経済産業委員会 第14号
- 発言数
- 154 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2018/05/23
会議録
○稲津委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省大臣官房審議官増子宏君、農林水産省大臣官房審議官小野稔君、農林水産省農村振興局農村政策部長太田豊彦君、資源エネルギー庁長官日下部聡君、資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官小澤典明君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長高科淳君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、国土交通省大臣官房審議官眞鍋純君、国土交通省大臣官房審議官早川治君、環境省大臣官房政策立案総括審議官米谷仁君及び環境省地球環境局長森下哲君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稲津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○稲津委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。山崎誠君。
○山崎委員 おはようございます。ありがとうございます。立憲民主党、山崎誠でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。 貴重な持ち時間でございまして、いい審議をしたいんですが、今、残念ながら、またいろいろ問題が大きくなっておりまして、一問目、加計学園の獣医学部新設に関する愛媛県文書、愛媛県から提出されました文書について、冒頭、触れさせていただきます。 我々はいつもお話をしているんですが、こういう文書が出てきて答弁の信憑性が問われるということは、要するに、我々がこうやってこれから議論しようとする前提が崩れることだ。いろいろなデータが実は改ざんされている、あるいは間違ったデータに基づいて議論をするようなことになれば、本当に今我々がこれから話そうとしていることに直結するので、これはやはりどうしても触れざるを得ないということで、御質問、一問させていただきます。 一昨日、皆さん御存じだと思いますが、愛媛県から決定的な証拠が、この加計学園の問題に対する証拠が出てまいりました。 この書面によりますと、二〇一五年の二月の二十五日に加計理事長と総理が面談したということになっている。その際、総理から、そういう新しい獣医大学の考えはいいねとのコメントがあったと記載があります。加計学園のこの計画を知ったのが二〇一七年一月の二十日だとする総理の答弁と完全に矛盾をいたします。総理は、その後、きのうですか、二〇一五年二月二十五日に理事長と会った記録は官邸にはなかったと語っています。官邸の記録と愛媛県の記録、どちらを信じたらいいんでしょう。 官邸では、ここのところ、本当に都合よく記録がなくなったり、あるいは時によっては出てきたり、あるいは総理の関係者の記憶が消えたり、あるいは思い出したり、そういうことが繰り返されています。 こういうことを考えて、そして愛媛県の記録をたどると、その後の、例えば二〇一五年の四月の二日の面会の記録などとも自然とつながります。誰が見ても愛媛県の記録の方が、記録がない、記憶がないという総理官邸がおっしゃっていることよりも、ずっと愛媛県の記録の方が信用はできると思います。 このお話を直接世耕大臣にお聞きをして、何とお答えになるか。とりあえず一回。
○世耕国務大臣 加計学園の獣医学部新設については、これは経済産業省の業務に関することではありません。また、愛媛県が提出された文書というのは、これは参議院の予算委員会に提出された文書でありまして、私も見ておりませんので、経済産業大臣としてコメントする立場にはありません。 その上で申し上げますと、きのう安倍総理が官邸でぶら下がり会見を行って、二〇一五年二月二十五日に加計理事長と会ったことはなく、また、獣医学部新設についても話を聞いたことはないと述べられています。加計学園側も面会を否定をされているわけであります。面会したと言われる両者がその事実を否定をしている、そのことに尽きるのではないかというふうに思っております。
○山崎委員 でも、愛媛県は記録としてしっかりとしたものを出していると思います。メモとして、記録として出している。あれが改ざんされたんだとか捏造されたんだというのであれば、それをただしていかなきゃいけない責任は政府にあると思いますよ。 こういう場合、どちらに非があるかわからない、どちらが正しいのかわからない、こういう状況の中でどういう対応がとれると思いますか、この事態をどう回復したらいいと思いますか、世耕大臣。これは大臣、一人の政治家としてもお答えください。こういう事態で、今非常に、申しわけないが、疑惑が広がっている。この対応策としてどういうことが考えられますか、何をしたらいいですか。
○世耕国務大臣 ですから、総理は会っていないとおっしゃっているんですから、それに尽きるんではないか。会っていないことを証明するというのは、これはなかなか難しいんだろうなというふうに思います。少なくとも、会ったと言われている、その報告書なるもので会ったと言われている両者が会っていないと言っていること、そのことに尽きるんではないかと思っています。
○山崎委員 政治家として、国民の皆様の前で、愛媛県も、これは国会から、参議院から依頼が来て、それに対して責任を持って答えているんです。文書です。 例えば、じゃ、県知事をお呼びしてしっかりとその中身について御説明をいただく、あるいは、当事者であります柳瀬、今経済審議官でいらっしゃいますけれども、そういった方をきちっと国会の場にもう一回呼んで、そろって意見を聞いて、この問題、やはり総理が正しいんだ、会ってないんだと証明することは必要ではありませんか。それができるのは、国会に呼んで、きちっと国民の前で議論をするのが一番正しいんじゃないですか。
○世耕国務大臣 国会に参考人として誰を呼ぶかということについては、国会がお決めになることだというふうに思っております。
○山崎委員 やめますが、一般論として、こういう事態が起きたときに、どういう対応がとれるのか、どうしたらいいのか、それは、一政治家、大臣もやられている世耕さんにはやはり答えを出していただきたいと私は思います。 それは国会が決めることだというのは筋かもしれませんが、では、その国会を今運営されている自民党の皆さん、与党の皆さん、この事態をどう解決するのか、それをきちっとお示しいただかないと、これから我々が議論しようとしていることが本当にむなしくなってしまいますので、ぜひ、ぜひ、正しい対応をとっていただきたいと思います。 それでは、質問に入ります。 前回に引き続きまして、省エネルギーの施策の現状と課題ということで少し整理をさせていただきます。 私は、前回もお話をしましたが、今、省エネの現実、実際にどういう施策がどういうターゲットに向けて準備をされているのか、それがどういうふうに今実行されて実績が上がっているのかというのを、やはりできるだけ可視化をし、分析できるようにし、分析をしなきゃいけない、その結果に基づいて対応をとっていかなきゃいけないと思っています。 資料の一ですが、これは経産省から出ています。ターゲットになります省エネ量が二〇三〇年目標でマイナス五千三十万キロリットル、原油換算ということで。これに対して、今、二〇一六年で八百七十六万キロリットルで、進捗一七・四%ということでございます。この表を見ると、産業部門、家庭部門、業務部門、運輸部門と四つの部門でそれぞれどういうふうになっているかはわかります。それに主な施策がくっついているのがわかる。 ですが、私は、この分析をもっと深掘りしなきゃいけないと思います。深掘りをして、ばあっと細かい施策を並べて、じゃ、その効果をどういうふうに検証するか、どういうふうにきき方を見るかというときに、やはり、例えばエネルギー種類別に、私が今エネルギー種類と言っているのは、例えば電力で使っているのか、熱で使っているのか、あるいは動力として、エンジン、ガソリンなどで使っているのか、そういった区分が要るでしょう。 それから、これは難しいのかもしれないけれども、地域別に、例えば県別だとかあるいは地域別に、今どういう省エネの実績が上がっているのかと分析をしないといけないと思います。 資料二を見ていただきたいんですが、省エネ施策の分析マトリックスというのをつくってみました。今お話ししたとおりです。 例一は、部門別にエネルギー種別をマトリックスにして、それぞれでどういう成果が上がっているのか、目標が定まっているのか、そこにそれぞれ施策がひもづいていると思います。例二は、地域別に、例えば東京都であれば、産業部門、運輸部門、業務部門、家庭部門。さらに、私は、これに上のマトリックスがかぶさってくれば、産業部門の電気、熱、動力、そんな分析が全体でできると思うんですね。 今これを全部ここで埋めてくださいというのはちょっとなかなか、時間もないのでできないと思うんですが、こういう分析はされていますか。こういう分析が可能ですか。
○高科政府参考人 お答え申し上げます。 まず、委員御指摘ありましたように、部門別につきましては、お示しいただいた資料のとおり、それは私ども、分析をさせていただいてお示しをしている。 それから、今御指摘ありましたエネルギー種別の目標とか実績値ということでございますけれども、これは、我々の長期エネルギー需給見通しにおきましては、省エネ対策の目標を電力と燃料という二つの部門から構成するという形でやっておりまして、今御指摘のありました動力の部分の具体的な意味が必ずしも定かでないところはあるんですけれども、例えば燃料につきまして、産業、業務、家庭部門は熱に分類し、運輸部門は動力に分類されるという形で整理いたしますと、今ちょっと、数字もありますけれども、ここでは御説明は……。 そういう形での分析というのは、数字は出すことはできます。
○山崎委員 今おっしゃっているのは、五千三十万キロリットルということで、縦、横全部合計は合いますね。
○高科政府参考人 例えば、大きいところで申し上げますと、電力と熱と動力の目標値は、先ほど申し上げました前提で計算いたしますと、それぞれ、電力が千八百二十三万キロリットル、熱が千五百六十八万キロリットル、動力が千六百四十五万キロリットル、これは足し合わせると五千三十万キロリットルになるという数字でございます。 ちなみに、その部分の進捗率ということですけれども、これもちょっとそれぞれの実績値という形で公表していないんですけれども、一定の仮定のもとで計算いたしますと、二〇一六年度時点の進捗は、電力が三百五十三万キロリットルで、パーセンテージで申し上げますと大体一九・四%、熱が二百二十八万キロリットルで一四・五%、動力が二百九十四万キロリットルで一七・九%となります。
○山崎委員 産業部門、運輸部門、業務部門、家庭部門がありますよね。これに展開したときに、どういう特徴、どこに課題がありますか。どのマトリックスの枠に問題がありますか。進捗がおくれているのはどこですか。
○高科政府参考人 お答え申し上げます。 まず、数字で申し上げますと、産業部門につきましては、電力が、目標四百二十七万キロリットルに対して実績九十万キロリットルで二一・一%、熱が、目標六百十五万キロリットルに対しまして百一万キロリットルということで一六・三%。 それから、業務部門につきましては、電力が、目標が八百七十六万キロリットルに対しまして実績百五十二万キロリットルということで一七・四%、熱が、目標三百五十一万キロリットルに対しまして五十四万キロリットルということで一五・三%。 それから、家庭部門につきましては、電力が、目標が五百五十八万キロリットルで実績が九十六万キロリットルということで一七・三%、熱が、目標が六百二万キロリットルに対しまして七十三万キロリットルということで一二・二%。 それから、運輸部門につきましては、電力が、目標がこれはマイナス三十八万キロリットル。運輸部門の電力の部分については、これはEV化が進むということで、むしろそこの部分の消費がふえるという前提になってございまして、目標がマイナス三十八万キロリットルに対しまして十五万キロリットル、動力が、目標が千六百四十五万キロリットルに対しまして二百九十四万キロリットル、これが一七・九%。 ということで、これは全体を見ますと、家庭部門の熱の部分が進捗が一二・二%ということで、全体に比べると少しおくれているというように受け取れると思います。
○山崎委員 これは改めてまたじっくり聞きます。 地域別、部門別、あるいは、動力別、エネルギー種別、こういった地域別の分析はできますか。
○高科政府参考人 お答え申し上げます。 地域別につきましては、省エネ政策は全国大で部門別に適切な対策を積み上げて目標も設定しておりまして、地域ごとにその進捗をモニタリングするというようなことは行ってございません。 ちなみに、政策上は、地域の特性に応じて省エネ施策を講じることは重要だと考えておりまして、例えばZEHの補助金については、太陽光パネルの設置面積が限られる都市部とか暖房需要の大きい寒冷地で特例を設けるなどの対策も講じているところでございます。
○山崎委員 今の、特例を設けるとかZEHを補助するというのは、どういうふうに割り当てるんですか。るるあるんでしょうけれども、地域別の分析をしないで、それは予算の使い方、あるいは自治体のいろいろな支援のやり方が変わってくると思いますよ。きのうも参考人のお話もありました。やはり非常に地域ごとに特徴があって、それをうまく生かしていくんだ、そういうお話もありました。そういったところの評価をするためのデータが今あるんですか、ないんですか。今、ないというお話だった。
○高科政府参考人 今申し上げましたのは、ミックスの積み上げをするときに地域別という形での積み上げはしておりませんということでございまして、それとは別に、例えば北海道とか暖房需要が大きいところでは、やはりZEHといってもほかの地域とは少し違うことが必要なんじゃないかということで、そういった形での特例措置みたいなものを設けているということでございます。
○山崎委員 ぜひ、せっかく部門別でとっているデータがあるんだから、それはビッグデータですよ。それに対して、じゃ、それと地域をひもづけてもらって、この分析はすぐできるはずですよ、データはあるんだから。その部門は、どの部門の電力なのか、熱なのか、動力なのか、すぐ出るはずだと思います。そういったものもちゃんとわかるようにして、地域別に特徴を見て、特性を見て、それでいろいろな判断ができる。 だから、今回の、言っている、省エネ法の改正、連携をさせていく、企業間の連携をとっていく、これ自体はいいです。でも、今これが全体の省エネ施策の中でどこにきいてくるのか、どのぐらいの割合を占めるのか。割合は非常に、この間お聞きしたところでは、やはり小さいと思います。小さいことは別に悪いことではない、積み上げなきゃいけない、やらなきゃいけないと思いますが、ほかにも重要なことがたくさんある。 例えば、先ほど言った家庭部門の熱、やっているというお考えだと思いますけれども、やはりおくれている。そういった施策のおくれの原因はどこにありますか。
○高科政府参考人 お答えいたします。 家庭部門の熱のおくれですけれども、これは、家庭部門、熱で見てもなかなかわからなくて、その先のやはり個別の対策の進捗というのを確認した上で確認するということになりますけれども、それを見ますと、やはり、住宅とか給湯器、そういったところの対策がちょっとおくれぎみかなというようなことがわかりました。
○山崎委員 非常にざっくりとしたお答えでございまして、そんな簡単に、給湯器が普及していないとか何とか、そういう話では私は全然ないと思いますよ。根本的に国として、この間も世耕さんからありました、熱の利用の仕方が日本は違うんだというお話もあった。では、それを根本的にどうやって切りかえていくかですよ。 二〇五〇年にCO2を八〇%削減ですから、もう化石燃料を使わない社会にしなきゃいけないんですよ。そういうものを視野に置いたときに、そんな、給湯器がどうのこうのと言っているよりは、もっとシステム全体として、例えば、今、ZEH、あるいはエネルギーを生み出す住宅だって出ていますよね。そういったものにどうやって切りかえていくのか。そんなお話を、もっと前向きに、今から始めないと、問題は大きくなるばかりだと思います。 それで、資料の四を見ていただきたいのですが、経産省の資料の中にもこういう「再生可能エネルギー政策との関係(太陽光発電電力の有効活用)」というような図がありました。 私は、こういった施策が実はすごく大事で、例えば、この中に電気自動車への充電というような話があって、あるいは高度エネルギーマネジメントというような話があって、また、建物の性能を上げていくという話もあって、こういう施策がうまく機能すれば、先ほど言ったような、家庭部門の熱の利用とかが、省エネとかが進むんだと思うんですよ。 私は、お答えとしては、こういうところをきちっとお答えいただきたいと思っていました。小手先で、もちろんやるべきことは細かくやらなきゃいけない、でも、大きな施策としてこういうことをやらないと最終目的には到達しないと思いますよ。いかがですか。
○高科政府参考人 私が先ほど申し上げたのは、今、ミックスの積み上げで、どういう項目があって、その項目の中で比べた場合に、それぞれ進捗率が出てきて、その進捗率が低いところはどこだということを申し上げました。 その中で、家庭部門の熱が進捗率が悪い、その中でもやはり、その先に更に項目があって、そこに住宅とか給湯器という項目があって、そういった部分が比較的ほかに比べておくれているんではなかろうかというようなことが見てとれるということを申し上げたわけです。 もちろん、こういうことに対する政策というのも非常に大事だと思っていますし、こういった形で太陽光の自家消費率を拡大していく、それは、ZEHみたいなものを活用しながらこういうことを進めていくということも非常に大事なものでありますし、それも経産省としてしっかり進めてまいっているところでございます。
○山崎委員 議論が、私は、この五千三十万キロリットルということに閉じているような気がしてならないんですよ。常に、その話をすると、もうこれはいっぱいいっぱいです、厳しい、いろいろな手当てをしないとこの五千三十万キロリットルに届かないんだというお話を聞き、今のお話でも、それを達成するために、この施策、この施策、この施策と。そういうミクロな視点もいいんですが、私は、マクロの視点で全体を俯瞰しながら、本当に必要な手当てはどこにすべきなのか、どの地域に、例えば、どの首長にどういう話をしたら省エネがもっと進むんだ、あるいは、どの成功事例を引っ張ってきて全国に展開したらうまくいくんだろう、そういう見方で、全体のコントロールをしながら、目標を深掘りしていかなきゃいけないと思うんですよ。 そういった意味で、データをもっとわかりやすく可視化して、戦略的に活用いただきたいというのが私の今回の趣旨でございます。 今お話ありましたが、世耕大臣、この省エネ目標の深掘り、二〇五〇年にAIあるいはIoTなどを使ってもっと進めるんだというお話はこの間もいただきましたが、私は、常にこの目標自体の深掘り、新しい技術がどんどん日進月歩で動いています、それをもっと入れていくべきだと思います。 だから、五千三十万キロリットルというのは、場合によっては、毎年といったらオーバーかもしれないですけれども、目標は目標としながらも、それを深掘りをして改定していくようなことが必要だと思いますが、二〇三〇年までこのまま改定しないんですか。どうお考えですか。
○世耕国務大臣 長期エネルギー需給見通しにおける省エネ見通しというのは、今、技術的に可能で、現実的な省エネ対策として考え得る限りのものを積み上げた極めて野心的な見通しだと思っています。今でも、ことし段階で二二%達成しなければいけないのがまだ一七%台にとどまっているということですから、まずはこれを着実に推進するということが極めて重要だというふうに思っています。 ただ、議員がおっしゃるように、IoTやAIを始めとした新しい技術の活用についても、例えば、設備単位のエネルギー使用量をリアルタイムで計測、収集して最適な制御に生かすエネルギーマネジメントシステムの導入ですとか、トラックの走行状況をリアルタイムで把握する車両動態管理システムの活用ですとか、こういった省エネ対策で既に長期エネルギー需給見通しに反映をされているところでありますけれども、こういった新技術の活用を更に進めながら、長期エネルギー需給見通しの達成に向けて取り組んでいきたいと思います。 現段階では、二〇三〇年の五千三十万キロリットルという省エネ目標は変えませんけれども、将来の可能性については、今の段階では、変える変えないはなかなか申し上げにくいと思っています。
○山崎委員 参考人の質疑でも、この省エネ法の改正自体には賛成だけれども、やはりもっと大きな視野で、ほかにもやることはたくさんあるよという指摘は皆さんからいただいたと私は思っています。 なので、繰り返しになりますが、しっかりと現状分析をして、必要な施策がきちっとそこから見えるようにして、対策を深掘りをし、実施をし、追いかけていっていただきたいと思います。 細かな質問ばかりになると嫌なんですが、資料の三になりますか、コマツの工場のお話なども出てきました。省エネを追求しながら、木質のボイラーなどをうまく使っていくということで、電力量を本当に六〇%減みたいな事例もございます。あと、地中熱、地下水熱、地中の熱を使ってヒートポンプ等を活用して省エネを実現するというような事例もあります。 こういったものは今の皆さんの施策の中にきちっと入っていますか。入っているとは思うんですけれども、項目として、こういう取組は入っていますか。
○高科政府参考人 お答えいたします。 地中熱とか地熱、そういった再生可能エネルギーの熱の活用ということにつきましては、そういった再生可能エネルギーの熱利用設備に対する導入支援みたいなものをやりながらしっかりと進めていくということをしておりますし、これは企業のお話ですけれども、例えば、こういうことを地域でやろうとするといった場合には、熱をその一定地域内で面的に活用する取組につきまして、その計画から設備導入まで、段階に応じた支援を行うというようなこともやっております。 したがって、こういう取組に対する支援というのもしっかりと今やっているところでございます。
○山崎委員 この五千三十万キロリットルに、こういう施策は入っていますか。
○高科政府参考人 五千三十万キロリットルの前提になる、その個々の積み上げの中にはこういうような話は直接は入っていないと思いますけれども、例えば、従来化石燃料を燃やしているところを再生可能エネルギーでやるということによって省エネが図られるというようなことの効果は、省エネ全般についての効果というのはあると思っております。
○山崎委員 今のお話も非常に微妙ですよね。 だから、私は、五千三十万キロリットルというのに、例えば、こういう木質バイオマスをうまく利用して熱転換をするとか、エネルギー転換をすることによって生まれる省エネ効果とか、いろいろあると思うんですよ。エネルギー転換というのは本当に、CO2削減にもなるし、省エネにもつながるし、非常に効果のある施策です。 ちょっと細かくは申し上げられませんけれども、そういったものをきちっと取り込んでいてほしいし、要するに、何か非常に、個別に、機械頼りみたいな施策が並んでいるのが多いんじゃないかと思っています。システム全体を見渡したような省エネ対策というのは、もっともっといろいろな工夫があるんではないかというふうにも感じているところでございます。技術も進んでいるし、各企業の方々とか、あるいは、例えばハウスメーカーの皆さんとか、いろいろな技術をとにかく今取り入れて、いいものをつくろうとしています。そういったものを常にこの省エネの全体の枠の中に取り込んで、膨らませて、大きく育てていただきたいというのが私の思いでございます。 時間がなくなってしまいました。 最後に、この省エネ法の改正ですけれども、企業間の連携をとるというときに、私がすごく気になっているのは、誰かコーディネーターとか先導役がいないと、なかなか企業間がうまく、打合せをして、マッチングをして、それで結果を出すということにはつながらないんではないかなと。 経営とやはり直結するようなお話がたくさん出てくるはずです。あるところが、自分たちは上工程を手放す、誰かに預けるということを決めるというのは大きな決断ですよね。いろいろな経営関係が変わったりしたときに、場合によってはそれが破綻するかもしれない、そんなリスクなんかも抱えながらだと思うんですよ。系列会社みたいなところだったらいいかもしれないけれども、それだけではまだ広がらないと思います。そういったところの連携の仕方、それをどういうふうに支援するか、お考えをお聞かせください。
○高科政府参考人 お答え申し上げます。 まず、御指摘ありましたコーディネーターですけれども、例えば、地域の中核企業とか自治体とか金融機関、あるいはエネルギー会社みたいなものが、そういった複数の事業者のエネルギー使用量とか使用形態に係る情報共有とか費用負担に係る調整において、まとめ役として積極的に関与することが鍵となると思っております。 実際、今具体的に進んでいる連携の例を見ましても、例えば、エネルギー企業が中心となって全体を取りまとめながらそういった地域のシステムを取りまとめている、そういったことがございますので、そういったこともしっかりと支援してまいりたいと思いますし、あと、今回、法改正で複数事業者の連携というのはきちんと位置づけることにしますけれども、それに合わせまして、税制措置ですとか、あるいは補助金みたいなもので連携の省エネを更に優遇するといったことも含めて行いながら、全体としてこの連携というのを進めてまいりたいと考えてございます。
○山崎委員 時間ですので終わります。 省エネは本当に大事だと思います。それがきちっとできればエネルギーの供給構造も変わってくるということで、さらなる努力、応援をさせていただきますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○稲津委員長 次に、斉木武志君。
○斉木委員 おはようございます。斉木武志です。 前回、私、主に世耕経産大臣に、エネルギー基本計画、そして特に原子力の位置づけと核燃サイクルに関してお聞きいたしました。きょうは、そのときの積み残しの質問を中心にエネルギー政策をお聞きできればというふうに思っております。 前回、「もんじゅ」の廃炉が七月から本格化いたします、その技術的な課題を、原子力機構そして規制庁に伺いました。この後、その後の質問に関して、私も、きょうさせていただきたいと思います。「もんじゅ」を廃炉した後の跡地利用に関して、きょうは文部科学省の方にも来ていただいておりますので、まずそこから質問させていただければというふうに思います。 文部科学省に伺いますけれども、まず、「もんじゅ」を廃炉した後、その跡地の利用に関して、立地地域である敦賀市、そして福井県からどのような要望が出されているでしょうか。
○増子政府参考人 お答えいたします。 地元からの要望ということでございますが、福井県より、試験研究炉の新規制基準への対応や老朽化により、学生の教育の場が失われ、人材育成が危機的状況にあるため、新たな試験研究炉など、教育研究設備の整備を推進することなどの要望を受けておりました。 地元の要請や「もんじゅ」の廃止措置の方針決定に鑑みまして、一昨年の十二月、原子力関係閣僚会議決定におきまして、「もんじゅ」のサイト内に新たな試験研究炉を設置することが盛り込まれたところでございます。 また、この会議におきまして、将来的には、この新たな試験研究炉が我が国の今後の原子力研究や人材育成を支える基盤となる中核的拠点となるよう位置づけられたところでございます。 これを受けまして、文部科学省におきましては、国内外から研究者や研究機関が集結するようなニーズのある試験研究炉のあり方や、これを実際に運営いたしますコンソーシアムの構築、このようなものにつきまして、有識者での議論を経まして検討を行っているというところでございます。 現在考えているところでは、平成三十四年には、四年後でございますが、新たな試験研究炉の詳細設計を進める、このようなスケジュールを予定しておりまして、引き続き検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○斉木委員 その試験研究炉なんですけれども、今、人材育成の拠点であるとか新たな産業集積のきっかけにしたいというような御発言がありました。 主にどのぐらいの規模で、人材育成なのか、それとも企業の研究拠点なのか、どういった用途の炉というのをお考えなんでしょうか。
○増子政府参考人 お答え申し上げます。 研究炉のあり方につきましては、まさに今検討しているところでございます。 試験研究炉につきましても、いろいろな用途がございます。例えば、京都大学の原子炉につきましては、特に研究者を対象にした基礎研究、さらには、近畿大学の原子炉もございます。これは教育研究の場でございまして、実際に原子炉を学生が稼働して、運転して、臨界に達する、そういうふうな原子炉もございますし、さらには、産業利用という観点では、例えばラジオアイソトープの製造をして医療に活用するとか、そういうような目途もございます。 そういうことで、どのような規模あるいはどういうふうな目的というのをまさに今検討しているところでございます。 昨年度の予算で、初めて財務省から一千万円の予算をいただいておりまして、検討をしておりまして、医療用とか産業用、さらには学術研究用、そういうものが中心になるというような有識者の検討の結果が出ておりますが、さらに、どういうような用途にしていくべきか、今年度も引き続き検討しているところでございまして、そのような検討結果を踏まえて、どのような形にするか、検討してまいりたいと考えているところでございます。
○斉木委員 今、近畿大学や京都大学の例も挙げられましたけれども、そうした、私もまさに地元でございますので、廃炉が今進んでいる、福井県では十五基中七基が廃炉が決定若しくは廃炉措置中である。日本にある原子力発電所も、これから二〇三〇年、二〇五〇年に向けて、多くが廃炉を迎えていくわけです。 その廃炉を円滑に行う上でも、やはり原子力の技術、知見を持った若い人材、これは二〇五〇年に向けても必要であろうというのは自明の理だというふうに思いますけれども、今、日本の原子力に知見を持った技術者を育てていくという上で、人材が足りているというふうにお考えでしょうか。どんな課題があるとお考えでしょうか。
○増子政府参考人 お答え申し上げます。 原子力の安全確保あるいはその技術の向上のためには、先生御指摘のとおり、高いレベルの人材の確保というものが必要とされているところでございます。 一方で、東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、文科省が調べております原子力の基礎統計というのがございます。これによりますと、原子力関連の学科への学生の入学者数というのは減少しております。いまだ震災前の水準には戻っていないというのが現状でございます。 また、原子力関係の企業の合同説明会というのが毎年開かれておりますが、これへの参加の学生数につきましても、原子力、エネルギー系分野の参加学生数は、震災以降、これは横ばいになっているところでございますが、例えば電気とか電子、あるいは機械系、このような分野というのは、原子力事業を支える他分野の学生の参加数、こういうものは減少したままになっております。 こういう中で、文部科学省におきましては、福島第一原子力発電所の廃炉に資する基礎的、基盤的な研究、こういう学生を対象にした講義とか研修を実施する、そういう事業も進めているところでございますし、また、原子力関係の教育のカリキュラムあるいは講座の高度化、国際化を実施するような事業、こういうものも実施しているところでございまして、大学とか高等専門学校において原子力分野の人材の育成を支援する取組を進めているところでございます。 文科省といたしましても、引き続き、原子力の基盤、安全を支える、幅広い分野における人材育成をしっかりと進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○斉木委員 きょうは世耕経産大臣もおいでですので、今の人材育成に関して、これはお答えになれたらで結構ですので、同じ質問です、原子力技術者の過不足をどう考えているか、それと、今後原子力人材をどういうふうに担保していくか、どのようなお考えをお持ちでしょうか。
○世耕国務大臣 原子力を安全に利用していく上で、やはり高いレベルの技術、人材の維持強化というのは非常に重要な課題だと思います。私も、世界のエネルギー事情を見ている中で、やはり一度技術、人材を失ってしまうと、それを取り返すのは本当に大変だ、アメリカも今苦労していますし、イギリスも結局日本の技術に頼らざるを得ないという状況になってきているわけでありまして、本当に技術を維持していくということは重要だというふうに思っています。 経産省としては、例えば、原発の安全対策高度化に向けて、原子力施設の安全性に関するシミュレーション技術の高度化のための技術開発の支援などにも取り組んでいますし、また、原発のメンテナンスを行う現場技術者や廃炉に取り組む人材育成などにも取り組んでいるところであります。 こういった取組や海外での原発建設の機会などを通じて、今後とも、原発を支える技術、人材の維持強化に取り組んでいきたいと思います。 私が関係していた近畿大学でも、わずか出力一ワットですから、豆電球がようやくつくだけの出力の原子炉を持っているわけでありますが、これもやはり、学生に原子炉の動いているメカニズムとか、炉心というのはどうなっているのかとかというのを学ばせるという意味では非常に意味は大きいんですが、残念ながら、今、日本じゅうで、いわゆる原子炉工学を選択する学生というのはどんどん減っています。ただ、長い目で見れば、例えば原子炉工学というのは、何も新しい原発をつくるだけではなくて、廃炉上の技術も非常に必要でありまして、今後、世界で廃炉になる原発というのはどんどんどんどん出てくるわけですから、そういう意味では、今後何十年もかなり仕事としてはニーズのある分野だというふうに思っています。 そういうところの人材育成というのをしっかり取り組んでいきたいと思いますし、まさに原発で日本のエネルギー政策に大変な御協力をいただいてきた福井県とも、こういったテーマについてはよく連携をしていきたいというふうに思っております。
○斉木委員 世耕経産大臣、では、総じて、非常に人材育成はかなめであるということですけれども、今文科省から御説明があったような、「もんじゅ」の跡地に今計画されているような、人材育成も視野に入れた試験用の研究炉というのは、経産省としても非常にこれは重要な施設であるというお考えでしょうか。
○世耕国務大臣 どこにどういう研究炉、実験炉をつくるかというのは、これは文科省主導でお決めになることであります。ただ、人材育成という観点から、あるいは原発立地地域である福井県との関係という点から、我々も大変注視をしておりますし、貢献できることがあれば貢献したいと思っております。
○斉木委員 また文科省さんにお伺いいたします。 人材育成と、もう一つ、福井県議会の議事録などを見てみますと、県の企画部長さんとかが、この試験用研究炉は、人材育成だけではなくて、一番最初におっしゃった産業集積のきっかけにしたいと。 ここで、例えば、物の強度をテストするような産業用の実験炉にしたりであるとか、また、物の中をしっかり、エンジンの中を透視するような機能を持たせるであるとか、そういった実験用の炉にして、それを狙って進出してくる企業の呼び水にしたいみたいなことも地元としては考えているようなんですけれども、そうした産業用試験研究炉というような地元の考え方はどうお考えでしょうか。
○増子政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、産業用の利用というのは幅広くございます。例えば、研究炉を使った産業用の利用という面では、いろいろな事例がございますが、例えば学術的な面で考えますと、物質科学分野におけます原子レベルの構造解析、これは産業用にも最後つながるものでございますし、あるいは、たんぱく質の構造解析とか機能発現のメカニズムの解明、そういうものもございます。 直接産業の具体的な利用として原子炉が使われている利用としては、例えば、自動車とか航空機等の非破壊検査、そういうものにも使うことができます、中性子を使いまして。さらには、電機メーカーによる新たな高機能材料の開発、あるいは高性能の半導体の材料開発、そういうものも挙げられると考えております。 また、医療産業の分野におきましては、例えば硼素を使った中性子の捕獲療法というのがございます。これは、具体的には京都大学の研究炉でも使われているものでございますが、そういうようながん治療の分野もございますし、あるいは、先ほど私が申しましたように、がん診断に用いられますようなラジオアイソトープの製造、これは医療産業分野というものもございますので、そういうような具体的な事例が諸外国でもありますので、そういうものも考えながら、研究炉のあり方というものも、現在検討しておりますが、今後とも引き続き考えていきたいというふうに考えているところでございます。
○斉木委員 私は文系の人間ですので、今の説明は完全には理解は難しかったんですけれども、そうした、例えば今のがん治療に関する御発言、中性子を使ってやるとか、そういった分野は、やはりこういった原子炉、そして産業用試験研究炉みたいなものは必要なんでしょうか。
○増子政府参考人 お答え申し上げます。 必ずしも原子炉だけじゃなくて、加速器を使ったようなものもございます。 あくまでも私が申し上げましたのは、中性子を活用した産業利用という観点で御説明した次第でございます。
○斉木委員 非常に私は前向きな話だなというふうに思っておりまして、こうした国策として、高速増殖炉そして核燃サイクル、これを受け入れてきた敦賀市や福井県ですので、それを残念ながら政府の主導で打ち切られてしまったという思いがやはり立地地域には色濃く残っております。 それにかわる、それを更地に戻した後にどのような地域振興の絵を描いてくれるのか、これは立地地域としては非常に注目しているところでございますので、そういった、医療分野であるとか、中性子を使った産業分野、ラジオアイソトープであるとか、そういった利活用が図れれば非常に前向きな話ではあるなと思うんですが、ということは、これは、敦賀、嶺南、そして福井県の新しい産業集積のきっかけにもなり得るというようなお考えということでしょうか。
○増子政府参考人 御地元の敦賀市を含めまして、具体的な地域振興の話をいただいております。 今申しましたような試験研究炉、これは、先ほど申しましたように、平成三十四年には詳細設計に入るということでございますので、地元の首長さんだけじゃなくて地域の住民の方々も含めて、今後、この試験研究炉が建設そして運転されたときの産業集積、あるいは地域の振興策、どのように貢献するか、しっかりと丁寧に今後御説明してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○斉木委員 私としてもぜひ協力をさせていただきたいと思いますので、また御相談をさせていただければと思います。 そして、そのタイミングなんですけれども、現在公表されている計画では、第四段階、廃止措置が完了するのが二〇四七年とされております。 今おっしゃったような試験研究炉というのは、「もんじゅ」の敷地内に恐らくつくられるのであろうというふうに思いますけれども、試験研究炉が、例えば、廃炉しながら建屋の一部を使ったりであるとか、廃炉期間中からもそういった新しい試験研究炉に着手するということなんでしょうか。そういったタイミングは、いつごろから跡地利用計画というのは始まるとお考えですか。
○増子政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど私申しましたように、平成三十四年には新たな試験研究炉の詳細設計を進める、そういうスケジュールを予定しているところでございます。 その後の具体的なスケジュールにつきましては、今後の「もんじゅ」の廃止措置の進捗状況あるいは並行して行われます試験研究炉の詳細設計の検討状況、そのようなものを踏まえて考えていきたいというふうに考えているところでございます。
○斉木委員 それと、先ほど前段で、地元の首長さんのみならず、地元の住民の方の御意見もよくお聞きして進めていきたいという御発言がありましたけれども、私も、その部分が一番重要かなというふうに思っております。 試験用の研究炉といいましても、新しい原子力を使う炉を新設をするということになりますので、やはり、この原子力の利用ということに関しては、非常に地域住民の方の間にも意見の相違があると思います。ですので、地元のまず首長さんそして議会、こういったところから要望というのは霞が関ではヒアリングされていると思うんですけれども、どうしても地元住民の、試験用研究炉とはいえ新しい原子力の炉をつくるということに対する住民のコンセンサス、地元合意というのは、議会や首長を説得しただけでは得られないと思います。 地域住民の方との合意形成というのはどういうふうに図っていくお考えですか。
○増子政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど申しましたように、まだ検討状況でございます。その辺の検討が固まり次第、首長さんだけじゃなくて、地元の住民の方々とのコミュニケーション、これは非常に重要だと考えておりまして、今後の原子力の研究開発の推進あるいは具体的な「もんじゅ」の廃止措置に当たりまして、地元との緊密なコミュニケーションをとりながら原子力の政策を進めていくということが必要であると考えております。 具体的に、新たな試験研究炉につきましても、今後具体化に向けて検討を進めているところでございますが、御指摘の仕組み、住民とのコミュニケーション、そういうものも、海外の事例も参考にしつつ、地域住民とのコミュニケーションのあり方についてもしっかりと検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○斉木委員 以前、文科委員会ではなくてこの経産委員会で世耕経産大臣にお聞きしたことなんですけれども、やはり、これは原子力の商業炉の廃炉後の合意形成のあり方なんですが、今ちょっと触れられた海外の事例で、イギリスは非常に廃炉が先行しておる地域ですので、サイト・ステークホルダーズ・グループという集合体がございます。年四回程度、地域住民の方、これは原発推進派の方も、原発反対派の環境NGO、NPOの方も入っておりますし、首長さんであるとか企業経営者、商工会関係者など、さまざまなステークホルダーが参加をして、例えば文科省や経産省からおりてくる交付金の使い道をどういうふうにしていくのか、費用対効果がどうなのか、何に使っていくべきなのか、どういった跡地利用のビジョンを持っているのか、それに地域住民の方が直接参加をするという意見の吸い上げのスキームがあるんですね。 こういったものは、この「もんじゅ」の跡地利用で採用するお考えはありますか。
○増子政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のサイト・ステークホルダー・グループというものにつきまして、私もちょっと、質問を受けましたので、昨日勉強させていただきましたが、なかなか、法的な枠組みじゃないと承知しておりますが、具体的に、先生御指摘のとおり、年数回開いて、さまざまなステークホルダーを巻き込んでいろいろ議論しているということも承知しております。 そういうことで、そのような枠組みも含めて、今後、「もんじゅ」サイトの跡利用につきましても検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○斉木委員 これは非常に重要な点だと思います。 地域住民の方の声を聞いておりますと、やはり、雲の上で話が飛び交っているなと。「もんじゅ」の廃炉も、勝手に政府が決めて、地元の首長さんや知事さんは反対されたけれども押し切られた。その跡地利用に関しても、新しく試験用研究炉をつくるというのも、首長さんの方から国に提案をされて、今話が始まっている。ただ、そこに地域住民の方の意向が反映されていないじゃないか。跡地利用に関してかむというのは、やはり、こういったステークホルダーズグループのように、地域住民の方がやはりそこに、計画にかんでいただくというのは必要だと思いますので、ぜひ、今ちょっと勉強しているところだという御答弁でございましたので、それは並行してやっていただきたいなと。 ぜひ、地元の納得感、これは首長さんや議会だけじゃないです、納得感というのは、地域住民の方が最終的に納得するかどうか。というのは、施設が本当に受け入れられて、本当にその産業集積のきっかけになるかもしれない非常に重要な利用計画ですので、ぜひそこは注意をしてやっていただきたいなというふうに思っております。 文科省さんに対しては、以上で結構ですので。どうもありがとうございました。 では、あと数分残っておりますので、残余の質問を世耕経産大臣に対してお聞きさせていただければと思います。 エネルギー基本計画に関して私は前回お聞きしたんですけれども、原子力発電所の新設や増設がうたわれていないじゃないか、じゃ、自然減でゼロを目指していくのかというような御質問をさせていただいたと思います。 再生可能エネルギーを、今度、主力電源化をしていくということが今回の第五次エネルギー基本計画の骨子の非常に大きな一つの柱だと思いますけれども、この再エネシフトというのは、これは産業競争力の面も私はあるのかなと思っておりまして、それはRE一〇〇というものです。 リニューアブルエナジー、要するに、再生可能エネルギー一〇〇%宣言をする企業が今世界的にふえております。例えば、アメリカは、前、時価総額の話をさせていただきましたが、一番時価総額の大きいアップルであるとか、グーグル、アルファベットですね、そしてフェイスブックといったいわゆるITのプラットフォーマーたちは、RE一〇〇を早々と宣言をして、環境に優しい企業だ、サステーナブルな企業だということを売りにしている。 そして、これが単にITだけではなくて、運輸でいけばDHLであるとか、世界的な運輸の担い手、そして、自動車メーカーでいえばBMWとか、ドイツ資本の会社、製薬でいえばジョンソン・エンド・ジョンソンとか、世界的な企業がどんどんどんどん、リニューアブルなエナジーしかうちは使えません、そして、製品供給者に対してもそれを求めるというような動きが広まっております。 やはりそういった、例えばアップルのアイフォン、iMacに日本の企業というのは多く、私の地元企業もですけれども、コンデンサーを納入したりであるとか、チップを納入したりであるとか、そういったサプライヤーに、日本の産業はものづくりが主力ですので、そこからアップルに、アイフォンに製品を採用してもらうには、日本もやはり、原子力や石炭といったリニューアブルと位置づけられない電源から、リニューアブルに位置づけを、主力電源構成を変えていかなきゃいけないんじゃないか、そういった産業競争力上の答えも導けるわけですね。 そういったあたり、再生可能エネルギーを使っていない製品は受け入れられないから再生可能エネルギーシフトを進めなきゃいけないというような、そういった産業競争力の観点というのは、今回のエネルギー基本計画をお考えになる上で考慮されたんでしょうか。
○世耕国務大臣 御指摘のように、五月十六日の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会において、再生可能エネルギーについて、エネルギーミックスにおいて電源構成全体の二二から二四%を占める主力電源という表現を今回は入れさせていただきましたが、それをエネルギー基本計画の今素案としてお示しをしているところであります。 この主力電源という言葉をなぜ使ったかというと、やはり、技術革新などによって、世界的には低コストで再エネの導入が増大をしていることですとか、あるいは、今御指摘のような、産業競争力の観点も踏まえて、日本においても、国民負担を抑制しながら大量導入を図っていくという決意を示したものであります。 この素案の取りまとめに当たっては、基本政策分科会においても、このRE一〇〇ということも議論の俎上に上がりました。こういった企業の動向も含めて、再生可能エネルギーへの期待の高まりを踏まえた御議論をいただいたところであります。 今、RE一〇〇もそうですし、あるいはESG投資ということで、世界の機関投資家が、環境について、再生可能エネルギーをできる限り使うなどの取組をやっているところを優先的に投資をするというような動きも出てきているわけですから、やはり、再生可能エネルギーの利用というのを産業競争力強化という視野も持ちながらやっていきたいというふうに思っております。
○斉木委員 このRE一〇〇がどれだけ広がっていくのかというのは私もまだ確信が持てないんですけれども、現状、日本の企業でどれだけ宣言をなさっているかというと、例えばイオングループであるとか、BツーCですね、直接消費者と接しているような大手のスーパーチェーンなどが、やはり環境に優しい企業であるという、コーポレートアイデンティティーを高めるために採用している例が一つ。そして、リコーさんのような、例えば、DHLにコピー機を、全世界に納入しているので、DHLにコピー機を売るのであれば、やはりリニューアブルなエナジーを使わなければいけないといったサプライヤーからの要するに要請に応じるようなケース、いろいろあると思います。 一方で、やはり鉄鋼業界などと話をしておりますと、アルミ、鉄をつくるのに多量の電力を必要とします。やはり、イメージよりコストだと。電力料金がかなめなんだから、電源構成よりも値段を安くする電源構成を考えてほしいというような要請もあります。 今後、このRE一〇〇というのは、日本の企業の間にどのように広まっていくというふうなお考えをお持ちでしょうか。
○世耕国務大臣 どう広まっていくかというのはなかなか見にくいわけでありますけれども、ESGの観点などから評価をされるということを踏まえると、この投資受入れをするためには、やはり、進めていかなければいけないという取組も出てくるのではないかというふうに思っております。 今、企業の取組ですと、例えば、もう調達する電源を水力由来のものだけに限るというような、これは何かアクアプレミアムというような、そういった電力サービスも出てきていますし、あるいはグリーン電力証書みたいなものを取引をして、調達をして、このリニューアブルエナジーの比率を高めるという取組とか、あるいは非化石証書を買ってくるとか、いろいろなやり方が出てくるんではないかというふうに考えております。
○斉木委員 もう時間が参りましたので。 私は、このエネルギー政策を考える上で、これはやはり産業のかなめでございますので、ぜひ、その産業競争力、日本はものづくり国家ですから、多分、この前ITの議論もさせていただきましたけれども、ITはやはりプラットフォーマーが先行して、中国でもアリババとかテンセントがやはり十億以上のMAUというか、デーリーのユーザーを誇っている。これを、現状を鑑みて、やはりものづくりで食べていくという部分は日本の経済は今後も大きいと思いますので、それを何のエネルギーで動かしていくのか、こういったことも海外に物を買っていただくためには考えていかなければいけない。電源構成を考える上で非常に重要な要素だと思いますので、ぜひ、そのあたりも加味をして、今後のエネルギー政策を考えていっていただければと思います。 以上です。どうもありがとうございました。
○稲津委員長 次に、田嶋要君。
○田嶋委員 無所属会派の田嶋要でございます。よろしくお願いします。 少し、政府参考人の人数を事前に教えていただいた方が、ちょっと多過ぎたかと思いますので。ごめんなさいね。よろしくお願いいたします。 今出ましたRE一〇〇でございますけれども、ちょうどきのうニュースが流れておりまして、大臣に通告しておりませんが、一つお尋ねしたいと思います。 このRE一〇〇、去年私も質問させていただきまして、経産省が余り前向きじゃないので企業が踏み切れないという声があるということをお伝えしました。足を引っ張っていることはもちろんありませんという御答弁をいただいたのはよく覚えております。そのとおりだと思いますが、きのうのニュースは、河野大臣の外務省に背中を押される形で、環境省もこのRE一〇〇に前向きになったと、一転と書いてありますけれども、いい効果が出ているなと私は思っておるわけでございますが、そこで世耕大臣、本家の経済産業省として、このRE一〇〇に対して前向きに取組をしていただくことはできるでしょうか。
○世耕国務大臣 エネルギーを使う企業、産業界が、再エネの価値を積極的に評価をして自主的に調達をする、これがまさにRE一〇〇の本質だというふうに思っていますが、そのことは、その企業が、今ESG投資とかSDGsに基づく投資という機関投資家の動きが出ている中で、投資家からそういった動きが高く評価をされて、そして投資の受入れ拡大などによって競争力の強化につながる可能性があると期待をされるわけでありまして、このRE一〇〇の動きというのは、産業界を所管する立場としての経産省としても歓迎すべきことであるというふうに考えております。
○田嶋委員 では、環境省はRE一〇〇に関して、国際的な企業連合RE一〇〇への加盟も検討するというふうに言っているようでございますが、経済産業省も同じでよろしいですか。
○世耕国務大臣 ちょっとその件については、通告いただいていないので、今ここで公式の見解を述べるのは控えさせていただきたいと思います。
○田嶋委員 少しきょうの分野にもつながりますけれども、印象としては、やはり再生可能エネルギー全般に関して、むしろ外務省や環境省の方がはつらつとやられている印象がございます。経済産業省が決して足を引っ張っている存在というふうに思われないようにお願いをしたいというふうに思います。 それでは通告に従って質問申し上げますが、この省エネというのは、私は、化石資源の使用のこととはどういうふうに関係してくるのかということをまず簡単に御説明をいただきたいというふうに思います。
○高科政府参考人 お答え申し上げます。 省エネ法におきましては、第一条の目的におきまして、燃料資源の有効な利用の確保を掲げております。燃料資源の有効な利用とは、燃料資源の使用の合理化や適切な燃料を選択することなどを通じて燃料資源の効用を最大限に引き出すことでありまして、すなわち、その単位生産量当たりの化石資源の使用を減らすことを意味するものでございます。
○田嶋委員 燃料資源というのはいろいろありますけれども、要は、今の御答弁のとおり、資源の乏しい国日本でありますので、ここで私たちが省エネになぜこだわるかというのは、化石資源をいかに使わないようにしていくかということだという認識をいたしました。 それでは、省エネと再エネ、そして省エネと熱利用はどういう関係にあるかということを御答弁ください。
○高科政府参考人 お答え申し上げます。 省エネ法におきましては、再生可能エネルギーの利用も、あるいは廃熱の再利用などの熱の有効利用も、それに伴い化石燃料の投入を減らすこととなります。したがいまして、いずれの場合も、単位生産量当たりの化石燃料の使用を減らすことにつながるため、省エネ法上の省エネとなります。
○田嶋委員 ありがとうございます。 省エネと再エネという言われ方もされるわけでありますが、今御答弁いただきましたとおり、電気の使用量を減らすとか使っている油の量を減らすという目に見える省エネ以外にも、一見省エネとはまた違う形の、再生可能エネルギーをふやすという行為そのものと同じ分量の石炭とかあるいはそうした油の消費を減らすという側面があるわけですから、やはり再エネ・イコール省エネという部分も出てくるというふうに理解をいたしました。 また、熱に関しても、使っている油の量を減らすということもありますが、無駄にしている熱をキャッチしてきちんと利用していくことができれば、ほかで本来もともと消費していた化石資源を、消費を減らしていくことができるという意味で、省エネにはさまざまな態様があるんだろうというふうに理解をいたしております。 そこで、きょうは農水省にもお越しをいただきまして、そういう意味で、省エネ・イコール再エネという面もあるという観点から、再エネのことからまずお尋ねをさせていただきたいと思います。 先週ですか、今週ですか、営農型のソーラーシェアリングに関して、私は結構評価をしておりますけれども、大きな一歩、決断をしていただきました。農地の一時転用期間というのを三年から十年というふうに延ばしていただいたわけでございますが、その背景、理由を御答弁ください。
○谷合副大臣 御質問ありがとうございます。 営農型太陽光発電に関しましては、全国的に今広がっているところでありますが、先生の御地元千葉県で最も今活用実績があるところでございます。 これは、平成二十五年にこの制度を始めておりますけれども、平成二十五年以降の営農型太陽光発電の取組について検証いたしました。そうしましたところ、下部農地、いわゆるパネルの下の農地ですけれども、下部農地での営農への支障があった事例の発生割合は、担い手以外が営農するものは三一%と多かったのに対しまして、担い手が営農しているものは六%と非常に少なかった。さらに、荒廃農地を活用した営農型発電設備の設置が全体の三一%を占めて、荒廃農地の再生に貢献していることがうかがわれるという結果になりました。 こうした結果を踏まえまして、担い手が所有する農地又は担い手に利用権等を設定している農地を活用する場合、農用地区域内を含め荒廃農地を活用する場合等については、一時転用許可期間をこれまでの三年以内から十年以内に延長することとしたものでございます。
○田嶋委員 今まで、一時転用の期間が三年であるがゆえにファイナンスがなかなかつかないといった問題が大きな問題と言われておりました。現在、千葉県がリードしているようでもございますけれども、今回の農水省のそうした判断は、大変評価をできるというふうに思います。 ただ、今おっしゃっていただいたような条件付でございますので、できれば、下を違う人がやっているといろいろ問題が起きるとかいうことは、例えば違う手段で解決をするなどを考えていただいて、制約なしでやはり三年を十年まで緩和をできるようにして、ぜひとも今後の再生可能エネルギー、すなわち省エネでもあるわけですが、の主力にソーラーシェアリングが育っていくようにお願いをしたいというふうに思います。 今後、金融機関の理解が非常に鍵となってくるというふうに思いますが、どのようにこれから取り組んでいくお考えか、もちろん経済産業省と連携していただきたいと思いますけれども、どういうお考えか、御答弁ください。
○谷合副大臣 営農型太陽光発電につきましては、担い手の所得向上等による農業経営のさらなる改善を促進するために、今月十五日、促進策を発表したところではございまして、先ほど来の質疑のやりとりにあるとおり、一時転用期間の延長のほか、優良事例等の周知や地方農政局等での相談窓口の対応を行うこととしているところであります。 この促進策によりまして、作物の販売収入に加えまして、売電収入等によります農業経営の改善や、これは長期の営農計画が立てやすくなりますので、金融機関に対する営農型太陽光発電の事業継続の信用力が高まる等の効果も期待するところでございます。 したがいまして、関係機関とも連携しながら、全国的な業界団体等を通じて、例えばJAバンクを始めとした地域の金融機関に対して本促進策の内容をしっかりと情報提供いたしまして、営農型太陽光発電の普及にしっかりと努めてまいりたいと思っております。
○田嶋委員 私も地元のJAさんとかにこういうお話はさせていただいてまいっておるんですけれども、やはりなかなか新しいものに飛びつく方ばかりではないのかなと。 お手元の配付資料の二をごらんをいただきたいんですが、いろいろな金融機関の貯貸率というんですか、預貸率、貯貸率。農協さんの貯貸率は今二二%ということで、どんな地方関係の金融機関も苦慮しているわけですね、貸し先に。その中でも農協も大変低いということでありますので、新たなビジネスにも十分育っていき得るこのソーラーシェアリングというのは、私は農村部で大変鍵になってくると思います。 城南信用金庫だけがやたらと有名という印象があるので、地元でもいろいろ説明してもなかなか乗ってこないのは何でだろうなという感じもするんですが、やはり、三年が十年、今おっしゃっていただいた、信用力が高まる、そのとおりですね。下の農作物はやはり自然によっていろいろリスクが高いけれども、上の電力は安定的収入が期待できるから、キャッシュフローの観点からいっても、金融機関は非常に貸しやすくなるわけでございまして、ぜひとも、農協だけじゃなくて、信金、信組も地銀も、そういったところにしっかりと、金融庁やあるいは経産省とも連携をしながら、普及に努めていただきたいというふうに思っております。ぜひともよろしくお願いいたします。 それで、ただ、ソーラーシェアリングというのは、下はちゃんと農業をやるのが大前提で、むしろ、耕作放棄地をなくしていくこと、地域の振興に非常に役立つ。私が関係してきた千葉のソーラーシェアリングも、例えば、下で大豆をつくると、一つの単位当たりで九十万円の年収、上はそれに対して二千万円だという話があるんですね。余りに違うので、ややもすると、下がいいかげんになっちゃいけない。なんちゃって農業ではいけなくて、しっかりと一次産業もやりながら、上でも兼業してエネルギーの地産地消にも役立っていただくということが鍵になるわけでありますが、しかし、一点、経済産業大臣にお尋ねをしたいと思います。 いわゆるメガソーラーというのが大分ふえてきた、特にソーラーシェアリングは突出してふえたわけでありますけれども、また、これから、今申し上げたソーラーシェアリングをぜひとも、私は、むしろメガソーラーよりも主力に育てていっていただきたいなという気持ちがあるわけでございますが、どうも地域社会でのトラブルのケースもふえているという印象でございます。 私のところにもいろいろ飛び込んでまいります。千葉も農地が多いわけなので、ソーラーシェアリングにも向きますけれども、メガソーラーにも向いてしまう部分があって、ある日突然山の木が切られたとかということが時々報告が入るわけでございます。 これは、FITの改正法の中でも、そうした懸念に関して、地域社会との融和というような話はあったわけでありますが、現状、ここをどのように経産大臣は認識されているか。少し何か、私は、手をもう少し打たなければ、やはりこういうクレームのケースが大変これからふえていくような気がいたします。 せっかく農水省がいい制度改正をしていただいて前向きにやってくる、そうすると、当然、地元のJAや地元の農業委員会の目の色も変わってくると思います。金融機関の姿勢も変わってくると思います。今が非常にターニングポイントなので、ここでやはりこれからのいろいろなトラブルを未然に防止する必要もあろうかと思いますが、経済産業大臣、その点、現状をどう認識されているか、そしてどういう追加的な手を打つ必要があるとお考えかを御答弁ください。
○世耕国務大臣 これは、メガソーラーであろうとソーラーシェアであろうと、太陽光発電事業の実施に当たっては、やはり、長期安定的に発電事業を行うという観点から、地域住民の御理解をいただきながら事業を進めていくことは非常に重要だというふうに思っています。 FIT制度開始以降、やはり地域住民とトラブルになる太陽光発電設備が増加をしていることを踏まえて、昨年四月に施行されました改正FIT法、これに基づいて策定をした事業計画策定ガイドラインにおいて、地域住民とのコミュニケーションを図ることを新たに事業者の努力義務として定めたところであります。コミュニケーションを怠っていると認められる場合は、必要に応じて指導を行っているところです。 また、太陽光発電に対する不信の一つが、このまま終わったらほっておかれるんじゃないかとかという心配もありますので、これは、しっかりと撤去費用を積み立てていくような仕組みを、もう今やれることも既に始めていますし、制度としてやはり積立てをちゃんと別途行って、いざというときは、廃業するようなときはしっかり撤去が行えるようにしていくということも信頼を得る上で重要だというふうに思っています。 各地域住民とのコミュニケーションに関しては、やはり、それぞれ地域事情とか、そのソーラーパネルの設置のあり方などに応じて、それぞれケース・バイ・ケースで丁寧に決めた方がいいんではないかというふうに思っています。国が法律でもっと義務化をした方がいいんじゃないかという議論もありますけれども、コミュニケーションを義務化をすると、例えば説明会を一回開きましたとか、外形的にやってしまって、それでオーケーみたいになると思いますので、やはり、丁寧なコミュニケーションというのは、それぞれケース・バイ・ケースで、国が一律に義務化をするのではなくて、地域の特性や事情に合わせることが重要だと思っています。 例えば、自治体が条例で定めていただいて、それに違反をした場合は、FIT法に基づいて、必要に応じて認定を取り消すといった形で対処をしていくことが適当ではないかなというふうに考えております。
○田嶋委員 おっしゃることもわかるんですけれども、例えば、おととい私のところにも電話が入りまして、何か、住宅街に突然紙が入っていて、あしたからこの梅林を切るんだみたいな話だと。何も当然知らされていないわけで、そういう連絡が入りまして、要するに、たとえ条例でそういうことが書いてあったとしても、やはり、知らないうちにどんどんやられてしまうと、もうそのケースに関してはとまらない、既成事実化されてしまうというようなことも今後起きるのかなと。私は、せっかく、これから伸ばしていかなきゃいけない分野なのに、相当地域で嫌われ者になっていくということも心配をしています。 それから、おっしゃっていただいたような、ほったらかしにされるんじゃないかという問題もありますが、他方で、その反射光とかで大変健康被害の心配もいただくわけですね。 そういったことから考えると、私は、義務化もやりようだというふうに思うんです。義務化をしたから、先ほど大臣がおっしゃったような、一回やって、形だけやって終わりみたいなことになるかどうかは、義務化の仕方次第ではないかな。 それから、先ほどおっしゃった積立てのような問題は、どういう意味かはちょっとはっきりしませんが、制度化をする必要があるということを今後の課題としておっしゃっているのかなと思うんですが、私は、その二点、義務化をやはりするべきだと思います。 それから、積立てに関しては、そこが今なされていないなら制度化をしましょうということですが、大臣、いかがですか。
○世耕国務大臣 まず、コミュニケーションの義務化については、これは、経産省としてはやはり、一律でコミュニケーションを義務化をするよりは、地域の事情に合わせた方がいい。条例などによって、それに違反をした場合に認定取消しという方が、私は、地域事情を反映したきめ細やかなコミュニケーションができるのではないかというふうに思っています。 積立てについては、これは制度化を今検討中であります。また、制度化を待つまでもなく、本来FIT価格には撤去費用も入っていますので、それをちゃんと積み立てているかどうかを点検する仕組みは、もう今既に入れることにしているわけであります。それをさらに、もう完全に会計上別会計で積み立てなければいけないとなると、これはちょっと、制度改正が必要になりますので、これもできるだけ早くやりたいという思いで、現在検討中でございます。
○田嶋委員 条例の話はわかりました。検討を私もしたいと思いますが、積立ての方はぜひよろしくお願いをしたいと思います。 それでは、複数の事業者の連携による省エネ、今回の法案の中身に関連する質問をさせていただきたいと思います。 このような設備集約ということを含む事業連携の事例というのは年間どのぐらいあるというふうに政府は考えておるのか、また、設備集約ということ以外にどういうようなケースを事業連携として想定されているのか、御答弁ください。
○高科政府参考人 お答え申し上げます。 まず、後者の事例の方ですけれども、産業、業務部門において想定される事例といたしまして、設備集約のほかに、例えば、熱や電気の需要の大きさが異なる複数の企業が連携をして、大規模なコージェネレーションシステムなどを導入して、そこで熱や電気を融通することで、全体として大幅な省エネを図るもの、あるいは、サプライチェーン上の事業者が需要予測データを共有いたしまして、生産や販売の計画を最適化することで、全体として大幅な省エネを図るものなどが具体例として挙げられると思います。 それから、運輸部門におきましては、貨物の輸送ルートが逆方向の複数の荷主が連携いたしまして、互いに復路で相手企業の貨物を輸送して、トラックの積載率を向上することで、全体として大幅な省エネを図るといった事例が考えられると考えております。 こうした連携の事例につきまして、産業、業務部門では大体毎年五十件程度、運輸部門におきましては毎年十件程度の認定件数を想定しているところでございます。
○田嶋委員 二社、三社といった連携によって省エネ効果を出す、これまで省エネ法は単独企業ごとの評価であったわけでありますから、こういった、一歩前進ということで、年間五十社ぐらい、五十ケースぐらいそういう話が出てくるという話でございます。 結局、この法案のこういった考え方を突き詰めてまいりますと、一地域、面的に非常に近い距離にあるいろいろな事業体、病院等も含めて、そういったところが、自治体の例えば主導のもとにかもしれないし、自治体は別かもしれませんが、金融機関なども巻き込みながら、いわゆる、例えば熱密度の高い地域の中核企業などにインセンティブを与えて省エネ推進を面的に進めていく、そういうことになるのではないのかなという感じがいたしますが、大臣、そこはどのようにお考えですか。
○世耕国務大臣 まさに今御指摘のように、熱密度の高い地域、いつも羽田に着陸するときに見える京葉工業地帯なんて、もう大変な熱密度のエリアが物すごく広がっていると思いますけれども、こういう熱密度の高い地域などにおいて、複数の事業者が連携をしてエネルギーを面的に利用する仕組みを構築することは、これは省エネ対策上極めて重要だというふうに思っています。 こういう仕組みを円滑に構築をするためには、やはり中核になる企業とかが必要だと思っていまして、例えば地域の中核企業ですとか、あるいは自治体、あるいは地域の金融機関、あるいは電力、ガスといったエネルギー関係の会社などが、複数の事業者のエネルギー使用量や使用形態に係る情報を共有をしたり、費用負担に係る調整を行うなど、まとめ役としてやはり積極的に関与することが鍵だと思っています。 このために、経産省としては、例えば、省エネ補助金を活用して、ガス会社が中心になって、工業団地において複数の事業者の電気と熱の需要を取りまとめて、大型コジェネシステムによって電気と熱の両方を供給するといった取組ですとか、あるいは、地産地消型エネルギーシステム構築補助金を活用して、エネルギー会社が再エネ電気や廃熱などを、エネルギー管理システムを用いて、近くの公共施設や住宅などに対して高効率に供給するような取組などを支援をさせていただいているところであります。 こういった支援策も活用しながら、このエネルギー、特に熱密度の高い地域で面的に利用する仕組みの構築に向けた取組を進めてまいりたいと思います。
○田嶋委員 都市部には大変大きな集積があって、エネルギー消費が大変大きいわけでありますが、まさに冒頭確認させていただいたとおり、省エネというのは、使っている量を減らすだけじゃなくて、今無駄にしてしまっている熱をキャッチすることで、例えば、ほかの事業体が有効活用したい、そこにビジネスが生まれる、そして無駄が節約できて省エネにつながる、こういうようなことも考えられるわけでありますので、私は、この法案は法案として、もう少し大きなピクチャーで、面的に省エネを推進するようなことを、今の補助金という話もありますが、いろいろ御検討いただきたいなというふうに思います。 お手元に資料三をつけさせていただいて、これは昔の話ですけれども、一度法案を出させていただきまして、別の、民主党時代に出させていただいたものでございます。要は、今回の法案は、単独で測定していたものを複数の測定というふうに見直して、省エネ量をうまく分配してというような、評価にかかわる話でございますが、私は、例えばここの、公表制度と書いてあるんですけれども、左下ですね、要するに、地域の中核企業が、一体自分の事業をやる中でどれぐらいの熱量が廃熱されているか、そういったことをまずは測定をして、それを公表して、そしてそれを地域のほかの事業体が、そこはうちが利用させてほしい、こういうようなことが進んでいくことこそが大がかりな省エネにつながるのではないのかなというふうに考えております。 次の資料四をごらんください。そんな話をしておりましたら、きのうおととい、経産省から一例として資料をいただきまして、これは中国電力ですから電力会社ですね、電力会社もこういった全く異業種である三菱化成にこういった話をもう既に実現をさせているということでございますが、しかし、よく言われるのは、大規模集中型の火力発電などの発電エネルギー効率というのは大体四割、つまり、残りの六割は海か空気に逃げていって、大変もったいないことをやっているということであります。 もちろん、電気の発電効率を目いっぱい上げてもそうなっちゃうというのは、それは技術的にそういう制約はあるんでしょうが、私は、かつてフィンランドで電力会社を訪ねたときに、残りの六割をどうキャッチするかということで、熱として、巨大な導管がその電力会社の中にありまして、地域の熱供給網の出発点になっているということで、四〇%の発電と、加えて熱の部分で、全体で九割以上のエネルギーの効率を達成している、そういう事例も聞いてきたわけであります。 それが全てに当てはまるかどうかわかりませんが、日本にもこういった事例があるわけで、まさしくこの資料三の、私たちがかつて法案をつくったような部分、あるいはこの四のようなケース、こういった、面的に大きな省エネを実現する廃熱の有効活用ということを私は考えるべき、未利用熱の有効活用を考えるべき、そのように考えておりますけれども、大臣、いかがですか。
○世耕国務大臣 御指摘のとおり、火力発電所におけるエネルギーの効率的な利用というのは、我々の掲げているスリーEプラスSの観点からも非常に重要だというふうに思っています。 その方策の一つは、やはり発電そのものを高効率化することでありまして、次世代の高効率石炭火力発電技術でありますIGFCや高効率ガスタービン技術など、火力発電の高効率化に関する技術開発なども今実施をしているところであります。 そしてもう一つが、御指摘のように、発電後に残る廃熱の活用ということ、これも非常に重要だと思っています。日本においても、先ほど御指摘のような、火力発電の廃熱を利用して熱供給を行っている事例というものも出てきております。こういった廃熱利用は、事業者が経済性などを評価、判断した上で実施をしているものでありますけれども、省エネ法に基づく火力発電の効率基準というのは、こういった取組を促す効果があるというふうに思っています。 また、経産省では、先導的な地産地消型エネルギーシステムの構築というのも進めておりまして、発電所で発生する廃熱などの熱エネルギーを周辺地域において面的に融通する場合に、フィージビリティースタディーなどに活用できる補助金というものも用意をしております。こういった施策を使うことによって、火力発電や熱供給の高効率化というのを図ってまいりたいと思います。
○田嶋委員 そこで、熱というものが電気と、よく言われる大きな特性の違いの一つというのは、電気は遠くに飛ばせるが、熱は遠くに届けられないということでありますね。したがって、熱を有効に使う省エネを進めようとすると、どうしても距離の制限が出てくるということになるわけでございます。そうなってくると、やはり私は、エネルギーのそうした立案ということも、おのずから分権的になる傾向が強まるというふうに考えております。 そこで、きょうは環境省にお越しいただいていますが、地域エネルギー政策というものは、計画策定をどのぐらいの都道府県などがされているのか、そしてその中で目標数値をちゃんと入れているものがどのぐらいあるのか、御答弁ください。例えば福島県は、二〇四〇年に県内需要の一〇〇%を自然エネルギーとする、そういう目標数値を掲げております。いかがでしょうか。
○米谷政府参考人 地域エネルギー政策に関する計画としては、地球温暖化対策推進法に基づき、都道府県、政令指定都市、中核市及び施行時特例市に地方公共団体実行計画区域施策編の策定が義務づけられております。 現在までに、四十七の都道府県、二十の政令指定都市、五十四の中核市及び三十一の施行時特例市の計百五十二の団体の全てが策定をしております。 この計画は、区域における温室効果ガスの排出抑制等を行うための施策に関する事項を定めるものでありまして、その内容としては、地域の事業者や住民による取組の促進も含めて、地域全体に及ぶ再生可能エネルギーの導入や省エネルギーの推進に関する施策等を盛り込むものであります。 なお、再生可能エネルギーの導入量や導入割合について具体的な目標を掲げておりますのは、都道府県では十六都府県、政令指定都市では九市、中核市では十三市、施行時特例市では六市となっております。
○田嶋委員 百五十二ということでございまして、うち、数字が入っているものが非常に少ないという現状でございます。全体の自治体の数からすると一割ぐらいですかね、千六百、七百、そんなような印象でございます。 私は、お手元に資料五で、これも、五年ぐらい前ですか、法案を出させていただいておるわけでございます。当然、審議も検討もしていただいていないわけでございますけれども、もうそろそろ世耕大臣にも前向きな御答弁をいただいて、何代目の大臣かわかりませんけれども、私たちがこういう法案を出してから何代目かの大臣、もうそろそろ、先ほど申し上げた理由で、エネルギー政策は分権でいかなきゃやはりだめな時代になってきた。それぞれの地域で持てる宝物は全然違うわけであります。それぞれの地域で持てる資源をどう生かして、自分のところはどのようなエネルギーの社会をつくると日本全体がトータルとして最も省エネが進むかということを現場現場で考えていただくためには、頑張っていただいている自治体は自治体として自発的に動いているわけですが、私は、そういうところに関して動機づけるような法律、私たちが何年も前に出させていただいたような法律が必要ではないかというふうに考えますが、そろそろだと思いますが、大臣、いかがですか。
○世耕国務大臣 御指摘のように、再生可能エネルギーや省エネルギーについてはやはり地域ごとの特性が反映される面が大きく、地方自治体の果たす役割というのは極めて重要だというふうに認識をしています。 このため、既に、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づいて、一定の地方自治体は、各自治体の温暖化対策に関する計画の中で、再エネですとか省エネに関する取組を位置づけて施策を進めてきているところであります。 経産省としては、環境省とも連携をしながら、自治体と事業者が連携した取組については事業者に対する補助率を高くするなど、さまざまな形で地方自治体によるエネルギー政策の立案、執行をサポートしてまいりたいというふうに思います。 議員立法の取扱いについては、国会でお決めいただきたいと思っております。
○田嶋委員 やる気のあるところはどんどん進む、長野県なんかいい例ですね、しかし、たまたま余りそういうことに御関心がない首長がいれば全然進まないという、まだら模様になってしまうような状況を、やはり、日本にとって非常に重要なこの省エネを進める上ではそろそろアプローチを変えたらいいのではないかというのが私からの御提言でございます。そして、今後とも、ぜひそうした方向の主張で続けてまいりたいというふうに思います。 次のテーマに移りたいと思います。 きょうは国土交通省にお越しいただいておりますが、今回の閣法も、もちろん、余り、問題だと言って反対するような中身ではないとは思うんですね。しかしながら、どなたかも、きのうもおっしゃっていましたけれども、全体ピクチャーの中で本当にここが一番のポイントなのかという感じもしないではありません。 そこで、私は、非常に日本がおくれてしまっている、みんながそのことを十分理解をしてアクションをとっていかなきゃいけない分野として、建築分野に関しての質問をさせていただきます。 建築分野は、三年前に、この省エネ法の特別法という位置づけで、建築物省エネ法というのが新たな法律としてつくられました。国土交通委員会でその当時質問もさせていただいたわけでございますが、残念ながら、当時は、世界に非常におくれているにもかかわらず、二千平米以上の非住宅のみにエネルギー消費性能基準への適合義務化ということが初めて行われたわけでありまして、要するに、住宅関係は一切手つかずということであります。 それがスタートしたのは去年の四月でございますが、当時、聞くところによると、現場の工務店さんなども、変化についていけないというようなことで、かなり難色があったというようなお話も伺ったわけでありますが、法律の審議から以来三年、施行から一年がたったわけでありますが、この間、そうした意味では、当時の課題であった現場の皆さんの例えばスキルアップとか御理解を広めるとか、そういった部分に関してはどのように進んできたのかということを御答弁ください。
○眞鍋政府参考人 建築物、住宅分野の省エネについて、特に中小工務店、大工さんの対策についてのお尋ねにお答えしてまいりたいと思います。 今、田嶋先生が御指摘されたように、昨年の四月から建築物省エネ法によりまして、住宅以外の大規模な建築物の新築等に関して省エネ基準への適合を義務化したところでございますが、住宅は現在のところ義務化の対象になってございません。 しかしながら、多くの戸建て住宅が中小工務店によって担われているということを考慮いたしますと、住宅の省エネ性能向上のためには、中小工務店あるいは大工技能者の方々の理解、技術力向上、これが重要な課題であるということについては強く認識してございます。 このため、平成二十四年度から、国土交通省から補助金をもって支援いたしまして、中小工務店の大工技能者などを対象とした省エネ技術に関する講習会、これを全国で実施しております。 この講習会は、中小工務店などの技術力向上に取り組む都道府県ごとの協議会が実施主体となりまして、国土交通省の補助金を活用し、各地域内で参加を呼びかけつつ実施しているものでございます。平成二十九年度までに全国で延べ約十二万人の大工技能者等が受講しており、なお、今年度も継続して行っております。 二十九年度の受講者のアンケート調査をいたしました。それによりますと、回答者のうち六割の方が、みずからの施工に関して具体的な改善点に気がついたという回答をいただいておりまして、この講習会、一定の成果が上がっている、効果があったのかなというふうに考えております。 また、この講習会とあわせまして、中小の工務店が地域の関連事業者とグループを構築して、省エネ性能にすぐれた良質な木造住宅を整備する場合に私どもの方から補助金で支援する、そういうメニューもございまして、その推進を図っております。 また、昨年の九月から学識経験者や業界団体の方々をメンバーとする研究会を立ち上げまして、住宅、建築分野の省エネ性能の実態把握、検証、省エネ基準への適合率のさらなる向上などに関しまして課題の整理を行うための場を設けました。こちらの方にも、中小工務店、大工技能者の団体の代表の方にお入りいただいて、御意見を伺っているところでございます。 引き続き、これらの方々の意見を伺い、あわせて技術力向上に向けた取組を推進してまいりたいと思います。
○田嶋委員 引き続き取組を推進するのは大いに結構でございますけれども、御答弁はコンパクトにお願いしたいと思います。 大いに結構でございますが、お尻も迫ってきているということであります。資料六には、閣議決定で、エネルギー基本計画で平成二十六年に決定されました文言、一番下の部分でございますけれども、二〇二〇年までに、あと二年ないですね、二〇二〇年までに新築住宅についても適合義務化をするというふうに書いてあるわけでございまして、私は、三年前に法案、新法を審議したときも、非常におくれている今の日本の建築分野に関する問題、ここが私は日本全体の省エネの大きな肝の一つだというふうに思いますが、この部分が非常に遅々として進んでいないことに危機感を募らせておりました。 ぜひとも今後そうしたことがないようにしていただきたいですが、確認でございますが、このペースで、二〇二〇年の全ての新築住宅、非住宅はもちろんですが、適合義務化を着実に達成できるということでよろしゅうございますか。
○簗大臣政務官 お答えいたします。 まず、御指摘のように、この省エネ基準への適合義務化については、エネルギー基本計画等において、規制の必要性や程度、バランス等を十分に勘案をしながら、二〇二〇年までに新築住宅・建築物について段階的に省エネ基準への適合を義務化することとされております。 これを踏まえて、先ほどこれも御指摘いただきましたけれども、建築物省エネ法を平成二十七年に制定し、平成二十九年四月から、同法により、住宅以外の大規模な建築物の新築等に際して省エネ基準への適合を義務化したところでございます。 省エネ基準への適合義務化に向けた今後の進め方としましては、まず、住宅、建築物の省エネ性能に関する実態について徹底的に把握、検証を行い、その結果を踏まえ、丁寧に検討を進めていくことが重要であると認識をしております。 このため、昨年九月より、学識者や業界団体の方々をメンバーとする研究会を立ち上げまして、住宅、建築物の省エネ性能の実態把握、検証や、省エネ基準への適合率のさらなる向上等に関する課題の整理を行いまして、本年三月末に取りまとめを公表したところでございます。 この取りまとめの中で、省エネ基準適合義務化の対象拡大につきましては、省エネ基準への適合状況の現状や対象拡大に伴う建築物の生産、審査体制への影響を見きわめることが必要であるということと、それから、エネルギー消費量が住まい方に依存するなど住宅の特性や、建築主等の認識、伝統的構法や地域の文化への配慮等に係る課題に留意することが必要であるといった指摘をいただいておりますので、今後は、審議会等を開きまして、これらの御指摘を踏まえながら、住宅、建築物の省エネ性能向上に向けた具体の制度設計について検討を進めていきたい、そのように考えております。
○田嶋委員 政務官、ありがとうございます。 いろいろおっしゃっていただきましたけれども、人によっては、過去の姉歯問題の、構造設計のときの失敗が大分トラウマになっているというような話も聞きますが、逆にそういう失敗を糧にして、出口をちゃんと意識して、二〇二〇年までに、今でもおくれにおくれているこの建築分野の省エネの問題、絶対にやり切っていただきたいというふうに私は思います。 もう一つ、もう少し簡単な方かもしれませんが、中古住宅や賃貸住宅に、日本の場合はBELSというのがありますが、いわゆる表示ですね、一体この建物に暮らすとどのぐらいの燃費なんだということですね。それはやはり、今、努力義務でありますが、これも義務化は絶対にしていただきたい。いかがですか。
○簗大臣政務官 御指摘ありがとうございます。 消費者が省エネ性能にすぐれた住宅の選択をより行いやすくする観点から、販売時や賃貸時における省エネ性能に関する情報の提供は重要であると認識をしております。このため、建築物省エネ法においても、建築物の販売又は賃貸を行う事業者に対し、省エネ性能に関する表示の努力義務を規定しております。 また、省エネ性能に関する表示が適切に運営されるよう、国土交通省においてガイドラインを策定、公表しており、これに基づき、平成二十八年四月に、建築物省エネルギー性能表示制度、御指摘があったBELSが創設をされております。 国土交通省、経済産業省及び環境省の連携のもとで、各省が所管する補助事業の要件としてBELSを統一的に採用し、その普及を図っているところでございます。こうした取組によりまして、BELSの実績は平成三十年三月末現在で五万件を超え、着実に増加をしているところでございます。 また、住宅、建築物の省エネ施策のさらなる充実に資するため、昨年九月より、先ほど申しました、学識者、業界団体の方々をメンバーとする研究会を立ち上げまして、住宅、建築物の省エネ性能の実態把握、検証や、省エネ基準への適合率のさらなる向上等に関する課題の整理を行い、本年三月末に取りまとめを公表したところでございます。 この取りまとめの中で、性能表示につきましても、建築主や居住者への省エネ性能の情報提供の徹底が必要と指摘がなされております。しかし、その一方で、また、既存住宅は設計図書が残っていないこともあり、省エネ性能の把握が困難といった指摘も、課題もいただいておるところでございます。 いずれにしましても、今後は、審議会等において、これらの御指摘を踏まえながら、住宅、建築物の省エネ性能向上に向けた具体の制度設計の中で、省エネ性能に関する情報提供のあり方も含めて検討を進めていきたい、そのように考えております。
○田嶋委員 ドイツのエネルギーパスのように、義務化でやれている国はやれていますから、課題はあってもちゃんとやっていただきたいと思います。 それでは、少し飛ばさせていただきますが、最後に、経済産業大臣、建築分野だから余り経産省は関係ないとは思っていらっしゃらないと思いますが、国土交通大臣、当時、太田大臣でございましたけれども、日本はどちらかというと新築という志向があるということは認めつつも、私が提案をいたしまして、それはそれとして、中古市場、既存ストックのリフォーム重視ということに軌道修正という委員、私ですね、委員の御指摘は、私は全くそのとおりというふうに思いますと、当時、三年前、このような御答弁をいただいております。 経済産業大臣としても、経産省としても、この建築分野に関しては国土交通省と二人三脚でしっかりと進めていただきたい。これは、私は、最重点分野だ、省エネの、そのように考えております。いかがですか。
○世耕国務大臣 私も全く同じ考えであります。 住宅のリフォームも、かなり業界も育ってまいりましたし、そういった中で、特に、新築住宅の省エネ化だけではなくて、既存住宅の省エネリフォームの普及も極めて重要でありまして、これは、日本再興戦略でも、二〇二〇年までに省エネリフォームを倍増させるという目標も掲げているところでございます。
○田嶋委員 倍増、ありがとうございます。 本当にこれは、成長産業を、芽を摘んでしまっているということも言えるんですね、今のようなことを続けていたら。だから、ドイツは、今おっしゃったように、倍増なんですよ。ドイツはリフォーム産業が倍増したんです。今、新築は大体ドイツは二十万棟ぐらいですね。日本は九十万棟以上、いまだに新築です。そういうことではなくて、質のいいストックをつくっていかなければ、人口減少時代ですから、もうパイをふやす時代じゃなくて、質を上げていかなきゃいけない。ぜひとも両省で頑張っていただきたいというふうに思います。 それでは、時間になりましたので、副大臣、申しわけありません、最後に一点だけ、次のテーマは次回に回しますが、一点だけ。 木質バイオマスということも大変重要です。これは特に熱の利用ということで大事になってきているんですが、最近は、輸入パーム油、それから輸入ペレットに関して、大変多く活用されている。 しかし、これはどうも地消地産の再生可能エネルギーの本旨から外れるんじゃないかなという感じがいたします。これは要するに、輸入するわけですから。つまり、資源の海外依存という意味では油と何ら変わらないわけでありまして、ただ、カーボンニュートラルという点は石炭よりはましかもしれません。 しかし、こういう形にどんどん変容している感じがするんですけれども、こういうことでいいんでしょうか。輸入の木質バイオマスはちょっとまずいんじゃないかなという感じが私はするんですが、副大臣、どういうお考えですか。
○西銘副大臣 委員御指摘のように、輸入材を中心とした大規模なバイオマス発電がFIT制度の対象になっておることは承知をしております。今委員が御指摘された、エネルギー自給率の向上やあるいは地域活性化に資さないのではないかという御指摘があることは承知をしております。他方、現時点で国内の供給量に制約があって、こうしたバイオマス発電についてFIT制度のもとにあるということも理解をしております。 今後、この点がどう展開していくのか。FIT制度が導入されて、私がかつて、二十年ぐらい前ですけれども、ごみ発電の関係で現場を回っておりました当時は、売電に非常に苦労しているという話がありまして、当時、八円という数字が私は頭に残っているんですが、今、FIT制度のもとで、四十円とか二十円とか十七円とかなっていって、バイオマスも国としては進めていかなければならない、地域の分野としては進めていかなければならないと考えております。 いずれにしましても、林野庁、関係省庁と連携をとりながら、地域の活性化という視点も、分散型のエネルギーという視点も入れながら、バイオマスについては進めていかなければならないと考えております。
○田嶋委員 副大臣、ありがとうございます。 最後のページ八にドイツの状況を示しておりますけれども、バイオマスは、発電はほぼもう終わって、むしろ発熱の方が主軸になるという一つの先例があるわけでもございます。 それから、今のお話で、供給量が国内では追いつかないからという話があります。それは、そもそも、地域のいろいろなバランスをよく見ずに過大な設備投資をしちゃったから、それに合わせて輸入を使っているという、逆の、本末転倒なことが起きているのかなという感じもします。 この点は更に議論していきたいと思いますが、いずれにしても、このバイオマスも曲がり角に来ているのかなという感じがいたします。そして、大変重要な熱の利用もありますので、引き続き、経済産業省も、林野庁や農水省と連携しながらしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 以上です。ありがとうございました。
○稲津委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十時二十二分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○稲津委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。笠井亮君。
○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。 本法案の大前提として、今後の日本のエネルギー基本計画をめぐって質問をいたします。 まず、第五次エネルギー基本計画の政府の案が五月の十六日に取りまとめられて、今月十九日から、来月、六月十七日まで、約一カ月間、パブリックコメントということで、国民への意見募集が行われております。原発は、その中で、重要なベースロード電源と引き続きそういうふうに位置づけられて、二〇三〇年度の原発の電源構成比率も、これまでどおりの二〇%から二二%とされております。 そこで、まず世耕大臣に伺います。 五月十八日の当委員会でこの目標についてやりとりがありました。そして、原発の稼働率を八割程度まで向上させて、一部の炉については法令で認められた四十年を超える運転期間延長を行うことで、原発の新設やリプレースがなくても二〇から二二%の目標達成は可能と大臣は答弁をされましたが、これは、どうやれば稼働率八割が実現するというふうに考えていらっしゃるのでしょうか。
○世耕国務大臣 まず、アメリカでは、一九七九年のスリーマイルアイランド原発事故の反省も踏まえて、事業者が集まって、安全性、信頼性の向上を目的とした組織を設立しました。こういった枠組みのもとで、現場における良好な取組事例の共有ですとか、改善点を相互に指摘し合うといった活動を続けることによって、大きなトラブルの発生件数が十分の一に減少して、一九八〇年代には五五%であった稼働率が、二〇〇〇年代には九〇%まで向上したという例もあるわけであります。 日本においても、こうしたアメリカでの取組を参考にしながら、原発の安全性、信頼性を向上させていくために、現場やマネジメントの取組について、原子力事業者間での相互のレビューと指導を行う原子力安全推進協会の設立、そして、先進的なリスク評価手法の研究開発と原子力事業者への導入支援を行う原子力リスク研究センターの創設、また、産業大で信頼性向上につながる共通の課題を設定して、効果的な対策を検討、普及させていく新たな組織づくりなど、産業界での自主的な取組が進みつつあるわけであります。 こうした安全性、信頼性の向上を目指す取組を続けていくことによって、稼働率を八〇%に向上させることは可能だと考えております。
○笠井委員 具体的に、原発、今全国にあるわけですけれども、じゃ、どうやって八割を実現すると。今いろいろ、とまっているもの、それから再稼働を目指しているもの、あるいは、四十年、六十年とか、そういうことがいろいろありますが、一体どうやって実現するというふうに、その目標に見合って考えておられるんですか、稼働率八〇%と言われるけれども。
○世耕国務大臣 私の申している稼働率というのは、今の、原発が何基あるうちの何基が稼働するという稼働率ではなくて、その一基がそれぞれ動いた場合に、ずっと動き続ければ一〇〇%なわけですが、それは普通、定期点検があったり、あるいは、場合によって、ちょっとふぐあいが出て一旦とめてというようなこともある、そういうことの稼働率ということを言っておりまして、今現状では、これまでの実績では原発の稼働率というのは大体七〇%、これを八〇%に上げることができるのではないか、それを前提にして、二〇三〇年のエネルギーミックスも達成可能ではないかということを申し上げているわけでございます。
○笠井委員 アメリカの例も言われたんですが、これは、東京電力福島第一原発事故を起こした日本での話を、今議論になっているわけで、幾つかいろいろな対策ということで、やればできるという話を言われたんですが、安全最優先の再稼働といいますけれども、十三カ月ごとの定期検査の間隔、延ばしていくことになれば、これは原発を危険にさらすことになります。 それで、八割できるということをめぐって、経産省では、それに見合ってどういう試算で立てるかということを、計算を出されているはずなんですけれども、それについてはどういうものになっていますか。
○世耕国務大臣 ちょっと御質問の意味がわからないんですが、今、二〇三〇年、二〇から二二%達成可能という試算のベースを申し上げますと、二〇三〇年時点の原発比率が、稼働率をまず八〇%と仮定して機械的に計算をしますと、二〇三〇年時点で、まず、運転開始から四十年未満の原発が全て稼働をすると一七%になります。そして、これに加えて、二〇三〇年時点で運転開始から四十年以上経過している原発が全て運転延長すると二八%ということになります。 したがって、安全最優先の再稼働と一部の炉の運転期間の延長によって原発比率二〇%は達成可能であると考えています。
○笠井委員 今言われたわけですけれども、四十年未満の炉全て稼働、それに加えて、四十年超の炉全て運転延長ということになりますと、具体的に考えますと、原発、日本にあるわけですから、その中には東京電力の福島第二原発、それから東京電力の新潟の柏崎刈羽原発も含まれるということになりますね、全てということになれば。
○世耕国務大臣 あくまでも、具体的な炉の再稼働というのは、これは規制委員会の新規制基準適合の審査をパスをするということ、また、地元の御理解もいただくということが前提になるわけであります。あくまでも今我々がやっている試算というのは機械的な試算だということは御理解いただきたいと思います。
○笠井委員 機械的な試算といっても、二〇から二二%ということに見合って、八〇%の稼働という率に対して、機械的にやるとこうなるという中には、今、あくまでもと言われたけれども、結局、私もいろいろ調べてみましたよ、こうやって、大臣。日本の原発どうなっているか、何年運転していて、どうなるか、二〇三〇年どうなるかと調べましたよ、一覧表。そうしますと、今大臣は機械的と言われたけれども、あくまでと言われるけれども、福島第二も、それから柏崎刈羽もその中には含まれている。そして、それはもちろん、言われたのは、ちゃんと審査がどうかということをやってからだと言われたけれども、しかし、除外していないということであります。 福島第二の廃炉という点では、これは自民党を含めて福島県議会では全会一致の決議ということになって、県民の総意であります。柏崎刈羽についても、再稼働反対というのは、新潟県民の世論調査でも六四%が反対ということで、県民の願いは明確なわけですね。 そこまではっきりしているものを含めて、機械的と言われながらも、結局無視しながら、結局再稼働ありき。もちろんいろいろな手を打ちますよということを言うんだけれども、しかし、目標をそういうふうに設定したら、今度はそれに向かって、達成するためにしゃにむに一瀉千里ということになるということだと思うんです。 世耕大臣は、前回の委員会でも、答弁の中で、現時点では新設、リプレースは考えていないということを言われました。現時点ではということを、私も、ああ、なるほど、現時点という条件をつけたのかなと思ったんですが、こうやって二〇%から二二%、二〇三〇年にするためには、やはり原発を、もちろん手続を踏んでとか言われますが、どんどん再稼働ということに持っていって、四十年を超えた原発の運転期間を延長した上で、新設やリプレースも織り込んでいく、そういうことが前提になっているんじゃないんですか。
○世耕国務大臣 我々が機械的に行っている試算の中では新設、リプレースは前提としておりません。現時点では新設、リプレースは全く考えていない。それを考えなくてもエネルギーミックスは達成可能だというふうに考えております。
○笠井委員 現時点では考えていない、エネルギーミックスは可能と言われましたが、実際、じゃ、当事者はどうかというと、電気事業連合会、電事連の勝野会長は、新増設やリプレースが将来にわたっておのずと必要になるということで、五月十八日にも記者会見で明言されています。 それから、日本原子力産業協会、原産協会の今井会長も、二〇三〇年に原子力で二〇から二二%を供給するという中期目標を達成するには三十基の稼働が必要となる、既存の原子力発電所の再稼働とともに運転期間の延長を最大限に進める以外に手段はないということを言われた上で、二〇五〇年にCO2を八〇%削減するという目標を達成するためには原子力発電所の新増設が欠かせませんと、これも、四月九日、原産協会の年次大会でも言われる。 まさに、現時点ではと、大臣はそうやって条件をつけられて、現時点では考えていないと言われるんだけれども、当事者は、これはもう不可避だ、中長期やっていく上では不可避だ、二〇三〇年含めてということを言われているわけで、やはり大臣が言われる、原発は可能な限り低減すると繰り返し言われますが、それは、東電の福島第一原発事故前の電源比率が三割からすれば、二〇から二二になれば低減するとおっしゃりたいのかもしれないけれども、それにすぎない。足元でいえば原発の電源比率は二%に満たないわけで、結局、それを二割以上、二〇%から二二%にする。まさにそうなったときには、アメリカの例を言われたけれども、日本ではあの福島の大事故があって、いまだに、七年余りたって収束もしていない、そして、避難者の皆さん、大変な状況になっている、県民、苦しみにあるといっても、あの事故がなかったかと言わんばかりということになってくる。 しかも、エネルギー基本計画の案では、二〇五〇年に向けて、原発を実用段階にある脱炭素化の選択肢と位置づけて、次世代炉の開発を追求する戦略まで追加されているということで、依存度低減どころか、今より依存度を引き上げるための原発再稼働推進の計画ではないんですか、これは。そう言われても仕方がないと私は思うんですが、いかがでしょうか。
○世耕国務大臣 原発再稼働に関しては、繰り返しになりますけれども、これは何か数字ありきとか、この炉を再稼働させるというのを我々が判断するのではなくて、これはあくまでも、原子力規制委員会が、きちっと専門家の立場から、新規制基準に適合するかどうかという審査をしっかりとやっていただく、その審査をパスしたものについては再稼働を進めるというのが政府の方針でありまして、何か再稼働ありきというようなことは全くございません。
○笠井委員 福島の今の現実を前にして、国民世論、そして避難計画の上でも、これでは本当に避難できないというのがあって周辺自治体の強い意見がある。そして、コストの点でも原発は本当に成り立たないということで、結局、輸出の問題だって行き詰まっている状況があります。 原発を動かしてはならないというのが国民の多数の思いです。その大きな世論に耳も傾けようともせずに、これまでやってきた意見聴取会とか、あるいは討論型世論調査ということもありましたが、そういうこともやらずに、中身も進め方も世論に背く、原発固執そのものだと言わなければなりません。 私たち野党四党、立憲民主党、日本共産党、自由党、社会民主党ですが、原発ゼロ基本法案を今国会に共同提出しておりますけれども、再稼働を認めず、原発ゼロの政治決断、そして再生エネルギーの飛躍的拡大ということで提案をしております。ぜひこれは国会で審議をしていただきたい。そして、そういう方向で英知を結集して、やはり政治の決断をするというときだと言いたいと思います。 国内では原発再稼働、海外には輸出、こんないわば原発固執宣言ともいうべきエネルギー基本計画見直しは認められないと強く申し上げておきます。 さて、次に、もう一つエネルギー基本計画にかかわって伺います。それは気候変動対策との関係であります。 大臣に基本認識で伺いますが、二〇一六年に発効したパリ協定には、歴史上初めて全ての国が参加をしているということで、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出を削減することによって、平均気温の上昇を一・五度から二度未満に抑えることを目指す目標を掲げております。今世紀後半の早い段階で温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを決めた歴史的な合意がなされた。 そこで、大臣に伺いますが、このパリ協定、これはもう本当にみんなで達成をするということで英知を結集するということが必要だと思うんですが、そのためには、今、国際的に、先進国でも途上国でもとにかく脱炭素の流れということで、それを加速する努力が続く中で、やはり、これまで多くの温室効果ガスを排出してきた我が国を含めた先進国が、そういう意味での歴史的責任も踏まえた対応を率先してとるという義務があると思うんですけれども、大きな意味での世耕大臣の認識を伺います。
○世耕国務大臣 政府としましては、パリ協定上の日本の目標であります温室効果ガス二〇三〇年度二六%削減に向けて、まず、地球温暖化対策計画に基づいて着実に取り組んでいきたいと思っています。 経産省としても、イノベーションの追求などによって成長と気候変動対策を両立させながら排出削減に貢献することが重要だと考えています。 こうした考えに基づいて、エネルギー基本計画の中でも、エネルギー政策の要諦は、安全性を前提とした上で、エネルギーの安定供給と経済効率性の向上による低コストでのエネルギー供給を実現し、そして同時に、環境への適合を図ること、すなわちスリーEプラスSの視点が重要としているところであります。 また、現在検討中の第五次エネルギー基本計画の中でも、パリ協定を踏まえた対応を盛り込むことにしています。 具体的には、世界ではエネルギー転換、脱炭素化に向けた挑戦が既に始まっているということ、一方で、経済的で脱炭素の完璧なエネルギーは存在しないという現実があるということ、そして、このため、脱炭素化に向けたあらゆる選択肢の可能性を追求すべきといった方向性を示しているところであります。 このように、気候変動対策については、産業政策上もエネルギー政策上も重要な課題と認識をして、最大限取り組んでまいりたいと思います。
○笠井委員 今大臣が言われた、安倍政権が掲げるこの削減目標というのは、二〇三〇年までに一三年比で二六%減と。国際的な基準である一九九〇年比で見ると一八%にすぎません。世界からは、目標レベルが著しく低いと見られて、そういう批判の声が上がっている。とても私は、責任を果たしているとは言えない。 その低さに加えて、石炭火力を重要なベースロード電源の一つに位置づけて、そして石炭火力の新増設も進めているということになっている。 そこで、まずその点では、環境省に確認をしたいと思います。 二〇一八年の三月二十三日公表の「電気事業分野における地球温暖化対策の進捗状況の評価の結果について」というのがありますが、そこでは、全国の石炭火力の新増設計画の数と出力数の合計というのがあると思うんですけれども、それは幾らになっているか。また、この計画を実行することによるCO2の排出量の影響をどのように評価しているでしょうか。答弁をお願いします。
○森下政府参考人 お答え申し上げます。 石炭火力の新増設の数とか稼働率、そしてCO2排出量の影響についての御質問でございますが、本年三月に公表いたしましたそのプレス発表をして以降、運転開始ですとかあるいは中止等の状況変化もありますので、数字につきましては、アップデートしたものでお答えをしたいというふうに思います。 石炭火力につきましては、国内に多数の新増設計画、これは本年五月の時点におきまして、三十五基で総出力約一千七百万キロワット程度の計画があると承知をしております。こういった計画がございまして、仮に既存の老朽石炭火力発電が稼働開始後四十五年で廃止されたとしても、これらの計画が全て実行され、稼働率七〇%で運用されれば、二〇三〇年度の設備容量は約五千九百七十万キロワットとなり、我が国の二〇三〇年度の削減目標を約六千七百万トン超過し、目標の達成は困難となります。
○笠井委員 これほどの石炭火力新増設計画が持ち上がるのは、やはり政府が高効率な石炭火力を推進するという形でエネルギー政策に位置づけているからだと思うんです。この方針は第五次の基本計画案でも変わっていない。 この石炭火力の増設によって、CO2排出量を削減目標を六千八百万トン程度増加させるというとんでもない計画だと言わなければなりません。 もう一点環境省に確認をいたしますが、国内のCO2排出量の多くが発電によるものであります。これまで、発電部門のCO2排出量を、電力を使用する事業所や家庭に配分した間接排出量の形でデータが公表されておりましたが、環境省が四月に発表した二〇一六年度の温室効果ガス排出量、確報値によりますと、初めて直接排出量の割合が示されたと思うんです。 そこで、伺いますけれども、発電所を含むエネルギー転換部門、産業、業務、運輸部門と家庭部門の二〇一六年度の排出量はそれぞれ幾らになっているでしょうか。
○森下政府参考人 四月二十四日に、二〇一六年度温室効果ガス排出量の確報値を公表いたしておりますが、御指摘の直接排出量につきましては、まずエネルギー転換部門が五億七百万トン、産業部門が二億九千九百万トン、運輸部門が二億七百万トン、業務その他部門が六千万トン、そして家庭部門が五千五百七十万トンというふうになってございます。
○笠井委員 エネルギー転換部門というのは製油所とか発電所のことでありますが、石炭火力は最大のCO2排出源、ここをとめることがやはり気候変動政策、対策の一丁目一番地だと、参考人からも環境委員会の方での質疑で言われているところであります。 政府が間接排出量しか公表しないもとで、気候ネットワークでは、環境省の温室効果ガス算定・報告制度を情報開示請求して、そのデータをもとに直接排出量をこの間分析、試算してきたということで、二〇一四年度は、わずか百二十九事業所で日本全体の温室効果ガス排出量の約半分、その他の大口事業所や運輸事業者で七割に達しているという結果も明らかにされております。 そこで、世耕大臣に伺いますが、石炭火力をベースロード電源として新増設を認めるというのは、今でも飛び抜けて多くのCO2を排出している発電部門からもっと大量のCO2排出を容認することになる。温室効果ガス削減の国際約束にも反することになるのではないかと思うんですが、いかがでしょう。
○世耕国務大臣 第五次エネルギー基本計画案では石炭火力をベースロード電源と位置づけております。これは、石炭火力や原子力などのベースロード電源と、そしてLNG火力などのミドル・ピーク電源と、そして再生可能エネルギーをうまく組み合わせることで、スリーEプラスSを同時達成することが電力供給上は重要であるということを示しているものであります。 石炭火力は、安定供給や経済性の面ではすぐれているわけです。そういう点で、一定程度の活用を図っていくことが適切だと考えていますが、一方で、CO2という環境面での課題があることから、一定の歯どめも必要と考えています。 どういう歯どめをかけているか。環境省と大臣間で合意した上で、規制的措置を二つ大きくかけています。 まず一つは、エネルギー供給構造高度化法によって、電力の小売事業者に対して、二〇三〇年度の販売電力量の四四%以上を非化石電源とすることを求めておりまして、これによって火力発電比率は五六%以下となります。 第二に、これはもう一つ、省エネ法によって、発電事業者に対して発電効率の向上を求めておりまして、新設するものは最新鋭の技術である超超臨界圧相当の発電効率を求めるとともに、二〇三〇年度に、実質的に石炭火力を火力全体の半分未満、先ほど五六%と申し上げましたが、その半分未満ということですから二六%未満に抑える基準を定めているところであります。 環境面での課題については、今申し上げたような二つの大きな規制的措置によって、二〇三〇年度における石炭火力の電源構成比率二六%や、国際公約と位置づけている日本のCO2削減目標、二〇一三年度比二六%を実現するための実効性は確保されている、整合性はとれているということから、今後もこの方針に基づいて、着実に、一定の歯どめをかけながら、石炭火力の活用を図っていく予定でございます。
○笠井委員 二つ挙げられて、効率のことも言われましたが、たとえ高効率であっても、石炭火力のCO2の排出量というのはLNG火力に比べても格段に多い。 世界の流れは石炭火力の廃止であります。フランスは二〇二三年、イギリスは二〇二六年、カナダは二〇三〇年までに廃止を決めております。四十六基もの新増設を進める日本というのはある意味特異な存在、世界からも大きな批判を受けている。国内での新増設も輸出もやめるべきだ、きっぱりとこのことは申し上げておきたいと思います。 さて、次の問題ですが、本法案そのものにかかわった問題で幾つか伺ってまいります。 まず、法案にある荷主規制の拡大についてであります。 省エネ法の荷主規制というのは、二〇〇五年の改正で、運輸部門を対象に加えて、年間の輸送量が三千万トンキロ以上の荷主には、特定荷主として、CO2削減計画や輸送に係るエネルギー使用状況の定期報告等を義務づけるものになってきたということだと思うんです。 しかし、近年でいいますと、幾つか新たな特徴が出てきている。二〇〇五年の法改正時に十分想定していなかったようなケースでの物流量が増加してきたこと。それから、便利さの一方で、運搬、配送の現場では慢性的な人手不足や長時間労働などによって宅配クライシスとか物流クライシスが社会問題ともなっている。そういうことを含めて、やはりどうアップデートして対応していくかが大きな課題だと思います。 そこで、まず経産省に確認をいたします。 法案の提案理由説明でもネット通販の市場の拡大というのが挙げられておりましたけれども、二〇〇五年から現在まで、ネット通販市場はどの程度拡大しているのか、答弁をお願いします。
○高科政府参考人 お答え申し上げます。 電子商取引に関する市場調査によれば、ネットワークを介して行われた商取引のうち、BツーC取引の市場規模は、二〇〇五年は三・五兆円、二〇一七年は十六・五兆円と推計されておりまして、約四・七倍に拡大しております。それから、BツーB取引の市場規模は、二〇〇五年は二百二十四兆円、二〇一七年は三百十七兆円と推計されており、一・四倍に拡大しておるところでございます。
○笠井委員 国内では、アマゾンが二〇〇〇年にサービスを開始したことも契機となって、ネット通販市場が大きく拡大をしてきました。 現在、特定荷主として指定をされて、省エネの義務が課されている企業の数、そして、貨物の全輸送量に占める特定荷主の割合というのはどの程度になっているでしょうか。
○高科政府参考人 平成二十九年度末時点で、特定荷主として八百三社が指定されております。 また、特定荷主による貨物の輸送量は、エネルギー消費量ベースで見ますと、貨物輸送全体の約二割をカバーしております。
○笠井委員 特定荷主の省エネ義務がかかっているのは約二割しかないということであります。 それでは、通販業界の売上高トップの、上から三つの会社名と売上高、それから、上位の二十社のうち、特定荷主は何社になっているか、その点はいかがでしょうか。
○高科政府参考人 お答えいたします。 通信販売新聞社の調査結果によれば、平成二十八年六月からの一年間における通販売上高上位三社の会社名と売上高は、第一位はアマゾンジャパン合同会社の一兆一千七百六十八億円、第二位はアスクル株式会社の、これは連結で三千三百五十九億円、第三位は株式会社ミスミグループ本社の、連結で二千五百九十億円となっております。 それから、通販売上高上位二十社のうち、特定荷主に指定されている者は、その傘下の子会社が対象となる場合も含めて七社でございます。
○笠井委員 年間一兆円以上の売上高を上げている業界首位のアマゾンというのは特定荷主でしょうか。
○高科政府参考人 現在、アマゾン社は特定荷主に指定されておりません。
○笠井委員 アマゾンが取り扱う荷物というのは、年間四億個に達すると言われております。その数は、日本郵便の年間取扱数に匹敵するほどでありまして、物流市場を圧倒する大量の貨物を扱っていながら、これまでアマゾンに省エネ法の規制の網をかけてこなかったということになります。 大臣、今回の法改正によって、アマゾンは今後特定荷主として規制の対象となるということになってくるんでしょうか。
○世耕国務大臣 改正法案においては、まず一般論として申し上げれば、貨物の所有者でなくても、貨物輸送事業者との契約などによって輸送の方法などを決定している事業者は、荷主として省エネ法の規制対象となりまして、特に、年度の貨物輸送量が三千万トンキロを超える事業者は特定荷主に指定されることになります。 ただ、一方、個別の事業者が特定荷主に指定されるかどうか、この改正法の施行後に指定されるかどうかということは、これは法に基づいて事業者が届け出る貨物の輸送量を確認する必要があるため、現時点で確定的なことは申し上げられませんが、先ほどの売上規模などを見ていると普通はそうなるのかなと想定されますが、いずれにしても、これは事業者からの届出がないと最終的な判断には至らないということであります。
○笠井委員 最後に、普通はそうなるのかな、アマゾンについても特定荷主になるのかなということを言われましたが、いずれにしても、大臣が言われたことでいうと、荷主の定義を見直すことによって、規制の対象がネット小売事業者にも範囲が拡大をされて、今まで上位二十社中七社のみにとどまっていた特定荷主に、条件を定義との関係で満たせば、取扱貨物量の多い事業者を指定する、そして指定されることになるということだと思います。 そういう点では、通販事業者にも今後しっかりと省エネに取り組んでもらうという点での社会的責任をきちっと果たすようにという点で、やはり政治としても仕事をする、経産省としても大いに仕事をするということが大事だと考えます。 それでは、ネット通販には直販型のほかにモール型というのがあります。業界に広くしっかりと省エネ法の規制をかけるためには、モール型通販の運営事業者を特定荷主に指定することがやはり必要だと考えるわけであります。 ところが、先週の五月十八日の当委員会での高科省エネ・新エネ部長の答弁によれば、モール事業者は一般的には規制の対象外という形で答弁をされました。 しかし、この点では、例えば楽天ですけれども、配送コスト削減に向けた施策として、日本郵便と楽天の間で輸送業務委託契約を締結して、楽天市場への出店店舗に対する特別運賃のプログラムということを提供しているということであります。その中では、この省エネ小委員会のプレゼン資料を楽天が出していますが、そこでは、結局、楽天が全ての店舗をまとめる形で日本郵便と交渉をしてこのプランが実現したという形でPRしているわけであります。 そこで、伺いますけれども、楽天が日本郵便と契約をして特別運賃プランということを提供することで、モールに参加する小売店に日本郵便の利用を誘導することにある意味なると思います。実質的に輸送方法の決定に関与しているとも言えるわけで、そういう点では、モール事業者であっても、そういうところについて言うと特定荷主になり得るのではないかと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○高科政府参考人 お答え申し上げます。 まず、今回の改正法案は、貨物の所有権にかかわらず、輸送の方法などを決定し、貨物輸送の省エネを推進できる立場にある事業者を荷主と捉えるものです。 したがいまして、貨物輸送事業者との契約がなく、輸送の方法等を決定しないモール事業者は、省エネを推進できる立場にはないため、今回の改正法案では荷主とならず、モールで販売される貨物の輸送については、モールに出店する各事業者が荷主となります。 なお、御指摘のケースも含め、個々の事業者の実態については個別に確認する必要がありますけれども、一般論として申し上げれば、仮にそのモール事業者が契約等で輸送の方法等を決定している実態があるのであれば、その範囲に限り、モール事業者が荷主になる可能性もあり得ると考えられます。
○笠井委員 特別運賃が実現したのは楽天が契約の当事者になっているからこそだということだと思うんですね。個々の店舗の交渉では無理だ、特別運賃によって楽天市場への出店がふえることは楽天にとっても大きなメリットとなる。売上げが伸びれば利益になるけれども、物流に伴うエネルギーも増加することになって、やはりそういう点では、モール事業者にも省エネの努力をしてもらう必要があるということになってまいります。 昨日の参考人質疑の中でも、与党の議員の質問で、公明党の富田委員からも、ネットショッピングで大きな取引の場となっているモールを対象にしなくていいのかという趣旨の質問があって、矢野参考人からは、モール型事業者がプラットホームをつくる動向が出ていて、これを対象にする考え方はあり得るという意見も出されました。 大臣に伺いますけれども、そういう点では、高科部長が金曜日に、たしか、今後、取引形態の多様化が予想されるので、業界の変化や省エネの進捗状況を踏まえながら、必要な対応を検討するというふうに答弁されたと思うんですけれども、今後も、そういう意味では、実態をつかんで、エネルギー消費量が多ければしっかりと省エネ法の義務を果たしてもらう、そういう方向でしっかり調査検討を行っていく、不断の見直しをやるということが必要だと思うんですけれども、その点は、大臣、いかがでしょうか。
○世耕国務大臣 モール事業者が今は荷主とはならないというのは、先ほど部長が答弁させていただいたとおりでありますけれども、モール事業については、まだ今後いろいろ、市場が成長したり、あるいは事業の形態がいろいろ変化をしてくるというようなこともあり得るというふうに思っております。モール事業に係る輸送の省エネの進捗状況なども見ながら、必要に応じて、将来的には対応を検討してまいりたいと思います。
○笠井委員 ぜひ検討が必要だと思います。 さて、次に、準荷主、それから物流業界の構造にかかわって伺っていきたいと思うんですが、多頻度小口輸送の拡大ということがトラック労働者の賃金や労働条件にしわ寄せをもたらしている現実があります。 トラック輸送というのは、国内貨物輸送の九一・三%、物流の基幹的役割を果たしていて、産業と国民生活に欠かせない動脈の役割を果たしている。ところが、トラック労働者の賃金や労働条件というのは、その社会的役割に見合っていなくて、人手不足、長時間労働、低賃金が慢性化している。二〇一六年度に労災認定された脳・心臓疾患の件数というのは、全産業の中で運送業が最も多くなっております。 そこで、実態はどうかということで、私も、全国のトラック運転手の方々で組織する労働組合の建交労のトラック部会に実態を伺ってまいりましたが、過酷な実態の一端を紹介したいと思います。 ある従業員数百人規模の運送会社で化学薬品などの長距離輸送を担当するAさんですけれども、兵庫県の姫路市を起点にして、関東方面への輸送に従事をしている。この方の昨年十一月の出勤日数というのは二十四日、運行回数は八回で、月間走行距離というのは何と一万三千キロを超えている。実労働時間は二百八十五時間で、時間外労働は深夜時間帯の七十七時間を含めて百五十三時間、休息時間を含めた拘束時間というのが四百二十八時間にも及んでいるという実態を伺いました。 そこで、大臣にぜひ思いを伺いたいんですが、この方のお話は決して特異な例ではなく、多くのトラック労働者がこうした過酷な働き方を強いられている。こうした実態というのは放置できない。そういう点では、そうした実態も踏まえた省エネ対策というのは、省エネ対策という観点からは必要だと思うんですけれども、その点はいかがですか。
○世耕国務大臣 改正法案のもと、荷主による例えば再配達削減に向けた取組ですとか、あるいは荷受け側との連携を通じた物流効率化というのを推進していきたいと思っています。これは、トラック輸送事業者あるいはそこで働く方々の業務効率の改善ですとか生産性の向上、働き方改革につながっていくものだというふうに認識をしています。 荷主に求める具体的な取組は、改正法案とあわせて改定を予定している荷主判断基準で示すことになりますけれども、改正に当たっては、荷主だけではなくて、トラック輸送事業者にしわ寄せが行くことがないように、トラック輸送業界の意見も十分に聞いて内容を検討してまいりたいと思っております。
○笠井委員 長時間、低賃金労働の背景には、営業区域の廃止や運賃の自由化など規制緩和があります。免許制が許可制へ一九九〇年になって、参入業者がふえて過当競争を招く。また、荷主の力が強くて、重層下請構造のもとで、二次、三次に行くほど単価が切り下げられたり、社会保険の未加入などの法令違反も横行しているという実態が一方であるということであります。 国交省に伺いますが、二〇一五年に全国千二百五十二の輸送事業者に行ったトラック輸送状況の実態調査の結果のうち、拘束時間にかかわる部分の回答というのはどうなっているか、紹介いただきたいと思います。
○早川政府参考人 お答えいたします。 御指摘のありましたトラック輸送状況の実態調査でございますが、これは、平成二十七年に国土交通省と厚生労働省が共同で実施をしたものでございまして、平成二十七年九月十四日から二十日までの七日間におけるドライバーの拘束時間等について調査を行い、五千二十九人のドライバーについて有効な回答があったものでございます。 調査結果について申し上げますと、一運行の拘束時間につきまして、一運行で十三時間を超えている運行の割合というのは全体の三六・六%、十六時間を超えている運行の割合は全体の一三・〇%という回答結果でございました。
○笠井委員 トラック運転者の労働時間について国交省が改善告示で定めた基準、一日の拘束時間原則十三時間を超える事業者がほぼ半数で、長時間労働が蔓延している実態は明らかだと思います。 国交省にもう一点伺いますが、やはりそういう点では、厚労省や経産省等も含めて各省庁が連携をして長時間労働の是正に取り組むべきだと思うんですが、その点はどういうふうに考えていらっしゃるでしょうか。
○早川政府参考人 お答えいたします。 委員からも御指摘ございましたけれども、トラック運転業務につきましては、他の産業に比べて長時間労働、低賃金という実態がございます。 その背景といたしまして、荷主や配送先の都合により荷待ち時間が発生するなどといった、業務の特性や取引慣行等の問題があるなど、個々の事業主の努力だけでは解決できない課題もございますことから、長時間労働の是正に向けては、荷主と一体となった取組を進めることが重要でございます。 こうしたことを踏まえまして、昨年六月、野上官房副長官を議長といたしまして、国土交通省、厚生労働省、さらに、荷主を所管する農林水産省、経済産業省などを構成員とする自動車運送事業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議が立ち上げられました。昨年八月には、六十三に及ぶ「直ちに取り組む施策」というのが取りまとめられたところでございます。 ここでは、労働生産性の向上、多様な人材の確保、育成、取引環境の適正化を柱といたしておりまして、現在、関係省庁が連携をして、荷待ち時間削減に向けたバース予約調整システムの導入促進やパレット化等による機械荷役への転換促進でございますとか、トラックの中継輸送の普及拡大や、スワップボディーコンテナ車両の導入の促進、さらに、取引環境の適正化に向けた荷主への協力要請や、荷主勧告制度の運用見直しなどの施策を推進しているところでございます。 また、平成二十八年度から、国土交通省と厚生労働省が共同で、各都道府県ごとに、荷主等も参加をして長時間労働改善に取り組むパイロット事業を実施しておりまして、これまでの事業で得られた知見をガイドラインとして取りまとめ、広く横展開を図っていくこととしております。 さらに、先ほど申し上げました関係省庁連絡会議におきましては、長時間労働の是正等に向けた施策を一層充実強化すべく、今後の取組につきましての行動計画を今月中にも策定することといたしております。 国土交通省といたしましては、トラックドライバーの長時間労働の是正に向けて、引き続き、関係省庁や業界団体と連携をして、しっかりと実効性のある対策に取り組んでまいりたいと考えております。
○笠井委員 大臣に伺います。 トラック輸送の現場は今も大変な状況にある、るる今あったとおりであります。そして、荷主規制の拡大に伴って、とりわけ中小の貨物輸送事業者やトラック運転手に負担やしわ寄せがもたらされるようなことがないように、経産省も関係省庁と連携して取り組んでいくということが極めて大事だと思うんですけれども、大臣の所見を伺います。
○世耕国務大臣 荷主に求める具体的な省エネ取組であります、先ほど申し上げました荷主判断基準の検討は、中小トラック事業者の意見も十分に聞いて進めていきたいというふうに思っています。 例えば、再配達削減というのが非常に大きなテーマになるわけですが、例えば宅配ボックスの普及など、受取方法の多様化に向けた努力を荷主に求めるということは、まさに中小トラック事業者の負担軽減につながるわけでありまして、こうした規定は荷主判断基準に積極的に盛り込んでいきたいというふうに思っています。 一方で、受取時間を例えば一時間単位に細かく決める、これも再配達を減らすことにはなるんですが、これは逆に、中小トラック事業者への過度な負担が懸念をされるということになりますので、荷主判断基準には規定すべきではないと考えていますが、いずれにしても、中小トラック事業者の意見をよく聞いて進めていきたいと思っております。
○笠井委員 輸送部門の省エネには、荷主や荷受け側の協力が不可欠であります。 トラック運転手の長時間労働の背景には、荷主、荷受け人からの要望が多岐で、荷主との取引関係では、時間短縮の協力を依頼した場合にあからさまに仕事量が減らされるという切実な声も寄せられております。 改正案で新たに規定される準荷主、いわゆる荷受け側への省エネの協力、努力規定についてでありますが、これまでの審議では、とにかく、今後策定する準荷主のガイドラインの中で荷受け時間や場所の適切な指示、部品工場の検品結果の活用などを盛り込むとしておりますけれども、こういう点でもきちんと実効性を確保するということが極めて重要だ、このことを強く申し上げて、時間になりましたので、私の質問を終わります。
○稲津委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○稲津委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申出がありませんので、直ちに採決に入ります。 内閣提出、エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稲津委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○稲津委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、城内実君外六名から、自由民主党、立憲民主党・市民クラブ、国民民主党・無所属クラブ、公明党、無所属の会、日本共産党及び日本維新の会の七派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。山崎誠君。
○山崎委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 エネルギーの使用の合理化等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、限られたエネルギー資源の有効な利用を図るとともに、長期的なエネルギー需給見通しの確実な実現に向け、省エネルギー対策を着実に推進するため、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 これまでの省エネルギー施策全体の実施状況を分野別及びエネルギー源別等多角的に分析し、施策の評価を行い、その評価の結果を的確に施策へ反映すること。 二 既存のプラットフォームや、企業間をつなぐコンサルテーションの活用等、企業間の省エネルギーに関する連携を促進するとともに、省エネルギーが企業の生産性向上につながる観点から、省エネルギー投資促進策を充実させ、企業の効果的な連携や省エネルギー投資が可能となるような情報提供等に努めること。 三 AIやIoTなど最新のIT技術を活用した省エネルギー技術を省エネルギー施策に積極的に取り込むとともに、最終エネルギー消費として大きな比重を占める熱利用について、熱利用の効率化を通じた省エネルギーを進めること。 四 連携省エネルギー計画の認定制度や見直し後の荷主規制の運用等については、基準の明確化と適正な運用に努め、中小事業者等の実情に十分配慮するとともに、中小事業者等の省エネルギー取組支援に引き続き取り組むこと。 五 省エネルギーに積極的に取り組む企業を広く社会に周知すること等により、省エネルギーに取り組むことが企業価値向上につながるような社会環境を醸成すること。 以上であります。 附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○稲津委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稲津委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、世耕経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。世耕経済産業大臣。
○世耕国務大臣 ただいま御決議のありました本法案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重してまいりたいと考えております。 ―――――――――――――
○稲津委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稲津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○稲津委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時五十分散会