総務委員会 第2号
- 発言数
- 335 件
- 登壇者
- 43 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/03/20
会議録
○委員長(竹谷とし子君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、小川克巳君、足立敏之君及び難波奨二君が委員を辞任され、その補欠として溝手顕正君、片山さつき君及び田名部匡代君が選任されました。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官横田真二君外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信行政等の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森屋宏君 おはようございます。自由民主党、森屋宏でございます。 まず、質問に入らさせていただきます前に、今回問題となっております学校法人森友学園への国有地売却に関する決裁文書が書き換えられました問題につきまして、これは司法、立法、行政の三権分立をうたった民主主義への冒涜とあり、決して看過することのできないゆゆしき問題であります。私たちは国会議員も政府の皆さん方もお互いに国の最高機関の一員としてこの問題を他山の石と考えるのではなく、捉えるのではなく、私たち自身に置き換えて自らの身を律し、そしてお互いに職責を尽くしていかなければいけないというふうに思います。このことを冒頭申し述べまして、以下質問に入らさせていただきたいと思います。 今日は大臣の所信に対する質疑ということでありますけれども、私たちここにいるメンバーは、議員の先生方は参議院議員でありますから、それぞれの地域を回ってまいりますと、それぞれ都道府県の大きな単位を選挙区として、あるいは全国比例の先生は全国を回っていくわけでありますけれども、私は山梨県の選挙区というところを回っていきますけれども、なかなか山梨県といいましても広い選挙区になります。時によっては、一つの地域を一年に一回か二回しか訪れることのできない選挙区もあります。そうした中で、だからこそ見える地方の姿というのがあります。 最近、特に気になりますのは、地域の中で空き家が増えたり、あるいは商店街が取り壊されて空き地になったりと、そういう風景を目にすることが多くなってまいりました。私たちの国において人口減少という問題はもう既に長らくの間叫ばれてきた問題ではありますけれども、私は、これから地域において人口減少という問題がまさに身近な問題として、あるいは加速度的に私たちの生活の中にいろいろな課題を投げかけてくるのではないかというふうに思っています。 本日は、大臣所信に対する質疑ということであります。私たちの地域において急激に変化していく地域課題について、いろいろな問題を提起をさせていただいて、総務省のお考え方お聞きしながら、これからの問題に取り組む姿勢というものをお聞きをしてまいりたいというふうに思います。 そこで、まず、自治体間の連携ということについてお伺いをしたいというふうに思います。 昨年、一昨年ですね、政府におかれましては、経済財政諮問会議において地方自治体の持つ基金についての関心が寄せられたところであります。私も、昨年の予算委員会、そしてこの総務委員会において、地方の持つ基金について質問をさせていただいたところであります。 私は県議会議員をしておりましたから、地方の基金といいましても一概にくくるべきではなくて、税収構造の違う、都道府県は法人税を基幹とした税収を持っています。それから、市町村の基幹税は固定資産税。余り景気に変動される、影響されることなく安定的に、税収として比較的安定的な基幹税とする市町村とでは、おのずと積み上げられていく基金の目的が違うのではないかと、そういうことをしっかりと捉えた中でこのことを考えていただきたいというふうな考え方を述べさせていただきました。 その後、総務省におきまして、昨年の十一月にこの全国調査というものの結果分析を取りまとめをしていただいたところであります。私は、この中で一つ、地方自治体の中においても比較的小規模な町村において残高が多いのではないかというふうに捉えたわけでありますけれども、これについて御所見をまずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。 平成二十八年度末の基金の残高は、市では八・八兆円、町村では三・一兆円でございまして、一団体当たりの残高で見ますと、市が百十一億円、町村は三十三億円となっております。これを市、町村のそれぞれの標準財政規模に占める割合で見ますと、市の〇・三五に対しまして町村は〇・八二になっております。町村が相対的に多い状況でございます。また、平成十八年度末の残高と比較しますと、市が五二%、町村が七三%増加しておりまして、町村における増加率が大きくなっております。 御指摘の、昨年実施しました総務省の調査結果から、町村の基金の増加につきましては、合併といった制度的な要因や、災害など様々な将来への備えの中で、特に公共施設等の老朽化対策などを理由としたものが大きくなっているという状況でございます。
○森屋宏君 全国にはいろいろな団体がありますから、一概に語ることはできないと思いますけれども、一つの傾向として、昨年の分析の中では、東京都のような大きな団体に基金が相当数積み上がっているというふうなことも指摘もありましたし、今、黒田さんからお話があったような部分もあろうかと思います。一概に言うことは危険がありますけれども、しかし、私は、やっぱり町村で基金の積み上がっている事実はあるんじゃないかなというふうに思います。 そこで、そこから何が見えてくるのかということを考えなければいけないというふうに思うわけでありますけれども、比較的規模の小さな自治体においては、この地方分権の受皿といいますか、一番の地方分権の仕事の受皿は基礎的自治体になっているわけでありますから、比較的この規模の小さな自治体において、一人の職員が幾つもの異なった仕事を請け負っているという場面を私はよく見ることがあります。同じ所管の仕事を二つ、三つ受け持っているということではまだしも、時においては所管の違う分野の仕事を請け負っているという話も聞くこともあります。 このように、非常に小規模な自治体になればなるほど現場は多忙化しており、十分な計画や事業を行うことが困難になっているのではないかというふうに推察をするわけでありますけれども、このことについて御所見をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(佐々木浩君) 総務省では、地方公共団体において持続可能な行政サービスの提供体制を構築することが重要な課題と考えております。このため、ICTの徹底的な活用などを通じ、業務の標準化、効率化に努めるとともに、民間委託の積極的な活用などによって更なる業務改革の推進が必要と考えております。 その上で、こうした取組により捻出された人的資源を公務員が自ら対応すべき分野に集中することが肝要でございます。まずは、それぞれの地方公共団体において適正な定員管理を図りつつ、行政需要の変化に対応した職員の採用や、めり張りのある人員配置などに取り組むことが重要と考えております。 今後とも、各地方公共団体において、地域の実情を踏まえつつ適正な体制の構築に取り組めるよう支援してまいります。
○森屋宏君 という問題意識の中で、総務省においては、それぞれの地域団体が多忙化する中で、あるいは職員が減少していく中において、専門職員を抱えることのできない小規模な自治体が増えているという問題意識の中で、県や他の市町村との連携、協働というものを、いろいろな仕組みというものをこれまで総務省においても考えられてまいりました。 従来でありましたら、例えば一部事務組合でありますとか広域連合といった別法人を設立をしてそうした仕事の共有化というものを図る取組が主でありましたけれども、現在においては、連携協約や委託、法人の設立を必要としない簡易な仕組みでありますとか、そうしたものが多く取り組まれていて、そして現場において、全国においてもいろいろな実践が行われているというふうに思います。 連携とかそれから協働の先進地と言われる奈良モデルと言われる事例を拝見をいたしますと、奈良県下においては、三十九の市町村のうち十二の町村において土木職員が全くいない状況という中において、県が直接技術指導、支援を行っているということであります。 そこで、市町村の合併というものはある意味一段落をしているというふうに捉えるならば、これから自治体間の連携というものが非常に重要になってくるのではないかというふうに考えますが、これについての御所見をお伺いいたします。
○政府参考人(山崎重孝君) 御指摘のように、持続可能な行政サービスを提供していくというのが非常に大事になっております。 実は、今までは、全国の市町村はそれぞれがフルセットの行政、全て自分のところでやらなくちゃいけないというふうな考え方が強かったわけでございます。これは、これからの時代になりますと、人口減少下でございますので、やはりフルセットはなかなか難しゅうございます。そういった意味で、集約とネットワークという考え方を出しておりますが、例えば中核市や指定都市を中心とする連携中枢都市圏、あるいは人口五万人程度以上の都市を中心市とする定住自立圏など広域連携施策を推進しております。ただ、核となる都市から相当距離があるなど、市町村間の広域連携ではかなり難しい部分も出てきております。そういった意味では、都道府県による補完ということも大事になってきているというふうに考えております。 総務省では、平成二十六年に地方自治法を改正していただきまして、地方自治体間の条約というようなものを入れておりまして、これを連携協約と言っております。議会が議決すれば、それぞれが役割分担をしっかりしていくと。そういう意味では、ある市の仕事を別の市がやるということもできるし、市の仕事を県がやることもできるようになっております。それから、市町村長の名前で都道府県知事が事務を執行できると、そういう事務の代替執行という制度も入れております。 こういう地方自治法の制度を用いながら、市町村間の垣根、それから都道府県と市町村の垣根を少し越えまして柔軟化していくことによって持続可能な行政サービスを提供していくと、こういうことが必要になってくるんじゃないかと思っておりまして、それをこれからも続けてまいりたいというふうに思っております。
○森屋宏君 そこで、地域を歩いていまして一番私、実は危機感を覚えるのは、自治体が持っている病院です。公立の病院の問題です。 元々、地域の要望に応えて、これは高度成長期、戦後の高度成長期を中心に、公立の二次機関というものは、地域の中である意味、先ほどフルセットというお話がありましたけれども、私は、地域の中でミニフルセット型の病院を地域の皆さん方は求めて、その地域要望に応えて公立病院をつくってきたわけですね。しかし、こうした急激な人口減少下において、報道によりますと、全国の三十九の道県においては公立のベッド数が既にもう過剰になっている状況が起きているということでございます。 地域サービスの、医療サービスの提供につきましては、平成二十七年四月の医療介護総合確保推進法により、都道府県が地域医療構想を策定をして、それぞれの地域において機能分化や、分担や連携が進められているということでありますけれども、また、新公立病院改革ガイドラインにおいて、公民の適切な役割分担、地域において必要な医療提供体制の確保を図りつつ、過疎や不採算医療など、継続的に担っていかなければならない部分について公立病院が担っていくということであります。 しかし、地域における急激な人口減少というものは、こうした制度の想像をはるかに超えたスピードで人口減少は進んでいる、まさにこれからの医療機関の再編、連携というものを真剣に考えていかなければいけない時期に来ているというふうに思うわけであります。 本日は厚生労働省においでをいただいておりますので、厚生労働省の考え方をお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。 二〇二五年に向けまして、全ての患者が状況、状態に応じて必要な医療を適切な場所で受けられるよう、各都道府県におきまして二〇二五年の病床数の必要量の推計を盛り込みました地域医療構想を策定しております。この推計結果を踏まえまして、地域ごとに病床の機能分化、連携に向けた取組を進めていくことになると考えているところでございます。 こうした地域医療構想の達成に向けましては、医療機関ごとの具体的対応方針が速やかに策定されるよう、地域の医療関係者が参画いたします地域医療構想調整会議におきまして、平成二十九年度からの二年間程度で集中的に検討を行うこととしているところでございます。 このため、昨年八月に、公立病院や公的病院等につきまして、地域で求められる役割やその在り方を本年度中に議論していただくよう要請するとともに、本年二月にも、民間医療機関に係る協議のスケジュールなど、開設主体に応じた協議の進め方をお示ししているところでございます。 厚生労働省といたしましては、地域の議論の進捗状況を把握し、きめ細やかな助言等を行うことや、地域医療介護総合確保基金による施設・設備整備等への財政支援などによりまして、地域医療構想の達成に向けた地域の取組を支援してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○森屋宏君 そういうことで、いろいろな取組を厚労省していただいているわけでありますけれども、総合的に全国の自治体を見ていくというか、共に地域の問題を解消を図っていくという立場の中において、総務省においてこの公立病院の再編、連携の取組についてどのように考えられているのか、大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 人口減少が急激に進んでいます。地域医療を確保する観点から、公民の適切な役割分担の下、公立病院の再編、連携を進めることは重要な取組であると考えています。 このため、総務省では、平成二十七年三月に策定した、先ほど委員がお話ししていただきましたが、新公立病院改革ガイドラインにおいて、地域医療構想を踏まえて、公立病院が果たすべき役割を明確化した上で更なる再編・ネットワーク化に取り組むよう各自治体に要請をしています。また、再編・ネットワーク化を行う場合の病院事業債について、通常の施設・設備整備と比べて手厚い地方交付税措置を講じているところです。 今後とも、医療需要の変化に的確に対応するため、公立病院の再編・ネットワーク化の取組に対しては必要な支援を行ってまいります。
○森屋宏君 ありがとうございました。 これらの地域をめぐる問題につきましては、昨年の十二月の本委員会におきまして、我が党の堂故委員から質問をされたところでありますけれども、そのときに、総務省においては、高齢者人口がピークを迎える二〇四〇年をターゲットにした人口構造に適応した地方自治体の在り方研究会において、自治体戦略二〇四〇構想研究会を設置をして議論を進められているということであります。 どうか、何度もお話しさせていただいて恐縮でありますけれども、人口減少が地域に及ぼす影響というものは、私たちの想像をはるかに超えたスピードで進んでいるということの中で、是非的確でそしてスピード感を持った議論を進めていただいて、そして、総務省はいち早くそれぞれの地域の中で取り組んでいる成功事例というものを全国で共有していくという、私は総務省には大きな役割があるのではないかと思います。どうかそうした取組を進めていただきたいというふうに思います。 それでは次に、地方公務員の問題について若干お尋ねをさせていただきたいと思います。 これは、私はこの本委員会においても質問をさせていただいていますけれども、他委員会についても常にこの問題は質問をさせていただいている私にとっては大きなテーマであります。それはなぜかというと、県議会議員を四期やる中において、まさに平成十七年から二十二年に行われた地方公務員の削減というものがいかに地方の行政に影響を深く与えたか。そのことはそのときだけに限らず、長くその後も今日までも大きな影響を迎えている。 私はいつもお話しさせていただいていますのは、そのときの新規職員抑制というものが、職員構成の中で失われた世代といいますか、年代ごとの構成に偏在が起きていて、そのことが今日の行政執行に大きな問題を抱えているというふうに思っているわけでありますけれども、実は、公務員の総数が二十三年ぶりに増加したという調査も出ているわけであります。今回のこの公務員総数が増加に転じた要因というものについてどのように分析をされているのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(佐々木浩君) 平成二十九年度地方公共団体定員管理調査において、地方公共団体の一般職に属する常勤の職員数は、対前年比で二十三年ぶりに約五千人の増加に転じました。総数約二百七十四万三千人となっております。これは、近年の児童相談所や福祉事務所における業務の増加のほか、観光や地方創生への対応などによる増員傾向が進んだこと、特別支援学校の児童数の増加に伴う教職員の増員などにより教育部門の減少幅が縮小したことなどによるものと考えております。
○森屋宏君 そうした増加に転じている一方において、実は、昨年暮れ、驚くべき私にとってはショッキングなことがありました。それはどういうことかというと、昨年暮れに北海道庁の新規採用内定者が六割が辞退をしてしまったという驚くべき報道がされたところであります。 これはよくよく地域事情を聞いてみますと、北海道特有の事情もあったようでありますけれども、一方においては景気が好転しているという背景があろうかとは思いますけれども、全国的にこうした現象が起きているということも聞いております。総務省としてこれについてどのように捉えているのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(佐々木浩君) 地方公務員は地方公務員法に基づき、各地方公共団体の人事委員会等が競争試験等を実施し、その合格者の中から任命権者が採用しているものであります。総務省が実施している調査におきましては、地方公務員採用試験の競争率は近年、平成二十二年度の九・二倍をピークに減少を続けており、二十八年度には六・五倍となっております。 その理由につきましては、景気回復などにより民間企業が採用活動を活発化させている、少子化により採用試験の対象者となり得る人数が少なくなっているなどが考えられます。
○森屋宏君 そうした中において、地方自治体の公務員を確保するということは、地方公務員は、先ほどからお話しさせていただいておりますように、人口減少、少子高齢、そして生産人口が減少していくという中において大きな地域における問題解決のための司令塔となるべき、私は地域のプランナーであるというふうに思っています。やっぱり、地域においていかに優秀な人材を確保していくか、これはもう本当にこれからの地域間競争の時代においても、地域の勝ち残りに懸かっていくような問題であるというふうに思います。 そこで、地方自治体における人材の確保、そしてその後の育成について、総務省としてどのように支援の取組をされているのか、お聞き、お考えを、したいと思います。
○政府参考人(佐々木浩君) 地方公務員の採用は、先ほど申し上げましたとおり、地方競争試験、又は選考により実施されておりますが、これは競争試験等の中で標準職務遂行能力及び適性の有無を判定することで、地方公務員法で定められた成績主義の原則を実現するものであります。 このことから、総務省としては、各地方公共団体が公務を円滑に運営するためには競争試験等を通じて優秀な職員を確保することが重要であると考えております。また、人材育成につきましては、総務省としては、従来から各地方公共団体に対して、人材育成基本方針や研修に関する基本的な方針の策定等、積極的な取組を促してきたところであります。各地方公共団体においては、各団体における研修の充実を図るとともに、総務省自治大学校などの全国的な研修機関も利用するなど、自主的、積極的に職員の資質向上に努めていただくことが重要と考えております。 いずれにいたしましても、総務省としては、地方公共団体の採用に関する特色ある取組の情報提供や、各団体における基本方針の策定、各種研修の充実を通じて、各団体における採用活動及び人材育成を推進してまいりたいと考えております。
○森屋宏君 私も若干調べてみましたら、かなり全国の団体においては本当にいろんな特色のある取組をされているんですね。民間企業もそうでありますけれども、今はインターンという制度を使って、実際にその仕事の現場を体験をしてもらう、本当に全国でいろいろな取組をされているようでありますから、是非そうした特色ある取組というものを共有する、そういうシステムを是非お考えをいただきたいというふうに思います。 そこで、もう一方、最後になりますけれども、公務員の定年の延長ということについてお伺いをしたいというふうに思います。 国においては、経済財政運営と改革の基本方針二〇一七において、国家公務員の定年の引上げについて具体的な検討に入るため、公務員の定年の引上げに関する検討会を設置し、本年二月には論点整理を行われたというふうにお伺いをしています。 今回の国による検討会における結果が、今後、地方公務員にどのように適用されていくお考えを持たれているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(佐々木浩君) お話がありました公務員の定年の引上げに関する検討会、これは私自身も構成員として参加しておりますが、そこで論点整理が取りまとめられ、去る二月十六日に開催された公務員の定年の引上げに関する関係閣僚会議において了承され、同日、人事院に対して定年引上げに関する検討要請がなされたところであります。 この論点整理においては、地方公務員の定年引上げについて、組織の規模、職員の年齢構成、財政状況などは地方公共団体ごとに様々であることから、各地方公共団体の実情を踏まえつつ、国家公務員との均衡等を勘案し、今後検討する必要があるとされております。 総務省としては、今後人事院における検討や国家公務員の制度設計を踏まえ、地方公共団体の意見も伺いながら適切に検討を進めてまいりたいと考えております。
○森屋宏君 実は、私は昨年七月に六十歳になりました。この一年間、同級生が、私は、定年というのは三月の年度の末に定年するものだというふうに思っていたんですね。ところが、今年一年間どういうことが起きたかというと、同級生に町で会うたびに、いや、誕生日でいよいよ終わったというふうな話を専らされますし、それから公務員をしている人たちもたくさんいます、学校の教員している人たちもたくさんいます。こうした人たちはまだまだ六十歳、今の時代ではこれからまだまだ地域の中に活躍をしていただける場面が多くあるんじゃないかなというふうに思います。 公務員という制度を見ても、県庁職員をしていた人が、私、山梨でいいましたら、地元から離れて甲府へ行って県庁職員に勤めるわけですね。で、もう定年退職をしたら、今度は地元に戻ってきて、地元の市でありますとか町村の何らかの仕事を担っていくということもありだなというふうに思います。是非、多様な働き方、それからいろんなチャンスというものを考えていただいて、これも提示をしていただく、そして地方の中でいろんな取組が行われるということを期待をしたいというふうに思います。 今職員についてお話をさせていただきましたけれども、もう一つ、地方自治体において、今議員のなり手が少なくなっているという大きな問題が起こっています。これも、総務省においては町村議会のあり方に関する研究会を立ち上げて今議論をしていただいているということであります。昨年七月に立ち上げていただいて、これまでに七回の会議を開催されたと聞いておりますけれども、この会議において主な論点となっていることについてお伺いをさせていただきます。
○政府参考人(山崎重孝君) 御指摘の研究会でございますが、高知県大川村の問題提起から始まりまして、昨年七月から今年三月まで計七回開催してきました。この研究会の問題意識でございますが、まず小規模な市町村の実情に即した議会の在り方としてどんな姿が考えられるか、それからどのようにして議員の裾野を広げていくのか、それから問題提起がありました町村総会、これは有権者全員が集まって議論をするという場でございますが、それが議員のなり手不足の現実的な解決策となり得るか、こういうような論点につきまして、各町村の現場とか関係団体の意見も踏まえつつ、また外国の制度なんかも見ながら検討してまいりました。 その中で、主な議論としては、これはまだ取りまとめの段階でございますけれども、まず現行議会の在り方を維持してしっかり議会改革の取組を進めると、これは各団体で取り組んでおりますので、これをまず慫慂していこうという考え方。そのほかに、権限を集中させた専門的議員により構成される議会の在り方はどうか。これは集中専門型と呼んでおりますが、少数の専門的議員で議論をしていくというやり方はどうか。逆に、多数の非専業的議員、普通の方々が土日とか夜とかに多数集まって議会を構成する多数参画型ということが考えられるんじゃないか。それからまた、集中専門型の場合、議員の数が限られますので、女性や若者など、議員の裾野を広げる取組として住民が議員とともに政策的議論に参画する制度が考えられないか、そういうことを議論しております。また、町村総会につきましてはアメリカとかスイスで機能しているという議論もありましたので、その状況をどういうふうに考えるのか。実は、諸外国では定足数を考えていないとか、そういうことも分かってまいりました。 課題が多いということでございますが、こういう議論を踏まえまして、現在、年度内の報告書の取りまとめについて作業を進めているところでございます。
○森屋宏君 ということで、一部の報道によりますと、現行の制度に加えて今お話しされた二つの制度ですね、それぞれの自治体が自由に選べるとするということであります。そして今後、地方制度調査会による制度設計の後、自治法改正というふうな段取りを取られていくということであります。 ここで私、ちょっと問題というか、感じますのは、あらかじめその議会の類型というか形を提示をして、どの形の議会を選ぶか、選んでいくのかということではなくて、御存じのように、議会というものは、議員というものは、その選挙のたびにどういう人たちが地域の中で選ばれてくるかということは分からないわけであります。そして、ですから、あくまでもその地域住民の代表として選ばれてきた議員の皆様方がそれからの四年間というものをどういう議会運営をしていくかということは、それぞれの議会に認められた独立性であったり主体性であるというふうに思うわけであります。 ですから、このことをやっぱり侵害するような、あらかじめこうした形で地域で形を決めてしまうことはいかがなものかなというふうに考えるわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(山崎重孝君) 御指摘のように、現在のその研究会は、まずたたき台として議論を進めておるだけでございますが、その中での議論は、今のままの議会の構成でできるところについては十分これでやっていけるんだろうと思っております。 しかし、今回の問題提起のような感じでございますと非常に深刻な状況になっておると。例えば、その村の企業が役場と、何といいますか、取引をしておりますとその役員は議員になれないとか、それから公務員の方々はよその県庁とかよその市役所の方々もなることはできないとか、法制度的なブレークスルーが必要な部分もございます。 そういった部分もございまして、今どんなパターンが考えられるかという議論をしておるということでございまして、研究会の中では、いずれにしても、それは条例で導入する必要があるのではないかと。条例となりますと、これは議会の議決でございますので、団体意思を議員の方々が決定することになるだろうと。 現在のその制度ももちろん続行することを前提にいろんなやり方を考えられることにしたらどうかという御提案でございますが、これはまさにまだ研究会の報告書段階でございますので、これから様々な御意見を賜りながら検討していくことになると思います。
○森屋宏君 やっぱり、我が国において地方自治で認められているこの二元代表の中の一翼を担う議会というものが地域民主主義の根幹でありますから、このことを脅かすことのないように、是非、地域の中で自ら議会が選択できていく、議論をできていく、そうした制度設計をしていただきたいというふうに思います。 最後に、大臣にお伺いをしたいと思います。 女性の議会参加、地方議会への参加ということ。国会においては、数は少ないといえども大変優秀な女性の、まだちょっと話をされてますけれども、大変優秀な国会議員の先生方が多く政治に参画されているんですね。 しかし、地方に行きますと、県議会、市議会よりも町村議会に行くとほとんど女性の議員の方は見ないんですよね。ここに、やっぱり町村の小さな小規模議会に女性の皆さん方が政治参加するというのは、私は大変大きな可能性があるんじゃないかなというふうに思っています。 そこで、大臣も地元で女性の政治参加を進める政治塾等を開催をされたりされているというふうにお伺いをしています。御自身も県議会出身であるということでありますので、是非この辺について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 森屋委員御指摘のとおりでありまして、議会というのは本当に多様な民意を集約して、そして意思決定を行う。ですから、そのためには選出にも住民の多様性が反映されているということがとても大切なことだと私は思っています。でも、御指摘のとおり、町村議会においては、今現在は女性議員の割合というのは約一〇%、衆議院と同じぐらいでしょうかね、非常に低い状況にあるわけです。 総務省としては、私の意見ではなく、総務省として今まで取り組んできたことは、通年会期制の創設など、より幅広い層が議員として参画しやすい環境の整備に努めてきました。また、今お話がありました町村議会のあり方に関する研究会においても、女性、若者など、議員の裾野を広げる取組に資する制度について議論をしてきました。そして、各地方議会においては、女性模擬議会、これは、やはりどうしても女性有権者と政治、議会との距離が精神的にも離れているところを近づけていこうという取組なんですが、様々な、女性が議会に関心を持ってもらう、そういう取組が進められているわけです。また、全都道府県と七割を超える市区町村では、出産を理由とした議会の欠席について明文の規定が設けられておりまして、会議規則の見直しも行われ、妊娠、出産を抱える女性がしっかりと議会で働けるという、そういうことですが、も承知しています。 今後、各議会において女性を始めとする多様な人材が更に参画しやすくなるような取組が進んでくれることを期待するとともに、総務省としても必要な環境整備に引き続き取り組んでまいります。 最後に、個人的な意見を申し上げれば、御指摘のとおり、私も地方議会に僅かですけれども籍を置き、非常に自分たちの暮らし、人生に密接な様々な議論がございました。それが今長じて、委員が御指摘のような少子化による人口減少とか、やはり超高齢社会における介護の在り方とか、これは、女性がいないジャンルではなく、むしろ女性が主体的にそれを担っている仕事でもあります。ですから、もっともっとそういう現場を知っている女性の声がそれぞれの議会に生かしていただければよろしいんではないかといつも思っています。
○森屋宏君 いろんな報道によりますと、大臣は更に上を目指していらっしゃるということであります。今の総務大臣でおいでになるときに、是非女性の政治参加というものを何らかの形で発信をしていただいて、更に進むような取組を是非やっていただきたい。そのことは野田大臣にやっぱり求められている一つの声ではなかろうかというふうに思いますので、是非よろしくお願いいたします。 少し話題を変えまして、都市機能のコンパクト化という話をさせていただきたいと思います。 このことも、いろいろな省庁によって表現の言葉は違えども、目指している人口減少社会における我が国の地方の姿として、同じ私は方向性を向いているものだというふうに思います。 そこで、やはり地域を歩いてみますと、日本の人口というのは、二〇〇八年にもうピークを迎えて、既に減少局面に入っているわけでありますけれども、実は地域の中で、例えば私の山梨の甲府市なんというところを調べてみると、人口は激減しているんですけれども、実は世帯数はいまだに伸びているんです。このことを調べてみたら、人口問題研究所の推計によりますと、世帯数というのはまだ二〇二三年まで増え続けていくだろうというこれ推計を出しているんですね。 そういう意味で、まだまだ都市が地域の中で郊外に拡大して、一方では中心市街地が空洞化していくという姿が、これは日本全国でいろんなところで見られるというふうに思います。そこで、これからの地域の問題を考えたときに、土地の有効な活用ということはやっぱりそれは避けて通ることのできない大きな問題であろうかというふうに思います。 そこで、今日は国交省においでをいただきまして、今国会において国交省と法務省では所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案を提出をされているところであります。この法案では、現行の所有者不明土地の利用を可能とする制度ということで、私自身も大変期待をしているところでありますけれども、本法案の狙い、中身について御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(北村知久君) 所有者不明土地につきましては、公共事業用地を取得する場合など、様々な場面で所有者の探索に膨大な時間と費用、労力を求められるという問題に直面しております。政府全体としても大きな課題であると受け止めております。このため、国土交通省といたしましては、この所有者不明土地の利用を円滑化するため、公共事業のために土地を収用する場合の手続の合理化、公園や広場など地域住民のための公共的事業について一定期間の利用権の設定を可能とする制度の創設、また所有者の探索を合理化する仕組みの構築、こういったことを内容とする法律案を三月九日に閣議決定し、国会に提出しているところでございます。
○森屋宏君 そこで、従前から地域の中で地籍調査というものを行っているわけでありますけれども、実は私の地元は比較的この地籍調査を積極的に進んでいて、もうとっくに全国でこのことはほぼ終わっているのかなというふうに思いましたら、今回のテーマでお聞きをしましたら、全国で面積ベースにおいては進捗状況が約半分であるというふうなことをお聞きしまして驚いたわけでありますけれども、さらにやっぱり、これは全ての、さっきの所有者不明土地の利活用という意味でもベースとなる問題になりますから積極的に取り組んでいくべきと考えますけれども、今後の取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鳩山正仁君) 地籍調査について御質問いただきました。 この地籍調査につきましては、土地の境界を明確にしておくことにより、先生御指摘の土地取引の円滑化のほかにも、社会資本整備、町づくり、さらには大規模災害後の迅速な復旧復興等に資するものとして大変重要であると認識しております。 地籍調査は、現在、第六次国土調査事業十箇年計画というものに基づいて進められており、先生御指摘のように、平成二十九年三月末時点の全国の面積ベースでの進捗率は約五二%というふうになっており、約半分でございます。今後、更に促進を図っていく必要がございます。 国土交通省としましては、平成三十二年度からの次期第七次国土調査事業十箇年計画の策定に向けまして、大規模災害想定地域や権利関係が複雑な都市部など地籍調査を実施すべき地域の優先順位を明確にするとともに、新しい技術を活用し、より効率的な調査手法を導入すること等を検討し、引き続き、市町村、都道府県と連携し、地籍調査の推進を図ってまいります。
○森屋宏君 今回、国交省と法務省が出されているこの所有者不明土地の利用の円滑化ですからね、というこの法案は、これは国交省がある事業をすることにおいて目的が生まれて初めてそこの不明者土地の利用という問題に取りかかるわけですね。 これ非常に難しくて、実は私、県会議員のときに何件か県道の拡幅というのをやってきたんですね。今でも忘れませんけれども、十数年前ですけれども、道路の拡幅をするのに一つの十七坪の土地の所有者が分からなかった。これを三年ぐらい掛けて県が調べていったら、結局百五十人の相続者が出てきたんですよ。そしたら、一部ブラジルに移住して、ブラジルに住んでいる人まで書留郵便を送ってその人の承諾というものを確認しなきゃならないという作業をしました。結局、これは何年も掛かりましたけれども、その十七坪の土地を取得することはできませんでした。いまだに私は、その変形した土地を通るたびに、あのときにこのことが進んでいれば地域の皆さん方がより利便性の高い通行をすることができたというふうに悔しい思いでいつも通る場所があるんです。 そういう意味で、今回の取組というものを非常に期待するわけですけれども、そこで総務省にお伺いしたいんですけれども、先ほどお話ししましたように、国交省は事業をするに当たってという目的が生まれて初めてその問題性に、課題に取り組んでいくんですね。やっぱりそうじゃなくって、全てとは言いませんけれども、少なくともやっぱり中心市街地というようなより土地を有効活用しなければならないようなところにおいては、事前に、先ほどの地籍の調査も、それも一つでありますけれども、地方自治体としてより先取り的に不明の土地の問題についてこれを解消するための取組というものをやっぱり進めていく、あるいはそうした、今の時代ですから、ICTを使ったりしてやっぱり更に新しい取組ができるというふうに思うわけでありますけれども、現状の所有者不明土地問題について総務省で取組をされていること、お考えになっていることをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 所有者不明土地の問題は、公共事業などにおいて所有者の探索に多大な費用、時間を要するなど、事業の円滑な実施の支障となっており、地方公共団体の関心も高く、重要な問題であると承知しています。 総務省としては、国土交通省及び法務省提出の法案において、所有者の探索等の観点から、固定資産課税台帳の情報を行政機関が利用可能となる制度の創設に協力をしてきたところです。 また、所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議のメンバーでありまして、中期的な課題である土地所有者情報を円滑に把握する仕組みについても、引き続き関係省庁における検討に協力をしてまいる所存です。
○森屋宏君 それぞれの自治体にいきますと、たしかGISというとか、ちょっと言い方が間違ったら申し訳ありませんけれども、土地情報をもうパソコンの中に入れてしまって、その地番を地図上から入れると、その所有者であったり権利者であったりあるいは納税状況であったり、全てがそこに累積されているような、そういうシステムを導入している団体も結構あるんですね。 これ、お聞きしましたら、しかしいろんなメーカーがあって、まあいつもの話ですけれども、いろんなシステムを導入しているから、それが例えば県なら県で統一したデータベースとしてはなかなか使いにくいというふうなお話もよく聞いたりもします。是非この辺の研究も進めていただいて、やっぱりこれも、これから人口減少社会の中で、そしてコンパクトな地域エリアというものをつくっていく場合には今後大きな問題になるというふうに思いますので、積極的な取組をお願い申し上げたいというふうに思います。 それでは、最後に、国民健康保険の都道府県単位化ということについてお伺いをしたいというふうに思います。 二〇一五年の医療保険制度改革によって、本年四月より国民健康保険の都道府県単位化が開始をされるということでございます。これは、国民健康保険の財政運営主体をこれまでの市町村から都道府県に移行をして、今までは小さな自治体が高額な医療が発生すると全体の医療費が上がってしまうという問題がありましたから、こうした多様なリスクを広域化することによって分散するということで、持続可能な医療保険制度を構築する観点という意味からも私はすばらしいものであるなというふうに思うわけであります。 そこで、今年から始まる制度導入に向けて、その準備状況について、どのような準備をされているのか、これは厚生労働省にお伺いをいたします。
○政府参考人(渡辺由美子君) お答えいたします。 まず、保険料の設定作業についてでございますが、これにつきましては、現在、その前提となります市町村から都道府県への納付をいたします納付金額につきまして、各都道府県において算定作業、更に市町村への提示を順次行っているところでございます。平成三十年度の具体的な保険料水準につきましては、都道府県から示されたこの納付金額を踏まえまして、各市町村におきまして今後運営協議会等で議論した上で決定をしていただきまして、所定の手続を経た上で、おおむね六月頃までには示されることとなっております。 また、制度導入に伴います様々な激変緩和についてでございますけれども、国保改革の施行に際しましては、既に平成二十七年度から低所得者対策として一千七百億円の公費拡充を行ってございますが、平成三十年度以降は更にこれに加えまして一千七百億円を追加をいたしまして、合計で三千四百億円の追加的な財政支援を毎年行うことにしておりまして、これによりまして保険料の上昇の抑制を行っていきたいと考えております。 また、さらにその上で、個々の市町村に急激な保険料水準の変化が起こらないように様々な激変緩和措置を講じております。具体的には、例えば、都道府県におきましては、この納付金額の算定に当たりまして、市町村ごとの医療費あるいは所得水準の差につきまして激変が生じにくいそういった算定方法を用いることを可能としております。また、都道府県の繰入金の活用ですとか、あるいは都道府県ごとに設置をされた特例基金の活用によりましてよりきめ細かい対応を図ると。さらに、国におきましても、拡充をいたしました公費一千七百億円のうち三百億円を追加的な激変緩和のために活用できることとしております。 こうした重層的な激変緩和措置による対応も含めまして、新国保制度の着実な実施を進めてまいりたいと考えております。
○森屋宏君 この平成十五年の法改正のときの衆参の議論というものを見させていただきました。その中で、大変危惧をされているところが発言をされていますね、かなりの方が。それは、市町村職員だけではなくて、新たに国保の保険者に加わる都道府県職員も含めて周知徹底、そして知識を習得するためのしっかりとした研修をしてほしいというふうな要望があったかというふうに思いますけれども、これについてどのように対策をされてきたのか、お聞きいたします。
○政府参考人(渡辺由美子君) お答えいたします。 厚生労働省といたしましては、この改正国保法の施行に当たりまして、まず、これまで、一つは、全国課長会議等におきまして、新制度の内容等の説明を都道府県に対して行ってきております。また、これ以外にも、全国を六から八ブロックに分けたブロック会議を開催をいたしまして、施行準備のための必要な事務手続等に係る項目を個別に示して丁寧に指導するとともに、都道府県ごとに意見交換を行うなど、様々な工夫を行いながら丁寧に対応してきたつもりでございます。 改革の着実な実施のために、今後とも、自治体と緊密に連携して必要な情報の共有等に努めてまいりたいと考えております。
○森屋宏君 今回の制度改正は、地域医療構想の策定など医療提供体制を担っている都道府県が保険者になるということで、一方の、保険をいただく方になるということですね。これはやっぱり、連携した形、一体的に地域医療を考えるという意味では、非常に私は意義のあることだというふうに思います。 そこで、都道府県行政では地域内にいろいろな、大きな団体から小さな団体まで多様ないろいろな団体を抱えているわけでありますけれども、総務省として、広域的自治体としての県がこれから地域の中でどのような機能を発揮することを期待をされているのか。そして、一方において、医療費抑制という意味では、今まで市町村で行われてきた健康指導でありますとか、食なんかの指導もいろんなことをやられていますよね。そういうことにおいても、市町村では引き続きそういうことをしていただくことにおいて、総体の医療費の、高齢化社会において総体的に地域の医療費を抑制していくというか平準化していくということが求められているわけでありますけれども、総務省としてそれぞれ都道府県に対して期待すること、あるいは市町村に対して期待をしていることをお聞きをしたいというふうに思います。
○国務大臣(野田聖子君) まず、地方自治法では、住民に身近な行政はできる限り基礎自治体である市町村に委ねます。そして、基礎自治体が担えない事務は広域自治体である都道府県が担うこととすると。補完性の原理に基づいて、両者役割分担をしているところです。このような市町村と都道府県の役割や機能の在り方というのは、人口減少の社会にあっても変わらないものだと私は考えています。 しかしながら、今、森屋委員御指摘のような国民健康保険における財政運営の主体の移行等、社会情勢の変化等に応じて、基礎自治体と広域自治体との役割上の線引きというのが変わってくることもあり得ます。また、個々の地域の実情に応じて、都道府県が市町村の機能の補完をすることも必要になってくるものだと考えています。 総務省としては、都道府県において、平成二十六年の地方自治法改正により導入した連携協約、そして事務の代替執行等を積極的に活用することで市町村との連携を図っていただくとともに、市町村が基礎自治体としての役割を積極的に果たせるよう支援、協力をしていただきたいというふうに考えています。
○森屋宏君 今日は質問で、地方の中で少子高齢、そして人口減少社会が急激に進んでいくというふうな中で、地方が激変していく中で出てくるであろう、あるいは既にもう現れているだろう幾つかの課題についてお話をさせていただきました。 是非、総務省という役所は、やっぱり全国の中に職員を派遣をしてネットワークを持っている、私これ非常に大きなメリットがあるというふうに思うんですね。地域の、地方に出ていっていろんな取組をされているわけであります。是非、特定な方向性だけを認めるのではなくて、多様なやっぱり地方の取組が進むような環境整備というものをまずはしていただく。その上で、地方で出てきた特筆すべき、いろいろなアイデアを持った取組が生まれてきたものを全国の中でやっぱり共有をしていく。そういう意味で、総務省に求められている仕事というものは、まあ大変ではありますけれども、ますます大きな仕事が総務省には私は求められている時代であるというふうに思います。どうか、大臣を始め、副大臣、政務官、そして役所の皆さん方、自信と誇りを持って、このこと、日本における地域の発展に是非尽くしていただきますようにお願い申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきます。 ありがとうございました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てるよう質疑をしたいと思います。 まず、東京オリパラ目指しての幅広い対象に対する情報提供についてお伺いをしたいと思います。 携帯電話が国民の生活インフラとして広く普及されるようになりました。最近は電波が入らないとストレスも感じるような状況になってきたというのは逆にいいことなんだと思いますけれども、そのような状況の中で進めなくてはならないこと、それは新幹線のトンネルの中でも携帯の利用が行えるようにすることではないかと思います。東海道は余り不便を感じませんが、九州に参りますと、特に南の方に行きますと結構入らなくて不自由をしているところであります。九州を含めた新幹線のトンネルの、おける携帯電話の不感区間、これを二〇二〇年の東京オリパラの開催目指して早急に解消すべきかと考えますが、総務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) お答えします。 新幹線のトンネル内でも携帯電話が利用できるようにすることは、訪日外国人を含めた利便性の向上や非常時における通信手段の確保などの観点から重要な対策であると考えています。このため、新幹線トンネルにおける携帯電話の不感対策については、未来投資戦略二〇一七において、二〇二〇年までに全ての新幹線のトンネルの対策完了を目指すこととしています。 これまで総務省では電波遮蔽対策事業によって新幹線トンネルにおける携帯電話の不感対策を進めておりまして、委員御指摘のとおり、現在、全国千百五キロの新幹線トンネルのうち約半分に当たる五百九十キロメートルで携帯電話が利用できるようになってまいりました。 総務省としては、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される二〇二〇年までの対策完了を目標として、九州新幹線を含め全ての新幹線のトンネル区間において携帯電話が利用可能となるよう、引き続き不感対策を進めてまいります。
○秋野公造君 大臣、ありがとうございます。 今、大臣からも外国人の方に対応ということもありました。東京オリパラの開催に当たり、多くの外国人そして障害者の方々が空港とか駅とかあるいは競技場といったものを利用をいたします。こういったときに、例えば地震や火災、そういったものが起きたときに、外国人の方やあるいは障害者の方が円滑に避難をすることができる体制を整えるということは非常に重要だと思っております。 こんなところでもしも停電となったりあるいはアクセスの集中で携帯電話やインターネットがつながらないといったような状況も考えられますと、例えばでありますが、一つの記号で、オフラインであったとしても多言語の音声又は字幕表示で情報提供することが可能な二次元コードみたいなものが非常に必要ではないかということを考えますけれども、総務省の御見解、お伺いしたいと思います。
○大臣政務官(小林史明君) 秋野委員御指摘のとおり、災害時の円滑な情報提供というのは大変重要だというふうに考えております。 消防庁では、駅、空港や競技会会場等の施設関係者がサイネージやスマートフォンアプリ、若しくはこのようなものを活用しながら多言語化や視覚化を行う、そして障害に応じた避難誘導の対応などを行うためのガイドラインを今年度末までに策定することとしまして、インターネットを利用することが困難な状況、いわゆるオフラインの状況を想定した対応も盛り込まれる予定であります。 また、総務省では、平成二十九年度補正予算において、競技会場におけるICT利活用促進事業を進めております。本事業は、消防庁のガイドラインを踏まえまして、ICTを利活用することで、外国人等が円滑に避難できるモデルを公募により選定し、複数の競技会場で実証することによりその成果の展開を図るものであります。 災害時はインターネットに接続できなくなることも想定されるため、オフラインの状態でもアプリを動作させ、多言語音声や文字で避難情報等を提供できる技術もあります。例えば、館内放送のアナウンスの音声に埋め込んだトリガーとなる信号をスマートフォンのマイクで拾うことで、若しくは委員が例示されましたとおり、二次元コード等をスマートフォンで読み取ることでこういったことが可能になるというふうに考えております。 こうした技術も参考にしながら様々な観点から検討し、効果的なモデルが構築できるよう取り組んでまいりたいと思います。
○秋野公造君 小林政務官、ありがとうございます。 もう一つ、オリパラに向けて。今日、実は私、世界農業遺産であります大分県国東市で大切に育てられております七島イで作られた草履をお持ちをいたしました。(資料提示)後で、理事会で許可をいただきましたので、回したいと思います。是非触っていただきたいと思います。 その理由は、実は、一九六四年東京オリンピックのときの柔道の大会は、実はこの七島イを用いた畳で行われました。今使われているようなビニール畳ではありませんで、この畳で大会が行われております。東京オリンピックを誘致をいたしました嘉納治五郎先生も柔道の畳は七島イに限るということでありまして、今はビニール畳ということでルールも変わってしまいましたので、最近の海外の選手もこの七島イの畳に触れたことはほとんどないのではないかと思っております。ビニール畳では投げられたりしたときに摩擦でやけどをしたりするようなこともあるようでありますが、これはそんなこともないということでありまして、是非触れていただきたいと思います。 ルールがありますので、この畳を使ってオリンピックの競技を行うべきだということは申し上げませんが、こういう畳で前回のオリンピックは行われたんだというようなことを海外からお越しくださる選手の皆様方始め関係者の皆様には知っていただくということは、私は非常に重要なことなのではないかと思っております。前回大会で使われた七島イもしっかりとPRをする、あるいはしっかりと触れていただく、見せていただく、そういう取組を行っていただきたいと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(多田健一郎君) お答えを申し上げます。 二〇二〇年東京大会に向けまして、平成二十七年の十一月に閣議決定をされましたオリパラ基本方針の中におきましては、日本文化の魅力の発信といたしまして、木材、石材、畳などを活用した日本らしい建築などの日本文化の魅力を世界に発信するとともに、地方創生、地域活性化につなげることとしております。 これを受け、内閣官房におきましては、関係省庁、東京都、組織委員会と連携をいたしまして、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における木材利用等に関するワーキングチームを開催をしておりまして、その中で畳の使用やPRにつきまして、東京都、組織委員会に対して働きかけを行っております。 本日いただきました御意見を関係者間で今後共有をいたしますとともに、引き続きワーキングチーム等の場を通じまして、七島イを含め畳の使用その他のPRについて積極的に検討してまいります。
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いします。 今委員の皆様方には草履が、触っていただいておりますけれども、七島イはイグサをそのまま畳として使うのではなくて、間を裂いて、それでも非常に硬くて丈夫なものであります。非常に歴史があって、そして使えば使うほど味わいが出るものでありますので、どうか後から大臣も触っていただきたいと思います。 次に行きます。平成二十八年四月の熊本地震発災直後には、発災直後の予算委員会におきましても、政府にワンストップの相談窓口の開設をお願いをしましたところ、総務省の方では迅速に対応くださいまして、それ以降も、そしてそれ以前も総務省の行政相談、様々な取組を行っていただいておりまして、多くの感謝をいただいているところであります。まずは、その具体的な取組についてお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(山田修路君) 秋野委員には、平成二十八年の四月十四日、最初に熊本地震が発生した直後から現地に入っていただきまして、被災者に対して様々な活動をしていただいております。感謝を申し上げたいと思います。 そして、今お話がありましたように、秋野委員からは被災者の方々の立場に立った様々な提案をいただいております。二十八年五月の予算委員会におきまして、今ほどお話がありましたように、ワンストップ相談窓口の開設について御提案がありました。 総務省といたしましては、生活再建等に関係する行政機関や弁護士会などの団体を一堂に集めてワンストップで相談を受け付ける特別相談所を開設することといたしました。具体的には、五月三十一日の熊本市内を始めといたしまして、県内八か所で特別相談所を開設いたしました。また、発災後速やかに熊本行政評価事務所に災害専用フリーダイヤルを開設をいたしました。 このほかに、被災者への支援措置やその窓口の情報が一覧できるリストを作成をいたしまして日々更新し、熊本県内の全市町村、これは四十五市町村でありますが、この全市町村に配付し、また十四市町村にある避難所等へも配付をいたしました。さらに、当時の高市大臣を始め総務省の副大臣、政務官が被災地を訪問し、激励するなどをいたしました。 このように、熊本地震につきましては、委員の御指導もあり、総務省として行政相談においても特別な対応を行ってきたところでございます。その結果、受け付けた相談はこれまでのところ四千六百四十六件に上っております。相談者に対して必要な助言などを行ってきたところであります。
○秋野公造君 山田政務官、ありがとうございます。 大臣、熊本の被災地においては引き続きこういった行政相談の取組が必要であると考えます。この総務省の行政相談として平成二十八年度熊本地震の被災者に向けて今後どのような取組を実施していくのか、またあるいは、この経験を踏まえて、今後大規模災害が発生したときにどのように対応していくのか、その取組について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 秋野委員におかれましては、熊本の地震発生のときにはまさに現地におられました。そして、その後も復興に大変御尽力をされて今日に至っておられると聞いております。 二年近く地震発生から経過した現段階ですけれども、まだなお多くの被災者の方たちが生活再建の途上にあるということでございます。現地では、今もなお被災者の方から相談が寄せられております。そして、行政相談委員の中には、現在も仮設団地などを回られて被災者の方からの御相談をお聞きするなどの活動をしておられる方がおられます。総務省の行政相談においても、引き続き、被災者の方々からの相談にきめ細やかな対応をするようにしっかり努めてまいります。 また、新たな大規模災害が発生した場合には、その災害の種類などに応じて臨機応変の対応を実施してまいります。加えて、被災市区町村を支援するための全国一元的な応援職員の派遣の仕組みを構築し、今月中に要綱として取りまとめ、全国の地方公共団体に対して周知し、そして協力して運用してまいりたいと考えているところです。 今後とも、総務省としては、被災者及び被災地のニーズに応じた迅速かつ的確な対応を行ってまいります。
○委員長(竹谷とし子君) 委員長から一言申し上げます。 議事の妨げになりますので、発言者以外の方は御静粛にお願いいたします。
○秋野公造君 大臣、ありがとうございます。 次に、自治体が様々な身近な行政サービスを提供しておりまして、出生、死亡、転出入、様々なライフイベントに応じて手続がございます。出生であれば親が、転出入であれば本人が役場に出向くということでありますが、お亡くなりになった場合については御遺族が役場で手続を行うこととなります。本人の手続ではありませんので、どこに行けばいいのかというのがなかなか分からないというような戸惑いの声も聞いております。死亡届の提出、健康保険の資格喪失、年金等の支給停止、上下水道の公共料金の停止と非常に幅広く、担当部局も非常に複数にわたっておりまして、御家族を亡くしまして大変な思いをしている御遺族がこうした手続に掛ける御苦労というのはできるだけ軽減をすべきではないかと考えます。 今日はお手元に大分県別府市が行っております取組につきまして、別府市さんが作成をしております資料をそのままお持ちをいたしました。それは、市役所の案内業務のサービス向上ということで、おくやみコーナーということで、全てワンストップで行おうとすると専任のスタッフが手続を補助をするという非常に先進的な取組が行われているということであります。こういった手続の負担の軽減という観点でのこのワンストップ化というのは、こういった大分県別府市のような取組をできるだけ推進する必要があるかと思います。 我が国はますます急速な高齢化が進みます。高齢者の方がお亡くなりになって、御遺族も高齢者であるといったような事例もますます増えるかと思います。こういった申請の窓口を一部署に集約するような総合窓口の取組を始めとして、死亡には関係する窓口手続における遺族の負担軽減が重要であると考えますが、総務省の御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山崎重孝君) おっしゃるとおりでございまして、将来推計人口を考えますと、二〇一六年の死亡者数が百三十一万二千人でございますが、二〇三九年には百六十七万九千人になるというふうに想定されております。そういった意味で、これから多死社会になってまいりますので、非常にこのライフイベントに対しての対応が重要になると思います。 また、私自身も、昨年、一昨年と経験いたしましたので、死亡関連手続を円滑に市町村窓口で進めて負担軽減を図ることは非常に重要であると認識しております。 総務省といたしましては、総合窓口化の取組も含めて窓口業務改革を推進すると、これが必要だと思っておりまして、平成二十八年度から業務改革モデルプロジェクトを実施しておりまして、平成三十年度も引き続き支援していく予定でございます。これは、先進的な取組のところにお金を出しまして、一緒になって考えていくというふうなことでございます。 また、死亡に関係する手続を一元的に取扱う窓口を設けた例、これも出てきております。御指摘の別府市、それから三重県松阪市もこういうおくやみコーナーを設けておるようでございます。こういう取組を行政経営改革の先進優良事例として周知してまいろうと思っておりまして、この三月にも行革事例集を公表いたしますが、そこに入れようと思っております。 ありがとうございます。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをいたします。 総務省の役割は非常に大きくて、例えばアジア地域は今後も高い成長が見込まれておりまして、活発なインフラ投資が必要となります。一方で、台風が発生しやすい、災害が多い、こういったことが安定した経済成長へ向けての課題となっておりまして、こういう状況で、日本の優れた無線技術がこの気候条件の近いアジア地域においては、例えば防災や事故防止の分野で非常に有用ではないかと考えます。幅広く展開を支援していくべきと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(坂井学君) 委員御指摘のとおりでございまして、我が国、日本政府も、日本の強みのある技術、ノウハウを最大限に生かして世界の膨大なインフラ需要を積極的に取り込むとの考えから、民間企業の取組を支援をし、官民一体となった海外展開の推進を図ることとまずしております。そして、その中において、総務省におきましても総務省海外展開戦略を策定をして取組を推進しているところでございます。 電波システムに関しましては三つの分野を重点分野としておりまして、気象防災、交通宇宙、そして電波監視と、この三点を重点分野として官民連携をして取り組んでいるところでございます。 具体的に申し上げますと、マレーシアにおきましては、台風の発生や雨の強さを正確に観測できる最新型気象レーダー及び空港の滑走路面の異物を検知するレーダー、また今度、ベトナムにおきましては、霧などの視界が悪い状況でも空港の航空機の位置を特定できるレーダーの実証実験の取組を他省庁とも連携をして進めております。また、遠方の津波を観測できる海洋レーダーにつきましても取組を今進めているところでございます。 こうした取組は、今年度、平成二十九年度から開始したものであります。今後、新たな電波システムも加えてまいりたいと考えておりまして、総務省としては、委員の御期待に応えられますように、アジア地域における実証実験等の取組を起点としてグローバル市場への展開を目指してまいります。
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いをいたします。 次に、消防体制の充実、消防力の強化についてお伺いをしたいと思います。 昨年の十二月七日の総務委員会で、消防飛行艇を活用するようにということでお求めをさせていただきました。検討するという御答弁でありましたが、まずはその後の検討状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 消防飛行艇につきましては、現在、消防庁におきまして、関係機関の協力を得ながら海外における消防飛行艇の活用状況の実態調査を行っております。また、日本国内で飛行艇を実際に運用している自衛隊基地への現地調査につきましても、その実施に向けまして調査をしているところでございます。 こういった調査を踏まえながら、消防飛行艇につきまして必要な検討を行ってまいります。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをしたいと思います。 今日は、水がなくても、少なくても活用できる泡消火剤につきまして少し議論をしたいと思いますけれども、泡消火薬剤の技術上の規格を定める省令、これにおきましては、消火性能を確認するための火災模型としまして、一般建物火災を想定したA火災模型と油火災を想定したB火災模型、これが想定をされておりますが、A火災模型は高発泡用となっておりまして、消防隊が一般の建物火災等で使用する圧縮空気泡用となっておりません。 圧縮空気泡用として用いる消火薬剤についてはどのように必要な消火性能を確認をしているのか、まずはお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 泡消火薬剤の技術上の規格を定める省令がございますが、石油タンクなどに使用されます泡消火薬剤につきまして、油火災を想定いたしました模型でありますB火災模型を用いまして消火性能を確認するための基準が定められております。また、航空機の格納庫などに使用されます泡消火薬剤につきましては、B火災模型に加えまして、建物火災などを想定いたしました模型でありますA火災模型を用いまして消火性能を確認するための基準が定められております。 一方で、委員御指摘の圧縮空気泡用の泡消火薬剤でございますが、以上のように使用されます泡消火薬剤とは使用用途、使用方法等が異なるために、同省令の第二十三条に基づきまして、別途総務大臣が定める技術上の規格におきまして基準を定め、必要な性能の確認を行っております。この基準におきまして、一般の建物火災などを想定いたしました火災模型を用いまして、一定の条件下で燃焼を消火することによりまして消火性能を有することを確認をしております。 実際に消防隊が用います圧縮空気泡用の泡消火薬剤につきましては、このように必要な消火性能を確保されたものが使用されております。
○秋野公造君 よく分かりました。 しかしながら、森林火災が発生した場合の消防活動においては、森林の場合、消火栓が少なく水の確保が難しいというのが前提かと思います。そうであるならば、少量で消火をすることができる泡消火薬剤を使用することの方が有効ではないかと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 森林火災におきまして、現場近くで水の確保が難しい場合につきましては、河川や湖沼など自然水利からポンプで中継をしながらホースを延長させていったり、また、簡易水槽の設置、コンクリートミキサー車などの民間事業者の協力によります給水などによりまして、消火のために必要な水を確保いたしております。 森林火災の消火活動に泡消火薬剤を使用する場合につきましては、委員御指摘のように、通常より少ない水で消火できることなどの効果がある一方で、環境への影響とか費用面、活動上の制約などの検討を要する点もあると考えております。
○秋野公造君 水が少ない場所でありますので、その上での御提案であります。 環境の影響などを検討する必要があるとの御答弁は私もそのとおりではないかと思っておりますが、現在、石けんなどを用いた泡消火薬剤、この中で有効な消火性能を有して、かつ環境に配慮した泡消火薬剤も開発が進んでいると聞いております。その意味では、今後このような泡消火薬剤で環境への影響を適正に評価することで森林火災への使用を進めることができるのではないかと考えますが、御見解お伺いしたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 委員御指摘のように、有効な消火性能を有した消火薬剤で環境に配慮されていると評価されたものがあれば、消防本部におきます森林火災への泡消火薬剤の使用に向けました判断材料の一つになっていくと考えております。 消防庁としまして、森林火災の消火活動に使用する泡消火薬剤につきまして、有効な消火性能を有し、かつ環境への影響に関する専門的な知見を有する公的機関などから環境に配慮されていると評価を受けたものが供給された場合につきましては、必要に応じまして消防本部に対しましてその旨を情報提供してまいります。
○秋野公造君 環境への評価が必要であるということ、よく理解をしました。 大臣に最後お伺いしたいと思います。 今日の消防は、議論してまいりました消防飛行艇、あるいは軽自動車型の消防車、環境に配慮した泡消火剤、そういったものなどもどんどん活用しながら、火災による人命や財産などの被害軽減に加え、消火水による損害、有害な煙の発生抑制など環境影響の配慮など、副次的な要素も含めた総合的な被害軽減を考慮した活動が今後求められてくるのではないかと思います。消防隊の負担軽減、そして効率的な活動にもつながるし、そしてそういったことは非常に重要であると考えますが、大臣の所感、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) お答えします。 近年、災害や事故の複雑化又は大規模化、そして住民ニーズの多様化により、国民の生命、身体、財産を守る消防の責務はますます大きくなっているところです。 こうした中で、技術の進歩に伴う消防装備の充実は目覚ましく、例えば遠距離に大容量の消火水を送水できる高性能な消防ポンプ、そして水圧調整が可能で軽量化された放水ノズル、つまり長時間反動力、長時間の反動力に耐えることができるということです、また軽量で燃えにくい素材を使用した防火服、そういうものの採用によって迅速かつ効率的な消防活動が可能となっており、総合的な被害の軽減や消防隊員の安全確保、負担軽減につながっているところです。 秋野委員からも今お話がございました消防飛行艇、軽自動車型消防車、そして先ほどの環境に配慮した泡消火薬剤、こういう御提案をいただきました。今後もこうした新たな消防車両や資機材の充実などについて検討や研究を重ねて、消防防災体制の充実強化により一層着実に進め、国民の消防に対する期待にしっかり応えてまいりたいと思います。
○秋野公造君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(竹谷とし子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時二十九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(竹谷とし子君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信行政等の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治でございます。午後のトップバッターでございます。よろしくお願いいたします。 ちょっと通告していなかったんですけれども、先ほど、お昼のニュースを見ておりまして、日本年金機構からデータ入力の業務を委託された東京の会社が契約に違反して、およそ五百万人分の個人情報を中国の業者に渡し入力業務を任せていたということが分かったということで、厚労大臣がちょっと調査をするというようなニュースだったかなというふうに思います。 この入力データは、マイナンバーや配偶者の年間所得額などの個人情報の入力業務を委託していたということで、まさにこれ総務省にも関わる問題でないかなというふうに思っておりまして、それで、いろいろネットのニュースなどを見てみますと、この委託を受けた業者というのが、今回の日本年金機構だけではなくて、例えば農水省であったり、国税庁とか、日本学生支援機構、公正取引委員会とか、幅広く行政のデータの入力の委託を受けているということが出ております。 ちょっと総務大臣、通告もしていなくて大変恐縮なんですけれども、やはりこれ、個人情報の関係ということで非常にこれは注視していかなければならない問題だと思います。総務省としても、何らかの対応を今後取っていく必要もあろうかと思いますけれども、現状、ちょっと把握をされている範囲で御答弁いただければと思いますけれども。
○国務大臣(野田聖子君) 申し訳ありません、ちょうどその頃、別な委員会に出ておりましたので、ニュースを見ておりませんので、詳しいことは承知しておりません。 今、事務方の方から、加藤厚生労働大臣から日本年金機構に対して公表等の必要な指示をするというふうに聞いているという報告がございました。したがいまして、詳細については厚生労働省にまずはお尋ねいただければと思います。
○森本真治君 厚生労働省でこの日本年金機構のところのまず実態ということもだと思いますけれども、同時に、先ほど申しましたように、各省庁もこの個人情報を扱って、そしてそのデータ入力を委託しているという、この事業者にですね、というようなこともありますので、同時並行で総務省としてもこれは速やかにちょっと実態把握するべきだと思いますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(野田聖子君) その前に、先ほどの御質問の中で御心配いただいている件、我が省としてはマイナンバーの件ですね、これは、今現在、厚生労働省から再委託された業務の中にマイナンバーを含む個人情報の入力業務は含まれていないということを聞いているところです。(発言する者あり)含まれていない。
○森本真治君 分かりました。ちょっとこれ、まだ今日のお昼のニュースで、突然で申し訳ございませんでしたけれども、気になりましたので、少し確認だけさせていただきました。 それでは、通告に従いまして、まずは公文書改ざん問題について取り上げたいというふうに思います。 もう報道などでも様々取り上げられたり、参議院でも予算委員会を中心に今議論もされているところでございます。午前中の与党の先生からも大変これは危機的な状況だというような趣旨の話もあったわけでございますけれども、財務省、都合が悪くなると、国民の共有財産であるまさにこの公文書まで改ざんするという、まさにこれは国民の信頼が今地に落ちている状況だと思います。 先日の地方税法の質問ではありましたけれども、私も登壇をさせていただいて、そもそもこの国会で議論をするまさにその前提が大きく今狂っていくという、まさに憲法六十二条、国政調査権の妨害、六十六条の国会への連携という、それにも背信するという、まさにこれは財務省だけではなくて、今の安倍政権、政府全体としての本当に深刻な問題と今なっておるわけでございます。先日の報道各社の世論調査でも、安倍内閣の支持率が今急激に低下をしているという状況でございます。 まず、野田大臣に、安倍内閣の一員として、今回の問題についてどのように思われているか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 今回の財務省のことにつきまして、ここで申し上げる立場ではないことでありますが、一般論というか、私として思うことは、法令を遵守して適正に事務を執行することは行政として当然のことだと思います。 あってはならないことが起きた中、政権を担わせていただいている一員としては、この進められていることについては、主体は財務省であるけれども、それを財務省だけのことと思わず、やはり総務省としても同じ役所として、そういうことが決してないと信じていますけれども、改めて預かっている身としては再確認をし、そして今後は、政権としては支持率を落とすということは国民の皆さんとの距離が広がったということになります。行政も政治も、やはり国民に信頼されて初めて、つらいこともお願いできるんだと思います。 そういった意味では、とにかくしっかりと財務省には今回の件については全て明らかにしていただいて、再発防止、そして、改めて出直していけるよう、私も総務大臣の立場ですけれども、内閣の一員としてもう一度やはり信頼を取り戻せるよう、自分でできることを取り組んでいきたいと思っています。
○森本真治君 大臣は、大変あってはならない問題だという今お話もあったわけでございます。 本当に、これはまさに不正な改ざんが行われたということであるわけでございますけれども、官房長官などの私記者会見のニュースなどを見ておる中で、書換えだという認識だというような御答弁とか記者会見の話なんかも聞きました。あってはならないこれは重大な問題だということで、今、国会では、これはもう与野党を超えて深刻な問題だという認識がある中で、政府として、野田大臣は、これは書換えという程度の話ではなくて、深刻なこれは不正な改ざん問題だという認識があるかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) どういう表現をするかは別として、書換えも許してはならないことだと思います。
○森本真治君 ちょっとよく分かりませんでしたけれども。 ちょっともう一度、今のは言葉の問題がどうこうということではなくて、これは本当、悪質な改ざん問題だと私は認識するんですけれども、官房長官は書換えだというような認識ですというようなことの記者会見を見たんです、私は。大臣は、あってはならない話だというお話もされたんだけど、これは悪質な改ざん問題だという認識でよろしいかということをちょっともう一度。
○国務大臣(野田聖子君) どういう言い方にせよ、かつて、少なくとも私が国会議員にしていただいてから二十五年、こういうことはございませんでしたし、そして、このことによって、今は参議院の予算委員会で与野党この原因究明に当たっておられるわけですし、ゆゆしきことなんだと国民が思っているわけですね。 ですから、なかなか私も、国語の辞書じゃありませんから、改ざんか書換えかというよりも、やはりあってはならないことが起きたということに対して、しっかりと財務省においては調査をして、なぜこんなことが起きたか調査をし明らかにして、そして、今後は、二度と起きないようには何なすべきかということを私たちは取り組んでいかなければならないと思っているわけです。
○森本真治君 言葉の言い方云々ということもありますけれども、国民に対してどれだけ政府が、やはりこの問題が重大な問題だということの認識を伝えるためにも、私は言葉一つ一つも大変重要なことだと思っているんですね。国会は本当にこれは悪質な改ざん問題だというような認識に今なっているような状況の中で、やはり政府が言葉一つでもしっかり国民にその危機感を伝えるというところからやっぱり政府の信頼を取り戻すようなことも始まっていくのではないか。現状をどう認識しているかというところが大変重要だという思いでちょっと聞かせていただいたところでございます。 少し、先ほど大臣の御答弁の中で、ちょっと点検というようなお話があったわけでございます。総務省として、総務省内部での今その文書の、決裁文書の点検を実施するというようなこともこれまでの大臣の記者会見などでもちょっと確認もさせていただいたところでございます。 改めて、ちょっとこの調査方法であったりとか、いついつまでにどのような形で調査をして公表していくのかということですね、ちょっとその辺りの詳細、これは参考人でも結構ですが、あっ、大臣で、じゃ。
○国務大臣(野田聖子君) 私の方から、先週十六日の金曜日午後に、官房から各部局に対して、公文書の適切な管理についてまず部局内で改めて周知徹底をするとともに、部局内の決裁処理の在り方を改めて確認し、万一問題のあるような事案があれば今週中に報告するよう指示を行ったところです。各部局において、こうした作業を通じて、改めて適切な事務処理の在り方について自ら振り返ることが重要なんだと考えています。 いずれにしても、省内の公文書管理については、担当府省の内閣府とも連携しつつ、各部局における行政文書の管理状況の自己点検を毎年度実施するほか、官房による実地監査や職員への研修を徹底することにより、組織全体としての公文書の適切な管理をしっかり確保していきたいと思います。
○森本真治君 で、いついつまでにこれ、その調査をしてその結果を公表するというようなところまでは今決まっていますか。
○政府参考人(林崎理君) ただいま大臣の方から申し上げましたとおり、先週の末に各部局に対して点検をしっかりするようにということで指示を出し、そして、今となっては今週末までにその結果を報告をしてもらうと、こういうことにしております。スケジュールとしてはそういうところでございます。
○森本真治君 委員長にお願いです。 今週末までに総務省内でこの決裁文書の点検が行われる、その調査の結果についてはこの委員会に提出していただくようにお願いしたいと思います。
○委員長(竹谷とし子君) 後刻理事会で協議いたします。
○森本真治君 今回、先んじて総務省の方で点検を行うということで、このことについては、大臣、評価をしたいというふうに思います。我々は、全省庁しっかりとこの文書の点検をすべしだというようなことで今政府の方にも伝えているところでございます。 総務省の所管として、公文書管理に関する行政評価・監視というものがあります。行政評価・監視というのがあって、昨年の九月に、その中で公文書管理についても評価をして監視、勧告をしているということでございます。 これ、参考人で結構ですが、この公文書管理に関するどのような調査してその勧告したのか、内容ですね、ちょっと簡単で結構ですから、もし御説明、できますか。
○政府参考人(讃岐建君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、昨年の九月二十日に公文書管理に関する行政評価・監視結果に基づき勧告を行ったところであります。 この調査結果に基づく勧告は、主に歴史的に保存を必要とする公文書を対象として、一定の文書を抽出して、その文書の保管、管理等が行われているか、あるいは文書の引継ぎなどが行われているか、さらに、点検・監査、研修などがしっかりと行われているのか、あるいは実効ある形で行われているのかなどについて調査をして、必要な改善あるいはガイドラインに基づく管理の徹底といったことを中心として勧告をしたものであります。
○森本真治君 これ、実はこの委員会でも、吉川理事がこのことについて昨年の十二月に取り上げられていらっしゃいまして、ちょっとそのときの議事録見ているんですけれども、その当時も今回の森友学園に関係するような事案があって、これを今の行政文書の監視の中で機動的に、例えばこれ調査期間を延ばしたりとか対象を追加したりということは考えないのかという質問の中で、当時は御答弁では、調査の対象に追加することはしていないということで答弁をされていたんですが、状況変わりましたね、これでまた、今回の件で。 これ、例えば、先ほど全省庁しっかりと行政文書の管理についてもう一度再点検、点検すべしだというような今、国会の声も上がっているんだというふうに理解していただいて、各省庁に対して総務省としてしっかりともう一度調査をするのか、また内閣府等に、公文書管理のところの所管ということでしっかりとそれをするようにと総務省から内閣府に勧告するというようなことも、これ考える必要が今の状況の中であろうかと思いますけれども、総務省の見解、聞きたいと思います。
○政府参考人(讃岐建君) お答えいたします。 公文書管理につきましては、まず各行政機関の業務プロセスに応じて膨大かつ多様な内容を持つ公文書の適切な管理に関しましては、各行政機関における責任を持った対応が重要ということでございまして、今ほど申し上げましたとおり、昨年九月に行った総務省の勧告でも、点検・監査、研修の徹底といったことについて指摘をしております。 また、総務省としての公文書管理については、先ほど大臣から御答弁あったとおり、改めて点検をすると、このようなことをやろうとしております。 そこで、政府全体の公文書管理につきましては、現在、昨年末の公文書管理のガイドラインの改正を踏まえて、年度内に各府省が行政文書管理規則を改正し、厳格なルールの下で公文書管理の適正な運用を図るとともに、研修の充実などにより各職員へのルールの徹底を図るということとしているところでございます。 行政評価・監視の立場から、まず政府全体のこうした動きを注視していくといったことが適切というふうに考えているところであります。
○森本真治君 大臣の冒頭の、今回の問題に対してやはり深刻な問題だというふうな認識を持たれているというふうに私は受け止めさせていただきましたよ。だけれども、今の御答弁などを聞くと、言っていることと、じゃ、どこまで覚悟を持って、それこそ公文書管理、情報公開とか、これ、公文書を扱う内閣府とともに、総務省というのは非常に責任のある私は省だというふうにも理解しておるんですね。 保存の仕方のことについての、これ昨年の部分があったかもしれないですけれども、そもそもその中身の部分を改ざんしていくという、ただ、ちゃんと保管をしておるかというところの、今状況が変わったというふうに私はお伝えをさせていただきました。 大臣、本当に、政府全体として、内閣として信頼回復に努めるというのであれば、これはしっかりと、まさに野田大臣のリーダーシップとして、しっかりとこの努力は、総務省としてまず隗より始めよ、内部はいいとしても、全体としての努力も私は総務大臣のリーダーシップを期待したいと思います。改めて、大臣の御見解、聞きたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) まず初めに、急ぎやはり取り組まなければならないのは、二度と、そういう書換えが生じるであろうという環境をなくすこと、そして国民に対してもそういうことが起き得ない行政組織だというふうに位置付けていかなきゃならない中、総務省としては、これまでも鋭意取り組んできた総務省による電子決裁システムというのがあるんですけれども、これを徹底することで、業務の効率化のための電子決裁システムと言われるんですけれども、結果として、こういうデジタル活用によって履歴が残ることで書換え等ができにくい、本来してはいけないけれども、そういうものができないという抑止につながることもあり、こういうのを速やかに導入していくとともに、先ほど局長の答弁でしたけれども、一歩踏み込んで、やはり九月に勧告したものに対して、近々、私の方から全閣僚の皆さんに再度こういう事態が生じているからもう一度再点検をするように御要請をする所存であります。
○森本真治君 大臣の本当にリーダーシップというものを大いに期待したいというふうに思います。 ちょっと時間も進んでいるので次の質問でございますけれども、大臣の所信の中で、国民にとって効率的で利便性の高い行政基盤の確立ということで御説明がありました。その観点で、ICTの利活用についてもお伺いをしたいというふうに思います。 ICTの利活用による効率的で利便性の高い行政基盤という観点で、ちょっと私、読ませていただいた理解では、業務の改善とか効率化というようなところが中心だなというふうな印象を受けたんですけれども、これちょっときちんと通告していたかどうか分からないので参考人の方でも結構なんですけれども、このICTの利活用の中で、例えば国民や住民ですね、自治体でいえば、住民がその行政にアクセスする、さらには行政のアウトリーチですね、この観点でのICTの利活用をどのように考えているかということを、参考人でも結構です、大臣でもどちらでも。
○政府参考人(吉田眞人君) お答えをいたします。 委員御指摘のように、そのICTの利活用につきまして、これ世の中の現在の様々な社会的な活動に利活用されているわけでございますけれども、行政と国民、住民の皆様方とのコミュニケーションという観点においても、例えて言いますと、各省ともホームページなどを設けておりますし、またその他様々なICTの手法を通じて情報の発信、あるいは国民の皆様方からの御意見をお聞きするといったようなことに努めているというふうに承知をしております。
○森本真治君 少し幾つか細かな取組のことを聞きながら、この利活用についての考えも聞きたいというふうに思います。 ICTの利活用の中でも、昨今、今非常に利用が高まっているSNSですね、このコミュニケーション手段としてのSNSの意義について、これちょっと全体的な話で結構でございますので、このコミュニケーション手段としてSNSはどのような今位置付けというか、国民にとってなっているのかという認識をまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田眞人君) お答えをいたします。 一例でございますけれども、総務省の情報通信政策研究所が情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査というのを行っておりまして、これを見ますと、例えば平成二十八年と二十五年を比べますと、全世代におけますツイッター、LINE、フェイスブックなどのいわゆるソーシャルメディアの利用、一日の平均利用時間につきましては、平日で十五・五分から二十五分、休日で二十・七分から三十二・七分といったように約一・六倍の増加が見られます。 このように、平均利用時間の堅調な増加を見ますと、ソーシャルメディアというものが国民のコミュニケーション手段として非常に重要性が年々高まってきていると、このように認識をしております。
○森本真治君 私も携帯はいまだにガラケーで、メールを使ってはいろいろあったんですけれども、やはり周りの皆さんがもう既にメールも使わなくなってきているとか、もうSNSなんかでどんどんと送ってこられるので、それに対応しなければいけないということで、私も今必死になってそれに対応しようと努力をさせていただいているところでございますけれども、先ほど御答弁あったとおり、特に若者を中心としてもうメールも時代遅れのような時代になってきているというような感じがあります。 そういう中で、行政サービスにおいても、そのような今の国民のコミュニケーション手段の変化に対応して素早く様々な対応をしていく必要があろうかという中で、時間がないんですけれども、一応二点、自殺対策と救急安心センターへのSNSの活用ということでお伺いしたいと思います。 厚労省から大沼政務官お越しいただいて、ありがとうございます。今月は自殺対策強化月間ということで、この相談事業に対してSNSを今回導入をしたというふうにも伺っております。まだ三月残り数日ありますけれども、今回、この一か月間このSNSを利用した相談事業を展開しての状況を今お話しできる範囲で御説明していただきたいと思います。
○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、若者の多くがSNSを日常的なコミュニケーション手段としている現状に対しまして、若者が相談しやすい体制の整備を図っていくことは大変重要だと認識しております。 今般、三月の自殺対策強化月間に合わせまして、十三の団体に広く若者一般を対象としてSNSによる相談事業に取り組んでいただいております。また、来年度にもSNSによるこの相談事業を実施することにしておりまして、現在、上半期分の公募を行って、その事業の審査を行っているところであります。 厚労省といたしましても、引き続き、SNSを使いながらこうした問題に取り組んでまいりたいと思います。
○森本真治君 三月のこのSNSを利用した事業で、このアカウント登録が右肩上がりに今増えているという、私も事前に話を聞いています。ちょっとごめんなさい、正確な数字見ていないですけれども、六万をたしか超えていたような気がするんですね。 それで、来年度以降も継続するというお話でありましたけれども、これ、十三事業者がそのまま継続されるということでよかったんですかね。ちょっと聞くと、公募をしてこの団体を減らしていくというような話も聞いているんで、そうすると、今既に登録している皆さんがどうなっていくのかということですよね。これ、継続性の観点の部分はちょっと丁寧に取り組んでいかなければいけないと思うんですね。 その辺りについて、来年度につなげていく形で、円滑にというか混乱が起きないように対応していく必要もあろうかと思うんですけれども、政務官、その辺りのお考えをお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(大沼みずほ君) 四月以降におきましても、相談者が引き続き可能な限り支援を受けられるような体制整備に配慮してまいりたいと思っております。 委員御指摘のように、登録件数は六万を超えておるんですが、その登録というのが、登録しただけでその後何も使用されていないものとか、いろんな精査をしていく必要もあるんだと思います。そうしたことも踏まえて、引き続き、相談体制についてはできる限りのことをしてまいりたいと思います。
○森本真治君 ちょっと引き続き、具体的なこれは運用の仕方だと思いますので、フォローはさせていただきたいというふうに思います。 ちょっと時間がありませんので、最後に、救急安心センター事業、これは総務省として、消防庁として、一つの今回の新年度に向けての売りというか、全国展開しっかりしていこうということだと思います。 これ自体は私も、私の地元の広島市も始まるということで期待はしておるところでございますが、少しここにもSNSの活用ができないかなというふうに思います。IP電話もつながるというふうに伺っておるんですけれども、例えば、症状などを写真などでも速やかに送ることによって、そこで的確な判断ができるということになれば、よりこの救急安心センター事業への理解と、やっぱりどんどん活用しようということの国民の合意が得られていくんではないかなというふうに思っております。 実は、先般、うちの子供も緊急入院をしたときに、家から電話掛けたんです。おなかが痛いしか言わないから正露丸飲ませたりもするんですけど、おへその上が痛いということだったんだけれども、電話でいろいろ触診をしてくださいと言われてやっていくと、どんどんどんどん右の下の方まで下りていって、ああこれ盲腸だということで、確かに電話でもそれはできたんですけれども、よりそれが写真などで見た目の症状などが分かれば、より的確なそういう対応もできるんではないかと。だから、私はそれは救急車呼ばなくて済んだんですね。だから、この意義はよく分かっています。 ちょっとその辺り、消防庁、少し検討していただきたいんですが、残りの時間で御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 救急出動件数につきまして近年増加しておりまして、救急車の適正利用を進めていく観点で、シャープ七一一九の事業は非常に重要だというふうに考えております。 この救急相談におきまして画像とか動画の活用といった観点のお話でございますけれども、こういったような活用が可能かどうかというふうなことにつきまして、可能性もあると考えております一方で、確認が必要な事項も幾つかあるというふうに考えております。 シャープ七一一九の実施団体の連絡会がございますので、こういったような場を通じまして、SNSの活用の可能性につきましても議論していきたいと考えております。
○森本真治君 是非、研究引き続きしていただいて、より利便性の向上に向けて努力をしていただきたいことをお願いさせていただいて、時間になりましたので終わりたいと思います。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、宮本周司君及び田名部匡代君が委員を辞任され、その補欠として宮島喜文君及び難波奨二君が選任されました。 ─────────────
○杉尾秀哉君 民進党・新緑風会の杉尾秀哉でございます。質問の機会をいただき、大変ありがとうございます。 私からは、まず、電波オークションと放送事業の見直しについて質問をさせていただきます。 元々、この電波オークションは民主党の時代から熱心に進めてきた政策でありまして、一回法案を出したんですけれども、結局廃案になったといういきさつはございます。ここに来て安倍政権の大きな政策テーマに浮上しておりまして、きっかけは、去年の規制改革推進会議の議論、十一月に出された第二次答申を基に新しい経済政策パッケージが閣議決定されているというのは皆さんも御存じだと思います。 こうした動きに合わせるように、総務省でも、電波有効利用成長戦略懇談会、去年の十一月に立ち上げて議論を始めたわけですけれども、ここでは電波オークションを含めてどういう議論が行われているのかというのを説明していただきたいと思います。
○政府参考人(渡辺克也君) お答え申し上げます。 今御指摘の規制改革推進会議の第二次答申におきましては、周波数の割当て手法の抜本的見直し、電波利用体系の見直しのほか、新たな電波利用ニーズに対応するための電波制度改革を推進することが盛り込まれたところでございます。これを受け、総務省では、電波制度改革の具体策につきまして、電波有効利用成長戦略懇談会において検討を行っているところでございます。懇談会では、一般から広く意見募集を行うとともに、通信放送事業者、電波を利用する企業、関係団体等の意見を伺いながら検討を進めているところでございます。制度改革の具体策につきましては、今年の夏頃までに結論が得られるよう取り組んでまいりたいというふうに思っております。 また、電波オークションにつきましては、今回の第二次答申で指摘されたメリット、デメリットも参考にしながら、海外の動向も踏まえながら、電波割当て制度の更なる改革に向けまして引き続き検討を継続していきたいというふうに考えてございます。
○杉尾秀哉君 電波オークションについては検討を継続中ということですけれども、野田大臣は、去年十一月の記者会見で、総務省としても消極的ではなく中立の立場だと、こういうふうに記者会見でおっしゃったと思います。この消極的ではないという発言がこれまでよりもやや前向きになったのではないかと、こういう捉え方をする向きがあるんですけれども、発言の真意はいかがでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) いや、むしろ逆で、様々な多様な意見をしっかりと総務省としては受容し、そして自分たちの蓄積、実は、オークションの話というのはもう随分前から出たり出なかったりで、相当のやはりデータベースができていると思うんです、諸外国の様子。そういうものをしっかりと、会議の中では賛成、反対、いろいろな方たちがいるけれども、私たちはその人たちにフェアに、私たち総務省が持っているいろいろなデータをお出ししようという、そういう意味でございます。
○杉尾秀哉君 従来どおり慎重によく検討するという姿勢だというふうに伺ったんですけれども。 ところが、今年に入って安倍総理が積極的な発言を続けていらっしゃっていまして、例えば、施政方針演説の中でもこういうくだりがありました。「通信と放送が融合する中で、国民の共有財産である電波の有効利用に向けて、大胆な改革を進めてまいります。」と、こういうくだりがございました。 そして、一月末、三十一日だったと思うんですけれども、新経連、新経済連盟の新年会でこのように発言されています。ネットテレビは放送法の規制が掛からないが、見ている人たちにとっては地上波と全く同じだ、もう日本の法体系が追い付いていない状況で、大きな改革を行わなければならない、こういうふうに発言されています。放送法の撤廃も視野に入れているような発言なんですけれども。この後も続いて、二月に入って未来投資会議、そしてBSフジの関連の集まりでもやっぱり同じような発言を繰り返されています。 そこで、野田大臣に伺いたいんですけれども、この総理の一連の発言をどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 今御指摘ございました様々な総理の御発言、新経連における総理の御発言等々については、私も報道で少し承知しているもので、直接聞いているわけではありません。 ただ、総務省としては、昨年閣議決定をされました新しい経済政策パッケージを受けて、放送用周波数の有効活用について有識者懇談会を設けてこの夏までに検討することとしていますし、また、今後、規制改革推進会議、これは内閣府ですけれども、から新たな論点等が示された場合には規制改革推進会議の議論に協力をしてまいるという立場であります。
○杉尾秀哉君 そうした中で、今資料を配らせていただきましたけれども、先週の土曜日、私もこの質問を組んでいたときにオークションの話を中心にしようかと思ったら、いきなり土曜日の朝刊の一面の左肩なんですけれども、大きな記事が出ました。これは一面のコピーですけれども、この裏の二面、それから解説面等々でも大々的に展開されています。首相方針、番組参入容易にと、こういう副見出しがあります。中に、放送事業見直しのポイントとして四点挙げられていまして、放送と通信で異なる規制や制度の一本化、政治的公平性などを求める放送法の規制撤廃、民放の放送設備部門と番組制作部門の分離の徹底、それからNHKのインターネット同時配信の本格化と、この四点ですね。 こうした記事は、実は読売新聞の前にも共同通信が配信しておりまして、それを受けて産経新聞、東京新聞でもやっぱり同じような記事が出ています。どうも話を聞きますと、こういうペーパーが出回っているらしくて、タイトルが放送事業の大胆な見直しに向けた改革方針というペーパーで、これを入手した社がどうも記事を書いたということのようでございます。 ここに、目指すべきゴールということでこういうくだりがあります。通信、放送の垣根を越えた伝送インフラの下、多様なコンテンツ制作事業者が競いながら、良質で魅力的なコンテンツ、番組を消費者に提供できる事業環境を創造し、国民共有財産である電波を有効活用と、こう書いてあります。改革の進め方として三つ挙げられていまして、通信と放送で異なる制度の一本化、二番目が放送のソフト・ハード分離の徹底、そして三番目の項目がNHKの公共メディアへの進化と、こういうことですね。 そこで、総務省に伺います。 こうした首相方針とされるものについて、どこまで把握されているんでしょうか。
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。 把握しているのかということでございますが、新聞記事等を読んで承知しているという範囲でございまして、総務省として、報道されているような放送法の見直しについて現在検討しているという事実はございませんで、先ほど大臣から御答弁させていただいたとおり、昨年閣議決定されました新しい経済政策パッケージにおきまして、放送事業の未来像を見据えて放送用周波数の有効活用について検討することが盛り込まれたことを受けまして、有識者懇談会を設けて関係者の御意見をお伺いしながら、今年の夏頃までに検討するということにしているところでございます。
○杉尾秀哉君 今の局長の御答弁ですと、この出回っている改革方針というのとちょっと全然レベルが違うんですよね、非常に具体的なんですけれども。 としますと、こういう考え方というのは総務省も知らないところで政権の一部の中で進められているんだと、こういうことなんでしょうか。
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。 繰り返しになりますけれども、総務省として、報道されているような放送法の見直しについて現在検討しているという事実はないということでございます。
○杉尾秀哉君 じゃ、今度は大臣に伺います。 大臣は具体的に総理から指示がされていられますでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 今日までで何もございません。
○杉尾秀哉君 どうも、話がごく一部の中で進められていると、こういうことのようですけれども、この大胆な見直しというのは極めて唐突に出てきておりますし、私自身は問題が非常に多いというふうに思っております。 とりわけ、放送法四条の撤廃論というのは、私は危惧の念を禁じ得ないんですね。そもそも、放送法四条が定める政治的公平性についていろんな考え方があります。これについては、前任の高市総務大臣ともこの委員会でお話をさせていただきました。 四条というのは、放送局にとって公権力の介入を許す口実にもなります、なり得るものですけれども、私自身は政治や公権力の介入から放送の自律性を守る盾だというふうに思っているんですね。仮にこの四条が撤廃されますと、極端な放送とか党派性むき出しの放送、公平性、中立性が疑われるニュースとか番組が増えて、いわゆる偏向報道を助長しかねない、これは読売新聞の記事にもこういうくだりがございますけれども。 そこで、野田大臣に伺いますけれども、野田大臣御自身は、放送法四条、この意義、意味、どういうふうに捉えていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 私自身というよりも、放送法四条が定める番組準則については、一般論になりますけれども、放送事業者は、四条を含めた放送法の枠組みの中、自主自律によって放送番組を編集することにより重要な社会的役割を果たしていただいてきたものと認識しています。
○杉尾秀哉君 野田大臣は全く同じ答えを先日の記者会見でもされています。今のお話をストレートに伺いますと、放送法の四条が果たしている意義、役割、重要性を十分認識されているというふうに受け取れるんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(野田聖子君) 私はかつて、二十年前ですか、郵政大臣の職をいただいてた折に、やはりこの放送法に関わる事案に接しましてしっかり勉強させていただいて、いまだその思いも、まあ一般論という形になりますけれども、そういう中で理解しているところです。
○杉尾秀哉君 そうしますと、四条は撤廃すべきじゃないというふうにお考えだというふうに受け取ってよろしいでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) くどいようですけれども、一般論としては、放送法四条というのは、放送事業者の自主自律の下でしっかり社会的な役割を果たしていただいた、それがあることで社会的役割を果たしていただいたものというふうに受け止めております。
○杉尾秀哉君 意義を十分理解していらっしゃるということで、大変よく分かりました。 そして、もう一つ、先ほど来説明しておりますこの放送事業の見直しのポイントの柱になっているのが、民放の放送設備部門、いわゆるハードと、番組制作部門、ソフトの分離の徹底ということなんですね。いわゆるソフト・ハード分離論ということなんですけれども、そこで伺いますけれども、現行の法制下においてこのハードとソフトの分離というのはどういうふうになっていますでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) これまでのところ、ハード・ソフト分離の徹底について制度改革の方針が示されたことはないと認識しています。 一般論として、地上放送の制度の現状を申し上げます。 平成二十二年の放送法改正がありまして、経営の選択肢を拡大する観点から、いわゆるハード・ソフト分離の制度を導入した結果、まず、無線局の設置、運用、ハードに関する免許に、そして放送の業務、ソフトに関する認定について、一致又は分離のいずれも選択可能となっています。 現在、全ての地上放送事業者はハード・ソフト一致を選択しておられますが、放送事業者としての自主的な経営判断の結果であると私は認識しています。
○杉尾秀哉君 そうなんですよね。二十二年に基本的にはハードとソフトが分離されたんですけれども、現行の地上波はずっと分離せずに一体で運用されていると。 その理由というのは何だというふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。 今大臣からも御答弁ございましたけれども、制度的には、ハード・ソフト分離の制度を導入いたしまして経営の選択肢の拡大を図ったところでございます。現在、全ての地上放送事業者がハード・ソフト一致を選択しております。これは、放送事業者のそれぞれの皆さん、皆さんそれぞれが自主的な経営判断の結果としてそうしていらっしゃるというふうに考えております。
○杉尾秀哉君 実際に過去一回だけハード、ソフトを地上放送で分離したケースがあったと聞いているんですけれども、いかがでしょう。
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。 茨城放送さんのケースでございますけれども、現在は一致に戻っていると承知しております。
○杉尾秀哉君 ということは、やっぱり完全分離をして現行の地上波の放送を維持するのは、これは大変だということなんですよね。これは、経営の自主的判断としてそういうふうにされているということなんです。 実は、ハードとソフトの分離というのはいろんな問題がありまして、例えば民放が普通のコンテンツ制作、コンテンツ制作だけをするような会社になったら、字幕放送とか手話放送なんかのこういういわゆる経済的にペイしない、こういう放送がやっぱりなかなか維持が厳しくなる。それからもう一つ重要なのが、災害とか有事の際に迅速に対応できるのかと、こういう問題が、これは実際に民放連から出てきております。 そこで、野田大臣に伺いたいんですけれども、このハードとソフトの分離をすることによるメリットとデメリット、特にデメリットの面はどういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。 制度的には、何度も申し上げて恐縮でございますけれども、ハード・ソフト分離の経営の選択肢も可能でございます。そこにつきましては、各放送事業者さんの経営判断によるものだというふうに思っているところでございます。先生御指摘のメリット、デメリットを含めて御判断いただいたものかと思っております。
○杉尾秀哉君 実績で判断すると、今の時点ではやっぱり分離するとなかなか維持するのが難しいということなんですね。これ、完全にハードとソフトの分離をしてしまうことによって、これ徹底する意味というのはどこにあると思われますか。意義ですね、どういうふうに思われますでしょうか。
○政府参考人(山田真貴子君) そうですね、今の御指摘でございますけれども、それぞれの事業者さんの判断でございますので、役所の側、行政の側から決め付けることはなかなかちょっと難しいかなというふうに考えております。
○杉尾秀哉君 なかなか役所として答弁が難しいと思うんですけれども、本当に、ここの、この放送事業の大胆な見直しに向けた改革方針ということで、完全分離をしたらバラ色のことが書いてあるんですけれども、私はどうもそういうふうには思えない、むしろデメリットの方が大きいんじゃないかというふうに思うんですが、もう一つ、この見直し案にはNHKのネット同時配信の本格化、それから、これは読売新聞だけしか書いていないんですけれども、外資規制の撤廃なんかも盛り込まれていると、こういう報道も一部ございます。 こうした現行の放送事業の抜本的な見直しについて、野田大臣自身はどういうふうに考えているか、お考え聞かせていただけないでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) この考え方だけではなくて、やっぱり、政治、行政の中に常に様々な多様な意見を聞きながら、変えるべきところは変える、とどめておくところはとどめておくというのの、やっぱりそのずっと流れがあるんだと思います。 ただ、私自身、まだ何も承知しておりませんので、この件についてはこの場でのコメントは差し控えたいと思います。
○杉尾秀哉君 今回の動きの背景に何があるのかよく考えてみますと、私自身の体験もあるんですけれども、どうも安倍総理は一部のテレビ局とか放送内容に不満を持っていらっしゃるらしいということはよく分かります。そのきっかけの一つと言われるのが、去年の十二月、インターネットテレビ、AbemaTV、私もAbemaTVに時々出させていただきますが、これに出演されて、一時間自説を述べられたんですね。これが非常に御本人にとって気持ちが良かったのかどうかは分かりませんけれども、以来、テレビの規制緩和と法改正をセットで語ることが増えました。 私も、こういうハードがここまで進んでいる時代なので、電波と通信の融合の流れを一概に否定するものではもちろんございませんが、私は、総理にはまた別の狙いもあるように思うんですね。放送の規制緩和というのは、結果として既存放送局への圧力とも取られかねない。とりわけ、先ほども森本委員が聞きましたけれども、森友問題がこれだけ政権を揺るがしていて、こういう完全分離とかいろいろちらつかせると、やっぱり放送局にとってはこれはこれで一つのプレッシャーになるんじゃないかとは思うんですね。 これ、答えにくいかも分かりませんけれども、大臣は、この総理の意図、狙いというのはどの辺にあるとお思いでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) いや、申し訳ありませんが、私は総理大臣ではないので、ちょっとコメントができません、差し控えます。
○杉尾秀哉君 先ほど新経連の総理の挨拶、触れましたけれども、新経連というのはネット業者が多いわけですよね。ここで放送と通信の融合みたいなことを言えば、一つ間違えると規制緩和に名を借りたネット事業者への利益誘導とも取られかねないという、これは外形的な事実としてですよ、利益誘導になるというふうに言っているんじゃないですけれども、そういうふうに取られかねない面もあるかと思うんですけれども、野田大臣はどう思われますか。
○国務大臣(野田聖子君) 先ほど申し上げたように、新経連でのそのお言葉について私承知しておりませんので、申し訳ありませんが、コメントを差し控えさせていただきます。
○杉尾秀哉君 先週、民放連の井上会長が記者会見をされまして、こういうふうに言っています。ネットは炎上やフェイクニュースなどまだまだ未成熟の部分がある、放送が果たす役割は重要で、規制改革推進会議の方々に単なる資本の論理や産業論みたいな形で切り分けてほしくないと、こういうふうにおっしゃっています。それからもう一つ、もう少し時間を掛けて推移を見た方がいいんじゃないだろうか、そうすると放送とネットのすみ分けというのもおのずと考えられてくるんじゃないかと、こういうふうな発言もされています。業界団体の長ですから、そのまま素直に受け取る必要はないとは思うんですけれども、一面の真理はあるかなというふうには思います。 放送事業の抜本的な、しかも性急な改革が質の低下とか放送局の役割の低下につながるというのは、これはやっぱり避けるべき事態であって、そこについての大臣のお考えがあればお聞かせください。
○国務大臣(野田聖子君) 正式にいろいろなものをいただいていない中で総務大臣としてコメントするのはいかがかと思いますけれども、やはり、今現在、先ほど来申し上げているように、政府部内の様々な会議において、有効な国民の共有の財産である電波の利活用については議論が始まっているところなので、そういうところでしっかり様々な方の意見を聞きながら、より安く、そしてより良質なサービスを国民に提供できるにはどうしたらいいかということに考えを及ばせていきたいなと思っています。
○杉尾秀哉君 ほかにもいろいろ改革、いわゆる岩盤規制を撤廃するということで、放送もその一つというふうに捉えられているのかもしれませんけれども、かつて、農協改革であるとか、働き方改革なんかもそうなんですけれども、いわゆる岩盤規制ということで規制改革会議で民間の委員の方がぶち上げて、それが官邸主導で政策が、所管の官庁がどんどん置き去りにされるような形で進められていくと、仮に、仮にでもそういうようなことがありますと、国民の生活にとってもやっぱり影響があろうと。特に放送の場合は災害とか緊急時なんかの対応もありますので、そこのところは総務省としてもしっかりやっていただきたいなという要望をお伝えさせていただきます。 次のテーマに参りますけれども、先ほど森屋委員が聞かれました地方議会改革について、ちょっといろいろ質問を用意していたんですけど、かなり質問されちゃいましたので、それ以外の部分ではしょって質問させていただきます。 私も非常に危機感を抱いておりまして、森屋委員は元々地方議会出身なのでそれが強いかと思いますけれども、私もいろいろ、マニフェスト大賞というのの審査委員とかしていまして、地方議会改革にはやっぱりすごく関心を持っておりましたので、今のこの動きについて、これは注視をしていると、そういう立場でございます。 資料を配らせていただきましたけれども、この二枚目なんですが、私も改めて見て、この統一地方選挙における無投票当選者の割合の推移、これ政令指定都市、それから市議会、町村議会で無投票当選者の割合の推移が大きく違っていまして、指定都市、それから市議会はそんなには変わっていないんですけれども、やっぱり町村議会が、特に平成に入ってからですか、平成三年にいきなりもう二割近くなって、もちろん回によって上下はあるんですけれども、このところずっと二割を超えていると、こういう状況でございます。これは本当に深刻な問題だというふうに思っております。 そこで、野田大臣にもう一回伺いますけれども、こうした町村議会におけるなり手不足の原因、それはいろいろあるかと思いますけれども、大臣自身はどこに大きな問題があるというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 今なり手不足、様々な原因を各方面の皆さんからお申し出いただいています。この間も大川の皆さんいらしたときには、やはり一家のあるじというか担い手が議員報酬だけでは生活が営めないような事態もあるとか。 また、あとは私自身が常に感じているのは、地方議会って極めて女性が少なくて、私自身も県会議員になったんですけれども、なかなか、国政も厳しいですけど、参議院は頑張っていただいてどんどん女性の仲間が増えてきておりますが、衆議院はまだ一割程度。でも、もっとやっぱり地方に行くと出にくくなっている、女性が。それは、常に、毎日有権者の人と出くわす環境の中で、やはり政治は男の仕事だという空気というのがあって、例えば私の場合は、幸いなことに、祖父がそういう仕事をやっていたからできるんじゃないかという、そういう一連の空気を破っていただける状況があったのだと思います。 にしても、やはりなかなか女性がやるには、やるべきではないとまでは言わないけれども、やる仕事ではないんじゃないかという認識を持っている方が多いやに私自身は感じておりました。それがもう三十年前ですけれども、まだ数が増えていないということは、それがまだ続いていることもあるのかなと察しています。
○杉尾秀哉君 今おっしゃったように、町村議会のうち女性議員ゼロの議会の割合って、調べてみたら三割以上なんですよね、全体で一〇%というお話をされましたけど。 私、もう十年以上前なんですけれども、アメリカでちょっと取材活動を特派員としてしていたときに、マサチューセッツ州議会という、州議会ですけれども、取材する機会があって、やっぱり議場に行って驚いたんですが、議場の風景が日本と全然違うんですね。さっきもちょっと大臣おっしゃっていますけど、本当に多様な住民の人の集合体と、こういう感じですね。高齢者の男女の方もいらっしゃいますけれども、すごく若い女性がいて、聞いたら女子大生だと、そのようなことをおっしゃっていました。議場の後ろの方で子供が何かはいはいしているんですよね。この子供は誰の子供なんだと言ったら、いやいや、お母さんは前で今議事に参加していますからみたいな、こういうやっぱり雰囲気がありまして。 熊本の市議会で子連れの議員さんが問題になったケースありましたけれども、子連れで議事に参加する、どこかに預ければいいじゃないかと、こういう考え方はあると思いますが、やっぱり議会の景色というか風景を変えるという、議会の在り方を変えるというのもまたすごく重要だというふうに思っておりまして、それについての大臣のお考え、お聞かせください。
○国務大臣(野田聖子君) 個人名を出して恐縮なんですけれども、実は参議院において橋本聖子議員が出産をした際に、出産のための欠席ですか、そういうのが載っていなかったということで大変な騒動になりまして、私の記憶が定かであれば、いろいろとそういうことができていないことによって内外の御批判があり、橋本聖子さんは御出産されてから一週間か十日ぐらいでまた議会に戻ってこられるという大変気の毒なことがございました。 その後、やっぱりそういうことがあってはならないということで、衆参そういう規定を置いていただけるようになったと思いますが、幸い、今では全国の都道府県もまず出産による欠席というのは、まあ認められるという言い方も、かつてはなかった、国会の中では想定されなかったんですね。でも、それがようやくされて、要は、出産するというのは女性ですから、もうそもそも最初は女性を想定していない議会というのが衆参あって、それで、それではならぬということで順次規定が置かれるようになって、今都道府県では全部、そして市町村でも置かれるようになったということで、ようやく、今委員が御指摘のように、若い、三十代、四十代になりますと一般的にはやはりお子さんを持っておられる女性がいて、余りいいことではないんですけど、日本の場合は、働いていても働いていなくてもやっぱり育児というのはほとんど女性、母の方が担うという結果が出ているんですね。そうした際に、子供とともに仕事ができる環境ではなかったのが議会であるとするならば、順番、やっぱりそれをまず制度としてしっかり、女性も働く場所であるという、そういうことと併せて、装置としてもそういう子供を帯同しても仕事ができる場所というふうに見える化していくことで、多くの女性たちが、ああ、自分たちもそこで働く可能性があるという認識を持っていただければよろしいのかなとはいつも思っております。
○杉尾秀哉君 政治分野における男女の共同参画の法案がこれから出てまいりますので、そういった法律面も含めて、あと制度面で整備というのは本当に急務だと思います。 さっき話が出ていましたのでもう中身は触れませんけれども、今の町村議会のあり方に関する研究会で三つの恐らく類型で出てくるということなんですが、具体的な制度設計どうしていくのかと、それから、どういうふうなスケジュールを描いていらっしゃるのかと。一部報道では、来年の通常国会にも地方自治法の改正案が出るかもしれないと、こういうふうな観測もありましたので、そのスケジュールも含めて、それ一言だけ教えてください。お願いします。
○政府参考人(山崎重孝君) 先ほど申し上げましたが、研究会の報告が出るところでございまして、その中で制度的な対応が必要なところがあるという御指摘があろうかと思います。それを踏まえまして、これから三議長会、それから三団体、地方三団体ですね、こういうところも議論しまして、何が必要なのか、実は本当はニーズがないとか、本当はこうだという話があると思いますので、そこをまず捉まえてまいりたいと思います。 そういった意味で、今後のスケジュールは、まず研究会の報告書を出しまして皆様方の反応を受け止めるということでございます。
○杉尾秀哉君 私の選挙区の長野県の町村議会は結構先進的な取組をしているところが幾つかありまして、これは全国レベルの記事にもなっておりますけど、喬木村議会は夜間・休日議会をもう実際に始めているわけですね。それから、飯綱町というのが北信にあるんですけれども、ここで政策サポーター制度、町民と一緒に町に政策提言を、議員と町民が一体となって政策提言をする、こういった制度とか、それから議会報に住民の意見を反映させる議会だよりモニター制度というのがあって、こうしたいろんな制度の体験した人の中から、じゃ私自身も実際に議員になってみようと思う人がいて、去年、町議会選挙があったんですけれども、新人の方が五人当選して、女性の方も含めてですね。 ですから、制度の改革、これも必要なんでしょうけれども、一番大切なのは、やっぱり地方自治にいかに住民の参加意識を持ってもらうかという、現行制度でもできることはいっぱいあると思いますので、もう既にされていると思いますけれども、そこをしっかりやっていただければなというふうに思っております。 事前に通告したので、全く聞かないとちょっと準備されている方に申し訳ないので、三つ目のテーマの防災行政無線について、ちょっとできれば三つぐらいだけ質問したいと思います。 Jアラートですね、皆さんもよく御存じの、配信する十五の情報のうちの弾道ミサイル情報とか緊急地震速報など十一の速報については防災行政無線を自動的に起動させる設定になっていて、屋外スピーカーから警報が流れる。それから、携帯電話とかでエリアメールとか緊急速報メールが配信される。 この一番主要な伝達手段ですね、以前にも質問がありましたけど、防災行政無線、これ整備率がやっぱりいまだに八割程度の市町村にとどまっているということで、できる限り早期に一〇〇%に持っていく必要があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、今後の整備率一〇〇%に向けた対処方針というのはどうなっているか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 防災行政無線につきましては、御指摘のとおり大変重要な伝達手段と考えております。 現在、八三・八%の整備率になっておりまして、今後、この防災行政無線につきましては、Jアラート情報等の災害情報を伝達する手段として大変重要といった観点から、その整備を図っていくために緊急防災・減災事業債等の財政措置を講じて推進を図っていきたいと考えております。 また、防災行政無線の整備が一層進んでいきますように、引き続き、情報伝達手段の整備に係りますアドバイザーの派遣等を通じまして、市町村の取組を支援していきたいと考えております。
○杉尾秀哉君 今の防災行政無線、これスピーカーで音声が流れる、多くの住民の皆さんにとっては頼りになる存在ではありますけれども、屋内なんかにいるとなかなか音声が聞き取りにくかったりすると、こういった指摘もあります。 これを補完する手段として防災行政無線の戸別受信機の普及というのがありまして、私もちょっと論文を見て、知らなかったもので驚いたんですけれども、おととしの糸魚川の大規模火災、この際、延焼範囲内の世帯にこの戸別受信機が整備されていて、火災発生がこの受信機で迅速に伝えられて、結果としてあれだけの建物被害を出しましたけれども人的被害がなかったと、こういうことがありました。 この戸別受信機の全国的な普及状況、これはどういうふうになっていますでしょうか。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 戸別受信機の整備状況でございますが、平成二十九年三月末現在、防災行政無線を整備しております一千四百五十九の市町村のうち、全戸に配付しております団体が五百三十八団体で、三七%を占めております。また、一部配付している団体が七百八団体でございまして、四九%となっております。
○杉尾秀哉君 ということは、まだやっぱり普及率五割に満ちていないということですね。三七%というのは四九%に含まれていますか。これを合算したものということですか。
○政府参考人(緒方俊則君) もう一度申し上げますと、全国の市町村のうち、一千四百五十九の市町村におきまして防災行政無線が整備されております。これ、割合的には八四%を占めております。この八四%の市町村のうちに、五百三十八団体が全戸配付やっておりまして、これが三七%。一部配付が七百八団体で四九%。合計しますと、約九割近い団体が何らかの形で配備やっています。
○杉尾秀哉君 長野県に坂城町という町がございまして、長野市、そして南が千曲市でその隣なんですけど、この間、坂城の町長さんと話をしていてこういうことを言っていたんですけれども、聴覚障害者の方のために、これ音だけだと聴覚障害者の方に伝わらないので、目に見える、視覚でも見える、多分何かデジタル表示されるんだと思うんですけれども、そういうのを配付していますので、どうか該当する家庭は言ってくださいというようなことをある集まりでおっしゃっていたんですけれども、この戸別受信機はやっぱり価格が高いとか、アンテナの設置、それから障害がある方、今言ったような対応など課題も多いということで、こうした点について総務省で普及促進のための検討会を立ち上げて、この三月中に方針を取りまとめるというふうに聞いています。 最後に、これまでに示された方針とその普及促進のための具体的な方策、これ教えてください。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 戸別受信機でございますけれども、普及促進を図っていくために、屋外スピーカーなどと一体で戸別受信機を整備する場合につきましては、緊急防災・減災事業債を活用できるほか、戸別受信機のみの追加的に配備する場合につきましても、特別交付税の対象といたしております。 また、消防庁におきましては、御指摘ございましたけれども、戸別受信機の量産化、低廉化を図っていくための検討会を開催いたしておりまして、今月中をめどに戸別受信機の標準的なモデルや仕様書例を取りまとめてまいります。 こういった取組を踏まえまして、引き続きアドバイザーの派遣等を通じまして戸別受信機につきましても市町村の取組を支援してまいりたいと考えております。
○杉尾秀哉君 いわゆる災害弱者、情報弱者の方のためにもこの取組、更に進めていただければと思います。 本当はJアラートと避難訓練について聞く予定だったんですけど、それはまた次に機会がありましたら聞かせていただくということで御容赦願いまして、私の質問はここまでとさせていただきます。 ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 まず、野田大臣に端的に伺います。 森友公文書改ざん事件について、情報公開法を所管する総務大臣としての基本認識を述べていただけますでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) お答えします。 私の所管は情報公開法ですけど、それよりも公文書管理法の第一条というのは私にとっては非常に重要だと思っておりまして、そこには、今御指摘のあった公文書は健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源ということであります。それでよろしいですか。 それに基づいて、各府省がその公文書管理法に基づいて公文書の作成や管理を的確に行い、さらには情報公開法に基づく開示を通じて国民に対する説明責任を全うすることは極めて重要であり、今回の決裁文書については行政全体に対する信頼を揺るがしかねないという大変な事態となっていることは私にとっては非常に残念なことです。 いずれにしても、書換えの趣旨等も含め、財務省において調査している途中であります。詳細な事実関係を承知しておりませんが、まずはしっかり財務省において徹底的に事態を究明していただきたいと考えているところです。
○山下芳生君 公文書管理法の第一条を紹介いただきました。非常にこれ大事な内容だと思いますし、それから情報公開法も車の両輪として、国民主権の理念にのっとり、行政文書、法人文書の開示を請求する権利を国民が持っていること、そして行政機関等の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府、独立行政法人等の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにすることを基本理念としております。 したがって、この根本になる公文書が勝手に行政府によって改ざんされていたということになりますと、これは憲法に明記された国民主権の原則を壊すことになると、そういう重大な問題なんだと、国民主権の原則、これが壊される重大な問題なんだという認識あるでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 今財務省で起きたこの出来事については、参議院の予算委員会を中心として国会でしっかりと原因究明に取り組んでいただいていると思います。 私は財務省の今の取組を承知しておりませんけれども、とにかく信頼、国民に対しての、あってはならないことが起き、そして結果として信頼を失していることを深刻に受け止めて、まずは一日も早く今起きていることについての徹底究明と再発防止に心掛けて取り組んでいただかなければならないと思っています。 そういった意味では大変深刻な事態で、総務大臣としても、総務省でもたくさんの公文書を発出しているわけですから、国全体というか政府全体として受け止めなきゃいけないものだと、そういうふうに思っています。
○山下芳生君 あってはならないとか大変深刻とかという言葉は何回も出るんですけど、国民主権の原則を破壊するものだ、そういう認識は残念ながら今日は聞くことができませんでした。またこれは追って深く議論をしたいと思います。 今日は、四月から大きく制度が変わる国民健康保険について質問いたします。 国保は他の医療保険に入っていない方が加入している、社会保障、国民皆保険制度を支える重要な基盤だと思いますが、まず厚労省、どのような方が国保に加入しているのか、年齢、所得、就業状態などを報告してください。
○政府参考人(渡辺由美子君) お答え申し上げます。 今先生御指摘ございましたように、国民健康保険は、他の公的医療保険に加入していない方が加入するという制度でございまして、加入者の特徴としましては、平均年齢が非常に高く、低所得の方が多い、それから無職の方が多く加入しているということがございます。 具体的な数字で申し上げますと、今日も資料をお配りいただいておりますが、直近の数字で申しますと、加入者の平均年齢は五十二・三歳、それから加入者一人当たりの年間平均所得でございますが、これは八十六万円、それから近年無職者の割合というのが増えておりまして、加入者に占める無職者の割合、四三・九%となってございます。
○山下芳生君 資料に、これはちょっと直近のデータではないようですけれども、厚労省からいただいた資料を提示しておりますが、各保険者と比較しますと、市町村国保の、真ん中の段にありますけど、加入者一人当たりの平均所得、先ほど八十六万円とおっしゃいましたけど、この資料では八十四万円。ただ、協会けんぽは百四十五万円、組合健保は二百十一万円、共済組合が二百三十五万円となっておりますから、非常に低いと。 それから、その二つ下、所得に対する保険料負担率を見ますと、市町村国保一〇・〇%、協会けんぽ七・六%、組合健保五・八%、共済組合五・九%となっておりまして、つまり、国保というのは低所得者層が加入する医療保険なのに保険料が高いという構造問題を抱えております。これはもうずっと指摘されていることでありますが、この国保がこれまでのような市町村が個別に運営してきた制度からどう変わるのか、簡潔に説明してください。
○政府参考人(渡辺由美子君) お答えいたします。 今先生御指摘のございました様々な構造的な問題から、国保は非常に厳しい財政状況を抱えてございました。これを解決して財政基盤の安定的な運営を図るという観点から、平成二十七年度に国保法の改正を行いました。まさにこの新国保制度がこの四月から施行されるわけでございますが、その内容としましては、都道府県が国保の財政運営の責任主体となりまして、多様なリスクを都道府県全体で分散する仕組みにするとともに、効率的な事業運営の確保など、国保の運営面でも都道府県が中心的な役割を担うことになってございます。 また、あわせまして、平成三十年度以降、毎年三千四百億円の追加的な財政支援を行いまして財政基盤を強化することとしております。
○山下芳生君 都道府県と市町村が共同で運営する制度になるというふうに理解しております。 この新しい制度の下で保険料が高くなるんじゃないか、あるいは、払いたくても払えない方が一層の徴収強化に遭うのではないかという不安が広がっております。 まず、保険料の高騰、国保の都道府県化によって一層助長される心配はありませんか。
○副大臣(高木美智代君) 今回の改革におきまして、ただいま説明させていただいたとおり、毎年三千四百億円の追加的な財政支援を行うことによりまして、国保の財政基盤の強化が図られ、この国保が安定化するとともに、保険料の伸びの抑制などの負担軽減につながるものと考えております。 改革の前後におきまして、個々の市町村で急激な保険料水準の変動が起こらないよう、必要な財源を確保した上で、重層的な激変緩和の仕組みを準備しておりまして、そうした仕組みを活用していただきながら、各都道府県におきまして丁寧に激変緩和措置を今講じていただいているところでございます。 平成三十年度の保険料水準につきましては、激変緩和措置も含めて、都道府県が算出した納付金額に基づき、市町村において具体的な検討を行うこととなるわけでございますが、厚労省といたしましては、住民負担に十分配慮した保険料設定となるよう周知などを行ってきたところでございます。
○山下芳生君 今、激変緩和措置をとっていますということなんですが、具体的に伺いますけれども、滋賀県の大津市なんですが、所得二百万円、年収ベースで三百十万円の方、夫婦四十歳と子供お一人のモデル世帯で見ますと、この都道府県化になって一万八千三十八円、五・一%の国保料の値上げになります。年間三十七万一千九十八円の保険料になるんですが、それが今検討されております。所得二百万円の方が年間三十七万円の国保料の負担になるということで、これは余りにも重いと言わざるを得ないと思うんですが、今でも所得に対する保険料の負担は一七・六%、これが一八・五%になります。 大津市も、これまで一時的に基金を取り崩して保険料値上げの抑制を図ってきましたけれども、残念ながら、先ほど紹介したモデルケースで見ますと、二〇一〇年度三十三万円台から二〇一四年度三十四万円台になり、二〇一六年度三十五万円台になって、今度一気に三十七万円台になろうとしているわけです。 今でさえ重い負担が、激変緩和とおっしゃいましたけど、更に上がり方も激しくなろうとしているわけですが、これ重大な事態だという認識はありませんか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 今先生御指摘になりました数字につきましては、私ども伺っている限りでは、昨年の十一月に大津市が運営協議会に提示した数字というふうに承知しております。それ以降、三十年度予算が年末に決定された際に、またその計算の新しい計数を私ども示しておりますし、また三十年度予算に伴います追加の激変緩和措置も通知しております。 ですので、まだ途中段階ということで、これからまた大津市の方でもよく御協議いただけると思っておりますし、いずれにしましても、これから五月、六月にかけて最終保険料を定めていくという中で、急激な変化が起こらないように各市町村で工夫していただくということかと思っております。
○山下芳生君 六月に最新のデータを踏まえて決定するというふうに私聞いているんですが、去年の十一月段階ではこういう激しく、追加の激変緩和がこれからあるんだということですけれども、こういう上がり方をしようとしていたわけですね、検討されていたわけです。 もう一つ聞きますけれども、都道府県化に伴って、厚労省は、オプションとして保険料統一化の方向も示されています。既に大阪府は、国保運営方針で激変緩和措置の期間を特例基金の活用期間に合わせて新制度移行後六年間としておりまして、経過後の平成三十六年四月一日には、次の項目について府内完全統一を目指すという方向性を出しております。次の項目の中には、保険料率、保険料の減免基準、納期数などが入っておりまして、これらを府内の自治体で完全に統一するという方向が示されております。 これ大阪府だけではありませんで、例えば、滋賀県でも平成三十六年度以降のできるだけ早い時期に保険料水準の統一について検討し進めていくとありますし、奈良県でも県内保険料水準統一化、平成三十六年度完成を段階的に進めていきますと。保険料の統一化ということを幾つかの県でやられているわけです。 そこで聞きますけれども、新たな枠組みの下では、都道府県が決める標準保険料率等を参考に保険料率の決定や賦課徴収を市町村が行うことになっていると認識しておりますが、都道府県が保険料率まで統一して決定することが法律に規定されているんでしょうか。そういうことは可能なんでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) お答えいたします。 保険料の決定主体でございますが、今先生御指摘になりましたように、改正後の国保法におきましても、あくまでもその決定主体というのは地域住民の直接顔の見える関係の中で引き続き市町村が担うこととしております。 ただ、御指摘のありました保険料水準の統一につきましては、これは各都道府県が市町村の意見を伺いながら国保の運営方針の中でそういった方針を出すということでございますが、大阪府でもこの方針に基づいて今、府と各市町村とで協議が続いているというふうに伺っておりますけれども、最終的には、この方針に基づいて保険料を決定するのは市町村になるということでございまして、法律上都道府県に保険料の決定権限があるということではございません。
○山下芳生君 都道府県、保険料統一化された後でも市町村に決定権があるという理解でいいんですか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 方針を出すのは都道府県の運営方針でございますが、保険料の賦課徴収決定は市町村になります。
○山下芳生君 いや、確認したいんですけれども、府と市町村が協議して、都道府県の保険料水準を統一する、統一化するということが合意された、その下でも市町村が保険料率を決めるということが可能なのかということを、確認です。
○政府参考人(渡辺由美子君) 仮に同じ水準で合意をされたとすると、その同じ水準のものを各市町村がそれぞれ決定して賦課徴収していくということで、あくまでも主体は市町村でございます。
○山下芳生君 まあ、しかし、同じ水準が決められたら同じ水準で決めなければならないということですから、それはもう市町村が決めることには僕はならないと思うんですね。 そこで、市町村と県が、都道府県が協議しながらということはありましたけど、実際、大阪府の場合どんなふうに合意に至る経過があったのかを聞きますと、広域化調整会議というのをやっております。そこに参加しているのは六市三町なんです。関わるワーキンググループに参加しているのがプラス五市なんですよ。ですから、大阪府下にある四十余りある市町村のうちごく僅か、一部の市町村しかこの合意形成の中に入っていないんですね。 そういう意思形成の過程に入っていなかった市町村からは多くの意見が出ております。例えば高槻市、広域化後の運営体制について、調整会議の構成市町村以外の市町村の意見も反映できる仕組みを構築し、丁寧な合意形成を図るとともに、被保険者や市町村への影響を十分検証した上で適宜運営方針の見直しを行うこと、激変緩和措置期間は六年間とされているが必要があれば期間を延長するなど柔軟に対応すること等の意見が出ております。それから、河内長野市、減免基準の統一について、現在、各市町村が条例等により多種多様な基準を定めていることから、その内容について精査し、適切な基準になるよう再考してほしいという意見。岸和田市、集め方まで統一する必要があるのか、保険料の賦課徴収業務は市町村が担うことになっているのであれば、それぞれの特性に見合った方法を各市町村が自らの意思で決めるべきではないのかということですね。 厚労省、こういう声が出ているのに、一部の市町村で合意したからといって、各他の市町村にまで統一保険料を強制的に押し付けるというやり方、これでもう進めるのでいいんですか、進めて。
○政府参考人(渡辺由美子君) 今御指摘のございましたような様々な御意見があるということで、現在、大阪府におきまして、保険料の統一といっても様々な、水準そのものの統一もありますし、徴収方法の統一とか、いろんなレベルの統一の仕方があると思いますので、そこはまさに今御指摘のありました反対のある市町村もあるということでございますので、更に府とそれから市町村の間で十分に議論を重ねていただくということが必要ではないかと考えております。
○山下芳生君 大阪府の中はかなり多岐にわたって統一するんですね、保険料率、保険料の減免基準などなど入っていますからね、納期数まで統一しようということですから。 もう一つ、もう時間がなくなってまいりました。大阪府は、この間、他の県よりも国保加入世帯の所得の落ち込みが大きいんですよ。したがって、各市町村が一般会計からの繰入れなどをやりながら、様々な減免制度あるいは保険料の高騰抑制を行ってきているわけですが、しかし、この一般会計からの繰入れについて、大阪府の知事は、権限は市町村としながらも、努力目標として六年、六年間の間にこれを見直していただきたいと迫っております、一般会計からの繰入れをですね。そうなりますと、これ、また抑制していたのが、更に抑制できなくなって上がっちゃうということにもなるんですが。 東大阪市では、夫婦四十歳代と子供一人、所得ゼロ円のモデル世帯、所得ゼロ円というのは、例えば非正規雇用で年収六十五万円以下だったら所得ゼロになるんですが、これが六年後、六万六百九十円に、四万円台から六万円台にこれで上がっちゃうというわけですね。もうこれ生きていけないんじゃないかと。もう本当に命を守るための国保が、その人たちの、住民の生活を圧迫するようなことにこれはなるんじゃないかと。 総務大臣に伺いますが、加入者に一番身近な市町村が保険料率の決定、減免制度等も独自で決めることができない、こういう統一保険料の在り方、考え方、地方自治という点から見て問題あると思いませんか。
○国務大臣(野田聖子君) 今し方ずっとお話があったように、国民健康保険制度の所管は厚生労働省なんですが、平成三十年度から国民健康保険の財政運営が都道府県単位化されることになります。これは、国民保険が抱える、先ほどもお話があったような構造的な課題に対応して制度の安定化を図るために実施されるものというふうに承知をしています。 制度改革に伴い、都道府県は都道府県内の統一的な運営方針や標準的な保険料率を定めることになるわけです。一方、住民に身近な立場にある市町村は、最終的な保険料率の決定、保険の徴収などの事務を引き続き担うこと等先ほどもお話がありました。 今後は、都道府県と市町村が相互の役割分担の下で、運営協議会などを通じて意見交換を重ね適切に連携することによって、それぞれの地域の実情に応じた円滑な制度運営が行われることを総務省としては期待しております。
○山下芳生君 お答えがなかったです。それをできなくするのが統一保険料化だと思いますので、また引き続き議論したいと思います。 終わります。
○片山虎之助君 片山虎之助です。順次質問いたします。 一般質問ですからね、実は、予算委員会で質問を予定した事項が残りまして、それを一般質疑で今日はやらせてもらおうと、こう思いますけど、今までの質問とダブるかもしれませんから、それは御了承ください。ただ、ダブってもやっぱり観点が違いますわね、人間が違うんだから。そういう意味でのお答えができれば大変、よろしくお願いいたします。 まず、私も、電波、放送や通信の問題を予算委員会でもやろうと思ったんですが。一つは、私は今の地方創生には疑問を持っているんですよ。やっている割には効果が出ていないんですよ。やっぱり、放送コンテンツというものを利用して、それを、地方を海外に紹介する、海外展開ですよ、こういうことを前からやれと昔から言っておったんですが、やっと、四年前ですか、五年前か、一般社団法人みたいなのができて、何とかという難しい名前だわね、あれ、そこでやって効果を持ってきているんですよ。もうインバウンドが去年が二千八百万でしょう、二千八百万人。オリンピックの年は四千万にすると言って、もう東京や大阪や京都は満杯ですよ。やっぱり地方に行ってもらわないかぬ。また、それを、行ってもらうことによって地方の振興につないでいく、地方創生につないでいく、特産品振興につないでいくということが必要なんで、もっと私は大々的にやればいいと思っている。 それから、各省割にばらばらにやっているんですよ。各省ごとに私は効果があると思うんだけど、例えば地方創生という観点から総合的な効果があるのかどうかということが一つありますよ。 だから、つなぐということとの司令塔みたいなものが要るんじゃなかろうかと思うんですが、まず状況を説明して、それに対する対応をお答えください。
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。 今おっしゃったとおり、放送コンテンツを含む我が国の良質なコンテンツというのは、見る人に感動を与えるだけではなくて、今のインバウンド、諸外国の観光の増大などの経済波及効果をもたらします、もたらしています。 例えば、地元の話で恐縮ですけど、岐阜、映画で「君の名は。」というのがありまして、これアニメーションですけれども、海外で大変大きな成功を収めました。そうしたところ、国内だけではなくて海外からも、あの映画の舞台となったところを聖地と呼び、多くの若い人たちも訪れてくれています。 総務省としては、今、先生の御指導の下、こうした効果に着目をして、日本の放送事業者が日本の魅力を発信する放送コンテンツを海外の放送事業者と共同制作して、その放送枠を確保して展開する取組を支援してきたところです。 支援した案件の一例としては、今申し上げた「君の名は。」の舞台になった岐阜県飛騨市です、を取り上げる番組とか、広域観光周遊ルート昇龍道を舞台とする番組。岡山県では、児島地区のジーンズや倉敷美観地区を紹介する番組などがあるそうです。インバウンド観光の促進や地域産品の販路拡大など期待ができておりまして、訪日外国人旅行者数を二〇二〇年に四千万人とすることや、地方創生といった政府目標の実現にも大変貢献するものだと思います。 総務省は、放送コンテンツの海外展開施策の実施に当たり、経済波及効果も高め、関係省庁の政策の実現にも寄与するように、輸出重点品目に含まれるかんきつ類等の農林水産品を番組内で積極的に取り上げたり、日本政府観光局が実施する訪日促進イベントに海外の番組制作者が参加して日本各地の魅力をPRするといったことを実施してきました。 さらに、海外で放送する番組の企画公募に当たり、放送事業者に対して農林水産省、観光庁、経済産業省等の重点施策についての情報を提供し、これらを生かした企画形成を促進する取組も行っております。 総務省としては、今後も、関係省庁の政策との連携を深めた形で放送コンテンツの海外展開を進めてまいります。
○片山虎之助君 連携のところを中心に聞いたんですが、まあいいです。答弁はお役所ちょっと短くせな駄目よ。 そこで、だんだん本題に入るんですが、先ほども質問ありましたね、放送と通信の融合ですよ。これはもう昔から言われてきて、それはどんどん融合しますよ。垣根がなくなってくる。インターネットによってどこでも流れるんだから、スマホからパソコンから、同じものが。そのときに、今はきちっと放送と通信で分かれるわけですよ、放送と通信が。しかし、だんだん近寄ってくる。近寄ってきたときに、同じ効果や同じ影響があるときに、どちらの法制でやるかなんですよ。 だから、通信の方でやるということになると、今の放送の規制をやめろということになる。放送の規制でやるということになると、今度は通信の方にそういうものを取り込んでいかなきゃいかぬ。むしろ、政治的公平だとか公序良俗の保持だとか、あるいは放送の自由というんですかね、表現の自由というのか、そのどっちを取るかという議論なんですよね。今の状況で、大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(野田聖子君) 放送と通信の融合についてはもうすごく前から、もうそれこそ二十年、ちょうどICT、当時はITと、それが導入された頃からいずれはそうなるということで、その議論が積み重ねてきたところでありますが、確かに、今、技術的には動画、動画配信、通信でされるようになりましたから、見た目はやはり一緒のように見えますけど、やはりそれぞれ法律、放送法の下で自主自律の放送を担っていて、またインターネット上の動画というのは似て非なるものがあると思います。 これについては、もう少し、視聴者にとって同じように見えるから同じというような融合ではまずいんだと。それぞれのやっぱり役割、例えば、災害情報とかをしっかりと放送は担ってきたけれども、そういうことの議論もありませんし、そういうことをやっぱり丁寧に一つずつ、放送が担ってきた役割について、インターネットでは担わなくてよかった役割があるわけですから、そこら辺からやっぱり精査していかなきゃいけないと私は思います。
○片山虎之助君 放送にも問題があるけど、私はむしろ通信というかネットにいろいろ問題があると思いますよ。違法、有害な情報が目に余るわ、インターネットは。だから、これを、通信というのは自由なんだから、通信というのはとにかく秘密を守るということなんですから。 それから、ドイツはあれでしょう、ネットワーク執行法とかなんとかというのを作って排除しているでしょう、違法、有害な情報を。日本は、そういう法律を作れということまで行くのか行かないのかはともかく、どうやってそれを排除するかで、まあプロバイダー有限責任法だとか何かいろいろありますよ。それが効果を発しているのかどうか。 まさしく放送にも問題があるけれど、通信の方にも問題があるので、融合してきたら、そこをどういう法制で、どういう方向を目指すのかということが要ると思うんだがね。それは、安倍さんは安倍さんの考えがあるのかもしれない。総務省は総務省の考えを持たないと、その中でどういうのがいいかという国民的合意の中で作っていかないと駄目だと思いますよ。勝手なことをみんなばらばら言っておっては駄目なんです。どうですか。
○国務大臣(野田聖子君) 今、片山先生おっしゃったドイツのSNS、ソーシャルネットワークに関する法律、これについては十月一日に施行されました。これについては承知しています。ただ、その効果というのはまだ十月一日に施行されたばかりなのでちょっと分かりませんが、いずれそういう、どういう効果があったかというのはきちっと調べたいと思いますが、今のところ、日本では、このSNS、ソーシャルネットワークに関しては、自主規制というか、今おっしゃったような事業者の自主的な対応に委ねているところです。 今の総務省のスタンスとしては、これに関しては、ガイドラインの改訂などして、引き続きやっぱり事業者における自主的な対応というのを尊重し支援していくというスタンスでありますけれども、ただし、今おっしゃったようなドイツで取り組まれた法律についてもしっかり注視していく、今は両にらみでいるところであります。
○片山虎之助君 事業者や事業者団体をきちっと指導してくださいよ。そのためによるべきものを衆知を集めて作って、とにかく違法で有害な情報を排除せにゃいけませんよ、インターネットから、まず。それから後どう進んでいくかということを考えるべきなんで。 それで、ソフトとハードの議論が昔からあるんですよ。ソフトとハードを分離する。理屈を言えば分離してもいいんですよ、分離したことになっているんだから。ただ、日本ではなかなか、ばらばらにやってはやっていけない。もうからないんです、簡単に言うと。だから、今はもう全部セットになって、既存の放送業者の皆さんはその方が楽だから、うまみもあるから、しかし、それはもし、ばらばらにやりたい、独自でやりたい、それでもきちっと成り立っていくというならやらせたらいいんです。それは私はそう思いますよ。いかがですか。
○国務大臣(野田聖子君) 先ほども局長の方からるる御答弁があったとおりで、今先生の御指摘のとおりだと思います。やはり放送事業者の方が、放送の使命、公共性というか、災害情報とか様々なことに取り組んでいただくためにはコストが掛かるわけであります。それに対して適切に企業として成り立っていただくために、運営の仕方はお任せしているけれども、今はハード、ソフト一体でやった方が国民のそういう公共を求める心に応えられるという御判断であろうかと思います。 いずれにしても、今までもそうやって事業者の方が御選択されていることなので、それをしっかり見守ってまいりたいと思います。
○片山虎之助君 それから、NHKはネットの同時配信を大変急いでいるわね。やりたがっている、簡単に言うと。それ、皆さんの方は割に消極的だという、消極的というのかな、消極的は言葉が良くない、慎重な姿勢らしいけれども、それはどうされますか。ほっておくのは良くないですよ。
○政府参考人(山田真貴子君) お答え申し上げます。 NHKの要望する同時配信についてですけれども、現在、有識者検討会で検討を進めておりまして、現在スケジュールを決めているわけではございませんが、引き続き、国民の、視聴者の理解を得ていくために丁寧に議論していきたいと思っております。
○片山虎之助君 ちゃんとやってください。 それからオークションですよ。オークションも、これは古くて長い問題ですよね。しかし、世界であれだけの国がやっているんですよ。私は日本でもやったらいいと思うんですよ。ただ、やり方は大々的にやるかやらないか。何とか審議会は検討にしたんですよ。日本で審議会や役所が検討と言ったら、やらないということなんですよ。私はやるべきだと思う。それは、まず例外的に、トライ・アンド・エラーと言うでしょう、トライしてみたらいいんですよ。だから、例外的に、空いた周波数があったらオークションかけたらどうですか。 何か今度は総合評価方式という、訳の分からぬこともないんだけど、そういう方式でやるらしい。その価格を入れさせて、ほかの要素でそれをプラスマイナスして、総合的な評価を出して認めるかどうかを決めるという。 市町村や何か地方団体に、一般入札は問題がある、指名競争入札はまたこれ汚職のもとになる、だから総合評価入札みたいなのをやったんですよ。うまくいきましたか。結局、役所が中心で物を決めるんですよ。それがうまくいかないということから今のオークションなんかがあるんで。だから、ここをついたら、それは一遍にやっていろんな弊害が出ちゃ私は困ると思うけれども、トライしてみるのはどこが悪いんですか。トライをしながら問題点を積み上げて、やるかやらないか決めたらいいんです。大臣、どうですか。もう役所の答弁はいいわ。
○国務大臣(野田聖子君) これも本当に片山先生御指摘のとおり、もう私も郵政大臣を務めている二十年前から議論が始まっておりまして、その都度賛否両論の意見を承ってまいりました。 ただ、やっぱりどうしても電波というのは総務省の財産ではなく国民共有の財産でありまして、ちょっとまあスタンスが違うかもしれませんけど、私のは固いかもしれませんが、エラーというのは国民にとって許されないことではないかと。やっぱり通信、放送っていう電波を使って施していくことに対して、やっぱりエラーがあってはならないという中でやっぱり慎重に議論していかなきゃならないと思っています。 いずれにしても、現在そうやって電波の割当て制度については、決してオークション制度を排除しているわけではなくて、それを踏まえて文字どおり検討しているところなんで、いましばらくの議論の経緯を見守っていただければと思っています。
○片山虎之助君 トライ・アンド・エラーと言ったのはまた言葉が良くないのかもしれぬけれども、それによって問題点を探っていくということですよ。エラーをしない方がいいんですよ。どうやればエラーになるかということを探っていくと。そのためには、空いた電波が、周波数があったら、そこについて部分的にでもオークションをやってみると。こういう姿勢が要るんで、それには大臣、法律直さないけませんよ、法律を。それを、今のところ、あの審議会の答申にはそういう考えはない。だから、私は、そこ風穴空けないと、もうオークションは永久に、永遠に検討ですよ。 じゃ、何であれだけの国がやるんですか。それなりの効果も収めているんですよ。デメリットもいろいろある。
○国務大臣(野田聖子君) 私の言葉が足りなくて申し訳ありません。 昨年は、新しい経済政策パッケージというところにおいて、電波の経済的価値を踏まえた総合的な評価による割当て方式の導入を決定しました、先ほど先生がおっしゃったお話ですが。ただ、今現在も、その電波の割当てについては、様々な改革をしなきゃならないという思いは一緒でありまして、引き続き今検討しているところで、御理解いただければと思います。
○片山虎之助君 それから、国民の資産ですからね、電波というのは。それは有効利用してもらわないけませんわ。 ところが、周波数なんかは免許をすると、だんだん既得権益みたいになるんですよ。あれ、五年ですか何かで再免許しますよね、それがほとんど自動的ですよ。取り上げていない。 私は、今日ある会合で知ったんだけど、電話番号なんか、もうほとんど電話番号の枠を各業界の方取っておるんだけれども、実際の実行率は半分ぐらいですよ。これも、そういうものを使わないのは返してもらわないと。そういう制度を電波には入れないと。国民の資産をまず取っておいて、あとは適当に使おうなんていうのは私は問題なんで、返上の制度をつくる。それは調べてみて、皆さんが問題があれば指摘して直させて、それでも良くないのは取り上げる。既得権にしない、電波を。それがオークションと並んでもう一つの課題ですよ。与えるときにもオークション的な要素を入れる。それで、それは与えた後もチェックをして、国民の資産を有効に利用する。電波というのはどんどんこれから、利用価値と言ったらおかしいけど、有効利用すべきものですよ。大臣、どうですか。
○国務大臣(野田聖子君) 御指摘のとおりでございまして、昨年、今申し上げた新しい経済政策パッケージにおいては、十分に有効利用されていない周波数帯域の返上等を円滑に行うための仕組みを構築することで決定しているところです。 具体的には、電波の利用状況の実態をより正確に把握するための調査をしっかり拡充して、その調査強化を踏まえて十分に有効利用されていない帯域については、再編、返上等を円滑に行うための仕組みを今真面目に検討しています。きちっと検討しています。そして、夏頃にはしっかり取りまとめることにしているところです。
○片山虎之助君 済みませんね。もう時間がなくなりました。この次やらせてもらいますけどね。 もう一つは、東京圏一極集中が止まらないんですよね。だから、税源の偏在が直らない。直らないでどうやるかというと、それを、今地方税のものを国税にして分け直すという制度なんですよ。それがだんだん拡大していっているんですよ。森林環境税もそうなんですよ。あれは均等割に、もう金を乗せて取り上げて、それをもう一遍再配分するんですよ。そういう制度は地方税制にとって私は問題だと思うんですよ。 この前も予算委員会でちょっと言ったけど、地方自治というのは、ある程度立地条件を含めて違いを認めることなんですよ。違いを許すことなんですよ。そこの住民がそれを選べば認めるということなんですよ。それを、とにかく均等、均等、偏在是正ということで国税にして、地方税を、それを分け直すというのは、意図は分かりますよ。そういう声の方が多いんですよ、地方には。しかし、それが地方自治のためにいいのかどうなのか。一遍、総務省で、大臣、きちっと検討してくださいよ。地方自治はどういうものなのか。そういう地方自治なら修正してもいい。どんどんとそうなりますよ。 また、今の与党税調はそういうことを書いているんだから。だから、恐らく来年度の税制改正はそういうことの私は方向になると思う。そして、それは多くの賛成を得ると思う。その方が多いんだから、東京圏一極集中なんですから、大都市圏以外はみんな賛成ですよ。じゃ、それでいいのかもしれないけど、間違いかもしれない。それをきちっと検証するのが私は総務省の役割だと思いますが、大臣、いかがですか。もう最後ですから、どうぞ。
○国務大臣(野田聖子君) 総務省というよりも、少し私の思いも入るかもしれませんけど、やっぱり地方が自立して自在に自分のお金を使うということで今後の地方の再活性化というのはあると思います。 今は景気も若干良くなっていて、東京に相当お金があるということはもう誰もが承知なんですけど、それも未来永劫という保証はありません。二〇四〇年に超高齢社会、高齢者数が最大になるというのは、決してそれは地方のことではなくて、東京とか大都市のことなんですね。そういうときに果たして東京が今のような東京であるかということは、今から真剣に検討しなきゃいけないと思っています。 そういった意味で、総務省の中での勉強会では、そういうことを踏まえて、今後の地方の在り方、地方税の在り方については今から議論して、いい答えが出せれるよう取り組んでいきたいと思います。御指導よろしくお願いします。
○片山虎之助君 終わります。
○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。 今日は、消防体制の充実問題と臨時・非常勤職員問題についてお伺いをしたいと思います。 去る十一日は、東日本大震災七周年追悼式も行われました。大震災の教訓を生かして防災・減災に尽力することは、現在を生きる私たちの使命、責務でもあると思います。 先般の大臣所信の表明の中で、消防体制の充実と消防力の強化を図るというふうに大臣も述べられているところでありますが、しかし、大臣のそうした思いに沿って消防体制の充実が図られているかということになると、どうもそうにもなっていない。その要である消防職員の充足率などというのは依然十分とは言えないんだろうと思う。 今日は資料を三枚お配りをさせていただきましたが、消防職員の充足率、救急隊員や救助隊員の専任率、ここ十年の推移を消防庁の資料でお出しをしましたが、この経緯、この十年ほどの状況、簡潔に御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。 消防力の整備指針に基づきます消防職員の充足率につきましては、おおむね三年に一度調査を行ってきておりまして、この十年といったことで見ていきますと、平成二十一年に行っておる調査では七六・〇%、直近では平成二十七年でございまして、七七・四%になっております。 また、専任率の観点で見ていきますと、毎年調査を行っておりまして、平成二十年につきましては、救急隊員の専任率が三三・五%、救助隊員の専任率が三三・八%。平成二十九年でいきますと、救急隊員の専任率が三二・六%、救助隊員の専任率が三五・二%になっております。
○又市征治君 今御説明あったように、全体としては消防職員の充足率が七七・四%ですけれども、消防本部の規模別に見ますと大きな格差がある。三枚目を見ていただくと、例えば一万人未満だと五七・八%、五万人未満でも六三・八%。つまり、充足率はまだまだ低い、こう言わざるを得ない状況だと思うんですね。 これをどう上げていくのか、その対策を今のところどう考えておるのか、消防庁長官、お答えいただきたい。
○政府参考人(稲山博司君) 地方団体の職員数の推移につきまして、ここ十年間の推移を見てみますと、地方公務員全体が五・七%減少しておりますのに対しまして、消防職員は少しずつではございますが二・二%の増加ということでございます。これは、地方団体を取り巻く環境が厳しい中で、地域の安心、安全を守るために、各市町村におきまして消防分野に対しまして一定の配慮がされていることによるものと考えております。 ただ、御指摘ございましたように、職員の充足率につきましては、救急需要等の拡大等によりまして必要な人員が増加しておりますので、消防職員数が少しずつ増加しても充足率は大きく向上していないと、こういった実態にあるのは御指摘のとおりでございます。 また、職員の充足率、救急隊員等の専任率、規模別に見ましても、確かに全般的な傾向としてはいずれも大規模な本部ほど高いと。一方で小規模な本部におきましては充足率も低い状況にございまして、これは、一人の職員が複数の職務を兼務するなど地域の実情を踏まえた工夫をしながら消防力の維持に御尽力いただいているものと考えております。 今後、我が国は人口減少の進行によりいろんな資源が限られると見込まれておりますので、その中で、消防力の水準の維持には、その業務の性格から見ましても一定の人的体制が不可欠でございますので、今後とも職員数を確保、充実していくことが大変重要であると認識をいたしております。あわせて、これまで消防の広域化を実施いたしました本部におきましては、現場に配置する職員数の充実でありますとか救急隊員等の専任化などが実現しておりますので、こういった消防力の充実強化には消防の広域化といったことも極めて有効な手段でございます。引き続きこれを推進したいと考えております。 今後とも、市町村が地域の安心、安全を守るために必要な消防力を確保できるように、各地方公共団体にこれは引き続き要請をするということになるわけでございますが、必要な職員数の確保に努めてまいりたいと思っております。
○又市征治君 一般職の職員と比較するなんて余り良くないね、これは。それはやっぱりちゃんと消防力を強化をせないかぬと、こう言っているんだから、そこのところはしっかりやっていただきたい。それから、いずれにしても、消防本部合併だとか、そういうことはあっても、消防力そのものが強化される格好にならないと意味がないわけですから、その点、留意をいただいていきたいと思うんです。 消防現場は危険と隣り合わせでもあるわけですが、したがって、日頃の厳しい訓練であるとか規律ある行動が求められるということは言うまでもありません。だからといって、パワハラがあっていいということにはならないということでもあります。どうもこの消防職場でのパワハラ案件がしばしば報道されているんですが、消防庁はここ数年の実態、どのように把握をされ、またその防止策、どのようにお考えなのか。長官からお答えいただきたい。
○政府参考人(稲山博司君) 最近の消防現場におけるパワハラ行為の事例でございますが、例えば、山口県の長門市の消防本部で数年にわたりまして複数の若手職員に対しまして暴行、暴言を繰り返していたといった事案でございますとか、仙台市の消防局において複数の職員に対しつねる、蹴るといった行為、あるいは千葉県の消防学校の教官による体罰等の身体的攻撃、こういったような事例があったものと承知をしているところでございます。 消防庁といたしましての取組でございますが、昨年の二月からハラスメント等への対応策につきましてワーキンググループを開催し、消防職員向けアンケートなども行った上で検討を進めたところでございます。その後、七月には、その提言を踏まえ、対応策を通知もしたところでございまして、具体的には、各消防本部に対しまして、ハラスメント等を撲滅するとの消防長の意志を明確にしていただきたい、また消防職員に周知徹底していただきたいこと、あるいは、ハラスメント等が発生した際に備えた通報体制の確立や相談窓口の設置などにつきまして要請をいたしまして、また全国十四か所で説明会を開催し、本部の幹部らにも直接説明をさせていただいたところでございます。 加えまして、昨年七月の通知発出と同時に、消防庁にもハラスメント等相談窓口の専用の電話回線を設置したところでございまして、この三月一日までに合計で申しまして八十二件の相談もあったところでございます。現在、各消防本部におけます対応策の取りまとめ状況につきまして、実態調査やヒアリングを行い結果を取りまとめているところでございまして、今後その内容を公表いたしますとともに、本部に対しまして更なる取組の徹底をしてまいる所存でございます。 パワーハラスメントは断じて許されないものでございますので、その撲滅に向けた対策をしっかり行ってまいりたいと考えております。
○又市征治君 消防職員の高い規律性であるとかあるいは統制性というのは、パワハラによってではなくて、職員一人一人の使命感と日頃のやっぱり厳しい訓練によって培われるということだろうと思うんですね。そのためには、やっぱり消防職員の働きやすい環境づくりというのも非常に重要です。その観点から、消防職員に団結権を保障することが大事だということは度々この場で申し上げてまいりました。 ここで労働基本権の論議をするつもりはありませんけれども、少なくともILO八十七号条約を日本も批准しているわけでありまして、それには、全ての労働者が団結権を持つことと行政機関がこれらの権利の制限等を行ってはならないということが明記されているわけですね。だから、イギリスやフランス、ドイツ、アメリカなど主要国は消防職員の団結権や団体交渉権を保障している、中にはストライキ権まで保障しているところさえもある。これは御承知のとおりだ。ただ、日本だけが団結権そのものさえも認めていない、こういう状況にある。 残念ながら、依然として政府や自治体の一部では、消防職員に団結権を認めると上司と部下との対抗関係をもたらして上命下服の服務規律の維持が困難になるなどという、遅れたこういう認識が依然とあるということがこれを妨げているんだと思いますけれども、じゃ、そういうことは、例えばあの二〇〇一年九月のアメリカの同時テロの際に消防士の団結権が何かそんな行動の支障になったかと。そんな話はどこにも聞かない。あの消防職員たちの大変な活躍ぶりというのは映画にもなったり、いろんなことで伝えられているわけですよ。 総務省でもこの団結権付与の検討はしてきたと思うんですが、その経緯なり現在の見解を伺っておきたいと思います。
○政府参考人(佐々木浩君) 消防職員の団結権の在り方につきましては、これまで長年議論されてきたところであります。総務省における対応として、平成七年、当時の自治大臣と自治労委員長との合意に基づき消防組織法を改正し、消防職員の意見の適切な反映を図る仕組みとして消防職員委員会制度を導入しました。 また、平成二十年には、消防職員の団結権を含む地方公務員の労働基本権の在り方について、国家公務員制度改革基本法附則第二条において、「国家公務員の労使関係制度に係る措置に併せ、これと整合性をもって、検討する。」こととされたところでございます。 また、平成二十二年には、総務大臣政務官を座長とする消防職員の団結権のあり方に関する検討会において九回にわたって検討を重ね、制度の在り方等を提示した報告書を取りまとめました。 平成二十四年には、消防職員の団結権の付与を含む地方公務員制度改革関連法案を国会へ提出いたしましたが、衆議院解散により審議未了、廃案となっております。 以上がこれまでの経緯でございます。
○又市征治君 余り日本の特殊性なんという漫画みたいな話を今日ないように是非してもらいたい。 消防職員の任務の課題というのは万国共通なわけですよ。なのに、一方では団結権、団体交渉権、場合によってはストライキ権まで保障している、こういう格好なのに、日本の考え方はまだいまだに警察官と同じ扱いという、そういう認識が遅れているようでありまして、是非、そういう意味では積極的にこれは検討をいただきたい、そのことを今日は申し上げておきたいと思います。 時間の関係で、消防庁長官の任用問題については、今日は質問を飛ばさせていただきます。 続いて、地方公務員の非常勤職員の処遇改善の問題について伺いたいと思います。 大臣は先般の中でも、暮らしやすく働きやすい社会の実現についての中で、地方公務員の非常勤職員について、会計年度任用職員制度の施行に向けて丁寧な支援に努めていきますというふうに述べられているわけです。我が党は、この制度については、多くの問題、懸念があるけれども、まあ臨時・非常勤職員六十四万人も増えてきた、このことの処遇改善の第一歩だというふうに位置付けて、これは一応賛成をいたしました。 横におる江崎さん、一生懸命これ頑張ってくれたので、共にそんな格好で認めてきたわけでありますけれども、基本的には、先ほどもちょっと出ましたけれども、どんどんどんどん地方財源を削って、交付税を削って職員を減らして、その結果としてこの六十四万人にまで広がってきたというのはもう紛れもない事実なわけで、改めてこれを大臣にお尋ねしますけれども、現在の自治体行政の中におけるこの臨時・非常勤職員が果たしている役割をどのように御認識されていますか。
○国務大臣(野田聖子君) 地方公務員の臨時・非常勤職員については、現在、事務補助職員のほか、教員や講師、保育所保育士、給食調理員、図書館職員など、行政の様々な分野で活躍していただいており、地方行政の重要な担い手であると考えています。こうした実情にもかかわらず、地方公務員法上、一般職の非常勤職員の任用根拠が不明確であったこともあり、法の趣旨に沿わない任用や期末手当が支給できないなどの課題がございました。 このため、昨年五月に、新たな任用根拠となる会計年度任用職員制度を整備して、期末手当の支給を可能とする地方公務員法等の改正を行ったところです。この会計年度任用職員制度が制度的な基盤となって、臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保につながることを期待しているところです。
○又市征治君 そこで、質問事項を一つ飛ばして、同一労働同一賃金の問題について伺っておきたいと思うんです。 処遇改善でとりわけ重要なのは、働き方改革の重要な柱である同一労働同一賃金の実現ということなんだろうと思うんです。実行計画では、同一労働同一賃金など、非正規雇用の処遇改善に関して政府のガイドライン案も示されております。政府が臨時・非常勤職員の処遇改善を目的として新たな任用制度を意図したのであれば、当然、自治体職場における同一労働同一賃金の実現を目指すべきではないかと、こう思うわけです。 とりわけ、今も大臣からお話がありましたけれども、教職員で臨時でやろうと何だろうと、クラス担任まで一緒に持たされる、保育所もそうだ、看護師などはみんな三交代やっている。こんな格好でやったら、図書館司書も全く同じような仕事を一緒にやっている。こういう人々が、前は手当もろくに出なかった。いまだに退職手当なんか出ないわけですよね、長年働いておっても。 こういう状況があるわけですが、一方で政府は同一労働同一賃金ということを言う。こういう格好なんだけれども、これを適用していくためにどういう努力をするのか、これ喫緊の課題ではないのか、こんなふうに思います。言葉では同一労働同一賃金と言うけれども、今申し上げたような職種など、同じ仕事をしていて責任まで全く同じに担わせておきながら大きな格差があるという問題について、大臣、どのようになさっていくおつもりか、御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 会計年度任用職員の給与についてですが、各地方公共団体向けに発出している事務処理マニュアルなどにおいて、任期の定めのない常勤の職員との権衡を考慮して定めるように助言しているところです。このような取扱いは、民間部門に係る同一労働同一賃金ガイドライン案における正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消という方向性にも合致しているものだと認識しているところです。
○又市征治君 今の御答弁では余り同一労働同一賃金に持っていくというお話に聞こえてこないんですが。国が民間に対して同一労働同一賃金を働きかけながら、むしろ足下とも言ってもいい自治体で行わないということは大変問題なわけですね。 国、自治体がやっぱり率先して労働条件の改善を促すことによって、他の部門、地方に波及をしていくということが大事だと思う。かつての週休二日制は、途中民間の一部が進んだけれども、途中から公務員をやったわけですよ。そして、やはり日本全体にあの週休二日制を広げていくということがあった。そういうことも過去にあるわけでありまして、是非そうした努力を重ねて求めておきたいと思います。 この会計年度職員制度の導入に当たって一番大きな問題は、臨時・非常勤職員の雇用の継続性が守れるかということでありました。総務省は会計年度任用職員がその任期期間を経過した後も雇用が継続されることを肯定をしたわけでありまして、雇用の継続は、単に今、長期の雇用を望む臨時・非常勤職員の皆さんにとって重要であるというばかりではなくて、行政にとって蓄積された技能等を生かすことができるプラスにもなるわけです。 そういう意味で、臨時・非常勤職員に同一労働同一賃金を実現することを第一歩として、正規雇用を希望する人にはそれまでの経験、技能を考慮した正規化への道を開くべきだろうと思うんです。さっきも申し上げたように、例えば図書館司書がいます、正規が一人いました、臨時・非常勤で一人いました、片一方の正規は退職していきましたと。こういう状況など、やはりここに採用していくくらいのことが求められるんだろうと思うんですね。 是非ともそうした柔軟な対応を取るように努力をお願いしたいと思いますが、その見解を伺います。
○政府参考人(佐々木浩君) 地方公共団体の常勤職員につきましては、地方公務員法上、競争試験による採用が原則とされており、国家公務員と同様、厳格な成績主義が求められています。これは、長期継続任用を前提とした人材の育成確保の観点と、人事の公正を確保し情実人事を排する観点から必要とされているものです。このため、地方公共団体の臨時・非常勤職員を任期の定めのない常勤職員であるいわゆる正規職員として採用する場合には、競争試験などにより、正規職員としての能力実証を改めて行う必要があります。 なお、正規職員の任用に際していかなる優先権を付与するものでもありませんが、正規職員として採用する場合の能力実証に際し、会計年度任用の職に就いていた者が会計年度任用職員であったときの人事評価による勤務成績を必要に応じて一定程度考慮することは可能であります。その上で、こうした取扱いについては、平等取扱いの原則や成績主義の観点を踏まえつつ、各地方公共団体において適切に運用されるべきものと考えております。
○又市征治君 成績主義を私は否定するつもりはありませんが、もっと現場を、実態を見てもらわぬと。今一緒に仕事やっているんでしょう、教員の仕事をやっているんでしょう、看護師やっているんでしょう、保育士やっているんでしょう、クラス担任やっているんでしょう。そこに成績主義あえて無理やり持ってきて、採用させないためにやろうとしているような話なんじゃないですか。大事なのは、その仕事がやれるかどうかの能力があるかどうかでしょうよ。そこらのところ、もう少し柔軟な対応を考えてもらいたいということを申し上げているんで、しっかり受け止めていただきたいと思います。 時間が来ましたから、今日は終わります。また改めて。
○江崎孝君 立憲民主党の江崎でございます。 立憲民主党に移って初めての質問でございます。大臣の顔をこんなに近くで見る質問というのは初めてでございまして、質問させていただきます。 公文書管理法は、先ほどからお話しされたとおり内閣府の所管でございまして、ただ、自治体における公文書の管理の在り方というのは、当然これ、自治体所管する総務の仕事だと思うんですが。 そこで、これ通告していません。東京都が公文書管理条例を制定したのは、東京都ですよ、いつだと思われます。大臣、御存じですか。
○国務大臣(野田聖子君) 申し訳ありません。通告いただいていなかったので、今お答えできません。
○江崎孝君 ほか、どなたか御存じの方いますか。いや、じゃ、いいです。 去年ですよ。東京都が公文書管理条例を制定したのは二〇一七年の六月です。東京都です。これ、なぜ東京都が二〇一七年の六月に制定したかというと、記憶を戻していただきたいんですが、都知事が替わられて豊洲市場の問題が起きました。そのときに、内部協議の文書あるいは外の業者さんとの打合せの文書、これがほとんど廃棄済みで存在しなかったという。これがきっかけで、首都東京が昨年ですね、公文書管理条例を作ったのは。ただ、なかったわけではありません。これ、規則でありました。規則であったので、都という組織を網羅するものじゃありません。つかさつかさで処理していた。だから、そこの管理者の権限で処分をしていたという状況なんですよ。ですから、条例でいいか規則でいいかというのは僕はあえて申しませんが。 そこで、もう一つ質問ですけれども、全国の自治体で条例で公文書管理、条例ですよ、条例で公文書管理を制定している自治体の率ってどれぐらいか御存じですか。
○政府参考人(佐々木浩君) 事務方では私一人しかここの席で発言できないことになっておりますが、私、公務員部長としては、この公文書管理の条例数、現在即答できる資料を持ち合わせておりませんので、勘弁していただければと思います。
○江崎孝君 済みません、意地悪したわけじゃございません。これは自治行政局の仕事なんですね、済みません。 それで、私、手元に取り寄せました。都道府県では、条例等の制定が九七・九%、しかし条例は僅か五団体、一〇・六。政令指定都市に当たっては、制定済みが七五%、まだこれしていないところもあるんですね。そのうち条例は四団体、二〇%。市町村に至っては、一千五百六十八団体が条例等を制定をしているんですが、そのうちの一千五百四十四がこれ規則制定に、規則とか規程になっています。 私は、公文書の管理、在り方について、やはり相当、公務の職場は危機感がないし、ある面では、公文書管理の条例を制定するのが相当近いところであったから、この問題に関して、まだまだこれ民主主義を測る度合いとしての自治体の皆さんたちの、首長さんも含めて、議長も、議員の皆さんも含めて、極めて僕、問題があると思うんですね。 そこで、公文書管理法があります。国は法律です。東京都は、記録を残していなかったか、若しくは全てを廃棄をしたかのどちらかです。改ざんはしていません。改ざんはしていません。いかにこの改ざんということが問題が大きいかということです。何回も言うように、東京都は、条例はなかったから許されるわけじゃないんですね。規則で、つかさつかさでやっていたから処分をしてしまった可能性がある。しかし、国は公文書管理法という法律がある。しかもですよ、しかも、改ざんされた文書を平気で出して、国会に、国権の最高機関の立法府の議論を、何と一年間ミスリードしていたわけでしょう。この責任というのはすさまじく大きい。 その意味で、自治体を、公文書管理の問題も含めて、これから自治体の公文書管理の在り方も含めて検討していかなければならない総務大臣の立場で、今回の財務省の改ざんの問題はどのようにお考えですか。その所見をお伺いします。
○国務大臣(野田聖子君) 今回の財務省の一連の事案については申し上げる立場ではないんですけれども、やはり今先生が御指摘のとおり、一般論として申し上げれば、しっかり法令を遵守して適正に事務を執行するというのは行政としては当たり前のことで、当然のことです。ですから、公文書管理についても同様でありまして、公文書管理法の、先ほども申し上げましたけれども、趣旨を踏まえて適切に管理を行っていかなければなりません。国会の場において、私は総務省の大臣でありますので、この事案に関してはまず財務省がきちっと説明を果たされることが必要だと考えています。 こういうことを受けて、地方自治に関しては、その地方自治の皆さんがそれぞれ主としてお決めいただくことだと思っております。
○江崎孝君 そのとおりです。公文書管理法は、第三十四、これ雑則なんですね、雑則に、「地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、その保有する文書の適正な管理に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない。」、だから努力義務になっているんです。ですから、これは地方自治ですから、国が関与するということに対してブレーキを掛けている。ブレーキを掛けているからこそ、総務省は自治体とゆっくり話をしながら、指導、助言の関係、指導の関係じゃありませんから、しっかりこの問題をベースにしたやはりこの国の公務の在り方について、公務の職場の在り方についての情報管理と公文書の管理の在り方について、やっぱりきちっと今回議論なり何かのことをやっていかないと、自治体で同じようなことが起きる可能性がある。その意味で、私は、是非大臣のときにこういう問題が起きたから、僕は、だからこれを批判するわけじゃない、批判していますけれども、だからこそ総務省として何か自治体と一緒にやるべきことがあるんじゃないか、その考え方おありかどうか、お聞きします。
○国務大臣(野田聖子君) あくまでも、今先生御指摘のように、地方自治の、自治体が主体的に取り組むべきことですけれども、まさに総務省が今取り組んでいる、自らをやはりしっかり精査し直していることも踏まえて、民主主義の根幹ということは国も地方も同じことだと思っておりますので、何か、いろいろ勉強させていただければと思います。
○江崎孝君 是非、またこの問題、証人喚問も決まったようですから、決まったというか流れが出てきたようですから、長いこといろいろ議論されていくと思いますから、また考え方お聞きしたいと思いますし、これ一点だけ、これ、仮に今の財務省の在り方は、そんたくした、そんたくをする相手だったかもしれない大臣がいらっしゃって、その大臣の下で内部調査をしているわけですね、今は。早い話が財務省が財務省の内部調査をしているわけですよ。 これは、果たして、今のような状況からしたとき、仮に総務省が自治体とそういう公文書管理条例を一緒に考えていかないような状況の中で、総務省の中で問題が起きたときに、総務大臣が総務省の内部調査をするということが国民にとって、あるいは自治体にとってよしとするという話になるでしょうか。仮定の話だからお答えできないというお答えではなくて、率直な思いをお聞かせください。
○国務大臣(野田聖子君) 正直、今回の財務省の事案というのは私も初めて、国会議員になって初めて、このようなことが起きるという想定すらしておりませんでした。ですから、まず、やはり総務省では分からないことがたくさんございます。それはしっかりと財務大臣がリーダーシップを取って、財務省の中のいろいろな分からない、皆さんが求められているものを究明していくということが第一義なんだと私は思います。
○江崎孝君 やはり、同じつかさの中に人が、大きなつかさの中に人が、自分の中のつかさを調査するということは常識的にはやっぱりあり得ない。やっぱり国民は納得できない。そのことをあえて申し上げて、別の質問に移ります。 働き方改革の中で、今回、労働基本法の三十六条、大臣、大臣、聞いています、労働基準法の三十六条という、三六協定というのがありますけれども、果たしてこの三六協定という協定は公務職場に該当するでしょうか。
○政府参考人(佐々木浩君) いわゆる労働基準法上、地方公務員のうち、いわゆる現業職員については、民間労働者と同様に罰則付きの時間外労働の上限規制が適用されるということで三六協定の適用があるということになりますが、それ以外の職員、いわゆる非現業の職員については、三六協定を締結せずとも公務のため臨時の必要がある場合には時間外勤務を命じることができるとされております。
○江崎孝君 つまり、今回、働き方改革で労働基準法が改正されても、圧倒的多数の非現業職員の職場については何の恩恵もないということでよろしいですか。
○政府参考人(佐々木浩君) 地方公務員における時間外勤務の取扱い、現業職員と非現業職員では先ほど言ったように違うわけですが、主として非現業職員について申させていただきますと、地方公務員における時間外勤務の取扱いについては、時間外勤務縮減という観点を勘案しつつ、しかし民間法制の議論がまだ固まっておりませんし、それを受けた国家公務員の国の動向も固まっておりませんので、これらを踏まえた上で対応していく必要があると考えております。
○江崎孝君 二〇一五年度に地方公務員の時間外勤務に関する実態調査の結果を公表されていると思いますけれども、いわゆる過労死ライン、月八十時間から百時間、八十時間でありますけれども、八十時間を超える時間外勤務を行った職員はその調査ではどれだけだったでしょうか。
○政府参考人(佐々木浩君) 調査の対象は、都道府県の知事部局、それから市区長部局、町村は入っておりませんので市と区長、市区長部局ということになりますが、その中で調査したものですが、月八十時間を超えた職員の割合が約一・一%、五万人程度。これは延べ人員ですので、実人員と関係ありませんので、月単位の人員を十二か月足し込んだということになりますが、五万人程度存在するということになります。
○江崎孝君 圧倒的に多くのところが該当されていないんですけれども、過労死ラインの八十時間を超えているというのが、延べだけど五万人超えている。もう全部調査すると、恐らくもっとはるかに多い数になる可能性はようよう簡単に分かる、想像できる、想像に難くないと思うんですね。 もう一つ質問します。 二〇一六年度に過労死等として公務上の災害と認定された件数は何件でしょうか。これは多分、単年度じゃないと思いますけれども。
○政府参考人(佐々木浩君) 地方公務員災害補償基金の方の調査ということになりますが、平成二十二年一月から平成二十七年三月まで約五年間、公務上の災害と認定した事案は百九十件、いわゆる過労死等ということで百九十件ということになります。
○江崎孝君 五年間ですけれども、百九十件を超える過労死の方が公務災害の認定されたということですから、公務災害の認定されていない方たちも、よく公務災害は氷山の一角と言われますけれども、過労死された方たちのはるかに多い可能性があるということです。 それで、政府参考人にまたお聞きしますけれども、さっきちょっとお答えいただいたんですが、勤務時間であるとか休暇の取り方であるとか、これって基本的には国だったら人事院、地方であれば人事委員会ですね。人事委員会がない圧倒的な市町村は、では一体どこが、この勤務時間に関することあるいは休暇に関すること等々について、使用者、任命権者に何か動きを、アクションを起こすということは、市町村の場合はどこがやるんでしょうか。
○政府参考人(佐々木浩君) 都道府県、政令市は人事委員会が設置されております。人事委員会が設置されている場合には、人事委員会が勤務時間とか休暇の制度について勧告なりし、それを受けて任命権者が運用していくということになります。 それ以外の市町村については人事委員会が置かれておりませんので、人事委員会の役割は首長が併せて行うという形になっております。
○江崎孝君 お分かりいただけたとおり、地方自治体は人事委員会を設置していないところが圧倒的に多いわけでありますから、そこに至っては労働基準法を含めて適用除外になっていて、あるいは、勤務時間の問題を人事委員会あるいは人事院みたいに行政に対して指導、助言と言ったらいいかな、管理をするところというのがないわけ。そこは任命権者である首長がやらなきゃいけなくなっているんです。非常におかしな感じなんです。 働かせる側が、働かせている働かせ方も任命権者が管理監督してやるという、そのどこにも第三者の規制というか管理が当てはまらなくなっているという、こういう矛盾があるということは、大臣、御存じでしたでしょうか。
○政府参考人(佐々木浩君) 制度的には江崎委員のおっしゃっているとおりでございますが、地方公共団体の首長さんが担う責任は重いです、特に人事委員会が置かれていない団体においては。 ただ、しかしながら、そうした団体においても議会という仕組みがございまして、議会で、もしそういうことを怠っているときは追及することができますし、是正させることができます。また、職員団体もそれぞれの団体には存在しているところでありますので、事、そこの制度だけ取ると何か厳しいことになるんですが、地方公共団体の仕組み全体の中で担保されてきているものと考えております。
○江崎孝君 職員団体まで出てくるとは思いませんでしたね。職員団体もあるんですけれども、あるいは議会が機能するという言い方もされます。公平委員会の問題もあります。しかし、実態は今言ったとおり、もう五年間で過労死として公務上の災害と認定された、いわゆる公になったのが百九十件を超えておるわけですよ。公にならなかったことを本当に数えたらどれだけあるか分からない。 あるいは、その過労死ラインの八十時間を超えて働かせていたという、本当の自治体の一部だけを調査、これはさっき佐々木さんも言われたとおり、都道府県や県と政令市など、そのうちの知事、市長部局の職員ですから、一般市町村は入っていないんですよ。そこが何と五万人超えていたわけですね。ですから、いかにブラックボックスというかグレーのところで自治体の職員というのは働かせられているのか。そういう中で今言った非正規問題も一緒に問題が惹起しているわけでありますよ。 これは野田総務大臣に本当にお願いしたいんですけれども、まだ働き方改革の法案が厚生労働委員会どうなるか分かりません。これ動いていくとしても、それと、きちっとタイムリーに、今言ったように法の谷間に置かれているところが自治体の中にあるわけでありますから、ここは何かしっかりと調査あるいは検討会を設けながら、国として自治体にそういう問題提起をしつつ働き方改革を行っていく、そのような強い何かを、考え方を示していただきたいというふうに思いますが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) どの職場であってもやはり過労死があってはならないということは共通の思いだと思います。その撲滅に向けてあらゆる手だてを講ずるということは国とか地方とか民間とか関係ないことだと思っています。 今いろいろと御指摘をいただきました。不勉強なところもたくさんありましたので、まずしっかりと現場の状況を理解した上で、できる取組がないか考えていきたいと思います。
○江崎孝君 前段でやった公文書管理の在り方、そしてこの働き方改革、自治体における、これはまた引き続き質問させていただきますので、どうぞこの間検討をよろしくお願いをいたします。 以上、終わります。
○委員長(竹谷とし子君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 次に、行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、平成三十年度地方財政計画に関する件を議題といたします。 政府から説明を聴取いたします。野田総務大臣。
○国務大臣(野田聖子君) 平成三十年度地方財政計画の概要について御説明申し上げます。 本計画の策定に際しては、通常収支分については、極めて厳しい地方財政の現状及び現下の経済情勢等を踏まえ、子ども・子育て支援や地方創生、公共施設等の適正管理に対応するために必要な経費を計上するとともに、社会保障関係費の増加を適切に反映した計上を行う一方、国の取組と基調を合わせた歳出改革を行うこととしています。 あわせて、引き続き生じる財源不足については、適切な補填措置を講じることとして、地方の一般財源総額について、前年度の地方財政計画を上回る額を確保することとしています。 なお、地方公共団体金融機構に係る地方債資金については、地方公共団体金融機構法附則に基づく同機構の業務の在り方全般に関する検討の結果を踏まえ、現行制度の枠組みの下で、引き続き所要額を確保することとしています。 また、東日本大震災分については、復旧復興事業について、直轄・補助事業に係る地方負担分等を措置する震災復興特別交付税を確保することとしています。 以上の方針の下に、平成三十年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出総額の規模は、通常収支分については前年度に比べ二千七百七十五億円増の八十六兆八千九百七十三億円、東日本大震災分については、復旧復興事業が前年度に比べ千七百六十三億円減の一兆千七十九億円などとなっています。 以上が、平成三十年度地方財政計画の概要であります。
○委員長(竹谷とし子君) 次に、補足説明を聴取いたします。奥野総務副大臣。
○副大臣(奥野信亮君) 平成三十年度地方財政計画につきましては、ただいま総務大臣から御説明いたしましたとおりでありますが、なお、若干の点につきまして、補足して御説明いたします。 まず、通常収支分についてであります。 主な歳入のうち、地方税の収入見込額につきましては、総額三十九兆四千二百九十四億円で、前年度に対し三千六百三十一億円、〇・九%の増加となっております。 地方交付税につきましては、平成三十年度の所得税、法人税、酒税、消費税及び地方法人税のそれぞれ法定割合の額の合計額に、臨時財政対策特例加算額、地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金の活用額を加算する等の措置を講ずることにより、総額十六兆八十五億円となり、前年度に対し三千二百十三億円、二・〇%の減少となっております。 国庫支出金につきましては、総額十三兆六千五百十二億円で、前年度に対し一千百二十六億円、〇・八%、八八%の増加となっております。 地方債につきましては、総額九兆二千百八十六億円で、前年度に対し二百七十九億円、〇・三%の増加となっております。このうち、臨時財政対策債につきましては、三兆九千八百六十五億円で、前年度に対し五百八十七億円、一・五%の減少となっております。 次に、主な歳出のうち、給与関係経費につきましては、地方団体における定員純減の取組を勘案するとともに、人事委員会勧告を反映させること等により、総額二十兆三千百四十四億円で、前年度に対し六十五億円、〇%の減少となっております。 一般行政経費につきましては、社会保障関係費の増加等により、総額三十七兆五百二十二億円で、前年度に対し四千九百三十二億円、一・三%の増加となっております。このうち、まち・ひと・しごと創生事業費につきましては、引き続き一兆円を計上するとともに、地方における喫緊の重点課題に対応するため、重点課題対応分を引き続き二千五百億円計上しております。 公債費につきましては、総額十二兆二千六十四億円で、前年度に対し三千八百三十八億円、三・〇%の減少となっております。 維持補修費につきましては、最近における実績等を踏まえること等により、総額一兆三千七十九億円で、前年度に対し四百五十八億円、三・六%の増加となっております。 投資的経費につきましては、総額十一兆六千百八十億円で、前年度に対し二千六百十億円、二・三%の増加となっております。このうち、直轄事業負担金及び補助事業につきましては、五兆八千百四億円で、前年度に対し八百三十一億円、一・五%の増加、地方単独事業につきましては、五兆八千七十六億円で、前年度に対し一千七百七十九億円、三・二%の増加となっております。 公営企業繰出金につきましては、総額二兆五千五百八十四億円で、前年度に対し三百二十八億円、一・三%の増加となっております。 次に、東日本大震災分について御説明いたします。 まず、復旧復興事業につきましては、総額一兆一千七十九億円で、前年度に対し一千七百六十三億円、一三・七%の減少となっており、そのうち、直轄・補助事業に係る地方負担分等を措置する震災復興特別交付税につきましては、総額四千二百二十七億円で、前年度に対し二百七十六億円、六・一%の減少となっております。 また、全国防災事業につきましては、総額一千三十五億円で、前年度に対し八十九億円、九・四%の増加となっております。 以上をもちまして、平成三十年度地方財政計画の補足説明を終わらせていただきますが、二ページ目の国庫支出金につきまして、その増減のところで私が〇・八八%と申し上げたようですが、〇・八%の増加となっておりますというのが正しいことであります。以上。
○委員長(竹谷とし子君) 以上で説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方税法等の一部を改正する法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官向井治紀君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(竹谷とし子君) 地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。野田総務大臣。
○国務大臣(野田聖子君) 地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。 まず、地方税法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 現下の社会経済情勢等を踏まえ、地方創生の推進の基盤となる地方の税財源を確保する等の観点から、地方税に関し、所要の施策を講ずるため、本法律案を提出した次第であります。 以下、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 その一は、個人住民税の改正であります。働き方の多様化への対応等の観点から、基礎控除等の見直しを行うこととしております。 その二は、固定資産税及び都市計画税の改正であります。平成三十年度の評価替えに当たり、現行の土地に係る負担調整措置等を継続することとしております。 その三は、地方のたばこ税の改正であります。道府県のたばこ税及び市町村たばこ税の税率の引上げ等の見直しを行うこととしております。 その四は、税務手続の電子化に関する改正であります。法人住民税、法人事業税等について、その申告書等を地方税関係手続用電子情報処理組織によって提出することを義務付けるとともに、地方団体共通の電子納税に係る手続の整備等を行うこととしております。 その他、税負担軽減措置等の整理合理化等を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。 次に、地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、地方交付税の総額の特例等の措置を講ずるため、本法律案を提出した次第であります。 以下、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 その一は、地方交付税の総額の特例であります。平成三十年度分の通常収支に係る地方交付税の総額は、地方交付税の法定率分に、法定加算額、臨時財政対策のための特例加算額及び地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金の活用等による加算額を加え、交付税特別会計借入金償還額及び同特別会計における借入金利子支払額等を控除した額十六兆八十五億円とすることとしております。 また、平成二十八年度における地方交付税の精算減額二千二百四十五億円について、平成三十四年度から平成三十八年度までの各年度分の地方交付税の総額から減額することとしております。 その二は、地方交付税の単位費用の改正であります。各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため、平成三十年度分の普通交付税の算定に用いる単位費用を改正することとしております。 その三は、東日本大震災の復旧復興のための財源となる震災復興特別交付税の確保であります。平成三十年度分の震災復興特別交付税については、新たに三千二百五十七億円を確保することとし、総額四千二百二十七億円としております。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同賜りますよう、お願い申し上げます。
○委員長(竹谷とし子君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。 なお、地方税法等の一部を改正する法律案に対する補足説明につきましては、理事会で協議いたしました結果、説明の聴取は行わず、本日の会議録の末尾に掲載することといたしました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島田三郎君 自由民主党の島田三郎でございます。 本日は、地方税法等の一部を改正する法律案、また地方交付税法等の一部を改正する法律案の審議に当たり、まずは、所信質疑の後にこの二法案の審議に応じていただいたことを野党の皆様方に心から御礼を申し上げます。ありがとうございました。 国の予算については、衆議院から送付され、三十日以内に参議院が議決をしない場合、衆議院の議決が国会の議決となります。しかしながら、地方の財源になります地方税、交付税は三十日ルールの適用はありません。参議院でしっかり審議を行い、三月までに結論を得ることが必要となってまいっております。地方の税財源や地方財政の在り方について本委員会でしっかりと議論を行い結論を出すことは、地方にとっても重要な意義のあることでございます。本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。 初めに、総務省における公文書管理について一言申し上げます。 本日の審議対象である地方税、交付税に係る文書を含め、国の公文書というものは、今更言うまでもなく、国民の皆様方から、厳密であり、重みがあり、また内容も権利義務関係など国民生活に大きな影響があるもの等が多くあります。そのような公文書において、決裁処理を受けた後に状況に合わせて文書を削減したりということは全くもってあってはならないことであります。決裁後に修正が必要となった場合は、再度決裁手続をするなど、正規の対応をすべきであります。 大臣は、記者会見でいち早く、公文書について点検を行うことを発表をされました。国民の信頼を失わないようにしっかりと対応していただきたいと思います。これは要望でございます。 それでは、法案の質疑に入りたいと思っております。 三月一日に二〇一九年の春卒業予定の大学生の就職活動がスタートをされました。去年と同じように、売手市場と思われます。非常に活気がある説明会の報道も散見いたしました。しかしながら、一方では、私も今週地元に帰りまして、地元の企業経営者からは、学生がどうしても東京志向、大企業志向になる傾向があり、きちんと人を確保できることが心配だという声を多く聞いております。 現在、地方創生として、各地域では様々な取組が行われています。その中でも、地方への若者の流れを生み出すなど地域の産業を活性化するという点で、その地域に立地している地方大学が地方創生において果たす役割は非常に大きいものと考えております。 安倍総理は施政方針演説で、きらりと光る地方大学づくりを新たな交付金により応援するとし、平成三十年度当初予算案において、仮称ではございますが、地方大学・地域産業創生事業を創設されました。内閣府の交付金分として七十億が交付をされたわけであります。 そこでまず、今般新たに交付金を創設した背景として、地方大学がその地域で果たすべき役割や期待されている役割についてどのように考えているか、内閣府にお伺いいたします。
○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、地方大学は極めて重要な役割を担っていると思っております。これは、地域の知の拠点として、地域における人材の育成、そして地域産業の発展に大きく貢献する重要な役割というふうに認識しております。 昨年、まち・ひと・しごと創生担当大臣の下に有識者会議を設置させていただきまして、地方大学の振興及び若者雇用に関する意見をいただいたところでございます。その中で、期待される役割、機能について幾つか申し上げたいと思います。 例示でございますけれども、例えば、地元高校生等への進学機会の提供による若者の地元定着の促進、また地方大学の魅力を高めることにより、全国の若者、そして海外の留学生を引き付ける、そして地域の活力を向上する。また、産官学連携による地域産業の振興、それに伴います専門人材の育成、そしてまた地域課題を解決するための地域のシンクタンクとしての役割、そしてまた地域の生涯学習、リカレント教育の貢献等が挙げられているところでございます。 こういった御議論もいただいた上で新たな交付金を創設させていただきましたが、それは特定分野においてはグローバルに競争力を有すること、そしてまた先ほど申し上げました全国の、そしてまた世界から学生が集まるようなきらりと光る地方大学づくりを進めると、そういったことでこの新しい交付金というものを創設をしたいというものでございます。
○島田三郎君 ありがとうございます。 新たな交付金は、産官学連携により地域の中核的産業の振興や専門人材の育成などに行う優れた取組を重点的に支援するものと聞いており、私ども地方に住む者にとりましては大変期待するものであります。 この新たな交付金の活用によって、具体的にどのような効果を見込み、そしてどのような地域の創生を目指そうとしているのか、内閣府にお伺いいたします。
○政府参考人(松尾泰樹君) 最終的には、東京の一極集中の是正、そしてまた地方への人の流れをつくるという効果を期待しているわけでございますが、この新たな交付金でございますけれども、委員御指摘のとおり、知事等のリーダーシップの下で、産官学連携によりまして地域の中核的な産業の振興、そしてまた専門人材の育成、そこに重点的に支援をするというものでございます。 新たな交付金の申請に当たりましては、地方公共団体が策定する計画におきまして、例えば産業の雇用者数の増加数、そしてまた地元就職、それから起業数、起業は業を起こす方でございますが、それをKPIとして設定するということも予定をしてございます。 こうした取組によりまして、東京への転入超過数の大部分を占めます若年層、これ十五歳から二十九歳を想定してございますけれども、地方への就学、就業が促進され、東京圏への転入超過の緩和に寄与すると、そういった効果を狙っているものでございます。
○島田三郎君 黒田自治財政局長にお聞きします。 新たに生じる交付金の地方負担に対して、しっかりと地方財政措置を講ずる必要が私はあると考えております。この新たな交付金について、どのような地方財政措置を講じていくのか、総務省の対応方針についてお伺いいたします。
○政府参考人(黒田武一郎君) 先ほど内閣府の方から御答弁がありました交付金の趣旨を踏まえまして、その円滑な活用が図られますように、その地方負担に対しましては、これまでの地方創生推進交付金と同様に、ソフト事業については特別交付税措置、ハード事業につきましては地方債を充当し、その元利償還金の一部に普通交付税措置を講ずることとしております。 総務省といたしましても、関係省庁と連携して、地域への人の流れの創出に努めてまいりたいと考えております。
○島田三郎君 取組をしっかりと進めていただきたいと思っております。 また、地方への人の流れを生み出すため、地方大学のみならず、幅広い視点で取組を行うことが欠かせません。今更申し上げるまでもなく、近年、ライフスタイルの多様化が進んでおり、従来の都市志向から地方志向も広がってきていると聞いております。また、ICTの進展等により、時や場所を選ばず仕事ができる環境も整いつつあります。それを背景に、移住交流施策を通じて積極的に移住者の増加に取り組む地方公共団体が現実に増えております。地域力の維持強化や地域づくりの担い手の育成確保に向けた取組が進んでおるわけであります。移住促進に積極的に取り組む地方公共団体を国として支援することは重要であると私は思っております。 地方移住を推進するため総務省としてどのように取り組んでいくのか、お考えをお聞きいたします。
○副大臣(奥野信亮君) ただいま島田委員御指摘のとおり、地方への移住交流を推進し、新しい人の流れをつくるために我々としても積極的に協力しようということで、二十七年度より特別交付税措置を講じております。 具体的には、例えば、二十七年の三月に、八重洲口、都内に移住・交流情報ガーデンという常設のものを開設しまして、地方への移住交流関連の情報提供や相談支援を行っているほか、地方自治体による移住相談会等の会場としても活用していただいておりまして、東京圏からの移住希望者等への情報発信を支援しております。また、昨年、私も行きましたけれども、有楽町に国際フォーラムというところがありますけれども、そこで移住交流フェアを地方自治体と一緒になって開設し、いろんな方に来ていただいたというようなイベントも実行しております。 その結果として、そういう相談窓口へ来られる方が結構増えておりまして、二十八年度の受付件数は二十一万三千件と、非常に増えてきているというのが一つの事実であります。 それから、ちょっと数は少ないんですけれども、若い世代を中心に、都市部から農山漁村へ定住する、表現としては田園回帰という私どもは言葉を使っていますけれども、田園回帰の潮流の高まりが指摘されているところでありまして、我々としても、各地方自治体がそれぞれの地域の特徴を生かして、そして移住促進の取組を進めていただけるよう、引き続き積極的に支援をしてまいりたいと思います。 最後にちょっと申し上げると、そういったことをすることによって結果としてこういう効果が生まれたよというところも一番大事なところなんですけれども、まだそこまでは行き着いていないものですから、私どもとしては、そういう効果を皆さん方に認めていただけるような数字を出せるように努力したいと思っております。
○島田三郎君 地域の魅力を向上する地方創生の取組は、地方にとっては様々であります。国によっても、何か一つの対応策を提示すればどの地域でも活用できるというものではありません。これはまさに幻想です。そのため、地方創生には、地方公共団体が地域のニーズに合った、地域に即した取組を行うため、自由に使える財源が必要であります。その点、平成三十年度の地方財政対策においても、平成二十九年度までと同様、まち・ひと・しごと創生事業費について一兆円が確保されたことについては評価をしたいと思っております。 地方創生や人口減少対策の取組は、事業を行えばすぐ効果が生ずるようなものではありません。例えば、私どもの地元の海士町も、町長がこの度引退いたしますが、本当に、十何年間努力をされてあそこまで来たものであります。やはり公共団体がしっかりと腰を据えて継続的に取り組んで初めて効果が出るものであります。やはり三十一年度以降も、引き続き、まち・ひと・しごと創生事業について一兆円を確保する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。 御指摘いただきましたように、地方創生は、実際に取組を始めてからその成果が生じるまでに一定の期間を要するため、息の長い取組が必要であると考えており、平成二十七年度に創設いたしましたまち・ひと・しごと創生事業費につきましては、少なくとも、まち・ひと・しごと創生総合戦略の期間であります平成三十一年度までは継続し、規模は一兆円程度の額を維持できるよう努めてまいりたいと考えております。 また、三十二年度以降の在り方につきましては、その時点におけるまち・ひと・しごと創生総合戦略の取扱いなどを踏まえ、それぞれの年度における地方財政対策において検討することとなりますが、今後とも、地方団体が地方創生などの重要課題に取り組みつつ地方財源に予見可能性を持って安定的な財政運営を行っていけるよう、地方交付税を始め、地方が自由に使える一般財源総額の確保に努めてまいります。
○島田三郎君 また、地方公共団体が安心して地方創生に取り組むためには、大前提として、地方自治体が自ら創意工夫により各般の施策に取り組めるように、自由に使える一般財源総額を確保することが最も肝要であります。 三十年度の地方財政対策においては前年度を上回る一般財源総額が確保されておりますが、今回の地方財政対策をどう評価されるか、総務大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(野田聖子君) 平成三十年度の地方財政対策は、概算要求時点で、地方交付税は対前年度〇・四兆円の減、臨時財政対策債は対前年度〇・五兆円の増となり、大変厳しい状況からのスタートとなったわけです。また、地方団体の基金についても、経済財政諮問会議等において様々な議論もございました。 こうした中で、平成三十年度の一般財源総額は、地方団体が様々な地域の課題に取り組みつつ安定的な財政運営を行うことができるよう、前年度を上回る六十二・一兆円を確保することができました。また、地方交付税については、地方公共団体金融機構の準備金の更なる活用など様々な工夫を行うことにより、十六・〇兆円を確保いたしました。あわせて、臨時財政対策債の発行額を前年度から〇・一兆円抑制するとともに、交付税特別会計借入金を償還計画どおり〇・四兆円償還すること等により、借入金残高は、平成二十九年度末の百九十五兆円から平成三十年度末の百九十二兆円に減少する見通しであり、地方財政の健全化に努めているところです。 このように、平成三十年度の地方財政対策は、厳しい状況の中で最大限の対応ができたと考えておりまして、地方六団体からも評価すると声明をいただいているところです。
○島田三郎君 次に、基金についてお伺いいたします。 最近、地方公共団体の基金残高が増加していることを捉え、国と比べ地方の財政に余裕ができているのではないかという声が聞かれております。実際、私どもは、平成十八年から二十八年度の調査というのは意図的なものだと思っております。地財ショックにおいて一番最低限の平成十七年、この次の年です。この意図的な考え方というのがまずもって私はよこしまな考えであると思っております。 そういう中で、それぞれ各町村は自主的な判断に基づいて財政運営を行っているわけであります。そして、これはまさに尊重されるべきものであります。基金残高の増加を理由として交付税を削減してはならないと、私というよりも、皆様方全てお考えだと思っております。改めて御所見をお伺いいたします。
○政府参考人(黒田武一郎君) 昨年実施いたしました基金の調査結果によりまして、地方団体は、行革や経費節減に努めながら公共施設の老朽化対策や災害発生時に即時に対応できる財源の確保など、様々な将来への備えのために基金を積み立てていることが確認できました。 このように、地方団体は様々な地域の実情を踏まえて基金を積み立てており、また、現行の地方財政制度におきまして、基金はそれぞれの地方団体の財政収支の調整のための重要な仕組みと位置付けられていることからも、この基金残高を理由として交付税等を削減することは妥当ではないと考えております。 平成三十年度の地方財政対策におきましては、基金残高の増加を理由として交付税等を削減するといったことは行っておりません。その上で前年度を上回る一般財源総額六十二・一兆円を確保したところでございます。
○島田三郎君 どうも財務省においては地方公共団体は財政に余裕があると思われているようでありますが、地方公共団体は、日夜大変な苦労を重ねて行政改革に取り組み、何とか将来は必要となる財源を基金として積み立てているわけであります。決して余裕があるわけではありません。私自身も地方議会の一員として、そして二十年県会議員をやっておりましたが、私ども議員も始め全ての県庁の職員の方々、そして労働組合の方々も苦渋の決断で受け入れた行政改革であります。 そういう中で、私は、今年の骨太では地方一般財源総額について議論が行われるものと思っております。総務省におかれましては、公共団体の現状を踏まえ、一般財源総額をしっかりと確保できるように取り組んでもらいたいと思います。平成三十一年度以降の地方の一般財源総額の取扱いについてどのように対応していくか、大臣の御所見をお聞きいたします。
○国務大臣(野田聖子君) 政府においては、これまでの経済・財政一体改革の取組を精査した上で、本年の骨太方針においてプライマリーバランスの黒字化達成時期及びその裏付けとなる具体的な計画を示すこととしております。 平成三十一年度以降の地方の一般財源総額の在り方についても、この中で議論されるものと考えています。その際には、地方団体が予見可能性を持ちながら、社会保障など必要な行政サービスを提供しつつ安定的な財政運営を行っていけるよう、地方が自由に使える一般財源総額を確保すべく最大限の努力をしてまいります。
○島田三郎君 野田大臣、地方六団体は全て野田大臣の味方でございます。どうかしっかりと覚悟を決めて頑張っていただきますように切にお願いを申し上げます。 また、次に老朽化対策についてお伺いいたします。 地方公共団体が直面する課題として老朽化対策があります。財政状況も厳しい中で膨大な経費が必要となり、地方公共団体にとっても厳しい、難しい課題であります。一方、更新に必要な財源については節水技術の進歩や人口減少などにより料金収入の減少が進む状況であり、経営環境は非常に厳しいものであります。経営状況が厳しい中にあって、上下水道は国民が利用しない日はない貴重なライフラインであり、国民の生活や社会を支える点で将来にわたって安定的に運営されていくことが必要であります。そのため、上下水道の老朽化対策は避けては通れない課題であります。 上下水道の老朽化を踏まえ、地方公共団体にはどのような対応を取ることが求められるでしょうか。また、総務省として今後どのように取り組んでいくか、お伺いいたします。
○大臣政務官(小倉將信君) 島田委員御指摘のとおりでございまして、公共企業であります上下水道事業につきましては、人口減少等に伴う料金収入の減少でありましたり、施設の老朽化に伴う更新需要の増大などによりまして、その経営環境は厳しさを増しつつございます。しかも、上下水道事業につきましては、人口の規模や密度あるいは地形や過去の整備状況によりまして異なりますことから、それぞれの地域に合った適切な対策が求められているものと認識をしております。 その中で老朽化に適切に対応するためには、施設、管路等に関する投資見通しの試算を踏まえ、収入面につきましては料金値上げによる必要に応じた財源の確保、支出面につきましては施設設備の廃止、統合や民間が有するノウハウの活用、広域化や最適化の推進などによる合理化に計画的に取り組む必要があると考えております。 このため、総務省といたしましては、これらの取組方針を含む中長期的な経営の基本計画であります経営戦略の策定を地方公共団体に対して要請をしております。さらには、水道財政のあり方に関する研究会を今年の一月に、下水道財政のあり方に関する研究会を今年の二月に設置をしたところでありまして、上下水道事業の持続的な経営を確保していくための対応策等につきまして、先ほど申し上げた観点から検討してまいりたいと、このように考えております。
○島田三郎君 次に、個人所得税の見直しについて質問いたします。 人口減少や高齢化が地域ごとに様々な様相で深刻化が進む中、各地方公共団体が担う役割はますます増えてまいります。地域経済の活性化のほか、子育て、教育、医療、福祉、環境、防災など、住民に対する様々な行政サービスを安定的に提供しなければならず、それを支える地方財政の基盤として、一般財源総額確保の中でも地方税の確保は重要であります。個人所得課税の見直しに当たって、地方自治を支える基幹税である個人住民税について、しっかりと確保をし、中長期的に充実させていくことが、不断の努力が必要と考えております。 これまで、税制改正の際には、各地方自治体側からこの点について強い要望があると承知いたします。今回の個人所得課税の見直しについて、税収への影響額と地方公共団体の受け止めについて確認をいたします。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 個人住民税につきましては、地方団体から、行政サービスの充実や質の向上のための財源確保の面で重要な税であることから、その充実確保の要望をいただいているところでございます。今回の個人所得課税の見直しにつきましては、個人住民税における平年度の増減収見込額は八十億円程度の増収と見込んでいるところでございます。 これを踏まえまして、今回の見直しにつきましては、全国知事会から、個人住民税の充実確保という提言に沿ったものであるとの評価をいただいているところでございます。
○島田三郎君 続いて、個人所得課税の見直しの方向性についてお伺いいたします。 我が国の税制を望ましい姿にしていくためには、経済社会の構造変化に合わせて不断の見直しが必要であります。これは税も同じことであり、様々な対応というものを考えていかねばなりません。近年、先ほど来からお話がありますように、働き方が多様化をしております。かつて、学校卒業後一つの会社で定年まで勤め上げ年金生活に入るといった人生行路は、近年、必ずしも典型的なものではなく、定年退職後、長年培った能力や経験を生かして活躍している高齢者も増えている状況であります。 こうした働き方の多様化を踏まえた今回の個人所得課税の見直しは、人生百年時代を見据え、働き方改革を後押しするものであると私は思っております。特定の収入にのみ適用される給与所得控除等からどのような所得でも適用される基礎控除に負担調整の比重を移すこととしているのは、今回の税制改正の中でも非常に重要なことであると思っております。また、人的控除を見直す中で所得再配分機能の回復を図ることについても、あるべき税制を考えていくことで、重要であると思っております。こうしたことは、今回の見直しにとどまらず、今後とも、個人所得課税の在り方を検討していく上で忘れてはなりません。 今後、個人所得課税の見直しにおける方向性はどのようなものを考えていますか。特に、今回の見直しにおける観点は引き続き生かされたものになるのか、お答えをお願い申し上げます。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 今後の個人所得課税の見直しにおきましても、経済社会の構造変化を踏まえつつ、今回の見直しの方向性でございます働き方改革を後押しすること、所得再分配機能の回復を図ることは引き続き重要なテーマであると考えております。 具体的には、平成三十年度与党税制改正大綱におきまして、給与所得控除や公的年金等控除といった所得計算上の控除につきましては、働き方の多様化の進展状況等も踏まえ、基礎控除への更なる振替を検討する、そして、人的控除の在り方につきましては、給与所得控除等からの振替による影響を見極めるとともに、所得再分配機能をどの程度強化すべきかという点も踏まえながら引き続き検討するとされているところでございます。 個人住民税を所管いたします総務省といたしましても、今回の改正の影響を見極めながら、個人住民税の役割や仕組み等に留意しつつ、引き続き個人所得課税の在り方について丁寧に検討してまいりたいと考えております。
○島田三郎君 次に、土地に係る固定資産税の負担調整措置について質問をいたします。 固定資産税は市町村財政を支える基幹税であり、今後ともその税収の安定的な確保が不可欠であります。実は、今回、経産省の方でいわゆる固定資産税の免除三年間、これバックは七五%来るわけでありますが、私ども、あらゆる場所で首長さんから非常に否定的な意見が多かったわけです。それほど固定資産税に頼る状況であるわけでありますが、まずもって私どもは、この度の経産省の方策についてはきちんと与党である私どもが説明をし、そして理解を得る努力を改めてしていかねばならないと思っております。 〔委員長退席、理事堂故茂君着席〕 そういう中で、今回、平成三十年度の評価替えに伴い、土地に係る固定資産税の負担調整措置をどうするか検討されたと承知をいたしております。その結果、現下の最優先の政策課題はデフレからの脱却を確実なものとすることであること等を踏まえ、今回の法案には現行の負担調整措置を三年間継続することが盛り込まれました。 直近の地価動向を見ますと、大都市を中心に地価上昇が続いていますが、地方では下落幅が縮小しているものの引き続き下落をいたしております。例えば、私の地元島根県におきましては横ばい若しくは下落でございます。島根県内の商業地では上昇は全くありません。横ばいが二地点、そして下落は三十八地点です。こういう状況の中で、この段階における判断としては、負担調整機能の継続というのは私は評価できるものと思っております。 一方では、以前から指摘をされていることとして、商業地域等の据置特例が存在することで評価額と税額の高低が逆転をする事例が生ずるといった課題もあります。負担の公平性の観点からは、更なる均衡化に向けた取組が必要であります。 固定資産税を充実確保しつつ、三年後の平成三十三年度評価替えに向けて、税負担の公平性の観点から負担調整措置の在り方について検討していくことが重要であると思っておりますが、大臣の御所見をお聞きいたします。
○国務大臣(野田聖子君) 島田委員の御指摘のとおり、今回、現下の最優先の政策課題はデフレからの脱却を確実なものにすることであり、納税者に対して一定の配慮を行うことが必要であること等を踏まえ、土地に係る負担調整措置の仕組みを三年間延長することといたしました。 〔理事堂故茂君退席、委員長着席〕 一方、御指摘のとおり、据置特例が存在するということで評価額と税額の高低が逆転する現象が生じるなど、据置きゾーン内における負担水準の不均衡が解消されないという課題があります。 税負担の公平性の観点からは、更なる均衡化に向けた取組が求められています。今後、地価の動向等を踏まえつつ、税負担の公平性や市町村の基幹税である固定資産税の充実確保の観点から、固定資産税の負担調整措置の在り方について十分な検討を行ってまいりたいと考えています。
○島田三郎君 ありがとうございます。 今まさに日本の地方の経済状況は上昇しつつありますが、残念ながらまだひなの状態です。要するに、親鳥がおっことせば一遍に冷え切ってしまう状況であります。やはり、地方自治を携わる総務省の皆様方にお願いを申し上げたいのは、まだまだ地方はひなであり、そして大切に扱っていかねばならない存在であると私は思っております。 そういう中で、先ほども私がお話し申し上げましたように、例えば基金一つの問題取りましても、非常に私は厳しい考え方である。例えば、社会福祉法人改革の中でも、私が去年思いましたのは、財務省の方々は、内部留保が多いから社会福祉法人に、要するに介護料を下げる。ところが、内容を見ますと、中身を見ますと、内部留保が多いんじゃないんです。大きな建物も資産の一つなんです。決して現金があったわけではありません。そういうことを上手にすり替えるわけであります。今、財務省は非常に厳しい状況でありますので、余り財務省批判はできませんけれども、やはりそういうことに対してしっかりと私は総務省は気概を持って対処をしていただきたい。 先ほどもお話ししましたように、地方六団体のすがるべき幹は総務省であります。やはり、今日お越しの大臣を始めとして多くの皆様方の御理解そして御協力、また地方について温かく見守っていただける状況、そして温かく見守っていただける総務省にできるだけ皆様方の御理解のほどを私はお願いを申し上げ、私、五分間ちょっと余りましたが、演説もこの程度にいたしまして、終わりとさせていただきます。 ありがとうございました。
○こやり隆史君 自由民主党・こころのこやり隆史でございます。 島田委員に引き続きまして質問をさせていただきます。質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 午前中、森屋委員から、まさに自治体に対する環境整備、総務省さんに大変期待するというお話がありました。今、島田委員から、気概を持ってしっかりとやっていただきたいというお話もありました。 私も、自治体、人が減る中で様々な地方創生始めとしていろんな独自の取組をしなければならない。そういう仕事はたくさん増えておりますし、そういう独自の取組ができなければまさに自治体としての存在に関わるような、そういう厳しい状況になっているというふうに思います。 各自治体は懸命にいろんなアイデアを出して試行錯誤を繰り返しているというふうに思っています。そういう中で、やっぱり総務省としてその自治体の活動に対する環境整備というのをしっかりとやっていく。特に、各自治体さんは自分のことに一生懸命なんですけれども、横並びを見たりとか、あるいは手続、これちょっと本当は一緒にやったらいいんじゃないかとか簡素化したらいいんじゃないかというようなことを、遠くから見ると分かりやすいことでもなかなか気付かなかったりします。そういう意味で、できるだけ無駄な手続を効率化して、そういう面での負担を減らしながら本当に制度に必要な仕事をしていっていただく、そのときにやっぱり総務省さんの役割非常に大きいですし、いろんなことができるんじゃないかなというふうに思っております。 そういう観点から、今日は法案とも絡めながら質問させていただきたいなというふうに思っております。 まず、マイナンバー、マイナンバーカードについて二点ばかり質問させていただきます。 マイナンバー制度、始まって二年強がたったかなというふうに思います。いろんな面でその活用というかが期待をされています。今まさに総務省さんいろんな取組をやられて、もう涙ぐましいと思えるほどいろんな取組をされておりますし、様々な期待も高まっているというふうに思っています。また、まさにほかの行政手続以外のものにも広げていこうという取組がなされております。 当初、なかなか、まさにいろんな問題があって、普及が本当にするのかどうか、つまずきがありましたけれども、まずこの情報化社会、行政の手続の効率化等にとって切り札ともなり得るこのマイナンバーカードの普及状況についてまず、あと、その普及に向けた取組について概要をお知らせいただければと思います。
○政府参考人(山崎重孝君) 御指摘のように、マイナンバーシステム全体としては、既にマイナンバー自体が通知カードで全ての住民に通知されておりますので、納税者番号とか社会保障番号として使われております。それから、国の各省庁や地方公共団体の複数行政機関の間でバックヤード連携に用いられております。 ただ、マイナンバー自体とは異なりまして、マイナンバーカードはその利便性がそれぞれの個人に評価されて必要と思われた場合に申請に基づき交付されるという性格がございます。ただ、マイナンバーカードにつきましては、幸いといいますか、現在、大分申請数が増えておりまして、毎日約一万五千枚が申請されております。交付開始から二年程度で約一千三百八十万枚というところまで来てございます。 マイナンバーカードの更なる普及に向けては、国民の皆様が自然に持ちたいと、非常に利便性が高まってくるということが必要であろうと思います。今、マイナンバーカードに搭載されております電子証明書を使いまして、コンビニ交付、これは戸籍だとかそれから住民基本台帳だとか、将来的にはいろんなものが取れるようにしようと思っておりますが、こういうものとか、それからオンラインでの口座開設とか住宅ローンの契約締結など民間分野でもお使いいただいてございます。 今、私ども懸命に各地方公共団体に対しましても取得促進キャンペーンというのを展開しておりまして、無料で顔写真を撮影していただきたいとか、オンライン申請のサポートをしてくださいとか、そういうことをやってございます。 引き続き、多くの方にマイナンバーカードを取得していただけるように、官民での様々な取組を後押しして利便性の向上に努めてまいります。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 いや、まさに本当に涙ぐましいと言ったら過言かもしれませんけれども、いろんな努力をしていただいているというふうに思っております。 他方で、やっぱり世界の情報化の流れというのは急速に発展しております。エストニアみたいなもう極度に進展している国もありますれば、お隣の国の中国でさえ、さえと言ったらおかしいかもしれませんが、もう決済、クレジットカードは全く使えない、もうスマホがないと普通の買物もできない、それぐらい急速に社会が変わってきているというふうに思っています。 したがって、それに比べると、いや、個々の分野では日本の情報化というのはいろんな面で進んでいるんですけれども、全体のシステムとして取り入れるときにかなりいろんな面で遅れが出ているというのも多分現実かなというふうに思っています。 その際、やっぱりいろんな、特に行政の情報化、手続の簡素化等々を考えると、やっぱりこのマイナンバーカードの普及というのがキーであるというふうに思っておりますし、今御説明いただきましたように、千四百万枚交付をされたと、やっとそこまでたどり着いてきたと言う方がいいのかもしれません。 ただ、まだまだ、先ほどおっしゃいましたけど、一日一万数千枚の交付をしていると、これは、毎日一万何ぼって多いかなと思うんですけど、毎日これが十年間続いても多分半分ぐらい、国民の半分ぐらいにしか行き渡らない、そういうペースでもあるわけですね。だから、そういう意味では、やっぱり国民全体ひとしくサービスを向上させていく、あるいは行政を効率化させていくという観点からは、やっぱり一段ちょっとギア変えないとなかなかこのマイナンバーカードの普及というのは進まないと思いますし、過去のやっぱり住基ネットみたいな問題、再度その二の舞になるということだけは避けないと、それだけの投資をしてきているということを考えないといけないというふうに思っています。 そういう意味では、マイナンバーカード自体を普及させていく、これはまさに重要ですけれども、その基になるマイナンバー自体の利用をやっぱり拡大していかないとなかなか進んでいかないのじゃないかとも思います。いろんな行政手続でまさに一括してマイナンバーを使っていく、その際にマイナンバーカードがあることによって各種の電子手続を利用できていく、そういう相乗効果で拡大を図っていってスピードを上げていくということが大事かなというふうに思っております。 そういう意味では、これは内閣官房の方になると思いますけれども、二〇一九年のマイナンバーカード法の見直しに向けて、今まさにマイナンバー自体の利用分野を拡大、どれだけ拡大できるかということについて議論がされているというふうに聞いております。例えば戸籍の事務であるとか旅券事務であるとか、幾つかの分野で拡大ができないかというような議論がなされているとも聞いております。ただ、本当に、そういう意味では、ある分野を拡大しても、そのための準備だけでも時間が掛かります。情報化のスピードを考えると、やっぱりこれはできるだけ幅広く一気にその利用分野の拡大を図っていくということも、これはもう日本だけの問題ではなくて、国際社会の中での日本の情報化という観点からもやっぱり必要じゃないかなというふうに思っております。 そういう意味で、なかなかこのマイナンバーの導入に当たっていろんな問題があって、まさに監視社会になるであるとか国民総背番号制みたいな議論が背景にいろんな制約があったとは思いますが、もう社会は大分変わってきています。そういう意味で、来年、二〇一九年度の法改正、これはとても重要かなというふうに思っております。その法改正に向けた決意、あるいは取組について御所見をいただきたいと思います。
○副大臣(坂井学君) 今、こやり委員の方から、政府のこのマイナンバー施策に関しましての取組、評価をいただいた一方で、まだまだ足りないぞということで叱咤激励をいただいた、こういう感じかと思っておりますが、今御指摘をいただきましたように、このマイナンバーの利用範囲につきましては、広く、幅広く利用できるようにすることが国民にとっていいんだという御意見もある一方で、プライバシー保護等の面からやはり御懸念を表明されるという御意見もあったと、こういう経緯から、まずは社会保障分野、税分野などに利用範囲を限定してスタートさせていただいたという経緯があります。 そういう経緯を踏まえて、マイナンバー法の附則において、政府は、この法律の施行後三年をめどとしてこの法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときはその結果に基づいて国民の理解を得つつ所要の措置を講ずるものとされているところでございまして、この規定に基づいて、政府としては、平成二十六年六月二十四日に閣議決定された日本再興戦略改訂二〇一四等において、御指摘のあった戸籍事務や旅券事務等へのマイナンバーの利用範囲の拡大について検討する方針を示してきておりまして、現在、それぞれの制度の所管府省において検討が進められているものと承知をしております。 ほかにも、在外邦人の情報管理でありますとか証券分野等の公共性の高い業務等につきましては、平成三十一年、通常国会への関連法案の提出を目指して、先ほど御指摘いただきましたように、ギアを上げて懸命に制度の拡充に向け取り組んでいるところでございます。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 いろんな懸念、セキュリティーの問題だとか懸念があることも事実、もちろんあると思いますけれども、されどもう千四百万枚発行されていろんな手続に使われているという、そういう現実がありますので、これ中途半端に終わらすということだけは避けるという決意で是非進めていっていただきたいなというふうに思っております。 今ちょっと情報化の話をいたしましたけれども、情報化の少し手前になるかもしれませんけれども、税務手続について少し触れさせていただきたいなと思います。 先日、地元の滋賀の方で税務相談会というのに視察に行ってまいりまして、いろいろな手続等々議論をさせていただいておりました。そのときに一つ出た話を紹介しながら、これ多分象徴的な問題だと思いますので取り上げさせていただきたいなというふうに思っています。 今まさに、税についてもいろんな各種の電子化、電子手続が進みつつあります。で、もちろんなんですけれども、課税、地方税の手続というのも当然地方自治体ごとにそれぞれ、例えば同じ税目でも減免の中身が違ったりして、中身が少し違うというのはよく分かるんですけれども、いろいろ聞いておりますと、やっぱりお隣の市同士で全然様式が違ったりとか書くところが全然違ったりとか、そういう形で何か無用にばらつき感を与えるというような指摘を結構受けました。 これは、事務手続で統一、何というか、利便性の向上だけではなくて、これ多分利用者にとって、与える印象という面からも良くないんじゃないかと。同じ税務手続であるにもかかわらず、法人だと幾つかの市にまたがって申請しますので、そのときに無駄に、無駄と言ったら言い過ぎかもしれませんけど、無駄に様式が全然違うというのは不便でもありますし、何というか、やっぱり何か無駄な仕事をしているんではないかというような悪い印象を与えることにもつながりかねないんじゃないかなというふうに思っています。 そういう意味で、これは各市町村ごとじゃなかなか分からない話で、やっぱりどこかが音頭を取って、その標準化であるとか標準的な手続というのをできるものは何かということをやっぱり不断に見直していくことが実は利便性の向上にもつながりますし、また手続の簡素化、あるいはまさに行政側にとっても事務負担が減っていくということにもつながっていくんではないかなというふうに思っております。 また、そのばらつきがあると、今まさにeLTAXシステムのようにいろんな情報化を進めていく中で、やっぱり余りにも全然違うと、なかなか導入時に、システムをつくるときも障害になりますし、導入時に全く今までと異なるような様式になったら利用者にとっても不便、何というか、戸惑いを感じさせる、そういうことになりますので、まさにこういう、一つの例ではありますけれども、やっぱり情報化、電子化というのも大事ですけれども、その前にやっぱり手続の標準化であるとか、できるだけ一緒にできるところは一緒にしていくということを是非不断にやっぱり見直していかないといけないのかなというふうに思っております。 まさに、そういうときに、千七百の市町村がある中でそういうものをやっぱり積極的に音頭を取っていくのはまさに総務省であるというふうに思っております。そうした点につきまして、総務省の取組あるいは見解についてお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 地方税の手続のほとんどは地方税法施行規則で様式を定めておりますけれども、地方団体で独自の項目を付加するなど、地方団体間の様式の違いにつきまして指摘をいただいているところでございます。法人の手続負担の軽減あるいは地方団体の事務執行の効率化を進めていく観点から、申告書様式などの手続の標準化を推進することは重要な課題と認識をしております。 地方税につきまして、eLTAXで電子申告等を行う際には入力項目は全国的に統一されますので、税務手続の電子化を進めることが様式等の標準化への最も実効性ある方策であると考えておりまして、今回の法案におきましても、共通電子納税システムの導入や大法人の電子申告の義務化など、税務手続の電子化の推進のための措置を盛り込んでいるところでございます。 また、それ以外にも、行政コストの削減やセキュリティーレベルの向上を図るための地方の税務システムの共同化、クラウド化を促進するためにも業務の標準化が必要でございまして、その面からも各地方団体に対して積極的な取組をお願いをしているところでございます。 今後とも、事業者や税理士の方々の手続負担の軽減、それとともに地方団体の業務効率化やコスト削減にもつながりますよう、電子化、クラウド化等による地方税関係手続の標準化に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○こやり隆史君 こういった標準化とかは、例えば産業界であれば、標準団体があるとか団体ごとにもうさあっとつくっていくみたいなことができます。地方自治の、まさに自治の問題というのもありますけれども、多分、本質的な自治の問題と形式的な自治の問題もあると思いますので、まさに形式的な違いというのはできるだけ早くやっぱり解消していくということが、まさに自治体にも良くなると思いますので、是非よろしくお願いいたします。 今、まさにeLTAXシステムの話で、電子化を進めていくというようなお話がありました。是非、まさにそういう契機、それを利用して、契機として手続の標準化等々を進めていっていただければなというふうに思っております。 ただ、これは非常にまた難しい問題ではあるんですけれども、例えば電子納税システムにおいても、もう既に国の方で、国税の方でe—Taxシステムというのができ上がっていて、これはかなり改良も進んできています。 他方で、今まさにいろんな開発途上にあると言ってもいいんでしょうか、eLTAXシステムというので、自治体間、自治体が共通して使えるシステムというのを今まさに開発をしていただいているということでございますけれども、やっぱり複数、国と地方で違うシステム、これ、いろんな相互利用というか、相互に連携をさせていっていただいているという、そういう努力はあるんですけれども、根本的に違うシステムであるという弊害もやっぱりあるんだと思います。 そういう意味で、今まさにeLTAXシステムを高度化していく中で、まさにe—TaxシステムとeLTAXシステム、これをすぐに一緒にするというのはなかなか難しいとは思いますけれども、まさに納税者にとっては納税という意味では同じなんですね。だから、そういう意味で、まさにシステムの統合化も含めて、やっぱり納税者、利用者にとってできるだけ統一感のある、そういうシステムにしていく必要があるのではないかなというふうに思っております。 ステップ・バイ・ステップかもしれませんが、そうしたシステムの構築に向けて、今、総務省さんとして考えておられる、あるいは取っておられることについてお教えいただければと思います。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 地方税は地方団体が、国税は国が、それぞれ賦課徴収の責任を有し、それぞれが異なる税目で構成されておりますので、地方税につきましては地方団体が共同で設置、管理しておりますeLTAXによって、また国税につきましては国税庁が設置、管理しておりますe—Taxによって税務手続を電子的に行う仕組みを構築をいたしております。 その下にありましても、国と地方で共通する項目につきましては一度の手続で済むようにするというワンスオンリーという考え方に基づきまして、eLTAX又はe—Taxのどちらかに情報を提出すれば、同様な情報をもう一方へ提出することが不要となるシステムを目指しまして、納税者の一層の負担軽減を図ることが重要と認識をいたしております。 既に御指摘もございましたけれども、地方税の給与支払報告書データをeLTAXに送信すれば、国税側にeLTAXから自動転送され、e—Taxへの源泉徴収票データの提出が不要となる仕組みが導入されておりますほか、e—Taxに提出された確定申告情報が地方団体に転送されるシステムも稼働するなど、情報連携に努めているところでございます。 今後も、国税の電子申告の際に提出された法人の財務諸表情報を地方団体に電子的に提供することにより法人が別途地方団体に提出することを不要とする仕組みですとか、あるいは法人税に関しますe—Taxへの入力内容を再度の入力なしでeLTAX申告にそのまま取り込める仕組みなどを導入してまいりたいと考えておりまして、国税、地方税のシステム間の更なる情報連携に取り組みまして、国税、地方税を通じた納税者の利便性向上に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 今、まさにそれぞれシステムの高度化が図られていると。けれども、一方で、ずっと一体化を図っていったら結局一つのシステムに究極的にはなっていくということも事実ですし、多少の違いを別々のシステムで行うか一つのシステムとして多少の違いをのみ込んでいくかという考え方の違いでもあるのかなというふうに思っています。そういう意味で、コストをできるだけ下げながら効果の高いシステムを是非またつくっていっていただきたいなというふうに思っております。 次に、地方税制の税源の偏在是正について御質問をさせていただきたいと思います。 先ほど片山委員から、それがいいのかどうか、偏在是正自体が本当にいいのかどうかという御指摘がありました。まさにそういう根本的な問題はあるとは思いますけれども、今現実を見ると、人口を含め、東京一極集中がやっぱり進んでいます。そして、これから消費税が上がるタイミングで更に、まさに消費の一大消費地東京圏でもありますし、その税が、税源が集中していく、更に集中していくのではないかというような懸念もあるところであります。 できるだけ人口流出を止める、各地域、地方が地方創生の取組を一生懸命やっていますけれども、そのやっている中で人が出ていき税源も格差もどんどん拡大していくという中でやっていくと、やっぱり厳しいものがある。そういう意味で、偏在是正については、やはり少なくともここ数年、十年の単位でこの偏在を、東京一極集中化する税源を是正していくという取組はやっぱり大事なんではないかなと個人的には思っています。 まさに、いろんな面で地域間、東京圏対、あるいは大都市圏対地域の格差というのが言われている中で、いろんな取組を後押ししていく、そのためにも偏在是正、極めて大事だというふうに思っておりますけれども、まさにその偏在是正に向けた決意についてお伺いできればというふうに思います。
○国務大臣(野田聖子君) こやり委員御指摘のとおりで、まず地方創生を推進するとともに、それぞれ地方団体が安定的に行政サービスを提供していかなくてはならないわけです。地方税の充実確保と併せて、税源の偏在性が小さくて税収が安定的な地方税体系の構築が望ましいと、で、これまで地方税源の偏在是正に取り組んできたところであります。 今もお話がありました、現在、人口一人当たりの地方税収の格差というのがありまして、これ最大の都道府県と最小の都道府県で比較してみました。地方税全体だと、東京都が沖縄県の二・四倍となります。そして、偏在が大きいと言われる地方法人課税では、東京都が、お隣、奥野副大臣の御出身である奈良県の六・一倍ということになっているわけです。 近年、地方税収が全体として増加しています。それはいいことなんですけど、結果として、皮肉なことに地域間の財政力格差が再び拡大する傾向にあるということから、平成三十年度の与党税制改正大綱においては、都市も地方も支え合い、そして共に持続可能で発展できる、そういうために新たな抜本的な取組が必要であるというふうにされているところです。 こうした観点を踏まえて、平成三十一年の税制改正に向けて、地方税源の今のような偏在、それの是正についてしっかり取り組んでまいりたい、そう思っております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。積極的に取り組んでいただければというふうに思っております。 偏在是正の一例になると思うんですけれども、前の委員会でも指摘をさせていただいたんですが、地方法人税、法人事業税の問題が一つあります。人口は、例えば東京圏に、あるいは大都市圏に集中していく。他方で、例えば滋賀県も物づくりの代表県でもあるんですが、工場自体は地方にあると。そうした生産現場はどんどん設備投資をして効率化をして省力化をしていくと。これがまさにこの政権の、生産性向上というのは政権のまさに一丁目一番地でもあります。 例えば、工場で生産性を上げていって省力化をしていけばいくほど、人が、従業員がその工場には要らなくなると。他方で、本社が例えば大都市にあれば、本社の従業員、人はそんなに減ることはありません。そうすると、法人事業税というのは分割基準というのがあって、今は従業員数で基準が作られておりまして、それを複数事業所がある法人は、その基準に基づいて、まさに従業員基準に基づいて納税をしていくということになります。そういう意味で、人が少なくてたくさん生産額を上げているような工場がたくさんある地域では、どんどんまさに配分が減っていって、人が多い本社であるとか、そういうところにはどんどん配分が増えていくということで、この税制の構造自体がまさに政策にもあるいは方向にも逆を向いているというような面もあります。 これは前回も指摘をされて、与党税制大綱にも検討というような記述が今回入っておりますけれども、是非、まさにやろうとしていることと税制の基準とかがくっついていっていないものについては、これはやっぱり早急に見直していくということが必要だというふうに思っておりますけれども、総務省さんの御見解をいただきたいと思います。
○副大臣(奥野信亮君) 今御指摘いただいた法人事業税の分割基準というのは、法人が各都道府県における事業の規模や活動量などに応じて課税標準を分割して納税するための基準であります。 この分割基準については、委員御指摘のとおり、法人の事業活動の規模を適切に反映する観点から、社会経済情勢や企業の事業活動の変化を踏まえた見直しが必要になると考えておるわけであります。一方で、見直しに当たっては、法人の申告事務の負担も考慮し、簡潔で明確なものである必要性もあるわけであります。 分割基準については、平成十七年度の見直しから十年以上経過しているところでありまして、税源帰属の一層の適正化を図る観点から、社会経済情勢や企業の事業活動の変化の把握に努め、見直しの必要性についてスピーディーに検討してまいりたいと考えております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。是非スピード感を持って検討をいただければというふうに思っております。 次に、森林環境税に話題を移させていただきます。 私の地元滋賀県も盆地で、周りは全部森林に囲まれた土地でありまして、森林が荒れているという問題意識をずっと持っておりまして、前回の委員会でも指摘をさせていただいて、今回、森林環境税が盛り込まれているところであります。この時期に本当に特別会計をつくってこういう措置をしていただくというのは、大変すばらしいというか、すごい、さすが総務省さんだなというふうに思った次第でありますけれども、これからはまさにこの財源ができたものをどうやって効率的に森林整備に使っていくかということが最も大事なわけでございます。 もう皆さん御承知のとおり、森林整備、間伐をしたりとか木を切ったり、それから運んだり、運んでそれを需要地に持っていく、そういう意味でいろんな活動があります。まさに森林整備というときに、この現場の間伐材対策だけではなくて、サプライチェーン全体を踏まえた対策が求められるというふうに思っております。 また、他方で、生産現場自体も、今例えばドローンを使ってもう一体的に、この一本一本、木がどれぐらい成長しているかというのが面で管理できる、そういうような、これは長野の例だと思いますけれども、そういうふうにこの森林整備というか森林管理というのも進んでまいりました。今まさに森林環境税、市町村が中心に対策を講じていくということでありますけれども、森林整備というのは、まさにその現場も大事ですけれども、より広い視点で考えていく、対策を取っていくということが求められているというふうに思っています。 そういう観点で、まさに広域自治体である都道府県、あるいは各基礎自治体である市町、この連携というのが非常に重要になってくるというふうに思っております。こうした森林整備における各主体の役割分担等々について取組をお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(織田央君) お答え申し上げます。 森林所有者の経営意欲の低下などの森林現場の課題を解決しつつ森林整備を進めていくためには、やはり住民に最も身近な市町村の役割が重要と考えておりまして、農林水産省では、市町村による森林の公的管理を含む新たな仕組みの創設に向けまして、今国会に森林経営管理法案を提出させていただいたところでございます。 森林環境税につきましては、この法案を踏まえて、市町村が担うこととなる森林の公的な管理を始めとする森林整備等の財源として創設されるものでございます。 一方、都道府県は、これまでも森林・林業施策の推進主体として広域的な観点から積極的に森林整備等に関する役割を果たしていただいておりまして、そのノウハウを生かして市町村の新たな取組を支援する役割を担ってもらうことが必要であるという、そういった観点から、税の一部を都道府県にも譲与することとされているところでございます。 農林水産省といたしましては、先生御指摘のように、森林環境税も活用しつつ、市町村と都道府県が適切な役割分担と密接な連携を図りながら地域の実情に応じた森林整備を進めていけるよう、今後、市町村等への説明ですとか、あるいは取組事例の紹介なども含めまして、適切に指導、助言をしてまいる考えでございます。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 是非、先ほども申し上げましたように、広域的な観点というのを、まさに連携ということになるのかもしれませんが、入っていくように取り組んでいただきたいなというふうに思っております。 今御説明がありましたけれども、広域団体と基礎自治体との役割分担を考えるときに、まさに財源の役割分担というのももちろん大事であるというふうに思っております。 森林環境税については、同じような目的で都道府県が三十七か八ですかね、政令市入れると、が既に入れておられます。そのときに、森林環境税、前回質問させていただいたときにも、やっぱり既存の同目的の税との整合性というか、役割分担というか、それが大事であるというふうに御指摘をさせていただきまして、今後、その超過課税を行っている団体の意見やそれらの運用実態も十分伺っていきながら考えていきたいというような御答弁をいただいたところであります。 適切に広域自治体あるいは基礎自治体が役割分担をしながら森林整備をしていかねばならないという中で、その財源、あるいは森林環境税とこれまでの税との役割分担といいますか、使途の分担について今回の森林環境税でどのような形で反映されているのか、また、不明な、まだまだ調整が必要な部分についてはどういう形で調整を行っていかれるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 現在、森林整備等を目的として三十七府県、一政令市において独自に超過課税が行われていると承知しています。委員の御地元滋賀県もその一地方でありますけれども、一方、国の森林環境税は、農林水産省が今国会に提出している森林経営管理法案を踏まえて、主に市町村が行う森林の公的な管理を始めとする森林整備等の財源として創設をするものです。したがって、両者は財源の帰属主体が基本的には異なりますが、府県等が行う超過課税の使途は様々であるため、使途において重複する可能性があるわけです。 こうしたことも踏まえて、国の森林環境税は平成三十六年度から課税することとし、それまでの間に全ての超過課税の期限や見直し時期が到来するため、ちなみに滋賀は平成三十一年度末と聞いております。関係府県等において必要に応じて超過課税の取扱いを検討いただけるものと考えています。 総務省としても、森林環境税との関係の整理が円滑に進むように、林野庁とも連携しながら、関係府県等の御相談に応じて助言を行ってまいります。
○こやり隆史君 ありがとうございます。是非リーダーシップを持って調整を進めていっていただきたいなというふうに思っております。 次に、先ほど島田委員からも少しお触れになられましたけれども、中小企業の償却資産に係る固定資産税の特例について御質問させていただきたいなというふうに思っております。 御承知のとおり、この特例措置は、市町村がまず計画を策定をして、その計画に基づいて中小・小規模事業者さんが設備投資をする、その設備投資を対象に特例措置を設けるといったものでありますけれども、これは税だけではなくて、例えば小規模事業者さん、本当に何万という単位で申請をされる、ものづくり補助金であるとか、他の中小企業施策とも連動をしている施策であります。そういう意味で、その地域を支えている小規模事業者さんにとってとても大事な措置でありますし、私も滋賀県ずっと県内回っておりまして、人が足りないと。これは、小さいところだけではなくて、大きいところも含めて人が足りないと。大きいところは設備投資が相当今増えてきています。他方で、小さいところはなかなか、やっぱり省力化のための投資というのに二の足を踏んでいるというのも事実でありまして、これ、本当に中小・小規模事業者さんのまさに投資を促していくということは、これは地域全体にとっても極めて大事なことであるというふうに思っています。 そういう意味で、少しでも後を押してあげて省力化、生産性の向上を図っていってあげるというのは、まさに国を挙げてやっていくべき課題であるかなというふうに思っております。そうでないと、そうでなくても、小規模事業者さん、今とても厳しい状況でありまして、廃業が相次いでいるという状況でもあります。新しいステージに立っていただくためにも、まさにこの設備投資というのが重要な要素であるかなというふうに思っております。 そういう中で、先日、本会議で一つやり取りがありました。まさに補助金等に間に合わせるために、市町村が意思をアンケートで答えて、ゼロにするとか、その意思を表明していただくというものがあって、これはもう既に締切りが過ぎたということではありますけれども、まだ、例えばものづくり補助金の申請というのは四月以降もまだあって、そのアンケート調査の締切りは終わったけれども、それ以降でも何らかの配慮をするということを経産大臣が答弁をしておりました。 そういう意味で、やっぱり地域の小規模事業者さんをしっかりと支えていく、そのためにも、是非この制度の趣旨を市町村の首長さんを始め市町村に御理解をいただいていくということが、プロセスが大事だというふうに思っております。そのまさに周知をしていくという面で、総務省さんの是非意気込みと取組内容についてお答えいただければというふうに思います。
○副大臣(奥野信亮君) 今の固定資産税の減免というのは総務省にとっては苦渋の決断でありますが、一方で、中小企業の事業者にとっては事業の継続というのが大事であり、また、安倍内閣にとっては生産性革命の実現というのが大きな政策課題である、これを考えると、やっぱり我々もいろいろ考えなくてはならないなという決断をしたわけでありますけれども、地域経済の活性化というのは市町村にとっても重要な課題であり、市町村の主体性を尊重しつつ、固定資産税の特例を講じることにしたわけであります。 今回創設する仕組みにおいて、地域の中小企業の投資を生産性向上に資する実効性あるものとして地域経済を活性化していくためには、市町村や事業者、経済界など、地域の関係者が制度の内容を理解し、一体となって取り組んでいくことが不可欠だろうと思います。 このため、我が省としては、関係者が協力する中で、市町村計画の作成などが円滑に行われるよう、市町村並びに商工会議所等の支援機関との十分な連携を積極的に説得しながら、自治体の関係者が集まる会議などで様々な機会を通じてお願いしているところでありまして、今後とも、市町村に対する適切な助言により制度理解の促進に努めてまいりたいと考えております。
○こやり隆史君 ありがとうございます。 あくまでも新規設備投資に対する特例でありますし、固定資産税というのは基幹税であるというのは重々承知しておりますけれども、やっぱり小規模事業者さんを支えていかないと、これは地域経済全体に与える影響というのは極めて大きいということも事実でありますので、そういう観点で私もいろんな地元の首長さんにお話ししましてよくよく理解をしていただいておりますし、県内の首長さんもいち早く手を挙げていただいているところも結構続々と出ておりますので、是非周知をいただきたいなというふうに思っております。 あと、最後になりますけれども、老朽化対策、これは本当に待ったなしであります。これまでも総務省さんにおいて、公共施設等適正管理推進事業債によって様々後押しをしてきていただいております。ただ、この公共施設は、一九六〇年代から八〇年代に建てられたものがたくさん、一番多くて、これからまさに老朽化の本格化を迎えてくる、あるいは、人口が動いてくる中で、その需要、使い方の違いも出てきて使い方も変わってきている。そういう中で、既存のストックを有効活用していくというのは極めて大事だというふうに思っております。 今回、税法に盛り込んでいただいていると思いますけれども、その対策について教えていただければと思います。
○大臣政務官(小倉將信君) お答えいたします。 総務省といたしましては、各地方公共団体におけますこれらの取組を一層推進をするため、公共施設等適正管理推進事業債につきまして、来年度から長寿命化事業の対象を拡充すると同時に、ユニバーサルデザイン化事業を追加をすることといたしております。また、あわせまして、財政力が弱い団体であっても必要な取組を着実に推進できるよう、長寿命化事業等につきまして財政力に応じて交付税措置率を引き上げることといたしております。
○こやり隆史君 ありがとうございました。総務省さん、本当にいろんなことができるし、地方自治体に対して後押しできると思いますので、是非積極的にしていただけたらと思います。 ありがとうございました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てるよう質疑をしたいと思います。 十六日の本会議に続きまして、地方公共団体の今後のインフラ老朽化対策についてもう少し詳しくお伺いをしたいと思います。 昨年の十二月の七日の総務委員会におきましても、インフラの老朽化が進んでおり、その維持、修繕、更新に必要となる費用をどのように賄っていくかということは国そして地方が共通して抱える課題であることから、このインフラの老朽化の対策について取上げをいたしました。 その際に、土木学会の堤教授の研究報告を踏まえて、機能に支障が出る前に対応する予防保全、そして機能に支障が出てから対応する事後保全、この概念を共有をして、今後のインフラ老朽化対策に当たっては、事後保全型の対策から予防保全型の対策を取ることで財政負担が軽減をされるということを御紹介をさせていただきました。 その上で、地方公共団体が将来の老朽化対策のために基金を積み立てている状況を踏まえて、地方公共団体による計画的な老朽化対策を一層促進させるための取組が必要ではないかと大臣に御質問をさせていただいたところであります。大臣からは、既にほとんどの地方公共団体において公共施設等総合管理計画の策定が完了しており、これから同計画に基づく具体の老朽化対策の取組が本格化する段階に入ることから、公共施設等の老朽化対策に取り組む地方公共団体への地方財政措置を拡充するなど、適時適切に対策を実施できる環境を整備していくとお答えをいただいたところであります。 対象を拡大してくださいともお願いをさせていただいたところでありまして、大臣に、公共施設等の老朽化対策について具体的にどのような拡充を行ったのか、また地財措置をどのように見直すかということをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 秋野委員の御発言にちょっと重なりますけれども、公共施設等の総合的かつ計画的な管理を推進することは地方公共団体にとって極めて重要な課題であることは言うまでもありません。公共施設等総合管理計画、先生今御指摘のとおりでございまして、ほぼ全ての団体で策定されている中、現在は個別の計画、施設計画を策定し、これらの計画に基づいた具体的な取組を進めていく段階に入りました。 総務省では、各地方公共団体におけるこれらの取組を一層推進するために、公共施設等適正管理推進事業債、これについて、来年度から長寿命化事業の対象を拡充するとともに、ユニバーサルデザイン化事業を追加することとしました。長寿命化事業の対象に追加する施設は、河川管理、港湾、砂防関係、治山、海岸保全、漁港、農道となるわけであります。 あわせて、財政力が弱い団体であっても必要な取組を着実に推進できますよう、長寿命化事業等について財政力に応じて交付税措置率を引き上げることとしています。長寿命化事業、転用事業、立地適正化事業、ユニバーサルデザイン化事業について、財政力に応じて交付税措置率を三〇%から最大五〇%にまで引き上げているわけです。 これらの取組で、各地方公共団体においてはしっかりと措置を活用して、公共施設の老朽化対策に着実に取り組んでいただきたいと考えているところです。
○秋野公造君 大臣、ありがとうございます。財政力指数が弱い団体の交付税措置率を引き上げるというのは本当に画期的なことだと評価をしたいと思います。 具体的に、どの程度の財政力指数の団体がどの程度の交付税措置率になるのかということ、それから全国の市町村のうち何団体が措置率の引上げ対象になるのか、何団体が五〇%まで引き上がるのかということを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。 この地方債の元利償還金の交付税措置につきましては、近年では、この財政力の弱い地方団体の事業の執行にも配慮しつつ、可能な限り縮減することを基本としてきたところでございますけれども、今回の見直しにおきましては、老朽化対策の重要性を踏まえまして、財政力の弱い団体であっても適切な事業実施が可能となるよう、交付税措置率につきまして引き上げることといたしました。 具体的には、都道府県、市町村共に財政力指数が〇・八以上の団体につきましてはこれまでどおり交付税措置率を三〇%としつつ、財政力指数が〇・八を下回る団体につきましては交付税措置率を財政力に応じて引き上げまして、財政力指数が〇・四以下の団体につきまして交付税措置率を五〇%とすることとしております。 これにつきまして、平成二十九年度の交付税算定で用いました財政力指数を基に試算した場合、今回の見直しによりまして交付税措置率が引き上がる市町村、これ交付税の算定上、特別区は一つの市町村としてカウントしておりますので、全国で千七百十九団体。このうちの千四百十四団体、八二・三%の交付税措置率が引き上がります。また、そのうちの交付税措置率が最大の五〇%まで引き上がる団体は七百六十五団体、四四・五%、これが試算の結果でございます。
○秋野公造君 これは本当に老朽化対策が一気に進むのではないかと期待をしますが、大事なことは、地方公共団体においてこの公共施設等適正管理推進事業債をしっかり活用して必要な老朽化対策が着実に進められていくということが大事かと思いますが、この事業債を活用する際の課題についてちょっとお伺いをしてみたいと思います。 まず、この地方公共団体が公共施設等適正管理推進事業債の長寿命化事業を活用する際の要件についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(黒田武一郎君) この公共施設等適正管理推進事業債における長寿命化事業につきましては、公共施設等総合管理計画に基づいて行われます地方単独事業で、個別施設計画等に位置付けられた長寿命化事業を対象とするものでございます。 道路等のインフラにつきましては、それぞれの施設の所管省庁が定めるインフラ長寿命化計画等を踏まえて実施される改修事業が、公共用の建築物につきましては施設の使用年数を法定耐用年数を超えて使用するために行う改修事業が、それぞれ対象となります。
○秋野公造君 今、所管省庁という御答弁もありましたけれども、この対象施設、計画期間、個別施設の状態、対策内容の実施時期、対策費用、こういった要件のうち、特に個別施設計画については、地方公共団体の現場から策定になかなか苦慮をしているという声も聞きます。 私の手元に、各省が所管する分野ごとの平成二十九年四月一日時点の個別施設ごとの長寿命化計画の策定状況の資料があります。既に九六%まで策定が進んでいる施設もあれば、遅れているところもあるということであります。ばらつきがあるというのが実態かと思いますが、各省に地方公共団体の個別施設計画の策定率について、主な施設ごとにその現状をお答えいただきたいと思います。国交省、農水省、文科省、厚労省、順番に御答弁をお願いします。
○政府参考人(首藤祐司君) お答えいたします。 国土交通省所管インフラにつきまして、平成二十八年度末時点におきます地方公共団体を含む個別施設計画の策定率について主な例で申し上げます。 主要な河川構造物八八%、ダム五八%、砂防八〇%、海岸二四%でございまして、また、港湾につきましては、係留施設九六%、外郭施設六三%、臨港交通施設五九%、その他施設三五%となっているところでございます。
○政府参考人(奥田透君) 続きまして、農林水産省所管分についてお答えいたします。 平成二十八年度末時点での個別施設計画の策定率につきまして、例えば治山につきましては三七%、漁港施設七〇%、海岸保全施設一一%となっているところでございます。
○政府参考人(山崎雅男君) 失礼します。文部科学省でございます。 文部科学省が所管している施設のうち、地方公共団体が設置する施設の個別施設計画の策定状況は、平成二十九年四月一日現在で、公立学校施設四%、公立大学施設二七%、社会体育施設一〇%、文化会館等一〇%、その他社会教育施設八%となっております。
○政府参考人(坂口卓君) 厚生労働省でございます。 平成二十九年四月一日時点におきます厚生労働省所管の主な地方公共団体の施設で個別施設計画を策定しておりますのは、上水道施設では千四百四十事業者のうち千五十事業者の七三%、公立の児童福祉施設等では一万二千百三十四施設のうち二千九十六施設の一七%、公立の障害福祉施設等では千八百七十施設のうち四百十一施設の二二%、公立の老人福祉施設では二千百二十八施設のうち二百六十施設の一二%、公的医療機関ではまだ該当できているものがないという状況になっております。 以上でございます。
○秋野公造君 省庁によってばらつきがあるということでありますが、この個別施設計画の策定が進まないで地方公共団体の必要な老朽化対策が進まないということになるのは大変残念なことであります。地方公共団体に策定に苦慮する現状があるならば、国において必要な支援策を講ずるべきかと考えます。 引き続いて各省に、施設ごとの個別施設計画の策定率の現状を踏まえて地方公共団体において個別施設計画の策定が進むような促進方策を講じるべきかと考えますが、その認識についてお伺いをしたいと思います。引き続き、国交省、農水省、文科省、厚労省の順に御答弁をお願いをいたします。
○政府参考人(首藤祐司君) 地方公共団体におきましては、特に小規模な市町村におきまして、技術系職員がいないこと等によりましてメンテナンス体制が十分に確保できない等の課題を抱えているところでございます。したがいまして、御指摘のとおり、個別施設計画の策定に関する促進方策が重要と考えております。 このため、国土交通省におきましては、個別施設計画策定のためのガイドライン等の策定でございますとか、国や地方公共団体等の施設管理者が一堂に会するメンテナンス会議や地方公共団体を対象とした研修等の定期的な開催、さらに防災・安全交付金による財政的支援などによりまして地方公共団体の個別施設計画策定を支援しているところでございます。
○政府参考人(奥田透君) 続きまして、農林水産省におきましては、地方公共団体が個別施設計画の策定を行うに当たりまして、ガイドライン等の整備、研修会等による技術的支援に加えまして、計画策定等に係る費用への財政的支援を実施しているところでございます。 引き続き、関係団体と連携を図りながら、個別施設計画の策定推進に努めてまいりたい、このように考えてございます。
○政府参考人(山崎雅男君) 文部科学省でございます。 文部科学省としては、平成二十七年三月に文部科学省インフラ長寿命化計画を策定するとともに、地方公共団体に対して、平成三十二年度までに個別施設計画を策定するように依頼したところでございます。あわせて、地方公共団体における個別施設計画策定の推進を図るため、計画策定に係る手引やガイドラインの作成、モデル事業の実施、集約化、複合化等の事例紹介、講習会等の開催等を実施しているところでございます。 一方で、委員御指摘のとおり、文部科学省所管施設における策定率が低いことから、できるだけ早い時期の策定に向けて取り組んでいただくよう、改めて平成三十年一月に依頼したところでございます。 文部科学省としては、引き続き、講習会の開催や先進事例の収集、周知等により、平成三十二年度までに地方公共団体が個別施設計画を策定できるよう、しっかりと支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
○政府参考人(坂口卓君) 厚生労働省といたしましても、平成三十二年度までのできるだけ早い時期に地方公共団体において個別施設計画の策定が完了するように、引き続き取組を進めてまいりたいと考えております。 先ほど御答弁申し上げましたように、特に策定率が低い公的医療機関でありますとか公立の福祉施設につきましては、引き続き、改めまして地方公共団体へ計画を策定していただくように通知をいたしますとともに、個別施設計画の策定に資します好事例の配付でありましたり、ガイドラインの作成というような更なる支援ということを行ってまいりたいと考えております。
○秋野公造君 大臣にお伺いしたいと思います。 今回の対象拡充は、地方公共団体の要望を踏まえてということで聞いておりますし、公共施設等適正管理債の制度運用を担う総務省と地方公共団体の個別施設計画の策定を支援する各省が緊密に連携するということが非常に重要かと思います。今後も、地方公共団体からの要望をしっかり受け止めていただきながら、必要な地方公共団体の公共施設等の老朽化対策をしっかり推進をしていただきたいと思いますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(野田聖子君) 公共施設等適正管理推進事業債の長寿命化事業については、これまでも地方団体の要望を踏まえて財政措置を講じてまいりました。平成三十年度の対象事業の追加についても、地方から寄せられた要望を踏まえて、所管省庁と協議の上で行うこととしたものです。 秋野委員御指摘のとおり、地方団体において必要な公共施設等の老朽化対策をしっかりと進めていただけるよう、今後とも地方の御意見を丁寧に伺いながら、所管省庁と連携して適切に対応してまいります。
○秋野公造君 ありがとうございます。 この老朽化対策で事後保全型から予防保全型にシフトしていくに当たっては、点検、診断を実施した上で老朽化の実態を把握した上で、計画的、戦略的に対策を講じることが重要と思います。まずはしっかりと点検を行うということが重要かと思いますが、国交省にお伺いしたいと思います。 都道府県、政令市、市町村の橋梁やトンネルの点検の進捗、診断の結果についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(和田信貴君) お答えいたします。 橋梁やトンネルの点検につきましては、平成二十六年七月より国が定める統一的な基準に基づいて、これらを管理する国と地方公共団体は五年に一回の頻度で点検を行い、この点検結果に応じて必要な修繕を実施しております。 橋梁の進捗状況は、平成二十八年度末までの約三年間で、都道府県、政令市が管理する約十九万橋のうち約十万橋で点検が完了しており、そのうち、予防保全段階が約五万三千橋、早期措置段階が約一万三千橋、緊急措置段階が二十一橋となっております。 市町村が管理する橋梁では、約四十八万橋のうち約二十六万橋で点検が完了しており、予防保全段階が約十三万橋、早期措置段階が約二万六千橋、緊急措置段階が三百七十一橋となっております。 トンネルにつきましては、都道府県、政令市が管理する約五千四百か所のうち約二千四百か所で点検が完了しており、予防保全段階及び早期措置段階がそれぞれ約一千二百か所、緊急措置段階が八か所となっております。 市町村が管理するトンネルでは、約二千三百か所のうち約五百七十か所で点検が完了しており、予防保全段階が約二百七十か所、早期措置段階が約二百五十か所、緊急措置段階が十六か所となっております。
○秋野公造君 お手元に資料を配付させていただきましたが、トンネル、そして橋梁の点検結果はかなり深刻な状況であります。 それでも、地方自治体において点検がまだ十分に進んでいない。この背景としては、自治体からはこの財政措置についての不安、そういった声を伺っております。具体的には、この点検、診断と改修工事を同一年度にセットで実施をした場合でないとこの長寿命化事業の対象にはならないのではないかという懸念であります。こうした声を踏まえますと、地方自治体では改修工事が具体化するまで点検の実施も手控えているのではないかということも考えられるわけであります。 実際のところ、三十年度に点検、診断を行い、老朽化の程度によって施設ごとに改修工事の実施時期が例えば三十二年や三十三年度になるといったようなこともあろうかと思います。こういった場合でも適正管理推進事業債の長寿命化事業の対象となるのか、この場で確認をしておきたいと思います。
○政府参考人(黒田武一郎君) お答えいたします。 インフラの長寿命化事業におきましては、個別施設計画において、点検を踏まえて改修事業が効率的に実施されることを明示するように求めております。しかしながら、この点検を改修事業と同一年度に実施することをインフラの長寿命化事業では要件としているものではございません。 したがいまして、お尋ねのように、点検等を実施した翌年度以降に改修事業を実施する場合につきましても、平成三十三年度までの措置としております公共施設等適正管理推進事業債の長寿命化事業の対象となるものでございます。
○秋野公造君 これで安心していただけるかと思います。 この点検を進めるためには、そもそもですが、点検や診断の質を担保しなくてはなりません。橋梁の点検を行う技術者の適正な技術力の有無を確認する上では、適正な技術力を持つ技術者の登用が重要であって、例えばインフラ調査士のような国から認定された民間資格を活用して点検を通じたインフラの信頼性と安全性を確保すべきと考えますが、これは国交省の御答弁、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(和田信貴君) 橋梁等の点検につきましては、必要な知識、技能を有する技術者が行う必要があると考えております。 国土交通省では、インフラの点検や診断に必要な技術水準を満たす民間資格を登録する制度を平成二十六年度に創設いたしました。平成三十年二月時点で、道路分野ではインフラ調査士を含め合計百三十九の資格が登録されており、登録された資格を有する技術者を点検等の業務に活用する取組を進めております。 インフラ調査士につきましては、これまで橋梁とトンネルの点検区分で登録されておりましたが、この平成三十年二月の登録において舗装と小規模附属物の点検区分が追加されております。 各都道府県に設置されております道路メンテナンス会議におきまして地方公共団体に対して周知するなど、こうした取組の活用を図り、我が国の産学官の技術力を結集してインフラの信頼性と安全性の確保に万全を期してまいります。
○秋野公造君 今国交省から御答弁をいただきましたが、国交省が先行して進めている点検の質を担保する取組というのは非常に重要だと思います。 この地方自治体の点検が本格化する中で、点検の質を確保するために、例えば総務省においても、インフラ調査士のような国交大臣認定資格など、こういったものを有する技術者を点検に活用するよう地方自治体に助言をしてはどうかと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(黒田武一郎君) インフラ長寿命化基本計画にも明記されておりますように、インフラの長寿命化対策を進める上では、一定の技術力を持った人材の確保や育成に取り組むことで、点検、診断の精度向上を図ることが重要でございます。 今答弁ございましたように、国土交通省におきまして、インフラの点検等に必要な技術水準を満たす民間資格を登録する制度を創設して、こうした資格を有する技術者を点検等の業務に活用する取組を進められております。 総務省といたしましても、国土交通省と連携しながら、こうした登録制度を地方団体に周知するなど、点検、診断の精度向上を図ってまいりたいと考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。総務省の進める老朽化対策の概要が本当によく理解できました。 この老朽化対策を推進をしますと、当然のことながら廃棄物が出てくるということであります。その中でちょっと気になるものは、過去に長崎あるいは北九州などでは食品公害、いわゆる油症が起こりました。二度と繰り返してはならないということを考えますと、PCB対策について少しお伺いをしておきたいと思います。 まずは、この低濃度PCB廃棄物に対する環境省の取組について、基本的な考え方と処理期限、進捗状況と今後の取組についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(近藤智洋君) 申し上げます。 我が国は、二〇二八年までのPCB廃棄物の適正処分等を盛り込みましたストックホルム条約を締結しておりまして、PCB廃棄物の処理を速やかに進めることが必要となっております。いわゆるPCB特別措置法第十四条におきましては、低濃度PCB廃棄物の保管事業者は、二〇二七年の三月までに、自ら処分し、又は処分を委託しなければならないこととなっております。この期限におきまして低濃度PCB廃棄物の処理を進めるため、環境省におきましては、廃棄物処理法に基づく環境大臣の無害化処理認定施設、認定制度等を活用しながら処理体制の確保を図ってきたところでございます。 環境省といたしましては、今後ともこの目標の達成に向け、関係者と連携した取組を進め、処理の推進を図ってまいります。
○秋野公造君 土木研究所のデータによると、鉄鋼の道路橋は全国で七万橋ありまして、塗装面積は三・七億平方メートルということであります。このうち六・六万橋で塗り替えが必要とされておりまして、この塗料の中に含まれているPCBあるいは鉛の飛散を防止するためには、工事発注前に塗歴の調査、塗料の成分調査を実施した上で、こういったPCBなどの含有が確認された場合には、平成二十九年三月の土木研究所の土木鋼構造物用塗膜剥離剤ガイドライン、こういったものを参考に適切な工法を選択する必要があります。 国交省においては直轄国道と高速道路に関しては周知文書を発出しておりますが、地方自治体に対してもこういったことを周知徹底する必要があるのではないかと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(和田信貴君) 橋梁の塗装塗り替え工事におきましては、塗料に含まれるPCBや鉛の飛散を防止するため、工事着手前までに塗装履歴などを踏まえ成分調査を行い、PCB等の含有について確認することとしております。また、PCB等が含有していることが確認された場合には、厚生労働省が定めた作業上の安全に関する基準に基づいて作業を行うこととされています。これらの作業を安全に行うために、平成二十九年五月に地方公共団体に対しても周知を図ったところでございます。 今後とも、国土交通省としては、地方自治体に対してPCB等の処理が安全に行われるよう適切に対応してまいりたいと思います。
○秋野公造君 そうはいっても、地方議会等で質疑をしていただきますと、現状では橋梁塗膜の塗り替えの工事の際には適切な工法を選択していない、そういった自治体も散見されます。工事発注前の調査と飛散防止のための適切な工法選択、これについても周知をすべきではないかと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(和田信貴君) 国土交通省といたしましては、橋梁の塗装塗り替え工事に当たりまして、厚生労働省が定めた基準に基づき事前調査を実施し、有害物質が含有する場合は湿式工法等で行うなどの必要な対策について地方公共団体に対して周知を図ってまいっております。 今後とも、国土交通省としまして、地方公共団体に対して、各都道府県に設置されています道路メンテナンス会議の場等を活用しながら、国における具体的な取組方法などの情報を共有するなど、地方公共団体に対してPCB等の処理が安全に行われるよう対応してまいります。
○秋野公造君 剥がした後の既存の橋梁塗膜塗り替え工事によって発生したPCB廃棄物の保管数量について、現時点で国交省が把握をしている数量について教えていただきたいと思います。これは、全国の橋梁における実態を把握するために調査が必要ではないか、そういう認識でお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(和田信貴君) 昨年末現在で把握しております都道府県及び政令市におけるPCB廃棄物の保管数量は、ドラム缶約四千八百缶及びペール缶約千六百缶となっております。 PCB特別措置法では、都道府県はPCB廃棄物の状況を把握するよう努めることとされておりますし、市町村等を含む保管事業者はPCB廃棄物の保管数量について都道府県知事に届け出ることになっております。 国土交通省としましても、PCBにつきましてはPCB特別措置法等に基づいて廃棄処理を適切かつ計画的に進めていくことが重要と認識しております。このため、国土交通省としましても、環境省と連携して、市町村を含めたPCB廃棄物の保管状況の実態把握に努めてまいります。
○秋野公造君 いつまでも保管をしていても仕方がないわけでありますが、この低濃度PCB廃棄物を処理できるプラントは現在何か所稼働しておりますか。確認をしたいと思います。
○政府参考人(近藤智洋君) 申し上げます。 橋梁の塗り替え工事で発生したPCBを含有する塗膜くずは、廃棄物処理法に基づく区分ではPCB汚染物というものに該当いたします。このうち、PCBの含有量が五千ミリグラム・パー・キログラム以下のものにつきましては、廃棄物処理法に基づく無害化認定業者等での処理が可能になります。 施設の維持管理上の観点から塗膜くずの受入れを行っている業者もございますが、同認定を受けている事業者のうちPCB汚染物の処理が可能な業者は全国で二十二業者あると認識しております。 以上でございます。
○秋野公造君 発生したPCB廃棄物については、処理できるプラントがない間は保管をするしかなかったのかもしれませんが、処理可能なプラントがこんなに多く稼働している以上、一日も早い処理が望まれます。環境省からも地方自治体に対して早期処理の要請をすべきではないかと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(近藤智洋君) 申し上げます。 環境省といたしましては、PCB特別措置法の規定を踏まえまして、低濃度PCB廃棄物につきましても早期の適正処理促進が重要だと考えております。 御指摘のとおり、平成二十六年に無害化処理認定制度の対象に低濃度PCB廃棄物を追加するまで、低濃度PCB廃棄物である塗膜くずについては保管するしかない状況が続いてございました。一方で、現状では、全国に塗膜くずを処理できる施設が存在し始めており、実際に処理も進み始めていると認識しております。 環境省といたしましては、引き続き低濃度PCB廃棄物の処理体制の充実に努めていくとともに、必要に応じ、地方自治体を含む保管事業者に対して早期の適正処理を促進してまいります。
○秋野公造君 大臣にお伺いをしたいと思います。 PCBによる健康被害は二度と繰り返してはならないということを考えますと、もうこの橋梁塗膜の塗り替え工事といった際には適切な工法を選択したり、既に保管している低濃度PCB廃棄物は速やかに処理をするということは重要かと思います。総務省においても、地方自治体に対してこのような取組を働きかけるべきではないかと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) PCBについては、昭和四十三年のカネミ油症事件を契機にその毒性が社会問題化をし、製造が中止されました。その後、今お話がありましたように、PCB特別措置法が制定され、地方公共団体を含む保管事業者は法律に定める処理期限内にPCB廃棄物の処理をすることとされているところです。 住民等の健康被害を防止する観点から、地方公共団体が管理する施設からPCBの飛散を防止することや、地方公共団体が既に保管しているPCB廃棄物を適正に処理することは大変重要であると考えています。 本日、委員より、低濃度PCB廃棄物に関する貴重な御意見もいただきました。総務省としても、関係省庁の知見をいただきながら、留意すべき点を周知するなど、地方公共団体の適切な対応を促してまいります。
○秋野公造君 ちょっと早いですが、終わります。ありがとうございました。
○委員長(竹谷とし子君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時四十二分散会