予算委員会 第1号
- 発言数
- 493 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2017/11/29
会議録
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、予算の執行状況に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長小早川智明君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び明日の質疑は総括質疑方式で行い、質疑割当て時間は三百三十一分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党・こころ百十七分、民進党・新緑風会九十分、公明党四十分、日本共産党三十六分、日本維新の会二十四分、希望の会(自由・社民)十二分、無所属クラブ十二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、安倍内閣総理大臣から発言を求められておりますので、これを許します。安倍内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本日午前三時十八分頃、北朝鮮は日本海に向け弾道ミサイル一発を発射しました。ミサイルは五十三分程度飛翔、約四千キロを大きく超える高度に達し、約千キロ飛翔しました後、日本海の我が国の排他的経済水域、EEZ内に落下しました。飛行状況を踏まえればICBM級と見られます。 私からは、発射後直ちに、情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して迅速、的確な情報提供を行うこと、飛行機、船舶等の安全確認を徹底すること、不測の事態に備え万全の態勢を取ることとの指示を行いました。 政府としては、ミサイルの動きを完全に把握し、危機管理に万全の態勢を取ったところであります。 国際社会の一致した平和的解決への強い意思を踏みにじり、北朝鮮が再びこのような暴挙を行ったことは断じて容認できません。北朝鮮に対して厳重に抗議しました。 直ちにトランプ大統領と電話会談を行い、中国の更なる役割の重要性、日米同盟による一層の圧力強化、安保理等における日米、日米韓での緊密な連携につき一致しました。 国連安保理に対して緊急会合を要請します。国際社会は団結して制裁措置を完全に履行していく必要があります。 我が国は、いかなる挑発行為にも屈することはありません。国際社会と連携し、圧力を最大限まで高めていきます。 引き続き、強固な日米同盟の下、高度の警戒態勢を維持し、国民の命と平和な暮らしを守り抜いてまいります。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、国会法第百五条の規定に基づく本委員会からの会計検査の要請に対する結果報告に関する件について会計検査院から説明を聴取いたします。河戸会計検査院長。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づき平成二十九年三月六日付けで参議院議長から会計検査及びその結果の報告の要請がありました「学校法人森友学園に対する国有地の売却等」につきまして、財務省及び国土交通省を対象に「大阪府豊中市の国有地の貸付及び売却の経緯について」、「貸付価格及び売却価格並びに価格算定手続の適正性について」、「当該国有地の貸付及び売却に関する行政文書の管理状況について」の各項目それぞれについて検査を行い、会計検査院法第三十条の三の規定に基づき二十九年十一月二十二日にその結果の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。 検査しましたところ、最初に、大阪府豊中市の国有地の貸付及び売却の経緯についてでございますが、財務省近畿財務局は、学校法人森友学園に対して、平成二十七年五月に本件土地を貸し付け後、二十八年六月に一億三千四百万円で売却しておりましたが、森友学園と有益費を一億三千百七十六万円と定めることに合意した近畿財務局と、有益費の支払のため支出負担行為決議及び支出決定決議を行った大阪航空局の間において、有益費の確認、支払といった処分等の手続における責任の所在等が明確でない事態が見受けられました。 これに対する会計検査院の所見といたしまして、契約、支払等に係る責任の所在等について明確にした上で、処分等の手続を実施することが必要であることを記述したところでございます。 次に、貸付価格及び売却価格並びに価格算定手続の適正性についてでございますが、本件土地の貸付契約に係る有益費の確認及び支払に当たり、本件土地の価値の増加額の算定に係る検討が十分でなかったなどしていて、国が森友学園へ返還する有益費の額が適切に算定されていない事態や、近畿財務局の依頼を受けて国土交通省大阪航空局が行った地下埋設物の撤去・処分費用の算定に当たり、深度、混入率等について、十分な根拠が確認できないものとなっているなどの事態、鑑定評価額と大きく異なる額を予定価格としていたのに、評価調書の作成を失念し、予定価格として用いられる評定価格を定めておらず、評価内容が明らかになっていなかった事態が見受けられました。 これに対する会計検査院の所見といたしまして、資産の価値の増加額の妥当性について十分な検討を行うなどして、国として負担すべき有益費の額を適切に算定できるよう取り組むこと、地下埋設物の撤去・処分費用を算定する場合には必要な調査検討を行うなどして、当該費用を適切に算定すること、予定価格の決定に当たり、評価内容を明らかにした評価調書を確実に作成するよう指導を徹底するなどして評価事務の適正性の確保に一層留意することが必要であるということを記述したところでございます。 最後に、当該国有地の貸付及び売却に関する行政文書の管理状況についてでございますが、本件土地に係る決裁文書等の行政文書では、売却に至る森友学園側との具体的なやり取りなどの内容や、有益費の確認、支払等に関する責任の所在、地下埋設物の撤去・処分費用における本件処分費の単価の詳細な内容等が確認できず、会計経理の妥当性について検証を十分に行えない状況となっていました。 これに対する会計検査院の所見といたしまして、国有地の売却等に関する会計経理の妥当性の検証が十分に行えるよう行政文書の管理について必要な措置を講ずることに留意するなどして、国有財産の管理及び処分を一層適切に行っていくことが必要であるということを記述したところでございます。 会計検査院としては、今後とも、国有地の管理及び処分について、多角的な観点から引き続き検査を実施することとしております。 これをもって、報告書の概要の説明を終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) それでは、これより質疑を行います。大塚耕平君。
○大塚耕平君 民進党・新緑風会の大塚耕平でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 また、総理ほか閣僚の皆様方は、早朝からの北朝鮮ミサイル発射に対する御対応、お疲れさまでございます。 冒頭、そのことについてお伺いをしたいと思いますが、民進党といたしましても、北朝鮮に対して厳重に抗議をする談話を発表したことを御報告をさせていただきたいと思います。 その上で、先ほどミサイル発射の事実関係については総理から御報告がございましたが、今回のミサイルは、火星12、火星14という二段階のミサイル、特に火星14の方が距離が長く飛ぶミサイルで新型と言われておりますが、どちらのミサイルかということはまだ判明していないということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回の弾道ミサイルについては今分析中でありますが、その最高高度は四千キロをはるかに超えるという高い到達をしております。かなりの能力があると私どもは推察、推定をしております。
○大塚耕平君 未明の情報では、複数発射したのではないか、また、この火星14が多段階ミサイルなので、この火星14だったのではないかというニュースも一時流れましたけれども、一発ということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回、レーダーの航跡等の情報を踏まえて判断した中で、一発の弾道ミサイルが発射されたと考えております。 今回発射された弾道ミサイルが分離したか否かについては、今回発射された弾道ミサイルが多段式の弾道ミサイルだった可能性も踏まえ、引き続き、多段式の弾道ミサイルであった可能性も含め、引き続き分析をしております。
○大塚耕平君 御承知のとおり、中国共産党の中連部の部長である宋濤さんが北朝鮮を訪問したわけでありますが、このことによって少し北朝鮮の姿勢が変わるのではないかと期待されたんですが、結局、この宋濤部長の訪朝はほとんど効果がなかったという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 北朝鮮でどういう会談が行われたかということについては差し控えますが、この二か月余り、北朝鮮はミサイル発射の準備を着々と進めていた、つまり北朝鮮は自制をする意思がないということが明らかになったと思います。
○大塚耕平君 河野大臣、今、宋濤部長がどういう会談を行ったかについては答弁を差し控えるがとおっしゃったんですが、ということは中国側から報告を受けているという理解でいいですか。
○国務大臣(河野太郎君) 様々な情報収集はしておりますが、詳細については差し控えさせていただきたいと思います。
○大塚耕平君 総理にお伺いします。 最近、中ロ首脳とは会談をしておられるんですけれども、習近平総書記、プーチン大統領、北朝鮮問題に対してどのような姿勢で臨むというふうにお感じになられましたでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) APECの際に習近平主席と首脳会談を行いました。同時通訳で四十五分でございましたから、逐語に換算すれば一時間半の内容であったと、こう思っております。北朝鮮問題についても大変率直な意見交換をすることができたと思っております。 私からは、国際社会で北朝鮮に対する圧力を最大限まで強化していくべきである旨述べ、そして中国の協力を要請し、中国の協力について働きかけを行ったところでございます。習主席からは、中国は安保理決議を厳格に履行していく決意であり、決意であるとの発言があり、そして、これから厳しい冬を迎える中にあって、北朝鮮における制裁の効果を注意深く見極めていくということで一致をしたところでございます。 政府としては、中国が、北朝鮮の石炭、海産物、繊維製品の輸入禁止等、安保理決議を履行する上での具体的な取組を実施していることを歓迎しているところでございます。 その後、先ほどやり取りがあったように、宋濤外連部長を訪朝させたところでございますが、今後とも中国が建設的な役割を果たしていくこと、この北朝鮮の政策を変えさせる上において建設的な役割を果たしていくことを期待をしているところでございますし、率直に申し上げまして、この北朝鮮に対する制裁について、国連決議を踏まえて中国はしっかりとその役割を果たしていこうという、そういう意思を感じ取ることができたと、こう思っております。 今後とも様々な情報収集もしっかりと行っていきたいと、こう考えております。 ロシアにつきましては、ウラジオストクにおいてプーチン大統領と首脳会談を行ったところでございます。プーチン大統領に対しましても、国連の場、これは国連決議が採択される前でございましたから、国連決議に是非協力をしてくれるようにお願いをしたところでございますし、また、その際、決議において制裁が科されればロシア側もしっかりとこの制裁を履行してもらいたいというお話をさせていただいたところでございますが、その際、プーチン大統領からも、ニューヨークで、つまり国連の場において協力をしていこうという発言があり、その後、ロシアも賛成し採択されたところでございます。
○大塚耕平君 総理の今のプーチン大統領の御認識の件は、もう一回その時点をお伺いしたいんですが、プーチンさんは九月の会談の後に、北朝鮮の制裁は効果がない、無意味だと御発言をしておられるんですが、その後のお話ですか、今のは。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) プーチン大統領は、様々な考え方の下でですね、戦略的な思考の下、様々な発言をされるわけでございますが、ウラジオストクにおける会談において、中ロにおいてはニューヨークの場において協力していこうということでは一致をしているところでございますし、その旨ブリーフもしているわけでございますし、実際、ニューヨークにおいてロシアが協力をし、そして採択されたところでございます。 プーチン大統領の発言等について、真意がどこにあるのかということについて私が答える立場にはございませんが、結果として、私どもの働きかけ等もあり、プーチン大統領はこの制裁決議に賛成をしたということでございます。
○大塚耕平君 いや、私がお伺いしたかったのは、中国やロシアの協力がないとこれきちっとした対応ができませんので。 プーチン大統領は、さっき申し上げたように、九月には北朝鮮の制裁は効果がなくて無意味だと片方では言っていると。それから、アメリカが今回テロ支援国家に再指定したのは、そのことによって中国を含む関係団体十三にまた何らかの貿易規制等を掛けたわけですね。これは、中国の企業が北朝鮮と様々なビジネスをやっていることが結局制裁の効果を弱めているということもありますので、したがって中ロがどういう姿勢かということを実はお伺いしたわけでありますが。 河野大臣にお伺いしますが、宋濤部長は中国の共産党の中の序列でいうと何位ぐらいか御存じですか。
○国務大臣(河野太郎君) 宋濤部長は共産党の対外政策の要である中連部の部長と認識しておりますが、党内の序列について、今ここで答えられません。
○大塚耕平君 今のは流れで御質問したので御存じなくて当然だと思いますが、二〇〇七年に第十七回の共産党大会の後に北朝鮮を訪問させた劉雲山中央宣伝部長、二〇一二年の第十八回党大会の後に訪朝した李建国全人代副委員長、このお二人は両方とも序列二十五位以内の政治局員なんですよ。 今回の宋濤部長はあくまで中央委員で序列二百四位以内、まあそのうちのどのぐらいか分からないんですが、この序列を見ても中国の本気度というものをいろいろ推し量ることができるんですが、外務省としてどのように分析しておられますか。
○国務大臣(河野太郎君) 様々巷間言われていることはございますが、断定するのは差し控えたいと思います。
○大塚耕平君 いや、断定していただく必要はないんですが、今の情報をお伝えした上でやはり外務大臣としての所感をお伺いします。
○国務大臣(河野太郎君) 宋濤部長が金正恩と面会をしていないという情報もございますし、北朝鮮が自制をする意思がないということが今回のミサイル発射で明確になったと思っております。
○大塚耕平君 総理、せんだっての代表質問でもお伝え申し上げましたが、私は、是非の問題ではなく、残念ながら国際社会は自国の利益を犠牲にして他国の利益を守る国はないというのが現状だと思っております。同盟国でも当然それは国家としてある意味当たり前の姿かもしれません。 いわんや、中国、ロシアがどういう姿勢でいるかというのはよほど深く分析していただかないとこの対北朝鮮対応を私は誤る可能性があるなと思っておりますので、総理の所感をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 中国もかつて、中央委員である、同じ中央委員である唐家センを派遣し、その際には首脳との会談が成立をしたということもあるわけでありますが、今度の中連部長を訪問させた、確かに中央委員ではありますが、習近平の特使という立場を与えたわけでございまして、中国も言わば、まあこの中国の意思を今私が推し量りコメントを述べることは差し控えたいと思いますが、これはまあ一般論として中国も特使として派遣をしたということであります。 そして、当然、今、大塚委員がおっしゃったように、おっしゃったように、それぞれ北朝鮮に対する対応、自国への影響等を勘案しながら政策を立てていくということ、それが現実でございます。であると同時に、北朝鮮が地域や国際社会の脅威となっているのも事実でございます。この脅威に対して、ロシアも中国も北朝鮮の核開発については、これは容認できないということでは一致をしている。そのしかしアプローチの仕方等においては確かに温度差があるのは事実でございますが、しかし、その中においても、我々の外交努力も実って、九月において厳しい制裁を科す国連決議が全会一致で中国もロシアも賛成する中において採択されたのは事実でございます。 先ほど、ロシアについて、加えますと、ウラジオストクで採択前に首脳会談を行い、国連の場で協力をしていこうということで一致し、採択された後、後ですね、ダナンのAPECでも首脳会談を行い、そしてそこではプーチン大統領とこの制裁をしっかりと履行していくということでも一致したところでございます。 今後とも、我々も、中国、ロシアの動向を注意深く見守りながら、しっかりと分析をしながら、働きかけるべきときには働きかけを行っていきたいと考えております。
○大塚耕平君 総理、前回の北朝鮮のミサイル発射、九月十五日の後には与野党幹事長会談が行われて国会決議をしようという話になったんですが、今回はそういうお考えはおありですか。そのような呼びかけをした際には総裁として乗っていただける話でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会の決議でございますから、是非国会で御議論をいただきたいと、このように思います。
○大塚耕平君 前回はその与野党幹事長会談の合意に基づく決議を行う前に解散してしまいましたので、実はできていないんですよ。今回は解散しないでください。 さて、今日の本題に移らさせていただきますが、森友、加計問題については後ほど同僚の川合議員が詳しく聞かせていただきますが、二、三確認だけさせていただきたいと思います。 加計学園に対する認可、これはこれまでの経緯を踏まえると、文部大臣としてはこれは適切だとお考えでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 今回の獣医学部の新設につきましては、国家戦略特区を所管する内閣府を中心に段階的にそのプロセスが進められてきておりまして、適切に四、満たされ、条件が満たされたプロセスにおいて進められてきて、その結果として設置の認可の申請があったということでございます。 設置認可の申請に基づいて、設置審で専門的、学問的な立場からしっかりと基準に合っているかどうか確認していただいた上で可とするという報告が出ておりますので、それを受けて認可という判断をしたところでございます。
○大塚耕平君 文科大臣の所見は今伺ったんですが、しかし様々な情報がまだまだ飛び交っている中で、総理として、本件に関して国民の皆様及び国会に対してどのような姿勢で今後情報公開を行い、説明責任を果たすおつもりかをお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、加計学園による獣医学部の新設及び森友学園への国有地売却について、さきの閉会中審査を含め、国会の審議においてできる限り丁寧に説明する努力を積み重ねてきております。 今後とも、必要があれば事実に基づいて丁寧にお話をさせていただく考えに変わりはございません。
○大塚耕平君 これ、総務大臣にお伺いするのがいいと思うんですが、加計学園に拠出される今治市と愛媛県からの補助金は最大で幾らになりますでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 今治市においては、岡山理科大学獣医学部誘致のための補助金の支出として、平成二十八年度から三十五年度までを期間とし、九十六億円を限度額とする債務負担行為を含む予算について平成二十九年三月に市議会の議決を得たと承知しています。また、今治市から愛媛県に対し、今治市の補助金支出に対する財政支援を要望していると伺っています。 よって、御質問の加計学園に拠出される補助金の最大限度額は、今治市及び愛媛県合わせて九十六億円であると承知しています。
○大塚耕平君 そのほかに土地の無償譲渡の三十七億円もあるわけでありますが、ただいま九十六億円とおっしゃったその数字の積算根拠、どういう数字から九十六億というものがはじき出されるんでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 今治市においては、岡山理科大学獣医学部の校舎建設費等の二分の一を補助すると伺っています。
○大塚耕平君 二分の一、つまり二倍ということは百九十二億円なんですが、この百九十二億円、私もその申請書類、コピーをいただいて拝見しました。 もし御存じであれば教えていただきたいんですが、これは文科大臣かもしれません、この施設は基準内と基準外に分かれているんですが、基準外のものも補助をするんですか。
○国務大臣(林芳正君) ちょっと御通告がありませんでしたので、詳細に承知をしておりませんので、後ほどお答えさせていただきたいと思います。
○大塚耕平君 是非調べていただきたいんですが。 もう一つ、この申請書類いただいたので気が付いたことなんですが、その百九十二億には開設後の三十年度の分も入っているんですよ。開設するまでの費用に対して補助するものではないんですか。
○国務大臣(林芳正君) その件につきましても、御通告がなかったものですから、しっかりと確認して御答弁差し上げたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 三十年度入学生が六回生になるまでということになっております。
○大塚耕平君 いずれにいたしましても、その基準内外の問題、そして開設年度後の経費まで含まれているという点について、是非一度調べてお答えをいただきたいというふうに思っております。 これ、今治市、愛媛県の判断とはいえ、今治市、愛媛県は地方交付税の交付団体でありますし、元は全部税金ですから、国会でしっかり御説明をいただきたいと思います。 次に、森友でありますけれども、森友に関しても、報告書については会計検査院長から御報告がありました。この報告を受けて、総理として、本件についても国民及び国会に対してどのような姿勢で情報公開及び説明責任を果たすおつもりか、お伺いをいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の会計検査院からの報告は、国会からの要請により、独立した行政機関である会計検査院によって実施されたものであり、政府としてその指摘については真摯に受け止めなければならないと考えています。 国有地は国民共有の財産であり、その売却に当たっては国民の疑念を招くようなことがあってはなりません。 今般の会計検査院の報告、さらには、これまでの国会等での議論の中で厳しい御指摘があったことも踏まえ、私としても、国有財産の売却について業務の在り方を見直すことが必要と考えています。 具体的には、公共性が高い随意契約は売却価格を全て公表するなど手続の明確化を図ること、売却価格の客観性を確保するため、財務省が提示したような特殊な事案については第三者による算定確認を行うこと、適切かつ十分な文書管理の徹底を図ることという方針で関係省庁にしっかり対応させることとしたいと思います。
○大塚耕平君 会計検査院長にお伺いをしますが、繰り返しの確認になるかもしれませんが、ごみ撤去費について十分な根拠が確認できないという、こういう内容でよろしいですね。
○会計検査院長(河戸光彦君) そのとおりでございます。
○大塚耕平君 財務大臣、よろしいでしょうか。 二十四日の衆議院の内閣委員会で立憲民主党の篠原議員がこの件をお伺いした際に、財務省として慎重な調査検討を欠いていた、財務省として改めて検証をしていきたいというふうに御答弁しておられます。具体的にどのようにこれ財務省として再検証するのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この会計検査院の報告は、国会というか参議院からいわゆる要請に基づいていわゆる独立した行政機関に実施したものであって、その指摘につきましては重く受け止めなければならないと考えております。 これまでも国会からの要請に応じて契約書それから鑑定評価書などの関連資料をお示しをいたしておりますし、国会の中でも丁寧に説明を行ってきておりますが、検査におきましても、求められた資料を提出するとともに、丁寧に説明するなど、可能な限り対応を行ってきたところでありますが、今回の会計検査院の報告やこれまでの国会等の議論を踏まえて、国有財産の管理、処分につきまして、公共性が高い随意契約は売却価格を全て公表するなど売却価格の公開を徹底するとともに、決裁文書の内容を充実させることを含めまして、合理的な跡付けや検証をより確実なものとするべく適切かつ十分な文書管理の徹底を図るなど、より説明責任を果たすことができるように見直しをしていかねばならぬということを指示しております。
○大塚耕平君 非常に関心の高い問題ですので、総理にも一言お伺いします。 今のは、何かこれからの業務の在り方の見直しのような御答弁を財務大臣からいただいたんですが、財務大臣は財務省として改めて検証をしていきたいというふうに、これは財務大臣がお述べになったのか事務方か分かりませんが、そういう御答弁になっておりますので、総理として再検証の約束をしていただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 会計検査院の御指摘を受けたところでございまして、財務省としても重く受け止めると、こう答弁をしているところでございますが、当然、重く受け止めるということは、どこに問題があったかということについても、指摘も踏まえ、しっかりと検討していくということだと考えております。
○大塚耕平君 加計学園、森友学園の問題は、この後の川合議員に譲らせていただきます。 会計検査院は様々な調査報告書を出しているんですが、今年の九月には次期戦闘機F35Aの調達に関する報告書も出しておられます。概要を教えてください。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、次期戦闘機F35Aの調達等の実施状況について検査を実施し、平成二十九年九月に会計検査院法第三十条の二の規定に基づき国会及び内閣に対して報告いたしました。 その概要でございますが、F35Aに係るFMS調達につきまして、価格の上昇要因を定量的に把握できていなかったり、一部の防衛装備品等について提供が行われていなかったり、国内企業の下請製造への参画に当たり、その実施計画が整合性の取れたものとなっていなかったり、部品の製造契約が締結されていなかったりなどしておりました。また、ライフサイクルコストの見積りに当たり、感度分析の実施結果が関係各組織で共有されていないなどしておりました。 そのため、会計検査院の所見として、防衛装備庁において、一機当たりの価格の変動要因を確認すること、防衛装備品等が速やかに提供されるようアメリカ合衆国政府と調整すること、国内企業の実施計画の整合性を取ること、下請製造を行われるよう取り組むこと、感度分析の実施結果を関係各組織で共有することなど、F35Aの調達等が適切に行われるよう留意することが必要であるなどと記述しております。
○大塚耕平君 今の報告書の概要を聞いていただいてお分かりのとおり、相当ずさんな取引状況になっているわけなんですが、防衛大臣にお伺いしたいんですが、FMS、有償軍事援助というものは何でしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) FMS調達でありますが、米国が米国の国内法に基づき同盟諸国及び友好諸国等に対して装備品等を有償で提供する制度であり、我が国は日米相互防衛援助協定、MDA協定に基づく政府間取引として一九五六年より実施をしております。 日本を始めとする購入国は、米国政府の定める条件を受諾して初めて必要な装備品等の提供を受けられることになっております。具体的には、米国企業との契約及び調達は米国政府が責任を持って実施、価格は見積りであり、出荷時期は、予定、原則前払であり、納入後に精算を行う、米国政府は自国の国益により契約を解除する権利を留保、所有権は原則として最初の出荷地点、米国内で購入国へ移転することとなっております。 我が国のFMSによる具体的な調達事例としては、F35やイージスシステムといった高性能、最新鋭又は機密性の高い装備品及びそれに関連する技術支援を、機材、役務、米軍による自衛隊の訓練支援等が大半を占めております。
○大塚耕平君 閣僚の皆さんのお手元にもFMSの調達の実績のグラフをお示ししてございます。(資料提示) 今防衛大臣から御説明があったとおり、この取引は、価格、納入期限は見積りにすぎず、アメリカ政府はこれに拘束されない、代金は前払、アメリカ政府は契約を一方的に解除できるという内容なんですね。 これを聞いて総理はどのようにお感じになりますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) FMS契約は、経済的な利益を目的とした装備品のこれ販売ではなく、米国の安全保障政策の一環として同盟諸国等に対して装備品を有償で提供するものでありまして、こうした仕組みによって一般では調達できない軍事機密性の高い装備品や米国しか製造できない最新鋭の装備品を米国政府から調達できるわけでありまして、米国企業との豊富な契約実績を持つ米国政府が契約交渉を行うことや米国等との共同購入によるスケールメリットにより、日本が独自に交渉するよりも価格の低減が期待できるといったメリットがあるわけでありまして、他方、FMS契約については、価格、納期などについて様々な指摘があり、防衛省においてはハイレベルでの働きかけを含め改善を進めていると承知をしております。 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、我が国の防衛力については質及び量を必要かつ十分に確保することが不可欠でありまして、こうした観点から、高い性能を有する最新鋭の装備品を導入することは、我が国の防衛力を強化するために非常に重要であると考えております。自衛隊の装備品については、防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に基づいて、米国製の装備品を含め計画的に取得しており、今後とも防衛力の強化に努めていく考えであります。 確かに、今、大塚委員が御指摘になったように、これは普通の契約とは違うわけでありますが、言わば売手側が非常に有利ではないかという見方もできるわけでございますが、しかし、我が国の安全保障環境が厳しい中、米国しかできない最新鋭、しかもこれは同盟国にしか売らないわけでございまして、その機密性が確保され、同盟国であるということによって売るわけでございまして、我が国では残念ながら製造できない、他国でもできない、しかし我が国の安全を守るためには必要という観点からのこれはFMS契約となっているということでございますが、改善を今、しかし、様々な点において、今御指摘もございましたが、今後、ハイレベルでの働きかけを含め、改善を進めているというふうに承知をしております。
○大塚耕平君 我が国の安全保障環境が厳しくなっている、そして防衛力を強化しなければならない、これは分かります、これは分かります。しかし、そのことと、このFMSで安倍総理になってからこれだけ巨額な調達をしているということが合理的な因果関係があるかどうかというところが問題なんです。 先般、トランプ大統領との会談でも、トランプ大統領は日本にもっとアメリカの防衛装備品を買うように発言をされておられますが、何か新たな約束をされましたでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) トランプ大統領との件は安倍総理の方からお話があると思うんですが、今、FMSの調達についてのかなり伸びがあるということでお話がございました。私どもも国内で製造できればそれは最もいいと思いますが、やはり最新鋭の様々な装備については、これはどうしても米側のFMSのことに頼る場合もあります。 実は、防衛装備を調達する場合というのは、複数年度にわたって発注をいたします。今、防衛装備、特にFMSで増えておりますのは、F35ステルス戦闘機ということになります。これは、私ども自民党政権も同じく必要だとは思っておりますが、この導入に当たっては、実は民主党政権当時にF35を選定され、そして平成二十四年度から調達を開始しているということであります。民主党政権時の中期防で十二機の調達、現在のほぼこのスケジュールを定めていただいております。 私どももF35は非常に重要な装備だと思っております。是非、そういう意味で、どうしても必要な装備を買う場合には後年度にだんだんその金額が重なる、それがこの上昇にもつながっているということも御説明させていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) F35については、別に我々が政権を取っていたとしてもそういう決断を下しただろうと、こう当然思っているわけでございますが、同時に、武器の購入については、最初に申し上げましたように、普通の売買のようにこれを買いたいと言ったら買えるものではないわけでございます。日米の間においても、我々が買いたいと言ったものが買えるわけではないわけでございまして、その中で信頼性を高めていく中において様々な購入が可能になっていくということも申し述べておきたいと思います。 また、トランプ大統領との間においては、これはトランプ大統領の側から、正確に申し上げますと、日本に米国の装備品を買ってもらいたいということを述べたのではなくて、私の方からは、既に中期防で決まっているもの、例えば、今議論になっているF35もそうですし、SM3ブロックⅡAもそうでありますし、そしてまた、イージス艦を更に強化をしていく上においての発生していく購入でございます。また、これは中期防では決まってはおりませんが、イージス・アショア等については、今検討しているということについては紹介をさせていただいたわけでございまして、トランプ大統領が来られて、新たに私の方からこういうものを買うということではなくて、そういう説明をさせていただいたと、こういうことでございます。
○大塚耕平君 FMSの契約そのものが、さっき申し上げたようにかなり売却側であるアメリカにまあある意味不合理に有利な条件になっているということ、そして今、会計検査院からあのような報告書が出ているということを踏まえると、例えば、総理はトランプ大統領から武器を買ってくれという要求があったわけじゃないと今おっしゃったんですけれども、もう様々な報道が、日本に米国製の武器輸入を増やすよう求めたというふうになっていますので、こういう報道について、もし事実じゃないとすればこれは厳重に抗議された方がいいと思いますが。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば一般的に、これはまあやり取りの中でありますから、なるべくたくさんアメリカのものを買ってもらいたいという話、あるいはまた貿易インバランスの話をされる、のやり取りがある中において、言わば日本としては、今までもこういうものも買っているし、これからもこういうものを買っていきますよという話をしているわけでございます。 これから買う予定でもこういうものがあるということも紹介をさせていただいた次第でございまして、ですから、報道が必ずしも誤っているというわけではありませんが、言わば様々なもの、まさにアメリカの製品を買ってもらいたいと、こういうことの中で、我々もこういうものを買っていますよと、また、将来にわたっては、例えばシェールガス・オイル等という可能性等々についてもありますねという、そういう中の一つであったということでございます。
○大塚耕平君 私がお伝えしたい趣旨は御理解いただけると思いますので、それを踏まえていただいた上で、最後にこの関連についてもう一つ伺わせていただきますが、さっき総理からイージス・アショアの話がありましたけれども、防衛省から聞いたところでは、トランプ大統領との会談で何か新しいものを購入をすることを約束したわけではないけれども、今後イージス・アショアとかあるいは弾道ミサイル防衛のBMDアセットは購入する予定があるので、今検討中であるというような報告を受けました。 防衛大臣にお伺いしますが、このイージス・アショアとかBMDアセットというのはどのぐらいの金額のものなのかというのを、イメージを教えてほしいんですが。
○国務大臣(小野寺五典君) 今、私どもとして事項要求させていただいておりますのは、イージスアセットを中心としたBMD対応の装備ということになります。 今、大塚委員から具体的にお話ありました例えばイージス・アショアというのは、今弾道ミサイル防衛の中核を占めておりますイージス艦でのSM3ミサイルによる迎撃ということになりますが、それは船の上に積んだものであります。今はもう二十四時間三百六十五日、日本海に展開しておりますが、やはりこのような態勢で日本を守るということになりますと、そのイージスのミサイル部分を陸上に展開するという、そういう形の方がむしろ能力的には優れることになりますし、また、船で運用するということになりますと隊員の負担が大変になります。そういうことを考えて、今事項要求ということで私ども様々な装備を検討させていただいております。 一例であります、一般的なことでありますが、イージス・アショアは一つ大体八百億ではないか、ただ、これはまだ正確に機種を選定もしておりませんし、具体的に米側に最終的な確認をするわけではありませんので、あくまでも一般的な見積りという形の金額とお考えいただければと思います。
○大塚耕平君 来年度のまた予算の審査のときには、そういった点についても詳しく御説明をいただければというふうに思います。 装備については以上で終わりにしますけれども、北朝鮮問題に関しては総理にもう一個お伺いしますが、防衛大臣でも結構ですが、十一月十一日から四日間にわたってアメリカの空母三隻が日本海に派遣されて、自衛隊も参加しての軍事演習が行われました。その概要と日本が参加した意味、これはアメリカが軍事的オプションを取る場合にも何らかの形で共に行動するということを意思表示したという理解でいいのかどうか、この辺り、代表質問でお伺いしたんですが明確な御答弁はいただけませんでしたので、もう少し踏み込んだ御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘の十一月十一日から四日間にわたった日本海での日米合同軍事演習でありますが、海上自衛隊の護衛艦「いなづま」、「まきなみ」及び「いせ」は、十一月十二日、日本海において、米空母ロナルド・レーガン、ニミッツ、セオドア・ルーズベルトほか艦艇数隻とともに共同訓練を実施しました。これは、十一月十一日から四日間にわたり三つの空母打撃群が西太平洋地域で共同訓練を行った機会を捉え、実施したものであります。 この目的といいますのは、私どもは、国民の生命、財産と、領土、領海、領空を確実に守り抜くためには、まず外交努力が重要であることは言うまでもありませんが、地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米同盟全体の抑止力、対処力を一層強化していくことが重要だと考えております。その上で、今回の日米共同訓練は、自衛隊の戦術技量の向上及び米海軍との連携強化を図るということであります。 私どもとしては、日本の自衛隊そしてアメリカとの関係が強く結び付くことが、日米連携の強化、そして何よりも抑止力の強化につながると思い、このような訓練を行っております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この共同訓練でございますが、今までにない大規模な共同訓練でございます。 この共同訓練を実施した意味等については、今、小野寺大臣からも答弁をさせていただいたところでございますが、まさに日本の抑止力というのは、この日米同盟によって日本の抑止力が発揮をされているわけでございまして、まさにこの抑止力の基盤である日米同盟は揺るがないということを明確に示すものであったと、こう思う次第でございます。言わば、北朝鮮に対して、万が一日本に対して危害を加えるようであれば日米がしっかりと共同対処をしていく、そのための訓練もしっかりと行っていくということを示すものであると、こう思う次第でございます。 米国の言わば軍事オプションということについて、本会議でも質問をいただいたところでございますが、まずは、これは挑発行動を取っており、そして世界の脅威となっているのはこれは北朝鮮であり、私もトランプ大統領も決して紛争など望んでいないわけでございます。その中で、彼らの政策を変えさせるためにあらゆる手段で圧力を掛けていかなければならないと、こう考え、実施をしているところでございますが、米国が今後どういう対応を取っていくかということについて予断することは差し控えたいと思いますが、日米間においては、北朝鮮の問題に対してしっかりと緊密に連携を取りながら対応していきたいと考えております。
○大塚耕平君 外交安保の質問はこれで終わりにさせていただきますが、重ねて、是非の問題ではなく、国家というのは自国の利益を犠牲にして他国の利益を守ることはないというのが残念ながら現在の現実だと思いますので、総理におかれては、もちろん同盟国アメリカとしっかり話をしていただくのは当然のことながら、先ほど申し上げましたような中国やロシアの真意や実際の動きを是非深く分析して、誤りのないかじ取りをしていただきたいというふうに思います。 次に、経済に移らせていただきます。 これも本会議でのやり取りでは十分に結論が出なかったと思うんですが、改めて総理にお伺いします。平均的な国民の皆さん、普通の家計はこの五年間で所得増加を実感していると思われますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 我が国の全体の賃金所得を表します総雇用者所得については、政権交代前、二〇一一年を一〇〇とした指数で見ますと、第二次安倍政権発足時、二〇一二年の名目総雇用者所得が九九・二、実質総雇用者所得が九九・七であったのに対しまして、直近、二〇一六年の数字で申し上げますと、名目が一〇四・二と五%増加、実質が一〇一・三と一・六%増加をいたしております。特に二〇一五年半ば以降は、名目、実質共に二年以上にわたって前期比プラスと、こういう数字でありますし、また、一人当たりの実質賃金、これで見ましても、二〇一六年に前年比プラスに転じまして、足下ではおおむね横ばいで推移していると、このように考えております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、マクロの数字について茂木大臣から答弁をさせていただきましたが、委員からの御質問は、どう感じているかというポイントなんだろうと思います。 二〇一七年の内閣府の調査によれば、現在の生活に満足と回答した者の割合は七三・九%でございました。これは過去最高ということであります。そこで、所得・収入面で満足と回答した者の割合でありますが、これも平成八年以来、二十一年ぶりに不満を上回っており、上回っているのは事実でございます。 ただ、実感は、いろんな新聞の調査によると実感ないという方が多いということも承知をしているところでございますが、我々としては実感が広がっていくように更に取組を進めていきたいと、こう思っている次第でございます。
○大塚耕平君 総理、代表質問でも申し上げましたが、是非、政策課題については我々も建設的な議論をさせていただきたいと思っていますので、認めるべきところはお認めしますので、議論すべきところはちゃんと議論していただきたいということなんですよ。だから、株価が上がったこととか過度な円高が是正されたことというのは、これはもちろん評価しますよ。しかし、国民の皆さんが生活実感が良くなっているかどうか、そして実際に良くなっているかどうか。 今日、細かい話は茂木さんに聞いてくれとさっきおっしゃったので、じゃ茂木さんにお伺いしますが、さっきも総雇用者所得でまたお話しされましたけど、総雇用者所得というのはどういうふうに算出するんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 算定の仕方の、一人当たりの平均掛ける、その何というか、雇用者という掛け算に逆になります。
○大塚耕平君 さすがですね、おっしゃるとおりで。一人当たりの現金給与総額というのは、もうこれ出ているわけですよ。だから、総雇用者所得というのは雇用者数が増えれば増えるに決まっているんです。 現金給与総額は安倍政権が誕生してから今日まで、じゃ茂木さんにお伺いしますが、増えていますか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず申し上げたいのは、雇用者が増加するということはやはり国にとってはいいということであると思っております。 その上で、一人当たりの実質賃金、これは二〇一二年から一五年まで低下をしておりましたが、景気回復、これが継続をして雇用環境の改善が続く中で、今パートの比率の上昇も緩やかになっておりまして、実質賃金、これは二〇一六年前期比にプラスに転じております。
○大塚耕平君 じゃ、茂木さん、これ数字をお伝えしますので、さっきも申し上げたように、議論した結果、ここはちょっと再検証する必要があるなと思ったら持ち帰って御検討いただくから国会の議論は意味があるんですよ。 安倍政権が誕生した二〇一二年十二月、そのときの現金給与総額、これは十二月がボーナスが入りますので特殊値ですので、十一月と比べますと、十一月は二十七万五千二百四十六円、現金給与総額です、実額です。そして、直近の今年の九月は二十六万七千二百四十八円と、むしろ七千九百九十八円減っているんですね。 だから、株価が上がった、円高が修正された、これは繰り返しですが評価します。しかし、普通の国民の皆さんの現金給与総額は減っているんですよ。このことについてどのようにお感じになるか、総理の御所感をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど申し上げましたように、雇用者の数が増えていると、そこの中で当然パートの方も増えている、こういう母数の割り算でやりますと全体的には下がる傾向はあると思いますが、御指摘の点も含めてよく今後検討させていただきたいと思います。
○大塚耕平君 そうしたら、これお願いしますけど、パートが増えているから現金給与総額が上がらないというのは、そうであるならばやっぱり正社員が増えるようにしていただくべきだと思いますし、それから、後でまた相対的貧困率の中央値でもお話お伺いしますけど、この現金給与総額のその中身を正規社員の方とパートの方と分けて数字が見れるように統計を整備する必要があるんじゃないですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 良い指摘だと、大変いい指摘だと思っております。統計ですからすぐに数字が出せるかどうかは別にしまして、検討させていただきたいと思います。
○大塚耕平君 総理、官僚の皆さんは、経済状況どうかといって総理が聞かれれば、当然総理のことをそんたくして、いや、うまくいっていますよという説明を持っていくんですよ。それは……(発言する者あり)いやいや、それはそういうものなんです。私も日銀で勤務しておりましたので、それは総裁から聞かれればなかなか総裁に耳障りの悪いことは言いにくいものです。それは人情としては分かります。 しかし、これは国民の皆さん全体に関わる話ですから、この間、生活実感が良くなっていないということに関したり、あるいは今のように雇用者所得に関する話をいたしますと、やれパートだ、やれ高齢者が増えている、そういうことを理由に統計はこうなっているけど実態は違うと思うという御答弁なんで、これはそれをデータとして検証できる仕組みをつくっていただかないと、経済政策間違いますよ、総理。 だから、これは今、茂木さんもお約束していただいたんで、今後様々な家計や雇用者所得に関わる統計を少しブレークダウンして分かるような方向で整備していただけるということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、先ほど御議論をいただいた点でございますが、私どもとしては、言わば景気が回復し始めパートで働く方が増えたと、言わば不本意に正規から非正規に変わらざるを得なくてそして非正規が増えていったという、もちろんそういう方もおられますが、それよりも、言わば、まずはパートからということで、そして様々な働き方の中でパートを選ぶ方が、景気が良くなったのでその可能性が増え、パートが増えたというふうに我々も分析をしておりますし、厚労省の中において、厚労省の数字の中の一つは、毎月勤労統計の実質賃金の中において、物価上昇による寄与とパート労働者比率の上昇による寄与等を分析したものもございまして、この分析によってもパート労働者比率の上昇による寄与、これは実質賃金の例えば低下については寄与しているものが大きいという成果も出ておりますが、確かに様々な分析を我々も注意深く行っていかなければならないと、こう思うところでございます。 私に上げてくる資料等は、必ずしも私が望むものばっかしが上がってくるわけではなくて、耳障りの悪いものも上がってまいりますし、閣僚の中には同じ日本銀行出身の閣僚もおりましたが、結構耳障りの悪いことを連続的に上げてくる人もいたということも御紹介させていただきたいと思います。
○大塚耕平君 今総理が実質賃金のお話されましたので、その次のグラフ見ていただきたいんですが、実質賃金は、でも総理、下がっているんですよ、やっぱり、この青い線を見ていただくと。これ、代表質問のときも、この実質賃金が上がらない原因、下がっている理由をパートの増加を主因の一つに挙げられましたけど、もう一回確認しますが、それは本当でしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) その表とはちょっと違うんですけれども、二〇一二年、年と年の比較をさせていただいて二〇一二年と二〇一六年を比較すると、実質賃金は三・九%下がっています。これ分析すると、消費者物価が下がったことに、あっ、上がったことによるマイナスが三角四・七なんですね。 今、一般とパートを分けて見たときに、一般の労働者の賃金は名目では二・四%上がっています。他方、パートの方は〇・〇%でほとんどフラットなんですが、これは、パートの賃金はこの間八%ぐらい上がっているんですが、労働時間が下がっているがためにトータルとしてはフラットということであります。そして、労働者、パートタイム労働者の寄与率がマイナスの一・八%というふうに容易に分析できるというふうに考えています。
○大塚耕平君 加藤大臣、今のは実質賃金ですか。ちょっともう一回確認させてください。
○国務大臣(加藤勝信君) 実質賃金であります。トータルの実質賃金であります。
○大塚耕平君 せっかく総理の助太刀で御答弁しておられるので、それではちょっとお伺いしたいんですが、名目賃金が下がると、あるいは上がると、これはすごく実感に響くわけですよね、やっぱり。それはお分かりいただけますよね。 名目賃金を見ると、これ全体では二〇一二年に九八・七から二〇一五年に九九・二と若干上がっているんですが、パートが理由だ、パートが理由だと皆さんがおっしゃるので、一般労働者だけを見てみたら、一般は、二〇一二年の一〇〇・二から名目賃金は二〇一四年の九七、二〇一五は九七・二ですけど、下がっているんですね。この名目賃金が一般労働者も下がっていることについて加藤大臣はどうお感じでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと済みません、私の方の持っている手元では、二〇一二年から一六年にかけて一般労働者の名目賃金は増加をしていると。(発言する者あり)先ほど申し上げましたけど、これ寄与度で申し訳ございません、全体の実質賃金が三・九下がっていることに対して二・四%の寄与でですね、指数では、これ二〇一五年を一〇〇とした指数でいくと、二〇一二年が九八・三に対して一〇〇・九という数字を持っているんですけれども。
○大塚耕平君 なるほど、おっしゃるとおりです。二〇一五年を一〇〇とすると、このグラフの水色の線、実質賃金と消費者物価指数がぐっと寄ってくるんですよ。 だから、これは茂木さんなのか加藤さんなのか、どちらでも結構ですけど、なぜ二〇一〇年を基準値としたときの傾向が、二〇一五年を基準値とすると傾向そのものが変わるんですか。その理由を教えてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 指数でありますから、取る年とその年を比べることになりますから、どうしても基準年をどこに置くかによって上下するということは出てまいります。
○大塚耕平君 上下するのは分かるんですよ。上下するのは分かるんですが、根本的な傾向が変わるというのは、これはどのような理由によるものですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、若干記憶にたどって申し訳ないところあるんですけれども、これは指数取るごとに何か集団の取り方が少し変わってくるので、それで傾向が変わるというのはたしかあったと思います。それが、ただ、トレンドが変わるところまで影響するかどうかについてはちょっと私もはっきりしていませんが、対象のピックアップの仕方が指数を取るごとにやり方が若干変わってきているということがあるんだろうと思います。
○大塚耕平君 総理、この辺りちょっと是非よく一緒に聞いておいていただきたいんですが、今大臣が御答弁いただいた部分は、私も今後一緒に分析したいと思います。傾向まで、基本的な傾向まで変わってしまったら統計の意味がないですからね。過去の傾向が変わっちゃったら取った経済政策は過去と不整合になりますから、間違った経済政策を行うことになるんですよ。だから、この基準値を変えるときに実はいろんな操作が行われるので、若干最近は政府にその傾向があるんじゃないかというふうに思っている人もいるわけです。 しからば、より分かりやすい実質民間最終消費、やっぱり景気がいいとか家計の所得実感が上がっているというのだったら、これ消費に影響しますからね。三枚目のグラフ、よろしいでしょうか。 この二〇〇七年、総理が前、総理であられたときから今年度に至るこの実質民間最終消費について、数字はここに何兆円と出ていますけれども、総理の御所見をお伺いしたいと思いますが、どういう流れで第一次安倍政権から第二次安倍政権、そして第二次安倍政権はもう五年たっているんですが、実質最終消費支出、ここにグラフありますので、少し総理の御認識を伺わさせていただけますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、二〇〇七年、六年、七年がこれ安倍政権でありますが、この後、リーマン・ショックによってこれは悪化し、そしてその後再び堅調に増えていくわけでございますが、これ二〇一三年は消費税引上げに対する駆け込み消費があった、そして需要となったということでありまして、その翌年はその反動であろうと、このように見ております。
○大塚耕平君 総理、くどいようですけど、なるほどなと思う点があったら軌道修正していただければいいわけなので、そのための国会議論ですから。 この実質民間最終消費支出見ていただくと、民主党政権のときは、二〇〇八年から二〇一二年まで実は十三・七兆円増えているんですよ。それで、第二次安倍政権ができた初年度には確かに三百一・七兆円に増えたんですけれども、逆に言うと、その増えたところから直近までは四・四兆円減ってしまって、今二百九十七・三兆円なんですよ。だから、実質最終消費支出は伸びていないんです。これが実は、景気が何かいいという割に良く感じられない、あるいはタクシーに乗っても、運転手さんに聞くと、いや、余り景気良くないなとおっしゃる理由なんですね。 この実質民間最終消費支出の傾向を見て、やっぱり今の経済政策、ちょっと検討の余地はあるかもしれないなぐらいは思われませんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、前政権についてとやかく言うつもりはございませんが、これはGDPと同じであって前からの伸びを示しているわけでございますから、言わば伸びとしてはリーマン・ショック等で落ち込んだ後に伸びていくということだろうと、こう思うわけでございまして、先ほど申し上げましたように、この一三年の、一三年は確かにこれ、消費税引上げのこれは駆け込みの需要があり、消費をしたわけでございますが、その翌年に反動があったということでありまして、確かにこの反動があった後にこれはもう少し伸ばしていきたいという気持ちはもちろんあるわけでございますが、今後とも、この大塚委員の御指摘も受け止めつつ、更に経済政策を進めていきたいと、このように考えているところでございます。
○大塚耕平君 官邸に呼んでいただければ幾らでも意見は申し上げさせていただきますので。 総理、結論だけ申し上げますと、やっぱり民主党政権のときは、二〇〇八年と二〇一二年対比でいうと十三・七兆円消費支出は増えている。そして、今、安倍政権になってから、このデータで見る限り、二〇一二年から二〇一六年は三・六兆円しか増えていないんですよ。 だから、この点については、これまでもここ二、三年様々な議論が行われておりますけれども、それこそもう少し謙虚に聞いていただけると、多少、今度、今お作りになっている新しい経済政策パッケージの中身も変わってくるかもしれませんので、一度、政策づくりをしている官僚の皆さんに、我々のところにヒアリングに来るようにお申し付けいただけませんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この消費については、確かに今おっしゃったこのグラフの状況にはなっているところでございますが、この五年間において、名目GDPについては一〇%以上これは伸びたわけでございますし、税収も二十二兆円おかげさまで増やすことができたと考えておりまして、基本的に私どもが進めている経済政策は間違っていないと、こう確信をしておりますし、また、来年、大切なことは、賃金が上昇していく中において家計の支出も消費も順調に増えていくことが望ましい、経済の好循環を回していきたい。 事実、企業は過去最高の収益を上げているわけでございますから、我々、政策的な税制、規制等、大胆な政策を実行することによってしっかりと投資も増えていく、そして家計であるこの賃金が増えていく。我々、来年は何とか三%上がるように、そういう希望も経済界に伝えているところでございますし、経済界側もそういう余力は我々あるんだろうと、こう思っておりますし、また、そうした賃上げあるいは設備投資をした企業に対して税制上ある程度思い切ったそれを促していく政策も進めていきたいと、こう考えているところでございます。
○大塚耕平君 もう一個だけ、これに関連した質問なんですが、代表質問のときにお伺いした相対的貧困率の中央値が低下している原因、これもう一回御答弁いただけますか。あのときもやっぱりすごく短くて曖昧な答弁でしたので。 中央値が下がっているということは、一般には貧しくなっているというふうに捉えるんですよ。だから、これを、どういう理由で中央値が下がっているというふうに総理の御認識をお持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この中央値は、高齢者の増加等に伴い長期的に低下傾向にあるわけでございまして、総務省の全国消費実態調査では二〇〇九年から二〇一四年にかけて低下をしています。厚生労働省の国民生活基礎調査でも低下し続けておりましたが、二〇一二年から二〇一五年には経済が好転する中で、若干でありますが改善はしています。 そして、安倍内閣が進めている政策においては、まさに成長と分配の好循環をつくり上げていくものでございまして、政府がどれだけ所得再配分を、所得再分配を繰り返しても、持続的な経済成長を通じて富を生み出すことができなければ、経済全体のパイもまた個人の所得も減っていくわけでございまして、基本的には、経済を成長し、そして富を生み出して、それが国民に広く均てんされ、多くの人たちがその成長を享受できる社会をつくっていきたいと、こう思っているところでございますが、基本的には、言わば団塊の世代の皆さんがこれは現役を退いていくわけであります。再就職等をしても、いわゆる正規雇用でない場合も多いでしょうし、現役としてどんどん給料が上がっていった、そのときの給料をそのままもらえるという人は恐らく少ないんだろうと思います。 団塊の世代の方々は一世代大体二百七、八十万人ぐらいおられたわけでございまして、一方、新たに労働生産人口として参加してくる人たちは大体一世代百万人前後ということでありますから、つまり、新たに入ってくる人に比べて引退していく人たちが、生産労働人口から卒業していく人たちが新たに仕事を続けたとしても当然この収入は下がっていくわけでございまして、そうした中においてどうしてもこの中央値は下がっていくことになっていると、こういうことではないかと思います。
○大塚耕平君 そこも御協力するので是非分析したいところなんですけどね。 今も本会議のときと同じように、中央値が下がっていることは高齢者の増加等とおっしゃるんですよ。これが官僚が用意する答弁の巧みなところで、この高齢者の増加等の等って何ですか。高齢者の増加だけでは理解できないから聞いているわけですよ。高齢者増加等の等は何ですか。
○国務大臣(茂木敏充君) この相対的貧困率、これは御案内のとおり、等価可処分所得、これの半分を取るわけでありますけど、ざっくり言いますと、国民全体を並べて、一番収入の少ない人から一番多い人まで、大体真ん中にカーブが来て、その中央値に来るのがどこかということで調べるわけですけど、当然、年金、これを主な収入にしている方が増えればこれが下がってくるというか左側の方に、つまり少ない方に来ると。また、例えばパート労働の方、こういったものが増えても同じような傾向が出てくるわけでありまして、様々な要因はありますが、そこの中で大きな要因として考えられるのが、やはり日本で高齢化社会が進んでいるということになると考えております。
○大塚耕平君 要するに、等は何ですか、茂木さん。
○国務大臣(茂木敏充君) パート労働者等も含まれるということであります。
○大塚耕平君 等の上にまた等が付いちゃうと。とうとう分からないまま終わっちゃいますけど。 さっきの実質賃金もそうですけど、高齢者だパートだとおっしゃるならば、実質賃金やこの中央値についても、現役の正規雇用者、そして高齢者、パートの方というふうにこれ統計を整備しないと、本当に経済政策間違えちゃったり、社会が十年たってから、気が付いたら大変いびつな構造になっていたということになっちゃいますよ。そうすると、総理が御引退されてからアベノミクスは失敗だったと言われることになるんですよ。そうしないためにも、統計の整備に可及的速やかに御協力いただけるということでよろしいでしょうか、総理の御所見をお伺いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 既に一部手を付けておるところだけ御報告させていただきます。前に大塚先生と話をした後の話なんで、こういうことをやっておるという話ですけれども。 いわゆる通販、これ消費の統計に載っていませんものね。これだけ通販がはやっているのに、どうして載せないの。載ったことがありませんので、これ三年間言い続けて載せるようなことになりつつありますので、そういったところは変わりつつあるというように御理解いただければと存じます。通販はかなり大きな部分を消費の中で占めているはずです。それにもかかわらず、これは統計に載っていないんですから、おかしいなと私は思っておりますのが一点。 それから、先ほどの話ですが、やっぱりいわゆる労働分配率が下がっているという点も、ちょっと余り、みんな難しい言葉で余り使われませんけれども、これは労働分配率が昔に比べて七十何%、今七〇切って六六か七かぐらいまで下がっているという点は労働組合がもっと大きな声で言ったっておかしくねえなと思っているんですけど、自民党が言うのはいかがかなと、いつもそう思いながらこの発言をするんですけれども。是非、この点も、実質賃金等々、いろいろ経営者の方とも考えてもらわにゃいかぬところかなと、私自身はそう思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、委員がおっしゃるように、パート、中央値に対して高齢者等という中において、その等は何かということで、パート等というお答えをさせていただいたところでございますが。 これ確かに、それが、分析をしていく上においてそれが全てとは言い切れないのは事実でございまして、それ以外にも恐らく何かあるだろうということも含めて、等ということになっているわけでございますが、しかし、正確な、なるべく正確な分析をしていく上において、確かに大塚先生が言われるように、経済政策をより磨き国民の皆様を豊かにしていく上においては、そうした数値、統計等をより整備していく、あるいは更に強化していくということは、これは必要だなと、こういうふうに考えておりますので、これはよく勉強させていただきたいと、このように思います。
○大塚耕平君 ありがとうございました。 それでは、税制もちょっとお伺いしたいんですが、個人消費が伸びない理由の一つに国内の車の販売が伸びないというのも大きく影響しています。 財務大臣にお伺いしたいんですが、我々の政権時代から申し上げていました車体課税の抜本見直し、そろそろ本気でやっていただけませんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) この自動車関係の税負担というのは、御存じのように車体課税、燃料課税、消費税等々合わせていろいろベースで見ていくと諸外国に比べて決して高いという水準ではないんだと承知しているんですが、車体課税につきましては、これはリーマン・ブラザーズの破綻のとき以降、エコカー減税とか税率の引下げ等を行った結果、車体課税全体では税収は約八千億減っております。 〔委員長退席、理事石井準一君着席〕 結果としてユーザー負担の軽減を図ってきたところでありますが、そもそも車体課税は、何というか、利用者というか原因者、受益者負担の考え方で、自動車の走行が道路を壊すとか摩耗させるとかいったような社会的費用を発生させておる。また、自動車を使っている人は道路整備等々に関しては利便性を受けているわけだから、その向上の恩恵を受けておるわけだからという観点から自動車ユーザーに御負担をいただいているというものだと考えております。 いずれにしても、今後、車体課税の在り方につきましては、国と地方というようなものも考えまして、財政事情なども踏まえて、これ、税収は極めて大きいものですから、そういった意味ではいろんなことを考えて、国、地方等々検討をしてみる必要があろうかとは考えております。
○大塚耕平君 もう検討はずうっと聞かされていますので、本当にぼちぼち、自動車産業が日本の基幹産業である、また自動車の売上げが最終消費支出にも影響を与えるというふうにお考えなら、そろそろ本気でやっていただきたいと思います。 同時に、来年度の税制改正や予算に絡んで今ホットな話題になっているのが、自動車安全特別会計から一般会計に貸し出された過去の貸付金。これ、自賠責保険料から集めたものを一般会計にお貸ししたのが六千百六十九億円残っているんですよ。 これ、私も、私が金融担当副大臣のときに、たしか財務省副大臣は野田元総理だったと思いますが、返してくださいと言ったら、これはなかなか返せないということで今年度まで延びたやつで、そろそろこれはもうお返しいただかないと保険料も車の購入者にとっては影響を与えますので、まず国交大臣にお伺いしますが、今年度はいかなる手段を使ってもこれを取り返すという御覚悟だということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、自動車安全特別会計の積立金等を用いまして交通事故被害者の救済や事故防止対策を推進しており、三十年度の予算要求におきましても被害者救済等の更なる充実につき要求をしております。 この積立金等につきましては、自動車安全特別会計から一般会計に対して平成六年度及び七年度に一兆一千二百億円が繰り入れられており、今年度末においては、利子相当額約一千三百億円を含め、六千百六十九億円が繰り戻されていない状況となります。この繰戻しにつきましては法律等で予算の定めるところにより繰り入れることとされておりまして、具体的には、財務大臣との間の合意に基づき、協議の上、決定することとされております。 国土交通省といたしましては、被害者保護対策及び事故防止対策を安定的に実施をするため、これまで財務省に対して繰戻しを要求してきたところでありまして、引き続き、今後とも財務省としっかりと協議をしてまいりたいと考えております。
○大塚耕平君 どうぞ、いや、財務大臣も是非。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、石井大臣の申されたとおりなんでして、この話は、これまで六千百六十九億円積み上がっておるという話で、来年度の予算ではこれを返済すべきというのは、これはもう、私、就任して五年たちますけれども、これ六回目の予算編成なんですけれども、この予算編成の間中、この問題は、私、全然、最初のときは何のことだか全然分からなかった。へえ、こんなものがまあ。まあ特会を一般に繰り入れるという話は時々ありますけれども、これはちょっと随分とは思っちゃおったんですが、いずれにつきましても、この収支状況等々、特別会計の収支状況等々を踏まえて、これは引き続き国土交通省といろいろと更に協議を積み重ねていかないかぬところだと思っておりますが、いずれにいたしましても、これ被害者のニーズに基づいて充実を図っていくというのが必要なんだということは十分に踏まえて検討してまいりたいと思っております。 〔理事石井準一君退席、委員長着席〕
○大塚耕平君 財務大臣、先ほど申し上げましたように、金融担当副大臣の私と財務副大臣の野田さんの間でやったというのは、これは国交省の問題でもありますが、損保会社の問題でもあるんですよ。大臣は今両方の大臣兼ねておられますが、どっちの立場で仕事をするおつもりなんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) この兼務したときに一番考えるのはバランスの取り方で、常に悩んでおります。
○大塚耕平君 総理、これ兼務されているとこういう利益相反も起きるんですよ。その点についてはどういうふうにお感じになっておられますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、最終的には、内閣で一致して最終的な判断をするわけでございますから、大臣が別のときにも最終的には一致するわけでありまして、それは一人の人間が担当しておりまして、その中で様々なことを、言わば役所の中ではそれぞれの部署があるわけでありますから、それぞれの部署から話を聞き、最終的に国全体のこと、国民のことを考えて、麻生副総理が財務大臣、金融担当大臣として判断をされるだろうと、このように考えております。
○大塚耕平君 是非今年度には解決していただきたいと思います。 財務大臣にもう一つお伺いします。 今、働き方改革と合わせる形で個人所得税の見直しの議論が行われていると様々報道されておりますが、現在の検討状況を聞かせてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 現在の所得税の仕組みというのは、御存じのように、一般的に普通、学校を出て社会に出たら、一つの会社で定年まで勤めて年金生活に入る、基本的にはこういったライフコースを考えてつくられているんだと思うんですが、最近は御存じのように高齢者で元気な方もいっぱいおられますので、いわゆる経理の経験を生かして、リタイアした後ベンチャー企業等々に要請されてそこの経理を受け持ってやったり、また、子育てをしながら、元々英語の堪能とかいろいろなことがありますものですから、そういったスキルを生かして在宅で仕事を請け負うとか、また、時間が決められてくるということになりますと、勤務時間が、超過勤務の日、厳しくなってくるということになりますと、当然のこととして、平日の空いた日とか等々に関しては週末の時間を生かして副業として事業を立ち上げるというようなところがいろいろ出てくるんだと思いますが、働き方の多様化が進んでいるというのは、高齢化とともに社会がいろいろ多様化しているいいことの一つなんだと思っていますが。 そういった構造変化に比べて控除の在り方というのを、基礎控除一本とかいろいろありますのをちょっと検討してみないといかぬだろうと思って、まだ現時点で決めているわけではありませんが、今与党の税調でいろいろ議論を進めていただいているところですが、所得税というのは個人の負担に直結しますので、そういった意味では、理解を得ながらこれ丁寧に、いろんな御意見があるというのを踏まえてちょっと検討させていただかなきゃいかぬ時期に来ているんじゃないかと、私どもはそう思って今検討させていただいております。
○大塚耕平君 基礎控除、給与所得控除と併せて公的年金等の控除の御検討もしておられるということなんですが、年金収入が一千万円超で控除に上限を設けるというような検討ポイントも上がっているんですが、年金収入が一千万円超という方はどういう年金をもらっておられるんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 御承知のように、年金ですから公的年金と私的年金の合計ということになるんだと思いますが、公的年金について申し上げると、五百四万、これちょっと刻みが十二万刻みなんで五百四万以上の方が平成二十七年度末で二千九百五十六人で、最高が七百六十二万円ということであります。 他方で、企業年金の方も、これちょっと正確な、全体な網羅的な統計はないんでありますけれども、例えば一人当たりの平均年額が四百万円以上という企業ですね、企業も数社あるということでありますから、そういった企業年金と公的年金が合算して一千万を超えるという方が一定程度いるんだろうというふうに思います。
○大塚耕平君 大臣、ちょっと今気になったんですが、企業年金はいいんですけれども、私的年金、個人年金保険なんかを生命保険会社なんかに掛けている方、これもその公的年金控除のときのもらい過ぎの年金にカウントするということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の件については、これはまだ与党税調も政府税調もこの点につきましてはいろいろ御意見があって、これはちょっとそこまではどうかとかいろいろ御意見があって、まだちょっと、まだどっちの方向に収れんしていくかというのが見えている段階ではありません。
○大塚耕平君 大事な点だと思いますので。私的年金までカバーを掛けたらちょっと話がおかしくなりますね。公的年金をかなりの額をもらっていらっしゃるというんでしたら話は分かりますが、十分に御議論いただきたいと思います。 それとの関係で、是非財務大臣かどなたかにお伺いしたいんですが、スウェーデンの国税や地方税の制度、簡単で結構ですから概要を教えてください。
○国務大臣(麻生太郎君) スウェーデンの税制というのは、持続可能な成長と安定というものを考えて、雇用、それから、いわゆる安定した雇用と、富と機会の公平な分配等を基本理念という具合に定められております。その上で、一九九〇年代に勤労所得と資本所得を分離して課税する現在の方式に改革して以降、基本的な枠組みは変わっていないんだと、そう理解をしております。 その上で、主な税目を申し上げれば、所得税は、国税が給与、年金、事業所得等の勤労所得に対して、パーセントでいきますと、〇%、二〇%、二五%の三段階の累進課税でこれ掛けておるんですが、地方税分は全国平均で三二・一二%の比例課税ということになっております。 付加価値税、いわゆる消費税みたいなものですけれども、付加価値税、VATにつきましては、標準税率が二五%、そのうちで食品がたしか一二%ぐらいで、書籍とか新聞が多分六%ぐらいで例外だったと思いますが、軽減税率を適用しております。 法人税率は一律二二%となっておりまして、税収に占める割合は個人所得課税及び付加価値税、それぞれが約四割程度ということになっております。
○大塚耕平君 皆さんのお手元にスウェーデンと日本の国民負担率のグラフをお届けしているんですが、スウェーデンというのは、我々、スウェーデンは国民負担率七割、八割と聞かされていますよね、財務省の説明や厚労省の説明で。ところが、下がってきているんですよ。 総理、スウェーデンというのは国税を払っていらっしゃる方はどのくらいの割合か、これは通告していませんので御存じでなくても当然なんですが、ちょっとイメージでお答えいただけませんか。国税を払っている人の割合です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国税というのは所得税……(発言する者あり)あっ、消費税ではなくてですね、ではなくて。ちょっと、なかなかこれ、国民全部でですか。言わば、子供からということ、子供からお年寄りまでということですか。そうですね、三、四〇%ぐらいですか。
○大塚耕平君 私も、今年八月、ちょっとこれは確認しなきゃいけないと思って確認して、現地に行ってびっくりしたんですが、スウェーデンでは、日本円でいうと年収六百八十八万までの方は国税を払っていないんですよ。国税払っていない方は八八・九%。それでも回っているんです。 もう一枚、総理、その次のパネル、この「国民負担とは何か」というのは、これ御記憶にありますでしょうか。前の総理のときに御議論させていただいたものなんですが。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 前の総理というのは二〇〇七年のときですね、やり取りしたのは。今思い出しております。
○大塚耕平君 これは麻生総理とも、麻生総理時代に議論させていただいたんですが、日本は、何かこの黄色いところ、国民負担率が低いから税金上げる、社会保険料上げるという、こういう議論がずっと行われているんですが、実は、この青いところ、実質的に他国ではこれがカバーされているところの負担感が重いから国民の生活実感が厳しいんではないかという議論が、前の安倍総理と麻生総理のときに行わさせていただきました。ここは、前、安倍総理のときに、分かりましたと、そういう観点から検討しますというふうに今から十年前に言っていただいておりますので、これ大事なポイントだと思いますので。 そして、スウェーデンなんかは国民負担率が下がっている等々、やはり日本の社会保障と税の実情について、我々ももう一回真摯かつ冷静に検討を進めたいと思いますので、政府・与党におかれても足並みをそろえて御検討をいただけるかどうかということについて御答弁をいただいて、終わりにしたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁をお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 以前、本委員会における大塚委員とのやり取りにおいて、国民が感じている負担についてあらゆる観点から考えていく必要がある旨申し上げたわけでございますが、これは政策立案に当たって国民が感じる負担感について十分考慮していく必要があるという趣旨で申し上げたつもりでございますが、大切なことは国民の負担を適正で負担可能な範囲にとどめることであり、これまで国民の活力を損なわないことに留意しつつ社会保障と税の一体改革等に取り組んできたところでございまして、今般、足下の経済の成長軌道を確かなものとするために我が国の最大の課題である少子高齢化の克服に向けて人づくり革命を断行することとしたところでございますが、国民の負担感にも配慮しながら、幼児教育の無償化や真に必要な子供たちに限った高等教育の無償化など人への投資を拡充してまいりたいと、こう考えております。
○大塚耕平君 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で大塚耕平君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、増子輝彦君の質疑を行います。増子輝彦君。
○増子輝彦君 おはようございます。民進党・新緑風会の増子輝彦でございます。今日はこのような時間を頂戴したことに御礼を申し上げたいと思います。 まず冒頭に、今、年金の問題でちょっと気になったことがございましたので、通告はないのですが一問だけ質問させていただきたいと思います。 年金は国民にとって極めて重要なもので、老後の生活には欠かせないもの、国民の皆さんはこれみんな不安を持っているんですね。 そういう中で、国会議員の年金というのがかつてございました。十年務めると四百二十万、一年加算するに八万円、これ実は、国会議員年金は極めて国会議員の特権だというようなことも含めてこの廃止論が出て、私も実は民主党の当時の年金廃止の議連の会長を務めたことがございます。結果的にこれは廃止になりました。国民の目から見れば、国会議員は何でそんな高額な年金をもらうんだということも含め、今は地方議員もなくなりました。 このことについて、一部自民党の中からこの国会議員年金の復活論がございますが、これはやっぱり私は襟を正していくということも含めて、国会議員だけがこのような特権的な年金はあってはならないんだと思っているんですが、今の議論を聞いてもなかなかこの年金問題大変なんですが、このことについて通告いたしていませんが、総理、財務大臣、これについてのお考えをもしいただければお答えをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 増子先生御承知のように、私はまさに今行政府の長という立場で立っております。 国会議員の身分、あるいは報酬等については、この年金も含めまして、これはまさに国会議員に、言わば活動の根本に関わることでございますので、国会において十分な議論がなされるのであろうと、このように考えております。
○国務大臣(麻生太郎君) これ今、院で議論されているんだと思うんで、これ所管は私じゃなくて総務大臣なんだと思いますので、総務大臣の方が適切かと思いますけれども。 私どもとしては、これ答えられる立場にありませんので、なかなか、この間の話で、院の話をどう思うかと言われて、こう思いますといって。 ただ、地方議員等々、三回当選すると年金が付くんだと思いましたけれども、国会議員だけはないということになっているという点に関しましては、地方議員から来られた方がこの点に関してはよく言われたことあるので、私はそれの記憶がすごくあるというのが私は正直な記憶で、かなり、金がある人とない人との差というのは結構きつくなりはせぬかねと当時言った記憶があるんですが、今は地方議員もなくなっておりますが、当時の議論として、それが記憶です。
○増子輝彦君 ありがとうございました、通告なしの中でのお答えを。 これ、実はまだ院でも議論もされていませんし、地方議員もなくなったことを改めて御認識をいただきたいと思います。 では、御質問させていただきます。 総理、早朝よりお疲れさまでした。やっぱり突然のこの北朝鮮のといいますか、やっぱり弾道ミサイルの発射、断じて私ども容認できませんから、先ほども大塚代表の方から話がありましたとおり、厳重に抗議をさせていただきました。 このことについて、実は総理、二か月半ぶりということですが、これについては予測されてきたんだろうと思います、いつかはと。そのための備え、あるいは対策、してきたんだと思いますが、このことについてどのような、こういうものに対しての警戒あるいは準備、発射されたときの、そのことについて、今答えられるところで総理と防衛大臣で御発言、御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘がありましたように、私ども、北朝鮮、この二か月半、確かに弾道ミサイル実験は行っておりませんでしたが、当然様々な開発を継続している可能性も十分あるということで、警戒監視に万全を期しておりました。日本海で今でもイージス艦による二十四時間三百六十五日対応しておりますし、また、二段構えとして、航空自衛隊のPAC3の部隊が展開をしております。 いずれにしても、これからもしっかりこの国を守ってまいります。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的には防衛大臣から答弁したとおりでございますが、同時に、情報共有をしていくことも大切でありますので、米国の大統領とは、こうした事案が発生した際にはなるべく早く電話で首脳会談を行い、情報を共有し、意見交換をし、今後の対策について認識を共にしようということで、今回もかなり早い段階で日米首脳会談を行い、認識を共有し、今後の対策について一致をしたところでございます。 今後とも、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために万全を期していきたいと考えております。
○増子輝彦君 このことについては与野党の壁は全くありませんので、私どももできるだけ皆さんと一緒に協力をしていきたいと思っています。 外交についてはこの後少し質問させていただきますが、まず最初に、安倍総理の政治姿勢について、さきの総選挙、まあ総理にとっては大勝利だったと思いますが、そういう状況の中で、今総理に求められている様々な政治姿勢があると思います。丁寧に謙虚に、いろんな形のお話はされておりますが、改めて、この選挙を踏まえての今後の政権運営、政治姿勢について総理のお考えをお示しいただければ有り難いと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の総選挙では、三たび国民の皆様から連立与党で衆議院の三分の二を超える力強い信任をいただきました。この選挙で国民の皆様にお約束をした政策を一つ一つ実行し、結果を出していかなければならないと決意をしている次第でございます。 また、緊迫する北朝鮮情勢、また急速に進む少子高齢化、この国難とも呼ぶべき課題には与党も野党もないと、ただいま増子委員からもそういう御指摘がございました。同じ国会議員として国民の負託に応えるため、互いに知恵を出し合って乗り越えていきたいと、こう考えている次第でございまして、国会におきましては、先ほども大塚委員からも御指摘をいただきました。与党の皆様の声にも耳を傾けながらより良い政策を進めていきたいと、このように思いますし、全ては国家国民のためでありまして、国会においても建設的な政策論議を重ねさせていただき、共に結果を出していきたいと考えております。
○増子輝彦君 総理、是非、国会運営も含めて、国民に対する政治姿勢、しっかりしていただきたいと思っています。 ただ、その中で懸念されるのは、やっぱりこれは国会が決めることだと言いながら、衆議院では野党の質問時間の問題も極めて今大きな課題となっております。 やっぱり私も、かつて自民党にいたとき、金丸信先生始め国対委員長から、野党に対しては与党は七、三の構えでやれというふうなことを教えられました。それから見ても、これは、幾ら国会で決めることとはいえ、自民党総裁でもあるわけですから、これらについての考え方もしっかりと私は指導していくべきだと、それが謙虚な中に丁寧な国会議論をすべきだということの考えだと思いますが、このことについて、改めてこの国会の質問時間の問題についてしっかりと是正することが必要だと思わないのかどうか。 参議院はおかげさまで非常にいい形で、このような形で質疑やっておりますから、是非このことについて御一考いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私、先ほど申し上げましたように、行政を代表する立場でここに立っておりますので、御要請があれば、この場において真摯に、そして謙虚に丁寧に説明をしていきたいと思っております。 質問時間の配分等につきましては、これはまさに、これは繰り返しになるのですが、国会が自主的にお決めになるものだと、このように思います。 参議院においても今委員がおっしゃったように大変円満に充実した議論が行われているというふうに承知をしておりますが、衆議院の時間配分は参議院よりも野党の方が今でも多くなっているというふうに承知をしておりますが、これは恐らく、それぞれの議員が選挙において、衆議院ではそれぞれ数万、まあ十万を超える方もおりますが、の方々の投票をいただいて、そしてやはり、地域の人たちのしっかりと国会で論戦を闘わせてもらいたいという声に押されて国会に出てきているわけでありまして、その点においては、与党、野党はないんだろうと思います。 いずれにせよ、この時間の配分については国会がお決めになることであろうと、そういう意味においては、衆議院においても参議院の皆様のこの円満な中身の充実した運営を見ながら考えているのではないかと、このように想像しているところでございます。
○増子輝彦君 自民党総裁でもあるわけですから、指導力のほどをお願い申し上げたいと思います。 それではもう一つ、総選挙後、二人の内閣参与を任命されたはずですが、これはどういう目的でどのような経過で任命されたのか、お答えいただければ有り難いと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 十一月八日付けで、元農林水産大臣の西川公也氏と元参議院議員の荒井広幸氏を内閣官房参与に任命したところであります。 西川氏は、農林水産大臣、衆議院農林水産委員長として農業政策全般に携わり、また党においてもTPP等経済協定に関わる要職を歴任されるなど、農林水産分野において優れた識見を有しておられることから、その識見、経験を生かし、農林水産業の振興に関して情報提供や助言を行っていただきたいと考えております。 荒井氏には、自治政務次官として、また地域振興等に携わり、また福島県議会議員の出身でもあることから、こういった識見、経験を生かして地域活性化等に関して情報提供や助言を行っていただきたいと考えております。
○増子輝彦君 何か総理、ここはちょっと私も誰がどうのこうのとは言いませんが、何かお友達人事のようなにおいがするというか、批判されている部分もありますから、内閣参与任命というのは極めて、内閣に助言し、いろんな形で重要だと思いますが、今後とも慎重に私はお願いをしたいと申し上げておきたいと思います。 次に、外交について少し総理と話をさせていただきたいと思います。 今回、トランプ大統領の訪日、そしてAPECを中心として、総理がアメリカ、中国、韓国のそれぞれ首脳との会談をされましたけれども、これらについて少し細かくなりますが質問させていただきたいと思います。 まず、トランプ大統領とのいわゆる首脳会談ですが、トランプ外交の特徴は何だと総理はお思いになっておりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 他国の指導者の外交の特徴等についてつまびらかに私の考え方を述べるのは基本的には控えさせていただきたいと、こう思うわけでございますが、言わば米国の利益を重視すると、これはどの国も自国の利益を最優先にするのは当然のことであろうと、こう思いますが、しかしその中でもそれを強調しておられるということではないかと、こう思う次第でございます。 しかし同時に、アメリカしか果たせない役割、国際的社会の中で大きな役割をアメリカが果たしていただくことが、地域の平和と繁栄、それはひいては米国の繁栄にもつながっていくわけであります。そういう意味におきましても、米国ファーストということはおっしゃっておられますが、アジアにおける米国のプレゼンスの重要性については十分に認識をしておられると、このように思います。 率直に御自身の考え方を語られるということがその特徴かもしれないと、このように考えております。
○増子輝彦君 私は長年、アメリカの外交は、歴代皆さん、理念外交、民主とか自由とか、さらに人権とか、そういうものがずっとつながれてこられてきたと思っています。しかし、トランプさんについて、私は、やっぱりディール外交、ビジネス的なものを中心として外交をしているのではないかと危惧している部分があります。 総理とトランプさんのこの親密な関係はよろしいんですが、国内基盤が余りしっかりしていない中で、どっぷりつかってしまうということは果たしていかがなのかということも私個人は心配しておりますが、是非この辺について、トランプ外交とはある意味では言うべきはきちんと言いながら、しっかりと私は、日米関係、基軸ですから、ここのところを継続してやっていくことが必要だと思います。 これについて改めて、言うべきは言う、協力すべきは協力する、これらについての姿勢をお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 第一次安倍内閣のときには、アメリカの大統領はブッシュ大統領でございました。そして、第二次安倍内閣が発足したときにはオバマ大統領であったわけでございますが、そして今般、米国の大統領はトランプ大統領となったわけでございます。 いずれの大統領に対しましても、私は、日米同盟は言わば我が国の防衛そして外交の基盤でございますから、信頼関係をつくることは、別にこれは個人の問題ではなくて、日本の国益にとって死活的に重要であると、そう考えてきたところでございます。 当然、外交でありますから、私も日本の国益をしっかりと踏まえて言うべきことは言い、そして協調すべきところは協調していくと同時に、やはり日米の同盟関係が揺るぎない、付け入る隙がないということを示すことは極めて重要であり、かつ日本の場合はその打撃力はアメリカに依存しているというある意味特別な関係にあるわけでございますから、今この安全保障状況が厳しい中にあっては、日米の関係が非常に緊密だということをしっかりと示していくことが極めて重要だと、このように認識をしております。
○増子輝彦君 そういう状況の中で、今朝の北朝鮮の弾道ミサイルの発射もありましたけれども、お二人の中でこの北朝鮮問題についてはどのような形の中でしっかりやっていこうという話合いになっているのでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この北朝鮮については、トランプ大統領とはトランプ大統領訪日の際に相当十分な時間を掛けて北朝鮮の最新の情勢を分析をし、そして今後の方策について意見交換を行ったわけでございますが、基本的に我々は意見の一致、完全に意見の一致を見たと言ってもいいと、こう思います。 この成果を踏まえて、習近平国家主席との間でも率直な意見交換を行い、北朝鮮における制裁の効果を注意深く見極めていくことで一致をしたところでございますが、まさに最初の国として日本をトランプ大統領は選んだわけでございまして、そこで情勢の分析をし、認識を一致させ、今後どのように対応していくかということを決めた。それはまさに圧力を高め、北朝鮮の側から話し合いたいと言ってくる状況をつくっていく、そしてそのことによって政策を変えさせていくという考え方で一致をしたわけであります。 同時に、話合いのための話合いは意味がないということでも一致し、そしてこの認識を国際社会と共有すべくお互いも努力していくという考え方の下にトランプ大統領は韓国を訪問し、そして中国を訪問し、さらにはAPEC、東アジア首脳会合等々で各国との首脳会談を行いつつ、私たちの考え方について伝えていったということではないかと思います。
○増子輝彦君 私も圧力と制裁を当然続けるべきだと思っていますし、より高い圧力も必要だと思います。しかし、そういう状況の中でもこのような行為に出る北朝鮮、これに対してもう少し、この北朝鮮を抑えるという形の中での、トランプ大統領とは友好的な話合いというのはなかったのでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この北朝鮮の問題について、私も国会議員に当選して以来ずっと関わってまいりました。官房副長官としてもそうですし、また官房長官としても、前政権の総理大臣としても、あるいは党の幹事長等々でも関わってきたわけでありますし、実際に交渉にも関わってきたところでございます。その上において、私は、今の我々が通っている道によって北朝鮮の政策を変えさせていくことが重要であろうと、このように思います。 対話のための対話が意味がないと言ったということについては、これは九四年の枠組み合意がありました。あのときは日本は一千億円無利子でお金を貸したわけであります。既に四百億円執行しているんです、実行しているんですが、これは一銭も返ってきていないわけであります。しかし、私たちはそれをのみ込んで、二〇〇五年の枠組み、二〇〇五年の六者協議における合意について、我々も支持したわけであります。 当時、私は総理大臣だったんですが、この合意は支持はするけれども、六者の国々がそれぞれ重油を提供するということについては、日本は拉致問題があるから提供できませんと言って私はお断りをさせていただいたわけでありますし、そして、アメリカに対しても、これはなかなかうまくいきませんよと、彼らは裏切りますよということは申し上げてきたわけでありますが、残念ながらこれは私が言ったとおりになってしまったわけであります。 つまり、話合いを時間稼ぎに使って、核、ミサイルの開発を進めてきたことから、しっかりと、核、ミサイルの完全かつ検証可能な形で不可逆的に廃棄をしていくことに北朝鮮をしっかりとコミットさせる形でいって話をすると、北朝鮮が話をするという状況に持っていく必要があると、そのためにはあらゆる手段において圧力を高めていくしかないと、このように考えております。その点においては日米は一致をしているということでございます。
○増子輝彦君 我が国にとって最も重要なことは、北朝鮮が暴発をする、あるいはミサイルを我が国あるいは米国に撃ち込むかもしれないという不安を常に持っているわけですが、トランプ大統領とは米朝開戦の可能性については話合いはあったんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、暴発論については、従来から暴発論というのはあるのでございますが、北朝鮮がまさに暴発をするかもしれないということを彼らは最大のてことしてこれまで外交的な成果を上げてきたと言ってもいいと思います。九四年の枠組み合意もそうですが、暴発をするかもしれないから各国が支援をしようと。日本が一千億、そして韓国が三千億円出して、アメリカは毎年毎年五十万トンの重油を提供したけれども、ウランの濃縮計画を進めてきたわけであります。そして、二〇〇五年も同じ議論がなされたと。しかし、だからこそ、暴発をするかもしれないということでこちらがたじろぐことはまさに北朝鮮の思うつぼになるわけであります。北朝鮮は実は非常に戦略的に政策を進めていると言ってもいいんだろうと、こう思う次第でございます。 そして、アメリカの行動を予断する形で今ここで私がお話をさせていただくことは控えさせていただきたいと、このように思っております。
○増子輝彦君 よく理解できます。いずれにしても、圧力、制裁、これは大事な手段ですが、本当にそれだけでいいのかということも私は考えていくことは今後とも必要なのかなと思っているんですね。 そういう意味では、後ほど中国との関係についてお尋ねをしますが、中国が極めて重要な役割を担っているんだろうと。トランプ大統領もそれによって中国との関係をより強固にしていくということ。その際に、中国にとっては最も南シナ海問題が重要な課題の、外交課題であることは間違いありません。 総理は常にこの問題についても実は触れてまいりました。今回、トランプ大統領との間でこの南シナ海問題はどのように取り上げられたんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) トランプ大統領訪日の機会には、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序が国際社会の安定と繁栄の基礎であるということを確認したところでございます。
○増子輝彦君 それでは、南シナ海問題につなげて、中国との関係について、首脳会談についてお尋ねしたいと思います。 総理、日中会談、少しいい雰囲気になってきたのかなというような状況を私も感じていることは間違いありません。その中で、日中首脳会談の中で南シナ海問題について話合いがあったのか。残念ながら、具体的に南シナ海という問題は両首脳の中での、実は記者会見でも触れられていません。この件については中国とどのような話合いがあって、どのように言及されてきたのか、お答え願いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 習近平主席との日中首脳会談においては、私から習近平主席に対し、いかなる地域でも法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序が重要である旨を指摘しました。 また、李克強総理との日中首脳会談においては、李克強総理から、南シナ海に関する行動規範、いわゆるCOCでありますが、策定に向けた対話の進展等について説明がありました。私から、中国とASEANの間で前向きな取組が進展していることを歓迎する、同時に、いかなる地域でも法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序が重要である旨を指摘したところでございます。
○増子輝彦君 それは、お二人の間ではそのような話がされたのかと思いますが、総理が表向き、記者会見等では南シナ海問題について、直接このことについて今までのように触れなかったと私は思っているんですが、触れられたんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 記者会見のことについて今ちょっと急に御質問がございましたので、もう一度記憶を呼び起こしていたところでございますが、記者会見においては自由で開かれたインド太平洋戦略について説明をいたしました。まさに、法の支配による自由で開かれた海洋、これを国際公共財として世界は繁栄をしていく、これが自由で開かれたインド太平洋戦略でありますが、言わばこのキーワードは自由で開かれたというところでございまして、そして、それに中国も参加するのであれば歓迎するという形で言及したところでございます。
○増子輝彦君 今の話はよく分かります。しかし、あえて今回は南シナ海というこの固有名詞を使って記者会見しなかったのは何か意図があるんでしょうか、意味があるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはまさに、今回はこういう表現をさせていただいたということに尽きるところでございます。
○増子輝彦君 まあ、それではちょっと納得いきませんが、時間がありませんので、これはまた次の機会にさせていただきたいと思います。 いずれにしても、中国との関係は、隣国、大国ですし、今世界第二の経済大国ですから、中国との関係は極めて重要だと思います。そういう状況の中でお二人の首脳と首脳会談をされたということ、先ほど申し上げたとおり、いい状況になりつつあるのかなというふうに思っておりますが、日中間にある今最大の懸案事項は何でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日中間の懸案事項ということについては、今申し上げましたように、やはり海洋の法の秩序の重要性についての認識の問題であろうと思うわけでございますが、基本的には、日中関係について、経済については順調に発展をしているわけでありまして、それ以外の問題についてはお互いにコントロールをしていこうということで、そして戦略的互恵関係の考え方の下に発展させていこうということで一致をしているところでございます。 つまり、戦略的互恵関係の下、お互いが努力をしていくことが重要であろうと、このように思っております。
○増子輝彦君 今総理の方から話があったとおり、海洋問題という話が出ました。やっぱり、そういう意味では、このやはり南シナ海問題については何らかの具体的な言及をされるべきだったろうと私は思うわけであります。 しかし、それはそれとして、北朝鮮問題については日中間でどのような話合いをし、どのような対応をするということにこの合意をしたんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 習近平主席との間でも相当北朝鮮問題について率直な突っ込んだやり取りを行ったところでございます。詳細についてつまびらかに紹介することは差し控えさせていただきますが、習近平国家主席との間でもこの北朝鮮の問題について率直に意見交換を行い、北朝鮮における制裁の効果を注意深く見極めていくことで一致をしたところでございます。 また、これはまあ北朝鮮問題とはちょっと離れますが、九月の日韓首脳会談でも北朝鮮問題に関し、日韓、日韓米で引き続き緊密に連携していく、これは日韓の関係でございますが、ことを確認したところでございます。 いずれにしても、この習近平主席との関係においても、北朝鮮についての現状分析や認識について意見交換を行い、そして今申し上げましたように、この制裁をしっかりと履行し、その制裁の効果を見極めていこうということになったところでございます。
○増子輝彦君 総理、もう御案内のとおり、北朝鮮の九割の実は貿易は中国なんですね。これ、極めて重要な実は中国の存在感と影響力があるわけです。ですから、中国に、総理のおっしゃっているこの北朝鮮の脅威を取り除くためには、もちろん圧力と制裁ということは当然のことでしょうけれども、中国の影響力というのは極めて大きいんだと思います。 このことについて、もう少し具体的に話し合ったことはないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 時間は四十五分であったんですが、これは同時通訳で行いましたから逐語の一時間半に当たる時間で首脳会談を行ったわけでございまして、この北朝鮮情勢についても相当突っ込んだやり取りをしたわけでございますが、しかし、これは言わば首脳間におけるやり取りであり、まさに全てをつまびらかに、両国にとっても安全保障に関わることであり、第三国に関わることでございますので、つまびらかにすることはできないわけでございますが、私どもとしても、中国に対しては、まさに今、増子委員がおっしゃったように、貿易においてまさに九割は中国でございまして、圧倒的な影響力があるわけでありますから、そうした点についても今までもそうした指摘はさせていただいたところでございます。 それ以上のやり取りについては控えさせていただきたいと思うところでございますが、基本的には、制裁決議には、採択には中国も賛成しているわけでございまして、しっかりと中国が制裁を履行していくことが極めて重要であるというのが私の認識でございます。
○増子輝彦君 総理、中国は北朝鮮政策はまだ十分定まっていないというふうに言われているんですね。ですから、北朝鮮政策が定まっていない中国、しかし、九割の貿易を占めている中国の影響力というのは極めて大きいんですね。 ですから、今のような形ではなくて、もっと具体的に中国が、いわゆる中国が、北朝鮮についての対応を総理からお願いしたはずですよね。合意したことは何かあったんでしょうか。あるいは、強く申し入れて、それは一緒にやっていこうというようなことはなかったんでしょうか。中身を何も言えないと言いながら、それは、しかしやっぱり重要なことですから、差し支えない範囲内で、その合意があった点、あるいは総理が強く申し入れて検討事項になっている点、そういうことがお話しできればお話をしていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 外交においては、首脳会談等で、こちらがこれを言った、こちらの成果として掲げることによって、結果として残念ながらそれは成果として現れない場合もあるわけでございます。ここが外交の難しいところでございまして、ですから、これはお話しできることとお話しできないことがあるわけでございまして、最初に申し上げましたように、相当率直に突っ込んだ意見交換をしたという、まあ文脈から御理解をいただきたいと思うところでございますが、私からは、国際社会全体で北朝鮮に対する圧力を最大限まで強化していくべきである旨述べ、中国の協力について働きかけを行ったわけでございます。 習近平主席からは、中国は安保理決議を厳格に履行していく決意であるとの発言がありました。そして、これから北朝鮮は厳しい冬を迎えるわけであります。この厳しい冬を迎える中、北朝鮮における制裁の効果を注意深く見極めていくということで一致をしたということでございます。厳しい冬を迎えるという中においての制裁の中身を十分に考えていただきながら、これはどういう意味を持つかということで御理解をいただきたいと、このように思う次第でございます。
○増子輝彦君 これは外交ですから、いろいろやり取りの中で取引もあるでしょう、駆け引きもあるでしょう。 まあそういう状況の中で、今回、総理は今まで決してそれほど賛成の立場でなかった二つの案件について習近平さんと合意をしたといいますか、前向きになったということがある。それもある意味では対北朝鮮に対する一つの私は材料かとも思っているんですが、この中国の一帯一路形成通じて、今どのようなお考えを持って、それについては具体的に話し合われて同意をされたのかどうか、そのことについてお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、やり取りでございますが、先般の日中首脳会談においては、一帯一路を含め、日中両国が地域や世界の安定と繁栄にどのように貢献していくか議論していくことで一致をいたしました。 そこで、一帯一路について我々がどのように対応していくかという基本的な考え方でございますが、一帯一路構想については、インフラの開放性、そして透明性、経済性、財政の健全性等の国際社会共通の考え方を十分に取り入れることで、地域と世界の平和と繁栄に前向きに貢献していくことを期待しております。 今申し上げたこの要素の重要性については様々な会議等で述べてきているところでございますが、日本としてはこうした観点からの協力をしていきたいと、こう考えているところでございます。
○増子輝彦君 総理、前向きにこれに協力していくということでよろしいんですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大切なポイントでございますが、インフラの開放性と透明性、経済性、財政の健全性、これは相手国の財政の健全性ですね、言わば投資をしていく、あるいは彼らが借款を受けていく中において健全にお金を返すことができるということも重要であります。 どんどん貸し込んでいって、その国が結果として破綻国家になってはいけないわけでありますから、今申し上げたこと等も含めて、これは国際社会共通の考えでありますが、十分に取り入れることが重要であって、そうしたことを前提として、それを前提としてまさに地域と世界の平和と繁栄に貢献していくことを期待しているということでありまして、日本としてはこうした観点から協力をしていきたいと、こういうことでございます。
○増子輝彦君 総理、この中国の一帯一路という問題は非常に悩ましいんですね。中国がこれによって世界一の大国を目指そうという考えが根底にあることは間違いありません。そういう状況の中で、日米関係、日中関係という非常に微妙な形の中でこの中に参加をしていくという、協力をしていくということは、極めて大きな今後の日本の立ち位置の問題も入ってくるわけですから、ここは慎重にかついろんな要素を取り入れて、それこそ国益ですから、そこはしっかりしていただかなければならない。 そういう状況の中で、今の総理のいろんな中身の話で、インフラの整備や貸付けの問題等ありますが、やっぱり中国が主導でつくったAIIBについてのこの参加という、出資ということについては、これを同意をしたのか、これも前向きに考えていくのか、これは財務大臣にもお聞きしなければなりませんが、この件について総理の所見と財務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの一帯一路についても、このAIIBについても、言わばニーズはあるということを我々は認めているわけであります。しかし、そのニーズに応えていくという中国の考え方そのものには反対はしていないわけでございますし、それが地域の繁栄、発展につながっていけばいいと考えているわけでありますが、しかし、そのためには、先ほど申し上げましたような条件がちゃんと満たす必要はあるなということを我々は主張しているわけでございます。 そしてまた、AIIBについては、これも膨大なアジアのインフラ需要に効果的に応えていくことは重要な課題だと考えておりますが、AIIBが国際金融機関にふさわしいスタンダードを備えることにより、アジア地域の持続的な発展に資する機関として役割を果たすことを期待しています。 日本は今後とも、公正なガバナンス、これはAIIBのガバナンスですね、公正なガバナンスを確立できるのか、そして、借入国の債務の持続可能性、先ほどの財政の健全性とこれ通じるところでございますが、と、また、環境や社会に対する影響への配慮がこれ確保されているのかということについて実際の運用を注視していきたいと、こう考えています。
○国務大臣(麻生太郎君) AIIBに対する我々の態度というのは先ほど総理の方から御答弁のあったとおりで、具体的に言えば、金を貸した経験のない人が金を急に貸すという話ですから、この話は。分かります、言っている意味ね。その人たちの金の貸し方というのは、急にお金を持った人が急にお金貸しになると、今までずっと借りていた人が急に貸すわけですから、どれだけノウハウがあるのと、私どもはお手並み拝見と思って見ているんですけれども。 今のところ、膨大な需要が、インフラに対する需要がアジア地域にあることは確かです。それに対して世銀とかアジア開発銀行とかいろんなものがそれに対応していますけれども、それに対応する金の絶対量というものを求めているいわゆるアジアの国々がありますんですが、金を借りた方もちゃんと計画を立てて金を返済しないと、サラ金に取り込まれちゃうみたいな話になったら元も子もありませんよという話は我々はもうよく、サラ金なんて言ったって通じませんけど、そういう話を、分かりやすくそういう話を申し上げているだけなんですが、そういった例のことにならないようにするために、幾つも既にそういう例が出ていて、お金返せなくなった、いいですよ、その代わりそこは九十九年間借地するなんという話なんか起きていますので、それは明らかに開かれたインフラという結果を招きませんので、そういったことにならないように私どもは注意深く見てまいりたいと思っております。
○増子輝彦君 麻生大臣、大変先輩に失礼ですが、サラ金の話とAIIBは余り比喩しない方がいいかと思います、これは。例えとしては分かるんですが、やっぱり最も大事な相手国の一つである中国に対しての比喩というのには余り私芳しくないんではないのかなと、実業家麻生大臣のお言葉にはちょっとふさわしくないのかなと、そんな気がいたしております。 いずれにしても、結論からいうと、総理、必ずしも前向きではない、全くここに今のところは参加をするとか出資をするかということは決めていないと、慎重にしていきたいということでよろしいですね、改めて。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど答弁をさせていただいたとおりでありまして、まず需要があると、その需要に応えていかなければいけませんねと。まあしかし、その中においてもガバナンスの問題というのは大切であって、我々、そのガバナンスがちゃんと確立されるのかどうかというその課題はあると認識をしております。 そして、借入国の債務の持続性というのは、麻生大臣から非常に直截な説明があったわけでございますが、言わばその国の経済状況で、やはりちゃんとこつこつ返していくことができるということを見極めながら貸し手も貸していくということが大切なんだろうと、こう思うわけでありまして、果たしてその国にこんなものが、このインフラが必要かどうかということも見極めつつ貸し手側もやっていく。 他方、そういうことを見ていくということでありますが、他方、今、日本人が総裁を務めているアジア開発銀行、ADBは協調で融資をしていこうということも考えているわけであります。言わばADBが一緒に協調融資をしていくということになれば、今私が申し上げたような条件は当然クリアしていくわけでありますから、そうしたことについては日本もしっかりと、そうしたことが行われることを我々も慫慂していきたいと、こう考えているところでございます。
○増子輝彦君 これは私の私見ですが、国と国との外交上の問題で、当然、北朝鮮に対してのいろんな対策を講ずるとするならば、このことは私はかなり具体的に突っ込んだ話があったんだろうと思いますが、今総理からの話を聞きながら、ここはしっかりと対応していただきたいと思っています。 それからもう一つ、この北朝鮮の核やミサイルの問題等について、併せて拉致の問題がやっぱり中国は極めて重要な役割を担っているんだろうと思います。 トランプ大統領も、これは拉致という形ではなくて、北朝鮮に三人の実は今拘束されている方がいらっしゃいますから、多分トランプ大統領も米中会談でこの話があったというふうに仄聞いたしておりますが、この拉致について少し話をさせていただきたいと思います。 総理は、再登板された二〇一二年の十二月二十八日、就任三日目で被害者家族会、救う会の皆さんと面会をされました。私がもう一度首相になれたのは何とか拉致問題を解決したいという使命感によるものだと、必ず安倍内閣で解決するというふうに明言をされました。そして、ずっと家族会の話合いの中でも、安倍政権にとりまして拉致問題の解決は最重要課題であります、最優先で取り組んでまいりましたということをずっと繰り返しおっしゃっているんですね。 しかし、残念ながら、この五年間、総理に就任されてから拉致問題は一ミリとも前に進んでいない、動いていないという認識に立たなければなりません。 今まで安倍総理が、この拉致問題が、自分が総理になれたのはこの拉致問題を解決したいという使命感によるものだという、そのお話をされて、必ず安倍内閣で解決をすると。この五年間、具体的に対北朝鮮に拉致問題でどのような具体的な対応をされてきたのか、お答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この拉致問題についても、私も若い議員のときから取り組んでまいりました。 また、有本恵子さんのお父様とお母様が、まだ私が私の父の秘書を務めているときに事務所に来られまして、娘がこういうことになっているので外務省あるいは警察に働きかけをしてくれないかということでお越しになったことがありました。残念ながら情報をちゃんと得ることができずに肩を落として帰っていかれた姿を見ながら、何とか力になりたいと、こう考えてきたところでございます。 残念ながら、この五年間でただ一人の拉致被害者の生還も達成することができないということは痛恨の極みであります。この間、例えばストックホルム合意を行い、北朝鮮において高いレベルのこの問題をしっかりと究明する組織ができたところでございますが、残念ながら結果が出ていないわけでございます。 今後とも安倍内閣において拉致問題を解決するとの決意の下に全力で取り組んでいきたいと。同時に、核、ミサイルの問題がありますが、その中で、この拉致問題が埋没してはならないとの思いの中で、国際社会に常に私は拉致問題について訴え、説明をしてきておりますし、多くの国々から理解と支持も得ているところでございますし、情報提供の協力もいただいている。そして、先般、トランプ大統領が、国連において最も注目されているアメリカ大統領の国連演説においてめぐみさんについて触れてくれました。そして、来日した際には私の要望にも応えていただき、拉致被害者、そして家族の皆様とも直接会っていただき、私と一緒にこの問題を解決をしていくという決意を述べていただいた。これは、まさに米国がこの拉致問題についても、大統領が発言したわけでありますから、しっかりとコミットしたということになるわけでございまして、これは北朝鮮にもしっかりと伝わっているわけでございますし、国際社会にも大きな発信力となったのではないかと。 今後、困難な課題ではありますが、全力を尽くしていきたいと、こう思っております。
○増子輝彦君 総理、この問題、もう本当に痛ましい、つらい、悲しい出来事です。私たちも、総理の今日までの御努力、認めています。しかし、なかなか動きませんね。 これ一体どういうふうにしたらいいのかということ、やっぱりここについては家族会の皆さんもいろいろと心を痛めている。例えば、蓮池薫さんが「拉致と決断」という本を書かれました。お読みになったかと思いますが、この中でもいろいろ書いております。そういう意味で、彼らは、いわゆる北朝鮮の民衆の皆さんは、日本の多くの人たちに知ってほしいという気持ちもあった、彼らは私たちの敵でもなく、憎悪の対象でもない、問題は拉致を指令し、それを実行した人たちにある、それをしっかりと区別することが今後の拉致問題解決や日朝関係にも必要なことと考えているということが実は書かれているわけであります。 この問題、総理、やっぱり中国との関係、アメリカの関係が極めて重要だと思うんですが、アメリカは必ずこの三人を、拘束されているアメリカ人を三人戻すということでトランプ大統領がかなり中国にも強く迫ったということでありますが、これらについて、そのような話の中で、トランプさんの、拉致の家族の皆さんに会っていただきましたが、今後、具体的にトランプ大統領とも中国ともどのような方法でこの拉致問題解決の道筋を付けるのか、お考えがあれば教えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も、生還を果たされた蓮池薫さん、あるいは地村さんや曽我さんと随分、何回もお食事も共にしましたし、お話も伺ってまいりました。北朝鮮の状況、拉致をされていたときの状況について率直にお話も伺っておりますし、そのときの状況について彼らが聴取に応じていただいた報告書も全文、何回も読んでいるところでございますが、この問題については、小泉総理が訪朝した際、金正日委員長が八名は死亡しているという判断を示したわけでございます。これを、この八名の死亡、金正日が、言わば金正日当時の委員長がそう述べたことはそうではないということを北朝鮮側に認めさせることでありまして、これは確かに相当の困難を伴うわけでありますが、私は一番強いのは真実であろうと、こう思う次第でございまして、まずは情報の収集等に全力を尽くしております。と同時に、この北朝鮮がしっかりと真実を語り、そして被害者を全員日本に生還させるという判断を行うことによって、私何回も述べているわけでありますが、本来勤勉な国民がいて豊富な資源があるわけでありますから、正しい道を歩んでいけば国民を豊かにすることができる、その道を進んでいく上においてそういう判断を北朝鮮が行うように我々も努力をしていきたい。 しかし、その前にはまずは、それを放置しているのであれば北朝鮮は明るい未来を築くことはできないということを、しっかりと彼らがそのような思いに至ることが重要であろうと、こう思うわけでありまして、トランプ大統領もそういう趣旨の話を、拉致被害者と家族の方々と面会した後そう述べて、もしこれを解決すれば大きく変わるという趣旨のことをアメリカ大統領として初めて、これはまあ私がずっと言ってきたことでございますが、述べていただいたわけでございますので、そうした米国の協力も得ながら、もちろん韓国や中国にもよく話も、今までずっと、第一次政権のときは胡錦濤主席や温家宝総理にも話をしてきて今日に至っているわけでございますが、今後とも努力を重ねていきたいと思っております。
○増子輝彦君 総理、本当に心が痛みます。総理の御努力も重ねて私も認めています。しかし動かない、これ何かしなきゃいけないと。これはやっぱりアジア共通の私は課題だと思っているんです、韓国も多くの方々が拉致されたということを含めて。 総理、かつてミスターXと外務省の田中さんがパイプをつくったということがあの訪朝、小泉訪朝の大きなきっかけになったというか力になったわけですが、そういうパイプを今多分、総理はおつくりになっているんだろうと思うんです。聞くところによると、総選挙中、十月に総理の側近がロシアに行って北朝鮮の高官と接触したということを私はある情報として、確かな情報として聞いておりますが、残念ながらこれがうまくいかなかったと。 これは、やっぱり何らかの形でそういう御努力を是非していただきたい。と同時に、この問題はやっぱり、総理だけの問題ではない、政府だけの問題ではない、国挙げての大きなこれは課題でありますから、私は、かつて金丸訪朝団だとか野中訪朝団が行かれましたが、これは、今北朝鮮に行くことはどうかという問題もありますが、北朝鮮の今経済的や生活的な状況はかつてないほど厳しいものがある、深刻だと、来年の春までもたないかもしれないという情報も現実にあるわけですね。 先ほど、一千億の支援をしてそれが戻ってこなかったという話ありますが、ここはただ圧力と制裁、それだけではない形で、私はある意味ではこれは国挙げて、政府はできなくても、超党派の訪朝団というものをある意味では編成して行くということも一つの私は対話をつくるための手段かもしれないというふうに思っているんです。これについては総理の方からはお答えすることはできないと思いますが、今一例として申し上げましたが、そういう形も是非私はつくっていくこともこの局面を展開するには極めて重要な手段の一つかなとも個人的には思っています。 これは各党の幹事長の皆さんとも御相談をさせていただきたいと思っていますが。 こういうことも含めて、この拉致問題、横田めぐみさん始め、拉致されて四十年たち、御家族の皆さん、皆さんもう年を重ねてきて、生きているうちに一目でも会いたい、この思いは私たち国民ひとしく持っていると思います。 総理の決意、使命感、いろんなことはよく分かります。しかし、動かさなきゃいけない。動かなかった、これは事実でありますから、このことについて総理には是非もう一度、決意と同時にその具体的な方法、いろんな形の中で考えていくということも含めて、総理も、仮に総裁任期延長しても、まあ、あとオリンピックまでですから、解散がなければ。そういう状況の中で、本当に総理が約束した自分の内閣の使命だというようなことで、これが実現できるかできないか、そこの政治的な責任は極めて重いと思いますから、このことについてもう一度総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮というのは、言わば我々が考える普通の国とはこれは全然違うわけでございまして、私も拉致被害者の方々からお話を聞いてきました。まさに想像を絶する国であります。ですから、そういう国に対応する上においては、もうこれは決して甘く見ない方がいいわけでありまして、そう簡単なことではないわけでございます。 ですから、それは、まずは外交においては政府に一元化させていただきまして、我々がしっかりとこの問題を解決するために全力を尽くしていきたいと、こう考えているわけでございますし、まさにこの拉致問題を解決する上においてはあらゆる手段を検討しながら対応していきたいと、こう思っております。
○増子輝彦君 総理、これは本当にオールジャパンでやらなきゃいけないと思っていますから、我々も協力させていただくことをお約束させていただきたいと思います。 さて、ちょっと話題を変えます。 今、大相撲が大変混乱しているということ、これについては国技であります。この問題が、どうも報道によると日馬富士、横綱は今日引退の届出を出すという話がありますが、青少年に対する影響も極めて大きい。そして、相撲界もいろんな混乱している状況の中で、暴力ということは決してあってはならない、青少年に対する影響もあります。 総理もゴルフ大好きですし、スポーツを愛する一人として、大相撲好きかどうか分かりませんが、私は大好きで、子供の頃から大好きなスポーツの一つでありましたけれども、是非この大相撲の混乱を、二度と暴力事件が起きない、再発防止のためいろんなことをやっていただかなければなりません。この今の大相撲の混乱した状況において、総理のお気持ちをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) スポーツを所管しておりますので。 日本相撲協会でまだ事実確認中でございますが、相撲界でこのような問題が起きたことは大変遺憾なことでございます。 今先生からもお話がありましたように、スポーツの現場での暴力は断固として根絶をしていくべきでございまして、相撲は日本で最も歴史あるスポーツという自覚と責任を持って、二度と国民、まあ青少年も含めてですね、国民の期待を裏切ることがないよう暴力の再発防止に取り組んでいただきたいと、こういうふうに思っております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も相撲は大好きでございまして、子供の頃は柏戸と大鵬が全盛時代でありまして、ほとんどの子供たちは大鵬のファンだったんですが、私ちょっと変わっておりまして、明武谷という、私ちょっと痩せていましたので、やや私に体型が近い明武谷のファンであったわけでございまして、まさに子供たちの夢だったんですね、力士というのは強くて。ですから、国民の関心の極めて高いスポーツであります。 この度の相撲界における暴力問題は、現在、日本相撲協会において事実確認中であるものの、極めて遺憾であります。日本相撲協会においては、まず迅速に事実関係を解明することが大事であります。その結果を踏まえて、文部科学省において適切に対応することとなります。
○増子輝彦君 総理、内閣総理大臣杯も出しています。福島県も、実は風評被害対策を含めて一年間のお米を出しています。そういう状況もありますし、やっぱり青少年に与える影響非常に大きいですから、これはしっかりと混乱を収めていただくように努力を相撲協会にもしていただきたいと思いますし、社会もいろんな意味で厳しい中にも温かい目で見ていかなければいけないんだろうというふうに思っています。 さて次に、時間が大分たってまいりましたので少し質問を飛ばさせていただいて、福島復興について残りの時間で、この予算委員会、テレビ入りでは最近余り取り上げられたことがありませんでしたので、このことについて少し質問を進めていきたいと思っています。 今回の所信表明でも総理も久しぶりに少し長めに触れていただきましたけれども、まさに福島の復興なくして日本の再生なし、これは民主党政権時代から言われてきたこと、間違いない心構えであり姿勢だと思います。 改めて、東日本大震災全体の問題でありますが、原発災害に苦しむ福島県、これについて総理が今感じられている現状認識についてお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東日本大震災、そして原子力災害からの復興は、政権発足以来、安倍政権の最重要課題であります。私自身、これまで十六回福島を訪問し、現場の声に耳を傾けながら福島の復興再生に全力で取り組んでまいりました。 この春、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除されました。しかし、いまだ五万人を超える方々が避難されており、帰還を望む方々が安心して帰還できる環境整備が重要と考えています。 七月に飯舘村の特別養護老人ホームを訪問をいたしましたが、高齢者を始めとした方々への介護サービス、医療提供体制の確保は重要な課題と認識をしております。小中学校など未来を担う子供たちの教育環境の整備も重要で、極めて重要です。全面開通をした常磐道を走りますと、車窓から見えるフレコンバッグの多さに改めて驚くわけでありますが、中間貯蔵施設を整備し、二〇二〇年には身近な場所から仮置場をなくしていく考えであります。南相馬では、町工場の若い後継者たちが力を合わせて災害用ロボットを開発をしています。福島イノベーション・コースト構想を推進をし、産業の集積、なりわいの復興を進めていきたいと思います。 また、いまだ多くの方々が大変困難に直面をしている中、停滞は一日たりとも許されないと、こう考えておりまして、福島の復興なくして日本の再生なしとの考え方の下、現場主義、これは増子委員も常々おっしゃっていることでございますが、現場主義を徹底しながら、国が前面に立って福島復興に全力を尽くしていく考えでございます。
○増子輝彦君 現状認識、いいところもありますが、まだまだ大変なところもある。 これ、是非、全閣僚の皆さんは復興大臣という気持ちで頑張れということを言われているんですが、避難指示解除になった市町村、十二市町村あります、一部の困難区域を除いて。吉野大臣、お答えしたいようですから吉野大臣にお尋ねしますが、避難指示解除になって現在戻っている十二市町村の状況、教えてください。
○国務大臣(吉野正芳君) 増子委員におかれましては、被災地を本当に訪問して被災者の声を聞き、被災者に寄り添った行動に敬意を表したいと思います。 さて、十二市町村の現状でございますけど、困難区域を除いて避難指示が解除された区域がございます。ここは、まず、生活環境のところの整備、あと教育環境の整備、いっぱい課題がございます。生活環境の整備の中にも、あしたの生鮮食料品を買うお店も浪江町辺りではまだないわけでありまして、そういう生活環境の整備、教育の、来春学校教育が再開されます学校の整備等々、まだまだ課題を抱えているのが現状でございます。 以上です。
○増子輝彦君 何人戻ったかという帰還数。
○国務大臣(吉野正芳君) 帰還した人は、各……。
○増子輝彦君 これは事前にもお話ししておいたんです。こういう質問をしますからねと、データ出しておいてくださいと。
○国務大臣(吉野正芳君) 通告はございませんので、各町村のものは後で報告させていただきます。
○増子輝彦君 じゃ、後で結構です。はい、後で結構です。
○委員長(金子原二郎君) 大臣、席に戻ってください。
○増子輝彦君 これは、皆さんね、戻らないんですよ。特に、今年の三月三十一日、四月一日に解除になったところはもう極めて厳しい環境なんです。もう二、三割が精いっぱい。まだまだ一割のところもあります。 こういう状況で戻れない理由は今復興大臣が話をされましたけれども、ここは本当に戻れるような環境整備をしなければいけないんです。その中で、なぜ戻れないかということも今話をしましたが、その中で、今日、東電の社長おいでいただいています。今日初めてお会いしますけれども。 1Fの現状、これが極めて厳しいと同時に、やはり汚染水の問題の処理ができない。地域住民にとっても、外国の皆さんも国内の皆さんも、この1Fの収束と汚染水の処理というものをきちっと道筋を付けて、具体的に早くやらなければいけない。 東京電力の小早川社長、現在の1Fの現状について御報告ください。
○参考人(小早川智明君) 東京電力ホールディングスの小早川でございます。国会招致初めてになります。よろしくお願いいたします。 まず、福島第一原子力発電所の事故から六年八か月以上経過いたしましたが、今もなお発電所周辺の地域の皆様、広く社会の皆様に多大なる御負担、御心配をお掛けしておりますことを改めて深くおわび申し上げます。 これまで発電所では、敷地内の線量低減を進め、全面マスクを必要としないエリアや一般作業服での作業可能エリアを拡大させるなどにより、福島第一の作業環境の改善を図ってきております。 一方、事故当初から発生し続けている汚染水につきましては、建屋に流入する地下水や雨水の量を抑制するための対策を着実に進めてきました結果、対策実施前の約五百立米パー日から、現在は約二百立米パー日を下回ることが多くなってきております。 福島第一原子力発電所の廃炉は、中長期ロードマップなどを踏まえ、国内外の英知や地元を始め多くの関係者の御協力を得つつ、当社が主体となって進めてまいります。 以上であります。
○増子輝彦君 社長、ちょっと中身全く分からないです。端的にお答えください。 汚染水はタンクが今幾つあって、その汚染水は増えているんですか。タンクの数、汚染水の量は現在どのぐらいあるんですか、お答えください。
○参考人(小早川智明君) 十月二十六日時点でございますが、汚染水は現在百三万立米でございます。タンクの基数は八百三十基でございます。 今、一日二百立米程度のその水の増加というふうに申し上げましたが、タンク設置の現状でございますが、現在、二〇二〇年頃まで、約百三十七万立米程度までのタンクエリアを確保しているところでございます。
○増子輝彦君 二年前に比べてどのぐらい増えましたか、量とタンクの数。
○参考人(小早川智明君) 総数は余り変わっておりません。一部、フランジタンクを溶接タンクの方に変更するなどをしております。
○増子輝彦君 社長、全然あなた分かっていない、現状を。総数は変わらない、全くそんなことありません。増えているんですよ。それを今変わらないって言っちゃいけないですよ。だから、双葉町に行って、避難解除になった一部のところで生活再建をしてくださいなんて、初めて双葉町に行って変な答えをする、話をするんですよ。 もう一度お聞きします。汚染水は増えているんですか、タンクの中に貯蔵されているものは。数量はいいですから、全体的な数を。
○参考人(小早川智明君) 汚染水は一日約二百立米ほど増えております。
○増子輝彦君 社長、この汚染水の処理はどう処理されるんですか、具体的に、今後。
○参考人(小早川智明君) 今、まず、発生する汚染水につきましては、多核種除去設備等を使って浄化しながらタンクに収めて保管をしているところでございます。このALPS処理水の扱いにつきまして、方針決定につきましては、科学的安全面のみならず、福島の皆様の安心や復興推進との両立にも十分配慮する必要がありますことから、国の小委員会の検討状況などを踏まえ、国や地元関係者の皆様と慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 社長、最初この道筋を付けたときには最大八十万トンで処理できるようにすると言ったんです。今、先ほどの話、今百三万トンでしょう、増えているでしょう。 多核種機種を通しても取り出せない核物質があるでしょう。それは何ですか。
○参考人(小早川智明君) トリチウムだと認識しております。
○増子輝彦君 そのトリチウムをどのように処理するかということが汚染水対策、処理の最大の課題なんです。これ、どのように処理していく考えですか。
○参考人(小早川智明君) トリチウム水につきましては、科学的な安全面だけでなく、福島の皆様の安心、それから復興推進と両立に対して十分配慮する必要があると考えております。現在、国の小委員会の検討状況を踏まえて、国や地元関係者の皆様と慎重に検討を進めておるところでございます。
○増子輝彦君 これは、いつまでにきちっとその対策の結果を出すのか。ということは、どんどんどんどん増えていくわけですよ。放出するということはできるのかできないのか、東電としては放出をしたいと思っているのかどうか、お答えください。
○参考人(小早川智明君) 当社といたしましては、まだ処理、放出の方針は固まっておりません。 先ほどからの繰り返しになりますが、科学的な安全性だけでなく、地元の皆様の安心、それから復興推進との両立に十分配慮する必要があると考えております。国の小委員会の検討結果などを踏まえ、国や地元の皆様との慎重な検討を進めつつ判断してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 それでは、午前中はこの程度で。
○委員長(金子原二郎君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。増子輝彦君。
○増子輝彦君 ありがとうございます。午前中に引き続き、残された四分の時間の中で質問させていただきます。 東電の社長、改めてお聞きいたします。 汚染水の処理について海に放出をするという方法を取るのかどうか。検討委員会のいろんな意見を取りまとめてという話ですが、ここ、すごく大事なところなんです。お答えください。
○参考人(小早川智明君) トリチウム水の扱いにつきましては、会社としてはまだ決定をしておりません。処理水の扱いにつきましては、科学的な安全面のみならず、福島の皆様の安心や復興推進の両立にも十分配慮する必要があると考えております。国の小委員会の検討状況を踏まえて、地元の皆様と慎重に検討を進めながら決定してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 世耕経産大臣、経産省としてこの取扱いについてどのように現時点でお考えであって、どういう方向で進めていくつもりなのか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) この問題に関しては、まず原子力災害対策本部の下に汚染水処理対策委員会というのがありまして、さらに、その下に多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会というのがあります。さらに、そこが専門家を集めてタスクフォースをつくって、この水の処理、トリチウム水の処理に関してどういう方法があり得るかという複数のオプションが出てきているというのが現時点での段階であります。 その上で、小委員会では、今後、このいろいろ示された選択肢に関して、特に風評被害などの社会的観点からしっかり検討するということと、そして、この選択肢について被曝評価に基づく影響の検討ですとか、あるいはタスクフォースで取りまとめられた知見を踏まえながら総合的に検討するというような作業を今精力的に進めています。特に、最近では、社会的観点の議論というのが、例えばリスクコミュニケーションとか食の安全といった観点から議論を進めていただいているところでありまして、いずれにしても、その結論を待った上でしっかりと東電に判断はさせてまいりたいというふうに思っております。
○増子輝彦君 いろんな方法を検討されていること、承知しております。 一時、ちょうど、総理が常磐自動車道の全線開通の竣工式に来ていただきました。あの数日前に、最も経済的な方法は希釈をして海に放出することだという実は話が出ました。これは風評被害を含めてそれこそ漁業者にとっては大変なことでありますが、こういう方法を取るというお考えは全くありませんね。経産大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) いずれにしても、この小委員会で、専門家の皆さんに、それこそ風評被害の問題、リスクコミュニケーションの問題等も含めてしっかり御議論をいただいた上で判断をしたいというふうに思います。今の時点で何らかの予断的判断を持っているというわけではありません。
○増子輝彦君 汚染水、極めて重要な福島復興の課題ですから、これは東電とよく連携を取ってやっていただきたいと思います。 次に、もう一つ重要な問題は、完全収束に向けてのこの1Fの処理です。燃料デブリ、これはもう言うまでもなく超高レベルですが、現状なかなか掌握できていない状況の中で、東電の小早川社長、燃料デブリの処理について現時点でどのような道筋、工程表でやっていくかということ、予定よりかなり遅れていますが、現時点での道筋をお示しください。
○参考人(小早川智明君) 燃料デブリの取り出しにつきましては、八月末に原子力損害賠償・廃炉等支援機構から示されました東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉のための技術戦略プランを踏まえ、気中・横アクセス工法を軸に検討してまいります。燃料デブリの取り出しの開始目標時期は二〇二一年内を目標としております。
○増子輝彦君 これは多分、私の推測では、最終的に最終処分場まで持っていくのに百年ぐらい掛かるかもしれません。本当に大変重要な課題でありますから、これもしっかり取り組んでいただきたい。 そこで、実は、第一原発のこの状況にあわせて、第二原発の廃炉が非常に県民総意の問題でありまして、県民全ての方々が第二原発の廃炉を求めています。これは東電の決定することだといいながら、やっぱり国の主導でやっていくことも必要だと思います。 総理、このことについて総理の見解をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島第二原発については、福島県の皆様の心情を察すると、これまでに新規制基準への適合性審査を申請している他の原発と同列に取り扱うことは難しいと、こう認識をしております。 ただし、この同原発の扱いについては、まずは東京電力が地元の皆様の声に真摯に向き合った上で判断を行うべきと考えております。
○増子輝彦君 吉野大臣、是非この件について吉野大臣の見解をお願いします。
○国務大臣(吉野正芳君) 私も閣内に入った一員でございますので、きちんと福島県の声を閣僚の皆様方に伝えていく、ここも私の大きな仕事である、このように考えております。
○増子輝彦君 しっかり第二廃炉に向けて考えていただきたいと思います。 総理、もう一つ重要な観点は、復興庁は十年の時限立法です。そろそろこの後の組織についてどういうふうに対応していくか決めていただく時期が参ってきたのかと思いますが、復興庁が時限立法の後、福島の復興を中心にどのような形の組織の在り方をお考えになっているのか、お答え願いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島の復興再生には中長期的な対応が必要であり、復興庁設置期間経過後も、組織の在り方にかかわらず、国が前面に立って取り組んでまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 吉野大臣。
○国務大臣(吉野正芳君) 復興庁存続の間で福島は復興するわけには、完成するわけではございません。そのためにも、復興庁設置期間後の新たな組織というのは私はどうしても必要である、このように考えております。 昨年三月に閣議決定されました復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針に、「復興施策の進捗状況、原子力災害からの復興の状況等を踏まえ、三年後を目途に必要な見直しを行うものとする。」という見直し規定がございます。この新たな組織の検討においては、この見直し規定を準用して検討がなされていくものというふうに考えております。そのためにも、県内の被災自治体における復興計画及び復興事業の進捗状況や今後の見通し等について、被災自治体から意見を、状況をヒアリングしていくということもこれから始めたいと思っています。 以上です。
○増子輝彦君 復興庁、十年、時限ですから、その後の組織体制については、総理、しっかりとおつくりいただいて対応していただきたいと思っています。 東電の社長、一つ先ほどお聞きしなかったんですが、第二廃炉についての東電の考え方を、第二原発の廃炉についてお答え願いたいと思います。
○参考人(小早川智明君) 福島第二原子力発電所の扱いにつきましては、福島県並びに県内自治体の各議会において廃炉決議がなされていることは承知しており、当社も重く受け止めております。大変検討に時間を要しており、申し訳なく思っておりますが、現在、社外の皆様の御意見、また国のエネルギー政策動向など多方面から総合的に検討を行っているところでございます。会社として大きな判断になりますところから、しっかりと検討を進めてまいります。
○増子輝彦君 小早川社長、これは本当に重要な課題ですから、できるだけ早く結論を出してください。 最後の質問になります。 指定廃棄物、除去土壌等の最終処分場の問題が、必ず三十年以内に、法律で決められて、造らなければなりません。中間貯蔵施設が今比較的順調に建設の段階に入ってまいりまして、汚染された土壌を運び込んでいるわけです。この最終処分場、三十年といいながら、起点がもう二年前ですか、二十八年という、だんだんだんだん一年ずつ時間がなくなってまいります。この最終処分場をまた造らないと、福島県の復興や再生及び風評被害等、地域の振興には全くつながっていかないわけです。 この最終処分場、これは低レベル、中レベル含めたものですが、これらについての道筋、基本的な考え方、そして、今残念ながら福島県以外のところでも建設がとどまっているわけで、行き着いていないんです。このことについて、環境大臣、そして最後に総理から決意のほどをお願いしたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁を。
○国務大臣(中川雅治君) 中間貯蔵施設につきましては、今先生御指摘いただきましたように、用地取得も着実に進んでおりますし、大熊工区におきましては本年十月二十八日に除染土壌の貯蔵を開始したところでございます。輸送につきましても着実に増やしていくめどが立っているところでございます。 そして、除去土壌の最終処分につきましては、法律によりまして中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずる、その法律にのっとりまして国としてしっかり取り組んでいくこととしております。まずはこの最終処分が必要になる土壌の量をいかに減らしていくかということが大事だと考えておりまして、現在、除去土壌等の処理技術の開発、再生利用の推進といったことを実証実験などをしていただきまして、今鋭意進めております。 そういう中で最終処分の方向性も見えてくるだろうということで、まずはこの土壌を、最終処分に回す土壌の量を減らすという努力を続けているところでございます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最終処分については、中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外最終処分を完了するために必要な措置を講ずる旨を定めた法律にのっとり、国としてしっかりと取り組んでいきます。昨年四月に取りまとめた工程表に基づいて、土壌処理技術の開発、再生利用の推進、最終処分の方向性の検討など、取組を着実に前進させてまいります。
○増子輝彦君 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で増子輝彦君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、川合孝典君の質疑を行います。川合孝典君。
○川合孝典君 民進党の川合孝典でございます。 党からの指示によりまして、私は森友、加計問題を中心に御質問させていただきたいと思います。 大塚代表の方から御指示がございまして、論理的にやれと御指示をいただいております。私自身、論理的に話を進めさせていただきたいと思いますので、是非とも政府や政府参考人の皆様にも、我々にも理解できるような答弁をしていただけるようにお願いをしたいと思います。 まず、冒頭でございますが、最初のパネルを出してください。(資料提示)会計検査院の検査報告が出ました。従来主張されていた金額と大幅に差異の出た金額が出ているわけでございます。こうした数字を踏まえて、様々な御答弁を既に政府関係者の方々、大臣始めされておるわけでございますが、改めまして、私どもにもう一度、総理の方から御認識、この報告についての御認識を承りたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府から独立した機関である会計検査院が検査を行い、今般、国会に報告が提出をされました。その報告については真摯に受け止める必要があると思っています。 会計検査院の報告を踏まえた本件国有地売却に関する政府の立場は既に財務省が述べているとおりでありますが、今般の会計検査院の報告、さらにはこれまでの国会等での議論の中で厳しい御指摘があったことも踏まえて、私としても国有地売却の、国有財産の売却について義務の在り方を見直すことが必要と考えております。 具体的には、公共性が高い随意契約は売却価格を全て公表するなどの手続の明確化を図ること、売却価格の客観性を確保するため、財務省が提示したような特殊な事案については第三者による算定、確認を行うこと、適切かつ十分な文書管理の徹底を図ることという方針で財務省等にしっかりと対応させることとしたいと思います。
○川合孝典君 ありがとうございます。 これまで御答弁されてきたとおりということでやるわけでありますが、素朴な疑問なんですけれども、その再発防止策を講じることについてはこれは当然のことであります。が、しかしながら、その再発防止策が実効性を伴うかどうかというのは、なぜこういう問題が起こったのかということをきちんと検証するところから始めなければいけないと思っているんですけれども、総理の方、先ほど大塚代表の御質問にも少しお答えになられていましたが、再調査はされるという理解でよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 財務大臣からもお答えをさせていただいておりますが、また財務大臣あるいは財務省あるいは国交省において、今回の会計検査院の御指摘を受けて、言わばこの指摘を重く受け止め、しっかりと検証していくことになるんだろうと、このように思います。
○川合孝典君 改めて問いますが、しっかりと検証するということの中には、今回の事象をきちんと再調査をするということも含まれているという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 森友学園のこの国有地の売却に関してですけど、これはこれまでも国会でお話をさせていただいているとおりなんだと思いますが、様々な御指摘がありましたことから第三者的な立場で今度、会計検査院が検査を行っておられるということですよね。したがいまして、財務省としては、検査の中で求められた資料を提出をするのは当然ですが、それにつきまして丁寧な説明するなど、これまでも可能な限り対応を行ってきたところは、私どももそう思っております。 今回提出されたものにつきましては、国有地の管理、処分の手続について様々な指摘なされておりますことから、財務省としてこれは重く受け止めねばならない、そうお答えをさせていただいております。その上で、指摘された事項につきまして今後その内容を、まだちょっといただいたばっかりですので、しっかり検証をさせていただいて、国有財産の管理、処分の手続等について必要な見直しということを行っていくことに尽きるんだと考えております。
○川合孝典君 やっぱり何度お伺いしても実際に調査をもう一度きちんとされるのかどうかということがはっきり分からないわけであります。これは各閣僚の皆様の御判断ではなく、やはり総理が再調査をきちんとすべしということを御指示をいただかないと周りは動けないと思いますので、ここは総理の判断で是非御指示をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 再調査ということでございますが、まさに会計検査院が独立した機関としてこれを調べ直したわけでございまして、その結果が出ましたので、それを受け止めたということでございまして、この会計検査院、これ重く受け止めた、財務省はですね、我々は真摯に受け止めているわけでありますが、財務省としてはですね、言わばこの指摘についてもう一度しっかりと、麻生大臣が答弁をしたように、この指摘、この一々の指摘についてもう一度しっかりと検討し、そしてまた、今後の対応については今私が述べたとおりでございますが、まさにその再調査を行った、調査を行った会計検査院の報告書を受けて、財務省として今回のこの対応についてしっかりと検討するということではないかと、このように思います。
○川合孝典君 調査を行った結果と今総理はおっしゃいましたが、調査を行った結果出た報告書の内容は、必要な書類が何もないという、資料が何も、確認できる資料がないという報告が出たわけでありまして、したがって、この報告書を踏まえて、その足りないもの、調べなければいけないものについて再調査はすべきなのではないかという御指摘でございますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 森友学園に御存じのように売却をいたしました土地につきましては、この土地の所有権というものに関しては本年六月に返還をされておりますのは御存じの問題だと思いますが、現実の問題として、今そこにはもう建物が、ほぼ完成した建物が建っておりまして、土地、建物の取扱い、これ掘り返すということになるんでしょうけど、取り返すことにつきましては、これは管財人と交渉を行わないかぬと。この建物だって取っ払って真っ更地にして返してもらわないかぬわけですから、その建物を建てたお金は、建てた人は、受け取っていないという状況ですから、これどういう扱いをされるのか。これは交渉人に対して我々、取っ払ってくださいというのが我々の立場なんですが、我々は、この建物を建てましたけど、建物を建てた人から金をもらっていないと、その金をもらってきてからじゃないと、これそんなのできませんよというのが向こうの立場ですから、なかなか難しいのが一つ。 したがって、工事請負業者がそこを占有しておられるという現実がありますので、そういった意味では土地の調査等々を行うのは難しいという現実も御理解いただければと存じます。
○川合孝典君 私の質問に対しては今お答えいただいていなかったんですが、せっかくこの土地の話が出てきたので、私もここのところ調べておりまして気になったことがあるので、担当、これは理財局になるんでしょうか、小学校の用地のことについて少し確認をさせていただきたいと思います。 今、麻生大臣がおっしゃったとおり、六月二十九日に国にこの土地が返還されたということを聞いておりますが、今後のこの土地の取扱いはどうなっているのか、教えてください。
○政府参考人(太田充君) お答えをいたします。 現在、土地は六月に返還をされました。民事再生の手続が進んでおります。十月十日に管財人の方から民事再生計画が出たという状況でございます。その民事再生計画の扱いも含めて、に対する対応も含めて、これから検討していくという状況でございます。
○川合孝典君 追加で質問なんですけれども、そもそもこれは返還するときには更地で返還するという話に契約上なっていたと思いますけれども、この建物の扱いはどうなるんでしょう。
○政府参考人(太田充君) 更地にして返還をしていただくようにということを私どもとしては求めております。ただ、現実に建物が建っておる中で、その建物の取扱いも含めて、これから民事再生計画を認める認めないの中で管財人とも交渉していかなければならないという状況だと思っております。
○川合孝典君 債権者集会が年末にあると聞いておりますが、これは事実でしょうか。
○政府参考人(太田充君) 私ども、十二月の二十日に債権者集会が開催される予定だというふうに承っております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 私が実は懸念いたしておりますのは、これまでのいわゆる理財局、財務省、国土交通省に対する質問に対して繰り返し、私有地だから調査ができないと、こうおっしゃってきたわけであります。今回、十二月二十日にいわゆる債権者集会が開かれて、その結果として更にどこかに売却をされる、処分をされるという話になると、その後調査ができなくなってしまうんですけれども、そのことについて私は総理に確認をさせていただきたいと思います。 この問題についての様々な調査が終了するまでの間、国有地として調査、検証ができる状態を維持していただきたいということなんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(太田充君) 国としてこの債権をきちんと取り戻さないといけないという観点から対応しないといけないと思っておりますので、委員の御指摘は重々分かりますけれども、そういうことも含めて最終的にどう対応するかはこれから検討させていただかなければならないというふうに思ってございます。
○川合孝典君 今、私はテレビを通じて問題提起をさせていただいております。国会が閉じて、年末頃にこの土地の処分が決定してしまって、年が明けて国会が開いたときにはもう既に私有地になってしまっているという状況になってしまうと、私が申し上げたいのは、問題が何もない、手続に瑕疵がない、不正をやっていないのであれば、むしろそのことを証明するためにもきちんと調査、検証をした方がいいということの提案を私はさせていただいているわけであります。 総理、いかがでしょうか、この土地の取扱いの問題について。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、先ほども先生に御答弁申し上げましたし、太田の方からも申し上げたとおりなんですが、今、これは私どもとしては返還請求、更地での返還請求をさせていただいておりますけれども、先方には先方の事情がありまして、現実問題、そこに建物が建っておりますから、その建物の代金も払ってもらっていないという、その本人の業者にしてみれば、これはなかなか両方を、こっち側に言われたとおり取り壊されて、私どもの言うようにということになった場合は、その人は多分、あの会社、小さな会社だと聞きましたので、ちょっと会社としての存立も危なくなるんじゃないかと言われる会社なんだそうで、このちょっと本人は全然知りませんので、そうだそうですが。 そういった状況でありますから、なかなか今の話で、間に立っておりまして、それをこの十二月に、いろんな形で何かグループをつくって何とかでそれを救済するとか、いろんなことをやっておられるように伺っておりますけど、ちょっと私どもの方として、民間同士の話ですので、ちょっと私どもの方が介入するというのは、我々としてはとにかく更地で返してくださいというのを申し上げているという立場にございます。
○川合孝典君 今おっしゃっているのは民民の話でありますけれども、今国有地をどう取り扱うのかという話でありまして、間違いなく六月の末に国有地として一旦返還をされている土地なわけであります。 したがって、国有地として調査、検証ができる間にきちんとしたことをやった上で、今後、来年以降売却するのかどうするのかということについては議論すればいい話だと思うんですけど、恐らく皆さんそう思われているはずだと思いますが、そのことも踏まえて総理の御判断をお願いしたいと思うんですが、この年末年始の間にこの土地が売却されるといったようなことはないでしょうね、改めて確認をさせていただきます。
○政府参考人(太田充君) 申し訳ありません、再三御答弁を申し上げて恐縮でございますが、十二月二十日の債権者集会で決議が行われますが、それについて私どもとして賛否も含めてまだ結論を出しておりません。 いずれにせよ、そんなに簡単に物事が進む状況にはなっていないということではあると思ってございます。
○川合孝典君 今の理財局長の答弁ですと、賛否も含めて決めていないということは、賛成しなければ止まるという理解でよろしいですね。ということは、止めることはできるという理解でいいんでしょうか。
○政府参考人(太田充君) 国としての損得をよく考えた上で賛否を決めたいと思っております。結果的に、国として賛成をしないということになったということを決断をしたとすれば、そういうことになる可能性があるということでございます。
○川合孝典君 そのことも含めて本日は問題提起をさせていただきたいと思いますが、今問題提起したものがそのままずるずると流れて売却という話になってしまうと、疑惑がそのまま温存されてしまうと思います。今後の安定的な政権運営をする上でも、きちんと解明すべき疑惑は解明するべきだということをこの問題については申し上げておきたいと思います。 次の質問に参ります。 国土交通大臣に御質問でありますが、この会計検査院の報告書を受けて、繰り返し、ぎりぎりの対応をしなければいけなかったと御発言されている内容を私、テレビでも報道でも見ました。なぜぎりぎりの対応をしなければいけなかったのかということについてお伺いします。
○国務大臣(石井啓一君) 当時、まあ当時というのは昨年の春ですが、本件土地については、翌年の春に、すなわち今年の春ですが、小学校の開校が差し迫り、開校の時期に影響が生じた場合に損害賠償請求を受ける可能性もあった中、近畿財務局から、地下埋設物の調査を民間等に委託をすればそれは入札等の手続が掛かるということで、時間が掛かるということで、そういった手続が必要のない大阪航空局に対し地下埋設物の撤去処分費用の見積りが依頼をされたものと承知をしております。 大阪航空局は、こういった状況の中、依頼のあった平成二十八年三月三十日の約二週間後である四月の十四日に見積額を近畿財務局に報告をしておりまして、限られた時間の中で対応したところであります。この二週間という期間は、同規模の土地における一般的な調査、見積期間と比べ相当程度短いものと考えております。 また、本件見積りは、売主の責任が一切免除される特約を付すことを前提に行われたものでありますが、その実効性を担保するには、過去の調査で判明をしていた地下埋設物の範囲のみならず、買主たる森友学園や工事関係者から報告された新たなごみについても確認、検証を行うことが求められたところでございます。 大阪航空局の見積りは、このような限られた時間の中、新たなごみについても確認、検証した上で見積りをしなければならない状況下におきまして、適切な見積りを行うためにぎりぎりの対応を行ったものと考えております。
○川合孝典君 素朴にみんなが疑問に思っておるんですが、なぜ一校の小学校を開設するための手続のために、従来の手続を無視してまで急がなければいけなかったのかということを聞いているんです。 その点についてもう一度お答えください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 先ほど大臣の方からも申し上げましたけれども、本件土地につきましては、平成二十九年の春に開校が予定をされるということで、小学校の建設工事の過程で、既に工事が始まっているという過程の中で新たなごみが発見されたという報告があったということでございます。森友学園側からは、早期に学校を整備し開校するために、ごみの撤去を自ら実施するために本件土地を購入したいと、こういった要望があったということでございます。 これを受けまして、国自らが撤去工事を実施すると予算措置や発注業務等に時間を要するということで、学校の設置に影響が生じた場合の損害賠償請求を受ける可能性があるということなどを考慮いたしまして、本件土地を売却する方向で事務を進めるということにして、あわせて、地下埋設物の撤去処分費用の見積りにつきましても、入札等の手続を要する民間へ委託するのではなくて、早期に見積りを依頼できる大阪航空局に対して近畿財務局の方から依頼がされたものというふうに承知をしております。
○川合孝典君 何を言っているのか全然分からないですけれども。 昨日、おとといの衆議院の予算委員会でも明らかになっていますが、森友学園に関する様々な手続というのはかなり特例がたくさんあったと。瑕疵担保責任の話も先ほど国土交通大臣から出ましたが、また、分割払の問題や定期借地権契約等々、森友学園以外にはこういう対応をしていないということがはっきりしておりますけれども、なぜそうなったのか、改めて質問します。
○政府参考人(太田充君) 先ほど来、国土交通大臣、航空局長お答えのあったとおりでございますが、基本的に大変切迫していた、それは翌年四月の開校、それから校舎の建設工事が進む中であったということ、そういう中で開校が迫っている相手方から損害賠償の請求が、おそれがあるということを踏まえてこのような対応をしたというのが基本でございます。
○川合孝典君 何を言っているのかやっぱり全然分からないですね。 瑕疵担保責任を免除するということで損害賠償請求から逃れるということの手続を取ったという話ですよね。でも、従来そういう手続をしていることが日本中でほかに例がないわけであります。なぜ森友だけが急いでいるからというだけの理由でこうなったのかということを聞いています。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 瑕疵担保責任を免除するということは、国が将来にわたって賠償の責任を一切問われることがないようにするということでございます。ということは、瑕疵担保責任を免除する特約を付けるということは、むしろ国の側にとって有利なことでございますので、確かに前例のないことではありますが、それは先方にとって有利なことではなく、むしろこちら側にとって有利なこと。請求のおそれがあるということもある中で、むしろ国側にとって有利である将来の責任が免除されるという瑕疵担保責任の免除の特約を付けたということでございます。
○川合孝典君 当事者としてやっていらっしゃったわけじゃないから、いいかげんなことが言えるんだと思いますけど。結果、これだけの差額が出ているわけですよ。結果、国に損害を与えるという一歩手前まで行ってしまったわけじゃないですか。 もう一度答弁してください。
○政府参考人(太田充君) 国に損害賠償されるおそれがあったと、そういうことから瑕疵担保責任を免除する、将来にわたって国が責任を問われることのないような契約を結んだということであります。 その上で、結果として、確かに先方側が学校を開設するということがなくなりました。それも、結果として国に所有権が戻ってまいりました。国に所有権が戻るということは、逆に国が先方に、お支払をしたお金を返さないといけないということになります。三億円で売っていれば三億円を返さないといけない、一億円で売っていれば一億円を返さないといけないという状況で、こちらは受け取ったお金をお返しをして、現実には、実は先方に返していただかないといけない債権がありましたので現金は一円も返しておりませんが、そういう中で国に所有権が返ってきているという、今そういう状況になっておるということでございます。
○川合孝典君 いや、この差額が発生するということが現実に起こったということなんですよ。 今いろいろおっしゃっていますけれども、会計検査院がそうした手続の資料を調べてみたら、そもそもごみも含めて確認できなかったとおっしゃっているわけじゃないですか。前提がそもそも崩れているんですよ。その状況の中ではその理屈はおかしいと思いませんか。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 今般のあの会計検査院の報告におきまして、仮定の仕方によっては様々な試算が可能であるということで、平成二十二年の地下構造物状況調査等の既存のデータのみに基づきました見積条件の設定を行うということで、一定の仮定を置いた五つの試算が示されておりますが、このような試算が示されておりますのは、見積条件の設定によって処分量が大きく異なっておりますために、より慎重な調査検討が必要であったとの御指摘を受けておりますけれども、一つの適正値というものが示されているわけではないというふうに理解をしております。 実際の見積りは具体的な前提条件を踏まえて行う必要がございますので、大阪航空局の見積りでは、限られた時間の中で検証、見積りを報告しなければならない、こういう状況の中と、今申し上げました、売主の責任が一切免除されるという特約を付すことを前提に、その実効性を担保するために、既存の調査で明らかになっていた範囲のみならず、買主たる工事関係者からの報告、あるいは職員による現地確認などなど追加の材料も含めた、当時検証可能なあらゆる材料を用いて行ったということでございます。
○川合孝典君 あらゆる検証を行った結果、全く根拠がない、認められないということを会計検査院がおっしゃって、その結果、今日これやっているわけですからね、もうその答弁は通用しなくなっているんですよ。 会計検査院さん、せっかく来られていますので確認をさせていただきたいと思います。 ちょっと新しい切り口から質問させてもらいたいんですが、今回、森友学園の、地下の地盤のボーリングして、くいを三百八十二本打つという手続を取られていますけど、このくい、三百八十二本を打っている工法がどういう工法か、確認されていますでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 本件くい工事の施工方法は、深層混合処理方法と申しまして、掘削機の先端からセメント系固化材を注入する工法でございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 この工法で地下九・九メートルにあるごみが出てくる可能性というのはほとんどないということを土木の専門家が御指摘されているんですが、この点についてどうでしょう。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 今先生御指摘の方法によりますと、このような施工方法であれば、地表に押し出された廃棄物混合土は施工深度の浅い部分に存在していたものとも考えられるところでございます。 なお、大阪航空局は、深層混合処理工法では、くい掘削機の先端部に深い部分に存在する廃材等が絡み付き、地表に排出される可能性があることは否定できないというふうに申しております。
○川合孝典君 そもそも確認もしていないということなんですよね。そういう理解ですよね。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 今先生御指摘の点につきましては、検査院といたしましてはそこのところについては判断できないというふうに考えております。
○川合孝典君 様々な工法がありますけれども、一般的に我々は、くいというと、穴を掘って、土出して、そこに、基底、鉄骨や柱を打ち込むということを考えますけれども、この工法は土を攪拌しながらそこに固化材を流し込むという方法でありますから、基本的に下のものが上がってくる可能性というのはほとんどないんですよ。それを根拠として九・九メートルまでごみがあると言っていること自体がおかしいと思うんですが、この点の検証を会計検査院はどう思われましたか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 先生御指摘の点につきましては、一般的にはその可能性は高くはないと思われますが、可能性としては国土交通省の大阪航空局が申された点についても完全に否定はできないというふうに考えております。
○川合孝典君 否定はできないけど検証もできないと。したがって、疑惑がそのまま温存されているという話ですから、やはりここは再調査をする必要があると思います。パネルをちょっと。 この資料は、会計検査院が報告した地下構造物等調査の位置図であります。赤い点と緑の点が二つ描かれておりますけれども、今回、四七・一%のごみがあるという根拠になったのはこの赤い点だけということになっておるわけでありますが、ここだけを取って四七・一%と判断したことについての合理性を会計検査院はどう判断されましたか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 会計検査院といたしましては、ごみが出てくる箇所以外にも、該当の範囲内で十四か所のごみが出てこなかった点がございます。その点につきましても含めて、会計検査院といたしましては平均値の試算をしてございます。
○川合孝典君 合理的な説明がつまりできたかどうかということ、どうなんですか。もう一回、よく分からなかったのでもう一回お願いします。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 会計検査院といたしましては、先ほど私が申し上げました十四か所についても算定に算入することが一定の合理性があるというふうに考えております。
○川合孝典君 皆さんのお手元にだけ資料を配っておりますけれども、三枚目の資料のところに、Aの部分が計算に算入した資料で、Bの部分が計算に入らなかったポイントということになっております。ここ、本来であれば全部読み込まなければいけないのを、意図的にごみがほとんど入っていないところだけ外しているから四七・一になっているという、こういう話なわけであります。 こういう状況になったときに、確認できないからという意味だけで、見直しを図るというだけじゃなくて、再調査をしなければいけないんじゃないかと思うんですが、国有地であるから、ボーリングしてもう一回調べようと思えば、建っていない場所いっぱいあるわけですから調べる余地は幾らでもあると思うんですけれども、そのことの必要性について会計検査院ではどうお感じになりますか。検証するために再調査が必要だと思われますか。
○説明員(戸田直行君) ただいま土地は国の方に返還されておりますので、該当省庁が適切に判断されるべきものというふうに考えております。
○川合孝典君 会計検査院にそこまで言っても無理だということで、ここはやはり大臣を始めとする政治主導でこの部分については解明を図らなければいけないと思っているわけであります。 先ほど麻生大臣も既に建っているから無理だというお話を少しおっしゃいましたけれども、実際に土地は空いているわけであります。別に政府としては何もおかしいことをやっていないとおっしゃっているわけですから堂々と調査されればいいと思うんですけど、いかがでしょうか。麻生大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど答弁申し上げたとおりを繰り返すことになるんだと思いますので、もう一回繰り返されても余り、時間の無駄だと思いますので、先ほどの答弁をもう一回繰り返させていただくことになりますが、それでは先ほどの答弁、もう一回いたさせていただきますので。 既に森友学園に売却した土地の所有権は本年六月に国に返還はされておりますが、現実の問題として、本件土地というか、その地上にはほぼ完成している建物があり、土地、建物が取扱いについて管財人と交渉を行わさせていただいております。工事請負業者が占有をしておるわけですから、という状況の下で土地の調査というものを行うことは難しいのではないかという点を申し上げました。
○川合孝典君 政治の判断で、国有地であればできると思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) この場で即答はいたしかねます。
○川合孝典君 まあ総理の御判断ということなんでしょうが、総理、いかがでしょうか。
○政府参考人(太田充君) 現実の問題は今大臣からお話があったとおりでございます。 建物の建ってない部分があるのではないかというお尋ねもございました。確かにその部分もございます。ただ、全体として、御指摘の、今御議論の中心、四七・一%という混入率ということだと思いますが、それは全ての面積において全部平均的に四七・一%ということでやっているわけでもございませんので、一部建物の建っていない部分を仮にやることができたとしても、それで例えば四七・一%が正しいとか正しくないという結論が得られるというわけでもなく、結局、本当にやろうとすれば全部をひっくり返してやらない限り無理だということだと思いますので、そういう中で現実問題としてやれるかどうか、やる意味があるかということをお答えを申し上げているということだと思っております。
○川合孝典君 疑惑解明のためにどう取り組むべきなのかということの御提言をさせていただいておるわけでございまして、それをおっしゃるんであれば、三・八メートルまではこの面積全部、五千百九十ですか、会計検査院では面積違うと思いますけれども、この五千百九十のところ三・八メートルまで調査するだけでも、三メートルより浅いところと三メートルから三・八メートルまでの深さのところで随分状況が変わってくると思うんですけれども、そこも含めて平均でどう取るのかということの議論であれば、土地の空いているところ幾つか複数調べれば統計学的な数字は出ると思いますけど、いかがですか。
○政府参考人(太田充君) 三・八メートルということの深さを前提にして四七・一ということで廃棄物混合土の計算をしておりますので、いずれにせよやることはできると思いますが、それは一部ということで、全体として三・八メートル掛ける四七・一%、あるいは九・九メートル掛ける四七・一%の正解が出るというわけではないんだろうというふうに思っております。
○川合孝典君 疑惑解明のためにはきちんと検証された方がむしろ政府のためにもプラスになると思うんですけれども、そう思って何度も申し上げさせていただいているんですが、役所としては何か調べたらまずいことでもあるのかという疑惑だけが残りますよ、これ。そういうことなんですけど、それでもそうなんですか。
○政府参考人(太田充君) 疑惑と言われますと、それは私どもの至らないところだというふうには思っておりますが、本日の答弁の中で何回か出てきた議論だと思いますが、基本的には会計検査院に検査をいただき第三者から検査をいただいているということ、それから所有権云々ということについては先ほど申し上げたような結果が生じているということ、その中で更にある意味でのコストを掛けてやることの適否という中で、私どもの不徳の致すところを調査せよということと、一方で、いろんな意味での現実の問題、あるいはいろんな意味でのコストの問題も含めてどう考えるかということではないかと思っております。
○川合孝典君 総理に御提案なんですけれども、近畿財務局と理財局と大阪航空局がいろいろやったことの結果、これだけの問題が生じてしまったということでありますので、そういう意味では、政府の方できちんと御指示を出していただければ、今役人には答弁できないかもしれませんけれども、全てのことがクリアできると思うんですけれども、この疑惑がそのまま温存されてずるずる行ってしまうのか、きちんと調査をした上で要は新たなリスタートを切れる状態をつくるのかということ、ここの判断は非常に大きいと思うんですけれども、総理としてここまでのお話聞かれてどうお感じになりましたか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としてですね、言わば太田局長の方からお答えをさせていただいているわけでございます。実際に行うことのこの可否、あるいは困難性について御説明したとおりでありまして、政府としての認識でございます。
○川合孝典君 ということは、総理としてはそれを是として、何ももうここから先はやらないという理解なんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに今回の調査として、独立をしている会計検査院が調査を行い、そして結論を出し、財務省としても重く受け止めたわけでございます。そして、今後の対策については私の方から説明をさせていただいたとおりでございます。
○川合孝典君 重く受け止めて、今後、再発防止をきちんと図ると、それはもう当然のことだと最初に申し上げさせていただきましたが、再発防止を図るためにはなぜこの問題が起こったのかという原因を究明するところからやらないと、本当の意味での再発防止にならないんじゃないかと最初に申し上げているわけであります。だから、そこをきちんと調査するべきなんではないのかと申し上げているんですが、もう一度きちんと答弁いただけませんか。
○国務大臣(麻生太郎君) 度々申し上げるようで恐縮ですけれども、これは仮にも会計検査院で出された結論なのであって、その結論の内容はいろいろな書き方によっていろんな計算ができるという話を、何度も聞かれておるとおりだと思います。 したがいまして、私どもとしては、そういうことが起きましたので、今後そういうことの起きないように、いろいろ書類とか、またいろいろなこういったような、いわゆる公開入札みたいな形できちんとやる対応をやらせていただくというふうに対応するというのが会計検査院の指摘を受けて我々がやるべきことなんだと思っております。
○川合孝典君 つまり、今後のことについてはやるけれども、今回のことについては何もやらないという御答弁だという理解をせざるを得ないと思います。 堂々巡りになりますので、次の質問をさせていただきたいと思いますが。 今回、森友学園の交渉記録が保存期間一年未満ということで廃棄されたという話になっていますけれども、この土地の売買代金は十年分割で納めるということになっておりました。こういう十年間のいわゆる返済の期間がまだ残っている状況の中でこの書類が廃棄されたということについて、会計検査院、どのように判断されましたか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 個別の事案における行政文書の保存期間及び保存期間満了日については、各省の文書管理者が所掌する事務及び事業の性質、内容等に応じて定めるものでございまして、会計検査院は判断する立場にないものと考えます。 しかしながら、会計経理の妥当性を判断する立場といたしまして、残されている行政文書では売却に至る具体的なやり取りの内容が確認できず、会計経理の妥当性について検証を十分行えない状況となっていたことから、所見におきまして、今後、公文書管理委員会の議論の内容を踏まえて、国有地の売却に関する会計経理の妥当性の検証が十分に行えるよう必要な措置を講じることが必要であるとしております。
○川合孝典君 今局長がおっしゃったのは公文書管理法一条に書かれている前段の部分の話が入っていると思いますけれども、つまりは、公文書管理上不適切な取扱いであったという判断をされたということでよろしいですか。
○説明員(戸田直行君) お答えいたします。 繰り返しのお答えになり恐縮でございますが、個別の事案における行政文書の保存期間、保存期間満了日につきましては、各省の文書管理者が所掌する事務及び事業の性質、内容等に応じて定めるものでありまして、会計検査院は判断する立場にないというふうに考えてございます。
○川合孝典君 ということは、誰が判断するんでしょうか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 財務省及び国土交通省は、公文書管理法の目的及び行政文書ガイドラインを踏まえるとともに、業務内容や取り扱う文書の性格、組織体制等を考慮した各省における文書管理規則を定め、行政文書の管理を行っていると承知しております。 公文書管理法等の解釈につきましては、一義的には公文書管理法を所管する機関又は文書管理規則を定める各省各庁においてなされるべきものと考えております。 本報告書では、会計経理の妥当性を判断する会計検査院の立場として、残されている行政文書では売却に至る具体的なやり取りの内容等が確認できず、会計経理の妥当性について検証を十分に行えない状況が見受けられたことを記述しております。 今後、公文書管理委員会における議論の内容等を踏まえまして、国有地の売却等に関する会計経理の妥当性の検証が十分に行えるよう必要な措置を講ずることが必要であると考えております。
○川合孝典君 会計検査院長にもう一度お伺いしたいと思うんですけれども、院長が経験された中で、これだけ資料がきちんとそろっていなくて検証できないという事案はこれまでに何件かございましたか。
○会計検査院長(河戸光彦君) お答え申し上げます。 私も四十年間会計検査に携わってきておりますが、いろんな場合がございます。このようなずさんな会計処理の管理の場合もありますし、非常に丁寧に整理されている場合もございます。 ですから、一概にこれが特別な事案かどうかというのは、私からはちょっと判断しかねております。
○川合孝典君 独立した機関である会計検査院の答弁としては甚だ心もとないものなんですけれども、水掛け論になりますから次の質問に入りたいと思いますが。 ちょっと順番変わっておりますけれども、いわゆる工事の見積りですよね、いわゆる二万二千五百円でトン当たり処理、処分したというこの見積りなんですけれども、今回の事例では空港土木請負工事積算基準というものを適用して算出したと言われておりますけれども、これ、本来であれば、学校なんですから、公共建築工事積算基準というものを用いるべきだという指摘がありますけど、この点について会計検査院ではどのように検証されましたでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 大阪航空局は、本件土地の地下埋設物撤去処分費用の算定に当たりまして、掘削、運搬、処分等の土木工事が主になるということから、空港土木請負工事積算基準等に基づいて算定したというふうにしております。
○川合孝典君 本来のこの空港土木請負工事積算基準というのは物価本によると聞いておりますけれども、幾らになるかというのは今分かりますか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 本件工事が空港土木請負工事積算基準が想定している工事の施工の実態と大きく異なっていなければ、本件工事に当該基準を適用することは一概に否定することはできないというふうに考えております。
○川合孝典君 事実関係きちんと確認しなければいけないんですが、この空港土木請負工事積算基準に基づいて建設物価の基準本によって確認すると一トン当たり一万三千九百三十二円と、こうなっているんですよ。そうすると、元々の積算基準が二万二千五百円で計算されているという話になると、この空港土木請負工事積算基準にも基づいていないという。 だから、前提となる数字の基礎が変わってきてしまうわけですけど、この辺りのところの検証は会計検査院さんではやっていらっしゃらないんですか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 突然の御質問で手元に資料を持ち合わせてございませんので、今、回答は差し控えさせていただきたいと思います。
○川合孝典君 別途予算委員会の方に資料を提出するよう、委員長にお取り計らいをよろしくお願いします。
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議いたします。
○川合孝典君 時間の関係がありますので、森友の問題はぼつぼつこの辺りで終わりたいと思いますが、確認しておきたいんですけれども、今回、学校が結局開校にまで至らなかったということで、終わったからいいだろうという話につい空気感がなりがちでありますけれども、このいわゆる公文書毀棄も含めて、いわゆる背任がもし明らかになった場合には、日本の刑法では、未遂でも罰せられるというのが日本の法律ということであります。私どもとしましては、問題がきちんと解明されない限り、この問題については決して終わることはないんだということを改めて申し上げておきたいと思います。 続きまして、加計学園の関係について少し御質問させていただきたいと思います。 この問題について私自身のスタンスを少しだけ申し上げておきたいと思いますが、私自身は、時代のニーズに応じて様々な規制を時代に合った形で見直していくということについては、決して全てを否定するものではないと思っております。したがいまして、この国家戦略特区についても、これが国家にとって、国民にとって本当にプラスになるものなのであれば、それは積極的に議論に参加すべしだと、このように私は実は理解しております。 したがいまして、今回のこの一連の動きを見ていて、国家戦略特区の要件にきちんと合致しているのかどうなのかということが検証さえできれば、この問題はある意味、疑惑自体も払拭できるのではないかと思うんですが、そのことがなかなかはっきりとしないがゆえに、ずるずるずるずるとこの問題についてはここに至っているんだと思っております。 そこで、まず質問、これは文部科学大臣に御質問させていただきたいと思いますが、国会が閉まっている間に、警告が出ていたものが一転して認可に至りました。多くの国民の皆様も、どういった経緯でそうなったのかということについて疑問を感じていらっしゃると思います。 なぜそうなったのかということを改めて御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今回の獣医学部の新設につきましては、国家戦略特区を所管する内閣府を中心に、そのプロセスが段階的に進められてきたところでございまして、そのプロセスの中で関係法令に基づき関係省庁の合意の下で適切に進められてきたところでございます。 この特区のプロセスの中で、学校法人加計学園の獣医学部設置の構想が、先端ライフサイエンス研究の推進、また地域の水際対策など、新たなニーズに対応するものであるということが確認をされましたので、設置認可の申請に至ったものであります。 今度は設置認可のプロセスでございますが、大学設置・学校法人審議会において、国家戦略特区のプロセスで認められた構想に基づきましてこの大学が作成した設置計画に関しまして、教育課程、教員組織、施設設備、財務状況、こういったものが学校教育法及び大学設置基準等の法令に適合しているかについて学問的、専門的な観点から審査が行われました。 また、設置審の審査とは別に、学校法人加計学園の設置認可申請の内容が国家戦略特区のプロセスの中で認められた構想に沿っていることを確認を別途したところでございまして、こうした国家戦略特区のプロセス、設置認可のプロセス共に適切に進められてきたものと認識しております。
○川合孝典君 ということは、文科省はこの設置審で四条件の審査をされたということでよろしいんですか。どこでされたんですか。
○国務大臣(林芳正君) 今回の設置認可のプロセスにおきましては、文科省として申請書の内容が四項目を満たしているか否かを確認したものではなくて、申請書の内容が四項目を踏まえて進められた国家戦略特区のプロセスの中で認められた加計学園の構想と適合しているか否かについて確認を行っております。そういうことでございます。
○川合孝典君 順番違うんですけれども、文科大臣に改めて聞きますが、特区構想と申請書の内容に整合性が取れているということをどなたが確認されたのか、もう一回お願いします。
○国務大臣(林芳正君) これは、構想との確認は設置審とは別に事務方で行っております。
○川合孝典君 実は私、我が党の杉尾秀哉議員を始めとする皆様にも情報を集めていただきまして、この設置審の関係の方々からも聞き取り調査をさせていただいております。 特区構想で書かれていたことについてこの設置審で審議は、一切意見は聞かれていないとおっしゃっているんですけど、これは大臣分からないかもしれませんので、役所の担当、本当にこれ聞いていないんですか。お答えください。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 大臣が答弁させていただきましたとおり、設置審におきましては、その設置審査申請書が法令にのっとってできているものかについての審査でございますので、四項目についての審査についていたしておりません。
○川合孝典君 そうなんですよ。実は、設置審では四条件の審査というのは一切議論の俎上に上がっていないんです。 ちなみに、ちょっと順番は変わっちゃうんですけど、この話になっちゃったんで質問しますけれども、文科省の担当者が設置審で、要は四条件じゃないんだと、この点については議論をするなと言ったという情報が入ってきているんですけれども、事実ですか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 設置審議会におけるプロセスの審査について、個々の委員についての議論、コメントについては、ここでは差し控えさせていただきます。
○川合孝典君 コメントをしないというのは、じゃ、実際の関係者の方々を呼んできて聞けという理解でよろしいんですか。もう一度答えてください。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 獣医学部につきましては、国家戦略特区の認定を受けて認可申請がなされたものでございまして、事務局から設置審の委員に対しまして特区認定がなされた経緯を説明するとともに、設置審では特区構想についての整合性について審査する役割を有していないということについて説明をいたしたところでございます。
○川合孝典君 それで、この聞き取り調査で実際に委員をやっていらっしゃった方がおっしゃっているのは、とてもじゃないけれども四条件を満たしている内容ではなかったとおっしゃっているわけであります。それを押しかぶせるように四条件の議論はするなという話を設置審の中で言っていたとしたら、そもそも特区の考え方自体が前提から崩れてしまうわけです。この点についてはどうお考えなんですか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 大臣から答弁させていただきましたように、獣医学部の新設については、国家戦略特区を所管する内閣府を中心にそのプロセスが段階的に進められたところでございまして、プロセスの中で関係法令に基づき関係省庁の合意の下で適切に進められ、プロセスの中におきまして、加計学園の構想が先端ライフサイエンス研究の推進や地域の水際対策など新たなニーズに対応したものであることを確認され設置認可申請に至ったと、その経緯について設置審において事務方から説明させていただいたものでございます。
○川合孝典君 その四条件、先端ライフサイエンス研究等々ができるというような内容に対して疑念を持っていらっしゃるということを実際出席した委員の方がおっしゃっているわけですよ。これを議論してしまうと、そもそも四条件を満たしていないという話になることが分かっているから、そもそも議論の俎上にのせないということを文科省が言ったのではないのかということをおっしゃっているわけです。 せっかく閣議決定まで行って国家戦略特区を政府が進められようとされているのに、こんなことを勝手に文科省がやっていいんですか。
○政府参考人(義本博司君) 再三のお答えで恐縮でございますけれども、先ほども申し上げましたように、特区プロセスについての経緯について設置審の委員に対して事務局から御説明させていただきまして、設置審議会におきましては、学術的、専門的な観点から法令にのっとっているかについての審査をいただいたところでございまして、その結果、適正ということで判断をいただきまして認可に至ったものでございます。
○川合孝典君 聞いていると何のことだか分からなくなってくるでしょう。 改めて整理させてもらいますが、要は、文科省は四条件を要は議論する場所ではないと。特区構想については、じゃ、特区構想と申請書の内容の整合性について取れているからということの判断をされたのはどなたなんですか。
○政府参考人(義本博司君) お答え申し上げます。 特区構想について、先端ライフサイエンスに適合しているかについての確認につきましては、一月十二日の今治分科会におきまして関係省庁が入り、さらに獣医学教育の専門家も含めて確認されたものでございます。
○川合孝典君 全然何言っているか分かりませんけれども、つまりは特区を所管している内閣府がこのことの整合性を判断したという理解でよろしいんですか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 一月十二日の今治分科会におきましては、特区構想についての今治分科会でございますけれども、内閣府を中心に文科省、農水省も入りまして、専門家も入って確認したところでございます。
○川合孝典君 では、切り口変えて、じゃ、どの程度その四条件がきちんと満たされているかどうなのかということを少し確認をさせていただきたいと思うんですけれども、他に例のない最先端の研究を行える施設であると、加計学園がと、獣医学部がと、こういう判断に至った事実認定の基になったものはどういうデータだったんでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答え申し上げます。 今回の認可プロセスにおきましては、文科省としまして申請の内容自身が四項目を満たしているか否かを確認したものではございませんで、申請内容が四項目含まれた国家戦略特区のプロセスの中で認められた加計学園の構想と適合しているか否かについて確認したところでございます。 その上で、獣医学教育を所管する文部科学省としての立場から申し上げますと、今回の新たな設置される加計学園の獣医学部につきましては、独自に設定されるアドバンス科目によりまして三分野、ライフサイエンス分野、国内外の公共獣医分野、医獣連携獣医分野の重点的な人材育成を行うことが特徴としているところでございます。 その中におきましても、他の獣医学部系の大学の中にはこうした内容についての教育を行うものが存在しておりますけれども、既存の大学においては部分的に行っているものに対しまして、この獣医学部の構想においては学生が体系的に教育を行うということについての科目をそろえて採用しているものでございます。
○川合孝典君 四条件を満たしているかどうかというこのそれぞれのものなんですが、これ、聞き取りの結果、実際出席されていた方から、要は、四条件がクリアされているとは思っていないんだけれども、文科省が議論の対象ではないと言っているから既存の大学のレベルで設置認可の審議を行ったんだという、こういうことをおっしゃっているわけなんですよ。その辺の事実関係も含めて客観的に検証していかなければいけないわけですが、別の質問しましょう。 今回、その最先端の教育を行う上で必要となる優秀な教員の確保というのが非常に問題になっておったと思いますが、教員の確保状況は今どうなっていますか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 今回の加計学園の獣医学部では、百四十名の入学定員に対しまして七十五名の専任教員を配置しまして、その上で、ライフサイエンス分野、国際獣医事分野、医獣連携獣医分野の三つの分野に係るアドバンス科目を三十五科目開設し、担当することとしております。 具体的には、ライフサイエンス分野におきましては、製薬企業等における創薬開発の経歴や医学系研究等における先端ライフサイエンス研究に携わる経験等を有する二十九名の教員、国際獣医事分野におきましては、感染統御分野の研究者や海外での教育研究経験を有する者が二十一名の教員、医獣連携獣医分野におきましては、がん研究所の研究者など医療系分野における学歴、職歴並びに実務経験を有する者二十三名の教員を配置しているところと聞いてございます。
○川合孝典君 追加の質問ですけれども、この七十五名の教員の方のうち、来年の春の開学の時点で着任されている方は何人いらっしゃいますか。
○政府参考人(義本博司君) 加計学園の方からは、七十五名については来年の春から就任予定というふうに聞いております。
○川合孝典君 もう一度確認していただきたいんですけれども、私ども、文科省さんのヒアリングを行わせていただいたときに、全教員の履歴と様々な情報についても頂戴しましたけれども、来年の春着任している人は、この七十五人中、恐らく三十五人前後しかいらっしゃらないということになっておるわけであります。 私が指摘させていただきたいのが、同じ時期にこの特区の申請に関わっていた京都産業大学さん、こちらは、断念したのが、地域的な事情もありましたけど、一番大きな断念の理由は、申請期間内に優秀な教員を確保できないから断念したということをおっしゃっているわけでありまして、そことの整合性どうなるんですかね。分かりやすく説明してください。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。
○政府参考人(義本博司君) お答え申し上げます。 先ほど答弁させていただきましたように、加計学園におきましては、百四十名の入学定員に対しまして七十五名の専任教員を配置しまして、いわゆるアドバンス科目を担当する教員としまして、ライフサイエンス分野、国際獣医事分野、医獣連携獣医分野、それぞれにつきまして、製薬企業ですとかあるいは国際的な経験を有する研究所等の経歴を有する方を確保し、教員として配置するというふうに聞いているところでございます。 なお、今御指摘がございました教員につきましては、完成時において、年齢の問題ございますけれども、その教員についてはそこで担当するものと聞いているところでございます。
○川合孝典君 京都産業大学との比較の話で聞かせていただいたんですけれども、これも審議会の出席者の方から、人事構成が不十分だということが理由で不可になった理由はないんだという、こういう発言を文科省の方からされたと、教員が不足していても不可にしないルールがあると、開学までに教員の補充ができればよいことになっている、こういう説明を文科省がしたという話らしいんですけど、これ事実ですか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 京都産業大学におきましては、この京都産業大学についての構想を御審議されました国家戦略特区のワーキンググループ、京都府のヒアリングにおいては、文科省は出席を求められておらず、特段内閣府から京都産業大学の構想につきまして連絡がなかったものでございますので、文科省としまして国家戦略特区のプロセスが進んでいるものと認識はなかったところでございます。ですから、私どもとしては、京都産業大学と加計学園の獣医学部を比較する立場にはございません。
○川合孝典君 今の質問は、京都産業大学との比較ということではなくて、教員が足りていなくても開学までに充足すればいいんだということを、文科省はこの特区で開設する特別な日本最先端研究をやる加計学園のこの認可に対してそれを言ったのかという質問なんです。
○政府参考人(義本博司君) お答え申します。 設置認可のプロセスにおきまして、学園の方に対しまして意見という形で教員配置の状況について意見を付したところは事実でございます。 それ以降、具体的には家畜衛生分野の教員が不足しているとか、あるいは実習補助者の不足ですとか、あるいは臨床系の教員についての年齢構成が高齢者に偏っているというふうなことの指摘をしたところでございますけれども、それに対しまして申請者の方から、新たに助手を三名採用し実習担当する者として配置するとともに、指摘された家畜衛生分野の教員を増員する計画を示されたところでございます。 そういう中において、補正するということにおいての申請がありましたので、その内容について合理性があるというふうに設置審の方で判断しまして今回に至ったところでございます。
○川合孝典君 多分皆さん何言っているか分からないと思いますが、質問、次の質問行きましょう、時間がなくなってきたので。 バイオセーフティーレベル3施設、いわゆる最先端研究を行う上での、この施設を設置するということを聞いておるわけでありますが、このBSL3施設の設置状況がどうなっているか、文科省は把握しているでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 BSL施設に関しましては、施設完成後、具体的に病原体を所持する段階におきまして、厚生労働省が所管される感染症法に基づく基準に適合するよう大学が適切に対応する必要があるところでございます。 加計学園の獣医学部の設置計画におきましては、実習において病原体を取り扱うことが予定されておりまして、具体的には、申請書類におきまして、BSL3施設はバイオセーフティーに詳しい研究機関の専門家及びバイオセーフティー機器・施設の専門家等の意見を聞き設置していること、BSL3施設について陰圧管理区域、排気設備等を整備し、病原体管理規程を定めること等が記載され、設置審におきまして法令に基づく適切な対応を行おうとしていることについて確認したところでございます。 なお、開設後におきましては、設置審において設置計画が確実に履行されているかの調査を行うことになっておりまして、計画どおりの管理体制、対応になっているかについて確認することとしているところでございます。
○川合孝典君 通告をしておりましたので、厚生労働大臣の確認をさせていただきたいと思いますが、このBSL3施設の加計学園の状況について厚生労働省は把握されていますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 加計学園のBSL3施設の設置状況について、現在のところ、加計学園からBSL3施設の設置に関する相談は受けておりません。また、厚生労働省としても承知をしておりません。 今、文科省等説明ありましたけれども、基本的にBS3施設の設置については、施設が完成した後、具体的に病原菌、あっ、失礼、病原体を所持しようとする段階で具体的な計画を定めた上で厚生労働省に申請が行われ、その上で厚生労働省においては申請書の内容や実際の施設を厳格に確認した上で許可を行うかどうかの判断を行う、こういうプロセスになります。
○川合孝典君 そうなんですよ。私もこれ、調べるまでよく分かっていなかったんですけれども、規格に合ったものを造る前提をきちんと最初に決めてから造るんじゃなくて、造ったものが使えるかどうかというのを後で検査するのがこのBSL3というかバイオセーフティー施設の話なんですね。 この関係者の方にお伺いしますと、このBSL3施設がいわゆる居住スペースのあるような建物の上層階に設置されるという話を聞いておるんですけれども、そのことの事実関係について分かる方、政府関係者いらっしゃいますか。
○政府参考人(義本博司君) お答え申し上げます。 法人に確認いたしましたけれども、この施設については上層階に造らないというふうに聞いておるところでございます。
○川合孝典君 これも情報によるとということでありますから確認をしなければいけないわけでありますが、とてもじゃないけれども高病原性鳥インフルエンザのような危険なウイルスを扱えるような代物ではないという話が実は情報として入ってきておるわけでありまして、シラバスを見ても、そういう実験をするということもそもそも書かれていなかったということが設置審の委員の中で議論をされておるわけであります。 だから、元々、普通の獣医学部として動くことになるんでしょうねという、こういう話だったわけでありまして、この疑念はきちんと説明を文科省としてしていただかなければいけないと思いますので、時間がありませんので今日はこれでやめますけれども、今後もこの問題については確認をさせていただきたいと思います。 時間参りましたので、次の問題に参ります。 これも設置審の議論に係る話なわけでありますが、この設置審の中で委員の方々が議論を行う際に、もし認可が不可になった場合、加計学園が不服申立てを行って訴訟リスクが生じるといった旨の発言が審議の過程であったという話が入ってきておりますが、これは一体どういうことなんでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 設置審の委員会での個別の発言に関するコメントは差し控えさせていただきます。 なお、設置審査、設置審の審査におきましては、大学設置基準等の法令に適合しているかどうかを精査するものでございまして、不認可とする場合は訴訟が提起される可能性も踏まえて明確な法令違反の根拠を示す必要がございます。設置審査においてそのような客観的で厳正、厳密な指摘ができるかどうかを精査して、審査意見を決定していく必要があるところでございます。 今回の審査案件につきましても、このような観点を踏まえて大学の設置構想の内容が精査されましたけれども、審査の指摘に対応しまして、実習時間数の増加や教員配置の充実、カリキュラムの改善などの設置計画の修正が行われた結果、残された課題も不認可には相当せず、開設以降に改善を求めることが妥当であるというふうな評価が設置審議会の総意としてなされたものと承知しているところでございます。 なお、先ほどの答弁で、七十五名の方についての就任の時期のお話いただきましたけれども、これは学年進行で進行していきますので、一学年の分ということでございますので、三十年の四月の開学当時の就任の予定は三十五名になっているところでございます。
○川合孝典君 今後確認すべき問題提起ということで、この訴訟リスクが生じるよと、だから中途半端にいわゆる不可にしたら後で大変なことになるよといったような類いのもし発言があったんだとすれば、これはあからさまな圧力なわけですよ。 そもそも設置審というのは何のためにあるのかというと、大学が認可にふさわしいかを審議する場所ですから、訴訟リスクがあるかないかなどということを気にしながら審査したら全部認可しなければいけなくなってしまうわけでありまして、こういう発言がもしあったんだとすれば、そもそも設置審の決定自体が無効なんじゃないのかと私は指摘させていただきたいと思います。この辺りのところも含めて、今後、事実関係の確認をさせていただきたいと思います。 時間いよいよ残り少なくなってきましたので、次の質問に行きたいと思います。 加計学園の獣医学部を新設する理由というのは、獣医の不足を補うためだということの説明があったわけでありますけれども、この獣医の不足を補うためにということなのかどうか分かりませんが、認可が下りる前に韓国で、要は入学の説明会が開催されたという話を聞いておりますけれども、文部科学大臣にお伺いします。御存じでしたでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 岡山理科大学、韓国におきまして獣医学部に関する説明会を開催したことは承知をしております。 今回の獣医学部につきましては、その設置に係る構想が、国家戦略特区のプロセスの中で、人獣共通感染症を始め、家畜、食料等を通じた感染症の発生が国際的に拡大する中、創薬プロセスにおける多様な実験動物を用いた先端ライフサイエンス研究の推進や地域での感染症に係る水際対策など、獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的需要に対応するものであると認められて、新設に係る申請が可能となりました。 この認められた構想の中には、国際的な獣医学教育拠点大学として国際的な諸課題に対応できる獣医師の養成に向けて、海外の獣医系大学とも連携を充実させ、アジアから優秀な学生を受け入れると、こういうふうにされておりますので、こうした国際的な諸課題に対応できる獣医師の養成という目的を達成するために、これは大学の御判断ですが、二十名の留学生入学枠を設けていらっしゃるというふうに聞いております。
○川合孝典君 私も今大臣の御答弁にあったような情報をつかんだわけでありますけれども、加計学園さんの方がこの韓国での説明会の折に、日本に留学して優れた獣医学の教育を受けた上で、帰国して獣医師として活躍してほしいといったような旨のことをおっしゃっているわけであります。 国際貢献も別に悪いことではないわけでありますが、元々国内の獣医師の不足を補うために開学しようとしていたことに対して、韓国で留学生を受け入れてお国に帰すということになったら、元々の設置との整合性が取れなくなるんじゃないかと素朴な疑問を感じたんですけど、その辺りはいかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) これは、先ほど申し上げたような目的が特区の中でもあったわけでございますので、それに対応してこういうことを設けたということでございます。幾つかある中の目的の中の一つだというふうに認識しております。
○川合孝典君 二十名の留学生を受け入れるという話になっていましたが、これは役所の方に確認しましょう。ほかの十六ある獣医学部設置大学で留学生何人受け入れていますか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 獣医関係学部を設置する大学に確認しましたところ、現在四つの大学で十二名の留学生が在籍しておるところでございます。
○川合孝典君 いろいろな考え方があるかと思いますけれども、国家戦略特区を活用して、それで巨額の税金と土地まで提供してこの大学を建てるということになったわけでありまして、今後も大学が設置されれば、税金、助成金を含めて投入され続けるわけであります。 私は、加計学園さんがどこにどんな大学をつくられようがそれは御本人の勝手だと思っておりますけれども、税金を使ってつくる以上は……
○委員長(金子原二郎君) 時間が過ぎておりますので。
○川合孝典君 特区の要件をきちんと満たしていない以上、どうやっても国民の皆様に対して御理解いただけるものとは思えませんので、そのことを御指摘させていただき、今後、この特区の四要件も含めて、是非とも安倍総理には検証をきちんとしていただきたいと思うんですけれども、総理としての今までの答弁を聞いた上での御見解を伺って、終わります。
○委員長(金子原二郎君) 時間が過ぎております。簡単にお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま文科大臣から説明させていただいたとおりであります。
○川合孝典君 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で川合孝典君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、武見敬三君の質疑を行います。武見敬三君。
○武見敬三君 本日未明に北朝鮮のミサイル発射が、九月十五日以来、行われました。これは、日米同盟を基本とし、かつまた国連外交を通じた安保理を通じた制裁決議というものについて中国もロシアも賛成する形で圧力を加える中において、改めて核・弾道ミサイル開発をやめる意思がないこと、そして引き続き開発を進め、さらにはそれが一定程度まで達成したときにはさらに増産の体制に入って、そして増産からさらには配備へと向けて動き出すという大きな流れを進める意思を北朝鮮側が明らかにしたと、このように解釈をできるように思います。 誠にもって厳しい時代状況の中に入ってまいりました。この北朝鮮情勢だけに限らず、北東アジア情勢全般に関わる大きな変化の時期において、改めて自由民主党参議院の政策審議会では、内外共にこうした大きな変革期にどのような内政上の国家ビジョンを持つべきか、どのような外交、安全保障上の国家ビジョンというものを持つべきかということを考えまして、内政上に関しましては、経済的にも社会的にも活力のある健康長寿社会の実現という観点から国家ビジョンを策定することを始めました。 〔委員長退席、理事石井準一君着席〕 他方で、外交、安全保障に関しましては、我が国が戦後培ってきた平和主義というものを基調として、そして平和主義に基づく現実的な外交、安全保障ということをどのようにしてこれから再構築していくか。今までのような平和主義と現実主義というものがただ単に対立する概念として議論されてきた時代は終わった、いかにしてこの平和主義と現実主義というものをきちんと共存できる形で外交、安全保障の大きな枠組みをつくり、国民に提示をし、そしてその理解を深めるか、今ぐらいこの課題が重要になってきているところはないと思います。 その観点から、改めてこの北朝鮮のミサイルの発射というものについても長いコンテクストで認識をしなければならないだろうと思います。恐らくは、これから厳しい圧力を加えつつも、開発、増産、配備へ向けてのシナリオをやめる意思があるとは思えません。しかし、それをなおかつしっかりと圧力を加え、そしてまた交渉する糸口についてはそれを確保する、そうした同時並行的な努力は進めつつも、粘り強くこれからこの状況に対峙しなければならないときに、相当にこの状況についての説明を国民にきちんとして、また相当に国民に理解と覚悟を持っていただいてこの事態に臨むことが私は必要になってきたというふうに思います。 この時局認識についてのまず総理の御所見を伺っておきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮はまたもや国際社会の働きかけを無視して弾道ミサイルを発射した、今回の弾道ミサイルについてはICBM級と見られるわけでございます。しかし、既にノドンミサイルはもう数百発、我が国を射程に入れているミサイルは既に数百発完成をしているわけでありますし、また、北朝鮮が水爆実験だったと称する、少なくとも広島の十倍の威力を持つ核実験を行っているわけでございます。 中には、今のこの北朝鮮の核武装をもう認めてこれ以上の挑発をやめさせるべきだという議論がありますが、これは明確に間違いであります。北朝鮮は事実上核をこれは保有した、あるいはしつつあるわけでございますが、そういう国が非核保有国に対して脅かしを掛けたということは今までなかったわけでありまして、日本列島を沈めるという暴言も吐いているわけでありまして、まさに北朝鮮に核保有を認めさせてはならない、その運搬手段を持たせてはならないわけでございます。 だからこそ、北朝鮮の核、ミサイルについて検証可能な形で完全かつ不可逆的に廃棄をさせなければならない、これが日本の不動の方針であり、米国と完全に認識を一つにしているわけでございますし、今、国際社会にその理解を広げるために我々外交を展開をしているところでございます。そういう観点から、九月における国連の制裁決議は、決議においてはですね、こういった基本的な考え方をベースとしながら、各国が最終的には中ロを含む賛成を得て採択されたものと承知をしているところでございます。今申し上げました方針について、もっと多くの国の理解を得ていきたいと。 いずれにせよ、日本がこの平和で繁栄した、安定した地域を維持していく上においては、北朝鮮の核の廃棄が必要であると。しかし、この実現するためには、残念ながら話合いのための話合いでは結果が出ないということは、もう二十年我々は経験して知っているわけでございまして、まさに北朝鮮に、今申し上げました条件にコミットする形で、北朝鮮の側から話し合いたいと言ってくる状況をつくるために最大限まで圧力を高めていく必要があると、そして国際社会が一致協力して安保理決議を履行していく必要があると、こう思っている次第でございます。
○武見敬三君 まさに、今の時代状況の中で、現実主義的に我が国が取るべきその方針というのは、まさに御指摘のとおりだろうというふうに思います。 その上で、実際に同時並行的にそうした交渉を通じて解決するための仕組みをその過程の中でどのようにつくり出していくのかという、これも実はその平和主義に基づく解決という観点から求められる部分であって、この両者を組み合わせて実際にこれから時局を乗り切らなければならない。これは、相当粘り強い、また国民にもしっかりと胆力を持っていただかなければならない時代状況になると思います。是非、その辺の国民の覚悟と御理解を得るための努力については、引き続きの御説明をよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 そしてまた、この状況をちょっと俯瞰して見てみますと、私、気になるのは、この北朝鮮と日本とのその漁業権をめぐる争いが、残念なことにこの大和堆の近海で確実に起きてきているということであります。こうした違法操業というものが深刻化する過程というものと、こうした核、ミサイルを開発し、そして増産に入っていく、そうしたプロセスというようなものが同時並行的に起きてくる可能性があるときに、どのようにしてこうしたその我が国の漁業権を守り、安全操業を我が国の漁民にしっかりと確保できるようにするか。 このことを考えたときに、我が国のこうした海上警察力の在り方というものを考えてみますと、水産庁の下にこうした漁業取締りの体制はございますけれども、実際に海上保安庁というところとただ単に連携するだけではなくて、やはり指揮系統をめぐる一元化をも考えながらこうした海上警察力の整備というのを行っていって、そして我が国の防衛力との整合性のあるそうした仕組みを構築していくことで、こうした漁業権をめぐる対立というものについて、警察力で早く初期段階で抑え込み解決していく仕組みをつくっていくことが私はこの事態を不必要に拡大させないようにするためにも非常に重要だと思いますので、この海上警察力の在り方についても、是非この時期御検討いただきたいと思います。 その上で気になりますのが、秋田で遭難したと見られる漁民、北朝鮮の漁民八名ほどの案件であります。 実際に今、秋田の県警の警察の管理下にいると見られておりますけれども、かつて実は北朝鮮は高速ボートだとか半潜水艦のようなものを通じて我が国に工作員を様々に日本海側を通じて浸透工作させてきていた過去の事例がございます。こうした事例の中で、改めて私どもは、こうした漁民、遭難した漁民というものについても、改めて、例えば大和堆等に関わる違法操業に関与していたのか、そしてまた、関与していたとすれば一体それはどういう事情がそこにあったのか、相当詳しくこの漁民から事情を聴き、そして調査を行い、その経緯の確認をすることが私は非常に重要だろうと思います。そして、また実際にこの救助された八名の漁民以外に、実際無人で漂着をした北朝鮮のその船まであるわけでありますから、ひょっとするとそこには工作員が乗っていたかもしれません。したがって、こういった事態に対しては、私は腰を据えて、こうした漁民八名に関しても事情をきちんと聴取をして調査をして、そして、こうした事態に対して我が国がしっかりと対応できるようにしておくことが私は必要だというふうに思います。 こうした点に関する御所見、総理からもお伺いしておきたいと思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) お尋ねの件については、現在も引き続き関係当局が連携して事情を聴くなど、慎重に事実関係の確認や供述内容の精査を行っているとの報告を受けています。今後、その結果を踏まえて、入管法などの関係法令に基づき適切に対応するものと承知をしておりますが、いずれにせよ、大和堆周辺の我が国排他的経済水域における北朝鮮等による操業は、単に違法であるのみならず、我が国漁業者の安全操業の妨げにもなっており、極めて問題であると考えております。 このため、我が国漁業者が安全に操業できる状況を確保することを第一に、水産庁漁業取締り船及び海上保安庁巡視船を重点的に配備をし、放水等の厳しい対応によって我が国排他的経済水域から退去させています。今後とも、我が国排他的経済水域内での外国漁船による違法操業の確実な防止のため、政府全体としてしっかりと対応していく考えでございます。 いずれにせよ、武見委員が指摘をされたように、工作員が乗っている可能性がある、あるいはまた重武装の工作員が乗っている可能性がある。事実、かつて小泉政権時代、私は官房副長官だったんですが、工作員が侵入し、その船は蛇頭の船ではないかと思わせながら重武装をしていたという過去の経験があるわけでございますので、そうしたこと等も含めてしっかりと対応していきたいと思います。 〔理事石井準一君退席、委員長着席〕
○武見敬三君 これからますます事態が緊迫していく中において、こうした漁業権をめぐる争いに関わる我が国の対応、やはりしっかりと守るべく立場で御指導よろしくお願いしたいと思います。 その上で、実際、今度は漁民を解放し北朝鮮に帰すという話になってまいりますと、一体どこを窓口として選択をし、北朝鮮に帰すそうした交渉をするのか。そして、その過程というものが今後の北朝鮮との様々な交渉を進める上において一体どういう意味を持つことになるのか。非常に、実は危機管理の基本であると同時に、長期的な北朝鮮との交渉というものをどう進めるかという上においても大事な意味を持ってくるだろうと思います。 是非、こうした当面の危機管理の観点と中長期的な北朝鮮との間の様々な交渉の在り方を考えながら、そしてまた、それらの窓口が不必要にまた北朝鮮の軍事力をかさに掛けて我が国に圧力を掛けるような窓口に逆にならないように、相当慎重に考えながらこうした返還のための手続、交渉もしていかなければならないんだろうと思います。その点についての御配慮もよろしくお願いを申し上げます。 その上で、今日の本題の国家ビジョン、一についての質問をさせていただきたいと思います。 実は、我が国はもう本当に大きな内政上の曲がり角に入ってまいりました。総理は、選挙のときにも二つの危機を指摘されて、そして、こうした北朝鮮の核の危機というものと同時に、少子高齢化、そして人口の減少というものを通じて、我が国の国内における危機があるということを御指摘になりました。私は全くそのとおりだと思っております。 要は、こうしたその少子高齢化、人口減少というものを通じて、我が国が真綿で首を絞められるような形で実際に衰弱をしていく過程が現実に見て取れる。これをどのようにして活力のある健康長寿社会に組み替えていくのかということが非常に大きな課題になってきているように思います。 その中で、実は歴史をたどってみますと、総理のおじいさまでおられる岸信介内閣のときに、一つのモデルとしての異次元の政策パッケージをつくって、そして戦後の荒廃から改めて日本の社会をどのような社会にするかというビジョンを持ちながら、こうした政策パッケージをつくって成功した歴史が日本にはあります。 これをちょっと御覧いただきたいと思いますけれども、(資料提示)明らかにその実現すべき目標とされていたのは、健康で教育レベルの高い中産階級社会というものを実現しようとされていた。したがって、その経済十か年計画に関しても、従来、経済成長だけが目的であったものが、所得の増加、後にはこれは所得倍増計画になっていきますけれども、国民の所得の増加を経済政策の要の中に一つ入れ込んだというのも実はこの時期であります。 それから、また同時に、所得税の累進課税率を七五%まで引き上げて、そして政府の所得分配機能というものを強化したのもこの時期であります。そしてまた、雇用者保険であるとかあるいは生活保護といったような制度についても、実は充実させたのもこの内閣なんです。 さらには、医療保険を見てみますと、健康保険法の改正や国民健康保険法の改正を通じて、三千五百あった保険者の中で、いずれも診療報酬の改定については、同一の診療報酬の改定基準を当てはめることによって、どの保険者に属していても同じ給付サービスが受けられるようにしたのも実は岸内閣であります。その結果として、一九六一年に国民皆保険制度というものが完成をしました。その時期、実は国民年金法の改正も行っていて、同時に国民皆年金制度も達成したわけであります。 これら、いずれも非常に複雑な異次元の政策を組み合わせてつくり出されています。しかも、そのタイミングは絶妙でありました。 次、お願いをいたします。実は、これは民間の方であります。総理は、今、経団連などを通じて民間の企業に賃金の引上げを求め、さらには働き方改革というのを求められておられますけれども、実際にこの時期、言うなれば、夜汽車に乗って上野の駅に到着した若者たちが金の卵と呼ばれて、若い労働力が非常に重要視された。そして、それを受けて企業も安定した雇用機会を確保するために、終身雇用制、年功序列といったような仕組みもこの時期に定着をした。この結果として、同時に、給与の体系を見ても、これは十人以上の民間の企業で官公庁の方は除いた賃金格差を示したグラフなんですけれども、高度経済成長期の一九六〇年代、七〇年代を見てみますと、こういった民間の企業の給与体系の中で、言うなれば社長さんの給与と一般サラリーマンの給与の格差というものがむしろ縮小しているんですよ。多くの欧米の企業などを見ていくと、こうした経済成長がする時期になると、確実に企業の中で社長の給料と一般社員の給与というのは物すごい勢いで拡大をしていった。しかし、日本のこうした企業の賃金体系や雇用関係というものは、そうはさせずに、それをむしろ抑制する効果を持つような、そういう制度を導入した。 このような政府の所得分配機能の強化と、そして民間のこうした人事やあるいはこうした給与に関わる制度設計というものが相まって、我が国はこの高度経済成長の時期においても貧富の格差というものを抑制したという、誠にもって優れた経験をしております。 次、お願いをいたします。これを見ていただくと、そのタイミングが絶妙であったことが分かります。すなわち、一九六〇年前後、高度経済成長に入る前、東京オリンピックの前の段階でこういった政府の仕組みをつくり、民間も連動したことによって、この東京オリンピックを契機として一気に高度経済成長に入った時期において、見事に所得の再分配機能というものが発揮をされて、そして貧富の格差抑制にその効果を持ったわけであります。 次をお願いをいたします。次のグラフは私の大好きなグラフで、これ世界中で宣伝して回っているんですけれども、これは所得の格差を示したジニ係数なんです。これを見てみますと、このブルーの折れ線グラフを御覧いただきますとお分かりになると思いますとおり、一九六〇年代、七〇年代というのは、言うなればこの所得の再分配効果が非常にうまくいって、貧富の格差というものがむしろ縮小をしているんですよ。こんな国、今ありません。 今、多くの国が、中進国あるいは最近の発展途上国の中でも経済の成長を謳歌する国がたくさん出てきました。しかし、それらの国々は、いずれもこうした官民連携した所得分配機能をつくることに失敗をして、こうした所得の分配ができずに実際に貧富の格差が広がり、それが社会問題になり、政治問題になっている。中国なんか、ある意味でその典型的なところでもありますけれども。 こういったようなことが日本で起きなかった。起きなかったのは、ほっておいてもこうなったんじゃないんです、皆さん。これはやっぱり政府がきちんとしたそういう方針を持って、そして異次元の政策パッケージをつくって、そして民間と連携してこうした大きな所得分配のシステムを国の中につくり上げたからこそ、このように高度経済成長時期においても、我が国はこうした健康で教育レベルの高い中産階級社会を実現をして、この国の安定化を成功させたわけであります。私は、我々の先輩のやったことは見事だったと思いますよ。しかし同時に、これは一つの大きな曲がり角に入ってまいりました。 次、お願いをいたします。これは人口動態の変化であります。この成功例の後、やはり一九九〇年代の中頃、九六年ぐらいが一つの分岐点になっています。これはちょうど、ここにありますように、高齢化率というものとそれから出生率というものがちょうど行き交うときです。出生率の方が高ければ人口は増えていく、高齢化率の方が高ければ人口は減っていくんです。この場合に、出生率が低くなって高齢化率が高くなったというのがこの九六年前後なんです、皆さん。ここが一つの私は戦後の時代の大きな転機だったと思います。 そして、それを受けて、二〇一三年頃から我が国の人口は減り始めた。そして、この状況下において、改めてどのように社会の活力をつくり直すか、そして高齢化の中においても、実際に社会的にも経済的にも活力のある健康長寿社会をどうつくるかということが実は大きな課題になってきたように思います。 私は、総理、いろいろなことをやって、非常にこの時代状況の中で新しい指導力を発揮していただいていることについては私は本当に敬意を表したいと思います。実際に、最初の安倍内閣の中で出された三本の矢、それから新三本の矢、それからさらに一億総活躍、そしてさらに今度は生産性革命から働き方改革、そして全世代社会保障、そしてさらには人生百年構想というふうに、いろいろと構想や新たなスローガンをお出しになっているわけですよ。 ここで、国民が今知りたくなっていることは何かといえば、こういう新たなこうした様々なスローガンや構想を打ち出しておられることを通じて二十一世紀の日本の社会というものをどのような社会にしようとされているのかという大きな枠組みが私はまだ十分形成されていないというふうに思います。 その点について、実際に、それぞれの構想については私は賛同するものが大変多いんですけれども、それを通じて総理は一体この二十一世紀、日本の社会というものをどのような社会にしたいとお考えになっているのか、この大きな視点からの御所見をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戦後七十年余り、日本は戦後の焼け野原の中から世界第三位、一時は二位だったんですが、それが第三位の経済大国となり、世界に誇る自由で民主的な国をつくったわけであります。 この間、日本も世界も大きく変わったわけでありますが、日本国内においては、急速に進む少子高齢化、そして、あるいはまたデフレからの脱却と新しい経済成長、そしてまた厳しさを増す安全保障環境など、様々な課題に現在私たちは直面をしているわけであります。 今、武見委員が御紹介をいただいたようなそうした課題と、そして、課題に、アジェンダを決めてその課題に挑戦し、そしてそれを克服し、そして、それはどういう日本をつくっていくんだということでございますが、そうしたものを克服しながら、日本は自立の精神を大切にしながら、活力とチャンスと、そして優しさに満ちあふれた国にしていきたい、そして世界に開かれた日本にしていきたいと、こう考えているところであります。世界の人々が日本という国を敬意を持って見詰め、日本に行きたい、あるいは自分の子供を日本で教育させたいと思ってもらえるような、そういう国にしていきたいと、こう思うわけであります。 誰にでもチャンスがある国、つまり、それは一億総活躍社会を実現することによってそういう社会をつくっていくことができるんだろうと思います。と同時に、やはり基本的には自立の精神を大切にしていくということではないかと、こう思う次第でございます。 また、先ほど岸政権時代の政策を語っていただいたところでございますが、これ、意外と知られていないというか全く触れられていない側面でありまして御礼を申し上げたいと思いますが、ちなみに、さらに最低賃金制度もこのときにできたわけでありまして、日米安保の改定しか大体多くの方々は認識していないと、意外な政策をたくさんやっているということでございまして、私も後世そういう評価をされたいと、こう思っているところでございますが、成長と分配の好循環により国民全体が成長を享受できる、若い人たちに働く場所があり、未来を自らの努力でつかみ取ることができる、そういう社会をつくっていきたい。そして、全世代型の社会保障制度によって子育てや介護に対する不安なしに、またお年寄りも若者も安心して暮らすことができると、そのような社会を実現するために生産性革命とそして人づくり革命を断行していきたいと、このような考えを持っているところでございます。 そのためにも、多様な働き方を可能とする社会を目指し、働き方改革を、言わば価値観が多様化する中において自分の働きたい働き方、ライフスタイルを実現できる、そういう社会をつくっていくことも大切ではないかと、このように思う次第でございまして、女性も男性もお年寄りも若者も、あるいは障害や難病を抱える方も、それぞれがそれぞれの可能性を誇りを持って開花できるような社会をつくっていきたいと、このように思う次第でございます。
○武見敬三君 こうした人口動態の変化によって高齢人口が急速に増えてくるというのは、実は日本だけじゃないんですね。アジアのグラフをちょっと見せてください。実は、アジアの高齢化というのも実はこれから日本よりも速いスピードで始まります。横の棒グラフありますか、アジアの高齢化に関するところです。済みません、たくさんパネルを用意いたしまして。これを御覧いただきますと、皆さん、世界の高齢化の波というのが幾つもあることがお分かりいただけると思います。 大体、一九四〇年前後にヨーロッパ大陸を中心にしてまず高齢化が始まります。これは非常に時間の掛かる高齢化でした。しかし、アジアで日本がトップランナーで高齢化社会に入って、人口の七%以上が高齢化したのは一九七〇年でした。そして、日本はその倍の一四%の高齢社会になるまでに僅か二十四年という歳月で到達をしてしまいました。 アジアで日本の次に高齢化社会の波に乗ってきたのが他の中進諸国でありまして、これがシンガポールであるとかタイであるとか、あるいは台湾、韓国、それから中国といったようなところであります。こういったところは二〇〇〇年前後に高齢化が始まるんですが、驚くべきことに日本よりも速いスピードで高齢社会に突入をしていくわけです。その第三の波が今度はアジアの中で二〇二〇年前後から始まるんですけれども、その先頭を切っているのがベトナムです。ベトナムは僅か十八年で今度は高齢社会に突入していきます。 これらのアジアの国々の高齢社会の増加を見ていますと、実は大変難しい問題を多くのアジアの国々がこれから抱え込むことが分かります。すなわち、これらのアジアの国々は、日本みたいにお金持ちになってから高齢者人口が増えるんじゃない、それから日本のように皆保険制度がしっかりでき上がってから高齢者人口が増えるんじゃない、そしてまた、日本のように高齢者に対する様々な事業者や産業がしっかりとでき上がるのを待ってから高齢者人口が始まるんじゃない。すなわち、ないない尽くしのままに高齢者人口が増えてくるのがこれからのアジアの多くの国々の実態です。 それに対して日本は、最も先進的な高齢社会という立場を活用をして、こうしたアジアの国々に対して、こうした我が国に蓄積されたそうした知見、政策的な技術、そしてさらには、こうした事業者というものを全て活用した上で、短時間にこうしたアジアの国々が高齢者人口に対応できるように支援するということを通じて、アジアの国々はその高齢者人口の対応に、でき得る限り社会問題、政治問題にならないように対応できると同時に、我が国はこうした、従来は国内の課題とされていたようなこうした介護、医療、福祉という分野が、実はアジアに向けて展開すると大変大きなポテンシャリティーを持って新たな産業の柱にもなると。そして、それによって、アジアの中でこれから形成されるであろうこうした高齢者に関わる産業、マーケットというところで、日本がいち早くその大きな役割を果たす準備が整ってくる。 これはまさに、今、我が国のように、医療、介護、福祉の分野でアジアの中で極めて秀でた比較優位性を持っている国が現状にあるからこそ我が国できるのであって、これが、ほかの国が追い付いてきちゃったら、その比較優位性はもう使うことができません。したがって、その耐用年数の中で、アジアに対する介護、医療、福祉に関わる新たな産業というものを展開するための仕組みをこれからつくっていくことが実は日本の新しいアジアにおける役割になってくるだろうというふうに考えます。 この考え方についてもう一つ申し上げておきたいことは、これは、実は我が国、二〇二五年になると全ての団塊の世代の皆さん方が七十五歳以上になって、急速に医療のニーズや介護のニーズが増えてくる。特に介護士に関しては三十八万人程度不足するということが言われている。 そういう中において、我が国が実はアジアからこうした介護に関わるような労働力を秩序立てて確保をして、そして、五年程度の技能実習等を上手に活用をして、そのしっかりとした経験を積んだら今度はアジアに帰す。そして、そのときにはアジアも高齢者人口が増えているから、そういった自らの国の高齢者に対するサービスを提供するその役割を果たしていただく。これによって、それぞれの国の中で、例えば日本の事業者はアジアの事業者と連携を取りながら、こうしたネットワークでこうした国境を越えて介護サービスなどを提供し、介護労働者が国境を越えて循環するような仕組みをつくってまいりますと、アジアの中で極めてウイン・ウイン・ゲームが形成されるようになります。それは、そういうことを実行しようといたしますと、政府と政府の間でしっかりとした交渉を通じて合意を形成して実行していかなければなりません。 この点、加藤厚労大臣に是非お伺いしたいのでありますけれども、こうしたアジア健康構想について、一体どのように実際この分野を担当される国内における担当者としてお考えになるのか。そしてまた、こうした介護労働者等の国境を越えた循環型の市場を形成しようというときに、実際に、例えばベトナムのようにこうした構想に対応してくれるような国々との間で、どのような考え方でこうした政策を進めることができるとお考えになるのか。この点についてのまずは加藤厚労大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今おっしゃっていただいた、特にアジア健康構想ということで、武見先生も御推進いただきながら、また、今私どもの健康・医療戦略の中に位置付けて、今お話がありましたように、具体的に政府間において言わば環境をつくっていく、その中でそれぞれ企業が展開をしていただく、またそれを我々が応援をしていくと。そういった形の中で、例えば政府間の覚書について今二十か国できておりますし、それから、技能実習については今お話があったベトナムを始め四か国進めているところであります。 これにのっとって私ども、それぞれこの新しい、特に技能実習制度ができ上がりましたから、この中身についてよくそれぞれ説明をしていく、特に、相手の国において送り出しをする機関もつくっていただく、こっちでは受入れの監理団体もつくっていく、その情報を的確に情報交流をしながら、そういった形での技能実習が的確に行われていけるように進めていきたいと思いますし、また、厚労省を始め関係省庁、それから今回の技能実習の機関、機構ですね、そして相手国との間でも、ベトナムとの場合には定期的に意見交換をすることになっておりまして、既にたしか十月に実施をしております。まずそういったことを一つ一つ積み重ねていきたいというふうに思っております。
○武見敬三君 是非、これは大臣、スピード感を持ってやっていただければなと思います。日本に残された時間はそれほど長いとは私には思えません。他の新興国も豊かになって、こういった介護労働者を必要とする国がほかにもどんどん出てきて、金出してくれればそっちの方に行っちゃうという、そういう流れがこれから確実に出てまいりますから、今早くこうした仕組みを新たにつくっておいて日本の比較優位性を活用するということが最も大切だと思います。 私もこの九月にベトナムのダム副首相とお会いしたときにこうした考え方を述べました。ダム副首相御自身も非常にこの考え方には賛同されました。ただ実際に、労働省を窓口として日本政府と交渉する用意があるとおっしゃっていましたけれども、実際のところ、やはり一定の規模の労働力を受け入れてくれるということでないと、なかなかベトナム側も金を掛けて送り出しの組織、機構というものはつくれないということは言っていました。 したがって、やはりここは実際に我が国の中で、こういった介護労働力不足についてのしっかりとした不足する状況についての調査を行って、そして、それに基づいて外国からの労働力をどの程度入れるか、そして、それに基づいてベトナム側と交渉をして、その実際の規模の労働力を秩序立てて入れて、日本のこの五年間の仕組みの中でそれをキャリアパスとして彼らが活用できるような仕組みに持っていくこと、これが私は今大変求められているというふうに思いますので、是非、その実現方、早めにやっていただきたいなと思います。 その上で、もう一つ、高齢化ということについて、アジア、日本を含めて考えたときに、昔の、我々が子供だったときの、五十五歳で定年をして、そしてもう六十過ぎれば老後を楽しむみたいな流れがあった時期はもう変わりました。実際のところ、年齢でこういった高齢化を測定するという今の尺度だけでは、この高齢化というものを適切に評価をして、それに対応した政策を組み立てていくということがなかなかできなくなってきました。 したがって、年齢で切るのではなくて、実は、それぞれの個々人によって筋力の衰え方、それから社会とのきずなの持ち方、それから仕事における生産性の維持の仕方、これらがまるで異なるということが最近の調査の中でも明らかになってきました。 したがって、改めて、高齢化について、これを単なる年齢ではなくて新しい尺度をつくって高齢化を測定をして、それによって我が国がアジア全体にもその新しい尺度というものを提示しながら高齢化に対応する政策のありようというものをつくっていくことができれば、もう確実に我が国はこのアジアのみならず世界の高齢化の中でその重要な役割を担い続けることが私はできるだろうと思います。 実は今、WHOの神戸センターというのが我が国の神戸にありますけれども、ここにこういった高齢化の新たな尺度づくりの研究調査をしてくれないかというお願いもしています。しかしながら、まだまだ動きません。WHO神戸センターというのは、日本にありながらなかなか日本が戦略的に活用できずに、なかなかうまく使い切れてこなかったというところがあります。 加藤大臣、是非、このWHOの神戸センターなどを上手にこうした高齢化の新たな尺度づくりのためにも活用して、そして、我が国の中にもそうした高齢化の新たな尺度づくりのための研究調査を行って、連携をしながら、我が国主導でこうした高齢社会というものを測定する新たな仕組みというものをおつくりになったらいいかと思うんですけれども、この点についての大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 武見委員も御指摘のように、もう、一つの年齢で区切って、このときまではこうだって決め付けるという時代では全くなくなってきているというふうに思います。 ただ、高齢者の方、本当にまちまちであります。特に、人生百年時代ということを考えると、年齢にかかわらず活躍できる人は活躍していただける社会、あるいはそういう意思を、意欲を持つ人にその意欲の実現をしてもらう社会、これを実現していく、まさにそれが一億総活躍社会の実現ということだと思います。 また、社会保障制度を考えるときにも、単に年齢だけではなくて一人一人の心身の状況、あるいは家族やあるいは経済の状況、いろんなことを踏まえて、負担の在り方とかあるいは給付の仕方も考えていく必要があるんだろうというふうに思っておりまして、そういった意味で、私どもとしても、今、健康で末永く活躍できる長寿社会の実現に向けて様々な施策あるいは学び直し等も進めていきたいと思います。 そういう意味で、今、高齢化の尺度というお話がございました。今も高齢化自体、高齢の定義というのはそもそも法律にはありませんけれども、それぞれの制度の中において、そうしたものが何歳だとこうだというふうに組み込まれているわけであります。そういった実態も見ながら、今申し上げたように、一つの区切りではなくて、その人の持っている力というんでしょうかね、その状況、それをどう的確に把握していくのか、これはしっかり研究していきたいと思います。
○武見敬三君 是非それをWHOの神戸センターを活用しながらやっていただけないですか。 それと同時に、やはり物事のそのルールの基本というのは、その事態を測定する尺度なんですよ。その尺度というものを考えたときに、確かに健康寿命というのはWHOも二〇〇〇年から測定を始めました。これは主に、いろいろな疾病にかかった体への負荷というものを測定をして、それによって健康寿命の測定をするという仕組みをつくり出したんですね。 しかし、この測定の仕方だけでは実は高齢化の尺度にはならないんですよ。改めて、今の時代状況は明確に高齢化の新たな尺度というのを世界中が求めていますから、日本が率先してつくりましょうよ。それをやることによって、こうした高齢化社会に対応するルールメーカーとしての日本の地位をしっかりと確立していこうじゃないですか。できるんですよ、日本は、やろうと思えば。やれるかやれないかは、是非、大臣の指導力にも懸かってまいりますので、よろしく御協力のほどお願いをしたいというふうに思います。 そしてまた、この高齢化というものについて見たときにもう一つ懸念材料というのは、エージングプアというやつなんです。ちょっとフリップをお願いできますか。ワーキングプアという言葉は皆さんもう御存じのところでありますけれども、エージングプアって余り聞いたことないだろうと思います。なぜならば、それは私がつくった造語だからです。しかし、このエージングプアは確実に起きているんですよ。 この表を見てください。これは、生活保護世帯の中で六十五歳以上の人口が占める割合を示したグラフなんですよ。これ見てくださいよ。物すごい勢いで六十五歳以上人口の生活保護世帯というものが増えてきているんです。今、四五・五%まで来ちゃいました。あともう数年で五〇%超えちゃいますよ。 これは、一つ象徴的に表しているのは、高齢化することによって、特に女性などは配偶者が先に亡くなり単独世帯になる、そしてまた同時に孤立した独居世帯として収入も減ってくる、こういった形での実際に貧困化というものが現実に起きてきているんですね。 したがって、いかにしてこうしたエージングプアということが現実に我が国で社会問題にならないように今の時点からどのような施策を講じておけばよいのか、これを是非私はお考えいただきたいというふうに思うのでありますけれども、加藤大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お示しのように、高齢者が増えていく中で生活保護における高齢者の割合が増えてきているというのは御指摘のとおりだと思います。 また、実際、中を見ると、今女性の話がありましたが、むしろ高齢者単身の方の保護率の方がむしろ高いというのが実態のようでございますが、いずれにしても、そうしたことをしっかりと踏まえて、低所得の高齢者の方々が、また、特に現在困窮状態にある方へのきめ細かい対応を図る必要があるということと、もう一つは、やはり、これから更に高齢化が進んでいくわけでありますから、将来困窮状態に陥らないようにする、早めに予防の対応を取っていく、この二つが大事なんだろうというふうに思っております。 厚労省においても、現状においてではありますけれども、今回、現在困窮状態にある高齢者に対しては、年金受給資格期間の短縮による収入の確保とか、あるいは医療、介護の保険料負担軽減という形による支出の軽減、こういった形での低所得者対策を進めさせていただいておりますし、また、将来困窮状態になることが懸念される人に対しては、今、生活困窮者自立支援制度というのがございまして、その中で、高齢に至る前から就労の支援、あるいは家計相談支援、住まいの確保に取り組むことができる、困窮に陥ることのないよう支援をしていくことにしております。 さらに、そうした状況も踏まえて、現在、社会保障審議会の部会において生活困窮者自立支援制度の見直しの検討を、よりそうした支えをしっかりやっていくという方向で見直しの検討を行わせていただいておりまして、検討がまとまり次第、国会の方にも法案を提出して必要な措置をとりたい、こういうふうに思っております。
○武見敬三君 こうした先手先手の政策を打ち出すことによって、同じ状況にこれから陥る他の多くのアジアの国々に対しても政策的な模範を示すということができるものですから、日本においても必要であると同時にアジアにおいても必要なことでありますので、是非そうした視点からの政策の策定を急いでいただけることをお願い申し上げたいと思います。 その上で、当面の問題について少しお尋ねしたいんですけれども、この医療とか介護というのは労働集約産業ですよ。多くの人件費を必要としてくるんですね。それで、改めて働き方改革とか、それから労働生産性を高めるための新たな生産性革命とか、これから一気に始めようということになっております。 そういうときに、地方創生も含めて、こうした医療、介護という福祉の分野というのは公定価格なものですから、それによって、国の財源の限りもあってなかなか、こうした新たなイノベーションを推進していこうとしてもなかなかできないようなところがある。しかも、労働集約的な産業の中で人件費というものを確保しようとするときに、やはり公定価格の縛りがあることによってなかなかその人件費の確保もままならないということも現実にございます。 こういう中で、今診療報酬の改定、介護報酬の改定、今同時改定というのをやっているわけでありますけれども、私は、是非、こういった人件費だとか設備だとか、こういった点に関わるこの診療報酬の言わば本体部分というものについては、こうした時代状況の中においても政策全体の中で位置付けていただいて、本体についてのプラス改定というのはしっかりとやっていただくことが私は今の政策全体の中での大きな流れだと考えるわけでありますけれども、この点についての加藤厚労大臣の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のとおり、医療、介護のそこで働く人の雇用創出、雇用全体に占める割合というのは、今全体で見ると一一・九%ということでありまして、地方においてはもう一五%を超えているところもありまして、そういった意味でも大変大きな役割を担っているというふうに思いますし、また、これから更に少子化、人口減少が増えてそうした医療、介護のニーズが高まる中で、そこで働く方々の確保をするということは非常に大事な視点だというふうにも思っておりまして、今御指摘のように、平成三十年度、これは診療報酬、介護報酬の同時改定という時期を迎えるわけでありますけれども、先ほど御指摘があった二〇二五年、今の団塊の世代の方が七十五歳を超える、その辺をしっかり見据えて、やはり質の高くて効率的な、そして必要なサービスがしっかり提供される体制をつくっていく、そのためにも人をしっかり確保していくということと同時に、今言った様々な質の確保というんでしょうか、それを進めていく必要があるというふうに思っております。 改定率そのものについては、もうよく委員御承知のように、診療報酬でいえば医療の経営状況、また賃金、物価の動向、あるいは保険料負担等の国民負担の在り方など踏まえながら予算編成過程で議論をしていくことになりますけれども、ただ、大事なことは、一人一人、国民一人一人に必要なサービスがしっかりと提供される、これを確保するために必要な財源を確保すべく努力をしていきたいと思っております。
○武見敬三君 是非ここは加藤厚労大臣に頑張っていただいて、この診療報酬の本体に関わるプラス改定というものを十分に勝ち取っていただいて、そしてやはり我が国国民が安心して質の高い医療が受けられるように御努力いただけることを心からお願いを申し上げる次第であります。 その上で、介護報酬です。これもまた大変です。二年ほど前に介護報酬また大幅にマイナス改定をして、実際に昨年異例の形で人件費だけ確保する改定をして、そして改めてこの同時改定という形になったわけでありますけれども、介護報酬の策定の仕方を見ていて私はつくづく思うのは、人件費に関わる一人当たりの賃金、これがやはり他の産業と比べて格段に低い。このことがやはり人材の確保という量、質共になかなか難しくしているという現状というものをつくり出している。 したがって、介護人材の確保ということについては、選挙のときも総理も明確にその必要性を指摘されたわけでありますけれども、改めて、介護報酬を議論するときには、こういった介護人材の確保とそして給与等の人件費に関わる部分というのはあえて介護報酬の中で分離した形にして、介護の質の充実等に関わる分野と介護の人材の確保に関わる分野というのは分けて議論をして介護報酬の策定をするというルール化をした方が、確実にこの介護報酬についての効率的で質の高い介護に向けての策定ができると私は考えるわけでありますけれども、こういった人件費、人材の確保というのをあえて介護報酬の中で分けて議論するということについては、大臣、どのようにお考えになりますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の委員の御指摘の背景には、前回の介護報酬改定の中で処遇改善はそれなりに確保しながら全体としてマイナスになったと、そのこともあるんだろうというふうに思います。 ただ一方で、特に介護の場合は人的サービスに担うところが大きいわけでありますから、人がしっかり確保され、そしてその方々が処遇、しっかりした処遇の中でやりがいと誇りを持ってやっていただくこともサービスの質の改善につながっていくという部分があるので、一概にその人件費とサービスの質というのを分けて捉えるというのはなかなか難しいのではないかなというふうに思います。 そして、残念ながら、今の経営実態調査では、収支差等は出てくるんですけれども、そこにサービスの質というところがなかなか見えない、それは御指摘のとおりでありまして、我々もその点については、いや、分けようという話はありますけれども、しっかり団体からもヒアリングを通じて質のことについても把握をした上でこの介護報酬改定について議論していただきたいと思っております。 今、社会保障審議会介護給付費分科会において全体的な、具体的な報酬の在り方について議論をいただいているところでございまして、その結果を踏まえて、介護についても当然これからの時代を見据える中で本当に必要なサービスを、しかも効率的な形で進めていけるよう、必要なこの点についても財源の確保に向けてしっかり努力をさせていただきたいというふうに思います。
○武見敬三君 さて、実際に我が国はこうした保健、医療、介護、福祉の分野というのは非常に世界の中でも優れた制度設計をつくってきていて、いわゆるユニバーサル・ヘルス・カバレッジという、全ての人々が予防を含む適切な医療にアクセスする、負担可能なコストでアクセスすることができるという、これWHOの定義に基づく限り、我が国は一九六一年にこのもうユニバーサル・ヘルス・カバレッジを達成している。このユニバーサル・ヘルス・カバレッジという考え方は、SDGという持続可能な開発目標の三の中で、改めて二〇三〇年までに達成する目標に設定されているわけです。 その意味で、このユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成という大きな国際社会の目標を進める上において、日本の果たす役割というのは非常に大きい。この点を最も明確に最初に打ち出していただいたのが安倍総理であって、このランセットという雑誌に安倍総理に原稿を書いていただきました。これが世界的な反響を呼んだんですよ。 改めて、今度は十二月に、どうも世銀総裁のジム・キムさんという人から日本政府頼まれたらしいんだけれども、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ・イン・トゥエンティー・セブンティーンという、初のユニバーサル・ヘルス・カバレッジに関わる大きな国際会議を十二月に日本が開催をするということになっているわけであります。 財務大臣、このユニバーサル・ヘルス・カバレッジというものを考えたときに、それを達成する上で、実は保健大臣だけじゃできないんですよ。これはお金がないとできないです、どこの国も。したがって、日本の経験踏まえても、これをいかに達成する上で財務大臣、大蔵大臣が大きな役割を果たしたか、そしてまた、それを持続可能な形にするためにどれだけ財務大臣が大きな役割を果たしてきているのか、こういったことを世界に広めて、そして、こうしたランセット誌の論文を通じて財務大臣にしっかりと、世界にユニバーサル・ヘルス・カバレッジを達成しようとするときに、いかにあらゆる国で財務大臣が重要かということを言っていただきたいと私は思っていたんだけれども、改めて、その論文をお書きになっていただいて、近々発刊されるということを伺っております、その経緯も含めて御説明いただければと思います。
○委員長(金子原二郎君) 麻生財務大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) そうね、改めて質問すれば、今、武見先生が言われたぐらい長くしゃべれるんですけどね。なかなかそうもいかぬでしょうから、一つだけ。 五十五歳が昔は定年、あの頃の平均寿命は五十三・五歳ですよ。五十三・五歳ですよ、昭和二十三年。もうこの辺全部終わっていますので。五十三・五なんだから、だから定年が五十五でよかったんですよ。それが七十年間で三十年延びたんだな、平均寿命が。こんな延びた国ありませんから、ほかに。医療進歩、健康寿命、いろんな表現があるんだけど、それが事実ですから。だから、あの頃は定年が五十五でよかったんだ。 ところが、五十五歳、老婆ひかれる、朝日新聞一面で出ましたよ。五十五歳、老婆ひかれる。そのとき老婆は、大正四年生まれの人が五十五歳だったんだ。その年、当てはまったのが、朝日新聞の社長夫人、村山夫人だった。自分が老婆と書かれて、一面で、五十五歳と。私が老婆と、ぎゃあとなって、朝日新聞は翌日から五十五歳を取りやめました。厚生労働省が変えたんじゃありませんからね。朝日新聞が五十五を六十五に変えたんです。これが歴史的事実です。誰も生きていないから知らないだろうけど、これはそのとき現場にいたからよく覚えているんです。そういう程度の話なんですよ。 だけど、今、現実問題として更に延びて、七十だ、八十だ、八十五だということになって、下手したら百になるという話でしょう。それはもうライフサイクルを全く変えないかぬことははっきりしていますわな。これをまず大前提で物を考えてもらわぬといかぬ。だから、年齢で切るんじゃなくて、何とかせないかぬと。それに代わる、何でやれるかというのが一番の問題なんだと思うんですね。そこがよく分からないのが一つ。 もう一点、お金、金の話ですけど、金がなきゃこんな話はできませんから、だからこれが一番大事だと。厚生大臣やら何とかの人たちや、いろんな海外の人がいろいろ言って、今ワールドバンクのキムなんかもいろいろ言いますから、あの人は元々医者ですからね、いろいろ言うから、こんな話より、あんたの医者の話より、それをきちんとやるための金は誰が払うんだというところを一番はっきりしないで、この種の話は単なる夢物語で終わるという話をたまたましたらこういうことになっちゃって、この話に乗せられる羽目に陥ったんですけれども、少なくともこういったことができる国として日本が最も課題先進国であるという自覚は我々にもありますので、加藤大臣とよく話をしながら詰めさせていただきます。
○武見敬三君 終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で武見敬三君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、山本一太君の質疑を行います。山本一太君。
○山本一太君 今日は、与党議員として初めて予算委員会の総括質疑で質問に立たせていただきました。国会審議の中でも与党には与党の役割がありますから、しっかりと質問させていただきたいと思います。いつものとおり真剣勝負でいきますので、総理並びに閣僚の皆さんにも緊張感のある答弁をお願いしたいと思います。 今日は、外交・安全保障問題を中心に主に総理にいろいろお聞きしていきたいと思いますが、その前に一つ、まず森友学園の国有地売却問題について一問だけ伺いたいと思います。 総理御存じだと思いますが、この問題は、私が参議院の予算委員長だったときに、参議院予算委員会が総意をもって会計検査院に検査をお願いをした案件でございます。もうこれは衆議院の予算委員会でも参議院の予算委員会でも度々議論をされておりますけれども、会計検査院の報告は、簡単に言うと、評価額から八億円安くなった、その国有地売却については十分な根拠がないという大変厳しいものでした。 これを受けて、総理が真摯に受け止めると再三言っておられますけれども、当時の予算委員長として、もう一回だけ総理のこの報告に対する見解を求めたいと思います。よろしくお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府から独立した機関である会計検査院が検査を行い、今般、国会に報告が提出をされました。その報告については真摯に受け止める必要があると思っています。 会計検査院の報告書を踏まえた本件国有地売却に関する政府の立場は先ほど財務大臣又は財務省から述べたとおりでございまして、今般の会計検査院の報告、さらにはこれまでの国会等での議論の中で厳しい御指摘があったことも踏まえ、私としても、国有地の売却について業務の在り方を見直すことが必要と考えております。
○山本一太君 麻生大臣が、午前中の答弁だったかもしれませんが、会計検査院、独立した行政機関だというふうにおっしゃいました。今回、私たち予算委員会が会計検査院に検査を要請をしてしっかりとした調査をしたと、これについては評価をしたいと思います。独立した行政機関として会計検査院が機能しているという何よりの証拠だと思っています。 総理、私たちは決算を重視する参議院ですから、是非この報告は政府の方にも重く受け止めていただきたいと思いますし、総理並びに関係閣僚の皆様にも引き続き丁寧な御説明をお願いしたいと思います。 総理が二度の記者会見の中で、こうした問題について、疑惑を招いたことについて率直に国民に謝罪をされた、そして機会があればその都度説明責任を果たしていくと約束をされた。この約束を引き続き果たしていただけるように、重ねて私の方から総理にお願いを申し上げたいと思います。 もう答弁は結構でございます。この問題は、あした、私の同僚議員である青山議員の方から改めていろいろと取り上げていただきますので、私の方はこの一問にとどめておきたいというふうに思います。 今日は、北朝鮮問題、朝のミサイル発射がありましたので、少し質問の順番とか中身は組み替えたいと思いますが、その前に、敬愛する武見敬三政審会長の質問、ちょっとフォローさせていただきたいと思います。先ほど、武見敬三会長は、EEZ内の大和堆における北朝鮮の違法操業と海上警察力の強化、これについて触れました。これについてもうちょっと深掘りをさせていただきたいと思います。 齋藤農水大臣よく御存じのとおり、水産庁は今、四十四隻の漁業取締り船、四機か五機の飛行機まで持って、日本の周辺海域あるいは遠洋海域、この漁業取締りを行っていると理解をしています。昨今は日本の漁船よりも台湾、中国、そして韓国、こういった外国漁船の取締りの比重が激増しているというふうにお聞きしています。そういう中で、先ほど武見会長がおっしゃった大和堆の事件があった。つまり、北朝鮮船籍と見られる船が水産庁の漁業取締り船に対して銃口を向けたという事件が発生したわけでございます。 そもそも、この漁業取締り船に乗船している水産庁の職員、これ漁業監督官というんでしょうか、これどう見ても権限も装備も齋藤大臣御存じのとおり不十分なんですね。ちょっとリスト持ってきたんですけど、一部の漁業監督官には司法警察権は与えられていますけれども、立入検査、これ、ある意味命懸けの業務だと思うんですね。立入検査のときには銃器等相手をねじ伏せるものは一切ありません。ヘルメット、防刃ライフジャケット、こん棒です。最後の手段、こん棒。これで実はこの命懸けの職務に対応しているわけなんですね。 現場の船長の声を借りると、無血開城の知恵と工夫で対処している、こういうことなんですよね。逆に言うと、この状況で水産庁がここまで漁業取締りに実績を上げているのも驚嘆に値すると言ってもいいと思うんですね。 ただ、齋藤大臣、水産庁と海上保安庁の連携を深めていく、情報共有を進めていくというのは当然ですが、さっき武見政審会長も言ったとおり、これだけ安全保障環境が悪化して、しかもこれから大和堆みたいな事件がいろいろ起こってくる中で、果たして、いや、水産庁頑張っていると思いますよ、水産庁の一部がこういう形で、こん棒しかない中で漁業の取締りをやっている。これはもうよく海上保安庁としっかり連携して、これはやはり組織の一元化も含めて検討するべきだと思いますが、どう思われますか。
○国務大臣(齋藤健君) まず、水産庁、漁業取締り、今、山本委員からよくやっているというお話いただきまして大変うれしく思っておりますけれども、彼らの取締りは、まずは我が国周辺水域の水産資源の保存管理と漁業操業秩序の維持を目的ということで行っておりますので、我が国の漁船に対する取締りのほかに、韓国、中国等の外国漁船を対象として、操業許可内容の確認や違法設置漁具の押収ですとか、それから越境操業防止のための監視などを行っているわけであります。 今御指摘のように、特に最近、北朝鮮籍等と見られる漁船による違法操業が多数確認されておりますし、銃口を向けられたというケースも発生をしておりますので、現在は大和堆周辺水域などで海上保安庁とともに連絡を密にしながら取締り船を重点的に配備をするという厳しい対応を取っているところでありますが、今御指摘のように、外国漁船の操業が広域化をするという中で増加する取締り要請というのもございます。 水産庁としても、これまでも取締り船の増隻、大型化、装備の充実などを図ってきているわけでありますけれども、今言った新しい事態を踏まえまして、今後より一層の漁業取締り体制の強化について検討をしっかりしていきたいと思っております。
○山本一太君 この問題は、武見政審で私が座長を務めている北朝鮮のPTの方でもしっかり一元化に向けての議論を始めたいと思いますので、齋藤大臣のいろんな御意見を伺う機会があると思いますので、是非とも前向きに対応いただきたいと思います。 そこで、北朝鮮問題について御質問させていただきたいと思います。 今朝の北朝鮮による弾道ミサイル発射に関してですが、小野寺防衛大臣の方から、四千キロを超える大変今までで一番高い角度、ロフテッド軌道のICBMだったと見られるという話がありました。多弾頭の可能性もあるということなんですが、その後、新しい分析が入っているのかどうか、あれば教えていただきたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 繰り返します。 本日午前三時十八分頃、北朝鮮西岸の平城付近から一発の弾道ミサイルを北朝鮮は東の方向に発射をいたしまして、午前四時十一分頃、青森県西方二百五十キロの日本海に落下、これは我が国の排他的経済水域の中ということになります。飛翔時間は五十三分、飛翔距離は約一千キロ、最高高度は四千キロを大きく超えるということでありますが、実はこの内容につきまして北朝鮮の方から本日、日本時間十二時半でありますが、重大報道という形で北朝鮮がこの内容について報道をしております。 今回のこの内容につきましては、米全土を射程に収める超大型重量級核弾頭弾を搭載可能な新型の大陸間弾道ロケット、ICBM、火星15号型の試験発射に成功し、国家核武力完成の歴史的大業を達成したという形で発表をしております。 また同時に、北朝鮮の方の分析によるということで、今回の弾道ミサイルは高度四千四百七十五キロメートルに達し、五十三分間飛翔、九百五十キロ飛翔し、ロフテッド軌道を意味すると考えられる最大高角発射態勢により発射され、日本海上に設定した水域に到着したと発表しております。 いずれにしても、今回の弾道ミサイルの詳細については、今、北朝鮮の発表も踏まえ、引き続き所要の情報を基に分析をしておりますが、多弾頭ではなくて、多段のロケットというんでしょうか、弾頭が複数ではなくて、私どもの現在の分析では幾つかの多段階のロケットというふうに考えております。
○山本一太君 ありがとうございます。 大臣御存じのとおり、米国の一部の専門家は、大体普通の角度で発射すれば一万キロを超えているんじゃないかと、場合によってはアメリカ本土全域を射程に収めたんじゃないかという分析もありますが、防衛省はこれについてどんな御見解でしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回、通常の発射の方向、発射の角度で発射した場合の飛距離ということになりますが、これは相当数の能力を保有しているというふうに判断をしております。具体的に数字については今分析中ではありますが、詳細は控えさせていただきたいと思います。
○山本一太君 もう一つちょっと短く聞きたいと思います。 今回のロケット、マティス長官も、今までで一番高く上がったと言っていると。四千キロよりはるかに上がった。これが北朝鮮によるいわゆる弾道の大気圏再突入実験だったと、そういう可能性はあるんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回、ロフテッド、高いところで撃って、それから高く落ちてくるということになります。そのとき、大気圏に再突入して、それが正確にしっかりとした形で作動しているかどうかということが今後大切なことになると思いますが、そこはまだ私どもとしては分析中であります。 総理もICBM級という言い方をしていると思うんですが、大陸間弾道弾というのは、基本的には長距離を発射するだけではなくて、再突入が可能だということになります。私どもとしては、まだその能力については分析中でありますので、対外的にこのロケットの評価については、ICBM級という呼び方をさせていただいております。
○山本一太君 総理にお聞きしたいと思います。 総理、今防衛大臣の方からありましたが、日本時間のお昼過ぎに朝鮮中央テレビで、我々はいよいよ核武装を完了したと、アメリカ本土を攻撃できるというような宣言を北朝鮮がしております。その少し前に、マティス国防長官が、とにかく今までで一番高く飛んだと、この弾道ミサイルは世界全体の脅威だというお話もしました。 トランプ政権は、この北朝鮮問題について明確なレッドラインは総理御存じのとおり示してないと思うんですね。ただ、多くの人が言うのは、やはり核弾頭を積めるICBMがアメリカの本土に届くことは許さないと、こういうラインがあると思うんですけれども、今度の北朝鮮の発表、自分たちは核兵力を完成したと、あるいは通常軌道でいったら一万キロ行ったんじゃないかという分析もある中で、トランプ政権が、この北朝鮮の弾道ミサイル発射、どのくらい深刻に受け止めているのか、総理の感覚を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今朝もトランプ大統領と電話会談を行ったところでございますが、日本も米国も、度重なる警告にかかわらず北朝鮮が弾道ミサイルの発射を強行したことに対して強い憤りを共有しているところであり、そして、更に様々な手段で、あらゆる手段で圧力を高めていかなければならないという観点も同じでございます。日米、強固な日米同盟の下、毅然と対応していきたいと、こう考えております。 先ほど分析について小野寺大臣から答弁をさせていただいたところでございますが、再突入技術を取得したかどうかということは、ここはまだ定かではないわけでございまして、ICBMの開発の中でこの再突入が一つのポイントであると、こう見られているわけであります。その技術を獲得するかどうかということでございますが、そこはまだ明らかではないわけでありますが。 いずれにせよ、もしこの技術を彼らが手に入れて、そして核を小型化して弾頭に積むことができるようになれば、これ米国だけではなくてヨーロッパ大陸も全部ほとんど入るわけでありまして、全ての国々に対して、ほとんど全ての国々に対して、これはアフリカ大陸まで入っていくわけでありますが、全ての国々に対して大きな脅威となるわけでありまして、まさに米国を中心として、我々、北朝鮮の核開発を食い止め、そして核の放棄に向けて圧力を高めていきたいと思っております。
○山本一太君 河野外務大臣が午前中の委員会の答弁で、今回の弾道ミサイル発射で北朝鮮に自制する意図がないことが明らかになったと、この二か月半、北朝鮮はミサイル発射の準備をしていたんだと、こういう答弁がありました。問題は、北朝鮮がアメリカの軍事的圧力を受けながら、国際社会の経済制裁を受けながら、なおかつ核開発を断念する意図がないと、こういうことが分かったということなんだと思うんですね。 そういう中でどうやって対応していくかということが問題なんだと思いますが、トランプ大統領が記者団に対して、総理も御存じのとおり、いや、我々が対処すると、圧力最大化の方針は一切変わらないというふうに言ったわけですが、日本政府としてはどうでしょうか。この今回の発射等々あったとしても、北朝鮮が核開発を続ける意図を示した後でも日本政府の方針には全く変化がないと、こういうことでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々は、圧力を最大限まで高め、そして、もちろんそのためにも国連決議について全ての国々がその国連決議を履行するようにしっかりと働きかけを行いながら、北朝鮮の側から話合いを求めてくる状況をつくり、そして北朝鮮が核、ミサイルについて完全かつ不可逆的に検証可能な形で廃棄するよう我々は求めていきたいと、こう考えているところでございます。
○山本一太君 これもちょっと総理にお聞きしたかったんですけれども、北朝鮮が自ら核戦力の完成を宣言をしたと、つまり、アメリカに届くICBMを持った核保有国なんだと自ら宣言したわけなんですが、日本政府はこの宣言に対してどういう対応を取るのか。そもそも日本政府の認識として、北朝鮮は核保有国なのか、あるいは、例えばこの宣言があった後も、今総理がおっしゃったように、全く政策、見方は変わらないということなんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 核につきましては、先般、地震の震度等から、広島の十倍の威力を持つ核実験を行ったと、こう認識をしているところでございます。 そこで、私どもは、実際にこの核を言わばミサイルに搭載できるかどうかというところが一つのポイントでありますが、既に防衛大臣からも答弁を、今日ではございませんがさせていただいているように、その可能性も、その技術を獲得した可能性もあるというふうに考えているわけでございますが、我々としては、言わば北朝鮮が核を保有することを私たちが認める、事実として彼らが核を持ったかどうかということではなくて、彼らが核保有国となることは、我々が、日本としては決して認めることはないということでございます。
○山本一太君 総理の戦略はよく分かります。今はとにかく、河野大臣も言っているように、北に対する圧力を最大化をして、北に言わば非核化を受け入れさせて向こうから対話の場に来るように考えを変えさせるというのは、それはよく分かるんですが、今回のことで分かったのは、やはりアメリカは、もう日本も韓国もそうかもしれませんが、完全な非核化を求めていると。北朝鮮は核開発をやめるどうも意図がないということになると、この結構危険な、特に軍事行動をめぐる米朝のチキンゲームというのは長く続くんじゃないかと思いますが、総理はこの朝鮮半島の緊迫、今の状況を見て長期戦になるというふうに見ていらっしゃるでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) かつて九四年の核枠組み合意をしたときには、北朝鮮が核の開発をしていると、言わば黒鉛減速炉からプルトニウムを抽出して核の開発をするということに対して、当時はクリントン政権でありますが、クリントン政権自体が一時は武力行使を考えたと言われておりますが、その中でカーター特使が平壌を訪問し、その後枠組み合意ができたところでございますが、その途中には北朝鮮はソウルを火の海にすると、こういう恫喝等々を行ったところでございますが、しかし、その後、取りあえずはこの核の開発をやめるということと、国際社会の支援ということで枠組み合意ができたのでありますが、しかし、結果として彼らはこの約束を破っているわけであります。 また、二〇〇五年の六者協議、六者会合における合意についてはですね、これは米国と、まあ米朝の交渉によって北朝鮮が具体的に、このときはまさに具体的に核施設を廃棄していくということを行っていくという中において言わば彼らは国際社会の支援を受けたのでありますが、しかし、この翌年だったかな、彼らは核実験を行ったということがあります。 ですから、ここは北朝鮮は必ずしも一直線には来ていないわけでありまして、国際社会と対話をすると見せかけながら、しかし実際はそうではなかったわけでありまして、その都度、実際米国が、例えば小泉総理が訪朝する前には悪の枢軸と米国に指定されて、指定された後ですね、北朝鮮は対話をある意味で求めていたという時期もあるわけでありまして、ですから、私どもとしては、基本的にはしっかりと圧力を掛けながら、北朝鮮の側から話合いを求めてくる、だんだん冬が厳しくなっていく中において制裁がどのように効いていくかということを注視をしていきたいと、これは中国も同じ考え方だと思っております。
○山本一太君 もう先ほど武見政審会長との質疑で総理ははっきり明言をされましたけれども、先般ニューヨーク・タイムズにスーザン・ライス元国連大使が寄稿した論文を改めて読みました。いわゆる核保有を容認して対話入りするとか、あるいは米韓軍事合同演習と核開発のその凍結を何か条件にするダブルフリーズ論みたいなものがありますが、これは良くないということをもう一回総理の口から明言をしていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このダブルフリーズについては、ロシア、そして中国がこのダブルフリーズという考え方を示しているわけでありまして、北朝鮮が更なる挑発をやめる、一方、米国が米韓の合同演習を自制するということであります。これは、我々はこの考え方は取らないわけでありまして、なぜなら、そもそも北朝鮮が核開発をする、ミサイルを撃つというのは、これは国連決議違反であります。一方、米国と韓国の合同演習というのは国際法的にも何ら問題がないわけでございますし、北朝鮮の脅威に対して対応するために行っていることでありまして、これを同じ、等価として交渉するのは間違っているんだろうと思いますし、そもそも、それは現在の北朝鮮の今のレベル、核、そしてミサイルのレベルを認めることになるわけでありまして、日本は数百発のノドンミサイルに射程に入れられているわけでありますから、私たちはあくまでも、先ほど申し上げましたように、核の、そしてミサイル、完全、不可逆的、そして検証可能な形で廃棄をしていくということを求めていきたいと、こう考えております。
○山本一太君 ありがとうございます。 この核容認論とかダブルフリーズ論、日本にとって非常に良くないシナリオだと思うので、よく総理もアメリカ側と綿密に連絡を取って、こういう考えが主流にならないようにしていただきたいというふうに思っています。 総理から今ございましたが、習近平国家主席との会談で、制裁の効果をこれから冬になるから見極めるというお話があったという話がありました。 今回のミサイル発射は防げなかったんですけれども、北朝鮮への制裁が着実に効果を上げつつあるという情報もあります。例えば、先般起こった板門店の共同警備区域、JSAでの北朝鮮兵士の亡命事件。重傷を負った兵士の中から巨大な寄生虫が五十匹以上見付かって健康状態も良くないとか、あるいは、さっき武見政審会長の方から出た、大和堆に一生懸命違法操業をやって流れ着いたりするのも、実はこういう一つの制裁の効果の現れだと言う人もおります。 総理、某有力シンクタンクに、実は、名前は言いませんけれども、北朝鮮の外交関係者がしょっちゅう来て、アメリカとのセカンド、サードトラックをつくってくれというふうに一生懸命お願いに来ているという情報も先般聞いたところです。 それについて、どのくらい今のその北朝鮮に対するマルチ、バイのその制裁が効いているのか。これについて河野大臣が、この間、中国は石油も減らしているし、結構やっているというお話もあったので、それについて日本政府としてどのぐらい、この北朝鮮に対する制裁が効果を上げているのかという認識を外務大臣と総理にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 中国の貿易を様々な手法で調べてみますと、確実に減っております。また、中国が様々な理由で橋を閉鎖をする、そのような話もございます。 詳細を申し上げると手のうちを明かすことになりますので、詳細は控えさせていただきますが、様々調べた情報においても、あるいは、ロシアを始め様々な外務大臣とのやり取りの中でも、制裁に効果が出始めていると、そういう話がございますので、短期決戦にはならないと思いますが、これから冬に向けて制裁の効果が更に出てくるというふうに認識をしております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 様々な観点から外務大臣から答弁させていただきましたが、表の統計上どういう効果があるかということでございますが、九割を占めている中国について申し上げますと、貿易総額については、九月と十月を見れば前月比一九%減であります、貿易総額はですね。そして、輸入額については、輸入額はこれまさに北朝鮮の外貨稼ぎになるわけでありますから、これはある程度効いていくんだろうと、外貨は減っていくということでありますが、三八%減であります。そして、輸出額でありますが、この輸出額については前月比八%減ということになるわけであります。 いずれにせよ、石油製品について三割を国際社会で絞っていくわけでございまして、日本が石油製品三割輸入絞られたら、これ経済が立ち行かなくなるということだろうと思いますので、北朝鮮の冬は大変厳しい冬でございますから、北朝鮮における制裁の効果を様々な情報収集を行いながら注意深く見守っていきたいと、注意深く見極めていきたいと思います。
○山本一太君 ありがとうございます。 総理、アメリカの北朝鮮への軍事行動というのはどう考えてもリスクが高過ぎると、まあ、その可能性が低いというのは大方の見方だと思うんですけれども、昨今、アメリカの政権内でも、前は何となくマクマスター大統領補佐官とポンペオCIA局長が強硬派で、太郎大臣と小野寺大臣と仲のいいマティスさんとティラーソンさんがどっちかというと融和派みたいに言われていたのが、だんだんちょっとムードが変わってきたという情報があってちょっと心配しています。 ちょっと私が驚いたのは、総理御存じだと思いますが、十一月十八日にアメリカの戦略軍司令官のジョン・ハイテンさんがカナダの安保会議で、トランプ大統領から核攻撃の指令があっても違法だったら断るとわざわざ言ったことなんですが、現時点でこれなかなか総理答えられないとは思いますが、お聞きしたいと思います。アメリカの北朝鮮に対する武力行使の割合、可能性、どのくらいあるとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 再々申し上げるわけでありますが、世界に対して挑発行動を取り、脅威となっているのは北朝鮮であるわけでありまして、私もトランプ大統領も決して紛争は望んでいないわけであります。 要は、北朝鮮に今の政策を変えさせる、そして北朝鮮の側から話合いをしたいと言ってくる状況をつくってくる、そして最終的には政策を変えさせるというためにあらゆる圧力を掛けていきたいと、こう思うところでございまして、米国の今後取る行動について私がここで発言することは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ、米国とは北朝鮮に対してどのように対応していくかということについては緊密に連携していきたいと、連携しているところでございます。
○山本一太君 総理が武力衝突の可能性が何割などと言えるわけがないので、大変失礼しました。 ただ、総理が、所信表明演説の文書をちょっと昨日取り寄せたんですが、日本を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しいと言っても過言ではないと明言をされている。少なくとも、朝鮮半島情勢が近年ここまで緊迫したことはない。すなわち、軍事衝突の可能性は低いかもしれませんが、これまでになく高まっていると、こういう事実認識というものは総理の言葉で私は率直に語っていただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮の様々な発信がございます、労働新聞等々を含めですね。その中においては大変過激な言葉が使われているわけでありまして、日本を沈めるという言葉もあるわけでございまして、戦後七十年、他国からそういう言葉を発せられたことはないわけでありますし、事実、再三申し上げておりますように、日本を射程に入れるノドンミサイルを数百発保有をしているということでありますし、同盟国に対しても過激な言葉を使っているわけでございまして、また、ICBMを完成させようとしているということは、まさに米国の主要都市を射程に入れていると、まさに米国に挑戦をしているという、そういう状況が生まれているということであります。 ですから、この深刻な状況において、まさにそういう状況であるからこそ、日米同盟のきずなを一層強くしながら付け入る隙を与えないと同時に、日米が分析と認識を共有しながら同じ政策目標を持ってその目標を実現する、つまり北朝鮮を非核化していく、朝鮮半島を非核化していくということでありますが、しっかりとその政策を進めていくことが求められていると、このように思います。
○山本一太君 総理、朝鮮半島の緊張が続くということになると、日米首脳間の信頼関係がますます重要になっていくということで、その意味でいうと、晋三・ドナルド関係、これ、今の日本外交にとって最大のまさに私はアセットだというふうに思っています。 トランプ大統領訪日前に、NHKのインタビューに、マクマスター国家安全保障担当大統領補佐官がインタビューに答えていまして、例えば軍事行動をするときには日本に連絡するんですかという質問に対して、いや、これはもう綿密に協力していくと、武力行動をやるときは当然日本に知らせますよという趣旨を述べています。 そこで総理にお聞きしたいと思うんですね。武力行動を含む米国の判断に、もしかすると、外国首脳で最も影響力があるのはやはり安倍総理だというふうに思います。北朝鮮のアプローチに関して、もちろんこれからも綿密に日米が連携をしていく、トランプ大統領からもいろんな相談を受けるというのは当然だとしても、例えば、日本国民を守るために必要だと感じたときには、総理がトランプ大統領に対して今はちょっと攻撃を思いとどまってくれと、こういうことを助言することもあり得ると、そういう覚悟ももちろん総理にはあるのか、そういうところをちょっとお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) トランプ大統領とは何度も首脳会談を行いました。その際、北朝鮮情勢について相当突っ込んだやり取りをしているわけでございます。 その中で、言わば、様々な選択肢を使った際におけるそれぞれの国々に対する影響等についても当然これは話をするわけでございます。その中で、私どもとしては、最初に申し上げましたような姿勢で政策を進めていきたいと、北朝鮮の側から話し合いたいと言ってくる状況をつくっていかなければならないと思います。 繰り返しになるわけでありますが、トランプ大統領とは様々な、もちろんこの外交政策を進めていく上においては、また安全保障上は、様々な可能性について当然率直な話をしていかなければなりませんし、もちろん私と大統領との間だけではなくて、様々なチャンネルにおいて認識を共有し、分析をしていくことが大切でございますから、私と大統領だけではなくて、谷内NSCの局長とマクマスター国家安全保障担当補佐官との間でも緊密な連携をしておりますし、小野寺大臣とマティス長官、あるいは河野大臣とティラソン長官の間にも信頼関係を構築しながら、米国のセキュリティーチームとはしっかりとした信頼関係はできていると、このように考えております。
○山本一太君 もう一度だけ総理、お聞きしたいと思います。 言い方を変えますが、日本の国益のためにアメリカの判断を例えば少し変えてくれというふうに促す、そういうケースはあり得るということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは山本大臣、いや、山本委員ですね、よくこれはもう御承知のとおり、この委員会における私の発言も米国側はよくこれは見ているわけでございますし、世界も、朝鮮半島の問題について私がどのような話をするか、また同盟関係との間でどのような話をするかということを見ているわけであります。 今は、まさに全ての選択肢がテーブルの上にあるというトランプ大統領の方針を私は一貫して支持をしております。その中において、あらゆる手段における最大限の圧力を我々は掛けていかなければならないと、こう考えているところでございます。
○山本一太君 ありがとうございました。ぎりぎりのところまで総理に御答弁いただいたと思います。 次に、朝鮮半島有事についての対応について総理に伺っていきたいと思います。 可能性は低くても、朝鮮半島有事が現実の可能性であることはこれは間違いない。総理が所信表明で、北朝鮮による挑発がエスカレートする中、あらゆる事態に備え、強固な日米同盟の下、具体的な行動を取ると明言をされていました。これまで有事においては、日本国内に何か対応できない、起こったら困ることは起こらないことになっているみたいなムードがあったということは私は否定できないというふうに思っております。 いたずらに国民に危機をあおることはするべきではないと思いますし、必要はないと思いますが、緊迫の続く北朝鮮、この情勢を受けて、政府は、今まで以上に有事の可能性、あるいは有事に際して必要な情報、対策、これを国民により明確に説明するべきだと思いますが、総理の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 海外で邦人が危機にさらされたときに、邦人の保護、救出に全力で当たることは、これは国として当然の責務でございます。 政府として、平素から在韓邦人の保護や退避が必要となる様々な状況を想定し、情報提供、安否確認、輸送手段の確保など、必要な準備、検討を行ってきております。韓国政府とは、在韓邦人の安全確保について平素から緊密に連絡をしておりますし、アメリカとも様々連携をしながらこの事態に当たろうとしております。 詳細については、先方との信頼関係、あるいは手のうちを見せないということもありますので、詳細は控えなければなりませんが、政府としていざというときには全力で当たりたいと思います。
○山本一太君 今、河野大臣の方からいろいろ御答弁いただいたんですが、私が総理にお聞きしたのは、今まで以上に、やはり有事の際のいろんな対応についてより明確にこの内閣では国民に説明していくべきではないかと。 先ほど武見政審会長の方から、国民に理解と覚悟を求めていかなければいけないのではないかと問題提起がありましたので、それについての総理のお考えを伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮の核・ミサイル開発がこれまでにない重大かつ差し迫った脅威となっていることを受け、我が国として政府一体となった包括的な対応を今進めているところでございます。 国民の皆様への情報提供についてでございますが、国民の皆様に対しましては、必要な情報を適時適切に提供することは、国民の生命、財産を守り抜く上で極めて重要と考えております。政府としては、例えば、ミサイルが我が国に飛来する可能性があると判断した場合には、Jアラートなどにより直ちにミサイルが発射されたなどの情報を伝達をいたします。また、我が国周辺の船舶等に対しては、警報等を通じて迅速、的確な情報伝達に努めているところであります。 なお、本日のミサイル発射に際しては、我が国に飛来するおそれがなかったためJアラートは用いなかったのでありますが、発射後着水するまでの間に、EEZ内に着水する可能性がある旨公表するとともに、船舶、航空機関係の事業者への注意喚起を速やかに行いました。 また、危機管理の観点から、万一弾道ミサイルが落下した場合に取るべき行動について、本年四月、国民保護ポータルサイトにその要点を分かりやすく掲載するとともに、地方公共団体に対しては、住民への広報についての協力に加え、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練の実施も働きかけているところであります。 また、海外で邦人が危機にさらされた際に、邦人の保護、救出に全力で当たることは、国としての当然の責務であります。 〔委員長退席、理事丸川珠代君着席〕 政府としては、平素から在韓邦人の保護や退避が必要となる様々な状況を想定し、情報提供を始め、安否確認、輸送手段の確保など、邦人の安全を確保するために必要な準備、検討を行っているところであります。 また、拉致被害者の救出等につきましても、米軍に、米国にですね、この拉致被害者等の情報を提供するとともに、その際の救出等について依頼を既にしているところでございます、これはもう相当前からでございますが。 いかなる事態にあっても我が国の平和と安全、そして国民の安全、安心を確保するため、万全を期してまいります。
○山本一太君 安倍内閣になってから、過去の内閣に比べて有事の対応等々についても相当の情報提供をしているということだと思いますが、引き続き国民の理解と覚悟を得る努力を続けていただきたいと思っています。 米国の情報機関は、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功したと、こういう分析が多い気がしますが、総理が四月の参議院の外交防衛委員会で、核弾頭の小型化は分からないけど、弾頭にサリンは載せられるという、そういう可能性があるという発言をされました。 核・生物・化学兵器、NBC攻撃ですけれども、これ、日本政府としてどこまで対処、準備しているのか。これ、なかなか一般の国民の方々は知る機会がありません。もちろん、あらゆる分野における対応は必要だと思うんですけれども、自衛隊に絞って言うと、対処の全体像、こうなっている。(資料提示)これはあくまでもイメージ図で、当然手のうちを見せられないということだと思うんですけれども、このCBRN対処の全体像、これはもちろん安全保障上明らかにできないというのは分かりますが、特殊武器防護隊もあれば、化学科部隊というのも全国に配置されているはずですし、NBCの訓練も、細かいことはいいんです、やっているということだと思うんですが、小野寺防衛大臣の方からちょっとそれ総括的に少し御説明いただけないでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省・自衛隊は、恐らく世界の各軍の中でも卓越した経験があるのが、実は福島原発の原子力対応、それから地下鉄サリン事件での化学兵器対応だと思います。 今、委員の方からお話がありますが、例えば北朝鮮の弾道ミサイルの弾頭は、核だけではなくて生物化学兵器の可能性も十分あります。その中で、自衛隊としての対応でありますが、私ども、このような化学兵器あるいは生物兵器あるいは核兵器等の対処についてはCBRN対処というふうに呼んでおります。そのための部隊というのがNBC対応の部隊ということになっています。 現在、お尋ねのNBC対処の部隊でありますが、大宮駐屯地に所在する中央特殊武器防護隊、これは私も視察をしております。そのほか、全国の師団、旅団、これ十五ありますが、そこには特殊武器防護隊や化学防護隊を配備をしております。これらの部隊には、NBC偵察車、NBC警報器、個人用防護装備の整備等を行っております。自衛隊として対処体制を既に構築をしております。 また、実際に事態が発生した場合でございます。今そのパネルを見させていただきましたが、監視、警報、防護、偵察、除染を行った後に、病院への後送、治療を実施する手順としており、このような構想に基づいて平素から各種計画の立案や必要な訓練を実施しております。ちなみに、先月、選挙期間中だったと思いますが、私は、東京にあります自衛隊の中央病院におきまして実際この訓練の状況を視察をさせていただいております。 このような事態に対して、自衛隊単独で対処、これも大事でありますが、やはり最終的には政府全体の対処が必要だと思っております。このため、平素から自衛隊はNBC対処に係る各種訓練を実施しているほか、内閣官房を始めとする関係省庁や地方自治体との国民保護訓練等を実施して、施設の警備や住民の避難等におけるお互いの要領等について確認を行っております。 防衛省と自衛隊としましては、北朝鮮の弾道ミサイルにはしっかり防ぐ体制を取っておりますが、万が一の場合に備え、NBC対処についても関係機関としっかり対応してまいりたいと思います。
○山本一太君 小野寺大臣、細かいことを説明することはもちろん安全保障上できないということは分かっていると思うんですね。ただ、今防衛大臣に、例えば化学生物兵器の攻撃があったとしても、例えば自衛隊でもそれに対応する準備をきちっとやり訓練もやっていると、こういうことを国民に知ってもらうということで安心感を私は与えられるんじゃないかというふうに思っています。 そこで、この有事対応についてはもう政府の各省でやっていると思うんですが、一つだけ厚労大臣にお聞きしたいと思うのは、報道ベースで、厚労省による大量難民を想定した感染症対策に向けた研究チームの立ち上げというのが報じられています。加えて、数万人に及ぶと見られる避難民対策、これは収容所の在り方、工作員等の危険人物の上陸防止等、こういう対処方針を政府が検討しているとも報道されていますが、こういう報道は事実でしょうか。厚労大臣から。
○国務大臣(加藤勝信君) 感染症対策として厚生労働科学研究費、言わば補助金の形を取って、国立感染症研究所の専門家が代表を務める研究班において、東京オリンピック・パラリンピックを見据えた感染症サーベイランスの強化について、これは平成二十七年度から検討を行っておりました。 その中において、平成二十九年度においては、研究費の追加交付を行い、難民が流入した場合の感染症対策等の公衆衛生上の課題について、過去の海外の事例等の調査検討が行われているところであります。
○山本一太君 まあ厚労省はその一例ですけれども、恐らくもうかなり前から事態室を中心に関係各省で有事対応、難民対策、いろいろとやっていただいているんだというふうに思います。 総理、御存じだと思うんですが、アメリカ等ではシンクタンク等を中心に、林芳正大臣なんかもよく御存じですが、米国の議会調査局とか、あるいはイギリスでいうとIISSとか、そういうシンクタンクで北朝鮮有事のシミュレーションをやって被害想定なんかも出しているんですが、日本はなかなかそういう研究がないし、発表もありません。 参院政審の下につくった私の北朝鮮のPT、私が座長を務めておりますが、来年から少し有事対応のシミュレーションを作っていきたい。これは可能な範囲ですけれども、今何が足りなくて何が必要かということについて、武見政審会長を中心に提言をまとめたいと思いますので、是非そのときは総理にもいろんな御示唆をいただきたいと思いますし、参考にもしていただきたいというふうに思います。 総理、一言いかがでしょうか。 〔理事丸川珠代君退席、委員長着席〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに委員が言われたように、起こってほしくないことは考えないというのが、この戦後七十年、そういう風潮があったわけであります。起こさないために、起こさないために考えなければならないんだろうと、こういうふうに考えるわけでございますので、そうしたシミュレーション等を参議院において行うことは大変有意義ではないかと、このように思っております。
○山本一太君 北朝鮮問題、まだいろいろお聞きしたいことはありますが、質問項目も多いので、ここら辺で次に移らせていただきたいと思います。 クールジャパン戦略とEEZ、排他的経済水域の権益確保について総理の見解を伺ってまいりたいと思います。 総理、武見敬三政審会長の下で政審が大変活性化しておりまして、これから参議院サイドから、参議院自民党のサイドからもいろんな政策発信をしていく準備が整いつつあります。私が座長を務める二つのPTで今二つの議員立法を準備するということになっておりまして、人選を今進めているところなんですけれども、クールジャパンとそれからEEZ、排他的経済水域に関する権益確保に資する法案をこれから参議院の方でまとめていきたいというふうに考えております。 クールジャパン特命委員長というのを拝命してもう三年目に入っておりまして、麻生副総理ほど漫画には詳しくないんですが、伝統文化から漫画、アニメ、映画、ゲーム、それから武見先生の言うクールジャパンの社会保障制度まで、もう睡眠時間を削って毎日研究を繰り返しているのが私、特命委員長なんでございますが、クールジャパンはやっぱり大事だと思うんですね。 アメリカ人を引き付けるためのコンテンツを発信して、とにかく消費を増やしていく、日本の商品を売る、外国人観光客を引き付ける、こういうことを国を挙げてやっていくということは実は成長戦略に資するんじゃないかと思っていまして、努力のかいあって、ようやく再興戦略とか投資戦略とか、そういう文書にもクールジャパンという言葉が載るようになったんですが、まだまだ不十分だと思っていまして、これはもう参議院の方からクールジャパン戦略基本法みたいなものを作りたいと。これによって国民の認識も深めていくし、クールジャパンに係る予算の健全な使い方というのも促していけるんじゃないかと思いますが、まず総理に伺いたいと思います。 党の政調の提言にクールジャパン特区というのが入りました。これは、亡くなった長島忠美衆議院議員、新潟の、も非常に力を入れていたニシキゴイの輸出を後押しする特区なんですけれども、まず総理はクールジャパン戦略についてどんなお考えをお持ちか、お聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国の様々な魅力を生かして海外の新たな需要を開拓するクールジャパンは成長戦略の大きな柱でありまして、このニシキゴイのお話もいただきましたが、地域が誇る魅力ある資源を生かして大きな付加価値を生み出すことで、地方創生の力強い武器にもなると思います。 かつては年間八百万人程度であった外国人観光客は今三倍になったのでありますが、二〇二〇年には四千万人の目標を達成したいと。しかし、達成できるかどうかはクールジャパン戦略の成否に大きく左右されると認識をしております。そのためにも、山本議員を始め、議員立法を含めて強力な施策を検討していただきたいと、このように思います。
○山本一太君 ありがとうございます。 クールジャパンですから、やっぱり松山大臣とそれから世耕大臣にも一言御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(松山政司君) 山本委員にお答えします。 クールジャパンにお力を入れていただきまして、感謝申し上げます。担当大臣としても、日本のコンテンツ、衣食住がより効果的に創出をされて海外や訪日外国人に受け入れられるように、中長期的な観点からクールジャパン戦略を更に深めること、極めて重要だと考えております。 そこで、先般、総理を本部長とする知財戦略推進本部の下に専門調査会を年内に立ち上げることにいたしました。ここで知財戦略ビジョンの検討を着手するということで指示をさせてもらったところでございます。 時を同じくして、クールジャパンの基本理念など、この法整備に山本先生中心に参議院の自民党において今から取り組んでいただくということでございますので、しっかり連携させていただいて、相乗効果が出るように政府としても協力させていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) クールジャパンが非常に大切だと、経済成長につなげていかなきゃいけない、あるいは文化外交戦略にもつながると言われてずっと取り組んできたわけであります。まさに山本大臣当時もクールジャパンとしてやっていただいて、党でも取り組んでいただいています。 政府としても、補助金ですとかあるいはクールジャパン機構による出資という形で大きく三つ応援をしてきています。一つは、やはり日本ブームをつくろうということで、コンテンツ海外展開事業というのを支援をしてきています。あるいは、現地で稼ぐということで、ファッション店舗を展開する事業ですとかあるいは食材のコールドチェーンをつくる事業なんというのもやっています。三つ目は、逆に日本に来た人に消費をしてもらうということで、ジャパン・ブランドをつくるということもやってきています。 ただ、少し私は最近いろいろまた立ち止まって考えなきゃいけない問題も出てきているんじゃないかというふうに思っています。例えば、アジアにショッピングモールをつくって、あるいはラーメン店の海外展開を支援しても、何か大海に一滴水を落としているような感じで、クールジャパンがわっと広がっている感じがしない。 今、最近のクールジャパンの成功例でいえば、ジャパニーズウイスキーです。これ、もう今海外にお土産で持っていったらすごく喜ばれますが、これには国のお金は全然入っていません。ウイスキーがおいしいから広がっているわけでありまして、クールジャパン戦略というのは一体国として何をすべきかということをよく考えなきゃいけないと思っています。 最近もマスコミで大変御批判をいただいていますが、クールジャパン機構の出資したところが全然うまくいっていないんじゃないかというような話があります。あるいは、クールジャパンというのを考えるときに、じゃ、政策目標は何なのか、KPIは何で測っていくのかということもしっかり考えていかなきゃいけない時期にも来ているんじゃないかと思います。 是非、参議院の政審で議論される際はその辺も是非深く議論をしていただいて、またいろいろ我々に御指導、御示唆をいただければというふうに考えております。
○山本一太君 今、世耕大臣から非常に有用な御示唆もいただきましたが。 これはもうクールジャパン特命委員会でも既に実は議論を始めているんですけれども、これがクールジャパン基本法案のイメージなんですけれども、時間がないので短く言いますが、目的はもうクールジャパン戦略を成長戦略の柱としてその施策を総合的に推進するということで、基本理念、これはやっぱり世耕大臣の今アドバイスも含めてここをきちっとしなきゃいけないと思いますが、持続的な魅力の創造とか、やはり私は人材育成が大事だと思っているので、産学官一体でのクリエーター、プロデューサー等の育成を入れる。クールジャパンのやっぱり推進基本方針というのも必要ではないか。基本的施策として、国や地方公共団体の講ずるべき措置とかあるいは地方の魅力の発掘なんかも入れる。 これはあくまでイメージなんですけれども、これは参議院の方のPTの方で法案としてまとめていきたいと思います。これから武見会長と吉田幹事長の許可を得るんですが、こやりさんに主査になってもらおうともう勝手に今日決めたんで、こやりさんにやってもらおうと思いますが、この法案について、総理、もう一言、応援していると言っていただけますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もちろん応援しております。
○山本一太君 世耕大臣、いいじゃないかと言ってください。
○国務大臣(世耕弘成君) いいじゃないかと思います。
○山本一太君 松山大臣。
○国務大臣(松山政司君) 極めて重要なことですので、積極的によろしくお願いします。(発言する者あり)
○山本一太君 今、政調部会でやればいいじゃないかというお話があったんですけれども、これは、やはり議員立法をやっていく上には政府とのすり合わせは必要なんです。それから、実際に作った後も関係各省の協力が必要なんです。だから、総理とか世耕大臣とか松山大臣がしっかりここで応援しているということが分かれば、これ議員立法を進めていく上で大きな力になるのでお聞きをしました。 お三方から前向きな意見をいただきましたので、是非とも参議院でこれ法案をまとめて出していきたいと思います。来年の通常国会の提出を目指してやっていきたいと思いますので、引き続きいろいろ御示唆をいただければと思います。 次に、EEZ、排他的経済水域の問題について総理の御見解を伺っていきたいと思います。 総理、トランプ大統領がたしかアジア歴訪の最後の国だったかベトナムで、南シナ海の問題は自分が仲裁するというふうに発言した記憶があるんですけれども、中国の現状変更を狙った海洋進出というのは、これは南シナ海だけじゃなくて、御存じだと思いますが、東シナ海でも強引な活動を展開しています。国有化して五年たった尖閣周辺でも中国公船の領海侵入繰り返されていますし、日中間の境界が画定していない東シナ海での資源開発、これも中国、活性化させていまして、日中中間線の中国側で天然ガス採掘リグのような構築物の設置をずっと続けているわけなんですね。 これについて、まず東シナ海の中国の動きをどう見ているのか、まず防衛大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 東シナ海におきましては、中国の公船が我が国の領海あるいは接続水域を常に航行するような状況があり、その中で海上保安庁がしっかりと対応をしていただいていると思っております。 また、当然、私ども自衛隊においても、この地域においてはしっかり対応をしていくことが大切だと思っておりますし、警戒監視を怠らず、また、御案内のとおり、万が一領空侵犯に当たるような可能性がある場合には、私ども速やかに航空自衛隊がスクランブルを掛けてしっかりこの地域を守っていく、その体制を継続させていただいております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東シナ海においては、中国公船による領海侵入、一方的な資源開発、我が国の同意を得ない海洋調査等が継続していることを深刻に懸念しています。 先般の日中首脳会談においても、私から習近平国家主席に対して、東シナ海の安定なくして日中関係の真の改善はない旨述べ、東シナ海を平和、協力、友好の海とすべく意思疎通していくことで一致をしたところであります。 御指摘のこの海洋権益の保護についても、保全についても、政府としても重要な課題であると認識をしているところでございます。
○山本一太君 総理、今のところ、中間線の日本海側で中国が海洋構築物の建設を行う事態にはなっていないんです。ただ、そうなった場合に現行法では規制が不十分であって、九〇年代から、中国は東シナ海における日中間の境界画定が行われていないということで、中間線の東側の海域で我が国の同意なしに海洋の科学調査を行う事例が増えています。でも、科学調査については、鉱業法で、調べてみたら一部対応可能なんですが、現行法では取締り、処罰の体制、十分じゃありません。 こういう体制を考えると、EEZと大陸棚における我が国の権益確保、海洋に関する国際秩序の形成、発展、これはもうどうしても新たな今法律が必要だというふうに考えています。 これ、自民党の政務調査会の宇宙・海洋開発特別委員会の下に設置されたEEZの法整備ワーキンググループで実はずっと作ってまいりました。武見敬三議員、小倉將信衆議院議員と一緒に立法作業をしてきました。これも政審に持ってきて、これ、参議院の法案として是非まとめたいと思います。 パネルに今示したこの立法要綱の内容なんですが、簡単に言いますが、一つは海洋構築物の規制法案です。これは、外国人によるEEZ等における人工島、施設及び構築物の建設等について内閣総理大臣の許可制とする。第二に、海洋の科学調査法案、この規制ですね、これは、外国人によるEEZ等における海洋の科学的調査について内閣総理大臣の承認制とするということなんですね。今、内閣、参院の法制局に指示して内容を検討中なんですが、これ、国連海洋法条約の内容を国内法化する中身の法案なので、我が国として国連海洋法条約の解釈を確定しなきゃいけない。そのためには外務省の協力が不可欠なんですね。で、いないな、河野外務大臣が。 執行可能な法律とするためには内閣府の総合海洋推進事務局の関係省庁の協力も必要になってきます。総理にこの法案についての御見解をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の海洋権益の保全については政府としても重要な課題であると認識をしておりまして、委員の法案に関する御提案も踏まえながら、排他的経済水域等の適切な管理の在り方について検討してまいりたいと思います。
○山本一太君 総理、日中関係非常に大事だということは私も分かっております。参議院の代表質問で、総理が、先般の習近平国家主席との会談で、これが新しい日中関係のスタートになるということで認識を共有したというふうにもおっしゃっていました。これはよく分かっています。ただ、やっぱりそれはそれ、これはこれだと思うんですね。 EEZの権益を確保する枠組みというのはもう粛々とつくっていかなければいけないと思いまして、総理覚えていらっしゃると思いますが、元々EEZに関する法整備の必要性は、当時、内閣府特命担当大臣で海洋担当大臣だった私が総理にお願いをして、海洋基本法の中に、閣議決定された海洋基本計画に入れたというものでありますので、是非ともこの法案の推進について御理解をいただきたいというふうに思います。 特に、先ほどから出ているEEZ内にある好漁場ですね、大和堆、こういうところでも北朝鮮の違法操業が増加をしているということで、まさに今こういう法律をしっかり作ってEEZの管理を強めていかなければいけないと、これが日本の国益だと思います。 外務省にも実は法制化に必要な国際法の解釈の作業を依頼しているんですが、実は河野大臣に加速化をお願いしようと思ったんですが、あっ、今会談ですね、じゃ、総理に聞くのもあれなんですけど、なかなか外務省から……
○委員長(金子原二郎君) 副大臣来ていますけど。
○山本一太君 じゃ副大臣お願いします。この加速化を是非外務省に働きかけていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(中根一幸君) ありがとうございます。 この海洋権益の保全に資する排他的経済水域等の適切な管理の在り方については重要な課題と認識しております。関係者の議論の具体的な内容をしっかりと伺いつつ、内閣府総合海洋政策推進事務局及び参議院の法制局等と緊密に連絡しながら検討していきたいと思っております。 外務省としても、各国の関連事例の調査等、必要な作業を引き続き鋭意進めていく考えです。排他的経済水域における我が国の権益確保に向けて外務省としても一生懸命尽力していくつもりです。
○山本一太君 副大臣、河野大臣に伝えてください。河野大臣、もう三十年来の親友なんですね。昨今、やっぱり外務大臣になって水を得た魚のように活躍をしているのは誇りに思っていると、でも、若手議員の頃に一緒にいっぱい議員立法作った時代を思い出せと言ってください。特に一番、二人でやった法律は、菅官房長官おられますけれども、私と河野太郎と菅長官が一緒になってつくった北朝鮮外交を考える会で作った二つの経済制裁法案なんです。 あのとき、太郎大臣がいれば言おうと思ったんだけど、二人で一生懸命回っても、先輩方に、こんなの使えないと、こんなのやったって北朝鮮には効かないし、こんなのやめなさいと言われているところを安倍総理が官房長官になって推してくれて、さらに幹事長になって推してくれて二つの法案が通った。今となったら、北朝鮮に対する圧力装置、経済制裁の法案しかないんだから、それをもって、是非、私が言うんだから大臣としても協力してくれと伝えてください。それだけ申し上げておきたいと思います。 次に、総理にお聞きしたいと思います。晋三・ドナルド関係です。 安倍総理は、もう各国首脳と比較してもトランプ大統領と突出した別格の関係を築いていると思います。首脳会談五回、電話会談十七回、ゴルフも二回。総理御存じか分かりませんが、今、アメリカのネットのサイトに、フー・アー・トランプス・ゴルフィング・パートナーズとかいうサイトがあって、誰が大統領とゴルフをやったか調べているところがあるんですね。それ見てみたら、実は政治家おりません。政治関係でいうと、コーカー上院外交委員長とかリンゼイ・グラハムという大物上院議員はいるんですけれども、外国首脳の名前見当たりません。恐らく総理がもう唯一だと思います。それだけ親密なんだと思うんですね。 でも、型破りなトランプ大統領については、とにかくいろいろ毀誉褒貶もあって、ギングリッチ元下院議長は政治家じゃなくてビジネスマンだと言ったり、いやもう今まで見たことのないメディアモンスターじゃないかと言う人もいたり、アンドリュー・ジャクソンの再来じゃないかとか言われている人もいるんですが、本当に個人的に親しい総理から見てトランプ大統領はどんな性格の人物なのか。例えば、拉致被害者の方々と会っていただいたり、例えば首脳会談で総理の顔を立てたりしていただいたのを見ると、なかなか信義に厚い男気のある人かなと思うんですが、逆に全く予想できないと思うこともあったりするんですね。総理の目から見てトランプ大統領はどういう方なのか。ある有識者は総理を猛獣使いというふうに評したという記事もあります。トランプ大統領はそういう方なのか。それを総理の口から是非教えていただきたいと。 できる範囲で結構ですから、どういう性格で、どういう理念を持って政策をやっておられるのか、是非お聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) トランプ大統領は米国の大統領であり、米国はまさに日本の同盟国であり、我が国がもし侵略を受けたときに日本とともに共同対処する唯一の国でありますから、当然その国の大統領と友好関係をつくらなければいけない、友好関係をつくることは我が国の国益だと思っております。 その上で申し上げれば、様々な報道があることは承知をしておりますが、トランプ大統領は大変まず非常に気さくなわけで、気さくな方で、大変ストレートな物言いをされる方でもあります。そしてまた、人の話をよく聞いていただけると、こう思っております。初めてトランプ・タワーに行きまして会談を行った際も、様々なそれまでのトランプ大統領の発言が報道されておりましたから、そうした発言等に対して私の考え方なりを申し上げたところ、それはあなたが言うとおりだということも言っていただき、そうしたことについてはその後発言をしておられないこともあるわけでございまして、理がこちら側にあると、こう理解された場合には率直に認められる方だなと、こう私は思っております。 ゴルフにおいては、残念ながら、トランプ大統領の方が私よりはうまいですし、球も、私より年上なんですが、飛ぶのは飛ぶんですが、その中で私も全力を尽くして、まあバンカーに入れたりとかしておりますが、全力を尽くしているところでございます。
○山本一太君 今回の日米首脳会談は、もちろん私は成功だったというふうに思いますし、日米のきずなが盤石であることを内外に示した、さらに北朝鮮政策についても総理が完全にトランプ大統領と一致しているところを示したし、後で時間があれば触れますけれども、インド太平洋戦略についても共同認識を持ったということなんだと思いますが、恐らく今回トランプ大統領の訪日で日本側が最も心配していたのは、やはりトランプ大統領の方から日米間の経済連携協定ですか、FTAが、この要望がなされることだったと思います。たしか十月にワシントンで開かれた第二回の日米経済対話で、麻生副総理が行っておられて、ペンス副大統領からFTAに強い意欲を表明したと、報道ではそう伝えられております。 しかしながら、総理が衆院の代表質問でもおっしゃったように、今回、二国間のFTA問題は首脳会談では出なかったということですが、これは総理、シンプルに聞きますが、なぜ議題には上らなかったとお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) トランプ大統領の発言の具体的な意図、あるいは発言した、しない、そういう具体的な意図については、また背景については御説明する立場にはございませんが、トランプ大統領とは、日米関係を更に強化するために、自動車、ライフサイエンス・イノベーション等の分野での取組を確認したほか、法執行やエネルギー、さらに二国間の貿易だけでなくアジア太平洋地域に広がる貿易投資における高い基準づくりを主導していくことで一致をいたしました。 引き続き、日米経済対話の中で、どのような枠組みが日米経済及びアジア太平洋地域にとって最善であるかを含めて、具体的に建設的に議論をしていきたいと、こう考えております。
○山本一太君 何かFTAを持ち出さなかった理由がいろいろ喧伝されていて、何か例のNAFTAで物すごく苦戦しているので、アメリカ側も戦線広げたくなかったんじゃないかとか、あるいは何かFTAやったら貿易赤字が本当に減るのかとか、貿易黒字を持っているところとFTAをやると貿易黒字が増えて、貿易赤字を抱えているところとやると貿易赤字が増えるという分析もあるやに聞いておりますが、これはトランプ大統領も安倍総理の立場をおもんばかって出さなかったと、そういう可能性はあるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 発言、先ほど申し上げましたように、どの項目について発言した、しないということについて、その背景に何があるかということについて私が申し上げる立場にはないわけでありますが、トランプ大統領は、もちろん米国の首脳としてアメリカの国益を増進するために、相手国である様々な国、日本を含めてですね、大変タフな交渉をされるのは事実であると、こう思っておりますし、私も大変タフな方だなと、こう思っております。 しかし、FTAについては発言がなかったのは事実でございまして、なぜ発言がなかったかどうかは私は知る由もないわけでございます。
○山本一太君 総理、知る由もないということですが、私はやはり二人の信頼関係がなせる業かなというふうに思っておりますが。 二国間のFTAの議論というものが首脳会談で出てくると、何となく自動車とか、多分薬価とか、牛肉とか、よく分かりませんが為替とか、こういうものが何かしょっちゅう首脳会談のたびに出てきて何となく日米間がぎくしゃくするんじゃないかと勝手にちょっと心配したりするんですが、その意味でも、麻生副総理がペンス副大統領と経済対話で方向性をしっかりもう決めていくと、ここでしっかりもう麻生副総理にマネージしていただくということが非常に大事なんだと思いますが、麻生副総理はその点についてはどんなお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 余り仕事が増えるようなことはやりたくないと思っています、基本的には。
○山本一太君 是非、御活躍をいただきたいというふうにお願いしておきたいと思います。 日米のFTAについて言うと、今日、世耕経産大臣と齋藤農水大臣がおられますが、FTAについて言うと、少し経産省と農水省の視点が違うというようなちょっと情報もあって、今日はあえてお二人には聞きません。自民党を代表する論客のお二人なので、この問題についてもしっかりすり合わせて対応してほしいということだけ、今日は聞きません、それだけ申し上げておきたいと思います。 ただ、一つ申し上げたいのは、いわゆる日本が考えているEPAとトランプ大統領が考えているFTAは多分かなり違うんじゃないかというふうに思いますので、そこら辺を十分考えた上で、是非しっかりとスクラムを組んで安倍総理の下で対応していただきたいということだけはお願いをしておきたいというふうに思います。 次に、総理にまたお聞きしたいと思いますが、米中急接近の可能性について少し総理の見解を伺っていきたいと思います。 やはり、今回のトランプ大統領のアジア歴訪で際立ったのは、もちろん日米首脳会談の成功もありましたが、もう何といってもこれは中国の存在感だったというふうに思います。特に、訪中時のトランプ大統領の、まあ表面的に言えば豹変ぶりというかですね、これ結構周囲を驚かせたところがあります。元々欧米のメディアはトランプ大統領に批判的なんですけれども、ニューヨーク・タイムズもワシントン・ポストもそうですが、もう習近平国家主席の外交的勝利であると、トランプ大統領はもう本当何か完全に手玉に取られたとかですね、ニューヨーク・タイムズだと、中国から破格の待遇を受けて、人権、貿易問題で厳しい姿勢を取らなかったというふうに批判をしています。 二十六兆円の商談、中身はどこまであるのか分かりませんが、これが成立したんですけれども、人権、南シナ海問題、貿易不均衡への反論、これは影を潜めた。もちろん、もちろん議題に上がったと言われていますけれども、余り目立たず、何しろトランプ大統領の習近平国家主席に対するラブコールがですね、もう何か中国の王と言われているとか、もう何か毛沢東さん以上じゃないかとかですね、あるいは、あなたとは特別な関係だ、二人でいいことができるとかですね、こういう話だったんですが、総理は、この習近平国家主席の、まあラブコールと言っていいのかよく分かりませんが、ここら辺の姿勢についてはどんなふうに評価をされていますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米中両首脳の間で北朝鮮情勢を始めとする地域情勢や世界経済等をめぐる様々な問題について建設的かつ率直なやり取りが行われることは、地域及び国際社会の平和と安定の観点からは有意義であろうと、こう思っております。 また、現在、この米中関係、習近平主席とトランプ大統領との間においては、お互いのこの信頼関係の下に相当率直な意見交換が行われていると、こう推測をしているところでございまして、いずれにしても、例えば北朝鮮の問題を解決をしていく上においても、米中が、米中の両首脳がこの問題について認識を同じくして政策を共有することは極めて重要だと思っているところでございまして、そうした関係もあり、先般、安保理における北朝鮮に対する厳しい制裁措置についても中国が賛成をしているということも私はこれは成果ではないかと、こう考えているところでございます。
○山本一太君 総理が度々強調されているように、日米同盟は本当に盤石だというふうにもちろん思います。 ただ、もちろん、たしか代表質問でおっしゃっていたように、トランプ大統領とじっくり話して、アジア歴訪についてもいろんな戦略を綿密に打ち合わせたというのも心強いと思うんですが、でもやはり、総理、米中急接近のシナリオは十分私は警戒する必要があると思います。 オバマ前大統領のときに使った新型大国関係というのは出てこなかったんですが、今度も習近平国家主席が太平洋は中国とアメリカを受け入れるだけの十分な広さがあると言って、それについて河野大臣がちょっと文句を付けていましたけれども、そういうこともありますので、やはり余りにも米中が急接近するというこのシナリオに対してはある程度戦略的にくさびを打っていくことが必要だと思いますが、もう一度この点について総理の御答弁を求めたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) トランプ大統領とは、中国を含め、様々な国際関係について、また現状について、相当今までも詳細なお話をさせていただきました。食事をするとき、あるいはゴルフをしているときにも、そうした難しい課題も織り交ぜて様々な話をしているところでございますが、このアジアの情勢全般についても、私も説明を繰り返してきているところでございますし、また、G7等においても、このアジア太平洋地域の安全保障状況等についても説明をさせていただいてきたところでございます。それはもちろん、東シナ海の情勢あるいは南シナ海の情勢についても、私の考えも今まで十分にお話をさせていただいてきたところでございます。
○山本一太君 米中の二十八兆円のディールについては、いろいろ中身には疑問もあります。まあ、見てみると、毎年買っている飛行機と大豆と肉が中心で、何かそこにいろいろ先端機器も付いているみたいな印象なんですけれども、でも、この中に中国の唱える一帯一路構想への支援案件が含まれているんじゃないかと思って調べたところ、金融分野でアメリカのGE社と中国シルクロード基金との間で一帯一路の協力に関する契約締結というものがあります。額は分かりません。 こういうこともしっかり米中はやっているということで、それに関して言うと、昨日の読売新聞の一面に、日本政府が検討を進めている、一帯一路構想への経済協力の概要というものが報じられていますが、これ、一帯一路の沿線開発国への資金面での支援が柱となっていますが、これは事実でしょうか。これ、外務大臣なんでしょうか。じゃ、副大臣。
○副大臣(中根一幸君) ありがとうございます。 先般の日中首脳会談におきまして、日中双方は、ルールに基づく自由で開かれたウイン・ウインの関係を築いていくことが重要であること、そして、民間企業間のビジネスを促進し、第三国でも日中のビジネスを展開していくことが、両国のみならず対象国の発展にとっても有益であることで一致しております。 先週、日本経済界の約二百五十人の合同ミッションが訪中し、李克強総理を含む関係者と意見交換会を実施しました。来週には東京で日中CEO等サミットが開催予定であります。政府としても、こうした交流を、民間企業間のビジネス協力を力強く推していきたいと考えております。 以上です。
○山本一太君 この報道が事実かどうかという話はなかったんですけれども、私はこういうことをどんどん日本政府はやっていってもいいと思うんですよね。自らいろんな手を打って、戦略を、何というんでしょうか、展開していくという点ではいいと思いますよね。十分、協力分野を絞りながら、もちろん一帯一路にも戦略的に協力をしていくという、これが日本外交のオプションを広げることになると思います。 もう時間が少なくなってきましたが、最後に、自由で開かれたインド太平洋戦略について総理にお聞きしたいと思います。 このコンセプト、なかなかまだ国民になじみがないので、総理の方からちょっと分かりやすく解説していただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このインド洋と太平洋という二つの海を、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序と、秩序を維持し、国際社会の公共財として地域や世界の繁栄のために活用していくことは死活的に重要であります。 もちろん日本は、例えば石油、ガスは中東からインド洋、太平洋、インド洋をずっと通じて日本に入ってくるわけでありますし、日米貿易はまさにこの太平洋を通じて貿易をしている、中南米も含めたアメリカ大陸もそうでありますが、この地域が自由で、海が自由な航行ができて、そしてどの国にも開かれているということが死活的に重要であり、そのことがあって初めて地域の平和と繁栄は確保できるんだろうと、こう思います。 こうしたコンセプトは、私が二〇〇七年にインド国会で二つの海の交わりという演説を行いまして、その考え方を提唱したところでありますが、その考えを改めて具体化したのが自由で開かれたインド太平洋戦略でありまして、先般訪日したトランプ大統領との間で、日本が主導する形でこの戦略を日米で共同で推進していくことで一致したことは極めて大きな外交的成果であると、こう思うところでございます。 また、トランプ大統領は、APECのCEOサミットでの講演でも、法の支配、航行、上空飛行の自由の重要性を強調しており、日米は自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力の大きな方向性について認識を共有しているところであります。 まさに、今後、インド太平洋地域が発展していく上においても、この海あるいはこの上空が全ての国々にとっての公共財として、自由で開かれた、そして法の支配が行き渡るこの海あるいはその海の上空として活用されて初めてその地域、また日本の発展もあるだろうと、この考え方に賛成するのであれば、もちろん中国も含め賛成する国々は大歓迎であると、こういうことでございます。
○山本一太君 これまでトランプ政権にはアジア政策の構想が欠けていましたけれども、総理が自由で開かれたインド太平洋という新たな戦略概念を示して、これを日米共通のアジア外交戦略に位置付けようとしていると、これはもう位置付けたと言っていいかもしれませんが、もう大きな外交的得点だと思います。 ただ、ちょっと心配なのは、同床異夢の部分があるんじゃないかと思って。トランプ大統領の講演なんかを聞くと、米国第一主義の立場からの経済的利益で、例えばAPECのCEOサミットの講演見たんですけれども、中国を念頭に不公正な貿易に再三言及して、インド太平洋の国々とバイの貿易協定を締結していくというふうに明言しているんで、ここら辺の、共通の部分もあり得ると思いますが、ここら辺の認識のずれをどうやって、総理、一致させていく戦略なんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど、FTAの話は出なかったということでございますが、我々も決して日米FTAを否定しているわけでは全くないわけでもございます。しかし、今、バリューチェーンが進んでいる中においては、これ、多国間の自由貿易圏をつくっていくことは極めて重要でありますし、一番大切な点はその中でルールを作っていくということだろうと思います。 この自由で公正な、自由で公正というのはこれはトランプ大統領も述べておられるところでございますが、こうしたルールをしっかりと作っていくことが極めて重要だろうと。その意味において、例えばTPPなんかはその意味においては大変高いレベルのルールができたわけでありまして、知的財産も守られ、かつ労働条件や環境条件等々も入り、そしてまた同時に国有企業の行動に対する制限等も入っていく、こういう高いレベルのルールを日米が主導して作っていくことが大切。 この点においては、先ほど申し上げましたが、日米でトランプ大統領との間でも一致をしているわけでございまして、今後、こういう考え方の下に、例えば日米間の経済については麻生大臣にどんどん仕事をしていただいて、言わば日米において両方がウイン・ウインの関係になるこの経済の枠組みを麻生・ペンスのお二人につくっていただきたいと、こう思っております。そこで大体経済のことについては全て話を進めていただきたいと、こう思っているところでございます。
○山本一太君 日米首脳会談の後で西村副長官が、この構想は特定の国を対象としたものでもないし、どこかの構想に対抗するものでもないと。これは分かりますが、少なくとも、総理の言っているインド太平洋戦略がこの地域の秩序になることはもう望ましいので、更にこれをやっぱり練り上げて、一帯一路に対抗しろとは言いませんけど、こっちが選ばれるような形に更に練り込んでいきたいと思います。 最後の最後になりました。今日は、高野光二郎から森林環境税について質問してくれと言われたんですが、時間がもうありません。齋藤大臣、森林環境税、是非頑張っていただきたいと思うんですが、一言いただけますでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 森林環境税につきましては、自民党の方でも長いこと議論をしてまいりまして、地球温暖化対策にも資するし、それから、現在の林業が置かれた状況を考えますと、きっちり森林を整備していくことも重要だと。ただし、そのための安定財源がないということで議論が出発しておりまして、本年の税制改正の中で結論を得るというふうになっておりますので、いい結論が出るようにしっかり頑張っていきたいと思っております。
○山本一太君 もう一つだけ。 長谷川岳参議院議員が頑張っている実は北方調査会の、日ロ共同経済活動、実は北方隣接地域の人たちの生活にも関わって期待もありますので、これ是非、日ロ共同経済活動、頑張っていただきたいと思いますが、それについても総理から展望を一言いただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年のプーチン大統領との長門での会談によって長門合意をしたわけでございますが、これは日ロ平和条約を締結する上において、両国のこれはまた国民の理解と信頼が必要であります。 そのために資するものとして、例えば旧島民の墓参について自由な墓参を進めていく。既に航空機を利用した墓参が初めて可能となったところでございますし、そして、この経済活動について、四島の、例えば四島の経済活動については、四島で日ロが協力して、お互いに法的立場を害さない形で共同で経済活動をすることによって、言わば日本人が四島に今住んでいるロシア人とともに様々な仕事をする。それは、今住んでいるロシアの方々にとってもプラスになっていくということを実感していくわけでございます。 それとともに、八項目の提案をしながら、これを進めていきながら、日ロがこれはお互いに協力をし合っていくということで経済的にも大きな利益をお互い得るということを確認し合う中で、お互いに信頼関係を構築する中で、私どもとしては、今まで全く動いてこなかった日ロ関係でありますが、まさに四島の共同経済活動というのは、私たちの法的立場が害されずにこの四島で経済活動もできるようになっていくわけでありますから、こうしたものをしっかりと進める中において平和条約の締結に向けて歩みを進めていきたいと、こう考えております。
○山本一太君 隣接地域でいうと、基金が大変減少していまして、いろいろまた沖縄北方担当大臣にも御相談に行きたいと思いますので、よろしくお願いします。 終わります。ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で山本一太君の質疑は終了いたしました。(拍手) 次回は明三十日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十八分散会