厚生労働委員会 第10号
- 発言数
- 422 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/04/17
会議録
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、片山大介君、川合孝典君及び櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として東徹君、足立信也君及び田名部匡代君が選任されました。 ─────────────
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省労働基準局長山越敬一君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(島村大君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省前東京労働局長勝田智明君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(島村大君) 社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、東京労働局長による特別指導等に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。 今日も先週に引き続きましての集中審議ということで、勝田前東京労働局長にもお見えをいただいております。 まず、勝田さんにお伺いします。 処分が下されました。処分が下された結果として、今どう御自身でそれを受け止めておられますか。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 昨年の十二月及び本年三月に開催しました定例記者会見における私の発言は、局長の権限をいたずらに行使するかのような発言であり、不適切なものでございました。また、私の発言が国民の皆様に労働行政の公正公平、大きな疑念を抱かせることになりました。改めて、国会議員の皆様、報道機関の皆様を始め、国民の皆様に深くおわび申し上げたいと思います。 四月十一日に私に行われました処分につきましては、私としては厳粛に受け止めさせていただいているところでございます。
○石橋通宏君 局長、答弁されるときにマイクをもうちょっと近づけていただければと思いますので、よろしくお願いします。 今日は二十分という限られた時間ですので、端的にいろいろ質問をお聞きしていきますので、特に勝田局長、簡潔にかつ真実を述べていただきますように冒頭またお願いをしておきたいと思います。 勝田さん、野村不動産への特別指導、改めて確認しますが、これは本当に初めてのことだった、史上初めての特別指導だった、それでよろしいですか。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 裁量企画労働制に係る特別指導として、企業を呼び出し、それを公表したという点では初めてのことだったというふうに考えております。
○石橋通宏君 今余計な枕言葉が付きましたね、初めて。裁量労働制に関わることでは初めてだった。いや、我々の今までの説明では、特別指導そのものが初めてだったとずっと厚生労働省言い続けてきたはずですが、今答弁変えられましたね、そういうことですか。
○参考人(勝田智明君) 答弁申し上げます。 基本的にはこれが初めてというふうに思っております。
○石橋通宏君 いや、答弁あっちこっち行かないでくださいよ、勝田さん。 勝田さん、十二月二十六日の記者会見で初めてではないと記者の皆さんには説明されておりますね。初めてではなかったんじゃないんですか。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 電通事件のものを数えますれば初めてではないということが言えるかと思います。
○石橋通宏君 また変わりましたね、答弁が。 一体初めてなんですか、初めてじゃないんですか。 二十六日の記者会見、あなたはこう言っています。初めてではありません、余り数が多いわけじゃないですけどと。いや、過去に一つなのか、初めてなのか、全然違うじゃないですか、勝田さん。一体何が真実なんですか。誰も信じなくなりますよ。 勝田さん、初めてだったんですか、余り数が多くないけど過去にもいろいろあったんですか、どちらなんですか。
○参考人(勝田智明君) 申し訳ございません。お答え申し上げます。 そのときの、十二月二十六日の記者会見のやり取りの中でこういう特別な指導ということで申し上げたのは、企業の幹部を私が呼び出して直接に指導すること自体は時々あるということを申し上げたことでございます。ただ、企業を呼び出して指導し、それを明らかにするという形での特別指導という点では電通事件と今回のみでございます。
○石橋通宏君 記者会見のそれまでの脈絡、特別指導に関してなんですけどという流れからいって今の答弁もおかしいですよ、勝田さん。だから、後付けでいろんなこと言われるからあっちこっちで矛盾が生じる。大臣、そういうことなんです。 勝田さん、じゃ、特別指導、あなたが編み出した手法ですか。
○参考人(勝田智明君) 私がと言えるかどうかは別でございますが、東京労働局内において検討を加え、こういったことということで私どもの方から本省に相談させていただいたものでございます。
○石橋通宏君 いずれにしても、あなたが責任持って東京労働局で初めて編み出した手法なんですね。
○参考人(勝田智明君) 東京労働局としての決定ということで申し上げれば、そのように御理解いただいてよろしいかと思います。
○石橋通宏君 いや、でも、先ほど電通でもやったと言われましたね。今回が初めて、今回編み出した手法ですか、それとも電通のときに編み出した手法なんですか。
○参考人(勝田智明君) そういう点では、外からの問題等ではなく、私どもの方から言わば決定してやるという点では若干状況が違うかとは思っております。
○石橋通宏君 皆さん、訳分からないでしょう、答弁が。 勝田さん、電通と全然違いますよね、対応が。公表のやり方含めて全然違いますよね。今回の特別指導、あなたが編み出したんですね。何のためにこれ編み出したんですか、この手法。
○参考人(勝田智明君) このような事案を放置した場合に全国的な遵法状況に問題を生ずるおそれがあることから、これを指導し公表することによって全国的な遵法状況を確保しようとして行ったものでございます。
○石橋通宏君 今のように説明されるわけです。 勝田さん、ということは、十一月十七日の時点以前に特別指導をあなたたちは編み出したわけですね。そういうことでしたね。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 十一月の時点で、私どもとしてはこういう方針ということで、まだ最終的に決定には至りませんが、方向性について本省との御相談を始めさせていただいた状態だったというふうに記憶しております。
○石橋通宏君 これ、大事な部分ですね。つまり、十一月の時点で、十七日以前にこの手法をもう既に検討されていた。それはそうですね、十一月十七日の大臣報告にちゃんと書いてあるわけですから、指導方針としてね。 ということは、勝田さん、さっき、このような事態が全国に広がってはいけない、そう言われるこのような事態がもう既に十一月十七日以前の時点で発生していたということですね。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 そのような懸念あるいは蓋然性があったということで、それをまだ特別指導として決定する段階までには至っていなかったと、至っておりませんでした。
○石橋通宏君 いやいや、そのような蓋然性云々、つまり、そのような事態、特別指導しなければいけない、公表しなければいけない、そうしなければ大変だというそれだけの大変な事態が、既に十一月十七日以前の時点で、恐らく十月までの時点でもう発生をしていた。だから、特別指導して公表しよう、そういう相談をした、そういうことですね。
○参考人(勝田智明君) まだその時点では様々確認しなくてはならないことがございましたので決定するまでに至りませんが、考えられること、方向として、方針として、そういったことがあり得るということで御相談を開始していたところでございます。
○石橋通宏君 勝田さん、ごまかさないではっきり言ってくださいね。 十一月十七日以前に、つまり十月の時点までに恐らくもうそれだけの事態が発生していたんでしょう。もう東京労働局で分かっていたんですね。野村不動産で、大きな大きな特別指導をして公表しなければいけないような事態があった、違反があった、労働時間法令違反があったということが分かったので、じゃどうしようという議論をされて、特別指導、公表ということを本省と相談された、そういうことでしょう。それだけ端的に認めてください。
○参考人(勝田智明君) その時点では、方針としてはそれがあり得るということでやっておりましたが、その全体の状況をまだ確認する必要がございましたので、決定には至っておりません。
○石橋通宏君 決定のことを聞いていないでしょう。特別指導について本省と相談したんでしょう、提案したんでしょう。東京労働局内で、公表まですべきだと、それだけの事態だということが野村不動産の中であったということを何らか蓋然性を確認したからそういう提案したんでしょう。勝手につくったんですか、じゃ、何もないのに。野村不動産、何か悪そうだから何か提案しておこうか、何か、何かやらなきゃいけない、そんな話。東京労働局ってそんないいかげんなことするんですか。違うでしょう。ちゃんとした調査に基づいて、ちゃんとした監督に基づいて、こんな大変な違反がある、こんな大変な状況だ、これは公表してでも全国にそれをちゃんと知らしめなければいけない、それで本省に相談したんでしょう。そういうことでしょう。
○参考人(勝田智明君) 十一月においてその時点までの調査結果に基づいて御相談させていただいているということでございます。
○石橋通宏君 それを素直に認めていただければいいんです。つまり、その時点までに既に野村不動産で相当の違反がある、それは分かっていたはずです。 勝田さん、ではなぜ基発〇一二〇第一号に基づかなかったんですか。
○参考人(勝田智明君) お尋ねは是勧の公表に係るものかと思いますが、その部分、その規定には当てはまらないということでその手法によることはできないというふうに判断しておりました。
○石橋通宏君 これも重要な答弁ですね。十一月のその時点で、若しくは十月の時点で基発〇一二〇第一号に当てはまらないということを既に東京労働局長が判断を下していたということ。 勝田さん、重ねて、基発〇一二〇第一号のツーアウトにも当てはまらなかったのでということですね。
○参考人(勝田智明君) どの部分にどう当てはまらないかについてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、全体としてそれに当てはまらなかったということでございます。
○石橋通宏君 これ、しっかりと確認してくださいね。 今日、お手元に改めて資料三で、基発〇一二〇第一号、これ、おととしの年末に企業名公表制度強化、これ何度も我々野党委員が資料としてお示しをしておりますが、今、勝田さんは、十一月十七日以前の時点でこれに当てはまらなかった、当てはまっていなかった、だからこれに基づかずにやったんだという御答弁をされました。 ここのところは、今後何か新しい事実が出てきたときに、それが本当に正しい答弁なのか、これ確認ができると思いますので、今の勝田さんの答弁、確認をしておきたいと思います。 山越局長も同じ答弁ということでよろしいですね。
○政府参考人(山越敬一君) その点については、私からのお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○石橋通宏君 いや、だから局長で大丈夫なんですかということを理事会でも言っているんです。局長、責任者でしょう、本省の。 我々は、本省としてどういう判断をされたのか。だって、東京労働局から、この基発〇一二〇に当てはまりませんと、局長、当てはまりませんと、だから特別指導という手法を編み出しましたと、この手法で企業名公表をしましょうと相談を受けたわけでしょう。本省、それ、ノーと言わなかった、オッケーしたわけですよね。だから十一月十七日に大臣まで上げたんでしょう。 局長、この基発〇一二〇に当てはまらないという判断を、局長、下したんですよね。それでいいですか。違うんですか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 本件については十二月に特別の指導を行っているわけでございますけれども、この時点において今御指摘がありました指導・公表制度の公表の対象ではなかったと、そういうふうに承知をしております。
○石橋通宏君 じゃ、本省としても十一月十七日以前の時点でこの仕組みには当てはまらなかった、新たな仕組みの①、②、③、いずれにも当てはまらない、一年間に二事業場、ツーアウトにも当てはまらないということを本省としても確認したので、特別指導という手法による公表ということに、それでゴーサインを出したんでしょう。だから大臣に上げたんでしょうね。このことも今答弁で確認をさせていただきました。 勝田局長、一般論で聞きますけれども、過労死事案で労災の申請があった、支給決定が行われた。支給決定が行われたときに、その支給決定について、申請者、つまり過労死の場合では御遺族ですが、御遺族には報告が行くんでしょうか。
○参考人(勝田智明君) 申し訳ありません。質問の趣旨がよく理解できなかったのですが、労災申請に対してその支給又は不支給の決定をしたときに請求人に通知が行くかということでございましょうか。ということであれば、もちろん、申請をした方御本人でございますので、本人又は代理人を通じて通知をすることとなります。
○石橋通宏君 一般論で聞いていますが、過労死事案の場合であれば、通知決定、支給決定が出れば御遺族には、まあ決定でも不支給決定でも通知は行くんだと思いますが、それでは、その責任たる企業には連絡が行きますか。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 一般論でございますので、私からお答えするのがいいかどうかは別でございますけれど、事実としては、企業に対してはこの決定についての連絡は行かないことになっております。
○石橋通宏君 山越局長、なぜ通知決定、支給決定が下りたとき、その責任がある企業に対して通知が行かないんですか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 今お尋ねになったのは労災の支給決定ということでございますね。これは、その労災に遭われた被災者の請求に対して、これ一般論でございますけれども、決定をするものでございますので、御本人に基本的には通知されるということでございます。
○石橋通宏君 いや、これ支給決定ということは、企業にその業務起因性が認められた、企業に責任がある、それが決定されたということですよね。にもかかわらず、なぜその当該責任たる企業にその通知が行かないのかということをお聞きしているんです。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 これは労災に関する事案でございますので、これは労災の認定の対象となった方の個人情報でもございますので、これは基本的にはその当該被災された方に通知がされるということかと思います。
○石橋通宏君 いや、局長、これ事前に聞いているのと答弁全然違うので、いや、これ名前出していい、審議官から事前にこれ聞いています。 なぜその支給決定のときには企業に通知が行かないのか、支給決定に至るまで企業とはさんざんやり取りしているからですと。もう調査には入っています、監督にも入っています、企業とは何度も何度もそれに至るまでにやり取りをしています、だから、やり取りをしている中でもう業務起因性があること、企業側にその責任があること、支給決定になるであろうことは分かっているので、あえて支給決定のときに通知はしないんですという説明を受けました。違うんですか、局長。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 これは、あくまでも支給決定は被災された方、労災の請求に関するその決定でございますので、御本人に通知がされるということだというふうに思っております。
○石橋通宏君 いや、だから、企業に通知が行かないのは、当然ながら、山越さん、いいですか、当然ながら、それまでの段階で企業とは物すごいやり取りされているわけですよ。当たり前ですね、調査が入るわけですから、監督が入るわけですから。野村不動産の例でいけば、本社に調査が入る、監督が入る、やり取りがある。当然ながら、野村はそれを知っているし、野村の社長さんはそれを知っていたはずです。にもかかわらず、十二月二十五日に実施された特別指導、過労死の案件は一切対象にはなっておりません。 口頭で、勝田さん、社長に指導されたとき、一言も労災の話、あした支給決定が出る話していないと、これまでの答弁がそのとおりであれば一切されていないということでした。翌日二十六日、野村が発表したホームページ、一言も過労死事案については触れられていませんし、それについて指導を受けたことも、労災支給決定が下りようとしていることも一切触れておりませんし、二十六日の勝田さんの記者会見でも一切そのことを触れられておりません。不思議ですね。これ、どう考えても、だからもう全部知っているはずなんです、二十六日の支給決定が下りているはずですから。野村の社長さんも絶対御存じのはずですし。 もうあたかも、勝田さんが基発〇一二〇によらずに新しい手法を編み出された、そして、ひた隠しに隠されて、二十六日にひっそりと支給決定がされた、もう過労死の事案を隠そう隠そうとしていろんな対応をされた勝田さん、そういう働きを、勝田さんがこの間役割をされたのではないか、そういうふうに思えてなりません。勝田さん、それお認めになりますか。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 労災請求の事案につきまして、その支給等が行われたことにつきましては、私どもとしましては、通常の公表あるいは通知、そういったルールにのっとって処理したものでございまして、何ら特別な取扱いをしたものではございません。
○石橋通宏君 不思議ですね。特別指導と言っておきながら、特別の取扱いをしたものではありませんという、そういう矛盾したことを言われるから、我々もこれで質疑が止まらなくなるわけです。 今日は幾つか重要な答弁をいただきましたので、これを材料に今後引き続きこの問題については追及していきたいと思います。また、浜口委員が続けられますので、以上、私の質疑、これで終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○浜口誠君 皆さん、おはようございます。民進党・新緑風会の浜口誠です。よろしくお願いします。 まず、冒頭、加藤大臣に、昨日からちょっと話題になっております財務省の事務次官のセクハラ疑惑に関してなんですけれども、事実関係の調査について基本的なやり方が昨日示されました。いろんな方の御意見だと、今回のやり方だと被害を受けられた女性記者に対する配慮が欠けるというような、違和感のある意見が多いというふうに受け止めておりますけれども、セクハラ防止を所管する厚生労働省のトップとして、今回の事実関係の調査のやり方、これに関して加藤大臣としてどう受け止めておられるか、現時点でのお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、一つは各省庁のセクシュアルハラスメントの防止等については人事院規則にのっとって行っていくということであります。国家公務員一般職は、男女雇用機会均等法のセクシュアルハラスメント部分、これは適用除外になっていると、こういう構図になっておりますけれども、しかし、その方針、何というか、精神というものは当然掛かってくるんだろうと思います。 個々の調査、これは財務省においてしっかり調査をするということでありますから、それについて私どもの方が一つ一つ申し上げる立場にはありませんが、ただ、男女雇用機会均等法においては、職場におけるセクシュアルハラスメントに係る相談者、行為者等の情報は当該相談者、行為者等のプライバシーに属するものであることから、相談への対応又は当該セクシュアルハラスメントに係る事後の対応に当たっては、相談者、行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講ずるとともに、その旨を労働者に対して周知すると、こういうふうになっているわけでありますので、ちょっと本件の場合、その行為者が公務員ということに、報道等で言われているわけでありますけれども、相手がちょっとその辺よく分かりませんが、いずれにしても、そうしたことにのっとって対応していくということが基本的な考え方なんだろうというふうに思います。
○浜口誠君 まさに、プライバシーの保護、聞かれる女性記者の方に名のり出てくださいということ自体が本当にやり方として正しいのかなというのは指摘をしておきたいと思います。 今日は、特別指導に関する議論ということで午前中行いますので、まず最初に、勝田前東京労働局長、今日お見えいただいていますので、三月三十日の記者会見において記者の方から、十二月二十五日に特別指導したのはなぜなんですかと、なぜ二十五日なんですかということを聞かれたときに、たまたまというか、特別指導できる状況になったのでというお答えをされています。 じゃ、具体的に特別指導できる状況というのはどういうことをお示しをされているのか、どういう状況になったということを指しているのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 特別指導は、労働基準監督署による監督指導の結果、事案の概要が法の趣旨を大きく逸脱しており、これを放置することが全国的な遵法状況に重大な悪影響を及ぼすと認められるものについて労働局長が企業の幹部に対して特別に行い、行政の対応を明らかにすることにより同種事案の防止を図る観点からその事実を明らかにするものと理解しておりまして、個別企業の様態により特別指導の実施を判断することとしております。 本件については、十二月までに行いました調査結果を踏まえてできるようになったということで、二十五日に行ったものでございます。
○浜口誠君 その上で特別指導が行われて、いろんな不適切な発言ということで勝田前東京労働局長に対する処分が四月十一日に行われました。この処分に至るまでの議論の中で、この委員会でも加藤大臣の方からは、処分するに当たっては過去の事例も踏まえて厳正に対処したいという趣旨の答弁があったというふうに私は受け止めております。 じゃ、具体的に、今回の四月十一日の処分に当たって、過去事例ということでどのような事例を踏まえられたのかというのをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) これまでのここ十年間の厚生労働省の地方局長の処分例として申し上げれば、平成二十二年に労働局長が無賃乗車と通勤手当の不正受給したことにより、減給十分の一、三か月、大臣官房に異動させ降任させた例、また、平成二十二年に、これは地方の厚生局長でありますが、情報公開事案の処理に当たり文書をあるがままの状態で開示しなかったことによるこれは戒告、こうした事例がございます。
○浜口誠君 今回の処分については、降任並びに十分の一の減給三か月ということで発表されております。この処分自体が相対的な位置付け、重みとしてどういうものなのかというのを少し詳しくお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、ちょっと相対的なって……(発言する者あり)位置付けというとあれなんですけれども、まさにこれは懲戒処分ということであります。 懲戒処分においては、上から行きますと、免職、停職、減給、そして戒告ということがございますので、今回はこの減給だけ見れば上から三つ目という、要するに免職、停職、減給ということになるわけでありますけれども、そういう答えでよろしいんでしょうか。
○浜口誠君 その減給の中でも今回十分の一、三か月ということですけれども、これはどうなんですか、過去の事例と比較して。先ほど、事例の中には同じような十分の一、三か月というのもありましたけれども、ほかの事案と比べてこの十分の一、三か月というのは重いんですか、あるいは妥当だというふうにお考えになられているのか、その点確認したいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) たしか、通常、これは人事院の関係では一年以下の期間で俸給月額の五分の一以下ということでありますが、厚労省においてはこれを十分の一、そして一か月、三か月、六か月と、こういうことで運用、減給についてはですね、運用させていただいているというのがこれまでの対応でございます。
○浜口誠君 じゃ、これまでは余り六か月というのはなかったという認識でいいんですかね。まあ、それはいいです。また改めてでいいですけれども、ほかに質問したいことがたくさんあるので。 その上で、この減給三か月というのが終わった段階で、勝田前局長、労働局長のときと今の官房付で処遇というのは何か変化があるんでしょうか。減給が終わった後の時点での処遇に変化があるのかないのか、その点確認したいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 減給がというよりも、今回の処分においては、今言った減給処分と併せて東京労働局長から大臣官房付に異動させているところでございます。これ、言わば本省の部長級から本省の課長級の降任という形になるわけであります。 例えば、本省部長級の指定職四号俸から本省課長級の最高額である、余りちょっと個人の部分もありますからスペシフィックには申し上げませんが、一つの例として申し上げれば、十級二十一号俸となった場合、俸給月額は約三十万円以上、四割弱の減と、こういうことになるわけでございまして、それは減給が終わってもそのポジションにいる限りは同じ状況が続くと、こういうことでございます。
○浜口誠君 分かりました。 じゃ、続きまして、今回、野村不動産の過労死が認定された方なんですけれども、この方が企画業務型裁量労働の適用者なのかどうかというのを確認したいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) その件に関しては、これまでも申し上げておりますが、御遺族の御意向、また行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律第八条第二項に基づいて、一応私どもとして公にするという範囲においては、野村不動産株式会社に勤めていた従業員が過労死したことについて新宿労働基準監督署が労災認定、これは保険給付の支給の決定を行ったこと、労災認定基準に当てはめ労災認定をしたこと、認定日が平成二十九年十二月二十六日であること、これを公にさせていただいておりますので、今のお話はそれを超える部分ということで控えさせていただいているところございます。
○浜口誠君 では、じゃ、一般論として、この企画業務型裁量労働あるいは専門業務型裁量労働、それぞれ裁量労働、既に適用はされておりますけれども、この裁量労働に関して是正指導というのを、是正勧告、これまでどれぐらいやっておられるのか、またその是正勧告に至る事象というんですかね、労働者御本人あるいは御家族から相談があってそれで是正勧告に至ったとか、どんな事象で是正勧告が行われているのか、その辺りについて少し具体的に教えていただきたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) 裁量労働制につきまして監督指導を実施した件数でございますけれども、これまでこれを区分して集計しておりませんでしたが、今般、特別に二十九年について裁量労働制に関して是正勧告の事業場を集計してございます。これによりますと、百三十事業場でございます。 この是正勧告に至るきっかけでございますけれども、これは裁量労働制以外のものも含めまして一般的な話でお話をさせていただきたいと思いますけれども、労働基準監督署におきましては、労働者などからの申告でございますとか情報提供、相談、そして労働基準監督署に提出をされます様々な届出といったいろいろな情報から法違反が疑われる事業場に対して監督指導を行っております。その間、監督指導を行った上で法違反が認められた場合に是正勧告を行っているものでございます。
○浜口誠君 その具体的な区分というのはやられていないですか。どれぐらいの件数が、百三十件のうち、どういう理由で分かったのかというのは区分されているのか、されていないのか。
○政府参考人(山越敬一君) 恐縮でございますけれども、その区分をデータとして取っておりません。
○浜口誠君 では、今回の野村不動産の企画業務型裁量の決議書、決議届、決議書の受理、これはいつ行われたんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 企画業務型裁量労働制に関する決議届につきましては、個人情報あるいは企業情報を含んでいるものでございますので、行政機関の保有する情報の公開に関する法律の第五条に照らしても、この決議届を一般に公表することは難しいものと考えております。 なお、この届出につきまして情報公開に関する法律に基づく開示請求があった場合には、個人情報の保護、あるいは法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれの観点に留意をしつつ適切に対処してまいりたいと考えております。
○浜口誠君 僕はまだ公表云々と聞いていない。受理したのはいつかということを聞いております。
○政府参考人(山越敬一君) 受理をした日時を含めまして、今御答弁させていただいたところでございます。
○浜口誠君 いや、その受理した日時も言えないんですか。中身を聞いているんじゃない、いつ受理したかぐらいは言えるんじゃないですか。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の件につきましては、行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づいて開示請求があった場合には、法律に基づきまして判断をしてまいりたいというふうに思います。
○浜口誠君 では、続いて聞きますけれども、企画業務型の裁量労働については六か月ごとの報告の義務が課されておりますが、この野村不動産については、六か月単位の報告はそれぞれの管轄する、本社だけじゃなくて、事業所、全国で四つぐらいありますけれども、きちんと報告が上がっていたのかどうか、それを確認したいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) ただいまの御質問でございますけれども、個別事案でございますのでお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○浜口誠君 それすら言えないと。もう全てがあれですね、全く情報開示がされないというのは非常に残念に思いますが。 じゃ、具体的に、野村不動産からの企画業務型の裁量労働の決議書、受理したとき、どのような指導、チェックを行ったんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 個別の事案についてのお答えは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論として申し上げれば、この企画業務型裁量労働制に関する決議届につきましては、窓口で受け付ける際に届出内容が法定の要件を満たしているかどうかを確認いたしまして、必要な指導を行っているところでございます。
○浜口誠君 でも、今回の場合は、企画業務型裁量労働に適さないような業務まで、多分、申請段階であったにもかかわらずそれが見抜けずに受理してしまったというのがそもそものスタートになっていると思います。 今回、受理する段階で、やはりしっかりとした再発防止に向けてということで、これは先回もお話ししましたけれども、やっぱり再発防止に向けて何を教訓として、何を反省として今後の受理するチェック体制を変えていくのかというのは非常に重要だと思っております。この点に対して反省だったり教訓はないんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の窓口での決議届の受付の際でございますけれども、これは法定要件が満たされていれば受理している現状でございますけれども、今後、更に何らかの工夫ができないかということを検討していきたいと思います。 それとともに、現在、この裁量労働制については自主点検を全国一斉で実施をしているところでございます。この結果を踏まえまして、この裁量労働制に対する重点的な監督、これを行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○浜口誠君 自主点検やっても、企業からうちは悪いことやっていますなんて言いませんよ、基本的にですね。 そんな中で、何らかのことをやるという今お話ありましたけど、具体的に何を検討されているんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 現在、この重点的な監督指導を行うということで、どういった対象にするか、そういったことを、自主点検の実施状況、その結果を踏まえましてその検討をしているところでございます。
○浜口誠君 それはいつまでに、じゃ、具体的に何をやるかというのを取りまとめるんですか。ちゃんとターゲット、期限が決められているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の点につきましては、自主点検の結果をできるだけ早く取りまとめて、その上でできるだけ早く実施できるように努めてまいりたいというふうに思います。
○浜口誠君 これもう一回聞きますし、具体的にどうやるのかというのが決まったら、是非この委員会にも、委員長、何やるのかというのが決まったら、是非、理事会にも報告するように取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(島村大君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○浜口誠君 その調査ということに関連して少し話題変えますけれども、平成二十五年に行われた労働時間等の総合実態調査、これはまさに今いろんな不適切なデータがあって調査をされているということだと思いますけれども、調査の中身がまとまって公表されるのはいつの御予定ですか。
○政府参考人(山越敬一君) この労働時間等総合実態調査でございますけれども、これについてはデータを現在精査中でございまして、できるだけ早くお示しをさせていただきたいと考えているところでございます。
○浜口誠君 そのできるだけ早くというのはもう昨日もいろんな議論で出てきているんですけれども、本当いつなのかというのは、もうターゲットが明確になっていないことが、いろんな取組が、進捗感が全然分からないんですよね。いつまでということをちゃんと言っていただいて、そこに対して進んでいるのかどうかというのを我々としては確認したいんですけれども、言葉だけでできるだけ早くと言われると、どこまで進んでいるのか本当に把握できないというふうに思っています。 今回の調査でいうと、一番の問題は、企業の方にアンケート調査を送って調べた、そういう調査じゃないんですね、今回の労働時間等総合実態調査というのは。まさに基準監督官の方が自ら出向いていって、そこで企業の方にヒアリングをして、そこで書いてきた時間を集めたもの、集計したものなんですよ。これは極めて重く受け止めていただかないといけないと思います。まさに労働行政のプロが、時間のプロが調べたその調査が、不適切なデータがたくさん含まれていたということですから、これはもう裁量労働のデータ削除しますという話じゃないんです。極めて重く受け止めていただいて、なぜそういうことが起こったのか、再発防止に向けて何をやらないといけないのか、一般のアンケートとは全く次元の違うこれ対応を厚労省としても考えていただく必要があるというふうに思っておりますので、その点を指摘させていただいて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 今回の特別指導については、あってはならない恣意的な運用ではなかったのかと、これは与野党問わず当委員会でも指摘が相次いでいる問題となっております。私は、この点での説明責任というのはいまだ果たされていないというふうに思っているわけです。 そこで、今日も質問させていただきたいと思いますが、衆議院での我が党高橋千鶴子議員が長時間労働を隠しているのではないかという指摘をさせていただきました。それに対して、企業名の公表基準、これについて大臣は、公表基準を超えたものを一般として出しているんだと、至っていないものは入っていない、そして本件についてということで、該当していない、こういう答弁されているんですね。つまり、公表基準に至っていなかったというのが本件だということをお認めになったと思うんですね。 じゃ、基準の一体どこに該当しなかったのか、その点は御説明いただけませんか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の答弁は、公表基準にのっとって公表した場合において、その事案を発表していますね。それについて……(発言する者あり)いやいや、ですから、発表しているということを申し上げたということであります。 本件は、先ほどから御説明しておりますように公表基準に該当していないということでございますので、それとは違う形で、今回特別指導という形をやらせていただき、そして、どういった問題があるかについては、東京労働局の発表資料の中において、こうした問題がある、要するに、全社的にやっているとか大半が本来適用されないものであるとか、こういったことを指摘をしたと、こういうことでございます。
○倉林明子君 そこ、大事なんですよね。 公表基準は、既に確立したものとして、ルールとしてあるんですよ。それに該当しないということであれば、どこがどう該当しないのかという説明をきちんと果たさないといけないというふうに思うんですよ。 口頭指導した東京労働局長、そして野村不動産、いずれも、三六協定違反の長時間労働が発生していたこと、そして賃金不払があったと、これについては一致しているんですね。それであるならば、違反件数が公表要件である一事業場で十人以上又は当該事業場の四分の一以上の労働者に達した、これが複数事業場にあるということが前提になって掛かっている要件ですよね。 じゃ、ここが満たしていなかったのかどうなのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 基本的に、公表事案においても、例えば公表した場合、どれに掛かったかということは必ずしも言っておりません。今言った長時間労働の問題があったということを申し上げているだけであります。 本件は該当していないわけですから、それについては、公表する場合においても一つ一つどれに該当しているかということは説明していない、そして、もちろんこれ公表対象じゃありませんから、当然どこに該当するかということについても公表していないと、こういうことになります。
○倉林明子君 そこが出ないから恣意的な運用性の疑いが晴れないんですよ。公表基準を超えているのに出さない、こういうことであれば長時間労働隠しだと、こういう批判は私、免れないと思う。 じゃ、一方で、公表基準に該当していないということである場合、何が該当していなかったのか、この点ははっきりさせる必要がある。恣意的な運用ではないと。じゃ特別指導の基準は何だったのかといったら、ばくっとした話しか出てこないと。これじゃ説明にならないと思うんですよ。どうです、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと同じやり取りになってしまうんですけれども、今申し上げたように、該当した場合においてもどこに該当するかは説明をしていないわけでありますし、当然、該当していないわけですから、この基準以内のものの数字を公表するというのは……(発言する者あり)ですから、以内であればの話ですね、以内であれば、その数字を出すということには、これはそれぞれの企業のこともありますから、そういった対応にはなり得ないということで、一つ一つどこに当たるか当たらないかということについて申し上げていないというのが今の対応で、ただ、今回、特別指導したという理由は、先ほど申し上げておりますように、東京労働局の公表した資料の中にその理由はもうるる説明をしていると、こういうことであります。
○倉林明子君 いや、そのるるの説明の基準や根拠がはっきりしないということで、本来、定めたルールにのっとって、その公表基準に行っていないということであれば行っていないという説明を明確にされるべきだと思うんですよ。そこもちゃんとしないですよね。別の基準で判断したものだという説明には到底納得できない。長時間労働を隠していたものではないんだということであれば、私は、大臣報告にありました、労働時間の実態を調べたものがあるわけですから、それを出すのが何よりもの説明責任を果たすということにつながっていくと思うんです。今の説明では到底納得できません。 既に大臣報告にあります労働時間に関する調査結果についての開示は求めてきております。引き続き、提出していただくように重ねて求めておきたいと思います。 次行きます。 立入調査を各労基署が本格的にやったのは、いろいろやり取りを開示されたものを見ておりますと、十一月から十二月ということがうかがわれるわけですね。これ一般的に、山越局長にお伺いしますけれども、裁量労働制の違法適用の場合に、実労働時間の把握、これに要する時間というのはどの程度になりますか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 裁量労働制が法定要件を満たさない場合はみなしの効果が発生しないことになりますので、この場合は通常の労働時間制が適用されることになるものでございますけれども、この場合、労働時間の把握に必要な期間がどの程度かということにつきましては、この裁量労働制の対象労働者の数や範囲など様々な個別の事案の事情により異なるというふうに考えておりまして、一概にお答えすることは難しいというふうに思っております。
○倉林明子君 先ほどあったように、百三十事業場については裁量労働制の違法適用でやっているんでしょう、是正勧告。大体どのぐらい掛かったかというようなこと、言えませんか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 これについては一概にお答えすることは困難であるというふうに考えておりまして、ただ、一定の日時を要するケースも少なくないというふうに思っているところでございます。
○倉林明子君 野村不動産で裁量労働制が違法に適用された労働者、これは報道ベースで表に出たものですけれども、この長時間労働が行われて、長時間労働の末、この方は二〇一六年九月に過労自殺されたという報道です。二〇一七年春に労災申請がされたという報道を見れば、これ認定された時期って十二月二十六日ですよね。相当時間、実労働時間の確定に掛かっているんですよ。この事案で推測されるのは、半年以上という時間かと思うんです。 一般に、裁量労働制の実労働時間の把握というのは一般で労働時間管理されているところよりも困難だというのが現場の監督官の声というふうに伺っているわけですね。いいですか、調査期間を十分に取れば、公表基準を超えるような実態、これ把握できた可能性というのはあるんじゃないかと思うんです。つまり、本格的に調査に入って、何で十二月でこれ調査を終了したのか。いかがでしょう。
○政府参考人(山越敬一君) 今御質問の件でございますけれども、これは個別の事案に関することでございますので、また監督指導の円滑な実施に支障を来すおそれがあるものでございますので、回答は、恐縮でございますけれども、差し控えさせていただきたいと思います。
○倉林明子君 特別指導に関わることだから聞いているんですよ。一般の監督指導に、一般論で逃げたらこれ説明成り立たぬのですよ。そこをよく踏まえていただきたいと思う。 特別指導をやるという根拠になったのに、何でこれ十二月で早々に調査を打ち切ったのかと。認めておられないけれども、公表基準には至っていないということをおっしゃるから私はここ確認しているんですよ。もう一回、どうです。
○政府参考人(山越敬一君) 繰り返しの御答弁で恐縮でございますけれども、個別の事案でございますので回答は差し控えさせていただきたいと思います。
○倉林明子君 特別指導だからじゃないのかという疑念が湧いてくるわけですよ。だから、十二月二十六日というあの公表の時期と、特別指導した上で公表するという時期を決めていたからではないのかと、違反実態が十分つかめないまま、極めて異例の特別指導となったんじゃないかと、この疑惑にしっかり答えるべきだと私は思うわけですよ。 一般論に逃げ込まずにしっかり答えるべきだ。もう一回チャンスを与えよう。いかがでしょう。
○政府参考人(山越敬一君) 大変恐縮でございますけれども、個別事案でございますのでお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○倉林明子君 解明が必要だというふうに思っております。 更に確認したいと思うんですね。 今回の指導目的というのは、先ほど来繰り返されているように、悪質な裁量労働制の違法適用の是正なんだと、こういう説明ですよね。一般に、重大、悪質、こういう労働時間関係法令、この違反が認められる場合というのは、本社指導、これを行うという手続はもう定まっております。これ、一体誰がすることになるでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 一般論としてお答えさせていただきたいと思いますけれども、労働基準監督官におきまして監督指導の結果、労働基準法の法違反、これが企業全体で生じていると考えられる場合におきましては、本社を管轄する労働局や労働基準監督署の監督官が本社に立入調査を行って指導するというのが一般的であるというふうに考えております。
○倉林明子君 つまり、これまでのルールでも、本件の場合、新宿労基署署長が指導すると、公開はしません、これがこれまでのルールの運用になろうかというふうに思うんです。 そこで、私不思議でしようがないと思っておりますのが野村不動産の公開情報なんですよ、公表情報。これ、資料で付けておきました、ホームページ。これ見ていただきたい。当社はということで、二〇一七年十二月二十五日付けで本社及び地方四事業場を管轄する労働基準監督署より、一部職員に適用している企画業務型裁量労働制に関する是正勧告・指導を受けた、こう書いているんですね。 特別指導を行ったはずですよね。ところが、特別指導を東京労働局長から受けたという記載がどこ見ても出てこないんですよ。署長指導よりも重いというはずの局長指導じゃなかったのかと私思っているんですけれども、この局長指導というあなたが行った特別指導についても一言もない、局長から指導を受けたというのも一言もない、これ、どういうことなのか、勝田さん、お答えください。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 私の方からは社長に対して特別指導を行いましたが、それをどのように公表する、あるいは公表しないということは当該企業自体がお決めになったことですので、私からお答え申し上げることができないという状況でございます。
○倉林明子君 私は、口頭指導で、法的な根拠ということでも示せない、通達さえも示せない、指導書もその上ないわけですから、そういう事実を踏まえて野村はあえて書かなかったのではないかというふうに思ったんですね。そうでないと理由が分からないんですよ。 裁量労働制の違法適用企業に対する公表基準、これに該当しなかったから特別指導だったんだとおっしゃるんだけれども、まずやるべきは、裁量労働制の違法、悪質な、全社的な、今回指導を掛けたかった目的ですよね、それを公表するためには何をすべきだったのか。まずやるべきは、この公表基準を、指導できるよう、公表できるよう見直すことが先だったんじゃないかと。いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) この特別指導をなぜ行ったか、もう再三説明しておりますから、もうそれは省略をさせていただきたいと思います。 ただ、逆に公表基準、要するに、決めてから公表基準作っちゃうというのも、それ、どうなのかなと。要するに、じゃ、公表基準決めれば当然その後から適用するものがそれに当たらなきゃいけないわけですから、その事前に判断したものが、じゃ、それに適用されるかどうかと、非常に技術的な問題もあるのではないかと思います。 ただ、いずれにしても、これは私どもとして最終的には東京労働局長がこうした対応をすべきだと判断してやらせていただいた。そして、その理由はということでこれまでもさんざん説明をさせていただいた。ただ、ここで御指摘いただいておりますように、今後についてどういう場合に特別指導を行っていくのか、そのルール化についてやはりはっきり基準を設けるべきだ、こういう御指摘はいただいておりますので、その御指摘を踏まえて我々として特別指導のルール化については検討していきたいと、こう考えております。
○倉林明子君 それは駄目だと思いますよ。やっぱり基準。法令、基準、根拠、こういうものを積み上げてやってきたのが労働行政じゃないんですか。だからこそ企業にも受け止めてもらって、是正へと踏み出していけるわけですよ。後から基準作ったらええというようなことで運用していったら、恣意的な運用がまかり通るということになるんじゃないですか。私は、恣意的な運用があったのかなかったのかと、こういう点で特別指導というのが本当に問題になっているわけですよ。そのときに、後から作ればいいという発想は間違いだと思う、改めるべきだと思います。 その上で、なぜこういう異例の扱いがされたのかと、こういう特別指導がされたのかということで背景を見てみれば、どんな時期だったのかということなんです。安倍総理が議長である働き方改革実現会議、ここで働き方改革実行計画が決定したのは昨年の三月二十八日でした。九月十五日、この時点で、働き方改革法案要綱、これ、労政審でいろんな議論があったんだけれども、おおむね妥当ということで通したわけですよね。総選挙があった。そして、今年一月二十二日開会の通常国会を目前にして裁量労働制の違法適用を厳しく指導と、こういうことになってきたんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですよ。特別指導ということで、裁量労働制を導入したい、そこに違法適用はやっぱり厳しく指導しているんだと、こういう実績が一番欲しかった、これ、安倍総理じゃないかと思うんです。 官邸の関与はこの件に関してなかったのかどうか、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 全くありません。
○倉林明子君 労働行政が積み上げてきたルール、これ踏みにじるようなことを一体誰ができるんだろうかと。踏みにじっているという認識です。そういうことができるというのは、岩盤規制ということで打ち破るんだと豪語してきた安倍総理以外に私は考えられないというふうに思うわけです。 野村不動産で裁量労働制の濫用がこれ過労死を生んだんですよ。ここをしっかり踏まえた労働行政をしていくべきだ、そこを教訓とすべきだったんじゃないかというふうに思います。改めて働き方改革関連法案については撤回を強く求めまして、終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 勝田東京労働局長の大変遺憾な発言によって今日もこうやって集中審議が行われておりますが、ただ、その発言もあったおかげというか、言いにくいですけれども、改めてこの特別指導というものが何たるものなのかということの疑問というのがどんどんと増してきたように思います。 まず、山越労働局長にちょっとお伺いしたいんですけれども、改めてもう一度お聞きしますが、この特別指導についてなんですけれども、特別指導をするかどうかのこの基準というのはどうなのか、もう一度お聞きしたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 この特別指導でございますけれども、労働基準監督署の監督の結果、事案の態様が法の趣旨を大きく逸脱しており、これを放置することが全国的な遵守状況に重大な悪影響を及ぼすものと認められるものにつきまして労働局長が企業の幹部に対して特別に行うものでございまして、行政の対応を明らかにすることによりまして同種事案を防止する、そういう観点から事実を明らかにする、そういったものだというふうに理解をしております。
○東徹君 労働局長がそういうふうなものだと理解しておりますと言われると、やっぱり一体どういうことなのかなというふうに思うわけですよね。 確かに、今回、野村不動産の企画業務型裁量労働制の運用状況について、法の趣旨を大きく逸脱するものであり、これを放置しておくと全国的な遵法状況に重大な悪影響を及ぼすということなんですけれども、この法の趣旨を大きく逸脱するかどうかという、その大きくというところがどうなのかとか、全国的に遵法状況に重大な悪影響を及ぼすとか、こういったことって一体どういうことなのかなと思うわけですね。 これ、私は通告はしておりませんので、この辺の趣旨を大きく逸脱するとか遵法状況に重大な悪影響を及ぼすとか、これについてもう少し詳しく説明ってできますか。
○政府参考人(山越敬一君) この法の趣旨を大きく逸脱するということでございますけれども、一定の役職以上の労働者を一律にこの企画業務型裁量制の対象としていたこと、対象とされていた労働者の大半が対象業務に該当しない個々の営業の業務に主として従事させていたこと、そして全社的に行われていたこと、結果として違法な長時間労働と割増し賃金の不払が発生している、そういったことが法の趣旨を大きく逸脱した、そういう内容であるというふうに考えております。
○東徹君 是正指導段階での企業名公表制度の強化というのがありますけれども、こういうものに比べるとかなりその基準というものが曖昧だし、今後も違うケースで特別指導を行わなくてはならないというケースも出てくることになると思うんですね。ですから、ここは大臣に是非、この特別指導の在り方、法的根拠とかそれから基準、こういったことを明確にするということを、検討を改めてしていただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今局長からも答弁させていただきましたように、今回については答弁したようなことをベースに大きく逸脱しているという判断をし、今回の特別指導ということにつながっているということでありますけれども、この委員会等も含めてこの点についていろいろ御指摘をいただいて、今委員からも御指摘がございますので、この特別指導についてのルール化、これについてしっかり検討させていただき、それを整備というんでしょうかね、作っていきたいと思っております。
○東徹君 是非その特別指導の法的根拠、そしてまた特別指導する基準ですね、やっぱりそういったものをしっかりと示していけるようにしておかないと今後もこのような問題が起きてまいりますし、やはり何よりも大事なことは、今回のような過労死による自殺、こういったものを防いでいかないといけないわけですから、そういったことをしっかりと考えていかないといけないと思います。 特別指導は過去に電通と野村不動産の二つの事案がありますということは今日も石橋委員の方が質問されたところで話が出ておりましたが、厚労省の担当者は、特別指導は指導と公表がパッケージであるというふうな説明をしておりますが、電通については、これ今回の野村不動産のような形で公表はしなかったわけですね。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕 これ、山越労働局長、電通のときと今回の野村不動産のときと、これ、公表する、した、するしない、この辺はどういうことなのか、もう一度改めて御説明していただけますでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 今回の野村不動産の事案でございますけれども、東京労働局長が記者会見におきまして資料を配付いたしまして説明を行ったものでございまして、こうした報道を通じて国民の皆様に情報が伝わると考えていたものでございます。 また、電通の事案につきましては、特別指導を行った直後の衆議院予算委員会において質問があったことを受けまして、大臣の答弁の中でこの事実を明らかにしたものでございます。 この公表のやり方は異なるものでございますけれども、いずれも公表は行っているものでございますけれども、いずれにいたしましても、この特別指導の公表の在り方については特別指導のルール化の中で今後検討してまいりたいというふうに思います。
○東徹君 もちろんそうなんですけれども、電通の場合は予算委員会で公表しましたというのは、これはちょっと違うと思うんですね。それはやっぱり全然違うわけでありまして、今回は、野村不動産の場合は、ちゃんと記者に対してペーパーまで作ってこれ公表しているわけですよね。公表の仕方がこれ全く違うわけでありまして、やっぱりここもしっかりと公表、ルール化をしなくちゃいけないわけですけれども、私は、これ、公表するしないの使い分けとかやっぱりせずに、特別指導は全てこれ公表するというふうな考え方に改めてはどうなのかなというふうに思うわけですね。 今回も、野村不動産の場合の公表した理由というのが、全国的な遵法状況に重大な悪影響を及ぼすおそれがあるためというところでこれは公表したわけですよね。ですから、ということは、特別指導というのは本来これ公表していくべきなのではないのかなというふうに思うんですが、加藤大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと今の委員の、その特別指導は公表していくべきだという御質問がちょっとよく分からなかったんですが。 特別指導というのは、今私ども定義しているのは、局長が企業や団体の幹部を呼んで指導をし、その旨を公表するということを一応特別指導というふうに我々は今観念しているわけなんですけれども。
○東徹君 電通のときは公表せずに、野村不動産のときは公表したわけですね。これ恐らく、どちらも労働基準法違反というものは大きな逸脱があったわけですし、今回も全国的な遵法状況に重大な悪影響を及ぼすからこれを公表したわけですよね。ということは、特別指導をやるときにはこれは公表するというルール化というのはこれしてはどうなのかなと思うんですが、いかがですか。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、今委員の御指摘は、要するに、特別指導という場合には幹部を呼んで指導し、併せてその旨を公表するということでございますので、特別指導する場合には当然公表していく。ただ、今委員これまで御指摘のように、じゃどういう場合に特別指導するのかというところ、この辺については、先ほど申し上げた、今回の事例を踏まえつつルール化に向けて検討を進めていきたいと、こう思っております。
○東徹君 今回の野村不動産の場合は、特別指導を行った理由もきちんとペーパーにこれ書かれているわけですね、公表するときの。であれば、その特別指導を行った理由についても、これもきちんと説明すべきだというふうに思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、今回、一応私どもとしては、特別指導はこういう理由で特別指導を行ったということについて、東京労働局からの公表資料等においてるる申し上げているということでございます。
○東徹君 だから、特別指導した理由もきちんと説明するということを、きちんとこれもルール化していくべきだというふうに考えます。 続いて、是正勧告についてお伺いしたいと思いますけれども、厚労省は是正勧告を原則これ公表しないという方針ですけれども、これは公表すると具体的にどのような不都合が生じるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 個別の事業場に対する監督指導につきましては、個別の事案でございますし、また監督指導の円滑な実施に支障を来しますので公表していないところでございます。 具体的に申し上げれば、どのような実態に対してどのような指導や是正勧告が行われるか、そういったことが明らかになることで、使用者がこれを回避したり隠蔽したりすることが容易になるおそれがあること、また、使用者が関係資料の提出や監督官の質問への対応に非協力的になり、正確な事実の把握を困難とするおそれがある、そういったことからこれについては公表しないという取扱いにしているところでございます。
○東徹君 今年四月四日の報道で、これ日経新聞に出ていたんですけれども、学校法人関西大学が茨木の労働基準監督署から教員の違法残業で二回の是正勧告を受けたというふうな報道がされましたけれども、これは関西大学側が取材に応じて公表したということですけれども、こんな場合は厚労省が言う不都合ということになるんですかね。
○政府参考人(山越敬一君) 個別の事案についてのお答えは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論として申し上げさせていただければ、企業が自ら是正勧告を受けたことを明らかにした場合でございましても、是正勧告の実施主体でございます労働基準監督機関が企業の発表を受けまして是正勧告の内容を監督機関として言及することになれば、他の企業において、是正勧告を受けた場合にはその事実が監督機関の方から公表されると、そういった懸念を惹起し、その結果といたしまして関係資料の提出や監督官の質問への対応に非協力になる、そういったおそれがあることから公表しないと、そういった取扱いをしているところでございます。
○東徹君 ただ、労働法違反が認められない限りこれ是正勧告は行わないわけでありますから、先ほどの特別指導のときは全国的な遵法状況に重大な悪影響を及ぼすといったこともこの是正勧告の中でやっぱり検討できるんじゃないのかなというふうに思うんですが、是正勧告も一定の場合には公表されますけれども、なぜこの場合、公表しても今後の監督指導に支障が出ないから公表してよいというふうな、公表するとかしないとかいうようなことになるのかなというのが非常に分かりにくいなというふうに思うわけですね。 公表する場合をあらかじめこれ示しておけば監督指導に支障がないということなんですけれども、今の公表ルールについては、これ見直す必要があると思います。過労死事案というのは、直近五年間でもこれ大きく減っていない状況なんですね。是正勧告の公表によって確かに社会的影響を与えるかもしれないし、また隠蔽とか、先ほどそんなことをおっしゃっていましたけれども、やはり法を遵守させていくということの方が優先課題ではないのかなというふうに思うわけですね。 労災補償の状況でありますけれども、平成二十四年が三百三十八件で、うち死亡が百二十三件なんですね。平成二十八年見ても、脳・心臓疾患の労災補償状況ですけれども、二百六十件で、うち死亡が百七件。かなりのこういった労災補償の状況、死亡者数、これを見ても、やはりこういったことを予防していく、抑止していくためにも現在の公表ルールを見直していってはどうかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。これは大臣にお答えいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 御承知のように、これまで、たしか平成二十七年に公表ルールがあり、そして二十九年に見直しをしてきた、こういうものでありますから、そうした御意見も踏まえながら必要な見直しというのは当然あってしかるべきなんだろうというふうに思いますけれども、ただ、今お話があったように過労死そのものを前面に出すということは、やっぱりそれに関わる個人情報ということもあります。 基本的に、過労死というのももちろん我々は防いでいかなければいけない、ゼロにしていくと、これは当然の我々の責務というふうに認識をしておりますが、我々としては、過労死ももちろんそうですが、そこに至っている例えば違法な長時間労働とか、やっぱりそういった実態を一つ一つ潰していくということが必要なんだろうというふうに思っておりますので、その上において、強い違法性があるもの、そのうち、今委員から、是正勧告を発表するかどうかはちょっとともかくとして、どういう事態に公表するのか、じゃ、違法性というのはどこで、より強い違法性をどう観念するのかということで一応今のルールは作ってきた、過労死対策防止法等々の御議論もありながら作ってきた、こういう経緯でもあるということでございます。
○東徹君 確かに過労死、自殺とか、そういったことはやっぱり公表すべきではないというふうに思いますが、是正勧告したかどうかというところはやはり公表していけば、もう少し公表するルールを緩めてもっと公表していけばいいのではないのかなというふうに思いますし、このルールに従って公表する場合は、やはり何によって是正勧告されたのか、何で公表することになったのか、そういったことも公表するべきではないのかなというふうに思ったりもいたします。 今回の野村不動産のことについてなんですけれども、特別指導が行われた結果、野村不動産がどのような対策を行ったのか、厚労省はこれ把握しているのかどうか、これについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) 今回の野村不動産の事案でございますけれども、これにつきましては、本社そして各事業場に対してそれぞれの管轄の監督署が調査を行っているわけでございまして、その監督署におきまして個別の事業場に対する是正状況についてチェックする中で連携を図りまして全社的な是正の確認が行われると、そういったことを見ていくということになるというふうに承知をしております。 個別案件でございますので、詳細についてはこれ以上申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、そうしたスキームになっているということでございます。
○東徹君 しっかりと是正勧告、特別指導をした後も、しっかりと労働基準法が守られているのかどうか、それを把握をしていっていただきたいと思います。 時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 勝田さんにお聞きをいたします。三月四日の朝日新聞に労災申請契機で異例の指導という記事が出ております。この野村不動産の様々な指導は、労災の申請、労災がまさに契機だったという新聞記事なんですが、これは事実でしょうか、誤報でしょうか。
○参考人(勝田智明君) 個別の監督指導等につきましての端緒につきましては、コメントを差し控えさせていただきたいと思っております。
○福島みずほ君 でも、誤報だったら誤報だと言うべきじゃないですか。もし過労死の申請がこのきっかけでないんであれば、それは事実と違うので、それは違うと言うべきなんじゃないでしょうか。 こんなに大量の裁量労働制の適用の濫用が明らかになった契機はいろいろあるかもしれませんが、過労死の申請が大きなきっかけになったんじゃないか。この記事でもあるように、一六年九月に亡くなられて一七年春に遺族が労災申請したと、ここまで出ていて、この後、様々な調査が始まっているわけですから、これが契機だと思います。なぜ、しかし、その契機となった過労死の申請がかくも全く出てこないのかというところについてお聞きをいたします。 大臣、三月四日、朝日新聞の記事は御覧になって、三月五日、事務方から報告をもらったということでよろしいですよね。
○国務大臣(加藤勝信君) 労災保険の支給決定についてはそうでございます。
○福島みずほ君 大臣は、野村不動産のことについて国会で様々答弁をされています。この過労自殺の支給決定を新聞で見て、どう思われましたか。
○国務大臣(加藤勝信君) どう思われたというか、こういう、本来、過労死について御本人ないし御本人の代理人がお話をされるというのは一般的に承知をしておりましたが、その当該記事においてはちょっとその辺の記述がない中で、これはどういう経緯なのかなという、そんな思いも持ちながら読ませていただきました。
○福島みずほ君 加藤大臣、一月二十九日の大西議員、二月二日の西村議員、二月二十日の高橋議員、いずれも衆議院の予算委員会ですが、その答弁、この野村不動産についての答弁の打合せの段階で、事務方、これは局長にお聞きをしますが、野村不動産の過労死、これはもう認定されているわけですから、つまり、一般的に公表するという問題とは違って、大臣、この野村不動産のまさに裁量労働制の濫用の問題に関して、これは過労死がもう既に認定されておりますということは説明をしましたか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 例えば、おっしゃっているのは、その十一月十七日の大臣に対する報告……(発言する者あり)失礼いたしました。その点についてはお答えは差し控えさせていただきたいと。
○福島みずほ君 冗談じゃないですよ、何で答弁しないんですか。つまり、過労死の事実は、遺族は公表していいと言っているんです。過労死の認定を十二月二十六日にしたことも認めているし、遺族もそれは公表していいと言っているんです。 大臣は、野村不動産のことについても、というか、裁量労働制がまさに国会で議論になっていて、一月二十九日の大西議員、二月二日の西村議員、二月二十日の高橋議員、衆議院の予算委員会で議論をされていますし、もちろん参議院でも議論になっております。そのときにこの過労死の認定がされているということを大臣に説明しましたか。
○政府参考人(山越敬一君) 失礼しました。 大臣にこの労災の支給決定について御報告いたしましたのは、三月五日でございます。
○福島みずほ君 何で過労死について、過労死の認定がされているということを説明しないんですか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 繰り返しの御答弁になりますけれども、この労災の支給決定について大臣に報告させていただきましたのは、この報道が出ました後の三月五日でございます。
○福島みずほ君 全く答えてないですよ。 なぜ、野村不動産の裁量労働制の濫用が問題になっていて、既に労災の支給の、というか、労災認定が去年行われていて、国会で野村不動産のまさに裁量労働制の濫用が明らかになり、その結果亡くなって過労死の認定がされているのに、そのことをなぜ、というか、大臣に説明したのかしないのか、教えてくださいよ。 これ、質問変えます。済みません。 説明してないということなんですが、それはおかしいでしょう。対外的に公表するかどうかは別にして、野村不動産の裁量労働制の問題、過労死からスタートをしている。だとすると、このことについて大臣に説明しなければ全体像を把握できないじゃないですか。なぜ事務方は説明をしなかったんですか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 労災に関しますことにつきましては、これは遺族の御意向を踏まえ、法律に従いまして、その範囲で私どもお話をさせていただくということでございまして、そのようなことについては答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 全く不自然ですよ。過労死のことを対外的にメディアに対して公表するかどうかという問題と、それから大臣にこの問題はどういう問題かということをきちっと説明するために、それを発言するかどうかは別にして、きちっと説明すべきじゃないですか。だって、この時点でそこまで大臣に対して秘密にするというのも理解できないですよ。野村不動産の過労死、裁量労働制の濫用の問題が国会で議論になっているのに、肝腎要のあんこの部分を説明しないというのが理解できないんですよ。 だからなのか、だから、それは二通りあると思うんですよ。説明したにもかかわらず説明してないということで今みんなが合意しているかどうか、あるいは、説明をしてないというふうなことを本当に、でも、大臣は支給開始決定がとか微妙な言い方をされるので、本当に三月五日かどうかというのも分からないんですが、もし本当に過労死のことを一切知らなかったんであれば、認定も含めて、だとしたら、厚労省の体制としておかしいと思いますよ。あんこのことを説明してないわけだから、全体像、野村不動産問題とは何かということを大臣と総理大臣が理解してないということになるじゃないですか。 ですから、実際、もし後者であれば、総理大臣と大臣の答弁も、例えば総理大臣の答弁なんですが、一月、大西議員の答弁に対して、安倍総理大臣は、しっかりやっていますという答弁になっているんですよ、これが。つまり、この野村不動産の問題は、監督が不行き届きで過労死が出てしまって、百八十時間も働いて過労死が出てしまった失敗例で問題がある裁量労働制の問題点の事件であるにもかかわらず、実は、大臣の答弁は、一月二十九日の衆議院予算委員会の答弁で、野村不動産への特別指導の実施とその公表に言及した上で、政府としては、制度が適正に運用されるよう、今後とも指導を徹底してまいりますと、要するに、きちっとやっている例としての答弁になっているわけです。 加藤大臣も、この問題に関する国会の答弁は、これは二月二十日の議事録、衆議院予算委員会、今御指摘の野村不動産も一つの事例でありますけれども、この裁量労働制の中でそれなりにメリットをうまく活用されている方もいる、またそうしたことをしっかり進めている会社もある。一方で、今の野村不動産を始めとして、適切に運用していない、こうした事務所等もございますから、そういったものに対してはしっかり監督指導を行っているところでありますし、今後とも更に進めていきたいと思っております。総理大臣と厚労大臣の答弁は、しっかりやっておりますということの答弁なんですよ。 大臣にお聞きをいたします。もし野村不動産の過労死の認定のことを知っていたら、こういう答弁ぶりになっていたでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 確かに、過労死事案が発生をしていると、我々は過労死ゼロに向けて努力をしているということでありまして、残念ながら発生したということ、これは大変私たちは重く受け止めなきゃいけないと思います。 ただ、特に失敗事例という御指摘をいただくんですが、それは確かにその事案があったけれども、更にそういったことを起こさせない、そういう意味でそれぞれ監督官がやっているわけでありますから、そこから先の監督指導については、それを失敗事例と言われると、実際、監督官、一体何を自分の誇りにしてやっていけばいいのか、こういうことになるんではないかということを申し上げているわけであります。 したがって、本件について、これまでの答弁で申し上げましたように、裁量労働制においてもいろいろな問題点があります、そして問題点を認識した場合にはそれが是正されるように我々はしっかりとやってきまして、これからもやってまいります、そういったことを申し上げたということでございます。
○福島みずほ君 問題のすり替えです。現場の職員が頑張って誇り持ってやっているのは知っております。そうではなくて、重要な点がこれ出てこなかったことが問題ではないか。 大臣、どうも何か血が通っていないというか、私は、もし大臣が本当に過労死の申請も認定も三月五日まで知らなかったんであれば、何でそれを大臣に野村不動産の件で上げなかったのかと。言わなかったんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、私が申し上げているのは、三月五日に支給決定、要するに認定というのは支給決定ということでありますから、支給決定された事実は三月五日に聞いたということを申し上げているだけであります。 それから、それ以上については、前から福島議員から、じゃいつ知っていたのかと、こういう話になるんで、これは今回の遺族の方との合意等々踏まえて、この範囲といって決めているものですから、それを超えるのでそこは丁寧に申し上げている。 ただ、これまで答弁させていただいたように、例えば労災事案があれば、これは認定じゃなくて事案があれば、申請があればそれに対して徹底的に監督を行うということ、これはもう通達の中で明示的に申し上げております。そして、今回は監督結果を含めてそれを判断の上で特別指導を行っている、こういうことも申し上げているわけでありますから、そこはそういった意味で申し上げていることは是非受け止めていただきたいと思います。
○福島みずほ君 これ、認定されたのが去年の十二月二十六日なんですよ。そして、野村不動産の裁量労働制の濫用がさんざん国会で議論になっているときに、総理も加藤大臣もしっかりやっておりますという答弁をしているんですよ。支給開始決定があったのを大臣が知ったのは三月五日でしょう。遅過ぎますよ。もしそのときに過労死の事案があるということを認定されているということを大臣が仮に知っていたら、答弁ぶり変わったと思いますよ、答弁ぶりは。単に監督してしっかりやっておりますではないでしょう。やっぱり裁量労働制は過労死を生むこともあり得ると、だからこそ、この件でじゃないんですよ、一般論として、だからこれはちゃんとしなければいけない。答弁ぶり変わったと思いますよ。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員がいみじくもおっしゃったとおり、ちゃんとしなければならない。ちゃんとしなければならないというのは、いろんな事案を見たらしっかりやらなきゃいけない、そういうことを私、答弁させていただいたつもりですけれども。
○福島みずほ君 いや、大臣は、何か本当に血が通っていない答弁なんですよ。何かを守っているのかもしれないけれど、結局前へ進まないというか、私たちは、というか、私自身はやっぱり変だと思っているからこの問題を追及し続けているんですよ。 十二月二十六日に労災認定があって、一切それが大臣に、特別指導までやった事案で過労死の事実すら三月五日まで伝わっていないとしたら、それはおかしいでしょうと思っているんです。大臣も総理大臣の答弁も、しっかりやっている事案ですという答弁になっているじゃないですか。それは違うでしょうと。過労死が出ているんですから、それは重く受け止めて野村不動産の問題を私たちは理解しなくてはいけないというふうに思います。 それで、勝田さんは先ほど石橋理事の質問に対して、去年十一月十七日の時点で、まさにこの特別指導の公表には蓋然的に当たるが、結局、是正勧告というか、あの過労死ゼロ等の公表のスキームには当たっていないというふうに答弁をされました。誠に分からないんですね。なぜあの是正、公表に行かずに、早々と十一月十七日の時点で特別指導、公表を選択したのか。いかがですか。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 私どもとしては、この事案を放置した場合、全国的な遵法状況に重大な悪影響を及ぼすおそれがあるということで、この特別指導の方針で本省と御相談させていただいたところでございます。
○福島みずほ君 早々と特別指導で公表するということを決めたので、この過労死ゼロ対策のスキーム、公表まで行っていないんですよね。なぜか。これって、是正勧告の細かい中身がほかの事業者では出ていますよね、愛知県やいろいろな。これを出したくなかった、あるいは、そういうことをやっているうちに過労死の事案申請、認定がされるだろうという見込みがあるわけで、それが出るのが嫌だったということなんですか。 なぜ、いっぱいある事案の中で野村不動産だけ特別指導、公表をこんなに早々と決めるんですか。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 十一月時点で、あるいはその後もでございますけれど、この公表制度には当たらないというふうに私ども考えておりました。ただ、しかし、このまま事案を放置した場合に全国的な遵法状況に悪影響を及ぼすということで、可能な方法の一つとして今回の特別指導を選択して実施させていただいたわけでございます。
○福島みずほ君 ただ、この過労死ゼロ緊急対策で事業名公表されたところは幾つも幾つもあるわけです。事業場ごとにどういう違反があったか、きっちり出ているわけですよ。その方がより透明性があって、より公平じゃないですか。しっかり出ているんですよ。 だから、せっかく厚労省が苦労してしっかりやってきた過労死等ゼロ緊急対策のこのスキームを、今日もおっしゃったよね、勝田さん、これを使わない、使えない、だから特別指導の公表だと。でも、特別指導は、今日もいろんな委員から出ておりますが、ないんですよ。そのマニュアルや規定がなくて、こういう場合にこうするという、それはないんですよ。特別指導の方が更に重いじゃないですか。野村不動産、踏んだり蹴ったりかもしれないですよ。 だって、過労死等ゼロ緊急対策では公表ができないのに、何で特別指導の公表を早々と決められてやったんですか。ぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎりやって、この公表ができるかどうかをやって、公表できないんだったら諦める、公表できるんだったら公表する。 なぜ野村不動産だけこのスキームを早々と諦めたんですか。
○参考人(勝田智明君) お答え申します。 繰り返しになって恐縮でございますけれど、今回の場合につきましては、野村不動産につきましてはこのスキームには当たらないというのがまず大前提としてございます。その中で、今回の、一定の役職以上の労働者を一律に企画業務型裁量労働制の対象にしていたと、法の趣旨を逸脱していると、こういったことから、全国的な遵法状況を確保する観点から公表させていただいたものでございます。
○福島みずほ君 スキームはちゃんと基準があって、そしてきちっと公表するとしたら事業場における違反事例がちゃんと出るじゃないですか。こっちの方が公平で透明じゃないですか。特別指導はもう胸三寸で決められているんですよ。おかしいじゃないですか。 何で、このスキームに当てはまらないのに、このスキームにすら当てはまらないのに、野村不動産は特別指導の公表を十一月十七日の時点で決めたんですか。分からない。
○参考人(勝田智明君) お答え申し上げます。 まず、十一月の十七日の時点ではやるということを決めたわけではございません。やるという方針、方向性、姿勢といったもので本省と相談させていただいていると。 もう一つ更に申し上げますが、この事案を放置すれば全国的な遵法状況の遵守に大きな悪影響を与える、しかも、是正指導段階での公表制度に当たらないけれど、これをこのまま放置しておくことはできないという、法の執行、履行確保をする機関としての東京労働局の判断をした上で、本省と相談させていただいたものでございます。
○福島みずほ君 全く答えになっていないですよ。 あのスキームにすら当てはまらないんですよ。あのスキームに当てはまった事業者は事業名公表されて、細かく数値も出ております。あのスキームに当たらないことが分かっているのに、違法事案だからといって特別指導で公表だけを十一月に決めるって邪道じゃないですか。やっぱりおかしいんですよ。 裁量労働制で点を上げたかったんじゃないか、頑張っているということをこれでやりたかったんじゃないか。しかし、過労死の申請と認定は隠したかったということではないかと思います。今日の答弁、全く納得しておりません。 以上で終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 私は、先日、最後の方で大臣にもいろいろお願いをいたしました。残された御遺族の方にも御配慮をというところを少し深めていってみたいと思います。 皆様方にも資料をお配りをいたしております。これは、自殺防止、メディア関係者のための手引というものをWHOが出しておりまして、それを日本語版、訳したものが厚生労働省のウエブサイトにも掲載をされています。今回、過労死なさった原因というものが厚生労働省からは正式には発表がなされておりません。しかし、メディアの中では過労自殺という言葉が独り歩きしてしまっている。私は、真実は分かりません、しかし、やはりここは慎重に厚生労働省としても対応していただきたいと思っております。 このようにメディアの関係者のための手引というものをウエブサイトに掲載している目的を、局長、教えていただけますか。お願いいたします。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 ただいま委員からも御紹介がありました、WHO、世界保健機関で出されているメディア関係者が自殺関連報道を行う際に注意すべき点、手引としてまとめたものでございます。日本語の翻訳版を厚生労働省の自殺対策のウエブサイトに掲載をして周知をいたしております。 メディアによる自殺報道につきましては、自殺予防に有用な情報を提供することにより大きな効果が得られる場合もある一方で、自殺手段の詳細な報道や短期集中的な報道でほかの自殺を誘発するというような危険性もあるところでございます。 こうしたことを踏まえて、適切な自殺報道が行われるように、この手引、ウエブサイトに掲載し、同時に自殺対策に関する施策の記者への説明の際に配付するなどして、報道各社に周知をし、活用を呼びかけているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私どもも自殺対策基本法の改正をこちらの参議院の厚生労働委員会でもさせていただきました。この中で、やはりこの言葉一つ取りましても大変今本当に慎重に慎重に私どもは選びながら話をしなければならないと思っております。皆様方にお配りした資料の中にもございます。やはり、もし自殺ということで亡くなられた場合、残された御遺族の皆様方に掛かる影響というものはこれ大変多大なものがございます。 ところで、山越局長にもお尋ねをしてみたいと思うんですけれども、いわゆる自殺というものが起こったとき、その原因というものによって厚生労働省として公表の基準を変えるということはございますか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 労災補償の個別の事案に関しましては申請者の個人情報保護の観点から回答を差し控えさせていただいているところでございますけれども、労災認定された御遺族等が自ら会見を行ったことが確認できた場合には、労災認定した事実を一定の範囲でお答えをしているところでございます。 今回の野村不動産に勤められていた従業員の方に関します保険給付の支給の決定でございますけれども、これにつきましては、御遺族の御意向も踏まえまして、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律に基づきまして、野村不動産株式会社に勤めていた従業員が過労死したことについて新宿労働基準監督署が労災認定を行ったこと、また、労災認定基準に当てはめて労災認定をしたこと、認定日が平成二十九年十二月二十六日であることを厚生労働省から公にする範囲とすることとしたものでございます。 それから、厚生労働省では過労死等につきまして労災補償状況を公表しているわけでございますけれども、これらの統計につきましては個々の亡くなった方を識別することができないものでございますので、こうした統計については変更することは考えていないところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 そうやって個人が特定されてしまう可能性がある場合にはこれは慎重にということは再度お願いしておきます。 今、自殺ではなく自死といったような言葉も使ってほしいという様々な要望もいただいておりますけれども、この自死遺族の皆様方が抱える差別、偏見につきまして厚生労働省はどのような認識を持っておりますか。局長、お願いいたします。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 自死遺族の方々でございますけれども、社会の偏見や周囲の誤解などによって周囲の理解が得られにくいであるとか、人に話せず悲しみを分かち合えない、あるいは差別的な言葉や目線を受けるといったような状況に陥ったり、また、周囲の方たちの言葉や態度などによって救われたり、逆に更に傷ついてしまうこと、二次的な傷つき体験と言われておりますけれども、こういったことがあると指摘されております。 こうした方々への支援は大変重要というところでございまして、自殺対策基本法ではこの目的規定において自殺者の親族等の支援の充実を図ることが掲げられており、昨年七月に閣議決定をしました自殺総合対策大綱においても残された人への支援を充実することが重点施策として位置付けられ、支援を進めているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 まさにその残された方、特にその方にお嬢さんなどがいらっしゃると、結婚などにも影響する可能性があるというところで大変気にしていらっしゃる私も御遺族の方にもお目にかかったことがございます。 ですから、しっかりとやはりその辺りのところ、厚生労働省の中でも、もちろん一方でしっかりとした報道ベースの、正しい情報は出していただきたい、しかし、守るべきものというものがあることも御認識していただいた上で御対応いただきたいということを私からもお願いをさせていただきたいと思います。 大臣、この間もちょっと答弁を求めさせていただきましたけれども、これに関しましてもしっかりと対応していただけるという御決意をお示しいただけますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からお話ありますように、過労死について、やはりこれはかなり、亡くなった方はもちろん、その御遺族の方にも関わる大変重たいものであります。言わば個人情報ということになるわけでありますから、その取扱いについて私は慎重の上にも慎重に、特に私どもは申請、要するに、労災申請ということで情報を提供いただく立場でありますから、そのお預かりした情報をどう管理していくのかという立場において慎重に対応すべきだというふうに思っております。 具体的には、これまで申し上げておりますように、こちらから具体的に説明をしたり回答することはしない。ただ、御遺族ないし御遺族の代表者がマスコミ等に公表されればその範囲内で対応するということでやってまいりました。今回は御遺族からの同意ということもございましたので、その同意を踏まえながら、また個人情報保護法の条文等々を踏まえて、我々としてこの範囲ということで対応させていただいております。 ただ他方で、過労死事案が起きたということは、その事業所において違法な長時間労働等々があったということのある意味では証左でもありますから、私どもは過労死に触れるということにはいきませんけれども、そうした事案がある、例えば長時間の労働があるとかですね、そういったことをきちっと摘発をしていく、監督指導していく、これは既に通達でもそこを明らかにさせていただいているところでありますけれども、更にそういったことで取り組ませていただきたいと、こういうふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、改めまして過労死のことについて取り上げさせていただきたいと思います。 過労死の定義について、山越局長、教えていただけますか。
○政府参考人(山越敬一君) 過労死等防止対策推進法によりますと、この過労死でございますけれども、業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡、業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡をいうと定められております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 その中に出てきます文言で、過重ということが出てきます。実はこれ、すごく分かりにくいんですね。 厚生労働省で過重労働とはどのように定めていらっしゃいますか。
○政府参考人(山越敬一君) 過重労働でございますけれども、これは定義などは定められていないものでございますけれども、一般的には著しい疲労の蓄積をもたらすような長時間労働等の負荷の大きい業務を指すものと承知をしております。 なお、脳・心臓疾患の労災補償におきましては、この具体的な負荷要因といたしましては、労働時間のほかに、不規則な勤務でございますとか拘束時間の長い勤務、交代制勤務、深夜勤務などが含まれているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、局長、その時間だけで測ることができないという認識でよろしいですね。お願いいたします。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 これは、一つには労働時間が負荷要因であるわけでございますけれども、負荷要因はそれだけではなく、今申しましたように、不規則な勤務でありますとか深夜勤務とか作業環境とか、様々な負荷要因があるというふうに考えているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私ども、産業保健の中でいわゆる長時間労働の面談はさせていただくことがあるんですけれども、やはり過重労働の面談というものを更に広げて考えていかなければならないのではないか。今後問題提起もしていきたいと思っておりますけど、ただただ時間が長ければという、何かどうもその時間というものが独り歩きしておりますけれども、それ以外の要因というのも大変これは重たいものがございます。 この裁量労働制が適用された労働者では過労死認定はどの程度あるのかということを、局長、教えていただけますか。
○政府参考人(山越敬一君) 裁量労働の適用労働者につきます過労死等の労災補償状況でございますけれども、厚生労働省として把握しております労災認定件数でございますけれども、脳・心臓疾患につきましては平成二十七年度が三件、平成二十八年度が一件、精神障害につきましては平成二十七年度が八件、平成二十八年度が一件であるというふうに承知をしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 これ、やっぱり多いんでしょうか少ないんでしょうかということも一つしっかり私は分析すべきだと思っておりますけれども、局長、この裁量労働制と、それから一般の皆様方が適用されている労働条件の中のこの過労死の比較というものを今まで厚労省の中で行われてきたということはございますか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 この裁量労働とそれから一般の労働者での、今おっしゃっていますのは過労死の労災認定の発生割合のようなことを御質問されているんだと思いますけれども、これにつきましては、裁量労働制の適用労働者数というものがなかなか分からない状況の中で、こういった率を現在お示しすることが難しい状況にございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、しっかりそこを把握して、そこを比較すべきではないかと思いますけれども、これだけ裁量労働の問題というものが、これから法案にもなってくるかもしれません、今回はそれがなくなったんですけれども。今後、それを考えられる上におきましても、しっかりとした数値をここも把握していただきたいと思うんですけれども、局長、いかが思われますか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 これ、その対象労働者数の人数を的確に把握するのはなかなか難しいことでありますけれども、どういったことができるか、検討してまいりたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ですから、裁量労働というものが適法なのかどうなのかということがまず一つ、今回もその指導でございましたけど、それがございます。まず、適正にそれを活用していただいている方々の中でやはり多いのか少ないのかということも一般と比較をしていかなければならないと思いますし、どういうその過重が裁量労働の皆様方に掛かっているのか。先ほども申し上げたように、その時間だけではないんですね。ですから、様々な側面で過重労働になりがちになっているんじゃないか、裁量労働というものがという、そういう視点で私は今後見ていただきたい、制度設計をする上でも確実にそれは調査研究していただきたいと思っております。 大臣、このように、裁量労働制というと、どうしてもその時間だけが注目されてしまうところがございます。しかし、それ以外にも負荷されているもの、それ以外の過重というものも労働者の皆様方に掛かっていることは確かでございます。この過労死認定基準を含めまして、やっぱり少し過重労働に特化した基準というものもまた私は作成すべきではないかというふうに考えておりますけれども、大臣の御意見いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 過労死基準については、それぞれ、脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準についてというのと、心理的負荷による精神障害の認定基準について、こういう二つの基準がございまして、それぞれ、最初の方については平成二十二年に改定をされ、また心理的負荷に関しては平成二十三年に作られたということで、その際にも相当専門家の方々からいろんな観点から議論をされて作っていただいた基準ということでございますので、今すぐにこの基準について、これを変えていくということは考えておりませんけれども、ただ、この基準の認定に当たりまして、一律的にするというよりは、そこでの議論もあってこうした認定基準ができているということ、その辺もしっかり踏まえながら私どもの方で対応させていただきたいと、こういうふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今回、もしまた労働法制の中で議論させていただくというような形になるようであれば、また新しいそういう労働体系ができますですよね。ということは、また何かその方々独特の、特有の過重が掛かっているのではないかというような視点を私は持つべきだと思っております。そうしていかなければ、全てが一律にというよりも、ケース・バイ・ケースでしっかりとそれを拾い上げることができるような基準というものが私は今要求されているのではないかと思います。これだからあれ、これだからこれといって一律にされてしまうと、それこそ精神的な面でもそうです、時間的な面でもそうです、一足す一が二ではないんですよね。一足す一が三でも四でも感じてしまうのが、それが労働の負荷というものでございます。 ですから、そこを単純計算するのではなく、それなりにこれからバリエーションが出てくるかもしれません。逆に、そういうものをやることによって、そういうことをしないでくださいよという企業側に対しても抑止力になっていくのではないかと思いますけれども、大臣、もう一言いただけますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 基準についての考え方は先ほど申し上げたとおりでありますけれども、どういった形あるいはどういった背景でそれぞれの過労死が残念ながら生まれてしまったのか、そういったことについては不断に我々も分析をしていく必要があると思いますし、それがいろいろ累積されていく中で、今言った基準の議論というのも将来において別に否定するつもりもございませんし、それから、それを踏まえて日々の我々の監督指導に当たって、そうした過労死ということに至らない、その手前においてどうそれを抑止していくのか、そういったものにもしっかりと反映をさせていきたいというふうに思っております。 もう一つ申し上げさせていただきますと、今回の法案では、労働安全衛生法を改正して、裁量労働制で働く方も含めて労働時間の状況について、客観的な方法、これは省令で規定することにしておりますけれども、それで把握するという義務を規定しようということで法案の中に盛り込ませていただいているところでもございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私も産業保健やっておりますとやっぱりいろんな方々がいらっしゃいますので、しっかりとそれを見極めながら、その時代の流れに合った制度というものを、全てやっぱりつくり替えていく、ゼロベースで見直していく必要があると思いますので、よろしくお願いいたします。 これも最後に大臣にお願いでございます。やはり、私は、その自殺云々というところで公表するな云々ということを言っているわけではなく、間違ったことをしている企業は厳しく罰してほしい、それはまず第一義的にございます。しかし、それに併せて、その自殺か若しくはその死というものがもしその先にあった方々に、御遺族に対しては本当に多大な配慮をいただきたいというふうに思っておりますので、最後のお願いに代えさせていただきたいと思います。 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(島村大君) 東京労働局長による特別指導等に関する件についての質疑はこの程度にとどめます。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりでございます。 先日、三月二十三日の本委員会におきまして、がん医療、特に口腔がんを中心に御質問させていただいたんですが、少し時間が足りませんでしたので、もう少しこのテーマで御質問をさせていただこうと思います。 先日も申し上げましたが、我が国におきまして、一九八一年よりがんが死亡の第一位となっております。約三人に一人が死亡し、そして二〇一六年、年間の死亡者数は三十七万人となっています。生涯でがんに罹患する確率というのは、男性で六二%、女性で四六%と推計をされています。もう働き盛りの世代にとって極めて重大な問題だと思います。 先日、このがん患者さん、サバイバーの方の職場復帰や離職防止について、柔軟な働き方ができるよう、政策としても支援する必要があるのではとお伺いしたところ、高木副大臣から御答弁いただきまして、平成二十五年に実施されたがん患者の実態調査では、がんの罹患をきっかけに離職した者の割合は三四・六%とされており、がん患者の離職防止のための支援は重要と考えている。これまでもがん患者の離職防止に関する支援については、がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターに社会保険労務士などの就労の専門家を配置する事業、事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドラインの策定とその周知啓発、柔軟な休暇制度や勤務制度を導入した企業に対する助成金等による支援などを行ってきた。さらに、今後は、第三期のがん対策推進基本計画に基づき、がんとの共生を進める中で、患者に寄り添いつつ、企業と主治医等の連携を支援する両立支援コーディネーターの育成、配置、がん相談支援センターの相談員が患者ごとに治療と仕事の両立のためのプランを策定する等のモデル事業の実施、企業に対する助成金の充実などを行うこととしている。このように、がん患者の支援を進めるとともに、全体として働き方改革の取組を進めることで、がんになっても自分らしく生き生きと働き、安心して暮らせる社会の構築を進めてまいりたいという御答弁を頂戴しました。 誠に、このとおりに施策が充実され、そして進むことを期待するところでありますが、ただ、私としましては少し疑問に思うところもございます。 今、企業の方も、やはり大事な働き手を失いたくないということで両立支援ということを、支援制度を開始している企業が報道等で散見されるようになりました。 例えば、森永乳業は、今月からがん患者の支援を対象に両立支援制度を開始しておられます。これはがん患者さんのみならず生活習慣病や障害等にも活用できる制度でありますが、正社員と契約社員三千五百人が対象で、週四日の勤務までが可能、そして最大二時間、一日の時短が可能、そして定時の通勤前後一時間、時差通勤も認める、そして在宅勤務も可能であるというようなことを、支援制度を始めておられます。 また、私が住んでおります広島市の老舗のデパートで福屋デパートというのがございますが、ここもがんの検査料全額負担であるとか、あるいは両立支援の事業に取り組んでいるとか、あと、サントリーホールディングスは、健康保険の適用のない先進医療、これに対して五百万まで補助するというような、こういうことも企業として取り組まれています。そして、猛烈で有名な伊藤忠ですら、がんのサバイバーの従業員の方に対する支援を始めるというような報道もございました。 実は、有給休暇のことについてお伺いするのは、公務員の方は、人事制度で、人事規則によって有給休暇の取り方が非常に柔軟になっている、一時間単位で取れるというふうに聞いております。ところが、企業の方は有給休暇の取得率そのものが低いという実態がございます。規模別で、企業の、どれぐらいの有給休暇の取得率があるのか、これをまずお教えください。 どの疾患にしてもそうですけれども、療養しながら働くということは、様々な検査であるとか、いろいろな相談のこととか、これは疾病だけではなく、子育てだとか介護だとか、全て両立支援には通じることでありますが、有給の取り方が一日単位ではなく時間単位であれば相当これは働く方にとっては有り難い、福音となるんではないかという思いでこのことをお聞きします。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。 年次有給休暇の取得率でございますが、全体では平成二十八年度四九・四%でございますが、規模別といたしましては、三十から九十九人の企業で四三・八%、百から二百九十九人の企業で四六・五%、三百から九百九十九人の企業で四八・〇%、千人以上の企業で五五・三%となっております。
○石井みどり君 この数字を聞いて本当に愕然とするわけであります。大企業でやっと五〇%を超える。それ以下の企業だと本当に有給休暇すら取れないという実態がございます。 この時間単位に関しても、ちょっと調べますと、ほとんどがこれ企業任せですね。労働組合の過半数の労働者が決めるという労使協定の締結かあるいはそういう労働契約か就業規則等に定めがないと、この時間単位なんかはとても取れるものではないという実態があるかと思います。 この有給休暇の取り方、官民格差が余りにも大きい。もうびっくりします。本当にこれがもう少し柔軟であれば療養しながらできるだけ働くことができるにもかかわらず、実態としてはこういう実態でありますが、本当に企業任せでいいんでしょうか。政府としては、もう少しこれが、本当に、先ほどわざわざ先日の副大臣の御答弁を丁寧に御紹介したのは、国として本当にがん患者さんの方を支援する気があるのかどうか、そこに関わってくると思いますので、お願いします。
○政府参考人(宮川晃君) 御指摘の年次有給休暇の時間単位の付与についてでございますが、民間企業におきましても、各事業場において労使協定を締結することによりまして、まとまった日数の休暇を取得するという年次有給休暇制度本来の趣旨を踏まえつつ、ワーク・ライフ・バランスを図る観点から、労働基準法三十九条四項におきまして五日の範囲内で時間単位で取得することができるものとされております。 この実態でございますが、平成二十九年度の調査結果によりますと、時間単位の付与制度の普及率は二一・五%にとどまっておりまして、働く方々のワーク・ライフ・バランスの推進のためには暦日単位の年休に加えて時間単位の年休が必要な場合もあると認識しております。 そのため、厚生労働省におきましては、この労働基準法三十九条四項に基づきます年次有給休暇制度の時間単位付与制度の活用について、労働者の希望によるものであることを前提としつつ、事業主に検討を促す形で労働時間等設定改善法に基づく指針に盛り込みまして企業に周知しているほか、労働局に配置いたします働き方・休み方改善コンサルタントによる助言等の支援、あるいは働き方・休み方改善ポータルサイトを活用した好事例の情報発信などを通じて、引き続きその企業の実情に応じた形で年次有給休暇の取得を進めてもらうべく、労使の自主的な取組を促進してまいりたいと考えております。
○石井みどり君 今の御答弁ですと、指針を決めたり幾つかの支援策をとおっしゃるんですが、冒頭の有給休暇の取得率すら大企業でなければ五割行かないんですね。もっと深刻に受け止めていただきたいんですね。 先日も、ベトナムからの実習の方々が有給休暇を申し出たということで強制的に帰国させたケースがありましたね。明らかに違法ですよね。もう我が国の本当に労働者は、法律で守られていると普通思うんですが、しかし、そういう実態があるわけですね。有給休暇すら取得できない、そういう職場があるということをもっと深刻に受け止めていただきたい。ですから、もう少し支援策がないのかということを伺ったんですね。ちょっと通り一遍の御答弁で、本当に残念でなりません。 やはりがんサバイバーという、がんに罹患したとしても働き続けることが非常に、働き方をいろいろ工夫をすれば働き続けるわけですね。そのことが非常に経済的にも、そして本人の生きる意欲にもつながる、そのことを是非御理解賜りたいと思います。 先ほどの御答弁の中にもあったんですが、第三期のがん対策推進基本計画、一部見直して本年の三月九日に閣議決定されていますが、先ほど、がん対策基本法が十年ぶりに、二〇一六年、法改正しました。そのことによって理念も変わったと思います。非常にがん患者さんに対して寄り添う理念になったというふうに理解しておりますが、第二期の基本計画を見直された、それをどのように見直されたのか、お教えください。
○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。 がん対策につきましては、がん対策基本法に基づき、がん対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、がん対策推進基本計画を策定し、施策を計画的に推進してきたところでございます。 今般、新たな課題といたしまして、がんの種類、世代、就労などの患者の状況に応じたがん医療や支援を進める必要があること等が明らかになったことを踏まえまして、がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指すことを目標に、がん予防、がん医療の充実及びがんとの共生を三つの柱として第三期がん対策推進基本計画を閣議決定したところでございます。 今般の計画では、特に第二期計画からの変更点といたしまして、がん予防では、受動喫煙防止対策や生活習慣病の予防を徹底する等、科学的根拠に基づくがん予防、がん検診の充実を図ること、がん医療の充実では、がんゲノム医療や希少がん対策の強化等を推進し、患者本位のがん医療を実現すること、さらに、がんとの共生では、治療と仕事の両立に関する支援策等を通じて、がん患者が尊厳を持って安心して暮らせる社会の構築を実現することなどが挙げられております。 厚生労働省といたしましては、引き続き、がん対策推進基本計画を基に、国と地方自治体、がん患者を含めた国民、医療従事者が一体となってがんの克服を目指して取り組んでまいりたいと考えています。
○石井みどり君 ありがとうございました。 今の第二期基本計画をやはり、先ほどもおっしゃった、がん患者を含めた国民が、がんを知り、そしてがんの克服を目指すというふうに目標を立てられて、そして理念の中に、「がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会の構築を目指し、がん患者が、その置かれている状況に応じ、適切ながん医療のみならず、福祉的支援、教育的支援その他の必要な支援を受けることができるようにするとともに、がん患者に関する国民の理解が深められ、がん患者が円滑な社会生活を営むことができる社会環境の整備が図られること。」というのが理念に入った。このこと自体はすばらしい。しかし、これをいかに施策として本当に実現していくか。先ほどの有給休暇の件もそうですが、共生等を目指すというのであるならば、本当にきめ細かく施策が国民生活の中に広がっていくように、浸透していくように、血の通った政策を打っていく必要があるんじゃないかというふうに思っております。 がんに関しては人ごとではない、二人に一人がかかるのであれば、既にかかっているか、これからかかるかしかないわけですから、その辺を本当に受け止めていただきたいと思います。 そして、アメリカの女優でアンジェリーナ・ジョリーという方で有名になった話でありますが、今、先日も申し上げましたが、がんの治療は臓器別ではないという話であります。 先ほどの第三期のがん対策推進基本計画の中でも、医療の分野別施策の医療の充実の中にある話だと思いますが、ゲノム医療というのは臓器別ではなく遺伝子変異に対応して治療するのが最大の特徴であります。同じ肺がんでも原因の遺伝子が様々でありますので、その対応する抗がん剤もおのずと異なるわけであります。 原因の遺伝子を特定して、それに応じた薬剤を選択することができるようになったわけでありますが、しかし、このがんゲノム医療については我が国は大変残念ながら欧米に比べて周回遅れ、むしろ五年から十年遅れているとシカゴ大学の中村祐輔教授はおっしゃっておられます。 このがんゲノム医療を推進する上で様々な課題があろうかと思います。特に遅れている我が国はそうであります。この課題、様々あろうかと思いますが、そしてその課題をどのように克服していくのか、そこをお教えいただけますか。
○大臣政務官(大沼みずほ君) 委員御指摘のとおり、諸外国ではゲノム医療を推進するため様々な国家プロジェクトが進行中であります。例えば、米国では個人ごとの遺伝子等の違いを考慮した予防や治療法を確立する取組が行われております。我が国ではこうしたゲノム情報や臨床情報を収集し利活用する体制がこれまで整えられておらず、この必要性について指摘されてきたところです。 このため、こうした体制を構築すべく、本年二月に、がんゲノム医療を牽引する高度な機能を有する医療機関として、十一の医療機関をがんゲノム医療中核拠点病院として指定したところでございます。また、今後、がんゲノム医療中核拠点病院等を通じて収集されたゲノム情報等のデータの標準化、管理等を行うがんゲノム情報管理センターを整備することといたしております。 厚生労働省といたしましても、全国どこにいてもがんゲノム医療を受けられる体制を整備するために取組を進めてまいりたいと考えているところです。
○石井みどり君 がんゲノム医療に関しても拠点を整備してというお話でありましたが、国民から見れば、どこの地域で生まれてどこに住んでいるかによって受けられる医療に格差があるのでは、これは極めて不合理で不公平な話だと思うんであります。 今ゲノム医療に関しての整備の話がございましたが、先ほど、第三期のがん対策推進基本計画の中で、がん医療の充実のところで希少がんについて言及をいただきました。希少がん、先般も口腔がん、希少がんでありますので取り上げさせていただいたんでありますが、この希少がんに関しては、患者数が少ないということでより地域格差が出てくる話だと思います。じゃ、全国どこへ住んでいる、北海道や沖縄や、それこそあるいは中山間地域のようなところに住んでいる方が全て国立がん研究センター中央病院へ行けるのか、それは難しい話だと思うんですね。 今般、都道府県のがん診療連携拠点病院あるいは地域のがん診療連携拠点病院を、この指定要件を見直しというか改めるというふうに厚生労働省おっしゃっているんでありますが、元々、第二期のときからがん治療の均てん化ということは打ち出されてこられた。今回、希少がんのこともせっかくおっしゃっていただいたんですが、更にこの希少がんは均てん化というのが困難だろうと思うんですね。 そこを今後どのように、これちょっと通告していないので難しかったらあれですけれども、私としては、さっきわざわざ希少がんをおっしゃっていただいたので、第三期の中でそれおっしゃるのであるならば、均てん化、地域格差、今でもあるんですね、地域間格差がかなりあります。先ほど課題と克服とゲノム医療では申し上げたんですが、ゲノム医療のみならず、標準治療とされるがん医療でもここの部分をどうされるのか、ちょっとお聞かせいただけますか。通告していないので、駄目だったら後で教えてください。
○大臣政務官(大沼みずほ君) 希少がんにおきましては、数が少ないため、診療・受療上の課題が他のがんの種類に比べて大きいがん種と定義して医療や支援の在り方に関する検討を行っておるところでございます。 委員御指摘のように、がんゲノム医療に関しましても中核拠点病院や連携病院を設置しておりますので、後ほどしっかりとした、ちょっと今数として申し上げることができませんので、御説明させていただきたいというふうに思います。
○石井みどり君 いや、意地悪をするつもりはなかったんですが、せっかく希少がんにも取り組むというふうな、そういう計画、医療の充実を図られるんであるならば、私は均てん化というのは非常に大きな問題だと思う。何度も申し上げますが、みんながみんな国立がん研究センターの中央病院に行けるわけではない。そこのところをやっぱり是非お考えいただきたいと思います。 このことは、がんだけでなく、ほかの疾病でもそうです。私ずっとこの場で申し上げるのは、脳卒中を含めた循環器疾患の議員立法、もう十年取り組んでいますが、やはりこのがん対策基本法ができて本当に日本のがん医療進んだと思うんですね。あのとき議員立法という形で法律ができました。そして、十年たって見直した。この間、私は日本のがん医療相当進んだと思います。法律ができる前はまさに診断と治療というようなところが極めて地域間格差が大きくて、特に腫瘍内科なんかは東京へ行かなきゃいけないというような方が多かった。中国地方でもそうでした。しかし、やはり根拠法ができて相当進んだ。このことは本当に国民にとって私は福音であったと思っています。この間の世界の医療の進展を考えたら、法律がなかったらどうなっていたんだろう、空恐ろしい思いすらするんであります。ですから、やはり脳卒中含んだ循環器疾患の私は根拠法が必要だと思っております。是非、この厚生労働委員会の皆さんの御理解をいただいて、できるだけ早く法整備を実現したいというふうに思っています。 それでは、今がんのゲノム医療の話をお聞きしたんですが、遺伝子を特定する際に複数の遺伝子変異を一度に網羅的に調べる遺伝子パネル検査というのがございますですね。従来は一度に一つの遺伝子変異しか判別できなかったコンパニオン診断、これが主体であったというふうに思います。このコンパニオン診断は一部公的医療保険が適用があったというふうに聞いていますが、この遺伝子パネル検査、これをどのようにこれから政府としては活用して進めていくのか、ちょっとその辺をお聞かせいただけますか。
○大臣政務官(大沼みずほ君) 近年、技術の進歩によりまして遺伝子パネル検査が推進され、これまで多くのゲノム情報の集積が可能となってきているため、得られた情報を集約することで革新的治療法の開発や個人に最適化された治療の選択等に活用することができ、がんゲノム医療の推進につながるものと考えております。 今後、遺伝子パネル検査を適切に活用するため、ゲノム解析の品質や精度を確保するための基準の策定、解析結果の解釈や必要な情報を適切に患者に伝える体制の整備等を進めていく必要があると考えているところでございます。
○石井みどり君 先ほどコンパニオン診断には一部医療保険適用があったというふうに申し上げたんですが、この遺伝子パネル検査のコストはどうなるんでしょうか。これは先進医療でやるんでしょうか。そうだとすると全て自己負担ということになろうかと思いますが、どうなんでしょうか。
○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。 遺伝子パネル検査の費用は検査する遺伝子数の違いにより異なるところでございますが、現在、国立研究開発法人国立がん研究センターが先進医療Bで実施している遺伝子パネル検査の費用は約六十七万円と承知しているところでございます。このうち一部を研究費で補填するため、患者負担は約四十七万円という内訳となっております。現在のところ、保険適用についてはならないということでございます。
○石井みどり君 そうすると、やはり先ほど申し上げた、これからは、本当に今国民の二人に一人ががんに罹患する時代です。そうすると、経済力の差によって受けられる医療が大きく制約されるわけですね。民間のがん保険、ほとんどがアメリカ資本のが多いわけですけれども、もう連日物すごいコマーシャル打っておられて、相当な内部留保が、兆、何兆円という内部留保があるというふうに聞いています。 今のような検査一つでそれだけ高額掛かるのであれば、ますますみんな、じゃ、民間保険に入らなきゃといって、外資の保険会社の利潤に貢献するわけですね。私、非常にそこが、これから本当に厚生労働省として、このがんゲノム医療をきちんと国民の方々に、その恩恵に浴す、そういう方向に導くのならば、根本的にここを考えるべきじゃないかというふうに思っています。 民間保険でこの検査とかなんとか、特約とか基本とかあると思うんですけど、その辺りの情報をお持ちでしょうか。
○大臣政務官(大沼みずほ君) 今現在ちょっと手元にないので、厚生労働省の方に持ち帰らせていただきまして、また御説明に上がりたいと思います。済みません。
○石井みどり君 これは提案なんですが、先ほど来何度も申し上げる、国民の二人に一人が罹患する、そして三人に一人が亡くなるがんだからこそ、まさに国民病ですよね。この受けられる医療の格差、地域格差、それとこのコスト、我が国は有り難いことに多くの疾病が国民皆保険で医療が受けられる。そして、たとえ個人負担が大きくなったとしても高額療養費制度でそれは相当国民に対しては経済支援ができていると思っているんですが、しかし、がん医療に関してはまだそこの仕組みがないですね。ですからこそ、外資の保険会社が兆のお金の内部留保をつくるわけですよ。これもっと、与党とか野党でなくて、本当に国民がこのきちんとした恩恵を受けられる、例えば肺がんでも遺伝子の変異によって全部違うわけですね、薬も、抗がん剤も。だから、その辺の恩恵を受けるためにはもっとこれを進めなければいけないんじゃないかと思います。是非、厚生労働省を挙げて、省を挙げて、国民にこの恩恵が行き渡るためにはどうすればいいかをお考えいただきたいと思います。 まさに、ゲノム情報によれば臓器別の治療法ではもうないわけですね、先ほど来申し上げる。ならば、これは抗がん剤とセットで考えるべき話だと思いますね。でないと、検査しても治療薬がないのであれば、これは不幸なだけですね。ですから、ゲノム情報による臓器を超えた薬事承認が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。まさに、遺伝子のパネル検査も治療薬の開発と同時に、セットで行われるべきじゃないんでしょうか。いかがでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。 抗がん剤も含めまして、医薬品の承認につきましては、臨床試験の試験成績などに基づいてその有効性、安全性などに関する事項を審査した上で承認の可否を判断をしているわけでございます。がん細胞に含まれる特有の遺伝子変異など、がんに関するゲノム情報と抗がん剤の有効性、安全性との関係については科学的知見が集積されつつありまして、現在、国内においても情報収集体制が整備されつつあります。 厚生労働省といたしましては、御指摘のようなゲノム情報に基づいて臓器を限定しない抗がん剤の承認申請に備えまして、申請されたデータなどを適切に評価できるよう、最新の科学的知見の収集、海外の動向などの把握に努めてまいりたいと考えております。
○石井みどり君 今副大臣御答弁いただいた、その方向で是非お進めいただきたいと思います。今まで評判の悪かった薬の承認に対しては、厚生労働省、太古の時代に生きていたかという時代もあるんですが、最近は少しは進歩しましたが、もう今や宇宙センターで日本人アストロノーツが暮らしている時代ですから、是非そこをお願いしたいと思います。是非、臓器にかかわらず、がん種でお願いしたいというふうに思います。 ちょっとここで、ずっと先日の積み残しのがんについて御質問してきたんですが、だんだん、せっかく七十分いただいたんですが、どんどん時間がなくなってきましたので、少し趣を変えまして、産業歯科保健についてお伺いしたいと思います。 広島県は、自慢するわけではないんですが、地対協って全国でございますよね、かなり早期に地対協、県の医師会を中心にして、広島県、広島市、広島大学等が設置された組織でありますが、昭和四十四年、一九六九年、広島県の地対協は発足しています。その翌年から地対協の歯科医療版、歯科保健、歯科医療版で広島県歯科衛生連絡協議会というのが、これが設置をされ、発足をしています。ここに関しては、私も広島県で仕事をしておりましたときにこの歯衛連担当ということで随分汗をかきました。そして、広島県の場合、いいことに、歯衛連も地対協も相互に理事が入っていまして、そしてそれぞれ委員会にも所属して、今はその構成団体に社協もお入りいただいて、医療、福祉、介護も含むんですけれども、そういう関係者が一堂に議論をするという、同じテーブルに着くという、こういう仕組みが、もう実績があります。 今日お伺いするのは、この歯科衛生連絡協議会が、一番最初は平成九年度、一九九七年度に、広島労働局、当時は広島労働基準局といったかと思います、労働局、広島県歯科衛生連絡協議会がアンケート調査をしています、企業に対して。これは、要は酸取扱事業場において法律で定められた健診をやっているかどうかということであります。労働安全衛生法の第六十六条、労働安全衛生規則第四十八条にのっとった酸取扱従事者に対する歯科健診の実態調査、これ私が広島県歯科医師会で働いていたときに最初にやった調査であります。そして、その後、平成十四年度、二〇〇二年度にも同様の、経年していますので、調査をしております。このときに、全国で全くこの調査をしていなかったんです。法律に規定されている健診であるにもかかわらず、全く実態が分からなかった、日本中で分からなかった、労働安全衛生法の制定以来全くやっていないという実態がございました。 そのときにびっくりしたのが、法律では酸取扱事業場は、雇入れ時とか配置換え時とか、あるいは定期的に六か月ごとに健診をしなければいけないという規定があるんですが、最初のときに、雇入れ時が、平成九年がこれ四八・八%、配置換え時が五一・二%、定期的にはこれ七一・一%だったんですが、平成十四年のときにこの数字が落ちているんですね。雇入れ時が三七・五%、配置換え時が三五・九%、定期の健診が四六・九%。軒並み実施が少なくなっているんです。 それで、今度の三十年度に向けて広島県歯科医師会、広島県歯科衛生連絡協議会と広島労働局で是非実態を調べたいということで、この広島県の歯科衛生連絡協議会の中の分科会があるんですが、そこで調査を企画をしたんですね。調査を企画しましたら、何と労働局が協力しないということで、三十年度の事業計画から落ちてしまったんです。 もうちょっと本当にびっくりいたしまして、実はこの広島労働局の方々は歯科衛生連絡協議会の幹事にもおなりですし、理事にもおなりなんですね。分科会の方でも委員として御参画なんでありますが、にもかかわらず、既に二回、過去に実態調査をしているんですが、今回しないとおっしゃるんですね。 その理由が、ちょっとせっかくなので御紹介しますが、これ何度も申し上げますが、平成十四年のときに実施した内容とほぼ同じアンケート調査なんですが、これが広島県労働局の協力がないと実施できないんですね。広島県歯科衛生連絡協議会の幹事団体でもある労働局に協力を求めたところ、広島県の酸の取扱事業場を労働局は把握はしているが、全ての事業場から回答が得られているわけではないので正確な数かどうか分からない、アンケートを実施することは事業場の情報漏えいとなることから、酸取扱事業場の名簿は出せない、できないという回答が来たんですね。 ちょっとこれびっくりなんですが、全国でこの安衛法六十六条、安衛規則四十八条にのっとった酸取扱従事者に対する歯科健診の実態調査を他の地域あるいは全国でおやりなのかどうか、まずそこからお聞かせください。
○政府参考人(田中誠二君) お答えいたします。 御指摘の歯科医師による健康診断は、労働安全衛生法に基づいて事業者に対し義務付けているものでございます。 委員おっしゃるような形での調査の実施状況については私ども把握をしておりませんけれども、これは労働安全衛生規則に基づいてでございますけれども、歯科健診の実施事業場については、労働者数五十人以上の事業場について、定期健康診断部分についてのみでございますけれども、監督署に報告書の提出を義務付けておりまして、その報告書の提出によって状況把握をしているところでございます。
○石井みどり君 済みません、最後のところがよく分かりませんでした。もう一回言ってください。何をおっしゃっているのかよく分かりません。
○政府参考人(田中誠二君) 労働安全衛生規則に基づいて歯科健診の実施をした労働者数五十人以上の事業場につきまして労働基準監督署への報告の提出を義務付けておるところでございまして、それに基づいて把握をしているところでございます。
○石井みどり君 五十人以上の事業場の数は把握されておられますよね。私が伺ったのは、なぜ実態調査ができないんですか。 今、把握されたと、これ。じゃ、全国の五十人以上の酸取扱事業場のデータを労働省はお持ちなんですね。じゃ、その数字を出してください。県別であるわけですね、五十人以上のは。じゃ、その数字を出してください。
○政府参考人(田中誠二君) 現在、平成二十八年の数字が手元にございます。これは全国の数字でございますが、歯科健診の実施結果の報告があった事業場数は四千百三十八事業場でございます。 今手元にございませんけれども、この事業場数につきましては監督署、労働局からの資料に基づいて集計しておりますので、都道府県単位それから監督署単位で把握できておりまして、お出しすることは可能でございます。
○石井みどり君 そうすれば、各労働局、各県の労働局単位、そして労働基準監督署、二百四十幾つですか、全国で、ぐらいあると思うんです。その管内の数は分かっているわけですよね。じゃ、そのデータを後で教えてください。 じゃ、その管内の、例えば広島労働局管内で歯科健診をやっているのが分かっているならば、上がってきているわけであるならば、本当にのっとって、これ既に、さっきから申し上げていますように、平成九年と平成十四年にも実態調査しているわけですね。それを広島県歯科医師会だけがやろうというんじゃないんですね。広島県歯科衛生連絡協議会、これは広島県、広島市、広島大学、広島県教育委員会、そして広島市教育委員会が構成団体になって県内の口腔保健事業を一緒に協議している場なんですが、これで既に過去に調べていることが、同じ内容を調べようとしているんですけれども、先ほど申し上げたように、広島労働局からはそれができないという回答だったんですね。だから、三十年度の事業で事業計画から落ちてしまったんです。このことをどうお考えですか、厚生労働省としては。
○政府参考人(田中誠二君) 私の段階におきましては、広島労働局の御指摘の判断について承知をしておりません。今回どのような事情によってそういう結論に達したかについてはよく話を聞いて、状況を把握の上で当省としての考え方を検討したいというふうに考えております。
○石井みどり君 私、この通告する際に、この実態調査できないのはなぜかということを通告しているんですが、なぜお答えいただけないんですか。
○政府参考人(田中誠二君) 具体的に、役所外の、行政外の方との共同によって行う実態調査についてお問い合わせいただいているというふうにこちら認識しておりませんでしたので、今具体的な形での御指摘がございましたので、その御指摘に基づいて今後検討したいというふうに思います。
○石井みどり君 隣の木村先生がいつも、厚生労働省が言う検討というのは何もしないと、というふうな解釈をいつもおっしゃるんですが、何もしないということなんでしょうか、今の御答弁は。(発言する者あり)済みません、議事録に残すんです、わざと。 それと、労働安全衛生法の理念、一条だと思いますが、それをちょっと教えてください。
○政府参考人(田中誠二君) 検討するということは、文字どおり検討させていただきたいというふうに考えております。よろしくお願いしたいと思います。 それから、労働安全衛生法の理念でございますけれども、労働安全衛生法第一条に目的が書いております。この労働安全衛生法は、労働基準法と相まって、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずるなど、その防止に関する総合的、計画的な対策を推進することにより、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的といたしております。
○石井みどり君 元々は労働基準法第四十二条に定義されていた安全及び衛生が昭和四十七年に独立されたものですよね、労働安全衛生法というのは。 釈迦に説法ですから、わざわざこの理念を私が申し上げることはない。今その理念を言っていただいたのが御理解いただいていれば、少なくとも広島労働局のような対応はできないはずだと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(田中誠二君) 安全衛生法につきましては、御指摘のとおり、昭和四十七年に労働基準法から分離独立した単独法として新たに法律を定め、人間尊重、安全第一の観点から新たに法律を作らせていただいたものでございまして、それに基づいて私どもは行政を進めております。 この行政につきましては、行政単独で推進できるものではなく、多くの事業者あるいは労働者、労使関係者とともに進めているところでございまして、そういう意味で協力を進めていくことは非常に大事でございます。 ただ、非常に機微な情報あるいは事業者の情報をお預かりしているという立場でもございますので、その協力関係においてどのような情報を民間の方々とやり取りし、また行政の方で責任を持って対応するかということについてはきっちりと整理をしながら対応させていただきたいというふうに思いますが、趣旨としては、安全衛生法の理念にのっとって、官民でしっかり協力して安全衛生の水準を高めてまいりたいというふうに考えております。
○石井みどり君 本当はこのやり取りを大臣に聞いていただいて大臣の御見解を伺いたいところでありますが、いらっしゃらないのでしようがないので。 この厚生労働委員会の先生方は御記憶かと思いますが、二〇一四年の四月一日から、労働安全衛生法の一部改正法律案、このときに参議院先議で野党案と閣法と一括審議をしたと思います。そのときの閣法の主な内容は、メンタルヘルス対策の充実強化と受動喫煙防止対策の推進でした。ただ、このときの野党案というか、みんなの党が出された対案の中に歯科に関する事柄が盛り込まれていました。衆議院、参議院共に、附帯決議が両院で決定されました。残念ながらみんなの党の案は廃案にはなったんですが、附帯決議という形でその趣旨は生かされたと私は思っています。 この参議院の厚生労働委員会の附帯決議の中に、「政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。」の七のところに、「一般の労働者の口腔の健康を保持することの重要性に鑑み、第百七十七回国会において本委員会提出により成立した歯科口腔保健の推進に関する法律の趣旨も踏まえ、業務と歯科疾患の関連についての知見の収集に努め、収集した知見をもとに、労使関係者の理解を得つつ、職域における歯科保健対策について具体的に検討を行うこと。」という附帯決議を付けていただきました。 お答えいただいている田中安全衛生部長、よく耳かっぽじって聞いてくださいね。こういう附帯決議が本委員会で付いたんです、二〇一四年。逆行するようなことを広島労働局はやっているんですよ。本省としてどう指導するんですか。
○政府参考人(田中誠二君) 御指摘の広島労働局の判断につきましては、現在、具体的な対応について私承知しておりませんので、早急に広島労働局の対応について把握した上で本省としての考え方をまとめたいと考えております。
○石井みどり君 それでは、その後どういうふうな対応を本省として取られたかも、引き続き私もこの委員会において伺っていくことにしたいと思います。 それでは、歯科に関してもう一問。 歯科疾患に関してもかなり疾病構造が変わってきています。これはもうまさに人生百年時代と言われる我が国の、本当に国民そのものが高齢化をされ、高齢化というか、健康長寿であればいいんですが、やはりそこは健康寿命と平均寿命の差があるというような状況でありますが、口腔疾患も相当疾病構造は変わってきています。ですから、歯科医師の役割あるいは地域の歯科医療機関の役割もおのずと変わってきています。かつては歩いて通院をしてこられた方々が、高齢化によったりあるいは障害を持ったり疾病によったり、歩いてこられなくなるというようなことも増えてきています。 ですから、今厚生労働省挙げてお取組の地域包括ケアシステム、このメンバーの中にも歯科医師が入って、このシステムをつくるというところで地域で汗をかいているわけでありますが、その歯科医師の養成に関しても、やはり疾病構造が変わった、社会構造が変わった、そして多くの方がいわゆる八〇二〇、今や東京が一番高いんですが、八十歳でも半分、二十本以上歯を残している方がもう半数を超えているという状況になりました。このこと自体は、非常に私はやはり、関係者の努力もあった、国も旗を振っていただいた。 私はやはり、最後の最後、高齢になっても残るのは何かということは、やっぱり食べる楽しみであり、あるいは周囲の方と会話をしてコミュニケーションを取る、非常に重要な役割が口腔にはあるというふうに思っています。また、口腔の健康と全身の健康のエビデンスも相当数今出てきています。ですから、歯科医師の役割も相当変わってきています。 文科省で既に歯学教育モデル・コア・カリキュラムがもう制定されています。そして、厚生労働省の歯科保健医療ビジョンも、これも出ています。これを、両方がばらばらなのではなくて両方を踏まえて、そして、アンダーグラデュエート、ポストグラデュエート一貫したシームレスな歯科医師養成に向けた、こういう取組が必要なんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。 ただいま御指摘ございましたように、我が国の今後の高齢化を、それから疾病構造の変化を考えますと、地域包括ケアでありますとか口腔機能の維持、こういった観点に立った質の高い歯科医療の提供というのは非常に大事になってくるというふうに考えてございます。そしてまた、そのための卒前卒後のシームレスな歯科医師養成というのも大変大事な視点ではないかというふうに考えているところでございます。 このため、現在、厚生労働省におきましては歯科医師の資質向上等に関する検討会というのを開催しておりまして、歯科医師の資質向上等に関する事項について継続的に議論を行っているところでございます。 本検討会におきましては、卒前教育から生涯研修に至るまで、歯科医師の養成確保に関して一体的に議論を行う必要があるため、卒前教育ということになりますと文部科学省さんとの関係もございますので、文部科学省にも会議に御参画いただくなど、両省で連携を図ってきているところでございます。 直近の具体的な取組申し上げますと、今先生も御指摘になりましたコアカリキュラムというものですけれども、文部科学省の方で策定する歯学教育モデル・コア・カリキュラム、それから私どもが策定する歯科医師国家試験出題基準というのがございますけれども、この同時改定を行う際に互いの会議に参画をし、卒前教育と国家試験内容の整合性を図ってきたところでございます。 具体的に申しますと、平成二十八年から二十九年にかけての同時改定の際に、地域包括ケアシステムを推進するための多職種連携でありますとか、安全、安心な歯科医療を提供するための医療安全、職業倫理、こういったことに関して内容の整合性と充実を図ったところでございます。 国家試験以降の研修の在り方に関しましては、まずは臨床研修制度見直しに向けた議論の場を設置する予定としておりまして、歯科保健医療ビジョンの提言、また歯学教育モデル・コア・カリキュラムなども踏まえて、御趣旨にございましたように、文部科学省とも十分情報共有しながらシームレスな教育、研修内容となるよう、更に連携を深めてまいりたいと考えております。
○石井みどり君 ありがとうございます。是非具体的に、厚生労働省と文科省で具体的な取組を、お話をお願いしたいと思います。 私、自分のテーマとして認知症も大きな柱の一つなんですが、どんどん質問が、ちょっとさっきヒートアップしてしまったので時間がなくなってしまいましたので、少しはしょって質問をさせていただきます。 認知症疾患施策については既に議論が尽くされた感があるのでありますが、すなわち認知症施策推進総合戦略、いわゆる新オレンジプラン、この七つの柱が重要であって、基本方針の、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域の良い環境で暮らし続けることができる社会の実現、この着実な施策の遂行に尽きるわけであります。 議論としては既に尽くされている感があるのでありますが、しかしながら、その施策の遂行は遅々として進んでおりません。労働力人口の減少等による深刻な人手不足、財政問題の深刻化などの中にあって、七つの柱、基本方針が現実化するためには効率の良いケア体制の構築が求められ、そのためには循環型認知症医療・介護連携システム、これは新オレンジプランの中でもきちんとこのシステムの言及がありますが、この循環型認知症医療・介護連携システムを中心とした施策の充実が重要であると思っております。 認知症サミットにおいて安倍総理が認知症施策に関する見直しの所信表明をされ、それを受けて、平成二十七年、二〇一五年一月二十七日に認知症施策総合推進戦略、いわゆる新オレンジプランが策定されました。認知症における地域包括ケア、医療と介護の連携なども進捗しつつあり、認知症の方々と国民にとってこの新オレンジプランは私は誠に福音であったというふうに高く評価しているところであります。これは、関係省庁の横断的な取組も進んで、そして新オレンジプランにおける各目標値も達成されつつあり、昨年七月には、平成三十二年度、二〇二〇年度までの数値目標の更新や施策を効果的に実行するための改定も行われました。 大臣、せっかくお戻りでありますので、高齢化が世界で最も早く進行する国の厚生労働大臣として、認知症施策も世界の高齢化する国々のロールモデルとなり得るものにすべきであると思いますが、大臣の御決意というか御覚悟をお聞かせいただけますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、認知症のお話ありました。私も国際会議等出たり、あるいは他国のこうした保健衛生担当大臣と話をしても、それぞれの国において認知症というのは一つの大きな課題というふうに捉えているということ、共有の言わば課題というふうに認識をしております。 今のお話もありました平成二十七年に策定されたいわゆる新オレンジプランでは、認知症、高齢者等に優しい地域づくりに向けて、普及啓発の推進から認知症介護者への支援、詐欺などの消費者被害の防止、権利擁護に至るまで省庁横断で具体的な施策を掲げておりまして、こういった点についても、国際会議等でこの話をすると大変評価を受けているところでございますし、また、世界認知症会議あるいは日英認知症会議、WHOなどの国際会議においても日本の取組を共有をしておりまして、また、英国とは認知症の方に優しい地域づくりに関する日英共同パートナーシップに基づいて、タイ、ラオスなどにおいて認知症の方や高齢者等に優しい地域づくりを支援するなど、国際的な貢献を進めているところであります。さらに、現在、WHOにおいて認知症施策を策定していない国に向けたガイドラインの策定を検討しておりますが、この中には新オレンジプランの内容についても盛り込まれる、こういうことにもなっております。 今後とも、こうした我が国の取組について世界各国にしっかりと発信していくとともに、また我が国の取組自体も状況状況一つ一つ分析をし、そして検討させていただきながら、さらにこの認知症対策に対して一つ一つ具体的な施策を展開をしていきたいというふうに思っております。
○石井みどり君 ありがとうございます。少し安心いたしました。 何度も申し上げますが、新オレンジプランの着実な実行というのが極めて重要でありますが、この達成に向けて取り組んでいくべき課題もございます。新オレンジプランは十二省庁が共同で作成されたというふうに理解しておりますが、これが特徴の一つでありますし、そして、新オレンジプランの中でも言及されているように、関係省庁の連携はもとより、行政だけでなく民間セクター、インフォーマルサービスというようなものも、あるいは地域住民等、様々な主体がそれぞれの役割を果たしていくことが、これが求められているというふうに思います。 この関係省庁連絡会議等による省庁間の連携は、年に一回、アリバイづくりみたいな会議されているんですが、それは理解しているんですが、それ以外に省庁の壁を越えて連携している施策があれば具体的な例をお聞かせいただきたいと思います。あるいはさらに、今後どのように省庁間の連携とか民間との連携を具体化されるのか、お聞かせください。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、毎年、関係省庁連絡会議を開催いたしますとともに、随時、新オレンジプランの進捗や取組について共有しているところでございます。 具体的にはでございますけれども、例えばでございますが、認知症サポーターの養成に当たりましては、金融庁、経産省、国交省などと協力いたしまして、金融機関、小売業、公共交通機関の職員等を対象といたしました認知症サポーターの研修を実施しておりまして、サポーター数は先般発表いたしましたけれども、三十年度三月末で一千万人を突破したところでございます。 また、民間企業でございますけれども、民間企業によります認知症サポーターの養成も進んでおりまして、従業員に認知症サポーター養成研修の講師の資格を取得させまして、企業内で認知症サポーターを養成する取組も進んでいるところでございます。 また、こういった取組を推進するという意味でございますけれども、認知症サポーターに関する優秀な取組を実施した企業等を表彰する取組も毎年行っているところでございます。 例示といたしましては今申し上げたとおりでございますけれども、今後とも、関係省庁、民間との連携を進めてまいりたいというふうに考えております。
○石井みどり君 ありがとうございます。 新オレンジプランの中に新設された目標の一つに、歯科医師や薬剤師の認知症対応力向上研修があると思いますが、この研修を平成三十二年度末までに歯科医師や薬剤師の方の四人に一人以上が受講する予定というふうに聞いております。現在、どれぐらいの方がこれを受講をされたんでしょうか。 そして、歯科医師や薬剤師の方々は地域社会の中で高齢者の方と接しておられるわけですが、例えば歯科医師であれば、それまではきちんと来院されていた方が無断キャンセルがあったとか、あるいは来られたときの対応で何かおかしいとかって気が付いたりすることもかなりあるんですね。地域の薬局の薬剤師の先生も同様だろうと思うんですが、こういう方々を、認知症の方の早期発見にどのように関与して、そして早期の鑑別診断が非常に重要なわけですが、この鑑別診断につなげるためにどのように連携を、例えば認知症疾患医療センター辺りと連携をするのか、そういう対応をするのか、その辺を是非お聞かせをください。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 新オレンジプランの認知症の容体に応じた適時適切な医療・介護サービスの提供という項目がございますけれども、この取組の一つといたしまして、歯科医師、薬剤師に対する認知症対応力の向上研修を平成二十八年度から実施いたしております。 新オレンジプランにおきましては、御指摘のとおり、平成三十二年度末までの研修の受講者数につきまして、歯科医師については二万二千人、薬剤師につきましては四万人を目標といたしておりまして、平成二十八年度末時点では、歯科医師は約四千三百人、薬剤師につきましては約八千二百人の受講者となっております。 期待する役割でございますけれども、先生御指摘のとおり、歯科医師さん、薬剤師さんは、常日頃患者さんと接する中で、口腔機能の管理、服薬指導等の場面におきまして高齢者等と接するわけでございますけれども、この際に、認知症の疑いがある人に早期に気が付いていただきまして、かかりつけ医あるいは認知症疾患医療センター等に速やかにつなげる役割を期待しているところでございます。 研修におきましてもこうした早期発見に関する内容も盛り込んでおりまして、こういった研修を通じまして関係者の連携等を進めてまいりたいというふうに考えております。
○石井みどり君 この新オレンジプランは、先ほど申し上げたように私は高く評価したいんでありますが、特にこのプランの最後のところに、「本戦略の進捗状況は、認知症の人やその家族の意見を聞きながら随時点検します。また、医療・介護サービス等の提供に関し、個々の資源の整備に係る数値目標だけでなく、これらの施策のアウトカム指標の在り方についても検討し、できる限りの定量的評価を目指します。これらの点検・評価を踏まえ、本戦略の不断の見直しを実施します。」とあるんですね。 厚生労働省のいろいろな計画とかプランとか出ますが、評価のことについて言及をしてあるのは本当に珍しいと思うんですね。いつも、これ事実を申し上げるんですが、厚生も労働も施策が、こうあったらいいなというような、そんな計画ばっかりで、本当の実態を踏まえた科学的で合理的な、そういう計画になっていないものが圧倒的です。おまけにその政策をきちんと評価するという仕組みを持っていらっしゃらない、あるいは持っていても非常に甘いというようなことがあるんですが、この新オレンジプランはそこをおっしゃっているんですね。 この中で、さっき申し上げた定量的評価というのはあるんですが、質の評価はしないんでしょうか。それから、評価に関してはストラクチャー評価、プロセス評価、アウトカム評価の三つの指標があると思いますが、このいずれを採用するんでしょうか。アウトカムだけなんでしょうか、それとも施策自体の総合評価につなげるんでしょうか、政府の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(浜谷浩樹君) 済みません、まず、答弁の前に一点訂正をさせていただきます。先ほど、認知症サポーター数は平成三十年度三月末と申し上げましたけれども、三十年三月末ということでございます。 それで、先生御指摘の評価の在り方についてでございますけれども、様々な政策におきまして、先生おっしゃるとおり、ストラクチャー、プロセス、アウトカムという三つの枠組みが用いられるのが一般的ではないかというふうに承知をいたしております。また、新オレンジプランにおきましては、認知症のアウトカム指標の在り方の検討を含めまして、定量的評価を行っていくことを目指すということが明記をされております。 この評価の在り方でございますけれども、現在の新オレンジプランですけれども、これは認知症サポーターの養成人数などの数値目標を設定しておりますけれども、これは言わばストラクチャーの評価ではないかというふうに考えております。 アウトカムについてでございますけれども、新オレンジプランにおきましては認知症の人やその家族の視点が重視されておるところでございますので、アウトカムの評価におきましては認知症の御本人あるいは御家族の視点を重視したアウトカム指標について検討することが必要だというふうに考えておりまして、現在、調査研究を進めているところでございます。調査研究の中では、例えばEUで開発されたQOLの尺度などについての研究なども行っております。また、イギリスでは認知症御本人や介護者の満足度を重視したアウトカム指標を用いておるというふうに聞いておりますし、我が国の一部の地域におきましても同様のアウトカム指標を用いた取組を行っている例があるとも承知をいたしております。 こうした例も参考にしながら、ストラクチャーに加えましてプロセス、アウトカムを含めた評価の在り方について検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○石井みどり君 もう時間が参りましたので、先ほど申し上げましたように、新オレンジプランの最後の最後、本当に末尾に、「点検・評価を踏まえ、本戦略の不断の見直しを実施します。」と、本当に珍しくいいことを書かれているので、是非このとおり絶えず政策を評価し、見直し、実態に合わせて、本当に百年時代の我が国の国民が、長生きして良かったと、そう思える国に、厚生労働省、大臣を先頭に、是非旗を振ってお願いしたいと思います。 ありがとうございました。
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。十五分ですので、早速質問に入らせていただきたいと思います。 今日は農福連携についてお伺いしたいと思いますが、まず障害者の就農という意味合いでの農福連携、取組状況並びにどういった効果、成果が上がっているのかということを、厚生労働省また農水省それぞれから御答弁ください。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 農業分野と福祉の連携は、多様な農作業を通じて障害者がそれぞれの特性と能力に沿った多様な業務に従事することができ、障害者の働く場の拡大につながること、また、六次産業化などにより高品質な商品の開発が障害者の所得の増加につながることなどから、就労継続支援B型事業所などにおける工賃の向上とともに、農業従事者の減少、高齢化等が課題となっている農業分野における担い手の拡大にもつながる重要な取組であるというふうに考えております。 厚生労働省では、平成二十八年度から農福連携による就農促進プロジェクトとして都道府県に対する補助予算を確保し、農業の専門家を派遣し、農業技術に係る指導、助言や六次産業化に向けた支援、農福連携マルシェの開催などの取組を支援しているところでございまして、平成二十八年度では二十八府県が、二十九年度では四十道府県が取り組んでいるところでございます。 また、これらの事業効果といたしましては、平成二十八年度に実施したアンケート調査によりますと、専門家派遣の効果といたしましては、長野県の例ですけど、前年よりも生産量が増加して工賃向上につながったとか、あるいは六次産業化支援の効果としては、これは島根県の例ですけど、技術等が向上したことで、トマトソースだったかな、製造量が約三倍拡大したとか、あるいは農福連携マルシェを開催した効果として、利用者が自ら店頭に立つなど職業能力が向上したといった事例の報告がされているところでございますが、引き続き、事業の効果を検証して、今後の事業の展開に生かしていきたいというふうに考えております。
○政府参考人(大野淳君) お答えいたします。 農林水産省におきましては、農業における労働力の確保はもとより、遊休農地の発生防止、障害者等の働く場の確保など、農業分野と福祉分野の双方にとってウイン・ウインの取組である農福連携を推進しているところでございます。 例えば、京都府京田辺市の障害者の就労支援事業所さんさん山城では、地域特産品である茶の栽培、加工、販売を通じまして遊休農地の発生防止を図るとともに、障害者の就労につきましては、平成二十年度に延べ四千二百五十人に上るというようなことになっております。 また、福島県の泉崎村の例でございますが、社会福祉法人こころんでは、高齢化により経営断念した養鶏場を再生しまして、また、耕作放棄地の再生利用による無農薬有機栽培であるとか、障害者約百三十人の労働の場を提供などに取り組んでおるところでございます。この取組は農業生産を担う社会福祉法人のモデルとしまして各地区においても生かされておりまして、昨年開催しました「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」という表彰におきまして、女性や高齢者、障害者が活躍する優良事例としてアクティブ賞を受賞したところでございます。 このような農福連携の取組を全国で進めていくため、農林水産省では、障害者が農作業に従事する農場やハウス、加工場などの整備への支援、障害者が農業経営体で働く場合の技術指導の支援などを行っているところでございます。 今後とも、厚生労働省と連携を図りつつ、農業の振興と障害者の向上に取り組んでまいる所存でございます。
○山本香苗君 もうちょっと、いいことをやっているんですから楽しそうに答弁していただきたいと思うんですよね。全然興味が湧かない。もうちょっと聞いている人がいいなと思うような答弁してもらいたいなということを事前に言っておいたんですけど。 農福連携といったときに、今障害者と言いましたけど、福のところに、今例えばホームレスだとか引きこもりだとかニートとか生活困窮者といったところまで広がっていく動きがあります。 厚生労働省では、平成二十八年度から生活困窮者自立支援制度の就労準備支援事業の一環として生活困窮者等の就農訓練事業というのを立ち上げていただきました。現在、神奈川県だとか京都府等でこれが実施されていると伺っておりますが、どういった効果が上がっているんでしょうか。定塚局長から分かりやすく答弁していただきたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 生活困窮者の中には、中途退学者や引きこもりの方などの若年層、あるいは未就労や社会参加の機会を得られない中高年齢層の方、こうした長期間労働市場から離れて段階的な就労体験等が必要であるという方、多くいらっしゃいます。 このため、こうした方々に対する就業体験の機会を提供するために、平成二十七年度より、御紹介ありましたように、生活困窮者自立支援法に基づく就労準備支援事業を始めておりまして、二十八年度からは、特に農業体験、研修を中心として就労、社会参加を促進する事業として就農訓練事業を実施しているところでございます。現在、九か所の自治体で取組を行っているところでございます。 この効果でございますが、利用者の方からは、農作業を通じて周囲とコミュニケーションが取れるようになったであるとか、農業へ参加することによって自信が付いてほかの訓練プログラムに参加する意欲が出たであるとか、農業や物づくりへの興味が出てきたといった就労意欲の喚起等に向けた前向きな声、多くなっております。また、受け入れる側の事業者からも、農業はほかの訓練より働くことによる達成感を得られる場面が多くあるため就労意欲の維持に有効であるという声、また、農業に関心を持ってもらうためには実際に体験してもらうことが重要であり、その手段としても意義があるといった、より実践的な手法として好意的な受け止め、されているところでございます。 こうした就農訓練事業を通じて就労につながった方や、ほかのプログラムに参加した方も一定程度いらっしゃるところでございますが、様々な事情を抱える生活困窮者の就労を促進するという観点から、事業の効果も丁寧に踏まえながら引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○山本香苗君 現時点においては直に、就農にすぐつながっているというわけではないということなんですけど、私は、この農の福祉力というものは、障害者だけじゃなくて、今おっしゃっていただいた、様々な原因で生きづらさを抱えていらっしゃる、そういった方々に対しても大変有効なものであるということは間違いないと思います。そして、この農業を通じて、働く場だけじゃなくて、それで収入も得られると。本人にとっても社会にとってもいいし、また、これから就農につながるようなことになるのであれば、農水省としても農業の現場にとってメリットがあるというわけだと思います。 なんですが、こういった生活困窮者の支援に取り組もうとしたときに課題があるんですね。その課題というのが、就労訓練に必要な施設整備や人件費の負担が今法人の、団体の持ち出しになっているわけなんです。 生活困窮者自立支援制度においては、今、定塚局長が御説明していただいた事業の中では支援スキームがありません。他方で、農水省では農山漁村振興交付金の中でこういった就労訓練施設整備や人件費等も支援する制度がありますけれども、支援対象が障害者、高齢者となっておりまして、生活困窮者については明確に位置付けがありません。是非この交付金における支援対象の中に生活困窮者もしっかり位置付けて推進をしていただきたいと思うんですが、谷合副大臣、よろしくお願いいたします。
○副大臣(谷合正明君) 農福連携について御質問していただきまして、ありがとうございます。できるだけ前向きに、明るく答弁していきたいと思っておりますが。 農山漁村振興交付金の農福連携対策につきましては、今委員御指摘いただきました、現行制度におきましては障害者を五人以上雇用又は就労させることを支援の要件としているところであります。しかしながら、農福連携対策で整備された施設におきましては、当然、生活困窮者を雇用、就労させることは可能となっております。実際に、生活困窮者が農業従事者として活躍している事例ですとか、農業が生活困窮者の自立支援の場となっている事例もしっかりと把握させていただいております。 このため、まず農福連携対策で整備された施設における生活困窮者の利用状況、またその施設において生活困窮者が行う農業生産の効果等の実態を把握することが必要と考えております。これまで、一部、部分的にそうした事例を把握していたわけでありますが、しっかり全体像を把握する必要があると思っておりまして、そうした実態の調査をしていきたいと思っております。 今後とも、施設間の連携強化を図るなど、厚生労働省ともしっかり連携してまいりたいと思います。
○山本香苗君 選定要件の中に生活困窮者という文言自体がないんですね。是非実態調査をしていただいて、明示的にしていただけるものだと思っておりまして、次に行きたいと思いますが。 もう一つ、谷合さん来たんで、先日、兵庫県の一般社団法人小野の駅というところの農福連携の取組について伺ってまいりました。 この法人は、長年障害者の就労支援に携わってこられた経験を基にして、二年前から、地域の抱えている農業の担い手不足と耕作放棄地の増加等に対応するために、一万円とか紙幣の原料また和紙の原料となっているミツマタ、この栽培を開始しまして、兵庫県佐用町の福祉農業公園内に、先ほどおっしゃっていただいた農水省の交付金、これを活用させていただいて、ミツマタの加工施設等の整備をいたしました。 このミツマタというのは出荷するまでに様々な工程があるわけですね。皮を剥いだり、蒸したり、乾燥させたりと、一つ一つ工程が分かれているので、障害者の方々の特性に合わせて働くことがやりやすいと。また、冬場も夏場も、ずっと仕事が年がら年中あるのでやりやすいと。また、高齢者も携わりやすいと。現在は、そこの小野の駅という一般社団法人のところで、障害者の方六名、高齢者の方六名雇用されているんですが、三年後には少なくとも三十六名の雇用を見込んでおられるそうです。 ミツマタの白皮というのは、先ほど申し上げたとおり、紙幣の材料として国立印刷局へと、黒皮は和紙の原料として製紙会社へと、そして中の白木は観賞用として生け花だとかフラワーアレンジメントの材料を扱う業者へと出荷することがきちっと確保されているので、今年度は約一億六千万円の売上げを目指していると伺っております。 この取組というのは、先ほどもちょっと出てきましたけれども、農林水産省の近畿農政局が選ぶ地域振興の優良事例として、第一回の近畿「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」というものに認定されております。 谷合副大臣におかれましては、御地元の岡山のすぐ横ですから、佐用町、是非一度見に行っていただきたいと思っておりますが、この取組についてお話を伺う中で大変興味深い御提案も伺いました。 御承知のとおり、佐用町というところは山合いの町なんで、広い平地が少ないんですね。他方で、斜面には、杉とかヒノキだとかそういうものを刈った後にほっておかれている再造林放棄地というのがたくさんあるわけです。ここにミツマタを植えたらどうかということなんですが、杉やヒノキを切ったら、農林水産省的にいえばそこにちゃんと植えるというのが基本だと思うんですけれども、杉やヒノキだとなかなか採算が取れないわけです。また、そのために植林されずに荒れ地になっていますと。ここにミツマタを植えれば三年後にはもう収穫できるわけですね。そして、根元辺りから立ち上がっていく新しい枝を残して、二年から三年ごとには収穫ができるわけです。長いものは五十年間収穫が見込まれて、作れば、さっき申し上げたように、確実に売れるんですよ。 そして、ミツマタというのは土地にじかに種をまいても育って、水まきだとか植え替えだとか手間は一切掛からないと。その上、鹿やイノシシが嫌う物質が含まれているので鳥獣被害にも遭わないと。徳島の方では土砂災害を防いで自然を保全する効果も狙ってミツマタを栽培されていると。これは私が言っているわけじゃなくて、専門家の方々も言っていらっしゃるわけなんです。 こうしたミツマタの特徴等を踏まえて、ミツマタを森林整備の手段の一つとして位置付けてもっと有効活用すれば、再造林放棄地の解決だとかまた森林の多面的機能の発揮にもつながっていくんじゃないかと。森を救うのはミツマタだと言う方もいらっしゃるんですが、そういう活用を図っていただけないでしょうか。よろしくお願いします。
○副大臣(谷合正明君) 御提案ありがとうございます。 まず、森林整備事業についてどういうものかということをちょっと御説明させていただきますけれども、これは水源の涵養や国土の保全等の公益的機能の維持増進を図ることを目的としております。そして、森林の公益的機能については、大きな根が地中に張り巡らされることによる効果も大きいため、森林整備事業の補助対象については、針葉樹、広葉樹かかわらず、高木となる樹種を基本としているところでございます。これはもう委員よく御案内のとおりだと思いますけれども、ミツマタについては成長しても低木にしかならない、また通常、植栽後数年で伐採、収穫を行うということですので、ストレートにこの森林整備事業にマッチするかというとなかなか難しいという状況であります。 一方、さはさりながら、大変重要な観点でありまして、ミツマタは古来より和紙の原料として活用されてきた樹種でありまして、山村振興の観点から特用林産物としての生産を支援しているところであります。ミツマタとかあるいは漆とか、そういうこともあります。 平成三十年度の活用についても林業・木材産業成長産業化促進対策の活用が可能となっておりまして、農林水産省といたしましては、ミツマタを含む特用林産物の生産をこの事業を活用しましてしっかりと引き続き支援させていただきたいと思っております。
○山本香苗君 今、特用林産物という形ではシイタケとかと一緒なわけですよ。そうじゃなくて、先ほど申し上げたような様々な機能があるんで、是非そういうところもちょっと勉強していただいて、整備の一手段としてそういったところも見出していただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 三浦さんに替わります。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 初めに、医療機関での火災発生を想定した避難訓練について伺います。 医療従事者の理解と診療、治療等との関係で実施にハードルがあるとは思いますけれども、病院や診療所で火災発生時を想定した避難訓練は定期的に実施をされているのでしょうか。特に、入院病床数が多い、階数が高い、また自身で動くことが困難な患者さんが多いなど、避難移動の容易性が単純構造物とは異なります。自衛消防隊が整備をされて初動体制ができるか確認をしているかなど、万が一の際の体制は整っているか、伺います。
○政府参考人(猿渡知之君) お答え申し上げます。 消防庁では、病院などの火災発生時に職員等が取るべき対応及びその教育訓練方法を定めました有床診療所等における火災時の対応指針を作成、配布しておりまして、この指針を活用した実践的な訓練の実施を促しているところであります。 特に、収容人員が三十人以上の病院になられましては、消防法令上、自衛消防隊が中心となって消火、通報、避難の訓練を定期的に実施することなどを定めた消防計画を作成していくことになってございまして、この計画の作成義務がある病院のうち、もうほぼ全ての病院で計画を作成されております。 また、平成二十五年に消防庁が行った調査では、消防計画の作成義務がある病院のうち、避難訓練を一年に一回以上行っているという御回答をいただいた病院が全体の九一%ということになってございます。 なお、火災の早期発見に有効な自動火災報知機につきましては、平成二十九年三月末時点、法令上設置義務がある病院の九九%で設置済みでございまして、このうち、避難のため患者の介助が必要となる施設につきましてはスプリンクラーの設置が義務付けられておりますけれども、これはほぼ全ての施設において設置済みということになってございます。 引き続き、消防本部による立入検査時の指導等を通じまして、病院における火災発生時の体制の充実強化を推進してまいります。
○三浦信祐君 ハードの部分はしっかり整っているということは分かりました。一方で、残りの八%が避難訓練を一年に一回もやっていないということがありますので、消防庁の皆さんも指導していただくとともに、医療従事者の理解をという意味では厚生労働省もアドバイスを是非していただきたいと思います。 続いて、大規模病院で火災発生した場合には、高層階からの人命救助、消火などに消防用はしご車の活用が想定をされます。まず、確認ですけれども、消防用はしご車の配置について、整備基準はどのようになっているのでしょうか。また、全国の消防用はしご車の配置、整備状況とともに、整備指針第七条の規定を満たしていない消防本部は幾つあるのでしょうか。
○政府参考人(猿渡知之君) お答え申し上げます。 はしご自動車の基本的な配置につきましては、消防力の整備指針第七条におきまして、消防署の管轄区域内に高さ十五メートル以上の中高層建築物が十棟以上ある場合か、あるいは、住民の方以外の方も多く利用されます百貨店、物品販売施設、この中に病院も含まれますけれども、そのような施設にあっては五棟以上中高層建築物がある場合には、はしご自動車を各消防署に一台以上配置するということになってございます。 配置状況につきましては、平成二十七年四月一日現在のものでございますけれども、指針から算定された千三百六十台の必要台数に対しまして千百七十五台、八六・四%という数字になってございます。なお、七百五十消防本部のうち百九十三の消防本部で整備率が一〇〇%になっていないという状況でございます。
○三浦信祐君 やはり指針がある以上は、しっかり整えていかなきゃいけないとは思います。 その上で、消防用はしご車が現時点で整備をされていても、当然寿命があります。はしご車の耐用年数はどのような規定となっているのでしょうか。 また、周辺自治体が一斉に耐用年限を迎えて使用ができなくなったときには第七条の規定をたちまち満たさなくなる状況に陥ります。これらに対する対策はしっかりと立てておくべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(猿渡知之君) はしご自動車の耐用年数につきましては、日本消防検定協会におきまして策定されました消防用車両の安全基準の中で、メーカーが設定し提示することとされておりますが、現在は十七年ということになってございます。 各消防本部では、この年数等を踏まえまして、はしご自動車の円滑な更新、言わば空白期間が生じないように更新をしてくださいということでございますけれども、万が一はしご自動車が一時的に使用できないという状況になりました場合には、隣接する消防署間での出動調整とか隣接する自治体間での応援協定というふうな形で、相互で融通し合いながら体制を確保しているという状況でございます。
○三浦信祐君 ここの大事なところは、例えば消防自動車が周辺になかった場合に、高層階で火事が起きたときに三十分以内で駆け付けることができないと、そういうことによって一人の尊い人命が失われるようなことの原因をつくってはならないという指針でありますので、単に連携が取れればいいという問題じゃないということを明快に言っておきたいと思います。その上で、病院でもはしご車を使って避難訓練をすると言っていたのに来ないということになってしまったら大変困りますので、よくよく厚生労働省と連携を取っていただきたいと思います。 その上で、消防はしご車は特殊車両で特注品であり、高価な消防機材でもあります。住民の生命、財産を守るのは第一義としても、地方自治体の財政体力から勘案して、導入及び更新が厳しい自治体も少なくないと思います。はしご車が整備をされていない、あるいは更新時期に入っている自治体に対応するための財政的メニューはあるのでしょうか。あるならば、その内容はどのようになっているのでしょうか。
○政府参考人(猿渡知之君) はしご自動車の整備につきましては、緊急消防援助隊に登録されたもの、大体六台に一台程度でございますけれども、それにつきましては補助率二分の一の整備補助金の対象ということになってまいります。また、緊急消防援助隊の機能強化、あるいは消防の広域化の際の機能強化という観点に対しましては、充当率一〇〇%で交付税措置率七〇%の緊急防災・減災事業債の対象ということになってまいります。さらに、消防の連携、協力ということで新たに常備消防としてはしご自動車が必要になります場合につきましては、充当率九〇%、交付税措置率五〇%の防災対策事業債の対象となります。この上で、消防車両の整備、維持に関する標準的な経費につきましては地方交付税によって措置をしているということでございます。
○三浦信祐君 人命を守るために経済論や需要論ではしご車の整備を議論するべきではないと私は思っております。万が一の火災のときに、その火災等が発生した場合に必要とするはしご車について、現場にて本当に救助ができるのか、必要台数や活用方法、時間的制約等、また、総合的に救助の実効性をシミュレーションすべきだと考えます。 また、地方自治体に対して、実際に進んでいない消防の広域化の意向も聞いて、はしご車導入への財政的メニューがあることを伝えた上ではしご車導入のニーズの有無を聞き、的確な情報掌握と支援をすべきだと思いますけれども、御対応いただけませんでしょうか。
○政府参考人(猿渡知之君) 御指摘のように、はしご車、はしご自動車の整備につきましては、消防力の整備指針におきましても、実際の使用頻度等の基準ではなくて、言わば中高層建築物の数など客観的な指標に基づいて整備を促してきております。 一方、各自治体で導入の際の議論に対しましては、費用面、使用頻度などの議論というのは確かにあるというふうにお伺いしておりますので、消防庁といたしましても、様々な財政支援策等があるということを周知いたしますとともに、それぞれの消防本部でまた状況も違うでしょうから、我々としては、言わば現場に寄り添った形での消防本部への支援というものを充実させていきたいというふうに考えております。
○三浦信祐君 指針については、今後、このままでいくんでしょうか。
○政府参考人(猿渡知之君) 指針につきましては、今のところ、様々柔軟条項もございますので、現在のところは、ちょっと今すぐということではありませんが、様々状況を伺いながら毎年毎年検討しておりますので、またその場合に御指導いただければと思います。
○三浦信祐君 次に、ロボットスーツのHALについて伺いたいと思います。 HALは唯一の医療ロボットであり、八つの指定難病について診療報酬の対象として点数化をされ、今後治療に活用されていくことが期待をされております。一方で、患者数が極めて多い脳卒中や脊髄損傷を受けた方々がHALによる治療の公的保険適用を希望を持って待っておられます。 今後、HALを用いた医療の保険収載についてどのように検討、展開していくのでしょうか。高木副大臣に伺います。
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。 ロボットスーツを用いた歩行運動処置につきましては、平成二十八年四月から、脊髄性筋萎縮症や筋萎縮性側索硬化症を始めとした八つの指定難病の患者に対して使用する場合を保険適用としております。委員御指摘の脳卒中や脊髄損傷などへの保険適用の拡大につきましては、企業の開発に係る意向にもよりますが、現時点では、こうした疾患への有効性、安全性などの知見が得られていない状況でございます。 現在、厚労省では、AMEDを通じまして、革新的な医療機器の研究開発費を補助する事業を行っております。この医療用HALにつきましても、この事業を通じて、脳血管障害による片麻痺に関する医師主導治験も研究を進めていただいているところでございます。 今後、企業の開発が進み、薬事承認が得られれば、中央社会保険医療協議会におきまして検討していくこととなるわけでございます。
○三浦信祐君 その上で、今後の発展を期待しながら伺いますけれども、今、下肢に装着する医療用HALというのは大人用であり、小柄な方用、子供用はまだ製品化をされておりません。 先日、お孫さんが脳腫瘍の後遺症で半身不随となり、その治療とリハビリでとある総合病院へ行ったところ、HALを活用することで機能回復が十分見込める、しかし、病院施設でHALを持っているところはほとんどなく、私たちの病院でもメーカーから試験的な導入のため数台しか持っておらず順番待ちになっている、また、子供向けサイズがない、なるべく早い時期に、特に就学前に取り組むことで改善の可能性は高いとの話を医師からされたと伺いました。そのお孫さんは、この四月から小学校一年生です。 ニーズに合わせたサイズがあることで治療を受けられる方がいます。お子さんや患者さんの希望と回復のためにも、国として、HALの実態を把握をしていただくとともに、HALのサイズや機能等も含め、研究や開発について強力に支援をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) まず、HALの下肢装着型補助ロボットにつきましては、既に平成二十八年四月から保険適用をしております。この過程の治験におきまして短期的な効果の検証が行われたものですが、今後、実際の臨床の場におきましても、長期的な有効性、安全性や、効果が得られる最適な使用方法などについて疾患ごとに検証していくことも必要と考えております。 そこで、厚生労働省としましては、HALの製造販売業者に販売後の使用成績の評価を行うことと併せまして、厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業におきましてHALの長期使用効果に関する研究を実施しておりまして、今後も継続をしていく予定でございます。 そしてまた、今委員御指摘の小児用でございますが、現在の適用患者は疾患の進行が緩やかな神経・筋疾患の歩行機能が低下した患者さんのうち、体重が四十から百キロ、身長が百五十から百九十センチ程度の方などに限定されておりまして、この範囲に当てはまらない小柄な方や子供用のものはまだ承認をされておりません。 そこで、先ほど申し上げたAMEDを通じての革新的な医療機器の研究開発費を補助する事業につきましても、この医療用HALの小児用のものについても有効性などをしっかりと確認していくことが重要と考えております。応募いただいた研究の全てを補助対象とすることは難しいとは考えますが、小児用などの医療用HALの研究開発の実施に当たりましては、こうした補助事業などの活用も御検討いただければと考えております。
○三浦信祐君 時間になったから終わりますけれども、実はHALはどこで受けられるかというのをホームページを探すと、やはり厚生労働省らしく、探すことができません。一番最初に分かりやすく、ここで受けられるというのを是非出していただきたいということをお願いをして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○足立信也君 民進党の足立信也です。 今、HALの話が出ましたので、これは実際に、障害を負った方あるいは病気になった方だけではなくて、福島、福一の廃炉作業といいますか、中へ入るときも防護服が非常に重いのでこのHALを装着してやっていただいたとか、あるいは今年の春から介助者、介護者が腰に装着して楽にできるようにと、そういういろんな多用途のものでございますので、その点も申し上げておきたいと思います。 ちょっと順番を変えて六番から行きます。なぜかといいますと、皆さんのお手元、資料二です。今日、午前中に薬師寺委員がこの件のことを質問されておったので、そのままちょっとその流れで行きたいと思います。 これ実は、資料二、一番上に二月二十七日と書いていますように、これ実は、予算委員会のときに資料として出そうとして数を求めたんですが、出せませんということでずっとその後ペンディングになっていることなんです。どういうことかといいますと、薬師寺委員が午前中もおっしゃっていたように、裁量労働制、専門型、企画業務型、それを変えようとするならば、今、実際、労災認定あるいは過労死はその働き方の方々に多いのか少ないのか、全業種に比べて、その分析がないと、これは規制を強めるべきなのか緩めるべきなのか判断ができないじゃないですかということで、この全体の分母、それから専門業務型、企画業務型、それぞれどれぐらいの分母があってどれぐらい認定されているのかという質問をずっと投げかけておったんですが、答えが出ない。ただ、予算委員会のときには企画業務型のところだけ人数が出てきました。 六年度も七年度もあるんですが、二十八年度は七万四千二百九十九分のここはゼロということになるわけですね。二十九年度、昨年度、この全体、専門業務型、企画業務型の人数分かりますか、認定の。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 二十九年度のこの数値はまだ集計ができておりません。
○足立信也君 これをずっと、もう二か月以上同じことを言われていてね。 専門業務型というのは労働基準監督署に届け出るわけですよね。届け出るとしたら私は人数は数えようとすればできると思いますし、それから、これ厚生労働省の過労死防止の白書にはこう書いてあるんですよ。二十七年度は労災認定事案について統計処理が可能なデータベースを構築したと。データベースを構築したんですよ、二十七年度に。それで、ちょっと集めていませんから分かりませんということを二か月も言われると、これ、じゃ二十七年度、予算どれだけ付けて、決算額としてこのデータベースの構築にどれぐらいでやられたんでしょう。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 御指摘のデータベースの構築のみの予算額あるいは決算額はお答えするのが困難でありますけれども、この研究全体としては二十七年から二十九年までの三年間の合計で三億八千万円の予算額となっております。決算額は二十八年度までの二年間で二億一千万円でございます。
○足立信也君 二十七年度にデータベースを構築したと。これ、うそということですか。二十七年度の予算、決算は出せないけど、その後三年間でやってという今、話ですか。じゃ、この白書はうそなんですか。
○政府参考人(山越敬一君) 二十八年度から二十九年度までの三年間の予算額と、精算が完了しています二十七年と二十八年度の決算額の合計額を申し上げました。
○足立信也君 いいですか、二十七年度は、脳・心臓疾患と精神障害の労災認定事案について、統計処理が可能なデータベースを構築したところであり、現在、当該ベースを用いて、過労死等の防止のための対策に関する大綱に、こう書いてあるんですよ。 今、二十八年度から三年間でやったという話ですか。これ厚生労働白書ですよ。
○政府参考人(山越敬一君) 二十七年度からこの事業を開始しておりまして、二十七年度単年度の予算額は、ほかのものも含めてでございますけれども、七千七百万円、確定額は七千六百万円余りとなっているものでございます。
○足立信也君 二つありますよ。なぜさっき言わないんですか、それを聞いているのに。もう一つは、二十七年度に構築したと書いているんですよ。書き直しますか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 これは逐次データベースの構築を進めておりまして、二十七年度は労災調査復命書の収集、電子データ化、データベース構築、解析の基盤となる基礎集計を行ったところでございます。二十八年度におきましては業種横断的な解析を行ったということでございます。
○足立信也君 皆さんも私が聞いていることに答えていないのはよくお分かりだと思います。構築したと書いてあるのに、できていないわけですよ。 それから、その後三年間でと言いましたね。じゃ、二十九年度の労災認定の数がなぜ出てこないんですか。構築したんでしょう、データベース。なぜなんですか。(発言する者あり)
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 このデータベース化の対象としております認定事案の期間でございますけれども、二十二年一月から二十七年三月の認定事案をデータベース化をいたしまして、ここについて分析をしているということでございます。
○足立信也君 じゃ、現在の事案についてはデータベースに逐次入れてはいないということですね。そういうことはやっていないと、紙ベースでやっていると、そういうことですね。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 現在、この二十七年三月までこれはデータベース化をしているわけでございますけれども、今後、これ以降のデータについては逐次このデータベースに登載していくと、この中に入れ込んでいくということとしているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(島村大君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(山越敬一君) このデータベースでございますけれども、労働者健康安全機構の労働安全衛生総合研究所にこのデータベースを設けているものでございます。 このデータベースの仕組みを二十七年度に作りまして、二十二年から二十七年までの認定事案についてこのデータベースにデータを入れたということでございます。二十七年三月以降のものについては現在のところ入れられておりませんけれども、これを今年度、それ以降のものについてこれに登載するということで進めていきたいというふうに考えているということでございます。
○足立信也君 働き方改革を安倍政権の今年の最大の課題だと言いながら、過労死を二度と起こさないためと口では言いながら、データベースを作ったけれども、二十七年三月までで、それ以降は一切入れていないと。そして、私が二か月前からずっとこれを出してくれと言っていたのは、紙ベースで集められないからできないということを言っているわけですか。本当にやる気があるんですか、それ。 大臣、大変なことでしょう。データベース作ったんでしょう、三億あるいは二億掛けて。でも、もう二年間、二十八年、二十九年、三十年、一切入れてない。いいんですか、それで。大臣、答えられますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今局長から答弁申し上げたように、データベースというものを作っておきながら、二十七年三月ですから、したがって二十六年度分までしか入っていないということで、この間、二十七、二十八年度分、これに対してはここにデータベース化されていないということであります。 いずれにしても、ちょっとこの仕組みそのものが紙で集めたものを一々入れていくという、こういう仕組みになっているところでありますけれども、今年度の予算が現在どういう状況になっているかちょっと精査させていただいて、少なくとも二十八年度まで、できれば二十九年度までこれを入れるように、ちょっと……(発言する者あり)失礼ですが、二十九年度までの三年間でしかないので、ちょっと、ごめんなさい、今年度予算がどうなっているか、ちょっとチェックをして対応させていただきたいと思います。
○足立信也君 いや、データといえば、これは信用できない、あるいは比較しちゃいけない、あるいは捏造まで言われたわけですよ。それで法案引っ込めたわけですよ、ですよね、あの裁量労働制の部分は。これ、データ入れていないから分析できていないという話ですよ、今、三年間。どうやって法案審議しろという話なんですか、これ。 今日、傍聴席の方いろいろいらっしゃいますし、記者の方もいらっしゃるので、こんな状況ですよ。でも、僕そればっかりやるわけにいかないので、大変な問題があるということを是非皆さん認識してください。 それでは、順番どおりに行きます。 SAY企画の再委託に端を発して、これは委託契約中の百十九社に対して特別監査を行いましたね。その中で、恵和ビジネス、これが実は二億八千万。再委託を禁止されているのに相談もなくやっていたと。これは、前と違うのは、再委託の中身が生年月日や氏名、前年所得など、個人情報がもろに入っています。 これ、この前、石橋委員が全省庁の統一資格、言われました。二億八千万ですから、当然、A等級というか、予定価格三千万円以上だろうと思うんですが、この恵和ビジネスというのは何等級なんですか。
○政府参考人(高橋俊之君) 御指摘の恵和ビジネスの全省庁統一資格でございますけれども、これはA、B、CのCでございます。 日本年金機構が業務委託する場合の業務委託の在り方につきましてはこれ抜本的に見直すということで、今回の一連の事案を踏まえまして、機構に外部の専門家から成る調査委員会を設置いたしまして、四月十日に第一回を開催したところでございます。 今回の一連の事案の検証と併せて業務委託する場合の事務処理の在り方の見直しにつきまして御議論を始めたところでございまして、六月上旬をめどに厚労省の審議会でも議論をいただいて見直しを進めていくと、しっかりやってまいりたいと考えております。
○足立信也君 石橋理事から、またC等級かと。 この前もありましたように、予定価格三百万円以上千五百万円未満です、C等級は。二億八千万ですよ。ないしょで再委託していると。まあ、アウトですね。ですから、これまた、入札の状況とか再委託の契約書とか、またこの前と同じように集中的に審議しなきゃ駄目だと思いますよ。 委員長、よろしく取り計らいをお願いします。
○委員長(島村大君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○足立信也君 何か今日は質問をしていて暗くなって、法案の審議も、それから、いいんだろうかと、こういう状況で、何か全体的にそういう空気が漂っていて、これはもう危ないなという感じしますが、ちょっとだけまあいいことも言わなきゃいけないので。 三月二十三日の質問で、インフルエンザの件です。疑わしいときにどうすればいいのかが一番大事であって、国民の皆さんにとっては。私は、疑わしい人は、早めに受診を厚労省のように勧めるんじゃなくて、自宅待機して、安静、保湿、栄養、そういうふうにホームページ変えるべきじゃないですかと、このように提案させていただきました。 早速対応していただいたということですので、その概要を説明してください、政務官。
○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。 平成三十年三月二十三日の参議院厚生労働委員会におきまして、委員より、インフルエンザのQアンドAにつきまして、クエスチョンをインフルエンザにかかった際の対処法ではなく、より重要なインフルエンザの感染を疑ったときの対処法に変更すべきである等の御指摘をいただいたところでございます。 委員の御指摘も踏まえまして省内で検討しました結果、クエスチョンを、インフルエンザにかかったかもしれないのですがどうすればよいのでしょうかに変更し、そのアンサーとして、まずは外出を控えること、マスク着用、休養を取ること、水分補給などを示し、高熱が出る、呼吸が苦しい場合など具合が悪ければ早めに医療機関を受診するよう、注意すべき事項についても順番を変更したところでございます。 厚生労働省といたしましては、引き続き国民の皆様にインフルエンザについて正しい情報を提供できるように努めてまいりたいと考えております。
○足立信也君 少しはいいことも言わないと。 ただ、今政務官おっしゃった最後のところ、これも、どういうふうに変えるかの議論の中で、具合が悪ければとおっしゃって、具合が悪ければというのは人それぞれ取りようが物すごく違うので、インフルエンザが重篤化すると考えられるのは、やっぱり高熱が続く、あるいは呼吸が苦しい、意識がおかしいというような具体的なことを書いたらどうですかと僕は言いました。 そこで、今、答弁の中にあったんですよね。これはホームページもそうなっているんですか。それとも、これ具体的にやっぱり書いていないままなんですか。今、答弁ではそういうふうにおっしゃったんですけど。
○大臣政務官(大沼みずほ君) ホームページでも、高熱が出る、呼吸が苦しいなどといった例示をさせていただいております。
○足立信也君 僕が印刷したホームページではそうなっていなかったので。でも、それで良かったと思います。ありがとうございます。 ついでにもう一つ提案したいんです。 これも報道で、政令市の中で新潟に続いて浜松市が、骨髄移植などで、これは皆さん御案内のように、免疫抑制剤をいっぱい使うであるとか、造血幹細胞移植その後やるとか、骨髄移植やるとかいうことをやった場合に、それまで獲得した免疫、これは定期接種でも同じですね、獲得した免疫が失われてしまうわけですよ、失われてしまう。だから、免疫のない状態になってしまうわけですね。その子供たち、十八歳未満の子供に再接種を助成すると、市のお金で、ということを新潟市、そして今回は浜松市がやるようにしたんですよ。大変いいことだと思います。約十種類で三十万円。 そこで、まずは、これは非常にいいことだと思うんですけど、なぜ国ができないのかなというのが結論なんですが、じゃ、今現在どれくらいの市が、今は政令市で二つと言いましたが、どれくらいの市がまずこの再接種の助成に取り組んでいるんでしょうか。
○政府参考人(福田祐典君) まず冒頭、一言おわび申し上げます。職務外の個人的なことにつきましてお騒がせをし、大変申し訳なく思っております。誠に申し訳ございませんでした。本件につきまして事務次官より注意を受けたところであり、省の幹部として職員の模範であるべき局長の立場を自覚し、深く反省するとともに、省内の調査には協力をしてまいります。 今お尋ねのございました、いわゆる移植後の予防接種についてにお答えいたします。 骨髄移植などの医療行為によりまして免疫を消失した方への再接種の取組につきましては、一昨年の地方分権改革に関する提案募集におきまして、地方公共団体から定期接種化の御提案をいただいた経緯がございます。平成二十八年十二月に閣議決定された対応方針におきましては、医療行為により免疫を失った場合の再接種への支援を実施している地方公共団体の事例について研修会等を通じて地方公共団体に周知することとされ、これまでその周知に努めてまいったところでございます。 現時点におきまして、地方公共団体での実施状況につきましては統一的な調査はまだ行ってはおりませんが、把握できる範囲で確認したところ、少なくとも二十四か所の市区で実施をされていると承知をいたしております。
○足立信也君 これ、普通に再接種をやったら全額自己負担になりますが、今、二十四、調べたら二十四でしたよね、これは全額助成しているんですか。
○政府参考人(福田祐典君) 助成の細かいところについては十分把握できておりませんが、助成事業として一定の支援をしている、そういう形で確認できたものが二十四市区でございます。
○足立信也君 一定の支援ですね。 冒頭、局長発言されましたけど、しっかりしてもらいたいと。大学の私の後輩でもありますし、しっかり私も目を働かせて、目を利かせておきたいと思いますので。 それで、今の話ですけど、日本造血細胞移植センター、これ、二〇一五年に十九歳以下の患者さんに行われた造血細胞移植は五百六十七件。仮に六百件としても、十種類やったとしても、これ全部が全部私は必要ではないんだろうとは思いますが、仮に十種類やっても三十万円です。六百人ですから、一億八千万円ですよ。 これは、獲得した免疫をほかの病気の治療の過程の中で失った、これはもう当然医学的にもそうなるであろうと思われることに対して、やっぱり私は国がそこは助成すべきだと思います。さっきの、データも入力していないデータベースの構築に二億何千万という話ですから、決算で。これ、一億ちょっとだと思うんですよ。 是非、国としてここは前向きに取り組んでもらえませんか。そう提案したいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) もう今委員からもお話ありました予防接種法に基づく定期接種は、伝染のおそれがある疾病の発生及び蔓延を予防し、国民の健康の保持に寄与することを目的として、感染症に罹患しやすい年齢などを踏まえた接種年齢や接種回数を法で定めて実施をしております。 定期接種を既に終えた方が、今お話があった骨髄移植等の医療行為により免疫を失った場合について、これは定期接種の概念には現状含まれておりません。このため、一昨年の地方分権に関する提案募集でも定期接種化の御提案をいただいたという経緯がありますが、地方分権の手続の中で検討の対象とし、地方分権の決定、ここでは地方公共団体への周知等、研修会等を通じて周知等を行うと、こういうことでございましたので、それに応じた今対応をしているところであります。 今後、まず、先ほど二十四件というのはインターネット等によってさっと調べた結果でありますから、まず実施状況を確認をさせていただきたいというふうに思います。 その上で、移植等の事情による再接種をどうするかということについては、感染症に罹患しやすい年齢等を踏まえて法令で接種年齢等を定めている定期接種の中でのこの再接種という位置付け、これがなじむのかという問題、また、他の免疫が不十分な方の再接種を予防接種法上認めていない、これとのバランスをどう考えるのか、あるいは、蔓延予防というよりは個人の感染予防の観点が強いこの再接種を、本人に努力義務が掛かる場合もあるこの法律に位置付けることをどう考えるか等々の問題点があるというふうに認識をしておりまして、そういった点も留意しながら、また他方で、平成三十年四月一日で平成二十五年の予防接種法改正の五年後見直しの期限が到来をし、これからこの夏以降、審議会で全体の検討を進めるということでございますので、そういった中においても一つの検討課題にはなっていくのかなというふうに思いますけれども、先ほど申し上げたような課題、この辺には留意をしていかなければならないんだろうと、こう思います。
○足立信也君 我が党では、愛知県内の元市議の方が骨髄移植されたけれども不幸な結果になったということがありまして、骨髄移植ドナーの登録、これを推進しようということをやっていますので、骨髄移植を受けた、あるいはその前の免疫抑制によって抗体を失った方はやっぱりできるだけ、もうちょっと前向きな答弁の方がよかったかなと思いますけれども、課題があることは認めます。是非検討してもらいたいと思います。 もう時間が、またまた最後になってしまってちょっと残念なんですが、これ、子宮頸がん、HPVワクチンのこの前の大臣の答弁、最後にもう大臣の答弁を求めてぱっと終わっちゃったわけですが、後で答弁をずっと読み返すと、ちょっと気になるんですね。 答弁は、繰り返します、四月三日です。リスクとベネフィットの両方をよく理解していただく、情報提供手段として、リーフレットの更新、ホームページに公表とか、いろいろあります、自治体にも周知すると。これ、国民の皆さんにリスクとベネフィットの両方をよく理解していただくということがまず前段にあるわけですね。 国民の皆さんにその理解を求めるわけですから、大臣としてはリスクとベネフィットはそれぞれどのように理解しているんでしょうか、今。
○国務大臣(加藤勝信君) どのようにというか、リスクについて、あるいはベネフィットについては、例えばリーフレット等に書かせていただいているわけでありますので、それをしっかりと提供していくということ、そして、その中で、それぞれの方々がしっかりその中身を理解をしていただけると、こういうことに取り組んでいきたいというふうに思いますので、今委員の御指摘はどっちが重たいと考えるかということでなければ、それぞれ書いてあることを、それをしっかりと我々はPRをしていきたいというふうに思っております。
○足立信也君 いや、ちょっと残念なんですが、その国民に理解してもらいたいというリスクは何で、国民に理解してもらいたいというベネフィットは何なんだと思っていますかという質問なんですけど、書いてあると言われるともうあれなので。 前回私が申し上げたのは、昨年の十二月のフィンランドの、これ、がん患者登録の方々を基に、予防接種した人からは発がんはゼロであったということをまず一つ申し上げたわけです。これはベネフィットですね。今まで、感染の予防あるいは前がん状態になる予防にはなるかもしれないけど、発がんそのものを抑えられないのではないか等々の意見ありましたけど、これ、発がんはっきり抑えたというベネフィットですね。 次に、資料を、皆さん、ちょっと申し訳ない、これ一です。これはついこの間出たばっかりです、今年ですね。これ、名古屋スタディーと言います。要は、表題だけ読みますよ、HPVワクチンは、ワクチン接種後のいろんな症状との関連性は一切ないという結論です。これが、鈴木貞夫教授が書かれたわけですけれども、リスクをどう捉えるかの非常に大きな材料になると思います。 これ、大変ですよ。一九九四年の四月二日から二〇〇一年の四月一日までに生まれた約七万人が対象ですからね、名古屋で。しかも、すばらしいと思ったのは、余りふだんは褒めないですけど、名古屋市長、名古屋市がこれ負担をしているということです。症状に多少の有意差があったと言えるかどうか。月経量の異常や不順、頭痛、ワクチン接種後の兆候とよく言われているものは一切差がないと。これはかなり大きなことなんです。 そこで、最後の質問になるかもしれません。 これ、答弁の後半部分、厚生労働省としては、国民の皆さんが接種について判断されるために十分な情報が届いているのかなどの評価を行う、こうした評価を行いながら、審議会で検討を続ける。国民の皆さんが接種について判断されるために十分な情報が届いているかというのをどうやって判断するんですか。是非聞かせてください。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、ちょっと、時間の関係もあってはしょったんですけれども、パンフレットに入っていると。 基本的に、ベネフィットについては、先ほど委員がお話がありましたけれども、HPVの感染や子宮頸部の前がん病変を予防する効果が確認されており、子宮頸がんのほとんどは前がん病変を経由して発生することを踏まえると子宮頸がんを予防することができると期待されているといったことが書かれ、また、リスクに関しては、ワクチン接種後に、副反応疑い報告制度を通じ、因果関係は不明であるが、接種部位の疼痛、発赤や発熱などのほかに、広い範囲に広がる痛みや手足の動かしにくさ、不随意運動などを中心とする多様な症状などが一定数報告されているといったことをここに記載をさせていただいております。 その上で、具体的な評価ということで、情報がどの程度、接種をされる判断の段階で個々の被接種者や保護者に届いているのか、また届いた情報がどのように理解されたかという視点が必要だということで、具体的な方法については副反応検討部会等で専門的見地より御議論いただくということになるわけでありますし、また、厚労省内部においても評価方法についても検討させていただきながら、それを先ほど申し上げた副反応検討部会等にお示しをしながらしっかり議論をしていただきたいと、こういうふうに考えております。
○足立信也君 ちょっと質問の趣旨は、私も科学者の端くれですけど、国民の皆さんが判断するのに十分な情報が届いているかどうかの評価というのは極めて難しい、できないと思いますよ。これ、イコールやる気がないということだと私はそう判断しておりますので、また引き続き検討したいと思います。 ありがとうございました。
○小林正夫君 民進党・新緑風会の小林正夫です。 今日は、三月二十三日の厚生労働委員会で私が求めた資料、これが提出されてきましたので、その資料に基づく質問と、雇用、労働問題について、そして労働災害対策について、この三テーマについて質問をいたします。 まず、三月二十三日の厚生労働委員会で求めた資料については、委員長の計らいで私の方に提出をされました。ありがとうございました。 その資料の一を見ていただきたいと思います。 これは、保育施設に関する指導監督状況について、この資料をもらいました。指導監督の実施率、認可保育所は八二・七%、認可外保育七二・九%。これは児童福祉法などに基づいて自治体が年一回以上の立入りを求めているんですけれども、未達という状況になっています。この未達の原因は何だったのか。また、未達にならない対策をどう進めていくのか。 それと、さらに、この指摘内容を見ますと、認可保育では消火訓練及び避難訓練の実施、認可外保育では、非常災害に対する具体的計画、これは括弧して消防計画になっています、の策定、訓練の実施が指摘をされているんです。先ほど、三浦議員も病院の避難訓練について質問がありましたけれども、このことは子供の安全に直接関わる問題なんですけれども、これは、指導監督を行う都道府県知事に対してどういう改善を求めて、都道府県はどのような改善をしたのか、厚労省としてはどう把握しているのか、教えてください。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、認可保育園の指導監査については、資料でお示しいただいておりますように、平成二十七年度の全国では実施率は約八三%、また、認可外保育施設の指導監査については同じ二十七年度で全国の実施率は七三%であります。 要因としては、これ中には一〇〇%という自治体もあります。他方で、かなり低い自治体もあります。そうした背景には、特に施設数が多い自治体においては、これに対応する、指導監督を担当する職員が十分に配置されていない、こういった状況などから指導監査の実施率が低調になっているというふうに承知をしております。 こうした認可保育園の保育内容や保育環境が適切に確保されていくためにも、認可保育園の場合は、各自治体が保育の現場に立ち入ることは重要でありますので、平成二十九年度予算より、睡眠中などの重大事故が発生しやすい場面での指導、助言を行う巡回支援指導員について都道府県等への配置の支援、これを行っております。 また、都道府県等に配置された巡回支援指導員が助言、指導した内容を都道府県等の指導監査部門に報告をし、情報を共有し、そして問題が認められる保育園については立入検査を実施するようにといったことについて、全国主管課長会議において各自治体に要請をしているところでありますので、今後、こうした方策も含めて保育の受皿の拡充と併せて質の確保に取り組んでいきたいと思っておりますし、また、認可外保育園についてもほぼ同じような対応をさせていただきたいと思います。 それから、今お話がありました、児童福祉法に基づく設備運営基準の規定により、避難訓練及び消火訓練について、認可保育園については少なくとも毎月一回行わなければならないとされておりますけれども、平成二十七年度の指導監査では、毎月一回に及んでいない、あるいは保育室の外への避難をしていない、あるいは消火訓練を非常ベルを鳴らすのみにとどめるといったことがあり、改善が必要として指導を行った事例があるというふうに承知をしております。 基本的には指導監査権限は都道府県等が有しておりますので、そうした保育園が、指導をし、改善状況の報告を求めることで改善を図るべきものと考えておりますので、我々としては、そうした都道府県等の取組に対して必要な支援をしていきたいというふうに思っておりますし、ちょっと仕組みは違いますけれども、認可外保育園については指導監督基準に基づいて非常災害に対する具体的な計画を立てて定期的な訓練を実施するということがありますけれども、それに対しても十分な対応がなされていない、元々計画を立てていないとか、あるいは消防署への消防計画の届出をしていない等々、改善が必要として指導を行った事例がございます。 こうした点についても、先ほど申し上げた巡回指導支援員の活用等々含めて、認可外保育施設においても適切な保育環境の確保に向けた取組を国としても支援をしていきたいと、こういうふうに考えております。
○小林正夫君 待機児童対策で前回の厚労委員会でいろいろ質疑をしました。これからも保育施設ができてくると思います。でも、その保育施設が安全でなきゃ駄目なんです。今のような指摘も受けていますから、これから造っていく保育施設も今までの保育施設も、是非安全だということを重点的に厚労省としても指導していってほしいと、このようにお願いをしておきます。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕 そして、次の資料二ですけれども、これも求めた資料です。条文化の形で厚労委員長の方に提出をされましたけれども、もう少し見やすくしてほしいということで、一覧表に作り替えて厚労省から提出をしていただきました。これが労働安全衛生法令における女性が働く環境整備に係る規定、整理表となっておりますけれども、この資料を基に質問をいたします。 まず、労働安全衛生規則と事務所衛生基準規則がありますが、これはいつ制定された規則なんでしょうか。
○政府参考人(田中誠二君) 労働安全衛生規則及び事務所衛生基準規則につきましては、いずれも昭和四十七年九月三十日に制定されておりまして、翌十月一日から施行されております。
○小林正夫君 ということは、ここに書かれている、睡眠及び仮眠の設備、休養室、洗浄又は洗面設備、便所、この内容は、昭和四十七年に制定されて以降、見直しをされないで今日に至っていると、このように受け止めていいですか。
○政府参考人(田中誠二君) 御指摘のとおり、制定以来、その内容は実質的には変更がございません。
○小林正夫君 そこで、少し項目ごとに私なりの受け止めについてお話をさせていただき、厚労大臣の見解もお聞きをしたいと思います。 まず、睡眠及び仮眠の設備なんですけれども、この内容を見ると、今日的に合っているところもある、あるいは男女別の区分になっているということもあるんですが、特にこの上の第二十三条などにも書かれておりますけれども、要は清潔でなきゃいけないということも一つの方向です。それで、夜間に労働者に云々ということが書かれている内容ですので、夜間に作業をやった方、今の時代ではシャワー室など私は設置をしていく必要があるんじゃないか、このように思います。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕 それと、休養室なんですけれども、常時五十人以上又は常時女性三十人以上の場合に男女別に設置となっています。この四十六年間、中小企業、零細企業で働く女性も私大変多くなっていると思うんですが、ここは見直しをする必要があるんじゃないかと私は感じます。 そして、洗浄又は洗面設備は、更衣施設が男女の区別がない。これでいいんだろうか。 便所です。男性の大便所は六十人以内ごとに一個以上、小便所は三十人以内ごとに一個以上、女性の便所は女性労働者二十人以内ごとに一個以上となっています。また、最近では私たちの参議院議員会館でも誰でもトイレというトイレが設置をされてきた時代になっておりますけれども、この便所についても現在の社会に適合している数字なのかどうか、私は疑問を持っております。 今言った項目について大臣の御所見をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘の労働安全衛生法令においては、個々それぞれ、睡眠、仮眠の設備等々について、いずれも事業場における労働者の健康、風紀及び生命の保持等を図ることを目的とするということで、制定以来、その内容、実質的には変わっていないわけであります。 例えば、トイレや休養室に関する規定においては、女性労働者数の一定に応じた施設の整備を求める内容になっているということで、女性の働く人が増えれば当然その設置数は増えると、そういう書きぶりにもなっておりますので、現時点においてどこまで書き直しをするのかということについて、特段、議論が私どものところに、あるいは、こうしたことを改善すべきだということ、具体的な話が上がってきているわけではありませんが、今議員からはシャワー室等々のお話もございました。そういった点についてそうしたお話があれば、それに応じて必要な対応は検討していきたいというふうに思います。
○小林正夫君 働き方改革関連法案の労働基準法は大幅な改正が七十年ぶりだと、このように言われた法案がこれから出てきて審議になるんですけれども、私は、働く環境についてもこの四十六年間見直しがされていないというところに、これでいいのかなって感じがするんです。 今回の働き方改革は、前回の委員会でも言ったように、どんな働き方をしていても安全で健康で働ける環境をつくって、そのことが労働災害防止あるいは過労の防止になり、そして企業の業績が上がっていく、こういうことだと私は受け止めているということで大臣と共有化できたんだと、私はこのように思っております。 そういう意味で、政府が働き方改革でこれから審議しようとする、その働き方改革を検討するときに、ここで私が示した労働安全衛生規則だとか事務所衛生基準規則、これも併せて検討して、働く環境の整備もこのようにしたいということで、併せて当然私は提案があるべきだと、このように思います。 そういう意味で、前回申し上げましたけれども、大臣所信の中に労働災害防止という言葉もなかった。今回も働くということに重点が置かれて、働く環境についてもこのように長い間検討がされていなくて、今回、労働基準法等の改正に併せてこれらのことも検討されていないということに対して、非常に残念に思います。 今大臣の所見が述べられましたけれども、いろいろ話が上がってこないと、このようなお話がありましたけれども、是非、大臣、このことを再度検討していただいて、必要な検討をして、見直しをする必要があればこの問題に取り組んでもらいたいと、このように思いますけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の法案の中では、一つは、確かに、水準はともかくとして、こうした福利厚生施設、これについては正規であっても非正規であってもきちんと、不合理な差別をしてはならないと、そういうことは盛り込ませていただいているわけでありまして、そういった面においても合理的な、ある意味では同一的な取扱いをすべきだということは盛り込ませていただいているところでございます。 その上で、今個々の話がありました。具体な話について、これは安全衛生基準としてどこまで求めていくべきなのかと、こういった議論もあるんだろうというふうに思いますので、そこは我々もいろんな声をまずは聞いてみたいというふうに思います。
○小林正夫君 働く者にとって、一番働く環境が大事です。いい環境の下でいい仕事が生まれるんですから、是非、大臣、前向きにこの問題について情報を把握していただいて、見直しが必要だ、このようなことになれば問題について早急に取り組んでいただきたい、このことをお願いをしておきます。 次に、雇用・労働問題について質問をいたします。 閣法が出されてきましたけれども、残念ながら高度プロフェッショナル制度が盛り込まれた内容になっております。 これは、あるマスコミの調査によると、高度プロフェッショナル制度について主要企業百社に賛否を聞いたところ、何と賛成は二八%しかなかった。この事実を大臣はどう受け止めているのか。この間の日曜のNHKの討論の中でも足立政調会長がこの問題取り上げて指摘をされておりましたけれども、企業が二八%しか賛成をしていないというこの高度プロフェッショナル制度を何で導入するのか、このことについて大臣の所見を聞きたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) このアンケートでありますけど、高度プロフェッショナル制度に賛成は二八%、反対は一%、どちらとも言えないが七一%と、こういう結果だというふうに承知をしているところでございますので、どういう聞き方かちょっと私も詳細にまだ見させていただいておりませんけれども、いずれにしても、全ての企業において高度プロフェッショナル制度を導入しろという話では全くなくて、やっぱりそうした働き方が必要な方に対してこれ限定をさせていただいて、そしてそれに対して導入をしていこうと、あるいはそういった方にそうした働き方をしてもらおうと、こういうことであります。 いずれにしても、この第四次産業革命の出現、グローバル化の下、我が国に大変高い付加価値を生み出していく経済をこれは追求していく必要があると、これは多分共通の認識なんだろうと思います。 また、新しい産業は幅広い職種への需要をもたらし、雇用就業機会の拡大という、こういった波及効果も期待できるところでありまして、こうした付加価値の高い財・サービスを生み出す革新的な分野では、イノベーションや高付加価値化を担う高度専門職の方々が健康をしっかり確保しながら仕事の進め方や働く時間帯等自ら決定し、その意欲や能力を有効に発揮をするということが求められているところでありますし、また、そうした方が発揮をしていただくことによって、先ほど申し上げた新しい産業等がこの日本においても根付き、そしてそれは日本全体の生産性の向上や発展につながっていくというふうに考えております。 そういった観点から、今回この高度プロフェッショナル制度を盛り込んだ働き方改革法案を提出させていただいたと、こういうことでございます。
○小林正夫君 労働組合は、この高度プロフェッショナル制度については働いた時間が把握できなかったり過重労働につながるということで、これは反対をしております。企業の方も二八%しか賛成がないというこの事実は、しっかり厚労大臣としても受け止めるべきだと、このように思います。私は、この高度プロフェッショナル制度は撤回をすべきだと、このように思いますので、改めて指摘をいたします。 次です。先ほど、石井先生から休暇について触れられておりました。私は、災害のときのボランティア休暇について大臣と質疑を交わしたいと思います。 実は、三月三十日の災害対策特別委員会で小此木防災大臣が、災害ボランティア活動の環境整備に取り組むと、このように明言をされて、この災害対策特別委員会で小此木大臣と質疑を交わしました。この災害ボランティアは復旧だとかあるいは復興に大きな貢献をしておって、このボランティア活動の環境整備は必要不可欠であると、このように私も申し述べて、大臣とこのボランティアの大事さを共有化しました。 平成七年の阪神・淡路大震災からボランティア活動というのが本格的に始まって、そして、二〇一一年の東日本大震災で、労使でこのボランティア休暇について広めていこうと、こんなような状況になったかなと、私はこのように捉えております。 そこで、資料三です。この資料三は厚生労働省から提出を受けたものなんですが、平成二十九年度仕事と生活の調和の実現及び特別な休暇制度の普及促進に関する意識調査、これの結果であります。大臣、この一番上のところを見ていただくと、ボランティア休暇の付与状況が書いてあります。有給の休暇の付与状況は六・〇%、無給が三・六%、そしてボランティア休暇を導入していないというのが八六・一%あります。 それで、私も被災地に行っていろいろ被災地の方とお話をする機会も多いんですけれども、やはり時間がたつにつれてボランティアの人たちが少し縮小をしていくと。こういう傾向を見て、被災地の方からは、有給のボランティア休暇を増やしてあげないとなかなかボランティア活動も長く継続できないんじゃないだろうか、是非こういう問題を国会で取り上げてほしいと、こういうような提言もいただきました。 そして、ボランティア休暇そのものを導入していないという答えが八六・一%もありますので、このボランティア休暇の拡大に向けてやはり国として、企業なりあるいは関係団体の方にこういう実情を知らせた上で取り組む必要があるんじゃないかと思います。その上で、有給のボランティア休暇についても、やはり今の段階で六%しかありませんので、これも拡大をしていく、このことが必要だと思います。 なお、災害特別委員会で小此木大臣とこのボランティアの有給休暇を拡大していくことはおかげさまで共有化できました。それで、小此木大臣から加藤大臣の方にもこの内容を伝えると委員会でもおっしゃってくれましたので、多分、加藤大臣の方にも小此木大臣からこの内容伝わっていると思いますけれども、是非、大臣、前向きな答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、小此木大臣から、先般の参議院の災害対策特別委員会で小林議員とこのボランティア休暇について議論をし、今議員からは一定の共通の意識とお話がありましたけれども、そういった話があったということは私も直接聞かせていただいているところでございます。 その上で、東日本大震災始め多くの災害でボランティアの方々が活躍されていく、そういう姿を言わば日常的にも見れるようになってまいりました。被災地においても、復旧復興を進めていく上においても大変な後ろ盾になっているということでございます。 また、労働者の皆さんが災害を始めボランティア活動に積極的に参加できるような労働環境を整備していくということは非常に重要だというふうに思いますし、また、企業によってはそうしたボランティア活動に参加されていることを通じて、社員の方がまた様々な、一回り成長されたりとか、いろんな意味でのメリットを感じているということをおっしゃる方もいらっしゃいます。 厚労省としては、ボランティア活動等への参加を希望する労働者に対して事業主が特別な休暇の付与等を検討するよう、労働時間等設定改善法に基づく指針にその旨盛り込んでいるところでありますし、平成二十九年度ではボランティア休暇に係るリーフレット及び導入企業の事例集などを作成し、そうした好事例の周知に努めさせていただいております。 ボランティア休暇は有給か無給かという、これは各企業の労使で自主的に判断されるということで、お手元にお配りいただいた企業の方でも、割と大企業においては三分の一程度はそういった制度が導入されているということでありますけれども、先ほど申し上げた事例集には有給でボランティア休暇をつくっている企業の取組も取り上げて、その周知も図っているところでございますので、厚生労働省としても、こうした様々な取組を通じてボランティア休暇というものが広く普及していくよう努力をしていきたいと思います。
○小林正夫君 是非、ボランティア休暇制度そのもの、また有給でということも含めて拡大ができるような社会にしてほしいと、大臣からの指導もお願いをしたいと思います。 もう一つ労働問題で、先日の委員会で、主婦層の意見、要望を捉えているのかと、このように私、質問をいたしました。新たに一つ提起をしたいと思います。 これ、昨年八月から九月にかけて、しゅふJOB総研が七百三十三名にインターネットでリサーチをしたら、短時間正社員で働いてみたいと、こういう回答が七七・二%を占めております。先日、私の質問の内容は、保育所とか介護で預かっていただいている施設の終わる時間までになかなか勤務終了して帰ってこられないと、そのために離職せざるを得ない人もいるので、柔軟な働き方をするような社会にしたらどうかと、こういう提言をいたしました。そのときに大臣の方は、短時間勤務制度なども企業に努力義務としてお願いしていると、こういう答弁がありました。 そして、まず一つ、現在どのくらいの企業で短時間勤務制度が導入されているんでしょうか。まずお聞きをいたします。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。 フルタイム正社員より一週間の所定労働時間が短い、又は所定労働日数が少ない正社員として勤務することができます短時間正社員制度がある事業所の割合は、平成二十八年度では二一・二%となっております。
○小林正夫君 柔軟な働き方、そして離職しないで済むような、こういうような環境をつくる、大臣はこのことも大変大事だと、このようにおっしゃっておりました。今のお話で、短時間勤務制度、これが二一・二%という普及にしか至っていないと、こういう状態ですので、これも今回の働き方改革の一つの大きな課題だと思いますので、是非、この短時間勤務制度の導入の拡大、これに対して大臣としては取組をしてもらいたいと思いますけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) フルタイムの正社員よりも所定労働時間が短い正規型の労働者であるいわゆる短時間正社員については、育児や介護を始め、様々な事由によって就業時間に制約がある方々に就業の機会を確保するという意味において、その制度を一層普及していくことが大事だと思っております。 先ほど努力義務というお話がありましたが、まず、三歳までの育児のための短時間勤務の措置、これは事業主に義務付けられております。その後、様々な事由により利用できる短時間社員制度の普及、定着を図るため、厚労省では短時間正社員制度導入支援マニュアルを作成し、都道府県労働局を通じた周知やセミナー等を開催し、いわゆる三歳から小学校就学前までの子を育てる労働者について、事業主に対してこれは短時間勤務制度の措置を講ずる努力義務が課せられておりますので、それに向けた啓発をさせていただいているところであります。 また、自分の都合のいい時間帯に働きたい等の理由で非正規で働く方もいらっしゃるわけでありますが、こうした方々に対しては、今回提出させていただいた働き方改革法案では、雇用形態に関わらない公正な待遇を確保し、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の不合理な待遇差を解消するための規定も整備をさせていただいたところでありまして、働く方々、それぞれ様々な事情がありますので、その事情に応じて多様な働き方を選択できる、こういった環境をしっかりつくっていきたいと思います。
○小林正夫君 主婦の皆さんの中にはいろんな条件を持っている方もいらっしゃると思います。子育て中の方もいらっしゃれば、子育てが終わった方もいらっしゃると思います。そういう方に先ほど言ったようにアンケートを取ったら、短時間の正社員、こういうことを希望している人がこれだけおりますから、努力義務ということも今お話を聞きましたけど、是非これらが拡大していく、これも働き方改革の私は一つの要因、これも解決をしていくべき要因だと思いますので、是非この取組をしてもらいたいと、このようにお願いをしておきます。 労働災害について一つだけ質問をいたします。 資料の四を見ていただきたいと思います。これは、原子力事故緊急作業従事者の長期的な健康管理と疫学研究について、この資料を厚生労働省からいただいております。 まず、この緊急作業従事者という方はどういう人なんでしょうか。
○政府参考人(田中誠二君) この緊急作業従事者という方々は、東京電力福島第一原子力発電所の事故発生時に事故対応等の緊急作業に従事した方々でございまして、約二万人の方々がいらっしゃいます。
○小林正夫君 そこで、長期的健康管理、この対象者は今のお話で約二万人いらっしゃるということなんですが、この健康管理の内容と、今の段階で課題は何かあるのか。 それと、その下の疫学研究なんですけれども、この資料を見ると、対象者約二万人のうち参加者数は七千九十五人だと、このようになって、三五%の人ということになるのですが、やはり研究としてはもっと多くの人を協力していただくということが必要だと思います。 そこで、参加者数向上の取組ということも五項目にわたってここに書いてありますけれども、今後、この参加者の向上に向けた取組、具体的にどうやっていくのか、教えてください。
○政府参考人(田中誠二君) お答えいたします。 先ほど申し上げました二万人の方々、この緊急作業者の方々については、これらの方々が所属する事業者などから、労働安全衛生法令に基づいて、被曝線量や健康診断結果等を報告をいただいて不断の状況把握に努めております。 さらに、事故線量の被曝が高かったような方につきましては、安全衛生法上の義務付け以上の健康診断、具体的には白内障検査でありますとかがん検診等も行っていただくように事業者に勧奨したり、あるいは電話相談窓口等を設けたりということで種々取り組んでおりますが、引き続き、これは長期間にわたって健康管理をしていかないといけないということで、よく緊急作業者の方々、事業者の方々と連携、コミュニケーションを取りながら、息の長い取組を進めたいと思います。 また、御指摘の疫学研究でございますけれども、これは健康管理の取組に加えて放射線被曝の健康影響を疫学的に研究するために平成二十六年度から着手したものでございますが、初年度参加者は七百七十六人でしたけれども、丁寧に参加を呼びかけた結果、約三六%の七千九十五人の方に現在御参加いただいている状況でございます。 厚生労働省といたしましては、研究の目的に照らしまして、なお一層の参加者の増加が課題と受け止めておりまして、研究の実施主体であります放射線影響研究所とも連携しながら、対象者それから事業者の双方に対して研究目的、内容等の周知を丁寧に行う、また、実際の事業者であります東京電力福島第一原子力発電所内などでの対象者への直接の参加勧奨、インターネットによる広報など、様々な方法で参加を働きかけてまいりたいと考えております。
○小林正夫君 緊急作業従事者の健康管理、これ大変大事ですから、しっかりやっていただくことをお願いをいたします。 更に今日は石綿の労災について質問する予定でしたけれども、時間の関係でまた次回にさせていただきたいと思います。 終わります。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 介護保険の総合事業と障害者の自己負担について質問したいと思います。 障害者が六十五歳以上になりますと、介護保険の利用が優先ということになっております。いろんな問題が指摘されているわけですが、利用料が一割負担になるということです。二〇一八年度から、低所得者については償還払いで利用料負担がゼロとなるということになったわけです。これ新たに負担が軽減される対象数というのはどの程度で、またこの利用負担軽減の対象にならないという介護サービスもある。これ何でしょうか。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 今委員からございましたが、平成二十八年の法改正によりまして御指摘の利用者負担軽減措置が設けられたところでございます。障害のある方の高齢化が進む中で、若いうちから障害のある方が六十五歳という年齢に達することのみをもってそれまでゼロであった利用者負担が新たに発生してしまうという課題が年々大きくなってきたというような課題に対応するためということでございます。 この軽減措置は、このため、介護保険の利用者負担の影響が大きいと考えられる方、具体的には、六十五歳に至るまで相当の長期間にわたり障害サービスを利用してきた一定以上の障害のある方に限って対象とすることとしているところでございまして、負担が軽減される障害者は約三万人というふうに見込んでおります。 また、今回の軽減措置の対象となる介護保険サービスは、障害福祉サービスに相当するサービスである訪問介護、それから通所介護、短期入所生活介護、地域密着型通所介護、小規模多機能型居宅介護としておりまして、それ以外の介護保険サービスは対象にはならないところでございます。
○倉林明子君 ということで、総合事業が対象にならないんですね。なぜ総合事業が利用負担の軽減の対象にならないのかと。これについてはどういう見解でしょうか。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたが、二十八年の法改正により創設されまして、この三十年の四月から施行していきます利用者負担軽減措置は、介護保険に基づく利用者負担が発生することにより生活の見直しが大きく求められる、長期間にわたり障害福祉サービスを利用してきた障害の程度が一定以上ある方々を対象としたものでございます。 介護保険の総合事業につきましては、総合事業の対象となる方については介護給付を受ける方と比べて利用者負担が必ずしも大きくないと考えられることや、利用者負担を市町村がサービスの内容に応じて設定できることとなっておりまして、国の関与が限定的であることから国費による負担軽減を行うことが適切ではないと考えられることといった点を考慮して、今回の負担軽減策の対象としていないところでございます。
○倉林明子君 総合事業やからって、利用者負担一割って変わらないですよね。 さらに、自治体がやっているということで理由にされているんだけれども、自治体ごとに価格は決まっているので、これを外すという理由にはならないんじゃないかというふうに思うんです。 そもそも、障害者の認定区分と介護保険の認定区分というのは大きな乖離があるという状況は御承知のとおりだと思うんです。六十五歳以上の障害者で要支援、こういった方々が認定区分ごとにどの程度いらっしゃるのか、つかんでいるでしょうか。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 制度改正の前、平成二十七年に厚生労働省が行った調査の結果によりますと、二十五年度中に六十五歳に到達した障害福祉サービス利用者のうち、障害支援区分ごとに要支援一又は要支援二に該当する方の割合は、区分一では調査の人数で申し上げますと三百八十七名のうち百九十六名で五〇・六%、区分二につきましては千百二十九名のうち五百七十四名で五〇・八%、区分三は全体で九百三十四名のうち三百十九名が該当して三四・二%、区分四は全体の四百四十二人のうち五十三名で一二・〇%、区分五は全体で三百四十一名のうち二十三名の六・七%、区分六は全体で四百六十一ですけれども、そのうちの四名の〇・九%という数字になってございます。
○倉林明子君 これ今御説明あった中身を資料の一枚目のところでお配りしているんですけれども、これ対象にならないという、障害区分一でもこれ七割以上の人はもう要支援一以上ということになっているんです。 今おっしゃったように、随分、区分の二という段階でも自立や要支援一、二に該当するという人たちがたくさんいるんですね。この介護保険の認定区分でいうと要支援二になったという方で、障害レベルがどんな人がなっているかというと、全身の麻痺があって電動車椅子使用、こういう人でも要支援二該当だったと。障害認定の区分とは別に要介護認定というのは低く出る傾向があるという、こういう指摘もされているし、知っていると思うんですね。 本来、今回の措置は、障害者が六十五歳になったというだけで利用料負担が増加する事態を解消しようと、これは一歩前進だと思うんだけれども、はなから総合事業は対象外になっていると。ここもしっかり対象者の実態から見ても負担軽減の対象として含めるべきだというふうに私は思うんですけれども、これは大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 現行の考え方は今部長の方から御説明をされたとおりなので、あえて重複は避けさせていただきたいと思います。 その上で、今後ということについて申し上げれば、これ平成三十年四月が施行されるということでありますけれども、施行三年後の見直しという規定がございますので、そうした機会において今回創設した利用者負担軽減措置、これも含めて改正法の施行状況等について、これを踏まえ必要な議論を行っていくと、こういうことで対応していきたいと考えております。
○倉林明子君 総合事業は対象にならないということで、すぐその負担が生じて困っているということになっているわけですから、三年そのままということで放置せずに、私は緊急的な検討も必要だというふうに思います。障害者の意見を十分に踏まえることなく応益負担を導入した、これに対する反省を踏まえて今後の施策の立案、実施に当たると、これは障害者自立支援法の違憲訴訟原告団・弁護団との基本合意になっているわけで、これにも反するという声が上がるのは私当然だというふうに思います。 六十五歳以上の障害者に介護保険を原則として適用する、これがやっぱり大きな矛盾を生んでいます。障害者に対しては原則障害福祉サービスを適用するということで是非検討をしていくべきだというふうに、これは要望にとどめておきたいと思います。 次に、婦人保護事業について、婦人相談員の処遇改善について質問したいと思います。 婦人保護事業の対象は、売春防止法を根拠としながら、DV、ストーカー、性暴力の被害女性に加えて、人身取引の被害者、ここまで拡大してきております。現場でその対応を担うというのが婦人相談員になるわけで、この処遇改善、喫緊の課題だと、厚労省も昨年に続きまして今年度も婦人相談員の手当を引き上げる予算措置を講じております。その理由、その中身、端的に御説明ください。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 ドメスティック・バイオレンスの被害など女性を取り巻く様々な問題が年々増加するとともに深刻化している中で、婦人相談員の方々についても高い専門性と切れ目のない継続的な相談支援を行うことが求められていると認識してございます。 このため、相談支援に対応するこの婦人相談員について、平成二十九年度に引き続く処遇改善を図るという観点から、平成三十年度予算において、一定の研修を修了された方について国庫補助基準額を月額最大十九万一千八百円、これは平成二十九年度の十四万九千三百円から四万二千五百円増やすという形での拡充でございますが、このような措置を講じさせていただいたところでございます。
○倉林明子君 現在の相談員の処遇改善という点では、私は一歩前進、評価したいと思うんです、率直に。 さらに、昨年四月の法施行から、婦人相談員の専門性にふさわしい処遇ができるようにということで、売春防止法のこれ非常勤規定を外すという措置がとられております。資料二のところに入れておりますけれども、実際に、この非常勤規定があったということで圧倒的に非常勤の人が多いんですね。八割が非常勤ですということですから、この規定を外すということは非常に大事なことだというふうに思うわけです。 厚労省として、この婦人相談員はやっぱり非常勤じゃなくて正規雇用がふさわしい処遇やということでこの規定は外されたという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘の婦人相談員を非常勤とする規定、これ平成二十八年の法改正において削除されたということでございます。 最終的に常勤とするのか、非常勤とするのか、これを含めて婦人相談員の専門性にふさわしい処遇、これについては自治体において適切に検討していただくというふうに考えております。
○倉林明子君 結局、自治体が判断するということになっているんですね。非常勤規定が削除されたということで、ふさわしい処遇ということで考えれば、やっぱり正規への移行が進むべきものだというふうに思うんですね。ところが、現場で何が起こっているかといいますと、これまで少ないんだけれども正規職員で頑張ってきたと、そういうところで非常勤化にしていくと、こういうことが起こっているんですよ。 東京都の小金井市、これまで常勤一名だったものを非常勤二名の体制に変更しています。体制は増えるように見えるんだけれども、実労働や経験というところからいうと随分後退になるという懸念が議会でも大問題になりました。このときのやり取りを聞いておりますと、市側はどう言っているかと。非常勤嘱託員の配置が他都市でも増えている、そういうことで、近隣の動向を見て非常勤嘱託にしたんだという説明しているんですよ。 これ、経験を蓄積していく必要がある、非常勤を外した、市町村頑張ってねというところだろうと思うんだけれども、正規が非常勤になっちゃっていると、逆行するような事態になっているんじゃないかと思うんですけれども、実態つかんでいるでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 まず、先ほど大臣からも答弁ありましたように、それぞれの常勤、非常勤についてどのような専門性にふさわしい処遇にするかということは自治体における御判断ということをまず申し上げた上で、婦人相談員全体の数はこの資料にもいただいておりますように増加をしております。そのうち常勤の相談員の占める割合、直近五か年を見てもほとんど横ばいになってございますので、私ども、全体としては御指摘のように常勤の婦人相談員を非常勤に全国的に変える動きということが生じているとは受け止めてはございません。
○倉林明子君 いや、元々少ないので全国的に起こりようがないんですよ。ところが、自治体頑張って正規にしていたんだけれども、このお金が出るということもあって逆に非常勤になると。こんなことというのはいかがなものかというふうに思うんです。それまで非常勤規定があっても常勤で確保してきた、経験も積んでもらってきたと。そういう意味でいうと、婦人保護事業を担う、そういう意味でのプロとして育ってきた人、当てにもされてきた人なんですよ。こういう方々をこういう予算化ということを機会に非常勤化を進めると、こんなことになっちゃいけないんじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 婦人相談員も含めて自治体の職員をどういうふうに任用していくのか、これは各自治体において、地方公務員法に基づいて、また地域の実情等を踏まえながら適切に御判断されていくものというふうに承知をしております。 他方で、私どもとして、先ほど局長からも答弁いたしましたが、婦人相談員手当、これをかなり引上げをさせていただいて、もちろん研修等をお願いをしつつでありますけれども、そして、それは専門性を要する相談支援に対応する婦人相談員の処遇改善を図ると、こういう観点からでありまして、引き続き、そうした趣旨、内容についてはしっかりと地方自治体に対して周知をしていきたいと考えております。
○倉林明子君 非常勤規定を外すだけではふさわしいと言える処遇にはもう一つ足らないんだというふうに思うんですよ。 資料の三を見ていただきたいと思うんですが、右のところに円グラフがございます。これ、非常勤の婦人相談員が圧倒的に多いという中で、在職年数が五年未満、これ七割になっているんですね。賃金での改善ということで努力もしていただいたんだけれど、この五年以下が多いというところの背景に雇い止めという問題も指摘されているんですね。 この相談員の専門性を断ち切るような雇用契約、これ、ふさわしい仕事をしてもらうという処遇とは相入れないと思うんですよ。もちろん自治体の判断だけれども、ふさわしい処遇に改善していく必要があるという観点からも見直しが必要だというふうに思います。いかがでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) 重ねてになって恐縮でありますが、基本的には、今委員も御指摘になったように、各自治体において御判断されるということがベースになるわけであります。 ただ一方で、婦人相談員の専門性、しかも、先ほど委員からも指摘ありましたように、かなり様々な課題に対応していくということが求められているわけでありますので、また、厚生労働省としても、専門性向上のための研修、これを実施をしていく。そして他方で、研修を修了した職員を対象に、この婦人相談員手当の国庫補助金額、これ、ここ二年間でいうともう倍近く上げさせていただいております。 こうしたことを通じて、様々な課題を抱える相談者に適切な支援ができる職員の確保、これに地方公共団体が努力をされていると思いますので、我々もそれをしっかり支援をさせていただきたいと思います。
○倉林明子君 いや、経験の蓄積というところの障害に雇い止めというのがなっているということをしっかり受け止めていただきたいし、そういう実態をよくつかんでいただきたいと思うんですよ。 相談員には何が求められているかというと、やっぱり人として尊厳を守ると、被害女性の。自己決定を尊重し、支援のための専門性や力量が私求められる職業だというふうに思うわけです。 自治体がなぜ常勤職員で雇用できないかといえば、理由ははっきりしていて、配置基準とかそういう国の裏付けがないというところがやっぱり大きいと思うんですよね。その職員の配置基準の定めがないと。これを自治体の事業、自治体の責務ということにしている限り、やっぱり私、限界はあるというふうに思うんです。国が責任を持って婦人相談員の配置基準を定める、交付税措置をしっかり確保する、こういう裏付けがないと、自治体は常勤雇用、踏み出せないと思います。いかがでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) くどいようで恐縮なんですが、基本的には、それぞれの地域の実情に応じて婦人相談員を配置していただく、それは地域地域でいろんな事情がありますから、それを踏まえていただく、そして任用についても各自治体において適切に御判断いただく、これがベースになるものというふうに考えておりますが、ただ、先ほど御説明申し上げたように、研修でやり、この手当について我々引上げ等も行わせていただきました。また、配置数に応じた措置も、これはずっとこれまでもとらせていただきました。 今後とも、国としては、適切な相談支援体制がそれぞれの自治体において確保されるように支援をしていきたいと考えております。
○倉林明子君 私、やっぱり根拠法、売防法の見直しというのが必要なんだと思うんですよ。これ、与党PTからも提言出されていますよね。私は、本当にそういう意味で、現在の女性のニーズに対応できるこの法整備というのを、必要だし、抜本的にその点での改正を強く求めまして、今日は終わります。 ─────────────
○委員長(島村大君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小林正夫君及び田名部匡代君が委員を辞任され、その補欠として浜野喜史君及び伊藤孝恵君が選任されました。 ─────────────
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 まず最初に、年金財政についてお伺いをしたいと思います。 人生百年の時代という言葉も大変よく耳にするようになりました。昨年の九月十五日現在でありますけれども、百歳以上の人口というのは六万七千人、最高百十七歳の方がおられるということでありまして、この二十年間の間で百歳以上の人口も六・七倍に増えてきたということで、これからも百歳以上の方はどんどんと増えていくんだろうなというふうに思いますが、全てが平均寿命百歳にはならないと思いますけれども、ただ、今後も増えていくんだろうと思います。 今、年金なんですけれども、これ、二十二歳で大学を卒業してこれもし百歳まで生きたとしたら、六十歳まで三十八年間保険料を支払って、その後、六十五歳から三十五年間、これ年金を受け取ることになってくるわけですよね。そうなってくると、これ平均寿命が百歳になると、保険料を支払う期間と年金を受け取る期間、これ大体余り変わらない、三十八年と三十五年で、そういう時代にだんだんと向かってきているということになるわけですよね。 こうなってくると、非常に制度的にはこれアンバランスなことになってくるわけですが、こういった、年金の支給開始年齢を今選択制でやっていますけれども、これどうしてもいずれは一律に引き上げてくる、そういったことも必要になってくるのではないのかなと思うんですが、加藤大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 一つは、平成十六年の改正の結果、保険料の上限を固定をして、そして、その決められた収入の範囲に収まるよう、いわゆるマクロ経済スライドによる給付水準を調整し、おおむね百年間で見て収入総額と支出総額の均衡を図るという、こういう財政方式を導入をしたわけでありまして、この仕組みの下でこの支給開始年齢は、社会保障制度改革国民会議の報告書にもありますけれども、もうもはやこれは年金財政という観点、この仕組みがありますから、年金財政というよりは、むしろ個々人の人生が長期化する中で、ミクロ的にそれぞれの皆さん方が就労期間と引退期間のバランスをどう考えるのかということ、そして、マクロ的に申し上げれば、就労人口と非就労人口とのバランスをどう考えるのか、こういう問題として検討されるべきというふうに整理をされているわけでありまして、その上で、高齢者の七割近くが六十五歳を超えて働きたいと希望している中で、年金制度においてもこうした意欲の高まりを踏まえて必要な見直しを行っていくことが必要だというふうに考えておりまして、二月に閣議決定した高齢社会対策大綱においては、六十五歳より後の受給を選択する繰下げ制度について積極的な制度の周知を図るとともに、七十歳以降の受給開始も選択可能にするなど、年金受給者にとってより柔軟で使いやすいものになるような制度の改善に向けた検討を行うことにしたところであります。 いずれにしても、年金受給の在り方については、委員も御指摘のように、人生百年時代ということを見据えながら、高齢期における職業生活の多様性ということにも応じ、また一人一人状況違っておりますから、それを踏まえながら多面的に検討すべき課題だというふうに考えております。
○東徹君 寿命が延びていくのは一方ではうれしいことでありますけれども、一方ではこういった財政のこともやっぱり考えていかざるを得ないなというふうに思っております。 国民年金保険料の納付率なんですけれども、これ以前からこの委員会でも質疑をさせていただいたんですが、年金機構が納付率を上げるため、免除者の獲得が評価基準というふうなことを言うのも聞きます。そのため、必要ない人にも保険料免除を勧めているというふうなことが言われておりますけれども、やはり重要なのは、実際に保険料を納付した人の割合を増やして、免除者を除いた実質的な納付率というものをやっぱり引き上げていくということが大事だというふうに考えますが、加藤大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 東委員御指摘のように、負担能力のある方に国民年金でいえば国民年金保険料を納めていただくということは、負担の公平性でもあるし、御本人の年金受給権の確保ということからいっても大変重要だというふうに考えております。 納付率の更なる向上という意味においては、公的年金制度の周知や広報を一層推進する、あるいは口座振替やインターネットの活用などで納めやすい環境の整備を進めていく、また、一定の所得がありながら度重なる納付督励にも応じない、保険料を納付していただけない方には督促等の強制徴収を実施する、こういったことで対応させていただいておりますし、実際に経済的に保険料納付が困難な方については、免除や納付猶予の勧奨を行うことによって、やっぱりその方の、金額は下がるかもしれませんが受給権を確保していくということは、これは並行して必要だろうということで、それぞれの人に応じてきめ細かい収納対策に取り組んでいきたいというふうに思っております。
○東徹君 将来的な生活保護にならないようにするためにも納付率をやっぱりしっかりと上げていく。もちろん納付能力のある方は、やっぱりこれは年金を納めていってもらうというのは当然のことでありますから、しっかりと納付能力のある方からやっぱり年金を納めていただく、納付率をしっかりと上げていっていただきたいと思います。 厚生労働省の毎月勤労統計調査によりますと、毎年の実質賃金についてでありますけれども、平成二十六年はマイナス二・八%、平成二十七年はマイナス〇・九%、平成二十八年は〇・七%、平成二十九年はマイナス〇・二%と、こう推移してきているわけですね。直近のデータでも、実質賃金というのはこれマイナスだというふうなことが先日の報道でも出ておりました。 厚生労働省として、平成二十六年に財政検証結果を、これ踏まえて公表されましたけれども、この中には賃金上昇率とか運用利回りなどの八つのケース、AからHまでの八つのケースを想定して、ケースごとの年金財政シミュレーションをしておりますけれども、前回の平成二十六年の財政検証から五年近くがこれ経過したわけですが、現在の年金財政がこの八つのケースのうちどれに最も近いのか、厚労省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(木下賢志君) 足下の経済状況を踏まえまして、平成二十六年の財政検証との比較についてのお尋ねでございます。 平成二十六年の財政検証の経済前提につきましては、御承知のように、平成三十五年度までは、内閣府が行いました中長期の経済財政に関する試算に準拠いたしまして、労働市場への参加が進み経済が再生するケース、そして労働市場への参加が進まない参考ケースの二通りを設定しております。一方、平成三十六年度以降につきましては、内閣府の試算を参考にしながら、経済、金融の専門家による検討を経て、中長期的な視座に立ちまして、今委員御指摘のように、高成長のケースから低成長のケースまで八通りの経済前提を設定しております。 したがいまして、平成三十五年度までの二通りの経済前提と比較をいたしますと、物価や名目賃金につきましては財政検証のいずれの前提と比べても実績は上昇しておりません。一方、実質賃金につきましては実績が財政検証の見込みとほぼ同程度となっております。 また、運用利回りにつきましては、給付も負担も賃金に連動しますことから、財源となります名目の運用利回りとそれから給付につながります名目の賃金上昇率の差であります実質的な運用利回り、いわゆるスプレッドと言っておりますけれども、それが重要でございます。このスプレッドにつきまして、財政検証の前提では二〇一四年度から二〇一六年度の平均でマイナスの〇・二から〇・〇、実績は四・一と、財政検証のいずれの前提と比べても大きく上回っている状況にございます。 したがいまして、足下の経済前提が財政検証のどちらのケースに該当するかというところはなかなか一概にお答えすることは難しいなと思っているところでございます。
○東徹君 でも、せっかくこれケースAからHまで作ったわけですから、現在のところどのケースに近いということぐらいはやっぱり検討して示すべきではないのかなというふうに思いますね。 国民から考えると、やっぱり年金財政、これ将来大丈夫なのかなというのは皆、多くの人が思っていることなんですけれども、自分が年金、これ受給できるかどうかということで心配をしている方が多いということでありますが、日銀の二%物価安定目標、これも達成時期を六回先送りしているわけですから、デフレが脱却したとは言えない状況というのが続いておるわけですし、年金のマクロ経済スライド、これも今まで一回しか発動したことがないわけですし、当初の想定よりも給付水準が抑えられていないということから、逆にこれ、将来の受給者の給付水準が下がってしまうんじゃないかなと、そういうふうに思う人たちもやっぱり多いんだろうと思うんですね。 今の経済情勢で年金財政どのようにお考えなのか、加藤大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたように、今の年金制度は、平成十六年改正で将来の保険料の上限を固定し、その範囲内で年金の給付水準を調整するマクロ経済スライドを導入をしました。このマクロ経済スライドにより将来にわたって給付水準を確保する仕組みで制度を持続可能にするということでありますが、財政検証の経済前提と実績とを比較いたしますと、物価や賃金は上昇していないということでありますので、マクロ経済スライドによる調整は平成二十七年度に一回行われたのみでありまして、結果として調整期間が長くなるわけで、将来の受給者の給付水準が下がるということにつながるということは御指摘のとおりだというふうに思います。 その上で、年金財政にとって、先ほどお話がありました、重要な実質的な運用利回り、スプレッド、いわゆる名目運用利回りと名目賃金上昇率の差、これは財政検証の見込みを大きく上回っておりますので、財政検証の前提と比較した場合、経済状況の実績は年金財政に悪い影響を与えるという、その面を見ればやや言えないということはあると思います。一概には言えないという面があると思います。 加えて、直近の二〇一六年の出生率は一・四四で、財政検証の前提は一・三七、これは上回っております。また、特に近年、高齢期の労働力率が財政検証の見通しと比べ上昇し、厚生年金加入者が増加しております。その結果、公的年金被保険者数は横ばいで推移し、財政検証で見込まれていたような被保険者数の減少は起きていないということで、年金制度の支え手が財政検証の前提よりも増加をしているということで、これは年金財政にプラスの影響を与えるのではないかと考えております。 いずれにしても、年金制度は言わば長期の制度でありますし、その財政状況を評価する際には人口や経済の長期の趨勢がどうなるかも大変重要でありますので、年金財政への影響については、来年、平成三十一年に財政検証を予定をしておりますので、そこでしっかりお示しをしていきたいというふうに思いますし、私どもとして、引き続き、将来にわたって所得代替率五〇%を確保して、高齢世代も若い世代も安心できる年金制度、これをしっかり構築し、また維持をしていきたいと考えております。
○東徹君 年金については引き続き議論していきたいと思いますけれども、ちょっと時間がなくなってきましたので、法務省の方から、来ていただいているので、先に外国人の就労についてお伺いしたいと思います。 先日の報道でありますけれども、政府の方では外国人労働者向けの新たな在留資格をつくって、最長五年間の技能実習を修了した外国人に対して、更に最長五年間就労できる資格を与えることを検討しているという報道がありました。日銀の公表資料を見ても人手不足が我が国の企業活動に大きな影響を与えているということがよく指摘されておりますが、その対策は重要だとは思うんですけれども、この技能実習制度、日本で学び、本国に戻って技術を還元するというのが当初の目的だったと思うんですけれども、その趣旨とはだんだんと離れてきているんではないかというふうに思うんですが、この報道についてのまずは見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐々木聖子君) 技能実習制度は、今委員御指摘のように、開発途上国等への技能移転を通じた国際貢献という重要な意義を有する制度でありまして、その制度趣旨に沿ったものとして今後とも活用していくべきものと考えております。 さて、外国人材の受入れの検討につきまして、御指摘の報道がなされていることは承知をしております。 外国人材の受入れに関しましては、本年二月二十日に開催されました経済財政諮問会議において、総理大臣から、深刻な人手不足が生じており、専門的、技術的分野における外国人受入れの制度の在り方について制度改正の具体的な検討を早急に開始するよう、官房長官と法務大臣に対して指示がありました。 この指示を踏まえまして、二月二十三日、政府内に、一定の専門性、技能を有する外国人について適切な受入れを可能とする新たな枠組みをつくるため、専門的・技術的分野における外国人材の受入れに関するタスクフォースを設置し、本年夏に基本的な方向性について結論を得るべく、現在、具体的な制度設計に向けた検討を行っているところです。 タスクフォースにおきましては、技能実習修了者を対象とすることの適否や新しい在留資格の整備の要否など様々な検討が行われておりますところ、今委員御指摘の外国人技能実習制度との関係も含めて、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
○東徹君 こういう報道が出てきているということはこれ検討されているんだろうというふうに思うわけですが、当初の目的とは全然違ってきているわけでして、やはりこの日本の労働力不足というか、生産年齢人口がこれから減ってくるとか、そういったことを踏まえて、やっぱり労働力を確保していくためにこういうことを検討しているということはお認めになられるんですか。
○政府参考人(佐々木聖子君) 先ほど申しましたように、総理の御指示そのものが人手不足のために外国人材をどう活用するかということの検討でございまして、今委員御指摘のような観点も含めて、どういう制度があるべき姿かということについて検討しています。 ただ、冒頭申し上げましたように、技能実習の本来の趣旨というのは、それは変わりなくあると思いますので、そうした趣旨に沿った活用というのは、これは進めていくべきものと考えております。
○東徹君 五年だったのが十年間まで日本で仕事できるというのが実際のこの検討の中身だろうなというふうに思います。 外国人の就労についてですけれども、法務省と厚労省が別々に実態をこれ調べておって、縦割り行政が正確な把握を妨げているんではないのかなというふうに思うんですね。 例えば、教授や医師などが特定の活動をする専門的、技術的分野については、法務省は二〇一七年末で約三十万人というふうにしているんですけれども、厚労省の方は同じ時期のデータでは約二十四万人ということで、六万人もこれ数字が大きく乖離しているんですね。この数字が異なる理由として、事業主が雇用主の情報をきちんと届け出ていないという実態があるとか、届出をしていない事業主に厚労省が指導できるようにするため、早急に実態把握のための体制をつくっていくべきというふうに考えますが、加藤大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘ありました、厚生労働省の外国人雇用状況届出と法務省の在留外国人統計、このデータの差について、一つは、厚生省のデータは外国人労働者の雇用管理の改善及び再就職の促進に資することを目的として、被雇用者のデータに限られている、ただ、法務省のデータは外国人が被雇用者であるかどうかを問うていないという、こういった点の違い、制度的な違いはあるんだろうと思います。 このため、両者を単純に比較することは困難だというふうに思いますが、現状を申し上げますと、厚生労働省のデータについては、雇用対策法に基づき法務大臣からの求めに応じて情報提供、これは実際行っております。法務省においては、当該情報と外国人本人から確認する情報とを照合し、不法就労対策に活用しているというふうにも承知をしております。 他方で、厚労省においては、外国人雇用状況届出に漏れがないよう義務の履行を徹底していく必要があるということで、例えば法務省でお渡しをした分について、法務省における分析をされているわけでありますから、それをどう我々と共有化させていただくかとか、こうした連携の在り方について、役所間としても、また政府内の会議においても議論をしていくということになっておりますんで、そうした議論を踏まえながら適切な連携をしっかり図っていきたいというふうに思っておりますし、その場合においても、先ほど申し上げた制度的な違いによるデータの差だけなのか、それ以外の差があるのか、こういった分析もしっかりやらせていただきたいと思います。
○東徹君 この外国人技能実習、研修について法務省と厚労省と二つの大きな省が関わっているということで、しっかりとここは、連携でうまくいくのかどうかよく分かりませんが、実態がきちっと把握できるような仕組みをつくっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 裁量労働制、高度プロフェッショナル法案についてお聞きをいたします。 JILPTが、裁量労働制等の労働時間制度に関する調査の自由記述項目二次集計結果を公表をいたしました。 それを見ますと、自由記述の中で、例えば、残業代を払いたくない企業にしてみれば都合の良い制度、使用者側の賃金抑制のための方便にしかなっておらず労働者のための制度では全くない、賃金不払残業の温床であり到底容認できるものではないとか、あるいは、悪く言えばこの制度が社員のためになるとは思えない、自分の裁量で仕事が可能なのは人によって効率的かもしれないが、残業代を支払いたくない企業に見れば都合の良い制度である、社員の声を無視した制度にもなり得るとか、例えば、自由記述ですからいろんなものがあるんですが、裁量労働制はシステムとして導入されているが、適度な量の仕事を持つ人には良いものの、私のように人の三倍量の仕事を与えられているような人材もいるので、本当に重要な問題の解決策にはならない、各企業の身勝手な人員政策が大きな負担を一部の労働者に課していて大きな問題であるなどなどたくさん、自由記述の中で、裁量労働制、これは専門型と企画型と両方ありますが、そういう声が本当にあります。 残業代の抑制に裁量労働制が使われていることへの不満が強く表れていて、年収が減った上に会社から求められている要求の量、レベルが上がった、業務量が多くなり、労働時間も増え、裁量の範囲を超えているなど、業務量が更に増えたとする記述も見られる。定額働かせ放題になるという、そういうことが自由記述の中から出ております。 大臣、この裁量労働制の問題についての自由記述、これについてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まさにそうしたいろんな皆さんから自由記述を書いていただいたものを先般JILPTが公表したということでありますので、こうした声もあるということをしっかり受け止めながら対応していく必要はあるだろうと思います。
○福島みずほ君 裁量労働制の拡充は問題ではないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) このデータの中で、満足、やや満足と答えた方の割合等もありますので、そこをどう見ていくのかということがあるんだろうと思います。 いずれにしても、制度をうまく活用されているところも一方であるところ、またいろいろ問題点があるし、またうまく活用している中においても更に改善すべき点があるということもあるんだろうというふうに思います。
○福島みずほ君 しかし、このデータの取り方も問題です。これは人事担当者から調査票を配付して労働者本人に回答してもらう形で実施されております。回収率は労働者調査全体で二割弱ですし、問題を抱える事業場は回答に協力していない可能性もあるので、これが本当に人々の、というか、こういう状況でも問題があると自由記述をした人がこれだけいるということが問題ではないでしょうか。 大臣、裁量労働制の拡充、これはそもそも撤回すべきではないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、統計ということでやっておられますので、JILPTにおいては、この平成二十五年に実施したこの裁量労働制に関する調査ではサンプルサイズを大きくするといった調査設計の工夫をされているということでありますし、それから、今委員からお話があった事業場経由でというのは、これは大規模アンケート調査ではかなり一般的にやられているやり方というふうにも承知をしております。 その上で、先ほどお話がありましたように、様々なこうした、ここに自由記述等の御意見もあるわけでありますから、それらも踏まえて我々は対応していく必要があると思いますが、ただ、裁量労働制については、先般、私どものデータの比較等々の問題、あるいは把握等の問題もありました。これは全面的に削除をさせていただき、まずはこの実態把握をしっかりと行っていくと、その上に立って制度の在り方について労働政策審議会で御議論いただきたいと、こういうふうに思っております。
○福島みずほ君 誰が裁量労働制の拡充を望んでいるのか。二〇一三年のこの調査で、変えた方がいいと言った人は二一・一%、何を変えるのかという項目の中に規制の強化の質問がそもそもありません。誰が望んでいるんでしょうか。 以前もこの委員会で質問をしましたが、裁量労働制の拡充を削除すると総理が発表したときの、その後の経団連や経済界からは残念、失望というのが出ましたけれども、労働者の中から残念という声は出てないですよ。誰のための裁量労働制の拡充なんでしょうか。 これは、今回の法案の中には、削除しましたけれど、そもそも盛り込むべきではない。それこそ野村不動産の過労死の例を見てくれと言いたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回の裁量労働制、もう削除をいたしましたけれども、当初の議論においては、一定の限定をしていく中でこうした幅について議論が労政審等でもあって、そして、おおむね妥当という中で出させていただいたという経緯であります。 ただ、いずれにしても、先ほど申し上げたように、この裁量労働制については、まずは実態把握をしっかりした上で労政審においてしっかり御議論をしていただきたいと考えております。
○福島みずほ君 労政審で労働者側は、ホワイトカラーエグゼンプション、高度プロフェッショナル法案と裁量労働制の拡充については反対をしております。これ、おおむね了としたわけでは全くありません。 それと、裁量労働制で働く労働者の労働時間の方が一般労働者の労働時間よりも短いというデータが大問題になりました。これはデータ捏造ではないかと思いますが、誰が指示したのか、誰が言ってこのデータを基に各大臣が今まで答弁し続けてきたのか、その点の調査は終わっているんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、私どもの方で、これ平成二十七年三月に当時の民主党の厚生労働部門会議に提出したのが最初でありますけれども、本来比較すべきでない、異なる仕方で抽出したデータを比較したということでございますので、それについては先般、撤回をさせていただいたところでございます。 提出に至った経緯については、必ずしも記録が残っているわけではありませんけれども、当時の労働基準局労働条件政策課において、当時の民主党の厚生労働部会会議における様子を踏まえながら、どういう資料を作るかということで検討し、そして、その方向についてそれぞれ課員が具体的に作成をし、その資料を課長が了とし、局長が了解をして出したと、こういう経緯であるというふうに聞いているところでございます。
○福島みずほ君 労働行政に携わる者であれば、裁量労働制の方が長くなるというのが常識だと思います。それが短いというのを厚生労働省の中で了として上げて、大臣、そして総理もこのことを基に答弁をしてきたというのは大問題だと思っております。裁量労働制の拡充をやるためにデータをどこかで捏造したんじゃないか、一体誰の指示なのかというふうに思って、これはまだ解明されていないと思います。 裁量労働制の拡充の問題に関して、予算委員会の公聴会で、過労死遺族、まさに小児科のお医者さんを夫に持って過労自殺死で失ってしまった方が陳述をいたしました。裁量労働制は問題であるということをとても言っておられます。 そして、この裁量労働制の拡充の延長線上であるホワイトカラーエグゼンプションについても、二月二十三日、加藤大臣のところに、残業代ゼロ制度などを法案から削除してほしいと全国過労死を考える家族の会が陳情をしておりますが、これをどう受け止められますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありましたように、二月の二十三日だったと思いますけれども、全国過労死を考える家族の会の方々、大臣室にお越しをいただいて、それぞれの方々からその悲痛な思い等々をお聞かせをいただきました。こうした過労死あるいは過労自殺、こうした悲劇は、そうしたことが二度と他において発生してはならない、そういった思いでしっかり取り組んでいかなければならないという思いを私自身も強くさせていただいたところでありますし、また、それがどれだけの悲痛な思いを家族の皆さん方にもたらしているのかということを改めて知らせていただいたというふうに思っております。 今回の関連法案では、一方で、御指摘の点もありますけれども、罰則付きの時間外労働の上限規制を導入するということでありまして、これは、これまで議論されながらなかなか法定化できなかった課題、これに盛り込まれたという大きな前進でもございます。 また一方で、高プロの話もございますけれども、これは、これからの時代、あるいは現在の経済の状況等を考えると、付加価値の高い財・サービスを生み出す革新的な分野においてイノベーションや付加価値化を担う高度専門職の方、そうした方が、もちろん自ら希望する方が、健康をしっかり確保した上で仕事の進め方や働く時間帯等を自ら決定し、その意欲や能力を有効に発揮していく、そういったことが求められているわけでありますし、また、そうした方々がその能力を発揮をしていただくということは、我が国の雇用の確保あるいは経済の成長、発展にもつながっていくと、こういうふうに考えているところでございます。 そういった整備を一方でするということも多様な働き方を提示していくということにもつながっていくということで、今回の法案の中に盛り込ませていただいたということでございます。
○福島みずほ君 経済の成長の発展、確かに、残業代払わない、働かせ放題であれば企業の利益は上がるかもしれません。でも、人間は三百六十五日、二十四時間働く機械ではないので、過労死が起きます。 大臣の今の答弁はおかしいですよ。残業の月、繁忙期における規制をやったところで、高度プロフェッショナル法案の該当者はその規制は一切入らないわけです。ですから、過労死がやっぱり増える可能性がある。絶対にそうですよ。ですから、過労死遺族の会は裁量労働制の拡充にも高度プロフェッショナル法案の導入にも反対をしているんです。この声を全く聞いていないじゃないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今度の高度プロフェッショナル制度、もう委員御承知のように、本人の同意を書面で決める、あるいは職務についても書面で記載をする、あるいは収入についても一定の収入以上にする等々様々な要件を課した上でそれに対応できる、そうした人たちにまさに時間の管理がない中で自分の思うように働きながらその創造性を発揮していただこうということでありますので、またそういう働き方、これは私も個々に聞かせていただく中で、誰もがそういうことをするというのではなくて、そういった働き方になじむような仕事をし、またそれだけの力がある人にそういった働き方を提供し、その力を十分発揮をしていただくと、これが必要なんだろうというふうに思います。
○福島みずほ君 それだけの力のある人が過労死するんですよ。労働時間、休憩、休日、深夜業、これの規制を撤廃するわけじゃないですか。ここで何度も言っていますが、二十四時間二十四日働かせても違法ではありません。これは違法ではないというところがポイントじゃないですか。 大臣、高度プロフェッショナル法案は裁量労働制の拡充というかスーパー裁量労働制、つまり裁量労働制はみなし労働でやるわけですよね。しかし、それ以上に高度プロフェッショナル法案は労働時間の規制を一切なくしてしまう。そんな労働者を誕生させたら、過労死が増えることは火を見るより明らかじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、その二十四時間働くような業務命令をという云々でありますけれども、これはこれから省令で定めるわけでありますけれども、働く時間帯の選択や時間配分、これは労働者自らが決定するということで明記をしていきたいと思っておりますので、仮にそのような業務命令が出されれば、これはむしろ法令の要件を満たさないということになるわけでありますので。それから、むしろ職務等を決めるということでありますから、そういったことを担保することによって、本当にその方が自分のリズムの中でより付加価値の高い、創造性の高い仕事をしていく、こういうことにつながっていくというふうに思います。
○福島みずほ君 違いますよ。付加価値の高いではなくて、労働者なんだから労働時間規制が必要じゃないですか。それを全部取っ払うというから大反対なんですよ。だから過労死の遺族の人たちも反対をしているわけです。 スーパー裁量労働制でしょう。裁量でやれ、おまえの裁量でやれ。二十四時間二十四日、本人が必死で働いても、これは違法ではないんですよ。歯止めのない働き方をすることを労働法は規制しているんですよ。この規制がなくなったら、絶対に過労死増えますよ。 大臣、過労死をつくらないというのが労働行政の基本じゃないですか。この高度プロフェッショナル法案を削除すべきじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の点に申し上げれば、先ほど申し上げた対象業務、年収要件で対象者を絞った上で、労働時間、休日、休憩等の労働時間規制、これは外すことにはしておりますけれども、働く方の健康を確保するために、例えば年百四日かつ四週当たり四日以上の休日取得を義務付ける、あるいは健康管理時間の客観的な把握の義務付け、あるいはインターバル規制及び深夜業の回数制限など法律に規定する健康確保措置を選択して実施をする、さらには、そうした選択措置として講ずるものに加えて、健康管理時間の状況に応じた健康確保のうち労使委員会の五分の四以上の決議で選択した措置を法律で義務付ける等々、こうした仕組みを盛り込ませていただいているわけでありますから、先ほど申し上げている、一方で健康の確保をしていく、それから、要件を限定することによって、これは誰でもと言っているわけじゃありません、そういうことによって、まさにそういったことを希望し、そうした中で力を発揮できる、そうした方に今申し上げたような働き方、そうした選択肢を提供するということでございます。
○福島みずほ君 健康管理という仕組みを取っても、それは違法とか合法という話ではないんですよ。だから、今大臣がおっしゃった要件で二十四時間二十四日働いても合法なんですよ。それはこの委員会でも何度も確認をしています。そんな本当に働いてしまう人々、働かされてしまう、本人も働いてしまう人々をつくったら、ほかの人の労働条件だって悪くなると思います。 年収だって千七十五万円以上には絶対ならないわけで、定額働かせじゃないですか。ほかの人たちの年収も下がっていきますよ。ホワイトカラー層の没落が始まると思います。少なくともこの高度プロフェッショナル法案の下で過労死が増えますよ。年収は下がりますよ。こんな法案を労働行政を担当する厚労省が出してはいけないというふうに思います。 そして、山越局長にお聞きをいたします。 この千七十五万で、年収単位で働く人が、途中で辞める、あるいは首になる、更新されないという場合に、前回、私の質問に対して、その労働契約が半年間存続しているということでございましょうから、その部分の賃金を払っていただくということになるというふうにおっしゃっています。ということは、一千万の半分になるということなんでしょうか。説明してください。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 今御指摘いただいたケースでございますけれども、これは半年で退職されるというケースだったと思います。この高度プロフェッショナル制度でございますけれども、労働契約において一年間に支払われると見込まれる賃金の額が一千七十五万円ということでございますので、その中で半年で辞めるということであればその分の給与の支払で見込まれているわけですから、それは足りているものだというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 ということは、五百万になるということですか。
○政府参考人(山越敬一君) これは勤続期間が一年ではなく半年ということだと思いますけれども、その場合はその間の六か月分のその契約に基づく給与の支払をすれば、それはそれで契約は満たされているということだというふうに思います。
○福島みずほ君 端的に答えてください。半分の五百万、それで終わりということになるんですか。
○政府参考人(山越敬一君) これは労働契約で定められている、そして、それはその一年間に換算すると一千七十五万円以上でなければいけないわけでございますけれども、その賃金を毎月支払っていただければ、約定に従っていただければいいわけでございまして、そういった約定になっていればそういうことで可能だと思いますけれども、その場合は、一年間勤められているわけではなくて半年間勤められているということだと思います。半年勤務して、その半年分の給与としてその相当分が、それは恐らく半分ということに通常はなるんだと思いますけれども、そういうことでその契約上払われているということであれば、これはこの制度に適合しているということだと思います。
○福島みずほ君 五百万になるんですということの答弁が、今おっしゃったと思います。ただ、以前、別の方に、厚労省に聞くと、いや、一千七十五万、年収にならないわけだから、遡って残業代を払うというふうにもあったんですよ。 でも、もし山越局長がおっしゃるように半年で辞めてしまって五百万しか払えないんだったら、じゃ、その人は年収五百万、年収というか、首になるか辞めてしまうか、退職するわけだから、年収、その人は五百万なのに残業代が払われないんですよ、そんな変なことも起きるんですよ。今、だって五百万だから、それはそうなっちゃうんですよ。それっていいとこ取りというか、おかしいじゃないですか。五百万しか年収もらわないのに残業代が払われないんですよ。こんな変な制度では、やっぱりいいとこ取りというか、本当におかしいというふうに思います。 この働かせ改悪一括法案は絶対にこの国会で成立させてはいけないということを申し上げ、私の質問を終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 今日は健康日本21についてやらせていただきますので、よろしくお願いいたします。 平成二十五年、第二次健康日本21、十年間計画をいたしました。ちょうど平成三十年、真ん中の年でございます。そろそろ中間報告書というものもまとまってきつつございますけれども、大臣、この目標達成、どのように今見ていらっしゃいますか。お願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 平成二十五年から第二次健康日本21、これ平成三十四年度まででありますが、国民の健康づくり運動を実施し、健康寿命の延伸、健康格差の縮小を始めとして五十三の目標が掲げられております。 本年が先ほど申し上げた中間評価の年ということで、三月九日に第二次健康日本21推進専門委員会を開催し、中間評価の議論を行っていただきました。この結果、五十三項目中、全体の六割に当たる三十二項目においては改善が認められたという評価をいただいたところでございます。委員会の議論では、中心課題である健康寿命の延伸、健康格差の是正、これは改善したと評価されるが、策定時から変化がない項目、悪化した項目も見られるなど、目標の指標全てが順調に改善しているわけではないという御指摘をいただいたところであります。まずは本中間評価の内容を更に精査をして、この夏頃をめどにまず取りまとめていただきたいと思っております。 それを受けて、厚生労働省としても、全ての目標の達成をしていくためにどういう方法、方策を取っていくべきなのか、今までに比べて何を改善すべきなのか、こういったことについて検討を加え、健康増進に向けた対策をより一層推進をしていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私も全部これ見させていただいたんですけれども、改善をしていても目標達成には到底及ばないものもいっぱい改善に入っているんですよ。改善というとすごくいい響きなんですけれども、そこは間違わないでいただきたいと私も思っております。 そこで、脳血管疾患と心臓病とを合わせました脳・心血管疾患、実はがんに迫る死亡率ですよね。これすごく重要な問題なんです。このように社会的にも様々、医療費のこれから高騰もございますし、もちろん今後の働かせという改革の中でも疾病との両立、大変これは大きな問題となってくるんですが、実はこの脳・心血管疾患、疾病の予防、発症数の実態、治療の均てん化の状況を一体的に俯瞰して見るシステムがこの日本にはないんじゃないかという、これ御指摘も受けていますですよね。しっかりこれは厚労省として取り組むべき課題だと思いますけど、局長、いかがでいらっしゃいますか。お願いいたします。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 心疾患は我が国の死因の第二位、先ほどの御指摘のとおりでございます。また、脳血管疾患は第四位と、循環器病の死因は上位を占めておりまして、特に急性期の突然死の原因といたしましては循環器病が第一位でございます。また、慢性期疾患として、脳血管疾患は介護が必要となる主要な原因の一つでもございまして、循環器病は医療のみならず介護の観点からも対応が必要な疾患であると考えております。 こうした中、厚生労働省といたしましては、平成二十八年六月に、脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る診療体制の在り方に関する検討会、こちらを設置をいたしまして、急性期から慢性期を含めた循環器病に係る医療提供体制の在り方について検討を行い、平成二十九年七月に報告書を取りまとめ、公表したところでございます。 その中では、急性期から慢性期まで一貫した医療提供体制の構築が必要との認識の下、循環器病の医療提供体制の評価指標について、指標に必要なデータベースも含め、行政と関係団体、研究者などが協力して引き続き検討していく必要があるとされているところでございます。 これを踏まえまして、厚生労働省では、平成三十年度予算におきまして、全国的レジストリーによります循環器病の実態把握の確立などに関する研究、また循環器病医療の適正化に資するための全国大規模データベースによるエビデンスの創出に関する研究などに必要な予算を計上しているところでございます。 こうした研究成果や第二次の健康日本21推進専門委員会の御指摘なども踏まえまして、先ほど御指摘ございましたが、循環器病の状況等を俯瞰するための取組を更に進め、引き続き循環器病対策に取り組んでまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今局長が御指摘いただきましたこの検討会、一体何回開かれたんでしょうね。三回ですよね。これで本当にその診療提供体制というものをしっかり見詰めることができるのか、俯瞰したシステムが構築できるのか、私はこれこそ、これから日本の経済を支えていく方々を育成をしていかなければならない、かつ医療費の高騰も抑えていかなきゃいけない、その中ですごく重要な検討会になると思って見させていただいたんですけれども、三回で、二〇一七年六月二十九日以来一回も開催をされていない。 だから、私は、ここの検討会をもう少し幅広くしっかり、予防をするにはどうしたらいいのか、実態はどうやって把握していったらいいのか、均てん化をどうしていったらいいのかという、継続的に私は検討を進めていく必要があると思いますけれども、局長、一言いただけますか。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 循環器病対策につきましては、危険因子の管理も含めまして関連学会においても様々な取組がなされておりますが、厚生労働省におきましても、先ほどお話ありました平成二十九年七月に取りまとめました脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る診療提供体制の在り方に関する検討会の報告書を踏まえまして、循環器病の医療提供体制を構築する上での留意事項などについて、平成二十九年七月に健康局から都道府県向けに通知として発出をしたところでございます。 先ほど、検討会三回というお話ございましたけれども、それぞれ実は、心臓ですとか脳につきましては御承知のとおりワーキングがございまして、ワーキングの中でいろいろと検討しながらという形で、それを積み上げて出させていただいているというところでございます。 今後、これらを踏まえまして、各都道府県におきます循環器病の実態、そして治療の均てん化、さらには医療提供体制の整備状況について、指標等を用いて経年的に確認をしていくことになると思っております。 厚生労働省としては、各都道府県の医療提供体制の整備状況なども確認しながら、必要な循環器病対策を推進することについて、先ほど先生からお話ございましたように、引き続き検討してまいりたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 これ何年待てばいいんですかということですよ。もう古い問題ですよね、これね。生活習慣病どうにかしなきゃいけない、血圧もどうにかしなきゃいけない。 厚労省も黙って見ているわけではないんです。皆様方にも資料をお配りいたしておりますけれども、資料二、スマート・ライフ・プロジェクトというものもやってくださっております。四つのテーマ、運動、食生活、禁煙、そして健診の受診促進でございます。 このスマート・ライフ・プロジェクト、これ個人登録もできますけれども、個人登録数増えていらっしゃいますか。お願いいたします。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 第二次健康日本21におきましては、適切な栄養、適度な運動、禁煙、健診等を通じて健康づくりを進める、先ほどお話ありました、スマート・ライフ・プロジェクトを展開をいたしておりまして、プロジェクトに参画する企業などと協力、連携しながら、官民を挙げて国民の健康づくりに取り組んでおります。 本プロジェクトは、お話ありましたように、個人でも団体でも、いずれの方でも登録できます。お尋ねの個人登録の数は、昨年度時点で二千七百九十九名と、前年度の二千六百二名に比べて増加をしているところでございます。なお、参加事業者、事業所の方の数もこれは順調に伸びておりまして、こちらの方は四千事業所を超えた増加となっているところでございます。引き続き、参加者の増加に努めてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 済みません、日本の人口は何名いるんでしょうか。それで増加と言えるのか。これが増加と厚労省が判断するんだったら大間違いだと思います。 というように、このホームページも見られていないんですよ。この企業、どういう企業が並んでいるのか御覧になりましたか。ほとんど健康関係ですよ。元々興味がある人しか見ていないし、登録数も全然増えていないじゃないですか。これを漫然と、一億円の予算を付けながら毎年毎年繰り返している。これで本当に予防になるんですか、啓発になるんですかということを私は申し上げておきたいと思います。 この認知度というものはどのくらいですか。長々とした説明要りませんので、局長、教えてください。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 スマート・ライフ・プロジェクトの認知度についてでございますが、本年三月に無作為のインターネット調査を実施をしてございます。そこでスマート・ライフ・プロジェクトについて認知している方、これは一九・五%と、前年の一七・九%に比べ僅かながら増加をしているという状況でございます。
○薬師寺みちよ君 済みません、僅かながらね。全く認知されていないと等しいんです。聞いてみましたけど、名前は知っているけど内容は全く分かっていない方も本当に多いんですよ。 この右側にございますように、実はいろいろな、ここ、バナーも貼り付けてあります。これ、日本高血圧学会で毎月十七日を減塩の日としておりますけど、皆さんも御存じでいらっしゃいますでしょうか。ほとんどの方が知らないんですよ。 これ実際に、おいしく減塩マイナス二グラムとか毎日プラス一皿の野菜という、これ、厚労省が広告も作って、貼り出せるようにしていますよね。これ、利用効果ってあったんですか。局長、お願いいたします。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 厚生労働省では毎年九月に食生活改善普及運動を実施をしておりまして、その一環として平成二十七年度から小売店や飲食店などで活用可能な啓発ツールをスマート・ライフ・プロジェクトのウエブサイトに掲載し、印刷用に無料でダウンロードをできるようにしてございます。 今お話ございました、平成二十九年度につきましては、おいしく減塩一日マイナス二グラム、それから毎日プラス一皿の野菜などの啓発ツールを用意したところ、ダウンロード数につきましては、おいしく減塩一日マイナス二グラムについては四千八百七十四件、それから毎日プラス一皿の野菜については四千八百七件でございました。 こうした啓発ツールにつきましては、例えば減塩の取組としては、日本高血圧学会と共同したスーパーマーケットでの減塩食品売場コーナーでの展示等のときに活用するなど、またコンビニエンスストアの商品に毎日野菜をプラス一皿というシールを貼り付ける、そういった取組など、それぞれ活用した取組は一定程度は行われているというふうには認識をしてございますが、いずれにしても、まだまだ普及のためには努力が必要であるというふうには認識してございます。
○薬師寺みちよ君 済みません、結果が全てでございますので、どんないいツールを作ったとしても意味がないということになります。資料一にもお配りしておりますけど、実は運動、これ全く改善していないんですね。 様々な情報発信してくださっていますけれども、検証したことってございますか。局長、短くで結構でございます、教えてください。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 検証につきましては、いわゆるインターネットの調査を通じまして、それぞれの認知度がどのくらいになっているか、先ほどお話ししました。それから、スマート・ライフ・プロジェクトにつきましては、企画運営委員会という形のものがございまして、そういった中で専門家や様々な方にお入りいただいて、そういったデータを見た上で、更にどのようにその啓発に取り組んでいくべきかというようなところも併せて議論をさせていただきながら進めているという状況でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 資料三にお配りしております。実はこれ、スポーツ庁の取組がございます。ファン・プラス・ウオークというアプリをスポーツ庁が無料で提供しています。このアプリのこともございますけれども、このファン・プラス・ウオーク・プロジェクトについてスポーツ庁から御説明いただけますか。お願いいたします。
○政府参考人(藤江陽子君) お答えいたします。 スポーツ庁では、成人の週一回以上のスポーツ実施率を六五%程度に高めるということを目標として掲げておりまして、その取組の一つといたしまして、ふだんの生活から気軽に取り入れることのできる運動として歩くことに注目いたしまして、歩くに楽しいを組み合わせることで自然と歩く習慣が身に付くようなプロジェクトであるこのファン・ウオーク・プロジェクトを推進しているところでございます。 本プロジェクトでは、特に歩きやすい服装での通勤の奨励によりビジネスパーソンが通勤時間等を活用して気軽に歩くことを推進するといったことですとか、あるいは今委員がお示しいただいたような、歩くことが楽しくなるようなアプリ、ファン・ウオーク・アプリの配信等により歩くための動機付けを図るなど、官民が連携することによって歩く習慣の推進を図っているところでございまして、引き続き、このファン・ウオーク・プロジェクトの普及拡大などに努めながら、気軽にスポーツに取り組める環境整備をしてまいりたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 これ、鈴木長官ずっとスポーツシューズだってお気付きになりませんか。ずっとスポーツシューズを履いて、どんな会でも、正式な会でも出られるんですよ。歩くことが大事だ、こういう格好をして皆さんビジネスを展開していきましょうよ、まさにそういうふうにも受け止められますし、こういうアプリを使って、千歩歩くとポイントがたまる、ポイントがクーポンになるんですよ。歩くことがすごく楽しい仕組みをこういうところでつくっていらっしゃったり、みんなで歩いて島耕作をゲットしましょうなんていう、そういうイベントをやっていらっしゃったり。このダウンロード数というのは、アプリ、どのくらい今ありますか。
○政府参考人(藤江陽子君) 御指摘の今のファン・ウオーク・プロジェクトのアプリにつきましては本年三月一日から配信を開始したところでございまして、四月十四日までということで、一か月半ほどたったところで一万三千五十九件のダウンロードをいただいているところでございます。 引き続き、本アプリも活用していただくということで、このファン・ウオーク・プロジェクトの普及拡大に努め、楽しみながら歩くということを促進してまいりたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 厚労省はこれを聞いてどう思うのかというところでございます。しっかりやはりやるんだったらやるで予算を付けて真剣に取り組んでいただかないと、ただ漫然と、ホームページに出ていますから見てください、この間も申しました、ホームページにアクセスする方は興味がある方です。 これ、ちょっと私も、このスマート・ライフ・プロジェクト、様々なものをやっていらっしゃいますけれども、この中で「健康寿命をのばそう!アワード」というもの、表彰も行われていますけれども、これも本当に意味があるのか。普及をきっちりしていただいて、そういう方々にインセンティブ付けていただかなきゃいけないんですけど、局長、どうですか。短くお答えいただけますか、お願いいたします。
○政府参考人(福田祐典君) スマート・ライフ・プロジェクトにつきましては、先ほども申し上げましたが、専門家や関係者で構成される推進委員会を開催しておりまして、そこで評価を行っているところでございます。 こうした中で、先ほどお話ありましたけれども、いわゆる「健康寿命をのばそう!アワード」についてでございますけれども、こちらについての認知率につきましては一七・二%というような状況でございまして、これも若干の増加があるというところでございます。 「健康寿命をのばそう!アワード」の受賞事例については、生活習慣病予防の啓発活動及び健康寿命を延ばすことを目的とする優れた取組であるというところは認識をしてございますので、こういった受賞事例を全国に上手に紹介して、好事例の横展開を図ることにより一層の周知啓発に努め、国民の健康づくり運動を更に推進してまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 昨年のこのアワード、第一部が八十名、第二部が八十名しか入れないんですよ。これで本当に全国に普及しますと言われても、一般の方が応募しても全くこれ入れない。意味がないじゃないですか。 もう少し厚労省として、本当に健康日本21の成果を上げたいと思ったら、プロジェクトを見直すべきじゃないですか。これ、国家プロジェクトとして私はもっと大きく展開していかなければ、本当の意味での社会保障制度、持続可能にならないと思いますが、大臣、しっかり宣言していただけますか、厚労省としても真剣に取り組んでいくぞと、こういう状況では駄目だと。この現状は認識いただけたかと思いますから、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) それぞれにおいては、委員から今いろいろ御指摘をいただきましたけれども、この健康寿命をしっかり延ばしていこう、そしてこの第二次健康日本21、これを、それぞれを具体的にやっていこうと取組をさせていただいているんですけれども、多分それぞれがばらばらというか単体になっているから結果的にこういうことになっている部分もあるのではないかというふうに思います。 ですから、その辺の連携をどう図っていくのか。これは厚生労働省の中だけではなくて、他省庁との、今スポーツ庁からもお話がありました。短期間で一万というのは、このまま伸びていけばいい数字になっていくんだろうと思いますけど、それをどううまく、何というか、そういう気持ちにどうみんなをしていく、なっていってもらうのか、そういったことも必要なんだろうというふうに思いますので、委員からは常に、厚労省、何かホームページに載せれば終わっているんじゃないかという御指摘をいただいておりますから、その点も含めて、それぞれ一つ一つ決して悪いものではないと思いますけれども、それをどううまくアピールをし、また、それぞれ皆さんに活用し、そしてその結果として、目的はこの健康寿命等の延伸、これにどうつなげていくのか、そうした目標をしっかり見据えながらやらせていただきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 是非、大臣もスポーツシューズなんか履いて、きっちり自分も歩きますというようなことでアピールしていただいたり、(発言する者あり)あっ、歩いていらっしゃいますか。そのような形で皆さんに見える化していくということもすごく重要だと思います。 音頭をしっかり厚労省として取っていただけるという宣言だと私は受け止めさせていただきましたので、今後も追わせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(島村大君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(島村大君) 医療法及び医師法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。加藤厚生労働大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま議題となりました医療法及び医師法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 医師数については、戦後一貫して増加している一方、地域間や診療科間の医師の偏在については今日なおその解消に至っておりません。患者の医療アクセスの向上、医師の勤務負担の軽減等の観点から、これまで以上に実効性のある医師偏在対策が早急に求められている状況を踏まえ、医師少数区域等で勤務した医師を評価する制度の創設、都道府県における医師確保対策の実施体制の整備や医師養成過程を通じた医師確保対策の充実等を通じて、医師偏在の解消等を図り、地域における医療提供体制を確保するため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、医師少数区域等における一定の勤務経験を通じた地域医療に関する知見等を有する医師を厚生労働大臣が認定する仕組みを創設し、一定の病院の管理者はこの認定を受けた者であることとします。 第二に、医療計画における医師の確保の方針、目標及びその目標の達成に向けた施策から成る実効的な医師確保計画の策定、都道府県と大学等が連携して医師確保施策を実施すること等を目的とした地域医療対策協議会の機能強化、効果的な医師の配置調整等のための地域医療支援事務の見直しなど、都道府県における医師確保対策の実施体制を整備します。 第三に、臨床研修病院の指定権限及び研修医定員の決定権限の都道府県への移譲、都道府県の意見を踏まえ国から医師の研修を行う団体に対して地域医療の観点から必要な措置の実施を意見する仕組みの創設など、医師養成過程を通じた医師確保対策の充実を図ります。 第四に、地域の外来医療機能の偏在、不足等に対応するため、医療計画における外来医療の提供体制の確保に関する事項の策定、地域ごとの外来医療関係者の協議の場の設置、当該協議の場における協議結果の公表等の措置を講じます。 第五に、地域医療構想の達成を図るため、医療機関の開設や増床に係る都道府県知事の権限の追加等を行います。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成三十一年四月一日としています。 以上が、この法律案の趣旨でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○委員長(島村大君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時十分散会