国土交通委員会 第19号
- 発言数
- 129 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 10
- 開催日
- 2018/06/12
会議録
○委員長(長浜博行君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、吉田博美君が委員を辞任され、その補欠として青山繁晴君が選任されました。 ─────────────
○委員長(長浜博行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省海事局長蒲生篤実君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(長浜博行君) 船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党、朝日健太郎でございます。本日は質問の機会をいただきまして、感謝申し上げます。 本日は、船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律案、いわゆるシップリサイクル法について質問を行ってまいります。今国会へ国交省から提出された全八本のうちの最後の法案の質疑となりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。 日本の排他的経済水域の面積は約四百四十七万平方キロ、国土の面積の約十二倍を有し、世界でも第六番目の広さを有しております。また、日本の国際物流は九九%以上が海運で支えられており、言うまでもなく我が国は海洋立国であります。 その中で、我が国の造船業においても、日本の基幹産業として日本経済を大きく支えており、国際競争の激しい海事産業全般において、日本は世界でも有数の先進国であります。その中で、二〇〇九年、国際海事機関で採択されたシップリサイクル条約に基づき、本法案は国内で必要となる整備を進めるものであると認識をしております。 造船を基幹産業とする日本としては、耐用年数を終えた船舶の解体に係る環境整備においても国際社会で責任を負う必要がありますが、その船舶解体は主に開発途上国で行われており、その労働災害や環境汚染が国際問題化する中で本条約は採択をされたと聞いております。 そこで、まず伺います。この条約起草までの背景、そしてその必要性についてお聞かせください。
○政府参考人(塚田玉樹君) 船舶の解体作業の多くは途上国において行われておりまして、船舶に含まれる有害物質による環境汚染あるいは労働者の事故、疾病が発生しております。また、船舶の特殊性から、有害廃棄物の規制に係る既存の法的な枠組みの適用が困難であるという点も指摘されてきたところでございます。 こうした状況を踏まえまして、我が国等の主導によりまして、船舶に特化した有害物質等の規制のための枠組みづくりの議論が進められまして、二〇〇九年五月、国際海事機関の下で本条約が採択されたところでございます。 本条約は、安全かつ環境上適正な船舶の再資源化のため、船舶における有害物質を含む装置等の設置、使用を禁止又は制限するとともに、締約国によって許可を与えられる船舶の再資源化施設の要件等について定めるものでございます。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 続きまして、条約発効要件の充足について、現状と見通しを伺ってまいります。 今の御答弁で、国内整備の必要性は理解をいたしました。各国が締約に向け連携を取り、実効性を持つ必要があることは言うまでもありません。 そこで、本条約の発効要件ですが、第一に、締約国数については加盟十五か国以上、第二に、締約国の商船船腹量の合計総トン数が世界の四〇%以上、第三に、締約国の船舶リサイクル能力が締約国の商船船腹量の三%以上、以上この三点を満たす必要がありますが、二〇〇九年の本条約採択以降、条約締約に向けた動きに時間を有しているように感じます。 そこで伺います。シップリサイクル条約の発効要件の充足について、現状及び見通しについてお聞かせください。
○政府参考人(塚田玉樹君) ただいま御指摘のありました発効要件の状況でございますけれども、まず、締約国数に関する第一の要件につきましては、現在、締約国数は、ベルギー、コンゴ共和国、デンマーク、フランス、ノルウェー及びパナマの六か国でございます。この後、二〇一八年内にも見込まれますEU域内法の施行後に、EU加盟国による締結の動きが進むものというふうに考えております。 また、船腹量に関する第二の要件につきましては、世界トップのパナマを含む現在の締約国全体で約二一%でございまして、今後、二%を占める我が国、未締結国全体で約一九%を占めるEU加盟国及び中国が締結すれば充足される見通しでございます。 船舶解体力に関する第三の要件でございますけれども、主要な解体国であるインド及び中国が締結すれば充足されるという見通しでございます。中国は既に国内の関連法の整備を終えており、早期の締結が見込まれるほか、インドにつきましても早期締結の意思を示しているというふうに承知しております。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。 船舶の解体に関しては、労働コスト、リサイクル材料のニーズの観点から、先ほど御案内のとおり、開発途上国で実施されていると認識をしております。 その中で、ただいまありました第三の条約発効要件にあります船舶解体能力、こちらは全船腹量の三%以上を有する必要があると、これが大変重要な要件だと私は認識をしております。主な船舶解体国においては、リサイクルポートと言われる解体に係る環境整備が必要不可欠でありますが、その中でも、主要な解体国であるインドと我が国の間に改善支援を行っていると聞いております。 昨年九月、インドで開催された安倍総理とインドのモディ首相との首脳会談におきまして、円借款五件及び無償資金協力一件の書簡が交換が行われました。この円借款五件のうちの一つにシップリサイクル環境管理改善計画が含まれておりました。これは、同地区のシップリサイクル関連施設を改善し、国際条約に適合するシップリサイクル手法を導入することにより、シップリサイクルによる環境管理及び労働衛生管理の改善を図り、もって同国の環境保全と持続的産業発展に寄与するものであると認識をしております。 そこで、お伺いをいたします。 過去に大量竣工された船舶の解撤が二〇三〇年頃ピークを迎えるというデータもございます。今後、船舶の解体需要が増大する中、開発途上国へ我が国がどういった支援を行っているのか、その内容と、インド以外の解体国への支援があるのか、見通しを伺います。
○政府参考人(塚田玉樹君) 御指摘のとおり、本条約の発効には、インド等の主要な船舶解体国がこの条約を締結するということが必要だというふうに考えております。我が国としましては、こうした主要な船舶の解体国が早期に締結を行うということを促すために、政府開発援助等を通じてこれらの国の船舶解体関連施設等の改善を支援し、条約の実施体制の整備を後押ししていきたいというふうに考えております。 また、主要船舶解体国でございます例えばバングラデシュあるいはパキスタン、こういった国々において、安全かつ環境上適正な船舶の再資源化を実現するということは国際社会全体の課題であるというふうに考えておりまして、このため、我が国としましては、主要な海運・造船国として、ほかの国とも連携しつつ、これらの国々に対して、これまで我が国が培った船舶分野での技術的な知見、こういった知見の共有等の可能な協力、こういったものを行う考えでございます。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。国際貢献の観点からもしっかりと推進をしていただきたいというふうに思います。 今回の条約締結により、安全そして環境に配慮した国際的な船舶リサイクル体制が構築されると認識をしております。その中で、我が国国内の船舶所有者へ課せられる義務に有害物質一覧表の作成を求めておりますが、条約発効前後で建造船における記載する有害物質の種類が四種類から十三種類と、ここに差もあり、また、その一覧表自体の作成においても膨大になるというふうに聞いております。明らかに船舶所有者に対する負担増を強いることになるわけですが、そこで伺ってまいります。 条約発効後、指定される有害物質は十三あり、その一覧表の作成が義務化されますし、今後この指定された十三の有害物質の対象が増える可能性があると思うのですが、本法案による有害物質一覧表の作成義務を負う船舶所有者始め、海事クラスターを形成する関連事業者への負担をどのようにお考えか、お聞かせください。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 有害物質一覧表の作成に係る負担に関してでございますが、本法律案におきましては、総トン数が五百トン以上の日本船舶であってEEZ外において航行の用に供される船舶の所有者に対し、その作成を求めております。 一方で、有害物質一覧表を作成するためには、材料メーカーから造船所に至る造船サプライチェーン全体、千社以上ございますが、その協力が不可欠でございまして、これら事業者の負担を軽減するためには、有害物質含有の有無や使用箇所及びその量を特定し、確実にデータを集約できる体制を構築する必要があると考えております。 この点に関しましては、国内では造船所や舶用機器メーカー等との意見交換を重ねておりまして、有害物質一覧表の作成体制の構築に向けまして、造船所や舶用機器メーカーも本法律案の重要性を理解した上で官民が一体となって前向きに取り組んでいるところでございます。 なお、有害物質一覧表は、新造船については新造時に合わせて作成し、また、既存船も各種船舶検査のタイミングに合わせて物質をサンプリングすること等によりまして、航行に大きな影響を与えることなく対応が可能となると考えるところでございます。 以上でございます。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。引き続き、国内の理解の増進をしっかりとお願いをしたいと思います。 続きまして、我が国の海運、そして造船における国際競争力の観点で質問をしてまいります。 シップリサイクル条約の起草に関して、国際海事機関の中で我が国日本が議論を主導、そしてリードしてきたと聞いております。 条約の内容に有害物質一覧表の作成、また旗国の主管庁、承認機関による船舶の定期検査など関連事業者へ規制が掛かっていくわけですが、日本は先行して条約批准に向けた検討会を設置し、国際対応について調査を行ってきていると聞いております。 そこで、一つここはスポーツを例に取ってみますが、例えば、国際競技団体の幹部に日本人が参画し議論を主導、また、ルールメークに関わることで日本が優位に立つことができたり、いち早く新鮮な情報を入手することで即対応が図ることができるなど、大変有効に機能することが見えて取れます。また、オリンピックに関して言えば、例えば、競技で使用される機材メーカーの指定などが一日でも早く情報を入手することでトレーニングに反映をさせ優位性を持たせるなど、どんな分野においても国際的なイニシアチブを取ることは国際競争力強化に直結をしてまいります。 今回、まさに本条約を策定してきたアドバンテージを国際海事機関における他分野でも発揮し、そこでの議論も積極的に主導していく必要があると考えますが、国土交通省は今後どのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
○副大臣(あきもと司君) 世界有数の海運・造船大国である我が国は、船舶の造船から運航、そして解体に至るまで多くの知見を有しており、シップリサイクル条約のほか、CO2排出基準を始めIMOにおける船舶の安全環境に関わる規制に関する議論を主導してまいりました。ちなみに、今現在、このIMOにおきましては、環境関係の審議の委員会の議長を国土交通省職員が務めさせていただいております。 一例として、本年四月、今世紀中なるべく早期に国際海運から温室効果ガス排出ゼロを実現すべく、中長期的な削減目標や今後の取り組むべき対策等を定めたGHG削減戦略が採択されましたが、この戦略は、我が国の海運・造船業が得意とする省エネ技術を背景に我が国がIMOでの議論を主導した結果、採択に至ったものであります。 今後も引き続き、官民双方の技術や専門知識をIMOの活動にも反映させることによりまして、船舶に起因する環境汚染の一層の防止や安全性能の向上に関わる議論を主導してまいる所存であります。
○朝日健太郎君 あきもと副大臣、ありがとうございました。今後も引き続き、ルールメーカーとして国際社会でイニシアチブを取っていただきたいというふうに思います。 続きまして、海運・造船産業における環境配慮に対する現況と、この産業の持続可能性について伺ってまいります。 昨年の海上運送法の一部改正において、経済安全保障の観点から、日本船舶の確保は重要であると認識をしております。また、環境負荷の観点から、海運産業はSOx規制や、またLNG船の開発、国内に目を向けてもLNGバンカリング整備が進むなど、海運業における変化のスピードが速いのが現状であります。今回の条約で、日本の海運、造船の国際的な高度な技術開発や環境配慮を徹底すべきですが、その観点から持続可能な、かつ環境配慮を視野に入れた産業振興が必要であると思います。 そこで伺いますが、国際的な環境規制が進む中、環境保全に資する船舶の技術開発が必要であると考えますが、国土交通省の取組をお聞かせください。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 我が国では、ユーザーである海運業、メーカーである造船所、舶用工業が互いに結び付いて集積した世界でも有数の海事クラスターが形成されておりまして、世界トップレベルの技術を背景に国際的な技術基準の策定を主導する一方、その基準をクリアできる技術開発を進めることを両輪に、我が国海事産業の競争力強化を図ってまいっております。 一例といたしましては、先ほど副大臣より御答弁させていただきましたが、国際海運が目指すべき中長期的な温室効果ガス排出の削減目標や、その実現のための更なる対策を検討すべく我が国が国際交渉を主導しているところでございます。その一方で、LNGなどの新たな燃料やIoTなどの高度な技術を採用した先進的な船舶を普及させるための先進船舶導入等計画認定制度を昨年導入するなど、省エネ、CO2排出削減に資する各種技術開発、普及を推進しているところでございます。 今後とも引き続き、IMOでの安全環境分野における諸問題の解決に積極的に参画しつつ、国際ルール作りと技術開発を一体的に推進していくことで我が国海事産業の国際競争力の強化を図ってまいりたいと思います。 以上でございます。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 それでは、最後の質問に移ります。 約五年ごとに見直しを繰り返し、本年五月十五日に第三期海洋基本計画が閣議決定されました。この度の改正においては、日本を取り巻く環境の変化により海洋の安全保障が前面に打ち出されたものとなりましたが、くしくも本日同時刻にシンガポールでは米朝首脳会談が開催をされ、今後どのような変化を日本にもたらすのか、しっかり見極めなければなりません。 一方で、この第三期海洋基本計画において、新たなエネルギーとして期待される洋上風力発電の積極的な導入拡大が不可欠と記されております。また同時に、海洋生態系に蓄積される炭素でありますブルーカーボンを活用した二酸化炭素吸収に係る取組も推進をしています。 そこで伺いますが、持続可能な社会や海洋立国の推進に向け、第三期海洋基本計画にも位置付けられているこれらの環境への配慮や新技術の開発を進めることは大変重要だと考えますが、港湾局の見解をお聞かせください。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。 本年五月に閣議決定をされました第三期海洋基本計画におきまして、洋上風力発電の導入拡大、そしてブルーカーボンを活用したCO2吸収の取組の推進について記載をされているところでございます。 洋上風力発電の導入拡大につきましては、平成二十八年の港湾法改正によりまして港湾区域内での占用公募制度を創設し、これまでに鹿島港と北九州港においてこの制度を使って事業者が選定をされているところでございます。さらに、今般、一般海域におきましても洋上風力発電の導入に向けた動きが活発になってきたことから、内閣府、経済産業省等と連携をいたしまして、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律案を今国会に提出をさせていただいたところでございます。 また、委員御指摘のとおり、地球温暖化対策の新しい可能性として世界的に注目をされております藻場や浅場等の海洋生態系に蓄積される炭素でありますいわゆるブルーカーボンにつきましては、学識経験者で構成をされますブルーカーボンの研究会におきまして、我が国で初めて藻場等によるCO2吸収量見込みが定量的に試算されるなど研究が進展しておるところでございまして、港湾整備で発生するしゅんせつ土砂を活用した藻場や浅場の造成、そしてその吸収量に関する研究を支援しているところでございます。 国土交通省といたしましては、こうした洋上風力発電の導入拡大やブルーカーボンの活用など、港湾に係る新たな課題に積極的に取り組むことによりまして、持続可能な社会の構築、海洋立国の推進等を図ってまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。 終わります。
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。 質問の機会を頂戴いたしまして、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず冒頭、先日の新幹線の車内で発生いたしました事件に関しまして、お亡くなりになられた方の御冥福をお祈りいたしますとともに、乗客の皆様、また、けがをされた方もいらっしゃいますので、大変心の面でも動揺とまた精神的な負担というものをお察しをいたします。心からお見舞いを申し上げたいと思います。 これからもラグビーのワールドカップですとかオリンピック、パラリンピックを控えて外国人観光客も増えていく中で、日本の交通の安全確保のために政府として再発防止策の検討を強く冒頭に要望させていただきたいと思います。 それでは、法案の中身について質問をさせていただきます。 今回の法律によりまして、シップリサイクル条約に基づく国際的な船舶リサイクル制度を導入し、解体業務に当たる従業員の方々の労働環境と安全を守る趣旨の法律と理解をしておりますけれども、そもそも日本国内におきましては船舶の解体業者というのは何社くらい現状あるのでしょうか。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 本法律案におきまして、総トン数五百トン以上の船舶の再資源化解体を行おうとする者は、施設ごとに、主務大臣に許可を受けることを義務付けております。 我が国におきまして、二〇一四年以降三年間で総トン数が五百トン以上の船舶の解体実績のある解体事業者は八社と確認しておるところでございます。これらの事業者が条約発効後も同様の解体を実施しようとする場合は、再資源化解体業者として施設ごとに許可を受ける必要が発生いたします。 以上でございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 八社ということで、非常に数としては少ないなという印象ですけれども、日本の船舶数を考えますと、日本の船舶のそのほとんどは途上国において解体をしていただいているという状況なのかなと推測をいたします。 この法律によりまして、日本の解体業者の皆様も新たな義務が課せられていきますけれども、重要な点としましては、これまで法律がきちんと整備されていなかったために劣悪な労働環境に置かれていた途上国の解体業者の従業員の方々の労働環境がきちんと整うというところが今回の重要な点かと思います。 日本の船舶が解体のために途上国に送られる、そして途上国においてきちんと条約に沿った形で解体が本当にされているのかどうか、そこの確認ができる仕組みというのは今回の法律の中にあるのでしょうか。
○政府参考人(蒲生篤実君) 国外での船舶の解体に関しまして、例えば日本を例にして申し上げますと、我が国の船舶所有者が日本国以外の締約国で再資源化解体を行おうとする場合に、海外の解体事業者の契約を我が国で審査する過程等で当該事業者の違反を発見したときは、条約に基づきまして、日本政府から当該事業者に許可をした相手方締約国に対しまして通報いたします。それで、当該締約国の国内法令に基づいた司法手続を行うよう、その通報に際しまして要請できることとなっております。 また、調査の結果、当該締約国におきまして司法的手続が取られた場合には、条約上、国際海事機関、IMOでございますが、等に対しまして、違反についてとられた措置の報告を行うことが当該締約国には義務付けられておりまして、さらに、国際海事機関は、違反に関する情報を締約国から入手した場合には国際的に周知するという仕組みになっております。 このような国際的な監視網、情報網などによりまして、我が国の国外におきます再資源化解体についても適切に行える仕組みとなっているところでございます。 以上でございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 それぞれの締約国が国内法できちんと担保をし、またお互いにそれを確認し合う制度があるということで、御答弁ありがとうございました。 今回のこの新しい法律によりまして、有害物質一覧の作成が義務付けられます。今回、国土交通省としては、達成目標として、有害物質一覧を作成している日本の船舶数、現在百隻程度ということですけれども、これを二〇二五年までには八百隻までに、目標としていくというふうに伺っております。日本は、国別の保有船腹量、商業船のみを見てみますとギリシャに次いで第二位ということで、非常に船の数が多い、また大型の船も多いということで、日本がこの条約を国内法を整えてきちんと履行していくということの意義は非常に大きいものと考えます。 この有害物質一覧についてですけれども、アスベストですとか放射性物質、水銀や鉛など、人体に有害とされるものについて、そうした物質がどこにどれだけあるのかということがこの一覧表に記されていくことになりますけれども、今後、様々研究が進んでいく中で、これまでは有害とされていなかったものが後に科学的に有害ということが証明されるということもあるかと思います。例えば、アスベストがその一例かと思います。以前は有害とは思われておらず、いろんな建設物に幅広く使われていた、ところが、後ほどいろんな科学的な知見が集まる中で有害ということが分かっていったと。そのような物質が今後も出てこないとは限らないと思っております。 まず、そもそもの仕組みとして確認をしておきたいのですけれども、今後、条約の本体に有害物質一覧が追加されるという場合は、どういう国際機関がこの有害ということを認定をしていくということになるのでしょうか。
○政府参考人(蒲生篤実君) シップリサイクル条約の有害物質は同条約の付録に記載されておりまして、この付録に新たな有害物質を記載する場合には、追加を希望する締約国が国際海事機関、IMOに対しまして提案をし、その下にあります海洋環境保護委員会におきまして決定することになっております。 具体的な手続でございますが、海洋環境保護委員会において、必要に応じまして、関連する国際機関、団体等も含めました技術部会というものを同委員会の下に設置いたしまして、新たに記載を求められている物質につきまして、人の健康又は環境に対する重大な悪影響をもたらす可能性等について議論した上で決定することとなっておるところでございます。 以上でございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 つまり、IMOが有害ということを認めて条約に追加をしていくという理解でおりますけれども、では、IMOなどの国際機関が有害と新たに認めた物質につきまして、今回の法律で義務付けられる有害物質一覧にも記載されることが求められる、つまり、国内法においてもきちんと新しい有害物質について担保していただけるという理解でよろしかったでしょうか。
○政府参考人(蒲生篤実君) そのような有害物質に関しましては、他の国内法令も含めまして、そういった担保をするということを前提に、シップリサイクル法の国内法においても告示の方で対応するという形になろうかと思っております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 今回のこのシップリサイクルの法律、私は非常に重要な法律だと思っております。海洋の環境保全という観点からも、また、先ほども申しましたが、解体業に関わっている皆様の健康を守る観点からも、非常に重要な法律というふうに私は考えております。ありがとうございます。 少し角度を変えてお話をさせていただきたいと思います。 先ほど日本の商船の船腹保有の話をしましたけれども、商用船のみならず漁船につきましても、少し古い、二〇一二年のデータにはなりますけれども、世界の漁船隻数という一覧表を見ましたところ、大型の漁船のみの比較ではありますが、日本は第四位となっております。日本が世界に誇る海洋国であることは間違いないと思います。 五月の一般質疑の際に行田委員からも御指摘がありましたけれども、船が多いということは、日本は海上保安やまた漁業の知見が他国に比べて非常に集積しているということ、そういうこともありまして、今回シップリサイクル条約も日本が大変リードをしてできたというふうに伺っておりますけれども、そういう日本であるからこそ、途上国、特にアジアの途上国でのキャパビル、キャパシティービルディングですとか、漁業の発展の面で貢献すべきであるというふうに私も思っております。 今日は配付資料をお配りをさせていただきました。地図を御覧いただければと思いますが、この赤いところで書かせていただいておりますが、アジアのかなり南の方に東ティモールという小さな国がございます。私、以前、この東ティモールに住んでおりまして、二年間住んでおりましたけれども、この国は二〇〇二年に独立をしました、アジアで最も貧しい国の一つと言われている国であります。政府機関もまだまだ未熟であります。 私が住んでおりました当時、二〇一三年から二〇一五年の二年間ですけれども、東ティモール政府は、小さな国で、国土も非常に小さい国ですので、大臣とも頻繁にお会いする機会がございまして、近所のスーパーに行くと大臣がお買物をしているというような状況で、スーパーで大臣といろんなお話をすることができるんですけれども、そういう際に東ティモールの大臣からよく御要請いただいたのが、海上保安の面ですとかあるいは漁業の面で日本にしっかりと人材育成の支援をしていただきたいという声をいただいております。 この東ティモールというのは、この地図を見ていただいても分かりますとおり、日本の周辺の海路をオープンな環境にしておくという面からも、地政学的にも非常に重要な位置にあると私は考えております。特に、中東から我が国は油がたくさん来ているわけでありますけれども、それを日本に安全に運ぶという観点からも、いろんな海路を確保していくというのは重要でありますので、東ティモールとの間でも外交の面でしっかりとした関係性をつくるということ、大事であると住んでいる当時から思っておりました。 そういう国でありますが、東ティモールは、先ほど申し上げましたとおり、海上での能力というのは非常に欠如しておりまして、漁業資源の管理というのがうまくできておりませんでして、ここは非常に魚がたくさん捕れる、海域的には沖縄に非常に似ているというふうに伺っておりますけれども、そういう非常に資源の多い国なんですが、自分たちできちんと海上を守れないということで、周辺の国にばんばんお魚を捕られているという状況が起こっております。 こうした要請も大臣レベルから、私、当時は一外交官ではありましたけれども、そういう要請も来ている中で、このようなアジアでの状況を放置しておいていいのか、その点を外務省にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(石川浩司君) お答え申し上げます。 東ティモールは、我が国にとりまして、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値を共有するパートナーということでございまして、委員御指摘のとおり、東ティモールにおきましては、特に今、違法漁業の取締りが重要な課題になっているというふうに認識をしております。 我が国といたしましても、自由で開かれたインド太平洋戦略の下、この地域における法の支配と航行の自由等の確立を推進しておりまして、東ティモールに対しましては、JICAを通じまして、違法漁業の抑制に関する研修ですとか、港湾維持管理に関する専門家の派遣などを実施しておるところでございます。 今後も東ティモールの水産漁業監視能力などの向上につながるよう、海上保安分野も含めまして、この東ティモールに対していかなる協力ができるか、様々な可能性を検討してまいりたいと思います。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 今日、まさに歴史的な米朝の会談が行われておりますけれども、安倍総理が現在、地球儀を俯瞰する外交ということを展開されておりまして、これまで日本の総理が行かれたことのないような国もたくさん訪問されていらっしゃいますけれども、東ティモールには総理はまだ行かれておりません。また、河野外務大臣もまだ訪問されていないと理解をしております。 先ほど地図でお示ししましたとおり、小さな国ではありますけれども、親日の国でもあり、外務省としてもその重要性は御認識されているということでありますが、まずは、私の思いとしては、河野外務大臣になるべく早いタイミングで同国を是非御訪問いただきたいと思いますが、外務省、いかがでしょうか。
○政府参考人(石川浩司君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、東ティモールは我が国にとって重要な国でございますが、残念ながら、近年、総理、外務大臣の訪問ございません。委員の御指摘、特に河野外務大臣の訪問ということで御指摘ございました。河野大臣も今精力的に外国訪問行っておりますが、東ティモールについても、しっかりと我が国にとっての重要性を踏まえて検討してまいりたいというふうに思います。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 本当に、世界地図見ていただきますと、安倍総理や河野大臣が訪問されている国の中でぽこっと東ティモールだけ訪問されずに空いておりますので、是非とも前向きに御検討をお願いしたいと思います。 次に、海洋環境保全の関連質問ということで、我が国の下水道整備についてお伺いをしたいと思います。 オリンピック、パラリンピックの水泳、トライアスロンの会場でありますお台場海浜公園の水質問題というのがテレビ等で取り上げられておりまして、お台場の海水は大腸菌ですとか、競技団体が示す基準値を超えた値が出ていると。時には、競技団体が定める基準値の二十倍を示す大腸菌が出ることもあるというような報道がされております。各種の報道及び研究を見てみますと、特に雨が降った後に基準値を大きく超えているということで、大雨の際に処理できる量を超えた分の下水がそのまま海に流れ込んでいることで大腸菌が異常値を示しているという見解が多いものと理解をしております。 そうした中で確認をいたしましたところ、東京や大都市におきましては、家庭から出る汚れた水、汚水と雨水が同じ下水管を通る合流式下水道というものが採用されていると。このため、大雨のときは下水が処理をされずに、そのまま海へと放出されてしまうというのが現状と伺っております。 今、日本においてはほとんどの自治体で分流式の下水道ということで、家の汚水管と雨水用の雨水管というのは分離された方式となっているそうですけれども、大都市の下水道は、日本の初期に整備されたために古い形の合流式が採用されたままとなっている。また、大都市はカバーする地域が大きいために、平成十五年の下水道法の改正で合流式下水道の改善というのは求められてはいるんですけれども、余りに面積が大きいために結果として改善が進んでおらず、下水が未処理のまま排出されるという状況が続いて、現在のお台場の水質問題につながっているというふうにお聞きをしております。 オリンピック、パラリンピックは国として取り組んでいるものでありますし、下水の水がそのまま海へ流れるというのは、環境問題の観点からも看過できないというふうに思います。 東京都は三十一年度末までに前倒しで整備することを目指していると伺っておりますが、これを国としてもしかるべく支援すべきと思いますが、この点いかがでしょうか。また、東京のみならず、合流式下水道の早期の改善、そして全国レベルでの下水道の老朽化対策、メンテナンスの必要性求められていますので、下水道整備への国交省の御決意も併せてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。 合流式下水道は、汚水と雨水を一つの下水道管で集める方式でございまして、東京都の大部分は合流式下水道で整備をされているところでございます。合流式下水道は、大雨のときに未処理下水が河川などに放流される構造のため、委員御指摘のとおり、国土交通省では平成十五年に下水道法施行令を改正いたしまして、東京都を始めとする合流式下水道を採用している各自治体に対しまして、改善対策の実施を義務付けております。 このうち、東京都下の市町村には平成二十五年度までの、東京都区部には平成三十五年度までの改善対策完了を義務付けておりまして、東京都下の全十二市町村では予定どおり平成二十五年度までに全ての改善対策が完了しているところでございます。 一方、東京都区部では、施行令で定められております構造上の基準を満足するため、平成三十五年度を目標期限として、貯留施設や高速ろ過施設等の整備を進めてきたところでございますが、お台場地区において、オリンピック、トライアスロン競技等の開催が予定されていることから、この改善対策を平成三十一年度末までにできるだけ前倒しして実施することとしております。 国土交通省といたしましては、東京都区部において合流式下水道の改善が図られるよう、また全国におきましても合流式の改善が図られますよう、引き続き社会資本整備総合交付金等による支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 今回のこの法律におきましても、海洋の水質保全の観点からもこういう条約ができ、また、それを担保する国内法を今回作ろうとしているわけでありますので、日本の下水がそのまま海に流れるという現状が一日も早く改善されるように是非とも御尽力をいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○羽田雄一郎君 国民民主党・新緑風会の羽田雄一郎でございます。 船舶の再資源化、この法律について疑問点を確認をさせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。 二千九年の船舶の安全かつ環境上適正な再資源化のための香港国際条約、いわゆるシップリサイクル条約は、二〇〇九年に国際海事機関、IMOにおいて採択をされております。先ほどからも朝日委員や高瀬委員の方から、これを日本が主導してきたという話がありますし、この海洋国家日本が主導していかなければならない話だと、こういうふうに考えているところでございます。 二〇一二年十月には、この条約に関連する各種ガイドラインが整備されたことによって、条約批准に向けた環境が整ったとされております。我が国においても、その一年後の二〇一三年十二月から、シップリサイクル条約の批准に向けた検討会の検討が開始をされました。 この検討会について、平成二十七年に三回行ってから二年ほど開かれませんでしたが、これにはどのような理由があったのか、お伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 国土交通省では、シップリサイクル条約の締結に当たりまして、船舶所有者、造船事業者、解体事業者等の関係者が条約で要求される内容を実施するためにどのような課題があるのかを検討するため、平成二十五年よりシップリサイクル条約の批准に向けた検討会を開催してまいりました。平成二十七年の第三回検討会まで、現行の国内法令と条約で求められる環境要件、安全要件との比較や、各関係業界における実態や取組等につきましての調査を行ってまいりました。その後、検討会で得られた内容を基に、平成二十八年から、環境省、厚生労働省、外務省及び経済産業省と関係省庁会議を開催し、具体的な国内法制の在り方について検討を行いました。 また、関係省庁会議による国内における条約締結の検討と並行いたしまして、シップリサイクル条約の早期発効に向け、主要国への条約締結の働きかけを行いました。具体的には、局長級の日印二か国間の会合を開催いたしまして、インドの船舶解体施設の改善及び早期条約締結に向けた議論を行うとともに、英国ロンドンにおきまして我が国主催によるシップリサイクルセミナーを開催し、各国に早期締結を呼びかけるなど、早期条約発効に関する国際環境の整備に努めてまいりました。 こうした取組によりまして、シップリサイクル条約の早期締結に向けた国際的な機運が高まったことを踏まえまして、関係省庁会議の結果を基に、本法律案により関係事業者が対応すべき内容案を取りまとめ、第三回検討会から二年後の平成二十九年の第四回検討会で関係者にお諮りをしたものでございます。 以上でございます。
○羽田雄一郎君 これは世界的にもしっかりと主導していかなければならない問題でありますので、今後もしっかりと日本が主導して進めていただきたいなと、こういうふうに思ったところでございます。 本法律案において、総トン数五百トン以上の船舶は、再資源化解体を行うに当たり、再資源化解体業者に委託等を行うこととしております。これに関して、自衛隊の所有する艦船は機密保持の観点から再資源化解体の委託義務の対象外とされている一方、海上保安庁の巡視船艇については対象外となっておりません。 自衛隊艦船同様、海上保安庁の巡視船艇についても機密保持の重要性はあると思うんですけれども、海上保安行政に支障は生じないのか、再資源化解体の適用除外とならなかった理由について伺います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 本法律案におきまして、適用除外とする船舶に関しましては国土交通省令で規定することを予定しておりますが、その際の考え方といたしまして、自衛隊の所有する船舶につきましては、その構造や使用する武器等の設備の機密性が高いことから、その情報が漏えいすることのないよう特に慎重な手続が必要であること、また、従前より、これらの船舶の解体に際しましては、防衛省にて解体方法を詳細に指定し、機密情報の保護が確保できる条件において解体を行っていること、さらに、防衛省内部の監督制度等によりまして、これらの船舶の解体に伴う安全の確保及び環境汚染の防止措置がとられる予定であることから、防衛省とも調整の上、再資源化解体のための譲渡し等の規定は適用しないことを予定しております。 一方、海上保安庁の所有する船舶につきましては、自衛隊の所有する船舶と同様に運航時にはその機密情報を特に保護する必要がある一方で、解体するときには、これまでも武器等の機密性の高い設備を取り外した上で一般的な船舶と同様の方法で解体を行っていることから、海上保安庁とも調整の上、再資源化解体のための譲渡し等の規定を適用することを予定しておりますが、今申し上げました理由から、海上保安行政上特段の支障を生じるものではないというふうに考えているところでございます。
○羽田雄一郎君 しっかりと機密を守りながらやっていると、もう既にやっているという理解をさせていただきました。 本法律案によって、日本の領海外を航行する総トン数五百トン以上の特別特定日本船舶は、有害物質の一覧表を作成し、その確認を受けなければならないこととしております。また、再資源化解体に当たっては、解体のために必要な有害物質等情報の提供を必要とするなど、船舶所有者にとっては負担が増すことになります。 外航日本船舶については、安定的な国際海上輸送のため、その隻数の増加を目指している状況下でありますが、このような新たな規制により様々な影響が生じないように、これまでどのように船舶所有者の理解を深めてきたのか、また、今後の外航日本船舶の増加に向けてどのように取り組んでいくのか、併せて伺います。
○国務大臣(石井啓一君) 四面を海に囲まれた我が国にとりまして、貿易量の九九・六%を担う外航海運は、我が国経済、国民生活を支える基盤として極めて重要であります。特に、我が国における安定的な国際海上輸送の確保を図る上で、外航日本船舶はその中核となるべき存在であり、その確保は極めて重要な課題であります。 そのような認識の下、有害物質一覧表の作成に関しまして船舶所有者の方々に御理解をいただくため、国際海事機関におけるシップリサイクル条約の国際交渉時から、有害物質一覧表にどのような内容を記載し、どのように作成するかを船舶所有者の団体である日本船主協会と調整をして対応方針を定めるなど、密接に連携をしつつ対応を行ってきたところであります。 このような経緯から、シップリサイクル条約が二〇〇九年に採択された後は、日本船主協会から国土交通省に対して同条約を早期発効させるために国内法を整備するよう要望書をいただくなど、本法律案に御協力、御理解をいただいているものと承知をしております。 また、日本船舶の増加に向けた取組につきましては、昨年改正をされました海上運送法におきまして、トン数標準税制の対象となる準日本船舶を更に拡大するなど、外航日本船舶の早期確保に向け取り組んでいるところであります。 今後とも、トン数標準税制の適用等によりまして、我が国の経済安全保障の確立に向け、必要な外航日本船舶の確保に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○羽田雄一郎君 次に、現在、条約発効に向けた環境整備の一環として、船舶所有者が自主的に作成したインベントリーに対し、条約に適合していることを証明するものとして、国土交通省はインベントリー適合証、日本海事協会は適合鑑定書の発給に取り組んでいると聞いております。これらは本法律案の確認証書又はその相当証書として認められず、条約発効に備えて再度有害物質一覧表の確認を受け、確認証書又は相当証書の交付を受ける必要があります。 二〇一三年十二月から国土交通省で行われたシップリサイクル条約の批准に向けた検討会においても、インベントリーの適合証や鑑定書の交付をボランタリーベースで受けている先進的な事業者が条約発効後に不利とならないよう、適切な取扱いを考慮する必要が指摘されておりますけれども、こうした自主的、先行的に対応した船舶所有者に対する負担軽減策、これがないのか、伺わせていただきます。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 二〇〇九年のシップリサイクル条約の採択を受けまして、その発効に備えるため、約百隻の日本船舶の船舶所有者が有害物質一覧表に相当する書類、いわゆるインベントリーを自主的、先行的に作成いただき、日本海事協会等の条約への適合確認を受けているものと承知しております。 本法律案の施行後に本法律案に基づきまして確認証書又は相当証書の交付を受けるためには、再度、国土交通大臣又は日本海事協会等の船級協会の確認を受けていただく必要がございます。 しかしながら、確認を行う際に、本法律案の施行を前に適合確認を受けたときの審査過程の資料などを提供いただきまして、それを活用することで確認作業の一部簡略化等を行うことによりまして、事業者の方々の負担を最大限軽減してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○羽田雄一郎君 有害物質一覧表の作成に当たって、造船業者や舶用工業品を製造する業者においても、どのような物質や材料を使用しているのか把握する必要が生じることとなります。 新たにこのような義務、負担が増加する船舶の産業関係者に対して政府としてどのような支援を行っているのか、伺います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 本法律案では、総トン数が五百トン以上の日本船舶であって、EEZ外において航行の用に供される船舶の所有者に対しまして有害物質一覧表の作成を求めておるところでございます。これは、船舶の再資源化解体に従事する者の労働災害及び環境汚染の防止のために、船舶の所有者、いわゆる事業者に一定の御負担をお願いするものでございます。 しかしながら、有害物質一覧表の作成者の負担を軽減することは必要であると考えておるところでございます。そのためにも、船舶の設備や材料に関する有害物質の情報をデータベース化し、抽出できるシステムの構築が極めて重要となってきてまいります。そのため、海運会社、造船所、舶用機器メーカー、認証機関等、関係者に対しまして広くデータベースの構築、利活用を働きかけることが有害物質一覧表に関しましての事業者の負担を減らす観点から必要だと認識しているところでございます。 加えまして、現在、官民が保有する様々なデータを活用した船舶の検査、総トン数の計測、これ測度と申しますが、その在り方に関しましての検討も進めておるところでございます。その際にも、有害物質一覧表の確認についてこうしたデータを活用することによりまして、その申請を電子化するなどを通じまして、より効率的かつ事業者に負担を極力掛けない形で実施することを予定しておるところでございます。 いずれにいたしましても、関係機関や関係業界とも連携し、事業者の方の負担を極力軽減できるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○羽田雄一郎君 次に、本法律案において、国は、船舶の再資源化解体の適正な実施に関し、法律の第三十六条で、研究及び調査の推進とその成果の普及に努めることとされております。 これについて、今後政府としてどのように研究、調査の推進に取り組むのか、見解を伺います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 国土交通省では、これまでも再資源化解体のニーズに応じまして必要な調査及び研究を行ってまいりました。 例えば、二〇〇九年度から二〇一〇年度にかけまして室蘭市の埠頭で、大型船舶の安全、環境に配慮した再資源化解体が可能であるか、関係者と共同で調査を行ったところでございます。本調査では、国内の岸壁におきまして大型商船の解体を行うことが技術的には可能であることが確認できたところでございます。 今後は、本法律案の趣旨も踏まえまして、インド等の解体国で条約適合の認証業務を行っている日本海事協会等の関係機関や他の主務官庁とも連携しつつ、適正な再資源化解体の実施に関する必要な研究調査の推進及びその成果の普及に努めてまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○羽田雄一郎君 この条約が発効されて本法律が施行されると、特定船舶については再資源化解体施設において解体する義務が生じるわけであります。しかし、その際に、再資源化解体施設が不足していた場合、このような適切な解体を行うことが困難となり、海運市場や造船市場において悪影響を及ぼしかねないと考えます。 先ほど、高瀬委員からのお話だと八社ぐらいが今適用だというふうに聞きましたけれども、この条約発効までに条約に適合した船舶再資源化解体施設が国内外で十分に確保されるのかどうか、政府の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 本法律案におきまして、必要な解体能力をしっかり確保するということが非常にその施行の前提となろうかと思っております。 我が国におきましては、総トン数が五百トン以上の船舶の解体実績のあります再資源化解体業者は、先ほど御答弁申し上げましたが、この三年間で八社ということが確認されておりますが、このうちの一社につきましては、既に民間団体によります条約の適合についての認証を受けているというふうに承知しているところでございます。また、国外におきましては、少なくともインドにおきましては五十五の施設、中国及びトルコにおきましてはそれぞれ二つの施設、バングラデシュにおきましては一つの施設が国内外の民間団体によります条約適合に関する認証を受けているというふうに承知しております。 シップリサイクル条約では、締約国の船舶は、条約に適合し、締約国の許可を受けた施設のみ再資源化解体を行うことを認めているところでございます。この際、条約の発効によりまして再資源化解体施設が不足することのないよう、船舶の耐用年数を考慮して、条約の発効要件の一つといたしまして船舶の解体力を定めておるところでございます。 そういう意味でも、条約の発効要件が充足されている状況におきましては再資源化解体施設が不足する事態は起こりにくいとは考えておりますが、いずれにいたしましても、条約の発効要件の充足後、発効までの間に、改めて国際連携の下、条約要件の適合に向けた主要解体国の解体施設の更なる改善に向けて可能な協力をしっかり行っていくことが必要だと考えております。 以上でございます。
○羽田雄一郎君 国際的にもしっかり支援していかなければならないという答弁があったわけでありますけれども、具体的にお伺いをさせていただきます。 本法律案において、国は、船舶の再資源化解体の適正な実施に関し、国際的な連携の確保及び技術協力の推進その他の国際協力の推進に努めることとしております。我が国は、既に、先ほどもお話があったように、インドにおいて船舶再資源化施設の条約適合化や人材育成などに対する支援に取り組んでいるということでありますけれども、バングラデシュやパキスタンなど主要解体国での比較的条約への対応が遅れている国への支援も重要であると考えます。 これらの国への支援についてどのような検討がされているのか、伺います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 船舶の海外での再資源化解体による労働災害及び環境汚染の防止を図るためには、バングラデシュ、パキスタン等主要解体国への協力が重要であると認識しております。日本、ノルウェーその他の先進国及び国際機関等は、これらの国が条約に対応できるよう連携して協力を行ってきているところでございます。 具体的には、二〇一六年に日本がロンドンにおいて主催したシップリサイクル国際セミナーにバングラデシュの関係者等を招待し、条約基準に適合するリサイクル施設のモデルケースの紹介や締結に際しての課題の意見交換を行いました。国際海事機関は、ノルウェー等から拠出された基金を活用しつつ、バングラデシュに対しまして解体関係者の訓練等の人材育成支援なども行っております。また、バーゼル条約の事務局では、パキスタンの再資源化解体施設から排出される廃棄物の処分場の整備の協力なども行っているところでございます。 今後も引き続き、関係先進国や国際機関と協調しながら、バングラデシュ、パキスタン等の主要解体国に対しましての可能な協力をしっかりと行ってまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○羽田雄一郎君 次に、船舶再資源化解体が最終的に適正に行われていく、そのために本法律の条約の目的である環境保護、そして労働環境の改善等、これにつながることが重要だというふうに考えます。このために、本法律案においても、第二十八条で船舶の再資源化解体施設に対する監督規定が定められております。 主務省庁である国土交通省、厚生労働省、環境省において誰が監督行為を担うのか、各省庁間での連携の在り方など、具体的にどのような監督行為を行うことにより再資源化解体の適正な実施を確保していくか、最後に伺わせていただきたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) 再資源化解体が適正に実施されているかを確保するため、国土交通省、厚生労働省及び環境省の三省によりまして、再資源化解体業者に報告を求める、また必要に応じて解体施設等に立入検査を行うなど、必要な監督を行っていくことが重要だと考えております。監督行為の具体的な実施体制につきましては、対象となる再資源化解体施設の数や場所、厚生労働省、環境省等の関係省庁の体制等を考慮いたしまして、今後詳細に検討する予定でございます。 いずれにいたしましても、監督行為は、再資源化解体業者の事務負担に配慮しつつも適正に行われるよう、関係省庁連携してしっかりと対応してまいりたいと考えているところでございます。 以上です。
○羽田雄一郎君 以上で終わります。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 二千九年の船舶の安全かつ環境上適正な再資源化のための香港国際条約、いわゆるシップリサイクル条約の国内法整備のための法案です。解体作業時の環境汚染を防ぎ、解体作業に従事する労働者の安全を確保することは当然必要であり、我が党も条約の承認に賛成をいたしました。 船側には、有害物質一覧表を作成し、国土交通大臣の確認を受けるよう求めております。ただし、これ義務付けられるのは法二条四項の特別特定日本船舶でありまして、外国籍の船は含まれません。 資料をお配りしておりますが、日本商船隊二千四百十一隻のうち日本籍船は二百十九隻、九・一%、圧倒的多数がパナマやリベリアなどに籍を置く便宜置籍船だとされております。パナマは条約に参加をしているということですが、リベリアやシンガポールはまだです。 便宜置籍船についても有害物質一覧表の作成や確認を、これは日本政府としても求めていくべきではないでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) シップリサイクル条約では、締約国は、非締約国の船舶が有利な取扱いを受けないために必要に応じて非締約国の船舶にも条約の規定を適用できるとされておりまして、外国船舶監督制度によりこれを担保しております。このため、条約を締結していない便宜置籍国の船舶は、締約国内の港から退去させられるおそれがあり、便宜置籍国としてのメリットが損なわれることになります。 このような事態を避けるためにも、便宜置籍国は条約の締約国になると考えられておりますけれども、我が国としましても、既にシップリサイクル条約を締結しているパナマに加えまして、リベリア、バハマといった便宜置籍国に対し、条約の早期締結に向けた働きかけも行ってまいります。 また、便宜置籍国に加え、それ以外の国にも条約の早期締結を促し、我が国を含む多数の締約国が情報交換を適切に行うことにより、外国船舶監督を連携して実施することを通じて条約の実効性を更に高めてまいりたいと考えております。
○山添拓君 外国船舶監督制度というのは三十三条にありますが、これは是正措置をとることができるとするだけですので、必ずやるものとはなっておりません。EUの域内法では、EU以外の船籍の船舶に対しても有害物質一覧表の作成を求めておりますので、日本も徹底をするべきだと意見を申し上げておきたいと思います。 そのEUの域内法では、解体施設について、EUが承認する仕組みとなっております。南アジアで使われるビーチング方式はEUが承認しない可能性があると言われております。国交省のシップリサイクル条約の批准に向けた検討会では、この点への懸念が共有されて、ビーチング排除が国際スタンダードとならないよう、官民連携で国際的に働きかけを行うことにしたとされています。 しかし、ビーチング方式というのは、解体設備のない自然の砂浜を利用して行われるものです。油などの洗浄が不十分なまま解体されるために、火災や爆発事故の危険、あるいはアスベストなど有害物質による環境汚染、労働者の健康被害の拡大につながってきたと言われる方法であります。 大臣は、ビーチング方式そのものについて、指摘されているこうした問題についてどのように認識をされているでしょうか。将来的には解消されていくべき方式だとお考えでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 過去、解体国の一部のビーチング方式を採用している再資源化解体施設におきまして、安全面や環境面で様々な問題が生じたことは承知をしております。このような施設において、安全上及び環境上適切な解体が行われるよう改善が図られることは重要と認識をしております。 一方、シップリサイクル条約策定時のIMOの議論におきましては、ビーチング方式を含め特定の解体の方式にかかわらず、再資源化解体施設が条約が要求する安全、環境要件に合致する場合には解体が認められることとされました。日本におきましては、干満差が大きい等のビーチング方式に適した自然状況を満たしている再資源化解体施設の適地はないと承知をしておりますが、一方で、これまでビーチング方式を採用するインド等において施設の改善を図るため、官民を挙げた支援を行ってまいりました。 今後とも引き続きまして、主要解体国の再資源化解体施設がシップリサイクル条約の要求する安全、環境要件に合致できるよう、主要解体国に対して資金的、技術的な協力を行うことによりまして、当該再資源化解体施設において労働者の安全及び環境保護が確保されるよう努めてまいりたいと考えております。
○山添拓君 環境への影響に配慮した改善、当然行われるべきだと思いますし、造船大国の一つとして責任ある対応を取るよう引き続き求めてまいりたいと思います。 法案については私どもも賛成をするということを申し上げて、今日は別のテーマで質問をさせていただきたいと思います。 この間、航空機の安全を脅かす事態が相次いでおります。ANA、全日空でこの一年半に発生した二件の機体損傷事例について伺います。 資料の二枚目を御覧ください。 一件目が二〇一七年二月三日です。羽田発松山行きのボーイング777型機で、出発前に貨物室のドアが損傷しましたが、これ気付かずに松山へ出発いたしました。折り返しの松山発羽田行き、さらに羽田発高知行きもそのまま運航しまして、高知空港到着後に発見をされて、以後の便は欠航になりました。コンテナやパレットを積卸しするためのハイリフトローダー車が安全柵を格納しないままぶつけたというものでありました。 資料の三枚目、四枚目を御覧ください。 二件目は二〇一八年二月一日です。新千歳発羽田行きの同じボーイング777型機ですが、出発前に、隣のスポットで作業をしていた他社の除雪車が後ろに下がってくる際に左の翼に衝突をし、翼の先端部分を損傷しました。資料の四枚目のところには、かなり生々しい様子が写っているかと思います。しかし、これも発見されずにそのまま出発をいたしまして、さらに羽田から伊丹へ運航し、伊丹で発見され、以後の便は欠航となりました。 この二件について、ANAから国交省には報告をされているでしょうか。地上の作業によって航空機に損傷が生じたその原因と再発防止策について、どのように説明をしておりますか。
○政府参考人(高野滋君) お答えを申し上げます。 御指摘の二件の事案につきまして、御指摘があったように、昨年の二月、羽田空港におきまして、貨物の搭載作業中に全日空機の貨物ドアに作業車の安全柵を接触させた事案と、本年二月、新千歳において、航空機の防除雪氷作業車を隣に駐機していた全日空機の翼に接触させた事案でございますが、それぞれの事案を発生させた事業者から報告を受けております。 その原因と再発防止対策については、羽田空港で発生した事案については、作業者が作業手順を誤ったことが主な原因であり、その対策として当該作業者に対して再教育、再訓練を実施したほか、その他の作業員に対しても研修を実施したという報告を受けております。また、新千歳の事案につきましては、防除雪氷作業における作業手順書の不備が主な原因でありまして、その対策として作業手順書の見直しを行い、作業員に対して再教育を実施したと、そのような報告を受けております。 国土交通省といたしましては、報告内容について妥当性を確認の上、ほかの関係事業者にも情報共有を図ってきているところでございます。
○山添拓君 これ、一件目でいうと、当事者が常に次の工程が意識の中にあって平常心を若干欠いた状況で作業に就いていたとあるんですけど、なぜ平常心を欠いていた状況にあったのかということについては報告はされていません。また、二件目は、後方監視できる状況になかったのに後退を実施したとありますが、なぜ後方監視できないのに後退したのか、その分析はされていないかと思うんですね。 いずれの事例についても、損傷を発見した後の便を欠航しております。これ、そのままの状況では飛行できない状況だったということでしょうか。簡潔にお答えください。
○政府参考人(高野滋君) お答え申し上げます。 昨年二月の貨物ドアの損傷事案につきましては、航空機のメーカーに確認をしたところ、そのままの状態でも十回程度の運航は可能なものであるとのことでございました。本年二月の事案につきましては、損傷した翼端を取り外すことにより継続して運航できる状態のものであったということでございます。 いずれの事案にしましても、軽微な損傷ではあるんですけれども、最終的には整備処置を要するものでありまして、これらの事案のように適切な処置が行われないまま運航が継続されたという点につきましては、不適切なものであったというふうに認識しております。
○山添拓君 重大なことは、いずれも、発生した損傷が耐空性を満たすかどうか、そのまま飛行を継続できる程度かどうかを確認されずにその後も飛行を続けたという点であります。 昨年の事例では機体損傷後三便、今年の事例でも二便、損傷を抱えたまま飛行を続けております。ANAはこの点についてどう原因を説明し、国交省はいかなる指導を行ったんでしょうか。
○政府参考人(高野滋君) 国土交通省といたしましては、損傷を早期に発見できなかった点について原因究明と再発防止策の検討を全日空に指示しておりまして、随時報告を受けているところでございます。 昨年二月の事案につきましては、そもそも損傷を起こした便のその地上作業担当者でございますけれども、それが、その作業者がその損傷に気が付かなかったことというのが問題であろうと思っていますし、その後の松山であるとか羽田であるとかの地上作業担当者につきましては、当然貨物ドアを開閉しているわけですから、そのときに確認不足であったと、そのようなことが主な原因であったというふうに報告を受けております。 また、本年二月の損傷事案につきましては、他社の作業者ではございますが、防除雪氷車を操作していた地上作業員のクルー、それが全日空機の翼端に作業車をぶつけたことに気が付かなかったということがまずもって問題であろうと思いますが、その後の羽田におけるその見過ごしにつきましては、運航乗務員における外部点検が不十分であったこと等が主な原因であったというふうに報告を受けております。 全日空に対しましては、再発防止策として、損傷を確実に発見することができるように、地上作業者であるとか運航乗務員に対して、作業の徹底、確認の徹底について周知を行うように指示をしているところでございまして、そのようなことをやったというふうに報告を受けております。
○山添拓君 今お話の中で出てこなかったんですけれども、この背景には、飛行間点検の整備の省略を認めてきたメーカー、航空会社と航空局による規制緩和があると指摘しなければなりません。 ANAは、九〇年代初めまで、全ての機体について整備士二名体制で飛行間の点検、整備を行っていました。八九年に飛行間点検が軽微な保守へと格下げをされまして、無資格者だけでも実施できるようになりました。その結果、九三年には大型機を除いて二名から一名体制に変更し、九六年には全て一名体制に変更されました。その後、航空機メーカーの側が、飛行間点検を不要とする機材を導入するようになりました。二〇一六年九月、ANAは、国内線について始発便の前の点検、整備だけすればよいということにして、その後の飛行間点検については原則として不要とするように規定を改めました。 まず、羽田発着の国内線について飛行間点検を省略し、二〇一七年の二月以降、順次全国の国内線で省略をしています。そのANAで相次いで機体の損傷を抱えたまま飛行を継続するという事態が発生しました。こういう事例はほかにないと伺っております。 飛行間点検の省略が影響していないか検証されましたでしょうか。整備士による点検を省略するべきではないと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 昨年二月の事案につきましては、地上作業者のドア開閉時の確認の徹底などによりまして、また本年二月の事案につきましては、運航乗務員が機体の状態を精度よく確認することなどにより、再発を防止することが可能なものであると考えております。 航空会社がどのような間隔で整備、点検を行うかにつきましては、航空機のメーカーが作成をいたしまして製造国政府の承認を受けたマニュアルに定められており、我が国航空会社は、当該マニュアルに従って整備、点検の内容を整備規程に定め、国土交通大臣の認可を受けることとなっております。比較的新しい航空機では、当該マニュアルにおいて整備士による飛行間点検が不要とされているため、我が国においても多くの航空会社で実施をされておりません。 国土交通省といたしましては、整備士による飛行間点検が実施されない場合には、運航乗務員や地上作業者が機体の状態を適切に確認することが重要と考えておりまして、引き続き安全確保に万全を期すよう指導監督を行ってまいりたいと考えております。
○山添拓君 これは見直すとおっしゃらないんですね。 メーカーが不要としているような新しい機材でも、例えばJALでは飛行間点検実施しているんですね。地上の作業員や乗員が確認をしても、対処が必要かどうか判断付かない場合には、結局整備士に頼むことになるわけです。初めから整備士がプロの目で見ることによって遅れの防止につながっているとJALの関連会社では指摘をされていると伺っています。 ANAで連続して同様の事象が発生しております。一歩間違えば大事故となりかねない問題です。航空局は、二〇一三年に航空安全プログラムというものを定めています。ハザードを特定し、ハザードに関する安全リスクを把握して、そして必要に応じてそのリスクを低減するための措置を実施し、措置の有効性を評価する、PDCAサイクルに沿った対応を行うべきだということを航空局としても定めておりますので、その指針に従って適切に今後も対処していただきたいと。 改めて空の安全に行政の責任を果たすべきだということを指摘をいたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○室井邦彦君 維新の会の室井でございます。 先日、新幹線で悲惨な事故がありました。非常に正義感の強い方が犠牲になられたという痛ましい事件でありました。この教訓を得て、これからどういう対策を取っていくかということも、これは非常に難しいことでありますけれども、私も新幹線を利用する者としましても、非常に緊張感を持って昨日は新幹線に乗ったわけでありますけれども。 これからもいろんなイベントも続き、またオリンピックもあります。また、その新幹線での事故というのが、風評被害が世界に広がると、安心、安全、無事故の新幹線にまた余計な災いというか、そういうことが広がらないように、ひとつ大臣も、この方策にとって大変非常に難しいことであろうかと思いますけれども、ひとつ対策を考えていただきたいなということをお願いを申し上げて、質問に入らせていただきます。 先生方と重複いたしますが、お許しをください。 この船舶の解体、世界ではバングラデシュ、インド、パキスタン、中国四か国が、一〇〇%とは言いませんが、九七%ほどを占めているということを聞いております。この国々における船舶のリサイクルの現場において、ビーチング方式と言われる、いわゆる労働者の多くがヘルメットなしに、また、はだしで、素足で、そういう鉄の塊といいますか、それを解体作業をしているという、この本法案が出るまで私はこういう状況を理解しておりませんでして、この不衛生な環境で作業されている。また、これもずっと数十年前からこういう環境でやってきたということに対して、劣悪なこの労働条件、環境に目を疑ったというか、また、アスベストも飛散しっ放し、廃油は流れっ放しだと、環境汚染の状況に非常に衝撃を受けたわけであります。 この廃油の垂れ流し、こういうことについても、今まで放置をされていたことを耳にすると本当に憤りを感じるわけでありますが、我が国にとっても、船腹量では世界の二位の海運大国である、そしてまた世界の新造船のシェアの三割を占める造船大国でもあると、こういう国でありますが、このシップリサイクル条約の作成に向けて、我が国が旗手となって、先頭に立ってリーダーシップを発揮してきたということに対しては、非常に高く評価をさせていただきたいと思っております。 この国際社会における船舶解体の実態を知ると、世界におけるこの船舶のリサイクルの際の労働災害、環境汚染の防止に貢献することが、我が国にとっても、世界有数の海運また造船大国としても、まさに我が国にとって当然の責務であるというふうに痛感をしております。 そこで、大臣、この条約の早期締結について、具体の効果についてお聞かせをいただければと思っております。
○国務大臣(石井啓一君) 我が国の代表的な海運事業者が運航いたします船舶の再資源化解体は、インド、中国、トルコといった比較的安全面、環境面において設備の整った国々で実施をされております。一方、他国の海運事業者の中には、コストを優先をして、従業員の安全確保や環境汚染の防止が不十分な解体施設において再資源化解体を行っている事業者もあると承知をしております。このような状況では、海運市場において公平な国際競争条件が保たれているとは言えないと思います。 シップリサイクル条約が発効し、世界において安全、環境に配慮した船舶の再資源化解体が確保されることによって、適切な再資源化解体を行う海運事業者が環境保護団体も含めた国際社会から適正に評価されるとともに、安全、環境コストの不均衡が是正をされることになります。これによりまして、我が国と他国の海運事業者との間で公平な国際競争条件が確保されるものと考えております。
○室井邦彦君 この船体の解体力についてお伺いをしたいと思います。 この国内の海運事業者が運航する船舶を解体しようとするときに、労働コストやリサイクル材料のニーズの観点から、再資源化解体を行うことができるいわゆる国内の事業者は非常に少ないということを聞いております。どうしてもインドなど主要解体国に頼らざるを得ない、こういう現状であります。 この主要解体国に頼らざるを得ない我が国のシップリサイクル体制では、先進海運諸国と競合し、解体施設に船舶が受け入れられないということとなって、老朽化した特定船舶を海運市場から円滑に退場させることができなくなるのではないかという懸念をしているところでありますが、この点は実際はどうなのか、お聞きをしておきたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 海外の解体施設における老朽船舶の安定的な受入れは、円滑な船舶の退場を確保する上で重要な課題であると認識しているところでございます。 現に、二〇一六年十一月には、世界の解体量の約二割のシェアを持つパキスタンの解体施設におきまして大規模な火災が発生し、約一か月間、世界の老朽船の受入れが停止されまして、船舶の解体市場が混乱するというような事態も起きているところでございます。 こういった事態を防ぐためには、海外の解体施設における安全性を向上させることが必要でございます。我が国は、インドの解体施設を改善するためODAの供与を決定するなど、開発途上国における解体施設の安全性向上を目指した取組を進めてきているところでございます。 また、近年のスクラップ鉄価格の低迷等に鑑みますと、民間事業として安定的に行うことは難しい状況ではございますが、日本国内における再資源化解体につきましても、ビジネスとしての採算性などを踏まえまして、事業化を進める意思のある事業者に対しましては必要な技術支援等を行ってまいりたいと考えているところでございます。 このような海外における解体施設の安全性の向上及び国内における事業者への支援によりまして、海運市場からの老朽船の円滑な退場を確保し、海運・造船業の持続的な発展を目指してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○室井邦彦君 そうですね、特に各業者というか、そういう業界に特に技術支援を、今おっしゃいましたけれども、しっかりとこの技術指導、支援をしていただくことが肝要ではないかなというふうに思っております。よろしく御指導、またお力添えをお願いをしておきたいと思います。 ところで、次の質問でありますけれども、シップリサイクル条約で、我が国が条約内容を検討し、関連するガイドラインの起草作業等にそれぞれ我々が、日本の国がリーダーシップを発揮しておるということでありますが、この二〇〇九年の五月に採択された条約の早期発効に向けた取組等を現在まで主導し、そして今現在引き続きこの海事分野の国際ルール作りに積極的に取り組んでいるわけでありますが、この姿勢を国内外に更に大きく示していくことが重要ではないかなというふうに思っております。 そこで、このシップリサイクル条約の発効要件となっている締約国の船体解体力について、この部分に少し突っ込んでお聞きをしたいんですが、我が国の船体解体力はゼロ%に近いという、こういう先ほどもお話が出ておりましたけれども、近い状況という中、締約国全体で再資源化量三%以上の確保に我が国はどう貢献をしていくのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 シップリサイクル条約の発効要件の一つに、締約国の解体力の合計が締約国の船腹量の三%以上となることというものがございます。したがいまして、この条約の発効には主要解体国による条約の締結が必要となってまいります。そのため、我が国は、条約の早期発効を目指しまして、特に主要解体国であるインドに対しまして条約の早期締結を促す取組を進めてまいりました。 具体的には、我が国から二〇一七年九月に、インドにおける解体施設を改善するためODAによる支援を決定し、日印共同声明においてはインド政府と条約の早期締結の意思を確認したところでございます。また、民間におきましても、世界有数の検査機関であります日本海事協会が、二〇一二年から、インド、中国等の解体施設に対しまして、条約適合に関する認証や改善に向けた助言等を行っているところでございます。 今後とも引き続き、官民でしっかりと連携しつつ、我が国の持つ専門知識、技術を活用し、インドを始めとする解体国への可能な協力を行うとともに、シップリサイクル条約の締結を働きかけることでシップリサイクル条約の早期発効を目指してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○室井邦彦君 時間がもう迫っていますのでこれが最後の質問にさせていただきますけれども、今御答弁いただいた中で、年々この認証施設の割合も増加をしておると、インドにおいても、日本の積極的な民間団体により条約の要件に適合している認証を受ける施設が多いと、こういうことであります。 お聞きしたいところの、このリサイクル施設の改善が進むインドにおいて、船舶の解体事業にどのくらいの労働者が従事し、インドにおける成長分野として船舶の解体事業はどのような位置付けとなっているのか、最後にお聞きをしておきます。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 船舶の再資源化解体は、一九九〇年頃までには、主に台湾、韓国、中国などの東アジアにおいて行われておりましたが、環境規制の強化や賃金の上昇によるコストアップに伴いまして、一九九〇年以降、南アジアの低賃金国へと移行いたしました。 インドにおきましては、スクラップ鉄の国内需要が高まったことを背景に、一九八〇年代頃より再資源化解体事業が成長し、一九九〇年代には世界最大規模の解体国となりました。 最近の統計によれば、二〇一七年にインドで再資源化解体された船舶は二百三十二隻、総トン数では約五百八十万トンとなっており、隻数では世界一位、総トン数では世界第二位の解体量を占めているところでございます。 現在、インドにおける船舶の再資源化解体の九七%はインド西岸のグジャラート州アラン及びソシヤ地区で行われており、約九キロの海岸線に約百三十の解体施設が存在しております。このうち、世界有数の検査機関である日本海事協会によってシップリサイクル条約への適合に関する認証を受けている解体施設は二十施設ございます。これらに加えまして、認証される解体施設は今後更に増えていくものと考えられ、インドにおける従業員の安全確保及び環境汚染の防止が一層図られていくものと認識しております。 また、インドの解体施設におきまして解体業務に従事している労働者は、季節や海運スクラップ鉄の市況により変動はするものの、約一万人と承知しております。 加えまして、再生鉄の輸送に従事する者など、解体業務に付随する業務にも多数の労働者が従事していると聞いておりまして、インドにおける再資源化解体事業は、産業規模だけではなく雇用面におきましても重要な位置付けにあるというふうに認識しているところでございます。 以上でございます。
○室井邦彦君 終わります。
○青木愛君 希望の会、自由党の青木です。 船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律案について質問をいたします。重なる部分ありますけれども、よろしくお願いをいたします。 まず最初の質問になりますが、一九九〇年以降、地球環境問題が世界的にクローズアップをされ、海洋汚染や大気汚染が問題となってきました。 日本の船舶建造量は一九五六年にイギリスを抜いて世界第一位となりましたが、近年は韓国と中国に次ぐ第三位であるものの、今日に至るまで海運大国として世界をリードしております。 老朽船舶の解体は一時期国内でも実施をしてきましたが、その後、大半は海外での解体となっております。バングラデシュのチッタゴンの海岸など、船舶解体の海岸の汚染は大変ひどいものがございます。 そのような中で、二〇〇九年五月にシップリサイクル条約が採択され、二〇一二年には条約の締結に向けて重要となりますガイドラインが採択されました。二〇一八年四月末の時点で、ベルギー、コンゴ共和国、デンマーク、フランス、ノルウェー、パナマの六か国が締結をしています。 条約内容の検討やガイドラインの起草作業に関しまして、我が国は世界有数の海運・造船国として主導的な役割を果たしたと聞いております。主導的な役割を果たしたのであれば早期に条約に加入するのが望ましかったと考えますが、条約の批准に必要となります本法律案が今日まで時間を要した理由につきまして、まず伺っておきたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 シップリサイクル条約につきましては、二〇〇九年に条約が採択された後、二〇一二年に各種国際ガイドラインがIMOで採択されております。 本法律案によりまして、船舶所有者、再資源化解体業者、また、間接的には、関係する造船所、舶用、船舶用の機械の製造事業者に対しても規制が掛かることになります。このため、シップリサイクル条約における国際議論の動向を踏まえまして、各種ガイドラインが出そろった上でこれら関係業界等と慎重に意見交換を行いまして、十分な調整を行った上で本法律案の提出に至ったものでございます。 以上でございます。
○青木愛君 ありがとうございます。 本法律案におきまして、総トン数五百トン以上でEEZ域外を航行する船舶の所有者に対して、船舶に含まれる有害物質の使用場所と使用量を記した有害物質一覧表を作成し、国土交通大臣の確認を受けることが義務付けられます。 この有害物質一覧表の作成が大変な作業だと伺っておりますが、実際どのように誰が作成するのか、具体的に教えていただければと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 有害物質一覧表の作成は船舶所有者に義務付けておりますが、作成に当たりましては造船所等の協力を得て行うことになると思っております。 以上でございます。
○青木愛君 ありがとうございます。 所有者にその責任が課され、そして所有者が造船所に依頼をして作っていただくという状況になっていると認識をしております。 そこで、まずお伺いいたしますが、この内航船の対応策なんですが、五百トン以上の内航船、まず現在何隻あるのか、そして、老朽化した後の処分の状況についてまずお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) 総トン数五百トン以上の内航船に関しましては約二千九百隻ほどございます。その大部分に関しましては老朽化する前に海外に売船されておりまして、国内の解体業者におきましての再資源化解体のための譲渡というのは年間で約三隻程度というふうに承知しております。 以上でございます。
○青木愛君 ありがとうございます。 内航船については、いずれはほとんどが売船という状況になっているということであります。 本法律案におきましては、内航船については、その船舶の総トン数にかかわらず有害物質一覧表及びその確認証書の保持義務が対象外とされております。しかし、総トン数五百トン以上の内航船を海外に売船、売る場合は、排他的経済水域外を航行することになるために、有害物質一覧表及びその確認証書の保持義務の対象になるということであります。 さらに、国内で解体する場合ですが、やはり労働環境及び環境問題の観点から、有害物質の一覧表はいずれ必要とした方がよいのではないかとも考えており、こうしたことを併せて考えますと、船舶を新しく建造する場合、その造船時にリストの作成を造船側に義務付けることの方がむしろ合理的ではないかと考えております。 外航船、内航船を問わず、また国内で解体する場合も有害物質の一覧表は必要になろうかと思いますので、今所有者に課されている責任をむしろ造船側に課し、その船を販売する際に、所有者に対してその有害物質の一覧表も添えながら売船をするという方向の方がよろしいのではないかと考えましたけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、本法律案におきましては、内航船につきましては、EEZ外を航行しないものであれば、総トン数にかかわらず有害物質一覧表の作成は義務付けておりません。一方で、総トン数五百トン以上の内航船を海外売船しようとするときには、その船はEEZ外を航行いたしますのでシップリサイクル条約が適用されることとなりますので、有害物質一覧表の作成及び確認が必要となります。 そのため、本法律案におきましては、内航船に対しまして有害物質一覧表の作成自体は義務付けておりませんが、将来的に必要となる場合等に備えまして、負担の少ない新規建造等のタイミングで有害物質一覧表を作成し国土交通大臣の事前の確認を受けられる、そういった仕組みを取り入れております。 このように、国土交通大臣による事前の確認が可能であることにつきましては、業界団体等を通じまして内航船を含む所有者等に十分周知してまいるとともに、できるだけそういった有害物質一覧表に係るものを作っていただくよう慫慂してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○青木愛君 ありがとうございます。 義務にはなっていないが、任意で所有者が新しい船を所有する際に、造船所側からその有害リストを所有の際に入手することができるという確認をさせていただいたと思います。 新しく建造する場合については、そういう、任意であってもそれが可能になっているということなんですが、この既存船の場合なんですけれども、既存船舶におけるその有害物質の把握についての対応策を具体的に教えていただきたいと思いますが、既存船を所有者が海外で売船したいとなったときに、有害物のリストは四種でよいのかということと、あと、大変な作業になりますけれども、製造する側がその有害リストを面倒がらずにきちんと作っていただけるものなのかというところの確認の意味でございます。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 本法律案では、シップリサイクル条約に基づきまして、有害物質一覧表に、新造船につきましては十三物質、既存船につきましては四物質の記載を義務付ける方向で検討しております。 これは、シップリサイクル条約におきまして、既存船の場合、建造終了後に時間が経過しており、所有者が変わり得ることなども踏まえれば、船内に存在する十三物質全てを正確に調査することは現実的ではないということで、特に新規積載が禁止されている四物質に限りまして記載することとしたものでございます。また、既存船における有害物質の把握につきましては、各種検査のタイミングに合わせまして物質のサンプリングにより作成するため、船舶所有者等の負担は非常に小さくなるものと考えておるところでございます。 さらに、このような有害物質一覧表をミスがなく、かつ作成者の負担を軽減して作成するためには、船舶の設備や材料に関する有害物質の情報をデータベース化し、抽出できるシステムの構築が極めて重要になると考えております。そのため、事業者の負担を減らす観点から、海運会社、造船所、設備メーカー、認証機関等関係者に対しまして、広くデータベースの構築、利活用を働きかけることが必要だと認識しているところでございます。 以上でございます。
○青木愛君 ありがとうございます。 それでは、続きまして、大臣にお伺いをしたいと思います。 鉄鉱石を始め様々な資源を輸入に頼る我が国におきましては、鉄資源の有効活用の観点から、国内において船舶再資源化を進める必要もあると考えております。また、地方において船舶再資源化を行うことができれば、雇用の拡大など、地方活性化にもつながることも考えられます。 二〇一〇年に先進国型のシップリサイクルシステム構築ということで調査が行われました。北海道室蘭市において行われたと伺っていますが、この調査の概要とその結果はどのようなものだったのか、また、この調査によって得られました先進国型シップリサイクルシステムの構築に関する今後の課題、そして国内施設の可能性についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) いわゆる室蘭プロジェクトにおきましては、国内の岸壁において大型商船の解体を行うことが技術的に可能であることが確認をできました。一方で、コスト面に課題が残ったと認識をしております。このような中で、地元の関係者から国土交通省に対して、室蘭プロジェクトの成果を世界に発信したいとの御要望もいただいております。 国土交通省といたしましては、関係者の更なるコスト低減に向けた取組について注視しながら、船舶解体の事業化に意欲ある方に対して室蘭プロジェクトで得た成果を提供する等の支援を行うとともに、船舶解体国に対し我が国のノウハウを積極的に提供して、シップリサイクルが世界的に安全かつ環境保全が図られた形で実施されるよう、引き続き努めてまいりたいと考えております。
○青木愛君 ありがとうございます。 引き続きまして、もう一点質問させていただきたいと思います。 二〇二〇年以降、船舶の排ガス規制が実施をされます。硫黄成分を除去した油、また脱硫装置など、船舶の改修という方法もありますけれども、この際、環境負荷の少ないLNG船舶への買換えも増えるのではないかとも考えられます。 それに伴って解体が増えるのかどうか分かりませんけれども、解体のキャパシティーの問題など、対応策をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 二〇二〇年から始まる船舶で使用される燃料油中の硫黄分濃度規制は、船舶からの排出ガス中の硫黄酸化物、SOxでございますが、それによります健康や環境への影響の低減を全世界的に行うものでございます。この規制によりまして、排出ガス中にSOxをほとんど含まず、CO2排出量も少ないLNG燃料船が注目されておりまして、今後、新造船を中心にLNG燃料船が普及することが予想されます。 一方で、世界における船舶の解体量は二〇一二年をピークに減少しておりまして、二〇一六年にはピーク時の約八割にまで減っております。それを受けますと、今回の燃料油の規制によりましてLNG燃料船の建造が増えたとしても、そのことによって直ちに解体施設の能力が不足することにはなりにくいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、シップリサイクル条約では、締約国の船舶が条約要件に適合し、締約国の許可を受けた施設でのみ再資源化解体を行うことを認めておりますので、主要解体国の解体施設を一つでも多く条約要件に適合させることが重要であると考えているところでございます。 以上でございます。
○青木愛君 時間になりましたので、海外での解体は公害の輸出でもあるという指摘をする意見もございますが、日本船舶を受け入れていただいている解体する国に対しまして、日本は今後とも、また経済的、技術的にも貢献すべきだということを申し上げ、質問を終わります。ありがとうございました。
○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。 今日、ちょうどシンガポールでは米朝首脳会談が行われておりますけれども、そのお隣の国のマレーシアのマハティール首相が昨日から来日をされておりまして、ちょうどこの時間でしょうか、国会内でも講演をされているということで、お聞きできないのが残念ではありますけれども、そのような状況であります。 政権に返り咲いたマハティール首相でありますけれども、大型のインフラプロジェクトの見直しということを進めております。例えば、日本政府が注目をしているプロジェクトに選定しているクアラルンプール—シンガポール間の高速鉄道、HSRについては中止を表明をしていますし、また、中国が既に受注している東海岸高速鉄道も、これも中止の交渉に入っているというふうにも聞いております。 マハティール首相の政権復帰が今後の日本のインフラ輸出にどのような影響を与えるとお考えなのか、また、どのような戦略で取り組んでいくのか、大臣にお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) マハティール首相は、政権公約であります外国企業からの支援を受けた大型インフラプロジェクトの見直しに従って、記者会見等の場でマレーシア—シンガポール間高速鉄道計画の中止やマレー半島東海岸鉄道線の再交渉について発言を行っていらっしゃいます。 マハティール首相の就任が今後の日本のインフラシステムの海外展開に与える影響は必ずしも明らかではありませんけれども、今後とも、我が国の知見、ノウハウを生かしてマレーシアの課題解決に貢献していくことが重要と考えております。 このため、日本の高い技術、ノウハウを生かしつつ、維持管理まで含めたライフサイクルコストが低廉で環境面、防災面にも配慮をし、人材育成や制度構築支援も併せて行う日本の質の高いインフラのコンセプトによって、競合国と差別化を図りながら、インフラシステムの海外展開を引き続き推進をしていきたいと考えています。
○行田邦子君 日本の質の高いインフラということをしっかりと理解をしていただくと同時に、また、マレーシアがどのようなインフラを望んで、また必要としているのかといったこともしっかりと把握をしていただきたいと思っております。 それでは、シップリサイクル法でありますけれども、船舶の解体作業は、人件費やスクラップ鉄の価格やまた需要といった観点から、現在はバングラデシュ、インド、パキスタン、中国の四か国で九七%を占めているということでありまして、環境保全やまた労働災害といったことが国際問題化されております。 こうした中、二〇〇九年に採択されたシップリサイクル条約でありますけれども、これは先ほどからお話があるように、日本が主導して作成されたものということでありまして、日本におきましても締結に向けての国内法の整備が急がれているという状況で、今日の審議に至っているということであります。 一方で、この条約発効のためにはインドと中国の締結が必要であるということでありますけれども、これら二か国においての締結に向けての状況をお聞かせいただきたいのと、また、インド、中国での締結を促すための日本の取組についてもお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 シップリサイクル条約の発効のためには、インドや中国といった主要解体国の締結が必要不可欠でございます。このうち中国に関しましては、既に関連国内法の整備を終えており、早期の締結が見込まれるというふうに聞いております。また、インドにつきましても、二〇一七年九月の日印共同声明におきまして早期締結の意思を確認しております。このほかにも、トルコも締結の最終段階にあると聞いておるところでございます。 シップリサイクル条約の作成を主導した我が国では、これら主要解体国の条約締結に向けまして、官民を挙げた取組を行ってまいりました。 具体的には、我が国は、二〇一七年九月に、インドにおける解体施設を改善するため、ODAによる支援を決定いたしました。さらに、二〇一六年二月にはロンドンで、中国を含む各国からの官民の関係者を対象に、我が国がシップリサイクル国際セミナーを主催し、条約基準に適合する解体施設のモデルケースの紹介や、締結に際しての課題の意見交換等を実施いたしました。このほか、民間におきましても、日本海事協会が二〇一二年から、インド、中国等の解体施設に対し、条約適合に関する認証や改善に向けたアドバイス等を実施しているところでございます。 今後とも引き続き、主要解体国への可能な協力を行いまして、シップリサイクル条約の締結を働きかけてまいりたいと思います。 以上でございます。
○行田邦子君 条約の作成に主導的な役割を果たした日本におきましては、発効においてもやはり積極的に取組を行っているということであります。 先ほどの御答弁にも少しありましたけれども、インドに対する円借款ODA事業について伺いたいと思います。 昨年九月十四日に合意した円借款ODAですけれども、グジャラート州アラン、ソシヤ地区シップリサイクル環境管理改善計画であります。インドは原則、タイド援助、いわゆるひも付き援助は国の方針として受け入れないということでありますけれども、本件についても国際競争入札となっておりまして、日本企業が応札また落札するとは限りません。 このODA事業は、私は、シップリサイクル条約のインドの早期締結を促し、発効要件を満たすために意義のある事業だと、援助だと思ってはおりますけれども、ただ、日本とインドの関係強化とか、あるいは成長するインド市場をしっかりと取り込むというような日本の成長戦略といった視点からはどのような意義があるとお考えでしょうか。
○政府参考人(塚田玉樹君) 委員御指摘のとおり、本事業を通じてインドでのシップリサイクル条約の実施体制の整備を後押しするということは、この条約の早期締結をインドに促していくという上で非常に重要な意義があるというふうに考えております。 また、この事業はインド側の要請を受けて実現したものでございまして、昨年九月の日印首脳会談では、モディ首相から安倍総理に対しまして、本事業に係る日本の協力に対し深く謝意が示される等、首脳間あるいは二国間の関係を強化する上で非常な重要な意義を果たすものというふうに認識しております。 さらに、この事業は、インドにおける船舶解体施設を活用する船舶あるいは海運業界からも高い評価を受けているところでございまして、また、インドにおける船舶解体施設を利用する本邦の船舶あるいは海運業界に裨益するものでもありまして、我が国企業が海外で経済活動をしていくという上で、こうした活動を後押しするという意義もあるというふうに認識しております。
○行田邦子君 よろしくお願いいたします。 ODA、こういった事業を日本がやっているということ、もちろん政府間での認識共有ということだけではなくて、やはりその相手国の国民にもできるだけ知ってもらうということが重要だと思っております。また、そもそもODAは、日本企業が受注するためにやるという、そもそもそういうものではないということでもありますけれども、やはり日本の経済にも寄与するようなもので、そういったことであってもほしいなというふうにも思っております。 それでは、質問を続けさせていただきます。 二〇一三年十二月三十日に発効されたEU域内法ですが、先ほどからも質疑がありましたけれども、最も遅くて二〇一八年末に適用される予定ということであります。 このEU域内法なんですけれども、シップリサイクル条約の規制から上乗せがされているということです。例えば、施設整備についてとか、あるいはEUリストという、EUの船、EU籍船を受け入れるシップリサイクル施設に対しては審査をして承認をするという仕組みであるとか、あるいはインベントリーの対象となる有害物質など、こういったことが上乗せされているわけでありますけれども、また、この条約内容に上乗せ規制を加えることについて中国が懸念を示しているということもお聞きをしております。 これに対しての日本政府の見解、つまりEU域内法が条約の上乗せをしているということ、そして、それに対して懸念を示している国もあるということについての見解をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 EU加盟国によるシップリサイクル条約の締結及び実施を可能とするため、二〇一三年に関連のEU域内規則が採択されており、本年にも施行が見込まれると承知しておるところでございます。他方、このEU域内規則は、基本的にはシップリサイクル条約の要件に沿ったものであるものの、委員御指摘のとおり、一部におきまして上乗せとなっている規制がございます。 我が国といたしましても、海運、造船という世界単一の市場におきまして、国際統一ルールである本条約と異なる独自の地域性が設けられることに関しましては、我が国海運事業者にも混乱を招きかねないものでありますことから、好ましくないというふうに考えておるところでございます。 このため、これまでも我が国からEUに対しましてEU域内規則を本条約に沿ったものとするよう働きかけを行ってきており、引き続き、このような働きかけを継続してまいりたいと考えておるところでございます。 以上でございます。
○行田邦子君 海の上での、海洋での保全、また利用というのは、これは国際的な統一ルールを作るということが、これがお互いにとっての望ましいことであるというのがこれまでの人類が生み出した知恵だと思っておりますし、それを日本もしっかりと、やはり共通ルールであることが意味があるんだということをこれからもしっかりと打ち出していただきたいと思っております。 それでは次に、質問をさせていただきます。 日本は世界の中で造船が三位、そして海運業で二位という地位を占める海運国であります。そして、海事分野における国際的ルール作りにおいて主導的な役割を果たす責任があると感じております。 こうした中で、シップリサイクル条約も日本が主導的な役割を果たして作成されたわけでありますけれども、この国際海事機関、IMOにおいて、日本はどのように自らの影響力を高めて、そしてリーダーシップを発揮しているのか、具体的にお聞かせいただきたいと思っております。 それからまた、IMO職員が今二百二十人ほどいらっしゃるということでありますけれども、そのうち日本人職員は現在五名というふうに聞いています。これはIMOだけではないんですけれども、国連などの国際機関で日本人の職員の比率が低いということを私は問題視をしておりますけれども、IMOにおいても低い状況でありますが、日本人職員を増やすことも重要ではないでしょうか。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 我が国は世界有数の海運・造船大国として、国際海事機関におきまして、その設立以来理事国の地位を維持するなど、強い影響力を有しております。昨年十二月に開催された理事国選挙でも、最多の得票数で理事国に再選されたところでございます。また、IMOにおける主要ポストの獲得等を通じまして人的ネットワークを形成し、我が国の国際的プレゼンスの向上を図ってまいりました。 例えば、シップリサイクル条約や船舶からの二酸化炭素、CO2排出基準などを扱う海洋環境保護委員会の議長を国土交通省の職員が、また、船舶の安全に関する小委員会の議長を海上技術安全研究所の職員がそれぞれ務めているところでございます。 このように、我が国はIMOにおきまして高いプレゼンスを発揮しながら、シップリサイクル条約を含めて、安全や環境に関する効果的かつ合理的な様々な国際ルール作りに貢献してきたところでございます。 委員御指摘のIMOの事務局職員につきましては、現在、部長職を含め五名の日本人職員が勤務しておりますが、引き続き、産学官公の連携によりまして、IMOにおいて活躍できる人材の更なる育成に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○行田邦子君 終わります。ありがとうございました。
○平山佐知子君 国民の声の平山佐知子です。 ここまで来ますと本当に重なる部分が多いものですから、少々省きながら進めてまいりたいというふうに思います。 船舶は、解体された材料や部品のうち、およそ九五%以上がリサイクルされていまして、リサイクルの優等生と言われています。しかしながら、大型船のリサイクルが行われているのはといいますと、主に途上国ということになります。これらの国での労働問題や環境汚染が国際問題化して、労働問題を輸出しているのかといった指摘もされることから、本法律案の提出に至ったというふうに認識をしております。 先ほど来から皆さんの話にもありましたけれども、日本は海運業が盛んで、造船業が非常に盛んであるにもかかわらず、国内でこの解体ですとか再資源化がされていないのはなぜなのか、まずは簡単にその理由を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 我が国の船舶は、比較的船齢が若いうちにその多くが中古船として海外に売船されております。その結果、我が国の国内で再資源化解体される船舶は、海外に売船されない官公庁の船舶が主であり、その数は限られております。 このように、国内で再資源化解体される船舶が少ないことから、我が国ではビジネスとして再資源化解体事業が成り立ちづらい環境にあります。 加えて、再資源化解体事業を採算ベースへ乗せるためには、事業に要する経費を上回る価格でスクラップ鉄を売却することが必要となりますが、近年は日本国内のスクラップ鉄の価格が低迷しており、利益を出すことが難しい状況にあります。 これらの理由によりまして、我が国では再資源化解体を行う事例が少ないものと認識しているところでございます。 以上でございます。
○平山佐知子君 ビジネスとして難しい、コスト面の問題もあるというお話いただきましたけれども、我が国における二〇一七年度の粗鉱の生産量は一億四百八十三万五千トンで、そのうち二千五百五十八万三千トンが電炉メーカーによる生産となっています。その電炉鋼での精製ですと、その原材料は鉄スクラップであるということから、鉄の生産量のうち二四・四%は鉄スクラップを原料としているということが分かります。 本法律案の審議とは離れてしまうかもしれないんですけれども、環境にも優しい循環型社会、これを実現していくためにも、貴重な国内資源を有効活用していくといった意味でも、国内での船舶の解体それから再資源化、これは国が支援してでも進めるべきではないかというふうに考えますが、国交省と経産省、それぞれの立場からの考えを聞かせてください。
○政府参考人(蒲生篤実君) まず、国交省からお答え申し上げます。 世界有数の海運・造船大国であり、シップリサイクル条約の策定を主導してきました我が国が、世界的に安全、環境に配慮した船舶の解体が実施されるよう取り組んでいくことは重要だと考えております。 しかし、近年の日本国内のスクラップ鉄価格の低迷等に鑑みますと、我が国では民間事業として安定的に船舶の解体を行うことは難しい点があるのかなというふうに感じているところでございます。 一方、近年の厳しい海運市況を背景といたしまして、内航船の高船齢化が進展した場合にありましては、内航船の国内解体が増える可能性もございます。 国土交通省といたしましては、このような厳しい環境においてもビジネスとしての採算性などを踏まえて事業化を進める意思のある事業者に対しましては、しっかりとした技術支援等を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。 議員御指摘のありましたとおり、大型船舶を解体した際に生じる鉄スクラップは鉄鋼を生産する上で重要な資源でございまして、その有効利用が図られるべきであると私どもも考えてございます。しかしながら、国内外のどちらで船舶の解体、再資源化を行うかは、経済合理性に基づいて決められていると考えております。 我が国におきます鉄スクラップの需給を見ますと、日本は一九六〇年代以降主要な鉄鋼生産国となったことから、現在では、国内に鉄を利用いたしました老朽建築物や自動車など、多くの鉄スクラップ資源が存在いたします。そのため、現状、日本国内では毎年おおよそ四千万トンの鉄スクラップを鉄鋼生産において利用するとともに、八百万トンの鉄スクラップをアジア諸国などに輸出しておりまして、これまで国による支援に依存することなく、市場原理の下でこうした国内外の物流や商流が確立してきたところでございます。 したがいまして、現状では、鉄鋼生産の原料を確保するという観点からは、国内での大型船舶の解体や再資源化を特に支援するニーズが高いとは承知しておりませんが、引き続き鉄鋼市場の需給動向の丁寧な把握に努めてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。
○平山佐知子君 鉄が余っているというのは余り知りませんでしたけれども、ただ、やはり地下資源がないこの日本においては貴重な資源であることには変わりはないというふうに考えておりますので、様々な可能性も含めて探っていただきたいというふうに思います。 そして、国内での船舶解体、再資源化をしている例がないかといって私も調べたんですが、先ほど来からも皆さんの、委員の指摘にもございました香川県の業者と、先ほどにもありましたけれども、室蘭でのパイロットモデル事業があったということで、香川県の業者の平成二十年の実績は、シップリサイクルの分野では船舶二十四隻、そしてクレーン三基ということで大変立派なものでありましたし、それから室蘭のプロジェクトに関しては先ほど御説明をいただいたとおりでございます。 そこで、この室蘭プロジェクトによって得たノウハウですが、船舶再資源化を行うに当たってどのように貢献できたのか、伺います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 二〇一〇年に行った室蘭プロジェクトでは、国土交通省の事業として、先進国型のリサイクルモデルの検討のために室蘭市の埠頭で大型商船の解体を行い、事業性評価等を実施いたしました。その結果、例えば先進技術でありますウオータージェット切断機によりまして、安全かつ効率的な船舶の解体が可能であることが実証されました。 このように、国内の岸壁において大型商船の解体を行うことが技術的に可能であることが確認できた一方で、コスト面には一定の課題が残ったということも承知しております。 国土交通省といたしましては、関係者の更なるコスト低減に向けた取組について注視しながら、船舶解体の事業化に意欲のある方に対して室蘭プロジェクトで得た成果を提供する等の支援を行うとともに、船舶解体国に対して我が国のノウハウを積極的に提供し、シップリサイクルが世界的に安全かつ環境保全が図られた形で実施されるよう、引き続き努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○平山佐知子君 今ウオータージェットの話も出ましたので、更に伺っていきますけれども、現在、政府は第四次産業革命ということで、各省庁様々取組を進めているところかと思います。造船分野においても、i—Shippingとして、IoT技術それからAI等を活用した造船工程の生産性向上のための生産設備、それからシステム等の研究開発に取り組んでいるというふうに伺っております。これらの生産性向上に必要となる技術革新は、熟練の職人さんが持つ価値観、経験値をビッグデータとして積み上げた先に確立するものもあるというふうに思います。 そこで、こういった技術を船舶の解体、再資源化に生かしていくことはできないのかどうか。どんなに気を付けていても、人間がする作業ですが、危険なものもあるかと思います。そういった危険も多い分野こそロボット化していくべきだというふうに思いますが、この将来の可能性について、大臣のお考えを聞かせてください。
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、船舶の開発、設計、建造から運航に至る全ての段階でICTを取り入れ、生産性向上を目指すi—Shippingを国土交通省生産性革命プロジェクトの一つに位置付け、強力に推進をしております。 具体的には、造船現場の生産性向上を目的といたしまして、人工知能を活用した自動溶接ロボットや大型構造物の自動塗装ロボットの開発等、新たな技術の開発を支援をしております。こうした技術は将来的に船舶の解体、再資源化を含む他の分野で活用される可能性もあると考えております。特に人間が行う作業をロボットが代替することは、生産性の向上だけでなく安全性の向上にも寄与するものと認識をしております。 国土交通省といたしましては、ロボットの実用化も含めた新たな技術の確立を目指しまして、造船現場の生産性向上のみならず、船舶の再資源化解体にも資する技術の開発を支援をしてまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 それから、船舶の解体や再資源化に携わる労働者の労働環境については、基幹労連さんがインドに労働者向け安全訓練センターを設立されたというふうに伺いまして、先日、基幹労連の本部でいろいろお話を、私、伺ってまいりました。基幹労連によりますと、現在は改善されつつあるものの、視察当時の労働環境は相当劣悪なものであったということでした。 先ほどもありましたけれども、解撤作業員の皆さんは、安全靴とかヘルメットもなく、作業服も与えられることなく、上半身裸ではだしといった、到底労働安全衛生とは懸け離れたものだという話もありましたし、そこで、基幹労連独自の支援プログラムとして多目的トレーニングセンターの建設、そこで使用する機材など五百万円を供出されたというお話も伺いました。 また、現在、日本では、建設現場とか工事現場では始業前当たり前に行われていますけれども、KY活動であったり指さし確認といったようなソフト面においての意識改革も大変重要であるということで、建設したトレーニングセンターで指導しているというお話も教えていただきました。 これは、日本は船を輸出すると同時に労働災害まで輸出しているという批判に対して、造船業の労働者などを中心とした基幹労連が独自に行ったものでありますけれども、このように、インドの解撤労働者の安全と衛生を守って、また持続可能な職業生活を送れるようにすることが造船大国である日本の責務だと私も考えているんですが、政府としてこういった活動をどういうふうに認識をして支援をされていくおつもりなのか、聞かせていただけますでしょうか。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 我が国は、世界有数の海運・造船大国として船舶に関する様々な知見を有しており、従来より、官民を挙げて解体国による条約の締結に向けた取組を支援してまいりました。 具体的には、主要解体国でありますインドの解体施設を改善するため、二〇一七年九月十四日に行われた日印首脳会談におきまして、我が国はインドに対してODAによる支援を決定したところでございます。 また、民間におきましても、日本海事協会が二〇一二年からインド、中国等の解体施設に対し、条約適合に関する認証や改善に向けた助言等を実施しているところでございます。また、委員から今御指摘のありました基幹労連によります安全訓練センターの設立も民における重要な取組の一つというふうに承知しているところでございます。 今後とも引き続き、官民でしっかりと連携しつつ、我が国の持つ専門知識、技術を活用し、インドを始めとする解体国への可能な協力を行うとともに、シップリサイクル条約の締結を働きかけることでシップリサイクル条約の早期発効を目指してまいります。それによりまして、世界における船舶のリサイクルの際の労働災害や環境汚染の防止に貢献するとともに、海運市場から老朽船を円滑に退場させ、海運・造船業の持続的な発展を目指してまいりたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○平山佐知子君 是非、先駆者としてこうして現地に入っていった基幹労連のような国内団体へも、政府、また連携を取りながらバックアップもお願いをしたいというふうにお願い申し上げます。 最後、今回の法案では、総トン数五百トン以下の船舶ですとか内航船は各種規制の対象外ともなっていますけれども、船主や船舶解体業者への負担との兼ね合いも取りつつというふうになりますが、こうした船に対しても、再資源化解体施設の許可制度の適用など、適切な船舶再資源化の実現に向けた取組が必要というふうに考えますが、見解をお願いいたします。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 本法律案は、シップリサイクル条約を基に国内法制化を図るためのものでございます。シップリサイクル条約におきましては、総トン数五百トン未満の船舶を規制対象から除外し、五百トン以上の船舶を規制対象としているところでございます。この五百トンという基準値は、船舶所有者及び解体事業者への過度な負担を防ぐという考え方と、小さな船舶ほど有害物質の使用量が少ないため規制の必要性は低いという二つの考え方により設定されたものと理解しております。 こうした条約の趣旨を踏まえまして、本法律案におきましても総トン数五百トンを基準値として採用し、五百トン以上の船舶を規制対象としております。しかしながら、船舶の再資源化解体をより適切なものとしていく観点から、五百トン未満の船舶の再資源化解体におきましても、船舶所有者や解体事業者に対しまして、本法律案の趣旨を踏まえた取組を促してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 終わります。
○野田国義君 野田国義でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私、ちょっと質問に入る前に一言申し上げさせていただきたいと思います。 これまで二度ほどこの国土交通委員会におきまして、二〇一四年四月二十八日の文書でございますけれども、昭恵夫人から、良い土地ですから前に進めてくださいとのお言葉をいただいた日でございますけれども、この文書が、この日の文書が抜けているということで、是非とも委員会等に出していただきたいという要求をさせていただいております。 そしてさらに、その後、籠池さんが記者会見をされて、あるはずだということを言っておられたということまで話をさせていただいておりましたが、そうしたら、また先日、皆さんも御承知かと思いますけれども、財務省の太田理財局長が、近畿財務局に確認したところ作った記憶があるという者がございますと、こういう発言をされたということでございますので、是非とも、恐らくこの文書あるんじゃなかろうかと思いますので、出していただくように、今日、財務省はおられませんけれども、政府として出していただきますようによろしくお願いします。そのことがうみを出し切ること、そしてまた国民の疑念に応えることということになろうかと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、質問の方に入らさせていただきたいと思います。 まず、造船業についてお聞きをしたいと。こちらは解体の方の法律でございますけれども、いわゆるビルド、造る方、造船業ですね。 よく考えてみますとというか、歴史を振り返ってみますと、造船業、江戸時代の末、いわゆるペリーの来航の時期だそうでございますけれども、明治にかけて、世界一の造船国であったイギリスから技術を学び、本格的な造船業がスタートをしたと。そして、日本が急速に近代化していく中で造船業の果たした役割は大変重要であった。それは、船を造るための各種の部品製造が機械工業などその他の重工業の発展を促したからですというようなことでございますけれども、本当にこの造船というのは、機械産業、電機産業、そして電子産業ですか、それから情報産業、化学産業、鉄鋼産業まで牽引をしてきたということでございまして、本当に日本経済にとって重要だなと。 また、戦後は恐らく壊滅的な状況に置かれたと思いますけれども、努力によって海運業とともに日本の経済的復興を支えてきたということで、今も世界で韓国と並んで造船業一、二位を争っているということでございますけれども、この造船業をめぐる、これまで、そしてまたこれからの見通し等をお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) 日本の造船業に関しまして、これまでの状況とこれからの状況に関しまして、概括的に申し上げたいと思います。 我が国の造船業は、一九五六年に当時世界一の造船国であった英国を追い越し、新造船建造量で世界第一位となりました。また、我が国の新造船建造量の世界シェアは一九八四年にピークに達しまして、世界市場の五〇%のシェアを獲得したところでございます。 しかしながら、第一次、第二次石油危機に端を発した長引く世界造船業の不況、さらには一九八五年のプラザ合意後の円高の進行等によりまして、一九八〇年代及び九〇年代におきましては、我が国造船業は大変厳しい状況に置かれました。いわゆる造船不況という状態でございました。こうした中、一九九〇年代には韓国におきまして、また二〇〇〇年代におきましては中国において造船業が著しく発展し、二〇一七年の我が国の世界シェアは残念ながら一九%ということで、世界第三位になっておるところでございます。 なお、我が国の造船労働者に関しましては、一九七四年に二十七万人超とピークを迎えましたが、一九八〇年の第一次造船設備削減、一九八八年の第二次造船設備削減等によりまして、造船労働者数は大幅に減少いたしました。その結果、一九九〇年には約九万人までに減少しております。二〇〇〇年以降は約八万人前後で推移いたしておりまして、二〇一七年には約八万二千人となっているところでございます。 さらに、現在の世界の造船業でございますが、近年は、中国、韓国におきまして、世界これは一位、二位の造船国でございますが、自国造船業への公的支援によりまして、本来市場から撤退すべき造船企業が生き残っているというようなこともありまして、造船能力、供給能力が非常に過剰であるというような状況もございまして、そういった意味で、我が国におきましても造船業が厳しい状況に直面しているという状況は変わっておりません。 以上でございます。
○野田国義君 どうもありがとうございました。 それで、解体施設について、特にちょっと我が国の方に目を向けてお聞きしたいと思います、今回はあえて。 我が国では、特定船舶を解体できる解体施設は現在どの程度存在するのか。解体業者の数、先ほど八社と答えていただきましたけれども、毎年何トン程度、何隻程度国内の方で解体されているのかということでお聞きしたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) 現在手元にあるデータといたしまして、一般的に広く普及している内航船に関するデータとして、日本海運集会所というところが集計しております日本船舶明細書というものがございます。それによりますと、総トン数が百トン以上の日本船舶、商船が約四千四百隻ほどございますが、トン数の大小に限らず、日本船舶は優良船が多いために、そのほとんどが海外船主へ中古船と売買されると認識しておりまして、それは、年ごとに言いますと約二百隻程度ということでございます。 したがいまして、我が国で解体される船舶の隻数は少なくなっておりまして、我が国においては、二〇一四年以降三年間で総トン数が五百トン以上の船舶の解体実績のある解体事業者は八社というふうに確認しておりますが、この隻数は大体十一隻というふうに承知しております。 なお、内航船の関係で、国内で解体されている平均は大体年三隻というふうに見ていただいてよいかと思いますけれども、そういった状況でございます。
○野田国義君 ありがとうございました。少ないんですね。びっくりいたしました。 それから、本法案の適用がないような小さな船舶の解体は我が国で行われているのか、そのような船舶の解体の場合も、労働安全衛生の環境に資するとの理由で本法と同様に解体施設の事前許可等を導入しなくてはいけないのかということでお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(蒲生篤実君) 先ほど申し上げましたところでございますけれども、総トン数が百トン以上の日本船舶は約四千四百隻ございますが、このうち五百トン未満の方でございますけれども、船舶は千二百隻ほどございます。また、我々が調査いたしましたところ、五百トン未満の船舶の国内における解体隻数はこれは毎年五十隻程度ということで、先ほどは五百トン以上ということでございますが、このように日本船舶はトン数によらず優良な船舶が多いもので、そのほとんどが海外船主へ中古船と売船されるために、国内で解体される船舶の数も相対的に少なくなっているということで、毎年五十隻程度というものが、五百トン未満のものが解体されていると。 また、総トン数五百トン未満の船舶につきましては、五百トン以上の船舶と比較いたしまして有害物質の使用量が少なく、これらのことから、五百トン未満の船舶に対して、有害物質一覧表の作成とか解体施設の事前許可などに関しましてはそれを求める必要性は低いものというふうに考えておるところでございます。 さらに、これらの船舶を解体している施設を含めまして我が国で船舶の解体を行っている施設に関しましては、現状の状況を見ますと、環境面や労働者の安全面で特段の問題は生じていないと認識しておるところでございます。 しかしながら、船舶の再資源化解体をより適切なものにしていくという観点からは、五百トン未満の船舶の再資源化解体におきましても、船舶所有者や解体事業者に対しまして、本法律案の趣旨を踏まえた取組を業界団体等を通じまして促してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○野田国義君 ありがとうございます。 それから、許可取得の見込みについてお伺いをさせていただきたいと思います。 本法案は、三省三大臣の許可を必要とすることから、手続が大変であると考えます。しかしながら、日本が国際競争力を発揮できる分野の一つでもあろうかと思います。本案の施行に伴い、再資源化解体の許可を取得する事業者の見込みはどうかということでお聞きしたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 本法律案において、総トン数五百トン以上の船舶の再資源化解体を行おうとする者には、施設ごとに主務大臣の許可を義務付けております。我が国において、二〇一四年以降三年間で総トン数が五百トン以上の船舶の解体実績のある解体業者は八社というふうに確認しておりまして、これらの事業者が条約発効後も同様の解体を実施しようとする場合は、再資源化解体業者が施設ごとに許可を受けなければなりません。 また、本法律案の施行によりまして許可対象となる再資源化解体業者が大きく増えるとは考えておりませんが、内航船の高齢化に伴いまして、海外売船ではなく、船舶の生涯を通じた国内での運航によりまして、国内で解体するというようなケースも今後増えていく可能性もございます。そうなりますと、今後は、内航船の国内解体に伴いまして将来的な事業者数もそれに伴って増加する可能性もございます。 以上でございます。
○野田国義君 ありがとうございます。 それでは、最後になるかと思いますけれども、本法施行の周知についてお伺いをさせていただきたいと思います。 特に、一部の内航船も本法の有害物質一覧表作成の対象となるわけでありますけれども、内航船の船主に対してどのような周知を今後行っていくのかと、これも大切だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 国土交通省では、シップリサイクル条約の締結に当たりまして、内航事業者を含む船舶所有者、造船事業者、解体事業者等の関係者が条約で要求される内容を実施するためにどのような課題があるのかを検討するために、二〇一三年よりシップリサイクル条約の批准に向けた検討会を開催してまいりました。 この検討会の中で、内航船においては、排他的経済水域内で運航している間には特段の対応は不要であるものの、海外船主へ中古船と売買する場合には、EEZを越えるので有害物質一覧表の作成等の対応が必要となることにつきまして、内航事業者にも意見を伺い、御理解をいただいているところでございます。 このように、これまでに当該検討会を四回開催し、現行の国内法令と条約で求められる環境要件、安全要件との比較や、関係業界における実態や取組等につきましての調査検討を行ってまいりました。また、個別に業界団体に説明を行うとともに、マスコミなどを通じまして広く周知も行ってきたところでございます。 いずれにいたしましても、今後とも引き続き、内航業者を含む国内業者へ本法律案の内容が十分に周知されるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○野田国義君 終わります。
○委員長(長浜博行君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(長浜博行君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十一分散会