総務委員会 第11号
- 発言数
- 191 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/05/31
会議録
○委員長(竹谷とし子君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、佐藤啓君が委員を辞任され、その補欠として山崎正昭君が選任されました。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に森屋宏君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務省情報流通行政局郵政行政部長巻口英司君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院総務委員長古屋範子君から趣旨説明を聴取いたします。古屋範子君。
○衆議院議員(古屋範子君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の理由及び内容を御説明申し上げます。 郵政事業のユニバーサルサービスは国民生活に必要不可欠であり、法令上日本郵便株式会社にその提供を行う責務が課され、郵便局ネットワークにより提供されております。本法律案は、郵政事業のユニバーサルサービスの提供を安定的に確保するため、郵便局ネットワークの維持を支援するための交付金及び拠出金の制度を創設しようとするものであります。 次に、本法律案の内容について御説明申し上げます。 第一に、日本郵便株式会社に対し、郵便局ネットワークの維持に要する費用のうち、基礎的な費用に充てるための交付金を交付するとともに、その費用を日本郵便株式会社、関連銀行及び関連保険会社の郵便局ネットワークの利用の度合いに応じて案分して得た額のうち、関連銀行及び関連保険会社に係るものを、拠出金として、関連銀行及び関連保険会社から徴収することとしております。 第二に、この交付金の交付と拠出金の徴収に関する業務を、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構の業務に追加するとともに、機構の名称を独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構に改めることとしております。 第三に、交付金の交付等に関する新法の規定については、新法の施行状況等を勘案し、郵政事業のユニバーサルサービスの提供を確保するために、郵便局ネットワークを維持する観点からの検討条項を設けることとしております。 以上のほか、所要の規定の整備をすることとしております。 なお、この法律は、一部を除き、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行し、交付金の交付及び拠出金の徴収の規定は、平成三十一年四月一日から適用することとしております。 以上が、本法律案の提案の理由及び内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(竹谷とし子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 今日は、古屋委員長、坂本、武内委員長代理、ありがとうございます。 今回の法案は、郵便局ネットワークを維持する費用として、先ほど御説明があったように、関連銀行及び関連保険会社に拠出金の支払を義務付ける制度を導入するものであって、郵政事業のユニバーサルサービスの維持に資すると考えるもので、私たちも賛成であります。しかし、本法案によって将来にわたって郵便局のネットワークあるいは郵政事業のユニバーサルサービスが維持できるのか不安な点もありますので、その点ただしていきたいと思います。 まず、法案提案者に伺いますが、金融二社が拠出金を負担することを理由にして、もう拠出金出しているんだから窓口業務委託手数料は下げてほしいと、引下げになる心配はないでしょうか。
○衆議院議員(坂本哲志君) 現在、日本郵便株式会社は、日本郵便株式会社法の規定に基づきまして、関連銀行でございます株式会社ゆうちょ銀行との間で銀行窓口業務契約を、関連保険会社でございます株式会社かんぽ生命保険との間で保険窓口業務契約を締結しているところであります。これらの業務契約に係る手数料の額につきましては、法令上の規制は存在せず、あくまでも民民の契約に委ねられております。 もっとも、現行の日本郵便株式会社法におきまして、銀行・保険窓口業務契約の届出制、これは第七条でございます、や日本郵便株式会社の事業計画の認可制、第十条でございます、そして事業の収支の状況の報告、第十四条でございますけれども、これらが定められており、法改正後も、委託手数料が適切かどうか、委託手数料が過剰に引き下げられていないかについて、行政として必要に応じてチェックすることが期待されているところであります。
○山下芳生君 ありがとうございました。期待されているところという御答弁でありました。この期待が本当に現実になるのかが心配なんですね。 法律七条言われました、銀行・保険窓口業務契約の問題は、あくまで届出制でありますので、これは受理するだけということになります。それから、十条言われました、日本郵便株式会社の事業計画の認可制、これはあくまで日本郵便に対するものでありまして、金融二社には掛かりません。 総務省に伺いますが、これで本当に委託手数料が引き下がることはないという担保になるんでしょうか。
○政府参考人(巻口英司君) お答えいたします。 先ほど御答弁もございましたけれども、総務省といたしましては、銀行・保険窓口業務契約の届出、第七条でございますが、を通じて業務委託手数料の規定について、また、日本郵便株式会社の事業計画の認可、第十条を通じまして毎事業年度の収支予算について、また、事業収支の状況の報告、これは第十四条でございますが、これを通じまして銀行窓口業務及び保険窓口業務の収支の状況について確認することというふうにしております。 業務委託手数料が不当に引き下げられることのないように適時適切に監督することは可能であると考えております。
○山下芳生君 そう言うんですが、しかし、一二年改正の郵政民営化法は、金融二社の株式処分について、その全部を処分するということになっております。ですから、将来にわたってもう全く民間会社になった金融二社、まあこれはゆうちょ、かんぽかどうかもまだ分かりませんけれども、そういうところにその期待が及ぶのかどうか。 そう言いますと、総務省からの答えは、いやいや、ゆうちょ、かんぽ、現在の金融二社は郵便局のネットワーク以外に店舗網持っていないから離れることはないんですと、こうおっしゃるんですが、本当にそうなのかということで、今日資料を三枚付けておりますけれども、資料一、見ていただきたいんですが、コンビニエンスストアと完全に民営化された金融二社が提携、合併するようなことになれば、別に郵便局のネットワークに頼らなくても金融二社は営業できるんですね。これ仮定の話ですけれども、そういうインフラはあるということなんです。 全国のコンビニは、フランチャイズチェーン協会に加盟しているコンビニだけでも五万五千四百六十五店舗あります。これ、こういうところと提携したら、ゆうちょ、かんぽ、郵便局ネットワークから離れることもあるんじゃないでしょうか。総務省。
○政府参考人(巻口英司君) 現在、郵便貯金、ゆうちょ、かんぽにつきましては、やはり郵便局のネットワークを活用してそのサービスを提供するということを行っておりまして、郵便局のネットワークを維持してそこで提供することが一種の経営戦略、あるいは郵便局のブランドを利用してサービスを提供するという経営方針だというふうに理解しておりますので、現時点でコンビニエンスストアと合併するというような検討がなされているというふうには聞いておりません。
○山下芳生君 だから、それは現在の状況なんですよ。完全に株式を売却するというのが法律にもう決定されているんですからね。完全民営化されたら、そんな期待は通らないじゃないですか。もっといい条件のあるところに行く自由はあるわけですよ。そのときに、コンビニがそういう受皿になるんじゃないのと言っているのに、明確なお答えはありません。 そういうことがあり得るんですよ。あり得るということを背景に、委託手数料を引き下げるという要求をしてくることは当然あり得るわけですね。そのときに、郵便事業会社が、いや駄目だと言えますか、言えないことになるわけです。 それから、民営化法では、先ほどの古屋委員長の御説明でもあったように、ゆうちょ、かんぽがずっと関連銀行、関連保険会社であるという前提には立っておりません。ゆうちょ、かんぽではない別の金融機関や保険会社になる可能性もこれは認めているわけですね。 そうなりますと、コンビニと提携しようとするゆうちょ、かんぽ、片や別の金融機関との競合になるわけですよ。どことこの郵便会社がユニバーサルサービスを義務付けられている金融サービスをやることになるのかということは、ゆうちょ、かんぽの側から見ても、郵便事業会社の方から見ても選択の余地は広がるかもしれないけれども、金融機関の側から見てもいろいろ競争条件を要求することはできるわけですね。そうすると、結局、手数料が引き下がっていく要因にやっぱりこれはなると私は思いますね。 で、委託手数料は、今現在、聞きますと、窓口業務委託手数料、ゆうちょ、かんぽ合わせて約一兆円です。今回の法案が成立すれば、そのうち約二千九百億円が民民ではなくて拠出金、交付金になるということです。しかし、あと七千億円はやっぱり窓口委託の手数料で支払われることになるわけで、そっちの方が大きいんですね、倍ぐらい。その委託手数料がぐうっと下がっていくというふうになったらネットワークの維持が困難になるおそれがあるというふうに思うんですが、もう時間が来ていますので、ちょっと余りもう聞けないので。 そうなってきたときに、十条というのは、そうなった上でも総務省が郵便事業会社の事業計画を承認するわけです。委託手数料がどんどんどんどん下がっていく中で、それでも経営をちゃんとせいよというこの承認を受けようと思ったら、一番私が心配するのは、労働者の人減らし、あるいはリストラ、非正規化ということに拍車が掛かっていくんじゃないかということなんですね。 もう今でも大変な非正規雇用の職場になっておりますけれども、そういうことが、ますますこの委託手数料が下げられることが株式が売却されればされるほど進むことによって、なるのではないかということを心配するんですが、これは野田総務大臣に、その点の危惧、いかがでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 山下委員にお答えいたします。 御心配をしていただけることは大変いいことだと思います。やはり、国民、利用者が安心して使える拠点である郵便局に万が一のことがあってはならないということを常に意識をして、より良い郵便局づくりに努めていくことがとても大切なことだと思っています。 平成二十四年の改正郵政民営化法によりまして、郵便局において、郵便に加えて貯金、保険の基本的なサービスをユニバーサルサービスとして一体的に提供することが制度的に担保されているところです。今回の法案については、郵便局で郵便、貯金、保険の三事業のユニバーサルサービスの一体的な提供が安定的、継続的にできるよう、郵便局ネットワーク維持に要する基礎的費用について制度的に担保しようとするものであると私は考えているところです。 先ほど来の御懸念があります。今後、民営化が進むにつれて、それはもうしっかりその都度、今からそういう御心配をいただきつつ、特に郵便局はコンビニのないところで大変多くの利用者にとって喜ばれている場所であります。今後、人口減少によって、必ずしも、コンビニを含めとして、民間企業がありとあらゆるところに市場を拡大することが難しいという現状を踏まえて、そういうことがあっても郵便局がしっかりと公的な役割を果たせるために何をするべきかということは、まあ今回の法律もそうですけれども、みんなで力を合わせて考えていかなければならないなと常に思っています。 総務省としては、日本郵便株式会社法に基づき、業務委託手数料が不当に引き下げられることがないか確認することが可能であります。今後とも、山下委員御懸念のような事態が起こらないように、しっかりと注視していくことが大切だと思います。
○山下芳生君 もう時間来ましたのでまとめますけれども、資料二枚目見ていただきたいんですけど、郵便局は国内銀行よりも自宅からの平均距離は短いです。コンビニよりはちょっと遠いですけどね。それから、資料三を見ていただきたいんですが、先ほど大臣がおっしゃいました、コンビニゼロの過疎地の市町村が全国に百五十市区町村あるんですが、その百五十市区町村に郵便局は六百九局もあると。コンビニゼロの一市区町村当たり、郵便局四局平均すれば存在することになっているわけですね。全国のコンビニの数は五万五千と言いました。郵便局は二万四千です。どっちかというと郵便局の方が半分ぐらいしかないのにもかかわらず、過疎地においてはコンビニよりも圧倒的に郵便局が過疎地の生活、経済を支えているわけですね。年金の受取はもう郵便局しかないという地域いっぱいあるわけですから。 そういう点では、これ、私が言いたいのは、銀行、コンビニに取って代わられるんじゃないかということ。取って代わられたらいいということを言っているんじゃないんです、代わられてはならないということを言いたいわけです。代わられたらえらいことに過疎地はなると。 私は、大臣が郵政民営化に政治生命懸けて反対されたというのは、そういう意味では、三事業一体で、税金一円も投入しないで、給料も出しながら、国庫に何千億円という納付金を出していた、最も合理的な経営形態であったと、そういう方向にまた近づけることも真剣に検討するべきではないかということを申し上げて、終わります。
○委員長(竹谷とし子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(竹谷とし子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官平垣内久隆君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社常務執行役諫山親君外一名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○こやり隆史君 自民党のこやり隆史でございます。今日は質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 今日は、地方創生の観点から、まず、移住交流政策について何点か質問させていただきます。 まず、地域おこし協力隊、これは開始されて十年を迎えるということになります。平成二十一年度の当初、隊員が八十九人で団体数は三十一、そういう小さいところからスタートして、昨年度、二十九年度には五千人、受入れ団体も約千団体にまで拡大をしました。特に注目すべきはその中身であります。その隊員のうち四割が女性の方々、七割が二十代から三十代の方々、そして協力隊で行かれてその当該地域に定住される方が六割になっている。そういう意味で、人数だけの面でもなくて、地域の再生、活性化の観点からも一定の成果を上げてきているんではないかなというふうに思っています。 他方で、この協力隊、地方創生事業と相まって数が急拡大をしてきたというふうに見て取れますけれども、十年を迎えて受入れ団体がもう千団体を超えるといったことから、飽和状態になっているんではないかというような懸念もあります。 十年の節目を迎えまして、地域おこし協力隊の、これはやっぱり継続してこういう流れをつくっていかないといけない、そういう意味で、この隊の更なる拡大に向けてこれから志願者の掘り起こし等々どんな工夫をされていくのか、どういう考えを持っておられるのかについてお伺いします。
○政府参考人(池田憲治君) お答え申し上げます。 今お話しいただきましたように、地域おこし協力隊の隊員数が昨年度には四千九百七十六人に増加し、各地域で活躍をしていただいています。その一方で、最近では募集に対してなかなか応募者が集まらないという自治体の声もありますことから、人材の掘り起こしが必要だというふうに認識しております。 そのために、メディアを通じた広報を一層強化するとともに、関係機関と連携した様々なチャネルによる周知を行いまして、シニア層などにも働きかけ、応募者の裾野の拡大に取り組みます。また、任期後の出口を多様化し、定住、定着を一層推進するため、起業に加えまして、全国的に大きな課題となっております事業承継につきましても、各地の事業引継ぎ支援センターと連携して、隊員と後継者に悩む事業者とのマッチングですとか、隊員向けの研修のカリキュラムに事業承継を加えるなどの支援に取り組みます。 御指摘がありましたように、本年は制度創設から十年目でございますので、このような新しい要素を取り入れ、更に制度を発展させ、都市から地方への新しい人の流れをつくってまいりたいと考えております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。常に粘り強く、工夫を加えながら是非続けていっていただきたいというふうに思っております。 地域おこし協力隊だけで人の移動を、流れをつくっていくというのは無理があるというふうに思っています。地域の人の流れ、これを継続してずっと粘り強くつくっていくということが大事で、そのためには、まさに定住化を目指すこういう協力隊のような取組とともに、例えば観光のように交流人口を増やしていく、そういうことも大事ですし、更に裾野を広げるという観点から、その地域そのものに関心を持っていただく、そういう人の層をできるだけ分厚くしていくということが大事かなと。そういう分厚い、各般にわたる施策を続けていくということが大事かなというふうに思っております。 そうした中で、今年、今年度から総務省の方で「関係人口」創出事業というものが創設されたというふうに承知をしております。聞いただけではなかなか、何の事業なのかなというふうに思って、名称も面白いし、観点も面白い事業だなというふうに思っております。まさに地域の方々に関心を、地域に関心を持っていただくという、それを、層を増やしていくという事業だと思いますけれども、単なる県人会のような会をつくっていくということにとどまれば、その広がりというのは欠けてしまうというふうにも思います。 継続的なつながりを持つための機会であるとかきっかけを提供する事業だというふうに思っておりますけれども、どんな工夫を凝らしておられるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(池田憲治君) お答えいたします。 総務省におきまして、今年度から、国民の方々が関係人口として地域と継続的なつながりを持つ機会、きっかけを提供する地方団体を支援する「関係人口」創出事業を実施しているところでございます。 今年度、既に全国で三十のモデル事業を採択したところで、実際の事業はこれから始まるところでございますけれども、例えばその中で、香川県三木町では、出身の方などにふるさと住民となっていただき、町との関係を深化を図ることとしておりまして、具体的には、体験プログラムの実施などにより町に触れる機会を多様化し、また関係人口による町の魅力の取材、発信などの地域づくり活動への参画を促すことを目指しておられます。また、北海道の上士幌町、これまでもふるさと納税の寄附者と継続的な関わりを持つための取組を実施されていますけれども、さらに、寄附者に対してどのような形で町を応援することが可能かアンケートを実施して、より深いつながりを目指そうとされています。 このモデル事業を通じまして、地域課題の解決に意欲を持って継続的に地域づくりに取り組む地域の外の方など、地域と多様に関わる関係人口に着目した施策が地域の実情に合わせて全国で展開されるよう取り組んでまいります。
○こやり隆史君 ありがとうございます。様々な層に視点を当てて関心を高めていくという取組というのは本当に大事かなというふうに思っています。 いろんな各種施策、工夫を凝らして事業をしていただいておりますけれども、やっぱり今、少子高齢化、人口が減少している中での地方創生というのは、本当にかつてない困難な事業であるというふうに思っています。 都市、地方間の双方向の人の流れをつくっていくというのは、一言で言ったら簡単ですけれども、本当に大変な時間の掛かる事業であるというふうに思います。そのためにも、今御紹介いただいたようないろんな施策を組み合わせて粘り強く継続的に進めていく、しかも、各省が一体となっていろんな施策を相乗効果を出しながら進めていくということが大事かなというふうに思っております。 地方創生にとって一番大事な人の流れをつくっていく、そのためのこれからの大臣の決意についてお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(野田聖子君) こやり委員にお答えしたいと思います。 私は、総務大臣に就任してから、できる限り地方を訪れて、市町村長さん始めそこに暮らす人たちとの出会いを大切にしてきました。そのときに気が付いたことなんですけれども、データ上、例えば高齢化率が高い、五〇%以上とか、あとは、住んでいる人が少ないというのは、データ上大変厳しいなという先入観があるんですけれども、実際そこを訪れてみると、様々な魅力的な人と出会ったり、高齢化率が高いのにみんな元気なんだなと。なぜ元気かと調べてみると、定年を超えても元気で働いている人たちがいらっしゃるという実態。 さらには、上士幌の話も出たと思うんですけれども、人口五千人ぐらいのところなんですけど、何よりも羨ましかったのは、そこにある園は全て無償化されているわけですね。国が取り組もうとしていることがもう既に、人口は少ないけれども、そこで取り組んでいて、なおすごかったことは、地方の保育園だからといって適当なことをしちゃいけないということで、アメリカからわざわざ英語の先生を招いて、上士幌の子供たちはネーティブの英語をもうこども園で学んでいるとか、そういうある種お宝みたいな、行ってみなければ分からないということにたくさん出会うことができました。 それで、もちろん自然もそうですし、そこにある農産物も何もかもそうですけど、知らないことがやはり相当あるということで、やっぱりこれから重要なのはそこの地域に暮らす人なんだなと。そこに人がいることも大事ですけど、そこに行ってもらうことも大事で、そして新たな感性の人が行ってもらうことでその宝を磨いてまた違う付加価値を付けてもらう、そんなことをしっかりやっていくことが総務省の地域のパートナーとしての役割ではないかと思っています。 今委員御指摘のように、人の流れをつくること、ふるさとワーキングホリデーもそうですし、地域おこし協力隊、さらには、今面白いと言っていただいた関係人口、直接住まなくても行ったり来たりとか思うだけでも、それでもやはり相当の力になってくると私は信じています。 さらに、別な角度からは、テレワークというのをどんどん進めることによって、今大都市にいなければ仕事ができないという誤った考え方があるけど、そうじゃなくて、どんなリモートなところ、地方にいても、テレワークという最新の情報通信を使うことによって働くことは可能だということで、今後は、やはりできる限り地域における共助の仕組みの再構築とか、これはシェアリングエコノミーになるわけですけど、ICT、IoTをしっかり導入して、そういう新たなコミュニティーづくりに是非力を注いでいきたいなと思います。 地方創生というのは安倍政権の重要課題であります。そして、梶山大臣と協力して、関係省庁といろんなお話を承りながら、引き続き、今あるものをより良く豊かにしていく地域づくりにしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 こういった本当に人の流れをつくっていくことって大事ですし、たとえ人が直接なかなか流れができなくても、その地域の取組を誰かが見ているということを地域の人が感じるだけでその地域の活性化にとってプラスになると思うんですね。そういう意味で、こういう分厚い政策を是非これからも工夫をしながら考えていただければなというふうに思っています。 今、人の視点でありましたけど、今度、財政というか財源の視点で少し質問させていただきたいと思います。 地方創生にとって、言うまでもなく、人口、人の問題だけでなく、厳しい国家、地方財政の制約、これも大きな課題になっております。地方への財源配分、これが、毎年毎年厳しい調整が継続をしています。こうした中で、限られた財源を更に増やしていくというその財源確保というのはもちろんのことですけれども、限られた財源の中でそれをどうやって配分していくか、これにもやっぱりこれまで以上により一層の透明性、公平性が求められていくんだろうなというふうに思っています。 そうした観点から、これは一年半前にも御質問させていただきました。これ一つのまさに事例であります。 地方交付税における行政経費の算定において、御承知のとおり、滋賀県には琵琶湖というのがありまして、この滋賀県の琵琶湖というのは滋賀県全体の六分の一の面積を占める、単なる線ではなくて、まさに中心にどんと構えた湖であります。ここで、地方交付税の財政需要の算定において、こういう琵琶湖とか湖は河川と同じ扱いをされています。したがって、行政経費を算定するにおいて、琵琶湖の面積ではなくて、基本、原則その長さで行政経費を見積もられると、そういう考え方になっています。 やっぱり明らかに河川と湖、特に大きくなればなるほどその実態との乖離というのは進んでくるというふうに思っています。どこで線引きをするかというのも難しい課題でもありますし、必要な経費は例えば特別交付税で措置をするといった形でいろんな手当てもしていただいていることも事実でありますけれども、やっぱりできるだけこういう既存の制度についても、より公平性を高めていくという努力をし続けることが大事かなというふうに思っています。 そういう観点で、今の検討状況について確認をしておきたいというふうに思います。
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。 この湖沼に係る行政経費につきましては、今御指摘のように、普通交付税におきまして、河川費等で維持修繕費に係る財政需要を基準財政需要額に算定しております。この普通交付税につきましては、標準的な財政需要につきまして算定式を設定して定型的に算定するものでございまして、この算定方法の見直しということになりますと、全国の地方団体にも影響を生ずるものでございます。 御指摘の琵琶湖の財政需要の算定につきましても、この湖沼に係る全国的な財政需要の状況、あるいは客観的な指標との関連性、算定の簡素化が求められていることとの整合性等について慎重な検討が必要であるということを以前も御答弁申し上げておりますけれども、滋賀県の方からも様々な御意見をいただいております。まだ具体的な算式を得るということには至っていない状況でございます。 ただ、これも御指摘ございましたが、特別交付税におきまして、琵琶湖を始め、この湖沼水質保全特別措置法によりまして指定された湖沼の水質保全に要する経費につきましては、その五割を措置しております。 引き続き、滋賀県からも実情をよく伺いながら、その財政運営に支障が生じないように対応してまいりたいと考えております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 いろんな検討をしていただいているというのは承知をしています。難しい観点が幾つかあるというのも理解をしていますけれども、やっぱり財政が厳しくなればなるほど、分かりやすい、できるだけ実態に合った形の基準作りというのも大事かなというふうに思っておりますので、引き続きの御検討というか御努力をお願いしたいというふうに思っています。 次に、ふるさと納税について、二点お伺いしたいというふうに思っています。 ふるさと納税、これは、財源移譲のみならず、地域やその産物などの関心を高めるという意味で大事な大事な政策であるというふうに思っています。平成二十年度の当初の八十一億円から、二十八年度には二千八百億円、三千億円近い形で拡大をしてきたということになっています。 他方で、まさにぜいたく品の、返礼品ですね、の問題というのがあって、今まで総務省としても取組をしてきていただいているというふうに思っておりますけれども、どんな取組をして、自治体の対応について、今の状況についてお伺いをしたいと思います。
○副大臣(奥野信亮君) 今の御質問でありますけれども、人口減少社会の中では、まさに地域を活性化するということが一番大きなテーマだろうと思います。そうした中で、このふるさと納税というのが、今委員御指摘のとおり、徐々に増えていって、非常に地方にとってはいい財源になっていると思います。 ただ、目的をしっかり理解しないで、ただ返礼品を配ればいいんだというような意識でやっておられるところもあるわけでありますけれども、基本的には、その地域を出ていってほかの地域で活躍されている人、あるいは、ほかの地域で活躍しているけれどもあの地域には非常に好意を持っているんだと、そういう方たちから、この地域をもっとこういう形で元気にしてくれという、何というんですかね、処方箋付きでふるさと納税をしていただく制度にしているわけであります。 ちょっと今日は一つ持ってきたんですけど、ふるさと納税の活用事例集というのがありまして、これは皆さんのところに行っていないんです。今朝怒りましたけど、市町村長には配っているというけど国会議員には配っていないというから、配れと言ったら、お金がないんですなんてやっていましたけど。 そういったことは、やっぱり皆さん方にもこれを理解していただいて、こういう使い方をしているんだよということが分かっていただけないと、皆さん方もある意味広告塔ですから、是非使っていただければなと、こんなふうに考えています。 返礼品が高くなればふるさと納税を集められるぞということでやっている地域もありますから、そういったところにはもう少し姿勢を正していただきたいという意味で、昨年の四月に大臣の通知を出しているわけであります。 しかしながら、まだまだそれが徹底しているわけじゃないんで、今年の四月にももう一度、できれば三割ぐらいにしてください、あるいは地場産品を使ってくださいと、こういうリクエストを記述した文書を出させていただいておりまして、徐々にそういう方向へ収れんしつつあると思いますけど、まだまだ中には違った方向をやっている方もいらっしゃいますので、それは我々としては指導してまいりたいというふうに考えているところであります。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 規模が大きくなればなるほど、もらう方の自治体もそうですけれども、出ていく方の、東京を中心に出ていく方の自治体においてもやっぱりいろんな思いが募ってくると。そういう中で、やっぱり分かりやすいというか、公平性、公平感というのが大事になってくると思います。 私の地元でも、できるだけ通知に従って対応しようという自治体もありますけれども、やっぱりいろんな事例でまだまだ直らないというふうな自治体がずっと残っていると、やっぱり不公平感というのは高まってきます。その不公平感の高まりがまた制度自体の批判にも高まってきますので、是非修正を、修正というか、公平感を高める取組を是非続けていっていただきたいなというふうに思っていますけれども。 先ほど、通知を今年の四月にも出していただいたというふうにお聞きをいたしております。これは、多分、地方自治法上の技術的助言として出されていると。だから、必ずしも、いろんな自治体がありますけれども、大体は聞いていただけるんだろうと思いますけれども、最後の最後までやっぱり聞かない、やっぱり私の、自分の、自らの自治体の考え方でやっていくという自治体も残っていくんではないかなというふうにも危惧をしています。 それが残る限り、やっぱり不公平感を払拭していくというのはできないわけでございますので、なかなか二千近い自治体全て網羅してしっかりと把握するというのは難しいかもしれませんけれども、やっぱり実情、この通知に対してどういう効果が出ているのか、どういう反応が出ているのかというのをしっかりと見極めた上で、やっぱりあるところで更なる措置というのも検討をしていくという、そういう姿勢を示していくという、まず総務省としても真剣に考えているんだぞという姿勢を示していくということが大事だというふうに思っています。 そういう意味で、これからの、通知後の対応の方向性についてお伺いしたいというふうに思います。
○副大臣(奥野信亮君) 今委員御指摘のとおりでありまして、ふるさと納税制度が地方団体にとって公平感のある仕組みとなっているということが一番大事であります。返礼品の送付においても、地方団体において四月に発出した通知に従ってやっていただけるように我々は指導を続けてまいりたいと思いますけれども、やはり自治体だけじゃなくて、納税ポータルサイトの運営事業者というところにもやっぱり意思を徹底していかないと全国の統一はできないと思います。そういう意味で、もっと我々が手を伸ばすところを少し定めて、影響のあるところにはしっかりと姿勢を示していきたいと思っております。 特に、ふるさと納税の使い道や成果を明確にすること、それからふるさと納税をしていただいた方との継続的なコンタクト、つながりというものを持っていただくこと、そういったことも地方自治体にとっては大変大事なことでありますから、この二つを中心にして積極的に進めてまいりたいと思うところでありますけれども、創意工夫あふれるふるさと納税の取組を更に一層強化して、この事例集がもっと分厚いものででき上がるように考えていきたいと思っております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 最初の方に人の交流の話もさせていただきました。ふるさと納税、まさにこのふるさと納税というのは、財源の問題だけではなくて、都心から各地域の関心を高めていくという意味で、これは実際に物が送られてきて、おいしいものであったりおいしいお酒であったり、その産地の物を実際に食したり手にしたりすることができる、そういう意味でいろんな相乗効果を持つ政策であるというふうに思っています。 これからますます多分いろんな批判が、大きくなればなるほど出てくると思うんですけれども、常に、これは人の政策もそうですし、地方交付税の算定の問題もそうなんですけれども、常により良い制度に工夫をしていく努力をやっぱり総務省さんが続けているということを自治体はずっと見ていますので、そういう意味でその姿勢を継続して続けていただきたいな。 そして、地方創生、これはもう簡単にはできません。長く長く、常に誠意を、熱意を持って続けていくことが大事だというふうに思っておりますので、是非継続してやっていただきたいと思いますし、パンフレットの予算についてもしっかり確保していただきたいなと申し上げまして、私の質問とさせていただきます。 本日はどうもありがとうございます。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。 地方の公共施設の老朽化対策は待ったなしであります。基金も有効に活用して推進すべきであるということで、昨年の十二月、そして本年の三月、大臣とも御議論をさせていただきました。公共施設等適正管理推進事業債のメニューを拡充をしてください、財政力が弱い自治体に交付税措置率を引き上げてくださいと。早急に対応していただいて、さらに、予防保全という考え方を含めて、点検、診断の質の確保などをお願いをしてきたところであります。いよいよこの個別施設計画の策定を進めて、公共施設等適正管理推進事業債による有利な財政措置がこれ平成三十三年までであるということを考えますと、取組の加速は急務であると思います。 まずは、今年度における総務省の取組についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。 総務省におきましては、それぞれの地方団体におけます公共施設等の適正管理の更なる推進を目的としまして、今年の二月に、公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針、これを改訂いたしました。また、四月には、地方公共団体に対する説明会を開催し、この総合管理計画等に基づく取組内容の更なる充実を要請いたしました。 具体的には、全庁的な体制を構築して適正管理に取り組むことや、PDCAサイクルの確立に努めること、策定状況に相当のばらつきがある個別施設計画につきまして、関係省庁が策定しているガイドライン等も踏まえながら平成三十二年度までに策定すること、その上で、長寿命化、集約化、複合化等による中長期的な経費の軽減、平準化につながる適正管理を推進し、中長期的にどのような効果を得られるかについて平成三十三年度までに具体的に示すこと、こういったことについて求めさせていただきました。 今後とも、地方公共団体における公共施設等の適正管理を推進するために、様々な手段を用いてそれぞれの団体の取組を後押ししてまいりたいと考えております。
○秋野公造君 いろいろなところに周知は私の立場でもさせていただいているところでありますけど、どうしたらいいか分からない等ざっくばらんなお声があります。優良事例の横展開は必要ではないかと思いますが、御見解お伺いしたいと思います。
○政府参考人(黒田武一郎君) 地方団体におきましては、様々な公共施設を有しておりますので、その全体としての適正管理の実施のためには、全庁的な体制を整えて、中長期的な計画の下で一つ一つ具体の結果を出すということが重要でございます。 それを前提といたしまして、総務省におきましては、まず公共施設等総合管理計画に関しましては、公共施設等の数や延べ床面積の具体的な削減目標を設定した上で全庁的な体制を構築して進捗管理をしている事例、あるいは、長寿命化、集約化、複合化等に取り組むことによる効果額を示している事例、また、この具体的な取組に関しましては、例えば老朽化した複数の学校の屋外プールを一つの屋内プールに集約して市民プールとしての機能も持たせた事例でありますとか、老朽化した青少年センターと生涯学習センターを統合した上で子育て支援機能等も加えた事例、こういう維持更新経費を抑制しつつ機能を向上させたもの、こういうものを先進事例として紹介しております。 そして、これらの先進事例を横展開するために、事例集を作成しまして総務省のホームページに掲載しているほか、様々な会議の場などで先進事例の紹介でありますとか、先ほど申し上げました四月の会議でありますと、この先進団体から取組実績を直接説明いただくとか、そういうことを行いまして対応しております。 今後、事例集を更に充実させてより多くの団体に参考としていただけるよう、一層の周知を図ってまいりたいと考えております。
○秋野公造君 大臣にお伺いをしたいと思いますが、予防保全型では事後保全型の事業よりも最終的には安く付くんだという話は非常に自治体にとっては魅力的に聞こえているようでありますけれども、ここで一つ障害になっていることは、毎年のシーリングなどの制約によって、予防保全を進めたくとも必要な事業が十分に行えないといったようなお声が上がっております。予防保全型で進める場合、一時的に事業費が膨らんでしまうということを含めて周知をしなくてはならないのではないかということを考えますが、大臣の見解、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 秋野委員にお答えいたします。 公共施設等総合管理計画の策定目的というのは、長寿命化、集約化、複合化等によって中長期的な経費の軽減と平準化を図ることにあります。適正管理に取り組むことによる効果額は、総合管理計画の中で示すことは、議会や住民の理解を得て適時適切に計画を実施することにつながるというふうに考えています。 このため、総務省では、平成三十二年度までに策定することとされている個別施設計画の内容を踏まえて、適正管理に取り組むことによる効果額を平成三十三年度までに総合管理計画に記載していただくよう要請をしているところです。それぞれの地方公共団体において、より効果的、効率的な賢い投資を計画的に実施していただくことを期待しているところです。
○秋野公造君 今大臣からもお話をしていただいたんですけど、具体的な財源を見込むということが非常に重要かと思っておりまして、その意味でも、話題になりました基金の活用といったことは非常に重要かと思います。基金の積極的な活用も含めてその見込みを公表することが非常に重要かと思っておりまして、情報開示を、今おっしゃっていただきましたが、そういったことを含めて、この予防保全の事業に自治体が取り組みやすくなっていくのではないかと思います。どうかそういったことをこれから進めていただきたいと思います。御答弁を。
○国務大臣(野田聖子君) それぞれの地方公共団体において公共施設等の適正管理を計画的に行い、財政負担を平準化することが重要と申し上げました。しかしながら、各年度の必要経費を一定とすることはとても困難であり、年度間の財源調整のために基金を活用することは有用だと考えています。実際、昨年行いました基金の積立状況等に関する調査、これにおいても、公共施設等の老朽化対策への備えというのが地方公共団体における基金積立ての大きな目的の一つであることが分かりました。 総務省としても、公共施設等総合管理計画におきまして、維持管理、更新等に係る中長期的な経費の見込みと併せて、これらの経費に充当可能な地方債や基金等の財源の見込みを明示していただくよう併せて要請をしているところです。それぞれにおいて、財源として基金を有効に活用することを含めて、引き続き、公共施設等の総合的かつ計画的な管理に取り組んでいただきたいと考えています。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをしたいと思います。 防火対象物の関係者が、消防設備それから特殊消防用設備を定期的に点検して消防署長さんに報告をする仕組みがあります。さらに、火災時に消防設備が正常に作動するように非常電源、自家発電機などを置くよう求められておりまして、この点検につきましても、実負荷運転、疑似負荷運転、そういうような形での点検を報告するような形になっておりますが、この負荷運転につきまして、商用電源を停電させないと実施ができないということ、そして建物によっては負荷運転自体を実施することが難しいという課題については、御相談もさせていただいたところであります。 まず、消防庁の対応についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、負荷運転につきましては、商用電源を停電させなければ実施できないなど、負荷運転を実施することが難しい建築物があることにつきましては課題が指摘されております。これを踏まえまして、消防庁におきましては、有識者や消防本部、点検事業者団体等を構成員といたします検討会を開催いたしまして、この検討会におきまして、自家発電設備の負荷運転について技術的な検討を行い、代替可能な点検方法や点検の実施頻度などの点検基準の改正案を取りまとめております。 この点検基準の改正案の主な内容でございますが、自家発電設備の運転性能を確認するための点検につきまして、現行基準では負荷運転を一年に一回行うことになっていることに対しまして、二つの点での見直しを行っていくものでございます。一点目は、負荷運転に代えまして行うことができます方法といたしまして、機器内部の確認や潤滑油の成分分析など五つの項目の確認を行います内部観察等を新たに位置付けるものでございます。二つ目は、潤滑油や燃料フィルター等の部品の定期的な交換などが講じられている場合につきましては、負荷運転等の実施頻度を一年から六年に延長することを可能としていくものでございます。 現在、消防庁におきましては、この結果を基に検討を進めておりまして、近日中に消防庁告示で定めております点検基準を改正する予定でございます。
○秋野公造君 これはかなり画期的なことでありまして、ここまでの検討をなされたことに敬意を表したいと思います。 新たな点検方法を示すという形で行われたということでありまして、この点検基準の改正の内容を踏まえますと、この新たな点検、この負荷運転や内部観察について、又は自家発電設備の点検又は整備について、必要な知識や技能を有する者が点検を実施することによって点検の質を確保するといったようなこと、この点検の質は先ほどの公共施設の老朽化対策とも重なる話でありまして、点検の質を確保することは重要であると考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 消防法におきましては、自家発電設備を含みます消防用設備等の維持管理が適切に実施されますように、点検を行いました結果につきまして定期的に消防署等に報告することが義務付けられております。また、消防署等が点検報告を受け付ける際には、点検報告書に点検が実施されましたことを示す記号だけではなく、点検機器の種別とか容量等に係ります具体的な内容が記入されていることを確認する等の留意事項につきまして、消防庁の方から全国の消防本部に通知する等によりまして、これまで点検の質の確保に努めてまいりました。 今後予定をしております点検基準の改正によりまして、運転性能を確認するための点検方法といたしまして、負荷運転に加え、内部観察等が新たに位置付けられてまいります。これら負荷運転や内部観察等の点検につきましては、実際に自家発電設備を動かしまして消防用設備に電力を供給することや、部品を取り外しまして内部を確認することが必要となりますため、点検の質を確保する観点から、自家発電設備の点検及び整備に必要な知識や技能を有する者がこれらの点検を実施することが適当と考えております。 消防庁におきましては、今後の点検基準の改正時に合わせまして全国の消防本部等に対しましてこの旨通知をしまして、自家発電設備の点検の質の向上を図ってまいります。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをしたいと思います。 どこでも人材が求められておりまして、ちょっと個人的な感想も含めて申し上げると、外国人に対しましては在留資格の拡大とか技能実習制度の延長と、見方を変えたならば、育てるという観点では非常に手厚い部分もあるのではないかと思っておりますが、一方、日本の若者にも同様の仕組みがあってもいいんじゃないかと思っておりまして、探しておりますと、実は総務省が頑張ってくださっておりまして、国内ワーキングホリデービザという制度をつくっていただいておりまして、都市部の若者が二週間から一か月程度、働いて収入を得ながら地域の住民と交流をするといったような仕組み、構えないで、足を運んでくれて、そしてきっと大きな成果を上げているんじゃないかと思いますが、これが今、都道府県が実施をしているものになっております。 大変いい仕組みでありますので、このふるさとワーキングホリデーについて、中身も含めて拡充強化して取り組んでいくべきではないかと考えますが、これは大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。 まずは、御発表いただきまして本当にありがとうございます。感謝します。 ふるさとワーキングホリデーは、都市部の方々が一定期間地域に滞在し、働いて収入を得ながら、そこでの地域住民との交流とか学びの場などを通じて地域での暮らしを体感していただくというものです。 平成二十九年一月、まだだからほやほやなんですけれども、から、十八の道府県がモデル事業として取り組みました。本年三月までに千八百人に、超える方々に参加をしていただいたところです。参加者の中には、参加後に地域おこし協力隊員になっていただいた方や地域の企業に就職してそのまま移住をしていただいた方もいると聞きました。この事業は、参加者はもとより、また受入れ側の企業からも高い評価をいただきました。今年度は、そういうこともございましたので、実施主体を市町村等に拡大しまして、昨年度までのモデル事業の成果の横展開を進めています。 総務省としては、実施に必要な経費について特別交付税措置を新たに講ずるとともに、各地方公共団体の事業の広報や参加者とのマッチングの支援を行うこととしており、社会人を含めた幅広い世代の方々に参加していただけるよう取り組んでまいります。 引き続き、地方公共団体や参加希望者のニーズを踏まえながら、ふるさとワーキングホリデーの充実に努めてまいります。 ありがとうございます。
○秋野公造君 今、拡充の方向性が示されたことを大変うれしく思っているところでありますが、これ、例えば離島、半島、そしてへき地、こういった条件不利地域とのマッチングにつながればということを願いたいと思いますが、こういうことの検討をちょっとお願いできないか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(池田憲治君) お答え申し上げます。 ただいま御紹介いただきました離島を始め、いわゆる条件不利地域にある市町村の中には、規模も小さくて体制も脆弱であって、例えば事業を行う場合にターゲットとなる都市圏の方々に対する情報発信力が弱くて、その魅力を十分に伝えることができないと、なかなか難しいという声があることも伺っております。 今のふるさとワーキングホリデーに取り組む自治体、これはそれぞれが創意を生かして広報や参加者の募集を行っているわけでございますけれども、総務省といたしましても、個別の団体の募集を支援するための合同説明会を開催することや、ふるさとワーキングホリデー専用のポータルサイトの立ち上げによりまして、情報発信や参加者とのマッチングの機会を設けることとしております。 また、総務省として、SNSやウエブ広告、メディアを活用した広報を行うこととしておりますが、その際には、例えば離島などでのワーホリ参加者の活動を動画で紹介するなど、その地域や活動の魅力が伝わるような工夫を講じてまいりたいと思っていますので、今御指摘いただきましたことも踏まえまして、地方公共団体の意見、フィードバックを伺いながら、効果的に事業が進むよう努めてまいります。
○秋野公造君 多分発信力が弱いと思いますので、どうか御支援をよろしくお願いをしたいと思います。 さらに、今大臣からも大きな成果を御紹介いただきましたけれども、滞在期間のみの一過性のものとするのではなく、地域との継続的なつながりを確保していくといったようなことは重要かと思いますので、そういったことについて御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(池田憲治君) お答えいたします。 先ほど大臣からも紹介申し上げましたけれども、ふるさとワーキングホリデーの参加者の方々、滞在期間中に地域との関わりを深めていただくための地域住民との交流、学びの場に参加をして地域の魅力、特色を体験していただくこととなっております。 参加者の中には、その後定住につながった方もおられますけれども、都市部に戻った方々につきましても、その地域の関係人口として継続的なつながりを確保することが将来の定住につながったり、あるいは地域の外にいてもその地域への課題解決に参加するなどの展開がつながるということが考えられまして、御指摘のような視点は大変大切なことだというふうに思っております。 関係人口の創出モデル事業を現在実施しているわけでございますけれども、ワーキングホリデーの参加者ですとか地域おこし協力隊の終了者など、これは地域で住民の方々と交流して活動したということで非常に関係が深くなっている方々ですので、そういう地域を知った、よく知った方々が地域に継続的に関わっていただくという切り口ですとか参考となる事例をお示しするとともに、関係人口の創出に取り組む地方団体を支援してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをしたいと思います。 当委員会でも、これまでセキュリティー対策については議論をしてきました。私自身も、生体認証だけでなく、例えばコードについての質疑などもさせていただいたところでありますが、ちょっと気になる報道を目にしました。それは、物やサービスの売り買いに現金を使わないキャッシュレス化が推進される動きの中で、メガバンク、三つのメガバンクがQRコードの規格の統一で合意をしたとの報道であります。 この決済システムにおけるセキュリティー対策上、QRコードの仕様ではテキストの情報になりますので、簡単に読み取ることができるのではないかということを懸念をしますが、事実関係も含めまして金融庁の御見解、お伺いをしておきたいと思います。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 三メガバンクにおきましては、QRコードの仕様の統一に向けて様々な議論を行っているところでございますけれども、現時点におきまして具体的な合意には至っていないものと承知しております。 金融庁といたしましては、決済システムにおける強固なセキュリティー対策の確保が重要であるというふうに考えておりまして、この点に関しまして銀行業界がどのような取組を行っていくのか、注視してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 これは繰り返しになりますが、QRコードはテキスト情報だけでありますので、読もうと思ったら幾らでも読み取ることができますので、規格の統一はいいことだと思いますけれども、セキュリティーという観点はどうかよく見ていただいて、必要があれば対応をお願いをしたいと思います。 次に、準中型免許の新設に当たって、消防団の所有する車両との関係でちょっとお伺いをしておきたいと思います。 もう皆様御案内のとおり、道路交通法の改正に伴いまして、昨年の三月から、三・五トン以上七・五トン未満の新しい自動車免許、準中型免許が新設をされておりまして、消防団の車両において、従前の普通免許では問題がないわけでありますけれども、新しい普通免許では運転できなくなる車両が全体の三分の一あるということでありまして、これ、世代交代が進むと消防車両を運転できる団員が減ってしまうのではないかというおそれがあります。 私も、一月十二日には、長崎県の大村市長さんからかなり強い要請もいただいたところでありまして、そのまま消防庁の方に要望の内容をつながせていただきましたけれども、その後の検討状況と取組についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 御指摘ございましたとおり、普通免許の取得に関しましては従前は五トン未満までの自動車の運転が可能でございましたが、道路交通法の改正によりまして、準中型免許の新設により、昨年三月十二日以降に普通免許を取得した者につきましては、運転できる自動車は三・五トン未満というふうになってまいりました。これに伴いまして、消防団で車両総重量三・五トン以上の消防自動車を所有している場合につきましては将来的に運転者の確保が課題となってきまして、各方面から御指摘を賜っていたところでございます。 一月十二日には委員からも御指摘をいただきまして、こういった御指摘を踏まえまして、今年一月二十五日に、消防庁から地方公共団体に対しまして、消防団で所有をする消防自動車に係ります準中型免許の新設に伴う対応についてというタイトルの通知を発出いたしました。その中で、消防団で所有します三・五トン以上の消防自動車の運転者を確保するため、準中型免許を取得する経費を助成することや、地域の実情を十分に勘案した上で、更新の機会等に合わせまして、三・五トン未満の消防自動車の活用を検討するように依頼を行ったところでございます。
○秋野公造君 今御紹介した長崎県大村市におきましては、消防団員が新たに準中型免許を取得する場合には、この免許取得経費を助成するような制度の創設も検討しているようであります。 今お話もありましたけれども、こういった動きについては是非応援をして、消防団員がきっちり働くことができるような仕組みを整えてほしいと思いますが、もう一回お願いをしたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 今のお話でございますけれども、今年度から新たに、地方公共団体が準中型免許の取得に係ります経費助成の制度を設けまして実際に助成をした場合の助成額の一定割合につきまして、地方財政措置を講じることにいたしております。こういった対応につきまして、積極的に機会を捉えまして周知するとともに、地方公共団体からの相談に応じるなどいたしまして、消防団車両の運行に支障が生じないように努めてまいります。
○秋野公造君 知らない自治体が非常に多いようにも思いますので、重ねて周知をお願いしたいと思います。 緒方次長には今日多く答弁をしていただいているんですが、最後に、消防飛行艇の検討については何度も求め、何度も確認をさせていただいておるところであります。今日も改めて進捗状況について確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 消防飛行艇でございますけれども、現在、消防庁におきまして、関係機関の協力を得ながら、海外の四か国におきます消防飛行艇の活用状況につきまして実態調査を行っておりまして、回答がございました二か国の資料から順次内容の確認を始めております。また、日本国内で飛行艇を実際に運用しております自衛隊基地への現地調査を行うなど、運用面におきます調査、情報収集を進めております。また、今後、飛行性能等に関しまして、飛行艇製造会社からの聞き取りも実施をしていく予定でございます。 こういった調査を踏まえながら、消防飛行艇につきまして必要な検討を行ってまいります。
○秋野公造君 引き続き、よろしくお願いします。 終わります。
○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 事前通告をした内容に入る前に、一点大臣にお伺いしたいことがございます。 先週、統計法の議論をここでさせていただきまして、やはりエビデンスに基づいた政策立案、その事実関係の確認、これはもう大変大事だということは、これはもうみんなが同じ認識に立てたというふうにも思っております。そういう認識、多くの議員が持っている認識がある中で、おとといになりますが、ほかの委員会の大臣のお話ではございますけれども、麻生大臣が、書き換えられた内容を見る限りバツをマルにしたり白を黒にしたような改ざんといった悪質なものではないのではないかというような御発言をされて、多くのところから非難を浴びて、午前中の委員会でそういう発言をされて、午後にはちょっとその言い方をまた変えられたというふうに伺っているんですが、エビデンスがやはり重要だと、それこそ、先週のここの議論で、統計のデータが狂えば国が狂うんだというようなそういった発言もあった中にあって、財務大臣が、元々あった文書がちょっとぐらい変えられても悪質性がないというようなそういった発言をされるということが、私ちょっと非常にショックといいましょうか、信じられない思いでございました。 公文書を管理する法律もある中で、その所管大臣として、こうした発言が、様々な疑惑が今あって、実際に事実関係、改ざんをした事実が認められている財務大臣がこういう発言をするということに対して、ちょっと率直に野田大臣から少しお考えをいただければなと思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) ちょっと突然だったので、そのことについてしっかり報道を承知していないんですけれども、もう既に長いやり取りの中で、財務省のその文書に関しては改ざんであると、それで正していかなければならないという方向で今、国会の中で議論が進められていると私は承知しています。 御指摘のとおり、やっぱり一番の土台はエビデンス、そういうものがあって初めて正しい政策が導かれることになるわけですから、そういうことはしっかり私たち肝に銘じておかなければならないというふうに私は思っています。
○礒崎哲史君 公文書ですから、そのちょっとぐらい変えたっていいだろうみたいな感覚があること自体がもう信じられない。変えるのであれば、いや、変えちゃいけないのではなくて、変えるのであれば変えた記録も含めて残すのが、それが公文書の扱いだと思います。 しっかり閣内の中で、私、大臣の方からおかしいことはおかしいということをしっかりと言っていただきたいと思いますし、これは事前通告したところではありますけれども、やはり様々な疑惑がいまだに、三月の頭に改ざんが分かったところから今までおよそ三か月間、次から次へといろんなものが出てきている中で何一つ解明されたものがない、次から次へと新たな疑惑が出てきてしまうということからすると、これ、やはり野田大臣、公文書をやっぱりしっかりと管理するという所管大臣として、閣内の中でしっかり声を上げていただくということが私は必要だと思っておりますし、そうした道義的責任が私は大臣にはあるのではないかと思っていますが、そういった道義的責任について大臣のお考えを確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 御指摘の様々な森友学園等々に関する事案につきまして、行政の信頼性が、今申し上げたように、先ほど申し上げたように、やはり一番の基本でありますから、行政の信頼性が問われるようなことになっていることについては、閣僚の一人として大変残念に思っています。 財務省のその文書につきましては、財務大臣が責任を持って調査をして答えを出すということをおっしゃっているので、それをやっぱりしっかり注視していきたいと思いますし、私の方は、例えば、この間のやり取りで、電子決裁のところでいろいろな問題点が生じたということが明るみに出たので、総務省としては、電子決裁のこういうやり方だとそういうミスが起きない、またしっかりと書換え等も履歴が残るのでお勧めですという形で、様々なアドバイスというか提案をしているところであります。 メディアに向かってしゃべっていない、直接財務大臣に申し上げているのでちょっと知っていただくことはないんですけれども、私なりに総務大臣として、今回起きたことに対して、未然に防ぐためのやり方については、総務省で様々な電子決裁のやり方をしているので、それについては直接お話をさせていただいているところです。先日もちょっと資料を届けたりしております。
○礒崎哲史君 是非、大臣の方から、やっぱりおかしいことはおかしいと、素直に認めるべきは認めて国民にきっちりとそれを説明する、そこから信頼回復が始まるというような御発言も是非いただければなと思いますので、これはお願いにはなりますけれども、是非御対応いただければなというふうに思います。 それで、もう一つ、今日はこちらの方を本題として取り上げたいと思いますが、地方税、まあ国税も含めてなんですけれども、その税の体系を変えていくことによって、様々市場には影響があるとも思います。今日はその中でも、税収の中でもかなり大きな割合を占めます自動車に関する税金について少しやり取りをさせていただきたいと思います。 お手元に資料をお配りをいたしました。一枚目になりますが、こちらの方には、自動車に関係する税、特にここは古いところでいきますと物品税でありますけれども、物品税のところから消費税の割合がどういうふうに変わってきたのかというのを折れ線グラフで、併せてそこに国内販売の推移というものを一九八〇年からお載せをいたしました。 見ていただいたとおり、でこひこがありますけれども、やはり山が高いところから低いところに変わっていくその変化点のところ、吹き出しを付けましたけれども、やはりそれぞれ、消費税の設定あるいは増税、当然、経済的な背景というものもありますけれども、ポイントポイントで自動車の販売が大きく変化をするその変化点にはこの税制の変化があったということ、これが客観的な事実として見て取れるのではないかなというふうに思っております。 改めて大臣の御認識を確認させていただきたいんですが、この自動車関係諸税というもの、消費税も含めたこうした変更がやはり国内の自動車販売に大きな影響を与えていると私は思っておりますけれども、大臣もそういった御認識をお持ちかどうか、確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。 自動車の販売台数の年度ごとの増減については、礒崎委員御指摘のように、税制改正による影響も考えられます。それ以外には、例えば経済の状況であったり、又は自動車メーカーの技術開発の状況など、様々な要因があると考えております。 また、中長期的に見れば、自動車の販売台数には、例えば国内において自動車が一定程度普及している、保有台数が頭打ちになっているということがありますし、また、車を運転する現役世代の人口そのものが、人口減少のやっぱりメーンです、減少しているということ、地方に比べて自動車を保有する必要性が少ないこの東京への人口集中がもうずっと続いているということ、そして、若者世代の車に対する関心が、私たち世代と違って関心が低下しているということも構造的な要因として考えられるかなというふうに思います。
○礒崎哲史君 ありがとうございます。 まず、税との関係ということで一つお考えを確認させていただきました。大臣言われるとおり、様々な要件が絡んでいるということ、一つのものではないというのは私も十分認識をしているところでもありますが、一つ、やはり税の体系というものもその中の大きな要因の一つだということで、今認識が共有できたかなと思っております。 ちょうど今月、多分ここにいらっしゃる皆様のところにも銀行の振り込み用紙がお手元に届いているかと思います。自動車税、軽自動車税、今日までなんですね、払込みが。払われましたかね、皆さんは。どうでしょうか。今日までに払い込まないと法律上いけないということにはなっておりますけれども、払い込んでいただいたかと思いますけれども。 この税額、実際に払込みを私も先日してまいりましたが、やっぱり万札が何枚も飛んでいくということになります。そうすると、やはりこれ、毎年毎年行っている、全国の自動車ユーザーがこうしたことを行っているわけですけれども、そうすると、どうしてもこの自動車ユーザーが抱いている税への負担感というもの、これはやはり私は大きいものではないかなというふうに思っております。 特に地方においても、これはもう従来からいろんなデータが出ておりますけれども、地方の方がやはり生活の足ということで、車は一家に一台ではなく、家族一人に一台というような構図もございます。もう大臣も御存じのとおりだと思います。そうすると、金額としては相当な額になっていくということになります。 一番売れ筋のいわゆる小型車、普通乗用車といいましても、税金としてはやはり大体三万円から四万円、一台当たり三万から四万払うことになりますので、二台所有していれば当然その倍、軽自動車を更に持っていれば、更に金額はプラス一万、二万ということで増えていくということになりますから、やはり直感として、この自動車ユーザーが抱く税負担というものは私は大変重いなと、税負担大きいなというふうに思うのが率直な心理ではないかなというふうに思いますが、そうした自動車ユーザーが抱いている自動車に関する税の負担感、これは私は大変大きいと思いますけれども、大臣はそういった御認識はお持ちいただいていますでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。 私、岐阜県で、岐阜県も車の所有は相当上位の方におりまして、やはり公共交通機関が東京等に比べて非常に脆弱でありますので、私たちの生活はほとんどの人が車なしでは済まないというようなところにずっと国会議員として仕事をしているので、おっしゃっている意味は地方の一人としてよく痛感しているところであります。 ところで、別な角度から見ますと、一方で、自動車に関連する、言うまでもなく道路とか橋とか、そういう整備の維持管理、又は万が一事故があったときの救急とか又は交通安全対策、そういうことにやっぱり財政需要というのは大変大きくて、特に最近、道路等の老朽化対策には今後多額の財源が必要になるということはもうデータの示すとおりであります。 自動車に関連する様々な行政サービスを提供している地方、地方団体にとっては、車体課税というのは貴重なそういうことに使える税源ということであり、厳しい地方財政の状況を踏まえて、是非ユーザーにも御理解をいただければというのが私たちの今のスタンスだと私は思っています。
○礒崎哲史君 ちょっと後でまたそこは議論できればと思いますけれども、やはり重いなと、税負担厳しいなというふうに思っているのは率直な意見だと思っています。 ただ、それが自分たちが払った税金が、納めた税金が、今大臣が言われたような形で、やはりこういう形でこれだけの額が必要で使われているという、それが、ある意味ガラス張りといいましょうか、分かりやすく伝えられているかどうかという観点でいくと、私、最近よく支援者の方とお話ししているときにこの件をお話しすると言われるのは、どれぐらい税金って道路造るのに使われているんですかとか、そういうのってやっぱり分からないんですね、皆さん。 つまり、自分たちが必要があるから納めてくださいと言われているけれども、じゃ、それが本当に必要性があってどれだけ使われているかというのはやはりよく分からない、そういう状況にもなっておりますので、この点はやはり、ひとつ今後その税の体系をつくっていく上で、先ほどのエビデンスではありませんが、しっかりと説明していくという意味では、そういったこともしっかりと念頭に置いた形で話を進める必要があるのかなというふうに思います。 それともう一つ、今、その税負担という関係でお手元にもう一枚資料をお配りしました。二ページ目になりますが、これは、国内の販売台数と自動車関係諸税の私のところで計算をしたこの税収の総額、これを過去からざっと並べたものになっていきます。 国内の販売はバブル景気を境にして落ちてきたということは先ほどもお話をいたしましたけれども、それに対して、税収というのはある程度の規模感、およそ八兆円という規模感でキープをされるという状況になっている。販売台数が低下をしてもキープされているという、そのからくりはさっき大臣の方がお話をされた保有台数ですね、保有をしている限り、ガレージに止まっているだけで、止めているだけでどんどん税金を払うということになりますので、ある程度の規模感をキープできている。 先ほど、税収というお話を、大臣、観点としてされました。もちろん総務省という観点ではこの税収というものが大変重要ですから、ここはまさにその税収がキープをされているということを示したグラフになろうかと思いますが、これ、逆にユーザーの立場から言えば、ずっと高い税率を払わされているという、こういう感覚にも結び付くんだというふうにも思えます。是非、こんな観点もこういったグラフからは読み取れると思いますので、是非こういう観点も大臣には見ていただければなと思うんですが。 そういう負担、ガレージに止めているだけでやっぱりどんどんどんどん税金出ていくということからすれば、これ、もう少し総務省といいますか、地方自治という観点でいきますと、その地方の活性化という観点では、そういった税を納めることに対する負担感というものは私は逆に言うとマイナス効果、こういうものを生み出すのではないかなというふうに思いますが、少し経済的な観点も含めて、こうした税負担が地方の経済活性化に対する影響について、少し御認識をいただければと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) お答えします。 これまでも車体課税については、リーマン・ショック以降は、エコカー減税とか自動車取得税の税率引下げなど、全体としては納税者の負担軽減が図られてきているところです。 一方、礒崎委員が指摘されている地域活性化のほか、道路や橋梁の維持、今、繰り返しになりますけれども、やっぱりこれからどんどん老朽化が進むという中で、またあわせて、救急等の行政サービスをしっかり賄う財源として地方税収をしっかり確保していかなきゃいけないなと、そういう必要があると思います。 今後の車体課税の在り方については、国、地方とも財政状況は厳しいです。そんな中、地方団体の財源確保の観点を踏まえながらしっかり検討する必要はあると思っています。
○礒崎哲史君 今後しっかり検討ということで今大臣お話をされたので、その今後の検討に向けた点で一つ、最近になって新聞が報道されている件を一点、確認をさせていただきたいと思います。 きっかけは五月十五日の日経新聞でありましたけれども、来年の十月の消費税増税後の需要喚起ということで、今度の六月の半ば頃にまとめるいわゆる骨太方針の中にそうした文言を盛り込んでいくというようなことが日経新聞の方に載りました。具体的な中身として、住宅ローンですとか、あとは自動車関係税制の見直しなどというものがこれ具体的な文言としてそのときには記載をされ、今週の産経新聞の中にも同じような今度記載がやはり載ってきているということになりますが。 まず、この骨太方針に、こうした自動車、住宅といった税制において需要喚起のためのこうした見直し、減税策が行われる、この事実関係について確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 五月二十八日に開催された経済財政諮問会議では、安倍総理から、消費税率引上げによる駆け込み需要、反動減に対応するため、臨時特別の措置を二〇一九年度と二〇二〇年度の当初予算において講じるべきとの民間議員からの提案等も踏まえて骨太方針の取りまとめを行うよう指示があったところでございます。 私もその経済財政諮問会議のメンバーの一人なんですけれども、税制における消費税増税前後の駆け込み需要及び反動減対策については、これまでの与党税制改正大綱を踏まえて、平成三十一年度税制改正プロセスにおいて検討されるべきものと考えています。 少し付言するならば、私自身もこの勉強をさせていただいたんですけれども、消費税を導入している諸外国のやっぱりトレンドとデータベースとを比べてみると、やはり日本が突出して駆け込みが多くて、そして反動減がまた大きいという、そういう特徴があります。それをなるべく平準化していくようなことも考えなきゃいけないなというのが今総理のおっしゃっている御意向だと思いますので、今申し上げたとおり検討をされていくのだと私は思っています。
○礒崎哲史君 その点でもうちょっとだけ突っ込んで確認をさせていただきたいんですが、これ、そうすると、今極端に駆け込みと反動減があるというお話ですが、そうすると、そこを弱めるという意味合いで、これはもう一過性のもの、取りあえず単年度のワンショットでぽんと打ち込むようなものがこの骨太方針の中身という理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 税制改正の影響によって一定期間自動車の需要変動というのがこれまでも生じてきているし、経済財政諮問会議で御指摘があります。これに対しては予算等を含めた幅広い対応策が検討されるということで、これから具体的にどういうことをするか、また、その期間についてもそこで議論がされるものだと私は理解しているところなんです。そういうことだと私は理解しています。
○礒崎哲史君 期間についてはまだこれからということでいただきましたけれども、今回の中身は、今恐らく大臣言われた、駆け込みと反動減という、そのギャップを少しでも埋めていくということだとすると、通常であれば、一年か二年かは分かりませんけれども、一過性のものなんだろうというふうに思います。 そこで、もう一つ私が気にしていることがありまして、先ほどお手元にお配りをしている資料の一枚目のものにもう一度戻るんですが、先ほど、変化点で消費税の増税といったものがあるというお話をさせていただきましたが、基本的なトレンドとして、税が増額をされていく、増税をされると階段状に落ちていくんですね。 駆け込み需要があって、反動減があって、何年かたつと戻ってくるという、その構図は確かにあるのかもしれませんが、事自動車の国内販売においては完全には戻り切っていません。基本的には階段状に落ちていく。つまりは、市場が徐々に縮小していくという傾向も、まあこのデータを単純に見たことなのかもしれませんが、ただ、事実としてそういう受け止めも私はできるんではないかなというふうに思います。 そうすると、来年の十月の消費税増税においてまた同じように階段状に落ちていくとすると、国内市場の縮小にこれはつながっていきますので、最終的には、二ページ目でお示しをしました自動車税制の税収の総額というものをひいては減少させていくことにもつながりかねないのではないかなというふうな危惧を持っております。 その意味では、今度の骨太方針に書かれるその中身のワンショットの部分だけではなくて、先ほど大臣お話をされました与党税制大綱の中にも書かれています、抜本的なユーザー負担軽減に向けた取組というものがまさに恒久策になると思いますので、この恒久策の部分、階段状に落ちていくということをしっかりと歯止めを掛けるという意味では、私ここが大変重要だと思うんですけれども、それであれば、その恒久策の中にも負担軽減というものをしっかりとその中に入れていくということが私は大変重要だと思っているんですけれども、大臣のお考えいかがでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 国内の販売台数が下がってくることについて、冒頭申し上げたように、税もその影響があることは確かですけど、やはり全体的な問題として相当人口減少が、それも若年層から減じているわけですから、そういうところもやっぱり少し中長期的に見ていかなければいけないのかなとは思っています。 ただ、車体課税につきましては、平成二十九年度の与党税制改正大綱、ここで、自動車をめぐるグローバルな環境、自動車に係る行政サービス等を踏まえて、簡素化、自動車ユーザーの負担の軽減、グリーン化、登録車と軽自動車との課税のバランスを図る観点から、平成三十一年度税制改正までに、安定的な財源を確保し、地方財政に影響を与えないように配慮しつつ、自動車の保有に係る税負担の軽減に関し総合的な検討を行い、必要な措置を講ずるとされております。 この考えを踏まえて、今後、平成三十一年度税制改正において、関係省庁とともにしっかり検討をさせていただきます。
○礒崎哲史君 もう、ちょっと時間が迫っていますので質問は終わりたいと思うんですが、あと一個だけ大臣にお願いといいますか、今の検討していく上で是非頭の中に含めていただきたいんですけれども、この間、様々な減税策も、需要喚起ということで自動車に関しては減税策も盛り込まれてきた経緯があります。ただ、現存のある税制も相当複雑であったところに更に複雑な税制を入れてきたということで、正直言うと、現場がもう混乱をし始めているというのが事実です。現場というのは販売の現場です。既にもう税制がどうなっているのか、販売店の方が理解できなくなっています。つまり、お客様に税金がどれぐらい出てくるのかという説明がもうできない状況になっています。それで、毎年のように減税対象車というものもころころ変わるものですから、年度をまたいだ契約なんかでいきますと支払金額が変わっちゃったりして、お客さんから、言った金額と違うじゃないかと、これ、どうなっているんだという説明を現場の販売の方は求められたりしているんですが、もう説明ができないというような状況になっています。 是非、今後税制を考えていく上で複雑化をしないように、できるだけ簡素化をする、そういう観点も是非頭の中に入れていただいて、税制大綱の中身、是非御検討いただければということをお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織です。 本日は、法律による行政の原理、また唯一の立法機関である国会の立法行為という観点から質疑を行います。 法律を実施し又は施行するため必要な細目的事項を定めるいわゆる実施命令については、憲法第七十三条第六号、内閣府設置法第七条第三項、国家行政組織法第十二条第一項に基づき、個別の法律による特別の委任がなくても制定することができるとされていますが、実際には多くの法律において実施命令の根拠規定が設けられています。 例えば、信託業法第八十九条は、「この法律に定めるもののほか、この法律の規定による免許、登録、認可、承認及び指定に関する申請の手続、書類の提出の手続、記載事項及び保存期間その他この法律を実施するため必要な事項は、内閣府令で定める。」として、内閣府令で定めるべき事項を細かく規定しています。ここまで詳細に規定するものは近年ではまれですが、それでも、例えば今国会で既に成立いたしました国際観光旅客税法第二十三条は、「この法律に定めるもののほか、この法律の規定による書類の記載事項又は提出の手続その他この法律を実施するため必要な事項は、財務省令で定める。」としており、書類の記載事項や提出の手続が具体的に明示されています。 このように、実施命令の定立には個別法による授権は必要ないとされていても、実際にはどのような事項を実施命令で定めることとするのかを具体的に明示した規定が法律には設けられてきました。このことは法律による行政の原理の趣旨に鑑みても適当でしょうし、ある意味では、我が国の法律の圧倒的多数を内閣提出法律案が占める中でも維持されてきた行政府の矜持でもあると私は思っています。 ところが、近年、さきに述べたような書類の記載事項といった具体的な事項には一切触れることなく、この法律に定めるもののほか、この法律を実施するために必要な事項は○○省令で定めるなどとする包括委任規定、学者によっては包括的委任条項と表されている方もいますが、こういう法律案が増加しているところであり、この傾向には立法府に身を置く議会人の一人としては非常に危惧を抱いています。 この問題について、今月、五月十六日に、法律の実施に必要な事項の省令への包括委任規定に関する質問主意書を提出し、包括委任規定の件数等を質問しましたが、これに対する政府の答弁は、「「包括委任規定」の意味するところが明らかではない」とにべもなく切り捨てる、非常に残念なものでした。 包括委任規定の文言には、確かにバリエーションもたくさんあります。法形式も政令や府省令の別があるので、ここで全て網羅して列挙することはできませんが、危惧を抱いている包括委任規定とは何かというのは十分伝わったと思いますし、政府も本当は理解しているのではないかと思いますので、まさかこれからする問いに対して、意味するところが明らかではないと再び答弁されることはないと信じています。 そこで、内閣法制局長官に伺います。 内閣が今国会に提出した法律案のうち、包括委任規定を設けようとするものの件数、法案名、包括委任規定の条文番号をそれぞれ明らかにしてください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) まず、法律の下の政令、省令等ですけれども、その場合に、委任命令と言われるものと実施命令と言われるものがあります。委任命令の場合には、具体的な委任に基づいて命令を定めるという場合で、その場合においても包括的な委任は許されないというふうに理解されておりまして、それは、法律の定める事項を下位の命令によって定めるということは本質的にできないということであります。 その意味で、包括的委任規定というのは、そもそもない、あってはならないことですので、お尋ねの趣旨は、例示のない一般的な実施命令という、その根拠規定という意味に理解してお答えさせていただきます。 今国会におきまして、当局でお調べ申し上げましたけれども、幾つか類型がございましたけれども、「この法律の実施のため」と規定しているものは、統計法及び独立行政法人統計センター法の一部を改正する法律による改正後の統計法第五十六条の二、都市農地の貸借の円滑化に関する法律案第十六条、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案第四十七条、船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律案第四十二条でございます。 それから、「この法律を実施するため」と規定しているものとしては、電気通信事業法及び国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律による改正後の電気通信事業法第百七十六条の二でございます。 それから、「この法律の実施に関し」と規定しているものとしては、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律案第二十七条がございます。 それから、「この法律の規定の実施に関し」と規定しているものとしては、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案による改正後の労働安全衛生法第百十五条の二がございます。
○吉川沙織君 今、この国会で包括的委任、まあ一般的なもの全部という前提付きでしたけれども、今お答えいただいたのはほとんどが、まあ若干表現は異なる場合ありますが、この法律に定めるもののほか、この法律を実施するために必要な事項は、例えばですが総務省令で定めるというように、具体的な手続の内容が書いてある法案もこの国会であるんです。でも、ないのが七件。一件、海洋のはちょっと別としても、それ以外の六件は何がそれになるかが分からない。 今、前段で長官は委任命令と実施命令について違いおっしゃっていただきましたけれども、これまでも、平成の最初の方の予算委員会、当時の内閣法制局長官も、それから近年で言っても、内閣法制局の見解としてこの参議院の委員会で、実施命令は必要な細目的事項に限られるもの、委任命令は包括的、抽象的には許されないと、これは分かった前提で質問しておりますので、それを踏まえて答弁いただければと思います。 では、今国会の、そう前提条件付けていただいて結構なんですけれども、今は今国会の包括委任規定の条文と法案名をお示しいただきましたが、では同様に、過去五年間の常会において内閣が国会に提出した法律案のとき、包括委任規定を設けようとするものの件数を常会ごとに教えてください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) その点、御指摘のありました、さきの質問主意書においてもお尋ねがあったかと思いますけれども、なかなか過去の法律案、特に改正法律になりますと、これが施行されますと本体の法律に溶け込んでしまうというような事情もありまして、過去五年間の国会につきまして遡ってその具体的な条文の検索、検討をするということは大変膨大な時間を要するということで、少なくとも今の時点でお答えすることは困難でございます。
○吉川沙織君 私、e—Gov法令検索において条件を付けて検索しました。「この法律に定めるもののほか、」、「この法律」、「実施」、「ため必要な事項は、」、「令で定める」、大体これで引っかかるかと思うんですけど、それで検索してみたら、平成二十九年第百九十三回国会は、電子委任状の普及の促進に関する法律平成二十九年法律第六十四号、「この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、主務省令で定める。」というふうに結構出てきます。 私は法制局の人間ではありません。でも、一生懸命調べれば、例えば平成二十二年に改正になった放送法なんかは、昭和の初期、これ、それこそいろんな議論この後も出てくると思いますが、これ昭和二十五年にできた法律ですが、平成二十二年の法律改正により追加された。これは調べれば分かります。 しかも、さっき引用しました信託業法は、これはたしか平成十六年に全部改正されているんですけど、大正十一年法律第六十五号というふうに古い法律です。真剣にお調べいただければ、今、包括委任規定、これは立法府、唯一の立法機関と定められている立法府の存在意義、立法行為そのものにも関わることですから、今の時点でお答えが困難であったとしても、是非、主意書の方で、調べていただいて、まだ時間ありますから誠実にお答えいただきたいと思います。 では次に、参議院、立法府側に伺います。 本当は今、法制局長官から、過去五年において包括委任規定を設けようとするものの法律の件数、私調べたところだと、平成二十九年第百九十三回国会一件、平成二十七年二件、平成二十五年二件しか見付けられなかったので、それと対比して、過去五年間、立法府に提出された内閣提出法律案の件数をお伺いしようと思ったんですけど、今、法制局長官から答弁があったのはこの国会に関してのみでした。 ですので、この国会、第百九十六回国会に内閣が国会に提出した法律案の件数を伺います。
○参事(小林史武君) お答えいたします。 百九十六回国会に本日までの段階で提出されております内閣提出法律案の件数は、六十五件でございます。
○吉川沙織君 今、参議院の方から答弁ありましたように、今国会、内閣が国会に提出した法律案、最後に提出されたのは五月八日だと承知しておりますが、六十五件です。このうち、包括委任規定を設けようとするものの件数は、法制局長官から答弁がありましたとおり、七件とのことでした。 様々な内容の閣法が提出されている中、しかもここ数年、包括委任規定を設けようとするものの件数、私が調べたところ、去年は一件だけでした。この件数は、六十五件のうち七件、こうやって全部を省令等に投げてしまうというのは多いのではないかと思うんですが、法制局長官の率直な御感想だけ、伺いたいと思います。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) その点、さきの質問主意書の答弁でもお答えしたところでございますけれども、そもそも、実施命令につきましては、個別の法律に根拠規定がなくても、それは先生御指摘の組織法令の根拠によって定めることができるわけでございます。 そもそも、個別の法律による特別の委任がなくても、行政府においていわゆる実施命令を制定することができるとされている根拠でございますけれども、それは憲法上、内閣には法律を誠実に執行するという責務があるということでございます。すなわち、そのために必要な命令というものを行政府において発出することができると、そういう仕組みになっております。 まさに、その実施命令というのはそういうものであるがゆえに、実施命令において規定することができる事柄はその性質上当然限定がされていると、まさに法律を実施するために必要な事項なのであって、法律に成り代わって、あるいは法律の委任を受けて規範の定立をするという、そういう性質のものではないわけでございます。すなわち、法律を実施、施行するための細目的な事項しか定めることができないとされているわけでございます。まさに、それを超えて実質的に国民の権利を制限したり国民に義務を課するというようなことはそもそもできないというふうに理解されているところでございます。 その上で、個別の法律におきましてそのような実施命令の根拠規定を設けるかどうか、例示をするかどうかも含めてでございますけれども、それはまさに個別の法律の具体的な内容に応じまして適切に判断されるべきものであると考えております。
○吉川沙織君 内閣は誠実に法を執行すると言われていますけれども、行政府から立法府に出されてくるものが改ざんされていたり、本当に信に足りるのか、誠実に執行されているのか分からない中で、この法律に定めるもののほか、この法律を実施するために必要なものは全部省令で定めると、それが本当に細目的事項に限られているのかどうかというのは政省令が出てくるまで我々には判断することができないから、少し疑問に思って問いを立てているわけです。 今国会の内閣提出法律案で包括委任規定を置こうとする法案の中には、総務省が所管する電気通信事業法及び国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案閣法第三十三号、統計法及び独立行政法人統計センター法の一部を改正する法律案閣法第三十四号も、残念ながらというか、含まれています。 私、総務委員会長いんですけど、これだけ、閣法が二本しかない国会って初めてで、その閣法二本共に包括委任規定が置かれているのは、個人的には残念です。特に、統計法については、「この法律に定めるもののほか、基幹統計調査の実施に関し必要な事項は、命令で定める。」と細目的事項をちゃんと例示してあった第十八条を今回の改正でわざわざ削除して、どうしたかといいますと、第五十六条の二を新設して、「この法律に定めるもののほか、この法律の実施のために必要な事項は、命令で定める。」と、わざわざ細目的、具体的事項を削った上で、実施するために必要なものは全部命令で定めるとしました。 なぜ今回、包括委任規定をわざわざ置こうとしたのか、理由を伺いたいです。特に、どのような事項を実施命令で定めることとするのかを具体的に明示した規定とはしなかった理由について、総務大臣に伺います。
○国務大臣(野田聖子君) 吉川委員にお答えいたします。 御指摘の改正前の統計法第十八条は、「この法律に定めるもののほか、基幹統計調査の実施に関し必要な事項は、命令で定める。」と規定しており、これに基づき、基幹統計調査ごとに府省令等が定められています。これらの中には、例えば基幹統計調査の調査票の保存期間といった、必ずしも基幹統計調査の実施に関する事項ではないものも規定されています。 このような規定は、例えば行政機関の内部における業務処理の手順等を定めるものなど、実質的に国民の権利を制限し義務を課すものではないため、個別の法律等による特別な委任がなくても設けることができるとされていますが、今回の改正では、このような規定についても基幹統計調査の実施に関する事項と同様にその根拠を明確にするために、第五十六条の二に「この法律の実施のために必要な事項は、命令で定める。」と規定しました。 この第五十六条の二に基づき定めることのできる事項は、統計法を実施し又は施行するために必要な細目的事項に限られるため、この規定に基づき実質的に国民の権利を制限したり義務を課す命令を定めることはありません。
○吉川沙織君 電気通信事業法のときも同じように、同じような問いをして、国民の権利を制限したり義務を課すようなものではないという答弁をいただけたからそういうのは定めないと分かるんですけど、わざわざ具体的、細目的事項、載ってあったのを削ってこういう包括委任を置かれると、本当にそうなのかというのは、こうやって国会で議論をしなければ確約が取れないということになります。 冒頭述べましたとおり、実施命令は個別の法律による特別の委任がなくても制定することができるとされていますが、実際には、どのような事項を実施命令で定めることとするのかを具体的に明示した規定というのは、今まで結構設けられていました。法律を実施し又は施行するため必要な細目的事項を定めるという名目で何でもかんでも実施命令に落とし込むことを可能としてしまうのでは、法律による行政の原理の意義が埋没し、唯一の立法機関である国会による立法行為が空洞化してしまいかねない側面もなきにしもあらずだと私は思っています。 包括委任規定を設ける法律は近年増加していると言って過言ではないと思います。それは行政法の権威の方が書かれている本にもありますし、内閣法制局は、なぜ法案審査においてこういった規定を置くことを容認しているのか。行政府の矜持として認めるわけにはいかないとはね返し、具体的な事項を記載させることもできるはずだと思いますが、何でそのようにしないんでしょうか。あるいは、内閣法制局が包括委任規定を置くことを積極的に進めているんでしょうか。 その辺、もしあれば、事実関係を明らかにした上で、御見解をお聞かせください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 実施命令につきましては、先ほど御説明いたしましたけれども、まさに法律の実施のために必要な事項について定めるという、この実施のために必要というところでまさに限定がされているというふうに理解しております。 その意味で、それは例示の有無にかかわらず、その実施のために必要な事項というのは、それは行政府としての権限、責任においてやれること、やるべきこと、つまり法律の趣旨を正しく体現してそれを執行、実行するという、その限りの行政府の権限の中で命令を定めるということに限られているのは当然の前提であると理解しております。 何度も申し上げますけれども、当該法律を実施するという行政府の権限内の事項、すなわち、先ほど申し上げた当該法律を実施するために必要な細目的事項に限られる、それしか定めることができないというのがもう前提でございまして、そのことは例示の有無とは関係がないということでございます。
○吉川沙織君 実施命令であっても権利義務に影響を及ぼすことは否めず、両者を明確に峻別、区別できるのかと疑問を呈している行政法の権威もいらっしゃいます。実施命令において規定することができる事項は法律を実施するために必要な細目的事項に限られるとされていますが、実際、今総務大臣からも答弁いただいた統計法とか電気通信事業法とかそれ以外のいろんな法律の包括委任規定の文言には、実施命令で規定するべき事項は具体的に記載をされていません。 だから、実際に実施命令が制定されるまでは、果たして本当に法律を執行するための細目的事項に限られているのかどうか、必ずしも明らかではありません。もしかしたら、実質的に国民の権利を制限したり国民に義務を課したりすることとなるような事項が定められるかもしれないという懸念は常に付きまとい、将来的にどうなるか分からないという不安を抱えることにもなります。 命令の根拠となる法律の規定の文言がいかなるものであっても、その規定に基づき制定される命令が実施命令であるのか、罰則を設けることができるなど国民の権利を制限したり国民に義務を課したりすることが可能である委任命令であるのを明確に峻別することは、これは包括委任規定であっても可能でしょうか、教えてください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) まさにその法律に実施のために必要と書いてあることによってこれが実施命令を想定していると、委任ではないと。すなわち、先生の、包括委任と言われますけれども、まさに包括委任ではないんだということがこの実施のために必要というところで担保されていると考えております。
○吉川沙織君 では、実施のためにと入っていれば命令の根拠となる法律の規定の文言からではその規定に基づき制定される命令が、はっきり言って、実施のためにとは書いてありますが、本当にそれが実施命令になるのか委任命令になるのか峻別することができなかったら大変なんですけれども、これは本当に、実施のためにと書いてあればもう実施命令しか定めることができないということでよろしいんですね。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) まさに、実施のためにしか定めることができないということは当然であります。
○吉川沙織君 包括委任規定に基づき制定される命令は、全て、全て実施命令であり、実質的に国民の権利を制限したり国民に義務を課したりすることはないとするのでしたら、その旨をこの場所で明言してください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 済みません、包括委任規定ではないということは度々申し上げておりますけれども、まさにその法律を実施するために必要な事項しか定めることができない、つまり法律を実施するための細目的な事項に限られるということは当然でございます。
○吉川沙織君 実は、私、何年か前からこの総務委員会の場でも、それから議運の理事会の場でも申し上げてまいりましたけれども、平成二十五年十二月以降、内閣が国会に提出してくる法律の姿として、本則三本以上の法案を束ねて出してくる割合も残念ながら増えていました。そうなると、我々議員の表決権は束ねて出してこられた一本に絞られますし、なおかつ、何本もの法律がその中に入っていれば、国会での議論は散漫になります。開かれた国会、国民の皆様が何の法案が議論されているかも分かりづらいという観点でずっと指摘し続けましたところ、今年は少し束ねの割合減っているようでございます。 他方で、包括委任規定、長官ともう前提条件は若干異なるかも分かりませんけれども、この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は○○省令で定めるといって、間に書類の届出とか手続とかそういうことが今までだったら結構書いてあったのが書かなくなった以上、これは国民の権利や義務を制限されたり課されたりすることがないことの担保は取っておきたいと思い、今日、立法府の立場から質問を申し上げた次第でございます。 立法府にいる者の立場として、これからも行政のチェック、しっかりやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○杉尾秀哉君 立憲民主党・民友会の杉尾秀哉でございます。 以前にもこの委員会で取り上げました放送制度改革について質問いたします。 規制改革推進会議で放送分野における規制改革が議論されて、先週の二十五日の会議で答申案の骨子が取りまとめられたと思いますけれども、まず内閣府から、その答申の骨子、内容について教えてください。
○政府参考人(林幸宏君) 五月二十五日の規制改革推進会議の本会議におきまして第三次答申の骨子が示されておりまして、その中で、放送をめぐる規制改革につきましては、通信、放送の融合が進展する下でのビジネスモデルの展開の方向性、より多様で良質なコンテンツ提供とグローバル展開、電波の有効利用に向けた制度の在り方の三つの柱が示されております。これらの柱につきましては、四月十六日の本会議において示された論点に基づいたものとなっていると承知しております。
○杉尾秀哉君 今おっしゃられた中に、焦点となっておりました放送法四条ですね、この改革について盛り込まれていないんですけれども、としますと、来月初めにも出されるというふうに予想されています答申にはこの放送法四条の撤廃は盛り込まれないということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(林幸宏君) お答えいたします。 これまで投資等ワーキング・グループでは様々な視点でヒアリングを行っておりますけれども、放送法第四条を含めて特定の条文や制度に焦点を当てた形での議論はしておりません。 第三次答申の内容につきましては、現在会議において検討中ではありますけれども、このような議論の状況を踏まえますと、放送法第四条の改革は盛り込まれないものと考えております。
○杉尾秀哉君 放送法について議論はされていないという話だったんですけれども、これだけいろいろなところで焦点が当てられたのは、今日資料としてお配りしました、これは毎日新聞の記事ですけれども、私の手元にはあるんですが、放送事業の大胆な見直しに向けた改革方針というペーパーが作られて、それが出回り、この毎日新聞の記事もこのペーパーを基にして書かれているものなんですけれども、その改革ロードマップ、首相官邸作成の改革ロードマップ概要というふうに書いてありますが、その内容が極めて刺激的な内容だったと。とりわけ、放送法四条などの撤廃、それから放送局のハード、ソフトの完全分離などが書かれておりまして、改革が実現すれば放送は基本的に不要になる、こういうふうに書かれていたんですね。 そこで、改めて伺いますけれども、内閣府はこの文書の作成に関与しているんでしょうか、いないんでしょうか。
○政府参考人(林幸宏君) 報道にある文書につきまして、本日配付されている参考資料等において、その記載内容については承知しておりませんので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。 規制改革推進会議の放送をめぐる規制改革について検討すべき論点として示されたものは、先ほど御紹介いたしました四月十六日の本会議で示されたものでございまして、これらの論点に従って投資等ワーキング・グループにおいて議論されているものと承知しております。
○杉尾秀哉君 もう一回伺いますけど、内容は知らないということですか。
○政府参考人(林幸宏君) お答えいたします。 報道にある文書について、その記載内容は承知しておりませんので、お答えは差し控えさせていただけないかと思います。 内閣府規制改革推進室におきまして、当時、その規制改革推進会議の事務局として、通信と放送の融合が進む中で、通信と放送それぞれの規制、制度の内容等につきまして調査していたということは事実でございます。
○杉尾秀哉君 内容は知らないということですが、じゃ、放送事業の監督官庁である総務省はどうなんでしょうか。
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。 そのような報道については承知をしておりますけれども、委員御指摘のいわゆるペーパーに関しましては、総務省として何ら作成には関与しておりませんし、事実関係についても承知はしておりません。
○杉尾秀哉君 今お聞きいただきましたように、内閣府もこの文書は知らない、そして総務省も知らない。放送事業を監督する総務省、そして規制改革を推進する立場の内閣府も知らない。ということは、これはもう御存じの方多いと思うんですけれども、官邸で書かれた、しかも安倍総理の意を体して安倍総理周辺が作成したと、こういうふうに言われています。具体的な名前も私知っておりますけれども、ここでは言いません。 しかし、このペーパーに書かれている放送法四条、それからマスメディア集中排除の原則、この規制緩和には実はお手本があります、アメリカなんですけれども。そこで、ちょっと総務省に伺いますが、放送法四条に該当するアメリカのフェアネスドクトリン、それから集中排除の原則、これは今どうなっているのでしょうか。
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。 フェアネスドクトリンにつきましては、米国連邦通信委員会、FCCでございますが、がかつて掲げていた政策指針でございます。放送事業者に対して、政治的な争点を含めた重要な公共上の争点に合理的な放送時間を割り当てる、また、放送において、対立する意見に公正公平な機会を積極的に与えることを義務付けていたと承知しておりますが、この指針は一九八七年に、メディアの多様化、あるいは放送事業者が公平性を確保しようとする余り重要な公共上の争点を取り上げない傾向が強まったこと等を理由として廃止され、現在に至っていると承知をしております。 また、マスメディア集中排除でございますけれども、米国におけるマスメディア集中排除原則は、我が国と同様に、特定の者が同時に所有できる放送局の数などを制限するものでございます。アメリカにおきましては、順次、同原則の緩和を行ってきております。例えば、特定の人や企業が全国で所有できる放送局の数に係る上限がかつて課されておりましたけれども、一九九六年には基本的に廃止をされまして、現在は、視聴可能世帯、世帯カバー率に基づく規制となっていると承知をしております。
○杉尾秀哉君 今説明していただきましたように、フェアネスドクトリン、それから集中排除の原則、こうした規制がアメリカでは順次撤廃若しくは緩和されているんですよね。 そこで、アメリカのテレビメディアで今何が起きているのか。今日、二枚目に資料、いっぱいいろんなニュースキャスターが写っていますけれども、これ実は、シンクレア・ブロードキャスト・グループという全米百地域に百九十三の地方テレビ局を持っている保守系の巨大メディアがありまして、このシンクレア傘下のテレビ局で今年の三月末に非常に奇妙なことが起きたんですね。それを言ってみれば画面にして作ったのがこの資料二なんですけれども、これ、傘下のほとんどのテレビ局でニュースキャスターがフェイクニュースに気を付けろという趣旨の、全く、ほとんど同じメッセージ、原稿を読んだ放送をしたんですね。このシンクレアグループというのはトランプ大統領と深いつながりがあって、フェイクニュースに気を付けろというメッセージ、これは実は、皆さんもお分かりのように、トランプ大統領のお得意のせりふでございます。 フェアネスドクトリンが廃止されて、そして資本規制が緩和されたアメリカで、まさにトランプ大統領の翼賛的なプロパガンダ放送が一斉に行われたということなんですけれども、総務省はこのアメリカの事実を把握していらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(山田真貴子君) 御指摘のあった米国における事案については、報道により承知をしております。
○杉尾秀哉君 私、この委員会でも以前に指摘させていただきました、放送法四条、安倍総理が撤廃したがっている放送法四条というのは、これはもろ刃の剣であると。私がテレビ局にいたときには、実は撤廃してほしいというふうに思っていたその一人でもあります。公権力の介入を許す道具になっている可能性がある。実際に、放送法を盾にして放送局が呼び付けられたり、行政指導的なことが行われている。 一方で、放送局を介入から守る盾にもなるんじゃないか、こちらの役目が今非常に重要になっていると考えておりまして、この放送法四条を廃止しようというこの放送規制改革の議論というのも、安倍総理が実際に意欲を見せた、前のときにも紹介したんですが、AbemaTVという、これは通信でやっている放送ですけれども、去年の暮れに安倍総理が出て、一時間独演会をして、非常に気持ちよかったと、それが一つの大きなきっかけだというふうに言われているんですが、実は、安倍総理は、AbemaTVじゃなくてアベTVをつくってほしいというふうに思っているんじゃないか、こういうふうに言う放送関係者というのは実は少なくないんですよね。 何でアメリカの例を挙げたかといいますと、この放送法四条の廃止というのは、実は政治的に偏向した放送を生んだり時の権力者の意に沿った放送になりかねない、そういう危険性、危惧があるということなんですね。 そこで野田総務大臣に伺いたいんですけれども、この放送法四条が持つ意義、度々委員会でも聞かれていると思いますけれども、どういうふうに評価されているのか、いま一度。そして、放送法四条の撤廃など、規制緩和がもたらす弊害の方をどういうふうに考えていらっしゃるか、お考えを聞かせてください。
○国務大臣(野田聖子君) 度々この場でも申し上げたとおりのことになりますけれども、我が国の放送法第四条について、四条を含めた放送法の枠組みの中で、自主自律によって放送番組を編集することによって重要な社会的な役割を果たしてきたものというふうに認識、それは変わっておりません。 これが撤廃された場合、これもかつてお話ししたとおりですけれども、やはり番組準則のルールが破られる、今、世間ではフェイクニュースについて非常に懸念される中、放送はそれはないと、公正な報道をしているのが、それに厳格に取り組まなくていいというようなことも可能性としては出てくるわけですね。様々なことが、今まで起きなかったことが想定されると思います。
○杉尾秀哉君 放送のやっぱり信頼確保において、この放送法の四条の果たしている役割というのがやっぱり大きいというのを大臣も認識されているというふうに思います。 もう一つ、このペーパーの中で、実は四枚ほどあるんですけれども、この真ん中の方に書かれているのは、要は、放送事業の競争力強化という、これは農業分野もそうですし、あらゆる分野で競争力を強化すれば産業として発展していくんだ、成長産業になるんだと、こういうことを全面的に打ち出しているんですが、私は放送出身として、賛同する部分もないわけではないですけど、違和感がある。放送ってやっぱり一つの文化だったり公共性ですよね、今も言った放送に対する信頼というのがありますけれども、こうした競争力強化を言う余りに放送文化とか公共性を軽視しかねないかのような考え、これについては野田大臣はどういうふうに思われていますでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 規制改革推進会議というのは、そういう競争力強化みたいな使命を持って様々なジャンルに取り組む、そういう会議体だと思っています。 また、私は、総務大臣として放送法の下で放送について関わっている人間としては、やはり放送法の第一条においては、放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって放送による表現の自由を確保することや、放送が民主主義の発展に資するようにすることなどの原則に従って、放送を公共の福祉に適合するよう規律し、その健全な発達を図ることを目的としています。ですから、そういう民主主義という私たちが守らなければならないものに対して非常にコミットしているものが、それを放送法の中で包含されているのだと思います。 放送法は、先ほど第四条もそうですし、また九十二条なんかにおいては、放送事業者の自主自律の枠組みの中で公共的な役割に関する規律を設けているということも認識をしているところです。そういうふうに私は受け止めております。
○杉尾秀哉君 今、野田大臣がおっしゃったことを内閣府の方でもよく考えていただいて、今後の規制緩和、取組に当たっていただきたいと思います。 退席していただいて結構です、内閣府。
○委員長(竹谷とし子君) 林次長、退席していただいて結構です。
○杉尾秀哉君 残りの時間は、ちょっと選挙の話なんですけれども、投票時間の締切り時間の繰上げについて伺います。 公選法、皆さんもよく御存じだと思いますけれども、投票日の投票時間、午前七時から午後八時と、こういうふうに規定しておりますが、投票に支障を来さないと認められる特別な事情がある場合などに限り、自治体の判断で変更することが認められています。 これを根拠に実際に投票時間を繰り上げている自治体というのは結構多いんですけれども、そこで伺いますが、直近の二〇一七年衆議院選挙、それからその前の一六年参議院選挙、これ繰上げ率、どれぐらいの割合で投票所、投票時間繰り上げているか、この数字言ってください。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 自治体において、それぞれ、平成二十八年の参議院議員選挙におきまして繰り上げた全ての投票所数に対する割合は三四・六%、それから前回の衆議院選挙、昨年の衆議院選挙につきましては三五・一%となっております。
○杉尾秀哉君 ちょうど大体三四、五%ということは、三つに一つの投票所で早く締め切られている。資料三に参議院選挙の繰上げ率の比率をグラフにしたものを示しましたけれども、二〇〇一年からどんどん上がっているということですね。実際はこれ地域によってかなり差があるみたいなんですけど、その辺はどうでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 平成二十九年の衆議院選挙について申しますと、投票所の閉鎖時刻の繰上げを行っている投票所の全投票所数に占める割合が九割を超えているというのが島根県及び鹿児島県でございました。一方で、閉鎖時間の繰上げは行っていないというところがございまして、千葉県と神奈川県でございました。
○杉尾秀哉君 今おっしゃっていただいたのを資料四で示しました。確かに鹿児島が一番高くて九一%ですね。一方、千葉県と神奈川県はゼロ%ということで、都市部とそれから山間部、それから過疎地、違いはあると思いますけれども、千葉県も房総半島あって、やっぱり山間地も結構あります。そういうところでもゼロ%というところがある。これやっぱり一票の格差とも関係するかもしれませんけれども、やっぱり民主主義と一票の重みの観点から見ても余りにも不公平だと思うんですけれども、こうした現状について総務省として何らかの対策を講じているのか。総務省の選挙部長名で通達を出しているということは知っているんですけれども、果たしてその通達が意味を成しているのか、これはいかがでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) 投票所の閉鎖時刻の繰上げを行う特別の事情、私どももいろいろ調査しております。ある団体では、やはり高齢者が多くて大半が六時頃までに投票を済ませておるとか、あるいはこの前の衆議院選でございますと、台風二十一号の増水により早めに閉じるというようなことがあったと伺っております。 総務省といたしましては、議員御指摘のとおり、閉鎖時刻の繰上げについては通知を出しておりまして、要請しております。選挙人の投票機会の確保をするために十分な検討を行った上で厳正に対応するよう、国政選挙あるいは統一地方選挙のたびに通知により要請を行っております。 また、その通知が効いているかどうかということでございますが、閉鎖時刻の繰上げを行っている投票所数が最も多かったのは平成二十六年の衆議院選でございまして、それよりは、それぞれ衆議院、参議院一回ずつ、直近の選挙においてはそういう投票所数は減少はしております。 また、ある県においては、私どもからの要請も受けまして、県の選挙管理委員会で各市町村の選挙管理委員会に対しまして、閉鎖時刻の繰上げを適正に行うように粘り強く通知したり、あるいは説明会において繰り返し取組を促した結果、投票時間の繰上げを行っていた市においてそれを見直したというような実績も得ております。
○杉尾秀哉君 台風二十一号の話されましたけれども、台風二十一号、去年の選挙のときですけれども、そんなに上がっているわけじゃないんで。あと、それから、自治会が早く切り上げてほしいみたいな、そういう要請が来たりするということも聞いております。 そこで、野田大臣に伺いたいんですけれども、例えば引っ越したりなんかして、本来だったら八時まで行けるはずが、別のところに引っ越してみたらもう投票が締め切られていたみたいな、こういうことが実際にあり得る。八時のつもりで行ったら既にもう締め切られていたということになると、やっぱりそれは政治参加の機会が奪われるということになるでしょうし、あとは、やっぱり過疎地で人件費のこととか考えるんだったら、選挙はよく民主主義のコストといいますけど、民主主義のコストと行政のコストというのはどういうふうにそのバランスを取るのか、どちらを優先するのかという問題があると思うんですけど、大臣の考えを聞かせてください。
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。 御指摘のとおり、選挙は民主政治の根幹を成すものですから、選挙人の投票機会の確保というのは極めて重要なことであり、最大限の配慮をされるものだと考えています。 投票所の閉鎖時刻の繰上げは、公職選挙法において、市町村の選挙管理委員会の判断で選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情のある場合などに限り行うことができるとされています。私も、特別な事情がない限り投票所の閉鎖時間をむやみに繰り上げることは決して好ましいことではないと考えています。 今、部長からも話がありましたけれども、大切なことは、やはり市町村の選挙管理委員会においては、それでも繰上げを行うということにした場合には、その特別な事情、それに対して十分選挙人に対して説明をしていただく、投票所閉鎖時刻について混乱しないようにしっかりと選挙人に周知を徹底することが重要だと考えています。 総務省も、投票機会を広く確保する観点から、国政選挙や統一地方選挙のたびに各選挙管理委員会に対して、投票所の増設について積極的に対応するよう、また投票所閉鎖時刻の繰上げについては厳正に対応するよう要請してまいります。
○杉尾秀哉君 時間が来たので終わります。 ありがとうございました。
○委員長(竹谷とし子君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十九分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(竹谷とし子君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 二〇一三年施行の改正労働契約法によって、期間の定めのある有期雇用契約が通算五年を超える場合に、労働者が求めれば期間の定めのない無期雇用契約に転換することとされました。いわゆる無期転換ルールでありますが、今年四月からこのルールが適用開始されて、少なくない職場で労働者の雇用の安定に役立っていると承知しております。 私の昨年十一月の参議院の代表質問に対し安倍総理は、無期転換ルールを避ける目的で雇い止めすることは法の趣旨に照らして望ましいものではない、企業への周知や啓発指導にしっかりと取り組んでいくと答弁されました。大事な答弁だったと思います。 ところが、総務省と文部科学省共管の放送大学学園が各都道府県に設置している学習センターの有期契約の職員の皆さんが今年の三月末で大量に雇い止めされました。 総務省、放送大学の学習センターの役割について説明してください。
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。 放送大学の学習センターでございますが、全国各地に設置をされておりまして、放送大学のキャンパスとして、学習者の身近な場所におきまして、面接授業の実施、単位認定試験の実施、インターネットやDVD等による再視聴学習機会の提供、学習支援等を行う役割を担っているものと承知をしているところでございます。
○山下芳生君 大事な役割を果たしているんですが、国から年間七十八億円の補助もされております。その学習センターで働く職員四百三人のうち、七十九人が三月末で雇い止めされました。多くは五年以上あるいは十年以上働いてきた女性の皆さんであります。 兵庫と徳島の時間雇用職員の女性二人から直接訴えを聞きました。お二人とも一年ごとに契約更新して十年以上働いてきた方で、にもかかわらず三月末に雇い止めをされました。それぞれ兵庫あるいは徳島の労働局に申告をして対応を求めておりますが、大学当局は態度を改めておりません。 今日、皆さんのお手元に私が独自入手した資料の一部を配付いたしました。 労働契約法の改正への対応についてと称した、平成二十五年三月五日、これは放送大学学園の常勤理事会に配られた資料であります。冒頭書いてあります。平成二十五年四月一日以後に開始する有期労働契約について、通算で五年を超えて反復更新された場合は、労働者の申込みにより無期労働契約に転換することとなる。その次のページ、そのため、期間業務職員、時間雇用職員、特定有期雇用職員の労働契約について、改正労働契約法の施行日以降、以下のとおり取り扱うこととする。 その次、抜粋ですけれども、時間雇用職員、教務補佐員、研究補助員、TA等を含む、これらの方々についてはこれまで特に規定が明文化されていなかったため次の一から三の取扱いに改めるとあって、一、通算雇用期間の上限を五年までとする、現在在職している時間雇用職員の雇用期間については、最長でも平成二十五年四月一日から五年を超えないものとするということを明記したペーパーであります。 まさにこれは無期転換ルールを避ける目的で雇い止めするための対応だということをあからさまに述べた文書であります。女性たちは、私は労働契約法改正がなければずっと働き続けられたんだと言っております。そのとおりだと思います。これまでは一年契約を繰り返し十年以上働いてきたのに、法改正によってそれができなくなった、こんな理不尽なことは私はないと思います。 女性たちに聞くと、ベテランが辞めていく中で、センターは勤続三年未満の人だけになったというんですね。様々な年齢層の人たちがこれは受講する場所ですから、やはり一定の経験も必要なんだけれども、それが絶たれていると。 厚労省に伺いますが、労働契約法十八条そして十九条に係るゆゆしき問題だと思いますが、女性からの申告で兵庫労働局は学習センターに啓発指導を行ったけれども、拒否されたと聞いております。一体どんな対応をしているのか。このまま放置するんですか。
○政府参考人(成田裕紀君) まず、個別の事案についてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。 一般論として申し上げますと、事業主と労働者との間の個別労働紛争について紛争解決の援助の申出があった場合には、個別労働紛争解決促進法に基づき、都道府県労働局長による紛争の自主的な解決を促す等の助言、指導を行っているところでございます。
○山下芳生君 私は、こんなあからさまな無期転換ルールの逸脱のための雇い止めはないと思いますよ。これで何にも労働行政ができなかったら、労働行政は何のためにあるんだということになると思いますよ。 まあ、時間ないですから、私、総務大臣の責任も問われると思います。これ、総務省所管ですからね、共管ではありますけれども。総理答弁に反することが総務省の足下の法人で進んでいると。これ、大臣として是正指導すべきではありませんか。
○国務大臣(野田聖子君) 山下委員にお答えします。 放送大学学園の職員の雇用形態については、労働関係法令に基づき、同学園が適切に定めるべきものと考えています。無期転換ルールについても、同学園において、改正労働契約法の趣旨を踏まえ、適切に対応していただくべきものであると考えています。 総務省としては、労働関係法令を所管する厚生労働省、同学園を共同で所管する文部科学省と連携しながら、同学園に対し、引き続き労働関係法令に基づき適切な対応がなされるよう伝えてまいりたいと考えます。
○山下芳生君 今ペーパー読んでいただいたんですが、私は、総務大臣として本当に積極的な対応が必要だと思うんですね。 いろんな理由があります。組織の活性化とか学生のニーズに合わせた魅力的なサービスとか言うんですが、そんなものは雇い止めの理由には全くなりません。いろんな対応がされるべきなんですね。一方で、この四月から、百三十八人、非常勤職員を新たに採用しております。雇い止めのための雇い止めなんですよ。 総務大臣、足下でこんなことが起こっている。しっかりと情報をつかんで、しかるべき対応をしてください。
○国務大臣(野田聖子君) 繰り返しになりますけれども、厚生労働省そして文部科学省とまずしっかり連携しまして、そして学園に対して、この労働関係法令に基づいて適切な関係がしっかりなされるよう、しっかり伝えていきたいと思います。
○山下芳生君 次に、KLMオランダ航空の日本人客室乗務員がこの七月から大量に雇い止めされようとしている問題について質問いたします。 国交省、オランダ航空の日本国内の就航状況、月々の乗客規模などについて報告ください。
○政府参考人(久保田雅晴君) お答え申し上げます。 オランダ航空の日本への就航状況につきましては、二〇一八年の夏ダイヤにおきまして、アムステルダム—成田路線を週七便、アムステルダム—関空路線を週七便、それぞれ運航してございます。 日本路線におきます旅客数につきましては、両路線合計で、二〇一六年は約四十万人、二〇一七年は約四十二万人の利用となってございます。
○山下芳生君 そういう状況なんです。 この日本人客室乗務員の方々が、七月から順次、期間が来たということで雇い止めされようとしておりますが、これは後で言いますけれども、まさに無期転換に掛かるような方々がそうされようとしているんです。 まず、どんな働き方をされているかについて大臣にお聞きいただきたいんですが、私、日本人客室乗務員の問題というのは、日本人の乗客にとっては安全に直結した問題だというふうに、いろいろ話聞いて理解いたしました。 例えば、こういう事例があったんです。二〇一四年、アムステルダム発関空行きの便で、搭乗手続終了直後に火災事故が起こりました。窓の外が真っ黒い煙で覆われて、オランダ人の乗務員がすぐに操縦士に知らせて対応したんですが、緊急事態ですから、オランダ人乗員たちは英語ではなくオランダ語でのやり取りになったそうです。日本人客室乗務員は、そういう中で、オランダ語の内容をしっかり把握して、機体からのこれは出火ではないと、緊急脱出の必要はないと、エンジンを掛けるための機材であるジェットスターターというものが出火して炎が上がったけれども、すぐに機体から分離されて事なきを得たので大丈夫だということを、オランダ人のオランダ語のやり取りを聞いて、日本語でその都度アナウンスをして日本人の乗客に伝えたというんですね。怖かったけれども、すぐにアナウンスが日本語で入ったので安心したと感謝されました。大半は日本人の乗客だったということであります。そういう役割をしておられる。 それから、昨日、私が直接会ってお聞きした方は、日本人の乗客の方が急病になったと。日本人の方の病気の表現というのは、やはり外国人と比べて割と、何といいますか、そんなにオーバーにしないので、キャッチするのは、やはり日本人の客室乗務員がそのことを踏まえて引き出して大丈夫ですかと言って、そうすると、かなり重篤だ、重症だということが分かったので、これはオランダ人クルーとも相談して緊急着陸が必要だという判断して、札幌の空港に着陸したそうなんですね。ふだんは降りない空港ですから、その地上乗務員とのやり取りなんかも日本人のクルーがかなり役割を果たしたと言っていますけれども、すぐ病院に行って手術をやって命は取り留めたんですが、もし緊急着陸して手術しなければ命はなかっただろうとドクターに言われたそうですけれども、そういうことを日本人の客室乗務員はやられている。 非常に大事な日本人の乗客にとっては役割だと思いますが、まず総務大臣に、こういう役割を果たされている日本人客室乗務員について、感想はいかがでしょうか。感想で結構です。
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。 大昔になりますけど、私も就職活動をしているときに航空会社に憧れて希望したことがありましたけれども、夢はかないませんでした。多くのやっぱりお客様相手に本当に心温まるサービスをしていただいて、快適な、そして安全な空の旅をつくっていただいていることに、私自身も時々利用しますので、感謝しながらも大切な仕事だと認識しているところです。
○山下芳生君 快適、安全、大切なお仕事だと。そのとおりだと思います。 ちょっともう大分前の話になりますが、野田大臣の先輩でもあられます亀井静香運輸大臣が、一九九四年のことなんですけれども、日本の航空会社の中でアルバイトスチュワーデスを導入することが問題になったんです。そのときに亀井大臣は、契約制の客室乗務員導入について行政指導もされまして、そのときの国会答弁でこういう答弁されています。雇用形態が安全面にどういう影響を与えるのか、乗務員について、一体化の問題等から全体的に判断していく、将来、三年たったら正社員に切り替えるというやり方か、それとも最初から直ちに正社員に切り替えていくのか、それは航空会社に判断してもらうという趣旨の答弁をされて、単にこれは雇用形態だけではないんだと、安全の問題だ、クルーと一体に、雇用形態がばらばらでは安全対応ができないんだという趣旨のことをはっきりと国会で答弁されまして、そういう対応もされまして、以降、今ではJALもANAも客室乗務員は正社員に替わっております。 私は、この亀井静香当時運輸大臣の判断、大変正しいものがあったと思いますが、感想で結構ですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 私も、かつて亀井先生とは郵政の関係とかでいろいろ出会いがありまして、一見怖い方、怖く見える方なんですけど、非常に細やかな気遣いをなさる、先を見通せる方だと思っております。 これにつきましても、私は、そのとおりで、いい形になってよかったなというふうに思います。
○山下芳生君 ところが、残念ながら、そういう大事な役割を果たしているKLMの日本人客室乗務員、そしてまた亀井静香大臣の言葉を引くまでもなく、安全にとっては雇用形態は非常に大事なんだという客室乗務員なんですが、オランダ航空は、日本ベースで働いている日本人客室乗務員の方については、これまで二年契約プラス三年契約などで五年以内の有期雇用にしてまいりました。これまでは五年以内だったんです。しかし、ジャパンキャビンクルーユニオン、客室乗務員の組合が、五年を上限にした契約では安全上もいろいろ問題があるだろうということで交渉をされまして、更に三年間の契約更新を認めさせて、二〇一五年から更に三年の延長がされております。したがって、二年、三年プラス三年ですから八年間の契約でいろいろ経験を積まれた方々が、この七月からその八年間が切れようとしているわけです。 なぜ、八年間切れたら更に延長したらいいじゃないかと思うんですが、その三年前のときに、もう残り契約が二日間で切れるというときに、これで契約しなければ駄目よということで、三年限りだという条件をもうのまざるを得なかったんです。しかし、状況が変更すればいろいろ協議には応じようということになっているんですが、そこで今問題になっておりますのは、もうそろそろその七月から八年目の方が来るわけです。 私は、いろいろ事情があるわけですから、これは厚労省に聞きますけれども、これが八年間、本当にそういう仕事をしてきた方が、いろんな事情はあろうにせよ、無期転換ルールが適用される今年から、こういう方々がどんどんどんどん切られていくなんということは絶対にあってはならないと思いますが、どういう指導をしていますか。
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。 個別の事案につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論として申し上げますと、まず、無期転換ルールについては、これを定めた労働契約法が民事の法規でございますことから、無期転換申込権が発生する前の雇い止めについて紛争が生じた場合には、最終的には司法においてその有効性が判断されるというものでございまして、行政としてその適否について申し上げることができないということがございます。 ただ、その上で、厚生労働省としては、本年四月から無期転換の申込みが本格的に始まるということを踏まえて、まず、このルールへの対応が円滑に行われるようにあらゆる機会を捉えて周知を図ってきたわけでございまして、また、無期転換ルールの適用を意図的に避ける目的を持って雇い止めをするというような事案を把握した場合には必要な啓発指導を行ってきたところでございますし、また今後ともそこをしっかり対応してまいりたいと思っております。
○山下芳生君 私、当事者の方から聞いたんですけれども、東京労働局はKLMに対して啓発指導されました。されたんですけれども、先方の受け止めは、いろいろ説明を受けたけれども、その雇用方針を変えろなんて聞いていませんといって開き直っているんですよ、開き直っているんです。 こういう状況で、無期転換ルールを守る、その一番先頭に立たなきゃならない厚生労働省の、私は、放置したら責任が果たせないと思うんですね。引き続き頑張っていただきたいと思いますが。 野田大臣に伺います。 私は、厚労省もこれから頑張っていただくんですが、野田大臣はもう言うまでもなく女性活躍担当大臣でもあられます。日本の優秀な女性たち、まあキャビンクルーには男性もいますけれども、これから、さっき言ったように、毎月、七月から次々と期限が来て雇い止めになるような方々が出てくるんです、多くは女性ですけれども。 女性活躍担当大臣でもある野田大臣の目の前でこういうことが起こっていいのかと、いかがですか。
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。 まず、御指摘の個別のオランダ航空の事案については、事実関係の詳細を承知しておりませんので、この場でのお答えは差し控えさせていただきます。 一般論として、私は、今委員がおっしゃったように、女性活躍・男女共同参画担当大臣でございまして、そこで申し上げるとするならば、例えば男女間の賃金格差の問題、女性の非正規雇用の問題などを含め、女性活躍以前の課題にしっかりと目を向けること、フェアネスの高い社会の構築を目指していくことが、特にこの人口減少局面にある日本にとってはとても重要なことだと思っています。 無期転換ルールというのは、有期契約で働く方の雇用の安定を図るために設けられたものであり、不安定な雇用に苦しむ多くの女性にとっては雇用の安定や処遇改善につながることが期待されているものと考えています。そして、企業にとっても、今お話があったような、その熟練の上に立った安全性とか、またそういうプロ意識の高さとか、そういうものがかえってその企業の値打ちを上げていくという視点もちゃんと捉まえていただかなければならないかなと思います。 いずれにしても、企業の皆様には無期転換ルールの制度の趣旨をしっかり踏まえて取り組んでいただくとともに、制度を所管されている厚生労働省において適切な対応に努めていただきたいと思います。
○山下芳生君 総務省として、今、女性活躍推進について、行政監視として調査対象にされているんですね、大臣。行政監視の対象として女性活躍推進について今調べ始めているんです。中身はいろいろあると思います。女性社長の比率がどうだとかというのはあるんですが、そういうことだけではなくて、本当にすばらしい役割を発揮して活躍されている女性たちが、その場が奪われるようなことがあっていいのかということも、私はこの調査の対象にすべきだと思います、いろんな企業聞き取っていますから。 最後に、提案、お願いなんですけれども、大臣自身が、今日、たくさん当事者傍聴されております。是非、オランダ航空の雇い止めの不安で一日一日を今送られている女性の皆さんの声を直接聞いていただいて、そして、オランダ航空にも、そういうことがあっていいんだろうかと、女性活躍に逆行するんじゃないかということを今度の行政監視の一環として聞くことだってできますから、これ是非検討してくれませんか。
○国務大臣(野田聖子君) 委員、今日、実はこの委員会で初めてオランダ航空の皆さんの話を山下委員の御質問によって少しずつ中身を承知しているところで、しっかりまた検討させていただいて、とにかく日本はもう女性の活躍なかりせば成り立っていかない国だということを多くの方たちが御理解いただいているところでございます。そこをしっかり踏まえて取り組んでいきたいと思います。
○山下芳生君 その志が現実の問題として是正できるように、私も是非精いっぱい頑張りたいと思いますから、行政機関の皆さんと政治の力が問われていますので、しっかり取り組んでいただけるよう私も力を合わせるということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○片山虎之助君 片山です。 今日は一般質疑ですから、大臣、申し訳ないんですが通告はしませんでしたが、まず冒頭、昨日、党首討論が一年半ぶりに行われたんですよ。その感想から聞きたいと思いますが、一年半ぶりですよ。そして、あれは大体四十五分なんですね、全部の時間が。出れるのは衆参十人以上の党の党首なんですよ。そうすると、今、五つあるのかな。それで、イギリスをまねたんですよ、御承知のように、イギリスをまねて日本に入れた。イギリスは毎週やるんですよ。基本的には、二大政党ですから、与党の党首である首相と野党第一党の党首がやると。だから、四十五分で一つも構わないんです。 日本も、最初は月に一遍やったんですよ。ところが、だんだんだんだん延びて、そのうち一国会一回になって、去年は一回もやらなかったんですよ。一昨年、二回やったんですよ。私が最初に出たときは四分なんですよ。二回目が六分で、昨日は五分なんですよ。どう思われますか。いや、野田大臣も総理を目指されるんだから、あなた党首になるんですから、どうせ。目指すんですから、なる可能性ありますよね。そうなると、党首討論の当事者になるんだから。 ああいうやり方で、しかも、予算委員会の集中審議というのが今大変多いですよね。まあ多い原因をつくった私も一人になるのかもしれませんがね。そういう意味で、私は、昨日は記者会見と言われたので、記者の人に、この四十五分を守るのなら回数を増やせと。まあ週に一遍、イギリスみたいにいきませんが、月に一遍か、まあ二か月に一遍といったら大分間延びするけれども、回数を増やすか、回数を増やさないのなら時間を増やすべきだと。 それで、予算委員会は、ちまちまじゃないけれども、どうしてもそうなるんですよ、政府攻撃に絡むような質問に。だから、天下国家、世界を非常に高くそびえ立ちながら議論するとなると、まあ党首討論みたいなものがあっていいと私は思うんだけれども、今の中では、この国会運営の中ではややまま子になっていますよ。 そういう意味で、忌憚のない、総理を目指される総務大臣の、総理大臣じゃなく総務大臣ですから、今は、総務大臣の御意見を聞きたい。
○国務大臣(野田聖子君) 尊敬する片山先生からの御質問なので、通告いただいていないんですが。 まず申し上げておきたいことは、これは議会でお決めになっていることなので、議会の方で十二分に御議論いただければいいなと思います。 ちょっと話がそれるんですけど、私が最初にお仕えした総理は小渕恵三総理大臣でありました。いつもおっしゃっていたのは、一番しんどいのは党首討論だと。本当に前の日は眠れないし、それだけもうすごい真剣勝負なんだなということを、まだ未熟な私は総理の漏らされた一言で重く受け止めていたところです。 回数のことや時間のことについてはやはり議会でお決めいただくことなんですけど、あのときは、やはり一対一の闘いみたいなイメージがありました。与野党の闘いみたいな、政府、野党。 今、片山先生も昨日は時間足らずですごく残念そうなお顔をされていたのが印象に残りましたけれども、確かに五分では党としての思いを全て述べることはいささか厳しいのかなと、そういうふうに受け止めております。 でも、せっかく始まった制度ですので、国民が、テレビ中継をしておりますから、それを見て、与野党問わず、やっぱり政治に関心を持ってもらうとか政治に近づいてもらうには非常にいい手だてだと思うので、私自身は否定しませんし、そこで、もうやめろということでいいですか、そんなふうに思いました。
○片山虎之助君 それからもう一つ、私は、昨日、内閣人事局のことを聞いて、直せと言ったんです、少し。今、任命権者をないがしろにしているんですよ。大臣になって一番の楽しみは、一つは人事権ですよ、もう一つは指揮監督権ですよ、業務の。ところが、今、業務の指揮監督権はありますよ、しかし人事権は半分以上ないんですよ。だって、適格性の審査を人事局がやって、候補者名簿を人事局が作って、各大臣は任免協議で総理と官房長官相手にいいの悪いのと言うだけでしょう。逆にしないと。 それから、今の制度の問題点は、降格人事ができるんですよ。理由なくとは言いませんよ。理由はあるんだけど、今は国家公務員法で分限というので守られているんですよ、公務員は、その地位の高さも。それを降格できるというのは、私は、元々あれ作ったときからおかしいんじゃないかと思ったんだけど、一遍も適用されていませんからいいですけどね。しかし、それはやめた方がいい。 それから、任命権者の下に人事権を返して、チェックをするのは官邸がやってもしようがないと思いますよ。それから、六百八十人も指定職以上をやるって、昨日も言ったんだけど、神様じゃなきゃできませんよ、そんなことって、公平に。神様じゃないんだから、みんな。そういう意味では、もうせめて二百人の局長以上、局長、外局の長官だと思うんですが、まあそれを言ってもしようがないので、もうここではこれは言いませんけれども。 それから、昨日もう一つ言いたかったのは、放送と通信の融合について、どんどんどんどんネットを中心に放送的な通信が出るから、放送の方もそれに合わせというのは話が逆じゃないかと私は思うんで、またこれについては我々は検討して提案しますけれども、そのことで四条についても端的に、総理、あなたはどう考えているのと、それだけ聞こうと思ったんですよ。ところが時間切れで、こういうことになりましたので、もうやめますけれども。 本来の質問に返ります。返りますって、もう時間半分ぐらい過ぎちゃった。それでは簡単にやります。 まず一つは、通告したとおり、個人住民税の現年課税化というのは地方税制の大きな課題なんですよ、昔から。だから、なかなかやろうと思ってもできないんですが、本当はやった方がいいんですよ。所得税は現年課税で、個人住民税は前年課税ですからね、現年じゃなくて、前年課税ですから。だから、退職した人が収入がなくなったら、前の所得の税金がどかっと来るんですよ。みんな計画的じゃないから、困っちゃうんだよね。現年課税なら、そのときの所得で取られるんですからいいですけどね。 だから、これは何でそういうことにしたのか、所得税と違う制度にしたのか。何でそれを今度現年課税化を、決めているわけじゃないんですが、検討されているのかということを分かりやすく御説明ください。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 御指摘ございましたように、個人住民税は翌年度課税の仕組みを取っているわけでございますけれども、これは課税団体ごとに税率が違う、異なり得る中で、その課税団体を明確化しつつ、所得税における確定申告等を活用することで、納税義務者の方、それから企業の方、地方団体の税務事務に過大な負担が生じないように配慮をして講じられているものであると考えております。 この現年課税化でございますけれども、税制抜本改革法、平成二十四年でございますけれども、ここで、納税義務者、特別徴収義務者及び地方公共団体の事務負担を踏まえつつ検討するという検討事項が盛り込まれておりますので、私どもといたしましては、学識経験者、企業、地方団体等を構成員といたします個人住民税検討会において検討を行っているところでございます。
○片山虎之助君 基本的には手間なんですよ。手間は工夫でそれをうまくこなせるかどうかなんだけれども、まあそれは大いに議論してください。 そこで、いろんな関係団体の考えをちょっと披露してください。例えば、日本商工会議所はもう反対を表明しているわね。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 今御指摘もございましたけれども、個人住民税の現年課税化につきましては、関係団体から幾つかの御意見をいただいているところでございます。 具体的には、今お触れになられました日本商工会議所からは、平成三十年度税制改正に関する意見の中で、事業者に対し現状以上の納税事務負担の増加を強いる個人住民税の現年課税化には反対であるという御意見。そして、全国町村会、若干古うございますけれども、平成二十七年度政府予算編成及び施策に関する要望の中で、町村や事業主の事務負担が増加することなどから慎重に検討することといった意見が寄せられております。 また、個人住民税検討会でも先ほどのメンバーから御意見を伺っておりますが、一部には前向きに検討すべきという御意見ございますが、いまだに課題が多いことから、引き続き議論を深めていく必要があるとの御意見をいただいているところでございます。
○片山虎之助君 実務をやる税理士会なんかはどうですか。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 税理士会の中で、神奈川県と山梨県の税理士会で構成されております東京地方税理士会というのがございますけれども、ここは、平成二十七年度の税制改正に関する意見書の中で、給与の支払者の事務負担が増大するという問題や現年課税への経過年度の取扱いに検討の余地はあるが、将来の現年課税制度の導入のための具体的な検討を進めることが望ましいという御意見をいただいております。
○片山虎之助君 その税務当局のあなた方はどうですか。ちょっとゆっくり言ってくださいね。
○政府参考人(内藤尚志君) 私どもといたしましては、いずれにいたしましても、お触れになられましたけれども、事務を負担していただく企業、そして納税者、それからやはり事務を担います地方団体、これらの事務負担がどうなるか。今の現状で申しますと、かなり事務が増えるということに対する反対が強いというのが実感でございまして、これらをどのように解決していくかという道筋がなかなか見えていないというのが状況でございます。
○片山虎之助君 だから、まさにそれを聞こうと思った。そのいろんな障害というのか問題点をどうやって克服するお考えですか。皆さんはちょっともう少し長引かせようと、結論出すのを、こういうことなんですか。結論を含めて。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 まずは、日本商工会議所は非常に強く御反対されていますので、企業の事務負担がどうなるかというところが大きなポイントでございます。 その中で、課税団体を決めます年始めの住所、これを正確に把握をいたしまして納税団体を確定する事務を企業側に行っていただく必要があるわけでございますけれども、雇用の流動化が激しい業種を中心といたしまして多大な確認事務が生じると思われます。それから、業務が多忙になる年末に、所得税の年末調整事務に加えまして、地方団体により異なる税率等での税額計算が必要となります住民税の年末調整事務が生じるというような課題がございます。 それから、企業以外につきましても、納税者の方には、所得税の確定申告をされたような方は、前年一月の住所地に確定申告をしていただく必要になると予想されるとか、あるいは医療費控除等の確定申告によりまして還付事務がかなり発生するのではないかというような課題もございます。 したがいまして、現年課税化の検討に当たりましては、これらの課題を乗り越えるために、例えばマイナンバー制度が広く国民に普及をするとか、あるいは大部分の中小企業において給与計算ソフトが活用されるような状況になるとか、そういうような状況が進展し、環境が整備されるということが望ましいことだというふうに思っております。
○片山虎之助君 そういう説明聞いていると、すぐにできるあれではないね。マイナンバーを活用するのは私もいいと思うけれどもね、簡単に。分かりました。それはまた議論を引き続きあれしますので、しっかり検討してください。 それで、次の課題に移ります。 民泊新法についてお聞きしたいんですが、民泊はいよいよ六月十五日から施行ですよね。それで、結局、今インバウンドというのかな、外国から来る人がオリンピックの再来年には四千万人になるといいますよね。去年が二千九百万だった、約。 そこで、皆さんは、観光当局は、民泊にどの程度期待しているの。民泊でどのくらいを引き受けてもらうかという見通しというか、当てというのは何かあるんですか。ないならないでもいいよ。
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。 訪日外国人の数でございますけれども、先生御指摘のとおり、昨年度二千八百六十九万人ということでございまして、二〇二〇年には四千万人という目標を立てております。 この方々に泊まっていただく宿泊施設の確保というのは大変重要なことだというふうに思っております。ホテルも今現在建築が相当進んでおります。民泊も御活用いただいておると。今までの私どもの調査で、推計でございますけれども、これまでのところ、どうも一一%を超えるぐらいの方が民泊を御利用なさっているんじゃないかというふうな推計がございます。 私ども、今般民泊法を作りまして、空いております建築物を有効に活用して、宿が不足しているような地域には民泊にお泊まりいただくと、また上質な宿をお求めになる方にはホテルにお泊まりいただくという形で、この四千万人あるいは二〇三〇年の六千万人を受け入れていきたいと思っておりますけれども、具体的に民泊で何万人といったような数字目標を定めておるというわけではございません。
○片山虎之助君 どうもこれは私の感じなんだけれども、あなた方は、四千万人来る、ホテルや宿泊施設が足りない、地方にも広げにゃいかぬと。それで、非常に民泊に期待しているんですよね。それで、民泊をやれやれというのが、いかにも国策のごとくそれを奨励しているんですよ。ただ、地方の方は、外国の人がどっと来て、しかもそれが民泊をやったら生活環境悪くなるに決まっているんですよ。問題起こすし、不安なんですよ。そういう意味で、どっちかというと後ろに寄っているんですよ。皆さんはやれやれどんどんなんですよ。 だから、今度の法制度も届出でしょう。届出が悪いと言いませんよ。規制緩和の世の中なんだから届出でいいんだけれども、ちょっと雑というのかラフというのか、そういう感じを受けるんだけれども、そういうことを感じませんか、あなた方だって。国ほど地方は、どうしてもやろう、すぐやろうと。特定のところは別ですよ、特区をつくってもやろうというところがあったんだから。そういう全般の空気が上乗せ条例の関係でもいろいろ出ているんじゃないかと思うんですけれど、どうですか。
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。 今回の住宅宿泊事業法でございますけれども、これは言わば実態が随分と先行してしまっていたということが根幹にあろうかということを考えておる次第でございます。本来であれば、旅館業法上の許可をきっちり取って営業しなければいけないようなケースでも、必ずしも旅館業法の許可を得ないでやっていらっしゃるような、いわゆる闇民泊みたいなものが随分あるんじゃないかというふうな不安が地域住民の方々にもございました。 こういう急速に拡大してきたいわゆる民泊サービスにつきまして、必ずしも今御指摘いただきましたような安全面でございますとか衛生面の確保がなされていないんではないか、あるいは、騒音だとかごみ出しだとか、そういったことによる近隣トラブルが発生しているんじゃないかと。そういったことにも対応するために、一定のルールを定めた上で健全な民泊の普及を図りたいということで、今般、住宅宿泊事業法案を先国会で通していただいたというふうに思っておるところでございます。 届出制でございますけれども、これは匿名性を排する必要があるということで、この法律の中で届出制というのを導入をさせていただきました。これ、届出ではございますけれども、先ほど来申しておりますような衛生確保の措置でございますとか、安全確保のための措置でございますとか、あるいは近隣住民の方々とのトラブルの解消でございますとか、そういったことについては個々の住宅宿泊事業者の皆さんに対する義務付けを併せて行っておるということでございますので、届出ではございますけれども、衛生面とか安全面の観点から十分な措置を講ずることで、住宅宿泊事業、民泊の適正な普及、運用を図ってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○片山虎之助君 地方とよく、関係の地方とよく話し合ってくださいよ。地方だって、外国の人に来てもらうのは基本的には歓迎なんですから。だから、今度は地方の方がよく地方の中で意見を聞いて、合意形成を図るというようなことをやるように努力してくださいよ。急げ急げどんどんというのは、結果としてはいい結果出るかどうか分かりませんからね。 それから、闇の民泊というのが大分あるというんですけど、厚労省、分かりますか。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 いわゆる違法民泊につきましては我々としても調査してございますけれども、平成二十八年度には約一万件をやや超えるぐらいの違法民泊について把握してございます。
○片山虎之助君 それは、届出をさせるように今後は指導するわけですね。どうするんですか。もうやめろって、やめさせるんですか、罰金でもあれして。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 違法民泊対策としましては、まず六月十五日から始まります住宅宿泊事業法の届出をしていただくか、あるいは旅館業法の許可を取得していただくということが必要でございまして、まずはこれらを促すということをしてございます。 その上で、違法な営業を行う事業者への対応を強化するため、昨年、旅館業法を改正させていただきまして、無許可営業者に対する都道府県知事等による報告徴収及び立入検査権限の創設、あるいは無許可営業者に対する罰金の上限額を三万円から百万円引き上げるというような措置を行ったところでございまして、これらは住宅宿泊事業法と一緒に今年の六月十五日に施行の予定ということでございます。 さらに、今月二十一日に違法民泊対策関係省庁連絡会議を設置、開催いたしまして、観光庁、警察庁等の関係省庁と今後の違法民泊対策について情報共有、連携強化することについて議論し、また、同日付けで通知を発出するといった対策を取っているところでございます。
○片山虎之助君 ちょっと質問残りましたから引き続いてやりますので、どうか、呼んだ皆さん、済みません。昨日も時間超過で今日も超過じゃ、具合が悪いから。
○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。 最初に、先週二十五日に地方財政審議会が取りまとめた、誰もが希望を持てる地域社会に向けた地方財政改革についての意見について伺いたいと思います。 この文書は二十八日に開催された経済財政諮問会議にも提出されたようですけれども、この意見の大臣の受け止めと、そして今後の取組方向をまずは伺いたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。 地方財政審議会からは、今後、国、地方のプライマリーバランスの黒字化を実現していくには、国と地方の信頼関係の下、基調を合わせた取組が重要であること、各地方団体が予見可能性を持って計画的、安定的に財政運営を行えることが不可欠であり、必要な一般財源総額を安定的に確保すべきであることなど、大変重要な御意見をいただいたと受け止めています。 こうした御意見を十分に踏まえながら、経済財政運営と改革の基本方針、骨太の方針の策定に取り組み、地方団体の安定的な財政運営の確保にしっかり努めてまいります。
○又市征治君 是非、地方のために奮闘をお願いをしておきたいと思います。 そこで、この経済財政諮問会議で策定される骨太方針については、地方財政の観点から見ると、一般財源総額がどのような扱いになるかというのが大きな注目点と、こういうふうに言わなきゃならぬと思うんですが、一部では、地方財政は一般財源総額が実質的に同水準を維持するという方向でまとまる、こんなふうに報道をされています。他方、地方財政計画と決算の関係について言えば、この財政制度等審議会や地方財政審議会で一般財源総額との関係で様々な意見があるようです。この問題については、自治体が実際に市民のためにどのような事柄に支出しているかということが明らかになることによって解決するんだろうと思うんですが、総務省はどのようにお考えなのかというのがまず一点。 それからまた、私たちは、一般財源総額が実質同水準ルール、これが維持されている、現在でも地方は現実にやっぱりいろんなやりくりをして苦労をしているわけですよね。そういう意味で、維持されればそれでよしと考えているわけではありません。しかし、それすらも放棄されるようなことになると、地方財政が大変な事態に追い込まれるということも明らかなわけで、そこで改めて伺いますけれども、地方財政にとって一般財源総額に係る実質同水準ルールを堅持することが不可欠だと考えますけれども、これについては、大臣、いかがお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
○大臣政務官(小倉將信君) まず先に、委員から御下問のありました地方財政計画と決算との関係についてお答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、様々な意見がございまして、財政制度等審議会におきましては、地方財政計画の歳出の方が決算を一兆円前後上回っていると、このようにいたしておりますが、私ども総務省におきましては、両者が比較可能となるよう所要の調整を行った上で公表しておりまして、近年はむしろ決算の方が計画を一兆円から二兆円程度上回っていると、このように考えております。 そういった中で、総務省といたしましては、今後、決算情報の委員御指摘の見える化の取組を進めていくことが重要だと考えておりまして、ちょうど昨日、地方単独事業の「見える化」に関する検討会を立ち上げたところでございます。この検討会におきましては、地方財政計画の一般行政経費に相当する地方単独事業ソフト分に係る決算情報につきまして、全国の状況をより詳細に把握、分析し、その見える化の在り方を検討してまいりたいと、このように考えております。
○国務大臣(野田聖子君) 続いて、一般財源総額に係る実質同水準ルールを堅持することが不可欠という御質問に対しまして、私も、これまで経済財政諮問会議においては、個性と活力ある地域経済と持続可能な財政を実現することが重要、そして、そのためには、地方団体が予見可能性を持ちながら計画的な財政運営を行うことができるよう、一般財源総額を安定的に確保することが不可欠であることを主張してきたところです。 こうした議論を踏まえて、先月、五月二十八日の諮問会議では、民間議員提出資料におきまして、二〇一九年度から二〇二一年度の地方の歳出水準に関して、一般財源の総額について、二〇一八年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保すべきとの提案がございました。私もその方向で、経済財政運営と改革の基本方針、骨太の方針の取りまとめを行っていくことが必要だと考えておりまして、引き続き一般財源総額の確保に向けてしっかり対応してまいります。
○又市征治君 是非、そうした財政論争、しっかりと頑張っていただくようにお願いをしておきます。 次に、いわゆるトップランナー方式について伺いますが、民間委託ありきのこの方式を我が党はずっと反対をしてきました。しかし、財政審の建議では、更にトップランナー方式について踏み込んで、「現状のトップランナー方式については、基準財政需要額の単価の見直しが行われるのみであり、地方財政計画で措置された交付税を全額配分すべく、他の経費の単価アップ等の調整がなされれば、地方財政の効率化(地方財政計画の歳出規模の抑制)が地方団体へのインセンティブ付けにはつながっていないことになる。」、こういうふうに指摘をしているわけですけれども、だとすると、これがトップランナー方式のむしろ本来の狙いではないか、こう見ざるを得ません。 建議は、とにかく地方財政計画の歳出削減をという感じでしかないわけですが、これでは公共サービスの低下が危惧されますし、地方も同意できるわけがない、こう思うわけですが、総務省、この点についてどのように考えていますか。
○政府参考人(黒田武一郎君) 今御指摘いただきましたように、財政制度等審議会におきましては、トップランナー方式の対象経費が交付税の全基準財政需要額のうち三・五%程度にとどまると、ここに着目したいろんな意見をされております。 ただ、私ども、このトップランナー方式を議論するに際しましては、まず、法令等により国が基準を定めている業務、あるいは産業振興であるとか地域振興等の業務はそもそもトップランナー方式になじまないという前提で、二十三業務を選定してやってきた経緯がございます。ですから、全ての基準財政需要額の中で三・五%というこの数値を議論すること自体に私どもはどういう意味があるかという感触、感覚を持っております。 いずれにしても、御指摘いただきましたように、地方団体が様々な工夫をして、努力をして捻出した財源については、それはきっちりキックバックができるような仕組みで、よりインセンティブを持った形でやっていただくように制度設計をしてまいりたいと考えております。
○又市征治君 公共サービスも質の向上がやっぱり基本的な問題なわけでして、そういう意味で、安ければよいということじゃ駄目だ、サービスのやっぱり維持向上のために適正なコストというのが必要だということも併せて強調しておきたいと思います。 そこで、今日、大きな二番目としては、日本郵政に幾つか伺わなきゃなりません。 NHKのせんだっての、皆さんの手元に資料をお配りしてありますけれども、四月二十四日、NHK「クローズアップ現代+」において、郵便局による保険の不適正営業について報道されました。私は二〇〇四年頃から、郵便局職員への過度な営業ノルマから生ずる年賀状やゆうパックなどのいわゆる自爆営業について、何度もこの委員会で取り上げてただしてきました。会社側は、二度とそのようなことを起こさないよう指導を徹底していくと、これまた何度も繰り返してそんなことを言ってきたわけだけれども、今回、再びこのような問題を取り上げざるを得ないということについて、非常に私は残念だ、こう言わざるを得ません。 そこで、当時の自爆営業等について、何が問題で、どう教訓化をしたのか、まずこの点は問わなきゃなりません。どのようなことが報道されたかについては、配付資料を見ていただくとお分かりのとおり、字数の関係で、放映されたことの全てを書いたわけではなくて、その全くの概略だけでありますけれども、特にそういう中で、郵便局関係者から、厳しい目標に恫喝研修をやられているとか、研修という恫喝指導がやられている、懲罰研修などということがどんどん寄せられているという、こういう報道であります。異常な指導というか、こういうことを残念ながら注目せざるを得ません。 それはそれとして、この放送された内容は実際に起きた事象だというふうに認識されているのかどうか、まずこの点から聞かなきゃなりません。
○参考人(諫山親君) お答え申し上げます。 年賀はがきの営業等につきましては、過去、委員から幾度も御指導いただいており、御心配をお掛けしております。 年賀はがきの販売でございますけれども、個人ごとに指標を設定することにつきましては既に撤廃をいたしました。あわせて、行き過ぎた営業指導の禁止の徹底を図るとともに、管理者への研修を実施し、管理者や役職者が社員とコミュニケーションを図り、実需に基づいた営業活動ができるように支援を行っていく、そういう営業マネジメントを展開するなど、不適正な営業の根絶に取り組んでいるところでございます。 そのような中で、今般、NHKの「クローズアップ現代+」で放映されました、御高齢のお客様から決して少なくない数の苦情をいただいているということにつきましては事実でございまして、会社としては大変深刻に受け止めているところでございます。 現在、会社を挙げてお客様本位の営業活動の実施、実践の定着に取り組んでおりまして、具体的には、お客様に対して分かりやすい、あるいは必要な情報の提供、お客様の意向に沿った商品提案に努めているところでございます。 また、御指摘がございました、個々の社員に期待をいたします営業目安額の設定でございますけれども、これにつきましては、管理者が各社員ときめ細かく対話をしながら営業目安額の設定を行うこととしているところでございます。しかしながら、営業目安額の設定につきまして、全ての組織におきまして必ずしもきめ細かく各社員との対話が行われているわけではない、そういう状況もあると考えております。今後、更に徹底を図ってまいりたいと思います。 また、管理者に対しましては、マネジメント力の向上が非常に重要でございますので、管理者に対する研修を強化いたしまして、社員の意欲を高め、その力を引き出す、そういうマネジメントの定着を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○又市征治君 多くの職員は真面目に仕事を励んでいると思うんですよ。それがこうした不正、不適正であると言われるような行為に出るということは、よっぽどのことがあるからだ。つまり、労働者に課せられた過度な営業ノルマ、その実現を目指す指導という名の上司の恫喝、ここに自爆営業が横行した本質的な問題が潜んでいたということだけど、今回またそうした過度なノルマ、研修が問題になっているということは、どうも過去の誤りが十分に総括されていない、こう言わざるを得ませんよ。 そこで、資料の二枚目にあるように、かんぽ生命のホームページに掲載されている苦情件数、合計は二〇一五年度の三十九万二千六十五件あるわけですが、それが二〇一七年度、これは年度ではなくて、第四・四半期分がまだ集計されておりませんから、それでも九万七千十三件まで減少してきている、傾向としては減少してきている。 この二〇一五年度にこれほど苦情件数が多かった理由というのはどこにあるというふうに分析されているのか、お伺いします。
○参考人(加藤進康君) お答え申し上げます。 かんぽ生命の商品、サービスに関して、郵便局やかんぽコールセンターに寄せられるお客様の苦情件数につきましては、御指摘のとおり、二〇一四年度後半から二〇一五年度にかけて、保険金の正確なお支払をするために審査工程を追加したことによって保険金の支払に係る時間が遅くなったということや、あるいは御高齢のお客様が増加していることなどから、二〇一五年度については保険金のお支払や保険契約への加入に関する苦情が増加しましたが、社員の研修や制度の見直しなどによりまして苦情の件数は減少傾向にあるとともに、苦情の把握の精緻化をしまして重複を排除するなどしたことによって、二〇一七年度の苦情件数は二〇一五年度に比して大きく減少しております。 特に、御質問のある保険契約への御加入に関する苦情につきましては、二百万件を超えるたくさんのお申込みをいただく中で、契約成立後に御加入に関する苦情を少なからず受けているということについて、会社としては深刻に受け止めておりまして、日本郵便と連携して、原因の把握、分析、業務改善や再発防止に向けた社員指導を通じてその抑制に取り組んでおります。 具体的には、七十歳以上の御高齢のお客様については、申込受付時に、保険料、保険金といった御契約の内容を御家族と一緒に確認していただくことを原則とするとともに、お申込み後も、お客様に対して御契約の内容の御案内を送付して再度御確認していただくことなどの対策を講じてきております。 加えて、昨年の七月からは、八十歳以上のお客様につきましては、御家族への事前説明を御契約の申込条件として、御家族の同意がない契約はお申込みを受け付けないこととするなど、取組を順次強化してきておりまして、これらの効果によりまして、保険の御契約に関する苦情についても二年前と比較して大幅に減少したものというふうに考えております。
○又市征治君 今あなたが答弁したように、一番、じゃ、お年寄りをだまして押売やったという格好があるということですよ。 やっぱり、これをこれからも分析されるんだろうけれども、この資料、保険契約への加入に関するもの、これについて言えば、例えばこの二〇一七年の一、二、三・四半期分のやつでも、これ率は三〇・六%、全体の流れから見ても高いんだよね。やはりしっかりとこれ分析しないと駄目だと思う。 NHKがこの放送を作製するに当たって情報を求めたところ、僅か一か月で四百通を超える情報が寄せられて、その大半が郵便局の関係者だったということですよね。この数字はNHKがネットで呼びかけただけで集まったものですから、本当はこれ氷山の一角ということでしょう。その上、実際に現場にいる人からの情報ですから、かなりそういう意味ではもっと多いということだろうと思うわけで、統計上で表れている苦情件数だけでこの問題が収束していると言えるかどうか、甚だ私は疑問に思うわけです。 また、この放送での局員、国民の声を無にしない、やっぱり生かすために、全国的な調査、これやるべきじゃないですか。それはどうですか。
○参考人(諫山親君) お答え申し上げます。 郵便局あるいはかんぽ生命にお客様から寄せられた苦情につきましては、かんぽ生命の本社の専門部署、ここが全ての内容を確認いたしまして、必要に応じ調査をする体制を講じております。 また、二〇一七年一月に日本郵便、かんぽ生命両社合同で、かんぽ募集品質改善対策本部というのを設置いたしております。お客様に対するより丁寧な募集を徹底することによりまして、御高齢の皆様、お客様に対する不適正な募集の根絶に両社を挙げて取り組んでいるところでございます。 お客様から寄せられた苦情につきましては、確認、調査した結果を踏まえまして、この対策本部において改善策を協議いたしまして、支社を通じて改善の取組を行っているところでございまして、対策本部設置前と比較して、苦情、大幅に減少をしてきております。 調査ということでございますけれども、こういう取組を通じまして、日々改善の取組を行っていくつもりでございます。これまで挙げております改善策以外にも、必要な改善策があれば講じていきたいと考えております。
○又市征治君 いずれにしても、やっぱり今のこの状況というのは郵政職場の職場環境の反映でもあるというふうに思うので、しっかりと、ただ単に上から命令だけすればいいという、あるいはノルマを課せばいいということではなくて、もう少しやっぱり郵便局が頼りにされる、愛される、年寄りに本当に頼りにされるような、そういう立場に立ってしっかりと現場の調査をやってもらいたいと思う。 そこで、今日は金融庁の方にも来てもらっていますが、当然監督官庁としてこのNHKの放送も承知のことだと思うんですが、金融庁としてはこういう実態を見過ごすことは許されないわけでしょうが、放送でも、保険業法に違反し不適正であるとして金融庁へ届出された事案が昨年は少なくとも十五件発覚した、こういうふうに指摘をされています。 今のこの件ということで聞くつもりはありませんけれども、こういう事態に対して、同種の問題が報道された場合、金融庁としては少なくとも調査が必要だろうと、こう思うんですが、どのように対処をされていますか。
○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。 一般に、かんぽ生命を含みます保険会社でありますとか、日本郵便を含みます保険募集人におきましては、高齢者の方々も含めまして、保険契約者等の利益を害したり、あるいは信頼を損ねることがないように、保険契約の内容等の情報提供でありますとか、あるいは顧客の意向の確認など、適正な保険募集のための管理体制を確立することが重要であると思っています。 このため、金融庁といたしましては、日頃のモニタリングなどによりまして、本件のような情報に接した場合には、まずはヒアリングを通じて事実関係を確認するなど、実態把握を行います。その結果、保険募集業務の適正性に問題があると認められる場合には、問題事案の発生原因分析でありますとか、それを踏まえた改善対応策等について説明を求めまして、必要な改善を促すこととしております。 金融庁といたしましては、ただいま申し上げた考え方の下、本件につきましても適切な監督対応に努めてまいりたいと考えております。
○又市征治君 私は、というか、かなりの人々が郵政の民営化というものに反対をしてきた。野田大臣もその努力をなさってきた。それはなぜか。つまり、郵便局が営利に走るとユニバーサルサービスが維持できなくなる、そう考えたからだったと思うんですね。 ですから、そのことをどうやって少しでも、民営化したけれども回復していくかということで、法改正もやって努力をしてきた。そのときに、やはりこうした現実問題としてノルマを課してどんどん利益上げなきゃならぬという、こういう格好でいくとすると、今申し上げたようなこういう事例が出てくるということでありますから。ゆうちょ、かんぽの利益で郵便のユニバーサルサービスを維持する、こういう構造をつくってきたわけですけれども、だからといって、かんぽ生命の委託を受けた郵便の保険営業担当者がそれに振り回されるなどということは許される話ではない。 先ほども申し上げましたけれども、日本郵便の職場が、とりわけ田舎へ行けば行くほど、お年寄りが年金受け取るのは郵便局しかない、あるいは貯金も郵便局しかない、頼りにする、愛される、あるいは郵便屋さんがお年寄りの見回りまでやるひまわりサービス、そういうこともできていくような、そういうふうに頼りにされるような郵便局づくり、しっかりとやっていただくことを重ねて求めて、今日の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(竹谷とし子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時三十四分散会