決算委員会 第8号
- 発言数
- 393 件
- 登壇者
- 56 名
- 会派数
- 10
- 開催日
- 2018/06/11
会議録
○委員長(二之湯智君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る八日までに、木戸口英司君、田名部匡代君、中西哲君、矢倉克夫君、里見隆治君、足立敏之君、風間直樹君、吉良よし子君、片山さつき君及び行田邦子君が委員を辞任され、その補欠として又市征治君、秋野公造君、宮崎勝君、そのだ修光君、松下新平君、伊藤孝恵君、蓮舫君、辰巳孝太郎君、自見はなこ君及び中山恭子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(二之湯智君) 平成二十八年度一般会計熊本地震復旧等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、平成二十八年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、平成二十八年度特別会計予算総則第二十条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書、以上三件を一括して議題といたします。 まず、財務大臣から説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました平成二十八年度一般会計熊本地震復旧等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用総調書外二件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明させていただきます。 まず、平成二十八年度一般会計熊本地震復旧等予備費予算額二千七百三十七億円のうち、使用を決定いたしました金額は二千四百七十六億円余であり、その内訳は、中小企業等グループ施設等復旧整備事業等に必要な経費等の四十八件であります。 次に、平成二十八年度一般会計予備費予算額三千億円のうち、使用を決定いたしました金額は三百十九億円余であり、その内訳は、災害対策費として、熊本地震による被災地域の緊急支援に必要な経費等の二件、その他の経費として、訟務費の不足を補うために必要な経費等の八件であります。 次に、平成二十八年度特別会計予算総則第二十条第一項の規定により、経費の増額を決定いたしました金額は百七十四億円余であり、その内訳は、交付税及び譲与税配付金特別会計における地方譲与税譲与金に必要な経費の増額等一特別会計の二件であります。 以上が、予備費使用総調書等についての概要であります。 何とぞ御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
○委員長(二之湯智君) 以上で説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(二之湯智君) これより平成二十八年度決算外二件及びただいま説明を聴取いたしました予備費関係三件を一括して議題とし、質疑を行います。 なお、本日の平成二十八年度決算外二件の質疑は准総括質疑でございます。 質疑のある方は順次御発言願います。
○矢田わか子君 おはようございます。国民民主党・新緑風会の矢田わか子です。 本日、准総括質問ということで、社会保障問題や少子化対策など、大きく省庁横断的な政策課題について質問をさせていただきますが、まずその前に、麻生財務大臣に一つ質問をさせてください。 先週月曜日、六月四日、財務省より、森友学園国有地売却に関する公文書の改ざん問題の調査結果と関係者の処分が報告されました。特に、文書改ざん、この動機が、国会審議で更なる質問につながる可能性を少なくするのが主な目的であったというふうにされております。これは国会審議を冒涜するものではありませんか。そして、その文書改ざんを指示した中心人物である佐川前理財局長、この方の処分が停職三か月ということにとどまりました。全く甘いとしか言いようがないと思っています。 今回の問題、国会審議を幾度も支障を来していることや省内に自殺者まで出したことを鑑みれば、また国民を巻き込んだ一大事件でもあり、この責任は極めて重いと言うほかありません。依然として、大臣、責任を取ろうという表明をなされておりませんが、本当に多くの国民の皆さんも今のままでは納得いかない状況にあると思います。 この調査結果、処分について妥当と考えていらっしゃるのか、麻生大臣より見解を求めます。
○国務大臣(麻生太郎君) 今回の調査報告書では、当時の理財局であった佐川前長官が文書改ざんなどの問題行為の方向性を決定付けたと認識をいたしておりまして、処分の内容として、減給にとどまらず、懲戒免職に次いで重たい停職処分に相当すると判断をさせていただき、文書管理関係の過去の処分事例と比べましても重く、さらに、今回の処分対象者の中では最も重い停職三か月相当といたしたものであり、今回の処分が軽いとは考えておりません。 私自身も、この問題が財務省、ひいては行政全体の信頼を損なったことを踏まえて閣僚給与の自主返納をさせていただくことにいたしておりますが、今回の事態というものを真摯に受け止めて、こういったことが二度と起こらないように、いわゆる再発防止、そのための文書管理の徹底等々、再発防止のための取組をしっかり進めてまいりたいと考えております。
○矢田わか子君 民間出身の私としては、民間では先週の神戸製鋼も含めて社長も副社長も辞任をされています、そういうことを考えればやはり甘い処分としか言いようがないというふうに思います。 引き続き、真相解明、必要だと思います。これからまだまだ多くの重要な法案審議が続きます。このままではほかの法案の審議にも影響を来すのではないでしょうか。是非とも本件については、今から始まる法案審議とは切り離して、特別委員会を設置しての真相解明を改めてお願い申し上げておきたいと思います。 それでは、引き続いて、少子化対策について触れていきたいと思います。 六月四日の各紙の朝刊で大きく報道されましたように、厚生労働省が発表した人口動態統計によりますと、二〇一七年に生まれた子供の数は、前年よりも三万人余り少ない九十四万六千六十人となりました。過去最少を更新しました。 また、資料一を御覧ください。合計特殊出生率一・四三と二年連続で低下しています。政府としても、本当に長年にわたってこの少子化対策、強力に進めてこられているわけですが、少子化の流れを食い止めるまでには至っていない、そういう状況です。 まず、この発表を受け、少子化担当大臣、松山大臣、御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(松山政司君) おはようございます。 委員御指摘のとおり、先日厚労省から公表された統計は、平成二十九年、昨年の出生数九十四万六千人と過去最少となりました。出生率は一・四三、前年から〇・〇一ポイント低下をしました。出生数から死亡数を引いた自然増減数もマイナス三十九万四千人と過去最大となりました。まさに我が国は、急速に進む少子高齢化という、国難ともいうべき課題に直面をしているところでございます。 少子化の問題は、若者の経済的な不安、そしてまた長時間労働、仕事と子育ての両立のこと、また子育て中の孤立感、負担感、教育費の負担の重さなど、結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が絡み合ってこのような状況になっておりますので、一つ一つ取り除いていかなければならない状況でございます。 フランスやスウェーデンでは、一旦低下した出生率が二・〇程度まで回復させたという、そんな国がございます。我が国においても、少子化対策に真剣に取り組んで、子育てしやすい環境を整備する努力を地域全体で行っているところもありまして、そういう高い出生率を保ったり、あるいは出生率が上昇したという市町村もございまして、少子化は決して解決不可能な課題ではなくて、集中して取り組めばこの少子化のトレンドを変えることはできるというふうに考えておりますので、その効果が現れるまでに長い時間を要することも事実でありますので、希望出生率一・八、この実現に向けて粘り強く少子化対策をしっかり進めていきたいと思っているところでございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 決して解決できない課題ではないというお言葉をいただきましたが、しかしながら、もう少子化担当の特命大臣を置かれて二十年近くになります。なかなか改善してこない、そこのやはり抜本的な対策を考えていかなければならないというふうに思っています。 確かに、少子化対策の政策メニュー、立派に並んでいますが、なぜ、では改善してこないのか。改めて一つ一つの政策について成果を検証し、課題や必要な改善点をあぶり出し、政策の変更を含めた作業を開始する時期に来ていると思います。 例えば、資料二を御覧ください。これは、女性の年齢階層別に見た期間合計特殊出生率の推移であります。二十歳代は低下しているんですが、三十から三十九歳までの出生率は上昇し、四十歳以上の出産も増えています。 今、国の予算付けとして、企業の婚活への支援まで予算が出ているんです。それも大事なのかもしれませんが、結婚するかしないか、子供を産むのか産まないのかは、やはり個人の価値観でもあります。それを思えば、本当に子供が産みたい、もう一人欲しい、そう思うところにこそ資源を集中すべきではないかというふうに思います。 例えば、三十代、四十代を含めて、そういう方々の出産や子育てもきちんと支援する施策に力点を置く。周産期母子医療センターの整備、まだまだ進んでいません。そういうことや、不妊治療への支援の強化、あるいは、キャリア形成のために出産を遅らせざるを得ない、そういう企業の人事政策にも目を向けるべきだと思います。 子供を産んでしまうと、子持ちの女性はやっぱり制度上排除されたり均等に扱ってもらえないというまだまだ企業慣行が残っています。社会の目もあります。そういったところにこそ焦点を当てた取組をお願い申し上げたいと思いますが、これまでの少子化対策の検証と戦略の見直しについて、松山大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松山政司君) 我が国の平均初婚年齢は上昇傾向が続いておりまして、晩婚化が進行しております。また、第一子出生時のその母の平均年齢、一九八〇年は二十六・四歳でございましたが、二〇一六年には三十・七歳となっております。年齢階級別の出生率を見ますと、二十代の出生率は低下している一方、三十代後半の出生率が御指摘のように上昇しているところであります。 晩婚化、また晩産化が進む中で、個々人が希望する時期に結婚ができて、そしてそれぞれの希望に応じて子供を産み育てることができる環境を整備していくということが重要だと思います。 このため、平成二十七年閣議決定しました少子化社会対策大綱におきまして、委員御指摘のように、それまで主として取り組まれてきたこの子育て支援に加えて、新たに結婚支援、内閣府からも交付金で支援をさせていただいております。また、文科省と連携して、教育段階におけるライフプランニング、またキャリア形成支援を含めて、社会全体を俯瞰して少子化対策を充実を図っていくということとしておりまして、関係府省において各種施策を進めているところでございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 なぜ、初めて子供を産む出産年齢が引き上げられているのかというところにもう少し具体政策を打っていかなければいけないのではないかと思っています。 少子化対策の検証に関し具体的に伺っていきたいと思いますが、政府は二〇一五年に三回目となる少子化社会対策大綱を閣議決定されています。 資料三を御覧ください。六つの項目に基づいて、二〇二〇年までの五年間を少子化対策集中取組期間と位置付けをされています。本来であれば、この数値目標についてどれぐらい達成されているのか、特徴点をお伺いしようと思ったんですけれども、少し時間がないので、皆さんにこれ是非深く見ていただき、課題指摘のみさせていただきたいと思います。 認可保育所の定員や放課後児童クラブと言われるいわゆる学童保育の問題、それから病児保育の問題、まだまだ道半ばだと思います。これだけの目標を掲げていても本当に到達できる見通しがあるのかどうか、重点政策としてしっかり取り組んでいただきたい。 そして、男性の育児休業取得率です。一三%と挙げていらっしゃいますが、現状は二・〇三%。しかも、ほとんどが一週間以内で帰ってくる。育児休業ではなく育児休暇にすぎないという、そういうデータもあります。法律が整備されて男性が育児休業を取れるようになってもう久しいのに、なぜここまで育児休業を取れないのか、取らないのか、その辺りにもしっかりと対策を打っていただきたいというふうに思いますので、是非、この立派な具体的な目標、しっかりと対策が進むようにお願いを申し上げておきたいと思います。 続いて、これまでの少子化対策、いずれにしても出生率を上げることに重点が置かれていたように思います。しかし、少子化問題の取組は、家庭経済という視点が重要であると考えます。特に、結婚、出産、子育てにちゅうちょする若者の皆さんがなぜ産めないのか、大きなポイントとしてやはり経済的な不安というのがあるのではないかと思います。 資料四を御覧ください。六月四日、新聞報道された大和総研の試算であります。 この平成の三十年間に働く世帯の家計がどうなっているのかということですが、年金や医療など保険負担、税金の増加で、働く世代の暮らしが先細った姿が浮き彫りとなっています。三十年間で、税、社会保障費の負担、月に三万四千円も負担増、そして、その影響で消費は四千円減となっています。このほか、収入面では、実質的には、勤労者の実質賃金と言われるもの、低下し続けており、非正規労働者の比率が高まる中で、確実に家計収入が減ってきています。つまり、結婚してから子供を産むことで、子供を持つことで家庭生活が更に厳しくなるのではないかと、そういう懸念から産まない人が増えているのではないでしょうか。 したがって、子ども手当の増額、保育所の質と量の確保、保育料の引下げ、あるいは本当の意味での教育の無償化。義務教育、お金掛からないといっても、実際には制服代、副教材費、給食費、多くの費用がのしかかってきます。銀座のアルマーニの制服じゃなくても、一般の小学校の制服でも、もちろんのことながら、初期として何万円も掛かるんです。それが出せないという親もいます。そういう多くの子育てにまつわる様々な負担を取り除いていくということが必要だと思います。 加えて、家族政策というパッケージで政策をつくることなども必要なのではないでしょうか。経済政策のみならず、家族トータルの政策を是非お願いしたいと思いますが、このことについて、改めて松山大臣、いかがですか。
○国務大臣(松山政司君) 御指摘のように、希望する方が安心して子育てできる環境を整備するという意味では、若者の確かに経済的な不安定さ、あるいは長時間労働、また仕事、子育ての両立の難しさ、子育ての孤立感や負担感等々、先ほど申し上げたとおり、一つ一つその阻む要因を取り除いていくことが重要でありまして、また、少子化社会対策大綱にありますように、この五年間、平成三十一年度まで集中期間としておりまして、この長時間労働の是正や、あるいは同一労働同一賃金の実現等の働き方改革、また二〇二〇年までの三十二万人分の保育の受皿、男性の育児参加の促進、加えて、地域の子育て支援拠点の構築、さらには幼児教育、保育の無償化、真に必要な高等教育の無償化を政府を挙げて取り組んでいるところでございます。 先生御指摘のように、行政による支援の充実に加えて、結婚、妊娠、出産、子供や子育てを大切にするという意識、これを社会全体で深く共有されるように、そして、そのことが行動に現れるように、若い世代が結婚、妊娠、出産、子育てに対してより前向きに考えられるようになると考えております。 先般、私が主催しました少子化克服戦略会議におきまして、地域の子育て支援活動に参画するためのネットワーク機能づくり、また活力、意欲あるシニア層の活用などを通じてこの子育ての支え手の輪を広げるということ、また子供や子育て世代を優しいまなざしで包み込む社会的な機運の醸成という、子育てに寄り添う町づくりなども挙げまして、具体的な今後の施策を取りまとめていただいたところでございます。 これを真摯に受け止めまして、今後、安心して子育てができる環境に向けて、できるところから直ちに実行していきたいというふうに思っているところでございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 私が経済政策のみならずと申し上げたのは、やはり今、生まれてきた子供たちをしっかり育むという視点、社会政策が必要だと改めて思うからであります。 先週、五歳の女の子が虐待死するという事件が起きました。平仮名ばかりで書かれた、いい子にするから許してくださいというあの手紙を目にして、胸が押し潰されそうになったのは私だけではないと思います。 虐待相談、増加する一方です。一六年度十二万件、この数字は二十五年前に比べて百二十倍に増えています。児童相談所は、人員も施設も不足し、権限も制約されています。子供の人権を守るという視点で親権を停止しようにも、日本では年間八十件にとどまっており、ドイツの一・二万件、百五十分の一しか親権停止が行われていない、こういう現状です。 産むこと、産んでほしいという政策ばかりではなくて、生まれてきた子供の命を大切に育むという視点、そのためには、家族だけで子育てをするという、そういう閉じてしまう発想から、子供は国の宝、社会、地域で一緒に育てていくという、そういう発想での政策が必要だということを改めて言及しておきたいというふうに思います。 続いて、少し内容を変えまして、社会保障政策とマイナンバーの活用についてお伺いをしていきたいと思います。 余裕を持って子供を産み育てるには、様々な生活コストを引き下げ、豊かな生活を送れる条件整備をしていく必要があります。そのためには、物価の安定とともに、社会保険や税負担の軽減化を図ることが重要であります。この点について、マイナンバーの制度の積極的な活用、大きな効果を生む政策手段の一つになるのではないかと思います。 まず、マイナンバー制度の導入に係る初期投資ですが、調べたところ、二千八百十億円、その後の維持運営経費を含めて、これまでの予算総額三千四百三十億円というふうになっております。これだけの予算を使って、現在、どれほどマイナンバーが活用されているのかということであります。 住民の利便性を図り、身分証明書として活用できるマイナンバーカード、資料七になりますが、御覧いただきますと、立派なロードマップもしかれており、本来であれば、二〇一八年、今年度の三月末にはカードが六千万枚発行されるという計画だったわけですが、実際には、調べたところ、一千四百五十万枚ということで、まだ国民一一%の交付率、計画の四分の一にしか到達していません。 まずは、このカードの発行そのもの、進まない理由が何であるのか、担当大臣より説明をお願いします。
○国務大臣(野田聖子君) マイナンバーカードの話だけでよろしいですか。 今御指摘のとおり、マイナンバーカードについては、交付開始から二年五か月程度たって千四百五十万枚、人口の約一割の方に交付されているところです。 マイナンバーカードの更なる普及というのは、やはり国民の皆さんが自然に持ちたいなと、そう思っていただけるようなものにしていかなきゃいけないわけで、引き続き努力を続けていきたいと思っています。 じゃ、どういう、今日までどんな感じで取り組んできたかということなんですけれども、利便性なんだと思います。持っていると便利だということなんだと思います。 今日までに、マイナンバーカードに搭載されている電子証明書については、コンビニ交付サービス等を始めとした公的分野のほか、オンラインでの新規証券口座の開設とか住宅ローンの契約締結など、民間分野でもその利用は拡大しつつあります。経済団体の方に関しても、経済団体に対しては私からも直接、各企業に社員証としての利用を直接に要請したところです。ビジネスへの活用拡大と普及率の向上、そういう好循環を目指していければいいなと思います。 各地方公共団体においても、無料の顔写真の撮影とかオンライン申請のサポートなど、マイナンバーカードを取りやすくしていく環境づくりのほか、取得促進に向けた独自の取組を展開していただいているところです。 総務省は、そういう優良なカード取得促進策、取り組んでいる事例集を作成して横展開を図るなど、官民での様々な取組を後押しして、これからも更なる利便性向上に努めてまいりたいと思います。
○矢田わか子君 大臣、ありがとうございます。 この四月にインドに行ってまいりまして、政治経済事情を視察してまいりましたが、インドにおけるマイナンバー制度の導入、二〇一〇年からですが、アドハーと言うらしいんですが、義務付けしていないにもかかわらず、十三億人の人口に対して既にもう九〇%以上の方がそのアドハーをお持ちになっているということであります。銀行への登録をしないと口座を凍結するなど、かなり強制的な部分もあるんですけれども、指紋の認証、それから虹彩、両目の虹彩の認証など、生体認証システムとも連動させています。 今、社員証の利用だとか利便性を追求した様々な施策を御紹介いただきましたが、さらに様々な行政ニーズに対応したカードの活用を考えるべきではないか。例えば、地域振興券等を利用する際に、カードに入金する、若しくはカードを提示しなければそういう振興券は使えないとか、税金を還付することによる、交付することによる利便性などはひも付けができるのではないか。インセンティブを用意するということによって、もう少し自発的にカードを持ちたいという人が増えるようにお取組をお願いしたいと思います。今、本当に年末調整ぐらいにしか使っていないという方がほとんどですので、是非ともお願いをしたいと思います。 もう一つ、マイナンバー制度については、行政の効率化という大きな政策目標があります。短期的に成果が測れるものと中長期で成果が出るものとあると思いますが、現時点で、こういった分野で公務員の削減が行われたとか、国の税金、地方税の税務調査で効果が出たなど、定性的なものを含めて行政の効率化の成果が算出されているのかどうか、お答えいただければと思います。 私は、実は先月のこの決算委員会で生活保護費の不正受給について加藤大臣に質問させていただき、申告されていない収入を税務情報から把握して不正を摘発するケースが多いと説明を受けておりますが、こういう行政情報を横断的に活用することが行財政の効率化にとって非常に有効であると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。 御指摘のように、マイナンバー制度というのは、そもそも、より公平公正な社会保障制度や税制の基盤であるとともに、情報社会における国民の利便性向上や行政の効率化を実現するためのインフラとして導入されているものです。 効果について申し上げれば、例えば、国民の利便性の向上としては、添付書類の削減、電子申請等による手続の簡素化、そして行政の効率化として、正確な事務処理、情報の照合、転記、入力、保管等に要していた時間や労力の削減、そして公平公正な社会の実現として、不正による負担逃れ、又は過誤給付の防止、抑制などなど、国民、事業者、国、地方公共団体など官民に幅広く普及しているものです。 制度の効果については、定量的に測るのが困難なものが多いわけですが、仮に定量化を試みる際には、一定の前提の下での粗い試算になりますが、本年五月時点の取りまとめでは、情報連携、マイナンバーカード、マイナポータルが徹底活用されていることを前提に推計した定量的な効果の単純合計、国民、事業者における機会費用等を含めた経済効果で年間二千六百二十九億円程度、そして行政機関等における事務効率効果等で年間千七百九十八億円程度とされているところであります。 利用範囲、マイナンバーの利用範囲については、幅広く利用できるようにすることが国民の利便性に資するとの御意見がございます。一方で、プライバシー保護等の面から幅広く利用することを懸念する御意見もあることから、まずは社会保障分野、税分野などに利用範囲を限定して制度を開始した経緯があります。 その上で、マイナンバー法の附則においては、政府は、この法律の施行後三年をめどとして、この法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて、国民の理解を得つつ、所定の措置を講ずるものとするとされているところであり、現在は、戸籍又は旅券事務等への利用範囲の拡大について、それぞれ制度の所管省庁において検討が進められていることを承知しています。 また、医療分野、これにつきまして取り扱われる情報は、カルテ情報、いわゆるカルテ情報等は個人の生命、身体、健康に関わる特に機微性の高い情報が含まれていることから、マイナンバー制度の検討過程において別途検討することと整理されたところでありまして、現在、加藤大臣いらっしゃいますが、厚生労働省において検討が進められているものと承知しているところです。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 個人情報の観点とか情報の機微性、よくお聞きする言葉です。でも、今あるこのシステム、活用しなければ、本当に今のような限定された範囲だけではもったいないというふうに思います。 そこで、今大きな政策課題である特に医療費の抑制について、そして、それによる健康保険料の抑制という視点について少し大臣にお聞きしていきたいんです。 例えば、複数の医療機関を訪れる過剰受診とか重複した投薬などを防止する方法としてこういうものを活用できないのかというふうに思います。 先月の決算委員会でも健康保険財政の逼迫している状況についてはお伝えしましたけれども、自分で健康保険証を持っていって何度も受診ができる、たくさんの薬がもらえるということあると思いますけれども、やはりこれはひも付けをして、マイナンバーとのひも付けさえできれば、どんな医療機関で、いつ、どなたが、どんな治療を受け、そして、どれぐらいのお薬をもらったのか、一発で結び付けができるのではないかというふうに思っています。 個人の健康情報に関わることなので、当然個人情報の管理には万全を期すべきと思いますけれども、今、本当に日本社会において社会保障費が大きく枯渇する中で、こういう財政問題にも、ひも付けをした活用、有効に活用するということが求められているのではないかと思いますので、何か大臣から答弁があればお願いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からは医療費の抑制というお話がありましたけれども、もちろんそれもあると思いますし、本当に様々な医療サービスを本人にとって一番適正に受けていただくという観点ということも含めて、こうしたICTを活用していくというのは非常に重要なツールだというふうにも思います。 マイナンバーについては先ほど野田大臣からお話がありましたので、医療、特に診療情報は非常に個人情報に当たる機微な部分があります。ただ、情報の活用は大変重要でありますので、マイナンバーカード等のマイナンバー制度のインフラも活用しつつ、医療保険の事務の効率化、患者の利便性の向上を図るため、医療機関の窓口でマイナンバーカードを提示をしていただきますと医療保険の資格が確認できるオンライン資格確認の仕組み、これを導入することによって各種医療機関等の事務の効率化にもつながるというふうに思います。また、このオンライン資格確認の仕組みを活用して個人が、健康状態を本人が確認をしていただく。 あるいは、特に今、薬のお話もありました。いかにうまく適切な薬を服用していただく、そういった意味からも、特定健診データをマイナポータルを通じて本人が閲覧できるようにする。また、薬剤情報については、本人の同意の下で、医療機関、薬局が照会、閲覧できる仕組み、こういった点についてもその必要性や費用対効果等も含めて検討していきたいというふうに考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 利活用の推進ロードマップ、立派なものがありますので、是非とも、投資対効果をきちっと見極めながら、もう一段活用が進むようにお取組をお願い申し上げておきたいと思います。 続いて、少し時間がなくなってきましたが、最後に、外国人労働者の活用と技能実習生の課題についてお伺いをしたいと思います。 去年の十一月一日、外国人の技能実習の適切な実施及び技能実習生の保護に関する法律が施行されました。これまで、技能実習生、限られた分野だったわけですが、多くの分野に進出していけるようになったということなんです。ただ、技能実習生はあくまでも国際貢献の一環としてやるものであり、人手不足の対策ではないというふうに所管の省庁はおっしゃっておられます。であるのならば、今行われているそうした労働現場における様々な課題、技能実習生に労働を酷使し、人権問題にまで発展するようなトラブルも実際には起きておりますので、是非ともそういうことについても対策を講じていただきたいというのが一点です。 もう一点は、建設現場等に入ったということで、建設現場からの御要請があるわけなんですけれども、現場に来るときにやはり何よりも大事なのは安全対策ということになりますが、いろんな標識が日本語で表示されているので、どうしても労災率が高いという指摘があります。実習生が漢字、英語などで書かれているものを理解できずに事故に遭うというケースが多いということでもあります。 現場の安全管理責任、当然あると思いますが、どうしてもそこにばかり負担が掛かるような現状になっていると思いますので、是非とも、国として実習生の受入れをしたときに、その企業に対して若しくは監理団体に対して、基本的な研修についてはしっかりとやりなさいという御指導や、そういう表示については、出していただいた、例えば、今であればベトナムなどが多いというふうにお聞きしておりますが、送り出し国の言語の表示なども含めて指導をいただけないかと思います。加藤大臣、何かあればお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 昨年十一月から新たな技能実習制度がスタートしたわけでありますが、これは、その前の制度、今御指摘のように様々な課題がある、問題があるということもございました。 技能実習の適正な実施また技能実習生の保護を図り、もって人材育成を通じた開発途上地域等への技能、技術又は知識の移転による国際協力を推進するということを目的に新たな制度、詳細は申し上げませんけれども、つくられ、そして現在でもそれぞれ、例えば監理団体が五月三十一日で二千百四十四件、技能実習計画も十三万件、これが認定、申請ベースでいえば十八万件と、こういう状況になっているわけでありますけれども、今回のこうした新たな外国人技能実習制度がその趣旨にのっとって適正に実施されていくように、我々、また法務省とも連携しながら対応させていただきたいと思いますし、今委員御指摘のあった安全対策、これは、外国人の方であろうと日本人の方であろうとこれはしっかり図っていかなきゃなりません。そういった意味において、コミュニケーションが取れずにそうした労災等が発生することがないように、しっかりと対策を取らせていただきたいと思います。
○矢田わか子君 最初の少子化の話に戻れば、ますますこれから労働人口が減っていきます。その中で、最後に、資料五や六、お配りしておりますけれども、世界の生産年齢の人口の推移を載せたものを見ていただくと、アジア諸国で人が取り合いになるという状況が予測されます。中国では特にひどくて、これから先、多くの人材が、私たちが欲しいと思っても中国に流れていくというような可能性もあります。 したがって、今は国際貢献で実習生としてしっかり受け入れて、その国に戻っていただくというような方策を取られていますけれども、本当にその方々を日本国として受け入れて、労働人口としてしっかりと、一緒に暮らし、一緒に働き、共にこの国を支えていただく、そういう移民政策が必要なのでないかと、そういう検討にも着手すべきではないかということを申し添えて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。今日は、各大臣、よろしくお願い申し上げたいと思います。 まず冒頭、米国の通商政策に関連して質問させていただきたいと思います。 カナダのG7サミットでも、米国の通商政策に関してはいろいろテーマに上がっていたという報道もございます。三月には、米国、鉄鋼とアルミに関して追加の関税をそれぞれ二五%、一〇%掛けると、輸入品に対して。日本もその対象に今回なりました。さらに、五月には、アメリカのトランプ政権は今度は、自動車と自動車部品、これに米国の安全保障面を考慮して、今二・五%、乗用車は輸入関税ですけれども、それを最大二五%も視野に検討に着手すると、こういうスタンスも表明されております。 WTOの基本原則、これはもう多角的な自由貿易体制、これをしっかり守るんだと。日本もまさに自由貿易をしっかり推し進めるというスタンスに立っているというふうに思います。こういった米国のトランプ政権が打ち出している様々な追加関税については、やはりWTOの基本原則からすると大きな問題だというふうに思っております。 したがって、日本政府も、こうした米国政府の追加関税に対しては、我々の立ち位置を明確にアメリカサイドにも伝えていくべきだと、そして、これらの措置については撤回を求めていく必要があるというふうに思っております。 そうした状況を踏まえて、現時点でのこれらの米国の政策に対する日本政府の基本的な立ち位置、見解、これをまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) もう既に鉄鋼、アルミは、我々は追加関税の対象になっているわけであります。これは、アメリカの通商拡大法二百三十二条に基づく措置であります。 これは、ガットのルールの中にあった安全保障条項というのが、彼らが適用してこの追加関税ということになっているわけでありますけれども、同盟国である日本からの鉄鋼やアルミ、ましてや自動車の輸入がアメリカの安全保障に脅威を与えることは全くないわけであります。それどころか、鉄鋼、アルミに関していえば、非常に品質の高い日本の製品はアメリカの産業界に非常に貢献をしているわけであります。 また、自動車に関しては、現地の工場で九万人ぐらいの雇用も生み出しておりますし、それだけではなくて、ディーラーもこれ三十七万人ぐらいいると言われています。関連産業その他を含めると、アメリカで百五十万人ぐらいの雇用を生み出しています。そしてさらに、この自動車産業はアメリカの輸出にも大変な貢献をしているわけであります。 そういった意味で、我々の産業が、日本の産業が、アメリカの安全保障に脅威を与えるどころか、いろんな意味で貢献をしているということは粘り強く説明をしていきたいというふうに思いますし、安全保障を理由にした広範な貿易制限措置は、世界市場を混乱をさせ、WTOルールに基づく多角的貿易体制にも悪影響を及ぼしかねないというものでありまして、極めて遺憾だというふうに思っています。 日本の立ち位置は明確でありまして、いかなる措置も、貿易上の措置も、WTO整合的であるべきだと、この立ち位置をしっかり維持をしながら、我々はいかなる条件ものみません。WTO整合的であるべきだということを、しっかりアメリカに引き続き訴えかけていきたいというふうに思っております。
○浜口誠君 今、世耕大臣の方から、WTOと整合あるべきという基本的な日本政府の立ち位置は御説明いただきました。 であるならば、今、具体的にWTOに対して、あるいはアメリカのトランプ政権に対してどのようなアクションを取っておられるのか、そして、場合によっては、G7のほかの国ももう報復関税とか明確に打ち出しています。我が国においてもそういった対抗措置をとっていくということもこれ考えていくべきではないかなというふうに思っておりますが、その点についてどのようなお考えがあるか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、今我々がとっている措置は、まずWTO条項のリバランス措置というのが認められています。鉄鋼、アルミで追加関税を掛けられたら、それと等しい額の分を我が国へ入ってくるアメリカ製品に対して課税ができるという権利があるわけであります。この権利は期限がありまして、たしか五月二十二日が期限だったと思いますけれども、その期限に間に合うように、既にリバランス措置については権利留保の通告をしているところであります。 今、EUやカナダ、メキシコは既にWTOへの協議要請、これいわゆる提訴ということになりますけれども、これは行っているところでありますが、日本に関しては、まだその点についてはどういう対応をするかということは決めておりません。 いずれにしても、関係各国とよく連携をしていきたいというふうに思っています。 先日も私、パリへ行った際に、EUのマルムストローム貿易担当欧州委員と個別に会談を行いまして、この際には、閣僚同士では非常に珍しいんですけれども、紙で共同声明を出させていただきました。アメリカのこの二百三十二条に関して厳しく批判をする内容の共同声明を日本とEUで連名で、閣僚で出させていただきました。また、マルムストローム委員との会談の際には、他の関係諸国ともしっかりと連携を呼びかけていくということも確認をしているところであります。 いずれにしても、きちっとした対応はやってまいりたいというふうに考えています。
○浜口誠君 是非、我が国の基本的なスタンスに沿って米国に対しては言うべきことはしっかり言っていただくと。これはもう本当、非常に重要なことだと思っておりますので、やはり我が国の産業の立ち位置もしっかり踏まえていただいて、今後も取り組んでいただくことを強くお願い申し上げておきたいと思います。 続きまして、消費税増税後の対応についてお伺いをしたいと思います。 消費税、二〇一九年、来年十月に八%から一〇%へ引き上がります。それに伴って、駆け込み需要ですとか、あるいは消費税上がった後の反動減とか、いろんな経済、日本経済のこれ振れが生じてくる懸念があると。こういったものに対しては、それを平準化するような様々な具体的な取組を各省庁連携して、そして政府全体でしっかりとした取組を是非お願いをしたいなというふうに思っております。 一方で、五月の新聞報道では、増税後の住宅とかあるいは自動車の買い控えを防ぐために、購入者に対しては減税の検討も政府はしているというような報道も出されましたけれども、実際、来年の十月の消費税増税に当たっていろんな減税措置等々、対応策を検討しているのであれば、現時点でどのような議論がなされているのか、それと今後の進め方について麻生大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、浜口先生御指摘のとおり、来年の十月に消費税を二%引き上げさせていただくというときに、二〇一四年のときの消費税を引き上げさせていただいたときに起きました反動減とか駆け込み需要等々の経験もありまして、あのときはもうどおんと落ちましたのは御存じのとおりです。 また、同様に、欧州におけるVATは、付加価値税、付加価値税の引上げのときの事例も学びながら、ちょっといろいろなこの駆け込み需要と反動減というものについて、これは、この経済のぶれが起きるというのは我々コントロールしておく必要があろうと思いますので、この消費税引上げに対応していく必要があるということで、住宅とか自動車とか、今お話にありました点につきましては、いわゆる骨太方針の二〇一八年の原案の中におきましても、このときの耐久消費財を中心にして起きた駆け込み需要とか、二〇一四年の駆け込み需要とその反動減の生じたことを踏まえて、税率引上げ後の自動車や住宅などの購入支援について、需要変動を平準化するため、予算、税制等における十分な対応を具体的に検討するということとされておりますのは御指摘のとおりなので、これは何をどれぐらいにやるかって、ちょっと今からよくよく検討せないかぬところなので、予算編成までの間にいろいろ我々としては検討させていただく段階にありますので、今、具体的にこうなりますというような言える段階にあるわけではございません。
○浜口誠君 現時点ではまだ具体的なことは言えないというのは承知をいたしました。 その中で、自動車もその耐久消費財の一つとしてピックアップされているということでございますが、自動車の税については何回も麻生大臣ともやり取りさせていただいておりますが、平成三十年度の税制改正大綱の中には、自動車の保有に係る税負担の軽減、これについては総合的に検討して必要な措置を講ずると明記されていますし、さらには、今回、消費税が上がって国内販売にも影響があるんじゃないかというのは先ほどの御説明にあったとおりです。 これらを踏まえると、しっかりとした自動車ユーザーの負担低減、これについては、自動車関係諸税の抜本的かつ恒久的な税制の見直し、これが求められているというふうに思っておりますが、この点に対して大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、予算委員会、決算委員会かな、予算委員会で、また財金でしたかね、財政金融委員会で浜口先生から御質問をいただいておりますんですが、この税制改正に向けての車体課税の見直しという話、これは三十一年度に向けての話なんですが、今お話ありましたように、平成二十九年度のいわゆる与党税制改正大綱を踏まえまして、これは経済産業省や総務省などと今後検討するというふうに書かれておりますので、私どもといたしましては、御指摘のありましたように、自動車ユーザーの負担を軽減というものを図るということの観点も私は十分に考えないかぬというのは当然で、これ消費やら何やらに関係しますので考えないかぬ。 同時に、私ども国の財政を預かっている立場といたしましては、これは国とか地方財政を見ますと、これは自動車の使用によって摩耗していくというか損耗していくいわゆる道路等々、そういったものの老朽化に対しましては、これは今後多額な財政というか財政支出が要求されるところでもありますので、そういったところ等を踏まえてバランスよくやらぬと財政再建の方がもたぬということになりますので、そこのところのバランス等々を考えて検討していかねばならぬところだと思っております。
○浜口誠君 経済界の方も、いろいろな会合等々で、この自動車、今年は勝負の年だということで表明されております。いろんな課題はありますけれども、やはりしっかりとした検討を年末に向けてやっていきたいというふうに思っておりますので、その点、改めましてよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。 続きまして、社会保障に関連して議論させていただきたいと思います。 今年五月の経済財政諮問会議におきまして、社会保障給付費の将来推計というのが示されました。二〇四〇年時点で全体で百九十兆円、GDP比二四%という推計が出されました。分野別に見ると、介護については二・四倍、今から比べるとですね、さらに医療費は七五%上がると、年金については二九%、子育て支援については六六%、それぞれ各分野ごとに増えていく、増加すると、こういう社会保障給付費の推計が示されました。 今後、持続的な社会保障を継続していくためには、やはり給付と負担両面でいろんな抜本的な見直しがこれ必要になってくるというふうに思っておりますが、加藤大臣として、今回出された将来の給付見通しを踏まえて、社会保障費の課題、こういったところが課題なんだというところがあれば、お考えをお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 先般の経済財政諮問会議に社会保障給付費の推計を出させていただきました。その推計を見ますと、二〇四〇年度にかけて、今後も社会保障給付費、特に対GDPもこれやっぱり伸びて、上昇を続けていく。そして、その結果として、年金はかなり抑制されていますけれども、介護、さらに医療、これが増えてきますから、当然保険料の増大にもつながっていくということでありますから、これまで同様、引き続き給付と負担の見直し等を図って、我が国のこの社会保障制度、持続可能性を確保して、次の世代にしっかり渡していける、そういう努力を引き続きしていくべきだというふうに思っております。 同時に、二〇四〇年までを展望すると、二〇二五年までと二〇四〇年、先行きと少し傾向が変わってくるということがその資料から示されております。端的に申し上げれば、二〇二五までは、これは高齢者人口は急激に増加をする一方、二〇四〇年に向けては増加がかなり抑えられて、一桁台、五%前後の伸びになる。加えて、生産年齢人口がやはり二〇〇〇年から二〇二五年まで一七%減になりますが、次の十五年間で同じように一七%減ということは、更にその減少のスピードが速くなる。 そういった先行きを見通す中で、やはり私ども大事なことは、一つは、社会の活力をどう維持していくのか。特に、高齢者を含めてどうその力を発揮していただける状況をつくっていくのか。そういった意味において、健康寿命を延ばしていく、あるいは就労の機会をどう確保していく、こういった努力が一方で必要です。 それから、そうした状況においても、当然、医療や介護に関わる人たちは一定以上確保していかなきゃいけない。その人数は増えていくことが想定されますけれども、総体として生産年齢人口は減るわけですから、生産年齢人口だけ見ればかなりの割合を医療、介護の人たちで賄っていく必要がある。 そういったものを踏まえて、一つは、生産性をいかに向上していくのかということが一つ、それから、高齢者においても、医療、介護等の現場で活躍していただける、そういったような努力をしっかり図っていく必要性がこれまで以上にあるということが今回の推計から見て取れるし、そうした努力をしっかりと進めていく必要があると、こういうふうに認識をしております。
○浜口誠君 今、医療の面についてもお話ございました。 ちょっと時間があれなんで、一問飛ばさせていただいて、医療の関係で、健保組合の方の推計で、二〇二五年の状況について示されております。その中では、組合員の皆さんに払う医療給付費と、あとやっぱり負担の大きくなってきているのは、高齢者医療への拠出金の割合が非常に健保組合の場合、増大してきております。これは非常に課題になってきていると。二〇二五年ベースでいうと、健保組合の財政の中に占める高齢者医療の拠出金の割合が全組合平均で五〇・七%、半分以上が高齢者医療の拠出金になってしまうと、こんな推計もあります。さらに、その中で、五〇%以上の、高齢者医療の拠出金の割合が五割を超える組合については八百七十組合、全体の六二%がもう半分以上が高齢者医療の拠出金になってしまうと。 こういう実態を見ると、医療保険に入っておられる、健保組合に入っておられる組合員の方、あるいは事業者の方からすると、保険の原理からいっても、自分たちに戻ってくる給付費以上に高齢者医療の拠出金の割合が上がっていくということはやっぱり納得できないと思うんですよね。だから、本来であれば、やはり支えなきゃいけないというのは十分認識はされていると思いますけれども、支えるにしても、やっぱり上限は五割までにして、五割を超える部分については、もうこれは公費で広く国民の皆さん全体で負担をしていただくと、こういう納得感のある制度にしていく必要があるというふうに思っておりますけれども、この上限を五割にしていくということに対して、政府としてのお考えを確認したいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員が御指摘の、こうした社会保障給付費をどう賄うのか、基本的には税と保険料で全体を賄っているわけですから、その負担割合をどうするかというのは、それはそもそも議論があるところだろうというふうに思います。 ただ、今の医療保険制度について申し上げれば、全部一本の保険であれば今言った議論というのは見えてこない、しかし、後期高齢者あるいは前期を示すことによって、その負担、どういう関係になっているかが見えてきている、それがある種の制度改正の一つの目的でもあったというふうに思います。その結果において、若い方々の、若い方って壮年期の皆さん方が入っている保険における拠出分の負担が五割を超えているところも既に現れ、また、これからの推計でいうと五割を超えるところが更に増えていくと、こういうことになっているわけでありますが、ただ、そのことだけを見てその五割という水準自体が何か適正かどうかの判断基準なのかどうかというのは別途議論があるんだろうというふうに思います。 ただ、そうした中において健康保険組合をどうしっかり維持をしていくのかという観点からも、これまでも、後期高齢者支援金について保険者の財政力に応じて負担する総報酬割にするとか、あるいは前期高齢者納付金についてもいろいろ調整制度を設けるとか、そうした施策を入れてきているところでありますので、こういったことをしっかり行って、基本的には支え合いと支える側の現役世代の納得感であり、その負担感というものをしっかり把握していくことは必要だというふうに思います。 そういった意味で、現役世代と高齢者世代を含めた公平な負担の在り方というもの、これは引き続きしっかり議論をさせていただかなきゃならないと思いますが、ただ、委員の御指摘の五〇%という、そこの水準で一つのメルクマールにするということが見直しに直ちにつながるのかなという部分はあるとは思います。
○浜口誠君 いろんな議論があると思いますけれども、ただ一方で、健保組合がこれ保険料が上がってもう維持できないと、解散ということになれば、そういう人たちが協会けんぽに移ってまた国庫の負担が増えていくということになりますから、やっぱり持続可能なこういった保険制度を守っていくためには、しっかりとした現役世代の負担が本当大丈夫かという視点はこれは外してはならないというふうに思っておりますので、その点はもう一度強調しておきたいと思います。 ちょっとまた話題変えて、自動運転に関して一点だけ、もう簡潔に聞きますので簡潔に答えていただきたいと思います。 自動運転、これから技術開発、各国しのぎを削っています。技術開発はしっかりやっていかないといけないんですけれども、自動運転をこれから世の中に普及させていくためには、技術開発と併せて法整備が非常に重要です。いろんなケースがこれ、今までは人が運転することを前提に法は作られているんですけれども、今度はシステムで全てが運用されるということになれば、それに対する法制度の必要性が出てきます。 今後、関係する法制度をどのように国として見直していくのか、その点について確認したいと思います。
○政府参考人(八山幸司君) お答えいたします。 今先生御指摘のように、交通に関連する法制度を見直すことが必要でありまして、その見直し方針を自動運転に係る制度整備大綱として取りまとめたところです。 その中で、まず自動車の安全確保に関しましては、日本の先端技術を世界に広げるために、引き続き国際的議論をリードした上で、自動運転車が満たすべき安全性の要件を今年の夏までにガイドラインとして取りまとめ、さらに道路運送車両法に基づき自動運転車における保安基準を段階的に策定します。そのほか、道路交通法等の交通ルールに関しましても、ジュネーブ条約に係る議論において我が国がリーダーシップを発揮し、国際的な議論と並行して国内法制度の見直しを検討を進め、国際的な議論や技術開発の進展などを踏まえ、速やかに国内法制度を整備いたします。 このような方針に基づき、各府省にて具体的な制度見直しに向けた検討を進めているところです。
○浜口誠君 もう時間が来ましたけれども、技術開発に後れを取らないように法整備の対応をしっかりと政府としてやっていただくことをお願いを申し上げ、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。 今日は、まずがん対策をテーマに質問をさせていただきます。 我が国では国民の二人に一人ががんになると言われている中で、予防や医療の充実等、引き続きのがん対策に力を入れていくことが重要であるというふうに思っております。 こういった中で、今年の三月にはがん対策推進基本計画第三期が閣議決定をされました。その中では、予防、医療の充実とともに、がんとの共生ということが三本柱となっております。がんに関する診断技術や治療方法も飛躍的に進んでいる中で、がん治癒率に相当する五年生存率は全体で約七〇%と、このように言われております。長期入院から通院治療へ、がんの治療というものも変わりつつありまして、その中で増えておりますのが仕事と治療を両立をする、社会生活と治療の両立ということが非常に重要になってきておりまして、この点もこの基本計画には盛り込まれているというふうに理解をしております。 こういったがんの治療を行っている患者さんですけれども、がんや治療によって脱毛ですとか、それから爪とか肌の色の変化というようなこともあるそうであります。また、手術痕等々、外見が変化をすることがあるわけでございますけれども、社会生活との両立という中で、こうした患者さんのアピアランス、外見ケアということを行う病院も出てきております。 こういった中で、ある御相談が我が党の議員のところにございました。がんの治療を行っている中で、脱毛の症状があるということで帽子を利用している女性の患者さんであります。この方が運転免許の更新に警察に行ったところ、帽子を利用しているんですけれども、それをかぶった写真というのは認められませんと、このように言われたということであります。 資料をお配りしておりますけれども、資料一に帽子の写真がございます。患者さんの多くが利用しているのがこういった医療用キャップと言われるものでございまして、脱毛症状のある患者さんの頭皮を守るために、例えばタオルとか包帯のような柔らかい布で作られておりまして、この配付した資料の写真の帽子は、がん診療連携拠点病院の病院ボランティアの皆さんが作られて患者さんに配付をしているものでございます。 この運転免許証の写真につきましては、道路交通法施行規則の第十七条で定めがございまして、免許申請書に添付する写真は申請前六か月以内に撮影をした無帽、正面等々の写真ということに定めがございます。この無帽というところについて事前に警察庁から説明を受けましたけれども、これは個人の識別をするために帽子をかぶらない写真ということにしていると。ただ、病気等の理由がある場合には、過去の例を見ると、バンダナの装着とか、それからウイッグ、かつらですね、そういったものの使用を認めた例はあるということでございました。 しかしながら、明確な基準というものがないために、しかもその施行規則には無帽と書いてあることから、この御相談のあった医療用キャップのような帽子について現場での理解が不十分だったのか、駄目と言われたというふうに思われます。 ウイッグについては認めているということですが、昔に比べれば価格も下がってきているということでありますけれども、でも安いものでも数万円すると。また、がんの治療による脱毛症状というのは期間が限られておりますので、その期間は、数万円するウイッグを買うのではなくて帽子でという方もいらっしゃるということであります。 先ほど申し上げたように、がんの治療と社会生活の両立を、これを支援していくということを政府としても方針を打ち出している中でございますので、是非、警察署等の現場で統一的な患者さんに対する配慮が行われるように、この医療用キャップのような帽子については是非規則上の無帽の例外として認めていただいて、施行規則の改正ですとか、こういったことを行っていただいて、現場での取扱いを統一、そして徹底していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小此木八郎君) ただいま佐々木委員おっしゃるように、運転免許証の写真については、個人識別ができる必要があり、無帽であることを求めているのが現状でありますが、しかしながら、医療上の理由から医療用の帽子を着用されている方について配慮する必要があるのではないかとの御指摘はごもっともでございます。 規定の改正も含め、現場でそうした方々に配慮した取扱いが統一的になされ、また徹底されるよう警察を指導してまいりたいと存じます。
○佐々木さやか君 是非よろしくお願いいたします。早期の改正を期待したいと思います。 がん患者の方々や御家族から時々御相談を受けるんですけれども、いろんな治療方針のことですとか、それから様々な不安、お仕事のこと等々、そういったことを気軽に相談する先はないんでしょうかと、こういう声をいただきます。まだ主治医の先生にいろいろと時間を取っていただいて相談をするというのは敷居が高いと感じる患者さんが多くいらっしゃいますし、また、例えば通院している病院に何か窓口があったとしても、ちょっといつも行っている病院には正直に言いにくいなんということもあるかと思います。 こういった患者さん、また御家族の皆さんの気持ちに寄り添って、医療のことはもちろん、就労のことですとか、また必要な介護とか福祉のこと等もワンストップで相談する窓口を整備する必要があると思っております。この点、がん相談支援センター、こういうものが全国のがん診療連携拠点病院等に設置をされていると承知しておりますけれども、余り利用が多くないと聞いております。その理由についてはどのように分析をし、今後対策を行っていくんでしょうか。 このがん相談支援センター、そもそも余り知られていないということももしかしたらあるかもしれませんし、また、やはり病院の中にあるということで、気軽に身近にその場所に行くということもできないのかも分かりません。こういった観点から、ある学会では、医療機関と市民をつなぐがん医療ネットワークナビゲーターというものを育成をして認定をするという取組もございます。 先ほど申し上げた第三期がん対策推進基本計画には、相談支援、情報提供、この充実も盛り込まれていると承知しておりますけれども、先ほど申し上げたようなナビゲーターといったような様々な地域資源ともしっかり相談支援センターが連携をしていっていただいて、支援体制を強化していただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 佐々木委員御指摘のように、がんになられた方がまずその治療において様々な不安を抱えておられるわけであります。そういったものに対する相談、またあるいは生活と治療あるいは就労と治療との関係、またその両立、そういった様々な不安や問題を抱えておられるわけでありますから、そういった方々御本人とか御家族が身近に相談できる、しかも信頼できるというか正確な情報が得られる場所をしっかりとつくっていく、また、そこでそうした対応をしていただける人材を養成、確保していくと、非常に大事なことだというふうに思います。 今委員からお話がありました、全国で四百三十七か所のがん診療連携拠点病院等にがん相談支援センターを設置をして、がん患者の方々や御家族の方々に対する相談支援は行っておりますし、また、様々な専門職が相談現場で活躍をしていただいておりますけれども、地域の相談支援体制をサポートする観点から、がん医療ネットワークナビゲーターという方の養成の支援、これも進めているところであります。 ただ、がん相談支援センターの利用率、これは、ある調査によると、患者御自身の体験された調査ということでありますけれども、このがん相談支援センターの利用率は七・七%と、こうした大変低い水準になっております。 そういった意味で、よりこの相談支援センターを利用していただけるように、がん診療連携拠点病院等の指定要件を見直しをする中で、がん相談支援センターの利用を促進させる、例えばハローワークと連携していく、あるいは両立支援コーディネーターを設置していただく等々についてその方策を検討させていただいておりますし、また、今委員御指摘のように、なかなか病院で相談しにくいという事情もあります。 地域においてワンストップで御相談いただける体制に対する支援も今させていただいておりますけれども、そうした体制を整備する、そういったことの支援も含めてその強化を図らせていただきたいというふうに考えておりまして、いずれにしても、様々な、この支援センターであり、また地域であり、そうしたがんに関わる様々な問題や課題を抱えられた方が安心して相談をしていただけるよう、体制の整備又は人材の養成、それにしっかりと取り組ませていただきたいと思います。
○佐々木さやか君 次に、テーマを変えまして、一人親家庭の貧困と養育費の確保の問題を取り上げたいと思います。時間が限られておりますので一問飛ばさせていただきまして、法務大臣にお聞きをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 この一人親家庭の貧困でございますけれども、厚労省の昨年の調査では、子供の貧困率について七人に一人の水準ということでございました。しかしながら、一人親家庭では貧困率は五〇%を超えておりまして、八割が生活が苦しいと答えているそうでございます。こういった貧困の問題、また貧困の連鎖を断ち切っていくためにも、経済事情にかかわらず学べる社会に向けまして、高等教育の無償化、これが今まさに議論をされております。 こういった公的な支援、高等教育の無償化、低所得世帯に限っての支援でございますけれども、これ非常に重要なんですが、それとともに、別居している親からの養育費の支払を確保していくことも重要だと思っております。離婚等した場合の、養育をしている親とそして別居している親がおりますけれども、その別居親からの養育費の支払というのは全体で見ますと二割にとどまるということであります。 この養育費の支払確保に関連しまして、今十八歳成人の民法改正が議論されているところでございます。その法案の審議の中でもいろいろな議論がございまして、大臣からも、この養育費というのは未成年の子供に限らない、経済的に自立することが期待できない未成熟の子供がいるかどうかという観点で決まるというふうに説明をいただいています。ですので、この十八歳成人の問題というのは、養育費の支払というのは成年年齢に直接は関係ないんですけれども、ただ、この成年年齢が引き下がることで十八歳以降の養育費の支払がされないケースが増えるのではないかと、こういう心配の声があるわけであります。 しかしながら、先ほど一人親家庭の貧困の問題申し上げましたが、この十八歳とか十九歳以降というのは、大学の学費等々も非常に家計の負担が大きくなっていきますので、やはり養育費の支払がされないということはあってはならないというふうに思っております。 こういった問題意識を持っておりますが、この養育費というのは当事者間の合意によって定められるのが原則でございまして、話合いがまとまらない場合に裁判所が判断をいたしますので、まずこの当事者間の話合いにおいて、十八歳成人との関係で申し上げますと、先ほど言ったように、未成年に限るものではないんだということをしっかり理解していただくことが大事だと思っております。 この当事者間の養育費に関する話合いを促す観点から、民法の七百六十六条一項は、協議離婚をするときは子の監護に関する費用の分担について協議で定めるという規定を置いておりまして、それに基づいて、離婚届には養育費の分担について取決めをしているかどうかという点のチェックボックスが設けられております。 資料の二を御覧いただければと思います。このチェックボックスの部分の右下の部分ですが、書式に私は問題があるかなと思っております。ここは、御覧いただくように、未成年の子がいる場合に養育費の分担について話合いをしているかどうかということの記載になっております。これですと、未成年の子がいなければ取決めが要らないのではないかと、成人をすれば養育費の支払義務はないという誤解を招くおそれがありますので、この点は、大臣が御説明しているように未成熟の子とするなどの変更をすべきではないかというふうに思っております。 それから、十八歳以降も養育費が支払われるかどうかということは、その子供が育ってきた環境ですとか親の学歴、経済状況などによって決定をされるんですけれども、個別事情とはいえ、ある程度今後の方針を示していただく必要があると思います。 高校等進学率は九八%を超えると言われておりまして、ほとんどの人が高校に進学する中で、高校在学中に十八歳となって成人を迎えた場合に、現在の我が国の社会状況では高校生は経済的に自立しているとは言えませんので、少なくとも在学中は一般的に言って未成熟子であり養育費の支払義務があると、この見解を是非法務大臣に明らかにしていただきたいと思うんですが、この点、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 成年年齢の引下げに伴いまして養育費をどのようにするかということについての御懸念ということで御指摘がございました。御質問、二点あったというふうに思います。 まず一点目でございますが、離婚届書の様式として養育費の支払等の取決めの有無をチェックする欄、設けているところでございます。委員御指摘のとおり、そのチェック欄には、未成年の子がいる場合との表記がなされております。このチェック欄は、父母が離婚をする際に養育費の分担等について取決めをすることを促すという趣旨に基づくものでございます。養育費は、子が未成熟で、また経済的に自立することを期待することができない場合、こうした場合に支払われるものでございまして、必ずしも未成年である場合に限定されるものではないということでございます。 法務省といたしましては、この養育費の支払期間に関しまして、特に成年年齢の引下げに伴って誤解を招くことがないよう、必ずしも子が未成年である場合に限定されるものではないということなどにつきまして周知を図ってまいりたいというふうに思います。また、御指摘も踏まえまして、この離婚届出書のチェック欄、この表現の仕方につきましても速やかに検討して対応してまいりたいというふうに思っております。 それから、高校生ということでの御指摘がございました。具体的な養育費の額やその支払期限、期間の終期につきましては、最終的には両親の経済状況等の事情を踏まえて家庭裁判所が個別に判断するものであるということでございまして、法務省として確たる御回答を申し上げるということはなかなか困難であるというふうに思います。 もっとも、一般的には、高校在学中の子に自ら稼働をして、働いて経済的に自立するということを期待するということは困難であることからいたしますと、少なくとも高校在学中の子につきましては、監護する親ではない方の親、非監護親ということでありますが、養育費の支払義務を負う場合が多いものと考えられます。 このような点につきましても、誤解を招かないようにするためにも、先ほど委員が御指摘されたようなことにつきましてしっかり検討して、速やかに対応してまいりたいというふうに思っております。
○佐々木さやか君 終わります。ありがとうございました。
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝でございます。 私は、里親の問題についてお伺いしたいと思います。 先日、地元埼玉の里親会の皆さんと懇談をいたしまして、様々困り事をお伺いいたしました。それを踏まえて質問をさせていただきたいと思います。 最初に、厚生労働省にお伺いしたいと思います。 平成二十八年の児童福祉法の改正によりまして、社会的養護が必要な子供たちを家庭的な環境の下で養育するという理念が明確となりました。この改正を受けまして、昨年八月、新たな社会的養育の在り方に関する検討会において、新しい社会的養育ビジョンというのが取りまとめられたと承知しております。 このビジョンにおきましては、この家庭養育原則を徹底するために、里親のリクルート、研修、支援などを一貫して担うフォスタリング機関の整備を遅くとも平成三十二年度までに完了すると。愛着形成に最も重要な時期である三歳未満についてはおおむね五年以内に、それから、それ以外の就学前の子供についてはおおむね七年以内に里親委託率七五%以上を実現すると。また、学童期以降についてはおおむね十年以内をめどに里親委託率五〇%以上を実現するという新たな目標が掲げられました。 これを基に、政府は、現在、都道府県の推進計画を見直すための要領を策定しておりますけれども、関係団体からは、なかなかこのビジョンの実現はハードルが高い、高過ぎると、そうした意見があるというふうにも伺っております。 里親への委託を推進するというこの政府の方針自体には賛成いたしますけれども、そのためには、里親の活動を支援する取組を大幅に拡充する必要があると思っております。例えば、平成三十年度予算では里親制度等広報啓発事業に六千万円を計上して広報啓発に努めるとしておりますけれども、今後、里親への委託などをどう増やしていくのか、そのための具体的な取組について、まず厚生労働大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 宮崎委員御指摘のように、平成二十八年の児童福祉法改正で、家庭養育優先の原則を推進ということでこの里親というのは大変重要な役割を担っており、また、そのなり手をいかに増やしていくのか、これは大変大きな課題であります。ビジョンでも示させていただいておりますけれども、大事なことは、ビジョンをどう実現していくのかということが非常に大事なんだろうというふうに思います。 そのために、まず、広報啓発としては、毎年十月、里親月間と位置付けて、ポスターやリーフレットを自治体や鉄道事業者等に配布し、掲示をお願いをする、あるいは新聞、インターネット、テレビ、雑誌等を通じた広報活動を行っているところでありますけれども、さらに、里親になる皆さんにとってみると、特に初めての方は様々な不安もあるわけでありますので、登録前の研修をする、あるいは預かっていただいた以降もそれぞれの段階でしっかり支援をしていく。 そうしたことを、国においても、里親支援事業ということで自治体におけるこのような取組をしっかりと支援をしていきたいと思っておりますし、また、これは国と地方公共団体だけでできるものではありません。やはり、民間団体にも様々なノウハウがあり、経験もありますから、それを活用させていただくということで、民間団体に包括的に委託をすることで里親とのより継続的な関係構築が可能となる。あるいは、過重となっている児童相談所の業務量についても一定程度の負担軽減も可能になるんではないかと、そういうメリットもありますので、こうしたいわゆる民間のフォスタリング機関に対する育成、活用に資するよう、ガイドラインをお示しするといった形で民間団体におけるそうした取組を更に進めていただきたいと思っております。 こうした様々な取組をすることによって、里親になっていただく方、あるいは里親という形での養育、こういったことの充実を図っていきたいと思います。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 今大臣の答弁にもございましたとおり、民間委託が大変重要だと思っております。里親委託率は、平成二十八年度末で一八・三%と徐々に上がってきてはいるものの、まだまだという状況にあるかと思っております。今後、里親委託を増やすためには、この里親の負担軽減とか不安を取り除く対策が必要になると思っております。 その一つ、静岡市では、NPO法人の静岡市里親家庭支援センターが市から児童相談所の措置業務を除く里親業務全般を受託いたしまして、里親委託率が四五・五%と非常に高くなっていると承知しております。国としてもこうしたNPO団体等の活用を積極的に支援していくべきではないかと考えますけれども、厚生労働省の御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 御指摘いただきました事例のように、里親支援業務を民間機関に委託することによって、先ほど大臣から答弁もありましたように、里親との間がより継続的な関係構築につながる、あるいは児童相談所の業務量についても一定の配慮ができるといったメリットがあるということから、非常に重要な取組であるというふうに私どもとしては認識してございます。 御指摘いただきました静岡市、あるいは全国的には例えば福岡市というところも私どもの耳に入ってございますけれども、里親委託率を大幅に増加させている自治体においては、今お話ございましたような里親支援を行う民間機関との積極的な連携や業務委託、さらには市民活動を通じた口コミによるリクルーティングというような様々な努力を行っていただいて、里親登録の増加と里親支援の充実が図られていると承知をしてございます。 私ども厚生労働省としましては、こうした取組を全国会議などで周知をさせていただくとともに、取組を行う自治体に対して、財政支援を含めいろいろな形での支援を進めさせていただきたいというふうに考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 それで、里親会というのが都道府県などに設置をされております。任意団体でございますけれども、私の地元の埼玉でも、里親会の方々が里親に相談の場を提供するといった活動を行っております。しかしながら、この里親会に対する行政の支援というのがなかなか十分ではないという声をお伺いいたします。 例えば、児童養護施設には家庭支援専門相談員が配置されておりますけれども、里親会にはそうしたものがない、あるいは児童相談所は急増する児童虐待などへの対応で忙し過ぎてなかなか里親への相談に対応できていない、あるいはケースワーカーなどに相談したくても連絡が付かないことが多いという、そうした声が寄せられております。 こうした里親会の声に応えるためにも、児童相談所の人員増などの体制強化、中でも里親支援の専従職員の配置など、里親支援に特化した人材の配置が必要ではないかと考えますけれども、高木厚生労働副大臣の御見解を伺いたいと思います。
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、里親委託を推進するためには、児童相談所等の里親支援を担当する職員の増員、また専門職の育成を図っていくことは重要であると考えております。 このため、厚労省では、平成三十一年度までの目標を設定した児童相談所強化プランによりまして、児童福祉司等の配置を計画的に充実を図っております。また、平成二十八年改正児童福祉法によりまして、児童福祉司に対する里親支援に関する内容を含む研修の義務付けを始め、児童相談所の里親支援体制の強化を図っているところでございます。 先ほど大臣からお答え申し上げたように、虐待相談対応件数の増加などによりまして、児童相談所の業務量が過重となっております。その中、里親支援業務につきまして、民間機関への委託を活用することは重要であると考えております。そこで、自治体に対し、今年度お示しする里親支援に関するガイドラインにおきまして、里親支援業務を民間機関に委託する場合の実施体制の在り方や、民間機関による里親支援の好事例などをお示ししまして、取組を促すこととしております。 このような各般の施策を講じることで、地域での里親養育の支援体制の充実を図りまして、より多くの子供に家庭的な養育環境を提供することができるよう進めてまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 次に、学校における里子への配慮について、文部科学省にお伺いしたいと思います。 その前提としまして、里子といいましても、真実告知がされていないケースであるとか、里子であることを伏せているケース、また虐待を受けているケースなど、その背景は様々あるというふうに承知をしておりますけれども、その上で質問させてもらいたいと思います。 近年、十歳の小学四年生を対象に、二分の一成人式という授業が行われているそうです。子供がこれまでの生い立ちを振り返ったり、親への感謝や将来への夢を発表したりすることが主な内容でありますけれども、感謝や感動の演出に違和感があるというお声も聞いております。 里親をされている方から、例えば、この二分の一成人式は幼少期を共に過ごせていない里親と里子にとっては大変つらい授業であると。あるいは、里子の場合、赤ちゃんのときの写真がなかったり、生まれたときの身長、体重が分からなかったりすることが多いが、そのことを学校の先生は分かっていないと。先生方は配慮しますと言うものの、写真がない人は持参しなくてもいいといった表面的な対応しかされていないと。みんなと同じようにできないことで子供がつらい思いをしていることに気付かない先生も多いと。そうした声が寄せられております。 この二分の一成人式自体を否定するものではありませんけれども、感動を追い求める余り、つらい気持ちを抱えている子供が置き去りになっているケースもあると思います。里子に限らず、複雑な家庭環境の子供や社会的養護が必要な子供であっても、全員が同じ立場で前向きに取り組める内容とするなどの配慮が必要であると思いますけれども、文部科学大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今、宮崎先生からお話のありましたこの二分の一成人式でございますが、学習指導要領において定めているものではないわけでございますけれども、各学校の判断で、例えば総合的な学習の時間において自分の成長を実感するための取組の一環として行われている事例があるということは我々も承知をしておるわけでございます。 各学校において今のこの二分の一成人式のような授業を行う際には、やはり、今お話ししていただきましたように、児童の生活とか成長に関わる事柄を扱ったり、家族へのインタビューを行ったりするような場合も考えられるため、プライバシーの保護に留意をするとともに、それぞれの家庭の事情、特に生育歴ですとか家族構成などに十分配慮することが必要であると、こういうふうに考えておりまして、文部科学省としては、様々な機会を通じまして、こうした点について周知に努めてまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。引き続き、徹底の方をお願いを申し上げたいと思います。 さらに、この学校における問題ですけれども、二分の一成人式と同様に、卒業式も里子にとってはつらい行事となり得るわけでございます。ふだん里親の姓を通称名として学校に通っていたとしても、卒業証書には戸籍名が記載されるために、卒業証書授与の際になじみのない戸籍名で呼ばれることで子供が深く傷つくということを学校の先生は十分には理解していないという例があるそうでございます。 子供の気持ちに寄り添うならば、卒業証書には戸籍名と通称名を併記したり、あるいは名前を呼ぶ際には希望に応じて通称名で呼ぶなどの対応が必要ではないかと思いますけれども、文科省から全国の教育委員会等に対し指導、助言をすべきであると考えますけれども、文科省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。 学校における児童生徒の通称利用の可否については、個別の事情を踏まえて各学校において適切に判断していただくべきものと考えており、これまでも各教育委員会等から問い合わせいただいた際にはその旨を回答しているところでございます。 卒業証書に記載する氏名や卒業式における呼称については、文部科学省として各学校における対応について網羅的に把握をしているわけではございませんけれども、例えば事前に教師から保護者に確認をし、卒業式における呼称については通称を使用するなど、保護者や本人の意向等を踏まえた柔軟な対応をしている例もあると承知をしております。 このように、卒業証書に記載する氏名や卒業式における呼称については、保護者や本人の意向、生徒指導上の配慮、卒業証書に通称を使用することで本人に不利益が生じないようにするための措置等を含め、各学校において柔軟に判断していただくものと考えており、文部科学省としては、こうした点について周知に努めてまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 時間がありませんので、済みません、最後は御要望だけで済まさせてもらいたいと思いますけれども。 本当に、これから里親を政府としては増やしていくという方針でございますので、今後、学校において里子の数も増えてくると思います。文科省に対しましては、厚生労働省とも連携をしまして、本当に多くの困難を抱える子供たちや里親の方が学校においてどのような点で配慮をしているのかなど事例紹介の冊子を作成するなど、周知啓発に努めていただきたいというふうに考えております。どうかそうした点を是非御配慮いただきたいと思いまして、私の質問を終わりたいと思います。 大変にありがとうございました。
○蓮舫君 立憲民主党・民友会の蓮舫です。今日はよろしくお願いいたします。 まず、麻生大臣、森友学園に関する疑惑、この財務省の調査なんですけれども、中立性、客観性、公平性が担保された信頼に値する内容でしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもといたしましては、検察庁等々のいわゆる第三者的ないわゆる見識、見解を受けて最終的に判断をさせていただいたと思っておりますけれども、私どもといたしましては、私たちなりに精いっぱいの客観的なものを作り上げられたと思っております。
○蓮舫君 改ざんや廃棄や虚偽が疑われる答弁を行った財務省の問題を財務省が調査をして、どうして信頼できるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもといたしましては、第三者的なものとしては検察というのは極めて第三者的なものだと思っております。そういった意味では、検察のいろいろな方々の捜査等々を受けて私たちなりに調べさせていただいたと思っておりますが。
○蓮舫君 先ほど財務大臣は客観性という言い方をされておりましたが、この報告書には、調査の概要ですか、手段であるとか調査の基本的情報や中身を裏付ける基本的な資料さえも添付されていませんが、なぜですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的な調査につきましては、私どもの調べられる範囲のもので出させていただいたんだと思っておりますが。
○蓮舫君 いや、全く答えていません。 じゃ、誰に、いつ、どれぐらいの属性の方たちを対象にヒアリングをして、そして物証はこれで、こういう資料が添付しているという客観的な裏付けとなる資料は何で付いていないんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもとして、そういった監察というか検査の内容というものは、後々のまたほかのものに影響するということから、こういったようなことは公表しないということをしていると思いますが。
○蓮舫君 意味が全く分かりません。 廃棄、改ざん、佐川氏の指示でそれが省内と関係部局で共有をされることになったとき、いずれも本省の総務課長から近財等に伝達をされています。 矢野さん、どうやって伝達したんですか。
○政府参考人(矢野康治君) お答えいたします。 伝達につきましては、口頭、すなわち電話等々いろいろな手段でございます。
○蓮舫君 等々とは何ですか。
○政府参考人(矢野康治君) 電話が通じなかった場合にメールを行った場合もあったと聞いております。
○蓮舫君 あるものをない、応接録を捨てるという佐川さんの指示、これも伝達されました。そして、省内等で共有をされていく。改ざんされた公文書、それを改ざんしろと言ったのも佐川さんの指示。これも総務課長から近財等に伝達をされました。電話、メール等。 じゃ、メールやファクスは残っていますか。
○政府参考人(矢野康治君) 基本的に保存期間の中のものは残っております。
○蓮舫君 メールやファクスって保存期間あるんですか。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 メールにつきましては、キャパシティーがございますので、自動的に一定の期間を過ぎると消去されていくという仕組みになっております。
○蓮舫君 今回の調査でそのメールは裏付けとして確認できましたか。
○政府参考人(矢野康治君) 私どもは、職員からのヒアリング、それから文書の確認、余すことなくやったつもりでおります。
○蓮舫君 いや、だから、その余すところなくに、指示を共有するための伝達手段のメールやファクスは確認をしたんですかと伺っているんです。
○政府参考人(矢野康治君) 確認できる限りいたしております。
○蓮舫君 そのメール、出してください。
○政府参考人(矢野康治君) それは今までも御答弁しておりますように、私どもは、政府部内、本省と近畿財務局、あるいは本省と航空局といった政府部内のやり取りにつきまして、面と面で会話でやったもの、電話でやったもの、メールでやったもの、いろいろございますけれども、メールでやったものだけをお出しするということになりますと、何かそれだけが主体であったように誤解を与えるということもございますので、私どもはそのようにすることは控えさせていただこうと思っております。(発言する者あり)
○委員長(二之湯智君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(二之湯智君) 速記を起こしてください。(発言する者あり) 止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(二之湯智君) じゃ、速記を起こしてください。(発言する者あり) 止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(二之湯智君) では、速記を起こしてください。
○政府参考人(矢野康治君) 私どもは、調査をする過程におきまして、ヒアリングとそれから書面、その両方を余すところなく調査をいたしました。その中に、書類の中には、行政文書もあれば、個人メモもあれば、そしてまた、一部にはメールもございました。確認をいたしております。
○蓮舫君 何言っているんですか。メールを出してくださいって言っているんです。
○政府参考人(矢野康治君) それはこれまでも再三御答弁させていただいておりますけれども、例えば局長が総務課長に指示をするのに、メールではいたしません。普通は呼び付けて、会話で、口頭でいたします。そういうものは出ることはないわけです。遠隔地である地方支分部局に対しては電話を普通いたします。電話が通じない場合に、メールを留守電のように使うこともございます。 メールのものだけをお出しすると明らかに全貌と違う形になってしまいますので、それはいかがなものかということを申し上げている次第です。
○蓮舫君 私は、局長が直接メールしたなんて言っていませんよ。どうしてそうやってごまかすんですか。報告書を作ったのはあなたの責任でしょう。 局長の指示を指示と受け止めて、総務課長が伝達をしているんです。それをあなたが、留守番電話、電話でやったけれども、メールもあれば、ほかの手段等々もあると言っているから、メールとファクスを出してください。ならば、留守電も出してください。なぜ、そういう物証が一つもないんですか。それを出してくださいと言っているんです。 委員長、理事会でお諮りください。
○委員長(二之湯智君) それでは、蓮舫さんの今の質問については、後刻理事会で協議いたします。
○蓮舫君 大臣が冒頭で客観性があると言われました。 今のやり取り聞いていると思います。つまり、全部、財務省が省内の調査をした、誰に、いつ、どれぐらいかという、何もないままで、メール等をやったけれども、それは出せない。全部出す、資料を出す、添付をする、それが客観性のある私は報告書だと思います。 もっと言ったら、佐川局長が応接録の廃棄を判断する基となった政治家関係者の照会リスト、これも出ていません。良い土地ですから前に進めてください、安倍昭恵夫人が言ったとされる、これ、籠池さんの証言です。その写真も応接録も偶然なくなっています。これ、どこが客観性が担保されているんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今までの答弁の中で客観性があるかというのは、重ねて申し上げますけれども、私どもとしては、客観性があるという上できちんとしたものを出させていただいた、できる限りの範囲で出させていただいたと思っております。 また、今のお話で、今出ておりますけれども、今回の報告書に尽きているんだと思いますけれども、報告書以上に詳細な情報につきましては、これは問題行為に関与していないと認められた職員の情報までも含まれかねないということも考えないけませんし、また誰がどのような供述をしていたのか、またあるいは誰がどのような資料を提供したのかといった情報が明らかになれば、これは先々、人事担当局による調査において協力を極めて得にくくなるということも考えておかないかぬと思っておりますので、私どもとしては差し控えさせていただいているということだと思っております。
○蓮舫君 念のために伝えておきますが、内閣府や文科省は、総理の御意向とか官邸の上のレベルが言っていると、官房長官が間違って怪文書と言ったものが実は本物だったんですが、そのときの調査は、職員A、B、C等、聞いた内容も全部添付されていますよ。財務省のだけが全くそういうものが添付をされていません。 矢野さんに確認をしますけれども、報告書、これ資料で付けています。一ページでは、廃棄や改ざんは、国会審議で大きく取り上げられる中、更なる質問につながり得る材料を極力少なくすることが主たる目的。なぜ改ざんしなければ更なる質問につながると思ったんでしょうか。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 それは報告書につまびらかにさせていただいたとおりですけれども、注書き等々があれば、この注書きはどういう意味ですかという質問を惹起するからと思料いたします。
○蓮舫君 二枚目の資料なんですが、国会審議が相当程度紛糾することを懸念し廃棄と説明しました。なぜ国会が紛糾すると考えたんですか。
○政府参考人(矢野康治君) さきの参議院の別の委員会でも御指摘がございましたけれども、昨年の二月から三月におきましては既に紛糾をしていたと私どもは認識しております。本件について多大な御指摘、御叱責があって、あるいは嫌疑を投げかけられて、理財局は当時、この報告書の中には書いてありませんけれども、もう職員が間に合わないので、手が回らないので、他の部局から助っ人をくれというような大騒ぎでございました。 そういうあらゆる文書、文言について追及が起こって、実際は今回も発表した九百五十七ページの文書の中に昭恵夫人の件は一か所しか出てこないわけですけれども、それでも紛糾するわけですよ、紛糾していたわけですよ。そのことを書いているわけです。
○蓮舫君 紛糾することを懸念してで、紛糾していたとは書いていませんよ。何を心配したんですか。
○政府参考人(矢野康治君) したがいまして、紛糾が更に拡大することを懸念したという意味です。
○蓮舫君 財務省は、体質として、国会が紛糾することを懸念して改ざん、廃棄をする文化なんですか。
○政府参考人(矢野康治君) 改ざんをしたことにつきましては誠に申し訳なく存じます。あり得ないことですし、言語道断ですし、恥ずべきことだと思っております。そのような文化があるというふうに言われましても、文化があるとは思っておりませんし、現に他の部局の職員あるいはOB等々は、もう信じられないとみんな言っております。 ただ、そういう事実が起こってしまったことは事実ですので、そのようなことが二度とないようにいたしたいと思います。
○蓮舫君 いや、矢野さんね、紛糾、当時していたから、紛糾が更なる進んでいくから懸念をして改ざんや隠蔽を行った。じゃ、金融国会とかノーパンしゃぶしゃぶのときにも改ざんとかしていたんじゃないですか。何でこの国会の紛糾だけ改ざんしたんですか。
○政府参考人(矢野康治君) 現に厳しい糾弾、御質問、御叱責をいただいておりましたので、その中で、理財局、当時てんやわんやになっておったわけです。それが更なる波及を呼ぶということを恐れてやったというのが私どもが調べて得た事実でございます。私は、それを正しいとか正当な理由だとは全く思っておりません。恥ずべきことだと思っております。済みません。
○蓮舫君 当然恥ずべきことです。恐れてやったとお話しになられました。じゃ、理由を聞いていきます。 二月十七日、私や昭恵が関係していれば総理も議員も辞めると安倍総理は答弁をされました。その答弁を受けて、総務課長と近財で、総理夫人の名前の入った書類について問題ないと確認をしています、問題がないと。ところが、二十一日、国会議員団の現地視察に合わせて作成した応答要領では、応接録はなかった、もうこの段階で既にあるものをないと決めているんです。この三日間で何があったんですか。
○政府参考人(矢野康治君) 私どもが把握しております限りのことを調査報告書に書かせていただいておりますので、ここに書いてあるとおりです。 今委員が御指摘のとおり、二月十七日の総理答弁があって以降、ここで当然のことながら、本省で昭恵夫人から、あるいは昭恵夫人付きからのアプローチがあったかどうかということをきちんと確認したわけです。きちんと確認して、御夫人御本人からのお問合せあるいはプレッシャーといったことは全くなく、そして夫人付きからのアクセスが一回だけあって、その中身というものは不適切なものでは全くなかったということを断じた、それが事実でございます。
○蓮舫君 いや、その先の答弁を求めているんです。不適切ではなかった、問題はないと確認していたのが、その三日後に、あるものをない、廃棄と議員団への応接録で応答要領を作っているんです。この三日間で何があったんですかと聞いているんです。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 調査報告書をきちんとお読みいただければ書いてございますけれども、二月九日に、二月九日から報道が始まって、その報道では、なぜ、市況の十分の一の値段ではないか等々から始まって、それは何か裏があるのではないかみたいな報道から始まって、大騒ぎになって、二月十五日から国会の御質問が始まり、その中で総理が嫌疑を掛けられて、糾弾されて答弁に追いやられるという状況があったわけです。(発言する者あり)これ、私は事実を言っているだけですよ。 そういう流れの中で、二月二十一日に野党議員団の方々が大阪に視察に行かれて、そこでまた糾弾をされるという流れがあった。それを受けて、まあ、ここから先が対応を間違えているんですけれども、逃げ口上で、報告書の中にも、報告書の中にも書いておりますけれども、きちんと、きちんと政府の説明責任を果たすべきであったところを、それを逃れようとしたということです。
○委員長(二之湯智君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(二之湯智君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 調査報告書にも書かせていただきましたけれども、二月十七日の総理答弁を受けて、当然のことながら確認をし、先ほど申しましたような、何も問題ないという結論を確認したわけですけれども、それでなお、政治家関係のリストを作って、大騒ぎしてということをしたのかということですけれども、その総理の答弁との関係でいえば、御夫人あるいは御夫人付きについて何ら問題はないということを確認したわけですけれども、それでもなお、さっき申しましたように、二月九日、十五日、二十一日という、大きな騒ぎになっておりましたので、記者会見でも申し上げましたけれども、痛くもない腹を探られるということになるということを回避しようとした、そこが間違っていたと思っております。
○蓮舫君 痛くもない腹を回避しようと判断したのは、何日に誰ですか。
○政府参考人(矢野康治君) この調査報告書に推認も含めて全て書かせていただいたつもりですので、二月下旬以降でございます。
○蓮舫君 いいですか。この調査報告書は、メディアや国会議員が分かる日付しか書いていません。二月十七日の総理の答弁、二月二十一日の国会議員の現地視察、それ以外は全て日付がないんです。つまり、日付を追って時系列で検証することができなくなっている。そして、あなたはさっき私に、よく読んでくれと言った。二月十七日から二十一日、リストは二十一日の後です、この記述では。だから、十七から二十一で問題ないと確認したものを廃棄しようと決めたのは何でですかと聞いているんですよ。
○政府参考人(矢野康治君) 問題ないにもかかわらず、国会での厳しい糾弾を回避したいという間違った対応だった、それに尽きると思います。
○蓮舫君 その回避したいという判断はどこに書いてあります。
○政府参考人(矢野康治君) 三十四ページから三十七ページの総括の中にも書いてございます。誤った対応だったと思います。
○蓮舫君 違います。痛くない腹を探られるから回避しようという証言は誰がどういうふうに言ったか、どこに書いてありますか。
○政府参考人(矢野康治君) 痛くもない腹を云々というのは今私が申し上げたことです。報告書の中では、全体のAさん、A職員、B職員あるいはOBも含めて全て聞いた上で、それを総合して言えることを書いてございます。
○蓮舫君 申し訳ないんですけれども、調査報告書について私は全て読んだ上で物的証拠を時系列に伺っているんですが、そういう物的証拠は一切出しません、そして私から質問されたら自分の主観を言う。済みません、この報告書、どうやって信頼できるんですか。
○政府参考人(矢野康治君) 信じてくださいということは、理財局長も再三申し述べておりますように、私ども、このようなことをいたして言えないかもしれませんけれど、ただ……(発言する者あり)
○委員長(二之湯智君) ちょっと、今答弁中ですから。 矢野さん、続けてください。
○政府参考人(矢野康治君) 三月二日の報道があって以降、我々省内でもこれは誤報だろうというぐらい信じられない思いでしたけれども、それが事実であることが分かって、三月十二日にそれを報告いたしまして、それがなぜ行われていたかということにつきましては、検察御当局とは別途、自分の省の中の問題だろうということで自前の調査をさせていただいた。それは第三者性がないということと絡むかもしれませんけれど、私どもの書庫の中の問題なので、私どもも自分たちで言えることを限りを尽くして調べたということです。
○蓮舫君 信じてくださいと言われても、今あなたとのやり取りで、この報告書にないものを言って、私に聞かれたら、自分が今言ったことです。じゃ、これに裏付けられるメールや留守番電話やファクスを出してください、出せません。誰に、何人聞いたんですか、言えません。 じゃ、伺います。あなたが直接ヒアリングをした佐川前局長は、痛くもない腹を探られるから仕方なくやったと、そういうふうに証言したんですか。
○政府参考人(矢野康治君) 個別の職員がどう言った、どう言わなかったということは控えさせていただきます。ここに書いてあることが全てです。
○蓮舫君 なぜ控えるんですか。
○政府参考人(矢野康治君) 職員の間では、同じ言葉を使っても、それを発した者とそれを受け止めた者で微妙に認識の違いがあったりということが多々起こっております。別の委員会での御質問いただきましたけれども、それは指示だったんですか、指示じゃなかったんですかという言葉についてをめぐる御質問を多々いただきましたけれども、発した人間が指示として言ったかどうかということを認識して指示している人もいないと思います。
○蓮舫君 今後の監察業務に支障が出ると何度も言われるんですね。今の監察結果が信用されなければ、今後、未来永劫信頼なんかされるわけないじゃないですか。 じゃ、確認します。佐川さんには何時間、何回、何日掛けてヒアリングしたんですか。客観的な情報です。
○政府参考人(矢野康治君) 今後の監察業務に影響しますので、控えさせていただきます。
○蓮舫君 たった一回という情報も私聞いたんですけれども、複数の職員等に聞いて、近財にも聞いて、本省にも聞いて、何度も佐川さんに確認をして当てるというのが通常の客観性、中立性、公正性の調査だと思うんですが、複数回聞いているんですね、少なくとも。
○政府参考人(矢野康治君) お答えするべきかどうか悩ましいですけれども、複数回かつ長時間やっています。
○蓮舫君 では、報告書にあるものに基づいて伺います。 二十一日の国会議員らの現地視察を受けて佐川さんの指示があった、廃棄をしろ。それを、手段はまだ教えてもらえませんが、伝達をして、省内共有をして、二月二十六日に削除の作業を行いました。ところが、佐川さんは何度も、そのときも国会で取引の経緯は適切と言っています。本人が適切と言ったものを、自分の指示だ、足下で、日曜日に休日出勤をさせて削除、改ざんをさせている。これを受けて報告書では、本人は外に出すべきではない、最低限の記載にすべきと言っているんですね。なぜ、適切な取引と言ったものを、佐川さんは外に出すべきではなくて最低限の記載にすべきと言ったんですか。
○政府参考人(矢野康治君) それは、まさにその後の国会でいろいろな臆測を呼び、いろいろな糾弾を受けるということを回避しようとした誤った判断だったということです。
○蓮舫君 もうここに来てまで、なぜ捨てたのか、なぜ改ざんしたのか、なぜ廃棄をしたのか、佐川さんは、なぜこの四日間で自分の意識を変えて、廃棄、改ざんの指示を出したのか、全く、大臣、分かりません。どうやって分かってくれと言えばいいんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは度々官房長の方から、この委員会以外のところでも御答弁をさせていただいているんだと存じますが、佐川前局長の判断というものがそのようになっていったというのであって、その心理状況につきましては、先ほど度々これも答弁いたしておりますように、国会での対応というものを考えてそのような指示をしたというふうに理解しております。
○蓮舫君 昨年の二月九日、朝日新聞で、この国有地の大幅値下げ、八億円の値下げの売却、これが報道されたのが第一報です。昭恵夫人の関与、不当な値引き、不透明な取引、連日国会で大変な審議になりました。当然、メディアでも相当報道されました。 そして、今回公表された土地売却後の応接録、資料の四ページに付けてありますが、財務省は、改ざん、隠蔽を内部で進めるだけではなくて、森友学園に対して、答弁ぶりさえも本当に細やかに指示をしています。森友の籠池理事長が、当時、そのごみ撤去費用は一億円だと、財務省は八億と言っているものを一億だと朝日やメディアに話しちゃったんですね。そうしたら、まあ見事に財務省の方は一日何回も籠池さんや弁護士に電話をして、言いましたか、言いましたか、言っていませんよね、一億じゃ駄目ですよね、あるいは財務省へ問合せが来ている回答録に、森友学園の主張さえも財務省から提示しているんですよ。森友の主張や籠池さんの行動まで指示して、特別な関係がなかったようにしている。 佐川氏に、二月十七日の総理答弁以降、改ざん、廃棄、森友への口裏合わせ、組織的に行ったのはなぜだか、矢野さん、これぐらいは教えてくださいよ。なぜ佐川さんは、財務省を挙げて隠蔽工作、改ざん工作、虚偽が疑える答弁、しかも森友の弁護士に向かってこういうふうに答えろと指南までしていたんですか。何を守ろうとしたんですか、佐川さんは。
○政府参考人(矢野康治君) もうこれもすべからく報告書に書いてあるとおりでございますけれども、そもそも、先ほど申しましたけれども、二月九日の新聞報道にも、市場の十分の一ぐらいの安い値段であるというような報道があって、それはディスカウントが大き過ぎる、それは何か力が働いたんじゃないかということがずっと書かれていて、それが二月十五日以降の国会質問につながるわけですけれども、それを実際には、今となってみれば、検察も背任罪というものについては、嫌疑、不起訴という結論に至っているわけですけれども、当時としては、何なんだと、十分の一っておかしいじゃないかということで、もう二月から国会は大騒ぎで、大騒ぎといいますか、大論議でございました。その大論議を、大論議を誤って避けようとしたということだと思います。
○蓮舫君 国会が改ざんの要因だったんですか。
○政府参考人(矢野康治君) 国会論議で糾弾されることを避けようとした誤った対応だったと思います。
○蓮舫君 そもそも佐川前局長のヒアリングが私は信頼できないと思っています。 三月二十七日、衆参で佐川前局長の証人喚問が行われました。佐川さんは、逢坂議員に対して、いつ知ったかと質問されたことにして、こういう取引が行われていたということを私が初めて知ったのは、あの二月の売却価格の非開示の報道が初めて、二月九日の朝日新聞の報道が初めてと答弁したと、それが調査報告書の冒頭に書かれています。これは本当ですか。
○政府参考人(矢野康治君) 報告書に書いてあるとおりです。
○蓮舫君 済みません、ちょっと言いぶり間違えました。報告書に書いてあるのは、二月初旬、報道が出る可能性を意識して初めて案件説明とあるんです。ところが、佐川さんの国会の証人喚問で、報道が出て初めて知ったと言っています。どっちが正しいんですか。
○政府参考人(矢野康治君) 報告書に書いてありますとおり、報道があって、局長に説明をして、その局長の説明で初めて当時の局長は聞いたという、この報告書に書いてあるとおりです。
○蓮舫君 いやいや、報告書は報道の前ですよ。どっちですか。
○政府参考人(矢野康治君) 私どもが報告書を書くに当たってヒアリングをし、書類をひっくり返して見た結果がこの報告書ですので、私どもの認識はこのとおりです。
○蓮舫君 そうなると、報告書が正しいのは、二月九日の朝日新聞の報道がされる前に佐川局長に報告されている。佐川さんは国会でうそをつきました、報道があってから初めてと。それ、もう信頼できる証言かどうかというのは、この一点をもっても、虚偽答弁一点をもっても私はおかしいと思っている。しかも、その内容は全く明らかにしない。極めて不誠実だと思うんですね。 大臣、どの組織だって改ざんはあり得ると言いました。どういう意味ですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 改ざんというのがそれはあり得るということは、もういろんな組織というものはあるんだと思いますけれども。 私どもの場合、今回一番分からぬのは、この改ざんという命令がされたという近畿財務局の中において、その指示に従わなかった人と従った人とがいるというのが私どもにとって一番よく分からぬところなんです。これ、よく分からぬって、同じ指示をされて、したやつとしないやつといるというのが、私どもとしては、これ一番問題なところ、よく分からぬと申し上げているのはこの一点なのであって、是非とも、そういった意味では、今回の御質問の内容に関しましては、そこのところが今のところまだ解明、個人的なところなんだと思いますが、それは個人の資質の差だったとか矜持だとかいろんなことを言いますけれども、それは、やったにもかかわらず組織としてそれが行われた、少なくとも、理財局の国有財産課でそういうことが行われたというところが私どもとしては極めて問題だと思っております。
○蓮舫君 済みません、私にとって麻生大臣の答弁が何を言っているか分かりません。 確かに、品質や検査、試験データ改ざんで報道される企業もあるし、地検特捜部の強制捜査を受けた企業もありますよ。ただ、財務省と決定的に違うのは、みんな社長が辞めています。麻生大臣は何で辞めないんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもとしては、いろんな企業の例の内容は、同様の質問を衆議院の財金委員会でも伺ったと思いますけれども、そういったような企業で、きちんとした対応をされるところもあれば、そうじゃない企業もありますという例を申し上げて、その例に関しましてはいろいろ申し上げましたが、私自身はどうかといえば、私自身といたしましてはいろいろな対応をきちんとさせていただかなならぬ。少なくとも、これまでの原因究明をやり、そして再発防止等々のものをやらねばならぬと思っておりますので、そういった形できちんと使命を果たしてまいりたいと考えております。
○蓮舫君 少なくとも、この一年ぐらい、改ざん問題で引責をした社長のニュースは目にしますけれども、辞めなかったニュースというのは余り見ないんですが、そちらを例にしたということでしょうか。 大臣は、衆議院の財金委員会ですかね、それで十分かと、一年間の大臣部分の給与返納が引責に適しているかと聞かれると、私としてはそれなりのあれを示したと言いました。それなりのあれって何ですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもとしては、それなりの対応をさせていただいたと思っております。
○蓮舫君 一年間分の大臣の給与というのは百七十万円ぐらい、これがふさわしい引責の在り方だと決めたのは麻生大臣自身です。なぜ百七十万円が、この一年間国会を止めるまでの勢いで、審議を無駄にした、空疎な時間を費やした、改ざん、隠蔽、虚偽にふさわしい答弁の、あってはならない不祥事にふさわしいと何をもって判断したんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) どのような反応をいただけるかというのは、これは私自身は判断する内容ではありませんので、私自身はそれなりの対応をさせていただいたと思っておりますが、それに対する批判等々につきましては、これは世の中の御批判というものだと思っております。
○蓮舫君 私、今、反応や批判をしていません。なぜ百七十万円が引責に適正だと決めたんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 一年間の財務大臣としての給与というものはそれなりの対応だと私なりに判断をさせていただいたからです。
○蓮舫君 この問題、国会が大きく揺れたのは去年の二月からです。しかも、麻生さんは、これから先も大臣として居残って、続けて、再発防止をおやりになられる。せめて去年二月から再発防止が全部終わって財務省が信頼されるまで大臣給与を返納すべきじゃないですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御意見として伺っておきます。
○蓮舫君 官房長官、今の大臣の答弁のその態度もそうなんですけれども、この態度や、あるいは百七十万円の給与返納、責務を果たしたと内閣として判断をしましたか。
○国務大臣(菅義偉君) 今回の事態について、麻生大臣は、一貫して、文書改ざんなどの問題はあってはならないことである、誠に遺憾であり深くおわびを申し上げる、こういうお話をされております。先日、六月四日月曜日でありますけれども、この記者会見においても、大臣は御自身の責任に関し認識をお話しされておわびをされたというふうに思っています。一連の問題の財務省、ひいては行政全体の信頼を損なったことを踏まえ、閣僚給与を自主返納することをお決めになったというふうに思います。 そして、今後、財務省においては、二度とこのようなことが起こらないよう、麻生大臣を中心として、文書管理の徹底を図る再発防止策を進めるとともに、財務省全体の意識改革を進めていただきたいと思います。その際、麻生大臣には、その先頭に立って責任を果たしていっていただきたい、責任を全うしていただきたいと任命権者である安倍総理がおっしゃっております。私もそのように考えています。
○蓮舫君 官房長官、稲田前防衛大臣はなぜ防衛大臣辞めたんでしたっけ。
○国務大臣(菅義偉君) 当時の国会における大臣の判断だったと思います。
○蓮舫君 違います。南スーダン等をめぐる日報の隠蔽問題です。 稲田大臣は会見で、日報をめぐる一連の問題、疑念を抱かせ、防衛省・自衛隊のガバナンスについても信頼を損ないかねない、極めて重大、深刻、防衛大臣としてその責任を痛感、職を辞すると。つまり、公文書を隠蔽した、自分が国会でそれによってうその答弁をしてしまった、信頼が損なった、だから辞めた。 稲田大臣と麻生大臣、辞める辞めないの違いは何ですか、内閣として。
○国務大臣(菅義偉君) 内閣としての判断というよりも、その時々の大臣の御判断だったと思います。
○蓮舫君 法制局に聞きます。 憲法六十六条、内閣は行政権の行使について国会に連帯して責任を負う、この責任とはどういう意味ですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 憲法第六十六条第三項は、「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。」と定めておりますが、ここに国会に対し責任を負うと規定しているのは、憲法が採用している議院内閣制の基本的な原理、すなわち内閣に帰属する行政権の行使について、これを国会による民主的な統制の下に置くという基本的な原理を明らかにする趣旨であると考えられ、したがって、同項に言う責任とは、本質的には、法的責任というよりむしろ政治的責任を意味すると解されているところであります。
○蓮舫君 官房長官、法的責任ではなくて政治的な責任を意味します。 官房長官は、この件に関して、内閣は国会に対して連帯して責任を負う、政治的責任、それはどのように取ろうかと安倍総理から相談をされた、あるいは自分から助言をして話し合ったことはありますか。
○国務大臣(菅義偉君) このことについては総理、一貫をしておりまして、まず文書管理の徹底の再発防止策を進めるとともに財務省全体の意識改革を進めていただきたい、麻生大臣にはその先頭に立って責任を果たしていただき全うしていただきたい、これは任命権者である総理大臣が当初からこのことを申し上げていることであり、私自身もそう思っています。
○蓮舫君 先日行われた党首討論で、枝野立憲民主党代表の質問に対して安倍総理は、まあ一貫して言っているんですが、森友学園の事の本質はなぜあの値段で国有地が引き渡されたのかという発言。財務省の調査で問題の事の本質は明らかになりましたか。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 財務省の調査はスコープが違っておりまして、九億円引く八億円が安過ぎる、背任ではないかという議論が去年の春からずっとございましたけれども、それにつきましては、参議院の御議論で本人では駄目だということで会計検査院に委ねられ、かつ、かつ検察当局も出てきたんですよ。それで、その後、三月二日の報道があって、その改ざんについては自分で証明、説明しろということでしたので、私どもはこれをやらせていただいた、そういうことです。
○蓮舫君 官房長官、財務省の説明もう信用できないんですけど。この調査は値引き八億が適正かというのを調べたものではないと冒頭に書かれているんです。安倍総理は、でも、今なお、事の本質はなぜあんなに安く値引きされたかと言っている、明らかになっていない。 もう一回、じゃ、この総理の本質で調査をされますか。
○国務大臣(菅義偉君) 何度となくこのことは国会で議論されたんだろうというふうに思います。そのことに不正はなかったということは事実だったのじゃないでしょうか。
○蓮舫君 全く納得できません。特に、財務省の姿勢、これから先、財務省が我が国の財政、財政再建が本当にできるかということが懸かっているときに、今日の答弁は非常に失望しました。 終わります。
○委員長(二之湯智君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(二之湯智君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 まず冒頭、先ほどの蓮舫議員の答弁の中で、矢野官房長の発言の中で若干不適切な言葉がございましたので、訂正を求めます。矢野官房長。
○政府参考人(矢野康治君) 先ほどの答弁の中で不適切な用語がございました。謹んでおわび申し上げます。
○委員長(二之湯智君) 官房長、今ちょっとそれでは分かりませんから、その言葉の。
○政府参考人(矢野康治君) 糾弾という言葉を使わせていただいたんですが、それがちょっと特異な言葉であるということで御指摘をいただきまして、用語につきましては気を付けたいと思います。
○委員長(二之湯智君) 以上でございます。 ─────────────
○委員長(二之湯智君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として風間直樹君が選任されました。 ─────────────
○委員長(二之湯智君) 休憩前に引き続き、平成二十八年度決算外二件及び予備費関係三件を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 森友事件に係る調査報告が六月四日に報告がされました。公文書を改ざん、廃棄させ、あるいは虚偽答弁を続けた、また、国会にも会計検査院にも、国民の情報公開請求に対しても文書を隠し続けた財務省あるいは佐川氏の責任は極めて重いと言わなければなりません。 また、総務課長は、文書の改ざん、廃棄の中核的役割を担ったと調査報告書でも報告がされておりますが、いずれも停職の三か月、あるいは一か月という、非常に軽い処分になったと言わざるを得ません。 人事院に聞きますけれども、国家公務員が懲戒処分を受けるのはどのような場合ですか。
○政府参考人(合田秀樹君) お答え申し上げます。 国家公務員法第八十二条におきまして、懲戒の場合といたしまして、「職員が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、これに対し懲戒処分として、免職、停職、減給又は戒告の処分をすることができる。」と規定いたしまして、第一号では、「この法律若しくは国家公務員倫理法又はこれらの法律に基づく命令(国家公務員倫理法第五条第三項の規定に基づく訓令及び同条第四項の規定に基づく規則を含む。)に違反した場合」、第二号といたしまして、「職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合」、第三号といたしまして、「国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合」、以上三号を掲げているところでございます。
○辰巳孝太郎君 矢野官房長にお聞きしますけれども、今回、佐川氏らに対する懲戒処分というものは、国家公務員法八十二条、今紹介ありました一から三のどれに当たるんでしょうか。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 基本的には、国家公務員法第八十二条一項の一号、二号、三号、全ての号に当たると思っております。
○辰巳孝太郎君 全てに当たると。 人事院は、懲戒処分の指針について、各省に通知をして標準例を示しております。標準例に掲げる処分の種類より重いものとすることが考えられる場合としてどのような指摘をしているんですか。一から三まで答えてください。
○政府参考人(合田秀樹君) お答え申し上げます。 今先生御指摘の人事院が発出しております懲戒処分の指針では、基本事項におきまして、標準例に対してどのような量定にするかを掲げた上で、この標準例に掲げる処分の種類よりも重いこととする場合といたしまして、第一に、非違行為の動機若しくは態様が極めて悪質であるとき又は非違行為の結果が極めて重大であるとき、二つ目には、非違行為を行った職員が管理又は監督の地位にあるなどその職責が特に高いとき、三つ目といたしまして、非違行為の公務内外に及ぼす影響が特に大きいとき、このほか、あと二つの項目を掲げているところでございます。
○辰巳孝太郎君 麻生大臣、結果が極めて重大、あるいは職責が特に高い方、公務内外に及ぼす影響が特に大きい、これ、まさに佐川氏などが行った改ざん、隠蔽、虚偽答弁はこれに当たるんじゃないですか。 それと比して、今回の処分というのは余りにも甘過ぎるんじゃないですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今回の報告書で、この一連のいわゆる問題行為につきましては、これは国有財産行政のいわゆる責任者であった当時の理財局長がいわゆる方向性を決定付けて、その下で総務課長が関係者に方針を伝達するなどいわゆる中核的な役目を担ったということだと思いますので、その下におりました担当課長、担当室長もこれは深く関与したと認定をした次第です。 したがいまして、その上で、今御下問のありました処分につきましては、当時の理財局長と総務課長につきましては、これは減給にとどまらず、いわゆる懲戒免職に次いで重たい停職処分というのに相当すると判断をさせていただいて、私どもとしては、文書管理関係の過去の処分事例と比べましても重い処分を裁定するなど厳正に対応したところでありまして、今回の処分が軽いというように考えているわけではありません。
○辰巳孝太郎君 いや、免職は当然だと思いますよ。しかも、停職と言いますが、三か月ですからね。停職、十二か月までありますから、これ軽いと言わなければなりません。 結局、理財局がなぜ文書を改ざん、廃棄、隠蔽したのかと、これはやっぱり安倍総理を守るためだったからと、だから厳しい処分ができないということではないか、これは多くの国民はそう思っていると思います。 この間、理財局、財務省は、様々な事実を今になって認めてきております。例えば、二〇一五年の一月の九日に、私学審議会の認可の前に貸付料の予定価格を示していた事実をこの間認めました。公共随契であっても見積り合わせをする理由は、一円でも高く国有地を払い下げるためであります。 大臣、麻生大臣、大臣も、あり得ないとこの国会で答弁をされていた。予定価格を事前に漏えいしたということなんじゃないですか。大臣。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 今委員の御指摘の中で、一月九日に予定価格を提示したというお話がございました。一月九日に御提示をしたのは三千四百万という数字でございます。委員御案内のとおり、予定価格は三千三百万でございまして、要すれば一月九日の日にお話をしたものは予定価格ではございません。 その当時の貸付料の水準というもの、相場というものをお伝えしようとしてということですが、委員からお話がございましたとおり、そういう数字をお示しをすることは、それ以降、一円でも高く売るという観点からすれば、それより高い数字がなかなか基本的には出てこないということになりますので、そういう意味では不適切であったということは、御指摘は理解をしております。 その上で、我々とすれば、今後そういうことがないようにということで、一円でも高くするということで、見積り合わせを必ずやるというふうに今回仕組みを変えるということを考えている、あるいはそういうことをもう既に通達で実施をしておるということでございます。
○辰巳孝太郎君 何で漏えいしたんですか。あり得ない話でしょう。何で漏えいしたんですか。
○政府参考人(太田充君) 当時、その水準なり相場をというお話をしたのは、当時、大阪府で、まず学校法人として認可をされるのかどうかということが議論になっておりました。大阪府の方に森友学園の方は収支の計画を提出をしておったんでございますが、その収支の計画において、貸付料について二千万円という、二千万円台の数字を前提として収支計画を作っておりましたので、財務省、当時の近畿財務局とすれば、基本的には水準は三千万円台の数字であると、それを二千万円台という数字の収支計画を基に大阪府に審査をしていただくと、それは適切な審査が得られなくなるということを、それではいけないということを考えてそういうことをしておるということでございます。
○辰巳孝太郎君 私が問いたいのは、二千万円の収支計画しか持ってこない、なぜそういう人たちとわざわざ契約しなければならなかったのかということなんですよ。見積り合わせで不調になったら、それでいいじゃないですか。わざわざ三千三百万円の予定価格を既に鑑定士からもらっておいて、三千四百万円以上入れないとこれは不調になりますよ、契約できませんよと言って、三千四百万円というのを指にて暗黙の提示をしたんでしょう。全く不当なやり方なんですよ。 これ、大臣、私たちは、これ事前の価格提示だと、あるいは交渉記録だって廃棄したと言ったものはあるんだと言ってきたわけです。この一年間、我々が物的証拠でもってさんざん指摘してきたにもかかわらず、大臣自身も虚偽答弁を行って、数々の部下の虚偽答弁を追認してきたわけですよ。 大臣、たとえ野党の指摘であっても、誤りは認めて、この真相解明に努めるべきだったんじゃないですか。それを拒み続けたあなたに、今回の調査、これを指示する私は資格ないと思いますけど、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、この前、どこの委員会だかちょっと記憶がありませんけれども、今私どもが申し上げておりましたように、これ一連の改ざんという話は、これは極めてゆゆしいことであって甚だ遺憾ということを前々から申し上げておりますとおり、深くおわびを申し上げなければならないと申し上げているところであります。 その上で、御指摘のありましたその最後の部分で、調査を指示する資格ということなんだと思いますが、これは国家行政組織法において、各省大臣は、その機関の事務を統括し、職員の服務について、これを統督すると規定されています。統督というのは取り締まるという、の意味だと思いますが。 このため、文書の改ざん等の問題に関しましては、私の指揮の下で、矢野官房長、官房長の下で、人事担当のいわゆる首席監察官等々が調査を行い、その結果を踏まえて、任命権者であります私の責任で、関与した職員に対して厳正な処分というものを実施させていただいております。 このような法律の規定にかなうものだと考えておりますので、いずれにしても、今後、文書管理の徹底等々は必要な取組を全力を挙げて進めていくことが重要なんだと考えております。
○辰巳孝太郎君 全く答えになっていないわけなんですね。 要するに、大臣の監督責任が問われているわけですよ。それを全く果たしてこなかったあなたに調査をする資格そのものがあるのかということなんです。本当に事態の深刻さをこれ財務省も含めて分かっているのかと私は思うんですね。 事務総長にお聞きします。 今回、公文書の改ざん、隠蔽、虚偽答弁、基本的に財務省認めたわけでありますが、こういったものを政府の一部局が認めた、過去に認めた例というのはあるんですか。
○事務総長(郷原悟君) お答えいたします。 委員お尋ねの過去例でございますけれども、事務局として特段そのような記録を収集しておりませんので、国立国会図書館の会議録検索システムを用いまして、第一回国会以降の参議院の委員会において、虚偽、答弁、おわびの文言を全て含むもの、文書、改ざん、おわびの文言を全て含むもの、文書、隠蔽、おわびの文言を全て含むもの、それぞれについて検索し、お調べいたしました結果、その結果でございますが、お調べした範囲では該当するものはいずれも確認できませんでした。 以上でございます。
○辰巳孝太郎君 つまり、文字どおり、歴史上あってはならない不祥事、事件だということなんですね。これだけの大事件を起こしたわけですから、私は、大臣、返納すべきは給料じゃない、大臣の職だということは強調しておきたいというふうに思います。 改ざん、隠蔽の動機、これが全く明らかに私はされていないと思います。 報告書では、隠蔽、改ざんの目的について、国会で新たな材料を与えたくなかった、国会が紛糾するのを恐れたと記しております。しかし、これは一連の行動の目的であって、私は動機には触れられていないと思うんですね。 なぜ、財務省自身が提出することは可能だったと考える文書について、それを出せば国会が紛糾すると考えたんですか。
○政府参考人(矢野康治君) これは午前中の御質問にもございましたけれども、昨年の二月に報道があり、国会質疑があり、そして現地視察等々がありという流れの中で、理財局と近畿財務局において、何か後ろ暗いことがあるかということを調査いたしました。調査した結果、それがないということが分かりました。 分かりましたけれども、現に、もうその時点での報道と国会質疑は非常にかまびすしい状態になっておりましたので、それを避けたいというふうに思った、心得違いがあったと思っております。
○辰巳孝太郎君 いや、ですから、なぜ政治家の名前があるとまずいのかということなんです。 財務省は、政治家の不当な介入はなかったと考えてきたわけでしょう。隠さざるを得ない理由があったわけですよ。これは、学園の名誉校長であり、何度も学園に講演に訪れ、時にはその教育方針に涙し、いい土地ですから前に進めてくださいと籠池氏に伝え、あるいは籠池氏と喜々として学校予定地に写真に写っていた、これが安倍昭恵さんであります。普通の感覚であれば、安倍昭恵さんの関与を否定できる、そういう材料はないんですよ。政治家からの照会なんてものじゃないんです。総理夫人による森友学園への肩入れであり、支援なんですね。そして、そこに、私や妻が関与していたら国会議員辞めるといった総理答弁があったからこそ隠さざるを得なかった、これはもうはっきりしているわけであります。 当調査報告は、全く不可解な報告書なんですね。 応接録の廃棄について、まず聞いていきます。 森友学園との応接録は、安倍昭恵氏を含む政治家関係者とのやり取りが詳細に記されているものでありました。この報告書で私がまず驚いたのは、近畿財務局が作成をした応接録は本省と随時共有をされていたということであります。応接録は、近財だけではなくて本省にもあったんですね。なぜ一部局の応接録を本省と共有する必要があったのか、あるいはこの応接録はいつから本省と共有されていたのか、お答えください、矢野さん。
○政府参考人(太田充君) いつからということも含めて、過去の経緯も含めてということですので、理財局長から御答弁を申し上げます。 基本的に、本件、個別の案件ではございますが、私どもの国有財産審理室というのは個別の案件を担当する部局でございますので、そこにおいて、必要に応じて随時、それは全てというわけではございませんが、情報共有をしていると、補佐クラスなり係長クラスでそういうことをしておるということはあったということでございます。 いつからという話ですが、明確には、何月何日ということではございませんが、基本的に貸付けの段階に至る前の段階、要すれば、大阪府がいろんな意味で審査をしていただいて、それについてどうするか、それは本省相談メモといった辺りでも明らかになっておるんですが、そういう辺りのところからある意味での情報共有を図っていたということだと承知をしております。
○辰巳孝太郎君 つまり、二〇一三年に取得要望書が出されて、なかなか書類が出てこない、その辺りからずっと大阪府ともやり取りやっているわけですね。つまり、もう最初から応接録というのは本省にあったということをお認めになったということだと思います。 つまり、これ、田村審理室長は、安倍昭恵さんが二〇一四年の四月二十八日に学園に訪問した際の一連の経緯も、もちろんこれ応接録にはあるわけですから、知っていたということですね。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 基本的に、審理室というのは個別の案件を担当しておると申し上げました。それぞれ何人か補佐がおります。それで、その担当する、近畿財務局を担当する、あるいは特にこういう案件を担当する補佐、あるいはそのラインの係長というのは基本的には承知をしておったということは、今委員のおっしゃっているとおりだと思います。 ただ、室長まで全てのものにおいて共有をしておるか、恐らくそういうことは、室長とはいえ、そこまでは把握できないと思いますので、必要に応じて補佐なりが室長に話をするということはあったということだろうと思っております。
○辰巳孝太郎君 この辺が不自然で曖昧なんですね。 今局長は、四月二十八日の応接録、これも作っていたということをお認めになったということでよろしいですね。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 今委員から御指摘があった四月の二十八日、本当はその前に年号が要るんですが、年が要るんですが、年を抜かしても委員は御理解をされている、共通認識だと思いますので四月二十八日と申し上げますが、その四月二十八日の応接録、交渉記録については、近畿財務局に確認をしたところ、作った記憶があるという者がございます。 ただ、調べましたところ、幾ら調べてもそれはどうしても発見できなかったと。ただ、内容は、基本的には決裁文書の経緯のところにポイントが全部書いてあるので、内容はそういうことだというふうに申しております。
○辰巳孝太郎君 なるほど。二〇一四年四月二十八日は作った。これ、非常に大事なんですね。 ここには、今ありました本省相談メモの中にもありますが、いい土地ですから前に進めてくださいという安倍昭恵さんからの文言や、あるいは籠池氏と昭恵さんのスリーショットの写真の提示という記述は当然残っていたということもおっしゃる、残っていなければ本省相談メモにそこは出てこないわけですから、残っていたということですね。 矢野官房長、先ほど矢野官房長は、提出いただいた九百五十七ページ、これは実は四月二十八日の部分は欠落しているんですよ、欠落しているんですね。なんだけれども、安倍昭恵さんの文言というのは一か所しかなかったとおっしゃいました。つまり、それは谷査恵子さんとのやり取りですね。一か所じゃないんじゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(矢野康治君) ちょっとページ数は忘れましたけれども、七百何ページかの実質一か所だけでございます。
○辰巳孝太郎君 いや、じゃないでしょう。元々、四月二十八日の分はあったんです、廃棄する前はあったんですから。 この問題が昨年の二月以降わあっと紛糾したときに、四月二十八日の応接記録はそのまま残っていますよね、当然。それも見ていますね。どうですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 官房長から御答弁を申し上げましたのは、総理夫人あるいは総理夫人付きからの直接の連絡ということは一回だけということを申し上げております。 今、辰巳委員が御指摘の点は、交渉記録、応接録の中に、先方が総理夫人の名前を含めてそういう話があったということで、その部分は、これに限らず、特に売却に近いところは、棟上げ式があるので総理夫人が来られるというようなことを先方は何度もおっしゃっていますので、それは交渉記録の中に再三に、再三というほどでもないですが、何回も出てきていることは事実でございます。
○辰巳孝太郎君 これ、四月二十八日のを見ていたというのは、非常に大きな事実だと思います。また後ほどやります。 つまり、もう一度質問しますけれども、報告書には、国有財産審理室において、あっ、失礼しました、別の質問をします。 四月二十八日のものは本省のサーバー上の共有フォルダに保存をされていたということで、矢野官房長、よろしいですか。
○政府参考人(矢野康治君) 公表させていただきました応接録、それぞれがどこからどう出てきたかというのは様々でございますけれども、ちょっと今ここでは確認できませんので、恐縮です。(発言する者あり)
○委員長(二之湯智君) 止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(二之湯智君) 速記を起こしてください。
○辰巳孝太郎君 もう一度質問します。 二〇一四年四月二十八日の応接録は、本省のサーバー上の共有フォルダに保存をされていたということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 今回御提出をさせていただいた資料は、委員おっしゃるように本省のサーバー上にあったものもあれば、紙媒体であったものを発見できたものもあります。それから、いろんな事実関係は様々ヒアリングをして把握できているということでございます。 そういう意味で、仮に本省のサーバー上にあれば、それは割と発見しやすかったパターンですので発見できている可能性が高いと思いますが、本件についてということではなくて、提出できていないものは、本省サーバーにはなかったものは基本的に発見しづらくなっておりますので、そういう面はあろうと思います。 いずれにせよ、我々としては、本省サーバーにない、本省サーバーが一番あれば発見しやすかったところですし、紙も含めて調べた上で、今御指摘がある点は我々としても最初から非常に気になっておったところですので、御指摘をいただくことはある意味で想像できたので、それは相当探した上で、結論としてこういう報告を申し上げているということでございます。
○辰巳孝太郎君 委員長、一体何が本省サーバーメモに残されていたのか、応接録の中でですね、で、どこから引っ張ってきたのか、これを明確にしていただくよう、理事会で協議いただきたい。
○委員長(二之湯智君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○辰巳孝太郎君 応接録と佐川前理財局長との関係をただします。 昨年の二月二十四日、宮本岳志衆議院議員の質問に、昨年六月の売買契約に至るまでの財務局と学園側の交渉記録につきまして、委員からの御依頼を受けまして確認しましたところ、近畿財務局と森友学園との交渉記録というのはございませんでした、面会等の記録につきましては、財務省の行政文書管理規則に基づきまして保存期間一年未満とされておりまして、具体的な廃棄時期については事案の終了後ということで取り扱った、したがって記録は残っていないと佐川前理財局長は答弁をいたしました。 この佐川前理財局長が答弁した、確認をしたというのは、何を確認したということなんですか。
○政府参考人(太田充君) 当時の佐川局長が確認をしたものは、基本的に、本省の文書管理規則というものを確認をしてそういう取扱いだという答弁をしたということで、証人喚問のときもそういう御答弁を、お話をされたというふうに承知をしてございます。
○辰巳孝太郎君 まあ誰一人信用できない答弁なんですね。実際の存否を確認したわけではなかったと。 では、そのとき、答弁したとき、誰にその規則の内容を佐川前理財局長は確認したんですか。
○政府参考人(太田充君) 誰にということで固有名詞で指定することは不可能だと思いますが、基本的に、当時の理財局の部下職員あるいは官房の方に理財局から確認をしてということで、文書管理規則について御答弁申し上げているということだと考えます。
○辰巳孝太郎君 つまり、この答弁は当時の総務課長も確認しているということですね。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 一つ一つの答弁全てについて確認をするというわけではございませんが、基本的に、この当時、当時、総務課長は国有の経験者でもありましたので、基本的に割と総務課長が事前に確認をしていたということは事実だというふうに承知をしております。
○辰巳孝太郎君 ということはですよ、この当時、二月二十四日の段階で、総務課長は応接録はあるということを知っていたわけですよ。知っていたというのはこれ報告書に書いてあるわけですね。何でそういう答弁を作っちゃったんですか。なぜ総務課長は佐川氏に、いや、応接録、実はあるんですということを伝えなかったんですか。
○政府参考人(太田充君) そこは、委員御指摘いただきましたように、理財局長は物そのものを確認していなかった、一方で、総務課長はそういうものが存在することは承知をしておったという趣旨のことはこの報告書に書いてございます。 その上で、今委員の御指摘は、じゃ、なぜ総務課長はそれを局長に言わなかったのかということですが、言わなかったこと、あるいは言えなかったことということが最大の問題であり、それが我々の至らなかったところ、当時の問題だったところだというふうに考えてございます。
○辰巳孝太郎君 いや、そうじゃないでしょう。調査なんだから、そこを明らかにするのが調査じゃないですか。何で、事務方の全ての国有財産のことを分かっている総務課長が、国会議員からの質問を受けて、これ前日にちゃんと宮本岳志は通告していますから、何でそのことを言わなかったんですか。 大臣、大臣、これおかしいでしょう。これ調査していただきたい。この報告書でも、新たな事実が発覚したときは調査すると書いてありますから。ここを明らかにしないと、この調査報告の意味、全くないですよ。なぜ中村総務課長はこの答弁を許したのかということなんですよ。これ、全く信用できません。 佐川氏は、じゃ、どうか。応接録の存在を佐川氏は本当に知らなかったのか。報告書では、理財局長は各種応接録の実際の存否を確認しないまま、財務省行政文書管理規則に定められている以上、保存期間が終了した応接録は廃棄されているはずであると認識したものと認められると書いてあるんですよ。何を根拠に認められると皆さん判断したんですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 まず、総務課長の方、最後に言われましたので、その点は調査報告書の三十五ページの一番冒頭のところに書いておりますけれども、応接録、交渉記録については、他の幹部職員も国会審議が相当程度紛糾することを懸念をして、保存期間終了後の応接録は廃棄している旨を説明するにとどめたことを志向したというふうに書いてございます。総務課長は総務課長なりの判断もあってそういう対応をしてしまった、それは誤った対応だというふうに考えてございます。 それから、次に局長のお話がございました。 おっしゃるとおり、基本的には、本来であれば、そういう答弁をするに際しては、そういう応接録があるかどうかを確認をして答弁をすべきことであります。それを怠ったということは間違いない誤った行動でございます。 ただ、当時、非常に時間も限られた中でということだと思いますが、それは本当は弁解にならないので、それはきちんと確認をして、確認をした上で、事実確認をして答弁すべきであったと。それは全くもって間違った行動だと思っております。深くおわびを申し上げる次第でございます。
○辰巳孝太郎君 太田局長、質問に答えていないんですよ。 矢野さん、矢野さん答えてください、あなたこれ作ったんだから。私が聞いたのは、この報告書で何を根拠に、佐川は存否を知らなかった、廃棄されているはずであると認識していたものと認められる。皆さんが認めたんでしょう。何を根拠に認めたのかと聞いております。
○政府参考人(矢野康治君) お答えいたします。 それは、調査をする過程で各職員及びOBのヒアリングをし、そしてまた書類をひっくり返して調べて、その過程でそれぞれの供述を得て、そういうふうに我々としては認められたということです。
○辰巳孝太郎君 だから、その根拠が全く分からないじゃないですか。何なんですか、これ。一番大事なところじゃないですか、虚偽答弁したのかどうか。全く分からないじゃないですか。 報告書には、この答弁の後に佐川氏は、文書管理の徹底について総務課長に念押しをしたと書いてあるんですね。これ、念押しするということは、佐川氏は応接記録が残っていることを知っていたということじゃないですか。そうじゃないと念押ししないでしょう。
○政府参考人(矢野康治君) 私どもが調べた結果、全てがこの調査報告書のとおりでございます。
○辰巳孝太郎君 おかしいでしょう。全く根拠ないじゃないですか。 中村総務課長は、それを受けて指示されたと受け止めたと報告書に書いてあるんですよ。つまり、中村氏自身も佐川氏が応接録が残っていることを知っていると思っていたからこそ廃棄の指示と受け止めたということじゃないですか。どうですか。
○政府参考人(矢野康治君) 御指摘のとおり、話を聞いた総務課長の方はそのように受け止めたということです。
○辰巳孝太郎君 何じゃそれと。言い分だけ載せているだけの話じゃないですか。何にも明らかになっていない。むちゃくちゃ、でたらめな調査報告ですよ。調査全然尽くされていないですよ。 政治家のリストについて聞きます。 本省理財局の総務課長は、その後速やかに、国有財産審理室長に対して政治家関係者からの照会状況に絞り込んだリストを作成するよう指示した上で、当該リストにより理財局長に報告した、その際、理財局長は、応接録の取扱いは文書管理ルールに従って適切に行われるものであるとの考えであったことから、総務課長は、政治家関係者との応接録を廃棄するよう指示されたものと受け止めると、こうあるんですね。 これ、佐川さんは、政治家リストが応接録から作られたと認識しているじゃないですか。応接録あるということを認識しているじゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(矢野康治君) 私どもが調査した限りにおきましては、そのようには本人は認識しておりませんでした。
○辰巳孝太郎君 そうじゃない。皆さんの報告書で、理財局長は応接録の取扱いは文書管理ルールに従って適切に行われるものであるとの考えだった、リストが出てきてからそう言ったんです。つまり、そのリストは応接録から作られているということを佐川前理財局長は前提にして言っているんですよ。知っていたということでしょう。
○政府参考人(矢野康治君) 私どもが調査した限りでは、佐川の供述においては、その応接録が基になってと今委員は推認しておられますけれども、そうではなくて、名前があった委員の、議員の先生方の名前のリストは作れた、けれども、応接録はあるかどうかということを、それをベースに作ったというふうには佐川は申しておりません。
○辰巳孝太郎君 ちょっとおかしいですよ。調査報告読んでくださいよ。総務課長はリストを作ったわけです。そのリストにより理財局長に報告したわけですよ。普通であれば、そのリストはどこから作ったのか聞きますわね。何なんだ、このリストは、どこから出てきたんだ、応接録ですと言うわけでしょう。だから、報告書では、その際、理財局長は、応接録の取扱いはルールに従って適切に行われるものであるとの考えを示したわけですよ。応接録の存在を知っていなければこういう問答にならないでしょうよ。 これ、もうむちゃくちゃなんですよ。要するに、あくまで佐川氏は知らなかったということを言いたいわけです。しかし、余りにも不自然なんです。佐川氏の調査への供述につじつまが合わないわけです。聞き取り内容が整合しない場合でも、調査を通じて推認された事柄についてはできる限り詳細に盛り込むようにしたと書いてあります。だったら、佐川は応接録の存在を認識していたと書き込まなきゃならないんですよ。書き込まなきゃならないんです。結局、これは佐川氏が規則を述べただけなんだと言った、あの証人喚問での証言を追認するためになっているんですよ。安倍総理を守った最大の功労者である佐川氏の証人喚問での偽証を免れるために、どだい無理のあるストーリーが書かれた報告書だと私は言わなければならないと思います。 総務課長もうそをついています。中村氏、田村氏も二〇一五年の本省決裁文書の決裁権者です。しかし、判こをついたが中身は両者とも見ていなかったと答えております。あり得ません。 では、中村氏はいつ決裁文書を見たのかとの私の四月十六日の当委員会での質問に対して、中村氏は、国会で取り上げられてから、ああ、決裁文書というものがあった、決裁文書を見ないといけないので、それから見て認識をしたと、太田さん、答えましたね。ところが、本調査報告書によりますと、昨年二月二十一日以降に、審理室長から総務課長に対して、本省理財局が作成した特例承認、括弧、五の中にも政治家関係者からの照会状況に関する記載がある旨の問題提起がありと書いてあるんですよ。 これ、どっちですか。国会審議で気付いたんですか、あるいは審理室長から聞いたんですか。どっちがほんまですか。
○政府参考人(太田充君) 当時の総務課長中村が、特にこの特例承認の決裁文書、決裁文書ということがおよそあるのは一般論としてはそういうことですが、特例承認の決裁文書があって、その中にこういう記載があるということは、この報告書にありますとおり、田村当時の室長から指摘を受けて、それで気が付いたというのが正直なところだというふうに承知をしております。
○辰巳孝太郎君 ということは、四月十六日の私への答弁は虚偽だったということですね。
○政府参考人(太田充君) 申し訳ありません。ちょっとそのときの、私が正確にどう言ったかを今私が記憶してございませんので……(発言する者あり) 委員の御指摘は、私、正確にどう言ったかをきちんと覚えておりませんので、議事録を確認させていただいて、きちんとお答えを申し上げたいと思います。
○辰巳孝太郎君 要するに、うそばっかりなんですよ、うそばっかり。総務課長、つじつまを合わせるために、結局そういう報告書の内容にしていると。報告書についても大うそだということは言っておきたいと思います。 寺岡官房長官秘書官は、財務省から出向している方であります。昨年の二月の二十二日、官房長官への説明にも同席していたことが判明をしております。 昨年二月の二十四日の記者会見で、応接記録廃棄への疑問が記者から呈されて、官房長官は、決裁文書にほとんどのことは書かれていると述べました。この答弁は一体誰が書いたんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) まず、二月二十四日の会見について、記者の方から事前通告に従って交渉記録の保存について質問がなされたので、私は、作成は官房長官秘書官が答弁メモを作成します、その中で、財務省の文書管理は公文書管理法に基づいて作成された行政文書管理規則に従って行われており、決裁文書については三十年の保存、面会等の記録については一年未満の保存で事案の終了後廃棄というように、財務省の一般的な文書管理の規則について申し上げました。 そうしたら、これ更問いだったんですけれども、更に記者の方から、事前の通告はなかったが、防衛省の日報問題は一年未満で稲田防衛大臣は見直す考えだが、こうした面会記録等に政府として何らか対応する考えはないかとの質問がなされたんです。そして、事前の答弁メモにこれはなかったのでありますけれども、私自身が、各省庁ともこの文書管理法の規定に基づいて行っているんだろうというふうに思います、そのことによって著しい弊害が出るということであれば、それはまた見直しする必要があるんだろうというふうに思いますけれども、基本的には決裁文書については三十年間保存としているわけでありますから、そこにほとんどの部分というのは書かれているんじゃないでしょうか、これは私自身が申し上げました。 このように、二月二十四日の会見で、私が記者の質問に対して政府の行政文書管理の規則と一般論を述べたものであって、森友学園に関する特定の文書の内容について話をしたものではありません。このことは明快に私が責任持って申し上げます。
○辰巳孝太郎君 それ、森友学園についての話をしたわけじゃないというんですか。防衛省の問題で言ったということですか。これ、全く森友学園にはかすりもしていない話を、決裁文書にほとんど書かれているんじゃないでしょうかと、こういう話ですか。おかしいでしょう。
○国務大臣(菅義偉君) それは考え過ぎじゃないでしょうか。と申しますのは、まず財務省の文書の管理規則について申し上げました。従来は、事前の質問はそれぞれの秘書官が調整しますから、質問聞きますから。これは、答弁はなかったんです、この更問いについては。ですから、これについて私は三十年の話をしました。 これは、各省庁ともそうした文書管理というのは行っているわけでありますから、そうしたものに、決裁文書にいろんなことが書かれているのは、ある意味では自然じゃないでしょうか。
○辰巳孝太郎君 決裁文書ということを国会で森友事件に関して言ったのは、官房長官、あなたが最初なんですね。国会で審議され、決裁文書が出てきたのは二月の二十七日ですから、これはあなたがこれを言ったと。二月二十二日に理財局からの報告を受けていたあなたが、決裁文書という言葉をまず最初に言ったということであります。 寺岡氏は、当時、佐川氏や太田氏、あるいは中村氏と官邸との窓口だったということでよろしいですね、寺岡さんは。
○国務大臣(菅義偉君) 官房長官の秘書官ですから、私の窓口になるというのは、これは当然のことじゃないでしょうか。
○委員長(二之湯智君) もう時間です。
○辰巳孝太郎君 改ざんグループの窓口に寺岡氏がなっていたということが明らかになりました。 今回の調査は、八億円の値引きの検証もありません。必要な調査もありません。矛盾だらけの調査報告書になっております。 佐川氏、中村氏、田村氏、寺岡氏の証人喚問を求めて、私の質問を終わります。
○委員長(二之湯智君) 辰巳君、官房長官が今の発言についてちょっと訂正を求められています。官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) 私自身は、官房長官の秘書官、それぞれの役所から来ています、当然そういう質問については、その窓口になるのが当然のことじゃないでしょうか。それがあたかも疑惑の中心みたいなという、そういう表現はやめるべきだと思いますよ。
○委員長(二之湯智君) もう時間ですから。
○辰巳孝太郎君 疑惑の中心とは言っておりません。改ざんグループの窓口になっていたと、これ事実を私は述べたまでであります。だとするならば、この調査で寺岡官房長官秘書官に対しても調査をすべきだと、そこまでやるべきだということを述べて、私の質問を終わります。
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりでございます。 本日は、戦略的イノベーション創造プログラムについて、そして高齢者の運転事故について、二つのテーマについて伺っていきたいと思います。 まず、早速ですが、戦略的イノベーション創造プログラムについて、お手元の資料一枚目を御覧ください。 ここにある戦略的イノベーション創造プログラム、略してSIPは、内閣府が二〇一四年に始めた大型研究開発プロジェクトです。政府の総合科学技術・イノベーション会議が司令塔になり、省庁の枠を超えて基礎研究から実用化までを見通して開発に取り組み、イノベーションを起こすことを目的としているものです。第一期は、五年間で約一千五百八十億円を投じ、自動運転技術など十一課題を実施しました。二〇一四年から五年間のプログラムですから、二〇一八年、つまり今年度が最終の年度であります。 そして、本来は今年度に実績を検証し、その結果を踏まえて一九年度に第二期を始めるかどうか、またどんな分野の課題にするのかを検討するはずでございました。ところが、当初の方針を覆して、検証を待たずして、昨年、一七年度補正予算に関連予算を盛り込んで、この巨大事業の継続がトップダウンで決まったのです。 なぜ、この巨額の投資を行っているプログラムであるにもかかわらず、一期の総合的な検証も待たずして二期目を始めることになったのでしょうか、お答えください。
○国務大臣(松山政司君) 高木委員にお答えいたします。 これは、昨年末、十二月に閣議決定をされました新しい経済政策パッケージにおきまして、平成二十九年度補正予算を編成し、生産革命に向けて研究開発促進のための戦略的イノベーション創造プログラム、SIPの取組等を着実に実行するというふうにされたことを受けて、第二期のSIPを前倒しして始めるということにしたものであります。 SIPにつきましては、毎年度末に課題ごとの研究開発の成果、実績、目標達成への見通し等について厳格な評価を行いまして、次年度の予算配分に反映するということにしております。 特に平成二十八年度は、このSIP制度の在り方について改善すべき点があるかどうか、そういった観点から外部の有識者による評価も行いまして、制度運営に当たる事業面や制度面の双方から評価を行いまして、SIPの第二期は、これらの評価結果を十分に踏まえて、知財戦略、あるいは国際標準化、規制改革等の制度に関する出口戦略も盛り込んでいきながら改善も図っているところでございまして、今後とも、産学連携、府省連携、そして基礎研究から出口戦略まで一気通貫で取り組んでいくべく、これSIPの特徴を生かしながら不断の改善に取り組んでまいりたいと思っております。
○高木かおり君 今大臣からも様々御答弁いただきましたけれども、毎年度末に厳格な検証も行っているというようなこともおっしゃっていただきましたが、やはり冒頭申し上げましたように、五年間で約一千五百八十億円という大きなお金を投入する大型プロジェクトですから、一期の運営方法、検証結果、それをやはり総合的に最終年度になされるべきではなかったかというふうに思うんです。 また、先ほども成果が上がっているということもおっしゃっておられたかと思うんですけれども、どのような成果が上がっていて二期目の前倒しになっていったのか、実用化のめどが立っていたのか、具体的にお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(松山政司君) 平成二十六年度に創設をされましたこのSIPですが、五年間の研究開発プロジェクトとしてこれまで、例えば自動走行の推進でありますとか次世代農業の推進など、我が国が抱える社会的課題の解決あるいは産業競争力の強化に向けて大きく貢献する数多くの成果を上げてまいりました。 具体的には、例えば高度な三次元地図を用いた高速道路における自動走行システムの開発、あるいは米の生産コストを四割以上削減するスマート農業を実現をいたしました。複数の農業トラクターの自動走行なども挙げられるところでございますが、これらはいずれにしても第一期として掲げた目標を十分に達成しつつあるというふうに評価をいたしております。 一方、この二期の課題は、新しい経済政策パッケージに盛り込まれた生産性革命、この観点から府省連携で取り組むべき分野を抽出をいたしました。このため、第一期とは異なる、又は更に発展させた新たな目標ということで研究開発内容を設定しまして、重点的に取り組むことにしました。 ダブったところもございますけれども、例えば自動走行では、第一期は高度な三次元地図を使って高速道路での自動走行システムを実現をしました。第二期では、信号情報提供技術の開発などを通じて一般道における自動走行を実現化するということ。また、農業は、第一期ではロボットなどを使いまして生産段階までのスマート化、農業スマート化をやってまいりましたが、第二期のSIPでは、生産から消費までのデータを一元化して飛躍的な向上を目指していくスマートフードチェーンシステムなど、こんな構築もそれぞれ新たな目標として掲げておりまして、第一期の成果を踏まえて第二期をしっかり進めていくということで取り組んでいるところでございます。
○高木かおり君 具体的に今御答弁いただきまして、成果が上がっているということでございましたけれども、資料の二枚目を御覧ください。こちらは第二期の課題として挙げられているものでございますが、一期と同じ分野のものが半数近くございます。先ほど大臣もダブったところもあったというふうにおっしゃられておられたかと思いますけれども、三のセキュリティー、四の自動走行、九の防災・減災、十二の海洋、これは第一期も同じ研究課題になっているんです。これは第一期では成果が上がらなかったということにはならないんでしょうか。 そもそも、これ、当初五年間で実用化を見据えたものを取り上げるとされてきたわけです。同じ分野を第二期も継続ということになりますと、目標とする五年ではやはりこれめどが立たなかったということにはならないでしょうか。簡潔に、大臣、答弁願います。
○国務大臣(松山政司君) SIPの第一期につきましては、現在、十一のプロジェクトを実施中でありますが、先ほど申し上げましたように、高速道路における自動走行システム等々の開発、農業の関係の開発、また災害情報の関係の開発等々、成果を上げてきております。今年、本年度が第一期の最終年度でございますので、しっかりとその成果を踏まえて取りまとめてまいりたいと思っています。
○高木かおり君 着実に成果を上げていって、今年度は最終年度なのできちっと取りまとめるということでございました。 これ、同じであるけれども、事前のお話の中では、名称が同じでも中身が違う、進化しているというような御説明も受けておりますけれども、この科学技術・イノベーション会議自体が国力となり得るような世界の研究動向、こういったことをきちんと把握できているのか、また今後必要な分野は何なのか、課題の成果、検証、きちんとできているのかということが問われると思うんですね。 そして、このSIPのもう一つの特徴といたしまして、プログラムディレクター、略してPDの存在を置いているということかと思います。PDは、具体的な研究計画や参加機関への予算配分が任されるという、つまり相当大きな権限を持つわけです。先ほど、第一期と同じテーマのもの、セキュリティーや自動走行があると申し上げましたけれども、資料二の三、セキュリティー、四、自動走行、また九の防災・減災、これはこのプログラムディレクターの方が同じ方なんですね。十二の海洋についても、二期のプログラムディレクターは一期のプログラムディレクターの代行の方だったということなんです。 このPDの選考方法なんですが、どのように決められたかといいますと、外形上は公募です。実は、今御覧いただいている二枚目のSIP次期課題、対象課題一覧という用紙は、内閣府のホームページでPDを募集したときの、公募したときの課題内容でございます。僅か二、三行で課題の内容が書かれているわけですが、そして、続いて三枚目の資料を御覧ください。こちらは、公募よりも前に内閣府が各省庁に次期プログラムとしての課題を大きな枠組みで投げかけて、それに応じて詳細なテーマを各省庁が内閣府に戻したものの一例です。五の材料開発基盤という課題に対して、文部科学省が研究テーマや予算、そしてPDの候補まで記載して出したもの、これを内閣府に戻しているわけです。そして、この候補者にPD応募を促している、要求される具体的な成果などを解説した資料も省庁から事前に提供されたようです。 結果として、実際には、この十二課題に対して応募は十五名にとどまり、各省庁が推薦した候補者以外がPDとなったのは一課題だけでした。そして、結局決まらなかった一課題は再公募されて、再公募の期間は前回の期間よりも一週間ほど長い三週間で、課題内容も当初募集したよりも詳しく示されて、結果的に、この一課題に対して五人の応募があった中から一人が選ばれたと。前倒しになったことによって事業の継続が決まり、公募の時間が限られていたから、内閣府はそうおっしゃっておられましたが、再公募をすれば、きちんと長めの期間を取って、詳しい内容の課題提示をしたら、きちんと応募者が手を五名も挙げてきたということです。時間がないということでしたけれども、やればできるということがこれで分かるかと思います。 第二期が前倒しになったこと、そして公募については手続が不鮮明で拙速といった批判もありますけれども、この巨大プロジェクトの選考過程、瑕疵はなかったんでしょうか。この点について、大臣、御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(松山政司君) お答えいたします。 SIPでございますが、府省連携が必須条件であるために、この第二期の課題の検討に当たりましては、当初段階から、関係府省との協力を得るという観点から、府省横断的な検討チームを構成をしまして検討を行ってまいりました。 この際、各課題において、この課題内容の検討を行うだけではなくて、このPDになり得る人材の検討も併せて実は行っておりました。これは、PDには関係省庁や産業界との連携協力を強化するという高い能力が求められるということもありまして、検討チームにおいてそのような人物を積極的に発掘をしていくということで期待をした、そういうことを期待したという理由からでありました。 このような検討を経て、最終的には十八課題候補のうち十二課題に絞って、そして第二期の課題として選定をしましてPDの公募を行ったところであります。全体の検討、進め方につきましては、プレス等対外的にも公表しながら進めてまいりました。今回の公募に当たっては、より幅広い人材からの応募を期待しておりましたが、御指摘のように、結果として十五名にとどまったということで、大変残念でありました。 内閣府としましては、より多くの方から応募をいただける状況をつくることが望ましいと、私も改めて指示をいたしました。先生御指摘の再公募となった一課題につきましては、期間を長く取り、ホームページにも載せたり、関連学会や学会関係者にもお願いをして、一つのポストに五名の応募が確かにございました。 今後、これもしっかり我々も改善するところは改善しなければならないと思っておりまして、今後、不断の改善をしっかりと行ってまいりたいと思っております。
○高木かおり君 念のため申し上げておきますけれども、私もこの第二期でPDとして決まった方々が全てふさわしくないと言っているのではありません。大型プロジェクトを統括できる人材というのはなかなかいらっしゃらないということも理解するわけです。 しかしながら、今日申し上げたように、この五年間という長期のプロジェクトで、約一千五百八十億以上、こういった巨額の予算を付ける事業ですから、決してこういったことがお友達予算なんてことを言われることのないように、公平な手続でしっかりと進めていっていただきたいというふうに思います。日本の国益のために、国民の生活向上のために効果検証をきちんと行っていただき、実用化に結び付けていただきたいと切にお願いをさせていただきまして、この質問は終わります。 さて、次の質問に移りますが、高齢者の運転事故についてでございます。 高齢運転者の交通事故が繰り返し起こっている現状でございます。当初は、認知症との関係で、昨年から施行されました改正道路交通法では、七十五歳以上の高齢ドライバーに対して、免許更新時、また認知機能が低下した際に行われやすい一定の違反、例えば信号無視ですとか、そういった場合に認知機能検査を行うということが定められました。それでも、先日、問題なしと検査にパスした高齢者がしばらくして死亡事故を起こしてしまったとの報道もありました。 事故を繰り返さないために、一つの方法として免許返納の取組があると思います。自治体ごとに、免許を返納した高齢者に対し、電車やバスの公共交通の割引券を交付する、またタクシー運賃の助成制度を設ける、こういったこともあるようですが、免許返納については運輸局を持つ国交省が御担当だと伺いました。こういったほかにも事例があるのか、簡潔に教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 高齢化が進行する中で、高齢者が自ら車を運転しなくても生活できますように移動手段を確保するとともに、これを円滑に利用できるような施策を講じることは大変重要な課題であると考えております。 このため、国土交通省では、コミュニティーバスや乗り合いタクシーなどの運行に対する支援を通じまして地域の交通の確保や維持を図っておりますほか、今委員から御指摘ございましたような公共交通機関の高齢者向けの割引制度などの導入について働きかけを行ってまいっております。 具体的には、高齢者に対しまして、バスや鉄道を割安で利用可能な乗車券や定期券、これを販売するような制度、あるいはタクシーの運賃の一部を割引するような制度、さらには交通系のICカードを用いましてバスや鉄道を利用した場合に運賃を割引する制度など、各地域で工夫して取り組まれております取組の状況につきまして幅広く情報収集を行うとともに、他の地域の取組の参考になりますように地方運輸局等を通じて地方公共団体等に情報提供を行い、地域の取組を促しているところでございます。
○高木かおり君 今、事例をいろいろとたくさん把握していただいているということが分かりました。 それをやはり各自治体で、おっしゃっていただきましたけれども、各自治体で良い取組はしっかりと参考にできるだけしていただいて、国民の皆さんにやはり活用していただけるように実際に積極的な発信を行っていただかなければ意味がないと思います。その点について、高齢者の運転事故を取りまとめている内閣府としてはどのように発信を行っていらっしゃるでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 高齢者による交通事故の防止につきましては、政府を挙げて取り組むべき重要な課題と認識してございます。 このため、関係六省庁の局長級によります高齢運転者交通事故防止対策ワーキングチームにおきまして対策を具体化してきているところでございます。これにつきましては、この四月にもフォローアップをしっかりとさせていただいたところでございまして、引き続き、関係省庁と連携しながら、高齢運転者による交通事故の防止に取り組んでまいりたいというふうに思ってございます。
○高木かおり君 今は、免許返納の後の自治体への取組、そういったことも教えていただきましたけれども、やはりどうしても地域によっては車がないと生活ができない、高齢者が運転をせざるを得ない、そういった地域もあるかもしれません。そんなときに、超小型にして高齢者でも安心して乗れる、急発進しない、最高時速も六十キロ程度しか出ないといった車の開発も進んでいるようです。 お手元の資料に付けさせていただきました。四枚目ですけれども、豊田市と名古屋大学などが共同で、高齢者が生き生きと生活し活動できる持続可能な高齢社会の実現を目指して、中山間地域での高齢者の日常移動のための超小型モビリティー、里モビ、これを実証実験の真っ最中ということで、どうしても車を手放せない高齢者の方々にはこういった車に乗り換えていただくことをお勧めするのもいい考えなのではないかと思います。 さて、今日、ちょうど国会の前庭で八メーカーの軽自動車の展示がお昼頃開催されておりましたので、私も先ほどちょっとお昼休みにのぞいてみたんですけれども、高齢運転者の事故防止のためには安全運転サポート機能を装備した車両の普及が急務となっています。安全運転サポート車は、ブレーキとアクセルを踏み間違えても急発進せず、衝突しそうになると自動ブレーキが作動するということです。 このような車の導入は望ましいと考えますけれども、やはり買換えにはお金も掛かってしまいます。その際には、乗換えのための費用の補助や減税、こういったことを経産省として支援をする御予定はありますか。お答えください。
○政府参考人(上田洋二君) お答え申し上げます。 自動ブレーキ等の先進安全技術を搭載した安全運転サポート車、いわゆるサポカーに対する国が行う補助金や税制といった支援策は、現時点では設けられていないと承知をしております。 しかしながら、経済産業省におきましては、サポカーのポータルサイトの立ち上げでありますとかあるいは試乗会の開催など、安全運転サポート車の普及啓蒙策をこれは官民連携をして行っているところでございます。 また、新車の乗用車の販売に占める自動ブレーキ搭載率は、平成二十七年度の四五%から平成二十八年度には約六六%と大きく上昇をしておりまして、平成二十九年度につきましても順調にこれは推移するという見込みをしているところでございます。 補助金とか税制といった支援の必要性につきましては、このような普及啓発策の実施状況でありますとかあるいは自動ブレーキ等の先進安全技術の普及状況などを踏まえつつ、政策目的に照らし、どのような施策を講じることが適切なのかについて、関係省庁とも十分連携をして総合的に検討する必要があるというように考えております。
○高木かおり君 今、具体的な補助金制度、そういったことはないということでしたけれども、ポータルサイトの立ち上げですとか普及啓発に取り組んでいただいて、また自治体や今のこの現状をしっかりと把握していただいて、是非そういった支援の方も引き続き御検討していただければと思います。 そして、この安全運転サポート車なら運転できる、そういったような運転免許制度の導入など、こういったこともお考えをいただきたいというふうに思いますけれども、そういった点につきましても交通局の方で取組等ございましたらお答えいただけますでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(桝田好一君) お答えいたします。 高齢運転者によります交通死亡事故の発生状況等を踏まえまして、昨年七月には、政府の交通対策本部におきまして高齢運転者による交通事故防止対策についてが決定されたところでございます。この決定におきましては、安全運転サポート車限定免許といった運転免許制度の更なる見直しについて検討することとされているところでございます。 警察におきましては、この政府の決定を踏まえまして、現在、調査研究会を開催いたしまして、高齢運転者の運転能力に応じた限定条件付免許の導入の可否について様々な観点から検討を進めているところでございます。引き続き、様々な御意見を伺いながら、調査研究会におきまして限定条件付免許の導入の可否について検討を進めてまいりたいと考えております。
○高木かおり君 今、限定付きで運転免許制度の改革もお考えいただいているということで、引き続き前に進めていっていただきたいと思います。 今日の議論をお聞きになられて、こういった高齢者の運転事故の防止対策について、最後に国家公安委員長小此木大臣、一言いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(小此木八郎君) 高齢者の運転免許の保有ということについて考えますと、これからも増加が見込まれると思います。 十年前、平成二十年の数字で、七十五歳以上の運転免許証の保有者が約三百万人。この一年、二年で倍になろうとしています、六百万人ぐらいになろうとしています。そういうことですから、交通事故の防止対策というのはこれからも重要になろうかと思います。 警察においては、これまでも累次高齢運転者のための対策を強化していまして、昨年三月には、認知症対策あるいは運動機能の低下、こういったものについての対策を強化し、そして改正道路交通法につながっているわけでありますが、今事務局からの話もありましたように、加えて、昨年七月には、政府の交通対策本部において高齢運転者による交通事故防止対策について決定がされましたが、私は高齢者を一くくりにするのはどうかという考えもありまして、昨日、群馬県でスーパーに飛び込んだまた悲しい事件がありましたけれども、これは運転手が五十歳代だというふうに聞いています。私も内閣の中では一番若い男でありますけれども、五十も超えますと目が見えなくなったり膝が悪くなったりいたしますので、ただ、交通事故、死亡事故ということで、高齢者の事故も本当増えてきたと、委員の御指摘のとおりであります。 様々な役所からも答えがありましたように、総合的にいろんな考え方を持ち寄せて、高齢運転者の交通事故防止に向けて総合的に取り組むよう、警察としても、国家公安委員長としても、指導してまいりたいと存じます。
○高木かおり君 大臣、本当に丁寧な御答弁ありがとうございました。 高齢者の事故は、被害者はもちろんですけれども、加害者となってしまった高齢者にとっても悲劇です。様々な省庁で事故防止に取り組んでいただけますように、しっかりと予算も確保して早急に進めていっていただきたいと思います。 これで終わります。ありがとうございました。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 森友問題に関しましては、我が党の見解は次の総括のときにコメントをさせていただくとして、残りの時間、私は、今、国内外で岐路に立たされている国策について質問いたします。 HPVワクチンの予防接種ですけれども、HPV、ヒトパピローマウイルスといいますけれども、子宮頸がんを予防するということで、このヒトパピローマウイルスに類似したウイルスを筋肉注射することによって、その粒子を入れて抗体を誘発していくという予防接種方法でございます。厚労省がこの積極的奨励を中断いたしましてから、この六月でちょうど五年になります。この間で接種率一%を切ってしまいました。これは、女性の命、今ある女性の命を守るということで、世界から日本の国策は遅れているという指摘をもらっております。 当初、二〇一三年に、厚労省は小学校六年生から高校一年生まで、十一歳から十五歳の女子を対象に原則無料で定期接種を勧奨しましたが、二か月でこれをやめました。その背景には、接種後の健康被害、特に自分の意思に反して体が勝手に動く、そして止められなくなってしまうという、これを不随意運動、機能性身体症状と申しますけれども、それがこのワクチンの接種後に起きるという報道が社会に強い影響を与えまして、そこから、現在、被害者が、国と製薬会社を相手に賠償を求める百二十三名が全国で五か所の地裁に提訴しているという状態です。 こうした背景から、厚労省は積極的な奨励というのを中断したままでおりますが、もちろん娘を持つ母親としては予防接種を筋肉注射することに対する恐怖心というのが植え付けられたままになっておりまして、反して、五年の間で日本は世界的にこのHPVワクチンの接種が遅れているという状態であります。 このワクチンの有効性と安全性ということについて説明が後手に回ってしまったかなと思っておりますが、このHPVワクチンの有効性、予防としての効き目ですね、これは高いとする医学的な発表が最近相次いでおりまして、子宮頸がんは、今一万人罹患する女性がいて、うち三千人が死亡しております。これが二十代から四十代というちょうど出産期に当たる女性でありまして、この予防に非常に期待が集まっていたわけですが。 この問題の安全性についてですけれども、この二月に発表されました名古屋大学による名古屋スタディーというのがございまして、ワクチン接種した人とそうでない人、そうでない人というのはワクチンではなくて偽薬を注射するわけなんですけれども、三万人を対象としまして、これは分母としては妥当性のある人数でございます、研究結果で因果関係はありませんという結論を付けております。どういうことかといいますと、ワクチンの接種のせいで体がおかしくなるということは断言できないという結果を日本の研究者が出したということです。日本の方々を対象といたしました。 このほかにも、厚生省の研究班が二〇一六年十二月、日本産科婦人学会、国立成育医療研究センター、全て有効性について積極的な結論を出しております。有効性です。そして、WHOは、日本は女性をがんから守るための国策を積極的に奨励していない、将来有害な結果をもたらすであろうという声明文まで出されてしまいまして、これはWHOが出したものです。 先ほど申しましたように、厚生労働省は個々の判断に任せるとしていますが、私は将来これが厚生省の不作為であったというふうに強い反省を求められるような展開にならないかと心配をしております。ワクチンを打たずに子宮頸がんになった方々から訴訟を受けるような可能性があってはならないと思うんですが、そこで厚労省の参考人の方にまず質問をします。 ワクチンの筋肉注射で二千五百八十四人に副作用があったと発表されています。うち百八十六名が日常生活の身体障害まで出てきたと言っています。このデータを判断して、対応を百八十六名に対してどうされましたか。結果、現在どうなっているか、お答えください。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 厚生労働省におきましては、平成二十一年十二月から平成二十六年十一月までに、HPVワクチン接種後の副反応の疑いの報告のあった、今お話ありました二千五百八十四名に対しましてその後の状況を追跡調査をした結果、様々な症状に苦しんでいらっしゃる方が百八十六名おり、日常生活や学校生活に悩みを抱えている方がいるという実情が明らかになりました。 HPVワクチン接種後に症状が生じた方々に対しましては、寄り添いながら支援を行っていくことが重要であり、厚生労働省は、HPVワクチン接種後に生じた症状に対する当面の対応に基づきまして、都道府県ごとに一か所以上協力医療機関を選定し地域での診療を担っていただき、また、日本医師会と日本医学会が共同で作成をいたしましたHPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引きを周知するとともに、協力医療機関等の医師に対する研修を実施し、患者の皆様に寄り添った診療をするようお願いをしており、こうした取組を進めてまいりたいと考えています。 また、厚生労働省は、さきに申し上げましたHPVワクチン接種後に生じました症状に対する当面の対応に基づきまして、予防接種法に基づく救済及びPMDA法に基づく救済に係る審査も実施をいたしてございまして、この救済に関しましては、厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象とするという従来からの基本的な考え方にのっとりまして審査を実施をいたしてございます。 平成三十年四月末の状況は、予防接種法に基づく救済につきましては審査した四十三名中二十五人を認定、また、PMDA法に基づきます救済につきましては審査した四百七十二名中三百二名を認定をしているという状況でございます。 以上でございます。
○石井苗子君 よく分かりました。 私が持ったデータですけど、東京の荒川区から、無料だからということで一回に二度、二回分の接種をしてしまったという、明らかにこれは医療的なミスリードだったと思うんですが、そういうものも含まれております。 子宮頸がんですが、先ほど言いましたように、一万人から三千人が死亡しておりますけれども、これ四十年前の一九七五年は千五百名でしたから、四十年で二倍になったと。この原因は、性交渉が早い年齢で行われるからだというのが原因でございまして、これを社会的な教育で止めるということはもはや無理だと私は思っておりますが、二十五歳から四十代までの出産可能な女性に患者が多いことや死亡率が高いこと、そして治療後も出産に支障が出るということで、ワクチンには強い期待が持たれているわけなんですけれども、今のように日本では一%未満しか接種しておりません。 先ほどのWHOですけれども、予防接種の徹底で若い女性の子宮頸がんのリスクを軽減できるとして社会的なベネフィットがあるところを、日本は政策を誤っている、将来有害な結果をもたらすと警告していますが、この点について、そのとおりだとお思いかそうでないか、お考えをお聞かせください。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 平成二十七年十二月のWHOのワクチンの安全性に関する諮問委員会の声明は、HPVワクチンの安全性につきまして、エビデンスに基づいた決定が重要であることを指摘したものでございます。 また、平成二十九年五月のヒトパピローマウイルス、HPVによります疾患に対するWHOのポジションペーパーでございますが、HPVによります疾患とそのワクチンに関する基本的な情報だけでなく、今委員御指摘のとおり、HPVワクチンに関する最近の有効性、安全性等のデータを整理した上で、加盟国に向けた指針が記載をされてございます。さらに、本ペーパーにおきましては、九価ワクチンに関する記載も追加をされているという状況でございます。 いずれもHPVワクチンの有効性、安全性につきまして公表時点での世界的な最新の知見を整理したものと認識をしてございますが、我が国としては、これらの知見も踏まえた上でHPVワクチンの在り方について検討すべきものと認識をしてございます。 HPVワクチン接種の在り方及び接種後に生じました症状に対する対応につきまして、審議会で科学的なエビデンスに基づく議論を行っておるところでございますが、御指摘のWHOの声明の内容やWHOポジションペーパーの内容につきましても、同審議会に報告をした上で検討していただいているところでございます。
○石井苗子君 日本はワクチンに対するちょっと偏見がございまして、ワクチンをやるよりは病気にかかってから安く早く治してもらえばいいんじゃないかという考えがあるんですが、WHOは、守られるべき多くの女性に対して、子宮がんにかかっていくのを止められなかったという結果にならないか、将来問題になるだろうと警告を発しているわけです。 もう一つあります。このWHOの論文で、九価、価というのはワクチンの単位ですけれども、この九価のワクチンも安全性と有効性が示されておりますけれども、日本は九価という単位の申請に承認すら出していません。これはどうしてですか。世界で七十一か国で承認されているワクチンがなぜ三年も据置きになっているか、お答えください。
○政府参考人(宮本真司君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、我が国では、MSD社が平成二十七年七月に、九種類の形のHPVに対応したワクチン、今先生御指摘の九価のワクチンでございますけれども、これにつきまして製造販売承認の申請を行っております。審査の状況等につきましては、公にすることにより申請企業の正当な利害を害するおそれがあるため、お答えすることは差し控えさせていただきます。 ただ、厚生労働省でも、平成二十九年五月に発表されましたWHOのポジションペーパーにつきましては承知いたしておりまして、既承認のHPVワクチンの市販後の安全性情報を含めた品質、有効性、安全性に関する様々な科学的知見を踏まえまして慎重に審査を行っているところであり、引き続き適切に審査を進めてまいりたいと思っております。 以上でございます。
○石井苗子君 あらゆる方がいろんな反対意見を述べているんですよ。でも、私が記憶が正しければ、イギリスで、三種混合のワクチンを、反対意見をして自閉症になると言ったドクターが免許を剥奪されました。そういった厳しい国もあるわけで、最近の日本のはしかですけど、ワクチンを接種しなかったために大人になってから重篤なはしかにかかるということが多い現象が出ました。 先進国はHPVワクチン接種で子宮がん減少したという結果まで出していますし、オーストラリアでは男子にも打つようになり、イギリスでは公費でゲイにも接種させるようになりました。こうして差が出てきてしまっておりまして、これは、日本は手技だけの問題、要するに、注射を打つということの、筋肉注射のうまい下手、手技だけの問題なのか。 見ていただきたいと思いますけれども、配付資料ですけれども、配付資料を見ていただきますと、厚生労働省のパンフレット一番下に、「HPVワクチンは、積極的におすすめすることを一時的にやめています」と書いてあります。何とも曖昧な文章でございまして、一時的とはいつまでなのか。これですと、国がそう言っているのだからお墨付きがないんだなと、安全性担保されていないんだと思う女性がいても不思議ではありません。 厚生労働大臣にお伺いします。 子宮がん、子宮頸がんですね、特に、若い女性が罹患しないためにどうリスク管理をしていくのか、ここに国策を練る必要があると思います。いいお知恵があるかどうか。筋肉注射という手技を解決するのか、今、京都大学が研究している特効薬が出てくるまで待つのか、個別判断に委ねるのか。一時的とはいつまでなのかということをはっきりさせるのか、それとも接種後の安寧の担保というのを積極的にやっていくか。 私思うに、医学的有効性、医学的有効性というのはワクチンがいいということですが、幾ら証明してもちゅうちょしている人というのは前に出ていきません。将来その子宮頸がんになった方から訴訟を受けるようなことがないように、アメリカならたばこと肺がん、日本なら武田薬品の糖尿病薬と膀胱がんの一大訴訟がありましたが……
○委員長(二之湯智君) 石井さん、時間です。
○石井苗子君 今正しいと思っていることをどうコミュニケーションしていくか、最後にお答えください。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、現在は定期接種について積極的な勧奨を差し控え、定期接種の対象者に対する個別の通知も差し控えさせていただいているところでありますけれども、HPVワクチンについての審議会において御議論いただき、その議論を踏まえ、HPVワクチンのリスクとベネフィットに関する最新の知見の整理を行い、リーフレットを更新し、多分お示しいただいたやつがそうだと思いますが、本年一月にもホームページで公表するとともに、自治体にも周知をいたしました。 今後、国民の皆さんが接種について判断する際に十分な情報が届いているのかなどの評価をしっかり行って、その評価結果を踏まえて、情報提供の方法等についてまた審議会で御議論いただきながら検討を進めていきたいというのが今私どものポジションであります。 加えて、何か痛みを取る云々というのがありました。HPVワクチンを含むワクチン接種に伴う痛みを軽減する、これは重要でありますけれども、接種を受ける方に事前の説明の方法も含めた対応などの知見の収集を行っていきたいと思っております。 具体的な投与の方法、製剤に関する研究、これは大変難しい課題でありますけれども、どのような方法が可能なのかも含めて、そうした面での研究も推進をさせていただきたいと思います。
○石井苗子君 長くなって済みませんでした。 終わります。ありがとうございました。
○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。 質疑に入る前に、先週木曜日、総務委員会で体調不良に陥って緊急搬送されるなんという事態を招いてしまいました。検査をしてみましたら、結局過労だろうということでありまして、大変関係各位に御迷惑をお掛けした点をおわびを申し上げながら、今日から復帰をいたしました、そのことを申し上げておきたいと思います。どうもありがとうございます。 まず、四月の全般質疑でも指摘をしたんですが、防衛省関係のFMS、対外有償軍事援助についてお聞きをしたいと思います。 このFMSというのは、アメリカの武器輸出管理法に基づいて、契約する価格はアメリカの見積りどおり、そして支払は原則として前払、防衛装備品の所有権は現地で移行、こういうことでありまして、そしてアメリカが一方的に契約を破棄することも可能だと、極めて不平等な売買契約ということなんですね。 全般質疑の際に会計検査院から、これまでのFMSに関する昨年九月の報告書と十月に防衛省に求めた是正改善措置等について説明を受けました。さらに、会計検査院はこれまで、平成九、十四、十五、二十四及び二十五年度のこの決算検査報告にも掲記しているとの答弁がありましたけれども、つまりFMSについては検査院から何度も問題点が指摘をされているのが続いている、こういう状況です。 このFMSによる調達額は二〇一一年から一昨年までに八倍にも急増しているわけですけれども、こうした下での検査院の指摘に対して防衛省はどう対応しているのか、まず伺いたいと思います。
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。 FMS調達に関し、会計検査院から防衛省に対し、昨年九月、F35Aの調達等の実施状況に係る随時報告がなされたほか、昨年十月、不具合報告の提出の遅れ及び計算書と受領検査調書との照合に関し是正措置を求める等の指摘を受けたところです。 防衛省としましては、会計検査院からのこれらの指摘を真摯に受け止め、F35Aに係る指摘に関しては、例えば国内企業の下請製造の遅延について、昨年十一月以降、多くの部品に関し日米企業間で契約内容について合意に至り、一部の部品について日本での生産を開始しており、引き続き適切な調達等が行われるように努めております。 また、不具合報告の提出の遅れに係る指摘に関しては、調達関係職員に対する教育や通知文書の発出により本件の重要性の再確認の徹底を図るとともに、各事例の詳細を調査し、その結果を踏まえて関係職員の処分の要否を検討することとしております。 また、計算書と受領検査調書との照合に係る指摘に関しては、両文書の照合の過程等を記録、保存するとともに、米国政府に対し記載内容が一致していない状況となっている根本的な原因を調査するための協力を求めながら、適切な照合を行うための効果的な方策について検討しております。 FMS調達については、会計検査院からの指摘を含め、価格の透明性や手続の促進など様々な課題があり、これまでも私、防衛装備庁長官と米国国防安全保障協力庁長官との間で立ち上げた日米間の協議の場において累次にわたり改善を求めているほか、価格の透明性確保について防衛大臣からマティス国防長官に働きかけるなど、改善に向けた取組を米国と共に進めてまいりました。 四月の防衛大臣とマティス国防長官との会談では、こうした日本側の要請に応える一環として、米国製装備品の導入について、FMSに関わる諸課題の改善等を通じ、円滑かつ速やかに日本側が調達できるよう協力して取り組んでいくことが確認されたところです。 いずれにしましても、防衛省としましては、FMS調達の適正化に向け、引き続き日米間で緊密に連携して取り組んでまいる所存でございます。
○又市征治君 この件については、私は以前にも言ったんですね。同じような答弁ですよ。度重なる検査院の指摘にもかかわらず、一向に改善が見られない。結局、アメリカの言いなり放題で買わされている、こういう格好になっているなと思うんです。 そこで、委員長、一向に改善される気配がない有償援助による防衛装備品等の調達の状況について、国会法百五条に基づいて会計検査院に検査要請を求めたいと思いますので、よろしくお取り計らいいただきたいと思います。
○委員長(二之湯智君) 後刻理事会において検討いたします。
○又市征治君 さて、FMSによる武器調達がもたらすのは日米の軍事一体化ということになるわけで、その脈絡の中で二〇一五年の安保法制でもあった、このように思います。 こうした軍事力の増強というのは、この間、朝鮮半島情勢の緊迫化等を理由に進められてきたわけですけれども、総理は、今国会の施政方針演説でもそれを強調して、従来の延長線上ではない防衛大綱の見直しにも言及をされています。 しかし、ここに来て朝鮮半島情勢は、南北そして中朝、米韓の首脳会談などにより緊張緩和に向けて大きく動き出していますが、明日には史上初の米朝会談もシンガポールで開催をされる運びであります。その流れの中で、日本だけが蚊帳の外の観が否めない、こう言うのは私だけではなくて、あちこちマスコミにも載っています。これまでの安倍政権は、アメリカと共に最大限の圧力を強調してきたわけですけれども、ここに来てトランプ大統領が最大限の圧力という言葉を使いたくない、こう発言をする、それゆえに日本の強硬路線が浮き彫りになっている、こういう状況だと思います。 それはさておいて、朝鮮半島情勢が緊張緩和に向かって大きく動き出している中で、北朝鮮のミサイルから全国を守るためと称してイージス・アショアの配備を急ぐ防衛省の姿勢というのは、緊張緩和の動きにやっぱり水を差すのではないのか、国民の理解も得られない、こう思います。 もちろん、米朝首脳会談が朝鮮半島の緊張緩和を大きく促進するのか否か、そういうことについてはまだ不明ではありますけれども、日本は少なくとも二〇〇二年の日朝平壌宣言を踏まえて、朝鮮半島の緊張緩和と非核化について主体的な努力をすべきであったであろうし、その前提として防衛大綱、中期防の見直しについてもやっぱり拙速な結論は避けるべきではないか、こう考えますが、防衛大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(小野寺五典君) まず、今の北朝鮮があのような対話の姿勢を示し始めたというのは、これは日米あるいは国際社会連携した圧力があった、だからこそだと思っております。そして、まだ北朝鮮は何も約束せず、何も具体的な行動を取っておりません。私ども防衛当局としては、しっかりした体制を整えていくことが重要だと思っております。 北朝鮮情勢について、現状は、北朝鮮による全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ不可逆的な方法での廃棄に向け国際社会が努力をしている段階でありまして、今後の北朝鮮による具体的な行動をしっかり見極めることが大事だと思っています。 その上で、我が国を取り巻く安全保障環境について、政府は、北朝鮮の核・ミサイル開発のみならず、中国の透明性を欠いた軍事力の強化、東シナ海、南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試み、大量破壊兵器等の拡散や国際テロの深刻化、サイバー空間や宇宙空間などの新たな領域における課題の顕在化など、グローバルな安全保障上の課題が広範かつ多様化していることなどの要素を踏まえ、戦後最も厳しいと言っても過言ではないという認識を持っております。 そして、このような我が国を取り巻く安全保障環境については、現在の防衛大綱を策定した際に想定したよりも格段に速いスピードで厳しさが増しております。安全保障政策の根幹となるのは我が国が自ら行う努力であり、我が国として防衛力を強化し、自らが果たし得る役割の拡大を図っていくことが重要です。このような認識の下、政府は新たな中期防及び防衛大綱を見直すことにしました。 国民の命と平和な暮らしを守り抜くことは政府の最も重要な責務であります。専守防衛は当然の前提としながら、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を追求していく考えであります。
○又市征治君 危機感をあおって軍備をどんどん拡大する道は取るべきでないということを言いたいわけですよ。 我が党は、二〇〇一年に、日本、韓国、朝鮮、中国、ロシア、アメリカ、この六か国にプラスして、カナダとモンゴルを加えた北東アジア総合安全保障機構を創設をして、域内でもし紛争があったとしても、非軍事で、話合いで解決を図っていく、そうした北東アジア総合安全保障機構構想というのを提起をした。そして、当時野党外交で、韓国、中国、モンゴル、ロシア政府からも大筋これについては同意をいただいた、賛同をいただいた、こういうことであります。今日、私は、このような北東アジアの平和構築への主体的な努力こそが日本が取るべき必要がある、このことを強調しておきたいと思います。 次に、「もんじゅ」の関係について、原発問題について伺ってまいります。 会計検査院がこの五月に公表した高速増殖炉「もんじゅ」の研究開発の状況及び今後の廃止措置についての報告書について伺います。 この報告は随時報告として出されたわけですが、検査を行うことを決定をした会計検査院の問題意識、まずこれを伺いたい。また、あわせて、文科省はこの報告書をどのように受け止めているのか、お聞きをしたいと思います。
○会計検査院長(河戸光彦君) 「もんじゅ」につきましては、これまで、昭和四十三年以降、半世紀にわたり研究開発が継続され、その間、多額の国費が投じられてきたところでございますが、国の原子力政策をめぐる状況が大きく変化し、また「もんじゅ」の保守管理の不備が多数確認されるなどしている中で、平成二十八年十二月に、運転を開始することなく廃止措置に移行することが決定されたところでございます。 そして、廃止措置への移行の決定に際しては、国民の疑問に対する検証等が十分に行われていないとの報道がなされるなど国民の関心が極めて高く、また国会におきましても議論されていますことから、検査を行い、報告書として取りまとめて、国会及び内閣に対して報告したものでございます。
○国務大臣(林芳正君) まずは、又市委員の御回復、心よりお喜びを申し上げます。 会計検査院が行いました「もんじゅ」の会計検査につきましては、五月十一日に国会及び内閣に対して報告書が提出されたと承知しております。 報告書では、「もんじゅ」の技術結果についての当初の目標に達しなかったこと等の記載や、「もんじゅ」の保守管理を確実に実施する仕組みの構築など、今後の「もんじゅ」の廃止措置に当たり留意すべき点についての原子力機構に対する指摘等がなされているところでございます。 「もんじゅ」については、一定の研究開発成果が得られたものの、その保全実施体制でございますとか人材育成、それから関係者の責任関係など、マネジメントに様々な問題があった点について文部科学省としてもしっかり受け止めなければならないと考えております。 文部科学省としては、報告書の指摘も踏まえまして、今後、「もんじゅ」の廃止措置を安全、着実かつ計画的に進めるため、政府一体となってしっかりと取り組んでまいります。
○又市征治君 私は、全体として文科省には反省が足りないなという気がしますよ。だって、そうでしょう。当時、松野文科大臣、大臣給与五か月分と賞与の合計六十六万円返納しました。さっきも出ました、麻生大臣の百七十万円。いいかどうかというのはあるんですが、松野さんだけの責任とは言いませんが、少なくとも一兆一千何百億円無駄遣いをしてきたのに対して、六十六万円返納しましたからごめんなさい、これは国民が納得できるわけないと思うんですね。 ところで、この「もんじゅ」の廃炉は決定されたけれども、核燃料サイクルについては断念されることなくこれからも研究するということですね。その理由として、これまでの、今ありましたけれども、設計、建設、運転の経験を通して、高速炉の燃料や各種機器、システム、ナトリウムの取扱い技術を始めとする様々な技術的成果や知見を得ることができたとか、あるいは、実証炉に続く実用炉など、高速炉の保守・修繕技術の獲得、高速炉関連技術や人材育成基盤の構築といった多岐にわたる成果が得られたからと資源エネルギー庁が説明をしているわけですけれども。 では、逆に会計検査院にお聞きしますけれども、検査院はこの「もんじゅ」の研究開発によってどのような成果があったというふうに見ておられるのか、検査院の見解を伺います。
○説明員(山下修弘君) お答えいたします。 研究開発の成果についてでございますが、文部科学省及び国立研究開発法人日本原子力研究開発機構によりますと、「もんじゅ」の研究開発の重要な成果として、「もんじゅ」の設計、建設を通じて取得した設計手法の確立等に関する知見、性能試験における四〇%出力試験までの各種試験を通じて取得した知見などがあるとしております。 一方、性能試験開始後における技術成果につきましては、文部科学省が平成二十四年五月にその達成度について算出しておりますが、その方法に倣いまして、会計検査院が「もんじゅ」の廃止措置への移行が決定された二十八年十二月時点の性能試験開始後における技術成果の達成度を試算した結果、一六%と算出されております。 本報告の所見では、「もんじゅ」は運転段階に移行しないまま廃止措置への移行が決定されまして、原型炉の継続的な運転、保守管理を前提に取得することを見込んでいた知見について十分に取得することができなかったと記述しているところでございます。
○又市征治君 つまり、検査院の報告によれば、成果は微々たるもので、「もんじゅ」は一兆円以上も国費を投じた壮大な無駄遣いだった、こう言っているわけですね。 しかし、先ほど申し上げたように、政府は依然、核燃サイクルは諦めようとせず、今度はフランスの支援も受けて原型炉の「もんじゅ」よりもワンランク上の高速実証炉の研究を進める、こういうわけです。例えとしていいかどうか分からぬけれども、赤ん坊に自転車の運転を一生懸命習わせようとしているようなものだというふうに思いますね。 さて、このフランスとの共同研究ですけれども、最近、日本協力の高速炉、フランスが計画縮小意向、こういった報道がなされています。 実際問題として、フランスの共同研究の進捗状況はどうなのか、また、先般フランスから伝えられたASTRID計画の変更内容とはどういうもので、それは日本側が考えている高速炉開発研究計画にどのような影響を与えるものなのか、これをまず伺いたいと思うんですが、どうも核燃サイクルありき、そのことが結果的にフランスの協力ありき、こんな格好にツケが回っているだけではないのか、こういう感じがしてなりません。お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 まず……(発言する者あり)
○委員長(二之湯智君) 手短に、簡潔に。
○政府参考人(村瀬佳史君) はい、三点簡潔に答弁させていただきます。 日本は、二〇一四年からフランスとのASTRID協力に取り組んでおり、相互に互恵のある形で共同研究を進めてきたところでございます。過去四年間、共同研究を進めておりまして、この協力を通じて、安全性を高める技術、それからナトリウムの動きを解析する技術などのナトリウムの冷却高速炉に関する最新の設計ノウハウなどを取得してきたところでございます。 御指摘ありました六月一日に開催された戦略ワーキンググループで、フランスの原子力・代替エネルギー庁から高速炉開発の検討状況について説明があったわけですけれども、この中で、ASTRIDプログラムにつきましては、現在のウラン市場の状況を勘案してシミュレーションを中心にした新たなプログラムに見直して、その中で十万から二十万キロワット規模の実証炉を建設し、データの取得を行うことなどにつきまして説明があったところでございます。 今後の我が国への影響でございますけれども、今後、我が国はフランス政府との協議を進めまして、今回説明を受けましたASTRIDプログラム全体としての日本の高速炉開発にとって重要な技術的知見を獲得することができるのかについてしっかりと精査をしていきたいと、このように考えているところでございます。
○又市征治君 私の記憶に間違いがなければ、河野太郎大臣も大臣になられる前まで、この核燃サイクルなんというのはこれ失敗だ、やめるべきだと、こうおっしゃっていたように思いますけれども、少なくともこの願望、希望から前のめりで進んできて「もんじゅ」が失敗をした、一方では福島原発事故だったということを肝に銘じるならば、本当に核燃サイクルそのものは断念をすべきだ、こう強く申し上げておきたいと思います。 原発問題でもう一つ忘れてはならないのは、最終処分場の問題であります。 一昨年の四月の本委員会で私がこの問題取り上げたときに、資源エネルギー庁は、処分候補地の調査、その後の選定に二十年掛かる、さらに、建設期間、操業に要する期間、廃棄物の搬入、埋め戻しに要する期間は更に五十年必要だ、つまり七十年後、こういう答弁だったわけですね。 実に気の遠くなるような、ここにおる人たちはほとんど大体生きていないんじゃないかと思うけれども、そのような話で、その間、使用済核燃料が再稼働していけばどんどんたまる一方だ。これが安定的に貯蔵保管される保証はないわけですから、これ以上使用済核燃料を増やす再稼働というのは断念をして、再生可能エネルギー開発に転換することこそ私たちの世代の責任ではないのかと、こう考えますが、政府側の見解を求めます。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、御回復されたこと、お喜び申し上げます。 資源の乏しい日本にとって、電気料金のこと、気候変動問題への対応、そしてエネルギーの海外依存度が高いということを考えると、やはり責任あるエネルギー政策を実行するためには原発の活用は欠かせないと考えております。その上で申し上げますと、原発が再稼働しようとすまいにかかわらず、原発をこれまで活用してきた中で既に相当量の使用済燃料が存在しているわけでありまして、最終処分場を確保するということは、現世代の責任として、決して次の世代に先送りしてはいけない重要な課題だというふうに思っています。 こうした問題意識に立って、最終処分法に基づいて基本方針を改定して国が前面に立って取り組むこととして、そして広く国民の皆さんに関心や理解を深めていただくために、昨年七月に科学的特性マップを公表させていただいたところであります。このマップの公表はもう長い道のりの一歩にすぎません。私は、フィンランドでオンカロも見てまいりましたけど、やっぱり何十年も掛かって地域住民と対話をして、最終的に完成を目指しているわけでありまして、やはり広く全国で国民の理解を得ていくことが重要だというふうに考えております。 最終処分の問題は、原子力を利用する全ての国に共通する世界的な課題でありまして、どの国も長い時間を掛けて地道に取り組んできているところであります。各国と知見や経験を共有しながら、粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。
○又市征治君 ドイツの例を挙げるまでもなく、福島原発事故は世界各国のエネルギー政策を大きく転換をさせたということなわけで、一方では、さらに事故の収拾に巨額の費用を支出をしている、そういう状況にあるわけで、それでも原発を再稼働に持っていこう、まだまだそれがたまっていくという問題、今おっしゃった大変な大きな問題なわけだけれども、我々の世代の間に責任取りようがないじゃないですか、資源エネルギー庁の説明でいうならば。そういう点で、やっぱり根本的に見直すべきだと改めて強調しておきたいと思います。 次に、クールジャパンの推進政策と官民ファンドの活動についても伺っておきたいと思います。 日本再生戦略では、海外において好評を博している日本の伝統文化、地域文化や和食、日本酒などのクールジャパンを売り込んで、産業育成、海外需要の取り込みを図るために官民一体となって取り組むことが決定をされてきました。このクールジャパンの推進に関する政策評価を総務省は先月十八日にも公表しました。政策評価は、全体としては相当程度進展したものとして、一部のクールジャパン関連施設等については改善すべき課題が見られるとして勧告がなされています。勧告では、補助を受ける前からコンテンツのローカライズを実施する予定であった事業者にも補助金が支給したことなどが取り上げられるなど、合計三つの勧告が出されました。これどう受け止めているか、それぞれ省庁聞きたいんですが、時間がなくなりますから、これは飛ばしていきます。 この総務省の行政評価とは別に、会計検査院が四月に官民ファンドにおける業務運営の状況についての報告書も公表されています。こちらはクールジャパンを推進する産業革新機構やクールジャパン機構を含めた官民ファンドが対象であり、総務省の行政評価の対象は若干異なるわけですけれども、大分手厳しいものになっているというふうに私は読みました。 報告書によると、二〇一七年三月末時点で官民ファンドの投資損益は全体の四割が損失を抱えた状態にある。クールジャパン機構はこれまでに十七件三百十億円の投融資を行い、四十四億円の損失が生じている。産業革新機構はルネサスエレクトロニクスなどの大型案件の含み益が功を奏したと思われ、一兆二千四百八十三億円の利益を上げる一方で、クールジャパン関連を含む新分野向けの投資では二〇一七年八月末現在百八十四億円の損失を出した。一例を挙げれば、産業革新機構の実投資額約二十二億円で設立された映画会社ANEWは、コンテンツの海外展開とハリウッドにおける映画制作を目指したけれども、一本も映画を制作することなく、最終的には三千四百万円で身売りをされ、実投資額は回収されなかった。 官民ファンドは、政府と民間企業が共同出資で設立した株式会社等を通じて民間の事業等に対して出資や貸付け等の投資を行うものですけれども、その目的は、政府が民間で行うことが難しいリスクマネーを供給することによって民間投資を喚起することにあるはずでありますけれども、投資である以上失敗も当然あるでしょうけれども、基本は収益を上げる、こういうことにもあるわけでしょうから、民間に代わって損失を引き受けるなどということはあってはならぬはずだろうと思うんです。 これまでのクールジャパンに対する投資の評価と今後の改善、これも世耕大臣ですか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) クールジャパン機構はこれまで、特に食、サービス、メディアコンテンツ、ライフスタイルといった分野を中心に二十八件、約五百七十億円の支援の決定を行ってきているところであります。ただ、一方で、やはり投資事業の立ち上げが間もないこともあって、今、又市委員御指摘のとおり、会計検査院からは機構が十分な収益を上げていないというような御指摘もいただいているわけであります。ただ、現在では少しずつ軌道に乗り始めて収益を上げている案件も生まれつつあるわけであります。 今お話しいただいたように、これファンドですので打率十割というわけにはいかないわけです。ただ、一方で、国民からお金を預かっているわけですから、損すると分かっている案件に最初からというわけにもいかない。しかし、一方で、このコンテンツの分野というのはある程度損して得取れのようなところもあって、例えば韓流ブームなんというのは、コンテンツはほとんど赤字で出しておいて、それでブームをつくって、後で観光とか食とかファッションで取り返しているというような面もありますから、そういったところも含めてやはりきちっと政策目的を明確にして、そしてどういう狙いで投資、出資をしたのかということをしっかり説明できるような体制に更に強化していかなければいけないというふうに考えているわけでありまして、そういう意味で、ポートフォリオの明確化ですとかガバナンス改革に現在取り組んでいるところでございます。
○又市征治君 検査報告では、さらに、官民ファンド運営法人は、国民に対する説明責任を果たす観点から、多額の減損損失や、支援を終了したときの多額の損失により政府出資等について重要な影響等が生じるおそれがあるなどの場合には、情報の秘匿性に留意しつつ、個別の案件の損失についても可能な限り情報開示を行っていくべきだ、こういうふうに指摘をしています。 国費が投入され、それがどうなったか、大変重要な情報なわけであります。損失が大きな場合は、官民ファンドの在り方自身も再検討する必要があると思いますが、そういう意味合いからもこの会計検査院からの指摘をどのように受け止めているのか、簡潔にこれをお答えいただきたい。
○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。 多くの官民ファンドが創設される中で、それぞれの官民ファンドが政策目的に沿って効果的かつ適切に運営されるよう、政府全体として官民ファンドの運営に係るガイドラインを取りまとめているところでございます。 本ガイドラインにおきましては、投資実績が透明性を持って情報開示されることが重要であると位置付けており、投資決定時における適切な情報開示に加え、投資実行後においても当該投資について適切な評価、情報公開を継続的に行い、国民に対しての説明責任を果たすことが各ファンドに求められているところでございます。 今回の会計検査院の随時報告における御指摘をも踏まえ、各官民ファンドにおいて、引き続き透明性を持って適切な情報開示を行い、説明責任を果たしていくことが重要であると考えております。
○又市征治君 国、地方に金がない、家計にも金がないと言われる中で民間企業を支援するために国費を投じるわけでありますから、結果についても国が責任を持って公開すべきだろうと思いますし、思うような結果が出ない場合は適宜撤退すべきだということも申し上げておきたいと思います。 そこで、委員長、済みません、最後に麻生大臣に聞きたいと思ったんですが、中座なさっているので、ちょっと止めてください。
○委員長(二之湯智君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(二之湯智君) 速記を起こしてください。
○又市征治君 最後に、麻生大臣にお聞きをしておきたいと思います。 今日も、一年余にわたって国会を欺き続けてきた森友学園問題が論じられてまいりました。安倍首相は、森友学園問題などについてはうみを出し切る、こう繰り返し述べられてきた。しかし、先頃発表された森友に関する文書を改ざんした理由について問われた麻生大臣は、それが分かりゃ苦労せぬのですよと、こういうふうにお答えになった。他人事のように聞こえてなりません、それはね。少なくとも財務省の調査が、むしろ麻生大臣のこの一言によって、極めて無意味だった、財務省の調査そのものが無意味だったと、大臣自ら、はしなくも告白されたに等しい、そのように多くの国民は受け止めている。 そこで、麻生大臣、もう本当に政治家の矜持として、責任を取って潔く身を引かれて、そして後任に真相解明を託していく、そういうことになりませんか。そう決意されませんか。
○国務大臣(麻生太郎君) それが分かれば苦労せぬのですよと申し上げた真意につきましては、少なくとも、財務省の本省の方から大阪財務局、支局に対して改ざん等々の指令が来たのに対して、それはとてもじゃありませんと言って反発して、しなかった職員も多くおります。そのまま受けた職員もおります。その差がどうして出るのか。本人の矜持とか考え方とか哲学とか、いろんな考え方あると思いますけれども、私は、ここが一番の問題なのであって、何で受けたのと受けていないのの差が出るのかというところが私にとってはよく分からぬところだと申し上げたのがそこの意味であります。 この内容が分かれば苦労せぬのですよという真意はそこの点でありまして、その他のことに関しましては、私どもはきちんとした私どもなりの説明をさせていただいたと思っております。また、その退任等々につきましては、御意見として参考とさせていただきます。
○又市征治君 時間が参りましたから終わります。あとは総括質疑のときにやらせていただきます。 ─────────────
○委員長(二之湯智君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、自見はなこ君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。 ─────────────
○中山恭子君 希望の党、中山恭子でございます。 今日は、内閣官房、内閣府の役割についてお伺いいたします。 先月二十五日、自民党行政改革推進本部が内閣官房、内閣府の業務見直しに関する提言をまとめたとの報道がございました。私自身は、行政の内容などが時代とともに大きく変わりつつある中で、内閣官房、内閣府の存在意義はより大きくなっていると考えていますが、内閣官房、内閣府の現状や見直しの必要について簡潔にお知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(高野修一君) お答えをいたします。 内閣官房と内閣府でございますけれども、内閣官房は内閣法に基づき、また内閣府は内閣府設置法に基づき、いずれも内閣の補助機関として置かれていることは共通でございます。 そのうち、内閣官房は、国政の基本方針の企画立案、すなわち、内閣としての総合戦略機能でありますとか、国政上の重要事項についての言わば最高最終レベルの総合調整を行い、内閣の首長としての内閣総理大臣の活動を直接に助ける、そのような役割を担ってございます。 一方、内閣府は、内閣官房を助けて横断的な企画調整を担う機関として設けられてございまして、例えば経済財政政策や科学技術政策などの恒常的、専門的な対応が必要な特定の内閣府の重要政策についての総合調整を行う役割を担ってございます。 しかしながら、省庁再編でつくられました内閣府あるいは内閣官房につきましても、毎年のように多数の法律、あるいは法律以外に基づく所掌事務が増えてございまして、そういったことを踏まえまして、非常にきちんとした内閣の補助機構として調整事務、企画立案事務を実施していくためにも見直しをきちんとしていく必要がございます。 内閣官房、内閣府の業務について、内閣がその時々の国政の最重要課題に戦略的に対応できるようにするため、これは平成二十七年一月二十七日の閣議決定、内閣官房及び内閣府の業務の見直しについてにおきましても、経済社会情勢の変化に応じ随時両者の業務を点検するとともに、平成二十八年四月施行のいわゆる内閣府スリム化法の三年後を目途とする全面見直しの方針を明らかにしているところでございます。 委員御指摘のとおり、去る六月六日、自由民主党の行政改革推進本部長から安倍内閣総理大臣に対しまして、内閣官房、内閣府の業務の見直しについて申入れが行われております。 政府としても、今後の与党における検討も踏まえつつ、内閣官房、内閣府の業務の見直しに取り組んでまいりたいと考えてございます。
○中山恭子君 内閣官房、内閣府の組織図を見ますと、膨大な数の項目が羅列されておりまして、ウエート付けというのが余り出ていないように思っております。その関係でしょうか、全貌がなかなかつかめません。大変な数の業務を行っている組織と考えておりますが、この組織図を見た人はまるでジャングルのように複雑怪奇な状況だと思うだろうと考えます。 また、組織図を見ただけでは、各省庁の単なる連絡調整組織なのか、独自の権限等を有して各省庁を指揮命令できる組織なのか、二重行政、三重行政になっていないか等、各組織の権限と責任を読み取ることは大変難しい状況でございます。 各省の調整機能についてお伺いいたします。 先ほどお話がありました平成二十七年一月の業務の見直しについての閣議決定では、制度面の措置として、各省の政策調整機能を強化するとし、各省設置法において、各省の所掌事務に当該重要政策に関する総合調整事務を追加するとしております。 お話がありましたように、平成二十八年四月一日から施行されたと承知しておりますが、この各省庁に与えられた総合調整事務は有効に働いているのでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(高野修一君) 御指摘の内閣の総合調整事務の一部を閣議決定等に基づきまして特定の府省が担う、各省大臣が担うという制度は、二十八年四月に施行されましたいわゆる内閣府スリム化法で導入された制度でございます。その制度の下におきまして、それぞれの事務についてしかるべく内閣を補助する機能が各省において行われていると、このように承知をしてございます。
○中山恭子君 確かに、各省庁で調整する権限があるということも重要なことだとは思いますが、まさに今、いろんな重要な政策課題の多くが縦割り行政では対応できない、府省横断的な対応を必要としている、そのような課題が多くございます。 各省庁に総合調整事務を付与することも一案でしょうけれども、内閣官房、内閣府は、幾つかの省庁にまたがる重要な課題について、現在も担当している部分はあると承知しておりますが、より積極的に、より系統的に日本をリードする役割を担ってほしいと考えております。 内閣設置法では、内閣官房は、行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務をつかさどると規定されております。ある意味では、もっと系統的に、幾つかの省庁にまたがるテーマの問題について内閣官房が引き取って処理をしていく必要があるのではないかと思っております。 従来の縦割りでは物事が進まない、このような状況の一つにダムの利用の問題がございます。 参議院資源エネルギー調査会で、水力発電のより一層の利用について検討いたしました。現在、水力発電は日本の発電量の八%程度しか利用されておりません。専門家の方の意見を伺いましたら、現在ある既存のダムを全て有効活用すると、現在の二倍以上の発電が可能であるとのことでした。さらに、既存のダムをかさ上げすることによって、発電量を飛躍的に増大できるとの調査結果もございました。 水力発電を日本の主要発電とし、より多くのダムを発電用に利用することについて課題があるのでしょうか。政府はどのようにお考えでしょうか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(黒川純一良君) お答えいたします。 発電のためのダムの有効活用につきましては、健全な水循環の維持又は回復を推進する我が国の水循環政策においても重要な事柄だと認識しております。 我が国の水循環に関する施策の基本である平成二十七年七月に閣議決定されました水循環基本計画においては、水力発電は安定供給性に優れた重要な低炭素の国産エネルギー源であり、積極的な導入を推進するため、これまでも相当程度進めてきた大規模水力の開発に加え、現在、発電利用されていない既存のダム等への発電設備の設置など、既存のダム等についても関係者間で連携し、有効利用を促進することとされております。 さらに、河川の流水、農業用水、水道用水、下水を利用した小水力発電の導入を図るため、水利使用手続の円滑化、調査設計の支援及び設置、運用コストの低減のための研究開発を推進することともされております。 発電のためのダムの有効活用を検討するに当たっては、こうした水循環基本計画に位置付けられた施策に基づき、関係省庁連携の下で適切に対応していくことが重要であると考えております。
○中山恭子君 発電所を各種ダムに設置していく、又はそのようなことを研究していくということは、現在非常に重要な問題であると考えております。 日本には三千か所ダムがあると言われております。ダムの目的がそれぞれ違っておりまして、洪水対策の治水用と利水用があり、利水用では、今お話がありましたように、発電用、水道水用、農業水用、それぞれもっといろんな目的が様々ございます。また、管理主体も国交省、農水省、厚労省、地方自治体又は民間企業、電力会社と、それぞれ管理主体が違っております。日本のダムについて一元的に把握している役所というのはないと考えております。 日本のエネルギー政策を考える上で、水力発電量増加の問題、これは喫緊の課題でございます。日本のダムを一元的に管理し、最大限の有効活用を図ることが非常に重要であると考えております。このような問題については、内閣官房又は内閣府の中に政策立案、政策の実施までを行う、もちろん各省との調整は欠かせませんが、そのような組織、先ほどの内閣設置法にも規定がございますので、是非このような組織を設置すべきと考えておりますが、麻生副総理の御感触、伺いたいと思いますけど。
○国務大臣(麻生太郎君) 甚だ急な質問ですけれども、今、水力発電所にかかわらず、ダムにかかわらず、少なくとも各省庁にまたがる話というのに関しましては増えておりますので、各大臣間でやらないと、役人同士でやっていても百年河清を待つがごとき話になりかねませんから、そういった意味では、いろんな意味で調整をやるに当たって、大臣三人集めて官房長官で取り仕切るとか、いろんなやり方が今進んでいるような感じがいたしますけれども。 今言われましたように、ダムの話等々はこれは事実であって、ダムというと何となく七十万キロだ八十万キロワットだというでかいような話ばかりじゃなくて、小さな二級河川等々で十分にダムはできますので、そういったものを使っての発電というのは小さな一か村ぐらいのものの電力はそれで十分賄えるという形で、距離が近いことになりますので送電するためのロスが減る等々で効率も良くなる、いろんな意味でメリットがあることも事実だと思いますので、いろんなことを日本の場合考えていかないと、エネルギーの基本的なものを持っていない国ですから、そういった意味では、地熱とか水力とか風力とかというものは極めて大きなものだと思っております。
○中山恭子君 自然エネルギーも大層重要だとは思いますが、日本の中で太陽光発電ですとか風力発電ですとか、非常に難しい問題がたくさんございます。 それに比べまして日本は非常に水が豊かで、電話機を発明したベル氏が日本を訪れたときに、日本には巨大な自然エネルギーがあるとおっしゃったそうで、これがまさに水のエネルギーだということだと思えば、もう少し水力発電について徹底した形で日本の中で利用できる状況をつくっていっていただきたいと、是非副総理にお願いしておきたいと思います。 もう一点、社会福祉の問題についてお伺いいたします。 高齢化が進んでいます。これは確実な問題で、止めようがございません。社会保障制度の設計というのは、根底から変えなければ成り立たなくなっていると思っております。 麻生大臣に申し上げるまでもございませんが、今年度予算の社会保障費は約三十三兆円、基礎的財政収支の四四%、半分近くが社会保障費でございます。政府が活動する経費の総額は二十六兆円です。政府が自ら行うこの文部科学教育費、防衛費や公共事業費、全部合わせたのの更に相当の多額のものが投入されて社会保障費になっております。さらに、一般会計と特別会計を合わせますと八十九・八兆円、九十兆円近いものが社会保障のために使われている状況でございます。 社会保障制度の見直しは、これまで何度もチャレンジしてきておりますが、できていないと言えます。制度の変更等は、担当官庁が中心となって行うのは無理でございます。また、財務省が主導して行うということも現状では難しいのかと思っております。 古い話ですが、福田赳夫元総理が、今年、福祉元年をつくれたよと大変うれしそうにお話しされていたことを思い出します。当時、福田さんは大蔵大臣でした。これまで、関係省庁、幾つかの省庁にまたがる案件については、曲がりなりにも旧大蔵省が調整を行っていたのであろうと考えております。 こういった中で、社会福祉制度、本当に必要なところに国の税金が行き渡っているのか。高齢化の問題、高齢者の定義、健康年齢、定年、年金、医療、介護、生活保護、子育て、やらなければいけないことが山ほどございます。 現在ある社会保障改革担当室というのが、内閣府でしょうか、の中にあるのがこの度廃止されるということでございました。社会保障制度の課題こそ内閣官房で対応すべきものと考えております。関係省庁の調整だけではなく、社会保障制度全体について企画立案し、関係省庁をリードする組織を内閣官房に設置することを考えてはいかがかと思いますが、政府の御見解でしょうか、できれば麻生副総理の御所見もお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(村井英樹君) お答え申し上げます。 中山先生御指摘のとおり、少子高齢化が進展する中で、社会保障の持続可能性の確保と財政健全化の両立を図ることは重要な課題でございます。このため、政府においては、社会保障改革プログラム法に基づき、社会保障と税の一体改革を進めるとともに、毎年度の社会保障関係費の自然増の抑制とともに、改革工程表に基づく負担と給付の適正化など、社会保障全般にわたる不断の改革に取り組んでいるところでございます。 組織面についても御指摘をいただきましたけれども、中山先生の御指摘の趣旨を踏まえながら、引き続き、経済財政政策に関する重要事項を担う経済財政諮問会議や、中長期の社会保障改革等を担う社会保障制度改革推進会議などの場を活用しながら、改革を推進してまいりたいと考えている所存でございます。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、中山先生御指摘がありましたとおり、やっぱり少子高齢化に伴いますいわゆる高齢者に対する担い手が激減する等々は、これは、多分この国の長期的には最大の課題はこれです。何をさておき、これが一番大きな課題になるだろうと、私はそう思っておりますし、事実、財政の金の面からいきましても、このままいきますと、二〇四〇年になりますと今の社会保障の一・六倍といいますか、百九十兆ぐらいの金になるんだと思いますので、百九十兆ですよ、そういったようなことまで増加する見通しというのが、この間、政府が公表した社会保障費の見通しというのに載っておりましたので、桁がちょっと違いやせぬかなと思ってもう一回見直すぐらいだったのが記憶に残るところですが。 いずれにしても、高齢化が更に進んでいくに伴って、これは高齢化より少子化の方がそれは拍車を掛ける大きな問題なんですけれども、結果として支え手が減少するということになりますので、そういった意味では、これは医療が高度化するとか、それに伴って高額化するとか、いろんな問題を抱えるんですけれども、いずれにしても、今後とも、世界に冠たる国民皆保険等々、昭和三十五年以来開発されたこの制度というものがここまで曲がりなりにも世界に冠たるものとして持ち続けられたというのは、それなりの努力はそれぞれの時代になされたんだと思っておりますけれども。 いずれにしても、今後、今の九十七兆円の国家予算のうち社会保障関係のもので厚生省関係で約三割を超えておりますし、加えて、それに金利なんか足しまして除きますと四割になっておると思いますので、そういった意味では、支え手を増やしていくという視点から今いろんなものを、子ども手当、介護施設、また預かり保育等々、これ一連のみんな関係しているところなんですけれども、いろんな意味で高齢者、また女性等々、いろんな形で参画していただいていくというようなことで、やっぱり全ての世代で、これ年齢に関係なく全世代型の社会保障体制というのを構築しないととてもじゃないけど今のような状況ではもたぬということを考えておりますので、関係大臣といろいろこれは折衝しながら、先ほど加藤大臣とも話をしておったところなんですけど、これは政府一体となってこの問題を考えていかないかぬ話で、厚生労働省だけに押し付けておくというような話のものではないと思っております。
○中山恭子君 厚生労働省だけの問題ではないという御認識をいただきました。やり方はいろいろあろうかと思いますが、副総理中心になってしっかりと各大臣をリードしていただいて、この問題少しでも早く結論を出していかないと、おっしゃられたように、巨額のものが社会保障費につぎ込まれてしまってほかのことが何にもできない。公共事業などの一般的な政府の事業というのはもう何十年も全く変わらない、何の政策も、新しい政策も立てられないような、そういう予算になっておりますので、是非この社会保障の問題、政府を挙げて対応をお考えいただきたいと思っております。 もう少し時間がございますので、文化関係予算についてお伺いいたします。 この六月七日に、衆議院の方で障害者アートの支援とそれから国際文化交流を推進するという法案が成立いたしました。この文化関係予算につきましても、文化庁だけでこういった事柄を処理できる話ではございません。障害者アートの支援に関しては厚労省も関わってまいりますし、それから、国際文化交流を日本国内で、世界の文化の交流の中心の場を日本国内につくっていこうという場合には、文化庁だけでこれができるわけではございません。外務省も絡んできますし、地方公共団体も絡んできますし、観光庁も一緒です。そして、経産省も一緒に動いていかないとでき上がらないテーマでございます。 こういったことにつきましても、内閣府、内閣官房が各省庁のもちろん連携を取ることは大切ですけれども、方針などを立てて進めていただきたいと考えますが、内閣府、内閣官房の方ではいかがでしょうか。
○政府参考人(間宮淑夫君) お答えいたします。 各府省庁の文化関連政策を横断的に俯瞰しつつ、文化行政の政策立案を強化する観点から、昨年三月に、内閣官房と文化庁を兼ね備えた組織として、文化経済戦略特別チームというものを設立いたしました。各省庁と調整いたしまして、昨年の十二月に文化経済戦略というものを初めて取りまとめさせていただきました。 文化経済戦略は、国、地方自治体、企業、個人、そういった多様なセクターが文化に戦略的に投資をしていただいて、逆に、文化を起点にそういった産業とかいろいろな分野にいい影響を与える文化と経済の好循環を目指すということで設立いたしまして、各府省の政策、幅広く盛り込んでございます。文化財の保存、それから文化芸術資源の活用、それから文化創造活動、クリエーティブな活動の推進、今御指摘ございました国際的なプレゼンスの向上のための取組、その他様々な施策を盛り込んでございます。 引き続きまして、内閣官房、このチームといたしましても、関係府省庁と緊密に連携いたしまして、こういった省庁横断的な戦略に基づいた施策の充実、進捗状況を把握しながら、更なる政策展開を図っていければと考えてございます。
○中山恭子君 日本では、文化予算というのは、今年少し増えて千七十七億円まで、三十五億円ほど伸びたということでございます。ただ、例えばフランスでは、国家財政の一%を文化予算に充てるということを、ほぼそのかいわい、近くで動いております。四千億円を超えるような予算措置が設定されております。 やはり、日本は一体どんな国なのと世界の人々が考えたときに、現在では多分経済大国という答えが返ってくるでしょうと。もうそれもなくなったでしょうか。でも、まだ経済大国であるという答えは返ってくると考えておりますが、なかなか日本が文化の国、文化の国際交流が行われている国だねという答えが出てこないのが現状だと思っております。これほどに豊かな文化があり、これほど海外の人たちを差別なく受け入れられる人々がいるこの国でこそ、国際的な文化交流の場が非常にいい形でつくられるものと考えております。 そういった意味で、内閣官房の中に今回、昨年の十二月に一つの組織ができたということでございますが、今年十二月で終了するとなっているように伺っておりますけれども、是非、この組織をもう少ししっかりした企画立案、さらには政策の実施までできるような形の組織に強化して、機能的な形で日本で国際的な文化交流ができるという、そのような組織に持っていってもらいたいと思っております。 もう一度、その感触をお願いいたします。
○政府参考人(間宮淑夫君) お答えいたします。 現在の戦略チームも、関係各省庁、それから民間、自治体、そういった多様な方々が集まって、まさしくこの横断的な文化政策、文化政策の充実に取り組み始めたところでございます。 今の御指摘も踏まえまして、我がチームとしても、こういった省庁横断の連携の強化、政策がきちんと実施されるような形で各府省としっかり連携をしながら、こういった日本の文化的なものの強調、それから文化と経済の好循環、それから世界への発信、こういったことに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○中山恭子君 日本を世界の人々に理解してもらうためには、世界の多くの人々が日本に来て、日本の人々、おじいちゃま、おばあちゃま、子供でもいいんですが、直接接するということが非常に重要だと考えております。 海外に対してなかなか言葉で日本とはこういう国ですと説明しても、理解されるのが非常に難しいものですから、こういった芸術祭等を開催して多くの人々に来てもらえる、そのような形が日本にとって安定した平和を求め、維持できることと考えております。 副総理はいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 安倍内閣が二回目でスタートしたときの日本に来ておられる外国人の方、約八百万人ぐらい。これが、今年は間違いなく三千万ぐらい行くんだと思いますが、去年が二千八百六十万人ぐらい行ったと思いますが、その人たちの中の約三割がリピーター、いわゆる再度訪問しているという人なんだそうですが、理由は、何で来たんだと、もう一回何で日本に来たんだと、一回来れば十分だろうというのに対して、二回も三回も来る人の理由、きれい、お釣りがごまかされない、偽物がない、親切、それから、あと定刻どおりに電車が動く、それから、何か幾つか聞いて、これ聞いて、へえと言って、何でそれで日本に来るわけと、これ普通の人の感覚ですよ。全然これが何で日本に来たい理由か分からないけど、これ全部ほかの国じゃないからです。特に、中国から来たらもう全く違いますから。だから、そういった意味では、中国帰りの人は物すごくこれ極端に、みんな、この国は全然違うと。まあフランシスコ・ザビエルも似たようなことを言っていたそうですけれども。 そういったことになっておりますので、そこらのところがいわゆる日本という国の持っている強さで、ちょっと説明していったら、こんな、委員会で一分やそこらでしゃべれるような話じゃありませんので、また、変なことを言うとまたそこだけ言葉尻取られて、また変なこと言われるとかなわぬからこれ以上申し上げることはありませんけれども、少なくとも、こういったようなことを、中山先生、余り役人に期待されない方がいいですよ、文化なんて話は。およそ文化に縁がない人たちが役所にはおられると、僕にはそう見えますけどね。 したがって、役人出身だから役人に期待されるのは分からぬことはありませんけれども、例えば、今、そうですね、外務省がやったジャパン・ハウスなんというのは、財務省からいったらぼろかすだったんだと思いますけれども、最低年間十五万人は動員してくれるのが条件だといって財務省が言ったのに対して、外務省はそれに対して、ほとんど企画立案一切民間人というのでやって、結果として、ブラジルのサンパウロで開設した最初のジャパン・ハウス一号館ですけれども、十五万人どころか半年たたずで五十万人超えておりますから、もうむちゃくちゃな勢いです。これは、ロサンゼルスと次にロンドンにできていくんですけど、同様に、民間人だけでやってもらうということでやっておりますので、そういった方向でいきますと、結構……
○委員長(二之湯智君) 大臣、済みません、時間。
○国務大臣(麻生太郎君) 済みません。
○中山恭子君 ありがとうございます。 楽しくて豊かな日本がつくれますようにお祈りしています。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(二之湯智君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中山恭子君が委員を辞任され、その補欠として行田邦子君が選任されました。 ─────────────
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。 あしたは、いよいよ史上初めての米朝首脳会談が行われる予定になっております。 北朝鮮問題につきましては、先週の安倍総理、あるいは河野外務大臣の訪米の機会も含め、綿密に政策のすり合わせを行ってきていると承知をしております。しかし、他方で、トランプ大統領は、最大限の圧力という言葉は使いたくないといった趣旨の発言もしており、日本の立場と完全には一致していないのではないかと懸念する見方もあります。 米朝首脳会談で北朝鮮の非核化について一定の進展が見られれば、米国や韓国、さらには中国やロシアと北朝鮮との間でより一層対話の流れが進んでいくことが予想されます。日本だけが蚊帳の外に置かれてしまうのではないかとの懸念というのもあるんだろうと思っています。 朝鮮戦争が終結になって平和協定に進んでいくことを願っているわけでありますが、報道等では、米朝そして韓中四か国で平和協定が進められるというそんな報道も流れておりますけれども、長らく開催されていないロシア、日本を含めた六者会合、六か国協議で平和協定に進んでいくことが重要だと、私はそういうふうに考えているわけであります。このような考え方について、政府のお考えをお聞かせをいただきたい。 そしてまた、日本は拉致問題を抱えており、米国や韓国等との連携のみならず、日本が主体的に取り組んでいかなければならないと考えるものであります。今後、特に拉致問題の解決に向けて、北朝鮮との間で首脳レベルや外相レベルで直接交渉を行っていくのが大変大事だと思っておりますが、この点につきまして河野外務大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 一部のコメンテーターから蚊帳の外論というのがよく聞かれましたけども、事ここに至って、もうそんなことを言っている人はいなくなったんではないかと思います。 トランプ大統領が最大限の圧力という言葉は使わないというのは、米朝首脳会談をやめると言ったときに、トランプ大統領はまだ制裁のメニューは幾つもあるよということをおっしゃっておりました。今、安保理決議に基づいて制裁を国際社会一致して実行しているわけでございますが、これ以上アメリカが制裁のメニューを加えなくて済むようにしてほしいと、だから、ちゃんと米朝会談ができるようにしてほしいという意味でトランプ大統領は最大限の圧力という言葉を使わなくて済むようにしてほしいということをおっしゃって、北朝鮮も様々対応をして米朝の首脳会合が行われるようになってきたわけでございます。 四者で終戦協定という話は、これは当然のことでありまして、朝鮮戦争の停戦協定はアメリカと北朝鮮、そして中国が署名をしているわけでございます。それに当事者である韓国が加わって、この四者が停戦を平和条約にするというときの当事者になるというのは、これは当然のことだろうというふうに思っております。 その後のこの北東アジア、平和構築をどうやるかということについては、これは韓国の文在寅大統領も、日本も参加してもらわなければ困るということをおっしゃっているわけでございますから、そこは日本も加わって、ロシアも入って六者でやるのか、あるいはどこまでやるのかというのはこれから次第ということになろうかと思いますが、それはこの北朝鮮の非核化がきちっと終わった段階で、それではその後どうするかという議論に恐らくなっていくんだろうというふうに思っております。 米朝の首脳会合を見極めた上で、当然、おっしゃるように、拉致問題というのは、日本と北朝鮮がこれは直接やらなければならない話でございますが、米朝の首脳会談の中で北朝鮮が非核化にどれだけきちんとコミットメントをすることができるか、そうしたことを見据えながら、この拉致問題、北朝鮮とどのようにやっていくかということはしっかりと検討してまいりたいというふうに思っておりますので、日本としては、アメリカと、あるいは日米韓、三か国でほとんど連日緊密に今連携をして調整をしているところでございますので、米朝首脳会談が終わった後、総理とトランプ大統領と電話会談、私は韓国へ行って日米並びに日米韓の外相会談をやってこの後どうするかということを決めてまいりたいというふうに思っているところでございます。 しっかり平和と安全が保たれるように努力してまいりたいと思います。
○岡田広君 今回の米朝会談によりまして、核、ミサイルの完全廃棄が現実的なものとなります。そして、拉致問題が解決することを願っているわけでありますけれども、この拉致問題については、もう拉致被害者の高齢化は深刻であります。解決に向けて残された時間は少ないものと考えられます。まさに最後のチャンスと言っても過言ではないと思いますけれども、この二〇〇二年に小泉元総理が電撃的に北朝鮮を訪問して、五名の拉致被害者が帰国をしたこと、これは、このときの感動は今も忘れることができません。この小泉元総理に同行した当時の官房副長官が安倍総理でありましたので、一番経過を知っている総理でありますから、是非、今回の河野外相の御努力によりまして、あらゆるチャンネルを使って、安倍そして金正恩会談を実現させていただきまして、この拉致問題の解決にも努力をしていただきたいと思っております。 委員長、河野外務大臣は御退席いただいて結構です。
○委員長(二之湯智君) どうぞ、大臣、御退席ください。
○岡田広君 それでは、もう一つ、食料自給率と食料安全保障について齋藤農林水産大臣にお伺いをしたいと思います。 我が国の食料自給率は、平成二十八年度は、カロリーベースで三八%、そして生産額ベースでも六八%という数字であります。食料安全保障のためには更に向上させる必要があると考えております。 スイスにおいては、昨年の九月に国民投票が行われまして、農業生産基盤の確保や市場志向型の農業の実現による食料安全保障が憲法に明記されたわけであります。韓国においても、結果として可決、成立には至りませんでしたけれども、食料安全保障等の農業の公益的価値を憲法に盛り込む動きがあったことは事実であります。 このような中で、六月、今月五日に公表されました骨太の方針二〇一八の原案において、農林水産新時代の構築として、農林水産業全般にわたっての改革を強く進めることで、攻めの農林水産業を展開し成長産業にするとともに、美しく伝統ある農山漁村を次世代に継承していく取組によって食料安全保障の確立を図ることが明確に記述をされたことは大変うれしく思っているところであります。昨年の骨太ではこれが消えておりました。なぜ消えたかは問いませんが、党の農林部会等でも私もこれを明記をすべきだという発言をさせていただき、今回、明記をされました。 安倍内閣においてはこれまで農政全般にわたる改革を進めてきたわけでありますけれども、若手新規就農者数、農林水産物・食品の輸出額、生産農業所得が増加するなど、着実に成果は現れ始めていると承知をしていますが、その一方で、この食料自給率についてはこの二十年間ほぼ横ばい、しかも、横ばいというか、一%、災害多発もあったんだと思いますが、下がってしまっています。 是非、所得が向上するなどの良い成果が現れ始めている今の農政を今後ともしっかりと継続し、食料自給率の向上につなげていく必要があると考えますが、農林水産大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 国家にとりまして、国民に食料を安定的に供給するということは最も重要な責務の一つだと言っても過言ではないと思いますが、我が国の農業は、今、人口減少に伴いまして、マーケットの縮小ですとか、農業者の減少、高齢化の進行、耕作放棄地の増大など、本当に大きな曲がり角に立っておりまして、その活性化を図っていかなければ自給率にもつながってこないということであります。 このため、安倍内閣におきましては、農業者がしっかりと所得を確保できると、そういう強い農業を実現をするために、需要に応じた付加価値の高い農産物の生産、流通を推進するための米政策改革や六次産業化、旺盛な海外需要を取り込むための輸出の促進、あるいは農地集積バンクによる農地の集積、集約化や、これと連携した土地改良事業の推進など、農政全般にわたる改革を精力的に進めているところでございます。 これによりまして、四十代以下の若手農業者が統計開始以来初めて三年連続で二万人を超える、そういう状況になりましたし、農林水産物・食品の輸出でいえば、平成二十九年には八千億円を超えまして、五年連続で過去最高を更新しました。また、生産農業所得も、過去二年で約九千億円も伸びまして、直近では三兆八千億円になるなど、着実に成果が現れ始めていると思います。 政府といたしましては、引き続き、攻めの農政を展開して農業を成長産業とすることによりまして食料自給率の向上を図っていく、このような取組によりまして食料安全保障の確立を図っていくと、そういう考えでありまして、六月五日に公表された骨太の方針二〇一八の原案におきましてもこのことが明確に書かれているところでございます。
○岡田広君 今、齋藤大臣から答弁がありまして、人口減少社会という話もありましたけれども、日本や韓国、シンガポールは人口減少です。しかし、インド、パキスタン、中国、アフリカ、世界では人口急増。日本が一億になるという想定がされているその年には、世界の人口は七十一億、百億ということで、私はこれからは、気候変動もありますけれども、食料が確保できない時代が来るのではないかという心配をしています。 二年前ですか、G7会議、農林水産大臣会議は新潟で開かれましたけれども、そのときにも食料の安全保障を話し合われたと思っておりますけれども、今、土地改良の話もありましたけれども、土地改良にしても、八年前に政権が替わったときに六割も一挙にカットされて、これ、今までずっと安倍政権になって戻してきて、ようやく五七七二の五八〇〇という予算に。しかし、これは、当初予算と補正予算も含めての額であります。これは、進藤委員がしっかり頑張って戻しましたけれども、本来は当初予算でこれはやるべきで、そのほかにプラス補正という、そういう考え方も是非頭の中に入れていただきたい。今日はちょっと時間がありませんからこれ以上申し上げませんけれども。 齋藤農林水産大臣も御退席いただいて結構です。
○委員長(二之湯智君) 大臣、御退席ください。
○岡田広君 それでは、麻生財務大臣、梶山地方創生担当大臣にお尋ねをしたいと思います。 その前に、先週、財務省から、森友学園事件に係る決裁文書の改ざんに関する調査報告書が提出されました。今日も決算委員会で種々議論が出ておりますけれども、決裁文書の改ざんについてなぜそのようなことが行われたのか、今回の報告書で国民の理解が得られるのか、更なる検証と丁寧な説明が必要であると私は考えています。 報告書を見ると、決裁文書の改ざんといった極めて許されざる行為や国会に対する不適切な対応が一部の官僚によって麻生大臣の全くあずかり知らぬところで行われていたということは、本当に私も残念でなりません。防衛省のイラク日報に係る問題、稲田元防衛大臣に日報の発見が速やかに報告されずシビリアンコントロールが問題となった問題と同様であり、極めて危ういことであります。 総理大臣も歴任された麻生大臣のガバナンスがなっていないと言ってもいいのではないかと、私はそう思っております。私も市長として長という経験をしていますけれども、財務省は地方自治体の範とならなければならない官庁の中の官庁であり、そして、財務省がこういうことをやっていたら、来年に控えた消費税増税だって国民から本当に理解を得られるんだろうか、私、大変心配をしています。 麻生財務大臣におかれましては、今回の事案を教訓として、このようなことが二度と起こらないよう、公文書管理の徹底とかはもちろん指示されると思いますけれども、内部統制の強化等、財務省全体の意識改革を進めていくことを強く望みたいと思いますが、大臣の決意についてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この文書の改ざんとか、決裁をされた、何というか、公文書を書き換えるなどという話は、これは極めてゆゆしき話なんであって、これは断じて起こってはならない話で、これは冒頭から、昨年にこの話が表に出た頃からそう申し上げてきておりますが、事実ということで今回文書を提出させていただいておりますが、その点に関しましては、私どもとしては深くおわびを申し上げねばならぬところだと思っております。 財務省全体として今回の事態というものをこれは真摯に受け止めないかぬところなんですが、少なくとも原因究明とか再発防止等々を今後徹底してやっていかないかぬところだと思っておりますが、少なくとも財務省の、いわゆる今風の言葉で言えばガバナンスという、統治ということなんでしょうけれども、で言わせていただければ、いわゆる情報をきちんと説明してくれる、コンプライアンスならコンプライアンスの話とか、またいわゆる内部統制のというか、内部統制というものの体制というものをきちんと整備しないといかぬのではないか。 少なくとも今回は、やれと言われてやらなかった人も大勢おられる。しかし、やったことによって、その一部の人によって、わあっと全体のイメージがということになったということなんであって、こういったことは、私どもとしては、いわゆる役所だけの話じゃありませんので、コンプライアンス等々に関しましては、民間等々でベストプラクティスとかいろんな表現がありますけれども、そういったものを含めて、私どもとしては、行政分野の様々な課題が残っている、包含されている話だとも思っておりますので、私どもとしては、きちんとそういったものを含めて、これを体制を立て直す等々をもって信頼回復に頑張らねばならぬと決意を新たにいたしております。
○岡田広君 是非、麻生大臣の下で、国民の信頼がまず第一でありますから、信頼回復に取り組んでいただきたいと考えております。 それでは、安倍政権になりましてから五年半になりますけれども、アベノミクスの取組もあって、雇用・所得環境は改善し、景気は回復しつつあります。今日はアベノミクスの実績というのを表にして委員の皆様にお配りをさせていただいておりますけれども、大企業や大都市は非常に景気良くなっています。内部留保一つ取っても百兆円以上増えている。しかし、地方の景気回復は、求人倍率が一以上に全部なったという、これも多分今まで初めてのことだろうと思いますが、ただ、これだけで景気良くなっているわけではありません。地方に景況感を広げていくというのがこれから安倍政権の内政の最大の課題だと私は思っています。 今日は、その中で、地域の金融機関の役割についてお伺いをしたいと思います。 昨今の人口減、あるいは日銀のマイナス金利政策の長期化や海外運用をめぐる環境変化など逆風が強まっており、地域金融機関の収益環境は厳しさを増しています。そのため、経営統合などの再編も進んでおります。 こうした状況の中で、地域金融機関には地域社会から、金融サービスだけではなく、地域活性化に向けた積極的な役割の発揮を期待されるようになってきています。地域金融機関に期待される今後の役割につきまして、麻生財務大臣の金融担当大臣としての所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今やはり、そうですね、人口減少というものが地方に与えている影響というのはかなりなものなんだと思っております。 これは地域差がかなりありまして、同じ福岡県の中でも、福岡市は人口百万でスタートした政令都市が今百五十七万、片方、同じく百万で出た北九州市は九十四万、差は決定的です。 大きな会社、東洋陶器の本社がある、安川電機の本社等々ありますけれども、福岡には全然ありませんから、そういったものは。にもかかわらず、この差が付いている。新幹線も止まります、飛行場もあります、二十四時間空港、それでもこの差が付く。何でしょうというところが、これは各地で真剣に考えてもらわないかぬところなんであって、これは今こういった事態になってきて、改めて市民の方々に、同じ県の中で差が付いてきていますので、非常に分かりやすく形ができてきておるのが、私ども今、福岡で見て取れる現状だろうと思います。 同じ九州の中でも、人口の減っております長崎で銀行を一緒にする等々をやらせていただいて、なかなか今、事が進んでおりませんけれども、そういったこともやらざるを得ないことになってきたということになってきているのが深刻なところです。 そういったときにあって、金融機関が地方中小零細企業に対してどのようなことができるかというのは、これはいろんな意味で、金融機関の力なり経営なり目利きの才能、そういった人材を持っていれば、いろんな形でいい企業、この企業とこの企業と一緒にさせてというようなことができる。また、事業承継税制というようなもので大きくこれ変わってきますから、そういった意味では更にそういったこともできるような状況にあるということになりますと、やはりそのときに、大将が退役した後、経理が分からぬ人だったら、銀行が経理を貸してあげます、また、この仕事をこっちの仕事にくっつけてやるというような話は、全部分かっている、地銀が一番分かっておるわけですから。 そういったことはきちんとやっているというようなことで、例えば広島信金なんというのはよく出てきますけれども、この人の経営なんかは大したものだと思いますけれども、そういったような人がいるという現実というのを見るにつけ、地域によって、また銀行によって、その銀行にいる人によって随分差が出てきているのは確かだと思いますので、そういった意味では、私ども金融庁としては、そういったものを適切に指導していくような人を育てるということを特に強調して、私どもとしては、経営の合理化と同時に人を育ててもらわない限りは銀行も生き延びていけませんから、金があっても人が金を借りに来ない時代になったというのは、それを前提にして書かれた経済学の本なんてまだ私読んだことがありませんので、是非、そういった時代になってきているという現状を踏まえて、銀行等々、金融庁といたしましても、そういった指導というものをきちんとやらせていかねばならぬところだと思っております。
○岡田広君 私は、麻生金融庁担当大臣のときに副大臣をさせていただきまして、大臣の代理で地銀協会あるいは信用組合協会、それぞれ麻生大臣の話のように、地域の企業で生きている地域の金融機関というのはやはり目利き能力を高め、そしてリスクを共有するということをいつも口癖のように各金融機関の会合で話をしておりましたけれども、更にこれ、やはり地方の金融機関の地域活性化に向けた積極的な役割を発揮できるような指導を是非お願いをしたいと思っております。 当然、地方の経済活性化ということになりますと、梶山地方創生担当大臣が、今参議院でもPFI法案の審議もしております。文化庁の京都移転も、国の政府機関の移転もありますけれども、様々な政策を組み合わせながら地方創生に、地方の発展に力を尽くしているわけでありますが、経済成長の流れを全国津々浦々まで波及させて、この雇用・所得環境を改善していくために今後取り組むべき方策を梶山地方創生担当大臣からお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(梶山弘志君) 経済再生を成功させるには、地方が元気になることが不可欠であります。 このためには、今お話ありましたように、地方の行政のみならず、金融機関、企業、そして大学、そういったものが連携をしながら、意欲や熱意を持ち、そして人口や、人口構成、産業構造、また各々の価値観が変化をしている中で、その地方ならではの強みや魅力を生かした取組を行い、国が後押しをすることが重要であると考えております。 議員地元の茨城県の一例を挙げますと、茨城県、そして土浦市、阿見町が連携をして、恵まれた自然環境を活用して長距離かつ平たんなサイクリングロードを整備すること等によってサイクリングによる町づくりを推進しておりますが、こういった他の地域からの人の流れをつくる取組を地方創生推進交付金等により支援をしているところでもあります。 今後とも、意欲と熱意のある地方公共団体、そして企業や銀行、また大学などの連携に基づいた取組に対しまして、一千億円の地方創生推進交付金や地方創生応援税制を始めとする財政、情報、人材の地方創生版三本の矢により引き続き強力に支援をし、景気の回復、そして経済再生、景況感が全国津々浦々に行き渡るような努力をしてまいりたいと思っております。
○岡田広君 梶山大臣、是非これからも、きらりと光る地方大学づくり、大分の立命館大学の例も挙げたいんですけど、ちょっと時間がありませんので、是非頑張っていただきたいと思っております。 麻生財務大臣に伺います。 アベノミクス効果で、この実績に示したように、大企業、大都市は非常に経済成長をしています。しかし、一方で、税収も伸びていますけれども、国の借金は膨らんでいます。債務残高の国際比較を見ても、日本は主要先進国の中で最悪の水準になっているのもデータで出ております。 今年の骨太の方針の原案では、財政健全化目標につきまして、経済再生と財政健全化に着実に取り組んで、二〇二五年度の国、地方を合わせたプライマリーバランス黒字化を目指すということで、二〇二〇年から五年間先送りしてしまいました。同時に、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指すことを堅持するとしています。また、歳出の三割以上を占める社会保障費の伸び、先ほど中山委員からも質問がありました、これをどう抑えるかは最大の課題となるわけですけれども、歳出抑制の数値目標は見送っています。 経済再生と財政再建を両立させながら、二〇二五年度までのプライマリーバランスの黒字化の実現、債務残高対GDPの安定的な引下げを行うための今後の取組につきまして、麻生大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 先日示させていただきました骨太方針の骨子みたいなものですけれども、これ御指摘のありました財政健全化目標につきましては、これは基本的に、経済成長なくして財政健全化なしということで、縮小均衡を図ることではないと、拡大均衡だということを申し上げさせていただいております。 引き続いて、当然のこととして、この五年間やらせていただいたものの中で、やっぱりデフレーションによります不況というものからの脱却、これが一番大きな眼目だったと思いますが、これはほぼ達成できつつあるんだと思いますが、引き続きまして、これは歳出と歳入という点というものをきちんと置きまして、歳出の改革、歳入の改革、これは歳入には消費税等々もありますけれども、歳出につきましても、今社会保障につきましてはこれは非常に大きなものを占めておりますので、高齢化の医療というものを、これまでずっと伸びてきておりますものを、きちんとこの三年間の間に一兆五千百億、三百億ぐらいのところで抑えられたというようなことはできたと思っておりますけれども、そういったものがきちんとでき上がったという形にはなっておりますけれども、こういったものは引き続ききちんと努力した上で、景気というものの回復等々をきちんと図っていくと。 おかげさまで、先ほどその資料にありましたように、お示しいただきましたように、この中の中小企業に関しましても、経常利益というのは過去最高ということになっておりますし、企業に関しましても、中小企業におきましても、大企業とほぼ同じ一コンマ後半、二%ちょいのところのベースアップが達成できたりすることも併せてできておりますので、私どもとしては、少なくともこういったものをやりながら、消費税の二%増をやらせていただきます来年に合わせて、その前後、駆け込み需要とか、その後にいわゆる後ずさりする部分が出てくるというのは過去の例から見られるところでもありますので、そういったことを平準化させる等々いろんなことをしながら、もう後がないという覚悟を持ってこの二〇二五年のプライマリーバランスという、まずはそこからということを考えていかねばならぬところだと思っております。
○岡田広君 是非、二〇二五年度の、先送りしたプライマリーバランス黒字化、財政健全化をこれ以上先送りしないためにも、社会保障以外の分野の歳出改革にも切り込んでいくということが重要かと思いますけれども、この点については、もう時間が来ましたので、質問いたしません。 最後に、消費増税時の景気対策と財政再建との関係に対する財務大臣の、麻生大臣の考えを伺いまして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この消費増税の二%ということ、仮にできました場合に、三%のとき、やらせていただいたときには、非常に大きな駆け込み需要とその後の後退という差が結構出たんですけれども、例えばイギリスやドイツが、VATというのは付加価値税、付加価値税をドイツ、イギリスでやらせていただいた例を見ますと、一定期間で小売価格というのはなだらかに上昇していっておるというのがいわゆるイギリス、ドイツの例であります。 したがいまして、税率引上げ前に大幅な駆け込み需要が起きるとか税率引上げ後に著しく減少するとかいったようなことはこのイギリスとドイツでは起きておりません。そういったのはどうしてそうなっているのかというところはきちんと調べないかぬところだとは思っておりますが、いずれにしても、経済のぶれというものをある程度コントロールするために、財政、いろんな形で出動するとか財政を減らすとか、いろんなことをやっていく必要があろうとは思いますけれども、少なくとも、そういったことをやる傍ら、景気はきちんと、経済はきちんと上昇させながら税収等々は増やしていかないと、これは返済ということになりますので、そういったものを含めまして、きちんとした経済の好循環を維持しながらきちっとした税収を上げて、それで、財政需要というか、そのいわゆる需要を満たしながらも傍ら返済をしていくという、これは二兎を追わざるを得ませんから、これ五年間やらせてきていただいておりますけど、少なくとも国債発行、新規国債発行額は約十兆円減らしていくことに成功しておりますし、いろんな形でそういったものは、少しずつでありますが確実にできつつある、流れは、この五年間でその方向性はでき上がったものだと思っておりますので、きちんと維持していかねばならぬと思っております。
○岡田広君 終わります。
○豊田俊郎君 自由民主党の豊田俊郎でございます。御質問の機会をいただき、ありがとうございます。 平成二十八年度の決算審査を行っておるわけでございますけれども、毎年、その年の十大ニュースというのがいろんなところから発表になります。この二十八年度、二年前でございますけれども、時事通信社が選ぶ十大ニュースの第一位は、天皇陛下退位の示唆ということでございました。ちなみに、第二位は熊本地震でありました。 そこで、天皇陛下の御意向に沿い、来年四月三十日に天皇陛下が御退位されることが決定しており、私はつつがなく儀式等が進んでいくことをお祈りをいたしておるところでございます。 これに関連して、この御退位などに伴って国が恩赦をすることを検討しているとの新聞報道がありました。そこで、恩赦についてお尋ねをいたします。 我が国は、政令恩赦と個別恩赦とがあり、個別恩赦の中には常時恩赦と特別基準恩赦があると承知をいたしております。それぞれの手続や効果などについて、簡潔に御説明を願いたいと思います。
○政府参考人(畝本直美君) 委員御指摘のとおり、恩赦は政令恩赦と個別恩赦に大別されます。 まず、政令恩赦は、政令で恩赦の対象となる罪や刑の種類、基準日などを定めて、その要件に該当する者について一律に行われるものでございます。これに対しまして、個別恩赦は、有罪の裁判が確定した特定の者について個別に恩赦を相当とするか否かを審査し、相当と判断された者について行われるものでございます。この個別恩赦のうち、内閣が一定の基準を設け、一定の期間を限って行う特別基準恩赦と、常時いつでも行われる常時恩赦とがございます。 この恩赦の効果は、政令恩赦、個別恩赦のいずれにおきましても、行政権によって国家刑罰権を消滅させ、裁判の内容を変更させ、又は裁判の効力を変更若しくは消滅させるものでございます。
○豊田俊郎君 今説明がございましたけれども、恩赦は、手続に差異こそあれ、有罪判決を言い渡された人が刑罰を受けなくなるなど重大な効果を及ぼすものでございます。そのため、裁判で有罪になったからには最後まで罪をきちんと償うべきだとして、恩赦に反対する意見を持つ人もいるようでございます。現に、インターネット等での書き込みを見ますと、政令恩赦や特別基準恩赦に反対する多数の意見も見受けられるところでございます。 そもそも、恩赦とはどのような経緯で行われるようになったものなのか、また、戦前と戦後、殊に近年の恩赦とではどのような違いがあるのかについて御説明を願いたいと思います。
○政府参考人(畝本直美君) 恩赦の歴史は古く、奈良時代に遡ることができまして、主として天皇の即位、改元あるいは皇室の慶弔時に際して君主の恩恵として行われ、大日本帝国憲法下においても恩赦は天皇の大権事項とされ、国家又は皇室の慶弔禍福に際して行われてきました。 一方、現行憲法下では、恩赦は内閣の決定事項とされ、天皇はこれを認証するものとされましたが、戦後、現行憲法下において恩赦をどのように運用するのかなどを検討するため、昭和二十二年十月、内閣に恩赦制度審議会が設置されました。その最終意見書では恩赦の合理的な面が重視されるべきものであるとされており、四点が重視すべきものとして挙げられております。 具体的には、第一、法の画一性に基づく具体的不妥当の矯正、第二、事情の変更による裁判の事後変更、第三、ほかの方法をもってしては救い得ない誤判の救済、第四、有罪の言渡しを受けた者の事後の行状等に基づく刑事政策的な裁判の変更若しくは資格回復といった点が挙げられております。 これを受けまして、現在の中央更生保護審査会が設けられまして、この審査会が相当と判断した者について法務大臣に恩赦を申し出る制度が創設され、以後、常時恩赦を中心とした運用がなされております。 刑事手続が整備され、社会が安定した現代におきましては、特に、さきに述べました四つの点のうち最後の点、事後の行状等に基づく裁判の変更若しくは資格回復といった恩赦の刑事政策的な意義が重視されているものと承知しております。
○豊田俊郎君 ただいまの説明によれば恩赦にも一定の意義があるということですが、政令恩赦や特別基準恩赦については平成五年の皇太子殿下の御成婚時以来行われておらず、仮に今般の天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位に伴って行われるのであれば、おおよそ二十六年ぶりに行われることとなります。 法務省として、来年の政令恩赦や特別基準恩赦をする予定があるのか、現在の検討状況を大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) 現在のところ、法務省におきまして、政令恩赦、特別基準恩赦につきまして具体的な検討は行っておりません。
○豊田俊郎君 大臣の答弁によれば現時点では具体的な検討を行っていないということでありますが、恩赦の意義や効果の重大さを踏まえ、もし仮に今後実施しようとするのであれば、公明かつ公正に行えるよう、また実施するにしてもしないにしても、国民の多くが納得するよう、政府においては是非慎重な検討をお願いをいたします。 続きまして、同じく二十八年度でございましたけれども、千葉県における十大ニュースのトップでございますけれども、これは第三滑走路の整備等の成田空港の機能強化案を国が成田空港に関する四者協議会に提示したことであります。ちなみに第二位は、オリンピック・パラリンピックのサーフィン競技が千葉県開催ということが決定したのが二位でございました。 そこで、その後の動向を踏まえ、成田空港に関わる機能強化と整備に関わる土地問題、土地所有権の在り方等について伺ってまいります。 本年三月十三日に四者協議会において、第三滑走路の増設や夜間飛行制限緩和などによって、現在の年間三十万回の発着枠を五十万回へと拡大する、成田空港の更なる機能強化について最終合意に至りました。機能強化が実現すると、空港容量の拡大に伴い、空港周辺を訪れる観光客の増加や周辺への企業立地の促進、雇用の確保など、周辺地域において様々な波及効果が見込まれているところであります。 また、成田空港の容量面の取組と併せて、成田空港の特性を最大限に生かし、首都圏空港としての機能を最大化するための戦略的な取組が重要であると考えております。例えば、今後容量を拡大していくことで、それに伴うネットワークの充実強化、成田空港への新規就航を促進するような料金体系の設定、LCCターミナルの拡充、あるいは圏央道の整備を踏まえた貨物を中心とした利用促進策などが検討課題として挙げられます。 そこで、成田空港周辺地域の地域振興策についてどのような検討状況となっているのかお聞きするとともに、国としても成田空港の空港機能の最大化についてスピード感を持った対応が求められると思いますが、御見解を賜りたいと思います。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 地域振興につきましては、成田空港に関する四者協議会におきまして、成田空港周辺地域の地域づくりに関する基本的な方向性や内容をまとめました基本プランというのが策定されておりまして、産業振興、インフラ整備、生活環境の整備などにつきまして関係者が連携して取り組むことといたしております。 今後、この基本プランに基づきまして、着手可能な施策については順次実行するとともに、地域振興策の実施に当たっての課題や解決方策の調査、検討を行いまして、平成三十一年度に具体的な地域活性化策を盛り込んだ実施プランを策定することといたしております。 国土交通省といたしましても、空港と地域との共生は大変重要との認識の下で、関係機関との連携をしながら空港周辺の地域づくりに最大限協力をしてまいりたいと考えております。 また、更なる機能強化に向けた取組を進めるに当たりましては、滑走路整備等のハード面のみならず、ネットワークの充実強化や空港の利便性向上に向けたソフト面の取組を進めていく必要がございます。 成田空港は、国際線の基幹空港としての機能を持ちつつ、北米―アジア間を中心とした国際線、国際線の乗り継ぎ需要も取り込んだ国際航空ネットワークの強化も図りながら、国際、国内のLCCや貨物需要への対応を強化していくこととしておりまして、こうした特性を最大限生かした戦略的な取組を進めていくことが重要だと認識しております。 このため、先生も今御指摘になりましたような、新規就航を促進する料金体系の設定やLCCターミナルの拡充、圏央道整備を踏まえた利用促進策などの検討に加えまして、空港内の手続、動線等の効率化を図るためのファストトラベルの推進、ICT、ロボットなど最先端技術の活用による外国人観光客の受入れ環境整備や誘致促進など、様々な観点から取組を進めて成田空港の競争力の強化に努めてまいりたいと考えております。
○豊田俊郎君 ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。 そこで、成田空港のこれまでの経緯を振り返ってみますと、開港をめぐって激しい闘争がございましたが、一九八〇年代半ばには再び発着容量の不足となり、二期工事を進めて本来計画を実現する必要性に迫られました。これらの容量不足の解消を実現するため、現在の成田空港株式会社は、開港後も残る未買収地の取得に向けて引き続き任意買収を基本方針として各権利者との交渉を進めております。 この間でございます、一九八九年八月以降に、成田新法の適用や、一九九三年九月から一九九四年十月までの間、空港と地域の共生の在り方について協議する成田空港問題円卓会議が行われた結果、成田空港をめぐる対立関係は基本的には解消したものとされております。しかし、依然として、買収交渉などの不調により、空港用地内に未買収の土地の問題を抱えております。 そこで、未買収地問題について、これまでの取組と成果と現状についてお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 成田空港につきましては、昭和五十三年の開港当時、三十九・九ヘクタールの未買収地が存在しておりましたが、幾多の経緯を経まして、地域との協議を進めた結果、強制的手段によらずに話合いによって用地問題を解決していくことといたしまして、順次用地買収を進めてまいりました。 現在では未買収地は二・九ヘクタールとなっておりまして、用地内に居住する地権者は二戸となっております。引き続き、地権者からの求めに応じまして用地買収に関する話合いを続けていくこととしております。
○豊田俊郎君 二・九ヘクタール未買収用地があるということでございますけれども、この土地のような存在が成田空港の機能にどのような影響を及ぼしているのか、御説明願います。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 現在でも、空港敷地内の未買収地を避けるように滑走路や誘導路が設置されております関係で航空機の地上走行に若干の時間を要する場合がございますけれども、空港容量や飛行経路などにつきましては、未買収地が存在することによる影響はなく、成田空港の基本的な機能に支障を来しているという状況ではございません。 引き続き、未買収地につきましては、地権者からの求めに応じて用地買収に関する話合いを続けていくこととしております。
○豊田俊郎君 運航には支障が出ていないということでございますけれども、やはり完全空港を目指すという点においては、今後とも地権者としっかりした話合いをお願いをいたしたいというふうに思います。 さて、いわゆるこの未買収地を含めた今後発生するであろう第三滑走路区域内の所有者不明土地問題についてお伺いをしたいというふうに思います。 今国会、所有者不明土地問題に対応するため、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法が提出され、去る六日の参議院本会議で可決、成立をいたしました。この問題に関連して、成田空港における未買収地についても、将来的に買収交渉が不調であったような場合、所有者不明土地の問題が発生しないとも限らないのではないかと考えておりますが、このような懸念の有無について確認するとともに、所有者不明土地が存在してしまった場合の同法適用の可能性について確認をいたしたいと思います。 また、所有者不明土地の問題は、第三滑走路等の整備に向けた用地取得に関しても影響が生ずる可能性があると思われますが、どのようにお考えになっているのか、お伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 第三滑走路等の建設予定地につきましては、現在、登記簿等に基づきまして所有者の特定作業を進めているところでございます。その結果、相続登記がなされていないなどの理由によりまして所有者不明土地が発生する可能性もございますけれども、その場合には、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法等を活用しながら、空港会社において用地の取得に努めていくものと承知しております。 今般成立した同法におきましては、所有者の探索を合理化する仕組みが盛り込まれておりまして、必要な公的情報の提供を通じて、所有者の特定に向けた期間短縮やコスト縮減が期待できると考えております。 いずれにいたしましても、用地取得を円滑に行い、成田空港の更なる機能強化が速やかに実現するよう、国土交通省としても最大限努力をしてまいりたいと考えております。 なお、未買収地につきましては、引き続き、地権者からの求めに応じて用地買収に関する話合いを続けてまいりたいと考えております。
○豊田俊郎君 用地交渉などの進展により減少しておりますが、成田空港の未買収地には、一坪共有地など、空港の円滑な整備を妨げる目的で取得、所有されてきたと見受けられるものもございます。 国民の権利については、憲法第十二条に規定されているように、国民は、これを濫用してはならず、常に公共の福祉のために利用する責務を負っております。特に、財産権については、憲法第二十九条第二項で、その内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定めることとされ、同条第三項で、私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができるとされているところであります。 成田空港の未買収地の在り方には、これまで土地が有する公共性に比べ土地所有権が過剰に保護されてきたとの一つの表れを見ることができると思います。 なお、登記制度・土地所有権の在り方等に関する研究会において、土地所有権の強大性などについて検討がなされました。本年六月一日に公表された中間取りまとめでは、各施策領域において、土地基本法の公共の福祉優先等の基本理念や各種法令で定められる土地所有者の責務等に基づき、社会経済状況の変化に合わせて、所有権に対する適切な制約の在り方が追求されることを民事基本法制が妨げるものではないとの見解が示されております。 そこで、土地所有権の在り方に関する基本的な認識について法務大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) ただいま委員から御指摘いただいたとおり、登記制度・土地所有権の在り方等に関する研究会におきまして、六月一日に中間取りまとめが行われました。 これまで研究会におきましては、土地所有権の絶対性を過度に強調することが公共的な土地利用を妨げてきたのではないかとの指摘につきましても検討がされまして、中間取りまとめにおきましては、現行法上も所有権の内容は法令の制限に服することとされておりまして、公共の福祉優先の理念等に基づき、公共的に土地を利用するための立法が妨げられることはないとの見解が明確に示されたと承知をしております。 政府といたしましても、基本的には研究会の中間取りまとめと同様の認識をしているところでございます。
○豊田俊郎君 という土地所有権について、欧米の例でございますけれども、恐縮ですけれども、我が国に比べてその公共性を踏まえた利用の在り方が一層志向されております。 例えば、ドイツに関しては、土地所有者は土地を適切に利用すべき義務を負担しているということはワイマール憲法以来認められている点であるとし、その意味では、所有者といえども、その土地を合理的理由なくして未利用の状況に放置する自由を有しない、積極的利用についても地元市町村の総意に基づく規制に服するとの指摘がなされております。 さらに、アジアでも、例えば台湾では憲法百四十三条で、土地は国民全体に属する、人民が取得している土地所有権は法律の保証及び制限を受けなければならないと定められるなど、土地所有権の公共性をより強く規定する内容となっております。 一方、我が国を見ますと、今日大きな課題となっている所有者不明土地問題も、土地所有権が過剰に保護され、土地所有者の本来的な責任が軽視されてきたことが原因の一つと考えられております。 このような中、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案が成立し、土地収用の手続の合理化、円滑化などが図られることとなるなど、所有者不明土地問題を通じて土地の公共性への認識が再確認されてきているところであります。 また、六月一日、所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議が決定した所有者不明土地等対策の推進に関する基本方針において、土地の公共性を踏まえ、土地の管理や利用に関して所有者が負うべき責務やその責務の担保方策に関して、必要な措置の具体的な方向性を来年二月を目途に取りまとめる、その後、関係審議会等において法改正に向けた作業を進め、二〇二〇年に予定している民事基本法制の見直しと併せて土地基本法等の見直しを行うこととされております。 そこで、土地所有者の責務の在り方についてどのような検討を行っていくのか、お伺いをいたしたいと思います。土地の公共性に鑑み、その円滑、適切な利活用、管理を図る観点から検討を進めることが重要であると思いますが、御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(田村計君) お答えいたします。 現在の土地所有に関する制度の基本となっており、国民の責務等について定めている法律は土地基本法でございまして、この土地基本法は、バブル期の地価高騰等を背景に制定された経緯がございます。 今般、土地の価値が下落し、利用意向が低下するといった時代背景の変化の中、見直しを検討することが必要であると認識をしております。具体的には、土地が適切に管理され、利用されるために所有者が負うべき責務について、その責務を担保するための方策と併せて検討を行う予定としております。 国土交通省といたしましては、六月一日に開催をいたしました関係閣僚会議において決定した基本方針に基づきまして、法務省など関係省庁と連携しつつ、土地所有者の責務の在り方を含め、土地所有に関する基本制度の見直しなどについて検討し、本年度中に具体的な方向性を提示してまいります。
○豊田俊郎君 いろいろ御質問を申し上げましたけれども、しっかりと国の責任においてこの豊かな国土を次の世代に引き継いでいくと、これは我々政治家に課せられた使命だというふうに思っております。既成概念にとらわれず、どうしたらこの国を、この豊かな自然を、安心、安全を引き継げるのか、これからもこの問題についてもしっかり議論をしてまいりたいというふうに思います。 ちなみに、十大ニュースの一位、二位は御案内申し上げましたけれども、毎年同じようにその年の世情に合わせてサラリーマン川柳がよく発表されますけど、この年の第一位は、「退職金 もらった瞬間 妻ドローン」というのが一位で、これ意味分かりますかね、ドローンがですね。もう一つ紹介するとすれば、「決めるのは いつも現場に いない人」というんですけど、今回のいろんな一連のモリカケ問題も含めて、なかなか現場とそして省庁がマッチングがしないというような問題点も浮き彫りになったところでございます。やはり、現場第一主義を取って、これからもしっかり国民の理解を得るべき、共に努力をしてまいりたいというふうに思います。 御答弁いろいろありがとうございました。以上で終わります。
○平山佐知子君 国民の声の平山佐知子です。よろしくお願いいたします。 憲法第二十五条に、全ての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するとあります。しかし、今、国内を見渡してみますとどうでしょうか、健康で文化的な最低限度の生活が営めていないという人もいらっしゃるというのが現実だというふうに思います。今日は、そういった方々やそのような状況に至るおそれのある方々に対して、現在どのような対策、また支援をされているのかといったことについて伺ってまいりたいと思います。 まずは、ホームレスの問題について質問させていただきます。 ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法、この法において規定されている主な事項として、ホームレスの定義、国の総合的施策の策定、実施の責務、全国調査の実施、国の基本計画、自治体の実施計画の策定などが挙げられます。 それを基に行われ、平成二十九年五月に発表されたホームレスの実態に関する全国調査結果を見ますと、確認されたホームレス数は五千五百三十四人で、その前の年と比べて七百一人減少しているとあります。これ、具体的にどういう方法で調査を行ったのか、また、調査結果を受けた現状についての見解をまずはお願いいたします。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 ホームレスの実態に関する全国調査でございますが、ただいまお話ございましたとおり、毎年、施策の効果を把握するために実施をしているものでございます。 具体的な調査方法でございますが、調査対象地域を全国の全ての市区町村といたしまして、調査客体を、法律に規定するホームレスの定義であります都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場として日常生活を営んでいる者として、都道府県に委託をしまして、市区町村等の協力を得て、巡回での目視による調査を実施をしております。 御指摘いただきましたとおり、平成二十九年の調査結果では五千五百三十四人となっておりまして、初めて全国調査を行ったのが平成十五年でございます、このときと比べて五分の一まで減少してきているという状況でございます。これは、平成十四年に公布、施行されたホームレスの自立の支援等に関する特別措置法や、平成二十七年四月に施行された生活困窮者自立支援法に基づく支援の効果もあったものと考えてございます。 一方で、新たな課題として、ホームレスの高齢化や路上生活期間の長期化等が生じているものと認識しているところでございます。
○平山佐知子君 ホームレスの数が減少しているというのは私もこれはいいことだというふうに思っているんですけれども、その調査方法に少々疑問を感じておりまして、先ほど伺ったところ目視というふうにありましたけれども、さらにこれは昼間に巡回をしてホームレスかどうかを言わば主観で判断しているということになるかと思います。 要するに、もう一度伺いたいんですが、この調査は外で寝起きをする人たちだけが対象だったということになるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) 調査対象は先ほど申し上げたとおりでございまして、都市公園その他、駅舎というのも含まれていますけれども、そういった施設を故なく起居の場としているということでございます。これにつきましては、各市町村の方で具体的な調査方法を定めておりますが、夜間に巡回をしているところもあれば、日中しか巡回していないところもあるという状況でございます。
○平山佐知子君 例えば、ネットカフェで暮らしている人も最近はいますし、友人宅を転々とするという方も中にはいらっしゃる。漫画喫茶などは全国各地にあって、シャワーも付いているのでシャワーを浴びることもできるということで、服装も例えばスーツを着ていたりと、目視で一目で判断するのってなかなか難しいというふうに思います。また、日雇派遣など短期間の仕事を得る環境も今広がっていて、昼間は仕事をしていたりするということで、昼間の巡回だけだとやっぱりなかなか判断が難しいんじゃないかなというふうに思います。 東京都による初の実態調査では、住居のないネットカフェ難民が四千人とも推計をされていますし、一方、全国規模で行われたネットカフェ難民に関する調査は、平成十九年度の厚生労働省、住居喪失不安定就労者の実態に関する調査だけで、それ以降は実施されていないと、それから十年以上がたっているんですね。 こうした従来のホームレスの定義が今の社会環境には当てはまらなくなっているということは、厚生労働省が平成二十九年度社会福祉推進事業として民間に補助をして実施した調査報告書においてもまさに指摘をされているところであります。 いま一度、これホームレスの定義から見直して、その実態をまずは把握するということが重要だと考えるんですが、厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、平成二十九年に厚労省が補助事業として実施した調査研究事業では、従来のホームレス、あるいは路上生活者に当てはまらない若年層のホームレス等の支援に課題があるということが指摘をされております。 具体的には、ホームレスの自立の支援に関する特別法にこれホームレスの定義がありますけれども、ではないものの、失業や貧困などの理由で寝泊まりする場所を転々としているといった生活の拠点を失っている方が存在をしているという実態があり、支援するための支援ニーズそのものが多様化しているものと認識をしておりまして、そのため、こうした路上生活者に陥るおそれのある者に対しては、生活困窮者自立支援制度の自立相談支援事業や一時生活支援事業の対象として従来のホームレスの方々と同様の支援を行うと。 さらに、先般改正をしていただきました生活困窮者自立支援法においても、一時生活支援事業を拡充し、シェルターを利用していた人や居住に困難を抱える人であって地域社会から孤立している人に対して一定期間見守りや生活支援を行う事業を追加して、その機能を強化することによってそうしたニーズに対応するべく努力をさせていただいております。 その上で、ホームレスの定義でありますけれども、議員立法で定められたホームレスの自立の支援等に関する特別措置法、これに規定をされておりますけれども、これについては、昨年の通常国会で同法の期限を更に十年延長する改正法がこれ議員立法で成立をしたばかりということもございます。 そうしたことから、厚労省としてホームレスの定義の見直しについて今考えているわけではありませんけれども、ホームレスの方々だけではなくて路上生活に陥りやすい方に対して、先ほど申し上げた生活困窮者自立支援制度などによって包括的な支援をしていくことは大変重要だというふうに考えておりますし、また、現場の実践をされている方あるいは自治体からも、ホームレスだけではなく居住に困難を抱える方々の実態をよく伺いながら効果的な支援を進めさせていただきたいと考えております。
○平山佐知子君 なぜやはり実態把握が必要かというふうにいいますと、主に池袋で活動されているNPO法人の方に伺ったんですが、ホームレスには大きく分けて二つのタイプがあるということでした。 一つは、働いていて自活していたものの、何らかの理由で失業して家賃などが払えなくなった時点で、頼れるところもなく路上生活を始めたというような方。もう一つは、障害であったり虐待であったりいじめなど、何らかの生きづらさから実家などで暮らして、あるいは引きこもっていたものの、親の死や家族との仲たがいなどで家をなくして路上生活になったという方々ということで、先ほどもおっしゃってくださったように、ホームレスに至った経緯や原因、本当に様々であり、例えば失業や虐待といったこの日本のあらゆる社会問題が制度の谷間を生んで、そこに落ちた人がホームレスになっているということもあるというふうに考えられます。様々な施策がしっかりと活用できるように、やはりまずは実態把握が重要だというふうに考えています。 一方、厚労省では、先ほどありましたように、平成二十七年から生活困窮者自立支援制度を施行されています。これは、各自治体に生活保護とは別の窓口をつくって、生活保護の手前で生活困窮者を支えるという趣旨の下、行われているものです。 この中で住居確保給付金という仕組みがありますが、この住居確保給付金の利用者が、実はこの六年間で七分の一まで減っているということで、余り使われていないという状況です。平成二十八年度では新規支給決定件数が五千九十五件、当初見込み件数が一万三千件でしたので、半分以下の数字です。実際には住居に困っている人がこれだけいらっしゃる中で住宅支援の制度が使われていないというのは、この制度の対象者が離職者とされているからではないかと考えます。 要するに、仕事をなくした人ですとか失業状態にある方しかこの制度は利用できないということになりますが、これ、もう少し要件を緩和するなどの対応策を考えなくてはいけないのではないでしょうか。実際にネットカフェで暮らしている人などは、派遣などの仕事を短期で受けていたりする場合もあるかと思いますので、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 住居確保給付金でございますが、御指摘いただいたように、離職により住居を失った方や、又は失うおそれのある方に対して、所要の求職活動などを条件に賃貸住宅の家賃相当額を一定期間支給するというものでございまして、就労による自立に向けた住まいの確保を図るということを目的としてございます。 この給付金の新規支給決定件数、近年減少傾向にございますが、これは近年の雇用情勢の改善によるものと考えております。しかしながら、御指摘のように、住居確保給付金による支援が必要なものの、受給に結び付いていないという方がいらっしゃる可能性も否定できないところでございます。 このため、まずは支援が必要と思われる方を早期に把握をして相談につなげていくということが重要であると考えておりまして、先日成立しました改正生活困窮者自立支援法においては、制度の広報を行う努力義務の創設、また、関係部局、福祉、就労、教育、税務、住宅などの部門から生活困窮者自立支援制度の利用勧奨を行う努力義務の創設などを盛り込んでおりますので、まずはこうした取組を進めてまいりたいと考えております。 また、生活困窮者を含む低所得者の居住についてでございますが、改正生活困窮者自立支援法でも支援の拡充を行うこととしておりまして、昨年十月より施行されました改正住宅セーフティーネット法に基づく取組とも連携を図りながら、生活困窮者の地域における継続的、安定的な居住の確保を図ってまいりたいと考えております。 なお、御指摘いただきました給付金の要件緩和でございますが、本給付金は離職者の再就職による自立を支援するためのものでございまして、仮に離職や支給期間に係る要件を緩和すれば、単に低収入の世帯に対して家賃を支給するというものとなってしまうものから、要件の緩和ということは制度の趣旨から困難であると考えているところでございます。
○平山佐知子君 分かりました。 生活保護制度、それから自立支援制度もそうですけれども、社会経験が豊富な方ならば、例えば、行政の支援策こういうものがありますよというふうにパンフレットをお渡しして、自力で申請をしていただいて、働ける方は働いていただき、さらに、それが難しい方は生活保護で何とか自分らしい生活ができるのかなというふうに思います。 しかし、問題は、多くの方はそうではないということだと考えています。先ほども若干話しましたが、ホームレスに至った経緯は本当に人それぞれで、様々な問題を抱え、一人一人に合った支援が必要だと思われます。こうした方々には、やはり支援者が同行して、例えば行政との折衝などお手伝いをする必要もあるかというふうに思います。 そこで伺います。ホームレス、それからその一歩手前の方々を主に支援されているのはNPOなどの民間団体だと認識をしていますが、そういったNPOなどには国としてどのような支援をされているのか、お願いをいたします。
○政府参考人(定塚由美子君) ホームレス等の支援あるいは居住が不安定な方などの支援におきまして、NPO等の民間支援団体の役割、大変重要でございまして、こうした趣旨はホームレス特措法においても民間団体の能力の活用等として明記をされているところでございます。 こうしたNPO等民間団体に対しては、生活困窮者自立支援法に基づき、自治体が自立相談支援事業や一時生活支援事業を効果的に実施する観点から、事業を委託をし、その際に事業費の支援が行われているという例が多く見られます。特に一時生活支援事業においては、その実施の五割程度がNPOなどの民間団体に委託がされているという状況でございます。 先日成立しました改正生活困窮者自立支援法により、一時生活支援事業の機能を強化し、シェルターを利用していた方などに対して、一定期間訪問などによる見守りや生活支援を行う事業を追加をしております。また、生活保護の改正により、福祉事務所が一定の質が確保されている無料低額宿泊所などに対して、単独での居住が困難な生活保護受給者への日常生活上の支援を委託できる仕組みを創設することとしております。 こうした事業におきましても、効果的な支援を行うNPOなど民間団体の協力は必要不可欠であると考えておりまして、引き続き、NPOなど民間団体と連携をして、居住が不安定な方々への支援に努めてまいりたいと考えております。
○平山佐知子君 住宅を確保するというのは、居場所を持って精神的な安定を得ながら次の生活に向けての第一歩だと、それだけ住居の確保というのは大事なことだというふうに思いますので、引き続き様々な形で施策を進めていただきたいとお願いを申し上げます。 次に、一人親家庭の問題についてお伺いします。 一人親家庭の子供たちは二人に一人が貧困という厳しい状況があります。こうした中、一人親家庭の皆さんが支援を受けながら子育ても仕事も安心してできる環境を整えるということが私は一番重要だと思っています。 その上で有効だと思われるのが、ひとり親家庭等日常生活支援事業です。これは、生活援助ですとか保育などのサービスが必要となった場合、家庭生活支援員を派遣してその方の家などで子供の世話をするというものですけれども、このひとり親家庭等日常生活支援事業の実施状況をまずは教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 ひとり親家庭等日常生活支援事業を地域の一人親家庭の方々が利用できる自治体数で見ますと、市区町村ベースで、平成二十八年度において、全体千七百四十一市区町村ございますが、そのうち九百十六市区町村となってございまして、割合にして約五三%という実態にございます。
○平山佐知子君 ひとり親家庭等日常支援事業ですが、都道府県又は市町村で実施をしているということですけれども、各自治体の取組状況を見ると、これ、実施しているところとしていないところと本当にばらばらなんです。 中には、県も市町もどちらも実施していないというところもありますし、さらに地元の、私の、静岡県が事業を委託をしている静岡県母子寡婦福祉連合会の方に伺ってみたんですが、静岡県が対象としているのは長泉町など市以外の自治体のみ。じゃ、市ではどれぐらい実施しているのかというふうに見てみますと、静岡市、浜松市など四自治体のみということで、静岡県全体で実施しているのは、三十五あるうちの十六の地域しか実施していないんです。 同じ県内でも、隣の地域では受けられるのに、隣の地域ではまた支援が受けられないということになると、これ、地域間格差が出てしまうというふうに考えるんですが、このような状況についてどういうふうに見ていらっしゃるのか、大臣の見解をお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) ひとり親家庭支援事業を始めとして、全体としては、母子家庭等対策総合支援事業という形で様々な支援、自立支援あるいは生活向上等々様々なメニューがあるわけでありまして、就業支援あるいは子供の学習支援。各自治体においては、地域のニーズに応じて必要な事業を組み合わせて実施していただくということで、そういった仕組みを取らせていただいているわけであります。 実施の状況を見ると、各自治体が現時点で把握しているニーズに基づき事業を実施するか否かを判断した結果によるということではありますけれども、ただ、このひとり親家庭等日常生活支援事業の都道府県別で見ると、実施事業の市区町村が一〇〇%のところから実は〇%のところまで、本当にかなりばらつきがあるというふうには考えております。 それももちろんそれぞれの自治体の判断だろうとは思いますけれども、引き続き、厚労省としては、地域の一人親家庭の支援ニーズ、これしっかり把握をしていただいて、それにのっとって事業を是非進めていただけるよう、しっかりと周知をし、啓発活動に努めていきたいと思います。
○平山佐知子君 地域だけに任せていると、どうしても格差が出てしまうというふうに思います。 平成二十九年度の行政事業レビューシートを見ましたが、母子家庭等対策総合支援事業としてまとめて出されているだけで、成果目標や活動指標について、ひとり親家庭等日常生活支援事業に関するものは個別には設定はされていないということでした。 これだけの地域格差があるのであれば、なおのこと、個別でもこれ検証をしていくという必要もあるのではないでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 行政事業レビューシートにつきましては、事業ごとに定量的な成果目標を定めて、その事業実施後にその目標に対する達成度を捉える仕組みと承知をしております。 御質問のこのひとり親家庭等日常生活支援事業、今御質問の中にもございましたが、全体として母子家庭等対策総合支援事業を構成する事業の一つ、この総合支援事業という大きなメニューの中の一つの項目として構成をするという立て付けになってございますので、私どもとしては、この行政事業レビューシートにおきましては、総合支援事業全体を見て設定可能な成果目標を定めることとさせていただいております。 そうした中で、この日常生活支援事業については、サービス内容が生活援助でもあって、なかなか成果目標の設定になじまないのかなと私どもこれまで考えておりましたことから、この生活支援事業を構成する別の、例えば就労支援の事業などにより、一人親の就労件数等を成果目標として設定してきたという経緯がございます。 一方で、それは御質問の事業につきましても、自治体別の実施状況でありますとか、あるいは事業利用状況について、この行政事業レビューシートとは別に、私どもとして、母子家庭の母及び父子家庭の父の自立支援施策の実施状況というシートといいましょうか、データをもってして毎年公表をさせていただいております。これによって、それぞれの自治体の実施状況など、全国会議を活用することを通じて把握をし、またお知らせをし、未実施の自治体における事業の実施を呼びかけてきているというのが現状でございます。 また、本事業を自治体にとってより活用しやすい事業としていくという観点からも、私ども、この実施状況や利用状況の推移を見詰めながら検証を行って、運営の改善も図ってまいりたいと考えているところでございます。
○平山佐知子君 呼びかけはしているという話もありましたけれども、地元の静岡県母子寡婦福祉連合会の方によりますと、例えば自治体から、様々な一人親政策がたくさんあるので、それぞれ市民の方々に説明をしに来てほしいというふうな依頼を受けることがあるというお話がありました。そうしたところ、自治体の中には、例えば担当者が、この地域では、ひとり親家庭等日常生活支援事業はうちの市ではやっていないのでその説明だけは省いてほしいという依頼があったりしたということで、結局その母子寡婦の方は、そういうわけにはいかないということで、その事業の説明も併せて行ったということなんですが、行政側もやはり不公平があることを認識しているということになるんじゃないかなというふうに私はこの話を聞いて思いました。 また、この日常生活支援事業の支援員について、静岡県では毎年公募して年に二回実施しているということで、支援員自体はどんどん増えていて、その制度を利用したいという人がたくさんいるんだけれども、こういった住むところによって支援を受けられないという状況では意味がないというふうに考えます。 こうした状況を国として把握されているのかどうか、また各地域のこういった声を実際聞いているのかどうか、またどのような指導を行っているのか、大臣にお伺いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど来からお話をしていましたように、基本的には各自治体の判断ということにはなるわけでありますけれども、地域の一人親家庭の支援ニーズを的確に把握をしていただいて、積極的かつ計画的に、またできるだけ多くの自治体に実施をしていただきたいというふうに思っております。 今まで局長も答弁しておりますけれども、そのために実施自治体別の実施状況、利用状況をお示しをすることによって、先ほど申し上げましたけど、ある県によっては全部やっていますよと、ある県についてはやっていません、あるいは同じ県の中でもここはやっているやっていないとか、そういったことをお示しをしながら、必要とする方に支援が行き届くような事業を実施していただく、いただきたいということで、引き続き自治体に対して周知等を図っていきたいと思います。 それからもう一つは、やはりこの制度そのものが自治体によってはやや使いにくいという場合もあるんだろうと思います。そういったことに対しても、よく声を聞かせていただきながら、あるいは実施の状況の検証をしながら必要な運営の改善、これにも努めていきながら、他方で周知をし、使い勝手のいい形をすることによって、より多くの自治体においてこうした事業がしっかりと展開していただけるように努力をしてまいります。
○平山佐知子君 是非引き続き丁寧にお願いをしたいというふうに思っております。 厚生労働省は、二十五年八月のひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会の中間まとめの指摘を受けて、二十六年度に地域間格差等を是正するため一人親家庭支援施策の見直しを行ったわけですけれども、残念ながら、現在に至ってもその成果は十分であるとは言えないような状況が続いています。 これまでの取組で足りない部分は何だったのかということをいま一度検証をして必要な改善を行う時期に差しかかっているというふうに考えていますけれども、政府の対応方針、お願いいたします。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 議員御指摘いただきました平成二十五年八月に、ひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会というところにおいて、中間まとめという形でこの事業についての評価をいただきました。 その中、主要な三課題をいただいているんですが、一つ目は、そもそもこの支援策が知られていないということから利用が低調ではないか、それから二つ目として、一人親家庭の方々が抱える多岐にわたる課題を把握をして整理をする、そして適切な支援メニューにつなげるというこのプロセスの中で、相談支援体制が十分ではないのではないかと、そして三つ目には、今ここでお取り上げいただいております、地域により支援メニューにばらつきがあるのではないかということを御指摘いただいたところであります。 これを踏まえまして、平成二十六年度から、一人親家庭への総合的な支援のための相談窓口の設置、総合的な窓口設置というものの支援というのを始めさせていただきました。 また、地域によるばらつきがあるといった実情を踏まえて、母子及び寡婦福祉法を平成二十六年に改正をいたしましたが、この改正の中で、自治体は地域の実情に応じた支援を積極的かつ計画的に実施すべきという規定も盛り込まれたところでございます。これによって、自治体に対して、一人親家庭への支援ニーズの把握、それに応じた施策の実施を促すという根拠規定もできたところでございますので、先ほど来申しておりますように、私どもとしては、自治体に対する働きかけをこれまでさせていただいたという実績がございます。 ただ一方で、これ、本年一月にもこの専門委員会を開かせていただいて、同じようにこの事業についてのコメントが出ております。そこでは、そもそも母子寡婦全体の施策に通ずるところもございますが、必要な支援が行き届いていないという御指摘をいただいておるところでございまして、そういう意味では、平成二十六年の母子及び寡婦福祉法改正法の施行後五年を目途とする検討規定もございますので、それまでの間、先ほど来申しておりますような自治体に対する働きかけを更に一層強める、あるいは情報提供の仕方を工夫をするとともに、この検討規定も踏まえて、今後、一人親家庭への支援施策の検証、そして必要な改善につなげてまいりたいと考えているところでございます。
○平山佐知子君 様々施策を打ってきた、やってきたという、並べていただきましたけれども、やはり部会でも指摘をされて、問題点は分かっていながらも、やはりその対応については少々もう少し前のめりに行っていただきたいなというふうに思います。困っている人は本当に一日一日が厳しい状況であり、日々そういう、つらいんだと、本当に厳しいんだという人たちに寄り添った、そういう人たちの目線で対策を様々進めていただきたいとお願いを申し上げます。 どの地域にいてもひとしく対策を受けられるんだという、そういう状況にしていただきたいとお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(二之湯智君) 他に御発言もないようですから、平成二十八年度決算外二件の本日の質疑はこの程度といたします。 予備費関係三件につきましては、質疑を終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認めます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(二之湯智君) 速記を起こしてください。 これより予備費関係三件を一括して討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、二〇一六年度一般会計熊本地震復旧等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書並びに特別会計予算総則による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書の承諾に賛成、二〇一六年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書の承諾には反対の討論を行います。 反対の理由は、米軍基地爆音訴訟における政府の対応に重大問題が繰り返されているからです。 二〇一六年度においては、普天間基地爆音訴訟、嘉手納基地爆音訴訟について、国敗訴の地裁判決が下されました。ところが、政府はこれに控訴し、国敗訴判決の仮執行を停止するため、予備費から巨額の保証金を支出しています。耐え難い被害に対し賠償を命ずる判決の取消しを求めて国が控訴し、その仮執行を停止するなど、言語道断です。 さらに、同年、第三次普天間基地爆音訴訟で国敗訴の判決が確定いたしました。日米地位協定第十八条第五項(e)で、本来、その賠償額の七五%は日本政府が米国政府へ求償すべきものです。ところが、米側は、この件も含め、賠償をめぐる裁判所の判決が確定しても、これまで一ドルたりとも支払わず、その理由を、普通の訓練をしているのだから責任はないなどとしてきました。その下で、政府は、予備費から総額九億五千万円の巨額の賠償金全額を支払っています。 本委員会で四月九日の質疑でも指摘をしたとおり、地位協定さえ守らない在日米軍の横暴をただすことなく容認してきた政府の対米追随姿勢が米軍基地被害を拡大しています。政府は、米国政府へ厳しく抗議し、その責任を果たさせるべきであります。 以上です。
○委員長(二之湯智君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 まず、平成二十八年度一般会計熊本地震復旧等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、平成二十八年度特別会計予算総則第二十条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書、以上二件を一括して採決を行います。 これら二件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(二之湯智君) 全会一致と認めます。よって、これら二件は全会一致をもって承諾を与えるべきものと議決されました。 次に、平成二十八年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書について採決を行います。 本件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(二之湯智君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。 なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次回は来る十八日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時八分散会