厚生労働委員会 第11号
- 発言数
- 68 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2018/04/20
会議録
○高鳥委員長 これより会議を開きます。 開会に先立ちまして、立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党所属委員の御出席を要請いたしましたが、御出席が得られません。 理事をして再度御出席を要請させますので、しばらくお待ちください。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○高鳥委員長 速記を起こしてください。 理事をして再度御出席を要請させましたが、立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。 内閣提出、生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案及び池田真紀君外九名提出、生活保護法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省子ども家庭局長吉田学君、社会・援護局長定塚由美子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○高鳥委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。国光あやの君。
○国光委員 自由民主党の国光あやのでございます。本日は、質問の機会を頂戴いたしまして、大変ありがとうございます。 質問に先立ちまして、一言申し上げたいと思います。 本日、この状況、水曜日に続いてでございますが、非常に残念でなりません。 今回は、きょうは池田先生、お越しになっておりますが、野党からも法案も提出されておりますし、また、特定の方を申し上げてはいけないのかもしれませんが、この法案、山井先生が、私はもともと厚生労働省職員だったことがあるんですが、厚生労働政務官のときに、よく、やはり全ての方に居場所と出番をつくる、また、生活困窮されていらっしゃる方を始めとして、社会的な包摂、この重要性をいつも説かれていらっしゃった。その山井先生もいらっしゃらないということで、一体これは何のために国会をやっているのかということを、私、全く地元に説明できる覚悟がありません。非常に残念でありまして、しっかりとその点は申し上げまして、若輩ではございますが、質問に入らせていただきたいと思います。 この生活困窮者自立支援法、私、非常にこの法案は重要な法案と思っております。生活保護に陥る前の、生活に困っていらっしゃる方、私はいろいろな現場を特に医療現場などで見ておりましたときに、一人、忘れられない患者さんが、今に至る原点になっている患者さんがいるんですけれども、もともと、リーマン・ショックの前ぐらいであったかと思うんですが、企業にリストラを受けたという御主人、男性がおられました。リストラを受けたことによって、やはり長いこと就労が、なかなか復職ができない、それによって孤独感が生まれて、ちょうどお子様がいらっしゃったんですけれども、お子様にも当たるようになって、それがどんどんエスカレートして虐待になって、月に一回ほど救急外来を受診をされて、子供ももうあざだらけで、服もぼろぼろという状況でございました。 お父さんに、何でこんなことをするのかと言いましたら、やはりなかなか、就労という場、それから地域社会という場、それから奥さんにも離婚をされて、非常に孤立しているということを非常に強くおっしゃっていて、結局、その方は生活保護を受けられることになったんですが、そのときに強く思いましたのが、そうなる前に何とか、例えば病気になる前に、例えば生活が困窮して生活保護を受ける前に、何とかその方の自立を支援をして、生活保護を受けることがない、病気にならないようになるという段階の支援こそが非常に必要ではないかと思ったことが、今に至る原点でもございます。 この孤立という話で申し上げますと、国際的にも非常に今、関心が高まっております。 本年の一月、英国のメイ首相のもと、孤独担当大臣というポストが新設されたことは皆様も御存じかと思います。イギリスにおいては、ちょうど、人口の一五%が孤独、孤立されているというふうに推計をされておりますし、また、経済推計いたしますと、年間三百二十億ポンド、約四・九兆円ほど経済損失がある。また、エビデンス的にも、孤独というものが一日十五本のたばこを吸う以上に健康影響が非常に大きいというふうなエビデンスもございます。(発言する者あり)すごく大きいんです。 私、本当に、この孤独、孤立という状態を何とかカバーをして、この法案がまさにお困りの方に支援が届くような法案にぜひなっていただきたいと思っておりまして、改めて、この法案における、日本社会における孤立に関する問題の御認識と、それから、この法案がどういう意義をあれするのかということについてお教えいただきたいと思います。
○高木副大臣 お答えいたします。 今御指摘の、イギリスにおきまして、孤独担当大臣を設置し、国民の孤独に関する問題につきまして政府横断的に対策を講じていくとの動きを承知しております。このことにつきましては、我が国の生活困窮者支援に携わる現場の方々からの関心も高いと聞いております。 私も、生活困窮の方たちに対する支援の現場を見るにつけまして、孤立を単に個人が置かれている状況として捉えるだけでは不十分であって、現代社会のさまざまな問題の根幹にある課題として、テーマとして捉えるべきではないかと考えております。 日本におきましては、例えば、単身世帯、高齢者単身世帯、一人親世帯の増加であるとか、また、五十歳時点における未婚率の上昇や、高齢者の夫婦と三十歳から四十歳代の未婚の子で構成される世帯の増加というような、地域社会との関係性が希薄化している状況もあります。 またさらに、生活困窮者自立支援の現場でも、新規相談者の抱える課題といたしまして、経済的な困窮のみならず、家族の問題やニート、引きこもりなどを含む社会的孤立といった課題が一定程度見られております。 今回の制度見直しを御議論いただいた社会保障審議会の報告書におきましても、社会的に孤立しているために、失業や病気、家族の変化など、生活に何らかの影響を与える出来事をきっかけに困窮状態に陥ってしまう危険性をはらんでいる状態にある人などについて、早期に、かつ予防的な対応を行うことが重要であることを認識する必要があるとの言及がなされております。 こうしたことを踏まえまして、本法案におきましては、一つは、基本理念を明確化し、その中で、生活困窮者が置かれている状況の例として、地域社会からの孤立の状況を位置づけました。また、生活困窮者の定義につきましても、経済的困窮に至る背景事情として、就労の状況、心身の状況、地域社会との関係性その他の事情を明示する改正を行わせていただき、関係者間で、生活困窮に至る背景事情を踏まえた適切かつ効果的な支援の展開を目指すことといたしております。 さらに、具体の事業である一時生活支援事業につきましても、シェルターなどを利用していた生活困窮者のほか、居住に困難を抱えた地域社会からの孤立の状態にある生活困窮者に対して、一定期間、訪問などによる見守りや生活支援を行う事業を位置づけておりまして、孤立した状態にある方に対するきめ細やかな対応を我が国におきましてもしっかりと図ってまいりたいと考えております。
○国光委員 ありがとうございます。 御指摘のような複合的な要因にいかに適切にアプローチをしていくかということは、非常に重要だというふうに思います。 もう一つ、本法案では、そのような複合的なアプローチ、一体的なアプローチとして、自立相談の支援事業と、それから就労の支援、そして家計相談という三つの事業を一体的、包括的に展開するということが非常に強くうたわれております。 まだ各自治体においては努力義務であったりということで、施行率はまだまだ十分ではないかもしれませんが、ぜひ、この三つの事業の、自立相談、それから就労支援、家計相談の必要性、それからまた、今後どういうふうにこれが効果的に発揮されていくかということについて御教示いただければと思います。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 御質問いただきました自立相談支援事業、就労準備支援事業、家計改善支援事業でございますけれども、この三つを一体的に実施をするということを今回、法案の中で書かせていただいております。 この三つの事業の間では、お互いに相互補完ができるという関係、また、連続的に支援を高めていくということができる関係にございます。こうしたことによりまして、生活困窮者に対してのより効果的な支援が可能になるものと考えております。 具体的に申し上げますと、自立相談支援事業と就労準備支援事業でございますが、まず、直ちには就労が難しいという方に対して、就労準備支援事業による就労体験や生活習慣の改善の支援などをする、その上で、就労に向けた準備がある程度整ったということになりますれば、自立相談支援事業によって、ハローワークへの同行支援をして就労に結びつけるというような支援が可能となるものと考えております。 また、自立相談支援事業と家計改善支援事業の関係でございますけれども、まずは自立相談支援事業によって家計面も含めた全般的な相談を行いますけれども、特にその中で、御自分で家計の状況を把握することが難しいといったような場合には、家計改善支援事業につなげて、月単位や年単位で家計を見直すなど、生活の再生に向けた意欲を引き出す連続的な支援をしていくということが可能になると考えております。 さらに、就労準備支援と家計改善支援との関係で申し上げますと、家計改善支援事業によって家計の状況を明らかにして、これだけ足りないんだということが明確になりますと、その部分の必要な収入を確保するために、ではどうした就労につくかということで、就労準備支援事業による支援をして就労を目指すというインセンティブも出てくるといったような、相互補完的な関係による支援が効果的にできるというふうに考えております。 こうしたことから、これら三事業の相互補完的、連続的な関係性を踏まえた上で、自立相談事業とあわせて三つの事業の一体的実施を推進するということとしているものでございまして、これによって、全国の支援を必要とする方に確実に支援が届くような体制をつくってまいりたいと考えてございます。
○国光委員 ありがとうございます。 今の点、非常に本当に重要だと思っておりまして、また、重ねて、水曜日に渡辺委員も御指摘になっておられましたが、自治体がしっかりと取り組む、なるべく取り組みやすいような、しっかり意見の聴取や促しをお願いしたいと思いますし、もう一つ、利用者の方にとっても、私も地元で聞いていますと、なかなか窓口自体にはやはり行きにくいと。いろいろな後ろめたさがどうしてもございます。そういうときに、しっかりアウトリーチ、こちらからぜひ、受け身ではなくて能動的に行くというふうなことも、なかなか自治体の職員等々にとっては御負担もあるかもしれませんが、非常に重要なポイントだと思いますので、ぜひ促進をお願いできればと思っております。 続きまして、子供の貧困の観点からお尋ねを申し上げたいと思います。 子供は言うまでもなく社会の宝でございますし、私も小学校の息子が一人いますけれども、今、地元の公立小学校に通っているんですが、非常に、今、小学校四年生なんですけれども、いろいろな家庭があります。本当に、恐らく、今よく言われる貧困の連鎖のど真ん中にいらっしゃるようなお子様も正直お見受けをいたしますし、PTAに出てみても、やはりいろいろな親御さんがおられます。 大事なことは、子供がどのような家庭環境に育ったとしても、平等にチャンスを与える。特に、今話題になっている高等教育、これに関してはぜひ、平等なチャンスをなるべく与えるということが、やはり国家としての責任ではないかというふうに私自身は思っております。 そういう中で、政府としても、二年前に田村会長がちょうど会長をされていらっしゃったときに、子どもの貧困対策の推進議連、こちらも提言もまとめられている。このときは与野党で御一緒に提言されていると思いますが、その御意見などを踏まえられながら、昨年の十二月に新しい経済対策のパッケージが出ました。この中で、全ての所得の低いお子様にもぜひ高等教育無償化を実現をするということを掲げられておりまして、今鋭意、文部科学省等々で検討がなされていると承知をしております。 社会全体で、どんなに貧しい家庭に育っても高等教育を受けられるということを取り組めば、結果的に生活保護の世帯の御家庭のお子様にも非常に有益なものとなるかと思います。 しかしながら、高等教育の無償化の対象、これは今議論をされているわけですが、対象とならない学校に進学する場合も、生活保護世帯の子供の自立という意味では有益な場合もあろうかと思います。このような場合にこそ、今回の法案にも盛り込まれました進学準備給付金が非常に役に立つかというふうに思っております。 お尋ねしたいのが、今、高等教育の無償化の議論の最中ではございますけれども、そのような方向も踏まえまして、本進学準備給付金をどのような学校に進学する場合に支給するというふうなイメージをお持ちなのか、お聞かせ願えればと思います。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 進学準備給付金は、生活保護世帯のお子さんが進学後の新生活を立ち上げる際の費用を賄うことを念頭に設けるものでございまして、これにより、生活保護世帯の子供の進学を支援をし、貧困の連鎖を断ち切ることを目的とするものでございます。 このため、生活保護世帯の子供の進学支援の対象となる教育機関についてということでございますが、政府が昨年十二月に取りまとめた新しい経済政策パッケージにおいて、高等教育無償化の対象として、大学、短大、専修学校の専門課程、いわゆる専門学校、こうしたものが挙げられております。こうしたもののほか、これに加えて、就学が世帯の自立助長に効果的であると認められる学校などについても、今回の進学準備給付金の対象とするという方向で検討しているところでございます。 具体的には、専修学校の一般課程や各種学校等のうち、その教育を受けることにより、資格の取得などを通じて職業選択の幅が広がるなど自立助長が見込まれる学校や、職業能力開発大学校や水産大学校などの学校教育法以外の法律で定められている大学校などについても対象とすることを検討しておりまして、できる限り生活保護世帯のお子さんの自立につながるような制度運営としてまいりたいと考えてございます。
○国光委員 ありがとうございます。 なお、この進学準備給付金、結局、御本人に届かなければ意味がないわけでございますが、本法案では、この四月から進学されるお子様にも、対象となるというふうに聞いております。 私としては、ぜひ、きょうも野党の皆様のこの状況ではございますが、一刻も早く本法案を成立させて、早期かつ確実に給付金が対象となるお子様たちに届くようにすべきだというふうに考えますが、その点、ぜひ御意見をお聞かせいただければと思います。
○高木副大臣 お答えいたします。 改正法案に盛り込んでおります進学準備給付金につきましては、平成三十年一月一日にさかのぼって適用することとしております。法案が成立しましたら、本年四月に進学した子供たちにも支給できることとなっております。 法案が成立した場合に、速やかにかつ確実に支給することができるよう、既に福祉事務所におきまして、対象者の把握や平成三十年度予算に盛り込まれた内容を対象者に周知するなど、取り組んでいただいているところでございます。 実際の支給に当たりましては、申請書類の確認や地方自治体での経理上の処理などに一定程度の時間を要するところです。法案成立後、おおむね一カ月程度、遅くとも二カ月程度で支給できるよう、準備を進めたいと考えております。 厚生労働省といたしましても、昨年五月の超党派の子どもの貧困対策推進議員連盟の提言を踏まえまして、今年度の進学に間に合わせることができるよう、今回の法律案に盛り込んだものでございます。この四月から進学している子供たちにできるだけ早く支給することができるよう、必要な準備を進めてまいりたいと思っております。 あわせまして、引き続き、この法案の速やかな御審議を心からお願いを申し上げる次第でございます。
○国光委員 ありがとうございます。 高木副大臣からもございましたとおり、超党派の議連に基づいての、提言を踏まえたものであるかと思います。ちょっと今、ほとんどいらっしゃらなくなってしまいましたが、野党の先生方にも、委員の先生方にもぜひ御理解いただいて、建設的に、早期に、子供たちのためですので、届くように努力をお願いしたいというふうに思っております。 また、続きまして、制度の周知に関してお尋ねを申し上げたいと思います。 よく、この本法案に限らず、いろいろな政策、法案が成立しても、その周知が実は一番ポイントといいますか、実際に使っていただく利用者の方、国民の方にしっかり知ってもらって、ぜひ活用していただくことこそがポイントだというふうに思っております。 子供たちの例えば自立支援という意味でも、今回の制度改正や生活保護基準の見直しによりまして、児童養育加算の支給対象を中学生から高校生までに拡充をするということもございます。また、子供の進学に備えた家計の改善の支援事業を実施するということもありまして、これらは非常に、現場にとっての、お子様たちにとっての自立支援に役に立つ事業ではないかと思っておりまして、ぜひ積極的にPR、例えばリーフレットを作成される、あるいはいろいろなチャンネルを使ってのPR、広報をしていただく等々、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思っております。 その今の取組の状況、今後の予定をぜひお聞かせいただければと思います。
○高木副大臣 恐れ入ります。子供の将来がその生まれ育った環境によりまして左右されることのないよう子供の貧困対策に取り組むことは、極めて重要と考えております。少しここで、こうした今回の法改正の子供に関する中身を、少し説明をまとめた形で申し上げさせていただきたいと思っております。 そのため、今回の制度改正におきましては、生活保護世帯の子供に対する新たな進学支援策として、大学等への進学支援のための進学準備給付金の創設や、自宅から大学などに通学する場合の住宅扶助費の減額をしない措置を講ずるとともに、平成三十年度より、大学等への進学費用などに関する相談や助言、各種奨学金の案内などによりまして、進学に伴う不安や経済面の課題などへの対処を支援するため、生活保護世帯の子供やその保護者に対する家計相談支援事業を実施することとしております。 また、生活困窮世帯の子供への支援としては、子供の学習支援事業について、従前の学習支援に加え、子供の生活習慣、環境の改善に向けた支援や、進路選択に当たっての相談支援などを拡充しまして、子どもの学習・生活支援事業として強化をいたしております。あわせて、高校中退者など高校生世代や、小学生などに対する支援の強化を図ることといたしております。 さらに、生活保護基準の見直しにおきましても、ただいま御指摘ありましたとおり、子供の貧困対策の観点から、生活保護制度において保障すべき子供の健全育成に係る費用の範囲や水準について検証を行いまして、児童養育加算について、給付対象者を高校生までに拡大することなどの見直しを行うことといたしております。 このように、貧困の連鎖を防止し、子供の自立支援を強化するという観点からさまざまな施策を講じることとしているところでございまして、生活保護を受給されている方や生活に困窮されている方にも御理解をいただき、制度の利用を促していくためにも、具体的な内容について、子供本人を含めてしっかりと周知を図ることが必要と考えております。 このため、現場のケースワーカーや子どもの学習・生活支援事業の相談員など、またあわせて、さまざまな地方自治体、そしてまた文部科学省など関係する方々がわかりやすい説明を行うことができるよう、国におきましても、広報のための資料の作成などを行い、地方自治体等を通じまして丁寧な周知に努めてまいりたいと思っております。
○国光委員 ありがとうございます。 ぜひ、きめ細かい、いろんな広報手段をお使いいただいて、ぜひ、相手のお子様たち、また保護者の方に届くようにしていただきたいと思います。 特に、子供の貧困は本当に、私の地元もそうですし、委員の、また先生方の御地元でも本当に大きな問題であろうと思います。特にお母様、お父様は、本当にアウトリーチしないとなかなか、受け身だとまず来てくれないというのが私の率直な印象でございまして、私の地元でも、自治体のみならず、いろんなNGO、いろんなボランティア団体も支援しておりますけれども、ぜひいろんな関係者をお使いになって、本当にきめ細かい支援をお願いできればというふうに思っております。 続きまして、野党提出の法案について御質問をさせていただきたいと思うんですが、ちょっと提案者の方がいらっしゃらないですけれども、質問をさせていただきたいと思います。
○高鳥委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○高鳥委員長 速記を起こしてください。 国光君に申し上げます。 議員立法の提出者が退席をされまして、ただいま出席を要請いたしましたが、出席が得られない状況であります。委員長としても遺憾に存じますが、質疑をお進めください。
○国光委員 大変残念でございます。かなり気合いを入れて準備をしていたんですけれども、かなり時間を残したつもりであったんですが、ここまでとは想定をしておりませんで、非常にここは遺憾であることを申し述べさせていただきたいと思います。 かわりに、政府提案の案につきましては、ちょっと質問の通告を事前にしておりませんので、この機をちょっと利用して、御要望という形で申し上げたいことがございます。 どの法もそうなんですけれども、いかにすばらしい法律であったとしても、成立した後に大体地元でよく起こることが、例えば、自治体におろしました、ただ、その自治体の中で、あるいは自治体の外の、例えば今回ではハローワークさんとかいろいろ、ほかの、教育委員会さんとか関係のステークホルダーがいらっしゃると思うんですが、やはりそこで必ず壁になるのがいわゆる縦割りでございます。 本法案は非常にすばらしいものと私は高く本当に評価をしておりまして、それに期待される保護者の方、また国民の方も非常に多いと思います。ぜひ縦割りを排除いただくような前向きな連携をできたらと思います。 特に二つ申し上げたいんですが、例えば、地元でもよく学習支援や子供食堂というふうな、かなり委員の御地元でも多く取り組まれていらっしゃると思うんですが、例えば学習支援ですと、結構かたいのが教育委員会さん、学校の先生方の御認識でもあったりもいたしまして、学習支援も、今、私の地元でも、市の施設であるとか民間の店舗を借り上げてやっているんですが、予算的な問題、それからまた地理的な問題で、きめ細やかにやりたいところ、なかなかハードルがございます。 そういうときによく出る御意見として、例えば夕方以降に小中学校の空き教室を使わせていただく、あるいは、教える側の方ですけれども、ぜひ教員のOBの方、OGの方なども参画をいただければというふうによくお声が出るんですが、なかなかうまくいっていない状況もございまして、自治体や場所にもよるのかもしれませんが、ぜひそれは文科省等々とも御連携をなさって、しっかり下にしみ渡るように、しみ通るように落としていただけると大変ありがたいかなということが一点でございます。 もう一つは、これは厚労省の中かもしれませんけれども、例えばこの就労の支援事業に関しましても、実際、自治体とそれからハローワークさんが連携をされるわけですけれども、かなり現場では、そこの垣根がちょっと高い地域もありまして、ニーズがある、利用希望者がいる、ただ、ちょっと、ハローワークから、例えば何回か、月に二回お越しになっていただいて面談などをしているときに、もうちょっと本当は回数をふやしたいんだけれども、ハローワークさんの方が、いろいろ物理的な問題もあるかと思います、マンパワーの問題、あるかと思いますが、なかなかまだ認識というところで前向きにちょっと難しいところもあるようにも聞いております。 これは厚生労働省の中でもできる話かと思いますので、ぜひ関係者の、各現場現場の有機的な連携を促進いただいて、この法案が、すばらしい法律が制定されたときに机上の空論にならないように努めていただきたいと心から願いまして、私の質問とさせていただきたいと思います。 本日はまことにありがとうございました。
○高鳥委員長 次に、伊佐進一君。
○伊佐委員 公明党の伊佐進一です。 一体何なんでしょうかね、これ。もう本当に私、国民の皆様にぜひ今の厚生労働委員会の状況を知っていただきたいというふうに思っております。 きょうの厚生労働委員会のテーマは、生活困窮者あるいは生活保護、この貧困問題をどうするかというような観点で、しかも、野党の皆さんが提出する法案も今回議題に上がっているわけです。通告もされていた。ところが、その審議の場所に来ないという状況が続いている。 私も、野党の皆さんとも、もちろんいろんな、議場外でもおつき合いがあって、本当に、この貧困問題に対して頑張ってこられている方々、この委員会にたくさんいらっしゃいます。本当に、そういう思いがこの法案にもなっているんだと思いますし、また、目指すべき方向性は我々と同じだというふうに私は信じています。ところが、そうして自分が本当にここまで頑張ってきたものを、こうして、そこを議論する場で放棄してしまう、来ない。もう本当に残念でなりません。国会の機能というのが失われつつあるんじゃないか、こういう危惧さえ私は今持っております。 本当に残念な思いで、残念ではありますが、せっかくの質問の機会をいただきましたので、質疑に入らせていただきたいというふうに思っております。 まず、冒頭、大臣に伺いたいと思います。 私、この平成二十五年に制定されました生活困窮者自立支援法、これは本当に画期的なことだというふうに思っています。ある意味、パラダイム変換を起こしたんだと思うぐらいの、勉強すればするほど、本当に大きな変換だったんだなということが、私も今実感をしております。 それは、これまでの社会保障制度というのは、モデルがあって、支える側と支えられる側というモデルがあって、支える側というのは、働いている人、働く世代、強い人、二十四時間働けますか的な、そういう方々で、もちろん、それを支えるための、例えば終身雇用の制度であったりとか、あるいは会社からの支援であったりとか、各御家庭で専業主婦というのがモデルのような家庭でいらっしゃって、その働く人を支えてきた、こういう支える側のモデルと、もう一つは支えられる側、これは、高齢とか、あるいは困窮、障害、子供、それぞれ縦割りのいろいろな基準がありまして、その基準によって、給付決定の基準があったりとか介護認定の基準とかでこの支えられる側というのは絞り込んできた。 私、ちょっと調べましたら、日本の公的扶助を受けている受給者というのは人口の一・六%。これはイギリスとかアメリカは一〇%です。障害者認定、例えばスウェーデンでは二〇%ですが、日本では今六・七%と大分絞り込んでいる。しかも、劣等処遇ということも言われておりますが、つまり、働いている標準世帯に比べて優遇しちゃいけない、標準世帯に近づくようであれば保護から外されていく。例えば、体が元気になっていけば介護認定からも外されていく。こういう、ある意味、支える側と支えられる側のあった仮定のモデルというものに二元論的に押し込められてきた。 ところが、今、現実社会はどうなっているかというと、支える側にも入れない、支えられる側にも入れないという方々が今いらっしゃって、例えば、今、非正規と言われる方々は、支える側が持っていたいろんな制度、今申し上げた制度、必ずしもそこで守られていない、でも、支える側で、働く側でいて、非常にそこの場にい続けるのがつらい状況にある。支えられる側にとってみても、例えば、基準から漏れる、高齢者ではありません、働く世代です、生活保護にも基準上では当たりません、障害も決定的じゃない、それぞれの縦割りの基準から見たらすぐに支援の対象じゃないんだけれども、これらが複合的に重なり合って、本人にとってみたら極めて深刻な立場にある。 こういうところで出てきたのがこの困窮者自立支援法で、これまでの二元論というのを超えて、はざまの部分に広く網をかけて救っていこうというのがこの支援法かな、こういうふうに私は理解しているんですが、大臣の見解を伺いたいと思います。
○加藤国務大臣 伊佐委員御指摘のように、まさにそういった事情、当時、この制度ができる前、そういった事情を踏まえて生活困窮者自立支援制度というのが創設をされ、そして、複合的な課題を抱える方、そして、既存の制度では必ずしもその間口の中に入ることにならない、そういった方々に対して、しかしいろんな意味で支援をしていく必要性がある、そういった皆さん方が制度のはざまに陥らない、そして支援を断らない、要するに、対象になるとかならないじゃなくて、状況をしっかり捉えて、その状況に対して対応していく、これが自立支援制度の趣旨であり、そして、さまざまな相談を広く受けとめて包括的な支援を早期に行おうということであります。 したがって、今いろいろな制度がこの中にはありますけれども、これについても、それぞれの地域等々の状況に合わせてその支援等のやり方等については柔軟にやっていける、あるいは、地域でこういうやり方が、特に地域ニーズに沿って、例えば地域として地域創生で観光をしよう、こういう人材がいるよね、フルタイムじゃないけれども、一、二時間でも例えばやってもらったら助かるねという人とうまく組み合わせていくとか、いろんなやり方を開発したり、あるいは、ある意味では創造というんでしょうか、クリエートしていく、そういったことができる、こういった制度のたてつけになっているということであります。 さらに、こうした包括的な支援を地域において早期に行っていくためには、先ほどからも議論がありますが、多様な関係者と連携を図っていくということが非常に大事であります。 本法案では、生活困窮者自立支援の基本理念を明確化し、その支援にかかわる多様な関係者間においてまず共有をしていくということ、それから、福祉、就労、教育、税務、住宅など関係部署が生活困窮者を把握したときには、生活困窮者自立支援制度の利用勧奨を行うことを努力義務とするということで、これは早期に対応していくということにもつながるわけであります。さらに、必要な支援を行うに当たっては、関係機関、民間団体との連携に配慮して行っていく、こういったことも法令上明確にし、関係機関と連携強化を図るということになっているわけでありますので、もともと制度の趣旨、先ほど申し上げたことに加えて、今回こうした法案の改正をお認めいただければ、更に、包括的な支援、早期の支援、こういったことに一層邁進をしていきたいというふうに思っております。
○伊佐委員 大臣の方から、しっかり連携していくことが大事だとおっしゃいました。大臣も常々、これは共生社会をつくり上げていく上での核になるものだというような御答弁も過去にございましたが、こういう意味で、まして、本当にこういう連携というものが大事なのであれば、まさしく困窮者の自立支援法だけではなくて、当然いろいろな制度と組み合わせながら必要な支援というものをしていくということになるわけですが、ちょっときょうは、皆さんに、一枚、新聞の記事を配らせていただきました。具体的な事例に沿ってちょっとお話をさせていただきたいと思います。これは、非常に悲惨な事件、痛ましい事件ではあるわけですが、お母さんが当時中学生のお子さんを無理心中で絞殺してしまうというような話です。 背景を少しちょっと説明させていただくと、この女性は離婚されています。前の夫の借金の返済のために自分の名義でお金も借りている。その返済もしている。前の夫からの養育費も、ある時期からもう来なくなってしまった。支払いがとまっている。娘が進学する。制服や体操着が必要になる。社協から、社会福祉協議会からお金も借りるんですが、限度額いっぱいまで借りたんですけれども、それでも足らなくて、闇金融に手を出す。今、多重債務でずっと苦しんでいらっしゃった。 働き、雇用は、市の給食センターで働いていらっしゃって、時給八百五十円。休日になると、給食センターですので仕事がありません。でも、上司から言われたのは、ダブルワークはしちゃだめですと言われていた。こういう雇用の問題も抱えている。 公営住宅に住んでいらっしゃって、家賃未納で、明渡し訴訟、県の方から、住宅局から訴えられて、ついに強制執行の日だったんです、この事件。住まいの問題を抱えている。 親は県外に住んでいて、音信不通で相談できない。孤独、孤立の問題。 このいろんな問題について、それぞれ市の担当部局はかかわっていたんです。ところが、この全体像は誰も把握していなかった。 この事件というのは、平成二十五年以降、つまり生活困窮者法ができて以降の話なんですが、もし今回の法律があれば、改正事項はさまざまありますが、今回の法律が機能すれば、この事態がどうなるのか、どういう支援の可能性があるのかについて具体的に教えていただければと思います。 〔委員長退席、渡辺(孝)委員長代理着席〕
○定塚政府参考人 御指摘いただきました銚子市の大変痛ましい事件についてでございます。 この事件の発生当時は、ちょうど生活困窮者自立支援制度施行を半年後に控えていた、まだ施行前という時期でございましたが、この制度のあり方について再確認をするというきっかけともなりまして、やはり、生活に困窮する方の支援にかかわる関係機関間でしっかりと連携をしていく、情報共有をしていくという体制をつくるということが重要であるということを改めて認識した事案であったというふうにも聞いております。また、その制度の施行後も、この事件で浮き彫りになった課題について支援者への研修で振り返りを行っているというふうにも聞いてございます。 こうした複合的な問題を抱える方については、自立相談支援機関の支援員につながってくるということがあれば、そこで課題を整理して、関係機関とともに一つ一つの課題の解決に向けて動き出すということができることになるわけでございます。 一方で、この銚子の事例ですが、生活保護の窓口には来られて説明を受けたということでありますが、申請し、支援を求めるというまでには至らなかった。大変、このこと自体残念ではございますけれども、仮に、生活困窮者自立支援法、制度がスタートをしていて、生活保護の窓口からその窓口につながり、債務があるとかあるいは県営住宅の家賃を滞納していたという情報、当時全く共有をされていなかったということですが、そういった情報もあわせて共有されていれば効果的な支援ができる可能性もあるというふうには考えているところでございます。やはり、困窮する方に対して、支援を必要とする方が相談に来るのを待っているだけではなくて、その方に相談支援が届くためのアウトリーチを強めていく、これが何より重要かと思っております。 そうした観点から、今回の改正では、更にこうしたアウトリーチを深めていくようにということも含めまして、本制度が国民の生活にとってより身近な仕組みとなるように、制度の広報や周知を行う努力義務をつくっている。まず知っていただくということでございます。また、自治体の関係部局で生活困窮者を把握した場合に、この制度の利用勧奨を行う努力義務をつくっているということ。また、生活困窮者支援に携わる関係者間で、支援を必要とする方について適切に情報共有を行い、地域資源のあり方など支援体制に関する検討を行うための支援会議を設置しているということ。さらに、生活困窮者自立支援を行う中で生活保護の要保護者となるおそれが高いと判断した場合には、生活保護制度に関する情報提供を行う義務規定も創設をしているという改正を行うこととしているところでございます。 こうした改正内容も含めて、支援を必要とする方に確実に相談支援が届くように、アウトリーチの観点を踏まえた丁寧な支援を図ってまいりたいと考えております。
○伊佐委員 今回の法律で、関係部署同士の間のつながりも深まっていくし、また困窮者の方と実際の支援のプログラムとの間のつながりもより深まっていくということだと思います。 もう一点ちょっと、この案件で、この方は多重債務を抱えていらっしゃったわけですが、家計への支援という点でも大きな変化があると思いますが、いかがですか。
○定塚政府参考人 家計改善支援事業、今回の法案ではこの実施の努力義務を盛り込んでいるところでございます。 この家計改善支援事業、家計に課題を抱える方について、その課題を適切に把握した上で、家計表の作成など家計管理に関する支援を基本として、個々の状況に応じて、家賃等の滞納の解消、また債務整理に関する支援、貸付けのあっせんなどを行うものでございます。 銚子の事件につきましては、その背景には、公営住宅の家賃の滞納、また収入、支出面の課題、相当程度の債務の存在といった状況が裁判などからうかがえるところでございますので、こうしたケースについて、家計改善支援事業所の専門的な知識、技術を持つ支援員が寄り添い、支援を行うということで、家賃や税金の減免等の制度の利用に向けた支援、また債務の解消に向けた支援や貸付けのあっせん、さらには月単位、年単位で収入、支出を見通して家計管理を自分でできる力を育てるなどによって家計収支の改善を図るという支援が可能になるものと考えております。
○伊佐委員 複合的な問題のもう一つが就労の問題だったと思うんですが、一人親家庭の皆さんへの賃金アップという観点で、これまでも、技能訓練促進費、資格を取得するための費用、これを補助します、こういう制度もあるんですが、母子世帯では既に八割以上の方がもう就労していらっしゃっていて、子育てもして、働いて、専門学校にも通って、その資格を生かす仕事にもついてというのはそう簡単なことじゃないなと私も思っておりまして。 今回の場合は特にダブルワークも禁じられているわけですが、つまり、雇用について相談できる機会というのもなかなかなかったんじゃないかなと思います。そういう意味では、今回の就労準備支援事業、ここもしっかりと努力義務化して、またインセンティブもつけて広げていくということもまた大きな意味があると思います。 最後、もう一点は、孤立という観点でも、この案件について、孤立防止の見守り支援という観点では今回の法案がどう機能するのか。いかがでしょうか。
○定塚政府参考人 本件の事案は、やはり、相談窓口には相談をしていたけれども、複数の課題を抱えて、問題の解決には至らずに、ほかに相談することもできずに孤立の状況に追い込まれていったというような事情があるものと考えております。 それぞれの相談窓口で得られた情報が、冒頭申し上げたように、ほかの関係部署と共有されていないという状況が大きな課題であるというふうに認識してございまして、支援を必要とする方が孤立した状況に陥らないためには、自分で相談に行くことが難しい方についても、支援が必要とされる端緒を把握した関係機関が本制度の窓口と連携をして支援をしていくということで、孤立を解消するべき支援をしていくということができるのではないかと考えております。 こういう意味で、先ほど申し上げました、本制度の利用勧奨の努力義務であるとか支援会議というものが効果的かと考えております。 また、もう一つ、現行の一時生活支援事業を拡充しまして、シェルターを利用していた方や居住に困難を抱える方であって社会的に孤立している方に対して、一定期間、訪問などによる見守りや生活支援を行う事業を新たに創設をするということも盛り込んでございます。 こうした取組で、孤立の防止も含めまして、支援が必要な方に支援が届く体制の強化を図ってまいりたいと考えております。
○伊佐委員 今、るる、いろいろな観点から御答弁いただきましたが、今回のこの法律の改正事項によって、今回の事項によっても、こうした本当に今苦しんでいらっしゃる方々が抱えるさまざまな課題に対して、いろいろな側面からのアプローチも大分前進するものだというふうに思っております。そういう意味では、こうした悲惨な事件というものを減らしていく効果があるというふうに私は信じております。 さっきおっしゃっていただいた家計相談支援とか就労準備支援事業というのも、しっかりと目標を持って、三十一年度から三十三年度、集中期間にして、今この両事業についてやっていないところ、半分ぐらいやっておりませんので、ここも一〇〇%を目指すんだという思いで今回やるというような方向性も伺っております。 そこで、もう一点、ちょっと確認なんですが、この就労準備支援事業、年齢要件というのがこれまでありました。同じような取組として、若手に対してはサポステというのがありまして、これは三十九歳以下が対象になっている。就労準備支援事業は六十五歳未満ということですが、でも、今、さっき、はざまの話をしましたけれども、高齢者の皆さんでも、例えば、ちょっとでも頑張りたいんだ、働きたいんだ、六十五歳になったけれども何か支援してくれ、私も働きたい、俺も働きたいという方もいらっしゃると思いますので、年齢要件については撤廃していくべきじゃないかという議論もありましたが、いかがですか。
○定塚政府参考人 就労準備支援事業につきましては、御紹介いただきましたように、現在、六十五歳未満という年齢要件を省令で規定しているところでございます。 この要件につきましては、社会保障審議会の報告書におきましても、「制度施行後の状況をみると、高齢者でも就労を求めるニーズが高いこと、生涯現役社会の実現の観点から、六十五歳以降に雇用された人でも雇用保険の適用対象とすることとされたことも踏まえて、撤廃すべきである。」との指摘がなされているところでございます。 これを踏まえまして、現行の省令で規定されている年齢要件を撤廃して、六十五歳以上の方でも就労準備支援事業の利用を可能とすることとしたいと考えているところでございます。
○伊佐委員 この法案の関係でもう一点確認をしたいところは、福祉事務所の設置、窓口の設置についてです。 今回、中身をさまざま充実させていくわけですが、その窓口が、当然、福祉事務所がある自治体は福祉事務所が窓口になるということになります。それがないところは都道府県が窓口になる。 今福祉事務所を設置していない町村において、本当は独自に相談窓口を持ちたいんだけれども、困窮者に対する支援に対する窓口を持ちたいんだけれども、でもいろいろな原因があって持てないという町村があります。アンケートによると、持っていない町村の中で一〇%ぐらいは相談窓口を持ちたいんだという希望がある。こういうところに対しては、しっかりとより身近で相談が受けられるように、町村でも相談窓口を持てるような支援を国としてもしっかり行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○定塚政府参考人 現行の生活困窮者自立支援制度におきましては、御紹介いただきましたとおり、実施主体を福祉事務所設置自治体としておりまして、福祉事務所を設置していない町村はその実施主体とはなっていないというところでございます。 他方で、町村は住民に身近な行政機関でございまして、今御案内のとおり、独自の相談窓口の必要性を感じているという町村もあるところでございます。 こうした中で、今回の法案では、福祉事務所を設置していない町村が希望する場合には、一次的な相談支援機能を担い、都道府県につなぐことができるようにするための事業を創設し、国はその費用の一部を補助するということとしております。 これによりまして、福祉事務所を設置していない町村においても、町村内の生活困窮者の状況などを踏まえて相談窓口を設置することが可能となり、住民の相談の利便性が高まるものと考えております。 〔渡辺(孝)委員長代理退席、委員長着席〕
○伊佐委員 ありがとうございます。より身近でしっかりと相談が受けられる体制になっていくということでした。 生活保護基準の見直しについても、少し、残りの時間、質問させていただきたいと思うんですが、今回、生活保護の基準が改定されて、野党の皆さんがおっしゃるのは、全世帯で六七%の方々の生活扶助が下がるんだ、この数字をよくおっしゃるわけですが、実際のところは、今回の見直しで上がるところもあれば下がるところもあるというのが今回の本当の趣旨でして、例えば母子世帯で見ると、六一%の方が今回扶助が上がるということになっています。 今回の見直しは、あくまで、一般世帯と比較してまずどうなのか、この水準の見直しがあって、その上で、年齢とか世帯人員とか地域別の実態に合わせてどうなのかということですが、ちょっと野党の皆さんの法案を見ますと、今の水準均衡方式、つまり、一般世帯の皆さんとの高さ比べをする中で、もしかすると今の生活保護の水準は最低レベルの生活の水準に達していないんじゃないか、やはりこの基準は問題あるんじゃないか、だから見直して、一年間ストップして、その基準の出し方、水準の出し方を見直しましょう、これが野党案になっているわけです。野党の法案に書かれている。 厚労省に伺いたいんですが、この高さ比べの段階で、本当に、野党の皆さんの言うような、実際に、データに基づいて、最低生活以下になっていないんだとちゃんと言えるのかどうか、伺いたいと思います。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 生活保護において保障すべき最低生活の水準は、一般国民生活における消費水準との比較における相対的なものとして設定しており、一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているか定期的に検証しております。 この生活扶助基準の比較対象とする一般低所得世帯の消費実態につきましては、平成二十四年の検証において、なお今後の検証が必要であるとされていたことから、今回の検証では、全国消費実態調査のデータをもとに詳細な検討を行ったところでございます。 具体的に申し上げますと、年収が下がるにつれて消費支出は徐々に減少するものでありますが、ある年収以下になると急激に消費支出が減少する年収階級を、大部分の国民が維持してきた生活様式が保たれる限界点、変曲点と言っておりますが、変曲点であると解釈をし、この点以下の水準では最低生活を営むことが難しくなると考える理論を用いまして、モデル世帯である夫婦子一人世帯について、この変曲点のある年収階級を検証したところ、年収階級第一・十分位に属する世帯の消費支出の平均とおおむね同じ水準にあるということを確認しております。 さらに、家計の消費支出に占める食費の割合に関して、エンゲル係数が急上昇する分岐点があるという理論を援用しまして、モデル世帯の夫婦子一人世帯について、家計に占める固定的経費の割合と変動的経費の割合を消費支出階級別の消費支出データで分析したところ、年収階級第一・十分位に属する世帯の消費支出の平均とおおむね同じ水準で家計の消費構造が有意に変化するということを確認しております。 このような分析を行うことにより、健康で文化的な最低限度の生活を維持することができる水準として、夫婦子一人世帯の生活扶助水準については、年収階級第一・十分位の世帯と比較することが妥当であると判断したところでございます。 なお、この検証結果では、この一般低所得世帯の生活扶助に相当する費目の消費水準と生活扶助基準とがおおむね均衡しており、今回の見直しは生活扶助基準を全体として引き下げるものではございません。 また、今回の検証手法については、審議会の報告書において、透明性の高い一つの妥当な手法とされており、現時点における専門的知見を最大限活用した妥当なものであると考えているところでございます。
○伊佐委員 非常に丁寧に答弁いただいて、ちょっと余りに専門的過ぎて、私も今、ぱっとは半分ぐらいしか理解できなかったので、後で議事録をちゃんと精査したいと思いますが、いずれにしても、ちゃんとエビデンスに基づいて検証しているということがわかりました。 最後に、副大臣に質問させていただきたいと思います。 教育扶助と高等学校等就学費、これも今回見直しがあって、これは、例えば、クラブ活動で必要な、吹奏楽部だったら吹奏楽器であったりとか、あるいはグローブであったりとか、こういうところを実費見合いで出せるようにしましょうというものです。例えば、入学準備金であれば、制服とかランドセルについて出しましょうと。 今回の見直しで、小学生の部分は、少し、全体的には下がるかもしれません。でも、中学校や高校については、高校生については、より支援が厚くなるという状況になっておりますが、その中で、実費に変わるということですので、野党の皆さんからも指摘がありました。これは、子供が、じゃ、実費精算のためにわざわざ領収書をもらうのか、部活で、みんなで電車に乗って行くときに、電車のチケットを買って、私だけ領収書を下さいと言うのかと。 確かに、野党の皆さんの指摘も、私はもっともだと思います。やはり子供の人権を守るとか、そういうさまざまな観点で、ここは、実費精算のあり方というのはしっかりと御配慮いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高木副大臣 お答えいたします。 今回の検証におきましては、子供がいる世帯に対する加算、児童養育加算、母子加算や、御質問の学習支援費を含めた教育扶助及び高等学校等就学費といった教育関連給付全般につきまして、子供の貧困対策の観点を踏まえて、審議会において検証を行いました。 学習支援費については、これまで、家庭内学習に必要な費用やクラブ活動に要する費用を毎月定額で金銭給付しておりましたが、学校教育費のうち教科外活動費用であるクラブ活動の費用として整理をいたしまして、年間上限額までの給付を可能としております。これによりまして、年間を通して、行事や、また年度初めなど、随時の必要費用にも対応できることにしているわけでございます。 また、御指摘の学習支援費の支給方法につきましては、審議会での御意見におきまして、家計のやりくりがうまくできる世帯だけではないことも考えれば実費支給の方がよい、また、課外活動の費用などについて手厚くし、実費で相応のものを出していくべきではないか、こうした御意見をいただきました。審議会の報告書でも、必要な費用が賄える水準を実費で支給することが考えられるとされていることを踏まえまして、活動の状況に応じて実費で支給することとしたものでございます。 御懸念の実費支給につきましては、領収書などにより確認をするということのほか、クラブ活動に係る費用が確認できる資料、例えば学校から配布されるお知らせ類などでクラブ活動に必要な費用が確認できるものであるとか、また、御指摘の、遠征先があらかじめ決まっている場合には、事前に交通ルートを確認することによりまして、交通費を事前支給することも考えられるわけでございまして、こうした資料をもって事前に支給を認めることなども考えているところでございます。 いずれにいたしましても、生活保護を受給されている方の申請の手間であるとか、また、何よりもお子さんの気持ちに配慮しながら、特にいじめの対象などにならないよう、必要な費用を適切に支給できるよう、地方自治体また文部科学省などの関係機関とよく協議させていただきながら、平成三十年十月の施行までの間に、具体的な支給手続について検討してまいりたいと考えております。
○伊佐委員 ここは本当に、文科省としっかり連携していただいて、具体的なものを打ち出していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○高鳥委員長 次に、串田誠一君。
○串田委員 日本維新の会の串田誠一でございます。 きょうは、本当に残念なのは、野党提案の法案に対して質疑ができないということでございます。 我が党においては、出席をしたくても出席をできない足立委員からいろいろな引継ぎをいただいておりまして、野党提案も大変傾聴に値するということでございましたので、私もいろいろ研究をさせていただきました。中でも、高校を卒業した場合には就職が原則であるというのは、これはどうだろうか、大学進学率が三三%ということで低いということは、これは子供に対して、責任がない中で、大変気の毒だなという思いがしているわけでございます。 この点に関しましては、日本維新の会は教育費無償ということで提案させていただいておりますので、こういったところを共鳴できることがあるのではないかということで質疑をさせていただくつもりでおりましたけれども、それができないというのは本当に残念なことでございます。 日本維新の会は百本の法案を提出しております。一度もまだ審議をされていないんですね。安倍総理からは、傾聴に値する、敬意を表しますという言葉だけはいつもいただいているんですけれども、審議をしていただけない。そういう意味では、今回審議をしていただけるチャンスがあるのに、このチャンスを生かさないというのは本当にもったいないな、そんなふうに思う次第でございます。 それでは、閣法について御質問させていただきたいと思うんですが、今回、生活保護基準を見直すと四年で百六十億円程度の削減ができるというようなことをお伺いしているんですけれども、その根拠というか、どういったようなことでそうなっているのか、御説明いただきたいと思います。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 今回の生活扶助基準の見直しでは、現行の生活扶助基準額における年齢、世帯構成、地域のそれぞれに応じたバランスと、一般低所得世帯の消費実態におけるそれぞれのバランスとの比較を行いまして、現行の生活保護基準額のバランスと消費実態のバランスとの乖離を是正するために、基準額が上がる世帯と下がる世帯が生じるというものでございます。 また、この生活扶助基準本体の見直しに加えて、子供のいる世帯に対する扶助、加算についても、子供の貧困対策の観点を踏まえて見直しを行っているところでございます。 この見直しに当たっては、世帯への影響を緩和する観点から、ことし十月から三回に分けて段階的に実施をするということとしておりまして、この見直しによりまして、生活保護費総額の国庫負担部分でございますが、平成三十年度から三十三年度までの四カ年度をかけて百六十億円の減となる見込みでございます。 この内訳としては、生活扶助基準本体で百八十億円の減、児童養育加算で四十億円の増、母子加算で二十億円の減となっており、子供に関連する加算の予算額ということで見ると増額となってございます。
○串田委員 我が党の井上委員の方からも、ことしになって質問もさせていただいているんですが、お困りになられていることに対する生活保護というのは非常に大事だと思うんですけれども、一方、一生懸命年金で保険料を払って、そして、やりたいこともやらずに、切り詰めてお金をためて生活をしている年金受給者の方との対比で、いろいろな不満が出ているというのもあると思うんです。 不正受給をしているというようなこともよく報道でされるんですけれども、この不正受給がなされているこれまでの経緯というか、そしてまた、その防止対策などはどのようにお考えになっているんでしょうか。
○定塚政府参考人 生活保護費の不正受給の問題は大変重要な問題でございまして、これまでもいろいろな対策を講じてきているところでございます。 件数で見ますと、二十四年度までは増加傾向にありましたが、近年は横ばい又は緩やかな増加傾向ということで、二十八年度で四万四千件余りとなってございます。 一方で、不正受給金額の総額でございますが、二十四年度までは同じく増加傾向でしたが、その後、減少傾向で推移をしておりまして、二十八年度で百六十七億六千万円余り、不正受給一件当たりの金額は減少してきているということでございます。 こうしたように、件数が増加する一方で、一件当たりの金額が減少しているという要因は、福祉事務所において、税務担当部署の課税情報と被保護者の方からの収入申告額を突き合わせて課税調査を行っているということ、また、被保護者の方の年金加入状況や受給額を確認する年金調査などが徹底をされて、不正受給の早期発見が進んでいるということによるものであると考えているところでございます。 さらに、二十五年の法改正による福祉事務所の調査権限拡大などにより取組が着実に図られてきているところであり、生活保護制度が公正に運用されるよう、今後ともこれらの取組を着実に実施をし、適正な保護の実施に努めてまいりたいと考えております。
○串田委員 減少傾向にあるということは、防止対策に対する、政府の対策が効果を発揮してきたのかなと思いますので、そういうような形での努力をこれからも続けていただきたいんですが、不正ということになるのかどうかというのが非常に微妙な部分に、パチンコなどのギャンブルというような部分が、これが生活保護を受けながら支出していいのかというのはよく議論に上がることだと思うんです。 生活するためだけの最小限度の部分だけではなくて、文化だとか、いろいろな嗜好だとか、そういったようなことももちろん最低限度の生活の中に私は含まれていいとは思うんですけれども、何でこのパチンコだとかのギャンブルが取り上げられるかというと、先ほどもお話をしましたが、年金受給者というのは、やりたいことをやらなくて切り詰めて貯蓄をし、そして、生活保護といっても十分な部分がない中で、それを補うというために老後を準備してきているということだと思うんですが、一方で、生活保護というのは、生活が困る、その今までの過程の中でパチンコなどで使ってしまって、要するに、老後の準備ができないというようなことも十分想像ができるんじゃないか、それの延長でまた続けているんじゃないかということになると、やはりこれは、年金受給者だとか納税者の感情としては納得ができないのではないかなというふうに思っているわけでございます。 そういう意味で、日本維新の会は、生活保護の支給に対して、ギャンブルとしての支出はできないという法案を提案させていただいているわけでございますので、そういったような納税者感情というものも考慮に入れながら、今後、その検討をしていただきたいと思うんです。 次に、離婚に伴うことについてお話をしたいと思うんですけれども、離婚によって、いろいろな養育費だとかが支払ってもらえないというようなことがあって、子供を抱えたお母さんが生活ができないということもあると思うんですけれども、家庭裁判所の調停の中で、養育費を払うと言っておきながら払われない場合に、それだけで生活保護というのは支給することができるのか、払うと約束をして、払える状況であるにもかかわらず払わない場合には何らかのアクションを起こすということが今行われているのか、御説明いただきたいと思います。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 生活保護の申請があった場合には、資産や能力を活用しても、なお最低限度の生活を維持することができないかどうかということを判断して保護の要否を決定することとしておりますが、扶養義務者による扶養は保護の要件とはされてはいないところでございます。 同時に、民法に定める扶養義務者の扶養でございますが、保護に優先して行われるということとされておりまして、御指摘のように、養育費の支払いがなされていないという場合については、お子さんの扶養義務者である養育者に対して扶養能力の調査を行います。その結果として扶養能力があると判断されれば、福祉事務所が世帯主に対して、養育者に養育費の支払いを求めるよう助言指導するということになります。 そして、仮に養育費が支払われないという場合であっても保護の開始の決定は行いますが、扶養能力調査の結果として、その資産、収入の状況から見て明らかに扶養義務を履行することが可能であるにもかかわらず扶養義務を履行していないという場合には、福祉事務所は、その保護の開始決定をしようとするときに、その事実を書面により扶養義務者に対して通知するとともに、扶養義務を履行しない理由について報告を求めるということとしてございます。 さらに、十分な扶養能力があるにもかかわらず、正当な理由なくして扶養を拒んでいる場合には、福祉事務所と扶養義務者間の協議により、あるいは、協議が調わない場合は家庭裁判所に対する調停や審判の申立てにより、保護費として支給した費用を扶養義務者から徴収ができることとされている、これが制度の概要でございます。
○串田委員 想像していた以上にいろいろなことをやりながら支給決定をされているということがよくわかったわけでございます。 今度は医療費に関してお聞きをしたいと思うんですが、医療扶助費というのが、今回の生活保護費の中の五〇%ということで大変大きなウエートを占めているということの中で、加藤大臣も何度か、必要もない診察を受けているというようなお答え、そういうことも見受けられるというお話もあったんですが。 そういう意味で、日本維新の会は、生活保護ということで、大変なところで生活されているというのはよくわかっているんですけれども、一つは、どこの年金受給者の方も、病気になったらその年金の中で支出をしているという意味では、生活保護の方も、渡された中で診療を受けるという意味では、一部負担をするというのが年金受給者との間でのバランスとしては妥当ではないかというふうに提案させていただいているんですけれども、その点、大臣、もしお考えがあればお聞きをしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 生活保護受給者に係る医療扶助費、これは約三・八兆円ということで、生活保護全体の費用の約半分ということであります。 当然、必要な医療はしっかり給付をしていただく必要がありますので、生活保護の方で結構体調が悪い方もいらっしゃいますから、そういう方に対する健康をしっかり維持してもらうような対応をしていくことも、これは当然必要になってくると思いますし、他方で、頻回受診、本当に必要性を、中には超えているという場合も見受けられるという指摘をいただいているわけでありますから、そういった形の中で、頻回受診対策を始めとする医療扶助費の適正化、これは大事だと思っております。 生活保護受給者による医療機関の頻回受診への対策として、窓口負担を導入すべきという御指摘をいただいているわけでありますけれども、社会保障審議会においては、子供を対象外としたり、過度の負担とならないような上限額を設けるなどの工夫によって実施できるんじゃないか、こういう前向きな意見もある一方で、最低生活保障との両立が難しくなるという懸念や、必要な医療の受診まで抑制され、むしろ長期的には医療費がふえるといった懸念、あるいは、仕組みによっては、医療機関の未収金やケースワーカーの事務負担の増加につながるんじゃないかという懸念から、どちらかといえば反対意見が多数であったというふうに認識をしております。 そうしたことも踏まえて、頻回受診者に対する窓口負担については、課題としてこれからも検討していく必要があると考えており、また、頻回受診対策のさらなる取組の必要性、あるいは最低生活保障との両立の観点などを踏まえて、いわゆる償還払いの試行も含めた方策のあり方ということも指摘をされておりますので、これについても引き続き検討していきたいと考えております。
○串田委員 その根底の中に、薬を転売するというようなケースがあるというようなこともお聞きをしているわけですけれども、これについてはどういうような形で、これはそのままにしておくということではないと思うんですが、どのような形でこれを把握し、そしてそれを防止するというようなことが今行われているんでしょうか。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のように、医薬品を転売するという事例も新聞等で報道されたことがあるところでございます。 こうした事案を踏まえまして、平成二十三年度から福祉事務所において電子レセプトシステムを活用しまして、同じ月に向精神薬が複数の医療機関から投薬されているケースを把握して、投薬が適切なものであるかを処方医に確認して、改善に向けた指導を行うということをしております。 また、平成二十八年三月からは、障害者総合支援法に基づく精神通院医療と生活保護の医療扶助、二つの制度から同時に第一種向精神薬の給付を受けているというケース、こうしたケースの把握も進めまして、重複投薬の解消を図るようにするなど、対策を強化しているところでございます。 さらには、生活保護受給者が利用する薬局を一カ所にするモデル事業を、平成二十九年度から大阪市と青森県で実施をしていただいているところでございます。 薬局が一カ所であることは、患者さんの適切な服薬や治療にとっても重要であると考えておりまして、今後、モデル事業の結果も踏まえ、地域の医療機関、薬局の所在や交通事情などにも十分配慮しながら、薬局を一カ所にする取組を進めてまいりたいと考えております。
○串田委員 ジェネリックの今回は原則利用というのは、私としては、非常に妥当な改正案ではないかなと思います。 これに関して、先発薬を使えないというようなことが不平等ではないかというようなことも、そういう意見もあるんですけれども、効果的には基本的には変わらないという中で、医師の判断で場合によっては先発薬を使えるというようなことであるとするならば、医師でもない人があえて高い方を選ぶということ自体、それが全部税金で補われるということ自体は、やはりこれは、納税者としての感情としては、ちょっとわかりづらいのかなと思っておりました。 特に、年金受給者なども含めまして、通常は高い薬というのは選べないというようなことで、一般的に、いろいろな意味で、財布を気にしながら薬を選んでいるというのが一般的なのではないかと思いますので、それを無償で高い方を選ぶというのは、これはちょっとやはり理解がしにくいのかなということもありましたので、今回の改正は、私としては、評価をさせていただきたいと思っております。 次に、児童扶養手当の支給を、回数をふやしたということについてお伺いいたしますが、これによる手続だとかあるいは費用面とかというのは、かなり増加をしているのでしょうか。
○吉田政府参考人 お答えいたします。 今回御提案申し上げております児童扶養手当の支払い回数の見直し、これは回数をふやすということでございますので、現場、実務においては当然手間はふえるということを前提にさせていただいた上で、もともと、平成二十八年の児童扶養手当法改正法に基づく、その附帯決議に基づく取組として、今回、その成立後に検討させていただいて、その回数増の可否、あるいはそのために必要な運用の見直しもあわせて、自治体の方々からお話をいただき、あるいはヒアリングをさせていただきました。 その上で、地方三団体と調整をさせていただいたということでございますが、当然、先ほど申し上げましたように、ふえますけれども、例えば、毎年八月に申告される前年の所得を支給額に反映するまでの事務処理期間を見直すことなどをあわせて今回行うことを予定しておりまして、それに伴い、関係者の方々の御理解をいただいて、今回の法案に至ったということでございます。 また、そうはいっても、この見直しに伴いまして、自治体においてのシステム改修が必要になります。この部分については、今年度、地方交付税措置が行われる予定でございますし、また、この見直しが行われる来年度以降につきましては、私ども、自治体の方々の御意見、あるいは事務負担の増加などを、慎重に影響を精査させていただきながら、総務省とも連携して、自治体の方々が適切に支払い事務を実施できるように努めてまいりたいと考えております。
○串田委員 支払い回数がふえたということで、生活保護との兼ね合いで、何かトータル的な支給額というのが変わるのではないかというような話もあるんですけれども、回数がふえたことによって、生活保護費については何か影響が発生しているでしょうか。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 生活保護費は、月単位で最低生活費と収入認定額を比較した上で、その不足分を毎月支給しているというものでございます。そのときに、各種手当や年金に係る収入認定額の計算に当たっては、支給月からその次の回の支給月の前月までの月数で案分をして収入認定額とするという取扱いとしております。 したがいまして、児童扶養手当につきましても、これまで四カ月ごとに年三回の支給でありましたので、一回の手当の支給額を四分割して収入認定額を計算していたというところでございました。今回の見直しで、二カ月ごとに年六回の支給になることから、今後は一回の手当額を二分割して収入認定額を計算するということになります。 いずれにしても、各月の収入認定額は変わらないということになりますので、今回の児童扶養手当の支給回数の見直しによって保護費の毎月の支給額が変わるというものではなく、支給事務の点からも、保護費を毎月支給することに変わりがないということでございます。
○串田委員 支給額が変わるのではないかというような、そういうことも言われる人もいるんですが、変わらないということを聞きまして大変安心をいたしました。 次に、大学進学について一時金を支払うということなんですが、自宅の場合には十万円で、そうでない場合には三十万円という、金額がこういうように定められた何か根拠といいますか、いきさつということがあれば、お話しいただきたいと思いますが。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 今回の生活保護制度において、生活保護費の中から大学等への進学後の費用を貯蓄することが認められていないということを踏まえまして、進学準備のための一時金として制度を創設するものでございます。 このため、その趣旨を踏まえ、自宅から通学の方は十万円、自宅外から通学の方は三十万円としておるところでございますが、この給付額につきましては、民間団体、具体的には全国大学生活協同組合連合会が実施した調査などを参考といたしまして、高校卒業後働く方や生活保護世帯以外のお子さんとのバランスも考慮しながら、総合的に勘案して決定したものでございます。 なお、今申し上げました調査におきまして、自宅生の家電製品や衣類や身の回り品等は約九万円、自宅外生は、今申し上げたものに加えて、寝具や家具、自炊用品などを加えて約三十二万円という調査結果が出ているところでございます。
○串田委員 しっかりとした、そういう調査に基づいて金額が決まったということをお聞きをいたしました。 ところで、大学進学ということなんですが、具体的にはどういう段階で支給されるのか。大学に進学するというときには手続をとっていかなきゃいけないんですが、その前に受験し、そして合格発表があり、そして入学手続をして何らかの振り込みを行うんだと思うんですけれども、その支給をされるときの時期というのはどこになるんでしょうか。
○定塚政府参考人 進学準備給付金の支給でございますが、今回新設します生活保護法第五十五条の五において、大学等に確実に入学すると見込まれるものに対して支給することと規定をしております。したがいまして、申請するときには、その確認のために、例えば入学金などを納付したことを証明する書類であるとか、入学金の延納を申請した書類の写しなどを添付していただくということを予定しているところでございます。 したがいまして、この給付金の支給は、今申し上げたような、確実に入学すると見込まれることがわかる書類が添付された申請書を確認した上で、速やかに支給するということを想定してございます。
○串田委員 入学金を払ったということであればトラブルは起きないと思うんですが、延納というような形の中で、結局入らなかったけれども支給されたというような、またそういうトラブルも起きるのではないかなということの中で、入学をするときには直接大学の方にその一部を払うというような、そんなようなこともちょっと考えられるんじゃないかと思うんですけれども、そのような検討はされなかったんでしょうか。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 進学準備給付金でございますが、先ほども申し上げたように、生活保護世帯のお子さんが大学等に進学した際の新生活立ち上げ費用、例えば家電用品や衣類を購入するなどの費用として支給をするというものでございまして、支給対象者は進学する本人、親御さんではなくて本人としていることから、進学先の大学等へ振り込むということは考えていないところでございます。 一方で、不正受給の防止、これは当然のことながら重要と考えておりまして、申請時に先ほど申し上げたような添付書類を提出していただく、あるいは、本人名義の口座ということを確認して振り込むことを原則とすることなども検討しているところでございまして、今後、運用に関する詳細については、通知等でしっかり定めてまいりたいと考えてございます。
○串田委員 大学の中には専門学校も入るというようなことをお聞きしているんですけれども、例えば、高校を卒業して大学に入るという場合だけではなくて、中学を卒業して親の面倒を見なければいけない、病気だとかでいろいろ看護もあるでしょう、そういったようなことで大学に進学ができない。ある程度の、安定したということで、高校にちょっと入って、年が上になったとか、高校には行けないので、大学を受験する資格検定などを受けて大学に入るというような、こういったようなことも今回は支給対象になるんでしょうか。
○定塚政府参考人 今回の進学準備給付金においては、原則としては、お子さんが十八歳になる年度において、通常であれば高校三年生の年度ということでございますが、この年度において、翌年度四月に大学等に確実に進学する見込みがあった場合に支給するということとしてございます。 しかしながら、例えば自然災害であるとか本人の傷病、御指摘いただいたような親の看護、介護など、真にやむを得ない事由により、十八歳になる年度に受験ということに至らなかったというような場合も想定されているところでございますので、一定の場合には支給ができるという方向で検討してまいりたいと考えてございます。 また、今御指摘をいただきました高校卒業の検定の場合についても、支給ができる方向で検討しているところでございます。
○串田委員 まさにそういう子供というのが一番苦労しているんじゃないかなと思いますので、しゃくし定規に十八歳までとかということではなくて、非常に、事情を勘案しながら支給するということを決定していただきたいと思います。 時間になりました。ありがとうございました。
○高鳥委員長 いまだ立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党所属委員の御出席が得られておりません。 理事をして再度御出席を要請させますので、しばらくお待ちください。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○高鳥委員長 速記を起こしてください。 理事をして再度御出席を要請させましたが、立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。 これより立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党の質疑時間に入ります。 〔委員長退席、橋本委員長代理着席〕 〔橋本委員長代理退席、委員長着席〕
○高鳥委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三十七分休憩 ————◇————— 午後一時二分開議
○高鳥委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 再開に先立ちまして、立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党所属委員に対し御出席を要請いたしましたが、御出席が得られません。 理事をして再度御出席を要請させますので、しばらくお待ちください。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○高鳥委員長 速記を起こしてください。 理事をして再度御出席を要請させましたが、立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 両案審査のため、来る二十四日火曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○高鳥委員長 質疑を続行いたします。 これより立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党の残余の質疑時間に入ります。 〔委員長退席、渡辺(孝)委員長代理着席〕 〔渡辺(孝)委員長代理退席、委員長着席〕 〔委員長退席、堀内委員長代理着席〕 〔堀内委員長代理退席、委員長着席〕
○高鳥委員長 これにて立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党の質疑時間は終了いたしました。 次回は、来る二十四日火曜日午前八時四十五分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時五分散会