政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第6号
- 発言数
- 156 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 10
- 開催日
- 2018/07/09
会議録
○委員長(石井浩郎君) ただいまから政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。 昨日までに西日本地域で発生いたしました記録的な豪雨による災害は甚大な被害をもたらし、多くの尊い人命を失いました。誠に痛ましい限りでございます。 ここに、多数の犠牲者の方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。 どうぞ御起立を願います。黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(石井浩郎君) 黙祷を終わります。御着席ください。 ─────────────
○委員長(石井浩郎君) 委員の異動について御報告いたします。 去る六日、石川博崇君、山本博司君、中山恭子君、芝博一君、羽田雄一郎君、武見敬三君、岡田直樹君及び石井正弘君が委員を辞任され、その補欠として平木大作君、竹内真二君、行田邦子君、小西洋之君、石上俊雄君、島田三郎君、進藤金日子君及び足立敏之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井浩郎君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に西田昌司君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(石井浩郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公職選挙法の一部を改正する法律案(参第一七号)外四案の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(石井浩郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公職選挙法の一部を改正する法律案(参第一七号)外四案の審査のため、本日の委員会に脇雅史政策研究会代表脇雅史君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井浩郎君) 公職選挙法の一部を改正する法律案(参第一七号)、公職選挙法の一部を改正する法律案(参第二一号)、公職選挙法の一部を改正する法律案(参第二二号)、公職選挙法の一部を改正する法律案(参第二四号)、公職選挙法の一部を改正する法律案(参第二五号)、以上五案を一括して議題といたします。 五案のうち、公職選挙法の一部を改正する法律案(参第二五号)について、発議者松沢成文君から趣旨説明を聴取いたします。松沢成文君。
○委員以外の議員(松沢成文君) ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。 参議院議員の選挙制度については、平成二十七年に成立した四県二合区を含む十増十減を行うための公職選挙法改正法附則第七条において、平成三十一年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方を踏まえて、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとする旨が規定されております。 そこで、参議院では、議長の下に設置された参議院改革協議会の下に設置された選挙制度に関する専門委員会において十七回にわたり協議が行われてきましたが、なお各会派の意見の隔たりがある中で、参議院の在り方も踏まえた選挙制度改革について参議院改革協議会において議論をしていただくべく報告書が提出されました。その後、参議院改革協議会等において協議が行われましたが、会派間で考え方に幅があり合意が得られていない下で、議長から、各会派で法律案を提出して審議するようにとの発言がありました。 そこで、立憲民主党と希望の党は、共同で法案を作成し、提出する次第です。 私たちは、議員定数増については、日本の人口が減少している中、また、地方議会が議員定数削減に大変な努力をする中、国会だけが議員定数を増やすことは国民の理解が得られないと考えます。平成二十七年改正法附則を踏まえ、参議院として、選挙制度の抜本的な改革について結論を得て、次期通常選挙に臨む責務があり、時間がない中で、選挙制度の公平性、普遍性を保ちつつ、改革の最低限の条件である較差三倍以内に抑えるためには、現行制度の枠組みの下で、議員定数を増加することなく、合区を新たに設けるしかないと考えます。 次に、本法律案の内容の概要を御説明申し上げます。 参議院選挙区選出議員の選挙について、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の縮小を図るため、最も議員一人当たりの人口が少ない福井県とその隣県で人口の最も少ない石川県を区域とする選挙区を新たに設け、合区することによって定数を二人削減し、最も一票の較差が大きい埼玉県選挙区を二人増加し八人とすることとしております。その結果、定数を増加することなく、各選挙区間の一票の較差は二・八一六倍に抑えられ、較差三倍以内が実現できます。 以上が本法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。 何とぞ速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(石井浩郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。 昨年の九月に最高裁判決で、私も関わっておりますけれども、おととし二十八年の参議院通常選挙の選挙区選挙は合憲とされました。合憲です。 現在、当委員会において抜本改革と言えるもの、あるいはとても言えないもの、合わせて五法案が審議されている状況です。 そして、選挙制度というものは、今まさに西日本の豪雨の問題もありますけれども、選挙制度というものはできるだけ全会派の合意を得て改正されるべきものだと私は思います。各会派が主張し合うのみで、理事会で提案がありましたけど、多数の力で決められようとすらしております。 そこで、今日は脇前参議院議員をお呼びいたしました。この参議院改革協議会と専門委員会の話が出ておりますが、それ以前に選挙制度協議会、これ三十一回も開かれました。そのうち二十六回の座長を務められたのが脇前参議院議員でございます。今私が申し上げたような、各会派が主張し合うのみで、ひょっとすると多数の力で決められようとしている、このような、しかも合憲と判断された選挙制度についてどう受け止められておられるのか、御意見を伺いたいと思います。
○参考人(脇雅史君) ただいまお話がございましたが、最近、自民党からある案が提案されまして、それを基にして様々な動きがあるということは、私は新聞やテレビを通じては存じ上げておりますが、折衝の中身でありますとか細かいことは分かりませんので、そのことについてここでは論評は取りあえず控えさせていただきたいと思っています。 しかし、この一連の一票の較差の是正を図る問題については、本当に長い長い歴史がある話でございまして、私も非常に気に掛かっている点がございます。それが言いたくて今日はここに参上したような次第でございますが。 何かというと、皆さん方は法律を作っていらっしゃる、国民のための法律を作るというお立場にあるわけですね。どういう法律がいいのかということを一生懸命やっていただいていると思うんですが、どうもこの経緯において、法律、法というものに対する認識が少し違うんじゃないかな、非常に軽く見ているのではないかという印象を受けています。自分たちが出した法律で決めたことを平気で守らない、キャンセルしてしまう、そんなことが許されていいんだろうか。法律を作る場所で自分たちが作った法律を守らない、私はゆゆしきことだと思うんです。しかし、この一連、この何年か見ていましてもそのことが問題になることはありませんでした。 で、何が問題かというのは、こんなこと言っても、国民の方、皆さん方聞いていらっしゃってもさっぱり分からないかもしれませんので、少し説明をさせていただきたいんですが、そもそもの問題の発端というのは、私は、長い歴史がありますが前の方は置いておいて、今の動きの原点は二十四年にあると思うんですね、二十四年の最高裁判決。これは、二十二年の参議院選挙に対して二年余りたって判決が出たんですが、それまでも抜本的に定数是正の改革をすべしということは累次にわたって最高裁から提案をされておりましたけれども、初めてここで違憲状態という判決が出たんです。 しかし、判決が出たのがたしか十月だったですかね。で、翌年の二十五年に選挙を控えている。これ、とてもじゃないけど抜本改革なんかできるわけがないというわけで、取りあえずお茶を濁すといいましょうか、四増四減ということをして、そしてそれだけでは済まないので、次の選挙までに、二十八年の選挙までには抜本改革をしますよという、今の附則と似たような附則ですけど、その附則を付けて二十五年の選挙に臨んだわけですね。 附則に書き込むというのは、これは選挙公約なんかよりはるかに重いですね。法律ですから、御名御璽ですよね。要するに、国民全体に対する約束なんです。それを破るということがあってはならない。 しかし、三年前の、その二十八年選挙を迎えるに当たって、その二十四年の附則を付けてから三年たつわけですけれども、何か出さなくちゃいけないという三年前の夏に、当時は公明党と民主党はお互いに調整をしながら抜本改革案というのを提出された。それから、自民党はたしか六増六減とかという案を言っていて、抜本案を提示されなかったんですね。そういう意味では、あの時点では、自民党は明らかに、まあ法令違反といいましょうか、法律に書いたことを実行しなかったと。 これは私はゆゆしきことだと思うんですが、誰も言いません。その後の最高裁の判決を見ても、自分で作った法律を自分で守らなかったと。あれは民主党と自民党の共同提案なんですね、二十四年のときの法律は。自分で出しながら守らなかったんですよ。そのことに対する言及はないし、メディアも一切報じない。結局、自民党は抜本案を附則に反して作らなかったけれども、日本国中誰もそのことについて異論を唱える人はいなくて今日まで来て、しかし明らかにおかしかったという実態は残ったんです。しかし、もう過ぎてしまいましたから、誰も何も言わない。 そして、三年前、二十七年に、今度はまた次の選挙に向けてやらなくちゃいけないというわけで、そのときにさっき言われた附則七条が付くわけですね。同じ中身なんですが、そのときに、特にという言葉が付いてきたんですね。私、ちょっと、脇さん、今度、特に付けておきましたからと言うから、安心してくださいと言うから唖然としたんです。法律で決めたら、あっ、特にじゃない、必ずですね、失礼、必ずという言葉を付けた。必ずなんて付けなくたって、法律に書いたら必ずやるんですよ。必ずと書いたから強くやるんだなんということは法律にはないと私は思うんです。法律に必ずなんという言葉を出すこと自体、法律に対する冒涜ではないかとすら私は思って、思わず笑うしかなかったんですが、とにもかくにもそういう附則を付けて、そして今日に至るわけですね。今、国会議員の皆様方は、その附則七条の責務を、国民に対する責務を有していらっしゃるんです、次の選挙までに抜本改革をするんだと。 そこで、今出ている案、いろんな案が出ていらっしゃるようですが、自民党案は本当に抜本改革なのかというと、私はとてもそれは信じられません。当時、二十七年の時点で附則を付けた途端に、現行の二つの合区の十増十減案というのは、これは抜本改革ではないと宣言したに等しいんですね。だからこそ、次の選挙までにちゃんとやりますよということを言ったわけですよ。だから、今度は、今度こそ出てくるだろうと。今ここで議論すべきは、まさに抜本改革をこそ議論すべきなんです。 ところが、一つ事情が違っていまして、去年の最高裁判決は合憲だと言ったんですね。今までの二回は、二十五年選挙、二十八年選挙を迎えるに当たって違憲状態だったから、国会が違憲状態のままの法律で選挙に向かうということはあり得ないから、何らかの手当てはしよう、これは絶対に急ぐ話なんですよということは非常に納得できるんです。今は、次の選挙までに抜本改革を作るんだということは法律上の約束事ではありますが、急ぐ必要はないんです、合憲なんですから。堂々と胸を張って、今ある合憲の法律でもう一回選挙やればいいんです。参議院選挙というのは二回で一回ですから、私は、だからそれは全然構わない。そんなことよりも、むしろ抜本改革をこそ出すべきだ。自民党は、これが抜本改革ですよというのを胸張って出せば、過半数をお持ちなんですからそれは通るんです。しかし、それは無理やり通してはいけない。皆さん方の調整の中できちんと通すべきだ。その抜本改革というのが出てこない。 あろうことか、過日の党首討論で安倍総理は臨時的措置とおっしゃった。臨時的措置が抜本改革であるはずがないですよね、党首がそう言っているんだから。私は、法の支配ということをあちこちで言われている安倍総理が、今、法的な責務、責任を国会議員は全て負っているわけですよ。俺はあの法案反対だったから知らないとは言わせない。法律である以上は全ての国会議員にはその責務がある。それで、法の支配と日頃言っている人が足下の法の支配は一体どうなっているんだと私は唖然としましたが。 しかし、野党も野党ですね。そういう答弁を聞きながら、じゃ、今我々に課せられた責務との関係はどうなっているんだという問いかけさえしないと。与野党とも課せられた責務を責務と思っていないじゃないかと実は私は疑っていましてね、そのことは法律を作るという立場において極めて私は大事だと思うんです。しかし、メディアも報じなければ、誰も言わない。国民は知りません。 しかし、私はそれではいけないと思う。私だけが違うのかもしれないけど、法律というものはもっと真剣に向き合ってほしい。法律で書いたことは必ずやる、やらなかったら誰かが責任を取る。今、日本中に蔓延している無責任状態というのは、そういうことがきちんとなされていないんじゃないか。国権の最高機関たる国会がそんな無責任であっていいわけがない。 よくメディアが権力の監視なんて言っていますが、国権の最高機関であるそういう監視は一体どうなっているのか、メディアもそこが抜けているんじゃないかと、そのように思っていまして、余り悪口ばっかり言っちゃいけませんが、誠に心配しておりまして、どうか皆さん、胸を張ってこれが抜本改革だと言えるものを、法的な責任を果たしていただきたい。お願いしたいと思います。
○足立信也君 今、抜本改革案なんてとんでもないと言われた自民党の発議者にお聞きします。 前回の質疑で石井発議者が、これは抜本改革案、抜本的な見直しだと、そういうふうに説明されました。それはお考えでしょうから、それはそのままお聞きしますけれども、ということは、この案が成立したら、抜本改革案とおっしゃっているわけですから、しばらくはこの制度でいく、最低裏表、今二回で一回という脇さんから話ありましたけど、最低それ掛ける二、十二年間ぐらいはこの案でいくんだと、そういうつもりでいいんでしょうか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) お答え申し上げます。 先ほど脇参考人からもお話がありました二度の違憲状態判決を受けまして、平成二十七年、公選法改正が行われました。その附則には、今お話がありましたとおり、検討条項がありまして、参議院の在り方を踏まえ、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い、必ず結論を得るとされているところであります。 この公選法改正に従って、二十八年に選挙が行われました。四県二合区が実施をされたわけであります。こうして実際に選挙をやってみると、やはり対象県では投票率の低下あるいは合区反対などと書かれた多くの無効票が出ると、こうした合区への不平等感、不満感というものが地域から際立ってまいったわけであります。そして、地方六団体の合区解消に関する決議、現時点で三十五もの県議会で採択されている意見書のとおり、都道府県単位の地方の声を国政に届けられる選挙制度を望む、そうした地方の声にどう応えるかということも、現実に今我々に求められていることだと思います。 決して法律を軽視することなく、この四県二合区の単純な解消ということは、我々今回それを見送ったわけであります。しかしながら、やはり必ず一票の較差を再び以前のように大きくならないようにするという努力はしなければなりません。投票価値が最も軽くなっている埼玉県選挙区の定数を二増加して、選挙区間の最大較差を三倍未満の二・九八五に是正するのはこうしたことのゆえんであります。 さらに、比例選挙におきましても、昨日来申し上げておりますように、現状の非拘束名簿に一部拘束式の特定枠を導入することによって、地方も含めた様々な少数派あるいは多様な民意をすくい上げると。こうして国政上有為と言い得る人材に特定枠を活用し、合区問題にもある程度対応しようと考えておるところであります。 このように見れば、こうした様々な検討を踏まえて、次の通常選挙に向け、地方の声、多様な声を国政に反映させるという参議院の在り方を踏まえて一票の較差を是正している本改正案は、次の通常選挙に向けての一つの抜本的な見直しに当たると考えているところでございます。 なお、この制度を継続させるかというお尋ねもございました。これにつきましては、我が党といたしましては、憲法改正による合区の解消を目指して条文イメージも提示をさせていただいておりまして、今後とも取り組んでまいりたいと思います。そうした憲法改正が実現し、それを受けて公選法の改正によって合区を解消して都道府県単位を選挙区とする場合に、比例選挙の特定枠等についてどのようにするかも検討されることになろうと、そういうふうに考えております。
○足立信也君 いや、岡田さん、これ政府答弁だったら私止めていますよ。 前半部分はこの前の審議で抜本的見直しだとおっしゃったと、それはもう聞きましたと。ですから、どれだけ続けるんですかという話の中で、じゃ、申し訳ないですが、そういう答弁されたので、憲法改正がされない限りこのまま続ける、それでいいですね。自民党はそういう考えですね。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 憲法審査会等において、今国会では一回だけ自由討議が開かれておりますけれども、これを各党各派に丁寧にお示しをし、その合意形成をお願いを申し上げて、しっかりと我々は憲法改正に向けて進んでいく、そうしたときにこの制度設計というものをどうするかということについては併せてセットで考えていくことになろうと思っております。
○足立信也君 お聞きの皆さんはお分かりだと思います。とても抜本的改革とは言えないと我々は考えますが、抜本的見直しであると。そして、これは憲法改正をするまではこのまま抜本的な改革なんだから続けるということを暗におっしゃっていると、そういう理解をします。 それでは、国民民主党の発議者の方にお聞きいたします。国民民主党案の趣旨説明では、これは抜本改革案ではないと、そういうことを説明されましたし、検討の項目でかなり具体的な、詳細な内容が検討項目として挙げられております。そこで、この国民民主党案は抜本改革案という位置付けなのかどうか、それから検討項目に書かれてあることは何を目指して何を検討すべきだというふうに書かれてあるのか、御説明お願いします。
○委員以外の議員(大野元裕君) 足立先生にお答えを申し上げます。 平成二十七年の改正公選法が、附則におきまして、必ず結論を得るという附則がございます。これに伴いまして、抜本的な見直しに向けた努力を行うべく、参議院の改革協議会選挙制度に関する専門委員会が平成二十九年四月に立ち上げられ、可能な限り多くの会派、政党が合意できるよう抜本的な見直しに向けた努力が行われてきました。しかしながら、この努力は、専門委員会が積み上げた議論を踏まえることなく突如として自民党が案を提出し、議長が調整努力を放棄したことによって終了させられてしまいました。 国民民主党は、現在でも、抜本改革に向けた各党の協議を継続すべきであるという立場であります。しかしながら、数を背景にした自民党が会期中の改正案の審議、採決を目指す構えであり、かつその案が専門委員会の議論を踏まえず、御都合主義で国民不在の案である以上、大変遺憾ではございますが、我々としては、今回の改正では、緊急避難的に最高裁で取り上げられた投票価値についてのみ是正をする、そして、その上で、十七回にわたり開催された専門委員会での議論を踏まえた考え方を盛り込んだ抜本的見直しを義務付ける、そういう検討を加えたものでございます。 二番目の御質問でございますが、平成三十四年参議院選挙に向けた抜本改革について我々は附則で示しております。それは、憲法が要請する投票価値という観点からの議員一人当たりの人口較差について、単なる数合わせにとどめるのではなく、二院制の下での参議院の在り方を根本的に問うことを第一に求めています。そのため、平成二十七年の改正案にあった参議院の在り方を踏まえという部分に、二院制の下にという文章を付け加えさせていただきました。 また、投票価値及び投票機会の平等のみならず、最高裁も認めているとおり、政治的な一つのまとまりを有する単位としての都道府県の意義やあるいは実態を踏まえて、専門委員会でも多くの委員から御指摘のあった過疎と過密という背中合わせの問題の中でも厳しい地域の声を都道府県を単位として国政に反映することの重要性に重きを置き、各都道府県の区域による選挙区において議員が選挙されるようにすることを考慮する事項に更に加えさせていただきました。 そしてもう一点、専門委員会でも議論になったとおり、比例区と選挙区の在り方についても検討を加える、その必要から、平成二十七年改正案にあった参議院の選挙制度のみならず、そこに比例代表選出議員の選挙及び選挙区選出議員の選挙から成るという文章を加えたものでございます。 選挙制度改革は、国民の負託に応えるべく、参議院がいかなるものであるべきかという長い間の問いに答える必要があり、この問題に背を向けて、私利や党利に基づく御都合主義的な制度改革にとどめるべきではないという国民民主党としての考えをこの検討事項に入れたつもりでございます。
○足立信也君 今の御発言は、自由民主党の案も、それから国民民主党の案も抜本改革案ではない、しかし自民党が出してきた案よりはいいだろうと、そして検討すべきことはこういうことだというのを明示したと、そういう答弁だったと理解いたします。 そこで、先ほど脇参考人もおっしゃられておりました安倍総理の党首討論での発言です。この中でポイントは二つあったと私は思います。一つは、一県に一人の代表は必要であるという要請に対する答えだと、これが一点。二点目は、一票の較差の問題を解決しなければならない、この二点だったと思います。 私は、この合憲と判断されたことを考えると、それから一県に一人の代表が必要であるという要請に対する答えだということは、どちらも認識が間違っていると私は思います。その点について、自民党の発議者はどのように捉えていますか。
○委員以外の議員(石井正弘君) お答えいたします。 総理の党首討論における発言についての御質問がございました。 総理の憲法解釈、認識等がどうであるのかといった点も今お尋ねがあったわけでございますけれども、参議院は各都道府県から少なくとも一人の参議院議員を選出できるようにするために憲法改正をしてほしいと、こういう地方からの要望がありまして、現在でもそういう御要望があるという事実がございます。こういった要望も受けて、参議院におきまして種々議論をしてきたところであります。 そういう意味におきまして、総理は党首討論の中で、一県に一人の代表は必要であるという声も地方から強いという中においてどのように解決をしていくかということ、これが大切だということを発言をされているものと承知をしているわけでございますが、憲法解釈との問題でいけば、四十三条におきまして、御案内のとおり、国会議員は全国民の代表であると、こう規定しております。 そもそも、選挙区から選出されるということ、このこととは全くこれは矛盾をしないということが最高裁の判決でございまして、この憲法の条文によって、選挙区から選出されたということで、選挙民との関係におきまして、例えば選挙民から何らかの指図があってこれに拘束されるといったようなことはないんだと、こういう解釈があるわけでございます。独立した全国民の代表として私ども参議院議員は行動すべき使命を有していると、これが最高裁判決の趣旨でございまして、そういった面から、総理のこの憲法認識についての発言は誤りはないものと承知をしているところでございます。 また、総理は、一県に一人の代表は必要であるという要請の答えとしてこれを解決をしていかなければいけないんだという思いを述べられたわけであります。これにつきましては、先週金曜日の質疑でもありましたとおり、合区解消を求める六団体の決議、あるいは、三十五もの県議会におきまして、都道府県を単位とする区域で選出された者の国政参加を求める意見書等が採択されているということでございまして、こういったことから、合区を解消して各都道府県から少なくとも一人の参議院議員を選出することができるようにと地方から強く求められているという現状であります。地方六団体によって開催された四月二十七日の合区の早期解消促進大会、これがございましたけれども、これに参加された多くの各会派の皆様方におかれましても、今のような思い、地方の考え方、それを感じられた方も少なくないのではないかと承知しているところでございます。 こういった中で、私ども自由民主党といたしましては、憲法改正におきまして、先ほど来お話をしております、岡田議員から御答弁をさせていただいておりますとおり、少なくとも各都道府県から一人の参議院議員を選出できるように目指してきたところでございますが、時間的な問題もございまして、今回、ひとまずこれを見送るその代わりとして、埼玉選挙区の定数を二増、そして、現代社会における民意の多様性に対処する中で、人口的に少数派ともいうべき条件不利地域の声を国政に届けるような活用も可能となる拘束式の特定枠を全国比例区の一部に導入ということにしようとするものでございます。 今回の我が党の改正案は、合区問題にある程度対応できる法律改正上ベストなものであると、このように考えているところでございますが、今後しっかりと全ての都道府県から少なくとも一名の参議院議員が選出できますように、引き続き憲法改正による合区解消への理解が得られますように取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。
○足立信也君 最後に脇参考人にお聞きしますけれども、結果として、自民党のこの比例区の選挙の方式は、総理がお答えになった一県に一人にはならないということは皆さんも御存じのとおりだと思います。いつまでそういう詭弁を弄するんでしょう。 そこで、脇参考人にお聞きしたいのは、今まで裁判は選挙区の一票の価値、投票価値の平等ということで争われてきましたが、この比例区の拘束式を入れるということは比例区にも一票の投票価値の不平等を生むことになる。後で行田さんが質問されるようですので詳しくは申し上げませんが、一人一票の形で比例区に投票するのに、個人票が非常に少ない拘束式の方が優先的に当選するということになれば、ここにも一票の投票価値の不平等が生じるわけですよ。この自民党案の、比例区の定員を四増やして、そして拘束式と非拘束式を併存させるというこの考え方、これについて脇参考人の御意見を伺いたいと思います。
○参考人(脇雅史君) 運用の問題もあるんですが、比例区の定数を増やして、今自民党がお考えになっているように、鳥取、島根あるいは徳島、高知から必ずそれを出すんだという運用をされますと、かつて自民党は小選挙区二十幾つのときに三つしか取れないこともありました。民意によっては自民党が取れないときがあり得るんですね、一人区の中で。しかし、自民党が比例区として必ずやったら、それはまず間違いなく当選するんですね。ですから、地域の代表として比例区をそういう扱いをするということは民意によらない結果が出る、それはどう考えるんだということがありますし、また選挙を戦う立場からすれば、何もしなくて当選というのはちょっと言い過ぎですけど、そういう人と一生懸命はいずり回る人と戦うという不合理もある。 この案は、自民党がいろんな知恵を出して何とか今ある問題点を解消しようとして出したことは分かるけれど、もしこれを一般の有識者に選挙制度を考えさせたら、この案は出てくるはずがないと私は思います。選挙制度は国民のためにあるのであって、自民党のためにあるのではない、そのことを本当に深く考えていただいて、民意をいかにうまく反映させられるかと、本当に原点に立ち返って考えてくださいよ。お願いします。
○足立信也君 これはもう単なるゲリマンダーですよ。この決め方も含めて、これを誤ると参議院に対する国民の信頼は失墜しますよ。それを肝に銘じて今後の審議に生かしていただきたい。与野党を問わず、是非お願いします。 終わります。
○牧山ひろえ君 立憲民主党・民友会の牧山ひろえでございます。 質問に先立ちまして、西日本を中心とした記録的な豪雨に被災された多くの方々にまずもって心からのお見舞いを申し上げたいと思います。 さて、まず、立憲民主党並びに希望の党提出の公職選挙法の一部を改正する法律案について質問させていただきたいと思います。 今回の改正案では、参議院議員の総定数は二百四十二人になっており、これまでの定数が維持されることになっていますが、その理由について御説明をお願いしたいと思います。
○難波奨二君 お答えいたします。 我が国の人口は減少傾向にございまして、地方議会におきましても定数減の努力がなされております。また、衆議院におきましても二〇一六年改正で定数が十減となっているところでございまして、本院、参議院だけが定数増を行うということは到底国民の皆さんの御理解はいただけないというふうに考えておるところでございます。 自民党案では定数が六増となっておりますが、私どもの案は、改革の最低限の条件である較差三倍以内に抑えるため、現行制度の枠組みの中で、定数を増加させず合区を新たに設けるということにしたところでございます。 以上でございます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 では、選挙区選出議員の選挙につきまして、福井県と石川県が合区の対象となり埼玉県の定数は二増となることについて、その理由を御説明いただければと思います。
○難波奨二君 先ほども述べましたように、総定数を増加させることなく選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の縮小を図るため、最も議員一人当たりの人口が少ない福井県とその隣県で人口の最も少ない石川県を区域とする選挙区を新たに設けることとともに、最も一票の較差が大きい埼玉選挙区を二人増加し八人とすることとしたものでございます。これにより、参議院議員の総定数二百四十二人や選挙区選挙の全体の定数でございます百四十六人を維持したまま、選挙区間の最大較差を山梨県と宮城県の間の二・八一六倍に縮小することができます。 参議院では、議長の下に設置されました参議院改革協議会の選挙制度に関する専門委員会で十七回にわたりまして協議を行われてきたところでございますが、なお各会派の意見の隔たりは大きいものがございまして、そうした中で報告書が提出されたところでございます。その後、参議院改革協議会等におきまして協議が行われたわけでございますが、各会派間での考えというのは大きな隔たりがございまして、合意が得られない中、議長から、各会派で法律案を提出して審議するようとの発言がありまして、今回各党の案が提出されたところでございます。 しかし、定数増が提案されている自民党案では国民の理解を得ることは困難と重ねて申し上げるとともに、国会の会期末が迫る中で、現行制度の枠組みの下で定数を維持した本改正案の提出に至ったところでございます。 この間も御発言がございましたけれども、二〇一五年の公選法改正の附則第七条では、二〇一九年の参院選に向け、参議院の在り方を踏まえ、抜本的な見直しに向け必ず結論を得ると明記されているところでございまして、次々回の改正におきまして、国民の負託に応え得る制度改正を本院における各党各派の責務として取り組むことが重要というふうに考えておるところでございます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 続きまして、自由民主党・こころ並びに無所属クラブ提出の公職選挙法改正案について質問させていただきたいと思います。 平成二十七年改正公選法附則第七条におきまして、平成三十一年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方を踏まえて、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正などを考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとするというふうに規定されています。 資料として配付しておりますが、代表者懇での自民案質疑書に、自民党案は抜本改革に当たると考えているのかという質問項目がございました。それに対してこういう答えが、全体として見るならば一つの抜本的な見直しと言えるのではないかという回答が出ています。 この点に関連して、六月二十七日の党首討論で安倍総理は、今回の自民案について、臨時的な措置と答弁しています。この矛盾というのはどういうふうに御説明なさるんでしょうか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 先ほどもその総理の答弁に関する御答弁は石井発議者からございましたけれども、我々の党としては、これは憲法改正をもって合区解消に臨みたい、そういう地方の声を実現をしたいと考えておりますけれども、その時間がなく、こうした法案を提出したわけでございます。 法律的には我々が考え得る最善の策と考えておりますけれども、総理としては、そうした憲法改正が第一義という我々の考え方も酌んだ上で、これは現状においては臨時的な措置と、そういうふうに答えられたんだと思います。
○牧山ひろえ君 最善の策というふうにおっしゃっていましたけれども、そういうふうにお考えになっているんですね。私は、今の御答弁は説得力に欠ける御答弁だと思います。 附則規定も踏まえながら、参院各会派は参議院改革協議会の下の選挙制度に関する専門委員会において十七回に及ぶ議論を重ねて、そして、今年の五月七日に、今から申し上げる専門委員長のまとめの発言を記した報告書を参議院改革協議会に提出したところでございます。その発言は次のとおりです。「全ての会派から、このタイミングで専門委員会での議論を取りまとめることに賛同いただいた。」、それから、「報告書を参議院改革協議会での議論に役立て、成案が得られるよう、参議院の在り方も踏まえた議論を参議院改革協議会にお願いしたい。」。 ですが、この度、自民党、参議院改革協議会に突如持ち出し、法案審議を強行してきた自民党案は、私はまさに党利党略の代物であると考えておりますし、また、附則規定や専門委員会の結論とは異なっており、参議院の在り方や選挙制度の抜本改革とは到底呼べないものです。国民の代表を選ぶ選挙制度は民主主義の根幹を成すルールです。この民主主義の土俵をつくる選挙制度改革では党派を超えた幅広い合意が当然ですが求められると考えておりますが、自民党発議者の認識はいかがでしょうか、端的にお答えいただければと思います。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 牧山委員御指摘のとおり、選挙制度は議会制民主主義の土台であり、いかなる選挙制度にするかは、議会を構成する各党各会派間で十分議論を重ね合意を得る努力を尽くすことが必要だと当然認識をいたしております。であるからこそ、参改協の下に設置された選挙制度専門委員会では、全ての会派からの代表者により、計十七回もの真摯な議論を重ねてきたわけであります。その議論の中で、本年四月十三日に各会派の案や考え方が提出されましたが、その時点で、率直に申し上げて、自民党と最も考え方、立場が近かったのは当時の民進党の委員のお考えだったのではないかと思っております。 我が党は、当時、憲法改正による合区解消を掲げるとともに、憲法改正によらない手法として合区を解消し、都道府県単位の選挙区に戻した場合、較差が四倍以上に戻る、そうした大都市部の不公平、不平等感を緩和するとともに、少数政党にも配慮する制限連記制の導入及び奇数配当の導入について検討し得るといたしておりまして、これを真剣に考えておりました。同時に、民進党の委員からも完全連記制の累積投票導入という考え方も示されたところでありまして、自民党としては、当時の第二会派であった民進党との間で接点を見出し得ないかというふうに考えていたことと承知をいたしております。 第一会派、第二会派の話合いによって、また他会派への合意形成を図っていこうと考えていた、いろいろな政治情勢も絡んでそれは実りませんでしたけれども、そうした努力もしてまいったことを御理解いただきたいと思います。
○牧山ひろえ君 では、お聞きしますけれども、参議院議長の取り仕切りの下、議長あっせん案などをベースにした話合いでしっかりコンセンサスを目指すのと、委員会の現場で今のような対決型の質疑によって最終的には採決で決めるというのと、どちらが党派を超えた幅広い合意に近い手法だと思いますでしょうか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 専門委員会や改革協議会、そして代表者懇談会、こうした場で全会派が完全な一致を見ることは、それはすばらしい理想であると、このように思います。 しかしながら、この選挙制度の議論は、かねてからそうであったように、なかなか各党各会派において御意見が大きく隔たるところもございます。したがって、来年の選挙まであと一年というこの時期に至りましては、理想のみを追い求めることはかえって無責任のそしりを受けるのではないかというふうにも存じております。 こうして我々は、選挙制度専門委員会の取りまとめの後ではありましたけれども、できるだけ速やかにという思いで法律案を、参議院改革協議会でその考え方を示し、党内でもしっかり議論をした上で、この参議院改革協議会代表者懇談会で皆様から本当に様々な御意見や御批判もいただきましたけれども、これを国会に提出、御審議をいただいているところでございます。 これは、やっぱり時間は無制限でございませんので、各会派の合意というのは理想ではありますけれども、我々は国民のためにしっかりと責任を果たす、そんな気構えでございます。
○牧山ひろえ君 党派を超えた幅広い合意を得る努力もせずに、このようなお手盛りの法案が成立すれば、その制度で選ばれる参議院選挙の正当性にも当然ながら傷が付くと思います。このような重要な意義を持つ選挙制度改革につきまして、与党が数の力を振りかざして一方的にゆがめることは、私は許されないと考えます。同じ考えの方、多いと思います。 代表者懇での自民案質疑書におきまして、専門委員会において議論がない案を急遽提示した理由、これが問われました。それに対しての回答がこうでした。残された時間が少なくなりつつあるからというものでした。選挙制度専門委員会は、自民の方が委員長を務めているだけではなくて、全会派中最も多い委員を専門委員に送り込んでいたのは御承知のとおりでございます。時間がなくなるのは、専門委員会が開催されていた期間から分かっていたことではないかと思うんですね。回答において述べられていた第一会派としての責任感、それをおっしゃるならば、専門委員会は最近まで継続していたじゃないですか。ですから、そこでやるべきではなかったのかなと思うんです。そうしなかったのはなぜなんでしょうか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) ただいま牧山委員も、全会派中最も多い委員を専門委員会に自民党が送り込んでいたということでございますが、専門委員長を含めて三名でございました。 しかし、全ての会派に、議員二人の小会派にも必ず一人の委員は配当されておりまして、言わば議席数に比例しない形で小会派も出席ができる、発言ができる極めて平等な環境の中で、専門委員長を務めました私も、この専門委員会が大会派主導となることなく、小会派の意見も十分伺い、議論する場として、公平公正な運営に努めたところであります。 専門委員会がしかるべきタイミングで参議院改革協議会に報告をし、また各会派代表者懇談会で議論をされている最中に専門委員会に議論を差し戻すことは現実的対応ではないと考えたところでございます。
○牧山ひろえ君 余り私の質問にお答えになっていなかったと思います。どうしてそこでやらなかったのかというのは、大勢の人、多くの国民が疑問に思っていらっしゃると思います。 自民党は、合区を解消する憲法改正案の取りまとめを優先する余り、選挙制度改革に関する与野党の協議に十分な時間を割くことができなかったと思われます。参院選を約一年後に控えた今になって、憲法改正は実現できないとして、突然、突如に新たな法案を提示した姿勢にはやはり疑問を拭えないと言わざるを得ません。 関連してですが、同じく民主主義の根幹である選挙制度改革では、民主主義の主役である国民の納得と支持が重要であると考えますが、自民党発議者の認識はいかがでしょうか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) お答え申し上げます。 既に申し上げておりますように、今回の改正案は、平成二十七年改正公職選挙法の附則やこの改正を合憲とした平成二十九年最高裁判決の趣旨を踏まえて、一つには一票の較差を是正しながら、もう一つは地方六団体の合区解消に関する決議や県議会等の意見書を受けて、都道府県単位の地方の声を国政に届けるという、また現代社会における民意の多様化にも対応しようとするものでありまして、今回、そうした経緯から我が党案を国民の御理解の得られるものとして提出させていただいている次第であります。 なお、この結果、六つの議席の増員をお願いをすることになりますが、これについては、ただいま申し上げたような必要性のほか、本当に較差の是正、それから多様な民意のすくい上げといった必要性のほか、やはり参議院が衆議院の半数強の定員で同様の審議、調査を行っている上に、今般は行政監視機能の強化など新たな課題に取り組む中で、参議院創設時の定数二百五十人を下回る二百四十八人となるよう抑制的に配慮をして決めたものでございまして、国民の皆様に新たな御負担をお願いすることがないよう、各会派と御協議の上、参議院全体の経費節減について議論を進めてまいりたい、このように思っているところでございます。 是非とも、国民の皆様には、地方の声の国政への反映、多様な声の国政への反映、さらには参議院らしい行政監視機能等の強化充実について、今回の改正案への御理解をお願いしたく、また御説明もしてまいりたいと、このように存じております。
○牧山ひろえ君 国民の納得と支持というのは、私はとても重要で、本当に最も耳を傾けるべきだと思います。 ちなみに、自民案に関する共同通信の六月の世論調査では反対が五九・九%で、賛成の一九・五%を大きく上回っているのが事実です。共同通信だけではなくて、毎日新聞、朝日新聞、JNN等々、複数の世論調査において反対が賛成を大きく上回っているのは皆さんも御承知のとおりだと思います。 到底世論の支持を得ているとは言い難い状況なのですが、この自民案に関しての世論の状況について、自民党発議者はどのようなお考えでしょうか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) これは更に一層の御説明と、そして御理解を願っていかなくてはいけないと思っております。 ただ、やはり地方の声というもの、これは、先ほど申し上げたような全国知事会から町村会、町村議長会と、そこまで六つの団体がそろってこの合区解消を求めている。合区解消とまでは今回行きませんけれども、その地方の声を届けるという、そうした地方の民意。 今回も、これは大変な豪雨災害でございますけれども、そうしたときに、やはり都道府県がその現場の対処を行う、そこにはやはり都道府県単位の選挙区で選ばれた現場の状況をよく知る参議院議員が代表として立つことは一つ望ましいことだと思っておりますし、そうしたことを一生懸命お訴えをして、御理解を得てまいりたいと思っております。
○牧山ひろえ君 先生は説明と理解を求めていくというふうにおっしゃっていたので、十分な審議時間を更に取っていただきたいと思っておりますし、そういう御意見だと思いますので、そういうふうに言ってくださったものだと思っておりますので、それを信じております。与党はこのような声に、世論調査にも真摯に耳を傾けて、御自分、自民党案の案が十分に理解を得られていないのであれば、十分お時間を取ったらいかがかなと思います。 自民案では、選挙区で定数を二増加させ、比例選挙の定数も四増加させることになっています。選挙区の定数増についても問題がありますが、一票の較差是正とは関係ない比例選の定数はなぜ増やすのかという大きな大きな疑念があります。 代表者懇での自民案質疑書において、比例の定数増の理由としてこういうことが挙げられています。一つ目が選挙区選挙とのバランス、二つ目が拘束式の特定枠の導入による現行の非拘束名簿への影響の緩和、この二つが挙げられています。 一つ目ですけれども、選挙区選挙とのバランス、これは選挙区定数を増やすから比例選挙もという意味でよろしいでしょうか。それから、二つ目の非拘束名簿への影響の緩和とは、合区対象県の候補を拘束式名簿に登載した場合、一つの改選について二名分非拘束の得票数、下位の候補が当選圏内から押し出されてしまうことになります。それを避けるためということでよろしいでしょうか。
○委員以外の議員(石井正弘君) お答えいたします。 今回私どもの案に導入しようとしております特定枠でございますが、この活用につきましては各政党の自由と、こうなっているところでありますけれども、参議院として本来果たすべき役割と機能、例えばその役割の中で大きなものといたしましては、少数者の意見にしっかりと耳を傾け、その意見を国政に反映させるということを強化すると、こういう観点から、各政党の考え方によっては極めてこれは大きな意味のある制度であると、このように考えているものでございます。 先ほど来御答弁申し上げております地方からの様々な、都道府県単位の地方の声を国政に届けてほしいという、こういう要請があるところでございまして、我々自民党といたしましては、こういった地方の声を国政に反映してほしいという切実なる声、これに配慮いたしまして、特定枠につきましては人口的に少数派ともいうべき条件不利地域の声を国政に届けるというような活用方法を想定をしているところではありますけれども、これはあくまでも地方の声をしっかりと受け止めた上での活用方法ということでありまして、現職議員を救済する云々というような御指摘は当たらないものと、このように承知をしているところでございます。
○牧山ひろえ君 地方の声は大事だと思いますけれども、私の質問には直接的にはお答えにならなかったと思います。 そもそも、全国区で争う比例代表と選挙区の一票の較差とは直接関係はないことは御承知のとおりです。憲法改正が難しいからといって、一転して合区を固定化し選挙区候補者の調整弁に比例代表を使うという発想は、私は著しく合理性を欠いていると思います。 今回の自民党案では、当選順位をあらかじめ定める拘束名簿方式を一部復活させる特定枠を設置するものとされています。自民党は、この特定枠導入の理由について、地方の声、特に人口減少県などの条件不利地域の声を国政に届けるためと美しく表現していますが、合区に伴い次回参議院選挙で選挙区からの出馬が困難となる現職議員を比例名簿上位で救済するという党利党略を建前で美しく飾っただけのことではないかと、多くの方が同じ思いでいると思います。 そして、自民党のもくろみどおり、合区対象県で選挙区からの出馬が困難となる県の候補者を拘束名簿に登載した場合、大きな政党であれば当選がほぼ確定します。その場合、特定枠の当選者は、有権者に選ばれることなく、地域性を理由として、政党のみの選定で国会議員となるわけです。その場合、地域代表ではあっても、憲法四十三条の求める全国民の代表制に大きな疑問符が付くのではないかと思います。 発議者の見解を求めたいと思います。
○委員以外の議員(磯崎仁彦君) お答えさせていただきたいと思います。 今回導入されます特定枠の仕組み、これは、全国を区域として行われる参議院比例代表選挙における名簿登載方法において名簿届出政党等の選択肢を拡大する、そういう趣旨のものでございまして、比例代表選挙の法的な性格あるいは位置付けを変更するものではないということでございます。さらに、特定枠に関する改正後の法律の規定におきましても、例えば地域との関わり、あるいは都道府県との関わりといったものを表する表現は一切存在していないところでございます。 そして、特定枠の活用につきましては各政党の判断に委ねられておるところでございまして、我が党としましては、地方の声を国政に反映させるために有為な人材等を各都道府県から参議院議員として出す機会を高めるために、特定枠の活用の一つの在り方として、四つの合区対象県の民意反映の役割を果たす上で必要な方を特定枠に含めるということはあり得るというふうに考えております。 そして、そのような活用を行ったとしましても、憲法四十三条との関係でございますけれども、この全国民の代表につきましては、最高裁も述べておりますとおり、まず第一に、その選出方法にかかわらず、特定の階級、党派、地域住民などの一部の国民を代表するものではなく全国民を代表するものであること、二つ目に、選挙人の指図に拘束されることなく独立して全国民のために行動すべき使命を有することを意味するものであることから、比例代表選挙における特定枠における当選人につきましても、仮に一定の地域を基盤とする者であったとしても、全国を区域として行われる参議院比例代表選挙における国民の投票の選挙において選出された者として全国民の代表であることに変わりはなく、憲法四十三条と何ら矛盾するものではない、そのように思っております。つまり、この特定枠候補者の当選人も、特定枠候補者として登載された理由いかんにかかわらず、この比例代表選挙において選出された者でございますので、憲法第四十三条の全国民の代表制との関係で疑義が生ずるものではないかという指摘は当たりませんし、全国民の代表であることに疑いはない、そのように思っております。
○委員長(石井浩郎君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
○牧山ひろえ君 選挙制度は、民主主義の前提になるルール作りという重要極まりない論点です。改めて議長の下で公正な話合いを行い、コンセンサスを目指すべきということを強く申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。私からも、豪雨災害の被災地にお見舞いを申し上げたいと思います。 自民党の発議者に伺います。 選挙制度は議会制民主主義の土台であり、どういう選挙制度にするのかは、議会を構成する各党会派間で十分議論を重ね、合意を得る努力を尽くす必要があると考えますが、自民党にそういう認識はありますか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 委員御指摘のとおり、選挙制度は議会制民主主義の土台であり、いかなる選挙制度にするかは、議会を構成する各党各会派間で十分議論を重ね、合意を得る努力を尽くすことが必要だと認識しております。 それゆえに、先ほども牧山委員にもお答えを申し上げましたけれども、参議院改革協議会の下、選挙制度専門委員会で全ての会派からの代表者によって計十七回の議論を願い、私、専門委員長でございましたけれども、努めて公平公正にその運営を図ってまいったところでございます。 一例を挙げますれば、共産党委員から、憲法改正でまとめるつもりはないだろうねと、そういうくぎを刺されたこともございました。私は、そういう仕切りをするつもりはございませんと、自民党会派の委員にもそういう憲法改正によらない方法もしっかり考えなさいと、そういうふうに申し上げたこともございます。御理解をいただきたいと思います。 しかしながら、先ほどもお話を申し上げたように、各会派の隔たりというのは極めて大きいものがございまして、これはやはり、今の全国比例と選挙区の二本立てか、あるいはそれを一本化するのかと、そこでそもそも大きな隔たりがある、これを埋めるのは容易なことではございません。そこで、次の参議院選挙まで一年近くなった時点で、各派の御了解を得て、各会派の意見を併記する形ではありましたけれども、報告書をまとめて参議院改革協議会で報告をしたところでございます。 そして、我が党としては、やはりこの選挙制度専門委員会の中の議論でもいろんな論点が煮詰められてきた。一つには、やはり二県合区というものは、これはいろいろ問題が多いと。これをブロック制にせよという御主張と都道府県単位を尊重せよという御主張に、ベクトルは違うんですけれども、二県合区については非常に問題がある、このことは大分、一票の較差の是正と並ぶような認識になってきたというふうに思いますし、また、定数についても、これは参議院の在り方を踏まえてしかるべく考えていく必要があると、定数の増員も避けて通れないと、こういう意見を述べられた会派も複数あったと、このように存じます。 そうしたエキスを入れて法案を考え、そして、参議院改革協議会に御提示をしたところでありまして、それで代表者懇談会も開かれました。そのとき、山下先生から大変厳しい御質問を自民党にいただいた。その点については、先ほど牧山先生が御提示になった資料にもありますけれども、誠に異例のことではございますけれども、法案提出前に七項目にわたる書面での我々の見解を示させていただくような誠意を尽くしてまいったことを御了解いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○山下芳生君 多数党が数の力で自らに都合の良い選挙制度改変を強行するなら、議会制民主主義は壊れます。ですから、今、岡田提案者も述べたように、参議院では、選挙制度改革について長年にわたって、名称は様々ですけれども、議長の下に小会派も含めた全会派の代表による協議の場をつくる努力をしてきたわけであります。 我が党もその立場から、伊達議長の下での選挙制度改革の協議の場において、一つ、二〇〇九年九月の最高裁判決にのっとり投票価値の平等を目指す、二つ、選挙制度の最も重要な見地である多様な民意が正確に議席に配分される制度とする、三つ、参議院の立法機能、行政チェック機能を弱め、民意を削る定数削減は行わないという基本的考え方を明らかにするとともに、具体的には、かつて西岡元議長が提案された、総定数を維持し、ブロックごとの比例代表制とする案をたたき台として議論すべきと提案をしてまいりました。こういう立場に立って各党会派の合意づくりの努力を行ってきたわけであります。 先ほど、岡田座長の努力は分かりました。では、自民党の姿勢はどうだったのか。 昨年二月一日、伊達議長主催による初の各派代表者懇談会が開かれて、議長から選挙制度を含む参議院改革が提起されました。その際、我が党など野党のみならず、与党である公明党代表、確か魚住さんだったと思いますけれども、からも、選挙制度改革は憲法改定と切り離して行うべき旨の発言がありました。にもかかわらず、自民党は憲法改定を前提とした選挙制度改定案を提案し、最後までその案に固執し続けたわけであります。 発議者、自民党さんに伺いますが、自民党は憲法改定を前提とする案で各党会派の合意を得ることができると考えていたのですか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 先ほど申し上げましたとおり、参議院改革協議会の下に設置された選挙制度専門委員会で十七回の議論が精力的に行われたわけでございます。その中で、我が党、私、専門委員長の立場でございましたので、自民党の委員からは、まずは憲法四十七条や九十二条の改正による合区の解消、そして広域的地方公共団体の位置付けということについて、これを各会派の理解を求めたところでございますけれども、それは、先ほど二月一日の申合せの件もございましたけど、私は、そのことの議論自体はこれは憲法審査会で行われるべきものだと思っておりまして、憲法論議については。ですから、しかしながら、この専門委員会で一つの会派が憲法改正による案を主張することを妨げるというのは、これまた言論の自由というか民主主義にもとるところもあるというふうに考えました。 しかしながら、先ほど申し上げたように、共産党の委員から、そうした、この専門委員会の場を憲法改正で誘導するがごときことはしないだろうねと、そういうお尋ねに対して、私はそういうことはしませんと申し上げたことは、先ほども御答弁申し上げたとおりでございます。 そして、そのときに、これも牧山委員にも一部お答えをしたことでございますけれども、憲法改正によらない方法として、制限連記や奇数区の検討ということも含めて公選法改正、これを自民党の四月十三日の考え方の中に明記されてございます。憲法改正のみにこだわっていたということはないということを申し上げたいと思います。
○山下芳生君 それは事実経過が違いますよ。様々な案について党内で検討し、専門委員会で言及したということですが、自民党が各派協議の場で提案したのは、正式に提案したのは憲法改定を前提とした案です。今年の四月になってもまだそれ主張していましたから。 自民党が改憲を党是としていることは私も承知しております。その是非を今問うているのではありません。しかし、参議院の選挙制度改革を行うに当たって、憲法改定に反対あるいは消極的という政党会派が多数存在している下で、改憲を前提とした案を提案し、固執するという姿勢は、私は、客観的には、これは合意形成を図る意思がないと言わざるを得ません。これはもう何遍聞いても同じ答えしか返ってこないでしょうから。 しかも、参議院選挙制度改革の議論開始とまさに同時期、昨年の五月三日、安倍総理、自民党総裁は、突然、憲法九条の改定を目指すと宣言し、これで国民世論が大きく分かれました。そのような情勢で、改憲が僅か周知期間まで入れると一年余りで実現する可能性はゼロに等しかったし、事実、いまだもってそうなっておりません。なのに、改憲前提の案につい四月まで固執し続けてきたのは自民党だったんですね。私は、全会派の実務者による選挙制度に関する専門委員会が一年間、計十七回協議を重ねたにもかかわらず合意を得ることができなかった最大の要因は、最大会派である自民党がこういう改憲案に固執し続けたという態度にあったと断じざるを得ません。 ところが、改憲の前提の案が破綻しますと、自民党は、専門委員会で一度も提案も議論もしなかった新たな案を、専門委員会が報告を出した後の今年六月になって突然持ち出しました。その内容は、もうるる指摘されているように、二〇一五年改定公選法の附則に盛り込まれた抜本改革には程遠く、党内事情を優先したもので、野党各党が強く反発したのは当然でありました。その案をいきなり法案にして提出して、委員会で審議、採決するというのは、選挙制度改革の手続としては余りに非民主的で乱暴に過ぎると言わざるを得ません。 各派代表者懇談会等で多くの党から厳しい批判があったことに自民党提案者は胸の痛みを感じるべきだと思いますが、いかがですか。簡潔に、簡潔に。もう経過説明は要りません。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 先ほどの憲法改正に固執し続けたという御批判でございますけれども、今、まさに五月、報告書を出した後の段階では、これは現在の各派の状況から見て現状では憲法改正によることは難しいと、そういうふうに見切りを付けたわけでございますので、固執し続けたということは必ずしも当たらないのではないかと思っております。 胸の痛みを感じないかという御下問もございました。各派の皆様のお言葉を丁寧に聞き、そして一定のやはり時間の制限もございますから、丁寧に、しかし国民に対する責任を果たしていく、そうした覚悟を胸に刻んでおりますので、胸に痛みはございません。
○山下芳生君 驚きました。胸の痛みがないと。五月から改めたというのは、五月までの一年間は改めなかったということで、そこに胸の痛みを感じなければ、最大会派としてですね。 自民党のこういうやり方は今回が初めてではありません。二〇〇〇年公選法改定でも、参議院選挙制度改革協議会が九回協議を重ね、全会派一致でまとめた合意を突然自民党が踏みにじり、比例代表選挙を非拘束名簿式に変更することを勝手に押し付けてきました。私は当時、協議会の当事者でしたからよく覚えております。選挙制度改革における非民主的で乱暴なやり方は参議院自民党のお家芸だと言わなければなりません。 ただ、先週末からの当委員会での質疑で、選挙制度改革についての各党会派の考え方がよく分かり、私は聞き応えがあったと思っております。賛否はともかく、各々の哲学がよく出ておりました。唯一、哲学よりも党利党略が優先されていたのが自民党の案であります。 我が党も五日、総定数二百四十二を維持し、全国十ブロックの比例代表制、非拘束名簿式を提案し、各党にも届けております。せっかく本格的な議論が始まったわけですから、ここで議論を打ち切って自民党案を多数で可決するのは、議会制民主主義にとっても、参議院にとっても不幸なことだと言わなければなりません。 法案審議を一旦中断し、改めて、各派代表者懇談会など、各党協議で合意を図るべきだと思います。 石井委員長、法案の審議、採決、一旦中断してすることを理事会で協議していただけますか。
○委員長(石井浩郎君) 後刻協議をいたします。
○山下芳生君 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。共産党から引き続き質疑を行います。 参議院選挙制度をめぐる二〇一四年十一月二十六日の最高裁判決は、都道府県単位で各選挙区定数を設定する現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法措置により違憲状態にある一票の較差の是正を求めました。 ところが、前回改正では、自民党提案の法案によって、一部合区のみで都道府県単位の仕組みが残した、そして次回選挙までに抜本改正を附則で定めたわけであります。にもかかわらず、今回の改正案では、合区も残し、基本的な制度も維持をしたままの内容でありますが、なぜこれが抜本改革と言えるんでしょうか。
○委員以外の議員(石井正弘君) お答えをいたします。 議員御指摘のとおり、平成二十七年公選法改正附則の検討条項、そこにおいて、選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い、結論を得ると、このようにされているところであります。 同時に、地方公共団体の合区解消に関する決議、あるいはまた、現時点におきまして三十五もの県議会で採択された意見書の中には全会一致というところも幾つかあるわけでございますが、こういった中で、都道府県単位の地方の声を国政に届けられる選挙制度を望む地方の声、これにどのように応えていくかと、こういう重要な観点もあるところでございます。 合区解消の問題、これも真剣に議論をしているところでございますけれども、憲法改正の問題、なかなかこれが時間的な制約もあって難しい現状の中で、我が党は、合区対象県を、これを拡大させずに、今回一票の較差が再び以前のように大きくならないように、埼玉県の選挙区、これを定数を二増加させるといったことで三倍未満に是正する。そして、比例選挙におきましては、先ほど来御答弁申し上げておりますとおり、拘束式の特定枠を設けるといったことで、人口的に少数派ともいうべき条件不利地域も含めた地域の住民の生活や安全を守るという観点などからも、国政上有為と言い得る人材の当選の機会を高めるということを可能といたしまして、合区問題にある程度対応し得るものとして活用できるようにしたところであります。 このように見ますると、地方の声、多様な声を国政に反映させるという参議院の在り方を踏まえて一票の較差を是正している本改正案は、次の通常選挙に向けましての一つの抜本的な見直しに当たるものと、このように考えているところであります。
○井上哲士君 今答弁の中で、合区問題にある程度対応すると言われました。ある程度が何で抜本的なんですかね。協議会の中で、我が党も含めて、抜本的改革を通じて合区をなくすという様々な議論をしてきたわけですよ。それを、結局合区は残して、ある程度対応したと。総理も、先ほどありますように、党首討論のときに臨時的措置と言われたものでありまして、およそ抜本案と言えるものではありません。 この柱の一つが各党の比例名簿の上位に拘束名簿の特定枠を設けるものであります。合区で立候補できなかった県の候補者、議員を救済するためのものだとして、マスコミも、参議院の私物化に等しい、党の事情を優先、露骨なお手盛り、党利党略、裏口入学などなど報じました。国民からも批判の声が上がっております。 山下議員の今の質疑にもありましたように、今の非拘束名簿方式は自民党が各会派の合意を無視して強引に導入したものであります。タレント候補など大量得票する候補者の得票を自民党の得票として数えられるようにしようと、こういう党利党略だったということが当時も指摘をされました。 当時の自民党の提案理由説明は片山虎之助さんがされております。こう言っているんですね。候補者の顔の見える、国民が当選者を決定する選挙とする改革が必要だというものでありました。 なぜ、自らが必要な改革として提案をした国民が当選者を決定する選挙を政党が当選者を決定する制度にまた変えようというんでしょうか。いかがでしょうか。
○委員以外の議員(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 非拘束式を拘束式に後戻りさせるというような御指摘でございましたけれども、結論から申し上げれば後戻りさせるものではございません。 この非拘束名簿式比例代表制は、先ほど御指摘のありましたとおり、拘束名簿式が候補者の顔の見えない選挙、あるいは過度の政党化等々の批判があったことを踏まえまして、平成十二年の公選法改正により導入されたものでございます。 今回のこの改正も、この非拘束名簿式を基本的に維持しながら、その一部につきまして補完的に拘束式の特定枠を設けることによりまして、非拘束名簿、それから拘束式名簿、この双方のメリットを生かしまして、多様な民意を国政に反映させるという比例代表選挙の目的、意義に合致するものでございまして、何もこの非拘束式が問題があるからというわけではない改正だということでございます。 今、るる党利党略というような御指摘もございましたけれども、今回の我が党の案というのは都道府県単位の地方の声を国政に届けるということを趣旨としていることは申し上げているところでございますけれども、このことは、単に我が党だけではなくて、これはもう党派を超えた地方の声であると我々は認識しているところでございまして、地方六団体の決議もございますし、又は全国三十五の県議会から国会等に出されている意見書によってもこれは強く求められております。 この県議会の意見書につきましては、自民党以外の幅広い賛同を得て採択されているわけでございまして、特に八つの県議会では全会一致で採択をされている意見書でございますので、こうしたことによりまして、我々は地方の声を真摯に受け止めて今回の案を出させていただいているということを御理解いただきたいと思います。 以上でございます。
○井上哲士君 ですから、我々も合区は解消すべきだと言っているんですよ。しかし、合区解消するということと、こういう特定枠を設けることは違うんです。 そして、今、多様な民意を生かすというふうに言われましたけれども、これ、理由にならないんですね。先ほど紹介した当時の自民党の提案理由説明では更にこう言っているんですよ。今日、国家的課題が山積し、国民の政治意識が急速に変化する中、国民の多元的な意思を政治に反映し、参議院の独自性を十分に発揮するために、選挙制度の改革はもはや先送りできない、国民に対して責任を負うべき与党といたしましては、これに真正面から取り組むべく、ここに現行の拘束名簿式を非拘束名簿式に改め、候補者の顔の見える、国民が当選者を決定する選挙とすることを決断をしたと、こう言っているんですね。つまり、当時も民意が多様化していると、だから政党が当選者を決めるのではなくて国民が決めるという改革が必要だというのが提案理由だったんですよ。 同じ民意の多様化を理由として、今度は政党が当選者を決める特定枠を認めるというのは全く矛盾しているんじゃないんですか。全くの御都合主義じゃないですか。いかがでしょうか。
○委員以外の議員(古賀友一郎君) お答えを申し上げます。 今、井上議員から御指摘がございました話でございますけれども、今回のこの改正の趣旨は、特定枠につきましてでございますけれども、例えば、これまでは全国的基盤を有しないがために当選が難しかった、こうした有識者の方もこういった特定枠を用いまして当選しやすくなる、そういった制度でございまして、そういった意味では、参議院の多様性というものにつきまして更にこれを向上させていく、そういった機能を持つものでございます。 そういった趣旨で導入するものでございますので、御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。
○井上哲士君 ですからね、前回は、多様な民意を反映するために国民が選ぶ非拘束にすると言ったんですよ。今全く逆のことをおっしゃったんですね。こういう有為な人が必要だといえば政党として責任を持ってその人の有為性というのを全国の皆さんに知らせる努力をするべきなんですよ。それを特定枠でやるというやり方は、これは本当に身勝手だと思うんですね。 そもそも、こういう案は前回の選挙制度協議会で、二〇一四年四月二十五日に提案された当時の脇座長の試案にもありました。ところが、こういう比例名簿順位を付けることも、希望する政党に、可とするこの脇さんの案は、協議会を通じて積極的に推奨する声がなかったとして、九月十一日に一旦座長調整案で撤回されたんです。ところが、その後、十一月に選挙制度協議会に示された自民党の案の一つに、合区の導入とともに、希望する政党には比例順位を付けることも可とすると再び盛り込まれました。ところが、実際には、法案は他党と共同提案になって法案には書き込まれなかった。当時、自民党は単独過半数がなかった。 今回、結局、各党が自由に活用できると先ほどからおっしゃっておりますけれども、前回の協議会、今回の専門委員会を通じて、どの党からも推奨、賛同の声がなかった。自民党のみが求めてきた、そういう制度ではありませんか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 先ほど参考人として御出席でありました当時の脇選挙制度協議会座長がお示しになった座長試案の中に、こうした特定枠に類似をした発想の拘束式の名簿を導入するという案が盛り込まれていたことは、私も当時から承知をいたしております。 しかしながら、これは、座長試案の中に二十二府県十一合区という大変大きな、その後二十県十合区というときもありましたけれども、大きな合区案になって、これは現状の比例代表の選挙に余りにも大きな影響を与えるということで、我が党内でもそれに賛同する声は少なくて、また各派からも積極的に推奨する声はなかったというふうに承知しております。 しかしながら、自民党としては、その後具体案を出す中で、極めて限定的に、合区をやむなくするときは一部順位付けを可とするという案を確かに盛り込んで、それがしかし実現をしなかった、これは委員のおっしゃる経過をたどったというふうに承知をいたしております。
○井上哲士君 各会派からの推奨がなかったのは、比例順位を付けれるということを選択できるようにすることについて、なかったから座長の調整案から外れたんですよ。そこなんです、外れたのは。じゃ、一体誰がこういうことを求めてきたのかと。 合区を導入する前回の自民党の改正案について、当時の伊達参議院自民党幹事長が自民党の高知県連に説明に行ったときのことが当時の高知新聞で報道されております。それによると、伊達さんは、自民党は参議院で単独過半数を持っていない、最終的に合区案を決定したと述べますと、高知県連側は、合区が実施された場合、参議院比例代表の候補者の当選者を事前に決めておく拘束名簿式を導入して確実に県代表を選出するように求めたと、こういうふうにされているんですよ。 つまり、自民党の高知県連、つまり合区対象の県連が確実に県代表を選出するために求めてきたと。しかし、前回自民党は単独過半数がなかったので法案には盛り込めなかった。今回は単独過半数を持ったので、合区により立候補できなかった議員候補者の救済という自民党の都合に合わせたものを盛り込んだと、これが実際の経過じゃありませんか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) この発想の源流が、私の知る限り、先ほど参考人であられた脇雅史自民党参議院幹事長、協議会座長の発案であったように私は思います。 この案は、結局前回はこれ法案に盛り込まれなかったわけでありますけれども、やはり合区、特に二県合区というものの弊害というものが様々際立って感じられる中で、地域の、地方の声として強い要請を受ける中で、今回改めてその意義というものに着目をし、またあわせて、多様な民意を、少数意見、マイノリティーの声、あるいは多様性、ダイバーシティー、こういった現代的な要請にも応え得る案としてこれを御提案しているところでございます。
○井上哲士君 少なくとも、脇さんが協議会で発言した中に、地方の声を取り上げるなんていう言葉はありませんでした。国政上有為な人材ということはあった。 私、正直に答えてほしいんですね。先ほど紹介した二〇一四年十一月の自民党案には、「参議院創設以来はじめて若干の二県合区を行い較差を是正する。対象県には、身を切る改革となることにかんがみ、希望する政党には比例名簿順位を付けることも可とする。」と言われています。 そして、このときに、十一月二十一日の選挙制度協議会、実は岡田直樹さんが発言をされておりますけど、こう言っているんですよ。希望する政党については比例名簿の上位の処遇もあるべし、すなわち、選挙区で立候補できなくなる人を比例名簿の上位にすることを、希望する政党に限って一部導入することを可とする考え方を示したものであると、あなた言っているんですよ。 まさに、この制度によって立候補できなくなる議員や候補者を救済するための制度じゃないですか。正直に言ったらどうですか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 先ほど委員のお尋ねに答えて、我が党案、前回の二十七年改正のときの我が党案に、希望する政党においてはその比例の順位付けを可能とすべしと、することも可とするというふうに記載をした、そしてそのように私が申し上げたことは事実でございます。実りはしませんでしたけれども、今、新たな形で御提案を申し上げております。
○委員長(石井浩郎君) おまとめください。
○井上哲士君 かつて多様な民意を理由にして拘束名簿を導入して、今度は自分たちの都合のためにこういう新たな特定枠を盛り込むと。本当に身勝手な理由でやるような、こういう案は絶対認めることができません。 そのことを申し上げて、質問を終わります。
○石井章君 日本維新の会、石井章でございます。党を代表して質問いたしたいと思います。 まず冒頭に、西日本の大豪雨で亡くなられた方々に御冥福、そして被災に遭われた方々にお見舞いを申し上げたいと思います。 今回の公選法の一部を改正する法律案については、自民、公明、そして今日の午前中に立憲民主党と希望の党が共同で提案されました。そして、我が日本維新の会、国民民主党、五党の案が今日の午前中でそろったわけでありますけれども、本来であれば、今日この場で五つの党の案を議論するのではなくて、いろんな案を議長の下で持ち寄って、議長がリーダーシップを発揮されてそれを取りまとめて、折衷案として参議院改革協なりあるいは倫選特なりに戻して議論を重ねると、そういう努力をすることが必要であったのではないかと思います。 〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕 前回の、六月二十日がこの常会の会期末でありました。そのときに、議長は、会期末まで時間がないのでということで、議長の折衷案取りまとめはほごにされて元に戻された。しかし、その後、各党の協議によりまして、七月二十二日まで三十二日間の延長ということで国会が認められまして、その際に我が党は、伊達議長に、であるならば、もう一度議長の下に戻し直して丁寧な議論を尽くしてもらいたい、議長のリーダーシップを発揮していただきたいという日本維新の会としての、公の党としてしっかりと申入れをしまして、議長は、そのときのお話は、あのときは、あのときはというのは六月二十日前は、確かに時間がなかったので、会期がなかったせいで議長のあっせん調停案はできなかったけれども、今回はしっかり議論をして、前回のようにならないように私も努力しますので、そしてそのように担当者に指示をしますという旨の話をいただいたにもかかわらず、全くそういう丁寧な運びがされていないと。そういう自民党の理事の皆さんも舞台回しがしっかりされていないんじゃないかなということで、本当にがっかりしたわけでございます。 ですから、各党の案が、本来であれば、この審議入りのときですよ、各党の案がそろってしっかり議論をする、そういう土壌をつくるのが与党の役目であると思います。 今日の午前中に、立憲民主党さんと松沢先生が今日発議者になっていますけれども、いろんな考えで、立派な考えを持った方々の党の考えが今日の午前中に滑り込みになったということは、これは立憲民主党さんと希望の党さんのせいではなくて、やっぱり与党の自民党さんの強引な拙速な進め方が原因ではなかったかと一言申し添えて、私の質問に入りたいと思います。 今回、自民党の案、それぞれの各党の案が出ています。我々日本維新の会は、他党との案の違いは、これは御案内のとおり、我が党は、十一ブロック制に分けるのは魚住先生のところの公明党さんと全く同じでありまして、基本的な考えは一緒であります。そして、我が党は、身を切る改革ということで、一割の定数を削減するということで今回提案をしております。 今日は、発議者であります浅田委員が発議者として答弁側に立っておりますので、まずもって、我が党が周りの政党と違う、なぜ違うのか、まず我が党の理念をお聞かせいただきたいと思います。
○浅田均君 石井議員にお答え申し上げます。 日本維新の党は……(発言する者あり)ああ、済みません、大変申し訳ございません。日本維新の会は、設立理念の一つとして、道州制の導入を含む統治機構改革というものを政策理念の一つとして掲げております。つまり、国の役割を絞り込むと。まあ小さくするということですね、国の役割を絞り込む。外交とか防衛とか経済政策あるいは金融政策、そういうところに国の役割を絞り込む。そして、残りの内政の課題については地方に財源と税源を移譲する。そういう分権改革を政策目標の一つとして掲げております。 逆に、地方の方からいいますと、教育とか医療とか福祉とか、住民生活に密着した部分、それは市町村、基礎自治体が担うと。近接性の原理に従って市町村が担う。そこで担えないものを広域の役割とする。ここで私たちが広域と言っているのは道州です。そういう補完性の理論ですね。市町村は市町村のことをやる、住民に身近なことをやる。市町村で担えないことを広域行政体、道州がやる。そこでもやれないことは国の役割になってくる、それがすなわち外交とか防衛とかマクロ経済、金融政策になると思います。そうすることによって、国の役割が絞り込まれます、同時に強くなるということですけれども、絞り込むことによって国の役人の数も少なくできるだろう、したがって国会議員の数も少なくできるだろうというのが基本的な考え方であります。 ところが、いっとき地方分権というのはどの党も公約の一番に掲げておられましたけれども、最近どうもはやらないようで、地方分権、分権と言っているのはもう日本維新の会だけになってしまったような気がします。私たちは、やっぱりこれからの日本ということを考えたときに、道州制を含む統治機構の改革、これが何よりも必要だと思っております。分権と申しましても、なかなか権限移譲、都道府県から市町村への権限移譲とかは進んでいるところもありますけれども、国からの財源あるいは権限移譲というのはなかなか進まない、こういう現実があります。 しかしながら、冒頭、立憲民主党、それから希望の党さんから今回の公職選挙法の改正案に関しての提案理由説明がございました。その中でもお触れになっておりますけれども、人口減少というのが止まらない。二〇一〇年をピークにこの国の人口は減り続けております。これから、特に団塊の世代がいなくなる頃には急激に人口減少が進む。それに対応できるように、千七百ほどある市町村、みんな定数を減らしております。それから、都道府県も四十七ありますけれども、東京都を含む五つだけです、増減がないのは。あとの四十二は全部大きく減らしている。そういう状況の中にあって、国会議員の数だけ増やしていいのかという疑問があります。 国会も、やっぱりこれからの人口減少社会に対応していくべくスリムにしていく必要がある、すなわち定数を削減していく必要があるという思いから、一割定数削減を提案させていただきました。 以上でございます。
○石井章君 ありがとうございました。 今、浅田委員の方から、理念と、あるいは今回の発議に対しての意義というようなものをおっしゃっていただきまして、ありがとうございます。 大阪では、先ほど日本維新の党と言いましたけれども、維新の会では、大阪維新の会が中心になって、大阪府議会においては議員定数の削減あるいは報酬のカットを行ってきた実績があります。その内容について、まず浅田委員からお伺いいたします。
○浅田均君 お答え申し上げます。 今からちょうど八年前になりますが、地域政党という形で大阪維新の会を立ち上げました。そのときの公約が議員定数二割削減だったんです。 当時、大阪府議会の議員定数は百九でありましたけれども、それを八十八にする、そういう公約を掲げて、おかげさまで前々回の統一地方選挙で過半数以上の議席を与えていただきました。それで、それを受けて五月議会で二十一削減の条例提案をさせていただいて、そこで可決、成立させていただいております。 ただ、そのとき感じましたのは、やっぱり現職の議員さんからは物すごく抵抗があるということでございまして、私は当時その議会の議長をやっておりましたけれども、私が議場に入れなくするように入口のところにバリケードをつくって封鎖すると、そういうようなことがありました。だから、議員の定数を削減するということに関して非常な抵抗があるというのは承知しておりますけれども、これは必要なことであって、やらなければならないことであると私は考えております。 現在、二十一人減らしましたけれども、府議会において何らかの支障があるというふうには聞いておりません。 以上でございます。
○石井章君 バリケードまでやられたという、人柄の浅田さんもそのようにやらないと困る方々もいたということであると理解します。 それで、議員定数の削減を提案しているのは我が日本維新の会のみであります。人口の社会構造の変化だけでなく、国民の声を踏まえた内容であると私は当然理解しております。 これ以外での選挙改革に必要な視点があれば、お伺いしたいと思います。
○浅田均君 お答え申し上げます。 毎回選挙があるたびに、若年層の投票率が低いと。二十代二〇%、三十代三〇%、四十代四〇%、六十代になると六〇%になるというふうに言われております。若年層の投票率が低い。選挙権年齢が十八歳に引き下げられましたけれども、これだけで若い世代の声を国会に反映させられるかといいますと、まだまだ十分ではないと思います。我が党は、被選挙権年齢、つまり選挙に立候補できる年齢も十八歳にまで引き下げることを提案しております。 委員もおっしゃったように、これから先、人口、社会構造が変わり、より人口減少が加速されていくことが予想されておりますが、その問題を解決していくためには、志があり新しいアイデアを持つ若年層の議員を国会や地方議会などの政治の場に送り届ける仕組みを整えるべきであると考えております。政治への道を目指したいが資金のない若い世代であっても政治に参画できるように、供託金を下げることや、ネットやIT技術の利用といった選挙環境の改革を進めるべきと考えております。 これにつきましては、この法案の議論とは少し離れてしまいますので、また別の機会にでも広く議論させていただくべき課題であると考えます。
○石井章君 ありがとうございました。 我が党の理念、そして日本維新の会の考え方、将来に対する、我が党はいち早く国会でのペーパーレス化も今やっておるところでございます。この間、魚住先生も来ていらっしゃって、ありがとうございました。 そういう中で、まず自民党の岡田発議者に質問をしたいと思います。 今回の自民党の案は唐突でありまして、なぜならば、参議院改革協議会があるにもかかわらず、そこに提案する前にですよ、マスコミを通して自民党案なるものがどうも六増になるということが知らされまして、そこで、改革協の中で私も質問いたしました、どういうことですかと。そうすると、岡田発議者の方が、性格も柔らかい方なので、柔らかい口調で細々とお話しされていたのが記憶にあるんですけれども。そうはいっても、中身がですね、これはおたくの、御党の地方の青年部からもこんなもの認められないというような意見書も党には届いているかに耳に入っております。 私は、参議院、良識の府、再考の府とも呼ばれ、本来であれば衆議院とは一線画すと。衆議院は、権力闘争の要素が非常に多い場面が多いわけであります。しかし、我が参議院は、そういったことの対立に影響されない、そして、中長期的な視点から国民の意に沿ったスタンスで法案を審議するということを国民が期待をしています。 しかし、残念ながら、近年、参議院もその役割はないがしろにされているわけでありまして、ややもすると、衆議院のカーボン紙じゃないかと、いわゆる衆議院で決まったことをそっくりそのままやっていくのが参議院じゃないかと見られる節も、国民から疑念を抱かれているのも事実でございます。そういったことが続きますと、それこそ国民の中にあります参議院不要論、参議院必要じゃないんじゃないかというような声も上がってくるのも私は危惧する一人であります。 良識の府として、責任の役割を果たす、全うするような参議院の選挙制度改革を各党が誠実に、今でもですよ、誠実に議論すべきであるというような一人として、まず中身について岡田発議者に質問したいと思います。 まず、抜本的な改革ということでありますけれども、二〇一七年の最高裁大法廷、これは先ほど来いろいろ質問出ています。前回、二〇一六年の参議院選での一票の較差が最大三・〇八倍を合憲と判断した。しかし、参議院議員の選挙であること自体から直ちに投票価値の平等の要請が後退してもよいと解すべきではないと、そういう理由も判断しているわけでございますが、その中で、一票の較差三・〇八倍という状態を合憲と判断したのは、押しなべて、立法府である国会が一九年の参議院選までに選挙制度の抜本的な見直しを検討する、必ず結論を得るという公選法の附則に明記したことに期待してのことにほかならないと思っております。先ほど来いろんな答弁出ています。 参議院は、立法府として、法律を作る立場として、次回の選挙までに抜本的な改革をやりますと法律の附則に書きました。立法府としてこれ以上に大きな責任はないのではないかと思います。最善の努力はしましたが各党が党利党略ばかりを優先して折り合うことができませんでしたでは無責任極まりない。先ほど脇先生がいらっしゃいましたけれども、そのようなことになりかねないと。 今回の自民案が約束どおりの抜本的なものなのかどうか、これは明白でありますけれども、自民党として、これまでの司法、国民との約束についてどうお考えになるのか、お答えいただきたいと思います。
○委員以外の議員(岡田直樹君) お答えいたします。 その前に、先ほどいささか唐突な出し方ではないかというお話がありまして、それについては、既に申し上げましたが、やはり十七回の専門委員会ではお示しすることはその段階ではできませんでした。できれば親会である参議院改革協議会の選挙制度の協議の中でお示ししたかったところでありますが、その前に報道によって先生方に伝わるということになりました。 しかしながら、これは、私も元新聞記者でありますので分かるんですけれども、やはり報道の自由ということもありまして、これを制約することはできません。むしろ尊重しなければならないと思っておりますので、この点は御理解をいただきたいと思います。 中身につきましては、最高裁判決、二十九年の判決が最大較差二・九七倍、選挙当時で三・〇八倍となる定数配分規定を合憲としたということでございまして、しかし条件は付いているわけでありまして、附則によっていま一段と努力をせよと。そういう中で、かつてのような四倍台にまた大きく戻らないようにすることが求められていると。これも最高裁の判決に明らかなところでございますから、我々としては、今回、埼玉二増ということで、三倍を切るという努力をこの法案に込めたものでございます。
○石井章君 自民党は直近まで改憲による選挙制度の見直しを模索してこられました。そして、来年の選挙のタイムリミットぎりぎりになって、今回いきなり定数六増案を持ち出してきたわけでありますが、これは余りにも強引で乱暴な運び方でありまして、多くの国民は不信を募らせていると。今日の世論調査ですと、七〇%の方が自民党案に反対しているという調査結果も出ております。 我が日本維新の会は、今回、公明党案を一部修正した形で法案を提出したわけでありますけれども、全国を十一のブロック制の選挙区に変更するという公明党の案は二〇一四年にはもうこれは提案しておりまして、その最大較差は一・一三二倍であります。ほかにも、過去において参議院では様々な参議院制度改革案が検討されておりまして、二〇一一年、西岡武夫先生の案によります議長案も全国を九ブロックに分ける比例代表制を提案しております。この案でも一票の較差は最大で一・〇六六というものでありました。 それらの案はいずれも、まさにこれはもう抜本的な改革なんです。小手先の党利党略とか目先のことではなくて、そういった、もう侍魂じゃないですけれども、国会議員としてしっかりと抜本的改革をするんだという気構えが今の自民党には見えない。岡田さん、その辺どうでしょうか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 我々は、究極の抜本改革として、憲法改正によって都道府県から少なくとも一人の参議院議員を三年ごとに擁立できるような、そうした憲法改正を目指しております。 今回については、時間の制約もあり、これは、今回、憲法改正にはよらない方法を提案しておりますけれども、今後ともその侍の気構えで憲法改正に取り組んでいきたいと思いますし、維新の会におかれましては、憲法改正、特に統治機構であるとか教育であるとか、そういった面ではしっかりと議論をされたいという、そうした気構えを持っておられる政党でございますから、どうか、今後、我々とがくがくの議論をさせていただきたいと思っております。
○石井章君 痛いところを突かれましたけれども、我が党も議論すべきところはきちっと議論すると。我が党は、国会休んだり審議拒否をすることはしないと議長にも約束しました。しっかり議論はすると、だから丁寧な舞台回しやっていただきたいと。安倍総理も外遊がなくなりましたので、余り拙速にやらない方がいいだろうと。これは、我が党の代表であります片山虎之助代表から先ほど連絡がありまして、自民党の案もよく聞いて、しっかり自民党さんにも、まだ時間あるんだからと、公明党さんにも、余り慌てないようにしっかりお誘いしなさいよという一応申入れがありましたので、付け加えておきたいと思います。 そして、自民党は、憲法改正により参議院の選挙ごとに都道府県から少なくとも一人を選挙すべきものとすることができると明記し、二〇一六年の参議院選で鳥取、島根、徳島、高知で導入された合区を解消することを目的としてと聞いておりますけれども、今回はそれを断念したわけでありますが、しかし、現在の投票権の価値の平等という枠組みの中では、今後に予想されている地方の人口減少など、更に一票の較差が広がることは明らかでございます。 そして、その場合の対応策として自民党はどのような方策を考えているのか。今回は一時しのぎということで安倍さんの党首討論でお伺いしましたので、安倍さんの考えが最高でありますから、この今回の一時しのぎから本当に改革するのはどのように考えているのか、お伺いします。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 今回は、我々、法改正においては、これが考え得る最良のものと考えて御提案を申し上げております。 我が党の憲法改正の議論の中では、先ほど申し上げたような所要の改正を行い、もちろん法の下の平等、憲法十四条、これを踏まえた上で、しかし、一県から少なくとも一人という、こういう要請も並び立てば、そこに調和的な解決が図れるのではないかというふうに考えております。 こうした方向でこの選挙制度改革というものを究極的には進めていくわけでございますけれども、今はやはり一年後に迫った選挙に備えて、有権者の側も戸惑いを起こさないような、そうした制度を構築する責任を感じてこのように御提案を申し上げていることをどうか御理解をお願いを申し上げます。
○石井章君 有権者が戸惑わないというよりも、これは究極の党利党略案というのは国民誰しもがもう分かっていますので、後で質問しますけれども、特定枠設ける、非拘束式名簿方式というのは、我が党の代表であります、今、片山虎之助代表が当時の自民党の青木幹雄先生とともに非拘束式名簿の法を全国行脚して各種団体を回って、そうすると、賛成、反対が半々だったそうです。しかし、それを説き伏せて、やはり開かれた参議院というものを目指すために、特定の人だけ受からせるんじゃなくて国民の声を反映するんだという思いで、片山代表が自民党を代表して皆さんからいろんな意見を伺って、答弁側に立ったという事実もございます。 ですから、いろんな今回の運びに関しては、岡田発議者にも我が党の代表からもいろんなアドバイスがあったと思うんですが、我が党の代表も決してやり方を批判しているわけじゃなくて、しっかりとした議論をしてもらいたいということでありますから。 そして、一つ、時間がないので、この特定枠について最後に質問をしたいと思います。 国政上有為な人材を国政に得るためということであります。マスコミを始め国民は、今回の特定枠は、前回、二年前の選挙で導入された鳥取、島根、徳島、高知の合区により地元の候補者を地元の選挙区で擁立できない地元の不満に対する対応と、そして立候補できなくなる現職候補者への救済ではないかとやゆされております。実際、合区により擁立できなかった候補者を名簿に載せて救済することが可能であります。 もしそのような理由で民主主義の根幹を成す選挙制度を一方的にゆがめるのであるならば、さすがに国民はこれは決して許さない。私は、真っ当な答えはいただけないとは、岡田さん、思いますけれども、ここであえて確認させていただきますが、この法案が成立した場合に、この特定枠にですよ、島根、鳥取、徳島、高知の合区により選挙区で立候補できなくなる候補者を入れることは現時点でないと言い切れるかどうか、お伺いいたします。
○委員以外の議員(磯崎仁彦君) お答え申し上げます。 まず、今回の選挙制度の変更の目的でございますが、これは先ほど来お話をさせていただいておりますとおり、一つは、一票の較差を是正をしていくこと、そしてもう一つは、地方の声を国政にきちんと届ける、そして、現代社会において民意が多様化をしている、これに対応していくという、これが今回の制度改正の趣旨でございます。 そして、特定枠、これを導入することにつきましては、先ほど来お話出ておりますとおり、やはり全国六団体、これから非常に強い要望が出ている、あるいは全国の現段階において三十五の県議会議員から意見書も出ている、こういう地方の声をきちんと国政に届ける、こういう強い意思があって、私どもはやはりそれはきちんと重んじなければいけない、こういうことをもって今回特定枠を導入をするということでございます。 したがいまして、全国的な支持基盤や知名度を有するとは言えないが国政上有用な人材、あるいは様々な意味での少数意見や多様性を代表する方、こういった方、あるいは政党が民意反映の役割を果たす上で必要な人材、こういった人が当選しやすくなるように全国比例区の現行の非拘束式の中に一部拘束式の特定枠を導入をするということでございます。 したがいまして、私どもは、この活用の仕方としましては、一つには地方の声を国政に反映してほしいという切実な声があるわけでございますので、これを反映をして、人口的に少数派ともいうべき条件不利地域の声を国政に届けるような活用法を想定をしているということでございますので、地方の声をしっかりと受け止める、こういうことの活用を考えているということで御答弁にさせていただきたいと思います。
○石井章君 要するに救済措置であるということが間接的に伝わってきました。 〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕 やっぱりこれは、最終的に、定数を増やすということは国民の税金を一人当たり年間一億一千六百五十八万円使うわけですよ。これ、じゃ、国会議員が身を切る改革で一人一人もしその分を分母として引くのであれば月々八万幾らで済むんです。そういう気構えは自民党からはうかがえられない、自分たちの党利党略であることをこの場で申し上げて、私の質問を終わりにします。 ありがとうございました。
○青木愛君 希望の会(自由・社民)を代表しまして質問をいたします。 公職選挙法の一部を改正する法律案、自民党に質問をさせていただきたいと思っております。 まず、参議院は、発足当初は政党に一定の距離を置いた緑風会などの勢力が存在をしましたが、選挙を重ねるうちに政党化が進み、衆議院に対する独自性を次第に失っていきました。衆議院のカーボンコピーなどとやゆされながら、参議院の不要論の声も高まりました。また一方で、衆議院と参議院の勢力が逆転をしたいわゆるねじれ国会では、国会の意思決定ができないという事態にも直面した経験がございます。 参議院の在り方に関しましては、歴代の議長が、参議院が直面している諸問題について参議院改革協議会に諮問してまいりました。伊達議長は、二〇一七年二月十日に参議院改革協議会を設置をしまして、参議院の組織及び運営の改革に関する諸問題について諮問をしました。参議院の選挙制度改革に関しまして、二〇一七年四月二十一日の協議会において、選挙制度に関する専門委員会を協議会の下に設置することが決定されました。五月十二日に第一回目の委員会が開かれ、今年四月二十七日に報告書を作成し、参議院改革協議会に提出することを決定しました。 この間、一年間に及び十七回にわたる、各会派が意見を出し合い、また七名の有識者からの貴重な意見をいただくなど、真摯で熱心な協議を重ねてきました。そして、この専門委員会の報告書の最後には、岡田直樹専門委員長の言葉として、「本専門委員会において積み上げてきたものを基礎としてという発言を多くいただいた」、「選挙制度改革についてここまで丹念に論点を整理し、議論したことはあまりないのではないか。報告書を参議院改革協議会での議論に役立て、成案が得られるよう、参議院の在り方も踏まえた議論を参議院改革協議会にお願いしたい。」と添えられています。 しかし、この度の自民党から唐突に提案されたこの案については、専門委員会では一回も提示をされたことがなく、このような腹案があるのであれば、なぜ専門委員会にまず提示をされなかったのか。また、後に作成をしたというのであれば、今からでも専門委員会に差し戻して検討すべきだと考えます。この点について、まずお伺いをいたしたいと思います。
○委員以外の議員(岡田直樹君) お答えいたします。 ただいま青木委員から、選挙制度専門委員会の中で積み上げてきた議論を生かして、そして参議院の在り方も踏まえて参議院改革協議会で成案を得るようにお願いをしたいと、確かに私、選挙制度専門委員長として参改協座長にそう申し上げたところでございます。 その件につきましては、選挙制度専門委員長であった者として努めて客観的に申し上げると、やはり一票の較差の是正ということは急務であるということ、また、それとその専門委員会の中でやはり機運が盛り上がってきたというか、共通認識ができてきたことは、やはり二県合区というのは非常に問題が大きいという、こういう流れができてきましたし、定数の問題につきましても、それは参議院の在り方を踏まえた議論、例えば今回の参議院改革協議会で全会派一致で合意を得ました行政監視機能の強化といった、そうした新たな役割を担うことも含めて定数の増員も避けて通れないというのが複数の会派の委員から示されたということも申し上げておきたいと思います。 こうした中で、参議院改革協議会では、そうした参議院の在り方を踏まえた行政監視機能の会を一回やり、そして先ほど報道のお話もありましたけれども、そのうち速やかに私どもの案を、子供の会では、子供の会というのは専門委員会ですけど、ここでは示すことが時間的にできませんでしたけれども、親の会、参議院改革協議会にお示しをして二回の厳しい御質疑もいただき、また代表者懇談会でも、本当に異例のことでありますけれども、先ほど牧山先生からお示しをいただいた我が党の見解を法案提出前にお示しをするという誠意を尽くして、ここまで進んできたというふうに認識をいたしております。
○青木愛君 この間、様々会議は開かれて、回数だけは既成事実として積み上げてきたように思いますが、その中身については、到底まだまだ議論の必要があるという状況だったと思います。参改協でも突然議論が打ち切られたという、そういう感覚が今でもございます。 この間、自民党さんは、来年の参議院選挙まで時間が足りない、時間がないといったことですとか、なかなか専門委員会でも各会派議論の一致を見ることが難しいということをおっしゃっておられますが、やはり早くから専門委員会に今回の自民党案を提出していただければ、このような時間がないという状況にはならなかったと思いますし、また、この議論の一致を見る前にその議論のテーブルにまだ自民党案が提案されていないという状況でありますので、これは議論の積み上げという民主的なルールにやはり反する流れだったというふうに思っております。 今からでも専門委員会に差し戻してはいかがでしょうか。参議院改革協議会では、参議院の在り方ということについてずっと議論を重ね、成案、座長案というものまでまとめ上げた経緯もございますが、まだまだ、今現存をしている参議院の行政監視委員会が一度の大臣からの報告を受けたのみで全く開かれていないという状況もありますので、参議院の役割またその機能を果たすためにどういう制度が必要なのか、そのために参議院選挙をどう考えるかというその流れの中で、専門委員会と参議院改革協議会のその議論の中にまず自民党さんの今回の提案された内容を提案するべきだというふうに考えております。 民主的なルールに乗った流れだというふうに、岡田委員長、お考えになられていますでしょうか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) お答え申し上げます。 一つ整理して申し上げれば、私のおあずかりしておりました選挙制度専門委員会は、先般の代表者懇談会で各派の皆様から御確認をいただいたとおり、今回の議論においては、これは役割を終えて、報告書を参議院改革協議会や議長に提出をして、私はその任を解かれたということを先般確認をいたしましたので、ただいま岡田委員長というふうにお呼びいただきましたけれども、今やその任になくて、しかるがゆえにここに発議者として答弁席に立たせていただいておるということを御了解をいただきたいと思います。 したがって、選挙制度専門委員会は現在その役割を終えて店じまいをしている状況でありますので、そこに差し戻すことはできないというふうに承知いたしますが、反面、参議院改革協議会についてはこれは継続をいたしております。この選挙制度以外にも行政監視機能の強化ということを、これを実現に移していかなくてはいけません。 確かに、仰せのとおり、決算委員会のボリュームが非常に大きい、これが参議院の特色でございます。ただ、それに時間を多く要しますので、実際上、行政監視委員会がなかなか開かれないというのは事実でございます。ですから、これを閉会中も含めて通年でやろうというのが今回の肝でございますので、これはしっかり実施に移していく。それ以外にも、行政監視にとどまらず、第二、第三の参議院改革を先生方と各派の皆様と御協議して、しっかり進めてまいりたいと考えております。 今回については、専門委員会は既に役割を果たしておりますので、このボールは国会の審議の場に、倫選特でこうして議論をされているということを御了解いただきたいと思います。
○青木愛君 このような状況が認められるということになりますと、やはり自民党が多数を占めている状況下においては、専門委員会のみならず、何を協議しても無駄だという声も上がってくることになろうかと思います。今後、専門委員会、また必要になろうかと思いますけれども、果たしてその委員の方々の全員の理解を得られるかどうか、そこを大変危惧しておりますけれども、その点についてはいかがお考えですか。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 参議院においては、これまで、この選挙制度改革について、やはり民主主義の根幹、特に議会制民主主義の根幹に関わることであり、有識者のお考えは参考人質疑等で十分にお伺いするとして、やはりこの院の、参議院の自律性というものも尊重して協議を続けてまいりました。これが本当に一本化した例というのは非常にまれなわけでございます。どんなときにも反対、御異論はあったというふうに思いますが、理想を言えば、やはり各会派、合意を得て、その丁寧な合意形成のプロセスを踏んでまいりたいと存じますし、今後そうした取組を私どもも続けてまいりたいと、このように思っております。
○青木愛君 やはり選挙制度は民主主義の土台をつくるものでありますので、その手続についてもやはり民主的なルールにのっとってなされるべきであったというふうに思っております。 次に、自民党案の内容について伺っていきたいと思います。 比例特定枠、自民党の地方組織の不満解消のために設けられたと思っております。合区のために候補者を擁立できないその県の不満の解消のために、比例名簿の上位に特定枠を設けるということになっております。 この自民党案の特定枠には二点大きな問題があります。一つは、比例名簿の非拘束式とそして拘束式という相入れない方式を合体させるために、一貫した理論を欠いたいびつな方式になっているということであります。もう一点は、特定の県の候補者を比例名簿の上位に特定枠として登載するわけですから、特定の県が優遇されることになり、別の不公平を、不平等を生むことになると思います。この二点について御見解を伺います。
○委員以外の議員(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 この特定枠についてでございますけれども、これは、今回の提案は、非拘束名簿式を維持しつつも、その一部につきまして補完的に拘束式の特定枠が活用できることとしているところでございまして、これによりまして、これまでは当選が難しかった、全国的基盤を有しない等により多数の票を獲得できなくても、そういった有為な人材が当選しやすくなると。あるいは、その政党が、こういった人材を送り出したいというような方を国会に送り出しやすくなるということでございまして、これは、非拘束式、拘束式双方のメリットを生かしまして、多様な民意を国政に反映させるという比例区本来の趣旨に合致するというものであると考えております。 そしてもう一点でございますが、特定の県を優遇するのではないかというような御指摘でございますけれども、これにつきましては、まず、少なくともこの法律上、制度上は、特定の人材や地域に限って特定枠が活用ができるような制度にはなっていないということを御理解いただきたいと思います。そこはフラットだということであります。 そして、我が党といたしましては、地方の声を、切実な声をしっかりと受け止めまして、この特定枠については、合区対象県のような人口的に少数派ともいうべき条件不利地域、こうした声を国政に届けるような、こういった活用を想定はしておりますけれども、これは現状、四県二合区によります弊害が生じていることを考えますと、不平等を生じさせるということにはならないものだと、こういうふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○青木愛君 候補者が国政上有為な人材ということを重ねておっしゃるわけですけれども、この特定枠で名簿登載された候補者、かなり当選確率は高いと思われますけれども、有権者に対する選挙運動をする手段を禁じられています、全面禁止されておりますが、その候補者が国政上有為な人材である、あるいは必要な人材であるということを有権者はどのように判断をすればよいのでしょうか。
○委員以外の議員(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 この特定枠の候補者につきましては、それ以外の候補者のように個人名の得票数によって当選人となるべき順位が決まるわけではございませんので、この名簿登載者個人としての選挙運動は認めないということとしておりますけれども、参議院名簿届出政党等の選挙運動として行われます政見放送、新聞広告、選挙公報などを通じまして、政党がどのような人材を特定枠の候補者としているかを有権者が知り、投票に当たっての判断材料にすることができると、こういうふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○青木愛君 大変不平等、不公平な制度になっているなということを改めて思うわけでありますけれども、改めてここでお伺いしますが、二〇一六年の参議院選挙に対して、最高裁大法廷は合憲の判断を示していますが、その理由の一つに、二〇一五年改正の公職選挙法附則第七条に、次回の通常選挙に向けて選挙制度を抜本的に見直し必ず結論を得るとしたことを挙げています。 比例名簿に非拘束式と拘束式を無理やりくっつけたこのいびつな案、附則第七条の抜本的見直しに合っていますでしょうか、御見解をお伺いします。
○委員以外の議員(石井正弘君) お答え申し上げます。 今回の改正案、これは、御指摘がございました二十七年改正公職選挙法の附則あるいは二十九年最高裁判決の趣旨を踏まえまして、埼玉県、福井県の間で三・〇七倍と、最近の国調でございますが、こうなっております最大較差を是正するといった趣旨を持っております。同時に、地方六団体で行われました合区解消に関する決議、あるいは現時点で三十五もの県議会で採択されました意見書、これを受けまして、都道府県単位の地方の声を国政に届けるとともに、現代社会における民意の多様化、これにも対処しようとするものであります。 こういったことから、一票の較差が再び以前のように大きくならないように、投票価値が最も軽くなっております埼玉選挙区の定数を二増加をし最大較差を三倍未満にとどめますとともに、現状二つの合区があることなどを踏まえまして比例区の定数を四増することとしたところであります。 これと併せまして、非拘束名簿式は維持しつつ、補完的に拘束式の特定枠、これを設けることで、先ほど来お話を申し上げておりますとおり、これまでは当選が難しかった全国的基盤は有しない等によって多数の票を獲得できなくても国政上有為な人材、あるいは政党が民意を反映する上で必要な人材、こういった方々が参議院に送り出される機会が高まるということでありまして、非拘束名簿方式、拘束式、この双方のメリットを生かしまして多様な民意を国政に反映させるという比例区の目的、意義に合致するものと考えるものでありまして、こういった措置によって、公職選挙法、二十七年の公選法改正附則によって求められておりました次の参議院選挙までの一つの抜本的な見直しになるものと、このように考えているところでございます。
○青木愛君 それでは、続いて三倍を合憲とする根拠を示していただきたいと思いますけれども、実はこの一票の較差についてちょっと考えてみましたところ、前回の選挙に先立って二〇一五年七月二十八日に合区を導入する公職選挙法の一部を改正する法律案が成立をして、そのときの較差の計算は直近の二〇一〇年十月一日の国勢調査結果を用いていて、試算では較差は二・九七倍ということでありました。 その後、二〇一六年、前回の七月の参議院通常選挙が実施されて、その実際の選挙での較差は三・〇八倍であったわけです。つまり、前の国勢調査から五年九か月が過ぎ、その間に人口が移動した影響で、選挙制度を考えた当時は二・九七倍で計算してあったものが、実際選挙を行ってみると三・〇八倍であったということです。 この度の自民党案で埼玉選挙区の定数を二つ増やすということで、その場合の較差の計算は直近の二〇一五年十月一日の国勢調査結果を用いられておりまして、較差が二・九八五倍ということになっていますが、次回の参議院選挙、来年の七月の予定でありますので、国勢調査の結果からすると三年九か月後というふうになりますけれども、その間のまた人口移動を考慮しますと、較差は試算値よりも大きくなるのではないかというふうに考えられます。 法律の改正と実際の選挙との間には期間のずれがあるので、前回選挙時の較差三・〇八倍と比較して二・九八五倍を改善したとは単純には断定することができないと考えます。比較するのであれば、法律改正時における較差試算を相互に比較することが有意義だと思いますが、その場合ですと、前回の場合が二・九七倍でした。そして、今回、二・九八五倍でありますので、決して改善とは言えない、むしろ後退しているということが言えると思います。 今回の自民党案、三倍を合憲とする、また抜本改革だというふうに今おっしゃった、その御意見を踏まえて、いかがお考えでしょうか。来年の参議院選挙では再び、実際選挙をしてみると三倍を超えてしまうという可能性が、前回のことと照らし合わせるとそのように考えられるんですけれども、その点について、見通しについてどのような判断で今回の自民党案を提案されたのか、その点についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○委員以外の議員(石井正弘君) お答えを申し上げます。 今、青木議員御指摘の最高裁判決、二十九年でございます、その判決の中で、当時は最大較差二・九七倍、これが二十二年国調の結果に基づいて、しかし、選挙当時では三・〇八倍、選挙人数ということで、この定数配分規定となった、これを合憲としたということであります。 確かに、法律を提案するときと実際にこれが選挙施行されるときとの一定の時間的なずれというのもあるところでございますけれども、ただ、二十九年最高裁判決がそのような状況の中で合憲ということを判決ということで示しておられるということも一つの事実であるわけであります。 そういったことから、私ども、今お話しのとおり、今回の提案では、最大較差、直近の国調で二・九八五倍になる、御指摘のとおりということであるわけでございまして、これが実際に選挙するときにどうなっているか。これはまだ今の推計値しか出ないわけでありまして、現時点におきましては、前回の最高裁判決の合憲のときと同様、三倍を切っている、すなわち二倍台ということで提案をさせていただいているところでありまして、ちなみに、現在の選挙人数という、選挙人名簿及び在外選挙人名簿登録者数ということで二十九年九月一日現在ということで計算した数値がございますが、これによりますれば、最大選挙区との較差、これは宮城県との比較でございますが、二・九七五倍と、このようになっているということでありまして、こういったことから最高裁の投票価値の平等の要請には応えるものとなっていると、このように私どもは理解をして提案をさせていただいている次第であります。
○青木愛君 そのように確信を持った御答弁をされておられますけれども、来年の参議院選挙でどのような結果が出るかということは注視していかなければなりませんし、今回の自民党さん出された案は最高裁が求めている抜本案とはとても言えない、そうした理由の一つだと思い、述べさせていただきました。 時間もなくなってきておりますが、先ほど岡田先生からも御指摘あり、行政監視機能とまたその定数の関わりについての御指摘だったと思いますけれども、国会には重要な機能として法律の制定と行政の監視がありまして、特にこの行政監視については参議院に期待される役割であり、また参議院の存在意義でもあると思います。 しかしながら、この間、森友、加計学園問題、陸上自衛隊の日報問題、公文書の改ざんや虚偽答弁、また文科省局長の汚職事件など、行政の不祥事が続いており、民主主義の土台を揺るがす事態となっております。このようなときこそ、参議院行政監視委員会が本領を発揮すべきところですけれども、今国会での委員会の開催は大臣報告の一回だけです。参議院の行政監視委員会は疑惑解明に全く否定的と言わざるを得ません。これでは参議院の存在意義も問われかねないと危惧しております。 このような十分な役割を果たさない参議院に対して、今定数を六増やすということの国民の理解は到底得られるものではないと考えますが、この点について御答弁をお願いいたします。
○委員以外の議員(岡田直樹君) ただいま御指摘になりました様々な問題あるいは不祥事については、この参議院において、予算委員会においても決算委員会においても、各種の委員会において多くの質疑時間が割かれ、そして様々な指摘がなされてきたことと存じます。 行政監視委員会については、先ほど申し上げた決算委員会との時間の調整ということもあって、なかなか開かれにくいというのが現状ではございますけれども、これが次のサイクルが設けられれば、例えば小委員会というものを幾つか設けて、テーマを設定してそれに一つ一つ取り組んでいくと。そんな中では、例えば公文書管理とか、そういった今の焦点となっているようなそういったテーマについてもこの行政監視委員会の課題として議論がされていく。本当の意味での行政監視機能の強化につながる行政監視委員会として我々は改革を進めてまいりたいと、そのように存じております。
○青木愛君 この度の行政の不祥事も問題ですけれども、それに相対する国会の、特に参議院の行政監視、その委員会が全く機能不全だということも同様に大変大きな問題だと思っており、このことが国民の知るところになれば参議院不要論にもつながりかねない、本当に危惧をしています。定数増があるとすれば、こうした行政監視の機能が発揮された後の議論だというふうに考えます。 そして、あわせまして、先ほども申し上げましたが、この議論をやはり専門委員会に差し戻し、議論の積み上げという民主的な手続を経て成案を得るべきことを主張し、質問を終わります。 ありがとうございます。
○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。 私からも、豪雨災害の被災地に心よりお見舞いを申し上げます。 今日午前中に、希望の党そして立憲民主党と共同で法案を提出をさせていただきました。そして、この今日出させていただいた法案をこの委員会におきまして審議をさせていただくことができましたことを、委員長また理事の皆様、また委員の皆様に感謝を申し上げたいと思います。 私も、先ほどから議論があります選挙制度専門委員会の委員としてずっと出席をしておりました。十七回にわたるこの委員会でありましたけれども、岡田当時の委員長、今発議者としてこの席にいらっしゃるわけですが、岡田当時の委員長におかれましては非常に丁寧な進め方をしていただいたと思っておりますけれども、その後、参議院の改革協議会、親会議の方に行きまして、残念ながら、各党会派の合意を得ることができなかったということ、大変残念に思っております。 それでは、まず初めに、希望の党の発議者に伺いたいと思います。 この度、今日午前中に法案を提出したわけでありますけれども、これは自民党案に対する対案という位置付けというふうに思っておりますが、この対案を提出するに至った理由、そしてまた自民党案のどの点が問題と認識しているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○委員以外の議員(松沢成文君) 行田委員の御質問にお答えをいたします。 自民党案の問題点と対案を出すに至った理由ということであります。 幾つもあるんですけれども、まず、自民党案が出てきたこのプロセス、経過というのが非常に納得ができないということであります。やはり、選挙制度というのはこれ民主政治の基盤でありますから、大きな政党が一方的に決めるというのではなくて、それぞれの政党で議論に議論を重ねてコンセンサスを目指すというのが大前提だと思います。 参議院改革協議会が開かれ、その下に選挙制度に関する専門委員会がつくられ、十七回議論をしてきた、ただ、いろんな意見が出て成案を見なかったと。そうしたら、急に委員会に全く議論をされなかったような提案を突然自民党が出してきて、もうこれで委員会で諮って決めたいから、ほかの党も出しなさいと。これ、一方的なやり方で自分たちの制度をのませようとする、このプロセス自体に問題があるということが第一点です。 二点目は、日本国全体で人口が減っていく中で、議員の数を増やすということに国民の理解が得られるのかという問題点。関連いたしますけれども、国も地方自治体も財政が大変厳しい中で、地方自治体はもう議論に議論を重ねて、厳しい中でも議員削減、ほとんどの自治体が取り組んでいる。これに対して、国会、衆議院も議員減らしているんです。参議院だけが突然六議席も増やすなんていうことが国民に認められるのか、ここも大きな問題点だと思います。 更に言うと、この比例代表の制度の中に、今は非拘束制の比例代表でやっておりますが、その中に拘束制の比例代表を無理やり組み込んで、もうそれがかなり難しい制度になって、それを使うかどうかは政党の意思に任せるという、こんな制度にしてみたら、国民はまず制度が理解できません。この二つの制度を無理やり合わせる、それも合区であぶれる候補者を救済するような形でその制度を無理やり導入しようとするというこの身勝手なやり方に私は大変大きな憤りを感じておりまして、こうした不備の多い不公正な制度を絶対に認めてはならないということで私たちは新たに対案を出させていただいたと、こういうことでございます。
○行田邦子君 それでは、続いて伺いたいと思いますけれども、希望の党・立憲民主党案、この度出された法案におきましては、現行の二合区の選挙区を更に一つ増やして三つにするということであります。ただ、合区に対しましては批判のお声や、また否定的な声というのも少なからずあるというふうに承知をしておりますけれども、法案提出者は合区に対してどのような御所見でしょうか。伺いたいと思います。
○委員以外の議員(松沢成文君) 参議院の都道府県を基調とする制度の中で合区をつくるということに対しては、特に地方から、その都道府県の民意を国政に反映できないじゃないかといったような批判があることは存じております。ただ、サイレントマジョリティーといいますか、今、大都市の有権者は一票の価値が軽いわけですね。そういう有権者にしてみると、ますます較差が広がっていくということは、逆に言えば大都市の有権者の声が国政に届きにくいということも言えるわけであります。 合区に関して、我々はそれがいいとは思っておりませんが、今、憲法でも、あるいは選挙関連の法令でも、国会議員というのは国全体を代表するという形になっておりまして、参議院議員は都道府県の代表だという規定は何にもないわけです。そういう中にあっては、やはり人口が多いところの選挙区の当選者を増やす、あるいは人口が多いところの選挙区をひょっとしたら分区する、あるいは人口が少ない地域の選挙区を合区するという改革は、これは一票の価値の平等を求めるに当たっては当然考えるべき改革だと思っておりまして、私たちは、今の現状の中で改革案を考えるとしたら、合区を増やしていくことも是とすべきだというふうに思います。
○行田邦子君 私も、合区が非常に優れた制度だというふうには思ってはおりません。ただ、三年前の改正の議論の中でも様々な議論があって、そして知恵を絞って、結局苦肉の策として合区ということを我々は決めたわけであります。その合区をやめたいのであれば抜本改革をやはりするべきでありますし、抜本改革ができないのならば現行の法制度の下で、それにのっとって粛々と、淡々と較差の是正を進めていくしかないという思いで私どもはこの法案を出させていただいた次第であります。 そして、続けて希望の党の法案提出者に伺いたいと思いますけれども、今申し上げました三年前の改正の附則の七条でございます、先ほど来から議論がありましたけれども。本来ならば、参議院の選挙制度は参議院の在り方と併せて見直され、抜本的な改革が行われるべきと私は考えておりますけれども、今日出されたこの法案につきましては附則七条の要請に十分応えるものと法案提出者は考えていますでしょうか。
○委員以外の議員(松沢成文君) 何をもって抜本的改革と判断するかというのは非常に難しい問題だと思います。確かに、選挙制度を抜本的に変えるという議論をするには、参議院の在り方そのものをどういうものにしていくかという議論から始めなければいけません。ですから、今の選挙区と比例代表が合わさった制度を、例えば公明党さんや維新さんが提案しているように、ブロック制のように全く代表概念を変えるような制度に変えることを抜本的改革と言われれば、私たちが今提案している案は抜本的とは言いにくいかもしれません。 ただ、もう一つ、抜本的改革の一つの見方として、一票の価値の平等を重視するんだと、較差三倍以内をきちっと実現するんだという意味合いに立っての改革と判断すれば、私たちの案は一票の較差が二・八一六倍と、ほかにも案が出ておりますけれども、その中で最も一票の価値の平等を実現する方向になっているという意味では抜本的な改革であるというふうに考えています。
○行田邦子君 それでは、今日は総務省にもお越しいただいているので伺いたいと思います。 この五法案の中の二法案につきましては、公明党さんの案と維新の会さんの案ですけれども、ブロック制の案となっております。現行の比例代表とそれから都道府県選挙区という二本立てをやめまして、十一のブロック制に一本化をするという案でありますけれども、こうしますと、大改正と、まあ大改革と言っていいかもしれません、というふうになります。 これを来年の夏の参議院選に、ちょっとこれ心配なんですが、間に合うんだろうかと。私は、ブロック制というものそのものを全否定しているわけではありませんけれども、来年の夏に本当に間に合うんだろうかということを危惧をしております。 総務省に伺いたいと思います。 このブロック制を本当に導入するとなるとどのような対応が必要となるのか、そしてまた、来年の参院選まで一年しかありませんけれども、準備や周知など間に合うのでしょうか。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 現在審議されている法律案についての御質問でございますので、なかなか直接ということではございませんが、一般論として申し上げさせていただきたいと思います。 総務省としましては、法改正による制度改正が行われた場合には、必要となる政省令の整備、投開票オンラインシステムの改修、立候補受付等に係る体制の確保など、対応が必要になってまいります。また、このほか、有権者に改正内容を十分理解していただけるよう、各種媒体を活用したきめ細かな広報活動を行っていくということになります。 いずれにいたしましても、法改正により参議院の選挙制度が見直された場合には、その改正された法令に基づきまして、来年の選挙に向け必要な予算の確保を行い、また適正な管理執行に努めてまいるということになると思います。
○行田邦子君 総務省としてはこのようなお答えしかできないのかなとは思いますけれども、ただ、これはやはり現実問題として、ブロック制に今から対応するというのは、これは各政党もそうでしょうけれども、それ以上に、やはり総務省、大変な準備が必要だということだと思っております。 続けて、希望の党法案提出者にまた伺いたいと思っております。 そこで、私は、来年の参議院選までにという時間的な制約を考えますと、やはり今の二本立て、つまり比例代表と都道府県選挙区という二本立ては変えずに、この現行の枠組みの中で一票の較差をできる限り是正することが現実的というふうに考えております。二本立てを維持しながら較差是正に努める他の二案、つまり自民党の案とそれから国民民主の案ですね、と比べて、希望そして立憲民主の案のどの点が優れているとお考えでしょうか。
○委員以外の議員(松沢成文君) 自民党の案、国民民主党の案は、選挙区においては一番人口の多い埼玉県を二増やすだけなんですね。ですから、これでいきますと、国勢調査の下に計算しますと二・九八五倍までしか下がらないと。しかし、我々立憲・希望案では、埼玉県を増やすと同時に合区で福井県と石川県で新しい一つの選挙区にしますので、こちらも計算に入れると二・八一六倍と三倍をかなり下回るわけです。 先ほど青木委員からも御指摘がありましたけれども、これ人口がどんどん都市部に集中し地方は少なくなっている、この傾向は変わらないと思いますので、来年の参議院の選挙時点でひょっとしたら人口動態を考えるともう三倍を超えてしまって、また様々告発が行われる可能性も出てくると思いまして、私たちの案は二・八一六倍と最も三倍から下げた案だというところが大きな特徴であり、優位性だというふうに思っております。 以上です。
○行田邦子君 それでは、自民党の法案提出者に伺いたいと思うんですけれども、今、希望の党の法案提出者からの答弁にもありましたけれども、二・九八五倍に抑えると、言ったらこれもうほとんど三倍ということであります。先ほど青木委員からの質問でもありましたけれども、これ選挙の結果を見ると、三倍超えるということも結果として大いにあり得るのではないかなと思いますけれども、これで十分な較差是正をしたと言えるのでしょうか。
○委員以外の議員(石井正弘君) お答えをいたします。 二十九年の最高裁判決からこの問題我々は検討をしなければいけないと考えておりますが、最大較差が二・九七倍、これは二十二年国調、選挙当時では三・〇八倍、これは選挙人数となる定数配分規定はこれは合憲と、このようにされたところであります。 この背景といいましょうか、これを判決理由等からうかがいますと、御案内のとおり、都道府県を一つの要素として考慮するということは認めながら、合区につきまして、較差が継続する要因となっておりました都道府県単位の選挙区の仕組みを見直して、これまでにない手法を導入して較差の是正を図ったものとして評価をしたということがありますし、もう一つには、二十七年改正法の附則で、抜本的な見直しについて引き続き検討を行い必ず結論を得ると、こういう旨を定めることによって、これからの更なる是正に向けての方向性と立法府の決意が示され、再び大きな較差を生じさせることがないように配慮されたということによると理解をしているものでございます。 本改正案でございますが、二十七年改正法の附則において示された決意に沿って投票価値の較差の更なる是正を図っておりまして、大きな較差を生じさせることがないよう配慮したものでございます。較差が二・九八五倍という、縮小ということで二倍台に抑えているということ、このことによって本改正案は最高裁の投票価値の平等の要請には応えるものであると、このように我々としては考えて提案をさせていただいている次第であります。
○行田邦子君 十分とは私は思っておりません。 それでは、続けて自民党の発議者に伺いたいと思いますけれども、自民党の案、定数を六増するということでありますけれども、この定数を六増するということの正当性について伺いたいと思います。これにより参議院の機能や役割は変わるとお考えなのでしょうか。
○委員以外の議員(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 今回の定数六増でございますけれども、これはるる申し上げておりますとおり、埼玉県選挙区への二増によりまして一票の較差を縮小するということ、それから、都道府県単位の地方の声を国政に届けよという地方六団体あるいは県議会の強い声を受けまして、比例区の四増とともに特定枠の導入をお願いをしているということでございますので、こういったことが正当性と、根拠というふうに考えているわけでございますが、こうした六増をお認めいただきますれば、参議院の在り方を踏まえました改革として、参議院改革協議会においてこれまで議論をされてまいりました参議院の監視機能の強化などを始めまして、これ参議院の存在意義を更に高めることができるものと、こういうふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○行田邦子君 人口減少の中にありまして、なぜ定数を増やさなければいけないのかと、むしろ定数を抑えたままでの努力はできなかったのかというふうに思っております。 続けて自民党の発議者に伺いたいと思うんですけれども、定数六増の中で比例代表の定数を四増とする案になっております。ここで素朴な疑問なんですけれども、特定枠を設けたことによって四増するということなんでしょうか。現行の九十六の中で定数を増やさずに特定枠ということを設けることも十分できたのではないでしょうか。
○委員以外の議員(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 比例区の四増についてでございますけれども、我が党は、これまで申し上げておりますとおり、都道府県単位の声を国政に届ける仕組みをつくりたい、こういった趣旨で御提案を申し上げているわけでございます。そこで、現状、四県二合区がなされているというこの状況を踏まえまして、合区によりましてそうした声が届きにくくなると考えられる県が三年の改選ごとに二つあるということでございますので、それを考慮して合計四名分の増員をお願いをしているということでございます。 特定枠の導入とこの四増は直接リンクするものではございませんけれども、特定枠を導入することによりまして、そうした候補者が当選しやすくなるということでございます。そして、その四増の分を比例区の削減によって捻出しないのかということにつきましては、この比例代表選挙におきます参議院の独自の意義、すなわち専門的有識者を参議院に送るでありますとか、あるいは職能代表を参議院に送る、あるいは少数意見をきちんと反映させる、こういった趣旨の重要性に鑑みまして、今回、削減することなく四増ということでお願いをしているという次第でございます。 以上でございます。
○行田邦子君 いや、今の御答弁、ある意味とても分かりやすかったんですけれども、つまり、今の御答弁ですと、鳥取、島根、高知、徳島のこの合区で漏れてしまった人をこの比例に回すから、特定枠に回すから、だから四増が必要なんだという、非常に分かりやすい御答弁だったと思います。 仲間を救済したいというのは、私、気持ちとしてはよく分かるんですけれども、仲間を救済したいんだったらば、なぜもっとまともな案にしていただけなかったのかなというふうに思っております。そして、比例の定数を削減するという努力、私はできると思っております。そのことも申し上げておきたいと思います。 それでは、続けて自民党の発議者に伺いたいと思います。 この比例代表の特定枠についてなんですけれども、候補者とする者のうちの一部の者について特定枠に記載することができると、このようになっています。じゃ、この一部というのはどの程度までを指すのかということです。一部というのは全部ではないという意味だというふうに思っております。そうしますと、例えばなんですけれども、ある政党で五十人の比例代表、名簿に登載します、候補者がいますと、そうすると四十九人は特定枠でもこれはオーケーなのか、可能なのかどうか、確認したいと思います。
○委員以外の議員(磯崎仁彦君) お答えいたします。 比例代表選挙の特定枠、現行の非拘束名簿を基本に維持しつつ、候補者のうちの一部についてあらかじめ順位を定めて拘束式とすることを認めるということでございます。一部ということでございますので、特定枠の候補者の数についても候補者の一部としていることから、御指摘のとおり、名簿登載者の一人を除いて特定枠の候補者とすることは可能でございます。 したがいまして、先ほど、例として、五十人の候補者のうち四十九人特定枠可能かということにつきましては、四十九人までは可能ということでございます。この内容につきましては、各党がそれぞれの事情に応じましてその数を判断することとしており、一部であればその人数を制約することはしていないということでございます。
○行田邦子君 ですから、一部というのは全部じゃないという意味ですから、私が先ほど申し上げたように、五十人いたらば四十九人、一人を除けば、一人を除いて特定枠、全員特定枠ということが制度上可能なわけであります。 そうしますと、これどうなんでしょうか。平成十三年にこの参議院の選挙制度の大改正がありました。そのときに、いろんな経緯があって、いろんな議論があって、各政党、もう物すごい議論があったと思います。そして、やったことは非拘束名簿式の導入ということでありました。この非拘束名簿式、参議院の比例代表は非拘束名簿式なんだということが今一定程度国民の皆さんにも理解はされていますし、認知されていると思います。これはある意味、私たちが生み出した知恵だと思うんですけれども、今現在も非拘束名簿式というのがこれは基本です。 そうしますと、この特定枠というこの制度を今度入れますと、この非拘束名簿式ということが基本だということをもう根底から覆してしまう、そういうような制度ではないかと私は思っておりますし、これはやはり導入すべきではないということを改めて申し上げたいと思います。 それで、今この、全部でなければいいということですね、特定枠というのは、五十人いたらば四十九人特定枠でもオーケーだよということですけれども、そうしますと、こういったことも起こり得るということを皆様のお手元にお配りをさせていただいております。 具体例を挙げさせていただいております。ある政党、X党からA、B、C、D、Eの五人が立候補をします。特定枠順位第一をA、第二をB、第三をC、第四をDとして、特定枠でない者がEとしますと。そして、国民はEさんに期待をして、Eの得票数が五百万票となりました。AからDの得票数はゼロ。もちろん、これは特定枠ですから、個人名は記載、投票できません、そして選挙運動もできません。X党の政党名の得票数が一万票でした、計五百一万票のX党は比例代表で得票をしましたと。で、このX党は四人が当選となります。その場合に、特定枠のA、B、C、Dさんが当選をし、五百万票を得たEさんは落選をしてしまうということです。 今お配りしたこの例というのは、非常に極端な例を申し上げさせていただいております。分かりやすく非常に極端な例として例示をさせていただいているわけでありますけれども、これだけ多くの、頑張って得票し、つまり国民の皆さんがEさんに頑張ってほしい、国会で活躍してほしいという思いで五百万人、何百万人という方が名前を書いたと。ところが、その方は落選をしてしまうというようなことが起こり得るというわけでありますけれども、これでは私は国民の民意というものをしっかりと反映できていない、国民のその思い、民意を無視する制度になっているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○委員以外の議員(磯崎仁彦君) お答えいたしたいと思います。 まず、行田委員の方から、特定枠に記載された人には個人名で投票できないという今御指摘がございましたが、そこは禁じているところではございません。もし、特定枠に記載をされた個人に投票した場合には、政党への投票として、政党への投票にカウントをするということでございますので、そこは御理解をいただきたいというふうに思います。 それを前提に、まず比例代表選挙におきましては、もう御承知のとおり、各政党の総得票数に基づいて当選人の数が決まるということでございます。各政党の総得票数には、一つには政党に対する投票、二つ目は特定枠以外の候補者に対する投票、さらには三点目は、今申し上げましたとおり、特定枠の候補者に対する投票と、この三種類があるわけでございますが、行田委員御指摘のこの例、具体例からいきますと、政党に対する得票数が一万票ということになり、特定枠以外の候補者に対する得票が五百万票、特定枠の個人に対する投票がゼロということになりますので、御指摘のとおり五百一万票がこの政党に対する得票ということになり、それに基づいて議席数がこの例からいけば四議席に確定をしたということになろうかと思います。 特定枠でない候補者に対する五百万票、これは政党への得票ということになりますので、まずこの四人が当選をするということにこの五百万票はまず活用されているということでございますので、特定枠以外の候補者に五百万票を投じた、これは個人に投票したということでございますが、このEという方が所属するX党、この党を支持をしているということも当然投票者の方の投票行動にはあるだろうというふうに思っておりますので、この五百万票が全く無になってしまったということではなくて、四人を当選するために非常に大きな貢献をしているということもございますので、民意についてはまずそこで反映をされているというふうに理解ができるのではないかなというふうに思っております。 そして、この特定枠以外の候補者の個人名で投票したということについては、特定枠は順番が付いておりますので得票数は関係ないわけでございますが、特定枠以外の候補者、この場合にはお一人という前提でございますので、その順位を決定するということが事実上ないわけでございますけれども、これが複数名いた場合には、当然多い人から、特定枠で当選をした、もう一人例えば当選者が出るという場合には得票数の多い順に当然当選が決まるということでございますので、この五百万票を得票したという方は特定枠以外の候補者の中では一番目に当然順番として来るという意味での民意は反映をされているということかと思います。 ただ、やはり今回の場合には、四人が特定枠として採用され、恐らく政党の中でこの特定枠のA、B、C、Dの候補者を決定するにおいては、やはり私どもがこれまで説明をしてきましたように、特定枠の活用としては、例えば特定の専門家ではあるけれども必ずしも国民一般には著名でないとか、あるいは病気や障害を持ったいわゆる社会的な要支援者あるいは少数者、あるいは今国会でも成立をいたしましたが女性の候補者、こういったいろんな観点で特定枠に政党として登載をするということがあろうかと思いますので、最終的には政党が何人どういう判断で特定枠に登載をしていくかということに決まっていくということかと思いますので、そこは政党の判断に求められるところもあるんだろうというふうに思っております。 ただ、冒頭申し上げましたように、五百万票が全く死に票になるということではなくて、政党の当選者を決める上では非常に大きな役割を果たしているということになりますので、決して民意が損なわれたということではないと、そのように思っている次第でございます。
○行田邦子君 法案提出者の立場としての御丁寧な説明をいただきました。 最後ですけれども、この自民党の案なんですが、今の御答弁聞いていて、希望の党法案提出者、いかがでしょうか。同一比例名簿の中で最大の得票数を得た人が落選することも起こり得るという制度についてどのようにお考えでしょうか。
○委員以外の議員(松沢成文君) 行田委員から大変重要な御指摘いただいたと思います。 国民がすごく期待して人気のある人に思い切って票を入れたら、その人が当選せずに、全く政党が用意した知らない人がどんどんどんどん当選していくと。非常に国民に分かりにくいですね。ですから、これは民意をしっかり反映しているかという意味で問題があると思いますし、また、憲法の四十三条の、両議院は全国民を代表する選挙された議員でこれを構成するとか、あるいは十四条の法の下の平等ですとか、もっと言うと、投票価値の質的な平等、そういう面から考えても私は問題のある制度だというふうに思っています。 要は、今、磯崎答弁者がここまで細かく説明しないと全く制度が理解できないということ自体、私は国民に開かれた選挙制度にはならないというふうに思います。 以上です。
○委員長(石井浩郎君) おまとめください。
○行田邦子君 自民党の案の最大の問題点は分かりにくいということだということを指摘をしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。 この度の西日本豪雨でお亡くなりになられた皆様の御冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に対し心からお見舞いを申し上げます。 今回、自民、公明、国民民主、維新、立憲・希望の各党から法案を御提起いただいたことには率直に敬意を表します。 沖縄の風は、参議院選挙制度改革に当たって、選挙区と比例代表の二本立ての制度を支持し、選挙区は都道府県単位を基本とすべきであり、少数意見尊重の立場から比例定数の削減には反対をする、投票価値の平等を追求するに際しては議員定数の増員もやむなしと考える、特に、選挙区選挙において都道府県代表を選出するという合区解消の目的から、一票の価値の平等を追求しつつ、奇数配当で全都道府県に最低一以上の定数を割り振る制度も否定すべきではないとする会派意見をこれまでも表明したところです。 選挙制度が主権者と代表との関係を規定する以上、主権者の集団には一定の歴史的、文化的な共通項が存在すること、そうした歴史的、文化的な集団に共通する民意を集約して、選挙制度を通じて代表が選出されることが必要です。現行の選挙区選挙と比例代表選挙を合わせる参議院選挙制度が地域代表と職能団体の代表を選出する制度であることについては共通の認識であると理解しておりますが、バランスの取れたものであると評価しています。 沖縄県は、十五世紀の琉球王国の成立以降、明治政府による琉球処分、廃藩置県を経ても、固有の歴史的、文化的な個性、独自の地域性を維持しています。琉球王国以降続く独自の文化だけでなく、戦前の政府による過酷な統治、二十万人の犠牲を出した国内唯一の地上戦である沖縄戦、その後二十七年にわたる米軍統治、さらに現在まで続く米軍基地負担など、沖縄県民だけが共有する県民的な経験です。 このような独自の県民性の感覚は、沖縄県ばかりでなく、濃淡はあっても他の都道府県においても必ず存在しているものであり、むしろ現在これを積極的に評価する動きも見られます。そこで、県民性やその都道府県の状況、民意を集約するという意義を踏まえて、沖縄の風として、参議院選挙区選挙については都道府県単位を基本とすべきであるとの結論に達しました。 司法、最高裁が一票の較差の平等を要請していることは理解しています。しかし、司法は併せて定数の削減までは求めていないことは注目すべきです。全国的な人口減少傾向にあって、特定の地域、人口が少なくなった都道府県から代表者が輩出されないということになれば、都道府県間の格差はますます拡大し、国民全体の平等権保障、基本的人権の尊重に反する事態にもなりかねません。 現在、他の先進諸国と比較しても、我が国の人口当たりの議員定数は少なく抑えられています。沖縄の風は、一票の較差是正に当たってはこの議員定数を増員する議論も排除すべきではないとこれまでも意見表明してきたところです。国、地方の財政が逼迫する状況で、国民の理解を得る、真摯に尽くす必要はありますが、投票価値の平等を追求する上で議員定数増が生じるとしても、それは民主主義のコストではないかと考えています。 このような沖縄の意見について自民発議者はどのようにお考えでしょうか。御所見を伺います。
○委員以外の議員(岡田直樹君) お答えを申し上げます。 ただいま伊波先生が御指摘された選挙制度専門委員会の報告の中に沖縄の風の御意見も記されております。糸数先生がおっしゃったことでありますが、合区、ブロック制に関してこのような御発言でございました。明治政府による廃藩置県以降、現在まで、都道府県が歴史的、文化的なまとまりとして存在してきたことは無視し得ない、特に沖縄県は、明治政府による琉球処分、廃藩置県以降も固有の歴史的、文化的な地域性を維持していると、このような御発言であり、大変重いお言葉であるとともに、その地域の事情こそ異なれ、我々と同じ思いで都道府県を捉えておられるものと共感を覚えた次第でございます。 その上で、この報告書での沖縄の風の御発言にも沿う形で、都道府県の声、多様な声を国政に反映させるという参議院が果たすべき役割などを考えれば定数増も排除すべきでないという、あるいは民主主義のコストという御発言もございましたけれども、その一方では、やはり大幅な増員ということは、これは現実的ではないと。そういうことを勘案しまして、私どもでは、参議院創設時の定数二百五十人を下回るよう、抑制的な形で定数増をお願いしていきたいと考えているところであります。 今回、改めてこの報告書に目を通してみました。そして、先生のお話をまた改めてお伺いをし、やはりそれぞれの歴史、文化、社会などが持っている地方の声を十分に踏まえなければいけない、人口比例のみでこの選挙制度を考えるということについては、我々はもっと地域性というものも踏まえた形で議論すべきではないか、そのように感じた次第であります。
○伊波洋一君 今回、公明あるいは維新から御提案のあった法案では、全国を十一ブロックに分割した大選挙区制となっています。確かに、衆議院の比例代表制の十一ブロック割りと同じであり、国民、有権者には理解しやすいという面はあると思います。 しかし、前述の沖縄の歴史的、文化的な背景、それに基づく県民性は他の九州の県とは異なるものであり、九州ブロックとして統合されることにはやはり違和感を感じます。かつて検討された道州制においても、沖縄は一つの州として提案をされました。実際の選挙において、沖縄県で選挙活動をして得票するよりも、九州ブロック内の大都市、人口密集地が存在する福岡県や西九州を中心に票を取りまとめた候補者が九州ブロックの代表として選出されることが容易に想像されます。その場合は、現状よりも更に沖縄の声が国政に反映されなくなってしまう懸念があります。 公明党は沖縄県の独自性について特に御理解がある政党だと思いますが、仮にブロック選挙になった場合に、沖縄の代表が九州ブロックで当選するとお考えでしょうか。沖縄の代表が当選せず、今以上沖縄の声が国政に届かなくなるのではないかと危惧しますが、公明発議者の御見解を伺います。
○委員以外の議員(魚住裕一郎君) 御質問ありがとうございます。 公明党は、今先生がおっしゃったように、沖縄の思いというものをしっかり踏まえて議論をさせていただいているところでございまして、確かに先生がおっしゃるような危惧、懸念といったことを十分承知をするものでございます。 そんな中で、この参議院の選挙制度におきまして、沖縄の本土復帰に合わせて、今まで二百五十の総定数であったものが二百五十二というふうにさせていただいたところでございまして、それは、今まで三対二という、その選挙区の比率を超えて沖縄を遇したというようないきさつもあるということも是非御理解をしていただきたいと思っているところでございます。 そして、その上で、現行制度における都道府県選出議員であっても、憲法上は全国民の代表であるということもしっかりと認識する必要があろうと思います。それによって衆参それぞれ権限は維持されている、都道府県選出議員はあくまで地域代表的性格なのでございまして、厳密に都道府県代表ではないということを理解する必要があろうと思っております。 その上で、例えば我が党案の九州ブロックについて申し上げれば、選挙区の定数、現在それを合わせますと十でございますけれども、それよりも大きい十四に実はなるところであります。裏表で二十八ということでございますが、そうなりますと当選ラインは下がるというふうに認識をしてございまして、定数が増えた分、必ずしも都会から立候補した者に有利に働くとは言えず、むしろ中小政党や個人、政党に属しない無所属の立候補者が当選をする余地が出てくるというふうに考えるものでございます。 個人名投票のブロック制による大選挙区制は、少数派である集団の政治的代表を送り込める、衆議院とは異なり政党間の争いからは距離を置ける、比例代表制でないため無所属議員が当選する余地があるというふうに考えておりまして、沖縄の声も反映できる可能性が十分にあるというふうに考えるものでございます。 以上でございます。
○伊波洋一君 これまでの質疑にもありましたが、参議院選挙制度改革については、参議院改革協議会の下、選挙制度に関する専門委員会を設け、平成二十九年五月十二日から三十年四月二十七日までの間、十七回にわたり協議を行ってまいりました。 自民党案は、こうした十七回にわたる専門委員会での議論を踏まえることなく、突然六月十四日に提出されたと理解しております。選挙専門委員会の議論を、積み重ねを否定し、参議院改革協議会の権威を尊重せず、ひいては参議院の存在意義を否定しかねないものであり、会派間の信義に対する極めて重大な違反であると言わざるを得ません。 参議院改革協議会は、六月一日に参議院議長に対して、参議院における行政監視機能の強化に関する提言も提出したところですが、その具体化たる行政監視委員会は今国会中一度も開かれておりません、実質的には。このような参議院改革協の行政監視に関する提言及び選挙制度に関する報告書のいずれも現実的な効果を発揮しないとすれば、参議院改革協議会そのものの存在意義が問われかねません。 行政監視については、ちなみに米国においては、米国連邦議会とともに、議会の下に予算執行と行政の監視を行う行政機関が多数設置されています。超党派的な立場から政策の多様な選択肢を提供する議会予算局、CBOは、年間予算で四千七百万ドル、職員数は二百三十七名。CBOとの重複を避けつつ、広範な情報提供を行う議会調査局、CRSは、予算一億六百万ドル、職員数は五百八十二名。予算執行、監査、評価過程における議会からの要請に基づいて、監査、評価、改善勧告を行う政府説明責任局、GAOは、予算五億四千二百万ドル、職員数は二千九百八十八名と、行政府に対する抑制と均衡のための機関が整備されています。日本の国会においても同様な機能が備える必要があるのではないかと思います。 選挙制度については再三にわたって答弁いただいておりますので、ここでは行政監視委員会の不開催など、自民発議者が参議院改革協議会の現状についてどのようにお考えでしょうか。改革協の機能を実際に発揮させるためにはどのように取り組むべきとお考えか、お聞かせください。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 参議院改革においては、行政監視委員会の設置、活動、そして行政監視機能の向上に従来から、我々の先輩が改革協議会を開いたときにもこの行政監視委員会というものが新たに設けられて、自来今日に及んでおりますけれども、近年では、これも従来からの参議院の看板ともいうべき決算委員会の方に多くの時間を要するために、御指摘のとおり、行政監視委員会の開会が困難な現状であるのは確かであります。これは認めざるを得ませんし、望ましい姿とは思っておりません。 このために参議院改革協議会において、この点について有識者からのヒアリングや諸外国の例も参照しながら議論してまいりましたが、やはり行政監視委員会が参議院改革の大きな柱としてかつて導入されたその当初の経緯が、国民からの大きな期待に応えるべきという点についてはしっかりと認識がされまして、特に国会の開会中はもちろんであります。しかし、役所というものは、行政というものは、国会が開いていようが閉じていようが、これは年中回っているわけでありますから、我々としては、開会中に、もちろんこの行政監視、本会議も開き、また行政監視委員会も開き、そしてまた小委員会というものも開いて、それぞれにテーマを設定して、そして閉会中をできるだけ有効に活用をして通年のサイクルをつくろうと、そして臨機応変に行政監視の機能を果たしていこうという通年のサイクルを考えているところであります。 先ほど、諸外国の例をお示しをいただきました。それぞれに一長一短、特徴がございます。余り大きな予算をそこに投ずるということはなかなか現状困難でありますけれども、やはり議員が行政監視の面で精いっぱい汗をかいて、そして目を光らせて国民の負託に応えてまいりたい、そのことをもって国民の期待に応える参議院をつくっていきたいというふうに思っております。
○伊波洋一君 是非実効ある取組にしていただきたいと思います。 同じく自民党発議者に質問いたしますが、計十七回の選挙専門委員会の協議を経て、五月七日に専門委員会から改革協へ宛てて報告書が提出されています。この合計十七回の選挙専門委員会の協議の重みについてどのようにお考えか、お聞かせください。また、報告書における選挙制度改革の結論についてどのような評価をされているか、伺います。
○委員以外の議員(岡田直樹君) この十七回の専門委員会の協議の重みというものは、大変精力的に各派に御協力をお願いした結果もありまして、非常に重いものがあると思っております。特に先ほどお話がありました沖縄の風の御意見というものも、これは一つの御見識というふうに重く受け止めておりますし、そうしたお声が聞けたのもやはりこの十七回の積み重ねの重みであるというふうに思います。 選挙制度改革について、ここまで丹念に論点を整理し、議論をしたことは余りないのではないかというふうに考えているところでありますが、これが各論併記の形になったことは、過去において例が少なくないとはいえ、何とか一本にまとめたいという気持ちがございましたけれども、結果的にはそうならなかった、各論併記になった。しかし、それはこの親会や代表者会議を経てこの倫選特の委員会に生きているわけでございますから、その十七回の重みというものは、今我々はそれをしっかり受け止めて御提案を申し上げております。どうか御理解をいただきたいと思います。
○伊波洋一君 今重みを受け止めているとおっしゃいますけれども、しかし、その重みを全く無にするのが今回の提案ではないかなと思っておりまして、その件については本当に残念です。 選挙制度は議員の存立基盤であり、自らの身分を左右する問題を当事者自身が制度設計すること自体そもそも無理な話であり、専門委員会の設置をした時点は、結論がまとまらなくなることはある程度予測できたのではないでしょうか。憲法に保障された国民の参政権をどのように実現するかという民主主義の根幹に関わる問題ですから、自らの身分をリスクにさらしても、本来は参議院に有識者による第三者委員会を設けて、幅広い国民の意見を吸い上げつつ、党利党略から離れて、現代社会における国民の参政権の在り方、二院制の下で衆議院と対置された参議院の在り方、その参議院を実現するための参議院選挙制度の在り方など、順に議論を丁寧に積み上げていくことが必要だったのではないでしょうか。 本来的には、第三者委員会を設けて選挙制度改革を提起すべきだったと考えますが、自民発議者の御見解を伺います。
○委員以外の議員(岡田直樹君) 委員の御提案、御指摘は御示唆に富むものだと認識をしております。 そうした観点から、専門委員会におきましては、多くの外部の有識者の御意見も積極的に聴取いたしました。様々な御意見がございました。県知事からは合区を何とか解消してほしいという御意見もございましたし、もう一方では、その対極的な御意見としては一人一票運動の弁護士の先生から御意見を聞きまして、これは選挙区においても一人一票、全く平等でなければいけないという、地域性というものは考慮すべきでないという、そういう御意見もいただきました。 そうした言わば第三者的な見方というのが今回の専門委員会においても大いに取り入れられ、その報告書にも反映をされておるというふうに思いますし、そうした積み重ねの上に、私どもは、先ほど沖縄の風の御意見と方向性は極めて一致をしている。いろいろなお話からなかなか御理解いただけない点もあろうかと思いますけれども、そうした議論は丁寧にやってきたし、第三者の声もしっかり聞いてきたということを御理解願いたいと存じます。
○伊波洋一君 この専門委員会において、自民党は四月十三日付けで参議院選挙制度の改革についての考え方と題する報告書を提出しています。この参議院制度の改革についての考え方と今回の自民案の整合性について、自民発議者としてどのようにお考えか、認識を伺います。
○委員以外の議員(岡田直樹君) お答えいたします。 私どもは、基本的には憲法四十七条を改正し、参議院議員の選挙について、合区を解消して各都道府県から代表者を出せるように、広域の地方公共団体の区域を選挙区とする場合には改選ごとに各選挙区において少なくとも一人を選挙することが可能となる規定を置くことなどを考えております。ただ、先ほども申しました、今回はそれは間に合わない話であると。公選法改正、今回のような案を御提案させていただいております。 今お話のありました四月十三日付けの各派の考え方案の中に自民党の考え方もございまして、それは憲法改正による一県から少なくとも一人という選挙制度改革を目指すとともに、制限連記や奇数区の検討ということも視野に入れて真剣に検討をしているところでありまして、憲法改正のみにこだわっていたわけではありません。参議院憲法審査会で合区解消・地方公共団体の憲法改正の条文イメージを提示したこともありますけれども、憲法審査会、今国会で一回しか開かれていない、そういう状況も鑑みて今回はそれは見送ることとしたわけで、かたくなに突っ張っていたわけではないということを御理解をいただきたいと思います。 しかしながら、各派の隔たりが依然として大きい、そんな中で現段階では合区の解消をひとまず見送らざるを得ないので、やはり選挙区の最大較差の縮小と比例選挙での拘束式の特定枠の導入などを、この十七回の専門委員会の後ではありましたけれども、御提案をしているわけであります。
○伊波洋一君 今回の自民案について、マスコミ各紙も非常に厳しく批判しています。新聞の社説のタイトルだけを見ても、小手先にすぎない自民党案、読売新聞、国民の理解が得られるのか、産経新聞、裏口入学枠は認められぬ、毎日新聞、御都合主義が目に余る、東京新聞、自民案は露骨な党略だ、朝日新聞、抜本改革の約束を忘れるな、日本経済新聞など、極めて否定的です。 また、身内であるはずの小泉進次郎衆議院議員からも、心配なのは国民にどう映るかだなどと突き放されています。 国民の理解を得るのは容易ではないと予想されますが、自民発議者は国民の理解を得られるとお考えですか。具体的にどのように理解を得ていくのでしょうか、伺います。
○委員以外の議員(石井正弘君) お答えいたします。 ただいま議員御指摘のとおり、特に定数増につきまして厳しい論調があるということを我々も承知し、そういった報道をしっかりと受け止めさせていただいているところでございます。 今回の改正案は、一票の較差、これが再び以前のように大きくならないようにするために、埼玉県選挙区の定数を二増、そして人口減少県、あるいは少数派、多様化した民意、こういったことを国政に届けるために全国比例区の定数を四増ということで、合計六増お願いをするものでありますけれども、こういった増員の必要性に加えまして、参議院が衆議院の半数強の定員で同様の審議、調査を行ってきているということ、あるいは行政監視機能の強化など新たな課題に積極的に取り組むということ、参議院創設時の定数であります二百五十人を下回る二百四十八人となるように抑制的に配慮していることなどを更にこれからも丁寧に説明をする必要があると、こう考えているところでございまして、今回の委員会での質疑に加えまして、更に我々も丁寧な説明をしていかなければいけないと思います。 これに加えまして、国民に新たな負担を強いないと、こういう考え方の下で参議院全体の経費節減によって国民の皆様の理解を求めたい、このように考えているところでございます。
○伊波洋一君 さきに触れた自民党の参議院制度改革についての考え方には、平成三十一年に行われる参議院選挙に向けた抜本的な見直しとの文言が明記されています。 この自民党案はこういう抜本的な見直しに相当するのか、発議者の御認識を伺います。
○委員以外の議員(石井正弘君) お答え申し上げます。 御指摘の平成二十七年公選法改正附則の検討条項、この中にあります選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行って結論を得ると、このように規定されているところであります。同時に、地方六団体からの合区解消に関する決議、あるいは県議会、三十五もの県議会で採択されました意見書、こういったところに示されておりますとおり、都道府県単位の地方の声を国政に届けられる選挙制度を望む、こういった地方の声にどう応えるかということも重要な観点だと、このように考えております。 こういった中、我が党は、合区対象県を拡大させずに、一票の較差が再び以前のように大きくならないように、埼玉県の定数を二増、そして最大較差は三倍未満の二・九八五倍に是正するということにしたところであります。 さらに加えまして、比例選挙におきまして現行の非拘束名簿について拘束式の特定枠を設けることができると、このようにいたしまして、様々な国政上有為な人材あるいは少数意見、多様性を代表する者、さらには政党が民意を反映するために必要な人材、こういった方々を当選しやすくすると、こういったことで、人口的に少数派ともいうべき条件不利地域も含めた地域の住民の生活あるいは安全を守ると、こういった観点などからも、これは、これらの方々は国政上有為と言い得る人材がいらっしゃるということでありまして、こういった方々の当選の機会を高める、このことを可能といたしまして、合区問題にもある程度対応し得るものとして活用できるようにしたところでありまして、こういったことを見ていただきますれば、地方の声、多様な声を国政に反映させるという参議院の在り方を踏まえまして、一票の較差を是正しております本改正案は次の通常選挙に向けまして一つの抜本的な見直しに当たるものと、このように考えているところでございます。
○伊波洋一君 今回の自民案における埼玉県選挙区の増員については、既に述べた観点から賛同できます。しかし、比例区の増あるいは特定の設置は賛成できません。 これまで歴代の政権は、ともすれば増税や社会保険料の引上げなど国民負担の際に、スローガンとして身を切る改革と称して、公務員の総定数の抑制、削減、人件費の削減、そしてまた議員定数の削減を進めてきました。私は、これによって行政の現場は疲弊し、住民に対する質、量面での行政サービスの低下を招き、地方議会、国会とも民意を立法過程に反映する回路が目詰まりして、ますます弱者が切り捨てられ、貧困の格差の問題が深刻化する一因になっているのではないかと考えています。 今回の自民案は、この間の定数削減ありき、定数削減こそ国民にとって有益であるとする風潮に一石を投じたのではないかと、この点は評価しています。むしろ、一票の価値の平等の実現のために定数が増えることについては、代議制民主主義における意義を国民に積極的に訴えていくべきではないかと思います。 定数の一部の増加に踏み切った今回の自民案にはどのような背景があるかということをやはり訴えていくべきだと思いますが、時間がありませんので、質問に挙げていましたけどそこは省きます。 現行の非拘束名簿比例代表制は二〇〇〇年十月に可決、採決され、二〇〇一年七月の参議院選挙から導入されています。非拘束名簿式比例代表制の導入は、拘束制名簿式比例代表制で自民党比例名簿上位に登載されて当選した議員が党費を企業に立替払させていたという大型闇献金事件がきっかけでした。与党は、平成二年の有識者による第八次選挙制度審議答申で非拘束名簿式が提起されていたことを根拠に審議を進め、現行制度を可決、成立したという経緯があります。このような非拘束名簿式というものは、従来の拘束名簿式が様々な問題が起こっていたことから行われたものです。 今回の自民党案は当時の選挙制度審議会答申の提起にどのように応えるのでしょうか。特に、答申が述べる拘束名簿式の三つのデメリット、提案者はどのようにお考えでしょうか。参院の政党化あるいは候補者の顔が見えない、お金の掛からないというこの部分が評価されて現在の非拘束になっているわけですけれども、逆になっていかないのか心配です。
○委員以外の議員(磯崎仁彦君) お答えいたします。 平成十二年に公職選挙法が改正をされまして、参議院議員比例代表選挙におきましては、今委員お話しされましたように、拘束名簿式については、顔が見えない、国民が当選者を決定できない、政党化が進む、こういったことから、顔の見える選挙、国民が当選者を決めることができる選挙という特色を持つ非拘束名簿制が導入されたところでございます。 一方、先ほど井上委員の方からは、当時も民意の多様化ということは入っていたんじゃないかというお話もございましたが、やはり更に当時に比べれば民意の多様化、細分化といった流れを踏まえ、このような少数派の有為な意見をどのように国政に反映をしていくのか、こういうことを考えたときには、拘束式を組み合わせることによって得るメリットがあるというふうに考えております。 つまり、非拘束名簿式を維持しつつ、補完的に拘束式の特定枠を設けることで、これまでは当選が難しかった全国的基盤を有しない等により多数の票を獲得できなくても国政上有為な人材、あるいは政党が民意を反映する上で有為な人材が参議院に送り出される機会が高まることから、非拘束名簿式、拘束式の双方のメリットを生かし、多様な民意を国政に反映させるという比例区の目的、意義に合致するものというふうに考えております。
○委員長(石井浩郎君) 時間が来ておりますので。
○伊波洋一君 はい。 時間が参りましたのであれですが、今回の特定枠の選考についての透明性が大きく損なわれるのではないかと思います。
○委員長(石井浩郎君) おまとめください。
○伊波洋一君 いずれにしろ、十七回にわたる検討を積み重ねてきた選挙専門委員会の議論を踏まえて、今回の自民案は手続が承服し難いことを強調したいと思います。沖縄の風としては、他党の御提出の五法案も含めて、改めて選挙専門委、改革協において提案し、全会派の合意形成に努めるべきことを強調して、質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(石井浩郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、行田邦子君が委員を辞任され、その補欠として中山恭子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井浩郎君) 公職選挙法の一部を改正する法律案(参第二五号)は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から本法律案に対する意見を聴取いたします。野田総務大臣。
○国務大臣(野田聖子君) ただいま意見の聴取の求めがありました公職選挙法の一部を改正する法律案につきましては、政府としては、意見を述べるのは差し控えさせていただきます。
○委員長(石井浩郎君) 暫時休憩いたします。 午後四時四十六分休憩 ─────・───── 午後五時三十九分開会
○委員長(石井浩郎君) ただいまから政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を再開いたします。 この際、申し上げます。 再開前に、日本維新の会、希望の会(自由・社民)、沖縄の風所属委員に対し出席を要請いたしましたが、出席を得ることができませんでしたので、やむを得ず議事を進めます。 公職選挙法の一部を改正する法律案(参第二一号)を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案に対する質疑を終局することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(石井浩郎君) 多数と認めます。よって、本案に対する質疑は終局することに決定いたしました。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(石井浩郎君) 少数と認めます。よって、本案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十分散会