財務金融委員会 第9号
- 発言数
- 185 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2018/03/23
会議録
○小里委員長 これより会議を開きます。 財政及び金融に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行副総裁若田部昌澄君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として法務省大臣官房審議官加藤俊治君、財務省大臣官房長矢野康治君、理財局長太田充君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小里委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○小里委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。江田憲司君。
○江田(憲)委員 おはようございます。きょうは、わざわざ時間をおとりいただきまして本当にありがとうございます。 大臣にまずお聞きをしたいんですけれども、最近、公文書の改ざん問題が起こって、よく二十年前の大蔵省の過剰接待スキャンダルと申し上げますか、あの不祥事との比較というか、そういうものが取り上げられるようになりましたね。今回の公文書の改ざん問題というのは、まさに民主主義の根幹を揺るがすような、もっと言えば、法律による行政の原理を支えるのが文書主義、その文書そのものの信用性が全くなくなるというような、まさに法治国家の根幹をも揺るがす大変ゆゆしき深刻な事態だというふうに私も思っております。 二十年前の接待スキャンダルというのは、あのときたしか逮捕、起訴された方が六名でしたか、OBも含めて。うちキャリア官僚と言われる方が証券局の課長補佐一人、日銀の課長が一人逮捕されたという事件でした。それ以外に百人以上の当時大蔵省の役人が処分をされたという、まさに組織ぐるみの問題だったわけですけれども。 まず、大臣の御見解をお聞きしたいんですけれども、この二十年前の過剰接待スキャンダルと今回の事態、どちらが深刻だと認識をされているでしょうか。
○麻生国務大臣 問題の本質が少々あのときとは今回とは違っているように思いますが、いずれにしても、今回の場合は、今江田先生が言われましたように、やはり、決裁をされた文書というものが後から書きかえられたという事態というのはこれはゆゆしき話なのであって、極めて遺憾な話なので、私どもとしてたびたびおわびを申し上げてきたところでもあります。 いずれにしても、この問題は非常に大きな問題だと思いますので、ちょっと比較というのは、条件が大分違っていると思いますので単純に比較はできないと思いますが、公文書というものを書きかえたということに関しましては、極めて大きな問題だと思っております。
○江田(憲)委員 物事の本質がそれぞれ異なるというのは大臣おっしゃるとおりでありますが、あのときは大臣はどちらにいらっしゃったんですかね。たしか、三塚大蔵大臣が辞任をされ、小村事務次官が辞職をされました。これは責任をとって辞職をされたわけです。 そういう意味で、これも大臣、何度も聞かれて恐縮ですけれども、ちょっと改めて麻生大臣のお考えをお聞きしたいんですけれども、いろいろ責任のとり方はあると思います、私も。改ざんが正式にわかって、あれはたしか十二日ですかね、発表した日に大臣としてもすぱっと責任をとってやめるというやり方もあったでしょうし、やはりまずは調査をしっかりして、真相を解明して、結果が出てからやめるという選択肢もあるでしょうし。 もっと言えば、捜査が今進んでいるわけで、大阪地検で。そういう中で、もしかしたら、あの接待スキャンダルのように、具体的に逮捕者が出てしまうかもしれない。そういった状況を見きわめた上で、事態収拾をした上でやめるということもあると思いますよ。 政治家の出処進退というのは、大体そういういろいろな状況を見て、まさに政治家の識見というか見識というのが問われると思うんですけれども、今回の場合は麻生大臣はどういうお考えで今そちらに座っておられるのか、ちょっと見解をお聞きしたいんですけれども。
○麻生国務大臣 この点もたびたびお答えを申し上げてきたと記憶しますけれども、少なくとも、私どもとしては今捜査の途中でもありますので、まずは全容解明をきちんとやること。そして、私どもとしては、この原因、経緯等々をきちんと把握した上で、こういったようなことが二度と起きないようなシステムというのを考えないといかぬのだと思っておりますので、私どもは、そういったものをきちんと対応をさせていただくというのでもって職責を果たしていかなならぬ、そう思っておりまして、今のこの段階で辞退するとか辞任するとかいうことを考えているわけではありません。
○江田(憲)委員 それでは、全容解明が図られ、それに基づき財務省という組織の立て直し策というものができた暁には、麻生大臣も辞任をされる、こういう理解でよろしいですか。
○麻生国務大臣 今のこの段階で仮定の質問に対してはお答えをいたしかねます。
○江田(憲)委員 そうおっしゃらざるを得ないのかもしれませんが、老婆心ながら、やはり、今の状況で大臣としての、政治家としてのこれからの行動というか立ち居振る舞いが、まさに国民との関係でどう判断をされるのかという非常にシビアな局面だと思いますけれども、とりあえず真相究明に全力を挙げるということでございますから、私はそういう身の処し方もあるかなとは思います。 そこで、今、麻生大臣の指示に基づいて省内調査を進めているということでございますけれども、今現在の進捗状況というのはどういうふうになっていますか。
○矢野政府参考人 お答えを申し上げます。 決裁を一たび経た行政文書につきまして、後から書きかえを行い、それを国会に提出したということはまことに遺憾でございまして、深くおわびを申し上げます。財務省における調査につきましてですけれども、大臣官房を中心にいたしまして、省全体で取り組んでいくようにということで、大臣から厳しく指示をいただいておりまして、官房長である私が中心となって取り組んでおります。 既に着手しております調査によりまして、現時点でも、書きかえにつきましては、当時の理財局の職員によって行われたものであるという判断にはたどり着いております。一方、個別具体的に、どの職員が、どの程度、一体何のために関与したのかといったことにつきましては、更にしっかりと調査をし尽くす必要があると考えておりまして、また、捜査当局による捜査への影響にも留意が必要でありますことから、現時点でどうなっているということは申し上げられませんが、できるだけ速やかに全貌を解明して御報告させていただきたいと思っております。
○江田(憲)委員 調査の対象は決めないとなかなか進まないでしょうけれども、調査の対象はどうなっているんですか。理財局本省と近畿財務局のいわゆる二月から四月まで書きかえたと言われているその時期の職員を対象にしているのか、それ以外の職員も含めて調査をされているのか。
○矢野政府参考人 お答えを申し上げます。 先ほども申し上げましたように、全省挙げてという意味でございますけれども、対象につきましては、基本は、委員が御指摘の昨年二月から四月にかけて書きかえが行われたときの本省及び理財局の担当部署に在籍した者を中心といたしますけれども、もし聞き取りであるとかあるいは書類の調査によってほかに波及するようなことがあれば、そこも含めて全省挙げてということでございます。
○江田(憲)委員 それでは、佐川さんの聴取というのは進んでいますか。今まで何回聴取されましたか。
○矢野政府参考人 お答えをいたします。 どの職員からどのような形で聞き取りあるいは調査を行ったのかということにつきましては、これがまさに調査の中身になってまいりますし、あるいは捜査にも影響してきますので、基本的にお答えは差し控えたいと存じますけれども、佐川前長官に関してあえて申し上げますと、三月九日に退職に至る過程におきまして事務方から話を聞いておりまして、本人がその日の記者会見、三十分にわたりまして話をいたしましたように、決裁文書の国会提出時の担当局長であったという意味で責任者であるということと、具体的なことは捜査を受けている身でありますので差し控えたいというお話でありました。 いずれにいたしましても、三月九日に佐川前長官が退職する際に、大臣の方から、今後の捜査、調査にも真摯に協力すべしということを申し伝えられておりまして、佐川前長官もこれを了解しておりますので、今後とも必要な対応を続けてまいります。
○江田(憲)委員 それでは、九日の日に、たしか事務次官ですか、事務次官が佐川さんに事情聴取した以降は一切接触していないということですね。
○矢野政府参考人 お答えいたします。 調査を綿密に全省挙げてやっておるところでございまして、誰に何を聞いたかということは、今の時点ではお答えを差し控えさせていただきたいと思います。しっかりやっております。
○江田(憲)委員 なぜ、九日の時点はそうやって答弁されるのに、それに続くことで口を閉ざされるかよくわからないんですが。
○矢野政府参考人 先ほど九日の退職に至ります経過におきましてと申しましたように、九日に退職をするに当たりましては処分をいたしました。処分をいたします過程において話を聞いたというプロセスがあるからでございます。
○江田(憲)委員 そこで刑事訴追のおそれがあるから差し控えたいとおっしゃられたということですから、まあ、接触していないんでしょうね。接触しても同じ繰り返しでしょうからね、御答弁によれば。だから、接触されていないというふうに理解はしますけれども。 そこで、一時、麻生大臣が、あれはたしか十九日の参議院の集中審議の場で、中間報告はやらないのかという問いに対して、大臣はしっかり対応したいという答弁をされているにもかかわらず、昨日は何か官房長は中間報告はしないという答弁をされたということなんですが、これは一体どうなっているんでしょうか。
○矢野政府参考人 お答えをいたします。 大臣は再三にわたりまして調査をしっかりと徹底してさせるということをおっしゃっておられるわけですけれども、私がきのう答弁で申し上げましたことは、結論が出るまでに長い時間がかかって、ずっとその間ふたがされているということであってはおかしいんではないかという御質問がございましたので、中間報告をすべきじゃないかという御質問がございましたので、それに対してお答えしたものですけれども。 職員への処分につながる調査をしっかりとやっていきたいと思ってはおりますけれども、途中で報告をするという形をとりますと、その調査を進めていった過程において、それとはまた相異なる情報が出てきたりしますと、それを整合というか突合して、真偽を追求する必要がございます。それが調わないうちに中間報告をするということは、極めて世の中に対して失礼でございますし、無責任な中間報告ということになりかねませんので、きちんと全貌をつかんで責任のある報告をいたしたいというふうに申し上げたところでございます。
○江田(憲)委員 いや、そんなことを言っていたら国民は納得しませんよ。 昨年の文科省の天下りあっせん、国家公務員法違反事案の調査を思い出してくださいよね。あのときも相当、今かそれ以上にいろいろな問題が噴出をして、あの場合は文科大臣の指示で省内調査をしたでしょう。私の理解では、たしか二月の二十日過ぎにまず中間報告を出して、そして三月の三十日でしたかね、最終報告を出したんですよ。もっと言えば、内閣人事局、内閣全体の調査は六月に出していますよね。中間報告はあくまでも中間なんですよね。 そうやって整合性ばかりを重視して、タイムリーにやはりしっかり国民に、やはり国民が理解をして、ちゃんと調査をしているんだ、そういった国民の理解が進まないと、もっとこれは財務省に対する風当たりは強くなると思いますよ。 私は、中間報告で発表したことと最終報告で発表したこととのそごが多少あってもやむを得ないと思います。だって、中間報告はあくまでも中間なんですよ。中間なんですよ。それを、どういう意図か知りませんけれども、少しでもそごがあっちゃいかぬ、だから中間報告はしないんだ。では、いつやるんですか。今までの答弁だったら、捜査が終結するまでやらないといったら、いつやるんですか。そんなことでもつわけないでしょう。 私は、麻生大臣はそういうことも考えられた上で中間報告もしっかりやるんだというふうに答弁されたと理解していたんですが、それを官房長がひっくり返しているという図式なんですよ。どうですか。
○矢野政府参考人 お答えをいたします。 調査を長引かせようとかいうようなことを全く考えておりません。今までも理財局長も再三答弁しておりますように、この時点において何がしかを包み隠そうとかあるいはおくらせようとかいった思いはみじんもございません。できるだけ早く結果を出して報告しなければいけないと、むしろ焦っております。 ただ、十二日にこういうものが、決裁文書としてはここからここまでが、十四件ですけれども、不届きな見直しが行われたということをざんげして報告させていただきましたけれども、それでもなお、物すごい勢いでやったものですから、一枚抜けていましたというようなことが後から二回あって、厳しく御叱責をいただきました。 我々、正確にやらなきゃいけないということと速くやらなきゃいけないということと二律背反ありますけれども、速く正確にやらなきゃいけないと思っております。 それをしっかりやりますけれども、先ほどもちょっと申しましたように、途中から違う情報が出てきたときということが、非常に無責任なことになりますし、また、調査を進めていくということがその後の調査に影響を及ぼすということもございますので、更に言えば、捜査当局の捜査があるということも念頭に置かざるを得ません。そういった事情があることはぜひ御理解いただきたいと思います。
○江田(憲)委員 では、一点お聞きしますが、捜査が終結する前も、御省の調査が終結したら発表するということでよろしいですか。それとも、捜査が終結した後じゃないと発表できないとおっしゃっているのか。意味がわからないんですよ。はっきりさせてください。
○矢野政府参考人 お答えをいたします。 捜査が終結する前に調査の結果を出すということが絶対にあり得ないかというと、そうではございません。 ただ、過去の捜査が入ったような不祥事と言われるものが各省いろいろ前例がございますけれども、御案内のとおり、捜査が終わってから調査の結果を出さざるを得ないという実績といいますか経験値があることも、これはもう揺るぎない事実でございます。 私どもも、自分たちにいわゆる反面調査権限といったものがございませんので、そういった現実も考えながら可能な限りの調査をやっていきたいと思っております。
○江田(憲)委員 きょう法務省に来ていただいているんですが、では、捜査というのはいつ終わるんですか。
○加藤政府参考人 お答えを申し上げます。 現に捜査中の事件につき、その進行の状況でありますとか、いつ終結するでありますとか、そういったことについてはお答えを差し控えさせていただきます。
○江田(憲)委員 そういう答えでしょう。だから、いつになるかわからぬということです。そんなことで国民が納得すると思っているんですか。 一方で、きのうもばらばらばらばら大阪地検から、リークでしょうけれども、情報が出てきているじゃないですか。全紙報道しているじゃないですか。理財局本省の職員を大阪地検が聴取していると。そうすると、これは本省の指示だった、仕事としてやった、国会対応としてやったなんて具体的な陳述みたいなものがもう出てきているわけですよ。これも私は問題だと思いますよ、法務省。法務省がリークしているんでしょう。当たり前じゃないですか。そういう中でこういう深刻な事案が進んでいるというやはり認識が足りないんですよ、皆さんには。 役人的な律儀さ、整合性なんかよりも、今一番大事なことは、とにかく、一生懸命やっているんなら、一生懸命やっているというのを中間報告で出すのは当たり前でしょう。文科省はそれをやったんだから。文科省だって同じ事情でしたよ。文科省だって、それはあなたが言うように言うんだったら、いや、後の最終報告とそごができちゃいかぬから、ちゃんとしっかりやりますから中間報告はしませんという選択もあったけれども、二月二十日過ぎには中間報告をやり、一月後には最終報告を出しているんですから。そういうことで、財務省、せっかく一生懸命やっているんだったら、やはり国民を見て仕事をやってほしいんですよ。 大臣、大臣は、私の理解は、十九日の参議院の集中審議では、中間報告は出すというようなことを答弁をされたと私だけじゃなくて国民は理解したと思いますよ。それを官房長がひっくり返した。 ぜひ麻生大臣、さっきおっしゃいましたよね。大臣の責任の果たし方として、しっかり全容解明を早期にやっていくことが大事なんだとおっしゃるんならば、文科省天下りの調査がそうであったように、やはり中間報告というものを出していただくよう、指導力を発揮していただけませんでしょうか。
○麻生国務大臣 今、江田先生のお話で、先ほどから私の答弁を読み返しておりますけれども、中間報告をするということを申し上げていることではありません。 この中で申し上げておりますのは、しっかりと出していただきたいというふうに思いますがという御質問が矢倉先生からあったのに対して、私どもの方としては、官房を主としてきちんとした対応をさせていただきたいと思っておりますと答弁していると思いますので、中間報告を出すというようなことは申し上げているわけではないということだけははっきり申し上げておきたいと存じます。 その上で、今おっしゃいましたように、私どもとしては、きちんとしたものができ上がるということは大事なんだと思っておりますが、今捜査を受けておるという立場にありますので、そういった状況の中において調査をということにした場合に、出したものと捜査の結論とまた違ったりしても非常なことになりますので、私どもとしては、慎重にやらなければならぬ、かつ急いでやらねばならぬというのを、今、先ほど官房長の方から説明を申し上げたとおりなんであって、私どもとしては、対応というものを急いで出す、きちんと出すというその両方に取り組んでいかねばならぬところだと思っております。
○江田(憲)委員 中間報告を出すべきじゃないかと問われて、しっかり対応すると答えたら、中間報告をやるということじゃないんですか、日本語として。では、どういう意味なんですか。中間報告を出してくれと質問されて、しっかり対応すると大臣が言ったら、やるということじゃないですか。違いますか、日本語的に。
○麻生国務大臣 しっかり対応するということは、直ちに中間報告ということを意味するわけではない、そう思っております。
○江田(憲)委員 そんなことを言うから国民の理解が得られないんですよ。そんな大臣ならやめてくださいよ、本当に。しっかり大臣がリーダーシップをとらなきゃだめでしょう、政治の側が。 役人はこういうことを言うのは、私も役人出身ですから理解できないこともないんですよ。そこをしっかりと、当時は松野文科大臣でしたかね、リーダーシップをとってしっかり中間報告を出して、たしか最終報告と中間報告の、それは全部一致していなかったと思いますよ。そごもあるんです、それは、調査は人間がやることですし。 しかし、今みたいな、状況が刻々動いて毎日新しい事実が出てくる、大阪地検からも新しい事実が出てくるときに、国民は一体何だろうというときに、やはり内閣として、政治として、ある程度のことを、固まったらまず、中間ですから、中間で出して、そしてまだ精査して、捜査の状況を見ながら最終報告を出すというのならわかりますけれども。とにかく、こういった対応じゃ、もう半年先、一年先になるんじゃないですか。麻生大臣、ずっとそれで大臣をやられるんでしょうね、さっきの話では。 そういうことが本当に国民的に見て許されるかどうかは、国民が審判することですから。ここまで言って、私は、きょうは大臣がしっかりそれで中間報告させるとおっしゃってくれると思っていましたけれども。こういうのを国民が見てどう判断するかということだというふうに思います。 さて、三月九日の夜に突然、佐川国税庁長官が辞任の会見をされたわけですが、これは確認しますけれども、この時点では、財務省も麻生大臣も改ざんされた事実というものを知らなかったという理解でいいですか。
○矢野政府参考人 お答えをいたします。 三月二日に新聞報道でそのような報道がありましてから、至急内部の調査に着手いたしましたので、本当にそのようなことがあるのかどうかということを我々はみずからに問いかける、疑いの目を持っている状態ではございましたけれども、そういうことがあるという確証を得るには至っておりませんでした。
○江田(憲)委員 そういう中で、佐川さんは自発的にやめたいということを、事務次官か官房長かは知りませんけれども、申し出てきたということですか。
○矢野政府参考人 お答えをいたします。 委員御指摘のとおり、佐川前長官につきましては、三月九日の朝に、本人から三つの事柄を申し述べて、辞職をしたいという申し出があり、それを大臣にも伝えさせていただいて、内閣における手続をいたしまして、その日のうちに退職したということでございます。
○江田(憲)委員 それでは、佐川氏自身も、佐川さんはそうは言わなくても、しかし皆さんの言い方じゃ佐川さんも知っていたというふうに答弁をされておるから、まあ知っていたんですね。だから、知っていた上に、こういう局面で自発的に判断されて辞職願を出した、こういうことなんですかね。ちょっと腑に落ちないんですよね。 私も、もうどなたかが指摘されているように、官邸に国土交通省が改ざん前の文書の写しを持っていったのがたしか五日でしたね。総理大臣と官房長官に杉田副長官から報告したのが六日で、こういう状況の中で何で財務大臣と財務省事務当局だけがそういうことを知らなかったのかという不自然さを何度も質問されてきたと思いますけれども。八日の日には、引き続き改ざん後の文書を平気な顔をして出してきている、国会に。これがまた批判をされているという翌日の九日に佐川さんが辞任をされたということなんです。 本当に、普通であれば、改ざんのこういったような事実関係というのがここまで目まぐるしく動いている最中に、本人が仮に辞表願を出したからといって、改ざんに限らず、この問題についていろいろ聞かないかぬ本人を、即座に辞表を受理してやめさせる。しかも、処分をして、今後何かあれば追加的処分があるよといってやめさせるというのは、恐らく唯一の例だと思いますね。 普通ならば、当然こういう方は、一応それは、意向はわかった、しかしとりあえず辞表は預かるよ、今後の推移によってはもっと処分をせないかぬ事態の展開もあるかもしれないからというのが、普通の人事権者の対応なんですよね。それをこういう形でばさっと受理しちゃったということは、極めて私は不自然だと思いますけれども。 その関係で、産経新聞が非常に興味深いことを書いているんですね。産経新聞といえば、安倍政権と一番近い新聞だという世間の評価があるわけですけれども、そこの三月十三日の、これは政治部長の石橋さんという人のコラムが一面に載っていますね。ここに極めて興味深いことが書いてある。なかなか財務省が改ざんを認めないという中で、こう書いてあるんですね、業を煮やした官邸筋が法務省を通じて検察当局に押収資料の写しを提出させた、すると検察当局はもともと入手していたので、万事休す、財務省は白旗を上げ、文書書きかえを認めたというふうに書いてあるんです。 ここには看過できない幾つかの問題点があるんですけれども、まず事実関係を確認したいんですけれども、まず法務省。業を煮やした官邸筋が法務省を通じて検察当局に押収資料の写しを提出させたというのは、法務省、事実でしょうか。
○加藤政府参考人 お答えを申し上げます。 御指摘の報道については承知をしておりますが、お尋ねは個別事件における捜査の具体的内容にかかわる事柄であり、そのお答えは差し控えます。 なお、検察当局においては、財務省の行う調査に対しては、その要請等に応じて、捜査に支障のない範囲内で適切に対処しているものと承知をしております。
○江田(憲)委員 そんなことを言ったら、否定も肯定もしないということだからね。これはしかし大変な問題ですよ、事実なら。検察というのは、ある意味で凖司法機能を有する組織、かつ独立性を持つ組織ですよ。その検察が法務省を通じて官邸から言われて出したということになれば、これ自体がまた、民主主義国家というか、根底を揺るがす大問題ですよ。そんなことを肯定も否定もしないという態度でいいんですか。
○加藤政府参考人 お答えを申し上げます。 繰り返しとなりますが、お尋ねは、検察当局におけます具体的事件に関する捜査に関するものでございますので、そのお答えは差し控えざるを得ません。 ただ、あくまで一般論として申し上げれば、官邸から御指摘のような指示がなされることはあり得ないものと承知をしております。
○江田(憲)委員 ということは、産経新聞がうそをついておると。今の答弁はそういうことですよね。 それでは財務省。こう書かれているんですが、それまでは改ざんを一切認めてこなかった財務省当局が、これで検察から写しが来たことで万事休す、白旗を上げ、文書書きかえを認めたと書いてある。これは事実ですかね。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。 私どもは、三月二日の報道、そして本委員会も含めて、その日、厳しい国会の御論議をいただいて、国政調査権を背景として調べろと。我々は、捜査に全面的に協力するのが最優先と申し上げておりましたが、国政調査権を背景として国会からの厳しい御指摘を受けてということで調査を始めました。 その過程において、私どもなりにできるだけのことをやった上でないと捜査機関には御協力がいただけないというふうに考えて、できるだけのことをやったと我々なりに認識をして、九日の日に地検にお願いをいたしました。その上で、御協力がいただけましたので、その日に大阪地検の方に向かって必要なものをコピーをさせていただいて、帰ってきたのが、日付変更線を越えて十日に本省、財務省に来たということでございまして、私たちが財務省の方から知り得ることは、それが全てでございます。
○江田(憲)委員 佐川さんが辞任会見をした、たしか九日の夜の八時過ぎでしたっけ。じゃあ、財務省が検察からその改ざん前の文書を入手したのが何時ですか、九日の。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。 今委員がおっしゃられるのは、要すれば、大阪地検に行ってコピーをとり始めた時間とかとり終わった時間ということかなと思いますが、少なくともコピーをとっているときは必死にコピーをとっているという作業をしているだけでございますので、持って帰ってこられたのが日付変更線を超えて十日になってから、それから本省において我々が思っていたものといただけたものとを確認をしてという作業をしたので、我々として作業上も含めて認識できているのは十日になってからということになります。
○江田(憲)委員 わかりました。そうすると、佐川さんがやめた時点では、財務本省としてもそういう改ざん前の文書があるということを正式には認識していなかった、こういうことですね。だから佐川さんの自発的な辞職とは関係ないということですか。本当にこれは腑に落ちないんですよね。 一方で、官邸主導で佐川氏をやめさせたという一部報道もあるぐらいで、私がここにこだわるのは、産経新聞の政治部長がゆめゆめこんなコラムで一面でうそは書かないと思うんですよ、さすがに。政治部長名で書いていますからね。これを読むと非常にわかりやすいんですよ。 要は、官邸は五日、六日にもうわかっていた、これは佐川さんをやめさせなきゃ大変なことになる、しかし幾ら財務省に言ったって改ざんの事実を認めない、だから法務省を通じて早く入手しろといって、入手させたということで、やめさせた。やめさせた後、何か口裏を合わせたように、佐川さんは民間人だから喚問はできないんだといって、自民党の国対委員長なんかが言い出して、大合唱でしたよ。そんなことはないのにね。 だから、私は、官邸が、これは大変なことになる、佐川さんを早くやめさせないと。この改ざんの事実が発覚すれば、またこれで佐川、佐川となってきて、佐川さん、佐川さんと国会でもいろいろなってきて大変だ、早く、証人喚問を逃れるためには、やめさせないかぬといって僕はやめさせたんじゃないか。この産経新聞の記事を読んで、やはりそうなのかという思いを持ちましたけれどもね。そこが結構この問題の本質を今後考えるに当たって重要なポイントだと私は思っていますから、これ以上申し上げませんけれども、佐川さんの証人喚問もありますから、聞いてみてもいいのかもしれません。 さて、そういう意味で、この本質に迫るためにちょっと基礎的なことを聞きたいんですけれども、国会から資料要求が来ますね、財務省に。あと総理答弁、大臣答弁、あと局長答弁、質問取りに行って作成しますよね。総理答弁、大臣答弁、局長、事務方答弁、それぞれにおいて、国会議員から発せられた通告、質問事項をどう省内で処理をして、決裁して、それで答弁資料にして答弁するのか、その流れをちょっとそれぞれについて御説明いただけませんか。
○矢野政府参考人 お答えをいたします。 財務省におきましては、総理の答弁につきましては、担当部局がまず作成をいたしまして、必要に応じまして大臣官房の文書課において確認をした上で最終的に官邸の総理秘書官が確認を行い、また大臣を含む政務三役の答弁につきましては、担当部局が作成した上で大臣官房文書課と当該秘書官が確認を行い、それから政府参考人の答弁につきましては、担当部局が責任を持って作成するといった分担になっております。決裁という形はとっておりません。
○江田(憲)委員 これはよくあることですけれども、国会議員が質問通告するときに、これは大臣にも聞くかもしれないよと、わざわざこれは局長答弁でいいよという方が少ないわけで、だから、役人としては、やはり、ディフェンシブに何をつくるかといったら、一応これは総理答弁にもしよう、大臣答弁にしようといって答弁資料をつくるわけですよ。 ですから、そういう意味で、去年、佐川さんが、政治家の関与は一切ございませんとか、記録は全て廃棄しましたとか、そういう答弁も当然今おっしゃった省内手続によって総理大臣や大臣にも届けられるというか、届けられるということは了承しているということですけれども、具体的には、現実の委員会の場で、総理の面前、大臣の面前で佐川さんが答弁するわけですから、それは当然、そこで違和感を持つような答弁をさせないためにも、当然認識した上で、総理も大臣も認識した上でああいう答弁がされたという理解でいいですよね。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。 今委員がおっしゃられましたように、基本的に想定問答、我々、想定問答と言っておりますが、それについては、今ほど官房長が御説明をしたような手続をとってということはそのとおりでございます。 ただ、委員も御案内のとおり、昨年の今の時期、要するに森友問題が盛んに議論されておった時期は、基本的に、特に、本委員会も厳しいですけれども、予算委員会になると、やはり総理が入っていらっしゃってテレビも入っているという状況になれば、当然ですけれども、追及される方の野党の先生方もより厳しい状態で質疑があるという状況でございます。 必ずしもいただいた問いのとおりというような形ではなくて、その場のやりとりということにどうしてもなりますので、それは、基本的に想定問答というものを頭に入れた上で、その場で局長がその問いに応じて頭に入れたもので答弁を申し上げるということになりますので、そういう意味で、前佐川局長もそういう対応をしておったと思います。 そういう中で、今委員が例えとしておっしゃられた答弁については、基本形は、例えば、政治家の関与はなかったというお話は、政治家からの不当な働きかけというものはありませんでした、ただ、政治家を含めて一般的にいろいろな問合せはありますというのが基本的な答弁の基本形だったと思います。 ただ、あったのかなかったのかといったような形の追及を受ける、御質問を受けるという中で、言葉のやりとりの中で、あるいは、今申し上げたような答弁をしていると、報道とすればやや短く縮まってということもあったのではないかというふうに思っておりまして、そういう意味で、その一つ一つの細かいところまで、一つの答弁のその言葉そのものまで、それが全て総理なりあるいは大臣なりの完全な了解、基本形は了解なんですが、その中での最後のやりとりは局長が責任を持ってやらざるを得ない、あるいはその場のそういう状況になっていたというのは事実だというふうに思っております。
○江田(憲)委員 ただ、これは枢要な、一番のコアのところですから。政治家の関与は一切ないとか記録は廃棄した、これは大胆な答弁だと思いますよ、局長にしては、役人にしては。そこまで踏み込んでばしっと言い切った、これは完全にこの問題の本質というかコアのところですから、当然、それは総理大臣も麻生大臣も御存じの上で答弁をされているということですよね、今の御答弁も。 じゃ、国会資料要求については、たしか、政府委員室に内閣総務官室を通じて来るときもあるけれども、来た場合は、まず文書課に入って、文書課から担当課に振って、それで資料を作成して、文書課が集めて政府委員室ないしは内閣総務官室に出して国会議員に届ける、こういう理解でよろしいですか、国会資料提出は。
○矢野政府参考人 お答えいたします。 委員御指摘のとおりでございます。ただ、政府委員室ではなくて国会連絡室でございます。
○江田(憲)委員 ということは、改ざん後の資料を、去年ですか、提出をしていたことについては、当然、理財局だけではなくて、大臣官房文書課も当然知っているということですね、その提出資料については。
○矢野政府参考人 お答えいたします。 窓口として、官房の文書課、それが国会連絡室を通じて物理的にお出しをするということは御指摘のとおりでございます。 中身について、どこまで念査できるか、真偽のほどをどこまで責任を持って念査できるかというのは限界があると思います。
○江田(憲)委員 通常のことならそれで私も理解できるんですが、本件は大変、最重要文書でしょう。あれだけ森友問題で国会がてんやわんやの騒ぎになっている最中の国会提出資料を、単に文書課は窓口でしたなんて、僕は絶対信じませんよ。 私は、海部、宮沢政権のときに内閣副参事官で、まさに官邸でこういった差配をしていたんです。私のカウンターパートは文書課の勝栄二郎さんでしたよ、後に事務次官になる。私はこれでも、そういうメカニズムは詳細に知っているつもりです。 大臣官房文書課を通じて国会提出資料を出すときに、これが大変重要な、もしかしたら政権の屋台骨も揺るがすような資料だというのは、認識していなかったら大臣文書課長は失格だし、そこから大臣文書課長の上司の官房長、次官に、こういう資料を出しますからというのは当然行っているんでしょう、これは。行っていなかったら文書課の懈怠ですよ、どうですか。
○矢野政府参考人 お答えいたします。 国会に提出する資料につきましては、基本的に、財務省の場合は、官房長まで上げる形をとってはおります。 ただ、先ほども申しましたように、官房長において書類の一文字一文字に至るまでが間違いがないかということを確認できるかといえば、物理的には、壮大な資料要求がございますし、あるいはその他の質問主意書等々もございますので、物理的には限界があると思っております。
○江田(憲)委員 官房長までは届けると。あとは官房長の判断ですよね。これは事務次官まで知っていただきたい事項かどうかという判断だと思いますけれども、本件は、私は当然その判断に値する資料だと思いますけれども。 それでは、今回、改ざん前の文書を後に財務省が提出しますね。これは当然、これだけの改ざんが言われている文書ですから、提出に当たって、文書課から官房長、事務次官には当然上がっているんでしょうね。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。 今委員の御指摘は、今回、十二日に提出をさせていただいた、書きかえ前、書きかえ後というのを見比べたような形の資料ということでございましょうか。それでよろしゅうございますか。 それは、御報告申し上げておりますように、十二日提出の前の日の十一日には大臣に御報告しております。ということは、その前に、当然でございますけれども、官房長にも事務次官にも私が説明をしております。
○江田(憲)委員 こういう流れなんですね。 ですから、何か今、最近聞いていると、本当に、理財局の一部の職員がやった、佐川局長は最終責任者だと大臣はおっしゃいましたね。最終責任者は大臣でしょう、当然のことながら。役所のトップでしょう。何で佐川局長が最終責任者なんですか。大臣が知ろうが知るまいが、トップというのはまさにそのためにあるんでしょう。こういうことが起こったときに責任をとるためにあるんじゃありませんか。それはもう民間会社だって役所だって変わりませんよ、その点は。 それを、大臣、わざわざ佐川局長が最終責任者だとおっしゃったこと自体が、自分に類火を及ぼさないようにしよう、佐川さんだけに責任を押しつけようって。だから、それは聞いた人はそう思うんじゃないですか。大臣、いかがですか。最終責任者なんですか、佐川さんは。最終責任者は大臣でしょう。
○麻生国務大臣 あのとき申し上げたのを繰り返させていただいた方がよろしいと思いますが、佐川前長官を含め、当時の理財局のどの職員がどの程度関与していたかについては、捜査の影響へも留意しつつ調査を行っているところですが、佐川長官が当時の理財局長であること、また、書きかえられた文言を見る限り、書きかえはそれまでの国会での答弁が誤解を受けることとならないようにするために行われたものと見られ、また、当時、主として答弁を行っていたのが佐川前長官であるということを考えれば、佐川前長官の関与の度合いが大きいというのではないかと考えている、こう答弁させていただいたと記憶しますが。
○江田(憲)委員 よくわかりませんけれども。 いずれにせよ、さっき申し上げたとおり、省内のこういう国会資料並びに国会答弁の作成過程を知っていれば、これが理財局単独プレーだということは考えられないんですよね。しかも、こんな重大な案件ですからね。当然、私はもう、官房長、次官、大臣も知った上の話だというふうに思っていますし、きょうはそこまでは言いませんけれども。 では、改ざんをしていたということまでも、それはそういう過程の中で部下から説明があるということもありますし、そういう意味では、これからの調査、地検の捜査も含めて、これが理財局だけではなくてやはり財務省の組織ぐるみではないかというような点も、ぜひ解明をしていただきたいというふうに思います。 そこで、総理夫人付、これがキーなんですね。二月五日に私が予算委員会でも言ったように、なぜ総理夫人付が常駐で二人も、しかも経産省から行ったか。これはもう、今井さんという政務秘書官が経産出身で、そこに、母屋に頼んで、人繰りが苦しい中、二人も出したというのが事実なんですね。ですから、総理夫人付というのは、上司は今井政務秘書官なんですよ。 その総理夫人付が、常に昭恵夫人と一緒に行動をともにし、それで、昭恵さんがどこかの講演で、小学校で私にできることがあればと言えば、当然その夫人付としては出張報告として、今井秘書官、もしかしたら経産から行っている総理秘書官に、こういうことがありましたよという出張報告をするのはある意味で当たり前の話で、では、これは昭恵さんの案件なんだからちょっとよろしく頼むよと。 いや、細かいことは言わないと思いますよ。その上司たる総理秘書官が、横に座っている財務省から来ている総理秘書官に、おい、これ、昭恵夫人案件だ、もとはといえば総理案件だからよろしく頼むよと一言言えば、もうそれはばっと意は伝わりますから、これは以心伝心で、役所の世界はね。これがこの問題の本質ではないんですか。 そういう意味で、もう答えは求めませんけれども、総理夫人付との接触は、室長が対応した、行って、一回だけだということですよね。それは、私もこの委員会のあれを聞いて、そういう答弁はわかりましたけれども、しかし、どうしてもあれなのは、まあ、これは田原総一朗さんという人が籠池さんが収監される前に聞いた問題として、まず、籠池さんは昭恵夫人に電話をした、電話をしたけれども、海外出張中だったんだけれども、一応そこで要件を言ったと。 しかし、それは余り聞き取れなかったんでしょうね、後に夫人付から籠池さんの方に、夫人に言ったことと同じ要望事項を私にも教えてくださいといって、それで、それをもって、国有財産の室長さんにかけ合ったというふうに籠池さんは言っているという話を田原総一朗さんがあちこちに書かれているんですよね。 これもまさに、昭恵夫人に電話をしたけれども、昭恵さんもちょっと何かよくわからなかったので、総理夫人にちょっと確かめてよしなにやってくれよと言って、それで夫人付が室長に確認したということなんですけれどもね。 これは、夫人付といえども、2種の職員で課長補佐レベルの方が、何で、誇り高き財務省、対応するのは一格二格上の役人と対応する財務省が、夫人付といえども何で室長が対応したんですか、この問題。ここも不自然なんですけれども。この点を説明してください。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。 それは、基本的に、夫人付から問合せがあった者が室長だったからということだと思います。 委員が、財務省が一格も二格も上だというお話をされますが、それは、主計局という予算担当部局が、基本的に、やや、それは我々のよくないところですけれども、基本的に、それは要するに主査あるいは主計官というのは相手をするのはそれぞれの省庁全体ということになりますので、要するに、一人で、例えば主計官というのは課長クラスですから、その主計官が全部課長を相手にすると、それは非常に大きい数の方をお相手しないといけないということで、主査がどちらかというと課長からお話を聞き、主計官というのが局長なりあるいは審議官からお話を聞くというようなことが現実の運営としてそういうことがなされている。 それは、霞が関の中で、大変ある意味での不満なり評判が悪いということはわかります。それはよくわかっておりますが、一方で、そういう部署でないところがそのようなことになっているかといえば、基本的に、我々は一格も二格も上ではありません。全く基本的に同等でございますので、そういうようなことは、我々としてそういう意識はありませんし、そういう意識を持ってはいけないというふうに思っております。
○江田(憲)委員 その一回だけですね。念のため確認です、後からいろんなことが出てきたときのために。この一回だけですね、昭恵夫人付が理財局に接触したのは。
○太田政府参考人 夫人付から接触があったのは、その一回だけでございます。
○江田(憲)委員 もう一点、太田局長の二月一日の答弁で、当時の国有財産審理室長は、昭恵さんが森友学園の名誉校長をしていることは、学園のホームページなどで確認し、承知していたという答弁をされていましたね。ただ一方で、当時の迫田理財局長や、当時の近財局長、今国際局長をやられている方は、昭恵夫人が名誉校長になっていることを知らなかったということなんですが、要は、室長は知っていたけれども、上司の当時の理財局長は知らなかったということですか。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。 当時の理財局長、それから当時の近畿財務局長は知らなかったというふうに、昨年の参議院の予算委員会で、政府参考人としてではたしかなくて参考人という位置づけだったと思いますが、そういう答弁をしているということだと私どもも承知をしています。 それで、田村という当時の室長でございますが、私が御答弁を申し上げたのは、二十八年の三月十五日だと思いますけれども、籠池理事長夫妻が財務省を訪れられて、田村室長が当時お目にかかった。そのときに、田村を知っていたかということを確認をされて、その時点において、ホームページ等で総理夫人が名誉校長をしていらっしゃったというのは知っていたということを御答弁を申し上げているということでございます。
○江田(憲)委員 改ざん前の決裁文書には昭恵夫人の名前が五回ぐらい出てくるわけで、決裁権者は、それは局長まで行っていないんでしょうが、ただ、普通、我々、これだけ政治家がいろいろ出てきたり、あるいは、決裁文書にあれだけ書いている文書ですから、この森友案件というのは、昭恵さんがどういう関与であるかは別にして、昭恵さんがこういうことで五回名前が出ているとかなんとかという話は、何、一切、現場の近畿財務局長も理財局長も本当に知らなかったんですか。 おかしいじゃないですか。だって、決裁権限者は確かに、本省だと理財局の次長だとか、近財局では部の次長でしょうね。しかし、決裁はそうだけれども、我々の常識として、これほどのマル政案件ですね、これははっきり言って。やはり一番のトップ、政治との一番の対応をする近財局長、それから理財局長に報告するのが当たり前じゃないですか。
○太田政府参考人 お答え申し上げます。 迫田と武内が申し上げていることは、国会で参考人として答弁をしておりますので、それは責任を持って答弁していると思います。 その上で、今委員の御指摘のところ、基本的に、迫田なり、あるいは武内なりが関与しておった、あるいは関係しているのは二十八年の春の話でございます。今ほど御指摘なのは、特例承認という、その前の貸付けの段階において三年を十年にする特例承認、その決裁のときのお話なんですが、本省決裁。総理夫人も含めて名前が出ているのもそこなんですが、それは、二十七年の四月という段階で、委員御案内のとおり、役所は夏の段階で人事異動をいたしますので、特例承認を決裁したときの局長あるいは近畿財務局長と今ほど申し上げている売却のときの局長及び近畿財務は別の人間であることは事実でございます。
○江田(憲)委員 もう時間がないので最後に一点。 証人喚問が来週火曜ありまして、そこで想定されるのは、刑事訴追のおそれがあるから証言を拒むということを連発されるおそれがあるんですが、議院証言法上の刑事訴追のおそれがあるというのは、やはり具体的な罪状をもっておそれがあるということじゃないと拒否できないでしょう。一般的に、将来ありとあらゆる可能性があるからだめだというのは、少なくとも議院証言法の趣旨じゃないと思いますけれども、明確な答弁を求めます。
○笠井法制局参事 お答え申し上げます。 私ども衆議院法制局は、江田先生を始め議員の先生方に御指導を仰ぎながら、議員立法の立案を補佐することを職務としておりまして、成立した法律につきまして確定的な解釈を述べる機関ではございませんが、議院証言法の立案をお手伝いさせていただきました事務方の立場から御答弁させていただきます。 現在の議院証言法の第四条の規定でございますが、これは昭和六十三年に全面的に改正されたものでございますが、これはおおむね刑事訴訟法に準拠して整備されたものでございます。そのため、御質問に対しましては、議院証言法第四条と同様の規定でございます刑事訴訟法の第百四十六条、これは証人尋問に関しましての規定でございまして、「何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。」という規定でございますが、この刑事訴訟法第百四十六条の解釈が一つの参考になるのではないかというふうに考えてございます。 この点につきましては、刑事訴訟法第百四十六条による証言拒絶権の範囲を具体的に判示した最高裁判例は見当たらないようでございますが、下級審の判例におきましては、当該証言が自己が刑事訴追を受けるおそれのある犯罪構成要件事実若しくはこれを推測させるに至る密接な関連事項に及ぶ場合をいうとされておりまして、この点ではほぼ一致しているようでございます。 しからば、この密接な関連事項とは何かということになりますと、これはもう一義的には定まるものでございませんで、事件の性質でありますとか内容等といった諸般の具体的な状況により決せられるということでございまして、個別具体の判断ということになりますと、私どもの立場からはなかなか申し上げにくいところではございますが、あえて御質問にお答えさせていただきますと、先生御指摘の証言拒絶権の限界につきましては、昭和四十年八月二十六日の大阪高裁の裁判例でございますが、若干引用させていただきますと、刑事訴追を受けるおそれの範囲については、みだりに拡張して解釈すべきものではなく、客観性と合理性を持ち、何人にももっともと考えられるものであることが必要である、途中省略しますけれども、単に犯罪発覚の端緒となるにすぎないような事項、訴追される危険性が希薄な事項、それから、証人個人の単なる危惧のような客観性と合理性を欠く事実等までもこの刑事訴追を受けるおそれがある証言等に含ませることは妥当ではないと言わねばならないとするものはございます。 いずれにいたしましても、個別具体の事案におきましては、刑事訴追を受けるおそれによる証言拒否が正当な理由に基づくものと認められるかどうかという点につきましては、その具体の事案、事情に即しまして、委員会の先生方の御議論に基づき、委員会において御判断がなされるものと承知いたしております。
○江田(憲)委員 時間です。 ぜひ来週、衆参の予算委員長におかれましては、今のラインに沿って、ゆめゆめ密接ではないことについて証言拒否した場合は委員長の差配によって証言をしていただき、喚問が実り多くなることをお願いしたいと思います。 本当にありがとうございました。
○小里委員長 次に、杉本和巳君。
○杉本委員 日本維新の会の杉本和巳であります。 本日は、日本銀行の新しく着任されました若田部副総裁にお運びいただきまして、デフレ脱却という点について質疑をさせていただきたく存じます。 就任前、三月五日衆議院の議運、そして三月七日参議院の議院運営委員会で、参考人というお立場で答弁をされておられて、その際に、所見等お答えをいただいたということは存じ上げていますし、その後、人事の議決というか、十六日に国会承認を経まして、二十日の夕方に着任されたということで、まだ着任数日という段階でいらっしゃるかと思いますが。 最近おっしゃられたことが、デフレに逆戻りしないという強いスタンス、姿勢と、レジーム、枠組みを継続し、可能ならば強化するのが重要だ、こう強調されて、異次元緩和の重要性を強く言われた。それと、時期尚早な政策変更は回避し、必要ならちゅうちょなく追加緩和をすべきだということで、市場の緩和縮小観測を牽制されたというようなことを伺っております。 そんな状況下で、これまで日銀とのかかわりというのは、どちらかというと、いろいろ意見を聞かれるようなお立場でいらっしゃったかと思うんですけれども、任期五年ということで、むしろ、これから五年間、二〇二三年の早い春までお仕事をしていただくということの中で、私としては、何としてもやはりこのデフレ脱却を本当に実現していただかないと、過去五年を振り返って、それなりの改善はされてきていると思うんですけれども。 いわゆる政府と日銀の共同声明があって、そして同じ方向を向いて、インフレであった場合は、通常はやはり政府と日銀はある意味別の方向を向いて、むしろ嫌われ者役で日銀が動くというようなインフレ状況と違って、デフレというものは、まさしく政府と日銀が一緒になって、力を合わせて何とか脱却していかなきゃいけないというような環境の違いというのも私も感じておりますけれども。 そんな状況の中で、ちょっとお立場上答えにくいかもしれないんですが、金融政策決定会合が最近行われて、三月の八日、九日開催分の内容の中に、主な意見として、社会心理学用語で認知的不協和というような言葉も登場していたというふうに伺っておりますけれども。 その一方で、政策委員会というか決定会合というかの運営について、何となく官僚っぽいというか儀式っぽいというか、自由闊達な議論がちょっとなくなってきているというようなことも一部漏れ伝え聞く状況ではございますけれども、今までむしろ外部の立場でいらっしゃったかと思うんですけれども、決定会合のメンバーと外部の方々との接触制限とかそういった問題があって、自由闊達な議論がなされていないのではないかというような懸念がうかがえますけれども、その点について、日銀のお立場として、どういう状況にあるのか、お話しいただければと思います。
○若田部参考人 お答え申し上げます。 御指摘のように、私、日本銀行副総裁に就任してまだ四日目でございまして、それで、まだ金融政策決定会合には参加しておりません。ただ、公表されている主な意見や議事要旨を見る限り、先ほど先生も御指摘になったように、認知的不協和などという言葉も出てくるようでございまして、非常に自由闊達に議論はされているのではないかという印象は持っております。 いわゆる外部関係者との接触制限でございますが、まず、日銀の服務規定としまして、利害関係者との接触については慎重を期する、公正中立性を守るということがございます。そして、金融政策決定会合の前であるならば、そういった情報が漏えいしないような工夫というのを日銀はしているというふうには伺っておりますし、承知しております。それを超えて、特定の何か外部関係者との接触を制限するようなことがあるというふうには私は存じ上げておりません。 政策委員のメンバーは、例えば地方に、講演というか挨拶をするような形で、日銀が持っています支店に行って挨拶するというふうなことがございますし、そこでは企業の経営者や地元の経済界の人々とも交流をする。日常的にも市場の関係者の人とも本行などでいろいろと意見交換はしているとは思いますが、それで何か制限が生じているということは私自身は伺っておりません。 いずれにせよ、政策委員会で自由闊達な議論がなされるというのは非常に重要なことでして、それが基本的には日銀の金融政策を決定する基礎になると思いますので、その点につきましては、私自身も十分にそのようなことに留意していきたいというふうに考えております。
○杉本委員 ありがとうございます。 先般の就任前の質疑と、今はもう着任されて四日目ということで、やはり責任の重さなりというところはお持ちになられたと私は感じているんですけれども、改めて、議運で所見で述べられてはおられると思いますけれども、過去五年間のデフレ脱却への取組をレビューいただきたいし、二%の物価安定目標の達成状況をどう考えるか、あと、抱負をちょっと言っていただきたい。 あと、私が気になるのは、やはり、デフレに対しては、申し上げたとおり、政府と協力しなきゃいけないんですけれども、一方で、中央銀行の独立性というのは日本の通貨の信認ともかかわるとも思いますので、こういった中央銀行の独立性の問題。あるいは、日銀の、国債をたくさん買っていたりETFをたくさん買っていたりという状況の中でのバランスシートの健全性の現状への認識。こういった点についての副総裁としての御所見を伺いたいと思います。
○若田部参考人 お答え申し上げます。 私、日本銀行の副総裁就任後の記者会見でも述べさせていただきましたし、国会での、衆議院、参議院での所信表明でも述べさせていただきましたが、基本的には、日本銀行が現在行っている政策というのは、方向として正しいし、成果を上げているというふうに考えております。 二%の物価安定の目標の実現を目指して行っている現在の金融政策によって、企業の収益が向上し、そして雇用状況が大幅に改善している、総雇用者所得が非常にふえている、そのことによって貧困家計の数も減ってきているというふうなことは、非常によいことであるというふうに考えております。 ただ、御指摘のとおり、やはり二%に達していないということは事実でございまして、このことにつきましては、日本銀行も総括的検証という形で一六年の九月にレビューをしております。 そこでは、消費税増税後の需要の低迷であるとか、新興国経済の低迷であるとか、あるいは原油価格の下落といったいろいろなことが挙げられておりますが、しかし、物価を見ますと、基調的な物価の変動も、マイナス圏内のところからいよいよプラス圏内へと入りつつありますので、いよいよ、物価が継続的に下落するという意味でのデフレとは言えない状況になっているかというふうに思います。 私自身の抱負としましては、こういったこれまで成果を上げてきた二%の物価安定の目標を達成するというレジーム、スタンス、金融政策の基本的な態度というのを堅持し、可能であるならばこれを強化するということによって、何としてでも二%を達成したいというふうに考えております。 ただ、その過程におきましては、これは淡々粛々と、金融政策にかかわる経済、物価などなどのデータを虚心坦懐に見させていただいて、その都度、適切な政策を判断してまいりたいと思います。 御質問はあともう二つ、中央銀行の独立性の問題、それと日銀のBS、バランスシートの健全性の問題に及んでいるかと思います。 中央銀行の独立性というのは、私は、非常に重要な概念でありまして、基本的には、民主主義の社会における組織というのは民主的なコントロールがやはり及ぶべきものであるというふうに考えておりますし、実際、日本でも、日本銀行法が国会の議決を経て制定されているというところから、中央銀行というのは、その意味では、民主主義の制度の一環として政府の中に位置づけられている、政治の中に位置づけられているというふうには思います。 そのもとで、実際に、日本銀行法では、目標とそれと手段に関しては日本銀行が決めるという形になっているのは事実でございまして、法律的にはそうなっていますし、二〇一三年一月の政府と日本銀行の共同声明も、同月の、二〇一三年一月の政策決定会合において日本銀行が採用するという形になっております。 ですので、中央銀行の独立性というのは、その意味では担保されていて、そして、それが今は政府と、日銀法第四条的にいうと、政府の政策と連携を密にする形で行われているというのが現状で成果を生んでいる理由ではないかと思います。 もう一点、BS、バランスシートの健全性の問題がございます。 これは、簡単に申し上げますと、バランスシート、現在、確かに、日本銀行が長期国債をたくさん買っている中で、買っている間は収益が出てきます。それが、今度、買うのをやめていくとだんだんと損失の方が出てくるということがいろいろと懸念もされてはいるわけですけれども。 しかし、これは出口のやり方によりますけれども、日本銀行がこれまで持っていた保有国債を全て売却するようなことではなくて、ある程度、一部ずつかえていくというような形であるならば、金利が上がる中で、日本銀行が保有している国債の金利も上がって、金利収入も入ってくるというようなことですので、バランスシートの健全性というのは私は余り懸念するには及ばないと考えております。 一番大事な理由は、日本銀行の場合は通貨発行益がございますので、長期的に見れば、通貨を発行することによる利益というのが日本銀行の中には必ず入ってくるということです。ですので、短期的には多少そのバランスシートの、国債の含み損などによって損失が顕在化するかのような懸念もございますが、長期的には日本銀行のバランスシートの健全性というのは維持されていくというふうに考えております。
○杉本委員 今お話ありましたのですが、独立性と健全性という点には意を用いていただいていると思いますが、引き続き意を用いて業務に精励いただければと思っております。 さきの議運での質疑の中で、デフレからの完全脱却という表現をされたかと思います。この定義づけと、一体、必要条件は、その完全な脱却と言うにはどういう点がそろえばデフレ完全脱却と言えるのか。また、今後、必要ならば追加緩和もという言葉をおっしゃっていますけれども、手段というものは現行の流れと同じようなものなのか、それともまた別の手段というものがあり得るのか、このあたりについて御答弁いただければと思います。
○若田部参考人 お答え申し上げます。 デフレからの完全脱却というのは、多少、私が使っている言葉ではあります。 整理いたしますと、デフレからの脱却、そして、日本銀行が政府との共同声明においてそれを採択した二%の物価安定の目標を達成するということと、私が使った完全脱却という三つの言葉が今あるわけでございますが、デフレからの脱却というのは、これは何といっても政府に御判断を委ねているわけでございまして、それは政府の定義がございます。 それは、物価が継続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないことということで、各種、四種類ぐらいの、CPIであるとか、GDPデフレーターであるとか、需給ギャップであるとか、ユニット・レーバー・コストといったようなことを使った定義というのがございます。 それに対して、日本銀行が採用しているデフレ脱却の定義、目標というのは、二%の物価安定を達成すると。 完全にと私が申し上げているのは、まだこれは日本銀行副総裁になる前からの意見ということですが、物価安定の目標だと言うけれども、二%を達成するというところで、どれぐらいの期間が例えば達成されていれば二%が安定的に達成されているかというところがややまだ明らかではないなということです。 これは、政府のデフレ脱却の定義とはまた違う側面で私が持っている問題意識でございまして、その点でいうと、二%の物価安定の目標というのが達成されて、それがどれぐらいの期間ということまで考えた方がよいのではないかというのが、これは私見でございます。 その手段云々でございますが、これは、追加緩和に関しましては、これは予断を持たずに、その時々のデータなどによって判断したいと思います。金融政策決定会合でほかの委員の皆さんと議論をする中で政策を決定していくということになろうかと思いますが、その手段については予断を持っておりませんし、現在の政策あるいは新しい政策、どれをとるのかということについても、現状で予断を持っているわけではございません。ただ、その効果と副作用については、慎重に吟味しながら、最も適切な政策を提示すべきであるというふうに考えております。
○杉本委員 時間が余りなくなってまいりましたので、ちょっと質問をまぜる形で御答弁をいただければと思うんですが。 OECD諸国というか、開発途上国というか、東南アジアの国々なんかは、高い成長率があって、インフレというのは容易に達成できたりするというような気もいたしますけれども、先進国という表現が適切かどうかわかりませんけれども、物価安定目標を持っていてそれを達成できているような国が、意外とありそうでないのではないかというような感を私は持っているんですけれども。 他国において、インフレターゲットというか物価安定目標を達成しているところで、学ぶべき点がありやなしやという点と、いわゆる共同声明で二というふうにうたいましたけれども、月日がたちまして、二という置き方が本当にいいのかどうかというのは、やはり、政府も日銀も、改めて、黒田総裁が再任され、新副総裁がお二人着任されたという状況の中で、この共同声明についても、結果的にそのままいくということになるのかもしれませんが、内部的には見直しを考えられるべきではないかなとも思っておりますので。 そういった意味で、ちょっとあえて、極端かもしれませんけれども、物価安定目標を一・五と置いてみるというようなことを考えたときに、何らかの問題がありやなしや、こういった点は検討し得るかどうか。この点について、御答弁いただける範囲でお願いできればと思います。
○若田部参考人 お答え申し上げます。 まず、OECD諸国から何を学ぶべきかということでございますが、まず、OECD諸国では、ほとんど、グローバルスタンダード的に二%というのを目標に掲げております。 そこで、御指摘のように、実際に二に達しているという国は、アメリカやユーロ圏も含めてまだございません。ただ、イギリスは、もう二%を超えて二・七%ぐらいという形で、むしろオーバーシュートしているぐらいでございまして、ほかの国は若干弱含みでございます。これは、経済学者の間でもいろいろと議論がありまして、実際、なかなか、インフレ、上がりにくい状態になっているのではないかという議論があるのは事実でございます。 一方、日本の場合、本日発表されたCPI、消費者物価指数の数字というのが、いわゆるコアコアと言われる、生鮮食品とエネルギーを除いたものが〇・五%というふうなことでして、欧米諸国では低いとはいっても一・五とかそれぐらいを達成しているのに比べると、まだ足りないということでございます。ですので、OECD諸国から日本が学び得ることといえば、なぜそういう違いが出ているのかということだと思います。 これは諸説いろいろとございますが、日本の場合、やはり、まだ人々がこの二%というのを信じ切っていないというところがあって、予想物価上昇率が、そこまでは、専門用語でいうとアンカーされていない、いかりが船を安定させるように、インフレ率が何かある数値でもって安定的に推移していないということがあるかと思います。ですので、それを何とか二%のところにアンカーさせていくというのが日銀の政策にとって極めて重要でございます。 では、一・五ではどうなのかということではございますが、これは幾つか理由がございまして、一つは、ほかの国が二%を目指している中で日本が一・五を目指すということから生じる一つの問題がございます。それは、長期的には、やはり、為替の変動を通じて日本経済にデフレ圧力がやってくるというようなことが言えるかと思います。 あとは、これは日本銀行というよりは経済学者としての私の見解でございますが、二を達成するというところで恐らく物すごく失業率は下がるだろうと。今、非常に完全雇用に向かってはいますけれども、しかし、それでももっと下げることができるという意見がございまして、その意見から逆算すると、失業率が二%台の半ばから前半だと言う人もいます。これは一つの研究ですが。そうであるならば、そのときのインフレ率というのはやはり二%ぐらいだという研究がございますので、一・五でとどまることなく、二に持っていく努力をする中で雇用状況はもっとよくなるということが言えるかと思います。 ただ、統計数字そのものはいろいろと幅がございますので、失業率につきましても幅を持って考えていかなければいけないと思いますが、日本銀行としては、やはり二%の物価安定の目標を達成することが、例えば一・五を目標とするよりは、ベネフィットというか、メリットの方が大きいであろうというふうに考えている次第でございます。
○杉本委員 時間となりました。 ぜひ、二%目標を達成するように御努力いただきたいと思います。 ありがとうございます。 ————◇—————
○小里委員長 次に、第百九十五回国会、内閣提出、保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。金融担当大臣麻生太郎君。 ————————————— 保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○麻生国務大臣 ただいま議題となりました保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明させていただきます。 少額短期保険制度につきましては、平成十七年の保険業法改正により導入をされたところです。その際、従前から事業を行っていた者に対する激変緩和として、引受け可能な保険金額の上限を緩和する特例措置が設けられております。 本法律案は、平成二十九年度末に期限が到来する特例措置について、その適用を受ける保険契約が依然として相当数存在していることから、保険契約者等への影響を踏まえ、五年間期限を延長するものであります。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願いを申し上げます。
○小里委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 この際、暫時休憩いたします。 午前十時十七分休憩 ————◇————— 午後四時三十五分開議
○小里委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局長池田唯一君、監督局長遠藤俊英君、消費者庁次長川口康裕君、財務省大臣官房長矢野康治君、理財局長太田充君、国土交通省大臣官房建設流通政策審議官青木由行君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小里委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○小里委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。高木錬太郎君。
○高木(錬)委員 立憲民主党の高木錬太郎です。よろしくお願いします。 本日、この時間帯は、金融担当大臣としての麻生大臣にお伺いをしてまいりたいと思います。 金融庁にとってみれば、公文書を改ざんする、書きかえするなどということは全く想像もしていない話で、当然、過去も現在も未来もあり得ないという話であるとは思いますが、ですが、あえて伺いますが、金融庁におかれましては、これまで公文書の意図的な改ざんや書きかえというものは一切ないということが言えますよね。いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 これまでのことに関しましては、私の知る限りでは、ございません。
○高木(錬)委員 もう一点、確認させてください。 今後、改ざんや書きかえなどが行われない、そのための対策はどのようなものを講じていらっしゃいますでしょうか。
○麻生国務大臣 高木先生、私も役人の無謬性なんというものは信じたことがありませんので。どんな人間でも、無謬性なんという人間は私は信じませんし、神じゃないので、必ずそういったことはあり得る。まあ、ちょっとした気の迷いとかいろいろなものはありますので。そういった意味では、そういったことが起こらないような段取りというか、準備をしておかないかぬということなんだと思いますので。 金融庁の公文書管理についての話ですが、これは、行政文書の管理が適正に行われていることを確保するために、公文書管理法というのが平成二十一年だか、内閣府が定める行政文書の管理に関するガイドラインというので、これに沿いまして、金融庁行政文書管理規則というのを平成二十三年に制定をいたしておりますので、文書管理を確保させていただいているところだと思っております。 引き続き、行政文書の作成とか管理については、きちんとした対応に努めていかねばならぬものだと思っております。
○高木(錬)委員 それでは、議題となりました保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について順次伺ってまいります。 まず、おさらいの意味も兼ねてちょっとお尋ねしたいんですが、平成十七年、少額短期保険制度が創設されたそもそもの目的についてお伺いいたします。
○池田政府参考人 お答え申し上げます。 ただいまございました平成十七年の改正、その前の保険業法におきましては、保険業と申しますのは、不特定の者を相手方とする保険の引受けと定義をされておりまして、逆に、特定の者を相手とする保険の引受けを行う者は、共済と称しまして、保険業法上の保険業に該当せず、保険業法の適用がなかったところでございます。そのような状況の中で、監督法令がない、いわゆる根拠法のない共済につきましては、契約者保護等の観点から問題とされたところでございます。 こうした状況を受けまして、御指摘の平成十七年の保険業法改正におきまして、いわゆる根拠法のない共済の受皿としまして、少額短期保険制度が創設されたということでございます。 この少額短期保険制度は、そうした経緯のもとで、事業規模が小さい者でも参入可能となるよう、登録制にする等の枠組みが用意されたものでございます。
○高木(錬)委員 その後、平成二十四年度に改正が行われますが、その際、二十四年度の改正以降どのようになるか、そのときの見通しを教えていただけますでしょうか。
○池田政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま御答弁申し上げました平成十七年の保険業法の改正に際しまして少額短期保険制度が創設されました折に、それまで、従前から共済業務を行っていた者については、激変緩和のために、当初、平成二十五年三月末までの時限措置として、引受け可能な保険金額の上限に経過措置が規定をされました。 このような経過措置の激変緩和としての趣旨に照らしますと、可能な限り早期に本則に収束させることが望ましいところでありますが、今御指摘の平成二十四年の保険業法改正時におきましては、本則を超過する保険金額で引き受けられた保険契約が、当時、平成二十五年三月末時点でなお約二百九十万人と、相当数存在していたところでございます。 そうした中、ただいまの経過措置につきまして、平成三十年三月末まで五年間の延長が必要と判断され、そのような法律の手当てがされたところと承知をしております。
○高木(錬)委員 今回の改正以降の今後についてなんですが、経過措置が終了することを待つことなく本則の方に円滑に移行していくための対応というものは検討していくお考えでしょうか。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 経過措置を適用している被保険者数なんでございますけれども、これは今答えがありましたように、平成二十五年三月末時点で約二百九十万人でございましたが、平成二十九年三月末時点では約百六十六万人に減少しております。この減少傾向というものがございます。 今回、新規契約の上限について、本則の二倍に縮小することもある、また、経過措置終了後には本則金額の範囲内の保険契約しか引受けできないことについて顧客の理解を得るよう努めることで、経過措置の適用を受ける被保険者数の減少傾向は続くものというふうに見ております。 具体的に、その施策ということでございますけれども、経過措置延長後の監督に当たりましては、本則への円滑な移行の観点から、各業者の経過措置終了を見据えた検討状況について、これまで年二回定期的にヒアリングを行っていたのでございますけれども、これに加えて、適時適切な機動的なヒアリングというのを行っていきたいなというふうに思っております。 経過措置終了を待つことなく、例えば本則に円滑に移行させていくための具体的な計画というのを経過措置適用業者に作成していただき、その履行状況をフォローしていくような、そういったモニタリングをやっていきたいなというふうに考えております。
○高木(錬)委員 次に、数字を教えていただきたいんですけれども、二〇一七年、昨年の三月末時点における保有契約件数、収入保険料、そして少額短期保険業者の数、それぞれ幾つで、それぞれ前年対比どれぐらいになっていますでしょうか。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 済みません、今先生御指摘の数字について全て手元にあるわけではございませんけれども、まず、被保険者の数に関しては、先ほど申しましたように、平成二十九年三月末時点で本則超過の被保険者について百六十六万人というふうになっております。 少額短期保険業者の収入保険料でございますけれども、平成二十九年三月末で八百十五億円という形になっております。 それから、業者数でございますけれども、少額短期保険業者、平成二十九年三月末においては八十九業者、八十九社が業者数となっておるわけでございます。 申しわけございません、手元にある数字は以上でございます。
○高木(錬)委員 非常に業界全体が伸び盛りと申しますか、成長しているところだと伺ったことがあるんですけれども、その中でも、とりわけ、ちょっと具体的な話として、ペット保険というのがありまして、先日も、楽天がペット保険を手がけている少短業者を買収してこの春から取扱いを始めるという報道もありまして、私も見たんですけれども、このような形で市場が拡大しているものですから、成長の業界ですから、新規参入業者がこれからもあるのだと思うんですけれども、実際にそうやって新規参入業者がふえているんですけれども、その参入時の新規参入規制について教えていただけますでしょうか。
○池田政府参考人 お答え申し上げます。 少額短期保険業者につきましては、通常の保険会社が免許制でありますのに対しまして、登録制で新規参入ができることとされております。 また、最低資本金については、通常の保険会社は十億円が最低資本金になってございますが、少額短期保険業者の場合は一千万円と、比較しまして低額な設定となっているところでございます。 それから、保険会社の場合ですと、生命保険、損害保険の両者を兼営するということはできないこととなっておりますけれども、少額短期保険業者の場合は兼営が可能といった違いがあるところでございます。
○高木(錬)委員 今例に挙げましたペット保険ですが、二〇一六年三月末時点では八十三億円だった収入保険料が、二〇一七年三月末、一年たってみれば、百三億円、私の手元の資料では約二〇%以上の伸びを示しておりまして、更にこのペット保険の市場というのは拡大するのかなというふうにも思えるんです。 そこで、例えば、この今申し上げたペット保険などに限らず、少額短期保険商品というのは、提供窓口が必ずしも保険会社ではなくて、例えば今私が言ったペット保険でしたら、ペットショップなども販売窓口だったりするんだと思うんですけれども、そういった商品の販売の際に、説明義務の規定ですとか、募集の際の規制というのがあるんだと思うんですけれども、そこら辺について教えていただけますでしょうか。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のように、少額短期保険業者に関して、これは保険業法に基づく監督をしておりますので、少額短期保険業者が、代理店も含めて、どういった形で顧客への説明を行っているかというその状況は、我々は定期的にヒアリングをしております。そのヒアリングの中で、彼らは重要事項説明書において説明を行うことになっておりまして、経過措置適用業者等に対しても、この重要事項説明書において、どのような説明を顧客に対して行っているのかということについて情報提供義務がございます。この情報提供義務の履行状況について確認しているところでございます。
○高木(錬)委員 今申し上げましたように、伸び盛りの業界でありまして、ニッチな市場だと思うんですけれども、独自性の高い商品開発を行って、市場も拡大していっているというふうに思われるんですが、いろいろ資料を見ていく中で、とても興味深い商品が目に入りまして、商品に関しては届出制だと伺っておりますので、金融庁もどういう商品なのか御存じなんだと思うんですが、今から挙げる三つの商品に関して、どのような商品なのか、意義なども含めて教えていただければと思うのです。 三つあります。一つ、痴漢冤罪保険。二つ目、要介護改善時に給付する保険。三つ目、スマホだけでなく、あらゆるデバイスを補償するデバイス保険。この三つについて教えていただければと思います。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 今委員から御指摘いただきました三つの保険でございますけれども、まず、痴漢冤罪保険につきましては、これは痴漢と間違われたときに、すぐに弁護士に電話相談ができ、弁護士費用等が支払われる保険でございます。 それから、要介護改善時に給付する保険でございますけれども、これは、公的介護保険制度において介護度が改善した場合にお祝い金が支払われる、そういった保険でございます。 それから、三つ目のデバイス保険なんでございますけれども、スマホを含む通信端末に損壊あるいは故障等が生じた場合に修理費用が支払われるデバイス保険でございます。 顧客ニーズを積極的に取り込んだ商品、サービスの開発ということでございますので、当局としても、保険契約者保護を前提にして、前向きに対応していきたいというふうに思います。
○高木(錬)委員 この少短保険の中には、生命保険や医療保険というものも扱っている会社や、そういう商品があるやに聞いておりますが、生命保険や医療保険などはなかなか再加入が困難なものだと思います。そういった商品に係る経過措置はどのように終了させていくと当局としてはお考えでしょうか。
○池田政府参考人 お答え申し上げます。 生命、医療保険につきましては、一般に、保険加入者が保険に加入しました当初よりも高齢になりましたり、あるいは健康状態が悪化したりしているというような場合に、従来と同じ条件で他の保険会社の保険に加入し直すことが容易でないという、いわゆる再加入困難性があるというのは御指摘のとおりであると考えます。 経過措置適用業者につきましては、これまでも、顧客に対しまして経過措置適用期間に限って経過措置の上限金額の範囲内で引受けを行うことが可能であることを説明することが求められてきたところでありまして、この点は、ただいま御指摘のありました、生命、医療保険を扱う業者の場合も例外ではないところでございます。 したがいまして、従来からの説明を前提に、経過措置の引受上限金額は可能な限り早期に本則に収束させる必要があるわけでございますが、生命、医療保険については、ただいまの再加入困難性といったこともございますので、とりわけ顧客に丁寧な説明を行い、十分な理解を得ていくことが求められているものと考えてございます。 金融庁としましては、今後、モニタリングなどを通じまして、経過措置適用業者が適切な説明を行い、そして、本則に円滑に移行するための対応を適切に行っているか、しっかりと確認していきたいというふうに考えているところでございます。
○高木(錬)委員 この少額短期保険業者ですが、これまでは破綻した例というのはないというふうにヒアリング等で伺ってはおりますが、今後について、引き続き破綻が発生しないようにということが契約者保護という観点からも重要だと思われますが、金融庁の取組についてお伺いいたします。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘のように、過去において少額短期保険業者が破綻した事例はございません。 今後の取組でございますけれども、少額短期保険業者に対しましては、保険業法等に基づき、モニタリングを行っております。先ほど申しましたけれども、定期的に、年二回、六月及び十二月にヒアリングを行っているところでございます。その中で、決算状況でありますとか、あるいは経営戦略、経営状況について詳細なヒアリングを実施しておりまして、財務の健全性の確保状況についても監督しているところでございます。 ここでやはり十分に把握できない場合というのは、この保険業法に基づいて、業務又は財産の状況に関する報告を徴求すること、報告徴求命令でございますけれども、そういった報告を求める。あるいは、実際にその会社に行ってその体制を見なければいけないということであれば、立入検査も実施します。更に問題があれば、自分たちで改善できないということであれば、当局の指揮下の中で改善してもらうという形の業務改善命令ということを発出することもございます。 こういったさまざまな行政対応によって、少額短期保険業者の財務の健全性を確保し、破綻が発生しないように取り組んでいるところでございます。
○高木(錬)委員 この少短保険を扱っている業者というのは、機動力と申しますか、世帯が小さいというか、ちっちゃいからこそできる、機動力がある商品開発であったりということだと思うので、大きな規模の会社ではなかったりするのだと思いますので、余り行き過ぎた規制や、これをしなさい、あれをしなさいが多過ぎると、大変負担になるという側面もあろうかと思いますので、そこら辺のバランスは難しいんだと思いますが、とはいえ、やはり契約者保護という観点を忘れてはいけないと思います。 そういう意味でいきますと、今後、少額短期保険業者の財務諸表の公表なども含めて一層の情報開示を求めていくのかどうか、そこら辺の金融庁のお考えをお聞かせください。
○池田政府参考人 お答え申し上げます。 少額短期保険業者は、法令に基づきまして、事業年度ごとに、財務諸表を含みます財務の状況等に関する説明書類を作成して、情報開示を行うことが求められているところでございます。 また、加えまして、保険契約を引き受ける際には、少額短期の保険であるという商品特性やセーフティーネットの対象外であること等の重要事項について、契約者に対して書面等を用いて適切に説明することとされております。 したがいまして、少額短期保険業者は、法令に基づき、各種の情報開示や顧客への説明が求められているところでございますが、金融庁としましては、これらが適切に履行されていくよう、しっかりとモニタリング等に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○高木(錬)委員 契約者保護という観点を忘れず、とはいえ、金融育成庁として、この業界も適正な拡大が図られるように、金融庁としても引き続き取り組んでいただければと思います。 金融庁関係で一つ、この少短保険の話とは別に、このタイミングですので一点お伺いしたいと思いまして、村井政務官、本日はありがとうございます。 先日閉幕しましたG20について伺いたいと思います。 そこで、仮想通貨、聞くところによりますと、共同声明は暗号資産と表現しているそうでございますが、そこの共同声明の内容を含め、G20で議論された仮想通貨の話をどのように受けとめていらっしゃいますでしょうか。
○村井大臣政務官 お答え申し上げます。 高木委員から、今般のG20における仮想通貨の議論について御質問をいただきました。 今般のG20におきましては、仮想通貨については、我が国から、FSB、金融安定理事会等の関係国際機関において対応の全体像が整理されていくことを期待をしているということと、その中でも、マネロン、テロ資金供与対策については、我が国が諸外国に先駆けて実施をしておりますFATF、金融活動作業部会ガイダンスの内容を拘束力のあるFATF基準へ格上げすることを期待をしていること、また、仮想通貨交換業についての法制度が未整備の国は現行のFATFガイダンスにのっとり速やかに法整備を進めることが必要であること、また、マネロン、テロ資金供与対策についてはG20として力強いメッセージを発信すべきことを発言をいたしました。 そして、その結果として、今般のG20のコミュニケでは、これら我が国の主張が反映をされ、国際的な基準設定主体がリスクの監視を継続すること、また、マネロン、テロ資金供与対策については、G20が仮想通貨についてはFATF基準の内容を実施することにコミットすること、また、FATFに対し同基準の見直しを期待し、世界各国に実施を推進するよう要請をすることがしっかり盛り込まれたということでございまして、こうしたことを歓迎をしたいというところでございます。
○高木(錬)委員 村井政務官、ありがとうございました。 残りわずかな時間に、ちょっと済みません、また財務大臣としての麻生大臣に伺ってまいりたいと思うんですが、幾つか確認したいことがあるのですが、その前に、太田局長と矢野官房長、連日大変お疲れさまです。伺います。 「普通財産の貸付けに係る特例処理について」の部分で大幅に削除、改ざんがあったということは、繰り返しこの場でもありますし、ほかの委員会でも触れられていると思うんですが、それを実際に書いた人間も削除した人間もおりまして、その当事者の意図も、当然、内部調査で、ヒアリング等々でその意図についても確認されているという認識でよろしゅうございますよね。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。 三月十二日に、書きかえが当時の理財局の一部の職員によって行われたということを御報告をさせていただきましたけれども、その上で、どの職員がどの程度関与したか、なぜやったかということに、今調査を進めているところでございますけれども、この調査によりまして書きかえの経緯や目的について明らかにしていきたいと考えておりますけれども、委員御指摘の、書きかえに関与した職員の意図、それから、書きかえられたもとの文書を作成した職員の意図、それぞれございますけれども、もとの文書を作成した職員の意図につきましても、必要に応じて確認をしてまいりたいと考えております。
○高木(錬)委員 朝のやりとりを踏まえて、改めて午後も参議院の方でいろいろなやりとりがおありだったと思います。 大臣、諸行無常、人の心は移り変わる、世は常じゃない。そういう意味では、朝はあのような答弁がありましたけれども、中間報告に関して、官房長は出さない、出せないという話がありましたが、麻生大臣、国民の納得を得るために、中間報告、しかるべき時期に出しなさい、そういう指示を出すお考えはありませんでしょうか。
○麻生国務大臣 午前中答弁を申し上げたとおりですけれども、少なくとも、今安易な答えを焦って出すと、さらなるというようなことになりかねませんので、きちっとした答えというものを出すというのに努めていかなければならぬものだと思っております。
○高木(錬)委員 最後に一つだけ。 財務省の最高責任者は麻生財務大臣だと存じます。そして、昨年の、実際に改ざんが行われた二月から四月にかけての財務大臣も麻生大臣であります。今般の改ざんの問題について、最終責任者はもちろん麻生大臣でありますよね。御見解をお聞かせください。
○麻生国務大臣 財務省の最終責任者は、麻生太郎財務大臣であります。
○小里委員長 時間が来ております。締めてください。
○高木(錬)委員 時間になりました。ありがとうございました。
○小里委員長 次に、青山大人君。
○青山(大)委員 希望の党の青山大人です。 保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について質問いたします。 平成十七年、保険業法が改正されました。これまで保険業法の規制対象とされていなかった無認可共済については、その規模や形態が多様化する状況の中、保険契約者の保護の観点から、保険業法の対象として規制、監督すべきであるとの指摘がございました。これを受け、根拠法のない共済にかわるものとして、少額短期保険制度が創設されたというふうに理解をしております。 それまで共済事業を行っていた保険業者に対しては、激変緩和措置の観点から、改正により、保険引受けの上限金額に経過措置が設けられました。それからもう十年余りが経過をしております。この間、平成二十四年には、保険の上限金額について、経過措置を五年間延長する改正が行われております。 そもそも、この経過措置が設けられた理由は、規制の枠組みが大きく変更されることから、既存の契約者などの保護を図り、新たな制度への円滑な移行を図るためのものであったことを改めて確認いたします。更に言えば、この措置は、既存の共済事業者のみを対象とする時限的措置ではなかったでしょうか。 現在、少額短期保険を見ると、新規参入も活発でございます。事業者数も増加しています。加えて、特定のニーズに対応した商品提供も行われているなど、高度化、多様化する顧客ニーズに十分応えるものとなっていると思われます。 こういった少額短期保険の現状を踏まえ、まずは、少額短期保険制度をどのように評価するのか、お伺いいたします。
○麻生国務大臣 これまでの経過は先生のおっしゃるとおりで、平成十七年、それまで法律のなかったものをきちんとということからスタートしておるんですけれども、先ほど高木先生だったかペットの話をしておられましたけれども、これは何も、ペット以外にも少額の保険というのは、例えば、山登りするからというのでその捜索保険をどうしてくれるとか、そんなのは東京海上なんかやってくれませんから。 そういったようなものを含めて、まだほかにも、外国人の実技で研修に来ておられる人たちが短期でマンションに入るときに、その家具とか、例えば、これは栃木県で実際に起きていますけれども、部屋の中ではたき火をしないでくださいなんということを書かなきゃいかぬなんというのは、やはり、普通、日本じゃ考えられませんわな。しかし、たき火して騒ぎになったりしているんですよ。そういうのに対する保険なんといったって、火災保険でそんなのなんて、本人がたき火をすると火つけと同じじゃないかという話になりますので、全然対象にならない。 幾つも例があるんですけれども、そういったようなものに対するこういう保険というのは、結構いろいろな意味で時代に合わせて効果があると思っておりますので、そういった意味では、この種のものというのの、ニッチ産業とかいろいろな表現がありますけれども、非常に幅の狭い分野だけれども必要なものというのに関しては、この少額保険というのは結構いろいろな意味で効果が大きいと思っておりますので、うまく育てていければと思っております。事実、業者の数はふえてきておる傾向にあろうかと思っております。
○青山(大)委員 次の質問に移ります。 保険金額の上限に係る本則及び経過措置について質問いたします。 平成十八年四月から平成二十五年三月末まで、本則の五倍の引受けを認める経過措置が行われました。医療保険などが三倍であるのに対して、大きいと言えるのではないでしょうか。 平成二十五年四月から平成三十年三月末まで、既存の契約については本則の五倍、新規の契約については本則の三倍の引受けを認める経過措置が行われています。実に、十二年間にわたって経過措置が適用されているのです。しかも、新契約も含めての措置であり、厳密には本来の経過措置の範囲を超えているようにも考えられます。 平成十六年十二月の金融審議会金融分科会第二部会報告では、「根拠法のない共済への対応について」の中で、再保険等によるリスク移転に係る時限措置についてはこのように述べられております。 現時点において保険業法の中で恒久的な制度として位置付けることは問題がある。現実的な対応としては、既存の事業者についての特例として、一定の期間(例えば五年程度)に限り、保険金が高額でないものに限った上で、再保険等により保険会社にリスク移転が行われる場合は、少額給付の範囲を超える保障についても少額短期保障事業者と同様の規制の枠組みの中で業務を行えることとする時限措置を設けることが適当である。 このように述べられております。 一定期間到来しても更に保険金額の上限に係る経過措置を適用する必要性について、御説明をお願いいたします。
○越智副大臣 お答えいたします。 まず、この経過措置でございますけれども、平成十七年保険業法改正前の根拠法のない共済が、引受保険金額の上限について、本則に円滑に移行するための激変緩和措置として設けられたものでございます。この制度趣旨に照らせば、可能な限り早期に本則に収束させるということが適当であるというふうに考えております。 ただ、しかしながら、本則を超過する保険金額で引き受けられた保険契約が相当数存在するという中におきまして、平成二十四年保険業法改正において、経過措置は五年間延長されたところでございます。 今回について申し上げますと、本則を超過する保険金額で引き受けられた保険契約が、前回延長時に比べれば減少してはいるものの、なお相当数存在する中で、保険契約者等への影響を踏まえて、経過措置を延長するということとしたものでございます。
○青山(大)委員 続きまして、三番目の質問、少額短期保険業者の経過措置に関する有識者会議の議論について質問いたします。 金融庁は、少額短期保険業者の経過措置の取扱いについて検討するため、昨年八月の二十三日、森下哲朗上智大学法科大学院教授を座長とする少額短期保険業者の経過措置に関する有識者会議を設置されました。有識者会議は、平成二十九年九月十四日、報告書を取りまとめています。 同会議においては、経過措置について、制度創設から十二年を経過し、既に所期の目的を果たしているのではないかとの意見もあったようですが、なぜ今回、再々延長の改正案を提出するに至ったのでしょうか。御答弁をお願いいたします。
○越智副大臣 繰り返しになりますけれども、まず、経過措置が激変緩和措置として設けられたものという制度趣旨に照らせば、引受け可能な保険金額の上限は可能な限り本則に収束すべきであるということでございます。 しかしながら、先ほど申し上げたとおり、いまだ保険契約者として百六十万人を超過する者が存在し、そしてまた、本則の範囲内の保険契約しか引き受けられないことについて顧客等の理解を得て保険金額を徐々に縮小させていくには、更に一定の時間がかかるというふうに考えております。 このため、保険契約者等への影響を踏まえ、現時点で直ちに本則に収束させることは困難と考えまして、今回、法案においても、経過措置を延長することとしているものでございます。 経過措置を適用している業者の新規契約についてということでございますけれども、先ほど申し上げたとおり、平成二十五年三月末ベースで二百九十万人、これが二十九年三月末で百六十万人になったわけですが、まだ相当数いる。そういう中で、新規であっても本則の範囲内の保険契約しか引き受けられないことについて顧客等の理解を得ていくのはやはり一定の時間がかかる、そういう考え方に基づいて、このため、新規契約を含めて、経過措置の期間を延長することとしたものでございます。 金融庁としましては、この経過措置適用業者については、一つには、顧客に対して、経過措置適用期間に限って経過措置の上限金額の範囲内で引受けを行うことが可能であるということを説明する。また二つ目には、経過措置終了後は本則の範囲内の保険契約しか引き受けられないことについて、顧客や代理店などに周知して理解を得て、保険金額を徐々に縮小する。そして三つ目には、例えば本則を超える保険金額について、保険会社と連携して商品を提供するなど、経過措置終了に備えた対応を行う。こうしたことで、本則に円滑に移行していく必要があるというふうに考えております。 金融庁としては、今後、モニタリング等を通じて、経過措置適用業者が本則に円滑に移行するための対応を適切に行っているか確認していきたいというふうに考えております。
○青山(大)委員 今、副大臣の方から一定の時間がかかるという御答弁がございましたけれども、その一定の時間、期間というのは、大体、具体的にどのぐらいのというふうに副大臣の方はお考えなんでしょうか。まず、その点について伺います。
○越智副大臣 お答えします。 先ほど、過去の実績として、平成二十五年三月末で二百九十万人、二十九年三月末で百六十六万人というふうに申し上げました。 今後の趨勢、経緯については、モニタリングを通じてしっかりと金融庁として把握しまして、対応していきたいというふうに考えております。
○青山(大)委員 また、先ほど副大臣の御答弁の中で、そういった、ちゃんと既存の業者が顧客に対していろいろ説明する話ですか、今回は既存の契約なので本則を超えていますよとか、そういう説明をきちんとするように促すというふうにおっしゃっていましたけれども、具体的に、そういった業者さん、そういったのはちゃんと守られているのか、それとも、これまでそういったのも守っていないようなそういった事例があったのか、お伺いいたします。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 今の御質問でございますけれども、これまでも、定期的に、年二回はそういった業者に対してのヒアリングを行ってまいりました。どういった説明が顧客に対して行われているかということについても、それも含めて確認作業を行ってきたところでございます。 今後も、今回の新しい経過措置の適用に関しまして、そういった二回のヒアリングに加えて、機動的に追加的なヒアリングも行っていきたいと思います。 これまでの確認作業の中においては、そういった問題になるような、説明がなされていないというような問題になるような事案というのは、現時点においては確認できていないということでございます。
○青山(大)委員 それでは、次の質問に移りたいと思います。 少額短期保険業者の資金運用について伺います。 生命保険会社などは、資金の長期運用を通じて、長期資金の供給元としての役割を果たすとともに、運用益を契約者に還元しております。しかし、少額短期保険業者の資金運用については、保険業法及び同施行規則の中で、預金、国債等の有価証券、元本保証のある金銭信託に限られているのが実情だと思います。そういった制約の中で、実際にはどのような運用がなされているのでしょうか。 また、健全で効率的な事業運営のために、具体的にどのような指導を行っているのでしょうか。お伺いいたします。
○村井大臣政務官 お答え申し上げます。 青山委員から少短業者の資産運用について御質問をいただきました。 委員御指摘のとおり、少額短期保険業者におきましては、資産の運用方法が法令により現預金、国債等に限られておりまして、実態としては、資産のほとんどは現預金になっていると承知をしております。 また、少短業者については、局長の方からも既に答弁ありましたけれども、年二回、六月と十二月、当局において、ヒアリングを通じ、財務の健全性の確保や保険契約者等の保護に関して実態を把握をしているところでございます。 そして、仮に、財務の健全性や保険契約者等の保護の観点から問題が認められる場合には、そうした少短業者に対して問題を指摘して、改善状況等をフォローアップする対応を行っているところでございます。
○青山(大)委員 当初、この法律をつくったときと、今の株式市場の状況とか、または背景も変わってきていると思うんですけれども、こういった預金、国債等の有価証券、元本保証の金銭信託に限られている中で、資金運用、それで実際、業者さんはちゃんと回っているんでしょうかね。その辺、逆に、今後そういった法律なんかを改正するようなお考えはあるのでしょうか。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 まず、運用に関しての御質問だと思いますけれども、少短業者がなぜこういった国債でありますとか現預金を資産として計上しているのか、それが法律に規定されているのかということでございますけれども、やはり、少短業者の、まさに業務のあり方からして、保険期間が短期のものに限定されているということから、長期的な運用利回りを確保するために幅広い資産運用を行うということは、やはり少短業者のバランスシートからはなかなか考えがたい、事業規模が制限されているということからすれば、保険会社のような大規模な資産運用というのは適当ではないだろうという形でこのような法律の規定になっているわけでございます。 そういった中で、まさに今のマーケットの状況でございますので、委員の御指摘というのは、資産運用というのはそれなりにやはり収益が確保できるのかという御質問だと思いますけれども、そこの点に関しては、保険契約者保護等のための財務の健全性の確保というようなことに関しまして、ヒアリング等を通じて、どういう状況になっているかということをしっかり把握していくということで、彼らの財務の健全性の維持というものをフォローしていきたいなというふうに考えております。
○青山(大)委員 丁寧な御答弁ありがとうございました。 次の質問に移ります。 たしか、前回の改正のときの議論の議事録とかを見ますと、こういった少額短期保険業者、保険会社と遜色のない金額の契約を持っていることが多いことから、生命保険や損害保険のようなセーフティーネットを整備する必要性についての指摘もあったというふうに見られます。 これについての当時の答弁として、少額短期であるということで、参入要件や規制の内容等はそれに応じたものとなっており、保険契約者保護機構の対象にはあえてしないということでした。さらに、少額短期保険業者の業務の状況を引き続き見るとのことでしたが、改正から五年が経過し、少額短期保険をめぐる状況も変化したと考えますが、セーフティーネットの必要性についてどのように認識されているのでしょうか。
○越智副大臣 セーフティーネット制度は、保険会社が万一破綻した場合に、業界全体で保険金の支払いを確保しようとする仕組みでございます。この制度では、保険会社各社は、破綻保険会社に対する資金援助の財源として負担金を納付しなければならないということに留意する必要があるというふうに考えております。 こうした中で、今回の少額短期保険業者がセーフティーネットの対象外となっているのは、一つには、引き受ける保険が少額短期のもので、また、万一の事業者の破綻の際に顧客がこうむる損失が限定されているのであれば、契約者の自己責任を問うことも可能であるとの考え方でございます。そして、少額短期保険業者には、顧客に対してセーフティーネットの対象外であることを周知徹底することが求められているというところでございます。 このような枠組みにつきまして、制度変更を検討すべき特段の状況の変化は現在ではないというふうに考えておりまして、現行制度は引き続き妥当であるというふうに金融庁としては考えているということでございます。
○青山(大)委員 とはいいましても、先ほど高木委員の方からも、さまざまな、ペット保険から始まって痴漢冤罪保険とかいろいろある中で、そういったたくさん新規参入する中で、もちろん届出制とはなっておりますけれども、やはりそういった万一のときに備えてのセーフティーネットも今後必要なのではないかというふうに私は思っておりますけれども、今後、検討の課題として、そのような少額短期保険業者に対する、利用者保護も含めたセーフティーネットを構築するようなお考えはあるのでしょうか。
○越智副大臣 お答えいたします。 先ほど御答弁申し上げたとおり、現状では制度変更を検討すべき状況にあるというふうには考えておりません。また一方で、各業者につきましてはモニタリングを続けていくということでございます。
○青山(大)委員 そういったさまざまな新規業者で、これまで、破綻してしまったような、そういった事例も最近は見られないということでよろしいんでしょうか。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 少額短期保険業者で破綻した事例はございません。
○青山(大)委員 ただ、今後、さまざまな少額短期保険業者が参入する中にあって、そういったセーフティーネットの構築の必要性についても検討してほしいというふうに思いますので、これは要望にとどめさせていただきます。 次に、少額短期保険の将来のあるべき姿及び持続可能性について質問をいたします。 言うまでもなく、日本の総人口は減少傾向にございます。二〇〇五年、死亡者数が出生数を上回ったことにより、人口構成比では六十歳以上の割合が増加し続けております。このような状況の中で、団塊の世代と呼ばれる層全てが後期高齢者となるのが二〇二五年です。また、これまで増加傾向にあった世帯数も、二年後の二〇二〇年の五千三百万世帯をピークに、世帯数は減少に転じると想定されています。 さらに、団塊の世代が大幅に減少していくことになれば、世帯数の減少スピードはますます上昇するものと考えられます。さらに、少子高齢化が進展すれば、構造的な問題により、社会保険料の負担が重くなることは必至ではないでしょうか。社会保険料負担の程度は、民間の保険についても、どの保険を選ぶのかの選択に影響を及ぼすものと考えます。 我が国の社会構造変化を踏まえた保険業の将来像、中でも少額短期保険の将来のあるべき姿について伺います。 また、これまで少額短期保険は、フットワークの軽さを生かして伸びてきました。多様化、高度化する顧客ニーズに応えて新たな商品を生み出していくことは、大いに想定されるところでございます。少額短期保険の多様な商品に対して、金融庁として、どのように認識し、対応するのか、持続可能性を向上させる観点からお伺いいたします。
○越智副大臣 まず、少額短期保険業に限らず、保険業全体について申し上げますと、我が国の生産年齢人口が今後も減少を続けることによりまして、伝統的な国内保険市場の縮小が予想される中、収入保険料の量的拡大を前提とした現在の保険会社のビジネスモデルは、全体としては持続できない可能性があるというふうに考えられます。 他方で、長寿化の進展やIT技術の進化、サイバー等の新たなリスクの出現などに伴いまして、新たな保険ニーズが出てくる可能性があります。こうしたニーズの変化にいかに応えていくかは、保険会社の経営上の重要な課題であるというふうに考えております。それとともに、持続可能なビジネスモデルを構築する際のポイントになるというふうに考えております。 そうした中で、今回議題となっております少額短期保険業者につきましては、事業規模が小さく、小回りがきくことなどを生かして、特殊なリスクへの対応や安価で簡素な商品、地域の特性に応じた商品など、一般的に保険会社が必ずしも提供しない保険商品を提供しているものと考えられます。先ほど来、さまざまな新しい保険の御議論もあったところだというふうに思います。 少額短期保険業者が、社会、技術の変化に対応して、顧客ニーズに沿った商品、サービスを提供していくことは、持続可能なビジネスモデルの構築にもつながっていくものであり、新たな商品、サービスの開発に関しては、金融庁としても前向きに対応してまいりたいと考えております。
○青山(大)委員 御答弁ありがとうございました。 以上で質問を終わりにいたします。
○小里委員長 次に、野田佳彦君。
○野田(佳)委員 無所属の会の野田佳彦でございます。 まずは、法案審議に先立ちまして、先週の火曜日の当委員会におきましても、G20に大臣が欠席をせざるを得なくなったこと、そのマイナス面についての私の見解と、それから大臣の所感もお伺いをさせていただきましたが、G20は終わりました。木原副大臣、お疲れさまでございました。恐らく副大臣から詳細な報告もお聞き及びのところだというふうに思いますが、今回のG20は、仮想通貨の国際的な規制についてはかねてより日本が主張している方向性で一定程度の前進が私はあったというふうに思いますが、一方で、大事なテーマであった保護主義の連鎖を回避するという点においては、残念ながら芳しい成果がなかったように思います。 事実、きょうもアメリカが鉄鋼とアルミニウムの輸入制限措置の発動をいたしました。マーケットは大きく揺れていますよね。加えて、米中の知財をめぐる問題からの、まさに貿易戦争の開戦前夜のような、そういう状況に今至っています。 ということで、G20は終わったわけでありますが、残念ながら大臣は欠席をされましたけれども、今回のブエノスアイレスのG20をどのように評価をされていますか。
○麻生国務大臣 野田先生御指摘のありましたとおり、残念ながら、このG20に出席をできませんでしたが、話題の中で、クリプトアセッツという言葉に変わっていますけれども、それまでバーチャルカレンシーという言葉だったものが、今回クリプトアセッツという、秘密資産とかいう表現になっておりまして、直訳しますとそうなるんですが、そういった言葉になってくる。何となく、G7の中での、クリプトアセッツという秘密通貨とか仮想通貨とかいうものに対しての意識がG20の中でも結構高まってきた状況を、日本がリードしてこれまで結構持ってきているようなところが、木原副大臣等々、また黒田総裁、出席をしていただいて、その点に関しましては活発な議論がなされたという点に関しましてはよかったと評価しております。 しかも、今、いわゆる合意されたコミュニケというのが出されておりますけれども、その中で、日本の意見も踏まえて、今の世界の中における健全な経済のファンダメンタルズの中にあって、いわゆる最近の、きのうきょうの話じゃなくて、つい先日に起きました、相場の変動が大きく動きました、ああいったことを含めまして、相場とか最近の市場の変動というのは、これは間違いなくファンダメンタルズとは関係ないけれども、リスクと脆弱性への注意というものを喚起する必要があるのではないかということを指摘しておりますけれども、その点もコミュニケの中に入れていただいておりますし、いろんな意味で、我々として、こういった過度の変動とかそういったようなものは、間違いなく経済とか金融の安定に対して著しく影響を与えるという認識が改めてG20の中で共有されたというのは大きかった、私どもはそう思っております。 いずれにしても、最初に申し上げたマネロンの話を含めまして、仮想通貨の話につきましては、これはきちんとした対応を今後やっていかないかぬということで、我々としては、この点は、ほかのところは、イニシャル・コイン・オファリングというICOと称するこのものに関して、中国閉鎖、韓国も閉鎖等々している中で、日本はこれを一応曲がりなりにも規制をしながら使っておりますので、こういったものを、野田先生、世界じゅう、これは日本だけでやるわけにはいきませんから、みんなでこれを、危険をある程度分散しながら、利用者等々のいわゆる保護を考えながら、このものをデファクトなスタンダートとして、既成事実としてこれをうまく育て上げるのに成功すると、間違いなくこれは、いわゆるハッシュ関数とか、暗号解読の言葉ですけれども、ハッシュ関数とか、いわゆるいろいろなものの技術、そういったようなものが日本がリードできるというものは、これは世界の中において非常に大きな力を持ち得る可能性が控えているというところがみそなんだと思うんですけれども。 これがどの程度のものに育っていくかというのは、今では、ちょっとまだ正確に読めているわけではありませんし、世界も読めていないから、きょろきょろ、うろうろ、おたおたしながら見ているんだと思いますけれども、私どもは、そういったものをうまく育て上げていくということもやれればなと思っておりますので。 いずれにしても、対話とか、いろんな意味で、こういった定期的な場にきちんと出て、いろんな意味で日本の意見を、我々の意見というものを正式に発言し、それが世界の中でということをやり続けていくという努力は、これは今後とも続けなければならぬ大事なところだと思っております。
○野田(佳)委員 今の御答弁は、仮想通貨の問題では一定の前進があったと。私、ちょっと枕で使いましたけれども、そのことの詳細を聞くよりも、保護主義の連鎖拡大について歯どめがきかなかったこと、そしてきょうのアメリカの動きなど、心配していることの方についての御答弁をむしろお願いしたかったんです。まあ、ちょっと続けさせていただきますけれども。 このG20をやっている間に、マルチの会談だけではなくてバイの会談もいっぱいあったと思うんですが、驚いたのは、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限措置は、これはもう従来から、NAFTAで今交渉しているカナダとかメキシコは、これは適用除外という形だったですね。オーストラリアもそうだと言われていた。このG20をやっている最中に、EUとか韓国も除外をするということをアメリカのUSTRが言ったじゃないですか。 結局、七つの国、地域が対象外なんですよ。同盟国である日本は対象なんですよ、対象。これはどういうことですか。安倍総理は友達だときょうもトランプは何か会見で言っていましたよ。だけれども、残念ながら、この七つの中に入っていない。 私は、逆に言うと、保護主義はいけないよという国際協調の路線が、EUはかち取った、韓国も除外されてかち取った。ばらけていくことはよくないと思っていまして、その意味で、覚悟を決めて、アメリカにはちゃんとやはり自由貿易の意義を問うていかなければいけない。 だとすると、もし大臣が出席していたならば、財務長官の何とかという人、ころころかわるからね、アメリカの高官、名前を覚えませんけれども、ム何とかという人と会談ができたかもしれない。彼とだけだったら不十分だったら、本来はカウンターパートは相手の副大統領ペンスじゃないですか。麻生大臣、むしろ副総理とペンスあたりでこういう突っ込んだ議論を本当はしていかなければいけないんですね。 それができなかったことについてのやはり反省を持たなければいけないし、今申し上げた私の懸念について補足があれば御見解をいただきたいというふうに思います。
○麻生国務大臣 いろいろな問題が重なっておりますので、野田先生のおっしゃるとおりなんですけれども。 あのライトハイザーという問題のUSTRの人と世耕先生との関係、またウィルバー・ロスと世耕先生との関係等々、いろいろなことを考えないかぬところなんだと思っておりますけれども。 いずれにしても、今回は、ゲーリー・コーンという、スピーカーの人だったが、アルミニウムにかけるということになって、それで辞任、やめると。意見が合わないからとぱっとやめちゃうということになりましたので、ちょっと正直私どもも驚きました。また、外交の最高責任者の国務長官もいきなり辞任というようなことになっていますので、ちょっと正直、今アメリカで何が起きているかというのはいま一つよく読めないところなんですけれども。 変わらずずっといるところで、例えば国防長官とか、そのところ、スティーブン・ムニューシンというようなところはそのまま残って、きちんと中にいるところなので、こういった人たちと話をしていかなきゃならぬところだと思いますけれども、残念ながら、今回その機会はなかったんですけれども。 この問題については引き続ききちんと、これは世耕先生の主な担当なんですけれども、そこらのところでこれはやり続けていかないと、何となく縮小、オープンなものから閉鎖的なもの、クローズなものになっていく傾向を断固とめるというのは、ここは大事なところだと思います。私もそう思います。
○野田(佳)委員 やはり、本当に真の同盟国であるとするならば、今のアメリカがとろうとしている路線の問題点、懸念は率直に伝えながら、一方で友好関係を保つというのが基本姿勢だと思うんですよね。どうしても今の、米国第一というよりもラストベルト第一主義、その路線でいくとアメリカ・ファーストじゃなくアメリカ・アローンになるぞということを真の友人であるならば言わなければいけないし、ただ、対象がころころ変わるので、おっしゃったように困りますけれども、まだペンスなどは残っておるわけですから、その辺とのコミュニケーションはちゃんとやっていかなければいけないということを申し添えさせていただきたいというふうに思います。 そこで、法案の審議ですけれども、これはもう既に高木さんと青山さんが触れたテーマがいっぱいあるので、重なる部分がありますが、なるべくそこは捨象しながら、金融庁に御質問させていただきたいというふうに思いますけれども。 先ほど、楽天がペット保険に参入するというニュースのお話がございました。なるほどなと。何か最近は保険業界に随分注目をしていて、戦略的に参入しようという動きをしていたと思いますが、まさに少短業者の発行済み株式を全部買って子会社化する、そういうやり方で入ってくるわけですね。 やはり着目するというのは、ペット保険というのがこれからも伸びていくだろうということだろうと思います。着眼点がすごいと思うんですけれども、犬猫だけでも二千万頭ぐらいいますよね。比べちゃいけないんですけれども、子供の数より多いわけですよ。家族同様にかわいがっている、そういう御家庭もたくさんふえてきた中で、加入率がまだ、ペット保険の加入率は五パーぐらいですから、市場規模としてはこれは随分伸びていきそうですよね。今でさえも数百億円の規模が、多分、二千億、三千億行くんじゃないかと見込んでの判断だというふうに思います。 ということで、少短業者が開発した商品とか、あるいは実績を上げている商品に着目をして、既存の生損保のみならず、さまざまな大手がこういう分野に参入をしてくるという傾向がこれからもっと出てくるんではないかと思います。 例えば、不動産業者が相当に家財保険の方に参入をしてきていますよね。こういう動きというのはこれからも起こり得るだろうし、だから少短業者がむしろ百社体制になるんではないかというぐらいに業者の数もふえてきている。そして、保険料の収入額も間違いなく上がってきているという状況だというふうに思います。 こういうようないわゆるトレンドというか趨勢を含めて金融庁にお尋ねをしたいというふうに思いますけれども、少額短期保険制度の導入、これをもってして広く保険業界全体にどのような影響を与えているのか、そしてどのような役割を果たしているのか、お答えをいただければというふうに思います。
○池田政府参考人 お答え申し上げます。 少額短期保険業者は、保険業全体の中で、先ほど来出ておりますように、例えばペット保険ですとか山岳救難費用保険のように、いわば特殊なリスクへの対応を行うもの、あるいは簡易な告知のみで加入が可能な生命医療保険といったようなものも提供されていますが、そうした簡素な商品性のものなど、従来の保険会社が必ずしも提供していない特定のニーズに応えた少額短期の保険商品を提供する、そうした担い手として一定の評価がなされているものと考えております。 この結果、御指摘のように、少額短期保険業者の業者数は近年増加傾向にございますし、収入保険料も増加傾向にあるということでございます。 私どもといたしましては、少額短期保険業者と従来の保険会社がそれぞれにそれぞれの特徴を生かした魅力的で信頼の置ける業務を展開することを通じて、全体として保険契約者のニーズを的確に捉えたきめ細かな保険サービスが提供されていくことを期待しているところでございます。
○野田(佳)委員 ユニークな商品を開発をしているという、まさにアイデア勝負の世界で頑張っている少短業者もたくさんあるように思います。 さっき、痴漢冤罪保険とか山岳保険とか、なるほど、そういう時代なのかなというふうに思いますけれども、何かハーレーダビッドソンに特化したバイク保険があるとか、恐らく、委員長のお父さんが御存命だったら入ったんじゃないですかね、などなど随分といろいろなアイデアがあるようですけれども、例えば、アイデアを出して、なるほどなと思うと、大手の生損保が同じような商品化をしていくということもあるようですよね。 例えば孤独死保険、これについては大手も参入をするようになった、あるいは葬儀保険、こういうものも入ってきているということでございますが、そうなると、少短業者と既存の免許制の保険業者間、これは役割分担しながらお互い伸びていけばいいんでしょうけれども、すみ分けという、あるべきすみ分け論みたいなものを金融庁としてはお持ちなんでしょうか。
○池田政府参考人 お答え申し上げます。 まず、制度的に申しますと、少額短期保険業制度というのは、もともと登録制がとられておりまして、セーフティーネットなどの加入義務がない、そうしたことの反対側としまして、引き受ける保険が少額短期であるものに限られているという制度的なたてつけになっております。 それに対しまして、保険会社は、免許制がとられておりまして、セーフティーネットへの加入なども義務づけられているわけですけれども、逆に、少額短期保険商品も含めてあらゆる保険商品の提供が可能だということで、そういう意味で、必ずしも制度的にはすみ分けということに完全になっているものではないということがございます。 ただ、現実には、少額短期保険業者は、従来の保険会社が余り提供しない分野にいろいろなアイデアを持ちながら商品提供をしてきておりますので、事実としては、両者の間で相当程度のすみ分けがなされているというふうに考えてございます。 そうした中では、他の業者の業務を見ながら、自分も新規に参入していって、両者の間に競争関係が生じるということ自体は、これは必ずしも否定できないところでございますけれども、そうした中で適度の競争と適度のすみ分け、提携、そうした中で、いずれにしましても、両者がそれぞれの特徴を生かして、全体として魅力ある保険サービスが保険契約者に対して提供されることが望ましい姿であるというふうに私どもは考えているところでございます。
○野田(佳)委員 ありがとうございました。 自然体でそうなれば一番円満な形だと思うんですけれども、どうしても販売力にまさる大手の生損保にのみ込まれていくような状況だけはうまく避けたような形が望ましいと思います。 もう時間が来そうに思うんですが、本来は、法案の趣旨は経過措置の問題ですよね。これはもう既にいろいろ議論がありましたけれども、平成十七年の法改正のときに経過措置を七年設けて、そのあと五年設けて十二年続いてきて、更に今般の改正で五年延ばすという話なんですよね。 これはやはり、この世界にいると、経過措置とか何とかいいながらも、ずっと続いてしまうというのは今まであったじゃないですか。暫定税率は暫定じゃなくなり、当分の間が何十年も続いたりということもありますので、そういうことのないように最終的な終了というものも見越した対応をしていただきますように、時間が来ましたので、これは要請として、終わりたいと思います。 以上です。
○小里委員長 次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。 近年、日本の保険会社による海外の保険会社の大型MアンドAが増加しております。海外で事業を拡大すれば、国内の生保、損保は海外子会社のリスクも背負うことになっていきます。 例えば、三井住友海上のグループ会社の決算資料を見ました。二〇一七年度第三・四半期までの決算を見ると、国内の自然災害によるインカードロスは六百六十億、それに対して、アメリカのハリケーンだとかメキシコ地震、カリフォルニア山火事など海外の大口の自然災害のインカードロスは一千二百七十七億ということで、海外の自然災害が大きなものが起きれば、国内の保険会社の経営にも影響していくということになろうと思います。 もし仮に東日本大震災クラスの自然災害が海外子会社がある国で起きるということになれば、その補償金額は膨大な、莫大なものになるわけです。そうすると、国内の親会社にも深刻な影響というのが想定されると思います。 きょう金融庁にお伺いしたいのは、保険会社の海外子会社のリスクについてどのように検査監督しているのか、海外子会社のリスクが国内の保険会社の経営に一切影響を及ぼすことはないと見ているのか、その点、お伺いしたいと思います。
○越智副大臣 御指摘のとおり、近年、大手損害保険会社を中心に、積極的な海外事業展開の動きが見られております。 海外に事業展開する損害保険会社においては、海外の子会社を含めたグループ全体での保険引受けリスクについて、保有するリスクを他の保険会社に移転する再保険の活用も含めて、適切に管理することが重要であると考えております。 そういう中で、金融庁では、例えば本邦損害保険会社が海外子会社の保有するリスク量を把握し適切に管理しているかについてモニタリングを行っております。そして、それとともに、海外子会社のリスク管理が適切に行われているかについて、海外当局との連携を通じて、当庁としても把握を行うなど、海外事業におけるリスクが適切に管理されるよう、検査監督に努めているところでございます。
○宮本(徹)委員 本当に、海外での大規模な災害で国内の損保会社、生保会社が大変な被害をこうむったら、今度は国内の保険加入者に対して大きな被害が出ることになりますので、しっかりとそこのリスクの監督をやっていただきたいと思います。 そして次に、先日に続いて、一千名とも言われる大きな被害を出しておりますスマートデイズなどのシェアハウス投資をめぐる問題について、きょうも伺いたいと思います。 きょうは、消費者庁、国交省にも来ていただきました。 スマートデイズのシェアハウス投資案件では、一括借上げで三十年間家賃保証と契約書には書かれていた。でも、現実には、一ないし二年でビジネスモデルは破綻して、現在では、住居人がいるにもかかわらず、一円もオーナーに家賃が支払われない異常事態が発生しております。 消費者庁にお伺いしますが、今回のシェアハウス投資の被害者は普通のサラリーマンが多いわけですね。電話がかかってきて勧誘されて投資したという方も多くいるみたいですけれども、一名当たりの負債は億を超えております。このままでは人生が大もとから変えられてしまうということに直面しているわけですが、こうした被害を出さないための啓発の取組というのは抜本的に強めなきゃいけないと思いますが、その点の認識をお伺いしたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。 貸し主が同種の行為を反復継続的に行っていない場合、これはサブリース契約の貸し主についても、消費者安全法あるいは消費者契約法などにおいて消費者と見ることができる場合があるというふうに認識しております。 それを受けて、対応ということでございますが、一つは、消費生活センター等の消費生活相談員に研修するということでございまして、これは、国民生活センターの研修におきまして、賃貸住宅管理業を適切に行える者の登録制度、これは国土交通省と連携をいたしまして、この制度に係る情報を消費生活相談員に提供する機会を新たに設けたところでございます。 これに加えまして、サブリース契約の貸し主、建物所有者でございますが、これを対象に注意喚起を行いたいと。これはまだ行っていないわけでございますが、行いたいと考えております。 具体的には、国土交通省とともに、サブリース契約の貸し主を対象といたしまして、契約期間中に賃料が減額されたりあるいは解約される可能性があるなど、サブリース契約のリスクの内容、また、そうしたリスク等を貸し主となるオーナーが十分理解してから契約をすべきことなどを示した注意喚起を行うということをしたいというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 それだけだと不十分だと思うんですよね。 普通のサラリーマンが、今電話がかかってきて、こういうのに投資しませんかとやられているわけですから、こういうものというのは大変リスクがあるんだということを広く国民に周知するという取組もあわせてやっていただきたいと思います。 国交省にも来ていただきました。 ことしの二月二十日に業界団体に向けて「サブリースに関するトラブルの防止に向けて」という通知を出しておりますが、この通知の発出というのは、今回のスマートデイズなどのシェアハウス投資の問題があったからということでよろしいわけですね。
○簗大臣政務官 お答えいたします。 国土交通省では、サブリースにおける家賃保証をめぐるトラブルの防止等のため、平成二十八年九月に、将来の家賃の変動等の条件を重要事項として説明することなどを内容とする賃貸住宅管理業者登録制度の改正を行うとともに、関係団体への通知の発出や広報等を通じ、機会を捉えて指導強化等に努めてきたところでございます。 御指摘の通知につきましては、スマートデイズの事案に見られるような、サブリースに関するトラブルが発生していること等を踏まえ、改めてこうした賃貸住宅管理業者登録制度の趣旨の徹底を図るために関係団体に対して発出したものでございます。 具体的には、サブリースに関するトラブルの防止に向けて、登録制度におけるルールの遵守を図るとともに、未登録業者に対しては、速やかな登録の検討及び未登録の間においても登録業者と同様の業務執行を行うことなどの指導を行ったところでございます。
○宮本(徹)委員 今、賃貸住宅管理業者登録制度のお話がありましたけれども、これは任意の登録制度なんですよね。ですから、今回、犠牲者、被害者をたくさん出しておりますスマートデイズだとか、あと小さな会社もたくさんありますけれども、こういうものについては未登録ということになっております。任意登録ですから、登録してくれ登録してくれと言っても登録せずに、計画倒産の形で逃げていくということも可能になっているわけですよね。 ですから、今の登録制度だけでは、スマートデイズの今回のシェアハウス投資案件のようなものは被害を防げないというのは明らかだと思います。やはり、被害を出さないために、何らかの法制化も含めて、この分野の規制を突っ込んでやる必要があるんじゃないかと思いますが、そういう検討についてされていますか。
○簗大臣政務官 先ほど申しましたように、まず、サブリースにおける家賃保証をめぐるトラブルの防止等のためには、オーナーに対して将来の家賃変動等の条件について十分に説明することが重要であると考えており、国土交通省においては、登録制度の改正や関係団体への通知発出等を通じ、指導強化等に努めてきたところでございます。 加えて、年度内に、サブリースに係る標準契約書を改定し、契約における家賃の変動や改定に係る事項の明確化を促すこととしております。 さらに、今後、消費者庁と連携をして、オーナー等を対象に、サブリース契約に関する注意点などについて注意喚起を行っていく予定です。 そして、御指摘の法規制等に関しましては、登録制度の改正に際し、改正後の登録制度の普及状況等を踏まえ、検討を継続すべきと整理され、現在、実務家、学識者等で構成する第三者の有識者委員会において検討を継続しているところでございます。
○宮本(徹)委員 これだけ大きな被害が出ているわけですから、検討継続というところから一歩踏み込んで、やはり法規制に向けてぐっと踏み込んだ対応を進めていただきたいというふうに思います。 それから、金融庁にもお伺いしたいと思います。 金融庁の金融レポートでも、昨年十月出したもので、こう書いてありました。アパートローンの借り手に対し、リスクを適切に評価し、わかりやすく伝える顧客本位の業務運営を確保する必要がある、こう書き込まれているわけですが、現実には、スルガ銀行のシェアハウス投資への融資のようなことが行われていたということです。一体どういう監督を行っていたのかなと思ってしまうわけですけれども。 この金融レポートにあるとおり、アパートローンの借り手に対し、リスクを適切に評価し、わかりやすく伝える、これをきっちりできる場というのは、今回のケースなんかでいえば、やはり銀行の果たす役割というのは本当に大きいと思うんですよね。そこを、仲介業者の側は、スマートデイズだとかは、これがいかにもうかるのかということを、せっせせっせとバラ色に描いて話をするわけですけれども、お金を実際貸すところの銀行は、いや、これはこういうリスクがあるものなんだよというのをしっかり言えば、被害は相当食いとめることができるんじゃないかというふうに思います。 金融レポートで書いてあるとおりの取組を、全ての銀行で徹底的に、銀行で融資を受ける方々をしっかり守る、国民を守るために、取り組む必要があると思いますが、その点どうでしょうか。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 アパート、マンション向け融資に関しては、委員御指摘のように、昨年十月の金融レポートにおきまして、我々が一部の地域銀行に対して実施いたしましたアパート、マンション向け融資の実態調査、この結果を踏まえて問題提起を行いました。 具体的には、賃貸物件の収益シミュレーションの精緻化といった規律ある審査体制の構築、あるいは、融資実行後の賃貸物件の空室、賃料水準、収支状況等の期中管理の充実、それから、そういうものを踏まえまして、借り手に対するリスク説明を充実するといった問題提起を行ったところでございます。 この金融レポートにおける問題提起を踏まえまして、我々の今事務年度の金融行政をどういうふうに行っていくかということを記述した金融行政方針におきましても、こういった問題提起に従ったモニタリングというものを強化、継続していくということを明記しているところでございます。 数次にわたる要請を行っているわけでございますけれども、御指摘のシェアハウス融資に関する報道があったことも踏まえまして、本年三月の地域銀行との意見交換会におきまして、改めて、顧客に対する十分な説明が行われているか、もう一度地域銀行が点検を行うように要請したところでございます。 いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、今般のこのシェアハウス関連の御指摘、御議論も踏まえまして、今後とも、地域銀行におけるアパート、マンション向け融資の動向、それから借り手への説明状況について、適切にモニタリングしてまいりたいというふうに考えています。
○宮本(徹)委員 しっかりやっていただきたいと思います。 この問題は、所轄の官庁が幾つもわたるわけですよね。不動産業界への指導については国交省、銀行に対しては金融庁、消費者を守るのは消費者庁になります。それぞれ権限もあればノウハウもあると思います。どうすればこうした被害を防ぐ実効策を更に強めることができるのか。そして、もし被害者が出た場合はどう救済するのか。こういうことを総合的に対策を進めていくために、ぜひ、国交省、金融庁、消費者庁、連携をとって、チームをつくって、さらなる実効ある対策の検討をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 今、それぞれのところから話がありましたけれども、これは、何も今回の話じゃなくて、これまでも何回となくやってきて、やはり、人間、欲をかくとそういうことになるんですよね。僕はつくづくそう思いますよ、今回の話を聞いていて。 被害者の人たちの話を聞いたけれども、僕は、これは一人、たまたまそれにひっかかった本人を知っていたものですから、欲をかいてやったろう、こんなうまい話があるわけないだろうがと言ったら、自分でもそう思いますと。だったら自分でしっかり諦めろという話はしましたよ、私のことですから、仲がいいから。 私は、だけれども、この種の話というのは、うまい話を持ってくる話というのは、やはり気をつけて見ないとだめなんですよという話を、これはオレオレ詐欺に限らず、もう全てそうですよ。僕はそういったものなんだと思っているんですけれども。 この種の話に関して、私どもの監督できるところはきちんとやっていきますけれども、それでもやはりそういったことが出てくる可能性というのは常に考えとかないかぬのであって、やはり、こういったようなことに関しては、こういう話がありますよという話が新聞に出てみたり、いろいろな形でネットに載っかってみたり、こういうところで議論になってみたりするということが、その人たちにとっては、こういう話が来たら、あっ、これはもしかしたら、あの話を聞いていたなというようなところにならないと。 なかなか自分でぽっといこうという気になられたりすると、何となくそちらにずっと寄っていくというのが、やはり人間の欲が出てくるところなんだとは思っておりますけれども、いずれにしても、こういったものは、我々として、できる限りのことをやっていくというのは、各省庁、皆同じ気持ちでやっていかないかぬところだと思っております。
○宮本(徹)委員 人間、欲は誰もがあるわけですけれども、しかし、被害者の皆さん、麻生大臣が言われるように、自分を責めていますよ。何でこんなものにだまされちゃったんだろうというように責めていますけれども、でも、一番悪いのはだました側ですから、だまそうとする側ですから。やはりそれを、しっかりとそういうことが起きないような取組を強めていっていただきたいというふうに思います。 残された時間で、最後、太田理財局長に本日も来ていただきました。 なぜこうした改ざんが起きたのかということを考えた場合に、やはりどう考えても、この案件が安倍夫妻案件として扱ってきたことを隠したかった、そしてこの問題について森友学園側に便宜を図っていったこと、価格の値下げを説明のつかない方法でやったことを隠したかった、そう考えざるを得ないというふうに思います。 ちなみに、きょう、野党三党は籠池氏に接見をしましたが、籠池さんは、改ざん前の文書に書かれている昭恵氏の発言については、確かにそういうふうにおっしゃっていたというふうに証言されていた、それから、籠池さん自身が、森友学園の問題については昭恵氏にこういう状況になっていますということを何回か報告していたということもおっしゃっていたということです。 ですから、明確に安倍御夫妻の案件として、安倍昭恵夫人の力もかりながら籠池さんはこれを進めようとしていたわけですし、そのかかわりを財務省の側も近畿財務局の側も認識していたということだというふうに思います。 それで、時間がないので、先ほど議論を聞いていてあれっと思ったんですけれども、この間、安倍総理や昭恵夫人の話をなぜ書いたのかということを私が聞いた際に、太田理財局長は、国会対応は本省だからだということと詳しい経緯を書いたんだというお話を、この間、説明をされてきました。ところが、先ほど議論を聞いていましたら、官房長は、書きかえ前の文書がどういう意図で書かれたのかはこれから必要に応じて確認していきたい、書いた本人に必要に応じて確認していきたいというふうにおっしゃいました。 ということは、まだ、書きかえ前の文書、なぜここに安倍総理が書かれたのか、昭恵夫人が書き込まれたのかというのは、当時の室長や課長には確認をされていないということですか。太田理財局長のこの間の説明というのは、本人に確認せずに推測として話されていることなんでしょうか。その点だけ、もう時間がないので、お伺いしたいと思います。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。 先ほど官房長の矢野がお答えを申し上げましたのは、基本的には先ほどのお尋ねは二つの部分がありまして、要すれば、なぜ書きかえを行ったかということについての意図なりを調べるのかということと、それから、もともとの文書を、どうしてそういう文書を書いたのかということでした。 今回の調査は基本的に、なぜこういう書きかえを行ったのかという調査が主目的であります。先ほど官房長が必要に応じてと申し上げましたのは、何で書きかえたのかということを調べないといけない限りにおいて、必要があればその前の部分も、そういう意味で書きかえとの関連において調べなければいけない部分があればそれを調べるということを申し上げているということであります。 本人確認云々も含めて、基本的に前のところ云々、推測でと言われるとそこはあれで、本人その者、あるいはその当時いた人たちにある程度聞いた上で基本的に私どもは御答弁を申し上げているということでございます。
○宮本(徹)委員 当時の課長、室長は入っているということでいいですね、聞いている、確認をしているということで。それで終わります。
○太田政府参考人 特例承認というのは本省決裁でございますので、そういう意味で担当したのは国有財産審理室長というのが一番メーンでございますので、そこは当然確認をしてということでございます。
○宮本(徹)委員 終わります。
○小里委員長 次に、杉本和巳君。
○杉本委員 日本維新の会の杉本でございます。 野田前総理が自由貿易の大切さみたいなところを麻生元総理に質問されておられたのを拝聴しておりましたけれども、きょうの午後一時に、アメリカの方は、通商拡大法二百三十二条に基づいて、日本を適用除外国にしない形での鉄鋼、アルミということを行ってしまった。そして、午後三時の引け値は二万六百十七円ということで、九百七十四円安でございます。二万一千円割れという状況でございます。 そんな中で、安倍総理は、森友問題で全省庁に電子決裁導入を指示という前向きなことを言われておられますが、ぜひ真相究明ということとともに、やはり二度とこういうことが起きない、実効性のある対策が打たれるということをお願いを申し上げたいと思います。 また、我が党、明後日、NHK「日曜討論」で、うちは片山共同代表が出演予定でありますけれども、今、当事者である財務省さんが調査をしているということですけれども、自浄能力にも期待したいですけれども、一方で、中立的な第三者機関による調査、あるいは審議が予算委員会であったり、あるいはこういった常任委員会であったり、行われておりますけれども、新設の特別委員会を設置して、そちらの方でということで、冒頭申し上げた、午後一時、午後三時、地球はぐるぐる回りながら、世界は進んでいって、中国の習体制の固まっていく状況であったり、プーチン氏がもう六年やるというような国際情勢の中で、日本が前に進むように、皆さんと力を合わせていきたいと思っております。 質問に入りますけれども、大手の資本参加を得ている、経過措置を適用している少額短期保険業者といったものがありますけれども、結局、最終的に、魅力的なマーケットについては、先ほどから楽天の話がありましたけれども、吸収されてしまうというようなことも懸念されるわけですけれども、しかしながら、大手ができないニッチマーケットというものも存在意義があるというふうに思っています。 起業家精神を発揮して若い方々が参入してくるような、知恵と力で入ってこられるようなマーケットがあるべきであると思いますけれども、現行の少額短期のマーケットにおける新規参入の障壁というようなものが何らかあるのか。 例えば、保険数理人、計理人、アクチュアリーといったものを抱えていないと新規参入ができないようなものなのか、こういった点について確認をさせてください。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 現在の少額短期保険業者のビジネスの現状を見てみますと、こういった少額短期保険業者が、事業規模が小さくて小回りがきくといったことを生かして、例えば、安価で簡素な商品あるいは特殊なリスクに対応した商品などなど、一般の保険会社には見られないような特徴のある保険商品を提供しているという実態がございます。そうした状況を踏まえれば、大手保険会社とは一線を画して存続し続ける余地は十分にあるのではないかなというふうに考えております。 また、新規参入の障壁でございますけれども、少額短期保険業者につきましては、免許制の保険会社に対して、登録制となっております。最低資本金も、保険会社が十億円であるのに対して、少額短期保険業者は一千万円であるなど、参入要件は一定程度緩和されております。 また、少額短期保険業者におきましても、アクチュアリーの資格等を要件とする保険計理人の選任は必要でございます。ただ、その保険計理人の要件は保険会社に比べて緩和されております。 さらに、社内にアクチュアリー等の資格を有する人材がいない場合、少額短期保険業者の場合というのは多くはそういう状態なのでございますけれども、その場合も、アクチュアリー事務所でありますとかコンサルタント会社への外部委託によって必要となる人材を確保しているというふうに承知しております。
○杉本委員 ありがとうございます。 外部委託というのは可能だというふうに伺いましたので、若い方々が知恵を出せば、何か新しいビジネスというのもできるんだという可能性を確認させていただきました。 そこで、あえて大臣にお伺いしたいんですけれども、大臣は、政治家生活四十年でいらっしゃいますし、人生もかなり、会社の社長もされておられ、そして、総理も経験されているというお立場でいらっしゃると拝察していますけれども。 先ほどお話がありました、オレオレ詐欺をやるような若者が、変なネズミ講的な商品をつくってみたいなことがあっては困るんですけれども、いわゆる健全な起業家精神というか、アントレプレナーシップというか、そういったものが発揮できる、知恵とアイデアで若者が活躍できる場というのが日本にだんだんなくなってきているというのを率直に感じていて、あるいはそういう若者が少なくなってきているというような気がしてならないんですけれども、魅力的なマーケットづくりであったり、あるいは逆に、海外にも出ていこう、新規に会社を起こそうと思うような若者がこの世の中に出てくるといった社会になっていくべきだと思いますけれども。 ちょっと、この少額短期のマーケットと少し離れていただいて結構なんですけれども、これまでの経験を踏まえて、そういった魅力的な市場、あるいは魅力的な人材づくりといった点で御所見いただければありがたく存じます。
○麻生国務大臣 今、日本で一番、起業数がこの五年間で一番多かったところはどこだか御存じでしょうか。福岡市です。一番少ないのは北九州市。同じ福岡県ですよ。何で違うんですかね。いる人間がそんなに違うのかね。わからぬでしょうが。僕もどうしてなんだかさっぱりわからないんですよ。市長のできが違うんですかねと言って、いつも市長を二人並べて嫌みを言うんですけれども。片っ方は民主党、片っ方は自民党ということもあるので、おちょくってこの話はよくするんですけれども。 同じ県の中に、両方新幹線とまりますよ。両方とも飛行場が、二十四時間、国際空港がありますよ。港はどでかいのがあります。もともと両方とも百万だったのが、片っ方は今九十何万、片っ方は百五十万ですから。企業はこっちが圧倒的に多いですよ。何でこんなになっちゃったんですかねというのを考えたときに、私どもはこれは真剣に、どうしてこういうことになるのかというのは、これは杉本先生、本当に考えないかぬところなんだと思うんです。 ただ、そういった気分が、何となく、寄って来る人、そういったものに対してインセンティブを与えて、来たら、最初の三年間は事業税ただですとかぐらいのことはするだろうけれども、それだけでアントレプレナーシップというのが喚起されるものですかねと、僕はちょっと正直考えちゃうところなので。僕は、そういった気風とか気概とかいうようなものがその町に醸成されるかされないかというのは、何でやれるかというのは、かなり市長の力が大きいのかなというのが正直な実感としてはありますけれども。 今回の少額の話は、これは間違いなく、小さな額で、先ほどの高木先生の話じゃないけれども、ペットの話からいろいろな話を、もともとできてうわっと広まりつつあるわけですから、僕はこれはすごくいい一つの例だと思いますし、いろいろな意味で、こういったようなものに限らず、これから新しいものが出てくるというと、常にAIとか、アーティフィシャルインテリジェンスというんですけれども人工知能とか、それから、今、IoTとかいうのばかりの話じゃなくて、これは全然そういうものじゃありませんから、いろいろな意味で、民泊をうまいことしていってみたり、いろいろなものを、今新しいものをやっておられる例というのは幾つもありますので、それを潰さず、うまいこと育てていくことを周りで考えていかないといかぬところなんだと思っております。
○杉本委員 ありがとうございます。 お話を伺いながら、市長のリーダーシップみたいな、あるいは雰囲気づくりみたいなところを伺いながら、やはり気というか気風というか、それはデフレ脱却も通じるところかなと今拝聴しながら思ったんですけれども、午前中、日銀副総裁にお話を伺って、やはりマインドだとかというお話があったような気がいたしますので、日本の全体のやはりムードというか気を上げていくというのは、これは与野党共通の課題かと思っていますので、お話しいただいたところを一つの参考に、私もちょっと九州のことを、勉強不足だったので、改めて調べてみたいと思います。ありがとうございます。 次に、細かい点をまた当局の方に伺いますけれども、今回の、保険契約者への影響を鑑みて、当該特例措置の期間を五年延長とすると。この影響を鑑みるという、いかなる影響を鑑みて五年延長なのか。そして、保険契約者への周知は、書面で行うのか、ガイドライン等を業者さんに作成して、それに管理監督を行うのか、いかなるような形で行っていくのかを含めて、御答弁いただければと思います。
○池田政府参考人 お答え申し上げます。 経過措置につきましては、本来、激変緩和のための措置として導入されたものでございますので、可能な限り早期に本則に収束するというのが筋であるというふうに考えております。 しかし、現状、本則を超える金額の保険契約が、前回の延長のときに比べれば減少はしておりますが、依然、相当数存在しておりまして、そうした中で、顧客等の理解を得て保険金額を縮小させていくには、なお一定の時間がかかると判断せざるを得ないということでございます。そうしたことで保険契約者等への影響と申し上げさせていただいているところでございます。 重ねてお尋ねの保険契約者への周知の点でございますが、この点につきましては、経過措置が適用されております業者におきましては、顧客に対して経過措置適用期間中に限って経過措置の上限金額の引受けを行うことが可能であることを書面を用いて説明するということが、これは内閣府令の中で規定されているところでございます。 私どもとしましては、そうした規定に従って、経過措置を適用しております少額短期保険業者において適切な説明が実施されているかどうかを的確にモニタリングしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○杉本委員 ありがとうございます。 次に、先ほども伺った新規参入におけるアクチュアリーというか保険数理人ですけれども、保険数理人という言葉と保険計理人という言葉があって、保険計理人は数理人の資格を取って七年たった人ということのようでございますが、今、我が国にはこういった計算ができる方、保険数理人は何人ぐらいいて、どういった資格取得の難易度があり、いかなる試験内容なのか。 そして、大手について伺っておきたいんですけれども、こういった保険数理人を何人ぐらい、あるいは保険計理人、七年経過した人を何人ぐらい抱えていらっしゃるのか、こういった点を教えていただければと。念のため、お願い申し上げます。
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の保険数理人でございますけれども、いわゆるアクチュアリーの資格を持っているというものでございます。 このアクチュアリーの資格というのは、公益社団法人日本アクチュアリー会が定める資格でございます。七科目の試験科目、これが全試験科目でございますけれども、それに合格して所定の研修を受講した者を正会員という形で認定しております。平成二十九年三月末時点で、この正会員数は千六百五十四名ということでございます。 この試験内容は、保険数理に加えまして、確率統計学や会計、投資理論などを含んでおります。資格試験の難易度につきましては、これはなかなか一概に言えないのでございますけれども、平成二十九年度の試験では、各科目の合格率は一〇%から二〇%台半ばというふうに聞いております。 各社で雇用しているこのアクチュアリーの正会員の人数でございますけれども、平成二十九年三月末時点での数字で申し上げますと、大手生命保険会社四社では、平均でおよそ一社当たり七十名程度、大手損害保険会社四社では、平均でおよそ四十名程度というふうに承知しております。
○杉本委員 このアクチュアリーの資格というのは、届出制の少額の保険の仕組みについても審査をきちっとしていただくという意味からも、商品設計とかそういった意味からも、このアクチュアリーの存在というのは極めて重要だと思いますので、こういった資格、今、民間の試験制度というふうに伺いましたけれども、御当局においてもしっかりと目を光らせていただければというふうに思っております。 あと幾つか質問を申し上げようかと思ったんですけれども、重複するところになりますので、今、大臣から気風というか、ということで、私はマインドと申し上げてしまったんですけれども、ちょっとある方から、君、マインドとハートの違いがわかるかと言われたことがありまして、それを結びにちょっとお話ししたいと思います。 マインドというのは、頭で考えてしまってあれこれ悩んで、比較的ネガティブな発想をしてしまうことがマインドだ、そして、ハートというのは、本当に心からというか、魂からやる気が出てくるようなことをハートで感じるというようなことをいうというようなことを承ったことがあります。 そんな意味で、今の若者のアントレプレナーシップにおいては、マインドというよりもハートで、気を持って、やる気を出してというような雰囲気づくりを我々日本国全体でしていかなきゃいけないということかなということを、ちょっと感想めいて申し上げさせていただきたいと思います。 若干時間を残しましたけれども、以上をもちまして私の質問は終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
○小里委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○小里委員長 これより討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。 第百九十五回国会、内閣提出、保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小里委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小里委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○小里委員長 次回は、来る三十日金曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時三十二分散会