文部科学委員会 第1号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2018/03/23
会議録
○冨岡委員長 これより会議を開きます。 理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が二名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○冨岡委員長 御異議なしと認めます。 それでは、理事に 神山 佐市君 及び 亀岡 偉民君 を指名いたします。 ————◇—————
○冨岡委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 文部科学行政の基本施策に関する事項 生涯学習に関する事項 学校教育に関する事項 科学技術及び学術の振興に関する事項 科学技術の研究開発に関する事項 文化芸術、スポーツ及び青少年に関する事項 以上の各事項につきまして、本会期中調査をいたしたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○冨岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○冨岡委員長 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 文部科学大臣から所信を聴取いたします。林文部科学大臣。
○林国務大臣 百九十六国会において各般の課題を御審議いただくに当たり、私の所信を申し上げます。 現在、安倍内閣においては、人生百年時代やソサエティー五・〇の到来を見据えた経済社会を大胆に構想する中で、一億総活躍の旗を更に高く掲げ、日本を誰にでもチャンスがあふれる国へと変えていくため、内閣一丸となって人づくり革命を断行し、生産性革命を実現することを最大の使命としています。文部科学省が担う教育再生、科学技術イノベーション、スポーツ、文化の振興は、人づくり革命や生産性革命において中核を担うものです。 こうした基本認識のもと、何よりもまず、家庭の経済事情に左右されることなく、誰もが希望する質の高い教育を受けられるよう、昨年十二月に閣議決定された新しい経済政策パッケージに基づき、施策の具体化に向けて関係府省と十分に連携を図りつつ、幼児期から高等教育段階までの切れ目のない形での教育の無償化、負担軽減を進めます。 幼児教育の無償化については、平成三十年度政府予算案において年収約三百六十万円未満相当世帯の保護者負担の軽減を図った上で、二〇二〇年度を目指し、三歳から五歳までの全ての子供たちの幼児教育を無償化すべく、一気に加速させます。また、幼稚園の預かり保育等の無償化措置の詳細について検討するため、有識者による検討会において本年夏までに結論を得ることとなっており、文部科学省としてもしっかりと検討に参画してまいります。 高等教育については、平成三十年度政府予算案において、授業料減免は一万七千人増、給付型奨学金は新たに二万人への支給を図ります。その上で、二〇二〇年度からは、真に支援が必要な子供たちの高等教育の無償化として、大学、短期大学、高等専門学校及び専門学校を対象に、授業料減免を全ての意欲ある住民税非課税世帯の子供たちが対象となるよう拡充し、給付型奨学金は、支援を受けた学生が学業に専念できるよう、学生生活を送るのに必要な生活費を賄うため、支給額を大幅にふやします。また、住民税非課税世帯に準ずる世帯の子供たちについても、必要な支援を行います。 これらの措置は、支援を受けた子供たちが大学等でしっかりと学んだ上で、社会で自立し、活躍できるようにすることを目的とするものです。詳細な制度設計については、新しい経済政策パッケージに基づき、本年夏までに結論を得るべく検討を進めます。 さらに、二〇二〇年度までに、年収五百九十万円未満世帯を対象とした私立高等学校授業料の実質無償化を実現します。また、高校生等の奨学給付金の充実にも取り組みます。 あわせて、リカレント教育や実践的な職業教育を拡充し、生涯にわたって学び続け、新しいチャレンジができる機会の確保を目指します。 安倍内閣が働き方改革を実行する中で、学校においても教師の長時間勤務の要因を見直し、働き方改革を実行するため、昨年末にまとめた緊急対策に基づき、教職員定数の改善充実等の取組を通じ、学校現場を積極的に支援してまいります。 ソサエティー五・〇の実現には、人工知能、ビッグデータ等の研究開発、活用に加え、社会を先導する人材やいかなる変化の中でもたくましく生き抜く人材の育成が不可欠です。具体的な社会像を描きつつ、文部科学省としていかに取り組むべきか議論し、実践に移してまいります。 また、第二期スポーツ基本計画を着実に実行し、全ての人々がスポーツをする、見る、支える機会を確保し、一億総スポーツ社会の実現を目指します。 さらに、文化資源を生かした社会的、経済的価値の創出を強力に実行し、文化芸術基本法の施行や京都への移転を機に、新文化庁へ向けた機能強化を図るため、今国会において所要の法案を提出いたしましたので、速やかな御審議をお願い申し上げます。 これらの施策を着実に実行するために、引き続き、再就職等規制違反の再発防止策の確実な実行、政策立案機能や広報機能の強化、業務改善や職員の意識改革などを進めるとともに、本年には、文化政策の総合的な推進のための機能強化や教育行政を総合的に推進するための機能強化などを目指して、文部科学省の組織再編を行います。 東日本大震災や平成二十八年熊本地震等については、就学支援、児童生徒の心のケア、学習や学校再開への支援等を始め、復興を支える人材育成、大学、研究機関による地域再生への貢献、学校施設や文化財の復旧など、被災者の心に寄り添った復興を更に加速します。また、原子力損害賠償についても万全を期すとともに、除染や廃炉に関する研究開発や人材育成を着実に進めます。さらに、原発事故の避難者を始めとする東日本大震災により被災した児童生徒に対するいじめについては、関係機関とも連携して必要な取組を行ってまいります。 教育再生は、安倍内閣の最重要課題の一つです。教育再生実行会議のこれまでの提言を踏まえ、教育再生の実現に向けて必要な施策を推進するとともに、その進捗についてしっかりとフォローアップを行ってまいります。 我が国が持続的に成長、発展するには、一人一人の能力や可能性を最大限引き出し、多様な個性を伸ばす教育が不可欠です。これを実現すべく、新学習指導要領の円滑な実施と学校における働き方改革に向け、業務の役割分担、適正化を進めるとともに、平成三十年度政府予算案において、小学校における質の高い英語教育のための専科指導等に必要な教職員定数の改善充実、部活動指導員等の専門スタッフや外部人材の配置拡充などを一体的に推進します。 急激な時代の変化に対応できる人材育成が求められている中、人づくりを担う教師の資質能力向上を図ることが必要であり、教師の養成、採用、研修の一体的改革を着実に進めます。 新しい時代に求められる資質、能力を子供たちに育むため、社会の変化を柔軟に受けとめていく、社会に開かれた教育課程の実現に向けて、幼小中の新学習指導要領等の趣旨を広く周知するとともに、今後、高等学校学習指導要領の改訂を行ってまいります。 また、教育の情報化を推進し、とりわけ、新学習指導要領を踏まえた主体的、対話的で深い学びの視点からの授業改善や、障害等により教科書での学習が困難な児童生徒の支援のため、必要に応じてデジタル教科書を通常の紙の教科書にかえて使用することができるよう、今国会において所要の法案を提出いたしましたので、速やかな御審議をお願い申し上げます。 また、質の高い幼児教育の提供、地域と学校の連携、協働の推進、四月からの特別の教科道徳の実施、いじめや不登校への対応、SNS相談体制の構築、フリースクールなど多様な場で学ぶ子供への支援、夜間中学の設置、充実、家庭教育支援の充実、学校安全の推進などにしっかりと取り組みます。 座間市の事件も踏まえ、児童生徒の自殺予防の取組やインターネットを通じたトラブル等を回避するための取組、スクールカウンセラー等の配置拡充などに取り組みます。 また、指導体制の充実を通じた学力課題解消へ向けた取組や福祉機関との連携強化、地域未来塾等による学習支援、地域における読書・体験機会の提供など、子供の貧困対策を推進します。 今後更に加速していくグローバル社会を見据え、外国語教育や在外教育施設における教育、外国人児童生徒等への教育、高等学校、大学等における留学生交流のさらなる充実、日本型教育の海外展開、持続可能な開発のための教育等のユネスコ活動、国際バカロレアなどを推進します。 学校施設は、子供たちの学習、生活の場であり、災害の避難所としても重要な役割を果たすことから、その安全性、機能性の確保は不可欠です。そのため、深刻な老朽化への対策、耐震化等の教育環境の整備を推進します。 国の知的基盤である大学においては、十八歳人口の減少を見据えた高等教育のシステム改革、イノベーション創出と生産性向上に向けた教育研究の質の向上、格差の固定化を阻止するための高等教育へのアクセス格差の是正の三つの改革を一体的に進めます。 また、グローバル人材の養成、指定国立大学法人による国際競争力の強化、地方創生を担う人材育成、高等専門学校や専修学校等における教育の充実、専門職大学等の創設に向けた取組を推進します。このためにも、国立大学法人運営費交付金や施設整備費補助金、私学助成など基盤的経費を安定的に確保し、改革を進める大学を重点的に支援します。 さらに、高等学校教育、大学教育及び大学入学者選抜を一体的に改革する高大接続改革に取り組みます。 障害者が一生を通じてみずからの可能性を追求できるよう、福祉等の部局と連携した切れ目のない支援体制の構築や、障害のある子供の自立と社会参加に向けた特別支援教育の充実、障害者の生涯にわたる多様な学習活動の充実に取り組みます。 これらの教育再生に向けた取組を着実に実現するため、今後五年間を計画期間とする第三期教育振興基本計画を策定し、これに基づく施策を実行するとともに、必要な財源を確保しつつ、教育投資の充実に努めてまいります。 我が国が将来にわたって成長と繁栄を遂げるためのかなめは、科学技術イノベーションです。我が国の科学技術イノベーションの中核を担う文部科学省として、第五期科学技術基本計画に基づき、世界で最もイノベーションに適した国を目指します。基本計画で掲げる政府研究開発投資目標の達成に向け、科学技術予算の確保に努めます。 科学技術イノベーションを担い、未来を切り開くのは人材です。国際的研究活動の重要性を踏まえ、すぐれた若手研究者の育成、確保や、将来を担う人材の育成、女性研究者の支援等に取り組みます。 持続的なイノベーションの創出には、その源となる学術研究、基礎研究が極めて重要であり、これを強力に推進します。また、物質科学等を支える最先端の研究基盤を始めとする大型研究施設等の整備、共用を促進するとともに、光・量子技術等の新たな価値創造のコアとなる分野の研究開発を進めます。加えて、特定国立研究開発法人を始めとする国立研究開発法人を中核として、世界最高水準の研究活動を進めます。 人材、知識、資金の好循環システムの構築に向けて、大学等のマネジメント機能強化や産学官共創の場の構築によるオープンイノベーション、地域のイノベーション創出、革新的、挑戦的な研究開発を進めます。 ポスト「京」などの情報科学技術や、我が国が強みを持つナノテクノロジー・材料等の研究開発、再生医療や感染症等の研究開発、地震、津波、火山等の防災・減災に関する研究開発、環境・エネルギーに関する研究開発、ITER計画等の核融合研究などを進めます。 さらに、先日開催した国際宇宙探査に関する閣僚級会合ISEF2において取りまとめた東京原則に沿って、今後の国際協調による宇宙探査を進めるとともに、H3ロケットの二〇二〇年度初号機打ち上げを目指した実機製造を含め、宇宙・航空分野の研究開発や、海洋・極域、原子力に関する研究開発など、国主導で取り組むべき基幹技術を推進します。 「もんじゅ」については、廃止措置計画等に基づき、地元の声にしっかりと向き合いながら、安全、着実かつ計画的に廃止措置を進めてまいります。 スポーツには、体を動かし楽しむだけでなく、人を夢中にさせ感動させる力があります。また、文化は、我が国のアイデンティティーを形成する源であり、世界に誇る重要な資源です。 平昌冬季オリンピック・パラリンピックでは、日本人選手が大いに活躍し、特にオリンピックでは、冬季大会として過去最高の獲得メダル数となりました。我が国で開催される二〇一九年ラグビーワールドカップ、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを見据え、国際競技力向上やドーピング対策、新国立競技場の着実な整備など大会に向けた取組を強力に進めることはもとより、スポーツの機運が高まる中、次世代に誇れるレガシーを創出する視点で、スポーツを通じた健康増進やスポーツの成長産業化、地域活性化、障害者スポーツの振興、学校体育の充実、国際協力、貢献等に取り組みます。また、スポーツの価値を損なう事案が相次いでいますが、関係団体と連携しながら教育、啓発等を推進し、クリーンでフェアなスポーツの実現に努めてまいります。 文化芸術は、無限の可能性を秘めています。二〇二〇年東京大会の成功に向け、文化プログラムを全国で展開し、日本遺産等のさまざまな文化資源を活用しながら、伝統文化から現代芸術まで幅広い文化による国づくりをオールジャパンで推進します。また、文化財を町づくりに生かしつつ、地域社会総がかりでその継承に取り組むことができるよう、地域における文化財の計画的な保存、活用の促進等を図るため、今国会において所要の法案を提出いたしましたので、速やかな御審議をお願い申し上げます。さらに、文化経済戦略や文化芸術推進基本計画を着実に実行します。 デジタルネットワーク化の進展に対応すべく、著作権制度において柔軟な権利制限規定や教育の情報化に対応した権利制限規定を整備するため、今国会において所要の法案を提出いたしましたので、速やかな御審議をお願い申し上げます。 本年は、明治元年から満百五十年に当たる節目の年です。私としては、来るべき新しい時代をつくるため、文部科学行政全般にわたり、信頼の回復に努めつつ、人づくりを始めとした諸課題の解決に着実に取り組む考えです。 引き続き、関係各位の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
○冨岡委員長 次に、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣から所信を聴取いたします。鈴木東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣。
○鈴木国務大臣 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を担当する国務大臣として、私の所信を申し上げます。 ことしの冬に平昌で開催された冬季オリンピック・パラリンピック競技大会では、日本代表選手が活躍し、大変すばらしい成績をおさめました。これは、選手の皆様の日ごろからの厳しい鍛錬や、指導者、御家族の方々などの支えがあってのたまものと感じており、選手並びに関係者の皆様に敬意を表します。私は、選手の方々の躍動する姿に深く感銘を受けるとともに、スポーツには観戦する人々に勇気や希望を与えてくれる力があると改めて気づかされました。 平昌大会が終了し、次は、いよいよ二〇二〇年の夏に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会に世界からの関心が集まります。二年後に迫った東京大会を世界一の大会として大成功させるとともに、将来に受け継がれるレガシーを創出するため、政府としては、閣議決定した基本方針に基づいて、各府省庁の関連施策を一体として確実に実行し、オールジャパンで取組を推進するために必要な措置を講じてまいります。 そのために、関係大臣等と緊密に連携し、政府一丸となって、大会の円滑な準備及び運営に関する施策の総合的かつ集中的な推進を加速させて取り組むとともに、開催都市である東京都や、大会の計画、運営及び実行に責任を持つ組織委員会、競技会場が所在している自治体等ともしっかりと連携してまいります。 東京大会の重要な柱の一つは復興オリンピック・パラリンピックです。東京大会の開催を契機として、国際社会からいただいた御支援に対する感謝の気持ちをあらわす復興「ありがとう」ホストタウンを昨年九月から開始しました。引き続き、この取組をサポートし、充実したものとなるよう努めてまいります。加えて、被災された方々を元気づけ、震災復興の後押しとなるよう、被災地の食材等の供給や、被災地での聖火リレー、試合開催などを実施し、被災地や関係機関と連携を進め、その復興の姿を世界に向けて発信してまいります。 安全は我が国が世界に誇る価値であり、平和とスポーツの祭典たる東京大会の成功に不可欠なものです。テロ事件が世界各地で続発し、サイバー攻撃の脅威も深刻さを増すなど、セキュリティー情勢は予断を許さない状況にあります。また、自然災害にも十分な留意が必要です。 このような情勢を踏まえ、政府において、昨年三月にセキュリティー基本戦略を、昨年十二月に東京大会等を見据えたテロ対策推進要綱を取りまとめました。これらに基づき、危機管理に万全を期すとともに、サイバーセキュリティー対策、テロなど組織犯罪への対策など、セキュリティーの万全と安全、安心を確保するためのあらゆる対策を推し進めてまいります。 夏季パラリンピック競技大会が同一都市で二度開催されるのは東京が初めてとなります。パラリンピックを成功させてこそ東京大会の成功であると考えており、パラリンピックの魅力やすばらしさをしっかりとアピールし、皆様に大いに関心を寄せていただきたいと思います。そのため、東京大会では、これまでにない最高の環境を整え、世界じゅうの障害者の方々に夢を抱いていただける大会として、障害者スポーツの裾野を広げてまいります。 政府としては、昨年二月に取りまとめたユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画に基づき、大会を契機として、子供から大人まで、障害の有無にかかわらず互いの尊厳を大切にし合う社会を実現してまいります。そのため、建築物や公共交通機関など物理的なバリアフリーばかりではなく、心のバリアフリーを社会全体に拡大し、大会後のレガシーとして我が国の文化の中に共生社会をしっかりと根づかせてまいります。 こうした観点から、本年一月に関係閣僚会議を開催し、共生社会の実現に向けた積極的な取組を共有するとともに、更に取組を加速化していくこととしたところです。また、地域主導でも共生社会の実現に向けた取組を加速すべく、パラリンピアンとの交流をきっかけに、ユニバーサルデザインの町づくり及び心のバリアフリーを推進する共生社会ホストタウンの取組を促進してまいります。 大会期間中には、日本経済の中心地である東京において、多数の大会関係者及び観客の移動が見込まれるため、安全、円滑な輸送の実現は大会成功の鍵となります。また、大会関係者や観客の輸送と一般交通を適切に共存させることは、日本経済にとっても大きな課題です。国民や企業などの皆様の理解と協力を得ながら、大会期間中の交通行動の見直しに関する機運醸成や合意形成を図り、今後の働き方改革等にもつなげてまいります。 東京大会は、スポーツの祭典のみならず文化の祭典でもあります。二〇二〇年以降を見据え、次世代に誇れるレガシー創出に資する文化プログラムを認証するビヨンド二〇二〇プログラムを昨年一月より実施しています。これまで、伝統芸能や祭り、最先端技術を活用したメディア芸術、地域性豊かな食文化など、全国各地のさまざまな文化を生かした事業が三千件以上実施されています。また、多様な文化プログラムのさらなる組成を促進するため、公共空間活用のための相談窓口も設けております。今後も、試行プロジェクトにも取り組みながら、関係大臣等と連携し、大会を契機として日本文化の魅力を発信してまいります。 また、東京大会を契機として、多くの外国人の訪日が見込まれます。このため、CIQ体制強化など外国人旅行者の受入れ体制の推進を図るとともに、日本の魅力を発信するため、選手村等における日本食の提供や国産食材の活用に加え、多様な食文化への対応等の推進、競技会場における木材利用の推進などについて、関係大臣等と連携して取り組んでまいります。 東京大会は、競技が開催される自治体だけの祭典ではありません。東京大会を日本全体の祭典とするため、大会参加国・地域と人的、文化的、経済的交流を行う地方自治体をホストタウンとして登録し、大会成功に向けた機運を高めるとともに、オールジャパンで地域活性化や観光振興等へつなげてまいります。 さらに、東京大会を成功に導くためには、さまざまな方々がさまざまな立場でかかわることが重要であると考えています。そのため、地方における機運醸成を図るとともに、大会開催の効果を全国に広げ、地域活性化に資するため、地方の方々と意見交換を実施します。こうした取組により得られた知見をもとに、成熟社会における次世代に誇るレガシーが全国各地に創出されるよう努めてまいります。 東京大会は暑さが厳しい時期に開催されるため、アスリート、観客が過ごしやすい環境を整備することは極めて重要となります。ソフト、ハード両面にわたりしっかりとした対策を講じてまいります。 また、望まない受動喫煙をなくすことも重要です。たばこのない大会とするため、競技会場及び公共の場における受動喫煙対策を関係大臣と連携しつつ強化してまいります。 新国立競技場については、新国立競技場の整備計画に基づき、新国立競技場が世界の人々に感動を与える場となるよう、二〇一九年十一月の完成を目指して、着実に整備プロセスを進めてまいります。 東京大会と共通する事項が多く含まれるラグビーワールドカップ二〇一九に関係する施策を推進するとともに、東京大会をドーピングのないクリーンでフェアプレーの大会とするため、文部科学大臣等と連携してまいります。 大会開催経費については、国民の皆様の理解を得るためにも、さらなる経費削減に取り組む必要があります。レガシー創出やアスリートファーストの観点に配慮しつつ、関係者とともに経費の縮減、効率化に取り組んでまいります。 私は、大臣に就任して以降、過去に大会を開催したシドニーやリオデジャネイロ、平昌を訪問し、運営状況や大会後のレガシーなどについて関係者と会談するとともに、大会関連施設などを視察してまいりました。これらによって得られた知見を生かし、東京大会を成功させるとともに、二〇二〇年以降のレガシーをしっかりと我が国に定着させるため、全力で担当大臣の職務に取り組んでまいりますので、委員長、理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)
○冨岡委員長 次に、平成三十年度文部科学省関係予算の概要について説明を聴取いたします。丹羽文部科学副大臣。
○丹羽副大臣 平成三十年度文部科学省関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 文部科学省関係予算は、一般会計五兆三千九十三億円、エネルギー対策特別会計一千八十八億円などとなっております。 第一に、社会を生き抜く力の養成として、新学習指導要領の円滑な実施と学校における働き方改革に向け、教職員定数の改善や専門スタッフ、外部人材の配置拡充、業務の適正化などを一体的に推進します。 また、教員の資質能力の向上、教育の情報化、障害者の生涯学習活動、特別支援教育、教育課程、道徳教育やキャリア教育、職業教育の充実を図るほか、いじめ・不登校対応、子供の体験活動、学校健康教育や高大接続改革等を推進します。 さらに、きずなづくりと活力あるコミュニティーの形成として、地域学校協働活動の推進やコミュニティースクールの促進などにより、地域の活性化や社会全体で子供を育む環境づくりを推進します。 第二に、未来への飛躍を実現する人材の養成として、国立大学の改革、機能強化のための基盤の整備充実を図るとともに、改革に取り組む私立大学への支援など、私学の振興を図ります。 また、大学や高等専門学校、専修学校における教育、ソサエティー五・〇の実現に向けた人材育成、リカレント教育、初等中等教育段階からのグローバルな視点に立って活躍する人材の育成、留学生交流等の充実を図ります。 第三に、安心して教育を受けることができる学びのセーフティーネットを構築するため、幼児教育の無償化に向けた取組を推進するとともに、高校生への修学支援を行い、家庭の教育費負担の軽減を図ります。また、大学等奨学金事業について、給付型奨学金や無利子奨学金の着実な実施、大学等の授業料減免等の充実を図ります。 同時に、国公私立学校施設の老朽化対策、耐震化等を推進します。 第四に、スポーツ立国の実現を目指し、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会やラグビーワールドカップ二〇一九等に向け、競技力向上やドーピング防止とともに、スポーツの成長産業化や参画人口の拡大、スポーツを通じた地域の活性化、健康づくり、障害者スポーツの振興等を推進します。 第五に、文化芸術立国の実現を目指し、文化芸術基本法の施行及び京都への移転を踏まえた文化庁の機能強化とともに、文化資源を生かした社会的、経済的な価値の創出を推進します。 また、文化財を活用した観光振興、地域経済の活性化を支援するとともに、日本ブランド向上に向けた多彩な文化芸術の発信や国際文化交流等を推進します。 第六に、未来を切り開くイノベーションを創出するため、革新的な人工知能、ビッグデータ、ナノテクノロジー・材料や光・量子技術等の先端研究を推進するほか、オープンイノベーション加速のための産官学共創システムの新たな構築や地域イノベーションを核とした地方創生の牽引、ハイリスク・ハイインパクトな研究開発の推進等に取り組みます。 また、イノベーションの源泉となる基礎科学力、人材力、研究基盤の強化のための、科研費改革の着実な推進による多様で質の高い学術研究の推進、世界トップレベルの研究拠点及びソサエティー五・〇の実現に向けた情報科学技術を中核とする研究拠点の形成のほか、若手研究者や女性研究者の活躍促進等を図ります。さらに、ポスト「京」の開発や、最先端大型研究施設の整備、共用等に取り組みます。 第七に、国家的、社会的重要課題に対応するため、健康・医療分野や次世代半導体の研究開発を推進するとともに、ITER計画等の核融合分野や、地震、津波、火山等の防災・減災に関する研究開発等に取り組みます。 また、人類フロンティアの開拓及び安全保障などに資する国家基幹技術の強化を図るため、H3ロケットの開発を始めとした宇宙・航空分野、海洋・極域や原子力に関する研究開発を推進します。 「もんじゅ」については、原子力機構が原子力規制委員会に提出した廃止措置計画に基づき、安全、着実かつ計画的に廃止措置を実施します。 以上、平成三十年度文部科学省関係予算の概要について御説明申し上げました。 なお、これらの具体の内容につきましては、お手元に資料をお配りいたしておりますので、説明を省略させていただきます。
○冨岡委員長 次に、平成三十年度東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局関係予算の概要について説明を聴取いたします。水落内閣府副大臣。
○水落副大臣 平成三十年度における内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局に計上されている予算案について、その概要を説明いたします。 平成三十年度予算案においては、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部の運営及び大会成功に向けた取組の推進、総合調整、日本全国で大会成功に向けた機運を高めるため、ホストタウンの推進やビヨンド二〇二〇プログラムの全国展開を行うとともに、基本方針の推進に関する調査等の取組を行うため、約五億八千万円を一般会計に計上しております。 以上で、予算案の説明を終わります。
○冨岡委員長 以上で説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前九時四十五分散会