厚生労働委員会 第17号
- 発言数
- 329 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/05/31
会議録
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、今井絵理子君及び渡辺美知太郎君が委員を辞任され、その補欠として自見はなこ君及び三原じゅん子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長定塚由美子君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(島村大君) 生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○浜口誠君 皆さん、おはようございます。国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。 今日も六時間コース、皆さん、しっかりと議論していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 まず冒頭、昨日もQT、党首討論行われましたけれども、森友学園に関連して加藤大臣に御所見をまずお伺いをしたいというふうに思っております。 森友学園の問題ももう一年以上にわたって国会でも議論になってまいりました。前理財局長の国会での虚偽答弁、さらに、それにつじつまを合わすための公文書改ざん、そして、最近、改ざん前の文書が出てきたんですけれども、公文書の破棄まで行われていたというような一連のこういった問題が起こってきたその責任の所在はどこにあるのかと。 これ、本当にしっかりと我々としても考えないといけないというふうに思っているんですけれども、まずは、加藤大臣として、森友学園の一連の問題が起こってきたその責任の所在としてどのようにお考えなのかということをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 森友学園をめぐる、今、公文書管理の問題、またそうした役所側からの答弁、そういった問題については、国民の不信を招き、行政全体の信頼が損ないかねない事案だというふうにこれは認識をしております。極めて遺憾であるというふうに思います。 私どもとしても、そうした疑問がまず呈されている点については、是正すべきものは是正をし、そして説明責任、説明すべきものはしっかり説明していくということが大事だというふうに思います。当然、それぞれの役所について、個々について申し上げるのはあれですけれど、例えば厚労省においてこうした問題があれば、当然、大臣がその責任がある、これは当然のことなんだろうというふうに思います。 そういった意味において、私において、厚労省においても、例えば決裁文書がその決裁後に修正されるという事態、残念ながら厚労省にもそういったことがありました。そうしたことが今後ないようにしっかりと徹底をしていく。また、現在、決裁文書の保存状況についても点検を指示をしているところでございますし、また、総理からも、公文書は国民が共有する知的財産であるということ、公文書を扱う者の立場は極めて重いと、それを肝に銘じて日々の職務に当たるようと、こういうことの指示がございましたので、改めてそういったものもしっかり徹底して、そうした事態が起こらない、まずは、私のこの厚労省の中において起こらない、こういうようにしっかりと努めていきたいと思います。
○浜口誠君 まさに今回の森友学園の問題も、責任を取るべき人が責任を取っていないと、こう国民からは見えているんじゃないかなと。だから、その点も含めて、やはり政治に対しての不信感、この問題に対してなかなか国民の皆さんが納得できない、そういう意識につながっているんじゃないかなというふうに思っております。 更に言うと、今回の問題、総理夫人も大きく関わっているんじゃないかということが言われております。 先般公表された四千ページにも及ぶ改ざん前の文書、交渉記録、これによると、籠池氏側から総理夫人の方に照会があって、それを夫人付きの職員が財務省側に問合せをしていたと。で、文書の中に三十回以上総理夫人の名前が出てくると。こういうところも、今回の問題をより、国民の皆さんからすると、どうなっているんだと、こんな受け止めにつながっているんじゃないかなというふうに思っております。 そんな中で、総理夫人が今回の問題、森友問題に与えている影響について大臣としてどう受け止めておられるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 総理が、自分も夫人も、の関与について、ちょっと正確な言い方は忘れましたけれども、言われたわけであります。また、その場合の関与ということがどういうことなのか、昨日もそれを含めてQTでいろいろ議論があったというふうに思いますので、個々の問題についてちょっと私が触れるのは控えたいというふうに思いますけれども、ただ、いずれにしても、総理夫人も公的、例えば海外との関係、例えば総理が訪米すれば同行される、あるいは向こうから国賓等々の方が来られれば夫妻で対応される等々、公の立場というのも当然あるわけでありますから、そういったところをしっかり踏まえながらやっぱり対応していくということが大事なんだろうなというふうに思います。
○浜口誠君 是非、まだまだ国民の皆さんの政治への信頼を取り戻すために、この森友に限らず加計学園の問題、そしてこの厚生労働委員会においては労働時間データ等々、しっかりと確認をしていかなきゃいけない、真実を明らかにしていかなきゃいけない課題はたくさんあるというふうに思っておりますので、しっかりと国会としての責務、そして行政、政府としての説明責任を果たしていただくことを改めて強くお願い申し上げておきたいというふうに思います。 その上で法案の方に移りたいと思いますが、まず最初に、先回のこの委員会の中でも議論ございましたけれども、生活扶助基準の見直しに当たって、現状は水準均衡方式ということで検証方法を使われておりますけれども、その水準均衡方式、いろんな課題があるんじゃないかという指摘がある中で、やっぱり新たな検証方法を早急に見直すべきではないか、新たな検証方法をつくっていくべきだと、こんな指摘もこの前の参考人質疑の皆さん、参考人の方からも同様の御指摘をいただいております。 是非これ、もう次の見直しまでには新しい検証方式を確立していくんだと、そういう強い意思を持って厚労省として対応していただきたいなというふうに思っております。ある参考人は新バスケット方式がいいんじゃないかとか、あるいはこれまでの方式をうまく組み合わせていくことでよりいい、今の水準均衡方式よりはよりいいものになるんじゃないかと、こんな御指摘もございました。 そういった専門家の皆さんの意見も聞きながら、次の改定までには必ず新しい方式を確立していく、そのお気持ちがあるのかないのか、そこを是非お伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 生活扶助基準、これは一般国民生活における消費水準の比較において相対的なものとして設定、これは昭和五十八年の意見具申で定義をされ、しかしその中で水準均衡方式を取ってきたわけでありますが、平成二十七年の審議会の報告書では、一定評価しつつも、健康で文化的な最低限の生活を実質的に保障しているか検討、検証していく必要があるということが指摘をされ、今回においては、これまでの変曲点によるやり方に加えて、家計支出に占める固定的経費の割合が急激に変わる水準の検証等も行った上で、生活扶助水準の水準の検証に当たる比較対象となる一般低所得世帯の選定を行い、この改定を行ったわけでありまして、この検証方法については、審議会の報告書で何回も申し上げておりますが、透明性の高い一つの妥当な手法とはされたわけでありますが。 同時に、この現行の水準方式については、今後の検証に向けた課題として、一般世帯の消費水準が低下するとそれに合わせて変動する方式であり、それに伴い基準の低下が起こり得るのではないか、あるいは、一般低所得者世帯との比較のみで生活保護水準を捉えているとすると、比較する消費水準が低下すると絶対的な水準を割ってしまう懸念があるから、これ以上下回ってはならないという水準の設定についても考えていく必要があるということでございますので、そういった意味において、私どもにおいては、役所の中における体制あるいは検討の場等々をしっかり整備するとともに、今後そうした検証方法についての改善、開発、具体的な議論、これをしっかり進めていきたいと思います。
○浜口誠君 是非、検討をして結論を出してください、結論を。検討するだけだったら、これまでもずっと検討してきて、その結果、何も変わっていないということだと思いますので、しっかり結論を出して、変えるなら変える。もうこれは大臣のリーダーシップで僕はできるというふうに思っておりますので、是非大臣としてのリーダーシップを発揮していただくことをお願い申し上げておきたいと思います。 次に、この前の参考人質疑で、この生活保護システムというのが、地域によってそれぞれシステムが違うために、結果としてシステムの間違いで過少の支給であったり過大の支給が行われてしまっていると、こういう御指摘がありました。 この生活保護システムは、できれば国が全体の統一システムを作って、それを広く全国で共有すべきじゃないかと、こういう問題意識だったというふうに受け止めておりますが、これ本当にそういうふうにしていくべきだなと私自身は参考人の方のお話を聞いていて感じたんですけれども、政府として、この指摘に対しての御見解があればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 保護費の算定誤り、しかも、今のお話のあった例えばシステム上出てくるそういったことも含めて、算定誤りを防止するということは非常に重要でありますし、保護費の算定誤りによる過払いやあるいは過少支給、そうしたことがないように努めていく、これは当然のことであります。 特に、そうした過払いや過少支給が一体どういったことによって生じているのか、システムによって起因しているものなのかどうなのか、そういった原因等をまずは把握するということが大変大事だというふうに思っておりますので、どういう形で把握をしていくのかということも含めて、まずその把握に努めていきたいと思います。 その上で、システムに起因する算定誤りが確認された場合には、当然、どうしてそうしたことが生じているのか、そのためにはどういう対応策を取るべきなのか、これは地方自治体の意見も聴取して検討をしていきたいというふうに思っております。 ただ、統一的なシステムということになると、やっぱり、既に今それぞれのシステムが市町村ごとに作られているということと、それも生活保護だけじゃなくてほかとシステムと連携をしているとか、いろんな課題があるんだろうというふうに思いますので、そういったことも含めながら考えていく必要はあるだろうというふうに思いますが、ただ、今最初に申し上げたように、まず、どうしてそうした過払いやあるいは過少支給が起きているのか、これが起きている事実はあるわけでありますから、その原因をまずしっかり把握をし、そして、システムに関わるものがあれば、それをどうクリアしていくのか、これをしっかり検討し、対応していきたいと思います。
○浜口誠君 二〇一三年の改定時のときも、今申し上げたようなシステムを原因とするいろんな支給のミスがあったということですので、今回五年ぶりの改定になりますから、しっかりと各地方自治体とも連携を取りながら、そういったミスがないような体制づくりというのを進めていただきたいというふうに思っております。 では、続きまして、ちょっと質問を飛ばさせていただいて、外来の頻回受診の件についてちょっとお伺いをしたいと思います。 外来の頻回受診ということで、適正化に向けた取組という方針も示されておりますが、この頻回受診について、まずは定義を教えていただきたいというふうに思います。
○政府参考人(定塚由美子君) 頻回受診対策でございますが、現在、厚生労働省の方で対策を取っている頻回受診ということにつきましては、同じ傷病について、同じ診療科目を月に十五日以上、三か月以上続けて受診している方のうち、嘱託医との協議や主治医からの意見聴取により、個々人の状況を把握した上で必要以上の受診日数であると判断された方、こうした方を頻回受診の指導対象者としているところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 お手元の委員の皆さんに配っている資料一をちょっと見ていただきたいんですけれども、これ、外来における受診の動向ということで、一番左が医療扶助を受けておられる方、ほかの協会けんぽだとか健康保険組合、国民保険、いろいろな所属ごとにこれ書いてあります。これで見ると、一番、ハッチングしてあるところ、患者一人当たりの受診日数ってそう大きく、まあ多少の違いはありますけれども、医療扶助だけが多いというわけではないというのがこれ実態だというふうに思います。 したがって、この頻回受診については、医療扶助のみならず、もう全体の課題として捉えていくべきではないかなというふうに思っているんですけれども、その認識に対して何か御意見がありましたらお願いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今まさに委員御指摘のように、限られた医療資源を有効に活用して良質な医療が効率的に提供されるためには、これは広く国民や患者の皆さんにおいても、医療制度をめぐる現状、課題について御理解いただき、またそれぞれの立場でいろんな意味での対応をしていただくということが大事だというふうに思います。 こうした観点から、国民の皆さんの理解を深めつつ、医療機能の分化、連携を進めるために、いわゆるかかりつけ医の普及、定着を図ることにしております。診療報酬においてもかかりつけ医の評価を推進しておりまして、三十年度改正においても、地域包括診療料等の要件の緩和、あるいはかかりつけ医機能を有する医療機関の初診に対する加算の新設などを行ってきたところであります。 今、生活保護についての頻回の話もありましたけれども、これらも健康管理支援事業の一環として実施をしていくわけでありますので、本当にそれぞれの方々が適正にこの医療サービスを受けていただく、そういったことが大変大事だというふうに思っております。
○浜口誠君 もう一点、今お示ししている資料一で見ていただきたいのは、今、十五日以上受診している方、それぞれ、生活保護を受けられている、医療扶助を受けられている方とほかの健保等に所属されている方見ると、その絶対数ですかね、一番下のところ、月内受診十五日以上と、トータルの数で見てみると、医療扶助の方は一・五万人強ということになりますので、絶対数だけで見ても余り医療扶助を受けておられる方が突出しているという状況ではないと。この実態は是非共通の認識にしていただく必要があるのではないかなというふうに思いますので、この点は指摘をしておきたいと思います。 続きまして、償還払いについても衆議院でも議論ありましたし、この参議院の中でも議論がございました。償還払い、一時的に窓口で、生活保護を受けておられる方、医療扶助を受けておられる方が少しでも負担したらどうかと東委員なんかも前回御指摘されていました。 結果として、そうなると、これ生活扶助額としては医療費の分というのは支給されていないものですから、その分負担をすると、生活扶助の支出面でいうと、最低支出額を上回ってしまって、生活扶助費、下回ることになってしまうと、もう最低の基準を下回ってしまうと、こういう懸念もあると。更に言うと、この償還払いをやる場合には福祉事務所がいろんな対応を取らなきゃいけないと。相当な、これ実際、現実を考えたときにですよ、現実を考えたときには福祉事務所の対応工数も相当大変になるんじゃないかなという懸念を持っております。 こういう点を踏まえて、この償還払いに関しての厚労省としての基本的な考え方、所見があればお伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の償還払いあるいは窓口負担については、委員会でもいろいろ御意見がそれぞれのお立場からあったところでありますし、特に、不適切な頻回受診を抑制するため、窓口負担に対する、についての、社会保障審議会においても、前にも申し上げましたけれども、子供を対象外としたり、過度な負担とならないような上限額を設けるなどの工夫により実現可能という意見がある一方で、最低生活保障との両立が難しくなるという懸念、必要な医療まで抑制され、むしろ長期的な医療費が増えるのではないかという懸念、仕組みによっては医療機関の未収金やケースワーカーの事務負担等々の増加につながるといった懸念、どちらかというと反対する意見が多かったということで、多数であったということであります。 そうした課題もあるということでありますので、まずは、先ほど御議論がありました、今、健康管理事業としてこれから進めていけるもの、こういったものをしっかりと実施をしていきながら、同時に、いわゆる償還払いの試行も含めた方策の在り方については、頻回受診対策に向けた更なる取組の必要性、最低生活保障との両立の観点などなども踏まえて、これは引き続き検討していきたいというふうに思います。
○浜口誠君 是非、実態も踏まえていただいて、この償還払いについては慎重に、実際の生活保護を受けておられる方からすると、もうそういう対応はしてほしくないというのが本音の御意見ではないかなというふうに思っておりますので、ここはいろんな面を勘案して、慎重の上にも慎重に対応していただきたいなというふうに思っております。 もう一点、医療関係で、お手元に資料二を入れさせていただいております。こちらも入院の方ですけれども。これ、先回の参考人で、尾藤参考人の方も、厚労省のOBでも尾藤さんありますけれども、長年の課題なんだということを指摘をされておりました。入院の方はこの右端の方ですけれども、医療扶助と医療保険でそれぞれの年代ごとにどういった理由で入院されているかというのをグラフとして示したものです。 問題は、ちょっと赤線で引っ張っておりますけれども、濃いグリーンのところですね、精神、行動の障害、ここがやはり非常に、医療扶助の場合この精神、行動障害で入院されている方が多いというのがこれも長年の課題になっているという御指摘がございました。 これ、しっかりと地域でこういう方々を受け入れる体制というのも構築していく必要があるというふうに思っておりますが、厚労省としてこの入院における精神異常の障害で入院されている方への対応というのをどうしていこうと考えておられるのか、この点について確認をしたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) 医療扶助費における入院の割合、御覧いただいているとおり大変高くなっているという状況でもございますし、とりわけ入院レセプトに占める精神、行動の障害の割合三四%という状況でございます。 平成三十年度から、第五期障害福祉計画ございますけれども、ここの中でも、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を図るということといたしておりまして、この中で、平成三十二年度末における長期入院患者の地域移行を促す基盤整備量を明確にし、計画的に基盤整備を推し進めるということ。また、平成三十二年度末までに多職種チームによる支援体制を構築するため、全ての障害保健福祉圏域と市町村ごとに保健、医療、福祉の連携に向けた協議の場を設置するなどの対応が行われる予定となっております。また、生活保護受給者については、保健師などを雇い上げまして、退院までの課題分析をしたり、患者家族との相談を行って、精神障害者の長期入院患者の退院をして地域移行を進めるという事業を自治体に対する補助事業として計上しているところでございます。 また、こうした地域移行を進めるためには、居住環境の整備をして、受皿として生活支援体制が整った住まいの場があるということも必要と考えておりまして、今回の改正案におきまして、単独で居住することが困難な生活保護受給者について、福祉事務所が日常生活上の支援を委託することができるということを新たに設けておりますが、こうしたことも精神疾患患者の退院促進にも資するのではないかと考えているところでございます。 今後とも、こうした受給者の退院、地域移行支援、努めてまいりたいと考えております。
○浜口誠君 是非、病院の中での生活から一人でも多くの方が地域に戻って地域の中で生活できる、その環境づくりをバックアップしていただきたいと思いますし、それが本来の姿だというふうに思っておりますので、是非、その点しっかりと取り組んでいただきたいなというふうに思います。 続きまして、ちょっと話題変えまして、先日の参考人招致で、これ奥田参考人の方から御指摘があったんですけれども、居住支援の強化の一環でホームレス自立支援センターというのがあって、ここはいろんな機能を持って非常に有効な役割を担っているんだというお話がありました。その一方で、その自立支援センターはホームレスの方しか使えないと。本来、だからもっと幅広く生活困窮者の方が利用できるようになれば、いろんな相談にも乗れるし、いろんなサポートもできるんだと、こんな御指摘がございました。まさに、そういういい場所があるのであれば、もっともっと活用すべきだというふうに思います。幅広い方の、支援を求めたいという方はいらっしゃるわけなので。 したがって、ホームレスの方だけに限定するのではなくて、もっと幅広い方が利用できるように、名前も、ホームレス自立支援センターって、もうホームレスの人しか駄目ですよみたいな印象を受けてしまう。そういった名称も含めて大幅にこれ見直していただいて、この支援センターの機能をより幅広い方に提供できる体制づくりというのを進めていくべきではないかなというふうに思いますけれども、厚労省としてのお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員のお話がありましたホームレス支援センター、これ平成十二年からスタートして、当初はホームレス対策に係る予算事業として行われていたわけでありますけれども、生活困窮者自立支援法施行後は、同法に位置付けられた一時生活支援事業と就労支援を含めた相談支援を一体的に行う施設として今運営をされているわけでありまして、今、全国九自治体十八施設あるというふうに承知をしております。 このため、センターの対象者、設立の経緯から、ホームレスのみが利用されているという現状にあるわけであります。制度的にはそうではなくて、支援が必要な方は対象になり得るというものでありますが、現状はそういったことでありますから、こうした制度の対象者というのは幅広いんだということをしっかり周知していくということがまず必要だというふうに思います。その上で、これからの社会経済状況も踏まえて、このホームレス自立支援センターを幅広い方々にうまく活用していただくということが今委員御指摘のように大変重要であります。 そういった意味で、このホームレス自立支援センターという名前自体、それなりに十数年定着はしておりますけれども、他方で、ホームレスとだけあると、今委員御指摘のように、ホームレスしか対象にならないんではないかというようなふうにも取られるということもありますから、そうした点も含めて、どういった形でより幅広く活用していただける方策があるかどうかということについては、現場でやっている皆さんあるいは自治体とも協議しながら前向きに検討していきたいと思います。
○浜口誠君 是非、加藤大臣の方から前向きなお言葉いただきましたので、本当、幅広い方が利用できる、それがちゃんと周知される体制を整えていただいて、本来の自立支援センターが活用できるようにしていただきたいなというふうに思っております。 続きまして、昨年、住宅のいわゆるセーフティーネット法案というのが改正されて、住宅確保要配慮者という方の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度というのが始まっております。これ非常に、やはり生活困窮者の方は住む場所をまず確保するというのが大事だというふうに言われておりますので、大変意義のある制度だなというふうに思っておりますが、この登録制度、政府の目標として、どれぐらいの住宅を登録しようという目標を掲げておられるのか、それに対して今の現状の進捗はどの程度なのか、まず今の状況について確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(山口敏彦君) お答えをいたします。 昨年十月に施行されました改正住宅セーフティーネット法に基づく住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅につきましては、二〇二〇年度末までに十七万五千戸の登録を目標としております。また、五月二十八日現在で八百二戸が登録されておりますほか、千三百二十六戸が受付審査中となってございます。
○浜口誠君 十七万五千とおっしゃいましたか。全然、全然あれですね、進捗は、目標に対して全く進んでいないという今の現状だと思いますけれども、その分析、要因は何だと国交省として今把握されているんですか。
○政府参考人(山口敏彦君) 登録がまだちょっと進んでいない原因といたしましては、一つには、いろいろ御意見もあることとは思いますが、制度が発足してまだ半年ということで、賃貸住宅の家主の方々に様々な支援措置とかあるいは制度の中身とか、十分にまだまだ伝わっていないのかなというようなことも考えてございますし、また、いろいろなその賃貸住宅の面積とかを基準を定めてございますけれども、そうしたものの引下げができるようなことが都道府県の計画でできることになってございますけれども、そういった計画もまだ一部しか作られていないということで、そちらの方にも今一生懸命説明会等を行って、計画を作ってほしいということを公共団体に示唆しているところでございます。 引き続き、こうしたことも含めてやっていきたいと思いますけれども、賃貸住宅の、何と申しますか、大家さんのインセンティブを高めるようなことも引き続き行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○浜口誠君 今、インセンティブ、大家さん、家主さんへのインセンティブというお話ございました。 先回も、山本理事の方から登録料が掛かるのもおかしいんじゃないかというような御指摘もあったというふうに思いますけれども、やはりこれ、登録数を増やしていって、住宅確保要配慮者の方が入りやすい環境を整えること本当に大事なので、その家主に対するインセンティブということでいろいろ考えていきたいというお話ありましたけれども、その家の改修費の支援にとどまらず、例えば固定資産なんかを減免するだとか、そういうことも視野に入っているんでしょうか。先ほど言われた家主さんへのインセンティブということでどんな内容を検討されているのか、確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(山口敏彦君) セーフティーネット住宅につきましては、その登録を促進するために大家さんに対してインセンティブを与えると、大変重要であると考えてございます。このため、改修費の補助を行ってございますけれども、そのほかに大家さんの家賃滞納への不安の軽減、あるいは空き家の解消に資すりますよう生活保護費の代理納付を推進するための措置を行いますとともに、地方公共団体による家賃低廉化に対する支援を行ってございます。 さらに、事業者団体からは、登録の際の申請書の記載事項や添付書類の削減が必要であるとの御指摘をいただいているところでございまして、七月上旬をめどに登録の際の申請書の記載事項や添付書類の簡素化を予定しております。また、事業者等が有する既存の物件データを活用することで、登録申請に係るデータ入力の手間を縮減するためのシステムの改修も進めているところでございます。 このため、まずはこうした支援措置につきまして、大家さんに十分に御理解いただけますよう周知活動等をしっかり取り組んでまいりたいと考えてございます。 また、引き続き、セーフティーネット住宅の登録の状況や事業者団体の御意向なども踏まえまして、登録促進のための取組につきましては御指摘も含め検討してまいりたいと考えてございます。
○浜口誠君 いろいろ検討していただいているというお話ございました。 ただ、今の進捗、十七万五千に対して登録手続中のものも含めて二千ちょっとということでしたので、まだまだ目標に対しては相当努力していただかないといかぬかなという感じは正直ありますので、いろいろ家主の皆さんへのインセンティブ、早急にこういうのを打ち出していただいて、登録数が増える努力と、そして一人でも多くの住宅確保要配慮者の方に適切な住居が提供されるように努力いただきたいなというふうに思います。 その上で、そのセーフティー住宅を増やしていくために、居住支援協議会というのがあるというふうに伺っております。これ、地方公共団体とそして不動産関係団体、さらには居住支援団体の皆さんで構成するそういう協議会があるというふうに伺っておりますが、この協議会の設立状況と今後の対応について、国交省の所見、現時点での考え方がありましたらお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山口敏彦君) お答えをいたします。 居住支援協議会につきましては、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進を図ることを目的といたしまして、地方公共団体、不動産関係団体、居住支援団体などから構成される協議会として、平成十九年の住宅セーフティーネット法の制定時に位置付けられたものでございまして、現在、全ての都道府県と二十三の区市町の計七十の協議会が設立されているところでございます。 国土交通省といたしましては、住宅確保要配慮者の居住の安定に向けて居住支援協議会が果たすべき役割は大きいものと考えてございまして、一部に、具体的な支援に着手できていないような協議会もある、また、より身近な市区町村による設立もまだまだというような課題があることも認識してございます。 このため、福祉部局との連携を強化し、居住支援活動の充実を図る観点から、厚生労働省との間で関係局長級の連絡協議会を設置し連携を深めますとともに、住宅セーフティーネット法の先般の改正におきまして、地域における具体の住宅相談や入居後の生活支援を担う居住支援法人を指定する制度を創設し、その活動を支援することとしてございます。これにより、居住支援協議会による具体的な支援につながることを期待してございます。 また、市区町村による設立の促進につきましては、政令市など比較的規模の大きな市には自ら協議会を設立していただき、比較的規模の小さい市町村などには、自ら設立することが難しいことも考えられますので、都道府県の協議会に参画していただきたいというふうに考えてございます。 このため、居住支援全国サミットの開催や地方公共団体への説明会、戸別訪問などを通じ、設立の働きかけや先進的な取組事例の情報提供などを行っているところでございます。 今後とも、引き続き厚生労働省と連携させていただきながら、居住支援協議会の設置の促進と地域における居住支援の充実に努めてまいりたいと考えてございます。
○浜口誠君 是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 最後に一問だけ、これだけ聞いて終わりたいと思いますので。 先ほど局長の方から、単独で居住できない方の日常生活を支援する、そういう制度を創設するというお話がございました。この制度に関してなんですけれども、この前の参考人質疑でその対象者が生活保護受給者に限られているのはちょっと課題じゃないかというような御指摘があったので、幅広くこういう制度が利用できるように是非していっていただきたいなというふうに思うんですけれども、その点に関して何か現時点での御見解があれば最後に伺いたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) 御指摘いただきました日常生活上の支援を委託できる仕組み、今回設ける予定としております。 この主な委託先として想定されますのが無料低額宿泊所でございますが、現在の状況ですと、入所者の約九割が生活保護を受給していると。実際に日常生活上の支援を行っている無料低額宿泊所では、支給されている生活保護費を基に利用料を徴収をしてサービスを提供するための人件費に充てているという状況でございまして、こうしたことから、本法案では、無料低額宿泊所等については、生活保護受給者についての日常生活上の支援を委託をして、その支援に必要な費用を交付できるようにしたというものでございます。 生活保護を受給しておらず、自ら利用料を支払っているという方、今でも無料低額宿泊所にはおいでになるわけでございますけれども、こういう方については委託の対象にはなりませんが、ただ一方で、本法案で無料低額宿泊所の規制強化を行うということも進めますので、一定の質を保った居住、住まいの確保という面では進むものと考えているわけでございます。 また、生活困窮者、生活保護だけではなくて困窮者に対する生活支援を含めた居住支援につきましては、別途、一時生活支援事業を拡充をして、シェルターを利用していた人、またそれだけではなくて、居住に困難を抱える人であって地域社会から孤立している人に対して一定期間生活支援を行うということで、日常生活を営むために必要な支援を行う事業を追加していることとしておりますので、こうした取組も併せて困窮者の方が安心して生活できる場所の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○浜口誠君 以上で終わります。ありがとうございました。
○難波奨二君 立憲民主党の難波奨二でございます。 突然、厚労委員会に配属、所属になりまして、初めての質問でございますが、よろしくお願い申し上げたいと思います。 加藤大臣と私は、実は、参考人質疑のときにも申し上げましたけれども、私の実家は加藤大臣の選挙区内でございまして、岡山五区の選出の、衆議院でございます。党派は違いますけれども、実は、加藤大臣には、私は尊敬もしておりますが、これからも期待をしておる実は政治家のお一人でございまして、そういう意味では一言申し上げなくちゃならないんですが、私も同郷の、ふるさとの誉れの政治家ということになると、私からするとどうしてもやっぱり、さっきから言っているようにシンパシーはある。そして、大臣にはやっぱりこれから、我が国の中心的な、我が国をまさに引っ張っていく、そういう政治家になっていただきたいわけですが、その政治家としての看板に傷が付くようなことは私はおやめいただきたいんですよ。 それは何かというと、これは、裁量労働制のこのデータの問題についてこれ一旦引き下げられたことは、私、高く評価をいたします。問題は、今日、衆議院の本会議でこの働き方改革の法案というのは成立をするんでしょうが、やっぱり高プロにおけるデータの不備も、これも明らか、データの不備といいますか、そのデータの数の問題含めていろいろあるわけでございまして、やはり私はここは、大臣、大臣の将来のこともございますので、余り御無理をなさらず、総理とも十分御相談なされて私は是非対応いただきたいということを、これは答弁要りませんけど、申し上げておきたいというふうに思います。 そこで、通告はしておりませんけれども、そういう観点で申し上げまして、大臣は御案内のように大蔵省の出身でございます。今回、森友問題で大変な状態が財務省の中に起きているわけでございますけれども、先輩として是非財務省に活を入れていただけませんか。どうぞ。
○国務大臣(加藤勝信君) 冒頭、同郷の、また私が活動している選挙区の御出身ということで大変温かいエールをいただきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。期待にはしっかり応えていくということと同時に、進むべきものは一つずつ進めていかなきゃならない、そういった思いで取り組ませていただきたいと思います。 今、財務省という形になっておりますけれども、やはりこうした財務省における、まず、国民の財産とも言える決裁文書、決裁後のものを書き換える、あるいは廃棄する等々、こういった事態というのはあってはならない。少なくとも私自身がいた当時、そういうことは当然想定できなかったことでもあります。 また、実際、今実態見ると、次官も、国税庁長官という両方の、実行部隊のポストであり政策官庁としてのトップがおられないというのはやはりこれは異常な事態だというふうに思っておりますので、そうした異常な事態が生じた背景、もう個々については申し上げませんけれども、やっぱりそういったことについて、真摯に反省すべきことは反省をし、そして、まだ国民からもいろんな疑念を、あるいは国会等からも言われているわけでありますから、そういったことについては一つ一つしっかりと説明責任を果たしていくべきだというふうに思います。
○難波奨二君 今回の自立支援法の改正でございますが、論点は既にこの委員会でも多く出てまいりました。私は、大きく二点だけでございますが、先ほど浜口委員の方からもございましたけれども、生活保護基準を決める方式の問題ですよね、先ほども答弁されましたのでもう繰り返しの答弁は結構でございますけれども、是非大臣、具体的に、そして事務方に、今後の具体的な作業、検証の作業、そして新しい手法への検討の作業、指示、これを是非やるというふうにちょっと言明いただけませんか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほども申し上げましたが、次回の検証において当然対応していくべき課題でありますから、まず指摘された課題への対応も含めて、データの収集、分析、そして新たな検証手法の検討、これを継続的に行う体制も整えつつ、計画的に検証手法の改善、開発、これをしっかりやっていきたいというふうに思いますし、その旨、事務当局にもしっかりと指示を出していきたいと思います。
○難波奨二君 次は、例のジェネリックの問題の話ですが、ちょっと表現は悪うございますけどね、これは筋が悪いですよ、正直申し上げて。なぜこうした方向性に転換をしなくちゃならないのかというのはちょっとよく分かりにくいんですけど。 これ、事務方の方で結構でございますけど、これまである条文の、可能な限りという表現ですよね、これを原則という表現に変えるんですけど、これ、私に分かりやすく、私でも理解できるようにちょっとお答えいただきたいんですが、程度はどれぐらいの差があるんですか。つまり、可能な限りと原則というのはどれぐらいの程度の差があるのかというのを、ちょっと事務方の方で結構ですが、お答えいただけますか。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 現行法では、可能な限り使用を促すということになっておりまして、医師等が後発品を使用することができると認めた場合には、その処方箋を薬局に持っていきまして、薬局で後発品を使用をお勧めするということになるわけですけれども、そこで御本人がどうしても後発ではなくて先発をと言われた場合には、一旦先発品を調剤をすると、薬局の方でお出しをするということとなっております。その上で、その方に対して、追って福祉事務所等から指導をするというのが現行の取扱いでございます。 一方、今後でございますけれども、原則として後発薬によるその給付を行うものとするということでございまして、先ほど申し上げたと同じなんですけれども、医師等が後発薬を使用することができると認めた場合という前提でございますけれども、これで処方箋を薬局に持っていった場合に、薬局は、後発の備蓄が薬局になかったという場合には先発を支給します。ただ、それ以外の場合においては後発を支給する、ここが違ってくるということでございます。
○難波奨二君 私、そんなことを聞いているんじゃなくて、現行で七二・二%がもうジェネリック使っているわけですよ。じゃ、これまでの可能な限りがその数字であって、今度原則という数字になると、この七二・二%は何%ぐらいになるというふうに想定をされて、恐らくこの問題というのは、医薬品の高騰を含め、その医薬費の抑制のためにこんなことをやろうというふうな話になっているんでしょうけれども、幾らぐらいの期待をされておるんですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 後発品の使用促進につきましては、生活保護も、それから生活保護以外の医療保険制度全体につきましても、使用割合の目標、八〇%としているところでございます。 現状、おっしゃられたとおり七二・二%という数字ですが、その伸びが近年鈍化していることから、自治体がこのままでは八〇%目標を達成できないということから、今回の改正を行っているものでございます。
○難波奨二君 私、初めて厚労委員会に来てこの問題も携わったというか、関わったわけです。何回も聞いているんですよ、局長さん、そのことの話は。だから、七二・二%を、原則という文字を入れることによって、それを現場に指示することによって、どれぐらいの数字を、まあ期待値ですよね、省としてお持ちなのかどうなのか、どこを目指しておるのかということをはっきり言ってくださいよ、これは。
○政府参考人(定塚由美子君) これは今申し上げましたとおり、八〇%を目標とするということでございます。
○難波奨二君 八〇という具体的な数字が出ましたけれども、私は、今後、大臣、是非注目といいますか、注視をしていただきたいんですけど、今回のこの条文に変更することによって、我々は、立憲民主党、そして共産党さん、そして希望の会さんと一緒に修正動議出させていただいておりますけれども、これが仮に成立をして、現場段階においてこれが実行される、強制的にですよ、仮においても強制的に後発医薬品を使用するというような、そういうような指導もあってもならないし、現場がそういう認識を持ってもこれはまずいわけでございまして、私は動向を、今後の推移、動向ですね、これをやっぱり厚労省としてきちっと私は見ていただきたいんですよ。 つまり、何が心配事かというと、今申し上げたように強制的に使用されてはいないか、そして医師の判断というものが、認識というものが厚労省の思いと違う部分があるかないか等々含めての私は検証が要るというふうに思うんですけれども、大臣、ちょっとその御見解お聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 強制的というちょっと言葉があれでありますけれども、今回は医師が先発品じゃなければ駄目だという以外においては原則として後発品を使用していただくということであります。 ただ、場合によって、その御本人からいろいろお話があって、やっぱり医学的知見に基づいて後発医薬品を処方することが適当でないと判断した場合においては先発医薬品が給付できる、こういう仕組みになっているわけでありますので、したがって、こうした仕組みについて、医師あるいは歯科医師あるいは薬剤師の皆さん方、そのことについてしっかり今回の改正の背景とか中身も含めて周知を図り、また生活保護者の方についてもそういった意味での理解を図っていく、これは当然必要なことだというふうに思います。
○難波奨二君 お答えいただきました。周知をやっぱりしっかりしていただくということ、これ是非お願いをいたします。 そして、やっぱり実施後の検証も行っていただきたいと思いますので、そのことも、大臣、ちょっとその方向性というのをお答えいただけませんか。
○国務大臣(加藤勝信君) その検証というのは、いろんな検証があるんだと思います。先ほどの率が、今おっしゃった目標八〇と、若しくは七二・二がどうとか、これは当然見ていかなきゃいけないんだろうというふうに思います。 あとは、実際、その現場においていろんな理解が十分進んでいないために生じたトラブルがどうかこうかということについては、これどこまで検証できるかというのはありますけれども、そういった声が上がってくれば、そういったことに対してはしっかり対応していきたいと思います。
○難波奨二君 先ほど申し上げましたけれども、私どもは修正動議を出しておりますので、各委員の御賛同をお願いを申し上げておきたいと思います。 じゃ、次の問題でございますけれども、資料も提出させていただいておりますが、障害者年金の打切り問題というふうに表現をさせていただきたいと思いますけれども、障害者年金を今受給されておられる方々が約千人打ち切られるんじゃないかと、こういう報道が先日ございました。その内容につきまして、厚労省の方から御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(高橋俊之君) お答えを申し上げます。 障害年金につきましては、受給者から日本年金機構に定期的に医師の診断書を提出いただきまして、機構が引き続き障害等級に該当するかを審査いたしまして、障害等級に該当しないと判断される場合には支給を停止すると、こういう仕組みになってございます。 障害基礎年金に関する審査は、従来、都道府県ごとの事務センターで行っておりましたけれども、認定基準の適用に地域差があるのではないか等の指摘もございました。そこで、これまで疾患ごとの認定基準の見直しですとか診断書の記載要領の整備なども進めておるわけでございますけれども、あわせて、平成二十九年の四月から、認定医の確保や認定の均一化を図るために、都道府県ごとのセンターから本部の障害年金センターに集約化して判定を行う、こうしたところでございます。 これに伴いまして認定医も変わったわけでございますけれども、今回提出されました診断書のみを見れば障害等級には該当しないと判断されるわけですが、前回認定時は同様の診断書の内容で障害等級に該当すると判断されたケースが相当数あるということが分かったわけでございまして、日本年金機構では、このような状況で約千人の方について障害等級に該当しなくなったと一律に判断することが困難であると考えまして、直ちに支給を停止するのではなくて、一年後に改めて診断書の提出を受けた上で審査することとしたということでございます。これらの方につきましては、日本年金機構において丁寧に適切な対応をしてまいりたいと考えてございます。
○難波奨二君 今ほど御説明がありましたように、表にもございますけれども、四十七都道府県で認定の度合いが違うわけですよね。同じルールに基づいて、基準に基づいて、そして専門家、ドクターが診て診断書も提出をされているという、そういう状況の中で、不認定含め、認定含め、差が出てきたというのは非常にやっぱり大きな問題だと思うんですが、こういう状況にあるというのは、何年ぐらい前に御認識が省としてあったんですか、役所として。
○政府参考人(高橋俊之君) 障害年金の判定に地域差があるのではないかということにつきましては、かねてから言われておったわけでございますけれども、平成二十六年度に障害基礎年金の障害認定の地域差の調査を行いました。これは、先生お出しいただいた資料もその一部でございますけれども、二十七年の一月に公表してございます。 こういうことを、かねてから言われていたものを数字でも示しまして、これをどうしていくかということで取組を進めてきたということでございます。
○難波奨二君 私は、いつ頃から役所としてこういうふうに地域間格差があるかということを認識されておられたのかということをお聞きしたので、もう分からなければ分からないでいいんですけど、どなたですかね、審議官ですかね、審議官の認識の中でお答えいただければ結構ですけど。
○政府参考人(高橋俊之君) これは、かなり前から、かねてから言われておったと。いつからというのはちょっと明確には申し上げられませんけれども、かねてから言われておりまして、このときに調査を行ったということでございます。
○難波奨二君 担当の役所にかねてからなんて言われると、これは正直なところ、そういうお立場にある方からすると、いろんな思いをお持ちになられると思うんですよね。 もう時間もなくなりましたので、まとめ的に申し上げておきたいというふうに思いますが、今回申し上げたように、四十七都道府県、それぞれの認定の基準、まあ認定の場所で、基準によって、これまで認められた方が、東京に一元化することによってはじかれる方が出てくるという、こういう問題なんですよ。これは極めて、やはり財産権あるいは生活権の問題に関わることでございまして、一年間のこの一七年度だけの猶予というのはあるわけですが、新たに御説明ございましたように、一八年度から、診断書を見てどうなるか分からない、そうなる方が千人ぐらいいるんじゃないかという話なわけでございますが、私は、やはり、これはきちっと御本人にも説明をする責任というものが私は厚労省にあると思いますよ。 そして、激変緩和をやっぱり私はやっていくべきじゃないかと思うんですよ。一七年だけに、これは役所の都合でございますので、まあはっきり言いますと。だから、一七年だけをそういう猶予にするんじゃなくて、もうしばらく、やはりそれぞれ健康の状態、回復の状態等々に変化が起きておられる方もいらっしゃるかとは思いますけれども、しかし、やはり私は、役所の非というものはきちっと認めていただいて、一番いいのは、撤回が一番いいけれども、一番いいのは撤回がいいんだけれども、是非、そういう激変緩和という、その対応を私はやっていただきたいと思うんですけれども、じゃ、まず審議官の方から答弁をお願いします。
○政府参考人(高橋俊之君) 先ほどもお答えを申し上げましたが、障害年金につきましては、定期的に医師から診断書を提出いただきまして、障害等級に該当するかを審査いたしまして、障害等級に該当しないと判断される場合には支給停止をするという法律の規定になってございます。 したがいまして、今般の件でございますけれども、診断書に丁寧に記載していただくということを医師にもお願いし、また該当の方には機構から丁寧に説明をすると、こういうことが大事だと思ってございまして、日本年金機構において丁寧な対応ということをしっかり行ってまいりたいと考えてございます。
○難波奨二君 郵便一本で、今度からこうなりましたのでこのような扱いになりますなんというような対応は是非やめていただきたいと思いますよ。 これはやっぱりフェース・ツー・フェース、きちっとやっぱり御理解をいただく、そういう対応が私は必要だと思うし、瑕疵は元々、これは厚労省にあるわけでございますので、こういうやり方をするというのは、私は、少し考え方を変えていただかないと、申し上げたように、生存権にも関わる、そして財産権にも、まあ財産権まで関わると言ったらちょっと言い過ぎかも分かりませんが、やっぱり生存権に関わる問題ですから、これは役所として方針、少し、大臣、検討をし直していただきたいというふうに思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど御説明しましたように、国民年金法第三十六条の第二項は、障害基礎年金は、受給権者が障害等級に該当する程度の障害状態に該当しなくなったときは、その障害の状態に該当しない間、支給を停止するということで、したがって原則は継続になっているんですね。ですから、実際は多くの方がこうした点検期間がなく、たしか六割、七割でしたっけ、(発言する者あり)七割ぐらいの方は、点検せずに、一回認められたらやっていると。ただ、その間に障害の状況が変わり得る方については、一年から五年のタームを決めて、一年ごと、二年ごと、場合によっては五年ごとということでチェックをさせていただいていると。その制度は全然変わっていない。 ただ、今審議官から御説明したように、チェックする場所が、これまで都道府県ごとにやっていたものを一括的にやっているということによって今回の事象が出てきた、こういう背景にありますし、その前提としては、委員御指摘のように、ばらばらで、随分、やっぱりばらばらは問題じゃないかという御指摘もあったということ、それを踏まえた対応であります。ただ他方で、障害年金がこれまで支給されてきたというのは、もちろん認定医が認定してきたわけですが、それを機構、結果的には国がそれを認めてきたという事実、これも事実としてあるということはそのとおりだと思います。 したがって、その辺、今申し上げた、法律は法律として書いてありますから、そのこととこれまでやってきたことと、やっぱりそこをどう整合を取ってやっていくということが必要なんだろうというふうに思いますし、したがって、この千件がどうのこうのというよりも、やっぱり一件一件しっかり見て、中には状況が変わっている方もいらっしゃるわけですから、それはそういうことだし、また、もう少し詳しく聞けばこうだった、ああだったという話も出てくるわけでありますから、それは委員御指摘のように一件一件について丁寧に、特に支給を停止するということになれば、それについては丁寧に御説明をしたり事情をお聞きしたりしていくことが当然必要になってくるというふうに思います。
○難波奨二君 大臣、もう一歩やっぱり踏み込んでくださいよ。もう一歩やっぱり。 是非、厚労省として、これから方針、最終決定、是非、私、されるんでしょうけど、やっぱりその方たちの立場に立った、国がやっぱりそのように認めて、これまでも支給してきたわけですから、これが、今までの基準が全国ばらばらだって、それぞれがやっていたから統一的にできなかったなんというような一方的な話は、これもうないわけでございますので、是非、私は、言葉は激変緩和措置というふうに申し上げておりますけれども、本当に対象となられる方にやっぱり被害が被らないような、実質的な損害、被害が起きないようなそういう対応を是非検討していただきたいというふうに思いますので、もう一度答弁求めます。
○国務大臣(加藤勝信君) そのおっしゃる激変緩和というのが、何を、どういうことをお考えになっておられるのか。例えば、今実態においても、これまでにおいて、同じ県であっても、たまたま認定医が変われば支給が変わってきた事例もあります。それに対する訴訟の中においては、判決の中で、これ地裁レベルですけれども、過去の事例よりも今の現状をもって判断すべしという判決もあるんですね。ですから、そういった事情もこちらにはあるし。 そして、他方で、先ほど申し上げた、さはさりながら、機構として認めてきたという事実もあるわけでありますから、やっぱりその辺、全体を見ながらこれは判断していかなければならないんだろうというふうに思います。 だから、そういった意味において、激変というのは、本来は支給停止するんだけど半分ぐらいにするとか二分の一にするとか、これ今規定がありませんから、それはそれとして、もちろん、この問題というよりは、支給が、改善して対象にならなくなったときの対応としてどうあるべきなのか、そういった観点での議論というのは私はあるんだろうというふうに思いますけれども、今回の問題とそれと結び付けていくのがどうなのかなという思いはいたします。 ただ、今申し上げたように、急に、例えば多少障害、例えばよくなって切られてしまうという、ゼロか一しかないわけですね、これ。そういった問題をどう捉えていくべきなのか、そういった観点については我々の方も勉強させていただきたいと思います。
○難波奨二君 もうこれで終わりますけれども、厚労省の仕事というのは非常に多岐にわたっていて、国民生活、そして命に関わる、そういう所掌事務をやられているわけでございます。どうか、やっぱり緊張感を持った仕事をやっていただく、そして国民生活に目を向けた、私は、あるいは働く者に目を向けた、そういうやっぱり厚生行政なり労働行政というものをやっていただきたい、そのことを申し上げて、終わりたいというふうに思います。 ありがとうございます。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 本法案で無料低額宿泊所の規制強化ということを取られるわけで、それは当然のことだというふうには思っているんです。一方、この無料低額宿泊所が、一定要件を満たせば、日常生活支援居住施設ということで、保護利用者の新たな恒久的な保護施設ということになるんですよね。これ、やっぱり重大な懸念があるというふうに思っています。 一つは、現在の無料低額宿泊所のガイドラインに示されているわけですが、面積要件が今どうなっているのか。要件を、まあ都道府県によって違うみたいなことはあるようですが、要件を満たしているということでいうと、この無低の割合というのはどの程度現状確認しているのか。
○政府参考人(定塚由美子君) 現行のガイドラインにおいてですけれども、無料低額宿泊所の居室については、原則として個室とし、一居室の面積は七・四三平方メートル以上とすること、また、地域の事情によりこれにより難い場合は、居室の床面積は一人当たり四・九五平方メートル以上確保することといたしております。 この居室の面積、平成二十七年に調査を行っておりまして、全国の無料低額宿泊所五百三十七か所のうち個室がある四百六十二か所について、主な個室の面積ということで調査をしておりますが、個室の面積が七・四三平方メートル以上の施設は二百六十一、約五六%、個室の面積が四・九五平方メートル以上七・四三平方メートル未満の施設は百五十六か所、約三四%、両者合わせると四百十七か所、約九〇%となっております。
○倉林明子君 現状は七・四三平米のところでも五六・四パー、五六パーぐらいということだったかと思うんですね。 そこで、新たなこの日常生活支援住居施設、ここが生活保護法で位置付けるということになる以上、住宅扶助の減額対象とならないという面積要件は、最低面積、これ十五平米ということになるんですね。これ、随分乖離があるわけだけれども、この十五平米というのは当然担保されるべきだと思いますけれど、いかがでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) この日常生活上の支援の委託につきましては、このサービスの要件を都道府県等で認定をするということになるわけでございまして、こうした支援を行う施設の要件として、必要な人員体制あるいは居室面積等についてどう考えるかということを定めるということとしているわけでございます。 一方で、住宅扶助費の算定基準でございますが、この支給額が住宅の質に合うかどうかということで判断をしておりまして、御承知のとおり、二十七年から床面積が十五平米以下の場合には減額をするということとしているわけですけれども、必ずしもこの減額をした住居に入居すべきでないとするものではございませんので、この二つについては考え方が異なるものと考えているところでございます。
○倉林明子君 要は、生活基準、最低の住居基準ということで、一定の担保がないと私、駄目だというふうに思っているんです。考え方が違うと言って最低面積可能にするというようなことでいいのかということを問うているわけです。 無料低額宿泊所ということで言うと、現在の基準七・四三、これ、でも個室で見たら四畳半ですよ、一間ですよ。さらに、国交省が最低居住面積水準と出しているのは、単身で二十五平米ですよ。その三分の一以下ということを生活保護の最低基準として容認していくのかということですよ、問いたいのは。余りにも狭いのと違うかということです。現状の指針をクリアしている無料低額宿泊所で生活保護利用者の人権をきちっと保障する、この質が担保されることになるかというと、そうならないんじゃないかと、劣悪な住環境の固定化にもつながりかねない、これは指摘しておきたい。 そこで、新たな生活支援居住施設というのは、対象となるのが介助、介護の必要は少ないが単独居住が困難、こういう方々になっていくわけですが、入所対象者の具体的な要件はどうで、この判定というのはどこがするのか、端的にお願いします。
○政府参考人(定塚由美子君) 判断については、福祉事務所が単独での居住が困難であるかどうかということについて判断をいたします。 また、単独での居住が困難で日常生活の支援が必要なものであるかどうかということにつきましては、福祉事務所が適切に判断できるよう、判断する際の基準を示す必要があると考えておりまして、その具体的な内容については、事業者、自治体等の関係者の意見を聞きながら、今後検討してまいります。
○倉林明子君 本来、適切なサービスがあったら一般入居での暮らしということも可能、一般入居、アパート等の一般の居宅ですね、そこで暮らすのが可能な人たち、これも対象になり得ると思うんですね。 独り暮らしが難しい、住宅確保が困難、こういう人たちに対して居宅保護の原則、これを生活保護法で定めているわけですよね。この居宅保護の原則に反し、意に沿わない生活支援居住施設への入所、これ迫られるようなことが起こったらあかんと思うわけです。本人が、その対象となる方が、本人がアパートなどの一般住宅を希望する、施設へ入るのは嫌だと、こういう場合あると思うんですよ。歯止めはどう取りますか。
○政府参考人(定塚由美子君) 委員御指摘のとおり、単独の居住が可能だということにもかかわらず、意に反して入所させるというようなことはあってはならないわけでございまして、この点、しっかり留意していく必要はあると思っております。 このために、単独での居住が困難かどうか、福祉事務所において判断する際の基準について、先ほど申したように国において示すとともに、この保護の要否を判断する場合には、本人の状態を的確に把握してケース診断会議などにおいて判断することを求めるなど、適正な運用がなされるようにしてまいりたいと考えております。
○倉林明子君 必要な人たちに生活支援が行き届くようにする、これ当然のことなんだけれども、生活支援が受けられるということになるのは、無低の中でもこの要件を満たしたという施設になっていくという立て付けです。過重な負担になっているというのがこれ福祉事務所の現場ですよね。判定したり、ケースを、保護にするのか施設に入れるのか、こういうことを迫られるのは現場なんですよね。これ、保護支給を条件にして、生活支援の必要な居宅困難者にこの施設への入所を迫るというようなことになりかねないと、現場で起こり得るということで、この懸念についても指摘をしたいと思うんです。 その上で、悪質な事業者というのをどれだけやっぱり排除できるのかと、この問題、契機にもなった改正であります。 昨年三月、貧困ビジネス事業者に対してさいたま地裁が、最低限度の生活を営む権利を侵害し、不法行為が成立する、こういうことで千五百七十九万円の支払を命じる判決を出しております。その判決では、健康で文化的な最低限度の生活水準に満たないサービスしか提供せず、生活保護法の趣旨に反し、その違法性は高いと、こういうふうに指摘したんです。その結ばれた契約についても、公序良俗に反し、無効といたしました。 大臣、本法案で生活保護法の趣旨に反する無届け施設の規制強化、これ、されると自信を持って言えますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の法律で根拠のある最低基準の創設を行うということでありますし、同時に、無料低額宿泊事業の範囲、これをしっかり明確化していく必要があるんだろうというふうに思います。あの札幌のときも、入るのか入らないのか、いろんな御議論がありました。 そうすることによって、今後、無料低額宿泊所に該当すると認められるにもかかわらず届出がなされていない、これはある程度はっきりしてくるわけでありますから、そうした無届けの事業者に対しては、まずは報告徴取や調査を行って届出を促す、また、最低基準に違反し、また改善の見込みがない場合には、福祉サービスの提供を受ける者の処遇につき不当の行為があるとして事業の停止命令等を行うことが容易になるわけでありますし、そして、必要があれば転居の支援といったことも行っていくわけでありますので、そういった一連の対応を通じて、こうした要するに貧困ビジネス、そういったものに対して、そうしたものをより規制をしていくということにつなげていきたいというふうに思います。
○倉林明子君 より規制の方に近づけたいんだけれども、無届けのところは無届けでやっぱり残るという現状になると思うんですよ。本来、居宅保護が可能な人は居宅で保護していくという、この原則をやっぱり徹底できるような環境整備というのも必要なんだということは言っておきたい。 ところが、二〇一五年に厚労省がやったのが、住宅扶助基準を全体で三・八%引き下げる、こういうことがやられました。これで、民間無料低額宿泊所及び簡易宿所に入所している生活保護利用者が一般住宅への転居、これがすごく難しくなったという状況を聞いております。 住宅扶助では入居できる住宅がない、だから、貧困ビジネスだと分かっていても、現場の福祉事務所が当てにせざるを得ない、こういう状況になっているんじゃないでしょうか。事実、どうつかんでいますか。
○政府参考人(定塚由美子君) 前回、二十七年七月の見直しでございますが、これ、各地域における家賃実態を踏まえつつ、最低居住面積水準を満たす民間借家など、一定程度確保可能な水準とするということで水準を設定したわけでございます。 この見直しの影響によりまして実家賃が限度額を超えることとなった世帯というのは約二十七万世帯、減額となった世帯のうち四五%ということでございまして、実際に転居したり転居を求められているのは二五%ということでございまして、入居環境に必要以上の影響を及ぼしたというふうには考えていないところでございます。
○倉林明子君 いや、実際にそういうこと起こっているんですよ。貧困ビジネスだと分かっていても福祉事務所が紹介しているという、こういう事実があるんですよ。それ聞いているんだから、まともに答弁していただきたい。再答弁は結構です。 住宅扶助の、私は、この基準というのはきちんと底上げしていくと、こういうことをしないと貧困ビジネス排除なんということはできないと申し上げておきたい。 生活困窮者自立支援制度の一時生活支援事業、これ拡充されるということになるわけですが、居住施設については、社会福祉法の位置付けもない、最低基準もない。私も実際いろいろ見せてもらいましたけれども、ドヤもあれば倉庫を仕切っただけの居室と、とても健康で文化的とは言えない状況のところもあるんですよ。質の確保ということを寄附や献身的な事業者の良心で支える、こういう実態になっていると言わざるを得ないと思います。 きちんと必須事業として位置付けるということにとどまらず、人件費とか居住環境を本当に引き上げるということも賄えるような財源措置というのをとるべきだと思います。とるのかとらないのか、どうでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) この一時生活支援事業でございますけれども、特に、必須化ということは地域の実情が異なる中で難しいと考えておりますが、相談体制については、自立相談支援事業の中で、この財源を活用して一時生活支援事業の相談支援を行うということができることとなっております。 実際、このような取扱いをしている自治体もあるところでございまして、こうした活用について、できるということを普及してまいりたいと思いますし、また、今回、地域居住支援事業を強化をしておりますので、こうしたものとも一体となりながら住まいの支援というのを進めていきたいと考えております。
○倉林明子君 生活保護法で、第三十条、ここで居宅保護の原則を定めています。これは、憲法二十二条、憲法二十五条、これがあってこういう規定がされているというふうに思うわけですよね。 改めて大臣に聞きたいんだけれども、生活保護制度における居宅保護の原則、これ逸脱するようなことあってはならないと、私、この一連の議論を通じて確認したいと思う。どうでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) この今の三十条第一項を読めば、まず、これは、「生活扶助は、被保護者の居宅において行うものとする。」と明確に書いて、その後、ただし書もございます。 したがって、申請者の住まい、すなわち居宅において保護を行うこと、これを原則とする、ただし、居宅保護が困難な場合等においては入所による保護の実施を可能にしていると、こういうことでございますので、この制度を進めていくに当たっては、この法第三十条、居宅保護の原則を定めたこの第三十条に沿って適切な運用がなされるよう十分に配慮していきたいと思います。
○倉林明子君 同三十条二項では、ただし書についての規定もしているんです。被保護者の意が、意思が尊重されるという規定になっていることも踏まえて対応していただきたい。 終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 生活保護についてでありますけれども、生活困窮者を支えていく最後のとりでということで、大変大事な制度であります。その大事な制度をやっぱり守っていくためには、この生活保護制度というものがしっかりと国民に信頼されるものでなかったら駄目だというふうに思っています。 そんな中で、これまでも頻回受診の問題とかこういったことを取り上げてまいりましたが、今日は、もう一つ、よくこれまでも大阪市というところは非常に全国で最も生活保護者の多いところということで言わせていただきましたし、大阪市の一般会計の予算の一六%が生活保護費に掛かっているということもちょっと言わせてきていただいた中で、かなり頑張って取り組んでいる中の一つは、やっぱり不正受給の問題なんですね。 全国の調査、これ不正受給の件数は、この三年間見ますと、件数は増えてきているんですね。平成二十六年では四万三千二十一件から、平成二十八年になると四万四千四百六十六件。ただ、金額の方は若干下がってはきてはおりますけれども、それでも不正請求の金額を足すと百六十七億六千六百万円あるというような状況なんですね。 これ、なかなか自治体の方で不正受給をなくしていくのは非常に大変なんですが、大阪市では、二十四区に警察官のOBを入れて不正受給の対策もやって、これは報道でも取り上げられていましたけれども。そういう対策を行っていますけれども、なかなかやっぱり難しいのが、ほとんど、やっぱりそういう四分の三が働いて収入があるのにそれを言わない、黙っていて収入を得ているという件数が大体四分の三あるというのが全国的な調査だと思うんですけれども。 問題は、金融機関に対して福祉事務所の調査がやっぱり重要になってくるわけですけれども、今の制度ではやっぱり金融機関に回答義務がなくて、口座の有無とか残高を照会することができるだけだというふうなことで、本会議で大臣の方からは、金融機関の回答義務については慎重な検討が必要というふうに答弁をされてきておりました。その理由と、是非これ、やはりこういう法改正がなされないとなかなか不正受給の取締りというのは難しいと思っています。 私自身も大阪府議会議員時代に生活保護の相談を受けたことがありまして、自分の娘の口座にお金を持っているんだけれどもこれって調べられないですよねとかいって、いやいや、あるんだったら駄目ですよというふうなことを言わせていただいた経験があって、実際にはあったりとか。また、偽装離婚の問題とかもあって、お金を返せと言われているんですけど、どないかなりませんかと、いや、なりませんよと、それはもうちゃんと返還してくださいよと。 実際にはそういったことも、自分自身の体験としてこういった相談も受けてきていて、こういった問題の解決も必要だというふうに思っておりますが、こういった、これは大阪市からも要望しておる話でありますけれども、金融機関の回答義務について是非実現していくべきと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員からお地元の事情を踏まえて、また非常に今リアルなお話も聞かせていただきました。 生活保護受給者の資力等の調査については、前回の平成二十五年の法改正で、福祉事務所からの情報提供の求めに対し官公署には回答義務を課す規定は設けたところでありますけれども、金融機関を始めとする民間の機関に対しては回答義務に関する規定は設けていないわけであります。 では、民間機関に対してその給付事務のために回答義務を付すべきではないか、課すべきではないかということでありますけれども、こうした給付事務だけじゃなくて税法も含めて、そうした回答義務を設けている類例、これは実はないということであります。また、全ての金融機関、民間の金融機関にも御理解をいただかなければならないわけでありますが、なかなかそういう状況にも至っていないということで、先般、慎重な検討が必要だというふうに申し上げさせていただきました。 しかし、金融機関にはしっかり協力をいただいて、そうした情報を提供していただかなければ、これ実際の福祉事務所の資産調査というのも円滑に進んでいかないというわけであります。したがって、金融機関に対して照会へのしかも早期の回答をお願いしたい旨、これは通知を出させていただいておりますし、金融機関の関係団体と毎年の打合せの機会を設けて、資産調査の実施状況や問題点などを共有して、必要に応じ改善を図っているところでございます。 実際においては、多くの金融機関には照会に協力をいただいているというふうには聞いておりますけれども、引き続きそうした協力をしっかりいただけるよう、また地方自治体や関係団体の意見を聞きながら、そうした資産調査を含めて、様々な調査が円滑に進んでいけるよう、引き続き私どもとしては対応を検討していきたいというふうに思います。
○東徹君 不正受給の件数がこれだけあると、件数も四万四千四百六十六件、そして金額にすると百六十七億六千六百万円、結構やっぱりこれは大きいと思うんですよね。やはり生活保護制度というものが国民から見て信頼される制度であるためには、やっぱりこういった不正受給の件数はなくしていかないといけないというふうに思っておりますので、是非そういったことも御検討いただきたいと思います。 もう一つは、これ今年の一月二十三日の日経新聞にも出ていましたけれども、生活保護の方が、受給者がパチンコとかそれから競馬などそういったギャンブルにお金を使っていて、その指導件数が三千百件というふうなことが報道でもありました。 厚労省として、こういった件数があるという全国の実態、どのように認識しているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) 生活保護を受けている方が社会常識の範囲内でパチンコ等の娯楽を行うことはあり得ると考えているところでございまして、これを一律に禁止することには慎重な検討を要するものと考えております。しかしながら、過度にパチンコ等の娯楽に生活費をつぎ込み、本人の健康や自立した生活を損なうようなことは、最低生活の保障と自立の助長という生活保護の目的に照らして望ましくないところでございます。 従来から、保護実施機関は必要に応じて助言、指導等を行っているところですが、平成二十五年の生活保護法改正においては、生活保護受給者が適切に家計の管理を行うようにするため、自ら生計の状況を適切に把握する責務というのも規定しているところでございます。 また、今回の御指摘いただいた調査で、全国での助言、指導、指示の件数、二十八年度に三千百件あったということでございます。個人の行動全てを全国の福祉事務所が把握することは当然困難なわけでございまして、この件数というのは何らかの端緒があったというケースについて助言などが行われたというものであろうと考えております。 また同時に、今回の調査では対応した事例についても報告をいただいておりまして、その中では、日々の金銭管理の支援や、ギャンブル依存症が疑われる方に対しての専門的な治療に福祉事務所からつなげたということで一定の効果が出ているという事例も報告をいただいております。 こうした結果も踏まえまして、専門的な医療機関への受診勧奨など、保護機関が取り組むべき対応策について会議の場を通じて自治体に周知するとともに、ケースワーカーを対象とした研修会において依存症等の基礎知識の普及、こうしたことにも努めてまいりたいと考えております。
○東徹君 大阪は特別、生活保護受給者の方が多いという事情もあって、よくそういったことに対する批判というか、そういったことも多く耳にすることもよくあるということで、是非、こういったところも指導していくことによってなくなればいいんですけれども、どこまで指導できるのかなというところがあるわけですけれども。 大阪市では、実際にこれ導入しているんですけれども、生活扶助のプリペイド方式ですよね、プリペイドカードを使ってそのお金を使っていく、これを実施したところ、家計の管理とかもやりやすくなったというふうなところで、そういう効果も一定あるというふうなことも聞いております。 これ、プリペイドカード方式の実施についてですが、どのように評価しているのか、また、プリペイドカード方式を導入するための法改正についてどのように考えているのか。これ、本人の同意が要るんですよね。なかなかこれ進まないんです。これについて大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 大阪においては、プリペイドカードによる生活保護費の支給のモデル事業が行われたということ、これは承知をしております。 生活扶助費については、用途については原則として各人の自由等に任せることが適当ということから、生活扶助の支給がこの法律の第三十一条第一項に、生活扶助は金銭給付によって行うものとするというふうに書かれているわけで、これが原則であります。プリペイドカードによる支給、ただし書がありまして、これこれこれこれのあるときは現物給付で行うということで、プリペイドカードの支給はこの例外に当たる現物支給に該当するということであります。 この現物支給に該当することにおいては、金銭給付によることができないとき、金銭給付によることが適当でないとき、その他保護の目的を達するため必要があるときと規定されております。対象となる世帯がこれに該当する場合は、福祉事務所は職権によりプリペイドカードによる支給を導入することができる、したがってこの場合には本人の同意は不要ということになっているわけであります。 しかしながら、プリペイドカードの支給を一律に行うことについては、プリペイドカードを配付した場合、生活保護受給者であることが対外的に分かってしまうのではないかというプライバシーに係る問題、あるいは実施の方法によっては購入する場所が限定されてしまうといった問題、さらには開発経費やランニングコストの負担が必要といった問題があるので、慎重に検討していかなければならないというふうに考えております。
○東徹君 モデル事業としてやっておりますから、是非今後も見ていっていただきたいというふうに思います。 続きまして、大阪市の西成区にはあいりん地域というところがありまして、ここの課題はもう物すごく大きいですね。治安の問題、それから高い結核の罹患率、それからまた薬物ですね、それからごみの不法投棄とか、これ本当に大きな問題を抱えている地域があるわけなんですけれども、そういった地域があるということで、相談支援事業、居場所支援事業など様々な対策を大阪市で行ってまいりました。生活困窮者自立支援法が施行された後、国庫補助率が引き下げられて、市の負担もこれ重くなってきているということで、生活保護受給者や生活困窮者が自立した生活を送ることができるように、自治体の行う対策を、これは一自治体ではなかなかもう厳しいというのが率直なところでして、国の方でもこれ支援していただきたいということでありますが、是非厚労省のお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) 生活困窮者自立支援制度でございますけれども、これは従来予算事業で行っていたものを、制度創設の際に法律に基づく恒久的な制度としたものでございまして、この際、御指摘の補助率も含めどうするかということについて国と自治体で真摯に議論を交わして法制定に至ったものであるという、このような経緯で定められた補助率であるということでございます。また一方で、財源措置については強化していかなくてはならないと考えておりまして、三十年度の関係予算では前年度比で三十一億円増の四百三十二億円を確保して、併せて地方負担分については交付税措置を行っているということでございます。 今後とも、御指摘のような西成特区構想など、それから、大阪におきましては、大阪府で、大阪府傘下の自治体で単独で就労支援事業が難しい場合、こうした場合に、府が音頭を取って、同一の事業者に共同して委託をするという先駆的な取組もしていただいております。こうした取組などについても更に全国で必要なところに推進をされますように、現場からの声も伺いながら支援を行ってまいりたいと考えております。
○東徹君 もう時間になりましたので終わらせていただきますけれども、これ、あいりん地域というのは日雇労働者の、大阪府外からも結構流入してきているということもありまして、地域の抱える課題というのはこれ、大阪市だけで対応できるものではないというふうに認識をいたしております。あいりん総合センターの在り方についても今後是非とも国としても検討していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 冒頭、まず今日の午後、衆議院の本会議で、働き方改革一括法案、高度プロフェッショナル法案、過労死促進法案を含んだ法案の採決が行われるやに聞いております。 ただ、またダブって原本とそれからコピーが混在していたという報告で、二十二日に理事会に精査結果が出ているわけですが、本日またクロス集計等への精査結果の転記ミスについての報告をいただきました。線路は続くよどこまでもではないけれども、どこまでこのミスというものの報告が続くのか。 五月二十五日、衆議院の厚生労働委員会を傍聴しておりましたが、岡本委員がこのデータについて、他の委員も含めて、質問をしておりました。一旦そこで止まって、本当にデータが正しいかどうかやるべきだと思いますが、その場で加藤大臣も答弁されていらっしゃいましたが、あそこで止めてしっかり精査すべきだったんじゃないですか。衆議院の厚生労働委員会で強行採決した後、また転記ミスがあります、このことはこういうことですという報告が出ていること自体、前代未聞だと思います。 どうしてあそこで強行採決なんですか。どうしてあそこで大臣は止めなかったんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘、当初、たしか六事業所でダブったデータ、これをベースにして我々物事を進めてきた、このことも強く反省をしなければなりません。そして、その後のデータにおいても十分その転記を、元データ、あるいは二十五年実態調査そのものはそのとおりなんですが、そこから労政審等に出していた資料等において、それを提出する際に転記ミス等があって大変御迷惑をお掛けしたこと、これは深くおわびを申し上げなきゃならないと思いますし、また実際、今御指摘の点についても、その場においての御指摘においては、ちょっと細かい話になって恐縮ですけれども、データから見たときに、総合計とそれぞれの項目とがあったものですから、その各項目においてはプラスとマイナスがあるので、総合計の平均が変わらないという場合もあるんではないんですかということは申し上げたわけでありますが、結果として各項目の数字も違っていたし、総合計においてもその数字が違っていた、このことも深くおわびをしなければならないというふうに思っております。 ただ、それ以上に、その止める止めないというのは、これは私の云々するところではないので、ちょっとその点についてはコメントは控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 プラスマイナスで差がないんだという説明を大臣されましたけど、それはひどいと思いますよ。元々のデータがずさんで、その後もまたあって、また委員がそのことを質問しているのに、そのことをきちっと検証せずに採決というのはあり得ないというふうに思っています。 これは缶詰でも焼きそばでも、様々な食品でも、車でも、事故があったり、ガス湯沸器でも何でも、問題があった、化粧品でも、あらゆる商品が問題があったということになれば、全品回収とかある。このデータは、二割は間違いだったけど、あと八割はつじつまが合っていますというんじゃなくて、この八割の中ですら問題があるということがもう明らかになっていて、私は、働き方改革一括法案、とりわけ高プロの議論する前提はない、少なくとも高プロは撤回すべきだというふうに強く思っております。こんなずさんな中での議論はあり得ないというふうに思っておりまして、厚生労働省、その立場でやっぱりやっていただきたいということを強く申し上げます。 お手元に配付資料があります。平成三十年度の生活困窮者の事業における各事業の国庫負担、補助基準額です。 これは質問通告しておりませんが、人口区分でもちろんやっているわけです。私は、人口区分は一番フェアで公平というふうに思うこともありますが、一方で、北海道は広いし、様々地域でも課題が違います。この人口区分一律でやっていっていいのか、大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません。これは一つの基準額だし、そしてそれが一つの上限額になっているということでありますが、ちょっと私の手元に資料がありませんが、実際それぞれの事業において上限額を、何といいますか、いっぱいいっぱいになっているというところはむしろ少なくて、それよりも下、下というか、その上限額まで行かない範囲で実際の事業が運営されていると、こういうふうに承知をしております。
○福島みずほ君 実際はその自治体でどうなのかという検証がこれから必要だと思います。必須事業の自立相談は一〇〇%実施率ですが、任意事業、お手元にお配りしておりますが、もちろん少しずつは上がってきていますが、やっぱり低いんですね。とりわけ、一時生活支援事業は二百五十六自治体、二八%でしかありません。それぞれ、就労準備支援事業は四四%、家計相談支援事業は四〇%、一時生活支援事業は二八%、子供の学習支援事業は五六%になっております。それぞれ国庫負担が、就労準備支援事業は三分の二、家計相談支援事業は二分の一、一時生活支援事業は三分の二、子供の学習支援事業は二分の一ですが、つまり自治体の負担があるということもあるんですが、なかなか実施が任意事業なのでされておりません。 とりわけ、一〇〇%という自治体とゼロ%という自治体と極端に分かれております。とりわけこれ見ていただくと、子供の学習支援でもかなり凸凹なんですが、一時生活支援事業はゼロ%というところも非常に多いと。家計相談支援事業、石川県の実施はゼロ%、一時生活支援事業は十一県、青森、秋田、山形、石川、奈良、鳥取、徳島、香川、佐賀、長崎、宮崎が残念ながら実施ゼロ%です。この実施ゼロ%というのがあって、何も事業が行われていないわけですね。 これらの原因や、それから必要とされている事業が行われていないんではないかという点について、厚生労働省、お考えを教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 今御指摘いただきましたように、任意事業の実施率についてはかなりばらつきがあるところでございまして、審議会の部会によっても、地域によっては需要が少なかったり、マンパワーや委託事業者の不足といった実情もあったと、それによって事業ができなかったというような指摘もございました。 また、今御指摘いただいた家計支援事業の例でいきますと、石川県ということで例示もいただいておりますけれども、個々の状況をお伺いしましたところ、ニーズは感じているものの自立相談支援事業で実施可能とか、ニーズが少ないので事業化しにくいという理由で実施していない自治体が多いと聞いています。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕 しかしながら、家計改善支援事業は自立相談支援事業で行う一般的なアドバイスとは異なりまして、自ら家計管理できる力を育てる専門的支援であるということ、また、複数自治体で広域的な実施事業も可能であるということがございますので、こういったことについて周知を行って自治体に働きかけてまいりたいと考えております。 また、一時生活支援事業については、主な対象となるホームレスの状況がやはり全国的に異なっているということから、都市部に多く、ホームレスの数がゼロ等の県は少ないという傾向が見られます。しかしながら、こちらも、ホームレスのみならず、一時生活支援事業を必要としている方というのは都市部に限らず存在すると考えておりますので、こういった趣旨を周知するとともに、これも市単位だけでなく、広域的な事業実施というものもできますので、こういったことを働きかけていきたいと思っております。 また、全体の任意事業につきましては法案の中で様々な改正措置設けておりますので、これを基に今後三年間を集中実施期間として計画的に進めて、就労準備と家計改善についてはまず三年間で全ての福祉事務所設置自治体で実施するということを目標に取り組んでまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 ホームレスばかりだけでは一時生活支援事業はないし、二百五十六自治体しかやっていないと。このパーセントがやはり、それぞれの自治体が取り組むことと任意事業をいずれ必須事業に格上げしていただきたい、あるいは国庫負担の割合に関して、今のを是非、この三年間の間で見直して是非上げていただきたいということを強く申し上げます。 次に、住宅確保給付金のことについてお聞きをいたします。 住宅確保給付金は非常に重要ですが、これが今非常に減少傾向にあります。これは、二〇一〇年は三万七千百五十一件から、二〇一六年は五千九十五件と激減をしております。これは重要で、高い常用就職率を示していて、離職者対策としての効果は確認できるというふうにも聞いております。これに関して、是非、この住宅確保給付金は離職者のみで、ネットカフェ等に暮らすワーキングプアや高齢者が利用できないと。自立相談支援窓口からのつなぎ先として活用できない。対象者を拡大し、アパート初期費用についても支給すべきではないか。住宅は本当に重要ですので、いかがでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) 住宅確保給付金でございますが、この給付金は、今御指摘いただいたように、離職者の再就職による自立を支援するためのものでございまして、仮に離職とか支給期間の要件を緩和すれば単に低収入の世帯に対しての家賃を支給するというものとなってしまうということから、要件の緩和は制度趣旨から見て困難であると考えているところでございます。 一方、今回、一時生活支援事業の強化、そのほか居住支援の取組も本法案に盛り込んでおりますので、こういったことを使いまして住まいの支援というものを進めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 住宅セーフティーネット法について先ほど浜口委員からもありました。登録件数の努力目標が十七万五千戸なわけですが、新たなセーフティーネット制度後の例えば入居数はこれはとても少ない状況で、これはやはりもっと、住まいは人権であるという観点からもっと使われるようにすべきでないか。 実績について、これは他の委員会でも結構、これは内閣委員会、国土交通委員会でも聞かれておりますが、セーフティーネット住宅で入居中のものは、改正法施行後で四百七十四戸、そのうち、属性の分かる二百八十八戸のうち住宅確保要配慮者が入居しているものは百八十二という答弁もありますが、もう極めて本当に少ないという。 これはどういうふうな原因で、どう改善するおつもりか、国土交通省、お願いいたします。
○政府参考人(山口敏彦君) まず、現時点で登録が少ない原因でございますけれども、これもいろいろと御意見あろうかと思いますが、制度が創設されてまだ約半年でございまして、賃貸住宅の所有者にまだ制度の支援措置等々十分に知られていないこと、また、地方公共団体が地域の実情に応じて要配慮者の追加等を行うことができる賃貸住宅供給促進計画の策定に時間を要していることなどが考えられます。 また、事業者団体からは、登録戸数を増やすためには、登録の際の申請書の記載事項や添付書類の削減が必要であるとの御指摘もいただいているところでございます。 国土交通省といたしましては、セーフティーネット住宅の登録を促進するため、地方公共団体、事業者団体等と協力して説明会やセミナー等による制度の周知を進めること、地方公共団体に対して賃貸住宅供給促進計画の策定や補助制度の創設を働きかけることなどを行ってまいります。 また、七月上旬をめどに、登録の際の申請書の記載事項や添付書類の簡素化を予定しており、さらに、事業者等が有する既存の物件データを活用することで登録申請に係るデータ入力の手間を縮減するためのシステムの改修も進めてまいりたいと思っております。 今後とも、厚生労働省、地方公共団体、事業者団体等の関係各者と連携をいたしまして、セーフティーネット住宅の登録促進に積極的に取り組んでまいります。
○福島みずほ君 これは、住居は人権だという観点から、頑張ってください。 世帯分離について、生活保護は、おかしいですし、それから、生活保護受給者の自家用車所有については、通知等、いいんだという、出しておりますが、なかなか浸透しておりません。生活保護バッシングまがいの自動車禁止という不利益取扱いが行われないよう、是非通知の徹底等をお願い申し上げ、私の質問を終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 今日で質疑も最後でございますので、私も私の中で総括させていただきたいと思います。 今まで、様々な同僚議員からも、生活保護の捕捉率という問題が出てまいりましたけれども、捕捉率はどのくらいだと予測されているんでしょうか。局長、教えていただけますか、お願いいたします。
○政府参考人(定塚由美子君) これまでも御答弁申し上げておりますが、生活保護のいわゆる捕捉率については、実際に申請がなされませんと、保有する資産や親族からの扶養の可否などの調査、働いて収入を得る能力等の把握等が困難であるため、正確に把握することは困難でございます。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕 いわゆる捕捉率とは異なるものでございますが、平成二十二年に一定の推計というものを行いましたが、ベースとなる統計によって大きな差がある結果となったところでございます。 今回、このときに用いた手法を踏襲しておりまして、直近データを基に、生活保護基準未満の低所得世帯数とこれに占める被保護世帯数の割合の推計作業を行っておりまして、数値精査中でございますが、前回と同様に、ベースとする統計によって、割合が高いものでは八七・〇%、低いものでは四三・七%と大きな差がありまして、数値自体の評価は難しいと考えております。 また、前回からの推移も見ますと、低所得世帯に占める被保護世帯数の割合は、全体を通じておおむね横ばい、若しくは緩やかな上昇傾向が見られているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 様々なデータがあるというところと、なかなかその実態がつかみにくい、それは私もそうだと思います。しかし、やはりこれがしっかり一〇〇%になっていかないと、私どもとして、生活保護を受けにくいというその要因が何なのかということも一つ考えていかなければならないのではないのかなと思っております。 やはりこれが、なかなか皆様方が生活保護を受けづらいような、もう今、制度自体がそうなのか、若しくは生活保護ということ自体にイメージとして何かすごく悪いイメージをお持ちだからこそ踏み込んでいただけないのか、そこをしっかり私は分析する必要があると思います。そこを厚労省としてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。 新聞紙面でも躍りますよね、餓死してしまいました。生活保護というものがあるのも分かっているのにもかかわらず、なかなかそこに足を踏み込めなかった皆様方が、これ年間何件もこのように報道されるということを、私はあってはならないと思っておりますが、局長、いかがでいらっしゃいますか、お願いいたします。
○政府参考人(定塚由美子君) 生活に困窮されている方が生活保護の受給に至らない理由ということについて、正確にまた網羅的に把握するということ、なかなか難しいわけでございますが、前回の法改正の後に、福祉事務所に一旦相談に訪れた方が生活保護の申請に至らなかった理由、これをサンプル的に確認をしてみたところ、制度の説明を聞きたいのみだったという場合、また、制度の説明を聞いた結果、家族と相談するとして帰られた場合などが半数以上を占めていたという状況でございます。 今後、今回の法改正で、生活困窮者自立支援の自立相談支援機関と福祉事務所の保護相談窓口の間で連携を密にするという規定も盛り込んでおりますので、この中で、保護の申請に至らない理由の把握、あるいは保護を必要とする方に何よりも重要な確実な保護が受けられるようにすることについて更に検討してまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 生活保護というと、どうしても生活保護に陥るというような形で、すごく単語的にもネガティブな単語が使われることが多いんですけれども、一般の方々に対して生活保護に対するイメージ調査というもの、今まで行われたことございますか。局長、教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) おっしゃるようなイメージ調査というものは実施したことはございません。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 実は、これ参考人の方からもあったんですね、やっぱり。受けやすいためにもネーミングがすごく重要ではないかというところで。 生活保護を受けるということの、すごくネガティブに捉えないような、イメージアップを図るという考えは、局長、ございませんか。お願いいたします。
○政府参考人(定塚由美子君) 生活保護制度は、生活に困窮する方に最低限の生活を保障する最後のセーフティーネットでございますので、生活保護を受給することが必要がある方がきちんと受給できるようにするということが何よりも大切かと思っております。そうした観点から、生活保護を受給することへの偏見をなくして、真に保護を必要とする方に確実に保護を適用することを重要と考えております。 そのためには、まず、適正な保護の実施により生活保護制度に対する国民の信頼を確保すること、その上で、住民に対しての制度の周知や、民生委員などと連携をして困窮している方の発見に努めるように福祉事務所の取組を促すなど、引き続き必要な方が適切に支援を受けられるように取り組んでまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しかし、私も医療機関におりますと、医療券って出ますよね、窓口の方が御存じなかったら、これ何ですかと言われたときに、それを説明するのが恥ずかしいとおっしゃる方がいらっしゃるんですよ。ですから、利用者の立場になって私どもは物事を組み立てていかなければならないと思います。 今回の法案でも、生活困窮者の自立を促進する、これ、いいイメージじゃないですか。それを使っていただいて、どんどんこれから新たな世界をつかんでほしい。しかし、やっぱり生活保護というような言葉だけでどうしても後ろ向きになって、そこに足を踏み込んでしまうということは、何かこう、自分でも悪いんではないかと勘違いされてしまう方もいらっしゃると思います。 そこで、世界的な動きとしても、ネーミングを変えていこうということがございます。 アメリカでは困窮家庭一時扶助、フランスなんかでも活動的連帯手当というようなもの、韓国でも国民生活基礎保障法、ドイツでも失業手当Ⅱというような形で、なるべくそれを受けていただきやすい、そしてそれを受けたときにそのイメージとして周りの皆様方からも理解されやすいような、積極的に制度を変えていく、そして積極的に名前を変えていくという動きがございますけれども、このような諸外国の表現ぶりにつきまして大臣はどのようにお考えになられますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員の質問もあるということで、諸外国の公的扶助制度についてざくっと調べさせていただく中で、今、アメリカの事例等々がございました。 国ごとにおいて様々な制度、またそれに応じた名称があるんだろうというふうに思いますが、我が国の生活保護制度そのものは、生活に困窮する全ての国民に対して無差別、平等に最低限度の生活を保障する、言わば最後のセーフティーネットということでありますので、一概にほかの国と比べてどうのこうのということの比較というのはどうなのかというふうに思いますし、生活保護法、御承知のように、昭和二十五年から七十年間続いてきている法律であります。名前自体も国民に広く浸透しているという事実があるんだろうというふうに思います。 大事なことは、今委員も御指摘のように、生活保護を受給することへの偏見をなくして真に保護の必要な方に対して確実に保護が適用されていく、このことが非常に大事だというふうに思っております。 今後とも、住民に、それぞれに対する制度の周知等々にしっかり取り組んでいくとともに、やっぱり生活保護制度が適正に運用していく、誤った対応をしてもらっても困るし、それから今あった本当に必要な人に行っていないということであっても駄目なわけでありますから、本当に適正な運用が図られていくように我々としても努力をしていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 いわゆる最後のセーフティーネットという言葉、もうその意義というものは私はこれは重要だと思います。 しかし、この間から私も議論をさせていただいておりますように、もう個別の事情というのが余りにも多岐にわたり過ぎております。それは、制度がつくり出された七十年前とは全くもう事情が変わっております。ということは、そのネーミング一つ取ってもそうですけれども、多くの制度をその中で包含し過ぎてしまったがためにうまく回っていかない。若い世代の皆様方と高齢者の皆様方とでは、生活保護のその次の展開というものも全くそのプロセスは変わってまいりますですよね。 私は、今回の名称もそうでございますけれども、中長期的なビジョンといたしまして、厚生労働省でも、生活保護というものではなく、様々、柱というものを組み立てていただかなければ、例えば就労支援ということであれば、もちろん生活保護の皆様方もそうですし、自立支援の、目指していらっしゃる方もそうですし、一般の方々もそうです。全くそこに差異はないわけです。ですから、高齢者の皆様方であれば、医療、介護という面で充実させていかなければならない。こういう中で、だんだん高齢者の皆様方が増えてきて、自立をということを、それを訴えたとしてもそれは無理な話でございます。 ですから、ネーミングとともに制度のもう少し私は抜本的な改革というものが必要ではないかと思いますけれども、大臣の御意見いただけますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 一つは、やはり時代がもちろん七十年前と今とは随分違ってきているわけであります。高齢化等々の問題も出てきているわけであります。そういった問題にどういう形で対応していくのか。生活保護制度そのものの中で対応していくということももちろんありますけれども、生活保護の対象にならない方、今御指摘のようにおられるわけであります。 それぞれに対しては、例えば低所得者に対する対応として社会保障と税の一体改革においても様々な施策を展開をし、個別のニーズや属性に応じて様々ないわゆる社会保障制度がつくり上げられているわけでありますから、大事なこと、それを全部統合するとやりやすいかどうかというまた問題もあります。それをうまく活用してもらえるようにどうしていくのかということは非常に大事な視点だというふうにも思っております。 また、委員がお話ありましたように、必要な方に生活保護制度を利用していただくという意味において、今限られた人員でやらせていただいているわけでありますから、その人員をどう効率的、効率的というかうまく運用していってもらうのか、こういった視点も当然考えていかなければならないと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 一人の方が多くの事例を扱って、それも多岐にわたるがために様々な知識が必要だということでは、やっぱり専門家にお任せした方がいいんじゃないかなと私は思っておりますので、そこは今後御検討いただきたいと思います。 それから、一つ御提案がございまして、高齢者の皆様方がどうしてもネガティブな印象を受けるがためになかなか保護を受けていただけないという現状も併せまして、それを仕事に結び付けていく、就労に結び付けていくと、これすごく難しいと思います。だけれども、例えば市政モニターであったり、体力がそれほど必要がなく、しかし社会に貢献できることでもっと私はお互いにウイン・ウインの関係をつくっていくような、そういう仕組みも一つ必要なのではないかと思いますけれども、大臣、御意見いただけますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 生活保護そのものは、まさに先ほどお話がありました自立をどう進めていくかということであります。 そのためには、高齢者の方も含めて社会的なつながりをつくっていく、また失われたものであれば回復をしていく、そして、地域社会の一員、要するに支え、支えられるという意味においての地域社会の一員として生活をしていただくということ、これが多分自立を支援する、そういったものに向けて支援をしていくということが非常に大事だというふうに思います。 具体的には、福祉事務所において、直ちに就職することが困難な生活保護受給者を対象とした就労準備支援事業、また、地方自治体がそれぞれの地域の事情に応じて自立支援のための事業を行う補助事業を実施し、例えば、地域の行事、公園等の清掃、美化活動の地域活動への参加促進、こういったことも行っているわけでありますので、こういった地域活動への参加も含めて生活保護の方々の自立を図っていくということが非常に大事ではないかなと。 私も視察をさせていただいたところでも、やっぱり生活保護をされている方がむしろ支える側としてそうした役割を果たしておられるという、また、そのことが逆に言うと分かり合えるという、そうしたことにもつながっていくのかなと思って視察をさせていただいたということもございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。それを評価してさしあげるというような私は仕組みが必要だと思っておりますので、是非また御検討いただきたいと思います。 それから、皆様方に資料をお配りしておりますけれども、先ほど参考人の皆様方いらしていただいて様々な御意見いただく中で、公的なというところだけで補うというのはこれ私も無理だと思います。細部にわたって民間の皆様方の手を入れながらしっかりと支えていく仕組みというものをきめ細やかに構築していく必要があると思います。しかし、その民間団体の皆様方への支援というのは私まだまだ足りないんではないのかなと思っておりますけれども、これから充実していく予定ございますか。大臣、お答えいただけますか。
○国務大臣(加藤勝信君) この生活保護受給者の自立支援、これケースワーカーだけで対応できるわけではありませんし、実際、様々な民間の方々のお助けも借りて進めている実態にあるわけであります。もちろん、全ての事業を民間に委託できるかどうかと、これは当然ありますけれども、できるものは、そうした意味で民間の方の創意の工夫ある、こうした取組を図るという、こういった観点からも進めていく必要があると思っております。 地方自治体において民間の事業者の協力を得て事業が行われる場合ということも、当然、今申し上げたようにあるわけでありますから、様々な実施、事業の実施方法等も含めて、改善すべき点があればしっかり改善していくと、こういった姿勢で取り組ませていただきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(島村大君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本案の修正について石橋君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。石橋通宏君。
○石橋通宏君 私は、ただいま議題となっております生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案に対し、立憲民主党・民友会、日本共産党及び希望の会(自由・社民)を代表して、修正の動議を提出いたします。 その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。 これより、その趣旨について御説明申し上げます。 本法律案では、生活保護法による医療扶助について、医療を担当する医師又は歯科医師が医学的知見に基づき後発医薬品を使用することができると認めたものについては、原則として、後発医薬品により医療の給付を行うものとすることとしております。 しかしながら、医療扶助については、既に現行の生活保護法において可能な限り後発医薬品の使用を促すよう努める旨の規定が定められており、生活保護受給者への医療扶助における後発医薬品の使用割合は医療全体における使用割合を上回っております。それにもかかわらず、生活保護受給者についてのみ後発医薬品の使用を原則化することは、世界医師会が一九八一年に採択した患者の権利に関するリスボン宣言における全ての人が差別なしに適切な医療を受ける権利や、我が国が一九七九年に批准した国際人権規約、社会権規約第十二条が規定する全ての者が到達可能な最高水準の身体及び精神の健康を享受する権利にも反するもので、生活保護受給者の差別なく医療を受ける権利を侵害するばかりか、受給者に対する差別や偏見をも助長しかねず、医療の平等の観点から深刻な問題があると考えます。 このような観点から、本修正案を提出いたしました。 修正の内容は、医療の給付について、原則として、後発医薬品によりその給付を行うものとする生活保護法第三十四条の改正規定を削ることであります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(島村大君) これより原案及び修正案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○倉林明子君 私は、日本共産党を代表して、生活困窮者自立支援法等改正原案に反対の討論を行います。 本法案に反対する第一の理由は、生活保護利用者にのみ後発医薬品使用を原則化することです。 保護利用を理由に本人の意思による先発薬の選択を認めないことは、人権侵害にほかなりません。明らかな劣等処遇であり、生活保護の権利性を否定し、利用者、制度に対する偏見を強めるものであり、容認できません。 第二に、払い過ぎた生活保護費の返還について、不正受給と同等の徴収規定を設けることです。 現行では、自立のため必要な経費を返還金から控除できるのに対し、強制的な天引きを可能とすれば、手取りは最低生活費を下回ることになります。最低限度すら下回る生活を強いることは、憲法二十五条にも反するものであり、許されません。 第三に、無料低額宿泊所を生活保護利用者の恒久的な受皿に変更することです。 最低基準を満たせば保護利用者のついの住みかとなりますが、支援の必要な人たちに低質な無料低額宿泊所での生活を強いる可能性を否定できません。無料低額宿泊所は一時利用にとどめ、利用者の人権を保障し得る施設運営基準を設けるとともに、施設整備を支援すべきです。居宅での支援を基本とし、生活困窮者等を含め地域生活を支援する体制をつくること、人たるに値する住居を保障するために、貧困な住宅政策の転換を強く求めます。 今回の進学等準備給付金の創設は当然ですが、世帯分離を継続したままでは大学等への進学を実現することは困難です。生活扶助基準、母子加算の減額等、子供たちの将来に重大な打撃を与えながら、僅かな給付金を支給することで貧困の連鎖を防ぐことなどできません。 今年十月からの生活保護基準引下げは、保護利用者を追い詰め、希望を奪うものです。最低所得層と均衡を理由に削減を強行すれば、生活保護基準と社会保障全般、ナショナルミニマムの際限ない切下げをもたらすことは避けられません。 生活保護基準は国民の命のとりでです。憲法が保障する生存権を空洞化させる生活保護基準の引下げの撤回を求めまして、討論といたします。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 私は、希望の会(自由・社民)を代表して、生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案に対し反対の立場、修正案に賛成の立場から討論を行います。 第一に、生活保護のこれ以上の引下げは決して許されません。 今回の改定で生活扶助を減額するなどして、今年十月以降、最大五%引き下げるとしています。母子加算は平均五千円の引下げ、三歳未満の児童養育加算が一万円に引き下げられ、この結果、六七%の世帯で支給額が減る見込みです。特に、中学生と小学生のいる都市部の世帯で影響が甚大です。 政府は、前回一三年の改定で最大一〇%の引下げを強行しました。この引下げと連動して、自治体が独自に実施している事業、特に就学援助が受けられなくなる子供が多数出ているとの指摘があります。こうした十分な検証もないまま、更に今回の削減を強行するなら、憲法二十五条が保障する生存権の破壊です。 反対理由の第二は、生活保護世帯の子供が大学などに進学する際の妨げとなっている世帯分離を放置したままにしているからです。 進学率は、全世帯平均が七三%のところ、生活保護世帯は三三%と半分以下となっております。本法案では、進学する子供の新生活準備のためとして給付金制度を創設するとしていますが、その給付金でどの程度の進学率向上につながるかは全く不明です。そもそも、政府の言う程度の金額ではとても足りません。世帯分離は到底認められません。 反対理由の第三は、生活保護の医療の給付について、原則として、後発医薬品によりその給付を行うとしていることです。命や健康への差別だと考えます。貧困や生活困窮、そして格差が拡大する中、非正規雇用など不安定な雇用形態や最低賃金ぎりぎりで働く方、体調や環境に問題を抱えながら生活を送る方が多くいます。生活保護や児童扶養手当など経済的支援はもとより、子育てや就職、病気、住まい、家族など、幅広い分野での応援が必要です。 これからも、地域で安心して暮らせる社会保障、一人一人の生存権を守り抜くために全力を挙げることをお誓いし、私の反対討論といたします。
○委員長(島村大君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、石橋君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(島村大君) 少数と認めます。よって、石橋君提出の修正案は否決されました。 それでは、次に原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(島村大君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、小林君から発言を求められておりますので、これを許します。小林正夫君。
○小林正夫君 私は、ただいま可決されました生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会、希望の会(自由・社民)及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、経済的に困窮する単身者や年金だけでは最低限度の生活を維持できない高齢者の数が増加し、生活保護受給世帯の半数以上を高齢者世帯が占めるに至った現状等を踏まえ、単身者や高齢者に対する支援の在り方や、生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度それぞれの理念や目的の達成を確保する観点からの両制度の有機的な連携の在り方を含め、制度全体の見直しに係る検討を行うこと。 二、新たに定められる基本理念に基づき、社会的孤立や経済的困窮など多様な理由や生活環境により自立に向けた支援を必要とする者に対し、生活困窮者自立支援制度が着実にその役割と機能を果たすよう、改正の趣旨及び目的について関係者や国民への周知・啓発を徹底すること。また、支援が必要な者をできるだけ早期に適切な支援につなげるとともに、断らない相談を実践するためには十分な支援員等の配置やスキルの向上が必要不可欠であることから、人材確保のための教育・訓練プログラムの拡充を含む体制整備を行うとともに、そのために必要な予算の確保に努めること。 三、生活困窮者就労準備支援事業及び生活困窮者家計改善支援事業が努力義務化されることを受け、両事業に地方自治体が取り組みやすくなるように必要な支援措置を講じつつ、今後三年間で集中的に実施体制の整備を進め、全ての地方自治体において両事業が完全に実施されることを目指すこと。また、一時生活支援事業、子どもの学習・生活支援事業も含め、各任意事業の実施率を高めつつ、地方自治体間格差の是正を図りながら、次期改正における必須化に向けた検討を行うこと。 四、生活困窮者就労準備支援事業については、求職者支援制度を始めとする他の就労支援関連施策との整合性と連続性を図りつつ、生活安定のために有効な支援のための施策について更なる検討を行うこと。 五、支援対象者の社会参加や就労体験・訓練の場をより多く確保し、地域で支える体制を整備するため、認定就労訓練事業者の認定方法を工夫するとともに、事業者に対する優先発注、税制優遇、事業の立上げ支援等の経済的インセンティブの活用や支援ノウハウの提供など、受皿となる団体や企業が取り組みやすい環境を整備すること。 六、就労支援期間中の講習・企業実習等に要する交通費等の支給や、子どもの学習・生活支援事業における食事や教材の提供など、支援の効果を高めるための方策について、運用上柔軟な対応を行うとともに、今後の更なる拡充に向けて検討を行うこと。 七、生活困窮世帯の子どもに対する学習支援については、福祉関係者だけでなく教育関係者等とも緊密な連携が図られるとともに、生活面も含めた包括的なサポートが行われるよう、地方自治体に対する支援の充実を図ること。 八、生活困窮者自立支援事業の委託契約に当たっては、事業の安定的運営やサービスの質の向上、利用者との信頼関係に基づく継続的な支援、人材の確保やノウハウの継承を図る観点から、価格面での競争力や単年度実績のみで評価するのではなく、一定期間事業を委託した結果として得られた支援の質や実績を総合的に勘案して判断するよう、地方自治体に周知徹底すること。また、生活困窮者自立支援制度を担う相談員・支援員が安心と誇りを持って働けるよう雇用の安定と処遇の改善を図るとともに、研修の充実などスキルの向上を支援するための必要な措置を講ずること。 九、各地方自治体における保護の実施体制については、その質及び量の両面において必ずしも十分とは言えないのが現状であることに鑑み、本法に定めた生活保護受給者等に対する支援施策の確実な実施を図るため、地方交付税措置の更なる拡充を含む必要な措置を講ずるよう検討すること。また、地方自治体におけるケースワーカー、就労支援員などの増員を図るなど、適切な人員体制を確保すること。 十、後発医薬品の使用の促進は全ての国民が等しく取り組む課題であることを再確認し、医療扶助に係る後発医薬品の使用に当たっては、患者の心身の状況を踏まえた対応となるよう十分に留意するとともに、医師等から生活保護受給者に対し説明が十分に行われるよう指導を徹底すること。また、医療扶助においては、入院における精神・行動の障害の占める割合が高いことを踏まえ、その改善に向けた対策を早期に行うこと。 十一、生活保護世帯の子どもの大学等への進学支援については、貧困の連鎖を解消し、教育の機会均等を確保する観点から、更なる改善と拡充に向けて、進学準備段階に必要とされる支援の在り方や、進学時の世帯の取扱いも含めて早期に検討を行い、給付型奨学金の検討・実施状況も踏まえ必要な措置を講ずること。また、進学準備給付金の支給に当たっては、個々の実情に柔軟に対応した支給基準とするよう努めること。 十二、自立に向けた安定的な暮らしと地域とのつながりを担保できる住居の確保が必要不可欠であることから、引き続き必要かつ十分な住居の整備に努めるとともに、無料低額宿泊所に対する規制強化や良質な日常生活支援を提供する仕組みの創設に当たっては、支援関係者の意見を十分に踏まえて最低基準や利用対象者等の制度設計を行うこと。また、無届施設も含めた防火・防災対策を推進するため、地方自治体において施設の設置状況、利用者の生活等に係る実態を詳細に把握し、それらの情報が関係機関に確実に共有されるよう指導を徹底するとともに、施設運営者に対する財政上の措置を含めた適切な支援の在り方を検討すること。 十三、生活保護制度は、憲法第二十五条が規定した「健康で文化的な最低限度の生活」を全ての国民に保障するための最後の砦であることから、生活保護基準の次期改定に向けて、関係者の意見も踏まえつつ、最低限度の生活水準を下回ることがないよう十分に留意するとともに、新たな検証方法の開発に早急に取り組むこと。また、憲法が保障する最低限度の生活を営むために必要な生活費の在り方や、より正確に生活保護の捕捉状況を把握する方法について検討を行うこと。 十四、生活保護基準は社会保障、教育、税など様々な施策の適用基準と連動していることから、平成三十年度の基準の見直しにより生活水準の低下を招かないよう、地方自治体への周知徹底を含め万全の措置を講ずること。また、生活保護基準の見直しにより、保護が受けられなくなった世帯の数や対応状況等の把握に努めること。 十五、児童扶養手当の支払方法については、隔月支給の実施状況やそれによる効果などを検証しつつ、将来的に毎月支給とすることも含めて検討すること。 十六、専門職の資格を取得することがひとり親家庭の自立した生活の確保に資することから、高等職業訓練促進給付金等の自立支援給付金について、その利用が促進されるよう周知を強化するとともに、本人の希望や地域の雇用動向を踏まえた資格が取得できるよう努めること。 十七、学校における健康診断の事後措置について、文部科学省と厚生労働省が連携して家庭に対して必要な受診を促すよう取り組むこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(島村大君) ただいま小林君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(島村大君) 多数と認めます。よって、小林君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、加藤厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤厚生労働大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力をしてまいります。
○委員長(島村大君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十七分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康局長福田祐典君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(島村大君) 社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、雇用、労働等に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○三原じゅん子君 自由民主党の三原じゅん子です。 まず、HPVワクチンの問題について質問をさせていただきたいと思います。 大臣としっかりお話をさせていただきたかったのでありますが、非常に残念でございます。高木副大臣とは一緒に定期接種にすべく努力をしてきた同志だというふうに思っておりますが、是非御質問をさせていただきたいと思いますので、お答えをいただきたいと思います。 まず初めに、三百三十八万人というたくさんの皆さんにHPVワクチンを接種していただきました。その中で、今でも百八十六名の方々が回復のために懸命に闘っておられます。その方々の痛み、苦しみを一日も早く取り除くことに取り組んでいかなければならないと考えています。 今、百八十六名の方々の治療体制について教えてください。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 厚生労働省におきましては、平成二十一年十二月から平成二十六年十一月までにHPVワクチン接種後の副反応疑いの報告のありました二千五百八十四名に対しまして、実態を把握し、支援につなげるため、その後の状況を追跡調査し、平成二十七年九月に調査結果を発表いたしました。その結果、様々な症状に苦しんでいらっしゃる方々が、先ほどお話ありました百八十六名いらっしゃり、日常生活や学校生活に悩みを抱えている方がいるという実情が明らかになりました。 HPVワクチン接種後に症状が生じた方々に対しては寄り添いながら支援を行っていくことが重要であり、厚生労働省は、平成二十七年九月に打ち出しましたHPVワクチン接種後に生じた症状に対する当面の対応に基づき、医療的な支援の充実に向けた様々な取組を進めているところでございます。 その具体的な取組といたしまして、患者の方々に対してより身近な地域において適切な診療を提供するため、平成二十七年十一月に各都道府県ごとに一か所以上協力医療機関を選定しており、地域での診療を担っていただいているところでございます。 また、日本医師会とそれから日本医学会が共同で作成をいたしましたHPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引きを周知するとともに、協力医療機関等の医師に対する研修におきまして、患者の皆様からの声を伝え、患者の皆様に寄り添った診療をするようにお願いをしているところでございます。 今後も、この研修を継続して実施するなどで、患者の皆様が適切な医療を受けられるよう努めるなど、支援の充実に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
○三原じゅん子君 一日も早い回復を願っております。 定期接種でありながら、既に五年間も接種勧奨を差し控えるという、こういう状況が続いていることに私は大変危惧をしております。なぜなら、このワクチンは、二〇〇七年に世界で流通し始めてもう十一年がたっております。諸外国では、ワクチンを接種したことでHPVの感染者が明らかに減少したという結果が出ています。その成果は、HPVに起因する様々な疾患を予防しようという潮流を生み出し、今は男子へも接種させるという政策へとフェーズが上がっております。私は、もはやこのワクチンを正常化させるには、科学に基づくことを前提とした政治的判断が必要だと思っています。 このワクチンの経緯と現状を簡単に御説明申し上げます。この委員会には定期接種にするために一緒に頑張ってきてくださった先生方も多くいらっしゃいますが、是非聞いていただきたいと思います。 HPVワクチンは二〇一三年四月に定期接種となりましたが、ワクチンを接種した後に激しい痛みや多様な症状を訴える女児がかなりの人数おられた。二か月後に接種勧奨差し控えとなりました。このワクチンは三回接種しなければならず、接種費用は五、六万円になるということで、希望すれば誰もが接種できる定期接種に区分された意義は非常に高いと思っています。しかし、現在、HPVワクチンの接種率は〇・二%、ほとんど接種する人がいない状況です。通常、定期接種に位置付けられているワクチンは、自治体からワクチンの接種対象者に対して予防接種のお知らせというのが郵送されるんです。ワクチンの存在をそれで知ることができます。しかし、今では自治体から予防接種のお知らせが送付されていないので、国民は自分がHPVワクチンの接種対象であることを知る機会がないんです。 副反応検討部会の委員からは、接種勧奨を差し控えをする際には十分に配慮する必要があるといった趣旨の御発言がありました。例えば、ある委員の発言ですが、日本脳炎のときは事実上ほとんど中止になってしまったと。このときの委員の懸念が今現実となっているのではないでしょうか。 私は、この問題がこれほどまで大きくなったのは厚労省が発信する情報が不十分だったからではないかと思っております。具体的には、二〇一三年三月二十八日の参議院厚生労働委員会、この場です、当時の健康局長の答弁です、「前がん状態についてまでは減らすということですが、御指摘のように、最終的に子宮頸がんを減らしたというエビデンスについてはございません。」と答弁なさいました。医師である当時の健康局長の政府答弁として、私は余りにも不十分だと思いました。この局長答弁がきっかけとなり、HPVワクチン反対派は、がんが防げないワクチンは要らないという主張を強調し、その主張の根拠としてこの答弁が使われてしまったんです。 どの部分が不十分だったか、今から説明させていただきます。 なぜHPVワクチンの臨床試験ではがんを防ぐことが証明されないのか。HPVワクチンの臨床試験というのは、被験者には定期的にがん検診を受けることを前提としています。つまり、検診でもし前がん病変、この場合ですとCIN2プラス以上が診断されれば、がんに進行するまでに治療をしてしまいます。治療しないまま臨床試験を続ければ、その人は本当にがんになってしまいます。一たび、がん発症してしまえば、その後の人生では再発や転移など死を意識しながら生きることになる。前がん病変を放置して本当にがんを発症させてしまうことは倫理的に許されないんです。だから、HPVワクチンの臨床試験では、実際にがんを予防したというエビデンスなどあるわけがなく、前がん病変を防ぐことが子宮頸がんを予防するとみなされているエンドポイントを前がん病変ということに置いており、このことは世界では共通認識となっているんですと、私は当時の健康局長に、ここまで説明すべきだったと思っております。 本日、私は、厚労省にこの局長答弁を撤回していただきたいと思っています。できれば、この発言、大臣に上書きしてほしかったなというのが本音でありますが、大臣がいなくて残念ですが、でも厚労省、是非撤回をお願いします。
○副大臣(高木美智代君) 三原委員におかれましては、日頃から子宮頸がん等の対策のために御尽力をいただき、敬意を表するものでございます。 今御指摘の平成二十五年三月に当時の健康局長がお答え申し上げましたのは、御質問に簡潔にお答えするという、そういう中で、HPVワクチンにつきまして、前がん状態についてまでは減らすということですが、最終的に子宮頸がんを減らしたというエビデンスについてはございません、このように答弁を申し上げたものであると承知をしております。 副反応検討部会等におきまして、HPVワクチンの有効性につきましては、HPV、ヒトパピローマウイルスの感染や子宮頸部の前がん病変を予防する効果が確認をされておりまして、子宮頸がんのほとんどは前がん病変を経由して発生することを踏まえますと、子宮頸がんを予防することができると期待されていると評価をされておりまして、その旨をただいまリーフレットにも記載をさせていただいているところでございます。 その意味では、このリーフレットの記載ということから、実質上、こうした健康局長の答弁につきまして、厚労省として説明をさせていただいているものと考えております。
○三原じゅん子君 ありがとうございます。 しかし、皆様、お配りをしておりますが、今、リーフレットという話が出ました。そこに、厚労省が新たに作ったものでありますね、「子宮けいがんそのものを予防する効果は、現段階ではまだ証明されていません。」と、こう記されております。この期に及んでなぜこのようなことを書き記すのか。今お話しされたことと少し矛盾があるのではないかと思います。フィンランドでは、このワクチン、HPVに関連した浸潤がんの発生率を低下させること、これを証明できたという研究結果も出されて発表されたというのに、日本は本当に遅れていて情けないなとさえ感じてしまいます。 そしてもう一つ、その健康局長はワクチンの効果の持続期間についても不十分な答弁をしています。先ほどと同じ委員会での発言です。ワクチンの期間については、今データが九・四年までのところしか取れていないということですが、まだこれからずっと、年限がたつたびに、そのたびごとにデータが延びておりますので、期間についてはまだこれから延びる余地があるというふうに聞いておりますという答弁です。 HPVワクチンは、数理モデルによるシミュレーションが行われており、その結果、二十年から三十年間にわたって抗体価が持続するということが推定されているんです。一般的にワクチンの持続効果期間というのは、上市されてから実際に年限がたつたびに積み重なっていく持続期間だけで測るだけではなくて、開発段階で推計をしております。この点も含めて、厚労省はもう少し丁寧に局長は答弁をするべき、そして国民に正しいことを伝えるべきだったのではないでしょうか。 そして、もう一つあります。有害事象と副反応の言葉の使い方、これを変えました。これも国民が大きく混乱した要因の一つだと私は思っております。これまで、ワクチンとの因果関係を問わずに、ワクチンを接種した後に生じた症状を有害事象と言っています。ワクチンとの因果関係がはっきりしているものを副反応と、両者をはっきり区別していました。しかし、当時の予防接種部会の委員から様々な意見があり、副反応という言葉に統一されたと承知しています。 ですが、このときにもいろんな意見がありました。副反応という言葉が独り歩きをするということがしばしば見られているといった懸念の言葉もあったようですが、今振り返れば、まさにこのやはり懸念を表明してくれた委員の発言どおり、副反応という言葉が独り歩きをしてしまって、当時二千件弱の報告があったと思いますが、これが全てHPVワクチンが原因で生じているかのような報道が続いて収拾が付かない、そういうくらいまで国民の間にHPVワクチンに対する恐怖心を植え付けてしまったと、私はそう感じております。 現在、厚労省は、ワクチンとの因果関係が明らかではないことを説明するためだと思いますけれども、先ほどもおっしゃっておりました副反応疑い、疑いという言葉を副反応の後に付けて使用しているようでありますが、こうして言葉をころころ変えていくことも、私は、しっかりと正しいことを国民に周知徹底すること、このことが大切だと思っております。 私は、この五年間で接種機会を逃してしまった女の子たちが仮に将来HPVワクチンを接種したいと思ったときの接種は全額自費負担となってしまうのか、非常に心配をしています。先ほども申し上げましたが、この間、自治体からは予防接種のお知らせは届いていないんです。国民はこのワクチンの接種を受けていいかどうか知らされていないんです。この接種勧奨差し控えを再開した際に、接種機会を逃してしまった子供たちの接種費用、これはどうなるのか、私はとっても心配しています。子供たちが接種できるように是非知恵を出していただきたいと思います。 次に、HPVワクチンが世界で販売されるようになり十一年が経過した、もはや新しいワクチンではないと重ねて申し上げます。世界では次々HPVワクチンの有効性を証明する研究結果が出てきています。オーストラリア、アメリカ、スコットランド、スウェーデン、イングランド、ワクチンを接種した人の前がん病変が有意に減少しているとの結果が出ていますし、ワクチンには集団免疫効果というものも期待できるために、HPV感染率が有意に低下しているという結果もあります。 しかも、世界十七か国では、性別を問わない接種制度、つまり男性にも接種する制度ができているんです。例えばアメリカでは、二〇〇七年に連邦政府による女子への接種推奨ができました。その後、二〇一一年には男子への接種が推奨され、全米で接種制度が実施されております。しかも、二〇一五年からは、これまでの二価と四価ワクチンではなくて、九価のHPVワクチンが推奨されています。さらに、ワシントンDC、バージニア州、ロードアイランド州、HPVワクチン接種が入学要件ともなっているということであります。 オーストラリアでも、二〇〇七年に女子への接種制度が導入され、二〇一三年には対象が男子へと拡大されている。男子がHPVワクチンを接種する理由、これは、HPVに起因する疾患に肛門がん、陰茎がん、口腔・咽頭がんなどがあり、HPVワクチンはこれらの疾患を予防する効果が期待できるからであります。 諸外国では、HPVワクチンによって関連疾患が防げること、広く国民に知らせています。子宮頸がんは九一・五%、肛門がんは九一%といった具合です。HPVへの感染を防げれば、これらの人々のがんは防げるので、各国とも、科学的な根拠を基に国民へHPVワクチンの有効性と効果を知らせる努力をしているのであります。 WHOでは、ワクチンの安全性について定期的に議論を行っております。ワクチンの安全性に関する世界諮問委員会では、日本のデータを含む新たなデータを追加しながら検討した結果、HPVワクチンの子宮頸がん予防に関する利益は明らかで、安全性は高く、国の予防接種プログラムに入れるべきとHPVワクチン接種を推奨しています。また、民間非営利組織コクランは、子宮頸がんなどを予防するHPVワクチンの有効性と安全性に関する評価結果というのをほんのつい先日公表いたしました。 国内で申し上げれば、名古屋市在住のこのHPVワクチンの接種を受けた女性と受けていない女性七千二百人の様々な症状を調査した研究データ、これを名古屋スタディーと申しますが、これでは、その結論は、二十四項目の症状について、接種を受けた人と受けていない人を比較した結果、接種を受けた人に有意に発症が多い症状は見られなかった。その調査を行った名古屋市立大の教授は、業界誌のインタビューで、国が意思決定に必要なデータは出そろっていると思います、サイエンティフィックに言えば、国が今積極的な接種勧奨の差し控えをやめないと、将来はミゼラブルなことになると考えていると明言されていらっしゃいます。 祖父江班で行われた研究や海外での様々な研究成果からも、その結論を覆す論拠が得られておりません。副反応検討部会では、二十九年十一月二十九日、国内外における最新の安全性に関する情報を整理し、二十六年一月、この部会における検討以降、ワクチンとの因果関係を示唆する新しい質の高いエビデンスは報告されていないことを確認しています。 厚労省に伺います。逆に、これ以上何をどうすれば再開されるのか、教えてください。 日本産婦人科学会は、HPVワクチンを早期に接種勧奨再開するようにと数年前より要望しています。厚労省も全国疫学調査を行い、その結果、ワクチンを接種していない男子にもHPVワクチン接種後に生じたとされる多様な症状を生じた子供たちがいたという調査結果が得られているではありませんか。問題となっている多様な症状は、ワクチンに由来するものではなく、この年代の子供たちに生じる症状だと考えられています。 この五年間、科学的、疫学的にワクチンの安全の証明がされるまでは、私は政治家が口を挟んではいけないものだと思っていました。しかし、これだけ安全性が証明された今、一体どうしたら、これ以上何をしたら勧奨の再開をされるんでしょうか。是非教えてください。
○副大臣(高木美智代君) 何点か今御質問をいただきました。 まず、誤解のないように申し上げますが、先ほど引用されたこのリーフレットでございますが、厚労省といたしましては、このように記述をさせていただいております。新しいワクチンのため、子宮頸がんそのものを予防する効果は現段階ではまだ証明されていません。しかし、HPVの感染や子宮頸部の前がん病変を予防する効果は確認されています。子宮頸がんのほとんどは前がん病変を経由して発生することを踏まえますと、子宮頸がんを予防することが期待されますという、このように記載をさせていただいております。 また、ただいま御指摘ありましたこの名古屋スタディー、またコクランレビューの結果につきましては、こうしたHPVワクチンの安全性や有効性に関しましては世界的に様々な研究が行われているということは委員御指摘のとおりでございます。また、既存の研究成果の二次解析の成果なども報告されておりまして、最近発表された名古屋スタディー、またコクランレビューもこれらの研究の一つと考えております。 具体的には、この名古屋スタディーは、HPVワクチンについて、症状の発現についてはワクチンの接種の有無で差がなかった、また、病院受診については、月経出血、月経不順、ひどい頭痛においてワクチン接種の有無で差が見られたが、報告された症状とHPVワクチン接種に関連はなかったとされるなど、安全性を評価した研究でございます。 また、コクランレビューにつきましては、HPVワクチンにより前がん病変のリスクが低下する確実性の高いエビデンスがある、また、ワクチンによって重篤な有害事象が生じるリスクは増大しないことが確認されるなど、ワクチンの有効性と安全性を評価した研究であると認識いたしております。 いずれの研究につきましても、その詳細の分析を行っているところでございますが、HPVワクチンの有効性及び安全性について、引き続き検討を行っていくことが重要と考えております。 そこで、委員御指摘の、こうしたデータはそろったと、厚労省としては、いつ、どのような状況になればいいのかという御指摘でございますが、このHPVワクチンにつきましては、平成二十五年六月より積極的勧奨を差し控えている状態にございますが、今後のHPVワクチンの接種の在り方につきましては、子宮頸がん等の予防対策をどのように進めていくのか、また他方で、接種後に多様な症状が生じている方に寄り添った支援をどう進めていくのか、こうした両方の観点から議論を進めていくことが必要と考えておりまして、これまでも審議会におきましてこうした観点から審議を進めていただいております。 そこで、昨年十二月二十二日の審議会におきましては、これまでの議論の整理が行われ、HPVワクチンにつきまして、リスク、安全性とベネフィット、有効性の両方をよく理解していただくことが必要であり、そのために国民に対する情報提供を充実すべきとされたところでございます。 そこで、HPVワクチンに関するリーフレットを更新をいたしまして、本年一月にホームページで公表をさせていただき、自治体にも周知をいたしました。 厚労省としましては、このように、リスクとベネフィット双方の情報提供を進めながら、国民の皆様が接種について判断されるために十分な情報が届いているかどうか、こうしたことの評価を行うこととしております。また、HPVワクチンの有効性及び安全性につきましては、国内外の知見を踏まえて引き続き検討を進めることとしております。こうした評価を行いながら、HPVワクチンの接種の在り方につきましては、引き続き、審議会の御意見を踏まえ、検討を進めてまいりたいと考えております。
○三原じゅん子君 次に続きます。 今や、世界でHPVワクチンといえば九価ワクチンであります。これで九〇%以上の子宮頸がんを防ぐことができます。日本は、二十七年七月三日に製造販売承認申請が行われましたが、いまだに承認されていません。 通常、新薬は申請から一年程度で承認されているんですが、既に欧米主要国含め七十一か国で承認されているこの九価ワクチン、これが申請されてから三年になる現時点でも承認されていない。この理由が私には、なぜなのか、科学的な根拠があるのでありましたら教えていただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(宮本真司君) お答えさせていただきます。 御指摘のとおり、我が国では、MSD社が平成二十七年七月に九種類の型のHPVに対応したワクチンについて製造販売承認の申請を行っております。審査の状況等につきましては、公にすることによりまして申請企業の正当な利益を害するおそれがあるため、お答えすることはちょっと差し控えさせていただきたいと思っております。大変申し訳ございません。 ただ、厚生労働省におきましては、既承認のHPVワクチンの市販後の安全性情報を含めまして、品質、有効性及び安全性に関する様々な科学的知見を踏まえ、慎重に審査を行っているところでございます。 引き続き、適切に審査を進めてまいりたいと思っております。
○三原じゅん子君 そして、何より大切なのは、以前もこの委員会でも申し上げましたけれども、ワクチンには、多くの人々の健康と命を守るという薬剤ではありますけれども、残念ながら、非常に低い確率ではありますが、一定数の副反応が生じるものであります。 ここで、ワクチンとの因果関係を明確にすることを優先するのではなくて、私は、疑わしきものは被害者の利益という考え、もう何度も言っておりますが、被害者救済を広く手厚く、根本から検討し直す必要があると思っております。そうしなければ、結果的に、今回のようにHPVワクチンプログラムが実質停止するような事態となってしまうのではないでしょうか。 接種勧奨差し控えという現状が続く限り、厚労省は、救済してほしいと訴える人々もワクチンで救える命と健康も救えていないということを改めて認識していただきたいと思います。そして、現時点で再開となったとしても、接種してくださる方がどれだけいらっしゃるか、国民の理解を得ることも非常に大切なことだと私は思います。 私は、市民講座、全国キャラバン等で、今年から始めて、産婦人科医会の先生方とともに、こうした正しいことを知ってもらうことに努めています。厚労省にも、マスコミも含め、そうした啓発活動にも、忘れずに、しっかりと対応していただきたいと。 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。 生活困窮者自立支援法改正案は委員会で先ほど採決されたわけなんですが、二点ほど、子どもの学習・生活支援事業につきまして、確認のために質問させていただきたいと思います。 今年度予算において、高校生世代の中退防止のための支援及び進学や就労などを希望する進路選択の基礎づくりのための子供の学習支援事業というものを充実することになっております。一旦社会に出てしまいますと若者はなかなか支援につながりにくいと、中退後に社会から孤立してしまうケースも少なくないと、そのために、在学中から早期の支援を行うことが私は極めて重要だと思っております。 大阪府立の桜塚高校というのがございまして、そこに居場所、うーぱーという名前なんですが、午後五時半から十時まで、週二回、大阪府から委託を受けたNPO法人のキャリアブリッジというところのスタッフが三、四人常駐しております。スタッフというのは、先生たちとはまた違う立場でお話が聞けるようにということで、二十代から三十代前半と、生徒と年齢が近い職員を配置して、何げない会話の中から生徒たちが抱える課題を早期にキャッチして、教員と連携してトラブルを未然に防ぐ等の支援をされております。と同時に、職場体験実習や進路や就労に関するアドバイス等各種就労支援も行っておりまして、中退防止等学校定着のみならず、卒業後の支援にもつながるなどの成果が着実に出てきていると伺っております。 現在、この事業は大阪府が単独で実施しておりますが、単独予算を付けているといってもほとんどありません。ですので、支援団体が持ち出しで運営をしているという状況であります。そのために、同様の事業が実は大阪府内で一時期二十一校でやっていたんですが、ほとんどが今活動休止となっております。 この事業を安定的かつ他の自治体でも実施できるようにするために残された課題というのは財源なんですが、そこでお伺いしたいんですけれども、この大阪府の取組を実施するに当たりまして、子どもの学習・生活支援事業を活用することは可能でしょうか。そもそも、この子どもの学習・生活支援事業を都道府県が実施することは可能なんでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 生活困窮者自立支援法に基づく子供の学習支援事業の実施主体は、都道府県、市、一部の町村といった福祉事務所設置自治体でございますが、御指摘のとおり、高校生に対する学習支援を効果的に進めていくためには、高等学校の設置者はその多くが都道府県となっていることから、都道府県教育部局との連携を密に図っていくということも重要であると考えております。 実際に都道府県単位で実施するには、現行制度におきましては、今申し上げたように福祉事務所設置自治体、中心としては市ということになりますので、これらの自治体で共同して学習支援事業を実施するという方法が考えられるところでございます。また、高校生に対する支援、先ほど申し上げたように、都道府県単位での実施の方が効果的との声もあるところでございますので、御指摘も踏まえまして、どのような実施方法が効果的なものがあるのか、文部科学省とも相談をしながら検討してまいりたいと考えております。
○山本香苗君 都道府県がやることはほとんど想定されていなかったんですよね。是非、こうした高校生というところの対応を含めて工夫をしていただきたいと思います。 この取組が始まったきっかけというのは、実は定時制高校に通う外国籍の高校生の支援だったそうです。当時の担任の先生いわく、日本語がほとんど話せない外国籍の生徒をどう支援したらいいのか分からないと。そこで、その外国籍の生徒の家族を支援している支援団体とつながれば何か支援ができるんじゃないかということで連携が始まったそうです。そして、連携を深めていくうちに、例えば経済的な支援であったり医療的な支援、福祉的支援などいろんな課題について専門的にサポートしてもらえるということが学校が分かりまして、学校で賄い切れない部分をその支援団体の方にお願いしていくという役割分担ができて、学校全体でこの取組を進めていこうということになって、学校の校内にその居場所を立ち上げるに至ったということなんだそうです。 要するに、こうした取組を実施していくに当たりましては、学校側の理解と協力というものが不可欠であります。こうした大阪府の取組を他の自治体でもスムーズに実施していけるよう、予算の部分につきましては、先ほど工夫していただくという話で、ある程度ちょっとめどが付くところもあるんですが、私は、学校側の協力ということを、この取組の良さも一緒にしっかりと周知していただいて、是非、文科省としても協力をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(下間康行君) お答え申し上げます。 私ども、こうした事業は中退防止の観点からも大事なものというふうに考えてございまして、まず、全国的に中退の状況を見ますと、学ぶ意欲、能力がありながら様々な背景により高校を中退してしまう者が、平成二十八年度の状況ですと全国で約四万七千人ございます。したがいまして、大阪府の取組についてお話ございましたけれども、こうした問題につきましては全国的な課題でもあろうというふうに考えてございます。 学校内では、既に委員も御案内のとおり、高校中退を防止するためにスクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーの配置の拡充でございますとか、二十四時間SOSダイヤルの設置やSNSを活用した相談体制の構築などを通じて、子供たちの中退やあるいは家庭での悩みに関する相談に対応できる体制の整備に努めてきたところでございますけれども、こうした委員御指摘の大阪府が実施している高校における生徒の居場所づくりなど、高校の中退防止に向けた取組の推進に当たり文部科学省としてどのような対応が可能かにつきましては、様々な会議等における周知も含めまして、厚生労働省とも相談しながら今後検討してまいります。
○山本香苗君 よく分からない答弁ですね。しっかり、一度見に行ってください。それでちょっと勉強していただいて、どういう形でできるのかお考えいただきたいと思います。 もう一つ違う類型でお話ししたいんですが、東日本大震災後、一人親家庭の支援に取り組んでいる岩手県のインクルいわてというNPO法人が、二〇一六年から月に三回ほど寄附などによって、一人親家庭を中心とした地域の無料食堂、インクルいわてこども食堂を開催しています。そして、最近では、こども食堂に寄附してくださる企業の方というのはたくさんいらっしゃるんですけれども、寄附するだけじゃなくて、そうした寄附している企業の方々にそのこども食堂のところに来ていただいて子供たちに仕事を教えてもらうと。また、逆に企業の方の社員食堂に子供たちが行って、そして働いている方々と直接触れ合う場というものをつくるプロジェクトを立ち上げました。子供たちは、このプロジェクトに参加することによりまして、親以外の働く人に触れ合うことができると。将来の選択肢、働き方、生き方を広げていくことができます。また、企業にとっても、寄附するだけじゃなくて、子供たちとつながっていくということのメリットはいろいろあると思うんですね。 岩手県の岩泉町というのは二年前に台風被害で大きな被害があったところですが、ここで農家を営む方が、この台風被害に遭ったときに支援ができなくなったと。そうしたら、子供たちが色紙三枚びっしり寄せ書きを送ってくれたそうなんです。それを受けた農家の方は、ありがとう、僕はずっと君たちを支援しているつもりでした、でも逆に僕自身が君たちに支えられていることに気付きましたと、こういうお手紙を返してくださったそうなんです。私はそれを伺ったときに、支援というのは本来こういう支え合いの支援というのが理想なんではないかなと思った次第でありますが。 企業における職場体験のみならず、このインクルいわてでは、大学の食堂にて学生と子供たちの交流を図るという活動も行っています。今は大学進学のための経済的な支援というものをどんどん拡充しているわけなんですが、拡充しても大学に行くイメージが持てなければ進学意欲が湧かないんです。そうした中で、現役の大学生と触れ合うことによって、子供たちは具体的に大学に行くイメージをつかめて、学習するというモチベーションが上がっていくと。ここが一番大事なわけであります、特に生活困窮家庭においては。 現在、この子供の学習支援事業というのは、どちらかというと学習教室等における学習支援の形で行われているケースが中心なんですけれども、私は、是非、今回生活支援もセットで入ったというところも踏まえて、こうした今申し上げたような取組、そういう学習教室だけでやっているようなものじゃなくて、いろんな体験をいろんな方に触れ合ってできるような、そういう事業も子どもの学習・生活支援事業の一類型としてしっかり位置付けて推進をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) 子供の学習支援事業でございますが、今回の法案によりまして改正、強化をしておりまして、委員の御指摘のとおり、学習支援中心にしながらも、居場所の提供であるとか、イベントなどを通じた交流をしたりコミュニケーションしたり、また家庭訪問であるとか親を対象とした相談によってその子の生活環境を向上させるとか、いろいろな取組を地域の実情に応じて創意工夫をもって取り組んでいただくということが期待されているところでございます。 先ほど御紹介いただいたような交流体験活動につきましても、子供の将来の進路選択を考えるまさにモチベーション、きっかけづくりとなるということで、事業の趣旨に合致するものと考えております。 学習支援だけではなくて、やはりこのような事業も含めて、組み合わせて実施していただくことで、全体として事業による支援の効果が一層向上するものと考えております。今回改正で強化した内容について実施に向けた助言を行う中で、こうした取組事例を積極的に周知するなど、自治体での効果的な事業実施に向けて後押しをしてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 ありがとうございます。 実は、埼玉県はもう既に今年度、この取組を事業化されているということでございますので、是非、厚生労働省としても後押ししていただきたいと思います。 子供の学習支援事業は、今回の改正で先ほど拡充したという話でありますけれども、子供だけじゃなくて親も支援できるということによって世帯丸ごと支援するという形に拡充されることになった。これは、やはり効果的に実施していくためには、ますます教育と福祉の連携、文科省と厚生労働省の連携、これが重要となってくると実感しております。 ということで、本日も丹羽副大臣にお越しいただきました。ありがとうございます。 文部科学省と厚生労働省の間には、今日配付させていただいている資料にありますとおり、昨年の七月に教育と福祉の連携・協力推進協議会というものを立ち上げていただいて、様々な連携を図っていただいていると伺っております。 そこで、文部科学省の方にまず伺いますが、せんだって、学校における医療的ケアの実施に関する検討会議、これが中間取りまとめを大筋で了承したと伺っておりますが、中間取りまとめの概要を御説明いただけますでしょうか。
○副大臣(丹羽秀樹君) 文部科学省では、平成二十九年十月に学校における医療的ケアの実施に関する有識者の検討会議を設置して、委員おっしゃるように、五月二十三日に第五回の検討会議におきまして中間の取りまとめ案が座長及び事務局から提示され、委員の方々より御意見をいただいたところでございます。 例えば、教育委員会や学校だけではなくて、主治医や保護者など医療的ケア児に関わる者それぞれがその責任を果たすべきこと、また保護者の付添いについては、本人の自立を促す観点からも真に必要と考えられる場合に限るように努めること、さらには、都道府県単位で研修の実施など、都道府県教育委員会等による市町村教育委員会や市町村立小中学校への支援体制を構築することなどが示されております。 今後は、この委員会の御意見を踏まえて、中間取りまとめの内容を確定して、各自治体に周知を図るとともに、平成三十年度末に最終報告を取りまとめていく予定でございます。
○山本香苗君 ありがとうございます。 今日、配付資料の二つ目のものにその中間取りまとめ、まだ案が取れていない、確定されていないということでありますけれども、お配りさせていただいております。 今回のこの中間取りまとめはこれまでにない踏み込んだ内容が記載されておりまして、私、大変画期的だと評価したいと思います。しかし、ここに記載されていることは文部科学省だけでは実施できないんです。厚生労働省の協力が不可欠なんです。 例えば、学校で看護師さんは主治医の指示書に基づいて対応するわけでありますけれども、これが診療報酬上評価されていないんですね。そのため、主治医の先生が外来診察時間外に、学校の先生と看護師の方が一緒に行って指示書を書いてくださいとお願いしていっているわけなんです。物すごく相談しにくい、相談したくても相談しにくいと。 また、医療機関外での医行為であるかどうかという解釈を示した通知がございますけれども、これ平成十七年以降一回も見直しがなされていません。そのために、例えば人工呼吸器を使用している児童生徒に対するマスクの着用の補助や、てんかん発作に対する迷走神経刺激装置操作が医行為に当たるのかどうかとか、そういったことがはっきりしていない、こうした声が現場から文部科学省のところに上がってきている。だけど、文部科学省では対応できないと。 そのために、学校現場、特に医療的ケアの必要なお子さんの対応に当たっていらっしゃる看護師の方々からは、是非とも、もっと厚生労働省が積極的に関与してもらいたい、そういう声が上がっているわけなんです。学校における医療的ケアの支援体制を構築するためには、教育と福祉の連携のみならず、医療の連携というものが必要であります。 先ほどお示しした配付資料の協議会の方には、メンバー見てください、医療関係の部局入っていないんですよ。是非この協議会に医政局や保険局などにも入っていただいて、学校における医療的ケアを必要とする子供の支援についても文部科学省と厚生労働省の間で連携協力する枠組みを是非立ち上げていただきたいと。協議会の下にワーキングいろいろありますけれども、この中にそういった医療的ケアの必要なお子さんたちの支援についてのワーキングチームを立ち上げていただきたい。加藤大臣、お帰りいただきましたので、加藤大臣と、副大臣、副大臣でしっかり御答弁いただけますでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。 医療的ケアを必要とする子供への支援は、御指摘のとおり、保健、医療、障害福祉、保育、教育などの関係機関が円滑に連携協力することが重要でございます。とりわけ、教育との連携につきましては、毎年、文部科学省と合同で医療的ケア児への支援に関する全国会議を開催するほか、文科省が開催している学校における医療的ケアの実施に関する検討会議に医政局や障害保健福祉部からもオブザーバーとして参加するなど、その推進を図ってまいりました。 しかしながら、委員の御指摘は、こうした教育と医療、福祉の連携について常設の協議の場を設置することで医療的ケア児支援の取組を更に強化すべきだとの趣旨と認識をしております。 ただいま委員から、教育再生実行会議の提言に基づき両省間で設置されている教育・福祉の連携・協力推進協議会を活用して、その下にワーキングチームを設置してはどうかといった具体的な御提案もいただきました。この御提案の内容を踏まえまして、医療関係部局も含めた形で、文部科学省と相談しながら対応について前向きに検討してまいりたいと考えております。
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。 山本委員おっしゃるとおり、また高木副大臣の今お話がございました、教育・福祉連携・協力推進協議会、こちらの中には様々なテーマがございますが、このワーキンググループで、その一つとして障害を持った児童生徒に対する支援についてのワーキンググループ設置しておりますが、構成の中には、山本先生おっしゃるように、文部科学省側が特別支援教育課、厚生労働省側が障害福祉課となっており、医療部局は含まれておりません。 そこで、委員御指摘で、また高木副大臣も前向きにというお話がございました。文部科学省といたしましても、医療的ケアを必要とする子供の支援の在り方について、しっかりと厚生労働省と検討して進めていきたいと思っております。
○山本香苗君 是非、速やかに立ち上げていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 次に、婦人保護事業についてお伺いしたいと思います。 与党PTの提言を受けて昨年度実施していただきました実態調査の結果等をずっと待っているんですが、まだまとまらないという話でございますので、だけど間もなくまとまると伺っておりますので、次はこれを基にして、是非とも婦人保護事業の見直しを具体的に検討していくことが必要だと思っております。 是非、厚生労働省に、有識者等によります見直し検討会、これを速やかに立ち上げていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 婦人保護事業の見直しについては、関係者、与党の皆さん方からも売春防止法を根拠とする婦人保健事業の現行の枠組み、これ抜本的に見直すべきといった提言をいただいているところでございます。また、これは山本委員がたしか座長代理をされておられたというふうに記憶をしておりますが。 このため、昨年度、婦人保護事業における支援内容等に関する実態把握を行って、今取りまとめの最終段階に入っておりまして、調査結果については六月上旬を目途に取りまとめをしたいと思っております。そして、調査結果の取りまとめが済み次第、その結果を踏まえ、課題の整理を行いながらできるだけ早く有識者等による検討の場、これにつなげていきたい、したがって、検討の場を立ち上げていきたいというふうに思っているところでございます。 それから、医療的ケアの必要な子供に関する文科省と厚労省、今それぞれ副大臣からも答弁をさせていただきましたが、しっかり連携を強化して対応していきたいと思います。
○山本香苗君 ありがとうございます。 是非、検討していくと同時に運用の見直しも、法整備の方はなかなか、一生懸命やっていくんですが、時間も掛かることなんですけど、運用の見直しも同時にしていかなくてはいけないと思っています。 婦人保護事業についてはいわゆる他機関優先原則というものが適用されるということなんですけれども、そもそも他機関優先原則とは何なんでしょうか、なぜこうした原則ができたんでしょうか、これは法律に基づくものなのでしょうかと。吉田局長、よろしくお願いします。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 御指摘いただきました婦人保護事業における他機関優先原則とは、自治体に対する昭和四十五年の通知に始まり、現在に続いているということでございます。婦人保護事業の対象者の範囲を、その通知においては、家庭関係の破綻、生活の困窮等正常な生活を営む上で困難な問題を有しており、かつ、その問題を解決すべき機関がほかにないために、現に保護、援助を必要とする状態にあると認められる者と記載している、ここを指すと思います。 この背景につきましては、婦人保護事業が売春防止法を根拠として、当時、売春をした女性あるいは売春を行うおそれのある女性の保護、更生を目的とされて法律は開始されているものの、その後の社会経済状況を反映した女性に関わる問題の複雑化、多様化に対応するために対象者の範囲を拡大してきたという経緯があったものと思われます。 さきに述べましたその対象者の範囲を定めることについては、こうした経緯の中で、婦人保護事業以外に活用可能な施策があれば、可能な限りそれを適切に活用するという通知発出当時からの考えだというふうに思っております。
○山本香苗君 このいわゆる他機関優先原則、今局長の方から御紹介いただきましたとおり、その問題を解決すべき機関が他にないためにということが通知上あるわけなんですが、これがあることによって、なかなか支援につながらないというような声が上がっているわけであります。 といいますのも、本来婦人保護事業で保護しなくちゃいけない女性ってどういう女性なのかと考えたときに、経済的な困窮だけではなくて、障害や暴力被害等様々な生きづらさ、複数抱えているわけです。こうした女性が、障害があるから、じゃ、障害施設で対応できるのかと、経済的に困窮しているから生活保護救護施設で対応できるのかといったら、対応できないわけなんですよね。 この原則によって結局たらい回しになって、婦人保護施設までたどり着かない、結局、支援から遠のけてしまっていると。自治体の方もいろんなところに、こっちだあっちだと言っている間に支援の手からこぼれているというような状況があるということを支援の現場から伺っています。 今御説明いただきましたとおり、この原則は法律のどこにも書いておりません。この間、私もいろいろとその背景というものを調べてもらったんですが、なかなかぱしっとした背景がないと。今本当に必要性があるのかというようなこともありますので、是非この原則というものを速やかに見直していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今委員御指摘いただきましたように、困難を抱える女性の皆さん方、配偶者からの暴力被害というのもございましょうし、それに加えて、生活困窮、高齢、障害、若年での妊娠、出産など、様々な問題を複合的に抱えておられる女性の方々、この方々を支援するということが重要だと思います。そのためには、関係機関と十分に連携を図って、一人一人の状況にアセスメントをしながら、婦人保護事業も始めでありますが、適切な様々な支援策につなげていくということが求められているというふうに私どもも認識してございます。 一方で、先ほどお答えいたしました通知によりまして、婦人保護事業において支援すべき方々がかえって支援につながらないという状況にあるじゃないかという御指摘、これまでもいただいております。 先ほど大臣からも御答弁を申し上げました昨年度実施いたしました実態調査におきましても、これ例えばでありますが、関係機関との連携の状況でありますとか、対象者の属性ごとの支援の状況などを調査してございますので、その結果もきちっと把握をしたいと思いますし、関係者の方々の御意見も踏まえて、必要な支援につなげることの妨げになっているものが何か、自治体に対してどのような助言あるいは支援を行うことが適切かという視点から、今いただきました問題意識を持って、本通知の見直しも含めた必要な検討を行ってまいりたいと思っております。
○山本香苗君 ありがとうございます。是非見直していただきたいと思います。 最後に大臣、一問。この間、四月十七日の委員会で足立先生が御質問された造血幹細胞移植後の予防接種、これ、私も横でお伺いしておりまして、これは、私は再接種というのは定期接種の一つだという形で位置付けてもらいたいと従前から申し上げているんですが、大臣は、予防接種法改正の五年後の期限が到来し、この夏以降、審議会で検討を進めていく中で一つの検討課題にはなっていくのかなというふうに思うと答弁されていたんですが、是非、思うのではなくて検討すると明言していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 予防接種法に基づく定期接種、これまでも議論がされまして、現時点では地方公共団体へ支援事例の周知等を行うことをしているわけであります。 その上において、この造血幹細胞移植等の事情による再接種扱いについて、もうこれまでも、感染症にかかりやすい年齢等を踏まえ、法令で接種年齢等を定めている定期接種の中でこの再接種がどういうことになるのか、また、他の免疫が不十分な方の再接種を予防接種法上認めていないこととのバランスをどう考えるか、蔓延予防というより個人の感染予防の観点が強いこの再接種を、本人に努力義務が掛かる場合もある法に位置付けることをどう考えるのか、こんな課題がありますけれども、こうした課題を踏まえて、本年四月、今御指摘のありましたように、平成二十五年の予防接種法改正の見直しの時期が到来をしておりまして、本年夏以降に審議会で全体についての検討を行いたいというふうに思っております。 御指摘の再接種について、今頑張ってという足立委員からもお話がございました。前回は思うということを申し上げさせていただきましたけれども、この見直しの中で、定期接種の考え方の整理などを行うことを通じてしっかりと検討させていただきたいと思います。
○山本香苗君 ありがとうございます。終わります。
○小林正夫君 国民民主党・新緑風会の小林正夫です。 今日のテーマは雇用、労働になっておりますけれども、雇用、労働の質問の前に、五月十七日の本委員会で私が求めた訪日外国人の医療機関の未収金、この報告が五月二十四日に厚生労働省から私の方に報告がありました。これは病院経営に関わる問題だと、私このように受け止めておりますので、一点質問をさせていただきます。 その報告書によると、七千八十四病院に調査を依頼したが、一七%の千百七十四病院からの回答でしかなかった。その結果、平成二十八年度末に、訪日外国人の診療による未収金があった医療機関は四十機関で、割合は三・四%。一医療機関当たりの入院・外来合計は二十九・七件、未収金は四百九万三千円であった。このような報告を私受けました。で、回答した病院が少ないので、これが現状を把握しているかというとそうでもないと、私はこのように思いますけれども、一医療機関当たり四百万円を超える金額は病院にとっては大変負担が大きいのではないか、このように思います。 病院は大変重要な施設ですので、この調査結果の受け止めと、改めてこの未払防止をどうやっていくのか、大臣の所見をお聞きいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の資料、これはそもそも全体としてのその医療機関の経営状況、それを調べると、その中においてこの訪日外国人についても調べたということでございますけれども、委員御指摘のように、非常に回答率、本当に多岐にわたる質問項目に答えなきゃいけないというようなこともあったんだろうと思いますが、残念ながら三・四%、内容は今委員からお話しでありますが、ただ、その四十病院足すと、まあ四十掛ければいいんですけれども、一億六千万超えるんですね、それだけでも。だから大変な金額だというふうに思います。 また、これから更に訪日外国人、年々年々増加をし、これからさらにラグビーのワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピックと、こうあるわけでありますから、この問題は医療機関がまさに直面している課題の一つということであります。 要因については、前回も申し上げましたけれども、言語の問題とか、あるいは医療を受けるときの習慣の違いみたいなことがあって、事前にどこまで説明しているのか、あるいは十分な手持ち資金がない等々がございますので、私どもとしては、医療通訳者の医療機関への配置、多言語資料の作成、普及、こういったことも進めてまいりましたけれども、より確実な支払をしていただくためには、予期せぬ病気やけがに備えて旅行保険への加入を様々なルートで促進をしていくこと、また、外国人から最初に相談を受ける宿泊業者や旅行業者と情報共有をし、体制が整った医療機関に受診を誘導すること、それから、やっぱり日本の場合、キャッシュレス化が遅れている、これは医療機関にも当たりますけれども、そういった意味で多様な支払手段を確保する、こういったことを進めていかなければなりませんが、これは厚労省だけでやれるわけではありません。関係省庁ともよく協力をしていきたいと思っております。 現在、健康・医療戦略推進本部の下に、訪日外国人に対する適切な医療等の確保に関するワーキンググループということで関係省庁が入っている場もございますので、そういうところを通じて今後の対策についてしっかり中を詰めて、そしてその実現に向けていきたいと思っております。
○小林正夫君 前回の委員会でも指摘しましたけれども、東京オリンピック・パラリンピックに向けて四千万人ぐらいの人に、外国人の方に日本に来ていただきたいと、こういうような政府の方針で各外国に呼びかけています。したがって、こういうリスクもあるということもしっかり把握をした上で、対策をしっかり講じてもらいたいと。今大臣のおっしゃったようなことも一つの方策だと思いますので、こういう問題が生じないように国としてしっかり取り組むことをお願いをしておきたいと思います。 それでは、雇用、労働問題について質問をいたします。 まず、平成二十五年度労働時間等総合実態調査結果の再集計について、五月二十二日の厚生労働委員会理事会で報告がありました。その後、五月二十九日には、六件のデータからの削除、そして本日の理事会で、四十七種のシート中十三種のシートに転記ミスがあったと、こういう報告がありました。誠にこれ遺憾で、こういうデータの下で今後働き方改革審議をしちゃっていいのかと私は非常に疑問を持っております。まず、このことに対して、すごく遺憾であるということを強く申し入れておきたいと思います。 五月二十二日の報告書によりますと、本調査のデータ一万一千五百七十五事業所について、既に撤回した裁量労働制のデータに関わる調査事業所千五百二十六事業所のほか、精査用に作成したプログラムによる論理チェックにより異常値である蓋然性が高いと考えられるものが、九百六十六事業所について無効回答として当該事業所データ全体を母数から削除して、残る九千八十三事業所について再集計を行った、このように言われました。 大臣、この労働時間等総合調査というのは大変私は手間が掛かっているんだと思うんですけれども、どのぐらいの時間を掛けて、どのぐらいの対応者で、何年に一度この調査を行っているんでしょうか。そして、今回の誤りの特徴的な誤り、これはどういうところだったんでしょうか、お聞きいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) もし必要なら詳細は局長の方から答弁させていただきますけれども、本件については、基本的に監督官が一件に大体ほぼ一日を当てて回るということでありますから、その分だけの人日が掛かっているわけであります。 そして、どこでどういう形で生じたかということでありますけれども、明らかな誤記と考えるもの、あるいは理論上の上限値と考える数値を上回るもの、また複数の調査項目間の回答に矛盾があるもの、いろいろあったわけであります。実際、当初の段階においてもこうした論理チェックを入れていたわけでありますけれども、十分そこが、その論理チェックのポイントが十分に詰めていなかったということで、そういったところも漏れてしまった、結果において今申し上げたような異常値である蓋然性が高いというものが含まれていたということでございます。 また、その上で、それを除去させていただきましたけれども、最初の精査の段階では、原データと電子データの間のそごがないかどうか、そして電子データの中において今申し上げたいろいろ考える中での論理チェックをさせていただいて、異常だと思われる蓋然性を除外をさせていただいて提出をさせていただいたのでありますけれども、その後、委員会における野党の皆さんからの御指摘もあって、元々の原データが同じものが入っているんじゃないかという御指摘をいただきまして、その原データのところをもう一度電子データの中で項目ごとに一致するというものから含めて調査をしたところ、六事業所においては同一のデータが入っていたということが判明をいたしました。 それを踏まえて実態調査、労働時間等実態調査等について訂正をさせていただき、また含めて、これまで労政審等の資料を出させていただきましたので、それも提出をさせていただいたのですが、そちらの方の転記について、今御指摘のあったミスがあったということでございまして、こうしたミスが重なっていることに対しては深くおわびを申し上げたいと思います。 それから、どのぐらいの頻度かということでありますけれども、前回は平成十七年度にこうした調査が行っている。したがって、これ定期的に行っているというよりは、こうした労働時間についての議論が想定される、その段階で行っているものと承知をしております。
○小林正夫君 これは、不定期だけれども何か大きな課題があるときにはきちんと調査をしてそういうデータを基にいろんな施策を考えると、こういうことだと思います。 前回は平成十七年度と今大臣報告ありましたけれども、今後もこういう調査が当然あるべきだと思います。またあると思います。 大事なことは、やはり今回の調査においてどういうようなミスがあったのか。例えば、調査の仕方に問題があったのか、入力ミスがあったのか、原因は何なのか。そして、今回の原因を究明した上で、今後どういう対策をしてこういうミスが起きないようにしていくのか。私、ここが一番大事だと思うんですね。このことについて、大臣にお聞きいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) そのことについてはしっかり精査をさせていただかなければならないと思っておりますし、それから、いわゆる裁量労働制に係る調査、これについてはこの平成二十五年度の労働時間等実態調査、この項目全てを撤回させていただきました。そして、その上で、もちろん関係する法案の部分も撤回をさせていただいたんですが、その上で、これを調査をするということになっておりまして、今どういう形で調査設計をしていくのか等々これから議論させていただくわけでありますけれども、そういった中においても、この統計資料を、基本的に対応しております総務省ともよく連携を取りながら、今回の失敗を二度と繰り返さないと、こういうことで対応させていただきたいと思っております。
○小林正夫君 先ほど言ったように、この調査は膨大な時間と労力を掛けて、当然国の税金がそこで使われているわけなんですが、その集約した結果がこのような状態になっているのは本当に遺憾に思います。 これからいろいろ検討するというお話ですけれども、ここはしっかり今回の経験を踏まえて対策を講じていかないと、同じような過ちが起きるというふうに思います。是非、同じような過ちが起きないようにしっかり取り組んでいただきたい、まずこのことを大臣の方に強くお願いをいたします。 そして、今回の働き方検討、これから審議に参議院でも入るということに多分なっていくと思いますけれども、これは平成二十五年十月、このデータを公表して、裁量労働制の拡大など審議する労政審議会に議論の出発点として位置付けられて、そのときに出されたこれは数字であった、こういうことでございます。その後、先ほど言ったようにデータが二割使えないものがあったり、次々削除だとかあるいは転記ミスがあった。 これは大臣、七十年ぶりの労働基準法の大幅改正という、こういう審議をこれからやっていこうという中で、正しいデータで私は法案を作り直して、再度提出をするなら提出をする、ここの原点に戻るべきじゃないか。普通はそのように考える、このように思いますけれども、大臣、是非、今回こういうような数字のミスが大変大きくあって、これは一回この法案は撤回をして、改めて政府で検討してこの法案を提出し直すと、そういう気持ちになりませんか。
○国務大臣(加藤勝信君) 改めて、そうしたデータ等についていろいろ問題があったこと、これは深くおわびをし、今委員からお話がありましたけれども、今後の対応における反省の糧とさせていただきたいと思っております。 その上で、再集計した結果でありますけれども、なお九千を超えるサンプル数もあります。また、集計結果についても、その傾向を見て、そうすると、その傾向に大きな変化があるわけではございません。したがって、労政審においてまたこの労働時間等実態調査のみならず様々な点からも御議論をいただいているところでもございますので、いずれにしても、長時間労働の是正は待ったなしの課題でありまして、この資料に関連する部分でもありますけれども、審議会でおまとめいただいた中小企業における割増し賃金率の猶予の廃止、また時間外労働の上限規制、これは必要だという認識には変わりはありませんので、改めて議論をやり直すということも考えてはおりません。
○小林正夫君 あるマスコミの調査では、働き方改革、今国会で成立させるべきだというのは二〇%程度しか数字が上がっていないという事実もあります。是非、正しいデータに基づいて正しい判断をして、そして国会に法案が出されるべきだと、このように当然思うわけです。したがって、今回の法案を撤回して改めて検討すべきだということを強く申し上げておきたいと思います。 次に、労働災害についてお聞きをいたします。 毎年、労働災害で尊い命が失われております。今日、お手元に資料一を用意をさせていただきました。これを見ますと、死亡災害、残念ながら前年より三十一名増えてしまっている。特に、陸上貨物輸送、陸上貨物の運送業で三十六名、昨年よりか多い死亡災害が起きている。建設業では十八名増えている。この二つの業界は、働き方改革の資料でも長時間労働が多いとされている業種だと私は思っております。 そこで、大臣にお聞きをしたいのは、大臣はこの死亡災害が増えた要因は何と考えているのか。それと、この表の右の方に、休業四日以上の死傷災害と書いてありますが、ここも昨年同期比を見ると、二千四百六十九人、この災害が増えている。この要因もどこにあるとお考えか、お聞きいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、お尋ねの陸上貨物運送事業あるいは建設業における労働者の死亡数は、本年五月三十日に公表した確定値では、平成二十八年比で、陸上貨物運送事業で三十八人、建設業で二十九人、これ増加をしているわけでございます。 また、陸上貨物運送事業の死亡事故の類型別に見ますと、交通事故はおおむね前年と同水準である一方、荷の積卸し時等の安全対策が不十分であることによる荷台等からの転落、墜落、挟まれ、巻き込まれ等による死亡が大幅に増加をしております。墜落、転落では六人が十九人、挟まれ、巻き込まれでいえば八人が十九人ということでございます。 また、建設業においては、屋根や足場等からの墜落、転落、これはほぼ前年と同水準でありますけれども、作業場と事務所間の移動時などの交通事故による死亡、これが三十九人から五十人と大幅に増加をしているところであります。 それから、今お話がありました労働災害の休業四日以上の死傷者数、これは、ここにございますように、これ済みません、速報値なので、私、今、確報値で申し上げさせていただいておりますが、この五月三十日に公表したものでも前年比二・二%となっております。特に、労働者数の増加が近年著しい小売業、社会福祉施設といった第三次産業で、転倒、また動作の反動、無理な動作による負傷者の増加、これが大変顕著でございます。その要因としては、小規模な店舗や施設が多いため、事業場の安全衛生の体制が脆弱であるということ、また、転倒や腰痛の災害リスクが高い高齢者の労働者が増えている、こういうことが考えられるのではないかというふうに考えております。 いずれにしても、この増加傾向というのはいい傾向ではありません。これをしっかり減少させていくためにも、国、事業者、労働者等の関係者が重点的に取り組む事項を取りまとめました中期計画、第十三次の労働災害防止計画において、それぞれの業種の特性や労働災害の状況に応じた対策を講じるとされているところでありますので、我々も今申し上げた原因等を分析した上で、更にどういう対応が必要なのか、それを積み重ねて、労働災害の防止、また、その死亡者あるいはこうした死傷者の減少に努めていきたいと思っております。
○小林正夫君 労働災害については、機会あるごとにこのテーマを取り上げているんですけれども、私が企業で働いているときに、自分の現場で労働災害を起こして、死亡災害、この経験をいたしました。もう今でも忘れることができない災害でした。したがって、私のこれからのテーマも、労働災害をいかに減らしていくのか、もうこのことが一番大事だと、このように思っております。 そこで、厚労省にお聞きをいたしますけれども、労災防止に関わる今年度の予算措置、そして厚労省として労働災害防止の取組、どういうふうに今年度は行っていくんでしょうか。
○政府参考人(田中誠二君) お答えいたします。 平成三十年度は、先ほど大臣からもありましたが、第十三次労働災害防止計画、五か年計画の初年度でございます。この計画で重点業種に指定した業種の対策や労働災害が増加傾向にある第三次産業の対策などに重点を置いた予算措置を講じることとしております。 具体的には、建設業につきましては、中小企業の安全衛生管理能力の向上支援や墜落・転落災害防止対策の充実強化に向けた検討、陸上貨物運送事業につきましては、荷役作業に従事する労働者に対する安全衛生教育や個別事業場に対しての安全診断、改善指導、製造業につきましては、施設の老朽化などによる労働災害に対応した安全対策の推進やリスクアセスメントなどによる機械設備の安全対策の促進、第三次産業につきましては、安全の担当者の配置促進、転倒災害防止対策や腰痛予防対策の促進等を行うこととしておりまして、これらに必要な予算として八十二億円を確保しております。 また、厚生労働省では、労働災害を防止するための取組として、業界団体などとも協力をしまして、事業場への安全衛生指導や安全対策の意識啓発などに努めているところでありまして、その一環として、労働災害防止に取り組む企業が国民から評価される環境の整備や安全対策の好事例の共有などを図る安全プロジェクトを実施しております。 このプロジェクトには、現在、製造業を始めとした幅広い業種から七百十の企業等に御参加いただいておりまして、今後とも、こうした取組の推進を含め、国や関係者が協力しながら企業などにおける安全活動の促進を図ることにより労働災害の防止に取り組んでまいります。
○小林正夫君 いろんな現場があるんですけれども、現場は一定の工期が決められていてその間で仕事を仕上げなきゃいけないという、こういうような宿命を背負いながら仕事をやっているんですが、雨の日もあれば夜間の仕事もあります。そういう意味で、要因はいろいろあるんですけれども、私の経験でいうと、安全は、もう繰り返し繰り返し安全が必要なんだということを言っていかなきゃいけないし、形で見えるようにして労働災害防止を訴えていかなきゃいけないと私は思っております。先ほど言ったように、適正な工期をきちんとつくってあげるということも私は大きな労働災害防止になっていくと思います。 これも、二年前の臨時国会でこれらに関する法律も議員立法で作っておりますけれども、是非、厚生労働省としても、適正な工期を守ること、つくることが労働災害防止につながっていくんだということも十分認識した上でいろんなところに指示を出していただきたい、このお願いをいたします。 資料二を見ていただきたいんです。これはアスベストの関係の資料です。一昔前は、アスベストは大変使い勝手の良くて、軽くて耐火性にも優れているということで外国からたくさん輸入されて建設に使われてきました。そのアスベストを使った建築物がこれから取壊しになっていく、これがこの表なんです。二〇三〇年をピークにして、これから今言ったアスベストが使われている建物の解体ピークを迎えてくる、こういう状況にありますので、この石綿に関する労働災害について質問を何点かしたいと思います。 まず、石綿による疾病で平成二十八年度に労災保険給付の請求及び支給決定の件数はどのぐらいあったのか、この五年間と比べて増えているのか減っているのか、質問をいたします。
○政府参考人(田中誠二君) 平成二十八年度の石綿による疾病に関する労災保険法に基づく保険給付の請求件数は千百九件でございまして、支給決定件数は千五十七件でございます。過去五年間の請求件数及び支給決定件数につきましては、いずれもおおむね千件を超える水準で推移をしております。 石綿による疾病の労災請求などに対しては、引き続き、迅速適正な決定に取り組むとともに、被災労働者が確実に救済されるよう、労災保険制度及び石綿救済法に基づく救済制度の周知を図ってまいります。
○小林正夫君 私の知人にもこのアスベストが原因による病気を起こしたのがいるんですけれども、やっぱり肺に関することなので呼吸が苦しくなったりして、本当に見ていてもう気の毒極まりありません。 したがって、この表を見ていただくように、これから二〇三〇年に向けてアスベストを使っている建物の解体工事がピークを迎えるんですけれども、今年の四月から第十三次労働災害防止計画が進められておりますけれども、その中で、建物の解体工事に関わる石綿障害予防として、暴露対策、どういうふうに進めるというふうに示したんでしょうか。
○政府参考人(田中誠二君) 第十三次労働災害防止計画では、建築物の解体工事に従事する労働者の石綿暴露防止対策として、一つには、事業者による石綿の使用の事実の把握漏れを防止するための仕組みづくり、二つには、石綿があるにもかかわらず必要な安全衛生経費を負担せずに石綿暴露防止措置をおろそかにするような事案への対応について検討をしていくこととしており、今後具体化を図ってまいります。
○小林正夫君 今答弁いただきましたけど、そのことについて少し教えていただきたいと思うんです。 要は、石綿の使用の事実の把握漏れがないようにしていきたいと、この防止を徹底すると言われましたけれども、どういうふうに徹底をしていくのか具体的にお聞きをしたいということと、発注者が石綿の有無等に応じて必要な安全衛生経費を負担することが重要であると、こういう旨の今答弁がありましたけれども、この経費が正しく上乗せされているかどうか、このことについて、誰がどうチェックするんでしょうか。
○政府参考人(田中誠二君) 一点目の事業者による石綿の使用の事実の把握漏れ防止につきましては、第一に、現在、吹き付け石綿の除去など、石綿発散リスクが相対的に高い作業に限って労働基準監督署への届出をお願いしておりますけれども、その届出の対象を拡大すること、それからもう一点は、使用の有無の調査を行う人材、専門家が必要でございますので、その育成、確保を図っていくこと、こういったことについて、今後、具体策をそれぞれ有識者に御検討いただくことを考えております。 それから、二点目の発注者による必要な安全衛生経費の確保につきましては、関係省庁と連携しながら取り組んでいるところでございますけれども、厚生労働省としては、石綿障害予防規則において、建築物の解体作業などの注文者に対しまして、石綿の使用の有無に係る事前調査や解体作業の費用等について、法令遵守を妨げるおそれのある条件を付さないように求めているところでございます。また、安全衛生対策に必要な費用が発注者や元方事業者から関係請負人まで確実に行き渡るよう、関係省庁と連携しながら周知啓発を行っておるところでございます。 安全衛生経費の確保については、石綿対策のみならず、建設業における安全衛生の基本となる対応として重視しておりますけれども、この点につきましては、現在、国土交通省において、建設工事従事者の安全と健康を確保するため、安全衛生経費の実態を把握するとともに、その結果を踏まえて、安全衛生経費が下請負人まで確実に支払われるよう、実効性のある施策を検討する予定と承知しております。 厚生労働省としても、石綿につきましては、石綿が含まれているにもかかわらず必要な安全衛生経費が負担されずに労働者の石綿暴露防止がおろそかにされることがないように、必要な対策に取り組んでまいります。
○小林正夫君 大事なことは、きちんとした経費が乗っかっていることなんですね。今答弁にありましたけれども、そういうことがないように指導していく、あるいはそういうことを求めていくということのお話なんですが、これきちんとチェックをしていかないと、とかく経営だとか周りの環境が厳しくなると安全対策のお金が割合削られちゃうということが間々あるんですよね。そうならないようにきちんとこれチェックをしていかないと、厚労省はこういうことをやりなさいという指示だけじゃなくて、本当にきちんとこういう経費が上乗せされているのかどうか、やっぱり現場行くなりなんかしてチェックをしていかないと私は十分な対策になっていかないんじゃないかと思います。もう是非そのことも含めて検討をしていただいて暴露防止対策をやってもらいたい、このようにお願いいたします。 そこで、大臣、先ほどのこの表に戻りますけれども、これからピークを迎えます。この石綿による病気というのは、先ほど言ったように、もう大変胸が苦しくなって、生活するのが本当に困難になります。もうこの暴露対策をしっかりやっていくんだという、この大臣としての意気込みをお聞きをしたいんですが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 私も、石綿を吸い込んだ肺の、何といいますかね、写真とかそういったものを見させていただいて、また、大変それが厳しい病気であるということも聞かせていただきました。そうした状況になり得る可能性がこれから更に、今委員がお示しいただいた表を見ても懸念があるということでありまして、二〇三〇年をピークとして石綿が使用された建物解体工事が増加をしていく、増加をすれば、当然それによって飛散するというか、今は飛散しないようにいろんな施策は組んでいますけれども、そうしたリスクがあるということ、また、石綿への暴露、これ長期間の潜伏期間があって、だんだんだんだん重篤な疾病につながっていくということでもあります。 そういった意味においても、今も安全衛生部長からもるる説明をさせていただきましたけれども、そうした施策を一つ一つ着実に実施をしていくということが極めて重要だというふうに思っております。我々としても、関係事業者に対して、労働安全衛生法令に基づく措置の実施、これ現行の措置ですね、これを引き続き実施をしていくとともに、石綿使用の有無を確認する事前調査がより徹底される仕組みづくり、あるいは先ほどの、それに必要な経費をしっかり確保していく、そのための施策、そうしたことを、国交省等ともしっかり連携を取りながら、対策の強化そしてその実施を通じて、労働者の石綿健康障害防止、というか健康障害が生じないようにしっかりと取組をしたいと思っております。
○小林正夫君 次の質問に行きます。 障害者雇用についてお聞きをいたします。 今日は傍聴に、働く仲間の方がお越しになっています。多分、今日傍聴されている方の職場でも障害を持った人たちと一緒に働いている方も多いと思いますけど、この障害者雇用についてお聞きをいたします。 今年の四月一日から法定雇用率の算定基礎の見直しが行われました。民間企業は二・〇%から二・二%、国、地方公共団体は二・三%から二・五%、都道府県等の教育委員会は二・二%から二・四%になりました。 現状の雇用率を確認したいということと、平成三十三年四月前の段階でそれぞれ〇・一%引き上げると、こういう方針になっているんですが、達成できるようにするための取組はどうやっていくのか、このことをお聞きをいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 民間企業における障害者の実質雇用率、これ、平成二十九年六月一日現在で一・九七%ということでございます。数字は六年連続で過去最高を更新しているというところであります。こうした中、本年四月から法定雇用率二・二%、そして平成三十三年の四月より前に更に〇・一%引き上げられるということでございます。 こうした目標の達成に向けて、障害者雇用の促進を図っていく必要があります。ハローワークの職員、ジョブコーチ等が企業に出向いて、障害者の能力や障害特性を踏まえた配置や担当業務の選定、働きやすい執務環境の構築、健康面にも配慮した雇用管理等について助言を行っているところでありますし、今年度からは、障害者を全く雇用していない、こうした障害者雇用ゼロ企業等に対する対応として、言わばアウトリーチ型の相談支援、これを重点的に実施をしているところであります。さらには、ICT技術の進展に対応したレワーク、あるいは農業分野、よく農福連携と言っているわけでありますけれども、そうした、などの多様な分野での働き方のモデルを構築するなど、個々の障害者がその能力を十分に発揮できる雇用環境の整備、これにしっかりと取り組ませていただきたいと思っております。
○小林正夫君 もう是非、障害を持っている方が、働きたいという方は非常に多いと思いますので、その働ける場をつくっていくということに対してしっかり取り組んでいただきたいと思います。 そして、先週の五月二十五日に、厚生労働省から平成二十九年度における障害者の就職紹介状況等の報告がされました。それを見ますと、平成二十九年度のハローワークを通じた障害者の就職件数は九万七千八百十四件で前年度比四・九%増となっている、新規申込件数も五・四%増えているが、就職件数が増えた、これはいいことなんですが、この要因は何と考えているのか。また、障害者雇用における対象業務の適合性についてどう判断しているんでしょうか、お聞きをいたします。
○政府参考人(坂根工博君) 今委員からお話がありました障害者の就職件数、そのとおりでございます。 この数につきましては、本年四月からの法定雇用率の引上げ、先ほどお話があったとおりでございます。こういったもの等に伴う企業による障害者の採用意欲の高まりや障害者雇用のノウハウの蓄積、あるいは就職を希望する障害者の増加といったことが相まって着実に増加してきているということと認識をしております。 障害者が従事する業務の内容につきましては、必ずしも障害の種類によって一律に判断できるものではないと考えております。お一人お一人の障害特性や能力、そして企業の業務内容や職場環境などを十分に踏まえながら、必要に応じて専門的知見を踏まえた様々な支援を行うことによりまして、個々の障害者一人一人が職場に適応できるようにしていくことが重要と考えております。 また、障害者の職場適応を進めていくためには、企業と障害者双方の事情を踏まえた的確な対応が求められます。このため、ジョブコーチによる支援を更に活用することとしておりまして、今年度からジョブコーチ養成数を倍増したり、支援スキルを向上させるためのフォローアップ講座を開設したり、そういったことによりまして支援体制の充実を図っているところでございます。
○小林正夫君 その報告書を見て、えっと私が驚いたのが障害者の解雇数なんです。障害者の解雇数を見ると二千二百七十二件で、昨年度の千三百三十五件を大幅に上回って七〇%も解雇件数が増えている、こういう結果の報告でした。 その要因も書いてあったんですが、その要因は事業廃止と事業縮小が主、これが主な理由だというふうになっているんですが、お聞きしたいのは、解雇された人の再就職の状況をどう厚労省は把握しているのか。また、再就職をするために頑張っている人は多いと思うんですが、厚労省としてはどういう支援をしていくのか。あわせて、再就職支援の今言ったような取組が現状どう行われているのか、このことを確認したいと思います。
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。 厚生労働省におきまして把握をしている平成二十九年度の障害者の解雇者数は、対前年度比七〇・二%増の二千七百七十二人でございました。これは、障害者雇用促進法に基づいて、事業主は障害者である労働者を解雇する場合にハローワークに届出をしないといけないということになっておりまして、その届出によって数を把握しているところでございます。 今回増えましたのは、報道等でもありますとおり、就労継続支援A型事業所の廃止によって解雇者が十名以上となるケース、これA型ということは必ずしもその届出で出てこないものですから、十名以上の場合が、また改めて調査をしているわけでございますけれども、そういったケースで千百六十六名が解雇されておりまして、このことが解雇者数の増加につながっているものと考えております。 そういったこともありまして、一般的に、ハローワークが解雇届を受理する際には、当該解雇が労働法令に照らして適法、まあ違法なものではないかどうかといったことを確認した上で、事業所に対して必要な指導を行うとともに、解雇された方に対しては、雇用保険制度の説明や本人に適した求人の開拓を行うほか、安心して再就職に向けた活動が進められるように積極的に支援をしているところでございます。 先ほど、私、七〇・二%増と言いまして、数、間違えまして、二千二百七十二名でございます。失礼いたしました。
○小林正夫君 大臣、解雇はいろんな事情があるんですけど、解雇された後、この障害を持っている方が再就職できるようにしっかりやっていかなきゃいけないと思うんですが、やはりそういう状況を厚労省としても把握をして障害者の方に手を差し伸べる、こういうことが私必要だと思うんですが、今の答弁の中ではそういう話が聞けませんでしたので、大臣の方からお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、A型事業所の関係するところは今大変問題にもなっているところでありますし、実は、私、岡山が基盤でありますけれども、この地域から広島にかけて出てきているわけでありまして、そういったところにおいては市等々と、またハローワークとも連携を取って、そういった皆さんが他のA型事業所あるいは通常の就職等々、その方の状況と希望に応じて再就職ができるようにしっかり対応させていただきたいと思っておりまして、実はまだ完全にそこまで至っておりませんから。 で、だんだんだんだん、ほとんどの、かなりの方は雇用保険に入ってはおられるんですが、もう既に切れた方、あるいは余り雇用期間の対象期間がない方、こういった方もいらっしゃるんで、そういったこともしっかり念頭に置きながら我々としても取り組ませていただきたいと思いますし、それから、今はA型だけ申し上げましたけれども、そうでない場合も含めて再就職。それから、再就職した人というのは一回経験があるわけですから、その経験を活用していただくということ。それから、新規の方。 それから、もう一つ大事なことはやっぱり就職を継続していくということで、今そういった形での支援もさせていただいておりますけれども、そうした多面的な対応をしていくことによって障害のある方が就職をしていただく、あるいは就職し続けていただける、こういうように努力をしていきたいと思います。
○小林正夫君 これで質問を終わります。
○石橋通宏君 立憲民主党・民友会の石橋通宏です。今日は集中ということで質問時間をいただきました。 最初に、加藤大臣、この間続けて加計学園の問題について大臣の見解なりお聞かせをいただいておりますが、今日も最初に一点だけ、大臣、内閣の一員としての御所見をいただきたいと思うんですが。 愛媛県の文書、これ大臣は前回も、大臣に関わる部分についてはということでいろいろこの場でお話しはいただきましたが、僕ら信じられないことが起こったわけですね。加計学園が、二月二十五日の安倍総理と加計理事長の面会についてうそだったと、虚偽、だました。いや、これ、どっちにとっても大変なことですね。それが本当ならゆゆしきことでしょう、大臣。逆に、それがうそを言ってそれをごまかそうとしているなら、これまた大変なことですね。いずれにしても、これ事実関係何としても把握をしないといけませんが、仮に、本当にこれうそついて自治体を動かした、結果的に国動かして税金を分捕った、それが事実だとすればこれ大問題ですね。 大臣、加計学園とはお地元で、これまでもいろいろ関係があるということは大臣お認めになった、そういう関係です。その加計学園がこういう状況にある、ひょっとしたら巨額詐欺事件かもしれないという状況の中で、大臣、今この加計学園のこの状況について、こういった御発言について、ひょっとすると本当に深刻な詐欺事件かもしれないという問題について、大臣、どういう御所見かお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) これは、愛知県の作成した文書に関して加計学園側が……(発言する者あり)あっ、ごめんなさい、愛媛県が作成した文書について加計学園から、特に総理のところの部分についてそうした事実はないというお話があったということ、これ私は報道等で承知をしている限りであります。 いずれにしても、それについて、まずは今治市、愛媛県等の間において、その辺についてはしっかりと議論、議論というんですかね、対応がなされていくものというふうに承知をしております。
○石橋通宏君 相変わらず、加藤大臣、人ごとのような御答弁で、内閣の一員として、しかも地元岡山のこの加計学園に関わる課題だということも含めてどういう御所見かとお伺いをしているわけで、どうも、まあまあ何かするんじゃないでしょうかみたいな答弁だと、甚だ内閣の一員としての大臣という立場での御答弁とは思えません。 これは本当に深刻な問題だと重たく受け止めて、これ、安倍総理があれだけ、いや、国民に丁寧に、真摯にって言っているのであれば、その一員としての大臣も責任が問われる話だと思います。このことは重ねて、我々引き続きこれ、とにかく真実が何なのか徹底追及していかなければいけないというふうにも思っておりますので、大臣、是非その責任を大臣も果たしていただきたい、重ねてお願いを申し上げておきたいと思います。 続いて、通告していた質問に入りたいと思いますが、その前に一点だけ。 今年もいよいよILO総会が始まりました。私、個人的にはこれ本当は日本も毎年是非厚労大臣に行っていただきたいというふうに強く思っているわけです。残念ながら、日本の場合はどうしてもこの時期は国会審議の真っ最中でありまして、今年もこれだけ大変重要な課題を審議を我々させていただいておるので、大臣なかなか、これは張り付いていただかなきゃいけないわけでありますけれども、今、副大臣対応含めて御検討されているということでありますが。 今年、大変重要な課題が議論されます。ハラスメントの対策をどうするか。これ、場合によっては来年の総会で新しい条約、勧告が採択されるかもしれないという、そのための第一次討議であります。とすると、来年ILO百周年ですね、百周年という節目にこのハラスメント対策の条約ができるかもしれないという、それだけ重要な今回の総会に、まあこれ副大臣もし行かれれば代表して発言をいただくわけであります。是非、後ろ向きな発言は決してしないと。日本政府はいつもそうなんです。いや、それぞれ個別の事情があるからと、各国の事情があるからといって後退的な発言をして、世界から、何だ日本の発言はと言われるんです。絶対そんなことはない、日本がILOの本当に原加盟国であり、百周年、これ、責任を果たしていくんだという決意も込めて、この新しい条約、新しい課題に対して、これ国際労働基準が必要だ、是非、積極的な対応を、もし行かれるのであれば、役割を果たしていただきたいとエールを送っておきたいと思いますので、御答弁は結構です。それだけ受け止めて、いや、まだ分かんないからね、受け止めていただきたいと思いますので、よろしくお願いしておきたいと思います。 それでは、先ほど小林理事も冒頭取り上げられました二十五年度労働時間等総合実態調査に関する問題点について、小林理事と全く同じ思いですが、大臣、これ、とんでもない大失態だと、厚生労働省の、まず大臣、思われませんか。
○国務大臣(加藤勝信君) これというのがどこまで指しておるかあれですけれども、そもそも裁量労働制のデータについて、比較すべきでないものを比較したというところからスタートし、そしてその裁量労働制についてもデータにおいて精査をしなければならない、そうしたものが含まれていた。それについては全面的に撤回をさせていただきましたけれども、それ以外のいわゆる一般労働者のデータにおいてもその整合性の取れていないものがあったということで、これを精査をさせていただきました。 具体的には、調査票と我々持っている電子データの間の整合がちゃんとなっているのか、そして電子データの中において論理チェックをして、おかしなものは入っていないのか、そういったことで、結果的に提出を、明らかに蓋然的におかしいというものを出させていただいたところであります。しかし、そのデータの中に、結果的に、我々が精査した部分の手前にあったわけでありますけれども、元々のデータの中に六つの事業所について同じ資料が入っていたということであります。それを更に外したものを提出をさせていただきました。 平成二十五年度の労働時間等総合実態調査そのものは、そのとおり、出させていただいたとおりでありますけれども、それらを踏まえて、労政審等に提出をした資料も併せて出させていただきましたけれども、それについて、私どもの方で転記ミスがあったということで、ある意味ではミスの上にミスがつながっているということ、このことは深くおわびを申し上げなければならないと思っております。
○石橋通宏君 いや、もうおわびじゃ済まない、大失態以上のものだ、こういう状況だと思います、大臣。 六件のコピーが入っていた。これは全く理解できないんです。大臣、なぜ六件のコピーがこれ分からなかったんですか。原本の調査票があったわけですね。原本の調査票があって、コピーが紛れていた。それが今まで何で分からなかったんですか、教えてください。
○政府参考人(酒光一章君) お答えいたします。 再集計を担当した立場からお答えをいたしますと、この調査票について、六件コピーされたものについては、全て管理番号といいますか通し番号、違う番号が振られておりました。ですから、今回の再精査の段階では違う事業場だと考えておりまして、気が付かなかったということであります。ですから、正確に言うならば、最初の処理の時点で重複のチェックですとかそういうものをもう少ししっかり、要するに二十五年の時点ということかもしれませんし、それが不正確だという認識があれば、今回の再精査においても、そこについてももう少しチェックをすべきだったというふうに考えます。
○石橋通宏君 そもそもの段階で、原本の調査票がある、コピーされたものがあった、それを通し番号を振っていた。何で分からなかったんですか。いや、それが分からないんです。原本でちゃんとあった。コピーなんて普通分かりますよ、その場で。それが紛れていたのがそもそも分からなかったこと自体、この調査の信頼性が著しく損なわれた。違いますか。
○政府参考人(酒光一章君) 事実関係で申し上げますと、今回、平成二十五年に最初に調査を実施したわけですけれども、そのときに届く調査票、これは議員がまさにおっしゃるとおり、本来であれば原票を送り、必要であればコピーを手元に置いておくというのが普通の業務のやり方かと、統計業務ではそうかと思いますけれども、今回においてはそこは必ずしも徹底をされていないで、きちんと報告を行うということが重視されたということでコピーを送ってきた監督署なり局があったということでありまして、コピーがあったからといってそれが間違いだということにはすぐには気が付かなかったということだろうと思っております。
○石橋通宏君 いや、委員長が首かしげていますけどね、そんな答弁通用するんですか。原本があって、それでコピーが、写しがあった。それは見りゃその場で、最初の段階で分からないとおかしいですよね。 であれば、逆に言えば、六件しかコピーが入っていなかったということがなぜ証明できるんですか。
○政府参考人(酒光一章君) 説明が悪かったんだろうと思いますけれども、最初に調査をするときは、当然調査票に記入をして、監督官が一人一人記入をしております。その調査票を送るときに、一度本省から照会を掛ける、この関係について照会を掛けることがあり得るのでコピーを取っておくようになっておりました。それは、全部送ってしまうと何の調査票について聞かれているのかが分からないので、調査票の写しを手元に置いておくということであります。そのときに、本来は、本当の、本来書いた調査票を本省に送ってコピーを手元に置いておくのが多分正しい業務のやり方なんだろうと思いますけれども、そこが必ずしも徹底されていなくて、手元に本体を置いてコピーを送った、多分、ところがあるということだろうと思っております。 今回、六件というのは、事業所の名前ですとか様々な検索条件を付けまして、イコールになっているものについて一個一個事業所を、調査票を確認した上で、これは全く同じものであるということを確認したものでございます。ですから、これ以外に同じものというのは存在しないということであります。
○石橋通宏君 もはやそれが存在しないと言われてもそれすら信頼できない、これが今の実態だと思います。 この六件のミスを犯した六人の監督官、これ特定されているんですね。
○国務大臣(加藤勝信君) この調査票ごとには、誰が書いたか、誰が実施したかという記載がありませんので、今の段階で誰がやったのかということは分からないと、こういうことでございます。
○石橋通宏君 すごいことですね。この六件のミスを犯した、なぜミスがこんな、犯したのか。特定されていないということは、なぜこのミスがあったか調べていないということなんですよ。であれば、この六人の監督官、この六件のミスが六人だったのか、三人だったのか、一人だったのかも分からない。その人がやったほかの調査が信頼が置けるのかどうかも分からない。全く分からないんです。そういうことでしょう、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、これは労働基準監督官が個々にコピーを取るというのではなくて、多分、監督署の中で取りまとめていますから、取りまとめたところでコピーを取る、あるいはそこから監督署が労働局に送ってくる、送ってくる段階でコピーを取る、多分そういうことなんだと思いますので、監督官そのものがどうということにはつながらないというふうに思います。
○石橋通宏君 大臣、多分とかいう答弁やめてくださいね。僕らはここで、この調査データの信頼性、統計上の有意性を確認しているわけです。多分って何ですか。多分じゃ議論になりませんよ。事実をここでちゃんと教えてください。分からないなら正直に分からないと言ってくれないと議論にならないです。そんないいかげんなものだったら、だから、とっとと撤回してくださいよ。そういうことですよ、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、多分というのは、そこ、そういう形で流れていた、要するに、結果的にどこで二重にコピーがなされたかというのは、今の私どもの段階では、確実に、労働基準監督署であったのか、労働局であったのか、ここまでは判明をしていないということであります。
○石橋通宏君 だから、それが事実なんです。分からないんです。誰がどこでどうやってどういうミスを犯したのかがいまだに特定されていない。にもかかわらず残ったデータは信頼を置けるって、誰が信じるんですか、そんなこと。 じゃ、さっきの九百数十件、異常値がありましたね。その異常値を記録した、これ現場、同じこと聞きます。 これ、監督官のミスですか、それとも現場のミスですか、誰のミスですか。九百六十六件、どういうミスだったか、それ特定されているんですか。
○政府参考人(酒光一章君) チェックについては、プログラムを作って、こういう例えばデータは理論的にあり得ないだろうとか、このここの数字の関係は理論的にあり得ないだろうというものをチェックしております。 それがどうして生じたかということにつきましては、はっきり申し上げてよく分かっておりません。監督官が誤って記載をしたのか、あるいはヒアリングなり行った事業所が誤った回答をしたのか、あるいは誤った回答をしたのを監督官が気が付かなかったのか、いろんなケースが考えられますが、申し訳ございませんが、そこまでは確認はできておりません。
○石橋通宏君 そんなことも確認できていないんですよ。機械的に九百六十六件抜いただけなんです。 じゃ、残ったデータが信頼できるのかどうかなんて全く分からない。だって、どうやって異常値が出たか分からないんですから。大臣、こんないいかげんなものを何で撤回しないんですか。 もう一個聞きましょう。 最長のもの、平均的なもの、これ、我々も改めて確認しましたけど、その事業場の本当に最長のものなのか、本当に平均的なものなのか、全く証明されません、できません、分かりません。これ、否定できないはずです。 それで、中には、それぞれ一日、一週間、月間、年間、最長のものも平均的なものも全部同じデータ、同じ数字だというのがあるんです。あり得ないでしょう。いや、あり得るかと言われたらあり得るでしょう。確率的に〇・〇〇〇〇〇何%か分かりませんが、あり得ないわけではありません。でも、これ、あり得るんですか、大臣。こんな、現実の世界として、最長のものも平均的なものも、一日も一週間も月間も年間も全て同じ数字、こんなことあり得るんですか。
○政府参考人(酒光一章君) 今御指摘いただいたものについては、事前にこういうものがあるんじゃないかとお話をいただいておりますので調べておりますけれども、五件ほどあるかと思います、そういったものがですね。 それにつきましては、個別のマイクロデータといいますか、個票のデータ遡って、かつ、いろんなものなどを見ておりますと、非常に少人数、一人とか数人の会社、多くて八人の会社でありますし、残業時間も数時間ということであります。ですから、ほとんど要するに日頃は全く残業がない職場で、たまたま一日だけ数人の人が残業をしたというようなケースはあり得るんだろうと思っております。 元々、一万あるうちの数件ですので、そういった会社があって全くおかしいということにはならないんじゃないかなと思っております。
○石橋通宏君 またならないんじゃないかなみたいな推測で言われる。そんないいかげんなこと、この場で言わないでください。 じゃ、酒光さん、全部、その五件、これ年間のデータは四月を含めたデータですか、それとも三月までのデータですか、教えてください。
○政府参考人(酒光一章君) これは調査票からはすぐに出てこないということであります。
○石橋通宏君 これも、皆さん、すごいんですよ。これ、一年間取っているんですけど、本当は三月までなんだけど、でも四月まででもいいよというふうになっているんです。混在しているんです。どっちか分からないんです。三月、四月って、皆さん分かりますね、異動の時期です。四月で最長のもの、平均的なものとやっている。でも、三月までにどこの部署にいたか分からないんです。じゃ、一年間というデータが本当にその人が最長のものとしての一年間のデータだったのか、全く分かりません。それが全部この中に入っているわけです。 大臣、こんな代物ですよ。それを何でこんな大事な法案の審議に、今ようやくこれ分かった、でもこの三年、四年、ずっと使ってきたんです、それを。だから、小林理事が言われたように、こんないいかげんなものを使ってずっと労政審で審議してきた。我々も議論してきた。だまされているんです、我々は。だから撤回しなさいと、まずは。これまでこれ積み上がってここに出てきたのであれば、それはもう一回出し直すべきだ、やり直せと。当たり前です。大臣、決断してください。
○国務大臣(加藤勝信君) これ、何回も答弁させていただいていますけれども、そういった中においてミスがあったことは本当におわびを申し上げなければなりませんけれども、先ほど審議官からもお話をさせていただいたように、今回については、疑わしいもの、これ論理的にチェックを掛けて、そうした異常値である蓋然性の高いもの、これは無効の回答として当該事業所のデータ全部を削除したわけでありまして、そういった意味において、まだ残ったサンプル九千あるわけでありますし、大事なことはやっぱりそこから見て取れる傾向がどうなっているのかということでありますので、そうした傾向についても大きな変化があるわけではない。 そして、一番大事なことは、やっぱりこれを通じて今やろうとしているもの、先ほど申し上げた中小企業における時間外の取扱い又は長時間労働の是正、こういったことはしっかり進めていかなければならないというふうに思います。
○石橋通宏君 大臣、分かって答弁されているのかごまかしているのか分かりませんが、私が言っているのは違いますよ。この四年間の間、これに基づいて労政審で議論してきた、それを言っているんですよ。それが、もう二千五百件何がし取り除かれた、残っているデータも、今申し上げたような、そもそもの調査が信頼できるかどうかも分からない、そんなもので労政審で議論をしてきた、審議をしてきた。その結果としてこの法案が提出されたとすれば、今取り除いたから、今取り除いて目の前にあるものは正しいと言ったって、違う。今出てきているものは、まさにその誤った取り除かれたものを含まれたデータで議論してきたわけでしょう。だから駄目だと言っているんです。 大臣の答弁、全くすり替えです。今残っているものは取り除いているから大丈夫だ、そうじゃないでしょう。そのことをちゃんと、大臣、責任ある立場でお認めにならないと、こんな大事な法案、審議なんかできませんよ。 先ほど衆議院でこれ可決された。数の力、悔しいですね。これ重ねて、こんないいかげんなものでこの法案がやってきた、これ是非撤回すべきだと。まずは、この今の調査、これをまず撤回すべきです。そして、これに基づいて出てきたこの法案、出し直すべきです。大臣、責任ある立場であれば、是非それやってください。 だから、いろんな法案、問題点がたくさんあるわけです。ちょっと、今日、時間が余りないので頭出しだけさせていただきますが、高プロの問題について何点か確認しておきます。 大臣、衆議院で、私どうしても分からない、使用者は勤務時間や場所について業務命令ができない、そのような命令があればこの制度の要件を満たさないので高プロの対象にはならないという答弁をされています。大臣、法案に、どこにそんなこと書いてあるんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) それは、私の多分答弁を読んでいただければ、この高度プロフェッショナル制度の法案には、高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務についてのみ認められる、こういうふうにまず法案には書いてあるわけであります。 そして、今回、この制度の趣旨を踏まえて、法律の要件に沿って、このまさに省令の中において働く時間帯の選択や時間配分は労働者自らが設定するものであることを明記する方向で検討したいということを申し上げ、そして、そうした省令、もちろん法案も含めてでありますけれども、そうした法令を前提とした場合において、今申し上げたように、使用者が長時間働くような業務命令あるいは時間を定めるような業務命令を出すような場合には、法令の要件を満たさず、高度プロフェッショナル制度の適用は認められないと、こういう話をさせていただいているわけであります。
○石橋通宏君 確認しておきます。 省令に委任する、それ、何条の第何項の話ですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の法案の労基法の第四十一条の第二項の、第一項第一号が基本であります。それからさらに、第十号においても補完的に……(発言する者あり)新労基法の第四十一条の二第一項第一号、そこに今、先ほど申し上げたように、高度の専門的知識を必要とし……(発言する者あり)いや、ですから、高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務と書いてありますから、この厚生労働省令を申し上げたわけです。
○石橋通宏君 時間等について業務命令できないというのがどこに書いてあるかと聞いているんです。
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、今、先ほど申し上げているように、その第一号における厚生労働省令で定めると書いたこの厚生労働省令においてその旨を規定すると、こういうことを申し上げているわけであります。
○石橋通宏君 今言われたのは業務の話ですよね。業務命令、つまり労働時間や場所について業務命令できないというふうに大臣は答弁をされている。だから、その根拠規定、省令に委任するというのがどの条文のどこに書いてあるかというふうにお聞きした。大臣、今そのことしか言われなかったので、じゃ、もうここで答弁、そういうことで理解しますよ。そこを大臣は、この衆議院側での答弁の根拠として言われた。ほかではないということなんですね。 じゃ、これ、もし使用者が、省令どう書かれるのか、これ是非今後の審議の中で明らかにしていきたいと思いますが、労働時間や勤務時間に関して業務命令した、指示をした、そうしたら決議違反になって、決議取消し、失効するんですね。
○国務大臣(加藤勝信君) その前に、今の省令の話ですけれども、その第一号と、それから、補足して、前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項というのがありますから、その……(発言する者あり)第十号です、修正した後です、修正した後。元々は九号だったんですが、条ずれしておりますので、修正した後の十号、この二つでありますが、ただ、メーンは先ほども申し上げた新労基法の第四十一条の二の第一項第一号ということでございます。 ですから、そこで定めた、先ほど申し上げましたけれども、要件に該当しないということになれば要件を満たしていないわけでありますから、当然この高度プロフェッショナル制度として労働時間等の除外ということにはならない、適用はされないと、こういうことになるわけです。
○石橋通宏君 だから、決議を失効させるんですね。
○国務大臣(加藤勝信君) 決議の失効というよりも、この法令の要件を満たさないので高度プロフェッショナル制度の適用は認められないと、こういうことになるわけです。(発言する者あり)
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話があった場合、例えばそういう省令にのっとって、そしてそれにのっとった決議等が行われておりながら、その使用者が、あなた、この時間仕事しなさいと、こういうような命令を命じた場合には、その人に対する適用は認められない。 ですから、私、加藤に対してその上司というか使用主が、本来私が高度プロフェッショナル制度の対象だとすればですよ、すれば、私に対して何時から何時まで働きなさいとかここまでやりなさいとか、こういう時間に関するそうした指示を行った場合には、私に対してはもう高度プロフェッショナル制度の適用はなされない、そういうことであります。
○石橋通宏君 いや、それ決議で書かせて、決議の要件であれば、それに違反したら決議そのものが失効にならないと制度としてはおかしいというふうに思います。 これ、ちょっと今の答弁、すごく参考になる話なので、これ追及しておきたいと思いますので、これまた次回やります。 もう一つ、これ確認します。 健康確保措置、盛んに議論されていますね。衆議院でも、これ義務化されているのは、百四日、四週間で四日以上の休日を取ることだけとなっていますので、選択肢の中の選択によっては、これ二十四日間連続勤務が可能だと、論理上は二十四時間二十四日間連続勤務が可能だということですが、大臣、これ、よくよく考えると、論理上は二十四日間じゃないですね。四十八日間二十四時間の連続勤務が可能ですね。そういうことでよろしいですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 要するに、最初に四日休んで、また次の週は最後に四日休めばそれぞれできるじゃないか、こういう趣旨で四十八時間ということであります。ただ、その四十八時間とおっしゃる趣旨として……(発言する者あり)ごめんなさい、四十八日連続のまず前提として、先ほどの議論につながるんですけれども、使用者側からそうしなさいということがあったら、これはもう先ほど申し上げた適用がなされないということであります。 それから、加えて、委員御承知のように、働く時間が、まだ時間決めてはおりませんけれども、基本的に百時間を超えれば面接指導し、そして一連のプロセス、面接指導して、その結果として医師、五十人以上の事業所においては産業医から様々な意見がなされ、そしてそれに対して事業主が対応すると、こういうことでありますから、そうした一連のことに対して対応していなければ、これは、当然、安全配慮義務という観点から我々も問題視をし、必要な指導を行うということもあるわけであります。
○石橋通宏君 今るる言われましたが、大臣、これ論理上は可能だということは今やっぱりお認めになったんだと思います。 これ、皆さん、是非確認してください。二十四日間じゃないんです。論理上は四十八日間の連続勤務が可能なんです。 ということは、そういうもし成果を出せと期限を課されたら、これ一生懸命頑張りますよ。頑張って成果を出すでしょう。そういう働かせ方がやっぱり可能なんです。本当に、こんな激烈なとんでもない労働を可能にしてしまうと。大臣、首振っていますけど、可能なんです、これ。それが法律上は止められないんです。 そのことは、これ本当に大問題だと、こんな制度を絶対にやっぱり許しちゃいけないということは、これ徹底的に議論していきたいというふうに思いますので、それを申し上げて、今日のところは質疑を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 二〇一三年度労働時間等総合実態調査、先ほど、どういう経過があったのかという説明だけでも随分時間掛かるほど、捏造、そしてでたらめなデータ、裁量労働制のデータにとどまらず一般の労働時間のこのデータについても削除せざるを得なくなったと。さらに、強行採決という衆議院での当日に、これダブルカウントの誤りが発覚と。事態はこれだけでも本当に深刻なんだけれども、昨日の時点でクロス集計での間違いも発覚、記載ミスも発覚したということで、さらにですよ、昨日の衆議院の厚生労働委員会、補充的な質疑の中でも新たな間違いの疑いがこれ指摘されているという事態になっているんですね。もはや、もはやですよ、これ統計としての信頼性というのは完全に失墜していると言わざるを得ないと思うんです。 ところが、大臣は、こうした経過をたどったデータなんだけれども、統計として御議論いただくに堪え得るものという御発言を繰り返されているわけです。しかし、大きな傾向に違いはないということなんだけれども、肝腎なところでの違いはあるということもこのデータの変更で出てきた。これ、事実だと思うんです。 これは、年間千時間超えの三六協定、年間千時間ということは、月八十三時間。こういう労働者のところで見ると、千時間超える残業があったというのが三・九%だった、修正前、それが四八・五%に跳ね上がっている。これ、労政審でも議論があったところですよ。さらに、研究開発業務、この大臣告示を超えた事業所はどれだけかというと、修正前三割、それが修正後五割。ここでも看過できない大きな変更があるということは、私は改めて指摘をしておきたいと思うんですね。 で、本当にこのデータが大臣が言うように統計として堪え得るのかどうかということを検証する必要があるというふうに思っております。 総務省にまず確認をしたいと思います。この労働時間等総合実態調査というのは統計法上の統計調査ではないと、これお聞きしています。しかし、位置付けは業務統計になると。この業務統計は公的統計、こういう理解でいいかどうか、確認させてください。
○政府参考人(横山均君) お答えします。 統計法におきましては、公的統計は、行政機関、地方公共団体又は独立行政法人等が作成する統計をいうと定義されております。委員御指摘の業務統計が行政機関が作成する統計であるならば、公的統計に含まれるものであります。
○倉林明子君 つまり、行政機関がやっている公的統計という位置付けになるものですね。 この公的統計というのは、国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報と定義付けられていると。適切かつ合理的な方法により、かつ、中立性及び信頼性が確保されるよう作成されなければならないと、こういうふうにされておる。よって、公的統計には、公的統計の品質保証に関するガイドラインが定められている。 このガイドラインの目的というのは何か、総務省。
○政府参考人(横山均君) お答えします。 委員御指摘の公的統計の品質保証に関するガイドラインは、行政機関が利用者のニーズに対応しまして公的統計を作成、提供し、その品質を表示、評価、改善することを通じて、公的統計の有用性と信頼性を確保し向上することを目指す品質保証の活動を推進することを目的としたものでございます。
○倉林明子君 そうなんですね。公的統計だから勝手にやったらいいということではなくて、統計法上も、このガイドラインという、統計法上も大事なので、ガイドラインに沿って公的統計の有用性、信頼性、これ確保、向上させるために、これ守る努力が求められている、こういうものだと思うわけです。 そこで、厚労省に確認したいと思います。この二〇一三年度の労働時間等総合実態調査、この公的統計の品質保証に関するガイドライン、これ守って行われたものなのかどうか、確認させてください。
○政府参考人(山越敬一君) 公的統計の品質保証に関するガイドライン、これは、適用する公的統計の範囲が統計法に基づく基幹統計及び一般統計とされておりまして、この二つに該当しない公的統計につきましては、本ガイドラインに準じて可能な範囲で取り組むということとされております。 この平成二十五年度の労働時間等総合実態調査は、統計法に基づく基幹統計又は一般統計には該当しない業務統計でございまして、そのようなことを踏まえまして、この実態調査に関しましては、政策決定に不可欠な情報としての統計を作成するとか、標本設計に当たって、業種、規模別に一定の精度を確保するとか、調査から半年ほどで公表する、そういったこと、可能な範囲のことに取り組んで実施したものと認識をしております。
○倉林明子君 いや、公的統計やからこのガイドライン守ったんかと聞いたのに、何にも答えへんっておかしいと思うよね。 この公的統計のガイドラインを守ったのかどうかということを聞いているんですよ。さっき確認したように、総務省はこれは公的統計だとはっきり言ったんですよ。業務統計は公的統計ということで今御説明いただいたと思う。 資料一を付けています。これが公的統計の品質保証に関するガイドラインということで、主要要素、そして補足的要素が定められております。統計の品質の要素というのは、主要要素が四つあるんだけれども、その二枚目に付けたのは、要素ごとに観点と評価事項が記載されているものになっております。 品質評価の要素に沿って検証したいと思うんですけれども、主要要素の正確性、ここで出てくる観点というのは、統計で明らかにしようとしている実態についての真の値にできる限り近い集計値となっていることというふうにしていますよね、観点。厚労省が行った労働時間等総合実態調査、これ、明らかにしようとしたのは何なんですか。
○政府参考人(山越敬一君) この平成二十五年度の労働時間等総合実態調査でございますけれども、これは二十二年四月施行の労働基準法の改正におきまして、中小企業におけます月六十時間を超える時間外労働の割増し賃金率について、施行後三年を経過した時点で、施行の状況でございますとか、時間外労働の動向を勘案し、検討を加えることとされておりました。このことを踏まえまして、今後の、その二十五年の後の労働時間法制等の検討の際に必要になるということで、時間外・休日労働の実態でございますとか、割増し賃金の状況等を把握する目的で行われたものでございます。
○倉林明子君 先ほど紹介したように、この正確性という観点で見ると、出てきたデータというのは本当にでたらめばっかりやったというのが現状だと思うんですね。 これは、目的は時間外労働、裁量労働制の実態を把握するということでやられたということになるんだけれども、これ、明らかにしようとしたことを、真の値にできる限り近づくと、こういう点でどうなのかと。今回の調査手法そのものについては問題はなかったというふうに言えますか。
○政府参考人(山越敬一君) この調査でございますけれども、全国の労働基準監督署におきまして、監督官が臨検監督の一環として事業場を訪問して、事業場からの聞き取り、それから書類の確認などをしながら実態を調査しているものでございます。 この手法でございますけれども、今申しましたような手法で行ったわけでございますけれども、調査におきまして、調査担当課でデータを集計する際にエラーチェックを適切に行う人員体制が必ずしも十分でなかったとか、調査票設計、それからエラーチェック、公表資料の作成等のそうした工程におきまして、調査担当部局とそれから統計作成部局の連携が必ずしも十分でなかったということがあったかというふうには認識をしております。
○倉林明子君 まあ、いろんな問題があったという現時点での分析の説明だと思うんだけれど、私は、これは、調査に入っているのは、監督的調査ということになるので監督官入っていますよね。大体、違反があれば監督指導する、是正勧告も行うと、こういう人が調査を一緒にやっているんですよね。 どういうことが考えられるかというと、事業主はその指導をやっぱり回避するという動機が働くのは、これ当然だと思うんですよ。違反行為がある場合、正直に事実としての労働時間を報告するだろうかと。ここは、私、極めて疑問だと思うんですよ。つまり、真の労働時間、実態をつかむと、この調査手法としてもそもそも疑義が生じるということを指摘をしたい。 更に問題あると思っているのは、この公的統計のガイドラインの主要要素で、解釈可能性・明確性では観点どういうところ挙げているかというと、統計が誤った解釈の下に利用されることがないよう、集計値について適切な説明が行われていることと、こういうふうにあるんですね。誤った解釈の下に利用されることがないよう配慮すべきは厚労省なんですよ。ところが、自ら誤った解釈を持ち込んだというのがこの件ではあったんじゃないですか、どうですか。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の事項でございますけれども、これは公的統計のガイドラインにおきまして、その主要要素として解釈可能性・明確性に関しまして、統計の作成過程でございますとか統計情報の利用上の注意、そうした情報が明らかにされていること、統計が誤った解釈の下に利用されることのないよう適切な説明が行われていることといった観点から評価をするということとされているわけでございます。 そういう中で、平成二十五年度の労働時間等総合実態調査につきましては、一般労働者の平均的な者の労働時間について、一日及び一週の法定時間外労働の最長時間数を記入することになっていたわけでございますけれども、この点が明らかになるような利用上の注意、そういった情報の明示を行っていなかったところでございます。 結果といたしまして、これらの異なる数値を比較すると、そういった不適切な行為につながったということでございまして、御指摘のガイドラインの観点からは適切なものとは言えないものだというふうに考えております。
○倉林明子君 そのとおりだと思うんですよね。厚労省自身が公的統計を扱う資格が問われる、これ重大な誤りをやったということだと思うんです。このまま残ったデータを公的統計として使っていいのかどうか、大臣、どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘の点は本当に謙虚に反省をしなければなりませんし、逆にそれがなかったということもあって、私どもが間違った使い方をし、そして間違った使い方をしたことすらなかなか分からなかったと、そのことは謙虚に反省をさせていただかなければならないというふうに思います。 確かにそういう落ち度というのはもちろん御指摘、これはしっかり受け止めなきゃいけないというふうに思いますけれども、しかし、その部分があったということによって全部が、先ほどから申し上げているように、その統計的な信頼性がないかというと、それはまた別の問題なんだろうというふうに思います。
○倉林明子君 そこまで認めて結論がそうなるというのが全く理解できないんですよね。 これ、五月二十四日に、参議院の総務委員会で山下芳生議員がこの問題、質問しているんですね。この統計法を所管する野田大臣が答弁しております。今般の国の作成する統計において不適切な取扱いが見られたことについては、統計制度を所管する総務省として極めて残念、これに尽きますと嘆いているんですよ。そして、やり取りの最後に、厚生労働省が統計法に基づく統計調査として再調査を行った場合には、総務省としても専門技術的な観点からしっかり審査するとともに、厚労省の求めに応じて相談に乗るよう職員に指示したいと。 これはこれからのことだけじゃないと思うんですね、言っている中身に含まれているのは。今回のデータのところでもこれを問われていると思うんですよ。残るデータを統計として使うと言うんでしょう。じゃ、使えるのかどうか、ここを統計を所管する総務省にまず相談すべきだ。どうです。
○国務大臣(加藤勝信君) これ、今、統計法に基づくというふうに大臣がおっしゃっておられたわけでありまして、これ元々、先ほど委員の御指摘があったように、そもそも統計法に基づいた統計ではないということでありますので、たしかここでのやり取りの中でも、総務省の方から、いや、元々相談も受けていなかったので、今の段階でそれについてコメントするのは難しいと、たしかそういうような答弁もあったように記憶をしております。
○倉林明子君 そんなすり替えたらあかんと思うんですよ。 正面から、やっぱりこれだけの誤りがあって、これだけ信頼が持たれない、つまり公的統計としては品質保証ができないという代物になっているんですよ。ところが、それでも使うと言うんでしょう。それだったら、統計法を所管する総務省にこの統計データは使ってもいいものかどうかというのを客観的に見てもらうべきだと思う。そのぐらいやらないで、どうやって信頼性が回復できるのかと思うんですよ。 総務省に、まずこのデータは使えるものかどうか、評価を仰いだらどうでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、元々統計法に基づいていないわけでありますから、したがって、(発言する者あり)いやいや、したがって、だから、したがって、統計法に基づいていればこれは総務省に御相談をする、しかし、統計法に基づいていない以上、それは私どもの責任でやっていかなきゃいけないと、こういうことだと思います。
○倉林明子君 だから、統計法上に位置付けられていないデータでも公的統計として行う場合に、これ守るようにしてねというガイドライン示されているということ、最初紹介したとおりなんですよ。これがことごとくこの品質保証の観点からいえば逸脱しているんですよ。それを使うと言うから問題だと言っているんですよ。 統計法上の位置付けがないデータだったら、厚生労働省がこれだけの間違いがあったデータでも使ってもいいと、逆に論拠示してほしいと思う。
○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、委員のおっしゃっているこの公的統計の品質保証に関するガイドラインそのものは、ここで言われている基幹統計と一般統計に適用するということで、それ以外については、(発言する者あり)いや、だから、準じるということでありますから、それにのっとって我々が対応すると、対応していくということであります。あくまでも我々の責任においてそれを実施し、そして我々の責任において、それがどれだけ信頼に堪え得るか、このことをしっかり説明をしていかなければならないと、こう思います。
○倉林明子君 ここまで統計データとしての信頼性が失墜しているということを本当に本気で受け止めているとは到底思えないですよ。いまだに間違いがぼろぼろぼろぼろ出てくるわけでしょう。まだあるかもしれぬ言うて、委員から、議員から指摘されて、その間違いを修正していくと、繰り返してきているわけですよ。昨日の段階でも幾つかの指摘があった、それについてはまだ確認ができていないということだから、まだ起こるかもしれないというやつなんですよ。 要は、でたらめなデータを前提にした法案審議なんというのはあり得ないと思う。このデータが信頼に足るかどうか、品質保証の観点から、せめて総務省にチェックしてもらって、立証責任を果たすべきだと言っているんですよ。どうです。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、総務省に、当初からこの統計法に基づく統計であれば、その観点から見ていただかなきゃなりませんけれども、そういうわけではないので、それは我々が公的統計として、今委員御指摘のある点、したがって、これが信頼に足るかどうか、それについてはしっかり説明をさせていただきたいと、こう思います。
○倉林明子君 調査としては、制度設計の段階から私は間違っているというふうに言いたいし、その取扱いについても信じられないようなミスが続発している。これ、統計を取るということについてもう一回きちっと総務省の指導を厚労省は受け直すべきだと思っているぐらいなんですよ。改めてきちんと制度設計したものとして調査やり直す、そのことからしか始まらないと思う。 今回のデータについては全部撤回、その上で労政審からやり直す、このことを強く求めまして、終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 今日、午後は一般質疑もできるということですので、労働関係と、それからそれ以外のことについて質問させていただきたいと思います。 まず初めに、受動喫煙対策のことについてでありますけれども、これ通告していませんけれども、本当に今の厚生労働省の案というのは、国際基準から見れば非常に遅れているなというふうに思うわけでありますけれども、これ、喫煙率というのは、国会議員の喫煙率が高いんじゃないかなと思ったりするんですが、そういう統計じゃないですけれども、データというのはあるんでしょうかね。これ通告していませんけど、もし、あるかないかだけでもちょっと教えていただければ有り難いなと思うんですけど。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 ないということのようでございます。
○東徹君 是非、国会議員の喫煙率を一回ちょっと調べていただいた方がいいんじゃないのかなと、こう思っております。 加熱式たばこについて、その中でもちょっとお伺いしたいと思うんですが、十七日の一般質疑の続きになるんですけれども、政府案では、この加熱式たばこの取扱いなんですけれども、当分の間、喫煙専用室又は加熱式たばこ専用の喫煙室内でのみ喫煙可能ということで、加熱式たばこの健康への影響について見極めるものというふうにされておりますけれども、大阪府とか大阪市とか、二〇二五年の万博誘致を見据えてですけれども、加熱式たばこも燃焼式たばこと同じ扱いになるということで、加熱式たばこも規制する方針をこれ示しているわけですね。 アメリカのフィリップ・モリスの日本法人は、加熱式たばこによる周辺環境への影響について、悪影響は確認されなかったという臨床試験結果を公表しておりますけれども、厚労省は、加熱式たばこを吸う際の煙の中にも発がん性物質の一つであるホルムアルデヒド、これが含まれているということを確認されているというふうに聞いております。 この加熱式たばこを、いつ頃までにこの健康への影響の有無をこれ判断するのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 加熱式たばこにつきましては、その主流煙に健康に影響のありますニコチンでございますとか委員からお話ございました発がん物質でありますホルムアルデヒドなどが含まれていることは明らかでございますけれども、現時点での科学的な知見では、受動喫煙によります将来的な健康影響を予測することは困難であるという状況にございます。 このため、今国会で提出させていただいております健康増進法の一部を改正する法律案、こちらにおきましては、紙巻きたばこと同様の規制は行わないものの、仮に将来受動喫煙によります健康影響が明らかになった場合には問題があることから、当分の間の措置といたしまして、学校や病院等におきましては敷地内禁煙、それ以外の施設におきましては喫煙専用室又は加熱式たばこ専用の喫煙室内でのみ喫煙を認めることとしてございます。 受動喫煙によります健康影響につきましては、比較的短期間で症状が現れます呼吸器系の疾患、こちらでありましても数年程度、また肺がんでは更に長時間掛かると想定されるなど相当な期間を要するものと考えられるため、加熱式たばこについての健康影響に関する研究につきましても中長期的に対応すべき課題であるというふうに考えてございます。 いずれにいたしましても、加熱式たばこに関する研究は大変重要であると認識してございまして、国内外の知見収集を行うなど引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○東徹君 当分の間と言わず、海外の事例も是非検討していただいて、早く結果を出していただきたいなと思います。 地方議会、今日でしたか、新聞でも出ていましたけど、やっぱり議会での喫煙率というのも、分煙とかそういうのも進んでいないということで、議員やっている人というのは結構やっぱりたばこを吸う人が多いんじゃないかなと本当思うんですね。是非、国会議員の喫煙率と、平均の喫煙率と、どうなのか、ちょっと調べていただけたらと思います。 続きまして、ハローワークの在り方についてお伺いをしたいと思うんですけれども、平成二十八年成立した第六次地方分権一括法によって地方自治体が地方版ハローワークを設置することができるようになりましたけれども、現在どの程度設置されて、どのような役割を果たしているのか、まず説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(小川誠君) お答えを申し上げます。 無料の職業紹介事業を行う地方公共団体にある地方版ハローワークでございますけれども、平成三十年三月末現在で七百三十四か所設置されております。また、地方版ハローワークにつきましては、住民に身近な場所で、地方公共団体が重点とする福祉サービスや産業振興施策などと一体となった雇用施策を講じているものと承知しております。
○東徹君 全国で七百三十四か所ですかね、かなりの数が、地方版ハローワークができているということですよね。 住民に身近なところでというふうな話がありましたけれども、その地方版ハローワークですけれども、職員のノウハウ不足などとかによってトラブルとか何かそういった事例とかあるんでしょうか。
○政府参考人(小川誠君) お答え申し上げます。 地方版ハローワークにおきましては、それぞれの地方公共団体の責任で、自治事務として創意工夫を凝らした無料職業紹介に取り組んでいただいているものと考えております。 厚生労働省といたしましては、国と地方公共団体が補完し合いながら利用者にとって一層利便性の高いサービスを提供していく観点から、地方版ハローワークの業務を担当する地方公共団体の職員の方に対して、国が職員を講師として派遣して職業紹介等ノウハウに係る研修を実施するなど、地方版ハローワークのサービス向上のための協力を行っております。
○東徹君 トラブルはないということでいいんだろうというふうに思うんですけれども、業務内容も、もう一度確認ですけれども、地方版のハローワークと国のハローワーク、これもう業務内容は大きくは変わらないということでよろしいですか。
○政府参考人(小川誠君) 国のハローワークでございますけれども、憲法二十七条に定められた勤労権の保障のために全国規模のネットワークによる雇用のセーフティーネットの役割を担っております。 具体的には、企業への指導、支援と一体となった職業紹介を効率的に実施するほか、急激な雇用の悪化、大規模災害などの緊急時における雇用問題への迅速、機動的な対応、雇用保険の保険者としての立場を有しながらの失業認定の実施など、職業紹介、雇用対策、雇用保険を一体的に実施しております。 一方、地方版ハローワークにつきましては、第六次地方分権一括法などを踏まえまして、地方の実情に応じて住民に身近な場所で地方公共団体が提供する福祉サービスや産業振興施策などと一体となった無料の職業紹介を実施しております。 したがいまして、国のハローワークによるサービス、地方版ハローワークのサービス、その他地域の重点分野に応じた付加的なサービスを実施することで、相互に連携しながら住民サービスの向上が図られるものと考えております。
○東徹君 ということで、国のハローワークも地方のハローワークもやっていることは同じなんですよね。同じです。 僕も、国のハローワークも視察行かせてもらいました。地方版ハローワークにも視察行かせてもらいました。国のやっているハローワークのところへ行ってびっくりしたのは、もう本当、地域密着型なんですよ。どうしているんですかと言ったら、そういった就職相談会を、もう地元の地域の町会とかそういったベースにチラシをまいてお客さん集めて何か相談会みたいなものをやったりとかしていて、もうこれ完全に地域密着型だなというふうにも思いました。 地方版ハローワークも見てきて、まあ地域密着型です。やっている内容というのは本当一緒なんですね。本当一緒なんで、これ全国知事会が平成二十二年からずうっと要望を出しているんですよね、まあ御存じだと思いますけれども。 であるならばですよ、もうこれは地方に是非これ移管すべきというふうに考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、地方版ハローワークと国のハローワーク、どう違うのかというお話もありました。その中で、まず一番違うのは多分雇用保険がない、雇用保険の適用関係やっているかやっていないかということもありますよね。いや、地方版はやっていない、国はやっているということもあります。 いずれにしても、その勤労権の保障のためのセーフティーネットとしての役割があって、これは国が責任を持って運営していくことが必要であるというふうに思います。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕 今、委員御指摘のように、例えばハローワークを地方公共団体に移管するといったときに、やはり雇用保険の財政責任と雇用保険の認定等の事務を行う主体との不一致が生じるということで、雇用保険制度の適正な運営に支障が生じるのではないか、また、全国的体系に基づいて広域的な職業紹介というものができなくなるのではないか、あるいは、震災など緊急災害時や急激な経済情勢の変化等に際し全国で一斉かつ機動的な雇用対策が実施できないのではないか、こういった問題があり、結果的にハローワークの利用者である国民のサービスの向上にはつながらないということでありまして、労働政策審議会の意見書においても、ハローワークの地方移管を行うべきではない、労政審は御承知のように公労使ですから、労働側と使用者側が入っているという場所においてもそういう見解が示されているということであります。 ただ、そういった中で、地方分権改革有識者会議においては、そうした問題点も考慮した上で、平成二十七年十一月に報告書が取りまとめて、今お話があった地方版ハローワークに係る改正がなされているということで、この改正、またその実行に対しては全国知事会からも一定の評価はいただいているところであります。 ただ、国と地方がそれぞれ補完、連携をしていくということは非常に重要なことでもありますし、いかに効率的にまた利用者サービスを行っていくかということも非常に重要なことだというふうに思っておりますので、今申し上げた補完あるいは連携、それについてしっかりと取り組ませていただきたいと思います。
○東徹君 先ほど言われました雇用保険ですけれども、これ、ハローワークを地方に移管しても四十七都道府県で分割しない形で雇用保険を継続できるというふうに思います。 むしろ、これ国がやっているハローワークと地方版ハローワークと、これ一体的にやっているところもあって、まあそれがいいというふうにおっしゃるんですけれども、実際にやっている人たちに聞くと、やっぱり指揮命令系統ですよね、こういったところにやっぱり問題があるというふうなことで、我々から見ればこれは完全に二重行政だと思うんですね。やっぱりこういった二重行政の解消は、もうやめた方がいいと思いますし、もう本当に、全国で七百三十四か所ですかね、これだけの数やっぱり設置されてきたら、もうそれは国のハローワークはちょっとやめた方がいいですよ、それはもう。 地方分権とか地域主権とかはやっぱり今こそ大事な改革だというふうに思いますので、分権できるものはやっぱり分権していくということが、国の行政改革としてのやっぱり大事な部分だというふうに思います。 これ、全国知事会の方もこのハローワーク移管でメリットもかなりあるというふうなことで、やっぱり地域密着型でやることによって就職だけでなく必要な支援を身近な場所で受けてもらうことができるとか、それから就職だけではなくて住居、生活、福祉等の総合的な支援が必要な求職者も多いので、そういったこともできるとか、ハローワークを地方移管すれば必要な支援をワンストップで提供する工夫が、そういったこともできるとか、それからまた、障害者や子育て中の女性などは遠方のハローワークに出向く自体が困難であるので、より身近な継続的支援を行うことが必要であったりとか、かなりのメリットをたくさん挙げてきています。 なので、本当にこれからの時代のことを考えれば、地方分権、地域主権という名の下に、地方創生ですかね、言っておられますけれども、そういったものをやっぱり分権していって、創意工夫によって、やはり雇用対策というのも、全国、知事にとってはやっぱり責任持ってやらないといけないことなんですよね。責任持ってやらないといけないから、やはり一生懸命責任を持たせば取り組んでいくし、それが成果が上がればその知事の評価にもやっぱりつながっていくわけでして、そういったことをやっぱり責任をどんどんと持たせていってやっていく。そのことによって、分権によって一生懸命やっぱり活動できるというところもあると思いますので、是非、これは前向きに御検討いただきたいと思うんですが、大臣、もう一度御答弁いただけますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) それぞれの地域において雇用を確保していくということは、これ大変大事な、要するにそれぞれの地域の方の生活を守っていくということにもつながるわけでありますから、当然もう国としても対応すべき話でありますけれども、都道府県、また市町村においてもそれぞれその地域の状況を踏まえた対応をしていただく、これは大変大事なことだというふうに思いますし、また、一般論で申し上げれば、地方分権ということで、地方へお任せして目的が達成できるもの、これについてはそれを図っていくというのが原則的な対応だというふうに思います。 ただ、このハローワークについて、確かに二重のところをどうするかという議論はありますけれども、一番大事なことは、ハローワークを通じてどうそれぞれの地域の方々、それぞれの人に対して職業紹介を行っていく、雇用対策を行っていく、あるいは雇用保険の給付を適正に行っていく、これがベースになるわけでありますので、そういった観点からやっぱり議論をしていく必要があるのではないかと。ただ、重複しているという意味においては、その御批判はしっかり受けながら、お互いが補完関係でやれるようなものというものについて、あるいは連携することによってそうした重複を排除できるようなものそういったものについては引き続きそれぞれの地方公共団体とも議論をしていきたいと、こういうふうに思います。
○東徹君 本当に、私も実際に国のやっているハローワークを見てきて、本当やっていることが、もうさっきも申し上げたとおり、地域密着型で地域の人たちにチラシをまいてこういう相談会やっているというのを本当見たときに、もうこれは本当に国でやることないなと思いました。地域の人たちから考えても利用する側から考えても、都道府県でやっていただく方が、よりワンストップサービスでできることもやっぱり可能になってくると思うんですね。さっきも申し上げたように、就職のことだけではなくて、ほかのあらゆる福祉サービスのこともあるわけですから、そういったことも含めてワンストップサービスでできることもやっぱり可能になってくると思いますので、是非そこもお考えをいただきたいなというふうに思います。 もう一つ、これちょっと、ついでに言うたらもう何か失礼ですけれども、職業能力開発大学校も私一回見に行ったことあるんです。まあこれは今日通告していませんので聞くだけ聞いていただければと思うんですけれども、近畿職業能力開発大学校というのがあって、これ近畿だからどこにあるのかなと思って私も視察に行ったら、大阪府の岸和田市のもう本当山の中、山の中言ったら失礼ですけど、山の方にあるんですね。山の方にあって、定員割れしていたんです、定員割れ。定員割れしていて、それは定員割れしますよね言うて、駅からむちゃくちゃ遠いところにあるんですね。どうやっているんですか言うて、生徒集めるのにと言ったら、やっぱり地域にチラシまいていますって。その近辺の人しか来ないようなのが国がやっている職業能力開発大学校で、これも、まあ都道府県でも職業訓練校ってやっていますから、そういったものも含めてやはり都道府県とかに移管していって是非やっていっていただくというのが僕は大事だと思います。 この厚生労働委員会でやっている議論は地方議会でやっている議論と全く変わらない部分がやっぱりよくあるんですね。だから、そういったことも非常に思いますので、是非前向きに検討をしていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、私もデータ問題についてお聞きをいたします。 驚くべきことに、また修正の報告が出て、いつまで続くのかというふうに思っております。重なっていたところがあったのは原本とコピーがダブっていたからだということなんですが、どれだけコピーが入っていたのか教えてください、全体で。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘をいただきましたのは、先般、六事業所について、そのデータから削除して再集計をしたことを指しておられるということかと思いますけれども、それにつきましては、コピーがその中に混入したということだと思っております。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
○福島みずほ君 どれぐらい全体でコピーが入っていたんですか。つまり、原本で出してもらうことだけれども、コピーでも可としていたわけでしょう。コピーは全体でどれぐらい入っていたんですか。あの三十二箱の箱を見ましたが、どれぐらいコピーが入っていたか教えてください。
○政府参考人(山越敬一君) この今回の調査でございますけれども、報告は、原票だけでなく、そのコピーでもこれは集計の対象としていたところでございまして、その原票の中にコピーの枚数がどれくらい入っているかという枚数については把握をしていないところでございます。
○福島みずほ君 分からないんですよね、分からないんですよ。でも、それもおかしくないですか。コピーが入っていて原本と交ざっているからダブっているというんであれば、どれぐらいコピーがあるかを調べるべきじゃないですか。
○政府参考人(酒光一章君) いただいた調査票に、原本を使ったものがそのまま来たものとコピーされたもの、要するに原本が労働局に残ったままこっちにコピーが来たものとがあるということで、その枚数については把握をしていないわけですけれども、交ざっているかどうかというお話につきましては、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、プログラム的に同じものがないかというのは全部チェックをしておりまして、その結果、六、一致しているというのを発見したということでありますので、それ以上は存在をしないというふうに思っております。
○福島みずほ君 いや、申し訳ないが、今まで全く信用できないので、やっぱりどれだけコピーがあるのかを調べるべきではないですか。 というか、そもそもなぜ混在をしたのかということなんですが、衆議院の議論を見ていても、例えば労働局に、例えばおたくは百件やりなさいよと言って、百二件、百三件戻ってきたということがあったということですよね。
○政府参考人(酒光一章君) 労働局ごとに目標となる、目標といいますか、調べるべき件数は指定をしておりまして、また、厚生労働省本省の方に報告するときに、今月何枚やったので送りますというような形で送られているということでありますので、そういったことで全体の枚数自体は管理しているわけですが、この六件についてはそこのところのチェックの問題もあったのかなとは思います。
○福島みずほ君 でたらめじゃないですか。全体の枚数管理しているのに、何でダブって返ってくるんですか。おたくは百件ですよって言ったのに、百二件、百三件返してきたところがあるわけでしょう。全体で幾つやって幾つ回答が来るか、百件割り当てているのに違う枚数が返ってきたということの管理さえできていないということじゃないですか。しかも、コピーと原本が交ざって危ないんだったら、どれぐらいコピーが交ざっていたのか。まあ変な言い方するとコピーは改ざんの可能性もあるし、それすら把握していないということは極めて大問題だと思います。 そして、衆議院の厚生労働委員会で昨日も、更に実はもっとでたらめがあるんじゃないかというので、これは尾辻委員からの質問ですが、事業者が、一名の事業者の場合は、最長の者と平均な者、いずれも重複して記入するということになっていると。一人しかいないわけですからね。ここに挙げた七つは同じ数字が入っていないと。一人しかいないんだったら同じ数字しかないじゃないですか、最長も最短も平均も、一人しかいないんですからね。ところが、七つの件に関して同じ数字が入っていない。これ誤記入じゃないですか。
○政府参考人(山越敬一君) 今御指摘をいただいておりますのは、事業場の規模に一人という記入がありまして、その後の労働時間の記入のところに平均的な者とそれから最長の者の両方に記入がないと、片方しか記入がないということを指しておっしゃっているというふうに理解させていただきますけれども、これにつきましては、まずその事業場の規模については、どの時点かということでございますが、その四月一日時点の人数、事業場規模を記入することとされているところでございます。 他方で、この労働時間の状況については原則として四月の状況を記入するということになっておりますので、例えばその四月一日以降、四月に入って従業員数、事業場規模の従業員が増えたような場合はそういったことがあり得るというふうに私ども考えているところでございます。
○福島みずほ君 抱腹絶倒というか、あり得ないですね。だって、最長と最短と幾らで何人で三人だったらそれがどうかなのに、今の局長の答弁は、一人しかいないのに違う数字が出てくると。それは、四月一日は一人だったけれども、後、人数が増えたりするから増えるんだというんだったら、統計としてでたらめじゃないですか。だって、この事業場は一人しかいないのにいろんな数字が出てきたら、そりゃおかしいでしょう。その今の答弁で、いや、四月一日に、事業場だけど、ほか増えたんだったら、そんな統計あり得ないですよ。何か幻の幽霊が出てきたということじゃないですか。そんな統計ないですよ。
○政府参考人(酒光一章君) 一人の事業所しかないのに最長と最短が違うというケースが私どもが調べた感じでは二つございますけれども、それを見てまいりますと、一つは、例だけ申し上げますと、一つは学習塾ですね、学習塾の教室なんです。ですから、教室そのものは小さいので一人しか働いていないということは十分考えられます。調査票上の要領を見ますと、従業員規模については常時使用する労働者数を書くということになっています。ですから、例えば春休みだけ臨時の講師を雇ったと、四月とか三月ですね、そういうような場合については、事業所規模は一人なんだけれども、四月時点では労働者が二人いるということがあり得るんですね。 その場合に、二人のケースでは長い方を最長の者に書いて短い方を平均的者にしなさいというのが一つ、これは取決めのルールなんですけれども、取り決めておりますので、そういう場合というのは十分考えられて、実際、平均的な方はゼロになっているので、恐らくそういうような状況だろうというふうに考えております。
○福島みずほ君 いや、統計としてあり得ないですよ。だって、同じ日付でやらなかったらおかしいじゃないですか。あるときは何日、あるときは何日、いや、春休みだから増えたとなったら、データとして信頼性がないじゃないですか。誰が考えても、小学生が見てもこれはおかしいと思うデータですよ。 これが昨日の衆議院の厚生労働委員会なんですよ。それで、今日、衆議院の本会議で採決なんてあり得ないですよ。毎日毎日毎日データが違うというのが出てきて、何にも信用できないですよ。これで審議せよと言う方がおかしいですよ。 先ほども同僚委員からありました、この法案というか、このデータ全部撤回して、少なくとも高プロについては完璧に撤回をすべきです。今の説明でも全く納得はいきません。無作為抽出ということについても、これ無作為抽出っていろんな方法がありますが、こういうやり方で無作為抽出やれという指示は出したんですか。
○政府参考人(山越敬一君) この対象事業場の選定でございますけれども、これは業種、それから事業場の規模、これを地方労働局の方に示しまして、その範囲で地方労働局で対象事業場を無作為に選ぶという指示を出しているところでございます。無作為ということについて、具体的にこういうふうにして行うようにという指示はしていないところでございます。
○福島みずほ君 つまり、各事業所によって、どういうふうにするか、無作為抽出にも様々なやり方がありますが、それはそこに委ねられているんですよ。 私は現場の労働基準署で働いている人たちは極めて真面目だと思いますが、何でこんなへんてこりんなことが起きたかというと、やっぱり臨検監督と実態調査を両方やれってやっているので、臨検監督は一生懸命やるんだけれども、実態調査は申し訳ないが付け足しと言ったら悪いけれどもという形で行われていると。 実態調査をやるんだったら実態調査としてやるべきだし、臨検監督をやりながら実態調査という形でやらせているから、こういうふうなことも起きるんではないかと。だから、むしろ気の毒ですよ。データとしてこれはもうでたらめであるということで撤回をすべきだということを申し上げます。 それで、高度プロフェッショナル、これ誰が望んでいるんですか、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) 高度プロフェッショナル制度の創設については、委員御指摘のように、産業競争力会議において取りまとめられた日本再興戦略改訂二〇一四、これ平成二十六年六月二十四日の閣議決定でありますけれども、労働時間法制について労働政策審議会で検討するとされ、公労使の三者で御議論をいただいて取りまとめられたわけであります。 また、総理が議長となる、労働界と産業界のトップと有識者にお集まりをいただいた働き方改革実現会議、ここにおいて昨年三月二十八日の働き方改革実行計画を決定いたしましたけれども、その中でも、創造性の高い仕事で自律的に働く個人が、意欲と能力を最大限に発揮し、自己実現をすることを支援する労働法制が必要であるとされているわけでありまして、さらには、もう連合からも健康確保措置を強化する修正をいただいたわけでありまして、これまでも高度プロフェッショナル制度についてはこうした意味で丁寧に議論を続けてきたということでございます。
○福島みずほ君 誰が望んでいるんですか、誰が。連合も全労協も全労連も、ナショナルセンターは全部反対ですよ。誰が望んでいるのか。二〇〇五年、経団連は、年収四百万以上というホワイトカラーエグゼンプションに関する提言というのを出しています。誰が望んでいるのか。経済界、コスト削減したい経済界であって、働く人は、労働組合は望んでいないですよ。 大臣は、衆議院で、じゃ、ヒアリングをやりました、十数名でというので、そして、五月十六日付けで出されているものをお手元に配付をしています。十二名しか話聞いていないですよね。これは、誰がいつ聞いたんですか、どこで。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘のヒアリングでございますけれども、平成二十七年の労働基準法案を検討している際に、労働基準局の職員がヒアリングを行ったものでございます。
○福島みずほ君 済みません、誰が、どこで、一人が十二人に、どういう状況ですか。
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘のヒアリングでございますけれども、これは、私どもの職員が先方にアポイントを取りまして、出向いた形でヒアリングをしたものと承知をしております。
○福島みずほ君 じゃ、何名が十二名に対してやったんですか。別々にやったんですか。それだけちょっとまず答えてください。
○政府参考人(山越敬一君) これは会社ごとに別々に行っているわけでございます。その都度ごとに、ちょっと正確な人数は今お答えはできませんけれども、複数名が行ってヒアリングをしたものと承知をしております。
○福島みずほ君 この十二名はどうやって選んだんですか。
○政府参考人(山越敬一君) この対象となる方でございますけれども、ヒアリングを実施しました企業にお願いをいたしまして、企業の方でこの方を御選定いただいて、ヒアリングをさせていただいたということだと思います。
○福島みずほ君 どれぐらい時間掛けてやったんですか。
○政府参考人(山越敬一君) ちょっと今そのときの時間、その資料が残っておりませんので正確にはお答えできませんけれども、一時間程度ではなかったかというふうに思います。
○福島みずほ君 いや、駄目ですよ。高度プロフェッショナル法案、過労死促進法案、一切の労働時間規制がなくなる法律を国会で議論する、まさに国会の責任は極めて大きいですよ。そのときに、十二名、いや、企業に頼んで、企業が推薦してくれる人をヒアリングをしましたって、何なんですか。何の、何の信憑性もない。しかも、たった十二人ですよ。 そして、私は、ちょっと、何でって、本当に十二人なのかと思って、これ、二と十二が業務改善コンサルタント、九と十、十一がシステムコンサルティング、六、七、八がコンサル、財務アドバイザー、一が研究開発ですね。三と四と五が業界ごとの株価分析・評価を行うに従事、ダブっているじゃないですか。 何で、コンサルが十二名のうち八人ですよ。アナリストが三名なんですよ。コンサルとアナリストで十二分の十一。だから、これってまともなんですか。
○政府参考人(山越敬一君) この対象者でございますけれども、今回、高度プロフェッショナルとして自律的に働く方ということを想定しておりましたので、そういったことを念頭に置きまして、そういった業務があるという事業所の方でヒアリングをしたと、させていただいたということでございます。
○福島みずほ君 これ、もしかして同じ会社、同一人物じゃないかとすら私は思うんですが、だって同じじゃないですか。何で、同じ、三、四、五、業界ごとの株価分析・評価を行う業務に従事、アナリストですよ。同じ会社なのか、同一人物なのかというふうに思うぐらいです。 これ、企業名を開示をしてください。どういう調査をしたのか。当時のことについて委員会に書類を提出してくださるよう要望いたします。
○委員長(島村大君) 後日理事会で協議をさせていただきます。
○福島みずほ君 今分かるんだったら教えてください。
○政府参考人(山越敬一君) 事業場の名称については開示はできないというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 いや、これ、怪しいんですよ。だって、編集者がいたり、いろんな、ITがいたり、飲食業があったり、山のようにいろんな仕事があるのに、編集とか、何でコンサルとアナリストが十二分の十一なんですか。とっても変ですよ。これでやる。 そして、この十二名、誰が高度プロフェッショナル要求しているんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 今回の高度プロフェッショナル制度ですけれども、自律的な働き方ということで新たに制度を設けるものでございます。 この当時におきましては、当然こういった高度プロフェッショナル制度というのは制度設計ができ上がってないわけでございますが、そういった働き方を希望されるような方がおられるであろうという業種、そういった職種があるだろうという企業に対してヒアリングを実施した、そういうことからこういったことになっているところでございます。
○福島みずほ君 いや、恣意的ですよ。何でコンサルとアナリストだけなんですか。いろんな仕事があって、ホワイトカラーエグゼンプションの対象になる業種は山のようにありますよ。しかも十二名だけ、限られた者だけやって、それを企業名も出さず、そしてこれで高プロのヒアリングやりましたなんて、ちゃんちゃらおかしいですよ。あり得ないですよ。 そして、この十二名のそれぞれ細かく見て、誰が高プロを要求しているんですか。自律的に働くって書いているけれど、高プロって自律的なんですか。業務命令あるし、仕事の量を自分でできないんですよ。成果主義だって、条文に成果主義と高プロ関係ないですよ。この十二名、全部分析してみてください。誰が高プロを要求していますか。十二名のうち、誰が要求しているんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 今回のその高度プロフェッショナル制度というのは、時間でなく成果で評価されるような働き方ができるというようなことで制度設計をさせていただいているわけでございますけれども、ここに、例えば一番目の方でありますれば、二日間集中した方がトータルの労働時間が短くて済むということで、自律的に働くということを希望されているわけでございます。 これは、高度プロフェッショナル制度が制度として固まる前にこのヒアリングを実施しておりますので、こういったことでございますけれども、趣旨としては、高度プロフェッショナル制度で定めることといたしております時間でなく成果で評価される働き方ができるような時間と関連性が外された働き方を希望されていると、そういったことを発言されているというふうに思います。
○福島みずほ君 いや、これ、十二、きちっと見てくださいよ。一番の人も二日間集中して仕事をすれば済む話ですよ。それから、高プロは決して成果主義と関係ないじゃないですか。給料は、例えば千七十五万から上がらないんですよ。定額働かせ放題ですよ。幾ら成果を上げても収入に関係しないですよ。関係しないですよ。成果主義と関係ないっていう、大臣、首振っていますが、成果主義については何も条文に書いてないじゃないですか。しかも、この十二名、固まらないうちに聞きましたと今局長おっしゃったでしょう。固まらないうちに聞いて、これを理由にヒアリングやりましたって、ちゃんちゃらおかしいですよ。 高度プロフェッショナル法案、撤回すべきだ。撤回すべきですよ。こんなでたらめやったら駄目ですよということを申し上げ、私の質問を終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 今日は、雇用、労働等に関するものについても皆さん集中審議していただいておりますけれども、私は、もしかしたらこれ児童労働問題にもなるかもしれないなというような課題を今日取り上げさせていただきたいと思います。勉強、仕事をしながら家族を介護する子供たちの問題です。 役割、責任がその年齢に不釣合いなものであるときには、様々な影響を将来的に受ける可能性がございます。このようなヤングケアラーと呼ばれる皆様方の実態について、まず文科省、厚労省、認識していらっしゃいますか。短くお答えいただけますか。お願いいたします。
○政府参考人(下間康行君) 小中学校、高等学校の学校現場におきまして、家族の中にケアを要する方がおられ、その世話や介護等を担っている児童生徒がいることについては承知しております。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 家族の中にケアを要する方がいらっしゃって、そのケアを子供が担っている事例があるということは承知しております。民間団体の調査によれば、そのような子供が行っているケアの内容としては、家事とか幼い兄弟の世話が多いというようなことも聞いております。
○薬師寺みちよ君 では、どのくらいのヤングケアラーがこの日本にいるのか、そしてどういう課題を抱えているのかという分析を行っていらっしゃいますか。文科省、厚労省、お答えください。
○政府参考人(下間康行君) 小中学校、高等学校の学校現場におきまして、こうしたケアを要する家族の世話や介護等を担っている児童生徒がどの程度いるかについては網羅的な調査を行ってございません。 ただし、文部科学省といたしましては、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの活用事業の実践事例について毎年度報告を求めておりまして、その中で、スクールソーシャルワーカーが、祖母の介護や家事を担う生徒の相談を受けて、生活保護担当のケースワーカーと連携して介護保険の導入などの支援を行った事例とか、スクールカウンセラーが、介護の必要がある祖母がいるにもかかわらず行政の支援は受けず、生徒が家事全般を引き受けている状況を確認して、養護教諭や教育相談担当職員と連携して地域の福祉機関の支援につなげた事例などがあるというふうに承知しております。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 厚生労働省では、平成二十二年、ちょっと前になりますが、二十二年度に、介護分野の補助事業によりまして、ケアの必要な家族や近親者等を無償で支えるケアラーという方のその実態把握等を目的として、一部の地域を対象とした調査に対する補助を行っておりました。その調査では、四十歳未満のケアラーが全体の六・五%だったということ、また、若年層に特化した分析ではございませんが、ケアラーは、健康状態とか経済状態、あるいは気持ち、負担感、孤独感などの問題を抱えているというようなことが明らかになっておりますが、議員が御指摘されております、ヤングということですから十八歳未満ということだと思いますが、そこに特化した実態調査等はこれまで行ってはおりません。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 そういうヤングケアラーがいるにもかかわらず、これまで全く調査研究が行われていないというのが、今のこの日本の状況であるということは認識していただけましたでしょうか。私は、絶対に、これは今後しっかりと皆様方にも認識して、施策を打っていただかなければならない。既に、平成二十四年就業構造基本調査におきましても、家族を介護する十五歳から二十九歳というのは十七万七千人にも上っていることが分かっているんですよね。じゃ、これ以降何をしてきたか。結局、子供たちはお手伝いをして偉いねというふうに言われているだけなんですよ。しかし、もうこれは過剰な状況になってきているということが様々な調査からも分かってきております。 皆様方にもお配りをさせていただきました。これは大阪府内の高校生五千人を対象とした実態調査でございます。高校生二十人に一人が介護をしている状況というものが明白になってまいりました。実は、これ、学校も知らないんです。かつ、この二十人に一人のうち半数の方々が、毎日、若しくは週四、五日介護をしている、こういう状況なんです。こういう状況というものをしっかり私は認識し、そして相談窓口をつくっていかなければ、このヤングケアラーになった皆様方については、教育問題でしたり、社会生活、友人関係から絶たれてしまうものですから、社会的な孤立を生み、経済的な問題、貧困、そして人格形成、果ては就業問題にもつながってきている。 これからますます高齢化社会に入ってまいります。共働き世帯も増えてまいります。ということは、じゃ、誰が介護をするのか。障害を持った兄弟をどうやってケアしていくのか。子供たちの肩に大きな重荷としてこれが今もうのしかかっている。これをしっかり、孤立せずに、ヤングケアラーの相談窓口というものも、情報公開もする場も私はつくっていただきたいと思いますが、現状あるかどうかを教えていただけますか。
○政府参考人(下間康行君) ヤングケアラーの相談窓口というお尋ねではございますけど、学校における相談体制という点でお答えを申し上げますと、そうしたケアを要する家族の世話や介護等を担っている児童生徒を含めまして、家庭に課題や困難を抱える児童生徒につきましては、学校にスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等による対面相談や二十四時間子供SOSダイヤル、あるいはSNS等を活用した相談など、様々な相談窓口を設置しておりまして、個別の状況に応じて福祉や医療の関係機関につなげるなどの支援が行われているものと承知しているところでございます。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お子さんが家族の介護等を行わなければならないことにより悩みがある場合というのは、市町村等の窓口で相談するということは可能でございますが、直接というよりは、まずは身近な大人に相談していただいた上で、そこから適切な窓口で連携していくということが考えられるというふうに考えております。 先ほど学校の方ありましたが、厚生労働省の分野で申し上げますと、例えば、御家族が障害者、障害児であれば障害者総合支援法に基づき市町村や相談支援事業所が、家族が高齢者であれば介護保険法に基づき地域包括支援センターが、あるいは家族が難病など疾患のある方であれば難病相談・支援センター等がそれぞれ必要な相談に応じることになるのではないかと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 小学生がどうやって難病支援センターに行くんですかという話なんですよ。この記事にもございますように、この大阪府の高校生、ケアをしていることを家族以外の誰かに話したことがあるか。あるという方がやっぱり半数ぐらい。しかし、話した相手は友人が群を抜いているわけですよね。専門機関につながっていないんです。だから、じゃ、子供たちがどうやってそういった情報を仕入れたらいいんだろうということで学校ということをお示しいただきましたけれども、実は、これ高校生だけではなく、南魚沼市などで教職員の皆様方にも調査をしていらっしゃいます。その場面では、やっぱり全く今、学校では個人情報というところでなかなかその家庭の状況というものを手に入れることができない。だからこそ、もう少しその福祉とつながらなきゃいけないけれども、自分たちが教職員としてどのくらいまで踏み込んでいいのかが分からないというこの実態も既に出てきております。 やはりしっかり、これは全国的にどういう問題を抱えながら子供たちがヤングケアラーとなっているかということを全国調査を私はすべきではないかと思います。特に、文科省におきましては学力調査などもございます。学力調査のその最後の項目のところに何げなくそういう調査項目を入れる等々の様々なアイデアがあるかと思いますけれども、今日は副大臣にもいらしていただいておりますので、しっかりいいお答えをいただきたいと思いますが、まずは、副大臣、いかがでいらっしゃいますか。
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。 委員おっしゃるように、ヤングケアラーの実態調査につきましては、現在、文部科学省といたしましてこの網羅的な調査を行っておりませんが、全国の児童生徒に係る事例につきまして引き続き把握するとともに、全国の教育相談の担当者が出席する会議等がございます。そういったところにおいてもしっかりとこの問題について共有することによって、教育現場においてスクールソーシャルワーカーを活用して関係機関につなぐ等のきめ細かい支援を効果的にやっていくことを促してまいりたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しかし、先ほども申しましたように、やっぱり学校現場だけではつかめてこない現実がございます。やっぱり、しっかり私は厚労省にも同じように調査をしていただきまして、そしてそれをちゃんと突合していただきたいと思います。でないと、一方の情報だけでは分からないこともございますので、福祉の現場にも御協力いただきたいんですけれども、大臣、いかがでいらっしゃいますか。
○国務大臣(加藤勝信君) これは家族の介護等の必要があるということで、それがどの程度の介護をしているかというのはこの統計からはちょっとすぐに分からないわけでありますから、そういったことも含めてよく実態を把握していくということが必要なんだろうというふうに思いますし、また、そうした家族の介護が、ここにも若干成績との関連の文書が入っておりますけれども、子育ちや教育に影響が出ないように、家庭に対する適切な支援をどう行っていくのか。 先ほど小学生がどうやって窓口探すのかという話もありました。ある意味では家庭に対する支援ということにもつながっていくんだろうというふうに思いますので、そういったことも含めて、今委員の御指摘も含めて、関係者から、それぞれの家庭の中におけるいろんな問題が子供の方に向かっていって、結果的に子供さんの健全な育成あるいは教育上にいろんな悪影響を及ぼしている、そういった実態について、まず関係者からもいろいろ意見を聞く、また、こうした大阪等々の様々な研究、こういったことも踏まえながら、どういうふうにやれば実態の把握というものを本当によくつかめていけるのか。これなかなか、普通に言ってもなかなか返ってくるものではないんだろうと思います。ですから、そういった面において、また文科省ともよく連携を取りながら、どうやって実態を把握していけるのか、勉強していきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 資料二にもお配りをいたしておりますけれども、子供たちは単なるお手伝いの一環だと思ってやっている場合がございます。このように、様々、例えば障害のある、病気のある家族に代わって買物をする、料理をする、掃除をする、洗濯をする。それは、一日、二日、短時間だったらあり得るかもしれません。それが毎日のこととなってルーチンとなっている子供たちにとっては、これ生活なんですよね。だから、一つ、もう労働者としてその家族の中で役割分担をされている場合には過大なそこの子供たちのその時間を奪ってしまうことにもなってしまいます。 資料三にお配りをいたしております。このヤングケアラーが学校に望むことということも実際にもう既に提言がなされております。これは、日本ケアラー連盟が出していらっしゃる南魚沼市のケアを担うヤングケアラーについての調査の資料でございますけれども、このような形で現場レベルでは様々ヤングケアラーの問題というものが、もうこのままではいけないということで声を上げてくださっているんですけど、それがなかなかつながっていかない。文科省は文科省、やっぱり厚労省は厚労省というところで、縦割りの中で、考えるべき問題ということが分断されてしまっているという現状もございます。 そのような現状というもの、いち早く取り組んでくださった国というのがイギリスでございます。イギリスは、様々なヤングケアラーのための施策がもう既に打ち出されております。介護者支援法というものもイギリスでは成立いたしておりますし、イギリスでは二〇〇一年、国勢調査でヤングケアラーの数がやっぱり十七万人以上いるということが分かったからこそ、いち早く打ち出したんですね。学校への働きかけ、教材、情報の提供、居場所づくり、集いの場のつくり、子供向けのウエブサイト開設などをなさっていらっしゃいます。 しかし、まだまだこれも全く日本では何も動いていない状況の中で、やはりヤングケアラーに対する施策というものも充実すべきだと思って、今すぐにでもできるべきものがあるかと思いますけれども、大臣、どのようにお考えになられますか、お願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からお話ありましたイギリスにおいては、ケアをする子供たちを要支援児童と捉えることによって、行政によるカウンセリングあるいはホームヘルプ等のサービスが提供されるということであります。子供が適切な養育を受けられるようにする、また子供が介護している方に必要な福祉サービスが届けられるようにしていくということが大変大事であります。 日本では、養育に関して支援が必要な子供には児童福祉法等によって子供のニーズに応じた支援が提供される、また介護を必要とする家族などに対しては障害や家族などの各制度に基づくホームヘルプ等の福祉サービスが提供され得るようにはなっているわけでありますけれども、こうした取組がしっかりその支援を必要とする家族に届いているのか、あるいはそうしたものが利用可能な形になっているのか、これが非常に大事だというふうに思いますので、そういった意味においても、先ほどの実態というものを把握するとともに、市町村また学校などよく連携をしながら、こういった問題も含めていろんな意味での問題を抱えているそうした家族等をどう支援をしていくのか、しっかり検討したいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 介護保険法にしても、介護を受ける皆様方を中心として施策を充実させていくわけですね。でも、介護をしている方々についてはなかなかフォーカスされない。だからこそ、こういうことが起こってきて、家族も、そこに子供がいるんだからこのぐらいやってもらわなきゃ困るよ、やっぱり思う瞬間もあるかもしれません。でも、それが多大な負担になってしまって将来を崩してしまいかねない。自分は子供ですから友達と遊びたいけれども介護があるからそれは諦めなきゃいけない、進学も諦めなきゃいけない、こういう現状を一日も早く私は描出していただきたいと思っております。 介護をしている人のやっぱり生活プランというところから支援策を考えるということは私は今後必要かと思いますけれども、宮嵜部長、今のところはそのような仕組みはないんでしょうか。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 議員から御指摘のありましたケアを行う子供たちに対して必要な支援を行うということは大変重要だと考えております。 このため、まず、子供さんがケアされている方というのも当然充実しなきゃいけないということで、私、障害部長の立場として申し上げれば、例えばケアを要する方が障害者の場合、その方が必要なサービスにつなげられるよう、各市町村において障害福祉サービス等に関する情報の提供や助言、関係機関との連絡調整などをしっかり行っていかなければならないと思います。 また、そのケアラーの方ですけれども、家庭で介護を行っている子供の養育について支援が必要な場合というのは、これは市町村とか学校、保健所、医療機関等の関係機関で構成されます要保護児童対策地域協議会で協議して支援方針を作成するなど、連携しながら子供の心身の発達にとって必要な支援を行っているというところでございまして、こうした取組を進めながら必要な支援が行われるように対応してまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ですから、分断されることのないようにお願いをしたいんです。 実は、先日も文科省といろいろやり取りを健康診断のことでもやらせていただきましたけれども、どうしても情報というものが、個人情報の壁などもございますし、かつ、教育現場がどこまで踏み込んだらいいのかということ、これも大変難しい問題でございますけれども、やはり福祉につなげていただくという意味においても厚生労働大臣である加藤大臣にはしっかりと私は音頭を取っていただきたいと思いますけれども、文科省と、さらに先日のような問題も併せまして、連携していただきたいと思いますが、いかがでいらっしゃいますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、仕組みとしては要保護児童対策地域協議会というのがあって、そこで関係機関が構成員になり、そしてそこには守秘義務も設けられ、そしてその場を活用して学校が把握した情報を市町村の障害福祉主管課等の関係機関に共有し、その後の支援につなげられる、こういう仕組みはあるわけでありますけれども、その中で、今委員御指摘のようなところが、どこまでそうしたものが認識をされているのか。先ほど申し上げた要支援児童というのは、支援が必要な子供ということ、養育に、必要な子供ということですから、ちょっと見方が、その対象になっていないとは思いませんが、そこまで明示的にその言葉からイメージできるのかなという気もします。実際そうやってやっているところはもちろんあるんだろうと思いますけれども、そういったところも含めてそうした共有の認識をどう持ってもらうのか、そして、そういった中でどう積極的に情報の共有を行っていくのか、さらには、この地域協議会はありますけれども、教育委員会含めてどこまで参加しているのかという問題もあると思います。 そういったことをしっかりと対応していくことによって、子供のニーズについていろんな場で共有をし、多分中核には児童相談所等がなるんだろうと思いますけれども、そうしたところが適切な支援につなげていけるように対応していきたいと思っておりますし、そういった意味においても文科省との連携、この間の健康診断等の話がありましたけれども、そういったことも含めてしっかり連携を図っていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 この調査結果におきましても、学校においてヤングケアラーに対するマニュアル作成も望まれているところでもございます。どういう子供たちをどういうふうにケアしていったらいいのかということは学校現場ではなかなか見えてまいりません。厚生労働省とも連携してマニュアル作成についても意欲的に私は取り組んでいただきたいと思っておりますけれども、副大臣、いかがでいらっしゃいますか。
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。 ヤングケアラーに対しまして、各学校において教職員やスクールカウンセラー、そしてスクールソーシャルワーカーとしっかりと連携協力しつつ、この福祉機関につなげるということを、支援体制が適切に行われている、今現在行われているものと承知いたしておりますが、文部科学省といたしましても、こうした児童生徒の支援につきまして、引き続き、例えばいい例を他に周知することによってその効果的な支援がより一層行われるように努めていったり、また厚生労働省と連携の下、教育と福祉の連携の観点から、どのような方策が可能で、また効果的であるかということを引き続き研究していきたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 まずは認識していただくところからだと思っておりますので、私も今後ともその施策、注視させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 終わります。
○委員長(島村大君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十八分散会