかないんじゃないだろうかと、そういうことをしていかないと解決していかないんじゃないのかと、そう思います。  つまり、電力の供給量が少ないんだとすれば、原発を再稼働しなければいけないような、だけど、そういう状況であったとすれば、例えば、東北電力なら東北電力が持っているその原子力発電所を国が買い取って、そのお金で東北電力として再投資して、まあこれは火力発電所になるのか再生可能エネルギーになるのか分かりませんが、そういう政策でもやらない限りは問題は解決しないんじゃないのかなと、私はそう思いますが、大臣、どうでしょうか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 委員のただいまの御意見、承りました。その御意見も踏まえて我々はこれから考えていかねばならない、このように思っています。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 これ本当に大変な問題だと思うんです。  女川原発のところは、先ほど説明がありましたが、避難所としても使われていて、この時点で非常に安全だというふうに皆さんには思われていましたが、しかし、住民の皆さんのアンケートを取ってみると、七割ぐらいの方が再稼働に反対していると、これがまあ現状なんだと思っていて、そこを解決するために地元の考え方だけでやっていけるのかどうかというと、僕は相当難しいと思っていて、原子力政策というのは元々国の政策で始めたものですから、国としての責任が私はあるんじゃないのかなと、そう思っているので、是非御検討いただきたいと、そう思います。  それから次に、福島の帰還困難区域の解除の指定要件についてお伺いしたいと思います。  我々の政権のときには二十ミリシーベルトと定められました。その二十ミリシーベルトとして定められた際に、私は、二十ミリシーベルトというのは相当高いんじゃないですかと、そういうことを、環境省だったと思いますけど、いろいろ話をさせていただいた。その中で、これは一般論としてですけれども、自然減衰していくので生涯線量でいうとそれほど高くならないから二十ミリシーベルトでいいんだと、そういう説明でした。しかし、もうこれから、震災から七年がたちまして、セシウム134の半減期が二年で、セシウム134の分についていうと、もう六年以上たっていますから、八分の一以下の線量になってきています。  例えば、ここの線量を測ってきたときに、発災直後ですが、セシウム134と137は一対一で存在していて、線量は134から五ミリシーベルト、例えば五であったとすると、137から二出るような、そのぐらいの割合で放射線が出ていました。これが自然減衰していっていますから、今の時点でいうと、あの当時百だったところはもう五十以下になってきているわけです。だけど、この先、自然減衰が今のように急激に起こってくるかというと、起こってこないんですよ。そうなってくると、現時点の二十ミリシーベルトとそれから発災直後の二十ミリシーベルトでは生涯線量が全然違うはずなんです。  済みませんが、これは通告してあります。これ理論的な数字だけで結構です。発災直後二十ミリシーベルトだったところの地点で四十年間生活された方の被曝線量と、それから現時点から始まった二十ミリシーベルトで自然減衰を勘案すると、一体どのぐらいの被曝線量になるんでしょうか。

星野岳穂内閣府廃炉・汚染水対策担当室次長経済産業大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  お尋ねの現時点での、平成三十年で年間二十ミリシーベルトの地域に御指摘の四十年間移住した場合の被曝線量の累積でございますが、これは原子力災害対策本部で決定した考え方を踏まえて将来の空間線量率を予測し、一定の条件の下で推計をいたしましたところ、累積で約三百四十四ミリシーベルトとなります。  一方、事故後一年後、平成二十四年に年間二十ミリシーベルトの地域について同様の試算方法で推計をいたしましたところ、累積では約百九十三ミリシーベルトと計算されます。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 済みません、質問に答えていただいていません。私は一年後ということを聞いておりません。  今の時点でいうと相当自然減衰しているので、この先、自然減衰は相当減るから、そうすると、被曝線量二十ミリで設定してしまうと被曝線量は多くなるはずなんですよ。もう少しきちんと、通告していますからね、通告していますから、ちゃんと答弁してくださいよ。

星野岳穂内閣府廃炉・汚染水対策担当室次長経済産業大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(星野岳穂君) 通告はいただいてございまして、事故後に、その当時年間二十ミリシーベルトの地域において四十年間の累積線量を推計いたしますと、累積として約百九十三ミリシーベルトとなります。  一方、お尋ねの現時点で二十ミリシーベルトの地域において、同様に四十年間居住した場合の累積の空間線量率を推計しましたところ、あっ、空間線量を予測し、それに基づいて累積の被曝線量を推計しましたところ、約三百四十四ミリシーベルトになるというお答えを申し上げたものであります。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 大臣、これ閾値というのはないんです。閾値というのは、これ以上放射線を浴びるとがんになります、これ以下だと大丈夫ですという、そういう閾値というのはございません。ただ、一応分かっていることは、百ミリシーベルトを超えると、百ミリシーベルトごとに〇・五%がんの発生が増えるのではないかというふうに言われているのが今現状です。  そうしてくると、今の数字でお分かりのとおり、相当高くなるんですよ。そうすると、これから帰還困難区域解除のところで二十ミリシーベルトにしてしまうと相当被曝線量が上がってくることになるので、この解除の要件を変えるべきだと思うんですが、この点についていかがでしょう。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 現実には、もう住民の方々は、〇・二三マイクロシーベルト・パー・アワー、これが年間一ミリシーベルト、でも、我々は長期的目標という形で示していますけど、現実的には除染というものは〇・二三マイクロシーベルト以下という形でないと、住民の方々、納得しておりません。スポット的に高いところはフォローアップ除染という形でやっております。  また、先生がおっしゃった健康被害と放射線との関わりについては、これは専門家の意見を尊重していく、これが我々にとっての建前といいますか、そういうことで行政をやっていくということでございますので、御理解を願いたいと思います。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 そういうことを申し上げておりません。状況が変わっているんですから、要件を変えないといけないんだと思っているんです。そうしないと、健康は維持することができないと思います。  繰り返しになりますが、発災直後の二十ミリシーベルトの意味合いと、それは自然減衰相当していきますから、六年たった時点では、そこの線量は半分以下になるんですよ。ですが、今の二十ミリシーベルトの地点は、六年後に半分以下になるかといったら、全然ならないんですよ。ですから、全く違うんです。全く違うのに、基準値をいまだに同じにしているということ自体に問題があるんですよ。  つまり、こう言った方が分かりやすいかもしれません。発災直後二十ミリシーベルトだった地点は、これ事務方で結構ですが、現時点は何ミリシーベルトだと、そういうふうに推定されていますか。

星野岳穂内閣府廃炉・汚染水対策担当室次長経済産業大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  発災当時二十ミリシーベルトであった地域というのは、その後、自然減衰、それから除染、さらにはウェザリング等々の効果がございまして、年間数ミリシーベルトあるいはそれ以下の地域となっているものが大半と認識してございます。  なお、委員御指摘の放射線のレベルでございますけれども、我が国におきましては、国際放射線防護委員会、ICRPの勧告におきまして参考レベルの設定であります年間二十ミリから百ミリシーベルトのうち、最も低い値であります、したがって最も厳しい値であります年間二十ミリシーベルトというものを避難基準として用いたものでございまして、今回、この居住の自由を制限するという避難指示の強い権利制限を伴う規制でありますので、解除におきましても、同じように年間二十ミリシーベルトというものを用いてございます。  ただ、御指摘のとおり、住民の皆様方が受ける被曝線量をできるだけ低減するということは極めて重要であることは論をまちませんので、今後も、政府といたしましても、引き続き、食品の安全管理、被曝の低減対策ですとか、個人線量計の配付ですとか、あるいは相談員の体制整備ですとか、総合的、重層的に措置を行いまして、被曝線量を更に低減するための取組を全力で進めてまいる所存でございます。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 私はそういうことを申し上げておりません。基準が問題なんだということを言っているんですよ。人の体ですよ、はっきり言っておきますけど。  先ほど出てきたような、じゃ、三百四十ミリシーベルト被曝するということになって、この地域の方々のがんの発生率が上がったとしたら誰が責任取るんですか。誰が責任取るんですか。大臣、責任取っていただけるんですか。私はそこが大きな問題だと思っているんですよ。除染するからどうのこうのって、そんなの関係ないです。  あの当時、二十ミリシーベルトに決めたのは何かというと、これは理論上こういうことになっていくから、だから何とかぎりぎりもつんでしょうねという話だったんですよ。ここは、人の命ですよ、人の命が懸かっているんですよ。そして、何十年後かにがんが発症するかもしれないリスクがあるから、だから予防医学的にこういうことを申し上げているんですよ。  大臣、この帰還困難区域の解除の要件、変える意思はありませんか。検討していただけませんか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 解除するかしないかは、これ原子力災害対策本部の所管でございますけど、現実に今、困難区域、特定復興拠点ということで、これから、除染が始まっておりますけど、そこも年間二十ミリという、現実にはもう大分下がっております。いわゆる困難区域というのは年間五十ミリで設定したんですけど、現実には今、困難区域の、特に特定拠点のところはかなり下がっておりますので、そこに除染をしていけば人の住める状態ができる、このように考えております。  ただ、委員おっしゃるとおり、健康と放射線の関係は、我々が基準としているところはICRPの年間百ミリ、ここで新たな確かな知見が生まれる、そこの安全性を見て年間二十ミリというところを政府が決めているわけでありますので、放射線と健康の問題は専門家の意見を聞いてこれから対応していきたいと思っています。

櫻井充民進党・新緑風会

○櫻井充君 済みません、時間になりました。改めて申し上げておきます。  私が申し上げているのは基準値なんです。先ほどの除染するというのは、医療でいえば治療の話なんです。治療とそれからそこの正常値の基準のところは全く別ですからね。  是非、現状が変わっているので、基準を見直していただきたいとそう思いますし、まだまだ被災地には多くの課題がありますので、是非、吉野大臣には頑張っていただきたい、そのことを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。よろしくお願いいたします。  公明党では、東日本大震災の発災から、国会議員がそれぞれ被災自治体の担当となり、全員が復興担当という思いで被災地の復興に向けて取り組んでおります。この三月にも、宮城県、福島県、また岩手県で復興会議などを開き、多くの国会議員がこれらの会議と併せて視察や懇談会などにも参加をいたしました。その際に、学んだこと、感じたこと、そして、いただいた声をしっかりと受け止め、これからも復興のために全力で取り組んでまいりたいと考えております。  私は、宮城県に行かせていただきました。その中で、まず、仙台市にある震災遺構の旧荒浜小学校を視察をさせていただきました。ここは、津波で四階建て校舎の二階建て部分までが浸水をし、屋上などに児童や地域住民の方三百二十名が避難をして、ヘリコプターで救助をされたという学校です。校舎内の被災状況を見て、本当に胸が打たれました。  この学校では、元々同じ敷地内にあった体育館が避難所として指定をされていたけれども、当時の校長先生が、津波が来れば助からないというふうに考えて、校舎の屋上に避難すべきだと判断をして、児童にも屋上に逃げる避難訓練を実施させていたとのことです。だからこそ助かったと言えます。実際の津波で体育館は浸水をし、今は取り壊されております。もし避難場所を変えなければどうなっていたのかと思うと、助かったのは偶然ではなく、改めて、避難場所や経路の見直し、また、訓練の必要性など、災害への備えの重要性も実感をさせていただきました。  津波の恐ろしさとともに、この震災の教訓をどう伝えていくのかと、そういう意味でも震災遺構の果たす役割は大きいと考えております。この震災遺構については、なるべく手を加えず、適切に保存をしていくことが求められる一方で、地震や津波による被害とともに、元々老朽化していた部分もあります。誰もが見学できるようにするためには安全第一でなければならない、そこで保存や修繕が課題となりますが、現状、震災遺構を保存する市町村に国から交付金を支給しているものの、各自治体につき一か所のみ初期費用を補助し、維持管理費は対象外となっております。  これから震災遺構がその役割を果たし続けることができるように、交付金の対象を拡大するなど、国としても支援をしていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

加藤久喜復興庁統括官

○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。  先生御指摘の震災遺構でございますけれども、震災の記憶や教訓を後世に伝えるという観点で非常に重要なものであるというふうに認識をしております。  一方、遺族の心情など、地元で様々な御議論もあることなどから、住民や関係者の合意が確認されているものについて各市町村につき一か所を対象として保存費用を復興交付金で支援しているということでございます。また、各自治体が独自に複数の震災遺構を整備する場合においても、遺構周辺の広場等の整備に関しましては、個別に相談に応じて復興交付金による支援を行っているところでございます。  なお、お話ございました維持管理費でございますけれども、復興期間に限ったことでないということでございますので、施設の管理者である自治体において負担していただくということになっておりますので、御理解をいただきたいと思います。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 同じく昨年も震災遺構の大川小学校に行かせていただきましたけれども、その際には、語り部の方から、新任教員の方が見学に来てくれる、児童の命を守れるかどうかは教師が防災への意識を強く持っているかどうかに関わっており、大変有り難いというお話も伺いました。  この遺構を利用して、防災教育を行うこと、また、海外からの観光客にも足を運んでもらえるようにするなど、震災遺構が更に多くの人が防災を考えるきっかけとなるように取り組むべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

加藤久喜復興庁統括官

○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。  震災遺構を活用した防災教育あるいは誘客、お客様に来ていただくことにつきましては、各自治体において様々な取組が行われているものと承知をしてございます。  復興交付金では、保存と併せて行う震災関係資料の保存、展示、震災記録の英語版の作成などの取組についての支援をしてございます。  復興庁としてのこうした取組を通じて防災意識の向上が図られることを期待しており、引き続きしっかりと対応してまいりたいと思います。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 よろしくお願いいたします。  宮城に行かせていただいた際、復興フォーラムにも参加をさせていただきました。その中で、私自身は、ワークショップで被災地の首長の方、また支援団体の方からのお声としてお聞きをしました。  住宅再建が進んでいるということ、先ほどもありましたけれども、ただ、仮設住宅からの転居支援についても、仮設住宅でのコミュニティーから離れることに不安を感じて転居につながらない事例もあり、一人一人の状況に合わせた支援が求められる、コミュニティーの形成や高齢者への継続的な見守り活動が必要であるという声を本当に強くいただきました。  これから、心の復興に向けた被災者の支援に向け、更に一人一人に対するきめ細やかな支援が求められていきます。その中で、政府には本気だというところを是非見せていただきたい。これからも支え続けるというメッセージをどのように被災地、被災者に国が届けていくのか、また地域間で復興格差が生じないようにどのように取り組んでいくのかということを、浜田副大臣、よろしくお願いいたします。

浜田昌良公明党復興副大臣

○副大臣(浜田昌良君) 伊藤孝江委員におかれましては、荒浜小学校を始め被災地を訪問いただきまして、改めて御礼申し上げたいと思います。  ただいま、寄り添うきめ細かな支援、また地元自治体やNPOとの連携について御質問いただきました。  仮設住宅から新たな住まいに転居された被災者の孤立防止やコミュニティーづくりはとても重要でございます。このため、自治体と連携して、被災者の見守りやコミュニティーの形成に向けた取組を実施しております。特に、独り暮らしの方や高齢の方が人とのつながりをつくり、生きがいを持って暮らしていただけるよう、NPOとも連携し、心の復興を進めていくことが極めて重要でございます。さらに、日常生活で継続的な支援が必要な方に対しましては、自治体が展開している保健福祉サービスの活用につなげていくなど、きめ細やかな支援を行っております。  委員御指摘の地域間での復興格差が生じないよう、関係自治体とも連携しながら、これらの活動がそれぞれの地域に更に根付き、被災者の孤立防止が図られるよう、復興庁としても、今後もしっかりと取り組むというメッセージを届けていく所存でございます。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 どうかよろしくお願いいたします。  では、続きまして、災害時の母乳育児をテーマとしてお聞きさせていただきます。  乳児は災害弱者として位置付けられ、乳児が避難してきたときのために粉ミルクなどが備蓄品として備えられているという避難所が多いかと思います。ただ、まずは母乳育児をしっかりサポートしていくこと、それが赤ちゃんのための災害対策という点で何よりも大事なことではないかという観点から質問をさせていただきます。  母乳は、水やガスなどのライフラインが途絶え、また赤ちゃん用のミルクの供給が途絶えても、調乳や哺乳瓶の洗浄ができなくても与えることができます。また、母乳は乳児にとって栄養も十分であり、免疫効果という点でも認めることができます。母乳育児をする人が増えれば、その分、粉ミルクなどを使わずに済むため、備蓄品が少なくても足り、さらに粉ミルクなどを真に必要な赤ちゃんに回すことができ、よりたくさんの命を救うことができます。  災害時において母乳育児は有用であると考えますけれども、この点についていかが考えられるでしょうか。

高木美智代公明党厚生労働副大臣

○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。  御指摘のとおり、災害時におきましては、ライフラインが途絶えた中で哺乳瓶の洗浄や消毒などの必要のない母乳は乳児の栄養として有用であるとの御意見があると承知しております。  厚生労働省といたしましても、災害時も含めて、母乳で育てたいと希望されるお母さん方が可能な限り母乳で赤ちゃんを育てられるよう支援をしていくことは重要と考えております。例えば、平成二十八年熊本地震に際しましては事務連絡を発出をいたしまして、被災された妊産婦と乳幼児等に対する支援のポイントとして、安心して授乳できるプライベートな空間の確保への配慮などを周知したところでございます。  今後とも、こういった周知啓発などを通じて、母乳育児を希望される方を支援してまいりたいと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ただ、一般的にはなかなかこの母乳育児の有用性について母親自身の理解が進んでいるとも言い難いところもあります。  まず、母乳には免疫があって、それだけ飲んでいれば赤ちゃんの命が助かること、母乳分泌の仕組みとして、吸わせれば吸わせるだけつくられるので、とにかく欲しがるときに欲しがるだけ吸わせるようにするのが大切なこと、母親の栄養が足りなくても母乳には赤ちゃんに十分な栄養が含まれていること、ストレスで一時出なくなったように思っても母乳が干上がることはないことなどの情報を母親に提供することが必要と考えております。つまり、母乳で育てることは、それ自体、赤ちゃんにとっては十分な防災活動だと言えます。  ここで、ストレスで母乳が出なくなると思われていることもあるんですけれども、そうではないというエピソードを、私自身も驚いたことがあるので、少し紹介をさせていただきます。  東日本大震災のときに、石巻日赤病院に支援に行かれた日赤医療センターの看護師長さんからお聞きした話です。それまでは、この病院では母子別室で授乳室で授乳をするシステムで、授乳室にはミルクを置いていたけれども、震災後、正常時は全て母子同室でミルク缶をなくした、とにかく母子が一緒にいるように、赤ちゃんを守れるのはお母さんだけだということでずっとだっこをしてもらっていたと。この石巻の病院では、四月までの分娩数が八十一件、一〇〇%が母乳だったということで、長期間停電と断水だったけれども赤ちゃんは大丈夫だったということです。  また、ほかの助産師さんからは、震災の前年に乳腺炎で乳房を切開したお母さんが、赤ちゃんがいるから避難所には行けなくて、車の中でおっぱいを飲ませていました。乳腺炎の際におっぱいを止めていなくてよかった、おっぱいがあってよかったとおっしゃっていたのを聞いて、それを励みにして助産師さんたちが、とにかくおっぱいが出ればミルクの心配がないと必死に母乳育児の支援をしたこと、そのためか、ここの病院でも震災があった三月の完全母乳率が九〇%を超えたこと、また、他の宮城県内の病院でも、ふだんは混合栄養だったけれども、頻回授乳をして震災直後は母乳率が一〇〇%になったということもお聞きをしました。  災害が起こってから母乳の有用性などの情報を提供することも大切ではありますけれども、平常時から母乳育児に対する理解を深め、母乳育児をしている母親を支援していくことが防災対策にもつながると考えますけれども、高木副大臣、いかがでしょうか。

高木美智代公明党厚生労働副大臣

○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。  母乳の重要性について御指摘をいただきました。こうした災害時におきましても母乳で育てることを希望されるお母さん方が無理せず自然に母乳育児に取り組めるようにするためには、やはり御指摘のとおり、平常時から母乳育児に対する理解を深めることが重要であると考えております。  例えば、厚労省では、母子健康手帳におきまして、新生児に母乳が基本であることや、また母乳が出ないようでも焦らずに、赤ちゃんが欲しがるに任せて根気よく吸わせてみることなどにつきまして周知を行っているところでございます。また、保健医療従事者向けの授乳・離乳の支援ガイドを策定をいたしまして、母乳育児の支援を進めるポイントを周知しております。  このように、災害時も含めまして、母乳で育てたいと希望されるお母さん方が可能な限り母乳育児ができるよう取り組んでまいりたいと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 心強い言葉、ありがとうございます。  先ほど、熊本地震の際に、母子のためにプライベート空間を確保をするという通知を出したというようなお話もありました。実際に、災害時に母乳育児をすることができるように、そのような母子のプライバシーが守られ、安心して授乳できるスペースをつくることや、その確保が難しい場合には人目に触れずに済むように大きめのスカーフや風呂敷などを貸し出すなど、そのような配慮を含めてマニュアル化していくことなど国として取り組むべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

米澤健内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(米澤健君) ただいま御指摘をいただきましたように、内閣府といたしましても、災害時に市町村が避難所におきまして母乳育児への配慮をしていくことは大変重要なことであると考えてございます。  そのため、平成二十八年四月に公表いたしました避難所運営ガイドラインにおきまして、授乳室の必要性等に配慮することで多くの人が安心して過ごすことができる環境が維持できること、そのため災害時であっても最大限考慮する心配りをすることが重要であることを記載いたしまして、市町村に周知をしているところでございます。  また、この避難所運営ガイドラインを補完するということで、平成二十九年四月に公表いたしました避難所における被災者支援に関する事例等報告書におきましても、テントで目隠しをした授乳スペースを確保したレイアウトの例をお示しするなど、市町村に対して平時からの取組を促しているところでございます。  今後とも、委員の御指摘を踏まえまして、市町村の職員等に対する様々な研修の機会などを通じまして、避難所での母乳育児への配慮がなされるよう促してまいりたいと考えております。

伊藤孝江公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  先ほど、今マニュアル化も進めているということでお話がありましたけれども、実際に地方自治体における避難所のマニュアルの中では、母乳はストレスで止まってしまうので備蓄が必要だというような観点で書かれているというようなものも見受けられるところであります。私自身、母乳がストレスで止まってしまうんじゃないかというようなところは、これまでそういうふうに思っていたところもありましたけれども、決してそうではないということも教えていただいたところでもあります。  それが分かるだけでも、お母さんにとっては、自分で子供を守ることができる、また、自分しか守ることができないんだという思いで取り組むことができると思いますので、是非そのような、母子が離れない、安心できる環境があれば分泌は妨げないこと、また、母乳を続けることが母子の命を守ることにつながることなどもマニュアルに記載していくなど、とにかく母子が離れない支援をしていただきたいという思いでいっぱいです。これからも、今おっしゃっていただいた厚労省また内閣府におかれましても、母乳育児を支援していく方向で取組を進めていただきたいというふうに考えております。  最後に、東日本大震災は決して過去の出来事ではないと、現在進行形で続いている災害であるというふうに考えております。私自身は、平成七年の阪神・淡路大震災で被災をした一人です。その震災を契機に本当に私自身の人生もまた大きく変わるところもありましたけれども、本当に兵庫でもまだ震災は終わっていないというのが実情です。東日本大震災の風化、風評と闘うため、また、これらの教訓を生かしながらしっかりと防災・減災につなげていくよう全力で取り組むことをお誓いして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  質問に入る前に、森友学園をめぐる公文書改ざんについて行政府が国政調査権を持つ立法府を欺いていたということは、民主主義の根幹に関わる大問題であり、内閣総辞職に値する問題だという認識に立つべきだということを大臣に申し上げておきたいと思います。  東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故から七年がたちました。先日、当委員会の委員派遣で、福島市にある飯舘村の仮設住宅で住民の皆さんから話をお聞きいたしました。避難は当初二年と言われていたけれども七年にもなった、精神的苦痛はなくならないし永久に残ると思うと訴えられました。これが原発事故です。  昨年の三月三十一日と四月一日、四町村で帰還困難区域を除く避難指示が解除されました。しかし、二月一日時点の帰還率は、四町村の平均で約五・九%です。原発事故はいまだに収束せず、被害は続いています。被害の実態をつかみ、それに応じた対策が必要です。一体どれだけの方が避難をしているのか、これが実態把握の前提となります。  復興庁は、各都道府県からの報告を受けて避難者数を出しています。昨年の三月末で避難指示区域外から避難する方々の住宅無償提供が打ち切られたことに伴って避難者としてカウントしなくなった自治体もあり、復興庁が公表をしている避難者数は正確な実態を示しているとは言えません。どこに聞いても、どれだけの方が避難をしているのか今結局分からないという状況です。大臣は、区域外からの避難者は避難者だと思っていないということなのでしょうか。  昨年七月から今年の一月にかけて東京都、新潟県、山形県が避難をしている方にアンケートを実施しています。避難をしている方の生活の実態を、大臣、どう受け止めているでしょうか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) お答えを申し上げます。  避難者も大きな被災を受けた方々という理解で、私は、避難者も被災者も同じく支援をしていきたい、このように考えています。特に、区域外避難者を含め避難者の実態を把握することは重要なことと認識をしております。  東京都、新潟県、山形県の三県の実態調査において、友人、知人とのつながりが薄くなっている、また、避難先自治体に引き続き生活する予定である、また、生活資金に困っている、心身の不調を感じている等の回答をしている方が多いと伺っております。  被災者が抱える課題が個別化、複雑化している中、避難先自治体等とも連携して、それぞれの方の御事情に応じた生活の再建が果たされるよう、被災者支援にしっかりと取り組んでまいる所存でございます。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 今少しアンケートの中身も紹介をいただいたんですけれども、資料を御覧ください。  まず①は、東京都の調査なんですけれども、住宅無償提供が打ち切られた後も六七%の方が避難を継続しています。そして②の資料では、現在の世帯の月収は二十万円未満の世帯が過半数を占めているという実態を示しています。そして③は、新潟県の調査なんですけれども、これは全国の都道府県に照会をしたものです。区域外避難者の七九%が現在も避難を継続しています。そして④も新潟の調査なんですけれども、これは全国というふうに書いてありますが、新潟県内の調査ということで訂正いただきたいんですが、避難によって支出は増えたのに毎月の収入は八・二万円も減少をしているという実態です。  避難の継続には、放射線の不安がある、子供の入学、入園や卒業、卒園までなど、やむにやまれぬ事情があります。避難は被害者の責任ではありません。ところが、山形県米沢市の雇用促進住宅に避難をした区域外避難者が提訴されるという事態が起きています。追い出しなどとんでもないことです。避難者の生活の実態を把握するのは本来国が行うべきことです。  大臣、先ほども答弁いただきましたけれども、国が避難指示区域の内外を問わず避難者の実態を把握するべきではないでしょうか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) これまで福島県において様々な意向調査をするとともに、戸別訪問も実施し、実態把握に努めてまいりました。また、生活再建支援拠点、いわゆる全国の二十六か所のよろず拠点等、被災者の生活再建支援に携わっている支援団体を通じ実態を把握していくことは、被災者の生活再建のため、重要と認識をしているところです。  私も全国の拠点を訪問し、支援に直接携わっている方々と意見交換をしてまいりました。これまで十八か所、二十六か所のうち十八か所を訪問して、いろんな、特にNPO等々の方々ですけど、基本的には生活再建をどうすればできるかという全ての相談業務に当たっておられるということで、本当に支援をしている方々に感謝の気持ちを持ったわけであります。  先ほども申し上げたとおり、県と引き続き連携するとともに、支援団体との意見交換も行い、実態把握に努めてまいりたいと考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 東京都は、先ほどの調査の目的を、応急仮設住宅を退去された福島県からの避難者の生活環境の変化等を把握し、関係機関において情報共有し、今後の生活再建に向けた効果的な支援へつなげるためとしています。山形県も、避難生活が長期化する中で避難者の方々がどのようなニーズを持っているか、どのような支援を望んでいるか等を調査し、今後の避難者支援策に資することを目的としています。  先ほど大臣がよろず支援相談のことをお話しされていましたけれども、ここは区域外避難の皆さんの相談、とても多いんですよね。この皆さんの実態も国が責任持って把握するべきです。  国は、二月七日に被災者の生活再建に向けて関係九府省庁会議を開いています。この中で、区域外避難者はどう位置付けられているでしょうか。

星野岳穂内閣府廃炉・汚染水対策担当室次長経済産業大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  お尋ねの関係府省庁会議でございますが、この会議は、避難指示区域等における被災者の方々が帰還に向けた環境整備が進展する一方で、家賃等に対する一律の賠償の終期をお迎えになることや、あるいは応急仮設住宅の供与期限が順次到来するなど、生活再建の節目にあることを踏まえて立ち上げた会議でございます。  具体的には、本会議におきまして、被災者の生活の根幹であります住まい、就労、健康的な暮らしを中心に関係府省庁の連携を強化し、生活再建支援に携わる方々からの現場の声をよくお伺いした上で、支援機関間の連携強化や施策の改善等の必要な体制を検討して実施してまいるものでございまして、これらの対応につきましては、避難指示が出された地域の被災者の方々だけにとどまらずに、区域外の避難者の方々にとってもよりきめ細かな支援の実施につながっていくものと私どもとしては想定をしている次第でございます。  今後とも、被災者、避難の方々の一日も早い生活再建に向けて、関係府省庁や福島県と連携をしながら対応をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 先ほどの調査を見ても、区域外避難者の皆さんは生活に困窮をしています。特に、生活の根幹である住まいの問題は重要です。関係省庁会議の開催を報じた記事には、自主避難を含む県外避難者の支援策も再検討とあって、期待がすごく高まったんですよね。だけど、先ほど、住まいの問題などについては特段触れられておりませんでした。  原発事故によって避難をした方たちが損害賠償を求めた訴訟の判決が三月十五日に京都地裁、十六日に東京地裁と相次いで出されています。国を断罪する判決は四件となって、区域外避難について合理的だと認められる判決となりました。  避難指示区域内か区域外か、これは政府によって一方的に線引きされたものです。原発事故の加害者である国が避難の実態つかんで、生活となりわいを再建させるまで責任を果たすのは当然であり、国の責任で区域外避難の皆さんの住宅無償提供、これを再開するべきです。  昨年、国連人権理事会UPR作業部会が日本政府に出した勧告には、原発事故被災者の対応に関わる四か国の勧告があります。その中には、住宅などの生活援助や定期的な健康モニタリング等支援の継続など、区域外避難者に言及しているものもあります。  十九日、国連人権理事会で、福島県郡山市から避難し、大阪市で子供さんと暮らす森松明希子さんがスピーチを行いました。森松さんは、放射線による被曝から免れ、健康を享受するというのは人の命に関わる基本的人権だと訴えています。この声に応えるのは政府の責任です。  これまで避難区域だったところでも、避難指示解除に伴って、今後、避難は自主的なものということになっていきます。全町避難をした楢葉町も今月末で仮設住宅の供与が打ち切られるということで、先日の参議院の予算委員会でこの問題について質問があって、大臣も実態把握すると答えています。その後、実態把握されたのか、で、どんな実態になっていたでしょうか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 楢葉町の実態調査ですけど、供与の終了は、市町村の意向や復興公営住宅の整備状況などを踏まえ、福島県が適切に判断し、内閣府への協議を経て決定されるものというふうに承知をしておるところです。  復興庁においては、被災者の生活再建を支援するため、戸別訪問の実施、住宅・生活再建支援の相談活動に取り組む自治体への支援を実施をしているところです。  今後とも、被災者の方々の一日も早い生活再建に向けて……(発言する者あり)楢葉町は、九百四十世帯、二月末時点でございます。このうち、九百四十世帯の方々が未定でございましたけど、九百十八世帯が既に住まいの見通しが立っております。残り二十二世帯となっているところです。  復興公営住宅等々、きちんと用意しておりますので、この二十二世帯の方々に対してこれからいろんな相談業務をしてまいりたいと、そのように考えています。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 来年の三月末には、五市町村が仮設住宅の供与を終了する予定になっています。しかし、福島県の調査では約半分の方がそれ以降の住まい決まっていないということで、こうした実態から考えると、国の責任で仮設住宅の供与を延長するべきだと思います。  同時に、安心して暮らすことができる福島県をつくることは重要です。  三月二十日、原子力規制委員会が、福島県内の放射線量測定について、避難区域が設定されている十二市町村以外のモニタリングポストを順次撤去して再配置する方針を決めたことに、県内各地から不安の声、次々上がっています。これ、要望があれば個別に協議をするということになっているんですけれども、住民の声を聞く場を設けて意見をよく聞いて、一方的な撤去は行わないということ、そして観測体制を住民の声に基づいて維持をするということを大臣に確認したいと思います。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) モニタリングポストもそうですけど、それ以外の、いわゆる復興住宅、復興に関する避難を受けた皆様方の意見というのは、これが一番大事です。町当局、また議会等を通じて、被災を受けた方々の意見、これを基に我々復興行政をやっている、このように考えているところです。  モニタリングポストに関しては、リアルタイム線量測定システムの配置の見直しに当たっては、住民の方々が不安を抱かないよう、原子力規制庁は地元の方々への丁寧な説明や情報発信に努めることが重要でございます。復興庁としても、原子力規制庁に対し、住民の方々に対する丁寧な説明を求めているところでございます。  過日、私のところに規制庁やってまいりました。モニタリングポストを順次なくしていくというお話でしたけど、特に学校等々にはかなりのモニタリングポストがございます。まず、校長先生の意見を聞いたのかというところを指摘をさせていただきました。私のところに来たときには、まだ校長先生の意見等々は聞いておりません。そういう意味の、丁寧な説明、丁寧な対応、これを求めたところでございます。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 岩渕友君、時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。

岩渕友日本共産党

○岩渕友君 はい。  原発事故が収束していない、いつ何が起きるか分からないという住民の不安がある中で、モニタリングポストの撤去などとんでもないことです。先ほど言ったように、住民の声をよく聞く場を設けて、一方的な撤去を行わないと、観測体制を住民の声に基づいて維持するということを強く求めて、質問を終わります。

川田龍平立憲民主党

○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。事情を御理解いただき、質問順に御配慮いただき、ありがとうございます。  質問させていただきます。  大臣は、今回の財務省の決裁文書改ざん問題について、とりわけ行政府が国会に提出した虚偽の資料を基に一年にわたって国会の時間が浪費されたことについてどのようにお考えでしょうか。また、同様の問題が復興庁で起きた場合、どのように対応すべきと考えますか。また、財務省が財務省のことを調べることに違和感を覚えませんか。第三者機関による調査が必要だと感じませんか。復興庁では今回のような公文書の改ざんはないと断言できますでしょうか。また、復興庁において公文書の改ざんがないことを改めて調査すべきじゃないかという六問、まとめて端的にお答えいただければと思います。よろしくお願いします。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) お答え申し上げます。  行政全体の信頼を揺るがしかねない事態でございます。政府として真摯に受け止める必要があるというふうに私は考えているところです。  復興庁においては、これまでも公文書の管理に関する法律等に基づき適切に公文書の管理を行ってきているところであります。引き続き、適切な管理に努めてまいる所存でございます。  まず、復興庁で調査をするかというところは、今適切に管理をしているところでございますので、調査をする考えはございません。  繰り返しになりますが、復興庁においては、これまでも公文書等の管理に関する法律に基づき適切に公文書を管理しているところでございます。仮定の質問にお答えすることは差し控えたいと思います。  取りあえず以上です。済みません、簡潔に。

川田龍平立憲民主党

○川田龍平君 済みません、ありがとうございます。  私も、この問題については本当に、こういうことがあってはならないことであり、是非、復興庁におきましても、こうしたことが二度とないようにということで、復興庁にはないと思いますが、是非こういうことがないようにしっかり監督していただければと思います。  東日本大震災から七年がたちました。法律上、復興庁の設置は十年、つまり復興庁の法律上の廃止まで残り三年となりました。しかし、福島の原発事故被害を始め、大震災被害からの復興はまだまだ先が見えません。二〇二一年三月末以降の復興の在り方、そして復興庁の在り方について、そのときの政治に左右されることのないよう、今からしっかりと検討を始めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 復興庁が設置されている期間、まあ三年間ですけど、できることは全てやり遂げるという気概を持って被災地の復興に全力で取り組んでいく、これは当然のことであります。  ただ、平成二十三年に、まあ福島の場合は中長期的な課題がたくさんございますので、いわゆるポスト復興庁については、平成二十八年三月に閣議決定をされました復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針がございます、この基本方針の中に、「復興施策の進捗状況、原子力災害からの復興の状況等を踏まえ、三年後を目途に必要な見直しを行うものとする。」という見直し規定が入っておりますので、その見直し規定に従ってこれから議論をしていきたい、このように考えているところです。

川田龍平立憲民主党

○川田龍平君 大事なのは被災者の声を聞くことです。その点大臣は、前任の大臣と違って、自主避難者の声もしっかり聞いていただけているようです。是非、大臣在任中にそういう取組を更に進めていただきたいと思います。  吉野大臣もこの自主避難者の方からの直接意見を聞かれていると思いますが、新潟や東京など、県外への避難者の生活がますます困窮していることが民間団体の調査でも明らかになっています。復興庁がその実態調査を行うべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 自主避難者を含めて、避難者の実態を把握することは、これは大変重要なことというふうに認識をしております。  福島県においては、復興支援員による戸別訪問、全国二十六か所に設置している生活再建支援拠点での相談対応を通じて避難者の実態把握を行っているところであります。復興庁も、県の取組を支援をして、その状況について報告を受けているところです。  私も、全国の各拠点を訪問しております。支援に直接携わっている方々と貴重な意見交換をしております。その中で、やっぱり生活再建をしていただきたいというのが基本的な、NPOの方々、支援者の方々にはございます。そして、まずはお互いに信頼関係をつくるという意味で、傾聴、よく聞くということなんですね。それでお互いの信頼関係をつくり、生活再建をしていくためには何が必要なのか、本当に仕事がないなら仕事のお世話をする、技術がないなら職業訓練のお世話もする、子供が病気ならお医者さんのお世話もする、教育のお世話もする、もう全ての相談業務を本当に真剣に取り組んでおられました。そういう方々へのこれから支援というものを続けていきたいと思っております。  引き続き、福島県と密接に連携して、避難者の状況について把握するとともに、それぞれの方の御事情に応じた生活の再建が果たせるよう、被災者支援に取り組んでいるところであります。

川田龍平立憲民主党

○川田龍平君 是非、実態調査をやっていただきたいと思います。  次に、福島県の県民健康調査の甲状腺検査の問題点について伺います。  環境省の甲状腺検査サポート事業では、県民健康調査B判定でない場合は対象になっていません。例えば、県民健康調査が始まる前に県外へ避難され、甲状腺検査を県の指定医療機関外で受け、甲状腺がんの手術をした方でサポート事業が受けられていない実例があります。また、県が指定した医療機関以外では検査費用が個人負担になってしまう問題点があります。  原発事故当時福島県にいた十八歳以下の子供が避難や移住、進学や就職などで全国にいることを考えると、どこの病院でも検査を受けられるようにできないものでしょうか。また、福島県県民健康調査検討委員会では、甲状腺検査を学校健診で行うことを問題視し、検査を縮小すべきとの意見があるようですが、政府の見解はいかがでしょうか。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。  福島県で行われております甲状腺検査サポート事業は、福島県が実施する県民健康調査甲状腺検査におきまして、医療が必要なしこりである結節性病変が見付かった方に対して、医療に係る経済的負担を支援しつつ、診療情報を御提供いただくことで甲状腺検査の充実を図る事業でございます。このため、当該事業は、事業の趣旨に鑑みて、県民健康調査の甲状腺検査を受診されていない方は対象となっておりません。  しかし、今委員御指摘がございましたように、被災時におおむね十八歳以下だった福島県民の方々のうち、県外に避難された方々、その後県外に居住されている方々についても、この県民健康調査の甲状腺検査を受診いただいた場合には甲状腺検査サポート事業の対象としております。また、県外で検査機関、実施機関ですね、やってくださるところの拡充にも努めているところでございます。  環境省といたしましては、県民健康調査や甲状腺検査サポート事業が継続して行われるように、財政的あるいは技術的支援に努めてまいりたいと思っております。

川田龍平立憲民主党

○川田龍平君 是非よろしくお願いいたします。  チェルノブイリの知見を持ち出すまでもなく、被災者一人一人の救済、そして一度始めたこの県民健康調査の疫学的な価値も損なわないためにも、絶対に検査の縮小論は受け入れられません。今こそ県民の代表として、大臣のこれ腕の見せどころだと思いますので、是非、環境大臣を経験した大臣でもありますので、環境大臣と協議してください。  是非、国連人権対日審査の福島関連勧告のうち、ポルトガルからの国内避難民に関する指導原則に関して、福島からの避難者への適用をする勧告はどのように実行を移すつもりでしょうか。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 吉野大臣、時間を過ぎていますので、お答え、簡潔にお願いします。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 被災者の方々には、帰還をされる方、ふるさとへの思いを持ちながら地元を離れて生活する方など様々な方がいらっしゃると思います。  ポルトガルからの勧告については、我が国はフォローアップしていくことに同意をしております。この基本原則、人権をきちんと守るという、そういうところにきちんと対応してまいりたいと思っています。

川田龍平立憲民主党

○川田龍平君 ありがとうございました。  済みません、大臣ではなく委員長でした。申し訳ありません、間違えました。(発言する者あり)あっ、副大臣も、そうです、副大臣もやっておりましたので、是非しっかりこれ取り組んでいただきたいと思います。  ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。  私は、福島県で医療支援活動を続けております関係で、今日はちょっと自分が気になったことを質問させていただきます。  配付資料の被災地域における地域医療の再生支援、平成二十九年度予算二百三十六・三億円について御質問させていただきます。二百三十六・三億円、大きなお金ですけれども、現状の運用状況はいかがでしょう。予算の使い分けのすみ分けなども併せて復興庁の方に短くお答えをお願いいたします。

加藤久喜復興庁統括官

○政府参考人(加藤久喜君) お答えをいたします。  先生御指摘のとおり、福島県の被災地域における医療の再生支援のために二百三十六・三億円を計上いたしております。この予算は、復興特会を財源として厚生労働省に移替えを行いまして、厚生労働省は、この予算によりまして福島県の地域医療再生基金の積み増しを行って、福島県が策定した計画に基づき実施をしているところでございます。  この計画の中におきまして、避難指示解除区域内の医療機関の再生等の支援に百一億円、それから避難先地域等の医療提供体制の支援に四十九億円、医療人材の確保支援に約八十六億円が割り当てられておりまして、福島県において四年間の計画の中で執行されるものというふうに承知をしております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  それでは、今日はちょっと突っ込んで細かいことを質問させていただきますので、厚生労働省の方にもおいでいただきました。お伺いいたします。  福島県の富岡町は、昨年の四月に帰還困難区域が一部解除になりまして、現在までに約五%、四百名の方が帰還し、そのほとんどが高齢の方々でいらっしゃいます。七年前まで町の高齢の方が気軽に短期入院ができた、これは救急ではなくて慢性疾患などで短期入院ができた民間病院、今村病院、大変立派なコンクリート建ての病院でしたが、ここが環境省からの解体撤去費約六億円が全額補助で出されて取り壊されました。現在は平地になって、駐車場になっております。代わりに、別の土地に平家建ての富岡町町立診療所、クリニックが新設されましたが、ここには入院施設がございません。さらに、今日は三月二十二日ですけれども、来月になりまして、四月の二十三日にやっとふたば救急医療センターがこれまた新設されるんですが、基本的に二次救急病院ですので、なかなか気軽に入院というわけにはまいりません。  これら全体の工事予算はどこから出たものでしょうか、厚生労働省にお伺いをいたします。

椎葉茂樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。  福島県における医療提供体制を再構築するため、厚生労働省といたしましては、震災後から平成二十九年度までに地域医療再生基金を合計で七百三十億円確保してきたところでございます。これを活用して、福島県において策定される医療の復興計画に基づきまして、医師や看護師の県外からの派遣、また医療施設の復旧整備などを進めていただいているところでございます。  ただいま委員からお話のありましたふたば医療センターでございますけれども、これにつきましては、地域医療再生基金を活用して施設整備、設備整備を行ったものと承知しているところでございます。  以上でございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 今の御説明をお伺いしていますと、地元の意向を踏まえて現地の要望に沿ってその予算を配分したと、このように理解できるんですけれども、正しいでしょうか。

椎葉茂樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。  福島県に対して交付されている地域医療再生基金につきましては、福島県が策定する医療の復興計画に基づきまして、事業者等からの申請を受けて県として復興に必要な事業に配分することとなっておりまして、地域の意向を聞いているところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 本日は配付をいたしませんでしたけれども、二〇一七年の報道によりますと、福島県富岡町、唯一の病院、無念の解体という報道がございます。震災前に町の医療の中心として町の方々に非常に頼りにされていた地域医療の拠点として活躍していた今村病院ですが、災害の大打撃を受けまして、患者の人数も減って廃業せざるを得ないというところに追い込まれていたわけですが、その地域の人たちは、今村病院を取り壊さずに、地域医療再生支援の予算を使っていただき建物の改修をして、救急病院やクリニックができるまでに、あるいはできた後も、先ほど申し上げましたように、町の人間が気軽に短期入院できる、特に高齢者が短期入院できるベッドを残しておいてほしいと住民の希望があったと、これを町立病院にしていただきたいと。どうしてそうならなかったのかと。  町の人の意見が県に上がり、県が予算を持っているとしたら、なぜそうならなかったのか、御説明を教えてください。

椎葉茂樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。  福島県に確認したところ、県におきまして、ふたば医療センターを計画していた時点でございますけれども、この時点におきましては、今村病院から当該病院を再開したいとの意向が示されなかったことから、お尋ねのような地域医療再生基金を活用した今村病院の改修等が行われなかったものと聞いているところでございます。  以上でございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 私が向こうに行って、住民の方々に訴えをここで発表してくださいと言ったことと大分差があるんですけれども、既に取り壊されてしまったものは今更もう仕方がないのでありますが、無念の解体という気持ちがありました。  そのお役所の立場に立てば、富岡町という町を越えた、その地域をカバーする、あそこは双葉郡という地域があるわけですが、その地域医療の医療拠点を新設して医療の改善を図ったと言いたいのでしょうし、政治家の観点から立てば、自分は何を後世に残したかということに躍起になるわけですから、今村病院を解体し、平家建ての入院施設がない病院を造り、更に新たにふたば救急センターを造ったと。  新しい病院を造るというには多額の工費が必要になるわけです。富岡町の人たちから見れば、そんなお金があるなら、もっと町の保健師さんの仕事の改善に回してくれないのか、病院なら既にあるじゃないか、十分立派な今村病院を立て直せばいいではないかと言いたかったと言っております。お役所の論理に立って、限られた予算を本当に地域の医療改善の役に立てる気がなかったんではないかという意見を聞いております。  そこでお伺いしますが、町の人が、もし万が一、もう一度町の人が気軽に入院できる施設を新たに造れば富岡町に戻ってくる人が多くなると考えているとしたら、ここにある再生予算を使って今から今村病院のようなものを造ることができますか。それにはどんな条件が必要で、方法があるのかないのか、厚生労働省の方に教えていただきたいと思います。

椎葉茂樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。  地域医療再生基金につきましては、平成二十九年度予算におきまして被災地域における地域医療の再生支援に必要な予算を確保しておりまして、医療機関の施設・設備整備にも活用することは可能でございます。  委員お尋ねの医療機関の整備でございますけれども、関係者の意向等を踏まえ、富岡町として今後の方向性を決めた上で福島県に相談していただきたいと考えているところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 要するに、この予算は厚生労働省が持っていて、厚生労働省としては県に渡すわけですね。県の人が、町の人の住民の意見でまとまったものでやっているのだから今までやってきたことは間違っていないのだと、こう御説明していらっしゃるんだと思うんですが、町の人は、そんなお金を、使い方としてはやってほしくなかったんだという意見なんです。ここにそごがあるんだと思うんですけれども。  一つお伺いします。今村病院は廃止申請というのを出していますか。

椎葉茂樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(椎葉茂樹君) 廃止の申請はしていないというふうに聞いております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 それは朗報です。情報ありがとうございました。  復興特のこの審議会が長い間開かれなかったので、私ももっと早い時期にこういうところで話ができたらやり方があるじゃないかと言えたんですけれども、どうしてその予算を使うときに町の人に寄り添って、町の人の、現地の人の気持ちに寄り添ってとおっしゃる割には、何となく政治的な判断で決められているんではないかと感じております。もう少しこの審議というのを頻繁にやるべきではなかったでしょうか、これは意見としてですけれども。  この双葉郡ですけれども、地域全体の救急センターの新設をしてくれという要求もありました、確かに。二次救急がないからつくってくれという要求もありましたが、医療は救急だけではないんです。富岡町というのは、高齢者の方しか今のところ帰ってきていらっしゃいません。その方々が慢性疾患ですぐ気軽に入院できる病院が必要で、人工透析もやれるクリニックも必要です。どこにお金と人を割くかという議論になったとき、現場でいろんな要望があって、後、救急医療を第一にということになったんでしょうが、最後に確認させていただきます、時間もありませんので。  この地域再生医療基金、まだ有効ですね。これからの使い方として、申請は、復興計画を設定した平成二十九年、今年度、これから事業者に配分していくという理解で正しいでしょうか。

椎葉茂樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(椎葉茂樹君) そのとおりでございます。  そして、今、福島県におきまして、相双地域の医療提供体制を議論する場であります双葉郡等避難地域の医療等提供体制検討会を福島県が開催しておりまして、こちらの中で、今村病院を含めました被災病院の再開に向けた支援スキームなどについても議論されているところでございます。  県庁が、関係市町村や福島相双復興推進機構、官民合同チームがございますけれども、こういったものと連携して再開支援を進めることになっているところでございまして、こういった中で議論をしていただいて私どもに相談していただければというふうに考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ということは、これからも希望が持てるということで正しいですね。それを持って現地に戻りたいと思うんですが。  最後に、この地域医療再生基金は、建物だけではなくて、医師も含め、保健師など、地域医療という包括ケアに必要な人材に予算を付けることもこれからも可能ですね。

椎葉茂樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。  東日本大震災に伴う原子力災害の影響により、医療従事者を含む地域住民が福島県外に流出した中、避難指示区域の解除に当たって、住民の皆さんの帰還を支援するためには医療従事者を確保することが重要な課題というふうに認識しているところでございます。  このため、医療従事者の養成、確保につきましてもこの地域医療再生基金を活用することができることとなっておりまして、赴任又は住居に要する経費などの復興支援や、県外から医師等を招聘するための人件費の補助などにも活用していただいているところでございます。  国といたしましては、今後も引き続き、福島県と連携しつつ、必要な予算確保等を図ってまいりたいと考えているところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。大変心強いお答えをいただきました。  最後に一つだけ、新しくできました先ほどの二次救急センターですけれども、これが、大熊町にあります大野病院という県立病院がその機能を果たした暁には、五年後になるか十年後になるか分からないけど、今新しく建てたこの双葉の救急医療センターを取り崩すと、つまり、県立病院は国の方針として減らしていく方向にあるのだからいずれなくなると、こういうことを富岡町の人が聞けば、じゃ、それに代わるところはどこになるのかと思うわけです。  はっきりお答えをいただきたいんですけれども、今後、県立病院の統合ということにどのような計画をお持ちでしょうか、最後にお答えください。

椎葉茂樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(椎葉茂樹君) この度開設されるふたば医療センターでございますけれども、救急医療ということで、二十四時間三百六十五日対応、また、災害医療、被曝医療をやるほか、そして訪問診療、それから訪問看護、地域包括ケアを推進するという様々な機能を持っておりまして、また、ヘリコプターで運ぶ機能や、そして地域の医療スタッフの研修やネットワークなど、そういった大きな機能を持った施設でございます。そういった活動の中でいろいろと県としても検討されていくものと承知しているところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 当分の間あるということでよろしいですか。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 時間ですので。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 はい。  お答えください。取り崩されたり、なくなったりしませんね。

椎葉茂樹厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(椎葉茂樹君) まだ決まっていないというところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 時間が来ましたから終わりますけれども、まだ決まっていないわけですね。はい。  大変なローテーションを組んで福島市から医者が行ったり来たりするということで、院長一人が常勤で、あとは全部非常勤です。ですので、こういった大変な救急医療であるということを確認させていただき、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

山本太郎希望の会(自由・社民)

○山本太郎君 ありがとうございます。自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表してお聞きいたします。  昨年四月二十八日、本委員会、吉野大臣、私の質疑の最後に、福島県の農民連の皆さんと直接お会いくださると約束をしていただきました。それから五か月後の九月二十日、二十分間の会談が福島で実現をいたしました。大臣、お忙しい中ありがとうございました。  大臣、農家の皆さんの実情をお聞きになって、どう思われましたか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 山本太郎先生の御尽力で、福島県の農民連の方々と懇談をする機会が得られました。本当にありがとうございます。私は、大臣に就任してから、いろんな現場の声を聞いて復興行政に役立てていきたい、このように考えておりますので、山本先生の御尽力に感謝を申し上げたいと思います。  そして、農民連の方々の意見を聞いて、そういう意見もあるんだなということを直接伺った中で感じたところです。これから、いろんな意見を踏まえて復興行政に役立てていきたい、このように考えています。

山本太郎希望の会(自由・社民)

○山本太郎君 ありがとうございました。当日は共産党の岩渕友さんも現場に来てくださいました。ありがとうございました。  それでは、本日の質疑に入りたいと思います。  東電原発事故により広い範囲にばらまかれた放射性物質、この影響から人々の健康を守ることは国の責務です。  福島県の食の安全については、性質がセシウムに近いカリウムを土壌にまくことにより、セシウムが土壌に入っていても、濃度のより高いカリウムが農作物に移行、放射性物質セシウムの食物への移行が抑えられ、現在の一キロ当たり百ベクレル以下という食品の安全基準値においてはおおむね担保されています。  カリウムやゼオライトにより食物に放射性物質が入ることを軽減できても、生産者が働く土壌には依然放射性物質が存在し、生産者が日々その職場である圃場で被曝し続ける。そもそも、問題ない程度の汚染なんだから生産者には影響ないでしょうという話ならば、元々カリウムもゼオライトもまく必要がありません。確実に汚染は存在し、そこで作業をする農家の皆さんは被曝のリスクにさらされている。  厚労省、一平方メートル当たり四万ベクレルの汚染、電離則や原子炉等規制法で言う何に分類されますか。

田中誠二厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(田中誠二君) お答え申し上げます。  放射性物質の表面密度が一平方メートル当たり四万ベクレルを超えるおそれのある区域で放射線業務を行う場合は、電離放射線障害防止規則に基づく管理区域となります。

山本太郎希望の会(自由・社民)

○山本太郎君 はい。電離則や炉規法であっても放射線管理区域は一平方メートル当たり四万ベクレルです。この放射線管理区域を超える汚染の中で農家に被曝作業をさせているのが国の実態です。  資料の二、福島県農民連が実際に土壌を測定したデータ。二〇一六年四月と五月、表の真ん中、色の付いた部分が一平方メートル当たりの汚染、百六十二か所の果樹園を測ったうち、一か所を除いた全てが一平方メートル当たり四万ベクレルを超える土壌だった。一番右、薄緑の部分が空間線量。表の一番上の緑と表の一番上の黄色を見ていただくと、伊達郡国見町、空間線量が毎時〇・二一マイクロシーベルトの場所でも、実際土壌を測ると十七万六千三百ベクレルの汚染。これを見て分かるのは、空間線量がたとえ低くても、一平方メートル当たり四万ベクレル、つまり放射線管理区域を大きく上回る桁違いの汚染が数多く存在することが確認できます。  要は、空間線量だけを安全の要件にするのは危険で、空間線量と土壌汚染の調査がセットでなければ安全など担保することはできないとはっきりお分かりいただける内容だと、以前の質疑の際、これを使って説明をいたしました。  同じ要領で御覧ください。資料の三、一年後、二〇一七年四月に農民連が測定したデータ。百四十か所を測定。百三十八か所が放射線管理区域以上の汚染を確認されました。どちらのデータも同じ問題点が指摘できる内容。空間線量が低くても、高い土壌汚染が確認される。  厚労省、放射線を扱う労働者を電離則で守られるよう事業者に対してルールがあるのはなぜですか。

田中誠二厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(田中誠二君) 電離放射線を受けた労働者は白血病などのがんや皮膚障害などを発症するおそれがあることから、これらの健康障害を防止するため、事業者に対し被曝管理や健康診断などの措置を義務付けているところでございます。

山本太郎希望の会(自由・社民)

○山本太郎君 農水省、避難指示が解除された地域での農作業、何のルールにのっとって行われますか。

鈴木良典農林水産大臣官房生産振興審議官

○政府参考人(鈴木良典君) お答えをいたします。  避難指示が解除された地域での農作業については、農業者の放射線による健康障害を防止する観点から、厚生労働省の除染等業務に従事する労働者の放射線障害防止のためのガイドラインなどに基づき行うこととされているところであります。

山本太郎希望の会(自由・社民)

○山本太郎君 農作業を行う人々が除染作業と同じガイドラインっておかしいでしょう。これ、大きな議論にならないのは何でなんですか。興味ないんですか、皆さん。  それ以外にもまずい部分があります。電離則又は除染電離則とは何か。放射線障害から労働者を守るために事業者に対して被曝管理や健康診断などの措置を義務付ける規則だと。それが適用されるのは法人などで、誰かに雇用されている人に限られる。  福島県の農業者のうち、法人化していない家族経営は九八・四%、法人化していない組織経営は〇・四%、合算すると九九%近くの農家の皆さん、個人で農業を営んでいる。要は、電離則によって守られる可能性がある人は全体のたった一%ほど。つまり、放射線管理区域と同等若しくはそれ以上の汚染がある土壌で農業を営んでいても、誰も守ってくれない。国がやっていることはこれですよ。気を付けてくださいよ、皆さん、自己責任ですけどねってやつなんですよ。こんな状態、復興って呼ぶんですか。乱暴過ぎますよ。私には今、無政府状態にしか見えません。  農民連の皆さん、要求は至って真っ当です。一部読みます。  福島県農民連では、原発事故で汚染された農地の放射性物質を測定している。その結果、四万ベクレル・パー平米を超える農地が多く存在することが分かっている。この数値は電離則において放射線管理区域に該当するが、農家は除染電離則のガイドラインを自己責任でやるだけで法的に何も措置もされていない。この間、厚労省、農水省、復興庁に農家の被曝軽減や健康調査などを国の責任で実施するよう求めてきたが、除染電離則の基準にも該当しないことで無視され続けている。事故前ならば、四万ベクレル・パー平米を超えるような場所で一般人が労働することなどあり得なかったはずである。農家は、今後数十年間、放射能汚染された農地で低線量であれ被曝し続ける。若い生産者がこれから農業を続けていくためにも、国が責任を持って、汚染マップを農地一枚ごとに作成し、健康診断や条件不利地で働く福島県の農家を支援すべきである。  冒頭お話ししました福島県農民連と吉野大臣との会談、これ会談実現までに五か月もの時間を要しました。時間が掛かり過ぎている理由、省庁の職員に尋ねたら、各省庁に横断する内容なので、大臣がお答えする内容を各省庁で統一するすり合わせの時間が掛かっていると。なので、会談の日程がなかなか決まらないということで、五か月待ちました。会談当日、大臣は、今日は皆さんのお話を聞きに来ましたと。いただいたお時間のそのほとんどは、当事者の方々からの発言がほとんど。せっかく数か月掛かって考えたという、省庁を横断する内容のお話は全く伺えずに終わりました。  大臣、大変お忙しい中来ていただいたことは理解していますけれども、農家の皆さんは、大臣のお顔見れてよかったという会談は望んでいないんです。  農民連の皆さんの訴えはシンプル。もちろん吉野大臣にもいろんな政治的なしがらみとかがあったりして、やってあげたいけどやってあげられないということもあるかもしれません。でも、どうか同じふるさとに生きる農家の皆さんたちと腹を、後ろから役人が紙入れないでくださいよ、答えそこに載っていませんよ。腹を割って話していただける機会をいただきたいんです。腹を割って、一ミリでもどうやったら動かせるかもしれないというような可能性についても腹を割って農民連と皆さんと話し合う機会をいただけませんか。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 過日、山本先生のお手配で農民連の方々とお話をし、フェース・ツー・フェースでお話をすることができました。本当に私にとっては役立つ意見をいただいたと思っております。  これからも政府としてきちんと農民連の皆様方とお話をしていきたい、このように考えています。

山本太郎希望の会(自由・社民)

○山本太郎君 済みません。政府としてということは、吉野大臣が会っていただけるということでいいんですよね。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 時間が来ておりますので。

山本太郎希望の会(自由・社民)

○山本太郎君 簡潔にお願いします。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) もう私は一度お会いしましたので、政府として、いわゆる事務方の方がきちんとお話を伺う、こういうことでございます。

山本太郎希望の会(自由・社民)

○山本太郎君 まとめます。ありがとうございます。まとめますね、終わります、もう時間なんでね。  これ、今日の所信の中でも大臣は、被災者の方々と意見交換をさせていただいたということをおっしゃっています。この間のは交換じゃないんです。ボールを受け取っただけなんです。まだ交換されていません。是非お会いいただきたい。四月二十六日、農民連、東京にやってきて申入れをします。大臣が難しければ、三役のどなたかを出していただきたいんです。是非お力を貸していただきたい。一回会ったからもう会わないなんて話はないですよ。同じ福島の方じゃないですか。今言ったようなひどい被曝にさらされながらも復興を頑張っていらっしゃる方に、一ミリでも動かすために、腹割って話し合う機会を是非、大臣、持ってください。お願いします。  ありがとうございました。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。  復興庁が毎月取りまとめて発表している東日本大震災による避難者の数が昨年の四月に大きく減少しています。これは、避難元別に見てみますと、福島県の避難者数が大きく減少しているということが分かります。お手元に配付資料をお配りをしていますけれども、この配付資料は新潟県による調査のものでありますけれども、復興庁とそれから福島県が発表した数字を合算したものであります。これを見ても分かるとおり、昨年の二月には七万七千二百八十三人だったものが、昨年の四月には六万一千三百四十八人と大きく減少をしています。  この期間に何が起きたかといいますと、昨年の三月末をもって避難指示区域外からの避難者、いわゆる自主避難者に対する応急仮設住宅の無償供与が終了した、打ち切られたということがありました。そこで、一部報道機関からは、この避難者数の統計データががくんと大きく減っている理由として、無償供与が終わった避難者、いわゆる自主避難者の数を外しているから減ったんだろうということが指摘をされていますが、伺いたいと思います。  復興庁として、都道府県、この避難者の数を取りまとめている都道府県に対して事実を確認しましたでしょうか。

加藤久喜復興庁統括官

○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。  復興庁が毎月公表している避難者数につきましては、東日本大震災をきっかけに居住の移転を行い、避難元に戻る意思のある方を、避難先自治体からの報告に基づき集計をしてございます。いわゆる自主避難者につきましても、都道府県に対し、避難者数の集計方法を確認し、同様にカウントしていただけるように依頼をしておるところでございます。  その中で、今、福島県でございますけれども、福島県の場合は多くの方が避難を余儀なくされているわけでございますけれども、その中で、県内の避難者の方につきましては仮設住宅に多くの方が入居されて避難生活を送られてきたことから、応急仮設住宅入居者の方々などを集計しているところでございます。そういう状況で、今御指摘のあったような数字になったところというふうに存じております。  避難者数の把握は重要でございまして、各都道府県と連携しながら、今後も避難者数の把握に努めてまいりたいというふうに考えております。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 ですから、福島県の避難者については応急仮設住宅に住んでいた方の数字を基に統計をしているということですので、その無償供与が終わったということをもって避難者の統計データから外してしまっているということだというふうに思っております。  そこで、大臣に伺いたいんですけれども、避難者の定義というのはそもそも明確なものではないと思いますけれども、ただ、この統計上の避難者というのは、先ほども御答弁にありましたけれども、どういうふうに定義がされているといいますと、震災時にどこに住んでいたか、またどのような被害を受けたかには関わらず、震災をきっかけに住居の移転を行って、そしてまた前の住居に戻る意思がある人、これが避難者であるということでこの統計データをずっと取り続けているということであります。仮設住宅の無償供与が終わったということをもってして避難者ではなくなったと判断するのは、私は適切ではないというふうに考えております。  このような統計データを基に、例えば復興政策を立案したり、また被災者、避難者への支援を行うということですと、ミスリードされてしまうのではないかということを懸念しています。大臣の御所見を伺いたいと思います。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) 復興庁が毎月公表しております避難者数については、東日本大震災をきっかけに、今委員がおっしゃったとおり、住居の移転を行い、避難元に戻る意思のある方、また迷っている方、ここも含むわけであります、という方を避難先自治体からの報告に基づいて集計をしております。いわゆる自主避難者についても同様にカウントしていただくよう各都道府県に依頼をしているところです。  一方、多くの被災者がおられる御指摘の福島県など被災県においては、津波、地震避難者を含め、どこまで避難者として捉えるかは各県の状況を踏まえる必要があるというふうに考えております。  復興庁として、被災者支援は重要と認識しており、被災者にカウントされるかどうかにかかわらず、被災者に対する見守り、相談支援、心のケア等の支援を引き続き行ってまいる所存でございます。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 大臣の今の御答弁ですと、戻る意思がはっきりとある人だけではなくて、迷っている人も、これも含まれるということでありました。そうであればなおさらのこと、避難者というものをしっかりと的確に数字の上でも捉える必要があると思います。そうしないと、これから、大震災後月日が経過しておりますので、本当に支援が必要な、様々な支援が必要な避難者が見えなくなってしまうのではないかということを私は懸念をしております。  質問を続けたいと思います。  仮設住宅の無償供与が終了した後も福島県外への避難者の七九%が福島県外にいまだに居住しているということが、これが先ほどの新潟県の調査によって明らかになっています。福島に戻るつもりはなくて避難先に定住している人も中にはおられますけれども、帰還を迷っている人、それから戻りたいと思っているけれども戻らない人、戻らずにいるという人もいらっしゃいます。様々な不安や悩みを抱えて、また生活面、そしてまた体の面だけではなくて心の面でも様々な悩みを抱えて支援を求めている方もいらっしゃるかと思っております。福島県外への避難者に対する相談や情報提供などの支援が必要であるというふうに考えております。  そこで、先ほどの質疑でも何度か出ましたけれども、今、全国二十六か所に福島県から委託を受けた民間団体による生活再建支援拠点というものが設けられています。私がおります埼玉県でもこのような生活再建支援拠点があって、皆さんもうこれはもうボランティアと言っていいかと思います、民間の皆さんが一生懸命に活動されています。  ただ、都道府県や国の出先機関などの認識がどうも足りないんじゃないかというふうに私は感じております。そしてまた、連携が十分でないというふうにも思っております。復興庁としての対応をお聞かせいただきたいと思います。

加藤久喜復興庁統括官

○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。  避難生活が長期化する中で、避難者が抱える、避難されている方が抱えられる課題は非常に多様になってございまして、丁寧に対応していくことが求められてございます。  今先生からもございました、福島県におきましては生活再建支援拠点を設置して取り組まれているところでございますけれども、避難者の、避難されている方の抱える課題が個別化、複雑化する中で、避難先の自治体の福祉部局等の関係機関との連携、御指摘のように大変重要なことだというふうに考えてございます。  このため、昨年の七月に復興庁から各都道府県知事あるいは各省庁に通知文を出しまして、生活再建支援拠点における取組の趣旨、これを周知徹底をいたしまして、各拠点との連携強化を御協力をお願いしたところでございます。あわせまして、生活再建支援拠点と都道府県等との連携に関しまして、積極的な取組を行っている事例も併せて御参考にしていただくように供したところでございます。  今後とも、避難先自治体と十分に連携いたしまして、それぞれの方の御事情に応じた生活再建が果たされるよう、しっかり取り組んでまいる所存でございます。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 引き続きよろしくお願いいたします。  最後の質問です。  大震災から七年が経過しまして、ハード面だけではなくて様々なきめ細やかな多様なソフト面の支援も求められていると思いますけれども、被災自治体は復興業務に追われて多忙を極めていると承知をしています。被災自治体における職員の増強が必要と考えていますけれども、復興庁としての取組、あるいは政府としての取組をお聞かせいただけますでしょうか。

加藤久喜復興庁統括官

○政府参考人(加藤久喜君) お答えいたします。  被災自治体のマンパワーの確保、これは引き続き重要な課題だというふうに認識をしております。  そのため、全国の自治体から職員派遣や被災自治体による任期付職員の採用等に要する経費について引き続き支援をしているところでございます。また、全国知事会等、様々な機会を通じまして、職員派遣の継続、協力の要請ですとか、任期付職員の採用について支援を行っておるところでございまして、大臣からも要請をいただいたところでございます。加えまして、復興庁でも、一般公募によりまして採用した国家公務員の非常勤職員を被災市町村に駐在をしていただきまして、人材確保に努力しているところでございます。  今後とも、総務省等の関係省庁や県とも連携をいたしまして、様々な形で地域の実情に応じた人材確保策に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 これからも被災者に寄り添った政策立案また支援を続けていただきますようお願いを申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

藤末健三国民の声

○藤末健三君 国民の声の藤末健三でございます。  大臣、本当に御苦労さまでございます。  私は、大臣にまず初めにお聞きしたいのは、トリチウムの処理についてお聞きしたいと思います。  このトリチウム、三重水素でございますけれど、なかなか水との親和性が高く、ALPS、除去装置においても除去できずに、今タンクにどんどんどんどん水がたまっている状況でございますが、それについての対応につきまして大きな観点から展望をお聞かせください。お願いいたします。

吉野正芳自由民主党復興大臣

○国務大臣(吉野正芳君) お答え申し上げます。  今、トリチウム水については経済産業省の中で小委員会をつくっております。まず、科学的な観点から、そして社会的な観点から、各方面の観点から小委員会で今議論をしている最中でございます。  ちょっと時期は、答申の時期は今年中だと思いますけど、その答申を踏まえてきちんと対応していきたい、このように考えています。

藤末健三国民の声

○藤末健三君 是非、大臣におかれましては、このトリチウムの問題を対応していただきたいと思っております。  なぜかと申しますと、こちらのトリチウムが除去できないがゆえに、昨年八月末におきまして、福島第一の排水の貯蔵タンク、百万トンを超えているという状況でございまして、日々日々約二百トンの水がタンクに蓄えられていると。これ、単純計算しますと、もう敷地内のタンクは足りなくなるという状況にあると言われております。  一方、トリチウムの特性といたしましては何かと申しますと、やはり毒性が低いということが余り理解されていない状況ではないかと思われておりまして、例えばセシウム134の場合ですと、これは福島事故が起きる前の基準でございますけれど、海中放出濃度がセシウム134の場合は六十ベクレル・パー・リットル、一リットル当たり六十ベクレルとなっておりますが、トリチウムの場合は、それが六万ベクレル、一リットル当たり六万ベクレルということで、約千倍になっております。  こういうことでございますと、何があるかと申しますと、もう一つございますのは、トリチウムの年間排出、今のは一リットル当たりの基準でございますが、年間排出基準も決まってございまして、トリチウムを除く放射性物質の総合計が大体二千二百億ベクレルということでございますが、トリチウムは二十二兆ベクレルという形になってございます。このように、トリチウムの取扱い、非常に今重要でございまして、どんどんどんどんこれからタンクがそういう中で、是非、経済産業省の議論も連携した上でやっていただきたいと思っております。  そこで、私がお聞きしたいのは、これは経済産業省にお聞きしたいんですけれど、是非議論していただきたいのは、このトリチウムの処理をどうするかということでございますが、早急に対応検討を答えを出すべきだと思うんですが、いかがでございましょうか、お教えください。

星野岳穂内閣府廃炉・汚染水対策担当室次長経済産業大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  今御指摘いただきましたように、トリチウム水の処理につきましては、長期的な取扱いの決定におきましては、現在、風評被害など社会的な観点も含めまして総合的な議論が必要でございますので、国の委員会におきまして、風評被害に関する専門家ですとか、あるいは福島県など地元の御意見も丁寧に伺っているところでございまして、風評被害、リスクコミュニケーションなどの問題も含めまして国の委員会で議論を尽くすことが重要でございます。引き続きしっかりと検討を続けてまいりたいと思います。

藤末健三国民の声

○藤末健三君 今までの議論の傾向を見ていますと、そのトリチウムを含む排水を希釈して流すという方向の検討も行われていると聞いております。確かに、科学的に見ますとそれも一つの道ではないかと思うんですが、是非御検討をいただきたいのは、コストの問題、いろんな問題はございますけど、その科学的な面、実際にこのトリチウムを除去する技術はあるわけでございますので、幾つか。そういう科学的な知見につきまして技術の模索をどうするか、お答えいただけますでしょうか、お願いいたします。

星野岳穂内閣府廃炉・汚染水対策担当室次長経済産業大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(星野岳穂君) お答え申し上げます。  トリチウムの取扱いにつきましては様々な技術的な取扱いも検討してございますけれども、今御指摘いただきましたトリチウムの分離技術でございますが、これにつきましては、複数の国内外の業者の方の提案に基づきましてトリチウム分離技術検証試験事業というものを行いまして、その結果としましては、残念ながら、直ちに実用化できる段階にある技術というのは確認されなかったというふうに評価をされてございますので、現時点では福島第一原子力発電所のALPS処理水に直接活用するのは難しいと考えてございます。  ただ、いずれにしましても、この問題非常に重要でございますので、まずは国の小委員会におきまして議論を尽くしまして、引き続きしっかりと検討を尽くして所要の結論を出したいと思っております。

藤末健三国民の声

○藤末健三君 是非、議論を深く徹底して、かつ早期にお願いしたいと思います。  そして、まだお願いがございますのは、実際に私も幾つかの技術の検証試験の結果を見たんですけれど、恐らく可能性としては技術が発展する可能性もございますし、あと、何らかのときに技術的な除去の技術を使わなきゃいけないときも来ると思いますので、その技術の維持も検討していただきたいと思います。  続きまして、この復興に関しまして、私、自分自身の故郷でございます熊本の震災の復興について御質問したいと思います。  今、熊本の復興でございますが、震災がありまして二年近くたとうとしておりますが、まだ四万人近い方々が自宅に帰れていないという状況にあります。その中に一つの理由としてございますのが、宅地の陥没というのがございます。これは東日本大震災のときには見られなかった現象でございまして、この二年間に徐々に徐々に宅地が沈下し、数センチ、十数センチの沈下があるという状況で、その対応のために宅地の造成が遅れているということもございます。  ここで国土交通省にちょっと提案を申し上げたいのですが、今この宅地の陥没に対する支援と申しますのは個人を対象にした支援となっているという状況でございまして、今年度からは、盛土高さ五メートル以上、五戸以上だった宅地の耐震強化事業の要件を、盛土二メートル以上、二戸以上の住宅も対象とするという形でいろいろ我々の意見を聞いて変えていただけておりますし、また事業の対象とならないものについては基金で対応するということも対応いただいているという状況でございますが、実際に現地の話を聞いていますと、個人で宅地の沈下に対応するというのは、やはり工法の理解そして手続等も非常に難しいものがあるというふうに聞いておりますが、私がお聞きしたいのは、例えばある地域、これ地域で陥没していますので、地域をその対策地域として指定をしていただき公共事業的に対応するということも考え得ると思うんですが、その点いかがでございましょうか、お願いします。

榊真一国土交通大臣官房審議官

○政府参考人(榊真一君) お答えをいたします。  熊本地震では、擁壁の崩壊や液状化、陥没など、多くの宅地被害が発生してございます。このため、被災者の気持ちに寄り添いながら宅地復旧の支援を行っていくことが必要であると考えております。また、委員御指摘のとおり、宅地の復旧に当たりましては、国の事業と県に設置されました復興基金での対応によって両方合わせて支援策を講じていくことが大切であると考えております。  国の宅地耐震化事業につきましては、先ほど御指摘のとおり、要件の緩和もいたしました。さらに、二十九年度補正予算でも県が要望した必要な国費をいたしました。本事業の対象となっていない陥没などの被害については県に設置されました基金により対応を行うこととしてございまして、これまで逐次被災者からの申請もなされてきているところでございます。  今後とも、県としっかりと連携をしながら、一日も早い宅地の復旧支援に努めてまいりたいと存じます。

藤末健三国民の声

○藤末健三君 本当にありがとうございます。いろいろな制度を充実していただいたのは分かりますけれど、やはり県を中に入れて個人が実施するとなると非常に遅れているんですね。私もいろいろまた声を届けさせていただきますので、国土交通省として是非乗り込んでいって、地域を公共事業としてきちんと土地を戻すことをやっていただきたいと思っております。  最後でございますが、附属しまして、熊本城の問題をちょっと御質問させていただきたいと思います。  熊本城でございますが、被災して二年たちましたがなかなか復旧できない状況でございまして、今も天守閣にはまだ足場が組まれているという状況でございますが、この熊本城の復旧、是非早く進めていただきたいと思います。特に、石垣の復旧が遅れておりまして、熊本市におきましては本年度内に熊本城の復旧基本計画ということを作ることになっておりますので、是非、文化庁、文部科学省の文化庁、より早くこの熊本城、熊本のシンボルでございますので、復旧するように力を貸していただきのですが、いかがでしょうか。

山崎秀保文化庁文化財部長

○政府参考人(山崎秀保君) 熊本地震により、熊本城では特別史跡の熊本城跡の石垣が崩落し、重要文化財では長塀の倒壊など十三件の建造物の被害を受けております。  熊本市は一昨年十二月に熊本城復旧基本方針を策定し、そこで天守閣の復旧については二〇一九年には復旧した姿を見せるとされ、それを受けて、国土交通省所管の公園施設の復旧として天守閣の躯体の補修及び耐震補強工事等が進められ、また文化庁関係では石垣の復旧工事にも着手し、さらに、この度、重要文化財の不開門、宇土櫓、続櫓の建築部材の回収と解体工事を完了したところでございます。  さらに、委員御指摘のように、現在、熊本市において石垣、建造物等を始め、熊本城全体の復旧手順や復旧過程の公開等、復旧に係る具体的な方針、施策及び取組を体系的に定めた熊本城復旧基本計画を本年度中に取りまとめることとしております。この基本計画では、天守閣の復旧を最優先とし、重要文化財建造物を優先的に復旧するとともに、早期公開を目指すエリアの主要復元建造物についても優先的に復旧に着手し……

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 答弁、簡潔にお願いします。

山崎秀保文化庁文化財部長

○政府参考人(山崎秀保君) はい。失礼いたしました。  文化庁といたしましても、熊本県や熊本市、また国土交通省等とも連携し、地元からの要望も踏まえつつ、最大限の支援に努めてまいりたいと考えております。

藤末健三国民の声

○藤末健三君 我々も復旧頑張りますので、一緒に頑張りましょう。よろしくお願いいたします。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 以上をもちまして、平成三十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査を議題とし、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。田名部匡代君。

田名部匡代民進党・新緑風会

○田名部匡代君 去る二月二十二日、二十三日の二日間、福島県において、東日本大震災の被災地における復旧・復興状況等の実情を調査してまいりました。  参加者は、江島潔委員長、愛知治郎理事、平野達男理事、渡辺美知太郎理事、杉尾秀哉理事、三浦信祐委員、岩渕友委員、石井苗子委員、山本太郎委員、行田邦子委員及び私、田名部の十一名であります。  以下、調査の概要について御報告いたします。  初日は、福島駅から沿岸の被災地に向かうバスの車中にて、福島県における復興の現状と課題について復興庁福島復興局から説明を聴取した後、まず、相馬市に赴き、松川浦漁港を視察しました。  同漁港については、原発事故の影響により、一時操業自粛を余儀なくされておりましたが、平成二十四年六月より試験操業を開始し、本年二月からは、アオノリの出荷も再開されております。  その後、福島県漁業協同組合連合会の野崎代表理事会長、相馬双葉漁業協同組合の立谷組合長、菊地理事兼松川浦地区代表から、水産業の現状と課題、相双地区における試験操業や最近再開したノリ養殖の状況等について説明を聴取しました。  漁業の本格操業の再開に向けて、震災前の約一三%にとどまる漁獲量の拡大、仲買人など流通体制の再構築、風評被害対策の強化等が課題となるとともに、震災による地盤沈下でノリの養殖場の水深が深くなり、円滑な作業に支障があるとのことであります。  また、立谷相馬市長から、同市の復旧・復興状況について説明を聴取しました。  立谷市長によれば、漁業と、漁業によりもたらされる海の幸を資源とする観光業が地域経済を支えてきたことから、漁業の再生が地域の再生に大きな役割を果たすとし、地方創生の観点も含めて復興を推進し、震災の前以上に活力のある相馬市をつくっていくことが目標であるとのことでした。  派遣委員との間では、被災した漁船の再建、維持に関する取組、本格操業の開始時期の見通し、海外輸出や国内販路の拡大等について意見が交わされました。  次に、浪江町に移動し、本間浪江町副町長より、浪江町の復興拠点について説明を受けるとともに、その主要施設の一つである仮設商店街「まち・なみ・まるしぇ」を視察しました。  同商店街は、町民が安心して帰還できる生活環境整備の一環として、平成二十八年十月に開業しました。地元住民の交流の場となるなど、大きな役割を果たしている一方、魚など生鮮食品が販売できていないということ、夜間の営業店舗が少ないことなどの課題を有しているとのことでありました。  続いて、南相馬市に移動し、門馬南相馬市長等から説明を受けつつ、南相馬市立総合病院を視察しました。  同病院は、診療科二十一科、病床数二百三十床から成り、脳卒中センターを設けるなど、相双地区の中核基幹病院として機能しております。被災直後から、ホール・ボディー・カウンターを活用した地域住民等の内部被曝の状況把握に取り組んでおり、派遣委員もその検査を実地体験いたしました。及川院長によれば、今後も定期的な検診により、追加の内部被曝がないことを継続して把握していくことが重要であるとのことでありました。  次いで、県立小高総合技術高等学校を視察しました。  同校は、小高商業高等学校及び小高工業高等学校の二校を合併して昨年四月に開校し、福島県で初のスーパー・プロフェッショナル・ハイスクールの指定を受け、福島の復興再生や地域活性化に寄与する人材の育成に多大な貢献を果たしつつあります。  鈴木校長によれば、地元企業などから同校出身の優秀な人材を求める声が多い一方で、生徒数がいまだ震災前まで戻っておらず定員割れが起きており、ニーズに応え切れていないことも課題となるとのことでありました。  その後、福島市に移動し、土湯温泉の大型旅館である山水荘の渡邉常務取締役などから、風評被害の払拭や観光客の誘致に向けた取組等について説明を聴取し、懇談を行いました。  各旅館の若手経営者たちを中心に、県内の他の温泉地や若手農業経営者とも連携しつつ、福島の風評被害の払拭に向けた様々な情報発信に取り組み、また、温泉熱を活用したバイナリー発電や、発電所の見学を通じて、地熱エネルギーの可能性について発信する取組も行っているとのことでした。  二日目は、福島市内において、まず福島県営あづま球場を視察しました。  同球場は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックにおいて野球及びソフトボールの競技会場としての利用が予定されており、復興五輪のシンボルともなる場所であります。木幡福島市長、福島県当局等の説明によれば、同球場では、グラウンドの人工芝化等の機能性向上、車椅子用の昇降設備や多目的トイレの設置等のバリアフリー化などを進めるほか、仮設の観客席や表示装置等の設置に取り組んでいくとのことでありました。  派遣委員との間では、改修財源の在り方、同球場への交通アクセス等について意見が交わされました。  次に、農業生産法人である株式会社カトウファームに赴き、木幡市長、同社の加藤代表取締役等と懇談を行いました。  加藤代表取締役によれば、高齢化した農業経営者等の廃業に伴い農地を引き受けることで、米などの経営規模の拡大を図るとともに、風評被害を払拭し食品安全の信頼等を確保するため、生産工程管理に関しグッド・アグリカルチュラル・プラクティス、GAPを取得する取組等を行っているとのことでした。  派遣委員との間では、GAPの取得に際しての苦心、高品質・高付加価値米の生産、販売に向けた取組等について意見が交わされました。加藤さんが、農業を楽しみながら土地を守りたいと笑顔で話しておられたのが印象的でした。  次に、松川工業団地第一仮設住宅に移動し、仮設住宅にお住まいの方々と懇談を行いました。  同仮設住宅には、飯舘村から避難された方々が入居しており、平成三十一年三月末までの退去が予定されています。被災者の方からは、帰村後の通院、買物等に際しての公共交通機関の利便性への懸念、農業、林業等に係るなりわいの再生、帰村の見通しの立たない住民に対する行政のサポート、子供や若年層が安心して帰還できる生活環境の整備の必要性などについて認識が示されました。  派遣委員との間では、帰還先での生活環境の整備状況、仮設住宅入居者の帰村見通し、なりわいの再生に向けた高齢者と若者の交流の必要性等について意見が交わされました。  以上が調査の概要であります。  震災から七年が経過しておりますが、国道沿いの除染廃棄物仮置場には無数のフレコンバックが積まれていました。また、福島の水産業、農業、観光業がいまだに根強い風評被害を受けていることについて、認識を新たにいたしました。生産、流通、加工を通じた水産業の再生などを加速化するとともに、風評被害の払拭に向けて、福島の新しい今を国内外に発信しようとする各般の取組に対する支援に一層の重きを置く必要があります。  加えて、視察先で言及がなされた被災地における若手人材の不足は、復興の大きな制約要因となるおそれがあります。医療、教育や生活の利便性など、若年層も安心して帰還、活躍できる環境の整備を進めるとともに、産業、なりわいの再生に向けて、国として引き続き、より適切な対応を図る必要があることを改めて強く認識した次第であります。  最後に、私どもの調査に御協力をいただいた皆様に対し、厚く御礼を申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興が果たされますようお祈り申し上げまして、派遣報告を終わります。

江島潔自由民主党・こころ

○委員長(江島潔君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十一分散会

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