経済産業委員会 第13号
- 発言数
- 93 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2018/06/19
会議録
○委員長(浜野喜史君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、伊藤孝恵君、辰巳孝太郎君及び中川雅治君が委員を辞任され、その補欠として石上俊雄君、市田忠義君及び小野田紀美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、経済産業省製造産業局長多田明弘君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に株式会社日本貿易保険代表取締役社長板東一彦君及び東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長小早川智明君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。大臣以下、皆様よろしくお願いいたします。 今日は法案審査、法案質疑ということであります。 ちょっと質問に入る前に要望でありますが、昨日、大阪中心に大地震が発生をいたしました。本当に甚大な被害でございます。経産省といたしましては、これからライフラインの復旧などもございます。とりわけエネルギーの関係であるとか是非御尽力をいただきたいという点をお願い申し上げるとともに、この震災で被害に遭った企業、とりわけ中小企業の支援等も含めて、大臣を先頭に是非陣頭指揮を執っていただいて、よろしくお願い申し上げます。これは、まずは御要望を申し上げたいというふうに思います。 その上で、今日は二十分お時間をいただきました。オゾン層、これはモントリオール議定書の改正を踏まえた今回の法改正であります。それについて、法の趣旨とともに、この国際的な義務を、履行を含めて日本がどのように世界に貢献していくのかという観点も踏まえて、何点か御質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、今回のオゾン層の改正法案の目的なんですが、これ従来はオゾン層を破壊する特定フロンを規制しておりましたが、今回の改正法案では、オゾン層を破壊しませんが地球温暖化に悪影響を与える代替フロンについて新たに規制対象に加えている法案であります。すなわち、これまでの法案の趣旨がオゾン層の保護であったのを、これ代替フロンを規制するというのは地球温暖化の防止にあるという点で、従来の目的から法目的が広がるというふうに理解もできるところであります。 それについて、代替フロンを新たに規制対象とするに当たりまして、目的規定にオゾン層の保護を図るに当たり気候に及ぼす潜在的な影響に配慮することが追加されておりますが、改めて、このように目的規定を改正した趣旨をまずは御質問したいというふうに思います。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。 これまでモントリオール議定書におきましては、オゾン層の保護を目的といたしまして、オゾン層を破壊する物質である特定フロン、これの生産、消費を規制してきたところでございます。これによりまして特定フロンから代替フロンへの転換を図ってきた、こういうことでございます。 しかしながら、その代替フロン、これがオゾン層は破壊しないものの高い温室効果を有して地球温暖化に影響を与えると、こういうことから、一昨年の十月に、モントリオール議定書の前文に規定されております気候に及ぼす潜在的な影響に配慮するという趣旨を踏まえまして代替フロンを規制対象に加えることが国際的に合意されまして、締約国の全会一致により採択されたというのが今回のモントリオール議定書の改正、いわゆるキガリ改正でございます。 このような議定書改正の趣旨及び経緯を踏まえまして、この条約の国内担保法でございますオゾン層保護法におきましても、代替フロンを規制対象に加えるに当たりまして、オゾン層の保護を図る上で気候に及ぼす潜在的な影響に配慮するということを明らかにするための目的規定の改正を行うこととしたものであります。 逆に申し上げますと、今回この目的改正を行いませんと、オゾン層保護の観点からは特に問題のない代替フロン、実際にこれまでは特定フロンの転換先であったものでございますが、これをこの法律の枠組みの中で規制対象とすることは法制的に困難と、こういうことで、この認識に立って今回の改正をお願いしている次第でございます。
○矢倉克夫君 分かりました。目的は非常によく、明確になったところであります。 簡単で結構ですので、この代替フロンが高い温室効果を有するということを少し御説明またいただければと思いますが。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。 代替フロンでございますけれども、どうして温室効果が高いのかということでございますが、これは、二酸化炭素が吸収しないような波長帯の赤外線を吸収するという性格をまず持っております。その上で、この代替フロンは、HFCでございますけれども、一般に安定した物質でございますので、一度放出されますと大気中に長期間にわたって存在する、これによりましてその高い温室効果を継続すると、こういう性質を持っている、このことから温室効果が極めて大きいと、このような次第でございます。
○矢倉克夫君 分かりました。ありがとうございます。まあ穴を埋めるような形ですかね、それで温室効果が生まれてしまうというようなイメージかなというふうに今思ったんですが、ありがとうございます。 続きましてですが、今回の法改正による様々な影響について改めて確認をしたいというふうに思います。 そのような目的に立った上で、今回、法改正によりまして、いわゆるキガリ改正、これに定める代替フロンの生産量や消費量の削減義務、これ国が課されているわけでありますが、これを果たすために、代替フロンの製造はまずは経産大臣の許可制、そして輸入は承認制とすることになります。そして、各事業者は個別に製造量や輸入量の割当てを受ける必要になるわけであります。 その個別の事業者への義務の部分でありますが、法案の説明資料では、これは実績を踏まえてというふうに書かれております。この具体的な方針について確認したいんですけど、これ、キガリ改正の削減義務を果たしていくためには、各事業者への製造量であったり輸入量、これの割当てについてどのように運用をされるのか。実績を踏まえてということであれば、当然実績があるところのみに割当てがあるということになり、今後また新規に参入しようというところが入口のところでシャットダウンされてしまうような懸念も生じてしまうわけであります。 義務の履行の上では必要かもしれませんが、新たな競争というものも生まれなくなってしまう、既得権というような部分も生まれてきてしまうのではないかという懸念が一部あるかと思いますが、こういう中で新規の参入者はどのように扱われるのか、答弁をいただければというふうに思います。
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。 今回のモントリオール議定書の改正によりまして、二〇二九年以降は基準値から七〇%削減というより厳しい削減義務を我が国は負うことになります。このため、現時点から国、産業界、ユーザーなどの関係者が一丸となって、新たなグリーン冷媒への代替技術の開発やその導入を計画的に進めることが重要と考えてございます。 その上で、お尋ねのありました割当てにつきましては、各事業者の安定供給の確保や事業の継続性に留意しつつ、議定書上の義務を遵守すべく、個別の事業者に対してその前年実績をベースに一定の削減率を掛けた数量を割り当てるというふうにする予定でございます。 他方、将来の日本全体での代替フロンの一層の削減を図る観点からは、画期的に温室効果の低い冷媒を製造、輸入する事業者に対してインセンティブを付与することも重要と考えてございます。具体的には、議定書の義務の上限と事業者への割当て数量との差分を使いまして、こうした画期的な冷媒の製造、輸入を行う事業者に対して追加的な割当てを行うことを考えてございます。 また、新規参入者につきましては、代替物質の状況や価格面などの観点で確認を行い、その新規参入に合理性が認められる場合にありましては、それまでに製造、輸入の実績のない事業者に対しても国全体の基準限度の範囲内で割当てを行うことを考えてございます。
○矢倉克夫君 更なる削減義務達成のためには、技術革新も含めて進めていかなければいけないという大きな目的の下、新規参入者も排除しないというような御趣旨であったかなというふうに思います。 そちらについては改めて、開発については後ほどまた改めて確認をしたいというふうに思いますが、次の質問に行きたいというふうに思うんですが、キガリ改正に基づけば、代替フロンの生産量や消費量は、これ二〇一九年以降、特に段階的な削減が求められて、特に二〇二九年以降、この以降に求められる義務というのは基準値から七割削減という、これ非常に厳しい義務に直面することになります。代替フロンというのは、エアコンであったりとか業務用冷蔵庫など幅広く利用されているわけであります。この厳しい義務を履行する一方で、様々な企業の動きに制約を設けないようにすることも非常に重要かというふうに思います。 その上で、キガリ改正による代替フロンの削減義務により国内の産業にどのような影響が生じるのか、特に二〇二九年以降の大幅な削減義務を達成するために政府はどのように取り組まれるのか、答弁をいただければと思います。
○政府参考人(及川洋君) 今回の改正によります新たな規制の直接的な対象は代替フロンの製造や輸入を行う事業者でございますが、日本での代替フロンの用途はその多くが冷凍空調機器の冷媒用途で占められておりまして、冷凍空調機器の製造メーカーや機器を使用するユーザー等にも影響は及ぶと考えてございます。 フロン排出抑制法に基づきまして経済産業大臣が定める日本の代替フロンの使用見通しを踏まえますと、二〇二八年度までの基準値から四〇%削減という義務に関しましては、現行の削減努力の継続で達成することが可能と考えております。それがゆえに、産業界への影響も限定的と見込んでおります。 一方で、先生御指摘のとおり、二〇二九年以降は基準値から七〇%削減というより厳しい削減義務となっているため、この達成に向けて、新たなグリーン冷媒への代替技術の開発やその導入を計画的に進めていく必要があると考えてございます。 具体的には、経済産業省といたしましては、新たなグリーン冷媒の選択肢の拡大に向けて、温室効果の低い代替冷媒を冷凍空調機器に用いる際の燃焼等に関するリスク評価手法を確立するための技術開発を本年度から五年間の計画で支援していく考えでございます。また、環境省におきましては、導入コストの高い省エネ型の自然冷媒機器について補助金による導入支援を行ってございます。 これらの支援によりまして、代替フロンからグリーン冷媒への転換を円滑に進め、二〇二九年以降の厳しい削減義務を達成するための取組を進めてまいりたいと考えてございます。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 今、一部答弁もいただいたところもあるかもしれませんが、グリーン冷媒の技術開発された分野でも、やはりコストが高くて普及がなかなか進まない分野があるというふうに聞いております。 六月六日の衆議院の方の委員会で、我が党の國重議員が、環境省による答弁の中で、二酸化炭素冷媒を用いた冷凍冷蔵倉庫については、代替フロン冷媒の機器に比べて下がってきたとはいえ、いまだに一・七倍程度の価格とのデータが紹介されております。 代替フロンに代わるグリーン冷媒技術が既に開発されている分野であっても、導入は更に加速していく必要があると思いますが、今日、環境省さん来ていただいておりますので、改めて、この取組について環境省にお伺いをしたいというふうに思います。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 今回のキガリ改正が採択されたことを踏まえまして、脱フロン化を図る上で、グリーン冷媒を用いた機器への転換を図っていくということが非常に重要だと考えてございます。グリーン冷媒を用いた機器のうち、冷凍冷蔵倉庫やショーケースの分野については、二酸化炭素などの自然界に存在する物質を冷媒として用いる、いわゆる自然冷媒機器の技術が開発されております。委員御指摘ございましたけれども、ただし、フロン冷媒を用いた機器に比べると、導入費用が高いということが課題となってございます。 こうした中、去る六月十五日に閣議決定されました経済財政運営と改革の基本方針二〇一八、いわゆる骨太の方針、あるいは未来投資戦略二〇一八におきまして、グリーン冷媒技術の開発、導入、国際展開の推進が位置付けられております。 環境省といたしましては、関係省庁と連携をいたしまして省エネ型の自然冷媒機器に対する補助事業を進めているところでございまして、今後とも、これによりまして自然冷媒機器に一定の需要を生み出し、機器の低価格化を図ることで更なる導入の推進と加速化を図ってまいりたいと考えております。
○矢倉克夫君 是非、両省連携して、引き続きよろしくお願い申し上げます。 また、次の質問に行きたいというふうに思うんですが、衆議院の方の審議を見ますと、グリーン冷媒のうち、フッ素系の冷媒については、人工物であることを理由として人体や環境への影響について特に十分な評価が必要とする一方で、アンモニアであったりとかCO2とかイソブタンなど自然冷媒は、それは自然であることを理由にして優先して普及すべきという御主張もありました。 温室効果の低いグリーン冷媒については、人工物と自然物、これを分けて扱って、その中で自然物のみを優先すべきというお考えもあるわけでありますが、これについては経済産業省の見解を伺いたいというふうに思います。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、グリーン冷媒には、元々自然界に存在する物質を冷媒といたします自然冷媒、それに人工物であるフッ素系冷媒、これがいずれも含まれるわけでございます。 その中で、自然冷媒でございますが、例えばCO2におきましては、冷凍冷蔵ショーケースなど温度域の低い分野で性能を発揮する一方で、比較的温度域の高いエアコン用途では冷却能力が大幅に低下し、また、アンモニアにおきましては毒性を有するため厳格な管理が可能な大型機器での使用に限定される、このような形で、自然冷媒にも能力や用途が限定されると、このように認識をいたしております。 このため、機器や用途に応じましてフッ素系冷媒の活用も図ることが求められると。仮に自然冷媒のみに依存いたしますと、現在見通せる技術を前提とする限り代替フロンの大幅な縮減は進まないと、このように認識をいたしております。 重要なことは、代替フロンを着実に縮減させることと認識しておりまして、その代替先であるグリーン冷媒として自然冷媒とフッ素系冷媒のいずれを使用するに当たりましても、人体や環境への影響について必要な評価を行った上で、適切な利用がなされるよう努めていくことが重要と考えております。 こうしたことから、私どもといたしましては、フッ素系冷媒よりも自然冷媒を優先すべきという合理的な理由は存在しないものと認識をしております。
○矢倉克夫君 自然か人工か、それぞれ用途の違いなどもあり、それぞれ適用すべき分野もまたあるし、違いがあるのかなというところであります。重要なのは、私も思いますけど、科学的評価に基づいてやはり必要な評価を行っているかどうかというところであって、自然か人工かというような、そのカテゴリーの感覚だけで判断するべきではないかなというところだけは私からも指摘をしておきたいというふうに思います。 その上で、大臣にちょっと最後お伺いしたいというふうに思いますが、二〇二九年以降の厳しい削減義務をクリアするためには、今回のキガリ改正を契機として新たなグリーン冷媒とそれを利用する機器の技術開発を加速してイノベーションを起こしていくということが非常に必要であるということは、今までの経産省からの答弁も含めて非常に分かってきたことであります。 これが、各国も同じ義務をやはり負うわけであります。そういう中で、やはりそういった国々に日本発の技術や製品を国際展開して、我が国の産業のビジネスチャンスへとしっかりつなげていくための戦略というのも必要であるかなと思います。日本のためでもそうですし、これは世界全体のためにとっても、日本の優れた技術を展開していこうということが日本に求められているところであるかなというふうに思います。 そういう新たなグリーン冷媒とそれを利用する機器開発を加速する方策、その成果を国際的に展開していく戦略について、最後、大臣にお伺いしたいというふうに思っています。
○国務大臣(世耕弘成君) 確かに二〇二九年以降の日本の削減義務というのは大変厳しいものがあるわけですけれども、しかし、これは他のいわゆる先進国と言われている国も同様の義務が課されるわけでありまして、そういう意味では日本が世界の新たな市場を獲得するチャンスでもあるというふうに思っています。 二〇二九年を見越して、今からグリーン冷媒技術、その冷媒そのものを開発する技術とそれを使いこなす機器の開発、こういったものに産学官が一体となって取り組んでいく必要があるというふうに思っています。 まず手始めにというか、グリーン冷媒は非常に温室効果は低いんですけれども、一方で燃焼性が高いというものが多いわけでありまして、万が一漏えいした場合の着火リスクというのを考えていかなければいけないわけですが、その着火リスクの評価手法というのはまだ確立をしておりません。このため、経産省では平成三十年度から、この燃焼性に関するリスクの評価手法を世界に先駆けて確立する産学官のプロジェクトを開始したところであります。これによって日本企業の技術開発を加速をして、国際競争力を強化をしていきたいと思います。 そしてまた、技術を開発するだけではなくて、この開発した評価手法は、冷媒に係るISO規格ですとか機器に係るIEE規格など国際標準への反映をしっかりと図って、日本の優れた技術を海外に展開することを目指していきたいと思います。済みません、機器に係るIEC規格であります。海外展開を目指していきたいと思います。これによって日本企業の新たな市場獲得につなげるとともに、世界の温暖化防止にもしっかりと貢献してまいりたいと考えております。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 最後、大臣がおっしゃった国際標準化の取組は、今国会でこの委員会でも非常に審議をしたところであります。オールジャパンで世界に日本の技術を、世界のためにしっかりと進めれる体制づくりを是非進めていただきたいことをお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございます。
○石上俊雄君 国民民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。 まず、法案の質疑に入る前に、昨日、大阪北部の方で発生いたしました地震、この地震によりまして亡くなられた皆様方に心からの哀悼の意を表したいと思います。さらには、被害に遭われた皆様、そしてけがをされている皆さんに心からお見舞いを申し上げます。 先日、決算委員会の中でも総理が人命第一で全力で対応していくということで述べられておりましたので、二日目に入りましたけれども困っている方にとにかく細やかな対応ができるように、世耕大臣も内閣の一員として是非対応いただければということでお願いを申し上げておきたいと思います。 それでは、早速キガリ改正に対するその法案の質疑に入らせていただきますが、今日、このキガリ改正といったところに対しまして四つの視点、そもそも論という視点とマクロの視点とミクロの視点とそして将来の視点というこの四つの視点から、それぞれ質問させていただければというふうに思います。 まず、キガリ改正のそもそも論でございますけれども、真の意味で取り組むべき政策課題、要はこの日本の環境をどうやって守っていくんだというところに行き着くということになると思うんですけれども、そういった視点で質問させていただきたいと思います。 南極のオゾンホールを含めたオゾン層の破壊状況の経過と今後の見通しについてちょっとお伺いをしていきたいと思うんですけれども、資料の一の一にちょっと示させていただきましたが、このオゾンホールというのは、そもそも気象庁の気象研究所の忠鉢繁研究官が南極上空のオゾン量の少ない部分を発見したと、そもそものこのオゾンホールでありますけれども、それがだんだん世界に広がっていってということでございますが、それから既に三十六年経過をしているわけであります。 そんな中で、要はオゾン層、これが体に有害だという紫外線を防御していくんですが、それが破壊されていくというふうな現状があって、それを、ずっと広がってきているわけでありますが、そこに対しての今の現状、どういう現状になっているか、今後の見通しについて気象庁にお伺いしたいのと、もう一つは、こういう科学的な知見を得るためには、人工衛星と、その人工衛星が捉えた様々なデータを分析するスーパーコンピューター、これが必須、この二つが必須アイテムだというふうにお聞きしますけれども、日本の中も限られた予算でありますから自前では大変なんだろうなと思うんですけれども、その辺どういうふうに対応されているのか、併せて気象庁にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中省吾君) お答えします。 まず、気象庁は、国内及び南極でオゾン層の観測を実施するとともに、国際的な連携の下、米国の人工衛星のデータなども活用しまして、地球規模でのオゾン層の状況を解析し、それらの成果は毎年公表しております。先生御指摘のスーパーコンピューターなどもこの解析には利用しております。 この解析によりますと、地球規模のオゾン量ですけれども、一九八〇年代から一九九〇年代前半にかけて大きく減少しました。その後、減少傾向が緩和し、僅かな増加傾向が見られているものの、現在でも少ない状態が続いております。オゾン層の減少の一つの目安としております南極のオゾンホールについても、依然として規模の大きい状態が続いております。 今後の見通しについてですけれども、世界気象機関、WMOと国連環境計画、UNEPが取りまとめたオゾン層破壊の科学アセスメント二〇一四によりますと、モントリオール議定書が完全に履行された場合には、オゾンの量が大きく減少し始めた一九八〇年代以前のレベルにまで回復するのに、中緯度と北極域では今世紀半ばまで、南極についてはそれより後というふうに予想しております。 今後とも、国際的な連携の下、オゾン層の観測、解析に気象庁は努めてまいりたいと思っております。よろしくお願いします。
○石上俊雄君 回復するということですから、ちょっと時間は掛かりますけどね。しっかり対応していくことが必要なんだろうなと思います。 続きまして、我が国のいろいろ宇宙開発というか、宇宙開発に対する戦略、さらにはそこにおける国と産業界の課題に関係して質問させていただきたいと思いますけれども、これも資料をちょっと付けさせていただきましたが、資料の一の二に示させていただきましたけれども、地球環境や宇宙探査などの純粋な科学を突き詰めていく、このことについては、やはり予算の関係上いつかは行き詰まっていくわけであります。したがいまして、準天頂衛星、それを使ったデータの活用、これに象徴されるように、税金以外のお金を持ってくるという、そういうものにつなげていく環境づくりというのが重要なのではないのかなと、そういうふうに思うんですね。利用する人からお金をもらうとか、そういうことになるわけであります。 例えば、世界の商用静止衛星市場における受注シェアは、この表にもありますけれども、三菱電機はちょっと大型のものなんですが、それでも二%なんです。NECさんも小型のものをやっておりますけれども、それもようやく最近ベトナムの方で気象衛星で取れたという、そういうぐらいなんですね。ですから、こういったところを今後日本としてもしっかりと前に進めていく必要があるというふうに思うんです。 しかし一方で、海外、米国の案件を見てみると、自国の安全保障と絡めてそこをうまくビジネスモデルをつくって展開をしていくという、そういうふうなやり方もあるわけでありますけれども、そういった面も含めて、日本の宇宙戦略というんですか、要は官頼みというところからとにかく脱して、持続的発展ということを可能にするということを進めていかないといけないのではないかと思うんですが、政府としての戦略をどう考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。 今御指摘のとおり、我が国の宇宙機器産業、これは官需が約九割を占める言わば官頼みの構造となっておりまして、今後の宇宙産業の持続的な発展のためには、民間事業者の活力を取り込むということで官頼みの状況から脱却することが必要不可欠であると、このように私どもも認識をいたしております。 そのためには衛星等の宇宙インフラを私どもが直面いたします社会課題、これの解決に役立てて、海外を含めましてそのユーザーを拡大させていくということが重要ではないかと、このように認識をいたしております。 このための大きな鍵の一つが衛星データの活用というふうに考えております。宇宙で取れるデータ、まさにビッグデータでございまして、宝の山と言って差し支えないと思います。例えば、地球観測衛星データからは稲の生育状況等を広範囲に把握できます。これを使いますと、生産管理の徹底というものを通じまして高付加価値を創出することが可能となります。 このように、いわゆる従来の宇宙分野だけではございませんで、農業でございますとか防災、あるいは建設、物流、さらには金融と、こういったような様々な分野におきまして衛星データの産業面での活用というのは大きな可能性を秘めていると思っております。 したがって、こうした認識に基づきまして、私どもといたしましては、まず、衛星データを活用しました民間事業者の参入でございますとか新規ビジネス等の創出を促進するために、今年度中に民間事業者や個人が政府衛星データを容易に利用することのできるオープン・アンド・フリー・プラットフォーム、これを立ち上げを目指しているところでございます。 加えまして、やはりこの関連の裾野を広げていくことが大事だと思ってございまして、内閣府とも連携いたしまして、宇宙分野とIT、あるいは農業、さらには不動産とか様々な分野で、これまで宇宙というものと直接関係してこなかったような分野との交流というものを促進する、S―NETと私ども呼んでいますが、そうしたイベントを全国各地で開催しているところでございます。さらに、民間資金を取り込むべく、新しいビジネスアイデアと投資家をつなぐようなS―Matchingというものを立ち上げる、これを明日、二十日から本格運用する考えでございます。 また、先生から御指摘のありました海外展開、これも極めて重要でございまして、民間による標準化とかコスト削減の取組はもちろんでございますけれども、私ども政府といたしましても、センチメートル級の高精度測位サービスを提供する準天頂衛星、これのアジア太平洋地域でのサービス事業化というものを視野に入れて支援をしているところでございます。 具体的には、タイにおけますルートガイダンス、これ渋滞を解消する、こういった実証事業でありますとか、あるいは市場の大きいオーストラリア、ベトナムにおける産業利用というものを目指したワークショップ、これを二月、三月に開催する、こういった形で様々な海外展開に取り組んでいるところでございます。 いずれにいたしましても、昨年五月に取りまとめられました宇宙産業ビジョン二〇三〇、ここでは、現在約一・二兆円の宇宙産業全体の市場規模を二〇三〇年代早期には倍増すると、こういう目標を掲げてございますので、この目標の実現に向けて、関係省庁連携して取り組んでいきたいと思っております。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 その宇宙の衛星というところですね。先ほどもちょっとお話がありましたが、衛星からたくさんのデータが取れる。そのデータを、ただデータだけだとこれ意味なくて、それを解析していかないと、何も、どこにこの根本的なものがあるか、意味あるものは何かといったところに行き着かないわけですね。 そこで、やっぱり、先ほども申し上げましたけれども、衛星とそれを分析するコンピューターというのが必要になるわけでありますけれども、次に、そのコンピューターの件についてお伺いをしていきたいと思います。 そもそも、ビッグデータと今言われておりますが、その解析をできるかできないかといったところが最近は国家や企業の命運を握る時代と言っても過言ではないのかなというふうに思っております。 そこで、資料二にも付けさせていただきましたが、政府がスーパーコンピューターの京というのを開発したんですが、今はポスト京といったところに取り組んでおられるというふうにお聞きします。その目的や課題、そして国としての開発の必要性や費用対効果をどう認識しておられるのか。 さらには、ここ数年、量子コンピューティングという、やがて来るだろうパソコンの計算速度の限界、これを超える全く別原理のコンピューター開発に各国の政府や企業も競争モードに突入したのではないかなというふうな感じになっているわけでありますが、我が国はこの取組をどういうふうに行っていこうと考えられているのか、これは文科省の方にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(千原由幸君) お答え申し上げます。 スーパーコンピューターにつきましては、我が国の科学技術の発展、産業競争力の強化に資するために、イノベーションの創出や国民の安全、安心の確保につながる最先端の研究基盤として必要なものと認識してございます。 例えば、今お話ございましたスパコン京でございますけれども、京でのシミュレーションと気象衛星ひまわり八号による十分ごとの気象データを融合するデータ同化技術によりまして、将来的な気候予測、天気予報の革新が期待されるなど、予測技術の高度化や気候変動メカニズムの解明を通じて国民生活の安全、安心等に資する成果が生まれてきております。 京の後継機でございますポスト京につきましては、ハードウエアとソフトウエアとの協調的な開発によりまして、最大で京の百倍のアプリケーションの実効性能を有して、世界最高水準の汎用性のあるスーパーコンピューターの実現を目指しております。 アプリケーションの分野といたしましては、防災・減災、それから健康長寿、エネルギー、物づくり等、こうした我が国が直面する科学的あるいは社会的課題の解決に資するという研究開発を実施しておりまして、米国のIDC社というところの調査によりますと、諸外国と比較しても重要性や影響度というのが高い成果が期待できるというふうにされてございます。 また、委員御指摘の量子コンピューターでございます。この重要性を認識しておりまして、量子コンピューターを始めとする量子科学技術につきまして、優れた基礎研究をいち早くイノベーションにつなげていく光・量子飛躍フラッグシッププログラムというのを文科省では平成三十年度から開始をしてございます。 こうした取組をもちまして、文科省として、二〇二一年から二〇二二年の運用開始を目標にポスト京の開発を着実に推進するとともに、量子コンピューターの研究開発に取り組んでまいりたいと思います。
○石上俊雄君 ありがとうございます。 いろいろお金が掛かるというふうに思いますけど、是非ほかの国には負けないように頑張っていただければと思います。 それでは次に、キガリ改正のマクロの視点での質問という形にさせていただきたいと思いますが、国全体での削減目標の達成の基本姿勢として、生産量、市中ストック、漏えい回収等の物質収支に基づく目標達成の基本的な戦略についてお伺いをしていきたいと思うんです。 資料三の一に示させていただきましたけれども、今回のキガリ改正というのは、単純に言うと、オゾン層破壊係数はゼロだけれども地球温暖化係数としては大きいという代替フロンに削減義務を課すという、こういう改正なわけでございます。 そんな中で、国全体の消費量の定義というのは、消費量イコール生産量プラス輸入量から輸出量というのを引いたものが消費量になるんですね。ただし、資料三の二に付けさせていただきましたが、生産量には、議定書でも国内法でも実際の生産量から破壊量を控除できるという、こういう規定になっているわけです。 ということは、代替フロンの生産は段階的に禁止され、グリーン冷媒化が義務化されたと短絡するのはこれはちょっと不正解というか、考えがちょっとあれかな、違うのかなと思うんですが、生産分を破壊すれば、言い換えれば、環境放出ゼロで市中ストックを大量破壊すれば現状維持も可能であるという、漏えい量や廃棄時回収量次第では許容される生産量は大きく変動するのではないかというふうにも考えられるわけですが、こういう考えは果たして合っているのかなというところと、もちろんグリーン冷媒に生産が全て切り替われば削減目標の達成面でも環境面でも理想的なわけでありますけれども、それはこれまでの延長線上の取組で果たして可能なのかどうか。真のボトルネックはどこにあって、また、そもそもどのような戦略シナリオで目標をクリアするイメージを描いておられるのかというところを世耕大臣にお伺いしていきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、このモントリオール議定書、この第一条で、代替フロンについては、これ破壊をされて他の物質になった場合には地球温暖化に悪影響を及ぼすことがないという考え方に立っていまして、国の生産量上限の遵守をするに当たって、生産量の実績から破壊量の実績を差し引くということになっております。 これを受けて、現行のオゾン層保護法においても、十一条において、事業者が政府から代替フロンの破壊量の確認を受けた場合には、その破壊量に相当する数量についてその事業者の再生産を認めるという仕組みになっているわけであります。ただ、この仕組みは、これまでの特定フロンの削減過程においては実は活用してきていません。活用実績がないということになります。 ただ一方で、先ほどから議論になっているように、二〇二九年以降には大幅な代替フロンの削減義務というのが出てまいりますので、この削減を大幅にやらなきゃいけないということを踏まえて、関係省令を整備をしてこの仕組みを活用できる環境を整えてきた、一種今休眠状態にある仕組みを二九年以降しっかり使えるように、二九年をにらんでやっていきたいというふうに思っています。 ただ一方で、この削減義務達成に向けた全体の戦略シナリオについて考えますと、二〇二八年までの削減は今までの延長で十分達成可能なわけですけれども、二〇二九年以降の厳しい削減を達成するには、やはり代替フロンを用いている分野を積極的にこれグリーン冷媒の導入に切り替えていかないと達成は困難だというふうに思っています。 グリーン冷媒については、冷凍ですとか空調機器の開発、普及をしていかなきゃいけないわけですけれども、まず一つは、先ほども申し上げましたが、冷媒の燃焼性がある、これに関するリスク評価手法が確立をしていない、あるいは、そもそもこういったものの冷凍機を入れようとしたときに、やはりイニシャルコストはどうしても今までよりも相当高くなるといったところが課題であります。このため、用途に応じてきめ細やかな研究開発や導入促進など、この代替技術の普及に向けて必要な対応をしっかり行っていかなければいけないと思います。 経産省と環境省、役割分担をしっかりして、経産省が研究開発を担う、環境省が普及促進を担うという役割分担の下、経産省としては、まず平成三十年度から燃焼性に関するリスク評価手法を確立するプロジェクトを開始をいたしました。環境省においては、このイニシャルコストが高いという部分に関して補助という仕組みで支援をしていくという形になっているわけであります。 引き続き、経産、環境、しっかりと連携をして、グリーン冷媒への転換の技術の開発とその普及に取り組んでまいりたいと考えています。
○石上俊雄君 是非前に進められるように、何かあったときのためにいろいろな方面から考えていただければいいかなというふうに思います。 それでは次に、キガリ改正のミクロの視点での質問にさせていただきたいと思いますが、機器ごとの冷媒代替技術の現状と課題、対応について幾つかお伺いしていきたいと思います。 資料の四の一、示させていただきましたが、下の左右に温度、上下が普及ですけど、これ、エリアによって代替が見付かっている、見付かっていないという、そういうものでございます。このところを基にして、その下の②になりますけれども、三つに分けましてちょっと質問をさせていただきたいと思います。代替が進んでいるけれども、又は見通しが立っているとか、代替があるんだけれども何か課題があるとか、代替検討中という、この三つに分けて質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 それではまず、家庭用冷蔵庫、自販機、カーエアコン分野、ここは代替があって、それに向けて今進んでいるというところでありますけれども、そこについて質問させていただきたいと思いますが、この冷蔵庫やカーエアコン、自販機などは今グリーン冷媒への代替が進んでいるわけであります。さらには、その見通しはというふうにお聞きしておりますけれども、具体的な状況、さらには、本当に問題ないですかという、疑っているわけではないんですけれども、その辺をお聞きしたいのが一つと、あと、グリーン冷媒に含まれるHFO、これは衆議院の議論の中で、CO2などの自然冷媒ではなくてフッ素系の人工化合物であって、問題点が外国政府で指摘されているというような議論もあったように聞くんですが、我が国ではどのような判断、根拠で整理されているのか、そこも含めてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。 今お尋ねは、この資料四のページの下の方のこの問五と書いていただいているところの分野のことだと思っております。 まさに、この表にまとめてありますように、代替フロン、多様な用途で利用されておりますので、分野ごとに物質転換の状況が異なっているわけでございます。 その中で、この①、代替が進んでいる又は進む見通しというところに掲げさせていただいております家庭用冷凍冷蔵庫あるいは自動販売機といったところにつきましては、既に今、新規出荷分でCO2でございますとかイソブタンに転換済みでございます。これは新規出荷分でございますのであくまでフローでございますけれども、ストック面について見ましても、自動販売機について見ますと、イソブタンとかあるいはCO2、これを冷媒として使っておりますのが既に七割を超えている状況でございます。また、家庭用冷蔵庫につきましてもイソブタンを使っているものが八割を超えていると、こんなような状況に今既にストックの状況でもなっているということでございます。 また、その下にございますカーエアコンでございますけれども、これはまだ現在代替フロンを使用しておるわけでございますが、こちらにつきましても、二〇二三年度末には国内で出荷されますカーエアコンの九割以上が新冷媒へ転換することが見込まれているわけでございます。 そして、もう一つお尋ねのございましたフッ素系冷媒でございますHFOを用いることにつきます安全性でございますけれども、こちらにつきましては、これは他の化学物質と同様に、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律、いわゆる化審法という法律がございまして、この化審法に基づく審査の対象となってございます。この化審法に基づきまして、人や生態に対するリスクが適切に管理されていると、このように申し上げさせていただきます。 例えばカーエアコン、この表の中にも出てまいりますけれども、今後代替が進む見通しであるHFO1234yf、こういう物質があるわけでございますが、こちらにつきましては平成二十年度に化審法に基づく届出が行われておりまして、評価の結果、人や生態へのリスクは低いと評価がされているため、製造等に対する制限は課されていないというのが現状でございます。 代替フロンからグリーン冷媒へ転換を進めていくに当たりましては、今後様々な種類のHFOの開発が行われていくと考えられますけれども、引き続き、最新の科学的知見を注視しながら化審法などによって適切なリスク評価を行って、安全性の確保、これに努めていきたいと考えております。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 比較的代替が見付かっているのはたやすいんですよね。先ほどお話がありましたが、イソブタン、冷蔵庫、これは結構昔、調べましたら二〇〇二年に既に初めて適用されて、それからずっと冷蔵庫はほぼほぼ変わってきているんだというふうに聞いて、二〇〇二年に東芝というところが初めて適用したというふうに資料に書いてある、何か環境省の資料に書いてあったので言っておきますけど、そういうことであります。 次が、この表の、資料の四の二に書いてありますが、問六のところのエリアについて質問させていただきたいと思いますけれども、大型、中型の業務用冷蔵庫と、あと超低温冷凍冷蔵庫などでは、代替フロンからグリーン冷媒への代替候補はあるんだけれども普及に課題があるんだと、そういうエリアなんですね。そこについての具体的な状況や対応をちょっとお聞きしたいんであります。 それと、業務用の冷凍冷蔵庫は一台当たりの冷媒量が多いんですね。というのは、室外機と中のもの、配管とか使うんですね、そこも冷媒が入るので多いというのと、耐用年数も長くて、そのため冷媒の漏えい量も多いとの課題があるわけでありますけれども、いかなる対策が検討されているかというところも併せてお聞きしたいんです。 資料五の一のところに付けさせていただいたんですが、例えば、既に電機メーカーでも出しているところがございまして、富士電機さんとかは、一体型にしたので要は冷媒の量を減らせるというようなところ、パナソニックさんは、冷媒をCO2に変えまして、言わばグリーン冷媒の方に入るわけでありますが、そういったものにするというようなところも既に出てきているわけでありますが、それぞれこういうところに対して、今政府がどういうふうな対応されているかというところを環境省さんと経産省さんに、それぞれ対応するところに対してお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(小野洋君) まず、環境省から、グリーン冷媒の普及についての部分についてお答えを申し上げます。 グリーン冷媒を用いた機器のうち、冷凍冷蔵倉庫、ショーケースの分野、まさに委員御指摘の分野でございますけれども、自然冷媒機器の技術が既に開発されておりますけれども、例えば大型の冷凍冷蔵倉庫では、価格差が一・七倍程度あるなど、フロン冷媒を用いた機器に比べて導入費用が高いということが課題となってございます。 こうした中、去る六月十五日に閣議決定されましたいわゆる骨太の方針あるいは未来投資戦略二〇一八におきまして、グリーン冷媒技術の開発、導入、国際展開の推進も位置付けられてございます。 環境省といたしましては、関係省庁と連携いたしまして、省エネ型の自然冷媒機器に対する補助事業を進めているところでございまして、今後も、これによりまして自然冷媒機器に一定の需要を生み出し、機器の低価格化を図ることで更なる導入の推進と加速化を図ってまいりたいと考えております。
○政府参考人(及川洋君) 私の方からは、業務用の冷凍冷蔵庫からの漏えいの問題についてお答えさせていただきます。 私どもの方では、平成二十一年に実態の調査を行いまして、業務用の冷凍冷蔵庫では、機器の種類ごとに差はありますけれども、年間二%から一七%程度の冷媒の漏えいが生じているというふうに、その結果から想定してございます。 こうした中、平成二十五年のフロン排出抑制法の改正を踏まえまして、平成二十七年四月より、冷媒漏えいを減らすための取組として、機器のユーザーに対しまして、フロン類漏えい防止のための点検を定期的に行うこと、それから二点目といたしまして、漏えいが確認された場合、修理し充填すること、それから三点目といたしまして、一定量以上漏えいした場合、国に報告することといった義務を課したところでございます。 今年度、このフロン排出抑制法の改正後の漏えい実態を明らかにするために調査を実施することとしておりまして、今後、その結果も見ながら、必要に応じまして対応策を検討してまいりたいと考えているところでございます。
○石上俊雄君 環境に対しては、漏えいというところも結構大きな問題だというふうに思っていまして、やはり機器の方で工夫する、それで漏えいをしっかりと防ぐということもやっぱりしっかりと、代替冷媒に替えていくというのも必要なんですけど、そこの中でしっかりと漏れないような装置もしっかりと整えるということも大切なので、是非そういった面での注力もお願いしていきたいと思います。 それでは、先ほどの表の三つ目のところの一番課題があるところでございますが、問七というところであります。家庭用エアコン、業務用エアコン、小型業務用冷凍冷蔵庫分野について、その代替候補が見付からない場合の対応ですね。代替が見付かればいいんですが、万が一見付からない対応も含めてちょっとお聞きしていきたいというふうに思うんですけれども。 資料の五の二に付けさせていただきましたが、家庭用や業務用のエアコン、小型業務用冷凍冷蔵庫に関しては、代替フロンからグリーン冷媒への代替候補を今NEDOの方で検討中だとお聞きしているわけでありますが、国としてどのような対応や研究開発を行っているのかというところをお伺いしたいのと、さらに、この目標達成への時間軸ですね、キガリ改正のスケジュールと関連付けて設定されているのかというところも併せてお聞かせいただきたいと思います。 さらには、万が一、万が一ですね、冷媒の代替候補が見付からない場合、若しくは普及に課題が残ってしまうような場合は国としていかなる対応を取り得るのか、こういったところも併せて考えておく必要があるというふうに思うんですけれども、経産省、併せて教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。 これまでに使用されてまいりました代替フロンは、温室効果は高いが一般的に燃焼性が低いものでございます。一方、グリーン冷媒につきましては、温室効果は低いが燃焼性を有するものも多く、漏えいした場合等の着火リスクを考慮する必要があります。これまでグリーン冷媒の使用が限定的であった大きな理由は、まさにこの燃焼リスクにあるわけでございます。 このため、経済産業省では、二〇一八年度予算から、そうした燃焼性等に関するリスク評価手法を確立する産官学のプロジェクトを開始してございます。これが御指摘のNEDOのプロジェクトでございます。リスク評価を確立することによりまして、燃焼性に係るリスクを抑制することのできるグリーン冷媒を活用した機器設計が可能となってくるということが期待されるわけでございまして、こうした取組によりまして、キガリ改正に基づく二〇二九年以降の厳しい削減義務の達成を可能としてまいる予定でございます。 御指摘のありました、万が一代替候補が見付からない、普及に課題が残る場合、国としていかなる対応を取り得るのかという点につきましては、今後とも、まずはこうした取組を進め、それとともに削減状況のフォローアップを行いつつ、その時点での具体的な課題に応じた適切な措置について検討を行ってまいりたいと、このように考えてございます。
○石上俊雄君 家庭用のエアコンとか、一番国民の皆さんには気になるところでありますので、願うならば、しっかりとした代替冷媒が研究開発で開発されることを願いたいと思いますので、是非注力をいただければと思います。 それでは、最後になりますけれども、キガリ改正の将来という視点で質問を世耕大臣の方にさせていただきたいと思いますが、先ほど矢倉委員からもございました。この資料の六にも付けさせていただきましたけれども、このキガリ改正というのは日本を含む先進国だけに課せられているものではなくて、これからのほかの国々にも関わってくるんだよという、そういう表を上の方に、①のところに付けさせていただきました。 さらには、下のところでは、各国、ルームエアコンとかパッケージエアコンというのはだんだん数が増えているところもあるので、そこの、要は環境に優しいキガリ改正に合った技術開発をすれば、日本としてどんどんどんどん活用、何ですか、拡大できていくのではないか、市場をですね、そういうふうに思うわけでございまして、ここについて先ほど矢倉委員からの質問に対して世耕大臣お答えになられておりましたが、もう一度決意をちょっとお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今この資料六の一で示していただいているように、非常に二〇二九年以降、日本にも厳しい削減義務が掛かるわけですけれども、一方で、先進国は全く日本と同じレベルの削減義務が掛かりますし、途上国にも一定程度厳しい削減義務も掛かってくるわけであります。 そういう意味では、みんなこれを達成するに当たって、やはり日本の技術が役に立っていく可能性があるわけでありまして、グリーン冷媒そのものの開発と、また、そのグリーン冷媒を使った機器の開発という意味で、日本が産学官一体となって開発を進めることによって日本のメーカーにいろんなビジネスチャンスが生まれてくるというふうに思っておりまして、我々としてもしっかり研究開発を後押しをしてまいりたいというふうに思いますし、また、普及することが研究開発のある意味ドライブにもなりますから、ここは環境省にも御協力をいただいて、普及促進ということもしっかりと進めていきたいというふうに思っております。そして、それだけではなくて、世界標準、国際標準もしっかりと日本が押さえていけるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 時間が来ましたので終わりますが、是非、産学官連携をした取組にとにかく注力をいただきますことを最後に要請をさせていただきまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○鉢呂吉雄君 立憲民主党の鉢呂吉雄です。 まず最初に、昨日の大阪府の北部の地震、私も、二十五年前に北海道南西沖地震、奥尻島で二百名を超える死者を出したと、ちょうど二回目の衆議院選挙のさなかに起きた地震、津波でありまして、昨日のように思い出すところでありまして、まずは世耕大臣に、大分ライフラインがもう壊れておるようでありますので、あの際も、全国各地から地方自治体を含めて応援をもらって短期間に修復した、そういう経験があります。あの二十五年前以来、ずっとこの間、様々大きい地震、阪神・淡路、東日本、勃発しておりますので、そういう面で一日も早い復興を願いたいと、こういうふうに思います。 そこで、私も今日初めて経産委員会、質問させていただきます。 私が国対委員長のときには、大臣のみしか質問をしない、政治と政治の質問の場が立法府だと、こう大見えを切ってやった関係上、今日も大臣だけということでありまして、一番難しい法案を当たった気がいたしまして、読んでも読んでも、化学ですからなお分からないと。しかし、これでも徹底的現場主義を唱えていますので、二か所、フロン冷媒を製造しているところにも、現地にも行かさせていただき、またいろいろ聞かさせていただきました。 聞くたびに分からないことが多いわけでございまして、今日は少し大きな形で、ここに来て、世耕大臣からこの間の官邸における政治と行政の在り方についての考えをまだ聞いておらないような気がいたします。一年間、この立法府でも様々な、特に加計、森友学園問題出ました。私も少しお世話になった関係上、経産省の優秀な職員が秘書官あるいは内閣府、こういったところに出向して、その当時の問題が今大問題になっておると。そういう面では、やっぱり国民の皆さんから聞けば、あんな優秀な官僚が真実を述べておらないのではないか、こういうことは拭い去れない不信感としてあるのではないかと。 今大臣はこの経産省の最高責任者でありますから、こういった今の事態、監督責任も私はあるのではないかと、こういう考えで、その責任者としての所感を聞かさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) どうしてもこれ、彼らが内閣官房あるいは内閣府に勤務していた時代の話ということになりますので、中身に関して私は経済産業大臣として申し上げるわけにはいかないわけでありますが、彼らは、ともかく国会の求めに応じて自分たちの記憶の限り誠実に説明をするということを申し上げて、そして私は、国会に参考人として出席をしてそのように対応しているというふうに考えているわけであります。もうそのことに尽きるのではないかというふうに思っております。
○鉢呂吉雄君 政策を立案するのはやっぱり政治の分野。今、官邸主導と言われております。そこに官僚の皆さん、職員が補助的に関わって、日本は内閣替われば全部幹部職員が替わるというわけではありませんから、ある面では将来あるいは現在にわたっての中立的な政策に対する補助的な提言、これは必要だと思います。 問題は、その政策に基づいて様々な事業を行うと思うんですね、その事業を行う際に中立公正さ、そういったものを失ってはやっぱりまずいと。そういう中で、国土交通省、私も前任の委員会ですけれども、あそこはいわゆる、何といいますか、入札制とかそういう形で行われます。あるいは、市場原理に基づいて行われるものも随分あります。経産省は、そういった中で、ああいう特区制でやった場合には、事業者を選ぶという中で、何というか、公正を欠くような形であってはならないと。 私は、そういう面では、行政の個々の政策の執行については、やっぱりこれは公正さを失わない対応が必要だと。記憶の限りやるという形は私はないと思うわけで、そこがやっぱりまた国民の不信感を生んでおるのではないかと。やっぱりあの森友学園の方でも、財務省はほとんど政治家のいろいろな働きかけ、メモ、ちゃんと出てきました。 我々も、個々の問題で政治家は関わる場合が私は多いと思いますけれども、先ほど言った行政執行の中立性、これに勘案してやることがやっぱりその信頼を醸成していくことになるのではないかと、こう思いますから、私はそういう面で、この点については大臣と変わりはないと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 私も、例えば事業者の選定とか、そういった部分に関しては当然公正中立であるべきだというふうに考えております。
○鉢呂吉雄君 そこで、法案に入りますけれども、オゾン層の保護法案、事業者の方に私も生の御意見をと、どこの事業者ということはここでは言いませんけれども、その中で言われたことで一番私、二つあるんですけれども、一つは、ヨーロッパではフロンガスの規制で、新しい方式でもう既にこのキガリ改正をやる前から出発しておると。これは、要するに市場性を導入して、既存の代替フロン、これを使う場合は、国は一定の削減量を示して、これが欲しければその製造なり利用者というのはどんどんそこに入ってくるわけですから値段が上がっていくと、値段が上がっていくと。 先ほど公明党の皆さんに答えておったように、日本は実績主義と。去年の実績量に基づいて、その希望に応じてその削減率なり削減量を決めて今年の割当てをするというように聞きました。 私は、経産省のやるべきことは、そういう割当て制になると、やっぱり先ほど言ったように、公正さを欠く面と言っちゃおかしいですけれども、既存の量の優先というような形になりかねないと。ある面では、市場性に任せれば、必要なものであればどんどん高くなる、高くなれば新しい別の、新しい代替のフロンの方にシフトしていく流れが強くなると。ヨーロッパではそういうふうに方向性を持ってやっておると。それが急速に代替になって、新しい冷媒の方に変わってきている状況だと。 二〇二九年、もう十年ちょっとです。そのときには七〇%削減という形になるわけですから、非常にこれは急がれる話だと思います。今は順調にいっているというふうに聞いていますけれども、それに向けて、やはりヨーロッパのそういった市場性に任せてやる方法、この方法について大臣としてどう思うか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 鉢呂議員は実際に代替フロン製造の現場まで訪ねてこられた上で質問されて、もう敬意を表したいと。私もちょっとそこまでは、現場を見るところまでは行っていないので、なかなか御満足のいく答えができるかどうか分かりませんが。 今御指摘のように、ヨーロッパは、これはFガス規制という、このキガリ議定書の改正に先立って彼らは規制を導入をしております。ですから、そういう意味で、我々の今これから、今回この法改正を行って入れていこうという規制と比べて、少し違いが出てきているわけであります。 特に時期なんかもずれてきておりまして、EUのFガス規制では基準年が二〇〇九年から一二年になっているのに対して、今回御審議いただいている改正オゾン法では二〇一一年から一三年になっています。また、規制が始まる年は、EUのFガス規制では二〇一五年になっていますが、今回御審議いただいている改正オゾン法では二〇一九年になっています。 結局、EUはFガス規制によって代替フロンの割当てというのをかなり前倒しで、二〇一五年から導入をスタートをしております。その結果、二〇一五年と二〇一六年の代替フロンの消費量の実績値は割当て上限値の九割を超えるという状況になっていまして、その結果、御指摘のように、代替フロンの価格が急激に上昇しているという現象が起きております。 こういった状況については、欧州委員会が二〇一七年に行ったこの制度導入の評価においては、市場メカニズムを利用して温室効果の低い物質の開発や利用を刺激するという制度の意図に合致をしているという評価をしている一方で、実際に温室効果の低い物質への代替が進んでいるかについての具体的データは示されていないという点もあるというふうに認識をしております。 日本でも、現行技術のままでは削減義務が厳しくなる二〇二九年以降、代替フロンの需要が逼迫をして、ヨーロッパと同様に価格が大幅に上昇する可能性があるというふうに思っています。代替フロンの価格が急上昇しますと、温室効果の低い冷媒への展開のインセンティブになるというメリットがある一方で、代替フロンを組み込んだエアコンなどの製品価格の大幅上昇につながるおそれもありまして、そういったことになった場合は消費者に広く負担を強いることにもなりかねないわけであります。 日本としては、排出見通しとこの上限値の間に比較的余裕が、今後十年間はまだ余裕がありますので、この十年の間に先んじてグリーン冷媒技術の開発や導入促進を計画的に進めることによって、消費者負担の増大を招くことなく、円滑に代替フロンの削減を達成してまいりたいと考えております。
○鉢呂吉雄君 実績主義でいくのがいいのか、市場原理でやっていくのがいいのか、これ今言ったように、プラス面、マイナス面、両方あると思います。しかし、基本的には市場原理に基づいて誰でも参入できる、誰でも割当てをもらうことができる、こういうものをやっぱり私は志向していくべきだと、こういうふうに思います。 もう一つ、いわゆる先ほどから環境省と経産省が様々な次世代冷媒についての補助によって開発補助しているということでありました。これも、どこの事業者とは言いませんが、国の役割はリスク評価、この機器なり冷媒なりが本当に客観的に様々な形で優れているのかどうか、この評価をきちんとやっていただくこと、これを是非やってほしいと。個々の冷媒の物質ですとかあるいは機器については、これはもう民間、私も行ってきましたけど、それは行政の、国の研究機関なんかよりもずっとすばらしいところで、すばらしい形でやっている、あるいは消防の機械なんかも備えて、それは社会的な責任は非常にあるという形でやっていました。 ですから、私は、日本的にはそういった補助を付けて促進するというのが大変多いんですけれども、問題はその評価、その民間がつくった機器なり物質についての評価を的確に公表して、それが導入していける、そこを重点にやってほしいと、この考えについてはどうでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) それは全く同感でありまして、経産省としては、まさにその方向性で平成三十年度から取組をスタートしています。特に燃焼性に関するリスク評価手法を中立的な立場から確立する産学官のプロジェクトを開始をいたしました。 こういう取組によって、日本企業の冷媒ですとか、あるいはそれを使った機器に関する技術開発を加速をして国際競争力を強化をしていきたいと思いますし、それだけではなくて、この評価手法をしっかりと国際標準化をして世界を引っ張っていくという視点も重要だというふうに考えております。
○鉢呂吉雄君 経産省の予算を見ると、そういう実証的な、あるいはサンドボックスといいましたか、この前の法案で、これについて補助金が出ているかどうか私分かりませんけれども、そういう補助事業もあるんですけれども、必ずしも成功していない。失敗も賭してやるという面では私はいいと思いますけれども、やはり経産省の役割はそこに生の予算を投入していくと。先ほど、新たな経済未来戦略の中にこれも入っていると、これについてもその補助の一つの中にするというような話もありましたけれども、私は、やっぱりそこに重点を置くこれからの日本の方向ではないのではないか、もっと客観的なリスク評価のところとか、そういうところをやるべきでないかなと、こういうふうに思ったところです。サンドボックスの中身を熟知していないかも分かりませんが。 そこでもう一つ、次世代冷媒の安全性についてです。 これは、衆議院の論議を見ますと、盛んにされております。グリーン冷媒についてのお話もございました。このフッ素系の安全性について、いわゆる地球温暖化の関係ではもう全くゼロに近いものも出てきたという面ではいいんですけれども、人工的なという形では、また今後、当初はこの代替フロンというのはいいということだったはずなんですけれども、その地球温暖化の関係で今回法改正になると、そういう形がないのかどうか。そのフッ素系の冷媒を開発して使われた場合に、結局その中の物質が非常に人体に影響があるとか、別の形の影響というのが出てこないのかどうか、こういう点について大臣はどのように考えているのか、御答弁願います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今回、このオゾン法は、あくまでもこれはモントリオール議定書に対応するためにできた法律でありまして、元々モントリオール議定書がオゾン層の破壊を防ぐという趣旨でありましたからその趣旨の規制を掛けてきていて、そして今回、キガリ改定ということで更に温暖化対策がモントリオール議定書に加えられたということでありまして、それに対応して温暖化対策の趣旨も盛り込んだということであります。そういう意味で、我々はグリーン冷媒という分類をして、オゾン層も破壊しなければ温暖化効果も低い物質の導入を進めていくというのをこのオゾン法のまさに改正でやらせていただいているわけであります。 しかし一方で、今委員御指摘のように、人体への影響その他という観点もあるわけであります。フッ素系の冷媒を使うことによる安全性ということについては、これはまた別の法律で、化審法、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律、これ去年の国会で改正の御議論をいただいた化審法という法律に基づく審査の対象となっておりまして、化審法に基づいて人やあるいは生態系に対するリスクが適切に管理をされているわけであります。 フッ素系の冷媒であります例えば、もうこの辺は本当は専門家に答えてもらいたかったんですが、HFO1234yfという物質については、平成二十年度に化審法に基づく届出が行われました。評価の結果、人や生態へのリスクは低いという評価がなされているため、製造などに関する制限というのは、これは化審法上は課されていないわけであります。 また、このHFO1234yfが分解された後に生成される物質でありますトリフルオロ酢酸については、二〇一一年に、産業技術総合研究所において、生態系に与える影響についてのリスクの評価研究が行われました。具体的には、日本のエアコンに使用される冷媒が全てHFO1234yfに転換した場合におけるトリフルオロ酢酸による生態系へのリスク評価を行っていますが、リスクは高いとは考え難いという結論になっているわけであります。 代替フロンからグリーン冷媒への転換を進めていくに当たっては、今後様々な種類のフッ素系冷媒の開発が行われていくと考えられますけれども、引き続き、最新の科学的知見も注視をしながら、化審法などによって適切なリスク評価を行って、安全性の確保に努めてまいりたいと考えております。
○鉢呂吉雄君 事業者の聞き取りでは、やはり国に対して要望するのは、今大臣が言われたフッ素系冷媒、その未解明の環境影響やリスクについて、リスク評価の要否や評価方法を科学的かつ建設的に進めていただきたいと、こういう要望を私もいただいておりますので、そこは是非経産省の一番の大きな働きとしてやるべきこととしてやっていただきたいと、こういうふうに思います。 それから、今も盛んに出ておりますグリーン冷媒についても、衆議院段階でもいろいろ問題になっています。 これ、なぜこんなグリーン冷媒って出てきたのかと。これも経産省の担当者に聞きましたら、いや、与党の質問した際に、代替物質等のまた代替というふうに繰り返し言ったら、おい、分からないぞ、何言っているんだという形で、もっと簡略の適切な言葉をという形でグリーン冷媒と、こう出てきたわけで、様々な事業者も、この中身についてはよく知っていなかったようです。ただ、グリーン冷媒という名称は非常にいいんで、いいんじゃないですかというぐらいの話であったわけですけれども、衆議院の附帯決議見ますと、このグリーン冷媒が何の説明もなしに立法府の附帯決議に出ておりまして、私はこれはちゃんとした説明が必要だなと、フッ素系の冷媒、それから自然冷媒。 それから、私、一つだけ質問したいのは、フッ素系の、フロン系の冷媒で自然冷媒と混合する、例えばCO2とか様々なものと混合する場合の新たなものについては、いわゆるどっちに入るのか、自然冷媒に入るのか、フッ素系の冷媒に入るのか、はたまたグリーン冷媒に入るのか、これは大臣に聞くのはちょっとあれですけれども、分かれば教えてください。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、混合したものは、これはやはり代替フロンが入っているということでありますから、いわゆるグリーン冷媒には入りません。あくまでも代替フロンという考え方で我々は整理をしていきたいというふうに思っています。 先ほどからお話ししているように、今回、そもそもオゾン層保護法というのは、元々オゾン層を破壊することを防止をするためにできたモントリオール議定書に対応して作った法律であって、そして、それが今回キガリ改正というのが行われて、改正をされて温暖化対策の趣旨も入ったものですから、今度は地球温暖化効果の高いものというのは、具体的には代替フロンもこれは規制対象にするということにしたわけであります。 政府としては、この代替フロンからの転換を図るために、オゾン層も破壊しなければ温暖化効果も低いというそういった物質について、フッ素系冷媒もあれば元々自然界に存在する物質もある、それを併せて温室効果の低い冷媒の利用を推進していくという観点から、その対象となる物質に関して代替フロンよりも温室効果が低いという特性で整理をして、グリーン冷媒というふうに呼ぶことにしたわけであります。 そして、先ほど申し上げたように、混合物については、これは代替フロンが含まれる以上はグリーン冷媒の対象ではないということでございます。
○鉢呂吉雄君 あと三分しかありませんので、最後にですけれども、エネルギーの基本計画に関して。キガリ改正から離れますので。 東電も福島第二を全て廃棄するということを遅ればせながらやったと、社長が表明したという形であります。また、東海の再処理施設も、これももう廃止にすると。七十年掛かって一兆円。その後にもまだ様々な固化物が残るわけで、これの処理、管理というものが長年続くという中で、大臣、外務省が河野外務大臣の下で外交政策としての地球温暖化なりエネルギー政策という形で提言をまとめられて、外務大臣も三度ほど出席をしているんですけれども、これが経産省の基本計画と大変違いが大きいと。 石炭とか原子力についてはもう過去のもので、石炭等については一つも使わないという廃止のロードマップをちゃんと作るとか、あるいは、原発についても大臣は盛んにコスト論を言っておるようですけれども、かなり世界は風力発電、太陽光でコストダウンしておるというようなことも考えれば、やっぱり日本のエネルギー計画、これから三十年、五十年後の形ですから、もっと野心的なものを作るべきだと、このことをお伝えをして、もう質疑時間を過ぎましたので、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 初めに、東京電力福島第二原発の廃炉をめぐる問題について聞きます。 六月十四日、東京電力は、福島第二原発を廃炉の方向で検討を進めることを表明しました。第二原発が事故を起こすかもしれないと帰還を諦め、避難先で自宅を購入したという方もいらっしゃいます。非常に遅過ぎた決断だと言わざるを得ないんですけれども、とはいえ、福島県民の声が東京電力を追い詰めた結果です。福島県内では、このことで県民切捨てが進むのではないか、廃炉作業に集中してほしい、こういう声が上がっています。 東京電力は、被害者が生活となりわいを再建させるまで責任を果たすこと、新潟県の柏崎刈羽原発の再稼働ではなくて廃炉に力を尽くすべきだと考えます。小早川社長、どうでしょうか。
○参考人(小早川智明君) ただいまの御質問に御回答申し上げます。 福島第二原子力発電所の扱いにつきましては、これまで長い期間にわたり廃炉の御要請をいただいたにもかかわらず、当社の方向性と一致するまでに時間を要したことにつきましては大変重く受け止めております。 六月十四日に内堀県知事を訪問させていただいた際に、福島第二原子力発電所の扱いについて、今後、全号機を廃炉の方向で具体的に検討を進めていくということをお伝え申し上げました。 福島第二原子力発電所につきましては、私が社長就任時よりこの一年間何度も地元にお伺いをさせていただきました。その中で、知事を始め県議会、地元の皆様から繰り返し廃炉の御要請をいただいておりました。また、政府などからも、福島第二原子力発電所の廃炉を含め、復興全体について御心配、御指導をいただいております。 同時に、当該原子力発電所に関わる様々な御意見に加え、昨年春に避難指示の解除区域が拡大した後も帰還率が低迷していること、また風評被害の状況といった福島復興の現状を踏まえ、当社といたしましては、当該原子力発電所は福島第一原子力発電所の廃炉とトータルで地域の安心に沿うべきと考えております。 そうした中で、六月十四日に内堀知事を訪問させていただいた際に、改めて福島第二原子力発電所の廃炉につきまして強い御要請をいただきました。その御要請を受け、私といたしましては、やはりこれ以上その扱いについて曖昧な言い方を続けることは復興の足かせになると考え、全号機廃炉の方向で検討を進めるといった当社の考え方を表明させていただきました。 今後、様々な課題を整理、検討しながら、関係する方々に御説明し、御理解、御協力をいただいた上でしっかりと決定してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○岩渕友君 私は、被害者が生活となりわいを再建させるまで責任果たせということと、柏崎刈羽の再稼働ではなくて廃炉に力を尽くすべきだというふうにも聞きました。これ、どうでしょうか。
○参考人(小早川智明君) 福島の復興全体をしっかり取り組むことは、当社の福島の責任を全うするということで、経営の大きな命題でございます。最大の命題でございます。しっかりと取り組む決意を持って表明させていただきたいと思います。 また、原子力につきましては、これはCO2、それからエネルギーセキュリティー、それからお客様に安定な電気をお届けするという電気事業の役割としては重要と考えております。安全最優先で、しっかりと引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○岩渕友君 福島の原発事故を見れば、これほどひどい、環境を壊す、人のなりわいや人生壊す、これはないというふうに思うんですよね。 東京電力は、今も言っていましたけれども、福島への責任を果たすためだ、こういうふうに言って柏崎刈羽原発再稼働しようとしていると。だけど、そんなことを福島県民は望んではおりません。東京電力による相次ぐミスやトラブル、深刻な隠蔽体質、危機意識の欠如、これずっと明らかになってきました。東京電力に原発を動かす資格はありません。同時に、自分たちと同じ思いをする人を二度とつくってはならない、日本のどこにも原発は要らない、これが福島県民の思いです。国民過半数を超える世論にもなっている、原発ゼロと再生可能エネルギーへの転換を政府に強く求めるものです。 あとは法案について聞きますので、東京電力は退席して構いません。
○委員長(浜野喜史君) 小早川参考人、御退席いただいて結構でございます。
○岩渕友君 気候変動の危機的な状況を回避するために、今世紀末までに一・五度から二度未満に抑えることを目指すパリ協定の目標達成に向けて、CO2の数万倍の温室効果を持つ代替フロンの着実な削減が求められております。日本のHFC排出量は、推計で先進国四十八か国全体の一割以上を占めており、アメリカに次いで第二位となっています。世界有数のフロン排出国になっています。その排出削減に果たすべき日本の責任は非常に重いものです。 二〇一六年度の我が国のHFCの排出量と、前年度比、そして二〇〇五年度比でどのぐらいの増加になっているか、環境省、答えてください。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 お尋ねの二〇一六年のハイドロフルオロカーボン類の排出量でございますが、CO2換算で四千二百五十万トンでございまして、前年と比べまして八・三%、三百三十万トンの増加。二〇〇五年と比べまして二三三%、二千九百七十万トンの増加ということでございます。
○岩渕友君 特定フロンからの転換が進んで、代替フロンの排出量は増え続けている状況です。対策を取らない場合、二〇三〇年までのHFCの排出量は六千七百万トンCO2に上る見込みとなっています。 フロン類の市中ストックの二〇〇五年、そして二〇二〇年の推計量と、そのうちHFCの量がどのぐらいか、経産省、お答えください。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。 これ、委員が配付していただいているデータかと存じます。こちらの注にも書いてございますが、私ども経済産業省におきましては、日本の冷凍空調機器におけます冷媒の市中ストック量につきまして、国内の冷凍空調機器の出荷台数、あるいは機器の使用時漏えい係数、廃棄の見込み台数、さらには冷媒の回収実績等を基に推計を行っているところでございます。 その推計に基づく市中でのストック量の値でございますが、CO2に換算いたしまして、お尋ねの二〇〇五年でございますと、まず、これ全体の合計が三億七千八百万トンになります。それから、二〇二〇年時点、これは一番右端でございますが、この時点の見込み値は全体で四億二千四百万トンとなっております。この図でも明らかですが、少し増えております。 他方で、お尋ねのその中での内訳としてのHFC、これは青色のところでございますが、二〇〇五年時点で九千四百万トンであったものが二〇二〇年時点では三億九千九百万トンと大幅な伸びになっているのは事実でございますが、これは、御案内のとおり、赤い部分CFC、それから黄色い部分HCFC、これを現行のオゾン法に基づきまして規制対象として規制し、それを青色の方に転換してきた、こういう経緯でございます。
○岩渕友君 二〇一六年度の我が国の温室効果ガスの総排出量は十三億七百万トンCO2になっています。 先ほどもう先に紹介されてしまいましたけれども、資料一を御覧ください。 これは基本的に全量回収されるべきものですけれども、非常に多くの量が市中に存在をしております。キガリ改正に基づく確実な削減義務を果たすためには、生産、消費量の削減と排出量の削減の両方が重要になってきます。排出量削減のためには、フロンの確実な回収、破壊が不可欠です。 政府は、地球温暖化対策計画で、フロン類の回収率を二〇二〇年度に五割、二〇三〇年度に七割まで引き上げることを目標に掲げていますけれども、冷媒の回収率はここ十年、約三割台と非常に低迷をしております。 環境省に答えていただくんですが、フロン類対策の今後の在り方に関する検討会報告書では、今後の方向性として、経済的手法と法制度に係る事項でどのように述べているか、該当部分だけ読み上げてください。
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。 御指摘のフロン類対策の今後の在り方に関する検討会報告書でございますが、経済的手法については、引き続きフロン税も含めた経済的措置の課題を整理し、具体的な制度の在り方について検討が必要であるとされております。また、法制度でございますけれども、廃棄時における引渡し義務違反を直罰化すべきとの考え方もあるが、まずは、効率的な所在把握の仕組みの検討及び指導監督の徹底を優先し、直罰化については今後の検討課題とする必要があるのではないかとされております。 環境省としては、報告書も踏まえまして、経済的手法については、引き続きワーキンググループを開催して検討を続けております。また、法制度につきましては、中央環境審議会と産業構造審議会の合同会議におきまして、廃棄時回収率低迷の要因と対策について調査分析を含めてフォローアップを行っているところでございます。
○岩渕友君 先ほど読み上げていなかったですけれども、経済的手法は有効だというふうに書かれてあります。 さきの報告書では、エネルギー起源CO2排出量が省エネの進展や再エネの導入拡大などの取組によって前年度から減少しているのに対して、HFC排出量は冷媒分野を中心に増加しており、このまま増加した場合、エネルギー起源CO2排出削減努力をHFC増加が打ち消しかねないというふうにしています。キガリ改正における日本の削減義務にとどまらない国際的責務を自覚して、生産者責任を果たさせる規制的手法に早急に取り組むことを求めておきたいと思います。 次に、生産量の削減について確認をいたします。 さきの報告書の今後の上流対策としてですけれども、我が国のHFCのマテリアルフローによれば、フロン類が市中に供給される一方で、市中にストックされているHFCのうちの一定量が環境中に放出される可能性があるため、フロン類の排出の抑制を推進するため、できる限り前倒し、深掘りを促していく取組を進める必要があるとしております。 そこで、インセンティブ枠に対する懸念があります。画期的に温室効果の低い冷媒として追加の製造量の配分を行うことで、フロン類全体の消費量、排出量が増えるのではないか。そもそも、フロンを使用した機器の寿命を考えると、この後四十年以上にわたってフロンを使い続けるということになるんですよね。 フロンの排出抑制法に基づく指針では、中長期的に廃絶を目指すということが掲げられています。新しい冷媒の開発よりも、自然冷媒を活用できるようにするべきではないか。大臣にお聞きします。
○国務大臣(世耕弘成君) 自然冷媒は、自然界に元々存在する物質を冷媒に使用するということであって、その活用が技術的に可能であれば非常に有力な選択肢になるというふうに認識をしています。 しかし、自然冷媒は、例えばCO2というのが有力な自然冷媒なわけですけれども、これは冷凍冷蔵ショーケースといった温度域の低い分野では非常に性能を発揮する一方で、比較的温度域の高い例えばエアコン用途では冷却能力は大幅に低下するという問題があります。あるいは、アンモニアというのも自然冷媒として有力ですけれども、これは毒性を持っているため厳格な管理が可能な大型機器での使用に限定されるなど、それぞれ能力や用途が限定をされるわけであります。 このため、仮に自然冷媒だけに限定をしてそれにだけ依存するということになれば、今見渡せる技術を前提とする限り代替フロンの大幅な縮減は進まないと考えられますので、やはり機器や用途に応じてフッ素系の冷媒の活用も図ることが求められると考えています。 フッ素系冷媒よりも自然冷媒を優先すべき合理的な理由は現状においては存在しないというふうに認識をしておりまして、自然冷媒と同様に、フッ素系冷媒の活用にも力を入れるべきだと考えます。
○岩渕友君 今、可能であればという話があったんですけど、可能になるように手だてを尽くすということかなと思います。 温室効果の低い冷媒については、新しい冷媒の安全性、健康影響などの評価が確定していないという問題があります。スーパーとかコンビニなどからは、新しい冷媒が出ることによって二重三重の投資となると、こういう意見もあります。コストの面では、この間の補助事業で、例えば大型の冷凍冷蔵庫では、二〇一三年度末には約二倍を超えていた価格差が、二〇一七年度末には約一・七倍程度まで低減をしているんだと聞いております。 自然冷媒の今後のコスト低減と普及についてどのように考えているか、環境省、答えてください。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 脱フロン化を図る上で、自然冷媒を含むグリーン冷媒を用いた機器への転換、これは重要であると考えてございます。 グリーン冷媒を用いた機器のうち、冷凍冷蔵倉庫やショーケースの分野につきましては自然冷媒機器の技術が開発されておるわけでございますけれども、フロン冷媒を用いた機器に比べて、先ほど委員御指摘ございましたが、導入費用が高いということが課題となっております。 こうした中、去る六月十五日に閣議決定されたいわゆる骨太の方針や未来投資戦略二〇一八におきましても、グリーン冷媒技術の開発、導入、国際展開の推進が位置付けられてございます。 環境省といたしましては、関係省庁と連携いたしまして省エネ型の自然冷媒機器に対する補助事業を進めているところでございまして、今後もこの補助事業を活用いたしまして、自然冷媒機器に一定の需要を生み出し、機器の低価格化を図ることで更なる導入の推進と加速化を図ってまいります。
○岩渕友君 導入時の価格が少し高くても、省エネ性の高い冷媒機器であれば長い目で見て電気代が抑えられる、こういうお話も事前にお聞きしていますし、今後、世界的に普及が見込まれる省エネ型自然冷媒機器の分野を日本のメーカーが牽引をして、地球規模での環境対策に寄与するとともに、世界経済を牽引することが期待されると、こういうような話もお聞きをしました。 本法案の審議を通して、グリーン冷媒の問題、先ほどから何度も出ていますけれども、これが議論になりました。 自然冷媒だけではなくて、人工的な物質の冷媒であるフッ化物冷媒なども含めて、経産省が考え出したというんですけれども、フッ素系の冷媒と自然冷媒を一緒にするべきではありません。明確に区別するべきです。グリーン冷媒の毒性について、長期的な評価は確定をしていませんし、フロンをめぐる歴史を振り返ってみれば、フロンから特定フロン、特定フロンから代替フロン、そのたびに物質の持つ深刻な問題が後になって明らかになって、次々と起こる問題の後追いをしています。化学メーカーの都合ではなくて、人にとっても環境にとっても安心な自然冷媒への転換を改めて求めます。 次に、気候変動対策の観点から、海外の石炭火力発電所への公的支援の問題について質問をいたします。 資料の二を御覧ください。 二〇一三年から二〇一六年のG20各国の海外石炭発電事業の公的金融機関の支援額です。日本は、中国に次いで二番目の支援額となっています。JBICの支援額は、G20中三番目のドイツと四番目のロシアを足した額より多くなっています。また、NEXIはロシアとほぼ同じ額です。国際的に見ても断トツに多いということが分かります。 新たな石炭火力発電の建設支援は、気候変動の国際合意であるパリ協定の目標と整合性がないということは明らかであって、化石燃料関連企業から投資を撤退するダイベストメントが世界では大きな流れになる中で、海外での新規の石炭火力発電所建設を推進する役割を果たしている日本に対して国際的な批判が集まっています。 日本は、海外の石炭関連事業への融資など、公的支援をやめるべきです。大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) この問題は、まさに国際的にOECDという場で、今から三年前ですかね、議論をされて整理が付いているわけであります。当時、公的金融を石炭火力に対しては行うべきではないという国もありましたけれども、当時、OECDで議論をした上でコンセンサスを得て、引き続き公的金融を質の高い石炭火力には当てはめていくという合意がなされたわけであります。 その心は、やはり各国によってエネルギー事情はあるわけであります、特に途上国は。途上国でいきなりLNG火力を導入できればいいですが、LNG火力というのは、非常に出力も高くて、それなりに送配電網が整備されていないと全く設置しても意味もありませんし、非常に設置コストも高いわけであります。また、風力や太陽光といった再生可能エネルギーだけで国のエネルギーを全部賄うわけにもなかなかいかないわけであります。 そういったところに配慮をしながら、しかし一方でCO2はしっかり削減をしなければいけないということで、原則、世界最新鋭であります超超臨界圧以上の発電設備について導入を支援するということが、これは国際的にOECDで確認をされたわけでありますから、我が国もそれに沿った対応をさせていただいているわけであります。 ただ、このままでいいとは思っておりませんので、当然、石炭火力を脱炭素電源にするためには、特に二酸化炭素の回収・貯留技術、CCS、こういったことも非常に重要でありますから、そういった面の技術開発もしっかりと進めてまいりたいというふうに思っております。
○岩渕友君 相手国の要請に応じてということを言っているわけなんですけれども、現地では一体どんなことが起きているか。 インドネシア西ジャワ州チレボンでは、石炭火力発電所の二号機建設計画をめぐって、地元住民やNGOによる反対運動が起きています。運動をされている住民の皆さん、現地NGOの皆さん、弁護士さんが何度も来日されて、毎回直接お会いをして実態を聞いてきました。 一号機の建設によって、地域住民の生活の糧である小規模漁業、農業、塩田などで、漁獲量の減少や塩田の黒ずみなど甚大な影響を受けて、多くの住民が事業前より厳しい生活を強いられています。さらに、拡張計画に反対をする住民グループや支援者に対する嫌がらせや監視といった人権侵害も起きています。 拡張計画の環境許認可をめぐっては、二〇一六年十二月に地元住民による行政裁判が提訴されました。しかし、二〇一七年四月に、JBICはその判決が出る一日前に融資契約に調印、その後、地裁は住民の訴えを認めて二号機の環境許認可取消し判決を行いました。そして、住民、NGOが知らない間に二つ目となる環境許認可が出されて、これに対して住民が訴訟を再び起こすことを知りながら、JBICは拡張計画への貸付を行っています。再び行政裁判が行われて地裁は訴えを棄却しましたが、現在、控訴審中となっています。 資料三を御覧ください。 これは五月十八日に出されたものなんですけれども、日本政府は、チレボン石炭火力発電所への融資を停止するべきだという要請書、これを受け取っています。環境を壊し、地域住民からなりわいを奪って人権侵害まで起きていることは、環境社会配慮のためのJBICガイドラインに違反しているとともに、控訴審中の案件に融資を決定して貸付を行うことのリスク、これは大きいと思うんですけれども、財務省、どうでしょうか。
○政府参考人(宮原隆君) お答え申し上げます。 国際協力銀行、JBICにおきましては、同行が定めます環境社会配慮確認のためのガイドラインにのっとって融資を行うことになっております。本件におきましても、このガイドラインにのっとった適切な環境社会配慮確認がなされた上で融資が実行されているものと理解しております。 現在、環境許認可に関して訴訟が提起されていること、これは承知しておりますが、判決が出ましたならば、JBICにおいてその内容を精査、ガイドラインに基づき適切に対応がなされるものと考えております。 財務省におきましても、引き続き、所管官庁として、JBICがガイドラインに基づき適切に環境社会配慮確認を行うよう監督していく所存でございます。
○岩渕友君 世界の流れに反して日本が石炭火力への融資を行っていることへの批判がすごく高まっているわけなんですよね。現地の事業者からの報告をうのみにするんじゃなくて、融資を行ったJBICの責任として自ら現地で実態を把握し、そして第三者の意見、情報を求めるように指導するべきだ、そしてこのような状況で二回目の融資実行は許されないということを厳しく指摘しておきます。 JBICは、今年の四月十三日に、ベトナムのギソン2の石炭火力発電所への融資も決定をしました。日本は世界最新鋭である超超臨界以上の発電設備について導入を支援するといっているんですけれども、ギソン2は超臨界になっているんですね。ベトナムでは大気汚染の悪化、住民の健康被害が拡大するということが懸念をされているし、漁民始めとして、地元住民との合意ができていなくて、JBICの融資決定に批判の声が上がっています。 同時に、NEXIが五月三十一日にウエブサイト上で同プロジェクト情報等の情報公開を始めたことで、丸紅の出資に対して付保するんじゃないかという懸念の声が上がっています。 六月八日、NEXIは緊急要請書を受け取っていると思うんですけれども、現地で事業者がどんな対応をしているか、住民がどういう反対をしているのかということを現地に行って実態つかむ必要があると思うんですけれども、緊急要望書を受け取って以降、現地に行っているでしょうか。
○参考人(板東一彦君) お答えいたします。 ギソン2案件に関しまして、先生御指摘どおり、現在、私ども、環境社会配慮面の審査を含む引受審査中の状況でございます。 本年四月下旬に環境、現地の実査を行っておりますが、六月八日以降については特に行っておりません。ただ、現在、六月八日でございますので、それ以降行っておりませんが、今まさに全体の環境配慮についての審査は行っている最中でございますので、また今後、必要に応じて再度現地実査の実施も視野に入れて検討させていただきます。
○委員長(浜野喜史君) 時間が来ております。
○岩渕友君 はい。 事業者と住民の関係がどうなっているかということをつかむことが大事なので、現地に行って実態を把握するべきだということを指摘するとともに、ギソン2の石炭火力発電所について付保するべきではないということも指摘をし、さらに、大臣にも、こうした地元の住民のなりわいや生活環境を壊して住民の反対を受けているような石炭火力発電所への公的支援を根本的から見直すべきだ、これが世界の流れだということを指摘して、質問を終わります。
○石井章君 この通常国会、我が経済産業委員会に付託されました閣法、最後の法案の質問であります。格調高く短めに、きちんと質問しますので、御答弁よろしくお願いします。 質問に先立ちまして、昨日の大阪の早朝に起きました地震でありますけれども、マスコミでも、メディアあるいはそういったものを通して、目で、耳で聞く中で、被害がだんだん拡大しているということの中で、大阪の若い吉村市長が住民が混乱することのないようにしっかりとした情報を発信していたと。かつては、例えば熊本の震災のときにはSNSで、加藤清正の居城でありますから虎が逃げ出したとか、あるいは、今回もあるフェイスブックでシマウマが動物園から逃げ出したとか、そういったものが一部拡散したものがあったんですけれども、そういったことに対してもしっかりと行政側が、トップがリーダーシップを取って、いろんな情報を発信していると。 いずれにしましても、今回の震災は激特、激甚災害の指定を受けながら、いずれ国、府、市と連携となって復旧復興に向けて頑張ると思うんですが、当然ながら、我が経済産業委員会でもライフラインの面でもしっかりリーダーシップを取っていくと。その中のトップとして世耕大臣には国民も期待していますし、大阪の府民も期待しています。その辺のお考え、今、現時点でどのようにお考えになっているか、決意をお伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 今ライフラインについては、私も昨日早い段階から自分のツイッターでもいろんな最低限の情報提供は行ってまいりました、経産省として把握できるところはですね。 電力については、もう停電はこれは解消をいたしました。ただ、問題はやっぱり都市ガスでありまして、都市ガスはやはり安全上、全部一旦各家庭のところでシャットダウンになります。それを勝手に開けれないんですね。こんろが開いたままですとガス漏れということになりますから、それを一軒一軒全部点検をしながら開けていくという形になりますので、都市ガスが復旧に少し時間が掛かりそうであります。 昨日の段階では、大阪ガスに対して全国のガス業界から応援を入れて千名体制でということでありました。それでも十日以上掛かるんじゃないかという話でしたので、もう少し体制強化できないかということを業界にこちらから要請をしましたところ、今日の段階で二千九百名まで体制を強化して、何とか一週間以内に全家庭のガス供給を復旧させるという取組を行わせていただいております。 あと、中小・小規模事業者への対応でありますが、これは災害救助法が適用になりましたので、今相談窓口の開設あるいは資金繰りの支援といったことがもう既に発動をされております。 あと、サプライチェーン全体への影響ということになりますと、今のところ何か大きな製造ラインがストップしているという情報は入っておりませんけれども、部品関係の中小・小規模事業者も含めて今後影響を注視をして、必要であれば対応していきたいというふうに思いますし、特に中小企業が被害を受けた場合は、それに対してどういう支援措置が今後できるかということ、できる限り先取りして対応してまいりたいというふうに考えております。
○石井章君 大臣のリーダーシップに期待して、質問に入りたいと思います。 今回、オゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案ということで、一九八七年のモントリオール議定書によりまして、CFCあるいはHCFCといった特定フロンの生産及び消費の段階的削減が国際的にも推進され、そして結果、代替としてHFCへの転換が進められてきました。 NASAの昨年末の発表では、南極の上空のオゾンホール、一九八八年以降最小になったということであります。これは、我々人類が及ぼしてきた自然破壊によりこれまでは悪化の一途をたどっておったわけでありますけれども、今回、地球環境において僅かながら光明が差してきたと思います。 その成果を踏まえまして、キガリ改正が採択され、HFCの生産及び消費量を先進国は二〇三六年までに八六%削減するということが国際的な批准となり、約束となったわけであります。昨年、来年の一月から発効も決まりまして、我が国としても国際的に恥じぬようキガリ改正を確実に遵守するために、国内の制度を更に整備していくことは非常に重要であると考えております。 そこで質問なんですが、我が国がHFCの生産及び消費量を二〇三六年、八五%削減するというこの目標を達成するためには、特に産業界に対する経産省のリーダーシップが非常に重要であります。現在の政府による規制や経済的なインセンティブなどだけではその目標を達成するのは相当に厳しいという認識をされている識者も多いわけでありますけれども、経産省として、現状における二〇三六年、この目標達成の成否についてどのように分析しているのかをお伺いいたします。
○政府参考人(及川洋君) お尋ねのありましたその目標達成の成否についての評価でございますが、御案内のとおり、今回のキガリ改正は、温室効果の高いHFCを規制対象として、段階的に生産量、消費量の削減を義務付けるものでございます。 日本は、既にフロン排出抑制法に基づきましてHFCの使用合理化の取組を進めてきてございます。同法に基づきまして経済産業大臣が定める日本のHFC使用見通しを踏まえますと、今回のキガリ改正によって日本が負うこととなる削減義務の水準が分かるわけでございますが、これによりますと、二〇二八年までの基準値から四〇%削減という義務は、現行の削減努力の継続で達成することが可能な見通しでございます。 一方で、二〇二九年以降は、基準値から七〇%削減というより厳しい削減義務が課されます。このような削減義務を達成するためには、代替フロンからグリーン冷媒への転換を進めていくことが重要でございます。 グリーン冷媒は、温室効果は低いものですが、燃焼性を有するものが多く、漏えいした場合等の着火リスクを考慮する必要がございます。これまでグリーン冷媒の使用が限定的であった大きな理由はまさにこの燃焼リスクにございまして、このため、経済産業省では二〇一八年度予算から、こうした燃焼性等に関するリスク評価手法を確立する産官学のプロジェクトを開始してございます。 こうしたリスク評価手法を確立することによりまして、燃焼性に係るリスクを抑制することのできるグリーン冷媒を活用した機器設計が可能となっていくことが期待されるところでございます。
○石井章君 ありがとうございます。 現在、政府の指導によらなくても、民間企業の中には自主的にCO2の冷媒ショーケースなど自然冷媒への転換を進めている事例も存在します。しかし、残念ながらこれはまれでありまして、自然冷媒では地球温暖化係数、GWPの雲泥の開きがこれはあるわけです。 例えば、大手空調メーカーが主流として位置付けているHFC32、冷媒名R32でありますけれども、確かに代替のフロンの中では特にGWPが低くなっております。しかし、仮にこのフロンが排出メーカーのほとんどの冷媒をHFC32に切り替えられたとしても、その削減率は現在の五三%程度だと試算されています。すなわち、それだけでは、メーカー単位だけ見ても二〇三六年の八五%削減は達成できないということが明らかとなっております。 やはり八五%達成には民間企業の自主努力だけでは到底不可能であり、政府は現在の規制や経済的インセンティブから更に踏み込んだ政策による誘導が必要不可欠であると考えますけれども、なお深く突っ込んだ答弁をお願いします。
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、二〇二九年以降の厳しい削減義務については、民間企業による自主努力のみでなく、政府による政策誘導が必要だと考えてございます。そのため、温室効果の低い製品開発に対しまして、改正後のオゾン層保護法の運用の中で制度的なインセンティブを与えることも重要と考えてございまして、検討しております。 このため、HFCの割当てを行う上で、日本全体のHFC削減に資する画期的な低温室効果製品について、消費量の基準限度と日本全体の割当て量との差分の範囲内で追加的な割当てを行うことも考えてございます。 加えて、フロン排出抑制法では、今般、モントリオール議定書改正の議論に先駆けて二〇一五年に、フロン類の使用合理化のため、二〇二〇年度及び二〇二五年度のフロン類使用見通しを設定しているところでございますが、今般の議定書の改定を踏まえまして、二〇二五年度の使用見通しの見直し、それから二〇二九年度の使用見通しの設定を新たに行うことを検討していく考えでございます。また、先ほど申し上げましたグリーン冷媒に係る評価手法の開発支援のほか、機器の導入支援も引き続き実施していく所存でございます。 このような総合的な取組を通じまして、日本の削減義務を達成してまいりたいと考えてございます。
○石井章君 隣の方から民間でも東芝ならできるとかという声が出てきましたけれども、時間ないので、最後に大臣に質問したいと思います。 実は、本日は石炭火力発電について、せっかく様々な分野でCO2排出量の削減に取り組んでも、なかなか火力発電の大量のCO2を排出し続けていては意味がないということで、いろんな方々の質問としてお聞きもさせていただいたんですけれども、フロン類の削減について我が国は、持続可能な社会実現のために、様々な課題を有するフロン類から段階的な脱却を図り、自然冷媒の活用に向けた明確で現実的な政策を国民に示し、子々孫々に誇れる地球環境を維持していくために、世界のリーダーとしてイノベーションを先導していくべきだと私は考えておりますけれども、世耕大臣のお考えをお伺いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、自然冷媒というのは非常に、オゾン層も破壊しなければ温室効果も低いという意味で有力なグリーン冷媒の一つだというふうに考えますけれども、しかし一方で、自然冷媒の中でも一番有力なCO2、これは、冷凍冷蔵ケースなど非常に温度の低い分野では効果を発揮するんですけれども、エアコンなどの分野では冷却能力が大幅に低下をするとか、あるいはアンモニアも非常に有力な自然冷媒の一つでありますけれども、これ、漏れた場合大変な毒性、アンモニアそのものですから、あるわけでありまして、これをなかなか家庭用とかでは使えない、どうしても事業用の大型の機器で集中的に管理をして漏えいを防がなければいけないということで、やはり自然冷媒というのは、能力面でも、あるいは用途の面でも非常に限定される、管理のコストもかなり掛かるというふうに考えております。 ですから、自然冷媒にはしっかり取り組みますけれども、一方で、我々はこのモントリオール議定書キガリ改正にしっかり対応していかなければいけないということでありまして、そういう場合に自然冷媒だけでは限界がありまして、機器や用途に応じてフッ素系冷媒のイノベーション普及も図ることが重要ではないかというふうに考えております。フッ素系冷媒が人体や生態系に与える影響については、これは化審法の下で審査が行われておりまして、現時点で問題がないということになっているわけであります。 いずれにしても、この自然冷媒も含めたグリーン系冷媒の技術開発で日本がしっかりと世界をリードしていきたいというふうに考えております。
○石井章君 非常に分かりやすい御答弁、ありがとうございました。 私の質問を終わりにします。ありがとうございました。
○委員長(浜野喜史君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(浜野喜史君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大野君から発言を求められておりますので、これを許します。大野元裕君。
○大野元裕君 私は、ただいま可決されました特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会、日本共産党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 モントリオール議定書キガリ改正の下で定められたハイドロフルオロカーボン(HFC)(以下「代替フロン」という。)の削減計画に即した確実な削減を実施するため、「代替フロン」の製造事業者等による対応のみならず、機器の製造事業者やその最終消費者も含めた全般的な理解と協力を得るよう努めること。 二 特定物質等が破壊されたこと又は破壊されることが確実であることを証明するための制度を整備するとともに、この制度を活用できる環境の整備に努めること。 三 特定物質等の破壊量を生産量から控除する制度の実施については、我が国における特定物質等の過去の生産量及び使用量と市場に残された量(バンク)の膨大さから、今後地球温暖化係数(GWP)の低いフッ素系ガスの生産量がすべて相殺される事態になりかねず、本来の削減の目的に反するおそれがあることから、本来の目的である削減に資するよう慎重に検討し、運用すること。また、回収破壊量のダブルカウントの懸念、副生ガスなどの破壊による生産量水増しの懸念などについても考慮すること。 四 グリーン冷媒は、その評価に際しては、可燃性にとどまらず、人体及び環境への影響、分解後に拡散された場合の環境影響を客観的かつ多角的に評価するとともに、オゾン層保護及び地球温暖化防止のためにフロン類の中長期的な廃絶を目指して、更なる技術開発を支援すること。 五 特定物質等の生産量及び消費量は、可能な限り物質ごとに開示することとし、削減強化や自然冷媒転換に向けた幅広い議論を促すとともに、転換促進に向けた支援策を講ずること。 六 フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律において、フロン類の使用規制強化に向けて指定製品の対象範囲の拡大や、指定製品の製造業者等の判断の基準において長期的な削減目標の設定を率先して行い、フロンの中長期的な廃絶に向けた具体的な削減ロードマップを描くこと。 七 「代替フロン」削減のインセンティブ政策の結果、「代替フロン」の生産総量が中長期的に増加することのないよう、制度の運用に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(浜野喜史君) ただいま大野君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(浜野喜史君) 全会一致と認めます。よって、大野君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、世耕経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。世耕経済産業大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) ただいま御決議のありました本法律案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重してまいりたいと考えております。
○委員長(浜野喜史君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時六分散会