国土交通委員会 第6号
- 発言数
- 188 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/04/03
会議録
○委員長(野田国義君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、観光庁長官田村明比古君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野田国義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(野田国義君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本銀行理事宮野谷篤君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野田国義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(野田国義君) 外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○井上義行君 おはようございます。自由民主党の井上義行でございます。 今、桜が満開で、各地域でも非常に観光客が目に付きます。私、いつも、政治家を目指してちょうど十年になりまして、十年前から小田原駅で街頭をしているわけですが、毎日街頭をしていると、ここ五年ぐらいですかね、外国人の方が非常に多くなって、国会に来ると、東京駅でも非常に多いんですね。人がごった返すぐらい、非常に多くなりました。やっぱりこれは安倍内閣になって非常に観光に力を入れてきた成果ではないかということを思っています。 そこで、安倍政権発足以来、訪日外国人旅行者が非常に急増したと思うんですが、どのぐらい増加したんでしょうか。観光庁長官、お願いいたします。
○政府参考人(田村明比古君) お答え申し上げます。 昨年二〇一七年の訪日外国人旅行者数は、一昨年二〇一六年と比べまして一九%増の二千八百六十九万人ということで、過去最高となりました。これ、二〇一二年の数字が八百三十六万人でございますので、安倍政権発足後の五年間で旅行者数は約三・五倍に拡大したということでございます。
○井上義行君 非常に、約二千万人ということで、日本の人口の約六分の一ということで、多くの外国人の方が訪日されているということだというふうに思います。そうすると、約二千万人の人がこの日本に来て様々ないろんな買物をして、当然消費額というのが非常に増加したというふうに思います。 そこで、安倍政権発足以来、訪日外国人の旅行消費額はどのぐらい増加したでしょうか。観光庁長官、お願いします。
○政府参考人(田村明比古君) 昨年二〇一七年の訪日外国人旅行消費額は、前年比一八%増の四兆四千百六十一億円と過去最高となりました。二〇一二年の数字が一兆八百四十六億円でございましたので、この五年間で約四倍に拡大しているところでございます。
○井上義行君 非常に多くの方がこの日本に来て消費をすると。消費税が約一%が二・五兆円というふうに言われておりますので、二%近くがこの日本で消費されているということで、やはりこの観光政策というのは成長戦略の一つだということがはっきりと分かる数字だというふうに思います。 そこで、まだまだ外国人の方が地方に分散をして、またさらに地方に行って消費をするためには、様々な施策をしていかなければならないというふうに思います。 私の地元でも、今度新東名が通ることになりまして、そこに丹沢湖がありまして、そこにインターができるんですね。そうすると、そこも観光地としてやはり栄えていく。地方のやはりこうした自然豊かなところを多くの観光客、そして訪日される観光客に是非見ていただいて、そして日本のすばらしい自然を満喫していただいて、そしてまた多くの方がそこから地域に行く。例えば、すぐ近くには富士五湖もあります。そして、例えば松本城に行って、その後、富士五湖に行って、そして今度は丹沢湖に行って、今度はその丹沢湖から小田原あるいは箱根と、こうした一つ拠点がそれぞれある。それを短い例えばバイパスのようなもので結び付ければ、多くの観光客がより広い地方に行き渡るということになろうかと思います。 そこで、外国人の観光客が地方への誘客促進には、これはやっぱり今申し上げましたバイパス、短いバイパスでも結構なんですけれども、観光道路の整備などハード事業も重要というふうに私考えておりまして、こうしたことを取り組むことによって更に地域が強くなると思いますが、道路局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。 道路は、鉄道、海上、航空の各交通機関を連絡するとともに、全てのトリップの端末交通を分担するなど、様々な交通機関を支え、総合的な交通体系の基盤としての役割を担うものでございます。このため、観光先進国を実現していくためには、外国人観光客が地方の観光地に円滑にアクセスできるよう、ハード、ソフトが一体となった道路環境の整備が重要であると認識しております。 これまでハード整備につきましては、広域周遊ネットワークの形成に加えまして、バスタ新宿など他の交通との連携強化を図る交通拠点整備や観光地周辺の渋滞対策などを実施しております。委員御指摘の富士山周辺の周遊促進という観点では、例えば二〇二〇年度の開通を目指した新東名高速道路の整備や国道百三十八号の須走道路や御殿場バイパスの整備を進めておりまして、これらの道路が一体的に機能することにより富士山周辺の周遊観光が促進されることも期待しております。 こうしたハード整備に併せまして、道の駅やサービスエリア、パーキングエリアでの観光情報提供や高速道路ナンバリング、標識の多言語表示といった外国人観光客に分かりやすい道案内を推進するとともに、ICTを活用した面的な交通需要マネジメントなどのソフト対策についても取り組んでおるところでございます。 今後とも、観光先進国の実現に向けて、他の交通との連携やバリアフリー施策等の強化も図りながら、必要な道路整備にしっかりと取り組んでまいります。
○井上義行君 ありがとうございます。 是非こうした取組を促進を加速をさせていただきたいというふうに思います。やっぱり多くの観光客がより多く地方に行くためには大量輸送というのがどうしても必要で、やはり飛行機を使ったり、あるいは新幹線を使ったり、その拠点拠点からまた道路で結ぶことによって、バスの、様々な形で多くの方が地方に行くように努力をしていきたいというふうに思っております。 そして、観光は、その輸送とともに、やっぱりどうしても地方に必要なのは消費ですね。やはり消費をするためには、例えば新幹線を降りたら、あるいは駅を降りたら、やはりその玄関口でより多くの買物ができる、これがやっぱり必要だというふうに思います。 例えば、ディズニーランドとかUSJとかは必ず入口、出口に多くの買物ができるような形が整っていて、やっぱりどうしても入ると帰り買物をしていこうという気分になるわけですね。その気分がやはりお財布を緩めて、そして買物をしていただくということになろうかと思います。 しかし、残念ながら、まだまだ地方は古いビルがあったために、その中に最新的なファッションだとかあるいは買物ができない地域もあります。そこで、やはり多くの観光客が来ることによって更に買物ができる再開発などをする必要があるというふうに思います。 そこで、外国人観光客の地方の誘客促進には駅前開発などのハードも必要だというふうに思っておりますけれども、都市局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) 地方都市への外国人観光客誘致を促進するに当たりまして、駅前空間など地域の顔が消費の面でも十分な魅力を備えているということが大事な視点と考えております。そのために、駅前開発などのハード事業と、それから地域資源のコーディネートなどのソフト事業を組み合わせてまちづくりの取組を進めることが重要と認識しております。 このために、地域の顔となります駅前空間の魅力向上を促進するため、例えばでございますが、中心市街地の老朽ビルの建て替えの際の除却費支援制度を平成二十八年度に創設するなど再開発事業に対する支援を行いますとともに、あるいはビルの、あるいは消費を誘導するためのどういった機能がその空間にあればいいのか、ビルのテナント計画の作成などに専門家によるコーディネートに対する支援、こういったことにも取り組んでおるところでございます。 また、さらに今般、平成三十年度予算においてということでございますが、国土交通省と内閣府が連携しまして、民の力を最大限引き出して地域の稼ぐ力の向上にハード、ソフト両面から取り組む地方再生のモデル都市を選定して、三年間の集中支援を行うということとしております。 こういったことを通じて、地方都市における観光など地域資源を生かしたまちづくりを促進してまいりたいと考えております。 引き続きまして、駅前空間など地域の魅力向上に取り組むとともに、地域のニーズ、実態の把握に努めてまいりたいと考えております。
○井上義行君 そこで私は、個人的な意見なんですけれども、やはりこうした都市開発は、例えば、我々政府・与党は六千万人を目指していくわけで、やはりある程度の集中的な期間を決めて、思い切ったこうした再開発を進めるということも必要なんじゃないかなというふうに思いますので、再度都市局長から、例えばそうしたものを考えていく、あるいは研究していくというものを是非伺いたいと思いますが、都市局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) 先ほど、平成三十年度予算で講じました地方再生のモデル都市の御説明を申しました。これは、モデル都市を選定しまして、その都市に三年間いろいろな資源を投入していく集中的な支援を行うということで、ある意味では先生御指摘のような時限性を持った取組の一類型かと思います。 また、私たちにできる工夫、どういうことがあるか考えてまいりたいと思います。
○井上義行君 是非こうした取組をして、より多くの外国人の観光客を集め、そして消費をしていただくために整備を進めていただきたいというふうに思っております。 そこで、今回のいわゆる国際観光法の中に、本法案第十二条第三項第一号には、国際観光旅客税の納税者の理解が得られるものということが書いてあります。この新税は、観光道路あるいは駅前開発などに関する既存のハード事業とともにやはり連携を図っていかなければなりません。 そこで、外国人観光客が地域を広域的に周遊できるような取組にも充てるべきではないかというふうに考えておりますが、観光庁長官、いかがでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 今各局から答弁のありましたいわゆるハード事業に関しまして、国土交通省各局と観光庁とは既に様々な形で連携を行っておりまして、例えば、観光地周辺の渋滞対策にも資する道路事業や観光・まち一体再生に寄与する都市局の事業につきましては、観光ビジョンの目標達成に向けた関連施策としても位置付けられているところでございます。 観光庁といたしましては、こうしたハード整備事業とも連携しながら、外国人観光旅客の目線に立ったきめ細かな情報発信や受入れ環境整備等のソフト面での対応に力を入れることが重要であると考えておりまして、引き続き訪日外国人旅行者の地方への誘客に取り組んでまいりたいと考えております。
○井上義行君 そこで、訪日する外国人観光客がより多く買物するためには、様々ないろんなソフトを改善していかなければなりません。どちらかというと、日本も今やカードとかあるいはスマホとかいう形が進歩してきましたけれども、多くのその取引については現金が多いというふうに聞きます。 そこで、例えば中国の方はスマホを使って決済するということもよく聞くわけでございまして、訪日する外国人旅行者には決済にクレジットカードや携帯電話の電子マネーを活用する例も多いというふうに聞くんですが、例えば商店街の小規模店舗ですね、これはなかなか、小さいお店ですと投資として十七万円も掛けてこれをやっているとどうしてもなかなか回収できない。そういうことをこうした成長戦略である観光分野にもやはり導入をする必要があると。 そのために、経産省では、ニーズに対応した決済環境を整備していると思いますが、現在どのような支援措置をしているでしょうか。経産省審議官、お願いします。
○政府参考人(小瀬達之君) お答え申し上げます。 キャッシュレスの推進は、訪日外国人を含め、消費者にとっては大量の現金を持たずに買物が可能となり、また事業者にとっても現金管理コストの削減による生産性向上の効果をもたらすなど、様々な効果が期待されるところでございます。 このため経済産業省では、平成三十年度当初予算におきましては、地域・まちなか商業活性化支援事業によりまして、外国人対応などに取り組みます商店街の新たな取組を支援するほか、平成二十九年度の補正予算におきましても、地域文化資源活用空間創出事業によりまして、地域文化資源と連携したインバウンド対応を支援し、また、サービス等生産性向上IT導入支援事業によりまして、ITツールを活用した中小企業等の生産性向上を支援することとしております。これら支援措置につきまして、商店街や中小企業、あるいは小規模事業者の決済環境の整備にも広く活用していただけるものというふうに考えてございます。 今後も、これらの施策の活用を通じましてキャッシュレスの環境の改善につなげてまいりたいというように考えております。
○井上義行君 是非進めていただきたいというふうに思っております。 そこで、本法案の第十二条第三項第二号には、「先進的なもので、かつ、費用に比してその効果が高いもの」ということが書いてあるんですね。そうすると、「かつ、」ですから両方兼ね備えていなければならないというふうに思います。 そこで、先ほど申しました例えば決済環境ですね、スマホで使えるとか、あるいは看板をやはり新しくするとか、こうした費用に今回の新法で充てることがやはり必要だというふうに思います。 そこで、観光庁にお伺いしたいんですが、こうした新法によって、外国人観光客の決済環境の整備に向けて観光庁としてどのような取組を行っているのか、また、今後この新税をどう活用するのかについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 平成二十九年度に観光庁が訪日外国人旅行者に対しまして旅行中に困ったことについてアンケート調査を行ったところ、クレジットカードやデビットカードの利用と回答したのが一四・二%もございまして、施設等スタッフとのコミュニケーション、多言語表示、あるいは無料の公衆無線LAN環境等と並びまして上位の不満項目でございました。 今後、訪日外国人旅行者の満足度向上及び消費機会の拡大のためにも、クレジットカード決済や他国で普及が進むスマートフォン決済を含めたキャッシュレス環境の飛躍的改善が重要であるというふうに考えております。 このような中で、観光庁におきましては、関係省庁と連携して、外国人が訪れる主要な商業施設や公共交通機関等におきましてクレジットカード決済対応やICカードの導入の促進に向けた支援、また、地域と連携したスマートフォン決済の利活用実証事業を行ってまいります。 引き続き、訪日外国人旅行者の満足度向上、さらには消費機会の拡大に向けて、関係省庁と連携しながら政府全体として取り組んでまいりたいと考えております。 今お尋ねの国際観光旅客税の活用ということでございますけれども、この税収につきましては、ストレスフリーで快適な旅行環境の整備を始めとする三つの分野を明示するとともに、受益と負担の関係が明確で先進性や費用対効果が高い取組に充てるということを昨年十二月の関係閣僚会議決定において基本方針として明確化し、本法案にも明記しているところでございます。 このため、具体的にどういう施策に活用できるかというのはこれからのことでございますけど、いずれにせよ、平成三十一年度以降の税収の使途につきまして、民間有識者の意見も踏まえつつ、中身をしっかり精査してまいりたいと考えております。
○井上義行君 ありがとうございます。 是非、こうしたいろんな意見を踏まえて、地方のこうした商店街やこうした小さいお土産品、サービス、こうしたところが多くの外国人観光客が来て使えるような仕組み整備を是非お願いしたいというふうに思っております。 そこで、多くの観光客が来ますと、当然宿泊をいたします。やはり宿泊というのは消費額として非常に大きいものがあるんです。そこで、私も幾つかいろんな宿泊業に対する貸出状況を調べてみたんですが、ここに日銀の貸出先別貸出金の表があるんですが、これを見てちょっとびっくりしたんですが、一九九七年に二十五兆九千億の宿泊業に対する貸出しがあったんですが、今現在、八兆五千億なんですね。やはり多くの観光客が、外国人が来て宿泊が足らない足らないと言っているんですが、貸出しは三分の一になってしまっている。 例えば、デフレになって、不況に当たって貸出しが減るということは理解できるんですが、例えば今でも東京やいろんなところでホテル、建て替えが進んでおります。そうすると、安倍内閣で貸出しが非常に増えてもいいんですが、非常に増えてはいないと。これ、数字が少し違うのか、それとも金融機関で貸出しが少ないのか、これはやはり分析が必要だろうというふうに思います。総貸出しは非常に増えているものですから、何で宿泊業が少ないのかという疑問に当たりました。 そこで、日銀統計によれば、宿泊業に対する金融機関の貸出金が減少傾向にあるということになっておりますので、その見解について日銀の方からお伺いしたいと思います。
○参考人(宮野谷篤君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、私どもの貸出先別貸出金統計によりますと、宿泊業向けの貸出金残高は、バブル期の過剰投資とそれに伴う過剰債務の解消が進められてきましたことなどを背景に、御指摘のとおり、一九九七年をピークに減少傾向をたどってきております。 もっとも、最近を見ますと、金融機関の貸出しスタンスが極めて積極的な中で、訪日外国人の増加などを受けました資金需要の増加もありまして、最近では宿泊業向けの貸出残高は下げ止まっておりまして、昨年以降で見ますと大体プラス五%前後の前年比で増加に転じております。 また、近年、ホテルなどの宿泊ビジネスには不動産業や運輸業など他業種からの参入や投資の積極化が見られておりますが、統計上、こうした業種への貸出しは、それぞれの本業となる不動産であるとか運輸であるとか、そうした業種に分類されているということも踏まえますと、全体として訪日外国人の増加は金融機関の貸出金を相応に押し上げているものと考えております。
○井上義行君 少しは安心をしましたが、ただ、それでもやはりまだまだ貸出しは少ないんじゃないかという意見もあります。 そこで、いろんな担保とかいろんな状況はあると思うんですが、やはり政府として、こうした観光分野、先ほども観光庁長官から答弁のあったように、約四兆五千億の消費額がある、そして宿泊が足らないという状況の中で、より多くの方が地方に行くためには、急増する訪日外国人旅行者を受け入れるために宿泊施設の整備もやはり重要でございます。特に、地方部におきましては、宿泊施設への金融支援、金融機関と宿泊業との連携というのは不可欠でございます。 そこで、各いろんな金融機関の頭取を集めてそれぞれこういう分野に貸出しをしていこうというような取組をしていると思うんですが、金融庁、今後の見解を是非お伺いしたいと思います。
○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、訪日外国人旅行者への対応といたしまして、宿泊施設への整備も重要な課題であると考えております。 金融庁では、これまで金融業界団体との定期的な意見交換におきまして、例えば明日の日本を支える観光ビジョンでありますとか歴史的資源を活用した観光まちづくりタスクフォースの最終取りまとめなどにつきましてその都度紹介するとともに、あわせて、観光を我が国の基幹産業へと成長させて観光先進国を目指して官民挙げて取り組んでいくといった旨も周知をさせていただいているところです。また、金融庁におきましては、各金融機関との対話などを通じまして、宿泊業も含めた取引先企業に対する事業性評価に基づく融資あるいは本業支援等の取組を促してきているところでございます。 こうした中、例えば地域銀行におきましては、外国人観光客向けの宿泊事業を開業する企業に対して、宿泊施設の整備のための設備資金を融資するのに併せまして、地域のまちづくり会社あるいは地元ツアー業者等を紹介するなどによって事業運営を支援している取組でありますとか、さらには、古民家を宿泊施設として活用する事業計画に対して、柔軟な返済条件等の設定が可能な融資制度を活用して古民家の購入あるいは改修に必要な長期資金を融資する取組などが見られているところであります。 金融庁といたしましては、今後とも引き続き、金融機関が観光先進国の実現に向けた政府全体の取組に沿った取組を推進していくよう、引き続き対話を通じて促してまいりたいと考えております。
○井上義行君 是非お願いをしたいと思います。 そこで、やはり観光庁でも、こうした金融支援あるいは金融機関との連携、こういうことが必要だというふうに思っておりますので、この見解について観光庁長官からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 明日の日本を支える観光ビジョンにおきまして、地方部での外国人延べ宿泊者数につきまして、二〇二〇年に七千万人泊、そして二〇三〇年には一億三千万人泊の目標を掲げておりまして、御指摘のとおり、地方部における宿泊施設の整備が非常に重要であるというふうに考えております。 宿泊業に対する建設投資額は、五年前と比べますと実は八・四倍に増加をしておりまして、地域別に見ましても、関東、近畿のみならず、ほかの全てのブロックにおいても高い伸び率を示しております。 このような状況の中、政府系金融機関におきましても、宿泊事業者と共同でファンドを創設し、資本力が十分でない事業者を金融面から支える取組が出てきているほか、大手銀行が地域の金融機関等と連携し、宿泊施設の新規開発や改装、コンバージョンなどに投資を行うファンドを今後創設するという動きが出てきております。 観光庁といたしましても、関係省庁と連携をいたしましてそのような動きを後押しいたしますとともに、宿泊施設におきますWiFiでございますとか洋式化トイレの整備の支援などを通じまして、地方部における訪日外国人旅客の受入れ体制強化を図ってまいりたいと考えております。
○井上義行君 ありがとうございます。 是非、金融機関との連携を図って、多くの観光客が泊まれる宿泊あるいはサービス、こうしたことを支援をしていただきたいと思います。 そこで、多くの方が観光客として外国人も含めて来ると、どうしてもごみの問題が出てきます。私の地域でも、だんだん暖かくなってくるとカラスとか、あるいは自動販売機にごみを捨てちゃう、こういうような人も出てくるわけでございまして、そうした対応に、地域の方がバケツを持ったり水でそれを流したり、そして苦情があるとごみを処理するということで、本当に地域の方には頭が下がるわけでございますが、やはりこうした取組で地方の負担も大きいというふうに思います。 そこで、一部地域でこうした観光客の急増によりごみ対策などに課題が生じている現状を踏まえて、地方交付税の算定基準に設けられた観光について、地域の実情をやはり反映をするべきだというふうに思っておりますが、総務省、いかがでしょうか。
○政府参考人(境勉君) お答えいたします。 地方団体における観光振興等の標準的な財政需要につきましては、普通交付税の商工行政費におきまして観光キャンペーンや観光施設整備等に要する経費を措置いたしております。今お話のございました観光地で増加するごみ処理等に要する経費につきましては、普通交付税の清掃費におきましてその分上乗せして措置しているところでございます。さらに、観光立国の推進に要する経費といたしまして、外国人観光客の誘致対策などに係る経費を特別交付税で措置をいたしております。 観光に関する地方交付税の算定につきましては、今後とも地方団体の御意見もよくお伺いしながら適切な算定に努めてまいりたいと考えております。
○井上義行君 是非、多くの観光客が来て、やはりごみの問題で、地方はそれでなくても税収が少ない、こうした中で、より多くの美しい町をつくっていかなければなりません。ハワイに行くと、非常にきれいなんですね。どういうような取組をしているかはまだ勉強中なんですが、やはりこうしたきれいな町をつくって、ごみ対策もしっかりとやっていく、このことが、住民の生活環境と増加する観光需要への対応、この両立が重要と考えております。 二〇三〇年に六千万人を目指す観光庁としてはどのように考えていますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 急増する外国人観光旅客などによりまして地域住民の生活環境に負の影響が生じている状況というのは、観光地におけるオーバーツーリズムの問題と言われておりまして、この問題にしっかり対処していくということは、今後、我が国が観光先進国になるために避けて通れないステップであるというふうに考えております。 国連におきましても、昨年は持続可能な観光国際年とされまして、旅行者と地域住民との共存、共生に関する議論の機運が高まっております。例えば、バルセロナにおきましても、大量に訪れる観光客と市民生活をどう調和させるかが課題になっております。 我が国でも、観光の振興と住民の生活環境の確保についてどのように両立させるかが課題となっている地域が出てきております。地域によって置かれた状況は多様で課題も異なりますので対応策も多様となるというふうに考えられますけれども、規制、それからプライシング、価格の設定、それからインセンティブなどの手法を組み合わせるとともに、観光と市民生活の共存のために、住民の方々にも議論に参加いただく住民参加の仕組みなども活用しながら、観光客の量とそれから観光地の質のコントロールというのを図る必要があるというふうに考えております。 また、こうした課題に対しまして、一都市だけで取り組むことが必ずしも適切でないものにつきましては都道府県や広域ブロックなどで広域的に解決するアプローチも望まれるところでございまして、国といたしましても、持続可能な質の高い観光立国の実現という観点から、今後とも地元自治体等と協力をして必要な取組について検討してまいりたいというふうに考えております。
○井上義行君 是非取り組んでいただきたいというふうに思っております。 そして、もう一つは、やはり多くの外国人観光客が来るということで、かなり集中して来る地域も出てくるんだろうというふうに思います。そこで、やはり災害が発生したとき、特に私も、当時、東日本大震災が起きたときにちょうど箱根にいたんですが、やはり大渋滞になりまして、もう大変な状況になりました。こうした避難誘導もやはり大事だというふうに思っております。 そこで、内閣府と観光庁に、災害発生時の観光旅客の避難誘導、こうしたものがどういうふうに取り組まれているのかをそれぞれお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(伊丹潔君) お答えいたします。 自然災害の多い我が国におきまして、その土地に不案内な観光客を災害時に円滑に避難誘導することは重要でございまして、中央防災会議が定める防災基本計画においても、災害時の情報伝達活動に際しまして配慮を要する主体として訪日外国人等を掲げているところでございます。このため、国や地方公共団体等では、訪日外国人旅行者等の避難誘導を円滑にする情報伝達体制等の整備に努めてきておるところでございます。 内閣府では、東日本大震災の教訓等から、避難誘導対策の一つとして、災害種別ごとに異なる避難場所等に適切に誘導することができるよう、災害種別や避難方向を分かりやすく示す図記号の標準化に向けて関係省庁等とともに検討いたしまして、平成二十八年三月には、災害種別に関する図記号とそれぞれに対応した避難場所等の表示方法が日本工業規格に規定されておるところでございます。これらの内容を地方公共団体に対しまして周知するとともに、案内板等の整備や更新の際にはこれらに適合させるよう求めているところでございます。 訪日外国人旅行者等の避難誘導につきましては、引き続き、関係省庁や地方公共団体等と協力して取り組んでまいりたいと考えております。
○政府参考人(田村明比古君) 日本国内での災害発生時の外国人旅行者の避難誘導の取組といたしましては、観光庁では、内閣府の取組と連携をいたしまして、自治体、観光・交通事業者による災害時の対応強化の支援や、日本の災害に不案内な訪日外国人旅行者への情報発信を行っているところでございます。 まず、自治体向けには、訪日外国人旅行者への安全確保の手引、これは平成二十六年十月に作成、周知いたしまして、さらにその後、二十九年四月に修正されておりますけれども、災害発生時の初動対応体制構築等を地域防災計画に盛り込むことを促しているところでございます。 また、旅行業者に対しましては、旅行業者が主催したツアー旅行者の安全の確保のため、緊急連絡体制の構築や、自社又は交通機関、宿泊施設が外国語で避難経路を表示又は説明するよう指導の働きかけを行っております。このほか、旅行業界の側でも、災害発生時における旅行業者の行動原則等について定めたマニュアルを自主的に定めております。 また、観光施設及び宿泊施設に対しましては、訪日外国人旅行者への適切な情報提供や円滑な避難誘導をするための初動対応マニュアル策定ガイドラインを平成二十六年十月に作成をいたしまして、さらに、北海道、北陸、信越、関東、近畿、九州、この各地域におきまして、地域の特性に応じた地域版マニュアルを作成いたしました。 公共交通機関に対しましても、訪日客が災害発生時に迅速に運行等に関する情報を収集し安全な避難移動手段を確保できるよう、案内表示の多言語化等の取組を支援しております。 さらに、訪日外国人旅行者自身に対しましても、多言語による緊急地震速報等の災害情報を受け取れるプッシュ型情報発信アプリ、セーフティーチップスの提供を行っているところでありまして、今後とも、訪日外国人旅行者の安全、安心の確保に関係機関、関係事業者と連携して取り組んでまいります。
○井上義行君 最後に、訪日外国人旅行者数二〇二〇年四千万人の目標を掲げております。あと二年で一千万人以上を確保しなければなりません。是非、石井国土交通大臣にはその決意を最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 昨年の訪日外国人旅行者数は二千八百六十九万人となりましたが、二〇二〇年四千万人、消費額八兆円等の目標達成に向けては更に高次元な観光施策を展開していく必要がございます。 このため、明日の日本を支える観光ビジョンに基づきまして、我が国ならではの魅力的な体験等を提供し地方への誘客と滞在時の満足度向上を図る施策、観光産業を我が国の基幹産業へ変革する施策、ストレスなく快適に観光できるような施策、これらを政府一丸、官民一体となって実行していかなければならないと考えております。 今般創設予定の国際観光旅客税につきましては、高次元の観光施策に充てるべく、本改正法案を提出させていただいているところでありまして、こうした財源も活用しながら、引き続き観光先進国の実現に向け全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○井上義行君 終わります。
○増子輝彦君 おはようございます。民進党の増子輝彦でございます。前回に続き、また今日も質問させていただきます。 東北もようやく桜の開花宣言が行われまして、今週はきっと多くの観光客が東北地方にも来訪してくれるんだろうというふうに期待をいたしておりますし、特に最近、国内で目立つのは、欧米人の皆さんの観光客が非常に多くなったと私も実感をいたしているところでございます。そういう意味では、今回のこの法案の改正、いろいろとそういう思いも込めてしっかりとやっていかなければならないと思っておりますが、幾つかの点というか、ちょっと欲張って質問を多く作りましたのでひょっとしたら全部できないかもしれませんので、御海容のほどお願いを申し上げたいと思います。 まず初めに、大臣、現行法は元々、外国人観光客の来訪の促進を前提としておりましたが、本法律案では、我が国を訪れる外国人観光客のみならず、海外に出国する日本人観光客を含む国際観光旅行客の往来にまでその枠を広げたということになっているわけでありますが、日本人観光客も含まれるとした理由は何でしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 改正前の国際観光振興法は、今から二十年前、インバウンドが現在ほど盛んでなく、旅行費用の低廉化等が課題となっていたことを背景に制定されたものであります。 現在では、国際観光をめぐる状況は大きく変化をし、本格的な少子高齢化、人口減少を迎える中で、外国人観光旅客の来訪の促進は、我が国に対する理解の増進はもとより、我が国の成長戦略と地方創生の大きな柱となってきております。このため、平成二十八年三月に策定いたしました観光ビジョンにおきましては、二〇二〇年訪日外国人旅行者数四千万人、二〇三〇年六千万人等の大きな目標を掲げまして、観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充強化を図るため、政府一丸となって取り組むこととされております。 他方、国際観光はサービス貿易の重要分野の一つであるとともに相手国に対する理解を深めるものであることから、各国との双方向の観光交流を拡大、深化させることは極めて重要であり、このため、インバウンドのみならず、アウトバウンドの振興も必要であると考えております。特に、次代を担う若者のアウトバウンド振興は、国際感覚の涵養や国際相互理解の増進など日本のグローバル化に資するものであり、かつ旅行産業も含めた観光産業を担う人材育成の観点からも非常に重要であります。 これらを背景といたしまして、本法案において、訪日外国人旅行者のみならず、日本人のアウトバウンドも含めた国際観光旅客の往来を促進をし、更なる国際交流の拡大を目指すことでもって我が国の観光関連産業の国際競争力の強化及び地域経済の活性化等の向上を目的といたしまして、それらを第一条において明記することとしたものでございます。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 まさに双方向性の観光というのは極めて大事だと思いますので、これら、我々もしっかりと応援をしていきたいと思っております。 今回の国際観光振興法の改正では、我が国の観光及びその関連産業の国際競争力の強化並びに地域経済の活性化その他の地域の活力の向上に寄与することを目的としておるわけであります。観光先進国の実現という文言が目的規定に盛り込まれているのはそのためだと思います。 また、観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充及び強化を図るため、国際観光の振興に資する施策に必要な経費の財源に関する特別の措置を講ずるとしているわけであります。ここは後でまた質問をさせていただきたいと思いますが、こういう目的から、次に、観光長官、観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充及び強化を図るため、外国人観光旅客の来訪を促進するためには措置として具体的にどんな施策を講ずるつもりなのか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 改正後の国際観光振興法第一条におきましては、観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充及び強化を図るため、外国人観光旅客の来訪を促進するための措置及び国際観光の振興に資する施策に必要な経費の財源に関する特別な措置を講ずることと規定されております。 このうち、お尋ねの外国人観光旅客の来訪を促進するための措置というのは、改正後の第三章第四条から第十一条までの規定のことを指しております。具体的には、地方への更なる誘客を図るため、地方運輸局、都道府県、DM等が参加する協議会制度を新たに創設する、これは第四条でございますけど、などによりまして、行政区域を越えて多様な主体による観光地域づくりを推進することといたしております。 また、団体旅行から個人旅行への急速なシフト等、旅行形態の多様化を踏まえまして、公共交通事業者等に対する努力義務の範囲を拡充する、これ七条でございますけれども、などによりまして、WiFi利用環境、それからトイレの洋式化、もちろん決済環境などというのも含まれると思いますけれども、周遊パスの整備等、外国人観光旅客に対する利便増進に係る取組を強化することとしております。 こうした取組等を通じまして、各主体における高次元の観光施策の実施を促し、観光ビジョンに掲げられた高い目標を官民一体で実現してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 今の御答弁の中にありましたとおり、やはり日本全体という、観光旅客をどんどん呼び込む、外国人客を、その中で地方への波及というのがやはり今まで比較的弱かったのではないかというふうに私は感じているわけであります。 そこで、観光先進国を目指し平成二十八年に策定された明日の日本を支える観光ビジョンにおいて、国際競争力の高い魅力ある観光地域の形成の中で東北の観光復興が取り上げられております。二〇二〇年までに東北六県の外国人延べ宿泊者数を二〇一五年の三倍である百五十万人泊とする目標が掲げられているわけであります。 私はこれでも少ないんではないかというように思っているわけですが、この百五十万人泊とする数値目標はどのような過程で策定されてきたのでしょうか、お答え願います。
○政府参考人(田村明比古君) 明日の日本を支える観光ビジョンを策定いたしましたのは、これは二〇一六年の三月でございますけれども、この当時の分析といたしまして、東北地方のインバウンド、非常に少ない状況でございまして、二〇一五年の全国の延べ宿泊者数が震災前の二倍を超える水準となったのに比べまして、東北地方はようやく震災前の水準に戻ったという状況でございました。 明日の日本を支える観光ビジョンにおきましては、地方部での外国延べ宿泊者数を二〇一五年の三倍弱に当たります七千万人泊という目標値を設定したところでございまして、全国の水準と遜色なく東北地方にインバウンドを取り込めるように、二〇二〇年に、震災前、それから二〇一五年もほぼ同じ水準だったわけでありますけれども、この約三倍である百五十万人泊という目標値を設定したものでございます。
○増子輝彦君 やはり東北は東日本大震災の影響が極めて大きいことはもう御案内のとおりであります。特に、福島県は原発災害という本当に経験したことのないこの災害の中で、教育旅行あるいは一般の旅行等を含めて非常に観光としての落ち込みが激しいわけであります。 私どもは、福島県はもちろんのこと、東北全体の観光の振興というものが、やはりこれからの地域経済の活性化を含めて、定住人口も増やし、中小企業もしっかりと振興していくということでは大きな柱であることは間違いありません。そういう意味では、大臣にも度々この被災地に訪れていただいて感謝を申し上げたいと思います。是非、この観光資源、東日本大震災からの復興はまさに東北の観光復興に懸かっていると言っても言い過ぎではないほど重要な私は要素を占めていると思っております。 大臣、是非これらの点を含めながら、今後とも具体的にこの東北の観光復興にどのように取り組んでいくのか、その方策なり、ひとつお考えをお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 東北地方における外国人宿泊者数は、震災前と比較して一八七%となっておりまして、二〇一七年の速報値として約九十五万人泊まで数字を伸ばしている状況でありますが、全国の水準と比較すると伸び率は必ずしも高くない状況であります。 このため、日本国内のゴールデンルートに集中する傾向にある外国人旅行者の東北地方への訪問意識を高め、滞在の促進に向けまして各地域独自の様々な観光資源を活用する滞在コンテンツの充実強化、快適な旅行環境を実現するための受入れ環境の整備、各地域の魅力を発信するプロモーション強化などについて取り組む必要がございます。 政府は、二〇二〇年に東北六県の外国人延べ宿泊者数を百五十万人泊とする目標を掲げ、その実現に向けまして二〇一六年を東北観光復興元年と位置付けまして、東北観光復興対策交付金を創設して地域の取組を支援するとともに、日本政府観光局による東北地方への集中的な訪日プロモーションといたしまして全世界を対象としたデスティネーションキャンペーンを開始し、本年度も実施をしているところであります。 東北各地におきまして観光客を呼び込むコンテンツの磨き上げを行うとともに、各地の空港におけるチャーター便の誘致、仙台国際空港からの電車、バス、タクシー、レンタカーによる二次交通の整備を進めるほか、観光周遊に必要な案内情報の多言語表記や宿泊施設等各種施設のWiFi導入など、受入れ体制の整備を進めております。 また、日本政府観光局においては、海外の著名人を活用したグローバルメディアによる情報発信や、旅行会社、メディアの招請、オンライン旅行会社等と連携した送客促進などを行いまして、東北の魅力を海外に発信し、集中的なプロモーションを実施をしております。 国土交通省といたしましては、復興の象徴の一つである東北絆まつり、二〇一九年に釜石市で試合が開催をされますラグビーワールドカップ、復興五輪と位置付けられる二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会などの機会を十分に活用し、引き続き東北地方の観光復興に向け全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 大臣、基本的には持続可能なやはり観光振興策を講じなければ、単発的なイベントとか様々な行事だけではなかなか継続ができないんだろうと。と同時に、リピーター客、リピート客をどのように呼び込んでいくかということも極めて重要な課題になってくると思いますので、引き続き、今の御答弁の中でいろんなことを検討しながらしっかりと取り組んでいただければ有り難いと思います。 後に通告しました七番目ですが、この国際観光旅客税、後で質問させていただきますので、次の質問に移りたいと思います。 基本方針の改正について、新たに国際観光の振興を図るための基本方針を国土交通大臣が策定するとなっております。関係行政機関の長と協議しなければならない旨の規定が今回追加されているわけでありますが、これらについてはどのように配慮をしていくお考えか、お答えを願いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 今般の改正におきましては、基本方針の記載事項を拡充をいたしまして、CIQの整備など、国土交通省が所管する事項以外の事項につきましても記載をし得ることとなったため、基本方針の策定に当たっては関係行政機関の長に協議をしなければならない旨の規定を新たに設けることとしております。 本基本方針は、国際観光の振興を図るための基本方針を定めるものでありますが、そもそも国際観光の振興を図るための施策の推進に当たりましては、地方公共団体や関係業界を始め官民一体となって施策を推進する必要がございます。 例えば、これまでも観光庁におきましては、関係省庁の地方支分部局のほか、地方自治体、関係団体など多様な主体が参画をいたします観光ビジョン推進ブロック戦略会議を立ち上げまして、地域が抱える課題の把握、解決に取り組んできているところでありますが、本基本方針の策定に当たりましても、こうした取組などを通じまして地方公共団体や関係業界等の意見を積極的に取り入れてまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 今回、一若しくは二以上の都道府県を単位とする地域ごとに協議会を組織できることにしておりますが、協議会の構成員として地方運輸局、関係都道府県、観光関係団体が必ず参画するものとなっている一方、関係市町村、関係事業者などは必要があるときと認めるときに構成員として加えることができるのみとなっております。 私は、ここにおいて、やはり関係市町村、関係事業者など様々な団体が是非参加することが当然必要だろうと、これは必ず参加させるということが協議会が偏りのない円滑な運営をしていくことになるのではないかというふうに思っておりますので、是非これは観光長官、関係市町村、関係事業者なども必ずここに参画させることが必要ではないかというふうに考えておりますが、この件についてのお考えをお示しください。
○政府参考人(田村明比古君) 訪日外国人旅行者の地方誘客を進め、その経済効果を全国に波及させていくため、今後はより一層効果的に国外に対する情報発信、プロモーション等を実施していくことが重要でございます。それらの取組は、各都道府県の単位で実施するよりも、都道府県の区域を越える、例えば地方ブロック単位のような広域で実施する方がより効果的でございまして、今後は広域的な連携を図った上で取組を進める必要があるというふうに考えております。 このため、本法案におきましては、関係の都道府県とともに、都道府県の区域を越えるエリアの観光施策に関わる地方運輸局と広域連携DM等を必須の構成員とした上で、個別の地域についてきめ細やかな検討や取組の必要がある場合には、地域の実情に応じて、関係市町村、関係事業者等、そのほか必要が認められる者を柔軟に構成員に加え協議会を組織することができることといたしております。 観光庁といたしましても、この協議会制度の趣旨に基づきまして、協議会の構成員に関する事項を始め協議会の円滑な運営の確保に必要な事項につきましては、各地方運輸局等を通じまして助言等を積極的に行ってまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 是非、協議会が偏りのない円滑な運営ができることを要望しておきたいと思いますので、今の御答弁の中でしっかりと対応していただきたいと思っております。 次に、協議会が定めることになる外客来訪促進計画について、その内容が、一つには計画区域、二つには計画区域における外国人観光旅客の円滑かつ快適な旅行のための環境の整備の方針、三つ目に計画区域の多様な観光の魅力に関する情報の入手の容易化の方針、四番目として計画区域における地域固有の文化、自然その他の特性を活用した観光資源の開発及び活用による当該地域における体験及び滞在の質の向上の方針、五番目にその他計画区域への外国人観光旅客の来訪の促進に関する事項となっております。 この中身を見ますと、方針ばかりが内容になっているのではないかというような感じを私は持っているわけですが、具体的な施策につなげるためには国の後押しがないと進まないこともあると考えております。どのように地域の具体的な施策を促すのか、この件について御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) お尋ねのこの外客来訪促進計画でございますけれども、地域の関係者が外国人観光旅客の来訪の促進のために必要な取組に係る共通の課題や目標を共有した上で、具体的な取組を推進する観点から今御指摘の各方針を定めることといたしております。 そのため、計画に定める各方針は、地域において具体的な事業を実施するに当たっての指針となり得る事項を記載することを想定しておりまして、また、その内容につきましては、計画を策定する際に観光庁長官の同意を求め、その際に技術面や国の観光施策全体の観点から助言等を行うことを通じ適正性を確保することといたしております。 また、計画に定める方針に基づき実施される地域の具体的な事業につきましては、平成三十年度予算における支援制度の実施の中で、観光庁、地方運輸局、JNTO、有識者等を構成員とする会議を開催し、DMOが策定する事業計画につきまして国の観点から助言、指導を行うことで、方針に基づく地域に必要な事業がしっかりと盛り込まれるよう確保してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 その地域の実情に合ったものが具体的に実施されるためには、私はやっぱり国としての財政的支援というものが欠かすことができないというふうに思っています。どのような支援を考えているのか、観光庁長官、お尋ね申し上げます。
○政府参考人(田村明比古君) この法案におきます外客来訪促進計画、先ほどおっしゃっていただきましたけれども、ちょっと繰り返しになりますが、その計画区域における外国人観光旅客の円滑かつ快適な旅行のための環境の整備の方針、それから多様な観光の魅力に関する情報の入手の容易化の方針、そして地域固有の文化、自然その他の特性を活用した観光資源の開発及び活用による当該地域における体験及び滞在の質の向上の方針を定めることといたしております。 これらの方針に従った取組を促進するため、平成三十年度予算におきましては、計画に定められた地域方針の下、DMOを中心として地域の関係者が適切な役割分担の下に広域的に連携して行う取組に対しまして財政面から支援を行うことといたしております。 具体的には、計画区域の方針を踏まえまして、各DMOが地域における事業を取りまとめた上で策定した事業計画に位置付けられた調査、計画の策定、環境整備、あるいは観光コンテンツの充実、情報発信、プロモーションに関する事業につきまして補助金を充てることといたしております。
○増子輝彦君 しっかりと支援をしていただきたいと思います。 次に、外客来訪促進計画の観光庁長官の同意基準として、一つに、計画区域への外国人観光旅客の来訪が、我が国に対する理解の増進に資すること、二つ目に、海外における宣伝の実施によって外国人観光旅客の来訪促進が見込まれること、三つ目に、その他外客来訪促進計画の実施が計画区域への外国人観光旅客の来訪促進に資すると認められることが挙げられているわけであります。いずれも客観的な判断ができるのか、私としてはなかなか分かりづらいんではないかという実は懸念を持っているわけであります。 これらに対して、どのような観点からこれらの基準に該当すると判断するのか、またどのような内容であるとこれらの基準に該当しないことになるのか、観光庁長官、御答弁願います。
○政府参考人(田村明比古君) この法案におきまして、協議会が外客来訪促進計画を定めようとするときは、観光庁長官の同意を得なければならないこととされておりまして、今お尋ねのその同意の基準として三つの基準が定められているわけでありますけれども、この基準は実はこの五条の三項に掲げられているわけでありますけれども、これは三条の二項に掲げられています基本方針と実は対応しているものでございます。 具体的には、この計画区域への外国人観光旅客の来訪が我が国に対する理解の増進に資するものであることというのは、その地域の固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上を図るものということに対応しております。 それから、海外における宣伝の実施によって外国人観光旅客の来訪促進が見込まれることというのは、我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化を図るものということに対応しているわけであります。 それから、第三の、その他外客来訪促進計画の実施が計画区域への外国人観光旅客の来訪促進に資すると認められることについては、このストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備などに対応しているということで、こういった観点から、国全体の観光ビジョンとの整合性等も勘案しながら、それぞれ同意するかどうかという判断をするものというふうに考えております。 また、外客来訪促進計画につきましては、その時々の観光旅客のニーズの変化や技術革新に伴う高度化に柔軟に対応することが必要でありますことから、導入に当たりましてはその点にも留意することが必要であるというふうに考えているところでございます。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 次に、公共交通事業者等は、観光庁長官が定める基準に従い、その事業の用に供する旅客施設及び車両等について、外国人旅行客が公共交通機関を円滑に利用するための措置を講ずるように努めなければならないとされているわけでございます。 そういう意味では、公共交通機関の在り方というのは、外国人、まさにインバウンドにとっては大変重要なモビリティーの一つでありますから、是非、これらについて具体的なものを実施していくためにも、私は財政支援事業というものが当然必要になってくるんだろうと思います。 そういう意味で、具体的な財政支援事業はどのようなものがあるのか、御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 今先生御指摘の、公共交通事業者による外国人旅行客の円滑な利用環境を整備する取組につきましては、今年度の観光庁予算におきまして支援することといたしております。 具体的には、地方部を中心とする鉄道、バス事業者による、一つは交通施設や車両等における無料WiFi環境整備、それから二つ目には多言語案内用タブレット端末の整備、三つ目にはデジタルサイネージ等による多言語の案内表示の整備、そして四つ目に交通施設や車両等におけるトイレの洋式化、これらの取組に対して支援をすることといたしております。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 今の長官のお話、全くそのとおりでありますが、と同時に、特にインバウンドの中でも欧米人の皆さんが日本にやってくる際に、やはり日本の歴史、文化、伝統とか、様々なそういうものに実は大変に大きな興味を持って地方へ足を伸ばすインバウンドが極めて多いんですね。そうしますと、公共交通機関として特にJRの活用ということが極めて大きなものになってまいります。 御案内のとおり、全国津々浦々、これはJRの赤字路線の今問題が大きな課題となっているわけであります。廃止という方向に進んでいるところもありますし、何としても存続してもらわなきゃ困るという強い自治体の要望もございます。 これらJR線の今後のローカル線の存続という問題については、極めて私は公共交通機関として重要なものだと思っておりますので、これらについて今日は御答弁は私は受けませんが、是非問題意識として、インバウンドの皆さんが来るときに、地方へ足を伸ばすときの大事な公共交通機関としてのJRの存在というのは極めて大きなものがあると思います。 もちろん、民営化をされたJR各社が赤字を垂れ流してそのまま行くというわけにはいかないことも十分承知でありますが、ここでもJR九州の上場の際の最大の指摘、課題はそこにあったわけでありますから、インバウンド対策ということも含めながら、是非、このJRのいわゆる在り方、特にローカル線、赤字路線の在り方について、私は国としてもしっかりとこれは対策を講じていかなければいけないんだろうということを強く申し上げておきますので、今後とも検討の大きな材料にしていただければ大変有り難いと思います。 それでは次に、国際観光旅客税の使途等についてお伺いをしたいと思います。 先ほど申し上げたとおり、この法案の中には、観光資源の振興に資する施策に必要な経費の財源に関する特別の措置を講ずるということがあります。言わば、今回、三十年ぶりの新税というものが出てまいったわけであります。 私はもう少し国会の方で丁寧な議論があってもいいんではないかというような強い懸念を持っているわけですが、いずれにしても、この国際観光旅客税の創設に係る検討は、観光庁が昨年九月に設置した次世代の観光立国実現に向けた観光財源のあり方検討会による検討の期間が約二か月でありました。この二か月という期間、早急に検討を進め、平成三十年度から税を創設するとともに、執行予算も計上することとした理由は、大臣、何でしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 国際観光旅客税の検討は、一昨年三月の観光ビジョンや昨年六月の未来投資戦略二〇一七におきまして、観光施策に充てる財源の確保を目指すとされていることを踏まえたものであります。昨年九月に外部の有識者や関係者も交えた観光庁の有識者検討会を行いまして、当初から新税ありき、国民負担前提の検討ではなく、諸外国の事例を参考にしつつ、関係事業者や地方自治体の御意見も幅広く伺いながら、ゼロベースであらゆる選択肢について丁寧に御議論をいただきました。この検討会での提言も踏まえつつ、今回の新税の要望に至ったものであります。 政府では、観光を地方創生の切り札、成長戦略の柱として位置付けまして、昨年の訪日外国人旅行者数は一九%増の二千八百六十九万人、消費額は一八%増の四兆四千百六十一億円と、いずれも過去最高を記録しております。他方、観光ビジョンに掲げられました二〇二〇年四千万人、二〇三〇年六千万人等の訪日外国人旅行者数の目標達成にはいまだ道半ばでありまして、目標を実現するためには、特定の地域に集中している旅行者の全国各地への来訪、滞在の更なる拡大、旅行ニーズの多様化への対応といった課題に対し、より高次元な観光施策を展開していく必要があると考えております。 また、二〇一九年にラグビーワールドカップ、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピック競技大会と、全世界から多くの訪日旅客が見込まれるイベントを目前に控えております。これらに向けて受入れ体制等の充実を図るためには、国際観光旅客税により早急に財源を確保する必要があり、導入までの準備期間も勘案して施行日を決定をし、三十年度予算にも一部算入が含まれることとなったものでございます。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 観光財源を充当する施策は、既存施策の単なる穴埋めをするのではなく、一つに受益と負担の関係から負担者の納得が得られること、二つ目に先進性が高く費用対効果が高い取組であること、三つ目に地方創生を始めとする我が国が直面する重要な政策課題に合致することを基本としているわけでございます。 そこで、大臣、先ほど通告させていただいた七番目の質問に入りますけれども、国際観光旅客税の創設により、どのように国際観光の振興を図り、もって我が国の観光及びその関連産業の国際競争力の強化並びに地域経済の活性化その他の地域の活力の向上に寄与するのか、所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 安倍政権では、観光を地方創生の切り札、成長戦略の柱として位置付けておりまして、明日の日本を支える観光ビジョンにおいて掲げられた高い目標を実現するために、観光ビジョンに掲げられた三つの視点、すなわち、第一に、観光資源の魅力を極め、地方創生の礎に、第二に、観光産業を革新し、国際競争力を高め、我が国の基幹産業に、第三に、全ての旅行者がストレスなく快適に観光を満喫できる環境にといった視点に立って、政府全体、官民一体となって施策を展開していくこととしております。 昨年の訪日外国人旅行者数、消費額はいずれも過去最高を記録しておりますが、目標達成にはいまだ道半ばであり、目標の実現には、特定の地域に集中している旅行者の全国各地への来訪、滞在の更なる拡大、団体旅行から個人旅行への訪日旅行形態の急速な変化といった課題に対し、より高次元な観光施策を展開していく必要があると考えております。 本改正法案におきましては、国際観光旅客税の税収を観光ビジョンに掲げた目標の達成に向けて、一つにはストレスフリーで快適に観光できる環境の整備、二つ目に我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化、三つ目に地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上、この三つの分野に充当することとしております。 あわせて、税収を充てる施策は、税の負担者の納得が得られることや、地方創生を始めとする我が国が直面する重要な政策課題に合致すること等を基本的な考え方として規定をしているところでございます。 したがいまして、国土交通省といたしましては、先ほど申し上げました観光ビジョンに掲げられた三つの視点に立ちまして、国際観光旅客税の税収も活用しながら、観光先進国の実現に全力で取り組むことによりまして、法目的に掲げました観光及びその観光関連産業の国際競争力の強化や地域経済の活性化その他の地域の活力の向上に寄与していくことになると考えているところであります。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 冒頭、大臣は、この様々な今回の改正の中で双方向性の振興が大事だという話をされました。まさに私はそのとおりだということもお答え申し上げましたけれども、大臣、これインバウンド、まさに外国人来訪者に対する施策は様々なものがあるんだろうと思います。そして、ここにあるとおり、受益と負担の関係から負担者の納得が得られること、すなわち、これは納税者の理解を得なければ、私はやっぱり決していい税ではないと思っているんです。 通称出国税という形になっていくわけであります。入ってきた外国人来訪客が出ていくときに掛けるんですよね。と同時に、日本人が海外に行くときに掛けられますよね。まさに日本から出国することであります。これは観光目的ではなくて例えばビジネス目的でも出国する、これも当然掛かってまいるわけでありますし、大企業はこの負担が十分私は可能だというふうに思っておりますが、本当にこれ全ての皆さんが納得いくかというような。 例えば、例えばです。九州のある地域では韓国に毎日毎日買い出しに行くおばちゃんたちがいるんですね。この方々は、日本から出るときにやっぱり毎日千円ずつ掛かってくるんですね。こういう実は声が寄せられているんです。何で私たちこんなに、毎日毎日仕入れに行って、籠で背負って、ある意味では行商的なことをやっているおばちゃんたちがたくさんいるんですね。こういう方々に実は毎日千円ずつ掛かっていくということも現実として起きてくるわけであります。これが果たして納税者の納得が得られるのか。 すなわち、双方向性ということと同時に、観光資源の充実もありますし、費用対効果の問題もあるでしょうし、地方創生ということもあると思うんです。様々な観点からいくと、今回このいわゆる税が本当に納税者の納得を十分あるいは理解を得られているかどうかというところに甚だ私は心配する点がございます。 大臣、納税者の理解を得られるとお考えでしょうか、御答弁願います。
○国務大臣(石井啓一君) 受益者負担の原則は、明日の日本を支える観光ビジョンにおいて受益者負担による財源確保を検討とされまして、観光財源の在り方に係る観光庁の有識者会議でも、この考え方を前提に検討を行ったところでございます。 検討会では、ヒアリングを行った航空事業者や海運事業者等からは、財源は負担者の納得感の得られるようなものに使われるべきであるとの御意見が多くございました。観光庁の検討会の提言において改めて受益者負担が明記されたことを踏まえまして、昨年十二月の観光立国推進閣僚会議決定におきましても、観光財源を充当する施策に係る基本的な考え方とされるに至ったものと考えております。 平成三十年度予算におきましては、日本人旅行者にもメリットが感じられるものといたしまして、最新技術を活用した顔認証ゲートや税関の検査場電子化ゲートの整備等によるCIQ体制の整備に二十億円を充てるとともに、日本人旅行者が安心して海外旅行ができるよう、旅行先の正確な安全・安心情報の提供を行う情報プラットフォームの構築に一億円を充てることとしているところでございます。 いずれにいたしましても、今般の観光財源を活用いたしまして、日本を観光先進国とすることでできるだけ幅広い地域が受益を実感できるようにすることが重要と考えております。御負担をお願いする方々から御理解がいただけるように努めてまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 是非ここは、納税者の皆さんが、費用負担する方々が納得するように今後ともしっかりと御努力を願いたいと思いますし、今申し上げたように、仕事として、本当に小さな零細の、それこそお一人で頑張っておられる方々が毎日出国するたびにこの税が掛かるということも是非、大臣、頭の中に入れていただいて、今後とも、そういう方々にも何ができるのか、いろんな面から工夫をしていただきたいと思います。 今、大臣の御答弁の中で、実はCIQ体制の整備ということも話が出ました。まさにこれは重要でございます。 私、大臣言っていただいたので前置きは省きますが、これらの問題、いわゆる税関検査場の電子化ゲートや顔認証ゲートについての予算が計上されていますが、一方で、空港における保安検査において、人員の不足や旅客の滞留が発生しやすいなどの指摘があります。一義的には航空会社が保安検査の責任を持っておりますが、こうした点に関して、観光庁長官、これ、保安検査の責任は航空会社が基本的に持っていますよね、これらについてどのように対応していかれるのか、この税によって、御答弁願いたいと思います。あっ、航空局長。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 昨今のテロの脅威などが高まる中で、航空保安対策の強化を速やかに進めることというのは喫緊の課題となっておりまして、国土交通省といたしまして、テロに強い空港を目指して航空保安検査の高度化を進めているところでございます。 今御指摘のございましたような保安検査要員の人手不足でありますとか負担軽減にも対応していくということが必要であると考えておりまして、保安検査機器の整備費用でありますとか保安検査業務を行う検査員の費用につきまして、国管理空港における空港管理者として費用の二分の一負担など積極的な支援を行ってきております。 さらに、昨今におきましては、そういった航空保安対策を速やかに進めることが喫緊の課題ということで、ボディースキャナーなどを始めといたします先進的な保安検査機器につきまして、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催までに国内の主要空港に導入することとしております。このために、先進的な保安検査機器の整備に当たりましては、国際テロ対策ということで、従来の空港管理者による航空会社への二分の一補助に加えまして、国が新たに航空会社に二分の一補助を行う制度を創設をいたしまして、昨年度から、航空会社の負担軽減なども図って普及を図っているという状況でございます。 今後とも、航空会社を始めとした関係者あるいはCIQの関係省庁とも連携をいたしまして、円滑な出入国とも両立をしながら、国として航空保安対策に万全を期してまいる必要があるというふうに考えております。 その意味で、国際観光旅客税ということについての議論がこれからなされていくということでございますので、予算編成過程におきまして航空局としてもしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 ありがとうございます。しっかり対応を願いたいと思います。 それでは次に、風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略についてお尋ねをしたいと思います。時間が限られてきましたので、質問を省いてまいりましたことを御理解いただきたいと思います。 昨年十二月十二日に復興庁が取りまとめた風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略により、関係府省庁は、本戦略に基づき、風評払拭に政府一体となって取り組むとともに、より効果的な施策を実施することとしております。 先ほども東北地方についての所見は大臣からも頂戴いたしましたが、観光庁長官、改めて、今後、これらの政府挙げての風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略において、福島県を始め東北地方にインバウンドを呼び込むための具体的な施策をどのように実施していくのか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) お尋ねの風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略、これにおきましては、観光については福島に来てもらうという視点、知ってもらう、食べてもらう、来てもらうという三つの視点で強化していくという中の来てもらうという視点を中心としまして、東北を対象としたプロモーション等、情報の発信に力を入れていくこととされております。 このため、観光庁におきましては様々な施策に取り組んでまいります。現在、福島県におきましては、風評が依然根強く残る韓国に対しまして、トレッキングやゴルフをテーマにしたモニターツアーやメディア招請を行っております。さらに、風評が比較的少ないタイやベトナムなども対象に加えたり、個人旅行者をターゲットとしたりするなど、対象を拡大したプロモーションを実施しているところでございます。このような取組に対しまして、東北観光復興対策交付金により引き続き支援してまいります。 また、福島県に外国人観光客を呼び込むため、日本政府観光局、JNTOによる海外著名人を活用した知名度向上、メディアや旅行会社の招請等による魅力の発信に取り組んでおりまして、今年度もこうした情報発信を強化してまいりたいと考えております。 観光庁といたしましては、引き続き、こうした福島県を始めとする東北地方へのインバウンド誘致にしっかりと取り組んでまいります。
○増子輝彦君 しっかり対応をお願いしたいと思います。 質問として作ったJNTO法改正については、時間がないので飛ばさせていただきたいと思います。 最後に、民泊について。 昨年この法律成立したとき、長官にも大変御苦労を掛けましたが、今、端的に申し上げます、現在、この民泊の条例を定めている都道府県は幾つあるのか。そして、実はあの法案審査のときも大変重要な議論があったのは、宿泊者の本人確認や周辺住民とのトラブル防止について、これまで観光庁としてどのように対応してきたのか。それからもう一つ、住宅宿泊事業法が六月十五日から施行されますが、闇民泊をしっかり排除できる仕組みや体制を取ることはどういうふうになっているのか。この三点について御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) まず、お尋ねの条例の件でございますけれども、住宅宿泊事業法は、一定のルールの下、健全な民泊の普及を図るものでございまして、法の第十八条におきまして、地域の実情に応じ、生活環境の悪化を防止することが必要な際に、合理的に必要と認められる限度で区域を定めて期間を制限することができると規定されております。本日四月三日時点におきまして、四十四自治体が期間を制限する条例を既に制定していると把握しております。 それから、二番目のお尋ねの宿泊者の本人確認等の対応でございますけれども、この住宅宿泊事業法は、急速に拡大するいわゆる民泊サービスについて、必ずしも安全面、衛生面の確保がなされていないこと、騒音やごみ出しなどによる近隣トラブルが発生していることなどに対応するため制定されました。このため、同法では、住宅宿泊事業者又は住宅宿泊管理業者に対しまして、宿泊者名簿の備付けや本人確認を行うことを義務付けております。 また、周辺地域でのトラブルの防止のため、住宅宿泊事業者等には、標識の掲示、宿泊客への注意事項の説明、苦情対応の義務を課すとともに、事業の実施前に近隣住民への事前説明を行うことをガイドラインにおいても推奨しております。 さらに、利用者や周辺住民が利用できるワンストップの相談窓口として民泊制度コールセンターを設置し、三月一日に運営を開始したところでございます。 最後に、この闇民泊をしっかり排除できる仕組みや体制となっているのかという御質問でございますけれども、先ほど申し上げましたように、届出住宅への標識の掲示を義務付けて匿名性を排除しているということがございます。また、民泊仲介サイトを運営する事業者について、海外の事業者を含め、住宅宿泊仲介業者として観光庁長官の登録を受けることを義務付けておりまして、当該事業者が仲介を行うに当たっては同法に基づく届出の有無を確認すること等を義務付けるなど、違法民泊の取締り強化に資する仕組みを設けております。 さらに、違法民泊対策といたしまして、昨年十二月に旅館業法を改正していただきまして、旅館業の無許可営業者に対する罰金を三万円から百万円に引き上げる等、罰則を強化するとともに、都道府県、保健所等に立入り権限を付与したところでございます。これらに加えまして、手続に関する電子的なシステムを構築して、自治体、警察、国税庁等も含め、関係行政機関で情報を共有することといたしております。 こうしたことで、引き続き関係機関と連携いたしまして、住宅宿泊事業法を適切に運営していくことで民泊の適正化に努めてまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 ありがとうございました。 大臣、是非、先ほど議論をいたしました出国税、まさに国際観光旅客税ですが、これは大きな財源となってまいりますから、このことについては、しっかり使途を明確にしながら、インバウンドはもちろんのこと、アウトバウンドにもこれがいい形で使えるような使い方、是非、公平公正にお願いをして、質問を終わります。ありがとうございます。
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 本日は国際観光振興法の法案審議ですが、法案の中身に入る前に、外国人観光客の方が日本を訪れる際に最初の窓口となります空港についてお伺いをしたいと思います。 日本の主要空港としまして、羽田、成田、関空、そしてセントレア、中部国際空港などがあり、その主要空港の一つの中に福岡空港もございます。 私、先日福岡空港を視察をさせていただきました。日本の観光政策、特にインバウンドの政策が空港で働く方々にどのような影響を与えているかということを関心を持って視察をさせていただき、特にグランドハンドリングの業務をされている方々を中心にお話を伺いました。 観光客が増える中で、まず荷物が大変増えているということで、福岡の場合は沖縄に飛ぶ飛行機が多いわけですけれども、この沖縄線の場合は機体が大変小さくなっておりまして、そのため、通常であればコンテナに入れて、大きなコンテナで一気に荷物を運ぶことができるんですが、沖縄線の場合は機体が小さいので一つ一つ荷物を手で運ばないといけないと、そういう大変さもあるというような現場のお声もいただきました。その業務の大変さが影響して離職率も大変に高いというお話もありました。また、福岡の場合はアジアからの観光客が非常に多くなっておりまして、中国、韓国を始めアジアの皆様が大変空港を多く使われております。 そうした中、福岡空港は混雑空港に指定もされておりまして、遅延もしょっちゅう起こる状態となり、委員長も私も福岡の空港をよく使うので身をもって感じているんですけれども、十五分、二十分の遅延は当たり前と、そのような状況が今福岡空港の状況になっております。 福岡空港、乗降客数で見ますと、羽田、成田、関空に次いで全国第四位であります。その福岡空港におきまして、福岡空港以外の、先ほど申し上げた羽田、成田、関空、そしてセントレアにはあって福岡空港にはない、福岡空港にだけないものがございます。それは何でしょうかという質問をしようかと思ったんですが、実は、これ保育所でございまして、福岡空港以外の主要空港には保育所がありますが、今福岡空港にだけございません。 おとといの四月一日になりますが、羽田空港に全日空が企業内保育所というものを開業いたしました。この全日空の保育所は、ゼロ、一、二歳、待機児童で一番人数が多いと言われているこの年代を対象にした保育園でございまして、ANAの職員の方を始め、大変喜ばれている様子、報道でも取り上げられておりました。同じANAの行っております保育園が数か月後には沖縄の那覇空港にも開園予定となっております。 私が今手元に持っているリストなんですけれども、先ほど申し上げたように、羽田、成田、そして関空、これ一、二、三と空港順位になりますけれども、保育園がございます。そして福岡空港がなく、五位の新千歳空港にも保育園はございません。その後、沖縄の那覇空港、大阪の国際空港、中部国際と全て保育園があるということで、福岡と新千歳だけ保育園がないというのが今の現状になっております。 空港は、皆様御存じのとおり、大変女性が多く働く場所であります。航空会社の職員の方だけではなく、ターミナルの中のレストランや売店、そして管制塔にも多く女性が働いております。また、福岡空港は近隣の市町村からのアクセスも非常にいいため、福岡市内だけではなく周辺の自治体からも多くの方がいらっしゃっております。私が視察をさせていただいたときにも、空港職員の皆様、福岡空港に保育園が必要だということをおっしゃっておりました。 今、政府としても待機児童の解消、これをもう第一に掲げて国として予算を付けて取り組んでいるところなのに、福岡空港には保育所がない。そして、福岡空港は、実は来年の四月から民間委託が開始をされる予定でして、もう既に、来月五月には国が優先交渉権者を選定するという段階まで来ております。 基本的には、この民間委託によりまして、民間の活力をお借りをして空港をより良い場所としていくわけでありますので、ターミナルの中にどういう施設をつくるかというのは運営をする民間業者にお任せをするということになるとは思いますが、国として待機児童対策に最優先で取り組んでいる中で、この福岡のように都市部にある空港で、周りの方、近隣住民の方の中に保育所を求める声がある場合には、運営事業者に対してその意見がきちんと届くように国の方が関与していくべきではないかと思います。 空港といっても、全ての空港に保育所が必要とは限りませんし、大きなところ、人口が密集している地帯の空港だけでいいと思いますし、また、待機児童の問題が解決した暁には空港に保育園というのも必要がなくなる時代が来るかもしれません。 少なくとも、今喫緊の課題がある中で、今後、空港運営を新規に民間に委託する際には、保育園を併設することを周辺自治体が希望する場合には民間事業者に検討をしていただけるように国としてきちんと促すべきだと思いますが、国交省のお考え、いかがでしょうか。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 福岡空港につきましては、今先生から御紹介がありましたように、手続はもう最終段階に入っているということでございますので、提案書にそれを追加するということは難しい状況でございますけれども、今後、空港の運営に当たっては、その運営権者と地域の関係者とが密接に連携をしていくべきものでございまして、保育所の併設を含めまして、地域の関係者からの御意見につきまして、協議会の場等を通じてちゃんとその運営権者に伝えられて検討がされていくということになるものと考えております。 今後さらに、その他の空港におきまして空港の運営の民営委託ということを進めていくということになりますけれども、地域の関係者の御意見を踏まえながら手続を進めるということが大変重要でございまして、地域やそういった空港関係者の御意見、御要望があれば、応募者に対しましてそういった情報も開示をして提案の中などで適切に盛り込んでいただくなど、適切に対応していくということが重要だろうと思います。 いずれにいたしましても、国土交通省としては、今後、空港運営の民間委託に際しまして、地域の関係者の御意見を十分に伺いながら、手続を丁寧に進めてまいりたいと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 地域の方の声をしっかりと聞いていただけるということでありますけれども、民間委託する際には、国としても空港の騒音対策をしっかりとやっていただくことですとか、あるいは景観に沿った形でターミナルビルを建ててくださいですとか、そういうことは意見を申し上げるわけでありますので、是非こういう近隣のところで保育園が不足していないかどうかということもきちんとヒアリングする事項の中に追加をしていただきたいと思っております。 この保育所を求める声は福岡の県議会の方にも届いておりまして、今回、福岡県がこの福岡空港については一〇%出資をすることになっておりますけれども、県に対しても私ども、地方の議員の先輩と連携をして保育所設置の要望をお願いをしております。大変大事な問題だと思いますので、是非国土交通省の積極的な関与を今後もお願いしたいと思います。 それでは、法案の中身に移らせていただきます。 今回の法改正によりまして、国際観光旅客税の使途を基本方針の三分野に充当する旨を規定することとなります。先ほど来お話あっておりますが、三分野、一つはストレスフリーで快適な環境の整備、そして二つ目は我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化、そして三つ目が観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上と、この三つを規定していくことになります。税金の徴収は平成三十一年の一月七日からで、総額六十億の歳入を想定していると承知をしております。 その財源を特に緊急性が高い施策に充当して訪日観光客の利便性の向上を図るとしておりますが、どれくらいの期間をめどに整備を進める予定でいるのか、また、そのためにこの六十億の予算でどのような事業を行うのか、具体的にイメージができるような形でお答えいただければと思います。
○政府参考人(田村明比古君) お答え申し上げます。 今、先生、どのくらいの期間をめどに整備が進むのかというような御質問をいただきましたけれども、観光ビジョンに掲げられた二〇二〇年、二〇三〇年の目標値というものを一つのKPIといたしまして、観光庁のみならず、政府全体としてあらゆる施策を総動員する必要があるというふうに考えております。 今御質問の中にもございました、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備を始めとする三つの分野にこの国際観光旅客税の税収を充当するということをこの法案に規定しているわけでございますけれども、あわせて、閣僚会議決定におきましては、財源を充当する施策は、既存施策の財源の単なる穴埋めとするのではなくて、受益と負担の関係から負担者の納得が得られること、先進性が高く費用対効果が高い取組であること、地方創生を始めとする我が国が直面する重要な政策課題に合致することを基本とすることとされております。 平成三十年度予算における総額六十億円の歳入につきましては、具体的には、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備といたしましては、最新技術を活用した顔認証ゲート等によるCIQ体制の整備ということで法務省に十二億円、財務省に八億円。それから、ICTを活用した多言語化対応等に関しまして観光庁に十一億円。旅行安全情報等に関する情報プラットフォームの構築に観光庁で一億円。 それから、我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化として、JNTOサイト等を活用したデジタルマーケティングの実践で観光庁に十三億円。 それから、観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上といたしまして、文化財や国立公園等に関する多言語解説の整備ということで文化庁に五億円、環境省に二・五億円などとなっております。さらには、この訪日観光における新たな観光コンテンツの整備、VR等の最新技術を駆使した最先端観光の育成に観光庁四・五億円というような、これらの費目合わせて六十億円充てることとしているところでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 この三分野のうちの最初の分野になりますけれども、ストレスフリーで快適に旅行ができる環境の整備として、日本人海外旅行者の安全確保のために旅行安全情報に関する共有情報プラットフォームの機能強化という言葉がありますけれども、これは具体的にどのようなものでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 旅行安全情報等に関する情報プラットフォームは、日本人海外旅行者の安全の確保と、旅行業界の安否確認の業務の効率化を後押しするシステムでございます。 旅行会社におきましては、現状、事件、事故発生時、日本人旅行者の安否確認を現地添乗員、宿泊施設等と連携し人海戦術により実施している結果、外務省等関係者への情報の共有も含めると時間を非常に多く要しておりまして、より迅速な対応や効率という面で課題が多いわけでございます。このような状況を踏まえまして、当該プラットフォームを構築することで、旅行会社を使って海外へ旅行される方に対しまして、外務省から発出されている海外安全情報の提供のほか、事件、事故の発生時には、旅行会社と旅行業協会、観光庁、外務省等関係者との間で安保情報等をリアルタイムで共有することができるようになります。 この事業を着実に実施していくことで、より安心に海外旅行ができる環境を整備してまいりたいということでございます。
○高瀬弘美君 今外務省のお話が出ましたけれども、海外を旅行している日本人の方に情報を発信するといいますと、外務省がされているものの中にたびレジというものがありまして、ゴルゴ13のポスターを使ったことでかなり話題になりましたけれども、邦人が巻き込まれる大変大きなテロ事件の後にこのたびレジというものが始まったと記憶をしておりますけれども、このたびレジがどのようなものか、登録者の推移も併せて外務省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高橋克彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のたびレジでございますけれども、邦人旅行者の渡航先やメールアドレスを登録することで、在外公館や外務本省から現地の最新の海外安全情報それから緊急時の連絡先を直接受け取れるサービスとなっております。 海外における邦人の安全を確保するため、外務省は、個人旅行者を含む海外旅行者、出張者、留学生など三か月未満の全ての海外渡航者に対し、たびレジの登録を呼びかけております。登録者数は年々増加をしておりまして、二〇一四年のサービス開始時から一年間の登録者数は約二十三万人でございましたが、直近の一年間の登録者数は百七十万人を超えております。 海外に渡航する方々の安全を確保するため、引き続き、たびレジの登録促進活動やサービスの改善に努めてまいりたいと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 このたびレジ、今御説明にありましたように、個人旅行者の方、あるいは団体旅行の方も含めますけれども、そういう方々が御自身で登録をしていただいて、外務省からの様々な安全情報が入ってくるというものになります。 今回のこの新しい税金で新設されます安全情報共有プラットフォームは、観光庁、外務省と旅行会社の方々との連携をまずスムーズにして、しっかりと情報の共有をしていただき、そこにたびレジも重層的に重なってくると。そして、似ている部分もありますけれども、安全確保のためには情報発信のチャンネルというのはたくさんある必要がありますので、これまでになかった機能をこの今回の新しい情報共有プラットフォームで補完をしていくと、そういうふうに理解をしております。 ただ、この二つ、観光庁と外務省の連携が非常に重要になっていくというふうに考えます。新しい税金を使って行う新しいサービスでもありますので、効果的に運用される、税金がきちんと使われるということが大事だと思いますので、テロなどの緊急時にも外務省と観光庁が連携して邦人保護に取り組めるようにするために、定期的な連絡会議はもちろんのこと、外務省と観光庁が合同で邦人保護のシミュレーションを行うことも重要だと思いますが、観光庁長官、いかがでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 海外における邦人保護は一義的に外務省が対応しておりますけれども、観光庁も、従来より、海外で邦人旅行者が巻き込まれているおそれのある事件、事故や災害等が発生した際には、邦人の安全確保や安否確認について、旅行会社も含めた関係者一丸となって外務省と協力、連携してきているところでございます。 こうした事案が発生した際には、情報確認のための手段を複数持っておくことが現地にいる方の正確な情報を迅速に把握することにつながりますので、このたびレジと、それから旅行安全情報に関するプラットフォーム、この二つをうまく組み合わせて、効果的な活用を通じて外務省との連携を一層強化してまいりたいと思いますし、今先生御指摘の連絡会議あるいはシミュレーションの件、これも含めてちょっと検討してまいりたいというふうに考えます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。是非、前向きに御検討いただきたいと思います。 邦人保護の事案が発生するときというのは現場も大変混乱をいたしますし、ふだんであればできることもやはりできなくなるというのが現実だと思いますので、そういう場合に観光庁と外務省がそれぞれどういうふうに情報を集めるのか、そしてそれをどういうふうに共有するのか、それをきちんと練習していくこと、大事だと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、この三分野の、先ほど御説明いただいた三分野の一つに、我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化として、デジタルマーケティングの実践として十三億計上されております。今回の観光旅客税、総額六十億予定をしておりまして、先ほどお話あったとおり、税関検査の電子ゲートやCIQ体制の整備など、観光立国として必要だと思われる分かりやすいハード面の整備に二十億が計上されておりまして、その次に大きいのがこの十三億のデジタルマーケティングになっております。 このデジタルマーケティングの具体的な中身をお聞かせいただきたいことと、このデジタルマーケティング、日本政府観光局、JNTOのサイトを使って行っていくというふうに聞いておりますが、このJNTOのサイトというのは月平均どれくらいアクセスがあるのか、併せてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 昨今、訪日外国人旅行者の多くが、訪日前、滞在中、さらには滞在後に至るまでウエブ上で情報収集を行っておりまして、政府といたしましてもJNTO等のウエブサイトへより多くの外国人にアクセスしていただき、情報伝達に努めていくことが不可欠であるというふうに認識しております。 現在、JNTO等のウエブサイトへのアクセスは月平均で四千八百五十万件ほどとなっております。こうしてアクセスいただいたウエブサイトやスマートフォンアプリ等を通じて、利用者の反応をデータとして蓄積、活用することでマーケティング業務を高度化させ、利用者とのつながりの強化を図った上でプロモーションに活用していくいわゆるデジタルマーケティングへの取組は、我が国の多様な魅力を発信するのに有効であると認識しております。 さらに、データにつきましては、JNTOが自ら収集したデータだけではなくて、もちろんビッグデータを保有する事業者等からも入手した外部データも組み合わせることで利用者とのつながりを強化するとともに、定量的な裏付けのある深度ある分析を可能としていくことで、旅行者目線に立ったプロモーションの実施やコンテンツの開発に取り組むことが可能になるものと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 デジタルマーケティングを行っていくということで、デジタルマーケティング、サイトに来ていただいた外国人の方がどんな情報にアクセスをしてどんな観光地に関心を持っているかなどを分析をしていく、その上で観光戦略を作っていくというものだと理解をしておりますけれども、日本に今観光で来られる方々、団体旅行者よりも個人旅行者の方が増えているというふうに認識をしております。個人旅行者が日本に観光にいらっしゃる場合に、どこに行こうかなと検索をする際に、民間には様々なサイトがあります。 そうした中で、なぜ観光庁がこの官が作ったJNTOのサイトにおいてビッグデータを集める必要性があるのか、また、そのデータを使って作る観光戦略とはどのようなものなのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) JNTOは、外国人旅行者の目線で情報発信を行うことをより徹底する観点から、本年二月にグローバルサイトのリニューアルを行いました。リニューアルに当たりましては、利用者とのつながりの強化を図った上でプロモーションに活用していくことも念頭に置きつつ作業を進めたところでございます。 もちろん、民間の旅行サイトにおきましてもこうした外国人目線は活用されてはおりますけれども、営利目的のサイトの場合には必ずしも、地方創生や地方誘客の観点から光の当たりにくいといいますか、光の当たり切らない地方に係る情報提供が不十分となる可能性もございます。JNTO自身のサイトで、こうした地方にも光を当てつつ、質の高い情報を提供することがより良質のデータを集めることにつながるというふうに考えております。 利用者の反応をデータとして蓄積、活用し、いわゆるデジタルマーケティングの視点で分析したデータから、旅行者の国やマーケットごとに異なる興味、関心の可視化を行うということは、旅行者のニーズに応じたコンテンツの提供が可能となるということに加えまして、例えばこうしたいろいろなデータ、分析結果等を自治体やDMOにも提供していくということもあります。地方創生を意識した、地方誘客を始めとした効果的な観光施策の企画立案にも資するものと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 確かに、民間にお任せしている場合には、なかなか地方の小さな観光地、しかしすごく充実している観光地についてはなかなか取り上げてもらえないというようなこともありますので、そういった意味でも官がしっかりとそういう情報発信をしていくということ、大事だなと思います。 いずれにしましても、このJNTOのサイトに外国人の方にアクセスをしていただくということが成功させるために何より大事なものなのだというふうに思います。 そこで、私の方から提案になりますけれども、例えば他国の場合には、国立公園の入場予約ですとか、国立公園にある宿泊施設、ロッジなんかがあるんですけれども、そういうものの予約というのは政府が作ったサイトでしかできないという場合が多くなっております。日本の場合も、例えば迎賓館については入場予約というものが内閣府のサイトで今できるようになっております。また、人気のある世界文化遺産、例えばですけれども、兵庫の姫路城なんかは現場で入城の整理券は配られているんですけれども、今オンラインでは予約ができないというような状況になっております。 こういう中で、このJNTOのサイト、観光庁として、観光をつかさどる庁としてやっていくわけでありますので、このJNTOのサイトの中で、例えば迎賓館の予約もできる、また国立公園のいろんな予約もできる。そして、国立公園も、今は入場制限がされているようなところはありませんが、今後、観光客がすごく増えていく中で、一日当たりの入場制限をしていく必要も出てくると思います。そうした場合に、このJNTOのサイトで予約ができる、あるいは入場の券を買うことができるということも考えていく必要があるのではないかと思いますので、この観光庁が所管しているJNTOのサイトで、様々な各省庁が行っている、また各地方団体が行っているそうしたものの予約や事前の支払などができるように是非御検討いただきたいと、是非観光庁の方でリーダーシップ取っていただきたいと思いますが、長官のお考え、いかがでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 先生御指摘のとおり、このJNTOのウエブサイト利用者を更に増やしていくということは非常に重要であるというふうに認識しております。 このため、一般公開されている公的施設について関係省庁が作成した予約サイトを紹介するなど、一元化した情報発信に取り組んでいるところでございますが、こうした取組を更に推進していくために、私どももある程度中心になってしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 さらに、オンライン広告によるウエブサイトへの誘引も実施することといたしておりまして、今後も利用者や外国人の目線を意識したコンテンツを充実させるなど、ウエブサイト利用者を増やすための創意工夫してまいります。 先生の御提案も非常にいい御提案だと思いますので、検討させていただきたいと思います。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 是非、JNTOの方で、他省庁がやっているそういういろんな観光資源の予約ができるようなリンクを貼るというだけではなくて、JNTOのサイトでしかできないことがあるから外国人の方がJNTOに行くと、それがビッグデータを集めていく上ではすごく大事なことだと思いますので、是非その視点で今後御検討いただきたいと思います。 この観光戦略を効果的に行っていくためには、観光庁が政府の縦割りの垣根を越えて観光立国のための司令塔の役割を果たし、日本の魅力を効果的に発信していくことが重要であると思います。 そこで、若干気になりますのは、日本の魅力を発信するものとしまして各省庁にもいろんなスキームがあります。例えば、経済産業省にはインバウンド型クールジャパン推進事業というものの中にインバウンド型クールジャパンビジネス環境整備事業というのがありまして、観光地マスタープランの策定というようなことも入っております。また、農水省が行っている農泊、農村地帯に泊まっていただくものですね、こういうものの推進ということもやっておりますし、海外のいろんな発信力のあるタレントやブロガーの方を招待して日本の観光地の魅力を発信するような事業を幾つかの省庁で行っているものと理解をしております。 こういういろんな省庁が行っている事業、目的としては観光客の方に日本に来ていただくということですので、観光庁が関与をしていないということはないと思いますけれども、こうした他省庁の事業に観光庁がどの程度関わりを持っておられるのか、長官にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 今観光庁は、自ら海外への情報発信、国内での受入れ体制整備、観光資源の磨き上げに取り組むとともに、関係省庁の施策につきましても、内閣官房に設置されました観光戦略実行推進タスクフォース、これは実質的に観光庁が事務局を担っているわけでございますけれども、この場などを活用しながら連携協力をお願いしてきたところでございます。 こうした政府全体の観光関連施策につきましては、内閣官房において毎年度観光ビジョン関連施策として取りまとめて公表をしているところでございます。 今先生お尋ねの各省庁の観光関連事業への観光庁の関わり方ということでございますが、これ様々でございますけれど、例えばこの平成三十年度の国際観光旅客税の税収六十億円を充当する施策におきましては、文化庁による文化財を観光資源として開花させる事業や環境省による国立公園をナショナルパークとしてブランド化する事業などと一体となって、観光庁が多言語解説の整備等において支援する等、予算面における連携を行っているところでございます。 さらに、この国際観光旅客税が税収として満年度化いたします平成三十一年度以降には、予算の総合性の確保等を図る観点から、税収を充当する施策、事業を観光庁に一括計上した上で関係省庁に移し替えて執行することといたしておりまして、このための必要な規定の整備を今回の改正法案で提出させていただいているところでございます。 今後とも、観光庁中心となりまして、観光ビジョンに掲げられた目標の達成に向け、政府一丸、官民一体となって必要な施策の実行にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 是非、各省庁でばらばらに事業を行っていくことがないように、質の担保も含めて観光庁がしっかりとグリップを握っていただいて、税金がどのように使われて、それがどのような効果を生んでいるのかしっかりと分析していくこと、大事だと思いますので、どうかこの点もお願いをしたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○委員長(野田国義君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(野田国義君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 日本政府観光局の調査によれば、日本を訪れる外国人が訪日前に期待することの上位は、日本食を食べることであり、自然、景勝地の観光、ショッピングと続いています。 我が党は、日本の文化や歴史、自然に魅力を感じる外国人が増えることは歓迎でありますし、また、その中でリピーターが増えるよう、更に魅力を広げて伝える努力も必要だと考えます。 では、そもそも観光とは何なのかと、どうあるべきなのかと、これが大事だと思います。観光立国推進基本法の前文冒頭では、観光の意義についてどのように規定していますか。
○政府参考人(田村明比古君) お答え申し上げます。 観光立国推進基本法の前文におきましては、同法を制定する趣旨について規定されているところでございます。このうち冒頭では観光の意義について規定されておりまして、具体的に、ちょっと読みますけれども、「観光は、国際平和と国民生活の安定を象徴するものであって、その持続的な発展は、恒久の平和と国際社会の相互理解の増進を念願し、健康で文化的な生活を享受しようとする我らの理想とするところである。また、観光は、地域経済の活性化、雇用の機会の増大等国民経済のあらゆる領域にわたりその発展に寄与するとともに、健康の増進、潤いのある豊かな生活環境の創造等を通じて国民生活の安定向上に貢献するものであることに加え、国際相互理解を増進するものである。」というふうに規定されているところでございます。
○山添拓君 憲法に則した、極めて多面的な価値、意義を記していると言えます。この条文、規定ぶりは、前身であります一九六三年の観光基本法の前文をほぼ踏襲しておりまして、半世紀以上にわたって観光政策の根幹に据えられているものです。 一方、安倍政権は、観光を成長戦略の柱に位置付け、大臣も本法案の趣旨説明において、観光は、我が国の成長戦略と地方創生の大きな柱と述べました。訪日客を更に増加をさせて、その環境整備のための投資も促進し、そして経済成長に結び付けようという考えだと思われます。しかし、訪日客を増やす目的が主として経済成長というのでは、観光立国推進基本法に定める観光の意義からしても余りにもお粗末ではないかと。 大臣に伺います。現在の法律の第一条が、外国人観光旅客の来訪を促進することで国際相互理解の増進に寄与することを目的とするとしているのを、今回の改正案では、国際競争力の強化と地域経済の活性化に寄与することを目的とするように変更したのはなぜなんでしょうか。訪日客を増やす目的を専ら経済的利益のためにのみ置くものなのか、国際相互理解、これは二の次ということなんでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 改正前の国際観光振興法は、今から二十年前、インバウンドが現在ほど盛んでなく、旅行費用の低廉化等が課題となっていたことを背景に制定されたものであります。 現在では、国際観光をめぐる状況は大きく変化し、本格的な少子高齢化、人口減少を迎える中で、外国人観光旅客の来訪の促進は、我が国に対する理解の増進はもとより、我が国の成長戦略と地方創生の大きな柱となってきております。 このため、平成二十八年三月に策定をいたしました観光ビジョンにおいては、二〇二〇年訪日外国人旅行者数四千万人、二〇三〇年六千万人等の大きな目標を掲げ、観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充強化を図るため、政府一丸となって取り組むこととされております。 これらを踏まえまして、本法案におきましては、外国人観光旅客の来訪を促進するための措置及び国際観光施策の財源に関する措置を講ずることにより、もって我が国の観光関連産業の国際競争力の強化及び地域経済の活性化等の向上を目的とし、それらを第一条において明記することとしたものであります。 なお、目的規定では、外国人観光旅客の来訪を促進することが我が国に対する理解の増進に資するものであること並びに国際観光旅客の往来を促進することが国際交流の拡大に資するものであることという点を明記をしておりまして、国際相互理解の増進という点につきましては、改正後の法の趣旨にも含まれているものと考えております。
○山添拓君 目的の規定からわざわざ相互理解の増進に寄与することというのを削ることはないと思うんですけどね。 訪日客を経済成長とのみ結び付ける最たるものがカジノだと言えます。大臣は、衆議院で我が党の宮本岳志議員の質問に対して、IRはまだ世の中に存在していない、法案も提出していない、それにこの新たな新税による財源を充てることは当然あり得ないと、こういうふうに答弁をしております。 しかし、安倍首相は施政方針演説で、IR推進法に基づき、日本型の複合観光施設を整備するための実施法案を提出すると述べましたし、昨日は与党で、カジノは最大三か所、また七年後見直しなどの内容で合意をし、政府は四月中の法案提出を目指すとも報じられております。 新たに設置する国際観光旅客税をIR推進法で言うカジノを含むIRの整備に使うことは否定されていないんですね。
○国務大臣(石井啓一君) IRにつきましては、現在、内閣官房において具体的な制度設計に関する検討を行っている段階であり、IR整備法案もまだ提出していない状況でございます。現に、IRは存在をしておりませんし、IRを造るための制度もできていないという状況であります。 現時点ではIRに観光財源を充てることはできないと考えております。
○山添拓君 いや、法案ができたって別にIRはこの世に存在しないんですけれども。 IR実施法ができてもカジノ、IRに使わないんですか。それならそう明言していただきたいんですが。
○国務大臣(石井啓一君) 今お答えしたところですが、IR整備法案については内閣官房において具体的な制度の設計に関する検討を行っている段階であります。最終的に制度が固まったわけではございません。 現時点で確定的にお答えをするのは困難と考えております。
○山添拓君 確定的に答えられないということで、否定をされないわけです。訪日外国人から出国時に税金という形でお金を取って、それをカジノ整備に充てて、またカジノでお金を落としてもらって、そして経済成長、やっぱりこれがおもてなしと言えるのかと私は思います。 安倍首相は施政方針演説で、羽田、成田の容量を世界最高水準の百万回にまで拡大すると述べました。二〇二〇年までに二つの空港で八万回の発着枠拡大を実現すると述べ、同じく二〇二〇年に訪日外国人四千万人の目標実現を目指すとしました。 伺いますが、八万回発着枠を増やせば四千万人を受入れ可能になるということなんでしょうか。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 訪日外国人旅行者数につきましては、二〇一七年におきまして約二千八百万人超ということになっておりまして、二〇二〇年四千万人という目標達成に向けて更に千二百万人近い増加が必要ということでございます。 このうち首都圏の空港は、四割を超える訪日外国人が利用する拠点空港でございまして、目標達成のためには更なる国際旅客需要増加への対応が必要となってまいります。もちろん首都圏だけで全ての需要を賄うということではございませんで、全国にございます様々な空港で需要を受けていくということと両立をしながら、この目標達成に向けて受入れをしていくということだと思います。
○山添拓君 はっきりおっしゃらないんですけど、これリンクしないんですよね。八万回という目標達成を目指したときには、当時の訪日外国人客の目標は二千万人でしたので、これリンクするはずがないわけです。四千万人という目標ありきでいきますと、どんどん発着回数を拡大する方向にしか進みません。国際便を増やす方法は、では発着回数拡大するしかないのかということを議論したいと思います。 国交省は、羽田空港の第四滑走路供用開始前の二〇〇五年四月に、JALから二十二便、ANAから十八便の発着枠を回収しまして、当時新規参入したスカイマークやエア・ドゥなどに再配分する、こういう対応を行いました。当時なぜこういう対応を行ったんでしょうか。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 今お尋ねの発着枠の配分というのは、国内線の関係についてでございます。 国内航空につきまして、平成十二年に、競争促進による利用者利便の向上を目的といたしまして需給調整規制を廃止する抜本的な規制緩和が導入されまして、あわせて、羽田空港等の混雑空港につきましては、既得権益化を防止するために、また、競争促進及び国際、国内航空ネットワークを維持、拡充するという観点から、その利用を五年ごとに見直す許可制度というのが導入をされました。その後、平成十七年にこの許可期間が到来するに当たりまして、新規航空会社の更なる参入拡大や大手航空会社との十分な競争を確保すべく、発着枠を回収して新規航空会社に再配分を行うといったことを行ったということでございます。
○山添拓君 当時は発着枠を増やすことができませんでしたので、その場合には既存の枠を回収して新規参入に割り当てるという方法を取った、そういう先例だということです。 資料をお配りしておりますが、交通政策審議会の二〇一三年の需要予測では、国内線は、今後、実質GDPの成長率が年平均二%でも微増程度の予測であり、成長率が低ければマイナスになるという予測になっています。国内線ですから、鉄道やバスも含めてシェアの変動を促すことも可能です。国際線どうしても増やすというのであれば、国内線の発着枠を回収して国際線に振り分けることでも対応できるだろうと考えます。私は、やっぱり、機能強化ありきで、とにかく発着回数を増やさなければならないという議論の進め方自体が議論すべきところだと思っています。 国交省に伺いますが、成田空港、中部空港、関西空港の処理能力と二〇一六年度の利用実績はどのようになっていますか。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 二〇一六年度時点におきまして、成田国際空港につきましては、地元と合意している発着枠は三十万回でございますけれども、発着回数実績は二十四・六万回となっております。 関西国際空港につきましては、環境影響評価の前提となります年間発着回数は約二十三万回、年間発着回数の実績は十七・八万回となっております。 また、中部国際空港につきましては、環境影響評価の前提となっております年間発着回数は約十三万回、発着回数実績は十・一万回となっております。
○山添拓君 今お聞きいただきましたように、それぞれ満杯というわけではもちろんありませんし、これから発着回数を増やすということは可能なんですね。 例えば、今、大きな議論になっております羽田空港の飛行経路の見直し、都心上空の飛行ルートによって増やそうという発着回数は、これは最大でも年間二・六万回です。今挙げていただいた三つの国際空港の利用実績から見ても、この分は十分に吸収ができるわけです。訪日客に、東京、京都、大阪、いわゆるゴールデンルート以外にも訪れてもらうというのであれば、地方空港も含めて様々な空港を使う、首都圏空港だけにこだわらないということが必要ではないかと思います。 今、訪日客の八五%がアジアからです。小型機であれば地方空港でも着陸ができますし、リピーターを期待するということであれば、なおさら地方への直行便での需要があるわけです。全国に九十八の空港がありますけれども、国管理の二十七空港でいえば、黒字になっているのは羽田、新千歳、広島、松山の四空港のみです。ですから、赤字経営の改善にもつながり得ると考えます。 もちろん、どの空港でも、騒音問題など周辺住民の生活環境を維持するということが前提でありまして、合意の上で進めるべきですけれども、地方空港でこうした海外からの需要を吸収していく、そのための工夫というものをもっと考えるべきなんではないでしょうか。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 首都圏空港の状況について少し申し上げますけれども、先ほど、四千万人の目標達成に向けて、その約四割を訪日する外国人が首都圏空港を使っているという状況でございますが、今の現在の状況を申し上げますと、羽田空港については、既に深夜、早朝の時間帯を除きまして発着枠は限界まで使っている状況でございますし、成田空港につきましても、国際線の需要が集中する時間において発着枠が不足し、航空会社の乗り入れ要望にお応えすることができないという状況でございます。 さらに、首都圏に乗り入れたいという海外からの御要望は非常に多いというのが現在の状況でございまして、目標達成に向けては、この首都圏に向けての旺盛な需要に対してしっかり応えていくための状況が、今の羽田空港、成田空港の状況では対応が困難だという状況になっておりまして、もちろん、地方空港への分散ということも必要ではありますけれども、引き続き首都圏に対する旺盛な航空需要ということについても十分対応していく必要がある、それによって四千万人の目標を達成していくということが、現在の八万回への増加へのための取組ということになっているということでございます。
○山添拓君 ですから、やっぱり四千万という目標をはめることによって、逆に無理を強いるような形になるわけです。 成田空港では……(発言する者あり)ちょっとお静かになさってください。
○委員長(野田国義君) お静かにお願いします。
○山添拓君 発着回数にまだ余裕がある中で更なる上積みが計画をされまして、羽田空港で計画される都心上空ルートの運用は、当面十五時から十九時の四時間としています。その理由は何なのか。 二〇一四年七月の技術小委員会中間取りまとめの五ページでどのように記しているか、御紹介ください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) 平成二十六年七月に取りまとめられた首都圏空港機能強化の技術検討小委員会の中間取りまとめにおきましては、また、現時点においても既に、羽田空港における昼間時間帯や成田空港における国際線の出発、到着が集中する夕方の時間帯においては、それぞれ処理能力の限度までダイヤが設定されており、航空会社が希望する時間帯に就航することができないという事態が発生していると記載されております。
○山添拓君 要するに、航空会社の希望なんですけれども、この航空会社の希望というのは何なのかといいますと、これ国際線の乗り継ぎ旅客を取り込むということなんですね。十五時台から十八時台にかけては、北米便ですとかアジア便の発着が重なります。ですから、アジア各地、中国なども含めて、そこから東京で乗り継いで北米に向かう、あるいはその逆の経由客を取り込むことができれば、座席の利用率が上がり航空会社の収益性が高くなるというわけです。 従来、国際線は、国家間の航空協定で航空会社や発着空港、便数や運賃などが決められておりましたが、九〇年代から広がったオープンスカイ協定という世界的な規制緩和によって航空会社の競争が激化をしまして、これに空港が巻き込まれるという事態になっています。羽田や成田は、夕方の時間帯の発着枠が頭打ちになりますと、韓国ですとか中国あるいは香港などアジアのほかの空港に取られてしまうと。だから、航空会社の利益のために空港間で競争する、そういう構図の中で発着枠の拡大が狙われております。 しかし、乗り継ぎ客のためでしたら、これインバウンドでも何でもないんですね。国際線同士の乗り継ぎ客でしたら出国税の課税対象にもなりません。ですから、やっぱりそもそも誰のための機能強化なのかということが改めて問われてくると私は思います。観光客だけが狙いでは全然ないわけです。 日本再興戦略では、成長著しいアジア等の成長力を取り込むといい、企業が活動しやすい国のために国際競争力を高める必要があるとしています。国際金融都市としての東京のステータスを高めるために、企業立地を促進し外国企業のアジア拠点を五百社以上誘致をする、国際戦略総合特区を活用して外資の投資環境を整えることが計画をされました。そのためのインフラ整備として交通政策が位置付けられ、国際戦略港湾や首都圏三環状道路、リニア新幹線など都市機能の強化を図るとしています。 首都圏空港の機能強化も同じ発想によるものです。大企業や投資家をこうしてもうけさせて、都心上空ルートですとか、あるいは夜間の飛行制限の緩和によって騒音や落下物の危険が増える周辺住民にとっては不安や迷惑をもたらすばかりです。 大臣に伺いますけれども、こういう利潤第一の生んだゆがんだ政策を進めようとしているものだ、こういう認識を大臣、お持ちでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 首都圏空港につきましては、羽田空港の飛行経路の見直しや成田空港の高速離脱誘導路の整備等によりまして、二〇二〇年までに発着容量を年八万回増加をさせると。二〇二〇年以降には成田空港の第三滑走路の増設、夜間飛行制限の緩和などにより発着容量を更に十六万回増加させまして、発着容量を約百万回とする機能強化を実現したいと考えております。 これが実現いたしますと、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの円滑な開催に資するほか、観光ビジョンの目標である訪日外国人旅行者数、二〇二〇年四千万人、二〇三〇年六千万人の達成、首都圏の国際競争力の強化、成田、羽田の日本最大の国内、国際ネットワークを活用した全国各地と海外との人、物の交流促進による地域活性化、就航都市の増加による旅客利便性の向上など、幅広い効果が見込まれるところであります。こうした効果は、首都圏のみならず、全国各地の住民の方々に幅広く届くものであり、航空会社や特定の大企業などの特定の者だけが享受するものではございません。 一方で、両空港の機能強化に当たっては、落下物や航空機騒音に対する懸念の声などが寄せられております。このため、落下物防止対策基準の策定、義務化などによる未然防止策の徹底、補償等の充実などによる事案発生時の対応強化の両面からの総合的な落下物対策や、防音工事の充実強化や低騒音機の導入促進等の騒音対策に取り組むこととしております。 こうした取組につきまして着実に実施をするとともに、引き続き、住民や関係自治体の方々に丁寧な情報提供を行い、首都圏空港の機能強化について御理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えております。
○委員長(野田国義君) 時間が来ております。
○山添拓君 はい。 観光政策の基本理念というのは、住んでよし、訪れてよしの観光まちづくりです。住民生活の犠牲の上に増便、拡張ありきの機能強化は見直すべきだということを改めて主張、強調いたしまして、質問といたします。ありがとうございました。
○室井邦彦君 日本維新の会の室井です。早速質問をさせていただきます。 この法改正の経緯とその意義についてお尋ねをいたしますが、その前に、政府は、平成二十八年の三月でしたか、明日の日本を支える観光ビジョンを取りまとめられました。また、新たな目標実現に向けた改革を掲げられた。観光先進国を目指して、観光ビジョンの実現プログラム二〇一七年を決定された。 そこで、この今回の法改正においての、冒頭申し上げましたように、法律の名称を変更し、新たな目的を追加するということをしておられます。そこで、法改正に至る経緯とその意義について、大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 改正前の国際観光振興法は、今から二十年前、インバウンドが現在ほど盛んでなく、旅行費用の低廉化等が課題となっていたことを背景に制定されたものであります。 現在では、国際観光をめぐる状況は大きく変化をし、本格的な少子高齢化、人口減少を迎える中で、外国人観光旅客の来訪の促進は、我が国に対する理解の増進はもとより、我が国の成長戦略と地方創生の大きな柱となってきております。このため、今委員から御紹介いただいた観光ビジョンにおきましては、二〇二〇年訪日外国人旅行者数四千万人、二〇三〇年六千万人等の大きな目標を掲げ、観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充強化を図るため、政府一丸となって取り組むこととされております。 これらの課題に対応するため、今般、本改正案において、観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充強化を図るために創設される見込みである国際観光旅客税の使途を規定するとともに、外国人旅客の地方への更なる誘客拡大、事業者等による受入れ環境整備の拡充に必要な措置を講じることとしております。 これらを踏まえまして、法律名につきましても、観光先進国の実現に向けて総合的に国際観光を振興するという観点から、これまでの外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進から、外国人観光旅客の来訪の促進等に改めることとしたものであります。また、本法案の目的規定では、外国人観光旅客の来訪を促進するための措置及び国際観光施策の財源に関する措置を講ずることにより、もって我が国の観光関連産業の国際競争力の強化及び地域経済の活性化等の向上を目的とする旨を明記することとしております。 本改正案に基づく措置等を通じまして、今後更に増加する観光需要に対し、より高次元な観光施策を展開し、特定の地域に集中している旅行者の全国各地への来訪、滞在の更なる拡大、旅行ニーズの多様化に的確に対応し、二〇二〇年訪日外国人旅行者数四千万人などの目標や、東京オリンピック・パラリンピック競技大会、来年に迫ったラグビーワールドカップ大会等の対応に万全を期してまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 昨日、東京駅に私はいましたけれども、そうですね、半分以上が外国人というようなすごい状況でありまして。新幹線に乗りました。ヨーロッパ系の方でしょう、もう自分よりも大きなボストンバッグを皆さん持っておられるので新幹線が走らないと。もう大変でした。それぞれ八号車、九号車、乗られるんですけれども、バッグが多過ぎて右往左往されていて、ずっと出発ができないという。これで四千万人と、これは次、どのようにするのか、新幹線の構造改革でもしなくちゃいけないんじゃないのかなと。ともかく進まないんですよね。もう皆さん方は御経験されておると思いますけれども。 大臣の意気込みは敬意を表しますし、よろしく観光先進国として主導していただきたいんですけれども、そういう面も少し目を向けていただきながら、あらゆるところに気配りをしなくちゃいけないんじゃないのかなと、このように思っております。一部感想を述べさせていただきました。 それで、次の質問に入りますが、各先生方、重複いたしますし、似ているような質問でありますけれども、御容赦を願いたいと思います。 ここで、日本版DMOについて少し触れさせていただかないといけないなと思っております。今回の法改正で、計画の策定主体が、地方運輸局、都道府県、DM等など、広域的な協議会に変更するというようなことになりました。そういう意味におきまして、この日本版DMOにどのような役割を担わせていくのか、その点を、長官、お聞かせください。
○政府参考人(田村明比古君) 国内外からの観光客の地方への流れを戦略的に創出し、その経済効果を全国に波及させていくためには、各地域において、観光地域のマネジメント及びマーケティングを担う法人であるDMOが中心となり、多様な関係者が広域的に連携した上で取組を進めることが重要でございます。 その取組の中で、主に地方ブロック単位ぐらいの広域的なエリアを対象区域とする広域連携DMOにつきましては、エリア全体の外国人観光客の誘客に関する戦略を策定するとともに、地域単位のDMOの取組の成果や魅力的な観光資源を集約して効果的な情報発信やプロモーションを行うことが期待されているところでございます。 また、複数又は単独の市町村のエリアを対象区域とするような地域単位のDMOにつきましては、観光客に選好される魅力的なコンテンツの開発強化を行うとともに、地方公共団体と連携しながら観光客の受入れ環境整備を推進することなどが期待されているところでございます。 観光庁といたしましては、以上のような適切な役割分担の下で、DMOや地方公共団体等の多様な関係者が広域的に連携した取組をより一層推進し、国内外からの観光客の地方への流れを創出してまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 特に私も地方との連携がやはり非常に大切だなというふうに感じております。よろしく御指導をお願いをしたいと思います。 続きまして、もう一度このDMOに係る、現在、これは二十七年の十一月でしたか、登録制度が創設されたと。今現在、登録状況をお聞かせいただきたいということと、このDMOの形成、確立を図りながらどのように組織化をしていこうとされると思っておられるのか、多少先ほどの答弁と重複いたしますけれども、お願いをしたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 観光庁では、全国各地におけるDMOの形成、育成に向けまして、DMOを登録支援する制度を創設しておりまして、現在、全国で百九十八の日本版DMO及びその候補となる法人を登録しております。そして、これらの法人を始めとして、各地域におけるDMOの形成等に向けた取組に対しまして、関係省庁とも連携しながら財政、人材、情報の各側面から支援を行っているところでございます。 財政面では、平成三十年度予算におきまして、DMOを中心として地域の関係者が適切な役割分担の下に広域的に連携して行う観光コンテンツの充実、受入れ環境整備、プロモーション等の取組に対しまして支援を行うことといたしております。 また、人材面からは、DMOの要請に応じまして各分野の専門人材を地域に派遣する支援を行うとともに、平成二十八年、二十九年度におきまして、統計データの活用やマーケティング、財務分析等の分野について民間活力を活用した研修の充実を図るための研修プログラムを策定し、試行的に研修を行うなど、DMOの専門人材の育成に取り組んでいるところでございます。 そして、情報面からは、観光地域のマネジメント、マーケティングを行うためのツールでございますDMOネットによりまして各地域のDMOの業務効率化を支援するとともに、DMOの活動をサポートできる民間事業者や専門知識を持つ人材とのマッチング等の支援を始めているところでございます。 いずれにいたしましても、観光庁といたしましては、国内外からの観光客の地方への流れがより一層創出されるように、DMOを中心とした広域連携を推進するため、全国各地のDMOに対しまして、関係省庁とも連携しながら、引き続き支援を行ってまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 長官、この百九十八団体というのは実際想定していた数字なんでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) そういう意味では、全国にいわゆる昔の観光協会というような組織というのはもう相当いろんなレベルでございますので、そういう意味では当然もう百や二百や出てくるということは想定されていたということでございます。
○室井邦彦君 分かりました。ありがとうございます。 それでは、次の質問に移ります。 このいわゆる訪日外国人旅行者の訪問先というのは、一つのパターンで決まり切っておるといいますか、ゴールデンルートと呼ばれる東京、富士山、大阪、京都等を巡るこの人気観光コースに集中をしているわけでありますが、今回のこの法改正の下で外客来訪促進計画を見直すということで、長官も各先生方の質問に答弁をされておられますけれども、このゴールデンルートから地方の誘客の拡大と地方部における広域的な周遊観光の促進ですね、どう改革を、どう取り組んでいくのか、お考えをお聞かせいただけますか。
○政府参考人(田村明比古君) 観光は我が国の地方創生の柱でございまして、先ほどからいろいろ出てきておりますけれども、訪日外国人旅行者数あるいは消費額などの目標を定めた明日の日本を支える観光ビジョンにおきましても、観光先進国への三つの視点の一つとして、観光資源の魅力を極め、地方創生の礎にというのが明記されております。 観光ビジョンに盛り込まれました、文化財を観光資源として開花させること、あるいは国立公園をいろんな活動が楽しめるナショナルパークとしてブランド化すること等につきまして政府一丸となって取り組んできた結果として、昨年は三大都市圏以外の地方部における外国人延べ宿泊者数は三千百八十八万人泊と対前年比一五・八%増となっておりまして、これ、三大都市圏の対前年比が一〇・二%増でございますので、これを上回って、着実に地方への誘客が進んでいると考えられます。 他方で、この観光ビジョンに掲げた二〇二〇年地方部における外国人延べ宿泊者数七千万人泊の目標の達成を通じて訪日外国人旅行者の地方誘客を進め、その経済効果を全国に波及させていくためには、これまで以上に訪日外国人旅行者の地方への来訪、滞在拡大につながる取組を強化していく必要がございます。 そのために、この各地域におきまして観光地域のマネジメント及びマーケティングを担う法人であるDMOが中心となって、多様な関係者が広域的に連携した上で取組を進めることが重要なことになっているわけであります。地域固有の自然や生活文化を活用しながら各地域における体験型観光の充実を図るとともに、先ほども申し上げましたけれども、広域連携のDMO、それから地域単位のDMO、そして地方公共団体等の多様な関係者による広域的な連携に向けた取組、これを観光庁としても支援しているところでございます。今回のこの法案の第四条におきましても、海外への情報発信等について広域的な取組が促進されるように、DMOや自治体等から構成される協議会制度を創設することとしております。 また、この法案十二条第一項におきましては、今般創設される見込みである国際観光旅客税の税収を充てる分野の一つとして、地域固有の文化、自然その他の特性を活用した観光資源の開発及び活用による当該地域の体験及び滞在の質の向上に関する施策というのを規定しておりまして、今後はこの新たな財源も活用しながら、訪日外国人旅行者の地方への来訪、滞在の促進をより一層進めてまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 よろしくお願いをいたします。 それでは、増子先生も御質問されておりましたけれども、私も福島県の関係議員の一人でありますので、この東北六県について、確かにこの観光復興対策、東日本大震災、風評被害、当初のことを思いますと、落ち込みは一時ほどではない、多少は回復してきているのかな、こんな思いもありますが、いずれにいたしましても、福島県を中心にこの観光、地域づくりに力強さがどうもずしっと感じてこないというような思いもあります。 そこで、この三十年度予算に、また引き続きJNTOに、日本政府観光局ですか、に東北観光復興プロモーションとして十億円の予算を付けていただいておりますし、また、東北観光復興対策交付金として三十三億円ですか、計上していただいておりますが、ここで東北における新たな観光資源の開拓、また広域観光周遊ルートの改善といいますか改革というか、今後どのように取り組んでいかれるのか、非常に私も興味があるといいますか気になるところでありますので、是非局長の方からお答えいただければ、あっ、大臣ですか、失礼いたしました、大臣、お答えください。
○国務大臣(石井啓一君) 東北地方におけます外国人宿泊者数は、東日本大震災前と比較をいたしまして一八七%となっております。二〇一七年の速報値として約九十五万人泊にまで数字を伸ばしているものの、全国の水準と比較をすると伸び率は必ずしも高くない状況でございます。 このため、日本国内のゴールデンルートに集中する傾向にあります外国人旅行者の東北地方への訪問意識を高め、滞在の促進に向けまして、各地域独自の様々な観光資源を活用する滞在コンテンツの充実強化、快適な旅行環境を実現するための受入れ環境の整備、各地域の魅力を発信するプロモーションの強化などについて取り組む必要がございます。 政府といたしましては、二〇二〇年に東北六県の外国人延べ宿泊者数を百五十万人泊とする目標を掲げ、その実現に向けまして、二〇一六年を東北観光復興元年とし、東北観光復興対策交付金を創設して地域の取組を支援するとともに、日本政府観光局、JNTOによる東北地方への集中的な訪日プロモーションといたしまして全世界を対象としたデスティネーションキャンペーンを開始をし、本年度も実施をしているところでございます。 また、平成三十年度予算におきましては、新たにDMOを中心として地域の関係者が適切な役割分担の下に広域的に連携して行います観光コンテンツの充実、受入れ環境の整備、プロモーション等の取組に対して支援を行うこととしております。 さらに、本法案で創設されますDMOや自治体等から構成されます協議会制度を通じまして、東北地方における広域的な連携の取組を進めてまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、復興の象徴の一つである東北絆まつり、二〇一九年に釜石市で試合が開催をされますラグビーワールドカップ、復興五輪と位置付けられる二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会などの機会を十分に活用し、引き続き東北地方の観光振興に向け全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 これは質問ではないんですが、老婆心ながら一言最後に言っておきたいと思いますが。 この前、暴動があったと。これは、LCC、ジェットスターの東京発から上海行きでこの欠航案内があったと。そこで、百八十人ほどの人。日本人が五人、そして中国人の方が八十人ということで、LCCは、徹底した運賃格安にするためにいろんなところを無駄を排除しているわけでありますけれども、ここで百人の中国人の方が搭乗口付近にとどまって、その搭乗エリア、夜十一時になると閉鎖されると、電気、暖房が止まることを説明をし、撤去を求めたんだけれども、内容を理解できない中国人客はとどまり続けて、その後暴動となったと、こういう報道が出ておりました。日本の空港、羽田内でですね、これ羽田だったかな、ありました。 こういうところの関係良くなくて、観光庁長官にどう指導するんだと言っても、これはよそ事かも分からないし、中国人の教育マナーでもあるかも分からないし、LCCの……
○委員長(野田国義君) 時間が来ております。
○室井邦彦君 はい。 そういう問題かも分かりません。いずれにしても、こういう問題が起きたということは余り良くないので、その点はしっかりと認識していただいて、また今後、対応を御指導していただきたいと、このことをお願いして、質問を終わります。
○青木愛君 希望の会、自由党の青木愛です。よろしくお願いいたします。 先ほどから、各先生方からこの条文第一条の目的について質問がございました。私も質問をさせていただきます。 現行法では、外国人観光客が訪日をして、日本固有の文化や歴史の理解、また地域住民との交流を深めることにより、外国人観光客が日本に対する理解を深めることに主眼を置いていましたが、改正案では、観光業を成長戦略として位置付け、日本経済及び地域の活性化に資することが主要な目的となっております。 大臣には、できればちょっと端的に別の角度からのもし御答弁をいただければ有り難いなと思うんですけれども。 政治のその究極の目的が世界の平和にあるというふうに思っておりますけれども、こんな考え方もあるようなんですが、国際社会にとっては、外国人との直接的な交流、出会いによって国際的な相互理解を深めることができ、また異なる文化、文明への理解が進むことにより世界平和にも貢献するようになります。このように、観光は単なる余暇を楽しむという次元を超えて、根源的に大変重要な意義を持っているという、こういう考え方がございます。 先ほども山添委員からも指摘がありました国際相互理解、国際相互理解の増進に寄与という部分を後退をさせて国際競争力の強化というものを前面に押し出しているんですけれども、確かに、国際競争力の強化というか、日本経済の発展、地域の活性化、こういったことは国民生活を維持するためには大事なことだというふうに理解をしていますけれども、何かこの国際競争力ばかりを前面に押し出して、お金もうけというか、そこを前面に押し出した目的というのはいかがなものかなと。 国際相互理解という、観光が持つ世界平和に貢献をするというその理念をまず打ち出すべきだったのではないかなと思うんですが、その点について一言お願いいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 同じ御質問に対しては同じ答えになりますので、御理解をいただきたいと思いますが。 改正前の国際観光振興法が二十年前でありますから、現在では大きく状況は変化をしまして、本格的な少子高齢化、人口減少を迎える中で、外国人観光旅客の来訪の促進は、我が国に対する理解の増進はもとよりでありますが、我が国の成長戦略と地方創生の大きな柱となってきていると。こういったことから、今回、目的といたしまして、本法案におきましては、外国人観光旅客の来訪を促進するための措置及び国際観光施策の財源に関する措置を講ずることにより、もって我が国の観光、関連産業の国際競争力の強化及び地域経済の活性化等の向上を目的としまして、それらを第一条において明記をしたところでございます。 なお、先ほども答弁をいたしましたが、国際交流の拡大あるいは国際相互理解の増進というのも重要なことであります。目的規定におきましては、外国人観光旅客の来訪を促進することが我が国に対する理解の増進に資するものであること並びに国際観光旅客の来訪を促進することが国際交流の拡大に資するものであることという点を明記をしておりまして、国際相互理解の増進という点につきましては、引き続き法の趣旨に含まれているものと考えているところでございます。
○青木愛君 それでは、以下、何点か気になる点について御質問させていただきます。 この文化財の観光活用ということでありますけれども、それは大変いいことだと思ってはおりますが、一方で文化財保護の観点も両立せねばならぬのではないかというふうに思いますけれども、観光庁の御見解をお伺いをしたいのと、あともう一点、今この急増する観光客によって、地域住民の例えばバスの利用ができないだとかあるいは宿泊の利用がなかなかできなくなっているとか、地域住民の生活環境に負の影響を与えている部分があると思うんですけれども、これらについてどのような御認識、対策を考えているか、併せて御答弁お願いいたします。
○政府参考人(田村明比古君) 先生御指摘のとおり、明日の日本を支える観光ビジョンには、文化財を保存優先から観光客目線での理解促進そして活用へという文言が掲載されておりまして、これは、我が国の重要な観光資源である文化財が良好な状態で保存されていることを大前提として、文化財の価値を内外の観光客に理解してもらうことが重要であるとの認識の下、適切で分かりやすい多言語解説の整備充実を推進するとともに、効果的な情報発信等を行い、文化財の観光資源としての魅力を最大限に開花させるという趣旨であるというふうに考えております。 このため、観光庁といたしましては、これまで、文化庁と連携しながら英語解説の改善充実に当たってのガイドラインの策定等に取り組んできたところでございます。また、今般の国際観光旅客税の税収を充てる施策の一つといたしまして、平成三十年度予算において、地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上に係る施策として、文化財や国立公園等に関する多言語解説の整備に取り組むこととしております。 それから、お尋ねの急増する外国人観光旅客が地域住民の生活環境に影響を生じている状況、これ確かにございます。これに適切に対処していくということは、我が国が観光先進国になるために避けて通れないステップであるというふうに思います。 それで、先ほど、バスが外国人旅行客によって住民の方に利用しにくくなっているというようなところなどは、例えば京都なんか典型でございますけど、一日乗り放題のバスのパスが五百円で売っていたりしていたわけです。それで、こういうところのプライシングですとか、それから、もちろん規制だとかあるいはほかへ誘導するインセンティブみたいなもの、そういう手法を組み合わせることによりまして観光の量と質のコントロールというのを図る必要があるというふうに考えております。 それから、一都市だけでなかなか対処できないものについてはもう少し広域的に対処する必要があるというふうに考えておりまして、国といたしましても、持続可能な質の高い観光立国の実現という観点から、今後とも地方自治体と協力して必要な取組について検討してまいりたいと考えております。
○青木愛君 ありがとうございます。 その生活環境に負の影響があるということは十分に認識をしていただいているというふうに感じました。また、あらゆる角度からの対策をお願いをしたいというふうに思います。 次に、この国際観光旅客税の使い道について何点かお尋ねをいたします。 国際観光旅客税の使途に関する基本方針というものがございますが、それを見ますと、この税収の使途については、観光戦略実行推進タスクフォースにおいて検討を行い、予算編成を行うというふうになっております。 このタスクフォースの構成員と予算編成の仕組み、タスクフォースにおける観光庁の位置付けと役割についてまずお伺いをいたします。
○政府参考人(田村明比古君) お尋ねの観光戦略実行推進タスクフォースでございますけれども、観光ビジョンに係る毎年の実行計画策定に向けた議論を行いまして、関係行政機関の緊密な連携協力の確保と総合的かつ効果的な取組の推進を図るために設置されております。 このタスクフォースの議長は内閣官房副長官補でございまして、各省庁の局長級職員が構成員となっておりますけれども、私、観光庁長官が副議長を担っておりまして、また実質的な事務局は観光庁が担っているところでございます。 国際観光旅客税を充てる具体の施策事業は政府予算の一部でございまして、国会の御審議をいただくものでございますけれども、この観光戦略実行推進タスクフォースにおきまして、民間有識者の意見も聞きながら中身をしっかりと精査して案を作ってまいりたいと考えております。
○青木愛君 このタスクフォースで予算編成が行われるということで、観光庁の役割も大変重要だというふうに思っています。是非、公正な行政であってほしいと思いますし、この予算編成のプロセスにおいてはその透明性をしっかりと確保していただきたいと思いますし、また説明責任ですね、これがしっかりと果たせるように、その点について長官に期待をするものでございますが、この公正な行政、プロセスの透明性、説明責任が果たせると、この点について一言いただけませんでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 当然、この国際観光旅客税の使途というものにつきましては、先ほどから御説明申し上げておりますように、受益と負担の関係から負担者の納得が得られるようにするものでありますとか、それから費用対効果が高くて先進性のあるものに使っていくとか、そういう基本的な考え方の下で、しかも無駄遣いのないようにちゃんとPDCAサイクルを回してレビューをしていくというようなこと、いろいろ定められております。 こういったことをしっかり実行することによりまして、適切な執行、そして透明性が確保された意思決定というものをしてまいりたいというふうに考えております。
○青木愛君 ありがとうございます。是非長官には主体的なお取組ということで御期待を申し上げたいというふうに思います。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 従来の観光関連施策、各省庁におきまして既に七百億円程度、一般財源として存在をしておりますが、二〇二〇年の目標値、外国人観光客が四千万人、日本人が二千万人という、その計算の下でございますけれども、見込まれる新財源六百億円程度ということでございますが、これが既存の観光施策に付け替えて使われるというようなことはありますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 国際観光旅客税の税収につきましては、本法案におきまして、訪日外国人旅行者数二〇二〇年四千万人等の目標達成に向けて、先ほどからいろいろ出ておりますけれども、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備、それから、我が国の多様な魅力に関する情報入手の容易化、地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上の三つの分野に充当する旨規定しておりまして、観光庁として取り組むべき課題、非常に山積していると考えております。 また、この昨年十二月の観光立国推進閣僚会議決定におきまして、税収を充てる施策は既存施策の財源の単なる穴埋めをするのではないこととされておりまして、また、平成三十一年度予算以降は、硬直的な予算配分とならず、毎年度洗い替えが行えるよう、観光戦略実行推進タスクフォースにおいて民間有識者の意見も踏まえつつ予算編成をすることとされておりまして、単なる付け替えに使われることのないようにしてまいりたいと考えております。
○青木愛君 その点は、観光庁においての役割として、付け替えに使われることがないように努めていかれることというふうに思います。 この出入国のストレスフリーというものが一旦整備されますと、今後、この税収額、多額の税収額が使い切れないという事態にもなるのではないかというふうに想像するわけですが、この税収額に応じてまた新たな仕事をつくっていくようになるのかどうなのか。あるいは、今の付け替えの考え方とちょっと逆になってしまいますけれども、例えばこの新税に関して、将来的にですけれども、しかも国民の理解が得られればのことでありますけれども、今、日本が直面している例えば社会保障関係費ですとか、そういったものに充当するなんということは今後考えられるのかどうか。あるいは、先ほど大臣の御答弁にあったかと思うんですけど、特に学生さんのアウトバウンドが大事だというような御答弁あったと思うんですが、こういった海外での教育の支援とか、これは受益者負担の考えにも即しているのかなというふうにも思ったんですけれども、こういった社会保障とか教育とか、こういった分野に充てられるということは、将来的にこういうことは考えられ得るんでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 先ほど申し上げましたように、三つの分野に充当するということでございますけれども、これはもちろん、CIQを始めとする空港や港湾周りのいろいろな受入れ環境整備、それから国の中の受入れ環境整備というのも非常に重要でありますし、やはりいわゆる観光先進国と言われますヨーロッパの国などは、もう百年も前からこのインバウンドの受入れについてちゃんと施策を講じてしっかりとした観光地づくりというものをやってきているわけでございます。そういう意味では、数年でその差が埋まるような、そういう簡単なものではなくて、やるべきことは本当に山積しているというふうに考えております。 ということで、目標の達成に向けまして、高次元の観光施策を実施するために政府全体として必要となる財政需要というものは十分に大きく見込まれるというふうに考えております。ただ、もちろん使い切るという発想ではなくて、ちゃんと必要な施策を着実に実行していくということで使っていきたいというふうに考えております。 ということで、済みません、社会保障費というのはちょっと現時点で全く想定されないわけであります。先ほどの若者のアウトバウンドの話というのは、もちろん基本的な考え方に照らして、必要であれば今後十分精査していきたいということだと思います。
○青木愛君 大変御丁寧な御答弁、ありがとうございます。 まだまだやることがあるということなんですけれども、そういう意味において、あと一点、先ほど増子先生からも質問がございましたけれども、外国人観光客あるいは日本人海外旅行客が増加しますと、やはり犯罪の増加ですとかあるいは病原菌の流入、こういったことも懸念されるわけですけれども、国際観光旅客税の使い道として、CIQのストレスフリーということも大事なんですが、それとともにこの水際対策という観点から使っていくということについては、やはり受益と負担の関係から見ても適切であると思いますし、また日本の利用客の理解も得やすいのではないかというふうにも考えるんですが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 先生御指摘のとおり、この水際の対策しっかりやるということは非常に重要だと思いますし、訪日客が急増する中で、テロの未然防止を含む厳格な入国管理と観光立国推進に向けた円滑な入国審査というものを高度な次元で両立させることは重要であると考えております。これまでも関係省庁と連携の下、物的、人的体制の整備に取り組んできたところでございます。 こうしたことを踏まえて、今年度予算における新しい財源による総額六十億円の歳入につきましては、最新技術を活用した顔認証ゲートや税関検査場電子化ゲートの整備等によるCIQ体制の整備など、新規性、緊急性の高い施策に充てることとしているわけでございまして、今後十分この中身については精査をしていく必要があると思いますけれども、CIQ体制の充実等というのは非常に重要な施策としてこの検討の対象になってくると思います。
○青木愛君 ありがとうございます。 それでは、最後の質問となります。 大臣に御答弁をお願いしたいと思いますが、地方創生の観点から訪日客の地方分散というのを進めていく必要があると思いますし、私などはそこに大きな期待を寄せているわけでございますけれども、今後のお取組、また御決意などございましたら併せてお願いをいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 観光は我が国の地方創生の柱でありまして、明日の日本を支える観光ビジョンにおきましても、観光先進国への三つの視点の一つとして、観光資源の魅力を極め、地方創生の礎にと明記をされております。観光ビジョンに盛り込まれました文化財を観光資源として開花させる、国立公園をナショナルパークとしてブランド化する等について政府一丸となって取り組んできた結果、昨年の三大都市圏以外の地方部における外国人延べ宿泊者数は三千百八十八万人泊と対前年比一五・八%増となっておりまして、三大都市圏の対前年比一〇・二%増を上回り、着実に地方への誘客が進んでいると考えております。 他方、観光ビジョンに掲げました二〇二〇年地方部における外国人延べ宿泊者数七千万人泊の目標の達成を通じて訪日外国人旅行者の地方誘客を進め、その経済効果を全国に波及させていくためには、これまで以上に訪日外国人旅行者の地方への来訪、滞在拡大につながる取組を強化していく必要がございます。 そのためには、各地域においてDMOが中心となり、多様な関係者が広域的に連携した上で取組を進めることが重要であります。地域固有の自然や生活文化を活用しながら各地域における体験型観光の充実を図るとともに、広域連携DMO、地域単位のDMO、地方公共団体等の多様な関係者による広域的な連携に向けた取組を支援をしているところであります。本法案におきましても、海外への情報発信等について広域的な取組が促進されるよう、DMOや自治体等から構成される協議会制度を創設することとしております。 また、今般創設される見込みである国際観光旅客税の税収を充てる分野の一つとして、地域固有の文化、自然、その他の特性を活用した観光資源の開発及び活用による当該地域の体験及び滞在の質の向上に関する施策と規定をしておりまして、今後は国際観光旅客税の税収も活用しながら、訪日外国旅行者の地方への来訪、滞在の促進をより一層進めてまいりたいと考えております。
○青木愛君 是非、公正な予算編成で地方創生に資するよう御期待申し上げ、質問を終わります。ありがとうございました。
○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。 訪日外国人旅行者は、ここ数年で飛躍的に伸びています。二〇一二年から二〇一七年と、この五年間で三・四倍ということです。世界中がこのように伸びているのかというとそうではないようでして、外国人旅行者受入れ数の国際比較を見ますと、日本は二〇一三年で二十七位だったのが二〇一七年で十一位と伸びています。それでは、どのような国・地域から来られているのかというのを見ますと、中国、韓国、台湾、香港で約四分の三を占めているということです。また、ここ五年間の伸びに貢献しているのもこの四か国・地域ということになっています。 二〇二〇年に四千万人という目標を掲げていますけれども、そうしますと現状から更に一千万人多くの外国人旅行客に来ていただかなければいけないんですけれども、大臣に伺いたいと思います。それでは、どういった国・地域、またどのような客層を増やしたいとお考えになっていますでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 二〇一七年の訪日外国人旅行者数は対前年比一九・三%増の二千八百六十九万人となり、アジア地域からの訪日外国人旅行者が大幅に増え、欧米豪地域からの訪日外国人旅行者も順調に増えてきております。二〇二〇年訪日外国人旅行者数四千万人という意欲的な目標を達成するためには、今後も引き続き幅広い国や地域からの訪日外国人旅行者を確実に増加させていくことが重要と考えております。 このため、アジア地域からの個人旅行客やリピーター客の取り込みに加えまして、欧米豪地域ではグローバルキャンペーン等を通じた旅行先としての日本の認知度の更なる向上、誘客を図ってまいります。あわせて、富裕層の取り込みやゴールデンルート以外の地方誘客を促進するとともに、日本政府観光局のウエブサイト等の利用者の反応をデータとして蓄積、活用することで旅行者のニーズに応じたコンテンツの提供を行うことを可能といたしますデジタルマーケティングによりまして、新たな訪日需要の掘り起こしにも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 アジア地域からも更に多くのお客様に来ていただきたいと思いますけれども、ただ、現状を見ていると、国・地域で偏りがやはりあるかなと思います。国際交流という視点、それから日本をよく知ってもらうという、いろいろな国・地域の皆さんによく知っていただくということを考えれば、やはり欧米豪、大臣がおっしゃったようなこの地域からもより多くのお客様に来ていただけるように施策を講じていただきたいと思っております。 それでは、次の質問でありますけれども、目標値の一つに訪日外国人旅行消費額の増加というのを掲げていまして、二〇二〇年には八兆円ということであります。現状、一人一回の旅行で大体十五万円消費ということになっていますけれども、それを二十万円に増やす、引き上げるということであります。 単純に考えますと、より長く滞在してもらって、泊まってもらって、そしてより高い宿泊とか飲食サービスを受けて、またより多く移動してもらうということなんですけれども、ただ、ただただお金を落としてくださいといってもそう簡単にはいかないというふうに思っております。平均単価一・三倍にするということは難しい、なかなか簡単なことではないというふうに思っております。 やはり新たな付加価値、お客様にとっての新たな付加価値とか、あるいは消費を増やす何か仕掛けがないと難しいというふうに思っておりますけれども、どのような取組を行っていますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 先生御指摘のように、昨年、二千八百六十九万人の外国人旅行者が我が国で消費した額というのは約四・四兆円ということでありまして、過去最高であったわけでございますけれども、一人当たりの旅行消費額というのは約十五・四万円ということで横ばいに推移しております。この二〇二〇年旅行消費額八兆円の目標を達成するには、体験型観光の充実を図り各観光地での滞在の長期化を促すなど、様々な面で外国人旅行者の消費を促進していく必要がございます。 これまでも、酒蔵やアニメなど特定の観光資源に魅せられて各地を訪れるテーマ別観光を推進し、地域への来訪機会を広げるというようなこととか、それから、昨年十月から「楽しい国日本」の実現に向けた観光資源活性化に関する検討会議を開催いたしまして、野外でのいろいろなアクティビティーでございますとか文化体験など、体験型コンテンツの充実に向けた課題と今後の方針を有識者と議論し、その内容を提言化する等、この体験型観光の充実を通じた旅行消費額の向上に向けた取組を行ってきたところでございます。 やはり、非常にいい文化財が地方にもあるわけでございますけれども、そこにちゃんとした解説が日本語でも外国語でも施されていないということで、そこでお客さんが滞在する時間が短くなってしまう、それからその価値を理解してもらえないというふうなこともあるわけでございます。 そういう意味で、文化財でございますとか国立公園の中のいろんな自然に関する多言語解説の充実ですとか、それから各地域における体験型観光の充実、これらを図っていくとともに、これらの魅力を海外に対して的確に発信することにより外国人旅行者の来訪を促進するとともに、できるだけ長く滞在してもらえるように取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いします。 続いてなんですけれども、平成二十九年、訪日外国人消費動向調査というのを観光庁さんが行っていますけれども、ここで韓国、台湾、香港、中国という、今現在、訪日外国人旅行者の四分の三を占めるこの四か国・地域のリピーター客について分析を行っているのを見てみました。訪日回数が増えるとともに一人当たりの旅行支出が高くなるという傾向があって、そしてまた、地方を訪れる割合が高くなるという結果も示されていました。 リピーター客をいかに増やして、そしてまたリピートの回数をいかに増やすかが旅行消費額を増やす、また地方での宿泊を増やすことにつながるというふうに考えておりますけれども、リピーター増加の施策の一つとして、訪日外国人のお客様が帰国した後の継続的なコミュニケーションというのが重要だと思いますけれども、取組についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 御指摘のとおり、今観光ビジョンで掲げております大きな目標を達成するためには、この急増する外国人旅行者に一層満足いただき、リピーターとなっていただくことが重要というふうに考えております。昨年の実績ではリピーターは対前年比で二割以上増加しましたけれども、更に多くの外国人旅行者のリピーターを確保するため訪日旅行の質の向上を目指す必要があると考えております。そのため、これまで以上に受入れ体制の充実や観光資源の磨き上げ等、旅行者の満足度を高めるよう努力する必要があります。また、再度別の地域や季節に訪れていただけるよう、多様な魅力等を発信していくことも重要であります。 昨今、訪日外国人旅行者の多くが、旅行前、旅行中、旅行後を問わずインターネットを活用して情報収集を行っております。このため、今後はSNS上に旅行者から投稿された口コミ等を活用したプロモーションを行うなど、旅行後の情報提供にも注力し、旅行者との継続的なつながりを持ちたいと考えております。 今後とも、関係機関と連携しながら効果的な情報発信を行い、リピーター客、リピート回数を増やしていくよう取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 最初の訪問はゴールデンルートだったけれども、次はそれ以外の地域に行ってみようというふうに、更に日本のいろんな地域にお客様を迎えることができることを期待をしています。 また続けて質問させていただきますと、これも観光庁が実施した調査なんですが、訪日外国人旅行者を対象として多言語対応に関するアンケートを行っています。そこで、旅行中困ったこと何かありましたかということで聞きましたところ、最も多いのが施設等のスタッフとのコミュニケーションが取れないことというふうになっていました。そして、じゃ、どういう場所で困ったんですかということを聞きますと、最も多く挙げられたのが、お手元にお配りしている資料のとおりですけれども、飲食店ということでした。ああ、なるほどなというふうに気付かされましたけれども、これに対する対策についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 御指摘のとおり、昨年度に観光庁が実施したアンケート調査におきまして、旅行中困ったことで最も多いのが施設等でのスタッフとのコミュニケーションが取れないこととなっておりまして、困った場所として最も多く挙げられたのが飲食店となりました。訪日外国人旅行者の旅行消費額の約二割が飲食費でありまして、飲食業界のより一層の努力が求められるところでございます。 多言語対応につきまして、飲食店において多言語メニューや写真、イラスト入りメニュー、指さし会話シート、それから注文用タブレット端末等の整備に取り組んでいるほか、自治体等でも飲食店でのメニューの翻訳の支援などに取り組んできていると承知しております。 また、国といたしましては、多言語対応について、短期間で即効性のある取組について積極的に支援を行ってきたところでありまして、例えば、各地域における多言語コールセンターの実証事業におきまして、飲食店を含む観光関連事業者が訪日客から複雑なリクエストを受けた際に電話での多言語通訳サービスを利用できる取組を支援してきたほか、総務省と連携し、一部の観光地におきまして、飲食店のほか公共交通機関、宿泊施設、観光案内所等でVoiceTra等の多言語音声翻訳システムの利活用実証を実施してまいりましたけれども、VoiceTraは利用実績が積み重なることで翻訳精度が更に向上することが期待されております。 このため、平成三十年度におきましては、更に多言語音声翻訳システムの利活用実証を全国の主要観光地に対象を広げ、飲食店、公共交通機関、宿泊施設、観光案内所等の訪日客を受け入れる施設におきましてVoiceTra等の更なる認知度向上、利用促進を図ってまいるほか、飲食店の利用環境の更なる改善につきましては今後も関係省庁と連携して取組を進めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 私の経験ですと、おいしいお食事をいただいて良いサービスを受けた、飲食店で受けたという経験というのはその国の好感度につながるかなというふうに思っておりますので、是非、飲食店でのストレスフリーな滞在ということ、更に取り組んでいただきたいと思います。 それで、今、VoiceTraという言葉が出ましたけれども、余り残念ながら知られていないかと思うんですが、観光庁の御担当の方に説明に来ていただいたときに、VoiceTraという、こういうものがありますというのを聞きまして、初めて私も知りました。 お手元の資料二ですけれども、多言語音声翻訳システムなんですけれども、これが国費を投入して国立研究開発法人によって開発が行われているところであります。ただ、こういった同類の翻訳ツールというのはグーグルとかヤフーとか民間でも既に行われているわけでありますけれども、なぜ国費を投入してこのような開発を行っているのか、そしてまた、これまで約百億円の国費を投入しているということでありますけれども、今後の汎用化、商業化について、そしてまた、百億円といったらば決して少額ではありません、もちろん、この国費を投入したことに対する投資効果をどのように捉えているのか、総務省さんにお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(今林顯一君) 日本語につきましては、日本人も随分長い間言葉の壁に悩まされてまいりましたし、今先生累次御指摘になりましたように、訪日外国人の方々にとっては大変大きな壁になっていると思います。 御紹介のありましたNICT、国立研究開発法人情報通信研究機構が多言語音声翻訳技術の研究開発を推進しております。大変これまでの周知が行き届いていないところは反省しなければなりませんが、そうした開発した技術を民間企業の方々に技術移転をしまして、民間の方で優れた製品、アプリを社会実装していただくということで言葉の壁を打破するということを目指しております。 このVoiceTraアプリというのが、既に研究開発の成果を広く国民に認知していただくそのきっかけにしていただくために無料公開しているアプリでございます。このベースとなる技術は、日本語を中心とした質の高い翻訳データの蓄積を基といたしまして、日本語を中心とした会話における翻訳の精度を高めることにより利活用の可能性を広げております。 IoT、ビッグデータ、AIというものを活用して、第四次産業革命あるいはソサエティー五・〇により生産性、社会生活の質の向上というものに取り組まなければならない、その基盤となるのがデータでございます。またさらに、我が国のおもてなしの心が感じられるような、個々のニーズに応じたきめ細かなサービスの提供というものにもこういったデータの活用が必要不可欠になります。 これが、例えば観光の現場で我が国の技術が利用されますと、データが我が国に処理され蓄積されるということになりますし、そのトレンドを把握するのにも大変役に立つデータでございます。しかし、海外の技術が利用されるとそういったデータがたまらないということになります。したがって、こういった機会損失を防ぎまして、データ活用によるソサエティー五・〇の実現、それから言葉の壁を越えて内外の交流、インバウンド、アウトバウンド双方の拡大を図るためにも、我が国において高精度な多言語音声翻訳技術を独自に確立することは極めて重要だというふうに考えております。 また、百億円の国費ということで御紹介いただきましたけれども、本計画における研究開発や利活用実証のための予算として、これまで平成二十七年度から三十年度予算まで計上させていただいております。それからまた、先般お認めをいただきました二十九年度の補正予算におきましても、多言語音声翻訳の精度向上に向けたAI用計算機の整備というもので五十億円を更に確保させていただいたところでございます。 こういった技術を社会で広範に活用していくためには産業界、大学を巻き込んだ産学官一体となった取組が必要でございますので、私どもは平成二十六年の十二月にそういった力を結集した協議会を設立しまして、そこを中心に既に活動を始めているところでございます。各種スマートフォンアプリ、小型の翻訳端末などの製品が既に多数実用化されておりまして、某社、例えば、何といいましょうか、マイクロホン型のものですとか、いろいろ出ております。こういった製品やサービスが数多く更に社会に出てくるということを期待しております。 昨年の訪日外国人の旅行者数が二千八百万人を超えた、訪日外国人旅行消費額も四兆円を超えたということで御紹介ありましたけれども、来年はラグビーワールドカップを控えておりますし、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されるということで、多くの外国人が訪日することが予想されます。政府目標として掲げております二〇二〇年に訪日外国人旅行者数四千万人、訪日外国人の旅行消費額八兆円と、こういった目標の達成に向けましても、この多言語音声翻訳技術を活用して、きめ細かなおもてなしによる観光産業の更なる活性化、あるいは地方発のサービスの海外展開といったことに貢献していくことで大きな投資効果や経済波及効果を期待しているものでございます。
○行田邦子君 御丁寧な御答弁ありがとうございます。 私も使ってみました。結構、いや、結構というか、失礼ですね、とてもいいと思いました。ただ、旅行の一般的なものは物すごくいいんですけれども、旅行に関する言葉ですね。じゃ、飲食店で使えるかな、どうだろうと思って、からすみスパゲッティと入れたら駄目だったんですね。ですから、早速報告をさせていただきました。誤った翻訳ですと報告をさせていただきました。こうやってどんどん皆さんが使うことによってより精度がアップするのかなということで、百億円が無駄にならないようにしていただきたいと思います。 それでは、最後の質問になりました。 大臣に伺いたいと思います。外国人旅行者数は目覚ましく伸びているんですけれども、日本人の海外への旅行者というと、これ残念ながら、二〇一二年と今を比較すると減ってしまっているということであります。国際交流ということは、やっぱり相互に往来しなければいけないと思っております。やはり日本人、特に若い人たちにもっと海外に行ってもらえるように施策を講じるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 日本人の出国者数は、昨年一千七百八十九万人と、対前年比で四・五%の増加となりましたが、二〇〇〇年以降は、年によって増減があるものの、おおむね横ばいに推移をしているところであります。 観光先進国実現のためには、各国との双方向の人的交流を拡大、深化させることが重要であり、インバウンドのみならず、アウトバウンドの振興も必要と認識をしております。特に、次代を担う若者のアウトバウンド振興は、国際感覚の涵養や国際相互理解の増進など日本のグローバル化に資するものであり、かつ旅行産業も含めた観光産業を担う人材育成の観点からも非常に重要であります。 このため、若者のアウトバウンド活性化に向け検討することを目的といたしまして、民間有識者及び関係省庁等により構成された若者のアウトバウンド活性化に関する検討会を昨年設置をいたしまして検討を行っているところであります。単なる旅行の促進だけでなく、海外での学習、社会貢献の機会を拡大するという観点も含めまして、今後、若者のアウトバウンド活性化方策を取りまとめることとしており、これに基づいて必要な施策を講じてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 国から政府から海外に行けと言われたから行くというわけではないと思うんですけれども、是非そういった、日本人が海外に旅行する、しやすくなるような環境整備もお願いしたいと思います。 ありがとうございました。
○平山佐知子君 国民の声の平山佐知子です。お願いいたします。 いつもながら最後の質問ですので、重なる部分があるかと思いますが、確認の意味を込めまして質問をさせていただきたいと思います。 平成二十九年十二月の観光立国推進閣僚会議におきまして、国際観光旅客税の使途に係る基本方針については、訪日外国人旅行者二〇二〇年四千万人などの目標達成に向けまして、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備など三つの分野に充当することとされています。今回、新税を徴収してまでこの三分野を整備するということなんですが、そこまで緊急を要するものかどうかという点では疑問も少々湧いてきます。 そこで、大臣に伺います。今回、新たに税を徴収することによって、各省庁に分散しています観光関連予算と今回の新税との使途の違いはあるのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 安倍政権では観光を地方創生の切り札、成長戦略の柱と位置付けておりまして、近年、訪日外国人旅行者数、好調でありますが、観光ビジョンに掲げられた目標達成にはいまだ道半ばであり、また、東京オリンピック・パラリンピック開催も踏まえれば、より高次元な観光施策を展開していくことが急務となっております。このため、受益と負担の関係も踏まえまして、国際観光旅客税を創設をしまして、出国旅客に負担を求めることにより、こうした観光施策の充実に必要な財源の確保を図ることとしたものであります。 この国際観光旅客税の使途につきましては、各省庁が取り組む観光関連施策のうち、既存施策の単なる穴埋めをするものではなく、受益と負担の関係から負担者の理解が得られること、先進性や費用対効果が高い取組であることなどに充当することを基本的な考え方とした上で、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備を始めとする三つの分野に充当する旨、本法案において明記をしているところであります。 いずれにいたしましても、観光財源の使途につきましては、これまで申し上げた考え方を基本といたしまして、民間有識者の意見も踏まえつつ、中身をしっかりと精査をしてまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 中身をしっかり精査という話もありましたけれども、やはりこの新税を徴収するという前に、各省庁に分散している観光予算、もう一度確認をしていただきまして、無駄を徹底的に省くということも大切になってくるんじゃないかなというふうに思います。 新税を徴収するということであれば、既存政策の延長のようなものではなく、今もおっしゃっていましたけれども、それ相応の新たな取組が必要ではないかというふうに思います。いま一度お願いいたします。
○政府参考人(田村明比古君) 政府の観光関連予算につきましては、無駄や重複がないか不断の見直しを行うことは必要であります。この点につきましては、これまでも毎年度の予算編成過程におきまして財政当局との議論が積み重ねられ、また、行政事業レビューなどを通じたPDCAの検証が行われているものと承知しております。 その上で、観光ビジョンに掲げる各省庁の観光関連施策については、毎年度、個々の観光施策及びその予算額を一覧にし、全ての関係省庁が集まる観光戦略実行推進タスクフォースの場において取りまとめ、公表しているところでございます。 また、新たな観光財源が満年度化いたします平成三十一年度予算以降は、受益と負担の関係をより一層明確化する観点から、この観光財源を充当する施策について観光庁予算に一括計上し、一覧性をもって観光財源を充当する予算を明示することとしております。 そういうようなことでございますけれども、平成三十一年度以降の税収を充当する具体の施策、事業につきましては、十分基本的な考え方を踏まえて、観光戦略実行推進タスクフォースも活用して民間有識者の意見も聞きながら、中身をしっかりと精査してまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 是非、納税者、国民に分かりやすい提示を引き続きお願いをしたいと思います。 次に、資料一を、お手元のものを御覧いただきたいと思います。 これは空港施設利用料の一覧です。既に日本の主要空港の国際線では大人一人当たり千円から三千円の空港施設利用料を徴収していることが分かります。 空港施設利用料は空港の施設の整備に使われるものですから、例えば今回の新税を空港施設の利便性向上を目的に使ったとしたら、利用者からしますと二重取りのような印象を受けて理解を得られないのではないかとも考えますが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(田村明比古君) 空港施設利用料は、我が国の一部の空港又は空港ビルの管理主体等が空港ビル施設利用の対価として航空旅客から徴収しているものでございます。一方、国際観光旅客税は、観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充強化を図るための財源を確保する観点から、航空旅客を含めた出国旅客に対して国が御負担をお願いするものでございまして、必ずしも二重取りということにはならないというふうに考えております。 なお、国際航空運賃等について、国交省の通達におきましては、運送契約の締結時に、運賃、公租公課、空港施設利用料等について費目ごとの金額と合計額を可能な限り具体的に表示することと定められておりまして、国際観光旅客税につきましても、券面上、独立の費目として表示されるものと考えております。 いずれにいたしましても、国民の皆様に対しまして、今後とも引き続き様々な機会を活用して御理解を深めていただけるように努めてまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 分かりやすく具体的な提示をまたお願いをしたいと思います。 一方、大型クルーズ船の受入れ状況ですが、国内、決して充実しているとは言い難いと思います。国内の港湾では、大型クルーズ船が寄港できる岸壁、それからクルーズ船のクルーズ客の乗り降りに適した埠頭が限られているんです。 資料二を今度は御覧いただきたいと思います。 資料の記事にもありますが、近年急増している中国からの寄港によりまして、距離的に近い九州それから沖縄などの一部の港湾では、過密状態のためクルーズ船社の希望日に応じられず、寄港を断る事態にも至っているということです。これでは、入口でインバウンドを、この需要を取りこぼしていることになって非常にもったいないなというふうに考えるわけです。 また、沖縄の那覇港では、クルーズ船から降りた後も、バスやタクシーなどの二次交通とのつながりが不便で一時間以上待合所で待たされるケースもあるというふうに伺っております。 国際クルーズ拠点としての形をしっかりこれからつくり上げるよう、官民連携して様々取組が進められているようでございますが、今後増加が見込まれる大型クルーズ船での受入れ環境、その港からの二次交通の充実はきちんと整備すべきではないかというふうに考えますが、お考えを聞かせてください。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。 近年、我が国の港湾へのクルーズ需要は大変急増しておりまして、二〇一七年は訪日クルーズ旅客数が前年比二七%増の二百五十三万人、クルーズ船の寄港回数は前年比三七%増の二千七百六十五回と、いずれも過去最高を記録したところであります。こうしたクルーズ船の寄港が急増しているため、九州や沖縄などの港湾におきましては、岸壁の予約が取りにくい状況が生じておるところでございます。 国土交通省では、この急増するクルーズ需要に対応いたしまして、寄港をお断りすることなくしっかりと受け入れていくためには、ハード、ソフト両面からの受入れ環境整備が必要であると考えております。既存岸壁の防舷材、あるいは係船柱の改良や岸壁の延伸等によりまして、大型クルーズ船の受入れの対応を図っているところでございます。 また、二次交通の円滑化も大変大きな課題と認識しております。バスやタクシーなどの駐車場の整備に対する支援、あるいは、原則都道府県単位とされております貸切りバスの営業区域を地方ブロック単位に拡大するなど、特例措置を講じているところでございます。 さらに、委員御指摘のタクシーの件につきましては、タクシーが寄港時に効率的に配置をされるように、各地区のタクシー協会におきましてクルーズ船の寄港情報を事前に入手をいたしまして、会員事業者へ情報提供を行うなどの取組も行っております。 国土交通省といたしましては、港湾管理者あるいは交通事業者と連携をしながらこうした取組を進め、港から背後の観光地に至るまで大型クルーズ船の寄港を円滑に受け入れられるよう、環境整備について引き続き進めてまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 また、急増するクルーズ船による外国人旅行者に対応する受入れ施設が不足しているこの問題、いわゆるCIQの問題ですけれども、平成二十八年の外国船、クルーズ船の寄港回数は千四百四十三回、そのうち約半数の七百十六回は貨物船と旅客船との併用埠頭又はCIQに対応した旅客施設のない埠頭への寄港だったというふうに伺っております。 そのような場合には船内に臨時のCIQ審査会場を設けるなどして対応しているようですけれども、このクルーズ船の規模によっては三千人を超える旅客を審査しなければならないというふうになりますと、寄港してからも船内から観光に出かけるまでというのはこれ相当な時間が掛かって、その分だけ観光時間が削られてしまうという問題もあるかと思います。 そこで、CIQ機能を持つターミナルの整備とともに、このCIQに対応するための関係職員の増員こそ急務だと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、クルーズ船で来られたお客様が寄港地での観光などを十分な時間を取って楽しんでいただくためには、CIQ手続の円滑化や効率化というのは大変重要な課題でございます。 このため、国土交通省におきましては、クルーズ船が着岸した後、速やかにCIQ手続が開始できるよう、寄港需要の高い港湾におきましてCIQの手続を行う場となる旅客施設の整備を促進しておるところでございます。 具体的には、昨年、港湾法を改正いたしまして、クルーズ船社が旅客ターミナルビルを整備することを前提として、クルーズ船社に岸壁の優先利用を行う新しい制度を創設したところでございまして、熊本の八代港あるいは佐世保港ではこの制度を活用いたしまして、ターミナルビルの整備が進められているところでございます。 また、CIQ体制につきましては、これまでも数次にわたる緊急増員を含むCIQ職員の増員を行ってきたところでございまして、平成三十年度も七百九十八人の増員を行ったところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き関係省庁とも連携を図りながら、ハード、ソフト両面からターミナルビルの整備あるいはCIQ体制の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 引き続き、スムーズな対応をよろしくお願いいたします。 さて、私の地元の静岡県にあります清水港では、清水港客船誘致委員会が中心となって、大型船が来た際に様々な歓迎イベントをするなど、本当に一生懸命頑張っているところなんです。 お話を伺ってみたんですが、現在設けているバスツアーなどのほかにも、地元に長くとどまってもらいたいということで、細かく回る周遊コースなど様々今アイデアを練っているところだということも伺いました。 見て回るツアー以外にも、例えば体験型ですね、地引き網漁をして魚を捕って、その魚を食べるだけではなくてすしを握ってもらうとか、近くの山に行って山菜を取ってそれを天ぷらで揚げる、そういう体験をしてもらう、もう私もやってみたいなと思うような楽しい企画を今民間の地元の会社も中心となって一生懸命取り組んでいるところでございます。 こうして自治体も、さらには民間企業も一緒になって地元を一生懸命盛り上げようというのは本当にすばらしいことだなというふうに思うんですが、一方で問題点もあるということでした。どれだけ楽しい企画、いろんな企画を用意しても、外国の皆様、船に乗る前に、向こうの船会社なのか旅行会社なのか分かりませんけれども、清水港に着いたらこういう企画でやってくださいねというバスツアーがもう用意されていて、現地に到着してどれだけPRしてもなかなかそれに乗ってもらえないという現状があって、それはちょっと困っているというお話がありました。 ですから、是非、国として、海外に地元から誘致をする、直接、船会社なり海外の旅行会社なりに、こういう地元では楽しい企画をたくさん用意、プランありますよということを誘致する、その仕組みづくりも力強く地元の皆さんとともに一緒に推していただきたいなというふうに思うんですが、そういうことはいかがでしょうか。
○副大臣(あきもと司君) 委員御指摘のように、クルーズ船の受入れに向けましては、全国各地の港湾管理者や地元自治体、そして民間団体により構成される協議会を中心にクルーズ船社に対する誘致活動が行われております。 今御指摘の御地元の静岡県の清水港では、静岡市が事務局となりまして、静岡県や静岡観光コンベンション協会、地元商工会議所などで構成される清水港客船誘致委員会が設置され、クルーズ船社に対するポートセールスや、地元の観光地、産品の紹介など取組を行っていると聞いております。その結果、清水港のクルーズ船の寄港回数は昨年三十八回を記録するなど、年々増加していることであります。また、それに加えて、クルーズ船客をシャトルバス、地元の市場、河岸市に誘導したり、クルーズ船社に対して地元の待合椅子を納入するなど、地元経済活性化につながっていると聞いております。 さらには、二〇二〇年に世界最高水準の格式を誇るクイーン・エリザベスの寄港が決定するなどの成果も出ているところでありまして、国土交通省といたしましても、全国の港周辺の観光情報の一元的な発信に加え、全国クルーズ活性化会議を通じ清水港のような優れた取組を全国に共有するなどのことにより、地元の観光資源を生かした寄港観光が実現するよう、各地の団体の誘致活動を支援してまいりたいと思っております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 私もしっかり連携をしていきたいと思いますので、引き続き地元の声というのを聞いて、後押しをお願いをしたいというふうに思います。 話は変わりますけれども、先日、またこちらも私地元ですけれども、伊豆の国市、伊豆長岡温泉に行ってきました。是非、委員の皆さんにも訪れていただきたいなと思いますけれども、百二十以上の源泉を持ち豊富な湯量を誇る、歴史もある温泉地、伊豆長岡温泉ですけれども、そちらで私、座談会を開催するために行ってまいりましたが、その際、地元の方から、今回の本法案を始めとした観光関連予算に対する期待など様々な御意見をいただきました。 まずはこのアンケート結果を御紹介したいんですけれども、平成二十九年十月に日本政策投資銀行と日本交通公社が発表したアジア・欧米豪訪日外国人旅行者の意向調査によりますと、日本旅行の際に希望する宿泊施設については全体的に日本旅館へのニーズが圧倒的に高く、また、日本旅行で体験したいことのトップは伝統的な日本料理を食べる、次いで桜の観賞、自然や風景の見物と続いていました。この結果からしましても、訪日外国人旅行者ですが、伊豆長岡のような伝統的な観光地の旅館に泊まって、おいしい食事を楽しみにしているということがよく分かります。 しかし、今、地方の観光業では人手不足が皆さん御存じのように深刻化しています。特に地方の旅館では、従業員を採用できずに営業日を短縮したり、売却それから廃業に追い込まれたケースも多いというふうに聞いています。 今回の法案は、今後も増えると見込まれる訪日外国人旅行者に、地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域における体験及び滞在の質の向上を基本方針でうたっています。それであれば、その地域の魅力を最もよく知り、その地域で昔から旅館業に営んでいる方などにこそ具体的な支援を行って、インバウンド需要に的確に対応させていくべきと思いますけれども、一つ飛ばして最後の質問になります、どうぞお答えをお願いいたします。
○副大臣(あきもと司君) 委員御指摘のように、訪日外国人旅行客を含む旅行者の往来や滞在を促進するためにも、プロによる高品質の宿泊サービスを提供する旅館、ホテルが果たすべき役割は大変重要なものであると認識しております。 国交省における平成二十七年度補正により、宿泊施設におけるWiFiの設置やトイレの洋式化等への支援を行っているところです。さらに、平成二十九年度補正において、宿泊施設の客室や共有部のバリアフリー化のための改修等への支援を行うことといたしました。 なお、これらにつきましては、いずれも旅館業法の許可を得ている宿泊施設に対し支援を行うものであり、今後とも、宿泊サービスの質の向上のため積極的に取り組んでいる宿泊施設に対し、必要な支援を行ってまいりたいと思っております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 是非、おもてなしのために引き続きの支援をお願いしたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(野田国義君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本案の修正について酒井君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。酒井庸行君。
○酒井庸行君 私は、ただいま議題となっております外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ及び公明党を代表いたしまして、修正の動議を提出いたします。 修正案の内容は、お手元に配付されております案文のとおり、原案において「平成三十年四月一日」となっているこの法律の施行期日を「公布の日」に改めるものであります。 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(野田国義君) これより原案及び修正案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山添拓君 日本共産党を代表して、外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案及びその修正案に反対の討論を行います。 安倍政権は、訪日外国人客を二〇二〇年四千万人、二〇三〇年六千万人という目標を掲げ、観光を成長戦略の柱の一つに位置付けています。訪日外国人客の受入れ環境整備を名目に、住民生活への配慮もなく規制緩和と大規模開発を加速、促進するもので、目標ありき、もうけ本位のゆがんだ観光戦略です。 首都圏空港の国際線増便のための機能強化や民泊解禁など、地域住民が不安や迷惑を感じ、住み続けられなくなるような施策や、資源活用と称して文化財を特定企業のもうけのために利用させるなど、観光客にとっても魅力を失わせることにつながりかねない政策は改めるべきです。本法案は、こうした政策のために国際観光旅客税、いわゆる出国税の使途に係る規定を整備するものです。 そもそも、出国税は、国税として二十七年ぶりの新税であるにもかかわらず、その政策決定において国民的合意はなく、政府税制調査会での議論もなく、拙速に進められています。政府自身が無駄遣いの温床になるとしてきた特定財源をなぜ導入するのかについても、明確な説明はありません。従来型の大型公共事業を拡大するために充てられる可能性も十分にあり、カジノを含むIR整備に用いる可能性まで否定されていません。政府の都合で、使い道が野方図に拡大されかねません。 また、本法案により新設するという広域的な協議会は、地域住民の参加と合意形成の手続など生活環境を守るための規定が不十分であり、住民の意向が適切に反映されるかどうかが不明確です。 観光政策の基本理念は、住んでよし、訪れてよしの観光まちづくりです。日本の文化や自然を大切にし、住む人も訪れる人も気持ちよく過ごせる観光政策への転換こそが求められることを強調し、討論といたします。
○委員長(野田国義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、酒井君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(野田国義君) 多数と認めます。よって、酒井君提出の修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(野田国義君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。 この際、羽田君から発言を求められておりますので、これを許します。羽田雄一郎君。
○羽田雄一郎君 私は、ただいま修正議決されました外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)、希望の党及び国民の声の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。 一 国際観光旅客税の導入に当たり、課税の対象である出国者に混乱を来さないよう国内外において新制度の周知の徹底を図ること。また、周知に当たっては、納税者の理解が得られるよう、国際観光旅客税の受益と負担の関係について丁寧な説明を行うこと。 二 国際観光旅客税を財源とする施策を実施するための予算の配分に当たっては、透明性や公平性を確保し、使途を厳格にすること。 三 国際観光旅客税の税収を充当する三分野については、予算の適正な運用と透明性を確保するとともに、無駄遣いや野放図な歳出拡大につながらないよう、公正な第三者機関等による執行状況を厳正に監視する体制を構築すること。 四 国際観光旅客税の税収の使途については、本法施行後三年を目途にその在り方について検討を加え、結果を公表するとともに国会に報告すること。 五 国際観光旅客税を財源とする施策の実施に当たっては、負担者である日本人と訪日外国人旅行者双方が直接的に受益を実感できる使途に充当するべきであり、ストレスフリーで快適かつ安全・安心な旅行が実感できるよう、出入国手続の簡素化、保安検査の円滑化・厳格化等、空港や港湾に係る環境整備の充実を図ること。 六 外国人観光旅客の地方誘客の拡大につながる観光地づくりの実現に意欲的な地域に対し、必要に応じ、文化財の保護にも配慮した観光資源の商品化及びブラッシュアップ並びに人材及びノウハウの提供等に係る支援を行うこと。 七 外客来訪促進計画の策定等を行うための協議会が組織される場合においては、地域の実情に応じて多様な主体による均衡の取れた構成により適切かつ円滑に運営され、その実効性が確保されるよう、必要な支援に努めること。 八 外国人観光旅客利便増進措置については、事前の意見聴取を十分に行うとともに、公共交通事業者等に対する必要な支援等を行うこと。また、二次交通や三次交通の充実・強化等を図る取組を推進すること。 九 国際観光旅客税は出国する日本人も課税対象となることに鑑み、国際交流に資するアウトバウンドの活性化につながる取組を強化すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(野田国義君) ただいま羽田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(野田国義君) 多数と認めます。よって、羽田君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、石井国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。石井国土交通大臣。
○国務大臣(石井啓一君) 外国人観光旅客の旅行の容易化等の促進による国際観光の振興に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。 誠にありがとうございました。
○委員長(野田国義君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野田国義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十二分散会