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196回国会参議院2018/05/21

決算委員会 第5号

発言数
222
登壇者
31
会派数
10
開催日
2018/05/21

会議録

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十八日までに、伊藤孝江君、中山恭子君、東徹君、藤末健三君、元榮太一郎君、大島九州男君、石上俊雄君、難波奨二君及び古賀之士君が委員を辞任され、その補欠として秋野公造君、行田邦子君、平山佐知子君、浜口誠君、小川勝也君、風間直樹君、浜野喜史君、片山大介君及び自見はなこ君が選任されました。     ─────────────

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に浜口誠君を指名いたします。     ─────────────

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告に関する件を議題といたします。  会計検査院から説明を聴取いたします。河戸会計検査院長。

河戸光彦会計検査院長

○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して、平成三十年四月二十六日及び五月十一日に計二件の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。  まず、「在日米軍関係経費の執行状況等について」を御説明いたします。  検査しましたところ、施設整備が完了した施設等の受渡しの状況について、平成二十八年度末時点で提供の合意に係る手続を取っていない施設等で、工事完了後三年以上を経過しているものや、日米両政府において返還の合意があった提供施設等について、関係市町村等から返還時期の延長等の要望を受けているものが見受けられました。また、労務費について、年末手当等の期間計算に当たり、労務提供契約に必要な規定が定められておらず、出勤停止期間を除算せずに計算するなどしておりました。  検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、在日米軍関係経費の執行等が適切に行われるよう、防衛省において、提供施設等の受渡しについて、施設等の整備の工事完了後、在日米軍において既に使用を開始するなどしている施設等について、引き続き施設等の提供のための手続を適切に行うこと、提供施設等に係る返還の合意を行っている土地等について、賃借料の節減が図られるよう、関係市町村、所有者、合衆国政府等との間で協議を一層進めること、また、労務費の計算方法が適切なものとなるよう留意することなどが必要と考えております。  会計検査院としては、今後とも在日米軍関係経費の執行状況等について引き続き検査していくこととしております。  次に、「高速増殖原型炉もんじゅの研究開発の状況及び今後の廃止措置について」を御説明いたします。  検査しましたところ、「もんじゅ」において、保全計画の見直しを含めた適切な保全計画に基づく保守管理を実施する仕組みの構築に速やかに取り組めていなかったり、国の原子力政策等をめぐる環境や状況の変化に応じた契約の見直しが十分に行われていなかったなどしておりました。  また、廃止措置に要する費用は、期間を三十年と想定した上で、計三千七百五十億円と試算されておりますが、廃止措置の過程で変動する可能性があるほか、期間が想定よりも長期化した場合は費用が増加することが見込まれます。  検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、「もんじゅ」の廃止措置を安全かつ着実に進める上で、機構は、政府一体の指導監督の下、保守管理を確実に実施する仕組みを早急に構築すること、保守管理等の業務について原子力政策等をめぐる環境等の変化に応じて適切に見直し、より適切に実施すること、廃止措置に要する費用について適時適切に明らかにすることなどに留意して取り組む必要があると考えております。  会計検査院としては、「もんじゅ」の廃止措置に係る取組の状況について、今後とも引き続き注視していくこととしております。  これをもって報告書の概要の説明を終わります。

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 以上で説明の聴取は終わりました。     ─────────────

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 平成二十八年度決算外二件を議題といたします。  本日は、国会、会計検査院、厚生労働省及び環境省の決算について審査を行います。     ─────────────

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 速記を起こしてください。     ─────────────

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。  今日は、厚生省と少し質疑を交わさせていただきたいと考えております。  今年は西暦でいいますと二〇一八年、ちょうど百年前は、百引けばいいわけですから一九一八年になります。この一九一八年、実は世界中で新型インフルエンザと称されるものが発生して、世界的なパニック状況になりました。この新型インフルエンザは、実は、皆さん御案内のとおりですけれど、スペイン風邪と称されたものでございまして、翌一九一九年までの二年間でその感染者数の数が約五億人。当時の世界人口は十八億人から二十億人と言われておりましたので、全人類の三割近くの方々が感染したことになります。死亡者の数も五千万人を超えたというふうに言われております。  これは主としてヨーロッパの方ではやったというふうに言われているんですが、実は日本も例外にはなりませんでした。当時、総人口が五千五百万人だった日本国におきましても、約二千三百万人の人々が感染して、三十九万人の方が死亡したとされております。  このような新型インフルエンザというのは、これを機に終了したわけではありません。およそ十年から四十年の周期で発生を続けているわけです。  あるいは、名前ぐらい記憶があるかもしれませんが、実は一九五七年にはアジア風邪というインフルエンザがはやりました。一九六八年には香港風邪というインフルエンザ、一九七七年にはソ連風邪がはやりました。そして、今世紀に入りまして、二〇〇九年には、いわゆるサブタイプでH1N1型と言われておりますが、メキシコ発の新型インフルエンザが世界を襲いました。  時の日本政府は、国内のワクチンメーカー四社に対しまして、その当時生産をしておりました季節性インフルエンザワクチンの製造を中止させて、新型インフルエンザワクチンの生産への切替えを要請して、そしてその生産した全量を国が買い上げる、国の管理下に置きました。しかし、日本政府は、それだけでは、国内生産量だけでは不十分だと判断をしたのかもしれません。急遽、海外のメーカー二社のワクチンを緊急輸入することといたしました。そのためには、当時の、法令的に特例に当たりますが、特例承認という制度を持ち出したり、あるいはワクチンの使用による健康被害補償についてはそれを免責を認めるという、そういった優遇措置を講じまして、海外二社の製品を購入することといたしました。そして、その購入価格は、国内のワクチン購入価格の約二・四倍もの高額なものとなってしまいました。これらの海外からの製品は集団接種用の大型の製品でございまして、本来でしたら価格的には安かったかもしれないんですが、結果としては高い買物をしたことになります。  その後、政府は、二〇〇九年度補正予算を組みまして、新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備の臨時特例交付金を措置いたしました。それまでのワクチン生産であった、いわゆる鶏卵、鶏の卵を使って培養する方式、この方式ですと全国民の新型インフルエンザワクチンの生産期間が一年半から二年掛かるのだと、これを細胞培養法という新しい方法を開発することによって何とかこれを半年に短縮しようと、そういう目的でこの予算を起こしました。そして、これに関係する事業者を公募いたしまして、二〇一三年度にはこの実用化を図ると、そういう目標を立てました。  最も新しい厚生労働白書、それは平成二十九年度版でございまして、昨年発行されたものでございますが、これによりますと、今言いました新型インフルエンザのワクチンを作る細胞培養法の事業につきまして、これについては二〇一七年度末までに実生産設備の構築などを行い、二〇一八年度中にはその実用化がなされるよう取り組んでいると記述されております。  厚生労働省にお伺いしたいと存じます。本事業の組織培養ワクチンの開発が当初の目標の五年間から大きく遅れた理由、それは何だったんでしょうか。そして、加えまして、現在どのような状況になっているかということをお尋ねしたいと存じます。

福田祐典厚生労働省健康局長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  御質問の細胞培養によりますワクチンの生産事業についてでございます。  まず最初の御質問の、大きく遅れた、当初五年後というところが事実上十年後という形になっている点についての御指摘でございますけれども、これは当初、基金を用いましていわゆるワクチンの開発、製造をお願いしたわけでございますが、そのうち、それに応募いたしましたある会社が途中で撤退をしたというところがございまして、その関係で、必要量の割当ての生産の部分につきまして、これをもう一度ほかの会社に再割当てをするといったようなことも含めまして、いろいろな事情が重なった結果、遅くなってきているというものでございます。  二点目、白書に書いてある形でのその進捗状況が確実なのかという点でございます。  こちらにつきましては、先ほど、細胞培養法によりますワクチンの生産設備、生産施設の推進事業につきましては、新型インフルエンザ対策として、ワクチン製造用のウイルス株が決定されてから六か月以内に全国民分のパンデミックワクチンを製造すること、これを目指すものでございます。  現在、本事業につきましては、一般財団法人化学及血清療法研究所、そして北里第一三共ワクチン株式会社、武田薬品工業株式会社の三社に取り組んでいただいているところでございます。現時点で、このうち二社につきましてはもう実際に製造することができる体制となってございます。  平成三十年度末までに、事業の対象の三社につきまして、製造体制の強化及び整備を実施しているところでございます。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 ありがとうございました。  白書で、実は一七年度末までに実生産設備の構築等を行いというのは、二十九年度版の白書に書かれていただけではないんですね。その前から同じように書かれていたわけですから、当然、そこの実生産設備の構築というのは済んでいるというふうに理解をしたいと思っておりまして、この生産設備の問題、技術的な要素がありますので、当初の計画どおりいかないということはやむを得ない点も多々あろうかとは存じますけれども、ある意味で、最初に申し上げましたように、新型インフルエンザワクチンが、流行したときに国内の供給じゃ足らないということで、急遽、ある意味で屈辱的な形で海外のワクチンを購入した、そういった経緯があるわけでございまして、それへの反省も踏まえてこのような制度設計を私はしたんだと思っておりますので、是非十分な指導をしていただきたいと思っております。  今局長の答弁にありましたように、この生産設備というのは、新型インフルエンザが発生したときに、その発生を待って国の指示を受けるということになると思うんですが、ワクチンの生産を開始して六か月で全国民のいわゆる一億三千万人分を作ろうと、こういうものだというふうに考えておるんです。  ただ、これについて思いますけれど、このパンデミックワクチン製造のものといってそういうような設備を造っていると、三十年度に一億三千万人用のものが全部できますよと、こう言っているわけですけれど、幸運にもといいましょうか、この制度を構築しようとしたときから今日まで、新型インフルエンザは実は発生していないんですね。そうすると、この新型インフルエンザが発生していない現状において、このような制度設計を一生懸命頑張って、事業者も頑張る、国も指導した、そうして作ったとしても、ある意味で宝の持ち腐れになるんじゃないかということを危惧しますけど、どういうことなんでしょうか。

福田祐典厚生労働省健康局長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  細胞培養法につきましては、先ほど申し上げましたように、既に二社におきましてパンデミックワクチンについて実際に製造することができる体制となっておりまして、現在はその製造量を増やす製造体制の強化をそれは進めているところでございます。  新型インフルエンザが発生していない平時におきましては、これらの製造設備につきましては、ここで製造されたいわゆるプレパンデミックワクチン、こちらにつきまして国が購入をして備蓄を行っているという形で、いわゆる生産設備の有効活用も含めて、また危機管理も含めて対応しているという状況でございます。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 おっしゃる趣旨は分からぬわけではないんですけど、今言われたように、実際にまだ新型インフルエンザが発生していないんですから、パンデミックワクチン、つまり、どんなウイルスによって発生するか分からない段階でワクチン作れなんてむちゃな相談だからそれはできないのはそのとおり。だからこそ、ひょっとしたら可能性があるかもしれないであろうそういったウイルス株に対するワクチン、今局長おっしゃられたプレパンデミックワクチンというものですが、こういったものを今は作っていると、そして必要ならばそれも活用するということになろうかと思います。  このプレパンデミックワクチンについては、今まで病原性の強い高病原性のものというのは、一つとして有名なのは鳥インフルエンザがあるわけでございまして、これは実は人にも感染をしておりまして、そういったレポートが幾つも出ているわけでございます。ですから、今、プレパンデミックワクチンとしては、この鳥インフルエンザ由来の株、H5N1のタイプのウイルスに対するワクチンを作っているんだろうと思いますが、ただ、先ほど言いましたように、ちゃんとそういったことによってこの設備が使えるんだと言われていますけど、備蓄をされるための量というのは、これたしか一千万人分ぐらいのはずなんですね。先ほど言いましたように、製造しようとしているのは一億三千万人分の設備なんですよ。  そうすると、例えば、その事業主体においてこの設備を用意していて、今、実はプレパンデミックワクチンを作って、国が備蓄用とされているものに対していわゆる納入をする。そうすると、ある意味で企業体にとっては、その売上げとでもいいましょうか、ワクチンの販売数量というのは限られてくるわけですよね。それは国の予算の中でしか収入にならない。とすると、今設備を持っているところについては、その設備のメンテナンスコストを捻出するだけでも大変なことになろうかと思うんですけど、こういった設備がこれから先いつになるか分からない生産の時期までちゃんとワークするようにずっと準備をしていろというのは、なかなかこれ酷なことだという感じがするんですが、このメンテナンスに対する例えば国の指導とか、そういった政策というのはないんでしょうか。

福田祐典厚生労働省健康局長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  その部分は確かに、いわゆる設備を造るという部分につきましては、国の政策としていわゆる基金を用いて支援をしてきたところでございますけれども、今委員御指摘の部分につきましては、確かに今大きな課題として捉えているところでございます。  一方で、方向性の一つとして現在議論をしているものの一つといたしましては、いわゆる季節性インフルエンザ、こちらのワクチン製造について活用できないかというような点につきましても一部議論が始まっているという形でございます。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 今局長言われたように、私もそう思うんですね。せっかく何年も掛けてこういう新しい培養法を開発されて、それが実用化まで至っているわけですね。そうしたら、その対象を新型インフルエンザに限定することなく、例えば今局長がおっしゃられた、例えばその技術が新型インフルエンザのワクチン生産にも活用できるものだとするならば、その方が、現在の季節性インフルエンザというのはいわゆる卵を使って培養しているわけですね。ですから、それより、先ほどの、当初の目標があったとおり、細胞培養の方は早く生産できるんでしょう、ある一定の期間を考えたら。そうすると、例えばワクチンメーカーにとって、もっと増産をしなきゃいけないとなったとき、季節性インフルエンザに対してもこの細胞培養法を活用すれば、もっと短期間でもっと多くの量を供給することが可能になってくると思うんですね。そして、そういった新しい技術というものを活用することができれば、多面的な活用が特に可能になれば、日本のワクチンメーカーの技術力とか生産力の向上につながるんだろうと思うんですね。  今まで我が国のワクチンメーカーは、ワクチンメーカーだけではありません、製薬メーカーも含めて、国際的な社会の構造から、あるいは規模から見たら小さいと、技術力も弱いという指摘が強うございますけれども、こういったことを機会に我が国のワクチンメーカーの技術力を強化する施策というのを是非とも国としても力を入れていただきたいと思うんですけど、いかがでしょう。

福田祐典厚生労働省健康局長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  季節性インフルエンザのワクチンにつきましては、先ほども御指摘ございましたとおり、現在、各社では、いわゆる鶏卵、鶏の卵を使う培養法によりまして生産をされていると承知をしてございます。現時点でこれを細胞培養法により生産することといたしますと、コストが高くなり、市場化が難しいというようなこととなるため、今、一部の企業におきましてはコスト軽減を含めた開発に取り組んでいる状況と承知をしてございます。  現在におきましては、細胞培養法によります季節性インフルエンザワクチンを技術的に支援をするため、日本医療研究開発機構、AMEDでございますが、こちらの研究班におきまして研究等が実施されておりまして、引き続き、各社における継続的な、今御指摘ございました点も含めまして、技術開発につきまして支援を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 先ほどからお話がありますように、新型インフルエンザ対策におけるワクチンというもの、当然その目的は発症の予防にあるわけですし、またもう一つはその発症した疾病の重症化の防止にあるわけですね。そういった意味で、やはりワクチンというのは非常に意味のある商品だと考えます。  現在のワクチン、新型インフルエンザ対策におけるワクチンは、先ほど来お話をしておりますように二種類あります。その製造の基になるウイルス株や製造の時期が異なるため、一つはプレパンデミックワクチンと言われているもの、つまり、まだ新型インフルエンザが発生していない段階で用意をしておくもの、そしてもう一つが発生した後に作るパンデミックワクチンでございます。  現時点において新型インフルエンザ発生していませんから、プレパンデミックワクチンを対象として対応を取っている、政策的なものを取っていっているわけです。このプレパンデミックワクチンが、高病原性の鳥インフルエンザに由来する、そういった新型インフルエンザの流行に備えているというのが世界的な対応になっております。我が国もそういうことで、鳥インフルエンザに感染した患者とか、あるいは鳥から分離したワクチンを基に製造されている、いわゆるH5N1、H5N1型の株をベースにしてワクチンを作っております。  でも、厚生労働白書にもありますように、世界の今そういった鳥インフルエンザの感染の状況については、このH5N1型と加えてもう一つ、H7N9型というものが中国等で発生して人に感染をしているという情報が入ってきておりますが、このH7N9株に対する検討というものはどのようになっているんでしょうか。

福田祐典厚生労働省健康局長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、中国におきましては、H7N9鳥インフルエンザウイルスによります人への感染が、平成二十五年以降、千五百六十七人報告をされているところでございます。現時点では、なお持続的な人から人への感染というものは確認をされていないわけでございますけれども、今こういった状況にあるということでございます。  プレパンデミックワクチンにつきましては、平成三十一年度に有効期限を迎え、買換えが必要であるというちょうどタイミングも来てございます。備蓄対象となりますワクチン株の選定につきましては、いわゆるリスクというものに対して適切に対応していくという、そういう観点が非常に重要でございますので、五月十四日にいわゆるワクチン選定に係るこういった関係の会議がございまして、そこのところで議論を開始をしているところでございます。  そういった状況も含めて、今後どういった形で議論をしていくべきかというような点につきましてまさに今議論が開始をされたということでございまして、引き続き専門家の意見も踏まえまして検討してまいりたいというふうに考えてございます。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 ありがとうございます。  このワクチンと並んで、新型インフルエンザの際に治療等に使われるものとしてお薬がございます。このインフルエンザの薬の備蓄についてお尋ねをしたいと思うんです。  これにつきましては、日本においてかなりの量を実は備蓄をなさっております。全国民の二五%の方々が罹患するかもしれないということで、その必要とされるであろうお薬を備蓄を、国と地方自治体、都道府県、分けてやっているわけですね。そして、一定の目標量に対して、常にそれについてはそういった備蓄の状況がなされているというふうに伺っております。  このインフルエンザ薬の備蓄量とか備蓄を維持するためにどういうふうに考えたらいいのかということについてお尋ねしたいと思うんですね。  というのは、何か先ほどワクチンについてもお話がありまして、これ一旦備蓄しますと、そのお薬というのはどうしても有効の期間というのが限定されているわけですね。ですから、どこかで、もしも幸運にも使わなければ、それを廃棄して新しいものに替えなければいけないという要素があります。  そしてもう一つは、こういったお薬というものについては、ワクチンの方も自分たちの生存権が懸かっているんですよね、きっと彼らワクチンにとって、あっ、済みません、ウイルスにとって言えば。ですから、ウイルスにとっては、そういったお薬を使われていたら、そのお薬に対して抵抗力を持った、そういったウイルスに変異をしていく可能性が十分あるわけですね。そうすると、こういう感染症のお薬というのは、常に、十年前に効果があったから十年後も効果ありますというわけにいかない。当然、その対象となっている病原性を持っているウイルスの方も変化をしていくわけです。そうすると、そういった耐性のウイルスがどのように出現しているのか。あるいは、我々のサイドでも新しいお薬を常時開発をしているわけです。そして、今まで以上に効果がある、安全性が高いというお薬も開発されてきているんです。  ですから、私は、このいわゆるインフルエンザ薬の備蓄とかあるいは備蓄量等の考え方というのは常時見直していく必要があると思うんですね。これについては国としてもうやられているとは思いますけれども、やはりこれは一定のインターバルでそれを毎回やるんだという仕組みで、そしてそれの判断した根拠というものを明確に情報として医療関係者と国民に対して伝える。それで、こういったお薬に今回は切り替えますよというふうになっていくんだと思うんです。  これに対して、国として今どういう対応を取っているかということについて教えていただきたいと思います。

福田祐典厚生労働省健康局長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  いわゆる新型インフルエンザ対策につきましては、内閣官房中心になりまして政府全体で対応しているところでございますけれども、新型インフルエンザ等対策特別措置法、それからそれに基づきます政府行動計画等に基づきまして適切な対応を取るように、先ほどもお話ございましたけれども、定期的に又は必要に応じて検討や会議体をもちまして、常にアップデートしながら最善の対策が取れるように議論を進めているところでございます。  そのうち、特に今委員御指摘ございました、いわゆる医薬品やワクチンについて、耐性のものや新しいもの、そういったものの導入や量という観点につきましては、これは厚生労働省の方でまずは技術的に検討をさせていただいた上で、これは厚生科学審議会の下部組織などを活用して技術的に検討した上で、政府全体の議論にそれを反映をさせるというような形で全体としては取り組まれているというところでございます。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 ありがとうございます。  では、次は、いわゆる新型インフルエンザじゃなくて、季節性のインフルエンザについて一問質問をさせていただきたいと思います。  この季節性のインフルエンザ、日本においてはもう毎年患者さんが発生しておりまして、多分、感染症の中で毎年最も多い数の患者が発生する病気というのは、これはインフルエンザだと思うんですね。  そして、このシーズン、昨年の秋ぐらいからこの春までに、この季節、今期のインフルエンザ、もう厚生労働省も最終的な報告が、もう終わりましたということがつい先日の厚生労働省サイドでされておりまして、十八日の公表で、今シーズンのインフルエンザの状況についての報告は終わりますということになっておりました。それによりますと、累積される推計患者さんの数が約二千二百五十七万人という数字だというんですね。これ、実は今までで最も多い数字ですね、数字として。  是非お願いしたいんですね。今すぐにこれは、どういう形、どういう経緯があったからこうなったかというのはすぐには解析できないかもしれません。是非、この後、厚生労働省として、専門家会議でもどこでも結構なんですけど、なぜ、去年も増えたと言った、そうしたら今年もっと増えてきている。この数字は、二千二百五十七万というと、先ほど言いました新型インフルエンザがはやった二〇〇九年のシーズンの日本における罹患患者数を超えているんですよ。それだけの患者さんが実は季節性のインフルエンザで発生しているんですね。  これ、どういうことでこういうふうになったのか。いろいろ理由は言われていますですね、今でも。だけど、是非国としても正確な検証をしていただいて、次のシーズンに対する、政策的に起こしていただきたいと思うんですけど、どうでしょう。

福田祐典厚生労働省健康局長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、今回の、今シーズンの流行につきましては、現在のいわゆる把握の仕方、統計の取り方になってから一番多いという形での状況になったわけでございます。その点につきましても、様々な世界的な流行の問題でございますとか、また今回につきましては、いわゆる通常はA型がはやった後でB型がとなるわけなんですが、A型とB型がかなり重なって発生をしたとか、幾つかの要因が既に言われておりますけれども、御指摘のとおり、私どもとしても今後の対策を的確にするためにも、必要な検証をした上でまた反映をさせてまいりたいというふうに考えてございます。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 ありがとうございます。  もう一つ、少し古くなるのですが教えてください。  実は、このインフルエンザのワクチンというのは、次のシーズンにどんなウイルスがアクティブになるか、どんな疾病になるだろうかということで、それに対応する、どのようなウイルスがはやって、それに対応して必要なワクチンの株といいましょうか、その成分を決めていくわけですね。  二〇一五年、それまでは、従来、三つのタイプの実はウイルスに対応するワクチン、それを一緒にして三価ワクチンと言われて、を作っておりました。それが二〇一五年には四価のワクチンに実はなりました。これについては、それなりに科学的な判断があってされたんだと思っておりますが。  実は、私が聞きたいのは、この四価になったら、製品中に必要とされるウイルスの含量というのはこれ当然増えてまいります。その当時の数字でいいますと、ミリリッター当たり九十マイクログラムから百二十マイクログラム、当然のことながら三分の四倍になっていくわけです。そうすると、これに伴って実はコストも上がらざるを得ないんだろうと思っておりますので、この製品は実際に値上がりをいたしました。  そして、この値上げにつきましては、高齢者に係るインフルエンザというのは、これは予防接種法で定める定期接種でもありまして、地方自治体が実施主体となっていわゆる接種をやっているわけですが、二〇一五年、この年度の地方交付税の増額措置というものがなされなかったというふうに伺っているんですね。そうすると、これはやはり地方自治体にとって、実際の製品が上がってくる、医療機関においても上がってくる。そして、私費の場合は、それは患者さんの御負担にちょっとお願いをしてというので乗せればいいけど、公費、いわゆる定期接種の場合というのは、これは本来、国としてもしかるべき対応を取るようになっているわけですけど、このときどういう対応を取られたのか、そしてその後どういう対応をされたのかについて教えていただきたいと思います。

福田祐典厚生労働省健康局長

○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。  予防接種法に基づく定期接種に係る費用につきましては、実施主体であります市町村により支弁をされてございます。一定割合が地方交付税によりまして措置をされるという仕組みでございます。また、地方交付税につきましては、前年度の秋から冬にかけまして要望、調整が行われているというのが実情でございます。  お話ありました季節性インフルエンザワクチンの株につきましては、例年、当年度の春から夏にかけて株を決定しているというところでございますが、平成二十七年度につきましては、平成二十七年五月に、従来の三価から四価ワクチンとすることとして製造株を決定をしたというものでございます。  このため、平成二十七年度におきましては、インフルエンザワクチンの値上げ分を地方交付税措置に反映することができなかったということでございまして、厚生労働省におきましては、平成二十七年九月に製造販売業者等に対しまして、インフルエンザの定期接種の運営が円滑に行われるように、ワクチン価格への配慮なども依頼をするなどの対応を行ったところでございます。また、こうしたことも踏まえまして、平成二十八年度以降におきましては、値上げ分を反映をした内容で地方交付税措置が行われたところでございます。  今後も、定期接種の実施に必要な財源につきましては、その確保に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 ありがとうございました。  ただ、局長、今お答えいただきましたけど、値上げについて、交付税措置が間に合わなかったから事業者に対してお願いしましたと言われましたけど、簡単に言われるけど、事業者というのは厚生労働大臣の許認可の下に生活しているんですよ。もう本当に箸の上げ下げまで全て管理されているんですよ。そこにお願いしましたと言われて、その方々が、事業者が嫌ですなんて言えっこないんですよ。そういった状況にあるということを踏まえて行政はやっていただきたいと思います。  大臣、お待たせいたしました。今までずっと、るる、技術的な問題が多かったものでして、局長とやり取りをさせていただきまして、今お話がありましたように、インフルエンザを取り上げたのは、やはりインフルエンザが毎年流行しておる国内最大の感染症だから一つの事例として実はインフルエンザを取り上げさせていただきました。インフルエンザ以外にも我が国が直面しております感染症等、多々ございます。新興感染症もあれば再興感染症もございます。  そして、前回、厚生労働委員会でも大臣にお尋ねさせていただきましたが、私は今、日本で喫緊の課題というのは実は輸入感染症に対する対策だろうというふうに考えておりまして、いろいろな政策課題がある中で、是非この輸入感染症対策というものをやっていただきたいと思っています。特に、今般では、沖縄県で端を発したはしかにつきましても、これも海外からの旅行者による感染だということが分かっております。  感染症対策の切り札というものは、残念ながら存在をしておりません。したがって、数多くの政策のパッケージの実行がこの対応には必要になると考えております。ただ、感染症に対する疾病に対しては、ワクチンで防げる疾病はワクチンで防ぐというのはやはり基本的な私は考え方ではないかというふうに思っております。  ドイツでは二〇一五年に予防法という法律が施行されまして、そこでは、予防を重視するということで、その中の一つとしては、ワクチンの推奨を図るようなことまでこの法律の中で実は取り組まれているということです。  我が国においては、制度は別でございますけれども、疾病の予防は国民の健康保持に寄与するとともに、医療費の削減にもつながるものでございます。ワクチン接種を拡充して積極的に奨励するような、そういった政策が必要と考えます。  最後に、大臣におまとめいただいてお答えをいただきたいと存じます。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 委員からは、インフルエンザあるいは新型インフルエンザを前提にるる御説明ないし御質問を頂戴したところであります。  感染症の発生あるいは蔓延を防ぐ、これを予防していく、そして、それにおいて予防接種の果たす役割、今委員御指摘のように大変大きなものがございます。  平成二十五年に予防接種法が改正をされました。予防接種に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために、平成二十六年三月に予防接種に関する基本的な計画が策定され、いわゆるワクチンギャップ、これ、外国と比べて日本でワクチンの接種が進んでいない、そういったものの解消、あるいは新たなワクチンの開発などを当面の目標として、この計画に沿って厚労省としても予防接種施策を進めさせていただいているところでございまして、今申し上げたワクチンギャップについては、随時、定期接種に対象ワクチンを追加するということ、また、ワクチン接種の研究開発については、開発優先度の高いワクチンというものを挙げて、研究費をそこへ交付をしていく、その開発を促進をしていく、こういうことを進めているところであります。  やっぱり当面、新型インフルエンザに対する対応、これはしっかりやっておく必要があると思いますが、同時に、今、麻疹のお話がありましたけれども、この麻疹は日本では基本的に言わば駆逐されているという状況になっているわけでありますけれども、海外から入ってくる、こういったことに対する、あるいはそれ以外の感染症もあります。海外から多くの方が日本に来られる、あるいは日本の方が海外で、本当にこれまで行っていないようなところにも行くような時代になってきているわけでありますから、そういった時代に合わせた十分な対応が必要だというふうに思います。  そういった意味においても、ワクチンで防げる疾病はワクチンで防ぐんだと、こういう基本的な考え方の下に、予防接種施策、これをしっかりと前へ進めていきたいというふうに思います。

藤井基之自由民主党・こころ

○藤井基之君 ありがとうございました。  終わります。

自見はなこ自由民主党・こころ

○自見はなこ君 自民党の自見はなこです。どうぞよろしくお願いいたします。  本日は、質問の機会をありがとうございます。厚生労働分野についての質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いをいたします。  国内外、様々な分野で課題が山積していることはここにいる我々皆が認識をしているところですが、国民の願いの多くは、安心の医療、介護、福祉を社会の仕組みの中で受けられるということと、また、私たち世代の願いや思いとしては、次の世代へ社会保障制度を持続可能性のあるものとしてバトンタッチ、渡していけるものにするということであります。  そして、社会全体も健全であり続けるために、立法府に身を置くことを許された我々にこの時期一体何ができるのかということを、現代社会が内外の諸情勢によりどういうふうに、この国の形そのものが一部変化していくということがありますけれども、そういったことを見極めた上で、中長期的に社会はどうあるべきか、公衆衛生学的な視点を持ってより多くの国民の幸せと福祉の向上につながっていく政策を行っていくということが非常に大切でありまして、この点においては、党派を超えて参議院の我々が担っている役割というものは非常に大きいと痛感をいたしております。  また同時に、厚生労働分野の担っている責任も大変重たく、安心して円滑に実行に移せるような行政の在り方も含めて、我々はそれぞれの立場で日々自らを省みて真摯に議論に向き合っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、質問に移ります。  一問目でございますが、臨床工学技士についての質問になります。  医療分野では、日々様々な医療機械に囲まれて臨床を行っております。  小児科でも外来で恐らく最も頻度高く使用するのは、呼吸器の症状を持ったお子さんが多いので、酸素モニターですとか、あるいは肺炎がないか見てみましょうねということでレントゲンですとか、それからおなかの痛いお子さんには超音波の機械、そういったものを私たちはよく使うことがあります。また、入院すると、今度は心電図のモニターですとか、あるいは子供は体重が非常に小さいですので、成人では一時間に八十ミリリットルの輸液量でよいところ、小児では一時間に二十ミリリットルだったりするので、非常に少ない量ですので点滴ポンプを使用したり、また、ICUに入ると、人工呼吸器や、時には体外循環の機器、透析の機器など、日々私たちは医療機器に囲まれながら臨床現場にいるわけであります。  そしてまた、近年、医療的ケア児が増加しているという背景には、新生児医療の発展ということももちろんありますが、彼らのうちの多くが自宅に帰れるようになったというその原因には、実は人工呼吸器の小型化にもあります。今は何とリュックに入れて持って帰ることもできまして、そしてリュックから蛇腹が出て、それをだっこしている赤ちゃんの喉にある気管との接合部に付けて、人工呼吸器で、だっこして散歩して、通院もできるということになっておりまして、在宅でも、音も小さくなって、そして操作もかなり簡便になっております。  さて、このような医療機器ですけれども、高度化、複雑化する医療分野の中で、生命維持管理装置などの医療機器の操作を担って、その安全な運用を確保するために保守点検、管理を行っているのが臨床工学技士という国家資格を持った専門職であります。  医療現場においては一緒にチームとして働く大事なパートナーでありまして、例えば男性、例えば成人になりますけれども、大動脈解離などで心臓外科などで急なオペ室に入室するというときは、その判断の正直なところ、手前、外来でちょっと怪しいなと思ったときから、頼りになる臨床工学技士さんを呼んで、心臓を止めて行う手術に使用する医療機器の準備を始めてもらったりもしていますし、また、透析室も臨床工学技士の皆様によって実際的には支えられております。  日本では、アメリカ、カナダ等の諸外国に続いて昭和六十二年に資格が法制化され、現在、約二万三千人が医療機関等で勤務していると言われていますが、医学的知識ばかりでなく工学的知識も必要があり、ますます高度な知識を必要とされているのが現状でございます。  ところが、この臨床工学技士養成を行う国立大学もございませんし、教育内容も平成十一年以降大きな見直しが行われていないというのが現状でございます。これらの医療機器の医療分野でのICT化がこれからますます加速化してまいります。ウエアラブルの医療機器というものももっと出現してくると思いますし、それから在宅医療での医療機器の管理、それから先ほど申し上げたICU、オペ室等での高度化する医療現場、それぞれにおける臨床工学技士に対する大きなニーズに応えるためにも、私はそれに対応する専門知識及び技能を修得した臨床工学技士が育成されていくことが極めて重要であると考えておりますが、いかがでしょうか。

武田俊彦厚生労働省医政局長

○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。  近年、医療技術が進歩し、医療機器が多様化、高度化しており、その操作や管理等の業務に必要とされる知識、技術の専門性は非常に高まってきているというふうに認識をしております。そうした中、臨床工学技士につきましては、医学的知識ばかりではなく工学的知識も有する医療機器の専門家として医療現場において果たし得る役割が大きくなってきているところでございます。  このような臨床工学技士に対する国民のニーズの増大に応えるためにも、厚生労働省といたしましては、今後、臨床実習の在り方を含めたカリキュラムの見直しを行うなど、国民の信頼と期待に応える優れた臨床工学技士の養成に努めてまいりたいというふうに考えております。

自見はなこ自由民主党・こころ

○自見はなこ君 ありがとうございます。是非よろしくお願いをいたしたいと思います。  それでは、次の質問に移ります。予防できる子供の死を予防したいということで、制度化が望まれている子供の死因究明、CDR、チャイルド・デス・レビューについて質問をいたします。  先進諸国では制度化がほとんど行われているのが現状であり、日本が大変遅れている分野でも残念ながらございます。厚生労働委員会でも質問させていただいておりますが、厚生労働省でPTが立ち上がったというふうに伺っていますが、その進捗についてお尋ねをいたします。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  御質問いただきましたCDR、チャイルド・デス・レビューにつきましては、予防可能な子供の死亡を減らすことを目的として、子供の死亡について死因を究明し、効果的な予防対策を考える仕組みであると思っております。平成二十九年の児童福祉法改正の附帯決議においても導入を検討するということになっております。  これまで、平成二十八年度から、医療機関における子供の死亡時の状況に関する情報収集や分析の方法などについて、三か年の調査研究を片一方で進めさせていただいております。その中で、今御質問いただきました省内のプロジェクトチームということで、こうした知見を踏まえて昨年十月に関係部局によるチームを立ち上げたところでございまして、これまで、本分野の研究者、先行研究をされている方、あるいは小児医療の関係者など、広く関係者の方々からヒアリングあるいは現地を見せていただいて論点整理を進めているところでございます。  今後は、こうした研究成果あるいはヒアリング結果などを踏まえつつ、まずは私ども、役所の中で必要な検討を進めさせていただきたいというふうに思っております。

自見はなこ自由民主党・こころ

○自見はなこ君 ありがとうございます。大変丁寧に進めていただいているとも伺っておりますので、是非よろしくお願いいたします。  ちょうど私の医局の先輩でもあります山中龍宏先生という先生がおられます。昭和四十九年に医学部を卒業された小児科の先生でありますけれども、昭和六十年の九月にプールの排水口に吸い込まれた中学校二年生の女の子をみとったところから、先生は、子供の事故というものは、アクシデント、すなわち予測できず運命的なものではなく、インジャリー、予測でき予防可能なものであるという観点から、その予防には社会全体が取り組む必要があるということで、様々な角度から現在活動を行っておられます。  NPO法人セーフ・キッズ・ジャパンの代表も務められておりますが、一歳以上の子供の死亡原因の第一位は残念ながら不慮の事故となっており、この状況は一九六〇年代から変わっておりません。  また、虐待の事例についても、個別の事例を掘り下げていくことももちろん非常に重要でありますが、同時に、社会全体で予防につながる施策は何かという公衆衛生学的な視点を追求していくことも我々の責任であるというふうに思っております。  亡くなった子供の命が返ってくることはありませんが、予防できる子供の死を社会全体で予防するという制度化は、遺族、そして後遺症を負いながらも懸命に治療を続けている方々、そして、そういった方々の治療に当たっている、あるいは亡くなるお子さんをみとる我々医療現場にいる人間としては大変切なる願いでございます。  山中先生が遭遇した事故、大変痛ましい事故でありましたが、それから実に三十年以上が経過をしております。制度化され、取組が積極的に行われている先進諸国では劇的な予防効果が実際に認められております。日本ではようやく、昨年八月にも公表された社会的養育ビジョンの中でも、CDRの法制化、五年以内にという言葉も書いていただいております。是非、実際の運用と、それから刑事訴訟法第四十七条との整合性も含めて、今後の運用に向けては精力的な検討をお願いしたいと思っております。  また、このような国会情勢の中ですが、ちょうどあしたの午前中に、超党派で、子供に対する医療中心になりますけれども、政策を考えていこうという議員連盟も設立に至る方向で現在準備を進めています。子供のことは超党派でやるべきことだと思っておりますので、皆々様の御指導をいただきたいというふうにも思っております。  また、あわせて、これも超党派でありますけれども、日本の死因究明については、死因究明等推進基本法が二〇一二年に制定され、二年間の時限立法でしたが、二〇一四年にその効力を残念ながら延長することができませんでした。引き続き死因究明等基本計画は閣議決定されておりますが、立法としては宙に浮いた状態になっております。是非、死因究明全体の議論も、再び立法のチャンスをいただきたいというふうに考えておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。  さて、次の予防という観点からですが、もう一問続けて加藤大臣にお伺いをしたいというふうに思います。  健康寿命の延伸ということやかかりつけ医の重要性など、近年、予防への取組の機運が盛り上がっていると感じております。その機運を高めている活動の一つに、日本健康会議というものがございます。すばらしい活動を行っており、健康銘柄、健康経営など、様々な言葉も最近聞かれるようになりましたが、これは民間組織が連携し、行政の全面的な支援の下、実効的な活動を行うために組織された活動体ということで、経済団体、医療団体、保険者などの民間組織や自治体が連携し、職場、地域で具体的な対策を実行していくことを目的として活動をされています。国民全体を巻き込んだこの意識改革、すばらしい視点であると思いますが、これは医療費という観点からも健全化を図っていこうというものだと思います。  是非、この加藤大臣の日本健康会議に対する思いをお聞かせいただけたらと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からお話がありました日本健康会議、お話しのように、日本医師会の横倉会長、日本商工会議所の三村会頭を始め、医療関係団体、また保険者団体、そしてまた自治体の首長さんにも入っていただいて、経済界のリーダー、二〇一五年に発足をいたしました。  そして、予防、健康づくりの実現に向けて、二〇二〇年をターゲットイヤーとして八つの宣言、具体的な目標も掲げて、毎年度、毎年その進捗状況も確認をしているわけでありまして、民間主導で健康寿命延伸をしていくということ、そして、そこにおいてはやはり適正な医療を実現をしていく、様々な地域においてこういう取組をしたら、実際医療費も削減するし健康寿命や地域の皆さん方の健康度合いもこう進捗していると、そういったことをお互いに共有化してそれで前に進めていこうということで、私も当初からこの会にはいろいろ関与させていただいて、そして本当に広がりが思った以上に早く広がっていただいて、そして本当に、それぞれの首長さんのみならず、企業の経営される方々、まあ医療界の方は当然といえば当然かもしれませんが、大変高い関心を持っていただいておりますし、また、今年二月には静岡県と宮城県で地域版の日本健康会議が開催されるということで、更に県単位あるいは市単位でこうした取組が進んでいるところであります。  是非、こうした取組、またこれ以外にもいろんな取組がありますから、そうした民間の取組とも連携をしながら、また省庁においても、私どもだけではなくて、内閣官房、経産省、またさらには国交省等々、様々な役所とも連携をしながら、こうした取組が更に深まり、そして広がっていけるように取り組んでいきたいと思います。

自見はなこ自由民主党・こころ

○自見はなこ君 ありがとうございます。  地域版も含めて、おっしゃるとおり、思っているよりも速いスピードでどんどんと広がっているというふうに私も感じております。  そして、加藤大臣がここまで先導していただきました活動というのが、二〇二五年に誘致を目指しております大阪万博にもつながることだと思っております。テーマが、いのち輝く未来社会デザイン、SDGsの実現をソサエティー五・〇と組み合わせて行っているこの誘致活動でありますが、現在、国際的な選挙の真っ最中でもあります。秋に向けて是非勝ち取っていただきたいなと、勝ち取っていきたいなというふうに思っておりますが、日本医師会長の横倉義武先生が去年の十月から皆様のおかげで世界医師会長の任を務めさせていただいておりますが、実はピカチュウとそしてコシノジュンコさんらに並びまして、世界万博誘致活動の特使も拝命をしているところであります。  是非、日本健康会議の動きが経産省の行っているヘルスケア産業協議会との動きとも整合性を持って、オールジャパンの体制で発展していきますよう応援しておりますので、どうぞこれからもよろしくお願い申し上げます。  さて、次の質問に移ります。本日、配付資料をお渡しをさせていただいております。新聞記事になります。ここからは、残りの時間、外国人観光客の医療問題についての質問に移っていきたいというふうに思います。  私は、社会保障の維持のために最も大切なことの一つが、国の富を増やすことにより税収を増やすことにあるというふうに思っております。そういった観点から、我々のような社会保障分野に足場を置く人間は、ただ給付を受けるといった観点からの発想だけではなく、真に持続可能性のある健全な社会保障のために新たな産業を育成していくことや、あるいは、ほっておくと大きな問題になるようなことには、あらかじめ課題に対応し、賢明に、賢く明るくの方の賢明にですけれども、賢明に国民医療の発展に貢献していく必要があるというふうに思っております。  その意味で申し上げれば、観光産業、旅行業という分野は、長年の諸先輩方の観光立国に対する思いや活動の積み重ねが、現政権になりまして、観光に、来日しやすいようなビザに関する取組ですとかあるいはCIQ体制整備を含めたそういった具体的な施策が実際の数値となって大きく実りの時期を迎え始めています。今年は特にですけれども、今は年間二千九百万人まで訪日外国人観光客が増加が達成をするということ、快挙を成し遂げておりますし、その中で日本の文化の良さを知っていただき、是非また来ていただきたい、リピーターになっていただきたいというふうに思っています。  来年にはラグビーのワールドカップ、そして再来年にはついに東京オリンピック・パラリンピックが開催、二〇二五年には是非、先ほども申し上げましたけれども、大阪万博も来てほしいと思っておりますが、この国家的なイベントも控え、今、まさに二〇三〇年の六千万人という目標が現実味のある数値として迫ってきているところであります。そして、日本の基幹産業の一つとして急成長しているなと肌で我々一人一人も感じているのではないかと思います。  さて、その訪日する外国人観光客の方々でありますが、全体の七割が民間の医療保険に加入しているものの、三割の方が加入せずに旅行をされており、かつ全体数は急激なスピードで伸びております。数値としては、約四%の方が滞在中に大きなけが、そして病気の症状に見舞われてしまうということで、沖縄の医療機関ではいろいろな課題があると、解決したい課題があるということで、一月に沖縄県医師会の要請で現地の視察をしてまいりました。その内容を三月の厚生労働委員会でも前回質問させていただいております。  その際、加藤大臣からは、体制整備に関しては極めて重要だとのお言葉をいただいたところでありますが、その後でありますが、自民党の中でも、三月から約六回にわたりまして、萩生田光一座長、鶴保庸介幹事長の下で私は事務局長を拝命いたしまして、外国人観光客に対する医療PTということでヒアリングなどをさせていただきました。そうしたところ、大変勉強になることがたくさんございました。  観光客の方が一番初めに接触するであろう、体調が悪くなったときに接触するであろう方々というのは恐らく旅行業の方々、観光業の方々であると思いますが、実は彼らも大変大きな悩みを抱えておりました。ホテルのフロントにその方たちが来て、そして日本語で医療機関を探したところ、医療機関から、医療通訳としてフロントの方に同行してほしいとか、あるいは価格は幾らになるか分からないけど高額になることをあらかじめ了承してから連れてきてほしいとか、また、同行したスタッフに感染症がうつってしまって健康被害も出てしまいましたとか、医療機関と、そして観光業、旅行業とのコミュニケーションの場面が極端に低いなということも大変勉強になりました。  また、加えてでございますけれども、支払体制に関しては、医療機関も、キャッシュレスのところ、キャッシュレス決済のところは実は未払が非常に少ないということも分かってまいりました。このキャッシュレス決済に対する遅れというものは、実は医療機関だけではなく観光業、例えば温泉街の小さな商店でも対応ができておらず、利益の向上につなげられていないということなど、実は、医療界と共通の課題で困っているということも明らかになり、これもまた大変勉強になったところでありました。  加えまして、このPTで明らかになったこと、特に医療機関においてですが、診療時間が多言語対応で非常に長くなるということも分かりまして、医療通訳の人材やICTのツールの普及の必要性、又は支払に関しても、実は取組を集中的にしている病院では非常に訓練されたコーディネーターがいるということから未払はかなり抑えられているということも分かり、具体的な取組、そして体制強化の在り方が見えたところでありまして、四月の二十七日に提言を取りまとめさせていただきました。  政府におかれましては、訪日外国人に対する適切な医療等の確保に関するワーキンググループを設置したというふうに伺っておりますが、その進捗状況はいかがでしょうか。

岡本利久内閣官房内閣参事官

○政府参考人(岡本利久君) お答えいたします。  政府におきましては、三月二十二日に、総理を本部長とし、全国務大臣を本部員としております健康・医療戦略推進本部の下に訪日外国人に対する適切な医療等の確保に関するワーキンググループを設置し、近年の訪日外国人の増加に伴う医療の提供等に関して、関係府省で連携して検討を進めております。  自由民主党におきまして取りまとめられました外国人観光客に対する快適な医療の確保に向けた第一次提言も十分に踏まえまして、窓口での身元確認などの医療機関におけるマニュアルの整備、多言語でのコミュニケーションの対応、人材の育成、外国人観光客への適切な対応の仕方の整理などの制度整備、あるいは円滑な支払の確保といった点につきまして、いつまでに何を行うか、施策の具体化を図ってまいります。  可及的速やかにワーキンググループとして取りまとめを行い、結果を公表するとともに、関係団体、自治体等に周知しつつ、対応を進めてまいりたいと考えております。

自見はなこ自由民主党・こころ

○自見はなこ君 ありがとうございます。  国際的なイベント、めじろ押しでございますので、是非、可及的速やかにという点、何とぞよろしくお願いいたします。  また、続けてあと二問、加藤大臣にお伺いしたいと思います。また医療費に関してであります。  この外国人観光客が受診をされまして、そして支払う医療費というものは自由診療の枠でございます。  この医療費に関して、実はアンケートを取ったものがあります。これは観光庁が取ったアンケートでございますが、三千七百四十九の救急医療告示病院と、平成二十七年度に訪日外国人医療機関として観光庁から選定された二百八十二の約四千の医療機関にアンケートを行ったところ、これは厚労省かもしれません、済みません、行ったアンケートの主体は厚労省だと思います。大変失礼いたしました。行ったところ、八三%の医療機関が、日本人が医療を受けたときに保険点数を一点十円として換算しておりますけれども、この一点十円換算で請求していたということが分かりました。  ただ、ここから続きがございまして、外国人の方が受診が多いところというところでは実は一点二十円以上の請求金額になるなど、請求している実際の金額というものが、先ほどの申し上げた一点十円と比べ、換算したものと比べますと高額になっているという傾向がありました。  これは、私の考えでは、元々、申し上げましたとおり自由診療でございますので、適切に価格転嫁を利用者にしていただくという認識を医療機関に持っていただくというのが非常に大事なことでありますが、沖縄の現地の視察でもありましたけれども、申し訳ないから請求できないといって赤字をずっとかぶっている、医療通訳代ですとかコーディネーター代とかを持ち出ししているという医療機関も多々あったわけであります。このような外国人の観光客に関しましての医療費というものは自由診療でありましたが、現場の余りにも医療機関が慣れていないという実態もございます。  ここで質問でございますけれども、こういった現状がある中で、訪日の外国人が突然来られたときの診療価格の設定の在り方についての認識と、そして今後の検討の方向性についてのお考えをお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 委員からお話がありましたように、訪日外国人の方が日本で医療機関を受診された場合、通常、我が国の医療保険に入っておりませんから、いわゆる自由診療ということでなるわけであります。  自由診療でありますから、具体的な価格の設定に当たっては、個々の医療機関において診療に係る適切なコストを踏まえて価格を設定する、これは別に訪日外国人とかいうことではなくて、自由診療というのはそもそもそういうものであるということであります。  厚生労働省が平成二十八年に実施した調査では、訪日外国人に対する診療の場合も、八三%の医療機関においては便宜的に我が国の医療保険の診療報酬点数を活用し、したがって、診療報酬一点当たり十円とか消費税込みで一・〇八円とか十一円とか、そういう換算で請求をしている。  また、今お話がありましたけれども、外国から外来患者を年間五百一名以上受け入れている医療機関に限って見ると、そのうち約半数の医療機関では、先ほどの診療報酬点数一点当たり二十円以上ということですから、二倍あるいはそれ以上の価格を設定して、これには、外国人受入れのための通訳等附帯サービス等、体制整備などに要する費用が価格に反映されているというふうに思うわけであります。  訪日外国人の診療に関する価格設定の在り方についてはこれまでも様々な御意見をいただいているところでございますので、私どもとしても、観光立国ということで推進をしていく、そういう観点も含めて、医療機関において訪日外国人の方が安心して医療を受けていただくための環境整備という観点からも、その具体的な提示の方法等について検討を進め、外国人患者の受入れ体制の整備をしっかりと図っていきたいというふうに思います。

自見はなこ自由民主党・こころ

○自見はなこ君 是非、引き続き分かりやすい考え方の提示というものをお願いしたいと思います。  続きまして、加藤大臣に、引き続きでございますけれども、自民党の中の提言にも記載をさせていただきました、また、先ほどにも言及をさせていただきましたが、ホテルに関しても、困った話たくさんございました。観光業、旅行業の方々も含めて、業界分野横断的な関係者による協議会の設置が必要だと思うということを提言にも記載をさせていただきましたが、それについての御認識と、また今後の取組についてのお考えをお伺いいたします。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、先ほど十・八と言うところを一・〇八と申し上げましたので、訂正をさせていただきたいと思います。  今御指摘の点でありますけれども、先ほども委員お話がありましたように、海外から来れば、多分、我々も海外に行けば、調子が悪いときに、やはりホテルのフロントとかあるいはツーリストの方、ツーリスト業者というんでしょうかね、そこへこんなことがあるんだけどと相談するというのがまあ一般的なんだろうというふうに思います。  実際、ホテル等々あるいは旅館等々においても、そうした相談を受けて、それに対する対応において様々な御苦労があるということもお聞かせをいただいているわけでありますので、そういった意味で、もちろん医療機関はもとよりでありますけれども、宿泊業者の方あるいは旅行業者、そして医療機関等が連携をして、そして、急病をされたとかけがをされた訪日外国人の方が適切に医療機関につないでいける体制をつくっていく、そのためにも協議会を設置していくということは大変大事なことだというふうに思います。やはり協議会をつくっていくためには、民間の方だけではなくて、都道府県を始め自治体の関係者の方にやはりこの音頭取りをしていただくということが大事だと思います。  自治体の保健衛生部局、また観光部局などが横断的に多くの関係業界と協力をしていただく、また、訪日外国人が受診できる医療機関の環境整備や訪日外国人誘致等の関係施策を整合的にその地域地域で進めていただくということが大変大事だと思っておりまして、既に先進的に取組をしておられる地域もありますので、そういった事例等を全国にもお伝えをしながら、関係省庁が、私ども厚労省のみならず関係省庁とも連携の下、そうした対策協議会、こういったものが自治体と協力しながらどうやっていったらより効果的にそうした協議会をつくっていけるのか、また機能していくのか、そんなことも検討しながら、また、先ほど申し上げた、各地域において先進事例、こういったことも啓発等々を図らせていただきたいと思います。

自見はなこ自由民主党・こころ

○自見はなこ君 ありがとうございました。  沖縄県にいたときも、医療をつかさどる部局とそれから観光をつかさどる部局が、やはりどこまでがお互いのテリトリーでということで大変葛藤があるのも雰囲気で感じたところでありますので、是非そういった協議会を設置するに当たりましては、関係者が相対、手を携えて、そして国も同じように、厚労省と観光庁等含めて、それぞれの関係する、経産省もそうだと思いますし、それ以外の関係する方々皆々で協力して、この対策を進めていけたらと思っております。  また、医療界も、七月四日でございますけれども、日本医師会の中で全国の担当の理事を選出をいたしまして連絡協議会を、全国の理事を集めての連絡協議会を行うことと予定をしております。それに、その後でございますけれども、またこういったところを継続的に取り組むような仕組みも検討しているやにも聞いておりますので、是非、業界団体横断的な取組を我々も一致して進めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。  用意をした質問たくさんございましたけれども、時間がもうそろそろ迫っておりますので、残りはコメントだけにさせていただきます。  このPTを行わせていただきまして分かったことも幾つかございました。それは、やはり実態把握をしている自治体が余りに少ないということでもありました。特に、自由診療という枠組みでございますので、その方が医療渡航で来たのか、あるいは突然の急病なのかけがなのか、あるいは観光ビザで来たけれども計画的に医療を受けているのか、これらは全く区別をされて把握をされておりません。そして、パスポートや医療渡航のビザ、こういったもののコピーも取っていない。我々は、医療機関では本人確認が何よりも重要なことでありまして、輸血をして、違う型の血液型を輸血をしたら死に至るという医療安全の観点からも、本人確認というのは厳格に行う必要があるんであろうと思っております。  こういった実態把握を含めて、しっかりと対策を練っていくことを厚生労働省を始めとした関係省庁の皆々様にはもう強くお願いをして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。  今日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。  まず、厚労省の加藤大臣の質問に入る前に、会計検査院の方に質問していきたいと思います。  この一年を振り返ると、どうしてもこの森友学園の国有地払下げの問題に触れなければいけません。この再検査の問題についてお尋ねをいたします。  会計検査院は内閣からも独立した憲法上の機関であり、国や法律で定められた機関の会計を検査し、会計経理が正しく行われるように監督する責務を持っていらっしゃいます。会計検査院、平成二十九年三月六日に参議院予算委員会から学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する状況についての会計検査の要請を受けられて、そして、その結果を八か月たった昨年十一月二十二日に報告をされています。  この報告書の問題は、国有地の払下げ額を減額した根拠となる関係資料がないという前提で行われたこと、そして、報告後に新聞社によって関係文書の存在が報道され、財務省自身も三月十二日に決裁文書などを改ざんしたことを認め、その後も森友学園側との交渉記録などの存在が明らかにされています。  今回の森友学園問題のこの検査については、十分な体制と時間を掛けて検査したものと思われますが、結果として、肝腎要な売却に関連した交渉経過の記録、それがないままに、見逃したままに検査をされたということに課題があるのではないかと思います。  会計検査院、三月十六日の予算委員会、また三月二十日の予算委員会でも、白委員、そして藤田委員両委員が再検査が必要ではないかというふうな質問を出しまして、それに対して河戸院長、再検査をするということでお答えになられています。  現在、再検査がどのような体制、どのような方法で進められているのか、院長より実施状況についてお聞かせいただけますか。

河戸光彦会計検査院長

○会計検査院長(河戸光彦君) 本件につきましては、国会での御議論を踏まえまして、決裁文書の書換えに至る経緯やその内容を確認するとともに、交渉記録の存否につきましても確認をするなどして、鋭意調査を進めております。  報告の時期につきましては、結果がまとまり次第、適切な方法で報告を行いたいと考えております。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 ありがとうございます。  森友学園に関しては、日々新たな動きが今も出ております。交渉記録、二十三日に新たなものが出てくるというような予定になっておりますけれども、会計検査院における再検査は是非とも公正、厳格に行っていただきたいというふうに思っています。  会計検査院法第二十六条、「会計検査院は、検査上の必要により検査を受けるものに帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出を求め、又は関係者に質問し若しくは出頭を求めることができる。この場合において、帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出の求めを受け、又は質問され若しくは出頭の求めを受けたものは、これに応じなければならない。」というふうにされています。  河戸院長から見て、こうしたことに対して提出義務を財務省は果たしたのかという観点で見れば、いかがなんでしょうか。

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) しばらく速記を止めてください。    〔速記中止〕

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 速記を起こしてください。

河戸光彦会計検査院長

○会計検査院長(河戸光彦君) ただいま御紹介いただきましたように、会計検査院には様々な権限が与えられております。そういった形の会計検査のための手当てにつきまして、我々としてもその権限をしっかりと行使してまいりたいと思っております。  今回、財務省から書き換えられた文書に基づいて報告なされましたので、そういったことも踏まえまして適切に対処していきたいと考えております。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 財務省に対して要望したけれども出てこなかったということなんですけれども、財務省からないと言われても、本当にないのかということで厳しく提出を求めたのかというふうな疑義もありますし、本気で探されましたかということをいま一度問うておきたいというふうに思います。是非とも、今読みました条文の趣旨を踏まえて、検査対象の書類の把握、着実に以降、検査を進められますようお願いを申し上げておきたいと思います。  加えて、会計検査院の権限や機能強化についても一つ御質問したいと思います。  今日、内閣の機能や力が非常に強くなって、とりわけ首相や官房長官、さらには首相秘書官など官邸官僚が大きな権限を振るっているのではないかとの見方が強まっています。森友学園の問題、国家戦略特区による加計学園の獣医学部新設の問題、公文書の改ざんや隠蔽なども、相対的に各省庁の内部統制や自律性が弱まっているのではないかと見られております。内閣、とりわけ官邸に権限が集中することによる弊害を取り除き、また政府内の不祥事を未然に防ぐためには、三権分立に基づく国会や裁判所の行政への監視、抑制機能のほかに、内閣に対して一定の抑止力を持つ独立した第三者機関、例えば人事院や会計検査院、そして公文書管理委員会などの役割が増してきているのではないかと思います。  とりわけ、会計検査院は唯一憲法で規定された独立機関であります。大いにその役割が期待されるわけですが、現在、限られた定員と予算の下で広範囲にわたる膨大な検査業務をこなしておられます。この「会計検査のあらまし」という本を私も読ませていただいて、平成二十九年度だけでも莫大な量を会計検査院千二百人でさばいていらっしゃる。この人数はアメリカの三分の一の人数しかいらっしゃらないということですが、実施率を見ると、検査対象一万一千百二十八件に対して、検査がきちんと実施されたのは二千九百四十一件、二六%相当にしかすぎないんですよ。したがって、本当に今の人数とか予算でやっていけるのかというふうな、そういう疑義も生じてきます。  現在そういった限られた人数の中なんですけれども、より検査する能力を高めるために本当に必要なのであれば、それ相応の体制を組まれていくべきではないかというふうに思いますが、院長より御見解があればお願いします。

河戸光彦会計検査院長

○会計検査院長(河戸光彦君) お尋ねの組織の在り方や権限の強化につきましては、立法政策に関わる問題でございますのでお答えを差し控えさせていただきたいと存じますが、会計検査院法につきましては、平成十七年に参議院決算委員会におきまして会計検査機能の充実等について御検討いただき、検査を受けるものの受検義務の明記等を内容とする改正を決算委員会の御提案で行っていただいた経緯がございます。  そのような法改正により、会計検査院は現在においても、検査を受けるものなどに対して、実地の検査や資料等の要求など、様々な権限等を活用して検査を実施することなどが可能となっております。また、職員に対する研修の充実強化に努め、検査能力の向上を図ったり検査体制の整備などの施策を講じたりしているところでございます。  会計検査院といたしましては、内閣から独立した憲法上の機関として、国や法律に定められた機関の会計を検査し、会計経理が適正に行われるように監督するという職責を担っていることを改めまして認識し、与えられた権限を活用してしっかりと検査を行い、国民の皆様の期待に応えてまいりたいと考えております。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 ありがとうございます。  今の状況だと、会計検査はしっかりやっているのかというふうな国民の指摘もあります。検査院の方、質問を取りに来ていただいたときに、河戸院長は大変怖い方です、厳しい方ですよというふうなことも聞いて少し安心しておりますので、是非その厳しさを各省庁に向けて発揮いただきますようお願いを申し上げておきたいと思います。  ありがとうございました。  それでは、続きまして、加藤大臣に質問させていただきたいと思います。  まず、厚生労働省への会計検査報告ということなんですが、まず大前提として、今回、本日、平成二十八年度の決算報告を議題とする委員会でありますので、会計検査院における平成二十八年度決算検査報告書を拝見してきたんですけれども、この会計検査の結果を見れば、残念なことですが、厚生労働省が不正事項と指摘されたものが百二十七件、意見を表示し又は処置を要求した事項が五件、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項三件、合計百三十五件もこの指摘を受けていらっしゃいまして、各省庁と比べても断トツでトップということになっております。  最近では、裁量問題に関するずさんな労働時間の調査や年金機構におけるデータ管理の委託の問題なども浮上しておりまして、確かに厚生労働省は行政の分野も広くて予算も大規模でありますが、今後はやはり法令にのっとった公正で厳密、正確な業務を推進してほしいというふうに思いますが、加藤大臣、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からもお話がありましたように、厚生労働行政、国民の皆さんの本当に生活に密着している様々な分野がございます。したがって、その分野において法令や予算にのっとって適正に運営していくということが何よりも大事だと。  そういった意味において、会計検査院から百を超える御指摘をいただいて、残念ながらワーストワンという御指摘もいただきました。その点もしっかりと反省しながら、また、個々いただきました御指摘には真摯に対応し、そうした事象の改善に努めさせていただきたいと思います。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 国民にとって最も身近で最もやはり近いというか関心のあるのが厚労省の案件だというふうに思います。是非とも、今後、厳格な運用をお願い申し上げておきたいと思います。  その上で、厚労省の関連でまず一つ目、医療保険の財政の件についてお伺いをしていきたいと思います。  健康保険組合の解散の問題と財政の赤字の問題について触れます。高齢化が一段と進む中で、国際的にも大きな評価を得ている国民皆保険制度ですが、我が国のこの医療保険制度が今後も健全かつ安定的に運用されるよう、財政の視点に立って質問させていただきます。  最近、規模の大きい健康保険組合の解散を伝える報道が目に付きます。例えば、四十八万六千人の加入者を抱える人材派遣健康保険組合が今年度中の解散を予定しています。また、十六万人が加入している生活協同組合の日生協健康保険組合も今年度中の解散を検討していると報道されております。これら健康保険組合が解散する主な要因は、前期高齢者の納付金や後期高齢者支援金の増大による財政の赤字化であります。  ここで生じる問題は、健康保険組合が解散すると従業員は協会けんぽに移籍するということになりますが、この協会けんぽに行くと、一六・四%もの国の補助が行われますので、国の歳出だけで見れば増加するということになります。今紹介した解散予定の二つの健保が協会けんぽに移行した場合、新たな公費の負担は、試算ですけど、二百億円とも言われております。  また、健康保険組合連合会が先月、四月二十三日に発表しました各組合の今年度の予算の集計値では、全組合一千三百八十九組合のうち、何と六〇%、六割を超える組合は予算上で赤字になるという報告があります。  資料一を御覧ください。  資料一にありますとおり、加えて、平均の保険料率、前年比〇・〇五一ポイント増えておりまして、これ、毎年毎年毎年健康保険料増え続けて、何と九・二一五%ということで、過去最高にまで今達しているということです。しかも、この加盟している組合千三百八十九のうち二三%に当たる三百十三組合、二三%はもう既にこの健康保険料が一〇%を超えているというような状況です。一〇%を超えるということは、協会けんぽよりも負担率が高いということですので、いつ解散してもおかしくないという、そういう状況にあります。  解散に関しては資料二を御覧ください。  これまた、毎年毎年解散し続けて、平成十九年千五百十八あった健保組合、現在までに百九の組合が解散しておりまして、その被保険者、それから被扶養者の数を足すと合計百十万人を超えているということでもあります。これだけ見ても、かなりの公費の負担がこの十年間に大きくなっている、負担増になっているということが分かるかと思います。これから続くであろう解散は現実のものとしてやはり捉えていくべきではないかという指摘であります。  まず、厚労省として、このような健保組合の財政状況や解散に追い込まれる状況についてどのように認識されているのか、お答えいただければと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘の報道等も、あるいは数字等もありましたけれども、まず、健保組合の予算でありますけれども、一般に、年度途中で保険給付費や保健事業費といった支出に充てる財源に不足が生じることがないように、言わば一定の安全率というんでしょうかね、そういったものを見込みながら編成をされているわけでありまして、実際に決算の姿を見ると少し姿が変わってきているのかなと。予算の段階では赤字であるものが決算の段階では黒字に転じているわけであります。ただ、その場合見ておかなければいけないのは、やはり予算で赤字であることを前提に保険料率を上げているわけですね。ですから、そのことはよく見ておく必要があるんだろうというふうに思います。  最近の財政の状況でありますけれども、赤字の組合数、決算での赤字の組合数、これは減少傾向にあります。それから保険料率の伸びも、先ほど表をお示しいただきましたけれども、これまでぐぐぐぐっと伸びたものが、増加傾向にはあるものの、その増加率はかなり下がってきているということが言えるんだろうと思います。  それから、やはり義務的経費に占める高齢者医療の拠出負担割合が高いということをよく言われる、要するに、自分たちの保険組合に出す拠出よりは、使っている費用よりはそういったものに出す方が金額的にも多くなっていると、こういう御指摘もいただいております。  ただ、その伸びを見ると、ここに来て伸びは横ばいないし微増という形に推移をしているということでありますので、今の時点で急激に悪化をしているという認識ではございませんけれども、しかし、今申し上げたような点についてはしっかり配意をしていく必要があるんだろうというふうに思います。  また、健康保険組合、やはりこれ公的医療保険制度の重要な担い手でありますので、この健保組合が財政健全化をしっかり図りながら、必要な組合員に対するサービスといいましょうか、対応をしていただくということが大変大事であります。  したがって、現行下においても、健康保険組合連合会とも連携して、財政が悪化した保険組合についてはその要因等を丁寧に検証、分析し、現在行っている財政が悪化した組合への財政支援、これを行っておりますが、これはもう悪くなってからでありますから、悪くなりそうなというものについても、様々な指標からそれを探知し、そして必要な指導や相談等の支援に取り組んでいきたいと思っております。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 ありがとうございます。  既に、様々な支援含めて、財政が悪化しているところについてはされているということなんですが、やはり私たち、過去の歴史を見ていると、国に納めるための、その高齢者費用の拠出金の負担増を賄うために保険料率を上げてきたという歴史があります。  したがって、働いている健保のその保険料を納めている人からすれば、自分たちは精いっぱい努力をして、レセプトチェックをしよう、要するに、医療機関かかれば必ず領収書をもらって、点数は付け過ぎていないか自分らでチェックしようだとか、いわゆるジェネリックの薬を使いましょうということで申し出る運動をしたり、本当、ありとあらゆる運動をしながら自分たちの財政自体は下げる努力をし続けているんです。  ところが、幾ら下げ続けても、一生懸命努力しても、国から決められたら取っていかれますねというふうな論議があるわけです。しかも、これ、もしもこのまま健保の組合がどんどん解散すれば、国も財政悪化になりますし、加えて、自分たちでやっている健康増進のための様々な取組ができなくなってしまいます。したがって、最終的には健康な体をつくって医療機関にかからないようにしようというふうなことまで損なわれるので、単に表面上の財政の負担増だけではなく、長期にわたって影響を及ぼすのではないかなと思っています。  そんなところから、一九八三年に発足しました老人保健制度時からの、その制度間財政調整としての高齢者の医療について被用者保険がその財源の大きな部分を賄ってきたというこの歴史を振り返りますと、財政調整モデルというのは、財政間の調整をしていくというモデルは、今日に至ってまさに医療費の膨張を助長し、国として財政負担を増やすという、政策目標と逆行するようなことになっていないかという見方もあるかと思います。  ここで、高齢者医療の負担の在り方を検討するとともに医療費全体を抑制する様々な施策を展開し、特に、申し訳ないんですが、健康保険組合に関しては高齢者医療費の負担に上限をやっぱり設けていく、自分たちの出しているものが半分以上、加藤大臣も御認識のとおり、国のために使われていくというふうなことについて本当にいいのかという論議も出ておりますので、是非ともそういった措置を講ずるべきと考えますが、加藤大臣、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 高齢者の方々の医療費をどういうふうに負担をするのかと、これまでもいろいろ議論がありました。  これまでは、仕事をしていなければ国民健康保険に入っておられて、この国民健康保険をどういう形でほかで支援をしていくのか、様々な議論があった中で今のいわゆる後期高齢者医療制度というものがスタートし、そして、いずれにしても社会全体で連帯をしていく、その中で、自己負担を除いた公費で約五割、現役世代からの後期高齢者支援金で約四割、保険料で一割と、これは後期高齢者制度についてでありますけれども、そういう制度に今なっているわけであります。  後期高齢者が増えていく中で医療費が増加をしている、そして、この中においてこの制度の持続可能性を高めていくためには、世代間と世代内の負担の公平、これを図っていくことが必要でありまして、簡単に言えば、負担能力に応じた負担を求めていくということで、高額療養費制度の見直しとか、あるいは後期高齢者の保険料軽減特例の見直しといった形で、高齢者の方についてもそういった形での見直しをさせていただきました。  また、被用者保険者については、拠出金負担が重たい保険者の負担軽減あるいは高齢者医療運営円滑化等補助金の段階的な拡充など、様々な支援を行って負担の軽減も図ってきたわけでありまして、いずれにしても、高齢者の取り巻く環境、あるいはこれからの高齢者の増加の動向を含め、高齢者医療費の動向、そして健保組合も含めた各保険者あるいは国、地方の財政状況、こういったことも踏まえながら不断に検討していくことは当然必要だろうというふうに思いますし、また同時に、それぞれの、いわゆる壮年期からしっかり健康を確保していただくということは、あるいは予防づくりをしていただくということは医療費の適正化という観点からも大変必要であり、そういった部分においても、健康保険組合にもその部分を相当担っていただかなければならないわけでありますので、そういった意味で、インセンティブとして後期高齢者支援金の加算・減算制度というのがありますけれども、今年度から、評価指標について、特定健診とか保健指導の実施率のみならず、糖尿病の重症化予防等の取組をこれを追加していくとか、あるいは加減、減算率、今、本当に、スタートにおいては〇・二三%の加算率、減算率が〇・〇五%というところからスタートしているわけでありますけれども、段階的に一〇%に引き上げ、頑張っていただいているところにはしっかりそれを応援をしていく、そういった見直しを進めていく中で、健康組合においてもそうした予防、健康づくり、あるいは医療費の適正化に積極的に取り組んでいただけるよう、我々としても必要な支援あるいは環境の整備を図っていきたいと思います。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 ありがとうございます。  様々既に考えていただいているのかもしれませんが、あと二つ、ちょっと提案をしておきたいと思います。  医療費抑制に関してということで、最近、外国人が日本での治療目的で留学のビザを取得して日本に入国し、国民健康保険を使って高額な治療を受けるというケースが増えております。  先般も、報道で、七十歳以上の方が留学なんだということで入ってこられて、C型肝炎の治療とか、高額のがんの治療薬オプジーボを使っているというようなケースも報告されていますが、今、留学のビザは年齢に関係なく取得が可能ということで、三か月以上滞在すればもう国保に入ってくださいということで、入るのはいいんですけど、自見委員との課題意識とはちょっと逆転するかもしれませんが、入ることで確実に回収できるものの、それが国の負担になっていないかという指摘なんですね。  この辺りどうしていくのかということ、ちょっと大きな課題にこれからもなるのではないかと思いますので、何らかの対策が必要だという指摘と、もう一点は、国保の財政調整交付金、これを見せていただきましたら、特に国保についての交付、七・七億の過大の交付があったというふうな事例、ケースが報告されております。七億を超える過大な交付があったということの検査院からの指摘でもありますので、是非とも、そういうところの見直しも含めて、きちっとしたその交付が行われるようお努めいただければなということでお願いを申し上げておきたいと思います。  健康保険組合に加入しているものも様々な啓発活動をやっておりますけど、国保の皆さんにも、是非、ジェネリックを使いましょう、お薬手帳を持ちましょう、夜間診療は避けましょうみたいなことの、キャンペーンじゃないですけど、そういったことの意識啓発活動も併せてお願いを申し上げます。  続きまして、生活保護の不正受給の問題ということに触れていきたいと思います。  厚労省、本年の一月二十四日に、平成二十八年度の生活保護費の不正受給件数、全国で四万四千四百六十六件に上り、前年度からまた五百二十八件も増加し、過去最大を更新したと発表されています。  資料三を御覧ください。平成二十四年度からの推移を示したものであります。  まず、私、ちょっと大阪出身で、いろいろ大阪、地元を回ると、これだけ一生懸命働いて納税しているけれども、不正受給至る所で見かけるよと、特に、生命保険会社に加入している、生命保険会社の販売員をされている女性たちからちょっと声が上がってきて、お宅回らせていただいても、そういう方々の方がたくさん入っている人もいるんだよというふうなケースもありまして、まず、不正受給件数について、これだけ増加している要因、内容を含めて特徴点があれば教えていただけますか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) これは、一方で不正受給件数が増加をしている、他方で不正受給一件当たりの金額は減少傾向にあるということも言えるわけでありますけれども、その背景、様々な要因があるんだろうというふうに思います。  若干私どもの立場に立った物の言い方をさせていただきますと、特に、一件当たりの金額が減少している要因には、福祉事務所において税務担当部署の課税情報と被保護者の方からの収入申告額とを突き合わせる、これは課税調査と呼んでおりますけれども、また、被保護者の方の年金加入状況や受給額を確認する年金調査、こういったことも展開をしている、そういった事情も背景にあるんではないかなというふうには思います。  その上で、不正受給の内容としては、稼働収入の無申告とか過少申告、これが五九・四%、約四割であります。次いで、各種年金の無申告が一七・二%ということでありますから、これらを合わすと全体の約四分の三がそうした無申告とか過少申告によって占められて、不正受給の四分の三がそれらによって占められていると、こういうことであります。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 ありがとうございます。  生活保護の不正受給、もちろん必要な人にはきちんとお出ししないといけないんですが、こういう不正な支給というのは、悪質な場合、詐欺罪という犯罪にもつながる行為であります。税金が不正に無駄に使われているということであり、納税者からすればやはり見過ごすことはできません。  それと同時に、やはり本当に必要な人、生活保護が必要な人に対する納税者の偏見ということも今生まれてきているのではないかというふうに思います。  年金が少ない高齢者、厳しい雇用環境の中で就労努力をしても就職できない人、病気で療養中の人、DVから逃れている母子家庭など、苦しい中にあって様々な事情から親族の援助も受けられないということで、本当に生活保護を必要としている人の生活保護申請を遠ざけることにならないような配慮が必要だというふうに思います。こういった不正受給に関する報道がされると、家から外に出られなくなるというような受給者の声もあります。  不正受給にまつわる混乱をなくし制度の健全な運用を図るためには、何よりも撲滅を目指すということが大事だというふうに思いますが、これまでの厚労省における取組、また今後の取組に対する大臣の決意を教えていただければと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありますように、生活保護制度、まさに税金によって賄われている、国民のお一人お一人の負担によって運営されている制度でありますから、広く国民の方の理解あるいは支持がなければ、これは制度の持続可能性がないということであります。そういった意味においても、適正にその制度を活用していただくように我々は努力する。  一方で、本当にこれは最後のセーフティーネットということでありますし、こうしたところに、そうした状況に落ち込むというのは誰でもがあり得ることでもあります。そういったことも含めて、そうした場合には、しっかりそうした制度を活用していただきながら、また自立に向かえる方は自立に向かっていただける、そういった仕組みでもありますから、そういった意味での利用といいますか活用といったものもしっかり進めていかなければいけないと思います。  不正受給でありますけれども、先ほど課税調査、年金調査徹底しているということを申し上げましたが、さらには平成二十五年の生活保護法の改正によって福祉事務所の調査権限、これ拡大をするなど対策の強化を図っております。  他方で、先ほど申し上げた生活保護制度は、生活に困窮する方に最低限の生活を保障する最後のセーフティーネットであります。したがって、住民に対する制度の周知、また、なかなかこの制度に対してアプローチ、いろんな状況があってそこまで行かない、届かないという方もいらっしゃるわけでありますので、民生委員等と連携して生活に困窮している者の発見等に努めるよう福祉事務所の取組を促すなど、生活保護が本当に必要な方に対しては適切な支援が受けられるようにこれまでも取り組んでいるところでございまして、いずれにしても、不正受給の防止とその早期発見、他方で生活保護を受給することへのある意味での偏見はなくし、そして保護を本当に必要とする方には確実に保護が適用される、そうした方針の下でこの生活保護制度の適正な運用に努めていきたいと思います。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 ありがとうございます。  生活困窮者支援法もできましたので、基本的にはやはり働ける方には就労支援をしていくということで、働く場を与え、自信を付けていただいて、そして納税者になることの喜びを感じていただけるような、そんな施策の展開を是非お願いしたいなと思います。  もう少し生活保護に関して課題を指摘したいと思いますが、一つは生活保護受給者がパチンコをすることについての是非が問われたということでありまして、実際、厚労省は、受給者がパチンコや公共ギャンブルに関する、どれだけ関わっているのか実態調査をされまして、本年一月にその結果を発表されています。  これによると、そういったギャンブルで保護費の使い過ぎなどを理由に指導や助言を行ったという人が二〇一六年度に三千百件あったという報告があります。ギャンブル依存症という深刻な問題も指摘されていますが、こうした生活保護受給者がギャンブル等をすることについて、やはり依然として社会的な批判は残っているかと思われます。  そこで、こうした生活保護に関して生活の扶助のお金が適切に使われるように、バウチャー制度というんですか、クーポン制度のようなものを導入すべきではないかという、そういう御意見もあります。海外では、実際に食料品とかそうした日用品とか、使途を目的とした、限定としたカードを発行するなどの事例もあります。これももちろんメリット、デメリットあると思いますけれども、厚労省としてはこうした制度をどのように考えておられるのか、御意見をいただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、生活保護を受けておられる方が生活扶助をどのようにお使いになるのか、これはそれぞれの方にお任せをしているわけでありまして、社会常識の範囲内でパチンコ等の娯楽等を行うこと、これはあり得るわけで、一律に禁止するということにはならないんだろうと思います。  ただ、過度にパチンコ等の娯楽に生活費をつぎ込み、本人の健康や自立した生活を損なうということになれば、最低生活の保障と自立の助長という生活保護の目的に照らして、それは望ましくないということになります。従来から、保護の実施機関では必要に応じて生活保護受給者に対して助言、指導などを行っておりますけれども、平成二十五年の生活保護改正においては、生活保護受給者が適切に家計の管理を行うようにするため、自ら生計の状況を適切に把握する責務、これを規定をさせていただきました。  また、過度にパチンコ等を行う生活保護受給者に対して自治体が助言、指導等を行った事例、先ほどお話がありましたが、を調査したところ、日々の金銭管理の支援やギャンブル依存症が疑われる者に対する専門的な治療につなげることで一定の効果が出ているという、こうした指摘もございますので、これらを踏まえて、専門的な医療機関への受診勧奨など保護の実施機関が取るべき対応策については、全国会議等の場を通じて自治体に周知をし、また、実際そこに対応していただくケースワーカーの方を対象の研修会においても、依存症の基礎知識の普及などにも努めていきたいというふうに思います。  また、バウチャー制度のお話がありました。言わば使途を限定するということにもなるんだろうと思いますけれども、生活費そのものは、先ほど申し上げました、各世帯において需要は様々でありますし、あらかじめ使途を特定するというのはなかなか難しい点があるということ、また、実施方法によっては購入する場所がかなり限定されてしまうなど、それぞれの方の自由を制限してしまう等の課題があり、また、生活保護法では生活扶助の金銭給付が基本とされていることもあります。  したがって、バウチャー制度の導入というのは非常に慎重に検討すべきだというふうに思いますし、また、実際それに近い制度を導入した大阪府におけるプリペイドカードの実施例等もありますけれども、一方で、評価する部分もありましたけれども、なかなかその制度をつくることに対するコスト等を考えてという視点も、そういった議論もあったというふうに承知をしております。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 生活保護世帯が今百六十四万を超えております。高齢者に至っては五〇%が生活保護受給というような現実の中で、少し従来の延長線上での議論ではなく、一旦どのような在り方が本当に必要なものなのかということを論議していただけないかなというふうに思っております。  加えて、もう一点指摘したいんですが、それは、生活保護世帯の中における高校生の子供が家計を助けたいという気持ちからアルバイト収入があった場合についてであります。これまでも議論がありました。  政府の対応方針は、資料四をお配りしておりますとおり、要するに、ここに書かれていることは、将来の方向を見据えて、こういう仕事に就きたい、こういう大学に入りたいという意思表明があれば、受験用のテキスト代とか受験費用とかクラブの活動費については免除しますよというようなことが書かれているというふうに思っているんですが、しかしながら、実際にアルバイトするのは、親のその姿を見て何らかの足しにしようと、日々食べていけないので何らかの足しにしたいということで働くわけです。少しでも家計の補助にしたい、そういう気持ちが強いんだと思います。  それが、家計を助けようとするアルバイト代が家計収入としてみなされて生活扶助から減額されるということが本当にいいのかなということであります。母子家庭で、母親を助けるために高校生が一生懸命アルバイトで働き、給料を母親に渡せば、その減額措置によって家計の収支はプラス・マイナス・ゼロ。実際には、高校生が汗水垂らして働いたものが、政府、取り上げるのかというふうな声まで出ております。何のためのアルバイトか分からない。親を助ける、親孝行するという道徳心をも否定することにならないかという懸念であります。  是非とも、人道的な観点からも、こうしたことについて、公正公平な運用は分かるんですけれども、ひとつ御見解をいただければなと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今の、世帯を助けるための、高校生の例えば方がアルバイトで家計を手助けをする、こういう話でありました。その高校生の方の気持ち、これはしっかり受け止めたいというふうに思います。  他方で、生活保護そのものは、利用できる資産、能力その他あらゆるものを活用するということが要件になっておりますし、要保護者の需要のうち、その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補うという程度において行うものと生活保護法においてされているわけでありまして、生活保護法第六十一条に基づいて収入の届出を行うことが生活保護受給者のこれは義務でございます。  先ほど、別途の質問の中にそうした収入の無申告とか過少申告の話もさせていただきましたが、世帯の全ての収入を確実に申告していただいて収入認定を行うことが制度の適正な運営を行う上で不可欠でありますので、高校生が稼いだお金だといっても世帯の収入ということにもなるわけでありますから、それをそのまま例えば除外をするということにはなかなかならないんではないだろうかというふうに思いますが。  他方で、高校生のアルバイト収入については、その収入認定に当たって、勤労控除の基礎控除、これに加えて未成年者控除も適用されるということで、控除額が一定程度上積みされているということ。また、その費途、何に使うかということで、学習塾や高等学校の修学旅行費や大学の受験に必要な費用等に充てる場合には、これは収入認定から除外するということで、そうした高校生の皆さんが将来の大学進学等を目指して自立的に頑張っていく、そのための費用に、賄うためのアルバイトというものは今申し上げた一定の範囲においては除外をすると、そうした措置も講じているところでございます。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 実際に私も高校生の息子がおりますけれども、高校の段階でこういう大学に行ってこんなものになりたいと宣言できる人は少ないんだと思います。各地の福祉事務所が多少なりとも御配慮いただいていることだとは信じたいんですけれども、是非、そうした子供たちの心を育むというのも国のやっぱり一つの大きな役割だと思いますので、御検討をいただけないかなということで御意見を申し上げておきたいと思います。  続いて、ちょっとがらっと変わりまして、高齢者単身女性の貧困の問題について触れたいと思います。  今、二〇三〇年に貧困の高齢者世帯五百万世帯に迫るのではないか、要するに、高齢者の方々の世帯の四分の一は貧困になるのではないかというようなことがいろんな報道を通じて周知されるようになってまいりました。その中でも、単身の高齢の女性、高齢化に伴ってこの貧困の問題が深刻化していると思います。  資料五をお示しいたしました。子供の貧困問題というのはよく大きく取り上げられるんですが、なかなかこうした単身の高齢女性の貧困については余り取り上げられないということもあって、今日はこういう資料を出させていただいております。  単身の高齢女性の相対的貧困率、平成二十二年のデータですが、五二・三%、既に半分を超えてきています。また、生活費の実態を示す等価可処分所得も最も低いグループということになっています。単身の高齢男性の相対的貧困率が三八・三%です。  高齢女性への注目度はまだ極めて低いのが現実でありますけれども、もちろん高齢女性でも元気な方は何とか働き続けて生計を維持されていると思いますけれども、一般的に高齢というのが幾つを指すのか、今、六十五歳以上なので。元気な人はもちろん元気で働いてくださればいいんですが、一般的には、勤労する場所がなかなか見付からない、所得もほとんど低いというようなことで、年金、親族からの仕送り、あるいは貯金の取崩し等でぎりぎりの生活をしているケースが多いと言われます。  さらに、単身の高齢女性、収入の少なさという問題のほかにも健康問題、住居の問題、社会的孤立や孤独死のリスク、緊急時の対応などの問題に直面しています。まずは、生活保護等の申請をする前に、もう一度地域の機能を高めて、見守り活動など、重要な対策となってくるのではないかと思います。  また、単身者の女性に、住宅確保については、昨年十月二十五日に改正住宅セーフティーネット法が施行されまして、住宅確保の要配慮者、つまり低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯を対象とした賃貸住宅の登録制度がスタートしましたが、この対策を含め、政府として単身高齢女性の課題、実態をどこまで把握され、どこまでいかなる対策を講じようとされているか、説明いただけませんか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今お示しいただいたように、高齢の単身女性も含めて、低所得により厳しい生活を送られている方がおられるということ、それは認識をさせていただいております。  低所得の高齢者の方への対策については、既に年金受給資格期間の二十五年から十年への短縮や、医療、介護の保険料負担軽減を実施したことに加えて、今回、消費税が八%から一〇%に引き上げる、その税収を活用して、年最大六万円の年金生活者支援給付金を創設する、あるいは介護保険料の更なる負担軽減などを実施をすることにしておりますし、また、生活困窮者自立支援法、今御審議をいただくことになっているわけでありますけれども、そうした窓口においても、引き続き個々の生活状況に応じたきめ細かい支援を行っていきたいというふうに思います。  特に、独り暮らしの高齢者については、やはり地域で孤立をしてしまうということが一番の一つ問題でもあります。私ども、地域共生社会の実現ということを掲げさせていただいておりますけれども、そうした中においても、民生委員による地域の見守り活動の実施、あるいは地域包括支援センターが介護事業者や医療機関などとのネットワークを構築して、支援が必要な高齢者を早期に発見をしていく、こういった取組が必要でありますし、また、先ほど申し上げました、今御審議いただいております生活困窮者自立支援法の改正法案の中でも、居住に困難を抱え、地域社会から孤立している方への見守り、生活支援等を行う事業も追加をさせていただいているところでございますので、こういった施策を通じて、独り暮らしの高齢者の、女性、男性かかわらず、そうした方に対する支援をしっかりと進めさせていただくとともに、やはり日本も、今、人生百年とも言われる時代でありますから、そうした時代に向けてどういった対応、特に、就労したいという希望がある方に対しては、その就労ができるような環境をどうつくっていくのか、一種、働き方改革もそういう部分も含めて提案をさせていただいているわけでありますけれども、そうした措置も並行しながら今申し上げた点に対応させていただきたいと思います。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 ありがとうございます。  生活困窮者の支援法もできまして、パンフレット等を見せていただくと、どうしてもやっぱり若い人たちが中心で、高齢者については就労支援のような対象にはなっていないような書き方になっていますので、六十五歳が本当に果たして高齢なのか、まあ高齢なんですけれども、元気な人は働けますので、生活保護に陥る前に、そういう女性たちにも雇用の場を開放して、働けるようであれば働いていただき、自分でしっかりと自立していただくという施策の転換をお願いしたいと思います。  加えて、グループホームとか高齢者が共同で生活していく……

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 矢田さん、もう時間ですから。

矢田わか子国民民主党・新緑風会

○矢田わか子君 はい。  お互いに見守る仕組みづくりなども提案申し上げ、質問と代えさせていただきます。  ありがとうございました。     ─────────────

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、片山さつき君が委員を辞任され、その補欠として渡辺美知太郎君が選任されました。     ─────────────

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 公明党の宮崎勝でございます。  最初に、厚生行政について大臣等に質問をさせていただきたいと思っております。  最初に、希望出生率一・八ということについて、その現状についてお伺いしたいと思っております。  平成二十八年六月に閣議決定されましたニッポン一億総活躍プラン、ここでは、誰もが活躍できる一億総活躍社会をつくっていくとして、GDP六百兆円、名目GDPですね、六百兆円、それから希望出生率一・八、介護離職ゼロの大きな目標を掲げまして、この三つの的に向かって新しい三本の矢を放つと、そういうことがうたわれてございます。  このうち、希望出生率一・八につきましては、人口減少社会という国難と言うべき今状況の中におきまして、それに立ち向かうために、一人でも多くの若者たちが結婚や出産の希望をかなえられるようにする、また、安心して子供を産み育てることができる社会をつくるということが大きな目標でございます。  安倍政権もこの目標に向かって様々な対策を打ち出してきているわけでございますけれども、最近、希望出生率一・八、余りこの言葉は聞かなくなりましたけれども、この現状について、まず大臣の御認識を伺いたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) まさに、少子化に対する対応ということで希望出生率一・八というのを挙げさせていただいて、若者、若い皆さん方が結婚したいということのその願望、あるいは家族を持ち子供を持ちたいというその願望、それがしっかり実現できる社会をつくっていく。  そのためには、今の、逆に言えばなぜそれが進まないのかという背景には、やっぱり若い皆さん方の経済的な不安定さ、あるいは長時間労働、さらには仕事と子育ての両立、そして子育ての孤立感あるいは経済的な負担感、様々なことが挙げられているわけでありますので、そうした障害を一つ一つ取り除いていくということが必要だということで、先般、ニッポン一億総活躍プランにおいて十年間におけるロードマップを出させていただいて、大きく言えば総合的な子育て支援を進めていく、他方で働き方改革も進めていくということで、今一つ一つやらせていただいているところでございます。  特に、子育て安心プランの待機児童、保育園の待機児童の解消という観点からも、子育て安心プランの前倒しによる保育の受皿整備や保育人材の処遇改善、これを一つ一つ進めさせていただいております。ただ、残念ながら、最初の待機児童解消プランの中では残念ながら待機児童の解消には至らなかった。その点も踏まえて、新たな子育て安心プランを作り、今申し上げたような対応をさせていただいております。  それから、幼児教育、保育の段階的な無償化ということを、特に消費増税八%から一〇%への税収も活用しながら対応し、若い皆さんの経済的な負担の軽減を図っていく。また、妊娠から子育ての各段階を、負担や不安を解消するための支援ということで、子育て支援のそうした取組を各地域においても展開をさせていただいているところでございますし、また、今回、長時間労働の是正や同一労働同一賃金の導入等を目指した働き方改革法案も国会に提案をし、御審議をいただいているところでございますし、加えて、仕事と子育ての両立の実現、こうしたことをしっかりと進めることによって、希望出生率一・八の実現に向けて更に進めていきたいと思います。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  まさに今大臣御答弁いただきましたとおり、安心して子供を産み育てることができる社会をつくるには、働き方改革から保育の受皿整備など、社会を変えるような、在り方を変えるような、そういう様々な対策が必要でございます。  その一方で、今日御質問したいのは、実際に子供を産みたいと希望しながら、不妊症や不育症で悩んでいる方も多くいらっしゃいます。こうした方々に支援の手を差し伸べることも重要なことだと考えております。  私は、先般、不育症の方と懇談をいたしまして、これまでの経験されてきたことのつらさ、また御要望をお伺いする機会がございました。また、その方が所属されている患者団体からの御要望、御意見もお伺いしました。そうしたことに基づきまして、ちょっと今日は不育症対策についてお伺いしたいと思っております。  まず、厚生労働省の不育症研究班では、二回以上の流産、死産あるいは早期新生児死亡の既往がある場合を不育症と定義しております。この研究班の実態調査によりますと、妊娠した女性の四割が流産の経験があり、流産を繰り返す不育症も十六人に一人の割合でいること、不育症は毎年約三万人の患者が発症し、検査と治療によって八五%もの患者が出産にたどり着くことができるということが報告をされております。  この研究班の報告を受けまして、これまで政府が行ってきた不育症対策について御説明をいただきたいと思います。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  いわゆる不育症につきまして、厚生労働省では、まず治療方法の研究を推進するという柱とともに、出産に至らない様々な悩みによる精神的負担を軽減するための相談支援体制の整備を行うということ、これを重要であると考え、取組を進めてきております。  治療方法の研究といたしましては、平成二十二年度以降、毎年、厚生労働科学研究などにおいて、不育症のリスク要因の分析、あるいはリスク要因の評価方法の検討、治療方法の有効性の評価などに関する研究を進めて、支援の充実につなげてきているところでございます。  また、相談支援につきましては、不妊専門相談センター事業、これは都道府県等が行っておりますけれども、このセンター事業によりまして、不育症に関する相談支援体制の強化をこの中で図っております。  厚生労働省といたしましては、引き続き、こうした研究の推進及び相談支援体制の強化を通じて、不育症に悩まれる方々の支援の充実に努めてまいりたいと思っております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  まず、今御説明があったことなんですが、そのうちの相談のことについてお伺いしたいと思います。  政府は、今御説明ありましたとおり、不妊専門相談センターに不育症相談窓口を創設をいたしまして、この不育症に関する相談に対応してきたということでございます。その相談窓口に関して、毎年予算を計上して年々拡充してきていることは評価をいたしますけれども、患者団体からは様々な御指摘もございます。要望もございます。  また、例えば、存在自体がまだまだ知られておらず周知をもっとすべきだと、あるいは、不育症かどうかの診断だけをしているような形で、どこで検査を受けたらいいのかなどはなかなか答えてくれないということ、それから、流産等で心が落ち込んでいるときになかなか電話とかでの、あるいは対面での相談ができない、メールなどでの相談をしてもらいたいといった、そうした御要望もございます。  不育症の方、あるいはまた不育症とは知らずに流産を繰り返されている方がどこに相談すればいいのかというのがなかなか分からないという実態があります。それから、専門的な知識を得ることが難しい現状を変えるために、この不育症相談窓口の相談方法とか相談体制、これについても拡充をしていくというふうなことが必要ではないかというふうに思っております。  何よりも、この相談窓口について更なる周知に努める必要があると考えてございますが、厚生労働省の御見解を伺いたいと思います。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  悩みを抱える方々が安心して相談できる体制の充実というのは、委員御指摘のとおり、私どもも重要だというふうに考えてございます。  御指摘いただきましたように、現在、全国六十六か所ございます不妊専門相談センターや六十三か所で不育症について対応可能という体制を組み、相談に対応してございます。  これまでも、平成二十四年度からこのセンターに不育症の専門相談員という形で配置をして不育症に関する相談を始めた以降、専門相談員の配置、そのセンターにいていただく配置の数の増、あるいは土日等の講習会の実施などの拡充を行うとともに、平成二十九年度からは相談受付時間の延長などについても加算を設けまして、対応いただけるセンターの増を図っているところでございます。  今後とも、このセンターの設置の促進、あるいは相談窓口の更なる周知という御指摘をいただきました、利用される方々の御意見もしっかり受け止めながら、この相談方法あるいは体制、さらには周知についても工夫をして取り組ませていただきたいと思っております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 今御答弁ございました、六十三、今、不育症の相談窓口があるということでございます。そのうちの専門相談員がいるのは四十八か所、いわゆる予算上として措置されているのが四十八か所ということでございますけれども、そういった意味ではまだまだ、現状はまだ途上にあると言ったらいいかと思いますけれども、更なる相談体制の拡充を是非お願いをしたいというふうに思っております。  さらに、もう一つ、不育症の方の御支援ということで御指摘をさせてもらいたいと思いますが、我が党は、不育症への公的支援の充実をこれまで推進をしてまいりました。平成二十一年十一月には、我が党が国会質問で初めてこの不育症という問題を取り上げさせていただきまして、その後、当時は保険適用外でございましたヘパリン注射というこの治療の注射ですけれども、このヘパリン注射への公的助成を要望いたしまして、平成二十四年一月からヘパリン自己注射が一部の患者に保険適用されることになったということで、これは大変評価をしているところでございます。  ただ、この不育症の方の検査、治療の多くがまだ保険適用されていませんで、出産に至るまでには百万円以上の費用が掛かるケースが多々あるというふうにお聞きをしてございます。このお金の問題があって妊娠することを諦める人も多くいるということもお伺いをいたしました。  患者団体からは、確かに、不育症の人は、一般の健康な、健康というか、これ、一般の妊婦の方よりも出産までにかなりお金が掛かると。また、不育症の患者の方は、小さな病院ではなかなか受け入れてくれないことが多いと。リスクが伴うということもございまして大病院に行かざるを得ないとか、様々お金が掛かる要因があるということでございます。  こうした患者の皆様の声を受けまして、全国各地の自治体では、我が党の地方議員の働きかけなどもありまして、治療費に対する自治体独自の助成制度が徐々に広がってきてございます。  私が相談を受けた不育症患者団体、不育症そだってねっとというところですけれども、その調査によりますと、助成金を出している自治体は百を優に超えているという現状がございます。全てを調べたわけではございませんけれども、不育症治療費として、年に三十万円を上限に助成をしている自治体であるとか、あるいは長野県の松川町におきましては、年五十万円を上限に助成をしているということも聞いております。また、いち早くこの助成を開始した自治体からは、この不育症対策を全国一律の制度として実施をすることという、そうした要望も寄せられているところでございます。  治療をすれば八五%は出産できるということを言われているということでございますので、この不育症への支援というのは極めて有効な少子化対策ではないかというふうに考えるところでございます。国としても、不妊症と同様に、この不育症の治療に対する助成金を出すべきだと考えてございますけれども、これ、大沼大臣政務官でございますか、御答弁をお願い申し上げます。

大沼みずほ自由民主党・こころ厚生労働大臣政務官

○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。  非常に重要な御質問をいただいたと思います。  我が国の医療保険制度は、有効性、安全性が確立している検査、治療を保険給付の対象としておりまして、不育症に対しても、超音波検査、ホルモンに関する検査、お父さん、お母さんの染色体検査、また自己抗体に関する検査、ホルモンの異常に対する治療であったり子宮機能障害に対する治療など、様々この保険給付対象としているところでございます。  委員御指摘のとおり、平成二十四年一月一日からは、このヘパリン製剤の自己注射につきましても、有効性、安全性が確認された上で保険給付の対象としたところでございます。現在、日本医療研究開発機構におきまして、不育症の原因解明、予防、治療に関する研究が行われていると承知しているところでございます。  厚生労働省といたしましては、こうした不育症治療の支援の充実を進めておりまして、関係学会とも連携しながら研究を進めてまいり、不育症で悩む夫婦が一組でも少なくなるように努めてまいりたいと存じます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  なかなかこの原因が完全に掌握できない、研究を進めているという段階ではございますけれども、そうであるならば、予算をもっと割いて研究、原因究明に努めることをお願いをしたいと思います。  最後に、この問題の最後ですけれども、不育症患者からは、やっぱり経済的負担の軽減が極めて大きいということでございますけれども、そのためにもこの病気のことをまずは知ってもらいたいという、そういう要望も強くございます。  不育症という病があることが周知されていなければ、自治体に支援制度があったとしても、患者がそれを利用することはなかなか、そこまでたどり着かないということがございます。また、不育症の認知度がまだまだ低くて、例えば、御相談を受けた人のお声ですと、流産した後に看護師から、よくあることよという、ある意味励ましの意味で言われているのかもしれませんけれども、本人にすればすごく傷ついたというお声もお聞きしました。不育症という病名は徐々に広まってきてはいるものの、まだまだ誰もが認識するほど浸透はしていないということでございまして、是非政府にはこの周知に努めていただきたいということで、お願いをしたいと思っております。  具体的なことですけれども、今日、委員の皆様にもお配りをいたしましたけれども、こういう厚生労働省の研究班の周知ポスターというものがこれは作られたことがございますけれども、これかなり前のことで、現状ではなかなか広まっていないようでございまして、これをもう一回、これ内容についてはもう一回精査した上で全国の病院の産婦人科にこうしたポスターを掲示をするとか、あるいは母子手帳に、今小さく記載されているんですけれども、流産という項目がございますけれども、これをもう少し分かるように修正をしてこの不育症のことも記載をしてもらうとか、あるいは母子手帳を渡す際に、この不育症を啓発する冊子とか、あるいはこうしたポスターのような啓発チラシみたいなものを併せてお配りをするとか、これだけでもこの不育症のことを知る一因になると思いますけれども、大臣の取組について御答弁をお願いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) せっかくの妊娠の後に流産とか死産というのは、本当に女性にとっても、また家族にとっても大変な衝撃でもありまして、また、特にそれを繰り返すということになると、この不育症、本当にいろいろ悩んでおられる方がたくさんおられる、少なくないというふうに思います。  不育症について今お話がありましたように、これを治療したり対応する施設もいろいろあるわけでありますから、どういうものがあって、それを活用するにはどうすればいいのかという意味での周知と、それから、今委員御指摘のように、この不育症に関する周辺の理解というものをどう深めていくのかという意味からの周知と、様々な観点に立って周知啓発を図っていくということは大変重要だというふうに思います。  先ほど大沼政務官からも、AMEDにおける研究のお話もありました。委員からも増額してもっとしっかり頑張れというお話がありましたので、それはしっかりと承らせていただきたいというふうに思いますが、そうした研究の成果あるいは知見を基に、また、御指摘いただいたポスターについてどういう書き方がいいのか、これ、なかなか書き方が難しい点もありますから、その辺もよく研究をさせていただきたいし、啓発パンフレットあるいは母子手帳の書きぶり等の御指摘もありましたので、よく関係者の皆さんとも御相談をしながら、どういった形で対応していくのがよりいいのか、あるいは効果的なのか、しっかり検討させていただきたいと思います。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  是非、不育症の対策は少子化対策であるということから、本当に進めていただきたいということをお願いをしまして、次に環境省関係の御質問をさせていただきたいと思っております。  福島第一原発事故によって発生した指定廃棄物の処理についてお伺いをしたいと思っております。  放射性セシウムの濃度が一キログラム当たり八千ベクレルを超す指定廃棄物ですけれども、これは放射性物質汚染対処特別措置法に基づきまして国が処理を行うということとされております。この指定廃棄物の量が昨年末時点で十一都県で二十万三千五百トンに上っているということをお伺いしております。  そのうち、全体の八割を占める福島県では、既存の管理型処分場を国有化して最終処分場といたしまして、そこで処分を行うことになって、現在搬入が行われていると。また、セシウムの濃度が一キログラム当たり十万ベクレルを超す廃棄物などは、それを一時保管する中間貯蔵施設、これも福島県内で本格稼働しているということでございます。  まず最初の質問ですけれども、残り十県のうち、指定廃棄物の量が多い宮城、茨城、栃木、群馬、千葉の五県につきましては、国が最終処分場を設置することにしてその候補地を提示いたしましたけれども、地元の反対が強くてなかなか、そのプロセスが見直されたということでございます。  現在は、宮城、栃木、千葉については詳細候補地が提示されて、茨城、群馬については、当面は現地保管を継続をして、このセシウムの濃度が基準を下回るのを待った上で段階的に既存施設で処理すると、そういう方針だというふうに伺っておりますけれども、まず大臣にお伺いしたいのは、この詳細調査候補地の調査状況、また指定廃棄物の処理の促進に向けた取組、まずこれをお伺いをしたいと思います。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 福島県以外の各県につきましては、指定廃棄物の種類、量、濃度などの状況が異なっておりまして、それぞれの状況に応じた対応を進めているところでございます。  栃木県及び千葉県につきましては、比較的濃度の高いものが多いことも踏まえ、県内一か所に長期管理施設を整備するとの方針の下、詳細調査の実施について地元の理解を得る努力を続けているところでございます。  また、保管が長期化していることも踏まえ、放射性物質に汚染された廃棄物を住民の生活圏から少しずつ減らすための取組も進めております。  具体的には、現地保管継続、段階的処理の方針を決定した茨城県及び群馬県では、保管の強化や処分先の検討を進めております。宮城県では、八千ベクレル以下の稲わらや牧草が大量に保管されていることから、その処理を優先することとされ、今年三月に焼却が開始されております。栃木県では、個人農家が多く保管しておりまして、その負担軽減のため、市、町単位での集約を提案しているところでございます。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  なかなか住民の皆様の御理解を得るのが難しい課題でございますけれども、引き続きの取組をお願いを申し上げます。  私は、我が党の東日本大震災復興加速化本部というのがございますけれども、その一員として今年三月に双葉町側の中間貯蔵施設を視察をさせていただきました。汚染土壌が入ったフレコンという大きな袋がありますけれども、その受入れであるとか、あるいは土壌を減容化するための分別、それから土壌の貯蔵という一連の作業が厳格な安全管理の下で行われていることを確認をさせていただきました。県内の至るところにこのフレコンの山が目に付くわけですけれども、これが着実に減っていくことが目に見える復興の一つの姿であるというふうに思いますし、風評被害の払拭にもつながると思っております。  そうした意味では、この着実な受入れ処理を進めてもらいたいというふうに期待をしているところでございますし、こうした施設を、この受入れに同意してくださった地権者の皆様あるいは地元の関係者の皆様の御努力に敬意を表したいというところでございます。  その上で、中間貯蔵施設の整備状況についてですけれども、環境省は、平成二十八年の三月に当面五年間の見通しというものを公表してございます。三十二年度までの施設整備、除染土壌の搬入量などの目標などを示しておりますし、この用地については、全敷地面積が千六百ヘクタールという広大なものでございますけれども、そのうち民有地が千二百七十ヘクタールあるということでございます。この民有地につきまして、地権者との交渉が遅れて、今年二月末時点では契約済みは八百四十四ヘクタールということにとどまっているということでございます。また、この輸送量の目標ですけれども、累積輸送量については、平成三十年度は最大百八十万立方メートル、三十一年度は四百万立方メートルということで目標としております。  この中間貯蔵施設の用地取得、施設整備の今後の見通しと課題、それから輸送量の見通しについて大臣の御答弁をお願いしたいと思います。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 福島県内の除去土壌等の中間貯蔵施設につきましては、中間貯蔵施設に係る、今先生おっしゃいました、当面五年間の見通しに沿って用地取得を進めるとともに、施設の整備、除去土壌等の輸送を進めているところでございます。  用地取得につきましては、地権者の皆様方の多大なる御協力によりまして着実に進捗しており、本年四月末時点で民有地面積の七割を超える約九百四ヘクタールを取得済みでございます。  施設の整備につきましては、昨年秋から一部工区において除去土壌の貯蔵を開始いたしました。現在も大熊町、双葉町の複数の工区で土壌貯蔵施設等の整備を進めているところでございます。  中間貯蔵施設への除去土壌等の輸送につきましては、今年度は見通しの最大ケースでございます百八十万立方メートル程度の輸送を予定いたしておりまして、来年度は四百万立方メートル程度の輸送を目標としております。  引き続き、残る用地取得や輸送量の増加に伴う道路交通対策等の課題に取り組む必要がございます。今後とも、地元の方々に丁寧に御説明しながら用地取得に全力を挙げるとともに、施設の整備、除去土壌等の輸送及び貯蔵を安全かつ確実に進めてまいりたいと考えております。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございました。  次に、この中間貯蔵施設の関係で、実は我が党に対しましても福島県の市長会から様々な要望がございます。そのうちの一つですけれども、八千ベクレル以下の一般廃棄物扱いとなる汚染廃棄物、これはなかなか、自治体において処分をするという原則でいきますと、処理施設の周辺の住民から拒絶感があったりして、こうしたものも中間貯蔵施設に搬入をさせてもらいたいと。あるいは、除染対象以外の道路の側溝などの廃棄物、これにつきましても、放射性物質の濃度にかかわらず中間貯蔵施設に搬入してもらいたいと、そうした要望がございます。  こうした要望についてどう対応するのか、環境省にお伺いしたいと思います。

縄田正環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(縄田正君) お答えいたします。  中間貯蔵施設には、福島県内の除染に伴い発生した除去土壌等及び十万ベクレル・パー・キログラムを超える廃棄物について搬入することといたしております。十万ベクレル・パー・キログラムに満たないものの八千ベクレル・パー・キログラムを超える廃棄物については、特定廃棄物埋立処分施設、いわゆるエコテックにおいて処理するということとしております。  一方で、今委員御指摘のとおり、放射能濃度が八千ベクレル・パー・キログラム以下の廃棄物については、通常の処理方法で適切な管理を行うことにより、周辺住民及び作業者いずれの安全も確保した上で処理が可能というふうに考えてございます。  しかしながら、地域の御理解が得られず処理が滞っているという場合もあるというふうに私ども伺っております。このため、環境省といたしましては、本年度より、福島県内の八千ベクレル・パー・キログラム以下の廃棄物処理に関する理解促進を進めるために、地域における説明会開催、更なる放射性物質の測定などの追加的に発生する費用を補助するということとしております。  今後とも、これらの廃棄物の処理が円滑に進むように、市町村が処理先の確保を行うに当たって、関係者とも連携をしながら必要な協力をしてまいります。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございます。  今年度から新たな支援策をするということでございましたので、是非よろしくお願いしたいと思います。  時間の関係がございまして一問飛ばさせていただきまして、除染について、じゃ、ちょっとお伺いしたいと思っております。  除染の進捗状況につきましては、国が除染を実施するいわゆる国直轄除染、これは二十九年の三月末までで完了していると。また、市町村が実施をする市町村除染、これは汚染状況重点調査地域ということが対象ですけれども、これが今年三月末で完了して、生活現場での除染はほぼ完了したというふうにお伺いしてございます。  今後は帰還困難区域の中に指定されている特定復興再生拠点区域の除染ということがこれは残ってございますけれども、これを是非進めていただきたいわけですけれども、環境省におきましては、これまでの除染事業で得られた経験、知見、教訓を記録として残すための除染事業誌という雑誌ですけれども、を作成をしておりますが、これまでの除染によるその効果と検証、それからフォローアップ、その状況についてどうなっているのか、環境大臣の御答弁をお願いいたします。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 御指摘のとおり、除染につきましては、本年三月までに帰還困難区域を除き八県百市町村において全ての面的除染が完了したところでございます。  面的除染の効果につきましては、除染後にモニタリングを行って確認しているところでございます。これまでのところ、例えば、国が直轄で除染した地域では全地目の平均で約五三%の線量低減を実現いたしておりまして、その後も除染の効果が維持されていることが確認されております。  今後とも、帰還困難区域の特定復興再生拠点区域の除染を着実に実施するなど、福島の復興、再生に向けて必要な役割を果たしてまいります。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 ありがとうございました。  最後になりますけれども、里山の除染についてお伺いしたいと思っております。  私、富岡町に昨年帰還をした住民の方をお訪ねをして話を聞く機会がございました。その方の家の道一本隔てた反対側が里山で帰還困難区域になっているということでございまして、その住民の方からはなかなか、不安の声が聞かれて、里山の除染をしてもらいたいという、そういう要望がございました。  生活圏に隣接をした里山とか、あるいは生活圏以外の森林等の除染をどういう方針で進めていくのか、それについてお伺いしたいと思います。

縄田正環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(縄田正君) お答えいたします。  森林につきましては、平成二十八年三月に復興庁、農林水産省、環境省で取りまとめました福島の森林・林業の再生に向けた総合的な取組を踏まえまして、住居等の近隣の森林、それから森林内の日常的に人が立ち入る場所等の除染や調査研究に取り組んでおります。里山再生モデル事業につきましては、これまでに十四地区で選定いたしまして順次取組を既に進めてございます。また、生活区域に隣接いたします帰還困難区域の森林部分につきましても、住民が安心して帰還できるよう必要な除染等の措置を講じているところでございます。  引き続き、関係省庁、自治体と連携いたしまして、森林の再生、帰還困難区域における事業に取り組んでまいります。

宮崎勝公明党

○宮崎勝君 じゃ、以上で終わります。ありがとうございました。

風間直樹立憲民主党・民友会

○風間直樹君 よろしくお願いいたします。  河戸院長、御無沙汰でございます。今日はまたお世話になりますが、よろしくお願いいたします。  河戸院長始め会計検査院の皆さんに今日はお尋ねをするんですが、院長は多分私の顔を見ると、ああ、またこの決算委員会で風間がやってきたかと、こんなふうにお感じになっているんじゃないかなと思いながら今日は質問をいたします。  今日お尋ねしますのは、会計検査院退職者の再就職状況についてという、二〇一四年からこの質疑を始めて今回で五回目になりました。毎年恒例でさせていただいています。この質疑事項を読んだだけでは大変無味乾燥で、何だそれはという印象だと思うんですが、これは非常に奥の深い問題でございます。  実は、二〇一四年に、私がたまたま、総務省が毎年公表しております前年度、二〇一三年度の各省庁の退職者の再就職先のリスト、これをつれづれなるままに見ておりましたら、会計検査院のところで、あることに気付きました。それが今日の質疑の発端です。  何に気付いたかといいますと、この会計検査院退職者の個人による就職活動だけでは到底再就職が困難なケースを幾つも発見したわけです。どう困難かと私が感じたかというと、まず、複数の法人に一人のOBが再就職するというケースがある、もう一つは、検査院は御案内のように各省庁の毎年の会計を検査しているわけですが、どうもその検査先の省庁によるあっせんで検査院のOBが再就職したのではないかという疑問を持たざるを得ないケースがあると、こういうことに気付いたわけです。  今日、私もちょっと自分自身の復習の意味で、当時この決算委員会で使った資料を持ってきてみたんですが、二〇一三年度の検査院OBの再就職状況の配付資料で使ったものを見ますと、例えば、ある方、六十歳で検査院を退職されて、最後の検査院でのポストが事務総長官房審議官第五局担当、そして再就職された先を見ると、株式会社ベスト電器監査役、株式会社ヤマダ・エスバイエルホーム監査役、株式会社ハウステック監査役、株式会社ヤマダ電機特別監査役、さらにSBIインベストメント株式会社顧問と、五つに天下っていらっしゃるんですね。また、別の方を見ると、検査院での最終ポストが事務総局次長、五十九歳で退職されて、この方は農林中央金庫に再就職された、そのポストが監事と。これ、いずれもお二人とも検査院でのいわゆるキャリアの方であります。  さすがに、私自身もサラリーマンやって、その後、議員になるまで幾つもの職業やって、面接にも臨んだ経験がありますし、いかに企業、法人に採用されるということが大変なものか、また一方、今議員になりまして、ここにいらっしゃる先生方同様、時折秘書の採用面接というのをするんですが、今度、逆に自分が採用する立場に立ったときに、いかに、どなたを採用するか、目を凝らしてその方の能力を見極めようと自分がするか、そういう経験をして、ちょっとこの検査院のOBの再就職の状況には違和感を感じたわけです。  普通、一人の方が官職を退職されて民間の法人などに再就職される場合、複数先に再就職するというケースは、ハローワークを通して就職活動をした場合、まずないと思いますね。検査院にお尋ねすると、まあ後でも御答弁あると思いますが、これみんな、退職したOB個人の努力でハローワークで再就職しているんですという答弁をこの五年間聞いてきたんですが、普通、複数先に再就職するというケースは、迎え入れる側の法人に立ってみれば、その方を名誉職的な扱いで迎えて、その人がいるだけで組織に利益があるか、あるいは組織に影響ある第三者からその組織が依頼されて採用すると、こういう場合がほとんどだろうと思います。  実は、この二〇一三年に、私が決算委員会でこの指摘をしましたら、翌年、二〇一四年から、私がおかしいなと思うようなケースがぱったりなくなりました。つまり、複数先に再就職をする検査院のOBというのがまず見当たらなくなった。また、あっせんの色が濃厚なものも影を潜めました。  例えば、二回目の、この決算委員会で取り上げた二〇一四年の配付資料を持ってきたんですが、このときは、いわゆるキャリアの方で見ると、検査院の第五局長という官職を最後に五十九歳で退職された方が、一般財団法人建設物価調査会に監事として再就職をされています。いわゆるキャリアと目される方ではこの人一人だけで、あと九名の方がこの年、リストに載っているんですけれども、前年とはかなり色彩が変わりました。  そんなわけで、今年も、前年度、昨年分の退職者の方が、どういう方がどういうところに再就職されたかということをこの場で確認をしたいと思っています。  まず、配付資料の一枚目なんですが、平成二十九年一月一日から十二月三十一日分の検査院の退職者の再就職先を記しています。この中で、七名全部でいらっしゃいますが、恐らくキャリアだろうと思われる方が四番、五番、七番の方だと思います。四番の方が会計検査院第五局長が最後の官職、五番の方は第三局長、そして七番の方は事務総長と、この方は、昨年私がこの場で同じ質疑をしたときに答弁に立っていらっしゃった方だと思うんですけれども。  それで、まずはこの三人のキャリアと思われる方に絞って河戸院長にお尋ねをしたいんですが、まず四番のこの第五局長を最後に退職された方、その後、昨年三月三十一日に退職をされて、翌日四月一日から奈良県庁に監査委員、常勤として再就職をされました。この方に関しては、河戸院長、省庁によるあっせんあるいはいわゆる天下りと、こういうケースに該当するんでしょうか、しないんでしょうか。

河戸光彦会計検査院長

○会計検査院長(河戸光彦君) お答えいたします。  委員お示しの七名の表でございますが、ここには国家公務員法百六条の二十五の第一項の規定に基づく報告と書いてございます。正確に申しますと、この報告に該当する者は八名でございます。再就職先は、ここに書いてございます七名のほか、個人の税理士事務所がございます。この八名でございます。  そして、今お尋ねの該当者につきましては、詳細にわたりますので、事務総局次長の方から答弁させていただきたいと思います。

腰山謙介会計検査院事務総局次長

○説明員(腰山謙介君) お答え申し上げます。  地方公共団体等に再就職する場合は、国家公務員法第百六条の二の規定等による再就職あっせんの禁止の適用の対象から除外されております。本件は、奈良県の方から、同県の監査委員として適当な人材の有無について本院に問合せがあったことでございますから、これに協力する形で情報提供をしたものでございます。人選は奈良県において行われ、県議会の同意を得て選任されたものと承知しているところでございます。

風間直樹立憲民主党・民友会

○風間直樹君 分かりました。  それでは、五番の方と七番の方についてはいかがでしょうか。五番の方は、最後の官職が第三局長、五十八歳で退職されて、再就職先が国立国会図書館、専門調査官という立場で再就職をされています。七番の方は、最終官職が検査院の事務総長、六十一歳で退職され、再就職先が学校法人千葉工業大学、審議役という立場で再就職をされています。この方々についてはいかがでしょうか。

腰山謙介会計検査院事務総局次長

○説明員(腰山謙介君) お答えいたします。  まず、五番の方についてでございますけれども、国の機関等に再就職する場合は、国家公務員法第百六条の二の規定等による再就職のあっせんの禁止の適用の対象から除外されているところでございます。本件は、国立国会図書館の方から、同館の専門調査員として適当な人材の有無について本院に問合せがありましたことから、これに協力して情報等を提供したものでございます。人選は国立国会図書館において行われたものと承知しております。  続きまして、七番でございます。当該元職員は、国家公務員法第百六条の二十四の規定等に基づく本院からの申出によれば、平成二十九年十月に再就職しておりますが、届出当時の同規定等に基づく届出事項は、氏名、離職時の官職、再就職先の名称等とされておりまして、再就職の経緯は届出事項とされておりませんことから、再就職の経緯については会計検査院としては承知していないところでございます。  会計検査院におきましては、これまでも届出があった場合に、本院の占めていた官職にとって再就職先が利害関係企業等に当たるか否かの確認を行ってきたところですが、平成二十九年二月九日に内閣官房内閣人事局長から、国家公務員法に基づき任命権者に提出された届出について個別に内容確認を徹底して行うとの通知があったことなども踏まえ、現在、届出者本人から、当該再就職に関し、再就職活動を始めた時期や国家公務員法第百六条の二の規定に違反した事実の有無について確認するなどして、これまで以上に徹底した確認を行っているところでございます。  その結果、国家公務員法等に違反する事態ではないと理解をしているところでございます。

風間直樹立憲民主党・民友会

○風間直樹君 念のため伺いますが、七番の上の方ですね、ちょっと番号が八番になっていますが、最終官職が検査院事務総長官房調査課研究企画官、六十歳で退職され、離職日が平成二十九年三月三十一日、同年十月一日に再就職されて、再就職先が株式会社ネクスコ東日本エンジニアリング、企画本部参与というポストで再就職されていますが、この方のケースはいかがでしょうか。

腰山謙介会計検査院事務総局次長

○説明員(腰山謙介君) 七番の一つ上の方でございますけれども、届出当時の届出事項は、氏名、離職時の官職、再就職先の名称とされておりまして、再就職の経緯は届出事項とされておりませんことから、再就職の経緯につきましては会計検査院としては承知していないところでございます。  会計検査院におきましては、これまでも届出があった場合に、本院、会計検査院の占めていた官職にとって再就職先が利害関係企業等に当たるか否かの確認を行ってきたところですが、平成二十九年二月九日の内閣官房内閣人事局長からの通知を踏まえまして、届出者本人から当該再就職に関し、再就職活動を始めた時期や国家公務員法の規定に違反した事実の有無について確認するなどして、これまで以上に徹底した確認を行っているところでございます。  その結果でございますけれども、国家公務員法等に違反するような事態はなかったと承知しているところでございます。

風間直樹立憲民主党・民友会

○風間直樹君 これ、内閣官房から調査をするようにという昨年出た指示について言及されていますが、私の理解では、昨年大変大きな事件があって、文科省による、キャリア、ノンキャリア問わずOBの再就職あっせんをしていたと、こういう事件があったわけですが、これを受けての今言及された指示という理解でよろしいんでしょうか。

腰山謙介会計検査院事務総局次長

○説明員(腰山謙介君) 国家公務員法等による届出に関する規定等にはないんですけれども、自主的な取組として、二月以降の通知を踏まえた形で、再就職活動を開始した時期及び国家公務員法等の規定に反したあっせん等を受けた事実があるかないかということについて確認をしているところでございます。

風間直樹立憲民主党・民友会

○風間直樹君 去年の文科省の事件は非常に衝撃的でありましてね。ちょっと質疑の本題とはそれますが、文科省の場合、ノンキャリアの御出身の方で、同じくノンキャリアの再就職をあっせんする、そういうお役目の方がいたと、こういう事実が明らかになったわけですが、私、あのとき感じましたのは、これ、文科省だけじゃなくて、多分ほかの省庁にも全部そういう方がいるんだろうということを感じました。  今日、検査院の答弁を聞いていますと、どうもあの文科省事件以来、検査院も今答弁されていますように、OBの再就職状況に関する調査を相当綿密にされるようになったのかなという印象を受けています。その結果が、今日配付資料でお配りしている一ページ目のリストになってきているのかなと、こういう印象を持ちました。  次に、配付資料の二枚目、それから三枚目、四枚目についてお尋ねをするんですが、これは何かといいますと、検査院の決算報告書というのが毎年出されまして公開される。我々議員室にも、電話帳の数倍ある厚さのこの報告書が配付される。この報告書を平成十九年分からおととし分ですね、平成二十八年分まで、全て私の事務所の方で内容を読み込みまして、まとめたのがこの配付資料です。  御覧いただきますと、一番左に、検査院から問題があるよと指摘された法人、団体名が並んでいます。重複する団体名もありますが、全部で二十四番まで並んでいます。これは、平成十九年から平成二十八年までの間に、ここに掲載されている法人、団体がこれだけの回数、検査院から、あなたのところは会計を、これまずいから直してくださいという指摘を受けたということです。これを見て私思ったんですが、実は検査院自身が、あんたのところの団体は会計に問題があるよと、直しなさいという指摘をした団体に、何と何と何と、検査院のOBが再就職をしていっているケースがこれだけあるということなんですね。  一つ一つチェックをしていきますが、まず配付資料二枚目の一番頭、これ独法の新エネルギー・産業技術総合開発機構という団体ですが、これが次のページの十番まで並んでいます。これ全部同じ団体、独法です。この一つの独法が、検査院から、平成十九年から二十年、二十一年、二十二年、二十六年と、合計十回にわたって指摘を受けている。指摘の内容はその右側に書いてありますが、意見を表示し又は処置を要求した事項というところに記載をしました。この意見表示・処置要求というのは、御案内のとおり、公金が法令や予算に違反して支出をされ、しかも、ある統一的な原因に基づいて違反が生じているもの、これが意見表示・処置要求であります。  それで、驚くべきことに、その指摘された団体に検査院のOBが再就職をしているんですが、まず上から順にちょっと行きますと、一番と二番、これ平成十九年に二回指摘を、二つの内容について指摘を受けているということです。さらに、三番と四番、これ平成二十年に二つの事項に関して指摘を受けている。五、六、七は平成二十一年に三つの事項に関して指摘を受けている。八、九が平成二十二年、二つの事項の指摘を受けている。最後の十が平成二十六年、一事項について指摘を受けていると。  これ、ちょっと時系列で追ってみたんですが、まず一番から九番、平成十九年から二十二年にかけて何回にもわたってこの独法が検査院から、あんたのところこういう問題あるじゃないかと、改めなさいという指摘を受けてきて、さらに、一番右側に、先生方、飛んでいきますと、検査院のOBが平成二十五年の四月一日にお一人再就職をされていると、こういうことです。つまり、何年にもわたって何回も指摘をされた団体に検査院から一人、二十五年にOBが再就職をしたと。さらに、翌平成二十六年、もう一度検査院からこの独法は指摘を受けて、何とその翌年にまた検査院OBが一人再就職をしていると、こういうケースなんですね。  これ、常識的に考えて、検査院があなたの団体には会計上の問題があるじゃないかと指摘をしたところに何回も検査院のOBが再就職をするというのはいかがなものなのかなという印象を私は持っております。  さらに、配付資料三枚目の十一番以降ですが、十一番、十二番は同じ団体、独法の石油天然ガス・金属鉱物資源機構。まず、この独法は平成十九年に検査院から指摘を受けました。そして、一番右側に飛んでいただくと、平成二十一年に検査院のOBが一人再就職をここにされた。そして、今度は平成二十八年、また検査院から問題あるよという指摘をされているわけであります。  その下の十三番、十四番、これも独法の科学技術振興機構というところですが、平成二十三年に一つ指摘をされ、また翌年、平成二十四年に指摘をされ、そして、一番右側に飛びますと、平成二十六年に検査院のOBが一人再就職をされていると。  河戸院長、これ、検査院による問題指摘先に職員が再就職するのはいかがなものかなと思うんですが、院長はどんなふうに考えていらっしゃいますでしょうか。

河戸光彦会計検査院長

○会計検査院長(河戸光彦君) 委員御提示の資料を拝見した限りでは、会計検査院が過去に報告した検査報告により作成されたものではないかと思料いたしますが、会計検査による指摘と会計検査院の元職員の再就職とは全く関係ございません。会計検査院の元職員が再就職している団体等であっても、元職員の再就職とは関係なく厳正に検査を行っており、不適切な事態が見受けられた場合は検査報告等に掲記してきたところでございます。  また、会計検査院としては、当然のことではありますが、職員の再就職につきまして、国家公務員法の退職管理の諸規定を遵守し、職員の営利企業等への再就職あっせんは一切行っていないところでございます。  会計検査院としては、今後とも、厳正な検査を実施していくことが極めて重要と認識しており、国家公務員法を遵守することはもちろんのこと、検査に影響を及ぼすことや国民の信頼を損なうことがないよう、引き続き努力してまいりたいと考えております。

風間直樹立憲民主党・民友会

○風間直樹君 検査院は毎年関係団体に対する検査をするんですが、その検査院に対する検査を、我々、この決算委員会の場で今日させていただいております。  過去四回の質疑、中には河戸院長のみならず、ほか二人いらっしゃる検査官にもお越しいただいて同様の質問をいたしました。この二人の検査官は、大学の教授でいらっしゃったり、日本を代表する会計事務所の方でいらっしゃり、専門家中の専門家であります。  今日の配付資料の一枚目に基づいて、検査院OBによる省庁あっせんを受けた再就職はないんですかと、検査官会議であなたたち検査官は本当にそのことを確認し見極めているんですかとお尋ねすると、一様に、ないという答弁が返ってきます。ただ、これ常識的には国民の目には本当かなというふうに映るわけでして、その国民の疑問を今日この場で検査院にただしております。  この検査院による検査というのは非常に絶大でありまして、最近よく耳にするのは、今回の財務省による公文書改ざんの問題が出たときに、検査院の検査が厳しく問われました。改ざん文書、改ざんされた事実を見落としていたじゃないかと。そのとき、いろんな人に聞いてみると、検査院の方というのは、中央省庁に対する検査の視線と地方公共団体等に対する検査の視線あるいは姿勢が随分違うということを感じると、こういう声を聞きました。地方公共団体に対しては本当に非常に厳しくて、畏怖を覚えるぐらいの姿勢で検査院が検査をされる、でも、今回、財務省の改ざん文書に関する検査院の国会答弁聞いていると、どうもこの厳しい姿勢とは打って変わって全く違うものを感じるねと、こういう声を聞いたわけであります。  この検査院による検査ですが、憲法と検査院法で非常に大きな権限を与えられています。憲法では九十条、それから検査院法では二十条を始めとする内容。例えば、二十条では、検査院は、常時会計検査を行い、会計経理を監督し、その適正を期し、かつ、是正を図る、検査院は、正確性、合規性、経済性、効率性及び有効性の観点その他会計検査上必要な観点から検査を行うものとする。  検査院がこの法令で期待されているのは、こういうことだと思います。公金の使途が公正かどうかをチェックして、違反があれば指摘する、そして、この団体にこんな違反があったので、総額幾ら幾らを国庫に返納するよう是正勧告しましたなどと内閣に報告をする、国会はその報告を受けて審議する、会計検査院の指摘を受けた団体、省庁は、その指摘に従わなければならない。この検査、会計検査院によるチェックによって税金の使途が公正に保たれているというのが我々国民の理解です。  ですから、国の組織や検査をチェックするときに、なあなあやもたれ合いがあってはできないわけです。つまり、検査院には、高い独立性、私たちはあんたらの世話にはならないよ、こういう独立性と倫理観、不正があればびしびし指摘するよ、こういった姿勢が求められている。それが記されているのが検査院法の第一条、「会計検査院は、内閣に対し独立の地位を有する。」ということだと思います。  今日の私の質疑は、これらの憲法、法令の条文に基づきまして、検査院は、内閣、省庁から便宜を図ってもらっていませんか、再就職のあっせんなど間違っても受けていませんね、国民が納めた税金の使途を何のしがらみもなく厳しくチェックしていますよねということです。とても単調な質問でありますけれども、私も、来年また議員としての任期を迎えますが、議員として任期を続ける限りこの検査院に対する質問は続けていく考えであります。  最後に、河戸院長の認識を伺いたいんですが、院長、あれでしょうかね、これまで五年にわたってこの検査院に対する質疑を行ってきまして、どうも検査院の中にはいわゆるキャリアシステムがつくられているんじゃないのかなという印象を私、持ったんです。  キャリアシステム、つまり、検査院に同期で入られた方々がいろいろ競争しながら上のポストに移行されていくわけですけれども、同期からお一人、通常の省庁ですと、事務次官が出たらその他の同期入省の職員が退職してほかに再就職すると、こういう慣行がありますよね、日本の役所の場合、キャリアシステムと言われていますが。これが会計検査院にもどうもあるんじゃないかなという印象を私は受けているんですが、院長、これ、検査院の中にありますでしょうか、ないでしょうか。

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 時間でございますので、簡潔にお願いいたします。

河戸光彦会計検査院長

○会計検査院長(河戸光彦君) お答えいたします。  会計検査院の人事管理につきましては、法令に基づいて適切に管理してございます。また、再就職につきまして、再就職の制度設計につきましては法案を所管される官庁がございますので、私どもはそれに従って法律に基づいて適切に執行していきたいと考えております。

風間直樹立憲民主党・民友会

○風間直樹君 終わります。    〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  私は、この間、ブラック企業の問題について取り上げてまいりました。まるで何かの部品か消費財のように労働者を長時間働かせてその尊厳を踏みにじるブラック企業、職場での人権侵害というのはもう絶対に見過ごすわけにはまいりません。そこで、今日は職場でのハラスメントの問題について取り上げたいと思います。  まず、厚労大臣に伺います。  現在、セクハラ、パワハラ、マタハラなどの様々なハラスメントがあらゆる職場で横行している事態が起きていると。これら職場におけるありとあらゆるハラスメントというのは、全ての職場からなくすべき、絶対にあってはならないという立場でよろしいでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) セクシュアルハラスメント、また妊娠、出産等に関するハラスメントなど職場におけるハラスメント、これは働く方の尊厳、また人格を傷つけるものであり、また職場環境を悪化させる、あってはならないものというふうに認識をしております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 あってはならないという御答弁でした。  けれども、そのあってはならないはずのハラスメントが、残念ながら国の中枢で起きておりました。財務省の福田前財務事務次官のセクハラ問題ですね。しかも、起きただけではなくて、それに対する財務省の対応、又は麻生財務大臣のセクハラ罪という罪はないなどの発言が被害女性らを更に傷つけ、セクハラ問題の重大性を理解していないのではないかと、国民からの大きな怒りの声が上がっております。  こういう中で、財務省は、五月九日に初めて幹部職員を対象としたセクハラの研修会を行ったといいます。二〇〇六年にセクハラ防止対策の措置が義務化されてから十二年、人事院規則にもセクハラ防止対策としての研修の実施、盛り込まれているにもかかわらず、この幹部職員の対象の研修が財務省では初めてだったと。私、驚きなんですけれども。  ここで、人事院に確認したいと思います。  財務省だけではなく、そのほかの府省庁、各府省庁でセクハラの研修会というのはちゃんと適切に実施されているのか。誰を対象とし、どのくらいの頻度で実施されているのか把握しているのかどうか、その状況をお答えいただきたい。

合田秀樹人事院事務総局職員福祉局長

○政府参考人(合田秀樹君) お答え申し上げます。  人事院規則一〇—一〇、セクシュアル・ハラスメントの防止等第四条では、各省各庁の長の責務といたしまして、職員がその能率を十分に発揮できるような勤務環境を確保するため、セクシュアルハラスメントの防止及び排除に関し必要な措置を講じるとともに、セクシュアルハラスメントに起因する問題が生じた場合には、必要な措置を迅速かつ適切に講じなければならないと規定しております。  研修に関しましては、この規則の第七条で、各省各庁の長は、セクシュアルハラスメントの防止等を図るため、職員に対し必要な研修等を実施しなければならないと定めておりまして、同規則では、具体的には、各省各庁の長は、新たに職員となった者に対し、セクシュアルハラスメントに関する基本的な事項について理解させるため、及び新たに監督者となった職員に対し、セクシュアルハラスメントの防止等に関しその求められる役割について理解させるために、研修を実施すると規定しております。  現在、これに基づきまして各省各庁でセクシュアルハラスメントの防止に関する研修を実施しているところでございまして、人事院の方におきまして各府省における研修の詳細については把握していないところでございますが、今後、この規則に基づきまして、各府省で取られている施策の状況についてしっかり把握してまいりたいということでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 長々答えられましたけど、把握していないということなんですよ。これ、大問題だと思うんですね。こんなだから、やはり財務省のような中枢でセクハラ問題が起きてしまうんじゃないのかと。  やはり人事院、先ほど御紹介された規則の中でも、各省各庁の長がその防止対策、ちゃんとやっているかどうか指導、助言に当たらなければならないとあるわけですから、把握していくと言いましたけど、もう今すぐにでもちゃんと把握するべきではないですか。お答えください。

合田秀樹人事院事務総局職員福祉局長

○政府参考人(合田秀樹君) 先ほどお答えいたしましたように、各府省におけますセクハラ防止対策について、その状況を把握してまいりたいと思いまして、早速に進めてまいりたいと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 早速にということでしたので、是非進めていただきたいと思います。    〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕  問題は、国、府省庁だけではないと。民間企業を含む様々な職場においてもいまだにセクハラがなくなっていないわけです。  お配りした資料を見ていただきたいんですけれども、雇用環境・均等部への相談件数です。平成二十七年度九千五百八十件、二十八年度は七千五百二十六件。ちなみに、二十八年度というのは算定方法が変わったので少し減ったように見えているわけですけど、単純には比較できないということで、いずれにしても、措置義務とされて十年以上たってもセクハラの相談件数というのは減ってはいないし、一定数の被害が生まれているということです。  しかも、この相談件数だけでその被害状況というのを測れないというのが現状で、資料二の方を御覧いただきたいんですけれども、この独立行政法人労働政策研究・研修機構が行った調査によりますと、労働局等に相談した方というのはセクハラを受けた方のうちたったの〇・九%、一方、我慢した、特に何もしなかった方は六三・四%にもなる。多くの被害者は、この問題言い出すこともできず、泣き寝入りして沈黙せざるを得ないような状況になっているのが現実。これを私、何とかしなくてはならないと思うわけです。  ちなみに、厚労省では事業者向けのハラスメント対策のパンフ作られていると。その中にも書いてあるんです。ハラスメント対策は制度をつくっただけで完成するものではない、対策を充実させる努力が必要だと、そういうことを書いてあるわけですけど、適切な対応や体制の整備、各職場でちゃんとできているのか、それ、どう把握されているのでしょうか。  平成二十八年度の実態把握の状況、実態把握した事業所数、そのうちセクハラについての是正指導件数の状況を端的にお答えください。

宮川晃厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。  平成二十八年度に、男女雇用機会均等法に基づく報告徴収により雇用管理の実態把握を行った七千二百五十七事業所のうち、何らかの法違反が確認されたものが五千七百八十七事業所ございました。  セクシュアルハラスメント防止措置義務第十一条違反に対する男女雇用機会均等法の是正指導の手法として助言、指導等がございますが、その是正指導として助言した件数は三千八百六十件でございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 七千二百五十七事業所の報告を受けて、その中で三千八百六十件是正指導した。決して少なくないし、むしろ多いと。大体、措置義務になってからもう十年以上たっていてもこれだけの措置義務違反が出てきている。とてもじゃないけど、措置義務が徹底されているとは言えない状況じゃないかと私は思うんですけれども、こうした適切な対応、体制の整備の徹底、今こそ本腰入れてやっていくべきでないかと思いますが、厚労大臣、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありましたように、男女雇用機会均等法では、事業主に対して、職場におけるセクシュアルハラスメント防止のため、相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備等、雇用管理上必要な措置を講ずることを義務付けているわけであります。  これ、実際どういう状況になっているのかということの調査でありますが、常時雇用する労働者が千人以上規模の企業ではほぼ一〇〇%がセクシュアルハラスメント防止のための対策に取り組んでいる、中小企業では十人以上の企業で全て見ると五八・二%にとどまっているということでありますので、私どもとしては、こうした対策の必要性について事業主の理解を深め、実効ある対策が講じられるよう均等法や指針の周知徹底を図っていく、そして、実際対策が講じられていない企業、また適切に対応されていない企業に対しては、報告の徴収、助言、指導、監督、これらのことによって男女雇用機会均等法の履行の確保、これにしっかりと取り組んでいきたいと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 実効ある対策をと、そのために取り組んでいくという御答弁でした。  本当にこれ、徹底的に私、やっていただきたいと思うんです。というのは、この措置義務というのは、単純に何か起きたときの相談できる体制を整えるだけじゃなくて、やっぱりセクハラ起こさないための措置だとも思うからです。  セクハラというのは、一回起きると本当に被害者に重大なダメージを与えるわけです。場合によっては精神疾患患うこともありますし、加害者と同じ職場にいるのがつらいなどという状況の中で休職や退職を余儀なくされる方は少なくないわけです。さらに、新しい職場に行こうとしても、その当時のことがフラッシュバックするなどで、同じ被害に遭うんじゃないかという不安でその職場にも行けないという事態もある。一回のセクハラで人生が壊れてしまう、そういう重大問題ですし、また、一人の働き手を失ってしまう、経済にとっても大きな損失だと言わざるを得ない。だからこそ、救済するのは当然ですし、やっぱり一度たりとも起こしてはならない問題だと言いたいんです。  そのためには、やはりこの措置義務を徹底することだけではなく、セクハラというのはやってはならないことなんだと徹底的に周知することが必要だと思います。だからこそ、私、提案したいんですけれども、今こそ法律の中にセクハラ行為を禁止すると明示するべきではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今お話のありますように、こうして、あってはならないということを含めて、事業主に対して、あるいは労働者に対して様々な相談していく、あるいは周知を図っていく、こういったことは当然必要だと思います。  その上で、禁止をすべきだという御議論がありました。私どもの、労働法の世界ということでお話をさせていただきたいと思いますが、男女雇用機会均等法は、御承知のように、事業主の雇用管理上の責任を明らかにする性格の法律ということでありますから、同法で職場におけるセクシュアルハラスメントを禁止して罰則を科すということ、また行為者に刑事罰を科すということは、なかなかその性格になじまない。  また、労働法制も、御承知のように、交渉力の弱い労働者を保護するという観点から契約自由の原則を修正するものでありますので、基本的には法律上の責任の主体は事業主とされておりますので、労働者間、あるいは顧客など、労使間、労使以外の者との間で問題になり得るセクシュアルハラスメントを禁止して行為者に刑事罰を科すということはこの労働法制の基本的な枠組みと異なるのではないかというふうに思いますし、また、そうした刑事罰を科すためには構成要件の明確化ということが必要になります。  セクシュアルハラスメントに当たる行為が幅広く今想定をされているわけでありますから、具体的にどういった行為が刑事罰の対象になるかということに関しては十分な議論が必要ではないかというふうに思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 私、罰則じゃなくて禁止事項にするべきじゃないかということを申し上げているつもりです。まずは、とにかくハラスメントはどういうもので、禁止、やってはならないことだと法律に明記する、そこから始めるべきではないかと、そういう御提案をしているつもりなんですよ。  セクハラ罪なんてないということを財務大臣おっしゃるわけですけど、そういうふうにして加害者をかばうような発言ができてしまうこの現状を一歩でも変えるために、せめて禁止事項にするべきじゃないかということなんです。いかがですか、大臣。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、均等法や労働法制の性格についてはもう先ほど申し上げましたので同じことを繰り返すつもりはありませんけれども、そうしたセクシュアルハラスメント行為を禁止する法律の在り方については、先ほど申し上げた法制的な課題あるいはセクシュアルハラスメントの実態、これらを踏まえて慎重に議論していく必要があるのではないかと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 慎重にと言いましたけど、是非議論を始めていただきたいと思うんです。  というのは、今、五月二十八日からILOの年次総会が開かれますが、ここでは職場でのハラスメント、これはセクハラもパワハラも含まれています、マタハラも含まれているわけですけど、ハラスメントが議題になっている、国際基準を作ろうという話になっていると。そういう中で、事前の調査の中で、日本は規制のない国というところに分類されてしまっているんですよ。セクハラについては禁止規定すらないと。  さらに、問題はパワハラです。パワハラについても資料を御覧いただきたいんですけれども、三番目。相談件数というのは右肩上がり、平成二十七年度で六万六千五百六十六件、平成二十八年度で七万九百十七件と、どんどん増えていると。このパワハラを防止する法律というのは、今、日本にあるのかどうか、端的に、大臣、お答えください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 職場におけるパワーハラスメントそのものに対する法規制はないということであります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 ないんですよね。だから、規制のない国なんかに分類されてしまっている。日本はハラスメント後進国とも言われても仕方がないような状況に今なっているわけですよ。  今、このパワーハラスメントについては検討会が行われて、その報告書が三月三十日にまとまり、一定の方向性というのが、五項ぐらいですけど示されたという話です。ただ、検討会の中では、ガイドラインで一定の対応措置を明示するということも含まれていると。ガイドラインでは、私、話にならないと思うわけです。セクハラ防止法だって措置義務になっていても今これだけ被害者がまだ出ているということから考えれば、最低でもパワハラについてはセクハラと同等の措置義務、法律に明記する、そうした法制化が必要だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありましたように、昨年五月から検討会を開催して、この三月三十日に報告書が取りまとめられ、その報告書では、現状の取組よりも職場におけるパワーハラスメント防止対策を前に進めるべきだという意見で一致をしております。また、現場で労使が対応すべき職場のパワーハラスメントの内容や取り組む事項を明確化するためのものが必要であるということについても異論はなかったものと承知をし、そして具体的な対応において、事業主に対する雇用管理上の措置義務を法制化する対応案を中心に検討を進めることが望ましいという意見、これが多くありました。  しかし、他方で、どのような場合が職場のパワハラの要素を満たすのかの判断が難しい、あるいは、実際、中小企業等の場合には、どういうふうに対応したらいいのか、なかなかよく分からないという点があり、事業主による対応ガイドラインで明示することが望ましいという、今委員が言われた意見があったというのも事実でありますが、私ども厚労省としては、今回の検討会の報告書で示された論点について今後の労働政策審議会の議論に付していきたいと思っておりますが、そのためにも、まずは具体例の収集、分析を行い、その上で労政審の審議に諮っていきたいと、こう思っております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 前に進めるという御答弁でしたので、是非とも最低でも法制化と、そういう立場で臨んでいただきたいですし、パワハラでもセクハラでもマタハラでも、あらゆるハラスメントを社会からなくしていく実効性のある体制をつくっていただきたいということを強く申し上げまして、私の質問を終わります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  私は、障害者就労継続A型事業所の大量解雇問題についてお尋ねをしたいと思います。  二〇〇六年の障害者自立支援法によって、政府は、営利本位の企業までが障害者就労継続事業に参入できるようにされました。その下で、障害者福祉を食い物にするあしきA型と呼ばれる障害者ビジネスが横行し、この間、全国各地で経営破綻と障害者の大量解雇が起こっています。  岡山県倉敷市では、二〇一七年七月末、あじさいの輪など、あじさいグループ五事業所が破綻し、高松を含む二百二十四名が突然解雇されました。さらに、今年三月、株式会社フィルが破綻し、百七十一名が解雇され、解雇予告手当や賃金の未払も発生いたしました。この二社との関係が指摘される広島県福山市、府中市のしあわせの庭など二事業所も昨年十一月破綻し、百十二名が解雇されています。  資料の二枚目を御覧いただきたいと思いますが、山陽新聞二〇一七年九月三日付けのインタビュー記事ですが、就労継続支援A型事業所全国協議会の萩原義文副理事長は、運営会社の実態解明が不可欠だ、悪質な業者は事業所を肥大化させた末に倒産させ、受皿となる別の事業所をつくって新たに補助金を受け取る、障害者支援の名の下に補助金ビジネスを許してはならないと述べておられます。そのとおりだと思います。  そこで、加藤厚生労働大臣に、まず全国で相次ぐこうした事態に対する認識を伺いたい。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘ありました倉敷市あるいは広島県福山市、府中市で就労継続支援A型事業所の事業廃止がございました。解雇された方はトータルで五百一名に及んでいるところでございますし、私自身も岡山を選挙基盤とする立場でありますので、当初よりこの問題、大変高い関心を持って取り組ませていただきました。そして、実際、いまだ再就職先が決まっていない方が百九十三名、こういう状況であります。  まずは再就職先を確保するために、倉敷市など関係自治体とハローワークが連携を取りながら就職面接会の開催などの支援を行っているところでありまして、一刻も早く再就職が決まっていない方の再就職先の確保、特に、中には雇用保険の受給資格がある方もいらっしゃいますけれども、だんだんその期間も短くなっておられますし、また受給資格がない方もおられますので、そういったことも含めて、まず再就職先の確保に全力を尽くしていきたいというふうに思っております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 まず再就職の支援というのはこれ当然のことなんですけれども、私は、こうした事態に対する認識、ここを大臣、はっきりさせていただきたいと思うんですね。問われているのは、そもそも、障害者福祉事業の収益を食い物にするような業者の参入を認め横行させてきたという国の責任だと思います。  今まずお話のあった再就職問題ですけれども、再就職先が決まっていない方が、あじさいグループで二十七名、フィルで百四十三名、しあわせの庭二十三名に上っています。これ、国が一人残らず、最後の一人が再就職できるまで支援を続けると。これ、県労働局が現場では奮闘されているようですけれども、この県労働局が統括するということでよろしいですか。

宮嵜雅則厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  厚生労働省といたしましては、就労継続支援A型事業所が廃止される場合であっても、まずはその前に利用者の再就職先を確保することが大切だと考えております。このため、事業所の指定権者である各地方自治体に対して、利用者の希望に応じ、他の就労継続支援A型事業所等への利用調整を確実に行うように依頼しているところでございます。  加えて、廃止前ももちろんですし、廃止後であっても安心して就職に向けた活動が進められるよう、ハローワークが地方自治体と緊密に連携しながら、雇用保険制度の説明会や事業所説明会、就職面接会の開催などによりまして再就職に向けて一貫した支援を行ってきたところです。  引き続き、地方自治体を始めとする関係機関と連携しながら再就職の支援にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 依頼するというだけではなくて、最後の一人まで国が責任を持つということを強く求めておきたいと思います。  そこで、大臣、なぜ岡山県で大量解雇が起こっているのか、どうして広がったのかと。その要因の一つに補助金目当てのビジネスモデルを広げたコンサルタント会社があります。これ、株式会社プロジェというコンサル会社が例えばありますが、ホームページで、年商五億円、社会貢献ができ、収益率も高く、景気に左右されない福祉事業などとうたって、給付金がもらえる、特定求職者雇用開発助成金がもらえる、運営は楽で、既存事業を給付金で安定運営しながら更に事業利益を狙うことができるなどと言って事業者を拡大をしたわけです。あじさいグループもフィルもそこに深い関係があったと。  自立支援給付金というのは一日五千円以上、特定求職者雇用開発助成金、これ特開金と呼ばれていますけれども、これ利用者一人当たり最大三年間で二百四十万円、報奨金一か月二万円と。ですから、就労支援とか福祉の心ではなくて、まさに補助金目当てで障害者をかき集め、あじさいグループなどは事業所当たり六十人、それを最大八か所までも拡大したわけですね。  こうした障害者ビジネスを、大臣、どうして防げなかったのか。岡山県で大量解雇が起こっている要因について、これ政府として実態を徹底して調査し、制度の在り方、運用上の課題を検証すべきではありませんか。

宮嵜雅則厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  委員から御指摘がありましたが、事業所の指定権者である各地方自治体におかれては、御指摘ありましたが、限られた人員体制の中で、適正な事業運営の指導とか監督あるいは事業所指定の審査に御尽力いただいているというふうに承知しております。  一方、厚生労働省では、不適切な運営を行う事業所があるとの実態を踏まえ、昨年、二十九年四月に、地方自治体に対しまして、まず一つには、生産活動収益により利用者の賃金を支払うことができる事業計画となっていなければ新規の指定を行わないこととするということとともに、また、指定時に事業計画が問題がなく指定した場合でも、指定の半年後を目途に実地調査をするというようなこととしています。また、既に指定を受けている事業所につきましても、生産活動収益から利用者の賃金を支払うことができない場合には、経営改善計画の提出を求め、経営改善の状況を不断に確認しながら必要な指導を行うというふうにしているところでございます。また、生産活動収益から利用者の賃金を支払うことができている事業所につきましても、定期的な実地調査を実施するという確認の手続を改めて明示したところでございます。  今後も、多くの障害のある方が解雇されるといった事態を繰り返さないためにも、こうした取組を通じ、適正な事業所の指定や必要な指導を行っていただくよう、引き続き指定権者である地方自治体に依頼していきたいと思っております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 自治体が限られた人員で尽力していると、だからといって許される話じゃない。昨年、一昨年辺りから改めて明示したという御答弁ありましたけれども、そんなことで本当にいいのかと。営利企業の参入を許した規制緩和がなければこうした事態は起こらなかったわけですね。現に発生した重大問題を検証して再発防止を尽くすのは、これ最低限の国の責任だと、私、思うんですね。大体、破綻や解雇に至る前に、指定や指導でどうして排除されなかったのか。  更に聞きますが、このプロジェというコンサルは、事業認可が肝だが、弊社はノウハウとコネクションを持っていると強調をしております。本件でその指定権者というのは倉敷市なんですが、三月中旬に山陽放送の特集番組を見て、私、驚きました。倉敷市は、指定拒否は原則取らないので市側の責任とは考えていない、破綻は想定外と言っているんですね。  これ、本当に補助金目当てのビジネスでも事業所指定することになっているんですか。特開金の支払が切れたら利用者に最低賃金を払えなくなるような経営実態を、一度指定したら行政は放置するような仕組みなんですか。大臣、あり得ないでしょう、これ。指定権者の権限や責任はどうなっているんでしょうか。

宮嵜雅則厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  営利法人がA型の事業所の事業に参入してきたということでの御指摘でございますが、まずは、多くのところでは、福祉的な発想だけではなくてその事業収益も一定程度確保するというところで一定程度の成果は上がっているのではないかというふうに思っておりますが、委員御指摘のように、この仕組みの中で一部そういうコンサルのようなものが入ってきて、一部の地域ではございますけれども、そういうA型事業所が存在するということは厚労省としても承知しているところでございます。  そこで、繰り返しになりますが、昨年の二十九年四月からは運営基準を見直しまして、この運営基準について地方自治体に対してこの運用を徹底していただいて、健全な事業運営をできるかどうか十分に確認していただくということが重要だというふうに考えております。  また、今年の四月の障害福祉サービス等の報酬改定におきましても、A型事業につきまして、補助金を目当てとした安易な参入を防止して支援コストに見合った適正な報酬とする観点から、利用者の平均労働時間に応じた報酬を支払う仕組みに見直したところでございまして、これらの累次の見直しによって、A型事業所については利用者にしかるべき労働の機会を提供していただく仕組みを強化しておりまして、引き続き、不適正な運営を行う事業所がなくなるように努めてまいりたいというふうに考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 いや、承知しているでは済まないんですよ。  一枚目の資料を、大臣、御覧いただきたいと思うんですが、これ、一見しただけで、えっと驚くようなチラシをこの業者は新聞折り込みで大量に配布したわけです。障害者の方大募集、就労お祝い金三万円プレゼント、御自宅から事業所までの送迎完備などといって、雇用型の就労支援で働ける方かどうかも抜きにして障害者を大量にかき集めようとする意図は明らかでしょう。こういう大量宣伝がされたら、補助金目当てではないかという強い問題意識を持って指定の是非を検討するとか監査指導を行うというのは、これ当然なんですね。先ほどの副理事長さんは、人は誰かの役に立ち、必要とされることで自尊心や誇りが生まれる、労働とはそれだけ尊く、障害者の働く意欲や機会を奪うことは罪深いとおっしゃっています。  これ、大臣、こうした大量解雇が起こっている要因を政府として実態調査し、検証すべきじゃないですか。大臣、いかがです。大臣。

宮嵜雅則厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(宮嵜雅則君) 今委員からも御指摘をいただきましたが、そういうA型事業所の経営の状況というか、作業収益から賃金が払えているかどうかというような調査につきましては昨年実施いたしまして、その結果を踏まえまして、いろいろ、今般の通知を発出させていただいたり報酬改定をさせていただいたというところでございまして、これらの取組をしっかりしていくことによりまして不適正な運営を行う事業所がなくなるようにしてまいりたいというふうに考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 ここまでの問題が起こっていながら、検証するとも言えないと、とんでもないと言わなきゃいけません。  先ほど御答弁にあったように、昨年四月に、賃金の支払に要する額は原則として自立支援給付をもって充ててはならないという運用基準の見直しが行われて、これまで真面目に頑張ってきた事業所から、三年で黒字にする経営改善計画を出して頑張っているけれども、それは夢のような話だ、一般事業所で働けないからうちに来ている、この上営業しろなんていうのは無理な話だ、国の制度に照らし合わせればうちはペケだというような厳しい怒りが噴き上がっているわけですよ。  大臣、こうした頑張ってきた事業所を潰すような、こんなこと絶対してはならないでしょう。

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 仁比さん、時間。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 それも併せてしっかり検証すると、大臣、一言答弁ください。

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 簡潔にお願いします。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 実態については、今部長からもお話を申し上げたように、実際の調査をし、そしてそれに基づいて今経営改善をそれぞれ計画を出していただいて、それにのっとって我々一つ一つ見させていただいておりまして、別に一律に指定を取り消そうということを考えているわけではなくて、それに向けた努力をしていただいているところ、具体的には幾つか基準を出させていただいておりますけれども、そういったところに対しては、更に追加的に経営改善計画を提出し、事業を継続していただけるように措置をしているところであります。  そういった意味で、頑張っているというのは何をもって頑張っていると、なかなか判断ありますけれども、真面目に取り組んでいただいているところ、今状況は悪いけれども前に向かっていこうとするところ、これに対しては様々な支援措置も含めてそうした取組が具体的な姿になり得るよう、我々としても応援をしていきたいと思います。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 徹底して検証して、抜本的に制度を見直すことを強く求めて、今日は質問を終わります。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。  私は、今日は保育の問題について、厚労省、そして今日は内閣府からも来ていただいて話を進めていきたい、そのように思っています。  まず、厚労省は、先週の金曜日に、保育の質を議論する有識者会議というのを立ち上げました。保育の質が何によって成り立つのか、そして何をどう強化すれば質が上がっていくのかを議論するという。  保育の質には、内容面、環境面、そして人材面での三つの観点から成ると思いますけれども、これ、どういう形で話を進めて、結論をいつ頃までにまとめる考えなのか、まず大臣にお伺いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありました保育の質の確保・向上に関する検討会、これを立ち上げまして、本年四月からの改定保育所保育指針が適用されたことなどを踏まえ、保育の質の確保、向上を図るために幅広く多角的に検討していただくことにしております。  保育園における保育は教育の要素を含むものでありますが、なかなかその質の評価というのは大変難しい問題ではありますけれども、エビデンスに基づいてそうしたことについて検討を行っていくという、この姿勢をしていくということは非常に大事だと思っておりまして、関係者からのヒアリングも行いまして今年の八月から九月頃を目途に論点整理を行い、また調査研究、実態調査を行って、引き続き検討を行っていきたいと思っております。  今の時点で、今申し上げたなかなか難しい問題であるということで、具体的な取りまとめの時期について明確に定めるという状況にはありませんけれども、それぞれの調査やあるいは議論について一定程度絞り込みができれば、必要に応じ適宜取りまとめを行っていきたいというふうに思っております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 それで、保育の質というと、やっぱり注目されるのは、私は保育士の配置基準になると思うんですよ。  それで、配置基準、今日はちょっと資料を用意したので、まず一枚目見ていただきたいんですが、配置基準というのは、それぞれの施設で預かっている年齢別の子供の数に応じて必要とされる保育士の数のことなんですね。それで、最初に、零歳児になると、これで例を挙げますと、零歳児三人に対して保育士一人必要だと、これ三対一と言われているのになっているんです。  保育の質、これは配置基準なしには語れないというふうに思うんですが、これについて、会議での議論の大きなテーマになるかと思いますが、そこはどうお考えでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 保育園の今御指摘ありました人員配置基準、これは保育の質を構成する大変重要なファクターであるということであります。  他方で、保育の質は多面的でありまして、例えば保育所保育指針などの保育の、先ほど内容、環境、人材とおっしゃっていただきましたけど、内容、また設置基準などの保育を支える環境、そして保育士のキャリアアップなどの保育を担う人材、そうした様々な要素によって構成されているというふうに思います。  これから検討会において保育の質の確保、向上を図るために御議論いただくわけでありますけれども、御指摘の人員配置基準も重要な要素の一つというふうには考えておりますが、例えば本年四月から適用された改定保育所保育指針などを踏まえて、子供の実態を踏まえた計画立案あるいは実行といった保育のプロセスの質を向上させるような取組なども含めて幅広く検討していく必要があるというふうに思います。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 配置基準についても考えるということの答弁でいいかと思いますが、それで、今まず聞きたいのが、その配置基準に対する国の考え方というのはいま一つよく分からないので、ちょっとこれを確認したいんです。  配置基準については、この一枚目の資料の下にあるように、従うべき基準ではあるが自治体がこれを上回る基準を定めることは可能であると、こうなっているんですね。それで、実際のところ、特に自治体の中には、質を保つためには必要だとして上乗せしている自治体が実はいっぱいあるんです。そして、国もこれを支援しているという実態、事実があるんですね。  それで、この一枚目の資料の真ん中のところで、三歳児、ここにもちょっとアンダーライン引かせていただいているんですが、三歳児は、これは配置基準上は二十対一なんです。要は、三歳児二十人に対して一人の保育士を付けていればいいとなっているんだけれども、国はこれ十五対一、十五人につき一人保育士を付けていたら国からのお金が加算されるようになっているんです、加算措置をやっている。だから、これインセンティブを与えているので推奨しているように思える。  その一方で、逆の動きもある。例えば、二年前、おととし、この待機児童のことが大きな社会問題になったことがあります。要は、保育所落ちた、日本死ねってブログのときだったですけれども、そのとき、国は自治体に対して、この上乗せ基準をやめて、できる限り多くの子供を受け入れるように求めた。だけど、実際にそれに応じた自治体は一つもなかったんですけれども。  今、国の考えというのは、どちらかというと、そのときの考えを引き続きやっているような気がするんですが、大臣、国の今のスタンスは、これ上乗せすべきか、それともここにある基準どおりにすべきなのか、どのように考えているのかを教えていただけますか。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  事実関係を含めてお答えをさせていただきますと、今御指摘いただきました人員配置基準、これは児童の健全な発達に必要な保育を行うことは最低基準ということでございまして、私どもとしては、保育現場において保育の質を確保する役割を果たしているというふうに思います。  したがって、私どもとしては、この充実というのが質の高い保育を提供するために重要ということから、先ほど御指摘いただきましたように、平成二十七年度から、三歳児に対する保育士の配置を二十対一から十五対一に引き上げた際には公定価格上の加算を設けるという形で保育園等における人員配置基準の改善に取り組んでおります。  一方、御指摘いただきました平成二十八年三月、この要請につきましては、待機児童解消というこの緊急対策の一環として、あくまでも市町村において国の基準を上回る部分を活用して一人でも多くの子供を受け入れていただきたいという思い、これは待機児童が多い自治体などを対象に、あくまでもこれも待機児童解消までの緊急的な取組ということで、市区町村が保育の質を確保しながら、地域の待機児童の状況を勘案して、子供の認可保育園の入所を一人でも多くしていただくという趣旨で行ったものでございます。  私どもとしては、この要請、緊急的な取組として、あくまでも国の定める人員配置基準を満たしていることを前提に行ったということでございますので、私どもとして、人員配置の充実に向けた取組を進めていくという姿勢には変わっていないというふうに思っております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そうすると、国はこれからもその上乗せをやめて、今の基準に、この基準にすべきだということは言わない、決して言わないということでいいですか。大臣、お願いします。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、今回の緊急の上乗せにおいても、それぞれの自治体で基本的には御判断をいただくということでもありますし、緊急な取組についてもですね。それから、この上乗せについても何ら立場は変わるものではありません。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 だけど、政府の規制改革推進会議というのがあるんですけど、そこは明確に上乗せすべきじゃないと、これ訴えているんですよね。その理由だけれども、上乗せしている自治体には待機児童が多いからと、こういうことを言っている。だけど、そこには、その論理には質のことは全く入っていないんですよ。  例えば、待機児童を解消している自治体あります、大都市でも。これは、企業の民間参入というか、民間の保育参入がすごく多いんだけれども、実はいろいろ聞いてみると、やっぱり質を疑問視するような声だって上がるんですよね、現場からは。だから、もう質を考えるんだったら、この待機児童の解消とは切り離して考えていくべきだというふうに思いますけど、そこはどうですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 待機児童と切り離すというか、我々としても質の向上を図っていきたいということで、それから、子育ての中の充実として、これまで、先ほど三歳児に対する保育士の配置、二十対一を十五対一にする、さらに、これ、まだ財源が確保できていないかという御指摘をいただいておりますけれども、さらに〇・三兆円で取り組むべき対応として、一歳児の人員配置を六対一から五対一に引き上げるということ、これは既に盛り込まれていて、これを実施をします、しかし財源があると、こういう話になっているわけでありますから。  まさにそういった方向で取り組む一方で、しかし、地域によって今委員御指摘のように待機児童を抱えている地域がある。逆に言えば、そこに住んでおられる親御さんから見れば、子供をなかなか預けにくい、そして、もう働くことか育児かを選択しなきゃならない、こういう状況にあるわけでありますので、そういったところにおいては、緊急的な取組として、待機児童の解消ということを進めていただきながら、それが、乗り越えていった先においては、我々はしっかりとそういった地域においても質の向上を図っていきたいと、こう思っております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そうすると、大臣、さっきちょっと首もかしげられたんですけど、そうしたら、切り離して考えることはできないということなんですかね。  やっぱり、今回、質の議論をする有識者会議も立ち上げたということなので、まず質をきちんと考えなきゃいけないんだと思います。そこには、待機児童の解消とかというのはちょっと話が別で、それよりはまず質のことをきちんと考えるべきなんじゃないかなと思いますけど、そこ、どうでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 委員のお話しになっている切り離すという意味の問題なんだろうというふうに思いますけれども、我々、質の向上を議論するときには、まさに、今言った待機児童の解消というのは、そういった状況があるということは当然念頭に置かなければなりませんけれども、まさに質の向上そのものをここにおいては議論をしていただきたいと、こう思っております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そうすると、政府の規制改革推進会議、ここはもう見直すべきだ、上乗せやらない、やるべきじゃないという感じなんですけど、そことは若干考え方がやっぱり違うということでよろしいでしょうか。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  先ほど来、委員、規制改革室の、規制改革推進会議事務局の資料について御言及いただいておりますが、私どもとしては、例えば人員配置基準の上乗せ基準を設定している自治体にも、待機児童の多いところもあれば少ない自治体もあるということで、そういうものとしてこの資料を受け止めさせていただいております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 分かりました。  それで、さきの改正子ども・子育て支援法、これが成立して、都道府県ごとにこれ対策協議会がつくられるようになる、できるようになったんですか、今年度から、なんですけれども、ここでの議題の一つに、やっぱり上乗せ基準をやめるんじゃないかということが言われていて、これ気にしている自治体も多いんですが、これについてはどうお考えでしょうか。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  先般成立をさせていただきました子ども・子育て支援法に基づきます都道府県における協議会、これは、まさに待機児童解消を進める中で、これまで市区町村を中心に保育の実施主体として行われていたものを、例えば広域利用調整でありますとか人材の広域的な確保という観点から、この協議会において関係自治体などの参加をいただいて御議論をいただくということになってございます。  そこのテーマといたしましてはそれぞれの自治体においてお決めいただくということでございますので、幾つかある私どもとして想定されている項目の中には、地域における人材をどのように確保するか、自治体における人材の配置状況についてという御議論をいただくということも想定はされますけれども、あくまでもその協議会におけるテーマはそれぞれの協議会においてお決めいただくものというふうに私どもとしては整理をしてございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 じゃ、ちょっとお伺いしたいんですが、その閣議決定された文言に制度改革を行うというふうに書いてあるんですが、これの根拠になるのがやはりその会議の答申だと。それで、その答申の内容を見ると、やはり見直すべきというふうになって、つながっているんですけど、余りそういうことじゃないという考えでよろしいんでしょうか。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  一連の閣議決定を積み上げる中において、今御指摘いただきましたように様々な問題指摘があり、待機児童の解消という量の問題と質の改善というその両輪として進める中で私どもとしては取り組ませていただきますが、協議会そのもののテーマにつきましては、先ほど申し上げましたように、それぞれの協議会でお決めいただくものというふうに理解をしてございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 分かりました。  いずれにしろ、私はきちんとその配置基準は検討していただきたいと思っています。やめるありきとかそうじゃなくて、きちんと議論をすることが大切だということを言いたいと思っています。  というのは、この配置基準というのは、そもそもがこれ昭和三十七年に目指すべき数値として設定されたものなんです。今から五十年前です。だから、それを平成十年まで段階的に導入をしていった。その五十年前の社会の趨勢から見て決めて、それが平成十年まで長い間かけてやってきたというんだけれども、その間、もう社会の趨勢、大分変わってきています。それで、働き方も大分変わってきています。  だから、そういう意味でいま一度きちんと見ていただきたいというふうに思っているんですが、その際に考えていただきたいのが、まず保育士一人一人の業務の負担がとても増えてきていることがあります。単純にまずは保育時間の話からさせていただくと、その当時よりも、今は延長保育だって行われている、それから早朝保育だって行われている、だからもう保育の時間は単純に長くなってきている。それ以外に、業務について言ったって、子供の日々の成長の記録を日々付けなきゃいけない、書類作成を求められたりだとか、それから数年前からは乳児の睡眠の際は五分置きにうつ伏せしているかどうかとか安全確認しなきゃいけないとか、こんな多岐にわたってきているんですよね。  そうすると、一人の労働者としての保育士が労働法規にきちっと基づいて本当に働くことができるのか、こうした観点からきちんと考えていただきたいと思うんですが、大臣、これどう思いますか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 保育士の方が今本当に様々な業務を、そして今委員御指摘のあったように、随分、それぞれのスタートの頃から比べると、社会の情勢、あるいは保育園に求められるもの、あるいは子供の置かれている状況、いろんな面が変わってきておりますから、それだけ多様な対応が求められている。そして、それに沿って業務負担も随分大きくなっており、平成二十六年に東京都が公表した調査結果では、過去に保育士として就業した人に聞いた調査でありますけれども、退職した理由では、仕事量が多いというのが約二〇%、労働時間が多いというのが一五・七%ということで、給与が安い二五・五%とともに非常に多い水準になっておりまして、そういった意味においても、こうした業務負担をいかに軽減していくのか、そういった観点から、平成二十九年度の補正予算ではICTを使っていくとか、あるいは保育園の清掃業の業務を行う者の賃金を補助する事業をしている市区町村を拡大していく、これは平成三十年度予算ですけれども、そういった措置をとって、保育士の業務負担の軽減、勤務環境の改善、これに更に取り組んでいきたいと思います。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そして、もう一つお願いしたいのは、やっぱりその根拠をきちっと明確にしてほしいということなんですね。  例えば、今日、この後でやろうと思っているんですが、企業主導型保育というのがあって、そこだと保育士は定数の二分の一でいいとなっているんですよね。それで、何でかというと、企業主導型保育というのは福利厚生の位置付けだから、それで、事業所内でつくられるから、だから保育士の確保って難しいだろうというので二分の一でいいという考えになったんですけど。  ただ、これは子供にとってみれば余り関係のない話であって、だから、こういったこともきちんと考えていただきたいと思うんですが、これは内閣府ですか。

川又竹男内閣府子ども・子育て本部審議官

○政府参考人(川又竹男君) お答え申し上げます。  企業主導型保育事業におきましては、必要な保育従事者数のうち二分の一以上は保育士を配置するということとしております。これは、子ども・子育て支援制度におきます小規模保育事業と同様の基準が適用されておりまして、一定の保育の質が確保されているものというふうに考えております。  また、この補助制度におきまして、保育士の比率が高まるほど補助の単価を増やすという仕組みにしておりまして、今年の三月三十一日時点で助成決定をしている施設のうち七六・七%、四分の三以上の施設においては保育士比率が一〇〇%となっているところでございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 是非そこは、そういうデータが出てきているのであれば、それはちょっとしっかり進めてほしいと思っているのと、あと、やはり今保育士の数が少ない、これはもう紛れもない事実だと思っています。だから、業務によっては保育士以外の人がその業務を代替できるような部分もたくさんあると思うんですね。  だとすれば、お願いしたいのは、是非、今保育人材というのがどういうような内訳になっているのかというのを調べていただきたいと思っていて、これ、ちょっと二枚目の資料になるんですが、国はこれまで急ピッチで受皿整備をしてきて、それに対応する人材って昔は保育士だったんだけれども、数年前からは保育人材というような、言い方を変えてきたわけですね。保育士以外の人にもお任せしようという、私、この考え方間違いないとは思うんですが、ただ、この赤枠が保育士以外の保育人材なんだけれども、この内訳が分からないんですね。この中には、例えば幼稚園の教諭だとか看護師さんだったら保育資格がなくたってある程度子供の対応はできると思いますけれども、全く資格がないような人だって含まれていると思うんだけれども、この内訳について厚労省に聞いたら、分からないと言うんですね。  そうすると、先ほどから大臣が言っている質の高い安全な保育の実現を目指すに当たっては、少しこれだと心もとないというか、これをきちんと内訳を把握して、その上で研修をどういうふうにやっていくのかということをやっていくべきじゃないのかなというふうに思いますが、これについてどうお考えでしょうか。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  大変申し訳ございませんでした。事前に先生の方からこの問題について御質問をいただいた際に手元に数字がございませんでしたので、その際、私どもの担当者がございませんというふうに申し上げたのかと思いますが。  その後、非常に粗い推計ではございますが、先生いただいた資料の最後のところにございます、直近で、二十八年で保育士以外の保育従事者数が約四万余となってございます中、今御指摘いただきましたような保育業務に従事している看護師等が約〇・五万人、非常に丸い数字で恐縮ですが〇・五万人、保育教諭と言われるような方が〇・六万人、それ以外が、いわゆる地域型保育事業の従事者であったり、あるいは保育資格を持たずに、例えばでありますけれども、先ほどもお話ししました、お昼寝、午睡時の布団の上げ下ろしとか活動後の遊具等の整理をするいわゆる保育補助者のような方々、ちょっとここは細部が分かりませんが、というような方々のところで大まかなっていると。  大変御無礼いたしました。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 いや、もう質問すると言ったら、そこを作ってくれたのはいいんですけれども、これは、じゃ、常時出すようにしてください。これは、言われて出すよりは、それは厚労省としてやっぱり必要だと思いますのでね。  それで、時間がないので、その企業主導型保育についてもう一つ聞きたいと思っているんです。  それで、この企業主導型保育というのは、事業所内につくられて、それで、主に従業員の子供さんを預かる認可外の保育施設のことなんですね。それで、定員の半分まで従業員じゃない地域の人を受け入れてもいいという地域枠というのを設けることができることになっていて、国は待機児童の有力な受入先というふうに位置付けていて、認可外施設なのに認可施設並みの多額の助成金出すことにしているんですね。  それで、本当は大臣にその受皿としての期待をちょっと聞きたいと思ったんですが、ちょっと時間がないのでちょっとその先の質問をさせていただきたいんですが、平成二十八年、二十九年、これ資料の三枚目にありますが、七万人の整備をやろうとしていたんですが、この結果はどうなったでしょうか。これをお答えいただけますか。

田中良生自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(田中良生君) 企業主導型のこの保育事業についてでありますが、平成二十九年度末までに七万人の受皿確保を取り組んだところであります。七万人分を超える助成申請があったところであります。しかしながら、平成二十九年度中に工事が着工できないですとか、あるいは事業計画が変更、中止になったということを理由に申請者から取下げがありました。結果、助成決定数は約六万人分となったところであります。  平成三十年度の募集については新たに二万人分程度の募集を行うこととしておりますが、助成決定に当たっては、引き続き、企業等の関心が高いということから、応募状況あるいは子育て安心プランの進捗状況、これを踏まえて今年度の助成決定を行っていきたい、そのように考えています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 いや、達成できなかったのは私残念だとは思いますが、ただ、私はやっぱり急ぐ必要はないというふうに思っているんです。この制度がおととしに始まって、今、この四月で三年目に入ったんですけれども、いろんなこれ課題が出てきているんですよ。  例えば、先日、全国にある施設の立入調査の結果というのが発表になったんですけど、昨年度の上半期分だけなんですけど、四百三十二施設のうち実に七割で違反が見付かったんですよ。それで、その違反の内容も結構驚いて、保育計画を作っていない、それから子供の食物アレルギー対応をしていないとか、ひどいのは便器が大人用で子供が使えないとか、結構びっくりするような内容なんですよね。食物アレルギーなんて、これ一歩間違えば命取りになる問題だと思いますし、それで、これについての改善というのは届出をさせたらしいんですけれども、ただ、それの追跡調査というのをきちんとやっているのかどうか、これ聞きたいんですが、どうでしょうか。

川又竹男内閣府子ども・子育て本部審議官

○政府参考人(川又竹男君) お答えいたします。  御指摘のとおり、二十八年度から始まった事業でございますけれども、昨年度の上半期、四百三十二の立入調査を行い、何らかの指摘事項があったのが三百三施設、七割となっております。これらの施設につきましては早急な改善が図られるよう指導しておりまして、既に全ての施設において改善報告、報告がなされております。  この報告の受領しているわけですけれども、これをどう確認するかということの御質問かと思います。ここにつきましては、もちろん、毎年立入調査をしておりますので、翌年度の定期的な立入調査の実施で確認をするということでございますが、改善すべき指摘事項が多かった施設などにつきましては必要に応じて抜き打ちの調査を実施するという方針でございます。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 いや、それがなかなかしっかりしていないですよね。  それは、例えば、先月下旬にもう一つ別の発表もあったんだけれども、不正受給をしていた施設というのが沖縄と秋田でこれ認められたということで、交付取消しされたんですよ。だけど、これ調査じゃないんですよ。これ、内部通報というか、情報提供で分かったんですよ。だから、そうすると、やはり監査とかというのがやっぱりきちんとまだできていないんですよね。だから、これは是非しっかりやっていただきたい、そういうふうに思います。  そして、今回の、これもちょっと次の質問行っちゃうんですが、これいろいろ見ていくと、やはり拡大を急ぎ過ぎているために安全を含めた確認や体制整備というのがおろそかになっているということだなというふうに思っていて、例えばこれ、実務を担うのが児童育成協会というんですが、東京に事務所があるだけなんですよ。先ほど言っていた立入調査とかというのは民間に委託しているんですよ。やっぱりこれじゃどうかなというふうに思いますし、それから、認可並みの助成金というのが振り込まれるんだけれども、これは施設を見なくても電子申請だけで振り込んじゃっているんですよ。これ認可施設だったら、その自治体の担当者がそれぞれ現場に行って面接をしてそれで認められるものが、この企業主導型保育に関して言えば、メールだとか電話だとか写真の提供だけで認めちゃっているというんですね。これはおかしいなというふうに思いますよ。これはどう思いますか。

川又竹男内閣府子ども・子育て本部審議官

○政府参考人(川又竹男君) お答え申し上げます。  企業主導型保育事業につきましては、実施主体であります児童育成協会の方で年一回立入りということで、その時点で必要な要件を満たしているかということを毎年度確認をするということにしているところでございます。  また、自治体においても、認可外保育施設、都道府県が年一回立入りをするということになっておりますので、自治体との連携、情報共有を進めまして、きちんとしっかりした保育が提供されるように努めてまいりたいと考えております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 やはり今、自治体の監査の方言われたからそれについて補足しますと、だから、その児童育成協会の調査以外に、年一回認可外施設などで自治体の監査というのも行われるんだけれども、これもこの前ちょっと聞いたら、きちんと情報を密接に連携取り合っていないんですよ。もっと、じゃ、両方、自治体と連携を取り合って情報を共有させた方がいいと思いますよ。それは地元のことはやっぱり自治体が一番よく分かっているんだから、変なうわさも含めて。それをやるべきだと思いますよ、その話を出すんだったら。どうですか。

川又竹男内閣府子ども・子育て本部審議官

○政府参考人(川又竹男君) お答え申し上げます。  今も指導監査における情報共有を行っているところでございますけれども、これに加えまして、今年度の募集から、事業者が助成申請に当たりまして事前に自治体等へ確認するべき事項を明確にするということのほか、児童育成協会から自治体に対しまして、申請段階からこの内容につきまして情報共有をすると。今まで助成決定後に情報共有をしておりましたが、申請段階から自治体と情報が共有できるようにということをいたすこととしております。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 是非、その入口段階からの情報共有はしっかりやってください。そうすると、いろんな問題なども分かると思いますので。  それで、もう最後になってきましたが、企業主導型保育というのは実は撤退も自由なんですね、これ。要は、事業所の福利厚生的な位置付けだからなんですよね。その上、それで、これどうしても主に自分たちの会社の従業員のお子さんたちを受け入れるというものだから、年によって結構受け入れる子供の数がどうしても変動しやすくなっちゃうんですよね。そうなると、施設の運営というのがちょっと不安定になってしまうし、ひいてはそこで働いている保育士の雇用というのも不安定になりかねないと思っているんですね。  だから、来年はたくさんいるから、じゃ、つくっちゃおうとかというんじゃなくて、ある程度、一時しのぎじゃなくてずっとやっていけるような担保、担保というか、そういうような仕組みづくりというのが大切だと思いますが、そこら辺、大臣、どうお考えですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 直接、企業主導型を対応しているわけではないんですけれども、保育所全般やあるいは子供を保育する場所という意味において、やはり先ほどありましたけれども、適切な環境の中で、そして人材も配置されてそうしたサービスが提供されているということは必要だろうと思いますので、それは認可保育園だけではなくて、認可外、そして今御指摘の企業主導型保育園においてもそういった形であるという、これは当然求めていかなければならないというふうに思います。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 是非それしっかりやっていただいて、それで、企業主導型保育もこれから三年目、四年目ときちんとやっていくおつもりでしょうから、是非、地域に根差すような形でしっかり取り組んでいってほしいと思います。  これで終わります。ありがとうございました。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。  今も保育所問題ありましたけれども、今日大きな課題になっている子育てや介護に欠かせない人材の確保についてお聞きをしていきたいと思います。  二〇一六年の六月に閣議決定されたニッポン一億総活躍プランでは、総活躍社会とは、女性も男性も、お年寄りも若者も、一度失敗を経験した方も、障害や難病のある方も、家庭で、職場で、地域で、あらゆる場で誰もが活躍できる、言わば全員参加型社会だと、こう記されておるわけでありまして、何かここの言葉だけ聞いていると、誰もが何か社会貢献のために追い立てられるような気がしないでもないわけですが、まあそのことはさておいて、このプランでは、出生率の低下、介護離職が増大をすることへの懸念が表明をされておりまして、このプランの中では、この問題点を改善するために、子育て、介護の環境整備、保育、介護の受皿の拡充、保育士、介護人材の処遇改善ということが掲げられています。  そこで、技術的な問題ですから事務方に聞きますが、まず、その処遇改善の概略について説明をいただきたいと思います。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) まず、保育人材の関係をお答え申し上げます。  一億総活躍プランを受けまして、私ども、保育人材につきましては、処遇の改善、それから多様な人材確保、育成、生産性向上を通じた労働負担の軽減など、総合的な対策としてこの人材確保策を講じております。  その中で、処遇改善につきましては、平成二十九年度予算において全職員一律二%の処遇改善を実施いたしまして、これにより、平成二十五年度以降、合計約一〇%の処遇改善が実現いたしました。これに加えまして、二十九年度から、技能、経験に応じた月額、これは最大ではありますが、四万円の処遇改善も講じております。さらに、平成二十九年度の補正予算及び平成三十年度の予算におきまして一・一%の処遇改善を盛り込んだところでございます。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 確かに、この間、保育士あるいは介護人材の処遇改善の取組が進められてきたわけですけれども、その結果、保育士の平均賃金は、二〇一六年度の調査でいうと二十七万円。これは、今もありましたけれども、二〇一三年度に比べると五・五%ぐらいの増になりますけれども、それでも全産業平均の四十万円を大きく下回る、こういう状況です。だから、地域によっては公立保育所の正規職員が募集しても定員に満たない、こういう状況があったり、あるいは臨時・非常勤保育士さえも集まらないという実態が今日あるということですね。  また、この資料によりますと、保育人材確保策のための保育対策総合支援事業補助金の執行率は、二〇一五年度で三八%、一六年度で一七%と、こうなっているというふうに記されています。つまり、政府の狙いどおりには必ずしもいっていない、こういうふうに見受けられるわけです。  また、介護職員の人材確保も保育士と同様で、一朝一夕にはこれは解決できる問題ではありませんけれども、介護離職ゼロを目指すとして、新しい経済政策のパッケージの中で、勤続十年以上の介護福祉士の賃金を月額八万円増額する、こううたわれていますけれども、よくよく見てみると、介護福祉士の平均勤続年数というのは六年ですよ。そうすると、もう空手形になっている。こういう格好で、つまりは、この対象者は極めて少ない。八万円上げますなんと言っても、そういう状況だ。他の介護職員の処遇改善にも充当できるようになっていますけれども、これは事業所の収入として支払われることになるわけですから、どこまでこの賃金の改善につながるか不透明だし、また、今後の新たな人材を発掘する刺激になるかというのもはっきりしない、こういう実態にあるんではないのか。  政府は幾ら幾らこの処遇改善に予算を投下したと、こういうふうに宣伝されるんだけれども、保育士、介護福祉士の賃金や労働条件が実際にどう改善されたか、そして人材確保がどの程度実現をされたか、これはしっかり検証して公表していく必要があるんではないかと思いますが、いかがですか。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) 恐縮でございます。保育人材と介護人材、両方お尋ねですが、まず保育人材の関係で、人材確保、いろいろ取り組ませていただいた結果について御報告をさせていただきます。  先ほど来申しておりますように、保育人材確保のために、処遇改善、新規の資格取得、就業継続、あるいは離職者の再就職という支援に総合的に取り組んでございますけれども、このうち新規の資格取得者について見ますと、全体、若い世代が人口として減少する中にあって、保育士試験の年間合格者は安倍政権という期間において増加をしてございます。また、保育士養成施設の年間卒業者数のうち保育園等に就職する者の割合は増加傾向ということで、全体の六割弱。これに、幼稚園あるいは児童福祉施設などの福祉教育施設に養成施設を卒業されてからの進路として見ますと、八割を超える水準というふうになってございます。  結果、この間、待機児童解消に向けて待機児童解消加速化プランという形で進めてまいりましたが、その期間で、平成二十五年から二十八年までの間、三年間で保育人材は約六・九万人増加してございます。内訳で申し上げますと、二十五から二十六年までの一年間が一・四万人、約でございます。二十六年から二十七年までの一年間が約二・五万人、直近の二十七年から二十八年までの一年間が約三万人という形で、その増加幅自身が拡大してございますので、私ども、引き続き、必要な人材確保に向けて必要な施策を実行するとともに、この辺りもきちっとフォローしてまいりたいと思っております。

浜谷浩樹厚生労働省老健局長

○政府参考人(浜谷浩樹君) 介護人材についてお答え申し上げます。  まず、介護人材の処遇改善でございますけれども、これまでも財源を確保しながら行ってきてまいりました。その改善効果でございますけれども、例えば昨年度は、ニッポン一億総活躍プランに基づきまして臨時に介護報酬改定を行いました。こうしたものも含め、これまで実績として合計で約五万七千円の処遇改善を行ってきたところでございます。また、先生から御指摘がございましたけれども、新しい経済政策パッケージに基づく更なる処遇改善につきましては、二〇一九年十月から実施予定ということでございます。  先生御指摘のとおり、基本的には、介護サービス事業所における勤続年数十年以上の介護福祉士につきまして月額八万円相当の処遇改善を行うことを算定根拠に公費一千億円を投じるということでございますけれども、他の介護職員などの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運営を認めることを前提に検討いたすことといたしておりまして、その具体的内容につきましては今後検討していくことといたしております。  介護人材確保につきましては、介護離職ゼロの実現に向けまして、こうした処遇改善を始めといたしまして、多様な人材の活用あるいは生産性の向上に向けた施策を講じてまいりたいというふうに考えております。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 少子高齢社会が進む中で、持続可能な制度の整備を大義名分に、社会保障、福祉予算が残念ながらトータルとすれば削減をされ、あるいは応分の負担を求める、こういう動きが強まっているわけですけれども、やはりこの大変大事な子育て、介護の充実というのは、これはまた、ここのところに人材が増えるということは経済的な効果というものもあるわけでありまして、そういう意味では、そのことも十分に検討していく必要があるのではないか。言葉だけでなくて、実際に子育て、介護が充実するように、この点の施策をしっかりと見詰め直して改善を図っていただく、その努力をお願いをしておきたい、こう思います。  次に、日本年金機構の委託業者が扶養親族等申告書を正しく入力しなかったために、本来支払われるべき年金額が正しく支払われなかったこと、また、委託業者が契約に反して中国関連事業者に業務の再委託を行った件について伺いますが、衆参の厚労委員会でもこれは問題になりましたけれども、年金機構の体質等も取り上げられていますけれども、今回の一連の不祥事の最大の問題点あるいは原因はどこにあるというふうにお考えなのか、伺います。

水島藤一郎日本年金機構理事長

○参考人(水島藤一郎君) まず、今般の扶養親族等申告書等の事務処理の中におきまして、当該申告書等のデータ化業務を委託をいたしました株式会社SAY企画の入力漏れあるいは入力誤りが多数発生する事態になりました。国民の皆様に大変な御迷惑、御心配をお掛けする事態を招いたことにつきまして、心からおわびを申し上げる次第でございます。  三月二十日に加藤厚生労働大臣より、今後、業務を委託する場合における事務処理の在り方を見直し、こうした事態が二度と生じないよう措置するよう御指示をいただきました。現在、四月六日付けで設置をいたしました調査委員会におきまして、申告書等の調達手続、外部委託に係ります一連の業務実態及びプロセスの検証、その検証結果を踏まえました今後の具体的な改善の方向及びこのような事態が起きた要因となっている機構運営の基本的事項について調査、御審議をいただいているところでございます。  現在、調査委員会におきましては、今回の事案におきます調達手続や業務委託管理の状況につきまして、事業の企画段階、あるいは仕様書の作成段階、入札の準備、入札手続、あるいは契約後の履行開始前の対応、あるいは履行中の管理といった各段階におきますSAY企画の業務実態や機構の対応状況等について機構から御説明をいたしまして、委員の皆様に御議論、検証いただいているところでございます。  今後、六月上旬に予定されております社会保障審議会年金事業管理部会におきまして調査報告がなされると承知をいたしております。その調査委員会の報告内容を踏まえまして、必要な改善策を速やかに実行してまいりたいと考えております。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 組織として外部の団体と契約する際に当然すべきチェック体制、これがやっぱり機構にはなかった、欠落していた、こういうことになるんじゃないでしょうか。それはなぜか、やっぱり徹底的にこれは明らかにしないと問題だろうと、こう思うんです。  次に、この件は大臣にもお伺いしますが、今回の問題でクローズアップされているのがやっぱり委託問題ということになるわけですが、SAY企画は今回の業務案件を処理する能力を持っていなかったにもかかわらず、これを受注をしたというか、ここに委託をした。それを可能にしたのは、やっぱり落札価格の問題だったのではないのか、こう思います。  年金機構はSAY企画に、年金受給者六百九十四万人分、約一千百万件のデータ入力を一件当たり十四・九円で委託をしたということですけれども、しかし報道によると、同業他社の関係者は、一件当たり百円ぐらいが当たり前じゃないかと、こういうふうに伝えられている。なぜ業界では通常考えられないような価格が設定をされることになったのか。  閣議決定もされている年金機構の当面の業務運営に関する基本計画では外部委託の推進は掲げられていますけれども、外部委託で事業を安く上げるという発想というのは、これは国の他の機関でも、あるいは自治体でも多く見受けられるわけですけれども、その場合といえども、安ければいいという問題ではなくて、少なくとも適切な事業あるいは適切な労働に対して適切な対価が必要だということは、これは当たり前のことですね。安価な価格で受注する業者がいるかどうかではなくて、その価格で委託された課題、事業が適正に処理されるかどうかを考えるべき、それがチェックされなきゃならぬ、こういうことだと思うんですが、大臣、この点についてどうお考えなのか、そしてまた、どのように改善を指示なさっていくのか、お答えいただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、日本年金機構における、業務委託における事務処理が不適切であって、二月支払において本来支払われるべき年金額が正しく支払われなかったということで、年金受給者の皆さんには大変な御迷惑をお掛けしましたことに、誠に遺憾でありますし、また、それに対しては、もう説明いたしませんが、今、適宜対応させていただいていると。そういう中で、この外部委託についてどう考えるか。  今回の一連の問題点について洗い出しをし、今機構の理事長からもお話がありましたように、専門家によって今議論をいただいておりますが、その中でも、今委員御指摘のように、落札の在り方がよかったのか、あるいは落札段階でいろいろと条件があったわけでありますけれども、例えば、どれだけの人員を確保してやりますとか、そういったことがきちんとチェックできていなかった等々、いろんな問題が指摘をされておりますから、それに対して、どういう形でチェックをしていけばいいのかどうかも含めて、その調査委員会での御議論、またそれを踏まえて社会保障審議会年金事業管理部会にも諮った上で、業務委託する場合の事務処理の在り方の抜本的な見直しを機構において行っていきたいと思いますし、また、私ども、監督指導する立場においてもやっぱりいろいろ反省すべき点がありますので、その辺も含めてしっかりと対応させていただきたいと思います。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 先ほども申し上げたように、通常、他の業者が百円ぐらい掛かると言っているものを十五円程度の格好でやる。ちょっと考えれば、現場の職員だってこんな異常に低い単価で十分な仕事ができるかなと考え付きそうなものだけれども、そういうところまでしっかりと僕は徹底してやっぱり内部で議論をしていただかないと駄目だろうと。是非、大臣の方からの監督責任、しっかりと果たしていただくように求めておきたいと思います。  次に、時間がありませんから、環境省に伺いますけれども、放射性物質汚染対処特措法に基づいて国が除染を行う除染特別地域は、帰宅困難地域を除き除染が完了して、市町村が除染を実施する汚染状況重点調査地域も、福島県内で三十六市町村、福島県外で五十六市町村についても除染が完了したというふうに報告されています。被災地の復興に向けた一歩前進、こう評価をしていいんだろうと思うんですが、しかし、先ほど宮崎委員からもありましたけれども、安心、安全な生活のためには、除染が完了した地域でも放射線量の継続的モニタリングを行って、必要な地域には除染作業が行われなきゃならぬと思います。  除染効果の検証状況並びにフォローアップ除染の実施状況どのようになっているか、まずこの点、御説明いただきたいと思います。

縄田正環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(縄田正君) お答えいたします。  御指摘のとおり、本年三月までに八県百市町村において全ての面的除染が完了してございます。このうち国が直轄で除染した地域におきましては、全ての地目の平均で約五三%の線量低減を実施しております。その後実施したモニタリングにおきましても、約六七%低減しております。除染の効果が維持されているということが確認されております。  また、個別の事後モニタリングにおきましても除染の効果が維持されていないと認められた場合には、実施可能性などを考慮した上でフォローアップ除染を実施することとしておりまして、市町村が除染を実施した地域においても同様の考え方で実施してございます。  引き続き、地元の声に耳を傾けながら丁寧に対応してまいります。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 除染作業は、先ほども申し上げたように一定前進をしているようですけれども、その範囲はというと、これは、住民等の近隣の森林、正確に言うならば、居住地の林縁から二十メートル程度に限定をされているわけですね。福島の県民生活の安全、安心確保であるとか、あるいは森林・林業の再生の観点からすると、更に森林や里山などの除染というものを進めることが大きな課題なんだろうと思います。  そうすると、二〇一六年には福島の森林・林業の再生に向けた総合的な取組というのがまとめられておりますけれども、この進捗状況は一体どうなっているかということをまず一つは伺いたい。  それからもう一つは、先ほども触れましたけれども、除染特別地域等での除染が一区切り付いたということもあるのですけれども、森林、里山における除染の加速化が可能になるんではないかと思うんですが、この点どのようにお考えか、伺いたいと思います。

縄田正環境省環境再生・資源循環局長

○政府参考人(縄田正君) お答えいたします。  森林につきましては、御指摘のとおり、福島の森林・林業の再生に向けた総合的な取組を踏まえまして、住居等の近隣の森林、それと森林内の日常的に人が立ち入る場所等の除染や調査研究に取り組んでいるところでございます。  また、里山再生モデル事業といたしまして、平成二十八年九月に四地区、同年十二月に六地区、本年三月に四地区の計十四地区を選定いたしました。これらの地区で平成三十一年度を目途に取りまとめを行うよう、順次取組を進めてございます。  引き続き、関係省庁や自治体と連携をいたしまして、森林の再生に取り組んでまいります。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 時間が間もなく参りますので、是非、この福島県民のやっぱり安全、安心、そうした町づくりの観点から、やはり市民の要望をしっかり踏まえて是非事業を推進いただくようにお願いをして、今日のところは終わりたいと思います。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。  今日は、私は働き方改革に関して何点か質問をさせていただきます。  この度の、今ちょうど衆議院で審議が行われています働き方改革関連法案の中には、同一労働同一賃金が盛り込まれております。自民党政権というか安倍政権というかで同一労働同一賃金ということをやるというのは、本当に、率直なところびっくりいたしましたけれども、歓迎いたしますし、また、これが実効性のあるものになってほしいと思っております。  同一労働同一賃金は、元々、ヨーロッパでは男女の待遇格差を解消するという文脈の中で出てきたというふうに認識しておりますけれども、この度の法案におきましては、正規雇用者と非正規雇用者の間の不合理な待遇格差を解消するという目的となっております。  ただ、本来、同一労働同一賃金を日本でも導入するというのであれば、まさにこれ安倍総理がおっしゃっているように、今回は戦後七十年ぶりの大改革とおっしゃっているわけでありますので、そうであるならば、これは、正規、非正規雇用間に対してだけではなくて、正規雇用者の間に対しても同一労働同一賃金という考え方をしっかりと導入するべきではないかと、そういう改革をやるべきではないかと思いますけれども、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今回の法案の中で政府が導入しようとしているのは、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指して、正規雇用者、労働者の待遇の改善を図っていくということであります。  他方で、今、委員からも自民党政権でというお話がありまして、これまではなかなか難しいということを申し上げてきましたけれども、それは、ヨーロッパでは職務給、我が国ではよく言われる職能給という、仕組みも違うのでなかなか難しい、しかし、ヨーロッパのドイツ、フランス等の事案を含めても、必ずしも職務だけではない、能力等々、経験等々も含めて判断されている、そういった幅を持って考えれば、我が国は、我が国のこの人事雇用慣行において、長期雇用の中で配置転換しながら幅広い職務能力の向上を促し、そしてそれと対応した賃金とするなど、人を大切にするという優れた面等もあるわけでありますので、そういった我が国の人事雇用慣行も踏まえながらも、そうした同一労働同一賃金ということは導入し得るのではないかということで、今回、この点も含めて法案を出させていただいたところであります。  今委員お話しの、多分それから先の話も含めてということなんだろうと思いますけれども、働き方改革実行計画とか同一労働同一賃金のガイドライン案においては、各企業が非正規雇用労働者を含む労使の話合いによって、職務や能力等の内容の明確化、そしてそれに基づく公正な評価を推進し、それにのっとった賃金制度など、処遇体系全体を可能な限り速やかに構築していくことが、まあ望まれるという書き方ではありますけれども、そうした方向についてもそれぞれ明示をさせていただいているところであります。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 私は、日本においても、広い意味での職務による人事評価また賃金決定という仕組みへと変えていく、変えざるを得ないというか変えていくべきだというふうに思っております。  なぜならば、今、人口減少また労働力が減少するという中で、これまで、労働市場というんでしょうか、というのは、日本の企業を支えていたのは、主に男性の猛烈正社員、いつでも働く、どこまででも働くというような猛烈正社員が中心でした。こういった方たちによって成り立っていたわけでありますけれども、今は労働力が足りないわけでありますので、女性の皆さん、そしてまた高齢者の皆さん、そしてまたワーク・ライフ・バランスを重視する若い皆さんにもしっかりとそのサークルの中に入っていただいて、そして意欲や能力を生かしていただかなければいけない、こういう局面にあるわけですので、当然、これまでのその男性中心の猛烈正社員のルールの中、ルールを変えないで、じゃ、女性も高齢者も働いてくださいというわけにはなかなかいかないと思うんですね。  そういう意味では、私は、これは次のステップとして、これ正社員の賃金決定、そしてまた人事評価ということも大きくやはり変えざるを得ないというふうに思っておりますけれども、大臣の御所見を伺います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からは同一労働同一賃金を取り上げていただいておりますが、いわゆる長時間労働の是正も同じことが言えるんだろうというふうに思います。  こうした働き方を通じて、やはり高齢者、また女性、男性、そして若者、また障害、難病のある方、あるいは様々な制約条件はあるけれどもその中で、それの中において働いていきたい、実際、今パートで働いている方も、不本意という方、まあこれは統計の取り方もあるかもしれませんけれども、二割を切っています。しかし一方で、処遇に対してはいろいろなお話も聞かせていただきますので、それぞれの働き方の中において納得しながらも働いていける、こういう環境をつくっていくということが私としては是非とも必要だというふうに思います。  それから、その上において、やはり今回は正規と非正規の間の合理性ということになりますけれども、そうすると、じゃ、正規の方はどういう形になっているのかというところも問われていくわけでありますから、当然、先ほど申し上げたような流れということにもつながっていくのではないかと、こういうふうに考えております。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 私も、次のステップ、すぐにということではないかもしれませんけれども、そのようになっていくというふうに思っております。  安倍総理がたしかこの国から非正規雇用という言葉をなくすというふうにおっしゃっていましたけれども、つまり、正社員というのは、正規雇用者というのは無期、フルタイム、直接雇用ということではないというふうに私は徐々になっていくし、そうならざるを得ないんだろうというふうに認識をしております。  それで、同一労働同一賃金なんですけれども、中小企業の経営者の皆さんから、はっきり言って余り評判が良くないなと思っておりまして、もういろんなお声を私もお聞かせいただいております。ただ、しっかりとこれを成果を上げていくためには、中小企業の皆さんの理解と協力も必要であります。  そこで、事業主の皆さんが納めている雇用保険料を財源としている雇用二事業の中でキャリアアップ助成金というのがありますけれども、過去にもこの決算委員会でも取り上げさせていただきましたが、その中に処遇改善コースというのがありまして、ここで最近、平成二十八年度、平成二十九年度辺りから、いわゆる同一労働同一賃金を導入した企業に対してのインセンティブということがメニューとして盛り込まれております。  厚生労働省さんから平成二十九年度のこの速報値をいただいたんですけれども、処遇改善関係コースなんですけれども、予算に対して三割しか実績がないということでありました。これは、せっかく予算を付けたのに七割要するに使っていない、余らせてしまっているということでありますので、ここをもっとしっかりと周知徹底して使ってもらうようにするべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

宮川晃厚生労働省雇用環境・均等局長

○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。  キャリアアップ助成金は、非正規労働者の処遇を改善あるいは正社員化するために助成する措置でございますが、そのうち、今先生御指摘の非正規労働者の処遇を改善するためのコースといたしましては、賃金規定等改定コース、あるいは賃金規定等共通化コース、諸手当制度共通化コースなどを設けているところでございます。  キャリアアップ助成金の予算額に対する実績額の比率は、先ほど先生の方から御指摘がありましたように、処遇改善に係るこれらのコースにつきましては、平成二十九年度速報で、御指摘のとおり、二九・二%にとどまっているところでございます。現在御審議いただいております働き方改革関連法案について、これが成立した場合には、この正規雇用労働者と非正規雇用労働者の不合理な待遇差の解消に対応するという観点から、賃金規定等共通化コースあるいは諸手当制度共通化コースのニーズが高まるものと期待しているところでございます。  今後とも、このキャリアアップ助成金の周知啓発に努めてまいりまして、非正規雇用労働者の処遇改善、特に商工会議所や商工会などとの連携、あるいはセミナー、出張相談会など様々なツールを通じまして、情報を必要とする中小企業等への周知、活用を強化、推進していきたいと考えております。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 是非、中小企業の経営者の皆さんに、こういう助成制度を厚生労働省用意しているんだということをきちんと周知していただきたいと思います。  次に、これずっと私が気になっていました労使委員会について伺わせていただきます。  今回の法案に盛り込まれている高度プロフェッショナル制度、それから既にある企画業務型裁量労働制におきましては、これを各事業所、企業で導入するには労使協定ではなくて労使委員会の決議が必要というふうになっています。  労使協定ではなくて労使委員会にあえてしたその理由をお聞かせいただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありましたように、企画業務型裁量労働制、これは今現行制度であります。そして、今提案させていただいております高度プロフェッショナル制度の導入に当たっては、半数以上労働者で構成する労使委員会の五分の四以上の多数による議決により、健康確保措置の実施、本人が同意を得なければならないことなどを決議し、行政官庁に届け出る必要があるということで労使委員会を位置付けているわけでありまして、これは、事業所における労働の実態を熟知した労使関係者が話し合って、実情に即して決議をするということが求められていることでありますし、実際、先ほど申し上げたように、労使協定に比べて、労働者側から指名された複数の委員及び使用者委員による決議において、しかも五分の四以上の多数が必要だと、こういうことになっておりますので、こういった厳格な手続を定める労使委員会方式をこの場合には採用させていただいたということであります。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 今の答弁ですけれども、労使委員会の五分の四の決議の方が労使協定よりかは厳格だということだと思いますが、じゃ、実際にその労使委員会の労働者側の委員がどのように選ばれているのか。これまでもこの国会で何度か恐らく取り上げられていると思いますし、私も過去に取り上げているんですけれども、JILPTが実施した裁量労働制に関するアンケート調査というのがありますけれども、お手元にお配りをしているものであります。  過半数労働組合のない事業場における過半数代表者の選出方法についてというアンケートなんですけれども、過半数労働組合のない事業場においては、過半数代表者をまず選んで、そしてその過半数代表者が労使委員会の労働者側の委員を指名するという仕組みになっているので、過半数代表者の選出方法は極めて重要なわけでありますけれども、それがどのように選ばれているかといいますと、一一・二%が社員会、親睦会などの代表者が自動的に過半数代表者になった、そして二八・二%が会社側が指名したということで、約四割が不適切な選ばれ方をしているということであります。これで本当に労使協定よりも労使委員会による決議というのが厳格だと言えるのでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどの労使委員会の半数については、当該事業者の過半数労働組合又は過半数労働組合がない場合には投票や挙手等の民主的な方法により選出された過半数代表者によって指名をされていることが必要、これは労基法に書いてあります。こうした要件を満たさなければこれは不正な手続を経たということでありますので、今の現行で申し上げれば企画業務型裁量労働制の決議は無効ということになるわけであります。これは、大変大事な重要な、この労使委員会、役割を担っているということであります。  また、御指摘のように、その過半数代表者の選出方法においては、今お示しいただいたJILPTのアンケート等があることは承知をしておりまして、そうしたことも踏まえて、労政審では、六月五日の建議において、使用者の意向による選出は手続違反に当たるなど、通達の内容なんですが、これを省令に規定することが適当だということ、また、使用者は過半数代表者がその業務を円滑に遂行できるよう必要な配慮を行わなければならない旨を、これを省令で規定する方向で検討することが適当ということの建議をいただいておりますので、今後必要な省令改正については検討させていただきたいと思いますし、また、今の現行の中においても適正な手続で過半数代表者の選出が行われるよう、そうした問題点が指摘をされる場合にはしっかりと指導をしていきたいと思っております。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 まずはよろしくお願いします。  それで、労使委員会なんですけれども、企画業務型裁量労働制とか、あるいは高プロを導入することを決議するという大変重要な役割を担っているわけであります。例えば、健康確保措置、どういったものを採用しようかとか、あとはみなし労働時間はどうするのかとか、あるいはどういう労働者を対象にするのかと、こういったことを決めていかなきゃいけないわけでありますけれども、そのためにはやはり情報が必要ですし、企業側から出る情報が足りなかったらまたその情報を請求するということも当然起こり得ると思うんですけれども。  そこで伺いたいんですけれども、労使委員会にはどの程度の調査権や情報請求権が法律上付与されているんでしょうか。そしてまた、労働者側の委員が労使委員会の業務に、しっかりやろうと思ったらそれなりの時間が費やされると思いますけれども、労使委員会の委員として費やされた時間というのは労働時間とみなされるんでしょうか。そしてまた、労使委員会、これも様々な経費も掛かると思います、しっかりやろうとすると。こうした経費は誰が負担するんでしょうか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) 企画業務型裁量労働制の労使委員会でございますけれども、法律に調査権でございますとか情報請求権の定めはございませんけれども、他方で、企画業務型裁量労働制の指針がございまして、その中で、使用者は対象労働者に適用される評価制度あるいは賃金制度について労使委員会に十分説明することが適当であること、また、対象労働者の勤務状況や健康・福祉措置の実施状況等についても開示することが適当であるとされているところでございます。また、使用者が開示する情報の範囲、それから手続をこの労使委員会の運営規程で定めておくことが望ましいものでありますので、この運営規程例などを盛り込んだパンフレットを配付するなどして、その周知を図っているところでございます。  それから、労働側委員が労使委員会に参加中の労働時間の取扱いでございますとか、委員会開催に関しますその委員が負担しなければならないような経費につきましては、法律上の規定がございませんで、個々の企業に委ねられているところでございます。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 今私が申し上げたことは全部重要だと思いますけれども、全て法律上は規定されていないということであります。  大臣に伺いたいんですけれども、労使協定よりも厳格なはずの労使委員会方式であるにもかかわらず、権限とかあるいは運営などに関する多くのことというか、もうほとんどのことと言っていいと思うんですけれども、が例えば大臣告示とかあるいは解釈例規に委ねられています。  例えば、この決議の有効期間を何年にするのかというのは、おおむね三年が望ましいというふうにガイドラインではなっているんですけれども、これは全く法律事項でもない、省令でもないです。それ以下のところでのガイドラインにすぎません。あとは、労使委員会の委員の任期とか人数とか、あと、どのような労働者を選ぶべきなのか、こういったことについても全く法律では規定されていません。  そこで伺いたいんですけれども、やはり労使委員会というのは今後更に重要になってくると思います。私は、これはしっかりと労使委員会という制度を法律上規定すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今、法律上規定すべきというのは、そういった運用等々についても詳細について法律上規定すべきという、こういう御主張だというふうに思います。  労基法における労使委員会は、企画業務型裁量労働制等の導入に当たり、対象業務や対象労働者の範囲等について労使の十分な話合いの場として機能するよう、委員会の構成に関する要件と決議すべき事項など基本的な枠組みは、これは一応法律に書かれております。  その上で、実際に決議する内容は、その事業場の実情を踏まえ、労使の多様な意見が反映されたものとすることが望ましく、かつ労働時間制度の趣旨に沿った運用が行われることが重要であると考えております。  このため、決議において具体的に明らかにすべき事項や決議に当たって留意すべき事項については、労使の自由な意思決定を尊重する観点から、これは指針の形でお示しをし、そして、具体的には労使委員会においてそれを踏まえて決議すると、こういう形がふさわしいと考えているところでございます。  法律に詳細まで規定すると、結果において、委員会の決議も硬直的になり、それぞれの事業所等における多様な対応というものができないおそれがあるというふうにも考えるところでございます。

行田邦子希望の党

○行田邦子君 法律で基本的なことは規定されているとおっしゃいましたけれども、最低限のことしか規定されていません。これではやはり労使委員会の制度基盤が脆弱であるというふうに思っておりますので、今後の検討課題として是非厚生労働省においても検討していただきますことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

平山佐知子国民の声

○平山佐知子君 国民の声の平山佐知子です。  まずは、去年の決算委員会でも質問をさせていただいたんですけれども、トライアル雇用助成金についてお話を伺いたいと思います。  これは、母子家庭の母などに安定した職業に就いてもらおうということで、原則、三か月試行的に雇用する事業主に対して、対象者一人につき月額最大五万円を支給するというものです。  去年の決算委員会では、平成二十七年度の全国での実績が百十七人、全国で百十七人はちょっと少な過ぎるんじゃないかというふうに指摘をさせていただきまして、その際、当時の塩崎大臣からはこのような御答弁をいただきました。少ないという御評価はそれはそれで真摯に受け止めて、せっかくつくった制度ですから、生かしてもらって、有期で働き始め、そして正社員になっていただくというチャンスをつくっていくことはもっとやらなきゃいけないなというふうに思いますと御答弁をいただいています。  その後どれほど有効に使われたのか、まずは大臣に伺わせていただきます。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のトライアル雇用助成金、これは、平成十一年、これは障害者を対象にスタートし、逐次対象を拡大して、平成二十五年から今のような姿になってきたわけでありますけれども、その中において、特に一人親等の場合のトライアル雇用開始者数については、今委員御指摘のように平成二十七年度は百十七名ということでありますけれども、直近の平成二十九年度においては、一人親等は百十四人ということになっております。  平成二十七年度と比較しますと、全体の開始者数、これは平成二十九年度は二万三千六百九人となり、これは減少しているわけでありますけれども、そういう中においては一人親等の開始者数はほぼ同様の水準にとどまっているということは言えるんだろうと思います。

平山佐知子国民の声

○平山佐知子君 増えていないということで、まあ、やみくもに数を増やせという話ではないかもしれませんけれども、一方でこれ、予算額を見ますと、平成二十七年度は八十九億六千四百万円から平成二十八年度は四十億六千六百万円と半分程度に減らされています。それにもかかわらず、執行額の割合を見てみると七〇%となっています。  このような形になったのはなぜでしょうか、お答えください。

坂根工博厚生労働省職業安定局雇用開発部長

○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。  トライアル雇用助成金の予算額につきましては、適正な規模となるように、直近年度の実績を踏まえまして予算要求を行っているところでございます。  委員御指摘ありましたとおり、平成二十八年度におきましては平成二十七年度予算額の半分程度となっているという状況でございます。これは平成二十八年度における執行率が七〇%となっておりますが、その要因といたしましては、雇用情勢が改善する中で求人数が増加をしております。そういったことに伴いまして正社員求人が増えておりまして、そういった正社員求人に直接応募できる機会が増加していることによって、その結果、トライアル雇用に対するニーズが減少しているものでございます。

平山佐知子国民の声

○平山佐知子君 いつも、伺いますと、やっぱり景気がいいからとか雇用情勢がいいからというお答えをいただくんですけれども、実際にやっぱり現場で話を聞いてみますと、正規雇用にならないよとか、大変厳しい現状を伺っております。  収入が低い非正規の仕事で働くシングルマザーはいまだ多い状況でございまして、平成二十八年度全国ひとり親世帯等調査によりますと、正規職員が四四・二%、一方で、パート、アルバイトが四三・八%、派遣が四・六%とあります。正規職員のシングルマザーの平均年間就労収入が三百五万円であるのに対しまして、パート、アルバイトのシングルマザーの場合は百三十三万円ということで、やはりこうした現状をしっかり把握をしていただいて、問題になっている貧困の連鎖をしっかりと断ち切るためにも、使いやすい制度に変えていくということも必要ではないか、現場の声を聞いて、そういうことも必要ではないかというふうに思います。  大臣、余り使われなかったから予算を削るというのはちょっと違うのかなというふうに考えるんですが、その点いかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) その前に、済みません、先ほどの答弁で平成二十九年度の一人親等の数字、百四十四と言うところを百十四と申し上げましたので、訂正をさせていただきたいと思います。  その上で、今のお話でありますけれども、一人親家庭についての対応ということでございますけれども、これは、これまでも一人親について、一人親の方々の雇い入れた場合の支給額の割増しをするとか、あるいは就職が特に困難な方を継続して雇い入れる事業主に対して助成する特定求職者雇用開発助成金等の一部併給、これは平成二十八年度から可能にすると見直しをすることによって、事業主にとっても使いやすい内容にするよう取り組ませていただいたところでありまして、一人親の方々に対して、正規で勤めたいという方には正規で勤められるような機会を提供していくということは大変大事なことだというふうに思います。  そのためにも、この就労支援のための一つの施策として、一つの機会としてトライアル雇用というのは大変いい仕組みだと思っておりますので、こうした助成金を更に活用していただけるよう、我々も周知等をしっかり図らせていただきたいと思います。

平山佐知子国民の声

○平山佐知子君 ありがとうございます。  しっかりと周知徹底、事業主側にもしていただきたいなと思うんですけれども、やはり、私、地元の静岡県の母子寡婦福祉連合会、一人親の方のグループにも聞いてみたんですが、現場ではやはりトライアル雇用をほとんど、助成金、聞いたことがないというお話が実際ありました。事業主へのやっぱり周知も徹底されていないんじゃないかというお話もありましたし、むしろ地域では、先ほども出ていましたけれども、特定求職者雇用開発助成金が多く使われているんじゃないかなという御意見もいただきました。  しかし、資料一を、皆さんお手元にあるものを御覧いただきたいんですが、レビューシートを見てみますと、これは高齢者とか障害者、母子家庭などを含めた全体についてのレビューシートになりますけれども、やはりこれ、当初見込みを下回る支給実績となっています。しかも、執行額は二十六年度以降減り続け、二十八年度は、何に使われたかはちょっと分からないんですが、当初予算が予備費等で削られ、それでも執行率は八二%、予備費等が削られなければ六五%の執行率ということになります。  もちろん、たくさんの施策を打つことは私も重要だと思っているんですけれども、地域でやはりそれが現実に使われていないのでは意味がありません。まずは、様々ある制度を一旦検証し直して、せっかくこれも国の予算を付けるのであれば、本当に必要なところとか、また現場に使いやすいものにして提示することが大切なのではないかというふうに考えています。  先ほどの質問とも重なるかもしれませんが、大臣、これについてはいかがでしょうか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今の特定求職者雇用開発助成金を始めとして、私どもの雇用関係助成金、多岐にわたるものがございます。そういったものについては不断に見直しを行って現場で使いやすいものにし、そしてそれぞれの制度の所期の目的をしっかり果たしていく必要があるというふうに思います。  PDCAサイクル等によって事業の検証や見直しを定期的に行うほか、様々な機会を捉えて、事業主の方々から、また実際に働いている方々からも声を聞いて、使い勝手の良い仕組みになるよう不断の見直しを行っていくとともに、今こうした制度があるわけでありますので、労働局やハローワークではパンフレットの配布等によって制度の周知、また、経済団体とも連携して事業主向け、これはやはり事業主の方が知っていただかないと先に進まないので、この事業主向けの説明会を開催するなど、積極的な周知を図っていきたいと思います。

平山佐知子国民の声

○平山佐知子君 本当に困っている人が、必要な人がやはり使いやすい、使う側の目線に立ってしっかりとまた検証していただきたいなというふうに思います。  あと、一人親家庭の働き方としてもう一つ挙げさせていただきます。  平成二十一年度補正予算におきまして、ひとり親家庭等の在宅就業推進事業が設けられ、平成二十一年度から二十五年度に実施されました。その後、平成二十六年度には、ひとり親家庭等の在宅就業支援事業評価検討会において二十一の地方自治体の事業を検証しています。結果、費用対効果が低く、このままの形で事業を継続するのは妥当ではないという評価を受けて、その後、事業内容の見直しをして、平成二十七年度から新たにひとり親家庭等の在宅就業推進事業を実施、平成二十八年度には再びひとり親家庭等の在宅就業推進事業評価検討会が開催されまして、今度は平成二十七年度から二十八年度に事業を実施した八の地方自治体についての検証が行われました。  これ、一気に検証対象が八の地方自治体に減ってしまったこの理由をまず教えていただきたいということと、また、その検証結果を簡単に教えていただけますでしょうか。

吉田学厚生労働省子ども家庭局長

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  お尋ねいただきましたひとり親家庭等の在宅就業支援事業につきましては、平成二十一年度の補正予算において、平成二十五年度までの実施期間として、業務の開拓、参加者の能力開発、業務処理の円滑な遂行というこの三つを一体的に取り組む自治体の事業に対して助成を行い、普及促進を図るということにしてございました。その後、今御指摘もいただきましたように、平成二十六年度に有識者の方々による事業検証を行いました。その事業検証の結果として、発注企業の開拓、あるいは対象者の相談支援により注力すべきではないかという御指摘をこの時点においていただいたところです。  ということで、平成二十七年度から、この指摘をいただきまして、そういう業務を行う在宅就業コーディネーターというものを新たに設置する事業という形にこの二十一年度から続きました事業を転換いたしましたが、残念ながらこの時点、在宅就業コーディネーターという形で活躍いただける方の確保が非常に困難だという現場の事情ですとか、あるいは在宅就業のノウハウがないというようなこともございまして、結果、二十七年度からの事業を二十八年度に検証対象とした自治体が八か所に減ったという経緯でございます。  二十八年度の検証内容ということについては、在宅就業コーディネーターの役割について、これはこれで非常に評価できるという御評価をいただく一方で、発注企業の報酬の改善や事業に参加する一人親の一層のスキルアップを図るべきではないかという御指摘、あるいは事業に参加する一人親に対して企業が業務を発注するインセンティブを高める仕組みというのも要るんじゃないかという御指摘も併せていただいたところでございます。  私どもとしましては、このような二十八年度の検証結果も踏まえ、事業を実施しているところでございますが、今後、事業に取り組んでいる自治体の好事例もございますので、そういうものの周知などにより、事業を実施していただけない自治体に対してもこの事業に取り組んでいただけるようにいろいろな機会に促してまいりたいと考えております。

平山佐知子国民の声

○平山佐知子君 ありがとうございます。  今お話の中で、発注企業の周知であったりスキルアップという話もありましたけれども、私も、地元の静岡県、調査対象となった八地方自治体の中に地元の静岡県も含まれていたんですが、平成二十七年度に実施した後、平成二十八年度は実施がなかったんですね。なぜかと思ってその理由を、県からの委託を受けた、こちらもやはり静岡県母子寡婦福祉連合会に伺ってみたところ、A、B、Cコースと三つのコースに分けて講習をした上で、実際に在宅でパソコンを使っての仕事を請け負ったそうなんです。  ただ、Aコースについては、ホームページ作成など元々スキルが高かった人たちだったので、ある程度賃金を受け取っての仕事に結果つながったということだったんですけれども、一方でBコースとなりますと、例えばいろんな企業から依頼してきた資料を見て、一行一行文字に誤りがないか確認をして、もし間違いがあればパソコンで打ち直すというような、とにかく時間が掛かる仕事だったということです。たとえ一時間みっちり作業したとしても、百円、二百円しかもらえないような仕事が多かったという現場の声がありまして、そうなると、結局外に出てアルバイトをした方がずっと多く賃金がもらえるということになって、結果、継続してやる人が少なかったという本当に声をいただきました。  どれほどお膳立てをしたとしても、やはり最終的に仕事がなければ意味がないということになってしまいますし、先ほどからも申し上げていますけれども、これもせっかく予算をたくさん掛けるのであれば、最後をきっちりと準備をしないと結局うまくいかないのかなというふうに考えます。  大臣、このような現状を御存じだったでしょうか。また、こうした現状についてどういうふうに考えていらっしゃるか、聞かせてください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) これは、在宅等での働き方ということであるわけでありまして、最初に二十一年度補正当初の頃には、無理なダブルワーク等の解消につながるレベルの収入ということで月六万円程度が得られる在宅業務、また生活維持や将来の教育的支出に備えるレベルの収入が得られる在宅業務、これは大体月三万円程度、それを想定して訓練給付からスタートし、先ほどお話があったように、平成二十六年度の指摘を受けて二十七年度から今の姿に変わってきたということでありまして、そういった中で、また二十八年度、二十七年度の事業等についても検証して、先ほど局長からもお話があった点をいただいているところであります。また、実態を見ても一か月当たりの平均収入で一万五千円以下の方が全体の六五%ということで、余り高い水準になっていないということであります。  したがって、先ほど、A、B、Cというのは、静岡の場合どういうふうに分けておられるかちょっとよく分かりませんけれども、いずれにしても、発注企業の一層の開拓といった企業側に対するアプローチをしっかりしていく、あるいはそういった方に対してどういうインセンティブを付けていけば発注をしてもらえるのか、そして受ける側におけるスキルアップ、こういったことを総合的に取り組んでいくということが必要だというふうに思いますので、そういった現場の状況とか、また検証結果も踏まえながら、この事業についての運営の改善も図っていきたいと思います。

平山佐知子国民の声

○平山佐知子君 やはり、一人親の方にとって、子供の近くで仕事ができる在宅の事業というのはすごく魅力的だと思います。実際にこの事業で、静岡県では、手当ももらいながら講習を受けられて、講習もちょうど土日に行われたということで、現場では百人近くの方が受講したというふうにおっしゃっていました。それだけニーズはあるということでございますから、是非様々な現場の声も聞いていただいて、最終的に事業主、企業側にどんな仕事を発注できるかとか、そこまで、最後まできっちりと対策を考えていただいて、また進めていただきたいなというふうに思います。  全体的に景気は良くなってというお話も冒頭の方でありましたけれども、やはり現場ではなかなか正社員になりたくてもなれないと。そういう助成金も知らずに、事業主側へのインセンティブもなかなか働かず、うまく仕事につながらない、トリプルワークというふうな本当に忙しい中で収入は少ないという声を実際聞きますので、また様々な施策を進めていただければとお願いを申し上げます。  今日の委員会では一人親家庭に対する支援策について質疑をさせていただきましたが、この問題は、子供の貧困対策を始めとする子ども・子育て支援と密接に関わっています。我が国の子供の貧困率は一三・九%と先進諸国の中で依然として高い水準であり、特に一人親家庭における子供の貧困率は五割を超えています。このように一人親家庭の支援と子供の貧困対策は表裏一体の取組であり、この問題についてはまた次の機会に改めて質疑をさせていただきたいというふうに考えています。  また、去年の委員会では、認可外保育施設の立入調査の状況など、待機児童問題に関わる質疑もさせていただきました。平成六年に国が待機児童の調査を開始して以来、いまだ待機児童問題は解消されていませんが、保育の受皿を拡大しつつも保育の質が低下するようなことがないように、しっかりとこれは取り組んでいかなければなりません。  こうした中で、政府は幼児教育無償化という新たな政策課題を掲げたところであります。  そこで、一人親家庭と子供の貧困対策、待機児童解消などを含めて、これまでの子ども・子育て支援施策の実施状況について現場の状況を網羅的に調査した上で、事業が適切かつ効果的に実施されてきたのか、ここで一度検証し直して、今後の事業や新たな施策に反映させていく必要があるのではないかというふうに考えます。  このため、決算委員会として、会計検査院に対して検査を要請すべきと考えます。ついては、委員長によろしくお取り計らいをお願いいたします。

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 後刻理事会で検討いたします。

平山佐知子国民の声

○平山佐知子君 以上で終わります。ありがとうございました。

二之湯智自由民主党・こころ

○委員長(二之湯智君) 他に御発言もないようですから、国会、会計検査院、厚生労働省及び環境省の決算についての審査はこの程度といたします。  次回は来る五月二十八日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時八分散会

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