財政金融委員会 第2号
- 発言数
- 239 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/12/05
会議録
○委員長(長谷川岳君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、古賀之士君が委員を辞任され、その補欠として浜口誠君が選任されました。 また、本日、小池晃君が委員を辞任され、その補欠として辰巳孝太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(長谷川岳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁総務企画局長池田唯一君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長谷川岳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(長谷川岳君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田東彦君及び同理事雨宮正佳君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長谷川岳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(長谷川岳君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○羽生田俊君 おはようございます。自由民主党の羽生田俊でございます。本日、この委員会初めての質問でございますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 まず消費税関係のことでお伺いをしたいのでございますけれども、先日の麻生財務大臣の所信におきまして二兆円規模の新たな政策パッケージを後日閣議決定するというお話がございまして、社会保障と税の一体改革に基づく社会保障充実分二・八兆円と別建てであると解釈しておりますけれども、そのお考えを御確認させていただきたいので、その点がまず一点でございます。 そして、消費税の本来の使途は、社会保障経費四経費、すなわち、年金、医療、介護、少子化対策の四経費とされておりますけれども、今回のこの新たな政策パッケージは教育を主体としたものというふうに解釈をしてよろしいのか、この消費税二%の増税分の使途について、改めてこの点も大臣より御説明をお願いしたいと思います。 それからもう一つは、二〇一九年十月に消費税を一〇%にアップするということになっているわけでございますけれども、その点、確実にこの消費税アップが行われるのかどうかという点について、この三点について、麻生財務大臣にお伺いしたいので、どうぞよろしくお願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、御存じのように、日本にとって長期的に最大な問題は少子高齢化ということになるんだと存じますけれども、やっぱり国民の信頼をいただいた上で消費税率というのを上げさせていただいたときの使い道ということに関しましては、これは真剣に考えないかぬ大事なところでして、私どもは、幼児教育の無償化とか、また介護人材の確保などを通じて、いわゆる社会保障制度というものの全体を、いわゆる高齢者だけとかいうのではなく全世代型に適応するようなものに転換をさせていく、同時に、教育等々が格差、いわゆる貧富の格差等々によって、いわゆる限られた方たちにしか行かないとか、若しくは一部の方々には教育は行かないとかいうようなことになると、これはいわゆる所得、低所得が固定化されることにもつながっていきかねないという問題がありますので、高等教育の無償化など人への投資を拡充するといったことを我々は考えておりますので、そういった意味では、これを二〇一九年の十月に予定をされております消費税の二%のアップの引上げを前提として、社会保障と税の一体改革、これ元々三党合意はこれですから、それに基づく既存の社会保障費の充実分、二・八兆円と言われておりますけれども、アバウト二・八兆円に加えて、加えて新たな施策を断行するものであります。それが最初の御疑問に対するお答えであります。 また、現在、政府部内で施策の具体的な内容を取りまとめております最中ですので、経済政策のパッケージの取りまとめに向けてちょっと今大詰めの作業でございますので、二点目の質問に関しましては目下作業中としかお答えいたしかねます。 そして、最後の質問の、消費税率の引上げはというものでありますけど、これはもう私ども、これまでも二度ほどやろうと思ってできなかったという背景がありますので、そういった意味では、今おかげさまで経済状況も極めて好調な方向に方向を転換しているように見えますので、私どもとしては、二〇一九年十月というものには引上げを実施していけるような状況をつくっていくために、更に経済政策等々には段取りをきちっとして認めていただけるようなものにしていかねばならぬと、そのように思って引き続き努力をさせていただいております。
○羽生田俊君 ありがとうございました。 社会保障の経費になります増税分、消費税の増税、これが確実に行われませんと社会保障の財源というものに対しても非常に問題が発生する危険がありますので、これは私としても確実に行っていただきたいという要望を伝えておきます。 続きまして、今大臣からも経済が好調にいっているという現在の状況のお話がありましたけれども、実は、医療費に関しては、古い話なんですけれども、昭和五十八年の三月に、社会保険旬報という冊子があるんですけれども、ここに当時の保険局長であります吉村仁氏がいわゆる医療費亡国論というものを発表してございます。 これは、その当時の、非常に、医療費をめぐる情勢と対応に関する私の考え方ということを述べたものでございますけれども、このときでも既に公共的経費の中でも医療費は特に巨額であるということ、そしてまたその伸び率も著しいということで、このままいくと国家が潰れるのではないかという心配がいわゆる医療費亡国論という名前で言われたということなんでございますけれども。これはもう三十四年前のお話でございますけれども、実はこの吉村氏は保険局長の後に厚生省の事務次官までされた方で、非常にこの方の発言というものは大きな影響力を持っていたということでございまして、この医療費亡国論というものが、財務省、当時大蔵省、そして厚生省、そしていわゆる厚生労働関係の国会議員の方々にもこの医療費亡国論というものが大変なことが起きるのではないかという不安感を持たれたといいますか、この医療費亡国論を信じているという印象を持ったわけでございますけれども、こういった医療費亡国論、これは、我々としてはこの医療費亡国論に非常に悩まされてきたという経緯がございますけれども、そういったことについてお話をさせていただきたいんですけれども。 この医療費亡国論が出てから、大蔵省の一つの方策として、もう医療費の財源はないぞと、医療費はもう保険の中の薬価を引き下げるから、その分を全て医療費本体に使いなさいという、こういった筋書を作られて今まで来たという経緯がございます。 ただ、前々回の改定のときからこの薬価財源が医療費本体に回らずに、一旦、今はもう財務省でございますけれども、財務省の方にこの財源を持っていかれた上で診療報酬改定が行われたということで、それが我々の医療費本体については非常に大変な状況になってしまったということでございますけれども、こういったことが起こるというのは、医療というものが消費だというふうに考えられている。 ここ数年、この経済活性化に医療あるいは介護というものが非常に大きな効果を生み出してきているという点は皆様も明白に御理解をいただけるんじゃないかと思いますけれども、まずは雇用につきましても、医療、介護は非常に高い雇用率を生み出しているというのも事実でございます。 そしてまた、新しい薬、新薬が出ますね、そしてまた医療機器あるいは技術の進歩というものが医療費の高騰を招いている一つの原因だと、悪者のようなことで言われているんですけれども、実は、この新しい薬、新しい治療法等々が今まで治らなかった病気を治してきている、これは事実でございまして、御自分でおっしゃっていますから例に挙げてもいいんですけれども、森元総理はまさに新しい薬によって肺がんが完治をし、今現在元気にオリンピックの組織委員会で活躍をされているということがあるわけですけれども。そういったことが、やはり治療によって今まで治らなかったものが治るようになる、そして治療期間が非常に短くなる、そして、その結果、早期に社会復帰ができるという、これは非常に経済的に効果の高いものであるというふうに思っているわけでございまして、そういった点を是非御理解いただきたい。 そういった理由から、今まで言われていた医療費亡国論というものは、本当は今となって考えてみれば医療費興国論ではないかと、国を興す、そういった論に値するのではないかというふうに申し上げたいというふうに思っておりますし、やはり経済活性化には現在でも必要不可欠なものであるという点を言いたいところでございまして、まずこの点についても財務省のお考えをお聞かせいただきたいと思うわけでございますが。 また、それに伴って、安倍総理も給与を三%上げるということを掲げてございますけれども、医療、介護の現場では給与というものを三%上げるというのは非常に大変な状況であるというのも事実でございます。医療、介護の働いている方々は今日本の全就業者の一一・九%、約三百四万人に達するわけでございまして、これらの方々の給与を三%アップするということは非常に財源の要る問題でありますし、医療機関あるいは介護施設にとりましても非常に大変なことであるということになるわけでございます。 実は、来年度の四月に診療報酬、介護報酬の同時改定というものがございますけれども、医療機関あるいは施設にとりましては、職員の給与というのを、ほとんどの財源はこの診療報酬あるいは介護報酬からいただく保険料、それによって賄っているというものが事実でございますので、その点を御配慮いただかないと、来年の三%アップというものは、経済界では実現が可能でありましょうが、医療界では非常に大変であるという点、この二点について財務省としてのお考えをお聞かせいただければというふうにお願いいたします。
○副大臣(木原稔君) 委員が前段で御指摘いただきましたとおり、医療、介護に関しましては、多くの方が関係した職種で働かれておられまして、また医薬品などにおいてもイノベーションが行われてきたというのは事実であろうと、そのように分析をしております。 他方、医療・介護保険制度の持続可能性を確保するためには、公的な保険により運営されており、国民の税やまた保険料によってその財源が賄われていること、また医療費や介護費が毎年大きく増加していること、こういったことを鑑みなければいけません。そこで、国民負担をいかに抑制し、将来にわたり国民皆保険を持続可能なものとしていく、そういった観点を十分に踏まえる必要があると考えております。 したがいまして、診療報酬、介護報酬、その同時改定につきましては、現在予算編成過程ではありますけれども、国等の財政状況はもとより、保険料等の国民負担、関係従事者を含めた医療機関、介護サービス事業者の経営状況など、そういったことを総合的に踏まえながら、年末に向け関係者の方々と現在調整を行っているところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 国民負担が増えないにはこしたことないと思うんですけれども、やはり今の状況では国民の方々も、多少負担が増えても将来に安心が持てるということが非常に大事だというふうにお考えではないかというふうに思うわけでございますけれども、今、やはりこの経済活性化の中で、個人消費というものが、伸びが、いまいち伸びてこないというものが非常に大きな問題になっているんだろうというふうに思うのでございますけれども、この個人消費が増えないという最大の理由は将来への安心というものがしっかりと確立されていないのではないかと、そういう点を危惧するわけでございます。 この消費の拡大というものが経済活性化に非常に大きな効果をもたらすということは皆様御承知のことだろうというふうに思うわけでございますけれども、この将来に対する不安というもの、これは、いわゆる年金、あるいは医療、介護、そういったものに将来の安心が持てるということがそういったことに大きな力になるわけでございますけれども、この点にどうしても不安があるということで、なかなか、ため込んでしまって消費が伸びないということになっているのではないかというふうに思っております。 御自分が年を重ねていったときに社会保障がしっかりしているということが将来に対する安心感につながり、それがまた消費につながり経済活性化につながるといった、こういった好循環になるのではないかというふうに思っているところでございますので、その点につきましても財務省としてのお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
○副大臣(木原稔君) おっしゃるように、現在において、経済が少しずつ改善をし、また企業収益なども過去最高を記録したりということでございますが、唯一消費がまだ弱含みというのは委員御指摘の事実だろうと思います。国民の消費を更に拡大していくというためには、現在及び将来にわたって安定的に雇用・所得環境が改善していくということ、これは委員の御指摘のとおりだというふうにも思っております。 加えて、社会保障の持続可能性を確保しながら財政の持続可能性を同時に確保し、国民が安心できる社会を実現することが重要であると、そのように考えているところでございます。 社会保障と税の一体改革というのは議員のお考えに沿うものであって、政府としても着実に推進していきたいと、そのように考えております。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 是非、その点をお考えいただきまして、先ほど、前に申し上げましたように、医療費興国論というぐらい、医療、介護、そういったものが経済に非常に大きく貢献しているということは是非お考えをいただきたいというふうに思います。 最後に、たばこ税についてお伺いをしたいんでございますけれども、今現在たばこ税の議論が進んでおりますけれども、このたばこ税というものが、今、世界的に見ても日本のたばこ税は安くてたばこ自体の値段が非常に安いわけでございまして、高いところでは日本の三倍ぐらいの値段がするというのがたばこの今の値段の状況でございますけれども、このたばこ税の増税というのは過去に何回か増税を行っているわけでございますけれども、この増税の結果、たばこを吸われる方が減ったというのも事実であって、それでありながら税収は減らないで、むしろ多少増えているというのが現状でございまして、これは非常に貴重なデータであるというふうに思っているところでございます。 皆さん認めていただけるのは、たばこというものが健康被害を及ぼすということ、そして、今私がここにバッジを付けておりますけれども、受動喫煙というものがたばこを吸わないのに健康被害がくるということで、これも非常に大きな問題であって、そういった健康被害が医療費増大の一つの原因にもなっているということでございますので、こういった点を考えたときに、たばこの増税をした上で、やっぱり吸う方も減ってくる、そして税収は減らない、そして健康になって医療費を使う量が減ってくるということで医療費節減にもつながるということでございますので、このたばこの増税というもの、大変進めていただきたいという希望でございますけれども、最後にその点をお伺いさせていただきたいと思います。
○副大臣(木原稔君) たばこ税についてでございますけれども、たばこの消費量は年々減少しているという中において、これまで累次の税率引上げによって、現在でも国と地方合わせて約二兆円台の税収を維持しているところであります。 たばこ税につきましては、昨年末の与党税制改正大綱におきまして、国民の健康増進の観点のほかに、財政物資としてのたばこのそういった基本的な性格、それと葉たばこ農家やたばこ小売店等への影響、また市場や産業への中長期的な影響、こういったことを総合的に勘案をいたしまして、また予見可能性の確保というものにも配意をしながら検討する必要があると、そういうふうにされております。 現在、与党の税制調査会において議論が行われているところでございまして、財務省といたしましても、その与党における御議論を踏まえつつ、検討してまいりたいと思っております。
○羽生田俊君 ありがとうございます。 今、副大臣おっしゃられたように、いろんな面で非常に良い面の方が多いという今までの結果が出ているということを是非お考えいただきたいということと、それから、JTはたばこを作りながらも薬も作り始めているんですね。両方の面で今JTは仕事を増やして範囲を広げてきているということで、葉たばこ農家等にも例えば転作というものも考えていただきたいということ。私は、以前も提案したことがあるんですけれども、葉たばこではなく薬草を栽培したらどうかということも提案させていただきましたけれども、やはり農林省とJTが一緒になってその辺のことも十分考えていただければいい結果も生まれるのではないかというふうに思っております。 沖縄が逆に今、サトウキビの栽培が非常に減ってきて、いわゆるサトウキビの農家が葉たばこに転作をしているというようなことを言われているわけでございまして、逆の方向に行っちゃっているということもあって心配をしているところでございますけれども、これから先、これがきちっと進んだときには、たばこを吸われる方は確実に減ってくるだろうというふうにも思うわけでございますから、葉たばこの必要量も減るわけでございますので、そういった転作も是非、農林省とも一緒になって、JTを巻き込んだ上で着実に進めていただきたいというふうに思うところでございます。 時間、少し余しましたけれども、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
○風間直樹君 よろしくお願いします。 今日は森友関係の質問をいたします。 今回、会計検査院が調査報告をされましたが、まず検査院に伺います。 お手元の配付資料に検査院法を抜粋いたしました。二十条、二十五条、二十六条、二十八条と、これ全て今回の事件に際しての調査で検査院がどの法を根拠に調査するかという根拠法に当たるものであります。検査院は、今回この二十六条、二十八条に基づいて、財務省ほか官庁あるいは公共団体、例えば大阪府、それから民間業者等に対して必要な帳簿や書類の閲覧要求、そして資料の提出依頼を行ったものと思います。 今日お尋ねしたいのは、今回、ごみの埋積量の積算が価格の算定に影響していますので、このごみの埋積量をどう推計するか、計算するかというのが一つのポイントだったわけですが、この観点から、地元の藤原工業、これは森友側から依頼をされてこの工事を請け負った業者ですが、この藤原工業に対しても検査院が聞き取りあるいは資料の提出依頼を行ったのか、その点まずお聞かせください。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 今回の検査におきましては、財務本省、国土交通本省、近畿財務局、大阪航空局等に対して、会計検査院法二十六条に基づく資料の提出の求めを行っております。また、工事関係者等に対しましては、会計検査院法二十八条に基づく資料の提出の依頼を行っております。 なお、提出を求めた又は提出を依頼した資料等につきましては、森友学園からの購入要望に係る協議内容が確認できる資料等、報告書に記述しているとおりでございます。
○風間直樹君 分かりました。 そうすると、確認ですが、藤原工業もその中に含まれているということでよろしいですね。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 報告書に記述したもの以外につきましては、どのような資料を誰に対して要求したのかにつきましては、お示しすることができないということについて御理解賜りたいと思います。
○風間直樹君 ちょっと聞き取りにくかったんです。確認します。 藤原工業が今回調査対象に含まれたかどうかは、この場で、先ほどの御答弁に、含まれたと私は理解したんですが、それでよろしいですか。
○説明員(戸田直行君) 具体的にどの者につきまして資料を要求等したのかにつきましては、お示しすることができないということについて御理解賜りたいと思います。
○風間直樹君 それ、昨日、事前のレクでも言われたんです、同じことを。私、どういう根拠に基づいてそうおっしゃるんですかとお尋ねしたんですが、どういう根拠ですか。
○説明員(岡村肇君) お答え申し上げます。 会計検査院は、検査上の必要により検査対象ではないその他の関係者から事情を聴取するなどしているところでございますが、その情報が開示された場合には、現在又は将来の検査過程における関係者一般の会計検査に対する理解と協力の前提を揺るがすなどして厳正かつ円滑な検査の実施に支障を及ぼすおそれがございます。したがいまして、その名称につきまして、報告書に記載されているもの以外をお示しすることについては別途確認をさせていただきたく存じます。
○風間直樹君 昨日、確認をお願いしたんですよ。ですから、今日の質疑ではもう別途確認をいただいて御答弁いただけると、こういう段取りなんです。 これ、情報公開法ってありましたよね。その第五条ですが、行政機関の長は、開示請求があったときは、請求者に対し、当該行政文書を開示しなければならないと、こう書かれています。ですから、この情報公開法の規定からいえば、当然、検査対象者の不開示は法律の誠実な執行にならないと、こう考えますが、いかがですか。
○説明員(岡村肇君) お答え申し上げます。 繰り返しの答弁で恐縮でございますが、検査対象ではないその他の関係者から事情を聴取するなどした場合、その情報が開示された場合におきましては、現在又は将来の検査過程における関係者一般の会計検査に対する理解と協力の前提を揺るがすなどして厳正かつ円滑な検査の実施に支障を及ぼすおそれがございますということでございます。
○風間直樹君 これ、藤原工業は今回の森友事件でまさにその疑問の中核部分を担う民間業者でして、だから聞いているんです。 非常に詳細なボーリング調査を行って、その資料を持っていますね、藤原工業。国会の審議でもそれは明らかになっています。そうした対象者すら、検査院が誰を対象に調査をしたかすら不開示ということでは、本当に検査院が真面目に権限を行使しているか、これ国会で議論ができないんです。なので、この点は非常に重要で、国会のチェック機能を否定するようなことを今検査院の皆さんおっしゃっていると、こういうことなんですよ。 もう一回認識を伺います。いかがですか。
○説明員(戸田直行君) お尋ねの点につきましては、別途検討させていただきたいと存じます。
○風間直樹君 つまり、後日の委員会に検討の結果を出すということですか。
○説明員(戸田直行君) おっしゃるとおりでございます。
○委員長(長谷川岳君) もう一度、戸田事務総局第三局長。
○説明員(戸田直行君) おっしゃるとおりでございます。
○風間直樹君 じゃ、委員長に依頼をいたしますが、検査院から、後日、この件に関する報告を委員会に提出するようにお計らいのほどお願いします。
○委員長(長谷川岳君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
○風間直樹君 重ねて念のため申し上げておきますが、検査院法で、これ検査院は内閣から独立した地位を保障されています。ただし、それは検査院が国会審議の対象にならないということではありませんので、なりますので、国民の納税した税金を使って皆さんが検査をされているわけですから、国会の審議の対象になりますので、しっかり検討していただいて委員会に報告をお願いします。 それから、もう一点お尋ねしますが、今回、この現場のごみの埋積量が本当のところどうだったのかをきちんと把握することが、値引きの額が合理的だったかどうかを判断する大きな根拠となるということなわけです。 この検査院法の二十五条と二十八条を見ますと、検査院に非常に大きな権限が与えられていまして、例えば二十五条、検査院は、職員を派遣して、実地の検査をすることができると。つまり、あの小学校が建っている土地の検査を検査院がする権限をこの二十五条で与えられているわけですね。この場合において、実地の検査を受けるもの、森友側はこれに応じなければならない。あるいは二十八条、検査院は、検査上の必要により、官庁、公共団体その他の者に対し、当然ここに藤原工業も含まれます、資料の提出、鑑定等を依頼することができる、資料の提出を依頼できるわけですね。藤原工業がどのようなボーリング調査を行ったのか、その結果どういう計算によってごみの埋積量を判断したのか、この資料の提出を要求できるわけです。 私、今回注目していましたのは、検査院自身がこの現地に職員を派遣して、自分自身でこの問題点が国会で多々指摘された土地のボーリング調査をするのかなということであったんです。これはされたんでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 大阪航空局は本件土地の地下埋設物撤去処分費用の算定を行っておりますが、これは、学校法人森友学園への本件国有地の売却予定価格を算定するために、近畿財務局が大阪航空局に依頼したものでございます。 今回の地下埋設物撤去処分費用に係る検査は、実際の地下埋設物の量を確認することを目的とするものではなく、本件国有地の売却予定価格算定のために大阪航空局が行った当該費用の算定が適切であったのかについて大阪航空局が当時利用することが可能であった既存の資料等を用いるなどして行ったものでございます。
○風間直樹君 航空局が行った算定が適切だったかどうかを検査院が判断するのが今回の調査の目的だったと。その結果、判断できなかったわけでしょう、検査院報告読むと。ということは、航空局の推計が適切かどうかを判断する材料に乏しかったということになりますから、当然、検査院自身が、これは現地でボーリング調査をする必要性が出てくる、それをなぜやられなかったんですか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 繰り返しの答弁になり恐縮でございますが、会計検査院は、国会からの御要請に従い、会計検査院法上与えられている権限を行使し検査を実施しております。 今回の当該費用に係る検査ではお尋ねの現場の掘り起こしなどの調査は実施しておりませんが、これは、御要請に従い、本件国有地の売却予定価格算定のために大阪航空局が行った当該費用の算定が適切であったかについて大阪航空局が当時利用することが可能であった既存の資料等を用いるなどして検証したものでございまして、実際の地下埋設物の量を確認することを目的としたものではないことによるものでございます。
○風間直樹君 私の質問に答えていらっしゃいませんので、ここでちょっと質問を止めます。
○委員長(長谷川岳君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(長谷川岳君) 速記を起こしてください。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 地下埋設物の存在範囲については何らかの仮定に立って推計せざるを得ないところでございまして、今回の検査は当時行われたこの推計を含む価格算定手続の適正性について行ったものでございます。そして、検査の結果、本件土地における処分量等につきましては十分な根拠が確認できないものとなっているなど、慎重な調査や検討を欠いていたと認められるものでございます。 本件土地は、現在、国に所有権が返還されておりますところ、今後における調査の実施につきましては、当該土地の管理や処分を行う関係省庁におかれまして御判断されるべきものと考えております。
○風間直樹君 いや、局長、今の御答弁、本当に笑いが漏れる御答弁でして、各省庁にげたを預けた、投げたということでしょう。それ、本当に恥ずかしい答弁ですよ、今の答弁は。だって、検査院法で内閣からの独立が保障されているんですから。何のために保障されているんですか、独立を、皆さん。それは、国民の税金を使って行政機関が法の誠実な執行をしているかどうかを検査、チェックするために、内閣や省庁に世話になる機関じゃ駄目だから皆さんの独立が保障されているわけでしょう。 今回のように森友事件の非常に大きな国民的な関心を集めているこのケースにおいて、航空局の試算の適切性を評価するのが今回の調査の目的だと。それで国民納得したんですか。八割が納得していないという世論調査の結果ですよ。 もう一回二十五条について伺いますが、職員を派遣して実地の調査ができると、で、「実地の検査を受けるものは、これに応じなければならない。」と、こう書いてあるんですよ。なのに何でそれをしなかったんですかと。航空局の推計の適切性を皆さんが評価する、それが目的だと言うだけではこの二十五条の履行にならないし、国民の期待に応えていないですよね、会計検査院、今回。 もう一回お尋ねします。
○説明員(戸田直行君) 繰り返しの答弁になり誠に恐縮でございますが、会計検査院は、国会からの御要請に従いまして、会計検査院法上与えられている権限を行使し検査を実施してございます。 今回の当該費用に係る検査では、お尋ねの現場の掘り起こしなどの調査を実施しておりませんが、これは、御要請に従いまして、本件国有地の売却予定価格の算定のために大阪航空局が行った当該費用の算定が適切であったかについて大阪航空局が当時利用することが可能であった既存の資料等を用いるなどして検証したものでございまして、実際の地下埋設物の量を確認することを目的としたものではないことによるものでございます。
○風間直樹君 今、掘り起こしを行っていませんがとおっしゃいましたが、これを行わなかったのは検査院の意思ですか。
○説明員(戸田直行君) 国会からの御要請の趣旨に沿いまして検査を実施したところでございます。
○委員長(長谷川岳君) 再度、戸田事務総局第三局長、答弁ください。
○説明員(戸田直行君) 繰り返しの答弁になり誠に恐縮でございますが、国会からの御要請に沿いまして検査を実施したところでございます。
○風間直樹君 私、この場でも決算委員会でも検査院に対する質疑随分やってきたんですけれども、非常に遠慮がうかがえるわけですね、今の御答弁もそうですが、内閣に対して。 ちょっと余談ですが、申し上げておきます。今年三月三日の予算委員会で私指摘したことですが、検査院が毎年会計検査をされまして、その内容を一冊の報告書にまとめて国会に提出されます。平成十九年度から平成二十八年度までの過去十年分の決算報告書を私ども風間事務所で全て分析いたしました。その結果、先生方御存じのように、検査院が問題を指摘した様々な省庁あるいはその所管団体が報告書に含まれているわけですが、この問題を指摘された団体、省庁の所管団体に過去十年間で検査院からOBが十名再就職をされています。十名、過去十年間で再就職をしています。さらに、驚くべきことに、OBが再就職した、問題を指摘された団体が再び問題を起こして検査院に報告書で指摘されるケースがあります。これは会計検査院の独立性を著しく損なうものです。そういう背景があって、今回のような腰が引けた御答弁につながっているんじゃないかなと私は常々感じています。 これは、今は自民党政権ですが、今後政権交代も起きるかもしれません。検査院は、政権交代があろうがなかろうが内閣から独立した組織です、法で規定された。その組織が時の政権に遠慮をしていたのでは、これは法の規定に沿いませんし、国民は浮かばれません。そういう趣旨で質問をしています。今日は時間の関係でこの程度にいたしますが、後日またやりますので、検査院、今日私が質疑したことをきちっと法に基づいて皆さんの所見をまとめてください。 では、次の質問に移ります。 官房副長官にお尋ねをします。この森友問題、今年の二月から国会でずっと審議をされてきました。先日の衆参の予算委員会を見ていましたが、様々な新しい事実が出てきたにもかかわらず、政府が誠実な答弁をしていないなという印象が強くあります。本当はこういう質問をしたくないんですが、私は、今の政権が本当に法律を誠実に執行しているんだろうかという疑問をこの間抱きましたので、今日は非常に初歩的な質問をまず幾つかしたいと思います。 官房副長官にお尋ねしますが、まず、我が国は主権が国民にあります。主権者である国民が定めた憲法に基づいて内閣と国会は権限を与えられています。行政権もここに含まれます。ですから、内閣と国会は、主権者である国民に対して憲法を誠実に執行する義務を負っているわけです。 議論の余地がないと思いますが、この論理についていかがお考えでしょうか。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お話ございましたとおり、御指摘の国民主権については、憲法前文において、「主権が国民に存する」とされ、憲法第一条において、「主権の存する日本国民」と規定されているとおりであります。また、憲法第七十三条第一号は、内閣は法律を誠実に執行すべき旨を定めております。さらに、憲法第九十九条は、国務大臣、国会議員を含め、公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負う旨を定めているところでございます。
○風間直樹君 今官房副長官がおっしゃった憲法第七十三条ですが、これに基づけば、内閣が法律を誠実に執行するのは何より主権者国民に対してであると解さないといけないと思いますが、この点はいかがですか。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 今申し上げたとおりでありまして、当然のことだというふうに思います。
○風間直樹君 次に、憲法の第十四条、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と、このように徹底した法の下の平等を定めています。 特権者は認めないというのが憲法の大原則と考えますが、いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お尋ねの憲法第十四条第一項は、全て国民は法の下に平等であるという、いわゆる平等原則を定めていると承知をいたしております。
○風間直樹君 特権者は認めないわけですが、森友学園事件では、学校経営者の籠池泰典氏が国会に参考人招致されました。しかし、学園小学校の名誉校長を務めた安倍昭恵総理夫人、佐川前理財局長の参考人招致も併せて行わなければ、法の下の平等に反すると思います。 内閣と国会が二人を特権者扱いすることになると思いますが、これは憲法の誠実な執行に反します。いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 参考人招致等国会における審議の在り方につきましては、国会においてお決めをいただくことだと認識をしております。その上で、政府としては引き続き丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。
○風間直樹君 野上さんと質疑させていただく機会も余りないので、ちょっとお尋ねをしたいんですけども、私、過去の総理大臣経験者の御発言で非常に印象に残っている発言がありまして、自分は議会の子だと、議会の子、議会の子供だという発言をされた元総理がいらっしゃるんですが、副長官、これ、どなたか御存じでいらっしゃいますでしょうか。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) ちょっと存じ上げておりません。
○風間直樹君 これ、竹下元総理なんですよね。たしか総理に就任されるときに、ぶら下がりか記者会見の場だったと思いますが、自分は議会の子だというのをおっしゃっていたのを覚えています。私、当時はそれを聞いて意味が分からなかったんですが、国会議員になって様々な経験をしてみてだんだん分かるようになってきました。 やっぱり国会というのは与野党の対立もありますし、審議が止まることもあります。今回のように、衆議院の話ですが、質問時間の配分をめぐって議論になることもある。そのときに、何を原則として与党の政治家、野党の政治家がこうした問題に対処していくべきかということを、恐らく竹下元総理は、自分は議会の子だという言葉で表現されたんだろうと思います。 今回の森友事件に関しましては与党内からも疑義の声が出ている、そういうこともあります。是非、竹下元総理の議会の子であるという認識に我々与野党双方の政治家が立った上で、委員会で質疑をさせていただきたいと思います。 続いて、財務省にお尋ねしますが、森友事件では肝腎の重要な関係公文書が破棄されています。佐川前理財局長の答弁では、佐川さん、それを堂々とおっしゃいました。 公文書の管理法、会計法、国家公務員法など、関係法律が主権者国民に対して極めて不誠実に執行されていることがこの間の審議から明らかになったと思います。これについて、財務省の率直な御感想を伺いたいと思います。
○副大臣(木原稔君) 率直な感想ということでございますけれども、まずは会計検査院の報告については財務省としては重く受け止めなければならないと、そのように考えているところでございます。 また、国有財産の管理、処分に係る行政文書の管理につきましては、内閣府において議論されております行政文書のガイドラインの見直し、また会計検査院の報告、そしてこれまでの国会等での御議論、そういったことを踏まえまして必要な見直しを行ってまいりたいと存じております。
○風間直樹君 先日テレビを見ておりましたら、出演されていた元政治家がこういう発言をされていました。国家の記録を残すということは国家の歴史を残すということ、そのときの政治に都合の悪いところは記録に残さないとか、本当にその害は大きいと。これ、私が非常に尊敬する福田康夫元総理の御発言であります。 続いて、官房副長官と財務省にお尋ねします。 内閣総理大臣、財務大臣、そして国交大臣は、今回の事件の徹底調査を職員に指示し、文書内容の復元と情報公開に努めるべきであろうと思います。また、憲法上の機関で、内閣から独立の地位にある会計検査院が出した報告に誠実に応えるよう具体的な措置をとらなければなりません。そうでなければ、内閣自らが違憲行為、つまり法律の誠実な執行の義務違反を犯すことになると考えますが、いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 政府から独立した機関であります会計検査院が第三者的立場で検査を行い、今般、国会に報告が提出をされました。その報告につきましては真摯に受け止める必要があると思っております。 先日の参議院予算委員会においては、財務省から、この報告の内容を重く受け止め、これをしっかり検証した上で、国有財産の管理、処分の手続等について必要な見直しを行っていくという答弁がございました。 政府としても、国有財産の売却について業務の在り方を見直すことが必要と考えており、関係省庁において今後の対応についてしっかりと検討する必要があると考えております。
○副大臣(木原稔君) 財務省にもということでございますので答弁をさせていただきますと、森友学園の国有地の売却に関しましては、参議院からの要請に基づきまして、独立した行政機関である会計検査院より第三者的な立場で検査が行われてまいりました。 検査報告では、国有地の管理処分手続について様々な御指摘がなされておりまして、先ほどと繰り返しになりますが、財務省として重く受け止めなければならないと考えているところでございます。その上で、指摘された事項について、その内容をしっかりと検証し、今後、国有財産の管理処分手続について必要な見直しを行っていくことに尽きると考えております。
○風間直樹君 今お二人から述べられたその御決意が本物かどうかということなんですが、配付資料で内閣法を記しました。第四条と第六条。「内閣がその職権を行うのは、閣議によるものとする。」、「この場合において、内閣総理大臣は、内閣の重要政策に関する基本的な方針その他の案件を発議することができる。」、「内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基づいて、行政各部を指揮監督する。」と。 今、野上さんと木原さんがおっしゃったことを踏まえれば、当然内閣は、この内閣法四条、六条に基づいて森友事件に関して主権者国民に対して内閣法を誠実に執行しなければなりません。安倍総理が、閣議で事件の徹底調査を提案し、関係行政各部を指揮監督しなければいけません。そう考えますが、いかがでしょうか。お二人からお考えを伺います。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) お話がございましたとおり、内閣法第四条において、内閣がその職権を行うのは閣議によること等が定められております。また、同法第六条においては、内閣総理大臣は、行政各部を指揮監督するに際し、閣議にかけて決定した方針に基づいて行う旨が定められております。また一方で、同法第三条においては、各大臣は主任の大臣として行政事務を分担管理すると規定をされております。 その上で、お尋ねの件に関しましては、まずは分担管理を行う各省庁において今回の報告書の内容を十分に精査した上で適切に対応する必要があると考えております。
○風間直樹君 私伺いましたのは、これ事件の徹底調査、再調査をこの閣議を踏まえて職員に、省庁に指示しなければいけないと、こういうことなんですが、この点いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 今申し上げましたとおり、まずは分担管理を行う各関係省庁において今回の報告書の内容を十分精査した上で適切に対応する必要があるというふうに考えております。
○風間直樹君 だって、それでは調査進みませんよ。この間ずっと国会で審議をしてきましたが、先般の衆議院の予算委員会、参議院予算委員会でも、財務省としては、録音データは認めるものの、あの数字は価格ではないと、こういう本当に涙の出るような答弁をされています。 この上は、やはり総理が閣議においてこの再調査の徹底を指示する以外にないと、こう国民は感じていますよ。その国民の意見を踏まえてやるのかやらないのか、官房副長官、いかがですか。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 先ほど財務省から、会計検査院の報告の内容を重く受け止めて、これをしっかり検証した上で国有財産の管理、処分の手続等について必要な見直しを行っていくことに尽きるという答弁がありましたが、先ほど来申し上げていますとおり、関係省庁において今後の対応についてしっかりと検討する必要があると考えております。
○風間直樹君 つまり、閣議を踏まえて再調査、徹底を指示する考えは現在の内閣にないということでよろしいですね。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 今申し上げたとおり、お尋ねの件については、まずは分担管理を行う関係省庁において今回の報告書の内容を十分精査した上で適切に対応をするということであります。
○風間直樹君 誠に残念ですが、主権者国民に対して法律を誠実に執行する立場にある行政府、内閣として、この森友事件の再調査をやる、徹底調査を各省庁に指示する考えはないということであります。非常に残念であります。ただ、これが今の安倍内閣の実態だろうというふうに理解をいたしました。 次に、これは官房副長官とちょっと率直な議論をさせていただきたいんですけれども、官房副長官は同じ参議院議員でいらっしゃいますが、参議院の行政監視委員会に所属された御経験はありますでしょうか。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) なかったと思います。
○風間直樹君 分かりました。 実は、この参議院の行政監視委員会、発足したのが平成に入ってすぐぐらいの頃でして、きっかけになりました事件がありまして、当時のことを調べてみると、全国で警察の不祥事が相次いだんですね。これ、どういう不祥事だったかというと、お金にまつわる不祥事です。つまり、警察という行政機構の中でお金の不正使用が相次いで発覚した。同時にこれが司法でも発覚しました。調査活動費というお金です。これが各省庁にまたがっていろいろ出てきたので世相が騒然となりまして、当時の国会、特に参議院ではこの行政府の状況に非常に危機感を強めたわけです。当時の参議院議員が中心になって、参議院に行政府をしっかりチェック、監視をする委員会を置こうということで現在の行政監視委員会が、まずは調査会の形で発足をしました。 このとき、実はこの行政監視、当時の調査会の手足となって様々な調査に当たる実動部隊として想定されたのが、現在の総務省の行政評価局であります。 当時の国会議事録を見ますと、議論をしている議員の皆さんが、やがて行く行くはこの総務省の行政評価局を国会、参議院に移して、行政監視委員会の下において行政府に対するチェックをしっかり我々の責任で行うんだと、そうしないと今日のこの国民の批判に応えることはできないという非常に強い責任感が伝わってきます。 そこで、今回なんですが、森友事件に関しまして、私もこの場に行政評価局や人事院に来てもらって随分質疑をしました。ところが、動いていないんですね、今回の案件ではこの二つの組織はほとんど。総理大臣の関わりが疑われる事件については、この二つの組織がもう事実上動かないということが私はよく分かりました。 ところが、この行政の内部統制機関、人事院にしても行政評価局にしてもそうですが、これが機能不全に陥ったままでは困るわけです、あくまでも行政に対するチェック機構として設けられているわけですから。 安倍総理は今回、検査院の検査結果を真摯に受け止めて、関係省庁で業務の見直しを着実に進めていくと表明されています。もしそうであれば、この行政評価局と人事院の在り方についてもこれは全面的に見直さなきゃ駄目だろうと、こう思うんですね。 実は、これまで参議院では、これらの機関の第三者性を高めるために、つまり行政府に対するチェック機能を向上させるためにこれらを国会に機能移換すべきだという議論が行われています。特にこの議論は、自民党のかつての行政委員会所属の議員からも提起されていますし、公明党の先生からも提起されていますし、私ども野党の議員からも提起されています。 今回の事件で総理自らが無関係というのであればこの議論に積極的になれるんじゃないかと思うんですが、法を誠実に執行する政府と官僚機構をつくるという我々国会の共通の目的のために国会の行政監視機能を強化するという議論でありまして、これ、官房副長官の率直な御感想を、御意見を伺いたいと思います。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 今回の事案に関しましては、政府から独立した機関である会計検査院、ここが第三者的立場で検査を行って国会に報告が提出をされました。その報告については、先ほど来申し上げましたとおり、真摯に受け止める必要があるというふうに思っております。政府としても、国有財産の売却について業務の在り方を見直すことが必要と考えておりまして、関係省庁において今後の対応についてしっかりと検討する必要があると考えております。 また、今御指摘がありました総務省行政評価局を始めとする行政内部で監査等を担う機関が国会による行政監視機能と相まって適切に機能を発揮していくことは極めて重要であると認識をいたしております。政府としては、今後とも、国会等からの指摘も踏まえつつ不断の取組を進めていく所存であります。 なお、国会における行政監視機能の在り方につきましては、国会において御議論いただく事項でありまして、政府としての答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
○風間直樹君 野上さん、今官房副長官でいらっしゃるので、なかなか自分の政権に関わる第三者からのチェックということには、自発的にちょっとやろうというのはお立場上難しいのかもしれませんが、今日せっかくこうして答弁いただいていますので、一つちょっと問題提起をさせてください。 今日、検査院は来てもらいまして質疑をしましたので、そのやり取りをお聞きいただいて、検査院が抱えている様々な問題というのは御理解いただけたと思います。 一方で、今日、人事院は呼んでいません。人事院につきましては、今年の常会で随分この場に来てもらいました。私、何を聞いたかというと、昭恵夫人の問題だったんです。当時、谷査恵子さんという昭恵夫人付きの職員がいまして、この方が、昭恵さんがプライベートでやっていらっしゃる女性の地位向上のための勉強会の事務局を実は私的に受けていたということがこの団体のフェイスブックから判明したんです。彼女のオフィシャルな時間、プライベートな時間、両方使ってこの事務局活動をされていたので、これはさすがに人事制度の観点から問題じゃないかという指摘を人事院にいたしましたが、人事院は残念ながらそういう認識を持っていませんでした。 官房副長官、内閣の要にいらっしゃいますので、一つお願いをしておきます。人事院と内閣の関係の在り方について、現状でいいのかどうか、お時間のあるときに人事院を呼んでちょっと勉強会をやっていただけませんか。人事院と官房副長官の間で結構ですから、現状様々な問題が提起される中で、今回、人事院の対応が適切だったのかどうかも含めて、人事院が内閣に対するしっかりとしたチェックを行う機関として今後も健全な組織を保っていくために現状でいいのかどうか、その点を官房副長官の立場で確認していただきたい。そのことをお願いしたいと思います。 最後にその点について御意見を伺って終わります。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 適切に対応させていただきたいと思っております。
○風間直樹君 終わります。
○浜口誠君 民進党・新緑風会の浜口誠でございます。よろしくお願い申し上げます。 私からは、まず自賠責保険の一般財源の方に繰り入れられておりますその繰入金の繰戻しについて質問をさせていただきたいと思います。 これは先週の我が党の大塚代表も予算委員会の中で触れていただきましたけれども、今、自動車ユーザーが積み立てた自賠責保険を原資とする自動車安全特別会計というのがございます。ここから一般会計の方に資金が繰り入れられておるんですけれども、いまだに六千百六十九億円というすごい大きな額が繰戻しをされておりません。この自賠責保険、自動車ユーザーの方が支払っていただいている保険なんですけれども、極めて重要な役割を果たしております。不幸にして自動車事故に遭われた被害者の方の救済という面でも非常に大事な位置付けだというふうに思っております。 そこで、国交省の方にお伺いしたいんですけれども、この自賠責保険の重要性、必要性について御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(早川治君) お答えいたします。 まず、自賠責保険、自動車損害賠償保障制度でございますけれども、これは自動車損害賠償法に基づきまして、自動車運行の用に供する際に、いわゆるその自賠責保険の契約の締結を義務付けるなどの措置を講ずることによりまして、自動車事故の被害者が保険金による損害賠償を確実に得られるようにしておる制度でございます。 また、御指摘のありました自賠責の保険料、ユーザーが支払った保険料を原資といたします自動車安全特別会計の自動車事故対策勘定、こちらの積立金を財源といたしまして、国土交通省におきましては、交通事故によって重度の後遺障害を負った方々に対して専門的な治療を実施する療護施設の設置、運営、あるいはこうした方々に対する介護料の支給などの被害者支援対策を実施しておりますほか、いわゆるASV、先進安全自動車の導入に対する補助などの自動車事故防止対策を推進しているところでございます。 重度後遺障害を負う被害者がまだ多数発生するなど依然として深刻な交通事故情勢にある中、こうした施策は被害者やその御家族の御負担を少しでも軽減をし、また、悲惨な交通事故の発生を防ぐという観点から非常に重要な役割を果たしているものと考えているところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 今御説明あったように、この自賠責保険、とりわけ被害者救済事業というのは非常に重要な役割を、被害者の方、さらにはその御家族の将来にわたる安心につながる非常に重要な事業だということを是非委員の皆様にも御認識をいただきたいというふうに思っております。 そして、少し歴史的な経緯を申し上げますと、この自動車安全の特別会計から一般会計の方には、平成六年、七年でトータル一兆一千二百億円という額が一般会計の方に繰り入れられております。当初は、当初の約束は二〇〇〇年度にそれを全額返しますということだったんですけれども、結果として返却、まあ一部は返却されておりますけれども、三回もこの返却が引き延ばしになっております。今現在残っているのが六千百六十九億円と、こういう額になっておるということであります。とりわけ平成十六年以降は一円も返還されておりません。これが実態です。 この自賠責保険を原資とする、自動車ユーザーの方が積み立てたこの自賠責保険を原資とする自動車安全特別会計なんですけれども、これは麻生大臣にもう一度御認識をお伺いしたいんですけれども、このお金、今返ってきていない六千百六十九億円というのは自動車ユーザーの皆さんが積み立てた自賠責保険の保険料が原資になっていると、その認識があるかどうか、いま一度確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) あります。
○浜口誠君 ありがとうございます。ここの認識をまず、税ではないんです、自動車ユーザーの皆さんが積み立てた保険料というところをまず共通の認識に是非立たせていただきたいというふうに思っております。 そんな中で、先ほども御説明ありましたけれども、自動車安全特別会計の中にある積立金を今使いながら、先ほど御説明あった重度の後遺症を持たれている方の支援ですとか、あるいは事故対策防止のための支援、あるいは交通遺児の皆さんの支援、いろんな事業が執り行われております。 今、国交省の方から聞くと、毎年百億円ぐらいずつ積立金を取り崩しながら今の事業が行われているというふうに聞いておりますが、実際、この十年余りでその積立金がどの程度減ってきたのか、そして今ある残高はどれぐらいになっているのか、その現状についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(早川治君) お答えいたします。 現在の自動車事故対策勘定、これは平成十四年度に設けられておりまして、十四年度末における積立金の額は二千五百四十五億円であったところでございます。この積立金の額は、その後、平成十六年度末の二千八百四十五億円をピークといたしまして、以後は年々減少をしているところでございまして、平成二十八年度末においては約千八百七十三億円、平成二十九年度末においては約千七百八十六億円となる見込みでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 今のお話ですと、今残っている積立金の残高は千七百八十六億円というお話がございました。被害者の方あるいは御家族の方の将来への安心につなげていく、そのためにはこの被害者救済事業というものを持続的に続けていく必要があるのではないかというふうに思っております。 まだ一般会計から繰戻しがされていない額が約六千二百億円、今御説明あったように、特別会計の方に残っている積立金の残高が約一千八百億円、これトータルしますと八千億円という金額になります。今の毎年の被害者救済事業の予算というのは百二十億円ぐらいで推移しているというふうに聞いておりますので、その八千億円という原資が特別会計の方にあれば、その運用益でかなりの部分の被害者救済事業というのがカバーできるというふうに思います。大体百億円ぐらいは運用益で出るんじゃないかなというふうに思っておりますので、そういう面からもしっかりと一般会計から特別会計の方に繰り戻していただいて持続可能性を高めていく、こういうことが本当に重要だと、被害者の方、そして御家族の方の将来にわたる安心を確保するためにも非常に重要ではないかなというふうに私は思うんですけれども、その辺の御認識を国交省、財務省、それぞれからお伺いしたいと思います。
○政府参考人(早川治君) お答えいたします。 現在、積立金として存在しております約千八百億円に繰戻し金が追加されるということになれば、事業の継続性は高まることとなるというふうに考えているところでございます。
○副大臣(木原稔君) 平成二十九年度末におけるこの自動車事故対策勘定積立金の残高は、先ほどありましたように、一千七百八十六億円となる見込みである一方で、事故被害者救済事業等の平成二十九年度予算は百二十七億円となっているところでありまして、このため直ちに事故被害者救済事業等の実施に支障が生じる状況ではないものの、現下の低金利状況を受けた運用益の減少等によりこの積立金の取崩しが続く状況になっているものと認識をしております。
○浜口誠君 財務省の認識としてはあれですか、取崩しの状況は続くけれども、僕が言いたいのは、八千億円という原資があれば、今は毎年百億円ずつ取り崩しておりますけれども、その取崩しの割合が、額が減ってより安定した被害者救済事業が可能になるんではないかと、そういう認識を持たれているかどうかということをお伺いしています。
○副大臣(木原稔君) 現在、平成三十年度の予算編成やっておりますが、その取扱いにつきましては、一般会計の財政事情、また自動車安全特別会計の収支状況等を踏まえまして国交省と現在協議中でございまして、その積立金の水準等については現在は言及を控えさせていただきます。
○浜口誠君 それでは、ちょっと質問を変えます。 じゃ、今一千七百八十六億円という積立金が特別会計の方にありますけれども、今後、この積立金、今のまま返却されないと、返還されないというような状況が続いたときに、この積立金はどれぐらいの期間で底をつくのかどうか。その辺りの今後の見通しについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(早川治君) お答えいたします。 先ほどの話もございましたけれども、積立金を財源として実施する事業の必要額が運用益を上回っているという状況にございますので、このまま推移すれば積立金は今後も減少していくことが見込まれるところでございます。
○浜口誠君 どれぐらいの期間を想定しているんですか。
○政府参考人(早川治君) これは、毎年度の事業費の変動などもございますので一概に申し上げることはなかなか難しいところでございますけれども、十数年後には相当程度減少した状況になると見込まれるところでございます。
○浜口誠君 今答弁あったように、十数年後には、今千八百億円近いお金が積み立てられているんですけれども、今のまま一般会計からの繰戻しがなければもう底をついてしまうと。もうそう長い年月じゃないですよ、十数年といえば。もうすぐやってくるかもしれないと。本当に、被害者の方あるいは御家族の方からすると、物すごい不安が大きいというふうに申し上げておきたいと思います。 その上で、直近で大臣間の合意で返済が延びたのが、その合意がされたのが平成二十二年です。その平成二十二年と今と比較して環境面でどういう違いがあるのかというのをちょっと整理をさせていただきたいというふうに思います。 平成二十二年と今と比べたときに、税収はどう変化しているのかどうかということ、さらには運用益、これがその当時と今でどう変わっているのかどうか。そして、積立金の水準、平成二十二年のときにあった積立金と、今は一千七百八十六億円ですけれども、その当時との違い。この辺りを整理をして御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(星野次彦君) まず、税収につきましては私の方から答弁させていただきます。 平成二十二年度の決算額で見てみますと、国の税収四十一・五兆円、地方が三十六・四兆円で、合計七十七・九兆円でございました。平成二十九年度の予算額で見てみますと、国が五十七・七兆円、地方四十三・〇兆円、合計百・七兆円ということでございまして、機械的に二十九年度から二十二年度を差し引きますと、国、地方合計で二十二・八兆円ということになります。
○政府参考人(早川治君) 自動車事故対策勘定の積立金の方につきましてでございますけれども、平成二十二年度における積立金の運用益は約三十七億円でございまして、同二十二年度末時点における積立金の額は二千二百九十八億円となっております。また、平成二十九年度における運用益は約二十四億円でございまして、二十九年度末時点における積立金の額は、先ほど申しましたが、約千七百八十六億円となる見込みでございます。
○浜口誠君 今御説明あった内容を、ちょっと資料、お手元の方の三の方に整理をさせていただいております。 税収については平成二十二年と比べて約二十四兆円増収になっている、積立金については五百億円その当時から減ってきている、さらには、運用益については、ここにあるとおり、平成二十二年と比べると三五%も運用益は減ってきていると、こういう環境の変化が今あるというのが実態であります。平成二十二年と今とは大きく環境も変わってきているということだと思っております。 また、その前には、マスコミの皆さん始め世論の関心度合いというのはどうなのかということでいいますと、僕も平成二十二年当時の新聞記事なんか、この自賠責の繰戻しに関して報道されているのかなということで確認したんですけれども、一部の業界紙では取り上げられていますけれども、余り一般紙なんかでは当時は報道されておりませんでした。お手元にも今年に入ってからのいろんな新聞報道等添付をしておりますが、毎日新聞を始めとする全国紙はもちろんですけれども、地方紙にもこの問題が非常に報道されて、国民の皆さんもやっぱり被害者の立場に立ったときに今の対応はどうなんだと、こういうことから関心が高まっているんではないかなというふうに思っております。 麻生大臣も十一月の十三日に、この自賠責の問題を考える会の皆さん、これ家族の代表の方もその中にはおられたというふうに聞いておりますけれども、直接そういった皆さんの要請も受けられて、面着もされております。 今、財務大臣と国土交通大臣との覚書によりますと、六千百六十九億円の繰戻し、返還については平成三十年度ということで覚書が結ばれているということでございますので、是非この覚書どおりの御対応を、被害者の皆さんの立場、さらには御家族の不安を払拭するという面からも強くお願いを申し上げたいというふうに思っておりますし、是非丁寧な御説明を当事者の皆さんにやっていただきたいなというふうに思っておるんですが、この点に関して麻生大臣の方から御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御説明あっておりますように、一般会計から自動車安全特別会計への繰戻しということにつきましては、これはお話がありましたように、平成六年度にいわゆる財政特例法において予算の定めるところにより繰り入れることとされております。 その上で、平成二十二年の十二月ですから、これは二十一年、二十二年ということは民主党野田大臣と馬淵長官ぐらいの頃かな、これは年数からいくとそんなもんですな。そのときに、毎年度の具体的な繰戻し額については、一般会計の財政事情、自動車安全特別会計の収支状況に照らして、両省、両省というか、財務省と国土交通省が協議の上決定するということにこのときにされておられます。 その上で、平成三十年度の予算の取扱いの話ですけれども、これは一般会計の財政事情、また自動車安全特別会計の収支状況等々を踏まえて、これは石井国土交通大臣と今後協議を行っていかねばならぬと思っておりますけれども、今回の予算編成の決定事項につきましては、これは今お話がありましたようにしっかりと説明をしていかねばならぬと思っております。
○浜口誠君 今は財務大臣としてのお立場での御所見かと思いますが、一方で、損保業界も御担当されております金融大臣のお立場でどういう御認識を持たれているのか、ここでお伺いできますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは私どもとしては、いわゆる何というの、ちょっと具体的な会社の名前は具合悪いですね、大きな損害保険会社等々の方々の立場とかいろんなことを考えますし、これ被害者の立場も考えなきゃいけませんし、もちろん一番問題なのは不安を与えるということなのであって、ここのところが最大の問題だと思っていますので、そういうことのないようにきちんと対応してまいりたいと考えております。
○浜口誠君 そこでもう一度、再度大臣にお伺いしたいんですけれども、先ほど平成二十二年と今との違いということで、税収も増えているし、積立金も減ってきている、運用益も少なくなってきていると、こんな中で被害者の立場に立って考えなきゃいけない、それは金融担当大臣としてのお立場での御認識を先ほどおっしゃられましたけれども、そういった環境が、当時とは違って、今はある意味では非常に被害者の皆さんからすると厳しい環境になってきているし、国の税収という意味では増えているわけなんで、環境は変わってきていると思うんですね。 だから、こういう中にあって、今回の対応について財務大臣として、これまでと同じように、この十四年間一円も返還されていないんです、一円も返還されていないというようなことを今後も引き延ばしするようなこと、これは被害者の皆さんの立場、その御家族の皆さんの立場に立ったときには、やらないと。いろんな解決方法はあると思います。全額それは戻すということも難しいと思いますし、ただ、一部でも被害者の方の立場に立って返却するというようなことも、これは今後の調整の中ではあり得るというふうに思っておりますので。ただ、今までのように一円も返さないというようなことは今回はないんだと、そういうお気持ちがあるのかないのか、そこをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 私が申し上げておりますのは、これは毎年度の被害者の、いわゆる、何というの、救済事業についてなんですけれども、これを充実させていくということがこれは安心感というものにつながっていく一番大きな本なので、何でも、確かに借金というか、我々の、財務省の立場でいけば借金を、一般会計の形で特別会計からこっちに来ているというのは事実ですけれども、こちらに貸し出しているというか、まあ取られているというか、そちらの方のその金を元に、資金を元にいろいろ事業をしておられますので、その事業に支障が来すとかいうことになりますといわゆる不安とか不信とかいうことになりかねませんので、そこのところを私ども十分注意せにゃいかぬところだと思っておりますけれども。まずこれが第一点です。 その次に、先ほども申し上げましたように、今行われております状況というのは、確かに財政事情は良くなってきている。税収が増えてきているというのも事実です。交通事故も減りました。死亡者も減りました。いろんなものがあの時代とは随分変わってきておりますので、間違いなくいろんなものが変わってきていることは確かだと思いますので、いろんなものをこれ今後検討せにゃいかぬところは幾つもあるんだと思いますけれども、今からまだ十二月末までちょっと予算編成等々、国土交通省と更に話を詰めていかにゃいかぬところだとは思っております。今の段階でこうしますとかああしますとかいうことをまだ申し上げられるような段階にはありません。
○浜口誠君 是非、六千百六十九億円、これはまさに自動車ユーザーの皆さんが積み立てたものでありますし、特別会計から一般会計の方に貸出しをしているものですので、それは返してもらうのが本当の筋だと思いますので、この点をしっかりと御認識していただいて、残りの期間での誤りのない、ユーザーの立場あるいは被害者、その御家族の皆さんの立場に立って御対応いただくことを最後に強くお願い申し上げておきたいというふうに思っております。 じゃ、続きまして、話題変えます。 続いて、自動車関係諸税についてお話をさせていただきたいと思います。 自動車の税金、日本の場合、自動車を買うタイミングあるいは保有の段階、そして実際に車を使う段階、それぞれで多くの種類の税金が自動車ユーザーに課されております。こうした自動車に関する税、これまでどういった背景だったり根拠に基づいて税が創設されてきたのか、その経緯をまずはお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(星野次彦君) お答えを申し上げます。 自動車関係諸税のそれぞれ創設の背景や課税根拠がございます。また、国、地方にとって貴重な財源となっているところでございます。 国税について簡潔に申し上げますと、揮発油税につきましては、昭和二十四年に、一般的な財政需要に応じる必要から、揮発油の消費に負担を求めるために創設されたところでございます。石油ガス税につきましては、昭和四十一年に、営業用自動車を中心として、その燃料を揮発油から石油ガスに転換するものが増加していた当時の状況に鑑みまして、揮発油に対する課税との均衡等を図るために創設されたところでございます。 自動車重量税につきましては、昭和四十六年に、自動車の走行が多くの社会的費用をもたらしていること等を考慮して、広く自動車の使用者に負担を求めるために創設されたものでございます。
○政府参考人(稲岡伸哉君) 地方税についてお答えをいたします。 自動車税については、昭和二十五年に、自動車を所有している事実に基づく担税力及び道路損傷負担等から自動車の所有者に税負担を求めるため、軽油引取税については、昭和三十一年に、地方道路整備の緊急性及びディーゼル車が増加している状況を考慮し、国税における揮発油に対する課税との均衡を図るため、それから軽自動車税については、昭和三十三年に、軽自動車等を所有している事実に基づく担税力及び道路損傷負担の両面から軽自動車等の所有者に税負担を求めるため、自動車取得税については、昭和四十三年に、地方の独自税として課税されている実態も踏まえ、地方道路整備の緊急性から自動車の取得の際の担税力に応じて負担を求めるため、それぞれ創設されたものでございます。
○浜口誠君 今、歴史的な経過も含めて御説明をいただきました。 そして、この自動車関係諸税というのは、やっぱり道路特定財源ということで、道路の整備等の充実を図るという目的で予算上は使われてきているということだと思っております。 この道路特定財源という位置付けから考えたときに、これまでの道路予算、どんな推移をたどっておるのか、その辺りをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(東潔君) お答え申し上げます。 平成二十八年度の国の道路関係当初予算は約二兆五千億円となっております。平成元年以降で最大である平成十三年度と比べますと、約四割減少しております。
○浜口誠君 今御説明あった内容は、添付資料の四番にグラフ化しております。要は、ピークから比べると、道路関係の予算、整備予算というのは約四割も減ってきていると、こういう時代の変化が道路関係予算の中にもあるというところを是非御認識を合わさせていただきたいなというふうに思っております。 もう一つ、国際的な比較ということでちょっとお伺いしたいと思います。 この道路の予算とは別個に、国際比較ということで、とりわけ車体課税、車体課税において日本のユーザーが払っている税と、米国、そしてドイツの自動車ユーザーが払っている税の違い、水準の差みたいなところを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(星野次彦君) 車に関する税の負担、またそれの国際比較を考える際に際しましては、自動車ユーザーが自動車を走行させることで便益を得ていることに鑑みますと、車体に関する税と燃料に関する税につきまして、消費税も含めて総合的に見ることが適切であると考えております。 その上で、一定の仮定を置きまして、例えば二千㏄クラスの自動車につきまして、平均保有期間である七年間保有するという前提で年間の負担額を機械的に試算をいたしますと、日本は十六万円程度でございます。このうち、車体に関する税が九万円程度、燃料に関する税が七万円程度。ドイツは二十万円程度でございまして、そのうち車体に関する税が九万円程度、燃料に関する税が十一万円程度、アメリカは五万円程度でございまして、そのうち車体に関する税が四万円程度、燃料に関する税が一万円程度となっているところでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 燃料も含めて今御説明ありましたけれども、車体課税でいうと、やはり日本は高い水準にあるというのは、これ間違いのない事実だというふうに思っております。 もう一点、自動車に関する税で皆さんにも是非分かっておいていただきたいのが、本来の本則に加えて重課がされているんです。当面の間の税とかいう言い方を今していますけれども、その前までは暫定課税とかいって、本則に二階建てになっているんですね。こうした二階建ての税項目がほかの税で、例えば国税の中に何種類ぐらいあるのか、自動車以外にですね、そして自動車のそういった二階建ての重課がどれぐらいの期間続いてきておるのか、その辺の実態についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(星野次彦君) 現行の国税におきまして、本則税率より高い税率が課されている税目とその継続期間について申し上げますと、揮発油税、地方揮発油税及び自動車重量税につきましては、昭和四十九年度以降、暫定税率として約三十六年間、平成二十二年度以降は当分の間税率として七年間継続をしております。 また、石油石炭税につきましては、平成二十四年度以降、地球温暖化対策の課税の特例として約五年間、本則税率より高い税率が設けられているところでございます。
○浜口誠君 今あったようにもう四十三年間です、暫定とか当面の間と言いながら。全体で国税二十二種類ある中で、もう自動車の税ぐらいですよね、本当にこの二階建てがあるというのは。もうそういう認識なんです。もう自動車ユーザーがそれを受け入れてこれまで対応してきたこと自体が本当、自動車ユーザーの皆さんにとってその事実をどこまで御認識あるのかなというふうに思っておりますが、そういう実態があるということであります。 そんな中、この平成二十一年度から道路特定財源だった自動車関係諸税が一般財源化されてしまったんですよね。これはユーザーから見たときにはもう課税根拠ないんじゃないかと、なぜ我々が道路にも使われない税を払わなきゃいけないんだと、これはユーザーの立場に立てば至極自然な考え方だというふうに思っております。本当に、一般財源化された以降、課税根拠はないんであれば、やっぱり自動車に関する税はもう抜本的に見直すべきだというのが、これは与野党共に共通の認識に私は立っているというふうに思っております。 そんな中で、添付資料六の方に今後の税のあるべき姿ということで、一つの案をここに記載をしております。 取得税だとか重量税については、もう道路予算も減ってきていますし、一般財源化されたということを踏まえれば、もう重課も含めて廃止する、あるいは、こんな複雑な税はもっとシンプルに分かりやすくしていく、簡素化していく、こういうことが非常に重要だというふうに思っております。これ、一つの案ではございますけれども、是非こういった案を基に、財務省、国交省の皆さん、まさに宮沢先生もお見えになりますので、もう是非相談をさせていただいて、よりユーザーの皆さんの立場に立った御議論を是非させていただきたいなというふうに思っております。 こんな中で、是非、麻生大臣にもお伺いしたいんですけれども、一般財源化されたこの自動車関係諸税、もう抜本的に見直さないといけない、こういう時期に来ています。税制大綱の中でも、三十一年度までにはしっかりとユーザーの負担軽減に向けて総合的な検討を行って必要な措置を、軽減に向けた必要な措置をとるとも明確に書いていただいておりますので、是非これから三十一年度の税制改正に向けていろんな議論を、もう政府もそして与野党を含めてやらさせていただきたいなというふうに思っておりますが、この点に関して大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この前、大塚さんも似たようなことを言っていましたよね、たしか。同じようなことを言っておられたので、党内の連絡がいいのか悪いのか全然知りませんけれども、今言っておられたなという記憶があるんですけれども。 いずれにしても、自動車税とか、いわゆる車体課税とか、燃料税とか消費税とかいろいろありますので、先ほど申し上げましたように、合算して見れば、先ほどのドイツ等々と比べてもそんなに日本だけが高いというわけではないと、まずこれが大前提です。 また、車体課税については、リーマン・ショックのときにエコカー減税というのを麻生内閣でやったと思ったんですけれども、あれでたしか八千億ぐらい安くなったよね、お礼言われたことは自動車会社から一回もないと思いますけれども。お礼言われる言われないの話じゃなくて、やることはやっておったと、このときは。このときは何も質問しないでこういうときだけ言われてもちょっとね。まあ、あなた、あのときはいなかったからそういう意識がなかったと言われてもしようがないんですけれども。 いずれにしても、私どもとして、法人税の引下げ等々取り組んできましたし、また、いろんな意味で研究開発税制という、まあ租特だ租特だといろいろまた言われているところも、あなた以外の方からよく言われるんですけれども、租特なんかのことを含めまして、これは優遇措置をしてきておりますので、こうした取り組んだ結果が全体として車の開発を進め、そして、何というの、コストを下げることによって値段が下がるということにもなってきているんだと思いますので、そういったところも含めて考えていっていただければと思っております。 それから、もう一個は、やっぱり車体課税の話をよくされるんですけれども、これは、基本的には道路が壊れていくということのほとんどは重い車が大きいんですけれども、いわゆる社会的費用はこれは原因者が負担するのは当然じゃないかとか、また、道路整備が良くなって利便性が良くなれば、それによって利益を得る方からといえば受益者の負担が当然じゃないかという考えで自動車ユーザーに御負担をお願いをいただいているんだと、これは多分そういう考え方の下に来たんだと思いますが。 いずれにしても、自動車のいろいろ複雑なものがありますが、もうおっしゃるとおりですけれども、これは国と地方とまた分かれていますので、そこのところも考えなきゃいけませんので、今からやっぱり地方の道路の老朽化とか橋なんかの老朽化という等々で、今度いわゆるインフラの整備に多額の財源が必要となるという等々も考えなきゃいけませんし、また、道路が良くなるということはイコール国全体の生産性が上がるということになりますので、私どもとしては、こういった面も考えて、日本という国が今後経済的に更に力を持っていくためには、道路がきちんと整備されていくというのは、社会インフラということを考えたときに、自動車にとりましても国全体の国益にとりましても大事なものだと思っておりますので、財政状況の厳しい中、このバランス等々をいろいろ検討せなきゃいかぬことがいっぱいあろうかと思いますけれども、私どもとしては、そういったものを含めて検討させていただければと考えております。
○委員長(長谷川岳君) 時間でございます。
○浜口誠君 はい。 ありがとうございます。 是非しっかりと政府も巻き込んで与野党で議論させていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○委員長(長谷川岳君) 午後零時五十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十二分休憩 ─────・───── 午後零時五十分開会
○委員長(長谷川岳君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝でございます。当委員会で初めて質問をさせていただきますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 私、昨年の参議院選挙で初めて当選をさせていただきました新人議員でございます。本日は、麻生大臣始め政務三役の皆様の胸を借りるつもりで質問をさせていただきたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 最初に、人づくり革命の意義と財源についてお聞きをしたいと思っております。 政府は、少子高齢化という最大の壁に立ち向かい、生産性革命、人づくり革命を断行するために、新しい経済政策パッケージを近く取りまとめることになっております。公明党といたしましても、取りまとめに向けた政策提言を行い、こうした与党の提言も踏まえてこの議論が今進められていることと承知しております。 本格的な少子高齢化、人口減少社会への挑戦において重要な鍵を握るのが人づくり革命、人材への投資であると考えております。これまでも政府・与党挙げて一億総活躍社会の実現や働き方改革に取り組み、奨学金の充実、社会人の学び直しなど、人への投資に力を入れてまいりました。この流れを更に推し進め、年齢や社会的事情にも左右されず、希望に応じて学び働ける社会の実現こそが我が国が取るべき道であるというふうに私たちも考えているところでございます。 この人づくり革命において、政府は二兆円規模の政策パッケージを取りまとめるとしておりまして、その財源については消費税率の一〇%への引上げの増収分などを活用するというふうにしております。消費税の増収分を子育てや教育などに活用することは、消費税の使途として分類されている四経費の中の少子化対策を拡充するというものとして、税と社会保障の一体改革の趣旨に沿うというふうにも考えているところでございます。 一方、消費税の使い道を変更することにつきましては、二〇二〇年のプライマリーバランス黒字化の目標達成が困難になるということも政府も認めておりますので、困難になることから、国民の中に財政健全化は大丈夫なのかという懸念があることも事実でございます。 麻生大臣は所信におきまして財政再建の旗は決して下ろすことはありませんと明言されておられますが、改めて、税と社会保障の一体改革の意義と財政再建に取り組む御決意について大臣の御所見を伺えればと思っております。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、長期的には少子高齢化というのは、これは日本にとって多分最大の問題はこれだと思っております。 そういった中で、やっぱり少子の時代じゃないときにつくられた社会保障制度ですから、勤労者六人に対して一人の高齢者という時代につくられた社会保障制度ですので、これをずっと持続させていくというのは、これは日本にとって非常に大きな問題だと思っておりますので、したがいまして、社会保障制度を持続可能なものにするということと同時に財政健全化と両方をということを達成しないと安心したものにはならぬということなんだと思っております。 したがいまして、今回、選挙という国民の信を得まして、消費税率一〇%を引き上げた上で、消費税の使い道というものを見直しを図るということになるんですが、その際もやっぱり税と社会保障の一体改革、財政と、そういった意味で、大事なところは、社会保障の充実ということと財政健全化というものを、消費税の増収分の中からバランスよくそこのところするというところが一番大事なところだと思っております。 したがいまして、今、平成三十年度の予算編成に取り組んでおりますけれども、引き続きこの歳出の改革というものに取り組みますのは当然のこととしても、基礎的財政収支の黒字化というものにつきましては、これは実効性のあるものにしておかないと、これはいわゆる信頼性を失う、日本って、おまえ、こんなどんどんどんどんやって大丈夫かということに更になりますので、今確実に十兆円、約五年間ぐらいの間に新規国債発行額は十兆円今減ってきておりますので、そういった意味では、私どもとしては、社会保障の充実と財政再建と、この二つの旗はきちんと立てた上で、引き続きやらせていただければと思っております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 続きまして、それに関連をいたしまして、教育の無償化ということが今大きな話題になっておりますけれども、その効果についてお伺いできればと思っております。 今年六月に閣議決定されたいわゆる骨太の方針二〇一七では、未来への先行投資として人材への投資を強化する方針が示されて、具体的には幼児教育、保育の無償化や、高等教育の負担軽減ということを進めていくというふうにされております。また、今回取りまとめる予定の人づくり革命の政策パッケージの中でも、幼児教育の無償化あるいは高等教育の負担軽減が大きな柱になっているかと思っております。 この教育への投資は、家計の教育費負担を減らすことによって少子化の歯止めになるということだけではなくて、他の政策経費と比べて経済に好影響を与えるというふうにされております。例えば、これは外国の研究でございますが、幼児教育を受けたことにより将来の所得向上や生活保護受給者が低下するというような効果が著しいという研究がございます。また、所得の低い世帯ほど大学進学率が低く、また学歴により生涯賃金に大きな差があるという調査もございます。また、高等教育への投資は、大卒者、院卒者、大学院を卒業した人一人当たり約二・四倍の費用対効果があるという、そういう試算もございます。 高等教育への投資によって税収増や経済成長など、その効果が確実に確保されるかどうかというのはまた議論の余地があるところではございますけれども、この教育への効果はあるという研究が多く出てございます。財政状況が厳しい中で、教育や人づくりに投資する効果、どの程度あるのかということについて、財務大臣の御所見を伺えればと思っております。
○国務大臣(麻生太郎君) 今進めようとしております人づくり革命の中に、一連の関連として子育て支援とか大学教育、高等教育の無償化とか負担の軽減とかいろいろ言われておりますけれども、まずこれ、消費税という一種の財源をきちんとしたものに持った上で財政健全化のバランスを取りつつというのは先ほど申し上げたとおりですけれども。 やっぱり、少子化対策の観点からこの子育て支援というか子育て世帯への経済的な支援、負担軽減は、これはもう昔から御党が言っておられた話ではあるんですけれども、こういったものであるのは十分承知しておりますが。 高等教育の負担軽減に当たっては、これは大学における教育の成果というのをよくよく見ないと、大学のうち半分は、あんた無試験で入っているじゃないかと、定員割れだろうと、半分以上は、実際そうですから。そういったものを考えたときに、これ単なる、普通だったら倒れておかしくない大学を救済するだけになっちゃうという視点はどうするんだという点は、これはよく御指摘のいただくところでもあります。 また、大学生をいっぱいつくっても、これはある建築屋の人が言ったせりふですけれども、その人は早稲田出ておられるんですけど、早稲田の理工学部の建築学科卒をあと百人増やして家が建つかと、一級建築士百人立てたって家なんか建たないんだと。家を建てるのは、大工が一人、左官が一人、瓦屋が一人、三人いれば家は建つって。うちの学校を百人出たやつを集めて家なんか建ててみろといったって全く建たないと、そんなものばっかりつくって何するんですって、その早稲田大学の、高等教育の理工学部を出られた、建築学科を極めて優秀な成績で出て、ある大きな建築会社の社長をしておられましたけど、その人に面と向かって言われて返答ができなかった。私はそのとき、詳しくないんですけど、建築屋では建たないんですかと、ばか、一級建築士だって俺が家なんか建てられるわけないじゃないかと言われて、うなずいて、なるほどなとそのとき思った記憶が、十数年前の話ですけれども、そんな記憶が今よみがえりますけれども。 いずれにしても、この大学の教育というもので、全部大学卒ばっかりになったらそれで世の中うまくいくのかって、なかなか世の中の社会構造というのはそんなものでもありませんので、ここのところは私どもとしては、大学と学生、大学改革というものも含めまして、今いろいろ各大学、これまでの期待する学生像、学生というのは、仮に商品とすれば、それを買ういわゆる企業側、商品を採用する方の期待する商品かという点が一番問題なんだというような話も企業側の話からなかなかよく聞かされるところではあります。これは、表現の仕方にいろいろありますけど、分かりやすく言えば、そういうことなんだということで、ちょっと、今の学生は、昔だったら入ってきて三年掛けて四年掛けて複式簿記のゼロから、貸方から借方から教えてくれたけど、そんなもの、おまえ、教えている間にみんな辞められちゃうと、だったら最初からやれるやつを採るというような話もよく聞かされる話でもありますので。 そういった意味では、大学の改革というものも含めてこれを考えないと、なかなか私どもとして期待するような予算を、せっかくそこに予算充てても、でき上がったものは今までと同じではなかなかいかぬ時代になってきているのかなという感じが率直なところでもございますので、よくよく検討させていただく。 やっぱり好循環というものをきっちり実現していくためにも、いろいろなことを考えた上で、この人づくり革命とかいうものは、皆簡単に言っていますけど、いろんなものが全部複合してまいりますので、結構きちんと詰めにゃいかぬところじゃないかなという感じはいたしております。
○宮崎勝君 いろいろユニークなお話を、答弁を踏まえて、ありがとうございました。 それで、この財源についてでございますけれども、二兆円規模の新しい政策パッケージの財源については、消費税で約一兆七千億円程度充てるということで、残り三千億円につきましては安倍総理の要請を受けて産業界が拠出する方向になっているということで聞いております。 具体的には、この三千億円は、社会保険料の事業主拠出金、いわゆる子ども・子育て拠出金の拠出金率を引き上げて捻出するというふうにも聞いてございますけれども、現在、この事業主拠出金は四千億円弱も負担していただいておりまして、新たな負担に当たっては中小・小規模事業者に対する配慮が必要ではないかと思っております。これについて、木原副大臣の御見解を伺えればと思っております。
○副大臣(木原稔君) 先般、十一月の三十日だったと思いますが、人生百年時代構想会議が行われまして、その会議上で経済界より、委員おっしゃるその事業主拠出金について三千億円を上限として段階的に拠出することを表明していただいた上で、負担感のより重い中小零細企業への支援について要請を受けたものと私ども承知をしているところでございます。 こうした点につきましては、与党からも御意見をいただいているところでありまして、今後、そういった御意見を踏まえつつ、どういった対応が可能なのか、各関係省庁関わることですから、それぞれとも連携を取って考えてまいる所存でございます。
○宮崎勝君 よろしくお願い申し上げます。 続きまして、テーマを変えまして、銀行のカードローンの問題についてお伺いしたいと思っております。 時間もありませんので、経過を簡単に述べた上で御見解を伺いたいと思いますが、この銀行カードローンについては、年収の三分の一を超える貸付けを禁止する貸金業法上の総量規制の対象となっていないということから、近年、貸付残高が増加しており、過剰な貸付けが行われているのではないかという批判がございます。これについて日本弁護士連合会が昨年十月に意見書を金融庁に提出をして、過剰な貸付事例などを指摘して、銀行カードローンも総量規制の範囲内に抑えるよう要望したという経緯がございます。あと、それを受けまして、金融庁あるいは銀行業界との間で様々なヒアリング等が行われまして、今年三月、全国銀行協会が広告の見直しや審査態勢の整備などに関する申合せを行ったという経緯がございます。そして、全銀協としては、この申合せの進捗状況を確認するアンケートなどを今実施をして、業務改善に向けた取組を行っているところと聞いてございます。 そこで伺いたいと思いますが、この銀行カードローンに関する銀行協会の申合せの自主的な取組、これに対する評価、それから、金融庁としましては、この九月以降検査を実施をして、現在も継続しているということでございますけれども、強制力のある検査に入ったのは金融庁としてもこの問題を重視しているからだというふうに拝察をいたしますけれども、この金融庁の検査の着眼点や検査後の対応などについて併せて伺えればと思っております。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、銀行カードローンに関しては過剰な貸付けが行われているのではないかという批判がございます。そもそも銀行カードローンは、各銀行が自らの社会的責任を踏まえて多重債務発生抑止の観点あるいは利用者保護の観点から適切な業務運営というものを確立することが必要であるというふうに考えております。御指摘のように、そういった観点から、全国銀行協会は本年三月に業務運営見直しのための申合せを行いました。そこにおきましては、配慮に欠けた広告、宣伝の抑制などに取り組むということとしております。 こうした申合せを踏まえまして、各銀行の業務運営の見直し状況、これに関しては、我々自身もヒアリングを行いましたし、また全銀協そのものも十一月に改めてアンケート調査を行って、その後のフォローアップを行っているところでございます。こういった状況は、広告、宣伝の体制の見直し、あるいは年収証明書の取得基準の引下げ等、一定程度評価できるような進展があったのではないかなというふうに考えております。 我々は、この各銀行の業務運営の適正化に向けた取組が一定程度行われているとは考えておりますけれども、それとともに、そういった取組が過剰な借入れを実効的に防止することができる適切なものになっているかということで、実態をより詳細に把握するために現在検査を行っているところでございます。 この検査におきましては、その着眼点でございますけれども、銀行がどのような経営理念、哲学の下でカードローン業務に取り組んできたか、過剰な貸付けを防止するための融資審査体制はどのようになっているか、例えば審査基準の定期的な見直しが行われているか、融資上限額の設定が行われているか、あるいは保証会社の審査に過度に依存していないか等々について検証を行っているところでございます。 検査を通じて把握した課題につきましては、改善に向けて各銀行の具体的な取組を促していくほか、業界全体の業務運営の水準の引上げにつなげることによって、業務運営の適正化をスピード感を持って推進してまいりたいというふうに考えております。
○委員長(長谷川岳君) 時間です。
○宮崎勝君 時間が来ましたので、引き続き、利用者保護、法令遵守等お願いをいたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。財政金融委員会での初めての質問の機会をいただきました。誠にありがとうございます。 現在、与党内において平成二十九年度補正予算案、また平成三十年度予算案、そして三十年度税制改正大綱の取りまとめに向けて大詰めの作業を行っている最中でございます。与党内の調整につきましては、ここに自民党税調会長の宮沢先生もおいででございますので、それは別の場で進めさせていただくとして、大きな方向性について政府に確認をさせていただきたいと思います。 まずは賃金の引上げについてでございます。 前回の本委員会におきまして麻生大臣より、雇用・所得環境の大幅改善、また経済の好循環をより確かなものにとのお話をいただきました。私はその経済好循環の鍵が賃金の引上げにあると考えております。 去る十一月三十日の予算委員会でもこの点質疑がありまして、我が党の西田実仁議員の質問に対して総理より、過去最高の企業収益を賃金に向かわせるため、所得拡大促進税制を含めた税制面での環境整備、賃上げに努力する中小企業への支援の促進という答弁をいただきました。 賃金水準については、もとより各個別企業において各々の労使が交渉により決定されるべき、これが基本でございますが、政府としての物価への期待、生産、雇用、消費の好循環を拡大していくという上で、総体としての賃上げは必要でございます。 総理も、本年十月二十六日の経済財政諮問会議で、賃上げはもはや企業に対する社会的要請だ、来春の労使交渉においては生産性革命をしっかり進める上で三%の賃上げが実現するように期待したいと発言をされております。まさに明年の春の春闘について労使双方動き出したこの時点、この点、麻生財務大臣がどのようにお考えか、伺いたいと思います。 あわせまして、私は、この賃上げができる環境整備を政府として積極的に進めるべきと考えますが、なかんずく賃金引上げに向けての所得拡大税制の更なる見直しを進めるべきだと考えます。法人税減税の恩恵を受けない、最低賃金引上げで影響を受けるような中小企業の財政的な支援も併せて拡充をするべきであります。例えば、中小企業庁による支援、厚生労働省の最低賃金引上げに向けた中小企業支援策を始めとした施策の拡充などが必要だと考えます。 実は、麻生大臣には地元愛知県にお越しをいただきまして御講演いただき、私も拝聴しておりました。まさにこの賃金の引上げや、後ほど質問させていただきます事業承継についても大変分かりやすく前向きなお話をいただきました。改めてこの委員会の場で麻生財務大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、里見先生から御指摘のありましたように、間違いなく、安倍政権になりまして約五年近くになりますけれども、いわゆる景気拡大というか、少なくともその面に、雇用に関しましても、いわゆる百人の学生が出て、昔は八十社、八十二社ぐらいからの採用の案内が、通称有効求人倍率〇・八二というのはこういうことですけれども、それが今は百五十人超えて、百五十三社、百五十二社とかいう数字に上がってきていますので、間違いなく雇用環境が良くなってきたことは確か。人手不足になってきたとかいろんな話だったり、高知新聞で、高知新聞が発刊して初めて高知県内で求人広告が出たといって驚いていましたからね。それがニュースになるぐらい、大きな話になるぐらい、多分随分変わってきたのは確かなんだと思っておりますけれども。 賃金のアップという点につきましては、確かにベアなんて言葉が絶えて久しく聞いたこともない。ベアなんていって、何でここで熊が出るのとかって聞いたある若い人がいるそうですけれども、ベースアップは通じない時代になったんだなと思って、それを聞いて、ああ、なるほどな、ベアなんて聞いたことないですものね、この二十年と、私もその若い人の話を聞いてそう思ったんですけれども。 ただ、企業の業績が良くなったというので、間違いなく経常利益が史上空前ということになってはおりますけれども、史上空前になって、結果、その出たものがどれぐらい例えば賃金に、例えばどれくらい設備投資に回っているかという点が問題なんだと思うんですね。労働分配率見ましても、間違いなくかつて七〇%以上ありましたものが今六〇%を切るほどの段階まで労働分配率は下がってきていますから、そういった点を見ましても、どう考えても賃金の伸びには力強さを欠いておる、三%とはいえ、その程度のものだと思っております。 そういった意味で見ますと、内部留保というのをただただ積み上げて、この四年間で百一兆ぐらい内部留保が積み上がっていると思いますけれども、そういったものに行くんではなくて、内部留保をためておくというんじゃなくて、やっぱり家計で見ましても、安心して消費ができるように、給料がずっと上がっていく、もう四年続きましたので、そういった意味では、更にずっと上がっていくということがずっと続くのであれば借金してでも何買おうということになるんだと思いますが、そういったことになっていくような環境を整えるということが大事なんだと思っております。 したがいまして、今お話ありましたように、所得の拡大の促進税制というのをやらせていただいておりますけれども、そういった税制面での環境整備を行うと同時に、やっぱり生産性が上がるということは当然のこと、人手が足りなくなってきますので、生産性を上げない限りはとても対応はできませんから、生産性を上げるための設備投資しますということになれば、それは結果として最低賃金を引き上げるという効果が出しやすくなりますので、そういった意味では中小企業というものを支援ということになっていくんだと思っております。 いずれにしても、今後、三十年度の税制改正やら予算編成等々においてどのような対応というのをやっていくのか、これは政府・与党としてもしっかり詰めていかねばならぬところだと思っております。
○里見隆治君 ありがとうございます。 是非とも所得、また賃金の引上げという点で財政、税制面での推進をお願いしておきます。 次に、事業承継でございます。 私、地元愛知県で様々なお声を伺っております。先般も、創業百三十年という製品を包装するための資材の専門商社の会長さんから、事業承継に当たって相続する株式に係る税がいかに障害となっているか、これまで営々と黒字経営、無借金経営をしてきて、税金も相当納めてきて、なぜ事業を相続する段になって事業の継続を諦めなければならないのかというお訴えをいただきました。 この点、事業承継については大変重要な課題であるということで、我が党からも本会議、予算委員会で質問をさせていただいて、総理から、円滑な世代交代、事業承継を進めるため、事業承継税制のみならず様々な支援を行い、今後編成する補正予算も活用して切れ目のない総合的な支援策を講じていくという趣旨の御答弁をいただいております。事業承継税制のみならずとおっしゃいますが、私は、是非ともこの事業承継税制に重点を置いて取り組んでいただきたいと思います。 現在、党内の税制改正大綱の取りまとめに向けて議論しておりますが、例えば、ポイントとなりますのは、雇用維持条件の緩和ですとかあるいは対象株式総数制限の撤廃とか、あるいは、その株式の評価方法について、事業承継時が原則とはいえ、その後の廃業時に相当な評価額が変化がある場合にはその廃業時に評価をし直すべきではないか、様々な議論が行われております。こうした点、事業承継について財務省としてどのようにお考えか、お伺いいたします。
○副大臣(木原稔君) 中小企業の経営者の高齢化が進む中で、円滑な事業承継の促進に向けてこれまでも税制あるいは予算などで様々な方策を講じてきたところであります。こういった経営者の高齢化への対策や後継者の確保は引き続き我が国の経済にとって待ったなしの課題でありまして、税制や予算も活用して円滑な世代交代、事業承継の総合的な促進が重要だと考えているところでございます。 この事業承継税制の見直しにつきましては、現在、与党の税調におきまして具体的な内容について議論が進められているところでありますが、政府といたしましても使い勝手の良い制度となるように検討してまいる所存でございます。
○里見隆治君 よろしくお願いいたします。 次に、三点目に、勤労者財産形成促進制度についてお伺いをしたいと思います。 麻生大臣の所信におきまして、来年一月から始まるつみたてNISAなど、国民の安定的な資産形成について言及がございました。 従来、働く方々のための資産形成の仕組みとして勤労者財産形成促進制度、いわゆる財形がございました。ところが、近年の低金利の影響を受けて魅力が弱まっているように見受けられます。それでも、財形貯蓄の合計残高約十六兆円ということですから、一定の役割を果たし、また今後も社会的なニーズに対応していく必要があると考えます。 そこで、厚生労働省に、現在の環境下において財形制度が勤労者の資産形成にどのような役割を果たしているのか、あるいは、今後、子育てですとかあるいは自然災害への対応といった点でどのようにこれを見直していくべきか、その辺のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(成田裕紀君) 勤労者財産形成促進制度は、勤労者の住宅取得や老後生活資金の準備等のため、事業主の協力を得て継続的に賃金の一部を積み立て、利子等の税制上の優遇をすることなどにより、勤労者の財産形成を支援するものでございます。 御指摘のとおり、現在の低金利下におきましては利子等税制上の優遇のメリットは以前よりも小さくなっているところではございますけれども、勤労者財産形成促進制度は、賃金控除により積立てを行うことから確実にかつ容易に財産形成をすることができるもので、勤労者の財産形成に貢献しているものというふうに考えております。 また、平成二十八年六月二日に閣議決定されましたニッポン一億総活躍プランにおきまして子育て世帯への支援の強化が掲げられたことを受け、子育て等をしている制度利用者の住宅取得のための融資金利を優遇する特例措置を実施し、子育て世代への財産形成に貢献するなど、政府方針と連動した支援を機動的に行っているところでございます。 それから、自然災害により被災された勤労者に対しましては、これまでも東日本大震災などの大規模災害におきまして一定の特例措置を実施してきたところでございますが、大規模災害に限らず、台風、豪雨等により住宅に被害を受けられる勤労者も想定され、実際にも利用者からの要望があることから、これらの方に対しても何らかの支援が必要であると考えております。 このため、厚生労働省と融資を実施しております独立行政法人勤労者退職金共済機構におきまして、自然災害の規模にかかわらず、住宅に被害を受けられた勤労者に対して支援する措置を早急に検討してまいりたいと考えております。
○里見隆治君 是非早急な検討をお願いいたします。 こうした困っている人のニーズに柔軟に対応していけば、税制面でのメリットが薄れ、また金利の低い現状でも財形制度はまだまだ活用されていくと思いますので、是非積極的な対応をお願いいたします。 今回は財形について御質問いたしましたが、自然災害時の配慮という点では、これは金融、財政の分野全般に配慮が必要であろうかと思います。この点、麻生大臣を始め財務省、金融庁にも今後御配慮いただくことをお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 森友疑惑を取り上げたいと思います。 なぜ九億五千六百万円の土地が八億二千万円引きの値引きがされて格安で森友学園に売却がされたのか、私はこの問題を国会で何度も取り上げてまいりました。しかし、どうしても腑に落ちないことが幾つも出てきます。それは、売払いが原則の国有地の売却を分割にするなどの特例が施されたということだけではありません。ごみ処理に至るまでのプロセス、これに対する政府の説明に大きな矛盾があると感じているからであります。 まず基本的なところから確認したいと思います。 我々は、小学校のあの予定地にごみがなかったと言っているわけじゃありません。ごみはあったわけですね。では、どれぐらいのごみが存在していると推測されていたんでしょうか。
○政府参考人(和田浩一君) お答えいたします。 本件土地につきましては、大阪航空局から近畿財務局への売却依頼に先立ちまして、平成二十一年十月から平成二十二年一月にかけて大阪航空局が地下埋設物の状況を調査し、平成二十二年一月に地下構造物状況調査として報告書をまとめてございます。この調査におきましては、まず地表三メートル以内を探査深度とするレーダー探査を行い、その後、レーダー探査で推定された異常箇所六十八か所において深度をおおむね三メートルとして試掘を実施してございます。この六十八か所の試掘の結果を踏まえまして、報告書では、実際の状況に完全に一致するものではありませんが、一定の仮定を置いた上で、本件土地の全域においておおむね深さ三メートルまでにコンクリート殻等の大きいごみと廃材等のごみを合わせて約一万一千八百トンの地下埋設物の概算推定を行ってございます。
○辰巳孝太郎君 地下三メートルのところまでには約一万一千トンのごみはあったと、こう推測されるわけですね。 それでは、この貸付合意書、これでは、今明らかにされた、調査の中で明らかになった地下埋設物についてどのように扱うと決めているんでしょうか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 貸付合意書の第五条においては、既に明らかになっている土壌汚染及び地下埋設物に関する取扱いが規定されてございます。具体的には、森友学園は、地下埋設物や土壌汚染に関する調査報告書に記載されている地下埋設物及び土壌汚染の存在等を了承するものとし、それに基づき契約解除や貸付料の減免請求等を行わないことを約することとされてございます。
○辰巳孝太郎君 つまり、貸主つまり国が既に明示している地下構造物を土壌の改良の工事を森友側が行って除去すればその分の費用は国が償還払いをするということが書かれているわけですね。具体的には、二〇一五年の秋にかけて、九月から十二月にかけて、この土壌改良工事によって地下埋設物の一部が取り除かれたわけであります。どれぐらい取り除いたんですか。
○政府参考人(和田浩一君) お答えをいたします。 平成二十七年七月二十九日から同年十二月十五日にかけまして、森友学園により、深さ三メートルよりも浅いところにあるコンクリート殻等の撤去処分工事が実施をされておりますけれども、この工事によりコンクリート殻や鉄管等が合計約七百二十トン撤去されてございます。
○辰巳孝太郎君 ということは、検査院にちょっと確認しますけれども、この二〇一五年の土壌改良工事では、示されていた廃棄物混合土のほとんどを撤去せずに残したということでよろしいですか。
○説明員(原田祐平君) お答えいたします。 今回の報告書において、産業廃棄物管理票等によれば、廃材等及び廃棄物混合土の処理量は、地下構造物等の撤去の際に掘削機のバケット等に付着するなどして掘り出した九・二九トンにとどまっていた。一方、地下構造物調査においては六十八か所の試掘箇所のうち二十九か所で計三百四十七トンの廃棄物混合土が確認されていることなどを考慮すれば、対策工事では廃棄物混合土のほとんどを撤去していなかったと思料されるとしております。
○辰巳孝太郎君 ということですね。 ここで、素朴な疑問なんですね。なぜごみを残したのかということなんですよ。残したごみというのは、先ほど貸付契約の合意書において既に一万トン以上があるだろうということで明示をされており、森友学園側がこのごみを撤去すれば、それは有益費として戻ってくるんですね。森友学園にとって、懐はこれ痛まないわけなんですね。 理財局、確認しますが、森友学園、なぜ取り除かなかったんですか。なぜ残したんですか。
○政府参考人(太田充君) 民法上、土地の借り手が所要の工事を実施した場合には貸し手はいわゆる有益費を支払うということになってございます。こうした中で、借り手においてどういった内容の工事を具体的にどのような手順、工程で実施していくのかという点については借り手の方の事業判断であるということでございます。 本件におきましても、学園側において具体的な手順、工程等を検討されて順々に撤去、処分を進めることとされたんだろうと思いますし、まずはコンクリート等について撤去を実施されたというものと承知をしてございます。
○辰巳孝太郎君 なるほど。つまり、森友の判断ということですよね。 これ、重要な前提だと思うんです。貸主たる国はごみがあると明示を契約書でして、それを撤去した場合は補償、これも契約書で約束をしている。一方、借主たる森友学園も、ごみの存在を了承した上で、何を撤去して何を撤去しないのかということは森友側で判断をすると、つまり森友の責任の下で森友が判断してごみを残したと、こういうことだと思います。 ちょっと確認しますが、ということは、一旦残しておくと決めたごみを、後日、また数か月後に改めて撤去したいということになって、その結果として小学校の開設が遅れたとしても、元々ごみを残してきた責任は森友学園にあるわけですから、開校の遅れについても森友学園の責任ということでよろしいですね。
○政府参考人(太田充君) 基本的には先方の判断でやられたことということでございますが、あとはその工期なり開校の遅れのところがどちらが責任があるかということの判断だろうと思います。
○辰巳孝太郎君 つまり、私の今の質問、お認めになったということですね。森友学園の責任で置いてきたごみについては、それを後日やっぱり撤去したい、だけどそれは開校に遅れちゃうと、だけどそれはもう森友学園の責任ということですね。もう一度確認します。
○政府参考人(太田充君) 先方が撤去するのを順次やっていますので、そこの具体的な、そのときに生じた、そのときのタイミングなり具体的な状況に応じたということだとは思いますが、基本的に先方がそういう判断をして先方の判断の結果として遅れれば、それは先方の責任ということだろうとは思います。
○辰巳孝太郎君 これは大事な答弁だと思います。つまり、残されたごみについての補償については国の責任はない、損害賠償をされる、そういうおそれはないということであります。 さて、大量の廃材を残したまま森友学園は、翌二〇一六年の二月半ばに柱状改良工事といういわゆるくい打ち工事を始めます。当然、森友も国もごみが残っていることを認識し、そういったくい打ち工事が始まったわけであります。 検査院、この柱状改良工事の設計というのはどうなっていたんでしたっけ。
○説明員(原田祐平君) お答えいたします。 今回の報告書において、校舎建設工事業者に確認したところ、くいの設計は、ボーリング調査結果から廃棄物混合土が存在していることを前提として行われており、事前に現状の土質でくい強度を満たすことが可能かを検討し現状の土質とセメント系固化材との配合計画を作成するなど、廃棄物混合土がくいの品質に影響を及ぼすおそれはないことから、廃棄物混合土を事前に撤去せずにくい工事を完了させているとしているというふうにしております。
○辰巳孝太郎君 なるほど。設計業者もごみが残っていることはもちろん承知の上ですから、そのくい打ちの設計は強度の検証も行って、二月の半ばに始めたと。そして、一か月以上くい打ちを続けたわけですね。その過程で地表にごみが出てくるということは容易に想像ができるわけですよ。しかし、工事の過程においてごみが出てくることは織り込み済みですから、これ、ごみが出ても一か月以上も騒ぎになることはなかったわけですね。 この一か月たった三月の十一日に籠池氏が地表に積み上がっているごみについて国に連絡をして、そして三月の十五日にはごみの処理について田村理財局の国有財産審理室長に直談判しに東京に来たわけであります。 しかし、ちょっと待ってほしいんですね。申し上げたように、ごみが出てくることはこれ当然なんですよ、地下三メートルまでに大量のごみ残していますから。ならば、この段階で出てきたごみというのは、三メートルまでの残してきたごみだと考えるのがこれは普通の考えであります。だからこそ、くい打ちを始めて一か月も設計業者、工事事業者は何の不思議もなく過ごしたわけですね。 この段階で出てきたごみが、残してきたごみではなくて、三メートルより下、つまり深いところから出てきた新たなごみだと理財局は言うわけですね。なぜそう考えたのか、この根拠を教えていただきたい。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 地下埋設物につきましては、今ほど委員から御指摘ありましたとおり、二十八年の三月十一日に森友学園側から新たな地下埋設物が出たという連絡があって、それを受けて近畿財務局と大阪航空局の職員が実際に現地に足を運び工事関係者から直接ヒアリングを行い、くい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を受け、また、廃材等を多量に含む土が広範なエリアに積み上がっていることなどから新たな地下埋設物と判断したものでございます。 さらに、二十八年三月に確認をされた廃棄物混合土、これは廃材とかプラスチックなどでございますが、二十七年十一月の、今ほど来御指摘されています対策工事、これは有益費の対策工事の現場確認では確認されていなかったものもあったということでこういう判断をしたということですが、最後に申し上げたことは、それだけで判断しただけではなくて、前に申し上げたことも含めて全体としてそういう判断をしたということでございます。
○辰巳孝太郎君 今日、資料の四枚目に付けました。今申し上げていただいたことは、つまり大量のごみが積み上がっていたんだということですね。今おっしゃらなかったかもしれませんが、また九メートルの掘削中にごみが出たんだと。掘削機のドリル、スクリューに大量のごみが出たんだと、こういう話であります。そうすると、前年に出てきたごみというのが廃材ではなかった、陶器とかそういうものであったので、今回出てきたごみはそれとは別のものだから、三メートルまでのごみではなくて別の層から、つまり下から出てきたものだという判断をしたということですね。 だけど、先ほど検査院がおっしゃったように、二〇一五年の有益費のあの撤去工事でも、皆さんがおっしゃる三メートルより下から出てきたと言っている廃材も一緒に処理して、出てきて処理をしているんですよ。そうですね。全く出てきてこなかったわけじゃないんですよ。 ですから、今申し上げた根拠、いろいろおっしゃっていただきましたけれども、全く、三メートルまでのごみであると、出てきたごみはそこまでのごみなんだ、このことを否定するような根拠は何一つないということなんですね。 この報告書を見ますと、もう一つ重要なことを言っているんですね。工事関係者にヒアリングをしたと。これも一つの、九メーター、つまり三メートルより深いところから出てきたという根拠にしているかと思います。この中で工事関係者というのは、設計会社若しくは施工会社、建築会社ですね、この二つだと思うんですが、一体いつの段階で、また、どちらにこの三メートルより深いところからごみが出てきたということのヒアリングをして皆さんは決断をしたんですか。
○政府参考人(太田充君) 先ほど御答弁を申し上げたとおりで、三月十一日に連絡を受け、それから現地に足を運んで、あるいはその後のことも含めて先方からいろんなヒアリングをさせていただいた中で、何月何日のどこそこでという記録が残っているわけではございませんけれども、基本的にそういう話を承って、そのヒアリングの結果としてそういう判断をしてございます。
○辰巳孝太郎君 もう一度お答えいただきたい。これ、大事なところなんですよ。スクリューとか積み上がっていたというのは三メートルより下の根拠にはならないんです。三メートルまでの可能性を否定できないからですよ。 ですから、皆さんがよって立つことのできる唯一の話というのは工事事業者のヒアリングなんです。工事事業者の方が、下から出てきたんだと。だからこういうスキームでやろうということになっているわけですよ。これが一番大事なんです。はっきりお答えください。
○政府参考人(太田充君) 工事事業者からのヒアリングもございます。ですけれども、先ほど来御説明申し上げていますように、それだけで判断したとは申し上げておりません。 先ほどのお話で、検査院の報告ではこう書いていないと、こういうふうに書いてあるとおっしゃいましたけれども、そこは現地に何度も足を運んでいる職員が何度も見ている中で、これは前のものとは違ったものが非常に多かったということで申し上げているということであります。 更に申し上げますれば、平成二十二年に大阪航空局が実施した地下構造物調査では、数か所で少なくとも深度三メートルより深いところに廃棄物があるということが想定をされておりまして、また少なくとも深度三メートルまでごみが途切れる場所に到達しなかったという結果もございます。 さらには、本件土地が昭和四十年代初頭まで池沼であって、深い層から浅い層にかけて相当量の廃棄物が蓄積されているということも考えられてありますから、そこで地下三メートルより奥深くにも廃棄物があるということを判断したということでございます。(発言する者あり)
○委員長(長谷川岳君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(長谷川岳君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(太田充君) 基本的には、連絡を受けてからですから、三月の半ば頃の時点において、設計業者及び工事請負業者、両方がいらっしゃる中でそういう話をお聞きしているということでございます。
○辰巳孝太郎君 三メートルより下からのごみが出てきたというふうに聞いたんですね。
○政府参考人(太田充君) こういう状況でごみが出てきているということを承っているということでございます。
○辰巳孝太郎君 どういう状況ですか。
○政府参考人(太田充君) ここまでくい打ちの工事をやり、その結果としてこういうことが生じているということでございます。
○辰巳孝太郎君 ここまでというのはどういうことですか。
○政府参考人(太田充君) ここまで広範な範囲で廃棄物混合土が生じてきているということを聞いているということでございます。
○辰巳孝太郎君 つまり、ここまで廃棄物が地表に出てきているので三メートルより下から出てきたということですか。これ、根拠になりませんよ。 初めに言っているとおり、三メートルまでには一万トン以上のごみが残っているんです。この報告書にも確かに三メートルより深いところから出たとしか思えないごみの量が出てきたと書いてありますが、これどれぐらいの量なんですか。三メートルまでじゃない、三メートルより下、もっと下からたくさん出てきた量というのはどれぐらいの量なんですか。
○政府参考人(太田充君) 基本的に、今回のものは、大阪航空局において積算をしたものは、三・八メートル、九・九メートルという深さに対して全体として廃棄物混合土の混入率を四七・一%というふうに計算をしているということでございます。 したがいまして、事業者にとってみても、どこにどこまで、何メートルのところまで目視ができているわけではありませんので、何メートルのところに何がどうあったかというのは分からないと思いますけれども、ただ、一定の工事をした結果としてこれだけが出ているということは、その範囲内においてあるということを推定させるということだろうと思います。
○辰巳孝太郎君 ちょっと待ってくださいね。 これ、事業者は今分からないけれどもとおっしゃいましたね。分からないということですね。これ、大変な答弁ですね。三メートルまでにはごみがある。くい打ち工事やれば、ごみ出てくるのは当然なんですよ。皆さんのこの補償のスキームというのは、新しいごみが出てきたというところからこれ全てが始まっているんですね。 これ何の根拠もなく、結局、皆さん、新しいごみだということにして補償を始めたということですね。これ、国の方から主導的にやったということですよ。これ、残されたごみなのか新たなごみなのか、これ、その後の補償プロセスに決定的に影響します。 いずれのケースでも、国が補償するとしても、残したごみの責任というのは、三メーターまで、これ森友なんです、冒頭おっしゃいました。ですから、この処理をめぐって開校が翌年遅れたとしても、これ国の過失とはなりません。 一方、新たなごみ、つまり貸付契約合意書に記載されていない隠れた瑕疵の場合は、撤去のために開校が遅れるということになれば、これは国の責任ですから、確かに損害賠償を請求される可能性も否定できないですね。だから、皆さん、今回のスキームでは、新たなごみが出たとして、国は瑕疵担保責任免除を前提に、更地価格から保守的に見積もったごみの処分費用を値引きしたと、こうやったわけですよ。 これ、大変な答弁されましたね。事業者だってはっきり言っていない中で新しいごみだと決め付けたわけですよ。 さて、ここで新たな事実が判明をいたしました。最後の資料に付けておりますけれども、新たなテープであります。これは二〇一六年の三月十六日の音声データを起こしたものであります。 三月十一日にごみが見付かったと籠池氏が国に報告をし、三月十四日に航空局と財務局が現地で調査をし、三月の十五日に籠池氏は田村審理室長のところに交渉に行ったわけですね。その翌日のテープなんです。 池田靖国有財産統括官がこう切り出しております、籠池氏に対して。まず一点、おわびの点は、地下埋設物の撤去工事に関しては、きちっと森友学園理事長、副園長に情報が伝わっていなかった点は我々も反省点としてありまして、今後の対応については大阪航空局さんから御説明いただこうと思っています。それに対して籠池氏は、原因があったからこういうことになっている、原因があったから、こないなっているわけや、原因がなかったらこういうことになれへんねん、結果がこないでしたからこうしましょうという問題じゃないですよ。池田靖統括官は、きちっと踏まえながら、今後の対応をどうするかということを御相談させていただきたいんですけれども、打合せの話を私どもの方からきちっと理事長に伝えておくべきだったかなという点では反省しております。それに対して籠池氏が、反省しているのかと、こう罵倒する一場面であります。 理財局、確認しますが、これは一体何を話しているテープなんですか。財務局に一体どんな落ち度があったというんですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます前に、先ほど、委員が整理をしてまとめられたということだろうと思いますが、私の意と違う整理をされましたので、その点だけは申し上げさせていただきます。
○辰巳孝太郎君 いや、もう、ちょっと時間ないから。
○政府参考人(太田充君) いえいえ、今ほど、整理が……
○委員長(長谷川岳君) じゃ、簡潔にお願いします。
○政府参考人(太田充君) 事業者の方が何・何メートルのところに正確に幾らあるということが分かっていたわけではないということを申し上げて、三メートルより下にはないということを聞いたということは私は申し上げておりません。 それと、その上で、八・二億円という積算は、基本的に時価をきちんと適正に計算するためにやっていますので、廃棄物混合土がどこかということではありません。 その上で、委員がそこははしょれということであれば、お尋ねにお答えを申し上げます。 御指摘をいただいた財務局職員の発言に関する音声データは、他の音声データと同様に、これまで幾つか出ておるんですが、国側の同意なく一方的に録音されたものでございまして、一つ、四十五分のテープというのはありましたが、それ以外のものは全て全体ではなくごく一部のみが切り取られたものだと思われますけれども、その内容につきまして近畿財務局の職員に確認したところ、以下のとおりでございます。 録音をされております音声データは、平成二十八年三月十一日に新たなごみが見付かったとの連絡を受けた後、先方から買受けの要望があるまでの間でございますので、三月中旬頃に行われたやり取りではないかと思われます。先方からは、新たに見付かった地下埋設物について国において早急に対応するよう強く求められ、その後の先方との調整が円滑に進むよう低姿勢に対応したというふうに記憶をしているということでございます。
○辰巳孝太郎君 低姿勢で対応したということですか。これ、ちょっと待ってくださいね。財務局はそういうことでこれだけおわびをするんですか。 これ見ますと、籠池氏はごみがあったと言って財務局などに報告をし、ごみの処理について話しているんでしょう。そうですよね。だけど、ここにあるように、皆さんがおっしゃるには、池田さんがおっしゃるには、地下埋設物の撤去工事に関してはきちっと森友学園理事長、副園長に情報が伝わっていなかった点、これはっきり言っています。 これ、どういうことですか。もう少し詳しく。繰り返しはやめてください。
○政府参考人(太田充君) ここは正確に聞き取れているわけではございません。今申し上げたように、全体としてこういうタイミングで先方は新たな埋設物が見付かったということで、今ほど委員が御質問の中に相当激しく言われたみたいな表現を、先方が言われたというような表現を一つ前の質問で使われたような気がしますが、そういう状況であったので、これから先、開校時期も迫る中で、円滑にこの処理を進めなければいけないという観点から私ども国の職員として低姿勢に対応したというふうに記憶しているということでございます。
○辰巳孝太郎君 ここにある地下埋設物の撤去工事に関してはということは、これは前年の有益費の地下埋設物の撤去のことを池田さんはおっしゃっているということですね。
○政府参考人(太田充君) 恐らくそういうことであろうと思いますが、一つ一つの発言を彼も全部記憶しているわけではございませんので、先ほど来申し上げておりますとおり、三月十一日の発見後、先方側の状況を踏まえ低姿勢に対応したということでございます。
○辰巳孝太郎君 なるほど。地下埋設物の撤去の話をしたのだろうと、こう認めたわけであります。 何がこの地下埋設物の撤去に関して籠池氏に伝わっていなかったのか、そしてそれをなぜおわびをしなければならないのか、ここがやっぱり疑問なんですね。これについてはどういう認識されていますか。
○政府参考人(太田充君) 先ほどもそう思うと申し上げましたが、いずれにせよ、ややこのことだけを捉えてある程度の想像で申し上げておりますので、これ以上、本人から聞いたところ低姿勢でやったということしかあれしませんので、私が想定で申し上げるのは失礼だろうと思います。
○辰巳孝太郎君 これね、本人呼んでいただきたいと思いますよ。池田靖前統括管理官、国会の招致を委員会としてお願いいたします。
○委員長(長谷川岳君) 後刻理事会にて協議をいたします。
○辰巳孝太郎君 池田靖氏にこのことの、何が地下埋設物の話なのか、このことを確認いただけますか。
○政府参考人(太田充君) 本件については、先ほども御答弁申し上げたとおり、確認をした結果が先ほど申し上げたとおりでございます。 いずれにせよ、一方的に先方が録音されたものであろうものに一つ一つそれがどうであったかを記憶していることを呼び戻せというのは非常に無理があると思っております。
○辰巳孝太郎君 佐川前理財局長と言っていること全然変わらないじゃないですか。丁寧な説明にならないですよ。 この文面から読めるのは、籠池氏は、前年に撤去していたごみの一部、これが撤去されたことで、あの土地の中には恐らくもうごみはないであろうというふうに考えていた、若しくはそういうふりをしていたということだと私は思うんですね。 二〇一五年の九月の四日に森友側の設計会社と近畿財務局、航空局が地中埋設物の処理について話し合った際の会議録があります。これは当時の施工会社の中道組が作成したものと思われますが、この会議の中には籠池氏は参加をしておりません。 ここでは驚くべきことが議論をされております。地下にある埋設物について財務局の職員の方から、借主との紛争も避けたいので、場内処分の方向でお願いします、つまり、ごみは全部取らずに置いておこうじゃないか、こういうことの記録があります。まさに、地中埋設物の全ては撤去せずに、その一部を場内処分で残しちゃうということが話し合われているんですね。先ほどの池田氏の籠池氏への謝罪の内容とこのメモの内容が、ぴったり合致をするわけですよ。 池田氏はこのことを謝罪しているんじゃないんですか。いかがですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 本委員会にも、たしか三月に御報告を申し上げておると思いますが、森友学園関係の建設業者が作成したとされるメモにおいて、平成二十七年九月四日の近畿財務局、大阪航空局、関係業者の打合せの中で、近畿財務局の発言として、場内処分の方向で協力をお願いしますとの記述があるが、これは事実か、当時の担当者である池田統括官に確認をしたところ、平成二十七年九月当時は、低深度、低い深度の土壌汚染等の除去工事が実施されていたところであり、貸付契約上、その費用は国が有益費として償還することとされていたため、九月初旬に大阪航空局とともに関係業者と工事内容等について打合せを行っていた記憶はある、ただし、業者に対して産業廃棄物の場内処理を求めるような発言を行ったことはなかったと、ことであったというふうに本委員会でも御報告をさせていただいております。
○辰巳孝太郎君 これまでの答弁総合して考えますと、籠池氏は、全てごみは撤去されていると思い込んでいた、若しくはそういうふりをした。それに対して、財務局にごみが出たと言って補償を求めに行った。しかし、本来であれば、出てきたごみというのは三メートルまでのごみですから、その処理の責任、置いていた責任というのは、これは国ではなくて森友学園側にあるんですよ。ところが、皆さんは、それでは駄目だということで、新たなごみが出てきたということにして補償をやったんですね。 こうなると、値引きの前提が完全に覆ります。残したごみは、本来、国が言うように森友の責任ですから、その撤去で開校が遅れても国の責任はありません。しかし、この場合、取り除くとしても籠池氏には払ったものが有益費で戻ってくるだけですから、実際に買い取るときには更地価格の九億円超で購入しなければなりません。しかし、それでは籠池氏は納得しない。籠池氏を納得させるためには、出てきたごみを新たなごみということにして、つまり国の過失としてあえて国が補償の義務を負うとして、そうすればごみを残した森友側の責任を免罪できて、翌年の開校に間に合わないからといって損害賠償請求の理屈も立つので、地下埋設物を国が保守的に見積もって大幅値下げができるという、こういうスキームを作って、後の三月三十日の口裏合わせ、架空のごみを補償するストーリーでと、そういう話につながっていくわけですね。 国が落ち度を認めたことで籠池氏は要求をエスカレートさせて、五月中旬には、ゼロに近いところまでぐんと下げなあかんよという値引き交渉が繰り返されました。交渉の過程で森友側の弁護士、こう言っています。土地の価値の減価で吸収しようと思うなら、それなりに評価、裁量があると思うので、こちらに寄った裁量の範囲でこちらに寄った判断をしてもらわないとお二人は納得できないと、こう言っているんですね。 貸付時の数々の特例……
○委員長(長谷川岳君) 時間ですので、おまとめください。
○辰巳孝太郎君 売却時の延納の特例、そして認める必要のない非を認め、大幅値下げをして、ただ同然で売却をする。こんな異常な契約を行ったのが財務省で、この背景には一体何があるのか。名誉校長たる安倍昭恵氏が背後にいるからではないか、そう疑念を抱かざるを得ません。 大臣、最後に、新たなごみの交渉のプロセスを検証して調査する必要があるんじゃないですか。
○委員長(長谷川岳君) 時間ですので、簡潔に願います。
○国務大臣(麻生太郎君) 同様な質問を再三予算委員会でもなさっておられますので同じような答えを申し上げて恐縮ですけれども、少なくとも独立した行政機関である会計検査院から、極めて第三者的な立場で検査が行われてきております。その検査報告では、国有地の管理、処分の手続については様々な指摘がなされておりますけど、法律違反という指摘はなされておりません。 財務省といたしましては、指摘は重く受け止めなければならないと考えておりますので、その方法で、指摘された事項につきましては、それをしっかりと検証して、今後の国有財産の管理手続について必要な見直しを行っていくということに尽きるんだと存じます。
○藤巻健史君 日本維新の会、藤巻です。よろしくお願いいたします。 八月三十一日のアメリカの通信社ブルームバーグで加藤隆俊氏とのインタビューが載っているんですね。加藤隆俊氏、これは黒田総裁御存じのように、財務省時代の黒田総裁の二代前の財務官だというふうに理解しておりますけれども、その加藤氏が、まず異次元の量的緩和の成果を認めた上で、彼は将来的に出口に向かう際の日銀財務の健全性問題も円の信認に関わる大リスクシナリオだとおっしゃったわけです。リスクじゃなくて大リスクシナリオだとおっしゃったわけですね。要するに、日銀が出口に出るときに、もし健全性に問題があると円の信認が失墜して大変な問題になるよとおっしゃっているわけです。 そしてまた、加藤氏は、これからの金融政策運営はかなり難しくなる、どこかの段階で今の枠組みの軌道修正を図っていくだろう、そうおっしゃっている。また、もう一つ。黒田総裁が来年四月以降続投するにしても新しい人になるにしても、決して容易ではない、よほどの知恵者でないと無理だ。要するに、出口を模索するのはよほどの知恵者じゃないと無理だと、こう二代前の財務官の加藤氏がおっしゃったわけですけれども、この加藤氏のコメント、黒田総裁に当たれば先輩に当たる加藤氏のコメントに対してどういう御感想をお持ちか、お答えいただければと思います。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘の加藤元財務官の御意見につきましては、必ずしも詳細を承知しておりませんので、具体的にコメントすることは差し控えたいと思いますが、金融政策運営につきましては、二%の物価安定の目標の実現までにはなお距離がある中で、引き続き長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みの下で強力な金融緩和を粘り強く進めていくことが適切であるというふうに考えております。 なお、こうした枠組みは物価の安定を実現するために必要な政策でありますけれども、その際、日本銀行として自らの財務の健全性に配慮しつつ、これを実施しております。やや長い目で見ましても、中央銀行には継続的な通貨発行益が発生するために、短期的な収益の振れはあっても、基本的にはそのことで通貨の信認が毀損されることはないと考えております。
○藤巻健史君 通貨の信認が毀損することがないというふうに考えておりますって、何か、何となく根性論を聞いているような気がしますけれども、どうやってその信認を保つのかというところに非常に疑問を感じているわけですけれども。 黒田総裁は、異次元の量的緩和、粘り強くやっていくとおっしゃいましたけど、異次元の量的緩和は、それは、量的緩和、どんどんどんどんお金をつぎ込んでいけば経済は良くなる、最終的には消費者物価指数は上がってくるというのは誰にも分かる話で、今まで何でそれをやってこなかったかというと、やっぱり副作用というか、出口がないと思っているからやってこなかったわけですよね。ですから、やるときだけ、要するに、その効果のあるところだけやって総裁が替わってしまうのは一種のやり逃げみたいなものであって、やっぱり責任を持って出口から出ていただきたいなと思うんですが、まあこれはお答えになれないと思いますけれども、もし政府が次期総裁をまた黒田さんにお願いしたというふうにしたと仮定しますと、是非、私はその知恵者の黒田さんに引き続いて出口もきちんと出ていただきたいと思うんですけれども、受けてくださるんでしょうか。いかがでしょう。
○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、日本銀行の総裁を含めまして政策委員会のメンバーにつきましては国会の承認を得て内閣が任命するということになっておりますので、私から何かこの件について申し上げるのは僣越であろうと思いますので、答弁は差し控えさせていただきます。
○藤巻健史君 個人的希望ですけれども、知恵者の黒田さんに是非次回もやっていただきたい。これはまあ個人的ですけど、と私自身は思っております。 次の質問に入りますけれども、イギリスが十一月二日に十年ぶりの利上げをいたしました。その翌日の日経新聞、なぜ利上げをしたかという分析ですけれども、ポンド安、通貨のポンドが安くなって勢い付く物価高を抑える狙いと、こう書いてあったわけです。要するに、自国通貨が安くなったおかげで物価上昇が進み、だからこそ利上げをしたと。要するに、通貨安は景気を良くする、若しくは通貨安は消費者物価指数を上げると、こういうふうに日経新聞、分析しているわけですね。 それから、十月二十六日にはやはりヨーロッパ中央銀行が、来月一月からの国債等の購入額を月六百億ユーロから月三百億ユーロに下げた、減額したということ、すなわち金融緩和加速度を縮小したということだと思います。この日のNHKニュース、朝だったんですけれども、その減額予想をしたときに、その理由を、ユーロ安のせいでギリシャ、ポルトガル、スペインでも景気回復しているからと、こう説明されていたんですね。要するに、NHKも、通貨安になって、ユーロが、ユーロ安になった、自国通貨安になったおかげで景気が良くなったと、こういうふうに分析しているわけです。 ということは、やはりイギリスの利上げにしてもユーロ、ECBの政策にしても、通貨が安くなれば物価上昇する、通貨安くなれば景気は良くなると、こういう分析を少なくともマスコミはしているわけですね。実際、バンク・オブ・イングランドも去年の十一月に、今年の物価指数予想上昇率を二・〇から二・七に上げたときの理由、一つ、単にユーロ離脱でポンド安になるからということで、そういう理由で消費者物価指数を上げているわけです。 前国会で私は岩田副総裁にも聞きましたけれども、通貨の影響というのを全く、全くとは言いませんけれども、通貨の影響というものを、円安の影響というものを非常に軽く見ていらっしゃるような印象を私は受けたんですけれども、総裁はどうでしょうか。通貨が安くなれば物価が良くなる、それから、若しくは物価が上昇する、ひいては景気も良くなると、こういう考え方に御賛同いただけるのかいただけないのか、ちょっとお聞きできればと思います。
○参考人(黒田東彦君) 為替相場の水準あるいは日々の動きについては具体的にコメントすることは差し控えたいと思いますが、その上で、一般論として申し上げますと、円安が我が国の経済に及ぼす影響というのは経済主体によって若干異なるであろうというふうに思います。すなわち、円安は、輸出の増加やグローバルに展開している企業の収益改善など、プラスの効果を持つということは確かでありますが、他方で、輸入コストの上昇あるいはその価格転嫁を通じて、中小企業あるいは非製造業の収益、家計の実質所得に対する押し下げ圧力となって作用し得るという点もあると思います。物価面では、御指摘のとおり、円安が輸入物価の上昇を通じて直接的に物価の押し上げ要因として作用する面があるということは確かであります。 もっとも、円安は、今申し上げたように、経済に対して様々な影響を及ぼしますので、物価に与える影響もその時々の状況により若干異なるものであろうとも思っております。 なお、最近の物価はなお弱めの動きを続けております。この背景といたしましては、携帯電話関連の値下げといった一時的な要因もありますけれども、やはりデフレマインドの転換に時間が掛かる中、労働需給の着実な引き締まりや高水準の企業収益に比べて、企業の賃金、価格設定スタンスがなお慎重なものにとどまっているということが影響しているのではないかというふうに考えております。
○藤巻健史君 総裁は、円高、円安は各経済主体によって異なる影響があるとおっしゃって、何か逃げているような感じがしますけれども、日銀の役目というのは、確かにプラスの業態、マイナスの業態があるかもしれないけれども、全体として円安が国に対していいのか悪いのか、そういうことで判断するべきであって、個別の企業とか主体がどうなるかって、それに対応するのは財務省の役目若しくは経産省の役目だと思うんですよね。 日銀は、全体にとってその政策がいいか悪いかであって、個別企業まで考えていたら日銀やっていられませんし、その役目は、役割は日銀にはないと私は思います。ですから、もし円安がいいと思えば円安政策を取ればいいだけの話だろうと私は思います。 次の質問に入りますけれども、ヨーロッパ中央銀行が来年、先ほど申しましたけど、一月から国債等の購入額を月六百億ユーロから月三百億ユーロに減額するという決定をいたしました。この三百億ユーロというのは、私の理解ではネット、ネットだと思うんですね。今、日銀が年間八十兆、実際には六十兆ぐらいですか、ちょっと下がっていると思いますけれども、買っているというのは一種のネットであって、買い増しの分で、三百億ユーロに減らすという方はネットじゃなくてグロスで三百億だというふうに思いますが、その認識は正しいのかどうかをお聞かせいただければと思います。
○参考人(黒田東彦君) ECBが十月の政策理事会で、来年一月以降、資産買入れプログラムの月間買入れ額を、これはネットベースで六百億ユーロから三百億ユーロに減額するということを決定したというふうに承知しております。
○藤巻健史君 ネットですか、今、日銀と同じ基準だということですか。
○参考人(黒田東彦君) はい。
○藤巻健史君 ああ、そうですか。分かりました。 じゃ、次の質問ですけれども、ネットで三百億というと四十八兆円ぐらい、年間四十八兆円とかそういう感じになるかと思うんですが、ユーロ圏の国債の発行額は幾らで、そのうちその三百億ユーロとは何%ぐらいに当たるのか、これを教えていただけますでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) ユーロ圏のグロスベースの国債発行額は、本年の一月から十月までの平均で月約千九百四十億ユーロであります。仮に、ECBが月間買入れ額三百億ユーロを全額国債購入に充てた場合、その比率は約一五%となります。ただ、先ほど申し上げたとおり、三百億ユーロというのはネットベースでございますので、グロスベースでは償還分の再投資額が更にありますので一五%を上回る月があるということになると思います。
○藤巻健史君 じゃ、同じベースで日本の場合はどうなんでしょうか。日本国債の発行額と、ネットベースで日銀はどのぐらい買っているのか、教えていただけますか。
○参考人(黒田東彦君) 直近の一年間、すなわち二〇一六年の十一月から二〇一七年十月までのグロスベースの国債の買入れ額は約百五兆円であります。これは、同期間における国債発行額の約八〇%に相当するというふうに思います。
○藤巻健史君 ユーロ諸国は一五%よりグロスではちょっと多いだろうというお話で、日本は八〇%ということだと物すごい勢いで日本銀行の方が国債を買いまくっているわけですよね。その結果、日銀のバランスシート、めちゃくちゃにメタボになって、ヨーロッパ中央銀行とかFRBよりも、二五から三〇%ぐらいの範囲だと思いますけれども、いわゆるメタボになっていると。 すなわち、対GDP比でめちゃくちゃにお金を供給しているということになるんですが、これでも大丈夫なのかどうか、ちょっとあとお聞きしたいのと、もう一つちょっとお聞きしたいのは、これ昔は資金運用部が物すごい勢いで国債買っていたわけです。そしてゆうちょ銀行が買って、今、日銀が八割も買っているということは、まさにマーケットをマニピュレートしているというか、財政規律を、よく黒田総裁は財政規律もっと大事にしなくちゃいけないというふうにマスコミではおっしゃっていますけれども、財政規律を弱くしているのはまさに日銀そのものではないかと。 普通、財政赤字になって国債をどんどん発行しますと、値段は下がる、長期金利は上がるんですけれども、日銀が八〇%も買えば値段が下がるわけがない。要するに、長期金利が上がるわけないんですよね。ということは、だからこそ財政赤字がたまっても政治家はどんどんどんどんばらまくし、お金をどんどんやるわけで、財政規律を守らなくてはいけないと言う黒田総裁自身がもう財政規律を守らないようにしている、日銀自身が財政規律を放棄しているような状況になるかと思うんですが、その辺についてどうお考えですか。
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行は、この長短金利操作付き量的・質的金融緩和を実施するに当たりましては、当然のことながら国債市場の動きを丹念に点検しておりますし、また市場参加者と密接な意見交換を行いながらオペ運営面での工夫を行うなど、市場の安定に努めております。 こうした下で、最近では国債市場の機能度を低いというサーベイ結果も見られますけれども、御案内のとおり、一方でビッド・アスク・スプレッドなど市場の流動性に関しては改善方向を示す指標もあるということでありまして、現時点で何か市場が大きくゆがむというようなことが起こっているというふうには認識しておりません。 なお、財政運営につきましては、やはり政府、国会の責任において行われるものでありまして、具体的にコメントすることは差し控えたいというふうに思っております。
○藤巻健史君 それは国会の責任だと言われましても、日銀が八割も買っていれば、もうへったくれもないですよね。何しようと、これは値段上がるし、長期金利も低位安定しちゃうに決まっていますから、まさにその財政規律を壊しているのは日銀だというふうに私は思っちゃいますけれどもね。まあ、それはいいですけれども。 次の質問に入ります。ちょっと時間が短いんで総裁にもついでに聞いておいていただきたいんですけれども、財務大臣にお聞きします。 十二月二日の日経新聞一面、「新しい日本へ」の中で、原田論説委員長は、日本は平成の間だけで国債発行額が五倍以上に増えた、それなのに利払い費はピークの十兆円台から八兆円台に減っている、経済の低迷が皮肉にも財政破綻のタイマーを遅らせているのだと書いていますね。これについて反論があれば財務大臣にお聞きしたいんですが、かつ、これこそ日銀がこういうことをやっちゃったから財政破綻のタイマーを遅らせているというふうにも言えるんじゃないかと思うんですが、麻生大臣、コメントをお聞きしたいと思います。
○副大臣(木原稔君) 委員おっしゃるように、国債残高が増加する中で、国債金利は低下傾向にあるものの、利払い費も含めて国債費は増加傾向にございます。日本の財政が大変厳しい状況にある中で、万が一国の信認が損なわれることによって金利が急激に上昇するようなことがあれば、経済、財政、国民生活に大きな影響が及ぶことになるわけでございます。国に対する信認を確保しながら経済再生と財政健全化を着実に進めるため、プライマリーバランスの黒字化目標の達成に向けて、具体的かつ実効性のある計画を示すことが重要だと考えております。 以上です。
○藤巻健史君 金利が上がると国の信認が大変になるとおっしゃっていましたけれども、じゃ、ということは、日銀にもっと国債を買って、何とか低金利に抑えようということなんでしょうか。
○委員長(長谷川岳君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○国務大臣(麻生太郎君) その質問に関しましては、先ほど黒田総裁のお答えになったとおりなんだろうと存じますが。
○委員長(長谷川岳君) これで終わります。
○藤巻健史君 はい。
○中山恭子君 ありがとうございます。希望の党、中山恭子でございます。 最近、本会議場などでも経済成長なくして財政再建なしというようなフレーズが聞かれまして、心の中では大変うれしく思っているところでございます。 今日は企業の内部留保課税について主として御質問したいと思っておりますが、ちょっと順番が違いますけれども、今日資料をお配りしております。この資料の四枚目に、日本では名目GDPに対する現金流通高の比率が主要国の中で異常な高さとなっております。この現金流通高の異常な多さについて、大臣又は財務省、金融庁はどのように分析していらっしゃるのか、お知らせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、中山先生の御指摘のありましたとおり、日本におけます現金の流通残高の名目GDP比率というのは、このメモというかグラフにありますとおり、圧倒的に高いのは間違いございませんので、今大体、二〇一六年に二〇%、高いものとなっておる、その水準、比べてですね。 他国と比べて現金の流通残高が急激に伸びた背景というのは、これはかつて日本銀行が指摘をしておられましたとおり、低金利環境が続いておりますので、現金を小まめに銀行に運んでいくというようなことに関して、預金に変えるインセンティブというのはかなり低下してきているのではないかというのが一点言われているとおりです。 元々、日本の場合は治安もやたらいいし、おまけに、何というのか、現金を盗まれるということも余りありませんしね、最近。それから、現金をもらわれるときでも、きれいな新札の方が値打ちがあるような感じでみんなもらわれていますけれども、世界中で現金を新札でもらった方がいいなんて言っている国は日本ぐらいで、ぼろぼろになった金ほどあちこちみんな流通して安心感があるんだという話をしていますので、全く偽札というものに対する意識が、日本の場合は偽造、偽札というのはほとんどございませんので、そういった意味では他国より圧倒的に低いのが現金流通というものになる大きな理由の一つなんだと思っているんですが。 そういった意味では、通貨を見ました場合も、偽造は、たしかアメリカは、殺人罪より偽造の方がアメリカの場合は罪が重たかったと、私が学生のときの記憶ですけれども。そういった意味では、日本の場合は偽造が、物すごく技術が高くて、アメリカのお札みたいに壁にこうやったら色が落ちるなんということは、日本のお札ではあれ落ちませんしね、色は。そういった意味では、偽造に対する関心がほとんどないし、偽造をやった方の話というのは前に新聞で読んだことがありますが、あれは全然もうからぬと。あれは趣味の段階で、あれをやるための手間暇掛けたらもう働いた方がいいという、あれは物すごく説得力のある話だなと思って新聞で読んだことが大分前にあるんですけれども。 いずれにしても、通貨に対する、現金に対する信認が高いということは日本における現実として、これはちょっとなかなか、そう簡単に変わらない一つのものだと思って、いいことなんだと私は思っていますけれども、今の時代、通貨の信用がない国ではもうほとんどスマホで金は全部交換しておるというのが現実でございますので、どちらがいいか悪いか。それがこれからの時代に、いわゆるコンピューターの時代で全て、現金決済はほとんどなくなっていく時代とか、そういった時代になっていったときにどうやっていくかという話はまた別な話だとは存じます。
○中山恭子君 ありがとうございます。 確かに、新品のお札に対してはみんな非常に有り難いと思う気持ちがあると思いますし、また日本の中でこの日本紙幣に対する信頼が非常に強いということは、私は決して悪いことではないと思っているところでございます。 さて、企業の内部留保課税についてお伺いいたします。 現在の経済情勢の中でやはり一番ユニークな特徴と言えるかと思いますが、企業の内部に巨額の資金が留保されている。たまりにたまっている内部留保について、この際、やはり企業の内部留保課税について検討する必要があるのではないかと考えております。 先ほど申し上げました、お配りしておりますこの資料につきまして、最初のページでございますけれども、二〇一二年度から二〇一六年度までに企業の内部留保は百二兆円ほど、この四年間で百兆円を超える巨額の内部留保が積み上がりました。特に、この朱色の方が大企業、青い方が中小企業。大企業は資本金一億円以上の企業で、中小企業はそれ、資本金が一億円未満の企業でございますけれども、この朱色の大企業の内部留保が大幅に増えているということが言えようかと思っております。 この間、この内部留保をするだけではなくて、企業は設備投資をしたり配当に支払ったり賃金に支払うわけでございますけれども、この間、設備投資は全企業で二〇一二年度三十四・六兆円から二〇一六年度四十二・九兆円と、四年間で八・三兆円、もう大臣よく御存じでいらっしゃいますけれども、しか増加していない。また、配当も一二年度が十四兆円、一六年度で二十兆円と、六兆円増加したにすぎません。労働分配率を見ますと、まず給与総額で見ましても、一二年度が百九十一兆円、一六年度が二百七・九、二百八兆円としましても、十六・八兆円。この三つを合わせても三十一兆円でしょうか、の増加。 これに比べて、内部にたまっているのが百二兆円ということでございますので、企業は得た利益を設備投資やら配当やら賃金に回すということよりも内部にためてしまっている。非常に巨額なものが企業の中にたまっているということでございます。これは尋常なことではないと言えようかと思っておりまして、それぞれの企業が得た利潤、大きな利潤を再投資に回さずに内部にためれば、全体として、その結果として投資と消費は抑えられ、全体として経済が縮かんでしまうということが言えようかと思っております。 このように、尋常でない状況が起きているということは、つまり、どこか制度に瑕疵があるか、予測できない事態に対応できていないからであろうと考えられますが、大臣は、これまでにも企業に対してもっと、たまっているお金をもっと有効に使えと何度も何度も示唆していらっしゃるということはよく存じておりますけれども、企業に向けて、賃金を上げろ、投資に回せというだけではなくて、一つの方策として内部留保に課税をするということも考えてよろしいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう、そうですね、この内閣ができましてかれこれ丸五年近くたつんですけれども、その間に、毎年二十四兆、二十五兆、二十六兆、結果として丸四年で百一兆、二兆増えた形になっておるんですけれども、今言われましたように、設備投資が九兆行っておりませんし、賃金では約三兆、今度増えましたので五兆ぐらいまでしか行っていないと思いますね、あれは別にして、フリンジ別にして。それぐらいしか行っておりません。 労働分配率も七十幾つあったのが今六〇切るぐらいのところまで下がっていると思いますので、明らかに内部留保に偏っている、若しくは自己株消却をやっておられますものね。そういった意味では、配当率が、それは自己株消却をしたらその分だけ配当が高くなるということになりますので、そういったものでやっておられますけれども。 内部留保にたまるというのに対して、法人税下げろと言われますけど、法人税下げて、それで稼いだ分で何するんですって、設備投資はしねえ、賃金は上げねえ、それで何するんですって、配当もしねえと。それじゃ、配当か賃金か設備投資か、この三つのどれかに利益が行くんじゃないんですかと、それは経営者としておかしくないですか、そんな話はと言おうものなら、まあ、それはなかなか正面向かって、面と向かって財務大臣に文句言い切る人ってそんなおられませんけれども、一対一になったらいろいろ反論されてこられる方は面白いんで、僕は必ず一対一で申し上げて、満座の前で来る話は必ずそういうことをしてますので、それでも寄ってこられる方々というのは必ず自分で設備投資している会社なんですよ。そういう会社しか寄ってきませんから。言われたら、面と向かって言われるって知っていますから。 だから、そこはもう必ずやることにしていますので、ずっとこのところ見ていますけれども、間違いなくいろんな形が出てきているんですが、やっぱり、やっぱりって、中山先生、二つあるんだと思うんですけど、一つはやっぱりデフレが大きかったんですね。デフレのおかげでやっぱり現金、キャッシュをじいっと持っておきゃ物価が下がっていくんで、結果として企業はそれは利益が出ますから、デフレのときは金を持ってじいっとしている。借金がないというのは強さで、借金がなかったトヨタが世界一になったのも、間違いなく、借金が多かった日産と比べりゃすぐ分かる話なんですけれども。そういった意味でははっきりしています。 もう一点は、やっぱり企業家の気持ちとして、何となくリスク取ってというのはなかなか長いこと、二十年間ぐらい、歴史家は二十余年とかいって、いろんな言い方ありますけど、まあ二十年間として、二十年間はやっぱりデフレが続いたときで、課長のときからずっとデフレで、今常務になったり専務になってずっとデフレのときのマイナスそのままだったら、なかなかちょっと変わっていかないんじゃないかと思うのが一つ。 もう一点最後で、今度はこれはちょっと、やっぱり政権が度々替わっていましたので、政策に継続性なんかあるかと言われるのはよく言われました。毎回毎回社長が替わっているじゃないか、おまえのところはと。これ、日本の政府の話ですよ、企業の方から。毎回毎回社長が替わっている会社なんかは信用なんかしないでしょう、政治家もと。我々だってそうですよと。毎回毎回、毎年替わっているじゃないか、社長はって。それで、毎回毎回政策が変わられたらとてもじゃないけどやってられませんよ、我々だってというのはきっちり言われた方、何人もおられました。 ただ、このところ、四、五年安定していますから、その意味では間違いなく株価が上がってきたり、いろんなものの指標が変わってきているのはそのせいです。政権が安定というのは大きなものだったとは思いますけど、ただ、企業家の意識として、マインドとして、そこまでデフレから終わってインフレに変わっていっているかというと、なかなかそこのところは変わっていっていないので、どうしたってこういった形になっているんだと思いますが。 じゃ、内部留保に課税かと言われたら、これは明らかに二重課税ですから、これはちょっとなかなか難しいかなと思っていますので。ただ、そういったものをやめて、設備投資をもっとやっていただいたらとか、こうやってもらったらという、そちらの促進税制をすることを考えないかぬと思って、今、所得拡大促進税制とかいろんなことをやらせていただいているんですけれども、もうちょっと話を、もっとほかに手口があるか、やり方があるかちょっと考えないかぬところかなとは思っております。
○中山恭子君 いろいろ大臣御苦労されて、それぞれの企業の方々に説得していらっしゃるということは大変高く評価しておりますけれども、内部留保課税は二重課税であるということが一般に言われております。ただ、日本の法人税法では、資料二枚目に付けてありますけれども、法人税法第六十七条では、特定同族会社の留保金課税制度が定められております。これは、同族会社の場合、特定同族会社の株主によるガバナンスが不十分である場合が多い、つまり、同族会社の場合には利益を適当に配分せず、内部留保する傾向が強いと考えられて設けられたものでございます。課税を緩和する方向でここのところ進んできておりまして、平成十九年度の税制改正では一億円以下の会社はこの対象から除かれました。 現在のように企業の内部留保が異常に増えているのは同族会社だからだけではなくて、非同族会社であってもガバナンスが十分に機能していないからと言えると考えております。そうであれば、同族会社、非同族会社を問わず、全ての法人に対する内部留保金課税が肯定されるのではなかろうかと思っております。 そのやり方につきましては、その経験ですとか、年を定めるとか、全て財務省の方で検討していただければ決して悪い結果にはならないと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(木原稔君) 御指摘の特定同族会社の留保金課税制度のように、税制として全く例がないわけではないということも承知をしております。 この特定同族会社の留保金課税は、もう御承知のとおり、少数株主が支配する同族会社において、配当しないことで個人段階での課税を恣意的に逃れるおそれがあるため導入されているという経緯がございまして、広範囲な内部留保課税とはその趣旨が異なるところでございます。広範囲に内部留保に対して課税を行うことについてはやはり二重課税に当たるという御指摘もございまして、やはり安易に行うべきではないというふうに考えております。 税制面でどのような環境整備ができるか、大臣が申し述べたように、過去最大の企業収益を投資や賃上げ、賃金の引上げに向かわせるために、現在税制改正のプロセスにおいて、与党税調の御議論を踏まえて具体的な成案を得てまいりたい。ペナルティーという形じゃなくて、インセンティブのような形で持っていければなというふうに思っております。
○中山恭子君 まさにその考え方で進めていただくということでよろしいかと思っております。 実は、韓国、台湾、アメリカでもこの留保金課税は実施されているというふうに聞いておりますし、特にアメリカの場合にはペナルティーとして課税しているということでございますが、京都大学の諸富徹先生によりますと、アメリカでは、一九三六年から三九年にかけてルーズベルト政権が、当時の例の世界大恐慌後の不況の原因として企業の過剰貯蓄を問題視して、内部留保を累進課税の形を取って課税したということがあるそうでございます。 企業は、課税を避けるために配当を……
○委員長(長谷川岳君) 時間が来ておりますので、簡潔におまとめください。
○中山恭子君 そうでしたか、済みません。 配当を引き上げるか賃金を引き上げ、その結果として、このとき経済が景気を復興させ、回復させたという実証がなされているそうでございます。そんなこともありますので、どうぞ十分御検討いただきたいと思います。 失礼しました。ありがとうございました。
○藤末健三君 国民の声の藤末健三でございます。本日最後の質疑者ということで、頑張ってさせていただきたいと思います。 今までいろいろ委員から御質問がありましたが、私はフィンテックに集中して御質問を申し上げたいと思います。 麻生大臣が金融監督庁から金融育成庁ということでおっしゃっておりまして、まさしくフィンテック、これからどんどんどんどん金融の場面を変えていくと思いますので、そこを是非金融庁に育成するということをお願いして、質問させていただきます。 まずは、オープンAPIについてお話しさせていただきたいと思います。 銀行法を改正しまして各銀行のシステムをつなげられるようにする、オープンなアプリケーション・プログラム・インターフェースをつくるということでやっておるわけでございますけれど、このオープンAPI、恐らくこのフィンテックの基盤となるものとなりますけれど、このオープンAPIに対応できない金融機関も何か出つつあると。やはり資金が掛かるということもあり、資金が回らない若しくは技術力がないというところもございますけれど、是非今のオープンAPIの銀行の取組状況を調査すべきだと思いますが、その点についていかがかと。 そしてまた、一部の金融機関がこのオープンAPIに対応できないということになりますと、その金融機関は長い目で見ますと恐らく新しい金融のテクノロジーの波に乗れないと思いますので、是非政府がそういうオープンAPIに対応できないところに対して支援をすべきではないかと思いますが、いかがでございましょうか。 特に、先ほど申し上げました調査につきましては、銀行のみならず、システム開発を行いますシステムのベンダー、インテグレーターとか、またフィンテック企業からもヒアリングをすべきだと思いますが、その点につきまして金融庁の見解をお聞かせください。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。 御指摘のオープンAPIは、オープンイノベーションを促進していく上で極めて重要な技術であるというふうに考えております。オープンAPIを整備するか否かは最終的には各銀行で判断されるべき事柄であるというふうには考えておりますが、オープンAPIは、銀行にとっても、フィンテック企業との連携、協働によりイノベーションを推進していくことを可能とするなど多くのメリットがあるというふうに考えております。 このため、金融庁といたしましては、銀行に対しましてこうした点を説明し、オープンAPIの整備を働きかけてまいりまして、あわせてその取組状況について個別のヒアリングに努めてきたところであります。 今後とも、今後、本年成立させていただきました改正銀行法が施行されていくこととなりますから、更に深度ある実態把握に努めていきたいというふうに考えております。また、御指摘の、銀行のみならずシステムベンダーやフィンテック企業からもこれまでもヒアリング等を行わせていただいておりますけれども、これらについても継続して取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非把握していただきたいと思います。 私が聞いている範囲ですと、そのシステムの開発、もう桁が一桁ぐらい違うんですね、企業によって。そういう現状も聞いておりますので、是非、システムをつくる会社などにもヒアリングをしていただきたいと思います。 特に私は、このオープンAPIの、今開発中ではございますが、これからどのようになるかということをいろいろヒアリングをしていますと、中に聞いたのは、一つのトランザクション、オープンAPIをつなぐに当たって数十円のコストを取ろうというところも出てきているようでございます。そうしますと、例えば千円のお金をほかの銀行のところに経由して送金しようとか、あと、簡単に言うと参照系といいますか、どこの口座に幾らお金があるかというのをチェックするとかいろんな使い方があると思うんですが、高額な使用料が課されますと新しいサービスが恐らく阻害されるということになると思いますけれど、そういうところにつきましては、是非、低料金なり若しくは無料にするといったようなことをしなければ、私はオープンAPIをつくってもそれがプラットホームとして機能しないと思うんですが、その点、金融庁、いかがでございましょうか。大臣、お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) これは手数料を幾らにしろなんという話をこちらから指導というのはなかなか難しいと思いますよ、基本的には民間の取引の話で、その銀行に対する、企業に対する直接介入になっちゃうから。だから、そこのところはなかなか難しいんで、誘導するという対応にはなじまないと思うんですが。 ただ、金融庁としては、こういったもうファイナンシャルテクノロジーと言われる時代になっていきますって、これは間違いなく、銀行の支店なんてものはスマホとATMがありゃ大体事は足りるじゃねえかってことになる時代というのは近いんだと思っているんですけれども、いずれにしても、手数料というのがちょっといろんな意味で高くなると、早い話がビットコインがそれに代わってみたりいろいろするわけですから、そういった意味では競争という社会の中において、それに取って代わる、手数料が高いからこっち使われるということにならないようにするためには、やっぱりそこの間でのいい意味での競争が働いて安く収まるという方向に行くのが望ましいとは思っております。
○藤末健三君 是非、大臣にお願いしたいと思います。やっぱり、見ていますと、余りメガバンクと言っちゃいけませんね、古い銀行のシステムつくっているところがあるじゃないですか。そうすると、そのオープンAPIもやっぱり古いシステムになりつつあって、そうするとコストが高くなっていると。じゃ、このコストを回収するために課金しましょうねという話になっているんですよ、どうも見ていますと。 ですから、私はまさしくこのオープンAPIも、大臣がおっしゃるように、いろんなシステムが出る中で、価格競争力があるものがコントロールするという形になればベストだと思うんですけれど、どうも見ているとやっぱり大きな銀行が取引が大きい、そして古いシステムを使って高コストという状況は少しずつ生じつつあるように見えますので、その点是非見ていただきたいと思います。私は、このオープンAPIをきちんとやれば我が国がまさしくフィンテックの先進国になれると思っておりますので、是非お願いしたいと思います。 続きましては、このフィンテックに関係しますと、ICOというものがございます。これは、皆様、IPO、株式の上場による資金調達というのは聞かれたことがあると思うんですけど、これと非常に似ておりまして、ICO、イニシャル・コイン・オファリングといいまして、コインをトークンといいますけど、トークンを出して公衆からお金を集めていくという新しい資金調達の方法でございます。 よくこのICO、今ビットコインとか名前出ておりますので、仮想通貨との連携が非常に強いものでございまして、なかなか整備が追い付いていないという状況でございます。 どういうことかと申しますと、例えばこのICOでお金を調達して配当をしますと有価証券になってしまうと。一方、配当をしなければただのコインとして扱われると。では、どっちがいいんですかということで、例えば有価証券になった場合には金商法とか資金決済法とか出資法とかで規制されますけれど、一方で、そういう配当を行えない場合には特定商品取引法しかないという状況になっておりまして、実際に、ICOをしたいけれど、どういう法律が枠組みになっているかというのが分からないという話もございます。 また、このトークンで、先ほど申しましたコインを出して資金を調達した場合に、それが資金調達なのに売上げとしてカウントされると。じゃ、売上げとするとどうなるかと申しますと、初年度、売上げが上がって課税されてしまうという、資金調達なのに。そうすると、何のためにこのICOをしたか分かりませんねという話も実際に聞いています、現場から。 同時に、IPOの場合、株式を上場するときにはちゃんと審査されて、きちんとその中身があるものしか上場できないと、東証などの場合は。ただ、このICOは上場ルールがないんで、いろんな通貨を使ってやりますよという話が、登録でございますから、基本的に、仮想通貨の、ということもございまして、私が思い当たるだけでもこれだけいろんな規制上の問題があるわけでございますけど。 このようなICO、実は、二〇一六年、アメリカでは百十億円のICOの資金調達だったものが、二〇一七年には何と四千億円に上がっているという状況でございます。日本も今年十一月にICOの一例が出まして、大体百億円の調達になったということで、これから恐らく企業などが資金調達するための新しい方法になると思うんですが、そのICOの規制をどう考えているか、池田局長、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。 御指摘のいわゆるICOによる資金調達につきましては、今ございましたように、海外で拡大している、そういう中で我が国でも実施例が出てきているということを承知しております。 こうしたものの将来的な規制をどうするかということをお尋ねでありますけれども、この点につきましては、こうした仮想通貨あるいはICOの利用実態が今後どのように推移していくかということ、その中で、利用者保護ということを一方で考慮しつつ、同時にイノベーションとのバランスということも踏まえていく必要がある。そうした中で、法規制ということのみならず、業界による自主的な対応、あるいはICOのリスクに係る注意喚起、そうしたものを組み合わせながら、どのような対応が適切かを検討していくことが重要になるというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 ビットコインについてお聞きしたいんですが、今価格が高騰しておりまして、ビットコインとか仮想通貨、これ非常に苦情が来ているんじゃないかと思うんですが、消費者庁の福岡審議官にお聞きします。 二〇一四年にこの仮想通貨、苦情が百九十四件、二〇一六年度には六百三十四件と三倍増しているわけですが、今の状況はどういう感じでございますか、苦情は。
○政府参考人(福岡徹君) ビットコインを始めとする仮想通貨についての御質問かと存じます。 仮想通貨に関する消費生活相談についてでございますが、現下増加傾向にあるところでございます。平成二十八年度におきましては八百四十八件の御相談でしたけれども、本年、平成二十九年度におきましては、十二月三日までの登録分として千三百八十件となってございます。 その内容でございますが、例えば、事業者の信用性に関するものといたしましては、仮想通貨を購入したけれども、購入先から購入が完了したというメールが来ないので詐欺かもしれないという御相談とか、また、解約、返金に関するものとして、資産形成のための情報商材を買ったことをきっかけとして販売者から仮想通貨の購入を勧められて投資したが、全額の返金を希望するといったものがございます。 今後とも、消費者庁といたしましては、こういった相談の状況を注視しながら注意喚起などを行ってまいりたいと考えてございます。
○藤末健三君 やはり、この仮想通貨、どんどんどんどんいろんな苦情が集まっているという状況でございます。 私、金融庁にお聞きしたいんですけれど、この仮想通貨、私、市場として非常にまだ未整備じゃないかと思っております。なぜかと申しますと、仮想通貨を運用している会社が自分で自分のところのコインを買えるという、市場をコントロールしている会社が自分の商品を買える、これは何かというと、自分のところで置いているものを価格操作できるということになるわけでございますけど、それが許されているという現状であります。 私は、是非、仮想通貨の価格操作云々は法改正の必要があるのでなかなかコントロールできないと思うんですけれど、今できる範囲、例えば仮想通貨市場で取引があったロギング、いろんな取引データをチェックしたり、若しくはそのソースコード、システムのプログラムをきちんとチェックするということを金融庁がすべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、仮想通貨交換業者の自己売買、これは規制されておりません。各業者は、自ら運営する取引市場において自己売買取引を行うことができるものと承知しております。 こうした中で、利用者保護あるいは不公正取引の防止の観点から、自己売買について事後審査を行うなど公平な市場運営に向けた自主的な取組、これを行っている業者もいるというふうに認識しております。また、業界団体においても統一的な自主ルール策定に向けた議論、検討が行われているものというふうに認識しております。 金融庁といたしましては、各業者が運営する取引市場において不自然な動きがありました場合には、利用者保護の観点から、必要に応じて、検査監督権限に基づきまして、委員御指摘のように、当該業者の取引ログあるいはシステムのソースコードを確認するなど実態把握に努めて、必要な対応を行うこととしております。 金融庁といたしましては、引き続き、仮想通貨市場の動向に注視するとともに、仮想通貨交換業者における体制整備、自主的な取組の状況についてモニタリングしてまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、金融庁はこの仮想通貨を育てるためにもきちんと監督をしていただきたいと思います。 私が覚えていますのは、工業商品先物取引というのが昔ありまして、今でもあるんですけど、ありまして、二〇〇〇年初めはアジアでナンバーワンの市場が日本だったんですね。東京工業取引所だったんですよ。ところが、もうあっという間に抜かれて、今、大連とか上海が価格コントロールを握ってしまっていると。 何があったかと申しますと、先物取引のいろんな被害が、問題が出てきて、利用者保護、利用者保護ということでどんどん規制を強くした。それで、市場がどんどんどんどんしぼむ。まあ、しぼみはしませんが成長はしなくなったものですから、アジアのほかの市場が成長して抜かれてしまったというのがございますので、苦情が出て後で規制するというのは私はやるべきじゃないと思っています。是非、事前にきちんとした市場を育てるようにしていただきたいと思います。 続きまして、このICO、バーチャルカレンシーの話のほかに、もう一つございますのがクラウドファンディングでございます。これも法律を整備しまして動き出したわけでございますけれど、平成二十七年度、国内のクラウドファンディング市場が三百六十三億円、それが平成二十八年度には七百四十五億円、そして今年度の見込みでは一千億円を突破するという見込みになってございまして、着実にクラウドファンディングも進んでおるわけでございます。 私自身、これはアメリカと比較をしますと、ただ規模はアメリカの方がもう十倍ぐらい大きいという状況でございまして、我が国でも中小企業が資金を調達する大きな私はツールになると思っています。是非、新たな資金調達手段としてのこのソーシャルレンディング、クラウドファンディングをどのように育てていくかということについて金融庁の見解をお聞かせください。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) 我が国経済の成長を図っていく上で、新規成長企業へのリスクマネーの供給というのが大きい課題になっていると。その際に、御指摘のありましたソーシャルレンディングあるいはクラウドファンディングといったものは、そうしたリスクマネーの供給促進に資する重要な手段の一つとなり得るものと考えております。 金融庁としましては、一方で投資者や資金需要者の保護等の確保を図りつつ、リスクマネーの供給促進という観点から、中小企業者やベンチャー企業へ資金が円滑に供給されていくような環境整備に努めていきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、よく規制というかコントロールしていただきたいと思っていまして、私は、このソーシャルレンディング、ピア・ツー・ピアのレンディングシステムでございますけれど、例えばシリコンバレーの人が日本の中小企業に投資したいという人もいるんですね、見ていると。そういう、インターネットを使いますのでグローバルな資金調達を進めることの一つの契機になると思いますので、是非外国の方も見てやっていただきたいと思います。 私は、やはりこのフィンテックで日本がきちんとした規制をつくり、そしてウィンブルドンみたいにやっていただくことが必要だと思っております。 最後に、大臣にちょっと御質問申し上げますけれど、先ほど申し上げましたソーシャルレンディング、イニシャル・コイン・オファリングや仮想通貨といったフィンテックの問題は、恐らく大臣がいろいろ指揮していただきまして、金融育成庁ということで、貸金業法、銀行法とか出資法とかいろいろございますけれど、徐々に既存の法律でカバーしつつあると思います。 ただ、私は、このインターネット、またスマホとかAIとか出る中において、フィンテックに対応した新しい法律の枠組みをもう検討する時期に来ていると思うんですが、大臣、いかがでしょうか。お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 我々が生まれるずっと前に、シカゴ・マーカンタイルという今世界一の穀物取引所がシカゴにあるんですが、できたのは一八四八年。何だそんな古いのかとお思いでしょうが、大阪の淀屋の米の取引は一七二〇年って記録が残っていますよ。一七二〇年って誰の時代ですというと、八代将軍吉宗公は既に米の取引やっているんですよ。ちゃんと紙が残っているから。それ見たら、一日の取扱高は二百万石と。日本全体で三百万石だったのに、一日の取引二百万石。どうやってそんなものがあるんだって、是非調べに、暇そうだったら調べにいくといいよ、そこ。本当、野党やって暇だ暇だとこの間言っていたから、あなた、そこ行くといいよ。あれ見たら、資料がちゃんと残っているから。 そうしたら、古い字で書いてあるんだけど、二百万石。ちょっと待てと、電話はおろかファクスとか何もない時代にどうやってそんなもの二百万石もできるんだって。あれ、全部手旗ですよ、手旗でやっているの。だから、東京だけは箱根を手旗では越えられなかったものだから、東京だけは一日遅れたの。岡山は、岡山まで半刻と、三十分ぐらいで届いちゃうの、岡山まで。それぐらい全部手旗でだだだだってやっていたというのが残っているんですよ。やればできる。少なくともアメリカよりはるかに百二十年も前こっちはやっていたんだから、それは堂々とできるんだと私は確信しているんですが。 今こういったような時代というのに関して、金が金を生むというのに対して、何となく我々の、お百姓さんからスタートして物づくり一筋で来た日本人になかなかあきんど的な発想というのはなじんでいかなかったんだと。それが多分江戸ですよ。だから士農工商になったんでしょう、多分。多分それが理由なんだと思いますよ。僕は、その頃までは詳しくは知りませんけど。 だから、今の話も間違いなく技術的なものというのは部分部分にあるんですよ。しかし、今何といっても大きなメガバンクが全部やりますというシステムになっていますけれども、多分これから少額の取引の、送金だけやりますものとか、少額の取引のものでICOとか、いろんなもの、だけやりますというものができてきたときに、今の法律でそれはカバーできるかといったら多分できないんですよ。だから、多分抜け穴になっちゃうの。 そうなると、それは法律違反ですとしか言えなくならないようにしておかないと流れに遅れちゃうんだということを、多分、藤末先生のあれを私が因数分解して易しく言うと、こちら側にも分かるように言いやすくすると、多分そういうことを言っておられるんだと思うんですけれども、間違いなくそれは我々としても長期的な方向で、長期的でもないね、我々としてはこの法律というものは新しく対応できるものを考えておかないかぬなという感じはしております。
○藤末健三君 ありがとうございます。
○委員長(長谷川岳君) 時間が過ぎております。
○藤末健三君 終わります。
○委員長(長谷川岳君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時五十三分散会