地方創生に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 60 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2018/03/19
会議録
○渡辺委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案及び地域再生法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。梶山国務大臣。 ————————————— 地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案 地域再生法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○梶山国務大臣 このたび政府から提出いたしました地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案及び地域再生法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 まず、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 平成二十九年度は、五カ年のまち・ひと・しごと創生総合戦略の中間年に当たり、同戦略に掲げられた基本目標及び各施策の重要業績評価指標の進捗状況について総点検を行いました。依然として、東京圏への転入超過数が十万人を超える規模で推移している状況等を踏まえ、昨年末に同戦略を改訂し、東京一極集中の是正に向け、地方への新しい人の流れをつくるべく、ライフステージに応じた政策メニューの充実強化に取り組むこととしております。 東京圏への転入超過数は、平成二十九年には約十二万人となっており、その大半は十五歳から二十九歳までの若者であります。また、東京圏以外の地方において、平成十二年から平成二十七年までの十五年間で、出生数は約二割に当たる約十七万人減少し、十五歳から二十九歳までの若者は約三割に当たる五百万人以上が減少しております。 このように我が国における急速な少子化の進行及び地域の若者の著しい減少により地域の活力が低下している実情に鑑み、この法律案は、地域における若者の修学及び就業を促進し、もって地域の活力の向上及び持続的発展を図ることを目的としております。また、目的を達成するため、内閣総理大臣による基本指針の策定及び地域における大学振興・若者雇用創出事業に関する計画の認定制度並びに当該事業の実施に要する経費に充てるための交付金制度を創設するとともに、特定地域内学部収容定員の抑制及び地域における若者の雇用機会の創出等の措置を講ずるものであります。 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進は、国、地方公共団体及び大学の相互の密接な連携並びに事業者の理解と協力のもとに、若者にとって魅力ある修学の環境の整備及び就業の機会の創出を図ることを旨として行われなければならないこと、また、まち・ひと・しごと創生法の基本理念に基づき行われなければならないことを定めております。 第二に、内閣総理大臣は、地域における大学の振興、これを通じた地域における中核的な産業の振興及び当該産業に関する専門的な知識を有する人材の育成並びに地域における事業者による若者の雇用機会の創出に関する基本指針を定めることとしております。また、地方公共団体は、大学及び事業者等と共同して地域における大学振興・若者雇用創出推進会議を組織した上で、当該基本指針に基づき、地域における大学振興・若者雇用創出事業に関する計画を作成し、内閣総理大臣の認定を申請することができることとしております。さらに、国は、認定を受けた計画に基づく事業の実施に要する経費に充てるために交付金を交付することができることとしております。 第三に、大学の学部の学生が既に相当程度集中し、他の地域における若者の著しい減少を緩和するために学生が更に集中することを防止する必要がある地域として政令で定める地域を特定地域とし、大学の設置者等は特定地域内学部収容定員を増加させてはならないこととするとともに、その例外事項等を定めております。 第四に、国は、地方公共団体と連携して、地域における若者の就業を促進するため、地域の特性を生かした創業の促進及び地域における事業活動の活性化による若者の雇用機会の創出等に努めることとしております。 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 次に、地域再生法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 我が国の地方創生をめぐる現状は、二〇一六年には年間出生数が統計開始以来初めて百万人を割り込み、二〇一七年には東京圏が二十二年連続の転入超過を記録するなど、人口減少や東京一極集中の傾向に歯どめがかからず、また、地域の経済動向についても、東京圏とその他の地域との間に一人当たり県民所得等に差が生じており、厳しい状況が続いております。 平成二十九年度は五カ年のまち・ひと・しごと創生総合戦略の中間年に当たり、同戦略に掲げられた基本目標及び各施策の進捗状況について総点検を行いました。依然として、東京圏への転入超過数が十万人を超える規模で推移している状況等を踏まえ、昨年末に同戦略を改訂し、東京一極集中を是正し、地方への新しい人の流れをつくるべく、ライフステージに応じた政策メニューの充実強化に取り組むこととしております。 この法律案は、同改訂を踏まえ、地方の仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を確立し、その好循環を支える町の活力を取り戻すため、地方における良質な雇用の場を創出する企業の地方拠点強化に関する課税の特例等の拡充、民間主体の地域づくり活動を推進する地域再生エリアマネジメント負担金制度の創設、地方に仕事をつくる商店街活性化促進事業の創設、中山間地域等における小さな拠点の形成に資する株式会社に係る課税の特例の拡充のための措置を講ずるものであります。 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、事業者が特定業務施設を東京二十三区から移転する場合に課税の特例の対象となる地域を拡大するとともに、地方公共団体に対する減収補填措置の対象に、東京二十三区から移転を行った事業者に対して課税免除を行った場合を追加することとしております。 第二に、認定地域再生計画に基づく事業に対する特別の措置として、地域来訪者等利便増進活動計画の作成及びこれに基づく地域来訪者等利便増進活動に関する交付金の交付等を追加することとしております。 第三に、認定地域再生計画に基づく事業に対する特別の措置として、商店街活性化促進事業計画の作成及びこれに基づく商店街振興組合法及び中小企業信用保険法の特例等を追加することとしております。 第四に、特定地域再生事業として小さな拠点の形成に資する事業を行う株式会社により発行される株式の取得に係る課税の特例について、認定地方公共団体による株式会社の要件の確認を株式の取得後に行うよう改めることとしております。 このほか、所要の規定の改正を行うこととしております。 以上が、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案及び地域再生法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 これらの法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○渡辺委員長 これにて両案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○渡辺委員長 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局地方創生総括官補末宗徹郎君、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長松尾泰樹君、内閣府地方創生推進事務局長河村正人君、内閣府地方創生推進事務局審議官青柳一郎君、内閣府地方創生推進事務局審議官田川和幸君、内閣府地方創生推進事務局審議官高橋淳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○渡辺委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。太田昌孝君。
○太田(昌)委員 公明党、北陸信越ブロック選出の太田昌孝でございます。 これまで地方議員として、ずっとこうした地方創生へかかわらせていただいてまいりました。今回、このような形でこの委員会で質問をさせていただくことを、大臣、また委員長始め先輩の議員皆様方に感謝を申し上げ、質問をさせていただきたいというふうに思います。 本日、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案並びに地域再生法の一部を改正する法律案の二法案、これにつきまして一括しての質疑ということでさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 これまで、地方創生ということでございますが、総理大臣が本部長、地方創生担当大臣、官房長官を副本部長、全ての国務大臣を本部員とするまち・ひと・しごと創生本部、また、関連の国務大臣及び民間の有識者を議員とするまち・ひと・しごと創生会議を設置するなど、まことに重厚な体制で取り組んでいただいております。 平成二十六年に公布、施行いたしましたまち・ひと・しごと創生法とともに、同年十二月には閣議決定をいたしましたまち・ひと・しごと創生長期ビジョン、まち・ひと・しごと総合戦略のもとに、各地方自治体におきましても、地方人口ビジョン並びに五カ年の地方版総合戦略を策定いたしました。地方としても、これまで特段に推進をしてきたと承知をしております。 ただ、そうした決定の現場におりましても、この地方創生ということ、私自身も正直、隔靴掻痒の部分が大変多く感じられるところでもあります。 三十一年を目標としました、私も長野県出身でございますが、長野県の人口定着・確かな暮らし実現総合戦略というような形で行っておりますけれども、特殊出生率も、目標は、再来年度というと三十一年度ということになりますが、一・六八を目指していますが、なかなかそこまで至っていないということ、あるいは、先週金曜日には、同じ長野県の先輩議員でありますお二方、下条先生、それから、済みません、御質問されましたけれども、社会増についてもなかなか増に至っていないというような状況がある。 ただ一方で、大変に期待の持てるデータもあるわけでございまして、長野県においては大変に有名なんですけれども、下條村というところがございます。ここは大変に有名なんですけれども、全国が、これは二十六年のデータでございますけれども、合計特殊出生率が一・四二に対して二・〇三人と、大変に努力をされてこられた。 ただ、これにつきましても、突然こういう数字が出たわけではございませんで、それまでにやはり、村長が就任されて以来、大変な御努力をされて、現実には、行政改革、職員数も他の町村に比べたら大変に少ない中で行ってきた、あるいは、下水道の整備なんかも合併浄化槽みたいな形で大変安価な形でやる中で、財源を生み出し、その分を子育て支援に振り分けてきたというような御努力をされてきたわけであります。 結果としてただいきなりこれがふえたわけではないというようなことの中で、こうした事例というのは大変に参考になることかなというふうには私は思っております。 ただし、これもやはり残念ながら一部にとどまっておりまして、全体的な部分ではまだまだ、もう一歩二歩努力をしなきゃいけないというような思いがあるわけでございます。 もう一つ、きょうまさに大学のことについても御質問するわけですけれども、長野県というのは、全国で地元の高校生が地元の大学に進学する率というのがワースト一位になってしまいまして、一四%しか地元から進学しないんですね。ですから、実は、これまであった長野県立短期大学というのを長野県立大学というような形で認可をいただきまして、この四月に改めて開学をして、今まさにこの四月一日の開学に向けてスタートを切ったというところでもございます。 ただ、まだこうした努力が地元への定着に結びつくかどうかということ、まだまだこれからちょっと検証が必要なのかなというふうにも思っております。 そんな自分自身の問題意識の中で、これまで取り組んでこられました、こうしたさまざまな地方創生の諸施策につきまして、その評価、またその実績について御説明をいただきたいと思います。また、あわせまして、今後の取組の方針、特に今回提案いただきました二法案の提出に至りました背景についてもお尋ねをしたいと思います。よろしくお願いします。
○梶山国務大臣 地方創生につきましては、これまで、まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づいて多岐にわたる施策を推進するとともに、今委員からお話がありましたように、地域で意欲と熱意のある地方公共団体に対しまして、一千億円の地方創生推進交付金を始めとする財政支援、情報支援、人材支援の地方創生版三本の矢で積極的に支援をしてきたところであります。 総合戦略の中間年に当たる今年度、間もなく終わりますけれども、地方創生の総点検を行いました。 基本目標の一で、地方に仕事をつくるという件に関しましては、新規の若者雇用を二〇一五年度から一六年度までに十八・四万人創出したと見込まれること、基本目標の三、結婚、子育ての希望実現に関しては、第一子出産前後の女性の継続就業率が二〇一〇年の三八%から二〇一五年に五三・一%まで上昇をしてきたこと、基本目標の四、町をつくるに関しましては、立地適正化計画作成市町村数が二〇一六年の九月末の四都市から二〇一七年の七月末に百十二都市まで増加していることなどから、一定程度の進捗は評価できるものと考えております。 一方で、基本目標の二番目に掲げております地方への新しい人の流れをつくることにつきましては、昨年も東京圏への転入超過が約十二万人に上り、東京一極集中の傾向が続いていると評価されるとともに、当目標は地方創生の根幹的な目標であることから、見直しを行うことなく一層の取組強化により達成を目指すべきという、外部の有識者の皆さんからそういう指摘をされたところであります。 こうした状況に加えて、地方六団体から、地方大学の振興、地方の担い手の育成、確保、大学の東京一極集中の是正及びそのために必要な立法措置、地方拠点強化税制のさらなる拡充も含めた企業の地方移転の流れの一層の促進等について要望をいただいてきたところであります。 そのため、地域における雇用の創出と東京一極集中の是正に一体的に取り組むこととし、今国会において、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案、企業の地方拠点強化に関する課税の特例等の拡充、地域再生に資するエリアマネジメント活動を促進するための安定的な財源確保等を講ずる地域再生法の改正法案、この二法案を提出をしたところであります。
○太田(昌)委員 ありがとうございます。 そのような形の中で、先ほど申し上げましたとおり、なかなか東京一極集中が、そのまま流れがとまっていないというような状況の中で、今回の法律案というようなことになったということでございます。 まず、それでは、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案の中で、今回新たに創設をされます地域における大学振興、若者雇用創出のための交付金制度、通称きらりと光る地方大学づくりについて、これまで従前から文部科学省が行ってこられました産学連携のための補助金がございますけれども、これらとは一体何が異なるものか、御説明をお願いいたします。
○梶山国務大臣 きらりと光る地方大学づくりのための新たな交付金は、知事等がリーダーシップを発揮することを前提として、地方大学が特色を出しつつ、産官学連携により地域の中核的産業の振興や専門人材育成などを行うすぐれた取組を重点的に支援をするものであります。 一方、これまで文部科学省において、大学における革新的研究成果を用いてグローバル展開を目指した新事業を文部科学省の直接的支援のもと地域の大学が主体となって立ち上げる取組や、地域が求める人材を養成するための教育改革などの特色ある教育研究の実施等を支援してきたところであります。 したがって、この従来の文部科学省の制度とは、大学主体ではなく地域を代表する知事等がリーダーシップをとること、地方大学の役割として教育研究そのものよりも地域産業への貢献を重視していること、知事等が主導することにより地域全体に波及する中核的な産業の振興を推進すること、地域における中核的な産業振興とそれを担う専門人材の育成等を一体的に推進することなどの点で異なるものと考えております。
○太田(昌)委員 そのような形で今御答弁いただきました地方公共団体、知事等が大学あるいは事業者としっかり推進会議を設けまして、そしてその中で、大学を卒業した方が、その地域の事業者としっかりと連携をとりながら、その地域の活力創出に御努力をいただく、そういったことが必要な今回のきらりと光る地方大学づくりの概要であろうかというふうに思うわけでございます。 しかし、そういう中で、地方で大学を卒業した若者がそのままその地方の企業で働けるようにできる、そうした受皿、そうしたことをする必要があろうかというふうにも思うわけでございます。なかなか、大学進学で出ていってしまう、あるいは今度就職でまた出ていってしまう、こんな状況がやはり地方では残念ながら散見されるわけでございまして、そういう意味では、今回の交付金制度の中でも、地方において若者の雇用が創出できるような、そんな仕組みをまた設けるべきではないかと思いますが、この点についてもお伺いをいたします。
○末宗政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおり、地域における若者の雇用創出、これは極めて重要な課題であると認識をしております。 このため、今回の新たな交付金の申請に当たりましては、地方公共団体が策定する計画におきまして、地域における事業活動の活性化その他の事業者が行う若者の雇用機会の創出に資する取組に関する事項、雇用にかかわる事項を記載していただくことといたします。加えまして、KPIを設定するわけでございますが、産業の雇用者数の増加数、あるいは地元就職者、起業数を設定していただくことを考えております。 こうした仕組みを通じまして、それぞれの地域の中核的な産業の振興、専門人材の育成に加えて、地域における若者の雇用創出につながるすぐれた取組を支援してまいりたいと考えております。
○太田(昌)委員 ただいま御説明いただきましたとおり、この交付金というのは、それぞれの地域独自の独自性であったり特色に富んだような、そんな雇用創出というようなものが大変に大きな鍵となるんだろうなというふうに認識をしております。また、そうした中で、その独自性、地域性とマッチした、そんな大学づくりもこの制度を活用する上での基本となるわけでもあります。 こうしたものを利用して若者の地域への定着を促すためにも、今回の交付金で全国各地の取組を幅広く支援していただければ、こんなふうに思うわけでございます。 今回の予算の中では七十億円、認定件数が十件、一件当たりの交付額は七億円ということになるわけでございますけれども、また、その申請に当たっては、先ほども御説明をいただきました地方自治体を中心とする産学官のコンソーシアム、これを形成して、五年間とされる支援期間の後の自立、さらにその後の体制の計画まで含めての策定をした上での申請ということになるというふうに伺いました。 二十七年、前回、地方自治体版の総合戦略に関しましては、早期の計画の提出によって交付金の交付が上乗せされたという事例がございました。そのことによって、各地方自治体によっては、それぞれ民間のコンサルタントに依頼をして計画をつくった、そういう意味では、右から左まで似たような計画になってしまったという、私自身も、若干、当時を思い出すと、ちょっと残念な思いがあるわけでございます。 私の地元、先ほども、長野県の話でまた恐縮でございますが、当時でございますけれども、七十七市町村あるうち六十九市町村がこの策定に対しましてはコンサルタントに依頼するというような事態が生じました。コンサルは、基本的には、政府であったりとか他市町村から聞き取ってきた先進事例のダイジェスト版、そんなものを提供したりなんかして、それに付随したような計画を立てたわけでございますけれども、残念ながら、輪切りというか、自治体名を変えればどこでも通用するんじゃないかというような心配もあるわけで、当然、人口構成、産業構造なども、基盤も違う市町村が単純に導入しても、なかなか成果にはつながらないのではないかというような心配もしているところでもございます。 そこで、今回の法律の中で、基本指針の策定、これからの公表時期、あるいはそうした交付金の取扱いに関する具体的な制度要綱、交付要綱、申請受理期間等々、この全体のスケジュールを現時点でどのように考えておられるか、早期に示す必要があると思うのですが、この点についてお尋ねを申し上げます。
○末宗政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のように、今回の地方大学振興の計画づくりに当たりましては、それぞれの地域の産業あるいはその人材、そういった強み、特性を十分生かして、関係者が十分に連携、調整をした上で、すぐれた計画をつくっていただくことが重要だと考えております。 このたび、これまでも地方公共団体に対しましては、説明会などで交付金の趣旨あるいは取扱いの基本的な考え方については情報提供もし、個別に事前の相談なども受け付けてきているところでございます。 御指摘のスケジュールについてでございますけれども、これは、今し方申し上げましたように、しっかりした計画をつくっていただく必要がございますので、一定の策定期間もとりながら、そのスケジュールを法案が成立しましたら明確に示して、それからその後の審査期間も設定をして、大体秋ぐらいには計画についての交付をしたいと考えているところでございます。
○太田(昌)委員 ちょっと、その秋というスケジュール感が、今ここで、こういう形で協議をしている中にあって、果たして地方公共団体、大学、事業者にとって十分な時間かどうかということも含めて、ちょっとこれからの検討なのかなというふうにも思っております。アイデアはあってもなかなかできないとか、あるいは、地域においてもなかなかそれだけの人材がいないというようなこともございますので、この点だけ、ちょっと指摘をさせていただきたいというふうに思います。 先ほど申し上げましたとおり、地方に若者を定着させるためには、その地方においての雇用機会が創出されるということが大事でありますが、本法案では国に対して努力義務を課しておりますけれども、国は具体的にどのような取組を行うのか、ちょっとここで確認をさせていただきたいと思います。
○末宗政府参考人 お答えいたします。 本法案の第十五条におきまして、若者の就業を促進するために、一つは若者の雇用機会の創出、二点目には地域における適職の選択を可能とする環境の整備という、大きく二つの施策を講ずるよう努めることといたしております。 最初の一点目でございます若者の雇用機会の創出でございますけれども、一つ目には、地域の強みを生かした産業、雇用の創出を交付金等によって支援をすること、それから地域経済牽引事業、これを支援すること、それから良質な雇用の場を創出する本社機能等の移転を税制措置で促進すること、こういったものが主なものでございます。 二点目には、地域における適職の選択を可能とする環境の整備でございますけれども、これは、一つ目には、アウトリーチによる企業相談など働き方改革の推進による職場の魅力の向上、次に、地元出身の学生を対象とした中小企業でのインターンシップの実施、三つ目には、東京に本社を持つ大企業等の本社一括採用の見直し等を促すための普及啓発、四点目には、UIJターンにより地元企業等に就職した若者を対象とする奨学金の返還支援制度を全国展開していくこと、こういったものを主なものとしておりまして、以上のような政策を、地域の特性を生かしながら、国と地方が連携して取り組んでいきたいと考えております。
○太田(昌)委員 ありがとうございます。 今まさにおっしゃっていただいた十五条関係の中で、最後にちょっと例で言っていただきましたが、奨学金の返還支援制度、これは地元でも何とか取り組みたいと思って、一部都道府県などでは行われているようでございますが、新年度からいわゆる給付型の奨学金制度というのを、我が党も随分と推奨をさせていただきまして、いよいよ本格実施、ことしは二千五百人、新年度からは二万二千五百人ですか、大変にふえるというようなことになっております。 こうした、これから大学生になろう、これから進学をするという若者に対しては、そういう意味で充実もされているわけですけれども、しかし、五、六年前の大変に景気が悪かった時代、本当に就職も厳しい中にあって、さらにこうした支援も少なかった。こういう方々が地域に定着する場合も、例えば奨学金の支援制度、つまり、世代間の差をなくすといいますか、そうした人たちに対しても何らかの支援をすること、こうした地方の若者の就業の定着を促すという観点でも大変なインセンティブになるんじゃないか、必要なことではないかと考えますが、いかがでございましょうか。
○梶山国務大臣 奨学金返還支援の取組を推進するために、国においては、地方公共団体が基金を造成する経費に対する特別交付税措置を講じるとともに、基金に対する企業版ふるさと納税を活用した企業の寄附について税額控除の優遇措置を講じているところであります。 現在、二十四県で奨学金返還支援の取組を行っております。国としては、その全国展開を図っているところでもあります。 また、先ほど委員御指摘がありました、新卒以外の既卒も対象としてはいかがかというお話がありましたけれども、既卒者を対象とする取組を行っている県もございます。例えば岩手県、県外で就業している三十五歳未満であることを条件にこういった取組をしておりますし、ほかに石川県、秋田県、新潟県、福井県、兵庫県、鳥取県なども、条件は少しずつ異なりますけれども、そういう取組をしているところであります。 また、昨年十二月に閣議決定されたまち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一七改訂版では、「制度の効果検証を行った上で、必要な見直しを検討する。」こととしており、今後は、関係省庁とも連携しながら、支援対象者の範囲を含めて検討を進めてまいりたいと考えております。
○太田(昌)委員 大変に力強い御答弁であるかなと。現状行っているところもある、また、これから、見直しにあわせて、そうした取組についても横展開をしていく、そんなことも検討いただけるということというふうに受けとめさせていただきました。 本当に、世代間のバランスということもございますし、大変に、これまでの既卒者に対しての支援というのが、今も若干はあるんですけれども、まだまだ少ない。どうかそういう方々に対しての支援を心から願うものでございます。 時間がございませんので、次に、地域再生法の一部を改正する法律案について若干お尋ねをさせていただきたいというふうに思います。 今回の改正の中では、企業の地方移転型の課税の特例の適用対象に、近畿圏中心部及び中部圏中心部を加えることとなっております。 これでは、私は、これまでの経緯から考えても、大都市圏への移転が促進されて、いよいよ地方に企業が移転しなくなるのではないかというふうに懸念をするわけでございますが、この点について御説明をお願いいたします。
○田川政府参考人 お答えいたします。 東京一極集中が依然として継続し、その是正が求められる中で、東京圏への人口の転入超過数の一位、二位を大阪市、名古屋市が占めるなど、近畿圏や中部圏の中心部から東京圏への人口の流出が東京一極集中の要因の一つとなっております。加えまして、これらの地域から東京圏への転出超過数は、制度創設時よりも増加傾向となっているところでございます。 こうした状況を踏まえまして、東京一極集中を是正する観点から、今般の地方拠点強化税制の改正によりまして、本社等を東京二十三区から移転する移転型事業に限り、近畿圏中心部及び中部圏中心部を支援対象に追加することとしたところでございます。 しかしながら、先生の御指摘もございましたけれども、近畿圏中央部あるいは中部圏中心部は、他の地域と比較をいたしますと、産業や人口の集積度の観点から優位性があることに加えまして、全国知事会から支援内容に差を設けるべきとの意見があることを踏まえまして、これら地域において、本社等を拡充する拡充型事業につきましては引き続き支援対象から外すとともに、移転型事業につきましても、東京二十三区から当該地域への移転とその他地域への移転との間で支援措置に差を設けた制度設計としているところでございます。 また、平成三十年度の税制改正におきましては、雇用者増加数に関する要件の引下げなど制度の拡充を行うこととしておりまして、地方における本社等の移転、拡充のさらなる促進に取り組んでまいりたいと考えております。
○太田(昌)委員 先週、篠原先生、下条先生もおっしゃったとおり、長野県というのは大変に、移住したくなる県ナンバーワンということでございますが、そういう中で社会増というのがなかなかそれでも進まないというような実態がございます。 今の御説明のとおりなんだろうとは思いますが、しかし、この地方創生の目的というのは、東京一極集中の是正ということもさりながら、むしろ地方にどれだけ人の流れをつくるかということが問題で、東京を下げるためというのが目的でもないような気がするんですね。結果として、これまでやってきて地方にやはり人の流れができていない中にあって、更にそういう窓口をあけてしまうというようなことになると、やはりそちらにむしろ行ってしまうのではなかろうかという懸念もあるわけです。 さりとて、今回このような形の提案もいただきました。であれば、実際にこうした制度を活用したいという企業に対して、こうした制度の活用に関して適切な情報を提供したり、あくまでも、近畿圏、中部圏のみならず、そうした企業の計画に対してこうした都道府県がいいじゃないかというようなマッチングをするとか、制度の活用の促進を図るためのそうした取組も必要ではないかと考えますが、この点はいかがでございましょうか。
○田川政府参考人 お答えいたします。 政府といたしましても、これまで、政府広報でございますとか、あるいは各地域での財務局、経済産業局あるいは税理士会等を通じた企業への情報発信、都道府県向けの説明会の開催等による制度の周知を実施してきたところでございます。 これまでの取組に加えまして、更に自治体が実施する企業誘致セミナー等と連携したPR活動に積極的に取り組むとともに、政府が制度を活用したいという企業ニーズを把握した場合には速やかに自治体につなぎまして、地方拠点強化税制のさらなる利用につなげてまいりたいというふうに考えております。
○太田(昌)委員 どうか地方にとって有益な制度になりますよう御期待を申し上げまして、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、牧島かれん君。
○牧島委員 自民党の牧島かれんです。 質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。 梶山大臣におかれましては力強いリーダーシップで地方創生を進めていただいていること、心から感謝を申し上げます。その上で、東京一極集中という課題は依然として私たちの目の前にあるということだと思っています。 私たちもお話を伺っていくと、高校を卒業して、大学を卒業して、自分の地元から東京にどんどん若い人が流出してしまっているんだというお話が聞こえてきています。さらに、先日、九州に参りましたらば、長崎から福岡に人が移動し、そして福岡から東京にといったような現象もあるように聞こえます。 ただ、みんな若者がこぞって東京の大都会の大企業に勤めたいと思っているかというとそうではなくて、地元をよくしたいとか、また、地域の中小企業に勤めて自分自身の力を試してみたい、そういう声も大きくなってきているなというふうにも感じます。 実際、私の地元でも、大学生や大学院生がゼミや卒業論文の研究で私たちをフィールドワークとして使ってくれているというものも幾つか出てきています。鳥獣被害対策とか、観光の新しいメニューとか、また、空き家バンクとのマッチングの中で、移住者のための空き家のリフォームを建築を専門とする学生さんが行うなんというプロジェクトも進められているところであります。 これまでも、地方におけるインターンシップの推進を地方創生の一環として行ってきていただきました。その中で出てきている成果もあれば、又は課題として見えてきたものもあると思います。そしてさらに、ここで今御審議が始まりました法律案で、更にその後押しをしていこうとする。 これまでの成果と課題、そして、この法律ができることによってどのような世界観を地方の地域の活性化で推進しようとしていられるのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○松尾政府参考人 お答えいたします。 東京圏に在住する学生の地方還流、そしてまた地方に在住する学生の地方定着、それを目指しまして、地方創生インターンシップ事業を進めてきてございます。今までに、受入れ企業数でいいますと、二〇一七年、昨年時点でございますけれども、七千社を超えてございまして、前年に比べても増加をしてございます。これは一定程度の成果が出てきていると思います。 ただ、一方で課題も見えてきてございまして、例えば、その拡大を図るためには、学生に円滑に情報提供されること、そしてまた、地方公共団体と大学がお互いに必要な情報を把握し合うということ、そしてまた、学生にとって魅力的な受入れ企業の掘り起こし、これが非常に重要になってきてございます。そしてまた、地方創生インターンシッププログラムを中身の充実をさせていく。こういったいろいろな課題が出てきているところでございます。 そのため、今後といたしましては、現在ポータルサイトをつくってございますけれども、そのポータルサイトの集約、整理、発信、それを更に充実をさせていきたいと思っていますし、また、地方公共団体と大学等がうまく連携するための体制の構築を国としてもサポートしていきたいと思ってございます。 また、実際のいい事例というのもございますので、そういった事例、それから受入先の企業の開拓、そういった地方創生インターンシッププログラムの設計に関しますマニュアルというのもつくって提供したいというふうに思ってございます。 先生御指摘のように、学生が地方の企業の魅力に気づくという機会を充実させて、就職先としての地方企業が有力な選択肢となるということが人材の還流の大きなポイントになってきますので、そういったことで地方経済の活性化にもつながると思っております。 最後に、今回提出させていただきます本法案でございますけれども、地方大学の活性化、振興とともに、また、東京の大学の定員の増の抑制、それにあわせて若者の雇用の創出の推進ということをうたってございまして、この地方創生インターンシップも、その大きな重要な柱でございます。今後とも、さらなる取組の推進を図ってまいりたいと思っております。
○牧島委員 ぜひ地方創生インターンシップをお進めいただきたいと心からお願いを申し上げます。 そうしていきますと、恐らく、地方の中小企業に就職をする若者がふえてくると思うんです。そこでぶち当たる壁があるとすれば、同期がいないということであったりします。 たった一人の新入社員として中小企業の方に受け入れていただく、それはそれで大きな喜びと期待を背負って仕事をスタートするのですが、相談をする仲間がなかなか見つからないということで、私の地元では、商工会議所で同期づくりというのを行っています。それぞれの地元の中小企業の皆さんにこの年新入社員として受け入れていただいた方が集まる場を提供して、異業種の交流であったり、時に悩みを相談し合えるような仲間づくりをする、そのことが、地方の中小企業の離職率を下げるという効果を発揮しようとしています。 ぜひ、インターンシップのその先、就職した後も地方創生の政策になってくると思いますので、ここもフォローをお願いできればなというふうに思います。 そして、この法律案の中で、地方大学についての規定が新たに定義をされていこうとしています。 それぞれ、地方にあってもグローバル人材を育てなければならないという期待はかけられていて、既に、秋田の国際教養大学とか又は大分の立命館アジア太平洋大学のように、留学生を受け入れ、グローバル人材を育てるための独自のプログラムを行っている大学も出てきています。 今回のこのきらりと光る地方大学においては、大学と地方自治体とそして事業者、三者が連携をとって地方大学の推進を進めていこう、そうした趣旨を私自身感じております。この事業者として、どのようなところが大臣の思いの中におありなのかなということもお聞きしていきたいと思います。 これまで、地方大学と、又は地方創生とあわせて計画を練っていこうというと、商店街の連合会さんとか、例えば商工会議所、商工会、旅館組合さんや観光協会さんという、既存の大きな団体の方にかかわっていただく産官学金労言というものが多かったと思います。こうした方たちはもちろんすごく重要なキープレーヤーなんですけれども、これから地方創生を更に進める上では、新しいプレーヤーにも事業者の中に入ってきていただくことが大事なのではないかと感じます。 例えば、ここで、ソーシャルベンチャーと言われる社会的事業への取組をされている方たちを巻き込んでいただければいいのではないかというのが私自身の御提言でございます。古民家の再生が得意なんだというソーシャルベンチャーさんが地域の活性化のきっかけをつくってくれたとか、又は、社会起業家になりたいという人たちをネットワーキングで支えるエキスパート、こうした方たちもいらっしゃるので、地方大学の価値を高める上で、事業者の中にソーシャルベンチャーも入れていくんだ、そういう思いを大臣はどのようにお考えになっていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
○梶山国務大臣 委員御指摘のように、地方にある、地域にある産業全てが対象だと思っております。第一次産業も、それを加工する、また販売をするということも踏まえてやっていくことも一つの考え、第二次産業も物づくり、第三次産業は観光を含めたサービス産業をどうしていくかという中で、そういう取組も可能であると思っております。 新たな交付金は、先ほど申しましたように、都道府県知事等のリーダーシップのもとに、産官学金、あとまた言労ということで、全ての人たちがやはりかかわっていくということが必要だと思いますけれども、地域の中核的産業の振興や専門人材育成などを行うすぐれた取組を重点的に支援をするというものであり、これにより、全国や世界じゅうから学生が集まるようなきらりと光る地方大学づくりを進めるものであります。 でも、きちっと型にはまっているというものではありませんで、委員がおっしゃるようなソーシャルベンチャーというのも、一つ考え方としてありなのかなという思いがいたします。地域の取組によっては、中核的産業の振興や専門人材の育成の取組などとあわせて、社会的課題の解決に資する取組を行うことも考えられるということであります。 なお、ソーシャルベンチャーの領域というのは、福祉や介護、教育、環境保全、地域おこしなど幅広く、必ずしも地域の中核的産業と関連しない場合もありますが、逆に、みんなを取りまとめて行うというようなこともあろうかと思いますし、その地域で知恵を出していただいて、大学や事業者を巻き込んでいろいろなすばらしい提案をしていただきたいと思っております。
○牧島委員 大臣、ありがとうございます。 みんなで知恵を出し合ってというのが地方創生の本当に重要な鍵だと思いますので、そのメッセージを多くの方に共有をしていきたいと思っております。 この法律案では、特定地域内の大学の定員を抑制するということが御提言されています。その中で、幾つか例外というものが出てきております。 東京都内の大学は、日本の大学でありますが、アジアの中での重要な大学でもあり、また世界の中の大学でもある。こうしたことを考えたときに、英国の教育専門誌で世界大学ランキングというものがあり、それを見せていただきました。 ちょっと御紹介いたしますと、一位はオックスフォード大学、これは昨年に引き続きであります。十位まではイギリス、アメリカ、スイスの大学が占めている。では、アジアで一番順位が高かった大学はどこかといえば、シンガポール国立大学、二十二位でありました。日本の大学では、東京大学が四十六位、京都大学が七十四位、ベスト百に入ることができたのはこの二つの大学だけであります。 アジアの大学ではどうかといえば、一位はシンガポール国立大学ですが、一位から七位は、シンガポール、中国、香港の大学が占めていて、八位に東京大学、十一位に京都大学ということで、ほかの調査も見ましたが、アジアでも日本の大学がナンバーワンをとるのはちょっと難しい情勢だというデータが出てくることが多い。 その上で、この法律案が施行されることになっても東京にある日本の大学の国際競争力が失われるようなことがあってはならないというふうに思っておりますが、この点、いかがでしょうか。
○末宗政府参考人 お答えいたします。 今回の法案では、特定地域内の大学等の学生の定員抑制を講じることとしておりますが、委員御指摘のとおり、東京が国際都市として発展していくことは大変重要なことだと思っております。したがいまして、この法案においても、東京の国際競争力を損なわないようにする観点から、例外事項について規定をしているところでございます。 具体的には、政令において例外事項の詳細を定める予定ではありますけれども、一つ目には、留学生や社会人の受入れ、二つ目には、スクラップ・アンド・ビルドによる時代に合った最先端の学部や学科の新設などを抑制の例外とすることとしております。また、高度な教育研究を行う大学院、これについては、そもそも抑制の対象外としているところでございます。
○牧島委員 ありがとうございます。 その上で、もう一点。 今、海外の日本大学、海外の大学の日本校又は東京校というものが存在しています。また、この分野は海外からの投資も今後期待されるところだと思いますが、こうした海外の大学の日本校が東京で日本の大学として参入される、そのことを阻止するものではないというふうに理解してよいのでしょうか。
○末宗政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘の、海外の大学が日本の学校教育法に基づく大学として日本に参入する場合という御指摘だと思いますが、これにつきまして、教育研究の国際競争力の向上に資する場合につきましては、政令において抑制の例外とすることを検討してまいりたいと考えております。
○牧島委員 政令での御検討を何とぞお願い申し上げます。 続きまして、地域再生法の一部を改正する法律案についてお尋ねいたします。 この法律案の柱の一つに、商店街の活性化というものが掲げられております。 幾つか全国的にも好事例が出てきていますが、その中でインパクトの強いものを挙げるとすれば、宮崎県日南市油津商店街かなというふうに思います。 シャッター街になってしまった商店街、これを何とかしなきゃいけない。四年間に二十店舗のテナントを呼び込むことができる人は誰かいませんかということで公募をかけた。その条件としては、この日南市に住むということ、そしてその仕事ができる人には月給で九十万円支払いますよということで、多くの方が応募をされ、公開のプレゼンテーションを経て、一人の、木藤亮太さんという方が採用された。そして、この方は、三年間で十八の店舗をオープンさせることに成功した。御本人の言葉をかりれば、猫すら歩いていなかった商店街というところが大変活発な活動がなされるようになり、はばたく商店街三十選にまで選ばれるようになりましたというお話であります。 御本人から伺ったところ、私はおもしろいなと思ったのは、この日南市、野球のカープのキャンプ地になっていることから、住民の方たちの御家庭に選手のサインボールというものがたくさん眠っていたそうなんです。この眠っていたお宝を買い取って、商店街の中のカープ館というところで掲示をすることにしましたというお話でありました。 こうした、何かわくわくするようなおもしろいことをあの商店街はやっているなというのを見せることで、住民の方たちの参加も更に促されていったのではないかなというふうに思っています。 こうした成功事例が紹介されると、それを横展開しましょうということになるのですが、いや、うちの商店街には商店街活性化請負人という人はいないとか、うちの地元にはスーパースターなんていないんだよという声もまた聞こえてくるわけであります。 私は、スーパースターがいるかいないかではないんだと思います。この商店街が成功したのも、四年間に二十店舗というKPIが設定されて、その将来の目標に向かって、逆算カレンダーでみんなでやらなければならないことを課題として抽出して、この商店街にはこういうお客様がいるよね、ここの空き店舗はどうやって開発していこうかといったような議論がなされたこと、アイデアを具体的に落とし込んだところが重要だったのではないかと思います。 この法律案を通じて、これから国が商店街の活性化を応援することになると思いますが、そこで重要となってくるポイントについてどのようにお考えか、教えてください。
○高橋政府参考人 お答えさせていただきます。 今般、商店街活性化に向けまして、この法案の中身の制度の検討を行います上では、今牧島先生がまさに御指摘がありましたように、宮崎県日南市の油津を見事に再生させました木藤さん始め、さまざまな商店街の方からいろいろなお話を伺ってまいりました。 なかなか共通点を一つ抽出するというのは難しいのでございますけれども、その中で、やはり活性化に成功しているなという商店街の方々、最大公約数的に見てみると、まず自治体、それから事業者など関係の方々、住民の方々、こういった方々が、商店街、自分たちの目指す方向性やビジョンというものはこういうものだということについてまずビジョンを共有していただいて、それを関係者が一丸となって取り組んでいくこと、これがやはり重要だなということを私どもは認識するに至ったわけでございます。 したがいまして、今般の制度の中では、商店街のことなんだからもうそれは商店街にお任せというようなことではなくて、自治体がまずリーダーシップをとっていただいて、今回計画をつくっていただくのですけれども、その計画をつくっていただくプロセスでは、関係事業者から意見をまずきっちり聞くということとともに、住民の方にも、例えば公聴会のような手続をしていただいて、この計画策定の中で、いわば地域の総意としてこういうふうに商店街を活性化したいんだ、こういう方向で計画をつくっていただきたい。これを、さまざまな支援措置をいろいろと講ずるまず発車点というふうに考えておりますので、まさに、今先生御指摘がありましたとおり、地域のアイデアを、こういうようないろいろな方々が参加するというプロセスを通じましてなるべく具体化していって、それに支援をしていく、こういうようなことを考えております。
○牧島委員 今お話がありましたとおり、支援をするにはその発車点としてビジョンの共有や計画をつくらなければならないということだろうと思います。 商店街は閉じるのではなくて地域に開かれることで、より多くの方が、この商店街の活性化が地元の経済の活性化につながるというような物語が共有できればいいのだというふうに思います。たった一人のリーダーが必要なのではなくて、みんなのかかわり合い、そうした事例も多く全国では今見られているところだと思いますので、皆さんと分かち合い、また、UターンとかIターンとかJターンとか、また、もともとそこの地元に住んでいる方とか、商店街出身者の方もそうでない方も、みんなでつくられるような成功事例をまたふやしていきたいなと、今の御説明を伺いながら思っているところでございます。 また、この法律案の目標の中に、二〇二〇年までに地域運営組織を五千団体にするというものが掲げられておりましたので、地域運営組織についてお尋ねしてまいりたいと思います。 私自身も、地方創生の担当大臣政務官を務めさせていただいて、地域運営に関する有識者会議にも出席をしておりました。多くの方からたくさんの御示唆をいただく有識者会議でありました。そこで印象的だったのは、観客になるのではなくて、みずからがかかわっていく、それを表現するフレーズとして、観客席からフィールドプレーヤーに、そして地域経営の一人にという言葉でありました。この地域経営の一人一人にどれだけの方がなれるかというのが、地域運営組織の大事なポイントなのかもしれません。 既に私たちのところでは自治会とか町内会という組織があって、ここで高齢者の方を見守りしたり、又はお買物の補助をしたりという事業も行われています。婦人会があったり、子供会があったり、老人会があったり、青年会があったり、それぞれの役割を担う地縁組織というものも存在しています。 しかし、地域運営組織となったときには、それぞれの地域住民の方がかかわる団体でありながら、経済活動というものを意識していくことになる。何か稼ぐ力を持たなければならないというところだと思います。既に、補助金に頼らないで、水道検針、お弁当の配達、雪かきとか草刈りの代行事業、また場所によっては温泉とか宿泊の施設の運営ですとか、太陽光の発電の運営ですとか、そうしたものを通じて収入を得る事業を行う地域運営組織というものが出てきています。 地域を見守りながら経済活動も行うというのは決して簡単なことではありませんが、お話を伺ったときには、そうしたことをやっていたおかげで、仮に市町村合併などが行われても私たちの地域コミュニティーは維持することができたんだよ、そんなお声もありました。 成功事例の特徴としては、それぞれの地域の将来のビジョンが共有されていることや、そこで暮らす人たちの生活ニーズというものがどこにあるのかというものが皆さんわかっていること、また、いろいろな地縁組織がコミュニケーションを図る場があって、なおかつ役割も分担されていることなどもあったように思います。 さらに、どうしてもこうした地域の組織は人生の大先輩方に頼りがちなんですけれども、ボランティア活動などを通じて、小学校、中学校、高校生もこの地域の活動にかかわるように促す、そんな仕掛けができているところ、さらに、十八歳から三十五歳といった若者を地域のリーダーとするんだといった意気込みを感じる場面もありました。 総務省さんの方でも、この地域運営組織の課題についてのヒアリングが行われております。そこで、課題は何ですかという質問に対して、財源不足という声も五二%ぐらいありましたけれども、それよりも多かったのが、人材不足とか、地域のリーダーをどうやって育てていけばいいのかという悩み、また、専門性のある人材が必要だという点では、税務とか労務とか会計に関することに詳しい人、又は事業計画とかマネジメントなどができる人が地域運営組織においては必要なんだというアンケート調査もありました。 まさに、こういう分野というのは株式会社とか民間の企業などが得意としているところでありますので、こうした新しい法人格の中で、民間の知恵又は民間の資金というものを取り入れた地域運営組織というものも今後ふえていくのではないかと思いますが、この法律案施行後の展開、ビジョンについて教えてください。
○青柳政府参考人 お答えいたします。 先生おっしゃるとおり、地域運営組織、全国でさまざまな活動がさまざまな形で行われておりまして、我々もしっかりとそれは支援をしていかなくちゃいけないということでございます。 今回、株式会社の設立を容易にするということで、税制の特例に関する措置は講じさせていただいておりますけれども、そもそもということでいいますと、やはり地方創生推進交付金などを通じました財政面での支援を行うとともに、やはり各地で行われて実施しております優良な取組事例、これを横展開していく。また、法人化を進めていく上で、なかなか法人化というのは難しいところもございますので、これは、詳細なガイドブックをつい最近作成をいたしております。 さらに、この地域運営組織というのは、都道府県、市町村、さらに集落単位ということで、非常に小さな単位での活動が行われることになりますので、我々としても、説明会等の単位として、全国一律ではなくて、やはり都道府県単位、ブロック単位と、きめ細かく説明会なども行わせていただきたい。さらに、地方創生カレッジでこの地域運営組織に関する講座も設けておりますけれども、こういったところも更に充実をさせていきたいと思ってございます。 いずれにいたしましても、非常に数多い対象ではございますけれども、できるだけ我々としては、さまざまなツールを使いながら、情報提供などを通じてしっかりと支援をしてまいりたいと思います。
○牧島委員 ありがとうございます。 今御提示いただいたガイドブック、まち・ひと・しごと本部、地方創生事務局の方で作成をされた「地域運営組織の法人化 進め方と事例」という冊子かと思います。私も拝見させていただきましたが、すごくわかりやすくつくっていただいたなというふうに思っています。特に、つまずきポイントというのが示されていて、それぞれの団体がかかわろうとするとこういうところでどうしてもつまずいてしまうんだなというところから、そのもう一歩先を行く一歩進むための糸口というものも示され、さらに、法人化手続の流れや法人格のメリットという柱も掲げていただいておりました。 その点、今回は株式会社についての特例ということでありますけれども、NPOとか、ほかの法人格でも地域運営組織を進めることもできますし、それぞれの地域に合った、そしてその住民の方たちの御判断による法人化になってくると思いますので、ぜひ、このわかりやすい冊子をより多くの方が手にとって進めていただければと思います。 また、紙媒体だけではなくて、今、地方創生カレッジのお話もありましたが、地方創生の情報の提供という点では、Eラーニングというプログラムも既にありますし、IT化もぜひ進めていただきたい分野だというふうに私自身は考えています。 先ほど大臣のお話にあったとおり、人的の支援、そして財的な支援、さらには情報化支援というのが地方創生の柱になっています。RESASの分野で、ずっと地方創生、情報支援してきましたけれども、官民データ推進基本計画というものを今度都道府県もつくることになり、市町村も努力義務でかかってきておりますので、こうしたデータを活用し、情報支援を受けながら計画を立てていくというようなEBPMが地方創生から進むことを心から期待申し上げたいというふうに思っています。 最後に、今回は、地方大学とそして地域再生法についての質問でありましたので、それに沿って御質問をさせていただいてまいりました。もちろん、地方にある大学、国際化という点だけではなくて、人生百年時代に沿った、学び直しという意味でも大きな役割を果たしていってもらいたいという期待を私たちもかけていくところだというふうに思います。 と同時に、今回、大学について御質問させていただきましたけれども、地方創生の担い手は、大学だけではなくて、例えば、職人さんとしてみずからの物づくりの力を生かして引っ張っていってくださっている牽引役の方たちもいらっしゃる、そうした方たちが、世界に誇るマイスターなどという形で、それぞれの地域で光っていっていただくということも地方創生の中で大事なのではないかなというふうに思っておりますので、これからも、梶山大臣には、全国各地で地方創生の成功事例が広がりますように心からお願いを申し上げて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、神田憲次君。
○神田(憲)委員 自由民主党の神田憲次でございます。 きょうは、質問の時間を賜りまして、ありがとうございます。大臣、ひとつどうぞよろしくお願い申し上げます。 早速ですが、質問に入らせていただきます。 現在、東京では、オリンピックを見据え、経済効果が二十兆円とも言われるこのオリンピックに向けての基盤整備、それから交通基盤、いろいろなところで、更に都市機能をアップさせるための諸施策が行われているところでございます。 二〇二七年に名古屋—品川間のリニア中央新幹線が開通いたしますと四十分で結ばれるということが、今、JR東海さんより発表されております。名古屋と東京がそれぞれ相互補完的に結びついて、より巨大な都市圏を形成するということになるのだと想像されます。 しかし、二十一世紀には国際都市間競争という時代にもう既に突入しているのだと思っております。どんなに都市機能がすぐれておりましても、国際都市間の競争の中で生き残っていける都市でなければならないと考えるものです。 二〇三〇年には東京でも人口減少が始まります。今言われる一極集中と申しますと、東京が悪であって、そして必ず地方と東京が対立軸のように言われる、そんな印象を与えられる表現がございます。しかしながら、もはや東京と地方という対立軸でもって語るべき時代ではなくて、具体的なビジョンを持ってこの東京と地方が共存していく都市をつくっていくという必要があるんだと思っております。 そのためには、三大都市圏と言われます東京、名古屋、大阪がそのモデルとなって、国際都市間競争の中でいかに生き残っていくかというのを示していくべきであると考えるわけです。 こうした状況の中で、今般の地方大学産業創生法案及び地方再生法改正法案は、東京一極集中の是正、そして地方創生を強力に推進する上で、大変意義あるものだと考えております。 これより質問に入らせていただきます。 まず、地方大学産業創生法案の方から質問させていただきます。 今年度、五カ年の地方創生の総合戦略の中間年に当たりますが、いまだ東京圏への一極集中に歯どめがかかっていない状況です。名古屋でも、大阪に次いで東京圏への転出超過が多い状況にあります。東京一極集中是正のために政府はどのような取組を進めていくのか、教えていただきたいと存じます。
○長坂大臣政務官 お答え申し上げます。 東京圏への人口移動は、二〇一二年以降四年連続で転入超過数が増加し、二〇一六年には若干減少したところでありますが、二〇一七年には再び増加に転じまして、約十二万人、十一万九千七百七十九人の転入超過となっております。東京一極集中の傾向が続いているものと承知をいたしております。 また、ただいま神田委員の御指摘のとおり、二〇一六年における東京圏への転入超過数の市町村別内訳を見ますと、大阪市が三千三百八十八人で一位、次いで名古屋市が三千二百六十五人で二位でありまして、累積割合は上位六十四市で五〇%に達するものと承知いたしております。 そのため、今後は地域における雇用の創出と東京一極集中の是正に一体的に取り組むこととし、今国会におきまして、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案と、企業の地方拠点強化に関する課税の特例等の拡充、地域再生に資するエリアマネジメント活動を促進するための安定的な財源確保等を講ずる地域再生法の改正法案の二法案を提出したところでございます。 地方が元気にならなければ日本が元気にならないとの考えのもと、各地方がみずからの魅力、価値を発信し、さまざまな世代の人々が生き生きと暮らせるような地方の姿を実現していくために、引き続き、意欲と熱意のある地方公共団体に対し、情報支援、人材支援、財政支援の地方創生版三本の矢により支援してまいりたいと考えております。
○神田(憲)委員 そういった人づくりという意味で、きらりと光る地方大学づくりのための新たな交付金について、地方大学が日本全国や世界じゅうから学生が集まるような大学へと実際に変わっていくためには、地域の産官学の自前の資源だけで対応するのではなくて、外部からトップレベルの人材を招聘する等、海外も含めて、地域の外のリソースも大胆に活用した、思い切った取組を支援することが必要と考えておりますが、大臣の見解をお願いしたいと存じます。
○梶山国務大臣 本交付金は、都道府県知事等のリーダーシップのもと、産官学連携により地域の中核的産業の振興や専門人材育成などを行うすぐれた取組を重点的に支援をし、日本全国や世界じゅうから学生が集まるような、きらりと光る地方大学づくりを進めるものであります。 このような取組において、委員が御指摘のとおり、地域の中のリソースのみでは、特定分野の、グローバルに競争力を持つ特色ある取組の実施が難しい場合もございます。いわゆる自前主義にとらわれることなく、国の内外の最先端の知見も取り入れることが重要であると考えております。 具体的な例としまして、山形県鶴岡市の慶応義塾大学先端生命科学研究所では、県や市の継続的な支援により、国の内外のトップレベルの研究者が集い、イノベーション創出に向けた研究が多角的に展開をされ、その中からスパイバー社などの世界トップレベルの新しいベンチャー企業が生まれ、日本全国や世界じゅうから優秀な若者が集まってくるなど、地元経済に大きな活力を生み出していると聞いております。 こうした事例も参考にしつつ、本交付金については、魅力ある大学組織改革につながる海外、国内のトップレベル人材の招聘を支援するとともに、地域の取組において地域以外の大学等の参画も可能とするなど、外部の知見の導入を促す仕組みとしているところであります。 こうした取組により、地域が一丸となって本気で改革に取り組むすぐれた事業を重点的に支援し、地域における若者の修学及び就業の促進に努めてまいりたいと考えております。
○神田(憲)委員 ありがとうございます。 近年の東京二十三区の学生数の動向について、御説明をお願いしたいと存じます。
○末宗政府参考人 近年の東京二十三区の学生数の動向について、お答えいたします。 今後、十八歳人口が大幅に減少すると見込まれております。具体的には、二〇一六年、約百二十万人が、二〇四〇年には約八十八万人に減少すると見込まれている中にありまして、一つ目には、大学の学部学生については、東京二十三区のみで四十六・三万人と、既に全国の学生数の一七・九%を占めております。二つ目には、二〇〇二年から二〇一七年の十五年間で東京二十三区の学部学生数は八万人増加という傾向になっておりまして、大学生の集中が進んでいると認識をいたしております。
○神田(憲)委員 ありがとうございます。 十八歳人口の減少というのが言われて久しいわけですが、東京二十三区に学生が集中すると、地方からの学生、若い人たちがますます吸い取られてしまうことをやはり懸念するわけです。 今回、地方大学の振興に加えて、二十三区内の大学の定員抑制を講じることとしたことに意義があると考えております。 改めて、特定地域の大学の学生の収容定員を抑制する必要性について、御見解をお願いしたいと存じます。
○長坂大臣政務官 お答え申し上げます。 二〇〇〇年から二〇一五年で、地方の若者が約五百三十二万人、約三割減少いたしました。また、東京圏への転入超過数は近年十万人を超える規模で推移し、そのほとんどが若者であります。地方創生の開始から三年が経過いたしますが、この流れにいまだ歯どめをかけられていない現実もございます。 今後、十八歳人口が大幅に減少、先ほども答弁いたしましたが、二〇一六年約百二十万人が二〇四〇年には約八十八万人に減少すると見込まれており、今後も条件の有利な東京二十三区の定員増が進み続けますと、東京一極集中がますます加速をし、東京の大学の収容力が拡大する一方で、地方大学の中には経営悪化による撤退等が生じ、地域間で高等教育の修学機会の格差が拡大しかねないと考えております。 このような状況を踏まえまして、先ほど政府参考人から答弁いたしましたとおり、東京二十三区のみで四十六・三万人と既に全国の学部学生数の一七・九%を占めていること、また、二〇〇二年から二〇一七年の間で東京二十三区の学部学生数は八万人増と増加傾向にあることから、東京二十三区の大学の学部の定員抑制を行うこととしております。 また、地方六団体からも、東京圏全体ではなく、学生数がふえ続けている東京二十三区において大学の学部の定員抑制をすべきとの御要望をいただいているところでございます。
○神田(憲)委員 ありがとうございます。 東京圏への一極集中の是正というのは大変長期スパンでの取組を要するものでありまして、定員抑制については時限措置とするべきではないのでしょうか。
○末宗政府参考人 お答えいたします。 今回、特定地域における大学の定員抑制措置を講じるものでございますけれども、これは大学の経営の自主性に大きくかかわるものでございますので、法案では、合理的な範囲内の規制とするという観点から、十年間の時限措置といたしております。 なお、法文の中に、十年後までの間に地域における若者の修学及び就業の状況等について検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするとしておりまして、その時点で抑制措置を延長するか否かについてはまた検討を行う必要があると考えております。
○神田(憲)委員 続いて、地域再生法改正法案について質問を続けたいと存じます。 平成二十七年に施行された改正地域再生法に基づきまして、企業の本社機能を東京二十三区から地方に移転する移転型事業、それから地方において拡充する拡充型事業を支援してきておるわけですが、これまでの実績と評価について、御説明願いたいと存じます。
○田川政府参考人 お答え申し上げます。 地域再生法に基づき道府県が認定を行いました事業者による特定業務施設の整備計画の件数でございますけれども、これは、二〇一八年一月末時点で、東京二十三区から地方への本社機能の移転を行う移転型事業は十九件、地方において本社機能を拡充する拡充型事業は百八十三件、合計二百二件となっております。また、この計画におきまして、合計九千九百八十九人の雇用創出が計画をされているところでございます。 また、地方拠点強化税制の適用件数につきましては、本年二月、今国会に提出をされました租税特別措置の適用実態調査の結果に関する報告書によりますと、平成二十七年度、二十八年度の二年間で、オフィスについての設備投資減税が二十四件、雇用促進税制が十二件となっているところでございます。 地方業務施設の地方への移転あるいは拡充につきましては、社内での意思決定及び計画認定の取得、さらには工事着工から実際の移転まで一定の時間を要することから、税制適用までにはタイムラグが生じ、適用実績としてあらわれるものが少ないということでございますけれども、今後、認定を受けました整備計画が計画どおり進むこと、さらに、今般の制度改正によりまして支援対象地域の追加などを行っておりまして、税制の適用実績が上がるものと見込んでおるところでございます。
○神田(憲)委員 これまでの支援対象外であった名古屋市ですが、東京二十三区からの移転については支援対象には加わったわけです。地方における拡充について、引き続き支援対象外である状況は変わりません。中部経済の活性化という意味においても、名古屋市における拡充に対する支援も重要ではないかと思うんですが、御見解を伺いたいと存じます。
○田川政府参考人 お答えいたします。 東京一極集中が依然として継続し、その是正が求められる中で、東京圏への人口の転出超過数の一位、二位を大阪市、名古屋市が占めるという状況、あるいは近畿圏や中部圏の中心部から東京圏への人口の転出超過が東京一極集中の要因の一つとなっているということでございます。加えまして、同地域から東京圏への転出超過数は、制度創設時よりも増加傾向となっているという状況がございます。 このような状況を踏まえまして、東京一極集中を是正するという観点から、今般の地方拠点強化税制の制度改正によりまして、本社等を二十三区から移転する移転事業について、中部圏中心部及び近畿圏中心部を支援対象に追加をしたところでございます。 一方で、中部圏中心部及び近畿圏中心部は、他の地域と比較いたしますと、産業や人口の集積度の観点から優位性があることに加えまして、全国知事会から支援対象に差を設けるべきとの意見があったことを踏まえまして、地方における本社等の拡充の対象を、拡充型については引き続き支援対象としているところでございます。 しかしながら、今般の制度改正を始めとして、東京一極集中に資する各種の施策を展開することによりまして、中部圏を始めとする各地域の地方創生にも取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
○神田(憲)委員 名古屋市においても、例えば栄エリア、栄という地域において、まちづくりの協議会が設置されまして、歩行者天国、通称広ブラというわけですが、この開催や、プロモーションなどの活動が行われております。 こうした活動は、地域のにぎわいを創出する大変いい活動だというふうに考えられますが、今般創設されます地域再生エリアマネジメント負担金制度は、こうした活動を促進するに当たってどのような意義があるとお考えですか。
○青柳政府参考人 お答えいたします。 名古屋市の栄南地区におきまして、地元の町内会や商店街組合などが地域活性化のための協議会、株式会社を設立して、御指摘のようなさまざまなエリアマネジメント活動を行っているものと承知をしておりまして、こうした活動は、地域の稼ぐ力を高めて地域再生の実現に寄与するものと考えております。 一方で、こうした活動を進めていく上で、民間による自主的な活動でございますので、利益を享受しているにもかかわらず活動に要する費用を負担しない、フリーライダーの発生が懸念されるところでございます。このために、今回、法改正におきまして、フリーライダーの発生を防ぎ、安定的な活動財源を確保するため、受益者である事業者の理解を得ながら、三分の二以上の同意を要件として、市町村が受益の限度において負担金を徴収してエリアマネジメント団体に交付する地域再生エリアマネジメント負担金制度を創設したところでございます。 この制度、名古屋市さんの方でもぜひ御活用いただきながら、官民が連携してエリアマネジメント団体の財源確保を図ることで、地域再生に資するエリアマネジメント活動を促進していければと考えております。
○神田(憲)委員 地域再生エリアマネジメント負担金制度なんですが、計画の策定や事業者の同意などというようなハードルがあると思われますが、この制度の活用を含めて、エリアマネジメント活動を促進するため、内閣府としてどのように取り組んでいくのか、お伺いしたいと存じます。
○青柳政府参考人 お答えいたします。 今回創設する制度におきましては、まず、エリアマネジメント団体が活動の内容、区域、目標などを記載した計画を作成して市町村の認定を受けるということを要件にしておりますし、また、計画の申請の際には、負担金を徴収することとなる事業者の三分の二以上の同意を得ることを要件とするといった、制度の活用に当たっての丁寧なプロセスを設けることとしております。 一方で、こうした手続による負担が足かせとなって、エリアマネジメント団体や市町村が制度の活用をためらうことがないように、制度の内容や必要となる手続については、わかりやすく周知していくことが必要であると考えております。 このエリアマネジメント団体による計画の申請、事業者の同意、市町村による条例の制定等の方法について、内閣府におきまして今後ガイドラインをしっかりと作成していきたいと思いますし、また、エリアマネジメント団体や市町村からの相談、協議にも丁寧に対応することで負担の軽減を図っていくこととしたいと思います。 また、地方創生カレッジを活用する、あるいはエリアマネジメント団体の全国組織などとも連携してセミナーを開催するといったようなことで、活動にかかわる人材の確保、育成にも取り組んでまいりたいと考えております。
○神田(憲)委員 ありがとうございます。 時間もあとわずかなんで、最後に、商店街の活性化促進事業について、質問の前に、ちょっと、地元で一定の成功をおさめている事例を紹介させていただきたいと思います。 名古屋駅とそれから名古屋城との中間に、これは徒歩圏内で行けると思いますが、四間道と呼ばれるところがありまして、これは十八世紀中ごろから発展した地域でございます。この地には、古い蔵であるとか、それから今ではもう余り見ることのできなくなった屋根神様というような、古くからの町並みがまだ残っております。この地域に円頓寺商店街振興組合というのがございまして、今お寺さんのお名前を申しましたが、この圓頓寺の門前町として、古くはこの町が発展してきているわけです。 この地の商店街の振興組合の理事長、女性の方で高木さんという理事長がおみえになるんですが、御多分に漏れず、この地もマンションの建設などによって周辺人口は増加しておるんですが、地元商店街にお買物に来る方々にアンケート、それから地域住民の方へのアンケートによると、やはり商店街を余り利用していないという結果が出ております。近隣の小学校はドーナツ化現象による統廃合が進んで、地域全体が少子でありますし、また高齢化も進んでおって、新たな客層の開拓が急務になった地であります。 それが、二〇一三年からパリ祭というものをこの商店街で実施しておりまして、なぜパリ祭かと申しますと、この高木理事長とともに活動を始めた中の中心メンバーの一人が、パリのパッサージュ・デ・パノラマの雰囲気に似ておることからパリ祭を開催し始めたということがきっかけでございます。二〇一六年には、このパッサージュ・デ・パノラマと姉妹提携を行いました。 この円頓寺商店街を、通称、那古野地区というふうに呼ぶわけですが、この空き家対策を行う組織にナゴノダナバンクというものがありまして、出店希望者をつなぎ合わせる取組を行っております。 そして、この商店街で有名な、名古屋は朝モーニングでも有名なわけですが、これは、政務官御答弁願いました長坂先生の地域が発祥の地だ、このように言われておるわけですが、この商店街に西アサヒという老舗の喫茶店がございまして、今や、この西アサヒのお店をリニューアルして、地域の人々だけではなくて、外国人旅行者の利用が急増して、また、お年寄りたちのコミュニケーションの場所になっておるところでございます。 この西アサヒという喫茶店が、戦後オープンした喫茶店でございまして、リニューアルオープンしてからは地域内外からの来訪者が急増する中で、この地をお城と名古屋駅を結ぶ物づくりの文化の道の中核商店街として、さらに地域の特産品の販売とか情報の発信、それから地域資源のショーケースの機能を果たしていただく、さらに、新たに商店街に呼び込む外国人の方々、町に来る人々に対するサポート機能、コンシェルジュの機能を付与するといったようなことも今後検討され、これから名古屋市とともに実行に移す。大変テレビでも取り上げられておりますこの円頓寺商店街、こういったものが選挙区のそばにあるわけです。 ここで質問なんですが、この商店街活性化というものが地方創生にとっては切迫した課題であると思っております。その活性化のあり方というのは地域によって異なるものだということも十分理解しておるのですが、地域の特性を生かした活性化の必要性というものを、やはり、シャッター通りをなくすためには必要だと考えておりますが、この見解をお願いしたいと思います。
○梶山国務大臣 神田委員御指摘のとおり、商店街を取り巻く環境の変化、そして競争が厳しくなっている中で、その活性化を図っていくためには、地域の特色を生かした商店街づくりが重要であると考えております。 今委員御指摘の名古屋の円頓寺商店街、しっかりとした、高木理事長のもとに取組をされているということでありますが、先ほど牧島委員が指摘をされた油津の商店街も、昔からの喫茶店を中心に、そこをたまり場として、いろいろな人が集まって構想を練っていったというお話も聞かせていただきました。やはり、そういう、地域ならではの特色を生かした、商店街の活力をもう一回取り戻すための取組が必要であると思いますし、そこは、物を売るところだけではなくて、子供さんを預かるところ、また事業をするところ、またいろんな形で集約されても、それぞれの地域の特色で、いいのではないかと思っております。 今回の措置は、地域の実情に応じて商店街の目指すべき方針を定めて、それに地域が一丸となって取り組むことを後押しするものでありまして、このような地域の特色を生かした商店街づくりを全国各地で後押ししてまいりたいと思いますし、続々と手を挙げていただきたいと考えているところであります。
○神田(憲)委員 本当に、この地域の商店街活性化というのは、もう全国的に問題となっておる。やはり、にぎわいのある商店街づくりというのが、昔の向こう三軒両隣という人間関係を取り戻す意味でも重要であると考えておりますので、なお一層の取組をお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次回は、明二十日火曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時四十一分散会