経済産業委員会 第11号
- 発言数
- 281 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2018/06/05
会議録
○委員長(浜野喜史君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、資源エネルギー庁長官日下部聡君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長小早川智明君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○滝波宏文君 おはようございます。自民党、福井県選出の滝波宏文です。どうぞよろしくお願いいたします。 省エネ法の審議ということで、今、足下の最終エネルギー消費は減少しており、日本の省エネは順調に進んでいるようにも思われます。他方で、オイルショック後の二十年間と同等のエネルギー消費効率の改善を見込んでいるエネルギーミックスの省エネ見通しは非常に野心的であると考えられます。 そこで、近年のエネルギー需要の動向と、エネルギーミックスで掲げている省エネ対策の進捗に関する御認識を経産省にお伺いします。
○政府参考人(日下部聡君) ただいまお尋ねの、まず、近年のエネルギー需要の動向でございますが、家電あるいは乗用車などの効率改善に加えて、暖冬あるいは冷夏といった要因もあって減少しております。二〇一三年度、原油換算で約三・六五億キロリットルだったエネルギー需要は、現在、二〇一六年度には三・四四億キロリットルと、約二千万キロリットル程度減少している状況にあります。 一方で、二〇三〇年を目指した長期エネルギー需給見通しでは、一定の経済成長を前提として、自然体ではこの二〇一三年度のエネルギー需要のレベルが約一千万キロリットル程度増加をして、二〇三〇年、三・八億キロリットル程度と見込まれております。このレベルから省エネ対策によって五千三十万キロリットル程度エネルギー需要を減少させて、三・三億キロリットルのレベルまでエネルギー需要を抑えるということを想定しております。 一方で、その進捗ですけれども、この五千三十万キロリットルの省エネ対策について、二〇一六年度時点で八百八十万キロリットル分、約一七%の進捗が見られております。 対策別に分析をしますと、省エネのLED化は進捗率四〇%と順調に進んでおります一方で、工場の製造設備などの省エネ化が約一五%、住宅、建築物の省エネ化は約一〇%、自動車の燃費向上は約八%の進捗にとどまっております。 今回の法改正のみならず、トップランナー制度の強化、あるいは次世代自動車の導入などを含めた様々な省エネ対策を総動員して、その着実な実施を図ってまいりたいと考えております。
○滝波宏文君 省エネの中で、今、ネット通販市場、これがここ五年で一・八倍に拡大していますが、それに伴う再配達の増加ですとか小口輸送、これは、エネルギー需要の増加が懸念されるだけでなく、トラックドライバー不足の深刻化など社会問題にも発展していると思われます。すなわち、ネット通販に係る物流の効率化、これは喫緊の課題であり、今回の改正法案はそれに対応するものです。 このような中、宅配貨物の約二割が再配達になっているとも言われておりますが、私の地元である福井県で宅配ボックスの設置による再配達削減の実証実験、これが一昨年の十一月から昨年三月の間、あわら市内で行われました。この実証実験は共働き世帯の多い福井県ということで行われたもので、あわら市在住の共働き世帯百六世帯を対象に宅配ボックスを設置したところ、四九%だった再配達率が、四か月平均で八%まで減少するという効果を上げたと聞いております。 このような再配達の削減に向けて宅配ボックスの活用が有効であると考えられますけれども、今後どのように活用を促していくのか、政府の見解をお伺いします。
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。 宅配便の再配達でございますが、温暖化対策の観点からも課題であると考えておりまして、再配達を削減する受取方法の一つとして、宅配ボックスの活用は有効な手法であると考えております。 そのため、環境省といたしましては、関係省庁と連携いたしまして、昨年度は駅やコンビニ等の公共スペースに特定の宅配事業者でなくても利用できるオープン型の宅配ボックスの設置支援を行い、首都圏を中心に設置が進んでおります。本年度でございますが、地方部でのオープン型宅配ボックスの普及を図るために実証実験やアンケート調査などを行い、主にオープン型の宅配ボックスの設置場所、提供者を対象としたガイドラインを策定する予定でございます。 引き続き、関係省庁や物流事業者等と連携、協力いたしまして、宅配便の再配達削減のために必要な施策を実施してまいります。
○滝波宏文君 今回の改正案では、荷主の定義見直しによる規制対象の追加などが入っているところ、荷主の輸送を担う中小トラック運送業者へ負担が掛からないように配慮する必要があると思いますけれども、この点、政府の見解をお伺いします。
○政府参考人(松本年弘君) お答えいたします。 今回の法改正により物流が効率化されると、中小トラック事業者にとっても有益な面もあります。一方、効率化を進めた結果、中小トラック事業者にしわ寄せが行かないような対策も併せて必要です。 荷主や準荷主に対しては、改正法案を受けて改定等を予定している荷主判断基準や準荷主のガイドラインにおいて、中小トラック事業者の意見をよくお伺いしつつ、中小トラック事業者に過度な負担を生じさせない事項を盛り込む予定です。 このほか、国土交通省としては、トラック運送業における下請・荷主適正取引推進ガイドラインや運送委託者向けリーフレットの荷主等に対する周知、貨物自動車運送事業法の荷主勧告基準の発動要件の明確化などを実施しており、いずれにいたしましても、中小トラック事業者に対してしわ寄せが行くことのないよう十分配慮してまいります。
○滝波宏文君 中小企業庁等含めて関係省庁連携をして、しっかり対応していただきたいと思います。 さて、第五次エネルギー基本計画の案、現在、パブリックコメントに付されております。先週の参考人質疑でも議論になりましたが、このエネルギー基本計画見直しの内容につきまして、幾つか質問をさせていただきたいと思います。 まず、今般の案につきましては、再生可能エネルギーの主力電源化、これが打ち出されていますが、再生可能エネルギーにはまだまだ課題も多く、責任ある現実的なエネルギー政策を進めていくためには、火力や原子力、これも欠かせないと思います。 そこで御質問しますが、そもそも主力電源とは何か、具体的にその定義を教えてください。また、主力電源とは現在の技術では引き続き火力や原子力も該当すると考えますが、政府の見解をお伺いします。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 滝波先生御指摘の再エネの主力電源化という文言の意味合いでございますけれども、これは、再エネのコスト低減、あるいは系統制約の克服、調整力の確保などの取組を進めることで、国民負担を抑制しつつ、その導入を図りながら、電力市場において十分に競争でき、その競争等の結果として、電力市場、ひいては電源構成において一定の規模を占めていくものというように考えてございます。 したがって、再エネが主力電源としての役割を担うためには自立した電源となることが重要でございまして、出力の変動する再エネが、公的な補助を得ながら、あるいは火力等の他の電源のバックアップに依存しながらという形ではなく、水素や蓄電池などを活用して、市場において低廉で安定して供給を担えるようになることが大事になってくるというように考えてございます。 現在の技術を前提とすれば、現状ではやはり火力等に依存をしなければなりませんし、コストは相当高くなってしまいます。低廉な電力を供給することはなかなか難しい状況でございまして、技術開発、イノベーションの可能性を追求して、こうした課題を解決していくためのチャレンジ、これをしていくことが重要と考えてございます。
○滝波宏文君 再生可能エネルギーの課題、多々ありますけれども、その中で、ちょっと国民負担についてお話をしたいと思います。 再生可能エネルギーについては、固定価格買取り制度、いわゆるFITによる賦課金、すなわち月々の電気料金に明示的に追加されている直接の国民負担ですが、これだけでも足下で既に二兆円以上、消費税約一%相当に増大しております。この賦課金に電力会社の発電節約分等を加えた買取り価格、つまり再エネ発電業者に支払われる金額も、これは既に三兆円を超えております。 この買取り価格については、二〇三〇年度で上限を四兆円というふうにされておりますけれども、特に近年急増していることも考えますと、この上限に二〇二〇年度、予定の十年前ぐらいにもう到達しかねない勢いじゃないかと思います。 FITによるこれらの国民負担増の抑制はまさに急務であり、一刻の猶予もありません。主力電源化に当たっては、まず低コスト化し、経済的に自立化することが必須と考えますが、いかがでしょうか。また、二〇二〇年度末までの間にこのFITの抜本的な見直しを行うとされておりますけれども、具体的な検討とスケジュールについて、経産省の見解をお伺いします。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 再生可能エネルギーにつきましては、国民負担を抑制しつつ最大限の導入を進めていくことが政府の基本方針でございます。 このため、再エネコストの低減を図ることは重要でありまして、低コスト化に向けた研究開発と併せて、FIT制度における中長期の価格目標の設定、あるいはその目標に向けたトップランナー方式による価格低減、それから競争を通じてコスト低減を図る入札制度の活用などを総合的に進めているところでございます。 また、FIT法につきましては、御指摘のとおり、法律上、二〇二〇年度末までの間に抜本的な見直しを行うこととなっております。 この抜本見直しに向けましては、関係審議会におきまして、再エネ電源を急速なコストダウンが見込まれる電源と地域との共生を図りながら緩やかに自立に向かう電源を切り分けて、入札制や卸電力市場への直接売買等の手法を組み合わせながら、自立化への橋渡しとなる仕組みを構築するべく今後検討を進めていくべきといった御意見をいただいているところでございます。こうした御意見や国内外の動向を踏まえまして、検討を進めていくことが重要と考えております。 再エネの経済的な自立化に向けて、引き続きコストの低減に取り組むとともに、今後、法律にのっとって抜本見直しの検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○滝波宏文君 続きまして、エネルギーミックスの目標のことについて、その堅持についての話をしたいと思います。 我が国は、エネルギー資源に乏しく、隣国と電気のやり取りができない島国である一方、大量で良質の電源を必要とする経済大国かつ京都議定書をまとめた環境責任国であります。その我が国においては、3EプラスSの観点から、特定の電源や燃料源に過度に依存することのないバランスの取れたエネルギーミックスを実現することが不可欠だと思います。 再生可能エネルギーについては、先ほどのFITによる国民負担のほか、小澤調整官からもお話ございましたけれども、電力変動に対する調整力を提供するバックアップ電源の確保ですとか系統強化、また安定化費用など様々な課題がありまして、残念ながら、まだまだ頼り切れる存在とは言い難いものがあります。 もちろん、私としても、再エネを可能な限り増やし、その分原子力への依存度を下げて脱炭素電源の総量、これを確保するというふうな、維持をするという方針は共有するものであります。一方で、このFITによる公的サポートというのは、本来的には、この再エネ業者の参入時の初期投資を軽減するということであって、二十年後にFITの適用がなくなったら再エネ業者はすぐに撤退というようなことでは、これは話にはならないと思います。 必要なのは、したがって、再エネの経済的自立であり、さもなくば、単にFITによる再エネの認定設備が増えたからといって、二〇三〇年のエネルギーミックスをすぐに変えられるわけではないと思います。 そもそも、一般に政策目標の安定性というものは、関係者の予見可能性を確保するためにも必要であって、目標年次の数年前など、より近くなってきてその達成可能性が明確になってから次の目標を立てるまでの間、従前の政策目標を堅持すべきものだと考えますし、エネルギーミックスについても同様に堅持すべきだと考えますが、経産省の見解をお伺いします。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 滝波先生御指摘のように、エネルギーミックスは、二〇三〇年を目標とするエネルギー政策の方針といたしまして、3EプラスSの政策目標をバランス良く同時に達成するエネルギー需給、電力需給の姿としてお示ししているものでございます。 こうした中、昨年八月から経済産業省の審議会におきまして、エネルギー基本計画の見直しについて委員の皆様に予断なく議論していただきました。その中で、エネルギーミックスにつきましてはその実現に向けてまだ道半ばの状況であり、まずは、ゼロエミッション電源である再エネあるいは原子力も含めまして、エネルギー源ごとの政策の深掘りや対応強化により課題を克服し、現在エネルギーミックスとしてお示ししている電源比率など、その確実な実現に向けて取り組んでいくことが重要とされたものでございます。 こうした議論を踏まえまして、先日お示しいたしましたエネルギー基本計画の案では、3EプラスSの原則の下、エネルギー政策とそれに基づく対応を着実に進め、二〇三〇年のエネルギーミックスの確実な実現を目指すというふうにしてございます。
○滝波宏文君 ありがとうございます。 さて、四月の当委員会の質疑におきまして、私の方から、今議論になっておりますエネルギー基本計画に二〇五〇年をターゲットイヤーとした新しい章を立てたらどうかというふうに提案したところであります。その後、これを採用していただきまして、現在の政府案には、第三章、二〇五〇年に向けたエネルギー転換への挑戦が立てられました。提案をお認めいただきまして、感謝いたします。 その二〇五〇年断面の新章におきましては、将来に向けての不確実性の中で、あらゆる選択肢の可能性を追求する必要があり、現状の技術で安定的な脱炭素電源でもある原子力も選択肢の一つとして維持せねばならない旨が示されていると理解しております。 私はバックグラウンドがファイナンスなので、この考え方はよく分かります。ファイナンスの世界でも一番大事なのはリスク分散と言われておりまして、将来不確実な中で、一つのものに集めて、よくバスケット、大事な卵を全部一つのバスケットに置くな、いろんなバスケットに分散して置けと。なぜならば、一つのバスケットが落ちたときに、そこに例えば十個全部入っていたら卵が全部駄目になるけれども、十個に分けてあれば一つ落ちても残りでやっていけるではないかと、こういうふうなことで、とにかくリスク分散をしていくということが一番大事だと言われております。 その考え方からしても、今現在の技術において、きちんとしたこういう意義のある各電源を、原子力含めて維持をしていくことが、私は大事だというふうに素直に理解できるところであります。 一方で、原子力についてですが、若手を含む人材も、事業者も、そして立地も、このままでは気が付いたらいつの間にか原子力事業が事実上立ち消えてしまう分岐点を超えてしまうんじゃないか、我々、いつの間にかゆでガエルになってしまっているんじゃないかという疑心暗鬼に陥っている面があります。実際、足下では原子力発電所の再稼働は八基にとどまり、必ずしも順調に進んでいるとは言えず、新規の建設事業もない、このままでは原子力の事業や技術が失われてしまうおそれがあります。 二〇五〇年に向けた長期的な原子力の活用のためには、早期再稼働、四十年超運転にも、そして新増設、リプレースについてもめどを付けていく必要があります。二〇五〇年までに八〇%のCO2削減という野心的な目標を掲げ脱炭素化を強く目指すのならば、政府としてこれらの方針をはっきり示し、直ちに歩み始めるべきだと考えますが、経産省のお考えを伺います。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 現在検討が進められております新たな基本計画の素案におきましても、委員御指摘のとおり、原子力につきましては、まず、二〇三〇年に向けて引き続き重要なベースロード電源であり、エネルギーミックスにおける電源構成比率である二〇から二二の実現を目指し必要な対応を着実に進めることとしているわけですけれども、二〇五〇年の章におきましては、あらゆる選択肢を追求する中で、現状、実用段階にある脱炭素化の選択肢として位置付けられているわけでございます。 その中で、委員御指摘のように、人材、技術の維持ということにつきまして、人材、技術、産業基盤の強化に直ちに着手するといった方向性が位置付けられております。また、安全性などに優れた炉の追求などに取り組んでいくといったような方向も示されているわけでございます。 この計画が策定されましたら、この方針に基づいて長期的な原子力の活用についての方向性を示しながらしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えます。
○滝波宏文君 ここから二問ほど、大臣にお伺いしたいと思います。 原子力立地自治体地域は、これまでの日本の電力供給を支えてきました。このことに対する感謝の念を新たにしていただきたいと思います。 自民党の若手国会議員でつくっている原子力立地問題若手勉強会、私は同会の代表発起人を共同で務めさせていただいておりますけれども、その勉強会におきまして立地自治体の首長様を何人もお呼びして、お話をじかに、立地の声を聞かせていただいてきたところであります。 その中で、先日、地元福井県おおい町の中塚町長から、全国の立地自治体の人口を全て合わせても日本全体の僅か〇・六六%という話を聞きました。この少ない立地の方々にある意味リスクを向き合わせて、そして重要なベースロード電源である日本の原子力を、そして安定、安価で大量の電力供給を支えてきていただいたこと、このことについては肝に銘じなければならないと思います。 一方、現在、原子力発電所の稼働停止の長期化等により、立地地域では経済的な影響も出ています。とりわけ、今後の原子力事業の先行きが不明確なことから、避難道もなかなか整備されず、自分たちはいつの間にか見捨てられるのではないかという不安が広がっております。今こそ、長年リスクに直面しつつ電力供給を支えてきた原子力立地自治体地域のために、国が前面に立って、産業振興や住民福祉の向上、原子力避難道整備を含む防災対策のための予算措置、原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法の活用などに取り組むべきであり、そのためにエネルギー基本計画に立地地域への今後の支援の具体策を明記し、実行に移していく必要があると考えますけれども、世耕経産大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、原子力の立地地域なくして日本の原子力あるいはエネルギー政策は成り立たなかったこと、そして、立地地域が日本の電力供給を今御指摘があったようにずっと支えてきてくれたこと、このことを政府としてしっかりと肝に銘じなければいけない、一瞬たりとも忘れてはいけないというふうに考えております。 五月十六日に取りまとめられました新たなエネルギー基本計画の今素案でありますけれども、その素案の中では、立地地域支援を行うに当たっては、地域経済の持続的な発展につながるような地域資源の開発、観光客の誘致といった地域振興策、あるいは長期停止、再稼働、運転延長、廃炉の影響の緩和、そして避難道路の整備、防災活動資機材の整備といった防災体制の充実など、地域ごとに抱える課題の具体例を新たに提示をして、こうした課題に政府として真摯に向き合うということを盛り込ませていただいたわけであります。 現在、この素案にパブコメをいただいているところであります。滝波議員からいただいた御指摘も含めて、様々な御意見を踏まえながらしっかりと検討を進めてまいりたいと思いますし、引き続き立地自治体の御意見にも耳を傾けて、立地地域の望ましい将来像を一緒に考えながら、きめ細やかな支援に取り組んでまいりたいと考えております。
○滝波宏文君 ありがとうございます。 エネルギー基本計画の立地自治体との信頼関係の構築については、可能な限り記述を充実していただきたいと思いますし、それ以上に実態としていろんな施策が前に進むように、よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、同じく大臣にもう一問御質問したいと思います。 今年、平成三十年二月に福井を始め北陸を中心に発生した豪雪、いわゆる三〇豪雪でありますが、積雪によって国道八号線など主要幹線道路も含め県内のあらゆる箇所では交通網が寸断され、物流機能の低下によりまして燃料供給、これが停滞しまして、除雪車用の軽油、これすらも届かないんじゃないかと、こういうふうな場面もありましたし、市内、町内でのガソリン不足などの問題も生じました。 四月の参議院災害対策特別委員会におきまして私自身質問に立ちまして、今回の経験の反省と今後の対応について確認をした際に、雪害の対応についてエネルギー基本計画に位置付けるとの答弁をいただきました。 それについて、具体的にどのように位置付けようとしているのか、また、エネルギー基本計画の文書を受けて、災害時のエネルギー供給についてどのように対応していく方針なのか、世耕経産大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) この二月の福井県における大雪での燃料供給に関するいろんな経験から、我々も幾つか大きなことを学んだというふうに思っております。 問題点も明確に出てきたというふうに思っていまして、まず、供給サイドから見ると、断続的に雪が降ることによって一度復旧された道路がまた閉鎖になったり、この道路状況というのが一度回復したらそれでオーケーではなくて、やはり時々刻々変化をしていくという点であります。また、道路復旧を担う除雪車の稼働率、これが生命線になってくるわけですけれども、この除雪車の稼働率を高めるためには、またこの燃料が極めて重要だという点であります。 また、需要サイドから見ますと、山間部など除雪が困難な地域において、需要側の燃料備蓄がやはり非常に重要になるということが今回の経験で明らかになってきた。もう明らかに地震とかあるいは台風による災害とは異なる、この雪害の特殊性というものを我々は極めて重く認識をすることになったわけであります。 こういう経験を踏まえて、新しいエネルギー基本計画の案の中では、国内のエネルギー供給網の強靱化に関する記載部分、これが従来からあったわけですけれども、その中に、備えるべき災害リスクの一つとして雪害という言葉を新たに明記をさせていただきました。その上で、災害時の燃料供給の円滑化に向けた取組を、燃料の供給サイドと需要サイドの双方から進めていくということにしています。 具体的には、例えば供給サイドの取組としては、国土交通省などの関係省庁や地元自治体と協力をして、輸送所へのアクセス道路など燃料輸送ルートをあらかじめ把握をして、優先的に除雪作業を行うことをルールとして策定をしていくということですとか、あるいは、災害時に直ちに道路状況や燃料在庫などの情報を共有して、除雪車などの災害復旧車両の燃料を確保するための体制を確立をする。 また、需要サイドの取組としては、山間部など道路復旧の遅延が見込まれる地域も含めて、病院などの重要インフラの燃料備蓄タンクの設置の支援ですとか、あるいは、災害復旧車両だけではなくて、自家用車も含めて平時からの満タンにガソリンを積んでおくということの確保を、取組を呼びかけていくといった対策を進めていきたいと考えています。
○滝波宏文君 御丁寧な答弁をありがとうございます。 今回の豪雪において私本当に痛感いたしましたのは、我々の日々の生活がいかに燃料に支えられているかということであります。先ほどの、軽油がないと除雪車も動かないという話ですし、また、それ以上にガソリンは皆さん列を成してガソリンスタンドに求めて行ったわけでありますけれども、最大のとき半数ぐらいのガソリンスタンドが休業状態でしたし、実際に開いているところでも一人何リッターまでと、こんな状態になってございました。 実は不幸中の幸いだったのは、電力がほとんど停電することなく供給されていたので、これによって、家に閉じこもっていたときに例えば凍え死ぬとかそういったこともないというふうなことで、何とかしのげたわけであります。 やっぱり、いざというときの緊急時にどれくらいの対応力があるかということは、平時にはなかなか気付かないものでありますけれども、まさに国土強靱化という言葉もありますが、そういう災害対応力、これをその平時からしっかりと積み上げておくということがいかに大事かということを感じました。 加えて、先ほど申したように、エネルギーの必要性ですね。そこで一旦停電になるとか燃料が届かないということになった瞬間に、緊急時に入ってしまうというふうなことについての想起を、常々準備をしておいていただく必要がある。 今回、三十七年ぶりの豪雪でありました。福井県でも、昔から三八豪雪、五六豪雪と言われておりまして、昭和三十八年それから五十六年の豪雪のことをみんな常々話をしてございます。この間、十八年間ありまして、今回は三十七年ぶりということなので、十八掛ける二で三十六年ですから、恐らく一回豪雪の周期が飛んだんだと思います。この間に地球温暖化もありまして、自分自身も含めて、福井県はある意味、豪雪地帯の南限でありますから、県内でも嶺南の方はほとんど余り雪ないですけれども、嶺北の方はまさに特別豪雪地域なんかもあります。ただ、南限なので、温暖化の中で雪国から脱したんじゃないかというふうな気持ちがあった、私自身も含めてそういう気持ちがちょっとあったんですが、やっぱり災害は忘れた頃にやってくる、備えよ常にということを改めて感じさせられた今回の三〇豪雪でありました。 エネルギーの世界においてもしっかりと準備をしていただきたいと思いますし、こういう何かあったときの対応というのは、我が国がある意味、ホルムズ海峡で燃料が止まった、来なくなった、そういう瞬間にどうなるのか、そういうことも含めての対応力というのをしっかりと考えておいていただきたいなというふうに思ってございます。 それでは、ちょっと法律の方に少し戻りまして、連携省エネの認定制度について伺いたいと思います。 日本は、これまで本当に省エネに熱心に取り組んできた結果、製造業を中心に省エネは相当程度進展してきて、省エネ先進国と言われております。これは、まさに昔のオイルショックに対する対応も含めて、本当に先人含めて頑張ってきた結果でありますけれども、他方で、最近では、かつてのようなエネルギー消費効率の大幅な改善、これはもう、ちょっと難しくなってきたんじゃないか、言わば乾いた雑巾のようになってきているのではないかというふうにも例えられております。 このような状況を打破するために、今回の法律、今後は、単独の事業者ごとの省エネの取組に加えて、複数の企業の連携によって更に省エネを促進するということが重要だということで、今回の法改正で連携省エネの認定制度について改正案が出ているというふうに認識してございますが、ちょっとなかなか具体的な制度のイメージ、つかみにくいところもあるかと思いますので、どのような制度かということについて丁寧に御説明いただければと思います。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 連携省エネの認定制度でございますけれども、滝波先生御指摘のとおり、これまで事業者単位の省エネが相当進んできた、そうしたことを踏まえますと、長期エネルギー需給見通しの実現に向けまして、今後は同業種やあるいはサプライチェーン上の複数の事業者の連携による省エネの取組の促進、これが重要になってくると考えております。 しかしながら、現行の省エネ法は事業者単位で省エネを評価するために、連携の取組全体では省エネになっているにもかかわらず、例えば、その連携に参加する事業者の一部は増エネとか、エネルギーが増えてしまったといったような評価になってしまうなど、適切に評価されない場合があり得る状況でございました。 そこで、今回の改正法案におきまして、複数事業者が連携する省エネの取組、それを認定いたしまして、その省エネの量を事業者の間で分配をして国に報告することを認めると、そうしたことによりまして、連携に取り組んだ各事業者が適切に評価される制度を創設することとしてございます。また、このような取組を促進するために、認定された事業者に対します税制措置やあるいは補助金等の支援策も講じていくということを考えております。 個社単位の取組だけではやっぱりエネルギー消費効率の改善が難しくなっている事業者は、認定制度や支援策を活用して他の事業者との連携による省エネに取り組んでいただき、更なるエネルギー消費効率の向上を目指すことを期待してございます。
○滝波宏文君 エネルギーについては、本当に三・一一の後、大きなパラダイムシフトが起きております。エネルギーミックスの話もそうですし、この法案の関係のディマンドサイド、需要の方の省エネ、こういったものも含めて大きく変わっており、一方で、現実的で責任ある政策をつくっていかなきゃいけないと思います。 先ほども申しましたけど、我が国は資源のない島国で、経済大国で、環境責任国、様々な難しい諸条件、制約条件の中で、これを現実的に責任ある形で方程式をきちんと解いていく、そのためのパーツをしっかりと組み合わせていくということが絶対に必要ですし、その際には、先ほどの豪雪の話もそうですけれども、様々なショックに対してきちんと乗り越えていかれるような政策をつくっていく必要があると思いますので、その方向でしっかり対応していただきたいと思います。 以上で終わります。
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。 今日は法案の審議ということで、エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案、こちら、省エネというところが主になっているかというふうに思います。御案内のとおりですけど、日本は、地理的な部分もそうですし、資源の面でもエネルギーというところでは非常に制約がある国ではありますが、そういう制約がある国だからこそイノベーションというのは起き得るのではないかなというふうに私は思います、特にエネルギーの分野に関しては。トインビーではないですけど、挑戦と応戦、まさにそういう制約があるところから新しい試みをして、しっかりと技術革新も含めていく、そういうチャンスを実は日本は持っているんじゃないかなと思っております。その最たる部分が私は再エネでもあり、そして今議題となっている省エネではないかというふうに思います。そういう今後の更なる日本の省エネを更に進めていく上での法案としても、この法案は評価をさせていただきたいというふうに思っております。 その上で、今日はちょっとお時間も多めにいただいております。ただ、質問もちょっと多めにさせていただきましたので、早速、まずは法案についての質問に入らせていただきたいというふうに思います。 先ほど滝波先生からも、最後、法案の概要についてもお話があったわけであります。認定制度をつくる、そしてさらには、今回は認定管理統括事業者という制度も改めて設けられて、その上での認定制度を創設されたというふうに理解もしている。また、荷主の制度の定義なども変えられたという内容であります。 私からは、まず、じゃ、法案について幾つか御確認したいというふうに思うんですが、まず、この認定管理統括事業者の制度であります。こちら、今まではそれぞれの工場や事業者ごとの規制であったわけでありますが、今回は管理統括事業者が複数の事業者を代表して省エネ上の義務を履行するという形に変更されているという理解であります。一定の資本関係にある複数の事業者が一体となってこの取組を行う、その扱いの義務を履行するのが親会社にある管理統括事業者であると。 これは、別会社の省エネ取組も親会社の統括事業者が管理をするという話になりますが、これは一定の資本関係にあるというだけでそのような義務履行が可能であるのか、可能というためにはどのような措置がまた必要なのか、まずは答弁をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 認定管理統括事業者の認定制度でございますけれども、これは、今、矢倉先生御指摘のありましたように、一定の資本関係を有していることに加えまして、一体的に省エネ取組を行っている事業者グループの親会社などを認定管理統括事業者に認定いたしまして、その親会社など、これは認定管理統括事業者でございますけれども、が定期報告などの省エネ法の義務をグループ単位で一体的に担うことを認める制度でございます。 具体的に申し上げますと、その認定に当たりまして、例えば親会社が子会社などの月ごとのエネルギー使用状況を把握して、それらの状況を踏まえてグループ全体として最も投資対効果の高い省エネ取組を判断し、推進する体制となっていることなどが求められますことから、認定管理統括事業者による省エネ法の義務履行は可能であると考えてございます。
○矢倉克夫君 単に資本関係にあるというだけではなく、一体として取り組み得る、そしてそれが見込みがし得る、相乗効果を生むというような計画を持った上でやっている取組を認定するというような御趣旨であったかなというふうに思います。 その上であれば、更にこの認定というものをしっかり的確にやっていただく必要があると思いますので、その辺りは運用で是非お願いをしたいというふうに思います。 今の関連でまた御質問なんですけど、そうはいっても、これまでそれぞれの会社に、子会社に特に管理統括者というのが置かれていたわけでありますが、今回の制度を導入することで、子会社の方にはそのような管理統括者というのが置かれなくなるわけであります。 これは、場合によっては、これまで省エネがしっかりなされていた部分がかえって省エネの動きを後退し得るような余地も出てくるかというふうに思いますが、そのようなことがないのか、支障が生じないのか、そのようなことがないようにどのような対応を検討されているのか、また答弁をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 認定管理統括事業者制度の認定を受けた場合には、親会社などの認定管理統括事業者が定期報告などの省エネ法の義務をグループ単位で一体的に担うことを認めるために、今先生御指摘のありましたとおり、その子会社などにはエネルギー管理統括者は配置されないことになります。 他方で、省エネ取組を一体的に推進することを要件として求めているため、親会社などの認定管理統括事業者がグループ各社のエネルギー使用状況などを把握して、グループ全体として最も効率的な省エネ取組を選択すると、そうしたことから、よりめり張りの利いた省エネが促進されるものと考えてございます。
○矢倉克夫君 今、最も効率的なということをおっしゃっていましたけど、その辺りを、最も効率的かどうかと最後認定するのは政府ということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(高科淳君) 選択するのは、認定管理統括事業者が自分の子会社の中で費用対効果の高いところはどこかというのを選んで選択していただいて、それが全体としてどういう形で省エネになるかということを見ながら、政府としてもその認定をしていくということになると思います。
○矢倉克夫君 じゃ、その辺りの判断の基準の部分について、また改めて別の問いでお伺いもしたいかなというふうに思います。 こういう枠組みをまたつくった上で更に連携をしていく、今まで個社ごとの省エネはしっかりされておられた、ただ、全体の省エネ量をしっかり更に進めていく上では、個社だけでは、取組だけではやはり難しいところもある、そういう中で連携した形での省エネ取組を更に一層推進していくという形での今回の枠組みであるかなというふうに思っております。 この連携ということなんですが、連携の具体的にイメージを教えていただきたいというふうに思います。どういうものが連携と言われているのか。特に、単に設備投資を共同して行うというだけではなくて、省エネ成果の把握の前提として、一部業務における情報の共有であったり相当の緊密性というのが必要だというふうに思うんですが、この辺りについて、まず連携とはどういうものを想定されているのか、具体的にどういう点なのかというのをまた答弁をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 連携、いろんな形があると思いますけれども、例えば、複数の企業の間でその設備を集約をして、それによりましてエネルギー効率をより改善するというようなもの、あるいは複数の事業者が共同して共通のシステムを導入して、それによって全体としてのエネルギー効率を引き上げるものと、そういったようなものが連携として想定されると考えてございます。
○矢倉克夫君 何かこれまでの事例で、よりこういう業種でこういう取組があったとかという具体的なことがあれば、もし、教えていただければと思うんですが。
○政府参考人(高科淳君) 多分、設備集約みたいなものであれば、例えば化学プラントみたいなところが、上工程、下工程ある中で、それぞれの上工程、下工程がある中で、その上工程を一つのところに集約をして、全体としてエネルギー効率の改善を図るというような事例を聞いたこともございますし、あるいは、これ食品会社の例ですけれども、食品会社と小売が共同で気象情報に基づく需要予測を立てるためのシステムというのを一緒に導入すると。それによって食品ロスであるとか、結果としてエネルギーロスというのも削減してエネルギー効率を改善するというような事例も伺ったことがございます。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 それはまた、今、上工程、下工程の話もあったので、それに関係しては問い五でもまたお伺いしたいというふうに思いますが、じゃ、また次の質問に行きたいというふうに思いますが、一体、先ほどの効率的な省エネというものの把握、認定ということにも関わるかと思うんですけど、今回のこの法案も、連携による省エネの計画の認定を受けた者は、これは定期の報告等において、当該社の工場等におけるエネルギーの使用量のほか、当該連携省エネに係るエネルギーの量及び計画の認定に際して定めた方法に基づき算定した、使用したこととされるエネルギーの量を報告するというふうにされていると理解しております、法案はですね。 要は、効率的な省エネがなされたかどうかと把握する上で報告が上がってくる事項というのは、単純に省エネ量、これだけになったということが上がってきているわけではないわけであります。 省エネ量ではなくて、こういう形である方法に基づいて算定した使用したこととされるエネルギーの量を、これを報告するものとしているわけでありますが、こういう形で具体的に効率的な省エネがなされているかどうかというふうな点ではどのように把握をされるのか、御答弁をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 連携省エネ計画の認定を受けるには、連携に参加する事業者が共同して連携して行う省エネ取組の目標や内容あるいは実施期間、それから、その省エネ量の事業者間での分配方法、それを記載しました連携省エネルギー計画を提出することとされております。経済産業大臣は、連携省エネルギー計画が今後制定されます指針に照らして適切であり、確実に実施される見込みがある場合に計画を認定するということになります。 また、毎年度のその定期報告の中で連携省エネの実施状況を把握することとしておりまして、その定期報告におきましては、実際のエネルギー使用量だけでなくて、その認定された連携省エネ計画に基づいて配分されたエネルギー使用量、この双方を報告させることで適切に連携省エネが実施されていることを確認することとしております。 御指摘、その省エネ量が進んだかどうかというのは、この毎年の定期報告を見ながらそれぞれのエネルギー消費量がどれぐらいかというのを比較して、その中でその省エネ量が進んでいるかどうかというのを見ていくことになりますので、そうした意味では、そこで確認はできるということだと思います。
○矢倉克夫君 継続的に報告を受けて、その間の移動、推移によって把握をしていくということであるというふうに今理解をさせていただきました。 その上で、先ほど、連携による効果の一つとして上工程と下工程というような話がありました。従来であれば、例えばA社とB社があって、それぞれが報告をしている関係で、このA社とB社が共同してやっていることによる省エネで、B社間の方では省エネになっているけどA社の方では増エネになっていたと、そのようなことの報告がうまく反映されなかったことで省エネの取組が成立しなかったというような内容の話かというふうに思います。これを、省エネ量というのを分配するというのが今回の法律の趣旨の一つかなというふうに思います。 改めてですけど、連携省エネの計画の分配の方法というのはこれどのように把握をされるのか、それによって省エネ効果というのはこれ上がっていくのか、なぜそれが上がるのかということをまた答弁をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 連携省エネ取組におけます省エネ量の分配の方法は、連携に参加する事業者が共同で提出いたします連携省エネルギー計画の中で規定されて、国はこれを認定するということになってございます。 その省エネ量の分配方法でございますけれども、個々の事業者の貢献の実態を踏まえたものから極端な乖離がないことなどを前提といたしまして確認した上で、基本的には柔軟に認める方針でやりたいと考えております。それによりまして、事業者の連携省エネ取組に対する意欲を喚起して省エネの深掘りにつなげていきたいと、このように考えております。
○矢倉克夫君 分かりました。 是非、今まで、先ほどの例だと、これまで一体でやった上で取組をしていたけど、A社は増エネという形で評価されなかった、裏では、そういう評価がされなかったがために共同で行うという事業が推進しなかったということもあったかと思うんですが、こういう枠組みができたことでA社も評価され得ることになる理解はあると思います。 そうすることで、今までは省エネの取組をしていなかった共同の在り方というのも、今回の制度を基にしてやはり新たに進み得るインセンティブというのにもなってくるんじゃないかなと、そういう分配の在り方を是非追求していただいて、A社も含めた省エネに動こうというような向きになるような柔軟な運用を是非お願いしたいなというふうに思っております。 もう一つ、今回の法改正の三つあるうちの最後の荷主の関係なんですが、荷主の定義、これは所有権を中心にして今までやっていたところでありますが、様々な物流の動きを通じて、本来所有権を中心として決めていた、輸送の方法を決定する者が今までは所有権を持っている者というような前提で決められていたものを、その前提に基づいて定義を変えられたというような理解であります。実質的な定義の本来の趣旨に合った形での修正だというふうに理解もしております。他方また、荷主とともに今回は準荷主というものについての義務も課しているわけであります。 まず、この準荷主に消費者というものは含まれているのか、これについてもお答えをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 改正法案におきましては、事業者であって、貨物の受取日時や場所の指示を通じて物流効率化による省エネに貢献できる荷受け側などを新たに準荷主と位置付けて、省エネに向けた努力を求めることとしております。したがいまして、事業者に当たらない消費者は準荷主には該当しないということでございます。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 法律の建前がやはり事業者を中心とした建前である、その法律の前提の上での制度であるからやはり消費者というものは入れないということの趣旨でよろしいわけでありますね。 他方で、省エネ全体を進めていくには、事業者の行動もしっかり確保していくとともに、消費者にも省エネという意識をやはり持っていただく必要があるかというふうに思います。よく、この荷主の関係でいえば宅配便の再配達の問題などもこれあるわけでありますが、働き方改革というところで再配達を、もう本来であれば、荷受け側である消費者がしっかりと時間を管理して再配達というのがないようにすればドライバーの皆さんの働き方改革にもなるという文脈でよく話もあるわけでありますが、それに加えまして、やはり無駄な再配達が減れば当然無駄な労力もなくなって省エネにもやはり通じると、省エネの面でも消費者の意識改革というのは非常に重要であるかなというふうに思っております。 そういう点で、消費者がこのような形で、再配達の問題についても無駄なもの、行動を起こさないようにしっかり意識する、省エネの意識という点からも考えていく必要もあるかというふうに思いますが、このような点からどのような取組をされているのか。今日、環境省さんにも来ていただいておりますが、答弁いただければと思います。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 国土交通省が行った調査によりますと、宅配便の再配達のトラックから排出されるCO2は年間でおよそ四十二万トン、営業用トラックのCO2排出量の約一%程度に相当するとされておりまして、温暖化対策としてもこの宅配便の再配達問題は重要と考えております。 環境省といたしましては、宅配便の再配達削減に向けまして荷受け側の意識改革というのは委員御指摘のとおり大変重要と考えておりまして、昨年の三月に、クールチョイス、できるだけ一回で受け取りませんかキャンペーンというキャンペーンを立ち上げまして、宅配便を利用される国民の皆様に御協力を呼びかけております。 国民一人一人に再配達削減に取り組んでもらえるよう引き続き関係省庁とも連携いたしまして、様々な普及啓発方法を検討、実施してまいりたいと考えております。
○矢倉克夫君 是非、引き続き啓発をよろしくお願いいたします。 またちょっと準荷主の話に戻りたいと思うんですけど、準荷主に努力規定しか求めていないのはこれなぜでしょうか。これ答弁いただければと思います。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 荷主は、輸送のモード、これトラックなのか船舶なのか鉄道なのかといったことですとか、その発着の日時とか場所、そういったその貨物の輸送の方法等を決定いたします。そうした荷主と異なりまして、準荷主は、荷主が決めた輸送の方法等の下で受取日時などを指示できるのみであると。そうしたことから、例えば輸送量が一定以上の特定荷主に求めております国への定期報告などの義務や全ての荷主を対象とする指導、助言の規定の対象とはせずに、努力規定のみを措置することとしてございます。 その上で、準荷主に対しまして、貨物の受取日時の計画的な設定などの取組に努めてもらうために、ガイドラインなどによりましてそのような取組を奨励することを考えております。
○矢倉克夫君 今おっしゃっていただいた努力義務ではある一方で、やはりどうやって準荷主にしっかり関わってもらうかという点では、そういうインセンティブをしっかり与えていくというところは必要かなというふうに思います。奨励というふうにおっしゃっていただきましたが、そういうことを是非引き続きしていただいて、横展開、意識の改革というところも含めてやっていただきたいというふうに思っております。 その上で、ちょっと政務官にもお伺いしたいというふうに思うんですが、先ほど連携の関係で、連携というのは設備の連携だけではなくて、やはり情報の共有であったり様々な連携が必要であるというふうに思っております。省エネで連携すると言っておりますが、それぞれやはり競合の他社であったりするわけでもありますけど、そういう競合するような他社も含めてやはり連携をしていくというためには、この企業活動を促すためのインセンティブというものが必要だなというふうに思います。 今回の法改正に加えて、政府としてどのように企業者それぞれにインセンティブを与えて連携の枠組みを推進しようとされているのか、御答弁をいただければと思います。
○大臣政務官(平木大作君) これまでの事業者単位の取組だけでは更なる省エネの推進がなかなか難しい中にありまして、今後は、連携省エネを含めまして、事業者にとりまして省エネの多様な選択肢があるということが極めて重要なわけでございます。 このため、適切な評価ができない現行法の改正のみならず、今回の法改正と併せまして創設をいたします税制の措置や、あるいは既存の補助金なども活用してこの連携省エネは推進してまいりたいと考えております。 具体的には、改正法案に基づきまして認定をされました連携省エネルギー計画の実現に資する設備投資について、法人税に係る特別償却などを認めるほか、省エネ補助金についても、連携省エネ取組については優先的に採択をしていく予定でございます。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 税制とか補助金による点も非常に重要かなというふうに思います。その上で、やはり連携をしていくというためには、情報の共有であったり、また相応のそれぞれ交渉するなどの様々な負担もある、こういう負担を軽減していく連携の枠組みというものも、プラットフォームもつくっていく必要あるかなというふうに思っております。 それでまた、政務官にも更にお伺いしたいというふうに思うんですが、平木政務官にも。例えば、特に中小企業の省エネを進めていくためには、省エネルギー相談地域プラットフォームというのを整備されていると思います。これがどのような制度であるのか、これまでの実績と課題についてもまずお伺いをしたいなと。 私としては、この省エネルギー相談地域プラットフォームというのは、個別の企業の相談窓口に加えまして、やはり省エネ目的の下で競業他社同士の連携を促すプラットフォームとしての機能としても期待したいなと。ドイツでは、相互学習型省エネルギー推進ネットワークという制度もあって、そのような形でも非常に成功事例があるかというふうに思っておりますが、こういう形での連携の枠組みを補助するプラットフォームとしての省エネルギー相談地域プラットフォーム、更なる発展の部分も含めて、政府の見解を平木政務官からいただきたいというふうに思います。
○大臣政務官(平木大作君) 省エネのノウハウに乏しい中小企業にとりまして、この取組を推進をしていくためには、専門家による指導、助言が必要なわけでございます。そこで、省エネに関する中小企業の相談窓口となる省エネルギー相談地域プラットフォームの整備を現在全国で進めているところでございます。ここでは、中小企業のエネルギーの使用状況だけではなくて、経営状況などの実態も把握した上で、省エネの実施計画の策定から実施、検証、そして見直しの各段階に応じたきめ細かな支援を行っているところでございます。 一つの事例でありますけれども、例えば地域のホテルや旅館のシーツですとか寝具のカバー、こういったリネンの供給を行っている企業、従業員数七名の中小企業なわけですけれども、ここに対して行った支援を通じまして、結果としてA重油の年間のコスト、百四十七万円の削減に成功した、こういった事例も出てきているところでございます。 今御紹介差し上げた事例も含めまして、平成二十九年度には、全国四十四都府県で四十四のプラットフォーム事業者に対して人件費や旅費などの活動費を助成をいたしまして、五百七十四事業者への支援が実現したところでございます。今年度は、全国四十六都道府県で五十四のプラットフォーム事業者を採択したところでありまして、今後とも中小企業の省エネの取組を支援してまいる決意でございます。 なお、これまでのプラットフォーム事業者が、地域の事業者による先進事例、今委員からも御紹介をいただいたような形の先進事例の共有、行う取組もしてきたわけでありますけれども、更に省エネ取組において事業者が連携するということは極めて重要でありまして、今後は、このプラットフォーム事業者が開催するセミナー等において複数事業者の連携による省エネ取組を紹介するなどして、地域の競業他社間の省エネを更に展開していきたいと考えております。
○矢倉克夫君 是非プラットフォーム化を進めていただきたいというふうに思います。 続きましては、ちょっと先日の参考人質疑の議論も踏まえた上で、また幾つか御質問させていただきたいというふうに思います。 参考人、三人の参考人のうち田辺先生からいろいろいただいた答弁も踏まえてなんですが、まず、田辺参考人から住宅の省エネということが非常に強調をされておりました。地球温暖化対策計画やまた未来投資戦略二〇一七年等でも、二〇二〇年までにハウスメーカー等が新築する注文住宅の半数以上をZEHにすることを目指すであったりとか、二〇三〇年までに新築住宅の平均でまたZEHの実現を目指すであったりとか、そのようなことも書かれているわけでありますが、今日は国交省さんにも来ていただいております。 このような住宅の省エネ、やはり省エネの部分で今後大きく進展させるために必要なところは住宅の分野であるなということをこの前、参考人質疑でも改めて実感したところでありますが、こういう住宅の省エネを進めるために消費者への動機付けが重要であると思います。田辺参考人も、やはり新築の部分でどういうふうにこのような取組を進めていくのかというところを多くおっしゃっていただいたわけでありますが、その辺りの消費者の動機付けについて国交省さんとしてはどういう取組をされていらっしゃるのか、御答弁をいただければと思います。
○政府参考人(眞鍋純君) 今御指摘をいただきました、また先日の参考人の御意見として田辺先生の方からも御意見がございましたとおり、住宅の省エネ性能の向上を図るためには、住宅の新築、さらには購入、リフォーム、賃借をしようとする消費者の方々に対して省エネ性能に優れた住宅の選択を促すための動機付け、これが大変重要であると認識してございます。 このためには、まず、住宅の省エネ性能の見える化などによりまして分かりやすい情報提供を進めることが必要というふうに考えております。平成二十七年に制定、公布されました建築物省エネ法において、建築物の販売又は賃貸を行う事業者に対して省エネ性能に関する表示の努力義務、これを規定させていただいております。この規定を踏まえまして、省エネ性能に関する表示が適切に運用されるよう国土交通省からガイドラインを策定、公表しておりまして、これに基づいて平成二十八年四月、建築物省エネ性能表示制度、略称BELSと言っておりますが、このBELSを創設してございます。 このBELSの普及策でございますが、現在、経済産業省、国土交通省、環境省、三省の連携の下、この三省が所管する補助事業の要件としてBELSを統一的に採用して普及を図っております。こうした取組でBELSの実績は伸びてございまして、今年の三月末時点で五万件を超える実績を数えてございます。現在もなお増加しております。 また、こうした性能の表示と併せまして、消費者の方が省エネ性能に優れた住宅を新築あるいは改修する際の負担を軽減するという観点も重要かというふうに思います。このため、経済産業省、国土交通省、環境省の三省連携によるゼロエネルギー住宅、ZEHへの支援、これを平成三十年度から構築してございます。また、既存住宅の省エネ改修への支援というものもメニューとして持ってございまして、そうしたことを進めてございます。 さらに、昨年九月から、学識経験者の先生方あるいは業界団体の方々をメンバーとする研究会を立ち上げ、省エネ基準への適合率の更なる向上などに関する課題の整理を行い、今年三月に取りまとめを公表してございますが、その中でも、建築主等への省エネ性能向上の必要性に係る普及啓発あるいは情報提供の徹底が必要であるという御指摘をいただいているところでございまして、今後、審議会などにおいてこれらの御指摘も踏まえた具体的な制度設計、制度の充実を考えていきたいというふうに考えてございます。その際に、消費者への動機付けのための施策ということも含めて検討を進めてまいります。
○矢倉克夫君 見える化というところをおっしゃった、一番大事な視点の一つかなというふうに思います。是非それは引き続きやっていただきたいというふうに思います。 その上で、今、見える化のお話もあったんですけど、同じ参考人質疑で、例えば、やはりそういう省エネの住宅の効果を多くの消費者の方が体感されていないというところの問題点も同じ田辺参考人がおっしゃっておりました。 例えば、そのゼロエネルギーハウスをデモで造って、消費者にそういうところに泊まってもらうなどの体験をしてもらう必要性もあるんじゃないかというようなお話もあったわけでありますが、このような点について何か施策はあるのか、環境省さん来ていただいていますので、よろしくお願いします。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 環境省でございますけれども、住宅の新築あるいは新居の購入を検討しておられる方をターゲットにいたしまして、省エネ住宅のメリットを体験していただくべく、昨年の十二月から今年の二月にかけてクールチョイスZEH体験宿泊キャンペーンを全国十か所で実施いたしました。実際に御宿泊いただいた方からは、断熱性あるいは機密性の高い住宅の快適さというのを実感いただけたという多くの声をいただいてございます。 本年度も同様のキャンペーンを予定しておりまして、引き続き消費者の方々が省エネ性能の高い住宅を選択していただけるよう、効果的な普及啓発の方法を検討、実施してまいります。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 十か所やられたということで、私も是非機会があったら泊まってみたいなと今思っているんですけど。 その上で、もう一つ、同じやっぱり参考人の関係で、今度は国交省さんにまたお伺いしたいというふうに思うんですが、大野参考人がおっしゃっていた話であります。私が、現場の方の省エネの意識というのはあるんですけど経営陣になかなか浸透しないと、なぜかというふうにお伺いもしたら、やはり経営の側面から見ると、エネルギーコストを下げるといっても、全体のコストからしたらやはり割合は少ない、どうしてもほかのコスト削減の方に意識が行ってしまって省エネというふうに意識が行かないんだというような背景の事情を御説明いただいたところであります。 であれば、どうやって経営陣の方に省エネを向けるかというと、やっぱり企業に投資をしている投資家の人たちが省エネというものを評価した上で投資をするという投資行動になれば、それはまた経営陣への省エネに対する意識付けの変更にもやはりなっていくのかなというふうに理解もしたところであります。 その上で、田辺参考人からは、不動産鑑定に利用されているエンジニアリング・レポートとかの評価項目として、例えばエネルギーに関する項目、これ、具体的にはビルの省エネであったりとかグリーンビルだとか、そういう環境配慮に関する面を取り扱うべきではないかというような御提言もいただきました。 国際的にも、例えばGRESBだとかはそういうところも前提にした上でいろいろと項目を入れているというような理解、ちょっと間違えていれば訂正いただきたいんですけれども、そういうところもある中で、日本としても、例えばJ―REITなんかはREITの総資産額を三十兆円にするという未来投資戦略の問題もあるわけでありますが、そういう国際標準の潮流にもしっかり合わせるべく、この投資の中にあっても省エネということを考慮し得るような体制をつくらなければいけないというふうに思うんですが、国交省さんの御見解をいただければと思います。
○政府参考人(鳩山正仁君) 不動産の鑑定評価に関して御質問いただきました。 不動産の鑑定評価基準におきまして、現在、建物を評価する上での個別的要因としまして、設計、設備等の機能性や建物の性能等を位置付けております。この中で省エネルギー対策の状況といいますものは、耐震性とか、それからアスベスト等有害物質を使っているかどうかというようなものと並ぶ非常に重要なものとして、既にこれは局長通知で出しておりますが、留意事項という中に明示的に定めているところでございます。 先生御指摘いただきましたエンジニアリング・レポートというのは、不動産鑑定士が鑑定評価を行う、特に証券化対象不動産について鑑定評価を行うときにいろんな専門家の意見を聞かないといけないというときに、その求めるものの一つのものをエンジニアリング・レポートという言い方をしているわけですが、しかし、もちろん専門家の方によっては、出しておられるものが全ての分野をカバーするものではございませんので、幾つかの、もし省エネが入っていないんだったら省エネは省エネできちっと確保する、検討する、確認するということが必要でございます。そういう意味で、現在の不動産鑑定評価基準の中でも既にこの省エネ対策というのは重要だということは、鑑定評価基準の中に位置付けているところでございます。 その上でということでございますけれども、これ田辺参考人の方からも御紹介いただきましたが、最近、ESG投資という観点が非常に重要になっているというお話がございまして、国土交通省でもこのESG投資の普及促進に向けた勉強会というものを開催いたしまして、今年三月二十八日にその検討結果を公表したところでございます。 その中身につきましては、普及促進にESGの投資ということで、ちょっと重点はやや省エネではないんですが、健康性とか快適性、これも田辺参考人から御紹介いただいたところでございますけれども、そうしたものに関する認証制度の在り方、こうしたものを考えるべきではないかというようなことを中心に御意見をいただいたところでございます。 これを踏まえまして、現在、認証制度そのものをどう打ち立てていくのかということと、それに加えて、御指摘のありました鑑定評価制度につきましても、健康性、快適性のみならず、元々の省エネとかそれから環境面、このESGのEのところでございますね、そこについてどういう形でこの鑑定評価に反映させる仕組みをつくっていくのかということで検討を進めてまいるところでございます。
○矢倉克夫君 鑑定評価の部分も含めて検討、評価を進めるということであります。最後は、そういう検討の結果が金融商品の評価項目というところにもしっかり入り込んで、それが投資家の行動にも影響を与えるというような形で、これは今日は金融庁さん来ていただいていないですけど、いろいろと省庁横断的にも御議論いただいて、経産省とも連携して、是非より一層進めていただければというふうに思います。 それで、経産省にも、この今の関係も少しあるのかもしれないんですが、六月三日のNHKの番組で、ESG投資促進のために、企業の環境に関連した経営情報の開示に向けて指針を作成すると、経産省が、このような報道があったわけであります。現状どのようなことを想定されているのか、御答弁をいただければというふうに思います。
○政府参考人(岸本道弘君) 気候変動に関する企業の取組を投資判断に組み込む動きが国際的に広がってきていると認識しております。 こうした中で世界からの投資を集めていくには、日本企業も気候変動関連の情報発信を積極的に進めていくことが重要でございます。この気候変動関連の企業情報開示につきましては、金融安定理事会の気候関連財務情報開示タスクフォース、いわゆるTCFDにおいて国際的な検討が進められているところでございます。 我々としては、このタスクフォースの提言も踏まえ、日本企業の気候変動対策における貢献、強みを見える化し、グローバル市場に積極的に発信していく方法等について、有識者、企業経営者、金融機関を中心とした研究会を立ち上げて、関係省庁とも連携しながら具体的な検討を行ってまいりたいと考えているところであります。 こうした取組を通じまして、グリーン成長に向けた投資促進を図って日本の環境ビジネスの発展につなげていきたいと考えております。
○矢倉克夫君 投資行動の動きを影響を与えるには、やはり民間の意識変革というところも非常に重要であるかというふうに思います。経産省として、是非今の方向性を更に拡充していただきたいというふうに思っております。 ちょっと続きまして、大臣にお伺いをしたいというふうに思います。 また参考人質疑での議論を前提にした上でなんですけど、参考人質疑の中で、エネルギー基本計画のまた長期エネルギー需給見通しを策定することの意義というのが一部議論があったわけであります。参考人の皆様の中では、やはりこれについて国は関与せずに民間に委ねるべきだという御意見もあったわけでありますが、大臣にこの件に関しての御所見をいただければというふうに思います。
○国務大臣(世耕弘成君) エネルギーは国民のあらゆる活動を支える基盤でありまして、エネルギー政策を進めていくに当たっては、安定供給、経済効率性の向上、環境への適合という3EプラスSを、これ同時に実現をしていかなければいけないわけであります。 どういったエネルギー源を活用していくかということは、最終的には、効率的な資源配分を実現するという観点でいけば、市場の競争を通じて選択をされていくことが原則だというふうに思っていますし、我々もそういう立場に立ってこれまで電力、ガスのシステム改革、自由化というのを断行をしてきたところであります。 ただ一方で、やっぱり健全な競争を促進していくためには、市場のルールを作らなければいけないとか、あるいはインフラがしっかりしていなければいけないといった環境整備が必要だという点、あるいは、安定供給や環境適合といった、必ずしもこれ市場原理だけで本当にやれるのかといった価値も併せて実現をしていかなければいけないという点も踏まえれば、政府による市場への適切な関与は必要だというふうに考えているわけであります。 エネルギー基本計画というものは、こうした観点から、専門家や関係者の意見も吸い上げながら政府としてエネルギー政策の方針を決めているものであります。また、長期エネルギー需給見通しは、このエネルギー基本政策に基づいていろんな政策を行っていった場合にどういうエネルギーの需給構造が実現される見通しであるかということを示すものだというふうに考えています。 こういった基本的な戦略ですとか見通しをしっかり文章にして、数字にして対外的に示すということは、これは電力事業者はもちろんのこと、需要家あるいは資本市場などに予見可能性を与えて、それぞれの企業行動、産業における行動の適切な意思決定に資することができる、そういった意味から一定の意義があるんではないかというふうに考えています。
○矢倉克夫君 もう大臣おっしゃったとおりだなと私も思います。その市場、当事者同士の合理的意思の下で最適化を図るというところが大事ですけど、その前提となる市場の整備という部分ではやはり関与しなければいけないところもあるし、また予見可能性を持たせていくというところも重要かなと。エネルギーも、輸入とか対外的な部分もやはり関与してくるわけでありますから、そういうのも含めた予見可能性というのは重要であると思います。根本は、市場とやはり政府の対話というところが非常に重要であるかなというふうに思っておりますので、その前提でまた引き続きの政策決定をお願いしたいというふうに思います。 残りちょっと四問ほどでありますが、またちょっと引き続いて今度は経済産業省にお伺いしたいというふうに思うんですが、長期エネルギー需給見通し、今大臣からも答弁あったものでありますが、それについて、省エネというのは改めてどういうふうに位置付けられているのか、答弁いただければと思います。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 長期エネルギー需給見通しにおきましては、経済成長などによりますエネルギー需要の増加を見込む中で、徹底した省エネルギーの推進によって、石油危機後並みの大幅なエネルギー効率の改善を見込んでいるところでございます。 具体的には、産業部門におきましては、エネルギー多消費業種の製造プロセスの改善、低炭素工業炉の導入、あるいはFEMSの活用など、業務部門におきましては、建築物の省エネ化、トップランナー制度による機器の省エネ性能の向上、あるいはBEMSの活用など、家庭部門におきましては、住宅の省エネ化、トップランナー制度による機器の省エネ性能の向上、HEMSの活用など、運輸部門におきましては、燃費の向上、次世代自動車の普及、交通流対策など、これらの技術的にも可能で現実的な省エネ対策として考えられ得る限りのものをそれぞれ積み上げて、原油換算で対策を講じなかった場合と比べて五千三十万キロリットル程度の省エネを実現することによりまして、二〇三〇年度のエネルギー需要を三億二千六百万キロリットル程度とすることを見込んでいるところでございます。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 冒頭申し上げたとおり、この省エネというものを一つのきっかけにしていろんなイノベーションもまた起こしていく、そういう政策の在り方を更に追求していただきたいなというふうに思います。 また、エネルギー基本計画に示されている、今度はまた大臣にもお伺いしたいというふうに思いますが、再エネであります。 先ほど滝波先生からも御質問があったかもしれませんが、再エネ主力電源化、今エネルギー基本計画もパブリックコメントという段階であるかというふうに思いますが、この主力という言葉にどのような意味があるのか、エネルギーミックスの中での割合は変動はない中、主力というふうに銘打たれているこの意味と政府の意思というものはどういうものなのかを、大臣から答弁いただければと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) エネルギー基本計画の今お示しをしている素案の中のエネルギーミックスにおいては、再生可能エネルギーは電源構成全体の二二から二四という意味では現行のエネルギー基本計画とは比率は変わっていないわけでありますが、これを主力電源という位置付けにさせていただいて、素案の中で示させていただいているわけであります。 比率が変わらないのになぜ主力になるのかという点だと思いますけれども、日本の再エネの発電コストというのはいまだ海外に比べて約二倍高いという状況にあるわけであります。この現実は今変わっていないわけですけれども、ただ、世界に目を転じると、やはり技術革新などによって低コストで再エネの導入がどんどん増大をしている中でありまして、こうした中で日本が主力電源という言葉を入れさせていただいたということは、世界の状況を日本においても実現をして、国民負担を抑制をしながら大量導入を図っていこうという決意というか気合を示させていただいたということだと思っています。さらに、二〇五〇年に向けては自立した主力電源ということでありまして、蓄電などと組み合わせて、しっかり自立をした主力電源として育てていきたいという決意を持っているわけであります。 これ、決意をするだけでは駄目でありまして、残念ながら今のところ、この二二から二四というのを上に持っていくのはまだ我々は今の段階では難しいと思っているわけでありますが、主力電源に今後していくためには、コストの低減の取組をしっかりとやるということと、やはり一番大きな制約は今系統制約が非常に大きくのしかかってきているわけでありますから、それを克服をしていく。あるいは、再エネが本当に大量に入ってきたときに、万が一太陽が陰ったり、風が止まったりしたときの調整力をどう確保をしていくかといったことをしっかり考えながら再エネ導入を拡大をして、主力電源として明確にしていきたいというふうに考えております。
○矢倉克夫君 物事、何でもやるときは気合が大事ですので、気合というのは非常に重要だなと私も今改めてお伺いもして思いました。 主力は、やはり確かに今大臣おっしゃった認識のとおり、世界ではもう再エネは主力ということであります。その世界の潮流に合わせて日本も動いていこうという強い決意、それを主力という言葉に込められたのかなというふうに今改めて思いました。 あと、自立の話もされたんですけど、要は、これまでのエネルギーの担い手も受け手も大きく今変わっている時代に来ているなと。分散型に今移動している、そういうエネルギーの供給する側、される側の関係性が大きく変わっていく中で、その大きく変わっていく潮流に一番合うのはやはり再生可能エネルギーであるなという理解で私はおります。そういう意味での主力という意味も込めて、エネルギーの構造を変えるための再エネ推進というのは更に是非推進をしていただきたいというふうに思います。 また、大臣が今系統問題についておっしゃっていただきました。その系統ですね、コストと系統と調整力というところは非常に重要な部分であると思います。系統の問題については、御案内のとおり、再エネの系統問題、コネクト・アンド・マネージが新たに提案をされて、今解消をされるという部分が一部出てきているわけであります。 こういう運用の見直しによって、今後、長期エネルギーの需給見通しの再エネ目標というのは、これは見直す余地はあるのか、これは経済産業省にお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 再生可能エネルギーを最大限導入するためには、御指摘のように、系統制約の克服を進めることが不可欠であります。 その系統制約の克服に向けましては、まずは既存系統を最大限活用すべく、一定の条件の下で系統への電源の接続を認める仕組みの日本版コネクト・アンド・マネージ、これを進めていくことが重要でありまして、その具体策の検討を進めているところでありますし、このうち、送電線の空き容量の算定をより実態に近いものとする手法、これ想定潮流の合理化と言っていますけれども、これにつきましては既にこの四月から開始しているところでございます。 この点につきましては、引き続き、新たに系統に接続しようとする発電事業者の方の御意見を聞きながら、現行のルールが透明、公平かつ適切なものかを確認し、海外の先進的事例を取り入れながら必要な見直しを行うとともに、ルールの明確化を進めていくつもりでございます。 他方で、エネルギーミックスにおきましては、このような系統制約とは別の観点であります国民負担の観点、この点から、二〇三〇年度の再エネ比率二二から二四%を国民負担約三兆円で実現することとしています。この水準は、欧州と比べて、大臣からありましたけれども、日本の再エネコストがまだ高い中で、国民負担の抑制を図りつつ、水力を除いた再エネ比率を現在の二倍にするという極めて野心的な水準であります。 仮に二〇三〇年度の再エネ比率をミックスより引き上げる場合には想定以上の国民負担が発生することから、コスト低減の道筋が明確になって初めて現実味を帯びてくるものと考えられます。ミックスでお示しした比率以上の更なる再エネの導入が阻害されるものではありませんけれども、まずはエネルギーミックスの実現に向けて、系統制約の克服と併せて、入札制の活用など、コスト低減の取組の強化や調整力の確保などの再エネ導入拡大の取組を一つ一つ進めていくこととしています。
○矢倉克夫君 最後はやはり国民負担がどうあるかというところが大きな問題かというところは私も同意するところであります。 先ほど大臣からもエネルギー基本計画の方向性、委ねつつ、その環境整備をするのがやはり政府であって、予見可能性というところもおっしゃっていたところであります。今後の再エネの割合についても、どのように国民負担があるのかというところを、国民の皆様とも、しっかり情報公開をして御納得いただく過程を更に連携して密にいただくことは改めて求めていきたいというふうに思います。 最後、大臣にお伺いをしたいというふうに思うんですが、田辺参考人がおっしゃっていた省エネにまた戻りますけど、省エネの概念を、今まで使っていたものを少なくするという概念だったものが、操るものに変えていく必要があるというふうにおっしゃっておりました。そういう操る省エネというところでやはり重要なのは、まさに見える化をしていってエネルギーを最適管理していく司令塔でもありますし、そういう動きを可能にする環境整備、その中でも、やはりコネクテッドインダストリーズという分野の概念というのは非常に重要になってくるかなというふうに思っております。 最後、大臣に、コネクテッドインダストリーズというのも重要施策として位置付けていらっしゃるわけでありますが、省エネの分野というものについてもこれは重要な概念であるというふうに思いますが、大臣の御見解をいただければと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今、操るとおっしゃっているのは、まさにこの最適化ということになるんだろうというふうに思っています。 コネクテッドインダストリーズの概念も、まさに企業や産業を超えてデータを共有する、そして、そのデータをビッグデータとしていろんな形で利活用していくことによってサービスの品質ですとか効率を高めていくという考え方でありますから、これ、省エネの分野でも十分使っていける概念だというふうに思っています。 例えば、今我々が省エネのターゲットとして非常に重視をしている貨物輸送の点なんかも、例えば自動車の運行情報ですとか、あるいはそこに荷物が載っている状況の情報などをみんなで共有をできると。ライドシェアばかり強調されるんですが、実は貨物便のシェアなんかがやれれば、非常にこれ省エネに大きな効果が出る。この辺も、まさにこのデータ共有というところがポイントになってくるんじゃないかというふうに思っています。 こういった取組は、単にサービスを使う側が我慢して節約をしてエネルギー使用量を削減するという従来の手法とは違って、供給する側と需要する側がこれ一体となって連携をして全体の最適化を図っていく新しい省エネの手法だというふうに思っています。 今回の改正で導入をさせていただくこの連携省エネの認定制度というのは、まさにこういった取組なども対象になってくる。そして、そういった取組に対する事業者の努力を適切に評価をするものになっているわけでありまして、法改正と併せて創設される税制措置ですとか、あるいは既存の補助金なども活用しながら、こういった事業者の取組を後押ししてまいりたいと考えています。
○矢倉克夫君 コネクテッドインダストリーズという大きな流れに更に位置付けられる法案であるということも、最後、大臣からも明確に御答弁をいただきました。 しっかりとこの法案成立後のまた連携の枠組みを更に運用で進めていただけるようにお願い申し上げまして、質問を終わりたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○大野元裕君 国民民主党・新緑風会の大野元裕です。 まずは大臣、総理とともに訪ロされて、各種の会談、会議こなされたと聞いております。お疲れさまでございました。 この報道によれば成果ゼロとも言われます訪ロについてお伺いをしたいと思ったんですけれども、その前に、一点、苦言を呈したいと思っています。 実は、この質問させていただこうと思いましたところ、経産省の方から、所管が違うので聞かないでくれと何度も言われました。本委員会では、失われつつある官僚に対する信頼を回復させるためにも、柳瀬、藤原両審議官をお呼びして議論をさせていただいたらどうかというその機会まで私どもオファーをさせていただいたつもりでもございますが、それすら実現しない中では、閣僚にお伺いするしかありません。そして、この閣僚の中でも、これから行おうとする質問については、総理に陪席されたのは大臣だけですから、事実関係は大臣にお伺いをしなければいけないと私は思って質問を通告したんですけれども、その期に及んでも、特に役所の行き過ぎた論理が今の財務省や防衛省の問題を招いた私は一因だとも思っています。 いわゆる質問を、縦割り行政の中で作成するような都合とか、こういったその役所の論理で国民を代表する国会における質問を妨げるというか、質問しないでくれと何度も言われる。これはやっぱりちょっと筋が違うんじゃないかと私は思っておりますので、まず冒頭、これを申し上げさせていただいた上でお伺いをさせていただきます。 さて、佐藤副大臣、よく御存じだと思いますけど、私は過去二年間何度も聞いてきたんですけれども、ロシアが北方領土に配備をいたしましたバル並びにバスチオンという超高速ミサイル、これについては撤収を求めるべきである、あるいは増強された北方領土のロシアの部隊については撤退を求めるべきと幾度もただしてまいりました。ところが、政府側は、遺憾の意を表明する、あるいは北方領土の軍事施設については注視すると言うものの、それ以上については述べてこられませんでした。 ところが、大臣、一九七九年にソ連が軍の恒久施設を北方領土に構築した際には、我が国は施設の撤去と北方領土の即時返還を求めています。その後の軍備の増強についても撤収を求めているんです。ところが、安倍政権は、何度言っても、何のためでしょうか、これまでの我が国としての立場を後退させ、こうべを垂れる、こんな状況であります。 そこで、総理に陪席された大臣に事実関係をお伺いをいたしますが、今度こそは、今回の会談では明確に撤収を求めたんでしょうね。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、縦割りとかそういうのではなくて、私は首脳会談同席をさせてもらっていますが、これはあくまでもロシア経済分野協力担当大臣として、この八項目の協力プランに話が及んだ場合にサポートをするという意味で入らせていただいているわけであります。 この首脳会談というのは、もう全般的に首脳同士のやり取り、まさに外交上のやり取りでありますので、基本的にはここで話されたことというのは、終了後、まさに両首脳の共同記者発表という形で公表された分と、あと、野上官房副長官、これも少人数会合も含めて同席をされていますから、野上官房副長官が記者向けに行ったその首脳会談の模様のブリーフということに尽きるんだろうというふうに思っていまして、私の方から、その中で特に八項目の協力プラン以外のところでどんな話があったかということについて言及をさせていただくというのは、これは適切ではないというふうに考えるわけでございます。
○大野元裕君 七九年やそれに引き続く撤収については政府は発表していますが、これ通告していませんけど、副大臣、もしおっしゃることがあればお願いいたします。
○副大臣(佐藤正久君) 大野委員がこれまでもこの問題について何度も委員会に取り上げてこられたということは承知しております。 ただ、今回のミサイル配備、これについては、北方領土に関する我が国の立場と相入れない、日本国民の懸念を呼び起こすものであるということで遺憾ということは何度も向こうの方に申し入れており、今回の日ロ首脳会談を含めて、ロシア側との外交上の個別のやり取りについてはお答えすることは差し控えたいと思いますが、こうした立場は、様々な機会を利用して日本の立場は伝えてきているということは御理解いただきたいと思います。 ただ、この問題の根本的な解決のためには、やはり北方領土問題それ自体の解決が必要でございまして、引き続き、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針の下、ロシア側と粘り強く交渉してまいりたいというふうに思います。
○大野元裕君 この委員会ではこれ以上やりませんけれども、是非、佐藤副大臣におかれましては、北海道に住んでおられる国民の皆様やあるいは航海の安全についての極めて重要な案件でございますので、都合のいいときは公にするけれども都合の悪いときは公にしないというように国民に取られては決してならないと思いますので、明確に撤収を求めていただくことを強くお願いをさせていただき、日ロの共同経済活動についてお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、今次訪問におきまして、日ロの共同経済活動、いろいろイチゴだとかなんとかという話も出ていますけれども、それについて具体的な進展、特に特別な地位若しくは特別な制度についての進展があったかどうかについて教えていただきたいと思います。
○副大臣(佐藤正久君) 五月二十六日の日ロ首脳会談におきまして、安倍総理とプーチン大統領は胸襟を開いてじっくりと話合いを行いまして、平和条約締結問題については、北方四島における共同経済活動の実現に向けた作業が新たな段階に入ったということを確認いたしました。具体的には、本年七月又は八月をめどに事業者中心のビジネスミッションを四島に派遣すること、その後、日ロ次官級協議を開催することで一致をし、さらに、五件のプロジェクト候補の内容について具体的な進展を確認いたしました。 首脳会談ではプロジェクトを実現するための法的枠組みについても言及がありましたが、ロシア側との関係もあり詳細は控えたいと思いますが、事業の具体化とその実現のための法的枠組みについては、並行しながら議論をしていくことが大事だと思っております。 いずれにせよ、長門での合意に基づいて、日ロ双方の法的立場を害さない形でこの問題については鋭意取り組んでまいりたいと思います。
○大野元裕君 これ、並行した形では当然です。そもそも、これ北方領土におけるウニの養殖やイチゴの栽培といった具体的な問題については、十八年前にロシュコフ当時のロシアの外務次官が日本に来られたときにおっしゃった日ロ協力プログラムの中で示されたものです。十八年間何の進展もなく、今回についても、正直、総理も、それから経産大臣もそうですけれども、国会の終盤になって外遊を繰り返される中で、我々も当然それは必要なことだろうということで理解を示してやっているわけですからしっかりと、経済関係もしかり、そして先ほど申し上げた北海道民の命に関わる安全保障問題についても腰砕けであってはならない、そういうふうに取られてはならないということを申し上げさせていただきたいと思います。 さて、大臣にお伺いをいたします。 これは前回もちょっと聞いたんですが、これ聞かざるを得ない大事な問題なので今回も取り上げさせていただきたいと思いますけれども、我が国の自動車に対する通商拡大法二百三十二条に基づく調査が行われ始めているという報道等がございます。報道の論説等を丁寧に見てみると、二国間貿易協定締結のてこにするためにこういった形を取っているんだというような論評があったり、あるいは、メキシコやカナダにアメリカが行っているように、米国の自動車が有利になる措置をのませるためなんだ、こういった言及もあります。 そこで、改めて確認をさせていただきます。 我が国は、前回、鉄鋼とアルミニウムについてはお伺いしましたけれども、二百三十二条適用による我が国自動車に対する高関税適用、こういった脅しというか調査ですね、これがてことなって例えば二国間の貿易協議が開始されるとか、あるいは一九八六年、工作機械の輸出のときの自主規制がありましたけれども、こういった措置にはつながらないということを明言をいただけますでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 自動車とそして自動車部品の輸入に関する通商拡大法二百三十二条に基づく調査について、万が一仮に広範な貿易制限措置が発動されることになれば、これはもう世界市場を混乱させ、WTOルールに基づく多角的貿易体制にも大きな悪影響を及ぼすものでありまして、極めて遺憾だと思っています。 日本はルールに基づく多角的貿易体制を重視をしてきているわけでありまして、いかなる貿易上の措置もWTO協定と整合的でなければいけないと考えています。こうした日本の立場については、私からも、先日パリでお会いしたライトハイザー通商代表にしっかりと直接お伝えをしているところであります。 その上で、自動車に関する二百三十二条の調査はまだ開始されたばかりでありますから、結論を予断した対応をすべきではないと考えますけれども、日本としては、WTOに違反するいかなる輸出規制を行うつもりはありませんし、また、アメリカに限らず、どのような国ともこういった措置をてこにされて国益を害するような二国間貿易協議をするつもりは経産省としては全くありません。
○大野元裕君 予断を持って結論をというのは、結論出ちゃうと困るんですね。やはり我々は、今回の国会が始まったときの大臣の所信にもあったように、アメリカとともに開かれた自由貿易というくだりもありました。それが我々が目指すべきところなんだろうと私自身も理解をしております。 他方で、鉄鋼、アルミの対米輸出については、我が国としてWTOに対する提訴の動きもあるようにも報道があります。自動車についても、自由貿易を守り、あるいは大国のエゴを押し付けさせないためにも、WTO提訴や、あるいは今国際的な潮流でもありますけれども、EU、カナダ、メキシコなどとも連携をして報復関税、こういったものもちらつかせていく、そういった措置が必要ではないかと思いますけれども、大臣の御所見を賜ります。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、WTO上は、この鉄鋼、アルミに関してはもう実際日本は二五%の追加関税を課されているわけでありますから、リバランス措置というのをとる権利があるわけであります。これについては期限付で、ある一定の期限までにその権利を行使するということを通告しないと権利を失うものですから、我々は今その通告は行って、いざという場合には、場合によってはリバランス措置をとるということも宣言をさせていただいているわけであります。 WTOの提訴については、まだ今我々は結論は出しておりませんけれども、いずれにしても、WTOの枠組みの下、必要な対応を検討していきたいというふうに思っております。EUともしっかり連携をしていきたいと思います。 先日、これも同じくパリでお会いしたEUのマルムストローム欧州委員とは、これは閣僚クラスでバイ会談をやって共同声明を出すというのは異例のことでありますけれども、このときあえて共同声明を出させていただいて、二百三十二条、鉄鋼、アルミだけではなくて、自動車、自動車部品に関して深刻な懸念を日本とEUが紙の形で表明して発出するというかなり強い対応も取らせていただいているところでございます。
○大野元裕君 以前もちょっと申し上げたかもしれませんけれども、私も外務省にかつて籍を置いておりましたけれども、やっぱり日本単独では弱いんです。WTO、ガットの交渉もそうですけれども、時にはアメリカを味方に付けてヨーロッパと戦ったり、時にはヨーロッパを味方に付けてアメリカと戦ったり、そして今は、アクターとして同じベースかどうかは別としても、中国とか様々なアクターが増えている中で、我が国は戦略的により幅広い視野で戦っていくということが自由でそして公正な貿易を、我が国にとって得云々という話じゃなくて、自由で公正な貿易を進めていくためには不可欠であるということを最後に申し述べさせていただいて、法案に関する質問に移らさせていただきたいと思っております。 まず、環境省にお伺いをさせていただきたいと思います。 今年の五月だったでしょうか、環境省は長期大幅削減に向けた基本的な考え方というのを取りまとめられたと理解をしております。その中で、エネルギーミックスについても触れられておられます。炭素の大幅削減に関し、例えば二〇三〇年時点で再エネ比率は電力量の二二から二四%と見込んでいるが、長期的な主力電源化に向け更なる普及が重要である、あるいは二〇三〇年時点で想定している対策は、その普及割合や技術向上の観点からすれば更なる改善の余地があるとされていると理解をしています。 そうだとすると、現在のエネルギーミックスについては、二〇三〇年の目標について更なる普及が必要で、まだまだその先改善の余地があるというふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 先ほど委員から御指摘ございましたけれども、本年三月に環境省からお示しをいたしました長期大幅削減に向けた基本的考え方においては、二〇五〇年の絵姿として再エネの主力電源化という姿を描いてございます。 一方で、再エネにつきましては、現時点ではコスト面などで課題があり、国民負担を抑制しながら再エネの最大限の導入を図るというのが二〇三〇年度に向けた政府の方針と認識しております。まずは、エネルギーミックスで掲げる再エネ電源比率の二二から二四%の目標達成をより確実なものとすることが重要であると認識してございます。 環境省といたしましても、再エネ導入の最大化、加速化のために、自治体や企業におきまして費用対効果の高い再エネ設備を導入する際の検討支援あるいは設備補助、ポテンシャルの大きい洋上風力の低コスト化などを進めてございまして、引き続き、関係省庁とも連携いたしまして、更なる再エネの普及に取り組んでまいります。
○大野元裕君 ありがとうございます。ちょっとまた後ほど伺おうと思っていますが、今度は外務省に伺いたいと思っています。 外務省の有識者会合、気候変動に関する有識者会合による気候変動に関する提言というものをまとめられました。そこでは、日本の二〇三〇年削減目標は全く不十分であるとの評価を国際的に受けているという指摘がなされています。 外務省は、このような指摘をさせるということは、現在のエネルギーミックスに基づく二〇三〇年のCO2削減目標は全く不十分とお考えなんでしょうか。
○政府参考人(塚田玉樹君) 我が国の温室効果ガス削減目標につきましては、パリ協定が世界共通の目標として設定しております二度目標を踏まえまして、我が国としましては、裏付けのある対策、施策、技術の積み上げによる実現可能なものとするという、そういう考え方に沿って策定したものであるというふうに認識しております。 こうした考え方に基づきまして、二〇三〇年の目標達成に向けましては、徹底した省エネを行い、再生可能エネルギーにつきましても最大限導入を図るということとしておりまして、外務省としましては、二〇三〇年のCO2削減目標が不十分なものというふうには考えておりません。
○大野元裕君 河野外務大臣は、アブダビで開催されたIRENAの会議においてスピーチを行った。これは、一度この委員会でも取り上げました。そこで、日本は、現在、二〇三〇年のエネルギーミックスで再生可能エネルギー導入目標を二二から二四%に設定している、これは世界の総合的なエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーが二四%になっている現状に鑑みれば余りにも低い数値目標である、そして、日本の外務大臣として何とも悲しく思います。これは、悲しく思いますというのはラメンタブルですから、私は嘆かわしいとか情けないという、そういう言葉だと思いますけど、なぜか外務省の仮訳では悲しく思いますと優しくなっていますけれども、そう述べられておられます。 現在のエネルギーミックスに基づくCO2削減目標は、日本の外務大臣としての発言もありました。有識者会合の指摘がありました。先ほど全く不十分ではないとおっしゃいましたけれども、そうすると、大臣は嘆かわしいと述べていますけれども、嘆かわしいというのは十分という意味なんでしょうか、教えてください。
○副大臣(佐藤正久君) 先ほど事務方の方から、今回の目標というものは不十分なものとは考えていないということを述べさせていただきました。 大臣の演説の発言でございますけれども、これは、再生可能エネルギー分野における日本の技術革新と、あるいは先駆的な取組というものを併せて紹介をしておりまして、今後の日本としての、世界の動きを正しく理解して、長期的な視野に立った一貫した再生可能エネルギー外交を展開する決意を表明したものと考えております。 繰り返しますけれども、今回の目標というものは、実現可能なものであること、そしてまた国際的に遜色のないというレベルのものというのを考えた上で設定したものでありまして、特に先進国の目標と比較する上でも、単に削減量あるいは削減率だけではなくて、人口一人当たりの排出量あるいはGDP当たりの排出量といった様々な指標を総合的に勘案することが必要だと思います。そういう点を踏まえれば、この我が国の温室効果ガス削減目標は国際的にも遜色のないレベルのものであるというふうに考えております。
○大野元裕君 大臣の発言については、佐藤副大臣、前回も話しさせていただいたのでこれ以上議論はしませんが、ただ、副大臣おっしゃったとおり、世界の動きを理解していないんですね、きっと、今の我が国は。 そういった中で、外務大臣の発言、前回議論させていただいたときに、佐藤副大臣からは、大臣なりの現状認識なんだと、こういう御説明でありました。そこで、私の方から、しかし、これ国際会議でわざわざ外務大臣としてというふうに述べたんだから、これは釈明しなきゃまずいですよという話で、是非言っておいてくださいというお話はさせていただいたんですが、その後、釈明した私には記憶がございません。今日も見たんですけど、外務省のホームページでは、今日現在でも外務大臣のスピーチとして全文掲載され、これはあくまでも例えば決意ですとか、現状認識ですと書いていないんですよ。情けないんです、嘆かわしいんです。そういうふうに、そのまんま出ているんですよ。何の説明もない。 とすると、現在の外務省、外務大臣を筆頭として、CO2削減目標、極めて野心的って明言できるんですか。
○副大臣(佐藤正久君) 繰り返しになりますけれども、これは政府全体として決定した目標というふうに考えておりまして、そして、外務大臣の発言は外務大臣なりの現状認識というものを紹介したところでありますけれども、その演説の中には、今言いましたように、いろんな取組というものも紹介をしながら、長期的な視野というものも大事だということも述べておりますので、全体としては、外務省としても、政府の考えている目標、これに対して、我々としてもそれは不十分だという考えは持っていないところであります。
○大野元裕君 ということは、明言はできないんですね。極めて野心的と明言できないんですね。
○副大臣(佐藤正久君) 先ほど事務方の説明がありましたけれども、我が国の目標、二〇三〇年目標達成に向けては、徹底した省エネを行って、再生可能エネルギーの最大限の導入にも取り組むことが重要と考えており、そういう観点からも、この目標というものは、二〇三〇年のCO2削減目標が不十分なものとは考えておりませんで、国際的にも遜色のない野心的な水準であるというふうには考えております。
○大野元裕君 なるほど。 しっかりと釈明をするとか、そのまんまホームページに掲載しているとか、その状況が前回からも続いていますから、そこは是非全体として見てくださいというような話であれば、こういうところもありますからそこだけ抜かないでくれというのはどこかでしゃべってもいいんじゃないんですか。私、前回お願いしたはずですけれどもね。そこは是非お願いをしたいと思います。 環境省に伺いますけれども、環境省も極めて野心的な削減目標であるというふうに明言できますか。
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。 二〇三〇年度の二六%削減、中期目標でございますが、エネルギーミックスと整合的なものとなるよう策定したものでございます。この削減目標につきましては、国際的に遜色のない野心的なものとして決定されたものでございまして、決して容易なものではないと認識してございます。
○大野元裕君 世耕大臣、外務省も環境省からも、極めてではなくても野心的だという、こういう御答弁がありました。 本法案の提案理由を読むと、我が国がエネルギーミックスでは極めて野心的な省エネ対策を掲げているとした上で、そのためにはあらゆる施策を総動員し、徹底した省エネ対策を進める必要がある云々といった、課題への対応に必要なんだと、これが提案の目標になっています。 その法案提出の担当大臣としてお伺いをしますけれども、これ、当然政府として決定をしたエネルギーミックスでありますが、この提案理由について閣内で説明がないと、環境省が何言っているか分からない、外務省は大臣がおっしゃったことが求めても説明もしない、そういう状況の中でこういった提案理由が書かれているわけですけれども、閣内できちんと調整したんでしょうか。そこはできているとお考えですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 当然、これは我々、特に環境省、外務省とは、こういう国際的に発信をしていく目標ということになるわけでありますから、当然一定の調整はしっかり行った上で法案は提出をさせていただいているというふうに思いますし、閣議決定をして出させていただいている法案でありますから、当然、外務、環境両省とも御納得の上に出させていただいているというふうに考えております。
○大野元裕君 そこは是非お願いをさせていただいて、我々も受け取る立場として、そこはしっかりとやっていただかないと立法府として議論ができなくなってしまいますので、お願いをさせていただきたいと思います。 そしてもう一つ、エネルギー基本計画の改定案が五月十六日に出されて、現在は、先ほど矢倉先生もお取り上げになっていらっしゃいましたけれども、パブコメに付されているというふうに考えています。これから最終的なものになるんだろうというふうに理解をしていますが、本来であれば、この省エネ法というのは、その基本計画、余りエネルギーミックス自体は変わらないように報道されていますけれども、これがきちんとした上で、その中でどういう位置付けを持っているかということを明確にした上でやるべきものではないかというふうに、法案として提出をするべきものではないかというふうに私は思うし、国民から見ても、通常は、大きな絵面があって、その中でどんな法案の改正が必要なのかという方がはるかに分かりやすいと思いますけども、これ、基本計画に先立って、改定案に先立ってこれが提出されたのはどういう理由でしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 大野委員の御指摘はごもっともなところはあるというふうに思います。どうせエネルギー基本計画を改定するんだったらそれを待てばいいじゃないかという御指摘、これは私も省内でそういう議論もさせていただきました。 ただ一方で、今、現行のエネルギー計画に対しても省エネは少し遅れているというのが現状であります。二〇一六年段階の数字になりますが、二〇一六年時点では二二%省エネを達成してなければいけないんですが、残念ながら、実際の数字は一七%ということでありました。やはり現行のエネルギーミックスにも遅れている。 そして、原因がある程度、ここをもうちょっとやれるんじゃないかというところもはっきりしている。具体的には、産業部門、業務部門の更なる省エネと、あと、貨物輸送の更なる省エネと、ここをやればもうちょっと深掘りできるんじゃないかということも分かっているということで、これ、今のエネルギー基本計画改定を待っていると、これ今パブコメ取っている最中ですから、最終的に閣議決定となると夏になってしまって、それから法案ということになると、まさに一年遅れてしまう可能性がありますので、もう既に遅れているということがはっきりしていて、そして打つべき対策もある程度見えているということで、やはりスピード感を持って取り組むという意味で、現行のエネルギー基本計画の下で省エネ法の改正を出させていただくということが適切ではないかという判断をさせていただいたところでございます。
○大野元裕君 なぜこのようなことを伺っているかというと、おっしゃるとおり、現行のエネルギー基本計画に基づく我が国の取組というものは、まだまだやるべきことがあり、遅れているところもあると。そうだとすると、やはり専門家の方々に、様々な部門も小委員会等もつくっていただいた上で、専門家の御意見をきちんと聞いた上で、今までのやはりそのPDCAサイクルを回していくということの前提の上に新たな計画ができてくるんだろうと私は思います。 そうだとすると、その上で更にまた法案の改正を考えなければいけないのであれば、やはりそこは一遍に議論をしていくということが分かりやすいし、特に事業者にとっては、毎回、頻繁に制度や法律や、法律が必要じゃないとしても政令等の改正等で対応を余儀なくされるというのは必ずしも彼らにとっては望ましいことではありませんから、その計画に対してきちんと向かっていくということの姿勢が必要でしょうし、そして、ちょっとしつこいですけども、例えば国際約束だと言った、その国際約束をするべき外務大臣がそういうことを言っているようでは、やはりその基本計画の中でどういった位置付けに閣僚の皆様がいて、どの役割をするということを明確にした上で法案を出すということが私は必要だということを申し上げて、残余の質問は午後に譲らせていただきたいと思います。
○委員長(浜野喜史君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(浜野喜史君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、辰巳孝太郎君が委員を辞任され、その補欠として武田良介君が選任されました。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 休憩前に引き続き、エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大野元裕君 午前中に引き続き質問をさせていただきます。国民民主党・新緑風会の大野元裕でございます。 まず、法案の中で、複数の事業者が一体となって行う省エネ取組に関する認定制度についてお伺いをさせていただきたいと思っております。 この法案では、認定事業者のグループ企業あるいは統括貨客輸送事業者等が一体的に省エネを行うことを認めることになっています。一体となって工夫を講じ省エネを行う、そういうケースも当然想定ができます。 しかしながら、逆に、グループ企業内で省エネをしやすい企業の特定の事業のみにおける省エネが進められることで、取り組むべき他の企業の省エネがオフセット、おろそかにされる、そうだとしても総体として認められ、グループ全体として省エネが進展したというふうに評価されることになるのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 現行法におきましては、グループ内の個々の事業者ごとにエネルギー消費効率の目標達成に向けた努力が求められているところでございますが、この改正法案によりまして、御指摘のとおり、グループ全体での達成が認められることで省エネ投資の最適化や省エネ効果の最大化が期待できると考えております。 例えば、改正法案におきましては、グループ内のある事業者の省エネ投資の費用対効果が悪い場合に、当該事業者への省エネ投資の優先度を下げて、代わりに費用対効果の高い事業者への省エネ投資を強化することが認められることとなります。企業にとりましてはより柔軟な省エネ取組が可能となって、結果として、グループ全体として見た場合に、より費用対効果が高い方法で従来以上の省エネが促進されることを期待しております。 なお、改正法案におきましても、現行法の下で子会社が国に報告しております子会社の工場などにおける省エネ取組の状況につきましては、親会社であります認定管理統括事業者から引き続き報告させる予定でございます。その際、工場等判断基準に示された設備等の管理の基準を踏まえて、必要があれば指導、助言していくことになります。 以上でございます。
○大野元裕君 確認ですけれども、そうすると、そのグループ内で一体となって省エネ努力を行う場合についても、個別のそれぞれの企業や工場についての業績というものは検証されて、そして公表されるという制度になっているかどうか、確認させてください。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 認定管理統括事業者制度は、先ほど申し上げたとおり、エネルギー消費効率の改善目標をグループ単位で達成することを認めるなど、省エネ法の義務等をグループ単位で一体的に履行することを認めて、グループ全体として費用対効果の高い省エネ取組を促進するものです。 他方で、グループの親会社などが認定管理統括事業者に認定された場合であっても、現行法の下で子会社が国に報告している子会社の工場などの省エネ取組の状況は引き続き認定管理統括事業者から報告させる予定でありまして、その取組状況についても確認するとともに、引き続き、個々の工場などに対して工場等判断基準に基づく設備の最適管理などの省エネ努力を求めていくこととしております。 それから、その子会社に限らず、国に報告されます個々の事業者のエネルギーの使用状況につきましては、事業者の競争上の不利益となる可能性があることから、一律の情報開示は困難であると考えております。
○大野元裕君 現行法の下でとおっしゃいましたが、私の理解では、十八条一項の例えば連鎖化事業者に認定される場合には、個別の工場等の特定事業者の指定は申出を行うことによって解除をされる、そして、それぞれの工場等は、この既存の法律でもありました七条の規定、義務を負わなくなって、総体としてしか見られなくなる。つまり、現行法にとおっしゃいましたけれども、七条の義務は負わなくなるんじゃないんですか。
○政府参考人(高科淳君) 統括事業者と連携化事業とはまた異なるものでありますけれども、かつ、その連携事業の方については今回法改正で対象としていない部分ではありますが、連携化事業の加盟者の連携化事業に係るその工場等におけるエネルギーの使用状況等につきましては、特定連鎖化事業者が国に報告することになってございます。ただし、その当該加盟者の年度のエネルギー使用量が原油換算で千五百キロリットル以上である場合には、これを特定事業者として指定し、エネルギーの使用状況等の報告を求めることとなります。
○大野元裕君 そうすると、済みません、さっきの答弁違うじゃないですか。 私が申し上げたのは、最初は複数の事業者が一体になって行う取組について聞きました。今おっしゃったのは、連携の事業者、連鎖化事業者とは違うという話でしたけれども、私が最初に聞いたのは全体の話を聞いて、そして今は十八条一項の連鎖化事業者について聞きました。そこについては全体としてしか評価されなくて、これまでの既存の法律の定めに基づく七条の義務は負わないということになりますね。確認させてください。
○政府参考人(高科淳君) その連鎖化事業と認定管理統括事業の違いということで申し上げますと、一般に連鎖化事業の加盟者におかれましては、その連鎖化事業者との資本関係はなくて、エネルギー管理についても限定的な関係であることから、加盟者は独立してエネルギー管理の体制を整備することが期待されております。これは現行法でございます。したがいまして、その千五百キロリットル以上のエネルギーを使用する場合には定期報告等の省エネ法の義務を特定事業者として課すこととしております。 今回法改正で創設します認定管理統括事業者の場合には、認定管理統括事業者の下にあるその管理関係事業者につきましては、認定管理統括事業者と資本関係を有しており、一体的に省エネルギー取組を実施することから、そのグループ単位で定期報告等の省エネ法の義務を一体的に履行できるということにしてございます。
○大野元裕君 認定管理統括事業者及び統括貨客輸送事業者については、おっしゃるとおり、新しく措置をされたところであります。しかしながら、一番最初の私の質問は、複数の事業者が一体になる場合と聞きました。しかし、その中で実は漏れているのは七条が適用にならなくなる十八条一項の部分だろうというふうに思っていて、つまり、連鎖化事業者については個別のところは隠されてしまうということになるのではないんですかというのが質問ですけれども、もう一度改めて聞きますけれども、今回新たに措置をされた統括認定事業者及び統括貨客輸送事業者については分かりましたが、しかしながら、連鎖化事業者についてはそれぞれの個別の事業者、工場についても、これは個別のところについては漏れているのではないんですか。もう一度聞きます。
○政府参考人(高科淳君) 繰り返しになりますけれども、連鎖化事業の場合には、その連鎖化事業の加盟者の、要するにそれは個別の企業ですけれども、その年度のエネルギー使用量が原油換算で千五百キロリットル以上である場合には、それを特定事業者として指定して、そのエネルギーの使用状況等の報告を求めることとなってございます。
○大野元裕君 私は、期待するところはいいと思います。両方、連鎖化事業者にしても統括事業者にしても、期待できるところは確かにあると思います。工場の設備を例えば一つにするとか、そういったことによって省エネが期待できるところはまさにあると思います。しかしながら、それによって個別の事業者のそれぞれの努力が怠ってしまってはいけないのではないかというふうに思います。 例えばですけれども、これは新しく措置された方で、統括貨客輸送事業者、例えばZという会社があるとします。その下にあるバス会社のAは、例えばこれが鉄道事業者があってその下にあるバス会社があって、両方で全体として省エネをしましたと。ただし、これは鉄道の方で専ら省エネの果実を生み出して、バス会社Aの方はほとんどコストが掛かるからやらなかったと例えばします。それに対して、単体のバス会社、B社というのがあったとします。このB社については、コストが掛かろうが何しようがやらざるを得ないので、特定事業者にされた場合にはやっぱりそれは義務を負うわけですよね。そういった形でやって、結果として、同じバス会社のA社で、同じバス会社のB社があるにもかかわらず、A社は努力をしなくていい、B社はしなければならないということで、実は営業上の不利益が生じる可能性があるのではないか。 先ほど、公表をしないというときに、それぞれの私企業等の不利益に鑑みればこういったことは決して公表していないんだという話がありましたけれども、しかしながら、隠されることによって、なぜかあっちはコストが掛からないのに、こっちはコストが掛かっていて、そして省エネもきちんと進んでいるという状況になると思うんです。 こういった事態が生じないように、いかに担保をされるんでしょうか。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 まず、その前者のようなケース、認定統括事業者になっている場合ですけれども、まさにそういったメリットを享受するためにこういった制度を創設するということで、先ほど申し上げましたように、そのグループ内である事業者の省エネ投資の費用対効果が悪い場合、先ほどのケースであるとバス会社ですか、その場合には、その当該事業者への省エネ投資の優先度を下げて、代わりに費用対効果のその中で高い事業者、それはAと、鉄道でしたか、別の事業者ですね、の省エネ投資を強化すると、それを認めるということがこの制度の趣旨でありまして、それによって、その企業にとってみればグループ一体となってより柔軟な省エネの取組が可能となりますし、結果として、グループ全体としても見たときに、全体として費用対効果の高い方法で従来以上の省エネが促進されることが期待されると。 ただ、個々の事業者について何も見ないのかというとそういうことではなくて、それは先ほど申し上げましたように、改正法案においても、子会社が今国に報告しているそれぞれの省エネ取組の状況等、そういったものについては、その親会社である認定管理統括事業者から、そこを通じて、引き続き、それぞれの子会社がどれぐらい省エネしてどういう判断基準に従ってこれやっていますよということについてはやはり報告してもらうと。それによって、その工場等判断基準に示されました設備等の管理の基準とか、そういうものを踏まえまして、その状況を見た上で必要があれば指導、助言していくという形で、そこもきちんと捉えていくという考え方でございます。
○大野元裕君 先ほどから話されているの、同じ話です。メリットの話は分かりました。連携することによってそれを期待するというのは、そこはよく分かったからもう説明しなくて結構です。 私が言っているのは、その結果として、例えば鉄道会社の下のバス会社はその努力をしなくても省エネルギーがしたというふうに認められる、単体の事業者はそうではない。そうすると、資本力が大きくて会社が大きい方が得をするということになりかねないという、そのメリットの方は分かりました。デメリットも懸念をされるのではないか、お互いの競争を阻害するのではないか。そこにおいて、どのような形で、じゃ、そうならないように担保するのかということを聞いているわけです。報告を受けさせるというのは聞きましたけれども、どうやって担保するんですか、お互いの不公平感があって。 A社はほかのところで十分に吸収をする。これは別に省エネの投資額で決めているわけじゃないですから、投資額じゃないですよね、エネルギー総量ですよね、で決めていますから、それはエネルギー総量をやりやすいところでこっちはやったわけですから、結果として、その子会社のバス会社Aは何にも措置をしなくても、あるいはちょっと措置をすればいいかもしれない。B社は一生懸命頑張ってやった。でも、不公平感が生じて営業収益に、そこに影響が出るとすれば、これどう担保するんですかとさっきから聞いているんです。担保措置を明確に言ってください。
○政府参考人(高科淳君) その担保措置と申しますか、数字上は、A社の場合にはそのグループの中に吸収されて、そのグループ全体としては省エネの取組を求めていくというその中の一員としてやっていただくということになるんだと思うんです。だから、したがって、全くやらなくていいということではなくて、そのグループの中での役割に応じて一定の努力はしていただくと。 かつ、それぞれその数字の部分以外の部分で、例えば、いろんな設備を効率的に管理しているかどうかとか、燃料の燃焼の合理化をやっているかどうか、それは判断基準にそれぞれあるわけですけれども、それについては子会社A社の場合についても適用されるので、それで具体的な省エネの取組をしているかどうかということもその報告の中を見れば分かるようになっていて、それがちゃんとしたものではないということであれば、そういう必要があればそこに対しての指導、助言というのもあり得るという意味では、そこの部分についてはA社の場合もB社の場合も同じことになっているということでございます。
○大野元裕君 同じではありません。報告が受けて、きちんとしているかどうかは判断をした。B社は単体でそれだけの量を削減しなければいけない。A社の場合、メリットは分かるんですよ、メリットの方は議論していません。しかしながら、結果として、A社とB社が不公平に置かれて、営業的な不利益に置かれるということがあり得るではないか。一生懸命やったB社はばかを見るではないかというふうに感じるのではないか。だとすれば、同じイコールフッティングを持っていくということがとても大事ではないかということを私は申し上げているわけで、そのための担保措置が必要なんじゃないんですかって何度も聞いています。その報告があるからきちんとそれがやっていなければ駄目ですというのは、B社と同じ判断基準でやるんですか。そうじゃないですよね。そうじゃなかったら、これ統括事業者にする必要ないですよね。全体のメリットを考えるわけですから。 そうすると、A社とB社の間で不公平が生じませんか。それをなくす措置を是非教えてください。
○政府参考人(高科淳君) 今の御指摘の中で、判断基準につきましては、B社もA社も同じ基準で判断するということになります。したがいまして、その部分についてはイコールフッティングということだと思います。 ただ、その省エネ量の削減、そのエネルギー使用量の削減という意味においては、A社の方はそのグループの中で一体的に管理をしてもらって、全体としてその中で役割を果たしていただくと。B社については、そういう認定管理統括事業者という中に入っていないのであれば、単体でその使用の削減に努めていただくという違いは生じるものであります。
○大野元裕君 単体で、熱量でB社とA社は同じだけ減らさなければいけないということですね。
○政府参考人(高科淳君) 済みません、熱量はその数字の部分が同じだと申し上げているのではなくて、判断基準は、その数字の目標の部分もありますけれども、そうじゃなくて、いろんな技術的な基準、燃料の燃焼の合理化ですとか、加熱とか冷却とか電熱の合理化とか、そういった基準が定めてあります。それに基づいてそれぞれどういうことをしたかということをちゃんと出していただくことになっているんですね。その部分の評価は同じレベルでやりますということを申し上げて、その数字の、何%という数字の部分で同じというふうに申し上げているわけではありません。
○大野元裕君 よく分かりません。なぜならば、特定事業者に指定されるのは数字だからです。 つまり、全体でそれが達成してしまえば、Z社は全体で特定事業者ではなくなりますよね。そうですよね。B社は全体で下げないと、特定事業者は数字で判断されます。そうすると、A社とB社との間で当然不公平は生じると思いますけれども、特定事業者になるところと特定事業者にならない場合でも、私はやはりそこには不公平が生じると思うので、それぞれの会社でA社とB社が同じ措置を受けるということは担保されなきゃいけないんじゃないんですか。もう一度答えてください。
○政府参考人(高科淳君) 年平均一%の効率改善努力義務というのはありますけれども、これの達成に向けてどういう形でやるかということについて、今までは個別の企業でやっていただいたもの、今のケースでのB社で、それを今回は、だから、そこについてグループで一体的にやる場合にはそこに柔軟性を与えてあげて、そういった形での取組も認めてあげようということです。 その数字の部分はそういう形でその評価の仕方は変わってきますけれども、先ほど申し上げたように、判断基準のその技術的な部分についてどういう取組をしているかというところについては、新しい認定統括事業者制度ができても同じレベルで評価をしていくということについては変わりないということでございます。(発言する者あり)
○委員長(浜野喜史君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(浜野喜史君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(高科淳君) 先ほど申し上げましたように、その判断基準は、先ほど申し上げたように、技術的な基準でそれぞれ効率化などを定めたもので、それは変わらないで、それをきちんと守っていただくと。そういう意味において、それを守る以上は数字において大きな開きは生じないものと、要するに、それは同じことをやっている限りはそういうふうな形でできるのではないかというふうに考えてございます。
○大野元裕君 それを担保する措置を明確にしていただきたいというのが私の先ほどからの質問です。 大臣に伺います。 正直、この質問ばかりやっても仕方がないので、私、今回僅か八十五分という質問時間しかありませんので大臣にお答えをいただきたいんですけれども、大臣、これ、この後、技術的な基準とかは政令等で定められるものだと思いますけれども、今私が申し上げた問題意識については明確に担保するよう、今後、大臣としても御指導をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 当然、そういうところは事業者として公平じゃなきゃいけないというふうに思っています。だから、そういう意味で、先ほどから申し上げている工場等の判断基準はA社だろうがB社だろうが一緒と。 一方で、目標部分についてはグループでやった方がいろんなメリットが生まれてくるという立て付けになっていますが、個別の社で見たときに、特に同じ業界、同じ仕事で競争しているようなところが、何か一方的に単独の会社が不利になるようなことはならないように配意をしていく必要はあるだろうというふうに思っています。
○大野元裕君 実は、こういった省政令についてきちんと明確にしなければいけないということは、事業者から見ても私はとても大事だと思うんです。これは、単に公平性を担保するだけではない。それは、こういった問題を議論をさせていただくときに、営利企業というものは当然全て社会的な責任を負っています。しかしながら、その一方で、省エネだけが彼らにとって優先度が高い社会的責任だと考えている企業ばかりではないことも、これもまた事実だと思っています。したがって、設備集約等が単純に目先だけで実施されるからいいんだというような形では、やはり認定するときにもおかしいんだと思っています。 例えば、統括事業者に認められれば、それまで求められていた子会社ごとにエネルギー管理統括者等を置く必要がなくなるというのが今回の法律の立て付けの中には入っています。企業としては、他方で人の入れ替わりもある。そういう中で、計画的にエネルギー管理士、エネルギー管理者及びエネルギー管理員、これ、とても、済みません、分かりにくいんです。大臣、お分かりでしょうかね。 それは別として、そういったそれぞれを養成、配置していく必要というのは、当然、十年計画ぐらいで採用計画とかで採っていく、あるいは企業のお金を払って研修を受けさせる、こういったことをやります。これらのいずれの試験あるいは講習についても、現時点では、それを受託している省エネルギーセンターでの実施は年一回なんですよ。つまり、その前の年あるいは前の前の年に計画的にやらないと、こういった人たちは養成できないんです。 逆に、統括事業者に認められれば置かなくていいわけですから、それはそれで助かるんですが、他方で、来年うちの会社は統括事業者に認められるだろうか、あるいは特定事業者になるだろうか、再来年はどうか、こういったことが想定できないと、一年ごとにこの人たち雇ったり首にしたりというわけにいきません。そうすると、特定事業者に認定されるか否かは、ある程度前年度のエネルギー消費量、自分たちも分かっているでしょうから、だから、来年はうちまた特定事業者だなと思うかもしれません。そこは分かりません。 ただ、その一方で、翌年や翌々年に統括事業者の方に認められるかどうかというのを、さっき、これから省令とかで一生懸命やってくださいという話をしましたが、それを明確にしてあげないと、彼らは企業としての事業計画が成立しない。そうすると、法律で置かなくていいですよ、こうやってメリットがありますよといったところで、結局は、統括管理者だけじゃなくて、各子会社ごとに念のためエネルギー管理統括者やエネルギー管理企画推進者、置かざるを得なくなる、こういうことも想定をされるのではないでしょうか。 そこでお伺いしますけれども、認定管理統括事業者の認定要件の多くは政令によっています。先ほどおっしゃったように、個別のところも含めて細かくやるとおっしゃっていました。そうすると、これについては、いつ変えられるか分からないような政令だけではなくて、やはり基準だけでももう少し法律に書き込んでおく、若しくは今エネルギー基本計画、先ほど午前中にも議論になりましたけれども、こういったものが新たになっても政令は変わらないという明確なものを示しておかないと企業としてメリットを享受できない、せっかくこういった法律ができても無用の使いにくい法律になってしまうのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、この認定管理統括事業者として認定される場合の基準は、法律でうたわれている部分もしっかりとあるわけであります。これは、親会社が子会社の株式を一定割合以上保有しているなど一定の資本関係を持っているということ、親会社が統括する組織においてグループ会社のエネルギー管理の重要事項を審議するなど、親会社がグループ会社全体の省エネ体制、省エネ取組の体制を統括管理をしていること、また、グループ全体の年度のエネルギー使用量が一定以上であること、この全てを満たすことがまず法律上の条件、要件となっています。 その上で、このグループ会社などが一体的に行う省エネ取組というのは、いろんなケースが出てくるというふうに思います。予見が可能じゃなきゃいけないという点がある一方で、議員御指摘のような点がある一方で、今後いろんな実態の省エネ取組が出てきた場合に、やはりそれに柔軟に対応できるようにするには、何もかも法律で決めるというよりは、一定程度政令に委任いただいた方が柔軟に対応できるのではないかというふうに考えています。 ただ、予見可能性というのは事業者にとって大変重要ですから、予見可能性はしっかり確保できるように努めてまいりたいというふうに思います。
○大野元裕君 今おっしゃった三条件は、基本的には予見可能です。全くそのとおりです。 私が申し上げたのはもう一歩踏み込んだところで、統括事業者として認定を受けるためのもう少し明確な要件なり方向性なりだけでも書いておかないと、私は、企業としては使いにくい法律になるんではないかということを指摘させていただいたということであります。 またこの話も、済みません、細かくやると時間が掛かってしまうのでここでやめておきますけれども、今ちょっと、この二つほど前の質問で出てきた省エネルギーセンターを少し聞きたいと思っています。 省エネルギーセンターにつきましては、私もこの法律を余り細かく読んだことがなかったんで、今回読ませていただいてちょっとびっくりしてしまったんですけれども、資料でお配りしている一枚目がポンチ絵にしてあるので分かりやすいと思いますけれども、排他的な試験機関の地位が与えられています。その上で、試験機関としてだけではなくて、一般講習を含めた法定講習の権限が事実上独占的に与えられています。さらには、関連する出版物をこのECCJが販売することによって、受験者はこのセンター発行の出版物を買わなければならないような仕組みになっています。 本件試験機関の地位は、ここに書いてありますけれども、実は一旦認定されると排他的で、かつよほどのことがない限りその地位を剥奪されません。新規に例えば申請をしようという者があったとします。しかしながら、法案の第五十六条で「他に第五十三条第二項の指定を受けた者がなく、」と規定されていますから、ほかの申請者が初めから排除されて、新規参入はできないという仕組みになっています。 独占的にこの業務を行わせる、試験業務を行わせるのであれば、試験機関としての適格性が更に今度は厳格に問われなければいけないということであればまだ分かるんです。しかし、そうなっていません。 ここに、六十五条、認可の取消し若しくは不認可規程とポンチ絵で示しましたけれども、そこに書いてあるのは、役員の刑法違反、試験事務規程によらずに試験を行った場合、試験事務規程の変更や役員の解任命令に従わなかった場合、指定の手段が不正だった場合及び一般社団法人若しくは一般財団法人でなくなった場合のみが指定の取消しの対象になります。もうちょっと簡単に言えば、認定違反、最初の認定のときの違反や、あるいは役員が刑法で問われた、あるいは経産省の言うことを聞かない、こういう場合には取消しになります。 ただ、右の方、六十四条の規定、これはどういう規定かというと、指定機関としての能力不足であっても実は認可は取り消されないんです。見直しにならないんです。 法案によれば、試験事務の実施計画が適切でない場合だとか試験事務の実施に足りる経理的基礎や技術的能力がない場合、あるいは試験事務以外の業務を行うことによって試験業務が不公正になる場合、要するに、これらに適合しないということは、経理するだけに必要な能力がない、あるいは試験のための能力がない、計画がずさんだ、これでもどうなるかというと、経産省から、あなたたちにはきちんとやりなさいと言われるだけなんですよ。取消しにならないんです。つまり、排他的で独占的に二つの異なる業務を与えているこの機関は、試験機関に関して言えば、きちんとやりなさいと、能力なくても言われるだけです。 これは、大臣、ちょっとおかしくないですか。普通にお考えになって、試験と講習の両方について大きな権限をもしも与えるということであれば、委託機関として真っ当に機能するような厳格な措置を講じてこそ、初めてほかに参入ができないようなものであればいい。逆に、ほかに新規参入ができるのであれば、競争原理が働きますからある程度の指導だけでもいいかもしれませんけれども、これ、どちらか訂正をしていく、改正をしていく必要があるとお考えになりませんか。
○政府参考人(高科淳君) お答えをいたします。 ちょっと細かい条文の話なので私からお答えいたしますが、新法で申しますと六十五条の、これ左側になります認可取消し若しくは不認可規程ですか、ここの部分に、六十五条の二項の四号を見ていただきますと、「又は前条の規定による命令に違反したとき。」という文言がございます。この前条の命令というのが六十四条の、このポンチ絵で申し上げますと右側の、適合するよう必要な措置をとることを命ずる規定のこの命令規定で、この命令規定に違反した場合にも六十五条に該当して、指定の取消しあるいはその業務の停止などを命ずることができるという法制上の立て付けになってございます。
○大野元裕君 それは申し上げました。経済産業省の言うことを聞かなかったとき。さっき言いましたよね、私。要するに、そうやってこの六十四条について、きちんとやりなさいねと、その措置をしなかった場合には取消しになる。ですよね。六十四条はそのものでいえば、きちんとやりなさいねと言われるだけですよね。どこか違いますか、私が言ったこと。理解していますか。六十四条については、きちんとやりなさいねと言われて、それでもやらなかった、言うことを聞かなかった場合には取り消されるわけですよね。そういうことですよね。それはさっき言いました、私。 だとすれば、やはり認可されている機関が、最初から排除、新規参入できない。しかも、試験だけではなくて講習まで与えている。その講習に基づく権限があるから彼らが売っている教科書は売れる。こういう構造になっている以上、きちんとより厳格な措置を講じないと、競争も生まれないし、ほかの方々からこれは真っ当な機関だと見られないんじゃないかということを私懸念しているわけですけれども、これ、大臣、どうですか、今議論聞いてみて。
○国務大臣(世耕弘成君) ちょっとそのルールの細目は私もよく分からないところはありますけれども、当然、試験ですから、試験を複数の団体がやるというようになると混乱しますから一者に絞らざるを得ないというところはあると思います。ただ、それが何か固定的で、既得権のようなことになってはいけないと思っています。 これは公益法人改革のときだったと思いますけれども、これ一者でこのままやっていっていいんだろうかと。一般、今、財団法人ですかね、になるときに、このままやっていっていいんだろうかということで、当時は、第三者の有識者で構成される経産省政策評価懇談会において、このまま指定法人を一つでやっていくのはやむを得ないという判断をいただいて、この試験機関が一者で、そしてこの省エネルギーセンターが受けるということが続いているわけでありますが、これが何か既得権のようなことにならないようにはよく注意をしていかなければいけませんし、当然、試験を運用する機関として必要な、例えば試験問題作る能力があるのか、試験監督、会場の確保をちゃんとできるのか、当然そういったところはチェックをしておく必要があると思っています。
○大野元裕君 大臣のおっしゃること、全く私もそのとおりだと思います。そういった試験についてはそのとおりですが、講習も実は実質上一者なんですよ。この同じ省エネルギーセンターだけなんです。 しかも、大臣、是非聞いていただきたいんですけれども、この資料に書いてございますけれども、資料の右下、一ページ目の下に書いてありますけれども、これ、この省エネルギーセンター、継続的に経産省からの天下りを要職に受け入れています。しかも、この法律では、経済産業大臣が認める者しか役員にはなれないことになっています。経済産業省の意向が役員人事に極めて強く反映される、そういう立て付けになっているんです。現実に、見ていただくと分かるとおり、専務理事、常務理事は経産省のOBを受け入れています。 しかも、二ページ目ちょっと見てください。これは省エネルギーセンターのホームページから取ってきた資料で、二十九年度、三十年度は予算であります。黄色い部分は国からもらっているお金、青い部分は国からもらっているお金が関与しているところ。収入の少なくとも七割以上、八割近くは国からの補助金や委託金、あるいは試験や講習の、つまり独占機関として国から与えられた権限でなされている、構成されている、こういう組織です。 人事は経産省、お金も国、そして独占的に他の試験機関は入れないことになっている。大臣、このように様々な法の規定で守られた機構に多額の税金が入っている。これは、制度上は何も問題ないんですよ、法律上、そのとおりなんです。しかし、大臣が言ったように、そこがもしも一者独占で、それがおかしいということだったらやっぱりまずいよねと大臣も御答弁いただきました。 ただ、これ、きちんと法に従って対応していると言ったところで、国民の目から見たらそうは見えないんじゃないんですか。ずぶずぶですよね、経産省とと言った方が国民にははるかに分かりやすいふうになってしまうんではないでしょうか。大臣、これ見ていかがですか。
○国務大臣(世耕弘成君) これはちょっとしゃくし定規なお答えになってしまうかもしれませんけれども、今この省エネルギーセンターの役員については、これはもうほかの独法などと同じように公募によって、そして第三者で構成される評議員会がその必要な能力及び資質を十分に備えているかどうか適任性を判断して選任をする。最終的には経済産業省の認可ということになるんだろうと思いますが、これは一般の独法と同じように公募等の手続によって選任をされているというふうにしか申し上げられないわけであります。
○大野元裕君 そうだとすると、済みません、もう一度聞きますけれども、試験機関と、そして実質上一者に限られている講習機関、これは兼ねることは差し支えないとお考えですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 試験機関については、もういわゆる制度として、政策的判断として一者に絞っている。講習については、これは別に我々が一者に絞っているわけではなくて、他に手を挙げる人がいないということなんだろうというふうに思っています。 じゃ、この一つの一般財団法人でその試験を行うことと講習を行うことに問題はないのかという委員の問題意識だというふうに思いますが、これは少し、試験と講習が、最後、出口がちょっと違っていまして、先ほどから幾つか難しい資格の名前が出ていましたけれども、この試験はエネルギー管理士の試験であります。このエネルギー管理士を絶対持っていなければなれないのがエネルギー管理者ということになります。ここが試験の世界です。先ほどから出ているエネルギー管理企画推進者とエネルギー管理員については、これは講習を修了すればその資格を持てるということになっているわけでありまして、少し、試験が絶対に求められているゾーンと講習によって取れる資格とというところが分かれているという意味で、基本的にはこの試験と講習が同じ法人で行われていても直ちに問題があるということにはならないというふうに思っております。
○大野元裕君 エネルギー管理士は、これ手数料一万七千円ですね。先ほど言った講習については、実はこっちの方が大きいんですよ。エネルギー管理者講習は七万円です。エネルギー管理員、これは三年ごとですけれども一万七千百円ということになっていて、どのぐらいこれテキスト等も掛かるのかという話を聞いたら、テキストとかは割と安いんです。しかし、それに付随する、何というのかな、講習のためのブックレット、こういったものは割と高いものもあって、やっぱりそこは相当な収入になっているということも事実であります。 しかも、その支出の方を見ると、人件費が多いんですね。その人件費の多くはもちろん役員や職員のところに行くわけですけれども、その中の要職を経産省の天下りの人が占めているということ、これはまたファクトはファクトでございますので、そこは疑いを持たれるような、印象としてずぶずぶだよねというふうに言われないようなやはり制度が必要だと思っています。 大臣、そうすると、もう一歩ちょっと踏み込んで言いますけど、この省エネルギーセンターの経常収支の中に、いわゆる先ほど申し上げた試験、講習、出版、そして出版以外のもの、つまり国庫補助金や受託のところですね、この下の方です、補助金と書いてあるところを見ていると、大体毎年、ほぼ毎年、一億五千万円程度の委託事業が出されています。私も余り細かく突っ込みはしませんが、大体毎年、一つの機関に対して、名称は異なれ同じような金額の枠が用意されるというのはよく聞く話であります。ここがそうかどうかは私には分かりません。しかしながら、こういった今までの、先ほど申し上げた中で、なおかつほぼ毎年同じような額が委託や国庫補助金として、これ名前変わっているんですよ、出されるというのは、よくできているな、偶然なのかなというふうに思わざるを得ません。 省エネルギーについては、これは誰も反論ができない、当然我々が進めるべき問題であって、今日の午前中の外務省であれ、それはもう経産省であれ環境省であれ、みんな同じだと思います。国民も一緒だと思います。 しかしながら、その一方で、だからといって特定の組織にお金が集中するのは果たしていかなるものか。特にその委託事業等については、これは私も目次しか、全部読めていませんので目次しか見ていませんけれども、それを見る限りにおいては、省エネルギーセンターじゃなくてもよさそうだなというものもあります、正直なところ。日本には様々なエネルギーに関わる、エネルギーに関わらなくとも、企業の事業等について、例えば様々なことを行う組織、機関が数多く存在をします。 そこで、大臣、試験、これはもう排他的で独占です。講習、現実の問題として一者です。そして出版物、ここから買わざるを得ない。その上でこのような形で委託を受けている。少しでも改善していくためには、試験、講習以外のものについては委託先を拡大していく努力は必要なんではないでしょうか、いかがですか。
○国務大臣(世耕弘成君) この省エネルギーセンターが今受託をしている経産省からの委託事業というのは、基本的に一般競争入札、公募といった手続を経て決定をされているわけであります。 ですから、結果としてこういう形になっているわけですが、これはやはり省エネルギーセンターが持っている専門的な知見などが評価されたものというふうに認識をしています。御指摘のような何かもう決まった金額が自動的にここへ毎年行っているというわけではない、あくまでも競争入札、公募の結果だということだというふうに認識をしております。 これはもう常に行革の精神で、我々も政策評価を受ける立場であります。行革本部の方からも行政評価レビューを受ける立場でありますから、そういったところにもきちっと説明のできる体制でこれまで進めてきているというふうに認識をしております。
○大野元裕君 大臣、努力をしていただけないんでしょうか。 私も昔、役人でした。行政レビューも、専門家として外務省から委託されてやったこともあります。これ以上は言いません、これ以上は言いません。ただ、大臣の姿勢が今後は反映されるものだと思っているし、公募のプロセスは分かっています。ただ、それ以上を私は言いません。是非努力の姿勢を、大臣として、トップとして見せていただけるかどうかだけお伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) これまで努力していなかったかのように言われると問題になるわけですが、引き続きしっかりと努力をしてまいりたい、特に特定の団体の既得権のようなことにならないようにしっかりと配意してまいりたいと思っております。
○大野元裕君 結論というか結果については是非今後も私の方でしっかりと見せていただきたいというふうに思って、次に質問を移らせていただきたいと思います。 大臣、これは済みません、経産省の方にお伺いをさせていただきますけれども、この法律よく分からないのは、いろんな名称が出てくるのがまず一つあります。それともう一つは、それぞれの章立ての中の関係がよく分からないところがあるんです。 ちょっと教えていただきたいんですけれども、この法案の四十六条第四項二号には、書いてあるところがありますけれども、この計画について定められていて、エネルギー管理者の義務等についてここに書かれています。この四十六条の二項の二号、連携省エネルギー措置の内容及び実施期間、これを計画の中に定めるということになっています。そして、その上でこの四十六条の計画を認定をする場合として、経済産業大臣にこういう場合には認定していいですよということが書いてあるのは四項の二号であります。そこでは、第二項第二号、先ほど申し上げた計画の中の連携省エネルギー措置の内容及び実施期間、これが確実に実施される見込みがあるときには認可をされる、確実に実施されるとき。そこはまずよろしいですね。 その上で、次の四十七条ですけれども、この省エネルギー計画、軽微な場合はちょっと別として、変更をしようとするときはということで変更の規定があります。確実に実施される見込みがあるもののみが認定されるにもかかわらず、変更が想定されているというのはどういうことでしょうか、教えてください。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 四十七条でございますけれども、改正法案におきましては、事業者が認定を受ける際には、その考慮をしていなかった新たな事情が生じた場合などは、計画の変更を認定することにより柔軟に対応することとしております。 例えば、認定の際には想定していなかった新たな取組が可能となって省エネの効果が深掘りできる場合ですとか、あるいは認定後に経営上の理由から計画の一部を縮小せざるを得ない場合、こういった場合に、認定の基準を満たしていれば事業者の申請によりましてその計画の変更を認めることとしております。
○大野元裕君 新たな取組というのはどういうことですか。 つまり、ある程度の計画を作るわけですよね。ところが、そこに、ほかにも可能な技術って当然そこにもあると思うんです。全く新しい技術が出てきた場合には、確かに想定されもしなかったような、計画の外にあるようなものであって、それが出てきたからこれにしたよは分かるんですけれども、例えば既存の省エネルギーに関する技術がある、にもかかわらずそれを導入していなかったが、途中からやっぱりこれ変更した方がいいなと。これは変更に値するもの、認められる変更、つまり確実に実施できる見込みがある、外にあるものなんですか。
○政府参考人(高科淳君) 今のようなケースは変更が認められるケースと考えてございます。(発言する者あり)認められる。
○大野元裕君 そうすると、済みません、確実にその計画を実施をすることができる、だけれども、途中から既存の様々なメニューがあって、それを、こっちが選んだ方がやっぱりよかったというのでも変更が認められてしまうということですか。
○政府参考人(高科淳君) 基本的には、当初確実に見込まれるという想定したものに加えて、新しくこういったことも使えるんじゃないかというものが出てくれば、それはそれによって省エネが深掘りできるということであれば、それもその変更によって認められるということでございます。
○大野元裕君 了解しました。 そうすると、今度マイナスの部分。確実に実施ができない変更の部分はどういったものが認められるんでしょうか。 要するに、さっき言ったプラスの部分で深掘りができる部分については変更が認められる、これはプラスですよね。一〇〇だったら一五〇になった。ところが、一〇〇の部分ができないから変更して五〇にする、これはどういう場合を想定しているんでしょうか。
○政府参考人(高科淳君) 先ほどちょっと申し上げましたけれども、例えば計画を一度作って認定を受けて、そのどちらかの当事者の経営上何らかの悪化しましたというときに、当初よりもそこの部分の計画を縮小してやりましょうと。それでも、全体として連携してその省エネはできますというような計画が変更後に出てくるのであれば、それは変更後のものとして認定してあげるということになると思います。
○大野元裕君 経営の悪化というのは、定義は何ですか。
○政府参考人(高科淳君) それは、法律上は定義してございませんけれども、ただ、当初の予定での事業の実施が困難になるような場合ということでございます。
○大野元裕君 確実に実施される見込みがあるときに、一定の余地は当然含まれると思うんですけれども、これ、さっきもちょっと言ったように、なぜここをこだわっているかというと、この計画に従って、さっきも言ったように、人の配置とか採用計画まで決めますから、当然企業の方は。一定、企業の方も当然株主総会でこれだけやりますと。そこだけじゃないと思うんです、一定の幅はあるはずなんです。 そうすると、どこからどこまでが認められて、どこからどこまでが認められないかということは、実は企業にとっても大変なやはり一つの大きなものになるので、先ほどの政令のところと同じことかもしれませんけれども、ここは明確に是非していただきたいので聞きたいんですけれども、どの程度までが経営の悪化として認められるんですか。
○政府参考人(高科淳君) 細かい点は今後具体的に決めていくことになると思いますけれども、ただ、変更後のものも、基本的には、縮小して変更したとしても、それが全体として省エネになっているというものであればそれは認定してあげるということになるというのが基本的な考え方だと思います。
○大野元裕君 そうすると、済みません、この確実に実施される見込みがあるというのは、ちょっとでも省エネすればいいと、こういうことですね。
○国務大臣(世耕弘成君) この確実というのは、何かがちがちの計画を厳しく作ってこないと認定しないよということではないんです。どちらかというと、ちょっと余り大風呂敷広げたり、背伸びしないでくださいね、きちっとやれる計画を作ってくださいね、そうであれば認定をしますよということなんです。 その後においても、いろんな事情変更があれば、それが省エネにつながっている限りは認定を続けるという姿勢。極めて我々は柔軟に対応していきたい、できる限りいろんな省エネの取組に多くの人に参加をしてもらいたいという思いでこの仕組みをつくっているわけであります。
○大野元裕君 いや、よく分からないんです。 というのは、今のお話、単体では分かるんです。しかしながら、実はその後の四十七条の三項に行くと、今度はこれに従って連携省エネルギー措置を行っていないときは取消しになっちゃうんですね。行っていないというのはどういうことなのか。つまり、さっき言った、ちょっとでも省エネしていれば行ったことになるのか。さっき言ったように、予測可能性を明確にしてあげないと企業はやっぱりかわいそうですから、どこからどこまでだったら変更ができて、どこからだったら取消しになって、どこだったら措置をしたことになるのかは明確に、少なくとも立法者の意思としてここで示してください。
○政府参考人(高科淳君) 今、三項のその行っていないというのは、例えば設備統合によって省エネを連携して図ろうというときに、その後、何らかの事情においてその設備の統合をしなかったというケースは行っていないということになるんだと思います。 連携省エネ計画の中で、例えばA社とB社がそれぞれの設備を統合して全体として省エネを図りましょうというときに、そういう計画を出しましたという後に、何らかの事情で結局その設備の統合をしなかったという場合には行っていないということに該当すると考えています。
○大野元裕君 済みません、この話、もう一個だけ聞きますけど、さっき言った、バス会社A、Bという話聞きましたけれども、そうすると、そこで、省令で定められる、政令で定められるような、それぞれの個別の、統合している統括事業者の中での、あるいは統括旅客事業者の中でのそれぞれの個々の事業者が政令で定めるものを満たさないものはやっていないときになるんですか。
○政府参考人(高科淳君) 統括事業者制度と今のこの連携計画とは別の制度ですので、統括事業制度というのは、親会社がいて、その子会社を一体的に管理するときに全体としてマネージすればいいと。連携計画というのは、二社なり三社なりが具体的に個別のプロジェクトの計画を出して、それを認定したときに案分できるという制度でございます。
○大野元裕君 要するに、連鎖化事業者の場合には、さっき言った、抜けているわけですから、十八条一項でここには適用されないと、そういうことでよろしいですね。
○政府参考人(高科淳君) 連鎖化事業者も、その連鎖化の中で、個別にその中の加盟者と加盟者とか、あるいはその親と加盟者が何か個別のプロジェクトで一緒にやって、そこの部分の省エネ高めますよという計画をお出しいただけるのであれば、それもその認定の評価の対象になるということでございます。
○大野元裕君 でも、個別はさっきならないと言っていましたね、連鎖化事業者の場合には、個別のところは要するに法では定められていないと、こういう話でしたよね。
○政府参考人(高科淳君) 連鎖化事業者について、個別で定められて、連鎖化事業者の場合には、その加盟者も一定の規模以上になった場合には個別に報告の義務を負いますので、そこの報告の義務を負うときに連携した取組があればそこについて加算されるということにはなります。
○大野元裕君 大体私も分かった気がしますけれども、実はこれ、本当、何時間読んでも分からないんです。恐らく、その事業者にとってもなかなか難しい話だろうと思っているので、是非、この委員会、私の質疑の中でも何度も明確に明確にという話をさせていただきました。特に、事業者にとって予見可能性を含めて明確にという話をさせていただきました。ここはすごく、まあ私の頭が悪いのかもしれませんけれども、分かりにくいところがとても多いので、是非その辺りについては明確にやっていかないと、せっかく効果が上がるものが効果が上がらないとかということになりかねないので、是非そこはお願いしたいと思っています。 多分もう一問できると思うんですけど、もう一問御質問させていただきたいと思います。 本法は、先ほど滝波先生も取り上げていらっしゃったと思いますけれども、ネットの小売事業者の話も出てきました。このネット小売、どんどん広がっています。省エネについても規定をしています。ネットの小売事業者というのは本当に今、日進月歩で、我々が考え付かなかったような、そういった制度を導入しようとしているところもあります。 例えば、ネット小売事業者の中には、注文を受けて、通常はその商品を持っている倉庫、センターなどから顧客に配送をする、これが我々が考えている配送を含めた流通業者の形態であります。ところが、これを超越するような配送方法を検討している業者もいると聞いています。 例えば、アマゾンが発表を既にしていますけれども、アンティシペイトリー・シッピング、予測流通とでも言うんでしょうか、そういった制度を考えているようです。それを読んでみると、この流通方式は特許申請したらしいんですけれども、ユーザーさんが購入履歴、例えば極端な話、毎月米を十日に買いますと、例えばですね、そうすると、それをもう絞り込んでおいて、もうこれは例えばトラックに載せちゃう、それでもう出しちゃう。で、ユーザーさんが商品にアマゾンのサイト上で接触する動作をした瞬間にゴーなんです。つまり、買うと言っていないのにもう既に物流が始まっている、こういう特許を出したんだそうです。 私、ちょっとよく細かいところ分かりませんけれども、要するに、近場の倉庫だとかトラックの中で待機状態にしておいて、倉庫が道路の上にある、こういう配送状態なんだそうです。もしも予想どおりユーザーの方が商品を購入をされたら即座に届ける、これが彼らの利点なんだそうです。あるいは、日常注文される頻度が高いものをもう車に積み込んじゃって、東京みたいな大都市だとぐるぐるぐるぐる回っている。要するに、コンビニが、車がもうずっと回っているようなものです。この辺でもう大体毎月みそは何本ぐらい出る、しょうゆは何本ぐらい出る、予想しちゃって、ぐるぐるぐるぐる回っていて、注文入った瞬間に三十分で来る、こういう流通形態であります。 これはとても便利だし画期的だと私は思いますけれども、他方で、そこではエネルギーを消費しながら走る倉庫みたいなもので、多分、その納品した業者も注文した人も荷主もいない中でぐるぐる回っている。こういったところの新業態は、便利なんだけど、しかしながら、省エネルギーの分野では多分余り想定されていなかった分野ではないかと私は個人的には思っているんですけれども、こういった制度、新しい制度に対応した省エネ措置ということも検討するべきではないかと思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 特にこのネット通販ではもういろんな形態が出てくると思います。今のアマゾンのビジネスモデルについても、私、発表直後から大変注目しています。ただ、なかなかまだ実現していないようですね。それぞれ、麹町四丁目なら四丁目に全部配送拠点を小さくても置かなきゃいけない。なかなかそれの確保が難しくてまだ実現をしていないということでありますが、いろんな業態が出てくれば、例えば、今御指摘のようなトラックが、アマゾンのトラックがうろうろするということであれば、これはもう貨物運送事業者そのものに当たるわけであります。また、それをアマゾンが委託して誰かにやらせるのであればアマゾンは荷主ということになるわけでありますから、今後いろんな業態が出てきて、そのときに合わせて省エネ法の規制体系の中で省エネ取組をしっかりと促してまいりたいというふうに思っております。
○大野元裕君 是非お願いしたいんですけど、今、委託事業者で運送だと。運送にまだ入っていない段階なんじゃないんですか。倉庫業と同じになるんじゃないんですか、そこは。
○国務大臣(世耕弘成君) ただ、済みません、私、そこは余り法解釈はできませんけれども、少なくとも、例えば麹町四丁目に配送センターがあって、そこへ江東区の配送センターから持ってくると。それがアマゾンの自社のトラックで持ってくるんであればこれはもう運送事業者そのものになるわけですし、第三者に委託するのであればこれは荷主ということになるんだろうというふうに思います。 その移動しているトラックが一体何に当たるかというのは、ちょっと私も今のところ解釈はできませんけれども。
○大野元裕君 まだ、済みません、二、三問やりたかったんですけれども、今日はこの法案についてしっかりと議論をさせていただきましたこと、改めて感謝をさせていただくとともに、大臣におかれましては、先ほど来何度も言っていますけれども、事業者にとって予見可能性が高くないと効果は上がらないというふうに思うので、せっかく法律上措置されたものが現実の問題としてどうなっていくかということを想定しながらお進めいただくことを最後にお願いを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中川雅治君が委員を辞任され、その補欠として中西哲君が選任されました。 ─────────────
○真山勇一君 立憲民主党・民友会の真山勇一です。どうぞよろしくお願いします。 今日は、まず、省エネ法改正案について何点か質問をさせていただいた後に、東京電力の今日は小早川智明社長においでいただきました。ありがとうございます。小早川社長には、その後、原発めぐる問題などについて伺わせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 まず、今回審議されている省エネ法ですけれども、これは一九七九年の石油ショックをきっかけに制定されたものであるということで、それまで、日本経済というのは高度経済成長ということと大量消費ということを言われていたわけですね。今後は省エネルギー、省エネを進めようという方向に転換することになったその法律であるというふうに解釈をしております。 それからもう三十九年たったわけですけれども、省エネ、本当にいろんな分野で進んできたと思います。成果も上がったと思います。省エネ社会と言ってもいいかなと私は感じています。やれることをやってきました。 現在の、じゃ状況はというと、安定成長と持続可能な社会という、これが大事な今状況になってきている。この中で省エネを進めていくわけですけれども、これまで大分いろんな分野でやってきたと思います。その成果が出ている。だから、資源エネルギー庁からいただいた書類を見ますと、このところ、省エネが現実的には横ばいか、又はあるいは物によっては悪化しているという統計もあるという資料をいただきました。でも、もうどこをやったらいいのかなと考えたって、やっぱり省エネは継続的にやっていくべき問題であるというふうに思っています。 私は、大きなものとしては、先ほども話に出ましたけれども、やっぱり省エネ住宅ですよね。住宅というのは、やっぱりヨーロッパ、アメリカの住宅と比べたら、日本はやっと二重サッシとか断熱材といっているけれども、まだ追い付かないし、何で追い付かないんでしょうね、本当にこれは思い切ってもっとこの建築基準変えるべきじゃないかと思っております。 それからあとは、交通渋滞ですね。これ、交通渋滞というのは、要するに輸送、トランスポーテーションというとても大きい、これかなりのエネルギーがまだ無駄というか、要するに省力化できるところがあるんじゃないか。 こういうものもやる必要はありますけれども、今回の省エネ法改正案、これ、私は自分勝手にこれはこつこつ型の省エネというふうに感じているわけです。やっぱり、いろいろ考えてみたらこういうところもできるねということを見出して省エネをやるということじゃないかというふうに思うんですね。 何点か質問したいんですけれども、これ仕組みはいいですけれども、先ほどの大野委員からの質問も出たので、そこの部分は省いて質問させていただきますけど、やっぱり共同連携でやる。これ、例えば親会社、子会社とかフランチャイズとかならば、仲間ですから一緒にやりましょう、やりましょう、いいですよというふうにいきますよね。でも、普通の企業同士、工場同士、違った、生まれも育ちも違う会社が一緒にやろうよといったときに、おう、じゃ、やりましょうって、そんなに簡単に連携とか協力がちょっとうまくいくのかな。確かに、机上ではうまくいきますね。だから、仕組みはいいし、今日も出ているお話は、うまくいったときの話は出ているんだけど、そのスタートする前の、どうやって、じゃ、会社同士が協力する、あるいは運送会社同士。 私は、まあ宅配なんかは比較的できるところじゃないかと思っているんですけれども、それにしたって、やっぱりどうやってその辺を一緒にするのか。だって、競争相手であることがあるわけですよ、企業なんていうのはね。ライバルですよ。企業秘密がありますよ。これ、省エネなんというのはそういう部分も多分あると思うんですね、企業秘密の部分が。それをある程度、何か相手に対して明らかにすることもせざるを得ない場合もあるかもしれない。どうやってこういう会社の連携とかその協力体制を取るのかという具体的な何か、私想像できないんですけれども、ちょっとその辺、大臣はどんなふうに考えていらっしゃいます。じゃ、どうぞ。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、同業種とかあるいはサプライチェーン上の異なる複数の事業者、こうした事業者が連携によってその省エネの取組を行う場合には、まず、やはりその当該事業者同士でエネルギー使用に係る情報の共有、これを行うことが非常に重要だと考えております。 その際、御指摘ありましたように、営業上の秘密とかございますけれども、やはり連携を行う法人の間で相互の秘密を保持する契約、これを締結していただくなどでその営業上の秘密を守るための取組、こういったことに留意しながら進めていただくことになるんだと考えてございます。
○真山勇一君 もちろん、それが多分必要になってくると思うんですが、そうなると、私は感じるのは、確かに、省エネルギーやろうということでは合意できても、じゃ、実際に進める段になったらいろんなやっぱりそういうことが出てくると思います。細かいところが、とても作業がきっと複雑だったり、それから書類をどうしようかとか、面倒くさいことがあると思うんです。それから、まとめてどうやって出すかとか、いろんな、結構これ、基本、原則、いいかもしれません、原則論としてはいいかもしれませんけど、細かいところの作業になると結構大変かなという気がして、これが何かやっぱりうまくいかないような気もするんですが。 こういう共同作業、共同省エネルギーという、何かこれまでもそういうのあったと思うんですが、それとはやっぱりかなり進化させた形だと思うんですが、私はその辺りがかえって、むしろ省エネを進めるために、担当者は複雑な書類を作ったり、もう年中相手の会社と打合せしなくちゃならない、エネルギーもう浪費するわけですよ。エネルギー使わないと省エネができないみたいなことが起きると思うんですけど、それはどういうふうに感じられます。
○政府参考人(高科淳君) その共同のエネルギー、これまでという点で申し上げますと、例えば、先ほどちょっと議論になりましたその連鎖化事業者という、これ、フランチャイズの本部と加盟店みたいなケースなんですけれども、そういったものについてはこれまでも事例がございまして、取組をやっていただいたと。 ただ、今回、連携省エネ計画みたいなものは、これは全く異なる事業者、ある意味、どんな事業者でもいいわけですけれども、事業者同士がマッチングした形で共同して省エネに取り組むという形でございますので、御指摘のように、その制度あるいはいろいろな手続が必要以上に煩雑にならないように留意しながら、今後の制度設計を進めてまいりたいと考えてございます。
○真山勇一君 制度設計を是非、シンプル・イズ・ザ・ベスト、本当に簡単じゃないと省エネにならないですよ、余計、今後、仕組みつくった挙げ句、かえって手続が面倒くさくなったり調整が手間取ったりすれば。だって、人間が打合せするということは、これかなりエネルギーロスですよ。一回で済む会議が三回か四回やらないと話が進まないとなったら、その間の時間とか、あるいは会社、社員雇っている会社にしたら本当に残業時間になっちゃったら困るわけでしょう。だから、その辺というのは、大臣、是非、これ先ほどもありましたけど、やっぱり柔軟にどうやって運用するかというのがこのシステムの勝負じゃないかなというふうに思うんですね。 いろんなことを打合せしてやっていくというのはいいんですけど、これはもう先ほど出ましたけど、省エネルギーセンター、私、本当にこの省エネルギーセンターというものについても、先ほども大臣の答弁ありましたけれども、是非これは分かりやすく制度運用、これやっていただきたいということをまずこれはもうお願いしておきます。 その中で出てきたエネルギー管理士なんですよね。私もこれホームページで、これは経産省のかな、ホームページ見たんですけれども、いや、これもエネルギー管理士という名前だけれども、分類上は四つあるんですね。エネルギー管理士なんだけど、その仕事、これは多分企業の、この説明によると、企業の規模とか年間のそのエネルギーどうやって消費しているかという基準で、エネルギー管理統括者、エネルギー管理企画推進者、エネルギー管理者、エネルギー管理員という四つ。これ、A、B、Cになっていますけれども、中身は四つになっているんですね。 これ、いずれもエネルギー管理士という資格があればできるようなことになっているんだったら、何でこんなに工場とか規模とか業務によって分けるということ、意味は分かるんですけれども、そんなこといったら、例えば看護師さんなんかでも、大学病院行っている看護師さんは何とか看護師、それから個人病院でやっている人は何とか看護員とか、そんな区別しても分かりにくい。だって、資格は一緒なんですから。 こんな辺りも何か私はもっとすっきりとやっていくということが必要じゃないか。これも細か過ぎてかえっていろんなそういう意味のロスがありそうな気がするんですね。これはどうでしょう。
○政府参考人(高科淳君) 今御指摘いただいた例えばエネルギー管理統括者というのは、これ企業の役員みたいな方なんですけれども、あと、エネルギー管理者というのは、指定された工場、特にエネルギー使用の多い製造業とか鉱業、電気供給業、ガス、熱とかですね、そういったところの現場管理をする方、ここがやはり一番重いということで、このエネルギー管理者についてはエネルギー管理士の資格を持っていないといけないと、そういう人でないとできないということになってございます。 それに対しまして、エネルギー管理企画推進者とかエネルギー管理員というところにつきましては、そういった管理統括者とか管理者を補佐する立場にあるような方とか、あるいはもうちょっとエネルギー使用のちょっと少ない工場の現場の管理ということで、ここの方につきましては必ずしも管理士の試験を通っていなくても、その講習を受けていればその職を務めることができるということで、一応そういう形で整理はさせていただいているところでございますけれども、確かに同じような単語がたくさん並んでいますので、ここは分かりやすく説明してまいりたいと思います。
○真山勇一君 これは、繰り返しになりますが、大臣、この辺りも整理していただいたらいかがかなというふうに思うんですよ。かえってこういうふうに分けているところは、そのたび、だってエネルギー管理士の資格持っていれば、やることは多少違っていたってエネルギー管理士がいればいいということにすればいいんであって、これ、要するに、上からこんないろんな、あなたのところは企画推進者、大きな責任者だから管理統括者を置かなくちゃいけないとか、それから小さいところだからエネルギー管理員でいいですよとかって、そんな区別しなくても、エネルギー管理士がいるかいないかということで、現場はやっぱりその方が分かりやすいと思うんですね。 こういう辺り、今回の改正をこれやるに当たって、やっぱりこういう辺りも是非省エネ化、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) やっぱりこのエネルギー管理士の試験が一番難しくて、エネルギー管理士に受かっていないと絶対なれないのがエネルギー管理者なんですね。このエネルギー管理者がやはり一番難しい。この一種指定工場の中でも、製造業、かねへんの鉱業、そして電気供給業、ガス供給業、熱供給業というところ、ここの資格が求められているわけであります。それ以外の工場とか、あと二種指定工場とか、あるいは全体的に統括管理する人はこの難しいエネルギー管理士に合格をする必要はなくて、いわゆる講習を受けてそれを修了していればその資格が持てるという形で、逆にこれは使ってもらいやすい形になっている。 このエネルギー管理士の試験はかなり難しいらしいです、私も問題見たことはないですけれども。これを全部に当てはめるとなると、ちょっと特に中小企業などにとっては過度の負担になるのではないかなというふうに考えていますから、その辺はうまく使い分けて機能しているのではないかというふうに考えています。
○真山勇一君 今の大臣の御説明だと、ちょっと僕、ここにある表とは少し違うんですよね。確かに、役員クラスの方はエネルギー管理士の資格の要らないエネルギー管理統括者になっているんですけど、あとの管理企画推進者、管理者、管理員というのは、エネルギー管理士又は管理講習修了者と。だから、管理士じゃないもう一つ下の、きっとあるんでしょうね、資格が。 そういうことだと、それだったら、エネルギー管理、何だ、准管理士とか、看護師と准看護師と同じように、それぐらい、つまり一般の人が聞いても、ああ、こういう人を置いているんですねというのが分かる仕組みの方がいいと思うんですよね。お役所と企業同士で分かるよりも、やっぱりこういうものは一般の人もはっきり分かるような、ああ、この企業がこういうことをやって一生懸命やっているんだというのを分かってもらうというのは大事だと思うんですよ。そう思いませんか。 それで、私、もう一つ質問したいんですけれども、これやって省エネの目標達したときに、何か特典ってありますか。メリットというのはあるんですか。これはあくまでも省エネ大事ですよ。それで、省エネマインドということを持っていることは大事ですよね。これはもう企業は絶対省エネやらなくちゃいけないし、消費者、私たちだって、一人一人が毎日電気小まめにスイッチ消したり何かして省エネしなくちゃと思っているわけです。ただ、それがあるけれども、じゃ、やって目標達したから、はいはい、じゃ、また来年頑張ってくださいみたいなことで何かモチベーションが企業に持てるのかな。難しいところはもう嫌だとそれこそさじ投げちゃいますよ。その辺というのはどういうふうに考えていらっしゃいます。
○国務大臣(世耕弘成君) この省エネの取組というのは、国としては企業にしっかり取り組んでもらうために、一つは省エネ法による規制、ルール作り、そしてもう一つは補助金などによる支援策の両面でやってきていますが、一方で、もう今、省エネにやっぱり取り組むというのは企業の社会的責任にもなっています。それをしっかり果たしている企業をやはりしっかりと称賛をしていくというか、たたえるということも非常に重要だというふうに思っています。 平成二十八年度からは、省エネ法の特定事業者を対象にして、この事業者の省エネ取組の状況に応じてS、A、B、Cの四クラスに分類する事業者クラス分け評価制度というのを導入をしていまして、Sクラスの事業者については、これはホームページで名前を載せて称賛をするということを、称揚するということをさせていただいていますし、また、Bクラスの事業者については逆に注意文書を送らせていただくなどの対応を行ってきているところであります。今年度からは、このSクラスを複数年度にわたって維持をしている事業者に対しては省エネ投資減税の対象にするなど、税の面でも事業者のインセンティブを高める工夫を講じてきています。 また、たたえるという意味では、平成二年に始まった省エネ大賞というのがありまして、その中で経済産業大臣賞などを設けて、省エネを推進している事業者及び省エネ性に優れた製品を開発した事業者を全国から選定をして表彰をさせていただいているところであります。やはり省エネに取り組んでよかったと、世間から見てあの企業は省エネに取り組んでいる立派な企業だという印象をしっかり持ってもらえるような施策も取ってまいりたいと思っています。
○真山勇一君 頑張った企業にはそれなりのやっぱり御褒美というか、それなりのものを、是非そういうことをやっていただきたい。 電気製品なんかは簡単ですよね、やっぱり消費者がすぐ見て分かるから。ああ、この冷蔵庫は電気消費量が何%で優良電気製品みたいなことで、何かそういうふうな消費者にも分かるようなものをやっていただくと、つまり、やっぱり本当に全体が省エネということに取り組もうという意欲が、言われてやるんじゃなくて、これはあくまでもやっぱり自分からやるということがすごく大事だと思うんで、この省エネ法でも、言われたから、じゃ、やってみましょうじゃなくて、やはり企業が自主的にやっていくということがとても大事だと思うし、その自主的にやったものに対して、いや、よくやってくれましたねという、そういう気持ちがあった方がやはりこれからの省エネというのは進むのではないかというような気がしております。 是非大臣、この辺り、繰り返しになりますけれども、本当に、仕組みをつくったけれども、かえってそれが複雑になったり面倒くさくなっちゃったり手続が複雑になるというんじゃ、やっぱりやる方も面倒くさいですよ。エネルギー掛かりますよ。だから、もう本当に省エネというのは、本当にいろんな意味で省エネってできると思いますので、是非考えていただきたいと思います。 私なんかは、大臣が盛んにおっしゃっているコネクテッドインダストリーという、これ本当にこれから必要だと思って、そういう意味でいえば、まだまだこういうこつこつ型もできるのがあるなと。例えば、郵便局と配送業者と宅配業者とコンビニがくっつけば、もしかするともっと新しいイノベーションができるかもしれないとか、この辺り、きっともう大臣は考えておられるかもしれませんけど、そういうものがあると思うので、省エネというのはやっぱりやって、ある程度やったことが目に見えるという形、これが大事だと思うので、是非そういう努力を監督官庁としてやっていただきたいということをお願いさせていただきます。 では次に、今日はありがとうございます。東京電力の小早川智明社長、おいでいただきました。もうそろそろ多分株主総会じゃないかと思うので、本当に忙しい時期においでいただきまして、ありがとうございます。 私、廣瀬元社長とは、原子力特別委員会とかそういうところで何回か質問をさせていただいたんですけれども、社長が交代いたしまして小早川社長になってからは、質疑をお願いするのは今回初めてということです。どうぞよろしくお願いします。 聞くところによりますと、久々の理系出身の社長というふうに伺いました。異例というんですかね、東京電力で理系の人というのは本当に珍しいというのは私の方もちょっと驚くくらいだったんですけれども、これ、逆に考えると、やっぱり今非常に福島第一原発の廃炉というのが困難が予想されていますね。そういう廃炉事業などを見据えた人事なのかな、そういうことなのかなという気もしておりますけれども、いずれにしても、やっぱり新しい社長就任されて、改めて伺いたいのは、福島第一原発に対する現状の認識と、それから原発の今後というものについてどんなふうに考えておられるか、お聞かせください。
○参考人(小早川智明君) 東京電力ホールディングスの小早川でございます。本日はよろしくお願いいたします。 福島第一原子力発電所の事故以来、これまで、廃炉作業に多大なる御協力、御尽力をいただいております国、地元を始め関係者、関係する多くの皆様にまずは改めて感謝申し上げます。 廃炉を始めといたしました福島への責任を果たすことは当社の原点であり、また廃炉を安全かつ安定的に進めていくことが地元の復興や御帰還にもつながるものと考えております。廃炉作業は三十年から四十年と長い期間掛かると言われておりますが、当社といたしましては、中長期ロードマップに基づき、また引き続き国内外の英知を集め、国、地元を始め多くの関係者の皆様の御協力をいただきながら、主体的に取り組み、責任を果たしてまいりたいと考えております。
○真山勇一君 もう一つ、今の原発の全体の現状についてはどういうふうに社長、考えておられますか。
○参考人(小早川智明君) 事故を起こした当事者といたしまして、やはり事故の教訓、反省に基づき、しっかりと安全対策に取り組んでいく責任があると考えております。 これは、私どもだけでなく、原子力設置事業者一同がそういうような気持ちに立ち、しっかりと取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えております。
○真山勇一君 ありがとうございました。 やはり事故を起こした責任、これは大変重いものがあると思います。 社長の任務はこれから、これからがいよいよ本格的に始まるというふうに思っておりますので、是非その辺をしっかりと踏まえてこれからもやっていただきたいというふうに思います。 少し具体的な、いろいろ質問させていただきたいと思うんですが、社長なので余り細かいことはちょっと別にして、やはり幾つか今抱えている福島第一原発の問題点、伺っていきたいというふうに思います。 最大の課題は、やっぱり今社長もおっしゃったように、何といっても廃炉、福島第一原発の廃炉ということだと思うんです。私は、それと同時にもう一つ、汚染水処理の問題があるというふうに思っております。この二つがやっぱり大きな福島第一原発の抱えている問題で、廃炉については、今社長がおっしゃったように、もうとてつもない年月が掛かるわけですけれども、この汚染水処理というのはもう待ったなしになっているんですね、実は。 伺ったら、ドラム缶というかタンクがあるんですが、ドラム缶型のタンク、もうどんどんいっぱいになってきて、もう余り余裕がない、敷地も飽和状態になってきている、もう今百万トンがいっぱいになっていて、準備できているのが百三十七万トン分だというので、あともう余裕は三十七万トン分しかない。 これ問題なのは、この汚染水が、汚染水というか、汚染水を作るもとというのは建屋に流れ込んでいる地下水なんですが、この地下水が遮断できていない、どんどんどんどん汚染水が今も増えているということなんです。止まっていないんですね。完全に遮蔽ができていない。完全に遮蔽ができていないということで、問題は、凍土壁のこともありますし、それからもう一つはその汚染水の浄化装置の問題もありますが、まず、その凍土壁のことでお伺いしたいんです。 これ、建屋に流れ込む地下水を遮断するという名目で、これ要するに、これまでなかったような大掛かりな事業だというふうに言われておりました。あの四基の原発の建屋の周り、あの周りが二キロあるそうですね。幅二メートルにわたって、深さそして三十メートルの凍土壁、つまり土を凍らせる、巨大な冷凍庫を造ろうというわけですね。それであの四つの原子炉の建屋を囲ってしまって流れ込む地下水を防ごうということなんですけど、これやっぱり結果的に大変な事業で、本当にうまくいくのかいという心配もありましたけれども、何とか凍ってきている。でも、やっぱり大まかに言って、全体の半分しかブロックができていない、まだ今でもやっぱり水が流れ込んできて増えている。 ですから、やはりその汚染水が増えているということなんですが、やっぱり完全に汚染水を止めることができなかったということについては、社長はどういうふうに考えておられますか。
○参考人(小早川智明君) ただいま先生から御説明ございましたとおり、凍土壁につきましては、二〇一四年六月に工事着工し、二〇一五年四月より試験運転で凍結開始して以降、段階的に凍結を始め、昨年八月に最後の未凍結箇所の凍結を開始いたしました。 汚染水の発生防止策としましては、凍土壁以外に、地下水バイパスの稼働であるとかサブドレーンの増強、フェーシング等の重層的な汚染水対策を講じた結果、汚染水発生量は、渇水期における評価ではあるものの、閉合前一日当たり五百二十立米であったものが、閉合後は一日当たり百四十立米と、四分の一程度まで低減しております。 これまで国を始め技術開発いただいた企業の皆様や多方面から御協力いただいた関係者の皆様に、この場をお借りして感謝申し上げます。 汚染水対策はたゆまなく進めていくものであることから、今後も汚染水発生量を低減させるため、引き続き雨水対策などにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○真山勇一君 ですから、スタートのときに比べると、いろいろな附帯の工事とか、やらなければいけないことが追加になりましたよね。大体、総工費、あの当時四百億という数字を私伺っていたんですが、いろんなそういう追加の工事や何かやって、これ今、この凍土壁、大体どのぐらい掛かったんでしょうか。
○参考人(小早川智明君) 実際に、この凍土壁につきましては、予算ベースでございますが、国の補助金額が三百四十五億円と伺っております。
○真山勇一君 国の補助金以外にも、少しもうそれを上回る額が支出されているんじゃないかと思うんですが、ちょっとそういう細かい数字のことで、凍土壁のことをお伺いするというふうに質問を出させていただいたんですけど、その数字までは伺うというふうに書いてはいなかったんですが、この金額でやれてきているものなんですか、それともやっぱりもっと掛かっているものなんですか。その辺は社長としてどういうふうに捉えているか。
○参考人(小早川智明君) これは、実はこの凍土壁、汚染水対策だけでなく、福島第一の廃炉作業全体、昨年度の実績でございますが、約一千六百億円程度の費用が掛かっております。当社は、現在、社内の生産性向上によるコスト削減など努めるなどして、廃炉作業の費用捻出に取り組んでいるところでございます。
○真山勇一君 凍土壁は、私、先ほど巨大な冷凍庫と申し上げましたけれども、これ、土を冷凍状態に保っておくためには莫大な電気をやっぱり使っているわけですよね。それをずっと使いながらこれやっているわけで、やっぱりそれはそれで大変な費用も発生しているのではないかというふうに思っております。やっぱりこれが地下水の流入を防ぐうまい手段になってもらいたいなと、これは本当に思っていることなんです。 次に、もう一つの問題点である汚染水の方に行きたいんですが、この汚染水の方も問題、私多いと思うんですよね。 あの浄化装置、ALPSと呼ばれています。これは英語の文字の頭文字を取ってALPS、別にヨーロッパのアルプスとは関係なくて、その頭文字をALPSというんですが、これは私も、事故の後、福島第一原発の現地にも行ったときにも故障して止まっていました。多分五基あったうちの何か一基か二基が止まっていたような説明を受けたのを覚えているんです。最近もまた水漏れしたという記事を見ました。 もう長いこと水漏れ、割と水漏れはもう日常茶飯事みたいな感じで、こういう中で放射能の高濃度汚染水を処理するところですね。これ、処理して、そしてタンクに貯蔵しているんですけど、そのタンクがもういっぱいになってきてしまっているということで、この処理について、やっぱり増えてしまうんですからもうパンクしそうになっている、どうしたらいいのか。 この高濃度汚染水、プルトニウムとかストロンチウムなど六十三種類の放射性物質のうちの六十二種類は排出基準以下にできているんですけれども、トリチウムだけは駄目だと、どうしても取り除けないと。ただ、トリチウムというのは健康への影響が少ないというふうに言われているわけですね。でも、このトリチウムが取り除けないということで、そのタンク、どんどんどんどん増加して、敷地にもう満杯になってしまう感じに、今、敷地にいっぱいになるという、そういう状況になってきているわけですね。 その中で、このトリチウムを含んだ汚染水、もう増えてどうしようもないから海へ放出するという案が少し前からでも出てきているわけですけれども、この海へ放出するという案について、これはどんなふうに検討されているか。これ大臣からですか。じゃ、大臣から、済みません。
○国務大臣(世耕弘成君) いわゆるALPSで行われた処理水の処分方法については、これは風評被害などの社会的観点も含めた総合的な議論が必要だと思っています。技術的、科学的な観点だけではなくて、やはり風評という社会的観点の議論も必要だと思っておりまして、今、汚染水処理対策委員会の下に設置をした小委員会において、この風評被害に関する専門家や福島県などの地元の意見を今丁寧に伺っているという段階であります。 これまで小委員会を八回開会をいたしました。風評被害のメカニズムですとか、あるいは福島県における今の実態を専門家やあるいは当事者の皆さんから直接お聞きするとともに、社会的影響の考え方について議論を深めてきているところであります。 いずれにしても、この議論をしっかり待って考えていかなければいけないことだというふうに思っております。
○真山勇一君 今御指摘があったように、私もそう思うんです。トリチウムというのはそんなに影響がないから海へというのも、考え方はあると思うんですけど、やっぱりそれは本当に風評被害につながると思うんですね。もう本当に直ちに風評になりますよね、やっぱり。 だから、せっかくこれまで地元や、それからもちろん関係省庁なんかもその風評というのは大変だということを考えて、これを何とかそういうことにならないようにということになっているんですけど、やっぱりこれ、海へ放出するというのはかなり決断が必要なのかな、本当に放出していいのかどうか。 ただ、聞くところによりますと、原発は、日本は五十基近くありますよね。普通に運転していたとき、今再稼働しているのは幾つかに限られていますが、これも大臣にお伺いしたいんですが、普通の原発でやっぱり汚染水というのはあるわけですよね。汚染水というか、その放射能の濃度はともかく、汚染された水があると。そして、それを海へ放出しているわけですけれども、薄めて放出していることは普通にやっているというふうなことを説明受けたんですが、そういうことでよろしいんですか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、日本の原発だけではなくて、世界中、このトリチウム水は何らかの形で処理をされている、放出をされているということです。 ただ、だからといってすぐできるという話ではなくて、やはり社会的インパクト、福島の皆さんの思い、そういったこともよく考えて最終的に判断をしていかなければいけないというふうに思っております。
○真山勇一君 やっぱり、世界各地の原発、海岸のそばにある原発、そういうようなシステムになっているんでしょうけれども、第一原発の事故、原発が事故を起こしたという日本だからこそ、やっぱりその辺は、だから、どこでもやっているからいいだろうというわけにはやっぱりいかない部分というのはある、慎重にやらなければいけないところがあるというふうに思います。 小早川社長、ちょっと話は戻りますけれども、もうとにかくタンクいっぱいになっちゃうわけですけれども、この辺、社長として、あと、伺うところによると、三十七万トンぐらいしか余裕がないんだけれども、その辺りというのはどうしようと思っていらっしゃいますか。何か考えというのは、それこそ理系として何か考えていることってございますか。
○参考人(小早川智明君) 先ほど御説明しましたとおり、まず、汚染水の発生量を減らす。今一部フランジタンクも残っておりますが、しっかりと漏えいしない溶接タンクに切り替えて、しっかりと量を確保していくということと同時に、先ほど世耕大臣からも御説明がありましたが、このトリチウムを含む処理水の扱いにつきましては、やはり科学的かつ技術的な側面のみならず、社会的な安心や福島の復興推進に十分配慮する必要があると考えております。 今後の扱いにつきましては、まず、事故の当事者である当社の立場、若しくは風評への影響を踏まえますと、当社が一方的に判断することは適切ではなく、丁寧かつ慎重な判断のプロセスが重要だと考えております。今後、処理水の扱いにつきましては、先ほども大臣からお話がありましたとおり、国の小委員会の議論を踏まえて、大きな方向性が今後提示されるものと認識しております。当社は、それらを踏まえ、地元の皆様を始め広く御意見をお伺いしつつ、丁寧なプロセスを踏みながら適切に対応してまいりたいと考えております。
○真山勇一君 汚染水の問題でもう一つ伺いたいんですけれども、安倍総理が、二〇一三年の九月、IOC総会、国際オリンピック委員会の総会の席で発言した言葉があります。汚染水は完全にブロックされている、アンダーコントロールにあるというような言葉を使って説明。これが結構決定打になったと思うんですが、東京五輪が決まったと。まあこれだけじゃないですけれどもね。 これ、やっぱり原発大丈夫なんだよというのは、世界が不安感を持っていたものを、これ大丈夫です、アンダーコントロールですということで決まったとも言われておりますけれども、小早川社長は、現在の福島第一原発の、先ほどずっと話ししてきました汚染水のこういう状況を見ていて、コントロールされているという認識をお持ちでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは総理の発言に関わることですから、私の方からお答えさせていただきたい。 まさにブエノスアイレスでのこのIOCでのスピーチは、私、当時官房副長官として目の前で聞いておりました。準備にも少し携わったわけでありますが、あのときの趣旨は、汚染水の影響は福島第一原発の港湾内に完全にブロックをされている、だから状況はコントロールされているという説明を総理はスピーチの中で行ったわけであります。 現状、福島第一原発の港湾内の水は、潮の満ち引きの影響などによって当然港湾外の水と一定の入れ替わりはあるわけですけれども、従来から公表していますように、福島第一原発の港湾の外の放射線物質の濃度は法令で定める告示濃度限度に比べてはるかに低いという状況が今も続いているわけであります。また、IAEAからも、周辺海域や外洋では放射性物質濃度は上昇しておらず、WHO、世界保健機関の飲料水ガイドラインの範囲内にあり、公衆の安全は確保されているという評価をいただいているところであります。ということで、現在においても状況はコントロールされているという認識には変わりはありません。 一方、先ほどからお話しになっているALPSなどで処理した水の処分方法については、これは、風評被害など社会的観点も含めて総合的に議論をして考えていかなければいけないだろうというふうに思っております。
○真山勇一君 確認になりますけれども、今の世耕大臣のお話ですと、原発の中ということに限定をしており、それでコントロールされている、されているんだということでよろしいわけだと思うんですが、それでよろしいんですよね。 また小早川社長の方に戻っちゃうんですけれども、当時は東電はちょっとこの辺の認識が違ったような気がするんですが、その辺り、多分、小早川社長もその辺りのときはどこか関連したところにいらっしゃったかどうかは分かりませんが、この辺の認識が違ったような気もするんですけど、その辺りは社長はどんなふうに思っていらっしゃいますか。
○参考人(小早川智明君) 先ほど先生から多核種除去設備についての水の漏えい等についての御指摘もございましたが、これは、水の滴下、にじみ、実際には機械のトラブルなどもございますが、いずれも漏えい時の汚染拡大防止策を、しっかりと堰をつくって、その堰の中にためるなどして環境には放出しないような対策を講じながら、安全かつ安定的に進めているところでございます。 環境への影響は最大限配慮しながら、当時も今も作業を進めているというふうに私は認識しております。
○真山勇一君 やっぱりこの汚染水を防ぐために、このほかに、何かスクリーンを海中に張っているという話も聞いています。いろいろできる限りの対策というのは取りながらやっているというふうに思うんですが、やはりこれは何としても汚染水の増えるのを止めないと、これ状況は本当にかなり大変なことになるんではないかというふうに思います。 私が現地に行って説明を受けた限りでも、もうどうしようかと思っているみたいな、現場の方はそういうふうなことをおっしゃっていましたので、やっぱりこれはどう処理していくかということは、是非これから大きな課題で考えておいていただきたいというふうに思います。 それから次は、原子炉、廃炉の方の話をちょっとお伺いしたいんですが、お配りしております一枚の、福島第一原子力発電所一―四号機の現状についてというのを見ていただきたいんですが、これは、資源エネルギー庁からいただいた福島第一原発の四つの原子炉の現状、こんなふうになっている、そしてどんなことが今行われているということが書いてありますね。 これ、いずれにしても、図でこうやって説明いただいていますけれども、今もって見えない、全く私たちには見えないところでやっている作業、廃炉ということなので、大変、どうなっているのかというのはよく分からない。現状がよくつかみ切れないという部分もありますし、それから、もう大変危険な作業であるし、難しい作業であるということだと思うんですね。 このいただいた資料によりますと、四号機はもういわゆる燃料溶融というのをしておりませんので比較的容易に作業ができるということで、もう燃料プールからの燃料体の取り出しは終わっているし、もちろん、溶融して、溶けて下へ燃料が落ちているということもないということなので、やはり廃炉の問題はこの一、二、三号機になるだろうというふうに思うんですね。 この一、二、三については、やはりその溶けた燃料、燃料デブリというのがこの格納容器の底にたまっているというふうに言われているんですけれども、この状態も結局どうなっているのか分からない。メルトダウンがあったのか、あったとしたらどんな状態になっているのか、どんな規模なのかというようなことですが、これやはり社長としては、この廃炉、これは本当に難しい作業が待っていると言われているんですけれども、この辺りの廃炉に取りかかる決意というか、その辺を聞かせていただきたいと思います。
○参考人(小早川智明君) 震災以降しばらく混乱した作業状況が続いておりましたが、これまでの取組により廃炉作業は進捗しており、火事場のような環境から、着実に安定した作業環境の実現に向かっているところでございます。労働環境につきましては、敷地内の線量低減を進め、全面マスクを必要としないエリアや一般作業服での作業可能エリアを敷地面積の約九六%まで拡大されるなどにより、改善してきております。 今先生から御指摘ありましたいわゆる溶融燃料、燃料デブリの取り出し方法の確定と、それから取り出し開始に向け現在各号機で原子炉格納容器内部の調査を進めており、現状の把握に努めているところでございます。二〇一八年一月、本年一月に実施した二号機の格納容器内部調査では、燃料集合体の一部がペデスタルの底部に落下しており、その周辺に燃料デブリと推定される堆積物が確認されております。 燃料デブリの取り出しにつきましては、二〇一九年度に初号機の燃料取り出し方法を確定し、二〇二一年内に初号機の燃料デブリ取り出しを開始する予定でございます。取り出しに当たりましては、環境へのリスクを最小化するとともに、作業員の被曝低減に対して最大限の配慮を行いつつ、技術開発に取り組んでまいる所存でございます。 また、ちょっと少し付け加えますが、使用済燃料プールの取り出しにつきましては、先ほど先生からお話ありました四号機につきましては既に完了しております。一から三号機につきましては、周辺環境、それから作業員に対する安全上のリスクが増加しないように放射性物質の飛散防止策や線量低減策を徹底し、慎重に作業を進めております。特に三号機につきましては、既に燃料取り出し用のカバー、燃料取扱設備等の設置を完了しており、燃料取り出しに向け準備を進めているところでございます。 このように、発電所全体のリスク低減に向け、優先順位を決めて計画的に廃炉作業に取り組んでまいります。廃炉作業終了まで三十年から四十年という前例のない取組が続きますが、これまでの取組で得られた知見や経験を今後の工程に反映させながら、様々な課題を克服し、安全かつ着実に廃炉を進めてまいる所存でございます。
○真山勇一君 本当に長期に及ぶものでありますし、私は、東京電力は折に触れて、例えばロボットなんかを使って、この圧力容器の中ですね、中の様子なんかを発表していますね。あれはいいことだと思うんです。やはりああいうことを公表して、隠さずにやって、そしてどこまで進んでいるのか、それから、どこが安全だけど、どういうところが非常に難しいか、危険か、そういうことをきちっと分析しながら、やはり風評被害とはまた別な原発の廃炉のやっぱり現状、危険なものがあるのは当然なので、そういうものを隠さずにやはり発表していくということは、これは是非必要なことで、これはやりながらやっていっていただきたいというふうに思います。 ただ、その金額、どのぐらい掛かるかという、今は本当に推量の段階でしかないと思うんですけれども、先ほどの凍土壁の問題もありましたけれども、やっぱりお金かなり掛かっています。そして、この廃炉には、一説によると八兆円掛かるというふうにも言われているわけですね。私やっぱり心配するのは、これだけ原発が事故を起こしてその処理をしなくちゃならない、膨大なお金が掛かると。やっぱりお金が掛かれば、企業ですから、それはどうするか。何とか処理しなくちゃいけない。 だから、そうなると東京電力としては、やっぱり電気を売っているわけですから電気料金に反映せざるを得ない。消費者に対して電気料金の負担をしてもらうということにもなりかねないなという心配があるんですが、社長のその辺のお考え、もちろんこれ、単純に値上げするというのはやっぱり経済産業省の許可とかいろいろ必要なことは分かりますが、社長としては、この膨大なお金がやっぱり消費者に影響が及ぼすようなことがあるという懸念、これについてどういうふうに考えておりますか。
○参考人(小早川智明君) 当社は、福島の廃炉、それから賠償、除染に関わる膨大な費用をしっかりと負担するということで、新々総合特別事業計画、これは、福島への責任を全うすると同時に、そこの費用をしっかりと事業活動で捻出していくということを経営のミッションとしております。特に、電気料金は既に自由化となっております。全国販売若しくはガス事業への参入などにより、お客様に選ばれるように事業領域をしっかりとサービスも含めて拡大していくとともに、現在、社内ではトヨタ式カイゼンによるコスト削減などに努めるなどして、廃炉作業の費用の捻出に取り組んでいるところでございます。 お客様の方に御負担を掛けないように、しっかりと事業で廃炉に必要な費用は捻出してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○真山勇一君 その心意気はいいと私は思うんですけど、やっぱり肝腎な金額が大きいので、社内の合理化とか節約でというのは、もちろん大切なことだと思うんです、でも、なかなか大変だと思います。例えがちょっと変になるかもしれませんが、ロールスロイスを買うのに、ペットボトル一生懸命売ってそのお金でロールスロイス買おうかなといって、これはもう大変なことだと。むしろそんなことが実現できるかどうかという感じもあるんですけれども、でも、やっぱりその認識はきちっと持ってやっていただきたいと思います。 大臣は、国民が万一負担しなくちゃいけないということだってあるわけですが、それについてはどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、東京電力は、もうまさに今独占企業ではなくて競争していますので、そう簡単に値上げはできないわけであります。これは去年の通常国会で大分御議論をいただきました、東電改革も含めてですね。資金としてはやはり二十一兆円ぐらい、全て含めるとですね、廃炉・汚染水対策から賠償、除染、全部含めて必要ということになっているんですが、これを、いわゆるユーザーに極力負担を掛けることなく、東電改革を行うことによってしっかりとこの資金の手当てをしていくということが非常に重要だと思っていますし、そういう意味で、東電も経営陣を一新していただいて、理系の小早川社長の下で改革に今鋭意取り組んでいただいているという状況であります。 あくまでも一般消費者に負担を掛けないということが非常に重要なポイントだと思いますし、簡単にそれを今電気料金に転嫁したら東京電力はお客さんを失ってしまうという厳しい状況の中での改革だということは御理解いただきたいと思います。
○真山勇一君 東京電力、本当に厳しい状況、そういうときに社長という重責担われることは本当に大変だと思うんですけれども、やっぱりそれはやらなければいけないことだというふうに思っております。 最近、テレビのコマーシャル、私、コマーシャル好きなので結構見ているんですけど、テレビの番組の方は余り見ないんですが、コマーシャルが好きなんです。コマーシャルで面白いのがありました。新電力の、あるガス会社だと思うんですね、まとめるとお得というのをやっています。 やっぱり本当に電力業界を取り巻く環境というのは厳しくなってきておりますし、私、前回の委員会のときにも取り上げたんですが、これまでの電力会社の中で、やはり新電力がかなり増えてきているわけですよね。何でかというと、新電力が多少これまでの電力会社より電気料金が安いということを売り物にしている。それが今、状況としてはだんだん少し難しい状況にはなっているかもしれませんが、そういうことで、新電力が今非常に普及していると。 そういう中で、今おっしゃったように、そんなに簡単に料金を上げたら、それこそ、じゃ、もうやめて安い新電力に行くぞということになっちゃいますし、やっぱりそれはいろいろなことを慎重に考えてやっていかなくちゃいけないことだというふうに思っています。 今日はこの省エネ法の審議だったわけですけれども、その省エネ、また省エネというところに戻るんですが、理念に戻るんですけど、やはり原発って省エネだろうかって私思うんですよ。廃炉にだってこんなにお金掛かる、八兆円。まだ分からないです、もっと掛かるかもしれない。全体で言ったら二十一兆円とも言われているんでしょう、大臣、そうですよね。そうですよね、二十一兆円ですよね。天文学的な数字ですよね。 それから、今あったように、汚染水だって、やっているからそのうち海水にという、私はこれはもうとんでもないことだと思いますし、それから、何よりも使用済核燃料が処理できないという状況、これ省エネって果たして呼べるんでしょうか。 私は、原発は省エネとは全く違った別物じゃないかという思いがしているんですけれども、これを最後にちょっと大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 原発が省エネかどうかというのに、ちょっと直接原発と省エネというのはなかなか比較が難しいわけでありますが、そもそもこの省エネ、何のために取り組んでいるかというと、やはり化石燃料の使用を減らすことによってCO2の発生量を抑えるということ、そして、日本の一つの問題としては、やはりエネルギーの自給率を高めるということだというふうに思っていまして、原発はCO2を出さないわけであります。また、ウランを一回入れればずっと回り続けるという特性がありますから、そういう意味ではエネルギーの自給率も高めるということになるわけであります。 それと加えて、お金が高いのか安いのか。 確かに、一番最初に、今イニシャルコストは安全対策も含めて非常に高くなっています。また、バックエンドの費用も金額だけ聞くとびっくりするような金額になっているわけですが、発電に掛かるコストで一番掛かるのはやっぱりランニングコストでありまして、これはやはりランニングコストを含めると、火力発電はやはりLNGとか石炭とか石油を継ぎ足し続けなければいけませんが、原発はウランを一度入れればそれで一定程度回り続けるという特性があって、ランニングコストはやはり原発が非常に安い。 そして、それが結構、出力は非常に大きくて、そして四十年から六十年動き続けるということになりますと、そのランニングコストもトータルして、そしてイニシャルコストとバックエンド費用も足して割ると、キロワットアワー当たりのコストは、これ、よく私もこの答弁をすると必ずツイッターとかでは世耕は計算できないのかと書かれるんですが、どう計算してもやっぱり原発が一番安いということになるわけであります。 エネルギーの自給率を高め、CO2の発生を抑え、そしてキロワットアワー当たりのコストは安いというのが原発だということは現実だというふうに思っております。
○真山勇一君 世耕大臣の今の御説明、現実というのは私も分かります。ですけれども、長期的に見た場合、やはり原発には問題点が多いかな。例えば、事故を一旦起こしてしまったらとても計り知れない犠牲があるということと、それから、今の科学技術では何としても使用済燃料の処理ができないという、十万年ですか。 そういうものが、ごみが残っちゃうというのは、やっぱり私たちの将来のことを考えるとここでなるべく、エネルギー基本計画にも入ったように、主力電源というのに自然エネルギーなんかも入ってきています。やっぱりこういうところに、今そういうところへシフトできるんじゃないかという社会の状況になってきているんで、是非私は脱原発に向けてやってもらいたいなという思いをお願いして、済みません、時間になりました。小早川社長、ありがとうございました。 終わります。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 省エネは、エネルギー政策を考える上で重要な柱です。世耕大臣もまずは徹底した省エネだというふうに言っておられますけれども、今日は、エネルギー政策全体を考えながら、大臣の認識もお聞きをしていきたいと思います。 まず初めに、先日の当委員会で我が党の辰巳議員が、三月三十日に東京電力が日本原電の要請を受けて資金支援を行う意向があると回答した問題について質問をいたしました。東海第二原発の再稼働に必要な新規制基準に対応した工事費一千七百四十億円について資金支援を行うという内容です。福島県内では、そんなお金があるんならちゃんと賠償してほしい、廃炉、汚染水のめども立たず、県民が生活となりわいの再建ができずに苦しんでいるのに、事故を起こした東電がほかの原発のために資金支援をするなんて許せない、こうした怒りの声が上がっています。 東京電力の小早川社長にお聞きをするんですが、こうした声をどう受け止めているでしょうか。
○参考人(小早川智明君) 当社は、今年の三月十四日に日本原電から、東海第二発電所の新規制基準対応工事を実施するため資金調達を行う際に、資金支援をする意向を有している旨を書面で表明するように依頼を受けました。これに対し、当社は、お客様に低廉で安定的かつCO2の少ない電気をお届けすることが電気事業者としての大きな責務であると考えております。その責務を全うするための電源調達手段として東海第二発電所からの受電は有望であると執行側で判断し、三月三十日に取締役会への報告を経て、会社として東海第二発電所に対する資金支援の意向を文書で提出したものでございます。 電気の小売が全て自由化されておりまして、価格やお客様の御選択も全て市場に委ねられていく中で、当社は、有望な電源を調達し、経済事業を通じて資金を確保することにより福島への責任を全うしていく所存でございます。新々総合特別事業計画の趣旨にも合致しているものと考えております。
○岩渕友君 こうした福島県民の声をどう受け止めるのかということについては、正面から答えないわけですよね。 原子力規制委員会にお聞きするんですけれども、五月三十日に小早川社長を呼んだ臨時会議で、東京電力による日本原電への資金支援についてのやり取りが行われています。規制委員会が東京電力を厳しく批判したと報道されていますけれども、委員からどんな意見が出たのかを紹介してください。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えいたします。 五月三十日の原子力規制委員会臨時会におきまして、小早川社長を始めとする東京電力経営層と、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた姿勢、同社柏崎刈羽六、七号機における安全対策、そして日本原電東海第二発電所への資金支援に対する考え方等について意見交換を行いました。 先生御指摘の東京電力による日本原電への資金支援につきましては、日本原電に対する資金支援は確約と言えるものなのか、そして、日本原電に対して資金支援を行うことで、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業、これをやり抜くことがきちんとできるのか、また、柏崎刈羽原子力発電所六、七号機の安全対策に支障が出ることはないのかといった指摘を原子力規制委員会から行ったところであります。 このほか、全体を通じまして、東京電力福島第一原子力発電所のいわゆる処理済水の扱いに象徴されるように、東京電力が国の対応を待ち、自ら先頭に立つ覚悟が見受けられない、すなわち、事故を起こした当事者としての主体性が見て取れないといった点を申し上げたところであります。
○岩渕友君 この臨時会議の中で、伴委員から、社会に対する説明責任があるだろう、電源調達の一環と言うけれども、支援を行わないとしたらどういうデメリットがあるのか、どういうメリットが発生をするのか、どのくらいの範囲ならペイをするのか、リスクはどうなのか、経営判断の一環とだけ言われても納得いかないという意見が出たというふうに聞いているんですけれども、これ、そのとおりでよろしいですか。規制委員長。
○政府特別補佐人(更田豊志君) はい、そのような意見が出たと承知をしております。
○岩渕友君 この伴委員の意見というのはまさに国民の疑問だというふうに思います。 東京電力による資金支援については、東電に他社の原発を支援する余力があるのならば、賠償や廃炉に回すべきだと毎日新聞が社説に書いたり、外部への資金提供には違和感が残る、これは日経新聞の社説です。廃炉を始め福島の事故処理に専念すべきだ、北海道新聞も社説で書くなど、批判が相次いでいます。 先ほども言ったように、伴委員が言った話というのはまさに国民の疑問だというふうに思うんですけれども、これ、東京電力の小早川社長に聞きますが、この疑問に分かるように答えていただきたいんですけれども。
○参考人(小早川智明君) 先ほどからの繰り返しになりますが、当社は、お客様に低廉で安定的かつCO2の少ない電気をお届けするという電気事業者としての責務を全うするための電源の調達手段として東海第二発電所からの受電が有望であると、こういうふうに判断したものでございます。 こうした取組によってしっかりとお客様に低廉で安定的な電気をお届けすることにより、経済事業を通じて資金を確保することで福島への責任を全うしていくことが可能になると考えております。 趣旨としましては、新々総合特別事業計画の趣旨に合致しているものと考えております。
○岩渕友君 今の答弁では全くよく分からないんですよね。 それで、経産省に聞くんですけれども、東京電力の日本原電への資金支援は、新々総特のどこに書いてあるでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 まず、新々総合特別事業計画ですけれども、これは、賠償や廃炉など事故の責任貫徹に向けた取組の内容ですとか、経営健全化の取組内容や資金収支に関する計画、その他事業運営の方針等について定めているものでございます。したがいまして、個別具体の経営判断についてその全てを網羅的に盛り込む性質のものではございません。 そのような中で、東海第二発電所からの受電、それから同発電所の再稼働に対する資金的な協力については、新々総特において直接の記載はないという状況でございます。
○岩渕友君 記載はないということなんですよね。 この新々総特には、「福島原子力事故への対応こそが東電の原点であり、福島への責任を果たすために東電が存続を許されたということは今後も不変である。東電は、この使命を肝に銘じ、福島を始め被災者の方々が安心し、社会の理解を得られるよう万全を期すとともに、廃炉も含めた事故の責任を全うしなければならない。」とあります。東京電力の日本原電への資金支援は、計画にも反するものであるし、社会の理解を得られるようなものではありません。 経産省に聞くんですけれども、原子力損害賠償・廃炉等支援機構では、この東京電力の日本原電の資金支援についてどのように議論をしているでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) 廃炉機構の議論の状況についてお尋ねいただきました。お答えいたします。 原子力損害賠償・廃炉等支援機構におきましては、重要な意思決定を行う場である運営委員会においては、東海第二発電所に関する御指摘の件についての議論は行われていないというふうに承知してございます。
○岩渕友君 運営委員会で議論されていないと。もう議論もされていないのかと、とんでもないことだと思います。 東京電力に確認をいたします。 最新の原発事故賠償金の累計支払額と支援機構を通じて交付を受けた資金の総額は幾らになっているでしょうか。
○参考人(小早川智明君) 御質問にお答え申し上げます。 原子力損害賠償・廃炉等支援機構からの資金交付額については、平成三十年五月末時点での資金交付額は累計で八兆六百六十六億円となります。また、平成三十年六月一日時点で、除染等でお支払いした費用を含めお支払いした賠償金の総額は八兆二千億円となっております。
○岩渕友君 今のをお聞きいただいても分かるように、東京電力は機構から交付を受けた資金をそのまま右から左に流している、こういう構図になっているわけです。 そこでお聞きするんですが、大臣は辰巳議員の質問に、東電経営陣が経営健全化に取り組む立場から、経営上のメリット等を総合的に勘案し判断したものと考えているというふうに答弁をしております。 じゃ、メリットって一体何なのか、伴委員の話にもあったように、デメリットだってあるんじゃないのかと。これ、大臣の答弁もよく分からないんですけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 東京電力が、経営判断に当たってあるいはその説明に当たっては、廃炉と賠償の責任貫徹にどのように貢献をしていくかという観点が最も重要だというふうに思っています。新々総特においても、廃炉や賠償の費用の捻出に向けて経営改革をやり遂げて企業価値を高め、国民負担の抑制と国民還元を実現するというふうにされているわけであります。 経営陣は、こういった新々総特の趣旨も踏まえて、低廉で安定的かつCO2の少ない電気を供給していく上で東海第二発電所からの受電は有効であるということ、そして、こうした電源構成上の事情だけではなくて、この受電による経営上のメリットの実現も含めて、経済事業を通じて資金を確保して福島への責任を全うしていくという理由から資金的な協力を判断したものというふうに承知をしております。 今回の資金的な協力も含めて、東京電力個社の経営判断に関して国が具体的な指示を行うべきではないと考えていますが、経産省としても、今後とも、東京電力の経営陣が福島の責任の貫徹を最優先するという経営方針を厳守して経営判断を行い、その説明責任をしっかりと果たしていくよう指導してまいりたいと考えています。
○岩渕友君 今の答弁でも、先ほどお話ししたような国民の疑問に本当に答えているのかというふうに思うんですね。 朝日新聞は四月十一日付けの社説で、福島第一原発の事故を起こし、政策支援と巨額の国民負担で生かされている東京電力に、存在意義が揺らぐ他社を助ける資格があるのかと指摘をしています。 東京電力の第一の責務、巨額の国費投入を見れば、これ誰もが思うことです。こうした厳しい批判の声にどう答えるのかというのを大臣にもう一回答弁お願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 東京電力は、まず何よりも被災者の皆さんに対する賠償金のお支払、そして福島の復興への貢献をしっかりと行う、原発の廃炉、福島の復興の責任を果たすことが重要だと思っています。その上で、経営の健全化を成し遂げて、国民負担の抑制や国民還元を実現をして、福島への責任を果たしていくことが求められるわけであります。 今回の経営陣の判断は、経営の健全化によって費用を捻出して福島への責任を貫徹するという観点から行われたものだというふうに承知をしているわけであります。 また、この判断によって賠償や廃炉などの責任貫徹に支障が生じる具体的なおそれが生じている状況にはなく、国が具体的な指示や指導を行うべきとは考えていません。むしろ、東京電力が責任を果たすべき主体として、自らしっかり判断して説明を行っていくことが重要だと考えています。
○岩渕友君 経営の健全化と言うわけですけれども、そこにやっぱり皆さん疑問を持っているし、じゃ、福島の責任貫徹していると言うけれども、本当にそうなのかということを福島県民思っているわけですよね。だから、福島県民の中に怒りの声が上がっているということです。 じゃ、本当に福島の責任貫徹しているのかということをこれから見ていきたいと思うんですけれども、規制委員長はもう退席をいただいて結構です。
○委員長(浜野喜史君) 更田委員長、御退席いただいて結構でございます。
○岩渕友君 では、賠償の実態がどうなっているのか、これまで繰り返し取り上げてきた商工業の営業損害賠償の実態について確認をしていきます。 四月五日の質疑で、商工業の営業損害賠償について、二倍相当一括賠償と追加賠償の実態について東京電力に聞きました。二〇一八年二月末時点で追加賠償の請求が約五百件、合意はたった一件しかないということが分かりました。 最新の実績がどうなっているのか、商工業の営業損害賠償について、現在の受付件数、合意件数、二倍相当一括賠償の件数は避難指示区域内と区域外でそれぞれ何件になっているのか、二倍相当一括賠償された事業者の中で追加的損害の賠償請求の受付件数と合意件数を、東京電力、答えてください。
○参考人(小早川智明君) 御質問に御回答申し上げます。 二〇一八年五月七日時点における商工一括賠償の受付件数の総数は約一万五千七百件あり、そのうち合意件数の総数は約一万四千六百件となります。避難指示区域内の受付件数は約七千四百件あり、そのうち合意件数は約七千二百件となります。合意いただきました約七千二百件につきましては、全て年間逸失利益の二倍相当額での合意となります。避難指示区域外の受付件数は約八千三百件あり、そのうち合意件数は約七千四百件となります。合意いただきました約七千四百件のうち、年間逸失利益の二倍相当での合意件数は約三千二百件となります。 なお、一括賠償後の追加賠償につきましては、平成三十年四月末時点でございますが、約六百件の御請求をいただいており、そのうち一件合意しております。
○岩渕友君 資料一を御覧ください。 追加賠償については、受付件数は前回よりも増えているにもかかわらず、合意件数は相変わらず一件しかありません。しかも、福島県内の事業者からは、この一件の追加賠償は賠償ではない、移転補償にすぎないという話が今出されているんですね。事業者の方々は追加賠償は一件も行われていないという認識だということです。 福島県の商工会連合会からは、二倍相当の賠償を受けた事業者には追加賠償ができる旨のはがきが届き、こちらから送ってくれと言わないと請求書は届かない。追加賠償の請求をすると膨大な量の文書が送られてきて、賠償できないとなる。反論するにも大変なエネルギーが要るし、ほとんどの事業者は意欲をなくし、諦めている。東電の戦術は諦めさせることなのではないかという声。避難区域内を中心に廃業が続いている。この一年で見ても百十九事業者。このまま賠償がなくなれば更に廃業が続くという声。さらに、東電は事業者の経営状況をよく知っているのに、一方では努力していないといって賠償を打ち切っているのは非常におかしい、こういう声も上がっています。 大臣にお聞きします。 大臣は、東京電力が個別の状況をしっかりと踏まえて丁寧に対応するよう指導していると言ってきました。けれども、賠償の実態は良くなるどころか悪くなるばかりです。このまま賠償がなくなれば廃業が続く、こういう声も出ている状況をこのまま放っておくわけにはいきません。国が賠償の実態を把握して、実態に合った賠償を東京電力にやらせる必要があります。どうでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 商工業の営業損害については、東京電力は将来にわたる損害として、個別事情を確認の上、事故との因果関係がしっかりと確認をされれば、年間逸失利益の二倍相当額を一括で賠償するということになっているわけであります。 経産省としては、被害者の方々の置かれた状況は様々でありまして、東京電力が個別の状況をしっかりと踏まえて丁寧に対応するよう指導してきているところでありまして、東京電力においても、個別の請求者への電話連絡や御訪問などを自ら行って、直接御事情をお伺いする取組を強化しているというふうに認識をしています。今後もこうした取組を通じて、被害者の方々に寄り添った取組を行っていくよう指導をしてまいりたいと思います。
○岩渕友君 先ほど紹介した事業者の皆さんの実態から考えれば、今の答弁では納得できないということですよね。 浪江町の住民約一万五千人が精神的賠償の増額を求めてADRに仲介申立てを行って、仲介案が示されていたにもかかわらず、東京電力はこれを拒否して、仲介が打ち切られることになりました。浪江町の馬場有町長は、東電には原発事故の原因者、加害者としての意識が一かけらもないと言わざるを得ないと厳しく批判しています。 同時に、賠償の在り方をめぐっては国の責任も問われています。馬場町長は、さらに、国の対応もおかしい、原発依存の政策が抜けない、ほかの電源とのベストミックスなんて違う、原発の危険性を認識して、再生可能エネルギーに早く移行し、脱原発を進めるべきだと述べています。 五月十六日に第五次エネルギー基本計画案が示されて、現在パブリックコメント中です。この計画案では、エネルギー選択を構想するに際して常に踏まえるべき点があるとして、第一に、福島原発事故の経験、反省と教訓を肝に銘じて取り組むことが原点であるという姿勢は一貫して変わらないとしています。そこに続く部分で、発生から約七年が経過する現在も約二・四万人の人々が避難指示の対象となっているとあります。 先日の参考人質疑で龍谷大学の大島教授から、約二・四万人の人々が避難指示の対象とされているけれども、福島県の発表でも四万六千人の方々が避難をされており、明らかに過小評価を、誤解を招くような表現ではないかと非常に懸念をしていると、こういう指摘がありました。これ、私も同じ思いです。 それで、この計画案ですけれども、原発事故の被害の実態をしっかり反映させるべきだというふうに思うんですね。原発事故の経験、反省と教訓が原点だというのであれば、この計画案に被害の実態をきちんと反映させるべきだと。計画案では、原子力、石炭火力を重要なベースロード電源だと位置付けて、二〇三〇年の電源構成比率は前回と変わらず、原発は二〇から二二%となっています。 大臣は、稼働率を八〇%と仮定し機械的に計算すると、二〇三〇年時点で運転開始から四十年未満の原発が全て稼働すると一七%、加えて、二〇三〇年時点で運転開始から四十年以上経過している原発が全て運転延長すると二八%、よって、二〇%の達成は可能だと答弁をしています。この答弁の基となっている資料を要求して、出てきたものから作成をしたのがお配りしている資料の二です。試算には、東京電力福島第二原発も柏崎刈羽原発も、建設されていない原発も入っています。 これまで大臣は、福島第二原発はほかの原発とは同列に扱うことができないと言ってきました。機械的な試算だと言うんですけれども、これだったら同列と同じじゃないかと。同列に扱わないということと矛盾しているんじゃないでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、二〇から二二という比率は、どの原発をどう動かしてということを積み上げたものではありません。これはあくまでもトップダウン方式で、まず自給率を二五%まで改善をする、電力コストを、策定当時ですから、二〇一三年度よりも引き下げるということ、そして欧米に遜色のない温暖化ガスの削減目標を掲げると、この三つのパラメーターを一番どの比率でやれば一番バランスよく実現できるかということを考えたわけであります。再生可能エネルギーをたくさん入れればCO2は減りますけれども、コストは上がります。火力発電を増やしていけばコストは下がるかもしれませんが、CO2の発生量は増えるわけであります。 実は、今言った三つを同時に解決できるのが原発ということになるわけですけれども、一方で、原発の依存度は、これは可能な限り低減させるという大きな方針も決まっている。そういったバランスの中で何%なのかという議論を検証した結果、二〇から二二%というエネルギーベストミックスの中での原発の依存度、これは震災前の三割よりも大きく低減をさせるという数字が出ているわけであります。 その数字が、じゃ、本当に裏付けがあるのかというのを逆に裏側から機械的に計算をしたときに、四十年たっていない原発を全て稼働させれば一七%、六十年まで延長するとしたら、それを足せば二八%ということで、その間に二〇から二二という数字が入るので、この二〇から二二という数字は実現可能な数字であるという我々は後からの説明をさせていただいているわけであります。 したがって、福島第二原発について私が今まで申し上げてきた、福島県民の皆さんの心情を考えると他の申請中の原発と同列に扱うことはできないということとは全く矛盾はしておりません。
○岩渕友君 ほかの原発とは同列に扱わないと言いながら実際試算の中には組み込まれているということになれば、福島県民は、国は再稼働させようと考えているんだと思いますよ。 昨日行われた福島県の町村議長会、今日開催された福島県町村会では、県民が強く求める第二原発の廃炉を国の責任により決定すること、これを求める特別決議が上げられました。福島県議会では、原発事故後、福島第二原発全基廃炉を求める意見書が四回、しかも全会一致で可決されています。同様の意見書や決議は県内五十九ある全ての市町村で可決をされています。 福島第二原発の廃炉は福島県民の総意です。加えて、柏崎刈羽原発については、新潟での世論調査でも約七割が再稼働に反対をしているという結果が出ています。国民世論に今の話は反しているということになって、全く納得できないと。 世耕大臣はこの間の質疑で、ランニングコストを含めて考えると、先ほども言っていましたけど、イニシャルコストとバックエンドの費用を含めても、単位当たりの発電のコストというのは原発はどうしても安くなると答弁をしています。 しかし、参考人質疑で大島教授は、新規の原発は安全規制が強化された結果、建設費用が二倍から三倍になっている、福島原発事故以前の原発を建てることを想定して計算していると述べておられました。原発事故の処理費用はどんどん膨らんで、日本経済研究センターは七十兆円にまで膨らむのではないかという試算をしています。大島教授は、これ以上経済に見合わないような電源というのはないと考えている、もし本当に見合うのであれば、それは事業者が払うべき、原子力だけが国家が特別な仕組みをつくるというのは、国家に寄りかかった電源としか見ることができないと述べておられましたけれども、そのとおりです。 一方、再生可能エネルギーの比率は二二から二四%となっています。参考人質疑でも、目標が低過ぎる、こういう意見が相次ぎました。再生可能エネルギーの大量導入の障害となっている問題、これを解決する必要があります。その一つが、先日、福島県いわき市で進められている風力発電事業、この問題取り上げましたけれども、この事業について取り上げたように、大規模な事業について、地元住民無視で強引に進められていることが挙げられます。 この間、再生可能エネルギーをめぐって住民の理解が得られず撤回した事業について、経産省、紹介をしてください。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 住民の理解が得られずに撤回した再エネ事業につきましては、網羅的に把握しているわけではございませんけれども、例えば、太陽光発電事業につきましては関東地方にあるメガソーラー案件、あるいは風力発電事業につきましては東北地方にあります陸上風力案件などが、景観への影響の点で住民の理解が得られず、発電事業者が事業を撤回したという情報を得ているところでございます。
○岩渕友君 いずれも住民の理解が得られずに撤回をすることになったと、住民の理解が非常に重要だということです。 資料の三を御覧ください。 和歌山県海南市下津町大窪に、株式会社ユーラスエナジー有田川が運営する有田川ウインドファームという風力発電があります。この一帯に一・三メガワットの風車が十基あって、二〇〇九年八月から稼働をしています。この地域では四十七世帯百十人の方が暮らしていらっしゃいます。風力発電による低周波によって二世帯が引っ越しを余儀なくされています。この問題について、日本共産党の雑賀県議が議会でずっと取り上げております。この事業に関わって、雑賀県議に届いた事業者と地元自治会区の間で交わしている覚書案を入手をいたしました。驚くべき内容ですので、紹介をいたします。 事業者は、二〇〇九年九月一日から二〇一七年八月末までの八年間について、区費として合計○万円を支払うものとする、大窪区は、覚書締結後は事業者が風車を常時運転することに同意し、事業者又は第三者に風車の運転に関する苦情又は要求は行わないことに同意するとあります。また、覚書締結後、大窪区は構成員に風車の運転に関する苦情又は要求を事業者及び第三者に対して行わないようにさせるであるとか、覚書締結後に大窪地区の住民になった者に対しても本項の義務を課すものなどの項目があります。要するに、お金を渡して口封じをするというものです。 二〇一七年九月の和歌山県議会で雑賀県議が覚書の内容について知事の認識をただしたのに対し、知事は、何か民主主義とか人権とかないような国の話の約束事みたいな感じがいたしました、サインをしている人は拘束されるんでありましょうが、サインをしていないかもしれない人まで文句を言わせないとか、新しく来る人にも文句を言わせないとか、そんなことが法律的にあり得る話では日本ではありませんので、一体何なんだろうなというふうに思いました、こういう答弁を行っています。 こうした覚書の内容は住民の理解を得ることとは逆行する内容だと思うんですけれども、大臣はどのように思われますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 私の地元の事案で、私も知らなかったんですけれども、最近ちょっと選挙区へ帰れていないのでと焦っているわけですが。 再生可能エネルギーの発電事業の実施に当たっては、長期安定的に発電事業を行うために、地域住民の、地域の理解を得ながら事業を進めていくことが重要だというふうに思っています。 FIT制度の開始以降、地域住民とのトラブルによって計画の撤回を余儀なくされる事態が発生していることを踏まえて、昨年四月に施行された改正FIT法では、地域住民と適切なコミュニケーションを図ることについて新たな努力義務として求めておりまして、必要に応じて経産省から事業者へ指導を行うことになっています。 一方で、地域住民との具体的なコミュニケーションの方法については、各地域の実情に応じてそれぞれ検討されるべきものでありまして、議員御指摘の有田川風力発電事業の覚書の件について個別にコメントをすることは適切ではないというふうに思っております。 いずれにしても、事業者が地域との共生を図って適正に再生可能エネルギー発電事業を行っていくよう、引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○岩渕友君 これはあくまでも覚書案ですが、経産省からの聞き取りに対して、事業者は区費を払っているというふうにしているんですね。地元からは、要望を聞いてもらえない、こうした声も上がっています。知事が答弁で言っているように、余りにもひどい内容なんじゃないのかなと。どんな事情があっても、こんな内容の覚書を交わそうとすることがあってはなりません。 大臣に伺うんですが、その地域住民の方々からは、当初から要望をされていた夜間の風車停止、被害者への補償、風車の撤去など、切実な要望が上がっています。覚書で住民を縛るのではなくて、こうした一つ一つの要求や要望に事業者は誠実に応えるべきではないでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 繰り返しになりますけれども、再生可能エネルギー発電事業の実施に当たっては、やはり長期で安定的に発電事業を行うためには、地域の御理解をいただきながら事業を進めていくことが重要だと思います。このため、改正FIT法では、地域住民との適切なコミュニケーションを図ることについて新たな努力義務にさせていただいているところであります。 この件に関する住民との詳細なコミュニケーションについてはちょっと私も承知をしておりませんけれども、経産省としては、事業者に対して、一方的な説明だけではなくて、地域住民の意見を聞いて誠実に対応することを求めているところであります。事業者が地域住民との適切なコミュニケーションを図っていない場合には、必要に応じて指導を行うことにしております。 いずれにしても、事業者が地域との共生を図って適正に再生可能エネルギー発電事業を行っていくよう、引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○岩渕友君 コミュニケーションは大事だと、意見を聞いて誠実な対応をする必要があるというふうに今大臣おっしゃられていましたけれども、続けて大臣にお聞きするんですが、この資料三を見ていただければ分かるように、大窪区よりも風車に近い地区があるんですね。田角と大賀畑の地区ですけれども、こういったところも含めてほかの地区も騒音被害などが出て、町が聞き取り調査をしたというようなこともあります。同様の覚書が交わされているのではないか、こういう声も出ています。 実態について調査をする必要があるのではないでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 本当に繰り返しになって申し訳ないんですが、改正FIT法では、地域住民との適切なコミュニケーションを図ることについて新たに努力義務にしておりますし、一方的な説明だけではなくて、住民の意見を聞いて誠実に対応することを求めているところであります。 各地のトラブルなどの不適切案件については、エネ庁のウエブサイトに設置した情報提供フォームなどを通じて情報提供を受け付けていますけれども、この件に関しては情報提供はなかったという報告を受けているところであります。 いずれにしても、事業者が地域住民と適切なコミュニケーションを図っていない場合には、必要に応じて経済産業省から事業者へ指導を行うことにしています。 こうした対策を通じて、事業者が地域との共生を図って適正に再生可能エネルギー発電事業を行っていくよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えます。
○岩渕友君 地元の経産局も含めて、いろいろな声が出ているということは把握しているんですよね。 再生可能エネルギーに関わってもう一つお聞きしたい問題があります。 五月十八日、外国資本の森林買収、去年は福島県が一件で全国最大というニュースが放送をされて、現地である福島県いわき市では驚きの声が上がっています。林野庁の調査で、昨年、全国の都道府県のうち、外国資本が買収した森林の面積が最も大きかったのは福島県のいわき市で九十ヘクタールだったことが分かりました。 林野庁にお聞きします。 外国資本による森林買収に関する調査、これは、いつ、どのようなきっかけで始まったのでしょうか。
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。 外国資本による森林買収に関する調査でございますけれども、これにつきましては、外国資本による森林の取得に関しまして新聞報道等各方面で取り上げられまして、特に水源林の買収が目的ではないかといったような懸念が提起されたことを受けまして、平成二十二年以降、毎年、都道府県を通じて面積、目的も含めて調査を行い、公表しているところでございます。
○岩渕友君 先ほど紹介をした九十ヘクタールのいわきの森林は、パシフィコ・エナジーいわき合同会社というアメリカの企業が太陽光発電事業用地に利用するために買収をしたものです。住民説明会、開催されているんですけれども、九十八世帯中五人しか参加をしていません。多くの方は、報道があって、森林が買収されたこと、太陽光発電事業が計画されていることを知って驚いている、こういう状況です。 太陽光発電は環境アセスの対象になっていません。太陽光発電事業の環境保全対策に関する自治体の取組事例集を今リバイスしている最中ということなんですけれども、このリバイスの理由について述べてください。環境省。
○政府参考人(米谷仁君) お答えをいたします。 環境省では、大規模な太陽光発電事業に伴う環境保全上の問題への対応を検討している地方自治体の皆様の業務の参考にしていただくため、地方自治体の取組事例集を平成二十八年四月に公表しております。現在、この事例集について新しい状況の変化などについて更新の作業を行っており、更新を実施しましたら、これを公表し、普及を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
○岩渕友君 住民とのトラブルがいろいろあって、自治体で条例作っているところが増えている、だからリバイスするんだということだとお聞きをしています。 二〇一七年六月、全国市長会から、既存の法令の対象とならない行為の規制として、太陽光発電施設の土地利用について、より小規模な開発についても開発許可の対象としたり、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法において防災、安全の確保、景観への配慮、周辺環境の保全、施設の適正な撤去、廃棄の観点から基準を策定して許可するなど、法的規制を行うことと特別提言が出されております。 こうした要望を受けて、太陽光発電を環境アセスの対象に加えるべきではないでしょうか。環境省。
○政府参考人(米谷仁君) お答えをいたします。 先ほど御説明をしましたように、今地方自治体の取組事例集の更新を行っておりますが、これの適用の事例や太陽光発電施設の設置で生じる環境影響について更なる実態把握を進め、環境に配慮した太陽光発電の設置がなされるよう必要な対応を検討してまいりたいと思います。
○岩渕友君 再生可能エネルギーについて聞いてきたわけなんですけれども、住民とのトラブルがあちこちで起きていると。先ほど大臣が何度も答弁していただいたんですけれども、FITの事業計画策定ガイドラインでは住民とのコミュニケーションは努力義務になっていますけれども、今の議論をずっと聞いていると、これ努力義務じゃなくて義務にするべきじゃないのかなと思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 再エネについては、地域住民の理解を得ながら事業を進めていくことが重要だということを繰り返し申し上げてまいりました。 FIT制度の開始以降、地域住民とトラブルになる太陽光発電設備などが増加していることを踏まえて、昨年四月に施行された改正FIT法に基づいて策定をした事業計画策定ガイドラインにおいて、地域住民とのコミュニケーションを図ることを新たに事業者の努力義務として定めました。コミュニケーションを怠っていると認められる場合は、必要に応じて指導を行っているところであります。 義務化すべきではないかという、努力義務ではなくて義務化すべきとの御指摘でありますけれども、地域住民とのコミュニケーションの在り方は、これはもう各事案ですとか地域の実態に応じて丁寧に決められるべきだと考えていまして、国が一律にコミュニケーションを義務化をすると、例えばもう説明会を何回開催したとか、そういった形式的な要件を基準に義務を果たしているか否かを判断することになってしまうおそれがあるというふうに考えています。 したがって、国が一律に義務化するのではなくて、地域の特性や事情に合わせることにして、例えば自治体が定めた条例で、その条例に違反をした場合はFIT法に基づいて必要に応じて認定を取り消すといった形で対処することが最も適当だというふうに考えております。
○岩渕友君 先ほども紹介したように、何か起こらないと分からないというのが今の実態です。何か問題が起きて、分かったときにはもう既に遅かったということになりかねないわけですよね。 資料の四を御覧ください。 これ、福島県の再生可能エネルギー発電所導入計画です。外資資本が次々入ってきています。大規模の集中立地などに住民から不安の声が上がっています。一方で、原発の電気は使いたくないと、市民、地域で地産地消の再エネに取り組んでいるところでは着々と発電所を増やしています。こうしたことを踏まえて、地域との共生を図ることができる法整備が必要です。 次に、省エネについて質問をいたします。 エネルギーミックスにおける産業部門の省エネ目標は元々経済成長を見込んだもので、二〇三〇年度にかけてエネルギーが増加することを前提としています。最終エネルギー消費の動向で示されている二〇三〇年度省エネを徹底した産業界のエネルギー消費量の見込みは一億七千万キロリットルであり、直近の二〇一六年度の実績は一億五千九百万キロリットルで、既に達成済みということになります。経済成長とエネルギー消費量増加が比例するという考えから脱却をして、二〇三〇年度の産業部門の目標の深掘りが必要です。 本法案では、これまでは一千五百キロリットル以上の子会社が、全てが行っていたエネルギー使用に係る原単位や温室効果ガスの排出量などの定期報告を、グループ企業が一体的に省エネ取組を行うことについて認定を受けた場合は、親会社による一体的な定期報告が認められることになります。これに対して参考人質疑でも、一体化された合計使用量だけしか報告されないということになると、効果的な省エネ対策に必要な個別工場のエネルギー消費量が分からなくなると懸念の声が出されています。 これ、子会社ごとの定期報告をやらせるべきではないでしょうか。経産省。
○政府参考人(高科淳君) 認定管理統括事業者制度についてのお尋ねだと思いますけれども、この制度は、エネルギー消費効率の改善目標をグループ単位で達成することを認めるなど、省エネ法の義務をグループ単位で一体的に履行することを認めて、グループ全体として費用対効果の高い省エネ取組を促進するものです。 他方で、グループの親会社などが認定管理統括事業者に認定された場合でありましても、現行法の下で子会社が国に報告しております子会社の工場などにおける省エネ取組の状況につきましては、親会社であります認定管理統括事業者から引き続き報告させる予定でございます。
○岩渕友君 引き続き報告させるということでした。 定期報告の中身については、情報が公開をされていません。参考人質疑では、同業種で比較しても、エネルギー原単位は事業所ごとに大きく異なることがあり、情報公開することで事業者が省エネに取り組むインセンティブとなり、省エネ水準を底上げする効果が期待できるなど、情報公開によって省エネが更に進むという意見が述べられています。今後、情報公開を進めていく必要があると思います。 参考人質疑では、産業部門は乾いた雑巾ではないという声がありました。自然エネルギー財団の大野理事は、二〇一四年七月に行われた省エネルギー小委員会で提出された資料を示しながら、ボイラーなど屋外のパイプ類の断熱材が劣化し、熱が漏れて保温できずにエネルギー損失が生じ、それが製造業全体の消費エネルギーの一一%に当たることを紹介されていました。 ベンチマーク制度がありますけれども、あくまでも目標、目指すべき指標であって、達成が義務付けられていません。高炉製鉄のように、達成した企業が一つもないような状況が長い間続くということも起きています。企業任せでは省エネは進まないということです。 大野氏が東京都の取組について紹介をしていましたけれども、東京都では、二〇〇二年から都内の大規模事業所が省エネ対策、地球温暖化対策に自主的に取り組む制度を導入しましたが、実際にはなかなか進まず、省エネ対策の行き詰まりに直面をしていました。 自主的な削減努力にとどまっていた制度を、省エネ法も上回る総量削減を大規模事業所に義務付ける制度が必要だという結論に至って、排出量取引制度を導入しました。一部業種では情報開示も行って対策が進んで、一五%から一七%の削減義務に対して、二〇一六年までに基準年比で平均二六%の削減を実現しています。東京都によれば、業務部門では、二〇〇五年比で、全国は一五%減のところ東京都では二五%減を達成するなど、大きな差が付いています。 そこで、大臣、東京都と同じように、国も総量規制で削減を義務付けるべきではありませんか。
○国務大臣(世耕弘成君) この排出量取引制度については、東京都のほか、EU、韓国などで導入事例があるわけであります。 ちょっと持っている数字は別になるんですけれども、東京都では、制度導入後二〇一四年度までに二〇〇九年比一三%の削減ができたというデータを我々は把握をしております。ただ、このうちどの程度が東京都の制度導入の効果なのかということについては、ちょっといろいろ議論があるわけであります。東日本大震災をまたいでいますので、その後の影響があったのではないかとか、LED照明の普及が一気に進んだ時期でもありますから、それが原因ではないかという分析もあります。 また、諸外国については、景気変動ですとか、あるいは産業の間の公平性を考慮した排出枠の設定が難しくて、その結果、価格の乱高下ですとか価格低迷ですとかクレジット供給不足などが発生して、市場が安定しないといった指摘もあるわけであります。 具体的には、EUにおいては、リーマン・ショック後の景気後退に伴って、排出枠が余って価格が二酸化炭素一トン当たり六百円程度に低迷をして、排出削減のインセンティブを奪う状況が続いたということですとか、韓国では、排出枠の割当てが少な過ぎて市場取引が停滞をしているといった事例もありまして、市場の不安定性が企業における長期投資を阻害する可能性ですとか、あるいは、これを安定化させようとすると行政コストの増大を招く懸念もあるわけであります。 こうした様々な分析も踏まえながら、排出権取引制度については、二〇一六年に閣議決定した地球温暖化対策の計画のとおり、産業に対する負担やこれに伴う雇用への影響、海外における動向と効果、国内において先行する主な地球温暖化対策の運用評価なども見極めて、引き続き慎重に検討を行いたいと思います。
○岩渕友君 自主的取組の結果がどうなっているのか、CO2の電気・熱配分前の排出量が初めて公表をされました。その中で、エネルギー転換部門の排出量と排出割合の推移はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。 四月二十四日に公表いたしました二〇一六年度の温室効果ガス排出量、確報値における電気・熱配分前のエネルギー転換部門からの二酸化炭素排出量及びその温室効果ガス排出量全体に占める割合について申し上げます。 一九九〇年度が三億四千八百万トンで二七・四%、二〇〇五年度が四億二千二百万トンで三〇・六%、二〇一六年度が五億七百万トンで三八・八%となっております。
○岩渕友君 エネルギー転換部門の排出量は今増加傾向にあります。二〇一六年度の排出量は前年と比べても六・九%も増加をしていて、全体の排出量を押し上げる結果となっています。 電気事業分野における地球温暖化対策の進捗状況の評価結果が今年の三月二十三日に公表をされています。その目的と進捗状況の評価が書かれているわけなんですけれども、目的については、パリ協定を受けて、CO2排出原単位の高い石炭火力については諸外国では官民ともに抑制する流れだと。そして、評価については、石炭火力発電について現時点で計画されている新設、増設計画が全て実行されると二〇三〇年度目標の達成は困難だと。電力業界の自主的枠組みである電気事業低炭素社会協議会は、今年度初めて会員企業の取組状況の評価を実施。この評価は、一年間の取組を各社が自らチェックしたことを協議会として確認したもの。定量的な目標設定を始め、具体的な評価基準を明確にしなければ、自主的枠組みの実効性には疑問。こういうふうに書かれております。 大臣にお聞きします。 評価でも自主的枠組みの実効性には疑問とありましたけれども、電力事業部門、産業界全体を見ても、自主的取組の限界を表しているのではないでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 産業界の温暖化対策への貢献は、自ら排出する温室効果ガスの削減だけではなくて、低炭素製品、サービスなどを開発、普及することなどもあって、自主的な取組や企業の自主性に委ねるということで、各主体が創意工夫によって優れた対策を選択できるというメリットがあるというふうに考えております。また、最近ではESG投資が拡大をして、環境問題への取組がマーケットから評価され、資金が集まり、次なる成長につながる、そして更なる対策が可能になるという好循環も生まれています。 こうしたことから、産業界の温暖化対策は引き続き強い義務を課して、国が直接管理をするというよりは民間の創意工夫を引き出しながら、自主的な取組によって成果を上げていくことが望ましいというふうに考えております。
○岩渕友君 それでは限界があるということだと思うんですよね。 今日、エネルギー政策を見てきたんですけれども、第五次エネルギー基本計画案では、再生可能エネルギーは火力に依存をしているとして脱炭素化電源ではないとし、原子力を低炭素の準国産エネルギー源としています。さらに、原子力をゼロエミッション電源と位置付けています。 しかし、福島原発事故による深刻な放射能汚染は環境に重大な影響を及ぼしています。再生可能エネルギーと同じ次元で扱うことはできません。原発ゼロは国民過半数を超える大きな世論になっています。 原発ゼロと再生可能エネルギーへの転換を求めて、質問を終わります。
○石井章君 日本維新の会、石井章でございます。 最後のバッターとして、しっかりとした質問をしたいと思います。 エネルギー使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案について通告してありますので、それに沿って質問したいと思います。 経済産業省によりますと、BツーCのEC市場規模、いわゆる電子商取引の市場規模は約十五兆円を超えております。十四年後には三十二兆円を超えると予測されております。また、物販を中心とした流通規模におけるEC企業の占める割合は非常に大きく、その過半を占めるとも言われております。 二〇一六年の流通総額では、ヤフーが九千五百六十二億円、またアマゾンは約一・八兆円、楽天が三兆円ということでありますけれども、昨年の二〇一七年度を見ますと、楽天は国内のEC流通総額が前年度と比べまして一三・六%増の三兆三千九百十二億円となっておりまして、更に急成長を遂げております。 その中で、製造業への適用を想定して制定されました省エネ法の現行制度では、貨物の所有権を前提とした荷主定義となっておりまして、近年では捕捉し切れない企業が現れ始めているとともに、業界によっては不公平さが拡大しているなどの問題点が指摘されております。 〔委員長退席、理事大野元裕君着席〕 また、今回の改正で、EC企業に対しても特定荷主の対象を拡大してその規制対象としたことは大きな意義があると、私も評価をします。しかし、今回の改正では、EC事業者のいわゆるCツーC、いわゆる消費者同士の媒体をモール運営の部分については対象外としております。それでは片手落ちの印象は否めません。 そこで、楽天の二〇一七年の直販による売上高は七百四十億円ということでありますが、CツーCモールによる年間流通総額の規模は一千四百億円となっており、直販のほぼ倍の規模となっております。 そこで、CツーCモール運営者への規制についても今後は検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 今回の改正法案におきましては、BツーC取引、それからCツーC取引共に、貨物輸送事業者との契約がなく輸送の方法等決定していないモール運営者ということで、規制の対象外としているところでございます。 ただ、モール事業につきましては、御指摘のとおり、今後の市場の成長ですとか事業形態の変化、あるいはモール事業に係る輸送の省エネの進捗状況、こういったことなども踏まえながら、必要に応じて対応を検討してまいりたいと考えてございます。
○石井章君 それでは、経済産業省がさきに公表いたしました政府の新たなエネルギーの基本計画の素案では、再生可能エネルギーに関して、二〇五〇年に向けて主力電源化を目指すという方針が示されました。他方、二〇三〇年における再生エネルギーの比率、昨日来、いろんな数字出ていますけれども、全体の比率が二二から二四%、そこで原発の比率が二〇から二二%と、前回の二〇一五年の七月に策定された目標からこれは一切の数字の変更がされていないということであります。 〔理事大野元裕君退席、委員長着席〕 これまで、全国三十四道府県を正会員とする自然エネルギー協議会と十九政令都市を正会員とする指定都市自然エネルギー協議会が、それぞれに政策提言を経産省に提出しております。共に二〇三〇年における自然エネルギーの割合を三〇%とすべきであるという政策提言がされていたわけでありますけれども、政府は、再エネの主力電源化を目指すと言っておりますが、国民のいわゆるそういった声になかなか結果的には耳を傾けようとしていないのが事実であると思います。 私は、個人的に、発送電の分離を契機とした系統運用の見直しなどの強力な政策誘導によりまして、再生可能エネルギーの割合を高めることは十分に可能だと考えております。 そこで、再エネの主力電源化を目指すと示しながら、二〇三〇年のエネルギー基本計画における電源構成は、原子力が二〇から二二、再生可能エネルギーが二二から二四%、火力が五六と現行のまま据え置いていることに、国民そして海外のエネルギー先進国などから見ても、多くの疑問の声が上がっております。 福島の事故後に政府が国民と約束しました原発依存度を可能な限り低減するというものもほごに等しいとしているのではないでしょうかという、そういった声も出ておりますけれども、この点につきまして、政府の考え方をお伺いします。
○政府参考人(高科淳君) お答えいたします。 まず、再エネの主力電源化ということでございますけれども、五月十六日の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会におきまして、再生可能エネルギーにつきましては、エネルギーミックスを実現し、電源構成全体の二二%から二四%を占める主力電源にしていくことをエネルギー基本計画の素案としてお示ししたところでございます。 その日本の再エネの発電コストは海外に比べて約二倍と高い状況にありますけれども、世界的には、技術革新などによりまして、低コストで再エネの導入が増大しております。こうした中で、この主力電源という文言ですけれども、世界の状況を日本においても実現して、国民負担を抑制しつつ、大量導入を図っていくという決意をお示ししたものでございます。 その上で、エネルギーミックスで掲げた再エネの比率ということでございますけれども、エネルギーミックスで掲げました二〇三〇年度の再エネ比率二二から二四%、これを国民負担約三兆円で実現するということでございますけれども、このことにつきましては、欧州と比べまして日本の再エネコストがいまだ高い中で、国民負担の抑制を図りつつ、水力を除いた再エネ比率を現在の二倍にするという極めて野心的な水準だと考えております。 仮に二〇三〇年度の再エネの比率をミックスより引き上げる場合には、想定以上の国民負担が発生いたしますことから、コスト低減の道筋が明確になって初めて現実味を帯びてくるものと考えられます。ミックスでお示しした比率以上の更なる再エネの導入が阻害されるものではございませんけれども、まずはエネルギーミックスの実現に向けまして、系統制約の克服と併せて入札制の活用など、コスト低減の取組の強化や調整力の確保などの再エネ導入拡大の取組を一つ一つ進めてまいりたいと考えてございます。
○石井章君 それでは、今日は平木政務官いらっしゃるので質問したいんですけれども、地方からの提言には、カーボンプライシング、いわゆる炭素の価格付けを軸とした二酸化炭素排出量取引制度の整備、あるいは地産地消型のエネルギーについても言及されております。その中身についても、大型蓄電池、エネルギーマネジメントシステムなどを駆使した効率的なエネルギーの利用、あるいは排熱、太陽熱、地熱などを生かした熱利用システムなどの導入について具体的に、関係省庁、横断的かつ積極的な導入支援を求めているのも事実でございます。 これらは、既に欧米などのエネルギー先進国においてはスタンダードな政策となりつつあります。我が国でも、発送電分離の先には再生エネルギー中心の地産地消型のエネルギー供給体制を主軸に見据えた計画への構築と変貌すべきであると私は考えますが、平木政務官、どのようにお考えか、御答弁お願いします。
○大臣政務官(平木大作君) 議員御指摘のとおり、電力システムにおきまして、大規模電源による中央集中的なエネルギー供給体制から小規模、再エネを中心とした分散型のエネルギー供給の拡大を契機に分散化が進展をしていくということは、今後のエネルギーの大きな流れの一つであるというふうに認識をしているところでございます。また、エネルギーの地産地消は、地域の資源を活用し、これを地域の中で循環させ、さらにその過程で雇用も生むというものでありまして、重要なものであるというふうに考えております。 再生可能エネルギーは、火力と比較をいたしましても分散化が可能でありまして、この導入は分散型エネルギーシステムの構築につながるものでございます。FIT制度等を通じて、今委員から御指摘もいただきました太陽光や風力、バイオマス等の再生可能エネルギーの導入拡大を促進するだけではなくて、太陽光発電等を家庭やオフィスビルで自家消費する取組への支援ですとか、あるいは地中熱や雪氷熱等の再生可能エネルギー熱利用設備に対する導入補助等も今行っているところでございます。 あわせまして、こうした再エネを利用するためのシステムの構築に向けた取組も重要でありまして、電気につきましては、系統制約の克服に向けて既存系統を最大限活用するという方針の下、一定の条件の下で系統への電源の接続を認めるなどの仕組みであります日本版コネクト・アンド・マネージ、これに今取り組んでいるところであります。再生可能エネルギーやコージェネレーション等の分散型エネルギーから生じる電気や熱を複数施設で融通、利用する先導的な取組に対する支援等も手掛けているところでございます。 こうした取組を通じまして、再エネを中心とした地域資源を活用したエネルギーの地産地消を推進してまいりたいと思っております。 また、発送電分離によりまして多様な発電事業者が送配電網を公平に利用できるようになることというのは、結果として分散型の電力供給体制の構築に資すると、このようにも考えております。
○石井章君 丁寧な御答弁ありがとうございました。今の政策、期待しておりますので、是非実現していただきたいと思います。 続きまして、二〇一五年のパリ協定合意に向けまして、政府は、化石燃料由来の二酸化炭素排出量を、化石由来の八〇%削減ということを表明しております。このため、企業は政府を上回る目標を立てざるを得ない状況にあります。しかし、ほとんどの企業は電力をグリッドに頼っておりまして、結局、削減の成否はグリッドの排出係数に大きく影響されるのが現状となっております。やはり再生エネルギーの導入状況が大きな焦点となってくるわけでありまして、その行く末は重要であると思います。 そこで、再生可能エネルギー先進国に倣い、その導入環境の更なる整備が必要であると考えますけれども、政府の取組についてお伺いいたします。
○政府参考人(高科淳君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、日本の多くの企業は、自家発電ではなくて系統を通じて電力を調達しておりまして、電力由来のCO2削減のためには、系統に接続して発電する再生可能エネルギーを拡大することが非常に重要でございます。 再生可能エネルギーにつきましては、国民負担を抑制しつつ最大限導入するというのが基本方針でございます。エネルギー基本計画の素案におきまして主力電源にしていくということもお示ししたところでございますけれども、再エネの主力電源化に向けまして、まずはそのコスト低減に向けて、FIT制度における中長期の価格目標の設定、その目標に向けたトップランナー方式による太陽光や風力の価格低減、競争を通じてコスト低減を図る入札制度の活用、こういったことを取り組んでまいりたいと。 それから、系統制約の克服に向けましては、まずはその既存系統を最大限活用すると、そういった方針の下で、一定の条件の下で系統への電源の接続を認めるなどの仕組みでございます日本版コネクト・アンド・マネージの具体策の検討、こういったことなどに取り組んでいるところでございます。 今後も、再エネの導入拡大に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○石井章君 ありがとうございます。 三〇年の電源構成において、原子力は二〇から二二%とされておりますが、一五年に決定されたエネルギー基本計画と同様に、第五次計画でも原発のリプレースに関しては一切明記されておりません。しかし、政府の計画の電源構成による原発の比率二〇から二二%という目標を達成するには三十基程度の稼働が必要とされますが、現在稼働しているのは八基のみでありまして、再稼働についてもまだまだ不透明なところがあります。 そこで、まずお聞きしますけれども、電源構成による原発の比率二〇から二二%という目標を達成するためには三十基程度の稼働が必要とされている点について、経産省の試算と違わないのかどうかについてお伺いいたします。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁の中にもありましたけれども、我々が二〇から二二%が達成可能と考えてございます根拠となりますのは、二〇三〇年時点で運転開始から四十年未満の原発二十三基がこれ全て稼働しますと約一七%、これに加えて、二〇三〇年時点で運転開始から四十年以上経過している原発十九基が全て運転延長いたしますと約二八%となりまして、原発比率二〇%はその間にあるため達成可能であると、このように判断しているということでございます。
○石井章君 仮に全ての再稼働が認められたとしても、原子炉等規制法の改正によってその使用は最長でも六十年間とされております。 二〇三〇年と二〇五〇年時点における稼働可能な原発の数について、全てに二十年の稼働延長が認められた場合と全てに延長が認められなかった場合、双方についてお伺いいたします。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 一定の仮定を置いた機械的な計算になりますけれども、お答え申し上げますと、全ての原発が運転延長認可を得て六十年間運転すると仮定しましたならば、二〇三〇年時点では四十二基、それから二〇五〇年時点では二十三基の原発が存在することになるわけでございます。一方、また、全ての原発が四十年で運転を終了するという仮定を置いた場合には、二〇三〇年時点では二十三基、二〇五〇年時点では三基の原発が存在すると、このような計算になります。
○石井章君 ありがとうございます。 今御答弁いただいたとおり、二〇三〇年時点で、運転延長が認められていなければ、私、今二十三と三基ということでありましたけれども、政府の姿勢が今現在のままであれば残念ながら延長はほとんど認められないと思いますけれども、そうなった場合に、二〇三〇年時点で三十九基が稼働していることとなりますけれども、それでも二〇五〇年には十八基、その十年後には五基となっております、私の計算上ですよ。 政府は、原子力を脱炭素化の選択肢にすると言いながら、情勢懇談会の提言も、第五次エネルギー基本計画でも、リプレースに関しては言及を避ける方針を取っております。しかし、リプレースには建設だけでも十年から二十年以上の長期を要することを考えても、やはり時間的余裕はあるとは言えないと思います。今、問題を正直に国民に提起し議論を始めなければ、二〇五〇年には国家を揺るがす大きな問題が生じることになります。まさにツケを次の世代に残すことになるわけでありますけれども、政府はこの問題についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(村瀬佳史君) まず、原発のリプレースにつきましては、まずは安全最優先の再稼働に全力を傾けるということが重要と考えてございまして、現時点において原発の新増設、リプレースは想定しないという立場でございます。 それから、将来、二〇三〇年のミックスにつきましては、二〇から二二%というものを、再稼働を、安全が確認された原発を利用していくという中でこれをしっかりと確保していくということで取り組まさせていただくという方針で臨んでいるところでございます。その先の将来につきましては、あらゆる電源の選択肢、可能性を追求していくという方向性で今議論しているところでございまして、そのために、人材、技術の確保に向けて取組を進めていくといったような方向での議論が今エネルギー基本計画の中で進められているところでございます。 この方針が、今パブリックコメント中でございますけれども、示された暁には、それに基づきましてしっかりと取組を進めてまいりたいと、このように考えてございます。
○石井章君 ありがとうございます。 大臣にお伺いいたします。 これは今日最後の質問なんですけれども、最終的には政治決断を要するような話の内容なので世耕大臣にお伺いしますけれども、福島第一原発の事故から七年が過ぎまして、七年が過ぎたにもかかわらず、原子力に関する政府の政策は全てにおいて曖昧で見えないままであると、これは国民から見た感じです。抜本的なエネルギー政策を立案するためには、三十年あるいは五十年、百年先を見据えて考える、そういったタフな精神あるいはリーダーシップが必要であると思います。 しかし、残念ながら、我が国の原子力政策に関しては、そのような戦略も司令塔も存在しないという不幸な状況にあると言わざるを得ない面もあります。それが顕著なのが、いまだに原発をエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源と位置付けておりまして、原発ありきの姿勢を一切変えようとしない政府の姿勢であります。 我が党は、原発フェードアウトということが我が党の考え方でありますので、そういった考え方を基に今質問しているわけなんですけれども、一方、他国では、日本以外の国では福島を教訓として政策を転換する国々も多く、特に、御案内のとおり、ドイツではエネルギー政策を大転換させ、原発の全廃を決めた当時のメルケル首相、この方は原発の擁護派であったわけでありますけれども、しかし、日本のこの福島の原発事故を踏まえて全廃を決めたわけであります。 ドイツは日本とは多少条件が違いますけれども、ドイツは電力の輸出入による補完機能を有しているなど、日本と単純に比較することができないことは承知しております。がしかし、政府が国家、国民の安全と生活を最優先してドラスチックに極めて大きな政策の転換を図ったことは、現在の日本の政治も見習わなければならないと思っております。 二〇一三年九月から二年間、日本の原発稼働はゼロでありました。その間に省エネの取組も進みまして、電力不足は発生しておりません。そして、現在も原発の電源割合は二%にすぎません。今こそ脱原発宣言をして、日本の経済を現実的に発展、成長させていく政策にかじを切るべきだと思います。 政治家は決断することと責任を取ることが仕事であります。もはや原発の育成を決めるのは有識者会議などではなくて、政治が決断する段階にあると私は思っております。 世耕大臣は、政治家としても多種多様な国民の要求や利害を調整、統合できる専門知識の能力に加えまして、重要な経験や決断力、そしてすばらしい公共精神をお持ちの希有な政治家だと私は信じております。地元に帰らないまでも、国民全体のために活動しているすばらしい政治家だと思っております。 大臣には是非、近い将来、これまでのリーダーにはできなかった大きな決断を行っていただけるものと期待していますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 今ドイツのお話をいただきましたけれども、私も今世界の電力事情というのは徹底的に勉強をしております。その結果、やっぱり国によって全然状況が違うということであります。 日本はやはり島国で、しかも地政学的に隣の国と余り電力線で接続するという選択肢は基本的には考えられないという、この前提をしっかり考えなければいけない。そして、国内に資源が存在をしない。そういう中で、我々はエネルギーの戦略を考えていくに当たって、まず自給率を少しでも高めるということ、そしてコストをできる限り抑えていくということ、そして今CO2も削減していかなければいけない、だけど他国に電力供給を頼るわけにはいかない、そして再生可能エネルギーを可能な限り入れて、原発依存度は可能な限り低減をさせると。この中で出てきた答えが今のエネルギー基本計画であり、また二〇五〇年に向けての大きな戦略でもあるわけであります。 日本は、この地政学的特徴からいっても、今うまくいっているじゃないかとおっしゃいますが、やっぱり電気代は高くなっています。高い電気代がゆえに事業を諦めた中小企業も多数いるわけであります。 また、エネルギーの自給率というのが非常に悪化をしていて、今八割ぐらいと、自給率というか海外依存度が悪化をしていて八割ぐらい今海外依存という状況、これ今、中東がいろいろ地政学的に動いている状況の中で非常にリスクも高いわけであります。そういった中で、我々は必死に考えて出てきたのが今のエネルギー基本政策であります。 また、二〇五〇年に向けても、この日本の特性を考えたときに、全ての技術をしっかり持っておかないと、何かの技術に入れ込んで、それが失敗したときにもうエネルギーがありませんということは、これはもう我が国はあり得ないわけであります。 そういう中で、私は、二〇三〇年も二〇五〇年も派手さはない、逆に、派手さはないけれども日本にとって現実的な答えをやっぱり世間に示していく、決めていないじゃないかという御批判を受けることも覚悟の上で、でも、地に足の付いた戦略をしっかり示していくということが私は政治の責任だという思いで今エネルギー基本計画、また二〇五〇年の戦略を示させていただいているところであります。
○石井章君 ありがとうございました。 ドラスチックで派手さを持った政策を常に前向きにやっていらっしゃる世耕大臣の答弁、そして平木政務官、政府参考人の皆さん、ありがとうございました。 これで質問を終わりにします。
○委員長(浜野喜史君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(浜野喜史君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大野君から発言を求められておりますので、これを許します。大野元裕君。
○大野元裕君 私は、ただいま可決されましたエネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会、日本共産党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 これまでの省エネルギー施策全体の実施状況を分野別及びエネルギー源別等多角的に分析し、施策の評価を行い、その評価の結果を的確に施策へ反映するとともに、責任ある将来のエネルギー像を策定した上で、CO2の削減を図ること。 二 連携省エネルギー計画の認定に当たっては、連携する事業者が全体として省エネルギーを推進するという制度の趣旨に鑑み、計画を慎重に検証し、個々の事業者の省エネルギーの努力を妨げるものではなく、かつ、連携による効果のある計画のみを認定すること。併せて、既存のプラットフォームや企業間をつなぐコンサルテーションの活用等により、企業間の連携を促進すること。 三 省エネルギーの取組を促進する観点から、地域コジェネを含む熱利用の効率化を推進すること。また、AIやIoT等最新のIT技術を活用した省エネルギー技術を施策に積極的に取り込むとともに、省エネルギー投資促進策の充実に努めること。併せて、省エネルギーに積極的な企業の周知等により、省エネルギーへの取組が企業価値向上につながる社会環境を醸成すること。 四 試験及び講習を委託する機関の指定、役員の認可に当たっては、役員の構成が公務員退職者に偏ることなく、多様な経験を有する人材がバランスよく選任されているかに配慮すること。 五 連携省エネルギー計画の認定制度や荷主規制の運用等については、基準の明確化と適正な運用に努め、中小事業者等の実情に十分配慮するとともに、中小事業者等の省エネルギー取組支援に引き続き取り組むこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(浜野喜史君) ただいま大野君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(浜野喜史君) 全会一致と認めます。よって、大野君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、世耕経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。世耕経済産業大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) ただいま御決議のありました本法律案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重してまいりたいと考えております。
○委員長(浜野喜史君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十八分散会