環境委員会 第2号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2018/03/08
会議録
○委員長(柘植芳文君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、竹内真二君、朝日健太郎君及び佐藤信秋君が委員を辞任され、その補欠として浜田昌良君、鴻池祥肇君及び佐藤啓君が選任されました。 また、本日、世耕弘成君、鴻池祥肇君及び関口昌一君が委員を辞任され、その補欠として青山繁晴君、宮本周司君及び石田昌宏君が選任されました。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) この際、申し上げます。 民進党・新緑風会及び日本共産党所属委員の御出席が得られませんので、出席を要請したいと思います。しばらくお待ちください。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(柘植芳文君) 速記を起こしてください。 民進党・新緑風会及び日本共産党所属委員に対し出席を要請いたしましたが、御出席を得ることができませんでしたので、やむを得ず議事を進めます。 環境及び公害問題に関する調査を議題といたします。 まず、環境行政等の基本施策について、中川国務大臣から所信を聴取いたします。中川国務大臣。
○国務大臣(中川雅治君) 環境大臣及び原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣の中川雅治です。 第百九十六回国会における参議院環境委員会の御審議に先立ち、環境政策及び原子力防災に関する私の考えを申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。 今日の環境問題は、気候変動、廃棄物問題、さらには原子力災害による汚染など、人類のあらゆる社会経済活動から生じ得る、多様で複雑なものとなっています。一方で、我が国は、経済成長のみならず、地域活性化、少子高齢化への対応、国土強靱化などの経済社会の諸課題を解決しなければなりません。あらゆる観点からのイノベーションを進め、環境政策に取り組むことで、経済社会上の諸課題の同時解決を実現し、将来にわたって質の高い生活をもたらす新たな成長につなげていくことが必要です。このような考え方に立ち、本年は、環境基本計画や循環型社会形成推進基本計画の改定を行い、これらの計画に基づき、持続可能な地域づくりを目指す地域循環共生圏の構築や東日本大震災からの復興、創生などの施策を展開してまいります。 国内外で進める気候変動対策について申し上げます。 パリ協定の下、世界は脱炭素社会に向けて大きく動いています。我が国は、世界の脱炭素化を牽引するとの決意の下、温室効果ガスの国内での大幅な排出削減を目指すとともに、世界全体の排出削減に最大限貢献し、我が国の更なる経済成長につなげてまいります。 このため、国内については、二〇三〇年度の温室効果ガス排出削減目標の着実な達成に向け、再生可能エネルギーの最大限の導入に取り組むとともに、徹底した省エネルギーの推進、フロン類対策、ESG投資など環境金融の充実強化、クールチョイス、賢い選択を旗印とした国民運動等を進めます。また、我が国の削減目標達成に深刻な支障を来すことが懸念される石炭火力発電については厳しく対応してまいります。 そして、途上国がパリ協定を実施するに当たって、温室効果ガスの排出状況等に関する透明性を高めることを支援する見える化パートナーシップや二国間クレジット制度などを通じて、我が国が有する優れた制度や技術の海外展開を図ってまいります。 さらに、二〇五〇年までに温室効果ガスを八〇%削減することを目指し、長期低排出発展戦略について、関係審議会等における検討状況も踏まえながら、来年度の早い段階で政府全体としての検討を開始できるよう、関係省庁と連携して取り組んでまいります。今後の中長期的な排出の大幅な削減のための有効な手段の一つであるカーボンプライシングについて、精力的に、多面的かつ具体的な検討を進めてまいります。 気候変動の影響が顕在化しつつある中、適応策の充実強化も喫緊の課題です。気候変動の影響及び適応に関する情報基盤の整備等を行い、各分野で適応策を充実強化するため、今国会に気候変動適応法案を提出しました。 被災地の着実な環境再生の推進について申し上げます。 東日本大震災の発生からこの三月で七年が経過します。私は、今年一月にも被災地や中間貯蔵施設などの現場に赴き、地元の多くの方々と直接対話をする中で、復興の取組への決意を新たにいたしました。被災地の状況をしっかりと捉え、被災地の皆様の思いに寄り添い、復興、創生に誠心誠意取り組んでまいります。 復興の更なる加速化に向け、中間貯蔵施設の整備とこれに必要な用地の取得、施設への除去土壌等の継続的な搬入を引き続き安全かつ着実に進めるとともに、最終処分量の低減を図るため、除去土壌等の減容、再生利用に関する取組を進めます。また、放射線に係る住民の健康管理や健康不安への対応についても、福島県の県民健康調査への支援などを適切に進めてまいります。 帰還困難区域については、これまでに三つの自治体の特定復興再生拠点区域復興再生計画が認定されました。これらの計画に基づき、除染とインフラ整備等を一体的に進めてまいります。 指定廃棄物等について、福島県では、安全確保を大前提として、既存の管理型処分場への搬入を着実に進めます。また、その他各県についても、それぞれの状況を踏まえつつ、引き続き安全な処理の実現に向けて地元と調整を進めてまいります。 国内外における資源循環の展開について申し上げます。 将来にわたり地域社会、暮らしを支えるため、更新時期を迎えつつある一般廃棄物処理施設の整備を広域化、集約化しつつ適切に支援するとともに、浄化槽についても普及を進めます。 また、近年の災害の経験を踏まえ、今後想定され得る大規模災害もあらかじめ念頭に置いて、災害廃棄物の円滑な処理体制の確保等の強靱化対策を進めてまいります。 さらに、使用済小型家電から二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックのメダルを製作する取組を始め、3Rの推進に取り組んでまいります。 また、廃棄物処理や浄化槽を始めとする我が国の優れた技術について、環境インフラ海外展開基本戦略を踏まえ、積極的な海外展開を図り、途上国における循環型社会の構築等に貢献するとともに、我が国の循環産業等の発展を支援します。 魅力ある我が国の自然の保全、活用と生き物との共生に向けた取組について申し上げます。 国立公園満喫プロジェクトを積極的に推進し、国立公園を訪れる訪日外国人の人数を二〇二〇年には一千万人にすることを目指します。美しい景観や温泉といった地域固有の自然を保全しつつ、資源として積極的に活用することで、多くの方にその大切さを理解してもらいながら後世に引き継いでいけるよう、我が国の国立公園を世界水準のナショナルパークへと改革していきます。 生物多様性を確保するための取組については、人と自然との共生を目指す愛知目標の達成に向け、まず、ヒアリ等の外来種について水際対策を強化し、徹底的な早期発見、早期防除を進めるとともに、トキやツシマヤマネコなどの希少種保全などに取り組みます。また、鹿やイノシシなどによる被害を防止するための鳥獣管理を推進します。さらに、災害時の対応等を含め、ペットの適正な飼養などを進めます。 現在及び将来の世代が良好な環境の中で健康に暮らす、そのための安心、安全の基盤を確保するための取組は、環境省の原点であります。様々な環境リスクの低減に向け、しっかりと取組を進めます。 まず、水俣病を始めとする公害健康被害対策、石綿健康被害者の救済については、引き続き真摯に取り組みます。補償給付等の財源を来年度以降も措置するため、今国会に公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案を提出しました。 また、化学物質の環境リスクの管理を進めていくほか、子どもの健康と環境に関する全国調査、いわゆるエコチル調査や、水銀に関する水俣条約の実施に着実に取り組んでまいります。 PCB廃棄物については、期限内の処理を確実に達成できるよう取組を進めます。 PM二・五については、国内の排出源対策やアジア各国との越境汚染対策に関する協力を推進します。また、土壌汚染対策、琵琶湖や瀬戸内海などの水環境の保全、農薬の動植物に対する影響評価の充実、マイクロプラスチックを含む海洋ごみ対策の総合的推進にも着実に取り組んでまいります。 次に、原子力防災等について申し上げます。 万が一の原子力発電所の事故に対応するため、内閣府特命担当大臣として原子力防災に取り組みます。原子力防災会議を中心に、関係省庁を挙げて、地方自治体の地域防災計画、避難計画策定への支援、要配慮者への対応や防災資機材の整備への財政支援、原子力防災業務に携わる人材の育成などにきめ細かく取り組んでまいります。 原子力災害に対する備えに終わりや完璧はありません。今後とも、原子力総合防災訓練等を通じて、各地域の防災計画、避難計画の継続的な充実強化に努めてまいります。 また、原子力規制委員会が独立性の高い三条委員会として科学的、技術的見地から公正中立な立場で規制を進められるよう、環境大臣としてしっかりとサポートします。 美しい地球を次の世代に引き渡していくのは、今を生きる私たちの責任です。引き続き、環境政策と原子力防災に共通する、人と環境を守るという根源的な使命に対し、全力を尽くしてまいります。 以上、環境大臣として、また、原子力防災担当の内閣府特命担当大臣として、当面の取組の一端を申し上げました。 柘植委員長を始め、理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のため、御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(柘植芳文君) 次に、平成三十年度環境省予算及び環境保全経費の概要について説明を聴取いたします。とかしき環境副大臣。
○副大臣(とかしきなおみ君) 平成三十年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計予算では総額三千二百七十三億円余を計上しております。 以下、その主要施策について御説明申し上げます。 第一に、地球環境保全対策については、パリ協定の下で国内及び世界全体の地球温暖化対策を進めるほか、気候変動適応策の推進、環境インフラの海外展開などに必要な経費として、一千三百八十九億円余を計上しております。 第二に、廃棄物・リサイクル対策については、廃棄物処理施設や浄化槽の整備、災害廃棄物対策、循環産業の育成や国際展開の支援、リデュース、リユース、リサイクルのいわゆる3Rの取組の推進、不法投棄対策や適正処理対策の推進などに必要な経費として、四百八十四億円余を計上しております。 第三に、自然環境の保全対策については、生物多様性の保全及び持続可能な利用を図るため、国立公園や世界自然遺産などの優れた自然環境の保護と適正な利用の推進、希少種の保全や外来生物対策の推進、鳥獣保護管理の強化、動物愛護管理の推進などに必要な経費として、百五十六億円余を計上しております。 第四に、総合的な環境政策の推進については、環境、経済、社会が相互に高め合う社会経済の仕組みを構築するべく、事業活動や金融のグリーン化、環境教育施策の推進、実効ある環境影響評価の推進などに必要な経費として、三十四億円余を計上しております。 第五に、公害健康被害対策等について、水俣病対策、公害健康被害補償制度や石綿健康被害救済制度の適正かつ円滑な実施、化学物質対策の着実な推進などに必要な経費として、二百六十一億円余を計上しております。 第六に、大気、水、土壌環境等の保全対策については、微小粒子状物質、いわゆるPM二・五などの大気環境保全対策、漂流・漂着・海底ごみ対策、土壌汚染対策などの推進に必要な経費として、五十七億円余を計上しております。 第七に、環境保全に関する調査研究、技術開発については、地球環境の保全、化学物質対策等に関する調査研究、技術開発の推進などに必要な経費として、三十九億円余を計上しております。 第八に、国の環境政策の企画立案に必要な地域の情報の収集及び地域の実情に応じた機動的かつきめ細やかな環境政策の展開を図るための経費として、六十四億円余を計上しております。 第九に、原子力安全の確保については、原子力規制委員会が行う原子力安全規制対策の推進に必要な経費として、四百二十八億円余を計上しております。 次に、特別会計予算について御説明申し上げます。 まず、エネルギー対策特別会計予算では総額一千九百七十三億円余を計上しております。 以下、その内訳について御説明申し上げます。 第一に、地球温暖化対策については、二〇三〇年の温室効果ガス二六%削減等に向けて、家庭・業務部門や地域内での再エネ、省エネ、蓄エネの活用による省CO2対策の推進、先導的技術の開発と社会実装、日本全体の大幅なCO2削減を見据えた経済社会システムの転換、我が国の技術等による世界の低炭素化への貢献に必要な経費として、エネルギー需要勘定に、一般会計から一千三百五十四億円の繰入れを行い、総額として一千五百六十九億円余を計上しております。 第二に、原子力安全規制対策については、原子力安全規制の更なる高度化及び原子力規制委員会の専門能力の強化等を図るために必要な経費として、電源開発促進勘定に、一般会計から三百二十三億円の繰入れを行い、総額として四百三億円余を計上しております。 次に、東日本大震災復興特別会計予算では、中間貯蔵施設の整備や除去土壌等の適正管理、搬出等の実施、廃棄物の処理等の推進、帰還困難区域内の特定復興再生拠点区域における除染及び家屋解体における必要な経費として、復興庁所管予算に総額六千五百五十八億円余を計上しております。 以上が、平成三十年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算の概要であります。 最後に、各府省の平成三十年度環境保全経費の概要について御説明申し上げます。 政府全体の環境政策の効果的な実施を目的として取りまとめております環境保全経費については、平成三十年度におけるその総額として、一兆七千九百九十七億円余を計上しております。 これを事項別に見ますと、地球環境の保全のために四千九百十三億円余、生物多様性の保全及び持続可能な利用のために一千四百六十二億円余、物質循環の確保と循環型社会の構築のために九百三十一億円余、水循環、土壌循環、地盤循環の保全のために八百八十六億円余、大気環境の保全のために一千七百七十七億円余、包括的な化学物質対策の確立と推進のために四十八億円余、放射性物質による環境汚染の防止のために六千六百二十三億円余、各種施策の基盤となる施策等のために一千三百五十四億円余をそれぞれ計上しております。 以上、平成三十年度環境省所管予算及び各府省の環境保全経費の概要について御説明申し上げました。 済みません、一か所間違えておりまして、水環境、土壌環境、地盤環境の保全のために八百八十六億円余と、間違えて読みまして失礼いたしました、訂正させていただきます。ありがとうございました。
○委員長(柘植芳文君) 次に、公害等調整委員会の業務等について説明を聴取いたします。荒井公害等調整委員会委員長。
○政府特別補佐人(荒井勉君) 公害等調整委員会が平成二十九年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。 まず、公害紛争の処理に関する業務についてでございます。 第一に、平成二十九年に当委員会に係属した公害紛争事件は合計三十七件でございます。 主な事件といたしましては、空港を離着陸する航空機を増便する旨の計画案が実現すると近隣において事業を営む申請人らの人格権及び財産権に対し騒音により甚大な被害が生じるとして滑走路の供用制限等を求めた東京国際空港航空機騒音調停申請事件、申請人が操業する養鯉場で生じたニシキゴイの大量死が養鯉場の取水口上流の道路補修工事で使用された土質改良材によるものかという因果関係の判断を求めた栗東市における林道工事に伴う水質汚濁による財産被害原因裁定申請事件、申請人の健康被害等が付近の工場から排出される化学物質等により生じたとして損害賠償を求めた東大阪市における工場からの大気汚染、悪臭による健康被害等責任裁定申請事件などがございます。これらのうち、平成二十九年中に終結した事件は十四件でございます。 主な事件といたしましては、申請人らに生じた健康被害が建設工事において土地を掘削した際に発生、拡散させた何らかの化学物質によるものかという因果関係の判断を求めた江東区における建設工事からの土壌汚染による健康被害原因裁定申請事件、水俣病と認定された患者とチッソ株式会社との間で患者個々人ごとに具体的な損害賠償額を定める第五十五次水俣病損害賠償調停申請事件などがございます。 当委員会では、公害紛争の迅速、適正な解決に向け、多様化、複雑化する公害紛争への着実な対応と公害紛争処理制度の利用の促進を図ってまいりました。 具体的には、地方に在住する当事者の負担を軽減するため被害発生地などの現地で審問期日等を積極的に開催すること、事実関係を明らかにするため専門委員の知見の活用を図ること、国民や関係機関に本制度を積極的に周知することなどに努めてまいりました。今後もこうした取組を一層進めてまいります。 第二に、平成二十九年に都道府県公害審査会等に係属した公害紛争事件は七十六件でございます。公害の種類別では、騒音に関する事件が多くなっております。これらのうち、同年中に終結した事件は四十六件でございます。 第三に、全国の地方公共団体の窓口に寄せられた公害苦情につきまして実態を調査いたしました結果、平成二十八年度の公害苦情の総件数は、前年度から約二千件減少して約七万件となっております。 これを苦情の種類別に見ますと、大気汚染、水質汚濁、騒音、悪臭など、いわゆる典型七公害に関する苦情は約四万九千件、それ以外の苦情は約二万一千件となっております。 当委員会といたしましては、住民に身近な場で公害紛争や公害苦情の処理を担う地方公共団体との情報交換などにも努め、緊密な連携を図ってまいります。 続きまして、鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。 第一に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する業務についてでございます。 鉱業法に基づく特定の許認可などの処分に不服がある者は、一般公益や他の産業との調整を図るため、当委員会に不服の裁定を申請できるものとされております。 平成二十九年に当委員会に係属した事件は、三重県尾鷲市大字南浦地内の岩石採取計画不認可処分に対する取消裁定申請事件、山形県飽海郡遊佐町吉出字臂曲地内の岩石採取計画不認可処分等に対する取消裁定申請事件など八件でございます。 第二に、土地収用法に基づく意見の照会等に関する業務についてでございます。 土地収用法に基づく審査請求に対して国土交通大臣が裁決を行おうとする場合などには、当委員会の意見を求めること等とされております。 平成二十九年に当委員会に係属した土地収用法に基づく意見の照会等は三十三件であり、そのうち、同年中に処理した事案は八件でございます。 以上が、平成二十九年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務の概要でございます。 続きまして、公害等調整委員会における平成三十年度歳出予算案について御説明申し上げます。 当委員会の歳出予算額は、五億五千五百万円でございます。厳しい財政状況の中、公害紛争の迅速、適正な解決に資するよう、第一に、地方に在住する当事者の負担を軽減するため現地で審問期日等を開催する経費として千二百万円、第二に、事実関係を明らかにする事件調査の実施経費として三千二百万円をそれぞれ計上しております。 以上が、公害等調整委員会における平成三十年度歳出予算案の概要でございます。 公害等調整委員会といたしましては、今後とも、これらの業務を迅速、適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(柘植芳文君) 次に、原子力規制委員会の業務について説明を聴取いたします。更田原子力規制委員会委員長。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 昨年九月二十二日付けで原子力規制委員会委員長を拝命いたしました更田豊志でございます。 私は、約五年半前、原子力規制委員会の発足とともに委員に任命され、東京電力福島第一原子力発電所事故のような原子力災害を二度と起こさないとの決心の下に、新規制基準の策定、原子力発電所の審査、福島第一原子力発電所における廃炉作業に係る規制などに当たってきました。 原子力規制委員会は、福島第一原子力発電所事故の反省と教訓とに基づき設置された組織です。委員長が交代しても、福島に対する強い思いを持ち続けることが原子力規制委員会にとって重要であると考えています。安全の追求に終わりはないという初心を忘れず、常に自らに問いかけ、慢心を戒める姿勢を保つことが重要であり、委員や規制庁職員とともに最善を尽くす覚悟です。よろしくお願いします。 それでは、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。 原子力規制委員会は、原子力に対する確かな規制を通じて人と環境を守るという使命を果たすため、様々な課題に取り組んでおります。 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定した新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十六基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十の施設に係る申請がなされております。 これまでに、九州電力川内原子力発電所一号炉及び二号炉、玄海原子力発電所三号炉及び四号炉、関西電力高浜発電所一号炉、二号炉、三号炉及び四号炉、美浜発電所三号炉、大飯発電所三号炉及び四号炉、四国電力伊方発電所三号炉並びに東京電力柏崎刈羽原子力発電所六号炉及び七号炉の計十四基に対して設置変更許可を行い、関西電力高浜発電所一号炉及び二号炉並びに美浜発電所三号炉について運転期間延長の認可を行いました。また、九州電力玄海原子力発電所一号炉、日本原子力発電敦賀発電所一号炉、関西電力美浜発電所一号炉及び二号炉、中国電力島根原子力発電所一号炉並びに四国電力伊方発電所一号炉の計六基について、廃止措置計画の認可を行いました。 核燃料物質の加工施設については、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン、日本原燃濃縮・埋設事業所、三菱原子燃料及び原子燃料工業東海事業所の加工事業の変更許可を行い、また、試験研究炉については、国立大学法人京都大学原子炉実験所の臨界実験装置及び研究用原子炉の設置変更承認、近畿大学原子力研究所原子炉の設置変更許可並びに国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の定常臨界実験装置及び原子炉安全性研究炉の設置変更許可を行うなど、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。 このほか、高速増殖原型炉「もんじゅ」について、安全かつ着実な廃止措置が行われるよう、廃止措置計画の認可申請に関する審査を進めております。 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から、積極的な監視を行っており、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、実施計画の審査などに当たっております。 引き続き、安全上の観点からの優先順位を明確にした中期的リスクの低減目標マップを定期的に改定し、完了した措置と引き続き監視が必要な措置を明示するなどして、処理した水の処分や廃炉作業に伴って発生する廃棄物の処理等の対策が適切に行われるよう、監視、指導を行ってまいります。 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実について申し上げます。 原子力規制委員会では、最新の国際的知見を積極的に取り入れるなど、防災計画の立案に使用する判断基準等が常に適正なものになるよう原子力災害対策指針の充実を図るとともに、原子力災害拠点病院の指定促進の支援など、原子力災害時における医療体制の着実な整備を進めております。 放射線モニタリングについては、原子力規制事務所におけるモニタリング担当職員の増員などにより、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。また、総合モニタリング計画に基づき、東京電力福島第一原子力発電所の事故に係るきめ細かな環境放射線モニタリングを継続するとともに、モニタリング結果について関係自治体その他の国内外への情報発信にも努めています。 最後に、原子力利用における安全対策の一層の強化のための制度の見直しについて申し上げます。 昨年の第百九十三回国会において、原子力事業者等に対する検査制度の見直し、放射性同位元素の防護措置の義務化などを内容とする関係法律の改正が成立しました。これは、国際原子力機関、IAEAの勧告等を踏まえたものであり、平成三十二年四月に向けて段階的に施行されます。原子力規制委員会としては、法改正の趣旨を実現すべく、透明性を確保しつつ様々な関係者の意見等を踏まえて関係政令、規則等を整備するとともに、更なる組織体制の強化と人材育成に取り組むことにより、新たな制度の運用が円滑に進むよう、万全を期してまいります。 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。 我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、まだ道半ばにあります。原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(柘植芳文君) 以上で所信及び予算等の説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十二分散会