外交防衛委員会 第21号
- 発言数
- 196 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/06/28
会議録
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として宮崎勝君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正の受諾について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官生川浩史君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正の受諾について承認を求めるの件を議題といたします。 本件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○猪口邦子君 自由民主党の猪口邦子でございます。 まず、議定書改正の目的と意義について大臣にお伺いしたいと思っております。 地球を取り巻くオゾン層は生物に有害な影響を与える紫外線の大部分を吸収していますけれども、オゾンは塩素系に弱く、破壊されやすく、冷蔵庫、エアコン等の冷媒あるいは電子部品の洗浄剤などに広く使われていますフロン、また消火剤として使われるハロン、そのような物質が大気中に放出されますと、成層圏に達してオゾン層を徐々に破壊していくという、こういう指摘があります。 そのような仮説に基づきまして、一九八五年、オゾン層保護を目的とする国際協力のための枠組みを設定するオゾン層の保護のためのウィーン条約、これが採択されまして、一九八七年には、そのおそれのある物質の生産、消費、貿易を規制しオゾン層を保護するための議定書、モントリオール議定書が早くも採択されました。 その後、クロロフルオロカーボン、CFC等の代替物質として使用が増大したハイドロフルオロカーボンに実は高い温室効果があるということが分かりまして、モントリオール議定書の下でその生産、消費を規制しまして、また、非締約国との貿易の禁止の対象となる物質のリストがありますけれども、これに追加することなどが今次改正の目的と考えられます。 この改正は、二〇一六年十月にルワンダのキガリで開催されたモントリオール議定書締約国第二十八回会合で採択され、現在三十九か国が受諾しています。発効要件であります二十か国以上による締約がなされたことによりまして、来年一月には発効します。 今、国際社会は、地球的規模の環境問題としてはオゾン層の保護と地球温暖化の防止という二つの課題への同時対処が求められるようになりまして、大変な努力が必要となっています。モントリオール議定書の改正もこれが五回目となります。 まず、外務大臣に、この議定書改正の必要性、意義について大臣のお考えをお伺いできればと思います。
○国務大臣(河野太郎君) おはようございます。 この議定書の改正は、今御指摘をいただきましたように、オゾン層を破壊する物質の代替物質として使用が増大をしたハイドロフルオロカーボンに、オゾン層は壊さないものの、温室効果の能力が、能力というんでしょうか、温室効果の高いということが分かりましたので、これをこのまま放置しておくことは気候変動対策という意味でも非常に良くないということで、この議定書の改正によって、グローバルな課題でもあります地球温暖化対策に資するという観点から非常に有意義であろうかというふうに思っております。
○猪口邦子君 その気候変動の問題また地球温暖化対策、日本は国際的な貢献をたくさんしておりますし、その手法は多岐にわたると思うんです。その中で、今次このモントリオール議定書の改正を早期に受諾する、これはどのような貢献につながるか、どのような好影響あるいはインパクトをもたらすと大臣お考えか、お伺いします。
○国務大臣(河野太郎君) 我が国がこれを批准したからといって目に見えるようなことはないわけでございますが、この議定書の事務局をやっておりますUNEPによれば、改正された議定書に従ってこのハイドロフルオロカーボンの削減が進めば、今世紀末までに最大で〇・五度、気候変動、地球温暖化を食い止めることができる、そのような試算もございますので、これは極めて影響の大きいことではないかというふうに考えております。
○猪口邦子君 〇・五度といいますと、二度以内に上昇をとどめるという国際合意が成立していますが、その四分の一に当たるわけですから、非常に重要な効果と言うことができると思います。 さらに、このような今次議定書改正を行いますと更なる代替技術が必要になるわけで、既に様々な開発がされていると思いますけれども、そのような技術的な開発、代替技術の更なる開発を促進する契機になるのではないかと感じておりますけれども、政府参考人の方で結構ですので、そのような観点から御意見ありますか。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 我が国は、二〇二八年までのハイドロフルオロカーボンの削減スケジュールについては、これはもう十分に達成し得るというふうに見込んでおりますけれども、二〇二九年以降、つまり七〇%マイナスというようなことが課されるその以降は非常に厳しい削減義務だというふうに思っております。 こういう最終的な削減義務については、既に開発されております低温室効果ガスの導入を更に促進していく、そういうことに加えて、新たな代替技術の開発を更に進めていくと、そういうことによりその達成を目指していくこととしております。既に様々な開発が進められておりますけれども、先生おっしゃるとおり、これが締結されることによって更にその弾みが付くものというふうに考えております。
○猪口邦子君 ありがとうございます。 このような取組は、日本を始め一部の国がどんなに一生懸命やっても十分な効果をもたらすことはできず、このような条約は普遍化、これがユニバーサルラティフィケーションといいますか、普遍化がとても大事であります。 そこで大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、日本がこの度の議定書改正を受諾すると、日本は四十番目の国になるわけですね。普遍化の道はちょっと遠いかなという現実があると思います。そこで大臣には、この普遍化を働きかけていただきたいと思います。 例えば、日本はTPP11条約締結を決定したわけですから、まずは域内普遍化を推進しまして、まだカナダ、チリ、オーストラリアぐらいしか受諾していないのではないかと思いますので、TPP11の残りの国に受諾を働きかけてもらいたいと思っております。 さらに、さきのこの参議院外交防衛委員会で公明党の杉久武理事の指摘がありましたけれども、TPP11が発効しますと、加入申請を考えている国も幾つかあるわけでございますから、そのような諸国へもモントリオール改正議定書を受諾を働きかけていただけないかと考えております。 世界経済の成長の中心である環太平洋地域、ここで日本が指導力を発揮する、そしてこの改正議定書を推進する、これは非常に適切で望ましい姿ではないかと感じております。 そして、今次この改正はまだこのように普遍化がなされていないんですけれど、そもそも輝かしい成果は、オゾン層保護のウィーン条約と規制を定めているモントリオール議定書は、国連の歴史の中で完全な普遍化を遂げた最初の条約と議定書であるということなんです。二〇〇九年九月十六日の時点で、実に国連加盟国の数を上回る規模の諸国が批准した条約と議定書となっていまして、史上初めて完全な普遍化に成功した国際法の形成、それがオゾン層保護などの環境分野であるということでありまして、国際社会の希望をかいま見る思いもあります。 ですから、この改正議定書、この普遍化への日本の役割は非常に大きいし、日本が全力を尽くせば成功する可能性も高い分野ではないかと思いますので、大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(河野太郎君) 環境問題、特に気候変動を始めとする全世界規模の課題につきましては、やはりこうしたルールの普遍化というのが大変大切だと思っております。まず、日本として自らが早期に批准をするということ、もちろんでございますが、あらゆる適切な機会を捉えて様々な国々に今後働きかけをしてまいりたいと考えているところでございます。
○猪口邦子君 次に、国際協力について大臣にお伺いしたいと思います。 先進国と途上国の負担や責任の時間軸の差異を設ける、それが本議定書採択が可能になるための重要な点であったと感じております。環境問題については、一般的に認識の底流には、先進国が環境破壊の大半をやったのだから途上国も含めて規制を掛けるのは不公平という見方が途上国側にはあり、いわゆる南北問題が浮上しやすい分野となっています。 モントリオール議定書、またそれに先立つウィーン条約においては、途上国に資金や技術も支援しやすい多国間基金が定められておりまして、先駆的な構築にもなっています。具体的には、議定書の十条六項にて、その資金は、事実上途上国以外、つまり先進国が行うという記述になっています。直接的にはそう記述されていないんですけれども、五条パラグラフ一でオペレートしない国という表現で、五条は途上国の特別のシチュエーションを規定している条項でありますので、その規定でオペレートしない国とは先進国を指す、こういう構造になっています。つまり、この条約と議定書の推進は先進国が途上国支援を行いながら推進する構造になっていて、日本も積極的にこの議定書十条六項に基づきましてこの基金に寄与し、それを充実させていく責任があると思います。 日本は伝統的に二国間ODAの手法も重視しているんですけれども、この分野は完成度の高いマルチの国際協力の枠組みが効果的に構築されていると思います。日本としてはこの構築を支える力強い手になることが大切でありまして、大臣にはこの議定書の普遍化において働いていただけることをお願いしますと同時に、この実効性を確保するために重要になります資金的・技術的途上国支援について日本として役割を果たす必要があると考えておりますが、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) こうした地球規模課題は、先進国だけで解決できるものでもなく、発展途上国の協力が不可欠でございますが、能力的に先進国が技術的あるいは資金的に途上国を支えながら全世界で前へ進んでいくということが極めて重要でございます。 我が国といたしましては、技術的な支援をすることはもちろん、基金を通じて必要な財政的な支援というものを途上国にしっかりと行ってまいりたいと考えております。
○猪口邦子君 引き続き、この基金の充実のために寄与していただけるようお願い申し上げておきます。 最後なんですけれども、私は、ここで国際社会における認識形成ですね、どうやって認識は形成されるのか、そして国際条約に着地するのかということについて考えを述べ、大臣のお考えもまたお伺いしながら、お願いしたいことがあります。 それは、そもそもオゾン層保護のためのウィーン条約採択の契機となった、オゾン層がディプリシエートしている、破壊されているという、この観測事実があるわけです。この観測は、一般的に世界では、カリフォルニア大学のローランド教授等がこの仮説及び観測に基づく仮説を訴えたということが有名なのですけれども、実はこの観測は日本の気象庁職員によってなされています。我が国の気象庁は優れたその水準を当時持っていて、そしてその観測を世界に先駆けて行ったという事実があります。 国際的には、今申し上げましたとおり、ローランド教授等が、クロロフルオロカーボンによってそれが破壊され、生態系や人間に悪影響を生じさせるという仮説、これが世界的に速い速度で浸透して条約採択に、これが発見されてから条約採択、そして更に議定書採択というのが、もう今までの多国間条約にない速さで進んだというのがその特徴なんですね。 ここで現出していると言われているのがいわゆる認識共同体という表現で、これエピステミックコミュニティーと国際的に言います。エピステモロジーは認識という表現なんですけれども、それは、所属は政府にいたり、大学にいたり、国際機関にいたり、民間企業の技術者や研究者であるかもしれない。であっても、高度な科学技術力や知見、そして最先端の研究や観測をしている職業人がいるということなんですね。その人たちが強く連帯して、そして、ある認識を世界的に形成して法的な対処、これにつなげていくという、こういう流れがあるという、政策決定における新たな力学があるという指摘が国際的にもあり、私としても感じております。 かつて、その気象庁職員がオゾン層破壊を世界で最初に発見した。その時代において、国際発信をサポートする機運が我が国には十分になかったのではないかと考えられます。オゾン層問題は、今申し上げたようなエピステミックコミュニティーが国際政策決定に影響する先行事例とも言われています。科学的観測、仮説、知見、これが人間の認識形成に影響し、政策決定で重要になると、こういう流れの中で、国境や職業を超えて形成されやすい認識、そこにおいて中心性を確保する、そういう個人や国家はどこなのかという、そういうゲームでもあると思います。よくルールメーキングにおいて役割を果たすということがありますが、認識形成はその前段階の更に重要な部分ではないかと思います。 実際に、ウィーン条約、それからモントリオール議定書、この採択過程では、国家間の駆け引きが相対化されてしまいまして、知識先導型の条約形成過程が現出したというふうにも分析されています。その時間も非常に短かったし、そして、ゆえに先ほども申し上げました普遍化も完全無比の水準でなされる結果となっているということです。 ですから、やはり認識形成というのはすごく大事だということで、大臣にもお願いしたいんですけれども、日本には優れた研究や観測、知見の水準があると思います。今後、日本こそが世界の認識形成に影響を及ぼす能力と発信力、これをサポートして、またそれが発揮しやすい環境整備の努力をしないとならないと思うんですね。ですから、優れた先駆的な知見、観測、観察、もう官民問わず、また職業分野も横断的に存在するものなので、まずはその価値を日本政府こそが、大臣こそが受け止めて、認めて、発信を奨励してサポートしてやると、そのような外交も重要になるのではないかと。 このモントリオール議定書改正の機にそれを指摘し、またお願い申し上げておきたいんですけれども、大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(河野太郎君) 日本の気象庁の職員でありました忠鉢繁博士がこの南極のオゾン層の減少というものを最初に観測をし、発見をしたということだと思いますが、こうした世界的な環境の問題、あるいは今盛んに言われておりますAI技術、こういったものにつきましては、どこかの政府がリーダーシップを取ってというよりは、やはり専門家の方々の知見を広く世界的に集約をして様々なルールメーキングをしていくということが大切になるんだろうというふうに思います。 我が国も様々な分野で世界の最先端の知見を持っていらっしゃる方々がいらっしゃるわけでございますので、そうした方々に、様々発見されたことを、それが世界的にどういう意味を持つのか、そしてそのために何を人類はしなければいけないのかということを発信をしていただくという意識を持っていただくことは非常に大切だと思います。 最先端の知識、知見があるからといって、それが発信されなければそこで止まってしまうわけでございますから、そうした先端の研究者の皆様には是非その発見が何につながるのか分かりやすく世界的に発信をするということを心掛けていただき、政府としてはそうしたことを感性高くしてしっかりキャッチをしながら必要なルールメーキングの先頭に立つということをやってまいりたい、そう考えて外務省は気候変動に関する有識者会合というのを立ち上げて、そうしたことができるようにこの分野ではそういう意識を持って今取り組もうとしております。 ほかの分野でも、必要なことがあれば積極的にそこはアンテナを伸ばし、やってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○猪口邦子君 大臣、ありがとうございました。これで終わります。
○藤田幸久君 おはようございます。国民民主党の藤田幸久でございます。 時間の関係で、質問通告をした後ろの方から質問させていただきます。 まず、防衛大臣、二十六日に富山で元自衛官が起こした殺人事件、これをどういうふうに受け止められるか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 一昨日、二十六日ですが、富山市の交番で警察官に、刃物で刺して拳銃を奪った者が、近くの小学校にいた警備員に向け発砲し、交番勤務の警察官と警備員のお二人がお亡くなりになった事件が発生をいたしました。亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、御遺族の方に心からお悔やみを申し上げたいと思います。 この事件の被疑者は、過去、陸上自衛隊で二年間勤務しておりました。過去自衛隊勤務の経験を有する者がこのような事件を起こしたことは大変遺憾であり、全く許し難いものと受け止めております。私としては、事務方に対し、警察から捜査への協力の求めがあればしっかり対応するように指示をしたところであります。
○藤田幸久君 ドライブレコーダーでたまたまこの人が狙撃をしている映像が出てきました。あれ見ていると、プロが道路の反対側から撃っているというのは非常に明らかです。ということは、実力組織であった自衛隊の人がそういう技術を擁している、そういう人がそういう何か意思を持った場合には、これはプロとして、つまり狙撃をしている部分が実は映像出てきているんですけれども、ということは、これはやっぱり実力組織でいた人が仮に辞めた後もそういったことにならないようなふだんからの対応が必要だなと、つくづく映像を見て感じたんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) ちょっと私もそのドライブレコーダーというのは詳しく見ておりませんが、通常、自衛官の訓練というのは、一般論としては小銃の使用にわたる訓練を行っているということであります。また、この者は迫撃砲の対応をしていたと報告を受けております。
○藤田幸久君 いずれにいたしましても、そういう実力組織でいた方がそういう技術を持って、つまり意思を持った場合にああいうことができるというのが、あの映像を御覧になっていただきたいと思いますので、非常に衝撃的でしたので、対応をお願いしたいと思います。 次に、外務大臣、カンボジアについてお伺いしたいと思います。 実は、もう来週の七日に総選挙が始まります。昨年十一月に野党が、解散を受けて、実質的に国民の半数の支持がある野党が結局選挙に参加できないと。これは公平性も正当性もない選挙になるのではないかと。 二枚目に今ちょっと新聞記事入れておりますけれども、この中で、外務大臣、今年フン・セン首相にお会いになった際に、国民の意思を適切に反映した選挙にすべきだということでございますけれども、今のままでいくと公平性あるいは正当性のある選挙にならないのではないかと思いますが、認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) カンボジアの総選挙でございますから、カンボジア国民の意思がしっかりと反映される形でこの選挙が実施されることが極めて重要だというふうに考えておりまして、残された時間は限られておりますが、カンボジアの国民の意思がきちんと反映される選挙になるように、日本政府としてカンボジアに対して働きかけを続けてまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 資料の三枚目から数ページ御覧いただきたいと思います。 三枚目は、ついこの間の日曜日、ソウルの日本大使館前で、これは数千人のカンボジアの方が日本大使館の前でデモをされました。それから、その次が、これはフランスの日本大使館の前で約百五十名と書いてあります。その次が、これはニューヨークですけれども、これが大体数百名。そして、その次が、これは二週間ぐらい前でしょうか、銀座で千人ぐらいのカンボジア人の方が、是非、日本政府に対する要望をされたわけです。そして、その後で、最後の二枚資料を入れておりますけれども、外務大臣宛てに、在住、日本のカンボジア人の皆さんが請願をされた。 これだけ見ておりますと、まず私、感じますのは、これだけ日本一国が外国の方々に期待をされている外交案件というのはこれしかないんじゃないかと思っておりますけれども、こうした実際に請願が届けられましたけれども、これに対して河野外務大臣はどのように対応されるんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 請願が出されていることは承知をされております。カンボジア国民の意思が反映されるような総選挙になるように、しっかりとカンボジア政府に働きかけをしてまいりたいと思います。
○藤田幸久君 なぜ日本一国がこれだけ、例えば日本で千人参加したということは、在住、在日カンボジア人のかなりの方が参加をしている。数千人ソウルでこういうことをされたということは、多分、韓国在住のカンボジア人の相当の方が実はこうやって直接行動をされている。それだけなぜ日本が期待されているというふうにお感じでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 日本はカンボジアの民主化のプロセスをしっかりとこれまで支えてまいりました。それは、カンボジアの多くの方々にも日本の貢献というのを御理解をいただいているのではないかというふうに感じております。そうした方々のこうした行動もありますので、カンボジア政府に対して、国民の意思を反映する選挙がしっかりと行われるように日本政府としてもきちんと働きかけを続けてまいりたいと思います。
○藤田幸久君 今大臣おっしゃっていただいたように、民主化の支援を日本がしてきたということが、このカンボジアの皆さんが、つまり今各国政府の中でカンボジアの選挙を支援しているのは中国とロシアと日本、一部韓国と理解しておりますけれども、つまり民主国で支援をしている唯一の日本、しかも民主化を支援してきたということなわけです。 そんな中で、済みません、二ページ目の資料、これ読売新聞の記事、分かりやすいんですが、つまり、野党が日本の野党と違って半数近く取っていて、その方々が議席を奪われて、それから英字新聞が一つが廃刊され、もう一つは今度はオーナーが替わってと、こういう中で、国会議員の不逮捕特権がじゅうりんをされ、野党の党首が逮捕をされ、網走のような遠いところで逮捕をされ、NPOの弾圧、メディアの弾圧、こういうことに対して、つい最近でございますが、国連の人権委員会で四十か国が懸念を表明しております。 日本も今働きかけをというふうに大臣おっしゃいましたけれども、こういったことについてはやはりはっきりと懸念を表明してより強い働きかけをしていくべきだろうと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 昨年の九月に野党の党首でありますケム・ソカさんが逮捕され、十一月に最大野党の救国党が解党をされ、政治情勢の緊張が高まってきておりましたが、日本政府としては様々な機会を捉えて我が国の懸念を伝達し、状況の改善に向けた働きかけをカンボジア政府に対して行ってきたところでございます。 メディアが閉鎖される、あるいはNGOの国外退去ということにつきましては、こうした司法の手続がもたらす萎縮効果が市民社会あるいは政治の場に与える悪い影響につながっているわけでございますので、人権理事会や二国間対話の場でこれまでも累次懸念を表明してきているところでございます。 選挙が始まるまで時間もありませんが、しっかりとカンボジア政府に我々の懸念を伝え、カンボジア国民の意思が反映されるような選挙になるように働きかけをしてまいりたいと思います。
○藤田幸久君 是非お願いしたいと思います。 一枚目の資料、これ二〇〇九年の新聞記事でございますけれども、実はこの関係で、つい最近、アメリカの国務省が公開した外交文書がございます。これは、一九六九年に佐藤栄作総理とニクソン大統領が結んだ核密約の交渉の関係でございます。 この文書は、キッシンジャー大統領補佐官がニクソン大統領に宛てたもので、キッシンジャー氏は、有事に核兵器を再び持ち込むという選択肢があるが、極秘に交渉を進めなければいけないというふうにおっしゃっております。 この件に関しては、平成二十二年、当時の岡田克也外務大臣による調査報告によりますと、この一枚目の新聞記事でございますが、佐藤栄作総理宅に遺品として残されていた文書が佐藤総理の秘書官であった若泉敬氏の著作に掲載されている合意議事録の内容とほぼ同一のものであると報告をされています。この記事の写真の下のところ、「沖縄返還へぎりぎりの判断」というところで、現在、政府のNSCの代表をされておられます谷内正太郎さんが、三段目、二段目ぐらいですけれども、この文書は若泉さんが著書で明らかにしたものと同一のもので、合意の最終版だというふうにおっしゃっておられます。 ということは、これはやはり有事の際の沖縄への核持込みが、今回の国務省の公開を受けて、これはあったんだということがいよいよ明らかになったと受け止めざるを得ないと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 政府といたしましては、アメリカ側の文書の内容についてお答えをする立場にはございません。 その上で申し上げれば、平成二十一年から二十二年にかけて、当時の民主党政権の岡田外務大臣の下で実施された外務省の調査の結果、いわゆる合意議事録は外務省の文書からは発見されず、また、この文書について当時外務省として何らかの関与又は知識があったことを示す文書の存在も確認されなかったと承知をしております。 外務省といたしましてこの文書についてコメント申し上げることは困難でございますが、当時の有識者委員会の報告書は、この文書が佐藤内閣の後継内閣をも拘束する効力を持ったのかについては恐らく否定的に考えざるを得ないだろうと指摘をしております。 いずれにいたしましても、この文書につきましては、歴代の内閣に引き継がれてきていないと承知をしており、両国政府を拘束するような効力を持っているとは考えておりません。また、政府といたしましては、非核三原則を政策上の方針として堅持してきており、これを見直すような考えはございません。
○藤田幸久君 拘束する力はないけれども、当時、つまり瞬間的にこういったものがあったということを証明したのが今回の文書だろうと思いますけれども、ということは、それを否定する根拠を示さない限り、やはりこれは非常に重要な意味を持つ。まして、日本にとって一番重要なアメリカという極めて民主的な国がこういう文書を出してきたということについては、しっかりそれについて確認をするか、つまり、それがないならない、引き継ぐかどうかは別の話ですけれども、その段階においてそういったことはあったということについてはお認めをいただかなければ、これは外交上も、これは要するに否定するならば否定する義務があるのではないか、ここに至ってはと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 政府として、アメリカ側の文書についてお答えをする立場にございません。 また、このいわゆる合意議事録は、岡田外務大臣の下の調査で外務省の文書からは発見されず、また、この文書について当時外務省として何らかの関与又は知識があったことを示す文書の存在も確認されなかったということでございます。
○藤田幸久君 いや、ですから、今官邸にいらっしゃる谷内さんがはっきりこれ、この文書はこの若泉さんが明らかにしたものと同一のものだというふうにおっしゃっています。ということは、ちょっと政府見解を出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 当時の岡田外務大臣が、外務省の文書からは発見されず、また、この文書について当時外務省として何らかの関与又は知識があったことを示す文書の存在も確認されなかったということでございますので、外務省としてはそれ以外にお答えのしようがございません。
○藤田幸久君 今現在、政府にいらっしゃる方が、つまり公の新聞でこういうことをおっしゃっている、そしてその裏付けとなるような資料が出てきたということでございますので、政府見解として、この内容について統一見解を出していただくように委員会の方に要請をさせていただきます。
○委員長(三宅伸吾君) 後刻理事会にて協議いたします。
○藤田幸久君 時間の関係で、ちょっと一旦北朝鮮問題に移りたいと思います。 いわゆる、完全かつ検証可能な、そして不可逆的なというこの四十七の項目についてでございますけれども、前回の私のこの委員会の質問の中で、北朝鮮のこのCVID四十七項目について河野大臣は、ポンペオ長官から四十七もやることがあるという話はございましたが、特に中身について伺っておりませんと答弁がありました。他方、今週月曜日の予算委員会で安倍総理は、四十七項目についての一々の説明は、もちろん大統領と私の間ではございません、まさに長官と外務大臣レベルでやる話だということは御承知のとおりだろうと思いますと答弁しています。 つまり、安倍総理は、外務大臣がやっていると、ところが外務大臣は、この間伺っていないと。これ、どちらが事実なんでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 北朝鮮の大量破壊兵器、そしてミサイルの完全かつ不可逆的、検証可能な廃棄を具体的にどうするかというのは、これは私とポンペオ国務長官の間でやり取りをすることだというふうに承知をしております。四十七の項目の一々の内容については伺っておりません。
○藤田幸久君 ということは、総理はやっているはずだと言っているけれども、実際はやっていませんということですか。
○国務大臣(河野太郎君) 大量破壊兵器及びミサイルのCVIDについては私とポンペオ長官でやることでございまして、様々なやり取りをさせていただいております。ただ、四十七というのは、その中身の一々について伺っておりませんということを申し上げているだけでございます。
○藤田幸久君 この日朝協議に関して、最近、北朝鮮国営のラジオ放送で、誰それのありもしない拉致問題をわめき立てて自分らを拉致被害国に化けさせようとしていると。あるいは、スイスのジュネーブで開かれた軍縮会議で北朝鮮の代表は、日本とは関わりのないことで首を突っ込むべきではないと言っておりますけれども、こういう姿勢で北朝鮮が来ている場合に、そういう姿勢を克服して日朝関係をどうやって進めていこうとしているのか。今度は新しい課まで外務省の中におつくりになる。 どうやって、向こうがそういう姿勢で来ている場合に、それをうまく超えてというのか、かわしてというのか、どういうふうに進めていこうとお考えなのか、その展望についてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 日朝の手のうちを明かすことは差し控えたいと思います。
○藤田幸久君 手のうちというか、向こうはそういう公で発信をしている際に、こっちはただ手のうちを明かさないといって黙っているだけなんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 向こうの態度にかかわらず、交渉の手のうちは明かしません。
○藤田幸久君 やり取りしてもあれなので、条約について伺います。 本議定書の提案に関しては、内容が最終的に固まっていない段階で外務省の方で出してきましたけれども、こういうタイミングに誤りがあったということについてはどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) モントリオール議定書改正につきまして、国会提出後に国連から正文の訂正提案がなされたことから、政府としては国連からの提案内容について丁寧に説明をしつつ、今次国会で御承認をいただく外交上の意義を勘案し、審議をお願いをしてまいりました。 条約について国会の御承認をお願いするに当たっては、引き続きしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 今回、異例の形でございましたが、今回の教訓あるいは今後に生かすとすれば、どういう対応が必要だったんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 条約について国会の承認をお願いするに当たっては、今後も引き続きしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 この改正については、オバマ政権は熱心に取り組んでいました。他方、トランプ政権はパリ協定からの脱退を表明するなど、いわゆる気候変動対策には非常に後ろ向きの姿勢を見せておりますけれども、アメリカはこの議定書の改正に対してどのような姿勢を取っているか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) アメリカが現政権となってから開催されました昨年十一月の議定書締約国会合におきまして、アメリカの代表は本議定書改正の目標とアプローチを支持し、スケジュールは未定であるものの、米国として締結に向けた検討プロセスを開始している旨を表明をしているというふうに理解をしております。
○委員長(三宅伸吾君) 時間が参りました。
○藤田幸久君 はい。 では、条約は今日の委員会で終わりでございますけれども、まさに外交の、今、時代になっておりますので、引き続き、外務大臣も出張が多かったわけですが、積極的に委員会に参加をして充実した審議をこれからもしていただきますことをお願いをいたしまして、質問を終わります。
○牧山ひろえ君 立憲民主党・民友会の牧山ひろえです。 まず、本日の本題でありますモントリオール議定書について質問をいたしたいと思います。 地球環境を維持するために必要な取組ではありますけれども、この削減目標が達成されなければ、当然ながら意味がないと思います。実際、モントリオール議定書上の義務の不履行の取扱いなどが定められておりますのは御承知のとおりでございます。では、その前提として、それぞれの国の生産量や消費量についての報告が真実であるということの検証はどのような手段で行われるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 この議定書に基づき、そもそも全ての締約国は、この規制物質の生産、消費量に加え、各締約国との貿易量のデータ、こういったものを事務局に提出する、そういう義務が課されております。さらに、このモントリオール議定書の下では、事務局及び締約国は、他の締約国の義務履行に疑念を有する場合、何か違反しているんじゃないかというような疑念を有する場合に、そういう事案を提起することができる、そういう履行委員会といったものが設置されているところでございます。 この履行委員会ですが、そういう疑義が提起された場合には事実関係を特定する、例えば現場に行って事実関係を調査する、そうやったことをした上で締約国会合に報告を行うということになっております。そして、義務の不遵守が特定された場合には、締約国会合では、義務を遵守していない締約国を遵守の状態に戻すための措置、そういった方策が講じられる、そのようなことになっております。
○牧山ひろえ君 プランを立てるだけではなくて、それが実践されたのかどうか、真実なのかどうかという検証がとても大事になってくるかと思いますので、よろしくお願いいたします。 我が国は、これまでもモントリオール議定書多数国基金への資金拠出を通じて各国のオゾン保護の取組を支援してきています。この基金の発足は一九九三年、それ以降二〇一七年までのこの基金への各国からの拠出額の合計は約三十四億七千二百万ドルでした。このうち我が国の拠出は約六億八千七百万ドルで、世界でいえば第二位の拠出額となっております。 そして、この基金では、拠出国は拠出額の二割を上限として二国間の支援プロジェクトを実施するということが認められております。我が国の二国間支援の実績で申しますと、これまでに合計四十七件、金額にしますと約二千万ドル分実施しているとのことです。ということは、我が国の二国間支援の拠出額は上限の二割を大きく下回るということになりますけれども、もう少しこの二国間支援の枠を積極的に使うということも検討するべきではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、こうした二国間支援プロジェクトには、我が国の多数国間基金への拠出額のうち約三%という額が振り向けられているということでございます。二〇%と比べると非常に低いということでございますが、これは我が国だけではなくて、先進国全体で見ましても、その拠出額の約四・五%がこの二国間支援ということへ向けられているということでございまして、全体的に割と低いということでございます。 この二国間支援プロジェクトにつきましては、我が国としては、日本の国内企業の有する技術のアピール、ひいては将来の市場開拓につなげると、そういうような目的を持って案件の選定を行っています。したがいまして、我が国にとって有益と考えられるプロジェクトにつきまして、引き続きこの仕組みを有効に活用していきたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 まあ全体的に低いということだったんですけれども、マルチの援助の意義はもちろん認めますけれども、二国間援助ですと日本の強みをより明確な形で生かすこともできますし、また相手の国に合わせたきめの細かい対応も可能になることは御承知のとおりだと思います。また、日本の顔の見える援助という側面もありますので、是非よろしく御検討いただければと思います。 途上国では、先進国の後を追う形での規制スケジュールでオゾン層破壊物質の削減に取り組んでいます。日本を始めとする先進国では、HCFCなどのオゾン層破壊物質がHFCに代替され、その後、本改正によるHFC規制が始まろうとしております。 今後の日本の支援方針として、例えば現在オゾン層破壊物質を使用している途上国は、HFCへの転換を経由することなく、より自然に優しいHFC代替物質に転換させることを基本方針にし、そのための方策を検討するべきだとやはり思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木秀生君) モントリオール議定書の下では、途上国は二〇三〇年までにハイドロクロロフルオロカーボン、いわゆるHCFCの生産、消費を全廃することとされているものでございますから、途上国では現在もこの議定書のスケジュールに従ってHCFCの生産、消費量の削減が行われている、そういう今現在プロセスでございます。その際、締約国の間でも、御指摘のとおり、HCFCからの転換に際し、可能な限りHFCだとかそうした温室効果の高い代替物質の使用は避けるべきだという、そういう認識は共通しているというふうに思います。 でございますから、このような認識の下で、途上国におけるHCFCの生産、消費の削減を支援するための基金によるプロジェクトについては、基金の執行委員会においてハイドロフルオロカーボン、このHFCではない、温室効果の低い代替物質に転換すると、そういうことを考慮しながら審査、承認が行われております。 実際、発泡剤等の分野におきましては、HCFCを用いた生産設備からシクロペンタンといった温室効果の低い炭化水素系物質を用いた生産設備への転換が既に行われている。要するに、HFCを飛ばして次のものに行っている、そういう例もございますので、我が国としてもそのようなふうに意を用いていきたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 途上国は、二〇一六年に、オゾン層保護対象としてHCFCを二〇四〇年までに全廃するとの目標の実現に向けて、議定書に基づく規制をスタートさせたばかりでございます。 HCFCの代替物質でありますHFCが新たな規制対象となることによって、途上国におけるオゾン層破壊物質を削減する妨げになるのではないか、そういう意味になるのではないかという懸念もございます。HFCを経由しない援助方策を至急確立するべきだと私は考えております。 今回の規制では、対象国を三つのグループに分けて、それぞれ異なった対応を取るという立て付けになっております。そのうち、まず一番目のグループですけれども、一番目のグループである先進国は、数値目標の基準年が二〇一一年から二〇一三年であるので、まあそれはそういうことであるとして、二番目のグループであります途上国は、基準年が二〇二〇年から二〇二二年となっております。また、インドや中東に関しましては更に遅く、基準年を二〇二四年から二〇二六年というふうになっております。 この基準年がまだ到来していない第二グループ、そして今申し上げた第三グループに関しましては、基準年までの間にHFCの生産量や消費量が急増してしまうんではないかという危機があるんではないでしょうか。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 委員おっしゃるとおり、確かに議定書のスケジュールでは、途上国によるHFCの削減が開始されるのは国によって二〇二〇年だったり二〇二四年だったりするわけでございますが、それまでの間において途上国がHFCの生産、消費量を増やすということは、条約上は別に禁じられてはおりません。 他方、そういうことをして駆け込みで増大させた場合、結局その削減のスタートラインとなる基準値が非常に大きくなってしまう。したがって、その後削減しなければいけない量が物すごく大きくなってしまうということで、ある意味で自分で自分の首を絞める、そういう結果にもなりますので、今禁止されていないからといってむやみにHFCの生産、消費を増大させるということは想定はしにくいのではないかなというふうには考えております。
○牧山ひろえ君 途上国につきましては柔軟な対応が必要なのは事実だと思いますけれども、段階的削減が開始される前についても状況を注視しなければならないのかなと思います。 衆議院の議論で、中国を多数国間基金の受益国から外すべきだという指摘がございました。それに対しましての答弁も拝見いたしました。御説明のありました状況につきましては一定の理解をいたしたいと思います。 ただ、お配りしました資料、資料一を御覧いただきたいと思うんですが、これによりますと、多数国間基金によるプロジェクトの対象国別承認額上位五か国においても、中国の比率は突出しております。この状況につきまして当局の所見を賜りたいと思います。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 多数国間基金は、途上国による議定書の義務の履行を支援すると、そういうことを目的としておりますため、その支援対象につきましては、規制物質の生産及び消費量、この削減規模に応じて決まることになります。 したがって、最も規制物質を現時点で生産、消費している、そういう中国を対象としたプロジェクトが結果として最も大きく、多く承認されるということにはなってしまうということでございます。 例えば、HCFCの量についても見ますと、生産量でいうと中国は全世界の三九%、途上国でいうと八八%、それから消費量でいいますと同じく二八%、五四%、圧倒的に大きい量となっているので、やっぱりこれを削減しないことには条約の目的は達成できないということでございますので、勢い配分が大きくなるということになるかと存じております。
○牧山ひろえ君 このような国際的な取組につきましては、参加国の納得ももちろん重要だと思います。基金の使途につきましては、その基準も含めて、より合理性の高いものを目指して不断の見直しを行うべきと考えますので、お願いいたします。 衆議院における審議において、環境外交におけるリーダーシップ発揮についての外務大臣の認識が問われました。それに対しまして、大臣はこういう趣旨の答弁をされています。気候変動外交に関しては、外務省として大きなビジョンを掲げ、それに向けての、全世界を引っ張っていくと明言されているわけです。 この気候変動外交に関する大きなビジョンの中身を御説明いただければと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 今やこの気候変動というのは環境を超えた大きな外交課題になっております。世界中の様々な地域でこの気候変動に端を発する災害、自然災害というのが非常に多くなっており、経済的な損失も極めて大きくなっております。また、島嶼国を始め、この気候変動によって国土そのものが失われかねないという状況もあるわけでございますので、もはやこれは環境問題を超えた問題として全世界で当たらなければならない。そういう中で、日本としても、日本の持っている技術というものを最大限に活用し、この気候変動に立ち向かう先頭に立たなければならないというふうに思っております。 また、現在、この気候変動というのは、実は産業界にとってかなり長い間、これは対策を取るのはコストだと、こう言われていたわけでございますが、今やこの気候変動に対する様々な投資というのが再生可能エネルギーのようにビジネスになりつつある、リターンを生み、あるいは様々な経済の中で雇用を生むようになってきた、そういう大きな転換がございますので、日本としても、この気候変動に単に対応するというだけでなく、日本の産業界がこの気候変動に対応することによって雇用を生み、投資を促進し、日本の経済を世界の中でも引っ張っていく、そのようにしていかなければならないというふうに外務省として考えているところでございます。 外務省の中で有識者会合というのを立ち上げまして、有識者の方々に世界的な最先端の知見を活用しながら様々な御議論をいただいているところでございますので、外務省としても、この有識者会合の中で出された様々な提言を政府の中の議論にしっかりと生かしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○牧山ひろえ君 気候変動外交においてリーダーシップを取るという、今大臣がおっしゃっていたお気持ちは非常に重要だと思います。そのためには、緩和と適応の両面において、やはり世界のトップレベルに並ぶことが必要だと思います。具体的な政策として是非反映をしていただきたいと思います。 続きまして、ロヒンギャ難民危機について質問をさせていただきたいと思います。 二〇一七年八月二十五日以降、ミャンマーのラカイン州から六か月間でロヒンギャと言われる人々約七十万人が避難しています。現在も週数百人の規模で避難が続いておりまして、今年に入ってからも八千人以上が流出しております。現在九十万人以上が避難生活を送っていると言われています。 ロヒンギャを対象とした死亡率に関する国境なき医師団の独自調査の結果では、二〇一七年八月二十五日から九月二十四日の一か月間の間で、少なくとも六千七百人が殺害されたということです。その中には五歳未満の子供たちが七百三十人も含まれるというふうに言われております。 今年の一月十二日、日本政府はミャンマー政府に対して、ラカイン州北部の避難民が帰還する地域におきまして、物資供与を含む生活環境整備の分野における支援をすることを決定したのは御承知のとおりでございます。三億三千万円の緊急無償協力とされています。 現在まで、バングラデシュに避難している約七十万人のロヒンギャ難民のうち六十七人が帰還したとミャンマー政府が発表しておりますが、この三億三千万につきまして、現在までミャンマー政府によりどのように使われたのか、その内訳を是非教えていただければと思います。
○政府参考人(牛尾滋君) お答え申し上げます。 ミャンマー、バングラ両国政府は、避難民の帰還に向けた準備を進めているところと承知しております。避難民の帰還は、自発的、安全、尊厳のある形で実施されることが重要だと考えているところです。 支援内容としては、物資供与を含む生活環境整備分野での支援でございます。ミャンマー政府と引き続き今調整を行っているところでございます。ミャンマー政府と連携し、支援が適切かつ有効に実施されるよう、しっかりと本件支援のモニタリングを実施していく考えでございます。
○牧山ひろえ君 これに関してもう一つお聞きしたいんですけど、日本政府としてどのようにこの資金の使途をモニタリング、確認していく予定なんでしょうか。
○政府参考人(牛尾滋君) お答え申し上げます。 本件支援は、再定住先の確保及び生活環境を整備することが目的でございます。支援の決定は自発的な帰還を促すために極めて重要と考えておりますので、その目的のために支援が十分な効果を発揮するようモニタリングをしていくと、こういうことでございます。
○牧山ひろえ君 このモニタリングは本当に大事だと思うんですが、ラカイン州におけるロヒンギャの人々の安全や人権の保障が担保されない中で、ミャンマー政府主導による難民の強制的な帰還の一端を、この資金が使われないようにする、日本政府としてしっかりとしたモニタリング、そして使途確認が必要であると思いますので、その辺、本当によろしくお願いします。 また、モンスーン季節が到来しており、既に地すべりなどによる負傷者や死者が多数確認されているのが事実です。過密で不衛生な住環境と医療の不足による感染症が流行するおそれも出ています。ロヒンギャ難民に対しまして定期的な予防注射がどうしても必要です。このような現地の状況に合わせて、本当に必要性の高い使途に日本の資金が使われるよう、モニタリング、チェック、確認、是非お願いしたいと思います。 六月六日、国連難民高等弁務官事務所と国連開発計画がミャンマー政府と難民の帰還に関する覚書を締結しました。同時に、ラカイン州北部における人権侵害などの問題に関する独立調査団の設置にミャンマー政府が合意したことは事実です。こういったことは一定の進歩と評価できるかと思います。 この点に関しまして、日本政府は、自発的、安全、尊厳のある避難民帰還を重視しておりまして、ミャンマー、バングラデシュ、両国政府によるそのための取組を後押しする立場とされています。 このロヒンギャ難民の安全、自発的で尊厳のある帰還、このためには、まずラカイン州北部における独立した調査に基づきミャンマー軍が説明責任を果たすことですとか、あるいはロヒンギャの人々への国籍付与を実現することが重要ではないかなと思うんですが、この件に関しまして是非大臣の認識をお示しいただければと思います。
○国務大臣(河野太郎君) G7の外務大臣会合でもこのミャンマー問題というのは議論になりました。日本政府といたしましては、独立した事実調査団というものをミャンマー政府がしっかりと立ち上げて、国際社会に対してきちんと説明責任を果たすことが大切だということを累次働きかけをしてまいりまして、五月三十一日でしたか、独立調査団を設置するということをミャンマー政府が決定をいたしましたことは大きな前進というふうに考えております。 日本政府といたしましては、この調査団がきちんとしたクレディビリティーのある透明性の高い調査が行われるように、しっかりと働きかけを続けてまいりたいと思っております。 また、ミャンマー政府は国籍審査その他についても進めていくという方針でございますので、この審査プロセスを明確化し、迅速に進められるように日本としても働きかけを続けると同時に、きちんと支援をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○牧山ひろえ君 大臣がおっしゃるように、働きかけも重要だと思いますけれども、同じくロヒンギャ難民の安全、自発的で尊厳のある帰還、このためにはNGOを含む独立した国際人道機関によるラカイン州北部への制限のないアクセスの確保を図る必要性も高いと考えます。こちらにつきましても政府の認識を大臣の方から御説明いただければと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 日本政府は、国連機関などによる制限のないアクセスを確保することが重要だというふうに考え、ミャンマー政府とUNDP、国連開発計画並びにUNHCR、国連難民高等弁務官事務所がこのラカイン州北部においてしっかりと活動をすることができる、そのためのミャンマー政府とこうした国連機関との間の覚書の締結ということが重要だというふうに考え、この両者の間の橋渡しを日本政府がやってまいりました。その結果、六月の六日、両者が覚書を締結することができましたのは大きな前進というふうに考えて、これを歓迎をしたいというふうに思っております。 覚書もできましたので、この二つの国際機関が迅速にこうした地域での活動を開始できるように、日本としても最善を尽くしてまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 このロヒンギャ難民問題というのは、日本と同じアジアにおける深刻な人権侵害の事案だと思います。日本が国際社会をリードして、一刻も早い解決への道筋を描かなければならないと考えております。自発的、安全、尊厳のある難民帰還を重視するという日本政府の基本姿勢は私は正しいと思いますので、解決に向けたより積極的な取組を要望したいと思います。 さて、名護市辺野古の新基地建設をめぐる海上警備業務につきまして、過大請求事件について前回に引き続き質問したいと思います。 今回の問題発覚のきっかけとなった内部通報につきまして、沖縄防衛局が通報者を特定し得る形で内部告発の内容を元請の大成建設に漏らしています。防衛省が認めているとおり、不適切な対応だと思います。 この不適切な情報漏えいは誰の判断で行われたんでしょうか。上層部にはどのレベルまで相談や報告、そして情報の共有がなされていたんでしょうか。そしてまた、それらの実施者や関与者に関する処分はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。 平成二十八年の一月の四日及び五日に、海上警備業務の実施業者の従業員とされる方から、警備業務に関する情報が沖縄防衛局に提供をされたということでありまして、こうしたことから、当時の警備業務を含む工事の受注者であり、警備業務の実施業者に対する監督責任を有します大成建設に対して、事実関係の確認を沖縄防衛局が指示したところでございます。 当時の沖縄防衛局の担当者などに確認をいたしましたところ、その指示を行った際に、この指示を行った沖縄防衛局職員が大成建設の社員に対して、いわゆる電話折衝記録、その実施業者の従業員とされる方との間での電話のやり取りの記録、これを情報提供者の氏名などを黒塗りにした上で大成建設に対して手交したというふうに考えられるところであります。 今回確認をしました範囲では、当時の沖縄防衛局の職員が、情報提供者の個人情報の一部、氏名等のみを黒塗りしただけの記録を大成建設担当者に渡したということは、それ以外の明らかにした情報と他の情報とを照合することで個人が特定をし得ると考えられることから、当時の職員の対応は不適切だったと考えております。不適切な対応を行いました職員については、調査が終了した後、事実関係に基づき厳正に対処してまいります。 いずれにいたしましても、防衛省といたしましては、今後、保有する個人情報については厳格に取り扱ってまいりたいと考えているところでございます。
○牧山ひろえ君 では、調査中ということですけれども、関与者はともかく、漏えいの当事者が誰なのかは調査をするまでもなく一瞬で分かるはずだと思うんですね。今回の対応は、個人情報保護法や公務員の守秘義務にも反すると思います。防衛省はしっかりとしたけじめを付けることが必要だと思います。 これらの海上警備業務の発注と実施をめぐる諸問題に関し、大臣は、事実関係をよく確認をすると五月十七日の当委員会で答弁されています。それはどのような調査体制で行われていますでしょうか。内部調査でしょうか、それとも第三者によるきちんとした調査でしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 現在、普天間飛行場代替施設建設事業の担当部署を中心に本件に係る事実関係の確認を進めております。 本件については、現在引き続き事実関係を確認しているところですが、いずれにせよ、本件に関しては事実関係をよく確認し、その上でこの事案について明らかにしていきたいと思っております。
○牧山ひろえ君 一か月もたつんですよね。本当に事実確認はやっているのかなと思うんですが、時間を置けば関心も薄れてほとぼりが冷めると思っているのかなと思うんですが。 もう一つお聞きしたいのは、また事実確認、調査の結果は当然何らかの方法で公表されるというふうに事前説明をいただいているんですけれども、前回調査をお約束された御答弁をされてから一か月以上たっているんですけれども、この間明らかになった事実を是非教えていただきたいと思います。
○政府参考人(西田安範君) お答え申し上げます。 大臣申し上げましたように、現在本件に係る事実関係の確認を進めているところであり、その途中でございます。したがいまして、本件につきましては現在引き続き事実関係、確認しているところでございますので、いずれにしましても、事実関係をよく確認して、その上でこの事案については明らかにしていきたいと考えているところでございます。
○牧山ひろえ君 調査中ということですけれども、では、いつ頃までをめどに調査を行う予定でしょうか。いつまでに報告をしていただけるという質問です。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。 現時点で具体的な日時を申し上げることは困難でございますが、いずれにしましても、鋭意調査をしっかり進めてまいりたいと考えてございます。
○牧山ひろえ君 先ほども申し上げましたように、一か月以上たっているわけですから、本当にすぐ分かることもたくさんあると思いますので、何でそんなに時間が掛かっているのかなと不思議でなりません。 では、事実関係の対象に、防衛省やその職員とライジング社そしてマリン社との間に公共事業の公平性を害するような何らかの関係性がなかったかどうかという内容はこの調査の中に含まれているんでしょうか。例えば、両社に防衛省や自衛隊のOBが就職していないかどうかですとか、政治家への寄附をしていないかどうかということについても、当然これは調査の対象となるべきだと思いますが、こういったことも調査の対象にしていますよね。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。 まず、当時の事実関係の確認をしっかりとやっていくということが必要だと考えております。これをしっかりと進めてまいりたいということでございます。
○牧山ひろえ君 今申し上げたこともすぐ分かるようなことなので、何でそんなに時間が掛かるのかなと本当に不思議でならないです。 あと、業者と行政との癒着の可能性が想定される疑惑について、内部のみによる調査をするということは適切だと思いますか。大臣、なぜ第三者調査をやらないんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) まずは現在進めている事実関係の確認をしっかり行うことが重要と考えております。
○牧山ひろえ君 私が聞いている質問は、第三者によらない調査というのは意味があるのかなと思うんですけれども、これを何でかたくなに拒否されて、今のような答弁になるわけでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) まずは現在進めている事実関係の確認をしっかりと行うことが重要と考えております。
○牧山ひろえ君 この御答弁を聞いていらっしゃる皆さんは、不思議に思うだけではなくて、ますます疑惑が深まったなと思います。そして、この疑惑の真相を解明する、あるいは再発を防止する熱意がないなというふうに感じました。 防衛大臣は、当委員会の私の質問に対しまして、こう答弁されております。当時、沖縄防衛局が本件に対して対応していた内容につきまして、私どもは適切ではなかったと思っております。で、この認識に対しまして、大臣は具体的に沖縄防衛局のどの対応が適切ではなかったと認識されているのか、そのことを問いかけさせていただいたんですね。それに対しまして、このように回答がありました。配付資料を御覧いただきたいと思いますが、資料の二を御覧ください。沖縄防衛局が、本件に関し、海上警備業務実施業者に対して直接、対応を取っていなかったことというのです。 これだけ問題が重なっているにもかかわらず、問題点として認識しているのは直接実施業者に対応していなかったことのみだけという認識だと本当にちょっとひど過ぎるなと思うんですが、改めてお伺いしたいんですけれども、大臣、今回の一連の事件において何が不適切だと認識されておられますでしょうか。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。 先ほど申し上げましたように、二十八年の一月に海上警備業務を実施した業者の従業員とされる方からの連絡を受けて、まず、先ほど申し上げましたように、大成建設に対し注意をし、その本件契約について減額措置を行った。次に、こうした検討を踏まえた方針の下、沖縄防衛局がその後直接契約をしていた海上警備というものがございましたが、これについても減額措置を行ったと、そういった経緯がございます。 大臣申し上げました先ほどの御答弁でございますけれども、二十八年一月に情報提供を受けた当時、沖縄防衛局が本件に関して、海上警備の実施業者に対して直接対応を取っていなかったことについては適切ではなかったと考えているという御答弁を申し上げたということでございます。 防衛省の規則によりますと、この一般競争を適切かつ合理的に行うために特に必要があると認めるときは、警告、指名停止等を行わない、行うに至らない場合であっても警告等の措置を行うといったこともあるということになってございます。こうしたことも踏まえれば、直接対応を取っていなかったということについては適切でなかったというふうに考えているということでございます。
○牧山ひろえ君 それだけが問題だと思いますか。
○政府参考人(西田安範君) お答え申し上げます。 御質問の趣旨がちょっとはっきり私、理解できておりませんけれども、いずれにいたしましても、当時の沖縄防衛局の対応について適切でなかった面があるということであろうかと思います。
○牧山ひろえ君 何が適切じゃなかったかということを聞いておりまして、今御答弁を聞いていましたら、直接実施業者に対応していなかったこと、これが問題だったと思いますとしか言わなかったので、それだけが問題だと思いますかという質問です。
○政府参考人(西田安範君) 先ほど申し上げましたように、そういったところは適切でなかったというふうに考えております。 いずれにいたしましても、本件につきましては、事実関係につきまして当時の担当者に聞き取り等を行いつつ事実関係の確認を進めているところでございますので、その上でしっかりと対応してまいりたいと考えてございます。
○牧山ひろえ君 やはり今の御答弁を聞いて、本当に向き合っていないなと、この問題について。それだけが問題だと思っていたらそれこそ本当大問題だと思います。この問題の大きさとか深刻さに対する認識が、私は防衛省は、また防衛大臣も今御答弁されていませんでしたけれども、認識が薄いんではないかなと思います。 何が不適切だったか、具体的かつ明確に認識することが実効性のある再発防止につながると思います。問題の重大性にふさわしい真相解明、そして再発防止の体制を取っていただくことを強く要望したいと思います。 先日、在日米空軍の輸送機オスプレイ五機が横浜のノースドックを経て横田基地に到着いたしました。当面は訓練などを実施し、夏頃に横田基地に正式配備されることになるということです。オスプレイにつきましては事故や緊急着陸などのトラブルが相次いで発生しており、周辺住民や自治体の間で不安や反発が高まっていることは事実です。 資料でもお配りしましたけれども、私の地元の神奈川県や横浜市からも安全確保に関し強い要請が出ております。市民や関係自治体の要望の一つは速やかで正確な情報提供です。 在日米軍から外務省に対しまして今回の配備情報の通報、すなわち接受国通報があったのは三月十六日だったと聞いております。にもかかわらず、十八日間にわたって秘密にされ続け、関係自治体に対しまして防衛省南関東防衛局から連絡が入ったのは、オスプレイを載せた輸送船がノースドックに到着する僅か約七時間から八時間という本当に直前だったんですね。公表を控えたのは米国内の調整が整うまでという理由でして、つまりは米軍の都合で行ったという、こういうことになったということです。 半月前に通告を受けていたにもかかわらず、米軍の都合が優先されて、速やかな情報提供がなされておりません。そもそも外務省は、住民の安全、安心のためにもっと早く公表できないのかと米国側と折衝したんでしょうか。
○政府参考人(鈴木量博君) お答えを申し上げます。 政府といたしましては、高い性能を有するCV22オスプレイが我が国に配備されることは、米国のアジア太平洋地域へのコミットメント及び即応態勢整備の観点から、日米同盟の抑止力、対処力を向上させ、日本の防衛及びアジア太平洋地域の安定に資すると考えております。 今般のCV22の横田飛行場への配備に関しましては、その接受国通報は三月十六日、在日米軍司令部から行われました。その際、米側からは、運用の安全の観点から米国内の調整が整うまでの間は日本側からも公表を差し控えるようにというふうに要請をされていたところでございます。このような米側の要請を踏まえ、四月三日の公表となったものでございます。 同時に、米軍の運用に当たっては、地元住民の方々の安全確保は大前提だと私どもとしても考えてございます。政府としては、接受国通報を受けた後を含め、米側に対し、CV22の運用に関し、安全面の最大限の考慮を払うとともに、地元に与える影響を最小限にとどめるように要請をしてきているところでもございます。したがいまして、米側の都合を優先しているというようなことはございません。 以上でございます。
○委員長(三宅伸吾君) 時間が来ております。
○牧山ひろえ君 米国内の調整が整うまでと米国が言えば、いつでも何週間でも公表を遅らせるということがいいことになりますので、是非これを注意、忠告しておきたいと思います。 終わります。 ─────────────
○委員長(三宅伸吾君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、福山哲郎君が委員を辞任され、その補欠として江崎孝君が選任されました。 ─────────────
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 モントリオール議定書の改正の承認については、地球温暖化対策のために必要なものであり、賛成であります。 まず、外務大臣にお聞きいたします。 アメリカが十九日に、反イスラエルの姿勢や人権侵害国が理事国入りしているのは問題だとして、国連の人権理事会から正式に離脱することを表明をいたしました。人権理事会は、世界の人権水準を引き上げるために加盟国の人権水準を検証し、改善に向けた勧告などを実施をしてきました。この間、連続九年、北朝鮮の人権状況決議も上げられております。 アメリカの離脱がこういう人権改善に向けた国際的活動に悪影響を与えるんじゃないかと国際NGO団体からも懸念の声が出ておりますけれども、日本政府としてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 我が国は、国連の人権理事会設立以来、長年にわたり同理事会の理事国を務めてきており、この人権理事会が様々な課題に直面しながらも世界の人権保護促進に果たしてきた役割を評価をしております。我が国としては、引き続き、この理事会の議論への参加などを通じて、世界の人権の保護促進に取り組んでまいりたいと考えております。 アメリカの国際機関への対応についての一々についてコメントすることは差し控えますが、今般の発表におきましても、米国は引き続き人権の擁護者として人権分野ではリードしていく旨述べていると承知をしております。 我が国としては、人権分野でアメリカが果たし得る役割は大きいと考えており、アメリカが国際場裏において人権の保護促進に向け引き続きリーダーシップを取っていくことを期待してまいりたいと考えております。
○井上哲士君 そうであれば、やはり離脱というのはそれに反すると思うんですね。 国連事務総長は失望を表明をいたしました。イギリスの外務大臣は残念だと、フランスの国連大使は、人権が大きな試練に立たされている今、良い兆候とは言えない、ドイツの人権政策人道支援担当委員は心の底からがっかりしていると述べたと報道されております。人権は国際問題でありますから、日本政府としても、私はもっとはっきりとした、このアメリカの離脱問題については物を言うべきだということを申し上げたいと思います。 その上で、防衛大臣、イージス・アショアについてお聞きをいたします。 政府は昨年の十二月に、弾道ミサイル防衛能力の抜本的向上についてと題する閣議決定を行いました。防衛大綱や中期防を議論したときにはなく、概算要求にも盛り込まれていなかったにもかかわらず、今年度予算にイージス・アショアの整備の経費を盛り込みました。その候補地は秋田県の陸上自衛隊新屋演習場と山口県の同むつみ演習場となっております。 防衛省は、秋田には一日に政務官が訪れて、十四日には県議会と秋田市議会で説明をし、十七日に住民説明会を開催をしております。候補地は住宅地に非常に近い場所で、関係自治体や住民からは、レーダーの運用の際に発生する強力な電磁波の影響や、施設が攻撃目標になるんじゃないか、こういう懸念や反対の声が上がっております。防衛省はここでは、丁寧に説明し、理解を求めると繰り返したわけですね。 ところが、防衛大臣が二十二日に秋田に行かれました。その前日、知事と面談する前日の二十一日に防衛省は、測量などの現地調査の一般競争入札を公告をしたんですね。これに対して地元から大きな批判の声が上がっておりますし、佐竹知事も大臣に対して、地元感情を軽視していると、こう反発をされました。これでも丁寧な説明を行っていると、こういうふうに言えるんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今委員から御指摘がありました、先日二十一日、イージス・アショアに係る地質測量調査等の入札公告を実施しました。これは、配備候補地となっている自衛隊演習場の敷地内において地盤の強度や地質を把握するためのボーリング調査等を実施するためのものです。今後は、配備候補地の地元の皆さんが心配されているレーダーが発する電波に関する環境影響調査についても実施をいたします。 こうした調査を実施させていただくことについては、既に六月一日に福田、大野両政務官を秋田、山口両県に派遣した際に御説明させていただいているほか、その後の地元の住民説明会等の場においても事務方から御説明をさせていただいております。 また、これらの調査については、イージス・アショアを配備できるか否かを確認し、地元に対して説明するために必要な調査ではありますが、同時に、地元の皆様の懸念や不安に対して防衛省として責任を持って具体的にお答えするためにも必要な調査であると考えております。その上で、今後、地元の皆様に対して、その具体的な内容を含めてしっかりと御説明することが重要であると考えております。 二十二日に私からも地元に対して述べさせていただいたとおり、現地での調査に着手する前の適切なタイミングで改めて御説明すべく、地元との間でしっかりと意思疎通を図りながら、一つ一つ真摯に対応してまいります。
○井上哲士君 住民からは、なぜここが最適地なんだと、調査そのものに対してもいろんな反発の声がある中でこの公告が知事面談の前にも行われたと、これに怒りが上がっているんですね。 地元の秋田魁新聞は六月二十三日の社説で、小野寺氏は国会で地元首長との理解と協力が必須と言明していただけに、候補地表明後は防衛省は誠意ある対応をしてくれると期待したが、またも裏切られたと、こう書きました。さらに、沖縄の辺野古でも民意を一顧だにしなかったと述べて、今回の小野寺氏の来県も、地元の意向は聞いた、誠意を尽くしたとのアリバイづくりとの声がある、こういう指摘までしているんですね。 これ、やっぱり受け止めるべきだと思うんですね。住民の合意のないままには進めないと是非明言をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) これからも地元に丁寧に説明をしながら、私どもとしてはこの問題に対応していきたいと思っております。
○井上哲士君 合意なくても、説明したからといって強引に進めるようなことは絶対あってはならないということを申し上げておきますし、今この計画そのものが問われております。 弾道ミサイル防衛について、政府は、SM3ミサイルによる迎撃については、「あたご」型イージス艦の二隻へのBMD能力の付与と、新たなイージス艦二隻の増勢を含めていわゆる八隻体制を取るとして、巨額の経費がこの間つぎ込まれてまいりました。ところが、昨年末の閣議決定でイージス・アショア二基の導入計画を決め、これによって日本列島をカバーできるんだと、こういう説明なんですね。 イージス艦八隻で対応すると決定したものを突然変えたわけでありますけれども、そもそも陸上イージス二基でカバーできるんならば、八隻体制にする必要というのはどこにあったんでしょうか。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。 海上自衛隊の保有しますイージス艦、これはBMD任務にも従事をいたしますが、本来、諸外国の対艦攻撃能力の向上等を踏まえまして、護衛隊群の艦隊防空に万全を期すために導入を行ってきたものでございます。海上自衛隊は四つの護衛隊群を編成をしておりますが、一つの護衛隊群において二隻のイージス艦が必要との考え方の下、イージス艦八隻体制を整備をしてきたところでございます。また、北朝鮮の弾道ミサイル能力の向上等を踏まえて、このイージス艦の高い能力を活用するために、それぞれのイージス艦にBMD対応能力を付加させるべく取り組んできたということでございます。 他方、我が国の防衛を考えます上では、我が国を射程に収めます数百発の弾道ミサイルが現実に存在するなど、弾道ミサイル防衛能力の強化は喫緊の課題であることに変わりはございません。防衛省としては、いかなる事態にも対応し得るよう、万全の備えをすることは当然のことであるというふうに考えてございます。 さらに、現状のイージス艦では、整備、補給で港に戻る隙間の期間等の生じることが避けられず、長期間の洋上勤務が繰り返される乗組員の勤務環境は極めて厳しいものとなってございます。イージス・アショアの導入によりまして、我が国全土を二十四時間切れ目なく防護することが可能になりまして、隊員の負担も大きく軽減されるということでございます。さらに、イージス艦を元来の任務である海洋の安全確保任務に戻すことが可能になり、我が国全体の抑止力向上にもつながると考えているということであります。
○井上哲士君 元来の任務に就けられると、こういうふうなお話もありました。我が国防衛のために必要だと、こういうお話がありましたけれども、だったらなぜそもそも八隻体制をやってきたのかということの私は説明になっていないと思うんですね。 実は、二年半前から、アメリカの議会では、日本がイージス・アショアを導入すれば米国にどんな利点があるかということが議論になっております。二〇一六年アメリカ会計年度国防権限法には、議会の意思として、イージス・アショア能力を日本に情報開示又は技術公開することに関して、日本の購入は相互運用性及び対空ミサイル防衛能力の統合を促進する大きな機会となり、戦力が増加する効果をもたらし、多目的の装備において必要とされる軍事体制における要件を潜在的に緩和することになり得ると、こう明記をされております。 さらに、アメリカ太平洋軍のハリス司令官は、今年二月二十四日の下院軍事委員会の公聴会で、この日本のイージス・アショア導入による効果について問われて、アメリカ海軍や太平洋艦隊がBMDの任務において直面している負荷の一部を軽減することになるだろう、艦船を持ち場から離して他の場所へ投入することができるだろうと、こういうふうに証言をしております。どういう場所かと問われますと、その時点で必要な場所ならどこへでも、南シナ海、インド洋、フィリピン海など必要があればどこへでもだと答えているわけですね。つまり、米海軍のこういう軽減に資するものだと。 イージス・アショアの導入というのは日本の防衛のためだと、これ説明付かないんじゃないですか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。 弾道ミサイルの脅威に対しましては、我が国自身の防衛力を強化することももとよりでありますけれども、日米同盟全体の抑止力、対処力を強化していくことが重要であるというふうにも考えております。 同盟国である米国との間では、この点、平素から弾道ミサイル防衛に関して緊密に連携をしておるわけです。例えば、米軍の早期警戒情報を始めとする情報の密接な共有でありますとか、米軍のイージス艦あるいはPAC3等の我が国への展開あるいは配備、そして能力向上型の迎撃ミサイル、SM3のブロックⅡAというものがございますが、これの日米共同開発、こういったことを進めてきているわけでございます。その上で、我が国が整備を現在進めております弾道ミサイル防衛システムについては、委員の御指摘になりましたイージス・アショアを含めて、あくまでも我が国自身が主体となって、我が国を防衛することを目的として整備をしているものでございます。 イージス・アショアについては、北朝鮮が我が国を射程に収める数百発の弾道ミサイル、これは現在も保有しておりますし、奇襲的にミサイル攻撃を行う能力を有するという中で、国民の生命、財産を二十四時間三百六十五日切れ目なく守り抜く能力をこれ抜本的に向上させることが必要であるということでございます。そのために導入するものでございまして、米軍の負担軽減を目的として導入をするといったものではないということでございます。
○井上哲士君 今ハリス司令官の証言を紹介しましたけど、明確に日本のイージス・アショア導入でアメリカの艦船を持ち場から離して必要な場所、これ、別に日本防衛と関係なくてもどこへでも投入できるとしているわけですね。 私は、結局こういう米要望に応えることになれば際限ない拡大になっていくと、日本防衛では説明が付かないということを改めて指摘したいと思います。 さらに、このイージス・アショアの導入を決めた閣議決定のときとは情勢大きく変化しております。閣議決定は導入の理由を、北朝鮮の核・ミサイル開発は、我が国の安全に対する、より重大かつ差し迫った新たな段階の脅威となっているとしたわけですね。しかし、米朝首脳会談によってこの情勢が変わっております。 菅官房長官が会見で、極めて厳しい安全保障の状況がかつてより緩和された、日本にいつミサイルが向かってくるか分からない状況は明らかになくなったと述べた。これについて総理も、そして外務大臣、防衛大臣もこの点については同様の認識だと先日も答弁があったわけですね。そうであれば、配備計画そのものを見直すべきではないでしょうか、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 先般の米朝首脳会談により、北朝鮮の金正恩委員長が朝鮮の完全な非核化について、米国のトランプ大統領に対し、自ら署名した文書の形で直接約束した意義は大きいと考えております。この成果の上に立って、今後とも北朝鮮に対して国連安保理決議の完全な履行を求め、北朝鮮の具体的な行動を見極めていく必要があるものと考えております。 同時に、我が国の防衛を考える上では、我が国を射程に収める数百発の弾道ミサイルが現実に存在するなど、弾道ミサイル防衛能力の強化は喫緊の課題であることに変わりはありません。 防衛装備品については、事態が切迫してから取得しようとしても、取得までには長期間を要します。国民の命と平和な暮らしを守ることは政府の最も重要な責務であり、防衛省としていかなる事態にも対応し得るよう万全の備えをすることは当然のことであると考えております。
○井上哲士君 日本周辺を射程に収める中距離弾道ミサイルというのは前からあったんですね。しかし、このイージス・アショアは中期防にも大綱にも盛り込まれなかったと。新たな段階に対応してと去年の閣議決定で言っているんですね。じゃ、新たな段階というのは一体何なんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 北朝鮮の弾道ミサイル能力の向上、そしてまた、私どもは二十四時間三百六十五日の体制でこれから日本を守るという、そのような新たな段階になっているということであると私どもは承知をしております。
○井上哲士君 昨年の閣議決定、十二月の時点で言ったことと、その後のやはり大きな情勢の変化がある。それを見ずに、従来の状況を理由にするのは、結局配備ありきの、私は後付けの理論だと思うんですね。 なぜこういうふうにあくまでも推進をするのか。米軍との一体化を進める下での、アメリカからの多額の武器購入、これが先にありきじゃないかと、こういうことも言いたいと思うんですが、四月の日米首脳会談で安倍総理が、アメリカの高性能の装備品の積極的購入を表明した、これ、日米首脳会談としては初めてじゃないかと質問いたしますと、これは従来からの考えを述べたものだと、こういう答弁でありました。 しかし、実態はどうか。FMS、アメリカ政府の有償軍事援助が急増しております。お手元に防衛省からの資料を配付をしておりますが、防衛装備品の中央調達の契約相手方別の契約高順位でありますが、安倍政権発足時の二〇一二年度、一位から順に、三菱重工、日本電気、川崎重工、そして米国政府と、こうなっております。 ところが、二〇一四年度から新しい防衛大綱が始まって、二〇一五年度にはこれらの企業を抜いてアメリカ政府が契約額のトップに出ております。以来、連続してアメリカ政府がトップでありまして、最新の二〇一七年度は断トツの三千八百七億円、二位が三菱重工の二千四百五十七億円と、こうなっておるわけですね。 安倍政権の下でこのアメリカ製の高額装備品の積極的購入というのは、事実が物語っているんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) FMSは経済的な利益を目的とした装備品の売買、販売ではなく、米国の安全保障政策の一環として同盟諸国等に対して装備品を有償で提供するものです。これにより、一般では調達できない機密性の高い装備品や、米国でしか製造できない能力の高い装備品を調達できる点で、FMSは我が国の防衛力を強化するために非常に重要なものと考えております。 FMS調達が増加傾向にあるのは事実ですが、これは、イージスシステムやF35A戦闘機といった我が国を守るために必要不可欠な装備品はFMSでしか調達することができないためであります。我が国のほかに、英国、フランス、オーストラリアといった国々もFMS調達を活用しており、米国との同盟関係にあるからこそFMS調達制度を円滑に利用し、最新鋭かつ能力の高い装備品の導入が可能となっております。 今後とも、米国と連携して、FMSによる適切な調達に努めてまいります。
○井上哲士君 六月十八日の毎日が、このFMSに長期契約を新たに導入する検討に入ったと、こう報道がされておりますけれども、事実でしょうか。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。 FMS調達につきましては、一般では調達できない軍事機密性の高い装備品あるいは米国でしか製造できない最新鋭の装備品を調達できるという点で、防衛力強化のために非常に重要なものでございます。 一方で、FMS調達には、精算手続の促進あるいは価格の透明性確保等様々な課題があることも事実でございまして、その適正化に向けて日米間で積極的に取り組んでいるところであります。これについては逐次改善を図っていく考えでありますが、現在、防衛省として、FMS調達によります装備品の導入に関して長期契約を活用する等の具体的な方向性を決定したといったことは事実ではございません。 なお、この現行の長期契約法につきましては、これは平成三十年度末までの限時法とされているところでございます。平成三十一年度以降におけるこの法律の取扱いにつきましては今後検討してまいる所存であります。
○委員長(三宅伸吾君) 時間が参りました。
○井上哲士君 時間がなくて終わりますが、会計検査院は昨年、このFMS調達について是正改善要求も行っておりますし、先日も全会一致で会計検査院への検査要請が決算委員会で行われております。抜本的な問題点をえぐることが必要でありますし、全体の防衛費そのもの、先日、自民党の国防部会がNATOを参考に二倍というような提言も出したようでありますけれども、全くこのようなことは今の国際的な……
○委員長(三宅伸吾君) 井上君、時間が参っております。
○井上哲士君 平和の流れ、対話を無視をした方向でありまして、やめるべきだということも改めて申し上げまして、質問を終わります。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 私は、まず、モントリオール議定書について質問をさせていただきます。既にもう質問が出ておる部分もあるんですが、より具体的にお尋ねしていきたいと思います。 今回問題になっておりますHFC、ハイドロフルオロカーボンというものは、業務用の空調とか冷凍装置だけでなしに、家庭で使用されるエアコン、カーエアコン、そして冷蔵庫などで冷媒ガスとして使用されているということでございます。これ、ネットで調べますと、HFC冷媒ガス、九キロ二万三千九百円、売っているんですね。もうここまで広く商品化されるということは、私もまだ調べてみるまで知りませんでした。 それでお尋ねしたいんですが、そういう冷媒だけでなしに断熱材にも使われていると、非常に広く使われているこのハイドロフルオロカーボンの削減スケジュールが策定されております。二九年で七〇%、先ほども御質問がありました。HFCの代替にどういう物質が使われるのかということをまずお尋ねしたいんですが、先ほど炭化水素系の物質というお答えがあったように思うんですが、メタンとか石油、天然ガス、これみんな炭化水素系ですが、HFCの代替にどういう物質を使っていくことになるんでしょうか、お尋ねいたします。
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。 代替フロンに代わる物質は、オゾン層を破壊せず、かつ温室効果が低いものであることが必要でございます。こうした代替物質といたしましては、現状ではアンモニアやCO2、あるいは新たに開発されたHFOなどのフッ素系の冷媒、それから議員御指摘のありましたようなものの炭化水素系であれば、今一般的に使われておりますのはイソブタンと言われるものが挙げられます。
○浅田均君 今CO2とかイソブタンとかいう物質の名前が出てきましたけれども、これは温暖化要因ではあるけれども温暖化係数は余り高くないということで採用されているという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。 議員御指摘のとおりでございまして、CO2であれば温暖化係数はCO2そのもの、一でございます。また、今例示として申し上げましたイソブタンであれば四、それからHFOでありますればやはり一といったように、現行のハイドロフルオロカーボン、HFCに比べれば極めて低い温暖化係数となってございます。こういったものを私ども政府といたしましてはグリーン冷媒と総称いたしまして、このキガリ改正の削減義務の達成に向けてその利用を促進してまいりたいと考えているところでございます。
○浅田均君 今グリーン冷媒というお話がありました。 それで、産業上の影響についてお尋ねしたいんですが、このHFCを二〇二九年に基準時から七〇%削減と、もうかなり大胆な目標だと思うんです。先ほども申し上げましたように、家庭用のエアコン、これは日本の輸出額は一億ドルを超えております。輸出先が中国とか韓国、オーストラリア、タイということでございますが、こういう貿易も含めて経済的に、このモントリオール議定書の効果として経済的にどの程度の影響があるのか、お答えいただけませんでしょうか。
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。 キガリ改正によりまして、その国内担保法であります改正オゾン層保護法による新たな規制の直接的な対象といたしましては、代替フロンの製造や輸入を行う事業者ということになるわけでございますが、日本での代替フロンの用途は、ただいま御指摘もありましたように、その多くが冷凍空調機器の冷媒用途で占められておりまして、冷凍空調機器の製造メーカーや機器を使用するユーザー等におきましても温室効果が低いグリーン冷媒への転換が求められるという形で影響が及ぶと考えてございます。 日本国内におきます代替フロンの市場規模そのものにつきましては、二〇一六年時点で二百億円程度というふうに推定してございまして、他方で、冷凍空調機器、使われる先で考えますと、二〇二〇年時点で国内での市場規模は一・一兆円程度、世界の市場という意味では十二・四兆円程度と見込まれておりまして、こうした中で、日本が世界に先駆けて新たなグリーン冷媒の代替技術の開発やその導入を進めることで、こうした市場において国際的な競争力優位を獲得する契機となるというふうに私ども考えてございます。
○浅田均君 ビジネスチャンスと捉えておられるという理解でいいんですね。
○政府参考人(及川洋君) はい、さようでございます。
○浅田均君 産業上の影響につきましては今お尋ねしましたけれども、これ、削減開始年が二〇一九年となっております。民生上の影響ですね、私たちの生活、国民の生活、あるいは産業上での影響というのはやっぱり出てくると思うんですけれども、どういうことをお考えでしょうか。
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。 我が国日本は、既にフロン排出抑制法という法律がございまして、これに基づくHFCの使用合理化の取組を進めてきているところでございます。この法律に基づきまして、経済産業大臣が定める日本の代替フロンの使用見通しというのがございまして、これを踏まえてキガリ改正によります日本の削減義務の水準を見る限り、二〇二八年までのいわゆる基準値から四〇%削減という義務は現行の削減努力の継続で達成することが可能な見通しと思ってございまして、そういう意味で産業界への影響も限定的と考えてございます。 一方で、議員の御指摘にもありましたように、二〇二九年以降は基準値から七〇%削減というより厳しい削減義務を負うことになります。このため、二〇二九年を見越して、現時点から新たなグリーン冷媒への代替技術の開発やその導入に産学官が一体となって取り組んでいく必要があると考えてございます。 グリーン冷媒は、現在広く使用されている代替フロンと異なりまして温室効果は低いものではございますが、燃焼性を有するものも多く、漏えいした場合等の着火リスクを考慮する必要がございます。こういった点がこれまで普及の支障の一つになってきたわけでございまして、その評価手法というのは確立してございません。このため、経済産業省では、平成三十年度から、燃焼性に関するリスク評価手法を世界に先駆けて確立する産学官のプロジェクトを開始したところでございます。 また、別途、環境省におきましては、導入コストの高い省エネ型の自然冷媒機器につきまして、補助金によりまして導入支援を行っているところでございまして、こういった支援措置等によりまして代替フロンからグリーン冷媒への転換を円滑に進めて、厳しくなる二九年以降の削減義務を達成するための取組というのを進めてまいりたいと考えてございます。
○浅田均君 今、産業上の影響を中心にお答えいただいたんですけれども、国民生活に関して、こういう古いやつを使っているので取り替えろとか、そういう影響が出てこないかということもお尋ねしたんですが、お答えがなかったので、もう一度お願いします。
○政府参考人(及川洋君) 国民生活といいますか、ユーザーサイドで今使われている機器に関しましては、今回のキガリ改正あるいはそれを受けましての、オゾン層保護法の規制対象ではございませんが、別途、先ほど言及いたしましたフロン法という法律の中で、廃棄時におきます適切な回収等が義務付けられているところでございます。 そこを適切に行う限りにおきましては、すぐに使用をやめてグリーン冷媒の機器に替えなきゃいけないとか、そういう意味での義務を国民あるいは使用者が負うものではございません。
○浅田均君 これ、ちょっと後学のために知りたいんですが、一番地球温暖化係数が高いというHFC23を十二か月の期間内に破壊するというふうに書かれてあるんですが、HFC23を破壊するというのは具体的にどういう作業をするのか教えていただきたいんですが。
○政府参考人(及川洋君) HFC23というのは、御指摘のとおり非常に温暖化係数の高いものでございますが、これはHCFC、いわゆる代替フロンの22というものを製造する際の副生物として発生するものでございます。これを発生したところで、いわゆる工場の中で回収いたしまして破壊するわけでございますが、具体的には燃焼炉におきまして千二百度以上の高温で分解して破壊するという技術、方法が確立してございます。
○浅田均君 千二百度以上でなくなるわけですね、分解されるわけですね。
○政府参考人(及川洋君) 技術的な話で恐縮でございますが、なくなるといいますか、分解されてフッ化水素というものが発生いたします。これを無害な、フッ化水素というのは有害な物質でございますので、さらに、その工程後のプロセスでそれをフッ化カルシウムという害のない物質に変換して、それを回収するというプロセスを後段でやることになってございます。
○浅田均君 それでは、次の質問に行きます。 多数国間基金、これ五億七百万ドルですか、積まれているんですけれども、ここに多数国間基金に執行委員会というのがあります。この執行委員会はどういう役割を担っているんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) モントリオール議定書多数国間基金というのが開発途上国である締約国が議定書上の義務を履行するのを支援することを目的としておりまして、その資金は規制物質に係る生産設備の転換や代替物質の使用に関する実証事業、国内法制度の整備支援などのプロジェクトに使用されます。 多数国間基金執行委員会は、具体的な支援プロジェクトにつき審査を行い、実施するプロジェクトの承認及び供与する資金の額の決定を行うということになります。少し具体的に申し上げますと、多数国間基金の下で途上国が支援を受けることができる規制物質の削減対象数量を、各国の実績値等に基づいて、この基金執行委員会が決定をいたします。その上で、削減される規制物質一キログラム当たりのコスト等を定めた資金供与基準に沿って具体的な支援プロジェクトにつき同執行委員会が審査を行い、プロジェクトの実施のために必要な資金額が算出され支援額が決定されるということになっておりまして、執行委員会はアメリカ、日本を含む先進国から七か国、開発途上国から七か国の合計十四か国で構成をされております。
○浅田均君 今大臣の方から支援プロジェクトというお話がありましたけれども、ODAの中でも途上国支援プロジェクトをかなりやっておりますけれども、このODAとこれを一緒に何かやっている、あるいは逆に言いますと、ODAの途上国支援プロジェクトの中で今おっしゃった支援プロジェクトというのは含まれているものはあるんでしょうか、一緒にやっているとかですね。
○国務大臣(河野太郎君) この多数国間基金というのは、我が国も二〇一七年までに六億八千七百万ドルを拠出しておりますが、これはDACの基準に照らしてODAに該当するものでございます。ですから、我が国のODAの中にこの拠出金は含まれると考えていただいてよろしいと思います。 また、この拠出金の中で二国間の支援プロジェクト、日本がここと言って決めてやることができる上限が二〇%ということで、これについてもODAに含まれるということでございます。今までこうした二国間プロジェクトというのを我が国は四十七件、金額にして約二千万ドル行っておりまして、その支援先はベトナム、中国、タイ、モンゴルというようなことになっております。
○浅田均君 ありがとうございます。 ODAは、一番多かったときの半分ぐらいに、五千五百億円ぐらいに減ってしまっているんですね。だから、私は、何とか河野大臣の時代に、元の倍、一兆円を超える額にしていただきたいとは言いませんけれども、できるだけ増やしていただいて、それが総合的な安全保障という観点から我が国の安全保障に寄与するものであると思いますので、できるだけそういった面で御努力いただきたいと思います。 それでは次に、北朝鮮からの漂着船の問題について質問させていただきます。 去年の十二月に一回質問させていただいているんですが、去年だけで私が尋ねた時点で漂着船が六十四件、それで十八人の遺体、四十二人の生存者を確認していると。で、どう対応するんですかという御質問をしましたときに、漂流・漂着船に関しては海保の巡視船あるいは海上保安官を現場に向かわせ、船体・船内調査、生存者がいる場合は徹底した事情聴取をするという御答弁でした。 そこでお伺いいたしますが、昨年度の北朝鮮からの漂着船の実態に関しましてどの程度解明されたのか、御説明をお願いいたします。
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。 昨年、海上保安庁が確認をいたしました北朝鮮からのものと思料されます漂流・漂着木造船等の確認件数でございますが、百四件となってございます。また、今年に入ってからは、昨日まででございますが、四十四件を確認をいたしております。例年冬場が多いという傾向となっております。こうした木造船は、冬場にかけまして荒天になることが多い日本海の気象あるいは海象の影響を受けて日本海沿岸に漂流、漂着したものと考えられます。 また、これまで海上保安庁が確認した全ての漂流・漂着木造船につきましては、関係機関と連携しつつ船体や船内の状況を調査しておりますし、また生存者がいる場合には徹底した事情聴取も行っておりますけれども、これまでに特異な状況といったものは認められておりません。 いずれにいたしましても、海上保安庁におきましては、引き続き地元の自治体や関係機関との情報共有、あるいは迅速な連絡体制を確保いたしまして、適切に対処してまいりたいと、このように考えてございます。
○浅田均君 その適切に対処の中に、地元の警察との連携というのはどうなっているんですか。
○政府参考人(奥島高弘君) 先ほど申し上げましたけれども、漂流あるいは漂着木造船が参りました場合には、地元の保安部、そして地元の警察署と横の連携をしっかりと取ってこれまでも対応してきているということでございます。
○浅田均君 漂着した方々ですね、その方々はその後どうなっているんですか。
○政府参考人(奥島高弘君) 生存者の方につきましては、洋上のもの、それから陸上に上陸された方と二つあると思っております。 まず、上陸をしたということにつきましては、秋田の由利本荘のもの、それと松前小島の件と二件だったと思っております。 まず、由利本荘のものにつきましては、遭難上陸ということで、入管の手続の中で本国の方に帰ったというふうに承知をしております。また、松前小島の件につきましては、一名が窃盗ということで勾留されていたと思いますけれども、ちょっと記憶がはっきりいたしていないんですけれども、たしか送還されたというふうに承知してございます。
○浅田均君 国交のない国の方ですよね。こういう方々の送還に関して、その費用とか、どこがどうするんですか、これ。
○委員長(三宅伸吾君) 時間が参りましたので、答弁は簡潔に。
○政府参考人(奥島高弘君) 大変恐縮でございますが、海上保安庁の所掌を離れますので、申し訳ございません、正確なお答えはちょっとできないところでございます。
○委員長(三宅伸吾君) 時間が参っておりますので。
○浅田均君 次回質問させていただきます。 ありがとうございました。終わります。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば何でもできる。元気があればどんな難しい話もけりが付けられるということで、蹴っても蹴られても頭突きをしても罪にはなりません。 昨夜のサッカーの試合ですが、上り坂、下り坂、まさかの坂でドイツがびっくりしたようですけど、ドイツの監督がぼやいていまして、どいつもこいつもしようがねえなと。それを聞いた選手が、何言っているんだい、監督こそ、おまえはもうジャーマニーと。監督が聞いたか聞かないか分かりませんが、とにかく連日サッカーが盛り上がっていまして、ちょっと寝不足ぎみですが。 そこで本題に入りますが、モントリオール議定書、何年か前にもオゾン層の破壊が話題になりました。大分前ですけど、南極の上空が、ホールができてどんどん拡大しているという、連日話題になったことがありますが、日本では車のクーラーの冷却ガス、別のフロンに代えたり、整備工場で回収するなど取組があったと思います。今回はエアコンや冷凍冷蔵庫などに使用するフロンを減らすことが決められていますが、過去の対策の各国の達成率はどうだったのか、また今回の法整備で目標を達成できたのか、お聞かせください。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答えを申し上げます。 モントリオール議定書は、オゾン層を破壊するフロンなどの物質を規制することを目的に一九八七年に作成されたものでございます。議定書作成当時から規制対象とされたクロロフルオロカーボン、CFCに加え、その後の改正によって規制物質が順次追加されて、それぞれについて削減のスケジュールが定められているところでございます。 議定書の規制対象とされたオゾン層破壊物質のうち、ハイドロクロロフルオロカーボン、HCFC、これを除く全ての規制物質が既に全廃されているところでございます。残るHCFCについても、議定書のスケジュールどおりに今削減が進んでいるところでございまして、先進国では二〇二〇年、途上国でも二〇三〇年には全廃されるという、そういう見込みでございます。 今度の議定書改正により定められたハイドロフルオロカーボン、HFCの生産、消費量の削減スケジュールについても、国際社会で連携しながらその達成を目指していく、そのような考えでございます。
○アントニオ猪木君 よく舌が回りますね。 次に、海洋プラスチックのごみについて質問させていただきますが、昨年六月の、大阪でのG20で問題解決を提起すると聞きました。平成二十八年の環境庁、ペットボトルのラベルなどから漂着ごみの製造元の調査をしたところ、奄美のごみから中国製が七二%、韓国製が一二%、日本製が一%、種子島、対馬、五島、串本でも中国、韓国製が四二から五七%、ロシアと台湾からごみもあったと聞きます。海の生物が餌と間違えてプラスチックごみを食べてしまうという問題も関係してきます。 現在、海洋環境船など対策を取っているようですが、先日、海のごみを自動で回収する海洋自動清掃システムを使い、北大西洋で清掃作業を始めると耳にしました。また、オランダでは、二〇一三年、当時十八歳の学生が当時の海洋清掃システムを開発し、二〇二〇年には対馬で実用化される予定との情報も聞きましたが、詳細をお聞かせください。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 海洋ごみ対策、御指摘のとおり、海洋環境の保全のため、国際社会全体の喫緊の課題でございます。政府としては、今国会で改正が成立いたしました海洋漂着物処理推進法や、今月閣議決定されました第四次循環型社会形成推進基本計画を踏まえて、プラスチックごみを含む海洋ごみ対策、これを着実に進めてまいります。 また、委員御指摘のとおり、海洋ごみ対策、これは一か国だけの努力で解決できるものではなくて、適切な国際資源循環体制の構築、それから循環産業の海外展開、こういったことも踏まえて対処していく、世界全体の問題として対処していく、そういう必要がございます。そういう問題意識の下で、日本が議長を務める来年のG20、ここでもこの問題に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。 委員御指摘のこの対馬で導入が検討されている自動の海洋清掃システムについては、ちょっと現時点では余り詳しい情報を持ち合わせているわけではございませんが、海洋ごみの回収、処理、これは海洋環境の保全の観点から重要な対策であるというふうに考えております。また一方で、その方法については、その実用性について考える必要がありますし、またそれ自体が海洋環境にどういう影響があるのか、こういったことも十分考慮する必要があると、そのように考えているところでございます。
○アントニオ猪木君 私もダイビングをやったりして昔はいろんなところ潜ったんですが、そこにコカ・コーラの缶が一個あると、現実に戻されて夢が覚めてしまうと。 内閣府が戦略的イノベーション創造プログラムの事業で、七月から無人潜水機を使って水深六千メートルの深海底を操作できる技術の開発を始める予定と聞きました。レアアースなど海洋資源探査などのため、深海で、洋上で通信したり、充電したりできるシステムを確立し、二〇二二年度までに実用化を目指すとのことですが、子細についてお聞かせください。
○政府参考人(生川浩史君) お答えいたします。 お尋ねの戦略的イノベーション創造プログラム、私どもSIPというふうに言っておりますが、このプログラムは、産学連携、府省連携の研究開発を基礎研究から実用化、事業化まで一気通貫で推進するプログラムでございまして、平成二十六年度に内閣府に創設をされた事業でございます。 第一期のプロジェクトにつきましては、平成三十年度が最終年度となりますが、昨年末に閣議決定をされました新しい経済政策パッケージにおいて、平成二十九年度補正予算を編成をし、生産性革命に向けて戦略的イノベーション創造プログラム、SIPの取組等を着実に実行するというふうにされたことを受けて、第二期のSIPを前倒しで実施することとしたところでございます。 第二期のSIPでは、総合科学技術・イノベーション会議で選定をいたしました十二のプロジェクトを五年間で実施することとしておりますが、そのうちの一つであります革新的深海資源調査技術というプロジェクトの中で、お尋ねの無人潜水機の技術開発を行うこととしているところでございます。 具体的には、水深六千メートルまで、御言及をいただきましたが、六千メートルまでの海底資源調査技術の開発の一環として、精密な海底地形や海底下構造を効率的に調査できる技術の確立を目指し、水深六千メートルまでの深海で運用可能な無人潜水機の開発、それらの複数機同時運用技術の開発、無人潜水機への給電を海中で行うための海底ターミナル技術の開発なども行うとともに、これら技術の実証を行うこととしているところでございます。 世界でも有数の広さを誇る排他的経済水域を有する我が国にとって、海底資源調査は非常に重要な政策課題であるというふうに認識をいたしております。内閣府としては、関係省庁と連携をしながら、本件プロジェクトをしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。
○アントニオ猪木君 私も深夜番組をよく見るんですが、最近は海底遺跡が発見されたり、何年前か分かりませんが、よくあんな石像のあれが海底に眠っているなということを見ながら感動しております。 ちょっと前ですが、中国のサンゴの密漁に対する体制強化のために、海上保安庁が小笠原諸島周辺に巡視船配備を計画していると聞きました。サンゴは二酸化炭素を吸収し酸素を排出しますが、その量は樹木の五倍とも十五倍とも言われています。 パラオの歴代大統領といろいろ行くたびに話をしますが、特にこのサンゴについてはまだまだ研究が遅れていると思います。そんなパラオとのつながりもありまして、ここ何年も環境を守る活動としてサンゴの増殖を行っていますので、中国のサンゴの密漁対策には是非力を入れてほしいと思います。現時点の計画をお聞かせください。
○政府参考人(上原淳君) お答えいたします。 小笠原諸島周辺海域においては、平成二十六年九月から平成二十七年一月までの間、中国サンゴ漁船と見られる外国漁船が多数確認され、十隻の中国サンゴ漁船を検挙いたしました。平成二十七年一月以降は、同海域において中国サンゴ漁船は確認されておりませんが、引き続き警戒を緩めることなく対応を継続しているところでございます。 このような中、海上保安庁では、小笠原諸島周辺海域における海上保安体制を強化するため、現在、必要な岸壁、宿舎、燃料供給体制等の調査を実施しているところでございます。また、これと併せまして、東京都小笠原村漁業協同組合等の関係者との調整を行っているところでございます。 今後、この調査の結果と関係者の意見を踏まえて、巡視船の整備の計画を作成していきたいと考えております。 以上でございます。
○アントニオ猪木君 次に、北東アジア二課について質問をさせていただきますが、外務省が七月一日、アジア太平洋局北東アジア課を二つに分け、北朝鮮専門の北東アジア二課を新設すると聞きました。これは、日本が一方的につくることにしたのか、それとも平壌とのパイプができたのか、できたのであればどういうパイプなのか、お聞かせください。
○国務大臣(河野太郎君) 七月一日付けで北東アジア一課並びに北東アジア第二課を外務省に設置をすることといたしました。これは、日本が一方的に、日本の外務省のことでございますので、決めてつくるということでございます。 一つには、韓国並びに北朝鮮に関する業務の充実ということもございますし、もう一つは、この北東アジアを担当していた者の業務の時間が、月に残業時間が二百時間を超える者というのがかなり多数恒常的に見受けられるということもありますので、負担の軽減というところにも資するということから、七月一日付けで二つの課に分けるということにいたしました。
○アントニオ猪木君 何度も質問はさせてもらいましたが、できるだけ人的交流、大分政府の考え方も変わってきたようです。 アメリカが日本も連絡事務所を北朝鮮につくるべきだと言っていますが、今後どうするつもりなのか。今は共同通信がその役割に近いことをやっています。実際にはふだんは北京にいて、何か大きなことがあれば訪朝し、国家の対策としてはそれでは足りないのではないかと。今後について見解をお聞かせください。
○国務大臣(河野太郎君) 米国から日本に対して、北朝鮮の連絡事務所をつくるべきだという話はございません。特に現時点で何かそのようなことを考えているということはございません。
○アントニオ猪木君 まあ先のことはなかなか分かりませんが、いずれそういう時期が早く来ればいいなと私は思っております。 次に、議連の温度差についてお聞きをいたします。 北朝鮮関連の二つの議員連盟が北朝鮮への対応方針をめぐり意見が対立していると報道を目にしました。拉致議連と日朝国交正常化推進議連、何に重きを置くのか、その違いが分かりませんが、最終的には政府の方針だと思います。この温度差を政府はどうまとめるのか。私は、まずは対話が大事だと先ほども申し上げたとおりです。大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(河野太郎君) 政府といたしましては、議連がそれぞれに活動されていることについて政府の立場で何か申し上げるということはないというふうに思っておりますし、また御指摘のように、もしこの議連にそれぞれに温度差があるとしても、政府としてそれを何かまとめるというようなことは考えておりません。それぞれの議連として議員の皆様が活動されていることでございますので、政府としては特にそれぞれについて何かをするということは今の時点で考えていないところでございます。
○アントニオ猪木君 その議連の報告も後で受けましたが、多分、余りにも情報が足らないというか、その中で確かなものが何であるかということを分からずで議論されているような感じもいたします。 次に、米韓軍事演習中止ということについて質問をさせていただきます。 トランプ大統領が現在、米韓軍事演習を中止させています。日本にとっていいとか悪いとかいろんな意見がありますが、今回のことはあくまでも北朝鮮が要求してきたことに対してのアメリカの対応です。 世界規模で考えたときに、今後どうしていくのか。アメリカは経費が掛かり過ぎるなどと言っているようですが、アメリカに言われるがままではなく、しっかりと考えるタイミングが来ていると思います。見解をお聞かせください。
○国務大臣(小野寺五典君) 米韓合同演習の停止については、防衛省としては、さきの米朝首脳会談の成果を受け、これから外交が北朝鮮問題を解決に導こうとしている、このような中で、米韓の防衛当局が外交努力をいかに下支えするかといった観点から判断されたのではないかと受け止めております。 なお、ポンペオ米国務長官は、米韓合同演習の停止は生産的で善意のある交渉が継続をしていることが前提条件であり、そうではないと判断された場合、合同演習を行わないとの大統領のコミットメントはもはや有効ではなくなる旨述べていると承知をしております。 いずれにしましても、政府としては、在韓米軍を含むアジア太平洋地域の米軍の抑止力は地域の平和と安定に不可欠なものであり、また、米韓合同演習は、地域の平和と安定を確保していく上で日米共同訓練及び日米韓三か国の安全保障、防衛協力と並び重要な柱であるとの認識の下、我が国を含む地域の平和と安定のため、引き続き米国及び韓国と緊密に連携していく考えであります。
○アントニオ猪木君 質問を終わりますが、こういう時間をいただいておりますので、できるだけこういう、それぞれの意見があると思いますので、その意見が反映されるような委員会でありますようにお願いいたして、質問を終わります。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。 モントリオール議定書については、地球温暖化対策であり、賛成いたします。 辺野古新基地建設工事について伺います。 六月十二日の歴史的な米朝首脳会談という朝鮮半島緊張緩和へのニュースの中、沖縄防衛局は沖縄県に、辺野古新基地建設に向け八月十七日から土砂を投入すると通知しました。海草藻場の移植を実施しないまま辺野古地先の海草藻場を土砂で埋め殺しにすることは、公有水面埋立承認願書に添付された環境保全図書に反し、許されません。 そこで、環境省に伺います。 一般論として、環境アセスメントの考え方は、最大限ベストを尽くして環境への影響をできる限り少なくしていくというものだと理解しているのですが、環境省の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(米谷仁君) 環境アセスメント制度は、事業者自らが事業が及ぼすおそれのある環境影響を調査、予測、評価し、事業者にとって実行可能な範囲で環境への影響をできる限り回避し低減することを目的とした制度でございます。
○伊波洋一君 できる限り環境への影響を少なくするということだったと思いますが、環境庁告示第八十七号には、「計画段階配慮事項の範囲は、別表に掲げる環境要素の区分及び影響要因の区分に従うものとする。」と規定されており、配付資料のように、別表では、工事と存在・供用が影響要因の区分とされています。 この工事と存在・供用というのはあくまでも影響要因の区分であって、工事、存在・供用の時系列に沿ってそれぞれのタイミングで環境保全対策を取りなさいという趣旨の区分ではないと理解しているのですが、どうですか。
○政府参考人(米谷仁君) 環境影響評価法に基づく環境影響評価においては、対象事業を実施する事業者が事業に係る工事の実施及び当該工事が完了した後の土地又は工作物の存在・供用という影響要因の区分に従い、環境影響の調査、予測及び評価を行うことを求めております。 こうした環境影響の調査、予測及び評価を踏まえて、事業者は、環境の保全のための措置を検討し、当該措置が講じられた場合における環境影響を総合的に評価することとされております。 環境保全措置の実施時期につきましては、環境影響の回避、低減を図る観点から、影響を及ぼすおそれのある環境要素や環境保全措置の効果を踏まえ、環境要因の区分を問わず事業者が適切に判断することとされているところでございます。
○伊波洋一君 ありがとうございます。 環境影響評価書において、特定の環境要素の保全対策が工事の実施、存在・供用という項目で整理されている場合でも、ただいまの答弁のように、環境保全に万全を期すという観点から、存在・供用に書いてある保全対策を工事の実施中に実施することもあり得るのではないかと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(米谷仁君) 先ほどお答え申し上げたとおり、環境保全措置の実施時期については、環境影響の回避、低減を図る観点から、影響を及ぼすおそれのある環境要素や環境保全措置の効果を踏まえ、影響要因の区分を問わず、事業者が適切に判断し、環境影響評価書に記載するとともに、当該評価書に基づき適切に環境保全措置を講ずることとされているところでございます。
○伊波洋一君 環境省の答弁のように、あくまでも影響要因の区分は保全対策の実施時期のタイミングを規定したものではないということです。 そこで、防衛省にお聞きします。 辺野古地先の埋立予定地内の海草藻場を土砂投入に先立って移植すべきではないかと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 環境保全図書における海草藻場の拡大を図る保全措置については、施設等の存在に伴い消失する海草藻場に関する措置として、改変区域周辺の海草藻場の被度が低い状態の箇所や代替措置の設置により形成される静穏域を主に対象とし、専門家等の指導、助言を得て、海草類の移植や生息基盤の改善による生育範囲拡大に関する方法等やその事後調査を行うことについて検討し、可能な限り実施をしますとされております。 このように、環境保全図書においては、施設等の存在の段階を念頭に置いて保全措置を講ずることとされており、現在具体的な対策を検討しているところであり、引き続き海草藻場の生育範囲拡大の実現に向けて更なる検討を進めてまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 大臣、前回委員会でも同じような答弁をしております。でも、言っていることが具体的には分からないんですね。皆さんは、八月十七日に土砂を投入することを県に通知をいたしました。ただいまの答弁は、この土砂投入は移植なしに行うということの答弁としていいんですか、そうじゃないんですか。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。 大臣申し上げましたように、環境保全図書においては、施設等の存在の段階を念頭に置いて保全措置を講じることとされておりまして、現在具体的な対策を検討しているところでございます。これまで海草類の生育地につきまして現地踏査を行い、候補地の選定あるいは生育範囲拡大の方法について検討を行い、環境監視委員会の指導、助言等も得ながら議論、検討を進めているところでございます。この検討をしっかりと進めていくということでございます。
○伊波洋一君 大臣、聞きたいのは、皆さんが八月十七日から土砂投入を行うという前に、そこの埋められるエリアを、今、藻場なんですね、そこを移植するのかどうか、そのことをお聞きしています。土砂を投入する前に移植をするのかどうか、そのことだけお答えください。
○国務大臣(小野寺五典君) ただいま局長が答弁したとおりであります。
○伊波洋一君 今の答弁では答えになっていません。あの答えは結局何を言っているか分からないんですよ、検討しますと。でも、刻々と時間は来ます、もう準備もしています、発注もしています。しかし、実際のことは言っていないんですね。ちゃんと言ってくださいよ。
○政府参考人(西田安範君) 環境保全図書等の記述におきまして、必ずしも委員がおっしゃいますような現在存在している埋立予定地にあります海草を移植するということが、求める保全図書にはなっていないということでございます。 環境保全図書については、施設等の存在の段階を念頭に置いて保全措置を講じるということでございますので、これに向けしっかりと検討を進めているというところでございます。
○伊波洋一君 先ほど環境省の答弁もありました。環境保全図書の在り方というのは皆さんのが理解はできないんですね。 ですから、ここで聞きたいのは、八月十七日から土砂を投入するということを通知しているけれども、その前にそこは移植するんですかどうかということを聞いているわけです。ですから、するならする、しないならしない、そのまま土砂を投入する、大臣、責任を持って答えてください。
○政府参考人(西田安範君) お答え申し上げます。 環境保全図書におきましては、施設等の存在によりまして海草の藻場の一部が消失するというふうに記載をされてございます。また、代替施設本体の存在によって海草藻場の一部が消失をしても、周辺海域における海域生物の群集や共存の状況に大きな変化は生じないと予測されますといった記載もなされているということでございます。 また、そうしたことも踏まえまして、環境保全図書における海草藻場の拡大を図る保全措置につきましては、先ほど申し上げたように、施設等の存在に伴い消失する海草藻場に関する措置としてといった格好で、施設等の存在の段階を念頭に置いて保全措置を講ずることとされているということでございますので、こうしたことに沿って検討を進めているということでございます。
○伊波洋一君 もう一度聞きますが、有識者研究会は平成二十四年十二月十一日の最終報告で、補正後の評価書の「工事の実施」と「施設等の存在及び供用」の項目に海草藻場の移植を書き加えています。特に、「施設等の存在及び供用」の項目には、中城湾港では、機械化移植による試験施工の移植後の海草類の保全対策として潜堤築造による波浪防止の砂地盤の安定による保全試験が実施され、台風の襲来を受けても藻場が保全されています、「このように成果を上げている他事業の取り組みを参考として、」と、埋立工事、土砂投入より前に海草藻場の移植を実施した中城湾港を参考に海草藻場の移植を提起しています。 もし防衛省が主張するように海草藻場の移植なしに埋め立てることができるというアセスの規定ならば、なぜ有識者研究会は土砂投入、埋立て前に海草藻場の移植を実施した中城湾港の例を参考にするように書き加えたのですか。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。 有識者研究会の最終報告におきましては、中城湾港の例につきまして、海草藻場の生育範囲の拡大に関する一つの参考例として記述をされているところでございます。 いずれにしましても、有識者研究会の最終報告、この中でいわゆる保全図書の補正につきましても御意見をいただいているところでございますが、この最終報告におきましては、代替施設の存在に伴い消失する海草藻場に関する措置として、改変区域周辺の海草藻場の被度が低い状態の箇所や代替施設の設置により形成される静穏域を主に対象とし、専門家等の指導、助言を得て、海草類の移植や生育基盤の改善による生育範囲拡大に関する方法等やその事後調査を行うことについて検討といったことが書かれているということでございます。 また、こうした環境保全措置の検討に当たりましては、様々な保全・再生技術の中から事業実施区域周辺において適切と考えられる技術の選定を行い、生育範囲の拡大のための方法を選定をするというふうにされておりまして、様々な技術の中からその地域において適切と考えられる技術の選定を行って対応していくといった方針が書かれているところでございます。 防衛省におきましては、現在、こうしたことを踏まえまして、環境監視等委員会の指導、助言を得ながら、生育基盤の改善による生育範囲拡大に関する方法等の検討を進めているということでございます。
○伊波洋一君 有識者研究会が、評価書には海草藻場などの積極的な保全策が提案されていないと指摘し、消失面積に相当する海草藻場を移植等によって代償されることが望ましいと最終報告書に書いて、海草藻場の移植を提言したんです。そして、その上で今の評価書は補正をされている。工事の実施における周辺海域に埋立予定地を含むとの周辺海域の一般的な解釈を当然採用して、工事の実施における埋立予定区域内の海草藻場の提言をしたものなんですね。 それから、工事の実施と施設の存在はあくまで影響要因の区分であって、それぞれのタイミングで環境保全対策を取りなさいという趣旨の区分ではないということは環境省の説明のとおりです。 ですから、今ずっと説明している、この間、施設の存在に書いていることを理由に藻場の移植はしなくても済むというようなことは、環境庁告示八十七号の別表の本来の目的から逸脱しています。 このように、防衛省がこの間やっていることはまさに環境評価書そのものを否定することだと、こういうふうに言わざるを得ないんです。だましてきたと、こういうふうに断言せざるを得ない。 環境監視等委員会では、配付資料ございます、配付資料の議事要旨や議事録のように、平成二十六年六月二十日の第二回委員会で、委員から、ジュゴンについて「三個体しかいないという現状を考えると、事業実施区域になるべく近づかないための対策として、嘉陽地先に藻場を造成することを始めたら良いのではないか。」との提案があり、これを受けて、平成二十七年一月六日の第三回で、沖縄防衛局が提出された「前回委員会における指摘事項とその対応方針」という資料の中で、「藻場の造成について」の項目では、「評価書では消失する海草藻場に関する措置として、海草類の移植や生育基盤の改善により海草類の生育範囲の拡大を図る対策を講じることとしており、嘉陽地先も造成候補地に含めて検討する。」と書かれています。つまり、委員からジュゴンを工事区域に近づかせないために工事中の海草藻場の移植が提案され、沖縄防衛局からも検討するという回答がなされています。 このようにこの間ずっと提言されているんです。ここで皆さんに回答を求めたら同じような答えしか出ませんから、一応、後で質問をしますけれども、少なくとも、これはやはり皆さんが言っている環境保全図書のとおりの実施ではない。 沖縄県の環境基本計画では、藻場の保全を求めています。防衛省も工事の実施において県の基本計画を挙げ、「工事の実施により海藻草類に及ぼす影響は、最小限にとどめるよう十分に配慮されている」、「環境保全の基準又は目標との整合は図られている」としています。しかし、実際は、防衛省が環境保全図書にある海草藻場の移植を全く実施しないことから、県は防衛省に対し、これまで再三にわたって埋立工事実施前の海草藻場の移植を実施するよう求めてきました。 平成二十九年二月二十二日付けで沖縄県は、沖縄防衛局宛ての環境保全対策についての事前協議書を提出しています。前委員会で皆さんに資料お配りいたしました。 同文書では、貴局、防衛局は、「藻場の造成は、「当該工事の実施に先立ち講じる措置ではない」とするが、埋立によって海草藻場が消失するのであるから、工事の実施前に行わなければ、移植する海藻類がなくなり、移植することが出来ないことになる。また、環境保全図書では、海藻類の移植や生育基盤の環境改善による生育範囲の拡大は、「工事の実施」に係る評価・結果にも記載されている。」「それにもかかわらず、どのような海草藻場に関する環境保全措置をとるのか具体的に示していない。」と、このように質問したんですね。 これに対し防衛局は、平成二十九年二月二十七日、三月三十一日、四月十四日付けで回答しています。四月十四日付けの回答では、沖縄県が埋立工事の前に海草藻場の移植を求めることは、「貴県知事より承認を受けた願書に添付されている環境保全図書の記載内容の変更を求めていることに等しいものと思われます。」と、非常にけんか腰で回答しました。 まさに、皆さんは、自らの環境図書を否定しているわけです。土砂投入を行って、飛行場建設してから移植を検討するなどという防衛省の詭弁には全く県が同意していないことは明らかです。 今までの防衛省の一方的な定義、つまり、防衛省は、工事及び存在・供用という影響要因の区分を保全措置のタイミングを規定したものとみなしていること、施設の存在の項目に書かれた保全対策は飛行場が完成した後にやればよいという定義、周辺には埋立区域は含まず、代替施設、すなわち埋立区域外であるという定義、埋立区域の海草藻場が一旦消失する、飛行場完成まで待って数年にわたり消失したまま放置されるということはアセスの前提になっているということ。このようなことは、早く埋めてしまいたいという防衛省の一方的な願望によって一般的な言葉の意味をねじ曲げたへ理屈にすぎません。 沖縄県には、こうした防衛省の特殊な定義を説明したことがありますか。
○政府参考人(西田安範君) 防衛省といたしましては、この環境影響評価等の手続等の時点以降、沖縄県から寄せられる質問等に対しては丁寧に対応してきているところでございます。引き続き、沖縄県等からの質問に対しては丁寧に対応してまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 こんな身勝手な判断、身勝手な解釈、そして環境省の本来のアセスにももとるようなそんなやり方で、あのような一番広大な藻場を埋め立てていくというのはおかしいと思います。 現地時間六月二十八日、あしたですけれども、サンフランシスコ連邦地裁で米国ジュゴン訴訟の審理が行われます。被告の米国防総省は、二〇一四年四月十五日付けで米海兵隊推奨報告二〇一四年四月を裁判所に提出しました。このことをもって、二〇〇八年一月に連邦地裁より命令されていた米国国家歴史保存法第四百二条の遵守手続を完了したと主張しています。 この米海兵隊推奨報告が根拠としているのが、沖縄のジュゴンの人類学的調査という報告です。この中にジュゴン保全の条件として書かれているのが、ジュゴン基礎調査プログラム、アダプティブマネジメントと並んで海草藻場の移植です。この三つの実施がジュゴン保全の条件なのです。防衛省は、しかし、海草藻場の移植をしていないわけです。防衛省がやりもしないことを、米国防総省は、連邦地裁に対して、やっているから大丈夫と主張しています。国防総省はだまされているんじゃないですか。 埋立区域の海草藻場は埋立てによって消失する、海草藻場は飛行場の完成まで数年にわたって消失し、新たに造成するのは飛行場完成後であるなどとする防衛省の環境保全の考え方について、米国防総省、米軍に報告し、了解を得ていますか。
○委員長(三宅伸吾君) 伊波君、時間が参りましたので、おまとめください。
○伊波洋一君 報告に対してどのような判断だったんでしょうか。
○委員長(三宅伸吾君) 伊波君、おまとめください。時間がもう参っています。
○伊波洋一君 時間になりましたが、基本的に防衛省は大きな誤りをしています。皆さんは環境保全図書に書きながらそれを実施していない、そのまま本当にできるはずはありません。このようなことが許されていたら、環境省など存在する理由がなくなってしまいますよ。皆さん、ちゃんと約束を守ってください。 以上、終わります。
○委員長(三宅伸吾君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 防衛大臣は御退席いただいて結構でございます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正の受諾について承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三宅伸吾君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十三分散会