厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 332 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/12/05
会議録
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、浜口誠君が委員を辞任され、その補欠として古賀之士君が選任されました。 ─────────────
○委員長(島村大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省労働基準局長山越敬一君外二十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(島村大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(島村大君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。 今日はトップバッターで質問させていただきます。大臣ほか皆さん、よろしくお願い申し上げたいと思います。 加藤厚生労働大臣就任なさって、我々もようやく大臣の所信をお聞きすることができました。待ち望んでいたというか、遅いなという印象でしたけれども、改めて今日は大臣所信に基づいていろいろ大臣の見解をお聞きしたいと思いますが、実は、率直に感想を述べると、どちらかというと継続的な課題の施策の羅列で、余り大臣の思いが我々に伝わらなかったなという感想でした。なので、今日はどちらかというと大臣の政治家としての思いを聞かせていただきたいという、そういう趣旨で、いろいろな主要な課題についてお聞きをしてまいりたいと思いますので、是非真摯な御答弁を、思いを述べていただければと思いますので、よろしく冒頭お願いをしたいと思います。 そこで、まず初めに、今後、働き方改革、大臣、これまで担当大臣として取り組まれた、いよいよ厚生労働大臣としてその目標に向かっていろんな取組をされるわけですが、その働き方改革を議論する上でもまず確認をしたいことがあります。それは、では大臣は、一体この我が国の雇用のあるべき姿について、目指すべき姿について、一体どのような姿を思い描いておられるのか。そのことを是非まず我々と共有をいただきたいと思いますので、そのところをまずお願いをしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 石橋委員から御質問をいただきました。 雇用、また労働のあるべき姿と、かなり広範な議論になるんだろうというふうに思いますけれども、私自身、一億総活躍担当大臣をさせていただき、そして働き方改革担当大臣をし、そして働き方改革実行計画をまとめさせていただきました。そういう中で、御承知のように、この少子高齢化が進む中で、高齢者も若者も、また女性も男性も、あるいは障害や難病がある方々も、それぞれの事情の中でその夢や思いを実現できる、そうした一億総活躍社会というものの実現をまず目指していくことが日本の更なる活性化にもつながっていく、そういう認識の中で、一番大きな鍵は働き方改革であるということで、先ほど申し上げた実行計画を取りまとめたわけであります。 そこでは、働く方の視点に立って、一人一人の意思や能力、また置かれている状況も様々でありますけれども、そうした中で多様な選択が可能なそうした状況をつくっていきたいと。そして、その行き着く先においてなんですけれども、これも働き方改革実行計画の中に書かせていただいたんですけれども、働く人一人一人がやっぱり将来に向けてより良い展望を持つことができるということ。これから、これまでもそうですけれども、これから先行きを考えると、AIとかICTを始めとして様々な技術がどんどんどんどん開発をし、そして利用可能になっていく中で、多分私たちの働き方あるいは働くフィールド、こういったことも変わっていくんだろうというふうに思いますけれども、そうした状況の中で、それぞれの皆さんが自分の思いや置かれた状況などを踏まえながら自らの人生を自分なりにデザインをしていけると。デザインをしていけるということは、それだけ様々な選択肢が提供されていくことが必要なのではないか。 そういった思いで、選択肢とまたチャンスがあるということが必要なんだろうと、こういうふうに思っておりまして、そういった思いを持ちながら、先ほど申し上げた一億総活躍社会、そしてそれを踏まえた上での働き方改革実行計画を取りまとめさせていただき、また個々の中身についてもこの後御議論できるんだろうと思いますけれども、そうした考え方にのっとって、個々の今それらに対して乗り越えていくべき課題、これを一つ一つ具体的に私の担当する部分については対応していきたいと、こういうふうに考えております。
○石橋通宏君 今お答えいただきましたけれども、どちらかというと、かなりばくっとしておりますが、実は私、大臣としては是非憲法に言及をいただきたかったなというふうに思うんです。憲法に規定をされた国民の権利、基本的な権利です、それを具現化できる雇用、働き方、それを目指すのが我々政治の役割だということを実は大臣には言ってほしかったなというふうに思います。幸福追求権、健康で文化的な生活を保障する、それを保障できなかったら駄目なんだということを改めて基本認識として我々は共有すべきではないかというふうに思います。 これも大臣が替わるたびにお聞きしているので加藤大臣にもお聞きしたいと思いますが、私たちは、この国の雇用の基本原則、あるべき姿は、やはり期間の定めのない無期雇用であるべきで、かつ直接雇用、そして原則はフルタイムの雇用であるという、この三点の要素が伴っていることこそが我が国のあるべき雇用の姿だというふうに言っております。大臣、見解をお述べください。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘の、そうした働き方を選択したい方にはそういう機会が提供されるように、あるいは提供され得るようにその方が能力を開発できる、そういう機会を提供していく、これは非常に大事だと思います。 しかし、世の中には今おっしゃるような三類型ではない形で働きたいという希望を持っている方もいらっしゃるわけでありますから、そういう方にはそうした機会が提供されていくということも当然必要だというふうに思いますが、ただ、原則として、今申し上げたように、やはり希望する形で働くことができる、それはやっぱりしっかりと我々そうした環境をつくっていく、制度をつくっていく、このことが大事なんだろうというふうに思います。
○石橋通宏君 大臣、重要なポイントを述べていただきました。希望する方には、この今申し上げた期間の定めのない無期雇用、そして直接雇用でフルタイムの雇用、これが提供されるべきだと、大臣の思いを述べていただきました。是非その方向で我々今後の様々な各論政策の議論をさせていただきたいと思いますし、私たち、実はそういう雇用、現下の日本の労働法制でそれを規定した法律はありません、雇用基本法のようなものはないわけでありまして、こういうことも実は改めて日本の法令で規定すべきではないかということも議論させていただきたいと思いますので、これは今後の取組の中でまた改めて取り上げてまいりたいというふうに思います。 その意味で、時間の関係もありますので先に進めさせていただきたいと思いますが、まさにそういう目指すべき雇用の方向性がある中で、大臣も少しお触れになりましたが、望んでいながらそういう雇用が得られない、得ることができない、頑張ってもそういう状況に行くことができないという、そういう働く者、労働者が現下の日本では残念ながらたくさんおられるわけです。 その一つで、非正規雇用、いわゆる有期雇用の規制の問題について、これ大変今後重要な点ですので改めて取り上げたいと思いますが、御存じのとおり、二〇一二年の改正労働契約法第十八条、御存じの五年無期転換ルールの件です。 いよいよ来年四月一日で施行後五年を迎えますフル適用がやってまいります。残念ながら、これ大臣も御存じかと思いますが、我々当初心配をしていた、五年たつ前に雇い止めをしてしまう、若しくは就業規則などで五年を上限としてもう五年以上の契約は絶対にしないということを定めてしまうという、こういういわゆる無期転換逃れの事例が多発をしてしまっています。 大臣、まずこの現状についての認識と、それを何としても許してはいけないという来年四月一日に向けた強い決意を述べていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘がありました労働契約法第十八条でありますけれども、この規定は、有期労働契約の濫用的な利用を抑制して、そして有期契約で働く方の雇用の安定を図るために設けられた規定というふうに認識をしております。具体的には、同一の使用者との間で締結された二以上の有期労働契約の契約期間を通算した期間が五年を超える労働者が、使用者に対し、無期労働契約の締結の申込みをしたときには、使用者が当該申込みを承諾したものとみなすと、こういう規定になっているわけであります。 個々の事案について一つ一つ申し上げるのは差し控えたいというふうに思いますけれども、私ども労働者の保護を使命とするこうした官庁としては、無期転換ルールの適用を意図的に避ける目的を持って雇い止めを行うことは望ましくないというふうに考えておりまして、これまでも今回の改正について周知啓発を努めてきているところでありますし、また、必要な場合には啓発指導なども行っているところでございます。
○石橋通宏君 今日は文科副大臣にもお見えをいただいておりまして、ありがとうございます。 今、特に全国的に問題になっておりますのが、大学などの高等教育機関でこの雇い止めないしは上限を設定するということで多々問題が発生をしております。この点について、昨年の十二月の段階でしょうか、文科省から通達なり通知を出していただいているというふうに聞いておりますが、実際に、じゃ、それによってこの大学における雇い止めないしはこの上限規制、いわゆる無期転換逃れ、これを防止するというか防ぐことができているのか、その効果についてどういうふうに検証されているのか、今後の取組も含めて御発言いただければと思います。
○政府参考人(中川健朗君) お答え申し上げます。 国公私立大学を設置する各法人の職員の雇用形態、これは労働関係法令に従って各法人が経営方針等に基づき適切に定めるべきものであると考えております。 文部科学省としては、これまでも、無期転換ルールについて事務連絡や各国立大学の学長等を集めた会議等を通じて情報提供や説明を行うなど、改正労働契約法の趣旨を踏まえ、各法人が適切に対応いただくようお願いしてきております。各法人に対して、改正労働契約法の趣旨を踏まえ適切に対応していただくよう、今後とも必要に応じて厚生労働省と連携しながら情報提供や制度の説明等を行ってまいりたいと考えております。
○石橋通宏君 これ副大臣にお答えいただければと思いますが、絶対に大学でこのような無期転換逃れは許さないということでよろしいでしょうか。
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えさせていただきます。 委員がおっしゃることは誠にもっともなことであるというふうに思っております。 文部科学省といたしましても、しっかりと各法人に対して、改正労働契約法の趣旨を踏まえて、今後ともしっかり必要に応じて厚生労働省と連携しながら情報提供や制度の説明について十分に行っていきたいと考えております。
○石橋通宏君 私立大学についての取組はどうなっているでしょうか。私立大学でも同様の問題が多発をしていると。 早稲田大学、固有名詞挙げて申し訳ありませんが、早稲田大学等でのこの間の取組、早稲田の場合には、そういう事案が起こり、非常勤講師の皆さんが裁判闘争に打って出られて、最終的には今年の春頃までに全て撤回、方針が変えられたということで、いい方向で動いているというふうに聞いておりまして、それがほかの私立大学にも波及しているということも聞いておりますが、私立大学でも同様に、このような無期転換逃れ、絶対に許してはいけないということだと思いますが、それでよろしいでしょうか。
○政府参考人(中川健朗君) お答え申し上げます。 個別の事案についてはお答えを差し控えたいと思いますが、ただいまお答え、先ほど来申し上げているのは、国公私立大学、国公私立問わず、この設置する各法人の職員の雇用形態、これがしっかり労働契約法、改正労働契約法の趣旨を踏まえ適切に対応いただくよう、先ほどのような対応をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○石橋通宏君 加藤大臣、もう一つ。 一部、日本名立たる大企業の中でもクーリングの悪用、濫用という事案も発生をしております。御存じの六か月のクーリング期間を置いてしまえばまたゼロクリアにしてしまうことができると。これ元々クーリングのなぜ六か月という期間を置いたのか、その趣旨からいけば、やはりこれは潜脱行為、脱法行為だと言わざるを得ないという行為も見受けられますが、大臣、この六か月のクーリングの濫用、これについても絶対に許さないということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘ありましたクーリング期間でありますけれども、これは労働契約法上に設けられた趣旨でありますけれども、仮にこうした期間が設けられなかったら、例えば、有期労働契約を締結して三年間働いた労働者が一定期間を経過した後に再度同じ企業で働こうとした場合に企業側が雇うことをちゅうちょするのではないだろうか、あるいは通算された期間の記録等を永久に保存するということは実務上いろいろ問題があるのではないか、そうしたことを防ぐためというふうに承知をしているところでございます。 そういった意味で、例えば契約更新の上限を設けた上でクーリング期間を設定し、さらに期間経過後に再雇用することを約束した上で雇い止めを行う、こういった場合には、雇用の安定を確保する観点から必ずしも適切ではないというふうに考えるところでありまして、また、その場合には必要な啓発指導を行っていきたいと思います。 今御指摘がありました自動車メーカーの関係では、現在、都道府県労働局を通じて実態調査を行っておりまして、そのほか、また結果を踏まえて必要な対応を取っていきたいというふうに考えております。
○石橋通宏君 その調査の結果を踏まえて、これやはり明らかにこの立法趣旨を逸脱する行為だと認められた場合には、これは是非徹底的に指導してください。 とりわけ大企業、本来は模範を示していただくべき企業がそういった行為を率先してやってしまうという、これを許してしまったら、大臣、元も子もありません。ですから、ここでどう厚生労働省として大臣先頭に毅然とした対応を取っていただけるか、それが今後議論される働き方改革、政府が本気で取り組んでいただけるのか、そこにもつながる取組だというふうに思いますので、来年四月に向けた徹底的な対応を改めてお願いをしておきたいというふうに思います。 一つ、済みません、飛ばさせていただいて、パワーハラスメントの対策強化の問題について質問をさせていただきます。 働き方改革の重要な要素だと思いますけれども、やはり誰もが安心して働いていただける、健康で、命を守り、暮らしの安心を支える、そのためにやはり労働安全衛生の対応を含めてそういった職場環境を確保していかなければなりませんが、残念ながら、今、パワーハラスメント、なくならないどころかむしろ問題が広がって深刻化しているのではないかという、そういう懸念を持っております。 まず、厚生労働大臣、このパワーハラスメントの現状についてどのような御認識をお持ちなのか、今後対策を一層強化すべきというふうに考えておりますが、大臣の御見解をお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) パワーハラスメントについては、働く方の尊厳、また人格を傷つけて職場環境を悪化させる、またそのことが様々な広い意味での労働災害にもつながるということであって、あってはならないというふうに考えているところでありまして、これまでも労働省においていろいろな取組をさせてきていただいているところであります。 さらに、先ほど申し上げた働き方実行計画を踏まえて、五月から検討会も開催して、有識者、労使関係者の御意見も伺って、この検討結果も踏まえて、パワーハラスメントのない職場づくりに向けた対策を進めていきたいと、こういうふうに考えているところであります。
○石橋通宏君 大臣、今おっしゃられた様々な検討ですが、それ、従来でいきますと、同一企業内においての加害者、被害者、このパワハラの抑止、防止、二〇一二年の円卓会議以降の提案、取組は、どちらかというとそれに終始をしてしまっていると。 ただ、現下の情勢、大臣、そういう御認識があるかどうか。これ、企業横断的な、例えば親会社と子会社の関係ですとか、元請と下請の関係ですとか、発注元、受注、こういった企業横断的なパワーハラスメントも横行してしまっているのではないかと。この対策も急務だと思いますが、その御認識はあるでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 確かに、平成二十三年度の職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議の提言いただいておりますけれども、こうしたときには、パワーハラスメントの概念でありますけれども、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係など、職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的、身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為と、こういうふうに捉えられていたというふうに認識をしておりますけれども、その後、今委員御指摘のような、同じ職場にとどまらず、更に広範な取引関係とか、さらには、最近は職場における消費者等の対応というんでしょうか、そういったことまで広がっているというふうな認識をしております。 いずれにしても、どこまでどうするかというのはこれからの検討でありますけれども、カバレッジとして、そこまでの範囲を議論の俎上に上げながら、どういった実効性のある対策が取れるのか、先ほど申し上げた検討会においてしっかり議論をしていただいて、またそれを踏まえて我々は対応を検討していきたいと、こういうふうに思っております。
○石橋通宏君 今、後段のところで大臣から言及もいただきましたが、先ほど私が指摘をした企業横断的なパワーハラスメントの対策、これ急務だと。これに加えて、今新たにやはり消費者、ユーザー、こういったハラスメントがいろんな産業分野で、もうありとあらゆると言っても過言ではないかというふうに思います。 最近、大臣、御覧になったかどうか分かりませんが、労働組合、UAゼンセンが大きな調査を掛けられまして、これ、見るも本当に耐え難いお客さんからの暴言ですとか様々なハラスメントの行為、そういう実態が明らかになっております。それによるメンタルヘルスの問題ですとか健康被害、こういったものも残念ながら増えてしまっているというのが実情だと思います。 これ、是非、これまでなかなかそこに対応できていなかったのが現状だと思います。そこも含めた対策を早急に講じていく、この点については、大臣、その有識者会議の議論もそうですが、厚生労働省としても是非率先して取り組んでいただきたいと思いますが、この点についてだけもう一度確認をお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘がありましたUAゼンセンからも、先日、厚労省の方にも要請、また意見交換もさせていただき、今お話があったようなそれぞれの職場におけるハラスメントの実態についてお話を頂戴したところであります。 そこで指摘をされているように、従来の働く場所からかなり広範な形で、いわゆる広い意味でのパワーハラスメント、パワハラという問題が出てきているということは、私たちしっかり認識をしていかなければならないというふうに思います。 他方で、この検討会においても、実態をどう把握するんだろうかとか、あるいは行為の幅はどうするんだろうかとか、あるいは今言ったお客さん、顧客との関係の話をどうするんだろうかとか、様々な御議論もいただいているところでございますので、いずれにしても、カバレッジを幅広く、まずいろんな御議論をしていただいて、その中でどういった対応が取れるのか、それに向けて我々はしっかり議論を詰めていきたいと、こういうふうに思います。
○石橋通宏君 これ大臣、どこまで本当に現場の、命が失われている、健康被害が本当に増えている、こういう実態を認識をされているのか、ちょっと甚だ心もとない御答弁でしたが、我々今、これはやはり喫緊の課題だということで、議員立法で対策を検討させていただいております。これは与野党挙げて御議論をさせていただければということも含めて、また各党御相談をさせていただければと思いますので、これ是非、大臣にも、是非これ本当に深刻な課題なんだという御認識で取組強化いただきたいということも併せて改めて指摘をしておきたいというふうに思います。 その上で、そういった取組を様々強化していく、これはやっぱり職場職場で、労使の様々な取組強化、労使の交渉やら労使の協議やら、こういった集団的労使関係を改めてしっかりと強化、促進していくことが必要なんだと思います。 大臣、労働組合の役割、労働組合の責務はどういうふうにお考えか。これ、私は労働組合の役割というのは、まさに職場の健全な労使関係を構築する上でも非常に重要だというふうに思っておりますが、大臣、労働組合の役割についての御認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 労働組合については労働組合法という法律もあるわけでありますけれども、やはり集団としての労働者の意見をまとめ、そしてそれを使用者に伝達し労働関係に反映させていく、そういう中でそこで働く方々の働きやすい環境をつくっていく、そういった意味で労働組合は大変重要な役割を担っていると、こういうふうに認識をしております。
○石橋通宏君 では、その大切な役割を担っている労働組合ですが、現下の状況で、我が国労働組合の組織率、一七・二%まで低下をしてしまっています。この現状についてどういうふうに認識をされるでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、労働組合のこれ推定組織率ということになりますけれども、私どもの平成二十八年の厚生労働省の労働組合基礎調査では、今、一七・三になっているんですが、一七・三%というふうに承知をしております。この背景には、産業構造が変化をしていく、あるいは雇用形態が多様化していく、あるいは働き方の意識も変化をしていると、そういった中で低下をしているというふうに認識をしているところであります。 ただ、いずれにしても、労働組合法そのものは労働組合の自主的な結成や組織化を尊重すべきものでありまして、結成すべきか加入すべきか、そういったことについては労働者の自発的な意思に委ねられるべきものというふうに考えております。
○石橋通宏君 労働組合の結成については、もちろん労働者の自発的な意思が大事だというのは御指摘のとおりです。ただ、大臣としては、是非認識をいただきたいのは、自発的意思に基づいて労働組合を結成しようとして、それがかなわない現場の不当労働行為などなど、そういう事例も多々あると、その辺は御認識があるんでしょうか。それに対して、これはやはり厚生労働省として、そのような自発的意思に基づく労働組合の結成が妨げられるようなそういう行為はやはり断固これは取り締まらなければいけないという、そういう決意、改めて述べていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) 労働組合の活動を阻害するような不当労働行為、これは労働組合法においても禁止をされているわけでありまして、私どもとしても、労働組合の活動の実効性が確保されるように、しっかり対応していきたいというふうに思います。
○石橋通宏君 これは是非強化をしていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 大臣、これなぜ改めてこの集団的労使関係の重要性をここで大臣と指摘をさせていただいているか。もう言うまでもありません。働き方改革の議論でも大臣も直接関わったと思います。今後、三六協定の上限規制の強化などを含めて様々法令の強化をする、でもそれは結局労使の協議、労使の合意、そこが重要な要素になるわけです。 大臣もよく御存じのとおり、過半数労働組合がない職場、そこでは従業員代表という形でやられるわけですが、その従業員代表というものが多くの職場で民主的に選ばれていない。往々にして、使用者が勝手に誰かを指名していつの間にかサインをしている、従業員の誰もが合意をしたこと、内容を知らない、こういった事例が残念ながらあちこちであるわけであります。 大臣、このことについて今後、そのまさに集団的労使関係、先ほど言っていただいた、労働組合の役割は重要だ、でも現実的に過半数労働組合がない職場も多数に上っている。そういう意味では、ちゃんとした職場における民主的な従業員代表の選出、これを徹底していかないと、幾ら法令を強化しても絵に描いた餅になる。このことについて、改めて認識と今後の対策の強化お願いしたいと思いますが、どうでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) 例えば、労働基準法に基づく労使協定を締結する場合、労働者側の協定締結当事者、これは当該事業所に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合でありますけれども、そうした労働組合がない場合には労働者の過半数を代表とする者となっているわけであります。 この過半数代表者については、三六協定の締結や就業規則の作成、変更など、労働条件の決定について大変重要な役割を担っている、そういう代表者であります。その選出方法については、過半数代表者を会社側が指名するなどの不適切な選出が行われていると、これ先生のお出しになっているこの資料の中からも見て取れるわけであります。 この選出方法については、現在、規則において、監督又は管理の地位にある者ではないこと、また、法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であることと、こういうふうにされているわけでありますけれども、実態はここにお示しになっているとおりだというふうに思っております。 そういった意味で、労働政策審議会においても、この六月五日に取りまとめられた建議で、使用者の意向による選出は手続違反に当たるなど通達の内容を省令に規定することが適当である、また、使用者は過半数代表者がその業務を円滑に遂行できるよう必要な配慮を行わなければならない旨を省令に規定する方向で検討することが適当だとされたところであります。 いずれにしても、これからこの建議に基づいて、今後必要な省令改正についても検討していきたいというふうに考えておりますけれども、現行制度の下においても、適正な手続で過半数代表者の選出が行われるよう指導を徹底していくことによって労使でつくり上げていくという、この仕組みを実効性のあるものにしていきたいと、こう思っております。
○石橋通宏君 大臣、ここは本当に重要な点だと思いますので、是非これ取組を徹底的に強化をいただきたいと思いますが、この点についてもやはり我々は法令上できちんとした民主主義的な手続のルール、これを定めるべきだという思いで今少し議員立法の議論もさせていただいておりますので、今後またこの点しっかりと議論させていただきますので、よろしく取組のほどお願いをしたいと思います。 続きまして、介護離職ゼロに絡んでちょっと、大変心配な状況が生み出されておりますので、この点について聞きたいと思いますが、大臣もこれ、介護離職ゼロ、この目標、安倍政権が掲げる目標に作って様々取組をされているんだと思いますが、全くその目標に向かって逆行しているとしか思えない政策を同時に今進めておられます。それが、外国人技能実習制度、十一月一日から法律が施行されたわけですし、新たに技能実習、介護が職種追加をされたということでありますけれども、あれ、私、びっくりしました。この介護の職追加、介護報酬上の人員配置の算定基準、これに、何と現場に出てからたった六か月でこの算定基準に介護技能実習生を入れ込んでしまえるという、そういう決定をされました。日本語の要件も見ずに、日本語がどこまで上達したかの客観的判断もなしに、六か月現場にいたら自動的に算定基準、加算、これ算入を許可をしてしまった。 私、とんでもない話だと思いますが、大臣、それどういう合理的な根拠に基づいて六か月で日本語要件も見ずに算定基準可能にした、説明してください。
○国務大臣(加藤勝信君) 技能実習生を就労開始六か月経過後から配置基準に算定していることについてでありますけれども、まず、あくまで雇用契約を結んで働きながら技能を習得するという方式の下で行われていることであり、また、就労開始から六か月経過すれば介護の技能や日本語がある程度向上するということなどから設定をしているものであります。 外国人介護人材が働きながら介護技能を身に付けていく方式を取るという点では、類似の制度では、EPAの介護福祉候補者では順次実態を踏まえながら配置基準に算定する見直しが行われてきているわけであります。今、このEPAにおける段階的な見直しの最新の結果を踏まえ、就労開始六か月経過後から配置基準に算定するということになっておりまして、それも踏まえて、技能実習生においてもそうした算定の考え方が取られていると、こういうことであります。
○石橋通宏君 大臣、御存じで答弁されているんでしょうか。EPAとは全く制度が違います。 しかも、厚生労働省がこれ提案したときに、とんでもない提案したんですね。EPAの制度、これ元々フィリピンとインドネシアで始まった。制度に問題が多々発生をして、現場からもいろんな不満が出て、日本語要件をまさに大きく改善をしてきた。その結果、新たにベトナムで始まったときには日本語要件を大きく強化をして取組をいただいた。しかし、厚生労働省がこれ議論するときに、何とその提案ペーパー、ベトナムをわざわざ外して、フィリピンとインドネシアの初期の事例だけを参考に提案をしてきた。とんでもない話ですよ。 これ、大臣、介護のプロフェッショナル、現場で今一生懸命頑張っていただいている皆さんが介護の質の高いサービスを提供する上で最も重要な要素、要件は何だとおっしゃっていると思っておられますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 幾つかあるんだと思いますが、一つは介護される方のコミュニケーションなんだろうというふうに思います。
○石橋通宏君 コミュニケーション能力だというふうに現場の皆さんが異口同音におっしゃいます。コミュニケーション能力なんです。 大臣、六か月たって、日本語要件、これN4で入ってくるわけですよ。我々はN3を必須にすべきだと主張した、でも政府はN4で入れ込んじゃった。N4のままで、N3に上がれるかどうかも分からない段階で算定基準に入れ込んでしまう。現場大混乱ですよ。担い手がますます疲弊しますよ。これでますます担い手が不足してしまったら、サービスの維持なんかできないじゃないですか。 大臣、もし現場で混乱引き起こしてますますサービスが立ち行かなくなった、そのときには大臣、責任取られるんですね。
○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、介護の現場において適切なサービスがなされていく、そして利用者の不安を招かないようにしていく、これは当然対応していかなければならない。そういった観点に立って、先ほどのEPAの状態などを踏まえて、現在、技能実習生についても就労開始してから六か月経過後ということにさせていただいているところであります。したがって、そうした運用がしっかりそれぞれの現場でなされるよう、我々も注視していきたいと思っております。
○石橋通宏君 大臣、何か問題が起こってからでは手遅れですよ。介護を受ける方の命に関わる話なんです。サービスが一旦下へ下へスパイラル、低下してしまったら、取り返し付かないですよ。だから、我々は繰り返し繰り返し、これちゃんと、一旦スタートさせて本当に大丈夫なのかということを見てからじゃなきゃ駄目だと言っているのに、いきなり最初から入れちゃった。 大臣、このことは指摘をしておきます。大変現場には問題、悪影響、間違いなく及ぼすと思います。我々も注視をしておきますが、そのときには、厚生労働省、本当に責任を取ってください。そのことはこの場をお借りして指摘をしておきたいと思います。 もう一つ、ちょっと順番入れ替えますが、これも深刻な問題で心配をしております。今回、障害報酬改定において、食事提供体制加算の廃止問題、これ大きくなっております。何と厚生労働省の側から検討チームに対してこの加算の廃止を提案をされたというふうに聞いておりますが、これは事実なんでしょうか。事実だとすれば、一体いかなる根拠に基づいて、障害者、これで本当に食事を取っておられる、栄養を取っておられる、そういうこれまた命に関わる問題、これをいかなる根拠に基づいて厚生労働省が提案をされているのか、大臣、説明をお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 食事提供体制加算については、これ御承知のように、平成二十九年度末までの経過措置とされているわけであります。平成二十七年十二月の社会保障審議会障害者部会の報告書では、平成十八年からの時限的な措置ということになっている、また、平成二十二年度からは障害福祉サービスの低所得者の利用者負担が無料になっていることから、他制度とのバランスや公平性などを踏まえ検討すべきであると、こういうふうにされているわけであります。それを踏まえて、現在、平成三十年度の障害福祉サービス等の報酬改定について議論をさせていただいております。 十一月二十七日の検討チームでも、アドバイザーから、サービスごとに負担に違いがあるので公平性の問題から見直すべき、一律廃止が筋との御意見があった一方で、加算を継続し食事の栄養面に配慮する支援などの調査研究などを行った上で改めて方向性を検討していただきたい、こうした意見をいただいているところであります。 そうした中で、私どもとしては、先ほどの社会保障審議会障害者部会の報告書を踏まえて、一応経過措置になっているということで、廃止の方向に向けて議論をしてはどうかということを申し上げたところでありますが、ただ、いずれにしても、この経過措置の在り方については、これまでの御意見、また関係者の方々の御意見を踏まえて引き続き検討し、結論を得ていきたいと、こういうように考えております。
○石橋通宏君 分からないんです。いかなる検討を行ったんですか。障害者の皆さんの、この特に加算によって各事業者が食事を提供していただいている、それによって食事を取ることができている、栄養を、これ栄養源だと多くの障害者の皆さん、当事者の皆さんが言われているわけです。その実態を調査、把握をされたんですか。これを廃止することで、どれだけ食事の提供が実際にはストップされてしまう、食事を取ることができなくなる障害者がどれだけ実際におられるのか、そうなったときにどこまで影響が出るのか、そういうシミュレーション調査、これやられたんですね。やられたのなら、その資料を出していただきたいと思いますが、どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、そういった御指摘もいただいているところでございまして、引き続き、先ほど申し上げたようなそれぞれの御指摘、御意見も踏まえながら検討した上で結論を出したいと、こう思っております。
○石橋通宏君 大臣、答弁になっていません。調査をしたんですか。調査をしてその提案にしているのか。 先ほど言われた経過措置、経過措置はやめる前提じゃないでしょう。経過措置をしながらその必要性をちゃんと検討、調査をしていただいて、恒久措置にすべきなら恒久措置にするんだ、それだって当然あるべき方向性でしょう。であれば、ちゃんと検討した、検証した、シミュレーションしたその調査があるなら、出してください。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたように、これまでの言わば社会保障審議会障害者部会で御指摘をいただいておりますので、そうした方向で御議論をいただきたいということでこの間提案をさせていただいたということでございます。 ここに至る間においても、それぞれの団体から相当な数のヒアリングなどもさせていただいております。そういった中においても、いろいろ御指摘を、四十七の団体からヒアリングをさせていただきました。食事提供体制加算については十二団体からも意見がございました。その中には、障害者加算については、共同生活援助とのイコールフッティングの観点から、加算を廃止するか、若しくは共同生活援助の食事提供加算の新設を求めるという意見もございました。また、他方で、食事の際に特別な配慮を要する児者のみについて新たな恒久的な加算を設定すべき、また、利用者が安心して施設を利用できるように三十年度以降も継続するように図られたいと、こういう御意見もありました。 こういった御意見も含めて、これからしっかり議論させていただきたいと思います。
○石橋通宏君 調査をやられたのかどうか答弁ないので、恐らくやられていないんでしょう。 そういう調査もやられないままにこういう提案をされること自体、厚生労働省の姿勢、大臣、大臣所信で、障害ある方の暮らしの安心、これ、支援を強化をすると所信でおっしゃられていますよ、全く逆行するじゃないですか。そのことも含めて、我々断固、これ、この提案撤回すべきだということを改めて申し上げておきたいと思います。 時間がなくなりましたのでちょっと最後になるかもしれませんが、今日、これも、文部科学省にもおいでをいただいておりますので、改めていじめ防止対策、自殺防止対策のSNSの活用についてお聞きをしておきたいと思います。 これ、今年六月六日の本委員会、厚生労働委員会で私質問で取り上げさせていただいて、このSNS活用の強化の必要性について、当時塩崎厚生労働大臣からも、当時の文部科学省参考人からも答弁をいただいていたところで、その後様々な検討会議等で取組をいただいておりました。 先日、三浦委員が予算委員会で質問取り上げておられましたが、長野県で先般、二週間にわたる実施をSNSやっていただいて、大きな反響と効果を認められた。ただ、一方で、課題も様々認識をされたというふうに伺っております。私も実際に長野県に行って、実際にやっておられる現場を見ていろいろ伺ってまいりました。終わってからもヒアリングもさせていただいて、課題も共有させていただきました。 今後、この取組をその課題も認識をしながらどうこれ効果的に進めていけるのか、重要な課題だと思いますが、改めて副大臣から今後の展開について含めて御答弁をお願いします。
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えさせていただきます。 委員がおっしゃられましたとおり、長野県で今年の九月十日から約二週間にわたってSNSを対象にした調査、相談をした、試行したところでございますけれども、実際、昨年度の倍近くの相談件数が寄せられたという実績も出ております。これは一概には言えませんが、やはり気軽に相談できる窓口として、潜在化していた子供の相談に対する気持ちを掘り起こす効果があったというのは、これは事実のことでございます。 一方、より効果的な相談技法の改善、相談員への研修等を、これは文部科学省でも専門家を交えてこうした課題への対処策について議論しつつ、また、今後SNSを活用した相談体制の全国的な展開について検討していきたいと考えております。
○石橋通宏君 加藤大臣、この点については文科省とも横横の連携も含めて、この長野の取組の結果、課題、共有をされているというふうに思いますが、自殺対策は現下厚生労働省所管で様々取組をいただいておりますし、相談などなどの体制強化もやられているところですが、先般、座間であのような本当にあってはならない事件が発生をしました。 こういったことも含めて、長野県の取組も小中学生中心の取組でありますが、これもう小中学生にとどまらず、広くこれ、自殺対策、いじめ対策、こういったことも含めて、このSNSを活用した相談体制、今後展開をし充実強化をしていく、それが、取組が必要だと、政府を挙げての取組を厚生労働省にも是非率先してやっていただきたいと思いますが、大臣の見解をお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘ありました座間の事件、本当に痛ましい悲惨な事案だというふうに思います。亡くなられた方に改めて御冥福を、そして御遺族にはお悔やみを申し上げたいと思います。 今、自殺関係については厚労省が全体の取りまとめという立場であります。今年の七月に自殺総合対策大綱が閣議決定されまして、その中においても、当面の重点施策として、子供、若者の自殺対策の更なる推進、またICTを活用した自殺対策の強化などを掲げて、政府を挙げて対策を一層推進していくことにしております。 また、今回の事案、事件を踏まえて、その再発防止に向けて今政府の中で具体的な議論をさせていただき、年内には取りまとめをしていきたいと思っております。 御指摘のありましたインターネット、SNSの活用でありますけれども、若者のそうした動向を見ておりますと、そうしたインターネット、SNSで自殺をほのめかしたり、また自殺手段等を検索する、またそういう中を一つの相談の場として活用している事例も、今の長野県の例も含めてあるわけでありまして、厚生労働省としてもSNSを活用した相談機会を確保していくこと、それからSNSを活用した相談ノウハウの確立、それからこの相談員を確保するというのは非常に大事なことだと思っております。あるいは、そうした対応をしてくださる団体の育成、こういった点について、文部科学省を始めとして関係省庁と連絡しながら、連携を図りながらこれしっかり対応していきたいと考えております。
○石橋通宏君 是非、厚生労働大臣、先頭に立って取組をいただくことをお願いをして、今日の質問を終わりにさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井でございます。 石橋委員が労働問題中心だったので、医療の問題中心に質問させていただきたいと、そう思います。 来年の診療報酬改定、介護報酬改定に関しては、各業界団体が本当に注目しておりまして、一体どうなるのか、ある程度の方向性が分かれば教えていただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、医療、介護、そして障害者サービスについてのトリプル改定という年を迎えているわけでありまして、特に団塊の世代が七十五歳以上になる二〇二五年、それをもう今まさに視野に入ってきていると、そういう中で、より質が高く、効率的な医療、介護の提供を、そして必要な方には必要なサービスが提供されていく、そういう体制を構築していく必要があると考えております。 今回の同時改定では、地域包括ケアシステムの構築、医療と介護の連携強化、あるいは急性期から回復期、慢性期、在宅医療までの医療機能の分化、連携の推進、ICTの活用も含め、現場の負担軽減にもつながる効率的な医療、介護の提供の推進、あるいは高齢者の自立支援に資する取組の推進など、質が高く効率的な提供体制の整備を図りたい、こういった観点から議論をさせていただきたいと思っております。 実際の医療、例えば医療について申し上げれば、医療経済実態調査を見ますと、一般病院全体では低下傾向にあるわけであります。また、介護経営実態調査の結果においても、そうした低下傾向が見られるわけであります。 改定率のこれから議論を更に詰めていくことになりますけれども、そうした医療機関や介護事業者の経営状況、物価、賃金の動向、あるいは保険料負担等の国民負担の在り方などを踏まえながらこれから検討をしていきたいと思っておりますが、いずれにしても、最初に申し上げた国民お一人お一人が本当に必要な方に必要なサービスが行けるように、しっかりと財源の確保に努めていきたいと考えております。
○櫻井充君 総理は三%の賃上げを訴えておられます。医療業界も三%の賃上げができるような診療報酬改定になるんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、そこ、先ほど申し上げました賃金の動向ということも申し上げさせていただきました。そういったことを踏まえながら、しかし、他方で、保険料負担が上がってしまえば、またそれが実質賃金のマイナスにもつながるわけでありますから、その辺もよく踏まえながらこれから議論をさせていただきたいというふうに思っております。
○櫻井充君 済みません、今不思議な答弁でした。 結局、医療業界、介護業界というのは、政府がほとんど価格を決めているわけですよね。その政府が決めているものに対して、今放棄するような言い方をされました。 私は、政府の方針として三%の賃上げを要求しているんですから、それを実現できるようにすることが政府の仕事だと思っていて、私はすばらしい社会主義だと思っていますよ、ここの医療や介護は。であったとすれば、そのことについて政府が責任持ってやるべきだと私は思いますけど、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほど申し上げましたように、そうしたことも踏まえながら、ただ、他方で、先ほど申し上げましたように、これ国民負担の増加にもつながるわけでありますから、そこもよく勘案しながら議論を進めさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 私は財務と厚労の二つの副大臣務めさせていただきましたが、立場は全く違っています。大臣は出身は財務省でございまして、今どちらの立ち位置で議論をされようと思っていらっしゃるのでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) しっかりサービスを提供したい、しかし、社会保険料がいたずらに上がるということを抑制するのも当然、厚生労働大臣の務めだというふうに思います。
○櫻井充君 財務省が言っていることもよく分かるんですが、でも大臣、これ、考えていただきたいことがあります。 例えば、介護施設は介護施設で、介護施設を造ったときに銀行から借入れをしているわけです。銀行から借入れをしてきているときに、介護報酬が幾らになるのかということを全部決めて、それで銀行から借入れをしてきているわけです。これが当たり前のことですが事業計画として書かれているわけですよ。だけど、その介護報酬が引き下げられていくということは、当初出された事業計画と全く違うことが起こっているわけですよね。こういう実態についてどう思われますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のように、事業経営をするときには先行きを見ながら当然経営をしていく、これは当然のことなんだろうと思います。しかし、そういう中で、今、介護でいえば三年ごとの改定ということになっているわけでありますから、その際には、そうした経営の状況に加えて、今申し上げた物価の動向、あるいは保険料負担等の問題、この辺も総合的に勘案しながらこれまでも議論をしてきたと、こういうふうに認識をしております。
○櫻井充君 総合的に判断されるのは私は内閣全体だと思っていて、厚生労働大臣が強く主張されるべきことは何かといえば、私はやはり、介護保険施設やそれから医療機関や、そういう立ち位置に立ってやられるかどうかということが私は一つだと思っています。まあ、これは大臣のお考えと私の考えは違うのかもしれませんが。 財務省の言っていることと、これをうのみにとは申し上げませんが、主張をそのまま受け入れると、介護の業界でも僕は大変なことがあると思っているんです。一つは内部留保の問題です。内部留保があると、そういうふうに言われていますが、済みません、これは私がデータを取ったわけではありませんが、肌感覚で申し上げておきたいと思います。 措置制度の時代に介護施設ができたところは、九割補助でしたからかなり手厚い補助を受けていて、そして、その後の経営状況から見ればかなり状況はいいと思っています。ただし、そこは内部留保あるんですよ。だけど、これは何かというと、建物が老朽化しているので、建物を建て替えるための準備金なんですよ。一方で、その措置制度から介護制度に移ったときは、国の補助が七割に減額されましたが、地方公共団体が措置制度並みの補助金を出してくれたのでここもそこそこいいのかもしれませんが、一方で、新しく造ったところは国や地方自治体からの補助がそれほど当時から見れば手厚くなくなってきていると。 こういったところで、各々その内部留保の考え方、それから内部留保があるかどうかということは違っているのに、この間の議論はもう、あるところがあるんでしょうみたいな形になって、そこをターゲットにして介護報酬が引き下げられるようなことが起こっているわけですよ。ですから、是非そこら辺の実態をきちんと見ていただいて、それから、繰り返しになりますが、介護労働者の賃金は低いわけですから、そうなってくると、この方々のちゃんと三%の賃上げが実現できるようなまず介護報酬にしていただきたいと思いますが、この点についていかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 前者に関しては、よくそれぞれの事業の経営の状況を踏まえながら議論をしていかなきゃいけない、そのとおりだというふうに思います。 それから、後者に関しては、これまでも別途、介護職の方々を確保するという意味からも含めて処遇改善に努めてきたわけでありますし、今年度にもそうした対応をさせていただいたところでございます。 引き続き、そうした意味で、介護職の処遇改善にしっかり努めていきたいと思いますし、また、そういったことも含めながら、この介護報酬の議論、また、今二兆円のパッケージについても議論をさせていただいておりますけれども、そういったところにしっかり反映をしていきたいと思っております。
○櫻井充君 それでは次に、病院経営はどうなっているんでしょうか。 民間病院の、私が調べている資料では、約半分が赤字になってきております。この点についてどうお考えでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 私ども、医療経済実態調査というものを実施をいたしております。これは先生御案内のように全数調査ではございませんで抽出調査でございますので、全ての民間医療機関の赤字の割合がどれぐらいかといったところには直ちに直接お答えできないわけでございます。 一方で、抽出調査ではございますけれども、平成二十九年の医療経済実態調査、これ回答のございました国公立を除く一般病院の損益率がマイナスになっている施設、これは、平成二十七年度で約四三%、二十八年度では約四七%という状況であるというふうに承知をいたしております。
○櫻井充君 今答弁あったように、約半数が赤字になってきています。これらの病院は、非常に僕は大事な病院だと思っていて、特に地方に行けば行くほど赤字になる傾向が強いと思っているんです。これは、済みません、私の肌感覚で。 そうなってくると、地域で人口が減少してくる中で、これから病院経営そのものが立ち行かなくなる可能性は出てくるんだと思っていますが、一方で、地域にとってみれば、病院というインフラは極めて大切だと、これはもう共有していただけると思います。そうすると、こういった病院を存続させていく必要性があると思っていて、その点から申し上げれば、今のような診療報酬体系で本当に十分だとお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 医療や介護における雇用という意味においても、たしか一割を超える形で雇用がなされ、また特に地方に行けばその比率が高くなっているというところもあるんだろうというふうに思います。 今ちょっと個別のお話がありましたけれども、いずれにしても、そうした医療機関の経営の状況を見ながら、ただ、これ診療報酬って全国一律ということになってまいりますからあれですけれども、ただ、そうしたそれぞれの事業の実態を踏まえながらこの報酬改定の議論を進めていきたいと、こう思っております。
○櫻井充君 少しは元気が出るような答弁していただきたいなと、それは要望しておきますが。 そうやって赤字のところが、じゃ、どうやって利益を出そうとしているのかというと、それが一つは薬価差益なんだろうと思っています。薬価差益が生まれるから、薬価差があるので、市場価格と違っているから、だから薬価を下げると、こういうことを改定のたびにずっとやってまいりました。 その結果、今度は、製薬メーカーそのものの経営を圧迫するようになってきていると。それから、製薬メーカーだけではなくて、薬の卸さんたちも非常に苦労してきています。二十四時間の医療というか、それが実現できているのは、救急医療体制ができているだけではありませんで、こういう薬の卸さんが努力をしてくださっていて、緊急でもそういうバックアップをしてくださるから地域医療が成り立ってきているのであって、こういったところも全体を踏まえて考えていただかなければいけないんだと、そう思っています。 そういう意味合いで、なぜこれだけどんどんどんどん薬価を引き下げていくのかと。このことによって、製薬産業も含め、今の薬の卸さんたちも含めて相当大きな影響があると思っていますが、大臣はいかがお考えでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘のとおり、この経営実態調査を見ながらも、薬価差というものが経営機関の収入の一部になっているというのは事実だろうというふうに思います。 一方で、そうしたところが、その薬価差というものが病院の経営の中に入っていると、そういったことも含めて先ほど申し上げた議論をしていかなければならない、これは当然のことなんだろうと思います。
○櫻井充君 大臣は、製薬メーカーそのものを今後どういうふうに育てていこうとお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 製薬メーカーもそれぞれいろんな機能を担っておられると思いますけれども、やはり、これからの先端、より国民にとって医療、医薬品等の開発が進むことによって、特に日本ベースでそうしたものが開発をされ、そして実用化されていく、そのことは、日本に住んでいる、あるいは日本にいる我々にとっても、病気を克服できる、そういった意味でもプラスになるというふうに思いますし、また同時に、こうした製薬メーカーが担っている、何といいますか、技術開発、その力というものを伸ばしていく、ある意味では付加価値をつくっていく産業でもあろうかというふうに思っておりまして、そういった意味でも、そうした、より新しい薬を作っていく、そういったことを開発をし、実用化をしていく、そういったことをしっかりと応援していく必要があるというふうに考えております。
○櫻井充君 そのとおりなんです。そのとおりにしていただければいいんですが、現実はそうなっておりません。 大臣、もう一つ、納税額で申し上げれば、製薬メーカーがどの程度寄与されているか御存じでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。 ただいま、ちょっと手元に正確な数字はございませんけれども、大変大きな納税額に貢献している産業の一つとして認識をしております。
○櫻井充君 そのとおりなんです。 これまでの三本の柱といいますと、自動車と製薬と電機だったと私はそう思いますが、例えばリーマン・ショックの後にどういうことが起こったかというと、電機産業でいうと納税額半分ぐらいになりました。それから、自動車は十分の一になりました。ですが、製薬は八掛けぐらいまでは落ちましたが、ほぼ安定しておりました。それはなぜかというと、外国での売上げの影響が非常に少ないからです。そういう意味では、納税者の本当に優良企業なんですよ。 この観点から考えて、じゃ今までどういう政策がなされてきたのかというと、自動車産業はエコカー減税が行われて、車をどんどんどんどん買ってくださいと、新しく買い換えてくださいということが行われた。家電業界に対してはエコポイントという制度がありました。じゃ、一方、製薬メーカーに対してはどうでしょうか。ジェネリックを使えと言われる、薬価を引き下げられる。そうなってくると、これだけ納税しているような、その先発医薬メーカーが相当苦労するような状況になってきているわけですよ。 これだけきちんとやってきている産業であったとすれば、それからもう一つ、付加価値が高い産業だという答弁がございました。本当にそのとおりです。今の特許収入でいうと、約六千億ぐらいだと思いますが、その四〇%を占めてきているのが実は製薬産業です。ですから、付加価値の高い産業でもあって、ここを維持発展させてくるということが、私は、これ日本のこれから物づくりの中でいえば大事なことだと思っているんですね。 その意味で、改めてお伺いしておきたいと思いますが、製薬メーカー、特に先発医薬メーカーに対して、じゃどういう支援ができるんでしょうか。どういう支援をされているんでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) まず、私から答弁させていただきます。 私ども、議員御指摘のとおり、医薬品産業は我が国の経済にとっても非常に重要な産業と認識をしておりまして、医薬品産業強化総合戦略というものを策定し、薬事規制、それから研究開発の支援など、総合的な支援に努めてきているところでございます。
○櫻井充君 そういう意味でいうと、特許期間中の薬価を引き下げないようにしようと、これは我々民主党政権時代、特に足立さんが中心になって、特例加算を設けることになりました。私、すばらしい制度だと思っているんですよ。しかし、この特例加算の制度も縮小するやにお伺いしているんですよ。なぜ縮小しなきゃいけないんでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま先生から御指摘ございました新薬創出加算でございますけれども、これは先発品メーカーにとって一定の役割を果たしてきたというのも事実だと思っています。 しかしながら、昨今、この新薬創出加算の中身についていささか議論、御指摘がございまして、具体的に申しますと、新薬創出加算とは申しますものの、その対象品目の中に配合剤あるいはその類似の医薬品が既に多く収載されている新薬、そういったことで、必ずしも革新性が高いとは言えないのではないかというようなものも対象になっているというような御指摘がございました。もとより、この加算の財源は国民から出していただいております税金あるいは保険料でございますので、そうしたことも勘案して、しかしながら、この加算制度がしっかりした機能を維持できるように、そうした観点から、国民の御理解も得られるような今見直しを行っているという考え方でございます。
○櫻井充君 その考え方そのものが僕は間違っていると思っていまして、つまり観点が違うんですよ。 どういうことなのかというと、今、ジェネリックとそれから長期収載品と薬価差がございます。その薬価差があるがゆえに、今度は医療機関側に、我々医者に求められているのは何かというと、ジェネリックを使えと。そして、ジェネリックを使う際にどうなるか、先発薬を使うためにはどうしなきゃいけないかというと、処方箋に名前を書いたほかに、患者さんに全部説明をした上で、先発薬を使いますというサインもしなきゃいけない。我々にとって物すごく負担なんですよね。 なおかつ、患者さんは、同じ薬をずっと飲み続けたいんです。それはなぜかというと、こう言ったら怒られるかもしれないけれど、薬の名前を覚えている以上に薬の形とか色とかを覚えている患者さんの方が圧倒的に多いんです。典型的な例を申し上げますと、昔は利尿降圧剤というのがありまして、フルイトランという商品名ですが、ですが、皆さんが私のところに来られるときに何と言われるかというと、ピンクの花びらをした薬を下さいと言われるんですよ。これが実態なんです。そうすると、その先発薬の特許が切れた瞬間に今度は違う薬を飲んでくださいということになると、患者さんにとっても戸惑いが起こってくるわけですよ。 であれば、特例加算でずっと効き続いた後に、特許が切れた瞬間からジェネリックと先発薬と価格を同じにしちゃえばいいわけですよ。そうすると何ら問題が起こらなくなると。 ところが、今まではどういうことをされてきたのかというと、特許期間中にずっと薬価を引き下げてきた。特許期間中に研究開発投資が回収することができない。だから、中途半端な価格が付いた結果、長期収載品とジェネリックの価格差が生まれてきて、今、これをどのぐらい使えとかどうだとかいう議論になっているわけです。 これを変えていくためには何をしなきゃいけないかというと、特許期間中に研究開発投資を回収できるような価格にしてしまって、あとはジェネリックと同じ価格にしてしまえば、この問題全て解決することになるんです。そうすると、我々も一々患者さんに説明する必要性もなくなる。患者さんにとってみても、同じ薬をずっと飲み続けることができるようになってくると。医療財政上申し上げても、別に長期収載品に中途半端な価格を付けるよりもそうやってやった方がはるかに分かりやすいし、製薬メーカーにとってみれば、早い段階で研究開発投資を回収することができると。 これは、全てのところにおいてメリットがあるんだと思っているんですよ。そういう観点でこの制度を導入したはずなんです。それが、今みたいな考え方に立ってごちゃごちゃした本当に細かいことで変えようとしているところに私は根本的な問題があると思っているんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘の中で、特許期間終了後に先発品の薬価を後発品と同じまで引き下げるというお話がありました。 ただ、今まさに委員御指摘になったように、非常に慣れたものであれば、価格が一緒だったら慣れたものをずっと使うんだろうなというふうに思います。したがって、そうすると、そこにはもう後発品といわゆる長期収載品との競争関係というのも出てこなくなる。 そうすると、それは結果的に、今価格競争しているから下がってきているわけでありますけれども、そうした競争というのもなかなか生み出し得ないんではないだろうか、こういう思いを持ちながら今聞かせていただいたところでございまして、いずれにしても、長期収載品というか先発メーカーはむしろ先発品に特化していただき、また、長期収載化したらむしろそれはジェネリック等にお任せをする、そしてまたそれを先発薬の新たな開発等に邁進をしていただく、そういった形をしていくことが必要なのではないだろうかと、こういうふうに思います。
○櫻井充君 価格競争をさせることが医療業界で大事なことなんでしょうか。患者さんが望む薬を我々が提供するということがなぜ問題があるんでしょうか。 それから、今のお話ですと、結局、先発医薬メーカーとジェネリックメーカーとどちらを優遇するんですかという話になったときにはジェネリックメーカーを優遇しなければいけないというふうにしか聞こえないんですよ。だって、処方箋見てください。なぜ先発薬を使うときに、我々は患者さんに一々説明して、そして医師の処方の中にそういう欄があって書かなきゃいけないんですか。これ一つ取ったって、先発医薬メーカーではなくてジェネリックメーカーを優遇していることにほかならないんですよ。 おっしゃりたいことは分かります。じゃ、もう一つ、外貨を稼ぐのはどちらですか。付加価値のある産業とは一体どちらですか。先発医薬メーカーですか、ジェネリックメーカーですか。大臣、どちらですか。
○国務大臣(加藤勝信君) これはなかなかどっちとは言い難いんではないかと思いますけれども、ただ、今の日本の状況を見ると、やはり先発品メーカーが海外に出ていって、また、その特許等で技術料で今かなり入ってきています。そういった意味では、先発品あるいは先発品メーカーが取っているんではないかなというふうに思いますけれども、ただ、海外の例を見れば、ジェネリックを作っている製薬会社が他国にも輸出をどんどん展開している、そういう事例も見られるのではないかと思います。
○櫻井充君 確かにそのとおりですが、やはり、本当に付加価値が高いとかそういう産業を育成していくということになるんだとすれば、私はもう少し、今までは先発医薬メーカーに対しての支援というのはほとんどなかったんですよ。ですから、そういう意味合いでいうと、ニュートラルに戻していただきたいということを言っているだけの話であって、ジェネリックをどんどんどんどん使ってくださいと、シェアを増やしてくださいと言っているのは、明らかにそのジェネリックメーカーを優遇していることにしかならないというふうに私は思います。 一方で、今、じゃ、これからジェネリックのメーカーどうしたらいいのかというと、まさしく今海外の方に僕は向けて売るような先を日本政府でつくる努力をしていくべきだと思っているんです。 どういうことなのかというと、私が厚生労働副大臣のときの最後の仕事はASEANに公的皆保険制度を導入しようと、そういうことをやらせていただきました。今それも引き継がれていて、方向性としてきちんとやっていただいているということについて感謝申し上げたいと思います。つまり、こういう国々に公的皆保険制度が導入されれば当然市場が広がってまいります。医療に対するアクセスが増えるからです。その際に、そここそまさしく価格競争で参入していくというチャンスが出てくるわけですから、だから、国内だけで考えることではなくて、海外全てをマーケットとして考えていった場合には、私はある種のすみ分けは可能なんだと思っているんですが、この点についていかがでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) 今のお話の中で、今のユニバーサル・ヘルス・カバレッジということで、我々もその実現に向けて取組をさせていただいております。それは、全ての人々が負担可能な費用で必要なときに基礎的な保健サービスにアクセスできると、そしてそういうことによって公衆衛生上の様々な危機にも備えることができる。こうした世界、もう日本ではかなりそれが達成できているというふうに認識をしておりますけれども、世界の国々においてはこれがまだまだというところもございます。 そういった国のまさに暮らしの質を上げていくという意味においても、この日本の経験、知見、これを総動員して、ASEAN含めたそうした国々におけるこのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、この実現を是非していきたいというふうに思っておりまして、そして、そういう中でこの日本の制度あるいは機器、薬等が展開をしていくことになれば、ある意味では副次的において、今先生御指摘のように、医薬品のみならず医療機器等もそういった国々で利用されていく、そのことは、日本の輸出であり、また生産の増加にもつながっていくと。それはそのとおりなんだろうというふうに思いますし、その辺も念頭に置きながら、ただベースにおいてはやはり国際協力ということで私どもは進めていきたいというふうに思っております。
○櫻井充君 ありがとうございます。 医薬品全体で見たときに、もう一つ別な観点から、貿易収支で見た場合に、今二兆二千億の赤字になってきています。もちろん、製薬メーカーの生産拠点が海外に移っていったということも原因の一つであることは分かっております。もう一つ、公的皆保険制度の中で海外の医薬品が占める割合もこれ増えてきているのも紛れもない事実でして、やはりこういった観点から考えてくると、先発医薬メーカーが頑張って外貨を稼いでくれるような体制をいかにつくってくるのかと。 これ、エネルギーで十一兆の赤字、それから食料品で約六兆円の赤字というのは仕方がない部分があるんだろうと。ただし、もう少し農業政策などもこれから考えていかなきゃいけないと思っているんですが、これだけ物づくり国家と言っている日本であったとすれば、こういった貿易赤字をどう解消していくのかというのは大事な視点だと思っています。もちろん、海外に日本の製薬メーカーがどんどん移っていっていると。だけど、そうなると、今度、研究開発すら全部海外でやられるようになってくると。これも大きな問題なんですよね。 ですから、ここの中の、約二兆二千億になっていますが、この問題についてどう解消していくのかということが大事なことになると思っているし、特例加算をやめた際にドラッグラグがまた生じる可能性もあって、そういうことも考えた上で全体像を描いていただきたいと思いますが、この貿易収支についてどうお考えでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、医薬品、また医療機器も含めて、これ輸入超過になっているわけであります。背景には、今委員御指摘のように、製造拠点を海外に移しているということも影響しているというふうに思います。また、国内においては外資企業のシェアが拡大しているということも事実だと思います。 特に、世界の医薬品開発の動向を照らせば、先行き見て、バイオ創薬あるいはベンチャー支援、こういったものに取り組む必要があるというふうに考えておりまして、今、厚生労働省としても、革新的な医薬品の実用化を推進するため、研究開発から実用化に至る各途切れのない支援、例えば研究開発の支援あるいは税制上の措置等々を行っていくところでございまして、いずれにしても、先ほどから委員と御議論させていただいているように、日本の製薬メーカーに海外との競争力をしっかり付けてもらう。そのためにも、特に新薬の開発するその力、それを付けていく、あるいは、実際に開発から実用化に至るプロセスについて様々に支援をしていくということをしっかりと対応していきたいと思います。
○櫻井充君 いずれにしろ、医療産業そのものはどんどん大きくなっているんですよ。高齢社会だから僕は当然だと思うし、そしてもう一つは、日本で技術開発されてきているから、医療費も増えてきています。だけど、そのことによって健康寿命も延びてきているわけですよね。 竹中平蔵さんという方が出てきてから、私は社会保障政策、本当にゆがめられていると思ってきていて、是非、その竹中平蔵さんと闘っていただけるように、私はもうあの人とずっと闘い続けてきていますから、その立ち位置に立って頑張っていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 ちょっと違うテーマに行きたいと思いますが、大臣所信の中で同一労働同一賃金という文言がございました。一度、厚労省にこの文言を法律に入れてくださいとお願いしたときにできませんと言われたんですよ、私、政調会長のときに。いろいろ議論してみて、あの当時、厚生労働省の言い分の方が正しいと、そう理解いたしまして、同一労働同一賃金という旗は下ろさざるを得ないのかなと思っていた時期があるんですが、ここに来て大臣所信の中に同一労働同一賃金って入ってまいりました。厚生労働省で考え方が変わったんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) これは、総理も国会で答弁されているとおりでありますけれども、元々我が国では、能力や経験など様々な要素を考慮して労働者の待遇が決定されている、よく俗に言う職能給であると。そういったことから、同一労働同一賃金の導入は直ちには難しいんではないか、こういう認識に立っていたわけであります。 しかし、その後、特に女性が結婚、子育てなどもあって、三十代半ば以降、自ら非正規雇用を選択している方が多い等々、やっぱり非正規で働く方の待遇を改善をしていく、また、そのことが、女性等、多様な働き方の選択を広げていくことにもつながっていくんではないか。 そして、実際、欧州、これ同一労働同一賃金が広く適用、普及していると言われているわけでありますけれども、そういった事例、特にドイツとかフランスなどを調べさせていただきました。そうすると、実際、この裁判例などを見ておりますと、必ずしも、職務のみならず労働の質とか勤続年数などの違いも考慮されて実際の運用がなされているということを私ども承知をしたところであります。 そこで、昨年一月、総理から同一労働同一賃金の実現に向いて踏み込むという表明がございました。そして、欧州の実態も参考に、待遇の性質、目的が様々である現実、これは日本の現実でありますが、認めた上で、それぞれの性質、目的に照らして、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給をということで、昨年の十二月にはガイドライン案も公表させていただき、この三月には働き方実行計画で今申し上げた考え方を具体的に盛り込ませていただいたところであります。
○櫻井充君 そうすると、政府が言っているものは、正規と非正規雇用の方の賃金を一緒にしなさいということですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げましたように、待遇のそれぞれの性質、目的を照らして、その実態、それぞれというのは、ここに非正規と正規がということ、総体を見ているんではなくて、そこに対して、そこにある様々な、例えばボーナスが払われているか払われていないか、様々なそういう処遇の一つ一つを見て、それがどういった目的で、またどういった性質があるのかと、それを見ながら、それが同等であれば同等、違えば違いに応じた対応があると、そういう整理をさせていただいておるわけです。
○櫻井充君 それでは、ハローワークはどうなっているんでしょうか。ハローワークは、本当に仕事がないという方に対して仕事の世話をされている方々の仕事ですが、聞いてびっくりしましたが、半分が非正規雇用ですよ。非正規雇用の方々が自分の雇用の心配をしながら雇用の世話をしているという本当にブラックジョークみたいなところですが、場所ですが、じゃ、ここの正規職員と非正規職員の賃金は一緒ですか、処遇は一緒ですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 当然、処遇は違うというふうに思います。
○櫻井充君 賃金違うんですよ。厚生労働省で言っておきながら、厚生労働省の所管ですよ、これ。そこの人たちが全然違ってきているということ。 それから、もう一つ。じゃ、診療報酬でお伺いしましょうか。つまり、先ほど経験年数によってその賃金に差が出るんだとおっしゃいました。じゃ、診療報酬は経験年数によって違ってきているんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、前段の話でありますけれども、一律にということを申し上げているので、それぞれの状況状況においてどういう仕事をされておられるのか、そういったことも含めて、一つ一つのその処遇がどういう目的で設けられているのか、そして、それがその実態においてその運用が目的等にとって合理的なのかどうか、そういった判断で考えていくべきだということでありまして、一律に非正規と正規を同じ賃金にするということを必ずしも申し上げているわけではないということであります。 それから、今のお話は、診療報酬の改定上そういうふうにしているという、診療報酬上そういうふうになっているわけでありますけれども、それを踏まえて、その実態の病院においてそれがどういうふうに運用されているのか、ちょっと済みません、必ずしもそこは全てを承知しているわけではありません。
○櫻井充君 例えば、何でも一緒ですけど、例えば胃カメラなら胃カメラという検査があります。それは、検査料は全部一律ですよ。それはベテランの人がやろうが、極端に言えば新人の人がやろうが全部一緒になっていますからね。そういう意味でいうと、厚生労働省で様々なことをおっしゃっていますが、現場は全然違ってきているということですよ。 そういうことをずっと議論させていただいていて、同一労働同一賃金というのはなかなか難しいことなんじゃないだろうかと思っていて、ある日突然方向が変わってこういうふうに出てきて、決してそれが駄目だということを申し上げているわけじゃないんです。現実的に本当にそのことができるのかどうか、大臣所信でここまで述べられてきているので、そのことについて問いかけているだけの話です。是非、足下のところからきちんとやれているのかどうかの確認をした上で改めてこういう提案をしていただきたいと、そう思います。 ちょっと時間がなくなってきているので、これはまた別な機会にやらせていただくとして、もう一つ、子育て支援についてですが、自分で子供を育てて一生懸命頑張ってくださっている専業主婦という方がいらっしゃいます。最近、その専業主婦の方々に対してすごく冷たいんじゃないだろうか、我が国はと、そう思うんですけど、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今のその御指摘は、待機児童解消等、そういったことを進めていることを踏まえておっしゃっているのかどうかちょっと分かりませんけれども、子育て家庭全体にはいわゆる児童手当というのも支給されているわけであります。また、現物給付という意味においては、子ども・子育て支援新制度においては一時預かり、あるいは子育て中の親子の交流や子育てに関する不安、悩み等を相談できる場としての地域子育て支援拠点、こうした子育て支援サービス、さらには今、子育て世代包括支援センターといったことも整備を図っているところでありますので、そうした働きながら子育てをされる方々、確かにそういう方が増えておりますけれども、そういった方に対する支援と並行して今、どう言えばいいんですか、共稼ぎをしていない子育て世帯というんでしょうか、そういった方に対する支援をしっかり行っていきたい、また行っているところでもあります。
○櫻井充君 身近な例で申し上げると、保育士さんなんですが、自分の子供さんを結局は保育所に預けて自分が働きに行かなきゃいけないと。なぜそういうことになっているかというと、ざくっとした数字ですけど、給料手取りで十五万ぐらいで、仙台市だと保育料が五万円ぐらいなので、それを支払って家計に十万円入ってくると。そのことをしないと、結局家計が成り立たないからそうしてきていて、自分自身は本当は自分で子供を育てたいんだけど、残念ながら資金的な支援がないと。これは実態そうなんですよ。 じゃ、ゼロ歳児保育に対してどうなっているのかというと、保育所に対して、ゼロ歳児の方一人に対して十万ぐらいの補助金が出ているんですよね。であったとすれば、仕事を休んで自分で子供を育てますという方がいらっしゃったら、保育所に十万円を渡すんじゃなくて、その本人に十万円を渡せばいいんですよ。そうすると、今の保育所の待機児童の問題も私は解決すると思っているんです。 つまり、自分で子供を育てたいけれど、残念ながらこういう家の事情で自分は育てたいけどできない、この人たちに対する支援がないんですよ。もちろん全部の保育所やめなさいと、北欧みたいに一歳半まで基本的には自分で育てなさいという国にしろと言う気は更々ございません。それは、北欧は、今度は一回仕事辞めた後の再就職というのが簡単にできるような国とそうでない国とあるし、日本の風土からすると、それを全部やりましょうということは申し上げません。だけど、自分の手で子供を育てたいと思っているけれども仕方なく保育所に預けざるを得ない人たちもいるということは大臣も御存じだと思うんです。 じゃ、この方々に対してどういう手当てをしたらいいのかというと、繰り返しになりますが、私は、保育所に預けるんじゃなくて、お金をその個人個人にお渡しして、その代わり、今度はこの方々がまた働きたいと、子供さんが手が離れたときに、そういう再就職支援をした方がいいんじゃないかと思っているんですよ。 なぜかというと、今、私まだ現職で医者続けています、心療内科医として不登校や引きこもりや拒食症の患者さんと向き合っていますが、やはり家庭の中でどういうふうに育てられてきているのかというのはすごく大事なことでして、子供は誰に育てられるべきかというのは国会でなかなか議論されないんですよ。ですから、子供が本当に大切であれば、子供はどうしたらいいのかという観点でもう一回考えていただきたいんです。 そういう意味合いでいうと、暴論かもしれません、今のようなことは。だけど、自分の手で子供を育てたいという方を支援してくだされば、私は今の待機児童の問題は解決していくんじゃないのかと、そう思っているんですが、感想があれば一言いただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の御議論、本当にいろんな御議論があるんだろうと思います。 やはりそれぞれの家庭の中で、あるいはそれぞれの親の立場で子育てをどうしていきたい、また他方で、自分の、親自身がどういう生き方をしていきたい、そういったいろんな事情があるんだろうと思っておりまして、それに対して、やっぱり私どもは一億総活躍と言っている以上、それぞれの方々が活躍できる状況をつくっていく、これは大変重要なことなんだというふうに思います。
○櫻井充君 でも、一億総活躍はほとんどが社会進出しろという話になってきていて、例えばPTA活動一つ取ったって今やもう専業主婦の方で成り立っているんですよ、はっきり申し上げて。子供の、何というんですか、野球チームとかサッカーチームとかこういうところの送迎だって、今、我々の子供の時代と違って、僕らはその辺の公園でやれたんですけど、今違いますからね。必ず親の送迎必要なんですよ。そうすると、その送迎やっているの誰かというと、ほとんどの方が専業主婦ですよね。 そういう実態踏まえてくると、実は専業主婦の方も相当な社会貢献しているんですよ。だけど、残念ながらその方々に対する支援が僕は少な過ぎると思っていて、これを言うと私はいろんな方から、そうするとあなたは所詮、男は外で女はうちで、古い人間ですねと言われて終わっていましたが、だけど、やっぱりそうじゃないんじゃないかと勇気を持って今日は発言してみました、批判されることを覚悟の上でですね。 あと、最後にもう一つ、働く女性に対してですが、シングルマザー対策について、私が見ている範囲で申し上げると、いわゆる中卒の方が多いんですよ。高校中退の方が多いんですよ。それは、僕が行って話を聞いている方々は、飲食関係のところに行って聞いているものだからそうなっちゃうのかもしれませんが。だけど、この方々が、本当は昼間の仕事に就きたいんだけれど、学歴がないとやっぱり昼間の仕事就けないんですよ。中卒で、いろいろ調べました、私、資格取れないんですね、ほとんど。 であったとすると、シングルマザー対策、いろんなことをやられていますが、こういう方々に対する学歴を修得していくような、そういう支援をしていかないと抜本的な問題は解決しないんじゃないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに、一人親家庭の支援という中でその就労をどう支援をしていくのかというのは大変大事な視点だというふうに思いますし、今委員お話がありましたように、最終学歴が中学卒ということであれば、例えば准看護師とか調理師等々、取得可能な資格もあります。こうした資格の取得を目指す方々については、必要な受講費用や生活費を給付金として支給をさせていただいております。 さらに、高等学校卒でなければ取れない資格もございます。そのためには、いわゆる高等学校卒業程度認定試験、これに合格するということが大変大事でありまして、今はそれに合格するための講座を受講した場合にはその受講費用の一部を支給をさせていただいておりまして、こうした取組を通じて就業を通じた自立支援というものを図っていきたいというふうに考えております。
○櫻井充君 時間が来たので終わりますが、是非お願いは、内閣全体としてバランスを取ることは分かっていますが、厚生労働省は厚生労働省として主張することはいっぱいあるわけですから、是非、厚生労働省として大臣には積極的に主張していただきたいと、そのことをお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○自見はなこ君 自民党の自見はなこです。どうぞよろしくお願いいたします。 本日は、質問の機会を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。 夏から、加藤大臣、高木、牧原両副大臣、そして、田畑、大沼両政務官の下で新しい体制となられたことですが、今現在、年末を迎えております。課題山積する厚生労働行政の中で、予算、税制とトリプル改定という山場中の山場を迎えている大変な時期だと思いますが、そのお働きに心からの敬意を感じております。共に頑張っていけたらと思っております。 では、質問に移ります。 一問目は、女性医療職に関しての質問です。 現政権の下で、平成二十七年八月に女性活躍推進法の成立や、働き方改革の推進など、様々な施策が次々と打ち出され、女性が働きながら家庭との両立を目指すワーク・ライフ・バランスなどの重要性が政策として語られるようになってまいりました。その中で、ユニバーサルサービスとしては、全国津々浦々で医療、福祉、介護の現場を支えている、就業者数は医療職だけでも三百四万人、全体としては八百二十二万人と、業種別に見ても三番目に数が多く、加えて、女性の比率が七五%と、最も女性が多い業種であるというのが特徴であります。 今まで、日本看護協会と日本看護連盟が、女性医療職の働き方に関しては、九八パー近くが女性であるということから幾年にもわたり努力に努力を重ねてきてくださいました。近年は、女性比率の高まりにつれて、日本医師会、日本歯科医師会、日本病院薬剤師会、臨床検査技師会、理学療法士会等々を始めとした数多くの団体もそれぞれの会内で男女共同参画に取り組んでまいりましたが、七十万人を超える潜在看護師の問題がまだあったり、また、それぞれの職種で女性医療職の子育て期のM字カーブの問題が顕在している中で、気付くべきことは大変単純なことでございます。我々が働いている場所は、同じ病院で、あるいは同じ診療所や施設で、同じ職場であるということ、そして、同じ子育てや介護などのライフイベントの課題に対して同じように困っているということであります。 このような背景の中、今こそ医療職として横断的に連携をしていくことが必要だという観点から、今年一月二十七日に野田聖子先生を会長として女性医療職エンパワメント推進議連というものを超党派で設立をさせていただきました。高階恵美子先生が幹事長、そしてここにおられる多くの先生方が、超党派でございますので、役員にも入っていただき、私は事務局長としてこの議論に参加をさせていただきました。 つい先日の十一月二十九日でございますけれども、議員連盟総会を行いました。その中で、女性医療職が必要としているチーム医療の推進や院内保育、病児保育の拡充、また、小児科病棟や診療所などの空きスペースを利用しての病児保育の運営の在り方、また、それら全般に対しての財政的な支援をされるよう総会で決議をしたところでございます。 さて、ここで一つ皆様のお手元に資料を配付してございます。それは、日本医師会が今年行った、三万人の女性医師に対して配付したアンケートであります。一万三百七十三名より有効回答いただいております。そのうちの半数が子育てをしている女性医師でございますけれども、仕事を続けていく上であなたが最も必要としている施策、あるいは支援、あるいは仕組みは何ですかというこの項目に対して、一位は病児保育でした。そして二位が保育、そして三番目以降に、宿直を減らしてほしいですとか、あるいは医師を増やしてほしいということが続いているわけであります。 そして、皆様にもう一つ御紹介したいことがございまして、それは、函館市医師会に御協力をいただいて私どもの事務所で加工したデータから分かったことであります。函館は雪が大変深い、実質的には、十ある病院、そのうちの九つで二十四時間院内保育が完備されています。それぞれの病院に伺ったところ、いわゆる持ち出しというものは年間約二千万円でした。そして、その費用で一人の児童に対しての保育などの補助率というものは七〇%でございました。 私が感動いたしましたのは、離職者が少ないということはもとより、その病院で女性医療職の出生数は平均で三名で、子供たちが医療従事者になる割合も高いということでありました。雪があるからこその院内保育の完備とも思いますが、この条件下にない病院では年間数千万円の持ち出しをして果たしてそこに踏み込めるかというと、現状はなかなか厳しい経営状況にあると思います。 さて、ここで質問ですが、まず病児保育全般に対して、季節変動性が高い業態であることから安定運用に懸念があるとの声が多数寄せられていますが、厚労省における取組はいかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 病児保育事業は、病気になったお子さんの保護者が希望に応じて就労ができるようにするために大変重要な事業だというふうに認識をしてございます。 このために、平成二十七年度から、この事業者が地域の保育所などで巡回支援を実施していただいた場合に補助単価を上乗せするとか、あるいは平成二十八年度からは、利用児童の送迎に要する補助の創設、あるいは病児保育事業を実施するために必要となる施設ですとか設備の整備に関する補助というものを創設するなど、逐次、安定的運営に向けて財政支援の充実に取り組ませていただいているところでございます。 また、今御指摘いただきましたように、この病児保育事業、感染症の流行とかあるいは病気の回復による突然の利用のキャンセルというのがあって、利用者さんから見ると、児童数が変動するということなものですから、経営が非常に不安定な部分があるというお声も伺っております。 本年六月に策定をいたしました子育て安心プランにおきましては、この病児保育についても、今後、安定的な運営の観点から、その支援の見直し、充実を図るということを掲げてございます。私どもとしては、このプランに沿って取り組ませていただきたいと思いますし、また、これまで御指摘いただいておりますように、この場所の確保におきましても、診療所などの空きスペースなどを活用した事業の実施について、実態をよくよく私どもも聞かせていただきながら、各地での病児保育事業の推進に取り組ませていただきたいと思っております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。是非、実質的な改善を期待しております。よろしくお願いいたします。 続いてお尋ねいたします。現在把握している院内保育の数と、院内の病児保育の数と、それらについての現状の支援と今後の取組についてお考えをお伺いします。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えをいたします。 まず、病院における院内保育の実施状況でございますけれども、平成二十六年の医療施設調査によりますと、病院総数八千四百九十三施設のうち院内保育を実施しているのは三千五百二十三施設、四一・五%となっているところでございます。また、院内保育を実施している三千五百二十三施設のうち病児保育を実施しているのは六百六十八施設、一九・〇%となっておりまして、近年増加傾向にあると認識をしております。 これら病院内保育所に対する支援でございますけれども、各都道府県に設置をされております地域医療介護総合確保基金により財政支援を行っているところでございまして、平成二十八年度で申しますと、保育士の人件費などの運営経費に対して千七百六十四件、五十二・二億円の補助がされており、それから、新たに病院内保育所を設置しようとする場合の施設整備費につきまして十三件、一・二億円、こういう形の支援をしているところでございます。 厚生労働省といたしましては、看護職員を始めとする医療従事者の離職防止、再就業を促進するために、子育て支援をしながら働ける取組として病院内保育所の設置は大変重要であると認識をしておりますので、引き続き、地域医療介護総合確保基金による支援などを行ってまいりたいと思っております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 大変力強い御答弁でございますが、御承知のように、内閣府が主導で始めております子ども・子育て支援制度、新制度の中では、既存の院内保育というものはその補助の対象外でございます。是非、医療界がこれから働き方改革を進めるに当たって十分な財政的な援助を賜れるよう、心からお願いを申し上げます。 ちょっと急ぎ足で失礼をいたします。私は、加藤大臣におかれましても、今のことでございますけれども、一億総活躍大臣として率先してこれらの課題に当たってきてくださいましたので、前段申し上げましたような、女性医療職の比率が高いという極めて特殊な医療職、あるいは医療、介護、福祉の業界でございますので、是非ここの領域にもリーダーシップをいかんなく発揮してほしいと期待しておりますので、よろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。医師養成についてお尋ねをさせていただきます。 私は、平成十六年の医師臨床研修制度の初年度に医師になった人間として、医師養成の課程が残念ながら分断されてきたのかなと感じております。医師を養成するに当たっては、文科省が所管する医学部教育と厚労省が所管をしている臨床研修をシームレスに結んでいく必要があると思っております。今年の二月、ようやく二省庁の合同委員会で九つのゴールセットが、共通のゴールセットが示されたところです。本来であれば十四年前の医師臨床研修制度開始時に行うべきことだったのではないのかなと、今でもその対応には当事者として大変複雑な気持ちでございます。特に、女性医師はストレートですと十八歳から二十四歳までを医学部で過ごし、多くの場合には専門医を取るまでには三十過ぎまでを過ごしております。加えて、地域医療は疲弊している現状で、医師養成に無駄な時間は許されないというふうに思っております。 今は、医学部四年生の終了時に受けるCBT、共用試験が文科省、そして国家試験が厚労省で、多くの医学部生が六年生の最後の学年一年間を予備校生のように臨床ではなく試験対策に追われる毎日でございます。現状ではこの二つの試験の整合性が取られておらず、医学部教育での臨床実習の内容も二十五年間見直されていないというのが実情でございます。 ここで、厚労大臣にお伺いいたします。医学部教育と臨床研修はシームレスに結ばれているべきものだと考えておりますが、厚労省として、医師養成について今後の取組を教えてください。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに自らの体験も踏まえて委員からお話がございましたが、医師養成については、医学教育と、これ文科省が所管している、そして厚労省が担当しております臨床研修などがありますが、いずれにしても、医師養成が一連として行われているこの養成課程において、教育内容あるいは医師として目指す姿、そういったものがそれぞれにおいて整合を取って行われていかなければならないわけでありますし、またあわせて、そうした課程を通じて総合的な診療能力が取得されるということは極めて大事だというふうに思っております。 厚生労働省においては、質の高い卒前の臨床実習及び卒後の臨床研修の実現に向けてシームレスな医師養成を更に推進していく、こうした観点から、今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会、これを設けまして、そこにおいて、医学生が行うことのできる医行為の整理、あるいは今お話がありました医学生の共用試験、CBTの位置付けの整理、あるいは医師国家試験における臨床実地問題の重点化等について、これは文部科学省の協力も得ながら今検討を鋭意進めさせていただいているところでございます。 また、卒後の臨床研修については、一般的な診療において頻繁に関わる疾病等に適切に対応できるよう基本的な診療能力を身に付けるために、臨床研修においては、外科、産婦人科、小児科、精神科、これを必須科目とし、これは平成三十二年度から実施をすることにしております。 厚生労働省においては、幅広い診療能力を身に付けた医師の養成に向けて、卒前卒後の医師養成課程が整合的なものになると同時に、文部科学省また関係団体とも緊密に連携を取って対応していきたいと、このように考えております。
○自見はなこ君 大変力強い御答弁ありがとうございました。 我々は、自民党の中で、医師養成の過程から医師偏在是正を求める議員連盟というものを河村建夫先生を会長に十一月二日に設立をいたしました。その際、当初の臨床研修の目的でございました一般診療能力を持った医師を養成するんだという原点に立ち返り、外科、産婦人科、小児科、精神科を平成三十二年度から必修に戻してくださいという要望書を出したところ、早速その方向で決定をしていただいたというのも大変な朗報でございました。 これからの一貫性のある医師のキャリアデザインを大臣というお立場で高所からしっかりと見守ってくださいますよう、心からお願いを申し上げます。 続いて、文部科学省にお尋ねをいたします。 厚労省と連携していくように是非お願いしているところでございますけれども、今後の医師養成課程への取組について教えてください。
○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。 ただいま厚労大臣からも御答弁ありましたように、社会の期待に応える医師を養成するためには、医学部の教育と卒後の臨床研修において、医師として目指す姿、それから関連する教育の内容が整合していることがこれ極めて重要だと考えております。 文部科学省におきましては、平成二十八年度に改訂いたしました医学教育モデル・コア・カリキュラムにおきまして、医師として求められる基本的な資質、能力について臨床研修における到達目標との整合性を図るなど、一貫した医師養成を行うための取組を進めてきたところでございます。 今後、卒前卒後の一貫した医師養成の在り方につきましては、先ほど大臣からもありましたように、厚労省において今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会において検討が進められているところでございますが、これにも、文部科学省、厚労省と協力しながら検討会の運営に参画しているところでございます。 今後も、厚労省と連携協力しまして、卒前卒後の医学教育の一貫性の確保に努めてまいりたいと思っております。
○自見はなこ君 是非頑張っていただきたいと思っております。 臨床研修が開始されてから実に十四年目になりますけれども、研究、教育、派遣機能を担っている医局というものが正当に評価されることが乏しかったのかなとも感じております。 この年末には、国立大学病院への二百億円の先端医療費の研究開発に充てる財源の確保が困難な状態になっているとも聞いております。医師養成と偏在対策に関しては、国公立、私立を問わず、大学の医局の果たしてきた役割とこれからも果たすべき役割がございます。両省庁には、是非、包括的な視点を持った上で事に当たってほしいと切に願っております。 また、折しも、新聞報道でございますけれども、へき地勤務等を管理者要件にするという報道が出ております。私は、これは慎重に議論を積み重ねていっていただきたいと思っております。 医局の役割をいま一度冷静に評価することと、加えてでございますけれども、へき地等の勤務ということを管理者要件に入れるとなりますと、その勤務の時期によっては、特に女性には、インセンティブではなく逆振れとして作用したり、また延長線の話として将来管理者に性別による差が生じてくることもあります。 女性医学部生が四割近く、中には五割を超える大学もございますので、ここは非常にいろんな工夫を凝らしながらでございますけれども、医学部の中で例えば地域医療の実習期間をしっかりと取ってみたり、あるいは臨床研修のプログラムの中に地域医療を選択肢として十分に入れてそれをカウントしたり、あるいは医局の教育課程ということと矛盾しない形で行うと、そういった女性医師のキャリアパス、また医師の構成要員がドラスチックに女性が増えたということで変わっている中での医療界全体としてのジェンダーへの配慮ある理論構築というものが必要だと感じております。 結論ありきではなく、真に実効性のある施策を当事者も巻き込み議論するように心からお願いをいたします。 次の質問に移ります。 先日、私、議員勉強会として、医療分野における情報管理の強化に向けた勉強会というものを開始をいたしました。業界全体でサイバーセキュリティーの強化やICTの安全性について取り組む必要があると考えてのことでございます。この議論を進めるに当たり、医師資格証などのHPKIの早急な普及による本人確認、本人認証が、ネット上の成り済ましドクターや成り済まし医療従事者の出現を防ぐためには最低限業界として必要なことだと考えております。 厚労省に二問続けてお尋ねをいたします。 医療ICTを取り巻く安全性の議論の中で、サイバーセキュリティーに関する現状認識と今後の取組をどのように考えておられますか。加えて、HPKIは医師資格証に加えて公的な証明の役割を担うことができるのではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) お答え申し上げます。 まず、その医療分野におけるサイバーセキュリティーの現状などにつきましてですが、医療分野は金融や電力、ガス、鉄道、航空等の分野と並んでサイバーセキュリティーにおける重要インフラの一つでございまして、内閣サイバーセキュリティセンター、NISCの統括の下、医療関係者の間での情報共有の取組などを進めてきたところでございます。 この重要インフラとして指定されている十三分野の中では、各業界の自主的な取組といたしまして、情報共有などを担う組織、いわゆるセプターと申しますが、このような組織が設けられているところでございますけれども、この十三分野の中で医療分野のみがセプターの事務局機能を行政、私ども厚生労働省が担っているところでございます。ほかの分野のセプター事務局につきましては、基本的には業界団体などが担っているという状況でございます。 こういった状況を踏まえ、またこの医療分野が非常にサイバーセキュリティー上重要な分野だという御指摘も踏まえまして、今後データヘルス改革など医療分野のICT化を一層進めていく上でサイバーセキュリティー対策の強化、大変重要な課題だと受け止めておりますので、このセプターの課題を含め、保健医療関係団体とも十分に連携しながら対応方策を検討してまいりたいと考えております。 また、HPKIカードについて御質問がございました。このHPKIカードにつきましては、日本医師会が保健医療福祉分野の資格の有効性の証明などを可能とするためのICチップ付きのカードとして発行しているものでございまして、平成二十九年十月末時点で約一万枚が発行されたというふうに聞いているところでございます。 このHPKIカードにつきましては、発行の際に医師免許証の原本を確認するとともに、厚生労働省においても医籍登録事項の事前確認を実施しておりますので、発行対象者の本人確認などにつきましては適切に実施をされているところでございます。 このHPKIカードにつきまして、現在、医師などの採用時の資格確認につきましては、無資格者の医業を防止する観点から医師免許証の原本を資格確認として求めているところでございますけれども、このHPKIカードを医師の採用時の資格確認のときに使えないかというような御指摘もございますので、この発行手続、また普及状況などを踏まえ、また医師免許証に加え当該カードによる採用時の資格確認も可能とできないか、そういった方向で是非検討してまいりたいと思っております。
○自見はなこ君 HPKIについては大変画期的な御発言まで踏み込んでいただいたというふうに思っております。 今まで、筒に入れた紙の医師資格証、医師免許証をもって医者ですと言っている私たちの世界でございますので、この電子的な公的な証明の担保というのはICTの利活用の新たなステージを開くことになると思っております。サイバーセキュリティー対策とセットで今後の取組をどうぞよろしくお願いいたします。 続きまして、遠隔診療についてお伺いをいたします。 今年七月十四日に厚労省医政局長より遠隔診療に関して出された通知がございました。スマホやSNS、LINEあるいはソーシャルネットワークなどによる通院というものを厚労省は進めているのでしょうか。 また、これにより、その場にいなかったがために、対面診察でなかったがために、身体所見が十分に取れずに患者様に生じた不利益や、あるいは、現行の制度では患者様の受診や処方などの情報が一元管理できていない状況でございますので、容易に、可能性としては不正な受診あるいは不正な処方、そして薬物の転売、そして不正請求などが生ずる可能性というのが否定できないわけでありますが、これらが発生した場合に一体どなたが責任を取るのでしょうか。教えてください。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。 遠隔診療につきましては、これまで、直接の対面診療との適切な組合せの上で、対面診療に代替し得る程度の有用な情報が得られる場合に実施可能であることや、遠隔診療の対象として考えられる具体的な対象患者の例などの基本的な考え方を従来通知でお示しをしてきているところでございます。 ただいま議員から御指摘がございました平成二十九年、今年の七月の通知でございますけれども、本件通知は、本年六月に閣議決定された規制改革実施計画に基づき、場所や対象患者の明確化を図るとともに、直接の対面診療に代替し得る程度の患者の心身の状況に関する有用な情報が得られる場合には使用する情報通信機器は限定をしない、こういった考え方を示すことを目的として発出したものでありまして、冒頭申し上げました基本的な考え方については、これを変更するものではございません。 今後とも、不適切な遠隔診療による患者の不利益などを防ぐとともに、適切な遠隔診療を更に普及していくためには、診療の安全性が確保された上で患者と医療従事者双方にとって効果的、効率的なものとなるよう、現場の医師が遠隔診療の実施の妥当性を判断する上で参考となる一定のルールが必要と認識をしているところでございます。 このため、厚生労働省といたしましては、本年十一月に遠隔診療に関するガイドラインを検討するための研究班を立ち上げたところでございます。この研究班において検討を重ね、年度末までに一定の整理を行った上で新たなガイドラインを作成し、適切な遠隔診療の普及に努めてまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 そのルール作り、ガイドライン作りはしっかりと注視をさせていただきたいと思います。 遠隔診療は大変有益なツールになると思っております。禁煙外来や睡眠時無呼吸症候群など医療機器と連動して行われる診察、あるいは生活習慣病もかかりつけ医との間で数回に一回の適切な遠隔診療との組合せをすること、あるいは医療過疎地での適用や在宅医療での活用、女性医療職のテレワークなど、それぞれ患者様とそして医療従事者と、また財政上も非常に効率化という面でも多くの恩恵をもたらし得るすばらしいものだと思っております。是非この入口でこけるということがないようなしっかりとしたガイドライン作りをよろしくお願いいたします。 それでは、最後の質問に移らせていただきます。 今年八月でございますが、厚労省が新しい社会的養育ビジョンという中で示されましたチャイルド・デス・レビュー、子供の死因究明ということについては、五年以内に制度化をするという方向性が示されたところでございます。 それぞれ厚労省とそして法務省、警察にお伺いをいたします。厚労省には、今後のCDRの制度化に向けた取組についてお答えをいただければと思います。また、法務省と警察については、関係省庁として、CDRについてそれぞれの認識についてお答えいただければと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 チャイルド・デス・レビュー、CDRにつきましては、平成二十九年、今年の児童福祉法の改正に当たっての附帯決議におきましても導入を検討するということにされておりまして、私ども厚生労働省といたしましても、予防可能なお子さんの死亡というのの再発防止ということを図るためにはその導入を検討する必要があるというふうに思っております。 このため、二十八年度から医療機関における子供の死亡時の状況に関する情報収集あるいは分析といった方法などについて三年間の今調査研究を実施しているところでございますし、さらに、この十月からは省としての検討を進めるために関係部局による省内プロジェクトチームを立ち上げさせていただいて、有識者からのヒアリングでありますとか論点整理を進めさせていただいております。 また、このチャイルド・デス・レビューの円滑な実施につきましては、関係機関の間での情報共有というのは重要だと思っておりまして、私どもとしては、例えば児童虐待対応のために検察サイドが持っておられる情報、あるいは捜査部門が持っておられる情報などについて、児童相談所から情報提供を求めることが可能である旨を通知したというところでございますが、今後こうした積み重ねもさせていただきながら、関係省庁とも連携を図って取組進めさせていただきたいと思っております。
○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。 法務当局といたしましても、ただいま御答弁がありましたような厚生労働省等における検討状況等を踏まえつつ、必要に応じて適切な対応を取ってまいりたいと考えております。
○政府参考人(樹下尚君) 警察庁といたしましても、チャイルド・デス・レビューに関する関係省庁における検討状況を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 省内プロジェクトチームまで立ち上げてくださって、本当に感謝をしております。今後は様々な連携機関とよく協力した上で、是非法制化に向けて力強く進めていってほしいと思います。よろしくお願いいたします。 これで質問を終わります。
○委員長(島村大君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりでございます。 ちょっと大臣がいらっしゃらないのが寂しい気もいたしますが、しっかり政府参考人の方にお答えいただくように頑張って質問いたします。 世界最速で我が国は最長寿国家となりました。しかし、国民の方々は単なる長生きを望んではおられないと思います。最期まで元気で自分らしい人生を全うしたいと望んでおられる方がほとんどだと思います。いかに平均寿命と健康寿命の差を縮めるかがやはり医療政策の肝要な点だろうと思っております。そのために、今日は少し歯科の立場から御質問をさせていただこうと思っております。 昨今、リンダ・グラットンという方が「ライフ・シフト」という本を記されました。この中で人生百年時代がうたわれています。医療の分野においてもやはり国民のお一人お一人の命だけでなく人生、そして生活をも支えていくのがこれからの医療だろうというふうに思っております。 特に歯科の分野におきましては、最後まで自分の口で、歯で食べることができる。一番望ましいのは、自分の大好物なものを食べて、翌朝家族が起こしに行ったら静かに息を引き取っていたというぴんぴんころり、私も何とか観音というのを、もう見送りましたが母と一緒にお参りしたこともありますが、それを多くの方が望んでおられるのではないかと思います。家族や周囲の方と十分なコミュニケーションが取れる、会話を交わすことができる、そういうことがやはり口腔の機能だろうというふうに思っております。やはりそれはQOLの向上のみならず、全身の健康につながり、健康寿命の延伸にもつながるというエビデンスが最近はたくさん出てきております。 私は、二〇〇七年の初当選以来、歯科医師の代表として国政の場で活動を行ってまいりました。そして、当委員会においても何度か質問させていただき、繰り返し歯科医療、口腔保健の重要性を訴えてまいりました。その結果といっては誠に恐縮でありますが、現在ようやく国やあるいは国会議員の先生方に歯科医療、口腔保健の重要性が認知され、政策にも反映されるようになってきたというふうに思っております。今後とも、全ての国会議員の先生方の先頭に立って、歯科医療政策を発展させてまいりたいというふうに思っております。中でも、私の政策目標であります生涯を通じた歯科健診の義務化について、これはもう歯科界全体の悲願であります。一日も早い実現を望んでいるところでございます。 これに関連しまして、平成二十六年、二〇一四年四月八日に本委員会におきまして、労働安全衛生法の一部を改正する法律案に対する附帯決議が決議をされました。この決議の結果、労災疾病臨床研究事業費補助金が付きまして、平成二十六年度、二〇一四年度から二十八年度、二〇一六年度にかけて歯科口腔保健と作業関連疾患との関連に関する実証研究、業務と歯科疾患関連並びに職場の歯科保健サービスの効果把握に関する研究が実施をされました。また、今年度も歯科口腔保健と就労環境との関連に関する研究、歯科疾患・歯科保健サービス等と就労環境との関わりに関する研究が実施されているところであります。これらの研究は第一歩であるというふうに思っております。 実際に歯科健診の義務化を実現するためには、特に安衛法の中の改正を目指すのであるならば、厚生労働省の中の労働政策審議会の安全衛生分科会における三者合意が必要であるというふうに認識をしております。 ただ、残念ながら、労政審、前の中基審と言った中央労働基準審議会の時代からこの委員会に一度も歯科の委員が入ったことがございません。学識経験者としても入ったことがないというのが実情でございます。 しかし、歯科健診の義務化につきましては、本年六月九日に閣議決定されました骨太の方針二〇一七、そして我が党の政権公約でありますが、昨年のJ―ファイル、そして本年の衆議院選挙におきましても記載がされております。公約が実現しなければ国民との約束は果たされないことになろうかと思います。 骨太の方針を少し読み上げてみます。「口腔の健康は全身の健康にもつながることから、生涯を通じた歯科健診の充実、入院患者や要介護者に対する口腔機能管理の推進など歯科保健医療の充実に取り組む。」との記載がされております。 また、先ほど申し上げました、今般の衆議院選における自民党の政権公約J―ファイル二〇一七におきましても、「超高齢社会の歯科口腔の疾病構造を明確にしつつ、健康寿命の延伸に向けた歯科口腔保健の推進として、成人期以降の歯科健診の制度化など、生涯を通じた歯科健診の充実をはかります。」というふうに記載がされています。 歯科健診の有用性につきましては、その他様々な報告が出ておりますが、二〇一八年度からの第三期の特定健診・特定保健指導におきましても、歯科口腔の保健指導や受診勧奨の端緒となるよう、特定健診改定質問票内の質問項目に質問番号十三として、「食事をかんで食べる時の状態はどれにあてはまりますか。」がやっと入りました。また、民間の健保組合でありますが、従前、この委員会にも資料としてお出しをいたしましたが、デンソーの健保組合、健康保険組合が我が国でいち早く歯科健診の効果を検証し、被保険者七万人の十五年間の分析の結果、歯科健診が加入者のQOLの向上と医科を含んだ全医療費の適正化に大きく寄与するというふうな報告を出されております。 そこで、お伺いいたします。歯科健診の義務化のためには労働安全衛生法上の一般健診への歯科健診の導入を図るべきであり、そのための努力を国も国会議員もしておりますが、なかなか厳しいものがございます。現状をお教えいただきたいと思います。具体的にお答えください。
○政府参考人(田中誠二君) 厚生労働省におきましては、委員御指摘の、平成二十六年四月、労働安全衛生法の一部を改正する法律案に対する附帯決議を受けまして、業務と歯科疾患の関連についての知見を収集するため、平成二十六年十月より関連する調査研究を実施しているところでございます。 平成二十八年度までの研究では、ワインの試飲などの業務について歯科疾患との関連が想定されるという結果が得られているところでありまして、本年度においてもより具体的な業務の関連性を把握するための研究、二本ございますが、歯科疾患・歯科保健サービス等と就労環境との関わりに関する研究、歯科口腔保健と就労環境との関連に関する研究を進めているところでございます。 労働安全衛生法に基づく健康診断の項目につきましては、労働者の業務に起因する疾病を予防する観点から選定されておりまして、引き続き、こうした観点から医学的知見の収集に努めてまいりたいと考えております。 なお、口腔の健康は全身の健康にもつながるものであるということから、全ての団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年度を見据え、労働者を含めたライフステージごとの特性に応じた歯科健診の充実が必要でありまして、努力していきたいと考えております。 こうした観点から、医療保険の保険者が行う特定健康診査、メタボ健診では、来年度から新たに問診時の質問票に歯科に関する項目を加えることとしておりまして、事業主健診の実施時に適切に問診が行われるように事業主等の関係者への周知を行うなど、関係部局連携してその適切な運用を図ってまいりたいと考えております。
○石井みどり君 ありがとうございます。 様々最近はエビデンスが出ておりまして、やっと特定健診の調査項目の中に一つだけ、当初は二つの予定だったんでありますが、一つだけ入りました。そういう現状でございます。特に、安衛法の改正となりますと、三者合意のうちのいわゆる企業側、事業主側にとっていかにメリットがあるか、労働生産性が上がるとか、そういうものがないと、労働者の全身の健康につながるというだけではこれは厳しいというふうに認識をしております。 参議院のこの委員会での法案改正のときの附帯決議、附帯決議には法的根拠がないというふうに言われておりますが、しかし、やはりそれなりに重いものがございまして、三年間予算が付いて研究が行われた。そして、今年度も新たにまたその方面の研究が行われている。是非、期待をしたい。 これは、私は歯科医師ではありますが、しかし、医療の提供側ではなくて、人生百年時代であればこそ、国民の方々がやはり生涯にわたってできるだけ健康で、そして御自分の口で食べるということは疾病にかかったとしても非常に予後がいいという結果も出ております。有名な本で、がんの専門医の方が人はがんで死ぬのではないというタイトルの本を出されています。なぜ亡くなるのか。結局、食べられなくなって非常に全身の状態が悪くなる、ドクター、MDいらっしゃいますので、よく御承知と思いますが、そして結局は感染症で亡くなってしまうという状況がありますので、是非、せっかく予算も付けていただいておりますので、いい結果が出て、なるべく成人期以降の全ての方が健診を受ける機会を国としてもおつくりいただくように、私どもも努力をいたしますが、国と一緒に同じ方向を向いていきたいというふうに思っております。 では、同じく、ちょっと恐縮です、J―ファイルの話でありますが、J―ファイルの二〇一七において、「安定的で質の高い歯科医療を提供するため、養成機関への支援など歯科衛生士や歯科技工士の確保を目指します。」という文言も入っております。国民に良質な歯科医療を提供するためには、歯科医師のイコールパートナーである歯科衛生士あるいは歯科技工士の果たす役割はますます重要となっております。特に、何度も申し上げますが、人生百年時代を迎えた今、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所、いわゆるか強診における歯科衛生士の方の役割は非常に大きいものがございます。 しかし、残念ながら、全国的に歯科診療所において歯科衛生士の方が不足をしております。さらに、地域包括ケアシステムの構築が今全国各地で進められておりますが、病院あるいは在宅、施設等の他職種との連携のためにも、歯科衛生士の方のそういう育成、養成、確保が急務であります。 現在、歯科衛生士の養成機関は全国に百五十八施設ありますが、残念ながら、平成二十八年の入学定員においては実に四七・一%の養成機関が定員不足という状況でございます。また、歯科技工士の養成機関は全国に五十二施設でありますが、入学志願者はもう年々大変な割合で減少しております。平成二十八年度の入学定員におきましては、入学者の割合は約六四%となっております。特に、バブル期に非常に勤務環境が厳しいあるいは給与が低いといったことで、宝石のところとか他の職種にかなりの歯科技工士の方が行かれました。二十代、三十代の、特に二十代の離職率が高い。今、今日データをお出ししておりませんが、歯科技工士の方の平均年齢、六十に近いというふうに思います。ですから、まさに絶滅危惧種あるいは絶滅種に近いのではないか。 どんなにコンピューターが進んで、CAD・CAMのようなもので歯科の製品が作れるようになったとしても、口腔内の最後の最後のほんの僅かなミクロの世界は、これはやはり歯科技工士の方の日本の高い技術をもってしないと非常に難しいところがあるというふうに思っております。皆さん実感おありになると思いますが、歯科に行くと、よくかみ合わせで赤い咬合紙をかまされます。あれは本当に何ミクロンの厚さです。あるいは、髪の毛一本が口腔内に入っても非常に気になる、そういう精緻な世界の話でありますので、日本の高い歯科技術、歯科技工の技術が絶えることがないように願っております。 歯科衛生士、歯科技工士の人材育成、確保につきましては、育成と確保、どちらも重要でありますが、今申し上げたような現状を踏まえて国としてどのような支援をされているんでありましょうか。例えば、医療介護総合確保基金においても、関連事業が行われている都道府県もあるとは聞きますが、しかし、全国でどの程度の状況になっているんでしょうか。 また、平成二十九年度、今年度より歯科衛生士に対する復職支援・離職防止等推進事業が予算計上されていますが、実は、この復職支援に対して、研修は座学だけでは本当に駄目なんです。何が一番不安かというと、医療現場を離れている間に進んだ技術、製品、そういうものに対してのきちんとした研修が必要で、むしろ実習が大変重要なんだというふうに認識をしております。 折しも来年度予算の協議中でありますので、是非厚生労働省頑張っていただいて、満額事業化できるようにお願いをしたいと思いますが、国としてどのようにお考えか、お聞かせください。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。 高齢者の増加に伴いまして、機能回復や歯科疾患等の予防に対する視点から歯科保健医療の需要が多様化する中で、歯科衛生士及び歯科技工士を育成し確保していくことは大変重要であると認識をしております。 このため、歯科衛生士、歯科技工士の育成や人材確保に関しましては、地域医療介護総合確保基金の活用を可能としておりまして、具体的には、人材育成対策としての養成施設に対する整備支援、人材確保対策としての復職や就労支援のための研修会などが実施されているところでございます。 なお、この基金の活用の実際の状況でございますけれども、少なくとも三十一の都道府県におきまして、この歯科衛生士、歯科技工士に関する事業が実施されていることが確認をできておりまして、国としても是非継続的な支援に努めてまいりたいというふうに思っております。 また、今議員からも御指摘のございました国の予算事業として、平成二十九年度より、復職支援、離職防止のための事業を開始しております。この事業におきましては、都道府県単位での復職支援の中核となる人材の育成、また、技術修練部門の整備と運営、こういったことを事業として行っているところでございます。継続的な事業実施に向けまして、平成三十年度についても予算要求を行っているところでありまして、予算の確保に私どもとしても努めてまいりたいというふうに考えております。
○石井みどり君 是非、財務省との闘い、大変心もとないんですが、厚生労働省頑張っていただきたいと思います。 来年は診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス報酬、トリプル改定、更に言えばDPCも入れるとクワトロ改定となりますが、第七次の医療計画、第七次の介護保険事業計画、第三次の医療費適正化計画も各都道府県で策定される途中であろうと思います。 次に、この第七次の医療計画、介護保険事業計画、医療費適正化計画についてお伺いをしたいと思います。 今申し上げたように、現在各都道府県でこの計画についての協議中であると思いますが、全身との関わりにおいて、医療だけでなく歯科医療についても強固に政策を打ち出す必要があると考えております。先ほど申し上げた骨太の方針に歯科の内容が盛り込まれましたが、歯科の現場におきましては、この方針が国の単なる空手形になる可能性が大きいのではないかと危惧しています。 厚労省の医政局長通知、「医療計画について」の中の医療計画作成指針において、特に必要な場合には、関係機関の役割として、歯科医療機関(病院歯科、歯科診療所)の役割についても記載することとなっております。かつ、歯科医療機関(病院歯科、歯科診療所)の役割として、「地域包括ケアシステムの構築を進める上で、歯科医療機関は地域の医療機関等との連携体制を構築することが重要である。特に、近年は、口腔ケアが誤嚥性肺炎の発症予防につながるなど、口腔と全身との関係について広く指摘されていることから、各医療連携体制の構築に当たって、歯科医療が果たす役割を明示するとともに、入院患者や在宅等で療養を行う患者に対する医科歯科連携等を更に推進することが必要となる。」と記載をされています。 各都道府県においては、程度の差はあると思いますが、特に必要な場合だけでなく、全都道府県の医療計画においてこの役割についての記載がなされるよう指導を行うことが歯科医療に対する国としての姿勢を示すことになるのではないでしょうか。 国としてどのようにお考えか、国の姿勢を具体的にお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えをいたします。 今御指摘をいただきましたように、近年、口腔と全身との関係について明らかになっていることなど、医療提供体制を構築する上で歯科医療の関わりが大変重要となっているという認識をしております。 このため、厚生労働省といたしましては、本年七月に第七次医療計画を作成するに当たりまして、医療連携体制の構築において歯科医療が果たす役割を明示すること、入院患者や在宅などで療養を行う患者に対する医科歯科連携等を推進すること、こういったことについて新たにお示しをいたしまして、各都道府県に通知するとともに、都道府県職員に対する研修を実施をいたしまして、この通知の内容についての周知を図っているところでございます。 現在、各都道府県においては、こうした通知の趣旨を踏まえつつ医療計画が策定されているものと認識をしており、今後、各都道府県が策定する医療計画に盛り込まれる内容を踏まえ、在宅歯科医療や医科歯科連携、こういった取組が進むように、都道府県とよく連携しながら具体的な取組を進めてまいりたいと考えております。
○石井みどり君 是非、都道府県の方をよく御指導いただきたいと思います。 時間がもうなくなってまいりました。次に、医療計画の中でも災害医療についてお伺いしたいと思います。 災害医療は平時の支援体制の延長線上にあると思います。医療計画にいかに位置付けるかが重要であろうかと思います。被災者救助、支援及び災害後のメンタルヘルス対策などの災害医療の中心は、国立病院機構を始めとした公的支援が中心であるべきだと思います。民間は、その支援と民間同士の自助、共助となる政策医療となることが求められるのではないかと考えております。また、各地域における重層的な体制づくり、複数チームの体制づくりも必要であると考えます。 そこで、医療連携体制の構築に向けた医療機能の明確化、これは医療計画の中で示されますが、この明確化の中での災害医療についてお伺いをいたします。 独立行政法人国立病院機構中期計画におきましても、国の危機管理に際して求められる医療機能として、災害医療の中心的役割を果たすということが述べられています。国立病院機構の平成二十八年の収支は赤字となっております。官公立病院が行う災害医療に対する予算付けも必要であります。しかし、民間病院であっても、苦しい中、ある種不採算部門である政策医療を担っていることを忘れてもらっては困ります。 そこで、独立行政法人国立病院機構は、傘下の病院に対してどのような管理、指導、予算付け、災害医療に関してでありますが、を行っておられるんでしょうか。また、災害に対する予備費の確保、特に精神科分野における災害精神医療、DPATなどに対する予算についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。 国立病院機構における災害医療の取組につきましてですが、まず、独立行政法人国立病院機構法、法律におきましても、災害発生時には厚生労働大臣は機構に対して必要な業務の実施を求めることができるといった規定もございますし、私どもがお示ししている中期目標におきましても、人材育成を含め、この災害に関してでございますが、中核的な医療機関として機能を充実強化するとともに必要な医療を確実に提供することを指示しているところでございます。 これを受け、国立病院機構におきましては、各地域に基幹災害拠点病院として十二病院、災害拠点病院として二十五病院を指定をし、各病院に災害医療に関する高度な専門知識を有する者により構成する医療班を組織するなど、体制を整備するとともに、これらの災害拠点病院の医師、看護師等を対象に災害医療研修を実施するなど、日頃から災害時に備えた準備をしているものと承知をしております。 また、運営費交付金の中で、災害拠点病院の医療班に必要な資機材や備蓄医薬品等の整備に必要な予算を確保してきておりまして、機構において、各病院の状況に応じて、これに対応した必要な整備が行われるものと承知をしております。 また、今御質問のございました災害精神医療における予算の関係でございますが、まず、予備費の確保につきまして、熊本地震による被災者の様々な心の問題に対して専門的な心のケアを継続するため、平成二十八年度の予備費におきまして、熊本県心のケア事業を実施したところでございます。 これにつきましては、活動拠点となる心のケアセンターを基点に、心のケアセンターの専門職による被災者の心の悩みに対する相談や訪問支援、必要に応じた専門的医療との連絡調整の実施、心のケアに関わる専門家の人材育成、こういった対策を行っているところでございまして、二十九年度も引き続き予算を計上いたしまして実施をしているところでございます。 さらに、災害精神医療、DPATに対する予算につきましては、災害時の精神医療ニーズに適切に対応する観点から、平成二十八年熊本地震の経験も踏まえ、DPAT、これは災害派遣精神医療チームでございますけれども、このDPATに関する予算につきまして平成二十九年度予算で増額をしているところでありまして、引き続きDPATの体制強化に尽力をしてまいりたいと考えております。
○石井みどり君 いよいよ時間なくなってまいりましたので、幾つかの質問をまとめて伺おうと思います。 今お話しになられた国立病院機構の中期計画の中で、そういう記載もあるんですが、私は、官公立の病院というのは災害医療などの政策医療に関しては率先して協力すべきであり、そして民間の医療団体に対して範を示すべき立場にあるのではないかというふうに思っております。 これも参議院の附帯決議です。平成十四年十二月十二日に決定された独立行政法人国立病院機構法案の参議院の附帯決議におきましても、「独立行政法人移行後においても、地域と協調し、病診連携と病病連携を図り、地域の実情に応じた医療の提供に努めるとともに、各独立行政法人病院に拠点的な政策医療の機能を付加し、それを中心とする政策医療ネットワークの整備を行うこと。また、小児救急など必要な医療を政策医療に位置づけることを検討すること。」と盛り込まれています。 これをなぜ申し上げるかといいますと、極めて私的なことでありますが、私は親の仕事の関係で二歳から広島に住んでおりますが、残念なことがございます。皆様の御記憶にもまだ三年前ですので強く残っているんじゃないかと思います。広島県で土砂災害の大変不幸な事故がございました。 その後に、広島県における災害医療の県の拠点として、平成二十九年の、本年の七月から、医療計画を作る段階で必要だということで、この独立行政法人国立病院機構賀茂精神医療センター、実は本来ならば県立病院、精神科医療の県立病院が法では求められているんですが、広島県はそれがない。その代替としてこの賀茂精神医療センターがそういう役割を果たすということでなっているんでありますが、この賀茂精神医療センターに対して、医療計画の会議もありまして、この様々な取組につき、災害医療だけではなく様々なところで連携を依頼したというふうに聞いています。その都度、ちょっと理由にならないんですけれども、耐震などの準備が整っていないこと、院長が定年間近であること、機構内部の稟議の必要性などを言い訳として拒否されたというふうに聞いています。 そして、本年の九月時点においてやむを得ず民間病院を拠点として計画を立てた。しかしながら、この決定は大変不適切であると思います。繰り返し広島県が強く要請した結果、本年の十一月二十七日にやっと県の拠点となることをこの賀茂精神医療センターが了承したというふうに聞いております。 先ほど来、なぜ国立病院機構の中期計画などを申し上げたかというと、非常に賀茂のようなこういう態度を取られる官公立の病院がある。民間がどれほど、どれほど努力をしていっているか。 熊本のときにおいても、この賀茂の精神医療センターは出されなかったんですね。もうびっくりするような話があります。このときも、全く参加されない理由が、機構に稟議を上げなきゃいけない、決裁がまだ下りないというようなことで参加を拒否されているんですね。広島のこれは土砂災害のときです。このときは広島市の精神保健センターを中心にして、広島県精神科病院協会六チームと、広島県精神診療所協会一チームで複数チームをつくってやったんですね、行かれたんです。長期間でなかったので全チームが稼働する必要はありませんでしたが、広島大学病院チーム、広島市立舟入病院小児精神医療チームなど、官民のチームが協力をして活動しました。しかしながら、賀茂精神医療センターは参加をされなかったんですね。 こういうことが広島で起こっている。全国的にどうなんでしょうか。本来あってはならないことだと思うんですけど、この実態を国は把握をされておられるんでしょうか。もう時間がないのでここまでとしますが、なぜこんなことを申し上げるかというと、民間が災害医療のときは率先して行っているんですね。そして、民間ですから、最長一週間ぐらいです。ですから、複数のチームをつくって重層的に災害に対してできるような体制をつくっている。にもかかわらず、国立ですよ、ここがこういう拒否を続けてこられたという様々問題があるんですが、もう時間がないので、こういう経緯をちょっとどう思われますか。全国的にも広島が珍しいんでしょうか、ほかにもあるんでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) 御指摘ありがとうございます。 私ども、御指摘のとおり、国立病院機構は、法律上も、また中期目標上も、また中期計画の上でも、災害医療を始めとした各都道府県が策定をいたします五疾病五事業につきまして積極的に貢献をするというのが一つの基本的な役割であろうというふうに考えております。 御指摘のありました賀茂精神医療センターの件につきましては、直ちに私どもとして国立病院機構に問い合わせたところ、当初、病院としては広島県からの要請を断ったという認識はなく、様々な行き違いがあったのではないかということも聞いておりますけれども、いずれにいたしましても、災害医療に関しては国立病院機構として積極的に取り組むべきものでございまして、また先ほどお話もございましたが、国立病院機構におきましてもそれぞれの病院長の判断で派遣ができるということにもなっておりますので、私ども御指摘を重く受け止めまして、国立病院機構とともに積極的に地域の政策医療に取り組んでいくよう努めてまいりたいと思っております。
○石井みどり君 ありがとうございました。
○小川克巳君 自由民主党の小川克巳でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、総論的に幾つかお尋ねをしたいと思いますけれども、我が国は世界に先駆けて超高齢社会、超少子社会へと突進しており、このことの重大さは安倍総理の国難という表現においても端的に示されていると思っています。 特に国民にとって最大の関心事は、その生活を安寧ならしめるための皆保険制度や年金制度など、世界に冠たる我が国の社会保障制度が存続の危機に瀕しているということであろうかと思っております。高齢化と少子化、言い換えれば費用需要の拡大と財源の縮小、この国難を切り抜けるために政府は次々と多様な政策を打ち出しています。 そこで、大変失礼ですが、まずは加藤厚生労働大臣に、超高齢社会、超少子社会において膨らむ社会保障費を抑制するための切り札あるいはキーワード、これは何だとお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 少子高齢化が進む中、特に高齢化が更に進展する中で、社会保障に対して多様なニーズがあり、展開を求められて多様なニーズが存在をしているわけでありまして、また他方で、それに対応するにつれて社会保障費の増加も、これまでも増加をし、これからも見込まれるというわけであります。 いずれにしても、これから、特に二〇二五年には団塊の世代が七十五歳を超えると、そういったときも見据えながら必要なサービス、またその維持向上に努めつつ、一方で社会保障そのものの持続可能性を確保していく、ある意味では負担の増加をできる限り抑制していく、こういったことが必要になるというふうに思います。 また、人生百年時代と言われる今日でありますけれども、そうした時代に対応するに当たっては、高齢者の方々が年齢にかかわらず活躍をしていただける、そしてまた社会の担い手として活躍できる環境を整備していくということが非常に大事だというふうに思っております。 そういった意味でも、高齢者の方々が健康で末永く活躍いただける、これは別に高齢者の方に限らず若いうちから対応が必要でありますけれども、予防あるいは重症化、重度化の防止、こういった取組をしっかりと進めていくということが必要だろうというふうに思いますし、またあわせて、高齢者雇用というものを促進をしていくという意味において、そうした高齢者雇用に取り組む企業に対する支援を進めていく。あるいは、働き方改革を通じて高齢者が働きやすいそうした状況をつくっていくということ。また、いつでも学び直しができるという意味においても、リカレント教育を推進して学び直しの機会を拡充していく。 そういったことを通じて、高齢者の方のみならず多くの方々が、全ての方々がそれぞれの状況に応じて働くことができる、あるいは自分の思う活動をすることができる、そういった状況をしっかりつくっていくことがこれからの時代に対して私は大変重要なポイントだというふうに考えております。
○小川克巳君 ありがとうございました。総合的に御回答いただきまして、感謝申し上げます。 私の方の意図としましては、単に予防ということが多分一番大事なキーワードかなというふうなところでお答えいただけるかなという期待をしておりましたけれども、それ以上に踏み込んでお答えいただきまして、ありがとうございました。 そういったことで、私自身も、先ほど大臣の御答弁の中にも予防という言葉が入っておりましたのでちょっとほっとしておりますけれども、いずれにしても、ベースになるのは健康だろうというふうに思っております。健康が守られれば就労に関しても様々な課題が解決していくんだろうというふうにも思いますし、社会保障財源の抑制にもなろうというふうに思っております。 平成二十五年、厚労省は、日本再興戦略等を踏まえ、二〇二五年に向け、国民の健康寿命が延伸する社会の構築を目指して、予防、健康管理等に係る具体的な取組を推進するとして、一つ、高齢者の介護予防等、それから二、現役世代からの健康づくり対策、三、医療資源の有効活用に向けた取組という三つを推進することによって五兆円規模の医療費、介護費が削減できるとしました。これらはいずれも予防ということがキーワードとして浮かび上がると考えますが、これまで私は、変革することが最も難しいものは人の意識だというふうに何度か申し上げてまいりました。 この点を踏まえて、これまで予防への具体的取組をどう進めてきたのか、また今後どのように進めるお考えでしょうか、お伺いします。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 疾病予防や健康づくりにつきましては、国民一人一人が自ら健康管理を行い、生活習慣の改善を継続的に行うとともに、健康を支え、守るための社会環境の整備が重要であると考えております。 このため、厚生労働省といたしましては、平成二十五年より進めております第二次健康日本21におきまして、国民の健康づくり運動を実施し、健康寿命の延伸、健康格差の縮小を始めとした目標を掲げているところでございます。第二次健康日本21におきましては、疾病の発症予防やそれに資する社会環境の整備、生活習慣や社会環境の改善等に関する具体的な目標を年齢や性別を考慮した上で設定をし、その達成に向けて取り組んでいるところでございます。本年は第二次健康日本21の開始五年目の中間年でありまして、現在、各目標項目の進捗状況につきまして中間評価を行っているところでございます。 こうした評価の結果も踏まえ、各項目別に検討を行い、引き続き予防に対する取組を進めてまいりたいと考えております。
○小川克巳君 健康日本21に関しては私も一時期関わったことがございまして、もう一つ、いわゆる一般国民の水準にまで浸透し切れていないような感触をいつも感じております。是非、もう少し積極的な踏み込んだ活動が必要かなというふうにも思っております。ありがとうございました。 これはいずれも平成二十二年の調査ですけれども、男性で九・一三年、女性で十二・六八年あるとされる、いわゆる平均寿命と健康寿命との乖離、すなわち不健康な期間を縮める方策について具体的なお考えがありましたら、お知らせください。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 平均寿命と健康寿命との乖離を縮めていくための具体的な方策につきましては、厚生労働省では、第二次健康日本21に基づきまして国民の健康づくり運動を実施しているところでございます。 また、平成二十三年からは、企業などに具体的なアクションを呼びかけますスマートライフプロジェクトを展開をしており、このプロジェクトに参画する企業等と協力をしながら、官民を挙げての国民の健康づくりに取り組んでいるところでございます。 例えば、スマートライフプロジェクトの中では、企業、自治体などが行います健康寿命の延伸につながる優秀な取組を厚生労働大臣が表彰する「健康寿命をのばそう!アワード」を毎年次開催をしておりまして、受賞した優れた取組を他の企業や団体などに広げていく取組なども実施をしているところでございます。
○小川克巳君 先般、平成二十九年度介護事業経営実態調査の結果が報告されております。これによりますと、施設サービスでは、地域密着型サービス、居宅サービス、いずれも平成二十七年度決算と比べて二十八年度決算では減となっております。全サービス平均で〇・五%の収益悪化というふうに報告をされております。 また、全産業の収支差率との比較において、二十五年度全産業四・〇に対して介護サービス七・八は高いということから大幅なマイナス改定が行われ、その結果、二十八年度では四・七に対して三・三と、全産業に対して下回ることになりました。それでもまだ中小企業に比べればいい方だという声もありますが、先般、老人福祉施設協議会が行った調査では、収支差率一・六%、赤字施設三三・八%という驚くべき結果が示されています。 これらの調査結果について、まずは全サービス平均で〇・五%の収益悪化という点について厚労省はどのように受け止めているのか、お答えください。また、あわせて、そもそも全産業の収支差率を基準にすることの妥当性をどう考えるのかについてもお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 十月二十六日に公表いたしました平成二十九年度介護事業経営実態調査の結果によりますと、御指摘のとおり、平成二十八年度決算における全介護サービス平均の収支差率は三・三%でありまして、前年度と比べて〇・五%低下しております。 この前年度と比べて収支差率が低下している要因につきましては、近年、介護分野の有効求人倍率が全産業と比較して特に上昇しておりまして、事業経営に必要な人材の確保に要する人件費支出が増加しているためであるというふうに考えております。 また、全産業の収支差率との比較することの妥当性についてでございますけれども、介護報酬につきましては各サービスの平均的な費用の額等を勘案して設定することとされておりまして、この介護事業経営実態調査は、各サービスについての費用等の実態を明らかにして介護報酬改定のための基礎資料を得ることを目的として、各介護サービスにおける収入、支出の状況等を調査しているものでございます。 本調査でございますけれども、これは法人単位ではなくて介護サービスごとの収支差率を把握するものでありまして、法人単位で把握されている他産業の収支差率との単純に比較することはできないものと考えておりますけれども、全産業の収支差率が改善傾向にある中で介護サービスの収支差率が低下傾向にある状況につきましては、十分に留意することが必要であると考えております。
○小川克巳君 ありがとうございます。そのとおりだと思います。 それと、人件費の上昇によるのではないかというふうなお答えがありましたけれども、逆に収益が下がっているために相対的比率が上がっているということもあろうかなという気がするんですけれども、そういった視点も必要だろうというふうに思います。どうもありがとうございました。 ただ、一般企業と比べたときの、いわゆる介護に関しても医療に関しても、これは公定価格という話が先ほど来出ております。それと、いわゆる自由営業の中でやっていくものと単純にやっぱりこれも比較をするのは難しいかなという気もするんですけれども、ほかに基準がなければやむを得ない部分もあるのかなというところでございます。 次に、リハビリテーションサービスの提供体制についてお伺いしたいと思います。 厚労省は、二〇二五年における医療機能別必要病床数の推計を発表しており、地域医療構想において定められている医療需要の変化に応じた二〇二五年における病床の必要量においては、病床の機能分化、連携を前提として、その必要数を百十五から百十九万床程度とし、在宅医療等で追加的に対応する患者数を二十九・七から三十三・七万人程度としています。 この推計から、在宅におけるリハビリテーションサービスの必要数も同様に増加する傾向であると解釈してよろしいか。また、介護保険と合わせてどの程度のリハビリテーションサービスが必要と見込んでいるのか。あわせて、それを満たすためのロードマップ等、お考えがあればお答えください。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 地域の実情に応じて高齢者が可能な限り住み慣れた地域でその有する能力に応じて自立した生活を営むことができる体制を構築するに当たっては、リハビリテーションは、高齢者の心身機能の向上のみならず、活動や社会参加の促進といった観点からも重要な要素であると考えております。 団塊の世代が全員七十五歳以上となります二〇二五年に向けまして、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションといった介護サービスの需要は増加していくものと考えております。例えば、第六期の介護保険事業計画における二〇二五年の訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションの見込み量の推計でございますけれども、それぞれ約十六万人、約七十九万人となっております。平成二十九年度は都道府県の第七次医療計画と市町村の第七期介護保険事業計画等が同時に策定される年でありまして、これらの計画の整合性を確保して、地域で必要な介護サービスを確保することが重要であると考えております。 介護保険事業計画等におきまして、各種サービスの見込み量の設定を適切に行うとともに、増大する需要に対応するサービス提供体制が構築されるよう支援してまいりたいと考えております。
○小川克巳君 ありがとうございます。 地域や在宅において自立支援に軸足を置いたリハビリテーションを推進していくためには、何よりもかかりつけ医との連携が重要であると考えています。地域完結型の医療、介護を実現するためには、地域においてかかりつけ医を中心とした多職種連携を構築する必要があり、リハビリテーションサービスもその一環と捉えられます。 厚生労働省は、介護保険下における在宅のリハビリテーションにおいてリハビリテーションマネジメントを推進していますが、リハビリテーションマネジメントについては、医師のリハ会議への参加が困難であるとか、あるいは医師からの説明時間が確保できないといったことを主な理由として思うように推進されていないのが実情であります。そうした実情を踏まえて、今後在宅リハ、地域リハをどのように推進していこうとしているのか、見解をお答えください。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 リハビリテーションの提供におきまして、医師が積極的に関与した場合にはより高い効果が得られることが分かっておりまして、医師の関与が重要であると考えております。 通所・訪問リハビリテーションにおきましては、医師を含む多職種が協働して利用者の状態を把握しまして、リハビリテーション会議を開催し、計画を作成すること等をリハビリテーションマネジメント加算Ⅱという報酬で評価をいたしております。この加算算定状況につきましては、実は通所リハについては約一三・二%、訪問リハについては約六・四%と低い状況になっております。また、この加算を算定していない理由につきましては、医師のリハビリテーション会議への参加が困難、あるいは医師から利用者への説明時間が確保できない等が挙げられております。 このため、この度の次の平成三十年度の介護報酬改定におきましては、医師のリハビリテーション会議の参加につきまして、テレビ会議等の活用を可能にする、あるいは医師の指示を受けた理学療法士等が医師の代わりに利用者や家族に対してリハビリテーション計画の説明をすることを可能にする方向で検討いたしております。
○小川克巳君 ICT関係の機器を利用しながらということについては賛成です。ただ、つまるところ、現場で、要するにこちら側の体制、今のお答えもそうなんですけれども、こちら側の視点からという何か印象が非常に強くて、受け手の側の患者さんであったり、在宅のですね、患者さんであったり高齢者の方であったりという目線からすると、要するに彼らの便宜という視点から考えると少しどうなのかなという感じがしますので、もう少し地域におけるリハビリテーションの資源であるとか、あるいはシステムをもう少しユーザー側目線でつくっていくということが、まあそこら辺、随分配慮はされているんだと思いますけれども、もう少し、血の通ったシステムといいますか、温かみのあるシステムというか、ああ、頑張ってくれているなというのを伝わるような何かあるといいなというのをいつも感じるんですけれども、是非努力をお願いいたします。 自立支援型介護の実現に向けては、理学療法士等を活用することが有用であると信じます。現に理学療法士等を配置している通所介護事業所においては、高い機能訓練の効果が発揮されていることが分かっています。通所介護事業所や訪問看護ステーション等に所属する理学療法士等も、それぞれの地域においてかかりつけ医と連携しつつ、その効果を上げています。 安倍総理は四月の未来投資会議で、一旦介護が必要になっても、本人が望む限りリハビリを行うことで改善できます、そうした先進的な取組も見てきました、効果のある自立支援の取組が報酬上評価される仕組みを確立させますと、こう述べています。 地域において圧倒的に不足しているリハビリテーション資源に鑑み、今後自立支援型介護を推進していくためには、圧倒的に不足している在宅リハビリテーションサービス提供拠点を早急に確保するとともに、こうした施設、事業所に所属している理学療法士等を積極的に活用していくことが有用であると考えますが、この点について厚労省の見解をお示しください。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 医師との連携の下でリハビリテーション専門職が地域で専門性を発揮することは地域包括ケアシステムの推進に資するものでございまして、積極的に関与していただくことが重要と考えております。 このため、平成三十年度の介護報酬改定におきましては、通所介護事業所等が通所リハビリテーション事業所等のリハビリテーション専門職と連携いたしまして個別機能訓練計画を作成することなど、自立支援、重度化防止に向けたサービスの充実を図ることや、あるいは離島とか中山間地域等に所在する訪問リハビリテーション事業所の評価についても充実するなどについて検討しているところでございます。
○小川克巳君 ありがとうございます。 介護職が慢性的に不足しているということはずっと大きな問題とされておりますけれども、リハの職種に関しては、そういう中では比較的潤沢に人員の供給はできているだろうというふうに思います。ただ、その人員をうまく活用するということの仕組みができていない、場がないんですね。そこら辺を今後制度化していくということは多分有効だろうというふうに思っているところでございます。 ありがとうございました。 次に、地域包括支援センターについてお伺いをいたします。 地域包括ケアシステムの本格稼働に際し、地域包括支援センターの役割がますます重要になると承知しています。保健師、社会福祉士、主任ケアマネに加えて、リハビリ専門職の配置並びに積極的な関与を求める声も大きいというふうに感じていますが、地域包括支援センターの稼働状況や課題等についてその実情を把握していらっしゃるようであれば、その内容について簡潔にお知らせください。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 地域包括支援センターの状況につきましては、全国にある全ての地域包括支援センターに対して毎年調査を行っております。平成二十八年度におきましては、職員の配置につきましては、全四千九百五か所のセンターにおきまして、保健師等が七千三百二十二人、社会福祉士等が七千六百三十八人、主任介護支援専門員等が五千九百四十一人、また、リハビリ専門職では、理学療法士が三十四人、作業療法士が二十七人配置されております。 課題でございますけれども、地域包括支援センターの運営におきましては、業務量が過大であること、職員が力量不足であること、職員数が不足していること、関係機関との連携が不十分であること等が課題として上がってきております。
○小川克巳君 四つほど今課題を挙げていただいたんですけれども、その課題を解決していくためにどういうふうに考えておられるのかについてはいかがでしょう。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 まず、地域包括支援センターでありますけれども、総合相談支援、ケアマネジメント支援等の業務を適切に実施するために、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員の三職種を必置としておりますけれども、地域の実情に応じまして、地域包括支援センターへ理学療法士等の職員を配置することも可能といたしております。また、地域包括支援センターへの配置以外にも、理学療法士等が地域包括支援システムにおいて重要な役割を担うものと認識しております。 このため、市町村におきましては、理学療法士等が地域ケア会議や住民主体の通いの場などで行う介護予防の取組に関しまして支援を行っておりますけれども、厚生労働省といたしましても、これらの取組に対する財政支援等を通じまして、地域において理学療法士等の方々が活躍していただくよう努めてまいりたいというふうに考えております。
○小川克巳君 力強い御答弁、ありがとうございました。 最後になりますが、受動喫煙問題について少しお尋ねをしたいと思います、またかという感じもするでしょうけれども。 私は個人的には、私も実は五十になるまでヘビースモーカーでして、五十になったらやめようという強い意思の下でやめているんですけれども、たばこを吸うのをやめて、その何か迷惑の大きさというのを初めて知りました。こんなに迷惑なものだったんだということを改めて知りまして、もう本当に申し訳ないなと、三十年間ごめんなさいという感じですけれども。 是非、そういった中で、どちらかというと少し大上段に振りかざさない厚生労働省が、今回は原案に関しましては非常に踏み込んだ提案をなさったというふうに思っております。是非、厚労省の案をそのまま進めていただきたいなというのが私の個人的な思いですけれども、聞くところによると、少し今話が後退しているというような声も聞こえてきます。 この受動喫煙防止に関して、覚悟を聞かせていただけますと有り難いなというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 受動喫煙対策については、私もこの大臣に就任する際に総理から、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けて受動喫煙対策を徹底するため必要な法案を国会に提出する、こういう指示を受けているところでございます。今お話がありましたように、望まない受動喫煙、これを、国民を守るということを徹底していくことは必要だというふうに認識をしております。 いろんな報道がありますけれども、現段階で厚生労働省として何らかの案をまとめたという状況にはございませんけれども、これまでもこの問題については様々な議論の積み重ねがなされてきているということ、また、私もこの間、関係者からもお話を伺っておりまして、それらを踏まえながら多面的に検討を進めていきたいと思っておりますが、ただ、いずれにしても、望まない受動喫煙はなくしていく、これはもう一致した方向性だというふうに認識をしております。その上に、政府・与党内でも議論を、与党内でも議論をお進めいただきながら、できるだけ早期に法案を国会に提出できるよう準備を進めるとともに、別途各種支援策を推進していく、あるいは普及啓発を促進していくなど、そうした対策にもしっかりと取り組んでいきたいと、こういうふうに考えております。
○小川克巳君 どうも最後に御覚悟を聞かせていただきまして、ありがとうございました。 これで質問を終わります。
○宮島喜文君 自由民主党の宮島喜文でございます。 本日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございました。何とぞよろしくお願いいたします。 最初に、地域医療構想の進捗状況について伺いたいと思うわけでございます。 政府は、団塊世代が全員が七十五歳以上になる二〇二五年に向けて効率的かつ質の高い医療提供体制の構築を進めるために、医療法や介護保険法など十九の法律を取りまとめた地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律、医療介護総合確保推進法と言っておりましたけれども、この一括法を平成二十六年六月の十八日に参議院本会議で可決、成立したところでございます。この法律の中で改正されました医療法第三十条の四に、都道府県は医療計画の中で地域医療構想を定めるとなっているわけでございます。 昨年の第百九十二国会で、この厚生労働委員会で質問させていただきましたが、平成二十八年度中に全都道府県で策定する見込みと、当時の医政局長さんが答弁していただいておりました。その後、厚生労働省のホームページを拝見いたしますと四十七都道府県で策定が完了したというようでございます。私の出身地で住所もある長野県においても、現行の医療圏を基本とした十の構想区域が策定されております。 そこで、質問でございますが、都道府県ごとに策定されました地域医療構想を実現するために地域医療構想調整会議が構想区域ごとに設置されて、今年度から四半期に分けて会議を開催し、関係者とあらゆる調整が進んでいると思います。この開催状況について厚生労働省は把握していると思いますが、最近の状況について教えていただきたいということ、そしてもう一つ、併せてでございますが、医療法の改正により、一般病床、療養病床を有する病院、有床診療所、これについては病床機能報告制度が義務付けられております。この情報が調整会議で議論の基本となると思うわけでございますが、全ての医療機関から報告を得ているのでしょうか。 二点についてお伺いいたします。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。 地域医療構想でございますけれども、この地域医療構想につきましては、昨年度末までに全ての都道府県で策定が完了しているところでございまして、現在は、その達成に向け地域の医療関係者等が参画する地域医療構想調整会議において議論を進めているところでございます。 この地域医療構想調整会議でございますけれども、全国三百四十一の構想区域ごとに開催をされており、その開催状況につきまして、都道府県への調査結果によりますと、平成二十九年四月から九月末までに二百五十の構想区域において延べ三百四十三回開催されているという状況にございます。 また、病床機能報告制度につきましても御質問がございました。平成二十八年十月に実施した病床機能報告につきましては、報告対象の一万四千二百七十二の施設のうち四百五十八の施設、若干でございますが、四百五十八の施設が未報告となっておりますので、これらの医療機関に対しては都道府県におきまして督促を行っているところでございます。 厚生労働省といたしましては、地域医療構想の達成に向けて地域の議論が促進されるよう、都道府県の議論の進捗を把握しながら、適切な助言等を行ってまいりたいというふうに考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 未報告のところがあるということでございますので、さらにこれは報告をいただかなければ討論にもならないんではないかと思うわけでございます。 では、この構想区域ごとの地域医療構想を実現していくためには、やっぱり関係する医療機関また市町村、住民の皆さんの理解と協力が不可欠であるというふうに思っているところでございます。地域医療構想を実現するために、当該区域の、地域内の大病院、まあ中核病院になるわけでしょうが、そういうところは公的病院が比較的地域においては多いというのが実情だと思います。そこの協力というのは不可欠で、構想実現には非常に大きい要因であるというふうに思うわけでございます。 地域医療構想策定を支援するために、総務省の方からは、自治体立の公立病院について、新公立病院改革ガイドラインに基づく新しい改革プランの策定を平成二十八年度中に策定するようにということが出ているわけでございます。また、平成二十九年の八月の四日には、厚生労働省の医政局長通知で、公的医療機関等における地域医療構想を踏まえた公的医療機関等二〇二五の策定を求めているところでございます。そこでは、救急とか災害など政策医療を担う医療機関には九月の末までに、その他の医療機関は十二月の末までに策定を求めているところでございます。 そこで、こうした公的医療機関等については、他の医療機関、まあ民間のではございますが、地域医療構想に向かった将来ビジョンを示すことが重要であろうというふうに思います。 この二つの改革プラン、策定状況、そして策定されたそのプランに基づき、構想会議で具体的な病院名を挙げたり病床数を挙げての議論が進んでいるのでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。 ただいま御指摘いただきましたように、この地域医療構想の達成に向けては、地域で集中的に検討を行い医療機関ごとの対応方針を具体化していく、そしてそれを地域で話し合うということが大変重要になってまいります。 このため、まずは公立病院に関しましては、平成二十七年に総務省が策定を要請した新公立病院改革プランについて、また公立病院以外の公的医療機関等に関しましては、ただいま御指摘いただきましたように、本年八月に私ども厚生労働省の方から策定を要請した公的医療機関等二〇二五プランについて、この二つのプランにつきまして公立病院、公的病院が率先して作成をいたしますので、これを年度内に集中的に地域医療構想調整会議におきまして地域の皆様方の間で議論をしていただく、こういうことになっているところでございます。 私ども、この地域医療構想の進捗状況、議論の状況につきましては都道府県を通じて適宜把握をしているところでございますけれども、平成二十九年九月末、今年の九月末時点の状況につきまして、都道府県を通じて調査を行って把握したところでございますと、新公立病院改革プランにつきましては、策定対象の一般病院が八百二十五病院、そのうち策定を完了したのは七百八十七病院、そして、ただいま御質問いただきました地域医療構想調整会議で具体的な議論を開始したのは百四十六病院となっていると承知をしております。また、公的医療機関等二〇二五プランにおきましては、策定対象八百十四病院のうち、策定を完了したのが二百八十二病院、地域医療構想調整会議での議論を開始したのは二十三病院となっていると承知をしております。 厚生労働省といたしましても、この地域医療構想の達成に向けまして、地域の議論の進捗状況を把握しつつ、都道府県を通じてきめ細かな助言などを行ってまいりたいと考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 今お聞きしますと、まだ計画、プランができ上がっていないところが多うございますね。これができ上がってきて調整会議で諮られるとなると、進捗状況がまだこれから見ないと分からないというところがあろうかと思います。 第七次の医療計画の策定がその次にあるわけでございますので、是非ともこれをきちんと進められるよう厚生労働省のお力を期待しているところでございます。また、機会を見てその後の質問をさせていただきます。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕 今日は、その次に、旅館法一部改正に関する法律が今国会に上程されているわけでございます。審議はこれから進むと思いますけれども、その前段のところで少しお話をお聞きしたいと思うわけでございます。 旅館の営業、ホテルの営業を取り巻く現状でございますが、政府は、観光立国推進基本法に基づき観光立国の実現に関する基本的な計画を見直し、平成二十九年度から三十二年度までの新たな観光立国推進計画を閣議決定しております。この計画では、国内観光の拡大、充実に加え、国際観光を充実するということを言っているわけでございます。訪日外国人の旅行者数、これも一千八百万人から四千万人へと大幅に拡大するということを言っておりますし、政府も、急増します訪日外国人に対する観光客のニーズや都市部での宿泊需要の逼迫状況を対応するため、民泊のサービスを活用することが重要だということで、公衆衛生の確保、また地域の住民とのトラブル防止も含めた住宅宿泊事業法は、今年の六月の参議院本会議において可決、成立したと見ているところでございます。 新しいこの新計画の基本法では、政府は、総合的また計画的に講ずる施策として、観光の振興に寄与する人材育成と宿泊業の生産性の向上ということを図るということになっております。これを実効あるものにするために、今回、旅館法の一部改正が出ていると思います。 そこで、厚生労働省にお聞きしたいことは、生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律というのがございまして、第二条に規定される適用営業、適用者における生活営業振興のための指針の作成に資するなど、生活衛生関係営業の健全な育成と将来の展望を明らかにするために基礎資料を得ることを目的とした生活衛生関係営業経営実態調査をおおむね五年ごとにめどに全業種に実施しているということでございます。 衛生行政の報告例を見ますと、旅館数は平成二十一年には四万八千九百六十六軒、七年後の平成二十八年には三万九千四百八十九軒と大幅に減っているということ。ホテル数は逆に、平成二十一年は九千六百八十八軒、平成二十八年は一万百一軒ということで増えている。客室数も同様な傾向にあるわけでございます。こういう中では、平成二十七年の二月十二日の厚生労働省告示第二十四号の旅館業の振興指針においても、規模の小さな旅館は廃業し、ホテルにおいては規模の大きなホテルの開業がそれぞれ多い傾向にあるというふうに言っているわけでございます。 もちろん、個人経営の旅館業においては、高齢で跡継ぎがいないなどの調査結果も出ているわけでございますが、旅館の営業、ホテルの営業の経営実態、取り巻く環境について厚生労働省はどのように認識しているか、まずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 旅館やホテル営業の経営状況といたしましては、平成二十四年の調査結果では、約四割の施設の売上げが前年度と比較して五%以上減少しているなど、大変厳しい経営実態であると認識してございます。また、このような厳しい経営実態の背景として、施設や設備の老朽化に伴う改修経費の増加、従業員の確保の困難さや人件費の上昇、そして、特に旅館につきましては稼働率は低い水準であり、地域格差も大きくなっていることといった旅館やホテル営業を取り巻く現状があるのではないかと考えてございます。 このため、厚生労働省としても、旅館やホテルの経営実態を踏まえ、必要な業の振興の支援に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○宮島喜文君 この振興、これからですね、そうはいっても、旅館業者に対する今後の振興の支援というのが課題かと思っているところでございます。 生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律の第三条に基づいて都道府県に設置された旅館業組合においては、振興指針に基づく振興政策の策定、それに基づく実施がなされていますが、旅館業の振興指針においては、施設及び設備の改善に関する事業の達成、これが良くない状況にあります。自己評価で見ますと、達成が六%となっているわけでございますが、一方、その衛生水準や技術、知識の普及という、研修会などやっているものでございますが、これは三五%と、断然違うわけでございます。 こういう中で、多くの営業者、経営基盤が脆弱な中小の営業者であることを鑑みますと、国を始め、都道府県の指導センター、また日本政策金融公庫の特別金利等の施策が必要かと思うわけでございます。 国の振興支援の現状についてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 旅館やホテル営業者の業振興を支援するため、全国や都道府県の生活衛生営業指導センターにおきまして、経営、金融、労務管理等につきましての相談指導や講習会等を行っているところでございます。 また、株式会社日本政策金融公庫におきましては、高齢者、障害者が利用しやすい施設にするためのバリアフリー化、施設の耐震診断や耐震改修、急増するインバウンドの受入れに対応するための外国語表記の設備やスタッフの研修などに必要な資金等につきまして低利の融資による支援を行うとともに、災害により被害を受けた営業者に対しまして、災害復旧に必要な資金についても同様の支援を行っているところでございます。 さらに、国におきましても、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会や生活衛生営業指導センター等が行う事業への必要な経費補助のほか、旅館やホテルの施設への事業所税の減免等の税制措置等によりまして必要な支援を行っているところでございます。
○宮島喜文君 様々な支援策を講じているというお話でございましたけれども、今回、観光立国ということで閣議決定して進んでいる中で、在日外国人の旅行者について、特に四千万人という数字を出して、大幅な拡大となっているわけでございます。こういうようなことが、宿泊の受皿として住宅や空き部屋を使えないか、マンションを使えないかということで、旅行者を一泊させる民泊法ができた、成立したというふうに思うわけでございますが、これ実際、法律は、この民泊法の住宅宿泊事業法については主に国土交通省が所管であるわけでございますが、旅館法は厚生労働省でございますね。 厚生労働省は、経営実態等を踏まえて、これがどのような影響を与えてくるかということ、そして、これをお互いにきちんと補完して経営が改善できるような方向に行くものなのかとか、そういうことに関してどう考えているか、認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 先ほどお答え申しましたように、既存の旅館やホテルにつきましては大変厳しい経営実態にございますが、プロとしてのおもてなしのサービスを提供する旅館等と、それから住宅の空きストックを活用するという新たな宿泊モデルである住宅宿泊事業とは、旅行者の多様な宿泊ニーズに対応するという観点から共存し得るものと考えているところでございます。ただし、そのためには両者の間で公平な競争ができる環境を整備することが必要であるということでございます。 このため、今回の旅館業法改正によりまして、民泊とのイコールフッティングを図る観点から、ホテル営業と旅館営業の種別の統合をした上で最低客室数、寝具の種類、客室の境の種類など各種規制につきまして大幅な規制緩和を図ることとしているところでございます。これによりまして住宅宿泊事業との規制面での差が縮小されることになるため、共存のための環境が整備されることとなると考えているところでございます。 政府といたしましては、先生御指摘のように、観光立国推進基本計画で二〇二〇年の訪日外国人旅行者四千万人を掲げているところでございまして、訪日外国人旅行者の増加に伴う宿泊施設不足の早急な解消を図ることが必要とされているというところでございます。今後とも、ホテルや旅館と民泊とが様々な面で公平で健全な競争ができるような環境を整えた上で、利用者のニーズに応じた適切なサービスを提供できるようにしていくことが重要と考えているところでございまして、関係省庁ともしっかり連携しながら制度を円滑に運営していきたいと考えているところでございます。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
○宮島喜文君 ありがとうございました。 民泊法が審議された頃は、やはり地方の旅館業者は、はっきり言って稼働数も少ない、そんなこと要らないよという声が非常に多かったわけでございます。もちろん、これから四千万人となると地方へも訪日外国人の方に行っていただけるということになりますが、そうなりますとやっぱり整備は必要だとかいうことになりますので、指導とやはりそれなりの財政的な援助又はそういうようないろんな施策を考えていただきたいというふうに思うわけでございます。 では次に、診療報酬に関しまして少しお話をさせていただきたいと思います。 二年ごとに行われます診療報酬改定に向けた議論が現在進んでいるわけでございますが、これは中央社会保険医療協議会、中医協で議論を積み重ねるということでございますが、そういう状況にありますが、基本的なもので、今回、診療報酬の改定の基本指針は社会保障審議会の医療部会と医療保険部会において近日中に取りまとめられるというふうに聞いております。 今回の改定は、診療報酬と介護の同時改定というわけでございますし、先ほどからお話しになっていますが、二〇二五年に向けて適切な医療と介護が受けられる供給体制をつくることが重要だというのが背景にあるわけでございます。 今回の改定の基礎資料となるものでございますが、平成二十九年十一月八日に報告されました第二十一回の医療経済実態調査によりますと、損益率、病院のですね、一般病院では二〇一五年と比較しまして非常に赤字が伸びているということでございます。その要因は、先ほどからいろんなお話がございますように、給与費など人件費の上昇だというのが原因だと言われているわけでございますが、確かに他産業と医療分野の賃金の伸び率の比較において医療分野では伸び率が低い状況にある、これも報告されているところでございます。民間や公的の病院、特に中小病院の医業収益が減少するということで、身近な本当に小規模病院の存在が危ぶまれるんじゃないかと思うわけでございます。一般病院においても当然、設備の投資が抑制されるという形にもなっていくと思います。 これは、こういう状況にあるわけでございますが、やはりその根底にあるものは、医療費については社会的な配慮がされて消費税が非課税とされているというところにあろうかと思うわけでございます。医療機関は病院の建物の建設、医療品のまた購入時に消費税を払っておるわけでございますが、仕入れ課税が発生しているということになるわけでございます。これは診療報酬時に相当分の消費税相当分を加算するということで今までやってきているわけでございますが、これが結果的にはなかなか功を奏せず、現在の状況があるわけでございます。 政府は、二〇一九年の消費税一〇%引上げについて、この件につきましては、今後、いわゆる控除対象外消費税の問題の抜本的な解決に向けて考えるということになっておるわけでございますが、現在どのように考え、そしてどのように対処しようと考えているのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(武田俊彦君) ただいま御指摘をいただきましたとおり、これまで消費税の導入それからその後の消費税の税率の引上げに際しましては、医療機関の仕入れ費用負担を勘案いたしまして、それぞれの時点で適切な水準の診療報酬の引上げにより対応を図ってきたところではございます。ただし、関係者の間から様々な御意見、御要望、御提案があるのもまた承知をしております。 この消費税の問題への解決に向けてということでございますけれども、昨年末に取りまとめられた与党税制改正大綱におきまして、医療に係る消費税等の税制の在り方について、消費税率が一〇%に引き上げられるまでに抜本的な解決に向け適切な措置を講ずることができるよう、実態の正確な把握を行いつつ、医療保険制度における手当ての在り方の検討等と併せて、関係者の意見、特に高額な設備投資に係る負担が大きいとの指摘等も踏まえ、総合的に検討し結論を得ることとされたところでございます。 現在、平成三十年度税制改正に向けた議論を進めており、引き続き関係者の議論の状況等も踏まえつつ検討してまいりたいと考えております。
○宮島喜文君 税制のところで頑張って言えばいいということを言われたような気がするわけでございますが、最後に、ちょっと時間もございませんので、大臣にお伺いしたいと思います。 午前中に櫻井議員の方から質問がございましたが、診療報酬改定でございます。 十一月二十九日に取りまとめられました財務省の財政制度等審議会で平成三十年度の予算編成に関する建議で、本体部分を含め診療報酬はマイナス改定がうたわれているわけでございます。先ほどから申しますように、医療経済実態調査から見て医療機関の経営の悪化というのはこれは明白ではございます。国民の医療を守ることがこれじゃできないんだと、地域医療の確保もできないんだという声が大きくあるわけでございます。 大臣の所見を、所見と申しますか見解ですね、それとできれば決意まで含めてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 十一月二十九日には、今お話あったのはまさに財政制度等審議会における建議ということでありますので、別に財務省の考え方でもないということはたしか麻生大臣からも答弁があったというふうに承知をしているところであります。 いずれにしても、団塊の世代が七十五歳以上になる二〇二五年に向けてどういう医療体制をつくっていくのか、まさに質が高く効率的な医療体制を構築していくという意味においても大変重要な報酬改定だというふうに認識をしております。 先般の医療経済実態調査の結果では、今お話がありましたように、例えば平成二十六年度、これは全体でありますけれども、マイナス三・一が二十八年度にはマイナス四・二になるという形で低下傾向を示しているということであります。 改定率については、今までも申し上げてまいりましたように、医療機関の経営状況、物価、賃金の動向、あるいは保険料負担等の国民負担の在り方などを踏まえてこれから予算編成過程の中で議論をしていくことになるわけでありますけれども、私の立場としては、今お話がありましたように、国民生活にとって大事な医療を守っていくということ、そして、一人一人にとって必要なサービスが提供されるように必要な財源をしっかり確保していくと、こういう思いで取り組ませていただきたいと思います。
○宮島喜文君 大臣、是非頑張ってください。皆さん応援していると思います。よろしくお願いいたします。 以上で終わります。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 本日は、がん対策について質問をさせていただきます。 まず初めに、第三期がん対策推進基本計画が十月に閣議決定をされました。がん対策の推進について、まずもって大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今回のがん対策推進基本計画では、国民二人に一人がかかると言われるがん、国民の関心が高く、早期発見、早期診療とともに、がん患者の生活の質の向上が重要である、こういう認識で取りまとめをさせていただいたところでございます。 具体的には、がん対策基本法に基づき、がん予防、がん医療の充実、がんとの共生、これを三つの柱として基本計画をまとめ、閣議決定をいたしました。 今般の計画の特徴の一つは、がん予防とがん医療の充実に加えて、がんとの共生というのを柱の一つとして明確に打ち出した点だというふうに思っております。治療と仕事の両立に関する支援、あるいは効果的な相談支援体制の構築などを通じて、がん患者の方々が尊厳を持ち、また安心して暮らし、あるいは働き続けていける、こういう社会の構築を目指していきたいと考えております。 また、がん医療の充実に向けては、がんゲノム医療を実現するというために、がんゲノム医療提供体制の整備や、質の高いデータベースの整備、革新的な治療研究の支援などを推進をしていきたいと思っておりまして、こういったことを通じて、御本人にとってもより効果的な治療が行われるということは、身体的な負担も軽減される、もちろん経費的にも軽減される、またさらには新たな創薬ということにもつながっていく、こういう思いでございます。 いずれにしても、このがん対策推進基本計画で掲げた、がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指す、この目標に向かって全力で取り組みたいと思います。
○三浦信祐君 がんの予防という部分に今日は絞らせていただきたいと思いますけれども、一次予防と二次予防があると思います。その中でも、今日は二次予防に絞らせていただきます。 がんの早期発見のためには、がん検診の受診率を向上させることというのが最優先です。がん検診受診率が今、日本では三〇から四〇%台、その中で、個別受診勧奨、また再勧奨の本格実施が始まっていることを承知をいたしております。確実に受診勧奨対策を推進し、受診率の向上をしっかりと図っていくべきだと思います。目標であった五〇%に到達をしていない、これは様々な理由があると思います。 そのような中で、内閣府のがん対策に関する世論調査では、がん検診自体が生活の実態の中に浸透しづらい社会構造であるとの結果もあります。もっと大事なのは、勤労者の場合は企業負担でがん検診を受けられる場合が多いということがありますけれども、主婦、これは男性女性問わずそういう場合、また、忙しい自営業の方、フリーランスの場合やアルバイト、パートの方々の場合は受診がしづらいというのが今、日本の現状だと私は思います。 国民の皆様が、がん検診の受けやすさ、がん対策が享受できるように受診勧奨をどのように推進していくのか、これが大事だと思います。また、どうすれば受診しやすくなるか、専門家のみならず、受診していなかったような方々からも謙虚に御意見を伺って、知恵をいただいてはいかがかなというふうに思います。 高木副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。 がんの早期発見、早期治療のためには、御指摘のとおり、がん検診を受診していただくことが重要でございまして、第三期のがん対策推進基本計画におきましては、がん検診受診率を二〇二二年までに五〇%以上にすることを目標に掲げております。しかしながら、例えば日本人に多い胃がんの受診率は、二〇一六年で四一%となっておりまして、いまだに五〇%に届いていない状況は御指摘のとおりでございます。 こうしたことから、より多くの方々にがん検診を受けていただけるよう、一つは、がん検診の受診対象者に対しまして個別に受診勧奨や再勧奨を行うこと、また、子宮頸がん、乳がん検診の初年度対象者、それぞれ二十歳と四十歳となっておりますが、その方たちに対して個別にクーポン券を配付し受診を促すこと、また、さらには、がん検診の結果、要精密検査とされた方に対しましても個別に精密検査の受診勧奨を行うことなどの取組を進めまして、その実施主体である市区町村に対して補助を行っているところでございます。 厚生労働省としては、こうした取組を進めるとともに、御指摘のとおり、受診しやすい環境整備につきましても、がん検診と特定健康診査の同時実施など受診者の立場に立った利便性の向上に努めまして、がん検診の受診率の向上に向けて引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
○三浦信祐君 しっかり取り組んでいただきたいと思います。 その上で、がん検診の簡便性、簡易性、そして安価ということがそろって、検診しやすい環境が整うと思います。それを支える体液診断、特に血液診断についての研究進展が望まれているところだと思います。最近では、がん罹患者の場合、特定たんぱく質を有するエクソソーム微粒子が増加するとの研究結果も報告をされて、診断への活用が期待をされているということも報道としてあります。 いずれにせよ、バイオマーカーの開発、後押し、実用化などによって、生活の中にがん検診が当たり前になるように技術導入がされる社会も大事なことの一つだと思います。現在の他の診断技術開発を含めて、厚生労働省としてどのような研究を支援しているか、また今後どう取り組んでいくのかを伺いたいと思います。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 御指摘のとおり、がん検診の制度につきましては、新たに技術開発が進めばより良い検診につながることが期待されるところでございます。 こうしたことから、現在、厚生労働省では、革新的がん医療実用化研究事業、これを日本医療研究開発機構、AMEDでございますが、こちらに委託をして実施をし、この中で、まずより診断精度の高い検査法の開発、また、より侵襲性の少ない新しい検査法などにつきまして研究を進めているところでございます。 これらの研究を進め、得られた成果を実用化につなげられるよう、関係機関とも連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非、技術支援、しっかり応援していただきたいと思います。例えば、マンモグラフィーなんかですと、そもそも痛いから嫌だという方も耳にしています。ですから、こういう部分もよく現場の声を聞いて、それを反映をできるように支援をお願いしたいと思います。 さて、先ほどの内閣府のがん対策に関する世論調査では、がんの印象というのは、怖いと思う方が七二・三%、その理由が、がんで死に至る場合があるから、治療や療養には家族や親しい友人などに負担を掛ける場合があるから、また、がんそのものや治療により痛みなどの症状が出る場合があるから、がんの治療費が高額になる場合があるからなど、これらが複数回答の中で五〇%を超えております。 これは、がん教育の重要性も示唆しているのではないかなというふうに思います。第三期がん対策推進基本計画も踏まえて、文科省も厚生労働省と連携して強化を含め教育体制をつくるべきだと考えております。今後の教育現場での取組について御決意、また現状はいかがでしょうか。
○政府参考人(下間康行君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、学校におけるがん教育の実施に当たりましては、がんに対する最新の知見を踏まえることが重要であり、医師やがん経験者等の外部講師の活用が効果的であると認識しております。 第三期がん対策推進基本計画におきましては、医師やがん患者、経験者等の外部講師を活用し、子供にがんの正しい知識やがん患者、経験者の声を伝えることが重要であるとしており、学校医やがん医療に携わる医師、がん患者、経験者等の外部講師を活用しながら、がん教育が実施されるよう、国は必要な支援を行うこととされております。 このため、文部科学省といたしましては、厚生労働省とも連携し、最新の情報を踏まえつつ、二十二県市の教育委員会におきまして、教員や外部講師の資質向上を目的とした研修会の開催や指導方法の改善充実、教材の作成、配付等を支援する事業を実施しているところでございます。 また、平成三十年度につきましては、新学習指導要領及びそれぞれの地域の実情を踏まえたがん教育の取組を支援する事業として、教材の作成、配付等に対する支援を継続するほか、先進事例の全国への普及啓発を図るがん教育シンポジウムを開催するための経費などを予算要求しているところでございます。 文部科学省といたしましては、引き続き厚生労働省との連携を密にしながら、更なるがん教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非、学生さんによって受けられた、受けられないというような差があってはいけないと思いますので、学校においてがん教育、全国でどういうふうに実施されているかというのを是非把握をしていただきたいと思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
○政府参考人(下間康行君) 全国におけるがん教育の実施の取組の状況につきましても、現在把握を進めているところでございます。また、その成果がまとまりましたら、お示しをしたいと考えてございます。
○三浦信祐君 一方で、今教育現場の話ですけれども、今度は成人を超えて、教育機会がない就労者の方々、主婦の層に対してどのように理解深化をしていくかということが大事だと思います。これは厚生労働省の取組の部分だと私は考えます。どのような体制で情報提供、行動になっていくのか、例えばSNSのような情報ツール、ホームページなどを活用すべきだと考えますけれども、御意見を伺いたいと思います。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 がん患者の約三人に一人は二十歳から六十四歳までの間にがんに罹患していることから、御指摘のとおり、企業や働く方々にがんを理解していただくことは大変重要であると考えております。 このため、厚生労働省では、がんに対する企業の理解を促進し、職域におけるがん対策の推進を図ることを目的といたしまして、平成二十一年度からがん対策推進企業等連携事業、またの名をがん対策推進企業アクションという形で実施をしております。この中では、御指摘のように、SNSも活用しながら進めているところでございます。 平成二十九年十一月末時点では、本事業に約二千五百の企業が参加をしていただいており、対象従業員数も約六百万人規模となってございます。企業に対するがんの知識の普及啓発などに役立っているものと認識をしているところでございます。 厚生労働省といたしましては、引き続き、このような事業などを通じまして、がん検診の受診率向上や就労支援促進に取り組んでいただく企業が増えるよう、職域でのがんに関する啓発に取り組んでまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非、主婦世帯のところもこれからケアをしていただきたいと思います。 次に、若年層、いわゆるAYA世代のがん患者とその御家族、関係者に希望がもたらされるように、また将来不安を取り除くために、厚生労働省がリードして診療体制の強化、相談体制の強化が強く望まれております。対応できる医療機関を選択して、また周知を行って、難病法に基づいて検討されているような難病医療提供体制のような連携化というのも図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 AYA世代のがん患者に対する対策につきましては、本年十月に策定をいたしました第三期のがん対策推進基本計画におきまして、速やかに専門施設で診療できる体制の整備を目指すこととされております。 このため、厚生労働省といたしましては、小児・AYA世代のがん医療・支援のあり方に関する検討会を立ち上げ、第一回の検討会をちょうど先週行ったところでございます。ここでは、AYA世代のがん医療並びに支援の在り方全般につきまして検討することとしております。今後、委員の御指摘も踏まえながら、成人診療科と小児の診療科との間の連携や、長期間フォローアップのための相談体制の整備など、切れ目のない支援について専門家の御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。 また、AYA世代の診療に関わる職種間の連携強化も進めることが重要であると考えております。厚生労働省として、関係方面の御意見も伺いながら、AYA世代のがん患者の医療や支援に取り組んでまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 別な質問、最後に一つさせていただきたいと思います。一個飛ばしていただきます。 がんゲノム医療について少し質問させていただきます。 自公連立政権となって、健康・医療戦略推進法を策定したことによりゲノム医療が進展をしてまいりました。その上で必要な体制として、ゲノム解析整備とともに、人工知能ほか他分野の科学技術との連携が新たな展開とスピードを生むことになると思います。人材育成と技術進展を強力に推進をしなければなりません。医工連携の観点も含めて取組はどうなっていくということが、国民の皆さんに大変興味があるところだと思います。 その上で、その両輪として、知財管理は不可欠です。成果を待っての知財体制整備では、苛烈な国際競争の中で技術保護、能力保護に太刀打ちをすることができなくなります。ここは日本の弱点とも言える部分です。研究開発段階からオープン・クローズ戦略、知財管理ができる人材、また体制を強力に確立をしていかなければならないと考えますが、見解、取組への決意を伺います。
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。 がんゲノム医療を推進し、質の高いゲノム医療を提供するため、イノベーションを積極的に取り入れる必要があると考えております。このため、人工知能を活用してゲノム解析結果を解釈するがんゲノム知識データベースを構築する等、新しい科学技術との連携を進めております。 また、こうした新しい技術を使いこなす人材を養成することも重要であることから、厚生労働科学研究事業において人工知能の開発を行う人材の育成プログラムを作成するなど、科学技術の進展に対応した人材養成に関する研究も進めております。 さらに、委員御指摘のとおり、研究開発段階から知財管理体制を整えることは重要な視点であり、今後、関係省庁の事例なども参考にしつつ、必要な施策を検討してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非、国民の皆さんが将来に安心をもたらせることができる施策だと思います。強力に進めていただきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。今日はよろしくお願いいたします。 本日は、少しピンポイントの論点ではありますが、障害基礎年金の更新の際の申請通知などの送付時期に関してお伺いいたします。 障害を有して障害基礎年金を受給されている方は、障害年金の受給を更新するために、厚生労働大臣が指定した日までに現況届や医師の診断書を提出することが求められます。障害の症状が変わらない方は診断書の提出を不要とされる方もいらっしゃいますが、診断書の提出が必要な方には、日本年金機構から現況届とともに診断書の様式が送付をされます。 この診断書についてですが、提出は一年から五年の間で、例えば一年後や二年後など、人によって提出が求められる時期が異なっており、何年後かのその受給者の誕生月の月末が提出期限になっております。障害年金の受給が認められたときには次回の診断書提出時期を知らせるはがきは出されておりますけれども、数年間それをしっかり覚えておくというのは難しく、直前にお知らせはがきが来て初めて気付くというのは、私も運転免許証の更新のときに経験していることでもあります。 日本年金機構の案内はがきでは、診断書の用紙は次回の提出が指定されている誕生月の初め頃お送りいたしますとされております。具体的に受給者の方にどのように提出前に連絡があるのでしょうか。通知や診断書の様式がいつ発送され、いつ受給者の手元に届くかなど、その流れと根拠についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高橋俊之君) 障害年金はその時々の障害の状況を適切に反映する必要がございますので、障害の程度が固定している方を除きまして、今委員御指摘のとおり、一年から五年の範囲で診断書の提出をいただきまして審査を行う仕組みになってございます。 審査が必要な受給者の方には、日本年金機構から、原則その方の誕生月の前月の末に診断書の用紙を兼ねました障害状況確認届の用紙、これを送付いたしますので、誕生月の初めにはお手元に届くかと存じます。 あらかじめいつ頃お知らせをするかという点ですけれども、次回の診断書を提出する時期につきましては、新規裁定の方につきましてはその裁定書でと、それから、一度再認定された方につきましては、その直後に次回の診断書の提出についてのお知らせというのであらかじめお知らせをしているところでございます。 この一か月前ということがどういう根拠かということでございますけれども、一か月前に送っておりますのは、例えば国民年金法で、国民年金法の施行規則の三十六条の四というのがございまして、指定日前一か月以内に作成されたその障害の現状に関する医師又は歯科医師の診断書を提出しなければならないと、こういうふうになってございまして、それに基づきまして一か月前にお送りさせていただいているところでございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 その提出日が誕生月の月末で、診断書等が届くのがその誕生月の初めに届くという御説明だったかと思いますけれども、一か月というのが診断書の作成の期間であると。 その一か月という期間が設けられている根拠、特に医学的な理由がありましたらお教えください。
○政府参考人(高橋俊之君) この一か月という時期でございますけれども、医学的な観点からの理由ということよりもむしろ事務的なことでございまして、元々年金の受給者の方々には、例えば老齢年金の場合ではお亡くなりになっていないかとか、あるいは遺族年金の方では再婚されていないかなど、年金の受給されている要件を定期的に確認する必要がありますので、毎年現況届というのをやっております。その届出書には一か月以内に作成された関係書類を添えなければならないということになっておりまして、その一か月というのは、直近の状況を把握すると、こういう趣旨でございます。 現在の老齢年金や遺族年金受給者で住民票コードが機構が収録されております場合には現況届を省略を今しておりますけれども、障害年金の診断書はこれはお出しいただかなければならないと。そういう点で、障害年金の診断書の作成期間を定めている省令の規定が、この従来からの現況届の規定の一か月というのに倣いまして一か月となっている次第でございます。
○伊藤孝江君 今日、この質問をさせていただくきっかけですけれども、先日、視覚障害の認定を受けて障害年金を受給されているから受けた相談が今日の質問のきっかけになっているものです。 その方は一月が誕生日で、これまでに二年に一度、更新用の診断書を提出している。ところが、その診断書の様式等が届くのが十二月の末のために、年末は病院の予約ができない。年明けに病院が開いてから予約を取っても、年明けは非常に混んでいるということで、すぐに予約を取ることができない。やっと診察をしてもらっても、診断書作成に二、三週間掛かると言われて、毎回無理をお願いして急いでもらって、ようやく一月末の締切りに間に合うということが続いている。ただ、御自身は御家族がいらっしゃって、御家族に助けを得ながらそれができているけれども、独り暮らしの方で家族に頼ることができない人もある。 視力がない方又は困難な方については、病院に行くときも同行援助を依頼しなければならないので、病院に行きたいときに必ず行けるとは限らない。また、機構からの郵便に返送用封筒がないために、診断書を送る、そのときにも宛先を封筒に書くためにも誰かに手伝ってもらうしかない。とにかく一か月では時間がとても足りない、目が不自由なことで郵便を受け取ってからの対応の一つ一つに余分に時間を必要としてしまう、それを理解してほしいということでした。 この事情は、一月生まれ以外でも、例えばゴールデンウイークで休みが多い五月生まれとか八月生まれの方も同じかもしれません。また、視覚障害の方のみでなく、一つ一つの事情で時間が掛かってしまうというのは、ほかの障害をお持ちの方も同じことがあるかもしれません。この通知が届いてから提出までの期間が一か月、先ほどの説明では一か月もないということになりますが、そのことを厚労省としてはどう捉えているのでしょうか。通知の送付時期を早めるか、あるいは提出期限を誕生日の翌月末までなどと延長すべきではないかと考えます。 先ほど、提出期限から一か月の診断書というのに医学的な根拠はないということでした。それであれば、もっと早く通知をしていただくとか何かしらの対処をいただきたいんですけれども、その点で厚労省の見解をお願いいたします。
○政府参考人(高橋俊之君) 障害状態の確認届の提出時期でございますけれども、これまでも私どもの方、また日本年金機構の方にも障害者団体などから、提出期限まで一か月しかない、診断書の作成までの時間が掛かるので提出期限を延長してほしいと、そういう御意見いただいております。委員の御指摘、大変ごもっともなことと考えております。 このため、例えば診断書の作成期間を延長するとか確認のお届けの用紙の送付時期を前倒しすると、こういうことについて今後検討したいと考えております。そのためには、日本年金機構のシステム改修が必要になるということですとか、あと共済組合など関係者との調整が必要でございますので、若干の一定の期間を準備までに要することになろうと思いますけれども、検討をさせていただきたいと思います。
○伊藤孝江君 システム改修を検討するというのは、再確認ですが、送付の時期の前倒しなどをしていただくと、将来的にということでよろしいですか。
○政府参考人(高橋俊之君) これから検討させていただきますけれども、診断書の作成期間の延長ですとか確認届の用紙の送付期間の前倒し、これにつきましての検討をさせていただきたいと思います。
○伊藤孝江君 していただけるものと捉えたいと思います。 もう一つ、今のお話しさせていただいた中でですけれども、診断書等の返送についてですが、国からの通知の場合に、返送用の封筒が入っているものもありますけれども、この障害年金の方の分については返送用の封筒が入っていないと。これについては、送付するのは国から一括で送るけれども、返送していただくのは各障害者の方からそれぞれの管轄の年金事務所等に送ることになるので、その人用の返信用封筒を入れることができないというふうに説明を受けました。しかしながら、視覚障害の方は特にですけれども、また御自身で書くのが困難な方、そのような方が多くいらっしゃるのも事実です。 返送用封筒を入れていただくという本当に事務的なところの話ですので、この点についても厚労省の方で御対応いただけないでしょうか。御見解をお願いいたします。
○政府参考人(高橋俊之君) 今の障害状態確認届の提出先でございますけれども、障害厚生年金の方は日本年金機構本部へ、また障害基礎年金のみを受給されている方は市区町村へ提出すると、こういうふうになってございまして、返信用封筒をあらかじめ同封するためには、受給者ごとに異なる市区町村役場や機構本部を宛名として書き分けて、間違いなく印字をしてお送りすると、こういうことが必要になるわけでございまして、今後どのようなことができるか、先ほどの診断書の送付時期の見直しと併せて、どのようなことができるかの検討をしてまいりたいと思います。
○伊藤孝江君 これは、返送先を国の方に一括して受け取ると、送付をするのが国から一括ですから、返送の方も国の方で合わせて一か所で受け取るということにはできないんですか。
○政府参考人(高橋俊之君) 御指摘のような案も含めましてどのようなことができるか、全国一斉に来た場合に、今市町村であらかじめその下審査をやっていただいていますので、それを全部中央で一括してやる形にするかどうか、そういうことも含めて検討したいと思います。
○伊藤孝江君 昨日、事前に厚労省の方からレクを受けたときには、一か所で受け取るという方向で変えますということでお聞きしましたけれども、その点いかがですか。
○政府参考人(高橋俊之君) そういう方向で、意気込みで今検討しているんですけど、物理的に大丈夫かとか、そういうところをよく調べた上で準備の方をしてまいりたいと思います。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 その意気込みをしっかり私たちも後押しは必ずさせていただきますので、実現の方、よろしくお願いいたします。 この受給者への通知ですけれども、元々今送られているものでは、現況届等が提出されないときは年金の支払が一時止まりますので、必ず期限までに提出先に到着するよう御提出ください、期限を過ぎて提出された場合は、年金の支払の再開まで提出から一、二か月程度掛かりますと、大変厳しく書かれております。だからこそ、皆さん、期限を守るために必死で頑張っておられるんですけれども、具体的には、実際には少し遅れたとしても、振り込みの期限に問題がなければ、資料がそろっていれば、きちんと遅れず年金を支払っている対応はしているというふうにお聞きをしております。 でも、それであれば余計に、この期間であれば大丈夫という明言はできないかと思うんですが、例えばやむを得ず期限を過ぎてしまう場合は相談をくださいなど、そういうような文言を一言でも通知に入れていただくというようなことを御検討いただけないでしょうか。
○政府参考人(高橋俊之君) 御指摘の障害状態確認届ですけれども、例えば十月生まれ、偶数月の場合の十月生まれの方の場合は、九月末に書類を送って十月末日までに出してほしいと、こういうふうにしてあるわけでございますけれども、実際は、翌月の十一月二十日までに提出がなかったら十二月払いから止まると、こういうような運用になっております。 書類を提出いただいた後の、認定医が障害状態の判定の審査をしたり、あるいはシステム入力をしたり、こういう一定の時間が必要なので、そういう意味でできるだけ期限までに御提出をお願いしたいわけでございますけれども、一日でも期限に遅れれば支払が止まるとか、こういうわけでは実際ありませんので、確かにその表現ですね、もう少し優しい、気を配った表現になるように改めてまいりたいと思います。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 最後に、大臣にお伺いいたします。 障害年金のこの受給手続というのは、障害者にとっては単なる事務作業ではないと、本当に生活の糧の大切なものでもあります。障害をお持ちの方にとっては国の施策がもう本当に生活に私たち以上に直結するという状況の中で、障害年金受給者に対するサービス、また支援の充実に係る取組についての決意をお聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) 伊藤委員から一つ一つ具体的な御指摘がございました。 障害年金というのは、まさに障害のある方にとっての生活の基本、基盤ということでもございますし、また、障害がある方にとってこの事務手続というのは我々が思う以上にいろんな意味で大変なことがあるということはしっかり認識をして当たるべきだと思っております。 そういった意味で、今三点御指摘がありました。 いわゆる提出期限、今一か月ということであります。これについては検討するということでありますが、具体的な数字がなければ検討できませんので、我々もいろいろな関係者からお聞きをすると、少なくとも三か月ぐらいにしてほしいという声がございますので、三か月ぐらいにこの診断書の提出、作成から提出までの期限を取れないか。したがって、三か月前にいろんな資料は送付をさせていただく、そういう方向で少し事務的に検討させていきたいというふうに思っております。 それから、返送の方も、ただ、これできる限り対応したいと思いますけれども、またちょっと事務手続でまたいろいろなミスを起こしてはなりませんから、そうしたミスがない形で的確に行われる、その中でどういう対応が取れるのか、我々検討させていただきたいと思います。 それから、三点目の期限でありますが、これ期限はまたいつまででもいいですよというと、今度それが期限になってしまうというところがありますけれども、ただ、いろんな事情の中、どうしても期限超えちゃうという場合もあると思います。そういった場合には、今委員御指摘のように、例えば電話で事前に御相談いただくとかそういったことも含めて、少し書きぶりを、郵送、通知書の書きぶりですか、書きぶりも含めて議論をさせていただきたいと。 いずれにしても、障害年金のある方々がこうした手続を円滑に進めていけるように工夫を凝らしていきたいと思います。
○伊藤孝江君 具体的にありがとうございます。私たちもしっかり頑張りますので、どうかよろしくお願いいたします。 以上で終わります。 ─────────────
○委員長(島村大君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、三浦信祐君が委員を辞任され、その補欠として竹内真二君が選任されました。 ─────────────
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。 質問の順番をちょっと変えさせていただきまして、まず最初に地域若者サポートステーション、サポステについてお伺いをさせていただきたいと思います。 サポステにつきましては、大臣も、一億総活躍担当大臣でいらっしゃったときに視察もしていただいて、よく御存じでいらっしゃると思いますが、働くことに悩みを抱えていて、ハローワーク等いわゆる既存の機関ではなかなか支援が難しいと、そういう十五歳から三十九歳の若者を支援する機関でありますけれども、このサポステで支援を受ける場合、受けたい場合、まず窓口で、今配付をさせていただいております仮登録シートというものの作成を求められます。 この仮登録シートには、自分で対人関係の苦手意識だとかメンタルヘルスの状態などを記入します。そして、他施策との重複を防ぐために、現在利用している支援機関だとか生活状況だとかを調べて、引きこもりじゃない、経済困窮の状態にない、こうしたことをチェックします。その上で、サポステの担当者が所見を記入してハローワークに申請する。そして、ハローワークの担当官が審査して、サポステでの支援が妥当と認められた人のみが初めてこの支援対象者として登録されると。 ちょっと考えてみていただきたいんです。サポステに来る子たちというのは、先ほど申し上げましたとおり、いろんな困難を抱えているわけです。働くことに不安を感じているわけです。こうした若者がサポステに来たときに、この登録シートを窓口でぱっと渡されるわけです。ここで、例えば、時間を守ることができないとか、聞かれたことに対して適切な受け答えができない、仕事への偏った見方にこだわる、決められたルールを守れない、こういったことを自分でチェックするんですよ。自分の駄目なところを自分でチェックさせるんですよ。 恐らく、今までこうしたことを周りからできないということでずっと否定されてきたんだと思うんです。駄目だ駄目だと言われて、普通の人ができるのに、普通の人がやっていることができないと言われて傷ついてきた人たちなんです。なのに、わざわざこれを一番最初に渡して、チェックさせて自己否定させると。 こんなことをしなきゃ支援受けられないのかと、普通だったら逆に支援から遠ざかりますよ。これって本当に必要な人を支援につなげているんでしょうか。これを厚生労働省は本当に適切な手続だと思っていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) ただいま御指摘のありましたサポステの支援を受けるための登録手続につきましては、サポステにいらした方々がその抱える課題を明らかにして最も適切なサービスにつなげるという観点から、まず、来所をされたときに個別相談を行いまして、その中でこれのチェックをするという仕組みになっております。 その上で、就職実現に向けて改善を要する課題やその重篤さの程度に関してサポステ側の見立てをまずすると、それをサポステの担当者が登録シートに記入した上で、ハローワークと連携して見立てを共有、確認した上でサポステに登録するという流れで、より適切な支援機関に結び付けるという仕組みを考えているところでございます。
○山本香苗君 いや、私は適切だと思いません。全国各地では、サポステの支援が受けたくて来たのに、なぜハローワークの申請や許可が要るのか、引きこもっている息子にこんな手続なんかできない、ワンストップ窓口と書いてあったのにそれはうそなのかと、様々疑問の声がたくさん上がっていると伺いました。支援にも至らないこの窓口の段階で、生活困窮者自立支援制度とかひきこもり支援センター等、他施策との厳格なすみ分けを行って、支援にたどり着けない若者というのは実際出てきているんです。 そこで、大臣にお願いしたいんです、是非とも。せっかく支援を求めて来た若者を逆に支援から遠ざけるようなこの手続を直ちに見直していただきたいと。間口は広くして、一人一人の状況に応じて他の支援機関からも支援がスムーズに受けられるようにしていただきたいんです。 佐賀県では、スチューデント・サポート・フェイスというNPO法人がいろんな相談、御存じだと思いますが、ここは、窓口に来た若者の負担というものを軽くするために一括同意方式というものを導入しています。これは現場の知恵を駆使してやっているわけなんですけど、関係機関への支援申請手続を一枚の紙で全て完了できる工夫しています。同意をそれで全部取るような形にしているわけなんです。 こうした好事例を、厚生労働省の方把握されておりますから、是非これを全国展開をして、サポステに来る若者が必要とする支援に着実につながるようにしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 現行のこのサポステの今の登録手続、本当にいろいろとチェックしたり何やかんやということでありますけれども、それはそもそも平成二十五年秋のレビューにおいて、ほかの事業との重複を排除するとともに、ハローワークとの連携により最終的に就職を目標とし得る者に支援対象を絞るとされたことを踏まえてこうした手続になっているんだろうというふうに思いますけれども、私も一億大臣のときに、あの一億プランにもこのサポステしっかり活用しましょう、実際に見に行かせていただきました。アウトリーチ含めて、本当にそういった対応があって社会に復帰された方、またそういう方々が今度そこで働かれてという、そういったところも見させていただきました。 そういった意味で、今委員御指摘のように、行政レビューといいますか、この秋のレビューで指摘されたことは指摘されたわけですから、それを踏まえつつも、実態においてしっかりとできるような、こうした複雑な仕組みではなくて対応ができないか、しっかり検証させていただきたいというふうに思いますし、その上において、今、佐賀県ですか、一括の同意の仕組みがあるということでありますから、こういったやり方もあるよということを周知しながらも、さらにその上、何といいますか、それはそれとしながら、本来、レビューの指摘に踏まえて本当にぎりぎり必要なものは何なのか、その辺も含めてもう一回課題を検証していきたいと思います。
○山本香苗君 レビューは現場分かっていないレビューなんですよ。だからそれを踏まえてやっていたらいい形にはなりませんので、是非ゼロから実態を踏まえて検証していただいて、本当に支援が必要な方が支援につながるように、以前、レビューを踏まえてという話でありましたけれども、大臣の時代に高校中退した方のところはひっくり返していただいたじゃないですか。それと同じことを是非やっていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 この間の委員会で、新しい社会的養育ビジョンを、大臣はこのビジョンを踏まえて里親制度の充実強化を推進しますと述べられておられましたけれども、そもそも二十三年に策定されたときの目標というのは、四十一年度までに本体施設とグループホームと里親やファミリーホーム、これを三分の一、三分の一、三分の一とおおむねやっていくという話であったんですが、この新しい社会的養育ビジョンという専門家の方々の提言を受けて、これから国としてどう目標と計画を定めていくのか。 ビジョンにおきましては、三十年度末までに計画見直しをするということになっていますが、このスケジュール、変わりはないのか。計画を見直すに当たりまして、国の方針、目標がなければいけないわけですが、これはいつまでにお出しになられるんでしょうか。これ、かなり関係者の方々も現場も関心を持っておりますが、是非大臣の、前大臣のときに出されたものでありますが、加藤大臣としてどう受け止められるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、新しい社会養育ビジョン、これは平成二十八年の児童福祉法改正を受けて、家庭養育優先の理念等を具体化するため、有識者による検討会議でまとめられたものでありまして、これは社会的養育の在り方を示すものとしてはしっかり受け止めていきたいと思っております。 ビジョンの中では里親委託率の全国的な目標値や達成期限が示されているところでありますが、子供の権利保障のためにはスピード感を持って取り組むということも必要でありますけれども、同時に、こうした子供が不利益を被ることがないようにしっかりと丁寧にその実現を図っていくことが必要だと思います。 特に地域においては本当に事情がまちまちであります。現場の実態も踏まえて、都道府県や里親、乳児院などの関係者ともしっかりと現実に立った取組を進めていきたいと思っておりまして、その上で、現在、社会保障審議会の専門委員会において、関係者の計画を得て、都道府県が策定する社会的養護の計画の見直しに向けて議論を進めさせていただいておりまして、今後、この議論を踏まえて、本年中に計画の見直しに向けた大枠、これは見直しの方向性でありますが、お示しをしたいと考えております。そして、平成三十年度中に各都道府県において計画の見直しが行われるようにと、このように考えております。
○山本香苗君 どちらにしても、これは必ず裏付けするための予算も人も要りますし、私は、何よりも社会的な理解、認知、これ上げていかなきゃいけないと、先週も実は里親の方々のイベントへ行ったんですけど、関心は高まってきているんだけどまだまだこれをやるにはかなり大きな覚悟と決意も要りますし、これは別途またしっかり質問させていただきたいと思います。 あと二問、必ず質問したいので。 一つは、児童養護施設に暮らす子供たちの学習支援なんです。施設にいる子供たちは家庭での学習環境が整っていなかったために、もう入ったときには既に学習が遅れていることが多いわけです。現在、高校生が塾に通う場合には一人当たり月一万五千円まで出るようになっていますが、実は月額大体二、三万は軽く行きますので足りません。受験料も大変大きな負担になっています。今、大学に入学すれば給付型奨学金であったりとか貸付けとかいろいろ充実してきたんですけど、その間がぽっこり空いているわけなんです。ここを是非やっていただきたい。局長、お願いします。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 児童養護施設に入所されている高校生の皆さん方など、今委員御指摘いただきましたように、学習塾を利用されている場合に措置費上の単価を設定している。あるいはさらに、発達障害などのあるお子さん、特別な配慮の要るお子さんについても個別学習支援という形での配慮という形で、いずれも学習塾等の平均月額授業料というものを勘案して、現在、措置費上の単価を設定させていただいております。 それから、受験料につきましても、今、私どもとしては、子供の高校の在学中における教育に必要な費用として特別育成費というのを支払わせていただいていますけれども、その中から全体でやりくりをして賄っていただくという考え方で整理、また位置付けさせていただいているところでありますけれども、今委員からも御指摘いただきましたし、問題意識として非常に私ども共感しておりますので、まず現状どうなっているかというところの実態把握から把握をさせていただいて、問題意識を持って取り組ませていただきたいと思っております。
○山本香苗君 これ、人づくり革命にも資するものだと思うんです。是非、その中の一つとしても速やかに手だてを講じていただきたいと思っております。 もう一個聞きたいのは、児童養護施設等退所者自立支援資金貸付事業、これ平成二十七年度補正で立ち上げました。これ、退所した子供たちが就職や進学をする場合の支援として、家賃だとか生活費だとか資格を取得する場合の資金を貸し付けて、一定年限就業を継続できれば返還免除をするという制度でございます。大変画期的で、これも自立を支援するツールとして大変期待をされて評価もされているんですけれども、これ返還免除をされた場合にこれが一時所得として課税されるという問題に対しまして、現場から不安の声が上がっております。 親がいない若しくは親がいても面倒を見てもらえなくて、住居や生活費など安定した生活基盤の確保が困難だからこそこうした事業を立ち上げたわけですけれども、返還免除となった場合に、所得も増えていないにもかかわらず課税されるとなれば、子供たちの自立が阻害されてしまいます。是非、速やかに非課税にするという措置をとっていただきたいのですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 児童養護施設の退所者等に対する自立支援の貸付け、これは就職時の家賃貸付け、進学時の生活費貸付け、家賃貸付け、また資格取得貸付けと、これいろいろありますが、これについて幾つかの条件があって、その条件をクリアした場合にはこれは返済免除となるわけでありますけれども、その場合、現行制度では、免除された返済金は所得税法上の一時所得ということになりますので、特別控除の五十万円を超えた額については課税対象となります。 したがって、今、資格取得貸付けについては最大でも二十五万円ということでありますから、一時所得の金額が特別控除の範囲内にある限りはこれは課税されないということになりますが、それ以外の、例えば就職時の家賃貸付けというと、これ百万超えることもあります。それから、進学時の生活費貸付け、家賃貸付けということになると、これは四百万を超えるということもあるわけであります。 ただ、これ、実はスタートしたのが平成二十八年度からの貸付けでありますから、実際に五年間の就業継続ということで、最短でも三十三年度からそうした事態が生じるということになるわけであります。 児童養護施設退所者等の円滑な自立というこの事業の趣旨を踏まえれば、返済が免除された場合には非課税にすべきというのは、それは私はごもっともな御意見だというふうに思っておりまして、この課税の在り方について、課題等は整理しながらも、これ来年度に税制改正要望ということでやっていくという方向で考えていきたいと思っております。
○山本香苗君 是非そうしていただきたいと。 ではあるんですが、しっかり、大臣、まず、この資格取得の貸付けの分、二年たってという話で、この二十九年度末に早くて出てくるわけでありますから、まずこれについては二十五万ですから、五十万に至らないので非課税ですよということは現場にしっかりまずお伝えしていただきたいと思います。そして、速やかにその後の措置につきましても、五年後、就業継続して五年後という話になるわけでありますが、でも、借りる方としては課税か非課税かはっきりしなかったら借りるにも借りられないわけでありますから、きちっとやるんだということを今日は明言していただいたと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 トリプル改定ということで関係者に大変な衝撃が走っている、それが、障害福祉サービスの食事提供体制の加算、これを廃止すると突然の方針が示されたということに対してです。こうなりますと、月最大で六千六百円の負担増になると。障害当事者、そして施設、親御さん含めて、廃止やめてほしい、こういうファクスが厚生労働委員の皆さんには連日届いているかと思います。これ、今日持ってまいりました。これ、合計今日で五百五十枚の声になっています。(資料提示) 全部を紹介することできません。で、資料に付けました。これは当事者から寄せていただいたもの、個人情報はマスキングしておりますけれども、「ごはんのおかねがたたくたるとこまります」って書いてあるんだけど、高くなると困りますということを言いたかったんだと思うんですね。 二枚目のところには、寄せられた一枚一枚の特徴的な声を取りまとめたものを資料としてお付けしています。これ、読ませていただくと、給食、これは単なる食事じゃないんですよ、命綱になっているという実態が浮かんできます。この給食を食べることで栄養状態が何とか保たれているというような、支援そのものにもなっているということも読んでいただければ分かることだと思うんですね。工夫をして支援として給食を提供して、それを食べることで通う意欲にもつながるし栄養状態の改善にもつながっているということが、これ、届いたファクスを読みましてよく分かったんですね。 この給食費が加算廃止となりますと、事業所のところで利用者負担ということをせざるを得ないところが少なくないと思います、実態から見て。そうなると、給食費に賃金が消える、あるいはそれでも足りないというような事案が少なくないかと思います。負担が増えたら通所そのものを断念せざるを得ない、こういう切実な声が届いているわけです。この声を大臣はどう受け止めるのかということをまず聞きたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 委員御指摘のようなお話も、これまで、ほかの委員会も含めて、先生方から、またあるいはいろんな関係者からもお話を聞かせていただいておりますし、私ども、団体からもヒアリングをさせていただいております。そういう中でも、そうした、それぞれまさに切実な声として私どもは受け止めていかなければならないというふうに思っております。 ただ、他方、この食事提供体制加算そのものは平成二十九年度末までの経過措置ということで、平成二十七年十二月の社会保障審議会障害者部会の報告書でも、平成十八年からの時限的な措置であるということ、また平成二十二年度からは障害福祉サービスの低所得者の利用者負担が無料になっていることから、特に他制度とのバランス、公平性などを踏まえて検討すべきだ、こういうふうに指摘をされているところでございます。 また、もちろんこの間、団体等からお話を聞かせていただきました。また、十一月二十七日には、平成三十年度の障害福祉サービス等の報酬改定について議論しております検討チームにおいても、アドバイザーからも御意見をいただいております。 御意見の中には、サービスごとに負担に違いがあるので公平性の問題から見直すべき、一律廃止が筋だという意見がある一方で、加算を継続し食事の栄養面に配慮する支援などの調査研究を行った上で改めて方向性は検討していただきたい、こういった御意見、さらには、今委員御指摘の様々な御意見も頂戴をしているところでございまして、私どもとしては、この食事提供体制加算の経過措置、この在り方については、そうした様々な御意見あるいは関係者の方々の御意見も踏まえてしっかり検討して結論を出していきたいと、このように考えております。
○倉林明子君 厚労省からそういう提案がいきなり出てきたということが私は障害者のところに不安を大きく広げていると思うんですね。 そこで、私、改めて確認をしたいと思うんです。二〇一〇年の障害者自立支援法違憲訴訟の原告・弁護団、この基本合意で、最大の反省点、国が反省したと言ったのは何だったのか。合意のところ、読み上げて紹介していただきたいと思いますけれども。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘のは、障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と国、厚生労働省の基本的合意文書ということですね。
○倉林明子君 はい、そうです。
○国務大臣(加藤勝信君) その中で、前文をちょっとはしょってポイントのところだけ申し上げますけれども、障害者自立支援法制定の総括と反省ということで、二点目として、国は、障害者自立支援法を、立法過程において十分な実態調査の実施や、障害者の意見を十分に踏まえることなく、拙速に制度を施行するとともに、応益負担、これ定率負担の導入などを行ったことにより、障害者、家族、関係者に対する多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し、原告らを始めとする障害者及びその家族に心から反省の意を表明するとともに、この反省を踏まえて、今後の施策の立案、実施に当たる、こういう文章でございます。
○倉林明子君 現在もその反省点は引き継いでいる、よろしいですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、この平成三十年度の障害福祉サービス等報酬改定の内容を検討するに当たりましても、ただいまの障害者自立支援法違憲訴訟原告・弁護士団との基本合意も踏まえて、障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおいて四十七の関係団体からヒアリングを行うなど、当事者あるいは事業者の方々の御意見も丁寧に伺っているところでございます。 また、特に障害者自立支援法違憲訴訟原告団の方々からもヒアリングをさせていただき、あるいは定期協議を実施する中で直接意見を伺っておりまして、先ほど申し上げましたけれども、こうした意見を踏まえて検討し、結論を得ていきたいと、このように思っております。
○倉林明子君 先ほど反省点引き継ぐのかと聞いたんですよ。それはなぜかといったら、応益負担の導入を実態をよく調べることもなく導入して大変な迷惑を掛けたと、深く傷つけたと、尊厳まで傷つけたという反省点に立つなら、私は、しっかり障害者の暮らしの実態をまずつかむというところから始めるべきだと思うんですよ。 いろいろ団体の話は聞いているということだけれども、障害者の暮らしの実態つかむような調査、先ほども質問あったけど、明確に大臣は答えていない。この実態の調査をするのかしないのか。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから申し上げていますように、様々な団体からもお話を聞いて対応させていただいております。また、今回の報酬改定においては、実態という意味では、経営実態調査といった結果についてはやらせていただいているところでございます。また、基礎的な調査として、全国の在宅の障害児等の生活実態とニーズを把握することを目的とした生活のしづらさなどに関する調査、これは二十五年の六月に公表しておりますけれども、こうした調査も実施をしているところではあります。
○倉林明子君 私、この反省を繰り返すようなことは絶対にやってはいけないというふうに思います。応益負担の導入につながっていくようなこんな加算廃止という方針はきっぱり撤廃すべきだと強く申し上げておきたいと思います。 そこで、次の質問に移ります。 大臣は所信で、子育て支援について、人づくり革命を進めるため、子育て世代、子供たちに大胆に投資し、お年寄りも若者も安心できる全世代型社会保障制度を構築すると、こう表明をされております。 ところが、今、財政審の建議ではありますけれども、生活保護世帯の母子加算、子供がいる世帯への加算、扶助について整理を含めた見直しを行うべきとしているわけです。このうち、一人親家庭に給付される母子加算というのは、二〇〇七年の第一次安倍政権のときに廃止が決められた。しかし、子育て支援への逆行だということで国民の大きな批判を受けて復活したという経過があります。 再びこの母子加算を廃止する、こんな選択肢はあり得ないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 財政審の建議は、建議してというか財政審でつくられたという話でありますけれども、現在の社会保障審議会生活保護基準部会においては、生活扶助基準の検証のほか、母子加算も含め、有子世帯の扶助、加算の検証などを主な検討課題として議論を行っているところでございまして、現時点で見直しをするという方向性が決まっているものではありません。 子供に要する必要な費用については、基準部会における議論の中で、一般低所得世帯とのバランスという考え方のみで見直すことは適切ではないとの意見も述べられておりまして、子供の貧困対策の観点から検討を行っております。その中で、一人親世帯については、掛かり増し費用の検証を行うため二人親世帯と一人親世帯の消費の違いに着目したデータ分析も進めているところでございます。 そうした検証結果を踏まえて、生活保護基準が最低限の生活の保障水準として適正な水準になるように見直しを行っていきたいと、このように考えております。
○倉林明子君 低い方に合わせるというような検討はするべきでないと私は申し上げておきたいと思うんですね。子供がたくさんいる、その母子加算で行ってきたことに、生活保護世帯の子供たちに対してペナルティーになるようなことはやめるべきだということを強く申し上げておきたいと思います。 子育て支援ということで次に聞きたいのは、国民健康保険料、これでも子供の数が多いほど負担が重くなっているという実態があります。 これ、資料三枚目に付けております。京都市に住んでいる給与所得三百万円の方が協会けんぽ加入ならどうか。これ、黒い数字で入れているのが協会けんぽの額で、幾ら子供さん、家族がいても額変わらないですね。ところが、国保の方を見ていただきますと、国保加入の場合、所得三百万という方が単身だったら、国民健康保険料は三十六万一千六百五十円ということで協会けんぽの一・七倍という額なんですね。専業主婦の妻がいると、四捨五入しますと国保四十万。子供が一人ということになれば、四捨五入、四十三万円。子供が二人、これ四十六万円。三人になると五十万円弱ということでどんどん上がっていくわけですね。これ、子供三人いらっしゃる夫婦、夫婦に子供三人という場合だったら、協会けんぽの二・三倍という額の国保料になるわけです。 これ、家族が増えるごとに国保というのは均等割があるからこういう仕掛けになっているわけですが、子供の均等割については、二〇一五年、国保改革をめぐる議論があった中で、地方団体から、これ見直してほしいということで要求が出されて国も検討すると、こういう約束をしていたはずですけれども、この検討の結果というのは現状どうなっているでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま御指摘いただきました国民健康保険の均等割を始めとする保険料でございますけれども、これ、国民健康保険は全ての被保険者がひとしく保険給付を受ける、そして被保険者全体の相互扶助で支えるというのが理念でございまして、そのために応分の保険料を負担していただくというのが基本の考え方でございます。 したがいまして、お子さんのいらっしゃる世帯も、世帯の所得などのほか、被保険者の数に応じて一定の御負担をいただく、これが基本でございます。しかしながら、所得の低い世帯におきましては、お子さんを含めた被保険者数が多いほど保険料の軽減判定所得額を高く設定いたしまして軽減対象になりやすいように、こういった仕組みを設けております。平成二十六年度には、この軽減措置の対象を拡大したところでございます。 そこで、今のお尋ねでございますが、今回の国保改革では、地方団体との議論も踏まえまして、平成三十年度より実施をいたします公費の拡充の中で、約百億円を子供の被保険者数に応じた自治体支援に充てるということにいたしております。 こうしたことを通じまして、お子さんの被保険者数に応じて自治体の保険料の伸びの抑制は図られるものというふうに考えているところでございます。
○倉林明子君 仕組みそのものが残るので、確かに一定の軽減措置とったというんだけれども、子供を持って、子供が多いほど負担が増えるというような、こういう在り方そのものを見直してほしいというのが地方の声だったはずなんですよ。全国知事会は七月二十七日、今年ですよ、子供の均等割の軽減ということを引き続き国に求めているわけです。交付金の上乗せということでは解決になっていないというのが地方の声だということを改めて強調しておきたい。 子供の数が増えることに行政がペナルティーを科すと、こういう負担の在り方というのは、私、大臣、抜本的に見直すべきじゃないかと思います。どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の状況はもう保険局長から答弁いたしましたので重複をさせませんが、今お示しいただいた資料、この協会けんぽ保険料、これは要するにもう本人負担だけ書いてあるわけですよね。残り半分は企業が負担していますから実際の保険料は四十三万ということになるわけでありますが、健康保険組合と協会けんぽにおいては、今委員御指摘のように被用者の数にかかわらず、その入っている被保険者の所得に応じて、言わば、標準報酬に応じて料率が決まっていく。ということは、言い方を換えれば、その中で……(発言する者あり)いやいや、その中で、全体の費用はその中の人たちが負担し合っているわけですね。健康保険組合の中は、健康保険組合員の方で子供さんがいてもいなくてもそこで負担し合っている。協会けんぽはそういう状況になっている。 じゃ、国保の中だけ税金で例えば全部やる、その辺のバランスをどう考えるのか含めていろいろ議論すべきことは私はあるんではないかなというふうに思いますし、そういったことから、現在は千七百億の公費負担拡充の中で約百億円を子供の被保険者数に応じて自治体に支援するということで、それをどういうふうに自治体がお使いになるのかということはお任せするということでありますが、さらに加えて、地方からの提案、子供に係る均等割保険料の軽減措置の導入等については現行制度の趣旨や国保財政に与える影響などを考慮しながら引き続き議論はしていきたいと、こういうふうに考えております。
○倉林明子君 さらに、知事会始め地方六団体などから共通して上がっていた声は、子供の医療費助成に関する希望です。ペナルティー措置は全面的に解消してほしいというのが声です。 国の制度として創設してほしいということを求めているわけですけれども、ようやく昨年十二月二十二日に保険局の国保課長通知が発出されました。この中で見直しの部分はどういう内容になっているのか、その部分だけ読み上げて紹介してください。
○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま御指摘のございました子供医療費助成に係る国保の減額調整措置の見直しでございますが、昨年十二月二十二日に発出いたしました厚生労働省保険局国民健康保険課長通知の見直しの内容の部分を読み上げさせていただきます。 地方公共団体が独自に行う子供医療費助成に係る国民健康保険の減額調整措置について、全ての市町村が未就学児までは何らかの助成措置を実施している実態等を踏まえ、自治体の少子化対策の取組を支援する観点から、平成三十年度より、未就学児までを対象とする医療費助成については国保の減額調整措置を行わないこととする。なお、見直しにより生じた財源については、各自治体において、更なる医療費助成の拡大ではなく他の少子化対策の拡充に充てることを求めるものとする、以上でございます。
○倉林明子君 そういう意味では、ようやく一歩を踏み出したというものの全く不十分にとどまっていると思うんですね。既に子供の医療費助成制度ということでいいますと、中学生まで実施しているところは外来で八割、入院だと九割まで行っているんですね。ここを解消してほしいという声が出ているわけです。 私、さらにこの通知が問題だということで指摘したいのは、この解消により生じた財源の使い道まで自治体に指図しているということですよ。地方自治体が、この浮いた財源が出るわけです、国が解消措置をとってくれることで、それを更に医療費助成の拡充に使いたいという意図を持っていても使えない、禁止する。こんなことあってはならないと思うんですけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま御指摘いただきました国保制度におきます子供医療費助成に係る減額調整措置、この在り方につきましては、厚生労働省の子どもの医療制度の在り方等に関する検討会あるいは社会保障審議会の医療保険部会において御議論いただいたところでございます。その中では、今回の措置によって過度な給付拡大競争への懸念、あるいは今回の見直しにより生ずる財源はより有効な少子化対策に用いるべきだというような御意見をいただいたところでございます。 したがいまして、こういった御意見を踏まえまして、先ほど読み上げさせていただきました昨年十二月の課長通知でございますけれども、財源のより有効な活用の観点から、減額調整措置の見直しで生じた財源について、各自治体におきまして、更なる医療費の助成拡大ではなくて他の少子化対策の拡充に充てることを求めているという経緯でございます。 この点につきましては、国として強制するといったものではございませんけれども、やはり各自治体においてこの通知の趣旨を御理解いただきながら自治体自ら適切に御判断いただく、こういったことを想定している通知でございます。
○倉林明子君 自治体にその浮いた財源の使い道として制度拡充に充てるということを禁止するものではない、確認できますか。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 先ほども申し上げましたように、国として強制をする、あるいは禁止をするというものではございません。あくまでも、しかしながら、この通知の趣旨、これは通知に至るまでに様々な御議論がございましたので、こういったことを踏まえまして、その趣旨を御理解いただきながら各自治体において適切に御判断いただく、そういった趣旨の通知でございます。
○倉林明子君 禁じることはできないんですよ。地方自治法に明確に触れるようなことになるんですよ。私、地方自治の侵害みたいなことを厚労省はやってはならないというふうに思います。 妨げるというような、使い道を妨げようというようなことを言うのはいいですよ。しかし、使うのはやっぱり地方自治体、住民が決めていくことなんだと、このスタンスははっきりさせておく必要があるというふうに思います。 そこで、こういう地方の自治体の税金の使い方、助成制度をつくるというような、こういう政策にまで介入するような中身になっている通知というのはしっかり改めるべきだというふうに私思います。地方自治を尊重するということからいえば、この課長通知のなお書き以降、見直しにより生じた財源については、更なる医療費助成の拡大ではなく他の少子化対策の拡充に充てることを求めるというようなところについては削除をして、新たな通知の周知徹底を求めたいと思います。大臣、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) この経緯については、保険局長から今いろいろ御説明をさせたとおりでございます。 いずれにしても、この通知の趣旨自体は、最終的には各自治体において自ら適切に御対応いただきたい。しかし、ここに至るまで本当にかんかんがくがくの議論がありました。なかなか答えも出ない中で、今回こうした議論をした、その議論においてそうした指摘があったと、そのことを踏まえてなお書きという形で通知に書かせていただいていると、こういうふうに承知をしております。
○倉林明子君 地方分権改革推進法等の議論の中で、これ通知についても相当な議論があったんですよ。どこまで通知ができるのか。地方自治体への助言でとどまる必要があるということも、厚労省の所管の中で起こった年金問題の通知の発出に関わって、違憲の疑いありと、こういう指摘までされていた経過があるんですよ。だから、地方自治の自治権を侵害するようなのりを越えた通知は、私、厚労省は出したらあかん、あの教訓を思い出していただきたいと思うんです。改めてあの通知の部分について、別な方法でこういう議論があったという周知をすべきなんですよ。私は通知のし直しを強く求めておきたい。 いずれにしても、大臣は子育て世代に投資すると言うんだけれども、生活保護のところでの検討が始まっている事態や、こういう国保のところで実態として子だくさんがペナルティーになるような、子育て支援で頑張る地方自治体を妨害するような、こんなことは到底認められないということを最後に強く申し上げまして、終わります。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 データヘルス改革について質問をさせていただきます。 データヘルス改革を戦略的に一体的に推進するためにどうするかというお話なんですが、お配りしましたこの私の裏表の資料ですけれども、一の方のデータヘルス改革により提供を目指す七つのサービスというところ、二番目の国民の健康確保に向けた健康、医療、介護のビッグデータの連結と活用、さらに④のところです、健康、医療、介護のビッグデータを個人単位で連結し、解析できるようにするサービスというところなんですが、ここで大臣にお伺いいたします。 個人単位で管理するとあります。個人単位ということであれば、当然一人一人、お一人お一人が何らかの番号を持っていることが必要になります。全国民を対象とした個人データは今のところマイナンバーしかありませんが、マイナンバーの医療目的の使用については様々な議論がありまして、現時点ではマイナンバーは医療用には使えないというのが政府の御見解であると伺っております。この点につきまして、日本医学会、日本医学会連合、又は日本医療情報学会、そして日本薬剤疫学会など、医療データベースの専門家の方々はどのように考えていらっしゃるのかということについて厚生労働省で把握していらっしゃいますでしょうか。
○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。 医療分野における情報の利活用の在り方につきましては、各団体の中にも様々な御意見があるものと承知しております。公式に出されているものは、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会から三師会声明として平成二十六年十一月付けで見解が出されております。 質の高い医療等サービスの提供や国民自らの健康管理等のための情報の取得、また公的保険制度の運営体制の効率化などの観点から、医療等分野における情報化の推進は誠に重要でありまして、そのためには、診療等に必要な患者情報の共有や医学研究におけるデータ収集、また連結を安全かつ効率的に行うための基盤が必要と認識しております。その中でも、取り扱う情報の機微性を踏まえまして、医療等分野の情報の利活用の在り方については、関係者の御意見を聞きながらスピード感を持って検討を進めていく必要があると考えております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 様々な御意見があるということなんですが、データヘルス改革を実現するのであれば、個人単位の医療用の番号を必要とするという段階に来ていると思います。 十一月八日開催の医療保険部会で、マイナンバーが使えないという前提で、既存のインフラを使うという観点から保険証の被保険者番号を活用してはどうかという意見が出ました。ところが、被保険者番号というのは、現在のところ家族、つまり世帯単位なんですね。なので、個人単位にしていく方法を考えなければなりません。新たに個人番号を全国民の皆様に作るということと比較すれば、こちらの方がコストレス、コストが掛からないと思うんですけれども、医療分野で情報の突き合わせのことを突合というふうに言いますけれども、ここに、突合に使える番号というのが必要なんです。 マイナンバーを使えないという認識であれば、現在の検討状況というのはどのようにお考えか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(酒光一章君) 御指摘いただきましたとおり、医療分野におきます情報化の推進のためには、複数の医療機関での患者情報の共有ですとか、あるいは医学研究におけるデータを効率的に連携していくということが必要になってきまして、そのための安全かつ効率的に行うための基盤というものが必要になってまいります。この基盤の整備に当たりましては、取り扱う情報が非常に機微なものであるということを踏まえまして、不正アクセスですとか情報漏えい、こういったものの防止のための安全性の確保が非常に重要です。 また、委員から御指摘いただきましたとおり、効率的に行うためにも既存のインフラもできる限り活用していくということも大事ですので、こういったことを念頭に置きながら、関係者の御意見を伺いながら今後具体的な検討を進めていきたいというふうに考えております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 情報を突き合わせる基盤が必要ならば、新しい基盤、つまり番号を検討していくということであれば、膨大なコストが掛かるというよりも、被保険者番号を活用しても個人単位に番号を新設する追加コストというのが掛かるわけなんですけれども、既存のインフラの活用と、コストの最小限といいますか、最小化という双方の観点から考えますと、やっぱりマイナンバーの活用について再検討するべきなのではないかと思うんですが、是非大臣の御意見もお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 今おっしゃるように、このデータ利活用を進めるためには、まさにいろんなものをデータ化し、データ化するためには番号でつながっていかなければ活用できないということでもございます。ただ、マイナンバーについて、るる説明がございましたように、いろいろと御議論があるということであります。 そうした議論を踏まえながらも、しかし、こうしたデータ利活用を推進していく、こういう立場に立ちながら我々は進めていきたいというふうに思いますし、また、これ自体が、先ほど申し上げましたように、単にデータ利活用ということだけではなくて、それは最終的にはそれぞれの例えば患者さんや国民一人一人の利益といいましょうか、そうしたことにも強くつながっていくわけでありますし、また、ある意味では効率的な医療にもつながっていくわけでありますから、そういった観点に立って取り組ませていただきたいと思います。
○石井苗子君 これ、マイナンバーの活用化を否定するものではないのだというふうに理解してもよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、マイナンバーを直接使うことに関してはたしかいろいろ御議論があったというふうに思いますけれども、そうした御議論も踏まえながら、ただ、先ほど申し上げた、こうした利活用を推進していくという立場で取り組んでいきたいと、こういうふうに思います。
○石井苗子君 ありがとうございます。 医療情報というのを匿名でデータ化しまして、そのデータを企業や大学といったのが活用できる仕組みを定めました次世代医療基盤法というのが今年四月の二十八日に成立いたしまして、私は大学で疫学研究という非常に地道な研究をやっておりまして、この分野の研究とそのデータ解析というところなんですけれども、医療のビッグデータ化によって医薬品販売のリスクヘッジが可能になると思います。 日本の製薬企業なんですけれども、糖尿病の治療薬でアクトスというのがあるんですが、これが原因で薬を投与された患者様の皆様で多くの方が膀胱がんになったという、それで訴訟がアメリカでなされまして、アクトスの膀胱がんの、そのがんの発生率、発症について、動物実験等々でアメリカとフランスの疫学研究では可能性が指摘されておりました。しかし、日本の企業は七年以上、具体的な啓発を怠ったということで、アメリカ連邦裁判所が同社に六千二百億円の懲罰的賠償金の支払を命じたということがございます。 糖尿病と診断された患者様がその薬をいつ服用して、その後がんの発生がどの程度で増えていくのかというのをレトロスペクティブ研究というんですけれども、そのビッグデータをもって分析さえしていればこういったリスクは回避できるんですね。実際、その後スコットランドやフィンランドと、五つのデータ、ビッグデータベースがございまして、分析されて、結果が二〇一四年に発表されているんですが、この薬を開発したのは日本の会社なんですけれども、ここからは大規模データがとうとう出てきませんでした。 その後、製薬企業や関連企業が国際企業というか競争ですね、に打ち勝っていくためにはどうしたらいいかということで、この次世代医療基盤法に基づく認定事業者がどのように情報を収集して、収集した情報の先ほどの突き合わせですね、これはどうやって行っていくのか、この仕組みを医療分野の情報の利活用にまたどうつなげていくかという、これは内閣官房の御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(藤本康二君) お答えいたします。 次世代医療基盤法に基づきます認定事業者により収集される医療情報といたしましては、この仕組みに任意に参加をする医療機関から、現在、医療情報の利活用の中心となっておりますレセプト情報に加えまして、診療行為の結果に関する情報である問診の内容、画像や検体検査結果などのアウトカム情報、こういったものが集まるというふうに考えております。 例えば、糖尿病の研究におきましては、病院と診療所の両方を受診する患者さんの情報を突合し分析するニーズがあると考えております。こうした具体的なニーズにできる限り応えられるよう、認定事業者は創意工夫しながら質の高いデータを収集していくことになるというふうに考えております。 そうした場合の情報の突合に関しましては、二〇二〇年からの医療等情報、IDの本格運用以前には、生年月日、氏名、性別、住所のいわゆる基本四情報、こうしたものを用いて突合を行うこととなると考えております。このような情報、収集、突合した医療情報を用いることによりまして、治療選択肢の評価などに関する大規模な研究、先生の御指摘の副作用の把握など、こうしたものが行われまして、安全性の向上等の実現を図ることができるというふうに考えております。
○石井苗子君 ありがとうございました。 日本のがん分野のデータの利活用というのは世界的に見まして大変遅れておりまして、状況は大変国際的の水準から懸け離れているという声が出ております。 がんの分野のデータの利活用ということなんですけれども、がん対策基本法を作ったときには、地方の、地域のがん登録のデータというのはリンクしないという方向性であったと思われます。積極的な方針が、リンク、つなぎ合わせようという方針が出てこなかったということなんですが、その点で十分な検討がなされずに、法的な根拠がもうないというから処置ができないということで、そもそも、がん対策基本法のときは次世代医療基盤法もなくて、個人情報保護法を改正しようとしていたので、積極的な利活用の時代ではなかったと思うんですけれども、今は、がんを発症した方の情報を集める、データベースの構築の取組、これを今進めるべきではないかと強く思うわけなんですが、厚生労働省としての御所見をお聞かせくださいますでしょうか。
○政府参考人(福田祐典君) お答え申し上げます。 諸外国と比べまして、がん分野のデータ収集、特に利活用につきまして遅れているという声もいただいていたところから、広範な情報の収集により、がんの罹患、診療、転帰等の状況をできる限り正確に把握することを目的としたがん登録等の推進に関する法律が平成二十五年に成立し、平成二十八年一月より施行されているところでございます。 日本におきましては、先ほど委員御指摘のとおり、以前は都道府県単位でがん登録が実施されており、都道府県間の連携が課題となっていたところでございます。これにつきまして、法の成立後は、がんの種類や進行度等の情報が都道府県を通じて国立がん研究センターへ提出され、一元的に管理される全国がん登録の仕組みが導入をされたところでございます。 現在は、国立がん研究センターに置かれましたデータベースに全国の病院等からがんに関する情報が一元的に集められており、平成二十八年分の情報については平成三十年末に公表することを目指している、そういう状況でございます。 今後とも、これらの取組を通じまして、がん医療の質の向上などに資する情報収集に努めてまいりたいと考えております。
○石井苗子君 来年の四月だと思うんですけれども、運用されるMID―NETですけれども、薬の処方とその検査の値の変化の関係が迅速に解析できるようになっていくと伺っているんですけれど、そうだと思うんですが、DPCのデータやレセプトのデータを用いて薬の処方と副作用、先ほどの話ですが、この関係がある程度分析ができていると思います。でも、追跡するのに長い間掛かるんですね、発がんに関しては。日本では解析できる状況に今ないんですけれども、こうした点から、日本のがん登録に基づいたデータベースの構築において、現場の研究者や有識者の意見を十分に聞いた上で進めるべきだと思うんですけれども、今後のスケジュールについてお伺いします。 この点についてお答えできることがございましたら、大臣、お願いいたします。
○政府参考人(福田祐典君) 国内におけるがんを発症した人に関しましては、先ほど申し上げました平成二十八年一月より、国が全国がん登録を通じて必要な情報を把握することとしております。現在、国立がん研究センターのデータベースに平成二十八年度分の情報から記録、保存が進められつつありますが、まずは平成二十八年分の情報について、平成三十年末の公表を目指しているところでございます。 こうした中から、先ほど委員の御指摘のことも含めましてでございますが、平成二十八年分の情報の公表に向け、現在、厚生科学審議会のがん登録部会におきまして、全国がん登録を通じて得た情報の利用や提供に関する手続、様々なルールにつきまして、まさに現場の先生も含めまして検討を行っているところでございます。 厚生労働省といたしましては、全国がん登録で得た情報を分析することや、また研究者等に利用していただくことを通じまして、がん医療の質の向上、国民に対するがん予防やがん医療等に関する情報提供の充実、科学的知見に基づくがん対策の実施ということに活用してまいりたいと考えております。
○石井苗子君 平成二十八年の一月に施行されたがん登録等の推進に関する法律に基づいて、国内でがんを発症された方々に関して、全国がん登録を通じて必要な情報を把握して、平成三十年末の公表ということでよろしいですか。 OECD三十五か国の中で、がん登録をしていなかったのは日本だけと伺っております。全国でこれから八千の病院から集められる診断を基に今後がんの情報が集約されて、日本の今二人に一人が発病すると言われているこのがんですが、この研究にデータベースが活用されるように期待しております。 次なんですけれども、これは私の、この反対側を見ていただいて、こちらの方なんですね。子育て世代の包括支援センターということなんですが、所信にございました子育て世代包括支援センターに含まれておりました配付資料の中で、これは保育補助者、これ雇い上げ強化事業と読むんでしょうか、について、日本維新の会が政策提言している上がありまして、法案を出しているんですが、保育サポーター制度という考え方とちょっと理念が一致しているような気がするんですね。この事業ですけれども、平成二十八年から始まりましたが、初年度の予算額と執行の実績、そして今年度の予算額とそれから執行の状況、これを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 御指摘いただきました保育補助者雇い上げ強化事業につきましては、初年度、平成二十八年度の予算が約百十八億円で、三百六十一施設に交付決定を行っております。本年度、平成二十九年度におきましては予算が約百十億円で、現在千三百三十二施設からの交付申請を受け付けているところでございます。
○石井苗子君 二十八年度が百十八億円に対して三百六十一事業所ですね。これ、予算執行を調べたところ、三億八千万円と。今年が百十億円で、今のところ一千三百事業者ということが利用しているということで、これは予算額に対して利用数が私は少ないという印象を受けているんですが、事業を活用しやすいように見直しをしていただいて周知徹底をしていただく必要があると思うのですが、大臣の御見識をお伺いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) この保育補助者雇い上げ強化事業、まさに保育の現場にいる方の負担の軽減を図っていきたい、こういうことで二十八年度から実施をしているところでございます。予算額、また執行額、今委員御指摘のとおり、二十九年にかけては執行額は増加の傾向ではありますけれども、まだまだ低い水準だというふうに認識をしております。 この背景には、子育て支援員の研修を受講するということが支給要因の一つになっております。各都道府県を見ても、かなりその状況がばらばらであります。実際、この雇い上げ事業を使っていただいているかもばらばらであります。したがって、それを踏まえて、この保育補助者の裾野を広げていく、そして保育に従事する方を確保していく、こういう観点から、本年六月に策定した子育て安心プランにも記載をしておるところでありますけれども、保育補助者雇い上げ強化事業の要件、この緩和を検討していきたいと、こういうふうに考えておりまして、そうしたことを通じて、この事業がより一層活用されて、そして保育士の皆さん方の業務負担の軽減が図っていけるように努力をするとともに、地方自治体にもこの活用に向けて周知を更に努めていきたいと思います。
○石井苗子君 ちょっと調べたんですけれども、この研修、私だったら絶対受けたくないというような感じなんですね。長過ぎますね、あれ。四十何時間で二日間の実習と。もう少し短くしないと。これ、今勤めているところを辞めてこの研修を受けて、それで保育サポーターとかなろうかなと、考えてしまうと思うんですね。ちょっと魅力に欠けると思うんです。 それが一つと、リカレントとか再就職とかなんとか、どう呼んでもいいんですけれども、そうじゃなくて、中学校や高等学校の学生たちにも少し短くしてこれを受講できるようにするとかすれば、将来の保育サポーターが増えてくるのではないかなと思うんですね。そういう幅を持っていただけると有り難いと思っております。これは単なる意見でございます。対象者に研修の受講を求めていらっしゃるということをお聞きしましたので、ちょっと要件を緩和していただいて普及を努めていただきたいと思います。 最後の質問になります。 保育サポーター制度というのを創設を含む児童福祉法の改正案というのを日本維新の会は参議院で改正案提出しているんですけれども、保育士の資格というのは国家資格として継続されて、創設する保育サポーターの資格は都道府県へというものでよろしいんですよね。これで、こうした規制改革と地方分権を同時に行って、保育士の不足解決の糸口である保育をされる保育士の方々の労働の負担の軽減を果たしていくべきだと思うんです。 つまり、どうして保育士の数が少なくてなかなか離職率が下がらないのかというと、やっぱり労働の負担が重いんですね。お金からと思うようなところがあるんです、見てきますとね。そうすると、その労働の負担を軽減するような方向でいけば保育士の不足というのを解決していく糸口になるのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。これは大臣の御意見をお聞きいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 待機児童を解消していくためにも保育の受皿の拡大を図っていく必要がある、そしてそのためには保育士人材の確保が重要であります。 実際、今保育士の確保はなかなか苦戦をしている、その背景には一つはやはり処遇の問題があると思います。そして、あわせて、業務負担が大変重たいとか、なかなか休みが取れないとか、こういった勤務環境についてのそうした問題があるというふうに思っております。 処遇改善については、平成二十九年度予算で全職員一律二%の処遇改善を実施して、合計で政権交代後一〇%の改善を実施するとともに、技能、経験に応じて月額最大四万円の処遇改善を行っているところでございます。 また、保育士の勤務環境の改善のためには、今御指摘ありました保育士の業務を補助する者の雇い上げ支援や保育に関する計画や記録の策定等の業務のICT化、こういったことに取り組むことによってこの負担軽減を図り、保育人材の確保につなげていきたいというふうに考えているところでございます。
○石井苗子君 今後、ICT化も含めて改善していっていただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 アスベスト問題についてお聞きをいたします。 アスベストによる健康被害に関しては、現在全国で八百二十名の原告が十四件の建設アスベスト訴訟を行っています。十月二十四日の横浜地裁判決、十月二十七日の東京高裁判決においても国とアスベストメーカーの責任が認められました。一審判決時点で国はこれまで一勝六敗だったが、この一勝も東京高裁判決で覆ったため全敗、全て負けたという状態になっております。 国としてこの責任をどう受け止めるか。いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、横浜建設アスベスト訴訟一陣及び二陣については上訴させていただいているところでございます。これは、国はその時々の知見に応じて適時かつ適切に措置を講じ、また強化してきたということでありますし、また過去の最高裁判決に照らせば国の規制権限の不行使が違法であったとは言えないと考えられること、また後続訴訟への影響なども勘案して関係省庁間で調整した結果、上級審の統一的判断を求めるべきであるとの結論に至ったためであります。
○福島みずほ君 東京高裁における訴訟に関して言えば、原告七十五人中実に五十六人が既に亡くなっています。また、東京一陣訴訟では、被災者三百八人のうち死亡者は二百三十三人、約七五%に及んでいます。実際亡くなっていらっしゃるんですね。たくさんの方が実は裁判の過程で亡くなってしまわれました。これ以上の裁判の長期化は人道上も許されない。政治的判断による早期解決に全力を向けるべきではないですか。裁判の結果を待つということでは皆さん亡くなってしまいますよ。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 横浜建設アスベスト訴訟については先ほど申し上げたとおりであります。国の主張を裁判の中で明らかにしていきたいというふうに考えているところでございます。 ただ他方、このアスベストの問題に関しましては、労災による補償制度、また住民に対する石綿健康被害救済制度を設けておりまして、救済を逐次行っているところであります。またあわせて、厚生労働省としては、労災認定事業所に対する、労働者等、この中には離職した労働者、遺族を含むわけでありますけれども、労災保険制度や特別遺族給付金制度の周知に関する協力依頼を行っていく、あるいは労災指定医療機関等に対してそうしたパンフレットを配付し、こうしたことに対する周知を図るといったことにも取り組んで、迅速、適正なこうした制度の支給決定に取り組んでいるところでございます。
○福島みずほ君 じゃ、なぜ裁判が起きるんですか。なぜ救済が十分でないと考えられているのか。そして、環境省管轄の救済制度でも金額は安いんですよね。 国の責任についてお聞きをしてまいります。 一九七二年、ILOとWHOはアスベストの肺がん性を指摘をしております。もう既にそのときに発がん性が指摘をされている。そして、国も一九七六年の労働省通達の中で、将来的に莫大なアスベスト被害が発生する可能性があり、その対策の重要性を指摘をしております。国はこの時点でしっかり対策を取るべき、例えばアスベストについては輸入や製造を禁止するなども含めてしっかり対策を取るべきではなかったんでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 お尋ねは昭和五十年の特定化学物質障害予防規則の改正に関する件と考えますけれども、この五十年の特化則の改正は、石綿の人体への有害性などに関します新たな科学的知見が明らかになりましたことから、石綿については、従来から事業者による防じんマスクの備付けの義務、あるいは労働者の防じんマスクの着用義務があったわけでございますけれども、これに加えまして、発がん性に着目をした必要な石綿の暴露防止対策の強化をこの時点で行ったものでございます。 具体的には、石綿などの切断といった粉じんを生じさせる作業についての湿潤化による粉じん発散防止対策を講じることでございますとか、石綿の粉じんを著しく発散させる吹き付けの作業を原則として禁止をしたところでございます。また、石綿の取扱いの業務に従事する労働者への特殊健康診断でございますとか、石綿の有害性について知識を有する者を作業主任者に選任をいたしまして、防じんマスクの使用状況などの監視をさせることとした、そういった義務をこの五十年の時点で義務付けたところでございます。
○福島みずほ君 私の質問は、この改正以前に、一九七二年やその時点で日本政府、厚労省がもっと対策を取るべきではなかったかということですが、この改正の前後について、昭和五十年の、一九七五年について今話をしていただきました。 私は、政府は十分このアスベストの被害を知っていたと思うんですね。一九七三年に、官庁営繕工事の技術基準の一つである庁舎仕上げ標準の内部仕上げ表を修正し、石綿吹き付けを取りやめると規定することにより、官庁の庁舎だけ先んじて石綿吹き付けを取りやめるということをしております。役所は分かっていたんですよ。役所は、もういろんな改正をやったり、通知出す前からもう分かっていた。官庁の中の仕様は、吹き付けはやらない、危険性が分かっている。アスベストの発がん性は一九七二年で既に分かっていたわけです。 そして、今、五十年の、一九七五年の特定化学物質等障害予防規則の改正について話をしていただきました。やっぱりこれ改正する必要がある、この改正は不十分だと私は思いますが、この改正に関して先ほど言っていただいたようなことを言っているわけです。 この改正の中身については遵守されたんですか。政府はこのことをきちっと遵守させたんですか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 こういった特定化学物質障害予防規則を始めとする労働基準関係法令につきましては、必要な監督指導を実施をいたしまして、あるいは周知を事業者にいたしまして、これが守られるように取り組んできたところでございます。
○福島みずほ君 守られてないですよ。守られてないからこそ、裁判所で全部違法性が認定されたんじゃないですか。守られてないからアスベスト被害が起きているんですよ。だから駄目だというか、この改正も不十分だと思います。私は、この時点でまさに製造と輸入を禁止すべきだったと思います。しかし、改正した後のこの点すら守られていないということです。 石綿等の吹き付け作業の原則禁止、あるいはもしやるときは呼吸用防護具をきちっと使用する必要もありますよね。それから、石綿を含む特定化学物質の有害性や疾病予防について知識を有する者を作業主任者に選任し、きっちり監督することも義務付けられております。また、きっちりこの労働者に対して、雇入れ時、石綿の取扱業務への配置換え時及びその後六か月以内ごとの特殊健康診断の実施や、それから、石綿を含む特別管理物質について、作業場における有害性などの掲示の実施。この掲示の実施とかはちゃんと行われたんですか。
○政府参考人(山越敬一君) ただいまお答え申し上げましたように、こうした特化則の規定につきましては、周知でございますとか労働基準監督署による指導を行って、これが遵守されるように徹底するよう、私どもとして努力をしてきたところでございます。
○福島みずほ君 それが守られてないから違法と断じられて、裁判所で負けたんじゃないですか。 大臣、これ適切だったんですか、厚労省。
○国務大臣(加藤勝信君) 適切というのは、制度がというか、遵守がということですか。
○福島みずほ君 はい。
○国務大臣(加藤勝信君) それぞれの段階において必要な規制の強化を行ってきたところでありますし、その規制の強化を行ったことに対して、それが具体的に実施されるよう対応させてきていただいたと、こういうふうに承知はしております。
○福島みずほ君 いや、極めて残念です。裁判所で認定されたことを厚労省はきちっと受け止めないんですか。違法だって言われたんですよ、違法だって。 裁判所にはたくさんの陳述書を原告が出しております。それをちょっと聞いてください。夫が亡くなって妻が書いているものです。 ボードを切ったりすると現場には大量の粉じんが飛び、頭、顔が真っ白になっていました。作業着も真っ白になりました。のこぎりで切っても、電動丸のこで切っても、もうもうと煙のような粉じんが舞い上がり、周囲は真っ白にかすんでいました。タオルやマスクで口元を覆っていても、息をすると粉じんが入ってきました。主人は仕事に影響すると言って酒は少ししか飲みませんでしたし、大好きな釣りでも、海は怖いから川にしか行かないくらい慎重な人でした。もしアスベストが危険なもので、それが建材に入っていると知っていたら、必ず安全対策を取ったはずです。現場で働く大工たちはアスベストの危険性を知らなかったのです。アスベストは本当に恐ろしいものだと思います。国と建材メーカーは人の命をどう思っているのでしょうか。私と主人の人生はアスベストでめちゃくちゃにされました。私は主人の苦しんでいた様子が頭から離れずうつになりそうでした。ほかの原告とその家族もみんな苦しんでいます。もうこれ以上アスベストで苦しむ被害者を出さないように、裁判所には国と建材メーカーの責任を明らかにする判決を出していただきますよう、心からお願いいたします。 これは、宛先は裁判所です。でも、大臣、こういう声、現実に大工さんたちがどういう状況で働いていたのか、それを知っていただきたいですし、感想を言ってください。
○国務大臣(加藤勝信君) このアスベストに関しては、吸い込んで、それが、その症状が出るまで大変時間が掛かる、こういったこともあるわけでありまして、また、実際その症状、苦しい、厳しいものであるということは私も承知をさせていただいているところでございます。 その上に立って、先ほど申し上げたように、今の制度に、労災等の制度についてしっかりとPRをするということで今PRし、それを活用していただくということで対応させていただいているところでございますが、この訴訟に関しては、様々な論点もございますので、そこにおいては国の主張を裁判の中で明らかにしていきたいというふうに考えているところであります。
○福島みずほ君 資料でお配りしているものに日本の石綿の輸入量と実質国内総生産の推移というのがあります。 日本はずっと輸入している、千万トンアスベストを輸入しておりますし、二百八十万棟アスベストを使った建築物があるんですね。そして、国内総生産も続いています。ヨーロッパ、北欧では一九七〇年代、八〇年代にもう禁止をします。余りに日本は後手後手でしょうと。一九九二年に当時社会党がアスベストに対する規制法案を出しています。これ、通れば本当によかったんですが、残念ながら通っていません。 いろんな機会があったのに日本が適切にきちっとやらなかった。あの一九七五年、改正をしながらこんな輸入量は増えているし生産量は上がっているんですよ。だったら、大工さんたち被曝するの当然じゃないですか。 大臣、裁判で国は全敗しています。裁判所の事実認定と法的当てはめが変わるとは私は思えません。負けますよ。でも、将来まで頑張るというのではなくて、今生きている人がとにかく良かったと言えるように向き合ってくださいよ。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと輸入関係については事務局の方から答弁をさせていただきますけれども、いずれにせよ、先ほどから申し上げているところでありますけれども、こうした訴訟においては様々な論点もございます。そういったことについて、また国としてはそのときの知見に応じて適時かつ適切に措置を講じてきた、こういうふうに考えているところでございますので、最終的に関係省庁で調整した結果、上級審の統一的判断を求めるべきであるという結論に至り、現在上訴していると、こういう状況にあります。
○政府参考人(山越敬一君) 石綿の製造等の禁止についてでございますけれども、御指摘がございました一九九二年の社会党法案でございますけれども、これは、石綿のうち白石綿、クリソタイル以外の石綿の製造等を禁止するものでございましたが、当時の労働省といたしましては、その三年後になりますけれども、一九九五年にはこの白石綿以外であります青石綿と茶石綿の製造等を禁止しておりまして、いずれにいたしましても、それぞれの時点における様々な科学的知見に基づきまして労働者の健康障害防止対策をこれまで講じてきているところでございます。
○福島みずほ君 裁判所では、その一九七五年から一九九五年の間のことなどが違法だったと断じられているんですよ。遅いでしょうという話なんです。 これから、じゃ、私たちは何をやっていくのかなんですが、大臣、是非私は基金をつくっていただきたいと思っています。立法は必要かもしれませんが、この厚生労働委員会は、かつてC型肝炎、B型肝炎、肝炎の問題を立法と同時に解決をしてきました。C型肝炎はまさに基金をつくって、製薬会社が入れる、そして国の税金も入れるとして救済をやっています。この建設アスベストの問題は、メーカーと国の責任も裁判所は認めています。だとしたら、メーカー側を説得してメーカーにもお金を出してもらう、そして国の税金も入れる、基金をつくってしっかり救済すべきではないですか。いかがですか。これからも被害者は出ると思います。
○国務大臣(加藤勝信君) C型肝炎感染者被害に関しては、議員立法で特別措置法が作られて、現在それが機能されているということでありますけれども、今回、この石綿に関しては、これまでも労災保険による補償制度、また住民に対する石綿健康被害救済制度、こういった救済の制度が設けられ、救済を行ってきているところでありますので、私どもとしては、まずこうした救済制度でしっかりと救済を進めていきたいというふうに考えているところでございますし、またあわせて、労働者の石綿による健康障害を防止するため、建築物の解体作業等での石綿暴露防止対策、これをしっかりと徹底をして、被害が出ないようにこれに取り組んでいきたいと考えております。
○福島みずほ君 建設労働者以外の点で、石綿健康被害救済法が二〇〇六年に制定されたわけですが、療養手当が月額十万三千八百七十円と極めて不十分です。家族は例えば働きに行くことができない、看病しなくちゃいけない。私の知り合い、社民党の元尼崎市議も、実はこのアスベストの今被害でとても苦しんでいます。とても大変です。 この石綿健康被害救済法、環境省、不十分ではないですか。
○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。 石綿健康被害救済法に基づく救済制度は、石綿による健康被害の迅速な救済を図るため、労災制度のような損害の填補ではなく、社会全体で被害者の経済的負担を軽減することを目的として、お見舞金的な給付を行うものです。このような制度の性格を踏まえ、療養手当の給付水準については、健康被害についての救済であり、民事上の責任に基づかないという点で、類似する制度との均衡を考慮しながら設定されております。 具体的には、石綿による健康被害の場合、中皮腫や肺がんといった予後の悪い重篤な疾病にかかり、日常生活にも近親者等の付添いや介護が必要となるという実態に鑑みまして、医薬品副作用被害救済制度における入通院に要する諸経費を勘定した医療手当の内容に加え、原爆被害者援護制度における介護手当的な部分が加味され、定められているところでございます。
○福島みずほ君 それが不十分なんですよ。さっきも言いましたように、療養手当が月額十万三千八百七十円。皆本当に苦しんでいます。 これからのことについて、建築物についてお聞きをします。 現在日本国内に存在している建築物のうち、どの建物の中に、どの部分に、どの種類のアスベストがどれだけの量、どのような工法で使われているかの情報、これはアスベスト台帳で集めるわけですが、どのように把握しているでしょうか。
○政府参考人(首藤祐司君) お答えをいたします。 まず、民間建築物についての調査、把握の方法でございますけれども、建物の所有者等におきまして、吹き付けアスベスト及びアスベスト含有吹き付けロックウールの使用の有無を確認していただきまして、それを所在する地方公共団体に報告していただき、それらの結果を国交省が取りまとめているところでございます。 また、公共建築物につきましても、基本的には民間建築物と同様でございますが、施設を管理する各省各庁におきまして、吹き付けアスベスト及びアスベスト含有吹き付けロックウールの使用の有無を確認していただいているというふうに承知をしております。 以上でございます。
○福島みずほ君 そのアスベスト台帳はどれぐらい集まっていますか。それから、これをやる人は建築物石綿含有建材調査者ですが、これは任意でしか取り調べられないのと、千人という人数でよろしいですか。
○政府参考人(山口敏彦君) お答えをいたします。 建築物石綿含有建材調査者についてでございますけれども、一応、平成二十九年十一月時点で講習を修了された方は九百四十名というふうになってございます。
○福島みずほ君 台帳にどれぐらい集まっていますか。
○政府参考人(山口敏彦君) お答えいたします。 アスベスト台帳の状況でございますけれども、全部で三百一の特定行政庁がございますけれども、そのうち九割、二百七十二の特定行政庁において対応中であるというふうに把握しております。残りのものにつきましても、現在、更に整備に向けて進むように指導しているところでございます。
○福島みずほ君 何%把握していますか。
○政府参考人(山口敏彦君) 三百一のうち二百七十、九〇%が現在対応しておるということでございます。
○福島みずほ君 ちょっと事前に聞いていたのと違うんですが、ただ、九百四十人しか建築物石綿含有建材調査者がいなくて全国の建物ができるかというふうにも思います。 アスベストを使用している可能性のある建築物は国内に民間建築物だけでも約二百八十万棟あると推定されています。それらの解体がピークを迎えるのは二〇二八年とも言われています。飛散防止、新たな被害防止のために国は対応しているんでしょうか。
○政府参考人(山口敏彦君) お答えをいたします。 建築物に使用されておりますアスベストにつきましては、適切な飛散防止措置を実施することが重要であると認識しております。早急に除去等の対策が講じられる必要があると考えてございます。 このため、国土交通省といたしましては、地方公共団体に対し、千平米以上の大規模な民間建築物を対象とした実態調査を行い、所有者への指導を継続的に実施するよう要請しますとともに、社会資本整備総合交付金等によりアスベストの調査及び除去等の対策に対し補助を行うなどの対策を講じてきております。 さらに、今後につきましては、社会資本整備審議会に設置されたアスベスト対策部会からの提言を踏まえまして、小規模建築物を含めた対策を進めることとしております。今年の六月、小規模建築物も含めまして、対象となる建築物の優先順位を定め、対策を推進いたしますとともに、建物に関連する団体と連携するなど重点的な周知活動を行うよう、地方公共団体に対し通知したところでございます。 引き続き、公共団体と連携をいたしまして、建築物所有者による除去等の対策が適切に講じられますように努めてまいります。
○福島みずほ君 解体をするときには届出をすると。石綿作業主任者というのがいて、現在、三月末時点で二十七万六千六百四十三人いると。しかし、これらの人たちは、一般的には解体作業を行う下請業者の職長が石綿作業主任者となっているケースが多いと。つまり、下請で解体する人が実際は監視すると。十分アスベストの、まさにきちっとした管理、監督、防止ができるのかという問題もあります。また、無届け解体もあるという問題も指摘されています。すさまじい数、日本は一千万トン輸入してきたわけで、これきちっとやる必要があると思います。 最後に大臣、厚生労働省はやっぱり人の痛みに寄り添う役所でなければならないと思っています。これだけ裁判が起き、人が亡くなり、苦しみ、何とかしてくれと、そんなに莫大ではないと思いますよ、基金つくって、メーカーと一緒に、まさに国が対応してほしい。いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 繰り返しになって恐縮なんですけれども、それぞれ今最初に委員が御指摘ありました様々な裁判の結果、中を見ても、例えばメーカー責任一つ取ってもいろいろな判決があるわけであります。 そういったことも含めて、私どもは、先ほど申し上げた上級審の統一的な判断を求めるべきという上で上訴させていただいているところでありますが、ただ、先ほどから申し上げておりますように、労災保険あるいは石綿健康被害救済制度、こういったものをしっかり対応していくとともに、今委員から御指摘がありましたけれども、これから健康障害を起こすことがないように労働者の石綿による健康障害を防止する、特に建築物の解体作業等における石綿暴露防止対策、こういったことの徹底にも力を入れていきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 涙と痛みの分かる厚生労働大臣、厚生労働省になってください。そうしてください。よろしくお願いします。 終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。よろしくお願いいたします。 まず、大臣、お願いをいたします。 先日も所信を聞かせていただきましたけれども、なかなか大臣の言葉で老年医学について語られなかったこと、私は大変残念に思っております。大臣が、今老年医学がこの厚生労働行政の中でどういう位置付けになっていらっしゃるとお考えなのか、まずその御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 高齢化に伴い個別の臓器や疾患を超えた多様な問題を抱える高齢者の患者が増えていると、こういうことで高齢者特有の医療ニーズに配慮した医療を進めていく、その上においても、そうした医療が実践できる医師を養成していくことは大変大事な課題であるというふうに認識をしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 老年医学というのは病気診るだけではないんです。高齢者の社会全体を診断するのが老年医学の役割でございます。様々な議論がございますけれども、例えば、厚生労働のグランドデザインを描いていこう、じゃ高齢化社会に適した医療、そして社会保障、そしてまさに労働をどう提供していくのかということが、その回答を求めるのがこの老年医学でございます。 ですから、今日いろいろ議論をしてまいりますので、最後には、是非大臣には、ああ、老年医学って一言この大臣所信の中に入れておけばよかったなと思っていただけるように頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。 では、この老年医学を推進した実績について、武田局長、教えていただけますか。簡単にお願いできますか。
○政府参考人(武田俊彦君) お答えを申し上げます。 高齢化に伴いまして個別の臓器や疾患を超えた多様な問題を抱える患者が増加する中で、高齢者特有の医療ニーズに配慮した医療を実践できる医師を養成していくことは非常に重要であると認識をしております。 厚生労働省のこれまでの取組でございますが、本年二月に初めて文部科学省のモデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会と私どもの医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループ、この合同会議を開催いたしまして、医学教育と臨床研修との教育内容の整合性を図ってきたところであり、こうして医学教育のみならず臨床研修においても認知症などの高齢者で頻繁に見られる問題を含む幅広い疾患に適切に対応できるよう、基本的な診療能力を身に付けることを基本理念として医師の養成をしてきているところでございます。 また、臨床研修修了後の専門医の養成につきましても、高齢者など複数の疾患を持つ患者に対応できる総合診療専門医の養成の準備や老年病医学を担当できる専門医の養成の検討が日本専門医機構において進められておりますので、厚生労働省としても必要な助言などの支援を行ってまいりたいと思います。 なお、私どものナショナルセンターで国立長寿医療研究センターというのがございますけれども、こちらにおきましても、認知症など加齢に伴う疾患に係る医療に関する調査研究、技術の開発、医療の提供及び医療従事者の研修などを実施しているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 そうなんです。コアカリも初めて老年医学が入る。こんなに遅れているんですよ。今日は、委員の中でも高齢化社会に対する様々な問題が提起されたにもかかわらず、こんなに遅れているのが日本の現状だというのが認識いただけたかと思います。それから、先ほどありました総合診療医というのは老年医師ではございません。そこをしっかりと分けて考えていただきたいと思います。 では、老年医学の講座を有する大学数について、瀧本審議官、教えていただけますか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 老年医学に関する講座については、平成二十九年五月現在で、医学部を持つ八十一大学のうち二十五大学において、老年、老化、高齢、加齢を名称に冠した講座が合計で三十九講座設置されていると承知しております。 以上です。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 これもおかしいと思いませんか。これだけ老年の医学的な所見も必要な社会になってきても、全医学部に設置をされていない。先ほど審議官おっしゃっていただきましたけれども、そういうキーワードが上がっている講座だけでもまだまだ二十五、実際に老年医学を扱っているところはもっと少ないんです。ということは、人材育成を進めていかなければ、これどうするんだという話になってまいります。 老年医学をしっかりとこれから日本の社会の中で根付かせていくためにも、全てのまず医学部に設置すべきではないかと思いますけれども、まず武田局長、そしてその後に瀧本審議官、御意見いただけますか。
○政府参考人(武田俊彦君) 先ほど御答弁申し上げましたとおり、文部科学省と私ども厚生労働省で一貫した医師の養成を図ってきているところでございまして、高齢化における老年医学の重要性を文部科学省と共有いたしまして今後も取り組んでいきたいと思っております。
○政府参考人(瀧本寛君) 我が国において高齢化が進展する中、医学教育において老年医学について学ぶことは極めて重要であると認識しています。 このために、学生が卒業時までに身に付けておくべき学修目標を提示した現行の医学教育モデル・コア・カリキュラムにおいても加齢と老化に関する項目が盛り込まれており、これに基づきまして、全ての医学部において、高齢者の心理、精神の変化を理解し対応できることや、あるいは高齢者における病態、症候、治療の特異性を説明できるといった学修目標を掲げた老年医学に関する教育が実施されているものと承知しています。 また、先ほども厚労省からも答弁ありましたが、本年三月にこのモデル・コア・カリキュラムを改訂をして、さらにフレイルと呼ばれる心身の虚弱による活動低下やロコモティブシンドロームと呼ばれる運動器症候群等の概念、その対処法、予防が説明できること、さらには高齢者の人生の最終段階における医療を学ぶといった項目を新たに盛り込むなど、老年医学に係る学修目標の内容を充実をしているところでございます。 文科省といたしましては、このような取組を通じまして、医学部における講座の設置等も含め、老年医学に係る教育が更に充実するよう各大学に促してまいりたいと考えております。 以上です。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。答弁は簡潔にお願いいたします。 それでは、じゃ、専門医は何名いるのか、そして必要数は何名なのか。武田局長、教えてください。数字だけで結構です。
○政府参考人(武田俊彦君) 日本老年医学会に私ども確認をいたしましたが、老年病専門医数は平成二十九年十一月二十三日現在で千四百四十八人とされていると聞いております。 また、将来の診療科ごとの医師の需要につきましては、医療従事者の需給に関する検討会、医師需給分科会において議論を行っているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 高齢化社会の中で、高齢と呼ばれる皆様方が約四割になるかもしれないこの世の中において、今の数字というのは全医師数の〇・四%にしかすぎない、これが現状でございます。これでいいんでしょうかということです。 高齢化社会を迎えてこのニーズが増えるにもかかわらず、なぜ、じゃ、講座の数も増えない、だから人材育成も進まないわけです、教える先生がいない、かつ老年病の専門医数も増えていかないと考えていらっしゃいますか。 武田局長、短くお願いいたします。
○政府参考人(武田俊彦君) 高齢化に伴いまして、複数の疾患を持つ患者や認知症の合併など高齢者特有の医療ニーズが増えているということは事実でございまして、こういった高齢者特有の医療ニーズに配慮した医療を実践できる医師を養成していくことは非常に重要でございます。 高齢者への医療につきましては、これまで老年病領域を担当できる専門医に加え、実際の臨床現場におきましては、内科医、外科医、整形外科医等がそれぞれの領域に応じて連携しながら診療を行ってきたところでございます。私どもとしても、高齢者に、ニーズの増加に対応できる専門医の養成につきまして、日本専門医機構などとともに進めてまいりたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 文科省もしっかり取り組んでいただけますか。お願いします、短く。
○政府参考人(瀧本寛君) 医学部におきます教育研究をどのような組織体制で実施するかについては、基本的には各大学において判断されるものでありますが、従来から教育研究の基本的枠組みが臓器別に編成されてきた中で、高齢者特有の複合的な疾患に多面的に対応するための組織体制の転換が必ずしも十分には進んでいないということが要因の一つと考えております。 文科省としましては、老年医学の重要性を踏まえて、今後、医学部関係者が集まる会議等におきまして、講座の設置等も含めた老年医学の教育の充実について周知、要請を行うなど、各大学の取組を促してまいりたいと考えております。 以上です。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 でも、いないことは今確かですので、じゃ、どうしていくのか。ブロック単位で拠点病院などをつくるというアイデアはどうですか、局長。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 現在、認知症に関する鑑別診断や身体合併症を含めた治療などを実施することを目的として、認知症疾患医療センターについて整備を進めております。この認知症疾患医療センターは、地域での高齢者医療提供体制の拠点としての役割も果たしておりまして、例えば基幹型認知症疾患センターは、高齢者に対して総合的な治療を行うことが可能な病院も多うございます。 このようなセンターの整備によりまして、高齢者に対する総合的な治療を行う拠点の整備にも資するものと考えております。
○薬師寺みちよ君 済みません、認知症ではなく老年病でございます。 ですから、今までの医療が間違っていたということなんです。臓器別でやっても全く解決はいたしません。高齢者が抱える問題は様々でございます。身体的なものだけでもございません。社会的な問題も抱えております。そういうものを地域包括ケアというようなものでしっかりとカバーする、じゃそのリーダーは誰なのか、まさに彼らなんですよ。 かつ、じゃ、これからの将来、どういう形で社会保障制度をつくっていったらいいのか。皆様方にも資料をお配りいたしております。これは、日本老年学会・日本老年医学会が出している、高齢者に関するワーキンググループで、二ページ目御覧いただいたら分かるように、高齢者の新たな定義、やっぱりここにあるように、十年、二十年前と比較すると私たちの体は五年、十年若返ったという、こういう研究データなんですよね。こういうものが日本は蓄積としてないんです。 ですから、今までの高齢化社会の特に社会保障制度などは行き当たりばったりなんですよ。グランドデザインを描くにしても、こういう基礎データがない。しっかりとした基礎データを築いていくためにも、これからしっかりと、私は、老年医学というものを厚労省としても全面的にバックアップして、どういう医療提供体制、介護もそうです、社会保障制度をつくり、どういう労働として高齢者の皆様方が働きやすいような環境を整備するのかということを考えるべきだと思いますけれども、まず、大臣、その辺りについて御意見いただけますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お示しになられたこのワーキンググループの報告書、これはマスコミでも取り上げられて、一律に例えば六十五とか七十五とかそういったものでもないということで、様々な議論を呼んだところであります。 その上で、今るるお話がございました、あるいはやり取りがありました。本当に高齢者特有の医療ニーズを中心にと言うべきかもしれませんけれども、そうしたものに対する医療をまた中心とした対応、これをしっかりやっていく必要、これは、高齢者が安心して暮らせる社会づくりにもこれは不可欠だというふうに思っております。 それをどういうふうにこれから養成をしていくのかということでありますけれども、先ほどお話し申し上げたように、医学部教育、臨床研修、そして専門医の各段階において高齢者の特有の疾患に関する一貫した教育、研修が行われていく。そのためにも、養成課程はこれは厚生労働省、学部教育、医学部教育は、卒前教育は文科省ということでもありますので、その整合性がしっかり取れるように、文科省また関係学会の方とも連携協力して、先ほど申し上げた高齢者が安心して暮らせる社会づくり、この実現に向けて全力で取り組ませていただきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 その一気通貫の教育研修システムも、ようやく、昨年予算委員会でやらせていただいて、そこから初めて歩み寄りが始まったじゃないですか。しっかりと皆様方の意識を高く持っていただくことによって社会が変わっていくんです。ですから、これからますますニードが高まってくると思われる認知症についても取り上げさせていただきます。 これは本当に老年病の一つでございますけれども、認知症初期集中支援チームというものを一八年四月までに全自治体に設置するという方針がございましたけれども、現在の状況を教えていただけますか。お願いいたします。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 認知症初期支援チームでございますけれども、医師、看護職員、介護職員等の医療、介護の専門職から構成されておりまして、認知症の方やその疑いのある方を訪問して、適切な医療や介護が受けられるようにつなぐことを目的といたしております。 新オレンジプランにおきまして、認知症初期支援チームを平成三十年度までに全市町村に設置することを目標にしておりますが、平成二十八年度末で七百三市町村に設置している状況でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 資料四に皆様方にお配りをいたしておりますので、なるべく答弁を短めにお願いいたします。 なぜその整備が遅れてきたのか。実はここに書いてあります。認知症サポート医というその認定をするにも実は厳しくその条件を定めておりましたけど、緩和いたしましたよね。なぜ遅れているんですか。その遅れている理由を教えてください。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 平成二十八年度に行った研究事業では、認知症初期集中支援チームが設置できていない主な理由につきまして、認知症サポート医の確保に時間を要している、看護師や社会福祉士などの専門職が確保できない、行政内部の合意形成に時間を要しているなどが挙げられております。 厚生労働省におきましては、チームの設置を促進するために、先生御指摘のとおり、平成二十七年度から認知症サポート医の要件を緩和したほかに、全国会議の場などを通じまして複数の市町村が共同でチームを設置している好事例を紹介する、あるいは、未設置の市町村を対象に都道府県が開催しております会議や研修の費用の助成を行っております。さらに、平成二十九年度からは医師以外のチーム員の資格要件を緩和するなどの取組を行っておりまして、平成三十年度までの全市町村での設置に向けて努力してまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 そうしましたら、サポート医は今何名なのか、そして必要数についても教えてください。
○政府参考人(浜谷浩樹君) 認知症サポート医でございますけれども、平成二十八年度末現在で認知症サポート医研修の受講者数は約六千七百名でございます。この考え方でございますけれども、一般診療所十か所に対して一人の認知症サポート医を配置するという基本的考え方に基づきまして新オレンジプランの目標値を設置しております。具体的には、二〇二〇年度末までに一万人の認知症サポート医の養成を目標にしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。一万人、程遠い数字ですよね。 認知症、そしてその前段階にある患者様は今何名程度いらっしゃると試算なさっていらっしゃいますか。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 認知症の人の数につきましては、平成二十三年度から平成二十四年度に行いました研究事業におきまして、平成二十四年の段階で約四百六十二万人と推計されております。また、軽度認知障害の人の数につきましては、同じ研究事業におきまして、平成二十四年の段階で約四百万人と推計されております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 四百万人を一万人です。一人当たり、じゃ、何名診ればいいんでしょうということですよね。まず、一万人いません、まだ。六千七百人でございます。全くその絶対数さえも足りていない、なぜなんでしょう。ニードがあって、これだけ社会的にも問題になっている。 この認知症サポート医も含めた専門医というもの、なぜ増えていかないのか、これから増やすためにどうやって取り組んでいかなければならないのか、その問題意識を共有したいと思いますが、局長、いかがですか。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、平成二十八年度末現在では約六千七百名でございますけれども、近年の受講者数につきましては、平成二十六年度約六百四十名、二十七年度約千二百名、二十八年度約千六百名と着実に増加傾向になっております。 また、現在、研修回数の増加を含めまして、研修の在り方についても検討しております。その検討結果も踏まえ、更なる養成を進めてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 では、現在、年間死亡者数というものは何名なのか、そして二〇二五年、推定値は何人になっているのかということを、済みません、政策統括官、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(酒光一章君) お答えいたします。 現在の年間死亡者数ということで、直近二〇一六年で申し上げますと、百三十万七千七百四十八人でございます。それから、二〇二五年の推計値ですが、国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口、平成二十九年推計というのがありますけれども、その中位推計で百五十二万二千人でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 これだけの多死時代をどうやって乗り越えていくんでしょう。これを真剣に厚労省は考えてくださっているんでしょうかということです。老年医学の医師数も足りないし、学部もない、認知症についても全く人手不足である。そして、この多死時代、私も調べましたら、百五十万人という方々が二〇二五年にお亡くなりになる、更にこれは増えていきますよね。ということは、丸ごと沖縄の方々の人口と同じぐらい、というか、それ以上の方々が年間に亡くなられてしまう。 じゃ、誰がどこでどういうふうにみとっていくのか。私は、これは本当にしっかり取り組みたいというような姿勢が実際にはこの所信の中では見受けられなかったことが大変残念でございます。高齢化社会といって、場当たり的に関係者の皆様方が集まって審議会を行って、それで方針を打ち立てていく、まさに縦割り行政の中ですっぽりと俯瞰して見るような視点が抜け落ちてしまったということと、そのはざまで大変苦しんでいらっしゃる方々がいらっしゃる。じゃ、これからどうやってこの多死時代、そしてこの老年に関する様々な今お示しいただいたような不足した状況というものをサポートし、そして推進していくのか。大臣としてお覚悟を示していただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今みとりのお話もありましたが、みとりに行く前においても、高齢化をしていく中で、特にこれから二〇二五年に向けて団塊の世代の皆さんが七十五歳を超える、そういった状況の中で高齢化に伴う多様なニーズが出てくるわけでありますし、また、一人一人の状態に応じた今委員御指摘のまさに老年医学に踏まえた適切な医療また介護、こういったことが求められていくというふうに考えておりまして、今、医療と介護の提供体制、こういう連携を含めてしっかり構築していく必要があると思っております。 平成三十年度から第七次医療計画が始まるわけでありますけれども、その計画においても、都道府県の医療計画、また市町村の介護保険事業計画、この整合性を確保しながら、地域で必要な在宅医療、介護サービスを確保していく、そして訪問診療を実施している診療所、病院数等の新たな指標の設定を行って、その達成に向けた施策を進めていきたいというふうに思っておりますし、在宅などにおけるみとり等も含めて、国民が、自分が望む場所で自分らしく暮らして、そして最期を迎えていく、こういったことに対応するためにも、あらかじめ本人の意向を家族やかかりつけ医等と共有して本人の意思が尊重される仕組みづくりを進めていく、また在宅における死亡診断についての看護師の協力の下で医師が遠隔で実施できる取組を強化していく。また、平成三十年度の診療報酬、介護報酬の同時改定においては、みとりを含む在宅医療の推進、そして医療と介護の連携強化、こういったものにも検討を進めていきたいというふうに思っておりまして、こうした対応によって国民のニーズにしっかり対応させていただきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 先ほども、ちょっと質問が違ってしまいましたけれども、まず、人手不足であったりまだまだ研究不足というものを、拠点病院などのものもそのブロックごとにつくってしっかりと補足していただきたい、補助していただきたいと私は思っております。 老年学会の皆様方ともいろいろ話をしました。しかし、どうやって魅力的に自分たちの分野を見せていったら学生がもっと興味を持って入ってきてくれるのか、それで各大学ももっと興味を持ってこの問題に取り組んでくれるのか、大変悩んでいらっしゃいます。しっかりと私は、これからの社会を担うための人材育成というものを、厚生労働省もそうです、文科省もそうです、打ち立てていただいて、迎えるべく二〇二五年、そしてそれから先の少子高齢化の日本というものが明るいビジョンを描いていただく、まさにそのための基礎というものを大臣の時代に築いていただきたいと思います。 なかなか今までこういう問題というものを焦点を当てていただけたことがございません。例えば、認知症は認知症、地域包括ケアは地域包括ケアということで、どんどんどんどんやはり部署が切れてしまっていることによって、そのかさをかぶせるために誰が号令を取ってくれるか、なかなかいらっしゃいませんでしたので、私は大臣にはそのことを期待いたしまして、今日の質疑は終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(島村大君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(島村大君) 旅館業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。加藤厚生労働大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま議題となりました旅館業法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 消費者のニーズの変化、違法な営業者の広がり等を踏まえ、旅館業に係る規制緩和を進めるとともに、無許可営業者に対する取締りを強化し、旅館業の健全な発展を図るため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、旅館業の営業種別について、ホテル営業と旅館営業を統合し、旅館・ホテル営業とします。 第二に、無許可営業者に対して、都道府県知事等が報告徴収や立入検査、緊急命令を行うことを可能とするとともに、旅館業法に違反した者に対する罰金の上限額を引き上げます。 最後に、この法律案の施行期日は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としています。 以上が、この法律案の趣旨でございます。 御審議の上、速やかに可決いただきますことをお願いいたします。
○委員長(島村大君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時一分散会