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196回国会参議院2018/03/29

環境委員会 第7号

発言数
100
登壇者
13
会派数
6
開催日
2018/03/29

会議録

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、石井苗子さん、こやり隆史君及び礒崎哲史君が委員を辞任され、その補欠として片山大介君、二之湯武史君及び矢田わか子さんが選任されました。     ─────────────

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁総務企画局審議官古澤知之君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) 公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 自由民主党の二之湯武史でございます。今日はよろしくお願いいたします。  この本日議案となっております公害健康被害の補償等に関する法律ということでございますが、いわゆる公害における健康被害者の補償を担ってきた法律ということで理解をしておりますが、そのうちの大気汚染の影響による健康被害の補償給付、この費用にそれぞれ八対二の割合で民間そして国ということで割当てがなされているうちの国の部分ですね、ここが自動車の重量税の収入見込額の一部を保全機構を通して自治体に納付すると、こういう仕組みであるというふうに理解をしておりますが、その中での国における自動車重量税の期限が切れるということで、来年度以降も当分の間継続できるように措置をすると、こういう法律だというふうに理解をしております。  昭和三十年代、四十年代、公害というものが全国的に問題となり、またそれで多くの方々が健康被害に苦しみ、まだそうした苦しみを持っていらっしゃる方が相当数おられるということでございますが、まず、この法律における救済の対象になっておられる認定患者の数の推移でありますとか、現状でありますとか、これからの見通し等々について、まずは概略的にお聞かせいただければと思います。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。  昭和六十二年の法改正によりまして、第一種地域の指定を解除し、昭和六十三年から新たな患者さんの認定を行われなくなったことから、昭和六十三年のピーク時に約十一万人を超えていた認定患者数が、平成二十九年三月末で約三万四千人にまで減少しているところでございます。また、現在の年齢構成といたしましては、新規の患者認定がなくなり三十年が経過しているということから、認定患者の高齢化が進んでおります。約三分の一に当たる一万人以上の方が七十歳以上となっています。一方で、比較的若い世代の方々も多く、三十代が約七千人、四十代が約九千人おられまして、三十代と四十代で認定患者のほぼ半数を占めております。  今後の見通しということでございますが、認定患者数の減少は続くものの、最も若い方が三十歳であること、また、当制度が民事責任を踏まえて現物支給と定期的支払金による補償を行う制度であることから、少なくとも今後数十年にわたり補償給付等を行う必要があるというふうに想定しております。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 ありがとうございました。  ピーク時十一万人から現在三万三千八百九十人ですか、減少傾向にあり、これからもその傾向は続くということでございます。また、七十代の方が一万人を超えるということですが、ちょっとこれ確認なんですけど、三十代、四十代の方というのは、それぞれ七千人、九千人ということでございますけれども、昭和六十三年以前に認定された方が今残っていらっしゃるという理解でいいんですかね。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) はい、昭和六十三年以前に認定された方々でございます。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 そういう意味でいいますと、これから認定患者の皆さんの数は減っていくけれども、おっしゃったように最年少の方が三十歳ということは、相応の期間この仕組みというものが継続される必要があるということだというふうに理解をいたしました。  先ほど、ちょっと冒頭私の方からも申し上げたんですが、この補償の仕組み、資金的なスキームですね、認定患者さんが補償の給付を受けたり、また様々な福祉事業や予防事業を受けたりされているというふうに思うんですけれども、改めてその全体の事業スキームについても教えていただけますでしょうか。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。  補償給付につきましては、必要な費用の全額を汚染原因者である工場等と自動車に負担をいただいています。本制度の基本的性格が民事責任を踏まえたものであり、また公平の見地から、汚染に対するそれぞれの寄与の程度に応じて負担をいただくこととしています。  補償給付の必要額のうち、八割については固定発生源に係る部分として工場等からの汚染負荷量賦課金で、残る二割につきましては移動発生源に係る部分として自動車重量税の収入見込額の一部相当額を引き当てる形で必要な費用を措置しております。  公害保健福祉事業、こちらにつきましては、指定疾病により損なわれた健康を回復させ、その回復した健康を保持又は増進させるために行うものでありまして、その費用については、汚染原因者が二分の一、国が四分の一、事業を実施する自治体が四分の一を負担しております。  この公害健康被害予防事業につきましては、昭和六十二年の公健法の改正の際に、大気汚染の影響による健康被害を予防し、地域の人々の健康を確保するために設けられたものであり、認定患者への補償給付とは別に、事業者の拠出により造成された基金の運用益に一部国の補助金を加えた額で事業を実施しております。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 事業のスキーム、大変よく理解できました。  それでは、次の質問でございますが、そうした中で国が二割の責任を負って、その中で自動車重量税という税金の収入見込額の一部を拠出していると、こういうことでございます。この制度ができました当時における自動車関係税というのは恐らくこの重量税以外にも様々な関係諸税があったというふうに理解をしておりますが、その中からこの重量税という税金がこの対象になった経緯といいますか筋論といいますか、そういったものはどういったものだったんでしょうか。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。  制度創設当初議論されました結果、自動車に係る費用負担につきましては、汚染原因者負担の原則、徴収コスト等も考慮し、既存の自動車関係税から引き当てるという方式が取られることとなりました。  そして、自動車関係税の中でも自動車重量税は国税として唯一の自動車保有に着目した税目であることと、それに加えまして、個々の自動車保有者に公害健康被害の民事責任を問うことは一般的に困難であること、自動車を総体として見た場合に、大気汚染に対する共同責任者としての立場に立つという性格が強いことを踏まえつつ、自動車重量税が自動車の走行がもたらす諸社会的費用に充てることを一つの理由として創設されたものであることから、自動車重量税収の一部に相当する額を引き当てる方式を採用した経緯となってございます。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 ありがとうございます。  そうした自動車重量税から引き当てを決めたという法制定時から四十年以上が経過をしているわけであります。  この間、自動車の排気技術といいますか、そうした汚染物質を出さない技術革新というのは相当程度進んでおりますし、今では電気自動車等々、ハイブリッド車など排気ガスが非常に少ない次世代自動車というものの販売が増えております。また、車種も、いわゆる軽自動車でありますとかコンパクトカーでありますとか、そうした環境負荷の比較的低い車が大変売れているという中で現在もこの自動車重量税というものから引き当てを継続している、そういう理由は、理由というか、そうした正当性といいますか、そういったものが担保され続けるのでしょうか。  今回のこの期限の延長に当たって、そうした根本的な議論がいかになされたのかということも教えていただけますでしょうか。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。  先ほども御説明させていただきましたが、この自動車に係る費用負担という件につきましては、汚染原因者としての移動発生源、自動車ということで、自動車保有者に公害健康被害の民事責任、ただ、個々の保有者に責任を問うことは一般的に困難だという反面で、自動車を総体として見た場合に、大気汚染に対する共同責任者という、そういう立場に立つ性格が強いというふうな解釈をいたしまして、自動車重量税が自動車の走行がもたらす諸社会的費用に充てることを理由の一つとして創設されたことから、これまで重量税の一部に相当する額を引き当てる方式を制度創設以来継続して採用してきたところです。  今回の改正に当たりまして、この「平成三十年度以降の自動車に係る費用負担のあり方について」も、社会情勢の変化を踏まえつつ、平成二十九年十二月の中央環境審議会で御議論をいただきました。この自動車保有集団による費用負担方式の採用に関しましては、その基礎となる諸事情は現在も変化がないとの御判断を中央環境審議会でいただいてございます。  したがいまして、今日においても、自動車重量税からの引き当て方式につきましては、必要な費用を公正かつ効率的に徴収し得る現実に可能な仕組みとして合理的なものと考えております。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 その議論の経緯も大変よく理解できましたので、次の質問に移りたいと思います。  そうした中で、今申し上げたように、自動車関連の技術というのは相当程度進歩しておりますし、世界的にも、例えばCO2を排出する車はもう使わないというような目標にコミットしている国もございます。そういった中で、次世代自動車というものにはどういうふうな種類、若しくはこの普及の見通し等々について御見解があれば教えていただきたいと思います。

早水輝好環境省水・大気環境局長

○政府参考人(早水輝好君) お答えいたします。  次世代自動車でございますが、平成二十年に閣議決定されました低炭素社会づくり行動計画の中で、CO2排出低減性能、すなわち燃費性能に優れているとの観点から、ハイブリッド自動車、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車、クリーンディーゼル車、それから天然ガス自動車等と定義をされております。  次世代自動車の普及促進は大気汚染対策と地球温暖化対策の両面から非常に重要な施策であると認識をしておりまして、地球温暖化対策計画におきましては、二〇三〇年までに乗用車の新車販売に占める次世代自動車の割合を五から七割にするという政府目標を掲げているところでございます。  環境省では、経済産業省、国土交通省などの関係省庁と連携の下で、トラックなどの商用車を対象とした旧型車から次世代車への買換え補助、あるいは一定の環境性能を満たす車を対象としたエコカー減税などによりまして、積極的に次世代自動車の普及促進施策を展開しているところでございます。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 今御答弁いただきました二〇三〇年で五割から七割というのは少し控えめな目標なんじゃないかなというふうに思いますし、これ諸外国のそこそこの政府と比べると、日本らしい現実的な目標だなというふうに思います。  これ通告していないんですけれども、例えば中国なんかも、二〇四〇年でしたかね、あれは、ちょっと定かではないんですけれども、もうCO2排出車をゼロにするというようなコミットをしておりますし、そういう意味でいうと、どうなんですかね、この日本の二〇三〇年の五割から七割という目標は、野心的な目標と言えるのか、それとも今の現実を踏まえた現実的な目標と言えるのか、その辺どうでしょうか。

早水輝好環境省水・大気環境局長

○政府参考人(早水輝好君) 現実を踏まえた適切な目標と認識しております。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 続きまして、今回の改正では、二十九年末で切れるということで、当分の間という独特の法律用語が使われているわけでありまして、これがなぜ当分の間と、要は数字でしっかりと期限を区切らないのかというようなことでありましたり、また、当分の間ということであれば、補償を受けられる方、先ほどおっしゃったように最年少の方は三十歳ということですから、相当程度の、数十年間の補償期間が見込まれるわけですけれども、この当分の間という今回の措置における表現に、そうした補償を受けられる方の安心感といいますか、将来にわたって補償を受け続けられるんだというような生活に対する安心感というものを与えられるのか、その辺についてお聞きしたいと思います。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。  第一種地域の指定が解除されました昭和六十三年よりも前に認定された最も若い方は、委員御指摘のとおり三十歳でありまして、今後数十年にわたり継続的に補償給付等が必要でございます。このため、本来、引き当て措置については期限を定めないことが望ましいものです。他方で、補償給付等に充てる交付金は自動車重量税を財源としておりますので、これまでは自動車重量税の暫定税率の措置期限が到来するたびに本法に基づく補償給付等の在り方についても検討をしてまいりました。  自動車重量税については、既に平成二十二年度に暫定税率が廃止され、当分の間の税率が適用されることとなりました。こうした点も踏まえまして、全ての認定患者の方々へ補償給付等を安定的に行うため、引き当て措置について期限を定めずに当分の間とするものでございます。  本制度の財政的な基盤を整備し、安定的な制度運営を可能とする今般の改正は、まさに認定患者の方々にとっての安心に直結するものであると認識しております。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 ありがとうございました。当分の間としていることの意味がよく分かりました。  それでは次に、冒頭もありましたように、新たな患者さんの認定ということがもうストップしているわけですから、現在いらっしゃる三万三千人、これをピークにこれからも減少していくということでございます。  賦課金の徴収方法などこの法律のスキーム全体を維持していくことが、現在であれば相当数の認定患者さんのボリュームがありますから合理的な部分があると思いますが、これがやがてどんどん減少していく中においてはこうしたスキーム全体を維持するという考え方が合理的ではなくなるのではないか。また、その際には、都度都度その柔軟な見直しを行って最後の一人の方までしっかりと補償を行い続けるという二つの相反することが求められるというふうに思いますけれども、これからそうした認定患者さんの数が減っていく中においてこのスキームを維持していく、こうした合理性の部分についてはどのようにお考えでしょうか。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。  先ほど来繰り返させていただいておりますが、昭和六十三年の第一種地域の指定解除以降新たな認定を行っていないということから、被認定者数と補償給付総額共に今後減少していくということはそのようになっております。一方で、指定解除前に認定された最も若い方が三十歳でありまして、今後数十年にわたり継続的に補償給付等を行っていかなければなりません。  現時点で具体的に想定しているものではありませんが、仮に例えば将来認定患者数の減少等に伴う制度的な課題が顕在化するような場合が生じましたら、制度の趣旨を踏まえた適切な対応方法につきまして、関係者や有識者の方々の御意見を聞きつつ検討が必要となる場面も出てくるのではないかと考えております。  見直しの必要性につきましては、中央環境審議会に対して公健法の施行状況等を報告し御審議をいただくことで見定めてまいりますが、いずれにいたしましても、今後も認定患者の方々への給付を確実に行うことを第一に制度運営を進めてまいります。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 ありがとうございました。  こうした公害被害と言われるものが、先ほど申し上げましたように、戦後の高度成長期と言われる時期に起こっていったわけですね。その当時は、やはり我が国は高度成長ということで、二十世紀半ばから後半にかけては世界的にも工業社会といいますか、今ソサエティー五・〇とかというふうに言われていますけれども、その一つ手前のソサエティー三・〇を迎える、工業化社会を迎える、まさにそういう時期に、まあ今となってはちょっと考えられないことですけれども、そうした環境やまた様々なものを犠牲にしても経済成長であったり工業化を進めていくということがその時代における一つのパラダイムであったというふうに思っております。  そうしたある種負の側面がこのような公害、またそこで被害者の方々に多大な苦痛を与えたと、こういう教訓の下に、我が国はそうした環境技術、また環境との共生というような社会の歩み方をして現在に至るというふうに思っておりますが、今から振り返れば、当然、その歴史というのは、発展段階ですから、今から見れば当然かなり幼稚や稚拙なこともあったというふうに思いますけれども、まさに今、世の中は、国連の持続可能な開発目標、SDGsと言われるような新たな段階に入っていると私は理解しておりまして、こうした公害、これを教訓にした企業の様々な、メセナと言われた時期もありましたし、CSRと言われたような時期もありました。  さきの大臣所信に対する質疑で我が党の磯崎委員もおっしゃっておられましたが、企業が本業とは違う部分で環境若しくは社会貢献していますよと、こういう在り方がこれまで主流であったというふうに思いますが、そのSDGs、またそうした理念の下に、今ESG投資ということが世界的に潮流になっております。  そういう中においては、企業が事業活動をして、そこで出た利益を例えばそうした社会貢献や環境活動に充てるというスキームではなくて、もはや本業の事業自体の中にそうしたものがもう組み込まれている、これがいわゆるSDGs型の社会。もしそういう社会が到来すれば、こうした公害被害というようなものは概念上はもうなくなるわけであります。  そうした社会のトップランナーとして我が国が歩んでいくということが、こうした公害というものを経験した我が国の一つの使命じゃないかなというふうに考えているところでございますが、この法律に関連することといたしまして、今のような、このSDGs、持続可能な開発目標、こうした社会の在り方、こういうものについて、少し大臣の方からお考えをお聞かせいただきたいなというふうに思っております。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 今、SDGsのお話がございました。同時に、パリ協定が採択されて、世界では脱炭素社会の実現に向けた積極的な取組が始まっているところでございます。我が国企業も気候変動問題を始め様々な環境問題を経営戦略の中に適切に取り込むということが大事だというのは、もうまさに御指摘のとおりでございます。脱炭素社会で新たに創出される市場の獲得に向けた動きを強めていくことが重要でありまして、このことが我が国の新しい成長にもつながると考えております。  環境省では、企業の環境情報開示と、それに基づく投資家との対話を促進する施策を展開しておりますし、それをこれからも強力に進めていきたいと思っております。  環境情報開示基盤整備事業というのを進めているところでございまして、これは、データベース機能と直接対話機能を一体化した世界初のシステムということでございまして、企業、投資家間の活用だけでなく、企業間、企業内、海外との対話など、様々な関係者間のESG情報の共有、分析、対話へと波及をしていく、そういうことを目指しております。本事業には平成二十九年度で七百五十の企業、投資家が参加をしておりまして、ESG情報の公表と対話の経験を環境省が支援し、適正な実務の収れんを図っているところでございまして、実証運用期間を経て、平成三十三年度までに本格運用を目指しております。  さらに、こうした動きを金融の側から牽引していただくために、本年一月から、金融業界を代表する方々にお集まりいただきまして、ESG金融懇談会を開催いたしております。長期的視点で我が国金融市場の向かうべき方向性等について闊達に御議論いただいているところでございます。  今後とも、関係省庁とも連携を深めつつ、これらの取組を更に強化し、脱炭素社会の実現に向けて一層努力してまいりたいと考えております。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 ありがとうございました。  私の議員活動のライフワークの一つが、こうした新しい資本主義、新しい社会の形、これをやっぱりつくり上げていく、これが今を生きる政治家のミッションの一つだと思っていまして、今、日本におけるESGというものと世界におけるESGというものがオリエンテッドが私ちょっと違うような気がするんですね。  世界におけるESGというのは、やはりリーマン・ショック、二〇〇八年のリーマン・ショックに大きな反省があります。いわゆる株主というものへの配当、株価という企業価値を高めていく、ROE経営と言われるような企業の経営でありますとか、そうしたものを母体にした金融資本主義、株主資本主義というような形があそこで限界を露呈したわけですね。  その過程には、今、環境だけではなくて、例えば社会的な格差でありますとか貧困でありますとか、また国際的な格差、富む国と永遠に貧しい国、こうした非常に大きな問題意識から、今の資本主義の在り方ではそうした世界的な、また一国における社会課題は解決できないと。  その社会課題の中に環境という一要素があるという意味では、欧米におけるESGというのはもっと大きな概念だというふうに思っていまして、一方で、日本の場合は、そのESG、E、S、G三つあるんですけれども、そのEの部分が環境省でやっていますよと、ソサエティー、ガバナンスのところはほかのところがやっていますよという形で、何かこう、ワン・オブ・ゼム感がすごくあるんですね。  そうした中で、今のそのESGの捉え方、私は、ここはまさに政治家の理念といいますか、大臣先ほど最後におっしゃいましたように、本当に文字どおり関係省庁がしっかりと連携できるかどうかと、こういうところに懸かっているんだろうというふうに思います。  民間の方も、正直、日本の社会というのは非常にアンテナの感度の鈍い社会になってしまっていまして、例えばヨーロッパにおけるESG投資というのは、いろいろ測定の仕方はありますけど、一説ではもう四〇パー、五〇パーというボリュームにまで拡大していると。そして、かなり極端な例でいいますと、例えば石炭、石油といった化石燃料に事業の軸足を置いている会社から投資を引き上げる、ダイベストメントというような動きすら出ていると。  一方で、我が国に翻って考えてみると、そこまでの社会的な認識といいますか、そういうものはないわけですね。ですので、ともすれば日本というものは環境先進国だとかいうような言い方をされますけれども、ことESGという部分に関しては非常に後進分野にとどまってしまっているというふうに私は率直に思っております。  そのきっかけ、日本でもESGが広がるきっかけとなったのはGPIF、日本で最大のマザーファンドといいますか、そこが国連のPRIに署名をして、そうした世界的なESG投資の中に、そのコミュニティーの中にしっかり入って我が国もそういう中で歩んでいこうと、こういうことが契機になって、随分日本においてもESGとかSDGsとかいうような言葉が聞かれるようになったとは思いますけれども、まだまだ筋肉質むき出しの、とにかく経済成長するぞというような、そういうふうなまだまだこの社会的なイメージ、特に霞が関においても、経済成長して、そして税収増やして、対GDP比の政府残高を割合として減らしていくというような、十年前、二十年前の経済成長の発想がまだまだ支配しているんじゃないかなと、私は率直にそういうふうに思うんです。  今回、ESGということについて、今大臣おっしゃったように、環境という分野からいろいろと環境省の方でも有識者会議等々を開いていただいているというようなものだというふうに思いますけれども、今日は金融庁の方も来ていただいておりますが、金融庁におかれましては、このESG投資というものにどのように取り組んでおられるのか、どのように考えておられるのかということをお聞きしたいと思います。

古澤知之金融庁総務企画局審議官

○政府参考人(古澤知之君) お答え申し上げます。  今先生のお話ございましたESG、環境、社会、ガバナンス要素ということでございますけれども、投資先企業の状況に応じましてということはございますが、企業の事業リスク、それから収益機会、両面で、先ほど先生おっしゃいましたように、企業価値自体に影響する要素だという認識というのが広がっておりまして、そういう指摘を我々も承知しているところでございます。  そういう観点を踏まえまして、当庁におきましては、スチュワードシップ・コード、これは機関投資家の投資活動をどういうふうにプリンシプルで変えていくかというものでございますけれども、それを昨年改訂いたしまして、ESGに関連する重要なリスク、それから収益機会など、企業の状況を的確に把握に努めなきゃいけないということを改訂したところでございます。  こうした取組を進めておるところでございますし、先ほどございました環境省の開催しておられるESG金融懇談会にも積極的に参加しているところでございます。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 まあそうですよね、はい。まあ、まだまだできるんじゃないかなというふうに思いますね。  私の考えで言えば、例えば働き方改革というようなものもこれESGなんですよ。当然、賃金、これを上げていこう、これもESGですね。日本の場合は、それは、いや働き方改革です、賃金上昇、これは何か成長戦略です、で、また環境省への配慮があってというような、こういう体制では、正直、力強い、今の社会の在り方ですよね、これの大転換、まあ、政府は今革命という言葉を図らずも使っておられるわけですね。  人づくり、生産性、これを革命的に向上させていくためには、今のような抜本的な考え方、コンセプトの転換が必要だと思いますし、短期的に見てROEが高く、つまり株主利益率が高くても、実はガバナンスのところに非常にひずみがあって、この前のように一部大手の企業がそういう検査の情報を改ざんしていたとか、当然、その会計の改ざんなんていうのはもう本当にもってのほかですが、そういうリスクが高まっていれば、一年、二年ROEが高くても、これは投資家からしたら物すごい損害になる、長期的に見ればそれはROEが高い経営ではないわけですね。  こういう意味でいいますと、今金融庁おっしゃっていただきましたが、もっと取り組んでいただく必要があると。これ、政治の方もどんどんそうしたものを提言をしていかないといけないと思いますが、そのうちの一つに、今おっしゃいましたが、情報開示というような話がありましたけど、じゃ、そのEとSとGの情報を企業が開示するということですけれども、例えばそういうフォーマットすらないわけですね。そして、当然そうした法的義務もございません。ですので、簡単に言えば、各企業が勝手に自分の言いたいことを投資家に対してオープンにしているというのが今の現状なんです。  いや、例えば環境には配慮しているけれどもSの部分については全然開示がないとか、非常にきれいに見えるんだけれども、中身を見れば、非常に労働時間長いとか、給与水準低いとか、こういうあべこべな状況が現在は許されている、例えば企業情報の開示という意味で。  ですので、例えば金商法においてそうした非財務情報の開示のフォーマットをこれも法的に義務付ける、そして民間の方でも、例えば取引所でありましたり、そういったところで、これは民の一つのルールとして上場企業にそういうものを課すと。であれば、民間は共通のフォーマットで各企業のESG情報を分析して、例えば一つの形にして、更にそれを解釈して投資家にそれを開示するというようなこともできるわけですね。  そういうところについてもより一歩踏み込んでもらいたいなというふうに思うんですが、もし御意見がありましたら。

古澤知之金融庁総務企画局審議官

○政府参考人(古澤知之君) お答え申し上げます。  今先生からございました金融商品取引法上の開示の件でございます。投資者保護ということを基軸に置いて、投資者の投資判断に必要とされる企業の事業内容、財務内容の開示を求める制度でございまして、実は、御指摘の環境情報につきましても、上場会社が事業の内容などに応じて投資判断に必要だという場合には現在でも有価証券報告書に記載する必要がございまして、実際に記載されている例がございます。  他方、御指摘の、それらを超えまして上場会社に対して一律に有価証券報告書に環境情報の開示を義務付けるということになりますと、有価証券報告書、御案内のとおり、虚偽記載については刑事罰が掛かるということでございますし、そういう中で、真に投資判断に重要な情報を分かりやすく開示してもらうという性格のもの、さらには開示を求めることに伴う企業の負担といったことも考えて慎重に検討していく必要があろうかと考えております。  他方、先生からも御指摘ございましたけれども、環境情報を含む非財務情報につきましては、今、制度開示のみならず任意開示、今いろんな取組が民間の創意工夫の中で進めておられるというふうに承知しております。こういった多面的な取組、検討が進められることが重要だというふうに考えてございます。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 まず二つ指摘したいと思うんですが、私は、やっぱりこのESGがワン・オブ・ゼム感があると言ったのは、今おっしゃったように、環境情報、環境情報と言うんですけど、ESGというのは環境だけじゃないんですよ。だから、そこのまず認識がそもそもやっぱり非常に縦割り感があるなと、ワン・オブ・ゼム感があるなというふうに思いました。それを指摘しておきます。  企業の負担がというお話がありましたけど、じゃ四半期ごとに決算短信だとか報告書だとか、それで金商法と東証と二つのものを四半期ごとに出さなきゃいけない、これ自体がもう全くナンセンスですし、これの負担の方がよっぽどでかいと思いますよ。本当にこの日本の社会をESG社会にしていこうというんだったら、そっちの負担をなくしてあげて、本当に必要な、今言ったESG情報を法的に私は義務付けた方がよっぽど次世代社会につながっていくというふうに申し上げておきたいと思います。これはしっかり政治の側から提言していきますので、お願いをしたいと思います。  最後、ESGの話になりましたが、やはりそうした社会のこの発展といいますか進歩といいますか、いろんな教訓を踏まえてそれぞれ発展段階があると。かつての公害、非常に我が国の負の部分であると思いますが、そうした時期を経験をして、そしてそうした部分で苦しんでおられる方はしっかりと補償のスキームを維持した上で、今申し上げたような新しい次の社会に進んでいくためには、しっかりとしたリーダーシップと、そして大きなビジョンで物事を進めていく、そうした行政における体制、これが必要だと思いますが、最後に大臣に一言いただければと思います。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 今、二之湯先生からお話がありましたように、我が国は過去に甚大な公害を経験し、それを乗り越えてきた歴史があるわけでございます。その上に立って様々な知見や経験を世界各国に発信をしている、そういうまず実態がございます。  一方で、世界は脱炭素社会に向けて大きくかじを切っている、これはESG投資というもっともっと広い見地からのそういった動きもございますし、先ほど申し上げましたパリ協定、昨年COP23に私自身参加をして、そうしたうねり、動きというものを肌で感じてきたわけでございます。そうした動きをいろんな面で後押しをしていく、ESG投資、そしてまた環境金融やグリーンボンド、そういった金融経済の面から日本の社会を動かしていく、この動きがまだまだ先進主要国の中で十分ではないと、こういう認識を持っております。  そういう意味では、今先生から御提言をいただきましたいろいろなツールを使って、もっともっと脱炭素社会に向けて日本が世界を引っ張っていく、そういった動きを強めていかなければならないというふうに思っておりまして、今後とも、環境省だけではなくて、政府全体として努力をしていきたいと思っております。  そして、長期戦略をこれからまとめてまいりますので、そうした中でしっかりと今のような視点に立って取りまとめをしていきたいというふうに思っているところでございます。

二之湯武史自由民主党・こころ

○二之湯武史君 終わります。ありがとうございました。     ─────────────

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、片山大介君が委員を辞任され、その補欠として石井苗子さんが選任されました。     ─────────────

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 長浜博行でございます。  今日は公健法の質疑をやらせていただけるということで、この法律は十年ぶりの質疑ということでよろしいんでしょうか。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) はい、御指摘のとおりでございます。十年ぶりでございます。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 今、高度経済成長の話も出ましたけれども、光と影の、まあ誤解を恐れずに言えば、影の部分というところに関する質疑ということも言えるんではないかなというふうに思います。今日でもその後遺症で苦しんでおられる方がいらっしゃるということで、公害という問題を考えるということも大事なことではないかなというふうに思っております。  昭和四十二年に公害対策基本法第二十一条第二項に基づいてスタートしたこの議論の中において、いわゆる救済法ですね、公害に係る健康被害の救済に関する特措法が四十四年に制定をされて、医療面に限定をされておりましたけれども、応急的な社会保障制度が導入をされたわけであります。公害国会を経て四十六年にこの環境庁が制定をされた、環境省の前任ですから、まさに公害問題で誕生した役所と言ってもいいかもしれません。  この間視察もさせていただきましたけれども、四日市での大変大きな問題を経て、公害訴訟、津の地裁四日市支部判決、こういったものの影響を受けながら、空気と水はただだと言われる状況の中において、大気汚染防止法とか水質汚濁防止法の一部改正、これがいわゆる無過失責任の原則を確立するような状況になり、そしてこの公害健康被害補償法が四十八年に制定をされていったという、こういう経緯も大変、今日は、この自動車重量税の期間延長という、まあ改正項目からすれば大変小さな部分、項目からすれば一つの部分かもしれませんけれども、この法案のバックグラウンドは大変重いものがあるということを認識をしながら私は質疑に立たせていただければというふうに思っている次第でございます。  この自動車重量税の議論も盛んになされていたところでもありますけれども、本条の第四十九条に関わる部分ですね、いわゆる別法問題と言われるところでありますが、この問題におけるところの費用負担の在り方については中環審の影響が大変大きいというふうにも思っている次第でございます。  しかし、手元にあるかどうか分かりませんが、この中環審の、平成三十年度以降の自動車に係る費用の負担の在り方ということを環境保健部会の検討結果として平成二十九年の十二月二十日に出されておりますけれども、これは、この質疑は十年ぶりですねとさっき確認をいたしましたように、同じように平成二十年の時点の、「平成二十年度以降の自動車に係る費用負担のあり方について」という、平成二十年一月二十三日になされた検討部会結果と、十年の月日を経て、まあ言葉がいいのかどうか、コピー・アンド・ペーストの状況で結果報告が上がってきているという状況なんですね。  このいわゆる別法問題というものをずっと抱えている状況をどのようにお考えになっておられますでしょうか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) この自動車による汚染につきましては、この法四十九条第一項におきまして、別に法律で定めるところにより徴収される金員をもって充てるということになっているわけでございます。これまで様々な検討を行ってきているところでございますけれども、公正でかつ効率的に徴収し得る現実に実行可能な仕組みということを考えて、昭和四十九年度以降、暫定的な措置として、法の本則ではなくて法の附則の規定によりまして自動車重量税の一部を引き当てているところでございます。  これは、やはり個々の自動車保有者に公害健康被害の民事責任を問うことは一般的に困難である、自動車を総体として見た場合に、大気汚染に対する共同責任者としての立場に立つという性格が強いということを考慮して、まあ一種の割り切りですね、割り切りということでこうした自動車重量税の一部をいただいていると、こういうことになっております。  この状況というのは、ずっと月日がたっておりますけれども、基本的には変化がないということで、引き続き暫定的な措置として法附則の規定によって定めることにしたものでございます。中央環境審議会の先生方にも事前に御意見をいただくということで、その努力をして、そして審議会を開催して御意見をいただいて、引き続き今の一種の割り切りがこれからも妥当性を持つと、こういうことで今回の改正案を出させていただいたというふうに考えております。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 ガソリン税の暫定税率のときも議論をした記憶があるんですが、その暫定という意味合いを考えるとき、三十年、四十年、五十年という月日がたつ中において、今附則九条のお話が出ましたけれども、四十九条の本則改正をするという考え方はないんでしょうか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) これは、考え方としてはいろいろな考え方があると思いますが、今申し上げましたように、実際に徴収可能な公正で効率的な案ということで、今申し上げました一種の割り切りをして定めたということでございます。そういう意味では、抜本的な、本格的なその徴収方法を検討しなさいという意見もある中で、割り切りとしてこういう方法を定めたという意味で暫定だと。  それともう一つは、自動車重量税の、当時、暫定税率というのがありましたので、その暫定税率が切れるたびにそこでまた自動車重量税自体の議論がなされるということも考えますと、そういう意味からも暫定という、そういう考え方で今日まで来たということでございまして、それをずっと踏襲して、附則で暫定的な措置だという考え方の下に今日まで来ていると、こういうことであります。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 ただ、今私が申し上げている暫定のこの暫定の議論と、自動車税の暫定税率の暫定とは直接関係はないですね。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 実際に、自動車重量税の暫定税率が期限が来るたびに議論がなされるだろうということで関連がないわけではないということを申し上げましたが、本来のこの暫定という考え方は、抜本的な、本格的な徴収方法というものを考えるべきだという意見がある中で、当時この制度をつくったときに、経済界ともう本当に大変な議論をして、また財政当局とも本当に大変な議論をした上で、こういった現実に徴収可能な案を割り切りとして定めたという意味で暫定と、こういうことでございます。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 このいわゆる割り切り問題というのも政策的の中においては重要な位置を占めると思いますが、それでは、自動車ユーザー、あるいは自動車重量税納付者と言ったらいいんでしょうか、納税者のこの問題に対する認識はどのぐらいあるというふうに判断をされますか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 個々の自動車ユーザーということになりますと、自動車重量税からこうした財源が引き当てられているということを知らない方は大勢いるというふうに、私自身はそういうふうに思います。  そういう意味では、負担いただいている納税者の方に制度を理解していただくということは重要だと考えております。制度の安定的な運営をこれからも図っていく上で、やはりユーザーの方の御理解というものは非常に重要だと考えます。  そういう意味で、一つは、環境省のホームページで、毎年度の税制改正要望におきまして、汚染者負担の性格を踏まえた公害健康被害補償のための安定税源確保の重要性、必要性についても主張しておりますし、今回の法改正に当たりましては、公開の審議会において御議論いただき、その状況は御報告をしております。  今後とも、そういう意味では、環境省のホームページなどでの情報発信を通じまして、制度に対する理解が深まるように努めてまいりたいと考えております。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 最初に申し上げましたように、この法案の質疑をするという状況と同じく、大臣もこの自動車ユーザーの方々に対して、こういう問題が存在をしていて、過去の公害とか、公害は終わったと表現をされる方もいますが、公害問題というのは引き続き続いているということを認識をしていただいた方がいいという判断でよろしいですか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 今先生おっしゃるように、過去の公害問題の対応のために自動車ユーザーの方に御負担をいただいているんだということは真摯に御説明していく必要があると思います。  特に、先ほども御議論ありましたが、エコカーというようなことで排気量が非常に小さくなって汚染物質を出していないのにもかかわらず、なぜこういった負担をするのかということは、過去のところに遡って御理解をいただかなければならないというふうに考えておりますので、そうした情報発信というものもしていきたいというふうに考えております。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 固定発生源と移動発生源の負担割合についてですけれども、いわゆる移動発生源には今エコカーの議論があったと思います。固定発生源で、当然のことながら、脱硫装置等々、いわゆる設備更新の中においてのSOxの問題も克服をされているところが多い状況の中において、この割合に関する議論というのはどのようになっているんでしょうか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 工場等の固定発生源と、それから自動車の費用負担割合につきましては、現在の補償給付等の対象が昭和六十三年三月の第一種指定地域解除前の大気汚染の影響によるものとして認定された方々であることから、指定解除前までの大気汚染に係る寄与度に基づいて定められております。この寄与度につきましては、制度が創設された昭和四十八年度から昭和六十二年度の平均で、おおむね工場等の固定発生源が八に対して自動車が二となっていることを根拠として負担割合を定めたものでございます。  御指摘のように、固定発生源における公害防止対策は指定地域の解除後も進んでおります。また、移動発生源の排出ガス対策も進んでいるわけでございますけれども、既認定者に係る補償給付等の費用は、制度上、指定地域解除前の大気汚染の影響によるものと考えられること、それから昨年十二月の中環審の答申におきましても、費用負担の割合を見直す特段の事情は生じていないとされていることから、見直さないで今回もそのようにお願いをさせていただくということにいたしました。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 旧第一種地域の認定患者の救済におけるその他の地域から徴収されている汚染負荷量賦課金の割合というのはどのぐらいになるんでしょうか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 汚染負荷量賦課金の負担割合は、制度が創設された昭和四十九年から平成二十九年度までの累計で、およそ六六%がその他地域の事業者から徴収されたものとなっております。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 この問題も含めて、その六六%、六割を超えると、こういう地域の方々においても、本法の、大臣がおっしゃられたいわゆる法成立時の割り切りというものに対する理解は浸透しているとお考えですか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) この点につきましては、今六六%がその他地域の事業者から徴収されたと申し上げましたが、その料率自体は、その他旧指定地域の事業者につきましては、その他地域の事業者の九倍の負担となるように賦課料率等で調整されているところでございます。  そういう意味では、その他の地域の事業者の負担割合は、個別に見ていきますと小さいものでございますけれども、しかしどうして自分たちがまだそういった負担をしなければならないのかということにつきましては、まだ十分に御理解が進んでいるというふうには思いませんが、そこで毎年説明会を開催させていただいておりまして、そういったその他の地域の事業者の方にも制度の趣旨というものを御理解いただいて、円滑に徴収ができるような努力、そしてそうした方々への過去の公害問題に対する御理解を深める、そういった努力をさせていただいているところでございます。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 ですから、昭和四十年代の、今大臣が御説明された部分は、先輩方の大変な努力でこの法案をまとめられたのではないかなというふうにも思っております。いわゆる不法行為法による民事責任制度と行政上の救済制度というこの二つをミックスすることによって、ある意味での分かりづらさといったらいいんでしょうか、逆に言えば、解決を図るための方法として生み出したこの手法、この公害の歴史とともに、後世に生きる私たちは理解をしていかなければならないのではないかなというふうに思っております。  それと同時に、幾つかの、何しろこれ、法案審議を過去十回ぐらい改正をしたときにやってきたわけでありますけれども、このときにも常に言われていることは、この調査結果ですね、いわゆる科学的知見を積み重ねてそれを対策に生かしていくということを、毎回、附帯決議等々、あるいは国会の議論でもやります。環境保護サーベイランスシステムの構築、それに基づいて、局地的大気汚染の健康影響に関する調査、昭和六十二年から平成十三年までなされておりますし、個人暴露量把握のための調査手法も確立をされてきているというふうに思います。  このように、確かに政治の要求によって調査がなされていますけれども、重なり続けた科学的知見を、一体いつまでおやりになるのか、そして、どのようにこれが社会に還元をされるのかということについて御説明をいただければというふうに思います。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 環境保健サーベイランス調査は、第一種地域の指定解除を内容とする昭和六十二年の法改正時の国会附帯決議を踏まえて実施することとされたものでございまして、地域住民の健康状態と大気汚染との関係を定期的、継続的に観察し、必要に応じて所要の措置を講ずることを目的としているところでございます。本調査につきましては、平成八年度より毎年度実施しておりまして、大気汚染とぜんそくの関連性について、一定の傾向として捉えられる状況にはないと有識者会議において評価されているわけでございます。  やはり、この調査を継続的に行うということが大事でありまして、今後とも、地域住民の健康状態と大気汚染との関係を定期的、継続的に観察をして、そして、何かこの所要の措置を講じなければならないということになれば、しっかりと対応をしていきたいと思います。そして、例えばPM二・五等を調査対象に追加するなど、調査手法の改善を図りながら今後とも続けていきたいと考えております。  いつまで続けるのかということは、現時点ではなかなかお答えが困難だというふうに考えております。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 是非、その調査結果の社会的還元ということにも意を使っていただければというふうに思います。  今、PM二・五が出ました。SPMよりも微小なPM二・五、これは汚染源を特定するのがなかなか難しい、特にアジア大陸からの越境汚染の問題が出てきているというふうにも思います。  昨日も暫定基準を東京都では上回ったのではないかというような報道も出ておりました。レベル一かレベル二かは存じませんけれども、かなり、この季節になってくるといわゆる光化学オキシダントあるいはPM二・五の問題が出てきておりますが、こういった新たな形での大気汚染の状況、これが花粉症につながって、大分苦しんでおられる方々が多いわけでありますけれども、この大気汚染の現状についてはどのように認識されますか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) PM二・五あるいは光化学オキシダントにつきましては、中国等からの大気汚染物質の越境移動の影響を受けているということが確認されております。このため、国際協力ですね、日中韓三か国の政策対話や国際協力を通じて、中国などにもしっかりと対応を取っていただくように、関係者を我が国にお招きして研修をしていただいて、我が国の知見を持ち帰っていただくというような努力をしているところでございます。  このPM二・五の問題につきましても、今後とも国際協力による越境汚染対策ということでしっかりと推進をしてまいりたいと思っております。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 終わります。ありがとうございました。     ─────────────

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、矢田わか子さんが委員を辞任され、その補欠として礒崎哲史君が選任されました。     ─────────────

河野義博公明党

○河野義博君 公明党の河野義博です。  本法律は、公害被害者の迅速かつ公正な保護を図るために汚染原因者の負担により補償給付などを行うもので、現在でも三万四千人が補償給付対象者となっておりまして、本制度により補償給付などは引き続き必要となる状況でございます。本年度末の期限を延長して、来年度以降も当分の間とすることで継続的に支援をすることは必須でありまして、本改正には当然賛成でございます。  その上で、継続的な支援が必要だという観点でまずは伺います。  被認定患者数は、昭和六十二年のピーク時約十一万人でございましたけれども、現在三万四千人となっています。減ってはいますけれども、最年少の認定患者は現在三十歳でありまして、今後も継続的に支援していくことは必要と思われます。  本改正によりまして、来年度以降も被害者の迅速かつ公平な保護を行うものと承知をしております。患者団体や地方自治体よりは、継続的に本当に支援してくれるのかという観点から、財源を安定的に確保してくれという要請も繰り返しなされている状況でございます。こういった患者団体、地方自治体からの声にどういうふうにお答えされる方針でしょうか、大臣の御決意を。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 御指摘のように、認定患者は現在もなお約三万四千人おりまして、最も若い方は三十歳でございます。このため、今後数十年にわたり継続的に本法による補償給付等が必要でございます。  本制度の財政的な基盤を整備し、安定的な制度運営を可能とする今般の改正は、御指摘のような御意見、御要望にお応えするものでございまして、まさに認定患者の方々にとっての安心に直結するものであると認識いたしております。  環境省といたしましては、今後とも、地方自治体等と連携して本制度を安定的に運営し、公害健康被害対策に真摯に取り組んでまいります。

河野義博公明党

○河野義博君 今まで期限を切った改正でございましたが、当分の間とすることで安心というのは広がるんではないかなというふうに評価をいたしますし、引き続きこれは伴走型の支援を必要なんではないかなというふうに思います。  あわせまして、大気汚染対策、これ、より一層の充実が必要ではないか、我が国が公害先進国と言われる中、我が国の解決手法ということを海外にも広めていくことで国際協力というのもできるんだろうなというふうに思います。こういった外国と日本といった視点、また、内外と申しましても、患者団体とそれを取り巻く環境、企業という観点からもコメントいただけたらと思いますけれども、大気汚染対策のより一層の充実を求める内外の要請、これにどういうふうに立ち向かっていかれるでしょうか。

早水輝好環境省水・大気環境局長

○政府参考人(早水輝好君) お答えいたします。  我が国の大気汚染の状況でございますが、全体としては改善しておりますけれども、なお取り組むべき課題があるということで、引き続き国内対策とそれから越境汚染対策、両方を進めていく必要があると考えております。  国内における対策でございますけれども、固定発生源対策としましては、大気汚染防止法に基づきます、ばい煙等に関する排出規制、あるいは揮発性有機化合物、VOCの排出抑制対策の推進などがございます。また、移動発生源対策といたしましては、自動車の単体の排出ガス規制、それから大都市圏におきましては自動車NOx・PM法によります総合的対策、こういったものに取り組んでいるところでございます。  さらに、越境汚染対策でございますけれども、日本と中国の都市間での連携協力、あるいは日中韓の三か国の政策対話、アジア太平洋地域のパートナーシップ活動などを通じまして、中国などアジア地域における大気汚染対策を促進しておるということでございます。  こういった形で、今後とも大気環境の一層の改善を図るために、国内対策、越境汚染対策両方を推進していきたいと考えております。

河野義博公明党

○河野義博君 空に、空気に壁はありませんので、近隣諸国からの大気汚染ということにも我が国が影響を受けるわけでありまして、私は地元福岡ですが、PM二・五というのは久しく、長らくこの我々の住民生活に、市民生活に本当に大きな影響を与えている問題でもあります。  フリーライダーを許さないという観点からも、しっかりとこれは国際連携を強めて、我が国がリーダーシップを発揮しながら取り組んでいく課題だろうなというふうに思っておりますし、国内問題は解決済みということではありますけれども、二度と起こさせないという決意も引き続き不断の意思として持ち、かつ産業界に適切な指導をやっていく必要があるんだろうなというふうに思います。  この法律の中のこの制度のスキームといたしましては、著しい大気汚染の影響によりましてぜんそくが起こり、ぜんそく患者というふうに認定をされた場合、患者に対しては補償給付に加えまして、公害保健福祉事業としてリハビリ事業や療養用具の支給事業などが、これは自治体を通じて行われるというふうになっておりますけれども、この公害保健福祉事業、具体的な内容とまたその効果、どのように分析しておられますでしょうか。

梅田珠実環境大臣官房環境保健部長

○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。  公害保健福祉事業は、補償給付の支給と相まって、被認定者の方々の健康を回復させ、その回復した健康を保持又は増進させるために行うものでありまして、旧第一種指定地域全ての自治体、三十九か所ございますが、三十九自治体において実施しております。  具体的には、リハビリテーション事業、転地療養事業、療養用具支給事業、家庭療養指導事業及びインフルエンザ予防接種費用助成事業の五つのメニューがございまして、平成二十八年度におきましては延べ二万七千六十五人の方々が参加をしておられます。各自治体から毎年度この事業の実績等の報告を受けておりまして、一定の効果が得られていると考えておりますが、被認定者の方々が高齢化をされているという状況を踏まえますと、被認定者が参加しやすくなるようにサポートを強化することなどによってより効果的な事業の実施、これが必要だと思っております。より効果的な事業の実施に努めてまいります。

河野義博公明党

○河野義博君 延べ二万人以上ということで、患者が、対象者三万四千人分の、延べで二万人受けられておりますのでそれなりの効果はあるんだろうなというふうには推測できるんですが、インフルエンザの予防接種やりますよと言えば、それは恐らく皆さん来られるんだろうなというふうにも思えるわけで、やはり内容の充実、不断の見直しというのは今後とも行っていただきたいというふうに思いますし、また、この補償金の納付事業というのは、独法を通じて、独立行政法人の環境再生保全機構を通じて行われるわけでありますが、機構は複数の事業を担っております。区分勘定が必要だということは、私そのとおりだと思いますけれども、重複する業務や共通の課題に対応するという観点では、もう少し効率化が図れる事業もあるんじゃないかなというふうに思っておりますので、この福祉事業の不断の見直しとともに、独法の方の事業、この内容も不断の見直しをお願いをしたいというふうに思っております。  本法律の十四条、これの、いわゆる併給調整の文言がございまして、ほかの法令で補償が支払われている場合には、この補償というのは、本法律に基づく補償というのは当然減額をされるわけでありまして、ぜんそくにかかって公害患者と認定されれば、ぜんそくの病院に行っても、これは医療保険ではなくて、この補償の範囲内で一〇〇%面倒見ていただけるというルールでございます。このように、併給調整なされるのは当然でありまして、各制度制度でしっかりと面倒見ていくということは非常に大事なことなんだろうというふうに思います。  一方で、制度と制度でのはざまで苦しんでおられる方もおりまして、本法律案とは直接の関係はございませんけれども、今日は厚労省に来ていただいております、いわゆる障害者福祉の六十五歳問題であります。  先日、地元で、高齢の障害者の方、またその保護者の方、それから障害者福祉サービスをやっておられる事業者の方のお話を聞く機会をいただきました。六十五歳になりますと、御案内のとおりですけれども、従来、障害者の方は障害者福祉サービスを受けていたのが、六十五歳を機に介護サービスに移行することになります。その中で、費用負担の問題、それからサービス内容の変更の問題、様々なこの制度変更に伴う問題点というのを教えていただきました。  高齢障害者が六十五歳になって介護保険サービスを利用することになる際に、利用者負担が発生することに従来なっておりました。今でもなっております。障害福祉サービスの利用に当たっては、御本人又は同居する配偶者の方の所得が低い場合、利用者負担がゼロになるという現行制度でございますが、六十五歳になって介護保険サービスを利用した場合には、障害者であっても所得に応じて一割の利用者負担が発生することになっております。  障害者の方が六十五歳になって介護保険サービスに移行する現行の仕組みについては理解はしておりますし、当然、両方のサービスが受けることはできないというのは、制度制度で、つかさつかさでやっていることですから、これは一定の理解は示します。一方で、急に負担が増えることについて非常に負担感が大きいんだというお声があることも事実でございます。  こうした声に応じるために、平成二十八年の障害者総合支援法改正によりまして今年の四月から新たな仕組みをスタートさせることになっておりますけれども、この詳細を教えていただきたいというふうに思っております。

宮嵜雅則厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  今委員からもお話ありましたが、現在の社会保障制度では保険優先の考え方が原則となってございまして、これは、あるサービスが公費負担の制度で提供できる場合に、実際同様のサービスを国民が保険料を支払う社会保険制度で提供できるときには、お互いの支え合いの仕組みである社会保険制度で提供されるサービスをまず御利用いただくというような考え方でございます。  今御指摘のありました障害福祉制度と介護保険制度の関係につきましては、障害福祉サービスに係る費用が公費で賄われているということでございまして、同様のサービスを保険制度である介護保険サービスにより利用できる場合には、この保険優先の考え方に基づき、まずは介護保険サービスを利用していただくということになっております。  一方、六十五歳以上の方がということで委員から御指摘ありましたが、六十五歳以上の障害のある方が介護保険サービスを利用する際には、障害福祉制度と介護保険制度の利用者負担の上限額が異なることによりまして、利用者負担が増加するという課題が指摘されてきたというところは委員からの御紹介があったところでございます。  これらの課題に対応して、六十五歳以上の障害のある方の介護保険サービスの円滑な利用を促進するためにということで、一昨年、平成二十八年の障害者総合支援法等改正法におきまして新たな制度を創設したところでございます。  具体的には、障害福祉サービスを相当の長い期間、具体的には五年ということを定めていますが、にわたり利用してきた低所得の障害のある方が六十五歳に到達して介護保険サービスを利用する場合には、障害福祉制度により介護保険の利用者負担を軽減するということにしたところでございます。これによりまして、制度の対象となる方につきましては、六十五歳に到達して介護保険サービスを利用する場合であっても利用者負担がゼロになるというところでございます。  この制度は、委員からもお話ありましたが、今年の四月から施行されるところでございまして、厚生労働省としても、関係自治体とも連携しながらその周知に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

河野義博公明党

○河野義博君 従来ですと、生活保護世帯であっても一万五千円の自己負担、低所得世帯であっても二万四千六百円の負担があったところを、今回の改正によって四月一日から低所得障害者・高齢者の世帯には今までどおり無料でサービスが受けられるということで、画期的な制度改正だと思いますし、広く周知していかなければいけないというふうに思っております。  関連しまして、六十五歳になりまして介護保険サービスを利用することについて、介護保険制度には要介護度に応じた給付の上限がありますために、こうした上限に掛かることを心配して、今まで受けられていたサービスが受けられなくなるんじゃないかという声があります。こういった声にはどう応えられるように新制度でなるんでしょうか。

宮嵜雅則厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  先ほども申し上げましたが、六十五歳になると保険優先ということで、介護保険でということで、その中で、議員からも御指摘ありましたけれども、介護保険サービスにおきましてはその要介護度に応じた給付の上限というのが設定されているために、従来利用してきた障害福祉サービスのサービス量を、同等の支給量、同じだけ介護保険サービスでは確保できない場合があるという御懸念、心配の声、御指摘もあったのも事実でございます。  しかしながら、現在障害福祉サービスを利用してきた方が介護保険サービスのみで適当なサービス量を確保できないというふうに市町村が認める場合には、それに障害福祉サービスを上乗せして受けることも可能な制度となってございます。六十五歳以上の障害のある方が必要なサービスを受けられるように、これまでも自治体に対してこうした制度については重ねて周知をしてきたところでございます。  ただ、委員からも今御紹介もありましたが、そういう御懸念の声をお伺いするということもありますので、今申し上げました内容などにつきましては、今月十四日にも全国の障害福祉の担当課長会議を開いて周知徹底したところでございますけれども、引き続き自治体に対して適切な運用を求めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

河野義博公明党

○河野義博君 介護保険に上乗せして、障害保険に、障害に、上乗せをしてサービスを受けられるということでございました。  そのほかにも、共生型サービスの事業所認定ということで、障害者福祉施設が介護施設のサービスも共にできるような基準の変更というのも行われております。非常に画期的な取組で大きな変更がなされると思いますし、しっかりとこれは周知が必要だというふうに思います。自治体、事業者、利用者、良くなって、いい改正になっていると私は思いますけれども、なかなか知られていない、自治体の担当者ですらまだ十分に理解が進んでいないという状況もございますので、しっかりと周知徹底を図っていただくことをお願いをいたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

武田良介日本共産党

○武田良介君 日本共産党の武田良介です。  公害健康被害補償法とは、公害健康被害者の迅速かつ公正な保護などを図るために、汚染原因者などの負担により補償給付を行うものです。今回の法改正は、補償制度の財源の一部である自動車重量税の繰入れ期間が二〇一七年度末であることに対して、一八年度以降も当分の間繰り入れるようにするものです。  公健法による被害者救済、いまだに三万四千人以上となっておりますが、この皆さんの補償給付が生活の命綱となることから、その維持は当然必要であって、その財源に自動車重量税を充てることは汚染者負担の原則からも当然であると考えております。  そこでお聞きしますが、当分の間とはどういうことなのか、これは最後まで認定患者の皆さんを救済するということでよろしいでしょうか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) はい、そういう趣旨でございます。  第一種地域の指定が解除された昭和六十三年よりも前に認定された最も若い方は三十歳でございまして、今後、数十年にわたり継続的に補償給付等が必要でございます。このため、本来引き当て措置については期限を定めないことが望ましいものでございます。他方で、補償給付等に充てる交付金は自動車重量税を財源としているため、これまでは自動車重量税の暫定税率の措置期限が到来するたび、本法に基づく補償給付等の在り方についても検討してまいりました。自動車重量税につきましては、既に平成二十二年度に暫定税率が廃止され、当分の間の税率が適用されることとなりました。  こうした点も踏まえて、全ての認定患者の方々へ補償給付等を安定的に行うため、引き当て措置について期限を定めずに当分の間とするものでございます。今後も、認定患者の方々への給付を確実に行うことを第一に、制度運営を進めてまいります。

武田良介日本共産党

○武田良介君 患者の皆さんは、法律用語としては半永久的という意味だというふうにも聞かされたということも言われておりましたけれども、本当にそうなのか、最後まで救済されるのかということ、今お聞きしましたらそういう趣旨だということをおっしゃっていただきましたので、非常に大事だと思いますけれども。  今回の法改正は、そういった補償給付を維持するために必要なものですから、賛成の立場でありますが、本来、補償給付などの財源は、東京大気汚染公害裁判等からも明らかなように、ディーゼル自動車を製造、販売している自動車メーカーなどにも課すべきものだというふうにも考えております。そのことを申し上げた上で、質問していきたいというふうに思います。  公健法の地域指定解除が行われた一九八八年、大気汚染はそれ以降どんな状況にあったか。先日、名古屋市やその南隣にあります東海市に行ってお話を聞いてきました。  名古屋市を例に確認したいと思いますが、まず、環境省にお伺いしたいと思うんですが、名古屋市のNO2とSPMの数値、大気汚染防止法によっていわゆる一般局と自排局それぞれが設置され、測定されていると思いますけれども、地域指定解除後も環境基準をクリアできなかったことのある測定局、一般局、自排局、幾つか、NO2とSPM、それぞれでよろしくお願いします。

早水輝好環境省水・大気環境局長

○政府参考人(早水輝好君) お答えいたします。  まず、NO2でございます、二酸化窒素でございますが、指定地域の解除後の昭和六十三年度から平成二十八年度までの測定データによりますれば、その間に環境基準を達成していない年度があった名古屋市内の測定局数でございますが、一般環境大気測定局で一局、自動車排出ガス測定局で七局でございました。なお、平成二十二年度以降は名古屋市内の全ての測定局で環境基準を達成しております。  また、もう一つのSPM、浮遊粒子状物質でございますけれども、同様に昭和六十三年度から平成二十八年度までの測定データによりますれば、その間に環境基準を達成していない年度があった名古屋市内の測定局数は、一般環境大気測定局で二十局、自動車排出ガス測定局で九局でございました。なお、SPMについては、平成二十四年度以降は名古屋市内の全ての測定局で環境基準を達成しております。  以上でございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 最近では達成しているという話がありましたが、達成できていない局がたくさんある。しかも、見るとこれ、結構長期にわたって達成できていないですね。これ以外にも国交省が設置している常設局もあります。NO2、SPM、達成できていない局、特にSPMなんかはたしか十二局あって十二局達成していないと思うんです。  これPM二・五についても確認をしておきたいと思うんです。環境省が調査を始めた以降、名古屋で基準を超えていたのは何年度まででしょうか。

早水輝好環境省水・大気環境局長

○政府参考人(早水輝好君) お答えいたします。  PM二・五でございますが、まず環境基準の達成状況でございますけれども、常時監視を開始いたしたのが最近でございまして、平成二十二年度から平成二十八年度までの測定データがございます。  これによりますと、先ほどと同じような評価の仕方をいたしますと、この間に環境基準を達成していない年度がありました名古屋市内の測定局数は、一般環境大気測定局で十一局、自動車排出ガス測定局で七局でございました。なお、平成二十八年度には名古屋市内の全ての測定局で環境基準を達成しているという状況でございます。

武田良介日本共産党

○武田良介君 達成できていないところがあるんですね。  PM二・五は粒子が非常に小さくて肺の奥まで入りやすいと、それだけ肺がんだとか呼吸器系、循環器系にも影響があるのではないかということで懸念がされているわけです。そのPM二・五の環境基準を超えた状況がこれだけこう続いていた、そういう実態を確認したいというふうに思うと同時に、国の対応が遅いというふうに言わざるを得ないというふうに思うんです。  環境基準を超えていた名古屋市で、じゃ、子供たちの健康状態はどうなっているのかと。子供たちの気管支ぜんそくなどは増え続けています。名古屋市教育委員会が毎年発表している学校保健統計調査では、名古屋市全域の小学校の気管支ぜんそくの被患率、平均で一九七五年に〇・六四%だったものが二〇一七年に四・九五%、大幅に増えているんですね。中学校でも、同じように一九七五年に〇・四一%だったものが二〇一七年に四・三七%と大幅に増えております。  資料にも付けましたけれども、被患率は全国的に高くなっていくわけですが、名古屋市は全国に比べて被患率が一貫して高い。しかも、名古屋市内の中で見ても、南部の南区だとか港区、天白とか瑞穂区とか、こういったところでも一貫して高い。名古屋市の南隣である東海市でも同じように被患率が高いんですね。ここにはやっぱり明確な傾向があるんです。  こうした状況を見れば、指定解除のときに公害は終わったという掛け声が掛けられたわけですが、そんなことはやっぱり言えないのではないかというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 文部科学省の平成二十九年度学校保健統計速報によりますと、先生御指摘になられましたように、名古屋市の小学校、中学校及び高等学校の児童生徒のぜんそく被患率は全国平均を上回っております。また、厚生労働省の患者調査の結果によりますと、近年、ぜんそくの総患者数は増加傾向にあると考えられます。  ぜんそくは様々な原因により発生する非特異的疾患であり、環境省として、名古屋市における被患率が高い理由や全国の患者数の増加の理由についてお答えすることは困難でございますが、科学的に十分解明されていないものの原因として、アレルギー素因者の増加、都市的生活様式の拡大による食生活や住環境等の変化、高齢化の進展などの指摘があると認識いたしております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 因果関係はっきりしないという、要はそういう答弁だと思うんですが、私も名古屋市の南区にある測定局、実際にそこにも行きました。要町というところだとか元塩公園というところ、ここ、数値を見ても非常に高い、一貫して高いところです。国道とか高速道路も重なって、車が集中して走るわけですね。測定局のすぐ横にマンションも建っている。こういうところで関係ないというふうに何で言えるのかということだと思うんですね。  公健法は大切だと、今回の法改正も補償給付の維持は必要だからやるということですけれども、それ以外は本当に冷たいというふうに私は思います。今も公害による患者さんの苦しみは続いているということを私は訴えたいと思うんですね。  私は、名古屋市、東海市伺って声聞いてきましたけれども、そもそもこの名古屋市の南部地域、皆さんも御承知かと思いますけれども、繊維工業なんかを中心とする工業地帯だったわけですが、一九六〇年代に中部電力だとか新日本製鉄、こういったものが操業して一大工業地帯になった地域ですね。道路交通網もできていく、六〇年代から工場の操業による大気汚染が深刻化して柴田ぜんそくに代表されるような健康被害が起きていく、工場からの汚染は改善の方向に向かうものの自動車排ガスによって健康被害が発生していくというふうになった地域です。  皆さん、声を聞くと、夜中の発作、とりわけ深夜二時から三時ぐらいにかけて発作が非常に出やすいということもおっしゃっておりました。これに苦しまれている。たんが止まらない、ティッシュを使うためにごみ箱がすぐにいっぱいになってしまう、それぐらいたんが出るんだというお話をされていましたし、目まいなどの症状、今でも苦しんでいるんだということをおっしゃっておられました。今年八十二歳になられる方、いい薬ができても、五十メートル歩けばしゃがみ込んでしまう、ぜんそくは治ることないと、むしろ加齢とともに悪くなっているということをおっしゃっておられました。  大臣、こうした声、どのように受け止められますか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 今先生からぜんそく患者の苦しみをお聞きいたしまして、大変な御苦労をされておられるということを改めて感じたところでございます。私としても、公害による健康被害を始めとするこうした状況を二度と繰り返してはならないという思いを強くしたところでございます。  環境省といたしましても、健康被害を受けた方々が安心して暮らしていけるように、環境行政に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 二度と繰り返してはならないということであれば、やはり国の姿勢を改める必要が私はあると思うんですね。  更に声を紹介したいと思うんです。公健法が暮らしと健康を支えている一方で、周りから冷たい言葉を掛けられたという方もいらっしゃるんですね。よう生きとるなと言われたことが今も気になっているというふうに言われただとか、ぜんそくというだけでなぜ医療費救済されるんやというふうに言われた。  それから、鹿児島から名古屋に移られたという方、医療費負担について、当時二万四千円の収入だったそうですが、レントゲンなどを撮ると八千円掛かるために受診できなかった、親子三人食べていくことが本当に大変だったから、公健法に認定されたことは本当に助かったというふうにお話もされておりました。公健法によって救済されて、こうした助かったという声もあるわけです。  公害に苦しむ方は、身体的な被害はもちろんですけれども、経済的な被害、負担、精神的な被害、またその相互の連鎖ということも含めて苦しんでおられるというふうに私は受け止めました。国は、新しい救済制度をつくっていくことで全ての公害認定患者を救っていく、やっぱりそういう立場に立つべきだというふうに私は思います。  患者会の皆さんが求めておられる救済制度の概要、これは、東京都の医療費助成制度に倣って公健法の四疾病に対して医療費の自己負担分を救済する、その財源負担は国、自治体、道路公社等関連業界で賄うということが提案されておりました。これはもう東京都の医療費助成の制度で前例もあるわけですので、無理な話ではないというふうに思うんですが、新たな救済制度に踏み出すべきだと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) ぜんそくは、先ほど申し上げましたが、大気汚染のみならず様々な原因により発生する疾患でございます。  環境省といたしましては、環境保健行政を実施する立場から、環境汚染に起因する健康影響について対処しております。大気汚染につきましては、窒素酸化物や浮遊粒子状物質等の濃度に低下傾向が見られておりまして、また、環境保健サーベイランス調査において、大気汚染とぜんそくの関連性について、一定の傾向として捉えられる状況にはないと有識者検討会において評価されていることを踏まえますと、新たな医療費助成制度を創設するような状況にはないのではないかと考えております。  今後とも、環境保健サーベイランス調査を継続し、地域住民の健康状態と大気汚染との関係を注意深く観察してまいりたいと考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 国民の声をしっかりと受け止めていただきたいというふうに重ねてお願いしたいと思いますし、今、サーベイランス調査ということもおっしゃられましたけれども、そのサーベイランス調査の中でも、統合解析の結果を見たら、とりわけ六歳児について、統合解析スタートした二〇〇八年度以降、毎年SPMと有意な正の関連性が認められていると環境省自身の調査で言っているわけですので、そのことはもう重ねて指摘させていただきたいというふうに思います。  名古屋市南部の地域で闘われたいわゆるあおぞら裁判という裁判ですけれども、これは、中部電力だとか、先ほども言いました新日本製鉄等々の大企業と国道を設置し管理する国に対して、一九八九年に提訴されて、二〇〇〇年に判決、被告各社の共同不法行為を認めるとともに、国に対しては国道二十三号の差止めが命じられたというふうになっています。東京の裁判の和解、これ見ると、自動車メーカーも含めてその責任を明確にしておりますので、こういったものを踏まえれば、国と大企業、自動車メーカー、その責任は明確であって、そのことを踏まえて新たな救済制度に踏み出すべきだというふうに思います。  名古屋市は、特定呼吸器疾病患者医療費救済制度、これ一九七一年につくっているんですね。これ始まったのは、公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法、これ国が一九六九年につくりましたけれども、これが内容が医療面に限られていたという点と、それから名古屋市南部地域が指定地域に含まれなかったと。なので、名古屋市が独自に手当てをするために名古屋市独自の救済制度がつくられたというものなんですね。ただ、これ今打ち切られているんです。その理由は公健法の指定解除があったからなんですね。国と同じ理由でやめているわけです。  ただ、一方で名古屋市は、それでも公健法の指定解除から三年間は市の条例の新規認定を受け付けましょうという措置をとったんです。そうしたら、その三年間の間に市の制度の新規認定が大体二千人増えるんですね。ぜんそくなどの患者さんが明らかにたくさんいらっしゃる中で救済してきた、国が公健法の指定解除をした後も潜在的な公害患者さんを約二千人も救済してきたというふうになると思うんです。  これを環境省はどう受け止めておられるのか。公健法の改悪をして新たな認定を打ち切った姿勢を改めて、全ての被害者の救済へと国が姿勢を改めるべきだというふうに思いますけど、いかがですか。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 各自治体でぜんそく患者等を認定して医療費を助成する制度があるわけでございますけれども、これらの自治体の制度は、アレルギー対策としてぜんそく患者の健康回復及び福祉の増進を図ることを目的として運用されているものなど、大気汚染による影響に係る民事責任を踏まえた公健法に基づく補償給付とは性格を異にするものとして各自治体において独自に行われていると認識しております。  環境省としては、環境保健行政を実施する立場から、今後とも、環境保健サーベイランス調査を継続し、地域住民の健康状態と大気汚染との関係を注意深く観察してまいりたいと考えております。

武田良介日本共産党

○武田良介君 東海市も助成制度つくっているんです、一九七一年。これは指定解除後、現在も続けられておりまして、二千七十七人、こちらで計算しましたら、市の助成制度で新規認定されているんですね、指定解除後。これ、なぜできたのか。  当時、市長さんがこういうふうに議会で言っているんですね。本市は大気の汚染地域でありまして、その罹病の原因も大気汚染にあることは十分に推察され、また、患者の治癒、療養、これも他地区に比べて非常な困難があると推察されますので、この四つの疾病に対しましては、東海市からこの四つの疾病を駆逐する、こういう意味におきまして、市民の健康を守るために、老人医療の無料化の延長と考えまして助成することに踏み切ったわけでございますと。  推察され、対応するということも言っている、駆逐するという決意まで述べておられる。東海市は、疑わしいから救済する、因果関係はっきりしなくても疑わしいから救済する。今の話は、国は、疑わしきは救済しないという話なんですね。この姿勢の違いは何なのか。やっぱり、政治の姿勢、国民に対する姿勢、そこにあるのではないか。やはり、その政治の姿勢を改めて、新たな救済制度をつくるべきだということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。     ─────────────

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、世耕弘成君が委員を辞任され、その補欠として宮本周司君が選任されました。     ─────────────

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。日本維新の会の石井苗子です。  最後ですので、これまでの皆様の、議員の御質疑拝聴しておりまして、やっぱり昔の公害、今の公害、日本としてできることは何でもやっていかなければならないという感想を持ちました。  お配りしました外務省の資料ですけれども、これは電気自動車に関する国際社会の最近の動向というものです。これを見ますと、フランス、イギリスが今から約二十年ぐらい掛けて、二〇四〇年までにガソリン車とディーゼル車販売やめます、電気自動車だけにしていこうという転換を政策として打ち出しました。これに中国、インドなども電気自動車の導入の拡大という動きがありますが、先ほどからお伺いしていますと、日本はまだハイブリッドという車の普及の方が率先して前に出ているのではないかと思われるんですが、電気自動車の普及率に関しまして、これが上がってきているのに関して、日本はまだ一%でございます。  世界の電気自動車へのシフトが行われている傾向に乗り遅れるのではないかというのが私の不安なんですけれども、日本で日産リーフという車を新車で求めますと、取得税と重量税、自動車税のメリットというのは十五万円しかございません。片やノルウェーですと、電気自動車の普及率二五%で、消費税プラス百万円の購入税というのが免除されて、高速道路は無料となるというような、この国際的なイニシアティブなんですが、二〇三〇年までに全ての自動車の、バスとかトラックも含めて電気自動車の割合を多くしていこうという、これに日本も参加しておりまして、参加している国なんですが、全体でこれ三〇%の参加国の割合でございますが、これを忘れないでいただきたいと思っているんですが、特に中国は飛ばして電気自動車をやっていこうと、先ほどからPM二・五の話もございますが、これが国策として出ております。  そうしたところ、この傾向に乗り遅れていかないでいられるかどうか、副大臣あるいは政務官の方にお答えをお願いいたします。

とかしきなおみ自由民主党環境副大臣

○副大臣(とかしきなおみ君) お答えさせていただきます。  電気自動車を含む次世代自動車の普及促進、これは、大気汚染の対策、地球温暖化対策、この両面から考えますと非常に重要であると、このように認識しております。これを受けまして、我が国では、地球温暖化対策計画、この中では、二〇三〇年までに新車販売の五割から七割を次世代自動車にすると、こういう目標を掲げているところであります。  そこで、環境省といたしましては、経産省や国交省などと連携をいたしまして、次世代自動車への買換えの補助やエコカー減税などの普及促進を進めているところであります。また、このほかには、電源の低炭素化やバッテリーのリサイクルといった資源の有効利用の観点、これも考慮しつつ取組を進めているところであります。  一方、我が国は、電気自動車のようなモーター駆動だけではなく、水素を活用した燃料電池や高効率なエンジン等の優れた技術、これを持っているのが特徴でございます。温暖化、温室効果ガスの長期大幅削減に向けて、こうした多様な強みを最大限に生かしながら、国内外で排出量の削減、さらに経済成長、併せてこれ両方実現していくことが非常に重要であると思っております。  次世代自動車の普及促進につきましては、来年度、政府全体で行います長期低排出発展戦略の検討の中で更に検討を深めていきたいと、このように考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。  電気自動車に関しまして、続きまして、自動車の重量免税についてなんですけれども、電気自動車の重量税というのは、これは免税なんですね。この十年間で、エコカー減税で自動車の重量税は二五%も税収減となっております。  もし世界のシフティングに合わせて電気自動車を国内で普及させていくということになれば重量税の免税規模がどうなっていくのかという今後の見通しについて、どれほどの免税になるかという試算を環境省の方にお伺いしたんですけど、明確な試算はないということなので、国土交通省の参考人の方からお答えいただきたいと思います。──これは何かの手違いだったと思いますが、私はお答えいただけるものだと思って。済みません、こっちチェックしていなかったですね、遅れてきたので。済みません、こちらの事務手続のミスだと思いますけれども。  それでは、次の質問ですが、自動車重量税からの負担と拠出について、これがいつまで続くことができるのか、いつまで続けられるかという計画の点で大きな課題を残していると思っております。電気自動車の普及が先ほどから申し上げておりますように進んできますと、当然重量税の税収が減ってくるわけですが、この自動車重量税の収入の見込額の一部に相当する金額を環境再生保全機構に交付することが、これがいつまでできるのかという課題につながってきています。  先ほどから当分の間という言葉がいろいろと質問に出てきていらっしゃいましたけれども、三十代、四十代の認定患者さんにとって、これがずっと安心、ずうっと安心につながるのかどうかということです。電気自動車が全面的に普及されたら、現在八割の負担をしております工場などからのばい煙発生も、もし将来的には大きく解消されたときに、どこから補償の給付金を見込むことができるのか、国が機構に拠出している重量税の一部の相当額は本制度を支える額に足りなくなるということはないのか、あるいは新たな税をつくり出していくのか、この当分の間という言葉の意味はいろいろと解釈ができると思います。  私個人としては、当分の間というよりは、何年ごとにしっかり見直すと、はっきり見直していくんだということで、先ほどから私が申し上げて言っておりますような、社会の変化がどれだけ起こっても見直してちゃんとやっていくんだということを書いた方が患者様にとっては丁寧なのではないかと思うんですが、これは環境大臣の御感想をお願いいたします。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 電気自動車がこれから普及をしていくときに、自動車重量税をどのようにしていくのかということは、これはこれからの年々の税制改正作業の中で考えていくことであるというふうに思います。ですから、現時点においては、まだ恐らく国交省も財務省も含めて確たる考えがあるわけではないと思います。  仮に電気自動車が急速に普及するといたしましても、現行の税制の考え方が踏襲される場合には、財源が不足するような事態が生じる可能性は低いのではないかと現時点では考えておりますけれども、仮に自動車重量税の在り方が大きく変更されるような場合には、損害賠償の補償を行うという本制度の基本的性格や公平性の見地を踏まえ、自動車に係る費用負担方式について改めて検討を行うなど、総合的な検討をどこかの時点で改めて行わなければならない、そういう局面も来ると思います。そういう場合におきましても、認定患者の方々への給付を確実に行うということを第一に、必要に応じて見直しを行う、環境省としてはそういうスタンスでしっかりと臨んでいきたいというふうに考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 やはり私は、何年ごとに切って、必ずやるからというようなことを保証していった方が、何となくこのいつまで続くんだろうかという不安を解消できるんじゃないかと思います。  少し話が変わるんですけれども、時間があとちょっとしかないんですが、ちょっと一点、衆議院の環境委員会の議事録を読んでおりまして、一つ間違いがございまして、十四ページ、十五ページの間に機構の成り立ちについて疑問を呈している議員がいるんですけれども、そこの中で機構の人員の構成や人数についての答弁がありまして、政府参考人の中に、本機構は現在役人のOBの理事はいないと確認をしておりますと書いてありまして、実際は理事はいらっしゃいました。  私は、これは環境省に指摘したんですけれども、お答えは、省庁を辞めてから一回民間に就職して、また就職する場合はOBと呼ばないんだというのがお答えでございました。そうですかということなんですが、機構の役員の年収は一千七百万円相当ということで、これで正しいのかどうか分からないんですけど、そのようにお聞きしました。  勤務実態として、一日八時間に換算しますと年間何日働いているのかというようなことがもしお分かりでしたら、これ大変いろいろと注目されているところなので、ここで誤解を解くためにもお答えいただけると有り難いと思います。

中井徳太郎環境省総合環境政策統括官

○政府参考人(中井徳太郎君) お答え申し上げます。  現状で、環境再生保全機構の理事、役員におきまして省庁のOBという役員はいないというのは事実でございます。また、平成二十二年の閣議決定等を踏まえまして、政府として官を開くという基本認識の下で、公務員のコスト意識と現場感覚を高める等のために、現役出向という形で環境省から一名、当機構の理事として出向しているという、そういう事実でございます。  この者につきましては、平成二十六年七月に着任した後に、地球環境基金等に係る業務、また石綿健康被害の救済に係る業務を担当しまして、また二十八年、ごめんなさい、間違えました、平成二十六年四月です、四月に着任した後、そのような業務を担当した後に、さらに、平成二十八年十月からは担当といたしまして環境研究総合推進費に係る業務が追加されたと聞いております。  この者につきましては、平成二十六年の四月から現在まで約四年間在籍しておりますが、平成二十九年の直近の実績といたしましては、先ほど先生御指摘の時間換算というようなことでやりますと、勤務日数は二百四十六日、二十九年度におきまして、給与の実質支払の実績は、平成二十九年度ではなくて平成二十九年、暦年でございます、失礼しました、二百四十六日換算、また支給実績が千五百四十四万千七百八十五円であるというふうに聞いております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございました。二百四十六日ということで記録しておきます。  この機構は、政府と自治体の懸け橋としての仕事を三十年もやってまいりました。補償給付の対象人数もピークのときから比べますと三分の一になっておりますし、新規に認定患者さんがいない場合はいずれゼロになっていくという状態ですので、主たる事業が小さくなっているのに機構の組織が縮小していっていないというのがちょっと、痛くないところを探られたりするような世間の厳しい目が向けられないようにしていただきたいと思っております。  次の資料、二と三なんですけれども、先ほど来出ております東京大気汚染訴訟和解の件です。  平成十九年八月の和解に基づき六十億円が東京都に拠出されました。この拠出に政治的判断があったのではないだろうかという報道の資料が二でございます。昨今ちょっとうるさい、そんたくということでございますが、平成十四年に環境事務次官、それで十九年に党の環境部の会長で大臣はいらしたので、この点についてお詳しいと思うんですけれども、資料三のように、川崎市、私も川崎市の京浜工業地帯で育った人間ですけれども、横浜市からも補助金の要望書が環境省に出ていたと、特に川崎市は、その後現在に至るまで、昨日インタビューしましたが、今まで何にもいただいていないと。  この当時の状況も踏まえまして、どうして東京都だけに拠出金が出されたのか、政治的な背景がそこにあったのかというような点について御解説いただけると有り難いと思います。大臣、よろしくお願いいたします。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) 東京大気汚染訴訟は、各地で行われておりました一連の大気汚染に係る訴訟で唯一残されていたものでございまして、御指摘の東京都への拠出につきましては、総理が本訴訟の早期解決を図るという見地に立って政治的に決断されたものでございます。  具体的には、ぜんそく患者に対する医療費助成制度に係る費用の三分の一を国が負担することとする東京都の要求について、平成十九年五月に、当時の安倍総理が石原東京都知事と面会し、国としてできるぎりぎりの対応として、医療費を直接負担することはできないものの、予防事業として六十億円を拠出することを提案し、了解されたものというふうに理解しております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 時間が来ましたので、最後のまとめをさせていただきます。  衆議院の方の附帯の方に、政府が一丸となって取り組むことと書いてある。ぜんそくの疾病に苦しむ人たちのために、原因解明、効果的な予防、回復の方法の早期確立を、公募型の研究開発基金というのもあるとしたら、これに予防とか、私ちょっとそちらの専門なんですけど、ぜんそくとそのアレルギーというところに、研究、サーベイランスが、余りいい結果が、統計結果が出ていないので、こちらの方にもし公募でお金を使っていただけるようだったら、この機構のやっていることも将来に向けての公害の役に立っているということになってきますので、もしできたら公募の方もよろしくお願い申し上げて、発言を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、長浜君から発言を求められておりますので、これを許します。長浜博行君。

長浜博行民進党・新緑風会

○長浜博行君 私は、ただいま可決されました公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。  一、被認定者の年齢構成は、三十代、四十代の者が全体の半数近くを占めることから、制度の維持及び財源の安定的な確保に努めること。また、制度の適切な在り方について、被認定者等の要望等を踏まえ、適宜見直しを行うこと。  二、自動車NOx・PM法による取組を始め、各種次世代自動車の開発・普及の促進、エコドライブの推進、公共交通機関の利便性の一層の向上、交通流対策の促進等、自動車排出ガス総量削減に資する対策について、政府が一体となって取り組むこと。  三、PM二・五及び光化学オキシダント等による大気汚染については、国内における排出源対策を着実に推進するとともに、必要に応じて追加的な排出抑制策を検討すること。また、科学的知見の充実に一層努めるとともに、アジア各国との越境汚染対策に関する協力を推進すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) ただいま長浜君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) 全会一致と認めます。よって、長浜君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、中川環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中川環境大臣。

中川雅治自由民主党・こころ環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(中川雅治君) ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして、努力してまいる所存でございます。

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柘植芳文自由民主党・こころ

○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五分散会

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