国土交通委員会 第11号
- 発言数
- 252 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/04/18
会議録
○西村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房技術審議官五道仁実君、総合政策局長由木文彦君、道路局長石川雄一君、住宅局長伊藤明子君、鉄道局長藤井直樹君、自動車局長奥田哲也君、政策統括官北本政行君、観光庁長官田村明比古君、内閣官房内閣審議官平垣内久隆君、内閣府大臣官房審議官福田正信君、大臣官房審議官伊丹潔君、総務省大臣官房総括審議官吉田眞人君、大臣官房審議官奈良俊哉君、文部科学省大臣官房審議官白間竜一郎君、大臣官房技術参事官山崎雅男君及び厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長宮嵜雅則君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○西村委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。道下大樹君。
○道下委員 おはようございます。立憲民主党の道下大樹でございます。 きのうに引き続き、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案について石井国交大臣に質問してまいります。 私は、社会人となった一九九八年、車椅子を利用する、障害のある方と親しくなり、彼を通じて多くの障害者と知り合い、一緒に飲みに行ったり旅行したりしました。また、彼が代表を務める福祉ボランティアサークルに入会し、さっぽろ雪まつりに来られた高齢者、障害者の車椅子介助のボランティアを行う機会を得ました。 そうした活動を通じて、高齢者、障害者への支援の仕方、心のバリアフリーも学びつつ、お店の段差やトイレの狭さ、階段しかない駅や建物など、さまざまなバリア、社会的障壁を強く意識するとともに、段差の解消や駅のエレベーターの設置など、バリアフリーの必要性と進展を肌で感じることができました。 そうした経験、体験が、その後の北海道議会議員としての活動の基盤にもなりました。 しかし、その彼は、残念ながら、ことしの一月に急に亡くなってしまいました。彼の遺志をしっかりと受けとめて、これからの活動に、障害者政策の進展に取り組んでいくというふうに彼に約束をさせていただきました。 そうした思いを胸に、これから質問させていただいてまいります。 まず、移動の権利についてです。 二〇〇六年に国連総会で採択された、日本も二〇一四年に批准した障害者権利条約では、移動の権利について、あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約では、「輸送機関、ホテル、飲食店、喫茶店、劇場、公園等一般公衆の使用を目的とするあらゆる場所」及び「サービスを利用する権利」を全ての人に保障している。 このように、国際的な人権の法的枠組みにおいてアクセスの権利を本質的な権利とみなす前例が確立されてきたと明確に認めています。 さらに、国際パラリンピック委員会、IPCのアクセシビリティガイドでは、「アクセスは基本的人権であり、社会的公正の基本である。社会的公正とは、人々を個人として受け入れ、社会生活に完全に参加するための公平で平等な機会へのアクセスを保障することである。」と明記しています。 このように、障害者も含めて、全ての人の移動の権利を保障することは国際基準となっています。 しかし、残念ながら、今回の改正案では移動の権利が明記されていません。これまでに移動の権利が明記されていれば、例えば、二〇一七年に起きた国内航空会社による障害者の搭乗拒否問題は防げたのではないでしょうか。 今回の法改正を機に移動の権利を明記すべきと考えますが、国交大臣に伺いたいと思います。 また、昨日の委員会では、移動の権利についてはまだ国民のコンセンサスが得られていないというふうにおっしゃっていましたけれども、どのようなことでコンセンサスが得られていないというふうに判断されたのか、どういうふうになればコンセンサスが得られたと判断されるのか、あわせて伺いたいと思います。
○石井国務大臣 移動権を法律上規定することにつきましては、平成十九年の障害者権利条約の署名や平成二十三年の障害者基本法の改正などと時期を同じくして平成二十五年に交通政策基本法が制定された際、関係審議会において議論が行われたところであります。 この中では、権利として規定する以上、個々人の多様なニーズを踏まえた上で、どのような目的の移動について誰にどこまで保障するのか、保障する責務を有するのは誰か、権利内容を裏打ちするための仕組みや財源をどう確保するのかといったさまざまな点を明らかにする必要があるとされたところであります。 その上で、こうした点について、実定法における権利として規定できるだけの国民のコンセンサスが得られているとは言えないとして、移動権を法定することは時期尚早とされたところであります。 本法案の立案に際して開催した検討会においても議論がありましたが、こうした状況は現在においてもなお変わっていないと考えております。 交通は、利用者、事業者等の関係者が共通の理念のもとでよりよいものにつくり上げていくべきものであることから、今回の法改正においては、そのための基本理念として、社会的障壁の除去及び共生社会の実現について定めることとしたところであります。 今後、この基本理念のもとで、今回充実することとしておりますバリアフリー施策などを着実に推進することにより、全国のバリアフリー化を一層推進してまいりたいと考えております。 なお、国民のコンセンサスが得られていないということにつきましては、平成二十五年、交通政策基本法が制定された際の関係審議会で議論が行われて、時期尚早というふうにされたところであります。 この状況は現在も変わっていないというふうに考えております。
○道下委員 平成二十五年に、コンセンサスが得られていないというふうにそこで話し合われて、五年もたちました。多くの障害者団体がさまざまな活動を行い、そして私たち国民は、そうしたものはもう既にコンセンサスが得られたのではないかというふうに考えておりますが、これは水かけ論になりますので、コンセンサスが得られたのかどうか、この時点でアンケート調査などを行うべきだというふうに思っておりますので、その点、国交省として、国民のコンセンサスが得られたのかどうかアンケート調査を行うように指摘をさせていただきたいと思います。 次に、障害者の定義についてです。 障害者権利条約の理念を踏まえて二〇一一年に改正された障害者基本法では障害者の定義を、「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害がある者であつて、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。」とし、知的、精神、発達、難病などを含む包括的な定義とするとともに、それまでの心身の機能的損傷という医療モデルから、実際の社会的障壁から障害状態の判断をする社会モデルの考え方へ転換が図られました。それを踏まえて二〇一三年に成立した障害者差別解消法も、同様の障害者の定義となっています。 しかしながら、本改正案では、障害者の定義は、「身体の機能上の制限を受ける者」という医療モデルのままです。さらに、知的、精神、発達、難病などが文言上除外された規定のままでは、障害者全体の移動等の円滑化にはなっていません。 障害者の定義については、障害者権利条約を踏まえた障害者基本法などの定義に合わせ、心身の機能上の制限を受ける者に改めるべきと考えますが、国交大臣の見解を伺います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 まず、現在の法律、これは、旧ハートビル法及び旧交通バリアフリー法を統合して平成十八年に制定されておりますが、この旧法におきましては、障害者については「身体障害者」と限定していたところでございます。これを、十八年に制定した現行法においては「障害者」と改めまして、従来の身体障害者のみならず、知的障害者、発達障害者、精神障害者を含む全ての障害者を対象に含むことを明らかにしたところでございます。 また、本法におきましては、障害者そのものについて新たな定義を置いているものではございません。高齢者、障害者を始めといたしまして健常者も含めて、移動等円滑化の施策の対象とする方を「高齢者、障害者等」と法文上規定しているものであります。 その際、規定上、こうした対象者全体について、「身体の機能上の制限を受けるもの」というふうに規定をいたしておりますが、これは、本法が、人の移動や施設利用という身体を用いる活動に際しての負担を軽減するための措置を内容としていること、したがって、その対象とすべき者を法文上も明らかにする必要があるからこのような規定を置いているところでございます。 また、この場合においては、身体の機能上の制限を受けることとなる原因については限定をいたしておりませんので、このため、知的障害者あるいは精神障害者、発達障害者の方についても、身体を用いる活動に際して負担が生じる場合には、この法律に基づく施策の対象になるものでございます。
○道下委員 今の御答弁では、障害者の定義においては、精神障害や発達障害も含むということだと思います。 ではちょっとお伺いしますが、この精神障害や発達障害の方々で、ここで言います「身体の機能上の制限」というのは、例えば具体的にはどういうものなのでしょうか。
○由木政府参考人 お答えをいたします。 例を申し上げますと、例えば精神障害の方、これは、中には、移動したときに大変よく疲れてしまうというような身体症状、身体的特徴があらわれる方がいらっしゃいます。そうした方については、本法の施策の対象として、例えば休憩施設の設置あるいはベンチ等の設置を行うということにいたしておりまして、この旨、ガイドライン等でも定めております。 また、学習障害等によりまして必ずしも読み書きが十分にできない、移動が困難になっているという障害がある方はいらっしゃいます。こうした方を対象としては、例えばピクトグラム等によって案内表示をすべきということを、またガイドライン等でも規定をしているところでございます。
○道下委員 ここで、条文で書かれているところでいいますと、体の機能上の制限ということでありますけれども、ここの障害者という定義の中では、精神障害や発達障害、自閉症なども含まれると思います。こうした方々が、心の面での機能上の制限を受けて公共交通機関を利用できなかったり建物に入れなかったりする例はないでしょうか。伺いたいと思います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 基本的には、今回この法律の対象としておりますのは、体の機能上の制限を受けるものということを対象にしております。 それは、先ほど申し上げましたように、この法律の措置が、体を用いる活動に際しての負担を軽減するための措置を内容としているものでございますのでこういう規定をしているということでございまして、その原因については問うておりませんけれども、基本的には、体の機能上の障害を受けるものである者を対象にするということに規定をされているものでございます。
○道下委員 御答弁では、体への負担ということを軽減するとかいう話でありましたけれども、心への負担を軽減するということは必要はないんでしょうか。伺いたいと思います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 一般的、客観的に必要がないかどうかということよりも、この法律は、あくまでも体を用いる活動に関しての負担を軽減するために定められている法律でございますので、この法律の対象としては、「身体の機能上の制限を受けるもの」を対象とする、しているということでございます。
○道下委員 精神障害や発達障害の方々は、体が疲れたということで公共交通機関を利用できないというものだけではないと思います。 例えば、飛行機だとか電車だとか、そういったもので狭い中にずっと拘束される、拘束されるというか、乗っていなきゃいけないということで精神状態がパニックになったり落ちつかなかったりする面があります。これは、身体からの機能上の制限では僕はないと思います。心の面から発せられる、どうしてもこういう物理的なものがあって、もとは騒音だったり、過剰な情報だったり、光だったり音だったり、そうしたものが、対外的な環境で心に影響を受けて、そして、公共交通機関に乗れなかったり建物に入れなかったりするわけであります。 例えば列車とホームの間の段差、これは、身体障害の方々も、幅が広がり過ぎるとまたげないとか、車椅子でも一人で乗りおりできないということがありますけれども、精神障害や発達障害の方々は、列車とホームとの間が幅があり過ぎると、怖いという思いで心で受けとめて、そしてそこの列車に乗ったり列車からおりたりすることができないという、心の面の負担で利用できないということがあると思います。 先ほど、これは高齢者や障害者に限らず、健常者もと言いました。それは子供も同じだと僕は思っております。子供も、もちろん体は小さいですけれども、例えば電車とホームとの間、これをまたぐときに、これは体が小さいからまたげないということもありますけれども、幅があって下が見えて怖いという心の面でまたげない、乗りおりできないということがあると思います。 だから私は、ここで「身体の機能上の制限」ということに、そういうふうに制限をしてしまうこと自体がよろしくないのではないかな。ここで、体とともに心、身体から心身というふうに言葉をちょっと変えるだけで、幅広く、障害のある方々も含めて、全ての人たちにこのバリアフリーに向けた活動を展開していくという、国の、政府の、国交省の気持ちが多くの国民の皆様に広げられ、理解されるのではないかというふうに思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。
○由木政府参考人 お答えをいたします。 このいわゆるバリアフリー法は、体を用いる活動に際しての負担を軽減をするための措置を講ずるための、いわば一つの作用法でございます。この作用法、つまり、体を用いて負担するときにどうしても負担を軽減しなければならないというような措置を講じる対象者をどう法律上規定をするかという問題でございまして、障害者の定義等々をここで云々しているわけではございません。 その観点から、この法律においては、高齢者であろうが、障害者であろうが、健常者であろうが、いわゆる体の機能上の制限を受けるものを法律の対象として規定することで、このいわゆるバリアフリー法、作用法でありますその施策の対象を明らかにしているということでございます。
○道下委員 せっかくこのように障害の定義を広げた中で、身体上の機能の制限ということで枠をはめないで、先ほど私ちょっとお話しさせていただきました、心の負担ということもあるということは御理解いただけますでしょうか。
○由木政府参考人 お答えをいたします。 今回まさにこの法律では、「高齢者、障害者等」という法文上の規定の対象者を「身体の機能上の制限を受けるもの」と絞っております。当然、そうでない、制限を受ける方がいらっしゃるということは当然承知をしているところでございます。
○道下委員 それでは、そうではない、ここで書かれている、今おっしゃったそれ以外の制限を受ける方々に対しては、どの法律でこのいわゆる公共交通の利用の円滑化とかを図るべきなのでしょうか。図ることができる法律や制度があるのでしょうか。このバリアフリー法でその方々も含めてサポートする、支援するということはいかがでしょうか。
○由木政府参考人 お答えいたします。 何度も同じことを答弁させていただいているようですが、このバリアフリー法は、いわゆる体を用いる活動に際しての負担を軽減する措置を講じるという法律でございます。したがいまして、その対象者としてふさわしい方を定義をしているということでございます。 例えば、いろいろな障害がございます。例えば、経済的な障害があってどうしても高いものに乗れないという方もいらっしゃいます。その経済的な障害を取り除こうとするのは、例えばこの法律でやるという範疇にはないわけでございまして、あくまでこのバリアフリー法というのは、移動に際して、体を用いる活動に際しての負担を軽減するという措置を講ずることを目的、内容としておりますので、それにふさわしい対象者を定義をしているということでございます。
○道下委員 私は、お金を持っている、持っていないとかで乗れる、乗れないということを話をさせていただいているわけではなくて、さまざまな障害の種別があって、それは身体的な制限を受ける、機能上の制限を受ける方もいらっしゃいますが、心の面での制限を受ける方々もいらっしゃって、そうした方々が交通機関を使えないだとか、そういった方がいらっしゃることの実例を挙げさせていただきました。 今、空港等で、パニックになって、先ほどもおっしゃっていた、落ちつくためのフリースペース、休憩所というものが少しずつ整備をされているということで、海外や国内の空港においてもそうしたものが整備され始めているということでございます。自閉スペクトラム症、自閉症とかアスペルガー症候群などを含む発達障害の乗客も快適に施設を利用できるサービスということで、神経が過敏な人がくつろげるように配慮された新設のラウンジ、センソリールームというものが海外の空港では整備されて、国内でもそれは、航空会社を含めて検討をされている、実際にそういうラウンジルームがあるというところも伺っております。 そういった方々は、体の負担だけではなくて、心への負担、心が非常に落ちつかなくて、それを落ちつかせるための場所も、スペースも、休憩所も必要なんだということであります。 そうしたものの、センソリールームのようなスペースを整備、確保していくということを促進するものが今回のバリアフリー法ではないかなというふうに思うんですが、そうした心と体の面について今私と局長がちょっとやりとりをさせていただきましたけれども、身体の機能上の制限と、そして心身の、心も含めて幅広く明記した上で、国交省としての、政府としての姿勢を示すということもあり得るんじゃないかというふうに思うんですが、大臣として見解を伺いたいと思います。
○石井国務大臣 先ほどから局長が答弁させていただいているとおり、本法は「身体の機能上の制限を受けるもの」と対象を明らかにしているところでありますが、そのことが結果として心の方にも裨益をするということはあろうかというふうに思っております。
○道下委員 心の方も影響があるということで、大臣からは幅広い見解を述べていただきました。 いろいろとまだあるので、時間も差し迫っているので次に移させていただきたいと思いますが、ぜひこの今の障害者の定義については、次回の改正のときには検討いただきたいというふうに思っております。 次に、地方のバリアフリー整備です。 現行のバリアフリー法では、市町村は具体的なバリアフリー事業に向けた基本構想を作成することができるとしていますが、二〇一六年度末時点で作成済みの市町村は全体の約二割にとどまり、さらに、一日当たりの利用者数三千人未満の旅客施設が所在する市町村の九八・六%が、旅客施設のない市町村に至っては九九・四%が、いまだに基本構想は作成されていません。 また、本法は、利用者数三千人以上の旅客施設を対象とするなど、都市部を想定した制度設計となっており、地方のバリアフリー整備は進んでいません。都市と地方の格差はますます広がるばかりだと考えます。 こうした現状や課題をどう認識し、どのように対応しようと考えているのか。地方を中心とする三千人未満の旅客施設も含めたバリアフリー整備計画策定を義務づけるべきと考えますが、伺います。
○石井国務大臣 バリアフリー法に基づく基本構想の作成市町村は、平成二十九年度末時点で全体の約二割にとどまっております。地域において一体的、計画的にバリアフリー化を推進していくため、今後、より多くの市町村においてこの基本構想の作成を進めていただきたいと考えております。 基本構想の作成が進まない理由の一つといたしまして、市町村からは、具体の事業に関する計画を定めることが要件となっているため、関係者間の調整にどのように取り組めばよいかわからない等の指摘がなされております。 このため、本法案では、バリアフリー化に重点的に取り組む区域につきまして、市町村がバリアフリーの方針を定める移動等円滑化促進方針制度、いわゆるマスタープラン制度を新たに創設することといたしまして、このマスタープランでは個別事業に関する計画を要しないこととしております。 また、このマスタープランの地区において駅などを設置する場合、事業者から届出を受けることとしており、この届出を端緒として、市町村が関係者間の調整を行うことが可能となる仕組みとしております。 こうした措置により基本構想の策定につなげることで、マスタープランの作成が基本構想の策定につながるということで、地域におけるバリアフリーの取組が一層促進されるものと考えております。 また、これまで、基本構想の作成は市町村の裁量に委ねてまいりましたが、今回の改正案では、マスタープランを含めまして、「作成するよう努めるものとする。」との努力義務といたしております。 さらに、市町村への支援策といたしまして、市町村が基本構想やマスタープランを作成する際、都道府県が広域的な見地より助言等の援助を行う仕組みを新たに設けております。 なお、こうした制度面の措置に加えまして、マスタープランの作成経費につきまして新たに国から助成することとしております。 国土交通省といたしましては、これらの措置も活用いたしまして、基本構想の作成について市町村に対して働きかけを行うなど、面的なバリアフリー化を一層推進してまいりたいと考えております。
○道下委員 今、大臣御答弁されましたように、都市部と地方のバリアフリーの格差を解消すべく、全力を挙げて取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、鉄道車両やバスのバリアフリー等に関しての、東京パラリンピック開催前の調査についてです。 これまでも委員会で、国内における新幹線や在来線、また、飛行機における車椅子利用者などの利用が非常に不便だ、フリースペースも少ないというような参考人からの御意見等、また、委員会での質問、答弁等ありました。 空港アクセスバスにおいては、国内ではリフトつきバスは四台しかないという状況であります。これで果たして二〇二〇年東京パラリンピックに向けて、多くの障害者の方々や介助者の方々が東京を含めて国内を移動されるにおいて、そうした交通の便が十分に行われるのか、非常に心配でございます。 そこで、東京パラリンピックの開催前に、空港や駅、競技会場、選手村などの間の移動が円滑に行われるか調査、検証し、結果を公表して政策に反映すべきと考えますが、伺いたいと思います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 パラリンピックにつきましては、観客である障害者等がアクセスしやすいルートでありますアクセシブルルートの設定につきまして、現在、組織委員会及び東京都において検討されているところでございます。まとまり次第、公表される予定というふうに伺っております。 また、選手等大会関係者につきましては、車両での移動が基本となり、アクセシビリティーに配慮した車両の準備が今後進められる予定であるというふうに伺っているところでございます。 今後、国土交通省といたしましても、組織委員会及び東京都、また、内閣官房等とも連携しつつ、アクセシブルルートのバリアフリー化の支援を行うなど、必要な取組を進めてまいりたいと思っております。
○道下委員 今、車両による移動が主ということで答弁されましたけれども、選手の方々やスタッフの方々はそうかもしれませんが、多くの、障害のある方、車椅子利用の方々が応援に駆けつけられるというふうに思っております。そういった方々は、そういう車両ではなくて、公共交通機関を利用されると思います。そうしたことも踏まえて、調査、そして分析、検証すべきだというふうに指摘をさせていただきたいと思います。 次に、評価システムです。 改正案では、障害者等の参画のもと、施策内容の評価等を行う会議の開催を明記していることは一歩前進と考えます。 そこで、更に進めて、会議の構成員の過半数を、高齢者、障害者、妊産婦や子育て中の保護者など民間人としてはいかがでしょうか。そして、会議における議論や評価内容を定期的に公表し、そしてそれを政策に反映していく、そうした流れを示すべきかと考えますが、大臣の見解を伺います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 バリアフリー施策の検討及び評価に当たりまして、高齢者、障害者等がみずから参画をし、この視点を施策に反映させることは重要であると考えております。 このため、今回の改正案におきましては、五十二条の二において、会議の構成員の中に、高齢者や障害者の方、あるいは施設管理者等関係者を含む、いわゆる評価会議を設置することを規定しております。 この具体的な構成員、御提案ございました構成員につきましては今後決定をしてまいりたいと考えておりますが、特に障害者の方については、障害種別が多岐にわたるとの御指摘が参考人からもあったところでございます。 国土交通省としては、こうした御指摘も踏まえまして、さまざまな障害特性に応じた御意見が適切に反映できますように、今後、障害者等関係者の意見も伺いながら、議論の実効が上がるように対応してまいりたいと思っております。 また、議事の公開等会議の運営手法等につきましては、会議の構成員の意見等も踏まえて、適切に会議において対応してまいりたいというふうに考えております。
○道下委員 ありがとうございます。 せっかく評価したものを、それらを政策に反映するということと、さまざまな意見が出されると思います。出された意見を政策に反映するだけではなくて、今バリアフリー法も十二年間改正されませんでした。これを、五年だとか三年とか、そうした定期的に改正するということを法律の中に義務づけるべきだというふうに私は思っておりますが、今回はそれがないものが非常に残念でございます。 まだまだ質問したいことがありますけれども、次の初鹿議員に譲りたいと思います。 どうもありがとうございました。
○西村委員長 次に、初鹿明博君。
○初鹿委員 おはようございます。立憲民主党の初鹿明博です。 今の道下議員の質問に続いて、また引き続きバリアフリー法について質問させていただきます。 ちょっと局長、今の答弁で肝心なところを答えていただいていなかったので確認をさせていただきたいんですけれども、道下議員からは、今の評価会議の構成員の過半数を、障害当事者や高齢者、又はベビーカーを使うような妊婦さんなどに過半数をするべきじゃないかということであったのでありまして、その過半数を超えるかどうかということについて今お答えがなかったので、もう一回改めて、過半数以上そういう当事者の方を入れるかどうかということをお答えいただけないでしょうか。
○由木政府参考人 お答えを申し上げます。 今、具体的な構成員については今後決定をしてまいるというふうに申し上げました。 その中で、どのような比率でそれぞれの、法律上構成員が規定されておりますので、規定するかということについても今後検討してまいりたいと思いますが、その際やはり大切に考えなければいけないというのは、参考人からもございましたように、障害者については、障害者の種別が多岐にわたるので、その意見を適切に反映できるようにという御指摘がございましたので、そういう点については十分配慮してまいりたいということをお答え申し上げたところでございます。
○初鹿委員 配慮するということは、過半数は当事者で占めていくということで考えていくということだと理解をさせていただきましたので、ぜひ、そのようなことで進めていただきたいと思います。 あと、先ほどの答弁でまた欠けているところがあると思うんですけれども、具体的にここの評価会議で評価されたことが、では次の施策にどういうふうに反映をしていくのかということがいまいちはっきりとしなかったんですけれども、まず、いろんな意見が出てくると思います。この会議で出てきた意見などが具体的に政策に反映をするような仕組みというのは設けられるようになるんでしょうかということと、定期的に公表するということですが、定期的というのは、一年に一回なのか、三年に一回なのか、五年に一回なのか、どういうスパンを定期的と考えているのかお答えください。
○由木政府参考人 お答えいたします。 バリアフリーの施策につきましては、障害者自身が参画し、その視点を踏まえた評価を行うとともに、その成果を具体の施策に反映させることは重要だというふうに考えております。 先ほど申し上げましたように、本法では、まず評価会議を置くことといたしておりますけれども、ここでの単に評価をするだけではなくて、その成果を踏まえて適切に措置を講ずるということが必要だというふうに考えております。 この点につきましては、今回の改正案であわせて法律の四条の一項の規定を改正をいたしまして、このいわゆる評価会議における評価等を踏まえ、適切に検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずることを国の責務として定めておりますので、今後、この評価会議を十二分に活用することによりまして、高齢者、障害者等の声を丁寧に伺いながら、バリアフリーの促進に努めてまいりたいというふうに考えております。 それから、公表の頻度あるいは開催の頻度等につきましては、基本的にはこれは会議において決定されるべきものというふうに考えておりますが、法文上、定期的に開催せよというふうに規定をさせていただいておりますので、少なくとも、一年に一回というようなことはないようにしたいというふうに考えております。
○初鹿委員 ぜひ今の答弁に沿って、できるだけやはり回数多くやって、意見を聞いて、できるだけ短いタイミングでその意見が反映できるようなそういう仕組みをつくっていただきますようにお願いをさせていただきます。 それでは次の質問に移りますけれども、これは法律事項ではないことなんですけれども、我が党でこのバリアフリー法に関して各関係団体の皆様からヒアリングを行った際に、これは少し前に進めていかなければならないなと思ったことについて質問をさせていただきます。 今、皆様のお手元に資料を配付させていただいておりますが、こちら、全国盲ろう者協会から石井国土交通大臣宛てに出された要望書を添付をさせていただきました。先日、局長に御対応いただきましたけれども、全国盲ろう者協会の皆様と一緒にこの要望書をお渡しさせていただいたのに同行させていただきました。 どういう内容かというと、盲聾者、つまり、耳も不自由であり目も不自由であるという、コミュニケーションをとったり移動したりすることに非常に困難のある、一番大変な方々だと思いますが、そういう盲聾者の方々が移動をする際にさまざまな福祉サービスが使えるわけですが、二人の通訳介助者を同行して移動するということが非常に多いわけです。耳も聞こえなくて目も見えないわけですので、どうしても二人の介助者が必要になってくる。 そのときに、交通運賃の割引制度が、現状、一人の介助員の割引ということは、多くの、ほとんどの交通機関でしていただいているんですが、二人連れていくとなると、そうすると、どうしてももう一人分は障害のある当事者の方が負担をしなければならないということで、非常にこの負担が重いという御指摘をいただいております。 この介助員の方々は、これは福祉サービスとして一緒に同行することになっていて、移動するために二人必要だということを厚労省の側の福祉のサービスとしては認めているものであるわけですから、やはり、先ほどの移動の権利の話ではありませんけれども、移動する上で必須の二人だということを考えると、交通機関を利用するときの運賃の割引の対象を二人目も認めていただけないか、そういう要望なわけです。私もそのとおりだというふうに思います。 そこでまず大臣、この要望書はごらんになっていただいておりますよね。
○石井国務大臣 全国盲ろう者協会から各交通機関に対する指導を求める要望書につきましては、総合政策局長より報告を受けまして、私も文書を拝見いたしました。
○初鹿委員 国交省がやれと言ってすぐに実現できることではないわけではありますけれども、やはり、このバリアフリー法の改正が行われて、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックもあるということも踏まえると、このタイミングで改めて大臣の方から各交通事業者に対して、全国盲ろう者協会からこういう要望が来ているということをお伝えいただいて、指導という言い方はこの要望書ではしておりますが、要請をしていただきたいというふうに考えているわけですけれども、大臣いかがでしょうか。
○石井国務大臣 通常、事業者の理解と協力を求める依頼につきましては担当の局より行っておりまして、今回の御要請につきましては、鉄道局、自動車局、航空局、それぞれの担当局から事業者団体に対しまして、文書で理解と協力を求めているところでございます。
○初鹿委員 そういう答えが来ることはわかってはいたんですけれども、それはそれとして、やはり政治家として、大臣から必要だと思いませんか。盲聾者の方は二人介助員が必要なわけですよ。この運賃の割引、大臣自身はどう思いますか。必要だと思いませんか。必要だと思うなら、大臣からもやはりこれは必要だということを言っていただきたいなというふうに思いますが、いかがですか。
○石井国務大臣 必要性は私も理解をしております。各局に対して、それぞれの事業者団体に丁寧に理解と協力を求めるように改めて申し上げたいと思っております。
○初鹿委員 ぜひよろしくお願いします。公式な場では、公式な形ではなくてもいいですけれども、交通事業者の方と大臣、お会いする機会はあると思いますので、局の方からこういう要請が行っていると思うけれどもよろしくということは、会った際には伝えていただきたいということをお願いをさせていただきます。 この運賃の割引制度のお話になりましたので、もう一つ、もう長年の懸案になっているのが、精神障害者が対象になっていない事業所が非常に多いということをまた指摘をさせていただきたいと思います。 先ほど、障害の種別の話もありましたけれども、身体、知的、精神、発達障害も含むということになると思いますが、これが障害だということは、もう国の施策で全て統一されてきているわけであります。 しかしながら、交通事業者が行っている運賃の割引制度、一覧をつけさせていただきました。これは、全国精神保健福祉会連合会がホームページで公表している、事業者ごとの適用しているかしていないかの一覧表なんですが、これを見ても、半分ぐらいのところが精神障害者は除外をしている。これを見ると、特に都市部が割引されていないところが多いんですよ。こういうのを見ても、やはりきちんとそろえていくことが必要なんじゃないかなと思います。 特に、JRさんはどこも対象になっていない。民営化の経緯の中でいろいろな約束事があったということは理解をするわけですけれども、これも改めて国交省から、精神障害者の割引をするように事業者に要請をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○石井国務大臣 障害者に対する運賃割引につきましては、割引による減収を他の利用者の負担によって賄うという事業者の自主的な判断の中で理解と協力を求めてきたところであります。 精神障害者割引につきましても、機会を捉えて理解と協力を求めてまいりました。こうした取組の結果、精神障害者割引を実施している鉄軌道事業者は、平成十八年四月では四十二者であったのに対しまして、平成二十九年四月時点では八十一者となっております。乗り合いバス事業者では、平成十八年四月に百四十二者であったのに対しまして平成二十九年四月時点では七百九十五者となるなど、精神障害者割引を実施している事業者は増加傾向にございます。 国土交通省といたしましては、精神障害者割引の導入が広がっている状況につきまして、各交通事業者や事業者団体等の関係者に幅広く周知するなど、引き続き、精神障害者割引についての理解と協力を求めてまいりたいと考えております。
○初鹿委員 ぜひお願いをいたします。 あと、各議員の皆様方も、それぞれ自分の御地元の鉄道事業者がどういう状況になっているのかこちらの表で御確認いただいて、地元の事業者がやっていないようでしたら、ほかはやっているよということで、やるように勧めていただきたいと思います。 この表を見ていると、むしろ地方の方の、経営がなかなか厳しそうなところの方が積極的に取り組んでいるように思うわけですよ。逆に、乗降客数が多いような都市部などはどこもやっていないということで、何か私はそこはちょっと矛盾を感じるところでもありますので、ぜひ国交省からも、その点また改めて要請をいただきたいと思います。 それでは次の質問に行きます。 今回の法改正で、基本構想の上にという言い方がよろしいんだと思いますが、マスタープランをつくるということができるというそういうマスタープラン制度の創設をすることとなっておりますが、このマスタープラン制度を創設をする意義についてお答えいただけないでしょうか。
○石井国務大臣 地域における一体的、計画的なバリアフリー化を推進していくため、バリアフリー法に基づきまして基本構想を作成できることとしておりますが、作成市町村は全体の約二割にとどまっております。 この点に関しまして、基本構想の作成が進まない理由の一つといたしまして、市町村からは、具体の事業に関する計画を定めることが要件となっているため、関係者間の調整にどのように取り組めばよいかわからない等の指摘がなされております。 このため、本法案では、バリアフリー化に重点的に取り組む区域につきまして、市町村がバリアフリーの方針を定める移動等円滑化促進方針制度、いわゆるマスタープラン制度を新たに盛り込むことといたしまして、このマスタープランでは個別事業に関する計画を要しないこととしております。 また、このマスタープランの地区において駅などを設置する場合、事業者から届出を受けることとしておりまして、この届出を端緒として、市町村が関係者間の調整を行うことが可能となる仕組みとしております。 こうした措置によりまして、地域におけるバリアフリーの取組を一層促進してまいりたいと考えております。
○初鹿委員 マスタープランがつくられたから具体的に進むということではないんだというふうに、今のお話を聞いていると思うわけです。やはり基本構想がないと具体化はしていかない。駅とかつくるときに届出があるから、その段階で事業者と話し合って基本構想をつくることに発展をしていくという側面はあるのかもしれないけれども、やはり具体化するためには、基本構想の作成をもっと進めなければいけないというふうに思うわけです。 そう考えると、今回の法律では、マスタープランの作成の経費を支援をするというそういう仕立てになっているのみであって、基本構想についてはそうではないわけですよね。むしろ基本構想を作成する経費を国が支援するような形にした方が、より具体的に進むんじゃないかと考えるわけですけれども、その点はなぜこのようになっているんでしょうか。
○由木政府参考人 お答えをいたします。 やはり地域においてバリアフリー化を進めるためには、まず、市町村がバリアフリーに取り組むということが何よりも大切だというふうに思っております。 残念ながら今の基本構想制度のもとでは、先ほど大臣からも御答弁を申し上げましたとおり、具体の事業を前提としております計画なものですから、関係者間の調整にどう取り組んでいいかわからないというようなことがあってなかなかそれが進まないということでしたので、今回、マスタープランというものをまずつくっていただく、そこに取り組んでいただくことから市町村の取組を始めていただきたいということでこの制度を設けたものでございます。 したがいまして、このまさにきっかけとしてのマスタープランの、できるだけ取り組みやすくするという観点から、マスタープランの作成経費について新たに今回国から補助をするということをさせていただこうということにしているものでございます。
○初鹿委員 意気込みは感じるところなんですが、このマスタープランの目標が、二〇二三年、三百ということですよね。現状、基本構想をつくっている自治体が二百九十四市町村だということで、基本構想をつくっている自治体、これもマスタープランをつくることはできるというか、マスタープランをつくるようになるんでしょうかね。 そうだと、基本構想をつくっている自治体が、これは多分首長さんが熱心なんだから、ではマスタープランもつくりましょうということになってつくっていくということになると、今基本構想をつくっていない自治体がマスタープランをつくるように本当になるのかなというのは若干疑問を持ってしまうわけですけれども、何かむしろ基本構想をつくっている自治体からすると、屋上屋を重ねるようなことになってしまって、財政的な支援が受けれるからいいかなとは思うかもしれませんけれども、今つくっていないところを進めていくということになかなかつながらないように思うんですけれども、その点どう考えているんでしょうか。
○由木政府参考人 お答えをいたします。 今回導入をいたしますマスタープランの制度は、現在基本構想を作成していない市町村についてまずつくっていただきたいということで導入を想定しているものでございます。 もちろん、既に基本構想を作成している市町村がマスタープランをつくるということは法律上妨げておりませんので、例えば、今基本構想の定められている地区以外の地区でマスタープランをつくるという取組をなさることはあり得るものというふうに考えておりますが、先ほど委員から御指摘をいただいた三百というこの目標につきましても、基本的に、基本構想を今まで作成したことがない市町村についてマスタープランの作成に取り組んでいただく、そういう目標として立てさせていただいているところでございます。
○初鹿委員 ではこの目標は、今基本構想をつくっている二百九十四以外に三百だということなわけですね。そういうことですね。そこはわかりました。 ぜひ、やはり今つくっていないところにいかにつくってもらって先に進めていくのかというのが非常に重要だと思いますので、その辺、国交省から指導をしていただくようにお願いをいたします。 では次のことに移りますけれども、昨日、たしか宮本議員だったと思いますが、コンビニとか飲食店などについての床面積二千平米の基準がどうなのかという御質問がありました。私も、二千平米以上の飲食店や店舗というのはそうそうないんじゃないかと思います。 そこでまず具体的なことをお伺いさせていただきたいんですけれども、飲食店で二千平米以上の店舗の割合というのはどれぐらいあるかというのは把握されているんでしょうか。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。 特別特定建築物の定義とは必ずしも一致しているわけではございませんが、平成二十九年建築着工統計によれば、店舗のうち二千平米以上の建築物の割合は、飲食サービス業用においては、棟数ベースでは二・六%、面積ベースでは二八・三%であり、卸売業、小売業用建築物の場合、棟数ベースでは七・四%、面積ベースでは五八・八%というふうになっております。
○初鹿委員 店舗数だと二・何%ということですよね。
○伊藤政府参考人 飲食サービス業用では、棟数ベースでは二・六%、面積ベースでは二八・三%です。それから、卸売業、小売業用建築物の場合は、棟数ベース七・四%、面積ベース五八・八ということでございます。
○初鹿委員 二%なわけですよね。つまり、障害者の皆さんがやはりずっと言い続けていることは、なかなか、車椅子で食事に行こうと思っても入れる店舗がない。対象になるのは二%ですということだと、これ厳しいよねというふうに思うわけです。 東京都の調査によりますと、百五十平米以下の店舗で八五・九%にもうなるわけですよ。ですから、本当にもっともっと小規模なわけです。百五十平米以下を全て私はやる必要があるとまでは言いませんけれども、もう少し基準を下げていくことが必要じゃないか。 では、どこまで基準を下げるのがいいのかということですが、それは、具体的にどれぐらいの面積の店舗が多いのかということをきちんと把握していないと、なかなかその目標、基準値というのはつくれないんじゃないかと思うんですが、国交省は、例えば飲食店にとりあえず限ってお聞きしますけれども、百五十平米以下が何店舗、五百平米以下で何店舗、千平米以下で何店舗とか、そういう面積別の割合というのを調べているんでしょうか。
○伊藤政府参考人 まず初めに一点御説明をさせていただきたいんですが、委員御指摘の東京都の調査では、平成二十九年度に東京都が行った、飲食店における受動喫煙防止対策実態調査であり、主にテナントの飲食店が対象であったというふうに承知しております。 調査の結果、個々のテナントの面積では百五十平米以下の店舗数が八五・九という結果であったということを承知してはおりますが、バリアフリー法におきましては、個々のテナント面積ではなく、飲食店や物販店舗などの個々の店舗の床面積を合計した、建物としての延べ面積で基準適合義務の対象となるかを判断しておりまして、それで全国一律の基準として二千平米というふうにしているところでございます。 なお、東京都では、その地域の実情に応じまして、都の条例により、対象規模を五百平米まで引き下げているというところでございます。仮にでございますが、百五十平米の飲食店が三、四店舗入居しているビルになりますと、義務づけ対象となるということではないかというふうに思っております。 なお、先ほどの御質問にございました、それぞれの店舗におけるそれぞれの面積ということでございますが、詳細には把握していないということでございます。着工統計において把握しているという以上には把握してございません。
○初鹿委員 きょう、東京都の福祉のまちづくり条例のこのパンフレットも持ってきていますが、これだと五百平米なんですけれども、ぜひ、全国の飲食店が入っているテナントビルがどれぐらいの床面積があるのかとか調べてみていただけないでしょうか。 その上で、おおむね半分ぐらいは、障害のある、車椅子でも入れる店を目指していくような目標値をつくって、それに合わせて基準をつくっていくように何かしていかないと、いつまでたっても二千平米のままだと進まないんじゃないかというように思いますが、いかがでしょうか。
○伊藤政府参考人 建物、非常に小規模になりますと、例えば、敷地が狭小であったり敷地内に高低差があったりしますと、スロープの設置やゆとりある空間の確保が非常に難しいケースがございまして、それに伴う費用負担が相対的に大きくなるということも想定されます。 基準適合を義務づけるということは、要は、基準に適合しないと建築できないということになりますので非常に大きな影響があるというふうに思っておりますので、この規制を一律に課すということについては慎重に検討する必要がございますが、委員御指摘のとおり、今、新築でされている店舗についてどのような状況にあるかということについては、なかなか、公共団体とか業界にどういう調査の仕方があるか御相談しなきゃいけないというふうに思っておりますが、把握に努めたいというふうに思っております。
○初鹿委員 既存の今あるビルを改築するというのはかなりハードル高いというふうに私も思うんですけれども、これからつくられるものについては、やはり基準適合するようにしていけば、そしたらおのずとそういうことが進んでいくんじゃないかと思います。それをどの面積からやるかということは、具体的に調査して、どれぐらいのところにどれぐらいの数があるのかということを調べないとわからないので、ぜひそこは調べていただくようお願いをいたします。 ちょっと時間がなくなってきたので、次、資料につけているエレベーターのことを御指摘をさせていただきます。 今、移動等円滑化基準ですと、駅等のエレベーターの乗員、十一人乗り以上ということになっているわけであります。 東京オリンピック・パラリンピックが行われるようになって、例えばその会場になる国立競技場の駅、皆さん、行ったことある方は余りいないかもしれませんが、非常に狭いわけです。エレベーターの数も少なくて、小さい。そこに車椅子の方が一遍に何十人と行ったら、そこで乗りおりするだけで、もう何時間、一時間以上かかってしまうんじゃないかというような状態が今あるわけです。 そういうことを考えると、この乗員数も少し見直していく必要があるんじゃないかというように思います。 東京オリンピック・パラリンピックに当たって、「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」というものがあるんですが、そのガイドラインによりますと、最低十七人乗り以上ということを求めていて、推奨するのは二十四人乗れる定員のものがいいねということを示している。こちら、国交省さんの資料にもついているものをお示しさせていただいておりますけれども、ぜひ、十一人乗りだという基準を少し引き上げて十七人にしていただけないかと思いますが、いかがでしょうか。
○由木政府参考人 お答えいたします。 現行の公共交通移動等円滑化基準におきましては、旅客施設におきますバリアフリールートを構成するエレベーターは、御指摘のとおり、原則として十一人以上、基準上は実はセンチメートルで規定しておりますので、そのセンチメートル以上ということになっております。 一方、政府で決めておりますユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画でも、バリアフリー水準のやはり底上げを図る必要があるという指摘をなされておりましたので、国土交通省で、身障者の方々も入っていただいていろいろ検討会を行いまして、去る三月三十日付で、この公共交通移動等円滑化基準やガイドラインの改正をさせていただきました。 その中では、駅の利用の状況等に応じて、エレベーターのかごの大型化あるいは複数化、こうしたものを義務づけるという基準に今回させていただいたところでございます。 今後は、この改正した基準にのっとって、旅客施設におけるエレベーターが利用状況に応じて適切な数や水準となるように整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
○初鹿委員 ぜひお願いをいたします。 時間が来たので、最後に一点だけこのエレベーターに関して、あの閉めるのボタンって本当に必要なのかということをちょっと提起させていただきたいと思います。 私もせっかちなのでつい閉めるを押しちゃうんですけれども、駅の場合、車椅子の人とかそういう人が向こうから近づいているのに押してしまうような人がいて、これって、海外だとほとんど閉めるのボタンを押さないというようなことも聞くわけです。ですから、安全のことを考えたら開くボタンは必要ですけれども、そもそも閉めるボタン、駅では必要ないんじゃないかと思います。 そこも少し今後の検討に加えていただきたいということをお願いをします。 何か大臣、感想があればお願いいたします。
○西村委員長 由木局長、申合せの時間が経過しておりますので、答弁は簡潔に願います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 公共交通バリアフリー整備のガイドラインにおいては、エレベーターにおいて閉めるのボタンについては一切記述をいたしておりません。したがいまして、基本的には事業者の判断によるものというふうに考えております。先生御指摘のように、アメリカ等ではむしろつけないというようなことになっているとも聞いておりますので、事業者の方において適切に御案内いただければというふうに思います。
○初鹿委員 どうぞよろしくお願いします。 ありがとうございます。
○西村委員長 次に、盛山正仁君。
○盛山委員 おはようございます。自由民主党の盛山正仁でございます。 きょうも御質問の機会を頂戴して、ありがとうございました。 先週の参考人質疑におきまして、バリアフリー法第二条第一号では、「高齢者、障害者等」につきまして、「高齢者又は障害者で日常生活又は社会生活に身体の機能上の制限を受けるものその他日常生活又は社会生活に身体の機能上の制限を受ける者をいう。」と定義されている。しかし、障害者基本法第二条第一号には、障害者については、身体障害者、知的障害者、精神障害その他心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいうと規定されている。 バリアフリー法では、知的障害、精神障害、発達障害や難病が除外されている。なぜ対象を制限するのか。障害者基本法がベースなので、定義を合わせるべきではないかとの指摘がございました。先ほども御質問があり、御答弁があったところでございます。 平成十二年制定の交通バリアフリー法では、第二条で、「高齢者、身体障害者等」とは、高齢者で日常生活又は社会生活に身体の機能上の制約を受けるもの、身体障害者その他日常生活又は社会生活に身体の機能上の制約を受ける者をいうと、対象を高齢者、身体障害者等にしており、知的障害、精神障害者等を対象としておりませんでしたが、平成十八年に交通バリアフリー法とハートビル法を合体させて現在のバリアフリー法を制定した際に、知的障害、精神障害、発達障害がバリアフリー法の対象に含まれるように整理がなされた、そのように承知をしておりますし、先ほどの質疑におきましても、その趣旨の御答弁がなされたところと思います。 こういったことをどのようにしてもう少し多くの人に知ってもらうのか、周知をしてもらうのか。これはちょっとやはり工夫が必要なのではないかな、PR、広報が要るのではないかなと思います。 そしてまた、先ほどの質疑をお伺いしておりましても、この高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律というものの対象範囲というものと、それから、いろいろ御要望を伺っているものとの間にずれがあるのではないかな。 そのあたりについても御説明をして、そして、この法律でできることはこういうことであって、現在の国土交通省で検討していることがこうである、そして、今はこうかもしれないけれども、これからこういう方向に進んでいくんだといったようなことも含めての御説明というものが求められているのではないかと思うんですが、そのあたりをどうお考えでございましょうか。
○由木政府参考人 お答えいたします。 旧ハートビル法とそれから旧交通バリアフリー法におけるいわゆる「身体障害者」という記述を、平成十八年の現行法では「障害者」というふうに改めまして、身体障害者のみならず、知的障害者、発達障害者、精神障害者を含む全ての障害者を対象に含むこととしたことは、今まさに委員御指摘のとおりでございまして、先ほども御答弁を申し上げたところでございます。 この際にも、基本方針等でその趣旨は書いておりますけれども、先般来の参考人の御意見とか、それから、先ほど先生からもいろいろ御指摘もいただき、また、この委員会での御審議も踏まえますと、更にやはりこの趣旨の徹底をもう少し図る必要があるかなというふうに思っております。 特に、このバリアフリー法で新たに障害者の定義を置いたかのように誤解をされておられる方がいらっしゃるものですから、決してそうではないということも含めて、今回の改正を機に、さまざまな取組を運用という面でもしてまいりたいと思いますので、その際に、今申し上げたような趣旨を改めて周知徹底をしてまいりたいというふうに考えております。
○盛山委員 私も役所におりますときに、広報というか、局長と私を一緒にしちゃいかぬかもしれませんが、役所というのはなかなか広告会社と違ってうまくPRをすることが下手なものですから、よく伝わらないということもあるんじゃないかと思いますが、ぜひ今後工夫をして、わかりやすく皆さんに御理解をいただけるとありがたいな、そんなふうに思います。 次に、大臣に心のバリアフリーについてちょっと伺いたいと思います。 平成十二年の交通バリアフリー法を制定したときから、心のバリアフリーが大変大事であると私たちは訴えてまいりました。当時、車椅子を利用される障害者の方から、バスで通勤しようとしたときに、なぜこんなに混んでいるバスに乗ってくるのかと怒られて、怖くなって社会進出を諦めましたというふうに伺ったことがあります。 先週の参考人質疑の際にも御紹介しましたが、全国脊髄損傷者連合会の前の理事長であります妻屋さんから、駅の階段で車椅子を落とされたこともあったし、なぜ、この時間、この駅から、この電車に乗るんだというふうに、鉄道事業者そして乗客とはけんかばかりだったよ、こういうふうにも伺っております。 自分の意思で自由に行動できる社会を実現するためには、エレベーターやエスカレーター、点字ブロック、あるいは字幕表示などの施設整備を進めていくことが不可欠でございます。しかしながら、これらのハードの施設整備には限界があると思います。富士山の頂上までバリアフリー化した道路を整備することはできません。経済的な制約も予算の制約もあります。だからこそ、相手のことを考える心のバリアフリーが大事であると私は思います。 平成二十六年に国連障害者権利条約の締結がなされました。そして、その過程で、障害者差別解消法、交通政策基本法などの国内法の整備がなされました。そういったこともあり、バリアフリーの言葉だけではなく、考え方も徐々に定着しつつあると思います。交通事業者を始めとする皆様が、お困りの方にお声をかけたり、手を差し伸べられるようになってまいりました。 また、共用品という言葉があります。例えば、目をつぶってシャワーを使っていても、手でそのボトルにさわるだけでシャンプーのボトルなのかリンスのボトルなのかがわかるような、ぶつぶつが、突起が出たりしているもの、こういったものを共用品というわけでございます。あるいは、プリペイドカードの切り欠きその他、こういったものもそうでございますが、これは国連障害者権利条約のユニバーサルデザインと同じ考え方でございます。 こういったこの共用品という言葉につきましては、ことし発売された広辞苑の第七版で初めて掲載されまして、共用品については、障害の有無や身体特性にかかわりなく、誰でもが利用しやすい製品として掲載されました。 こういった例のように、ユニバーサル社会の実現に向かって一歩一歩近づきつつあることはまことに喜ばしいことだと思います。 しかしながら、先日の参考人質疑の際に竹下参考人からもお話が出ましたが、点字ブロックの上に看板や自転車が置かれていたり、邪魔なんだよ、おまえたちというふうに差別的発言をされる方がいらっしゃるのも現実です。 今回の改正法案には基本理念を追加されています。その意義と、そして、いかにして多くの方にこの心のバリアフリーの理解を進めていこうとされているのか、大臣からお伺いしたいと思います。
○石井国務大臣 今回の法改正におきまして、基本理念といたしまして、社会的障壁の除去及び共生社会の実現について定めることとしております。 バリアフリーの取組は、利用者や事業者等の関係者が共通の理念のもとでよりよいものにつくり上げていくことが重要であることから、その理念として定めることとしたものでございます。 また、委員御指摘のように、高齢者、障害者等の移動等円滑化の促進に関する国民の理解と協力を求めること、いわゆる心のバリアフリーは大変重要と考えております。 このため、これまでも、心のバリアフリーを国の責務として定めるとともに、介助の疑似体験等を通じましてバリアフリーに対する国民の理解増進を図るバリアフリー教室の全国各地での開催や、鉄道利用者への声かけキャンペーン等の啓発活動の推進を行ってまいりました。 今後とも、国民の理解を深めるとともに、一層の協力を得る必要があると考えておりまして、今回の改正におきましては、国及び国民の責務規定に、「高齢者、障害者等が公共交通機関を利用して移動するために必要となる支援」、これを協力の例示として加えることといたしました。 今後、この改正を踏まえまして、バリアフリー教室の開催を一層充実させること、二〇二〇年東京大会に向けまして、鉄道の利用に当たり、高齢者、障害者等に対するサポートを行っていただくよう呼びかけるキャンペーンを行うこと、障害者等への接遇をより的確に行うため、交通事業者向けのガイドラインを新たに作成をいたしまして、より実践的な研修が行えるよう働きかけることなどを行うこととしております。 心のバリアフリーは、一人一人が輝く共生社会を実現するために重要な役割を担うものであります。国土交通省といたしましては、心のバリアフリーのより一層の推進に向けて、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○盛山委員 ぜひ、その積極的なお取組がうまく進んでいくことを心から期待するものでございます。 続けてもう一問、大臣にお尋ねしたいと思います。 初めて駅のエレベーター、エスカレーターを整備する補助制度を創設したのが、平成十年度の第三次補正予算でありました。この補助制度が成立して以降、バリアフリーの言葉が人口に膾炙して、さまざまな分野でバリアフリーが進展し、平成十二年には交通バリアフリー法が成立いたしました。それからもう二十年経過しております。 しかし、ある政府の審議会で、学識経験の委員から車椅子を利用する委員に対して、すいた時間の電車に乗ればそんな問題は起こらないのになぜ乗るんですかと質問がなされたことがありました。悪意ではなく、障害をお持ちの方がその時間帯に行動しなければならないということに対して思いが回らないんだろう、そんなふうに推察をしました。 先ほど心のバリアフリーということを御質問もいたしましたが、相手の立場に立つ、相手をおもんぱかる社会にしていく、こういうことがなかなか、言うのは簡単であって実際には難しいことではないかなと思います。 例えばでいいますと、平成十八年に、今のバリアフリー法の審議の際に私が国交省に質問いたしまして、何の質問をしたかといいますと、国土交通省の入っております新二号館の一階ロビーのところの点字ブロックが、黄色ではなくて、黒い石の上に銀色の金属のものが貼付されているようなものがございまして、多分デザインを重視されて、弱視の方にとっては黄色とほかの色のコントラスト、そういうのが大事であるということを設計士の方が余りよく理解されていない、そんなことだったからじゃないかと思って質問をいたしました。 そういうことをよく理解するように指導してほしい、こんなことを申し上げまして、当時の住宅局長の方から指導するという御答弁もいただいておりますが、現実にどこまで本当に進んでいるんだろうかといったようなことは、やはり今でもちょっと疑問に感じることがあります。 また、昨日、本日の質問にもございましたが、ホームと車両の間の間隔、こういったものを狭めていくためにどうすればいいのか。例えば、コストの削減のために、アイランド型、島式のホームをつくって両面に線路を設けるのではなくて、対面型のホームにして直線型のホームをつくれば、車両とホームの間の間隔、差を少しでも縮めていくことができる、そういったこと。 駅とホームの設計ですとか、駅自体の視認性をよくする設計ですとか、そういったことを最初から、誰のためにこの交通機関あるいは公共のスペースはあるのだろうか、何が求められているんだろうか、そういうことをよくお考えいただけるようになれば、バリアフリー、後から障害、バリアを撤去するということではなく、最初からユニバーサルなデザイン、誰にとっても使いやすい環境になり、コスト的にも、後から工事をするのではなくて、最初からした方が安くなるといったことで、最初から使い勝手のいいものができるというふうになると私は思います。 私が運輸省でこのバリアフリーを担当した課長でありましたときに、アメリカのDOT、運輸省から、マイケル・ウインターさんという車椅子の方がお見えになりました。大変アクティブな方でございました。その方は、車椅子でどこにでもお出かけになるということでございました。 そして、私に対しまして、いろいろな議論その他もしたわけでございますけれども、そのマイケル・ウインターさんがおっしゃったのは、政府だとかほかの人から、哀れみをという表現だったかどうかはわかりませんでしたけれども、かわいそうに思われて何かをしてもらう、そういうようなことは私は嫌なんだ、自分で自分の思いどおりに行動を、自分の仕事であり、自分の生活を進めていくことができるようにしたいんだ、そして、それによって自分が稼ぐことができて税金を納めることができたら、税金で我々に何かをしてもらうというのに比べて、俺たちが税金を納められるようになった方が社会にとってもいいじゃないか、そういうような社会をつくるのが私たちの希望なんだよ、そんなふうにおっしゃられた。まあ、アメリカ人らしいお考えかもしれませんし、なるほどな、そんなふうに思ったわけでございます。 先日来、きょうの質疑でもそうですが、移動権、交通権の御要望も出ております。十八年の法改正その他も含めて、今こういうことでこういう法律にしているんだという御説明はいただいているんですが、それでもなお障害をお持ちの方から、移動権、交通権を含めいろいろな要望が出ている。そういうことを十分、しっかり御認識をいただきたいと思うわけであります。 まずは、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて多くの方がお見えになる。そしてまた、その先に向けてどのようにすると誰にとっても暮らしやすい社会になるのか。以前に比べると相当程度環境は改善されたとは思うんですが、まだ、バリアフリー、道半ばでございます。 大臣の、今回の法改正、これからのユニバーサル社会の実現に向けての抱負を伺いたいと思います。
○石井国務大臣 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えまして、それを契機として共生社会の実現を目指そうとする要請が高まっております。 このような背景を踏まえまして、今回、バリアフリー法を改正をいたしまして、社会的障壁の除去及び共生社会の実現等の基本理念を盛り込むとともに、交通事業者が作成をいたします新たな計画制度、市町村によるマスタープラン制度、高齢者、障害者等が参画するいわゆる評価会議の創設等の措置を行うこととしております。 こうした施策を的確に実施をいたしまして全国のバリアフリー化を推進することは、高齢者、障害者等を含む全ての方がその能力を十分に発揮をし、生き生きと輝くことのできる社会、すなわちユニバーサル社会の実現に向けて、その一翼を担うことになるものと考えております。 国土交通省といたしましては、今後とも、ユニバーサル社会の実現に向けまして積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○盛山委員 大臣、まことにありがとうございました。ぜひ積極的なお取組をお願いいたします。 先日来、地方との、あるいはきょうも出ておりますけれども、地方でのバリアフリー化の取組、こういうことがよく御質問に、あるいは御要望で出ております。私も、地方公共団体によって積極的なところもあれば消極的なお取組のところもある、こんなふうに思っております。 今後、乗降客数三千人未満の旅客施設のバリアフリー化ですとか、あるいは、面的なバリアフリー化、地域の公共交通事業者との調整等いろいろ多くの課題があるわけでございますけれども、今回の法改正を契機にしまして、国土交通省として、どのように地方公共団体と連携を進め、地域の方にとってよりよい環境をおつくりになっていくおつもりでしょうか。
○由木政府参考人 お答えいたします。 今般創設することといたします市町村によるマスタープランの制度、これによりまして、まず市町村にバリアフリーに取り組んでいただき、面的なバリアフリー化の取組が促進されるということは大変重要であるというふうに考えております。 これまで、基本構想の作成は市町村の裁量に委ねられておりましたけれども、今回の改正案では、このマスタープラン、いわゆる移動等円滑化促進方針を含めまして、「作成するよう努めるものとする。」と努力義務といたしております。まずはこうした趣旨を基本方針に定めることなどによりまして、広く地方の方に周知徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。 また、市町村に取り組んでいただきますための支援といたしましては、市町村が構想や方針を作成する際に都道府県が広域的な見地から助言等の援助を行う仕組みについても、今回新たに設けさせていただいたところでございます。 また、国といたしましては、その作成に向けてのガイドラインを今後示すことといたしますほか、先進的な取組をなさっておられるところの事例について国から情報提供を行う取組、これは今でも続けておりますけれども、一層充実いたしまして、市町村によるマスタープラン、基本構想の作成、すなわちバリアフリーへの取組を一層促進してまいりたいと考えております。 なお、マスタープランについて予算の制度も今回設けさせていただいているということは、先ほど申し上げたとおりでございます。
○盛山委員 結局、最後は地域でどのようによくなっていくかということでございますので、地方公共団体との取組をぜひよろしくお願いしたいと思います。 最後にもう一点、人口減少、利用客の減少と今後のバリアフリー化の整備についてお尋ねをしたいと思います。 もう御案内のとおり、平成二十年をピークに人口減少の局面に我が国は入っております。今はまだ東京は人口がふえておりますが、今後は、東京などの都心におきましても、高齢化、人口減少が進むことが予見されております。また、既に地方におきましては人口減少が実感される状況になりつつあります。 高齢化が進むということは、今までにも増してバリアフリー化が必要になるということでございますが、残念ながら、人口が減る、利用客が減るということは、交通事業者にとっての収入もこれから減っていくということになります。こういったところをどのように調和を図っていくのかということになります。 例えば、国、地方公共団体、事業者が三分の一ずつ負担をするということでエレベーター、エスカレーターの整備をスタートしたわけでございますけれども、その事業者の負担というのは、結局は運賃でございます。利用者が支払う運賃でということになっているわけでございまして、人口減少、利用者が減少していくと、バリアフリーの工事に充てる費用の捻出もだんだん困ってくる、こういうことにもなるわけでございます。 鉄道局の方では、バリアフリーに対する別の運賃のあり方といったようなことも検討をスタートされるというふうにも聞いているところでございますけれども、今後のバリアフリーに向けての運賃、それから、誰がどのように負担をしていくのかということ、また、先日来御要望が出ております、地方においてのバリアフリー化整備がおくれている、三千人未満の駅や交通施設が多いということもあるわけなのでございますが、そういうところにおいてもやはりバリアフリー化の必要性はあるわけでございまして、そういったことも含めてこれからなかなか難しい局面に入っていると思うんですが、どのようにこれからなさっていこうとされているのか、伺いたいと思います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 バリアフリーの対策に対する助成や負担のあり方についてでございます。 まさに、委員につくっていただいたように、駅等のエレベーターについては、今、三分の一、三分の一、三分の一という形の制度になっております。ノンステップバスなどについては、車両価格の四分の一を国で補助する、あるいは通常の車両価格との差額の二分の一を補助する。あるいは福祉タクシーについては車両価格の三分の一の補助をするということで、国としてもさまざまな支援を行ってきているところでございます。 また、こうした予算の確保につきましては、三十年度についても所要額を確保いたしてまいっているところでございます。 ただ、一方で、御指摘のとおり、人口減を背景としまして輸送人員の減が懸念される中で、国、地方の財政状況も大変厳しいものがあるわけでございます。さらに、バリアフリーに対するニーズというのは高度化が見込まれるわけでございまして、こうしたニーズにも的確かつ迅速に対応するということが必要ですけれども、それがどこまでできるのかという時代を迎えつつあるということだというふうに思っております。 こうした中、御紹介いただきましたように、鉄道につきましては、複数のバリアフリールートの確保や利用ニーズが高度化する中で、こうした施設整備を迅速かつ確実に行うことができますように、昨年七月より検討会を設置をいたしまして、新たな費用負担のあり方等について検討を行っているというところでございます。 バリアフリーに対します助成と負担のあり方につきましては、やはり大変重要な課題であるというふうに認識をいたしております。例えば、今申し上げました鉄道局で行っております検討会のように、必要に応じて今後も検討を行う必要があるものというふうに考えているところでございます。
○盛山委員 ぜひ、どこの場所においても暮らしやすい環境をつくることをこれからも進めていただきたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○西村委員長 次に、鈴木憲和君。
○鈴木(憲)委員 自民党の鈴木憲和です。本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございました。 先ほど、盛山先生の質疑を伺っていても思いますし、また、先日の、きょうも傍聴にいらっしゃっていただいておりますけれども、参考人の皆さんの御意見をお伺いをしていても大変思うのは、やはりバリアフリーな社会の実現に向けては、これまで本当に長い年月をかけて一歩一歩進んできたんだなということについて関係者の皆さんに改めて敬意を表したいというふうに思うのと同時に、まだまだ障害者の皆さん、当事者の皆さんから見ると足りない点が、課題がたくさん残っているんだなということも改めて認識をさせていただいております。 やはりこのバリアフリーな社会の実現に向けては、百点満点というところに到達するまで前進をし続けるということが何よりも大切であるということをよく認識をしながら、きょう質問をさせていただきたいというふうに思います。 このバリアフリーな社会を実現するためには、やはりハードの部分の整備と同時にソフトの部分の整備があって初めて前に進むというふうに思いますが、例えば、段差等の物理的な障壁の除去はもちろん必要なわけですが、これにはかなりの時間と労力と当然資金を要するので、物理的な障壁が全て除去できるまでの間は、社会に暮らす一人一人の方の意識の持ち方を変えていくことでこの課題を乗り越えることができていくんだというふうに思っております。 その面では、今回のバリアフリー法の改正ですが、私は非常に評価すべき点が多いというふうに感じています。 まず初めに、これまでの地域社会での取組についてお伺いをいたしたいというふうに思います。 現行の法律の第二十五条で、市町村は移動等円滑化基本構想を定めることができることとされていますが、まず、これまでの実績はどのようになっているのかについて政府にお伺いをいたします。 〔委員長退席、鬼木委員長代理着席〕
○由木政府参考人 お答えいたします。 基本構想の制度そのものは、平成十二年に交通バリアフリー法が制定された際に創設をされております。以降、新法になりましてからも含めまして、十七年間で二百九十六市町村、全国の約二割において作成をされております。 また、基本構想そのものは、市町村の中の複数地区において作成をしたり、あるいは、既に一回作成をした地区について更にスパイラルアップを行って再作成をするということも可能になっておりまして、国土交通省として受理した構想数で申しますと、平成二十九年度末時点で四百九十九件となっているところでございます。
○鈴木(憲)委員 局長、ありがとうございました。 今御答弁いただいたわけなんですけれども、全国の自治体の中で約二割しかまだ定められていないということですし、私も調べてまいりましたが、平成十八年に現在のバリアフリー新法というのは制定されていますが、それ以前に、平成十二年からの旧法に基づいて初めて基本構想を定めた自治体というのが福岡県の福津市というところで、国土交通省が十三年の四月に受理をして以来、旧法のもとでは二百六十構想、そして、新法になってから現在十二年がたつわけですけれども、新たに基本構想が定められたのが二百三十九で、合計で四百九十九ということだというふうに思います。 私も、地元の山形県内、どういうふうになっているかについて確認をしたところ、山形県全体で三十五の市町村があるわけですけれども、初めてその構想を制定したのが、平成十五年に、私が暮らしている南陽市というところ、そして平成二十年に山形市が制定しただけで、実は三十五のうちの二つしかまだ構想が制定されていないという、これは調べてみて正直残念な思いもしましたし、一方で、市町村の方にとっては大変な課題があるからこういう状況になっているのかなということも容易に想像ができるわけです。 全国的にやはりこれまでこの構想がなかなか広がってこなかったということは、私はこれは大変な課題なんじゃないかなというふうに思っていますが、この状況について国土交通省としてはどのように認識をしていますでしょうか。
○由木政府参考人 お答えをいたします。 まさに、先ほども御答弁いたしましたが、先生も御指摘いただきましたとおり、二十九年度末時点で全体の約二割にとどまる基本構想の作成市町村数になっているということでございます。 地域においてバリアフリーを進める上で、市町村がまずバリアフリーに取り組むということが何よりも大切だというふうに思っておりますが、今後、一体的あるいは計画的に地域のバリアフリー化を推進していくためには、より多くの市町村についてぜひこの基本構想に取り組んでいただきたいというふうに思っております。 ただ、残念ながら今こういう状況にございますのは、やはり、基本構想の作成に負担感、ハードルがあるということだというふうに思っております。先ほど大臣からの御答弁にもございましたけれども、市町村に伺ってみますと、具体の事業に関する計画を定めるということがこの基本構想の要件になっておりますので、そのための関係者間の調整にどう取り組むかわからないというような声が出されてきているところでございます。 そうした状況をできるだけ早く打開をしたいということから、何度か御説明申し上げておりますマスタープランの構想を今回導入することといたしたところでございますので、こうしたことを通じて、ぜひ市町村にみずからバリアフリーに取り組んでいただきたいというふうに考えているところでございます。
○鈴木(憲)委員 ありがとうございました。 今局長から御答弁いただいたとおりで、確かに市町村の方にとってみると、大変な負担感と同時に、どういうふうにしたら本当にいいのかということが大変悩ましいということが現実としてあるんだと思いますが、ただ、そんなことを言っていても、二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックがもう目前に控えているわけですし、本当に多様な方が、これは国籍を問わず、そして障害の種類も問わずにたくさんの方が恐らく日本に来られて、しかも、地方も含めて移動されるということがあるというふうに思います。 そこで次の質問になりますが、今局長からお話のあった、新たに創設をされる第二十四条の二という、移動等円滑化促進方針を作成するということが市町村にとっては今回努力義務になるわけですが、ただ、一方で、これは義務ではなくてやはり努力義務ということがありますので、いかに頑張っていただくかということが大変大切であるというふうに思っています。 そこで、ぜひ前に進むために、国土交通省としてどのように前向きに市町村に頑張っていただくのかということについてお話をいただければというふうに思います。
○牧野副大臣 お答えいたします。 移動等円滑化促進の方針、いわゆるマスタープランについては、できる限り多くの市町村で作成していただくことが重要であると考えております。 今回の改正案ではマスタープランの作成を努力義務としておりますので、まずはその趣旨を基本方針に定めることなどにより、広く周知徹底してまいりたいと考えております。 実際に市町村に作成していただくための支援として、国がガイドラインを示すほか、先進的な事例などについて国から情報提供を行うなどの支援を行ってまいります。 また、マスタープランの作成経費について新たに国から助成することとし、必要な予算を今年度の予算に盛り込んでおります。 さらに、市町村がマスタープランを作成する際に、それを支援する観点から、都道府県が広域的な見地より助言などの援助を行う仕組みも新たに設けております。 こうした取組によって、市町村によるマスタープランの作成が進むよう市町村への働きかけを行うとともに、市町村を支援してまいります。
○鈴木(憲)委員 ありがとうございました。 今、副大臣からお話がありましたが、実際に、やはり丁寧に根気強く市町村に、国からも働きかけを含めて、また、その経費的な支援も含めてやっていただかなければ前に進まないというふうに思いますので、ぜひ全国的な取組になるように御支援、御指導をお願いしたいというふうに思います。 次に、今回の改正で評価をしたいなというふうに思うのは、第七条の「国民の責務」について、より前向きで、しかも具体的な改正案となっていることだというふうに思います。 冒頭で申し上げましたけれども、ハード面の整備は当然時間がたくさんかかりますので、それまでの間に我々健常者も含めて多くの方がいかに寄り添う気持ちを持てるか、そして、想像力を働かせることによって、障害者の皆さん、そして高齢者の皆さんの手助けをすることができるのかということで社会の障壁を乗り越えていくことが私はできるというふうに思っています。 その意味では、何よりも心のバリアフリーというのが大切になるんですが、ここで私の地元の例をちょっと紹介をしたいと思います。 私の地元山形に、山形バリアフリー観光ツアーセンターというのを立ち上げた方がいます。その代表理事である加藤さんという方、今現在三十七歳で、私と同世代になるわけですが、彼は、二十一歳のときに筋ジストロフィーを発症いたしまして、それ以来ずっと車椅子の生活を続けています。 彼が、それまでは何の不自由もなく生活ができてこられたのが、一転して車椅子に乗らなければいけないという状況になったときに、両方の立場の気持ちがわかるという視点から、いろいろな取組を通じて、バリアフリーへの理解や障害者の外出促進、そして、健常者、障害者間のコミュニケーションの活性化のための取組をやっています。 彼が主催をしてやっているブルーペイントというイベントがあるんですけれども、これは何かというと、障害者用の駐車スペース、そこが青く塗られているところがあると思います。あれを障害者の皆さんと一般の方と、世代を超えてさまざまな方が参加をして、みんなで一緒にペンキ塗りをしようというイベントなんです。 青く塗った後に白いペンキで車椅子のあのマークをまさに塗るということをやるんですけれども、あれに私も参加をさせていただいて大変感じたことは、まず、このイベント自体はどこの地域でもできますし、年齢を問わずできます。更にいいなと思ったのは、参加をして大変楽しく、このバリアフリーとか車椅子とか、若しくは障害者、障害政策ということについて、このスペースは何のためにあるのかということについて考える機会を楽しくいただいたなというふうに思いました。 ほかにも、例えば障害者の皆さんと一緒にグラウンドゴルフを楽しむですとか、一緒に何かをやるということによって私が感じるのは、今までなかなか、ちょっとどう接していいかわからなかったという、先ほどの市町村の皆さんもどうしたらいいかわからない、そういう思いを、ああ普通でいいんだなということにやはり気づくということが、私は、この心のバリアフリー、しっかりとやっていく上では何よりも大切なんじゃないかなというふうに思っています。 今までは、理解の促進促進といっても、なかなか座学で教えられるというような機会が多かったように思いますけれども、実際大切なのはそうではなくて、一緒の体験を、やはり参加をして共有をしていくというようなことが私はこれから大切なんじゃないかなと思います。 そこで、ちょっと提案というかお願いをしたいのは、今回のぜひ法改正を契機にして、今三条の中で大臣が定めることとなっている基本指針などに、やはりこの参加型のイベントみたいなものをもう少しちゃんと広く多くの方で共有をしていくというようなことについても盛り込んでいただくべきだというふうに思っていますが、そこについての御見解をお伺いいたしたいと思います。
○牧野副大臣 お答えいたします。 心のバリアフリーというのが国民の理解と協力を求めるために大変重要なことだと思っております。 現行法においても心のバリアフリーが国の責務として規定されているとともに、国土交通省におきましても、これまで、介助の疑似体験などを通じ、バリアフリーに対する国民の理解の増進を図るバリアフリー教室を全国各地の小中学校や旅客施設などで開催するほか、国民の協力の促進やマナーの向上に向け、駅、エレベーターへの優先マークの掲示や鉄道利用者への声かけキャンペーンなどの啓発活動を推進してまいりました。 今後とも、国民の皆様の理解を深めるとともに、一層の協力を得る必要があると考えておりますが、先生御指摘の、障害がある人もない人も一緒になって地域のバリアフリーを考える活動は、バリアフリーを当たり前のこととして認識するようになるきっかけとして大変有効であると考えております。 現在の基本方針には、心のバリアフリーとして国民の皆様に理解と協力を求める、そういうふうに記載しております。 今後、基本方針については、今回の法改正を受けて見直しをしてまいりたいと考えておりますが、その際、御指摘の参加型イベントの意義について新たに位置づけてまいりたいと考えております。
○鈴木(憲)委員 大変前向きな答弁ですね。ありがとうございました。 多分、私がきょう紹介したイベントだけではなくて、全国でそれぞれの方がいろいろなことをやっていらっしゃると思いますので、そういった事例についても集めていただいて、全国に広がっていくといいなというふうに思っていますので、ぜひお願いをいたします。 次に、先日の参考人質疑の際にも多くの方からお話がありましたが、バリアフリーの政策を進めていく上では、当事者の意見を聞きながらPDCAサイクルを回していくということが不可欠だというふうに思います。 私自身も、地元が雪が降りますので、ちょっとはっとさせられたことがあったんですけれども、例えば、駅に障害者用の駐車スペースというのがありまして、そのスペースからスロープがあって、駅の構内に入ることができるという構造になっている私の地元の駅があります。 夏場は何の問題もなく車椅子の方が行けるわけですけれども、冬になると、駐車用のスペースは、市が、自治体が除雪をするのできれいに雪がない状況なんですが、スロープのところが雪が積もっていると、結局、スロープはあっても障害者の皆さんはそこを車椅子で通ることができないということを、毎日通っている駅にもかかわらず、初めて車椅子に乗っている方から指摘を受けて、ああここスロープだったんだな、これでは使えないなということに私も先日気づかされて、ちょっといろいろな複雑な思いをしました。 早速、人力でしか除雪ができませんので、みんなでやらせていただいたんですけれども、当事者の皆さんから言われて、やはり初めて気づくことが大変多いなということなんです。 さらに、障害というものは一種類だけではなくて、本当に身体障害だけでもたくさんありますし、また、知的障害、精神障害など、一般になじみのない障害をお持ちの方もいらっしゃると思いますので、今回の法改正で、できる限り幅広い、障害者の当事者や、そして関係者の意見を社会に反映させること、この仕組みについて、どのように今後なっていくのかについてお伺いをいたします。 〔鬼木委員長代理退席、委員長着席〕
○由木政府参考人 お答えいたします。 バリアフリーの施策の検討あるいは評価に当たりまして、高齢者、障害者の方々がみずから参画して、その視点を施策に反映させるということは大変重要であるというふうに考えております。 今般、法律の改正を御提案申し上げているところでございますが、この内容を検討するに当たりましても、こうした考え方から、さまざまな高齢者、障害者の団体の方など検討会に御参画をいただきまして、意見を伺いながら立案をしてまいりました。その中でも、特に制度として、高齢者、障害者等の参画の仕組みを設けるべきとの意見が強く寄せられたところでございます。 このため、これを受けまして今回の改正案では、高齢者、障害者等の参画のもとで、バリアフリー化の状況を把握の上、評価をするための会議、いわゆる評価会議と略称で呼んでおりますけれども、の設置を法律上明記をすることとしたところでございます。この場を活用して、定期的にバリアフリー化の現状の把握及び評価を行ってまいりたいと思います。 今後、具体的な検討項目や例えば開催頻度などについては会議体において御検討がされていくものというふうに考えておりますけれども、先ほどもちょっと申し上げましたが、やはり、特に障害者については、障害の種別が多岐にわたるという御指摘がございます。したがいまして、こうしたさまざまな障害特性に応じた御意見を適切に反映させるという観点からの会議運営の仕方も含めて、今後、関係者の御意見を十分伺いながら、議論の実効が上がるような形での運営に努めてまいりたいというふうに考えております。
○鈴木(憲)委員 局長、ありがとうございました。 ぜひ、できる限り多くの方から、そして、これは地域によっても、雪が降る地域と降らない地域とでは皆さんの持っている課題、意識も違いますので、そういったこともよく配慮していただいて、これから取り組んでいっていただければなというふうに思います。 最後の質問になりますが、最近、私は大変うれしいなというふうに思っているのは、重度の障害を持っている方でも、自立をして生活をしたいというふうに思って頑張っていらっしゃる方が大変ふえているということについて、その皆さんと意見交換させていただいたら、すごいなというふうに正直思いました。 ただし、その観点でいうと、私が思うのは、福祉の観点からバリアフリーを進めていくということももちろん不可欠なわけですけれども、それだけではなくて、やはりそういう方々は、これから例えばどこかの地域に旅行をしたいとか、いろいろな思いを持っていらっしゃいます。その意味でいうと、ツーリズムの観点からもバリアフリーをしっかりと推進していくことが前向きな社会の構築に私はつながるというふうに思っています。 東京オリンピック・パラリンピックがありますので、そういったことを契機にして、その後も恐らく、ヨーロッパのバリアフリー先進国と呼ばれているような国からは多くの方々が訪れるというふうに思っております。 そこで、ちょっと細かい点になるわけですけれども、現行では、一日当たりの平均的な利用客数が三千人以上の駅というのを対象にして段差の解消等の整備を行うということとされていますが、例えばなんですけれども、私の地元の山形新幹線があります。東京から直通で新幹線に乗れば、どこの駅にも観光地にも来られる新幹線なわけですけれども、福島から新庄間の十一駅あるうち、六駅が実は利用者数三千人に満たない駅なんです。 また、これは随分前にできた新幹線だということもあって、設置されているエレベーター、ない駅も残念ながらあるんですが、ある駅でも今四人乗りで、健常者だったら四人乗りですけれども、小さいエレベーターのために、車椅子の方が一人乗ったら、実は介助をする人は乗れなくて、その方は階段でダッシュをして、次にエレベーターが到着するのを待っていなきゃいけないという残念な、エレベーターがあるだけましじゃないかと言われればそのとおりでありますが、そういった状況も今現在あるわけです。 ですので、少なくとも私が思うのは、新幹線がとまるような駅については、この三千人という基準にとらわれることなく、しかも、今エレベーターがあるからいいじゃないかということではなくて、もう一度、本当に海外から来た方も含めて、しっかりと障害者の方にとって利用しやすい構造になっているかということについて再評価をした上で、義務にできるかどうかというのは難しい観点だと思いますが、ぜひ前に進むような取組を国土交通省としてお願いいたしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 鉄道駅のバリアフリーでございますけれども、これにつきましては、今委員御指摘がありましたけれども、二〇二〇年度までに、一日当たりの利用者が三千人以上の駅について、原則全てバリアフリー化を達成することを目標にバリアフリー化に取り組んでいるところでございます。 ただ、それ未満の駅につきましても、地域の実情に鑑みまして、高齢者、障害者その他の方々の利用者の利用の実態を踏まえてバリアフリー化を可能な限り実施をする、そういった方針で臨んでいるところでございます。 その上で、先ほど委員から御指摘のありました御地元山形の関係でございます。私どもも、御質問がありまして調べさせていただきました。 現在、山形新幹線、福島から山形に向けてミニ新幹線という形で走っておりますけれども、その途中の駅の中で、赤湯駅あるいはかみのやま温泉駅、こういったところにつきましては出入り口が両側にあるということで、車椅子が抜けられるという構造を前提にしておりますけれども、四人乗りということで大変小さなエレベーターになっております。 これにつきましては、現在のバリアフリー法の移動等の円滑化基準におきまして、エレベーターのかごの大きさ、これが幅百四十センチ掛ける奥行き百三十五センチ、これは最大定員で十一人ということですけれども、これ以上であるということが原則的に求められているわけですが、今申し上げたとおり、かごの出入り口が複数あって、かつ車椅子使用者が円滑に乗降できる構造のものについては、より小さなサイズでも認めるというのが今の基準でございます。 一方で、二〇二〇年度の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えまして、本年三月にこの基準を改正をいたしました。その中で、エレベーターの台数やかごの大きさは、駅の高齢者、障害者の利用の状況を考慮して定めるということを新たに定めたところでございます。 国土交通省としましては、この基準改正を踏まえまして、高齢者、障害者等の利用の状況から見て駅のエレベーターが円滑に利用しにくいものとなっている場合には、鉄道事業者がそれぞれの駅改良等の機会を通じて適切にエレベーターの改修等を行うよう、適切な対応を求めてまいりたいと考えているところでございます。
○鈴木(憲)委員 ぜひ前向きなこれからも取組をお願いを申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○西村委員長 次に、赤羽一嘉君。
○赤羽委員 公明党の赤羽一嘉でございます。 きょうは四十分間時間をいただきましたので、今回の法改正について質問させていただきたいと思います。 先日、私ども公明党の山口代表とともに、公明党のバリアフリー法に関するプロジェクトチームといたしまして、新宿駅のバリアフリー整備の現場視察をさせていただきました。その際、駅長から、JR新宿駅の一日の乗降客は百五十万人、そのうち障害を持たれている方は百三十人ですという説明がございました。大変耳に残ったわけでございます。 この言葉をどう捉えるか。これはバリアフリーの推進にとって極めて重要だと考えております。障害者の利用者はごく少数だからバリアフリーは不要だというふうに考えるのか、それとも、バリアフリー化を進めればもっと多くの障害者に利用していただけるはずと考えるのか。これは少しの差かもしれませんが、大変大きな結果的な差になっていくのではないか。 私は、当然でありますが、後者の考え方に立ってこそ、障害者の人権と基本的自由を尊重し、全ての人が個性を発揮し、活躍できる真の共生社会の実現につながるものと考えております。 私ども公明党は、こうした考えに基づきまして、約二十年以上前から、誰もが共生できる社会を目指した取組を進めてきたところでございます。 今回の法改正は、二〇一四年に障害者権利条約を批准したことを受けての十二年ぶりの大改正でもありますし、その内容につきましては、まさに真の共生社会づくりに資するものでなければならない、こう考えておるところでございます。 先日の参考人の方からの御発言でも、結局大事なことは、この法改正が成って障害者や高齢者等の社会参加がどこまで前進するのかということだという指摘がございました。全くそのとおりだと思っておりますし、加えて言えば、先日の質疑にも、いろいろ聞いておって、結局は、国民一人一人とか事業者がどう考えていくのか。バリアフリーというユニバーサルデザインの社会というのを当たり前だという、何というかな、そういう社会常識にしていけるかどうかということにかかっているんじゃないか。全ての社会資本インフラですとか公共施設等々はバリアフリーが当たり前だという時代が来るように努力していかなければいけない、こう考えております。 今回、さまざまな障害者団体の皆さん、高齢者団体の皆さんから御意見を聞く中で、例えば障害者団体の皆さんからは、質問にも随分出ておりますが、障害者基本法の文言と比較して基本的人権は尊重されているのだろうかとか、障害者の定義は身体障害者だけではないのかとか、移動の権利が明記されていないというのはどういうことなのかと、不安に感じられている部分がございました。 しかし、こうした点は、私は率直に申し上げて、先日の参考人質疑、また昨日、本日の国会質疑を通じまして、本改正法案は、私の言い方とすれば、国交省の法案として一定の制約がある中で、新たに理念の規定を設けて、社会的障害の除去、共生社会の実現を明確化した。共生社会を目指すんだ、そのために社会的障壁を除去するという大きな目標を定めたということ。そして、その中で、障害者の皆様、高齢者の皆様の御意見を最大限程度、ある程度酌み上げた改正内容になっているということがこの国会審議の中でかなりの程度明らかになったのではないか、私はそう思っております。 その中で、先日の参考人質疑のときにも指摘をし、参考人の方からの御意見も賜ったことでありますけれども、これまでの我が国のバリアフリーの整備を見ておりますと、往々にして障害者だけ別のルート、遠回りをしてもらわなきゃいけないとか、席が違うとか、手続も違うといったぐあいに、障害者の皆さんと健常者との場を分けてしまう、そうしたバリアフリーの整備というケースが散見されるわけでございます。 私は、バリアフリー化を進める中で、障害者の皆さんを特別視して整備を進めるとしてしまっては、かえって障害者の方々の人間の尊厳というものを失う結果になってしまうんじゃないか。障害者と健常者を分け隔てないインクルーシブな社会づくりこそ、誰もが安心して暮らせ、生き生きと活躍できる真の共生社会の実現であるというふうに思っております。 このことについては、参考人の方、障害者団体の方、大変賛同もいただいておりますが、この点について国交副大臣の御見解を伺いたいと思います。
○牧野副大臣 お答えいたします。 今後、目指すべき社会として、全ての国民が年齢、障害の有無その他の事情によって分け隔てられることなく共生する社会を実現することが重要であると考えており、この点については議員御指摘のとおりだと考えております。 昨年二月に関係閣僚会議で決定されたユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画におきましては、二〇二〇年の東京パラリンピックを契機として、共生社会の実現に向けて取り組んでいくことがその基本的な考え方としてうたわれております。 また、現行のバリアフリー法の制定以降、障害者権利条約の締結に伴い、障害者基本法や障害者差別解消法に、共生社会の実現や社会的障壁の除去に関する規定が設けられたところであります。 これらを踏まえ、本法案では、「全ての国民が年齢、障害の有無その他の事情によって分け隔てられることなく共生する社会の実現」及び「高齢者、障害者等にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものの除去」を内容とする基本理念の規定を設けることといたしました。 このような考え方に沿って事業者や地方公共団体を含む全ての関係者がバリアフリーに取り組むことで、議員御指摘の真の共生社会に近づくことができると考えております。
○赤羽委員 先日の参考人質疑の中で、このインクルーシブな社会についてということを竹下参考人に問うたところ、竹下参考人からは、御指摘されたインクルーシブな社会というのは、まさに障害者権利条約が目指しているところだ、そのことを実現するためには、この今回のバリアフリー法の改正でいえば、理念のところと国民の理解のところが大変大事だ、大事にしたいと思っております、こう言われております。 現実にいろいろなところを旅行すると、その対応が極めてマニュアルどおりでないとだめだというのは、非常に悲しい体験をすることがありますという話がありました。やはり今回の法律改正の中でも、国民の理解、それを促進するための国の責務というのは入っているわけだけれども、それをもっと柔軟に、ハンディを理解して、その場でできる援助を実行していただけるようなありよう、社会をつくっていただきたいという御発言がございました。 私はまさにそのとおりだなというふうに思っておりまして、といいますのは、実は、ちょっと質問が飛びますけれども、私の息子がおるんですが、彼は、幼稚園、小学校と同じクラスに障害を持った男の子がいました。机を並べて幼稚園、小学校と一緒だったんですが、その男の子と接するクラスメート、多くの同級生は、これは自然に障害者への思いやりの心ですとか優しい振る舞いというものを育むことができているんです。これは大変な教育効果だというふうに思っております。 やはり今回の法改正でも、ソフト面での国と国民の責務が明記されて、心のバリアフリーが重要視をされている。バリアフリー社会を進めるために、やはり私は、小さいころからの学校教育を通して国民の意識改革を始めることが大変重要だと考えておりますが、きょう文科省から来ていただいておりますが、その点についての御見解と取組についてお答えをいただきたいと思います。
○白間政府参考人 お答え申し上げます。 学校教育を通しまして、子供たちが心のバリアフリーについて学び、そして多様性を受け入れ、互いに共同する力を身につけるということは極めて重要なことであると考えております。 このため、障害者への理解を深める教育につきまして、児童生徒の発達の段階に応じて指導するということとしております。小学校で二〇二〇年度、中学校では二〇二一年度から全面実施されます次期学習指導要領におきましても、障害のある児童生徒との交流及び共同学習の機会を設けることということを規定をいたしまして、指導の充実を図ることとしております。 また、小学校では今年度から、中学校では来年度から特別の教科道徳が始まりますけれども、この中でも、相互理解、寛容、また、公正、公平、社会正義などの内容の充実を図りまして、誰に対しても差別することや偏見を持つことなく、公正公平な態度で接することなどについて指導の充実を図ってまいることとしております。 さらに、学校において、交流、共同学習、これをより活性化させたいということで、心のバリアフリー学習推進会議というものを設けまして、これにおきまして、本年二月、推進方策について提言を取りまとめいただきました。都道府県教育委員会等に対しまして、本提言の趣旨を踏まえて積極的に取り組んでいただきたいという趣旨の通知を発出したところでございます。 また、文部科学省においても、この交流、共同学習ということを通じた障害者理解を推進するモデル事業を行っておりまして、この成果を普及してまいる、こういった政策の充実を図っていくこととしております。 こういった取組を通じまして、学校教育における障害者理解をより一層推進してまいりたいと考えております。
○赤羽委員 大変ありがとうございます。 今の御答弁にもありましたけれども、机上の勉強だけに終わらず、障害を持たれている方との交流学習ということはそういうことだと思いますけれども、実際お話を聞いてみたり、いろいろ交流するということは大変大事だと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 次に、参考人の方々が異口同音に言われたことは、やはり障害者の方や高齢者の方の参加なんです。ナッシング・アバウト・アス・ウイズアウト・アス、私たち抜きに私たちのことを決めないで、これは障害者権利条約の精神を反映した有名な言葉であります。 今回の国の責務として、評価会議を設定するですとか、市町村がマスタープランをつくるための協議会を設けるといったことが新しく始まるわけでありますけれども、こうした会議が、よくあると言っては語弊がありますけれども、役所で仕立てると形式的なものになりがちな、そういう会議であってはいけないというふうに思っております。 これはもう答弁もいただいていますけれども、多様な障害者の意見を反映できるように、まず一つは、複数の障害者の方々を構成員にするということが大事だと思いますし、二つ目は、評価会議での改善提案が反映される仕組み、これはPDCAサイクルを回していくということだと思います。そして、その進捗状況を継続的にフォローアップするために、やはり年一定回数以上の開催、こうしたことを、基本方針に明記するということが正しいのかどうかよくわかりませんけれども、しっかりしたものをつくっていくということが重要だということは再三この委員会の中でも指摘されているところでございますが、改めて国交省からの見解を伺いたいと思います。
○由木政府参考人 お答え申し上げます。 バリアフリーの施策の評価及び検討に当たりまして、高齢者、障害者等がみずから参画をして、その視点を施策に反映させることが重要であることはこれまでも申し上げてきているとおりでございます。この観点から、今御紹介いただきましたこの改正案においても評価会議等の設置を盛り込んでいるところでございます。 まず、この構成員についてでございますが、これは具体的には今後決定してまいるということでございますけれども、特に障害者の方については障害種別が多岐にわたるという御指摘を多々受けておりますので、こうした御指摘を踏まえて、さまざまな障害特性に応じた意見が適切に反映できるように、そういった取組に適切に対応してまいりたいというふうに思います。 それからPDCAについてでございますが、今回の改正では、評価会議の設置の規定とあわせまして、国の責務の四条一項の規定を改正をいたしまして、この評価会議における評価等を踏まえ、適切に検討を行い、「その結果に基づいて必要な措置を講ずる」ということを国の責務として規定をいたしております。こうした取組を進めることが重要であるというふうに思います。 それからさらに、開催件数など、これは定期的にと法律に書いてございますので、先ほども御答弁申し上げましたように、少なくとも年一回以上はやるということになるというふうに思いますが、こうした開催回数など会議の運営の仕方については、今後会議の中で、それぞれ高齢者や障害者の方のお声を踏まえまして、まさに議論の実効性が上がるように御対応してまいりたいと思っております。 なお、こうした今申し上げました点の精神と申しますかエッセンスにつきましては、御指摘いただきました改正後、基本方針を見直すことになるというふうに思っておりますので、こうした見直しに当たってそのエッセンスを基本方針に盛り込んでいくということは一つの大変いい御提案だと思いますので、そうした方向で考えてまいりたいというふうに思います。
○赤羽委員 また、この国会審議の中で、地方のバリアフリー化の整備がおくれているという指摘もございました。そのことに対応するために、恐らく今回、市町村でマスタープラン制度を創設するといった仕組みがビルトインされるんだというふうに理解をしております。 これまでのバリアフリー化というのは、駅舎のバリアフリーが進んだけれども、その駅を一歩出ると道路の段差がいっぱいあってというようなことはよくあったわけであって、やはり面的なバリアフリーをしていくということが大事だ、これが移動の連続性を担保することにもつながるというふうに思っておりますので、私はやはりできるだけ小さい単位、市町村の単位でこうしたものに取り組んでいくというのは大事だというふうに思っております。 先日、三星参考人、この方は関西地域でいろいろな市町村とバリアフリー化に取り組んでいるということがありまして、豊中市とか高槻市とか堺市では大変、また芦屋市ですか、PDCAを回して積極的にやっている、志の高い自治体はそれなりの成果が出ているということを言われましたが、他方で、そうした志の高い地方自治体が極めて少ないというのが問題だという御指摘もありました。 全国で二割程度の地方自治体しか現実的には着手をされていないということもございます。このことについて、ボトムアップ、新たに三百地方自治体という目標も定められていると思いますが、こうしたことをやはり、丸投げするつもりはないと思いますが、先ほどからの局長の答弁にもありますが、市町村に寄り添いながら、国が少し出張って、今回のこの審議の思いというのはここにかかわっている人間しかわからないと思いますので、ぜひそうした魂も含めて、市町村に寄り添ったサポート、具体的な支援策を講じるべきと考えますが、御答弁をいただきたいと思います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 バリアフリー法に基づきます基本構想の作成自治体が残念ながら二割にとどまっているというのは、御指摘のとおりでございます。やはり市町村が主体的にバリアフリーにかかわっていただくということが大変重要だと思います。一体的、計画的にバリアフリー化を推進していくために、今後、より多くの市町村において基本構想の作成をぜひ進めていただきたいというふうに考えております。 これがなぜ進まないのかといった点につきましては、先ほど少し御答弁申し上げましたけれども、やはり市町村に伺いますと、具体の事業に関する計画をこの構想の要件としておりますので、関係者間の調整にどう取り組むかわからないといったような声が寄せられております。 こうしたことを踏まえまして本法案では、いわばマスタープランを定め、また、このマスタープランの中では個別事業に関する計画は要しないとする一方で、このマスタープランが定められた地区において駅などが設置される場合には、事業者の方から市町村に届出が出てくる、こういう仕組みを新たに導入することといたしまして、こうした例えば届出を端緒として、市町村が関係者間の調整に取り組めるようなそういう仕組みを設けることとしたわけでございます。 この仕組みをまず使っていただくということが大変重要だというふうに思っておりますので、制度上の支援策、例えば、都道府県が広域的な観点から助言を行う仕組みでございますとか、それから、そもそも基本構想はこれまで、つくるつくらないは市町村の裁量に委ねられた、できる規定でございましたけれども、それを今回、つくるよう努めるものとするという努力義務の規定にさせていただくとか、あるいは、予算面でマスタープランの作成の経費について助成を新たに行うとかしてきているところでございます。 さらに、作成のためにどう取り組めばいいのかといったガイドラインを私どもの方で作成をしてまいりたいと思いますし、さらに、先行的に取り組んでいる事例がございますので、こうした事例について私どもの方から情報提供を行うといったような、さまざまな支援の取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○赤羽委員 国交省として、三百の新たな地方自治体でのマスタープランづくりを達成するのは国交省の責任だという自覚でぜひ取り組んでいただきたいということを強く申し上げたいと思います。 今回の法改正で、鉄道事業者ほかの事業者がバリアフリー計画を作成するということは、これを規定化したというのは大変重要だという御意見もございました。 ちょっと細かい話になりますが、駅ホームと車両のすき間と段差の解消についてお伺いをしたいと思います。 私は、本来のバリアフリーの精神から、例えば、車椅子を利用されている障害者の方が介助なしで単独乗降できるということは大変重要だというふうに考えております。現実には、先ほど御紹介もありましたが、日常的に電車に乗降するのに十分から三十分待たされることとか、途中で降車駅を変更することはできないといった不都合があるのが現実であります。 そうした中で、部会で説明を受けると、なかなか物理的に難しいという御指摘もありましたが、例えば大阪市営地下鉄の千日前線は、既設路線にもかかわらず、改修工事で、段差二センチ、すき間三センチを全ての駅で実現している。こういった実例もあるわけでございます。 二〇一七年度の移動等円滑化基準では、二〇一八年度に調査研究を実施し、基準及びガイドラインへの反映を改めて検討するというふうにしておりますけれども、私は、こうした先行した成功事例を参考にして、具体的に目標数値を定めて整備を進めることが重要と考えておりますけれども、国交省の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 バリアフリー法に基づく移動等円滑化基準におきましては、鉄道のホームと車両の床面をできる限り平らにするとともに、ホームと車両の間隔をできる限り小さくすることを求めておりますけれども、段差、すき間についての数値基準は現在定められておりません。 ただ、一方で、委員から御指摘ありましたとおり、大阪のメトロ千日前線、御堂筋線におきましては、ホームのかさ上げ、あるいは車両とホームの間にくしゴムを設置する、そういった工夫によりまして、通常に比べて小さな段差、すき間を実現をしたということを聞いているところでございます。 国土交通省としましては、このような先行事例を他の鉄道事業者に広く横展開をし、その普及を図るとともに、施設、車両の構造等の違いも踏まえつつ、車椅子での単独乗降と鉄道の安全確保を両立し得る段差、すき間の数値化についての検討を開始したところでございます。 できる限り速やかに検討結果を取りまとめた上で、基準及びガイドラインへどういった形で反映できるかについても検討を進めてまいりたいと考えております。
○赤羽委員 また、今回の法改正でも、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを契機にバリアフリーというのをレガシーにしていくといった強い意気込みが語られたと承知をしておりますが、私も、このオリンピック・パラリンピックの開催というのは、バリアフリー水準の底上げに絶好の機会だというふうに考えております。 一九九六年のアメリカのアトランタ・オリンピック・パラリンピックでは、あのとき急遽千四百五十台のバスが必要となった。全米じゅうからかき集めてオリンピックに使用した。幸いなことに、バリアフリーの義務化法の成立後六年目だったために、全てのバスがリフトつきのバリアフリー仕様で、オリンピック・パラリンピックに対応することができた。有名なエピソードというふうに伺っております。 今、我が国で、再三指摘がありますけれども、空港アクセス、長距離バス、約一万台以上走っておりますけれども、リフトつきのバスは今わずか四台しかないという御報告もございました。なぜ四台しかないのかという理由の一つと言われている、適用除外認定車両として法の整備対象から外れていたためということが指摘されておりますが、今回の法改正で、ここの部分のことについては変更はないんですね。変更はないんだったら、またこの状況は続くのではないかと大変心配をしておりますが、法改正をせずに具体的に改善をどう取り組んでいくのか。国交省からのお考えを聞かせていただきたいと思います。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま先生から御指摘いただきましたように、高速乗り合いバスのバリアフリー化につきましては、床下に収納スペースを設ける必要があることなどによりまして低床化が難しいことから、移動円滑化基準の適用が除外されている状況でございます。 一方で、最近は、荷物室を従来より確保できる新型リフトつきバスでありますとか、乗降時間がノンステップバスと同じスロープつきダブルデッカーなど、バリアフリー化に向けた課題に対応した車両の導入が始まっております。 こうした状況を踏まえまして、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、障害者を含む関係者の皆様の意見も踏まえまして、公共交通機関の移動等円滑化整備ガイドラインにおきまして、高速乗り合いバスのうち、例えば、利用者ニーズが高い空港と都心部を結ぶ直行路線においてはリフトつきバスなどのバリアフリー車両の導入を進めるとともに、車両の導入が難しい場合でも、人的支援の実施などのソフト対策を講じることでバリアフリー対応を進めていくといった基本的な考え方が示されたところでございます。 国土交通省といたしましては、このような考え方を踏まえながら、高速乗り合いバスについて、財政面、税制面での支援制度を活用し、バリアフリー化を着実に進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○赤羽委員 多分、バス会社の財務状況というのは余りよくないのではないかと想像するわけですけれども、この二十年近くで、駅舎のエレベーター、エスカレーターのバリアフリー化が相当進んだのは、もちろん法整備があったわけでありますが、その前段として、予算の補助制度というんですか、国三分の一、地方自治体三分の一というものができたということも大変大きな原動力となっている、私はそう理解をしております。 ぜひ、今局長の御答弁にもありましたけれども、そうしたものを参考にしながら、東京オリンピック・パラリンピックのためというのは大変大きな大義名分だと思いますので、よろしく取組をしていただきたいと思います。 次に、新幹線のバリアフリー化について質問をいたします。 今、現状は、新幹線の車椅子のスペースは十六両編成で一カ所。これを二カ所以上にするということが求められているというふうに承知をしております。 ただ、このことについて今回の法改正でいろいろヒアリングした障害者団体の方たちに聞いても、ある全国大会がある、しかし車椅子利用者が三人以上で同じ新幹線に乗ることはできない、移動することができないので、便を変えていかなければいけないといったことが、そういった現状のお話を伺いました。 これはどうなのかなと。国交省とやり合うと、要するに、利用者が少ないのでふやすことはできませんというようなことを言っているんですが、それは、やらない理由では幾らでもそういうことは言えるのであって、一つしかないから利用しにくい、その結果利用者が上がらないということにも私はつながると思うし、私は、最初申し上げましたけれども、バリアフリーというのは、経済性がどうだとかという発想じゃなくて、そうしたものが足りないということに恥ずかしいと思えるかどうかということだというふうに思っております。 そうしたことを考えると、十六両編成で二つあればいいとかというそういう発想というのは、やはり根本的に間違っているということをしっかりと鉄道事業者に、JR各社に伝えていただきたいと思うわけでありますし、新幹線の車内は、加えて言いますと、スーツケースを置くスペースが全く足りないんです。東京オリンピック・パラリンピックではなく、今インバウンドがこれだけふえているということもあって、極めて現実のものとしてトラブルが出ていますので、こうしたことについてもしっかりと、指導する立場なのかどうかはわかりませんけれども、そうしたものを求めていくべきだ、こう考えておりますが、国交省の見解をいただきたいと思います。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 本年三月に、新幹線を含む新造車両、鉄道車両につきましては、バリアフリー法に基づく移動等円滑化基準の改正によりまして、車椅子スペースを原則一編成二カ所以上設けるということを義務づけを行ったところでございます。 さらに、新幹線について申し上げますと、一編成に一カ所、多目的室というのがついております。これを車椅子の利用者の方に使っていただくことは可能であるということでございます。加えて、東北、北海道、上越、北陸新幹線につきましては、先ほど申し上げましたスペース、普通車にございますものに加えて、グリーン車にもスペースを一カ所設置をしているということでございます。 なお、本年三月に、バリアフリーの整備ガイドラインというものの見直しをいたしました。この中で、新幹線などの都市間の車両につきましては、車椅子使用者等の利用が多い場合には、車椅子スペースを増設することを標準的な整備内容として定めたところでございます。 国土交通省としましては、この改正を踏まえまして、今後の車椅子利用の実態を踏まえつつ、車椅子スペースを適切に確保するようJR各社に対して働きかけを行ってまいりたいと考えております。 また、大型荷物の収納場所につきましては、東北、北海道、上越、北陸、山形、秋田新幹線には、スーツケースにも対応した荷物置場が用意をされております。東海道、山陽、九州新幹線におきましては、大型荷物の専用スペースの設置について検討を行っているということでございます。 国交省としましては、新幹線のバリアフリー化につきまして、今申し述べましたようなハード面での充実に加えまして、係員による人的な介助などソフト面の対応も含め、総合的な取組についてJR各社に対して引き続きしっかりと指導を行ってまいりたいと考えております。
○赤羽委員 わかりました。 次に、ホテルのバリアフリー化について質問したいと思いますが、二〇一七年五月に、国際パラリンピック委員会から、我が国はバリアフリー対応のホテルの客室が不足だというふうに指摘を受けました。国交省の調査によれば、バリアフリールームがあるホテルは全体の三〇%、そのうち一室しかないホテルは七〇%という状況でございます。 これは、建築基準云々という話じゃなくて、観光庁として、こうした状況をどう考え、どう取組を進めていこうかということをお聞かせいただきたいと思います。
○田村政府参考人 お答え申し上げます。 ホテル、旅館のバリアフリー化につきましては、昨年の十月から十二月にかけまして、業界団体に属するホテル、旅館等に対しまして、バリアフリー客室の数等に係るアンケートを実施したところでございます。 当該アンケートにおきましては、先生御指摘のとおり、回答のあった六百六施設のうち、バリアフリーの基準を満たしたユニバーサルデザインルームがある施設は百九十四施設、全体の三二%でございまして、そのうち、ユニバーサルルーム、UDルームが一室のものは全体の約七〇%、こういうふうな状況でございます。 こうしたことから、ホテル、旅館のバリアフリー化は十分に進んでいるとは言えず、その加速化を図っていく必要があると考えておりまして、観光庁におきましては、平成二十九年度補正予算におきまして、ホテル、旅館の客室や共用部におけるバリアフリー化の支援制度を創設したところでございます。 観光庁といたしましては、今後とも、関係部局とも連携しながら、宿泊施設のバリアフリー化の推進を図ってまいりたいと考えております。
○赤羽委員 次に、小規模店舗のバリアフリー化について質問をさせていただきたいと思いますが、障害者団体の皆さんの話を聞くと、このことを本当に多くの方が指摘をされます。それは、現実には大変不便をかけているということが現実だと思っております。 きのう随分この点もやりとりがあって、住宅局長の御答弁もよくわかるんですけれども、私は、何というかな、そんなに大げさな話なのかなと。入り口にスロープをつけるとか、車椅子が通れるような出入り口を確保するといったようなことから始めることだけでも随分違うんじゃないか。 今、住宅局の考え方、ビルの中で床面積が二千平米以上ある建物については、例えばエレベーターを設置するですとか、そうしたものを求めて、それはよくわかるんですけれども、そういうことだけじゃなくて、もう少し平場の、町中の喫茶店ですとか食事をするところのスロープがあればもっと使えるのにとかという、素朴なところの御意見がたくさんあるのではないかというふうに思うんです。 そういうことは、改修でも費用的には大したことはないんじゃないかなと想像するんですけれども、同僚議員が御質問されましたけれども、新規のときには、そうしたものを当たり前の仕様にするということは、これはやるべきではないかというふうに思うんです。そういうことの考え方はどうか。 今のをるる聞くと、なかなか答えにくいと思うんですけれども、そうした方向に建築界全体が考え方を変えていくということを、そういう方向で進めていくようにするということについて、国交省として、局長としてちょっと答弁しにくいかもしれませんが、個人的な考え方でも結構ですので、よろしくお願いしたいと思います。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。 コンビニや飲食店などの店舗に関しての義務づけ対象というお話でございます。 なかなか、小規模になりますと、どうしても敷地が狭かったり、あるいは宅地との間の高さが非常に高い場合などに、例えばスロープを設置しなきゃいけませんとか、ゆとりある空間の確保をやることが難しいということがございまして、それに伴う費用負担が相対的に大きくなるということが想定されます。 私どもの基準適合を義務づけるということは、逆に言うと、それ以外のものを認めない、基準に適合しないと建築できないというような非常に厳しいものということになっておりまして、規制という格好で一律にこれを課すということに関してはどうしても慎重にならざるを得ない側面があるということは御理解いただきたいと思います。 ただ、一方で、委員御指摘のとおり、そもそも飲食店等については努力義務は全体としてかかっておりますので、関係者全体として、できるだけバリアフリーを進めていくということは非常に大切なことだというふうに認識しております。 このため、先般、業界団体が農水省とか経産省と連携して接遇マニュアルをまとめられたり、あるいはもう少し、例えばコンビニについても、特別なものを除いて、多目的トイレや入り口の段差をなくすなどのバリアフリー化の取組があるものが標準的なものにできないかとか、いろいろなことの御議論を業界団体なり関係省庁と進めさせていただく、あるいは、そういうバリアフリー化のものがちゃんと情報提供されて選ぶことができるような環境整備をしていくとか、そういった形で一歩一歩進めていきたいというふうに思っております。
○赤羽委員 答弁は求めませんけれども、例えばそこのお店に行って、障害者の方たちが利用できない、トイレがなかったらどうなのか。それは、健常者にとってもトイレが使えない店なんというのはあり得ないわけで、そうした観点からぜひ指導していっていただきたい、こう思います。 時間も限られていますので最後の質問になるかもしれませんが、ちょっとはしょりまして、災害時に、避難所等のバリアフリー化が進んでいなくて、避難所に入ることができなかったというお話もございます。 災害弱者の立場に立って災害対策を行うというのは最も重要な事項だというふうに考えておりますが、避難所になることが多い一般の学校はバリアフリー法では特定建築物とされておりまして、バリアフリー基準の適合義務がないということから整備が大変おくれているという状況でございます。 しかし、近年の自然災害の激甚また頻発化を考えると、こうした避難所となる学校施設のバリアフリー化を促進するべきだと考えておりますが、まず内閣府防災からの御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○伊丹政府参考人 お答えいたします。 災害が発生した場合には避難所となる学校施設も多いと承知しておりますが、内閣府としては、平時より、避難所として指定する施設をバリアフリー化しておくことが望ましいと考えておりまして、市町村向けに内閣府が公表しております「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」にも、その旨明記いたしております。 また、バリアフリー化がなされていない施設を避難所とした場合には、高齢者、障害者などの要配慮者が利用しやすいよう、速やかに仮設スロープあるいは障害者用のポータブルトイレなどの応急措置に努めることが必要であり、それに係るリース等の費用についても、災害救助法が適用される災害であれば国庫負担の対象にしているところでございます。 いずれにいたしましても、避難所のバリアフリー化の具体的内容は、地域の実情も踏まえ、市町村において判断されるものでございますが、内閣府としても、引き続き、関係省庁と連携して、都道府県や市町村には避難所となる施設の環境整備を推進していただくよう促してまいりたいと考えております。
○赤羽委員 学校施設の所管は文部科学省だと思います。 文科省は学校施設環境改善交付金というものもありまして、バリアフリー化も対象となっているはずでありますが、恐らく、補助率も低いということもあってなかなか進んでこなかったんじゃないか。 ただ、他方、学校の耐震化という問題があって、平成十六年に我が党の議員が国会で取り上げて、全国の総点検をして、大変な状況だということで、さまざまな補助率のかさ上げを行ったり地方交付金で面倒を見たりとかして、この十年余りでほぼ一〇〇%、小中学校の耐震化は進んだわけでございます。 こうした事例を参考に、ぜひ学校施設のバリアフリー化を進めるように努力するべきだと思いますが、文科省からの御答弁をいただきたいと思います。
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。 学校施設は、子供たちの学習、生活の場であるのみならず、委員御指摘のとおり、その多くが災害時の避難場所としての役割を果たすことから、避難所となる学校施設のバリアフリー化は重要であるというふうに考えております。 そのため、文部科学省としては、避難所となる学校施設におけるバリアフリー化に関し、従前よりバリアフリー化の重要性や整備における留意事項等について各種提言や指針等を取りまとめ、通知するとともに、本年四月には、今月ですけれども、近年の災害からの教訓や自治体の取組に関する事例集をまとめて周知するなどにより、学校設置者の取組を促しているところでございます。 さらには、委員御指摘のとおり、国庫補助制度により財政支援を行うなどにより、新築、改築時はもちろん、既存施設の改修時においても、スロープや多目的トイレの設置などのバリアフリー化の推進を図っているところでございます。 今後とも、さらなるバリアフリー化の推進のため、まず学校設置者の意識を啓発するというか、持ってもらうことが重要であるということも考えておりますので、先ほど申し上げた事例集を各種会議や講習会の場で普及啓発を図るとともに、各地方公共団体の要望を踏まえつつ、補助金を優先採択をするように考えておりますので、そういう地域の実情に応じた取組を進められるようしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えています。
○赤羽委員 もう時間が来ましたので質問は終わりにしますが、きょう、実は総務省も呼んでおりました。災害時は特になんですけれども、障害を持たれている方、高齢者の方が必要な情報が共有できるということは大変重要だと思います。ICTをフルに活用した検討も行われていると承知をしておりますが、しっかり具体的に前に進めて、一日も早い実用化に向かって努力していただきたいということを申し上げて、質問を終了させていただきます。 大変ありがとうございました。
○西村委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時三十八分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○西村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。もとむら賢太郎君。
○もとむら委員 もとむらです。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、現在の定義において、精神障害者、知的障害者、発達障害者、難病患者などに対する移動円滑化支援は想定されているのか。例えば、平仮名表記の促進なども支援となり得るが、具体的にどのような支援が想定されているのか。お伺いいたします。
○由木政府参考人 お答えいたします。 現在の法律、平成十八年に制定をいたしました法律におきましては、障害者として、身体障害者のみならず、知的障害者、発達障害者、精神障害者を含む全ての障害者を対象に含むことといたしております。 したがいまして、知的あるいは精神障害者、発達障害者の方についても、身体を用いる活動に際して負担が生じる場合にはこの法律の施策の対象となるものであります。 具体例を申し上げさせていただきますと、例えば精神障害の方につきましては、大変よく疲れるといった身体特徴があらわれることから、例えば休憩室やあるいはベンチの設置などが有効であるということで、こうした点についてガイドラインで規定をしているところでございます。 また、知的障害、発達障害等の中で、学習障害等により読み書きに困難がある場合、そういう方に対する情報の伝達の手段として、ピクトグラム等によって案内表示を義務づけるというようなことも有効であることから、こうしたことも基準化しているところでございます。 また、ガイドラインにおいては、委員御指摘をいただきました仮名による表示、これも、視覚表示設備を設置する場合には、仮名による表示など、多くの利用者が理解できる方法で情報提供を行うことの有効性の考え方を明記しているところでございます。
○もとむら委員 平成十八年時の改正時に精神、発達、難病なども入っていると言っておりますけれども、それならばあわせて改正が必要だったのではないかなという考えでもありますし、また、参考人質疑においても、DPIの日本会議事務局長の佐藤氏より、「障害者の定義を、障害者基本法、障害者総合支援法に合わせて、心身の機能上の制限を受ける者とすべき」と指摘をされている点もあわせて指摘をしておきたいと思います。 次の質問に入らせていただきます。 次は、平成二十八年十二月、総務省関東管区行政評価局が関東運輸局に対して、精神障害者にもバス運賃の割引を行うための改善あっせんを行っております。 また、平成二十九年七月三十一日、国交省総合政策局長からの依頼により、自動車局長から日本バス協会会長に対し、精神障害者に対する公共交通機関の運賃割引について改めて検討いただきますよう御理解と御協力をお願いしたいという文書が出されております。 バス事業者の判断によってバス運賃の割引があるというふうには伺っておりますが、私どもの地元の精神障害者の皆さんからバス運賃の割引について、総務省の資料によりますと、埼玉県内のバス事業者では全て実施している一方で、神奈川県内では、身体及び知的障害者の割引はおおむね実施済みでありますけれども、二十六社中二社のみがこの精神障害が実施ということで、埼玉と神奈川県を比較しても地域間格差が非常に生まれているという問題がございます。 この中で、この精神障害者に対するバス運賃の割引について、地域間格差が指摘されているなど、まだ実施されていないところも全国に多くございますので、格差をなくし、サービスを等しく受けられるよう努めてほしいと思いますが、国交大臣の御見解をお伺いいたします。
○石井国務大臣 障害者に対する運賃割引につきましては、割引による減収を他の利用者の負担によって賄うという事業者の自主的な判断の中で理解と協力を求めてきたところであります。 精神障害者割引につきましても、機会を捉えて理解と協力を求めてまいりました。こうした取組の結果、精神障害者割引を実施している乗り合いバス事業者は、平成十八年三月時点では百四十二者であったのに対し、平成二十九年三月時点では七百九十五者でありまして、精神障害者割引を実施している事業者数は増加しております。 一方で、地域により導入の状況が異なることも承知をしております。 国土交通省といたしましては、精神障害者割引の実施状況につきまして、事業者や事業者団体等の関係者に幅広く周知することなどを通じまして、引き続き、精神障害者割引についての理解と協力を求めてまいりたいと考えております。
○もとむら委員 平成五年に障害者基本法が改正されまして、精神障害者でも身体障害者や知的障害者と同じ位置づけとされておることからも、ぜひともまた大臣の強いリーダーシップを期待してまいりたいと思いますし、バス事業者の判断ということもございますけれども、国交省によりますと、平成二十九年四月一日現在、バス事業者において精神障害者に対する割引実施率は三五・一%、鉄軌道事業者で四五・八%、タクシー事業者で四二・八%、旅客船事業者で二一・二%で、まだまだ低くございますので、バス以外にもこうした鉄軌道、タクシー、旅客船事業者等々もございますので、こちらにも注目をしていただきたいというふうに思います。 次に、地方におけるバリアフリーの整備に関してお伺いいたします。 平成二十八年三月の調査では、基本構想を作成したいが困難としている自治体が七百三市町村あります。 その理由として、予算不足、作成ノウハウがないという理由が上位となっておるわけでありまして、マスタープランや基本構想の作成を努力義務化しても、こうした原因が解決されないままでは現状から大きく進まないじゃないかということを危惧しているわけでありますが、大臣の見解をお伺いいたします。
○石井国務大臣 バリアフリー法に基づきます基本構想の作成市町村は、平成二十九年度末時点で全体の約二割にとどまっております。地域において一体的、計画的にバリアフリー化を推進していくため、今後、より多くの市町村においてこの基本構想の作成を進めていただきたいと考えております。 基本構想の作成が進まない理由の一つといたしまして、市町村からは、具体の事業に関する計画を定めることが要件となっているため、関係者間の調整にどのように取り組めばよいかわからない等の指摘がなされております。 このため、本法案では、駅等の交通結節点を中心に、バリアフリー化に重点的に取り組む区域につきまして、市町村がバリアフリーの方針を定める移動等円滑化促進方針制度、いわゆるマスタープラン制度を盛り込むことといたしまして、このマスタープランでは個別事業に関する計画を要しないこととしております。 また、このマスタープランの地区において駅などを設置する場合、事業者から届出を受けることとしておりまして、この届出を端緒として、市町村が関係者間の調整を行うことが可能となる仕組みとしております。 こうした措置によりまして基本構想の策定につなげることで、地域におけるバリアフリーの取組が一層促進されるものと考えております。 また、これまで基本構想の作成は市町村の裁量に委ねてまいりましたが、今回の改正案では、マスタープランを含め、「作成するよう努めるものとする。」との努力義務といたしております。 さらに、市町村への支援策といたしまして、市町村が基本構想やマスタープランを作成する際、都道府県が広域的な見地より助言等の援助を行う仕組みを新たに設けております。 なお、こうした制度面の措置に加えまして、マスタープランの作成経費につきまして、新たに国から助成することとしております。 国土交通省といたしましては、これらの措置も活用しまして、マスタープランの作成について市町村に対して働きかけを行うなど、面的なバリアフリー化を一層推進してまいりたいと考えております。
○もとむら委員 参考人の質疑でも三星参考人から、この基本構想の策定率が低いことは指摘をされてございます。 今回の法改正で、これまでつくることができるとされていた基本構想と、バリアフリー方針を定めるマスタープラン制度が、新設でありますが、努力義務として新たに加わりました。特にマスタープランでは、対象地区の交通結節点の調整などが盛り込まれ、他社間の乗りかえの円滑化促進にも期待されておりますので、ぜひともこの努力義務が前進するように、お取り計らいをお願いしてまいりたいと思います。 次の質問に入らせていただきます。通告がちょっと多いので少し質問を飛ばしていただくこともあるかもしれませんが、御理解いただきたいと思います。 次は、バリアフリー法のマスタープランと、それから地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の地域公共交通網形成計画は、重複する部分があるのではないかというふうに考えております。地域公共交通網形成計画にもバリアフリーの視点や当事者参加の視点は生かされているのか。お伺いいたします。
○由木政府参考人 お答えいたします。 地域公共交通のあり方の検討に当たりましては、公共交通の利用者のニーズ、その中でも、高齢者、障害者等のニーズを幅広く酌み取ることが必要でございます。高齢者、障害者にとって利用しやすい交通のためのバリアフリーの観点は大変重要であるというふうに考えております。 このため、地域公共交通活性化再生法では、地域公共交通網形成計画の作成に当たって、現バリアフリー法に基づく基本構想との調和を保つべきことが既に規定をされておりますけれども、本改正案によって創設しようとしておりますマスタープラン、移動等円滑化促進方針についても、調和を保つように規定内容を強化することといたしております。 あわせて、今回の法案の提出を踏まえまして地域公共交通の活性化及び再生の促進に関する基本方針を改正いたしまして、地域公共交通網形成の取組に当たっては、バリアフリー化の取組についても進めていくべき旨を追記することといたしております。 また、地域公共交通網形成計画作成のために協議会を組織できることになっておりますが、この協議会には地方公共団体が公共交通利用者等の関係者の参加を認めることが可能となっておりまして、実際には、高齢者、障害者等の団体が加わった協議会も各地で開催されてまいっております。 国土交通省といたしましては、地方運輸局等を通じまして地方公共団体に対して必要な助言を行う等によりまして、地域公共交通網形成計画を作成するに当たって、バリアフリーの観点が十分に生かされるよう引き続き取組を進めてまいります。
○もとむら委員 地域公共交通網形成計画は、地域公共交通政策の憲法とも言われている部分もございましたので、地域の公共交通のあり方を考えるに当たってはバリアフリーの視点も欠かせないはずでありますので、その点も十分留意して進めていただきたいと思います。 次に、ホームドアの整備について、優先される駅を利用者数で線引きしているのは適当なのかどうか、国交省の見解をお伺いいたします。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 ホームドアは、列車との接触、ホームからの転落防止のための設備として非常に効果が高く、その整備を推進していくことが重要であると認識しております。 国土交通省では、平成二十八年十二月に、駅ホームにおける転落防止対策について、ハード、ソフト両面における対策を取りまとめました。 その取りまとめにおきまして、一駅当たりの転落、接触事故の発生件数が駅の利用者数の数に応じて増大をすること、また、これらの事故は利用者十万人以上の駅で約半数が発生していることを踏まえて、利用者十万人以上の駅について、整備状況を満たしている場合に、原則として平成三十二年度までにホームドアを整備することとしたところでございます。 なお、利用者が十万人に満たない駅についても、転落事故の発生状況、あるいは視覚障害者の利用状況や整備要望、ホームの混雑状況などを勘案した上で優先的な整備の必要性を検討し、必要と認められる場合には整備を行うこととしているところでございます。
○もとむら委員 私どもの委員の伊藤俊輔委員の地元、JR町田駅、私も利用駅でありますけれども、試行されているスマートホームドアは新型ホームドアでありまして、価格や重量の改善がなされてホームドアの設置が促進されるものと期待をされておりますので、こういった事例もありますので、このホームドアに関しても、地域間格差が生まれないように、地方に目を配った形でお願いしてまいりたいと思います。 次に、地方の駅では視覚障害者誘導ブロックがいまだ設置をされていない駅が幾つもございます。駅周辺の視覚障害者の実態から視覚障害者誘導ブロック設置の優先度を定めてはどうかと考えますが、国交省の見解を伺います。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 視覚障害者の誘導用ブロック、これは、先ほど申し上げましたホームドアと並んで、駅の転落防止、事故を防ぐという意味で、非常に大きな意味を有するものと考えているところでございます。 これにつきましても、先ほど申し上げました検討会において整備の方針を取りまとめているところでございます。 特に、内方線つき、方向がわかる点状のブロックにつきましては、一日当たりの利用者数が一万人以上の駅について、ホームドアの具体的な計画がある駅などを除いて、平成三十年度までに整備をするということにしているところでございます。 これも、先ほど申し上げましたように、一駅当たりの転落等のその発生件数が利用者数に応じて増大をするということに加えて、利用者数一万人以上の駅では九割が発生をしている、そういったことを反映したものでございます。 今御指摘がありました、駅周辺の視覚障害者の実態から整備の優先度を定める、こういったお考えでございますけれども、現時点でそういった実態を定量的あるいは全国横断的に把握をすることがなかなか難しいという現状にありますので、現時点でそういったやり方をするのは難しいと考えているところでございます。 ただ、これにつきましても、先ほどのホームドアと同じく、利用者数が相対的に少ない場合にも、視覚障害者のニーズの実態に即した形で内方線つき点状ブロックの整備を進めるということは極めて重要だと考えておりますので、今後とも、地元からの要望等を十分踏まえた形で整備を進めてまいりたいと考えております。
○もとむら委員 ちょっと今聞き間違えたかもしれませんが、各駅周辺にどれだけの視覚障害者が暮らしているのかは各自治体が情報を所有しているんじゃないかというふうに思いますが、所有されてないでしょうか。
○藤井政府参考人 今回の御質問の通告も受けまして、私どもとして改めてそういった数字を把握しているかを確認をしたわけでございますけれども、残念ながらそういった、駅ごとのそういう視覚障害者の利用実態ということは今把握をできていない状況にございます。
○もとむら委員 自治体で、視覚障害者がどのぐらい地域に暮らしていらっしゃるのかということは把握されているんじゃないかなと私自身思っておりますので、ぜひとも、そういった人たちがどういう駅を使うか。 例えば、視覚障害者誘導用ブロック発祥の地と言われている岡山県で三番目に人口の多い津山市という中に、JR院庄駅のホームには一つもこの視覚障害者誘導ブロックがございません。一日の利用者は四十人と少ないわけでありますが、周辺に視覚障害者が十二人暮らしているということでありまして、その一人は、点字ブロックがある近くの駅まで車で移動して利用しているということでありまして、雨の日は電車の音が聞こえにくく、ブロックがないと怖いというお話もございますので、こういった人たちの御意見も十分耳を傾けていただきたいというふうに思います。 次に、駅員だけではなく、誰もが介助者となり得ることがおもてなしではないかというふうに思います。国民の責務を果たすため、国はどのような施策を講じるのか、石井大臣にお伺いいたします。
○石井国務大臣 高齢者、障害者等の移動等円滑化の促進に関しまして国民が十分に理解を深め、協力を行うこと、また、国としてこれを促進すること、いわゆる心のバリアフリーは大変重要であります。 これまでも、心のバリアフリーを国民及び国の責務として規定するとともに、介助の疑似体験等を通じバリアフリーに対する国民の理解増進を図るバリアフリー教室を全国各地の小中学校、旅客施設等で開催するほか、国民の協力促進やマナー向上に向けて、駅エレベーターへの優先マークの掲示や、鉄道利用者への声かけキャンペーン等の啓発活動を推進してまいりました。 今後とも、国民の理解を深めるとともに、一層の協力を得る必要があると考えておりまして、今回の改正において、国及び国民の責務規定に、「高齢者、障害者等が公共交通機関を利用して移動するために必要となる支援」を協力の例示として加えることといたしました。 今後、この改正を踏まえまして、バリアフリー教室の開催を一層充実させること、二〇二〇年東京大会に向けて、鉄道の利用に当たり、高齢者、障害者等に対するサポートを行っていただくよう呼びかけるキャンペーンを行うこと、障害者等の接遇を交通事業者がより的確に行うためのガイドラインを新たに作成し、それに基づいて実践的な研修が行われるよう働きかけることなどの取組を進めてまいります。 心のバリアフリーは、一人一人が輝く共生社会を実現するために重要な役割を担うものであります。国土交通省といたしましては、心のバリアフリーのより一層の推進に向け、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○もとむら委員 今回の法改正で、国及び国民の責務に、心のバリアフリーの重要ポイントとして高齢者、障害者等に対する支援が明記された点は評価をしてまいりたいと思いますけれども、困っている方を見てもまだ声かけができないという意識の壁をなくすことが心のバリアフリーだというふうに考えておりますけれども、駅員の研修は進んでおり、東京メトロの八六%がサービス介助士の資格を取得、手助けを断られても乗車まで見守ることを徹底しているということでありますが、こういった駅員の方だけでなく、国民の全てがこの心のバリアフリーの、いわゆる今回法改正での国及び国民の責務を把握し理解されていくように、また広く指導をお願いしてまいりたいと思います。 次に、私も関東に住んでいて、エスカレーターの片側をあけて利用することは、よく私どももエスカレーターを上がって左側に寄って、関西に行くと右側に寄ってということで、何となく常識化されているようでありますけれども、この、エスカレーターの片側をあけて利用することは半身不随の方にとって使いにくいというお声をいただいております。 こうしたことから、啓発をすることも必要ではないかと考えますが、国交省の見解をお伺いいたします。
○由木政府参考人 お答えいたします。 エスカレーターの片側をあける習慣につきましては、半身不随の方など、片側でしか手すりにつかまることのできない方にとっては利用しにくい面があることから、エスカレーターに乗る際のマナーをどのように啓発していくかという点は、大変重要であると思っております。 今、一般社団法人の日本エレベーター協会、ここにおきまして、ホームページにおいて、片側でしか手すりにつかまることができない方にとっては片側をあける習慣は負担になるということなど、マナーを周知をいたしております。また、障害者も健常者も全ての方が快適にエスカレーターを利用できるよう、リーフレットの配布等によりマナーの周知を図ります、「やさしい心ありがとう」キャンペーンを実施をしているところでございます。 このキャンペーンについては、国土交通省としても後援をいたしているところでございまして、こうした取組により、エスカレーターに乗る際のマナーの啓発を支援してまいりたいというふうに考えております。
○もとむら委員 意外とエスカレーターのこの話は、健常者の皆さん、気づかない点も多いと思いますので、ぜひとも広く指導をお願いしてまいりたいと思います。 次に、毎日新聞に、今月二日、青森でアスペルガー症候群とADHDの二つの発達障害を持つ男性が駅で困っていたところ、女子高生に声をかけてもらったことがうれしかったとツイートした際、二万人を超えるリツイートがされたということで、ヘルプマークのお話でありますけれども、ことが記載されておりました。 介助を必要としていることを周囲が理解するために、この、東京都が始めたヘルプマークの浸透が進むことは重要ではないかと考えますが、政府の見解を内閣府と厚生労働省に簡潔にお伺いしてまいりたいと思います。
○福田政府参考人 お答えいたします。 ヘルプマークは、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、又は妊娠初期の方など、周囲からの援助や配慮が必要である方々がそのことを周囲に知らせることができるよう、東京都が作成しているものと承知しており、障害者等への理解や配慮を促す上でも大変意義があるものと考えております。 政府においてはこのヘルプマークを、経済産業省が昨年七月、日本工業規格に採用し、国としての統一的な規格決定を行ったところであり、これにより、ヘルプマークについての国民の理解が進み、全国的に普及していくことを期待しております。 内閣府においても、昨年七月より内閣府のホームページへの掲載を行い、広く国民への広報、周知を図るとともに、本年版の障害者白書にも障害者に関するマークの一例として掲載を予定するなど、取組を進めているところであります。 今後、二〇二〇年に予定される東京オリンピック・パラリンピックも見据え、周囲に援助や配慮を求める多くの方々への理解や配慮が一層進むよう、各省庁とも連携協力し、普及啓発を図ってまいります。
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。 委員から御紹介のありましたヘルプマークは、東京都が作成し普及を図っているものですが、近年、他の自治体でも使用がふえてきていると承知しておりまして、障害と障害のある方への理解や配慮を促進する上で大変意義があると考えております。 厚生労働省としては、障害のある方への理解の普及促進は非常に重要であると考えており、各自治体が行う理解促進の取組に対して財政的な支援を行ってきたところですが、二十九年度からは心のバリアフリー推進事業を創設し、さらなる理解促進に取り組む自治体への支援の充実を図ったところでございます。 また、二十九年七月にヘルプマークが日本工業規格に位置づけられたことを契機に、厚生労働省のホームページにおいても掲載し、広く国民の皆様に周知を図っているところでございます。 また、本年三月の十四日には全国の障害保健福祉関係の課長会議を開催しておりますが、その場でも、心のバリアフリーを広める一方策としてヘルプマークを紹介させていただいております。 これらの取組に引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○もとむら委員 次に、パラリンピック関係でたくさん質問を用意したんですが、ちょっと時間がないので大臣に一問質問させていただきますが、例えば、国会見学が、毎日、小中学生が全国からいらしていますけれども、車椅子で来た場合、案内は可能なわけでありますが、ほかの児童生徒と違うコースを見学しなければならないということがございまして、国会は歴史がある古い建物でありますけれども、国会だからこそ、こうしたバリアフリーに対応していかなきゃいけないんじゃないかなというふうに私自身考えております。 例えば、整備をしているパラリンピックの競技施設などでは、車椅子でもそうでなくても同じように移動して参加できることが本当に目指す姿ではないかと考えますが、大臣の見解をお伺いいたします。
○石井国務大臣 バリアフリーの観点からは、車椅子の利用者につきましても、健常者とできる限り同じルートが利用できることが望ましいと考えております。 このため、建築物につきましては、バリアフリー設計のガイドラインにおきまして、原則として、高齢者、障害者等が健常者と同じ経路を利用できるようにすることを記載するとともに、建築計画の作成に当たりましては、高齢者、障害者等の意見を早い段階で聞くこととしております。 また、公共交通事業者につきましては、交通バリアフリー基準及びガイドラインにおきまして、健常者が通常利用するルートと同じであることを標準とするとともに、仮に異なる場合には、長さの差ができる限り小さくなければならないこととしております。 今後とも、これらを周知徹底することによりまして、車椅子の利用者につきましても健常者とできる限り同じルートができるよう、取組を進めてまいりたいと考えております。
○もとむら委員 DPI日本会議の佐藤事務局長から、米国訪問時に三つの球場を訪れた際に、健常者も障害者も同じルートで移動できることに驚いていたというふうに伺っていますし、日本では、チケット販売は専用窓口へ、入場は関係者入り口に来てくださいというのがほとんどでありますし、例えば、米国なら何を食べようかから考えられますが、日本だとどこに入るかからしか選べないというようなお話もございますので、ぜひとも、こうした壁をなくすような方向で前へ進めていただきたいと思います。 次に、日常生活のバリアフリーの視点から、三月末に改正された交通バリアフリー基準及びガイドラインの内容は、徹底されれば相当にバリアフリーが進むと考えられていますけれども、いかにして対応を進めていくのか、大臣の見解をお伺いいたします。
○石井国務大臣 交通バリアフリー基準及びガイドラインにつきましては、ユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画を踏まえまして、障害者等を交えた検討会において検討を行い、パブリックコメントを経た上で本年三月に改正をし、内容を公表したところでございます。 先ほど委員御指摘のバリアフリールートにつきましては、従前、一ルート確保されていれば足りることとしておりましたが、大規模駅では複数のバリアフリールートを確保するよう求めることといたしました。 今後、公共交通事業者において新しい基準及びガイドラインに沿った取組が円滑かつ早急に進められるよう、地域ごとに、また、事業者向けや障害者向けに説明会を開催することや、基準やガイドラインのポイントをパンフレットにして配布することなど、周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
○もとむら委員 今回の内容は、駅等におけるバリアフリールートの最短経路化、複数化、乗り継ぎルートのバリアフリー化、エレベーターかごの大型化、複数化、優先表示、多機能トイレの分散配置、内方線点状ブロックの義務づけ、プラットホームと鉄道車両床面の段差及び谷間の解消、鉄道車両の車椅子スペースの一列車二カ所以上の義務づけなど、よいガイドラインでありますので、ぜひとも実施に向けてお願いしてまいりたいと思います。 最後の質問にいたしますが、車椅子対応トイレは整備が進んでおりますけれども、オストメート対応トイレの整備がまだ足りていないというふうに感じております。現状と対策についてお伺いいたします。
○由木政府参考人 お答えいたします。 これまで、バリアフリーの基準といたしまして、車椅子使用の方やオストメートの方も含めた、高齢者、障害者等が利用することができるトイレを整備するよう進めてまいりました。 しかしながら、車椅子使用者の方やオストメートの方も使える機能を付与した、いわゆる多機能トイレでございますけれども、この普及によりさまざまな方が利用できるトイレがふえる一方で、多くの方、健常者の方あるいは子供さんをお連れの方、こういった方々が多機能トイレを多く利用されるようになってまいっております。 このため、本来使いたいと考えておられます車椅子使用者やオストメートの方々が利用できないといったような意見が多数寄せられるようになってきているところでございます。 こうした意見も踏まえまして、先ほど御紹介をいただきました、三月に改正した新しい交通バリアフリー基準及びガイドラインにおきましては、多機能トイレの機能分散を図りまして、車椅子対応トイレとオストメート対応トイレをそれぞれ別のトイレとして設置してもよいということとしたところでございます。 国土交通省といたしましては、今後も引き続き、こうした利用者の声を丁寧に伺いながら、バリアフリー化の推進を図ってまいりたいと考えております。
○もとむら委員 利用者の方から、現在、設置のガイドラインがないために、必要な設備がないのにオストメート対応トイレと表示しているケースがあるということも指摘をされておりますので、そのことを最後に指摘をして質問を終わりにします。 ありがとうございます。
○西村委員長 次に、森田俊和君。
○森田委員 希望の党の森田でございます。 質問のお時間、三十分をいただいております。どうもありがとうございます。 早速でありますが、議題になっておりますバリアフリー法について順次質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 まず初めに、基本構想についてお伺いをさせていただきます。 バリアフリーの基本構想とは、高齢の方や障害をお持ちの方がお使いになる交通機関、建物、道路などのバリアフリー化を重点的かつ一体的に進めるために市町村が策定されるということで伺っております。 私も、自分のところの埼玉でこれを調べてみました。私の選挙区でいうと熊谷、行田、羽生、加須、鴻巣とこの五市あるわけでございますけれども、この基本構想を現時点で持っているのは熊谷市の一市のみということでございまして、ほかの市につきましては、今のところ未定という状況でございました。 全国に目を向けてみますと、策定している市町村が、二十九年の三月末の段階で二百九十四の市町村という状況というふうに伺っております。 各市の状況を伺ってみますと、これまで、公共の建物ではそれぞれバリアフリー化の計画を立ててやってきた、そういう話を聞いておりますけれども、面的な、地域として見たときの対応というのはまだ行っていないという声が多く聞かれております。 今回の改正で、マスタープランを策定する、そして、その流れで基本構想の策定に持っていくというお考えだというふうに伺っておりますけれども、こうした市町村の状況を見ると、これからいろいろと始めていかないといけないことがたくさんあるというような状況だというふうに認識をしております。 専門家を入れなければならないでしょう。そうするとお金もかかると思います。また、市町村自体にノウハウがまだまだ足りないという状況でもあると思いますので、よい取組を共有するなどといった支援も必要だろうというふうに考えております。 そこで、議論の前提としてまず大臣にお尋ねをしたいと思います。 今までの市町村の基本構想の策定件数をごらんになってどのように評価をしておられるでしょうか。また、改正後、基本構想策定についてどのような見通しを持っていらっしゃるでしょうか。市町村への支援体制も含めてお答えをいただければと思います。
○石井国務大臣 バリアフリー法に基づく基本構想の作成市町村は、平成二十九年度末時点で全体の約二割にとどまっております。地域において一体的、計画的にバリアフリー化を推進していくため、今後、より多くの市町村においてこの基本構想の作成を進めていただきたいと考えております。 基本構想の作成が進まない理由の一つとして、市町村からは、具体の事業に関する計画を定めることが要件となっているため、関係者間の調整にどのように取り組めばよいかわからない等の指摘がなされております。 このため、本法案では、バリアフリー化に重点的に取り組む区域につきまして、市町村がバリアフリーの方針を定める移動等円滑化促進方針制度、いわゆるマスタープラン制度を盛り込むことといたしまして、このマスタープランでは個別事業に関する計画を要しないこととしております。 また、このマスタープランの地区において駅などを設置する場合、事業者から届出を受けることとしておりまして、この届出を端緒として、市町村が関係者間の調整を行うことが可能となる仕組みとしております。 こうした措置によりましてマスタープランの作成を基本構想の策定につなげることで、地域におけるバリアフリーの取組が一層促進されるものと考えております。 また、これまで基本構想の作成は市町村の裁量に委ねてまいりましたが、今回の改正案では、マスタープランを含めまして、「作成するよう努めるものとする。」との努力義務といたしております。 さらに、市町村への支援策といたしまして、市町村が基本構想やマスタープランを作成する際、都道府県が広域的な見地より助言等の援助を行う仕組みを新たに設けております。 なお、こうした制度面の措置に加えまして、マスタープランの作成経費につきまして新たに国から助成することとしております。 国土交通省といたしましては、これらの措置も活用いたしまして、基本構想の作成について市町村に対して働きかけを行うなど、面的なバリアフリー化を一層推進してまいりたいと考えております。
○森田委員 ありがとうございます。 これからほとんどの市町村については、マスタープラン、そして続けて基本構想へと、そういうものを練っていただくということになると思います。 一番大事なことは、使う人の立場に立っていただくということだと思っております。御高齢の方、つえをついたり車椅子に乗ったりする方、障害をお持ちの方であれば、例えば障害と一口に言っても、今まで委員の皆さんが御指摘されたように、それぞれ違う困難を抱えていらっしゃいます。また、子育て中のお父さん、お母さんであれば、ベビーカーを押したり小さなお子さんの手を引っ張ったりということで、さまざまな状況が考えられます。 先日、遊TOピアという、熊谷市で活動しておられる障害者団体の方とお話をしてきました。このお話を伺った方が高橋さんという女性なんですけれども、御自身も電動車椅子を使って移動しておられます。そこで出てきたお話ですけれども、まず、つくる前に話を聞いてくれということでございました。基本構想という大枠の話もあるでしょうし、個々の、例えば公共施設の設計であるとか駅の改築であるとか、いろいろな場面で実際に使う方の声を聞いてくれ、使う人たちの声を聞いてくれ、そういうことをお話しをされていらっしゃいました。 もし施設設備をつくった後でも、やはりこうだったということがどうしても出てくると思います。基本構想でも、つくったけれども、ここが抜けていた、あそこがもっとこうなると使いやすい、通りやすいといったような意見が出てくると思います。 そこでお伺いをさせていただきますけれども、市町村の基本構想策定に対して、障害者の方など利用者の皆さんの意見をどのように反映すべきだというふうにお考えでしょうか。また、策定後の見直しについてもどのように行うべきとお考えか、御所見をお伺いします。
○由木政府参考人 お答えいたします。 バリアフリー施策の検討、評価に当たりましては、障害者等の参画を得て、その視点を施策に反映させることが重要でございます。 こうした観点から、現行法上、市町村が基本構想を策定するに当たりましては、関係する施設管理者等に加えまして、高齢者や障害者等の利用者がそのメンバーとして参画をいたします協議会を設置をして、まずその協議を経ることということができることになっております。 今後ともこうした場を活用することが大変有効だというふうに考えております。ぜひ、こうした場で利用者の意見を反映させていく取組を進めていただきたいと思います。 なお、基本構想の見直しにつきましては、実は今、法律上規定がございませんので、今回の改正の中で、おおむね五年ごとにバリアフリーの実施状況について調査、分析、評価を行うよう努めるとともに、必要があるときには基本構想を変更するということを盛り込んだところでございます。 実際にこの変更に当たりましては、まず市町村は、施設を利用する高齢者や利用者等の利用の状況、あるいは、整備をされました施設それから車両等の整備の状況を把握するとともに、先ほど申しました協議会を活用することなどによりまして、基本構想に基づいて実施された事業の成果について評価を行い、それに基づいて、必要に応じて、基本構想の見直し又は新たな基本構想の作成を行うことが望ましい、こういう趣旨を現在の基本方針に規定しているところでございます。 市町村においてこうした取組が行われるよう、国土交通省としても取組を進めてまいりたいと考えております。
○森田委員 ありがとうございます。 協議会を設置して、利用される方の声を聞いていくということでございました。ぜひ、机の上だけではなく現場にも出ていただいて、せっかくつくるわけですので、なるべく皆さんが使いやすいような道路であったり施設がふえるようにお願いしたいと思います。 たまたま、先ほど申し上げた熊谷市、基本構想を持っている熊谷市ですけれども、中間点検を昨年の十一月に行ったというお話を聞きました。この点検においては、市街地のエリアを幾つかに分けまして、実際に、障害をお持ちの方、御高齢の方、子育て中の方、こういったいろんな関係者の方に出ていただいて、それぞれのエリアで移動しながら点検を行ったということでした。 地域を取り巻く環境というのは日々変化をしております。ぜひ定期的な見直しをしていただきたいということ、そして、やはりそこには地域に暮らすいろいろな立場の方に御参加をいただいて、一緒につくっていただきたいなというふうに思っております。 そうすることで、地域の政治、行政への意識も高まっていくと思いますし、ああ、俺の声、私の声、聞いてもらっているなということを、行政に対する満足度という意味でも高まっていくんではないかなと。もちろん、道路であるとか施設の利便性を高めるためでもあり、また、健全な民主主義というためにも、こういった取組をぜひ積極的に支援をしていただきたいと思います。 そして、マスタープランができた、あるいは基本構想ができたといっても、あくまでこれは書面の問題でございます。すぐにいろいろなものが整っていくわけではございません。 そこでお伺いをさせていただきますが、構想どおりに施設設備の整備などが進まない場合、つなぎの期間の対応、どのようにすべきだというふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○由木政府参考人 お答えいたします。 まず、先ほど申し上げましたように、今回の法改正では、基本構想がつくりっぱなしになって、その結果、構想どおりにうまくいかないというようなことがないように、おおむね五年ごとに評価を行って、必要に応じて構想そのものの見直しを行うという規定を入れたことを先ほども御説明いたしたとおりでございます。 まずはやはり、こういう規定を念頭に置きまして、市町村において、先ほど申した協議会の場において利用者等の意見も伺いながら、構想の進捗管理をまずきちんとやっていただきたいというふうに思っております。そのことにより、構想どおりにまさに施設整備が進むということ、まず、これを基本として考えていただきたいというふうにぜひ思っております。 ただ、その場合でも、やはり施設整備につきましては、事業着手、あるいは着手してからの完成まで、一定の時間がかかります。これが恐らく委員が御指摘いただいたつなぎの期間ということもあろうかというふうに思いますが、こうした期間であってもやはり、ソフトな面で、例えば旅客の支援を行うとか、あるいは情報の提供を小まめに行う、こういった心のバリアフリーの啓発活動を行うことなど、実施し得る措置に取り組んでいただくということが大変重要だと思っております。 今回の法改正では、更にそれぞれの事業者が、ハードの計画だけではなくて、こうしたソフトな取組についても計画内容として定める計画制度というのを新たに盛り込むことといたしております。こうした計画の中に、そうしたつなぎ期間が生じた場合にはどういう対策を講じるのかということも内容として盛り込んでいただくということは大変有効だと思いますので、そういった取組が進みますように、国としても関係者への働きかけを行ってまいりたいと考えております。
○森田委員 ありがとうございました。 今お話しのあったように、公的な建物であったり、例えば駅だったりしますと、常駐している職員さんなどがいらっしゃると思います。先ほどのお話でもソフト的な対応というようなお話もありましたけれども、ぜひ、そういった現場の方とも課題が共有できて、できることについてはすぐに取り組むという姿勢を持って、いろんな困難を抱えていらっしゃる方の負担を少しでも減らせるようにお力添えいただければなと思っております。 少し具体的なことについてお伺いをしていきたいなと思っております。 道路の歩道部分のバリアフリー化に関してなんですけれども、熊谷市と、熊谷の企業の大沢コンクリートさんという会社で歩道のブロックを開発しました。歩道と車道を分離するためのブロックなんですけれども、通常は段差が二センチついております。横断歩道を渡って歩道に入っていく境界にこの二センチの段差がございます。この二センチの段差で、視覚的な障害をお持ちの方は歩道と車道の境目を認識をしていらっしゃるということです。一方で、この段差が車椅子をお使いの方にとっては大変な障害になっているというお話も聞いております。車椅子を押していても、この二センチはなかなか越えられないということです。 そこで開発されたのがこのUDブロックというブロックです。車椅子の車輪が通る位置を二カ所にわたって切ってある。それぞれ二十センチ前後切ってあるというブロックなんですけれども、そこの切ってある部分を通れば車椅子が楽に通れる、そういうことになっております。 実際、施工されている歩道を見ますと、そのブロックの部分が青色に塗られておりまして、そこを通れば通りやすいということが認識できるように施工をされております。 このUDブロックなんですけれども、市と企業さんで共有名義で特許を持っているということで、この特許は無償で使ってもらっているということなんですけれども、このブロックを開発したきっかけというのが、平成十四年ころ、市から、交差点部分のバリアフリー化をどういうふうに進めればいいかということでその企業さんの方に相談があって、そこから始まったと。 幾つか考えられるサンプルをつくって、どういうブロック、どういう設計のものがよいのかということで、実際に車椅子に乗ったりして使っていただいて、実験をした。そこで、車椅子であったり、ベビーカーであったり、視覚的な障害をお持ちの方であったり、こういった方々に実際にモデルを試してもらったということです。 結局、段差が一センチでも越えるのが難しいということになりまして、段差がゼロに今のところはなっております。 車椅子とベビーカーの車輪の幅が違うというような問題もありましたけれども、ベビーカーも、片方の車輪が切ってあるところを通ればかなり楽に通れるということになりまして、結局、車椅子の幅に合わせた切り方をしてあるということです。 ちなみに、平成十九年に特許をとっておりまして、今では市内各所でこのブロックを見ることができます。 このブロックなんですけれども、車椅子の方だけではなくて、実際、私も助かっております。自転車に乗っているんですけれども、自転車で歩道の境目を通るときに、二センチという段差を越えるときに自転車ががたんがたんと衝撃を受けます。このUDブロックの溝のところを通れば自転車も快適に通れるということもありまして、そこで思ったのはやはり、障害をお持ちの方が使いやすい、通りやすいというのは、障害のない方が使っても便利だなというふうに思っております。 バリアフリーは、一部の方のためではなくて私たちみんなにメリットがある取組なんだということを、この事例からもわかっていただくことができるんじゃないかなと思います。 これはあくまで一つの事例としての御紹介でございまして、一般的なこととしてお伺いをさせていただきたいと思うんですが、バリアフリー化に効果的な機器であったり、設備であったり、施工方法であったり、こういったものの紹介ですとか普及をどのように行っておられるでしょうか。御答弁をお願いいたします。
○五道政府参考人 お答え申し上げます。 国土交通省では、民間企業等が開発した新技術や新工法を登録し、公共事業等において積極的に活用するとともに、活用実績に基づき評価を行う新技術情報提供システム、NETISを運用しております。 NETISでは、登録された新技術の情報をインターネット上で公開し、幅広く参照できるようにするとともに、活用実績に基づき、従来技術との比較、評価を行っております。また、効果が高い新技術を推奨すべき技術として選定、表示するなど、新技術の普及を図っております。 現在、NETISには約二千八百件の新技術が登録されており、その中で、視覚障害者誘導シート等のバリアフリー等に活用される新技術も含まれておるところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、NETISを通して、効果の高い新技術の活用や普及拡大を図ってまいります。
○森田委員 ありがとうございました。 カタログ的に御紹介をいただいているということでございました。また、実績があるところについてはその評価も御紹介をしていただいているということでございまして、ぜひ、よいものをどんどん使っていただけるように、PRをお願いできればなというふうに思っております。 先ほどのUDブロックの開発においては、行政、それから利用される市民の方々のほかに、この製品をつくっている業者さんにも入ってもらったということでございました。なかなか一社独占というと問題があると思いますけれども、こういった計画があるということで公表して参画をしてもらって、アイデアを出してもらうということもできるのではないかなと思っております。 企業さんのお話にあったのは、ふだん町を皆さんが歩いていての苦情だとか課題というのは大体行政に行くということでございまして、そこに業者さんが直接絡んでいくということはなかなか難しいということなんです。特に、中小企業で体力がないところは、なかなか、あえてそのための雇用機会というのを設けることは難しいと。そういった行政に集まっているいろいろな声を聞いたり、あるいは、先ほどの点検じゃないですけれども、点検したり検証したりということになれば、いろいろな団体であったり関係者の方がそこに参加をして声を出していただく。そういう声を実際のよりよい製品のために生かしていくというような場にも活用できたというお話でございました。 そこでお伺いしたいんですけれども、いろいろな市町村がいい取組というのをしているんだろうと思います。バリアフリー化を進めるよい取組をどのように普及していくお考えか、御所見をお伺いできればと思います。
○石川政府参考人 お答えいたします。 高齢者、障害者を含む全ての人が住みよいまちづくりを進める観点から、道路のバリアフリー化を推進していくことは大変重要であると認識をしております。 バリアフリー化の推進に当たりましては、全国の地方公共団体等におきまして、関係者が連携をし、高齢者、障害者等のニーズも確認しながらさまざまな取組が行われているところでございます。 委員御指摘の製品の共同開発のような取組のほか、例えば大阪府豊中市では、施設管理者が設計、工事段階で市役所を介して障害者の意見を聴取できるバリアフリーチェックシステムを導入しております。 また、神奈川県鎌倉市では、沿道の土地所有者と協定を締結することによりまして、歩道を拡幅することなく、歩道と沿道が一体となった幅の広い歩行空間を確保しております。 このような、全国で取り組まれておりますさまざまな先進的な事例や効果的な事例等について情報を収集し、研修や会議等さまざまな機会を通じて他の地方公共団体等へ周知するなどにより、ノウハウの普及に努めているところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、すぐれた取組の情報を積極的に収集いたしまして普及に努めるなど、さまざまな取組によりバリアフリー化の促進を図ってまいります。
○森田委員 ありがとうございます。 ぜひ、マスタープラン、基本構想ができてしまう前にこういう情報をどんどん入れておいていただきたいな。積極的な情報共有をお願いできればと思います。 続いて、交通機関のバリアフリー化についてお伺いをいたします。 大都市の大きな駅でしたらお金もかけられますし、行政であったり鉄道会社、積極的に対策を行っていただいております。 一方で、例えば、私の地元を走っている秩父鉄道のような中小の私鉄はどうでしょうか。三十六ある駅のうちの無人駅、あるいは時間によって無人になるという駅が二十九駅、駅員が常駐している駅が七駅しかないという状況です。そしてワンマン運行です。 幹線の比較的大きな駅であれば、エレベーターがついていて、電車に乗るときには駅員さんがスロープをつけてくれて乗りおりができるということでございますけれども、ローカル線の小さな駅では、線路をまたぐのは古い階段だけ、また、無人駅でワンマン運行という中では、スロープをつけていただく人手の確保も難しいかと思います。こうした状況の中で車椅子の方が電車に乗るのは、とても大変なことだというふうに想像いたします。 そこでお伺いをしますけれども、ローカル線を抱える鉄道会社への支援をどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。施設設備の面、あるいは接遇の面、両面での対応があると思いますが、お答えをお願いいたします。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 高齢者、障害者を含む全ての人が住みよいまちづくりを進める上で、都市のみならず、地方におけるバリアフリーを推進していくことは大変重要であると認識をしているところでございます。 鉄道駅のバリアフリー化につきましては、原則として国が整備費用の三分の一を補助するという制度を設けまして、整備の促進を図ってきているところでございます。 現在、二〇二〇年度までに、一日当たりの利用者数が三千人以上の駅について、原則全てバリアフリー化を達成することを目標に取組を進めております。 そういうことで、先ほど申し上げました補助についても、三千人以上の駅のバリアフリー化を優先して行っているところでございます。 一方で、利用者三千人未満の駅につきましても、地域の実情に鑑み、高齢者、障害者等の利用の実態等を踏まえてバリアフリー化を可能な限り実施することとしておりまして、予算の範囲内で、必要に応じて支援を行っているところでございます。 今委員から御指摘のありました無人駅につきましても、これは、特に無人化をするに当たって、エレベーターの設置、あるいはスロープの設置、あとは内方線ブロックの設置、そういったことをしっかり安全のためにやってほしい、そういった地元の御要望などもございますので、そういったものにもできる限りしっかり対応するということを行っているということでございます。 それから、もう一つ委員が御指摘になりました、いわゆるハード面以外の対応ということでありますけれども、これは、無人になりましても駅員の配置あるいは巡回等について行うということを進めているところでございます。さらには、転落事故を契機といたしまして、そういった方々に対する声がけということもこれ以上に徹底するということを行っておりますので、そういったハード、ソフトの面から、省におきましてもしっかりとバリアフリー化、安全の確保に努めてまいりたいと思っているところでございます。
○森田委員 ありがとうございました。ぜひ、小さな駅、ローカル線にも目を向けて支援をしていただければと思います。 次に、乗りかえの不便というところに焦点を当てて御質問してみたいと思いますけれども、空港連絡バスです。乗りかえがなく直接空港に入れるということで大変便利ですけれども、乗りかえが大変な車椅子の方がこのバスに乗れないというのが現状でございます。空港連絡バスのバリアフリー対応、どのように推進していくお考えか、御答弁をお願いします。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 空港連絡バスのバリアフリー化につきましては、高齢者や障害者の方々の移動の利便性や安全性の向上のため重要であるというふうに考えております。 バス車両のバリアフリー化につきましては、ノンステップバス、リフトつきバスの導入などがございますが、例えば、ノンステップバスは原則高速道路を通行できないでありますとか、リフトつきバスは、車椅子使用者の乗降に要する時間、スペースの確保、リフトの格納スペースにより荷物用スペースが減少、不足することへの対応の必要性といった課題がございます。 一方、最近、荷物室を従来より確保できる新型リフトつきバスでありますとか、乗降時間がノンステップバスと同じスロープつきダブルデッカーバスなど、これらの課題に対応した車両の導入が始まっております。 このような中、東京オリンピック・パラリンピックに向けまして、障害者を含む関係者の意見も踏まえ、公共交通機関の移動等円滑化整備ガイドラインにおきまして、例えば、利用者ニーズが高い空港と都心部を含む直行路線においては、リフトつきバスやノンステップバスなどのバリアフリー車両の導入を進めるとともに、車両の導入が難しい場合でも、人的支援の実施などのソフト対策を講じることによりまして、バリアフリー対応を優先的に推進していくという基本的な考え方が示されたところでございます。 国土交通省といたしましては、このような考え方も踏まえながら、空港連絡バスにつきまして、各種支援制度も活用し、バリアフリー化を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○森田委員 ありがとうございました。 乗りかえというところに注目したときに、私も、ふだんは何でもないですけれども、乗りかえで迷うことがあったり、これは車椅子をお使いの方はなおさら困っていらっしゃると思いますし、私も、大きな荷物を持っているときなんかはやはりエレベーター、エスカレーターを使いたいなと思うことなんかもありますけれども、例えば、今スマートフォンのアプリなどがどんどん便利になっております。 そこでお伺いしたいと思うんですが、バリアフリー経路対応のナビゲーションであったりアプリであったり、こういったものの開発、普及への支援というものをどのように考えておいででいらっしゃいますか。御答弁をお願いします。
○北本政府参考人 お答え申し上げます。 障害者や高齢者等を含む、誰もが円滑に移動できる社会を構築するためには、バリアフリー経路等の情報提供を進めることも重要というふうに考えてございます。 国土交通省におきましては、障害者等の身体特性やニーズに応じた経路、歩行空間や建物等の施設のバリアフリー化等の状況を踏まえてナビゲーションするアプリが民間事業者等により開発、提供される環境整備を推進しているところでございます。 具体的には、段差や勾配の有無、程度でございますとか、歩道の幅でございますとか、エレベーターの設置状況など、バリアフリー経路対応のナビゲーションに必要なデータの整備でありますとかオープンデータ化、こういったものが自治体や施設管理者等により進められるよう、データ仕様の策定でありますとか、ガイドライン、事例集の作成などに取り組んでいるところでございます。 引き続き、障害をお持ちの方ですとか御高齢の方々等が自由かつ自律的に移動できる環境の整備に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○森田委員 ありがとうございました。 最後に、こういったいろいろな取組を進めていくには、国民の皆様の理解が欠かせないと思っております。まとめとして、先ほど、もとむら委員の方の質問にもありましたけれども、心のバリアフリー、これをどのように進めていくお考えか、改めて大臣の御決意をお聞かせ願えればと思います。
○石井国務大臣 駅などのハードの整備に加えまして、いわゆる心のバリアフリーは大変重要であります。 このため、心のバリアフリーを国の責務として規定するとともに、これまで、バリアフリー教室を全国各地の小中学校、旅客施設等で開催するほか、駅、エレベーターへの優先マークの掲示や、鉄道利用者への声かけキャンペーン等の啓発活動を推進してまいりました。 今回の改正におきまして国及び国民の責務規定に、「高齢者、障害者等が公共交通機関を利用して移動するために必要となる支援」を協力の例示として加えることといたしました。 今後、この改正を踏まえまして、バリアフリー教室の開催を一層充実させること、二〇二〇年東京大会へ向けて、鉄道の利用に当たり、高齢者、障害者等に対するサポートを行っていただくよう呼びかけるキャンペーンを行うこと、障害者等の接遇を交通事業者がより的確に行うためのガイドラインを新たに作成し、それに基づいて実践的な研修が行われるよう働きかけることなどの取組を進めてまいります。 心のバリアフリーは、一人一人が輝く共生社会を実現するために重要な役割を担うものであります。国土交通省といたしましては、心のバリアフリーのより一層の推進に向けまして、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○森田委員 ぜひ、誰がいつ困難を抱えるかわからないということでございますので、私も一緒に取り組んでやっていきたいと思いますので、国土交通省にも改めて積極的な取組をお願いして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○西村委員長 次に、広田一君。
○広田委員 無所属の会の広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。 いわゆるバリアフリー法案でございますけれども、この法案につきまして、国会では午後から波高しの状況になりつつありますけれども、しかし、前に進めるべき法案、そして重要な法案についてはしっかりと審議をして結果を出していく、このことも非常に大事だろうというふうに思うところでございます。そういう意味で、私自身も、本法は賛成の立場から質問させていただきたいというふうに思います。 まず、災害時に避難所となる学校のバリアフリー化についてお伺いをしたいと思います。 東日本大震災以降、関係者の皆様方の御努力によりまして、学校の耐震化というものは着実に進展をしているところでございます。心から感謝を申し上げます。そして、現場ではこれからは、例えば天井の落下防止に取り組み始めている、そういったことも今進んでいるわけでございますが、残された課題の一つとして挙げられるのが、災害時に避難所となる学校のバリアフリー化でございます。 これにつきましては、昨日、そして本日等々、委員の皆さんから段々の御質問等があったわけでございますけれども、まず文科省の方にお伺いをいたしますが、文科省として、この学校のバリアフリー化につきましては、指針の通知、事例集の作成等を行っている、さらには改善交付金、これは三分の一の補助でございますけれども、こういったものを活用して、スロープの設置による段差の解消や多目的トイレの設置等に取り組んでいると承知をしているところでございますが、現状認識と課題、そして財政支援のあり方についてお伺いをしたいと思います。
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。 学校施設は、子供たちの学習、生活の場であるのみならず、その多くが災害時の避難所としての役割も果たすことから、避難所となる学校施設のバリアフリー化は重要であるというふうに考えております。 そのため、財政支援のお話でございますけれども、文部科学省では、既存の公立学校施設においてエレベーターやスロープの設置などバリアフリー化のための工事を行う際に、補助率三分の一の国庫補助を行っているところです。 加えて、公立学校施設を新築、増築、改築するに伴いバリアフリー化する場合についても、新増築では補助率二分の一、改築では補助率三分の一の国庫補助も行っておるところでございます。 次に、バリアフリー化推進指針というものを作成しておりますけれども、こういう指針をつくって地方自治体の学校設置者の取組を促すという意味でございますが、バリアフリー化推進指針は平成十六年三月につくっておりますけれども、新しくつくる学校施設のみならず、既存学校施設についても、バリアフリー化の推進に関する基本的な考え方及び学校施設のバリアフリー化等を図る際の計画、設計上の留意点を示しているものでございます。これらを地方公共団体、学校設置者に通知しているところでございます。 具体的には、児童生徒等が「安全かつ円滑に利用できる施設を整備する観点から標準的に備えることが重要なもの」及び「より安全に、より便利に利用できるように備えることが望ましいもの」等を示しております。 一方で、熊本地震等で避難所となった学校施設において高齢者や障害者等の出入りに支障を来したりしたことから、本年四月、今月でございますけれども、近年の災害から学ぶ避難所となる学校施設におけるバリアフリー化の取組事例集を作成したところです。 具体的には、避難所として利用された学校施設がバリアフリー化されていなかったためどのようなことに困ったかなどの教訓や、学校バリアフリー化に関する学校設置者における先進的な取組等を盛り込んでございます。 今後とも、各地方公共団体の要望を踏まえつつ、地域の実情に応じた取組が進められるようしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○広田委員 どうもありがとうございます。 まず、推進指針や、あと事例集についてでありますけれども、先ほど御紹介がございましたように、推進指針の方は平成十六年の策定ということでございます。その後、東日本大震災等々が発生をしているわけでございます。 先ほど、指針の概要については御説明がございましたし、自分はまだつまびらかに読んでいるわけではありませんけれども、非常に普遍的に大事なことが書かれているというふうに思いますが、それぞれの地震等々が発生することによって、今後の課題等々については不断の見直しをしていただければなというふうに思っております。 さらに、事例集については、この四月に新しい事例集の方もつくられたということで、まだホームページの方にアップをされていないということでございますが、この事例集についても、まずつくられたのが平成十九年ということでございましたので、ある意味で十一年ぶりでございます。特に事例集等々については、これはまさしくできるだけ継続的に、これもバージョンアップ等していただければなというふうに思います。 これは要請でございますので、後で何か御意見があれば言っていただきたいんですが、質問としては改善交付金なんですよ。改善交付金、今、三分の一ということでございますが、先ほど申し上げたように、東日本大震災以降、耐震化が非常に進んでおりまして、これも、政治、行政の意思としてやっているわけであります。 今後、学校のバリアフリー化、さまざまな課題、財源上の制約等もあろうかと思いますけれども、この三分の一からの引上げ等について検討されておるのか、この点もあわせてお伺いをしたいと思います。
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。 まず指針とか事例集でございますけれども、先ほども十六年のやつを御紹介いたしましたが、東日本大震災の後、阪神・淡路の後、熊本の後というように、提言、ガイドラインを更新しております。事例集も、特に熊本地震で教訓となりましたので、そういうものを踏まえて見直しをしております。今後ともそういう見直しは図っていきたいというふうに思っております。 それから、先生御指摘の補助率のかさ上げということでございますけれども、先生御指摘のとおり、学校施設もさまざまな課題を抱えております。非構造部材の耐震対策であるとか、そもそもの老朽化対策であるとか、それもあわせて推進する必要があるところでございます。 補助率のかさ上げというのは、これらの事業も含めた事業の採択数の減少につながる可能性もあることから、慎重に検討させていただきたいというふうに思っております。
○広田委員 本当に限られた財源でありますけれども、どこに問題意識を持って進められるかということで、これについても御検討いただければなというふうに思います。 そして、学校のバリアフリー化について、条例制定に関連してお伺いをしたいというふうに思います。 現在、十二都府県六市区で条例が制定をされているということでございます。こういった条例を制定している自治体の学校のバリアフリー化の進捗状況についてどのように評価をされているのか、お伺いをしたいと思います。 我が高知県の方でも、ひとにやさしいまちづくり条例等々で出ているわけでございますけれども、自分の母校の清水中学校も、南海地震対策を踏まえて高台の方に移転をしました。 そういった中で、やはり条例のあった効果だろうというふうに思いますけれども、学校で、バリアフリートイレについて本当に何カ所設置すればいいのか、そういうふうな議論もあったそうでございます。結果としては、一カ所でいいんじゃないかというふうなところからさまざまな協議をした結果、各階に二カ所、バリアフリー化したトイレを設置をしているということでございまして、そういった意味からいうと、やはり条例等でしっかりと問題意識を持って取り組むことの重要性というものが実感できるわけでございますけれども、そこを踏まえて、こういった条例化をしている自治体の学校のバリアフリー化の進捗状況をどのように評価されているのか、お伺いをできればと思います。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。 学校につきましては、委員御指摘のとおり、十二都府県六市区で義務づけ対象に追加しているところでございまして、こうした取組を全国的に広げていくということは非常に重要だというふうに思っております。 御指摘いただいた、義務づけしているところについてどんな状況であるかということについては、義務づけ対象として基準を満たしているという以上の情報が大変ございませんので、また調べた上、御報告をさせていただきたいというふうに思っております。
○広田委員 今後、国交省といたしましても、公共団体に対しまして条例化制定についての働きかけというものを行っていくというふうな旨の御答弁があったわけでございますけれども、これについて具体的にどういう形で働きかけを行うつもりなのか、御所見をお伺いいたします。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。 学校は恐らく、私立、公立、それから幼稚園から大学や専門学校までさまざまなものがございまして、公共団体の条例制定に当たりましても、この全てを対象にしているものから、そうじゃなくて一部のものを対象にされているものまで、さまざまなものがございます。 したがって、どういうやり方が一番進みやすいかということを、よく公共団体の方へ今義務づけされているところについてもお伺いし、また、現に公立学校等を始めとして支援をなさっている文部科学省とも御相談しながら、具体的に、とりわけ避難所となりそうな学校に対して、どのようにバリアフリー化を進めていくかを議論させていただきたいというふうに思っております。 また、あわせまして、熊本地震を契機として策定することとしています防災拠点となる建築物のガイドラインにおきまして、避難所となることが想定されている施設につきましてはバリアフリーに配慮すべき旨を記載することとしておりまして、こういうことも通じまして関係者に周知を努めたいというふうに考えております。 〔委員長退席、鬼木委員長代理着席〕
○広田委員 御答弁をいただきました。 御答弁にあったように、学校の場合は、私立から公立、幼稚園、専門学校等、非常に多岐にわたっております。そういったことを踏まえたときに、やはり、例えば公立学校から進めていくというふうなことも考えられるのではないかなというふうに思いますので、この点についてもぜひとも御検討していただければというふうに思います。 学校のバリアフリー化というものは、子供たちに本当に身近なところでバリアフリーの大切さを学ぶ機会でもございますので、教育上の観点からもぜひとも進めていただきますように、よろしくお願いを申し上げます。 それでは次に、駅のバリアフリー化についてお伺いをいたします。 これは、DPI日本会議の佐藤聡事務局長の方からも参考人質疑の中で御指摘があったところでございます。「平成二十八年度駅のバリアフリー化状況」によりますと、一日の乗降客三千人以上の駅のバリアフリー化率は八七%でしたが、三千人未満の駅のバリアフリー化は二〇・八%と、大きな差があるというふうに指摘をされております。 確かに、地方自治体の方に聞きましても、現状は、利用の多い都市部の事業者に予算が重点配分されているのではないかというふうな意見が出ております。実際、我が高知県でも、国の支援が得られないために町が三分の二の負担をした事例も出ております。 これは地方自治の主体的な判断ということで一定の評価もできるわけでございますけれども、しかしながら、小さな、財政力の弱い自治体がこのような取組をしているということもしっかりと踏まえていただいた上で、財源のこれまた課題もあるわけではございますが、利用の多い都市部と、利用は少ないものの高齢化などでバリアフリー化の必要性が高い地方の自治体、事業者、双方に対する支援が必要だというふうに考えますけれども、この点についての御所見をお伺いをいたします。
○由木政府参考人 お答えいたします。 現在、公共交通のバリアフリー化を推進するために、主に二つの大きな事業で支援を行っております。 一つは、地域公共交通確保維持改善事業でございます。それからもう一つは、観光庁が持っております訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業でございます。 これら二つの事業において、鉄道駅のバリアフリー化、ノンステップバスの導入について国が費用の一部を支援することといたしておりますけれども、補助金の交付要綱上は、地域あるいは利用者数を要件といたしてはおりません。 ただし、駅の段差解消、この点につきましては、一日当たりの利用者数三千人以上の駅について、二〇二〇年度までに原則全ての駅でバリアフリー化を達成するという目標に現在取り組んでおりますので、結果として、それらの方に予算が充てられているという実態があることとなっております。 また、こういったことのほかに、ノンステップバスにつきましては、特に地方部を中心とした赤字バス路線に対する補助におきまして、当該路線に導入するノンステップバスの減価償却費等について支援を、これは特に地方部について支援を行っているというものもございます。 今後とも、こうした事業を有効に活用しながら、有効な支援に努めてまいりたいと考えております。
○広田委員 取組状況についての御答弁があったわけでございますが、都市と地方で区分けはしていないということでありますけれども、三千人以上云々で線引きがあります。 まさしくそのところから優先的に整備をしていこうというのは一定の合理性があるというふうに私自身も思うわけでございますが、一方で、地方の場合は、人口減少が進んでいる中で高齢化も進展をしているところでございます。そういうふうな状況を見たときに、障害者はもちろんですけれども、高齢者に対応するために、やはり駅にはしっかりとエレベーター等も設置をしていきたい、こういうふうなニーズは違う面で高まっているのではないかなというふうに思います。 そういった観点に立てば、例えば、地方枠、都市枠ということが適当かどうかはわかりませんけれども、やはり人数というところで切るのではなくて、まさしく、地域の実態等を踏まえた制度を柔軟に運用していただきたいというふうに思いますけれども、この点についての御所見もお伺いしたいと思います。
○石井国務大臣 高齢者、障害者等を含む全ての人が住みよいまちづくりを進める上で、都市部のみならず、地方におけるバリアフリーを推進していくことは大変重要と認識をしております。 利用者が三千人以上の駅における段差の解消等を、二〇二〇年度までに原則として一〇〇%の駅で実現することを目標として現在取り組んでいるところでありまして、二〇一六年度末時点で約九〇%の達成状況であります。まずは、この二〇二〇年度の目標の実現に全力で取り組んでまいります。 一方、利用者数三千人未満の駅につきましても、地域の実情に鑑みまして、高齢者、障害者等の利用の実態等を踏まえてバリアフリー化を進めることを基本方針として取り組んでおりまして、現在、約二〇%の駅がバリアフリー化されております。 今後、二〇二一年度以降のバリアフリーの整備の目標について検討していく考えでありますが、その際には、都市部、地方部それぞれにおける課題等に適切に対応することとし、小規模な駅などのバリアフリー化につきましても、ハード、ソフト両面からしっかりと検討してまいりたいと考えております。
○広田委員 ただいま大臣の方からも御答弁がございました。二〇二〇年、つまり平成三十二年度以降、この基本方針の変更がなされるわけでございますが、それに伴って新しい整備目標を設定をして、利用者の少ない駅等のバリアフリー化についてもより一層進めていただきますように要請をする次第でございます。 次に、第八条四項関係でお伺いをいたします。 今回の法改正では、公共交通事業者等による取組の強化として、高齢者、障害者などが公共交通機関を利用して移動するために必要となる支援に係る努力義務が創設をされました。公共事業者等は、高齢者、障害者などに対し、これらの者が公共交通機関を利用して移動するために必要となる乗降についての介助、旅客施設における誘導その他の支援を適切に行うよう努めなければならないものとするとの規定でございますが、現実は、これも段々の議論がありましたけれども、特に地方部においては無人駅が増加をしているわけでございます。 実際はどのように対応するのか。先ほども御議論が森田議員との間でもあったわけでございますけれども、まさしくこれは、言うはやすし、行うはかたしの懸念があるわけでございます。 先般の参考人質疑の中では、やはり人員の配置そのものをしっかりとやっていくべきだというふうなお話、また、次善の策といたしましては、例えば窓口の設置の提案がございました。これは、無人駅であっても、窓口に連絡すれば機動的に援助が受けられるという仕組みを設けてはどうかとのお話だというふうに理解をしているところでございますが、この第八条四項関係の規定の実効性、地方においても担保するために国としてどのような支援を考えているのか、お伺いをいたします。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 全国の鉄道駅のうち無人駅の占める割合は、五割近くに達しているという状況にございます。駅員が不在の中でバリアフリーをどのように実現するかということは、重要な課題であると認識をしております。 今委員御指摘の改正法のこの条文、こういった規定が、法律が成立した暁にはなおさらその要請は強まるものだという認識をしているところでございます。 こういった面につきまして、まずソフト面の対策について申し上げますと、国土交通省としては、車椅子の使用者など、乗降に際して駅員等の介助が必要な利用者が無人駅を利用する際には、事前に御連絡をいただいた上で、必要な駅員等を確保して対応に当たらせるほか、急遽連絡を受けた場合でもできる限り対応するようにということで、鉄道事業者に対する指導を行っているところでございます。 また、無人駅における駅ホームにおきましては、監視カメラあるいは放送装置などの設置をいたしまして、遠隔装置による見守り、あるいは遠隔放送による声がけ、案内。いわゆる利用者の側から、そういった機械を通じてオペレーターに対して連絡もできる、会話ができる。そういった装置、そういったIT技術を活用した装置によりまして、駅員が不在であることによる利用者の不便を少なくする取組を行っている例もあるところでございます。 そのほか、無人駅におきましては、スロープ、内方線つき点状ブロックの整備など、ハード面の取組も進められているところであります。 国交省におきましては、先行事例を鉄道事業者全体に周知するとともに、必要な支援を行いまして、無人駅におけるバリアフリー化についても、鉄道事業者の取組をしっかり後押しをしてまいりたいと考えております。 〔鬼木委員長代理退席、委員長着席〕
○広田委員 ただいま藤井局長の方から、具体的なソフトを中心とした事例の御紹介がございました。ぜひとも、それらの事柄についてより一層実効性を高めていただきますように、よろしくお願いを申し上げます。 そういった中、マンパワーの確保というふうな観点になりますけれども、例えば乗降についての介助支援などにつきまして、今地域は、高齢化が進んでいるんですけれども、元気な高齢者もふえているわけであります。そういった意味で、そういった方々のボランティアの活用といったものも、地域一体となって取り組むべきものではないかなというふうに思いますけれども、この点についての御所見があればお伺いしたいと思います。
○藤井政府参考人 地域においては、鉄道の維持ということに関しても非常な大きな問題があります。その中で、マイレールというようなことも言われますけれども、地域が総出で、全ての方々が鉄道を支えるといった動きもありますので、そういった中で、今御指摘ありましたような、無人駅になった場合にもそういった利用者の方をヘルプするという取組については、いろいろな事例もまた参考にしながらぜひ後押しをしたいと思っております。 さらに、そういった方々に加えて鉄道の利用者の方々、こういった方々にも、そういった介助を必要とする方に対する御支援、声がけをしっかりやっていただきたいということで、これについては私どももキャンペーンを継続して行っておりますので、これも心のバリアフリーと言われるものの一環かと思っておりますけれども、こういったことについてもしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○広田委員 ぜひとも積極的な取組を期待をするところでございます。 次に、私は、先般の参考人質疑の中で、点字ブロックに関連をして質問をさせていただきました。 御承知のとおり、病院や公共建築物などでは点字ブロックの設置というものが義務づけられているところでございます。これは、視覚障害者の皆さんのためにも必要不可欠なことであります。 一方で、病院側、さらには建築設計士、何よりも入院をされております高齢者の患者さんからの声といたしましては、例えば階段に点字ブロックがあることによって、高齢者の患者さんの方が時々つまずいたりするようなこともあったりする。さらに、スロープを使って病院の食堂とかに行こうとしたときに、その入り口と出口にある点字ブロック等によって、車椅子の方であるとか、さらには入院患者さんが点滴をしながら移動をしているときに、課題があるといったような指摘があるわけでございます。 こういったことを踏まえて、それぞれの障害に対応できるような、何か上手に共存することができるような整備のあり方についてお伺いをしたところでございます。 それに対して竹下参考人の方からは、実は点字ブロックに関しましては、日本盲人会連合で何年か前に調査をして、一つの結論を出しました。それは、外と建物の中で少し物の考え方を変えようということでした。 現在の点字ブロックのJIS化された基準は、高さが〇・五センチの高さになっております。これに対して、指摘にあったように、建物の中ではそれが邪魔になることがあるという指摘がありました。 そこで、さまざまな実験をやりました。例えば、余りにも低くすると視覚障害者が結局足の裏で感じられなくなる。そういう一つの境はどこにあるかということで研究した結果、実証実験も繰り返した結果、一つの結論が出たのが〇・二五センチの高さであるということであります。これが、高齢者の方が歩く場合にも足をひっかけることがない、あるいは車椅子等の移動にもほぼ弊害がないということがわかったので、我々はそのことをぜひ広げたいと思って、建物内における点字ブロックについての、特に誘導ブロックについては〇・二五センチで普及させたい旨のお話があったわけであります。 このような御指摘があったんですけれども、実はこの〇・二五センチの点字ブロック、これはまだJIS規格としては認められておりません。高知県のひとにやさしいまちづくり条例を見ましても、JIS化されたものを使用するということが義務化をされているわけであります。 このように、このままだと日本盲人会連合会がみずから普及をさせようとしたものが普及できないわけでございまして、真のバリアフリーやユニバーサルデザインを進める上でも私は検討、改善を進めるべきだというふうに思いますけれども、この点についての御所見をお伺いをいたします。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。 先日の参考人質疑におきましても、病院内において、主に視覚障害者の方々のために階段やスロープに設置されたブロックが、高齢者や点滴をつけて歩行する患者にとって、つまずくなどの課題になっているとの指摘があったというふうに承知しております。 ブロックに限らず、ある障害者には使いやすい仕様が、他の障害者の方には使いにくいものになるなど、悩ましい問題だというふうに考えております。 建築物に適用される義務基準、これは政令で定めているところでございますが、それにおいては、視覚障害者を誘導するための線状ブロック及び段差等を注意喚起するための点状ブロック等を適切に組み合わせて敷設することを求めてはおりますが、当該ブロックがJIS規格に適合する、そのことを基準上は求めてはおりません。 ただ、設計者等のための参考資料として定めているバリアフリー設計のガイドラインにおいて、誘導ブロック等の標準的な形状、寸法などを示しているものとしてJIS規格の内容を御紹介しているということでございますので、お問合せがあれば、その旨をお伝えさせていただきたいというふうに思います。 なお、新しい、そういう室内と室外という御提案でございますが、それについてもJIS化なども一つの方法というふうに考えますが、いずれにしましても、高齢者や障害者等の意見が反映されて使い勝手のよいものとして関係者間で合意がとれたものというふうになれば、それが普及していくということは望ましいというふうに考えておりますので、必要な助言を行っていきたいというふうに考えております。
○広田委員 時間が参りました。 ぜひとも必要な助言をしていただいて、この点字ブロックについても更によりいいものが普及できるように取り組んでいただけるように強く要請をしまして、時間が参りましたので質疑を終了させていただきます。 どうもありがとうございました。
○西村委員長 次に、宮本岳志君。
○宮本(岳)委員 日本共産党の宮本岳志です。 バリアフリー法は、二〇〇〇年五月九日、参議院交通・情報通信委員会で、全会一致、可決、成立いたしました。私は当時参議院議員で、このとき、日本共産党を代表して修正案を提案いたしました。修正案の内容は次の六点でございました。 第一に、目的、理念に移動の自由と安全は基本的人権と明記すること、第二に、国の基本方針で全ての施設等を対象に整備計画と目標を明確にすること、第三に、地方公共団体もバリアフリー化対策の計画を策定することにすること、第四に、交通事業者が講ずべき責務を明確にすること、第五に、利用者、障害者等の積極的参加を保障するための制度化を図ること、第六に、バリアフリー化されても移動困難な人のための代替輸送の確保をするというものでございました。 あれから十八年、地方自治体の計画策定や障害者等の積極的参加を保障する制度など、今回の改正でようやく実現するものもございます。しかし、十八年たってなお、私がイの一番に提案した移動の自由と安全は基本的権利ということが書かれておりません。 そこで大臣にお伺いいたしますけれども、障害者権利条約でも明確にされている移動の権利の保障をなぜ今回も書かなかったのか、お答えいただけますでしょうか。
○石井国務大臣 移動権を法律上規定することにつきましては、平成十九年の障害者権利条約の署名や平成二十三年の障害者基本法の改正などと時期を同じくして平成二十五年に交通政策基本法が制定された際、関係審議会において議論が行われたところであります。 この中では、権利として規定する以上、個々人の多様なニーズを踏まえた上で、どのような目的の移動について誰にどこまで保障するのか、保障する責務を有するのは誰か、権利内容を裏打ちするための仕組みや財源をどう確保するのかといったさまざまな点を明らかにする必要があるとされたところであります。 その上で、こうした点について、実定法における権利として規定できるだけの国民のコンセンサスが得られているとは言えないとして、移動権を法定化することは時期尚早とされたところであります。 本法案の立案に際して開催をいたしました検討会においても議論がありましたが、こうした状況は現在においてもなお変わっていないと考えております。 交通は、利用者、事業者等の関係者が共通の理念のもとでよりよいものをつくり上げていくべきものであることから、今回の法改正において、そのための基本理念として、社会的障壁の除去及び共生社会の実現について定めることとしたところであります。 今後、この基本理念のもとで、今回充実することとしておりますバリアフリーの施策などを着実に推進することによりまして、全国のバリアフリー化を一層推進してまいりたいと考えております。
○宮本(岳)委員 当委員会で四月十三日に行われた参考人質疑でも、三星参考人は憲法二十五条を根拠に、竹下参考人は憲法二十二条を引いて移動の自由の保障は権利だと明言されるなど、参考人全員が移動の権利には異論がございませんでした。 大臣が今御答弁になったように、バリアフリー法をつくって十八年、それでもなお時期尚早と言うのであれば、一体いつまで待てというのかというのが障害者の皆さんの思いだと思います。 しかしながら、時期尚早とおっしゃる大臣の言葉には、時期はまだ早いがやがてはというニュアンスがあるように私は思います。 大臣に重ねて聞くんですけれども、少なくとも、やがては移動の権利は基本的人権だと書き込むときがやってくることは望ましいことだ、こういう認識は大臣もお持ちかどうか、お答えいただけますか。
○石井国務大臣 実定法における権利として規定できるだけの国民のコンセンサスが得られることが望ましいというふうに考えております。
○宮本(岳)委員 そういうことが望ましいというお答えでございました。 なぜ私がこの理念にこだわるか。まさにここが、バリアフリー及びユニバーサルデザイン政策を進める上で鍵を握るからであります。この基本的人権という理念がなければ、仏をつくって魂入れず、まさに似て非なるものになりかねません。 そこで聞くんですけれども、ことし二月に、鉄道局のもとに置いた、都市鉄道における利用者ニーズの高度化等に対応した施設整備促進に関する検討会というものが中間取りまとめというものを公表いたしました。概要を見ますと、「利用者ニーズの高度化に対応したバリアフリー整備に係る受益者負担の検討の必要性」という文言が掲げられております。 鉄道局に聞きますが、ここに言う「より高い水準のバリアフリー化」というものにはどのような対象設備が掲げられているか、お答えいただけますか。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 先ほど委員が御指摘になりました検討会において、いわゆる高度化されたバリアフリーのニーズ、そういうものに対する利用者負担というものは可能かどうかという議論を行ったわけですけれども、その高度化されたバリアフリーのニーズ、具体的に掲げられているものとしましては、複数のバリアフリールートの整備、それに伴うエレベーターの設置、あるいはエレベーターの大型化、さらにはホームドア、そういったものが対象として認識をされているものと考えております。
○宮本(岳)委員 「複数ルートや乗換えルートの段差解消、エレベーターの容量の拡大、エスカレーター・ホームドアの一層の普及等」が例示されております。つまり、ワンルートの段差解消と、それを上回る整備との間に一線を引いて、後者には受益者負担原則を導入するという検討を行っているわけです。 では逆に、鉄道局に聞きますけれども、なぜワンルートの段差解消等には受益者負担原則はなじまないと考えているのか、お答えいただけますか。
○藤井政府参考人 現在、バリアフリー法に基づく基本方針においては、二〇二〇年度までに、一日の利用者三千人以上の駅について、原則として全ての駅でワンルートの段差解消等を実現することが目標とされているため、国としてもその整備に対して優先的に支援を行っているところでございます。 この目標の達成は、高齢者、障害者の方々が鉄道を利用する際の最低限のアクセスの確保にとって重要であると認識しており、二〇二〇年度に向けて、引き続き、国や自治体の支援のもと、鉄道事業者が取組を進めていくことが必要と考えているところでございます。
○宮本(岳)委員 最低限だという言葉が出ました。ナショナルミニマムであって、補助制度等によって進めるべき課題だと言うんですね。 ということは、複数ルートや乗りかえルート、エレベーターの容量の拡大、エスカレーター、ホームドア、こういうものはナショナルミニマムとは言えないぜいたくな要求だ、こういうことですか。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 複数ルートの段差解消やエレベーターの大型化等のより高い水準のバリアフリー化につきましては、より一層安全で快適な移動に資する一方で、この整備に伴う費用の増大というようなことが見込まれることから、検討会においては、その迅速かつ確実な整備の推進のためには、従来の補助制度に加えて、利用者に一定の負担を求めることができる仕組みの検討が必要ではないかという議論がなされたものと承知をしております。
○宮本(岳)委員 私は、こういう検討をすること自体が問題だと思うんです。 大体、ナショナルミニマム、保障されるべき最低限の権利というものは、時代の進歩と経済状態に応じて変化するものであります。二〇〇〇年当時は、せめてワンルートだけでもというのが確かにナショナルミニマムであったわけでありますけれども、今ではそれは当然の前提であって、それでよしというふうにするわけにはまいりません。 一方で、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けて、この「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」というものが組織委員会から示されました。これは、国際パラリンピック委員会の基準、IPC基準というものに沿ったものになっております。 これを受けて、ユニバーサルデザイン二〇二〇関係閣僚会議、これが開かれて、昨年二月二十日、このユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画が決定されました。そこでは公共交通分野のバリアフリー水準の底上げが掲げられ、国土交通省はことしの三月三十日、バリアフリー整備ガイドラインの改定を行いました。 この流れに間違いないですね。
○藤井政府参考人 バリアフリー全体について私はお答えする立場にございませんけれども、鉄道に関するバリアフリーにつきましては、先ほど申し上げたような、ニーズが高度化をしてきている。その中でそれをどうやって整備していくかということについてのルールでありますバリアフリー基準、さらに、それに伴うガイドライン、それを、そういったニーズに合う形でその整備を促進するように見直しを行ったということは認識しております。
○宮本(岳)委員 では、全体について答えていただける総合政策局長に聞きましょう。 この「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」の一の六ページには、「このガイドラインの背景にある基本原則は、IPCガイドが基本原則として掲げる「公平」、「尊厳」、「機能性」の三つである。」としております。 その「公平」には何と書いてございますか。
○由木政府参考人 お答えいたします。 「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」において、背景にある三つの基本原則、そのうちの「公平」についての部分、読み上げさせていただいてよろしゅうございますでしょうか。 「すべての人々が、個人の身体的・機能的な状態に関係なく、同じ水準のサービスを受けられることを保障する。 適切な会場等の設計・改修、大会運営に関わる諸計画の整備、トレーニングを受けたスタッフ・ボランティア等により、大会参加者はすべて同じ水準の体験を共有し、同等のレベルでプライバシーが守られ、安全が確保される。」 以上でございます。
○宮本(岳)委員 国際水準はそんな、ワンルートさえ確保できればよい、あとはぜいたくだ、やってほしければ受益者が負担せよなどという話にはなっていないんです。全ての人々が、個人の身体的、機能的な状態に関係なく、同じ水準のサービスを受けられることを保障せよと言っているわけであります。 そこで、この都市鉄道における利用者ニーズの高度化等に対応した施設整備促進に関する検討会というものでありますけれども、委員の中に利用者の代表はおりますか、鉄道局長。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 この検討会に、メンバーとしては、鉄道事業者、有識者及び行政関係者がメンバーとなっているところでございます。 なお、利用者の意見を反映する観点から、消費者団体出身者にオブザーバーとして御参加をいただいているところでございます。
○宮本(岳)委員 委員名簿を見ましたけれども、研究者二人、国土交通省鉄道局長、あなた自身です、民営鉄道協会、JR本州三社、私鉄三社、唯一オブザーバーに消費者団体の代表が入っているだけですが、違いますか。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 先ほど御答弁申し上げたとおり、オブザーバーとして消費者団体の出身者の方にお入りをいただいております。
○宮本(岳)委員 オブザーバーとして、河野康子一般財団法人日本消費者協会理事、全国消費者団体連絡会前事務局長が出席しておりますが、毎回ではありません。九回開催された検討会のうち、何回出席しましたか。
○藤井政府参考人 今の点、御通告ございませんでしたので、今確認をした上で、わかる範囲でお答えをしたいと思います。
○宮本(岳)委員 きのう申し上げましたけれども、もういいですよ。第四回、第五回、第七回、わずか三回であります。 この検討会の中間取りまとめの十ページには、「消費者団体のアンケート結果から、バリアフリー化による受益を負担することについて、利用者に一定の理解があることが示された。」という記述がございます。しかし、その肝心の消費者団体のアンケート結果というものが資料として公表されておりませんでした。なぜですか。
○藤井政府参考人 このアンケートは、オブザーバーとして御参加をいただいている消費者団体の代表者の方、この方が、この案件、先ほど三回というお話がありましたけれども、非常に熱心に御議論に参加いただいたと思っております。その中で、その団体の代表者の方が、御自身の発意で、限られた人数でありますけれどもアンケートをとってみましたということで御紹介をいただいたというものでございます。 そういったこともありまして、結局は、全体としてやったとかそういうものではありませんので、特に公表とかはしていないということでございます。
○宮本(岳)委員 おかしいですね。この中間取りまとめの十ページに、「消費者団体のアンケート結果から、バリアフリー化による受益を負担することについて、利用者に一定の理解があることが示された。」いやいや、この方が勝手に提出したものじゃないですよ。その後、それを使ってそのように中間取りまとめに書いているから私は聞いているんですよ。 昨日いただきました。私は、この中間取りまとめの十ページの最終行から十一ページにかけてのこの「消費者団体からは、アンケート調査の結果、バリアフリー化費用については、事業者、国・自治体、利用者の三者が応分に負担すべきとの意見が一番多かった」というくだりに違和感を覚えたんです。消費者団体のアンケートで、まるで自分たちも負担したいという意見が一番多かったかのようにここには書いているからですよ。提出されたアンケート結果を見て腑に落ちました。 配付資料一を見ていただきたい。「バリアフリー化促進のためのコスト負担について アンケートから見えてきた消費者の受け止め3」というものであります。左の箱の中が設問、右の「鉄道事業者(利益)」から「その他」まで、八つの選択肢から選ばせております。そうすると、なるほど、事業者プラス国・自治体プラス利用者という棒グラフが二十一人と一番多いです。 しかし、その内訳は、配付資料二を見ていただきたい。利用者負担を含まない選択肢、つまり、黒丸で示したものの合計が四十一人、利用者負担を含む選択肢、三角で示したものの合計が二十五人。圧倒的に利用者負担を含まない選択をした人の方が多いんです。 事実、そうじゃないですか、鉄道局長。
○藤井政府参考人 この資料につきましては、先ほど委員が御指摘になりましたけれども、費用負担についてのアンケート、非常に限られた数の中ですけれども、その中で、事業者、国・自治体、利用者、これを選択した人が一番多いということを述べたということだと認識をしております。
○宮本(岳)委員 いや、答弁になっていないですよ。 まずは、この中にそれが引用されて、この中間取りまとめをつくる上で活用されているんですよ。だから私は腑に落ちない。何でそのアンケートがついていないのかといって出していただいた。出していただいた結果をきょうは資料一と資料二という形でお示しをした。棒グラフは、なるほど、二十一人、一番長いですけれども、利用者負担を認める人と認めない人なら、圧倒的に認めない人の方が多いんです。消費者団体が利用者負担ありがたいと言うわけがないんですよ、絶対。中身を見ていただいたら、例えば事業者プラス利用者というのを選んだ人でも、「判断の理由」のところには、「利用者は税負担しているので二重負担となる恐れもある」、こういう意見も出ております。 少なくとも、このアンケート調査結果から、中間取りまとめが言うような、「バリアフリー化による受益を負担することについて、利用者に一定の理解がある」などと結論づけるのは、余りにも我田引水だと私は思いますが、そうお感じになりませんか、大臣。
○石井国務大臣 中間取りまとめは中間の取りまとめでありますから、最終取りまとめではございません。今後、利用者等の意見を幅広く聴取をしまして、適切に検討していきたいというふうに考えています。
○宮本(岳)委員 本当にぜひとも適切に検討していただきたいと思うんです。 関係閣僚会議が出したユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画では、「過去において、障害のある人が受けてきた差別、虐待、隔離、暴力、特別視は共生社会においてはあってはならないものである。また、障害のある人はかわいそうであり、一方的に助けられるべき存在といったステレオタイプの理解も誤りである。障害のある人もない人も基本的人権を享有し、スポーツ活動や文化活動を含め社会生活を営む存在である。」まさに、閣僚会議、大臣の皆さんが集まって高らかにうたっておられます。 オリンピック・パラリンピックに向けて、世界に向かっては基本的人権とはっきり掲げながら、国内的な整備と財政負担の検討は受益者負担原則で進めようなどということは、羊頭を掲げて狗肉を売ると言わなければならないと思います。 改めて鉄道局長にも確認しますが、この中間取りまとめは結論ではなく、最終取りまとめに向けて利用者や障害者や高齢者など当事者に幅広く意見を聞き、適切に反映すると。よろしいですね。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 先ほど大臣からお答えさせていただきましたとおり、これ自体は中間取りまとめということでございます。 先ほどのオブザーバーの消費者団体の代表者の方々、その方からは、バリアフリーに係る鉄道事業者の投資内容について、利用者が負担を納得できる意義やその説明が重要である、そういった御指摘もいただいているところでございます。 私どもは、こういった中間取りまとめにおける御議論も踏まえた上で、利用者の納得を得られる制度を構築するために必要な事項を整理する観点から、今後、利用者に対するアンケート調査等の実施を行っていった上で、しっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
○宮本(岳)委員 鉄道局長は、昨日、我が党宮本徹議員の質問に、第二次補正で、鉄道事業者のホームドアの設置やバリアフリー化工事を支援するために、政投銀に五百億円の財投を行っていると胸を張って答弁をされました。宮本徹議員は、リニアに三兆円も投入するなら、ホームドアやバリアフリーにこそ思い切って財投を投入すべきだと指摘しましたが、まさにそのとおりだと思うんです。金がないからなどと言って、受益者負担の検討をするなどということほど情けないことはないと申し上げておきたいと思います。 残された時間で二つのことを提案したい。 先日の参考人質疑でDPI日本会議事務局長の佐藤聡参考人は、昨年行ったアメリカではほとんどの店舗で車椅子で入店できたという体験に触れて、食べたいもので自由にお店を選ぶことができ、人間とは本来こんなに自由なものなのかと初めて気づかされたと語り、日本の店舗は二千平米以上の大規模店舗しかバリアフリーの整備義務がなく、極めておくれていると指摘をされました。日本の店舗のうちバリアフリー化されて入店できるお店は一体何%あるか、その実態の把握さえされていないということが語られました。 総合政策局長に聞きますけれども、この今の実情、これは認識しておられますか。
○由木政府参考人 お答えいたします。 突然の御指名でございますので、詳しいデータ等手元に持っているわけではございませんが、アメリカにおきましては、たしかADA法というのが制定をされて、それに基づいて、恐らく公民権運動を背景としてアメリカに脈々と培われてきている、まさにそうしたバリアフリーあるいはユニバーサルデザイン、そうしたものに対する取組がきっちりとして行われてきているということは私も承知をしているところでございます。
○宮本(岳)委員 二千平米という基準は、一九九四年のハートビル法から変わっていないんです。ぜひ実態を把握して、それより小さな店舗についても整備目標を持って進める必要があると私は思います。 そこで提案なんですけれども、配付資料三を見ていただきたい。これは、二〇一三年七月十九日に住宅局が公表した、地方公共団体における住宅リフォームに係る支援状況調査の結果であります。 五年前のこの時点で住宅のリフォーム支援制度を有している自治体は、都道府県では全てであり、市区町村でも、全千七百四十二自治体中千四百八十五自治体で行われておりまして、八五%を超えておりました。「リフォーム支援の分類」を見ていただくと、千四百二自治体がバリアフリー化となっております。ただし、この年の調査は耐震化というのが除かれておりまして、実は耐震化が一番多いということはお断り申し上げておきたいと思います。 いずれにせよ、住宅リフォーム支援では、障害者や高齢者に対応するバリアフリー化が一つのインセンティブになって全都道府県に広がったことは事実だと思うんです。今、住宅リフォーム支援制度についてはほぼ全自治体に行き渡ったことを受けて、群馬県高崎市などでは、店舗リニューアルに助成制度をつくり、好評を博している。既に五十五自治体に広がり始めているとお聞きをいたしました。 そこでこれは住宅局長に聞くんですけれども、店舗のバリアフリー化についても自治体での助成制度などを大いに支援していくべきではないかと私は考えますけれども、住宅局長の御答弁をいただきたいと思います。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど御紹介いただいた住宅リフォームの調査でございますが、これは国土交通省が支援しているものも、それから、当然公共団体が独自でやられているものもあるというふうに承知しております。 先ほどの群馬県のリフォームをちょっとどの部局が御担当されているかよくわからないんですけれども、建築物の助成につきましては、一般的には、住宅については私ども住宅局が中心になり、例えばホテル、旅館につきましては観光庁が、あるいは学校ですと文部科学省が、それから店舗でありますと、小規模事業者の事業の支援という観点から中小企業庁において、バリアフリー改修も含めた補助をお持ちだというふうに承知しております。 いずれにしましても、ただ、バリアフリーの支援は非常に重要でありますので、そういう群馬県などの取組などにつきましても御紹介をほかのところでさせていただきたいというふうに思っております。
○宮本(岳)委員 総合政策局長に聞いた方がよかったのかもわかりませんが、では、次の問いもあわせて総合政策局長にお答えいただきたいと思うんです。 もう一つの提案なんです。スペシャル・トランスポート・サービス、略してSTSと言われるものでありますけれども、冒頭に述べた二〇〇〇年の修正案の第六に私は「バリアフリー化されても移動困難な人のための代替輸送の確保」ということを提案をいたしましたが、これがSTSであります。 STSは、駅から駅までのバリアフリーにとどまらず、ドア・ツー・ドアで移動手段を確保するというものでありますけれども、その二〇〇〇年の時点では、駅のバリアフリーすらできていないのに、ドア・ツー・ドアで移動の自由を保障するというのは現実的ではないという空気でございました。 しかし、今では、全国でローカル線や路線バスの廃止、高齢者の運転免許の返納などが進行するもとで、最後の足を守るために、自治体がデマンドバスやデマンドタクシーを走らせたり、高齢者にタクシーチケットを配付するなど、自治体独自の補助を行っているところも相当数に上っております。これを障害者にも広げるならば、STSの保障も決して非現実的ではなくなっていると思うんです。 こういう精神で自治体がマスタープランの中に障害を持つ人にドア・ツー・ドアのサービスを位置づけるということも大いに検討すべきだと私は思いますが、自治体でそういうことを積極的に取り入れることを含めて総合政策局長にお答えいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 御紹介いただいたSTS、ドア・ツー・ドアでの交通でございます。 これは、一方で公共交通が特に地域において大変厳しい状況にあるということの中で、例えばディマンドを選択をされる、あるいは福祉の観点から、福祉輸送サービスを行うようないわゆる福祉タクシーを選択される、いろいろな取組があろうかと思います。 そうした取組と、まさに今回改正をお願いしておりますバリアフリー法、ここに基づく市町村の例えば基本構想、こういったものへの位置づけがどうなんだろう、そういう観点からのお尋ねだというふうに受けとめさせていただいて、そういった位置づけについては、例えば基本構想の中の事業といたしまして、このスペシャル・トランスポート・サービスを市町村の判断で位置づけるということは特段問題ないと申しますか、可能であるというふうに思います。 また、基本構想の作成の中に協議会の仕組みがございますということを御紹介しておりますが、そうした協議会の中でもそうした議論を行っていただくということも、まさに、地域の今後の交通のあり方を議論する上では大変有効だというふうに考えておりますので、地域の実情に応じて、それぞれ市町村が独自の、あるいは有効な取組をぜひ続けていっていただきたいものだというふうに考えているところでございます。
○宮本(岳)委員 終わります。ありがとうございました。
○西村委員長 次に、井上英孝君。
○井上(英)委員 トリをとらせていただいて、また質疑をさせていただきたいと思います。日本維新の会の井上です。よろしくお願いいたします。 大塚先生にはいつも、おまえの質問を聞かなかったら夜もぐっすり寝られへんと言われて期待をされていますので、しっかりと質問をさせていただきたいというふうに思います。 きょうはバリアフリーということで、先週、参考人の先生方にもお越しをいただいて充実した審議が進んでいるかと思いますけれども、本当にいろいろといろんな観点から質疑もありましたので重なる部分も出てくるかと思いますけれども、御容赦いただきますようによろしくお願いいたします。 我が国の総人口は、昭和四十二年に一億人というのを突破して、平成二十年には一億二千八百八万人でピークを迎えました。その後は減少に転じ、来年で平成はちょっと終わりますけれども、平成六十五年、二〇五三年には一億人を切る、九千九百二十四万人になるというふうに予測されています。平成七十七年、二〇六五年には八千八百八万人に減少するということが推計されています。 一方、高齢者の人口というのは増加傾向が続きまして、平成五十四年、二〇四二年には三千九百三十五万人、これがピークを迎えて、その後は減少に転じると推計されています。 しかしながら、減少に転じても高齢化率というのは、ちょっと先の話ですけれども、平成七十七年、二〇六五年には三八・四%に達する。国民の約二・六人に一人が六十五歳以上の高齢者となるという社会が到来すると推計されています。 また、障害者の方々は、平成二十三年、二〇一一年の調べでは、身体障害者の方が約三百九十二万人の方々、そして知的障害者の方々が約七十四万人、精神障害者の方々が三百九十万人の方々がおられるとなっております。その中でまた、障害者の今度は高齢化というのも必然的に進んでいきます。 やはり、高齢者や障害者の壁を感じることがないような社会をつくるということは非常に大切なことであると思いますけれども、今回、この法改正によって国土交通省は、ハード面はもとより、心のバリアフリーとして高齢者、障害者に対する支援というのを明記していますけれども、まずは鉄道のハード面についてお伺いをしたいと思います。 近年、駅ホームにおける転落事故というのが多発をしておりまして、国土交通省では、平成二十八年十二月に、駅ホームの安全性向上のための検討会の中間取りまとめというのが行われました。ホームドアの設置については、一日利用客十万人以上ということで、原則三十二年までに設置というふうになっていますけれども、進捗、並びに、この十万人とした根拠です、そしてまた、十万人未満の駅をどうするのかという対策をお答えいただけますでしょうか。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 ホームドアにつきましては、今委員から御指摘ありましたけれども、メトロにおける転落死亡事故を受けて設置をしました検討会の検討の結果としまして、十万人以上の駅から優先をして整備を進めるということにしております。 これは、一駅当たりの転落、接触事故の発生件数というものをその検討会で調べてみましたところ、やはり、駅の利用者の数に応じてそれが加速度的にふえていくということ、さらに、十万人以上の駅でその約半数が発生をしているということで、非常にそういった転落を抑止するという必要性が高いということで、利用者十万人以上の駅を選んだということでございます。 もちろん、利用者が十万人に満たない駅につきましても、転落事故の発生状況、視覚障害者の利用状況、整備要望、ホームの混雑などを勘案した上で、必要と認められる場合に整備を行うこととしているところでございます。 今、十万人以上の駅というものは全国で二百六十六駅ございますけれども、このうち、今八十五駅が整備済みということでございます。一方で、今申し上げた十万人未満の駅というものはむしろ数が多うございまして、六百一駅で整備がされている、そういった現状になってございます。
○井上(英)委員 ぜひ続けていっていただくように、よろしくお願いいたします。 ホームドアを設置して駅ホームの安全性向上というのはもとよりですけれども、同時に、ホームと車両との段差とすき間の解消というのが必要になってくるんです。 私、地元は大阪なので、大阪メトロ、この四月から開業には、鉄道局長、わざわざ訪阪いただきましてどうもありがとうございました。その大阪メトロでは、段差、すき間の目標を定めて整備というのを推進しています。 この三月に出されたガイドラインの見直しで、軌道がコンクリート構造であるなど一定の場合においては、車椅子の使用者が介助なしに単独で乗降できるように段差、すき間を解消することを標準化するとありますけれども、これは数値目標があるのか、なければ、やはりした方がいいと思いますし、そして、その一定の場合以外の対策はどうなのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 今委員から御指摘がございましたけれども、この三月にバリアフリー整備ガイドラインを見直しまして、軌道がコンクリート構造であって、走行する車両が鉄輪式のリニアモーター駆動方式、東京でいいますと都営の大江戸線のようなそういった地下鉄でございますが、こういった場合には、くし状ゴムの設置その他の措置を講ずることによって、原則として、渡り板等の設備を使用しなくとも車椅子使用者が単独で乗降できるように段差、すき間を解消するということを標準的な整備内容としているところでございます。 段差、すき間が解消するというのは、ゼロということではありませんので、数字は書いておりませんけれども、一応こういった目標を新たに定めたということになっております。 一般的にこういった段差、すき間についての数値基準というのは今ないわけでございますけれども、先ほど委員から御紹介がありましたような大阪メトロ、そういった先行事例がございますので、そういった先行事例を私どもとしては広く横展開を図るとともに、その普及を図るために、施設、車両の構造の違いも踏まえつつ、車椅子での単独乗降と鉄道の安全確保を両立し得るような段差、すき間の数値化についての検討を開始しているところでございます。 できる限り速やかに検討結果を取りまとめて、ガイドライン等の改正がどうできるかということについても検討を進めたいと考えております。
○井上(英)委員 ぜひよろしくお願いをいたします。 特に大規模ターミナル駅でよく目にするんですけれども、昨今は、大きな荷物を抱えた観光客だとか、また、高齢者や障害者、そしてベビーカー連れの親御さんらというのが長蛇の列となって、ホームに着くまでなかなか長時間を要しているケースというのが見られると思うんです。ハードが整っていても、スムーズに利用できないというのであれば、まさに真のバリアフリー化とは言えないというふうに思います。 後ほどまた、ホームの中での表示の件だとかは質問させていただきますけれども、まずこの点に関して、今回、エレベーターのかご、サイズの大きさなどについて、旅客施設の利用状況に応じたエレベーターの複数化、大型化を義務づけるとしたことは、バリアフリー化を推進していくスパイラルアップを象徴するようなすばらしいことだと思うんですけれども、実現に向けては、やはり改修費用の確保だとか、また、どの程度まで複数化や大型化を求めるのか、これの基準も非常に難しいので、まず国土交通省としてどのような支援を行って、また、評価、フォローアップしていくか。お聞かせいただけますでしょうか。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 鉄道駅に設置するエレベーターにつきましては、バリアフリー法に基づく移動円滑化基準において、かごの大きさを原則として幅百四十センチ、奥行き百三十五センチ以上、最大定員十一人以上とされているところでございます。 高齢者、障害者等がエレベーターの前で長時間待たされる場合があることを踏まえて、本年三月の基準改正において、高齢者、障害者の利用の状況に応じて、エレベーターの台数、あるいは、かごの大きさというものを最大二十四人までということで定めるべきということにさせていただいたところでございます。 さらに、いわゆるバリアフリールートにつきましても、線路を挟んだ各側に出入り口があって、反対側への移動が容易でないような駅、こういったものにつきましては、各出入り口ごとのバリアフリールートの確保を求めるということもあわせて行ったところでございます。 こういった対象となる駅の要件につきましては、基準改正が施行される本年十月一日までに決めるということにしているということでございます。 支援方策でございますけれども、これにつきましては、これまでの御討議の中に出ておりますけれども、二〇二〇年度までに、一日当たりの利用者数三千人以上の全ての駅についてバリアフリールートを一ルート確保するということが今の目標でございまして、それについて優先的な支援を行っているところでございますけれども、今後、基本方針を改正をして、二〇二一年度以降の新たな移動円滑化の目標を定める中で、複数ルート等の整備に対する支援のあり方について検討してまいります。 それからフォローアップでございますけれども、今回のバリアフリー法の改正に基づきまして、鉄道事業者がバリアフリーに関するハード、ソフト両面の計画の策定を行うこととなります。 国交省としましては、この計画の進捗状況をしっかりと把握をし、必要な支援等を行うことにより、鉄道事業者の積極的な取組を後押ししてまいりたいと考えております。
○井上(英)委員 エレベーターも含めたこのバリアフリーのワンルートの確保、ぜひ進めていただきたいと思いますし、ホームドアもしっかりとやっていただきたいなと思うんですけれども、こういったバリアフリーの整備に係る財源の確保についてお尋ねをいたします。 エレベーターの設置などの、鉄道駅などでは大きな改修というのが今やられているのをよく目にしますが、例えばホームドア整備一つをとっても、ホームの地盤改良が必要となる場合には、やはり数億円規模の費用というのが要すると聞いたこともあります。 これらのバリアフリーの整備費用に関しては、バリアフリー法で、国、地方、事業者がそれぞれ責務を負うというふうにされていますけれども、予算上は、国、地方、事業者が三分の一ずつ負担して進めていくこととされています。 ただ、現実には、国も地方も厳しい財政事情の中で全ての取組に行政の十分な支援というのが行われるというのは、やはり難しいのではないかなと思います。そうなってくると、事業者の負担下で進められるケースも相応にあるように聞いています。 今後、行政側の財政支援が拡大しにいくということはちょっと考えにくい中、今後とも事業者が積極的な取組を進められるように、環境整備というのが必要ではないかなというふうに思います。 よく言われるのは、交通機関の利用者のコンセンサスを得ることが大前提となりますけれども、利用者に対して運賃の幾ばくか、料金の値上げをお願いするといった方策も当然考えられると思いますが、私は、国、地方税というのを問わず、税の減免措置というのをやってみるのもいいかなと思うんですけれども、国土交通省の見解をお伺いいたします。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 鉄道駅のバリアフリー化につきましては、エレベーターの整備等の取組が着実に進捗をしておりますが、近年の利用者のニーズの高度化を受けまして、ホームドアの整備、あるいは複数のバリアフリールートの確保等、より高い水準のバリアフリー化が求められております。 こういった施設整備は必ずしも鉄道事業者の収益にはつながらないといった問題がございます。さらには、国、地方公共団体の非常に厳しい財政状況ということも踏まえまして、利用者のニーズの高度化に対応した施設整備を迅速かつ確実に行うことができるよう、昨年七月より検討会を設置をし、新たな費用負担のあり方について、有識者、鉄道事業者、消費者団体等の意見を聞きつつ検討を行ってまいりました。 同検討会が本年二月に公表した中間取りまとめにおきましては、より高い水準のバリアフリー化を迅速に進めるために、従前の国、地方公共団体よる補助制度に加え、利用者に一定の負担を求めることができる仕組みの検討が必要であるとされているところでございます。 一方で、利用者の負担を求めるに当たりましては、利用者の理解を得るために、利用者等に幅広く意見の聴取を行うとともに、ICカードシステム上の技術的な課題等についても検討が必要とされたところでございます。 今後は、中間取りまとめにおける指摘事項や利用者等の関係者の意見を十分踏まえながら、更に検討を深めることとしているところでございます。 なお、税制に関しては、現在、エレベーター及びホームドアに係る地方税、具体的には固定資産税及び都市計画税の特例措置、これは、五年間、三分の一を減免ということでございます。これが講じられているところでございます。 さらなる税制特例のあり方につきましては、鉄道事業者等のニーズを十分踏まえた上で検討する必要があると考えているところでございます。
○井上(英)委員 国税になってくると財務省に国交省は頑張っていただかないとだめですし、地方が努力して固定資産税とか都市計画税を減免すると交付税を減らされたりするわけです。ですから、いろいろな努力もしているので、そういったことを国も地方も含めて評価をしながら、最終的には、そういうバリアフリーをどんどん進められるようにお願いしたいなというふうに思います。 先ほどもちょっと言いました。バリアフリールートの表示についてお伺いをいたします。 バリアフリールートの案内表示については、昨今はわかりやすいピクトグラムなども多く用いられています。目にしやすく、昔に比べて随分わかりやすく、配慮の行き届いたものになってきたというふうに思います。 その上で、これは、バリアフリールートの整備が進み、ルートがあることが当たり前になってきていることの裏返しだと思うんですが、例えば複数改札口がある駅で、ほとんどの駅が複数改札口あると思うんですけれども、その駅で、バリアフリールートが整備されていない改札口から不意に入場されれば、構内でバリアフリールートを探すということにやはり陥ってしまうんです。先日、参考人の竹下先生も、駅に障害者用のトイレがあるということを知らなくて結果的に困る、そういう情報というのがやはり一番大事だというふうにもおっしゃっておられます。 バリアフリールートがあるところでは、案内表示の充実によりルートを見つけることが容易にしてもらわないとだめだと思いますけれども、バリアフリールートがないところではその旨の表示というのが全くなく、仮にあったとしてもまだ小さくて、近くに行ってよく探さないとわからないというようなこともあるというふうにお聞きをします。 バリアフリールートがないことを積極的に表示するというのは、事業者にとってはちょっと逡巡されるかもわかりませんけれども、その旨をわかりやすく明示することも配慮の一つと前向きに考えていただいて必要だと思いますけれども、見解をお伺いしたいと思います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 バリアフリールートにつきましては、まず、その整備をきちんと行っていただく。これは、二〇二〇年に向けて、三千人以上、一〇〇%を目指して取り組んでおります。 さらに、きちんと整備をしていただいたものにわかりやすい表示をしていただくということがやはり基本であるというふうに思っております。 この点につきましては、先月改訂をいたしましたガイドラインにおきましても、乗降場から出口までのバリアフリールートをわかりやすく表示をするということを、「標準的な整備内容」ということでガイドラインに位置づけを行ったところでございます。 やはり、あるところをきちんとわかりやすく表示をするということがまず取り組むべき課題であるというふうに考えておりますので、こうした公共交通事業者がこのガイドラインに従った取組を確実にかつ早急に行っていただけるように、このガイドラインの普及啓発をまず図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○井上(英)委員 ぜひお願いをしたいと思います。 行政、事業者、我々、例えば鉄道でいえば、高齢者や障害者の人たちがどのようなお気持ちでホームを歩いているかということをやはり考えてあげて、我々が何ぼ言っても、本当に障害者の方々とかと少しやはり感覚が違って、なかなか声を反映できないところは、また参考人を始めとした皆さん方の声を聞きながら、安心できる駅、ホームの実現というのにつなげていかなければならないと考えます。 また、その際には、それぞれの方々が抱える障害というのはやはり多様であって、必要となる支援というのもそれぞれに大きく異なる場合もあります。おのおのの障害特性というのも十分理解して対応を進めていくということが、やはりケース・バイ・ケースで必要ではないかと思います。 このためには、先日の参考人質疑の際にも森先生から、交通事業者に相談、提案窓口の設置というのを求める声もありましたが、行政においても、日々さまざまな関係者の方々の意見を聞き、基準やガイドラインの見直しについてやはり不断の検討と不断の努力というのを加えていくことが必要だと思います。 国土交通省としてその充実に向けてどのように取り組むか、お聞かせいただけますでしょうか。
○由木政府参考人 お答えいたします。 今委員の御指摘の内容については、恐らく二点の内容が含まれると思います。 私どもがそれぞれつかさつかさでいろいろ仕事をしているところで、そのつかさつかさに対し、利用者、特にバリアフリーの場合には高齢者、障害者等でございますけれども、そうした方々と接する中でその声を確実に聞いて、それを施策に反映をしていく、そういうこと、それから、今回改正案で盛り込んでおります評価会議のように、制度的にそうしたスパイラルアップの仕組みを担保して、きちんと当事者の意見を聞き、それを更に次の施策に生かしていくという取組を制度的に行うこと、この二点、恐らく大事な点としてあろうかと思います。 今回御提案をしております改正案においては、この点、特に何度か御説明させていただきましたけれども、評価会議というものを設けて、障害者自身あるいは高齢者自身が参画をして評価を行うという会議を制度的に位置づけました。 スパイラルアップをするためには、その評価をするだけではなくて、その成果が具体の施策に反映されるということが必要でございますので、あわせて、今回、法律は四条の一項の規定を改正をいたしまして、この会議における評価等を踏まえ、適切に検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるということを国の責務として改めて規定をいたしております。 この後段の方の、制度全体としてスパイラルアップを図っていくという点につきましては、今回御提案申し上げております会議体を十全に活用することによりまして、関係者の意見を丁寧に伺いながら、次の施策にステップアップしていくという取組を進めてまいりたいと思っております。
○井上(英)委員 そんなすぐに本当に一〇〇の答えというのはなかなかないと思いますし、それを実現するのにはそれなりのまたプロセスでいろいろな課題もあろうかと思って、ともに不断の努力というのをしていって、常によりよい方策というのを練っていければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 今般の交通バリアフリー基準の改正により、通勤型車両については、利用状況に応じて、一車両一カ所以上の車椅子スペースを設けることとされたと承知しています。その一方で、実際、車椅子の方々やベビーカーの親子連れもそうですけれども、朝の混雑時間帯などは他の利用者に迷惑がかかるという思いから、利用を逡巡、回避するという声も一方でよく聞きます。 こうしたことに対しては、事業者のみの努力ではやはり限界があると思いますし、ソフト面では、心のバリアフリーの取組というのをやはり着実に進めていく必要があると思います。国民に広くバリアフリー社会の実現というのを理解してもらうことが必要であります。 例えばこれまでには、平成二十三年度から全国の主な鉄道事業者などと連携し、鉄道利用者に対して、視覚障害者等への積極的な声がけや案内を呼びかける鉄道利用マナーUPキャンペーンというのが実施されてきていますが、さらに、現在は、東京オリンピック・パラリンピック大会を二年後に控えて、心のバリアフリーを大きく進めていくという絶好の機会であるというふうに思います。 今回の法改正も宣伝の大きなチャンスだというふうに思いますけれども、余りその機運が盛り上がっていないような気もするんですけれども、今後、交通分野などにおける心のバリアフリーの充実の機運の醸成に向けてどのような取組を展開していこうとお考えか、お答えいただけますでしょうか。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 バリアフリー施策の推進に当たっては、ハード面の施設整備だけでなく、ソフト面の心のバリアフリーを進めることが極めて重要と考えております。 このような観点から国土交通省では、先ほど委員御紹介ありましたとおり、平成二十三年から平成二十八年までの間、鉄道利用マナーUPキャンペーンを実施し、視覚障害者等に対する声かけを呼びかけたほか、さらに平成二十九年には、駅ホームでの声がけに加えて、見守りの促進のキャンペーンというものを実施をいたしました。 また、今年度は、二年後に迫りました東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、鉄道利用者のエレベーターや車両の優先席の利用に当たってのマナー向上や、高齢者、障害者等に対するサポートを呼びかけるキャンペーンをこの夏を目途に実施すべく、現在、準備を進めているところでございます。 障害者の皆様等が遠慮せずに鉄道を利用できるようにという先ほど委員の御指摘の点につきましても、今申し上げました本年のキャンペーンの中に盛り込んで、障害者等が遠慮せずに鉄道を利用できるように、鉄道利用者のマナー向上や障害者への理解を求める取組を進めてまいりたいと考えております。
○井上(英)委員 ちょっとこの流れでいくと、自動車局長に聞く予定だったんですけれども、先ほど、委員長も含めて各理事、オブザーバーの先生方にも御理解いただいてちょっとさせていただきたい質問があるので、先にやらせていただきます。 私の地元で、病気や障害のある子供とその家族のために啓発運動や商品開発をしているという団体があります。ミナファミリーという一般社団法人なんですけれども、現在、子供用車椅子の周知に向けて精力的に活動をしておられるんです。それがこの標示なんです。 これはどういうことかというと、子供用車椅子というのは、いわゆる車椅子と知られる自走式の車椅子ではなくて、病気や障害を持っておられる方が、介助型の車椅子という種類の車椅子なんですが、外観がもう全くベビーカーです。一般と言うとそれもまた語弊があるかもわからないですけれども、普通の、普通のと言うとまたこれもあれなんですけれども、ベビーカーには二種類あって、障害や病気を持っておられる子供たちを乗せるための障害者用のベビーカーというのがあるんですけれども、それは、ぱっと見た外形的にはほとんど変わらない。それのベビーカーに、このマーク、こういうのをつけて公共交通機関で保護者の方々が御利用される。やはり中には、一般の、一般と言うとおかしいですね、ベビーカーと見て、このスペースなので畳んでくださいと言って、悪意なく、交通の事業者さんだとか周りのお客さんがその障害者用のベビーカーを押している保護者にも言ったりする。 決してそれは悪意はないんですけれども、まだまだそういう周知が徹底されていませんので、そういう周知をしっかりやっていただく決意をお聞かせいただけたらというふうに思います。
○由木政府参考人 お答えいたします。 子供用車椅子を使用しなければ外出できない肢体不自由児がいる一方で、その認知度が低いというふうに言われていることは認識をいたしております。 特に、子供さんが御使用なさっておられると、まさに今委員御指摘ございましたように、その外観がベビーカーと誤認をされてしまうということが多くて、例えば、電車に乗る際にスロープを利用したいというふうに申し出ると、ベビーカーでは補助できないと言われてトラブルが発生するというようなことがあるという指摘を伺っております。 私ども国土交通省としても、子供用の車椅子について、事業者あるいは施設等の利用者、こういった方々の御理解、御協力をいただくことは大変重要だというふうに思っております。 このため、まず、これまでも開催しておりますバリアフリー教室等を活用して周知をする。あるいは、各種キャンペーンを行う際に事業者等に周知をする。こういった取組に加えまして、先般改訂をいたしました交通基準とガイドラインについて今度冊子をつくることにいたします。その冊子にはさまざまな事柄を紹介するページがございますので、そこに掲載をして、子供用車椅子の存在をそういう形でPRをするということ。それからもう一つは、現在、交通事業者向けに障害者の方の接遇のガイドラインというものの作成を進めております。この接遇ガイドラインの中にこの子供用車椅子について記載をしていく。 こういった取組を進めることで、できるだけ広く、子供用車椅子の存在を周知してまいりたいというふうに考えております。
○井上(英)委員 ぜひお願いをしたいと思います。 最後に自動車局長にちょっとお伺いをしたいんですけれども、今、都内では、ジャパンタクシー、ちょっと車高の高いレトロな雰囲気のタクシーが非常にふえていて、この間私も乗りましたけれども、車内も広くて非常に快適で、そういう車椅子だとか折り畳むこともできる、乗せやすい非常にいいタクシーだと評価していますけれども、ただ、タクシーに乗る際に、スロープの取付けだとか座席の移動だとか、大体十分ぐらいかかるというふうに言われているんです。 そういうことから、乗車拒否が起きたりそういうことも懸念されるわけでありますけれども、国として、自動車メーカーと連携、そして後押しして、こういう懸念というのを払拭していくべき試みというのを積極的にやっていくべきだと思いますけれども、国土交通省としてどのようにお考えかをお聞かせいただけますでしょうか。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。 ジャパンタクシーにつきましては、昨年秋から発売が開始され導入が進む中で、御指摘のとおり、車椅子の乗降に時間がかかるという声があることは伺っております。 御指摘のありました、メーカーも含めた検討といたしましては、車両を開発いたしましたトヨタ自動車と事業者団体におきまして意見交換の場を設けまして、車椅子のスロープの収納方法の改善でありますとか、より短時間でスムーズに車椅子の利用者が乗降車できるよう検討を行っているところでございます。 また、車椅子の利用者に対する接遇向上のためには、車両の改善のみならず、乗務する運転者が車椅子の乗降の取扱いをしっかりと身につけるための教育も必要であると考えております。 国土交通省といたしましては、関係者に対しまして、車椅子の利用者に対する接遇向上のための、ハード、ソフト両面からの取組をしっかり行うよう求めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○井上(英)委員 どうもありがとうございました。
○西村委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○西村委員長 この際、本案に対し、矢上雅義君外一名から、立憲民主党・市民クラブ提案による修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。初鹿明博君。 ————————————— 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○初鹿委員 ただいま議題となりました高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 第一に、基本理念として、「この法律に基づく措置を講ずるに当たっては、全ての国民が等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるべきことに鑑み、国民がその年齢、障害の有無その他の事情にかかわらず等しく、移動し又は施設を利用することができるよう、各施設等における移動等円滑化、複数の交通手段の間を結節する機能の強化その他の必要な環境の整備が図られなければならない」ことを規定しております。 第二に、高齢者、障害者等の定義を「高齢者で日常生活又は社会生活に心身の機能上の制限を受けるもの、障害者その他日常生活又は社会生活に心身の機能上の制限を受ける者」とするとともに、特別特定建築物の定義に「災害が発生した場合に公衆の避難の用に供される特定建築物」を、建築物特定施設の定義に「ホテル又は旅館の客室」をそれぞれ追加しております。 第三に、国及び地方公共団体の責務として、基本理念にのっとり、施策を総合的かつ計画的に実施すること等を規定しております。 第四に、公共交通移動等円滑化基準を定めるに当たっては、「プラットホームからの転落の防止その他旅客施設及び車両等における安全の確保に十分に配慮するものとする」ことを規定しております。 第五に、公共交通事業者等は、その旅客施設等を公共交通移動等円滑化基準に適合させる等の措置を講じようとするときは、「あらかじめ、高齢者、障害者等の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない」ことを規定しております。 第六に、「国は、高齢者、障害者等が日常生活又は社会生活において利用する施設等における高齢者、障害者等の生命又は身体に係る事故のうち、当該施設等の構造又は設備に起因するものに関する情報を把握し、これに基づいて必要な措置を講ずるとともに、その内容を公表しなければならない」ことを規定しております。 以上が修正案の趣旨であります。 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○西村委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○西村委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に入るのでありますが、討論の申出がありませんので、直ちに採決に入ります。 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、矢上雅義君外一名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○西村委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○西村委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。(拍手) —————————————
○西村委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、盛山正仁君外六名から、自由民主党、立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、公明党、無所属の会、日本共産党及び日本維新の会の七会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。小宮山泰子君。
○小宮山委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明いたします。 趣旨の説明は、案文を朗読してかえさせていただきたいと存じます。 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 障害をお持ちの方にとっても健常者にとっても誰にとっても暮らしやすいユニバーサル社会の実現を目指すには、今回の法改正に加え、幅広い施策を推進することが不可欠である。国会において、そのために必要な立法措置を引き続き講じていくよう努めるものとする。あわせて、政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺漏なきを期すべきである。 一 本法に基づく施策はすべて、社会的障壁の除去及び共生社会の実現に向けて行われなければならず、また、すべての国民が障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの認識の下、社会的障壁の除去のために合理的な配慮を的確に行えるよう必要な環境の整備を進めること。 二 本法における障害者には、身体障害者のみならず知的障害者、精神障害者、発達障害者を含む心身の機能の障害があるすべての者が含まれることについて、改めて広く国民に周知するよう努めること。 三 高齢者、障害者等の移動に配慮し、交通結節点における移動の連続性を確保するため、関係者の連携が十分に図られるよう、必要な措置を講じること。 四 地方公共団体は地域の実情に応じて、二千平米未満の小規模店舗について、バリアフリー化の基準適合義務を条例により課すことが可能であることを踏まえ、その一層の促進を図るため、政府としても小規模店舗のバリアフリー化の実態把握に努めるとともに、ユニバーサルデザイン化に向けて所要の措置を講じること。 五 災害時の指定緊急避難場所等となる学校施設等については、近年、相次ぐ集中豪雨や台風に加え、南海トラフ地震や首都直下地震などの大規模災害の予測を踏まえ、体育館だけではなく校舎も含めた一層のバリアフリー化に向けて、必要な措置を講じること。 六 共同住宅のバリアフリー化の一層の促進を図るため、地方公共団体が地域の実情に応じて共同住宅をバリアフリー化の基準適合義務の対象に条例により追加することが可能であることを踏まえ、その一層の促進を図るとともに、居住者のニーズに応じた選択が可能となるよう、共同住宅のバリアフリーに関する情報提供の取組を促進すること。 七 国際パラリンピック委員会によるバリアフリー対応の客室が不足しているとの指摘を踏まえ、選手や観光客等の受け皿となる宿泊施設のバリアフリー化の一層の促進を図るため、バリアフリー客室基準の見直しなど、必要な施策を講じること。 八 高齢者、障害者等の観光需要の高まりや、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控え訪日外国人観光客の増加が見込まれることを踏まえ、バリアフリー化された空港アクセスバスの導入・普及に向けた支援措置を講じること。 九 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を踏まえ、競技会場において一定の車椅子用の座席の確保に努めるとともに、車椅子用の座席の配置に当たっては、サイトラインが確保できるよう、十分に検討すること。 十 駅のプラットホームにおける視覚障害者の転落を防止するため、ホームドア等の設置を一層推進すること。また、特に、地方における旅客施設のバリアフリー化が遅れていることから、全国的なバリアフリー水準の底上げに向けて必要な取組を行うこと。 十一 視覚障害者が安全に道路を移動することができるよう、音響式信号機の更なる設置の促進を図ること。また、聴覚障害者の歩行の安全を確保するため、緊急自動車が走行する際には、聴覚障害者の歩行の安全の確保に努めること。 十二 車椅子利用者が容易に単独乗降できるようプラットホームと車両の段差・隙間の数値基準を明確化することを検討すること。 十三 車椅子利用者の公共交通機関の予約時における利便性の向上を図るため、簡易な方法での予約を可能とするよう、公共交通事業者等を適切に指導すること。 十四 新幹線等の鉄道車両において、車椅子のまま乗車することができるフリースペースの整備の一層の促進を図るため、鉄道事業者を適切に指導すること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○西村委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○西村委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。(拍手) この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣石井啓一君。
○石井国務大臣 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を始め、理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し、深く感謝の意を表します。 まことにありがとうございました。(拍手) —————————————
○西村委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○西村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十六分散会