厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2018/03/22
会議録
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十日、進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として鶴保庸介君が選任されました。 ─────────────
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長武田俊彦君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(島村大君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。今日は大臣所信に対する質疑の時間をいただきました。ありがとうございます。 先日、大臣所信をお伺いいたしました。ページにして十三ページに及んでおりまして、内容も非常に国民の関心の高いものだらけ、これを今日許されている四十分の時間で全部質問するというのは、これは無理でございます。多くの今回の大臣がお述べになられた件は新たにこの国会に法案として予定されているものが多うございますので、そちらにつきましては法案審議のときにまた質問をさせていただけると思いますので、今日は主として、法案に関係していないけれども国民にとって非常に関心の高いと思える、そのような問題について質問をさせていただきたいと思います。 まず、社会保障費の増加に関するものでございます。 御案内のとおり、この四月一日から、いわゆる医療費と、そして介護と、そして障害者という、三つの制度の大幅な改革が予定されておりまして、それに対しましては、厚生労働省の皆様方、大臣を始めとして多くの方々が非常に御苦労をいただいたと思っております。かてて加えて、財政的に非常に厳しい締め付けの中で、必要な経費をどのように用意するかということで非常に御苦労があったことと存じます。それについては私も感謝を申し上げたいと思います。 ただ、細かい点につきまして少し質問をさせていただきたいと存じます。 まず、この社会保障費でございます。 御案内のとおりですが、少子高齢化が進んでおりますので、社会保障給付費というのは百数十兆円という、今、我々、予算審議しておりますけど、その当初の予算規模を上回る大きさが、社会給付費、年間のものになっておるわけでございまして、それらは、どういった形で財源を用意する、そしてどのようなサービスを国民に予定するか、非常にこれは国民の関心が高うございまして、社会保障の充実というのは我々にとっては喫緊の課題であろうと認識をしております。 この問題については、特に財政対策ということもあろうと思いますが、政府は、二〇一五年、骨太方針をお決めになられました。そして、その際、安倍内閣で三年間の高齢化による社会保障費の伸び、これが約一兆五千億円程度であるということで、それを目安として三年間、ですから、一年当たり五千億円程度の伸びに抑えると、そういった方向で予算構成をされてまいりました。来年度の政府予算案におきましても、社会保障費の増加を五千億円以下に抑えるんだということで、今回の予算案の構成を見てみますと、お薬の値段を引き下げることによりまして約一千八百億円程度の財源捻出を予定されております。これは、この数字が出ておりますが、全てこれ国費ベースといいましょうか、国が負担する金額の話で出ておりますので、国民にとっては、例えば五千億円増加しますと、医療費が例えば五千億円増加しますよともしも言われますと、国民の負担額は幾らになるかというと、非常に粗く言うと、多分これは四倍ぐらいした数字になっていくのかと存じます。この辺も細かくは政府委員からお答えいただければ結構なんですが。 そういった状況を考えますと、増やす方を簡単に増やすのは、国民負担が増えます。かといって、切り込みが大きいと、切り込まれた側は非常に大きな独自負担をしなければいけないということになってまいります。このお薬の値段の問題で申し上げますと、昨年、一七年度のこれ予算でございますか、そのときにはなかなか予定したものはなかったので、当時画期的なお薬だと言われておりましたがんのお薬の値段をえいやとある意味で半分にしちゃった。そこにおいて、何百億円という国費ベースの財源を捻出されました。その前の年の二〇一六年には、これも画期的新薬と言われましたC型肝炎のお薬、これによって多くの患者さんがいわゆる肝硬変にもならなくて済む、肝がんにもならなくて済むということで、ウイルスを除去されるケースが続出した。 そういったようなすばらしいお薬が我が国の保険適用にされまして、このお薬が飛躍的に使われました。そして、結果として、このお薬によってかなりの患者さんが喜んだわけでございますけれど、このお薬売れ過ぎているよということで大幅に引下げが行われました。 こういったことを考えますと、社会保障の問題、大切な問題ということは十分分かりますし、それに対して政府としても頑張らなきゃいけないし、厚生労働省が頑張ってくれたということもよく分かるんですが、これが、ある一部の産業界、国民の期待を受けて、いわゆる世界の方々が期待している、新たな技術によって新しい疾病対策をやろうという、医療機器であるとかお薬等を開発しているそういう産業界だけにもしもそのしわ寄せが行くとしたら、これは国民にとって大きな負担になろうかと存じますし、大きないわゆるマイナスになろうかと思うわけです。 多分、今年、三年間たちますので、政府は新たな骨太方針の作成を予定されるものと想定いたしますが、社会保障費の伸びに対する財源対策、これは、十分なものを用意されて国民が安心しなければ、これからの少子高齢化社会、日本の豊かな少子高齢化社会は成り立たないと思っております。これにつきましては、ここ三年間のように、ある特定の産業群にいたずらなしわ寄せが寄らないような、国全体として、あるいは厚生省として必要な財源を確保して持続的な社会保障システムを構築すべきと考えますが、大臣のお考えを伺いたいと存じます。
○国務大臣(加藤勝信君) 藤井委員からお話がありましたように、少子特に高齢化が進行する中、社会保障費、いわゆる自然増が年々出てきているわけでありまして、そういう中で、社会保障制度を持続可能なものにしていく、そうした観点から、医療や介護などについて不断の見直しを行い、また社会保障・税一体改革などにも取り組んできたところでございます。さらに、これからもそうした、更に高齢化等が進行する中で社会保障費の伸びが予想されるわけでありますから、一層持続可能な社会保障制度をどう構築していくのか、大変大事な観点だというふうに思っております。 そういう中で、一つは、病床の機能分化や連携、在宅医療の推進等、さらには地域包括ケアシステムの構築、これらを通じて良質で効率的な医療・介護サービスの提供体制の構築に向けた改革、疾病・介護予防、重症化、重度化予防の取組の強化とその基盤となるデータヘルスの活用促進、また誰もが社会の構成員として活躍できる一億総活躍社会の実現、そして子育て支援の拡充を通じた将来の社会の担い手である子供たちの健やかな成長の保障など、生涯を通じた生活上の困難、リスクを現役世代も高齢者も共に国民全体で支える全世代型の社会保障の構築、こうしたことに必要な財源を確保しながら、また必要な不断の見直しを行いながらしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。 また、委員からお話がありました薬の関係についても、一方で今回の診療報酬の中での見直しもございますが、他方でこうした改革が進むような施策も取り組まさせていただいているところでございまして、私どもとしては、一方で国民皆保険の持続性というもの、しかし同時にイノベーションはしっかり推進していく、そのことも国民のプラスにつながっていく、こういうことを両立をすべく、国民負担の軽減と医療の質の向上、これを実現する観点からも、更にこうした薬価制度の抜本改革にも取り組んでいきたいというふうに思っております。
○藤井基之君 ありがとうございました。その方向で是非これからも一層の政策提言をお願いしたいと存じます。 大臣がこの医療費の改定につきまして中央社会保険医療協議会に対して諮問なさいましたのが、今年の一月の十二日でございました。そして、それに対して中央社会保険医療協議会から答申が二月の七日に出て、全貌が我々にも見ることができるようになりました。 今回の改定について少しお伺いをしたいと存じます。 今までどおりの形で大臣から協議会の会長に諮問がなされておりまして、その際、諮問書というものに対して、その附属資料といいましょうか、附属書といいましょうか、あるいは別紙といいますか、そういったものが付けられているのが毎回の諮問の恒例でございます。今回の諮問につきましても、二つの別紙資料が付けられております。諮問書の最後のなお以下で、なお、答申に当たっては、別紙一、大臣折衝事項及び別紙二、三十年度の診療報酬改定の基本方針に基づき行っていただくよう求めますと、これが大臣の諮問書でございます。 そして、その別紙一には、診療報酬改定についてということで昨年の十二月十八日の予算の大臣折衝を踏まえた経緯等が書かれて、次のような記載がございます。三十年度の診療報酬改定は以下のとおりとなった。一、診療報酬本体プラス〇・五五%、二、薬価など、薬価マイナス一・六五%、二、材料価格〇・〇九%マイナス。 ということは、診療報酬のプラスになるもの、つまり価格を上げる方向が〇・五五%で、下げる方が合わせますと一・七四%。ということは、トータルすると医療費は下がったと理解していいんでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。 今先生から御指摘ございましたように、診療報酬改定率につきまして、薬価、材料等についての改定部分と、それからいわゆる技術等に係る本体改定部分がございます。これ、重ね合わせますと今先生から御紹介のあった数字になるわけでございまして、重ね合わせた改定率が医療費全体についての率だというふうに考えますと、これはマイナスということで御理解をいただいてよろしいかと思います。
○藤井基之君 ありがとうございます。 それでは、もう少し、国民にとってこれ自己負担もありますので、もう少し細かく教えてください。 今申し上げました数字のパーセントは、先ほどちょっと、当初申し上げましたが、国の負担するベースでの割合を言っているわけですね。そして、これが金額的に予算上計上されているこのくらいの金額になりますということが出てまいります。 じゃ、これを医療費全体で見たときに、どのくらいの医療費が下がるのか、あるいはこの部分が上がるのかというふうに考えたとき、もう一度局長にお尋ねしたいんですが、医療費全体では今回の改定というのはどの程度の影響が出るというふうに見られているんでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 医療費全体に対する改定率ということになりますと、全体で三角の一・一九%の引下げということが診療報酬改定自体についての影響だというふうに承知をいたしております。
○藤井基之君 今の別紙一の診療報酬改定については、今数字が明示されております一と二以外に、実はなお書きで次の文章がございます。「なお、上記のほか、いわゆる大型門前薬局に対する評価の適正化の措置を講ずる。」。 ここに言われております適正化というものは、これはいわゆる値段を下げることを意味していると理解をしておりますけれども、この適正化の措置というのはどの程度の措置をとったんでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいまの御指摘のございました診療報酬改定についてという別紙でございますけれども、ここに対応するものといたしまして、この大型門前薬局等についての調剤報酬の適正化によりまして、国費で申しますと三角六十億円といった適正化を図ったところでございます。
○藤井基之君 ありがとうございました。 かなり、国費で六十億円という数字をお伺いしました、大きな金額であろうと思いますが、それはそういった措置がとられるだけの必然があったから今回の対応がなされたのだろうと一応理解をさせていただきたいと思っております。 これに関係して、実は、別紙二の方で、平成三十年度の診療報酬改定の基本方針というのが書かれてございます。この中にも、実はこのなお書きに関係するくだりに関する部分がございます。これ実は二か所出てくるんですが、五ページと七ページ。事務局はお分かりだと思いますので、事務局の方が分かっていただければ多分結構だと思いますが。例えば九ページにおきましては、効率性等に応じた薬局の評価の推進という事項の中に次の文章がございます。服薬情報の一元的、継続的な把握等の本来的役割が期待される中、薬局の収益状況、医薬品の備蓄などの効率性も踏まえ、いわゆる門前薬局、同一敷地内薬局の評価の適正化を推進、このように書かれております。 先ほど、別紙一の方でなお書きにありましたのは、いわゆる門前薬局に対する評価の適正化と書かれております。同じく参考にしろと大臣が諮問をなさっている文書の別紙二においては、いわゆる門前薬局、同一敷地内薬局の評価の適正化を推進となっております。これ、言葉がたまたま違ったとは私には思えません。お役人の方が書かれている文章ですから、十分精査してこの言葉を使われた、使い分けられたと思っております。 となりますと、別紙一で書かれたいわゆる大型門前薬局というものと、別紙二で出てくるいわゆる門前薬局、同一敷地内薬局、これらは別なものですか、それとも同じものなんですか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 整理をさせていただきます。 いわゆる門前薬局といいますのは、特定の医療機関の文字どおり門前に店舗を展開しているような薬局でございまして、その中には、今先生御指摘ございました大型の門前薬局というものが含まれるわけでございます。一方で、同一敷地内薬局、これは俗に門内薬局と申しておりますけれども、これは門前ということではなくて、特定の医療機関の敷地内に店舗を構えている薬局ということでございます。 整理をさせていただきますと以上でございます。
○藤井基之君 分かりました。違いは分かります。 それでは、もう少し、説明できる範囲で結構でございますけれども、ここで言う門前薬局に対して、片や大型と言っている、片やそれを付けていない。大型というのは一体どのくらいの大きさになったらこれ大型になるんですか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 具体的に、診療報酬の中では、この大型というものにつきまして、処方箋の集中率とそれから店舗の数等に応じまして線引きをいたしております。 具体的に申しますと、いわゆる大型の薬局につきましては、例えば特定医療機関からの処方箋の集中率につきまして、具体的に、例えば処方箋の受付回数が月二千回超かつ集中率が八五%以上のものについて一定の大型ということで線引きをいたしております。そのほか、グループの薬局などもございますので、そうしたグループ全体の規模などに応じましても一定の線引きをいたしているところでございます。
○藤井基之君 ありがとうございます。 今、お答えを頂戴したように、実はそういう大型門前薬局に対する報酬引下げ、いわゆる適正化と言われているようですが、これらは、最初に申し上げました今回の診療報酬改定の数字の中に入っていないわけですね、外に出ているわけですね。だから、俗によく外枠などという聞き慣れない言葉が出てくるんだろうと理解しております。 そうすると、最初に申し上げましたけど、全体で医療費が一%少し下がりますよという説明がございましたが、そうすると、これはそのほかにもあるということ、一%以上実は国民にとっては医療費というのが安くなるんだよと、こう理解してよろしいんでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 先ほど申し上げましたように、診療報酬改定自体につきましてはマイナスの一・一九%ということでございますけれども、そのほかに様々な適正化というものもございまして、その中の一環といたしまして、例えば先生今御紹介のありました大型の門前薬局の調剤報酬に関する適正化というものもございますので、この部分について、医療費全体についてのマイナス効果というものもそれは存在するというふうに考えてございます。
○藤井基之君 ありがとうございます。 今の御説明に対して否定するものでは毛頭ありませんが、前回、二年前に実は同じように診療報酬改定に際して、中医協に対して厚生労働大臣は諮問をされております。二年前の諮問のときも同じように別紙一、別紙二が付いております。 別紙一については、そのときですから、平成二十八年度の診療報酬改定は以下のとおりにするということで、診療報酬本体がプラスの〇・四九%、薬価等が、薬価がマイナスの一・二二%、そのほかがマイナス〇・一九%、マイナスの〇・二八%、材料価格がマイナスの〇・一一%、都合引き算をするものがマイナスの一・六九%、これが二年前の改定のときの諮問書でございます。 ただし、この諮問書におきましても、この数字の列記の下になお書きがございます。これは事務局の方はよく御存じだと思いますが、なお、上記のほかに、新規収載された後発医薬品の価格の引下げ、長期収載品の特例的引下げの置き換え率の基準の見直し、いわゆる大型門前薬局等に対する評価の適正化、入院医療において食事として供給される経腸栄養用製品に係る入院時食事療養費の適正化、医薬品の適正使用等の観点等からの一処方当たりの湿布薬の枚数制限、費用対効果の低下した歯科材料の適正化の措置を講ずる。二年前、実はなお書きでこれだけのことが書かれたんですよ。今回は一項目だけですね。 先ほど局長おっしゃられた内容というのは、実は幾つかこれも二年前はここのなお書きで入っていた。そうじゃないことを今回もいろいろとやりましたと言われている。今回、なお書きじゃないわけです。とすると、それは診療報酬の中身として本体部分の改定の中で行われたと、そういうことでございますか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 診療報酬の改定の中では、様々な充実部分あるいはその効率化の部分、非常に多くの項目について網羅的に検討いたします。その中で、今先生御指摘ございました、いわゆる診療報酬の財源として見ている部分と、なお書きにございますように、いわゆるその外ということで予算編成過程で整理した部分があると、これは事実でございます。今回につきましても、当然その様々な適正化の部分についてございますし、今御指摘のございました大型門前薬局のように、診療報酬の改定とはまた別扱いで取り扱っている項目もあるということでございます。
○藤井基之君 ありがとうございます。 なぜこういうことをお尋ねしたかというと、一応厚生労働省の説明会等お伺いしたり、あるいは発表を見せていただいて、この診療報酬一つ見ても、一体どこの部分は外枠だったのか、どこの部分は中で対応されたのか、実は外から見ていると、これ全く分かりません。 つまり、二年前には、先ほど申し上げました幾つかの項目は枠の外ですというふうに明示されて改定をなさった。今回は、枠の外だと言われたのは一項目だけなんですね、項目でいいますと。ほかのものは中でされたという。そうすると、諮問する際に、行政が作為的とは僕申しませんけれども、その状況状況によって考えられたと思うんですけど、一昨年はここまでは枠の外で諮問しましたよと、今回はここだけが枠の外で諮問していますよというのは、やはり説明がそろわないんじゃないかという心配をしております。これから先、また同じような制度を運用されると思いますけど、やはり枠の外で扱うものはどのようなものは枠の外にするべきなのか、あるいは枠の中で対応するのはどのようなものかというのをもう少し精査して、ある一つの方針を示して、そして諮問をしていただきたいと思います。これはお願いでございます。 次に、一つお尋ねさせてください。 厚生労働省が薬局の再編ということ、つまり、薬局が多くなり過ぎて、病院の前へ行ったら薬局だらけじゃないか、あんなにたくさん要らないだろうと、まあ非常に荒い言葉で言うとそういうことだと思うんです。そして、薬局がなくて困っている地域もあるんですよ、是非そちらに薬局が行ってくれたら、そこにいる薬剤師さんも薬局の経営者もそちらに店舗を構えてくれたらもっと国民は助かるんでしょうと、そういうことからだと思うんですね。 患者のための薬局ビジョンというものを厚生労働省が発表されて、もう三年になります。そして、そこでは、言われたのは、いわゆる門前からかかりつけに、そして地域へという、そういった厚生労働省の薬局に対するいわゆる行政としての方向性を示されたものがそのビジョンであったと思います。そして、そのビジョンに従って今回の改定もなされたというふうに私も理解をしております。 その関係で申し上げますと、一つだけ気になります。先ほどちょっとお尋ねしましたけど、今まで余り聞いたことのなかったいわゆる敷地内薬局などという薬局の形態というものが新たに報道等で言われてくるようになりました。国立大学の病院の敷地の中にもあるし、いわゆる国立のと言いますと病院の中にもそういったところがあると。それらは薬局を誘致することによっていろいろな経費の負担を薬局に任せて、そして病院経営の健全化に資するんだと、多分そういうことだと思いますが、これらの流れというものを薬局というものから見ると、薬局というのは、本来、特定の医療施設、医療機関のためにあるものではないはずです。国民のため、どなたが利用できてもいいように、そういうのが薬局の本来あるべき姿だと思うんですが、このように敷地の中に薬局を置くなんという考え方を取ると、そこに行く患者さんしかその薬局は利用しないことになる。特定の医療施設だけに必要な薬局だったら、今でも病院の中に薬局はあるんじゃないですか。そこを使えばもっと安くなるんじゃないでしょうか。 今回、調剤報酬改定ですか、これは少し調剤基本料が低くなる値段設定がされたと聞いておりますが、これでも、病院の中における病院の薬剤部で調剤をした場合と比べるとまだ高いというふうに伺っております。これらについては将来的にどういった方向で収れんさせるおつもりなのか、お考えがありましたら教えてください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) まず、これは調剤報酬だけではなくて、薬機法その他について総合的な取組が必要であるというふうに承知をいたしておりますけれども、このうち、今般の調剤報酬の中で取り組んだ中身と方向性について御説明申し上げたいと思います。 保険薬局につきましては、先生御指摘のように、健全な運営を確保するということで、保険医療機関と一体的な構造あるいは一体的な経営であってはならないということが定められているわけでございます。こうした観点から、いたずらに同一敷地内に医療機関に附属するような形で薬局を設けるということについては一定の規制を図っているところでございます。 一方で、そういう規制についてクリアした上でも同一の敷地内に薬局が設けられる場合、これも確かにございます。ただ、こうした場合に対する経済的な評価であるところの調剤報酬の在り方でございますけれども、これにつきましては、例えば医薬品の備蓄の効率性が同一敷地内にあるとかなり高い。具体的に言えば、いろいろな医薬品を備蓄していくために掛けるコストというのが普通の薬局よりは格段に低くて済んでいるんであろうと、こういう諸点を勘案いたしまして、ただいま御紹介がございましたように、調剤基本料につきまして、通常四十一点のところを十点まで引き下げたということでございます。 いずれにいたしましても、冒頭申し上げました、一体的な構造、一体的な経営であってはならないというその薬局の健全な運営を確保する観点から、今後とも調剤報酬等において適切な対応を図ってまいりたいというふうに考えております。
○藤井基之君 ありがとうございました。 では、少しテーマを変えさせていただきたいと存じます。 これは、今日は私、文部科学省を呼んでおりませんので厚生省さんだけに御質問をさせていただきたいと思いますが、御案内のとおり、文部科学省はいろいろ問題があったようでございますが、今年久しぶりに獣医学部が新しい学校の受験が行われたということで、つい先般行われて、多くの受験生がそこの学校を受験なさったという話を伺っております。同じように、久しぶりに実は新しく薬学部が増設をされました。山口県に市立大学ができておりまして、そこの倍率が十二倍を超える倍率であったというふうに伺っております。この薬学教育等々について御質問をさせていただきたいと思います。 これにつきましては、私かつて質問をしたことがございます。大分古うございますが、二〇〇七年の四月に参議院の決算委員会で、当時の厚生労働副大臣に対して御質問をさせていただきました。この当時、薬学教育が六年制に変わりまして、正確に申し上げますと、二〇〇六年に六年制が施行されました。そして、それに前後しまして、当時規制緩和の動きが強うございまして、薬学部の新設がずっと陸続いたしました。二〇〇四年に八校、正確に言うと、二〇〇三年に二校が増設され、二〇〇四年に八校、二〇〇五年に六校、二〇〇六年に五校、二〇〇七年に五校、二〇〇八年二校と、いわゆる六年間で二十八校の私立大学薬学部が増設された、そういった時期でございました。 この時期に、私はやはりこの薬剤師の需要供給の問題を、その薬剤師職能を所掌している厚生労働省はどう考えるんですかという御質問をさせていただきました。そのときの、二〇〇七年四月の決算委員会における当時の厚生労働副大臣の御答弁によりますと、これはやはり検討しなければいけないでしょうということで、状況も変わっておりますと、特に六年教育がスタートした、そしてそういった中における需給の予測であるとか六年制課程導入後の供給の動向など、これらに基づいた薬剤師需給の予測について改めて把握する必要があると認識している、そしてこの点を踏まえて需給予測について有識者における検討会を立ち上げ検討してまいりたい、そしてその結果を公表したいと、このような答弁を頂戴をいたしました。もうそれから大分時間がたちましたので、その当時のことがどうこうという話はいたしませんが、残念だけど、このとき副大臣の御答弁いただきました検討会は最終的な報告を見ないで終わっております。 その後、これは平成の、先ほどの西暦と変わって申し訳ございません、二十二年から二十四年、ちょうど六年教育が最後の段階、卒業生が出てくるよと、そういう時期になりまして、厚生労働省さんがやはりこの検討をしようというような意向を示してくれました。そして、厚生労働科学研究費補助金によりまして薬剤師需給動向の予測に関する研究というものを三年間にわたって行われております。そして、この三年間、ちょうどまさに激動の時期の、まさに六年制の子供たちが卒業する、その頃の検討でございました。そして、この報告書が出たときにこの研究班がどういうふうに言われたかというと、この時期なのでなかなか不確定要素が高いんだよと、ですからこのような需給予測については今後五年とか十年の単位で需給動向を見極めることが望まれると、このように報告書は結んでおります。 改めてお伺いしたいと思います。六年制教育が進んで、そしてその卒業生の子供たちがもう六回生が卒業する時期になりました。国試の件も、もう近日中に新たな国家試験の結果も発表になろうと思っております。大学が増えまして、一部では大学の格差が広がったのではないかとかいう指摘もございます。国家試験の合格率も格差があるのではないかというようなことも言われております。これから先、そうはいっても薬剤師の職能というものがなくなるとはとても思えません。調剤報酬等々におきましても、多くの薬剤師が新たな業務を求められている状況になっております。 大臣にお伺いしたいと思います。 このような経緯を踏まえております薬剤師の需給動向等につきまして、薬剤師職能を所掌しております厚生労働大臣としてどのようなお考えか、お聞かせいただきたいと存じます。
○国務大臣(加藤勝信君) 藤井委員から、この薬剤師の需給に関してこれまでの厚生労働省の対応についても御説明をいただきましたけれども、この薬剤師の需給については、厚生労働科学研究費補助金において平成二十四年度に需給動向の予測を行っておりますが、その調査からもう五年が経過をしているところでございます。 また、委員御指摘のように、平成十八年度から導入された新たな薬学教育六年制課程の卒業生が平成二十四年度から現場で働き始めておられること、また、平成二十七年に公表した患者のための薬局ビジョンに基づき、地域包括ケアシステムにおいてかかりつけ薬剤師・薬局を推進していく中で、薬剤師に求められる役割が変化し、また多様化しており、薬剤師を取り巻く環境はこの間大きく変化しているというふうに考えております。 こうした状況を踏まえて、御指摘のとおり、薬剤師の需給について改めて検討していくことは重要と認識をしておりまして、これ来年度ということになりますけれども、厚生労働行政推進調査事業補助金を用いて薬剤師の需給を把握するための調査を行いたいと思っております。また、並行して、薬剤師がその能力を発揮し、求められる役割を果たすことができるような方策、これについても検討していきたいと、このように考えております。
○藤井基之君 ありがとうございます。 非常に期待の多いところでございますので、大臣先頭に検討をお願いしたいと存じます。 特に薬剤師問題、言わずもがなでございますけれど、確かに最近は医療人たる薬剤師のニーズが高いと言われておりますが、薬剤師の職能の範囲というのは幅広うございまして、いろいろなジャンルで活躍をしております。そういった幅広い業務を担当している薬剤師というのがどのように社会で活躍していくような、そういった環境ができるかということ、これについて大きな目での対応というものをお願いをしたいと存じます。 最後に、時間が限られてまいりましたので、通告をしております薬物問題について一問聞かせていただきたいと存じます。 御案内のとおり、日本の薬物問題というものは、世界的に見ますと、実は日本というのは非常にクリーンだということで、もうこれは通説がございます。どこの国際会議に行きましても、薬物乱用問題の会議したら、日本羨ましいよと、こう言ってもらえるんです。これ、関係者の方々の努力と、あるいはまた国民性の問題もあろうか、あるいは国土の問題もあろうかと思います。いずれにしても、これは私どもとしては日本人が誇りにすべき問題だと思っております。 このような日本におきましても、薬物乱用問題というのは実はなくなっていないんですね。多くの問題はどこかといったら、日本国内からそういった薬物乱用は発生しているとは見えない、思えないんです。多くの薬物乱用というのは外国から入ってきちゃうという話なんですね。そして、どうも外国、かぶれているとは言いませんけど、海外ではやっているものって格好いいと思うのかどうかは知りません、特に日本においては若い方を中心にしてそのような風潮があるところでぽんぽんと出てくると。 一昨年、実は我が国における覚醒剤の押収量というのが非常に大きな数字を記録いたしました。これを見ますと、過去の平成十年以降では、過去二番目の押収量の多さだというんですね。覚醒剤の押収量、千五百二十一・四キロだそうです。ところが、この内訳を見ますと、やはりそうなんですね、海外から入ってきているのが大部分。正確に申し上げますと、税関における覚醒剤の密輸入押収量というのがこれ過去最大でして、千五百一キロ。つまり、ほぼ全てというのは、これは海外から密輸の形で日本に入ってきている。それが国内でいろいろな乱用者に使われて、健康被害が発生したり社会的な問題が起こったりしています。 この先、二〇二〇年には東京オリンピックもありますし、今そうでなくても訪日外国人、非常に増えてきております。日本において、少しだけ薬物やっても大丈夫だろうと思われると困るんですよね。つい先般も、東北大学の交換留学生が実は有罪になっております。 そういったことを考えますと、日本における薬物問題というのは、日本というのはこのように厳しい環境でいますよ、そしてそれが社会のためになるし、世界のためにもなると、世界のリーダーになるんだよと、そういうことだと思うんですね。 私は、薬物問題を政府で所掌しております厚生労働大臣に、この薬物対策についてこれからも一生懸命やっていくという意思表示を是非お願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、薬物乱用の御議論、委員からお話がありました。海外でも様々な麻薬の深刻な乱用等が問題になっておるところでありますし、また、アメリカの一部の州においては嗜好的大麻が合法化されると、こんな動きも出ているわけでございます。そういう中において、我が国においてこうした問題を起こさないためにも、薬物の乱用対策、引き続き重要な課題だというふうに認識をしております。 日本では、平成二十六年の医薬品医療機器法の改正等により、危険ドラッグを指定薬物として迅速に指定することでその乱用の鎮静化に取り組んだ結果、販売店舗についてはこれは全滅は達成できたわけでありますが、インターネットを通じた販売等についてはいまだ予断を許さない状況にあります。また、依然として検挙数が一万人を超える覚醒剤事犯や、近年青少年を中心に特に増加傾向にある大麻事犯等について、これまで以上に、特に青少年向けの啓発に力を入れるとともに徹底した取締りを強めていかなければならないと考えております。 政府においても薬物乱用対策推進会議というのがございます。私が、平成二十九年四月から厚生労働大臣が議長を務めることになっておりますけれども、そうした立場にあるということで、国内のみならず海外で問題となっている薬物乱用の状況を踏まえてしっかり対応するとともに、この八月に薬物乱用防止五か年戦略を、これ改定することにしておりますから、それに向けてしっかりと取り組ませていただきたいと考えております。
○藤井基之君 ありがとうございました。終わります。
○宮島喜文君 参議院自由民主党の宮島喜文です。今日は質問の時間をいただきましたので、少し、二、三、厚生労働省にお話をお聞きしたいと思います。 まず、入る前に、厚生労働省は、医療、介護、雇用の問題、そして年金問題と非常に幅広い社会保障制度に携わっていらっしゃる、誠意に本当に取り組んでおられると思いますけれども、領域が広いということは様々な問題が起きてきているというのも事実かと思います。年金の問題もその一つであろうかと思いますけれども、やはり社会保障制度が安定していくということが国民の願いでございますので、国民の信頼を失うことのないように、一つ一つの事案に対して迅速でかつ適正に処理をお願いしたいということをお願い申し上げたいと思います。 では、本論に入りたいと思うわけでございますが、国が進めています健康・医療戦略の推進というのがございますが、その中で、ゲノム医療を推進する、実用化していくということが進んでいるわけでございます。その中で、また遺伝子のパネル検査の重要性がうたわれているわけでございまして、そのことを背景に、検体検査の精度保証、これをどうするかということに、課題になってまいりました。このことは、医療技術の進歩とともに検体検査の品質、この精度の確保が、重要性が高まっているということでございますので、昨年六月の参議院本会議におきまして、医療法等の一部を改正する法律が全会一致で可決され、成立した。そして、六月の十四日に改正法が公布され、医療機関が自ら実施する検体検査並びに衛生検査所やブランチラボに業務委託される検体検査の精度管理の確保に関する基準が設けられ、適切に管理していくことが法律上明記されたわけでございます。医療法に初めてこの精度管理という文言が明文化されたということでございまして、長年私も臨床検査に携わっておりました立場から考えますと大変意義深いものだということでございますし、やっとここまで到達できたかという思いでございます。 今日は、この法律の改正の意義、そして改正の趣旨を踏まえていかに今後整備されていくか、課題となっているかと思いますので、それを所管しております厚生労働省に御質問したいと思うわけでございます。 改正医療法第十五条の二においては、病院、診療所、助産所の管理者は、当該病院、診療所又は助産所において、臨床検査技師等に関する法律第二条に規定する検体検査の業務を行う場合は、検体検査の業務を行う施設の構造設備、管理組織、そして検体検査の精度の確保の方法などその他必要な事項について検体検査の業務の適正な実施を必要なものとして厚生省令で定める基準に適合させなければならないとされています。また、衛生検査所、ブランチラボ等については、改正医療法十五条の三において同様の規定がされているということでございます。 さらに、衛生検査所においてはもう既に厚生省令において精度管理責任者が規定されており、それを受け、ブランチラボも同様な精度管理がなされていることでございまして、これを踏まえまして、実質、病院や診療所、助産所その他厚生省で定める施設の全てがこの改正法の適用となると考えてよろしいかと思います。 現在、この法改正の趣旨を具体的に推進するために、厚生省内に設置されました検体検査精度管理に関する検討会で議論が進められているかと思います。 この改正法のうち検体検査の精度管理については、公布の日から起算して一年六か月を超えないで施行するとされておりますことから、当初の予定ですと今年七月頃になるのでしょうか、省令が公布され、十二月頃から改正法、省令の施行という形になろうかと思っているところでございます。 今までの検討会の開催の状況と今後の見通しについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(武田俊彦君) ただいま御指摘がございましたとおり、昨年六月に公布をされました医療法等の一部を改正する法律によりまして、検体検査の精度の確保の方法など、これにつきまして厚生労働省令で定める基準に適合させなければならないことが法律上明記をされたところでございます。 これについての施行に向けた私どもの検討状況でございますけれども、私どもの設置する検討会、この医療機関等における検体検査の精度の確保の方法に関する基準などを検討するために、検体検査の精度管理等に関する検討会というのを設置をしております。これまでに五回開催したところでございまして、検討内容でございますけれども、一つ目といたしましては検体検査の分類の見直し、二つ目として医療機関が自ら実施する検体検査の精度の確保の方法、三点目といたしまして検体検査の受託業者における精度の確保の方法、四点目として遺伝子関連検査、染色体検査の精度の確保の方法、こういった論点について議論を行ってまいりました。 本年三月に開催された第五回の検討会におきまして検討会の取りまとめ案について合意が得られたところでございますので、技術的な所要の修正を行った上で速やかに公表することとしているところでございます。 今後のスケジュールでございますけれども、今後は、この検討会の取りまとめを公表した後、まずは検討会の結果につきまして社会保障審議会医療部会への報告を行ってまいります。また、その後、検体検査の精度の確保に係る基準案のパブリックコメントの実施などを行って、本年六月を目指して医療法施行規則や臨床検査技師等に関する法律施行規則などの改正案を公布をいたしまして、半年程度の周知期間を設けて本年十二月までに施行する、こういったスケジュールを考えているところでございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。順調に進んでいるというふうに受け止めました。 医療法の一部改正する法律では、医療法のほかに臨床検査技師等に関する法律の改正が提出されて、この同法の二条に定義されています検体検査の六分類を、人体から排出され、又は採取された検体として厚生省令で定めるもの、以下、検体検査というふうにされました。これは、新たな検査技術に対する品質精度管理やら安全性等について柔軟かつ迅速に対応するということができるようにということで、分類を省令委任として、分類に遺伝子関連検査なども追加することが目的とされているところでございます。 また、御承知のとおり、第二条は、検体検査の分類を定めるとともに臨床検査技師の業務範囲についても規定しているわけでございまして、そういう意味では身分法の基本規定でもあるというふうに思うわけでございます。 そうしたことから、この法律で規定した六分類を厚生省令に委任して機動的な改正ができるようになったわけでございますが、昨年の六月の一日の参議院厚生労働委員会において、これについては、身分法としては何ら影響を与えないとの認識の上で、政府参考人に、私は、臨床検査技師の国家試験の範囲や養成課程の変更などについて質問をさせていただいたところでございます。また、そのほか、医療機関、ブランチラボと衛生検査所の精度管理の基準の明確化や、医療機関の規模の違いがあるものについてこの検討会で議論、討論すると答弁いただいていたわけでございますが、この辺につきまして、特に医療機関に対して今回求める精度管理の基準は全ての医療機関に一律に適用されることになるわけでございますが、検討会ではどのような意見があり、これを踏まえてどのような基準を設定していくのか、これについてお伺いします。
○政府参考人(武田俊彦君) 御指摘の医療機関における検体検査の精度を確保するための基準でございますけれども、この検討会におきまして、医療機関における精度確保のための基準につきまして様々な御意見をいただいております。 例えば、検体検査の精度の確保に関して別途責任者を配置することが必要かどうか、それから、検体検査の精度の確保に当たりまして、医療機関で自ら実施する精度管理のほか、外部の精度管理調査や研修を実施するなど、精度の確保に向けた取組をどの程度のところまで求めるのか、検査の精度を確保するため、検査の標準作業書の整備や日々の検査結果を記録する日誌につきましてどのような頻度で策定をするのか、こういったことを論点といたしまして、検討会の委員の方々に様々な御意見をいただいたところでございます。 具体的には、検体検査の精度の確保に係る責任者は専門的な修練を受けた医師又は臨床検査技師に限るべきといった御意見もございましたし、他方で、医療機関における検体検査の精度管理の基準につきましては、初めての試みということでもあるため、最低限必要なところで絞るべきではないかなどの御意見があったところでございます。 私どもといたしましては、このような御意見も踏まえまして、精度の確保に係る責任者の配置に関する基準、内部精度管理の実施などの精度の確保に必要な措置に関する基準、測定標準作業書や測定作業日誌など、標準作業書や日誌などに関する基準、これらを盛り込んだ省令改正につきまして、先ほども申し上げましたが、本年六月を目指して行う予定としているところでございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 どのような検査、施設の大きさもありますけれども、どのような検査をするかによってもやっぱり違ってくるところがあるわけでございますから、例えば、遺伝子検査などは非常に厳しくしなきゃいけないという思いもございますし、これからの対応を更にまた検討していかなきゃいけないというふうに考えておりますので、またこれから通知等出るところの中で、それをきちんと見て判断していただけたらと思うわけでございます。 では次に移りまして、地域医療構想でございますが、昨年も同様の質問をしておりますけれども、都道府県ごとに策定されました地域医療構想を実現するために、地域医療構想調整会議が、調整区域、二次医療圏でございますが、設置されて、あらゆる関係者と調整されていると思いますが、この地域医療構想をその区域で実現していくためには、関係の医療機関や市町村、住民の理解が必要だということで考えているところでございます。 この構想の実現のプログラムとして、第一は、地域における役割分担の明確化と将来の方向性の共有化ということがまずこの調整会議で諮ることでございます。第二としたら、地域医療介護総合確保基金による支援という問題もございます。さらに、第三として考えるならば、都道府県知事による適切な役割を発揮するというふうに挙げられているわけでございます。 まず、その第一のプログラムを実現するに当たっては、これは救急医療や小児医療、また周産期医療など政策的な医療を担う医療機関が地域にはございますので、そこが中心となるということになります。大病院、また公的病院との協力は不可欠ということになりますし、その構想の実現に非常に大きいものがあろうと思っているところでございます。この鍵を握っているのは、まさにその地域医療構想調整会議での議論、調整、合意であろうというふうに思うわけでございます。 第二のところは、先ほど申しましたように、平成二十六年度から消費税の増収分等で地域医療介護総合確保基金を創設し、都道府県の事業計画に基づく事業実施に当たって基金を活用されているわけでございまして、現在では介護まで含めた全てのハードとソフトの事業に適用されていると聞いているところでございますから、ここかなということでございます。 第三の都道府県知事の適切な役割の発揮ということになるわけでございますが、地域医療構想を実現するためには、法的な整備がされ、医療法の三十条の十六においては、地域医療構想を達成する、推進するために必要な事項ということで規定されているわけでございます。 こうした中、私も昨年十二月の五日の厚生労働委員会でこの進捗状況について質問をさせていただいておりますが、その後の進捗状況は現在どのようになっているかということについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(武田俊彦君) ただいま地域医療構想の達成に向けた地域の議論の進捗状況ということで御質問いただきました。 地域医療構想の達成に向けて、医療機関ごとの具体的対応方針を速やかに策定していくことが重要でございまして、このために、地域の医療関係者が参画する地域医療構想調整会議において、平成二十九年度からの二年間程度で集中的に検討を行うこととしているところでございます。このため、昨年八月に、公立病院や公的病院等につきまして、地域で求められる役割やその在り方を本年度中に議論していただくよう要請するとともに、本年二月にも民間医療機関に係る協議のスケジュール等開設主体に応じた協議の進め方をお示しをしているところでございます。 現在、この進め方に沿って地域ごとに議論が進められているところでございますけれども、地域医療構想調整会議の開催状況につきまして、私ども、適宜都道府県を通じて把握をしております。現時点で把握をしておりますのは、平成二十九年四月から十二月までの状況でございますけれども、三百三十三の構想区域において、延べ六百九十七回開催をされているというふうに承知をしております。 また、これを個別の、この地域医療構想区域ごとに具体的な話合いを進めていくためには、やはりそれぞれの医療機関によって具体的な医療機関名を挙げた議論が開始をされるというのが大事なところでございます。 このために、公立病院、公的病院について、本年度中に地域で求められる役割、将来方向などについて議論していただくように要請をしているところでございますけれども、この具体的な医療機関名を挙げた議論がどの程度進捗をしているのかということについて把握をいたしましたところ、公立病院につきましては対象の八百二十五病院のうち三百二十九病院、公的病院等については対象の八百二十病院のうち三百三病院というような進捗状況になっていると承知をしております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 やはり最後のお聞きしたところ、公立病院の新改革プランですと、まだ半分まで行っていないわけでございますね。もちろん、公的医療機関等のプランの方、こちらの方にしても半分まで行っていないということで、これは公立病院又は公的病院でございますから、やはり中心的な病院でございます。ここが進まなければ恐らく進まないだろうと思いますので、これをきちんと進捗管理するのも、都道府県に任せるのではなくて、やはり国としてもやっていっていただきたいというふうに思うわけでございます。 こうなりますと、これを、この構想実現を加速化していかなきゃいけないだろうと思うわけでございます。先ほど申しましたように、地域医療構想ということは、関係の医療機関、関係の市町村、住民の理解ということと協力がなければ進まないだろうと申し上げておるわけでございますが、昨年六月の九日、経済財政運営と改革の基本方針について、いわゆる骨太の方針においても、地域医療構想の実現に向けて地域ごとの地域医療構想調整会議での具体的な議論を促進し、二年間程度で集中な検討を促進するとあり、具体的な取組が進まない場合には都道府県知事がその役割を適切に発揮できるよう、権限の在り方について速やかに関係審議会等において検討を進めるとされておりまして、今国会の提出予定法案の医療法及び医師法の一部を改正する法律案においても、この構想を実現するために、構想区域ごとにおいては、既存の病床が既に将来の病床数の必要量に達している場合には、当該構想区域に医療機関の新設又は病床等の許可の申請に当たっても、必要な手続を経た上、都道府県知事が許可を与えないこと、民間病院においては勧告ができることということとされているところでございます。 こうなりますと、病院が、又は医療機関がベッド数、新設したいといってもできないということになってくるわけでございますが、勧告を受けた例えば民間の場合ですと、医療機関は、厚生労働大臣が保険医療機関の指定をしないこともできる旨が医療法及び健康保険法改正案に新たに規定されようとしているわけでございますから、厚生省は、この地域医療構想を完全実施するに当たり、都道府県の協力を得てしなければいけない。今後、どのような取組が必要であるか、厚生省のお考えをお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、地域医療構想調整会議において二年間程度で集中的な検討を促進することが求められているところでございます。このため、厚生労働省といたしましては、各都道府県が医療関係者と連携しながら円滑かつ速やかに議論を進めることができるよう、本年二月に都道府県に対し通知を発出いたしまして、開設主体に応じた議論の進め方のスケジュールをお示しするとともに、都道府県職員や医師会等の関係者を対象とした研修等を実施いたしまして、好事例や課題の共有を行うなどの取組を行っているところでございます。 また、先ほど委員からも地域医療介護総合確保基金についてお示ししていただきましたけれども、地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設設備整備事業に重点的に予算配分をいたしますとともに、平成三十年度からは医療機関のニーズを踏まえて基金の対象範囲を拡大して、病棟の解体撤去費や早期退職者への退職金の割増し相当額への手当てなど、事業を縮小する際に要する費用についても活用できることといたしております。 こうした取組を通じまして、また、今後国会に提出される関係法案とともに、しっかりこの地域医療構想の達成に向けて地域の取組を支援してまいりたいと思います。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 非常に都道府県知事の権限が強くなるということにもなるわけでございますから、この辺の理解をきちんといただく中でやっていかなければ難しいかと思うわけでございます。 先ほど申しましたように、医療計画に基づく地域医療構想を実現するためには、いわゆる区域ごとに設置された地域医療協議会がいかに機能するかということが大事だということは何回も私申し述べているところでございます。 そこには、先ほど申したように、医療機関や市町村、地域住民の理解や何かも必要でございますし、まず、その公的病院等の病床数が現在多いというところがあるわけでございますから、この政策的な医療をやっている中でも協力してもらわなきゃいけないということがあるわけでございます。 そうした状況から、先ほども少しお話ししましたが、総務省から、公立病院については新公立病院改革ガイドラインというものが平成二十七年の三月に出されて、これに基づくプランを二十八年度中に策定されているということでございますし、また、この策定が平成二十九年の三月三十一日ではもう九二%が策定済みということで聞いておるわけでございます。 この構想実現のためにも、地方財政措置も見直しが図られて、病院事業債特別分を創設して、元利償還金四〇%については、通常の整備については二五%の交付税措置に対して、再編やネットワークを整備するときには四〇%の交付税措置ということで利用するという形になっているわけでございます。 今国会、先ほど申しましたように医療法の改正も出ているわけでございますから、都道府県知事に対する権限、これがだんだん強くなるということも事実でございます。 そういうことで、いずれにしても、あるわけでございますが、御存じのように、二〇二五年問題を考えますと、後期高齢者、超高齢化社会ということを考えますと、この医療、介護の提供体制の見直しは急務であるという状況があるわけでございますから、やっぱり全省庁が一体となって取り組んでいくことが大切かと考えているところでございます。 そこで、都道府県の行政を担う立場で総務省にちょっとお伺いしたいわけでございますが、都道府県知事の権限の強化について、法改正が何度か行われているわけでございますが、再編やネットワークについて法改正が行われているという中で、整備病院の事業債の元利償還金をこれから四〇%を五〇%に引き上げるなど、やはりこの地域医療構想を実現するために何をすべきか、これから何をしていくのかということについて総務省のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(大西淳也君) 公立病院を所管する総務省としては、地域医療構想は公立病院改革と地域における必要な医療提供体制の確保を図るという目的において共通しており、公立病院改革は地域医療構想に基づく取組と整合的に行われる必要があると考えております。 この考え方に基づき、委員御指摘のように、総務省では、平成二十七年三月に策定した新公立病院改革ガイドラインにおいて、地域医療構想を踏まえた公立病院の役割の明確化や再編・ネットワーク化等の視点に立って新公立病院改革プランを策定するよう各自治体に要請しております。その結果、委員も御指摘ございましたけれども、平成二十九年三月末現在で全公立病院の約九割に当たる八百病院が同プランの策定を終えて具体的な取組を開始しております。総務省におきましても、これらの取組に係るフォローアップ調査等を通じて状況の把握や必要な助言を行っているところであります。 今後とも、再編・ネットワーク化の取組に対する地方財政措置などを通じ公立病院改革の取組を支援するとともに、地域医療構想の実現に向け、引き続き厚生労働省と連携して努力してまいりたいと考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。連携して進めていただけたらということをお願い申し上げます。 では、医療従事者の教育制度について、現状についてちょっとお伺いしたいと思います。 各医療従事者、これは医師等や薬剤師さんの場合は除いてでございますが、看護師さんも除いてでございますが、それぞれの身分法で受験資格が明記されて、それぞれ習得すべき知識が明記されているわけでございますが、例えば臨床検査技師の場合で申しますと、臨床検査技師等に関する法律の十五条に、また施行令に規定されているわけでございますが、文部科学相が指定した学校、都道府県知事が指定した専門学校で一般的に指定校制と言われるものと、大学などで厚生労働相が指定する科目を履修する承認科目制と、二つ大きく分かれているということでございます。これは、指定校の方は、教育内容を臨床検査技師教育養成所の指定規則の基準を満たすということによって、また文部科学大臣又は都道府県知事の指定を受けることという形になります。また一方、承認制は、大学において臨床検査技師の養成の必要な生理学的等に関する科目のみでございますが、こういう厚生労働大臣の指定する科目を修めて卒業すると、こういうような流れがございます。別なルートがあるということでございます。 指定校である養成所については指定規則並びに養成所のガイドラインに定めていることから統一された座学や臨地実習というものがされているわけでございますが、承認校については統一したこういう基準がございませんので、各大学がそれぞれでやっていると、任意でやっているということでございます。 こういうような制度を厚生省はどのように把握して認識しているか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(武田俊彦君) ただいま御指摘のございました医療従事者の養成に関してでございますけれども、職種ごとにその必要な教育内容などが定められておりまして、私どもといたしましては、必要に応じ順次見直しを行っているところでございます。例えば、理学療法士、作業療法士につきましては、昨年六月に検討会を設置して、十二月に報告書が取りまとめられたところでございますし、診療放射線技師につきましては、今年三月に検討会を設置したところでございます。 このように順次見直しを行っているところでございますが、御指摘の臨床検査技師に関しましては、先生御指摘のとおり、いわゆる指定校制と承認科目制によって臨床実習の時間が異なることなど教育内容に差があるとの指摘がされていることにつきましては私どもとしても承知をしているところでございますので、こういった見直しを行う際には、この承認科目制の在り方も含めた検討が必要になってくるものと考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございます。是非そのことについても考えていただけたらと思うわけでございます。 次、教育制度、今それこそ指定科目の見直しなどをやっているということをお聞きいたしましたが、一方、いわゆる医療供給体制の見直しが進む中で、病院完結型から地域完結型の医療にということで政策転換が図られているというふうに思っております。患者により近い場所で業務が求められているわけでございますが、これは臨床検査技師だけに限りませんが、多職種によるチーム医療の推進が求められているわけでございます。医療現場においては一刻を争う場面も遭遇しますから、そういうときに、いわゆる職種の割りではなくて、それこそチーム医療が役割を果たし、また患者の生活のクオリティーの向上のためにも、各々の医療従事者の業務に関する知識も大変必要になってくるだろうと思います。 そういう中で、医学技術教育を見直しし、複数の資格を取得できるキャリアパスを考えているということをお聞きしましたが、これについては、今後、医療従事者の教育改革をどの方向に持っていくかということのポイントかと思いますが、厚生労働省さんにちょっとその辺をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、これから更に高齢化が進む、そして多様な医療ニーズに応えていく必要があり、また、その場合には、今言われていますチーム医療というもの、様々な職種の方で構成されているそうしたチーム医療をどう効率的に行っていくのかということが大変大事でありまして、そういった意味において、この医療従事者の方々が受ける教育の内容についても、時代のニーズあるいはこれからを踏まえながら適宜見直しを行っていく必要があるというふうに思います。 特に、より地域の中でということでありますから、地域生活の中で本人に寄り添っていく支援、これを行っていくという考えを医療従事者それぞれの方が共有をしていただく。また、チームで医療をしていく、そういった意識を持っていただくこと。また、加えて、労働力人口が減少する中で多様なキャリアパスの構築等を通じて、まず人材の有効活用、幾つか資格を持っていただく、例えばそういったことも必要になってくるんだろうと思います。 そういった意味で、保健、医療、福祉の各職種を通じた基礎的な知識や素養を身に付けた、そういった専門人材の養成に向けて、現在新たな共通基礎課程の創設に向けた研究を行っているところでございます。まだ研究段階ではありますけれども、こうした研究の成果も踏まえて、今後の医療従事者の方々に対する教育の在り方の方向性についても議論を進めていきたいと思っております。
○宮島喜文君 大臣、ありがとうございました。 この問題、なかなか、医師とか看護師がどうしても先に検討が進んでいく場合があるわけでございますが、これも、医療技術者、非常に多職種がおりますが、考えていただきたいということでお願い申し上げるところでございます。 最後にもう一つ、簡単に御質問させていただきます。 高等教育化というのは様々な分野で進んでおりまして、私たちも、先ほど大臣からもお話がございましたが、チーム医療を進めるためにそれぞれの多様なスタッフでございますが、高い専門性を前提に目的と情報を共有して、業務を分担しつつもお互いに連携して補完し、そして患者さんの状況に応じた適正な医療に対応していきたいというふうに考えているところでございます。 こういうふうに考えますと、ほとんどの今職種が三年制であるわけなんでございますが、これは、四年制がございますからね、三年制でもよいというふうに言われているわけでございますが、これはやはり四年制を将来考えなければいけないであろうという声も出ておるところでございます。 これについて厚生労働省はどう考えているか、見解をお伺いしたいと思うわけでございます。
○政府参考人(武田俊彦君) ただいま御指摘のございました医療従事者の教育内容の見直しでございますけれども、この点につきましては、現在必要に応じて順次見直しを行っているところでございまして、まずは現状に即した教育内容に見直しを行うことが必要というふうに考えているところでございます。 例えば、昨年十二月に取りまとめられた理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会、この報告書におきましては、修業年限四年制とすることにつきまして、総単位数の引上げなど教育内容の充実を図ることによる影響、医療職全体のバランス、リハビリテーションに関する国際的な教育水準なども踏まえた検討が必要と指摘をされたところでございます。 ほかの職種につきましても、この理学療法士と同様に、教育内容の充実による影響や医療職全体のバランスなどを踏まえた検討が今後必要であるというふうに認識をしております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 この四年制の問題につきましては、もう既に、例えば日本診療放射線技師会などは平成二十六年の五月二十二日に医政局の方に要望書を提案したり、作業療法士におかれましては、既にもう平成二年に四年制大学レベルに引き上げることということで要望書などを厚生省に出しているという実態がございますので、ほかの職種も当然そういう今立場に立っているという認識を私持っているところでございます。多職種で、非常に、それも医療・福祉系といいますとそれぞれまた役割も違う、又はそういういろんな特殊性なこともございますが、いろいろ整理することも必要であろうというふうに考えているところでございます。 この問題、最後の教育問題については今後ともいろんな面から質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 どうもありがとうございました。
○自見はなこ君 ありがとうございます。参議院自民党の自見はなこです。今日はどうぞよろしくお願いいたします。 加藤大臣、高木副大臣、牧原副大臣、田畑政務官、大沼政務官を始めとした厚生労働省の職員の皆様の日頃の厚生労働行政に対する御尽力に心から感謝申し上げます。真摯に審議に臨んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 一問目ですけれども、外国人観光客の医療に関わる問題についてです。 昨年の七月、沖縄県を訪問した際に県医師会の先生方から、自見さん、沖縄では医療機関へ受診する外国人の観光客が最近急に増えていることが県医師会の中でも大きな取り組むべき課題となっていますよと言われました。これらの課題に対応しようと沖縄県医師会では、外国人観光客受入れ対応問題検討プロジェクト委員会を設置し、アンケート調査なども行い、課題の概要が見えてきたということで是非視察に来てほしいということで、今年の一月に現地に視察に行ってまいりました。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕 沖縄で医療機関を訪問し、沖縄県医師会、そして沖縄県での医療関係者、行政関係者等と意見交換をしてまいりました。訪ねた沖縄県の医療現場では、看護師の方々や医師の方々、また医療現場で働いておられる事務職の方々が、せっかく沖縄に観光で来てくれたのでいい思い出とともに帰ってもらいたいという気持ちで、大変忙しい臨床の現場でもしっかりと時間を割いて外国人の観光客の方の急病や急なけがへ御対応していただいていることに頭が下がる思いでございました。 訪問した結果、問題点は外来か、あるいは入院かということである程度分けて考えていいようにも思いました。 外来での問題点は、大きな医療機関ではクレジットカードでの支払が主であることより医療費の未払の問題は意外と少なく、むしろ問題は、外国人の観光客が様々な国から訪日しているということで、使用する言語が多言語化しているということでした。現代社会ですので、通訳のアプリですとか、あるいは電話通訳などのサービスを使用している医療機関はあるものの、救急の現場では時に思うように活用できないということがあったり、また、救急外来でそのほか多くの患者様が待っているときに英語で診断書を書いてほしいと言われることを求められて、その事務作業にも時間が掛かるという問題があるようでした。 夜間はやはり小児の受診が多いということでしたが、準夜帯で来る小児科の患者さんは、訪問した先では大体三人から四人でしょうかということでした。一人当たりの外国人の観光客に掛かる所要時間が大体二倍から四倍ですねということでしたから、そこから考えると、準夜帯で三人から四人の外国人観光客への対応というのは確かに多い数字だなというふうに感じたところです。 また、一方の入院の場合ですが、当然、症状も外来と比べて重症化しております。そして、その中で医師と患者や家族との話の内容が、命に関わることであるとか、あるいは手術の同意書が必要な場面であったりと、求められる医療通訳のレベルが外来より断然高くなる。また、死亡の場合には、御遺体をだびに付して御帰国するか、あるいはそのまま搬送するか。そのまま搬送する場合にはエンバーミングなどの処置が必要であったり、また新たに生まれた場合、出生した場合には在外公館との国籍に対するやり取りなどなど、そしてまた聞きましたけれども、結果的に大丈夫だったんですがということでしたが、日本では通常即入院で絶対安静となる全前置胎盤とは妊娠中のお母様の胎盤の状況でありますが、胎盤の全てが子宮口の入口にあるということを全前置胎盤といいますが、全前置胎盤の警告出血、これは通常、出血があるとそのまま赤ちゃんが圧迫してしまいますので、胎盤からの大量出血となって母子共に命の危険にさらされますけれども、こういった全前置胎盤の警告出血の妊婦さんがどうしても自分の母国に帰りたいということで自己責任で帰りますと一筆書いたようですけれども、やはりそうであっても、機上で何もないことをスタッフ一同で祈りながら帰って、結果大丈夫だったけれども、もし万が一何かあったときにはどうすればよかったんだろうかなど、あるいはこういった場合の裁判へのリスクをどう考えればいいでしょうかというような御意見をいただきました。そういった様々な事務的なやり取りも、今は病院の事務のスタッフが日常の業務をこなしつつその傍らでしているという状況でございました。 そして、やはり入院の場合ですけれども、治療費が高くなるということですから、ここでは未払の課題が数件ほど出てきておりました。頻度としては、視察に伺った病院ではICUに月に一人ぐらい患者さんが入院している程度でしょうかということでございました。加えて、その場合の医療費の設定でありますが、基本的には自費診療でありまして、請求金額は医療機関ごとに設定しても問題ないはずではあるものの、実際は診療報酬上の実費相当額だけを請求しており、通訳に掛かる費用ですとか事務負担というものは事実上病院が持ち出しをしているところが多かったのも大変印象的でありました。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕 こういった状況も受けて、民間の医療保険も取組を開始しております。日本に入国後に加入できる保険商品の開発や販売などもしておりますが、早産などで新たに誕生して生まれて治療を要してきた新生児は保険商品の対象とならないなどの課題もございます。 それぞれ厚労省や、そして観光庁も数年前から積極的な取組を開始してくださっているものの、それに追い付かないほどの急激な外国人観光客の増加により、沖縄では課題も急速に浮き彫りになってきておりました。また、伺った話から総合しますと、これらの課題は都道府県の行政レベルのみでは解消しづらい課題であるなとも感じています。沖縄県医師会が行った回収率が七〇%の県内の病院へのアンケートでは、平成二十五年から三年間で三百五十一人、六百七十四人、千四百九十二人と受入れ外国観光客の数というものは二年間で倍増しているのが現状で、今後も増加が予想されます。 また、アンケートの中では、離島の診療所からのものもありました。医師一人、看護師一人、事務員一人という体制の中で対応していることが多く、大変緊迫した現状であるということでございました。 御承知のとおり、来年はラグビーのワールドカップがあり、また再来年にはオリンピック・パラリンピックが東京であります。そして、政府としても、二〇二五年、大阪万博の誘致を現在目指しているところでもございます。観光が日本の経済活動を支える業種として急速に成長している今、我々はこの課題に対して取り組むべき時期であるというふうに考えております。 そこで、加藤大臣にお尋ねをいたします。 外国人観光客が増加をし、医療機関を受診した場合の課題について、省庁横断的に更なる取組が必要だと考えておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 日本を訪れる外国人の方、平成二十九年には年間で二千八百六十九万人になっているわけでありますし、今お話がありましたラグビーのワールドカップ、オリンピック・パラリンピック、さらには大阪での万博誘致等を進める中で日本への訪問する方を増やしていこうと、こういう方針の中で、特に日本に来られて病気になる、大変困ったときにしっかり対応をしていくということは、今委員御指摘のように日本に対する良い印象となり、また、その後また日本を訪日していただけるとかいろんなことにもつながっていく大事な要素だというふうに思っておりまして、そういった中で安心、安全に日本の医療機関を受診できる体制を整備していく、これは極めて重要だというふうに思います。 ただ、そういう中で、今委員、かなり細かく、外来の場合、入院の場合、抱えている問題、沖縄の医師会等からのお話がありました。多岐に及ぶところでございます。厚生労働省においても、これまでも医療通訳を配置する、院内案内図や資料等の多言語化を支援するなど、未来投資戦略二〇一七で目標に掲げた、外国人患者受入れ体制が整備された医療機関を二〇二〇年までに百か所という整備目標を大幅に前倒しをし、本年度中に百か所ということは達成をしたわけでありますけれども、今後、こうした機関の病院だけではなくて地域全体で外国人患者を支える体制を整備することが重要というふうに認識をし、平成三十年度においては、観光業界とも連携した地域特性に応じた外国人患者受入れ体制のモデル事業、こういったことを進める中でそうした体制の整備を厚生労働省としては図っていきたいと思っております。 また、委員お話がありました政府全体としての取組ということでありますけれども、内閣官房健康・医療戦略室の下に、訪日外国人に対する適切な医療等の確保に関するワーキンググループが近々設置されるということになっております。このワーキンググループには厚生労働省からも医政局長等が参加することになっておりますけれども、こうした枠組みを活用しながら、今委員からもいろいろ御指摘をいただきました、その点も踏まえて、省庁横断的に今検討を進め、地域の実情、今沖縄県からのお話もありましたが、そうした関係部局とも連携しながら、訪日外国人の医療問題、これ一つ一つ具体的に取り組んでいきたいと考えています。
○自見はなこ君 大変力強いお言葉、ありがとうございました。全国での実態把握ですとか、あるいは議論を進めていく中で法的整備が必要になる箇所があるのかとか、あるいは財源等々の省庁横断的に取り組まなければ分からない問題がたくさん見えてくると思いますので、是非御指導いただきますようにお願いいたします。 二問目は、医療分野のサイバーセキュリティー対策についてお尋ねをいたします。 私も全国の医療機関を引き続き回らせていただいている生活を送らせていただいております。昨日も伺った島根県では、医師会とそして地域の医療機関が連携をして、まめネットというネットワークをつくって活用をしているところでありますが、こういった医療のネットワークというものが全国にはおよそ二百五十程度あるというふうに言われています。現在、それをつなごうとする動きですとかあるいは遠隔診療ですとか、今後ますます医療分野でICTを活用していくことが加速度的に進んでいくことが予想されております。 そして、厚労省の中でも、現在データヘルス改革推進本部を設置し、健康、医療、介護の分野を有機的に連結したICTインフラを二〇二〇年度から本格的に稼働させるために、今現在幅広く検討を行っているとも伺っております。 また一方、記憶に新しいとは思いますけれども、昨年はイギリスの医療機関ではランサムウエアによるサイバー攻撃によってオンラインの接続の切断を余儀なくされ、患者様の予約がキャンセルされたり、あるいは地域医療システムにも影響を与えたりしたということが報告をされています。 また、内閣官房では数年前よりNISC、内閣サイバーセキュリティセンターを設置し、その中で国の十三の重要インフラというものを定めています。その十三の重要インフラの中に、電力、金融、情報通信、鉄道、航空などと並び、医療も含まれております。そして、そのそれぞれの十三の重要インフラの中でサイバーセキュリティー対策が官民連携して主体的に行われるようにということで、セプターと呼ばれる情報共有、分析機能を担う組織をつくっております。 ここでは、IT障害の未然防止ですとか発生時の被害拡大の防止、迅速な復旧や再発防止のため、政府等から提供される情報について、所属している事業者等に提供し、関係者内でそれらを共有しております。 長年にわたりまして、医療のセプターはその事務局機能が官の側にあり、残念ながら双方向のやり取りというものに課題がありましたが、ようやくこの春から医療界も医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会が連携をし、自らのこととしてこれらに取り組もうという機運が盛り上がってきておりまして、セプターの機能を医療界側で事務局を受ける運びとなるということも聞いております。 そういうことで、ようやく官民の連携が今後進んでいくということが期待され、また今回のことは大きな大きな一歩であるというふうには思うものの、実は他の分野と比較するとようやく入口に立ったところかなとも言えるわけであります。 ここで質問でございますが、このNISCで行われているサイバーセキュリティーについて、医療界がセプターカウンシルのメンバーとなるということを受けて、今後、医療分野でのISAC、これは同じ業界の業者間、事業者同士でのサイバー攻撃への防御力を高めることを目指して活動する組織でございますが、このISACを含め、まだ今後取り組むべき課題があるのではないかというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。 政府のサイバーセキュリティー対策の取組の中で、二〇〇五年度、平成十七年度の重要インフラの情報セキュリティ対策に係る行動計画というのが作られておりますけれども、委員御指摘のとおり、医療分野は金融や電力、ガスなどと並びまして重要インフラの一つに位置付けられております。その後、二〇〇七年度、平成十九年度に情報共有、分析機能を担う組織として医療セプターというのが設けられております。御指摘のとおり、医療セプターの事務局は、当初から私ども行政の方で担ってまいりましたが、今般、日本医師会に事務局を移管したところでございます。 また、あわせて、ほかの重要インフラ分野のセプターが参画し、分野横断的な情報共有を行うセプターカウンシルというのがございますけれども、これにつきましても、医療セプターを代表して日本医師会が参加表明する方向で最終的な調整を進めております。 さらに、医療関係団体間の情報共有を一層強化するため、医療セプターの構成員といたしまして、新たに日本歯科医師会、日本薬剤師会及び日本看護協会が加わるとともに、病院関係団体についても、既にセプターに参加している四病院団体協議会に加えまして、ほかの病院関係団体にも日本医師会から医療セプターへの参加依頼を行っている、こういった状況にございます。 また、ISACについての御指摘もございました。このISACにつきましては、金融、情報通信、電力などの分野で自主的な取組として分野ごとのISACが設置をされておりまして、この組織を通じて業界内の情報共有とか分析機能を強化をしているというふうに私どもも承知をしております。 医療分野のICT化を一層進めていく上で、このサイバーセキュリティー対策の強化は非常に重要な課題であると受け止めております。したがいまして、日本医師会がセプターカウンシルに参加表明することも踏まえ、ほかの分野の先進的な取組も参考にして、医療分野の更なる取組について私どもとしても関係者とともに検討してまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 誠にありがとうございます。 医療界一丸となってというところは大変大事だと思いますので、引き続きの御指導をお願いしたいと思います。 また、今国会でも、内閣官房からサイバーセキュリティ基本法の一部を改正する法案というものが提出をされておりまして、そこでは、国の行政機関、地方公共団体、重要インフラ事業者、サイバー関連事業者、教育研究機関、有識者などがメンバーとなり、官民の多様な主体が相互に連携し、サイバーセキュリティーに関する施策の推進に係る協議を行うための協議会を創設する等の措置というものを講ずることを目的とすることがうたわれております。 今のこの時期というものは、大きく国全体でICTの安全性に取り組んでいる時期ですので、この時期に医療界も官民連携して頑張っていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。 続きまして、三問目でございます。 厚労省では、三月の末に遠隔診療に対するガイドラインを取りまとめる予定というふうに伺っております。ICTを活用した診察や医療に関わるやり取りの方向として、ドクター・ツー・ドクターの専門家同士の意見交換をするパターンや、あるいはドクター・ツー・ペーシェントでも、患者様が在宅や自宅にいて医師が医療機関にいるパターンと、それ以外に、患者様が医療機関や本人確認のできる環境にいて、その医療機関以外のところにいる医師、例えば子育て中や介護中のもしかしたら医師が自宅にいるかもしれないという、そのパターンが考えられるというふうに思っております。 現在は、いわゆるDツーP、ドクター・ツー・ペーシェントの前者のパターンを遠隔診療として想定し、ガイドラインなどを作成してくださっているところと思っております。そして、この後者のパターンというものは、よくテレワークとも呼ばれているものですが、特に二十代では女性医師が三分の一を超えていくということを考えますと、今後非常に有益だというふうに思っておりますので、こういったものを適切に組み合わせて運用するといった場合の可能性に対して大変大きく期待をしているところであります。 ただ、新しい領域であるがゆえに懸念事項もあります。幾度も委員会等で指摘をさせていただいております成り済ましドクターですとかあるいは成り済まし患者の問題は、不正請求や不正な処方の温床になる可能性があることから、ICT上の医師のみならず全ての医療職が速やかに電子認証としての身分確認ができるかどうかというところをどう整備していくかということが、今後医療のICTを我々が推進できるかのキーとなってまいるというふうに考えております。 御承知のように、日本はこの医療分野のICTというのは、先進諸国の中でも整備という意味ではまだまだこれからかなというふうに思っております。台湾では既に全医師が医師の電子認証ができる身分証というものを持っておりまして、カルテの記載ですとか処方、そして保険の請求に及ぶまで医療分野のICT化が非常に整備が進んでおります。そして、昨年夏に訪問させていただきましたけれども、日本とは個人情報の取扱いが異なってはおりますが、中国の都市部では既に患者様の持つ保険証というものもスマホの中に入っているといった状況でございました。 また、視点を変えてでございますと、こういったものが進みますと、今までは診察室の中だけで完結してきたやり取りというものが今後は容易に録音や録画されることが予想され、特に今それらがICT上、医療の範囲を超えてソーシャルネットワーキングのサービスなどで拡散されることもどこかで考えていかなければいけないというふうに思っております。 実際に健保組合で禁煙指導を遠隔診療で行っている女性医師とお話をしましたところ、御自身は医療機関から遠隔診療をDツーPで行っていたんですけれども、どういうわけか相手の男性の患者様がバーにおられ、そのやり取りに録画とかの拡散など身の危険を感じたという話も実際として聞いたところであります。 そこで、お尋ねをさせていただきたいと思っております。二問続けてになります。 遠隔診療の方向性を打ち出す中で、インターネット上での成り済ましドクターの防止の観点から、引き続きHPKIカードの普及と連動して進めていってほしいと思っておりますが、いかがでしょうか。その際、今後、厚労省としてICT上の医師と患者の情報についてどのような取扱いがされる方向でいるのかを教えてください。よろしくお願いします。
○政府参考人(武田俊彦君) ただいま御指摘ございましたように、この情報通信技術の進展ということは医療の分野でも様々な活用の可能性があるというふうには思う一方で、新しい技術であるがゆえの懸念があるというのも御指摘のとおりではないかというふうに思います。 この情報通信技術の進展に合わせまして、情報通信機器を用いた診療、いわゆる遠隔診療がこれから普及をしていくという段階にございますけれども、これを更なる普及、適正な形の推進ということのためには、やはり医療上の安全性、必要性、有効性といった観点から一定のルールの整備を行うことが必要であり、これによって安心できる適切な遠隔診療を進めていく必要がある、このように認識をしているところでございます。 厚生労働省といたしましては、平成三十年二月八日に情報通信機器を用いた診療に関するガイドライン作成検討会を立ち上げたところでございまして、現在、この遠隔診療を行うに当たって必要なルールについて鋭意検討を進めているところでございます。そして、今年度末までにこの指針の策定ということを行うこととしております。 その内容の中ででございますけれども、ただいま御指摘がありました、例えば医師が医師免許を保有していることを患者が確認するための成り済まし防止のためのHPKIカード、医師資格証の活用でございますとか、個人の画像が医療以外の不適切な使用がなされないよう事前に医師、患者間でその扱いについて合意を取ること、こういったことについても盛り込んでいく予定としておりまして、ただいま御指摘をいただいた点も踏まえ、適切な遠隔診療の推進を図ってまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 HPKIというのは、御存じのとおり、ヘルスケア・パブリック・キー・インフラストラクチャーでありまして、決して医師だけのものではございません。広く医療職で普及していくべきものだと考えております。そして、この普及は医療の分野でのICTを進めていく上で大変重要でございますが、同時に、日本で達成をしていると言われておりますユニバーサル・ヘルス・カバレッジを財政上もしっかりと維持をして、そして次世代へ引き渡していく責任というのが我々にあると思っておりますが、こういった意味でも非常に有用なツールになるというふうにも思っております。 今後のHPKIは、そういった観点から広く医療界に普及しようということで頑張って、ようやく船出をしたところでありますので、引き続き御指導賜りますようよろしくお願いをいたします。 それでは、続きまして、女性の医療職についての質問に移りたいと思います。 女性医療職エンパワメント推進議連というものを、会長野田聖子先生、幹事長高階恵美子先生、そして事務局を自見はなこで務めさせていただいておりますが、こちらで大臣の方へ年末に要望も持っていくことができました。それらを受けて、女性医療職が働くに当たり不可欠な院内保育の拡充ということで是非を要望したところでありますが、どのような診療報酬上の取組をしたか、教えていただければ幸いです。
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答えを申し上げます。 生産年齢人口が減少していく中で、女性医療職を含めまして医療従事者の勤務環境を改善していく、これは大変重要であると考えておりまして、今般の診療報酬改定におきましても柱の一つとして取り組ませていただきました。 その中で、御指摘の院内保育の設置等につきましてですけれども、その促進が図られるように対応を行ったところでございます。具体的には、総合入院体制加算の要件の見直しを通じて促進を図るということにいたしまして、これまで病院勤務医の負担軽減などの体制を構築するということを要件としておりましたけれども、これは勤務医だけではなくて病院に勤務する医療従事者全体の負担軽減等の体制構築、これを要件といたしました。 その上で、負担軽減と処遇改善の計画を作成していただくということにいたしておりますけれども、この計画に盛り込む項目の選択肢といたしまして、院内保育所の設置を位置付けたところでございます。 引き続き、関係者の御意見をよく伺いながら、院内保育の促進など医療従事者の勤務環境の改善を図ってまいりたい、かように考えてございます。
○自見はなこ君 誠にありがとうございます。 去年行われた参議院の厚生労働委員会でも女性医療職の働き方について質問させていただきましたときに、函館市の医師会で行っていただきました市内の十ある病院に対してのアンケート調査ということを御紹介させていただきました。その中では、医療機関の中での持ち出し、院内保育等を整備するための持ち出しの費用というものが大体二千万円を超えているといったところから、整備はしたいんだけれども、雪国であるのでその整備をしなければならないという条件がありますけれども、それ以外の地域でもこういったところに対しての整備をするときに対して何らかの後押しが欲しいということでの要望でございましたので、今回の総合入院体制加算ということの要件に入れていただいたというのは本当に心強いことでありまして、誠にありがとうございます。 続きまして、女性医療職について質問をいたします。 病児保育というものも働く女性にとっては大変に重要なサービスでございますが、この病児保育というものを運営する側の立場からいたしますと、季節に変動性というものがございます。冬場になりますと患者様が大変多くて、そして夏場になると患者様が大変少なくなるということから、ただ、そうはいっても人は抱えておかなきゃいけないというこの季節変動性というものがありますが、それに対して今回どのような具体的な施策をしたか、教えてください。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 御指摘いただきました病児保育事業につきましては、感染症の流行、あるいは病気が回復したことによる突然の利用キャンセルといったものもあるということで、利用されているお子さんの数の変動が大きくて、経営をするに当たって非常に不安定になるなどの御指摘を関係の方から御指摘、これまでいただいております。 このため、現在御審議いただいております平成三十年度予算案、国会で御審議いただいております予算案におきましては、運営費の基本単価について、事業の安定によりつながるような補助の仕組みにさせていただくというのが一点。さらに、利用児童数に応じた加算について、現在二千人となってございます上限を見直して、二千人を超えて利用した場合にも利用児童数に応じた加算を行うことを盛り込ませていただいております。 このような取組を通じて、地域の保育ニーズに対応できるように、関係者の方々の御意見もよく伺いながら、病児保育事業の一層の推進に取り組んでまいりたいと思っております。
○自見はなこ君 誠にありがとうございます。 医療現場での働き方改革というものも今現在議論が進んでおりますけれども、医療福祉職というものは、前回もお話をさせていただきましたとおり、七五%が女性というかなり特殊な職場であります。この医療界そのものの存亡というものは、私は、これからいかにワークシェアの議論と、そして女性が継続して働ける徹底した環境づくりが構築されるか、この二つに懸かっていると言っても過言ではないというふうに思っております。そのためには、院内保育の拡充とそして病児保育の拡充は大きな大きな役割を果たしてまいります。 また、病児保育に対しての基本加算の底上げに対しては大変心から感謝をしているところでありますが、今後はそれプラスの多くの新規の参加というものも求められるわけであります。今日のお手元に皆様に配付資料で、このかわいいものがございますけれども、これは医師会の一つの取組を御紹介させていただきたいと思ってお持ちをいたしました。 医師会の事業、様々やっておりますが、実は病児保育を行っている医師会というものも数多くございます。お手元にありますのは、この四月から開始されます東京都の大森医師会の病児保育の御紹介であります。夜間に医師会では休日夜間診療所というものを、昼間の診療所での勤務が終わった先生が夜に、医師会の大体は中にあることあるいは併設されていることが多いんですけれども、その診療所に来てくださって、準夜帯の時間の救急患者様の受入れというものを対応してくださっているというものを運営しておりますが、ここが昼間に空いているということがありまして、そのスペースを利用して昼間に病児保育をこの春から始めるということでありまして、大森医師会の小さな森の病児保育ということで、ピッコロボスコというのが小さな森ということなんですけれども、何ともかわいらしいチラシでありますけれども、こういったものも行っております。 それ以外にも、以前も同じ話をさせていただいたと思いますけれども、実は小児科というものは、各種の近年のワクチンの普及によりまして、以前よりも随分と感染症による入院の数が減っております。ですので、是非空き病棟を活用していただいて、このような形で病児保育を行う医療機関も今後出てきてほしいと思っているところであります。施設基準など、これがまた医療機関とそして病児保育ということで様々なハードルもあるやに聞いておりますが、是非柔軟な対応をお願いいたします。 さて、次の質問に移ります。 配付資料のもう一つの方の新聞記事でございますが、そこにもありますように、医学部の高学年で行われる臨床実習の内容を取りまとめた、今まで二十五年間使っております前川レポートの見直しとして、現在新たに今レポートが取りまとめられようとしているというふうに記事にも書いてございますが、現在これはどのような進行状況か、教えてください。
○政府参考人(武田俊彦君) 私どもといたしまして、医師の知識及び技能の更なる向上に向けまして、卒前の臨床実習を充実させ卒後の臨床研修にシームレスに接続していくこと、これ非常に大事なことだというふうに考えております。 今御指摘のございましたように、卒前の臨床実習につきましては、平成三年の臨床実習検討委員会最終報告、いわゆる前川レポートでございますけれども、この報告におきまして、医学生が行える臨床実習とその要件についてお示しをしておりました。しかし、既に二十六年が経過しておりますので、医学の進歩を踏まえた参加型臨床実習を更に進めていく必要があることから、新たに平成二十九年度厚生労働科学特別研究事業におきまして、医学部の臨床実習において実施可能な医行為の研究、これは日本医学会連合会長の門田先生に研究代表者をお願いしておりますけれども、この研究を平成二十九年度研究事業として行っているところでございます。 厚生労働省といたしましては、この研究報告を踏まえまして、医学生が行える臨床実習を明らかにすることにより臨床実習が更に充実するよう、シームレスな医師の養成を進めてまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 そのレポートは、恐らくは前川レポートに代わり門田レポートというふうに通称で呼ばれることになるのかもしれませんが、現在はともすると医学部の臨床実習はどちらかというと見ているだけかなという、参加型よりも見学型が多い、あるいはまた、研修医になっても一か月ごとに科がローテーションで変わってしまいますので、なかなか踏み込んで参加するということができない場合があるとも聞いております。医学部の高学年と臨床実習の二年間のこの四年間という医師の養成課程にとって最も大切な時期がいわゆるお客様状態であるということは、私は医師養成課程においての問題点の一つとして指摘をさせていただきます。 患者様や医療安全への配慮というものはもうもちろんのこととして、ここでも女性医師も増えている現状も考え、この四年間という貴重な時間を有効に過ごし、そして日本では臨床研修を終えた医師は十分に一般診療能力があるんだよ、そういうふうな医師養成を日本では行っているんだよということの医師養成の課程を確立し、その後に十分に地域医療にも資する医師の働き方ができるように是非持っていく必要があると思っておりますので、引き続きよろしくお願いをいたします。 その上で、文科省、厚労省、それぞれにお尋ねをいたします。医学部の高学年、四年生の終わりで受けることが多いと言われております共用試験でございますが、それと照らし合わせて、今後の国家試験の在り方についてそれぞれのお立場からお考えをお聞かせください。
○政府参考人(武田俊彦君) まず、私ども厚生労働省の認識を御説明をさせていただきたいと思います。 医師養成につきましては、御指摘もございましたとおり、医療における国民の需要が高度化、多様化している状況等に鑑み、医師がその任務を十分に果たしていくためには、医学部教育で行われております四年次における共用試験、五年、六年次における臨床実習、そして厚生労働省で実施をしております医師国家試験、卒後臨床研修、これらが互いに有機的に連動したシームレスな体制であることが非常に重要になってくるというふうに考えてございます。 このため、私ども、医師国家試験におきましても、このCBTと言われている共用試験と出題内容の重複を精査することを通じ、臨床的な応用力を問うことに重点を置く方向でこの国家試験の見直しを行ったところでございます。 現在、厚生労働省におきまして、今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会で検討を行っておりますけれども、ここにおいて、医学生の共用試験、CBTの位置付けの整理、そして医師国家試験における臨床実地問題の重点化などを中心に文部科学省とも協力しながら検討を進めているところでございますので、こういった医師国家試験改善検討部会における議論も踏まえつつ、医師養成体制の更なる充実を私どもとしても図ってまいりたいと考えてございます。
○政府参考人(信濃正範君) 社会の期待に応える医師を養成するためには、先ほど御指摘がありました共用試験、これも含めました卒前教育、それから医師国家試験、卒後の臨床研究など、卒前卒後一貫した医師養成を推進する、こういうことが極めて重要であるというふうに認識しております。 このため、医学教育モデル・コア・カリキュラム、これは委員御案内のとおり、各大学において卒前研究のカリキュラムを策定する際の参考となるものですが、これを昨年三月に改訂しました際には、厚生労働省と連携協力して卒後臨床研修との整合性を図ってまいりました。 そして、委員御指摘の医師国家試験についてでありますけれども、これは卒前教育や卒後臨床研修等の状況も踏まえまして、医師養成課程全体を俯瞰しながら、その在り方について厚生労働省において検討されるものと、こういうふうに承知をしているところでございます。 その上で、文部科学省としましては、今後も、厚生労働省と連携協力をしまして、社会の期待に応える医師が養成されるように努めてまいりたいと、こう考えております。
○自見はなこ君 両省庁連携して是非取組をしていっていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 まず初めに、保育の充実について質問をさせていただきます。 景気回復の流れや女性が活躍できる環境整備の進展などで、子育てをしながら働く女性が増加をしております。就労環境整備のためにも待機児童対策は待ったなしであり、取組を加速しなければなりません。 平成三十年度予算では、待機児童の解消、保育の受皿の拡大として、子育て安心プランの二年間前倒しの実現へ向け、十一万人の保育所等運営費を計上していると承知をしております。 その上で、女性の就業先としてサービス業に従事している方も多数おられます。平日働き、土曜日、日曜日休みのパターンではなく、土日に働き、平日にお休みを取られるというパターンが多いとも伺っております。 キャリアプランを形成しやすい社会のためにも、土曜、日曜や深夜、早朝帯にお子さんを預かってくれる保育所の充実がこの現代にとっては必要です。保育士の処遇も含め、体制整備をしていただきたいと思います。 高木副大臣、是非取り組んでいただけませんでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。 御指摘のとおり、働き方が多様化する中で、夜間保育や休日保育といった多様な保育に対するニーズが高まっておりまして、こうしたニーズに応え子育て支援の充実を図ることは非常に重要であると認識をしております。 平成二十七年四月から施行された子ども・子育て支援新制度では、保育を必要とする事由として、パートタイム、夜間など、就労形態の多様化に対応することを明示をしておりまして、多様な保育ニーズに対応した保育を提供する仕組みとしたところでございます。また、保育所の運営費につきましても加算を設けまして、夜間保育や休日保育など、多様な就労形態に対応した保育を実施するための経費を計上することによりまして、地域のニーズに応じた多様な保育を提供できる仕組みとしております。 今後とも、こうした多様な就労形態に対応するため、夜間保育や休日保育など、受皿の確保に努めてまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 私も先日、神奈川にある百貨店のところに伺いました。そのところで、施設の関係上で企業内保育所をまだつくれない、しかし臨時に一回やってみようということでやってみたら、これは働く女性にとって大好評だった。ですから、企業内保育所も充実をしていくということが、働く方に対する安心や、また環境整備ということで、従業員に対する皆さんの福利厚生にも直結をしていくと思います。 是非、政府も働く環境の整備ということが大事であるということの認識を持って取り組んでいただきたいと思います。 二番目は、先ほど自見先生もお話をいただきましたので、病児保育の拡充、是非取り組んでいただきたいということで飛ばさせていただきます。 次に、所信表明の中で、全ての子供には、適切な養育を受け、健やかな成長、発達や自立等を保障される権利がありますと大臣は述べていただきました。これに関連して質問をさせていただきます。 保護者の疾病やその他の理由によって子供を養育することが一時的に困難になった場合に、お子さんをケアすることを目的とした子育て短期支援事業があります。都会部において、この制度を利用したゼロから二歳児のショートステイの利用が急増をしていると承知をしております。一方で、地域によってはこの事業自体が知られておらず、ニーズがあるにもかかわらず、そこに触れることができないということで、お子さんの様々な課題があるということもお聞きをしております。 ところで、地域の児童、家庭の福祉の向上を目的として、児童福祉法第七条及び第四十四条の二に規定されている民設民営の児童福祉施設である児童家庭支援センターがあります。児童家庭支援センターは、子育て短期支援事業を活用した家庭支援を担っていただいております。ここでは、事業の利用が増加をしている、すなわちこれは社会環境の変化を意味しております。 ニーズが高い児童家庭支援センターの体制整備、強化を図っていただきたいと思いますけれども、高木副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。 子育て短期支援事業は、子ども・子育て支援法に基づきまして、各市町村で需要量を見込みながら整備計画を立てて、市町村事業として実施をしております。平成二十八年改正児童福祉法の家庭養育優先原則を推進していくためには、できる限り家庭での養育を続けられるよう、地域での養育支援を充実する必要があります。したがいまして、子育て短期支援事業の役割は一層重要になると考えております。 その一方で、支援を必要としながらも利用することができない方々もいらっしゃるとの御指摘もあります。子育て短期支援事業の受入先は各市町村におきまして設定されているところではありますが、その需要に見合った受皿を確保するためには、児童家庭支援センターを含め、様々な地域資源を活用することが重要でございます。三浦委員の御指摘を踏まえまして、市町村に対しまして改めて周知をしてまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 副大臣、よく言っていただいたと思って、聞いていただいている方が言っていると思います。一番子供の近いところと将来のことを考えていただいている皆さんが、本当にこの国会の中で議論をされて理解をしていただいているということは、モチベーションにも、また更なる支援も頑張れると思いますので、是非、市町村にもしっかりと訴えていただきたいと思います。 その上で、ちょっと深掘りをさせていただきます。 子育て短期支援事業の利用について、減免制度がある生活保護世帯と市県民税非課税世帯が大半を占めております。しかし、現場では、課税世帯であっても厳しい経済状況の人が利用したいとの要望が強い、また、利用していただきたいとの声も伺いました。ところが、規定金額として一日当たり八千六百円。税金で半額が支援されているといっても四千三百円です。上乗せ支援としても、助成金も自治体格差があるとも伺いました。いずれにせよ、高過ぎて費用負担ができず、利用ができていないというのが現状です。 児童虐待防止のためにも、まず支援の状況格差について厚生労働省として現状把握、調査をしっかり行ってもらいたいと思います。また、そもそもですけれども、納税金額のみで減免制度を判断する以外の方策も検討すべきだと私は思います。是非取り組んでいただけませんでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 子育て短期支援事業につきましては、国の補助基準の上限というものを定めておりますものの、今御指摘いただきましたような利用者負担の水準でありますとか、その求め方につきましては、費用全体などを加味をして、実施主体である市町村の判断により設定されるという状況にございます。御指摘のように、その中には課税世帯からは一律の利用者負担を求めておられる市町村もあるというふうに承知をしております。 厚生労働省としましては、その利用者負担の実態などを少し把握をさせていただいた上で、御指摘いただきましたように、非常に重要な施策でございますので、必要とする方々に支援が行き届くよう、対応を検討してまいりたいと思っております。
○三浦信祐君 是非、調査をよろしくお願いいたします。 保護者に知的あるいは精神障害があり、育児困難や虐待に陥るケースがあると聞いております。生活保護世帯や一人親世帯に対する経済的支援はありますが、母親が知的、精神障害である世帯への支援は皆無じゃないかというふうに思われても決して過言ではありません。子育て短期支援事業の利用としても、やはり一日当たりの利用料が高く、サービスを受けることが困難ですというふうにお聞きをいたしました。 要支援世帯として経済的支援や優先的利用としての一時保育や、ショート、デイ、トワイライトステイの利用がしやすい仕組みとすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 先ほどの答弁と重なるところもございますが、子育て短期支援事業につきましては、まず、その利用者の負担という意味では、国庫補助基準額の上限を定めている一方で、その利用者負担の水準、決め方は市町村の御判断。また、二点目として、利用の優先という点についても御指摘をいただきましたが、私ども、実態として、一般世帯ではなく、障害のある親のいる方、そういう世帯などを、支援を必要とする家庭を対象として事業を実施しているなど、これもまた市町村によってそれぞれ実施されているものと承知をしてございます。 その中では、御指摘のように、障害のある親御さんのいる世帯については事業のニーズが高いと考えられますし、こうした方々の利用が確保されることは非常に重要であろうと思っております。その上で、ニーズに着目した費用負担の在り方あるいは利用の優先などについて、まずは市町村における取扱いの実態を厚生労働省としては把握させていただきたいというふうに考えてございます。
○三浦信祐君 ありがとうございます。是非お願いします。 子育て短期支援事業でのショートステイ、トワイライトステイを実施しているのは児童養護施設、乳児院が大半であります。特に都市部のショートステイ需要は急増しております。乳児院でのショートステイ枠の拡大へ支援拡充が必要だと私は思いますけれども、これ、先ほど来ありますように、事業の主体としてはやっぱり県そして市町村であるということもよく分かっております。ですが、市町村に現状任せるだけじゃなくて、やはり国としての施策がきちっとその一人のお子さんのところに届くようにするためには、国が積極的に関与をしていただきたいと思います。 これはもう政治のリーダーシップを取らなければいけないような部分もたくさんありますので、高木副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) 先ほども答弁をさせていただきましたが、この子育て短期支援事業につきましては、平成二十八年改正児童福祉法の家庭養育優先原則を推進していく上でその役割は一層重要になると考えております。 今御指摘のとおり、受入先は、受入れ枠はそれぞれの市町村で設定されているところではございますが、その需要に見合った受皿を確保するためには、乳児院を含めまして、様々な地域資源を活用することが重要でございまして、こうしたことを市町村に対して改めて周知をさせていただきたいと考えております。
○三浦信祐君 先般視察をさせていただいた乳児院では、小規模グループとして一ユニット当たり乳児五人で、四ユニット合計二十名の養育をされておりました。職員は一人で二人から三人を担当していました。しかし、現場での苦闘を目の当たりにしました。ただでさえ過酷な勤務に加え、通院やアフターケアの外出等もあります。夜は二人配置のため、一人当たり十人を担当している。三時間ごとに授乳もあり、休む暇もないというのが現状でありました。夜の加配が一人あるだけでも、勤務中にも休憩が取れ、夜勤明けの休暇が可能となる。ゆとりある配置をしなければ、職員の方々の結婚、御自身の結婚や出産もあって定員がままならないという切実な声もいただきました。 私もその場で赤ちゃんをだっこをさせていただいて、この未来を本当に担っていただいている保育士の皆さんの不断の取組にもう心から敬意を表したいと思いました。 また、乳児院で一般の保育園で会話がされているようなことは実はできないということも言われました。それでは、じゃ帰りますという表現は一切しないようにしている。言葉が分からないかもしれないけれども、お子さんにとってみてここが家なのに、帰りますという表現はない。また、休憩をしますという表現も一切しないと言っていました。私の養育が休憩の対象なのかということも、本来だったらお子さんにとってあり得ない表現だと。そこまで乳児院に行っていただいている保育士の皆さんは真剣に言葉を選んでやっていただいているんです。 ですから、せめて乳児院で働く保育士の労働環境、そして、そういう思いをしながら頑張っているけれどもなかなか大変だということもあって、定着率がままならないということも伺いました。是非、この向上のために、単に事務的に物事を決めるんじゃなくて、職員配置及び処遇改善へ私は更に取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 三浦委員御指摘のように、乳児院で働く方の処遇改善、大変重要でありまして、これまでも累次の取組を進めてまいりました。 具体的には、平成二十七年度には、乳児院の保育士等の職員配置の改善を実施するとともに、職員給与の三%の処遇改善、また平成二十九年度には更に二%の処遇改善は行ってまいりました。これは保育士と合わせた格好でございます。そしてさらに、夜間を含む業務内容を勘案した上乗せや、キャリアアップの仕組みの構築等による上乗せ、これは保育士一般とはちょっと異なる形で、乳児院の特性も踏まえて対応させていただきました。 加えて、平成二十九年度補正予算及び平成三十年度予算案には、今年度の人事院勧告に伴う国家公務員の給与改定に準じた処遇改善、さらに、経済政策パッケージに盛り込まれた二〇一九年度からの保育士の更なる一%の処遇改善、こうした中でも、乳児院で働く保育士の職員の処遇改善についても当然検討していきたいというふうに考えております。 今後とも、必要な財源をしっかり確保しつつ、更なる処遇の改善あるいは職員配置の改善、こういったことに取り組ませていただきたいと思います。
○三浦信祐君 大臣、ありがとうございます。是非取り組んでいただきたいと思います。 次に、うつ病対策について伺います。 残念ながら、大臣の所信の中にうつという単語、うつ病対策、幅広に精神疾患の医療的対策についての言及がありませんでした。そもそも、うつ病対策の位置付けとして、障害の上での施策なのか、自殺対策の施策なのか、正直不明瞭だと言っても言い過ぎではないような気がします。 自殺を含めたうつ病による社会経済的損失というのは、日本では約二・七兆円との試算もあります。加えて、うつ病は体と心の病気で、連動している割合が高い疾患も数多くあるとデータが出ております。 まず、日本で、このうつ病について、厚生労働省の現状認識について伺います。
○副大臣(高木美智代君) 我が国のうつ病の総患者数は、患者調査によりますと、平成十四年七十一・一万人から平成二十六年百十一・六万人と大きく増加しておりまして、男女比は約四対六と、全体的に女性の割合が多くなっております。この背景といたしましては、近年の社会経済等の影響で抑うつ状態の人が増加していること、また、うつ病に対しての認識が広がり、医療機関を受診する機会が増加していることなどが考えられます。 厚生労働省といたしましては、早期受診などに向けた普及啓発、また診断や治療に関する各種研究、医療体制の充実等につきまして取り組んでおりまして、引き続き、うつ病対策を含めた精神科医療の充実に努めてまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 現状、うつ病に対して多くの医療機関では薬物療法の偏重の治療となっているというふうに世の中では承知をされておりますし、実態がそうなっているというふうにも聞いております。 現在のうつ病治療としての薬物療法における課題について、厚生労働省の認識を伺います。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 今、薬物療法につきまして御指摘がございましたが、薬物療法は、適切な薬物を適切に使用することによりまして、様々な精神症状を消失あるいは軽減することができるものと承知しております。一般に、薬物療法によってある程度症状が改善すると精神療法等の導入が容易になるということも知られており、薬物療法はうつ病治療に大きな役割を持っているというふうに承知しております。 うつ病治療における治療法ごとの診療時間、安易ということもありましたが、診療時間のデータを持ち合わせていないところですが、うつ病の治療は、薬物療法のほかに認知行動療法等の精神療法を組み合わせながら治療を行っていくということが重要であると考えております。このため、薬物治療についても個々の状態に合わせて適切に行っていただくことが重要であるというふうに考えております。
○三浦信祐君 薬物療法、確かに効果があるというふうにお医者さんからも伺いました。一方で、患者数が極めて外来で多くて、その患者さんをしっかり触れていかなければならないといったときには、どうしても話を聞く時間よりも、ドリフ治療という話もありましたけれども、食べられているか、寝られているか、じゃ、薬渡して、また来週と、こういうのが実態であるということも聞きました。 また、患者さんが薬が効いたという認識で、今日はこんなもんでいいだろうと自身で判断をしてしまって、その薬が本当に効いているかどうかというのが分からないまま次に治療に来たときに、この薬は効かないからということで、話も聞かずに、どういう薬を飲んでいるか分からないまま、どういう状態であったのか知らないまま診断を受けて別な薬に転遷をしていく、結果として多量の投薬が行われているという実態があるというのも現場では当然の認識となっております。 その上で、今御答弁いただいた中で、認知行動療法の話もしていただきました。公明党はうつ病治療の一つとして、認知行動療法の活用を長年にわたって訴えてまいりました。二〇一〇年には診療報酬の対象ともしていただきました。日本において認知行動療法が効果的であるとのエビデンスも積み上がってきております。 この認知行動療法についての厚生労働省としての認識、また課題について見解を伺います。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 うつ病患者さんの治療におきましては、休養を十分取ることに加えまして、委員からも御指摘がありました抗うつ剤を用いた薬物療法に加え、認知行動療法などの精神療法が用いられているところでございます。 このうち認知行動療法は、うつ病になりやすい考え方の偏りなどを面接を通じて修正していくなどの精神療法で、うつ病治療に対する有効性が示され、海外では広く用いられているというふうに承知しております。一方、国内では認知行動療法を実施できる医療機関や人材の確保がまだ不十分なところがあるのではないかということで、広く普及していないということが課題ではないかというふうに考えております。
○三浦信祐君 事実を確認させていただきたいと思いますけれども、一年間における保険診療で認知行動療法が提供されているうつ病患者の数は、また割合でも結構です、現状どのような状況でございましょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。 これは、診療報酬におきます認知療法、認知行動療法の算定件数ということでお答えを申し上げたいと思います。この中にはうつ病以外の不安障害などの患者さんに対して行われたものも含んでおるわけでございますが、平成二十八年五月診療分が私どもの最新持っている数字でございます。その数字を申し上げますと、約二千五百件ということになっているところでございます。
○三浦信祐君 二千五百件が多いのか少ないのかということもやはり先ほどのようなデータに関して照らし合わせていかなければいけないのかなと思いますけれども、治療効果が出るのに認知行動療法が導入がなされていないというふうに現場から聞きました。認知行動療法の普及を妨げる要因として、専門家が不足をしている、また、低い診療報酬が挙げられると思います。加えて、数が多い患者数に対応しなければならない多忙な外来治療によって、導入したくても物理的に不可能な状態だというふうにも現場ではお聞きをいたしました。 もちろん、この厚生労働委員会の先生の中で本当にこの分野詳しい方もいますけれども、更にこの認知行動療法の活用ができる社会にしていくことが私は大事なんじゃないかなと思います。これらを是非改善をしていく、また体制を取っていくということが私は必要だと思います。 大沼政務官、是非これ本気で取り組んでいただけませんでしょうか。
○大臣政務官(大沼みずほ君) うつ病患者の方に対します認知行動療法につきましては、しっかりとした有効性が示されているところであり、一定の治療効果が期待できるとされております。その普及に当たりましては、認知行動療法を用いることの効果等について、医療関係者の理解をより一層深めていくことが重要であると考えます。 このため、厚生労働省では、認知行動療法を実施できる専門人材の養成を図るため、平成二十二年度から、医師や臨床心理技術者等に対しまして、講義や演習形式によるプログラムであったり、スーパーバイザーによる個別指導といった認知行動療法に関する実践的な研修を全国的に実施しておるところでございます。平成二十八年度までに累計で四千八百五十八人が受講しております。また、平成三十年度の診療報酬改定におきまして、認知行動療法をより一層推進する観点から、精神保健指定医以外の医師が認知行動療法を行う場合の評価を充実することといたしております。 さらに、厚生労働省が運営するみんなのメンタルヘルス総合サイトを通じて医療関係者への普及を図っており、これらの取組を一つ一つ重ねていくことにより、この認知行動療法の更なる普及に厚生労働省としても努めてまいりたいと思います。
○三浦信祐君 ありがとうございます。是非取り組んでいただきたいと思います。 その上で、公明党は、医師と看護師によるチーム医療の導入を提唱し、診療報酬化がされております。お医者さんだけではなくて看護師も、是非、接していった中で更に治療、また効果が出るようにという思いが含まれております。 しかし、残念なことに昨年は診療報酬請求が一件もありませんでした。その要因として、看護師の要件のハードルの高さが挙げられます。改善が不可欠であり、対応した対策の周知徹底を強力に推進してほしいと思います。高木副大臣、是非取り組んでいただけませんでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) 委員御指摘のとおり、平成二十八年度診療報酬改定におきましては、看護師がその一部を担う形式の認知行動療法の評価を新設をいたしました。適切な認知行動療法を提供するため、その算定に当たっては一定回数以上治療に同席した経験を持つ看護師の配置を求めておりますが、同席すべき治療の範囲につきまして現場で厳しく解釈され、実態に即していないとの御指摘があったと承知しております。こうした御指摘を踏まえまして、平成三十年度診療報酬改定におきましては、認知行動療法の一部を担う看護師が同席すべき面接の範囲を緩和するなどの見直しを行ったところでございます。 本日、詳細の説明は省略をさせていただきたいと思っておりますが、厚労省といたしましても、適切な認知行動療法が行われるよう、平成三十年度診療報酬改定の説明会などの様々な機会を通じまして、認知行動療法に対する改定の具体的な内容につきましても精神医療などに携わる医師や看護師などに対し積極的に周知してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非周知徹底していただきたいと思いますし、一方で経営の面から今後議論をしていくと、不断の見直しも行っていただきたいと思います。 その上で、新たな対策として、簡易型認知行動療法、ハイブリッド型が提案をされております。インターネット及びSNSの活用により、少ない人材で効率かつ効果的に実施が可能とされております。ハイブリッド型認知行動療法の研究を促進し、エビデンスを取得すること、医療現場に導入できるようにしていただきたいと思います。 是非、研究の推進、治験数の増加のためにも、今後、研究費の確保や実習費用の予算化、そして実践支援に長い目で見て是非取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 うつ病の患者さんに対する治療法として、従来、対面での認知行動療法に加えまして、今委員から御紹介ありましたインターネットを活用した認知行動療法に関する研究が進行中であるというふうに承知しております。これは、医療者と患者さんが対面で実施する従来の認知行動療法にインターネットを活用して、御自宅で不安を和らげ、あるいは気持ちを軽くするなどのスキルをアップするなどのトレーニングを行う認知行動療法を併用するものでございまして、その有効性が示されたとの報告があるということも承知しております。 厚生労働省といたしましては、うつ病を含む気分障害で医療機関を受診する方が増加していることから、これらの方々に適切な医療を提供できるよう、新たな診断法、治療法などを開発することは重要であると認識しておりまして、これからもこうした研究、研修を推進してまいりたいというふうに考えております。
○三浦信祐君 是非、予算化、しっかり今後、この時期だけじゃなくて来年度も含めて検討していただきたいと思います。 最後に、健康運動士の活用についてお伺いをいたします。 健康増進、生活習慣病の発症予防と重症化予防へ健康運動指導士を積極的に活用すべきだと私は考えます。健康運動指導士が医師と連携することで国民の健康寿命の拡大が期待できます。働き方改革とともに健康確保措置を求める時代に、その能力を生かさない手はないと思います。 しかし、健康運動指導士の処遇、環境が決して恵まれておらず、インセンティブもありません。厳しい試験とカリキュラムを実施した上での資格であり、プロ集団であります。それに見合った処遇、環境も整え、しっかりとした待遇とすべきであると思います。是非検討していただきたいと思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 健康運動指導士は、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が実施をしております民間資格であります。保健医療関係者と連携しつつ、安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの作成及び実践指導計画の調整などを行う役割を担っているものであると承知をしてございます。 現在、厚生労働省におきましては、厚生労働大臣が認定する健康増進施設などにおきまして、健康運動指導士の配置を施設認定の要件の一つとしてその活用を図っているところでございます。また、健康運動指導士が活用されている健康増進施設におきます効果的な運動指導プログラムの開発などに関する研究も行っているところでございます。 このような取組や研究を通じまして、引き続き健康運動指導士が活躍できる環境整備を図ってまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 以上です。ありがとうございました。
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。 昨年の十二月五日の当委員会でサポステについて、地域若者サポートステーションについて取り上げました。その際、二つ課題を指摘をさせていただきました。まず一つ目は、仮登録シートの取扱いでございますが、その後どう対応していただけたんでしょうか。
○大臣政務官(田畑裕明君) 御質問ありがとうございます。 お話ありましたとおり、昨年十二月五日の当委員会におきまして、山本先生からサポステについて御指摘、御質問をいただいておりました。御質問の中でも、本当に必要な方に支援をつなげているのかといったことが根底に流れている御質問であったかと思っております。 その中で、今ございましたサポステの登録手続の運用実態について、御指摘を踏まえ、昨年末に全国百七十三か所全てのサポステを対象に実態把握を行ったところであります。この結果、三か所のサポステにおきまして、御指摘のように、本来スタッフが面談を通じ把握、記入すべき仮登録シートの項目の全部又は一部について登録希望者に記入させている運用実態があったことを把握をいたしたところであります。このため、直ちに是正を指示し、地元労働局を通じまして是正がなされていることを確認をいたした次第であります。 今後とも、こうした登録手続を含めまして、サポステ事業の適正な運営確保に向けまして、労働局等を通じた業務実態の把握や必要な指導等に努めてまいりたいと思います。
○山本香苗君 二点目につきましては、サポステの仮登録の制度自体でございますが、運用の見直しをお願いいたしました。どう改善していただけたのか。 また、併せてお伺いしますが、支援の現場では、高校中退者に対するアウトリーチ事業の一環として定時制、通信制の学生を支援する場合の考え方、これを明確にしてほしいという声が以前からありました。この点についてもどう御対応いただいたのか、併せてお答えいただけますでしょうか。
○大臣政務官(田畑裕明君) ありがとうございます。 そのときの質問におきましても、加藤大臣から現場の実態に即した対応策について検証する旨の答弁をさせていただいていたところでございます。 御指摘のとおり、いわゆるサポステの利用登録に当たっては、必ずハローワークでの確認をしなければならないことというふうにされているわけであります。これは行政事業レビューにおける指摘を踏まえ、サポステの支援を通じ、就職を目標とし得る方に支援対象を絞るとの観点から導入した仕組みであります。 今後、この指摘の趣旨を踏まえつつ、より効果的、効率的な支援となるよう、利用者目線に沿った運用改善を図ることが重要だと認識をしているところであります。 そこで、具体的でありますが、平成二十七年度以降のサポステにおけます本登録手続を含めた事業運営ですとか、ハローワークとの日々の連携を通じ、サポステの支援対象としての適格性を判断するための知見が十分蓄積されていることを踏まえ、平成三十年度当初からでありますが、サポステに来所される方の利用登録に当たりまして、サポステ単独での的確な見立て、判断により登録を行うことを原則といたしまして、疑義がある場合や速やかにハローワークによる支援を必要とする場合はハローワークに照会を行うといったように、若干ですね、若干と申しますか、御指摘をいただきまして、対処については柔軟に対応していく運用改善を行うべく、今準備を進めているところでございます。 あわせて、御指摘ありました定時制や通信制高校に通う生徒におきましても、学びながら働くことを希望といたし、その実現に向け困難な課題を抱えている方に対しては、学校教育の支障とならないような配慮をした上で、サポステの立場で支援を行うことは差し障りないという旨の運用改善を図っておるところであります。今後、こうした取扱いをより明確にしてまいりたいというふうに思っております。 より真にサポステの支援を必要とする若者が必要な支援を円滑に受けれることができるよう、利用者目線に立って不断の運用改善に努めてまいりたいと思います。
○山本香苗君 要するに、原則サポステで判断していいと、そういうことですね。
○大臣政務官(田畑裕明君) はい、そのようなことでございます。
○山本香苗君 しっかりと、そういう形で二回来させるようなことが断じてないようにお願いしたいと思います。 サポステでは、入札によって一年ごとに運営団体を選定しております。そのため、中長期的に及ぶ発展的な事業計画が立てられない、また複数年にわたる支援が必要な若者への継続的な支援ができない、また受託団体の職員の方々御自身が短期雇用になっておりまして不安定な雇用だといった問題が以前から指摘をされておりました。是非、この点につきましても支援の現場に即した改善をしていただきたいんですが、田畑政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(田畑裕明君) お答えを申し上げたいと思います。 重要な御指摘だとは思うわけでありますが、サポステ事業につきまして、若者をめぐる雇用環境や行政課題の変化等を踏まえ、事業メニューを随時見直しの上、メニュー等に応じた的確な事業運営能力を備えた受託者を幅広くNPO等の専門支援機関から募り選定をする仕組みとしているところであります。具体的には、事業の効果、効率性を確保する等の観点から、毎年度、一般競争入札、いわゆる総合評価落札方式によりまして受託者の調達を行っているものであります。 御指摘のとおり、複数年契約の導入につきましては、通常、複数年度にわたって支出すべき契約であって一体として分割し難いものを処理するための予算の単年度主義の例外的な取扱いとして承知をしているわけでありますが、地域若者サポートステーションの事業の目的、性格がこれになじむかどうか、前述の、今申しました調達上求められる競争性の確保等の観点も踏まえ、今後当省として十分検討はしてまいりたいというふうに思います。
○山本香苗君 新しい年度から、四十歳—四十四歳というところをモデル事業で行うこともスタートする予定となっております。 無業状態が長期化している方々で困難ケースって一年で終わらない可能性が高いわけでありまして、是非その点も踏まえていただきたいと思いますし、また、地域若者サポートステーション、地域との連携が求められているわけですから、一年でころころころころ替わられて地域と連携も何もないわけでありまして、この点も是非踏まえていただきたい。 ちょっと契約主体は違いますけど、生活困窮者自立支援制度は、地方自治体の契約ではありますが、複数年契約可能なんですね。是非、そういったことも考えていただきながら、厚生労働省として検討していただけるという御答弁だったと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 次、大臣に伺います。サポステの話から違うところですね。 無痛分娩で母親が死亡する事故など、重大事故が相次いで報道されております。先般、厚生労働省の研究班が無痛分娩の安全性向上への提言案というものを公表されました。この提言は来週には最終的に取りまとめられると伺っておりますけれども、厚生労働省としてこの提言が取りまとめられた後にどう対応していかれるのか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今のサポステの件でありますけれども、今、ほかの事案というのもございました。他方で財政法の制約もございますので、その辺はよく研究させていただきたいと思います。 今、無痛分娩のお話がありました。 複数の死亡事案が発生したことを受けて、厚生労働省としてその実態把握や安全な分娩を確保する仕組みを検討するため、産婦人科医会等との連携の下、昨年七月末に研究班を立ち上げ、今、年度内に取りまとめるべく検討をいただいているところでございます。 先月の十二日、二月十二日に行われた研究班の会議で示された提言案においては、無痛分娩を行う医療機関に対して、望ましい人員、設備等の体制の整備や、無痛分娩の手順や診療実績などの公表に努めること、関係学会、団体に対して、安全な無痛分娩の実施体制を構築するための協議会を設置すること、国に対して、無痛分娩による有害事象を分析する仕組みを検討すること等が含まれているところでございます。 厚労省としては、今委員お話しのように、年度内に取りまとめられるこの提言を踏まえまして、無痛分娩を行う医療機関や各関係学会、団体に対して安全な無痛分娩の実施に向けた取組を促していくとともに、国においても、安心、安全な無痛分娩のために必要な対応を検討していきたいと考えております。
○山本香苗君 今のちょっと確認をさせていただきたいと思いますが、来週その研究班で取りまとめられるとはいえ、それはまだ引き続き検討することもあるので、あくまでこれは第一弾でこれで終わりではないんだということでよろしいのか、また、研究班の要するに提言といえども、厚生労働省としてもちゃんとフォローしつつ実効性を担保するということでよろしいですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 研究班自体は一応ここで終わるということであります、研究班自体はですね。ただ、今回の提言案では、関係学会、団体が、今回の提言内容を踏まえて、無痛分娩の安全な診療のための講習会の定期的な開催や、有害事象に関する情報の収集、分析、再発防止策を行っていくに当たっての検討等を具体的に行う場としての今度はワーキンググループを設置するということが盛り込まれているわけであります。これは関係学会、団体においてということでありますけれども、厚生労働省としては、こうした医療界の自主的な取組を尊重しつつ、このワーキンググループに国としてもこれはオブザーバーとして参加をできるように調整していきたいというふうに考えております。また、提言内容が適切に医療界において取り組まれるかどうかを確認し、また更なる対策が必要な場合には厚労省としても適正な対応を図っていきたいというふうに思っております。
○山本香苗君 地元大阪で、昨年一月に無痛分娩による事故で娘さんを失った御遺族の方とお会いしたんです。事故があった当時は、クリニックでは麻酔科医が常駐していないにもかかわらず、ホームページ上等には複数常駐しているかのようにアピールをしておりました。麻酔科医が常駐していると、この情報を信じて、二人目の出産に当たって、一人目のお子さんの出産で腰を娘さんが痛めていらっしゃったそうなので、あえてこのクリニックでの体の負担の少ない無痛分娩を選ばれたということなんです。出産当日に御家族の方がクリニックまで車で送っていった際に、体制が整っているから大丈夫だ、そのようにおっしゃっておられたそうです。その言葉を信じて御家族の方は自宅で待機していたところ、連絡があって、吉報かと思っていたらそうではなくて、出産中に呼吸困難で意識不明となって、十日後に帰らぬ人となってしまったと。 この詳細は申し上げませんが、どの施設が安全に無痛分娩できる施設、体制が整っている医療機関なのかと、こういうことを適切に判断できるようにすれば、望まないような痛ましい事故を少なくとも防ぐことの一助になるのではないかと思うんです。 研究班の提言案においても、無痛分娩実施施設に関する情報公開の促進ということが盛り込まれております。是非、専門家にお任せするということだけではなくて、しっかり厚生労働省としても関与していただいて、妊婦さんたちが安全に無痛分娩できる体制が整っているところがどこか判断できる、分かりやすい、そのような仕組みを可及的速やかにつくっていただきたいと思います。 また、その大前提として、安全対策をしっかり取っていないにもかかわらず、さっき挙げたような例ですね、あたかも取っているかのように見せるようなことが許されるようであったら、情報公開の仕組みがあっても意味がありません。是非とも厳しく虚偽又は誇大等の不適切な内容に対しては対処していただきたい、取り締まっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) 御指摘の研究班の提言の中では、無痛分娩を希望する妊婦の方々が分かりやすく、必要な情報を入手し、その情報に基づいて適切な分娩施設を選択できるよう、各無痛分娩を行う医療機関の無痛分娩の診療実績や無痛分娩を担当する医師の研修歴などをウエブサイトで公開すること、関係学会、団体は情報公開を行っている無痛分娩を行う医療機関のリストを作成しウエブサイトで公開すること、こういったことなどが求められていると承知をしております。 私ども厚生労働省といたしましても、各無痛分娩を行う医療機関にこのような情報公開の取組を進めてもらえるよう、周知などの取組を図ってまいりたいと思います。 また、今御指摘がありましたような、せっかく情報公開が進みましてもその内容が適切ではないということがあってはならないことでございますので、虚偽、誇大などの不適切な記載につきましては、現在は医療機関ホームページガイドラインにおいて、ウエブサイトに掲載すべきではない事項としてお示しをしているところでございますし、さらに、本年六月に施行される改正医療法によって、ウエブサイト上であっても虚偽、誇大等の不適切な記載については中止・是正命令や罰則などの対象となるところでございますので、私ども、この無痛分娩を行う医療機関のウエブサイトにつきましても、本制度を適切にきちっと運用してまいりたいと考えております。
○山本香苗君 あと、提言には、無痛分娩に関する理解を深めることも挙げられておりますが、無痛分娩について正しい理解を深めようにも、厚生労働省のホームページ上に無痛分娩についての情報は一切ありません。母子手帳にも新年度から記載されるように昨年度末に通知したと伺いましたが、あくまで任意記載です。ネット上ではもういろんな情報が飛び交っていまして、何が何だか分からないと。妊婦さんが正しい情報に基づいてメリット、デメリットを十分認識した上で選択できるように、国としても、また地方自治体においてももっと積極的に情報提供を行っていただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) この無痛分娩を希望する妊婦の方々が正しい情報を理解した上で適切な分娩方法を選択できる環境整備を進めることは、非常に重要なことであると考えております。平成二十九年十二月には、妊婦の方々に分かりやすく無痛分娩に関する情報が周知されるよう、母子健康手帳において日本産科麻酔学会のウエブサイトである無痛分娩QアンドAを紹介するよう、厚生労働省から都道府県を通じて市町村に対し通知をしたところであります。 また、現在、研究班におきまして、妊婦の方々の目線で理解しやすい無痛分娩のリスクとベネフィットについてまとめていただいているところでありまして、今後、このような研究班の成果も踏まえ、無痛分娩に関する分かりやすい説明が厚生労働省のウエブサイトや母子健康手帳で周知されるよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○山本香苗君 今は確かにQアンドAだけ御紹介されているんですが、妊婦さんの目線に立ったものではないと思います。是非改善していただきたいと思います。 最後に伺いますが、この無痛分娩によって、死亡のみならず重度の障害を妊婦さんが負うケースなどが発生しております。研究班の提言には、患者や家族から届けられた有害事象情報を活用する仕組みの在り方について検討することを国に対する提言として明記をしておりますが、今後、どこでどう検討していかれるのでしょうかと。 そもそも、この無痛分娩によって障害を負ったケースがどれぐらいあるかというのは正確に実態は把握がされていません。患者、家族が相談したり報告する先もなくて、専門的かつ組織的に対応できるところもありません。 昨年五月、大阪で無痛分娩で出産した二十代の女性の方が、出産した翌日から両足に麻痺が残って、現在も一人で立つことができない状態にあります。リハビリを受けたくても病名が付かなくて、回復期リハビリ病棟にも入れず、今なおリハビリすら受けられない状態が続いています。そこで困り果てて、御家族からこちらに御相談がありました。出産後九か月たって、先月ようやく障害認定が下りたと伺いましたが、それまでどこに行ってもたらい回しの状態であったということなんです。 患者、家族からの情報を活用する仕組みを検討していただくのは大変有り難いのですが、是非、ただそれをもらっただけじゃなくて、必要な支援につなげていくような体制までお考えいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) 現在、医療に関する住民の相談窓口といたしましては、医療法に基づいて、都道府県などに医療安全支援センターを設置をし、患者、住民からの医療に関する苦情、相談への対応でありますとか、医療機関、患者、住民に対して医療安全に関する助言や情報提供などを行っているところでございます。 この医療安全支援センターにつきましては、都道府県、保健所設置市、また都道府県の二次医療圏センターという形で設置をされておりまして、全国で三百八十二か所となっております。御指摘のような疼痛や不調について相談があった場合につきましては、医療安全支援センターは、相談者の求めに応じて医療機関などの紹介や案内を行っているところでございます。平成二十七年度の実績では、総数でございますが、医療機関などの紹介、案内につきまして一万三千八百八十件の実績がございます。 厚生労働省といたしましては、都道府県などと連携を図り、患者それから住民の相談等に適切に対応するための必要な知識、経験を有する担当者の養成にも努めてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 もう終わりますが、今数字挙げていただきましたけど、事前のレクではそういうことはやっていないと伺っておりましたので、また引き続き是非御検討させていただきたいと思います。
○委員長(島村大君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時五十一分散会