厚生労働委員会 第22号
- 発言数
- 347 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/06/19
会議録
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日までに、川田龍平君、こやり隆史君及び山添拓君が委員を辞任され、その補欠として難波奨二君、鶴保庸介君及び倉林明子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案及び労働安全衛生法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省労働基準局長山越敬一君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(島村大君) 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案及び労働安全衛生法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小林正夫君 おはようございます。国民民主党・新緑風会の小林正夫です。 まず、昨日発生した大阪の地震、多くの方が被害に遭われました。亡くなられた方に改めて御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方のお見舞いを申し上げたいと思います。 なお、ニュースを見ていると、水道の設備も相当壊れたと、このような報道があります。政府はもちろんのこと、厚生労働大臣におかれましても、震災の復旧復興に精力的に取り組んでいただく、まずこのことをお願いをしておきたいと思います。 それでは、質問に入ります。 六月十四日の委員会同様に、法案の基本的な考え方と実行計画で示されている内容について、中心的に質問をいたします。 まず、時間外労働についてお聞きをいたします。 これは、労働基準法の第三十二条では、法定労働時間は一日八時間まで、一週四十時間まで、このように決められております。これは、今までの審議の中で、石橋議員が強くこのことも主張されております。今回の提案では、時間外労働の原則は月四十五時間かつ年三百六十時間が上限、これが一年通して掛かると、こういうことで、先日の審議の中で私は、厚労省の資料は訂正すべきだと、このように主張をいたしまして、厚労省から提出された資料を今日、資料一として提示をいたしました。 大臣、まず、年間この上限が掛かるんだと、こういうことがこういう資料でも明らかになってきたと私は思っておりますので、要は、例外ですね、年七百二十時間とか複数月平均で八十時間、あるいは月百時間未満、こういうことがあくまでも例外なんだと、このことがしっかり国民の皆さんに周知できるようにしていかなきゃいけないと思うんですが、その周知に対する大臣の決意というか、それに対する取組の姿勢について聞きたいということと、あわせて、仮に月四十五時間を上限とした場合も、一日三時間の時間外労働をするというふうに考えると、一か月のうち十五日間も要は三時間も時間外労働が発生をすると、こういうことになるんです。したがって、ワーク・ライフ・バランスとはこれは程遠いと、私はこのように思いますので、今後、三六協定が労使間で結ばれてくると思いますけれども、この三六協定を結ぶ時間もなるべく低くしていくように、こういうことを指導することも必要だと思いますけれども、併せて大臣にお聞きをいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、時間外労働の上限に関してお話がありました。 現行でも、三六協定において、限度基準告示における月四十五時間、年三百六十時間を超えて特別条項による延長時間を定めている場合には、その時間をできる限り最小限度のものにする旨記載をされ、それにのっとって指導をさせていただいております。その上で、現行基準告示、また改正法案における時間外労働の上限規制について周知を行う際には、あくまでも一か月四十五時間、一年三百六十時間までの延長が原則であるということをしっかり御理解いただくことが大事だと思います。 さらに、何回か申し上げておりますが、可能な限り労働時間の延長を短くするため、労働基準法に根拠規定を設け、新たに定める指針に関し、使用者及び労働組合等に対し必要な助言、指導を行うこととし、長時間労働の削減に向けた労使の取組を促していきたいというふうに考えているところでございます。 それから、そもそも、三十二条で一週四十時間、一日八時間が原則とされているところでありますけれども、これ昭和六十三年の改正時の通知においては、今申し上げた法第三十六条第一項の時間外・休日労働を無制限に認める趣旨ではなく、時間外・休日労働は本来臨時的なものとして必要最小限にとどめられるべきものであるということが通知の中にも述べられているわけでありますから、そこもしっかり踏まえて、この労働時間に対して、そもそもが週四十時間であるということ、そしてそれを超える場合においても時間外が月四十五時間である旨、そういったことについてしっかりとその内容あるいは考え方あるいはこの趣旨、それがしっかりと分かりやすく国民の皆さん、もちろん企業の方々は当然でありますけれども、伝えるように努力をしていきたいと思います。
○小林正夫君 次に、時間外労働の特例的延長について、これは例外ということなんですけれども、通常予見することができない臨時的な労働とは具体的にどういう状態を示しているのか。単に業務上の都合で必要なときとかあるいは業務上やむを得ないときの理由は例外の条件ではないと、このように私受け止めていますけど、それでよろしいでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 現行の限度基準告示でございますけれども、限度時間を超えて労働時間を延長しなければならない特別の事情、臨時的なものに限り限度時間を超えて労働時間を延長することができるとしておりまして、お尋ねの第三十六条第五項の通常予見することができない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合についても、この現在の告示と同じ趣旨と考えております。 すなわち、臨時的とは、一時的又は突発的に時間外労働を行わせる必要があるものでございまして、全体として一年の半分を超えないことが見込まれるものでありまして、具体的な事由を挙げないで業務の都合上必要なとき又は業務上やむを得ないときと定めるなど、恒常的な長時間労働を招くおそれがあるものなどにつきましてはこれに該当しないものです。 改正後においてもこの点は変わるものではございませんで、労働基準監督署におきまして厳正に指導してまいります。
○小林正夫君 今答弁いただきましたけれども、業務上の都合上必要なときとかあるいは業務上やむを得ないときは例外の条件ではないと、このように答弁がありました。ここ非常に大事なことなんです。 したがって、仮にこの法案が成立した後、ガイドライン的なもので示していくと思いますけれども、特にここは丁寧に分かりやすくガイドラインなどで示してほしいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 今回の改正内容について、周知、これをパンフレットなどで行う場合には、できるだけ分かりやすくこのことが分かるように示していきたいと考えます。
○小林正夫君 そこで、今回上限規制を設けるんですけれども、今我が国の時間外労働の現状はどうなっているのか、そして、この上限時間が設定された後、厚労省としてはどのぐらいの時間外労働が減ると考えているのか、質問いたします。
○政府参考人(山越敬一君) まず、現状の労働時間でございますけれども、総務省の労働力調査、平成二十九年によれば、週の労働時間が六十時間以上、これは月の時間外労働が八十時間以上に相当するものでございますけれども、その雇用者割合は七・七%となっております。また、実態といたしまして、三六協定に特別条項がある場合の延長時間が月百時間を超えるものも見受けられるところでございます。 時間外労働の上限規制、これは労働者の健康確保に効果的だと認識されておりながら、これまで長年議論されながら法定化できなかった課題でございます。今般の法改正におきましては、これまで青天井となっておりました時間外労働について、実効性があり、かつぎりぎり実現可能なものとして労使が合意した内容で上限を課すこととしております。 お尋ねいただきました上限規制による削減の効果につきましては、定量的にお示しすることは困難でございますけれども、政府目標として週労働時間六十時間以上の雇用者の割合について五%を下回ることを掲げておりまして、その早期実現に向けて労使の取組を促してまいります。
○小林正夫君 今回の法案の肝は長時間労働をなくすということですから、是非、時間外労働が減るような、このような指導をしっかりしていくことが必要だと思いますので、厚労省の方にもそのことをお願いしておきます。 次に、大臣に質問をいたします。 資料二を見ていただきたいと思います。これは労働安全衛生規則及び事務所衛生基準規則です。この問題については、過日、四月の十七日の委員会で大臣とやり取りをした資料でございます。要は、この規則は昭和四十七年に制定をされて、それ以降四十六年間見直しがされていないと。したがって、この規則が現代の社会に合っているのかどうか、こういう問題提起をいたしました。そして、そのときに大臣は、そういう話があれば必要な対策を検討すると、このような答弁がありました。 私、この問題の質疑以降、いろいろな働いている方に意見を聞いてまいりましたので、ちょっとその内容を紹介いたしますから聞いてほしいと思います。 まず、休養室ですけれども、女性特有の体調不良などの場合、更衣室又はロッカーの前などで休む例も少なくないと。そして、社員数は五十人未満のため、委託業務社員等を含めて五十人以上となっても、休養室の設置義務がなく、設置されていない。しかし、雇用形態にかかわらず、実際に事業で勤務する人数で考えるのが妥当で、委託社員や派遣社員も含めて、全てを含めた人数で考えるべきではないか。 そして、洗浄又は洗面設備においては、技術系業務においては、外での作業や巡視で山の中を歩くなど汗をかいて帰社すると、男性はシャワーがあるが、女性にはなく、着替えるのみでしのいでいる。休養室、便所等が男女別であることが明記されている。男女区分についても明確な拡充が必要ではないか。 そして、便所については、事務所によっては女性トイレが常時設置されていない事業所がある。出張等により女性が利用する場合は、使用中の張り紙で男性利用を制限している事業所もある。事務所規則において就業する女性労働となっているが、常時就業する女性がいない事業所であっても、利用する可能性がある事業所については男女別に区別することを明文化すべきではないか。そして、男性用についても、男性トイレに並ぶことも多く、行きたいときに個室が空いていないという話がよくあると、こういうことを聞いている。したがって、男女共に整備が必要ではないか。 総合的に全ての項目について今後を見通した設備改善がされていないと。そのために女性の現場への進出が遅れているのではないか。男性が中心であった職場に女性が進出していく中で、女性の進出を推進していくためにも、事業所の規模、人数を問わずに設備の整備を行っていくべきではないか。設備を整えられないから女性を雇用できないなどとならないか不安である。そして、事務所賃借の場合は事業者単独でどうすることもできない問題もあると思うと。 このようなことを含めて多くの意見が私の手元に寄せられております。 そこで、先日の委員会で、三浦議員が、今後、労政審で論議する項目は幾つになるのかと、こういう質問をされました。大臣は、六十程度になると、このように答弁をされておりましたけれども、働き方改革は、働き方だけじゃなくて、私たちが働く環境をどう整備するかということも大きな課題であります。したがって、この労働安全衛生規則及び事務所衛生基準規則を今日的な視点で見直し、検討をすべきじゃないか、改めて大臣に要求をしたいと思いますけれども、是非、今後六十項目以上にわたることが労政審で話し合われるということですので、その内容に一項目この項目を加えていただいて、是非検討してもらいたいと思いますけど、大臣の前向きな答弁を求めます。
○国務大臣(加藤勝信君) 前回も小林委員から御指摘がございましたし、今回は、たしかあのとき具体的なお話があればと申し上げたことに対して、小林委員のところに直接お話があったり、あるいは聞かれたというお話が今お示しをいただいたというふうに思います。 この労働安全衛生法令における衛生基準の規定、これは労働者の健康、風紀及び生命の保持等を図ることを目的とするものでありますけれども、女性を含めて多様な人材が働きやすい環境づくりを進めていく、そのことは雇用の確保という意味においてもプラスになるわけでありますけれども、事業者において、労働者にとってより快適な職場環境を整備することを目的に、御指摘のようなトイレ、休養室整備していくということは大変意義があるというふうに考えております。 改正法案が成立した場合には労政審で政令事項等について御審議をいただくということでありまして、そのことについては六十項目余ということを申し上げたわけでありますけれども、この改正案に係る政令事項では直接ありませんからそこの中に入れるということにはなりませんし、改正案の政令事項においては多少スピード感が求められるものもございますから、それはそれとしながら、しかし他方で、今御指摘の点について、今委員から御指摘をいただいたことについては労働政策審議会の安全衛生部会でまずは紹介をさせていただくということと同時に、公労使の御意見を伺い、労働者の健康、風紀及び生命の保持等を図る観点から事業者の義務として措置をしていくことが適当なのかどうか、これは罰則規定もあって大変重たい規定になっているところでありますので、その辺を含めて安衛則等の見直しも検討したいと思いますし、また、一足飛びに義務付けまでなかなか行かない場合もあるかもしれません。その場合には、事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針というのも別途出させていただいておりますので、まずはそれを変えて、努力義務的にしていただいて、そしてそれが行っていけば義務化していくとか、その辺も含めてこの安全衛生分科会でしっかり議論をさせていただきたいと思います。
○小林正夫君 答弁ありがとうございました。 こういう課題があるということは大臣と共有化できておりますので、是非、今言った方向で結構ですので検討をいただくと。検討の結果、やはり今日的なものに直さなきゃいけないということ、こういう結論が出れば早くその対応もしてもらいたいと、このように思いますので、この問題については大臣の方も前向きに捉えて検討をしていくと、このように受け止めさせていただきました。 次に、ハラスメント規制についてお伺いいたします。 要は、ここで聞きたいのは、大臣もこの間の答弁でこのハラスメントの規制については大変大事だと、私たちもこのパワハラの防止について今法案出して審議をしているところであります。一日も早くこの法案を成立させたいと、こう思っておりますので、是非皆さんの御理解もよろしくお願いしたいと思います。 そこで、いろんな論議があったんですが、大臣の答弁を要約すると、このパワハラの法律は作っていく必要があると、こういう旨の答弁が今までされておりました。ここでは、要は、いつ頃その法案を作る、こういう気持ちでいるのか、是非この時期を示してほしいと思います。今年の臨時国会でやるのか、あるいは来年の通常国会までにこの法案を作っていくのか。是非、この場ではいつこの法案を作っていくのかということをお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) パワハラについては、働く方の尊厳、人格を傷つけ、職場環境を悪化させることがあってはならないというふうに考えておりまして、現行でもそれぞれ、男女雇用機会均等法に基づいて企業に対し義務付けしている対処方針の明確化、相談窓口の設置など、雇用管理上の措置の履行確保を進めております。 パワハラそのものについては、本年の三月に有識者による検討、有識者会議において取りまとめをいただきまして、労政審において、検討会で議論された対応案や現場で労使が対応すべき職場のパワーハラスメントの内容や取り組む事項を明確化するためのものの具体的な内容について議論を進めることとしております。 なお、検討会の報告書では、労政審における議論に資するよう、具体例の収集、分析をまず行うと。このため、中小企業団体、業界団体、産業別労働組合、個別企業労働組合に御協力をいただいてヒアリングを行って今具体例を収集しているところでありますし、また、ヒアリングに当たっては、労政審の雇用環境・均等分科会の委員の皆さん方にもヒアリング項目の検討や結果の分析に御参画をいただいているところでありますので、まず、こうした収集、分析の結果も踏まえて議論を進めていきたいというふうに思っておりまして、現時点で具体的にどのタイミングで答えが出していけるのかということを申し上げる状況にはありませんけれども、この収集、分析をできるだけ速やかに行った上で労政審における議論をスタートさせていただき、そしてしっかりと結論を出していただきたいというふうに思っております。
○小林正夫君 資料三を見ていただきたいんですが、この働き方改革実行計画で黄色でマーカーを引いたところを今日質問をしているんですが、パワハラについても対策をやっていくと、このように実行計画でもうたわれております。今私たちが提案しているパワハラ規制法案が成立すればいい話であって、是非この法案の成立について大臣に理解をいただき、各委員の皆さんにも、この法案が成立をすればこの規制がしっかり法的にできると、こういうことですから、皆さんの協力を改めてお願いをしておきます。 次に、この黄色でマーカーしたところの副業、兼業の推進におけるところの質問ですが、今までの論議の中で、A企業とかB企業とかC企業で一日のうちに働いたときに、総時間数を誰がどう管理するのかと、こういうことを何回も質問しているんですが、自己管理だという部分もあって、本当にそれで長時間労働が防げるのか、大いに私は疑問です。この回答については納得しておりません。 ただ、別な質問で、A企業からB企業に一日のうちで移るときに通勤災害が生じたときに、どこの企業が対応していくのかということと、休暇の問題なんです。 この休暇の問題は、一日単位で与えて、今日の夜中の零時から二十四時間経過するまで要は体を休ませると、これが労働基準法にも明記されております。したがって、例えば一日のうちに、A企業で働いていて、A企業は休暇だったんだけれども、B企業から出勤を命じられたときに出勤するということになるんです。そうすると、二十四時間体を休めることができないことになるんですが、この休暇の扱いはどのように考えているんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 副業、兼業をされますときの通勤災害の扱いでございますけれども、労働者の方が複数の事業主に雇用されている場合、一つの就業先から他の就業先へ移動時に起こった災害につきましては、通勤災害といたしまして、労災保険給付の対象となります。なお、当該移動は移動先の事業場への通勤と考えられておりまして、移動先の事業場の保険関係として処理することといたしております。 それから、休日についてのお尋ねでございますけれども、労働時間につきましては、労働基準法第三十八条で労働時間に関する規定の適用については通算すると規定されておりますが、休日に関してはこうした規定は設けられていないところでございます。したがいまして、それぞれの企業がそれぞれ休日を与えなければならないものでございます。
○小林正夫君 労基法で明記している休暇とは、零時から二十四時間ずっと体を休めることが休暇だと、このように規定されていますけれども、今言ったように、初めのA社では休暇取っておきながらB社で働いちゃったということになると、体が二十四時間休めないということになる。これでいいんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) ただいま申し上げましたように、休日に関しましては労働時間のような通算の規定は設けられておりませんので、それぞれの企業がそれぞれその労働者に休日を与えなければならないというのが労働基準法の規定でございます。
○小林正夫君 ひとつ、大臣、労働基準法で決められている要は休暇は零時から二十四時間休ませるんだということが明確になっているんだけれども、体が二十四時間休まらないということになっちゃうんだけど、この休暇の定義も見直していくということが必要じゃないですか。
○政府参考人(山越敬一君) 繰り返しになりますけれども、労働基準法上は、労働時間については、労働時間に関する規定の適用については通算すると規定をされておりますけれども、休日に関してはこうした規定が設けられておりませんので、それぞれの企業がそれぞれその労働者に休日を与えることが労働基準法上の義務とされているということでございます。
○小林正夫君 納得できないですね。やはり、働く者の権利として休暇があるわけですから、その休暇が労基法で決められている定義と違ってきちゃうんです、今の話だと。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 局長から答弁させていただいているように、労働時間の場合には通算するということに規定上なっておりますし、休日については個々の事業所自体が決めるということになるわけでありますから、個々の事業所ごとにおいてこの休日の規定にのっとって適切に対応していただく、これが今の法律の体制になっているということであります。
○小林正夫君 私の質問に的確に答えてくれていませんが、私はそれは理解できません。そのことだけ申し上げておきます。 それと、次の黄色いところで、就職氷河期世代の若者の活躍に向けた支援、環境整備というふうにうたわれているんですが、今、この就職氷河期にあった人たちは年齢的には四十歳前後になって、人生のちょうど真ん中ぐらいの生活者になっているんだと思います。 この人たちの今現状がどうなっているかということと、具体的にどういう支援だとか環境整備を行っていくのか、このことについてお聞きをいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 就職氷河期世代の方々について、学校卒業時、雇用環境の影響を受けて安定した就業に至らなかった方も多く、また、そのことから、結果、現在においても不本意ながら、安定的な就業に就いている、また無就業の方々といった方々が多いということ、これは当時の就職の状況あるいは現在のフリーターの状況等を見ると、そのことがうかがい知れるというふうに考えております。 現在、三十代後半から四十代半ばにちょうど当たるこの世代の方々が安定した雇用に就いて今後の我が国の社会経済を支える人材として活躍していただける、そのためにも就労支援の取組を進めていくことが極めて重要であると考えておりまして、厚労省では、働き方改革実行計画も踏まえ、わかものハローワーク等において、マンツーマンによるきめ細かな職業相談、就業意識を高めるためのセミナー、長期の職業訓練の活用等を通じた正社員就職実現の取組、またキャリアアップ助成金によって非正規から正社員への転換などを行う事業主への支援、また、これまで四十歳未満の無業の方々を対象としておりました地域若者サポートステーションにおいて、四十歳代前半層の無業の方々が抱える問題に応じた生活面の改善も含めた総合的な就職支援メニューの開発にこれは新たに着手をしているところであります。 今ちょうど雇用失業状況は随分改善をしております。まさにこの時期に、この就職氷河期世代の方々にも安定した雇用に就いていただけるように努力をしていきたいと思います。
○小林正夫君 次に、子育ての関係ですけれども、男性の育児、介護等への参加促進というふうにこれもうたわれております。 先日の委員会で、自見先生からの質問だったと思いますけれども、厚労省から、介護休職の分割取得や介護休暇の半日単位での取得、介護のための残業免除制度などを整備したと、このように答弁がありましたけれども、この活用状況だとか国民への周知の状況はどうなっていると厚労省は捉えているんでしょうか。
○政府参考人(宮川晃君) 御指摘のとおり、男性による育児、介護の取組を促進することは大変重要だと考えておりまして、今委員から御指摘のありました平成二十九年施行の改正育児・介護休業法でございます。具体的な内容は今先生からのお話があった多岐にわたる項目が行われているところでございまして、この法律の施行状況につきましては本年度中に調査を開始する予定でございます。 今後も、その履行確保とともに、様々な支援策と併せまして、男性による育児あるいは介護がしやすい職場環境の整備に取り組んでまいりたいと思っております。
○小林正夫君 時間が余りありませんので、次の項目に行きます。 外国人人材の受入れということもここにうたわれておりますけれども、先日の閣議で外国人の受入れ拡大について、拡大をしていくと、こういうことが閣議で決まった、このように聞いております。東議員の方からもこの問題については指摘をされておりました。 それで、現在でも外国人労働が、日本で働いているわけなんですが、単純労働の受皿にならないかという心配とか労基法違反が増加しないか、あるいは実習生の失踪防止はどうするのか、こういうこともこれから指摘されていくと思うんですが、今の状態でもこういうことが指摘をされているんですが、こういう問題について厚労省はどういう取組をしているのか、確認をいたします。
○政府参考人(小川誠君) お答え申し上げます。 外国人労働者は、一般的に我が国の雇用慣行に関する知識を十分に有していないなどの課題があり、外国人労働者の適切な労働条件の確保等がますます重要となっております。 このため、労働基準監督署においては、これまでも事業場への立入調査などの監督指導を行い、違反があれば是正を図るとともに、悪質な事業場に対しては捜査の上書類送検を行うなど、厳しく対応しております。 また、技能実習制度において人権侵害や失踪等の課題が発生した事態を重く受け止め、昨年十一月に施行された新制度により制度の適正化を図っているところであります。さらに、保証金の徴収を行うなどの不適切な送り出し機関を排除し、技能実習制度が適切に運用されるよう送り出し国政府と二国間取決めを作成し、送り出し国政府によって適切な送り出し機関が認定されるようにしていくこととしております。 一方、骨太方針に盛り込まれた新たな外国人の受入れは、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人材を受け入れていく仕組みを構築するものであり、御指摘のような単純労働者の受入れを目的としたものではございません。 厚生労働省としては、引き続き外国人労働者に係る各施策に取り組むとともに、今後の新たな外国人材受入れにおいても適正に受入れが行われるように、法務省と連携の上、積極的に検討に参画してまいります。
○小林正夫君 この外国人労働の受入れについては、私、いろんな課題があると思います。この拡大については別途審議する場があると私は思っておりますので、またそのときにいろいろ質疑をさせてもらいたいと思います。 最後になりますけど、高度プロフェッショナル制度なんです。これは、六月十三日の地方公聴会でも、残業代は払いたくないが成果が出るまで働いてほしいと、こういうふうな制度ではないかという受け止めをしているということで、これは撤回すべきだという強い意見もありました。私は、労働者の立場の的を射ている発言だったなと、このように思います。 大臣、過労死を促進しかねないこういうような高度プロフェッショナル、今までも各委員からいろんな指摘がされております。これはやっぱり撤回をすべきだと。要は大臣は、働く人の健康とか安全を守ることが大臣の、私、役割だと思うんです。是非こういう心配がある高度プロフェッショナル制度は撤回すべきだと、このように思いますけど、改めて大臣のお考えを聞きます。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のように、厚生労働省は労働条件の改善を図るというのが大きな柱だと思いますが、しかし同時に、雇用を確保していく、将来にわたって雇用を確保していくということも当然考えていかなければならないんだろうと思います。 ここでも何回も答弁させていただいているように、今のこうした時代の中でどんどんどんどん我が国の中あるいは国際的にも産業構造等々も変わっていく中で、より付加価値の高いそうした経済に変えていかなきゃいけない、対応していかなきゃいけない。そのためにおいても、創造性のある技術力を持つ方がその力を十二分に発揮をしていただける、こういう環境をつくっていくということは、また更にそこから新たな雇用を生むということにもつながるわけであります。 御指摘のように、過労死になるのではないか、長時間労働になるのではないか、様々な御懸念があることは私ども十分承知をしておりますので、そうした懸念につながらないように、法案においても健康確保措置等をしっかりと盛り込んでいるわけでありますけれども、そうしたものがしっかりと実行されていけるように対応させていただきたいというふうに思います。
○小林正夫君 大臣、どういう場面においても人の命と健康がもう最優先ですよ。そういうことができた上で企業業績が上がっていくと何度も私言っておりますけれども、大臣、是非そういうふうに考え方を切り替えてもらって、高度プロフェッショナル制度は撤回すると、このことを改めて強く要求して、今日の質問を終わります。
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。 参考人の質疑から一週間たちました。私なりに五点まとめてみると、五点、一点目は、パワハラに言及した方全員がパワハラ規制法案の成立をと、このようにおっしゃっていたと思います。ねえ、与党の皆さん、そうだと思います。二つ目は、五人中四人の方は高プロは不要だと。そういう需要もないと、必要もないとおっしゃった方もいます。三点目は、協定とか労使委員会において労働者代表の選ばれ方が極めて重要だという指摘。それから四点目は、客観的な方法での労働時間の把握が何よりも基本であると、これが不明瞭だという指摘。それから五点目、最後ですが、教員の働き方に取り組まなければいけないと、もうこれ喫緊の課題だというふうにおっしゃっておりました。 私、前職、文部教官ですし、家系的にもずっと教員の家庭なので、まず教育についてお伺いします。 四年後に十八歳成人になります。いろんな契約、ローンであるとかカードであるとか、これ自己責任になります。そういう金融の問題、私は教育でしっかりやっておかなきゃ危ないと思います。それから、医療の問題、そして、この働くことの問題をちょっとお聞きしたいと思うんですね。 まず、日本は、健康や医療についてのリテラシーですね、ヘルスリテラシーに欠けるというふうに言われています。二〇三〇年までは七十五歳以上はずっと増える。しかし、それから十年あるいは十二、三年、八十五歳以上がずっと増えていくと、急激に。だから、医療費は抑制しなきゃいけないというのは、これは皆さんそう思っている。 その第一の手段は、無駄をできるだけ削らなきゃいけないということだと思います。その一つの表れが、インフルエンザの疑いがあるときにどうしたらいいかというふうにホームページ変えてもらいました。こういうことによってかなり無駄を省けると私は思っているんですね。 そこで、ヘルスリテラシーの国際比較、私の知人が毎週日経新聞に連載している先週のものからちょっと引用させていただきます。 医師から言われたことを理解するのは難しい、そのパーセントですね。日本は四四%、EUの平均が一五%ですよ、四四。それから、病気の治療に関する情報を見付けるのは難しい。日本は五三%、EU平均は二七%。かなり日本は、そういう面では理解も情報を見付けるのも難しいと。そのヘルスリテラシーの平均点があるんですけど、五十点満点の、アジアでは台湾がトップです、三十四・四。日本は二十五・三点で、実はミャンマーやベトナムよりも低くて最下位なんです。こういう状況なんです。だから、私は、教育は極めて重要だと思っていて、学校の教育でも保健あるいは医療に関するものというのはほとんどないですよ。病気の予防とか健康リスクの管理とか、こういう教育をやっていれば、私は無駄はかなり省けると思う。 その中でお聞きしたいのは、悪質クレーマーの問題、これは我々が提出しているパワハラ規制法案の中に消費者側からの、顧客側からのというのを入れていますが、最も基本は、働くこととか雇用とかのそのワークルール、これをしっかりやっぱり若い頃から身に付けておかなきゃいけないということだと思うんです。 そこで、そのワークルールに関する教育の必要性、大切さ、それを文部科学省としてはどのように捉えているか、お聞きしたいと思います。
○大臣政務官(宮川典子君) 足立委員から御指摘をいただきましたワークルールの教育というのは大変重要だというふうに考えておりますし、私も元々、中学と高校の教師をしておりましたので、その教育の重要性というのは大変感じているところであります。また、これは高校生からということではなくて、義務教育の段階からしっかり取り組んでいくことが重要だというふうに思っております。 現在、学習指導要領及びその解説を踏まえまして、例えば中学校の社会科においては、医療保険、年金等を含む社会保障の充実、また二点目として、個人や企業の経済活動を含む金融などの仕組みや動き、三点目は、勤労の義務と権利、また、雇用と労働条件の改善等について指導をしているところでございます。 また、こうした学習を推進するために、厚生労働省を始め関係省庁や関係団体と連携いたしまして、例えば都道府県の労働局による生徒や教師に対しての労働関係法規等の講義を行う講師派遣の周知徹底であるとか、あとは中学生の金融教育の教材及び教師用の指導資料の作成、周知などの取組を進めております。 文部科学省としては、引き続き、医療を含む社会保障、金融、労働などに関する教育を強力に推進してまいりたいと思っております。
○足立信也君 がん対策基本法を皆さんで作ってから、がんに対する教育というのは、先ほど挙げた私の知人の方も一生懸命やられていますし、その部分はあると思うんです。だから、でも医療全般とかいうのは極めて薄い。 で、金融の話がありました。働くこともありました。今の御答弁で、これは今後ますます充実させていかなきゃいけないという認識なんでしょうか、そこだけちょっと教えてください。
○大臣政務官(宮川典子君) もちろん、充実をさせていかなければいけないと思っております。これからは、例えば保健体育というのは健康教育というのを項目で立てなければいけないとか、あとは労働も、雇用者と労働者になった場合の様々な立場に立ったときの労働法制であるとか、そういうものも教えていかなければいけないと考えております。
○足立信也君 その基本になるパワハラ規制法案でもありますから、是非とも成立をお願いしたいと思います。 そこで、参考人の方がおっしゃっていたこの教育、教職員のところの現場、まず取り組むべきは給特法の改正じゃないかと参考人の方もおっしゃっていました。出退勤時刻の実態調査というのがありますが、小学校が七時三十一分出勤、十九時四分退勤、在校時間十一時間三十三分、中学校が七時二十五分出勤、十九時三十七分退勤、在校時間は十二時間十二分と、こういうふうになっています。 で、給特法の問題点、それから労働基準法上、公立学校の教員には適用されないとか、給特法のことは皆さん十分もう御存じだと思いますけれども、教育全般のことは今申し上げましたが、給特法、働き方改革をやるに当たって給特法の改正、この検討は文科省の方は進んでいるんでしょうか。
○大臣政務官(宮川典子君) 昨年の四月に公表しました教員の勤務実態調査の速報値では、教師の長時間勤務の実態が明らかになっているところであります。これを踏まえまして、学校における働き方改革について中教審において御審議をいただき、昨年の十二月には中間取りまとめが取りまとめられました。 これを受けまして、文部科学省では、直ちに、学校や教師の業務の役割分担や適正化、そして教師の勤務時間に関する数値で示した上限の目安を含むガイドラインの検討を含めた勤務時間管理等に係る取組の徹底、また必要な環境整備等を実行するための方策などを取り込んだ緊急対策を取りまとめております。本対策を含めて、本年度の予算に、小学校における英語教育の充実のための専科教員一千人を含む千五百九十五名の改善を計上するなどしており、教員の働き方改革に必要な取組を進めております。 また、給特法についてですが、現在、中央教育審議会において、教師の長時間勤務を是正していくために、教師の勤務の特性や、特殊性ですね、あとは、児童生徒の学びの質を担保するために、持続可能な勤務環境の在り方も考慮しながら、給特法の在り方も含む教職員の勤務時間等に関する制度の在り方についての検討が行われておりまして、こうした議論を踏まえつつ、慎重に検討してまいりたいと思っております。
○足立信也君 慎重に検討ということですが、じゃ、大臣にお聞きします。厚生労働大臣になられる前、働き方改革の担当大臣、副長官からなられたんですかね、これは今厚生労働省の所管すること以外の全体の働き方改革を担当されていたと思いますが、ここで、ここのところ本当にメディアにも取り上げられる教員の長時間労働、この問題を当時の担当大臣としては、今、これから慎重に検討していくという、大変、何といいますか、そんなので間に合うのかと思いますけれども、担当大臣としてはこの教員の長時間労働についてどういう認識でおられたでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、文科省からもお話がありましたけれども、この教職員の方々の長時間労働、大きな課題があるということは十分認識をしていたところでございます。 ただ、働き方改革そのものは、今回提出をさせていただいておりますように、労働基準法等々の改正ということがメーンに置かれ、そして、そこからカバーされない部分についてはそれぞれの省庁等において御議論をいただいて対応していただく、こういうふうに認識をしておりましたので、個々についてまで言及をすることはしておりませんけれども、ただ、今その長時間労働の問題という認識は文科省においてもされているというわけでありますから、それを踏まえて、あと、具体的に様々な制度があり、あるいは予算の問題等いろんなことがあるんだと思いますので、そういったことを一つ一つクリアをしていかないとなかなか答えは出しにくいという意味で多分慎重にという言葉を付けられたんだと思いますが、ただ、検討していくべき方向性というのは私はあるというふうに認識をしております。
○足立信也君 働き方改革担当大臣として、厚生労働省は労働基準法の改正をメーンに、それからほかのところは各省庁でと、それを打ち破るのが働き方改革担当大臣じゃないんですか。もっと広い、日本人あるいは日本にいる方々の全体の働き方を考えて、そういう全体のスキームをつくり上げるのが担当大臣だと私は思うんですよ。 じゃ、そういうふうに切り分けたのは担当大臣なんですか、厚生労働省は基準法の改正をメーンに、ほかのところはほかの省庁でというふうに切り分けられたのは。
○国務大臣(加藤勝信君) 切り分けるというか、今、現行はそういう形になっているわけでありますから、そうした中で、その制度の中においてそれぞれが必要な改正等を行っていく、こういうことになるんだろうという、そういう意味で申し上げたので、私が別に、今私のところで切り取ったわけではなくて、例えば国家公務員しかりでもありますし、地方公務員もしかりということでありますから、それぞれのところにおいて必要な対応というのはこれしっかり取ってもらいたいということであります。
○足立信也君 じゃ、是非、大臣の方から、そういう問題があるんだということを閣僚会議のところでもほかの省庁に対しては発言をして進めていってもらいたいと、そのように思います。 理事の方々には、私が二回ほど取り上げたJILPTでの調査依頼の件、説明が行ったと思いますが、やはり日付が入っていないというものは何種類かあって、明らかに出てきただけでも二種類あって、政権交代したという途中の事情もあるでしょうが、依頼の内容が変わってきていて、裁量労働制についてというふうになっているわけですから、裁量労働制のことについては私はこの調査をしっかり使うべきだったと思います。 何回か質問しましたが、健康・福祉確保措置ですね、この専門業務型の七九・二%、企画業務型の七九・八%が要望があるわけです、このJILPTの調査でね。だとしたら、健康・福祉確保措置というのはやっぱり削除すべきではなかったと私は思いますよ、改めて。実際に調査ではそう出ているわけです。中身は、年次有給休暇、連続休暇、特別休暇、これに関する要望が多い。つまり、時間外あるいは労働時間そのものが非常に長いということです、裁量労働制はですね。これは利用すべきだったと思います。 そこで、先ほど小林委員からも少しありましたが、政府としては兼業、副業をある意味推進しているところがあります。フリーランスの問題もあります。小林委員は労災あるいは休日について質問しておりましたが、じゃ、この兼業の場合の時間外の労働上限規制、これに罰則付くわけです。その罰則は兼業していた場合にどの企業に掛かるんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 改正法による上限規制でございますけれども、労働基準法上の法定労働時間を超える時間外労働を規制するものでございます。 労働者が本業、兼業両方で雇用されている場合には、労働基準法第三十六条の、労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算するという規定が適用されます。これは事業主が異なる場合も含むものでございます。このため、上限規制が適用された場合、複数の事業場で働く労働者につきましては各事業場における労働時間数を通算いたしまして、法定労働時間を超える時間外労働数が労働基準法三十六条六項の上限規制以内とするようにする必要がございます。 なお、その労働時間通算の結果、労働基準法上の義務を負いますのは、当該労働者を使用することにより法定労働時間を超えて労働させるに至った使用者でございます。
○足立信也君 合計して超えたらと言っていて、その罰則はどの企業に掛かるんですかと、そこを聞いているんですよ。
○政府参考人(山越敬一君) 労働時間通算の結果、労働基準法上の義務を負いますのは、当該労働者を使用することにより法定労働時間を超えて労働させるに至った使用者が対象になるわけでございます。
○足立信也君 私なりに今の答弁まとめると、超えるに至った後に契約を結んだ企業ということですね、今の話ですと。
○政府参考人(山越敬一君) 例えば、甲事業場で八時間である場合でございますけれども、所定労働時間八時間である場合は、これは法定労働時間でございますので、所定労働時間労働させた場合、この事業主に割増し賃金の支払義務はないところでございます。甲事業場で労働契約のとおり労働した後で、甲事業場で法定労働時間に達しているため、それに加えて乙事業で労働する時間は、これは全て法定時間外労働となります。 ただ、様々なこれ働き方ございますので、いずれにいたしましても、労働基準法上の義務を負いますのは、当該労働者を使用することにより法定労働時間を超えて当該労働者を労働させるに至った使用者になるものでございます。
○足立信也君 せっかく私分かりやすく言ったつもりなんだけど、かえって分からなくなる。 三六協定それぞれ結ぶわけでしょう。最初に結んでいて、その後時間が、物すごくタイムラグがあって、合計したら超えるということになるのはまだ分かりますよ。でも、ほぼ同じ時期に三六協定結んで二社、三社というふうになった場合に、兼業した場合に、誰がその罰則を払うんですか、超えたら、そのことを聞いているんですよ、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) 二つのことがあって、そもそも法定、所定労働時間をどう設定するのかということで、八時間を設定していれば全てが時間外になりますけれども、例えば四時間しか設定していない場合に今度新しく六時間を設定すると、これ十時間で超えますよね。その場合には、明らかにその二時間分のところ、ちょっとこれは一日で申し上げていますけれども、ついては、これは法定外労働時間ということになりますから、それは後から契約してきた者ということにまずなります。 それを前提とした上で、所定労働時間を前提とした上で、そこから更に残業というのは出てくるわけでありますから、その残業というのはまさに累積されていって、そして一月なら一月で累積をされていって、そして、今度でいえば八十時間とか百時間を超えた残業を命じた使用者ということが対象になっていくと、こういう整理であります。
○足立信也君 所定労働時間は後からと、これは分かりやすいですよ。でも、三六協定結んで、それぞれが単月百、それから複数月八十より下回っていても、合計したら超えちゃっていると。その場合は、じゃ、どうなるんですかって聞いているんですよ。
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほど申し上げたのは、通算をしたその働く方の所定、法定外労働時間だけについて申し上げれば、だんだんだんだん加算していくわけですね、働きながら。そうすると、そしてだんだん、まあA社であったりB社であったりその累計をしていって、累計をした結果として例えば八十時間とか百時間を超えたら、その超えた残業を命じたその使用者がその責任を有すると、こういう整理になるわけであります。
○足立信也君 ということは、第一社目がぎりぎりの残業時間というか時間外を言っていて、次の人がほんのちょっと追加した、で、もう超えちゃったと、そちらが罰則になるんですか。じゃ、明確に、そうですね。
○政府参考人(山越敬一君) 例えば、A社で所定が四時間、それからB社で所定が四時間だった場合に、次にA社が時間外労働を一時間命じた場合は、その一時間がA社の法定時間外労働とカウントされることになるものでございます。
○足立信也君 ちょっと整理させた方がいいと思います。止めてください。(発言する者あり)あっ、言い換えますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほども私が申し上げた、ですから、ちょっと法定、所定のというのはこっちへ除いておいて、所定を超えた、たまたまA社が四時間、B社が四時間ですから、トータルで八時間なんで、所定だけ働く限りは法定外労働時間が出ないということを前提にした方が分かりやすいのでそうさせていただきますが、そうすると、どこかの月初めからずっと働きながら、法定労働時間がだんだん蓄積をされていく。A社で働いて例えば一日一時間、B社で働いて二時間、そうすると、三時間、四時間、五時間と蓄積をされていって、最後、要するに、八十時間なら八十時間、百時間なら百時間を超えたときに、その超えた部分について残業を命じたその者、それはAかBかは分かりません。ただ、それはAとBもそれぞれ、労働者から時間を把握をしてもらって、その上でそれを管理するということが前提になっておりますから、逐次それを見ながら、これを超えそうだったら、今度の法案でいえば残業を命じることはできないと、こういうことになるわけであります。
○足立信也君 もっと簡単にこれ終わるかと思ったら、これ明確に分かればいいですけれども、やっぱり、今A社、B社とおっしゃいましたが、これ混在していて、両方にもう責任あるという形が当然あると思います。 これ、次回またもうちょっと詰めた方がいいと思いますので、もっと単純に私は後からというふうに出てくるかと思ったらそうでもないような話がありますので、これ高プロではもっと何社と兼業というのは当然出てくると思うんですよ。そうした場合に、労災認定になるかどうかというのはこの時間把握が、先ほど実際の労働時間の把握が何よりも基本だというふうに申し上げましたが、衆議院でも、じゃ、労災認定で時間把握ができていなかったらどうするんだという質問がありましたけれども。 これ、実際、やっぱり今度、労働基準監督官の側から、皆さんの身内の側から言いますと、これ労働時間がきちっと把握されていなかったら、何を基準に何を指導するんだろうと。これは、著しく違法だった場合、例えば裁量労働制の違法適用だった野村不動産のような、違法適用というのは、時間がきちっと把握されていてそれが残っていて、そういうものがないと適用すらできないじゃないですか、監督官からすると。どうやって何を目安に指導していくんでしょうか、兼業の場合、特に。
○政府参考人(山越敬一君) まず、高度プロフェッショナル制度でございますけれども、これは健康管理のために健康管理時間を把握することになっておりまして、これは原則として客観的な方法を用いて行っていただくということでございます。 それから、この高度プロフェッショナルでございますけれども、これについては、労働時間の通算という観点でございますれば、この通算される労働時間というのは労働基準法第四章の労働時間でございますので、高プロについてはこういった時間として通算されるという取扱いにはならないものでございます。
○足立信也君 今の話ですと、労働基準監督官は、高プロという契約を結んでいた場合は、指導も管理監督もできないんじゃないかというように感じますね、今の話は。実際に、健康管理時間ではなくて、実態把握をしていないとできませんから。できるんですか、できないんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 今おっしゃられているのは、高度プロフェッショナル制度におきまして、仮に労災などが起こった場合に労災のその労働時間をどのように把握するかという御質問かと思いますけど、これにつきましては、繰り返し御答弁をさせていただきましているように、様々な客観的資料でございますとか聞き取りによりまして、労働基準監督署におきまして労働時間をこれは適正に把握していくものでございます。
○足立信也君 二十五時間ぐらいもうたつんですけど、今日の質問、一つも解決されない。今話ししているのは、高プロの人が兼業した場合に、どうやって時間を把握して、どうやって指導入って、これは違法だとなったらどうやって適用するんですかと。皆さんの仲間がそれをやるわけでしょう。今の話だとできないですよ。そのことを言っているんですよ。 何も解決しないんだけれども、ちょっとこれ、僕が気になっていることを言います。基準法第四十一条の二、五号のイです。これで、いろいろ問題はあるんですけれども、深夜で労働させる時間、労働させる回数を一月について厚生労働省令で定める回数以内とすることと、こうあるんです。これ、高プロで労働させる時間ってどういう意味ですか。
○政府参考人(山越敬一君) 高度プロフェッショナル制度におきましては、労使委員会で選択して決めていただく健康管理措置の一つといたしまして、始業から二十四時間経過するまでの継続した休息時間とともに、深夜における労働させる回数を一か月について厚生労働省令で定める回数以内とするという規定が置かれております。 ここの規定でございますけれども、この高度プロフェッショナル制度は、仕事の進め方でございますとか働く時間帯を自ら決定し、その意欲とか能力、有効に発揮していただく制度でございまして、日中とか深夜といった働く時間帯についても、労働者本人がいつ働くかということを自律的に決定することとなります。その際での深夜労働の回数制限でございますけれども、本人が働く時間帯を自律的に決定するという前提の下で、健康確保のために、それでも超えてはならない深夜労働の回数の上限を定めるものでございます。 条文に労働させる回数とございますけれども、高度プロフェッショナル制度も雇用関係の下で働く労働者でございますので、使用者の一般的な指揮監督を受けて労働する者であることには変わりがないものでございますので、こういった規定にさせていただいているところでございます。
○足立信也君 もう私は、条文上はこういう意味ですと言われると、そうかなとは言わなきゃいけないんだけど、でも、今までの答弁で、一定時間指定して働かせればそれは高プロではないと答えてきたじゃないですか。それを労働させる回数と書くことは本当にいいんでしょうか。そういう一定時間、時間を決めて働かせるということをしないと言ってきているんじゃないですか。 それ、労働させるという表現が本当にいいんだろうか、条文としてですよ。これは、そういう書き方をするんだという意味ですか、今のは。
○政府参考人(山越敬一君) 今申し上げましたように、高度プロフェッショナルの下では、本人が働く時間帯を自律的に決定するという前提の下で、それでも超えてはならない深夜労働の回数の上限を定めたものでございまして、そうした趣旨で条文に労働させる回数と書いたものでございまして、これは、今申しましたように、高プロで働く労働者でありましても使用者の一般的な指揮監督を受けて労働する者であることには変わりがないことから、こういった規定の仕方とさせていただいたものでございます。
○足立信也君 もう時間ですので、用意したうちの三分の一も行かないような感じで、明確な答弁にもならなかったし、これはやめられないと思いますし、国会審議を通じて国民の皆さんの理解が深まることが私はこの質問の意義だと思っていますが、やっぱり、ここの場合の労働させるは労働者が労働することを意味するんだと言われても、こう条文に書かれると、答弁と本当に合っているのかということ、疑問がますます募りますということを申し上げて、今日は質問を終わります。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。今日はよろしくお願いします。 まず、大臣、昨日の決算委員会に関連して一問、冒頭質問させていただきます。昨日はどうもありがとうございました、決算委員会ずっと御出席していただきまして。 昨日、我が会派の石上委員の方から、財務省のやっぱり体質を変えていくための提案というか話がございました。要は、財務省、いろんな課題がある中で、もう構造的な風土の問題がやっぱりある、その風土を、組織を変えていくためにはトップ自らが辞めないといけない、もうそれぐらいの大なたを振るわないと財務省の体質は変わらないんじゃないかと、こういう指摘をされました。私もそのとおりだと思います。 大臣も厚労省のトップとして今おられますけれども、やはり組織をしっかり変えていく、組織の風土をがらっと変えていくためにはトップの責任は極めて大きいというふうに私も感じておりますが、昨日の議論を聞かれた上で、やはり組織を変えていくためにはトップが辞任をして新しい体制に変わる、このことが非常に重要ではないかなというふうに私は思いますけれども、その点に関して大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 森友学園をめぐる公文書管理含めて、やはり、私どものデータの問題もありました。行政に対する、広く言えばこれは政治と言ってしまってもいいのかもしれませんが、国民の信頼を揺るがすこういった事態を引き起こしているということ、これは誠に遺憾でもあり、我々は真摯に反省をし、そして、体質、文化含めてしっかりとした対応を取っていく必要があるというふうに思います。 その上で、それをどうやって実現をしていくのかという、ある意味では手法と言ってもいいのかもしれません。その場合において、もちろんトップの方が辞めて、それで一つのきっかけにするというやり方もあると思いますし、またトップの方がそれもひっくるめて自らのリーダーシップを発揮することによって組織を変えていくという、そういった対応も当然あるんだろうと。いろんな対応の仕方があって、それがどういうやり方を選択するかというのは、そのトップの人間が自らの責任において判断すべきことなんだろうというふうに思います。
○浜口誠君 今大臣のお考えをお伺いしました。いろんな考え方あると思いますけれども、今回の森友学園の一連の問題、あるいは財務省で起こった事務次官のセクハラの問題等々を考えれば、これはやはり組織のトップとしては政治的な責任をしっかり取ると、御本人が取らないんだったら、やっぱり内閣の長である内閣総理大臣がしっかりとした采配を振るということは極めて重要だということを申し上げておきたいと思います。 それでは、法案関連に入らさせていただきます。 先回、自動車運転手の議論をさせていただきましたけど、まだちょっとできていない部分もあるので、先回確認できていなかった部分も含めて、そこから今日は始めさせていただきたいというふうに思います。 先回も、改正後の労基法の附則百四十条において、その他の自動車の運転業務で厚生労働省令で定める業務というようなくだりがあります。ここで言っている厚生労働省で定める業務というのは具体的に何なのか、まずここをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) この現行の労働基準法第三十六条のいわゆる限度基準告示は、その自動車の運転の業務には三六協定における延長時間は限度時間を適用しないということにしております。ここで言うその自動車の運転の業務の範囲については、通達において四輪以上の自動車の運転を主として行う業務を言い、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準の対象となる自動車運転者の業務と同義であることとしております。 今回、上限規制の適用猶予となるその自動車の運転の業務を省令で定めるに当たりましては、こうした現行の取扱いの範囲を超えることのないようにする方針でございまして、具体的には、省令で定めることを検討しておりますのは、四輪以上の自動車運転の業務である旨を省令で定めることを検討しております。
○浜口誠君 具体的に聞きたいんですけれども、その四輪以上の自動車を運転する業務と、もうそこだけなんですか。附則百四十条の中で言われているその他の自動車運転の業務で厚生労働省令で定める業務となっているんですけれども、それは今言われたもうその一言だけなんでしょうか。より具体的に私はどういう業務が入るのかというのを確認したいんですけど。
○政府参考人(山越敬一君) 今この省令で定めることを検討しております事項は、四輪以上の自動車運転の業務であるということを規定することを検討しております。
○浜口誠君 じゃ、それ以外はもうその省令の中で規定することはないという理解でよろしいんですかね。 いや、申し上げたかったのは、先回も言いましたけど、自動車の運転、トラックの運転といっても様々な業務があるんですということはこの前も申し上げたとおりです。長距離の方は、もう向こうに行って泊まりで仕事してまた帰ってくるというような、非常に、そういう働き方もあれば、近距離の宅配ドライバーの方は日勤でそんな深夜の業務にもならないと。本当に多種多様な、ドライバーの方、自動車運転手の方といっても多種多様な業務がある中で、やはり一人でも多くの方が適用猶予ではなくて一般則を適用できるように私はしていくべきだと思うんですね。それを何か大ぐくりにしちゃって、もうこの範囲に入っている人は全部適用猶予ということではいけないと思うんです。 小林理事からも、自動車運転手の方は非常に労災も多いし危険な仕事だし、こういう方こそより縛りをしっかり掛けて物流の安全を図っていく、このことは非常に大事だと。それはもう、石橋理事の方からも何も変わっていないじゃないかという指摘も先回ありましたけれども、こういう点を踏まえて、やはり細かく適用できる適用できないというのを分けて考えていく必要が僕はあると思うんですけれども、そこを確認したいんです。それなのに、いやいや、四輪で主に運転している人ですと言われちゃうと、ちょっと我々の問題意識と相当ずれているなという感じがするんですけれども、その点、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の議論のところで、御指摘の趣旨が、その勤務実態や業務の特性によってはもうこの五年間の猶予の体制にしない、一般則を即、即かどこかで適用する、こういう趣旨だというふうに思いますけれども、ここに至るまでの議論というのはやっぱりあります。実行計画や労働政策審議会の議論においては、やはり先ほど申し上げた現行の改善基準告示、これを踏まえて、対象についてはそれを超えてはならないという、そういった中で議論をしてきたわけでございますので、今の段階でそれを超えて議論を進めるというのにはやっぱり慎重な対応が必要ではないかというふうに思います。 ただ、月四十五時間、三百六十時間の原則的上限に近づける努力はそもそも重要でもあります。これ、自動車運転の業務にあってもしかるべきであります。自動車運転業務への一般則の適用については五年後の年九百六十時間の上限規制施行後に検討するということになりますけれども、その際には、上限規制の施行状況、当該業務の特殊性を踏まえつつ、できるだけ早期の一般則の適用に向けて、労政審において検討し、速やかに検討、得るよう努力をしていきたいと思いますし、また、その検討に当たっては、一般則の全ての規定を全面的に適用するかどうかということだけではなくて、一部の規定又は一部の業務、事業についてだけでも先行的に適用することができないかと、そういったことも含めて検討していく必要はあると思います。
○浜口誠君 一部先行して適用することもあるというのは今御発言、答弁いただきましたけれども、一方で、やっぱり我々の問題意識は、さっき大臣も言っていただきましたけれども、勤務実態ですとかあるいは業務特性も踏まえてより細かく区分して適用を、一般則を適用する方はこの方をもう適用しようというような形で、やっぱりちゃんと見ていく必要があると思うんですよね。 今までのように、何かもうどさっと網掛けて、この大きな範囲の中に入っている人は全部適用猶予ということではなくて、この人たちはもうすぐ一般則適用できるじゃん、こういう働き方だったら、こういう勤務実態だったらというような形で、僕は細かく区分していく必要はあると思うんですけれども、その点、お考えいかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどちょっとやや長くお話をしてしまいましたけれども、五年間の猶予、これは今の仕切りで考えさせていただくということで提案をさせていただいております。 ただ、五年後において、五年後以降においては一般則にどう適用するかという努力をしていく必要があります。したがって、その際には、先ほど申し上げた全部が適用できるかできないかということだけではなくて、一部の事業、業務について実態を踏まえて一般則に変えていくといったことは十分あり得ることだろうというふうに思います。
○浜口誠君 衆議院の厚労委員会の質疑の中で、加藤大臣の方、同じような、改善基準告示の見直しをやる必要があるんじゃないですかと、やっぱりドライバーの方の、自動車運転者の方の働き方を見直すためにはその前に早く改善基準告示の見直しをやるべきだと。その質問に対しては、大臣の方は、五年たったから五年後に見直しを行うということではなくて、国土交通省ともしっかり連携しながら検討していきたいというお話を答弁されています。 その答弁からすると、五年後というよりも五年になる前にいろんな検討をしっかりやっていくという趣旨での答弁だというふうに受け止めているんですけれども、その点は違うんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘は改善基準告示の見直し、これについては別に法施行後五年間やらないということではなくて、法施行後において適宜必要に、見直しの検討には入っていきたいということ、これは申し上げているわけであります。 今委員とお話をさせていただいているのは、法律の適用そのものについては、五年後において九百六十時間ということになるわけですけれども、早く一般則が適用できる努力をしていくということでありますから、そこにおける議論としては、全部ができて移るということだけではなくて、今委員御指摘のような事業とか業務とかそういった中を見ても、ああ、ここの分野は先行というか一般則に移行できるということであれば、そういった対応ということも含めて議論をさせていただきたいということであります。
○浜口誠君 今、難波委員の方から、ゆうパックを運んでおられるトラックドライバーさんはどうなるんだと。もういろいろな本当働き方あるので。 今冒頭になぜ質問したかというと、その他自動車の運転業務で厚生労働省で定める業務、これがいわゆる適用猶予になる業務という形になるので、その幅が主に四輪以上の自動車を運転する者となったら物すごい幅が広がっちゃうので、それだといかぬじゃないですかということを言っているわけなんですよね。 だから、そこをもっと細かく区分して、この仕事の方は適用猶予だという形、絞らないと、もうばさっと網掛けちゃったら何のこれ進展もないということになると思いますから、その問題意識を冒頭から聞いているんです。そこはいかがなんですかね。
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、そこは現行の基準改善告示が適用されているその範囲において行うということでありますので、現行の基準改善告示においては四輪以上の自動車運転の業務をしている者ということになるわけで、それを前提に省令は考えているということを申し上げているわけであります。
○浜口誠君 だから、そこが余りにも広いから我々問題意識を申し上げているのであって、そこをやっぱりもう少し踏み込んで、ここは、まあ今回しゃあないけども、こういう働き方だし、こういう勤務実態だし、運んでいるものもこういうものだからということでいろいろな要素があると思うんですよ。 その要素をきめ細かく見て、実際に適用猶予せざるを得ないのはもうここだなと、でも、あとのところは同じ四輪以上の自動車運転手でも、いや、ここはもう一般則を適用できる、そういう働き方としてここの部分は適用していこうというような区分をしっかりとやっていただけないでしょうかということなんですけど、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) これは、いずれにしてもその上限を設定をしているわけでありますから、全員がここまで働くようにということを何ら申し上げているわけではなくて、その点に関してはそれぞれの労使の中においてお決めをいただけるということ、そうでなければ、例えば今委員おっしゃるようなこと、確かにそういったケースもありますけれども、じゃ、本当に運転手さんというのは完全にこの地域だけ、長距離はしないとか切り分けられるものなのかどうかというのも、これも企業によっては役割分担が様々なんだろうというふうに思いますので、それについて先ほど申し上げた、これはあくまでも上限といいますか最低基準を決めているわけでありますから、その下において対応していただく。 そして、これ前も誰かの御質問からもお話がありましたけれども、基本的には、この基本的な対応というのは、これ当然五年後においてはこういった全ての運転対象にも対応、要するに四十五時間とかそういった規定については適用、まずは原則の中で、しかし別途九百六十時間までと、こういうことになっているわけでありますから、それぞれの労使の中でその状況を踏まえながらお決めいただく、こういうことになるのだろうと思います。
○浜口誠君 是非、業界の団体の皆さんあるいは労働組合の皆さん、いろいろやっぱりこの自動車運転者の労働時間に対しては問題意識持っておられるというふうに思いますし、やはり今の働いている皆さんの労働の実態を見ると、非常に長時間労働なおかつ労災も多い、事故も多いということを考えれば、やはりこういう仕事をされている方こそしっかり法の中で、あるいは省令の中で守っていく、しっかりと管理していくそのスタンスを厚労省としても示していただくことが極めて重要だというふうに思っておりますので、是非今日の我々が伝えたかった問題意識は重く受け止めていただいて、今後の議論の中でですね……(発言する者あり)ええ、大事な話なので、是非、今後の議論の中でしっかりと、労政審等でも、細かく区分して、ちゃんと適用できるところは一般則を適用していくということを是非やっていただきたいと思いますけど、どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員おっしゃるように、やはり長時間労働の現状があるということ、それから労災も多いということ、そのことは我々もしっかり認識をしながら、しかし同時に、この業界、前から申し上げておりますように、一事業主だけで対応できるわけではなくて、荷物の依頼主との関係あるいは搬出先の関係等々、様々な方との連携を取っていかなければなかなか前に進まない、そういった事情もあるということで今回はこういう対応を取らせていただいているわけでありますが。 ただ、この問題として、長時間労働を是正する、あるいは労災の事故を減少させていく、これは当然私どもとしても追求していかなきゃならない課題だということはしっかりと認識をさせていただきたいと思います。
○浜口誠君 では、続いて、高プロに関して少し伺いたいと思います。 これまでも、高プロの適用業務というのはどういう業務なんだというのは議論になっております。高度な業務、同じ高度な業務でアナリストだとかコンサルタントでも更に分析の高度な業務、高度が二階建てになっているとか、そんな御指摘もありましたけれども、じゃ、実際、この高プロの適用対象業務というのは、裁量労働の専門業務型裁量労働って今十九種類の業務が指定されているんですけれども、そことの何か違いというのはこれ明確に区切ることができるんでしょうか。 今、僕、手元にその専門業務型の裁量労働十九職種、十九業務のリストを持っているんですけど、この中にもアナリストの業務だとかコンサルタントの業務って入っているんですけれども、何をもってこれ区分するのか、そこをちょっと分かりやすく御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) この専門業務型裁量労働制でございますけれども、労使で定めた時間労働したものとみなす制度でございますので、この制度の下では、みなし労働時間と実労働時間の乖離が生じないようにすることでございますとか、深夜時間帯や休日労働では割増し賃金の支払が必要であるわけでございます。 こうした専門業務型裁量労働制の仕組みの下では、当然その企業は働く時間の長短でありますとか時間帯を意識した管理とならざるを得ないものでございまして、例えば、できれば深夜時間帯を避けて働いてもらいたいというインセンティブが働くものでございます。しかしながら、創造性の高い仕事に従事する方の中には、深夜の時間帯の方が能率が良いという方もおられまして、時間帯により働く制約を設けてもらいたくないという方もおられます。 この点、高度プロフェッショナル制度は、対象となる方の健康確保を前提といたしまして、現行制度の制約を取り払いまして、時間と賃金の関係を切り離すことによりまして仕事の成果に見合った処遇をすることを可能とする制度でございます。 対象業務につきましては、平成二十七年二月の労働政策審議会の建議におきまして、例えば金融開発の業務でございますとかアナリストの業務、企業、市場等の高度な分析の業務等が掲げられておりますので、こういった業務を念頭に置きまして、法案成立後、改めて審議会で検討いたしまして、省令で適切に規定してまいる所存でございます。 高度プロフェッショナル制度は、このように、改めて審議会で議論をするということとしておりますので、専門業務型裁量労働制の対象業務との違いについては一概にはお答えしかねるものでございます。
○浜口誠君 いや、先ほど足立委員の方からも、国民の理解を得るための審議をこの国会でやることが大事なんだと。そのために、我々国民の代表である国会議員がこの場でいろんな質問をぶつけて、それで、少しでもそういう疑問に答えていただいて、国民の皆さんにも広く今回の法改正の中身あるいは高プロとはどういうものなのかというのを分かっていただく。 そのプロセスを今やっていると思うんですけれども、今の御質問に対する答弁だと、私は、今の専門業務型の裁量労働の業務の中にも非常に今までの高プロはこういう仕事が対象になりますよと言っているのともうダブっているのがあるので、その違いは何ですかということをもうシンプルに、国民の皆さんもそういうことを感じておられる方は多いと思いますけど、そこの違いをやっぱり答えていただかないと、じゃ、どちらがどちらの仕事になるんだと、ここの区分が付きづらいです、今の状態だと。そこはやっぱりしっかりと明確にしていただかないと、ああ、それだったら高プロって要るよねという理解になりますけど、いや、そんなの明確にないんだったら今の制度の中で十分できるじゃないですかということになるんじゃないですか。そこをやっぱりクリアにしてください。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、前提として、対象業務については、もちろんこれから労政審で議論して、また具体的な形で決めていくということでありますが、結果において、現在の専門業務型裁量労働制の対象業務とかぶってくるところ、これは重複するということですかね、というものがあり得るということはそのとおりだというふうに、制度的にそれが排除されているわけではありません。 ただ、その業務を遂行するに当たって、現在の専門型が一つのやり方だと思いますけれども、そこにおいては、結果において労務時間管理が行われていると、そういった意味で、その労務時間管理を外すことによって、もちろんいろんな要件や健康確保措置はありますけれども、その者が自律的で創造性のある仕事が発揮できる、そういう仕事のやり方をつくっていこうということでありますから、同じ業務だから別に、この業務だからこういうパターンだけでやらなきゃいけないということはなくて、こういう一つの同じ結果において、同じ業務だとしても、それが専門型という形でやる方もいらっしゃるかもしれない、あるいは、もちろん一般の働き方でやる方もいらっしゃるわけでありますから、それはそれぞれの仕事のやり方において適用できるということになるわけでありまして、あくまでも、業務はこれから決めるわけでありますけれども、大事なことは、それをどういう形でその中でより成果を出していく、そうした働き方ができていくか、あるいは御本人にとってみてより働きやすい環境をつくっていくのか、そういう観点から、今回、高プロという制度を我々は提案をさせていただいていると、こういうことであります。
○浜口誠君 では、同じアナリストという仕事、これ、高プロでもアナリストというのは対象になります、専門業務型でもアナリスト対象になりますとなったときに、じゃ、私はどっちでも仕事ができるということになりますけれども、最終的に、じゃ、誰が浜口は高プロをやれ、専門業務型の裁量をやれと。これは私が決めることができるんですか。それとも、会社側が、使用者側が、あなたは、浜口はこっちの高プロをやりなさいということを指示されて、いや、僕、会社から言われたらもうそっちなびくしかないかなという感じも、正直労働者の立ち位置からするとそうなります。自分は本当は裁量でやりたいんだけれども、そんな感じで言われちゃったりするとこっちの選択肢しかないかなというふうに正直なりますけれども、その辺はどんな感じの運用になるんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、専門業務型裁量と高プロだけ言われましたけれども、別に一般の通常の働き方だって対象になり得る業務なんですね、元々が。それをどういう仕事のやり方でやる方がよりパフォーマンスが出るかということで、様々な働き方というものをこれまでもつくり上げ、そして今回も新たに提案をさせていただいております。 ただ、専門業務型の場合は、これは本人の同意がありませんから、この専門業務型を導入するということになった会社が、企業がなれば、あとは企業の使用者が、Aさんが通常で働くのか、専門型で働くのかということになるわけでありますが、高度プロフェッショナル制度については、これは御議論させていただいている本人の同意が必要でありますから、本人が同意しなければ、少なくとも高度プロフェッショナルという制度が導入されている企業においても、その高度プロフェッショナル制度の下で働くということにはならない、こういうわけであります。
○浜口誠君 でも、実際の運用を現実問題考えると、やっぱり労働者の方が、通常の業務、専門業務型裁量労働、高プロと、いろいろ選択肢があったとしても、やはり上司だったり会社側から、やっぱり高プロで働いてほしいというような、そういう要請があればなかなか断り切れないというのが今の現実だと思います。自分は裁量あるいはちゃんとした、しっかりとした時間管理の下で働きたいという思いがあったとしても、やはり会社側の意向に従わざるを得ないというような運用に現実なるんじゃないかなというふうに思いますけど、そうなったときにも、やはり労働者側からしたときの選択肢というのは現実問題なかなか難しいというのが実態ではないかなということだけは申し上げておきたいと思います。 同じ専門業務型の業務についても、元々は一九八七年に五業種で始まっているんですよね。それがいつの間にか十九まで増えてきていると。そのときも、いわゆる法改正じゃなくて省令の見直しという形でどんどん膨らんできていると。これ実態です、これ事実ですから。 具体的に、その省令ってどういう形で決められてくるのか、どんな議論、どんなステップでその拡大が専門業務型についても行われてきたのか、もう簡単で結構なので、省令の決まり方について御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) この専門業務型裁量労働制でございますけれども、昭和六十二年の労働基準法改正によって創設された制度でございまして、当初は、通達において、新商品又は新技術の研究開発等の業務など五つの業務を定めておりました。その後、通達で例示した五業務につきまして、明確な基準がなく、適用業務の解釈が曖昧であったために、その運用の適正化を図るという観点から、平成五年の労働基準法改正におきまして、この通達で示しておりました五業務の内容を省令に規定し、範囲を明確にするとともに、五業務以外に、中央労働審議会の議論を経て大臣が指定する業務についても対象に含めることとしたものでございます。 この大臣指定する業務でございますけれども、平成七年に示されました裁量労働制に関する研究会報告を基に労政審で議論がなされまして、平成九年に告示が定められまして、広告、宣伝等における商品等の内容、特徴に係る文章の案の考案の業務など六業務が追加をされたところでございます。さらに、業務の遂行方法等の実態から見まして対象業務とすることが適当と思われる業務を追加することにおいて、これも労政審で議論がなされまして、平成十四年の告示改正におきまして八業務が、そして平成十五年の告示改正におきまして大学における教授研究の業務が追加されまして、対象が現在の十九業務となったところでございます。 こうした省令あるいは告示の改正でございますけれども、公労使三者構成による労働政策審議会で検討いただきまして、この審議会の答申に基づきまして厚生労働大臣が行うものでございまして、今申しましたこの専門業務型の裁量労働制、対象業務の追加でございますけれども、当時の中央労働基準審議会でございますとか労働政策審議会での検討結果に基づいて行ったものでございます。
○浜口誠君 今御説明いただきましたように、やはり国会の議論を経ずしてどんどん拡大されてきているというのは、やはり今度の高プロについても同じような懸念は払拭できないなというのは改めて申し上げておきたいと思います。 今日も質問をもっとたくさん用意していたんですけれども全然できなかったので、やっぱりまだまだ審議はこれやっていただかないと、我々も納得いく議論にはまだなっておりませんので、しっかりと審議を改めて求めて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○難波奨二君 立憲民主党の難波奨二でございます。 今日は十九日、明日は二十日でございまして、会期末でございます。いろいろ会期の延長の話題も出ておりますが、今日は、お聞きすると、この委員会では採決はやらないということを理事会でも確認をされておられるようですが、明日は会期末でございます。ということは、もうこの法律は、衆議院では可決されたけれども、参議院では十分な審議が行えず、そして採決にまで至らなかった、廃案にすべき法案なんですよ。私どもは会期延長は反対でございます。会期内に政府提出の法律を審議するのは当然でありまして、その責務がこの厚労委員会、特にこの働き方改革、総理が働き方改革国会だというふうに大上段に言われたにもかかわらず、この時点においてもまだ参議院において審議されているということは、これは政府に非常に大きな私は責任があるというふうに思います。 そして、今日もお三方が御質問されました。恐らく、自民党の先生方も公明党の先生方も、与党ではあられますけれども、この審議通じて、なかなか理解がお互い深まったと、共通認識も随分審議重ねてきて図れてきたなというふうにお持ちの方はそんなに多くないんじゃないかというふうに私は思いますけど、より、今日の質疑でも、皆さん、疑惑といいますか、なかなかこの法律の中身というものが理解できないという声がお三方の委員の御発言にもあるわけですよね。 そこで、私は大臣と山越局長にお聞きしたいと思いますけれども、この衆参の議論を通じて随分この法案の中身が論点も明らかになって、なおかつ理解も深まった、野党や与党の質問に対して政府答弁なされるわけでございますけれども、その皆さん方の答弁も十分我々の質問とかみ合って議論が今深まっているというふうな認識をお持ちなのか、大臣と山越局長にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 衆議院また参議院のこの厚労委員会でも、これまでも様々な視点から御質問いただいて、我々もそれに対して答弁をさせていただいた、そうした積み重ねをさせてきていただいたということはあると思います。 ただ、その審議をどう評価するかということを私あるいは政府側が申し上げるというのは控えたいというふうに思いますけれども、引き続きこうした御審議をさせていただきながら、また私どもとしてもしっかりとお答えをさせていただき、またそういったことを通じて広く、国会はもとより、国民の皆さん方の理解も進むように努力をしていきたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) この衆議院、参議院の審議を通じまして様々な質問を私にいただきました。私として答えるべきことについて誠意を持って答えてきたつもりでございまして、今後ともそういった姿勢で臨んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○難波奨二君 これまでの慣例でいきますと、参議院での質問時間というのは衆議院の時間というものを十分参考にして国会運営がなされてきたのも事実です。しかし、委員長、そこでずっと公平にこの審査を見られてきたというふうに思うんですけれども、どうか、委員長の御自身の思いも当然重要な意味があるわけでございまして、引き続いて、やはり、ずっとこれまでの委員の方がおっしゃっておられるように、この国会でのやっぱり審議を通じて、国民の皆さんにやっぱり分かりやすい、そういうやっぱりプロセスを踏まなくちゃならないわけでございますので、どうかどうか公平な委員会運営、委員長、努めていただきますようにお願いをしたいというふうに思います。 そこで、これまた非常に今日の時間軸では大事な話なんですけれども、この間の衆参のこの議論を通じて、野党の言うことなんだから、野党は反対なんだろうと、俺たちはもう耳を貸す必要はない、だから野党のもう声なんて聞かない、こういう姿勢では、ずっと申し上げているように、これはやはり国会運営としては良識ある対応じゃないと思うんですね、政府が。 私は、この衆参の議論を通じて、今、大臣と山越局長、それぞれ、どういう問題が現状あって、そしてこの後の労政審とか、省令を作っていく、そういう上で、こういうやっぱり課題、問題についてはやはり問題意識を持って対応していかなくちゃならないという、そのテーマなり課題ですよね、それぞれ上限規制もありますし、同一労働同一賃金もありますし、高プロもあるわけでございますけれども、それぞれ大臣と山越局長の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 参議院の厚生労働委員会でも具体的な御指摘と同時に御提案も頂戴をしているわけでありまして、その中では、答弁の中でも、最終的には省令等々で定めるということで、労政審での議論ということにはなりますけれども、そこにおける私どもの考え方も述べさせていただいてきたところでございますので、そういった意味では、こちらにおいていろいろ御議論いただいて、それが、このいろいろ法案の、これから成立を図っていただいた後になりますけれども、その執行に向けて様々な御意見を頂戴し、それを具体的に反映をさせていただきたいというふうに思っております。
○政府参考人(山越敬一君) 今後のこの法律に基づく省令等でございますけれども、これにつきましては様々な御意見もいただいたところでございまして、それについて私どもの考え方をお示しをさせていただいたところでございます。こうしたことを踏まえまして、労働政策審議会で議論をいただきたいというふうに考えているところでございます。
○難波奨二君 改めて大臣にお答えいただきたいと思いますけど、国会でのやっぱり審議というものは、この後の省内での議論や労政審の議論やそれぞれの場の中で十分この意見というものは大切に受け止めて対応していただくということを再度確認、答弁いただきたいと思いますけど。
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、最終的に、先ほど申し上げておりますように、労政審の場において御議論をいただくという中において、もちろん我々政府側から一つの考え方もお示しをしながら議論をいただくわけでありますけれども、それに関して、こうした委員会等においてこうした御議論があったということ、これは、これまでの答弁でも申し上げてまいりましたけれども、適宜それをお示しをさせていただきたいというふうに思います。
○難波奨二君 やっぱりこの審議というのが非常に分かりづらいのが、これももう巷間言われておりますけど、規制と緩和が一緒になっちゃって、一方で規制しながら、一方で緩和するという話でしょう。そして、法律も八本ですか、束ねちゃって。我々も賛成できる法律あるわけですよ。それを束ねて国会へ提出しちゃうものだから、余計議論が散漫といいますか、集中してその課題、テーマについて深掘りの議論ができないんですよ。 だから、こうしたやっぱり手法についても、この間も随分私どもは厳しく求めていますけれども、是非おやめいただきたいと思いますね。七十年ぶりの労基法の改正だと言うんでしょう。私も質問をこの間もしてきましたけれども、働く者というのは立場が弱いんですよ。保護しなくちゃならないのに、一方で規制して、保護して、今度は緩和していくという話ですよ。これはやっぱり国民の皆さんにとっても非常に分かりにくい内容であるということを改めて重ねて申し上げたいと思います。 もう一点、確認でございますが、撤回をされました裁量労働制の拡大の問題ですけど、これはこの後どのような対応を行っていこうと現時点でお考えなのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制については、拡大の部分等含めて、規制を強化するといいましょうか、そういったものを含めて全て削除させていただいたわけであります。 その上で、総理からもお話がありました、もう一度しっかり実態を把握するための調査を行っていく。調査に当たって、どういう制度設計にしていくのかということも含めて、外部の方あるいは労政審の関係の方にもお入りいただきながら、まず議論をし、そして調査を行い、またその調査結果を労政審において議論をさせていただいて、そして必要な法改正等々にもつなげていきたいと、こういうように考えております。
○難波奨二君 是非、現状におけるその課題というものをきちっとやっぱり把握されて、現状そういう働き方をしている人たちの声というものも、これもきちっと正確に把握されて、そしてもう乱暴なやはり私は対応はやめていただきたいと思いますね。一旦こういう形で政府が法案を引き下げられたわけでございますから、もう一度仮に、私は、もう出さない方がいい、あるいは出すべき、そういうものがあるとは思っていますけれども、しかし慎重なやっぱり議論をしていただいて、今後の在り方、方向性について私は御決定いただきたいということを申し上げておきたいというふうに思います。 次は、同一労働同一賃金。これは、その方向性というのは、私もこれは必要でありますし、長年の課題だったというふうに思っているんですね。そして、もう一方で忘れちゃならないのが、この同一労働同一賃金に関係することでございますけれども、男女の賃金格差の現状なんですよね。この問題抜きに、私は、同一労働同一賃金の完成形といいますか、全てオーソライズされたその対処方針になったということには今回の法律ではならないというふうに思っています。 随分、男女の賃金格差というのも改善といいますか、進化をしてきたのも、均等法等々の法律で随分変わってきたのは事実なんですけど、依然として男性と女性の賃金格差というのはあるわけですよね。 この現状について、まず厚労省の方から、男女の賃金格差の現状、課題、どういう御認識をお持ちなのか、これは厚労省の方で結構ですから、御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) 男女間の賃金格差について御答弁させていただきます。 男女間の賃金格差、今委員が御指摘のように、ある程度の期間を見た場合には縮小傾向にあるというふうに認識しているところでございますが、今、現実におきましても、約七割強の男女間の賃金の比べたときの数字が出ているわけでございまして、この要因として最も大きいものとしては、一つは、まず役職の違い、いわゆる管理職比率というものがあります。それから、次いで勤続年数の違いというふうな形で認識しているところでございます。
○難波奨二君 たったそれだけですか。それじゃ、余りにもやっぱり厚労省として私は認識が甘いというふうに思いますけど、もう一度お答え。
○政府参考人(宮川晃君) 現状ということで御説明させていただきましたけれども。 今回、私ども、政府が導入しております同一労働同一賃金という問題もございますが、まずはその前に、男女の賃金格差につきましては、労働基準法第四条におきまして、使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならないと、こういう規定がございます。 これによりましていわゆる男女同一賃金ということが法的には規定されているわけですが、具体的には、先ほど申しましたように、管理職の違いですとかコースの違いですとか様々な問題がございます。それから正規、非正規の問題もございます。 また、今回の法案におきまして政府が導入しようとしておりますいわゆる同一労働同一賃金、この同一企業・団体におけるいわゆる正規と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指すものでございます。非正規雇用として働く女性の割合、男性と比べて高いと。 具体的に申しますれば、非正規雇用労働者に占める女性の割合が六八・二%という数字がございまして、この点から見れば、同一労働同一賃金の実現に向けまして、この正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の理由のない待遇差を埋めることはこの男女間の賃金格差解消につながる側面があると考えております。 また、労働者の職種、資格等に基づき、複数のコース、いわゆる総合職とか一般職ですね、そういうものを設定し、コースごとに異なる配置、昇進、教育訓練等の雇用管理を行いますいわゆるコース別雇用管理につきましては、事実上の男女別雇用管理とならないように、コース等で区分した雇用管理を行うに当たって事業主が留意すべき事項に関する指針を作成いたしまして周知に取り組んでいるところでございます。男女雇用機会均等法に照らして問題がある場合には、企業に対し助言、指導等を行っているところでございます。
○難波奨二君 今御説明いただいたとおりでございまして、課題については。つまり、これ私、前々回の委員会でもその均等待遇についてお話ししましたけど、企業はやっぱり勝手なんですよ、私に言わせると。自分たちの都合のいいように制度を使うんですよ。だから、私が申し上げたように、正規労働者のその処遇に対して非正規労働者の、普通ならですよ、引き上げなくちゃならないんだけど、これ均等待遇を考えていく場合に非正規に合わせちゃうという企業がこれはもう出てくる心配というのは、これは考えられるんですよ。 同じように、今コース別の話とかございました。企業は、総合職、一般職という、これも極めて不明瞭な勝手な都合のいい制度をつくってですよ、地域限定型の社員なんていうものもつくって、そして転勤がないんだから総合職よりも給料安いというような制度を勝手につくっていくわけですよ。 私は、この同一労働同一賃金をやっぱり我が国の中に根差していく、そしてこの同一価値労働同一賃金といった考え方もこの我が国の中に根付かせていかなくちゃならないというふうに思うんですよ。 したがって、この同一労働同一賃金の問題と男女の賃金格差の問題、企業が都合勝手ないいような解釈の下に制度を運用していくというようなことをやっぱりなくすんだという、そういう労働行政を是非やっていただきたいと思いますが、局長、どうでございましょう。
○政府参考人(宮川晃君) ただいま申しましたとおり、男女間の賃金格差の問題は大変重要な課題だと考えております。先ほど申しました今回の法案によります同一労働同一賃金に基づきまして、この同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者の不合理な待遇差の解消、これは確実に目指していきたいと思っておりますし、また、現行男女雇用機会均等法に照らして問題ある事案につきましては、企業に対する指導を行ってまいりたいと思っております。
○難波奨二君 次は、今回の高プロの問題ですけど、これもちょっとざくっとする言い方で申し上げて申し訳ないんですが、私が理解する、あるいは一般の国民の皆さんが理解する高プロの制度というのは、こういうことでなくちゃならないというふうに思うんですよ。自分の働いた結果、成果というものが正しく評価をされる、そういう高プロでなくちゃならない。そして、勤務時間ですよね、働く時間もこれは縮減するんだと、減少するんだと。そして、休日も増えて、自分の自己実現を図ることもできて、そして自由な選択に基づいた働き方もできて、介護や育児やそうしたことも可能となって、労働意欲が高まり、そして会社への貢献、社会への貢献、こうしたものを俺はやろうという、そういうやっぱり全体的なフレームの制度じゃないと私は駄目だというふうに思うんですよ。 ずっとこの間の議論を聞いていて、その辺りも不明確なんですよね。成果というものは、本当に正しく成果というものは評価されて、働く者が高度プロフェッショナル制度というものを自分がやりたいというふうに手を挙げて、そしてそれが認められて、そして働いて、その結果が、対価というものが以前よりも高まるという、こういう制度じゃなくちゃおかしいというふうに思うんですけど、この辺の認識は大臣、合っているんですか、合っていないんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 前段におっしゃったことは、今回の働き方改革を進めるに当たって長時間労働をいかに是正をしていくのか、あるいは不合理な格差を解消していくのか、あるいは多様な働き方をどう提供していくのかと、これはそういった形で提案をさせていただいているということであります。 ただ、その高プロ制度を導入するからすぐに時間が短縮するかどうか、これまたちょっと、直ちに結び付くものではないというふうに考え、あくまでも働き方の多様性というものとして提案をさせていただいているということでございます。 その中で、今委員お話しのように、この高度プロフェッショナル制度は時間でなく成果ということを申し上げるわけでありますけれども、基本的には働いた時間に応じた賃金が支払われると、残業という形で割増し賃金の支払が必要であって、同じ成果、仮にあったとしても、働く時間が長い人の方が結果において賃金が増えていく、こういった形になるわけであります。 したがって、今回の制度は、時間と賃金の関係を切り離すことによって仕事の成果に見合った処遇を可能とする制度ということで提案をさせていただいております。単年度単年度の中で成果がこれだけあったから賃金が上がるというのも、もちろんこれは、必要な最低の年収を超えた部分をどうセットするか、これは企業の中でお決めをいただく話でありますけれども、ここで申し上げておりますように、基本的には毎年毎年合意をしていくということでありますから、その合意をするごとに、どういう職務にしていくのか、それに対してどういう評価という形でどういう形の年収が支払われるのか、そういったことを毎年毎年繰り返していくことによってまた成果をしっかりと評価をする、こういう制度になっていくと、こういうふうに考えているわけであります。
○難波奨二君 時間は短縮にならないかも分からないという御発言がありましたけど、言葉尻は私は以前から取らない人間ですから取りませんけど、時給が今まで千円だった、これが時給が八百円になったんじゃ何の意味もないんですよ。これは、時給がやっぱり千二百円になり千三百円になり千五百円になるというのが、それ当たり前の世界なんですよ。働く時間だけ自由に労働者に与えられて、働く場所も自由に与えられて、出勤しようがしまいがもう問題ないと、そんなことだけが利点的にあったんじゃ全然意味がないんですよね。働いたものが正しく評価されて対価として現れてこないと意味がないんですよ。 だから、ずっと、一千七十五万というのが本当に根拠があるものなのか、本当に一千七十五万で高度な仕事をする人のそれが処遇なのか、一千七十五万の中にいろんな手当が入っているじゃないかというような議論もずっとあったわけでございますけれども、私は、やはりこの高プロを選択した人は給料がどんと上がるような、そういうものでなくちゃならないんですよ。 それから、ちょっと時間取りますけど、現行でも評価制度というのはあるんですよ、各企業、現行でも。私は評価制度に対してはいろいろ自分の持っている論はありますけど、この評価というのは非常に難しいんですよ。多分、役所でも人事評価もう導入されておられますから、局長さん方はそういう対応もやられておると思いますが、非常に人を評価するというのは難しいでしょう。難しいんですよ、事実。その中で、今度、こういう制度ができる、高プロ制度ができるわけですけど、私は、やっぱり分かりやすく、先ほど申し上げたように、賃金はやっぱり上がっていくんだと、労働時間というのは短縮するんだと、休日も今までより増えるんだと、こういう高プロをつくらないと私は全く意味がないというふうに思いますよ。 だから、私はそれぞれ担保を明らかにしていただきたいんですよ。給料は上がるんだと、一千七十五万は下がるんじゃないんだと、もっともっと一千七十五万という金額は上がっていくんだと、こうしたことをやっぱりきちっと担保していく。そして勤務時間も、これは削減する、そういう制度なんだと、休日もどんどん増えていくんだと、そういう制度なんだということを、私は、きちっとこの後の議論の中で、省令の中含めて、法案自体は反対ですけど、私はきちっと対応をしていただかないと、御心配されておられるように、ずっと働き続けなくちゃならないんじゃないか、長時間労働になるんじゃないか、過労死につながるんじゃないかと、こういうやっぱり危惧につながるわけですよ、大臣。 是非、今私が申し上げたことを御理解いただいて、対応いただきたいと思うんですが、いかがでございましょう。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話があったその長時間労働にならない、あるいは、もちろん過労死を引き起こしてはならない、これは当然のことだというふうに思いますので、そうした懸念がないような運用をしていかなければならないというふうに思います。 また一方で、高度プロフェッショナル制度においては、それぞれの方々が一定の要件が決められる制度の下でその方に合った対応をしていただくということでありますから、それが結果的にその前の働き方と比べてどうなったかと、これは一義的にはなかなか申し上げられないというふうに思いますが、しかし、そうした仕事をすることによってより高い成果が生まれ、そして、その成果がしっかりと評価につながっていく、このことは非常に大事なことだというふうには思います。
○難波奨二君 是非、大臣、この間も私主張してまいりましたが、企業の使い勝手のいいような、そういう制度になっちゃ駄目なんですよ、重ねて申し上げますけど。企業が残業代を払わなくていい、あるいは休日労働、その対価も払わなくていい、成果だけを求める、そういう制度になっちゃ駄目なんですよ。 働く者というのは立場が弱いというのは、ずっとこれもう議論してまいりました。労働法制によって弱い立場の労働者をやっぱり守っていくんだという、そういうやっぱり基本的な労働行政じゃなくちゃ私は駄目だと思うんですよ。企業だけが使い勝手のいい労働者をつくっていくんだと、そのことによって日本の経済が成長していく、税収入も上がる、世界の競争との中でも打ち勝てる、私はそれじゃ駄目だと思うんですよ。どちらにもウイン・ウインの関係で制度というものがつくられて、そして、働く者を保護していくという観点、これを是非私は持っていただかなくちゃならない、そういう制度でなくちゃならないということを申し上げて、終わりたいというふうに思います。 審議はまだまだ必要でございます。明日で会期末、終わるなら当然廃案の法律なんです。そのことも重ねて申し上げて終わりたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○石橋通宏君 立憲民主党・民友会の石橋通宏です。 今、同僚の難波委員から大変重たいメッセージ投げかけていただいたと思いますが、大臣の答弁お聞きして、正直残念だなと思いながら、まああれが大臣、本音なんだろうなと。今の働き方は前の働き方と比べて一概にどうとは言えないと。労働時間が短くなるのか、報酬が上がるのかすら分からない、一概には言えませんと。何なんでしょうね、これ。いや、僕らは、でも、そう思っているわけです。法律に何の担保もないですからね。何の担保もないんです。いかようにでも働かせられる中身なんです。それを我々は繰り返し言っている、大臣、担保ないですね、どこにもと。いや、まさに、先ほどの大臣の答弁はそれを裏付けてくれました。だからとんでもないんです。大臣がそういう答弁しかできないところがこの法律の欠陥なんです。そのことを改めて大臣がいみじくも証明してくれたと思います。 今日最初に、前回質問しましたが、今、難波委員も触れていただきました高度プロフェッショナル労働制の年収要件について改めて確認しておきます。前回やりまして、この間、新聞でも取り上げていただきました。これ全く根拠ないじゃないかと。一千七十五万円って一体何だったのかと。みんな、まあ一千七十五万、それで十分かというのはあるけど、それが大体僕らのイメージで、基本給でそれぐらい保障されるならみたいなイメージであった。でも、とんでもない。手当、何でも含めていい。おいおいおい、じゃ一体幾らが本当の値段なんだ。 これ、確認します、まず。この法案に規定されている年収要件、これ省令で賃金額決めるわけです。この省令で決める賃金額には一体何が含まれるんですか。何を含めていいんですか。何を含めてはいけないんですか。それを明確にここで教えてください。
○政府参考人(山越敬一君) 今御指摘をいただきました使用者から支払われると見込まれる賃金の額に算入できるものでございますけれども、これにつきましては、有期労働契約期間の特例の対象となる高度専門職に関する年収要件について、告示において、労働契約の期間中に支払われることが確実に見込まれる賃金の額を一年当たりの額に換算した額が一千七十五万円を下回らないこととしておりまして、この支払われることが確実に見込まれる賃金の額については、個別の労働契約又は就業規則等において、名称のいかんにかかわらず、あらかじめ具体的な額をもって支払われることが約束され、支払われることが確実と見込まれる賃金が含まれるということが通達で示されているところでございます。 高度プロフェッショナル制度におきましても同様の取扱いとする方向で検討しておりまして、その場合、手当の名目にかかわらず、具体的な額、毎月これ万円といったような形で契約上確定している手当が含まれるものでございまして、他方で、実績に応じて支払われるような手当は含まれないようなものでございます。 いわゆる通勤手当で申し上げますれば、毎月幾らというように確定の額でもって支払うことになっている場合であれば含まれ、労働者の転居によって変動し得る実費払いのようなものになっていれば含まれないものと考えております。
○石橋通宏君 つまり、確認しますが、これは労働契約の世界だと。労使で合意すれば何でも含んでいい、含まれるんだ、決まって払われる手当なんかは含んで込み込みでやっていい、そういう契約なんだ、契約の自由なんだ、そういうことですね、局長。
○政府参考人(山越敬一君) これは労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金でございますので、労働契約又は就業規則等において定められているものを算入するものでございます。実際の支払はその契約に従って使用者の義務として行われるべきものです。
○石橋通宏君 局長、端的に、肯定するならそうですと言ってください。それでいいんです。 さっき通勤手当のことを言われました。この間も通勤手当のことを取り上げました。大臣もよく御存じですね。通勤手当、一定額以下だったらこれ課税対象にならないんですね。でも、込み込みでやられちゃうと総額ですからこれ課税対象になっちゃうんです。十万円以下、例えば九万五千円で通勤手当が支払われる。別になっていれば課税対象外れますけど、一緒くたにされると、それ総額で課税対象になっちゃいます。課税額が上がって手取り減りますが、局長、それでいいんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘は、例えば通勤手当につきまして、実費弁償的な支払方法から定額払いに変更するようなケースを問題とされているものだと思いますけれども、どのような名目で手当を幾ら支払うかというのは労使の話合いで取り決めていただくべきものだと考えます。
○石橋通宏君 つまり、勝手にしてくれと、それで総額込み込みにしちゃって通勤費込みにしちゃって、で、税金払うのは労働者ですから、税額が増える、手取りは減る、それは勝手な世界だと、そんな話ですか、局長、今の話。 大臣、これ御存じなんでしょうね。大臣、今の御存じなんですね。それでいいんですね。
○政府参考人(山越敬一君) いずれにいたしましても、この算入できる賃金でございますけれども……(発言する者あり)労働契約により支払われることが確実に見込まれる賃金の額ということでございます。
○石橋通宏君 大臣、今聞いていただきましたね。局長の答弁は、勝手にしてくれ、現場で、それで、納税額が増えて手取りが減っても、それは現場の労使の話だから勝手にしてくれと、そんな制度ですか、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員の御指摘は、その通勤手当として課税対象になる場合はどういう場合かということなんだろうと思います。 ちょっと……(発言する者あり)いやいや、そういうことになる。ちょっとそこは課税当局と細かく確認をしないとなりませんが、この制度上は、まさに定額払い、元々どこに通勤していようが、月何万円払いますよというふうに決まっていなければ、ここで言う支払が見込まれる金額になりませんということを申し上げ、そして、課税上は、どこまで通勤手当、それを通勤手当、固定額であったとしても、通勤手当として認識されれば、それは通勤手当としての課税上の取扱い、一定限度の下、までになれば、それは非課税と、こういうふうになるんだろうと思いますが、ただ、ちょっと具体のところで、そこがどこまで適用されるかについては、ちょっと今直ちに、手元に資料がないので、答えられません。
○石橋通宏君 これ通告してありますよ、そういう場合どうするのかと。こんな丁寧に通告して答えられないんじゃ審議進まないじゃないですか。今でもその問題はあるんですよ。企業によっては込み込みで年収をやっちゃうところあるんです。そうすると、税金増えるんですよ、課税対象が。こういう問題があることを分かっているんですか、分かっていないんですか。 これだけの議論しているのに、そんなことも、いや、課税当局と云々、そんな程度の話ですか、ふざけないでくださいよ。 一体、じゃ、今回そうやって手当含んでいい、あれもこれも込み込みでやってもいい。さっきボーナスのこと云々言われたけれども、そんなことどこにも書いていない。一体、手取り幾らになるんですか。仮に一千七十五万円になったとしましょう。込み込み込み込みで手当も何でもかんでもぶっ込んだ。基本給幾らですか、手取り幾らですか、局長、答えられますか。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の手取り額でございますけれども、これは家族構成でございますとか地域によっても異なってくるものでございまして、お示しするのは困難でございます。
○石橋通宏君 何のシミュレーションもしていないということですね。だから、勝手に私、自分で試算してみましたよ、厚労省が出してくれないから。 お手元に資料を配りました。これが正しいのかどうなのか分からないわけです。僕らの、いろんな統計データを見てラフに計算するしかない。これ、厚生労働省がちゃんと示さないといけない話でしょう。 いいですか、一千七十五万円、この間これやりましたね。これ、本来、パート労働者を含む数字というのがおかしいです。それは九百四十万円にしかならない。この間言ったとおりです。パート労働者含めない一般労働者でいったら一千二百万円なんです、三倍は。いや、仮に九百四十万、相当程度上回る、相当がどれだけ、分からない、一千七十五万円ではないかと言われている。 ところが、それも込み込みでいいということになると、所定内賃金の諸手当の割合、平均一三・六%前後だそうです。これ引いちゃうと、九百二十九万円です。大手、ボーナスの平均額七十四万円だそうです。これ引くと八百五十五万円です、ボーナスを含めるのかどうか知りませんが。同じ統計データで、諸手当で多い場合は、フルでいくと月三十五万円になるんだそうです。これ、全部十二掛けてひっくるめて差っ引くと六百五十万円です。基本給、六百五十万円です。 局長、これ正しいですか、この試算、正しくないですか。もちろん、いろんな構成ありますよ。これ、標準です。なので、あらゆるいろんなケースがあって、計算はそれぞれでやらなきゃいけない。でも、こういう概算で企業が、さっき難波委員も言いましたね、残念ながら企業はコスト下げようとするんですよ、法律の枠内でできるだけ金掛けないようにするんですよ。こんなことできちゃうんですよ、この法律の立て付けでいったら。局長、否定できますか。
○政府参考人(山越敬一君) お示しいただいたこの資料でございますけれども、今拝見させていただいているものでございまして、にわかにこれについてどうということは私として申し上げられません。
○石橋通宏君 こんな大事な法案の審議をしていて、過労死促進になるんじゃないか、こういう議論をしているときに、あなたたち、何てこれまで説明してきましたか。高度な高度な高度な、物すごい交渉力があって、賃金が高い人だから大丈夫です。何の根拠があるんですか。これでどこに根拠があるんですか。あるならちゃんと言ってくださいよ、我々は法案審議しているんだから。シミュレーションもしていない、こういう題材出されて、にわかには何とも言えません。そんな無責任な話がありますか。だから言っているんです、こんないいかげんなものを出すなと。 これ、是非、これが根拠があるかどうか一概に分からないのであれば、厚生労働省として是非ちゃんとしたデータに基づいて幾つか標準労働者、単身、いろいろ計算していただいて結構ですから、仮に一千七十五万円なりになったときに、実際、手当を除いた手取りがどうなのか、シミュレーションを出していただきますよう、これ、理事会でお取り計らいをお願いします。
○委員長(島村大君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○石橋通宏君 もう一点、先ほどボーナスのことを聞きました。これ、大臣でも局長でも結構です。はっきり言ってください。賞与、ボーナス、これは含んでいいんですか、含んじゃいけないんですか。含まれないんですか、含まれるんですか、明確にしてください。
○政府参考人(山越敬一君) これにつきましても、ボーナス、賞与につきましても、あらかじめ具体的な額をもって支払われることが約束されていて、支払われることが確実に見込まれるものに当たる場合につきましてはこれに当たるものでございますけれども、成果などによって変動するものについては含まれないものでございます。
○石橋通宏君 毎年、結局、決まって支払われるような賞与は含んでいいと、含まれるんだというのが見解なんです。そうでしょう。それだけ言ってもらえればいいんだけど。 今局長が後段のところで言った、いや、でも成果によって云々は、別に支払われなければいけません、入りません、それはそれでいいんですね。じゃ、法律のどこにそれ書いてあるんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、賞与の話は、先ほど局長から答弁させていただいているようにその契約時点においてお決めいただくということでありますから、通常のように、その契約時点がどこによるかもしれませんが、春闘の結果等々によって決まるというものであれば、これはあらかじめ支払が確定したものとは言えないということで、当然対象にならないということであります。 それから、先ほど私が申し上げたのは、一千七十五万という最低限を超えて、あとどういう形で給与の払い方を決めるかということについてはそれは労使それぞれ考え方があるでしょうということを申し上げたので、そこはそういうことで申し上げたということであります。
○石橋通宏君 そうすると、通常の一般企業でいって、今大臣、何かちょっと、春闘で決まったらその賞与額が高プロの対象労働者にも並びで支払われるような表現で言われて、その場合には込み込みだから含んでいいと。(発言する者あり)いや、毎年、定例でやるものは入っていいし、成果に応じて払われるのは入っちゃ駄目と。じゃ、それ、成果に応じたものは、この一千七十五万円云々とは別に、その成果に応じてちゃんと評価をされ、必ず支払われなければならないんですね。それはどこに法律上担保されているのか教えてくださいとお願いしているので、法律上どこに担保されているのか明確にしてください。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、先ほどから申し上げておりますように、毎年支払われるかどうかということよりも、その労働契約をした段階で支払うということを決めた金額、それがボーナスということであれば、ボーナスというか、年に二回ということであれば、それは入りますよということを申し上げているということであります。 それから、上回ることをどこで決めているかと。それは、ですから、先ほど申し上げた労使等が、それは労働契約でお決めになる。そして、労働契約で決めれば、それにのっとって支払う義務が発生するのは当然のことではないか。ただ、そこをこの高プロ制度で要求しているわけではなくて、先ほど申し上げた、高プロ制度としては一千七十五万ということをクリアして、まあ例えばですから、これから決める水準ですけれども、一千七十五万という給与水準を決めれば、それは支払われると見込まれる金額、それが超えていなければ対象にはならないということを申し上げて、そしてそれがクリアされた上において、あとどういう形でそれにプラスアルファするかは、それは労使でお決めいただく、そういうことで申し上げたわけであります。
○石橋通宏君 今の大臣の答弁聞いて分からないという人と、ああ、なるほどなと思った人いると思いますが、要は成果関係ないんですよ。契約で決められた、じゃ、それ以上の成果頑張って上げました。それ、だってそう言っているでしょう、成果で処遇されるんだ。でも、成果で処遇されても、給料は労働契約で決まっていますからね。一千七十五万円以上の要件さえ満たせば、それで高プロ採用になるんです。 じゃ、頑張って成果を上げました、労働契約にある二倍の成果を頑張って上げました。その二倍の成果は評価されなくてもいいんでしょう、大臣。されるとどこにも書いていない。今、高プロ制度ではそれは要求していないといみじくも答弁されましたね。つまり、二倍の成果を上げようが三倍の成果を上げようが、それを処遇する、そういった制度じゃないんだということを今明確に大臣答弁されました。そういう代物なんです、ねえ、大臣。いや、そういう代物でしょう、首かしげておられるけど。大臣がそういう答弁された。じゃ、成果、されなければならないんですか。労働契約でされた一千七十五万円、二倍の成果を上げた、来年は二千万円だ、それが保障されなければ高プロは駄目だ、そういう制度ですか。
○国務大臣(加藤勝信君) これは、二倍の成果を上げることが求められているわけではなくて、当初約束をされた仕事をどうやってやるかが求められている。ただ、通常でいえば、結果的にそれが残業を重ねていれば、時間に応じて支払われるということになるわけでありますけれども、今回はその時間との関係を切って、実際にその言われた仕事をどうするかということは働く人に任せられ、そしてそれが達成できる、達成していくということが求められているわけであります。ただ、先ほども御説明したように、ただ一年ごとに契約は更新をされていくわけでありますから、そういう段階においてその方の成果というものが評価され、そしてまた次の段階において、高プロを続けるか続けないかも含めてということになるでしょうけれども、労使において御議論をいただくと、こういうことになるわけであります。
○石橋通宏君 成果は関係ないんです。先ほど言ったように、年収要件もこんな怪しいものです。実質は八百万円なのか、手当含んじゃって込み込み全部しちゃえば、ボーナスまで定例で含んじゃってもいいわけです。何なんですかね。それで一生懸命働いた、若しくは働かされた、あれだけ働かされる、成果を上げた、二倍、でも評価はされない、こういうものです。すごい制度ですね。 いや、大臣、よく分かったと思います、世の中の皆さんも。疑問に思われていた人、ああ、結局働かせ放題だなということがよくお分かりいただいたと思います。大臣、大欠陥の法案です。 今日、内閣法制局にお見えをいただいております。これもこれまでいろいろ議論してまいりました。我々が問題視しているのは、じゃ、今の年収要件もそうですが、決議事項に違反した場合の法的効果がどうなるのか。決議の要件さえ満たせば、これ届出制ですから、労基署は受け取るわけです。一々チェックしません。できません。無理です。運用始まった、そうしたら、実際は決議に違反していた。だから、大切なのは、じゃ、そのときに法的な効果がどうなるのかということが大事なんです。 まず、法制局、端的にお伺いします。四十一条の二第一項、決議事項第一号から第十号まであるわけですが、それぞれ決議違反が判明したときの法的な効果を教えてください。
○政府参考人(高橋康文君) お答えいたします。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕 法案による改正後の労働基準法第四十一条の二第一項におきましては、二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を一号に掲げる業務に就かせたときは、労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定は、対象労働者には適用しない。ただし、三号から五号までに規定する措置のいずれかを使用者が講じていない場合はこの限りではないとされておりますので、第一号から第五号までに掲げる事項につきまして、決議が遵守されていない場合には、労働時間等に関する規定の適用除外の効果は生じないこととなります。また、六号から十号までに掲げる事項につきましては、決議が遵守されていないとしましても、労働時間等に関する規定の適用除外の効果に影響が生ずることはありません。
○石橋通宏君 これ、御理解いただいたでしょうか。すごい大事な法制局の見解だと思っています。 法制局、もう一点だけ。今触れていただきましたが、これ条文の第一項、これ第二号の対象業務に第一項の対象労働者を就かせた場合に除外をされるという、そういう立て付け、整理でした。 先ほど、第一号の対象業務の決議についてですが、これ、もしその適用事業所で実際の運用の中で、明らかに対象業務としての要件に欠く、要件に違反している、本来対象業務として認められるべきものでなかったということが明確になった場合には、対象業務自体がこの第一号の構成要件を満たさなくなる、そういうことがあり得るという解釈でよろしいでしょうか。
○政府参考人(高橋康文君) 個別の事案につきまして法に定める要件を満たしているかどうかにつきましては、事実認定の問題でございますので、厚生労働省におきまして判断すべきものと考えておりますが、一般論で申し上げますれば、今御指摘のありましたように、明らかに要件を満たしていないということが判断されるということがあるとするのであれば、先ほど申し上げましたような一号から五号までに掲げる事項については、決議が遵守されていない場合には、労働時間等に関する規定の適用除外の効果が生じないということになると思われます。
○石橋通宏君 済みません、対象業務についてお伺いしています、第一号です。昨日、レクでやったはずです。 第一号について、それが明らかに対象業務としての要件に欠くという状況になった場合には、対象業務自体がその高プロの適用から外れなければならない、そういう場合はあり得ますねと。それだけ答弁してください。
○政府参考人(高橋康文君) まず、繰り返しになりますが、個別の事案におきまして要件を満たしているかどうかにつきましては、事実認定の問題でございますので、厚生労働省におきまして判断すべきと考えておりますが、今御指摘のような、明らかに一号業務でないという判断が下されたというのであれば、無論、適用除外の効果が生じないことになるというふうに思われます。
○石橋通宏君 これも、一号、対象業務自体で適用にならないケースはあり得るという、これも法制局の見解でした。 大臣、お聞きいただいたと思います。一点目の点、大変重要です。これ、第六号から第十号までの決議事項については、仮に決議に違反しても、高プロの適用除外にならないんです、できないんです、省令でそんなこと定められないんです、委任されていませんから。 ということは、例えば、この中に大変重要なものが入っていますね。第九号は不利益取扱いの禁止です。衆議院の修正第七号は同意の撤回です。たとえこれに事業者が違反しても高プロの適用除外にはならないんです。これ、法案の欠陥じゃないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありましたように、六号から十号、これは適用の除外にならないということであります。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕 この制度の適用の考え方としては、当該事業場の現状を熟知した労使が合意して制度導入した場合において対象業務や対象者の要件を定めるもの、あるいは個々の労働者の健康確保に直接関わるもの、これは制度の根幹に関わる要件ということで、これが満たされていない場合には、条文上明確に制度が適用されない、すなわち高プロとして無効ということでありますが、その他については、決議に沿って実施していただくことが当然求められるわけでありますけれども、まずは当該事業場の労使委員会で実施状況を把握し、その履行確保を図っていただく、その上で仮に不履行があれば厳しく指導していく、こういう姿勢で臨んでいきたいと考えております。 こうした内容の条文については、先般、労政審においてもおおむね妥当ということでございますし、また、現在の企画業務型裁量労働制においても、同様の措置に応じて、不履行があった場合には無効ではなく指導による対応としている、こういう事例もあるわけでございます。
○石橋通宏君 だからいいということですか、大臣。それは僕らがずっと問題として指摘している話ですよ。現行の裁量労働制に深刻な問題があるでしょう。なぜ過労死が起こるんですか、なぜ労働災害が起こっているんですか、裁量労働制で。そういう制度上の問題があるのに撤回しちゃって、現行の制度の適正化も全部取っ払っちゃった、何の改善策も講じられていない、それをそのまま高プロに引っ張っているわけです。だからいいということじゃないでしょう。だから問題なんです、大臣。同じことが起こるんです。首かしげないでください。責任ある答弁、ここでしてくださいよ。 大臣、認められるでしょう。これ、大臣はずっと、本人の同意があるから大丈夫です、同意するんです、そう言い続けているんです。でも、今明らかです。たとえ、同意で、おまえ同意しなかったから、おまえもう処遇しない、おまえもう降格だ、この第九号に違反しても別に何のおとがめもないんです、気を付けろよで終わりなんです。第七号で衆議院で修正された同意の撤回、いや、駄目だと言っても何のおとがめもないんです。大臣、これで何が同意すれば大丈夫だですか。欠陥でしょう、それ。そんなものでいいんですか、大臣。さっき難波委員が言われた働く者の命を守るのが大臣でしょう。守れないじゃないですか、大臣。省令で規定できないんですよ、委任されていないから。欠陥なんですよ、これ、法律の。大臣、どうするんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘の例えば不利益な取扱いというのは、もう既にそれは合意されていないわけですから高プロは発生していないわけでありますよね。いや、ですから、この規定というのは要するに無効かどうかということでありますから、本人同意をしていないわけですから、したがって、同意をしていない以上、高プロの契約は進んでいないので、当然、無効、有効というか、元々契約がない。 ただ、そうした不利益取扱いをどう考えるかというのは、これは別途の問題につながっていくわけで、委員が今御指摘のやつは、議論しているのは、適用が除外するか、適用除外かということでありますから、そこには係ってこないということになるわけであります。
○石橋通宏君 じゃ、ほかの号はどうですか、同意の撤回その他を含めて。大臣、重ねて言います。六号から十号については、それに違反してもおとがめなしなんです、気を付けてよと言われるだけなんです。そうでしょうって、大臣、それお認めになるでしょう。省令でどうにもできないんです、委任されていないから、法律上。そんな制度でいいんですかと重ねてお伺いします。御飯論法やめてくださいよ。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、御飯論法の意味がよく分からないんであれですけれども。 先ほど申し上げた、更に言えば、不同意であれば、不同意の意思が示されれば、基本的に契約は打ち切られるということになるわけでありますから、それと、その結果としてそれに対するどういう対応をしていくのかと、これはまた別途の問題であり、我々も、先ほど申し上げたように、まずは労使委員会あるいはそこの状況の中でそれを把握して履行確保を図っていただくわけでありますけれども、仮にそうしたことがしっかり行われていなければ指導等を通じてしっかり厳しく指導していくと、こういうことでありまして、別にそれを看過するということを申し上げているわけではなくて、それに対する対応としては、今申し上げた監督指導等を通じて、その是正を図るべく努力をしていくということであります。
○石橋通宏君 結局、問題が深刻化して、何か大変なことがないと分からないんです。分かっても、この号に対する違反ではそれしかできないんです。気を付けてね、次回はやらないでねと、それしかできないんです。取りやめにできないんです。だから欠陥なんでしょうと。 大臣、それ認めないかぬですよ。そういうものです。認めざるを得ないと思います、これ、もう法制局がそういうふうに言われていますから。 いや、大臣、重ねて、首かしげますけど、そういう法律ですよ。これはもう法制局が認めているんだから、そう言わざるを得ません。それだけの欠陥のものを、大臣、こうして、同意があるから大丈夫だ、そういうふうに言い張ってやろうとされているわけです。 不利益取扱いをちらつかせて、幾らでも同意をかこつけることはできるんです。現場でそんなことが起きるわけです、同意しなかったら分かっているんだろうねと。それ自体で九号違反でしょう、本来は。同意せざるを得ない状況に追い込まれるんですよ。そういう場合にも、労働者がクレームしたって何のおとがめもなかったら、クレームしようがないじゃないですか。そういうことを申し上げているんですよ、大臣。分かっているんですかね。 具体例挙げましょう。新規採用労働者について、大臣、前回、新規採用の際にも高プロの新規採用でできると。これもびっくりしましたけれども、じゃ、大臣、ちょっと確認しますが、新規採用のときに、これ中途採用でしょうね、高プロの対象者だったらね、いきなり学卒の新採はないんだと思いますが、でも中途採用であり得るんでしょうね。そのときに、高プロ同意したら採用する、採用しなかったら駄目だと、これは九号違反ですか。
○政府参考人(山越敬一君) 仮に採用前の段階でそういうようなことがあった場合ですけれども、まだ労働基準法が適用される使用者、労働者の関係にないわけのものでありますので、不同意に係る不利益取扱いの禁止の規定も含めまして、応募者に高度プロフェッショナル制度に係る条文が適用されるわけではございません。 ただ、他方で、労使委員会の決議事項に、対象労働者の同意の撤回に関する手続を定めなければならないこととされておりますので、定めなければ高度プロフェッショナルは導入できないこととなりますので、一旦そのような募集に応じて入社し、入社後に撤回することも自由でございます。
○石橋通宏君 すごい答弁ですね。じゃ、新しく採用する際には高プロじゃなきゃ採用しないと言われたら、それのむかのまないか、のまなかったら採用されない、それは九号違反じゃない、まだ契約にないからそういう契約はあり得るんだ。いや、それはすごいことですね。で、嫌だったら採用後に撤回してくださいですか。まあ、すごいことですね。いや、これもとんでもない話だと思います。 もうあと時間僅かですので、何点か確認できるところだけ。 ちょっと今ちまたで不安が渦巻いていますが、確認します。派遣労働者には高プロの採用は法的に不可能だ、できない、これは確認してください。
○政府参考人(山越敬一君) 高度プロフェッショナル制度でございますけれども、派遣労働者に適用することはできません。
○石橋通宏君 法律上できないことが明確だというふうにこれは確認をいただいておりますので、これかなり不安に思われている方が今多数おられるので、これは答弁として今確認しておきたいと思います。 時間が来ましたので。私もまだ三分の一しかできておりません。今日いただいた答弁でも、明らかに欠陥が次々と明らかになっています。年収要件の根拠もいいかげん、ひょっとすると相当に低い、担保がない、成果上げても報酬に反映されない可能性も大だ、今みたいに決議事項に違反してもおとがめなし、まあ頑張ってねで終わっちゃう、とんでもない制度ですよ。法規的に欠陥です。断固撤回を求めつつ、これからもしっかり審議をしていく、あした終わるならば廃案、そのことを申し上げて、質疑終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(島村大君) 午後一時五十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 ─────・───── 午後一時五十一分開会
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案及び労働安全衛生法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。 今議論をされている法律案、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案、戦後の労働基準法制定以来、七十年ぶりの大改革と称されているこの法案内容でございますが、その審議に参画できまして発言の機会をいただきましたこと、本当に心より、委員長あるいは理事、各委員の先生方に感謝申し上げたいと思います。 時間も限られておりますので、早速質問に入らせていただきます。 まず、長時間労働の是正についてお尋ねをいたします。 これまで、いわゆる三六協定によって時間外労働の限度というのを、これは厚生労働大臣の限度基準告示で定められていましたが、今回、法律改正によりまして時間外労働の上限等を規定いたしまして、もしもこれを超えた場合には罰則規定が設けられるということになりました。 こうした改正の方向というものは、長時間労働を解消する観点からも有効な施策であると考えますが、一部の業務に対しましてはこの適用の除外であるとか適用の猶予ということが図られております。労基法の新法の第百三十九条から百四十二条におきまして、例えば自動車運転業務であるとかお医者さん等、これら四分野につきましては執行猶予、また法三十六条におきましては新技術、新商品等の研究開発業務が、これは適用猶予ではなくて適用除外との扱いになっております。 本日、お手元に配付させていただきました。見慣れない資料を出しまして、申し訳ございません。 一ページ目は、これ民間の保険会社が毎年実はこのようなアンケートをやりまして、その結果を出しているものでございます。大人になったらなりたいものアンケートというものでございまして、これが、右下にありますように、昨年の七月から九月にかけて調べられたものの結果でございます。今年になって発表されたものでございます。それを抜粋したものです。 これ、見ていただければ分かりますように、左側が男の子に対するアンケートの結果でございまして、男の子の方の一番目にランクされましたのが学者、博士だそうでございます。そして、四番目にお医者さんというのがあります。そして、六番目に大工さんというのがあります。そして、九番目に建築家というのがあります。そして加えまして、電車、バス、車の運転士さんというのがございます。 今私が引っ張ったのは何かというと、実は、申し上げました今回の長時間労働是正に関して適用除外とか適用猶予となっている業種のうち、この四業種が男の子の場合、上位十位に入っております。この子たちが将来夢をかなえて憧れの職業に就いたとき、その働き方とか職場環境をより適切なものにしていくことが重要なことだろうと私は考えております。 先週末の閣議で内閣が取りまとめた経済財政運営と改革の基本方針二〇一八、いわゆる骨太方針二〇一八におきまして、時間外労働の上限規定の適用を猶予される業務につきまして、その業務特有の事情を踏まえたきめ細かな取組を省庁横断的に実施して労働時間の短縮を図り、上限規定の適用に向けた環境整備を進めるとあります。 厚生労働省にお伺いしたいと存じます。 自動車運転とか医師等のこの五年間の執行猶予期間を設けられた、そしてその五年後に規制を適用するとされている、このような業態に対しまして、政府として具体的にどのような取組をして五年後の適用に導こうとしているのか、それをまず教えていただきたいと存じます。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 今御指摘がありました業務につきましては、猶予期間におきまして長時間労働を是正するための環境整備に取り組んでいくこととしております。 具体的には、まず自動車運転業務につきましては、今年五月に関係省庁連絡会議において策定をいたしました自動車運送事業の働き方改革に関する行動計画に従いまして、荷主を含めた取組を進めることといたしております。具体的には、荷待ち時間や再配達の削減など、長時間労働の是正など様々な施策を政府として取り組むこととしております。 また、建設業につきましても、関係省庁連絡会議におきまして建設工事における適正な工期設定等のためのガイドラインを策定しておりまして、これを広く内容を周知し、理解と協力を求めていくこととしております。 それから、医師につきましては、具体的な規制の在り方につきまして、医療界参画の下、医師の働き方改革に関する検討会を設け、来年三月末を目途に結論を得るべく検討を進めているところでございまして、その内容も含めまして、質の高い新たな医療と医療現場の新たな働き方の実現を目指していくこととしておりますけれども、これとともに、既に設置をいたしております医療勤務改善支援センターにおきまして、労務管理を専門とするアドバイザー等による相談支援、引き続き行っていきたいと思っております。 こういった環境整備を図りまして、長時間労働を是正する環境を整えていきたいということでございます。
○藤井基之君 ありがとうございました。 法の施行がいつになるかということ、こればらばらに実は案が出てきておるわけでございますけれど、五年間というのは長いかもしれませんし、考えようによっては短いかもしれません。是非、この法律が施行された後の五年後にはこのような規制が適用できるように、厚生労働省としてもその最大限の努力をお願いしたいと存じます。 今回、執行猶予の形でなかったものが一つあります。新技術、新商品等の研究開発業務でございます。これは適用除外とされておりまして、先ほど言いました法条文の関係の並びではなくて、三十六条の中で適用除外ということが明記されているわけです。 この新技術、新商品の研究開発業務がいわゆる適用猶予ではなくて除外とされた理由というのは、何か主な理由というものがあるんでしょうか。ありましたら、教えてください。
○政府参考人(山越敬一君) 新技術、新商品等の研究開発業務でございますけれども、これは現在の告示による限度基準告示によりましても適用が除外されております。 こうした研究開発でございますけれども、成果を出すためにはある期間に集中的に作業を行う必要がございます。そうしたことから、一律の限度時間による行政指導になじみにくいことなどからこういった大臣告示の適用除外としているものでございますけれども、法案におきましても、こうした業務の特殊性を踏まえまして、新たに設ける罰則付きの限度の適用除外としたものでございます。
○藤井基之君 確かに業務の特殊性というものはあろうと思いますけれども、今回の適用猶予としたものが並んでいる中で、この業務だけが適用除外というのは一体どんな議論があってそうなったのかということ、やはりなかなか理解し難いのではないかと思うんですね。ですから、研究開発業務の特性というものを厚生労働省さんはどのように考えているか、そして、その結果として今回適用除外にしたんですということを、やはり国民の方々に分かるような周知をお願いをしたいと存じます。 加えて御質問いたします。 その新技術、新商品等の研究開発業務の従事者へ十分なる健康管理を行うということでございますけれども、どちらかというと研究開発なんというのを志向する人間というのは健康管理というよりも研究したい人間が多いんですよ。なかなか一般論で健康管理をやらせるといっても実効あるものになるのかどうか、これについてはどうお考えになりますか。
○政府参考人(山越敬一君) まず、この新技術、新商品等の研究開発業務でございますけれども、あくまで三六協定の対象でございまして、この三六協定、その事業場におきまして労使が実情に合うように設定していただき、その範囲内で時間外労働ができるものでございますし、割増し賃金の支払なども必要になるものでございます。 さらに、この研究開発業務につきましては、今回の改正におきまして、時間外・休日労働が百時間を超えた場合には、申出なし、そして罰則付きで医師の面接指導を実施することを義務付けることとしております。上限規制が適用されない分、これは一般の労働者にない規制でございまして、厳しい面接指導制度を設けているものでございます。 さらに、医師の面接指導の結果に基づきまして必要があると認めるときは、職務内容の変更でございますとか休暇の付与などの事後措置を講じなければならないこととしております。 こうした措置によりまして健康確保を図ってまいります。
○藤井基之君 ありがとうございました。 我が国は、言うまでもありませんが、急速に少子高齢化が進んでおります。我が国の生産年齢人口、一九九五年では八千七百二十六万人でございましたが、これをピークに年々減少しておりまして、二〇一五年の国勢調査によると七千七百二十八万人まで、そして二〇三〇年には七千万人を割り込むとの予想もございます。 一方で、二〇一六年の日本の就業者の一時間当たりの労働生産性は四十六・〇ドル、OECD加盟三十五か国中二十位、一人当たりの労働生産性は八万一千七百七十七ドル、OECD加盟三十五か国中二十一位となっておりまして、主要先進国七か国で最も低い水準となっております。 先週末、政府が閣議で取りまとめられましたいわゆる骨太方針二〇一八におきまして、少子高齢化が進む中、一人一人の人材の質を高める人づくり革命と、成長戦略の核となる生産性革命に最優先に取り組むとともに、働き方革命を推進していくこととされておりました。 このように、我が国の継続的な経済成長を図るためには、AIでありますとかIoTであるとかロボットなどの第四次産業革命の社会実装によりますソサエティー五・〇を世界に先駆けて実現するなど科学技術イノベーションを推進して、生産性革命により生産性を飛躍的に向上させることが、結果として長時間労働を是正する等の働き方改革の推進につながるものと考えますが、政府においていかに取り組んでいくお考えなのか、それをお尋ねしたいと存じます。
○政府参考人(広瀬直君) お答え申し上げます。 日本経済の最大の課題は、少子高齢化、人口減少という壁を乗り越えまして潜在成長率を引き上げていくと、こういったことでございます。特に、委員御指摘のように、近年、人工知能、ロボット、IoTといった第四次産業革命、イノベーションが進展をしておりまして、これらを様々な分野で社会実装するということで革命的に生産性を押し上げる可能性を秘めてございます。 一例を申し上げますと、例えばドライバー不足とかあるいは長時間労働に直面する物流事業、ここにおきまして自動運転技術を活用したトラックの隊列走行の実現によりまして生産性が飛躍的に向上する、あるいはロボットやセンサーの導入によりまして介護現場の負担軽減とか介護の質の向上につながる、あるいは建設プロセスのICTの活用、これによりまして建設現場の負担軽減等生産性の向上を実現すると、こういった効果が期待されておりまして、委員御指摘のとおり、イノベーションの社会実装による生産性の向上は、長時間労働の是正などの働き方改革の実現にもつながるものと考えております。 こうした観点から、先週閣議決定いたしました未来投資戦略二〇一八では、自動運転、ヘルスケア、インフラメンテナンスなどの重点分野におきまして第四次産業革命のイノベーションの社会実装を進めていくとともに、イノベーションが起こりやすい環境や制度を徹底的に整えるべく、データ利活用基盤の構築、人材育成、大胆な規制改革を進めていくこととしております。 こうした取組を通じまして、生産性革命、着実に進めていきたいと思っております。
○藤井基之君 是非よろしくお願いしたいと存じます。 続いて、高度プロフェッショナル制度につきまして、私も質問をさせていただきたいと存じます。 午前中も多くの質問がこの点についてございました。御案内のとおり、この高度プロフェッショナル制度というもの、この適用対象となりますのは、高度の専門的知識等を必要として、従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるもの、これらを対象に、金融商品の開発業務、あるいはディーリング業務であるとかアナリスト、コンサルタント業務、あるいは研究開発業務等が例示をされております。 例えて申し上げますと、医療分野の研究開発を考えますと、ここに指摘されているとおり、時間を掛ければ必ず新しいお薬が開発できるとか、新しい医療機器が誕生するとか、新しい医療技術が誕生するとか、決して時間との相関でその開発が結び付くものでないのはそのとおりでございます。研究開発のターゲットを見極めて成功に導く優れた発想法、また試験結果の正しい評価を踏まえた戦略などなど研究開発に従事する者の能力に委ねられるところが大きいと言われております。その意味で、研究開発業務の従事者が高度プロフェッショナル制度の対象となること、これは科学技術イノベーションの推進にとっても私は歓迎すべきものであろうと考えております。 先ほども触れさせていただきましたが、新技術、新商品の研究開発業務につきましては、時間外労働の上限規制の適用除外となっております。この高度プロフェッショナル制度の対象事例にも研究開発業務が挙げられているわけですが、そうすると、研究開発に従事する者で高度の専門知識を有すると自らを任じている人間が企業に対して契約をするとき、これは高度プロフェッショナル制度で契約をするべきなんですか、それとも通常の契約でいく、どちらを想定されて制度設計をなさっているのか、もしも可能でしたらお答えを願います。
○政府参考人(山越敬一君) 高度プロフェッショナル制度でございますけれども、これは、付加価値の高い財・サービスを生み出す分野でイノベーションや高付加価値化を担う高度の専門職の方が希望する場合に、健康を確保した上で自律的に働ける制度を設けるものでございます。 あくまでも、この高度プロフェッショナル制度でございますけれども、この制度の適用に同意した方に適用されるものでございます。そうした意味で、高度プロフェッショナル、この制度で働くかどうかというのはその働く人の判断に委ねられているものでございます。
○藤井基之君 ありがとうございます。 多分、建前的にはそうだと思うんですけれども、もう一つあるんじゃないですか。所得制限。つまり、この研究開発の業務をされる方に対する価値を、例えば雇用主が、あなたの仕事というのは非常に意義あるよと、だから想定される従業員の方々のかなりの何倍もの給与を払いますと言われて初めて、じゃ、私は高度プロフェッショナル制度の対象になるかもしれないからこちらの契約考えようかと、こうなっていくんだろうと思うんですね。そうすると、私は、今局長から御答弁いただきましたけれど、どちらの制度を従事者が選ぶかというのは、ひとえに給料何ぼもらえるかと、そういうことだというふうに短絡的に考えていいんでしょうか、あるいはこれは間違っているんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 高度プロフェッショナル制度でございますが、時間ではなく成果で評価される働き方でございまして、その報酬につきましても時間との関係を切り離す形にされているところでございます。また、働く時間帯や時間配分もその労働者が自分で決定できる制度でございます。いつ働くかということが御本人、働く方で選択できる制度でございます。 そうした中でその能力を生かして成果を出していくと、そういったことを希望される、この制度に適用されることに同意される方についてはこの高度プロフェッショナル制度を選択するということになると思いますし、それは先ほど申し上げましたように、あくまでもその労働者の方がどちらの制度を選ぶかということであるというふうに考えます。
○藤井基之君 ありがとうございます。 ただ、お言葉ではございますけれど、この研究の結果として、成果が還元される、成果が出たかどうかというのをどうやって判断するんだという話は難しいんですよ。だから、成果が出たからこの制度の中の、高プロの中でやっているんだといっても、成果が出たかどうか誰がどうやって判断する、そこをやはり詰めておかなければならない。 かつて、日本における企業におきまして、研究者の方々が青色ダイオードを開発されたケースがございました。そして、成功報酬をいただきたいという、これ訴訟になりました。そして、この研究者の方は結果としてアメリカに、まあ逃げたということは、向こうからノミネートされて向こうに行かれたわけですね。 私は日本の、さっきから言っているように、イノベーションを高めて、そして生産性高めようと、そういう制度設計の下にいろいろな多様な働き方に対応する制度をつくりましょうという、私、それ大賛成なんですよ。だから、こういう制度をいろいろな意見がある中でもつくりましょうと政府が言うんだったら、それをどういうふうに、実際の従業員の方が、俺はこちらを選んだが、こちらはどうなんだとか、そういうところが分かるような、やはりシナリオといいましょうか、その内訳を見せてあげることがこの制度を動かすために私は必要なことだと思っております。 是非、厚生労働省さんも忙しいと思いますけど、これ大切な業務だと私は思っておりますので、それに対しても力をいただきたいと存じます。 続いて、話題を少し変えまして、女性の働き方改革についてお伺いをいたします。 当然のことでございますが、一億総活躍社会、これは女性の社会進出を待たねばなりません。そして、女性の社会進出を一層進めていくためには、これも当然のことでございますけど、仕事をやってもらう、そして一方では子育ての家庭生活、これもやってもらうんだと。だから、この両立を可能にして、そして、そういった中で、職場においてはキャリア形成の障害となるような状況を一つ一つ取り除いていくような、そういった環境整備がなければ、女性に社会にいらっしゃいと言ってもなかなかそれは、いろいろな弊害があるんですと、こういう答えになってしまうんだろうと思っております。 私は、この女性の働き方の問題で一つお話をさせていただきたいと思います。 例えば、今日お配りしました一ページの大人になったらなりたいものアンケート、右側の方が女の子の方なので少しピンク色で書いているやつなんです。この女の子の大人になったらなりたいものアンケートの上の方というのは、二番目、看護師さん、四番目、お医者さん、六番目、薬剤師さん。つまり、医療関係……(発言する者あり)ええ、そうなんです、医療関係の業務の方に対して、その職種に対して、女性はかなりこれからそういったお仕事をしてみたい、やりたいと、こう言ってくれているんですよ。 これは将来の問題だけじゃないんです。今の現状の医療現場を見ても、女性の活躍というのは非常に目立つものがあります。そして、女性の活躍なくしては日本の医療現場は成り立っていきません。御案内のとおり、言うまでもないことですが、看護師さんに女性が多い、これはもう皆さん御案内のとおりでございます。お医者さん、歯科医師さん、薬剤師さんも多くの女性が活躍をしています。 厚生労働省が取りまとめた最近の医師・歯科医師・薬剤師調査によりますと、直近の二〇一六年十二月三十一日現在の医療機関に従事するお医者さん、三十万四千七百五十九名いらっしゃるそうですが、そのうち女性は約二一%、六万四千三百五人。歯科医師さんに限りますと、十万千五百五十一人のうち、女性は約二三%に当たります二万三千三百九十一人。薬剤師さんは、二十三万百八十六人のうち、女性は約六六%に当たります十五万千七百五十四人となっております。 今回の法案では、医師の時間外労働の上限規制の導入を法施行五年後に適用するとして、具体的な上限につきましては改めて検討するとされております。過酷な医療現場の働き方の改革、これは私は急務だと思っております。 病人やけが人の発症とか受診を予測することはできません。しかし、医療に従事する者、例えて言いますと、お医者さんに対しては医師法の第十九条で診療に応ずる義務があります。御案内のとおりですが、診療に従事する医師は、診察、治療の求めがあった場合、正当な事由がなければこれを拒んではならない、こう規定されています。歯科医師法の第十九条も同様でございまして、診療義務が定められておりまして、十九条におきましては、診療に従事する歯科医師は、同様に、診察、治療の求めがあった場合、正当な事由がなければこれを拒んではならないと、このように規定されております。また、薬剤師に対しましては、二十一条におきまして調剤に応ずる義務というものが規定されております。調剤に従事する薬剤師は、調剤の求めがあった場合には、正当な理由がなくこれを拒んではならない。 先ほど申し上げました、誰も好きこのんで病気になったりけがをするわけはないんですね。やむを得ずそういった事情が発生したとき受診しなきゃいけないから、あるいは夜間だろうと深夜問わず二十四時間対応を求めて医療機関に駆け込むわけですよ。となると、そこにおける診療に従事する医療人は、やむを得ず時間外の労働が発生することもあるし、そういった時間外労働の増加することもある。勤務間インターバルが取れない等の問題も生じるおそれが多分にあります。 この医療従事者へ、特に女性進出が増加しております。そうすると、この医療従事者の特有の働き方の特性とともに、そしてそのジャンルに女性が増えていくんだという、そういったある意味でダブルで対応策を取らなければいけないんだろうと思っています。先ほど申し上げました大人になったらなりたいものという、女の子は、多くの子供たちがこれから医療界で頑張りたいと言ってくれている。この子たちがちゃんと働けるような職場環境をつくることは我々の責任だと思っております。 副大臣、御意見がありましたら是非お願いしたいと存じます。
○副大臣(牧原秀樹君) 今委員からも御指摘がありましたように、この子供たちが大人になったときには更にいい環境になるように、やはり環境整備というのは大変重要なことだと思っています。 医療従事者におきましては、今御指摘になりましたように、夜勤や不規則な勤務などが求められて、やはり環境改善というのは重要だというふうに認識をしています。今回の法案では、医師については、先ほど御指摘ありましたように五年間の猶予がございますけれども、医師を除く医療従事者につきましては残業の上限規制の一般則が適用になります。また、事業主に対する、御指摘にありました勤務間インターバル制度については、今回、義務ではなく努力義務とさせていただきますけれども、制度の導入について環境整備を進めてまいりたい、このように思っています。 このような、法制面での対応に併せて、特に医療の現場は、先生御指摘のとおり、女性の医療従事者が多く働いておりまして、ライフステージに応じた勤務環境の整備が重要であるというふうに考えております。 厚労省としては、地域医療介護総合確保基金を活用した形での院内保育所の整備、運営に対する支援や、短時間の正規雇用など多様な勤務形態を導入するための経費や、仮眠室、休憩スペースなど夜勤負担の軽減につながる施設整備等に対する支援を行うとともに、勤務環境改善に取り組む医療機関を支援するため、各都道府県の医療勤務環境改善支援センターにおいて総合的、専門的な助言を行う等、体制の強化を図っているなどの取組も実際進めさせていただいております。 また、平成三十年度の診療報酬改定におきましても、医療従事者の皆様の負担軽減や働き方改革を推進する観点から、医療事務作業補助体制の加算や看護補助者の配置に係る加算の引上げ、医師等の医療従事者の常勤要件や専従要件の緩和を行ったところでもございます。 引き続き、御指摘のように、医療現場での従事者の皆様の環境改善、なかんずく女性の皆様の活躍が一層図られるように環境改善を取り組んでまいりたいと思っております。
○藤井基之君 ありがとうございました。是非お願いしたいと存じます。 また配付資料に戻りますが、大人になったらなりたいものアンケート、実はもう約三十年続いているものでございまして、これ、毎年の過去のを見ますと、時代時代で、子供たちがどのような仕事に対して、自分が関心を持っているし、これからやりたいかということを、やはり時代が何となく透けて見えるような、私は経緯を感じております。 今、医療の関係において、女の子たちで上位に医療関係者が入っていますということを申し上げましたが、私は、これから先、医療とともに介護等の福祉関係の業務に対しても、是非子供たちの関心を呼んで、そしてこれがすばらしい業務で、これからもっともっとそこのジャンルを、多くの人にその勤務に就いていただけるような、そういった条件といいましょうか、そういったPRといいましょうか、そういったことが必要になってくると思うんですね。 今日は医療の関係だけ申し上げましたが、この後、介護、福祉等につきましても、厚生労働省筆頭に、こういった子供たちに対する職場のPR、職のPRということを含めて、多くの子供たちが関心を持つような、そういった対応をお願いしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○木村義雄君 自由民主党の木村義雄です。 私、前回、四月十日に質問に立たせていただいたんですが、そのときの最後に、金融監督庁があったと、そうしたら、金融監督庁というのは、余りに監督し過ぎて、ぎゅうぎゅうぎゅうぎゅう銀行をいじめ過ぎて、銀行は潰れるわ、景気は悪くなるわで、昨今反省をしまして、自らは金融育成庁と言うようになったという話をさせていただきました。 やっぱり今回のいろんな話を聞いていまして、今度の法案の、何というんですか、一番大きなポイントといったら何か問題点でも言えるんですけれども、働く人たちの健康や命を守るというそういう長時間労働の規制という面と、一方で、経済界が生産性向上と、こう言いながら、規制緩和、規制緩和と、こう言って、両者の相矛盾した話を何か話合いによって一緒にだんごにして今回法案として出してきたと、これが今回の大きな議論のやっぱり根底にあるんではないかなと、こう思えてならないところでありまして、まあ余り無理をするのも、何事も無理をするのは良くないなと、こういうような話があるわけでありまして。 そこで、要するに、役所も、もう上から目線で、できの悪いやつをどんどんどんどんしょっぴけばいいなんていうんじゃなくて、やっぱり、どうやって、皆さんが喜んで働いていただく、国民の皆さんが喜んで働いていただくというような仕組みづくりをちゃんとしていくべきだと。 そこで、何か、これから労働省が監督する、労働を監督するんだとかなんとかというんじゃなくて、やっぱり働く人を、労働というと、何か階級闘争か何かの、資本家と労働者というような感覚もありますので、ちょっとそれよりは大分、働き方改革と今回打ち出しておるんですから、働き方を育成するとか、働く人を育成する、そういう育成する感覚を持った役所に変わっていっていただきたいなとこう思うんですが、厚生労働副大臣、いかがですか。
○副大臣(牧原秀樹君) 名称を変えるかどうかというのはまた大変難しい話だと思いますが、既に、そうした意味で、働く方の、まあ労働を育成するという視点につきまして、今年、私も全国の労働基準監督官の責任者の全体の会合で、やはり先生も今御指摘になりましたような、上から目線という言い方がいいかどうかは別として、一方的に威圧感を与えるのではなくて、やっぱり寄り添って、働く方、そしてまたそれを雇っている方も含めて、全体的な信頼感が必要であるというふうには訓示をさせていただいたところでございまして、やはり、もし上から目線だとかそういうような御指摘があるんだとしたら、もうそうしたところは変えていって、そして働く人の皆様のために活動をしているという信頼を勝ち得ていくことが極めて重要であるというふうに考えております。
○木村義雄君 いや、やっぱり今の役所、どうしたって上から目線のところあるんですよ。その話は後半の方に譲るとして、ちょっと前半は、先ほども藤井先生が話されていた医療関係の方でちょっと質問をさせていただきたいと思うんですが。 今回の法案におきましては、医師の働き方については、時間外労働の上限規制が五年間猶予されておると、具体的な規制の在り方に関してはこの一年で結論を得ると、それまで検討すると、こういう話があるわけであります。 ところが、今話し合って、これからどうやってこの医師の働き方改革を決めていこうかということの話合いの最中に、労働基準監督署というか、その上から目線の役所がどんどんどんどんこの医療機関に昨今入っていくのが非常に私の耳に、今までなかったんですよね、今までなかったのが急に入ってくるようになったので、これは何か、特にそこを狙い撃ちにしろという指示か何かを出されたんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 労働基準監督署におきましては、例えば長時間労働などについての法違反があると、そういった申告があった場合には、これはどこの業種ということを問いませんで、その事業場へ監督指導をする必要がございます。また、長時間労働という観点から、これは業種を問わず、必要な場合には監督指導を実施しているところでございまして、保健衛生業を何か特別な対象にして監督指導を実施しているということではございません。
○木村義雄君 今の局長の話だと全然変わっていないのに、何で変わったんだと。何かこの二、三年でルール変えたことないんですか。何かこう基準を変えて、基準を、高めなのが、基準を下げてですな、それで急に何かこの時間以上は駄目だって言ってやったことがあるんじゃないんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 最近、この過重労働、長時間労働の問題が大きな課題となる中で、これは特にどこの業種ということではございませんけれども、一定の長時間労働があると疑われる事業場に対する監督を実施しているところでございます。この基準は、八十時間を超えるような時間外労働があると、そういうことが疑われるような事業場に対しましては監督指導を実施しているところでございます。
○木村義雄君 今、八十時間と言いましたけど、ちょっと前まで百時間だったんですよ。それを急に八十時間に下げて、それでぎゅうぎゅうぎゅうぎゅうやり始めたと、そういうことでしょう。だから、やっぱり原因あるんですよ。今までどおりじゃないじゃないですか。そんないいかげんな答弁しちゃ駄目ですよ。 それで、お聞きしますけれども、じゃ、八十時間になったのをやっぱりちゃんと皆さんに、懇切丁寧に事業所に説明しましたか。
○政府参考人(山越敬一君) この長時間労働に伴う健康障害の防止の必要性から、今申しましたのは、二十八年四月から一か月八十時間を超える時間外・休日労働が疑われる事業場に対しまして業種を問わず監督指導を実施しておりまして、このことはこれを実施する際に公にしているところでございます。
○木村義雄君 公にといったって、そんなの、じゃ、全部やったわけじゃないでしょう。結局そういうことで八十時間になったところで、ちょうどターゲットがそういう、今度この法律を作るための、特に医療関係なんというのは今回特例措置としてやって、この一年間で議論していこうという中で、お得意のアリバイづくりというか、何というんですか、立法事実をつくるための何か根拠を探して特に集中したんじゃないんですか。ちょっと、どうなんですか。
○政府参考人(山越敬一君) この長時間労働でございますけれども、健康障害を防止する観点から対策が必要であるわけでございます。 そういう中で、二十八年に、こうした監督指導の強化でございますとかあるいは労働時間の把握のためのガイドラインの整備とか、そういったことを併せまして、緊急に講ずるべき長時間労働対策として実施することを省として決めまして、実施をしたものでございます。
○木村義雄君 いや、健康障害、守るため、別にそれに何も反対しているわけじゃないですよ。 ところが、あなた方がやったことがどういうことにつながったかというと、あの有名な国際聖路加病院、日野原先生が大変活躍された国際聖路加病院に、今言ったように、その八十時間のことがきっかけかどうか知りませんけど入っていって、結果が何になったかというと、土曜日の外来診療科目を三十四から十四に減らされたんですよ。 土曜日というのはある意味で一番、言ってみれば働く人にとっては休みやすい日、日曜日はやっぱり全部大体閉まっていますから、日曜日はそれから家族との関係もあって、土曜日というのが一番ある意味で病院とか何かに行きたい。働く人の健康が心配なときに、一番頼りになる病院に行くのをあなたのところが、働くということを守ると言いながら、片一方で働く人たちが病院に行くのを受診抑制あるいは妨害しているのはあなた方の方じゃないですか。言っていることとやっていることが矛盾していますよ。
○政府参考人(山越敬一君) 長時間労働に伴う健康障害を防止する観点から、今申しました取組を含めまして私どもとして必要な監督指導を業種を問わずやっていく必要があると考えております。こういった監督指導を行う際には、事業者のお話もよくお聞きしながら、これは事業者の自主的な改善を促すということでございますので、それを旨とし、丁寧に説明し、指導してまいります。
○木村義雄君 だから、丁寧に説明するのを、最初に丁寧に、これから八十時間になりますから、やっぱりちゃんとそれに対応する対応を取っておいてくださいよとかなんとか言うんだったら話は分かるけど、やぶから棒に入っちゃってからぎゅうぎゅうぎゅうぎゅうやっておいて土曜日に受診できないような仕組みにしておいて、それで健康を守れといったって、さっきも言っているように、全く矛盾していますよ。だから、どうするんですか、これ土曜日、ちゃんとまた受診ができるようにやってくれるんですか。どうやってやるんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 私ども、労働基準監督署におきましては、健康障害を防止する観点から、長時間労働について監督指導を実施しているところでございまして、その中で法違反があれば、その是正に向けた指導をしていかなければいけないものでございます。 しかし、その際には、その事業者のお話もよくお聞きしながら行政指導をさせていただきます。
○木村義雄君 いや、だから、最初によく丁寧に説明して、それからその説明に対して、やっぱり違背する人があった場合にはそれは分かりますよ。しかし、最初に入っておいて潰しておいてから後で丁寧に説明するといったって、本末転倒していますよ。 だから、この一年で決めるというんですから、しっかりと、これは本当によく相談をして、ちゃんと、それこそ働く人の健康を守るための病院としての働きができるように、これはそういう観点からもやっぱりしっかりと取り組んでもらいたいと、こう思うところでございます。 それで、ちょっとそこで細かい質問をさせていただくんですが、この一年間でいろいろと決めていく場合に、この一年間の、今回の法律による特例、その中身なんですけれども、時間だけなんですか。決めるのは時間だけ、上限を決めるだけなんですか。あと、ほかにこの一年間の中で決めるのは何かあるんですか。
○政府参考人(山越敬一君) この今回の法案の関係で、医師につきましては時間外労働の上限規制、その上限時間を五年間猶予をしておりまして、その五年後にどういう時間にするかということが定められていないわけでございます。そうした中で、この上限の時間数をどうするかとか、その上限を適用する単位、いろいろ、一般の場合でございますれば月と年のものがございますけれども、そういったものをどうするかと、そういったことがございます。 まずはそういった上限規制の内容につきまして、この検討会での議論をいただきながら決めていく必要がございます。
○木村義雄君 医療の現場は、たったそれだけのベクトルで割り切れないところがたくさんあるわけでしょう。診療科によっても様々な条件の違いがある、まあ専門家の自見先生がおられるからまた後でやってくれるかもしれませんけど、そういう診療科別によってもいろんなやっぱり、何というか、時間のとか幅とか、その辺のことがあるし、この辺でもう一つ質問をさせていただきたいんですが、例えば、医師と看護婦の宿直とこの通達、これは今のままでは決して実情にそぐわないと思うんですが、この辺に関してはどうされるのか、見解をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘をいただきました、これは労基法四十一条に、通常の労働者と比較して労働密度がまばらな方について宿日直の規定があるわけでございますけれども、通常の労働者と比較して労働密度がまばらな方については、労働時間に関する規定を適用しなくても、必ずしも労働者保護に欠けることがないということから、これを適用除外としております。 御指摘をいただきました医師とか看護師等の宿直でございますけれども、これはこれに関する通達がございまして、今申しました労働基準法の趣旨にのっとりまして、どのような業務であれば労働密度がまばらであるか、そういったものを示したものでございますけれども、この医師の働き方改革に関する検討会では、この点について、その医療機関の宿日直の実態は様々である、あるいは、必要な医療ニーズに対応できる医療体制を維持できるような上限時間、そういうことを宿日直等の実態を踏まえて上限時間とすべきではないかという論点も御提示をされているところでございますので、今後、この検討会で御議論進んでまいりますけれども、この御議論を踏まえながら検討してまいります。
○木村義雄君 それともう一つ、医師の自己研さんの方の話なんですけど、この労働時間というのは、使用者の指揮命令下に置かれているときの時間のことをいうと、使用者の明示又は黙示の指示というんですよ。 これ、黙示の指示と言われたって、黙示の指示って、指示があったのかないのかが分からないので、この辺を、それこそ裁量でもって、これはアウトだ、これはセーフだとか、こういう形で勝手に決められるより、やっぱりこの辺はもう少し、何というんですか、明示という場合にはそもそも分かるんですけど、黙示までをこれは裁量に委ねるというのはいかがなものかと思うんですが、その辺はどうなんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) この労働時間でございますけれども、これは一般論でございますけれども、使用者の指揮命令下に置かれている時間を指します。 この使用者の指揮命令下に置かれている時間でございますけれども、裁判例等によりまして、その使用者の明示あるいは黙示の指示により労働者が業務に従事する時間、これが労働時間に当たるとされているところでございます。したがいまして、参加することが業務上義務付けられている研修、教育訓練でございますとか、使用者の指示によって業務に必要な学習などを行っていた時間は労働時間となります。 他方で、使用者の実施する教育につきましては、使用者の指示や就業規則上の不利益取扱いによる強制がなく、自由参加のものでございますれば、労働時間に該当しないとされるものでございます。 医師の働き方改革に関する検討会におきましても、この医師の自己研さんの、委員が指摘をされております、また自己研さんとされているものと労働時間、その関係、自己研さんとされているものが労働時間に該当するかどうか、その判断するための考え方を示す必要があるのではないかという御意見もいただいているところでございまして、今後、医師の特性でございますとか、各医療機関における医師の働き方の実態も踏まえまして検討してまいります。
○木村義雄君 このやっぱり医療の問題というのは、さっきの、お医者さんはある意味では健康確保措置の一番の最たるものですから、そこを受診抑制しちゃうということは、本来の今度の改正の趣旨と全く逆のことを結果としてやってしまうということになるので、そういう自己矛盾に陥るようなことがないように、関係の局、局あって省なしじゃなくて、関係の局ともよく相談をし、また医療界の皆さん方とも相談をし、もちろん我々ともよく相談をしながら、みんなが納得のいくような形で収まるようにしていただきたいなと、こう思います。 そこで、大臣もお越しになったので。 やっぱり今回、労働行政で最たるものはというと、やっぱり東京労働局長のああいう恣意的な、何か気に入らなかったら入ってやろうかとか、プレゼントやろうかとか、先ほどから申しておりますけれども、労働行政の上から目線、監督行政と言われる、余りにもちょっと今回は、私はここは、我々与党の議員から見ても何かこう、野党の皆さん方が言うことももっともだななんていうところも多々あったわけでありまして、こういうことじゃ本当に困るんですよ。野党の方の皆さんの方がよっぽど勉強しているんだから、あなた方よりね、それじゃ困っちゃうんで。大体やられっ放しになっていたよね、誰かにね。 ですから、私は、その中で、これはまだ大企業は、やっぱり、このめちゃくちゃな人手不足の中で、人を募集すれば来てくれるんですよ、たくさん。百人募集したら一万人も来ると。ところが、本当に一番苦しいのは中小企業なんです。(発言する者あり)そのとおりなんですね。今、同僚の先生から話もありましたように、これ中小企業をいかに守っていくか。しかし、これがもうほとんど、ある意味で日本のほとんどだと言ってもいいほどの方々がこの中小企業に従事しているわけでありまして、その中小企業、金の卵を産む鶏を潰してしまっては全く意味がないわけでございますので、私は、やっぱり中小企業対策を真剣に考えていかなければいけない。これは、単なるお金でごまかせばいいだろうと、こういうことじゃなくて、やっぱり監督行政じゃなくて、さっき言ったように育成行政の中でどのように取り組んでいくかということが大事だろうと。 しかし、今回の法案は、最初に申しましたように、どちらかというと、大企業の経済団体の規制緩和の流れと、やっぱり、悪いけれども、大労働組合なんかの方と、どちらかといったら、そういうその辺の大物同士での話合いの中で今回の法改正が進められてきたような、そういうような御指摘もあるわけでございまして、それじゃいけないので、やっぱり中小企業の下からの目線に立ったような取組も必要だと。 今、一番やっぱり中小企業が恐れているのは、基準監督署が急に入ってきて、もう上から下から全部ひっくり返していって、ぎゅうぎゅうぎゅうぎゅういじめられるということでありまして、これは絶対にあってはならないと、こういうことはもう常に申し上げているところであります。 そこで、私は、やっぱり行き過ぎた監督行政、それから、中小企業というような、今、この人手不足の中で、経営もぎりぎりやっていて、それで、幾ら募集しても集まらない、しかし、ほかからの、企業からの注文はこなしていかなきゃいけない、ある意味でそういう任務を持っているわけであります。それが、いやいや、大企業からの発注は制限するとかなんとか言ったり、ブレーキを掛けると言ったって、そうはいかない。やっぱり仕事をもらう意味では、そんなきれい事で済む世界でないのも、これは皆さんお分かりのことだろうと、こう思えてならないわけであります。 そうなると、やっぱり一番怖いのは、税務署や国税じゃなくて、国税は小さいところに入りませんけれども、やっぱり労基署だと。この労基署不況という言葉が、何回も申し上げているように、あるんです。 それで、決してそういう様々な働き方の現場においての問題におきまして労基署が、あの東京労働局長のような、ああいう上から目線の恫喝行政が行われるようなことを何か歯止めをするような私は装置を設けるべきだと、こう思えてならないわけでありまして、そこで、これはもう昔の日本でこういう場合に必ずある行政の行き過ぎをやっぱりちゃんと訴え出るところが必要だと。それ、目安箱という制度があるわけでございまして、この目安箱を、やっぱりこういう制度をしっかりと整えていっていただきたいと。今でもできないことはないわけでありますけれども、もうちゃんとあの警察にもあるんですよ、警察でもそういう目安箱的な制度があるので、この働き方の対応においてはしっかりと目安箱をつくっていただきたいと。 しかも、それ、目安箱も、よくこれでいうと、現地の地方の労働局で受け付けろとかなんとかという、そういう面も必要かもしれませんけれども、やっぱり地域単位でもみ消されてもいけませんから、しっかりとこれは中央が把握すると。それで、中央が把握するにも、担当課もさることながら、昔、江戸時代では将軍自らがその目安箱を開けて自分で見ていて、それで采配を振るったというようなことも、ウィキペディアというんですか、ウィキペディアで目安箱を見たら、そういうことを書いてあるんですよ。江戸時代にもあるんですよ。その前からもあるんですよ。それで、今の現代においてそういう制度がないのもおかしいので、しっかりと、ちゃんとした目安箱制度を設けておいて、中小企業の方も心配要らないよ、しっかり働いてくれと。 もちろん、もうめちゃくちゃな違法行為は、それは、もうこういうことの中でだんだんだんだんする企業も減っていくと思いますけれども、本当に真面目に働いている企業では、そういうような目安箱があって、自分たちは、いざというときは一方的な行政の虐待からちゃんと守ってくれるんだという制度をしっかりと整えていただきたいと思うんですが。 せっかく大臣来られましたので、加藤大臣、役所の目線じゃなくて、やっぱり政治家目線で、あなたどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、先般の特別指導に係る東京労働局長の、特に記者会見等に係る発言、これ全く不適切なものでございます。改めて我々としても深く反省をし、そうしたことが今後ないように努めていきたいと思っておりますし、また、特別指導に関しては、基準、手続等のルール整備に向けて、これしっかり検討させていただきたいというふうに思っているところでございます。 それから、今、木村委員からお話がありました、我が国の雇用の七割を担う中小企業また小規模事業主においても、この長時間労働を始めとした働き方改革、しっかり取り組んでいただくということが必要であります。 特に、中小企業においては、人材確保が困難な状況であること、また法令に関する知識や労務管理体制、必ずしも十分ではないといった事情も抱えているわけでありますから、今回もその点を含めて施行時期等々について一年延期するなどの措置も講じさせていただいているところでありますが、一番大事なことは、自主的に対応していただくということが基本的に大事であります。 私どもとしても、違法で悪質なもの等であれば、それ、もちろん厳正に対処していく必要があるわけでありますけれども、先ほど申し上げた中小企業等の事情も踏まえながら、それぞれが自主的に取組をいただけるよう、きめ細かな対応、あるいは様々な、例えば商工会、商工会議所なども通じた様々な支援も行わせていただきたいというふうに思っております。 それから、意見というお話でございましたので、これはいろんなところで私どもも労基署、労働局等々、本省においても様々な形で意見も頂戴をしているところでございますので、そうした御意見もしっかり賜りながら、労働行政、特に労働基準監督行政が適切に行われるようにしっかりと取り組ませていただきたいと思います。
○木村義雄君 私が言った目安箱、これしっかり、大臣、あるいは副大臣、政務官、少なくともこの三人が責任を持ってそういうのに対応するような、そういう仕組みを是非つくっていただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 まず最初に、昨日の大阪の地震でお亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げるとともに、けがをされた方々、また今でも避難をされている方々にお見舞いを申し上げたいと思います。また、復旧に御尽力をいただいている関係者の皆様、そして医療関係者の皆様に心から敬意を表したいと思います。 停電や断水によって、国立循環器病センターほか医療機関にも多大な影響が出ております。厚生労働省として、現場のニーズにしっかりと応えていただいて、支援もしていただきたいということを冒頭お願いをさせていただきたいと思います。 大臣も戻られましたので、ちょっと順番を入れ替えさせていただき、質問をさせていただきたいと思います。 最初に、高度プロフェッショナル制度について伺いたいと思います。 この高プロ制度について、これまで様々な議論がありました。正直、答弁が分かりづらいと感じたところもあります。国民の皆様に向けて、明確に整理をして、分かる答弁をしていただかなければなりません。加藤大臣に一つ一つ質問をさせていただきます。 高プロ制度における健康管理時間等について、まず健康管理時間とは何なのでしょうか。また、健康管理時間等についての把握、記録はどのように行うことになるのでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、法律案においては、健康管理時間とは、対象労働者が事業場内にいた時間と事業場外において労働した時間との合計の時間と定義をしておりますが、これは高度プロフェッショナル制度の健康確保措置の基礎となるものであります。 健康管理時間の把握方法は、タイムカードやパソコンの起動時間等、客観的な方法によることを原則とする。また、例えば、顧客先での業務に直行直帰で対応し、自社のシステムにログインすることがなく自社への連絡を行うこともない場合など、これは事業場外の場合でありますけれども、で労働する場合であって、そうしたパソコン等による客観的な把握も困難などやむを得ない場合に限っては自己申告を認める旨、これを省令で規定することにしております。 なお、自己申告の方法としては、事業場の任意の様式により、事業場外で労働した日の始業・終業時刻を報告してもらうということが考えられるところであります。こうした把握方法を義務付けることから、健康管理時間は、日々の始期と終期が把握され、それを基にした時間数が記録されることになります。ただし、事業場の労働については、やむを得ず自己申告とする場合には、日々の時間数を記録し、それを何日か分かまとめて提出させる場合もあるのではないかというふうに考えているところであります。 また、健康管理時間の記録、これの様式は特に定めをしておりません。任意でありますが、しかし、少なくとも日々の健康管理時間が記載されているということ、そして、医師による面接指導の要否等を確認するため、一か月の合計時間が集計されている必要はあるものと考えております。こうした記録方法とすべきことは指針に規定をし、労使委員会の決議において当該記録方法によることを定めることを想定をしているわけであります。 また、健康管理時間の記録、あるいはタイムカード等の関係書類については、現在、賃金台帳の保存期間が三年とされていることなども参考にしながら保存期間を定めることとし、その旨も省令に規定をさせていただきたいと、このように考えております。
○三浦信祐君 まず、これは事業者がしっかり説明ができるようにならなければいけない、また高プロを自分で選ぼうとする方もしっかりと理解をしていただかなければいけないと思いますので、体系的にきちっと説明できるような準備をしていただかなければならないと思います。御準備をしっかりお願いしたいと思います。 次に、高プロ制度で働く方の健康管理時間の把握について、今も御答弁もありましたけれども、事業所内はもちろん、事業所外であろうと、やむを得ない場合以外に客観的な方法で把握することとしています。加藤大臣、このやむを得ない場合とは何でしょうか。具体的に例示をしていただき、明確にしていただけませんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) これ先ほど申し上げましたけれども、事業場外における場合ということでありますけれども、やむを得ない場合の具体例として、顧客先での業務に直行直帰で対応し、自社のシステムにログインすることなく自社への連絡を行うこともない場合、事業場外において業務用のパソコン等を携帯せずに必要な資料を読み込むことに集中している場合、あるいは、海外出張の場合など自社のシステムを常時利用することがない環境で業務に従事する場合などが考えられるわけでありますが、このように、事業場外において業務用のパソコン等を使用せず、あるいは社内システムを離れて業務に従事する場合には客観的な方法により健康管理時間を把握することは困難と考えることから、そうしたケースについては自己申告とすることが認められると、こういうふうな形になっているところでございます。
○三浦信祐君 今例示をしていただきました。この例示もしっかり今後周知をしていただかなければならないと思います。 次に、労働安全衛生法第六十六条八の四にて、事業者は、高プロ制度にある労働者について、健康管理時間が厚生労働省令で定める時間を超えるものに対し、医師による面接指導を行わなければならないと罰則付きで規定をしております。健康管理時間について、誰がどのようなプロセスでどこにどう報告して、医師の面接指導にどうつながっていくのでしょうか。プロセスを明快にしていただきたいんですけれども、加藤大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、先ほど申し上げた健康管理時間、これは日々事業主が把握をしていただくということになるわけでありますけれども、同時に、事業主はこうした方法で把握した健康管理時間について、毎月一回以上、一定の期日を定めた上で一か月間の合計時間数を対象労働者ごとに算定をし、面接指導の要件に該当するか否かを判断することになります。 面接指導の要件に該当する労働者に対しては、事業主がその旨を本人に通知するとともに、常時五十人以上の労働者を使用する事業場においては、当該労働者の氏名、一週間当たり四十時間を超える健康管理時間の情報、当該労働者の業務に関する情報を産業医に提供することになります。 ただ、常時五十人未満の労働者を使用する事業場においても、医師等に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせている場合には、当該医師等に対し同様に情報提供を行うよう、これは努めることとなります。 事業主は、通知を行った労働者に対して、遅滞なく医師による面接指導を実施をし、当該医師に基づき職務内容の変更等、適切な事後措置が講じられることになります。 さらに、常時五十人以上の労働者を使用する事業場においては、当該事後措置の内容を産業医に情報提供をする。なお、また常時五十人未満の労働者を使用する事業場においても、医師等に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせている場合には、当該医師等に対して事後措置の内容を情報提供するよう、これは努めることにしております。 このように、五十人未満の小規模事業場の場合には努力義務規定、あるいはそこにおいて医師等に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせている場合ということに限定付くわけでございますので、今回、高度プロフェッショナル制度を導入する場合には、これ五十人未満の小規模な事業場においても、健康管理に当たる医師を選任することとする方向で検討していきたい。具体的には決議事項を定める省令等に規定することを考えていきたいと思っております。 なお、対象労働者が長期の海外出張に出ているなど、健康管理時間の算定後、遅滞なく面接指導を実施することが困難である場合には、帰国時など面接指導の実施が可能な状況になり次第、速やかに実施をしていただく必要があると考えております。
○三浦信祐君 今、きちっと海外出張の場合にもこういう体制を取るというふうに明言もしていただきました。また、五十人未満のところの対応も選任をしなければならないというふうに言っていただいたので、これを聞いた皆さんはしっかり準備をしていただけるのかなと思います。 一方で、やむを得ない場合というところで、一か月単位で算定をしていく健康管理時間について、いつにということもきちっと事業所で決めていかなければいけないと思いますので、事業主がきちんと相談をして、それに回答できる体制も厚生労働省として相談窓口的なところで対応していただけるようにお願いをしたいと思います。 高度プロフェッショナル制度における健康管理時間と、今回新たに義務化された労働時間との違いは何でしょうか。労働時間把握においても、今し方御答弁をいただきました同様の取扱いになるのでしょうか。加藤大臣に伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど御説明いたしましたように、高プロの場合の健康管理時間は、事業場内にいた時間と事業場外において労働した時間との合計ということで、これを客観的に把握することによって使用者が対象者の健康を確保するための措置を講じていただくと、こういうことになっております。 また、労働安全衛生法に基づき、事業者に把握を義務付ける労働時間の状況は、医師による面接指導を適切に実施するためのものであります。これは、実労働時間を含めて、事業場内外を問わず、いかなる時間帯にどの程度の時間、労務を提供し得る状態にあったかを把握するものであり、裁量労働制などみなし労働時間制の適用を受けている方、管理監督者の方も含めて、高度プロフェッショナル制度対象の労働者、これだけは除外をしておりますが、全ての労働者について労働時間の状況の把握を求めることにしております。 労働時間の状況の把握の方法については、これは健康管理時間と一緒でありますが、タイムカードやパソコンの起動時間等、客観的な方法によることを原則とする旨を労働安全衛生規則に規定をすることにしております。 また、労働安全衛生法上、新たに設ける規定により労働時間の状況の把握を求める趣旨は、高度プロフェッショナル制度において健康管理時間の把握を求める趣旨と同様でありまして、重ねての答弁になりますが、あくまでも労働者の健康の確保を図る観点から行われるというものであります。
○三浦信祐君 きちっと周知をしていただきたいと思います。誤解なきようにまたきちっと答弁をするようなこと、私もお願いをしてまいりましたけれども、今ので明確になりましたので、これをきちっとまた共有をさせていただきたいと思います。 次に、がん治療と就労との両立について質問をさせていただきたいと思います。これは、働き方改革の中で整えておかなければならない治療と就労の部分でもあります。 日本人の死因の第一位はがんであります。二人に一人が一度はがんに罹患するのが現状です。そのような中、あらゆる医療従事者、研究者、技術者の皆様の御努力によって、がん研究、創薬、手術方法の進展が図られ続けており、治るがんが増えております。 がんに罹患された方が適切に治療を受けられる社会環境の整備が重要であり、特に就労し続けられる体制整備が国として必須であります。これまで以上に就労と治療の両立が可能な社会構築への取組を強化すべきだと考えますが、いかがでしょうか。また、本法改正の中で、これらに関して手当てできる部分はどこに当たるのでしょうか。御答弁いただければと思います。
○副大臣(牧原秀樹君) 議員が御指摘になられましたとおり、病気の治療と仕事の両立支援を進め、がんになっても生きがいを感じながら働くことができる環境を整備することは重要でありまして、働き方改革実行計画におきましても、施策の充実の方向性を具体的に示したところでございます。 厚労省におきましては、働き方改革実行計画に基づき、企業における意識改革や両立を可能にする社内制度の整備を促すことに加え、企業、医療機関及び両立支援コーディネーターによるトライアングル型のサポート体制を構築するなど、社会的な基盤づくりを進めているところでございます。また本年三月に閣議決定をされました第三期がん対策推進基本計画におきましても、がん患者の皆様の就労支援の充実を位置付け、がん相談支援センターにおける就労に関する相談支援等により、離職防止等の治療と仕事の両立を社会的にサポートする取組を進めているところでございます。 そしてまた、今般の法改正におきましては、雇用対策法の改正において、労働者の多様な事情に応じた雇用の安定と職業生活の充実等の目的を達成するために、国が総合的に講じるべき施策の一つとして、がんを含めた病気の治療と仕事の両立支援に関する施策の充実を位置付けております。 法律の成立後には、同改正法に基づき策定する基本方針におきまして、治療と仕事の両立支援に係る基本的な事項を明らかにした上で、企業における支援体制の整備等の取組が促進されるよう、社会的な基盤づくりを着実に進めてまいりたいと思っています。
○三浦信祐君 牧原副大臣、確認しますけれども、本法案には仕事と治療の両立が含まれていること、これ是非十分に宣伝をしていただきたいと思います。また、その基本方針をしっかりと策定すべきだと私は考えております。取り組んでいただけるかどうか、確認させてください。
○副大臣(牧原秀樹君) 取り組んでまいります。
○三浦信祐君 労働上での健康確保に貢献をしていただいている産業医は、がんの診断と治療の経過に参画できない場合が少なくないと私は思います。 産業医に対して、従業員からがん罹患の情報がもたらされるのが遅い場合も想定できます。これらの問題意識と課題解消へ向けて、厚生労働省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(田中誠二君) がんに罹患された労働者の治療や症状等の状況は一人一人様々でございます。事業場において就業上の配慮を含め個々の労働者の心身の状態に応じた健康管理の充実を図ることは、産業医に期待される役割の一つであると考えております。 産業医の具体的な役割としては、労働者からの相談や主治医との連携によりまして、例えば、治療や症状の状況を把握した上で、治療及び就業に関する労働者の希望も踏まえつつ、労働者に対して情報提供や助言を行う一方、事業者に対して就業上の措置や配慮に関する意見を述べ、これらにより治療と仕事を両立しやすい環境整備に資する活動を行うことが考えられます。 厚労省としては、平成二十八年二月に策定した事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドラインを周知し、事業者が治療と仕事の両立支援に取り組むに当たり、産業医を効果的に活用するよう促していくとともに、今回の労働安全衛生法の改正において、労働者が産業医による健康相談を安心して受けられるよう、事業者による相談体制整備の努力義務や産業医等への健康相談の利用方法等についての労働者への周知義務を新たに設けることとしておりまして、産業医が産業医学の専門家の立場から治療と仕事の両立支援においても期待される役割を果たしていただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 今回の法律の中には、事業者は、事業場には産業医の役割を掲示して労働者に周知させなければならないとしておりますので、ここもしっかりと徹底をできるようにしていただかなければなりませんと私は是非お願いをしておきたいと思います。 次に、子育て、介護と働き方改革について伺います。 子育てと介護の両立をケアしなければいけない、いわゆるダブルケアをしている方は現在約二十五万人おられます。高齢化社会が進む中、今後ますます増えることも予想されます。その上で、生活を営むためには就労は欠かすことができません。すなわち、子育て、介護と就労の三立が就労支援、継続支援の中で重要度を増してまいります。事業者の理解、社会の支え合いが重要であります。 本法改正において雇用対策法第四条一項六号として明記することとなります。国としてこれらを包含して具体的対策を進めるべきと考えますけれども、高木副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。 御指摘のとおり、いわゆるダブルケアと仕事の両立、重要な課題と認識しております。 厚生労働省といたしましては、育児・介護休業法によりまして、育児休業などの子育てとの両立支援制度、また介護休業などの介護との両立支援制度を講じておりまして、各労働者のニーズに応じた利用を促進しているところでございます。 中小企業への御指摘とも受け止めております。中小企業における両立支援の取組の促進策といたしまして、職場における円滑な育児休業や介護休業の取得から職場復帰までを支援するための育休復帰支援プラン、また介護支援プランの策定支援、またこれらのプランを実際に策定し、労働者の休業取得及び復職を支援した事業主に支給する両立支援等助成金の支給などを行っているところでございます。 今後とも、育児、介護を行う労働者が仕事と両立できるような職場環境の整備を進めてまいる所存でございます。そのためにも、まずはダブルケアを行う労働者の相談に柔軟にきめ細やかに対応できるよう取り組んでまいる所存でございます。
○三浦信祐君 もう少し具体的な施策が私は今の答弁を聞いて必要だと思いますので、今後またこれについてはしっかり議論させていただきたいというふうに思います。 先がありますので、次に行かせていただきます。 介護をしながら安心して就労できる企業、介護離職を防止する努力に取り組み、そして働き方改革を推進している企業に対して、これまでのくるみん、えるぼしのような厚生労働省が認定する制度創設をしてはいかがでしょうか。制度創設を通し、介護離職の防止、企業の介護支援への取組、労働者への支援を充実することが共生社会、超高齢化社会を乗り切る原動力となると確信します。 神奈川県では、従業員の仕事と介護の両立に向けた職場環境の整備を積極的に行っている優良企業をかながわサポートケア企業として認証する制度を創設し、今月の六月十二日から募集を開始をしております。メリットとしては、認証企業を積極的に県がアピールをする、また自社の広報マークにこのマークを使っていける、そして県の入札資格登録での優遇措置があるということであります。 これも是非参考にしていただいて、認証制度、是非取り組んでいただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮川晃君) 企業におきまして、労働者が安心して仕事と介護を両立できる環境整備を進めていくことは大変重要な課題だと思っております。 このため、厚生労働省におきましては、企業における仕事と介護の両立が進みますように、事業主が介護と仕事の両立に取り組む労働者に対し何をすべきかを示した仕事と介護の両立支援対応モデルの普及促進、あるいは円滑な介護休業取得や職場復帰のための介護支援プランの策定支援、その他助成金の支給などの支援を行っているところでございます。 また、仕事と介護を両立できる職場環境の整備に取り組んでいる企業をPRするシンボルマークとしてトモニンというシンボルマークを作成し、仕事と介護の両立に取り組む企業である旨の周知にこのマークを活用されるような取組を行っているところでございます。 今後とも、これらの取組によりまして、企業における仕事と介護の両立支援の取組の促進を図るとともに、更にどのような工夫が必要であるのか、引き続き検討してまいりたいと思います。
○三浦信祐君 今、トモニンというふうに言っていただきましたけれども、トモニンのメリットは何ですか。
○政府参考人(宮川晃君) これは、この企業におきまして仕事と介護を両立しやすい職場環境に取り組んでいるという形の企業としてのアピールができるという点でございまして、こういう形でのアピールをすることによりまして、その企業自らの取組を進めるとともに、他の企業への模範となる、あるいはそういうものを広げていくということの一助となればと考えているところでございます。
○三浦信祐君 是非、トモニンを取ったら、これだけ進んでいるんだと、ほかの企業がまねしたくなるようなことを知る機会がなければ、単なるマークを付けても社会には全然装填をされていかないと思いますので、そこの取組、しっかりやっていただきたいというふうに思います。 働き方改革の実現が進んでいる中小企業に対する表彰制度、例えば大臣表彰や各地の労働局長表彰などを創設をしてはいかがでしょうか。先日の川越での地方公聴会で御提案もいただいております。また、地元を回る中でも提案、要望もいただいているのも事実であります。 厚生労働省のこれまでの表彰制度は、いわゆる手挙げ方式であったと承知をしております。これに対し、厚生労働省の本省、労働局、働き方支援センターなどのアドバイス機構等から得た情報を集約をして、働き方改革が進んだ企業を見付け出して表彰する制度とする。これにより、公的、客観的事実となって、中小企業の経営者の励みや改革推進を後押しすることが大いに期待できると確信をいたします。 働き方改革推進企業への表彰制度の創設を是非していただきたいと思いますけれども、加藤大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 中小企業・小規模事業者において積極的に取り組んでいただくということは、先ほどからも議論させていただいておりますように、何といっても七割の働き手がそうした事業所等で働いておられるわけでありますから、大変重要だと思います。特に、若年層を中心とした求職者を掘り起こす、あるいは働き方に取り組む企業をハローワークで求職者に周知することによる重点的な人材の紹介ということで、中小企業・小規模事業者の人材の確保の支援にもつながっていくわけであります。 働き方改革を推進するためには、長時間労働是正など働き方改革に積極的な企業ほどいわゆる労働市場で選ばれ、それが企業の自主的な取組を更に促していくという、こういう好循環をつくり出していくことも大変重要でありまして、求職者等が既存の各種認定を受けた企業などの職場情報をワンストップで閲覧できる職場情報総合サイトの構築などにより、職場情報の見える化にも取り組んでいるところであります。 また、働き方改革に積極的な事業者の取組をこれから改革に取り組もうとする事業者の参考にしていただけるということは大変有意義なことだというふうに考えておりまして、今議員から働き方改革に取り組む企業を国が表彰する制度についての御提案もございましたが、既存の認定表彰制度との関係というのも整理をしていく必要があると思いますけれども、そうした制度についても検討していきたいというふうに考えております。 また、厚労省では、中小企業・小規模事業者の働き方改革・人手不足対応に関する検討会等もございます。そうした場所において働き方改革に積極的な企業からヒアリングをするなどもしておりますから、こうした取組の中で、中小企業・小規模事業者の好事例を把握、横展開も併せて図っていきたいと思っておりますので、そうした取組と並行して、先ほど申し上げた制度等も検討させていただきたいと思います。
○三浦信祐君 大臣、是非検討していただきたいと思います。 厚生労働省のその表彰によって、大臣表彰を得たということで地元でどうだというふうに言って頑張ってくださる中小企業の方が増えていくというのが、実際に社会の中に働き方改革が装填をされたと、そして厚生労働省、国を挙げてこの日本の未来を考えているという証拠にもなりますから、どうか、表彰するから手を挙げてくださいじゃなくて、見付け出してぐらいの覚悟で是非やっていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。 次に、本法律案で罰則付きの時間外労働上限規制を設けている中、これが適用されない業種についての質問をさせていただきます。 先ほど来ありますけれども、時間外労働上限規制について、建設、自動車運転、新技術等研究開発、医師、沖縄、鹿児島製糖業の五業種について適用猶予及び除外が設定をされております。そして、この五業種のうち四業種は一般則適用を五年後に設定をしておりますけれども、大事なことは、この間に実効性が確保できるための具体的対策が必要だと思います。その五年先を待つのではなくて、一瞬でも一手でも一年でも早くという対策を取っていくということのあくまでも準備期間であるというふうに私は思います。 具体的対策、どのようになっているか、御答弁いただければと思います。
○副大臣(牧原秀樹君) 今御指摘のありました例外は、三つのグループに分けて考えられると思います。つまり、告示で現在も例外になっているもの、現在は例外じゃないけれども例外に位置付けるもの、そしてずっと例外になるものというふうに、三つなんですけれども。 まず、建設業、自動車の運転業務、それから鹿児島及び沖縄における砂糖製造業につきましては、今までも時間外労働の限度基準に関しまして大臣告示の指導の適用除外になっているものでございます。 今回、これをいずれは新たに設ける罰則付きの時間外労働の限度に適用するというふうになっておりますので、今御指摘のありました個々の話ですが、建設業につきましては、例外になっている理由というのは、施主から工期を厳格に守ることを求められるとともに、天候不順などの自然的条件により作業日程が圧迫されるなど、業務の特性や取引慣行上の課題があること。そして、自動車運転業務につきましては、他の産業に比べて労働時間が長いという現実の実態があり、その背景には、取引慣行の問題など、個々の事業主の努力だけでは解決できない課題があるということ。そして、三番目の鹿児島及び沖縄における砂糖製造業につきましては、季節的要因によって事業活動や業務量の変動が著しい一方で、地理的な制約により人材確保が困難などの事情があります。 二番目の類型として、今までは例外じゃなかったのですが、今回例外に位置付けたものとしては医師がございまして、医師につきましては、求めがあれば診療を拒んではならないという応招義務が課せられているなどの特殊性を踏まえた対応が必要であるというふうにしたところでございます。 実態に即した形で上限規制を適用していくには、こうした取引慣行や法制度上の課題も含めて解決していく必要があって、これら四つについては五年間の猶予を設けたところでございます。この期間におきましても、建設業、自動車の運転業務、鹿児島及び沖縄における砂糖製造業につきましては、長時間労働を是正するための環境整備等に関係省庁と連携して取り組んでまいります。また、医師につきましては、具体的な規制の在り方について医療界の参加の下で検討の場を設けておりまして、質の高い医療と医療現場の新たな働き方の実現を目指してまいります。 そして、三番目の類型のこれまでも例外ですし五年後も例外となっていくものは、新技術等の研究開発の業務についてです。 これらについては、成果を出すためにある期間に集中的に作業を行う必要があり、一定の限度時間による行政指導になじみにくいということから、現在の時間外労働の限度基準に関して適用の例外、適用除外にしておりますけれども、今回の法案においても、新技術等の研究開発の業務については、業務の特殊性を踏まえて、新たに設ける罰則付きの時間外労働限度については適用除外としています。 一方で、先ほど来話がありますが、健康確保措置については強化をして、一か月当たりの時間外・休日労働時間が百時間を超える場合には必ず医師による面接指導を受けさせなければならない等の強化をして、健康確保を図ってまいりたいと考えています。
○三浦信祐君 時間が来ましたので終わりますけれども、最後に、小林理事からも浜口委員からもありましたけれども、この運輸関係の方々の、五年間を待たず、少しでも前倒し適用の可能性、是非これも、先ほども大臣からも答弁ありましたけれども、一部とか検討の必要があるとありましたけれども、しっかりと検討を進めていただきたいことをお願いして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 大阪北部の地震がありました。同規模の余震の発生の指摘もございます。本当に万全を期して対応をお願いしておきたいというふうに思います。 それでは、法案です。高プロ制度の立法事実というのは一体何だったのか、これ審議が進むほど分からなくなっていると、これ現状だと思うんですね。総理は、成果で評価される働き方をしたい方のために制度をつくると衆議院で答弁ありました。つまり、こういう働き方を望む労働者がいるという説明だったと思うんですね。 ところが、参議院の参考人、公述人、これ意見を聞いてまいりましたけれども、誰が望んでいるのかさっぱり分からない、高プロ入れたいという企業はほとんどない、中小企業にはそんな人はいないという声も上がっておりました。ニーズとして紹介されました労働者に対するヒアリングも、これは法案要綱策定後だったということも明らかになりました。つまり、これニーズ調査じゃなかったということだと思うんですね。 大臣は、産業競争力会議等々での議論があったというふうにも御答弁されております。そこで確認したいと思います。産業競争力会議で初めて高プロの提案がされたのはいつで、一体誰の提案だったのか、確認できますか。
○政府参考人(山越敬一君) 高度プロフェッショナル制度の創設につきましては、産業競争力会議において取りまとめられました日本再興戦略改訂二〇一四において、時間ではなく成果で評価される働き方を希望する働き手のニーズに応えるため、一定の年収要件を満たし、職務の範囲が明確で高度な職業能力を有する労働者を対象として、健康確保や仕事と生活の調和を図りつつ、労働時間の長さと賃金のリンクを切り離した新たな労働時間を創設することとして、労働政策審議会で検討し、結論を得た上で、次期通常国会を目途に所要の法的措置を講ずるとされたものでございます。 この産業競争力会議の場では、平成二十六年四月二十二日に民間議員から新たな労働時間制度の創設に関する資料が提出されたところでございます。
○倉林明子君 長々答弁いただいたんだけど、誰の提案かって説明抜けているんですよ。 四月二十二日、第四回経済財政諮問会議・産業競争力会議の合同会議で提案がされました。この提案をしたのは誰だったか。産業競争力会議の雇用・人材分科会の主査、長谷川閑史氏であります。その資料を入れております。一枚目となっております。このBタイプのところを見ていただきたいと思うんだけれども、高度な職業能力を有し、自律的かつ創造的に働きたい社員、おおむね一千万円以上と。これは本人の希望選択に基づく決定ということですから、法案とほとんど骨格変わっていないんですよ、この提案と。長谷川氏は、当時、武田薬品工業株式会社の社長です。ここなら、研究開発業務など、Bに該当する社員が存在するのかもしれません。 資料二、見ていただきたい。これは、当時の経団連役員企業など各社の残業時間の上限、いわゆる三六協定の特別条項の規定がどうなっているかというものを一覧にしたものです。真ん中辺りより下に武田薬品工業があります。経済同友会代表幹事、この時間で見れば、一か月百二十時間を上限に設定している会社なんですよ。結局こういうところが高プロを望んでいた。これ、はっきりしていると思うんですね。 さらに、議論の出発点としてきた労働時間等総合実態調査、これは統計としてその正確性、信頼性、大きく損ねたままとなっております。大臣は、落ち度があったと認められた上で、謙虚に反省し、厚労省として説明責任を果たすと言われました。いまだその説明責任が果たされているとは思っておりません。実態調査が公的統計として法改正の出発点として使えるのかどうか、いつになったら説明していただけるのか、御答弁ください。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘の、ちょっと前段の話はいいですね。 それで、後段の総合実態調査の話でありますけれども、この調査については今回精査をさせていただきまして、一定の条件を設定し、異常値である蓋然性が高いものは無効回答として当該事業のデータ全体を削除した、そして、集計対象のデータについて、精査前よりも信頼性の高いものになったと考えておりますし、また、精査後もなお九千を超えるサンプル数があって、標準誤差についてもおおむね精度は十分確保されているということ、また、精査前と比べて集計結果に大きな傾向の変化が見られないということ、そうしたことを踏まえて、今回の罰則付きの長時間規制、あるいは中小企業における割増し賃金の猶予の廃止、そういったことの必要性というのは依然変わっていないというふうに思っております。 それからまた、公的統計ということでありますけれども、公的統計について、たしか前も議論がありました。統計調査とこれに該当しない業務統計等があって、今回私たちの集計したデータは業務統計ということで、総務大臣の承認が必要な統計調査には該当しないということでございます。したがって、厚生労働省としての責任として行うべきものであるというふうに考えております。
○倉林明子君 改めてあのときの議事録もよく読んでほしいと思うぐらいで、あくまでも業務統計は公的統計だと、これは総務省がはっきり答弁もいただいたとおりなんですよ。だから、公的統計としての信頼性を品質保証のガイドラインで指摘したんですよ。全く今答弁が進展していないというのは驚きです。 使うとしているデータについて大きな変更はないということをおっしゃるんだけれども、違うんですよ。修正して九千になったサンプルというのは乖離が出ているんですよ。年間千時間超えの三六協定、ここで実際に三六協定超えて残業していた、これは修正前は三・九%。ところが、修正したら、これは四八・五%に跳ね上がっているんです。大事なところですよ。研究開発業務で大臣告示を超えた事業所というのは、修正前三割、修正したら五割に跳ね上がっているんですよ。いずれもこの法案と関わりのある重要な変更点だと、修正になっているんですよ。 大臣、労政審の提出資料、これとの大きな乖離があるということはお認めになりますね。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のあった数字については、精査前と精査後において変動があるということは御指摘のとおりであります。ただ、ここで言われている、例えば特別延長時間が長ければ平均時間が長くなっていく、こういった関係というのは否定されるものではないということで、先ほど申し上げた罰則付きの時間外労働の上限規制の必要性というのは引き続き高いものと認識をしております。 それから、新技術、新商品の研究開発の業務に関する資料、これも、最長の時間外労働の実績について、上限規制の一般則である月四十五時間、年三百六十時間の範囲に収まる事業所が当初七割でありました。ただ、このときは、一般労働者については九割を超えているということで、それに比べて低いということでありますので、今回のやつでは五割ということで更に低い水準になっているということでありますので、その辺の位置付けというものには大きく変わりがないのではないかというふうに認識をしております。
○倉林明子君 いや、データの大きな乖離はあったんですよ。それでも使うという。 労政審に提出したデータというのは、間違いがあったというだけにとどまらず、やっぱり論点となる部分で重大な乖離、誤認をさせているという、そのぐらいの認識を持たないと駄目だというふうに思います。労政審を欺くようなことをしているんだということですよ、指摘したいのは。 その上で、さらに、労政審に提出した資料である就労条件総合調査、これについても指摘をいたしました。一般の労働者に管理監督者を含めていたこの事実について、大臣は、正確性に欠けていた、反省すると答弁されました。しかし、管理監督者の実態把握はいつになるか分からない、調べるけれどね。ここでも、労政審に対し労働時間の原則適用者をより過大に見せていたということになるわけですよ。データの捏造に重ねて恣意的なデータを提供した、この批判は免れないと思う。 大臣、認識どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘の点、通常の労働時間制との表記、これは弾力的な労働時間制度以外のものを指すという意図ではあったわけでありますけれども、厳密に週四十時間制のみを指すものではなく記載が正確性に欠けるというふうな御指摘は受け止めていかなければならないというふうに思っております。 今後とも、こうした資料の作成等に当たっては、これまでの一連の問題の指摘も踏まえて、反省の上に適切に対応させていただきたいと考えております。 また、管理監督者についてはその実態を明らかにすべきという御指摘、また衆議院の厚生労働委員会の附帯決議もございますので、その把握にしっかりと取り組みさせていただきたいと思います。
○倉林明子君 私、やっぱり立法の根拠にもなるのがデータであり資料であり、それに基づいて労政審というのが判断してきたんですよ。そういう意味からも、労働者自身の中にも要求としてこんな働き方したいという人はいないと、立法の根拠が私はことごとく崩れていると指摘したいと思うんです。 間違いを認めるのであれば、やり直すしかないんですよ。このまま強行するというようなことをすれば、私は、行政に対する国民の信頼、東京労働局だけにとどまらない、厚生労働省全体に対して大きなやっぱり信頼を失うことにつながりかねない。断じて強行など認められないということをまず申し上げたい。 次に、審議が進むにつれて、中身や規定の詳細、これが分からなくなっているのが高プロですよ。この段階において与党からも確認しないと分からないという状況になっているわけですから、事は深刻なんですよ。 改めて高プロについて私も確認したいと思います。具体的な対象業務が明らかになる、これはいつのことでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 高度プロフェッショナル制度の具体的な対象業務でございますけれども、これにつきましては、平成二十七年二月の労働政策審議会の建議におきまして、金融商品の開発業務、金融商品のディーリング業務、アナリストの業務、コンサルタントの業務、研究開発業務等を念頭に、法案成立後、改めて審議会で検討の上、省令で適切に規定することが適当であるとされております。 したがいまして、対象業務を定める時期を具体的に申し上げるのは難しい状況でございますけれども、法案が成立した場合には、速やかに労働政策審議会で御議論をいただきまして、省令案を諮問したいと考えております。
○倉林明子君 大体、どんな業務が対象になるのか、これ法律が成立してからでないと分からないと。省令改正でしょう。これ、どこまでも拡大、法で縛らないわけですから、いろいろ言うているけれども拡大の可能性というのは極めて高いと言わないといけないと思うんですよ。 さらに、法案には高プロの労働者の裁量権の規定がないんです。自ら働く時間と休憩を決める権利、そして出退勤の自由、そして休む自由、これ何によって保障されるのか、明確に、簡潔にお答えください。
○政府参考人(山越敬一君) 高度プロフェッショナル制度の対象となる業務でございますけれども、これは法案において、その性質上従事した時間と従事して得た成果の関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務についてのみ認められることが明記されております。この法律の要件に沿って、具体の対象業務を省令で定める際には、働く時間帯の選択や時間配分について使用者が具体的に指示するものは対象業務としないことを明記する方向で検討します。
○倉林明子君 大臣は、高プロ制度運用について、労働者の裁量を奪うような業務の指示は、その具体的な中身によって個々に判断していくことになると思う、こう答弁したんですよ。で、裁量を奪う指示について、たまたまこういう会議がありますよということを通知したことが当たるのかと答弁しているんですね。つまり、会議の通知なら裁量を奪う指示にはならないと、そういうことですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどの、この法律、それにのっとった省令改正をしたということを前提に答弁させていただきますと、使用者から特定の日時を指定して会議への出席を義務付ける、これは労働者の時間配分等の裁量を奪うような指示ということでありますので、高プロの制度について申し上げれば、法令の要件を満たさず、制度の適用は認められないと、こういうことになるわけであります。 ただ、他方、こうした会議がありますよという一つの情報提供というような場合、あるいは、いずれにしても、高プロで働いている方もミーティングしたり会議することは当然あり得るわけでありますから、使用者とあらかじめ御本人が合意をしたという範囲の中で行うもの、そういった会議、そしてそれに出席をしていくということ、これは別にそれに該当しないのではないかというふうに考えます。
○倉林明子君 使用者は通知しただけだと、こういうふうに説明したら幾らでも必要な指示ができるということになりませんか。私、既にこれは大穴が空いていると思うんですよ。何の歯止めにもならないと。これ、強く指摘しておきたい。 さらに、年収要件です。今日、石橋委員からも指摘がありました。フルタイムの労働者の平均の三倍ではなかったこと、通勤手当なども入ること。月額二十万円程度でも対象になり得ると、これ吉良議員の指摘がありました。 健康管理時間についても疑問だらけですよ。高プロに該当しない要件も判然といたしません。該当しなくなった場合に一般原則が適用される労働者へ戻すと言うんだけれども、これ、実労働時間の管理は義務付けられておりません。賃金も、そして労働時間も、こういう働く者にとって肝腎な規定の多くを政省令、省令等に委ねるというふうにしているわけですよね。高プロとして契約した労働者の長時間労働、そして過労死を防ぐ保障というのは一体この法律のどこにあるのかと、確認したい。
○政府参考人(山越敬一君) 健康管理時間でございますけれども、これは事業場内にいた時間と事業場外において労働した時間との合計の時間を健康管理時間とするものでございます。これを客観的に把握することを制度導入のための前提といたしますとともに、これを基に使用者が健康を確保するための措置を講じていただくことになるものです。この健康管理時間でございますけれども、実労働時間数を全て必ず含んだ上で、高度プロフェッショナル制度対象の方の健康確保のための措置を的確に講ずるための基礎となる時間として把握するものでございます。 その上で、この健康確保措置でございますけれども、昨年七月に連合から総理宛てに要請いただいた内容を踏まえまして、年百四日かつ四週四日の休日取得を義務付けますし、それからインターバル規制及び深夜業の回数制限といった法律に規定する選択的な健康確保措置も実施することにしております。
○倉林明子君 あのね、法文での規定もないのに防げるわけがないんですよ。実労働時間の把握義務をなくしたら、労災申請も過労死の認定もされないということになるんですよ。 そもそもこの働き方改革関連法案で、政令、省令、指針、通達、本当に決めるということが多いわけですよね。これ、それぞれ何件あるのか説明できますか。端的に。数字だけやで。
○政府参考人(山越敬一君) 政令はこの法律の施行に伴い必要な経過措置を定めます。省令は約六十項目程度になると考えております。指針についてでございますけど、これは八項目程度になると考えております。
○倉林明子君 我々も法文から拾ってみて勘定したんですね、そうしたら合計九十になったんですよ。さらに、幾つかの通達もあるということになるわけで、驚くべき数字だというふうに思います。労働基準法だけでも私たち数えたら三十八ありました。これでは法案の白紙委任、これを我々に求めているということになるんじゃないかと思うんですよ。国会軽視も甚だしいと言わざるを得ません。高プロの立法の根拠というのは、私は完全に失っていると思います。その上、法案の中身はすかすかです。歯止めなく働かせることが可能になる、こんな法案を立法府として認めるわけには私いかないというふうに思います。 高プロだけではありません。労働時間の上限規制も、過労死を防ぐどころか更なる長時間労働を招く危険があります。本法案の成立を見込んで三六協定の改定がされております。 それが三枚目の資料となっておりますが、三井住友海上でございます。この例を紹介いたします。 法制化動向を踏まえた見直しだということで、三六協定の特別条項の年間限度時間を、見ていただいたら分かりますとおり、それまでは三百五十時間だったんですよ。ところが、それが五百四十時間ということで、年間百九十時間引き上げるということになっているんですよ。長時間労働の縮減どころか、拡大になっているんです。 聞きます。一般的に本法案で特別条項の引上げを防止できますか。
○政府参考人(山越敬一君) この上限時間の設定でございますけれども、昨年三月の労使合意におきまして、上限時間、その水準までの協定を安易に締結するのではなく、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要であるということが合意をされておりまして、上限水準までの協定を安易に締結することを認める趣旨ではございません。可能な限り労働時間の延長を短くするため、労働基準法に根拠規定を設けまして、新たに定める指針に関しまして、使用者及び労働組合等に対して必要な助言、指導を行うことといたしまして、長時間労働の削減に向けた労使の取組を促してまいります。
○倉林明子君 促していくと言うんだけど、法改正前からこんな動きがあるんですよ。防げないんですよ。 経済同友会は、既に二〇一七年の二月に、働き方改革に関する主要論点に係る意見を公表しております。その中で、上限の設定について触れております。法定労働時間の意義を弱め、上限までの時間外労働が許容されるという誤った認識につながり、労働時間の高止まりを招くと言うているんですよ。経済同友会が言うているんですよ。 この指摘どおりのことがやっぱり起こっているんですよ。結果として、過労死ラインの働かせ方というものを合法化するという危険は極めて高いと思います。 罰則付きの上限規制は条件付に賛成だと表明された棗参考人、それでも今回の上限時間は引き下げるべきだという意見の表明ありました。さらに、使用者の安全配慮義務、これを定めた労契法五条、これは免脱されないことを明確にすべきだと。御指摘、そのとおりだというふうに思いました。 どう担保されるのか、簡潔に御説明ください。
○政府参考人(山越敬一君) 上限規制が決まりますと、その安全配慮義務違反に問えなくなるのではないかという御指摘についてでございますけれども、これは最終的には個別具体的な事案に即しまして司法において判断されますが、一般論として申し上げれば、労働契約法第五条に基づく安全配慮義務違反による損害賠償請求をめぐる司法上の判断に当たりましては、過去の裁判例を見ますと、労働時間の長さだけではなく、業務の質や量などが総合的に考慮をされておりまして、労働基準法の規定を当てはめて安全配慮義務違反になるといった関係にあるわけではないと考えております。 したがいまして、法案で定められております労働時間の上限規制の範囲内で働いていた方が労働災害に遭った場合の民事上の責任についても、様々な要素を総合的に考慮した上で、司法において安全配慮義務違反の有無が判断されることとなると考えられるものです。
○倉林明子君 司法が判断するということになるわけでしょう。裁判で使用者が、月百時間未満、平均八十時間を超えなければ労基法違反にならないと、こういう主張が可能になってくるわけですよ。免脱されないと言いましたけれども、使用者の民事上の責任、損害賠償義務、これ、ないという司法判断につながりかねないと、そういう懸念があるという棗参考人の指摘だったということを重ねて申し上げておきたいと思います。 上限規制は労使合意なんだと繰り返し御説明ありました。じゃ、労使合意があれば三六協定で過労死ラインの残業が可能になってくる。つまり、改めて大事、過労死をなくすということでいえば、週十五時間、月四十五時間、年間三百六十時間、ここを法定化する、これが必要なことだと思う。改めて大臣の答弁を求めたい。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど安全配慮義務の話がありましたけれども、現行法においても、これは大臣告示とのパッケージでありますけれども、一応合法とされている中において、要するに労使協定の範囲ということでありますね、においても、こうした労災等、あるいは損害賠償請求、こうした司法事案があるわけでありますから、したがって、今回の事案を入れるからといって直ちに安全配慮義務等が問えなくなるというものではないということであります。 それから、時間外労働の上限規制、これはあくまで、先ほどもちょっと答弁いたしましたが、原則は月四十五時間、年三百六十時間、その前に、基本、労基法三十二条の当然週四十時間というのがあるわけでありますけれども、その上で臨時的な特別な事情がある場合に該当すると労使が合意しても、上限は七百二十時間、その範囲において八十時間、百時間未満等々の規定を設けさせて、違反する場合には罰則を科すということにしているわけでありますが、これもやっぱり労使が、それぞれこれまでも議論をずっとしながらなかなかこの合意に至らなかった。今回、ぎりぎりの実現可能なものとして労使が合意をしたという内容でありますので、私どももそれに沿って法定化をさせていただいたということでありますし、先ほどから何回も申し上げておりますけれども、これ上限ということでありまして、そこまで安易に上げていいということを言っているわけではなくて、可能な限り労働時間の延長を短くするため、今回、助言、指導を行うような根拠規定も設けさせていただいているということであります。
○倉林明子君 いや、だから紹介したように、特別条項で既に働き方改革を受けた格好で見直した中身というのが、これ三井住友海上の例でも、百九十時間も労働時間を上限引き上げるというようなこと、もう始まっているわけですよ。 実際に、確かにその過労死、月百時間未満と平均八十時間という数字で労使合意したということで画期的だとおっしゃるんだけれども、これが法定化されるということになったら、裁判の判断はどう変わっていくのかということで、その点では、私、極めて危険性高いと。そこに張り付いていくという指摘、経済同友会の指摘で、そこに労働時間の上限を決めて、そういう働き方が起こりかねないということを改めて指摘をしたいと思うんです。 過労死家族の会の寺西さんがこの参議院でも参考人として来ていただいて、お話もいただきました。私たちは、労働行政を進めるに当たって、やっぱり改めて過労死をどうやってなくしていくのかということを考えないといけないし、それが具体的に守れる法改正にしていく必要があるわけですよ。 改めて、会長の言葉を紹介したいと思います。 高プロは、労働時間も使用者に把握義務がなくなるので、過労死しても過労死の労災認定はほとんど無理になり、賠償も無理になる。実際に過労死は増えても労災申請も労災認定もされないことは、泣き寝入りする人が増え、数字の上では過労死は減ったという最悪の現象になりかねません。 この指摘は重いと思います。高プロで過労死促進など絶対にあってはならない。あしたは会期末となります。すなわち廃案にすべきだ、強く申し上げて終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 昨日の七時五十八分でありましたけれども、大阪府北部で震度六弱の地震がありました。四人の方がお亡くなりになることになりまして、本当に心から御冥福をお祈りしたいというふうに思います。 改めて、昨日の地震もありましたので、ちょっと地震のことについて一点、二点、お聞きをさせていただきたいと思います。 まず、私は大阪市内におりましたので、それほど被害がないのかなと思っておりましたが、テレビを見ておりますと、ニュース等で水道管の破裂で水が噴き上がっていたりとか、そういった映像が結構流れておりました。 現在、厚生労働省の方で把握している水道の損害状況と復旧策についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 昨日、十八日に発生しました大阪府北部を震源とする地震によりまして、大阪府下の四十二市町に水道用水を供給する大阪広域水道企業団の送水管が破損いたしました。これによりまして、この企業団からの受水が大部分を占めてございます高槻市や箕面市において大規模な断水や減圧給水の被害が発生いたしましたが、応急復旧工事によりまして本日零時半に同企業団からの送水が再開され、本日十三時現在、一部の地域を除いて断水が解消しているところでございます。ただし、濁り等のため、まだ飲料水として使用できない場合があると聞いてございます。 また、その他、大阪府、京都府、奈良県など広範囲において、断水に至らない漏水や濁水が継続しているところもございます。これら断水や漏水、濁水が発生している自治体においては、日本水道協会に所属する他の自治体や自衛隊の応援を受けて応急給水活動を実施するとともに、漏水箇所の修繕など復旧作業を行っているところでございます。 厚生労働省におきましては、引き続き積極的な情報収集を行いますとともに、日本水道協会や関係府省の協力を得て、適切な応援体制が確保され、復旧作業が速やかに進むよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
○東徹君 大体のところは復旧しているということでございます。やはり大阪市、大阪府がしっかりと復旧に迅速に対応できるような、そういった取組を是非お願いしたいというふうに思います。 大都市の直下型地震で今回のような水道管の破損などがこれは生じてくるというふうに今後も思われるわけですけれども、人口減少がこれからも進んでいく中で、財政状況も厳しい中で、今後どのような水道インフラの維持をしていくのか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) この度、大阪府北部を震源とする地震、今状況は説明をさせていただきましたけれども、断水などにより国民生活に多大な支障が生じており、水道という重要なインフラライン、ライフラインの強靱化の必要性が改めて認識をされたところでございます。 現在、先ほど委員御指摘のように、人口減少に伴う料金収入の減少により、水道事業の経営環境、これ厳しさを増しております。また、施設も建設されてから随分時間がたっている、老朽化が進んでいるものもございます。水道管路を始めとして水道施設を適切に維持更新していくことが重要な課題だというふうに認識をしておりまして、現在、国会に水道法改正法案を提出をさせていただいておりますけれども、この法案では、水道事業者等に水道施設台帳の作成や保管、水道施設の点検や必要な修繕等の義務付け、また、水道施設の計画的な更新、更新費用を含む事業の収支見通しの作成や公表の努力義務を規定し、水道事業者等におけるアセットマネジメントの取組を推進をしていくこととしております。 また、広域連携を推進することによって、水道施設の統廃合による施設配置の適正化を進めるなど、効率的に管路更新を行う施策も併せて推進することによって、国民生活、また経済活動に欠かすことのできないこの水道が持続可能なものになるように取り組ませていただきたいと思います。
○東徹君 最初に御答弁にありましたように、大阪府は広域水道事業団ということで、市町村がずっと合併して水道事業団というのをつくってやりました。それでもやっぱり財政状況は厳しいですし、やはりなかなか更新となると本当に大変だなというふうに思っております。今後、是非、水道事業をこれは見直していかなきゃいけないというふうに思っております。 もう一点、今回の地震のことで大変これは問題だなと、これはもう厚生労働省でしっかり取り組んでいただかないと駄目だなと思ったのが国立循環器病研究センターなんです。これ、国立循環器病センターというのは、病床数も六百十二床と大変大きな病院でありますし、災害医療協力病院にもなっているわけなんですね。 今回の地震で損害が生じたというふうに聞いておりますけれども、特に、これは報道でも出ておりましたが、停電で一時電気が遮断されて業者からの簡易式の自家発電機約二十台を借りる対応に追われたというふうなことなんですね。これ、非常用電源、一体どうだったのかなと思うんですけど、この点についてはいかがですか。
○政府参考人(武田俊彦君) ただいま御指摘をいただきました国立循環器病研究センターでございますけれども、昨日発災後、電気、ガス、水道が遮断をされ、一部の入院患者が転院、退院をするというような事態が発生をしたところでございます。 電源につきましては、通常電源のほかに非常用電源、それから無停電の対応のための電源ということで備えをしておりましたものの、非常用電源について、停電後起動したものの、その後使えなくなったということで、電源車などの対応をお願いした、昨日そういうことが起きたところでございます。 昨日午前十一時の時点で、通常電源につきましては復旧をしたところでございますが、水道についても復旧済みではございますものの、高架水槽の破損などがございまして、引き続きインフラにつきましては支障が一部生じている状態にございます。 以上でございます。
○東徹君 水道については自衛隊にも協力をお願いして、給水作業をやっていただいていました。 これ、電気は、非常用電源ってどこの病院にもあるわけですよね。国の方で、厚生労働省で管轄している病院がやっぱりたくさんあるわけでありまして、地震というのは、これは、昨日はたまたま大阪でしたけれども、どこの都道府県でもいつあるか分からないわけですよね。その備えている非常用電源がこれ動かなくなった、使えなくなったと。これは本当にとんでもない話で、じゃ、そのときにオペとか入っていたら一体どうなるんですかみたいな話じゃないですか。 これは、加藤大臣、これだけは、やっぱり電源というのは本当にもうライフラインの一番大事なところだと思いますので、これ全部、病院ですね、やっぱり点検をしていただいて、ちゃんと非常用電源が動くのかどうかというのはもう早急にこれ全部点検をし直すべきだというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) この循環器病研究センター、これは全ての建物に耐震性がないということで、今、移転、新築に当たっているところでございますが、しかし、そういう建物であっても、まさに医療サービスを提供し、入院患者をここに受け入れているわけでありますから、その間、そうした事態があれば、事態にもしっかり対応できる体制にしておかなきゃいけない、これは委員御指摘のとおりだというふうに思います。 私どもとしても、災害時への対応として、全ての医療機関にその業務継続計画、いわゆるBCPの作成に努めることを求めておりますし、都道府県には全ての病院の業務継続計画の作成状況を把握して医療計画に記載もするように求め、また、毎年度、都道府県を通じて、全ての病院を対象に建物の耐震状況を把握するとともに、都道府県には、管内の病院に耐震診断、耐震改修に活用できる補助制度を周知して、更なる耐震改修の促進等を行っていただくよう指導しているところでございますけれども、そうした指導と併せて、今御指摘の、特に非常用電源等の対応がどうなっているのかを併せてしっかりと調査をさせていただきたいと思います。
○東徹君 もうこれ、早速是非、全国の病院に、非常用電源ちゃんと動くのかどうか、もうこれだけはやっぱりきちっと指示を出していただいて、点検をやっぱりやっていただきたいというふうに思いますので、是非ともよろしくお願いいたします。民間から二十台も借りてくるなんて、これはもう本当にもってのほかだと思います。 あともう一点だけ、ちょっとどうしてもやっぱり気になることがありまして、児童虐待なんですけれども、先日も総理の方で再発防止策を指示して、関係閣僚会議を開いていただきました。一か月をめどに対策をまとめ、公表するというふうな方針ということが確認されましたけれども、今回の児童虐待、東京都目黒区の五歳の女の子が死亡するという事件のことでありますけれども、なぜ、これ事件を防ぐことができなかったのか。今でもやっぱりやるべきことというのがあると思いますので、是非、その点について大臣の方から、その辺のところについてお考えをお示しいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の事案に関しては、それぞれの東京都、それから香川県等において、実際、調査、分析がされておるわけでありますし、また、二つの都県にまたがりますから、厚労省においても情報を収集し、できるだけ速やかに、また専門委員会もございますから、そういった場所において分析をし、必要な対応があれば取っていきたいというふうに思っていますが。 それとは並行して、元々最近において、例えば児童虐待相談件数という、これは十二万件超と、平成二十八年度、五年前と比べて倍増すると、こういった状況でもありますので、今回も児童相談所や市町村の職員体制の強化、あるいは早期発見、早期対応、あるいは関係機関の連携強化、適法な司法関与の実施、あるいは保護された子供のための里親支援体制等の機能強化と、こうした課題、これはもう我々も認識をしておりますから、そういった点についても並行して議論をし、そして、今委員お話ありましたように、まずやれるものからやるということで、一か月程度を目途に、まずまとめられるものをそこで打ち出していきたいと思いますし、また、それと同時に、先ほど申し上げた自治体での検証、あるいは専門家による検証等々を踏まえて、さらに、その中身を共有しながら、また追加的な措置が必要であれば、それを逐次打ち出していきたいというふうに考えております。
○東徹君 今回のことでやはり一つ問題になったのは、やっぱり県にまたがるということでありますけれども、ただ、一番やはり問題かなと思ったのは、子供に接触できなかったことだと思うんですね。児童相談所の職員が会おうとしたけれども、会えなかったと。やはり、虐待している親というのは、なかなか会わせたくないというのがこれは一般的な話でありますから、やはりそこを、どう子供に直接接触して会うことができるのかというところを是非早急に御検討いただきたいなというふうに思います。 いつも通告だけして時間の関係で質問ができなくなっておりましたので、ちょっと順番を変えさせていただきたいと思います。 まず、働き方改革における都道府県の役割について質問をさせていただきたいと思います。 今回の法案では、特に都道府県の責任というか責務というか、こういったことについて定められておられませんでした。働き方改革を進めていく上で都道府県の役割についてはどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。
○大臣政務官(田畑裕明君) お答えを申し上げます。 今回の法案におけます働き方改革が成果を上げるためには、我が国の企業の大多数を占めます中小企業・小規模事業者の皆さんに改革の趣旨ですとか法改正の内容が適切に周知されるとともに、実効ある支援策が着実にそのような皆さんの手元に届くことが大変大事だと思っております。 こうした観点から、衆議院におきまして、御党を始めとする四党の御提案によりまして、国が地方公共団体等の関係者を構成員とする協議会の設置その他の連携体制の整備に努める旨の規定が盛り込まれたところでありまして、大変重要だというふうに考えているところでございます。 働き方改革関連法案の施行に当たりまして、地域の産業振興を担う都道府県は重要な役割を果たし得るものと考えておりまして、法案成立後は、都道府県ともよく連携をし、周知や支援に万全を期してまいりたいと考えるものでございます。
○東徹君 これ、先ほどおっしゃっていただいたのは、我が会派がこれ修正協議をさせていただいてその修正した部分なんですけれども、やはり働き方改革ということで、中小企業対策とか、これ要するに都道府県でもやっぱり同じようにやっているわけなんですよね。 何でこれ、元々、もっと最初から都道府県を巻き込んでやらなかったのかなと、本当これ疑問に思うんですけど、何でやらなかったんですか。
○政府参考人(宮川晃君) 働き方改革推進センターの話ですので、まず私の方から御説明させていただきたいと。(発言する者あり)はい、じゃ、済みません。
○東徹君 別に働き方改革推進センターの話じゃなくて、元々、根本的な話として、何で都道府県をもっと活用するようなことをしなかったのかというふうな話をお聞きしたかったんですけど。
○大臣政務官(田畑裕明君) もちろん、最初から都道府県を何か除外をしてとか、労働局だけで何かやっていこうというようなことが根底にあったわけではもちろんございません。 国として、働き方をより地域含めて中小企業や小規模事業者の方々にもしっかり御理解をいただくためには、まずは労働局が、国がしっかりとした支援体制を取りまして土台をつくると、その上で、地方自治体の皆さんとも協力をして連携をしてこれを推進をしようという、そのような考え方の下に立案をし、御提案を申し上げているというのが実態でございます。
○東徹君 元々最初は、やっぱりこの都道府県との連携とかなかったんですよね、なかったんですよ。だから、これ、中小企業対策の中では協議会を設置して、そこに都道府県等というふうなことで、これは我々の方から提案させていただいたということなんです。もうそのことについてはいいんですけれども。 政府の進める働き方改革ですけれども、先ほどありました働き方改革推進支援センターですけれども、これ、重要な役割を持っているようにずっとお話をいただいておりましたけれども、確かに重要な役割なんですけれども、お聞きすると、人数は各大都市は常駐型が三人とかでしたけれども、ほかの都道府県は一人ということで、じゃ、働き方改革支援センターどこにあるんですかというふうに聞くと、これは入札だから、民間企業だったら民間企業の中にあるんですよと。 だから、要するに、これ例えばですけれども、今回の入札の中で民間企業だったら東京リーガルマインドとか、それからランゲートだったと思うんですけれども、働き方改革のことについて相談に行きたいというたら、その東京リーガルマインドとかランゲートとか、そういったところに出向いていくということでよろしいんですよね。
○政府参考人(宮川晃君) それぞれの事業者が用意した事務所に行くという形、まあ訪問すればそういう形になりますが、この今回のコンセプトは、電話、メール、様々な形での相談、それから派遣型の専門家による相談なども含めて行うこととなっております。
○東徹君 だから、派遣されるところも、東京リーガルマインドから派遣する、ランゲートから派遣する。で、もし私が担当として、企業の担当として一遍ちょっと相談に行きたいなと思ったときには、東京リーガルマインドとかランゲートに行くわけですよね。
○政府参考人(宮川晃君) そのような形になります。
○東徹君 だから、そこが何かイメージに合わないんですよね。何か、働き方改革支援センターへ行くというてどこへ行ったらいいのかなとなったときに、東京リーガルマインドとかランゲートとか、そういったところに出向いていかないといけないという、何かこれちょっと変だなというふうにずっと思うんですけれども。 それと、もっと都道府県と国と連携して、その地域の実情に合わせた対応をやっぱりやっていくべきだったというふうに思うわけですが、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(宮川晃君) センター事業を含めまして、働き方改革を推進するための地域における諸施策の実施に当たりましては、委員御指摘のとおり、例えば協議会の場などを通じまして都道府県の意見、意向を把握し、より地域の実情に根差した実効あるものとなるよう努めてまいりたいと思っております。
○東徹君 だから、都道府県とか国の機関とか、やっぱりいろいろあると思うんですよね。そういったところに、その働き方改革支援センターとかこういったところがあって、まあその運営は民間の事業者でもいいと思うんですけれども、何かそういった活用をやっぱりやっておくべきではなかったのかなというふうに思っていまして、是非その点のところについても引き続きちょっと検証しながら検討していっていただきたいと思います。 協議会の設置についてなんですけれども、これは先ほどちょっとお話がありましたように、我が会派と与党と希望の党との間の修正協議で、中小企業における取組が円滑に進むように、中小企業団体等により構成される場、協議会の設置など連携体制の整備に必要な施策を講じる努力義務を国に課すことになったわけですけれども、今回の法案ですが、我が国の労働慣行の変化を促すものであって、中小企業を始め地方公共団体などへの影響も非常にこれ大きいわけですから、このような協議会というのは当然これ必要と考えるわけですけれども、その修正協議で定められた協議会について、政府として設置に向けてどのようなことを行っていくのか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回、地域協議会の設置等、連携体制の整備に努める旨の規定が盛り込まれたところであります。 これまでも、中小企業・小規模事業者への支援も含めて、地域における雇用労働問題に関する議論を深めるため、各都道府県に地方版政労使会議というのが設置をされ、それぞれ取組がなされております。ただ、政労使会議、持ち方がそれぞれ地域によってかなりいろいろばらばらであったり、取り組んでいる状況もいろいろであったところでありますけれども、今般、この法案成立後には、これまでの地方版政労使会議での成果を踏まえつつ、同会議など各地域で積み上げてきた行政、労使との連携の枠組みをも活用して、この協議会を通じることによって全体として連携が図られ、中小企業支援がしっかりと取り組んでいかれるように努力をしていきたいと考えております。
○東徹君 是非、中小企業への支援、特に、なかなか難しいかもしれませんが、取引慣行の変更、こういったことを行政も入った中でやっていかなかったらやっぱりなかなか変わっていかないというふうに思いますので、是非効果を上げていっていただくことを期待しておりますので、是非よろしくお願いいたします。 続きまして、同一労働同一賃金についてお伺いをいたします。 今回の法案の柱の一つでありまして、同一労働同一賃金は我々も、維新の党の時代でしたけれども、法案を出させていただいたことがありました。同一労働同一賃金は正規、非正規の格差を是正するために必要なわけですけれども、非正規労働者の待遇を改善していくためには現状の格差を追認するだけの規定にならないようにしていかないといけないわけでありますけれども、元々、雇用形態別の賃金カーブというのは、一般的には正規労働者は年齢とともにこれは上昇していくわけですよね。で、非正規労働者はフラットで、賃金が余り上昇しないということから、同じ勤続年数であっても賃金格差がこれ生じてしまうということで、さらに、有期雇用を繰り返す非正規労働者の人たちなんかは、相対的に勤続年数を比較すると短くなってしまうという傾向がこれあるわけです。 大臣も、違いがあれば違いに応じた支給を求めるというふうに答弁されておりましたけれども、年功賃金の定着している我が国では、勤続年数が違うから賃金が違うということで、結果的にこの今の賃金格差を法律上も認めるだけになるのではないのかなというふうに思うわけですが、今回の同一労働同一賃金が本当に賃金格差の解消にこれつながっていくのかどうか、是非お聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 我が国においては、人事雇用慣行、長期雇用の中で配置転換しながら幅広い職務遂行能力の向上を促していき、それに対応した賃金とする、いわゆる年功賃金等ですね、人を大切にするという優れた面もあるわけでありますし、また能力や経験など様々な要素を考慮して労働者の待遇というものは決定をされていくわけであります。 今回の法案では、我が国の雇用実態にも配慮しつつ、個々の待遇の性質、目的に照らして、要するに、個々の待遇ごとに見て、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた待遇を行うということにしているわけであります。で、正規、非正規のそれぞれの労働者に関して、勤続年数に基づき賃金が決定される場合という、そういった給与であり処遇であれば、勤続年数が同一であれば同一の、違いがあれば違いに応じた支給が求められるということになるわけでありますので、勤続年数が違っていればどんな差でも許容されるというわけでは決してないということがまずあります。 それから、有期雇用労働者に関しては、雇用契約ごとの勤続期間、これは短くなっていますね、一年契約とかもっと短い場合もあります。ガイドラインにおいては、労働者の勤続年数に応じて基本給を支給しようとする場合には、勤続年数を当初の雇用契約開始時から通算せずに、その時点の雇用契約、したがって通算すれば十年なんだけど一年ずつ輪切りになっているから一年という、そうした評価による支給というのは、これは問題になるケースだということを指摘をしているところでございます。 また、待遇の性質、目的によっては、勤続年数の違いにより待遇に差を設けることが認められない場合というのも当然あります。そうしたことも含めて、例えば通勤手当や食事手当などはそういった事例になるわけでありまして、したがって、今回の法案では、勤続年数に基づき賃金を決定する場合を含めて、現在の賃金格差を追認しようというものではなくて、先ほどから申し上げておりますが、個々の待遇ごとに見てそれが不合理な待遇差かどうか、そして待遇差、不合理なものであればその是正を図っていくということでございますので、それによって不合理に低くなっている方の待遇改善にもつながっていくものと考えております。
○東徹君 ここは非常に分かりにくいんですけれども、確かに勤続年数によって賃金が上がっていく、これは自分のところで働いてくれている労働者の方を大切にしていくということで日本のいいことだろうというふうに思うわけでもありますけれども。 ただやはり、とはいえ、同一労働同一賃金ということで、正規、非正規の格差をやっぱり解消していかないといけないという中で、本当にそれが解消されるのかなと。その年功だけじゃないですよと、個々に見ていくということでありますから、個々の能力に応じてということで、仕事の能力、同じ仕事で同じ能力を発揮していたらこれは同じ賃金をお支払いしますよということになるということでよろしいんでしょうかね。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話があった同じ仕事で同じ能力、これなかなか難しいところがあると思います。実際の賃金の支払方も、先ほどから申し上げているように、様々なものでありますので、例えば、先ほど申し上げた年功の賃金でこういうものを正規の方に払っているとするならば、同じ考え方で非正規の方にも適用していただきたい。したがって、賃金の水準はいろいろあるかもしれませんけど、十年たてばこういうふうに上がっていきますよというものであれば、やはり非正規の方においても同じような考え方が取られてしかるべきではないか、逆にそうでないとそれは問題なんではないかということを先ほど申し上げました。 ただ、それ以外にも、あといろんな理由に基づいて支給がされておりますから、したがって、それぞれの支給されている目的等に応じて一つ一つ見ていって、その目的から見てこの差が合理的かどうか。先ほど申し上げた通勤手当などでいえば、それは別に正規であろうと非正規であろうと、通勤に掛かる費用を支弁するということであれば同じように支弁されてしかるべきだと、こういうことであります。
○東徹君 なかなか、そこの正規、非正規のその格差の解消というのは、本当に納得するようなものになるのかなというところが非常に難しいなというふうに思います。 そもそも、今度、中小企業の場合なんですけれども、中小企業においては、そもそもそこで働いている人がこれ少ないわけでありますから、比較の対象とするふさわしい人というのがいないこともあると思うんですね。 こういった個々の労働者の待遇差、不合理かどうかを考える意味で、誰と誰を比較するか、非常に重要なんですけれども、この場合はどうなるのか。 もうこれで終わりにさせていただきたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) 今回の正規雇用労働者との待遇差の説明につきましては、一つの考え方といたしましては、この説明すべき内容が多岐にわたるため、全ての正規雇用労働者との待遇差を説明すると、これは事業主の負担が大きい場合があるなど、事業主の負担を考慮する必要があるかと思いますが、一方で、比較対象とする正規雇用労働者を事業主の全くの自由とする場合、これは懸け離れた内容となるということもあるかと思います。 先生御指摘のように、中小企業、零細企業、小規模事業者の場合ですと、パートタイム労働者、有期雇用労働者と職務の内容が同じ正規雇用労働者がいない場合も当然あり得ると思いますし、さらに、一律にその待遇差の説明を同じ者としていくと、いわゆる正規雇用労働者の個人情報の保護の問題もあろうかと思います。このため、パート・有期労働法に関しましては、労働政策審議会の建議において例示されているように、事業主が業務の内容等が最も近いと判断する者を説明時の比較対象とし、最も近いと判断した理由を併せて説明するということが考えられております。 いずれにいたしましても、この説明義務における比較対象となる正規雇用労働者につきましては、労働政策審議会の建議におきまして、個別事案に応じた対応を含め、施行に向けて考え方を整理していくこととされておりまして、今申し上げました点を考慮しながら改正法成立後に労働政策審議会において議論いただいた上で、その内容を明らかにしていきたいと思っております。
○東徹君 その点については引き続き質問させていただきます。 どうもありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 大阪の北部で発生した地震に関して、亡くなられる方が今報道されている段階で四人いらっしゃいます。心から御冥福をお祈りすると同時に、三百人以上と言われる負傷者の方が出ていらっしゃると聞いております。お見舞いを心から申し上げますし、先ほど水道についての質問がありましたが、復旧が早く進むように、社民党としても、一国会議員としても、あるいは超党派でも、与野党を超えて、できることは何でもやっていきたいと思います。厚生労働省としてもしっかり頑張ってくださるよう、心からお願いを申し上げます。 では、まず初めに高プロ対象業務についてお聞きをいたします。 これは他の委員からも出ました、政省令に委ねるのでどんどん拡大するのではないか。今の時点でも白紙委任で、対象業務すら私たちは分からないんですね。 対象業務、厚生労働省としては今の段階で幾つぐらい考えていらっしゃるか、教えてください。
○政府参考人(山越敬一君) この高度プロフェッショナル制度の対象業務でございますけれども、法律が成立した後に労働政策審議会で議論をすることとされておりますけれども、この対象業務につきましては、二十七年にその労働政策審議会でこれが議論された際に、例えばということで五業務が例示されております。こういったものなどを対象にいたしまして、法律成立後、審議会で議論していくことになるものでございます。
○福島みずほ君 重要な日本の労働法制を根本から変えることの議論をしているときに、対象業務すら条文にないというのは問題だと思います。政省令に委ねるということであれば、幾らでも厚生労働省限りで業務の拡大ができる。労政審でこの高度プロフェッショナル法案は、労働者側の反対意見があったにもかかわらず、押し切られてしまいました。対象業務そのものも、労政審にかけるといっても、どんどん拡大していってしまうのではないかというふうに思っております。 そもそも対象業務すら条文に書かないというのは欠陥法案ではないでしょうか。その点でも本当に問題だと思います。私たちは、法律が万が一成立した後、対象業務が拡大していくのをただ見ているしかないんですよね、政省令に委ねられているので。それは本当に問題だと思います。 高プロの対象業務は省令で定めることとしており、コンサルタントなどの業務が検討されているということは分かっておりますが、一部で他の業務を行っていた場合の取扱いはどうなるんでしょうか。例えば、コンサルタントの業務と商品の営業の業務を併せて行っていた場合の扱いはどうなるんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) この対象業務には常態として従事していることが原則でございます。これに反しまして、対象業務外の業務と対象業務を混在して実施していた場合は、制度の適用は認められません。
○福島みずほ君 ただ、労働基準監督署が踏み込むときに、一体どういう業務をやっているのか、高プロだけなのか、ほかのこともやっているのか、大変やっぱり判断や調査が難しいと思います。 日本の場合は、極めて特化した仕事だけではなくて、あれもやってほしい、これもやってほしい、これもやってほしい、ついでにこれもやってほしいというふうになる、どうしても業務が広がっていくわけで、今局長の答弁では、混合業務は行わない、高プロの業務以外にもしやっていたらそれは高プロと認められないということでした。それが貫徹されればいいですが、実際、派遣でかつて、業務が限られていても実際はほかの業務も事実上やっていたというふうな報告も大変ありますので、この点も極めて問題となるというふうに思います。 次に、労使委員会を始めとして、それとの関係で健康管理時間についてまたお聞きをいたします。現在、労使委員会は全国に幾つありますか。
○政府参考人(山越敬一君) 労使委員会が全国に幾つあるかについてでございますけれども、平成二十八年における企画業務型裁量労働制に関する決議届の届出件数は三千九十四件でございまして、これに相当する数の企画業務型裁量労働制に関する労使委員会が存在しているものと考えております。
○福島みずほ君 企画業務型裁量労働制の対象労働者は何名でしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 企画業務型裁量労働制の労働者数は、労働基準監督署に届けられた企画業務型裁量労働制に関する報告を基にした対象労働者数としては、平成二十八年度に七万四千二百九十九人、これが対象労働者数でございます。
○福島みずほ君 この数は、七万四千二百九十九名とかいうのは、事業所も労使委員会も含めて労働基準監督署がこれは把握しているわけですよね。 ただ、一方で、この企画業務型裁量労働制ではなく、専門業務型裁量労働制については把握を一切されていないということでよろしいですね。
○政府参考人(山越敬一君) この専門業務型裁量労働制については、労働基準監督署に届けられた数としての対象労働者数というものはございませんので、そういった形では把握されていないものでございます。
○福島みずほ君 この企画業務型裁量労働制と高プロは、地続きというか、極めて近いところがあると思います。 厚生労働省が出している企画業務型裁量労働制のパンフレットですが、まさに労働時間の把握という点が高プロの制度と極めて似ております。使用者は、対象労働者の健康及び福祉を確保するため、対象労働者の勤務状況を把握する方法を具体的に定めること、把握した勤務状況に応じ、どういう状況の対象労働者に対し、いかなる健康・福祉確保措置をどのように講ずるかを明確にすることを決議する必要があると。勤務状況の把握方法については、通常の実労働時間管理と同様の管理までは求められていません。しかし、出退勤時刻のチェック等によって、労働者がいかなる時間帯にどの程度の時間在社していたかの状況を把握する方法を決議で明確に定めることが必要です。実際の届出のことですと、例として、例えばIDでチェックとかいうのが載っております。 そこで、お聞きします。 届け出ている事業所は三千九十四、対象労働者数は七万四千二百九十九、そして、この企画業務型裁量労働制の労働者がどのように働いているか、健康管理時間はどれぐらいか、このチェックが本当になされているのか、届出どおりにされているか、このチェックを厚生労働省はされていますか。
○政府参考人(山越敬一君) この企画業務型裁量労働制でございますけれども、こうした事業場へ監督指導した際には、労使委員会の構成でございますとか、決議内容でございますとか、あるいは法律上義務付けられている事項につきまして適切に行われているかどうかを確認いたしまして、法違反が認められている場合には是正を指導しているところでございます。 今、この裁量労働制については重点的監督に取り組もうとしているところでございまして、そうした中で、法違反が認められる場合については是正を指導してまいります。
○福島みずほ君 たまたま入ってこのことがあったらというのは別にして、この企画型裁量労働制に関して、実態調査、本当に行われているのか。データ的な調査、この場合は労働時間の状況の把握ですよね、それは行われているんですか。データはきちっと取っているんですか。実態調査はされたんですか。
○政府参考人(山越敬一君) この裁量労働制でございますけれども、自主点検を実施していただいたところでございまして、その結果を踏まえまして重点的な監督にこれから取り組んでいくこととしております。労働基準監督署といたしましては、必要な監督指導をし、法違反が認められる場合には是正を指導してまいりたいということでございます。 二つ前の質問で、ちょっとやや訂正させていただきたいのでございますけれども、この専門業務型裁量労働制の対象労働者数については、これは監督署に届けられた件数についての集計等で把握しているということはございません。
○福島みずほ君 今の段階で実態調査の結果は出ていないんですよ。局長、今おっしゃった、これ調査をするというのは、これからというか、現在進行形で裁量労働制の調査をし、これからその実態調査の結果がまとめられるということでよろしいですね。今の段階では、労働基準監督署に企画型裁量労働制の届出はあって、その書類は留め置かれているけれども、本当にそれで労働時間の状況の把握が三千九十四の事業所で七万四千二百九十九人に関してできているかどうかの調査はされていないということでよろしいですね。
○政府参考人(山越敬一君) この裁量労働制につきましては、先ほども御答弁させていただきましたように、事業場に自主点検をこれはお願いをしているところでございます。その結果を踏まえまして、必要な事業場につきましては今後その重点的な監督に取り組んでまいるということでございます。
○福島みずほ君 自主点検をお願いしたのはいつですか。
○政府参考人(山越敬一君) 申し訳ありません、今年に入ってからでございますけれども、今手元に資料がございませんので、改めてお答えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 今、書類が来ました。
○政府参考人(山越敬一君) この自主点検でございますけれども、本年二月に裁量労働制を導入している、これは企画業務型、それから専門業務型双方でございますけれども、事業主自らが法令に従った運用がされているかどうかを改めて点検し、その結果を報告していただくよう求めているものでございます。
○福島みずほ君 二月何日か分かりますか。
○政府参考人(山越敬一君) 申し訳ございません、今、手元の資料では分かりませんです。
○福島みずほ君 まさに、企画業務型裁量労働制と、高度プロフェッショナルは労使委員会をつくって、そして決議をやって、一方は労働時間の状況の把握と言い、一方は健康管理時間と言っている差はあるものの、極めて似た制度です。 問題なのは、今年の二月に自主点検でお願いするということなわけで、今まで、じゃ、企画業務型裁量労働制で本当に労働時間の状況の把握ができるかどうか、やっていないんですよ。実態調査、やっていないんですよ。労働基準監督署に書面が留め置かれているだけなんですよ。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕 何が言いたいか。裁量労働制の拡充と高度プロフェッショナル法案を国会に提案をしたときには、今の時点でもそうですが、実態調査も果たしてそれで労働時間の把握ができるかどうかも分からないんですよ。企画業務型裁量労働制以上に高度プロフェッショナル法案は休日、休憩、深夜業、労働時間規制が一切なくなりますから、極めてやっぱり困難なところが出てくると。今、自主点検でやっているんだったら、この法案、審議しちゃ駄目ですよ。だって、本当に健康管理時間を把握できるかどうか分からないじゃないですか。(発言する者あり)できませんという声も出ましたが、そのとおりだと思います。 大臣は、この間の私の質問に、どうやって労働時間を把握するかという質問に対して、この件に関して、この間こうおっしゃいました。高プロの対象労働者が事業場内で働く際の健康管理時間の把握について、例えばパソコンも使いません、タイムカードもありません、これは別に通常の働いている方にも同様でございますから、そういった場合には管理者が現認をしていただいて、いつ帰った、いつ見たと、そういうことにならざるを得ないと思いますと答弁をされています。 誰が、というか、高プロ以上に働く管理者が現認するんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) ということになるわけでありますので、基本的には、そういう事業場においては、まさにタイムカード等、そうしたものを設置することによって対応いただくことによって、結果的に、場合によっては管理監督者が二十四時間いなきゃいけないということになりますよね、これ、現認しようとすれば。そうしたことがないような対応を求めていきたいと思います。
○福島みずほ君 大臣、違いますよ。 大臣のこの間の答弁は、タイムカードもない、パソコンも使わないという場合は、通常の働いている方も同様なので、そういった場合には管理者が現認をしていただくと言っているんですよ。大臣が現認していただくと言ったのは、タイムカードもないし、パソコンも使わない場合ですよ。 管理監督者はどうやって現認するんですか。ずっと見ているんですか。高プロ以上に働くんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、それが原則となりますよと。 したがって、そうした高度プロフェッショナル制度を採用しようとしてしっかり管理していただくためには、逆に、タイムカード等を入れていただくということになりますと。ただし、ない場合はそうやってやってもらわなきゃなりませんよということを申し上げているわけであります。
○福島みずほ君 論理ねじ曲げないでください。 大臣は管理者が現認をすると答弁しているんですよ。どうやって管理者が現認するんですか。どうやってやるんですか。タイムカードとPCを入れてというふうに言っていないんですよ。管理者が現認をしていただきますと言っていて、私は驚きました。どうやって現認するんですか。ずっと見ているんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 基本的には、管理者が自らチェックをして、それを記載をしていただくということ。 ただ、さっき申し上げたように、特に高度プロフェッショナル制度になれば時間がその本人のある程度自由で動くわけでありますから、そういったことを考えれば、先ほど申し上げたように、タイムカード等を入れることによってそれを把握をしていくということが必要になってくるということを申し上げているわけであります。
○福島みずほ君 大臣、この間の答弁またねじ曲げていますよ。 タイムカードもPCもない場合は、そういった場合には管理者が現認をしていただくと言っているんですよ。今、論理ねじ曲げて、管理者が現認は難しかったらタイムカードってすり替えているじゃないですか。大臣は、いや、そのとおりおっしゃっていますよ。 管理者はどうやって現認するんですか、タイムカードもない場合、パソコンも使っていない場合。大臣がこの間こう答弁されたからですよ。どうやって現認するんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、その人が出勤する時間等を把握、自らで把握していただくということで現認ということを申し上げているわけであります。 ただし、さっき申し上げたように、当然、自由な時間ということになってまいりますから、結果的にタイムカード等によってそれを把握していただくということになりますねということを申し上げているわけであります。
○福島みずほ君 自分で把握するんだったら現認じゃないじゃないですか。 大臣は、管理者が現認をしていただいて、いつ帰った、いつ見たと、そういったことにならざるを得ないと思いますと言っているんですよ。私、すごいなと思って。この管理者は高プロ以上に働かないといけないですよ。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、これは通常の場合においても同じことでありまして、タイムカードが、(発言する者あり)いやいや、タイムカードがない場合にはそうやって管理をしてほしいということを我々は求めているわけでありますから、それは基本は一緒ですねと。 ただ、先ほどから申し上げているように、通常であれば時間が決まっていて、朝九時なら九時、夕方五時なら五時が基本的な時間ということになりますけれども、高度プロフェッショナル制度の場合にはそういった時間の設定がない、あるいは設定をしたらそれ自体が適用されないということになるわけでありますから、そうすると、現認をしようとする、もしタイムカードもパソコン等もなければ現認をすると。しかし、現認をするとしても限界がありますから、先ほど申し上げた、逆にタイムカード等を導入していただくと、こういうことになるということを申し上げているわけであります。
○福島みずほ君 この間の答弁と順番が違うんですよ。 実際、現認なんかできないんですよ。いや、まあそうしたら、今度は逆に管理者の方が高プロ以上に働いたら、働く現認をする、高プロを見張る、見張って、見張る管理者が必要で、こんなのもうあり得ないというふうに思います。答弁おかしいですよ。 この間、新入社員の適用に関して、今日の答弁も、高度プロフェッショナル、あなたはなってくれますかと面接して相手が高プロ嫌ですと言っても、その人間は高プロじゃなくて別の一般業務になればいいというふうな答弁がありました。そうじゃなくて、高プロ嫌ですとその人が言えば、その人もう就職、そこで面接、採用、恐らくしないことになると思いますよ。(発言する者あり)当たり前だという声がありましたが、そうだと思いますよ。 そしてもう一つ、企画業務型裁量労働制の適用要件に、少なくとも三年ないし五年程度の職務経験を経た上で、対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者である必要がある、労働省告示百四十九号、一九九九年十二月二十七日と規定をされています。 この企画業務型裁量労働制でも、三年から五年の職務経験を経た上でとわざわざやっているんですよ。もちろん、新入社員だとしても、中途退職かもしれません。でも、これおかしいでしょう。高プロ、これでいいんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 企画業務型裁量労働制でございますけれども、これは、制度の対象者につきまして、これは指針でございますけれども、例えばということで大学の学部を卒業した労働者であって全く職務経験がない者について御指摘のような指針の規定がございます。 他方で、高度プロフェッショナル制度の対象者でございますけれども、これは繰り返し御説明しておりますけれども、高度の専門的な知識が必要で、その従事した時間と得た成果の関連性が通常高くないという業務に従事していること、それから、書面による合意に基づいて明確に職務が定められていること、それから、労働契約によりまして、その一年間に支払われると見込まれる額が平均額の三倍を相当程度上回る額ということで、自らの労働条件につきまして相当交渉能力が高い方を対象とするものでございます。 したがいまして、この制度の対象となる高度専門職の方は労働市場で高く評価をされている方でありまして、この労働条件が希望に合わなければ転職も選択肢とできるような方を想定しているものでございます。例えば、同業他社から転職してきた方が採用時から高度プロフェッショナル制度の下で働くといったケースも想定されるところでございます。 このようなことから、高度プロフェッショナル制度は裁量労働制とは異なる考え方に基づくものでございまして、対象業務や年収などの先ほど申しました要件を満たしていれば採用時から制度を適用することが可能でございます。
○福島みずほ君 いや、これは、わざわざ企画業務型裁量労働制は一九九九年労働省告示で、三年ないし五年程度の職務、少なくともですよ、でやれとか、いろいろやっぱり配慮しているんですよ。にもかかわらず、今現在七万四千二百九十九人いらっしゃって、しかもそれについての実態調査は自主点検でこれからだというのはひどいと思いますが、にもかかわらず、やはり新入社員でもいいんだとかという答弁は、企画業務型裁量労働制との関係でも全く不均衡だというふうに思います。 大臣にお聞きをいたします。 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案提案理由説明にこうあります。長時間労働の是正が急務です、このような社会を実現する働き方改革を推進するため、この法律案を提出いたしますとして、まさに高度プロフェッショナル法案が提案をされています。 高度プロフェッショナル法案というのは、長時間労働の是正に役立つものなんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、ちょっと、私の趣旨説明のどこを引っ張られたのかちょっとにわかに分からなかったんですけれども、高度な……(発言する者あり)ああ、失礼しました。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕 要するに、まず前段で、ちょっと長くなりますが、急速に少子高齢化が進展する中において、働く方の働き方に関するニーズはますます多様化しておりということで、(発言する者あり)いえ、ですから、ということになっており、非正規で働く方の待遇を改善するなど、働く方がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現することが重要だということを申し上げているわけでありますので、今回のこの高プロもそれに資するものということでございます。
○福島みずほ君 そうじゃなくて、大臣、その後を見てくださいよ。このことはと書いてあって、最後に、ひいては日本経済における成長と分配の好循環につながるものであります、また、過労死を二度と繰り返さないため、長時間労働の是正が急務です、このような社会を実現する働き方改革を推進するため、この法律案を提出いたしましたとなっていて、高プロが入っているんですよ。働き方改革の中に高プロが入っているわけでしょう。つまり、趣旨説明は、過労死を二度と繰り返さないため、長時間労働の是正が急務ですと言っているんですが、高プロは長時間労働の是正になるんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、今申し上げたように、その前のところで、働く方がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現することが重要だと申し上げて、そのような社会を実現する働き方改革を推進すると、こういうふうになっているわけであります。
○福島みずほ君 改行にはなっておりませんが、この働き方改革の提案理由にはっきり書いてあるじゃないですか。また、過労死を二度と繰り返さないため、長時間労働の是正が急務です、このような社会を実現するため、働き方改革を推進するため、この法律案を提出いたします、以下、この法律案の内容につきまして、その概要を説明します、第一、第二とこうやって、高プロの説明があるわけですよ。 じゃ、逆に、提案理由説明では、まさに長時間労働の是正として、その中に高プロの説明が入っているわけですが、じゃ、大臣、高プロって長時間労働の是正になるんですか、ならないんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) これは、先ほど答弁いたしましたけれども、必ずしも高プロを採用したからといって直ちに、例えば、それより同じ、まあ同じ仕事をしていたって、なかなか、場合だったとしても、それが長時間労働の是正になるかならないか、これはケース・バイ・ケースなんだろうというふうに思います。
○福島みずほ君 高プロが労働時間の短縮につながらないということをおっしゃったことは、やっぱりこの働き方改革の趣旨、提案理由と合わないですよ。なぜならば、ここに、長時間労働の是正が急務です、以下、この法律案の内容につきまして、概要を御説明いたします、第一に、第二にと書いたところで高プロの説明があって、第三とあって、そして最後にとあるんですよ。 長時間労働の是正に高プロがならなかったら、働き方改革の中に入れちゃ駄目じゃないですか。つまりこれ、入れたらいけない劇薬がこの中に入っているから私たちは反対なんです。残業の規制を罰則でやるんだったら、それは長時間労働の是正につながることには、可能性はあるわけです。しかし、真逆じゃないですか。労働時間規制が一切ない労働者を誕生させる、第一次安倍内閣でやりたかったこと、経済界が要求していること、それをこの中に紛れ込ませているから間違いでしょう。 でも、おかしいですよ。提案理由に、過労死を二度と繰り返さないため、長時間労働の是正が必要です、このような社会を実現するため、働き方改革を推進するため、この法律案を提出いたしましたとなっているのに、今日の大臣は、いや、長時間労働の是正にはならない、なるかもしれないけどならない可能性もあると言うんだったら、この提案理由はやり直さなくちゃいけないじゃないですか。やり直さなくちゃいけないですよ。 このままでこの採決とか駄目ですよ。おかしいですよ。真逆だもん。長時間労働の是正だったら私たち賛成なんですよ。厚生労働委員会の皆さんも、長時間労働の規制だったら賛成ですよ。それが、労働時間規制が一切なくなって、だから反対なんですよ。提案理由説明が駄目ですよ。これ、やり直してください。廃案にして、顔洗って出直すんだったらいいですよ。それこそ本当にやってください。 そして、第四十一条の二に高プロの説明があります。要件と効果が書いてあるわけですが、効果、労働時間それから休憩、休日及び深夜業の割増し賃金に関する規定は、対象労働者については適用しない。つまり、高プロって、割増し賃金を払わないっていうのが効果の最大のもので、これがみそだということでよろしいですね。
○国務大臣(加藤勝信君) これは、先ほど申し上げております趣旨説明においては、多様な働き方を選択できる社会の実現ということで、このような社会、そして、それに当たっては、あわせて、過労死を二度と繰り返さないための長時間労働の是正、これは具体的にそうした法案のこの中に取り込まれているということであります。 それから、それと効果については、この一連の労働時間に関する規制、これが適用されないと、こういうことであります。
○福島みずほ君 違いますよ、四十一条の二は、もちろんそうですが、条文はこうです。「割増賃金に関する規定は、対象労働者については適用しない。」。これがみそじゃないですか。要件と効果があって、割増し賃金適用しない。これがみそなんですよ。経済界の要請によって、賃金減らすぞ、割増し賃金払わないぞというところがこれのみそだと思います。 私は、派遣法の改悪、抜本改悪を安倍内閣がやって、非正規雇用が今四割を超した、まさにその問題もある。で、この高プロって何かというと、ホワイトカラー層の没落が始まると思っているんです。高度プロフェッショナル法案は、高度でプロフェッショナル、高度でプロフェッショナルと言っていますから、大臣、どう思われます。その会社の中に高プロ以上に給料もらう人が出てくるんでしょうか。どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、先ほどの部分は、この章で定める労働時間、休憩、休日及び深夜の割増しに関する規定は適用しないということでありますから、全体は規定は適用されないということであります。 それから、ちょっと今の委員の御質問の趣旨分からなかったんですが、高プロより給料の高い人が出てくるかどうかということですか。それは例えば、その社長とか役員さんとか、それは高い人がいるんだろうと思いますし、それはまちまち、まちまちなんだろうと思いますし……(発言する者あり)いや、だから、一般の労働者の中でも、例えば非常に残業時間が増えるような方がいれば、結果において高い方が出てくるということもあり得るんだろうというふうに思いますので、それはちょっと一概に言えるものではないと思います。
○福島みずほ君 この四十一条の二は、労働時間、休憩、休日及び深夜労働の割増し賃金に関する規定は、対象労働者については適用しない。ここがみそですよ。割増し賃金を払わないというところがみそであると。役員とかちょっとおっしゃいましたが、この高プロ採用したら一般労働者で高プロを超える人いなくなるんですよ。これが結局その会社の負担になるというふうに思って、大問題だと思います。 終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 それぞれ皆さんこだわるところがございまして、私は、中小企業の皆様方に産業保健を、安全で安心に働ける環境をということに今日もこだわりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 産業保健総合支援センター、もう何度も議論させていただいております。先日の地方公聴会でも、体制が脆弱であるということを産業医の方から御提言をいただきました。利用率が低いというものはもちろんでございますけれども、でも、利用されても体制が全く整備されていないので困るのではないのかなという御意見でございました。 今、現状の厚生労働省の認識を、部長、教えていただけますか。
○政府参考人(田中誠二君) 先日も少しお答えさせていただきましたが、厚生労働省といたしましては、労働者数五十人未満の小規模事業場で働く労働者に対してもその健康を確保するための対応がなされるようにする必要があると考えておりまして、まずは、できるだけその事業場で健康管理を行う医師等の選任を、これ努力義務ですけれども、努力義務として推進するとともに、それが困難な事業場につきましては、産業保健総合支援センターやその地域窓口の機能を通じてしっかり支援していくということではないかというふうに思っております。 その体制が十分かどうかということでございますけれども、この点につきましては、竹田公述人の話にもあったように、まだまだこのセンターの存在とか機能を小規模事業所の方に十分理解していただいていないというところがありまして、体制の問題の前にまず周知を徹底しないといけないということになっているというふうに考えております。 また、周知徹底していって、そのニーズを、しっかりと潜在的なニーズを酌み上げていった場合にそうした組織体制が十分かという御指摘であれば、それについてはかなりの産業保健に関する潜在ニーズはあるというふうに考えておりまして、そうしたニーズに対して十分に応えられていない部分もあるのではないかというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 すごくやっぱり大事なことでございます。例えば、これ工場で作業工程を見直す中で、腰痛が起こっている人が多い、実はすごく台が低くてみんなかがんでいるんだけれども、その台を上げるという発想がない、台を少し上げていただいただけで腰痛が緩和されるというようなことも実際に外から見れば分かるんです。これが当たり前ではなく、当たり前ではない発想でそこを指導していくことによって体を崩す人が一人でも少なくなりますよね。照明もそうです。照明だって、すごく暗いところでちっちゃな作業をしていらっしゃったり、粉じんが飛び交っている中でマスクもせずに従事していらっしゃる作業員の方がいらっしゃる。マスクをしなければならないんだけれども、注意喚起する人間がいない。そういうところでなし崩し的に、やっぱりこれしていると苦しいからちょっと外してみようか、じゃ、そのうちそれが当たり前になってみんながしない、だから呼吸器疾患にもかかってしまう。 だから、そういうことを一つ一つ外から見て、そうした方がいいですよという助言と、定期的に誰かが回っていって指導していく、そういう体制というものが特に中小企業の皆様方には必要となってまいります。ですから、私どもが環境を整備する上において、どうやってそれを認識していただくのかということが今回私はとても重要ではないかと思っております。 その地域相談窓口において、産業医、保健師、もっと私は活用していただきたいと思うんですけれども、部長、その活用は進んでいるんでしょうか。
○政府参考人(田中誠二君) 産業保健総合支援センターの地域窓口におきましては、事業者の求めに応じまして医師や保健師を派遣しまして、労働者の健康診断後の指導、医師の面接指導、健康相談等の支援を行っておるところでございます。 これらの支援につきましては、平成二十六年と平成二十九年度で比べますと、平成二十六年が四万五千七百三件に対し、平成二十九年七万三千五百四十九件ということで、その活用は拡大していると考えております。
○薬師寺みちよ君 先日もこの議論をさせていただきまして、活用は進んでいる、だけどまだまだ少ないという認識があったかと思います。 その産業保健総合支援センターに医師、保健師は常駐していらっしゃいますか。
○政府参考人(田中誠二君) 産業保健総合支援センター、全国で四十七か所ございますけれども、常勤の医師は配置をしておりません。保健師につきましては、平成三十年度から、今年度からでございますが、全国のセンターに一名ずつ常勤での配置を進めることといたしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 この間の地方公聴会でもあったように、やはり産業医が嘱託で行く、開業していてちょっとした時間で産業保健というものを担っていく。私どもも、日本医師会の講座を受けたり様々なところでやっている講座を受けてそこに派遣されるわけですけれども、産業保健の専門家じゃないんですよ。そうなると、どうしたらいいんだろうと思うことが多々ございます。この人たちが本当に就労できる状況なのかどうなのかという助言もしなければならないんですけれども、やはり診療とは全く別の知識がそこで必要となってくるんですけれども、相談したくても誰にも相談できないんですよ。だから、このセンターが医局のような役割を果たしてもらえれば有り難いがなというのがこの間の地方公聴会でも産業医の先生がおっしゃっていただいたことなんですね。ですから、スーパーバイザー的にしっかり誰かが助言をしてもらう、産業医のサポートをする、それが私は一つこのセンターには求められることではないのかなと思っております。 全国で四十七か所でございます。なるべく私は常勤としても雇用する体制、確立していただきたいなと思うんですけれども、部長、今のところお考えございませんか。
○政府参考人(田中誠二君) 御指摘非常に有り難いんですけれども、なかなか予算的な制約もありまして、今回の働き方改革の趣旨を踏まえて何とか保健師の常駐ということを実現したということでございます。 なお、現在、非常勤ではございますけれども、非常に中心的な役割を果たしていただいている産業医の先生方に四十七の総合支援センターで大変お世話になっております。それでまた、地域窓口に対する指導とか様々な調整にも、非常にボランタリーな活動も含めてですけれども、御活躍いただいているところでございます。 そういう方々の活動に対して何とか報いるべきだというのが竹田先生の趣旨だったというふうに思いますけれども、そういう趣旨を踏まえましていろんな形で努力していきたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 センターがこういう状況でございますので、地域窓口はというところになります。三百五十か所準備していただいている、これは大変有り難いことなんですけれども、じゃ、そこに医師、保健師は常勤でいらっしゃいますか。
○政府参考人(田中誠二君) 残念ながら、地域窓口三百五十か所には常勤の医師、保健師は配置をしておりません。医師、保健師を登録をして、そのニーズに応じて派遣するという形でございます。登録医師、保健師の数はそれぞれ、医師の方は約八千名、保健師は少ないですけど三百名の方が今登録をして活動いただいているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ここもやはり地方公聴会で指摘されたところでございます。ボランタリーベースでやってもらっている、それはやっぱり継続性はないですよね。じゃ、その先生がいつどこに転勤になるかが分からなかったり、かつそういう方々に頼っての窓口営業、こんなに危ないことはありません。 しかし、先ほども申しましたように、本当に必要なのは現場を見ることです。もちろん、そこで相談を受けるのは大事ですけれども、現場で何が起こっているんだろうというところをしっかりまずは見て、その知識の中でアドバイスを与えていく。さっきもございました、ちょっと台が低いだけでも腰痛が起こる、暗いだけでもやはりだんだんだんだん作業の緻密さというものが失われていってミスが起こってしまう、先ほどもございました。 保健師を四十七都道府県ようやく一人置けるようになった。これが現状なんですけれども、地域窓口において登録保健師数は三百十三人しかいらっしゃらないんです。これでは到底、私は産業保健活動というのは成り立たないと思っております。 ですから、せっかくそこをつくるのであれば、そのセンターの充実を図っていかなければなりません。医師の常駐、これは難しいのは分かります。しかし、今保健師の免許を持っていらっしゃって保健師活動をやっていらっしゃらない方はもう大勢いらっしゃいますですよね。看護師とダブルライセンスの中で看護師を選択する、でも次に保健師をというところで、活動したくてもなかなかそこができないというのが現状でございます。 私も、いろいろこういうふうに産業保健の中で活動をしておりますと、保健師の活用をもっと考えていくべきだと思っておりますけれども、大臣、いかがでございましょうか。 この資料一にもお配りをいたしております。これ、看護協会がやった調査でございます。これ、五年前でございますので少しもうデータも古くなっているところはあるかもしれません。しかし、看護協会自体も問題意識を持って産業保健に取り組んでいこうじゃないかというふうにのろしを上げてくださっております。その提言が二つございます。産業保健総合支援センターで保健師の活用とそれに見合った配置が必要である、求められた能力を十分に発揮できる保健師の人材育成が必要である。私は、これ、喫緊の課題としてしっかり厚労省が受け止め、この五年間で施策を充実させていただきたかったんですけれども、まだまだそこまでには至っていないというふうに認識をいたしております。 人員配置、育成について課題が指摘されておりますけれども、せめてこのセンターに保健師、常駐していただきたいんですけれども、地域相談窓口の方も常駐もお願いしたいんですけど、いかがでいらっしゃいますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の報告書の中においても、全ての事業場と全ての労働者が必要な産業保健活動に係る支援が享受できるようにということで、保健師の配置と人材育成の必要性が述べられて、先ほど安全衛生部長からも答弁させていただいたように、平成三十年度予算で全国の産業保健総合支援センターに保健師を一名ずつ、計四十七名常勤でというところまでやっと予算を取りながら来させていただいたところでございます。 どうしても予算等々の制約がある中ではありますけれども、こうした活動が、特に産業保健総合支援センターが機能強化に向けて更に取組をさせていただく、そういった意味においても、地域窓口にどこまで配置されるか、あるいは今いるスタッフをどうスキルアップをしていくのか、あるいはそれぞれにセンターにおられる保健師の方とどう連携を取っていくのか、様々なことを考えていかなきゃならないというふうに思いますし、また、先ほど、今お話がありました、特に保健師の人材育成ということで、保健師の方の場合、別にその産業医、あるいは産業保健機能ということで特化しているわけではありませんから、やっぱりそういった意味での様々な技能とかノウハウとかそういったものを習得をしていただく、そういった機会もしっかりつくりながら、全体としてそれぞれの方がスキルアップをしていただいて、その結果としてこの産業保健総合支援センターの機能が強化をされ、そして働く方々において必要な産業保健活動に係る支援がしっかりと受けていただける、こういうように、なかなか厳しい予算の中ではありますけれども、努力をしていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 もう働き方改革をやるんであれば、しっかりとしたバックアップ体制、特に保健体制を私は構築していただきたいと思っております。そうでなければ、いろいろな御心配というものが払拭できません。特に、いつも言っているように、六割の労働者の皆様方が産業保健というものを受けられないような状況にも陥っているわけでございますので、そこを充実させる、これは私は厚生労働省として当たり前ではないかと思います。 それに当たりましても、その保健師をいかに今後活用していくかということを考えても、資料二にお配りをいたしております。今、これ、看護師等養成所の運営に関する指導ガイドラインというものを添付させていただいておりますけれども、この中で、公衆衛生看護活動展開論という中で、産業保健、学校保健における活動の展開を学ぶ内容とするということが書かれております。しかし、中には一こまもこの産業保健を受けていないというような人も実は私聞きましたらおりました。デューティーではない。 ですから、本来であれば、行政保健、学校保健、そして産業保健、この三つの分野で保健師の皆様方が活躍していただかなければならないんですけれども、今は検討会も行われているということで、更に私は産業保健の充実も必要かと思います。 このような形で、働き方改革をやるに当たり、それをサポートする人材の育成プログラムというものも見直していただきたいと思いますけれども、武田局長、御意見いただけますでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。 今御紹介がございましたように、現行の保健師養成課程における教育内容といたしまして、保健師助産師看護師学校養成所指定規則に規定されております公衆衛生看護学には、行政保健、学校保健のほか産業保健の領域も含まれているところでございます。保健師養成課程の総単位数二十八単位のうち公衆衛生看護学は二十一単位ということになっておりまして、そのうち産業保健につきましては、各養成課程において適切な時間数が設定され教授いただいているものと認識をしております。 一方、この保健師をめぐる環境の変化、また保健師に求められる課題の変化などを踏まえまして、この保健師養成課程における教育と内容の方法について、今年の四月から看護基礎教育検討会というのを開催をしており、具体的な検討を行っているところでございます。この保健師ワーキンググループにおきましては、産業保健の関係の専門の構成員の方にも参加をいただいているところでございます。 今いただいた御指摘も含めまして、この基礎教育、保健師養成課程における教育の内容につきまして、見直しに向けた議論を行ってまいりたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。更なる充実をお願いしたいと思います。 私も、保健師の方、何人も一緒に産業保健やってきているんですけれども、看護をベースとしていらっしゃる方が大変多いんです。その中で、やっぱり子育てしたいということで、時間がきっちり決まった産業保健の方に皆様方いらっしゃるんですけど、なかなか、看護師とやっぱり保健師、特に産業保健と全く視点が違うものですから、そのやり方が分からない、OJTでといっても、なかなかそう指導してくださる方もいらっしゃらないというところで、せっかくいらっしゃってもなかなかそこでうまく活動できずに産業保健を諦めてしまう方も今まで何人もいらっしゃいました。ですから、これから先を考え、私どもはしっかりとしたプログラムというものを立てていただくよう再度要請させていただきたいと思います。 このような形で、日本医師会の認定産業医というようなもののように、産業保健師ということを認定しながら私は育成に努めるべきではないかと思います。 次に紹介しますフィンランドの例でもこれが出ております。資料三にも、見ていただきまして、フィンランド、これ産業保健制度というものの中で産業保健に関する法というものが一九七九年に制定されまして、二〇〇一年の法改正におきまして一人以上の労働者を雇用する全ての事業主に職場リスクを最小限にするために産業保健師を含めた産業保健専門職の活用というものが義務付けられています。 私も調べてびっくりしました。行政保健を修めたその後の保健師の方の中から産業保健というものを積み上げるための専門学校であったり研修であったりというものがなされているんですね。それまですごく重要視されているのがこのフィンランドの制度でございます。 ですから、そのようにしっかり私は産業保健師も、認定というものも進めていただきたいと思いますけれども、大臣の御意見いただけますでしょうか。お願い申し上げます。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから、この保健師の方について、特に産業保健の知識を持っていただく、そうした方の育成、これ大変重要な課題だというふうに思っております。フィンランドでは小規模の事業者に対しても産業保健の専門職の配置を義務付けてその活用が図られている資料も頂戴をしたところでございます。 我が国の場合には、労働安全衛生法で、労働者数が五十人未満の事業所に対しては産業医の、産業保健の専門職の選任を義務付けることはやはり費用面、負担面の影響も大きいということから、こうした小規模な事業場の事業者に対しても、失礼、面からそうした配慮は行っておりませんけれども、しかし、小規模な事業所の事業者においても労働者の健康確保にしっかり取り組んでいく必要は当然あるわけでありますので、平成八年の労働安全衛生法の改正で小規模事業者に対してもこうした労働者の健康管理などを行うのに必要な医学に関する知識を有する医師や保健師の選任に努める努力義務を課し、またそれを労働者健康安全機構を通じてそうした支援は行っているところでございます。 さらに、こうした支援をしっかり行っていくと同時に、また保健師の育成については、現在、労働者健康安全機構に附属する産業保健総合支援センターにおいて保健師の育成のための研修を実施するとともに、日本産業衛生学会においても産業保健の専門家としての保健師の育成のための研修を実施していただいているということでございますので、そういった実施をしていただいている方々を踏まえて、平成三十年度からの全国の産業保健総合支援センターに保健師を一名ずつ常勤で配置する際にも、そうした研修を受け、そして特に、日本産業衛生学会で産業保健看護専門家制度を運営しておりますけれども、同学会の行う試験に合格した者が登録されることになっていますが、そうした登録を受けていることも一つの参考としながら配置を進めていく。こうした施策を進めながら、一応そういった形で、まだ四十七か所しかありませんけれども、そうした就職先というものもしっかりと確保しながら、並行してこうした研修をしっかり受けていただける、そうしたように努めていきたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 この産業保健になると産業医というのが前面に出てきますけれども、既に、大臣おっしゃいましたように、学会だとか民間がちゃんと認定しているんですよ、保健師も。かつ、歯科医もそうです、産業歯科医という方。一生懸命にそういった皆様方が学んで自分のこの知識を生かしたいと思っても生かすフィールドが今ないというのが、これが現状でございますので、しっかりと、じゃ、産業保健どうあるべきなのか、チームでしっかりと医療と同じように皆様方の健康を守っていくということは、責任を厚労省として持っていただきたいと思いますので、ここは御一考いただきたいと思います。 ですから、フィンランドにおきましても、このサービスに対して事業所は経済負担というものをある程度負うんですけれども、社会保険機構から支払分の五〇%、六〇%還元されるような形で、費用も安価で利用できるようになっているんです。産業保健師がそれぞれ担当の事業所というものを持ちまして、そこを持ち回りでいろいろ視察をしながらアドバイスを行っていく、こういう形も取っております。 ですから、日本では何ができるのか、私は考えていただきたいですし、そのような産業保健活動というものもしっかり中小企業にも義務化していただきたいんですけれども、これは遠い未来の話でも構いません、大臣、どのように今お考えになっていらっしゃいますか。お願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 現状、やっと今スタートしたというところでございますので、こういう状況の中でそれぞれ全部義務化をしても、それを対応できる人たちも実際いないというのがこの現状なんだろうと思います。 まずは、そうした対応できる方々をしっかり養成をしていくということ、それから、今でも産業保健活動総合支援事業の中では産業保健活動に対する助成金等も出させていただいております。そうした活動を、一方で対応できる人を増やしながら、そして活用する企業、中小企業を増やしながらその裾野をしっかりと拡大をしていく。そういう流れを積み重ねる中において、いずれ、どこの時点というのはまだ申し上げる状況にはありませんけれども、それは当然、どういった規模の企業で働いていてもこうした産業保健のいろんな恩恵を受けられるような状況にしていくということは大変大事なことだと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 すぐには難しいかもしれませんけれども、やっぱり将来あるべき地図というものは見ながら、私どももそこに向かって歩いていかなければならないんではないのかなと思います。 それに当たりまして、各自治体、地域医療計画のようなものをたくさん持っていらっしゃいます。しかし、産業保健版の地域計画というものもあるのかなと思っていろいろ調べてみましたけれども、県レベル、自治体レベルでは立てていらっしゃらないと思うんですけれども、田中部長、いかがですか。
○政府参考人(田中誠二君) 都道府県などの地方自治体が産業保健について医療計画のような地域計画の策定をしている例というのは承知をしておりません。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 そうなんです。ないんです。 しかし、更に調べていくと、各都道府県の産業保健総合支援センター、様々な計画を立て、実行していらっしゃいます。自治体とリンクしていないんですよ、余り。これが一番の問題なのではないでしょうか。しっかりそこを私はリンクさせながら、やっぱり、労働者の健康を守るとは何か、労働者の健康というのは、結局、生産年齢のこの健康を守ることによって将来的に高齢者の健康寿命の延伸にもつながりますよね。ですから、そこを一体化していかないと、ここは労働者だ、ここは地域で見るべき医療だ、介護だというふうに分断されているこの現状というものは、私は変えていかなければならないと思います。 大臣、このような形で、立てていないというようなことではなく、今あるものをどう生かしていくのか。もしそうであれば一緒に、計画を自治体と一緒に立てていただきまして、それを実行していただくということによって、更に一足す一が三でも四でも五でも増えていくと思いますけれども、効果が。いかがでいらっしゃいますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど部長が答弁させていただいたように、法律において何か具体的に地方公共団体に、例えば計画を策定等々求めているわけではなくて、むしろ国が中心になってやるという、そうした構造になっているわけであります。 ただ一方で、企業で働いているけれども、しかし、そこで働いている人は基本的にその地域に住んでいる人ですから、そういった意味では、ある意味では地域の住民ということにもなります。そういった意味においても、企業における産業保健の取組と保健所等における地域保健の取組の適切な連携、これは非常に重要だと思います。 今回の法案でも、雇用対策法の改正により、病気の治療と仕事の両立支援を国の施策として位置付けているわけであります。その効果的な推進のためにも、産業保健と地域保健の連携等々、こういったものも当然求めていく、大変大事だというふうに思います。 また一方で、現状において、産業保健と地域保健の連携について、都道府県の県域や二次医療圏単位で地域・職域連携推進協議会というのがあります。これ、活動はそれぞればらばらなのではありますが、ただ、構成員においては、先ほどの産業保健総合支援センター、そして地方自治体あるいは事業者の団体等にもお入りをいただいているわけでありますので、せっかくそういう枠組みがありますから、そういった枠組みを通じて、地域としての目標を設定していただいたりとか、様々な事業に取り組んでいただきたいというふうに思いますし、私どもとしてもそういった取組がしっかりと進んでいけるように支援をさせていただきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 それが絵に描いた餅に終わらないように、私どもも議論をこのようにさせていただきながら何とか応援をしたいなと思っております。 しかし、その地域によって産業構造も違えば疾病構造も変わってくるという、こういう実態がございます。ですから、その地域の産業という中でいかにその健康若しくは福祉、いわゆる厚労関係の部局だけではなくほかの部局も連携をしながら自治体の中でもやっていただかなければならない活動となってまいります。それが地域おこしでつながって、若しくは介護の支援につながって、様々なところに手が広がってくると思いますので、是非大臣におかれましても幅広く活動を展開するように御指導いただきたいんですけれども、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げた、ちょっと法律の立て付けがそうなっておりますから、地方公共団体との指示とかそういう関係にはないわけでありますけれども、連携は大変大事であります。また、それぞれの地域において私どもの部局もあるわけでありますから、そうしたところを通じながら、そうした委員御指摘のような地方公共団体との連携を通じて地域における取組が前へ進んでいけるように我々としても努力をしていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 好事例集などもしっかり見せていただくと横の展開もできますので、そういうサンプルも集めていただきたいと思います。 法律がないのでと大臣おっしゃいましたけれども、法律を作るのは私どもの役目でございますので、そこはこれからの課題として受け取っていただきたいと思います。 以上でございます。終わります。
○委員長(島村大君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二十七分散会