国土交通委員会 第10号
- 発言数
- 153 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/04/17
会議録
○委員長(野田国義君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、吉田博美君が委員を辞任され、その補欠として松川るい君が選任されました。 ─────────────
○委員長(野田国義君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省都市局長栗田卓也君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野田国義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(野田国義君) 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○足立敏之君 自由民主党の足立敏之でございます。 野田委員長を始め理事の皆様には、質問の機会を与えていただきまして御礼を申し上げたいと思います。 それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。 まず、大分県中津市の耶馬溪町の土砂災害について質問をさせていただきます。 配付資料の一を御覧ください。 皆さん御承知のとおり、四月十一日の未明に発生しました土砂災害によりまして、幅が二百メートル、長さが二百五十メートルの範囲で土砂が崩落し、家屋が四棟全壊し、死者、行方不明者合わせて六名が犠牲になられております。お亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。 この災害は、大雨や地震がない中で突発的に発生した土砂災害で、原因が明らかではありません。一日も早く行方不明者の捜索を進めるとともに、こうした悲惨な災害の再発防止のために徹底的に原因の究明を図る必要があるというふうに思います。 このような危険をはらんだ箇所として、当該箇所も指定されていた土砂災害特別警戒区域がありますけれども、全国で約三十六万か所にも上るなど大変数多くありまして、今回の災害を見て、とても不安に感じておられる方々がたくさんいらっしゃると思います。 今回の土砂災害への対応の現状と、こうした突発的な土砂災害を未然に防ぐために今後どのような対応が必要か、伺います。
○政府参考人(山田邦博君) お答えいたします。 四月十一日未明、大分県中津市耶馬溪町大字金吉で住宅の裏山が崩れ、四棟が土砂に埋まる災害が発生をいたしました。現在、身元確認中の一名を含む三名の方がお亡くなりになり、身元確認中の方も含めて現在も四名の方の安否が不明となっているところでございます。 国土交通省におきましては、発災後直ちに大分県及び中津市に情報連絡員でありますリエゾンを派遣をするとともに、防災ヘリによる調査等を実施をいたしました。また、テックフォースや無人バックホー、照明車、衛星通信車等の資機材を派遣するとともに、四月十五日時点で、大分県建設業協会の十二社の方々に御協力をいただき、現地での捜索活動を支援をしているところでございます。 また、十一日に派遣をいたしました土砂災害専門家によりますと、今回の崩壊の発生については現段階でメカニズムを特定することはできないが、斜面の基岩まで風化が進行し、強度が低下していたことが影響していると推定をされております。今回の崩壊が降雨のない中で発生したことは極めてまれな現象でありまして、そのメカニズムを解明することは重要であると考えているところでございます。 国土交通省といたしましては、県からの要請等がございましたら、関係機関と連携し、できる限りの支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
○足立敏之君 ありがとうございました。 現地では、警察、消防、自衛隊の皆さんにより行方不明者の捜索が進められていますが、今御答弁がありましたように、国土交通省も、国土交通省の砂防の専門家あるいは九州地方整備局を始めとするテックフォースの皆さん、無人のバックホーなどの重機、さらには地元の建設業協会を通じた重機と作業員の派遣などが行われ、献身的に対応していただいていると聞いております。配付資料の二でその辺の状況を御紹介をさせていただいております。 国土交通省には、くれぐれも二次災害には留意をしていただきまして、林野庁など関係機関ともしっかり連携して、引き続き捜索と原因究明を進めていただくように、よろしくお願いしたいと思います。 それでは次に、本題の都市再生特別措置法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。 まず、この法案の一部改正の契機となりました都市のスポンジ化について伺います。 我が国は二〇〇八年から人口減少局面に入っておりまして、少子高齢化が進む中で、以前から地方都市ではシャッター通りと呼ばれるような閑散とした商店街が問題となってきました。その後、商店街だけではなく、もう少し構造的に空き地や空き家がランダムに増加して社会問題化しておりまして、都市のスポンジ化という言葉が生まれたのではないかというふうに思っております。 私は、国土交通委員会におきまして、度々、日本のインフラ整備の水準が世界的に見まして今や一流の域にはなくて二流、三流に成り下がっているんだというような懸念を述べさせていただいております。高速道路や空港などの基幹インフラのみならず、都市についても同じような状況、都市の荒廃と言ったらいいんでしょうか、そういうような状況が起こり始めているのではないかというふうに思います。荒廃する日本と言われる前に、都市につきましてもしっかりと対策を講じていかなければならないというふうに考えています。 まず、都市のスポンジ化とはどのような現象で、いつ頃から顕著になってきたのか、伺います。
○政府参考人(栗田卓也君) 都市のスポンジ化とは、都市内部で空き地等の低未利用の空間が時間的、空間的にランダムに発生する事象を称しております。これは、住宅ストック数が世帯数を上回った一九六八年以降、その差が徐々に拡大していく中にあって、人口構成のボリュームゾーンである団塊ジュニア世代による住宅需要が収束するとともに、地方部を中心に本格的な人口減少トレンドに入った結果、二〇〇〇年代半ば以降に特に課題視され始めたと考えられます。まず、地方都市が先行する形で問題が顕在化し、その後、大都市においても郊外部から駅などの周辺への居住移転が進展する中で徐々に顕在化し、全国的にも社会問題として認識されるようになってきたものと考えております。 実際に統計調査によりますと、個人所有の空き地面積は一九九三年から二〇〇三年までの十年間はほぼ横ばいであったのに対しまして、二〇〇三年から二〇一三年までの十年間で四四%増と大幅に増えているところでございます。
○足立敏之君 ありがとうございます。 私が国土交通省に在籍していた平成二十六年七月に、新たな国土計画であります国土のグランドデザイン二〇五〇、これが取りまとめられました。人口減少下において質の高いサービスを引き続き効率的に提供するためにコンパクト・プラス・ネットワークという考え方が提唱されています。しかし、その国土のグランドデザイン二〇五〇の中には、都市のスポンジ化という言葉自体は当時まだ生まれていなかったというふうに思います。 都市のスポンジ化が今後進んでいくとどのような問題が発生していくのか、お示しをいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 人口減少や高齢化の中にありましても、地域の活力を維持するとともに、福祉、医療等の生活機能が確保された安心して暮らせる町を実現するためには、各種の都市機能をコンパクトに集約しネットワークでつなぐコンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを進めることが必要と考えております。 しかしながら、このようなコンパクト化の拠点となるべきエリアにおいても、空き地等の低未利用土地が時間的、空間的にランダムに発生する都市のスポンジ化が進行しているということでございます。スポンジ化は、都市の低密度化をもたらし、生活利便性、生産性の低下あるいは行政サービスやインフラの維持管理の非効率を招きます。また、適切に管理されない空き地等が増えることで、治安、景観、居住環境の悪化、さらには災害危険性の増大をもたらします。 コンパクト化に向けて都市機能や居住を誘導すべきエリアにおいてこのような生活環境の悪化が進みますと、地域の魅力、活力が損なわれ、当該都市の深刻な衰退を招くおそれがあり、コンパクト・プラス・ネットワークの形成にも重大な支障となるというように考えておるところでございます。
○足立敏之君 ありがとうございました。 ところで、日本では、都市のスポンジ化が今お話がありましたように深刻な現象として捉えられ、今回法律改正をしてまでその対策を講じるということが必要と考えられていますけれども、こうした現象は諸外国でも起こっているんでしょうか。 かつて私も現地を見たことがございますけれども、イギリスのロンドンでは、カムデンロックという運河沿いの地域の再生だとか、テムズ川沿いのドックランドの再開発、あるいはボストンなんかでも港に隣接したいわゆるウオーターフロントの再開発、こういったものが注目を集めました。産業構造の変化に伴って衰退してしまった地域を再生していく、そういう取組が注目されたわけなんですけれども、これはスポンジ化とはちょっと違うのかもしれませんが、諸外国では日本と同様なスポンジ化のような状況が生じているんでしょうか。 そういう都市のスポンジ化が問題になっている国があるのか、また、そういう国があるのであれば具体的にどんな対策が講じられているのか、お示しいただきたいと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 諸外国とは都市の成り立ち、人口動態も異なりますので都市が抱える課題も様々でありますけれども、有識者の研究などから、例えば旧東ドイツなどでは都市のスポンジ化と類似した問題が発生していると承知しております。 有識者の研究から一例を挙げますと、ドイツの東西統一後、特に旧東ドイツの都市部では、出生率の低下や旧西ドイツへの人口流出等により急激な人口減少が生じたことから、大量の空き家や空き地が発生いたしました。 例えば、この問題への対応として、ライプチヒ市では、外側からの地区の減築という施策を掲げて、市独自の利用承諾協定制度を導入しておられます。これは、市と土地所有者が協定を締結して、土地所有者に当該土地を公園などの公共的な用途に一定期間利用することを承諾させるもので、その代わりに協定期間中の税の免除や、除却や施設整備に要する費用を市等が負担するものでございます。これは、今回御提案しております協定制度と類似した考え方に基づく施策と考えております。
○足立敏之君 ありがとうございました。 それでは次に参りますが、私は、この土曜日、日曜日に、都市再生の勉強のために大阪府の堺市、そして和歌山市にお伺いしました。今日は、その事例をベースにして質疑を進めさせていただきたいというふうに思います。 まず、堺市なんですけれども、お手元の資料三というのを御覧ください。江戸時代に栄えた環濠という堀で囲まれました堺環濠都市北部地区、こちらの方を視察をさせていただきました。 この地区は第二次世界大戦の戦火からも免れまして、古い町家が二百五十棟以上残っていました。オレンジ色の区画が町家であります。古いものでは築四百年というような古い建築物もあり、市によって貴重な文化財として保存の取組が進められていました。また、この地域には、日本刀や包丁など、打ち刃物というらしいんですけれども、こういったものや線香などの伝統産業が現在も町家で営まれておりました。 しかし、その一方で、空き家や駐車場、空き地が虫食い状に増加しています。ピンク色が駐車場であります。このような状況でございまして、歴史的な町並みをどう保存していくのかというのがこの堺市でも大きな課題となっておりました。 一方、和歌山市ですけれども、その次の次のページですかね、あっ、済みません、資料の四は堺市の都市再生で見させていただきましたプロジェクトでございます。 資料の五に移ってください。 これが和歌山市でございますけれども、和歌山市は、実は昭和四十年代の半ば、私が中学校、高校時代を過ごした思い出深い町でございます。当時は高度成長期で、鉄鋼業や化学工業が繁栄して町は大いに繁栄していましたけれども、その後、重化学工業が衰退して活力を失ってしまいました。 和歌山市は現在、人口三十六万人です。市全体の人口は昭和六十年がピークで、今、約九%その後減少しました。それから、町中の人口は昭和四十年をピークに五四%も減少したというふうに言われています。このため、市の中心部にありました老舗のデパートが撤退したり、中心街でありました、ぶらくり丁というんですけれども、そういったところもシャッター街になって苦しんでいます。 空き家率が全国平均の一三・五%を上回る一五・八%というようなことになっておりまして、資料五を見ていただいても分かるとおり、もうたくさんの駐車場にこの中心街なってしまっております。駐車場だらけと言っても差し支えないような状況だというふうに思います。 市では、こういう状況を解決するために、遊休不動産を大切なストックと考えまして、再開発とリノベーションを組み合わせて課題の解決を図る取組を市長のリーダーシップで今進めておられます。 そんな中で、二つ特筆すべきプロジェクトがありました。資料がないんですけれども、一つ目の例は、廃校を活用した教育施設を始めとする公的施設の再編ということです。小中一貫校の新規開校だとか医療系大学の新設など、複数のプロジェクトが進められていました。 かつては学年で十クラスぐらいあったマンモス校が今行くと一クラスぐらいになっていまして、極端な中心街の人口減少で、こうした教育施設の再編というプロジェクトは効果があるんだなというふうに思いました。 二つ目の例としては、空き店舗、空き家、中古住宅を活用してゲストハウスとかシェアハウスに転用したり、カフェ、バー、レストランに衣替えして、にぎわいのある施設として成果を上げています。資料の六、それから七、そういったところが最近行われました都市再生のプロジェクトで、非常にモダンな、小じゃれたそういう店に替わっているところもありました。 和歌山市では、こうした先駆的な取組を一層進めるために、居住機能や都市機能、公共交通の充実に関する包括的なマスタープランである立地適正化計画を作成、公表し、様々な施策を展開されています。 和歌山市等では、今回の法改正で位置付けられる低未利用地権利設定等推進計画制度あるいは立地誘導促進施設協定制度、こういった新しい制度を導入することで具体的にどのようなことが可能になるか、お示しいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 和歌山市では、今委員に御紹介いただきましたように、中心市街地で様々な取組が展開されております。市では、空き地や空き店舗が集中的に発生している商店街などにおいて、リノベーションの取組とも連携して、その利活用や広場化等を通じて地域の核となる機能を生み出していく、そういう構想をお持ちと伺っています。 このような構想の具体化に当たりましては、例えば今御提案しております低未利用地権利設定等促進計画制度によりまして、散在する空き地などの低未利用地を商店街地区に集約するといったことが考えられます。この際、土地を手放すことに抵抗を持つ地権者がおられる場合には、期間を区切って賃借権等を設定する、あるいは市が所有する遊休不動産との間で利用権を交換するといった柔軟な権利設定等促進計画制度の内容とすることも考えられると思います。 さらに、その集約された土地におきまして、周辺の地権者であります商店主などが立地誘導施設協定を締結しまして、共同で交流広場などを整備するといったことが考えられます。その広場でイベントやマルシェを開催いただきまして、地区への来訪者の増加を促すとともに、その収益を例えば広場の管理費用に充てる、こういったことなども想定できるのではないかと考えております。 両制度を活用しますことで、取組の具体化や関係者間の権利調整等に当たりまして市によるコーディネート機能を期待できますほか、計画や協定に基づく不動産の取得、保有などにつきまして関連税制の軽減措置が講じられるところでございます。 このうち、固定資産税の軽減につきましては、協定に基づき整備される広場等のうち都市再生推進法人が管理される場合に軽減が適用されるということとなっておりますが、和歌山市では全国で最も多い都市再生推進法人、九法人が指定されているところでございます。税制特例を含めた本協定制度の活用を期待しているところでございます。
○足立敏之君 ありがとうございました。 資料八なんですけれども、今お話がありましたように、オープンスペースなどを活用していろいろイベントをしてにぎわいを取り戻す、そういったような取組が今お話の中にありましたけれども、実際に和歌山市でも今こういう取組が行われていて、かなり、何というんでしょう、日頃寂しい地域が大いににぎわっている、こういうような状況が生まれているというふうに聞いております。これからもしっかりこういった取組をバックアップしていただければ有り難いというふうに思っています。 堺市や和歌山市では、都市の再生に当たって、古いストックを有効にリフォームして利用していますけれども、空き店舗あるいは中古住宅のリフォームに当たっては、やはり費用だとか業者の選定だとか、そういったところがなかなかうまくいかない、そういったことがマッチしていくことが大事だというふうに言われておりました。 したがいまして、こういった事業化を行う方々が安心してリフォームできる環境を整備することが都市のスポンジ化対策としても大事だというふうに思っています。京都などでも、町家を再生して旅館に改造したり、カフェやレストランに改装して成功している例もたくさんあります。 都市のスポンジ化対策には中古住宅のリフォームや空き店舗、空き家の再生が重要と考えますが、今後、国としてどのような支援を進めていくのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。 我が国が本格的な少子高齢化、人口減少を迎える中、都市のスポンジ化対策を進める上で、既存住宅、建築物について除却するべきものは除却するとともに、活用できるものは活用していくということが重要だというふうに考えております。 このため、既存住宅につきましては、長期優良住宅化リフォームなどの支援を行うとともに、消費者が安心して購入できる物件に対して標章付与を行う安心R住宅制度をこの四月から開始し、民間の空き家等を住宅確保要配慮者の賃貸住宅として活用する新たな住宅セーフティーネット制度の取組を昨年十月から進めるところであります。 また、御指摘のありました既存建築物の活用でございますが、その再生により地域の魅力の向上を図り、和歌山市で行われているように、中心市街地に不足する都市機能の導入を行うということも非常に大切だというふうに思っております。 このため、空きビル等の公共公益施設、収益施設に転用するに当たりまして、その改修に対する支援を行うほか、空き家、空き店舗等を再生するに当たって多様な主体からの資金調達を円滑にできるよう、昨年、不動産特定共同事業法が改正されたところであります。 さらに、既存住宅、建築物の用途変更の円滑化に向けて、延べ面積二百平米未満、かつ階数三階以下の小規模な建物について、安全性の確保を前提に、柱、はり、壁、床等を耐火構造とすることを不要として改修をやりやすくする。あるいは、既存不適格建築物を用途変更する際に、段階的、計画的に現行基準に適合することを可能とする仕組みを導入するなど、建築規制の合理化に向けて現在、建築基準法の一部を改正する法律案を国会で御審議いただいておりまして、参議院におきましても先般可決いただいたところでございます。 今後とも、これらの取組により、魅力的なまちづくりを実現できるよう、既存住宅、建築物の利活用の促進に向けて積極的に取り組んでまいります。
○足立敏之君 ありがとうございました。伊藤局長は、和歌山の高校、私の後輩に当たりますので、しっかり和歌山の応援もよろしくお願いしたいというふうに思います。 次に、具体的なプロジェクトを進める際に必要なことは、人材の確保でありまして、和歌山市では平成二十五年度からリノベーションスクールというスクールを開催して、新たな担い手が具体的な遊休不動産再生の事業計画を策定し、不動産オーナーに提案して新たなプロジェクトを次々と生み出すようなことをしています。先ほど御紹介したプロジェクトもそういった中から生まれてきたものでございます。 都市のスポンジ化対策を効果的に進めるためにはしっかりとした人材が不可欠です。今後、国としてどのようにまちづくりの人材育成を支援していくのか、伺います。
○政府参考人(栗田卓也君) 全国のまちづくりにおきまして民間の担い手の役割が拡大してきている中で、民間のまちづくりを担う人材の確保、育成は重要な課題であると考えております。このため、まちづくりに取り組む民間の人材等を対象とした会議やセミナーの開催に加えまして、民間まちづくり団体同士の連携強化に努めてきたところでございます。 その取組の一つとしまして、昨年十一月には、民間の担い手によるまちづくり、こういうやり方を全国に普及させるために、国土交通省と和歌山市と民間まちづくり団体等が連携しまして、民間まちづくりを主導している民間の実践者を迎えたシンポジウムなどを和歌山市で開催いたしました。 また、地域で活躍する民間まちづくりのキーパーソンの具体的な活動記録を紹介するパンフレットを新たに作成し、先進事例の共有と横展開を図っております。 また、人材を育成する民間団体の先進的な取組などに対する補助、こういった支援も行いまして、様々な形で全国における人材の普及に取り組んでおります。 また、新たに立地適正化計画に取り組む市町村などを会員としまして、コンパクトなまちづくりの一層効果的な推進に係ります情報交換、共有、こういったことを促進するための協議会を今年六月に設けていただく予定となっております。それを契機に、まちづくり人材の育成に向けた市町村などの機運がますます高まることを期待しております。 このような取組を通じまして、今後、民間まちづくりを担う人材の確保、育成の取組を更に加速してまいりたいと考えております。
○足立敏之君 最後の質問に参りたいと思います。 都市のスポンジ化対策はやはり緊急を要することでありまして、早期成立、早期執行をお願いしたいと思います。都市が荒廃する日本の一つの表れのように言われる前に何としても日本の都市の再生がしっかり図られるよう、石井大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 人口減少や高齢化の中にありましても、地域の活力を維持するとともに、福祉、医療等の生活機能が確保された高齢者が安心して暮らせる町を実現するには、各種の機能をコンパクトに集約しネットワークでつなぐコンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを進めることが必要であります。 このようなコンパクト化の拠点となるべきエリアにおきましても都市のスポンジ化が進行していることから、今般、その対策や予防を行うための様々な制度を創設し、併せて税制措置、予算措置を講じるなど国として総合的な支援を行うこととしたところであります。 本法案では、今後更に人口減少が進むと考えられる中、民間の力も借りながら、行政による能動的な働きかけや地域コミュニティーによる身の回りの公共空間の創出等を通じまして、都市の余剰空間の有効活用やゆとりある生活環境の創出を図ることを目指しております。 また、コンパクト・プラス・ネットワークを進めつつ、民間の力を最大限引き出し、持続可能なまちづくりを進めていくことが重要であり、平成三十年度予算では、地域資源を生かした観光の活性化、公共交通の充実による持続性の確保といった観点から、地方再生のモデル都市として三十二都市を選定をいたしまして、三年間集中支援を行うこととしております。 国土交通省におきましては、地方公共団体が主体性を持って官民共同で個性あるまちづくりを進めるため、コンパクトシティ形成支援チームによる各省連携の取組を進めるなど関係省庁連携し、全力で地方公共団体の取組をサポートしてまいりたいと考えております。
○足立敏之君 ありがとうございました。 全国各地で個性的な優れたプロジェクトが進むように、本日御出席の委員の皆様も、是非御地元に帰って今日私が紹介したプロジェクトを御地元に紹介していただければ有り難いというふうに思います。 ありがとうございました。
○増子輝彦君 おはようございます。民進党の増子輝彦でございます。 今日は質問の時間をいただきまして、都市再生特別措置法等の一部改正案について質問をするということになっております。基本的にはもう私は賛成でございまして、この審議についてずっとやっていきたかったんですが、やっぱりどうしても森友問題については触れなければなりませんので、この法案審査の前に、少しこの問題について改めて検証しながら事実関係をしっかりとただしていきたいと思っているわけでございます。 御案内のとおり、今問題になっていることは、本当にあの森友学園に値引きされたという価格が正しかったのかどうか、また、なぜそのようなごみの積算根拠がなされたのかということ。これについては、報道等もありますし、国会でもいろいろと議論になっていることはもう皆さん御案内のとおりであります。ここについては、大臣含めて関係者からいろいろと答弁をいただきたいと思っています。 まず、二〇一六年、平成二十八年の三月三十日、財務省近畿財務局から国土交通省大阪航空局にごみの撤去費の算定を依頼したと。その際、財務局職員から航空局に、撤去費を八億円にできないかという趣旨の依頼を口頭でしたということで、今言われております。国会でもこれは議論になっているわけでありますが、このことについて改めて確認をさせていただきたいと思います。 財務局はこのような依頼をしたんでしょうか。したとすれば、誰が誰の指示でこのような依頼をしたのか、財務省、お答えください。
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。 本件土地につきましては、国は土地の貸主といたしまして、小学校としての利用に支障がないよう、使用収益に適した土地を提供する義務がございました。そうした中、二十八年三月十一日に、森友学園の小学校開校を翌年に控える状況におきまして、森友学園側から新たな地下埋設物が見付かったとの連絡がございまして、早急な対応が求められる可能性がございました。 このような状況におきまして、先方から三月二十四日に土地を買いたいとの要請があり、三月三十日に国が売却することとし、同日、本件土地を所管し、これまでも土地の調査を行うなど土地の状況を把握し知見を有しておられる大阪航空局に対しまして、地下埋設物の撤去処分費用について見積りを依頼したものでございます。 その上で、今委員御指摘の点でございますが、そういったことについての様々な報道が出ているところは承知しておりますけれども、その事実関係につきましては、現在、財務省といたしまして調査をさせていただいているところでございます。
○増子輝彦君 富山さん、何日掛かるんですか。この問題が起きてから何日たちますか。何日掛かるんですか。総理もこの前の国会の答弁の中で、この問題については財務省と国交省に説明をさせますということをはっきり言っているんですよ。何日掛かるんですか。 あなたの上司の福田次官のことについては、速やかに事実関係を昨日もうコメントという形で出して、挙げ句の果てに、官房長の名前で複数の女性記者に名のりを上げろという恫喝まがいのことをやっているじゃないですか。 そんなことすぐできるのに、ずっとこの問題が議論になってきて、様々な疑惑を生じている観点から、一体いつになったらこういうことが明らかになるんですか。はっきり答えてください。
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。 報道がございましたのは先週でございますけれども、森友学園への国有地の貸付けあるいは売却に至る経緯に関しましては、昨年の夏以降、音声データの確認などもあり、捜査への影響にも配慮しながら職員に確認を行って、国会等の場で可能な限り説明をさせていただいているところでございますが、本件につきまして考えますと、近畿財務局の職員は今まさに捜査当局から聴取を受けておりまして、さらに、三月冒頭の報道以降、様々な報道もあり、自宅までマスコミが追いかけてくるといったような状況で、彼らの、職員の家族も含めまして精神的に今不安定な状況にある者も出ております。 こういった捜査当局の調書、聴取との関係がある一方で、やはりそこは財務省としての調査をきちっと行って、国会に対してどのように答えるのか、確認の対象となる個々の職員には非常に大きな負担が掛かっているわけですが、その過度の負担というところもございますけれども、殊更に先延ばしをすることのないよう慎重に調べる必要があるというふうに考えております。御理解をいただきたいと思っております。
○増子輝彦君 理解できません。自殺者まで出たんですよ、あなた。尊い命が失われたんですよ。今、関係者のいろんなそういう、家庭にまで行っていろんなことを取材も受けている、様々な問題があると言ったじゃないですか。速やかにこの問題を解決しなければ、不幸なことがまた起きるかもしれないという事実があるんですよ。そんなのんびりしていられないじゃないですか。今のような長々な答弁は要りませんから、限られた時間の中でこれやり取りしていかなければなりませんから。 もう一度聞きます。 あなたの権限かどうかは分かりませんが、少なくともいつ頃までにはこの問題を明らかにする考えなんですか。明確にしてください。簡単に答えてください。
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。 委員の御指摘でございますけれども、先ほど申し上げた状況もございます。いつまでにということは軽々に申し上げられませんけれども、できるだけ速やかに真摯に対応させていただきたいと思います。
○増子輝彦君 同じことの繰り返しの答弁しか出ないと思いますが、これ、あなた、責任者として、財務省は、国有財産ですよ。そして、ましてや積算の増量をお願いしたという事実が明らかになっていると言ってもいい状況があるんですよ。 しからば、航空局にお伺いします。このような依頼を受けたんでしょうか。これは大臣ですか、蝦名さんですか、お答えください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 御質問をいただきました、そのような報道がされていることは承知をしておりますけれども、そういう中身の、報道の中身に関しまして、当初から八億円とするようなことが前提とされていたといったような観点につきましては承知しておりませんので、私ども、大臣から御指示を受けまして、今現在、調査を進めているというところでございます。
○増子輝彦君 大臣、この問題について大臣は、いつ報告を受けて、調査をしますという報告受けたのか。あるいは大臣が、過去の答弁との整合性から考えてこれはゆゆしき問題だと、直ちに調査をしろと指示をしたのか。 そして、この問題について、そんなのんびりやっている暇はないんじゃないでしょうか。責任の所在も明確にしなければなりません。このことが事実ということであれば、財務省も国交省もしかるべき責任を取らなきゃいけないという大変重要な実は問題なんです。 大臣は、いつ把握をされて、どのような指示をして、現在どのような認識かということについて御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 把握といいますか、報道があってそういう可能性があるということを承知をしたところでありますが、報道を受けまして、報道されている内容について、報道があった当日に私から事務方に対して調査を行うよう指示をしたところであります。
○増子輝彦君 大臣、これ、いつ頃までにこの調査を、結論を出すんでしょうか。これ、大臣の命令で、のんびりできない、一日も早くやらなければ国交省の問題あるいは国の問題に、当然財務省は一番の責任者ですが、関わってくるんですから、大臣からも、いつ頃までにはきちっとこの事実関係を明らかにしろと指示をする気はありませんか。
○国務大臣(石井啓一君) 報道されている内容の調査につきましては、できるだけ早期に実施をしてまいりたいと考えております。 ただし、大阪航空局の職員も大阪地検による事情聴取を受けている職員もおりますので、そういった状況も踏まえながら慎重に対応させていただきたいというふうに考えております。
○増子輝彦君 財務省も国交省も、捜査当局の捜査を受けているからということを逃げ口上にしている。そのことと、この事実関係は全く関係ないんじゃないでしょうか。これを明らかにする責任と義務があるんじゃないでしょうか。ここはしっかりやっていただかなければいけない。 大臣、大臣が四月五日に実は答弁された一週間後の十二日に、森友学園への国有地売却問題で、地下のごみの量を見積もっていた二〇一六年当時、近畿財務局が大阪航空局に積算量を増やすよう依頼したと報道されております。財務局からの依頼に合わせて航空局がごみの埋蔵量を水増しした、ごみが実際あるかどうかに関係なく算定した、だから算定根拠となる資料もない、そういうことだったのではないかと疑念を持っている。 これらこの一連の報道を含めて、大臣はこれは適正だったとお考えですか。
○国務大臣(石井啓一君) 大阪航空局が行った見積りにつきましては、これまで国会等で説明をしてまいりましたとおり、当時、検証可能なあらゆる材料を用いて行われてきたものと承知をしておりますが、報道されている内容につきましては承知をしておりませんので、まずは調査を進めたいと考えております。
○増子輝彦君 しからば、蝦名さん、ごみの量は実際幾らあったんですか、ごみの量は幾らあったんですか。大阪航空局がこれ調査してあるの、幾らあったのか分かります、ごみの量が、実際に。答えてください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 大阪航空局の見積りでございますけれども、これまで国会等でも御答弁申し上げておりますとおり、当時の検証可能なあらゆる材料を用いまして、地下埋設物量を約一万九千五百トンというふうな見積りをしたということでございます。
○増子輝彦君 それが、今回の撤去費用に、撤去には約八億二千万掛かると試算をしたと、ごみの量が二万トンに上りということ、これ、正しいんですね。これでいいんですね。約二万トンに上り、そして撤去には約八億二千万掛かると試算をしたと、これ大阪航空局の試算と見積りでしょう。これで正しいんですね。 分からないんですか、正しくないんですか、そのことをお答えください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 累次御説明しておりますとおり、近畿財務局からの依頼を受けまして、当時検証可能なあらゆる材料を用いて実施をしたものというふうに承知をしております。 ただ、報道されているような内容につきましては、現在調査をしているということでございます。
○増子輝彦君 報道されていることを調査していると言うけど、あなた、責任者の一人でしょう、現時点では。当時はそうではなかったけれども。 違っていたらどうするんですか。事実関係をできるだけ早く調べたい。その事実が明らかになったときにどういう責任を取るんですか。答えてください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) まずは調査をして、どういう状況であるかということを確認させていただきたいというふうに思っておるところでございます。
○増子輝彦君 そんな子供をだますような言い方はしないでほしい。局長、これ大変な問題なんですよ。 しからば、会計検査院が、二〇一七年、平成二十九年の十一月、ごみの撤去費の算定について十分な根拠が確認できないという調査結果を公表しましたよね。御承知ですよね。ごみの量を試算すると、大阪航空局の算定よりも三から七割も少なかったと指摘しているんです。 会計検査院、これは事実、間違いありませんね。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 本件土地に係る地下埋設物撤去処分費用の算定について、「地下埋設物の撤去・処分費用の算定に当たり、深度、混入率等について、十分な根拠が確認できないものとなっているなどの事態が見受けられた。」と報告書に記述してございます。
○増子輝彦君 だから、私が今言ったことは事実ですよね。会計検査院が報告したとおりですよね。
○説明員(戸田直行君) 委員御指摘のとおりでございます。
○増子輝彦君 蝦名さん、今、会計検査院の報告はそうですよ。あなたの局で、大阪航空局で積算したということを含めて、金額、これ本当に妥当なんですか、会計検査院と比較して。どういうふうに考えていますか。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 会計検査院の報告におきまして、仮定の仕方によって様々な試算が可能であるということで、五つの試算が示されているということを承知しております。このような試算が示されておりますのは、見積条件の設定によって処分量が大きく異なるために、より慎重な調査、検討が必要であったとの御指摘と受け止めておりますけれども、一つの適正額が示されているわけではないというふうに理解をしております。 実際の見積りは、限られた時間の中で検証、見積りの報告をしなければならないという状況下で、売主の責任が一切免除されるとの特約を付すことを前提に、その実効性を担保するために、既存の調査で明らかになっていた範囲のみならず、関係者からの報告あるいは現地の確認といったことで、当時検証可能なあらゆる材料を用いて行われたものということでございます。
○増子輝彦君 そんなこと耳にたこができるほど聞いている。事実、会計検査院とあなた方の違いが出たら、その責任をきっちり取ってもらいますよ。いいですね。事実関係を明らかにしてくださいよ、早く。 大臣、会計検査院の指摘と大阪航空局がこれだけ算定したことの違いというのが、これ会計検査院からの指摘では明らかになっているんです。このことについて、大臣、大臣もいろいろと答弁されています。できる限りぎりぎりのことをやったということも、先日の小川議員の質問にも、鉢呂議員の質問にもお答えになっています。しかし、現実に国の会計検査院がそういう指摘をしていることについて、この違いというのは一体何なんでしょうか。 過去の答弁でなくて、今率直な気持ちで、事実関係を調査中だということで明らかにしたいということですが、なぜこんな違いが出てきているんでしょうか。これは本当に大事なことだと思うんです。大臣、お答えください。
○国務大臣(石井啓一君) 地下埋設物の調査、過去、平成二十二年に行いました大阪航空局が自ら行った調査では、調査だけでもたしか三か月ぐらい、二、三か月期間を要しているかと存じますが、今回の大阪航空局の見積りは、森友学園側からの新たなごみが出てきたとの主張も踏まえまして、既存の調査で明らかとなっていた範囲のみならず、追加の材料も含めて当時検証可能なあらゆる材料を用いて行われたものですが、その期間は僅か二週間程度でございました。 そういう限られた時間の中、検証、見積りを報告しなければならなかった、そういう状況下で行われたぎりぎりの対応であったと認識をしております。
○増子輝彦君 大臣は、会計検査院の指摘について、今回、会計検査院からは、仮定の仕方によっては処分量の推定値は大きく変動する状況にあることなどを踏まえれば、処分撤去費用算定の際に必要とされる慎重な調査検討を欠いたこと、文書の一部が保存されず詳細な内容を確認することができないことについて指摘されているというところでありまして、国交省としてその結果については重く受け止めているということです。 これ、事実関係を調べて、そこに大きな違いが出たときに、当然しかるべき責任の所在というのは明確にしなければいけません。これ、財務省もそうです、国交省もそうです。 蝦名さん、この積算、間違いなかったのかどうかということをもう一度確認します。端的に答えてください。もし間違いがあるとするならば、誰が責任を取るべきなんですか。お答えください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 見積りは、当時の検証可能な材料を用いて、限られた時間の中で見積りを報告しなければならない状況下で行われた、当時の状況下でのぎりぎりの対応であったというふうに認識をしているというところでございます。(発言する者あり)
○委員長(野田国義君) 答えてください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 大阪航空局は、近畿財務局から見積りの依頼を受けまして、地下埋設物の撤去処分費用の見積りを行った。その後、近畿財務局が不動産鑑定評価を経て、本件土地の更地価格から地下埋設物の撤去処分費用を控除するなどの価格を決定をして売却をしたと、こういうことでございまして、このような経緯で本件土地の売却価格というのは決定をされておりまして、近畿財務局、大阪航空局、両者が対応してきたということでございます。(発言する者あり)
○委員長(野田国義君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(野田国義君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 大阪航空局は、近畿財務局から見積りの依頼を受けまして、近畿財務局とも協議、調整をしながら地下埋設物の撤去処分費用の見積りを行ってまいったということでございます。 現在、その事実関係については調査をしているところでございますので、この調査を踏まえて御報告をしていきたいというふうに考えているということでございます。(発言する者あり)
○委員長(野田国義君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(野田国義君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 見積りは、依頼を受けて、近畿財務局から依頼を受けて、近畿財務局とのぎりぎりの状況の中で、当時の時間状況の制約の中のぎりぎりの状況の中で近畿財務局とも協議、調整を進めながらやってきたということでございますけれども、今事実関係について調査をしている過程でございますので、その結果を踏まえませんとその責任の所在云々ということをちょっと今申し上げられる状況にはございませんけれども、その調査結果を踏まえまして対応したいというふうに考えております。
○増子輝彦君 蝦名局長、責任の所在を常に考えていかないと行政も政治も進まないんですよ、それは。そこは、同じ答弁何回もされたって困るんですよ。ここは是非しっかりと、大臣、頭のど真ん中に入れて、ちょっと法案審査も少ししたいので、この件については今日は残念ながらこれで終わります。 ただ、もう一点、財務省、ダンプ四千台のごみを撤去したという口裏合わせを近畿財務局が森友学園に要請したという報道があります。事実ですか。そのことを答えてください。
○政府参考人(富山一成君) 今御指摘の報道につきましては、財務省といたしまして事実関係を確認しております。 昨年、森友学園への国有地売却が国会で議論された初期の頃、二月二十日でございますが、森友学園による地下埋設物の撤去の状況につきまして議論がございました。そのことについて事実関係を十分に確認できていないまま、当時、売却後でございますので具体的な撤去の状況につきましては把握してございませんといった注釈は付けつつも、相手方において適切に撤去したというふうに聞いてございますとか、あるいは適切に行ったというのは近畿財務局で確認してございますといった答弁をしていたところでございます。 こうした状況の下で、昨年の二月二十日、理財局の職員が森友学園側の弁護士に電話で連絡をいたしまして、この今申し上げたような答弁との関係を気にしてということでございますが、森友学園が地下埋設物の撤去に実際に掛けた費用に関しまして、相当掛かった気がする、トラック何千台も走った気がするといった言い方をしてはどうかとの話をしたとのことでございました。 ただ、この理財局の職員は、その後、近畿財務局の職員にも再度念押しするようにと話をしておりますが、近畿財務局の職員は、それは事実に反するということで、確認作業、念押しするといったことは行っていないということでございました。また、先方の森友学園側の弁護士の方もこの話を踏まえた対応はされていないと承知をしております。 森友学園側に事実と異なる説明を求めるという今申し上げた対応は、間違いなく誤った対応でございます。大変恥ずかしいことであり、大変申し訳ないことでございます。深くおわびを申し上げさせていただきたいと思います。
○増子輝彦君 おわびということだけでは、これ、片付かないんです。事実関係、早急に明らかにして対応してもらわなきゃなりません。 これ、与党の皆さんも他人事じゃないんですよ。こんなことをやっているな、いつまでもと言うけれども、森友、加計学園は与野党が一体となって解明しなきゃいけない大変な問題なんですよ。 こういうことを含めて、今日はこのぐらいで終わりますが、委員長、集中審議も是非この問題については要求したいと思いますので、お取り計らいのほどよろしくお願いします。
○委員長(野田国義君) 後刻理事会で協議いたします。
○増子輝彦君 それでは、大事な法案審査、時間が大分なくなって申し訳ありませんが、入らさせていただきます。 特に、この問題は冒頭に申し上げたとおり、この法案、私は基本的に賛成でありまして、できるだけいろんな形の中で進めていかなければ、地方が特に疲弊化をして、どんどんどんどん人口減少の中でまちづくりが立ち行かなくなるという現状があるわけです。特に、これ質問幾つか用意しましたが、時間がないので全部お答えいただけるとは思いませんので、私がまず一番関心のあるところから質問させていただきたいと思います。 本法律案と密接に関連している立地適正化計画は、コンパクトシティーを推進するために、住宅、商業施設、医療施設及び福祉施設などの立地の適正化や公共交通の充実に関する取組などを定めるものであり、都市全体の観点から作成することとされています。これに関連して、経済産業省が進めている中心市街地活性化法に基づく中心市街地活性化基本計画と立地適正化計画の各施設の相乗効果を上げるために、両計画の十分な連携が求められていると私は常日頃から考えているわけであります。 具体的に、都市機能誘導区域と中心市街地の区域設定、誘導、集約しようとする施設についての調整が欠かせないということは明らかでありますから、中心市街地活性化基本計画と立地適正化計画の違いは何か。その上で、縦割り行政の弊害を取り除き、関係省庁が連携して将来に向け、より良きまちづくりを推進するために、国交省として今後どのような施策の推進を図るべきと考えているのか、大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 委員御指摘のとおり、立地適正化計画は、都市全体の観点からコンパクト・プラス・ネットワークを推進するため、中長期的な観点で市町村が策定する計画でございます。一方、中心市街地活性化基本計画は、都市の拠点である中心部を対象区域としまして、商業を始めとする様々な機能を集積させて活性化を図るとともに、集中的な支援を行うため計画期間を設定して、おおむね五年を目安にということが大半でございますが、市町村が策定する計画でございます。 この二つの計画は、目的、対象エリア、計画期間の点で違いがある一方で、委員御指摘のとおりでございますが、都市中心部のにぎわいを創出するなどの点においては目的を共通しております。立地適正化計画に基づく施策を推進するに当たっては、中心市街地活性化基本計画に基づく施策と相互に連携し、補完し合って進めることが重要と考えております。 制度的な枠組みでございますが、中心市街地活性化法の基本方針では、中心市街地活性化基本計画は立地適正化計画に適合することが必要とされております。また、立地適正化計画に関する運用指針におきましても、区域設定や対象施設の選定に当たって、二つの計画間で十分な調整が行われるよう求めているところでございます。 このような枠組みの下で、平成二十九年度末までに認定されました中心市街地活性化基本計画を作成した約百四十の市町村のうち約百の市町村について、既に立地適正化計画の作成に向けた具体的な取組を行っていただいております。 区域のお話がございました。現在、立地適正化計画と認定されました中心市街地活性化基本計画、両方が定められています市町村が二十二ございます。この大半の市町村では、都市機能誘導区域、これ立地適正化計画のメーン区域ですが、その区域が中心市街地全域を含む、あるいは双方が同じ区域として定められているというような実態にもあるところでございます。 国土交通省としましては、二つの計画に基づく施策の相乗効果が高まりますように、引き続きまして、これはもちろん経産省などにもお入りいただいていますコンパクトシティ形成支援チームによる各省連携の取組を進めるとともに、我々の職員が市町村に直接訪問して個別に働きかけていく、あるいは立地適正化計画に取り組む市町村などを会員とした情報公開のための協議会を設立する、こういったことを通じまして、認定されました中心市街地活性化基本計画を作成した市町村でも立地適正化計画への取組が一層推進されるように努力してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 そこで、平成二十六年の改正都市再生特別措置法により、行政と住民や民間業者が一体となったコンパクトなまちづくりを促進するために、今話がありました立地適正化計画制度が創設されました。平成十四年、都市再生特別措置法が施行され、都市再生緊急整備地域として、平成二十九年八月現在、五十三地域が指定されています。平成二十九年十二月三十一日現在、全国三百八十四の自治体で立地適正化計画の策定について具体的な取組を行っておりますが、このうち、平成三十年二月十六日現在、百六十四都市が同計画を策定、公表しています。 これまでの策定状況についての評価と今後の具体的な都市の在り方についてのお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 平成二十六年に立地適正化計画制度が創設されて以降、計画策定に取り組む市町村は年を追って増加しております。 平成二十九年十二月三十一日現在の数字で申し上げますと、三百八十四市町村で取組を進めていただいておりまして、うち百十六の市町村で計画の作成、公表というような段に至っております。誘導的な手法で都市の集約を図るという新たな考え方の計画に対しまして、法律の施行から四年がたたないうちに四百に近い市町村で取組を進めていただいているということですので、我々も想定以上の成果が上がっていると、ある面そうではないかと捉えております。 今後の人口減少局面におきましては、町中の遊休不動産等を有効に活用したり、民間活力を生かしながら居住や都市機能を集積させる、こういったことを通じまして、住民の利便性の向上、サービス産業の生産性向上による地域経済の活性化、行政コストの削減などを図っていくことが重要と考えております。 このような視点に基づきまして、昨年五月に目指すべき都市像や目標が明確で効果の発揮が期待できる都市を十都市選定し、モデル的な都市の形成、横展開を進めております。二例ほど御紹介させていただきたいと思います。 例えば、山形の鶴岡市では、地元に定着する若年層の増加を図るために、空き地、空き家が散在する中心部で地元のNPOと連携した小規模連鎖型の区画再編事業などによりまして空き家を五年間で約百五十棟減少、こういった目標を掲げ、大学の研究所やベンチャー企業などと連携してベンチャーを育む研究教育施設を十年間で三十施設に倍増、こういった取組を進めておられるところでございます。 また、熊本県の熊本市では、公共交通を軸としたコンパクト化を図りますために、利便性の高い公共交通沿線への居住誘導、これを重点的に進める、あるいは中心市街地において老朽化したバスターミナルの再生と一体的な商業、住宅機能等の整備などの取組を進める、こういうことで公共交通沿線の人口密度の維持と公共交通利用者数を増加させるということで、年間約二・三億円の公共交通事業者の増収効果を見込んでおるところでございます。 引き続き、関係省庁と連携し、必要な施策を総動員して市町村の取組を支援してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 最後の質問になろうかと思いますが、今回、都市のスポンジ化という現象が提示されました。都市計画に関する新たな課題への対応が求められております。それを踏まえた法改正がなされていると私は理解しますが、この都市のスポンジ化とコンパクトシティーとの関係について、そして都市のスポンジ化を解消していくために、コンパクトシティーありきという考え方にとらわれず、都市計画、まちづくりを考えていくことも必要ではないかというふうに思っています。 地方それぞれの事情がございます。人材面での問題もあります。あるいは、それぞれ町が何をしっかりとした方向性でまちづくりをしていくかという、その考え方もあります。これらについて、大臣に最後に所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 人口減少や高齢化の中にありまして、各種の都市機能をコンパクトに集約しネットワークでつなぐコンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを推進をしております。 しかしながら、近年、このようなコンパクト化の拠点となるべきエリアにおきましても、空き地等が時間的、空間的にランダムに発生する都市のスポンジ化が進行しております。スポンジ化によりまして市街地の環境が悪化をし、地域の魅力が低下したままでは、都市機能や居住の誘導策を講じても十分な効果が期待できません。 このため、まずは、このようなエリアで集中的に対策を講じるべく、発生したスポンジ化への対処やその予防のため、低未利用地の集約等による利用の促進や地域住民等による身の回りの公共空間の創出などを図るための新たな制度を導入することとしております。 なお、集約を図るべきエリアだけでも対応する箇所は多く、まずは市町村の努力はそちらに振り向けるべきと考えておりますが、集約エリアの外におきましても、例えば昨年創設いたしました市民緑地認定制度の活用など、可能なものから取り組んでいただけるよう周知や工夫に努めていきたいと考えております。 このような対策を進めることで、コンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを一層推進してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 ありがとうございました。 最後に、国の役割と市町村の役割について、都市計画行政においては極めて重要だと思いますから、そういう点を考慮してしっかりと進めていただくことをお願いして、質問を終わります。ありがとうございます。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。 今日は、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。 初めに、我が国では、現在、地方都市を始め、空き地、空き家等の低未利用地が点在する、まさに都市のスポンジ化が進んでおりまして、住民にとっても住環境や景観を悪化させる、また生活に必要なサービスの維持を難しくする、この結果、さらには最終的に町中の活気がなくなる、また魅力も失われていくと。こういう負のスパイラルみたいなものに入りかねないという懸念が各自治体でも今深刻な問題として議論されていると思うんですけれども、また、もう一つの問題としては、この政府が進めていますコンパクトシティー・プラス・ネットワーク、この政策効果も低下をさせかねないと、そういうふうにも言われております。 そこで、今回この法案で都市のスポンジ化に歯止めを掛けるという新たな対策を講じるわけですけれども、まず最初に伺いたいのは、そもそも全国的に都市のスポンジ化というものはいつ頃から発生して、その原因は何なのかと。また、今後どの程度のスピードでどのぐらいの期間進んでいくと見込まれているのか、国土交通省の認識をお伺いいたします。
○副大臣(あきもと司君) 都市のスポンジ化は、住宅ストック数が世帯数を上回った一九六八年以降その差が徐々に拡大していく中にあって、おおむね二〇〇〇年代半ばまでが人口構成のボリュームゾーンである団塊のジュニア世代による住宅事情がピークを超えるとともに、地方部を中心に本格的な人口減少トレンドに入った結果起きたものであると考えられております。 まず、地方都市が先行する形で問題が顕在化し、その後、大都市においても郊外部から駅などへの周辺への移住、移転が進展する中で徐々に顕在化し、全国的にも社会問題として認識されるようになったものと考えております。 加えて、個人所有の低未利用地の特性として、相続等によって所有者となったものの特に使い道もなく、そのままにしておいても困ることがないと低未利用にしている場合や、小さな敷地単位で散在しているため使い勝手が悪いといったことから、市場に委ねても取引が行われにくいという特徴があると考えております。 実際に統計調査によれば、個人所有の空き地面積は、一九九三年から二〇〇三年までの十年間はほぼ横ばいでありながら、その後の二〇一三年までの十年間で四四%増と大幅に増えております。 このような傾向は、今後全国レベルで世帯数が減少していくのに合わせて、また団塊の世代が相続期を迎えていく中で更に顕著になっていく可能性があると考えております。
○竹内真二君 ありがとうございます。 まさに都市のスポンジ化というのは二〇〇〇年代半ば又は後半から言われるようになったと、こういうふうに指摘する都市計画の専門家もいるわけですけれども、空き地や空き家がランダム、時間的にも空間的にもと、そういうふうに出現する事態というのも、かなりこれから長い期間続いていくと思われるわけであります。 相続などによって所有された住宅や土地がそのまま使われることなく空き地、空き家になっていることを踏まえると、やはりいかに低未利用地を活用するかが重要になってくるわけでありまして、今回、市町村が能動的に活用を働きかけられるように、本法案の目玉の一つであるこの低未利用土地権利設定等促進計画制度、これ創設するということなんですけれども、この促進計画というのは市町村が地権者と利用希望者とをコーディネートするための仕組みであるということですが、まず制度を設けるこの意義というのは何か。また、市町村が制度を活用するために積極的に支援していくべきと考えますけれども、国としてはどのような支援策を講じているのか、御説明をお願いいたします。
○政府参考人(栗田卓也君) 人口減少局面におきましては、土地、建物ニーズの低下によりまして開発意欲が低減しているほか、相続した住宅へのニーズがない、適切な価格で売却できないなどの事情から放置されることにより、土地、建物が活用されない現象が生じております。 本制度は、市場に委ねていてもそれだけでは利活用が図られにくい低未利用地について、行政が能動的に関係者に働きかけ、コーディネートを行い、複数の土地や建物に一括して利活用に必要な権利設定などを行うことにより空き地の集約化等を図るものでございます。 国としての支援ということでございますが、本制度の活用を促進するために、計画に基づきます土地等の取得等に係る流通税の軽減措置を講じておりますほか、計画に沿って広場や福祉施設等が整備される場合の補助など、既存のコンパクトシティー関連予算なども活用して総合的に支援してまいりたいと考えております。 既に一部の都市では、官民が連携して関係者間のマッチングによる低未利用地の利活用に実績を上げている事例も見られます。このような先駆的な事例も紹介しながら、本制度を有効に活用いただけるよう周知などに努めてまいりたいと考えております。
○竹内真二君 また、この低未利用地を利用する手法として、土地区画整理事業の活用というものも提案をされております。低未利用地を活用して小規模な土地区画整理事業を実施して、地域に必要な商店や子育て支援施設の整備を進めることは大変望ましいことであると思いますけれども、本法案では従前の宅地と離れた位置に換地ができるような特例も設けております。 そこで、本制度に基づいた事業の実施方法及び事業の面積要件について伺うとともに、この結果、事業区域に以前から住んでいた住民が生活環境が大きく変わる場所に移転を余儀なくされる、こういうことがないのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 委員のお尋ねは、土地区画整理事業におきます集約換地の特例制度に関連してのものと存じますが、これは商業施設や子育て支援施設など町の顔となる施設を整備すべき区域を区画整理事業の計画の中で定めまして、地権者の申出に基づいて散在する低未利用地を集約して活用することにより、町のにぎわいの再生を図るものでございます。 この特例制度におきましては、小規模で小回りの利いた事業においても活用されることが期待されますので、社会資本整備総合交付金による支援が可能となる面積要件を、平成三十年度予算において二ヘクタール以上から〇・五ヘクタール以上に引き下げているところでございます。 この特例制度を活用した場合には、施行地区内の地権者のうち、自分が有する低未利用地を集約して活用したいという意思に基づいて申出を行った方の土地に限り、従前の位置に関わらず換地が定められることとなります。 一方、そういった申出をしないで引き続き居住を希望する地権者の土地につきましては、事業前と事業後とで土地の利用状況、環境などがおおむね等しくなるように換地を定めなければならないことは、通常の土地区画整理事業と変わるところがございません。このため、引き続き居住を希望する場合でも、既存のコミュニティーの中で従前と同様に住み続けることができるものと考えているところでございます。
○竹内真二君 この法案のもう一つの目玉が立地誘導促進施設協定だと思うんですけれども、この地域コミュニティーやまちづくり団体が、低未利用地も活用しながら身の回りの公共空間を共同で整備、管理するという仕組みということですけれども、具体的にはどのようなものが対象となるのでしょうか。必要な施設は地域によっても様々でありますから、整備や管理を行うこの主体や対象となる施設を限定せず幅広く使えるようにするべきと考えますが、見解をお願いいたします。
○政府参考人(栗田卓也君) 立地誘導促進施設協定制度は、地域の幅広いニーズに対応しながら、地域コミュニティーで必要と判断した施設を整備、管理していく仕組みでございます。施設の整備、管理についてはあらかじめ主体を限定はしておらず、地権者を中心とした自治会などのコミュニティーや、地域のまちづくり会社やNPOなどが担うことが想定されるところでございます。 また、御指摘のとおり、協定の対象施設につきましてもあらかじめ限定はせず、それぞれの地域で必要と判断される施設を幅広く対象とすることが可能となっております。 例えばということで申しますと、本制度の検討に際して参考とさせていただいた、地域のまちづくり会社が物販施設などと一体となった広場空間を整備、管理している事例、こういったことは今後も多くの地域での活用が期待されるというふうに考えております。また、事前に自治体にニーズを調査した結果でも、町中に散在する小規模駐車場を集約して、にぎわい空間を創出するために活用を検討したいというような声もいただいております。 主体や対象も含めて様々な場面での幅広い活用を見込んでいるところでございます。制度の活用促進に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○竹内真二君 ありがとうございます。 この施設協定なんですけれども、地域に必要な公共施設を地域でつくり、守っていく仕組みと言えますから、このコミュニティーを活性化する上でも重要なツールになり得ます。 一方で、地域の方々だけで施設の建設や管理といった専門的な内容も含んだ協定を結ぶということはなかなか難しい面もあるんではないか、そういった実情がやはりあるんではないかというふうに思うんですけれども、そこで、この協定の活用に向けて市町村などがしっかりとやはり支援をしてやっていくべきというふうに考えるんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) 今お尋ねの立地誘導促進施設協定制度、この制度の活用に当たりましては、地域コミュニティーが大変大事な位置付けを持っているわけですけれども、それらは活動主体としての資金力が弱いですとか制度のノウハウの蓄積がない、そういった課題を抱えておられることも他方の事実でございます。 そのため、地域住民の自主性を重んじながらも、まちづくりの主体であります市町村やまちづくり会社などが積極的に地域の活動を支援して関わっていくことが重要だと考えております。この協定制度の運用や支援制度の活用につきまして市町村が小まめに相談に応じながら進めていく、そういうことが必要でありますし、市町村のそういう働きを期待しているところでございます。 国土交通省としましても、市町村へのサポートとしまして、我々のところの職員、地域ごとの担当制としております。コンパクトなまちづくりに関して直接きめ細やかなコンサルティングを行っていきたいと考えております。 さらに、市町村間の水平的なネットワークを構築するために、新たに市町村などを会員とします協議会、これが今年六月に設けられる予定となっておりますので、そういった場を通じても、先行事例、ノウハウが広く共有されるように取り組んでまいりたいと考えております。
○竹内真二君 もう一点、身の回りの公共空間を整備するとともに、まちづくりへの住民参加を進めていくことも重要だと思うんですけれども、今回、市町村長がこのまちづくりに取り組む住民団体や商店街組合などを都市計画協力団体として指定する仕組みもつくられております。 都市計画に民間の力を活用する仕組みを制度化するもので、草の根のまちづくりに取り組む関係団体の期待も非常に高いのではないかと思われるんですけれども、この都市計画協力団体にはどのような団体が指定され、どのレベルまでの業務を行うことができるのか、可能なのか。また、このまちづくり団体等の都市再生推進法人との違いについても御説明をお願いいたします。
○政府参考人(栗田卓也君) 地域の課題に関心を有し、まちづくりに積極的に取り組む団体などが増えてきておりまして、市町村とこれらの団体との協働を強化するため、今般、これらの団体を公的に位置付ける制度、都市計画協力団体制度を創設したいという御提案でございます。 都市計画協力団体には、まちづくり会社やNPOなどの法人格を持った団体に加えまして、住民団体や商店街組合などの法人格を持たない地域に根差した団体なども指定することを想定しております。指定されました団体は、住民参加のワークショップの開催、ウエブサイトを活用した都市計画の案の周知などの業務を行い、あるいは良好な住環境を維持するための地区計画など、身の回りの小規模な都市計画の提案を行うことができることとなります。 このように、都市計画協力団体は、都市計画の作成段階において市町村の役割をある程度代替した取組を行う、そういうことを期待しております。 これに対しまして、都市再生推進法人は、法人格を持つ団体のみが指定されるという制度になっておりまして、都市の再生に必要な公共公益施設の整備など、具体的な事業の実施段階において、その役割を担う主体として制度的に位置付けられているものでございます。
○竹内真二君 以上、改正案の目玉として創設される低未利用土地権利設定等促進計画制度と、また立地誘導促進施設協定、この二つを中心に今伺ってきましたけれども、この二つの制度を併用するケースも出てくると思います。特に、促進計画制度は利用権の設定というこれまでにない措置を打ち出しておりますので、実際にこの制度をどう使えばいいのかというふうに考える自治体や関係者も出てくるのではないでしょうか。 そこで、この促進計画制度と立地誘導促進施設協定、どういう関係にあって、併用した場合にどのような活用ができるのか、利用したいという人々向けにできるだけ分かりやすく御説明をお願いいたします。
○政府参考人(栗田卓也君) 低未利用土地権利設定等促進計画は、市場に委ねていても利活用が図られにくい低未利用地について行政が能動的に関係者に働きかけ、コーディネートを行い、複数の土地、建物に一括して利活用に必要な権利設定等を行うことで空き地の集約等を図るものでございます。 一方、立地誘導促進施設協定は、地域に存在します小さなニーズを掘り起こして、地域コミュニティーで身の回りの公共空間や施設を一体的に整備、管理する取組について安定的に運営が図られるようにすることを期したものでございます。 二つの制度は組み合わせて活用することが可能でございます。例えば、散在する空き地を活用して地域で必要な広場などを整備、管理する場合、想定しますと、まず計画制度の方で低未利用地を集約してその利用に必要な権利を設定する、借地権などを設定する。それから、協定制度によりまして、決められたルールの下で、集約された土地の地権者と周辺の地権者やまちづくり会社等が共同して広場の整備や管理を行い、安定的な広場機能の維持と持続的な地区のにぎわいの形成につなげる、こういった取組が考えられると思っております。 協定制度におきましては、協定に基づいて整備、管理される施設について、都市再生推進法人が管理する道路、広場等の土地における固定資産税の軽減措置を講じております。 こういった制度の活用方法について、例えば借地権の設定といったような新しい部分も含めまして、市町村等に対しまして、制度を活用する側、視点に立った周知を図っていきたいというふうに考えております。
○竹内真二君 あともう一点、この法案に盛り込まれております誘導施設の休廃止届出制度について確認をしておきたいと思います。 病院や商業施設は、地域の暮らしを支える上でなくてはならない施設であるわけですけれども、もしこうした施設が廃業されれば地域に重大な影響が生じます。このため、今回、立地適正化計画の、この都市機能誘導区域に定められたこれらの施設を休廃止する際には事前に市町村に届けることにしまして、市町村が対策を講じることができるようにしておりますけれども、これ大変意義のあることだと思うんですけれども。 そこでお伺いしたいのは、本法律案に基づいた市町村長が行う助言又は勧告の効果について確認させていただきたいのと、その一方で、例えば町中の小規模の商店や診療所など、こういうものを廃業するときも届出義務というのが課されるのか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) この制度は、市町村が都市機能誘導区域内にあります商業施設、医療施設などの誘導施設の休廃止の動きを事前に把握することによりまして、撤退前に他の事業者の誘致を始めるなどの取組ができるようにしようとするものでございます。 実態としましても、商業施設が撤退する際に休廃止の事前情報がなかったために既存の設備が取り壊され、これらを活用することができず、新たな誘導施設の誘致に時間と費用を要した、こういった実態的な課題がこれまでもあったものと承知しております。 市町村は、必要に応じまして、届出をした者に対して当該施設への入居候補者を紹介する、これは助言の一例でございます。あるいは、勧告の一例としまして、新たな誘導施設の入居先として活用するため建築物の取壊しの中止を要請すること、こういったことが想定されます。 休廃止の動きを事前に把握し、助言や勧告を活用することによりまして、撤退後の設備を利用した誘致を行うことが可能となる、こういった効果を期待しているところでございます。 また、市町村が作成する立地適正化計画の中で、小さな商店や診療所など、こういった小規模な施設も誘導施設として位置付けておられる場合には、本制度の届出対象となります。 本制度の検討段階におきましては、日本医師会や日本チェーンストア協会などにも御説明を申し上げました。それらの団体からは、本制度はまちづくりの観点から重要な制度であります、あるいは協力して周知を図っていきたい、こういった御意見を頂戴しているところでございます。 市町村に対しまして、届出の対象となる方々への説明をしっかり行うように周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
○竹内真二君 今、適用対象になるということでしっかり周知していきたいというふうに御答弁ありましたけれども、本当、小さな商店とか、そういう小規模事業者というのは、まさか廃業するときに届出が必要であるということは、なかなか情報をしっかりつかんでいないと分からない方も多いと思いますので、是非ともこの届出義務が、必要であるということは改めて周知をしていただきたいというふうによろしくお願い申し上げます。 それでは最後に、この都市のスポンジ化対策や都市空間の有効利用のために今回の法改正で様々な措置がとられているわけですけれども、大切なことは、こうしたメニューがスポンジ化に直面する自治体で活用される、そして維持管理などの面でも民間の担い手の皆さんが主体的に取り組んでいかれると、このことがやはり重要であると思います。 そこで、本法案に基づく施策の推進に向けた石井大臣の意気込み、決意をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 今般の立地誘導促進施設協定や低未利用土地権利設定等促進計画などは、地域における現場での取組を基にいたしまして、特に民間のまちづくりの担い手を念頭にして制度化したものであります。また、都市再生推進法人の業務の追加や都市計画協力団体制度を創設しておりまして、予算による支援等と併せて活用し、地方公共団体と民間のまちづくり担い手との連携を一層促進することとしております。 こうしたことから、本改正案に基づく制度を活用していくためには、地方公共団体が地域の実情に精通したまちづくり団体や民間事業者などと連携を強化することが極めて重要であります。 例えば、横浜市では、地域まちづくり推進条例を制定をしまして、地域まちづくり組織と共同で空き家、空き地の適正な管理、住居の植栽、擁壁の高さ、材質など、まちづくりのルール作りに取り組んでいるところであります。これは、都市計画協力団体制度に近い取組であると考えられますが、こうした事例の横展開などにも取り組みまして、制度の活用を進めてまいります。 国土交通省としては、今般創設する新たな制度の活用が進むよう周知の徹底を図るとともに、地方公共団体や民間のまちづくりの担い手の取組を全力でサポートしてまいりたいと考えております。
○竹内真二君 大臣、ありがとうございます。 今回の法改正によって、国と自治体、民間がしっかりと連携して、スポンジ化の解消とコンパクトなまちづくりというものを本当にタッグを組んで進めていかなければならないと思いますので、このことを強調しまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 森友問題について伺います。 四月十二日の朝日新聞で、二〇一六年当時、近畿財務局が大阪航空局にごみの積算量を増やすよう依頼したと取引の関係者が説明している、当事者が説明していると報じられました。 当初、航空局はごみ撤去費用の見積りを五億から六億と見積もっていたが、財務局からもう少し何とかならないかと言われて八億二千万円にしたという報道もあります。 大臣は調査を指示したとおっしゃいましたが、どこまで進んでおりますか、誰に対して調査をしていますか。
○国務大臣(石井啓一君) 今委員が御指摘をされました報道の内容については承知をしておりませんので、報道されている内容について私から事務方に対し調査を行うよう指示をいたしまして、現在調査を進めている状況でございます。
○山添拓君 誰に対して調査していますか。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 見積作業に関わっておりました大阪航空局の職員に対して調査を行っているということでございます。
○山添拓君 職員四名を中心にということだと思いますが、一年以上にわたる説明が根本から揺らぐ問題であります。調査は進捗に応じて、その都度国会にも報告していただかなければならない、このことを申し上げておきたいと思います。 建物の権利を持つ藤原工業の社長が、十三日、NHKの取材に対して、これまでのところ国からの協力要請はないことを明らかにしました。必要であれば再調査に全面的に協力させていただきますと、いつでもおっしゃっていただけましたらというスタンスだと述べています。 政府はこれまで、再調査はできない、業者に留置権があるからだと言ってきました。協力要請すらしてこなかったんですか。事実であれば直ちに要請していただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(石井啓一君) 本件土地につきましては、現に校舎が存置されている状況であり、建物と土地の工事代金が未払であることから、工事事業者が建物については所有権を、土地については留置権を主張をし本件土地を占有しているほか、現在、森友学園の管財人との間で土地や存置されている建物の取扱いを含め様々な交渉を行っているところであり、管財人及び工事事業者に対し本件土地の更地の返還を求めているという状況にございますので、御指摘のような要請をする状況ではなかったと承知をしております。 一方、工事事業者が、国の要請があればごみの再調査に協力すると述べているとの報道は承知しておりますので、大阪航空局が行った見積りの大部分を占める校舎部分の調査は困難であり、この調査により見積り全体が適正だったかどうかを結論付けられるわけではないと考えてはおりますけれども、いずれにいたしましても、更地返還を求めている国と、本件土地について留置権を主張して占有し、土地、建物の同時売却を要請されている相手方との間で交渉しているところでございますので、まずは報道の事実関係も含めて本件土地を今後どのようにしていくかについて、管財人や工事事業者とよく相談してまいりたいと考えております。
○山添拓君 いや、これ、ひどい話だと思うんですね。ずっとごみの話があって、ごみ、ちゃんと調査してくれと。本当に、国交省が言うように、航空局が言うように、一万九千五百トンものごみがあったのかどうか調査してくれということを言われてきた、再調査はできないと言ってきた。しかし、再調査するつもりすらなくて、協力要請すらしてこなかったということでありました。 校舎の部分は確かに建物は建っていますから今直ちに掘り返すことはできませんが、あの値引きの根拠になったのは校舎部分だけじゃありませんので、グラウンドの部分もあるわけです。こういうところなら、今、業者と調整を行って調査することできますので、やっぱりこれは直ちにやっていただきたい。 管財人との交渉がとおっしゃいますけど、それはこれまで余り言っていなかったことなんです。新たな口実どんどん持ち出して、やらないやらないとおっしゃるのはやめていただきたいと思いますし、大臣の責任でごみの存否についても、また見積りの適正さについても改めて調査すべきだということを指摘しておきたいと思います。 続いて、法案について伺います。 都市計画法上の住民参加は、どの段階でどのように保障されておりますか。
○政府参考人(栗田卓也君) 都市計画法におきまして、都市計画決定権者は、都市計画の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるというようにされております。また、都市計画決定権者は、都市計画を決定しようとするときはあらかじめその旨を公告し、当該都市計画の案を当該公告の日から二週間公衆の縦覧に供しなければならないとされております。その公告があったときは、関係市町村の住民等は、縦覧期間の満了の日までに都市計画決定権者に意見書を提出することができるというようにされております。 なお、土地の地権者等は、提案する都市計画の対象となる土地の区域内の土地所有者等の三分の二以上の同意の取得などの要件を満たす場合には、都市計画決定権者に対し、都市計画の決定等の提案を行うことが法律上認められております。
○山添拓君 ですから、住民参加というのは都市計画決定の前後を通じて各段階で保障されておりまして、単に市町村が決めたものを押し通すというものではないということであります。 本法案は、都市計画法に市町村長が指定をする都市計画協力団体制度を創設するとしております。資料の一ページに条文を御用意しておきました。 住民団体や商店街組合などが都市計画の提案もできるとされております。提案を受けた市町村は遅滞なく採否を判断しなければなりません。こうして住民の意思を計画に反映させ得るように見えます。ただし、七十五条の九という条文案では、七十五条の六各号に定める業務の実施を通じて得られた知見に基づき提案すると、こういう条文案になっております。 協力団体の業務というのは、市町村が行う都市計画の決定又は変更について、住民の意向を把握したり、あるいは市町村の案を周知したりをする協力業務なわけです。しかし、協力団体が市町村の都市計画を住民に知らせていく中で、住民から懸念や反対の声が寄せられることもあるだろうと思います。 その声を受けて、協力団体として市町村の計画に反対をし、計画の変更を提案するように、そういう決断をした場合に、これもう協力的ではない、協力団体とは言えないということで市町村長からこの指定を取り消される、こういう事態になりかねないような気がいたしますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(石井啓一君) 地域の課題に関心を有し、まちづくりに積極的に取り組む団体等が増えてきておりまして、市町村と住民団体や商店街組合等との協働を強化するため、今般、これらの団体を公的に位置付ける制度といたしまして都市計画協力団体制度を創設することとしております。 都市計画協力団体は、提案する都市計画の対象となる土地の区域内の土地所有者等の三分の二以上の同意の取得等の要件を満たす場合には、市町村に対し都市計画の決定等の提案をすることができることとしております。一方、市町村は、都市計画協力団体が住民の土地利用に関する意向その他の事情の把握に当たり、業務を適正かつ確実に実施していないと認めるときなどには必要な命令をし、指定を取り消すことができることとしております。 したがいまして、仮に都市計画協力団体が行う提案が土地所有者等の三分の二以上の同意の取得等の要件を満たす場合には、その提案が市町村の定める都市計画の内容に反するものであっても、その事実のみをもって都市計画協力団体の指定の取消し事由に該当するものではございません。
○山添拓君 これは大事な答弁だと思います。法律上は取り消され得るわけですね、協力業務を適正かつ確実に実施していなければ必要な措置を講ずるよう命じると言っていますから。市町村は自らに都合の悪い団体を協力的でないということで排除しかねないわけですが、それはないのだという答弁でありました。 私、むしろこれ、住民団体よりも事業者がこの協力団体に名のりを上げるんではないかと懸念いたします。自ら企画提案する事業を市町村と一体になって進めるために情報収集ですとか住民への説得を可能にし、事業者の描く都市計画を加速化あるいは容易化していくものになる、そういう懸念がございます。 今お話もありました提案制度、これは実際に機能し得るのか、例を挙げて伺います。 二〇一一年の四月から、東京杉並区善福寺地区のさくら町会が外環ノ2という都市計画道路の廃止提案を行いました。元々、高架式で計画をされておりました外環道の側道として一九六六年に都市計画決定されたものです。 五十年近くたって事業が再浮上した際に、当時の石原都知事は、地上には道路はもう造らない、こう言って外環道を地下方式に変更いたしました。ところが、東京都は、側道にすぎない外環ノ2、こちらは都市計画に残っているから地上案のままだ、こう残しまして、しかし説明会など行われませんでしたので、多くの住民は外環ノ2も地下になったものだと思っておりました。 地権者の八割以上、百二十一名の同意を得て、外環ノ2を一部廃止する都市計画提案が提出されましたが、東京都は初め、これを預かりおくだけだと言って受理も拒否しました。その後、次々に補正やデータ収集の指示を出しまして、提案者は冬の寒い中、何時間も外で交通量調査を行ったこともあったといいます。最初の提出から三年半後の二〇一四年十二月に至ってようやく正式受理となりましたが、二か月もしないうちに不採用の通知がなされました。 これ、側道だけ地上に残すというこの内容自体も不合理なんですが、手続上も提案制度を軽視しているものだと思います。これでは住民参加とは言い難いと思います。 大臣に伺いますが、都市計画の廃止を含むような提案であっても自治体は真摯に検討するべきではありませんか。
○国務大臣(石井啓一君) 都市計画の提案があった場合におきまして、当該提案を踏まえた都市計画の決定等を行わない場合には、都市計画決定権者はあらかじめ当該提案を都市計画審議会に提出をし、その意見を聴かなければならないこととされております。都市計画決定権者の判断に当たり、第三者機関である都市計画審議会の意見を聴くことにより、その適正性が確保されるものと考えております。その際、必要に応じまして、提案者が都市計画審議会において意見を述べる機会を設けることが望ましいと考えておりまして、その旨、都市計画運用指針において示しているところでございます。 なお、今委員、東京都の事例を御紹介いただきましたが、都市計画提案制度の運用につきましては都市計画決定権者の判断に委ねられておりまして、東京都における取扱いにつきましては承知をしていないところでございます。
○山添拓君 本来、提案者の意見ぐらいは聴くべきなんですけれども、今大臣おっしゃったように、提案を採用しない場合にはあらかじめ都市計画審議会の意見を聴くことになっているわけですが、東京都ではこの提案者の意見聴くようになっておりません。ですから、自治体は採用しないと決めれば圧倒的に有利に物事を運んでいけるわけです。 別の角度から伺います。 今度の法案は、都市のスポンジ化対策をうたい、一定の人口密度を維持するとしています。ところが、都心部では一定水準の維持どころか、超過密化が進んで様々な問題を引き起こしています。その象徴がタワーマンションであります。 資料の二ページ目にも新聞記事紹介しておきましたが、市街地の再開発で超高層住宅、タワーマンションを備える割合が九〇年代前半には一五%程度だったのが、この間は五割近くに増えているといいます。一棟当たり八百戸とか一千戸のタワマンが次々と建てられております。 人口急増による矛盾も生じています。私は港区で話を聞いてきました。白金や芝浦、相次いで建設が進みまして、この十四、五年で、十五万人を切っていた人口が二十五万人に達して、九年後には三十万人と予測をされているそうです。待機児童は一千人を超えて、小学校も足りない、駅も大混雑、周辺住民にとってはビル風やあるいは日陰、日影の影響も出ると。ところが、これらの再開発を都市計画で進める際に、最も影響を受ける住民の声を行政が全然聴こうとしないと。 都市計画法の十六条一項は、自治体が都市計画案を作成しようとする場合、公聴会の開催など、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるとしています。国交省の都市計画運用指針では、その趣旨をどのように述べていますか。また、どのような運用を求めておりますか。
○政府参考人(栗田卓也君) 都市計画法第十六条に規定する公聴会の開催につきまして、都市計画運用指針では、「公聴会は、都道府県又は市町村が作成した都市計画の原案について住民が公開の下で意見陳述を行う場」であり、「法第十六条第一項において公聴会の開催を例示しているのは、住民の意見を反映させるための措置として、住民の公開の場での意見陳述の機会を確保するべきという趣旨であることに留意する必要がある。」としております。 また、都市計画への住民参加の要請がますます強まる中で、都市計画決定手続における住民参加の機会を更に拡大していく観点から、今後は、都市計画の名称の変更その他特に必要がないと認められる場合を除き、公聴会を開催すべきであるとしているところでございます。
○山添拓君 時間ですから終わりにしますけれども、例えば品川区では、大崎駅西口の再開発で公聴会を開かない、地区計画案で地権者に対して事業者による説明会を行っているから構わないのだとしております。しかし、十六条一項というのは、大本の都市計画案を作る際に自治体が地権者だけでなく住民に意見を求める場を定めておりますので、正しい運用に改めるよう周知徹底していただきたいと思います。 こうした住民の声を反映させることなく進めてきた再開発によって潤っておりますのは、大企業なんですね。この間、民間都市再生事業の認定されてきたのは五十件、五年間でございますが、事業費は四兆一千三百六十七億円、延べ事業者数九十一社、そして税制優遇の総額は二百二億に上っております。その中の半分以上が東京関係でありまして、ほとんどが大企業です。
○委員長(野田国義君) 時間が来ております。
○山添拓君 都市再生といって大都市で進められている実態はばらまき、優遇だと。そうではなく、住民参加のための、あるいは住民本位の都市再生に努めるべきであることを指摘して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○室井邦彦君 日本維新の会の室井でございます。 二〇〇八年、一億二千八百万人をピークに、二〇四〇年以降、日本の人口は毎年百万人ずつ減少していくと、このように言われております。そういう中で、この法案の改正に対して非常に私もまちづくりに期待をしているところであります。 そういう観点で幾つか御質問をさせていただきますが、この都市のスポンジ化対策でもちろんこの法案改正はあるわけでありますが、その中で、この立地適正計画に位置付けられた都市機能誘導区域ですか、そして居住誘導区域、このスポンジ化対策の対象エリアとして優先的に集中に取り組んでいくというふうに捉えられておるわけでありますが、ここで、この土地適正化計画の現在の、局長、作成状況、それと、この立地適正化計画の作成を一層アクセルを踏んで進めていくためには今後どのように取り組んでいこうとされているのか、まずその角度からお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 立地適正化計画の作成につきましては、これまで国として計画作成費の補助や現地訪問などによるコンサルティングを通じて支援を行ってきたところでございます。制度創設から三年余りを経て着実に裾野を広げてきております。 平成二十九年十二月末時点で三百八十四都市が立地適正化計画について具体的な取組を行い、このうち百十六都市が計画を作成、公表しております。これを踏まえ、昨年十二月、二〇二〇年までの計画作成市町村数の目標値を百五十から三百へと倍増したところでございます。 その上で、国土交通省としては、更なる裾野の拡大に向けて、とりわけ今後の人口減少が著しい市町村を中心に計画策定の取組を一層促進する必要があると受け止めております。このため、平成三十年度予算では、立地適正化計画に取り組む市町村の中から地方再生のモデルとなる都市を三十二都市選定し集中支援を行うなど、計画作成のインセンティブとなり得る施策を講じているところでございます。 引き続きまして、関係省庁で構成するコンパクトシティ形成支援チームの枠組みを通じて、支援施策の充実、モデル的な都市の形成、横展開、取組成果の見える化を図るとともに、計画への取組の必要性が高い市町村に対して直接に訪問して個別に働きかけを行うなど、計画制度の普及に努めてまいります。
○室井邦彦君 今の局長のその百五十から三百、倍増したという、この件については各都市も非常に積極的に取り組もうとされているんだなと、このように感じております。さらに、このスポンジ化をなくしていくためにも取り組んで、進んでいただきたいと、このようにお願いをしておきたいと思います。 ここで大臣に一つ所見をお聞かせいただきたいんですが、非常に積極的に能動的に都市を再生しようとするこの改正法案、そういう意気込みを感じておるわけでありますけれども、大臣として、この都市再生の促進にどうこれから更に大臣が取り組もう、また決意と思いをお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 人口減少期に入りまして、地方都市等において民間の開発意欲が低下をし、コンパクト化の拠点となるべきエリアにおきましても、空き地、空き家等の低未利用地が小さな敷地単位で時間的、空間的にランダムに発生する都市のスポンジ化が生じております。 このような状況に際しましては、地方都市等の実態を見ますと、小規模ながらも積極的な地域の共同空間の創出といった土地利用を引き出す、言わばポジティブプランニングの考え方が重要となっております。本法案では、今後更に人口減少が進むと考えられる中、民間の力も借りながら、行政による能動的な働きかけや地域コミュニティーによる身の回りの公共空間の創出等を通じまして、都市の余剰空間の有効活用やゆとりある生活環境の創出を図ることを目指しております。 また、コンパクト・プラス・ネットワークを進めつつ、民間の力を最大限引き出し、持続可能なまちづくりを進めていくことが重要でありまして、平成三十年度予算では、地域資源を生かした観光の活性化、公共交通の充実による持続性の確保といった観点から、地方再生のモデル都市として三十二の都市を選定し、三年間集中支援を行うこととしております。 国土交通省におきましては、地方公共団体が主体性を持って官民共同で個性あるまちづくりを進めるため、コンパクトシティ形成支援チームによる各省連携の取組を進めるなど、関係省庁と連携をいたしまして、全力で地方公共団体の取組をサポートしてまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 よろしくお力添えをお願いしたいと思います。 足立敏之先生のこの和歌山と堺、よく参考にさせていただいて、また見学をしながら、ごく近いところにありますのでね、私も尼崎ですから、参考にさせていただきながら、私なりの協力をさせていただきたいと思っております。 そこで、三番目の質問に入るわけでありますが、この今回の法改正によって、各先生方とまた重複しているんですけれども、おわびを申し上げますけれども、お答えいただきたいと思いますが。 この低未利用地の利用促進を図っていくために、低未利用土地権利設定等促進計画の制度を新たに設置された、そしてまた立地誘導促進施設協定、これも新たに設置をされたということでありますけれども、この制度の実効性の確保ですよね。設置されたはいいものの、なかなか前に進まない、こういうことでは非常に心配するわけでありますが、中長期にどのようなまちづくりを目指すのか、また、どういうあるべき都市づくり像を考えておられるのか、この点も非常に重要なところじゃないのかなと私なりに感じておりますが。 この市町村のまちづくりの戦略等に支援、大臣も局長もお答えいただいて重複いたしますけれども、この支援に国はどう取り組んでいるのか、取り組もうとしているのか、重複しておりますけれども、このようにお聞きをしていきたい。
○政府参考人(栗田卓也君) 今回のスポンジ化対策は、コンパクト・プラス・ネットワークの形成を図るため、立地適正化計画に基づいて実施されるということを想定しております。立地適正化計画は、コンパクトなまちづくりを進めるためのツールでありますとともに、人口減少下におけるまちづくりのマスタープランとして位置付けられるものであります。その作成に当たっては、現状把握や課題分析などを通じて各都市のあるべき姿を描いていただくことが重要という、委員御指摘のとおりだと思います。 このため、昨年のことにはなりますけれども、昨年の五月に既に公表された立地適正化計画のうちから、コンパクト・プラス・ネットワークの効果が発揮されることが期待されるモデル的な計画を十都市選定して、広く市町村に情報提供して、いい計画を多くの市町村に作っていただきたい、そういった横展開を図っているところでございます。また、実際の個々の市町村の計画作成に当たりましては、従来から計画作成の考え方や留意点等をまとめた手引の発出、現地訪問等によるコンサルティングの実施、計画作成費の補助などにより支援しております。 引き続き、人口減少下でも持続可能なコンパクト・プラス・ネットワークの形成に向けまして計画作成に対する支援に努めてまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 新しい取組というのは何かといろいろと問題が出てくるわけでありまして、その土地を所有者を説得していろいろと動かすというか、代替地も提供していかなくちゃいけないでしょうし、いろんな、そのときそのときによって状況が変化していくということでありますから、なかなか大変だな、お話を聞きながらそう感じております。 そこで、これもありきたりの質問なんですが、一団の土地、一固まりの土地の地権者等による全員の同意というのが要件としておると思うわけでありますけれども、なかなか、この全員の合意を前提とする妥当性、必要性について、当然分かっていることではありますけれども、あえてお聞きをしておきたいと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 立地誘導促進施設協定についてのお尋ねかと思います。 この制度は、地域の幅広いニーズに対応しながら、地域コミュニティーで必要と判断した施設を整備、管理していく仕組みでございます。この協定制度によりまして整備、管理する施設は、例えば幹線道路とか大規模な都市公園、こういった施設のように土地を収用してまで整備を図るべき性質のものというようには考えておりませんで、地域の小さなニーズを掘り起こして、地域に必要な身の回りの施設を共同で整備、管理していただく。したがいまして、地権者の合意なしに強制的に土地を利用していく、そういったことはなかなか制度組みとして難しいというように考えております。 また、そのような施設を整備し安定的に運営していただくためには、整備、管理方法等に関して地権者の合意形成を図りながら進めていく必要がありますために、この協定制度は一団の土地の地権者による全員の合意を要件としております。 また、地権者の合意形成に当たりましては、他方、後押しする仕組みも必要であるというように考えておりますので、この協定制度に関連しましては、協定に基づき整備、管理する施設について、都市再生推進法人が管理する道路、広場等の土地における固定資産税の軽減措置というように、地権者に対するインセンティブを講じております。 また、協定区域の隣接地の地権者に対しまして、協定への参加を求めるよう市町村長からのあっせんを可能とする措置、こういった働きかけ措置も講じているところでございます。 国土交通省としましても、制度の周知や活用に向けた働きかけを積極的に行ってまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 局長、是非、この地権者の同意形成というのは非常に難しいところだと思いますけれども、よろしくお願い申し上げ、期待をしておきます。 十二時までの質問でありますが、最後の質問になりますけれども、低未利用地を活用して魅力ある地域づくり、にぎわいを創出すると、こういうことでありますけれども、やはりここで、まず都市計画協力団体、これを新たに設置をされたということでありますけれども、いろんな制度とか法律を改正していく、これはこれとして基本で必要なわけでありますが、その後のこの問題について、進め方についてはやはり人、こういう民間の担い手の育成、これがやはり一番重要になってくるんじゃないのかなと思っております。 その点で、国として、都市局としてどう取り組んでいって、どう計画されているのか、最後にお聞かせをください。
○政府参考人(栗田卓也君) 一般的に、全国のまちづくりにつきまして、民間のまちづくりを担う人材の確保、育成というものは大事な課題であると考えておりますが、とりわけ都市のスポンジ化への対策、これはより一層地域ごとの民間の担い手に多くの役割が期待されるというように考えております。このため、国土交通省では、まちづくりに取り組む民間の人材等を対象とした会議やセミナーの開催に加え、民間まちづくり団体同士の連携強化に努めてきたところでございます。 また、地域で活躍する民間まちづくりのキーパーソンの具体的な活動記録を紹介するパンフレットを新たに作成しました。これは、担い手が語る、官民連携まちづくりの記録、新たな担い手の形としてパンフレット化させていただきました。 こういったことで先進事例の共有と横展開を図っておりますほか、人材を育成する民間団体の先進的な取組等に補助しております。予算的には民間まちづくり活動促進・普及啓発事業を計上させていただいているところでございます。様々な形で全国における人材の普及に取り組んでおります。 それから、既に御答弁申し上げましたけれども、立地適正化計画に取り組む市町村等を会員とした情報交換、共有を促進するための協議会、これが今年六月に設けられる予定となっておりまして、それを契機にまちづくり人材の育成に向けた市町村等の機運が一層高まることを期待しているところでございます。 このような取組を通じて、引き続きまして民間のまちづくりを担う人材の確保、育成の取組を更に加速してまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 終わります。
○青木愛君 希望の会、自由党の青木愛です。 本日は、都市再生特別措置法につきまして、気になりました点を順次質問をさせていただきたいと思います。 まず、今回の改正の意義についてお伺いをしたいと思いますけれども、都市再生特別措置法は二〇〇二年に成立をしております。第一条の目的の中に、近年の急速な情報化、国際化、少子高齢化等の社会経済情勢の変化に対応した都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図るためとの趣旨が記されています。その後十六年が過ぎまして、今回で九回目の改正となります。 成立の当初は、一九九一年に土地バブルが崩壊し、その後処理のために十年以上の年月を要しました。バブル崩壊の後遺症が残っている時代でございました。最近は、人口の減少とそして高齢化という新たな深刻な課題に直面をしております。 それぞれの時代背景を受けての改正だと思いますけれども、今回の改正の意義について御説明をお願いいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 都市再生特別措置法は、都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図り、併せて都市の防災に関する機能を確保することを目的として制定をされまして、その後、その幅広い目的の達成のため、時代のニーズに合わせた施策を展開する必要があることから、これまでに累次の改正を重ねてきております。 平成十四年の法制定時には、民間の資金やノウハウを引き出すことによる都市再生を目指すため、都市再生緊急整備地域制度を創設しまして、現在五十三地域が指定されております。 それ以後の主な改正の内容と趣旨を述べますと、平成十六年には、個性あるまちづくりを実施し、全国での都市再生を進めるために市町村が作成をします都市再生整備計画に基づく交付金制度を創設をしまして、これまで累計千四十八市町村、二千八百八十地区において活用されております。 平成二十四年には、大規模な震災が発生した場合における都市再生緊急整備地域内の滞在者等の安全の確保を図るため、都市再生安全確保計画制度を創設をいたしまして、これまで二十一地区において作成をされております。 そして、平成二十六年には、人口減少、高齢化が進行する中で、都市の居住者の生活を支えることができるコンパクトなまちづくりを進めるために立地適正化計画制度を創設し、これまでに百十六計画が作成をされているところでございます。 今般の改正は、人口減少社会を迎えた我が国では地方都市を始めとした多くの都市において都市のスポンジ化が進行していることから、これに対応する施策といたしまして、低未利用土地権利設定等促進計画や立地誘導促進施設協定といった制度を展開しようとするものであります。 国土交通省におきましては、今後とも、時代のニーズを踏まえ、分かりやすく使いやすい制度の整備に努めるとともに、その活用が進むよう周知をしてまいりたいと考えております。
○青木愛君 ありがとうございます。これまで不断の御努力を継続されてきたものというふうに認識をいたします。 人口減少に向かうこの日本におきまして、コンパクトシティー・プラス・ネットワークという政策は、一つの重要な考え方だと認識をしております。全国の地方都市における中心市街地の活性化や都市機能、また居住誘導地区の設定、公共交通の維持や施設整備が中心となっています。 そうした中で、スポンジ化対策、これを推進するということは喫緊の課題だというふうに思います。そして、その際、その主体はあくまでも自治体であり、地域住民であるというふうに考えます。国の役割と、そして民間の活用についてお伺いをいたしたいと思います。 また一方で、大都市部におきまして、遊休空間の活用による安全性とともに利便性の向上が求められております。その具体的な取組の事例と、そして、今回の改正で民間業者の声が強く反映されることになろうかというふうに思います。ディベロッパー、開発業者の節度ある役割についても御意見を求めたいと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 都市のスポンジ化対策は、地域の土地利用ニーズを掘り起こすことが必要でありますので、市町村あるいは地域の実情に精通したNPO法人などのまちづくり団体や地域住民とが連携しながら進めることが重要と認識しております。 今般の法改正におきましては、身の回りの公共空間や施設を一体的に整備、管理する取組を促します立地誘導促進施設協定制度を御提案しております。また、まちづくりに積極的に取り組む住民団体あるいは商工会などを市町村が指定する都市計画協力団体制度を御提案しております。これは、いずれも地域住民や地域の民間の担い手を念頭に置いた制度ということでございます。 国としましては、今般御提案しておりますような新たな制度の活用が進むように周知を図るとともに、地方公共団体や民間のまちづくりの担い手の取組を財政面も含め全力でサポートしていきたいというように考えております。 それから、大都市部ということでございまして、遊休空間の活用という観点のお尋ねがございました。 都市の空間利用に着目いたしますと、大都市の都心部におきまして、一部の区域では駐車場の稼働率が大変低い水準にとどまっている反面、荷さばき駐車場に関しては不足しているといったような問題が発生しているエリアがございます。このため、今般の法改正案では、都市再生緊急整備地域を対象に、エリア単位で附置義務駐車場の量や場所を適正化するための都市再生駐車施設配置計画制度の創設を御提案しております。 この制度の活用を通じまして、民間ディベロッパーが、既に余っているとされる場合には既設の駐車場を転用することが可能とする場合があります。その際には、その余剰空間は収益施設として利用するのではなくて、荷さばき駐車場や非常用の備蓄倉庫などとして活用されることが都市の安全性、利便性の向上に寄与することとなると考えております。 このため、業界団体に対しましては、できるだけそのような地域にとって有用な転用を促し促進していく、こういうことを求めてまいりたいと考えておりますし、業界団体からもそのような意向を示していただいているところでございます。 こうした都市の安全性、利便性の向上に資する制度活用がディベロッパーに期待されると考えておりまして、関係者に対しまして制度の趣旨の周知をしてまいりたいと考えております。
○青木愛君 ありがとうございます。 もう一点、ちょっと心配を伴う点について確認をしたいと思います。 このスポンジ化をした低未利用地を市町村がコーディネートをして有効利用できる土地にする際に、地権者が不明の土地や空き家については、所有者等探索のため市町村が固定資産税課税情報等を利用可能にするとあります。これによりまして、スポンジ化解消に貢献をする反面、個人情報が目的外に使用されることに対する懸念もございます。その点についてお考えをお聞かせください。
○政府参考人(栗田卓也君) 低未利用土地権利設定等促進計画の作成に当たりましては、市町村は固定資産課税台帳や地籍調査票の情報を必要な限度で内部利用することができるというようにしております。 低未利用地につきましては、登記簿によっても真の所有者を確認することができず、その利活用が困難になっている場合がございます。固定資産税の納税義務者の情報などはこのような場合の所有者探索に有効でありますので、低未利用地の利用促進に資するものと考えております。 他方、市町村による情報の内部利用は、あくまでも計画の作成などに必要な限度で許容されるというように条文上明らかにされております。したがいまして、例えば固定資産税の納税義務者の情報を本人の同意なしに外部の第三者に漏らすことは必要な限度の範囲を超えるものでありまして、また、地方公務員法が定めます守秘義務等に反するおそれがあるものというように考えております。 御指摘のような御懸念が現実のものとなることのないように、この計画制度によって内部利用が可能となる情報の取扱いにつきましては、市町村において的確な運用がなされるよう、関係省庁とも協力して適切に周知を図ってまいりたいと考えております。
○青木愛君 ありがとうございます。 民間のシンクタンクによりますと、十五年後の二〇三三年の総住宅数は約七千百万戸へ増大をいたします。空き家の数が約二千百五十万戸ということで、空き家率は三〇・二%に上昇すると予測をされています。 空き家は犯罪や倒壊の危険性を増加させます。十五年後の二〇三三年には空き家が総住宅数の三割にも達するということは大変な事態だと思います。空き家には、活用可能な物件と、あと活用が難しい空き家とあると思います。それぞれの空き家対策についてお伺いをいたします。
○政府参考人(伊藤明子君) 我が国が本格的な少子高齢化、人口減少を迎える中、空き家に対しては今後も更なる増加が見込まれておりまして、その対策は喫緊の課題であるというふうに認識しております。空き家対策につきましては、地域の実情に応じて、除却するべきものは除却するとともに、活用できるものは活用していくということが重要だというふうに考えております。 こうした中で、空家等対策の推進に関する特別措置法が平成二十七年五月に全面施行され、地方公共団体が策定する空家等対策計画は平成二十九年十月一日現在で四百四十七市区町村が策定しておりまして、周辺に悪影響を及ぼす空き家については市町村による助言、指導、勧告、命令、代執行が可能となっておりまして、これによって除却がされたりしているところでございます。また、国としては、地方公共団体が行う空き家の除却、活用等に対する社会資本整備総合交付金等による支援や、空き家の除却、市場への流通を図るための税制措置等を行っているところであります。 また、今度は空き家の活用ということでございますが、空き家を含めた既存住宅の活用に関する最近の取組としては、持家としての活用につきましてはインスペクションの活用や、消費者が安心して購入できる物件に対して標章付与を行う安心R住宅制度をこの四月より開始したところであります。また、民間の空き家、空き室を住宅確保要配慮者の賃貸住宅として活用する新たな住宅セーフティーネット制度の取組も始めたところであります。 さらに、住宅以外の用途への円滑な転用に向けて建築基準法の合理化に取り組んでおりまして、更なる合理化に向けて建築基準法の一部を改正する法律案を今国会で御審議いただいておりまして、先般、参議院では可決いただいたところでございます。 なお、地方公共団体等におきましても、このような除却だとか活用の情報共有、展開を図るために、昨年八月に全国空き家対策推進協議会が設立されておりまして、課題や事例の共有、解決策の検討を行っているところでございます。
○青木愛君 ありがとうございます。 また、全国の自治体では、この増え続ける空き家を紹介するために空き家バンク制度を展開をしています。国土交通省は、各自治体が保有する空き家データを一括してホームページに掲載するシステム作成に支援されているというふうに聞いています。現在参加をしている自治体数、また登録している物件数、またマッチングが成立した件数等についてお聞かせいただきたいと思います。 また、行政が物件紹介をネット上で行っているため、仲介手数料が掛からないという点において、消費者にとってはプラスの面がある一方、仲介業者からは民業圧迫という声も寄せられています。 自治体によってこの空き家バンク制度の取組方法が異なっているということもあるようでございますけれども、そうした声もございましたので、ここでちょっと確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(田村計君) お答えいたします。 国土交通省が構築した全国版空き家・空き地バンクは、本年の四月十三日時点におきまして五百三の自治体が参加をしており、登録の物件の数は三千七百八十二件でございます。また、成約した件数につきましては、本年三月末までの期間におきまして百四十二件となってございます。 民業圧迫というところでございますけれども、私どもの考え方といたしましては、国や地方公共団体の空き家・空き地バンクは、空き家のうち賃貸用、売却用の住宅等の市場で流通する住宅以外のものの登録を対象としておりまして、基本的に市場性の低いもの、ないものが対象となっているため、民間の営業を圧迫するものではないと考えております。 なお、市場に流通し得る空き家を地方公共団体の判断でバンクに登録する場合もありますけれども、そういった場合は、既に所有者と宅地建物取引業者の間で媒介契約が締結されているものが対象となるため、地方公共団体が物件の媒介をすることにはなりません。このような登録の対象となる物件等の考え方につきましては、全国版空き家・空き地バンクの運用の方針として公表をするとともに、全国の地方公共団体等を対象とした説明会において周知を図ってございます。 今後とも、民業圧迫とならないよう留意しながら適切に運用を図ってまいります。
○青木愛君 ありがとうございました。 質問を終わります。
○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。 人口が増えて、そして都市が拡大する時期におきましては、民間の意欲によってどんどんと建築が進んで、また土地利用も進んでいく。そうした中で、行政は規制を掛けて、言ってみれば受動的に都市の調和を保ったりとか、あとは都市の効率性を保つというような受動的な対応をしてきたかと思います。 ただ、一方で、今日のように人口が減っていって、そしてまた都市のスポンジ化が発生するようなこういう状況におきましては、都市が縮小しながらもその機能を維持していくように、行政は能動的にマネジメントをしていく必要があるかと思っております。 そこで、まず大臣に伺いたいと思いますけれども、都市が拡大から縮小へと変化していく中におきまして、地方自治体の役割はどのように変化するとお考えでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 人口増大期における都市政策の主眼は、民間の旺盛な開発圧力に対してスプロール化を防止することにありまして、開発、建築を規制する等のいわゆるネガティブプランニングと呼ばれる対応が主でございました。人口減少期に入り、地方都市等におきまして民間の開発意欲が低下をし、空き地、空き家等の低未利用地が小さな敷地内で時間的、空間的にランダムに発生する都市のスポンジ化が生じております。 このような状況に際しましては、従来のネガティブプランニング的手法は有効性を失ってきております。地方都市等の実態を見ますと、小規模ながらも積極的な地域の共同空間の創出といった土地利用を引き出す、言わばポジティブプランニングの考え方が重要となっております。その実現に当たりましては、市町村に計画基準を策定をし、開発、建築を受動的にコントロールするという手法から、コーディネートやインセンティブにより、まちづくり会社や地域コミュニティーの取組を能動的に後押しをするという姿勢への転換が求められております。 国土交通省は、本法案において創設をいたします新たなツールの活用も促しつつ、市町村が主体性を持って官民共同で個性あるまちづくりを進める取組を全力でサポートしてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 今回の都市再生法の改正案の審議に当たりまして、身近な市や町に今の状況とか課題を聞いてみたんですけれども、やはりどの市や町でも手探り状態が続いているのかなというふうに印象を受けています。 地方自治体のまちづくり課とか、また都市計画課におきましては、これまで経験したことのないような業務への対応が求められたりとか、あとはまた、町を構想する、都市を構想するような力が必要となったりとか、そもそも都市計画行政、そしてまた、まちづくりの行政の発想の転換が求められているというふうに思っております。 そこで、局長に伺いたいんですけれども、国土交通省としまして、地方自治体のこうした専門人材の確保やそしてまた育成、そして、それだけではなくて、自治体内部におけるノウハウの蓄積に対してどのような支援をしていくとお考えでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) 御指摘のとおり、人口減少、高齢化という大きな変化に直面して、都市のスポンジ化など、これまでの延長線上では十分に対応できない事態があるということでありますので、我々もそうですけれども、地方自治体におきましても、新たな時代に対応した都市計画行政を担う人材の育成、ノウハウの蓄積、これが大変大事だと考えております。 我々と自治体との関連で申しますと、我々の職員、地域ごとの担当制としたりしまして、コンパクトなまちづくりに取り組む市町村に対して直接きめ細かなコンサルティングを行っておりますし、このような従来からの取組に加えて、市町村間の水平的なネットワークを構築するための協議会、これ今年六月に設けられる予定となっておりまして、先行事例、ノウハウが広く共有されるように取り組んでまいります。 それから、特に専門的な人材という観点からでございます。地方自治体職員の人材不足等を補うという観点から、実務の専門家である都市計画コンサルタントの能力の高度化、あるいはコンサルタントと自治体との連携、こういったことも大事だと考えております。 既に国土交通省で公表させていただきました都市計画関連ビジネスの新たな展開に関する検討取りまとめというものがございますが、これを踏まえまして、平成二十七年から、民間側の取組としてですが、発注者である地方公共団体が優良と評価したコンサルティング業務、これを公開していただく都市計画コンサルタント優良業務登録事業、通称ejob事業と申しておりますが、こういうのを実施させていただいております。要するに、優良な業務を行っていただいたコンサルを各自治体が把握できるシステムをつくったということでございます。 国土交通省としましては、引き続き、地方自治体への情報提供や先進事例の展開などを進めますとともに、都市計画コンサルタントの専門性の向上等を図りまして、地方自治体を支援してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いします。 先ほど、青木委員からの質問と重複しますので質問等はいたしませんけれども、市や町に、まちづくり行政、そして都市計画行政について何が一番課題かということを聞きますと、一番多く出てくる声としては、やはり所有者不明、空き地、空き家が多いということであります。これをどうしたらよいんだろうかということを大変苦慮している自治体が多いというふうに思います。 今回の法改正で、固定資産課税台帳が見れたりとかあるいは地籍調査の情報も見れたりということを法律上規定するということでありますけれども、ただ、所有者不明の土地の問題については、やはり国土交通省だけでなくて政府一体となりまして、例えば不動産登記の在り方がどうなるかといったこともしっかりと検討していただくことをお願いを申し上げておきます。 次の質問に移ります。 土地区画整理事業の特例として設けられることになります誘導施設整備区制度についてなんですけれども、空き地等が相当程度存在する区域において町の顔となるような商業施設や医療施設等の誘導施設を整備する場合、例外的に従前の宅地と離れた場所に換地できる特例制度ということで創設されるということでありますけれども、それでは伺いたいと思うんですが、この町の顔となる施設というのは具体的にどのような施設を想定しているのか、そしてまた、空き地がどの程度存在する場合に制度を利用できるのか。局長、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) 誘導施設整備区制度は、土地区画整理事業の実施に際しまして、市町村の定める立地適正化計画に位置付けられた誘導施設を整備すべき区域を定めて、地権者の申出に基づいて、散在する空き地等を集約し活用することで町のにぎわいの再生を図るものでございます。 町の顔となる施設とは具体的にどのような施設かということでございます。イベント広場などが併設された商業施設、地域の中核的病院やクリニックモール等の医療施設、老人福祉センター等の福祉施設など、地域の方にとって利便性が高く、又は地域外からも多くの人が訪れてにぎわいをつくり出すような施設、こういったものが計画に定められるんではないかと想定しております。 また、この制度は、空き地等が一定程度存在する区域において活用できることとなっております。空き地等の集約によりまして、整備しようとする誘導施設の敷地の確保が可能となる区域での活用が想定されるわけでございます。ただ、誘導施設の敷地の規模はその地域や用途によって様々でありますし、また柔軟に制度を活用していただきますために、要件的なものを定める予定はございません。 一つのイメージとしてお示しさせていただきますと、例えば、今回、社会資本整備総合交付金によります支援が可能となる土地区画整理事業の区域面積を〇・五ヘクタールまで引き下げております。五千平方メートルに引き下げたということでございます。このような小規模な事業を念頭に置いた場合、区域内の二、三割、一千平米から一千五百平米程度の空き地を集約して活用する、活用先として都市型スーパーとかクリニックモールなどの誘導施設の立地が可能となる、こういった場合も考えられると思います。 我々、地方都市の実態としまして、中心市街地でも二割、三割空き地がある場合がございますというようによく御説明で申し上げております。今申し上げましたケースはスポンジ化が進行する地方都市の実態にも当てはまると思っておりますので、多くの都市での本制度の活用を促進していきたいというように考えております。
○行田邦子君 面積要件を二ヘクタールから〇・五ヘクタールまで引き下げるということでありますので、使い勝手の良い制度として使われることを期待をしたいと思っております。 それでは、立地誘導促進施設協定制度についても伺いたいと思います。 地域コミュニティーの自発的な取組によって交流広場や施設などの共同管理ができるよう、地権者全員の合意による協定を締結する仕組みでありますけれども、この制度のヒントとなった事例というか、先行事例と言ってもいいんでしょうか、の一つとして挙げられていますのが長野市のぱてぃお大門ということであります。 私が住んでいる埼玉県におきましては、蔵造りで川越が大変有名でありますけれども、こうしたまちづくり事業というのは全員の合意を得るというのが非常に困難を伴うことが多いかと思います。 そこで伺いたいんですけれども、このぱてぃお大門なんですが、この事例が実現した成功要因、そしてまた実現するに当たって困難だった点をどのように国土交通省として認識しているのか、そして、これらを踏まえて制度創設にどのように生かしたのかをお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) 今質問の中でお触れいただきましたぱてぃお大門でございますけれども、これは、この地区には従前、空き地や空き店舗が一団となって存在しておりましたが、地元の有志によりまして地域の活性化拠点として一体的に整備する計画がまとめられました。これを受けまして、平成十五年に設立された株式会社、いわゆるまちづくり会社と称するものですが、まちづくり長野が空き地等の所有者十数名との間で定期借地権の設定を行いまして、ぱてぃお大門の整備から管理までを行っているところでございます。 この取組が実現した要因としまして、このエリアでは、地権者を含め、地域の方々の間で歴史的資源を活用した地域の活性化に向けた機運が自発的に高まったことがあるというように伺っております。それから、売り買い、所有権の移転ということでなくて、空き地等の所有者十数名との間で定期借地権の設定ということでありますので、所有権の移転にこだわらずに権利の設定を行われたということも一つの成功の要因であったのではないかというように思います。 他方、そういうような権利の設定ということで割り切られたとしましても、実現に当たりまして苦労された点として、やはりそれでも一部の地権者の合意形成に長期の時間を要されたというようにも伺っているところでございます。 こうした事例を踏まえまして、今回の協定制度の御提案に当たりましては、地権者の機運を高めてその合意形成を後押しする仕組みが重要と考えまして、協定に基づきまして整備、管理する施設について、都市再生推進法人が管理する道路、広場等の土地における固定資産税の軽減措置といったインセンティブ、それから、協定区域の隣接地の地権者に対しまして協定への参加を求めるように市町村長からのあっせんを可能とする働きかけの措置、こういったものを講じさせていただいているところでございます。 この例に見られますように、まちづくり会社などが積極的に地域の活動を支援して関わることが重要だと考えております。こうした団体の都市再生推進法人や都市計画協力団体への指定を促進しまして、その活動に対し必要な支援をしてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いします。 最後、大臣に伺いたいと思います。 この法案は、都市のスポンジ化への対策ということで承知をしておりますけれども、都市の顕在化したスポンジ化に対する対応だけではなくて、都市のスポンジ化を未然に防ぐという対策も必要かと思います。 私が住んでおりますさいたま市なんですけれども、今人口が増えております。そして、増えていると同時に、駅前を中心としてマンションがたくさん建てられておりまして、今日も朝見てきまして、いや、本当にこれ二十年後どうなるのかなというちょっと不安を覚えるようなところもあります。 今は人口が増えていて都市のスポンジ化の問題が顕在化していない地域におきましても、今のうちから都市のスポンジ化を未然に防ぐ、こうした対策も必要かと思いますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 本法案は、コンパクト化の拠点となるべきエリアにおきましても都市のスポンジ化が進行していることから、その対策や予防を行うための様々な制度を創設するものであります。 具体的には、低未利用地の発生を予防する観点から、市町村が都市機能誘導区域内に存する商業施設、医療施設等の誘導施設の休廃止の動きを事前に把握をし、撤退前に他の事業者の誘致を始める等の取組を可能とするための誘導施設の休廃止届出制度創設の措置を講じております。 低未利用地の集約を図る低未利用土地権利設定等促進計画や、地域コミュニティーによる身の回りの公共空間創出を図る立地誘導促進施設協定等は、直接的には低未利用地の利用を促進するものでありますが、これらの措置によりコンパクト化の拠点となるべきエリアの魅力を維持することで、低未利用地の連鎖的発生を回避するという予防的観点も含めたものであると考えております。 今後、更に人口減少が進むと考えられる中、民間の力も借りながら、行政による能動的な働きかけや地域コミュニティーによる身の回りの公共空間の創出等を通じまして、都市の余剰空間の活用やゆとりある生活空間の創出が重要な政策課題になると思っております。 既にコンパクト・プラス・ネットワークというコンセプトは提示をしまして、その下で様々な施策の展開を図っておりますけれども、引き続き、人口減少期における都市政策の在り方につきまして不断に検討してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 終わります。
○平山佐知子君 国民の声の平山佐知子です。質問に入らせていただきます。 本法律案では、まちづくりの担い手としての民間の活用ですとか、そこに暮らす人々、住民参加のまちづくりの公的な位置付けとして都市計画協力団体制度の創設などが盛り込まれるとともに、都市再生推進法人の業務も拡大されます。 一方、経済産業省では、中心市街地にもっと人を呼び込むなど、経済活性化を目指して行う事業計画を認定し支援をしていく特定民間中心市街地経済活力向上事業などの施策があります。この事業の対象者を見ていきますと、民間事業者、まちづくり会社、それから商店街振興組合、商工会議所、NPO法人などということですから、今回の法改正の施策の対象者と重複が見られるということが分かります。 こうしたことから見て、国交省と経済産業省との施策について、省庁間で十分な連携、これが図られているのかどうか、また、商店街振興組合などが都市再生推進法人として新たに活動する上でどういうことが求められているのか、国交省としての考えを聞かせてください。
○副大臣(あきもと司君) 中心市街地は、都市中心部の拠点として、商業を始めとする様々な機能が集積する重要な区域と考えております。都市再生特別措置法に基づき、都市全体の観点から、コンパクト・プラス・ネットワークや公共公営施設の整備を推進するに当たりましては、中心市街地活性化法に基づく施策と相互に連携し、補完し合いながら進めることが重要と考えております。 このため、内閣総理大臣の認定を受けた中心市街地活性化基本計画に位置付けられた事業につきましては、都市再生特別措置法の都市再生整備計画に基づいて市町村に交付される社会資本整備総合交付金の重点配分をすることとなっております。また、中心市街地活性化法の基本方針において、中心市街地活性化基本計画は立地適正化計画に適合することが必要とされているところでございます。 このような枠組みの中で、平成二十九年度末までに認定中心市街地活性化基本計画を作成した約百四十市町村のうち約百市町村につきましては、既に立地適正化計画の作成に向けた具体的な取組を行っているところであります。 国土交通省としては、両計画やそれに関する諸政策の連帯がより密に図られるよう、残る市町村につきましても、立地適正化計画への取組に向け、国土交通省の職員を、個別の働きかけ、またその普及に努めてまいりたいと思っております。 また、お尋ねの商店街振興組合と都市再生推進法人につきましては、例えば札幌や東京目黒区では、この振興組合が母体となり、関係者との連帯の下に都市再生推進法人が設置され、商業活性化を核としたまちづくりの活動が行われるなど、商店街振興組合が都市再生推進法人の活動において重要な役割を果たしているケースもございます。 国交省として、この商店街振興組合等といった地域の様々な関係者が都市再生推進法人の活動において各々の特徴を生かした主体的な役割を果たすことができるよう、自治体やまちづくり会社等を対象とした会議やセミナーなどを通じ、先進事例の紹介、都市再生推進法人等が取り組む民間まちづくり活動に対する支援制度の周知など、引き続き積極的に働きかけてまいりたいと思っております。
○平山佐知子君 引き続き、よろしくお願いいたします。 やはり、まちづくりの主役はどうしてもそこに暮らす人々が中心になってくると思います。当然ながら、国だけではなくて、自治体と民間との連携が不可欠というふうになってきます。 であるならば、省庁を俯瞰して社会資本整備総合交付金制度の自由度を一層拡大した形でのまちづくり関係交付金といったような大きなくくりのものができないのかどうか、大臣に伺わせていただきます。
○国務大臣(石井啓一君) 市町村と民間との連携の下に、地域が主役となって総合的なまちづくりを進めることが重要と認識をしております。 国土交通省では、自由度が高く創意工夫を生かしたまちづくりの支援が可能な社会資本整備総合交付金を活用いたしまして、地方公共団体と民間が一体で行うまちづくりを総合的に支援をしているところであります。また、医療政策との連携の下、地域に誘導すべきとされた医療施設等の整備にもこの交付金で支援するなど、省庁間の連携も進めてきております。 また、本年三月には、内閣府との連携の下、官民連携や地域資源の活用によりまして地域づくりに積極的に取り組もうとする都市を地方再生モデル都市として選定をいたしました。このモデル都市に対しましては、平成三十年度から、社会資本整備総合交付金と地域主導のソフト施策を支援します地方創生推進交付金とを組み合わせまして、国土交通省と内閣府が連携をして、総合的かつ集中的に支援をすることとしております。 今後も、こうした官民連携や省庁間連携の取組を進めまして、全国のまちづくりを支援してまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 是非連携をこれからも取っていただきまして、使う側にとって使いやすいということを第一に考えていただきたいというふうにお願いを申し上げます。 都市の再生、とりわけ集約換地を行っていくのには、こちらもやはりそこに住む人、地権者などにはこのまちづくり全体像についてしっかりと理解をしていただいて、様々な方々が連携を取って気持ちよく行うということが大切になってくるというふうに思います。 そうした中で、再開発地にある空き地、それから空き家を管理しているのは誰かというふうにいいますと、その多くは地元の不動産業者ではないかと思います。その不動産業者にもやはり当然ながら協力していただき、理解をしていただきながら進めていかなければならない。しかしながら、その不動産業者にしてみますと、管理している空き地等を遊ばせておくというよりも、当然活用した方が収入源となるということで、コインパーキング化につながってしまう例があちらこちらで見られます。 ですが、この安易なコインパーキング化というのは、結局その土地の権利関係が複雑になってしまったり、まちづくりがばらばらな印象になってしまったりということで、私は、余り良くない、問題があるというふうに考えています。そうならないためにも、行政やまちづくり団体などと不動産業者との意思疎通の徹底、これをするということですとか、一元的に土地を管理するなど、全体を俯瞰したまちづくりというのが必要になってくると思います。 伺います。 本法律案では、都市の再生、それから空き地の解消に向けてどのような施策が講じられているのか、また、予算や税制面における対応策についても説明をお願いいたします。
○政府参考人(栗田卓也君) 幾つかございますので、簡潔に御説明したいと思います。 例えば、何度か御答弁でも触れさせていただいております低未利用土地権利設定等促進計画でございます。これは、行政が能動的に関係者に働きかけ、コーディネートを行いまして、複数の土地や建物に一括して利用に必要な権利設定等を行うことで空き地の集約等を図るものでございますが、この計画制度については、地権者に対して税のインセンティブを措置しております。流通税、登録免許税、不動産取得税の軽減のメリットが受けられるところでございます。 それから、土地区画整理事業におきます集約換地につきましても先ほど来触れさせていただいておりますけれども、この特例制度に関しましては、小規模で小回りの利いた事業においても活用されることが期待されますので、社会資本整備総合交付金による支援が可能となる予算上の要件を二ヘクタール以上から〇・五ヘクタール以上に引き下げるという措置を今年度予算から講じさせていただいているところでございます。 さらに、立地誘導促進施設協定ということもこれまでの答弁の中で触れさせていただいております。この協定制度につきましては、協定に基づきまして整備、管理される施設について、都市再生推進法人が管理する道路、広場等の土地における固定資産税の軽減措置を講じますとともに、広場の整備などに対しまして財政的な支援を行うということとしております。 このように、今般創設する制度では、もろもろの財政、税制の措置を講じておるところでございますし、委員、質問の中で触れられましたような、地元の不動産業者との連携、これは私たちは山形県鶴岡市で大変いい事例を勉強させていただいたりもしております。そういった観点も頭に入れまして、お認めいただけましたら施策の展開を図ってまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 続きまして、誘導すべき施設の休廃止届出制度の創設について伺ってまいります。 まずは、平成十年に成立しました大店立地法について振り返ってみたいんですが、この大店立地法というのは、大規模商業施設の店舗規模の制限などを目的としたそれまでの大店法とは異なり、出店規模についてはほぼ審査を受けなくてもよいというものです。これによって、特に地方都市では大型店の出店が相次いで、元々あった商店街への影響というのは大きくて、商店街のシャッター通り化というのは皆さん御存じのとおりだと思います。 しかし、大型店が郊外であり、存在していれば、お年寄りの皆さんは例えば自転車を頑張ってこいでお店に行ったりとか、あとは回数を減らしながらもバスやタクシーを使ってその大型店に行って買物することができて、生活できていたと。それが、最近ではネット通販の普及などに伴って、今度はその大型店の撤退、衰退が相次いで聞かれるようになってしまいます。 こうなりますと、高齢者の皆さんは、シャッター通り化で近くの商店街は開いていませんし、大型店は撤退をしてしまって、パソコンを使うことにも慣れていないと。そうすると、買物に行くことすらなかなか難しくなってしまいます。そうしますと、結局、大げさかもしれませんけれども、慣れ親しんだ土地で生活できなくなって引っ越しせざるを得なくなるということもやはり考えなくてはいけない状況であると思うんですね。こうしたまちづくりで本当にいいのかどうか。 本法律案には、都市機能のマネジメントとして、誘導すべき施設の休廃止届出制度の創設をうたっています。本制度には、撤退をやめさせる強制力、これはないはずなんですが、それでは、どのような効果を見込んでいらっしゃるのか。また、大型商業施設の撤退は、地域の経済のみならず、そこに暮らす人たちにも大きな影響を及ぼすということも考えて、ある程度これは強制力を持たせた方がいいのではないかという考え方もあるとは思います。 何より、住みやすい町をつくっていくために、これに関してどのような取組の必要があると認識しているのか、伺います。
○政府参考人(栗田卓也君) 大店立地法に関しましてを切り口としましてのお尋ねでございました。 そもそも、この都市再生特別措置法の中にも、都市機能誘導区域内に誘導すべきとされている商業施設等を誘導区域外につくろうとする場合には、市町村長への事前届出義務、必要に応じての勧告の制度というものを持っておりますけれども、誘導区域内から撤退する場合の措置がなかったものですから、今回そういった措置を講じさせていただきたいという御提案でございます。 制度の趣旨は触れていただきましたとおりでございますが、実態としましても、これまで商業施設が撤退する際に休廃止の事前情報がなかったために、既存設備が取り壊されてこれらを活用することができず、新たな誘導施設の誘致に時間と費用を要す等の課題が生じてきたものでございます。 制度上は助言、勧告が可能ということでございます。市町村は、必要に応じて、届出をした者に対して当該施設への入居候補者を紹介する、助言の例でございます。新たな誘導施設の入居先として活用するため、建築物の取壊しの中止を要請する、勧告の例でございます。こういったことが想定されます。 大型商業施設等は都市機能を維持する上で大変重要な施設でありますので、本制度の検討段階におきましては、この制度の意義などをチェーンストア協会などにも御説明して、自分たちが関わっていることがまちづくりに大変大きな意味のあることなんだというような観点からの御理解を改めて頂戴したところでございます。 この制度は、市町村が都市機能の維持に向けて手を打てる施策の一つになるというふうに考えておりますので、市町村に日頃からそういった団体と連携して都市機能の確保に努めるよう周知を図ってまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 それぞれがそれぞれの利益のみに走ってしまっていては、やはり結局しわ寄せが最終的に来るのはそこに暮らす人々だというふうに私は思います。安易な出店には地方自治体がある程度ブレーキを掛ける必要もあるのではないかということを御意見を申し上げておきたいというふうに思います。 最後の質問、ちょっと時間がなくなりましたので意見だけにとどめさせていただきますけれども、是非国としては全体を俯瞰したまちづくりを見ていただきたい、そして働きかけもお願いをしたいというふうに思います。 どういうまちづくりで都市を再生していくのかという中で、やはり一番考えなくてはいけないのは、そこに暮らす人々だと思います。私も地元のよく中山間地とか行くんですけれども、そこで高齢者の方々が、やはり周りに病院がなくて、本当にいつ病気になるのか不安で不安でもうたまらないよという声を一番多く聞きます。 コンパクトシティー化することで、近くに病院もあって、買物の不安もないといった安心、安全のまちづくりを目指すということができますので、それぞれの思いだけで走らないようなまちづくりを真剣に考えて、国にも是非リードをしていただきたいとお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(野田国義君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山添拓君 日本共産党を代表して、都市再生特別措置法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 本法案は、都市と地方の格差拡大や人口減少に歯止めが掛からない中、都市のスポンジ化対策や遊休空間の活用により土地利用の是正を図ろうとしています。市町村が関与しながら住民参加で行われる創意工夫あるまちづくりの後押しとなる側面もあるものと考えます。 一方、特に大都市では、二〇〇二年の都市再生特措法施行以来、民間事業者による開発が行政のお墨付きを得て、住民参加なく進められてきました。本法案は、新たな開発手法を提供し、規制緩和と優遇策で開発事業を更に促進させることとなりかねないものです。 低未利用土地権利設定等促進計画や立地誘導促進施設協定といった新たな制度は、地域の実情に即したまちづくりだけでなく、大手不動産ディベロッパーなど民間事業者が住民を軽視して一方的に進める開発事業にも用い得るものです。 都市計画協力団体制度は、住民団体や商店街など住民参加で都市計画の提案を可能とするものとされています。ただし、条文上、協力的でないことを理由に指定を取り消される懸念もあります。事業者が協力団体となり、市町村と一体に住民に開発を押し付けるという事態も考えられます。 駐車施設附置義務は、元々、容積率の緩和と引換えに義務付けられた規制です。法案は、これを緩和し、空きスペースを収益確保のために使うことも否定しておらず、既に緩和された容積率を二重に緩和することとなりかねません。 現在でも、都市計画の策定、実施に当たって住民の意思が十分に尊重されず、反映されない例が多く見られます。 度重なる規制緩和と種々の優遇措置で潤う民間事業者に更に利益を上げさせる新たな開発手法を提供するのではなく、住民参加、住民合意に基づく真に住みよいまちづくりの施策を進めるべきであることを指摘し、討論といたします。
○委員長(野田国義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(野田国義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野田国義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十分散会