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195回国会衆議院2017/12/01

文部科学委員会 第3号

発言数
231
登壇者
27
会派数
8
開催日
2017/12/01

会議録

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 これより会議を開きます。  文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、お諮りいたします。  本件調査のため、本日、政府参考人として財務省理財局次長富山一成君、文部科学省大臣官房総括審議官中川健朗君、大臣官房文教施設企画部長山下治君、生涯学習政策局長常盤豊君、初等中等教育局長高橋道和君、高等教育局長義本博司君、高等教育局私学部長村田善則君、研究振興局長関靖直君、スポーツ庁次長今里讓君、文化庁次長中岡司君、厚生労働省大臣官房審議官椎葉茂樹君、大臣官房審議官土屋喜久君及び大臣官房審議官八神敦雄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。工藤彰三君。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 皆さん、おはようございます。自由民主党、名古屋の工藤彰三でございます。  質問の機会を与えていただきました。感謝申し上げます。多岐にわたりますので、順次お尋ねいたします。  まず初めに、春の選抜高等学校野球大会についてであります。  林大臣は、高校野球大会、とりわけ甲子園大会についてはどのくらい関心があるんでしょうか。三十数年前の元高校球児の私にとりまして、文科大臣、当時は文部大臣です、甲子園といえば即浮かぶのが始球式というふうに思っておりました。来春の選抜大会では、大臣は始球式で投げられるんでしょうか。  その選抜高校野球大会が、二〇〇一年、平成十三年から二十一世紀枠が導入されました。このことについてお尋ねいたします。  私も野球をやっておりましたが、愛知県でしたので、百八十八校ありました。弱小チームでしたが、何とか秋の大会とかベストエイトまで投げました。ただし、どうやっても勝てない。当時は、愛知県からドラフト一位が三人出た年だったんです。ソフトバンクの工藤さんや大府の槙原さんとか中日は彦野とか、もう何ともならぬ、スーパースターみたいな人と戦ったわけであります。  そのことについてではないんですが、毎年春に開催されている選抜高校野球大会の出場校については、原則としては、前年の秋季大会の成績に地域性を考慮して決定されている、これが二十一世紀枠です。二〇〇一年、平成十三年から二十一世紀枠として、別途、例年二校から四校を特別出場させております。全国には、昨年だけでも、地方大会、日本全国で四千百十二校あります。こうやって選んでいただけることは本当にうらやましい限りだと思います。  二十一世紀枠の選考については、前年の十一月の都道府県連盟による推薦を経て、十二月に、九地区、北海道、東北等のブロックにおけるそれぞれの推薦校が決定されます。その後、翌年一月の最終の出場校選考が行われ、一大会につき二校から四校の二十一世紀枠の出場校が決定されております。  ここでお尋ねしたいんですが、二十一世紀枠出場校の選考基準については公表されておらず、報道等によれば、一定の成績と、学業と部活動の両立などの特色が必要となるとされていますが、具体的な選考基準を教えてください。

今里讓スポーツ庁次長

○今里政府参考人 お答えいたします。  先生お尋ねの選抜高等学校野球大会、いわゆる春の選抜でございますけれども、このいわゆる二十一世紀枠の選考基準につきましては、日本高等学校野球連盟によりますと、まず秋季都道府県大会ベスト十六の選出チームであること。そして、以下の五つの条件のいずれかに該当する。五つと申しますのは、少数部員、自然災害など困難な環境を克服している、学業と野球部活動を両立している、近年の試合成績が良好だが、強豪校に惜敗する等あと一歩で出場機会に恵まれない、創意工夫した練習で成果を上げている、部員の部外の活動が他の生徒、地域等によい影響を与えているのいずれかに該当する学校から選ぶということが基準というふうに聞いております。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 ありがとうございました。  これを調べますと、強豪校が多いということで、それに付随して公立高校が大半であるということであります。私立高校は一校しか出ていないということでありまして、四十五校過去に出場して一校、公立が中心というふうになっておりますけれども。  それはさておき、これから私がもう一つ質問したいのは、最初のころは、二十一世紀枠と言って何年やるのかなと思っておりました。もう二十一世紀になってから数年たちますわけであります。来年で十八年目です。当初は特例的なものと思っておりましたが、同枠も二十年近く恒久的に続いているものでありますので、いささか二十一世紀枠と言うのは違和感があります。  同枠については、いつまで継続するものなのか、また、趣旨や名称変更、そして学校数をふやすとか、そのようなことの考えはあるのか、お考えを伺いたいと思います。

今里讓スポーツ庁次長

○今里政府参考人 お答えいたします。  先ほど先生からもお話がございましたように、また基準を御説明いたしましたように、二十一世紀枠と申しますのは、技能のみにこだわらず、高校野球の模範的な姿を実践している学校、こういったものを選出するために、主催者である日本高等学校野球連盟及び毎日新聞社が二〇〇一年に導入したものでございます。  この二十一世紀枠につきましては、現時点では、高校野球の活性化につながるという点、それから全国各地から支持されているというのが主催者側の認識でございまして、したがいまして、現段階で、いつまで続けるのかあるいは名称を変更するのかにつきましては現時点では検討していないというふうに聞いております。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 ありがとうございました。というか、二十一世紀、二十二世紀になってきますけれども、野球が、子供の数が減っておりますので、いろいろ試行錯誤していただきたいというのと、やはり四千何校も出ると、地方大会で疲弊して、甲子園では肘、肩を壊してしまうとか、そういう問題がありますので、そのこともいろいろ今後考慮していただきたいと私は思います。  続きまして、アメリカンフットボール等の部活動を行うに当たり高額の費用がかかる競技種目の公立高校における振興についてお尋ねいたします。  皆さん、なじみ薄いかもしれません。特に女性の議員の方は薄いかもしれないんですが、アメリカンフットボールは、アメリカの国技、国民的娯楽であり、同国で実は一番人気のあるスポーツであります。大リーグ、バスケット、アイスホッケー等ありますが、そのプロリーグであるNFL、ナショナルフットボールリーグは、北米のプロスポーツリーグの中で最も人気があります。NFLの王座決定戦であるスーパーボウルは全米最大のスポーツイベントであることは皆さん知っていると思います。  我が国においてこの歴史をひもとくと、アメリカンフットボールは、大正時代にアメリカに渡米した教員が戻り、旧制第一高等学校らの学生らに指導したことから始まるとされています。  現在では、大学のチャンピオンシップ戦である甲子園ボウルや、大学、社会人の日本一のチームを決定するライスボウルなど、大いに活躍を見ております。  しかしながら、高等学校、高校の部活動においては、アメリカンフットボールは関東や関西の私立高等学校を中心とするものになっており、これは、アメリカンフットボールの部活動を行うに当たり高額の費用がかかるためであるものと推察されております。公立高等学校においてもアメリカンフットボールの部活動に力を入れているものがあるが、関東、関西が中心であり、全国的なものとは言えていないんです。九州、東北、四国は、アメフトのチームは高校にはないんです。それについて質問いたします。  文部科学省において、アメリカンフットボールなどの部活動を行うに当たり高額の費用がかかる競技種目についても、振興を図るべく、公立高等学校に対して補助金を行うべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

今里讓スポーツ庁次長

○今里政府参考人 お答えいたします。  部活動は、生徒の自主的、自発的な参加により行われるものでございまして、その活動経費は参加する生徒の自己負担が原則という中で、高等学校においても、さまざまなスポーツの部活動が行われているところでございます。  その中でも、委員御指摘のとおり、アメリカンフットボールなど高額の費用がかかる競技種目の場合には、費用がかかるということが競技の普及が進まない要因の一つであるというふうに認識しているところでございまして、スポーツ庁といたしましても、それら競技の普及に向けてどのような工夫ができるのか、関係競技団体の検討に協力をしてまいりたいと考えております。  なお、アメリカンフットボールにおきましては、競技団体による部活動に係る財政支援の制度はございませんが、資格制度による専門指導者の育成、そして、社会人や大学のチームが、防具等の必要のないフラッグフットボール、競技の普及につながるものでございますけれども、こういったものの講習会を小中学生に行うという普及活動を行っていると伺っているところでございます。  以上でございます。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 答弁ありがとうございました。  高額であるということと、実は、ラグビーよりアメリカンフットボールの方が危険なんです。防具があって、ヘルメットがありますが、きちっと首が据わっていないと、タックルがラグビーとは違います。そのことも踏まえて、指導者にコーチが来てしっかりと指導しないと、とんでもない事故が起きてしまうので、普及はしていただきたいんですが、そのことも踏まえてお願いしたい。  先ほど、高校野球の出場数が四千百十二あると言いました。アメフトは百校を切っております。私も、たまたま高校が、アメフトが同じグラウンドでしておりました。昭和五十七、八年のころ、当然甲子園は無理だと思っておりましたが、愛知県は当時、アメフトが三校でした。三校ですから、二勝すると全国大会です。アメフトの仲間にというか同級生に、俺たちはあっという間に全国大会だけれども、おまえたちは一生行けないだろう、こういうふうにばかにされたこともありますけれども。  やはり、これだけ今、多種多様なスポーツが振興されておりますので、ぜひともそのようなこともほかのスポーツでも考えていただきたいことを、まず大臣にお願いしたいと思います。  もう一つ、続きまして、歯科技工士の養成機関についてお尋ねいたします。  歯の問題でありますが、今出た野球、アメフトばかりでなくて、スポーツの基本は、瞬発力やかみ合わせ、大切です。そして、この歯の問題、実は、今皆さん御存じの八〇二〇運動、八十歳で歯が二十本残っていたらいいですね、大切にしましょう、自分の歯という運動、実は昭和六十三年に愛知県が提唱され、現在まで続いております。歯周病予防や認知症の予防、そういうものが八〇二〇運動でありますが、それについて、実は歯科医師ではないところで問題が起きております。  多様化するライフスタイル、人口の急激な高齢化、医療技術の進展により、基礎疾患を有する高齢者の歯科診療受診機会の増加や在宅歯科医療のニーズの増加等、国民の求める歯科医療サービスは高度化また多様化しております。  このような国民の期待に応えるためには、歯科医療を提供する歯科医師、歯科衛生士、そして歯科技工士が、専門的知識と技術を発揮する必要があるが、少子高齢化が進む中、その一角を担う歯科技工士を志願する若者が激減し、歯科技工士養成機関の数も減少の一途をたどっています。  現在就業している歯科技工士のうち半数近くが五十歳以上であることを踏まえれば、歯科技工士を志す若者をふやすことは喫緊の課題であると思っております。  そこで、お尋ねいたします。  平成二十七年に実施されました日本歯科技工士会の実態調査において、低価格、低賃金、長時間労働等を理由として他業に移りたいという回答が二五%以上、四人に一人以上は仕事を変わりたいとあったことを踏まえれば、歯科技工士を志す若者をふやすためには歯科技工士の早急な労働環境の改善が必要であると考えますが、歯科技工士の労働環境改善に向けた取り組みについてお聞かせください。

椎葉茂樹厚生労働省大臣官房審議官

○椎葉政府参考人 お答えさせていただきます。  日本歯科技工士会が三年ごとに実施しております平成二十七年の歯科技工士実態調査によりますと、歯科技工士を続ける上での問題として、低価格、低賃金、また長時間労働が高い割合となっており、歯科技工士を取り巻く状況は依然として厳しいものと認識しているところでございます。  このため、前回、平成二十八年度の診療報酬改定におきまして、歯科技工士がかかわる義歯等の製作に関する点数について引き上げを行ったほか、また、平成二十九年度からでございますけれども、厚生労働科学研究におきまして、歯科技工士の労働時間であるとか収益等の労働環境につきまして調査を行った上で、労働環境の改善に資する歯科技工業の業務モデルに係る提言を行うこととしているところでございます。  今後、こうした取り組みや現場の御意見等も踏まえながら、引き続き歯科技工士の労働環境の改善に向けて検討してまいりたいと考えているところでございます。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 ありがとうございました。  問題は多岐にわたっておりますので、あと二つ歯科技工士のことで質問させていただきます。  急激に発達しています、発展するインプラント技工等に対応するためには、現在二年間とされている養成期間を三年以上とすることが必要だとの声があります。一方、三年以上とすることは学生の学費負担となることから、さらに学生が減ることを懸念している声もあるわけです。  高度化する技工等に対応するために、今後の歯科技工士養成機関における教育のあり方について、政府の考え方、見解を教えてください。

椎葉茂樹厚生労働省大臣官房審議官

○椎葉政府参考人 お答えさせていただきます。  歯科技工の需要の変化など歯科技工士を取り巻く環境は変化しておりまして、歯科技工士教育におきましても、こうした変化に対応できる教育内容や教員の養成が求められているところでございます。  このため、歯科技工士養成施設が歯科技工士を取り巻く環境の変化に合わせて柔軟に教育カリキュラムを編成できるよう、現行の時間制から単位制とするなど見直しを行ったところであり、来年四月から施行されることとなっているところでございます。  さらに、平成三十年度の概算要求におきまして、先生御指摘の、例えばコンピューターを使って歯の補綴物を設計して機械で自動的に削り出すシステムであるCAD・CAMや、インプラント技工の歯科技工技術の近代化に対応できる教員を養成する講習会に関する事業を要求しているところでございまして、教員の質の向上に努めているところでございます。  引き続き、これらの取り組み等を通じまして、歯科技工士の教育の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 予算がつくという答弁をいただきました。ありがとうございます。  また続けて質問させていただきます。  今、CAD・CAMシステムの話が出ました。近年、CAD・CAMシステムやレーザー溶接技術などの新しい製法、技法が導入されています。そのことを踏まえれば、歯科技工士養成機関においても、それ相応の、今度は施設ですね、施設整備を行う必要があります。  入学者が減少する中で、各歯科技工士養成機関が相応の施設整備を行うのは困難であると推測されることから、国として何かしら支援策を講じることが必要だと考えております。今後の歯科技工士養成機関に対する支援のあり方について、政府の考え方を再度お尋ねいたします。

椎葉茂樹厚生労働省大臣官房審議官

○椎葉政府参考人 お答えさせていただきます。  歯科技工士養成施設を取り巻く現状といたしましては、平成二十五年度以降、一校が閉鎖、また五十二校中四十六校が定員割れという状況でございます。こうした歯科技工士養成施設における学生確保は喫緊の課題であると考えているところでございます。  このような歯科技工士養成施設を支援するために、歯科技工士養成施設の施設整備に対しまして、都道府県が医療従事者の確保のために必要な事業として実施する場合には、地域医療介護総合確保基金の活用が可能となっているところでございます。  この基金を活用した例といたしまして、具体的には、歯科技工士養成校にCAD・CAMシステムを整備し、養成校学生に教育を行うとともに、現任者に対するリカレント教育を行う事業でありますとか、歯科技工士養成所が行う教育上必要な機械器具、模型等の整備に対しまして補助を行い、より充実した教育環境で歯科技工士を目指す学生を養成する事業等に使われているところでございます。  国におきましては、このような取り組みに加えまして、関係団体等の御意見も踏まえながら、歯科技工士養成施設の支援に努めてまいりたいと考えているところでございます。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 ありがとうございます。  日本は世界に冠たる国民皆保険があります。先般も歯科医師の方と懇親をさせていただいたときに、歯科技工士の皆さんの減少、非常に危惧されておりました。口腔外科、口の中の健康、これは大切なことでありますから、それら、もう既に歯がない方や事故でなくしてしまった方、そういう方のためにやはり歯科技工士の皆さんをしっかり養成していただきたいし、八〇二〇運動にありますし、やはり健康の源は食事です。食事はやはりきちっとした歯でかんで健康を保っていただきたい、そんなふうに考えております。  通告はしておりませんが、今のやりとりを聞かれておりまして、林大臣はどんなお考えをお持ちでしょうか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 私も、最近は少し地元に帰る回数が減っておりますが、時折、歯科の先生方、私、地元の高校の同級生にも歯医者さんがいらっしゃるものですから時々お話をしますが、やはり同じようなお話を何度か聞いたことがございます。  やはりそれぞれの、技工士さんにしても衛生士さんにしても、歯科を支える大事な仕事でございますので、これは厚労大臣が所管されておりますが、一国会議員としても、その重要性については大変認識をしておるところでございます。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 林大臣、通告はなかったんですが、本当にすばらしい答弁をありがとうございました。  続きまして、質問いたします。  SNSに起因する、児童生徒が被害者になる事件への対応について質問させていただきます。  もう皆さん御存じです。今年十月、神奈川県座間市において、九人の遺体が見つかった、痛ましい、考えられないような事件が起きました。被害者の方々に対して、本当に心からお悔やみ申し上げます。  また、被害者の皆様の身元は、十五歳から二十六歳までの女性八人、二十歳の男性一人と判明しています。この事件は現在捜査中でありますが、報道等によれば、被疑者の男は、SNSのツイッターを通じて、首つり自殺の方法など、自殺を手助けする内容の投稿をすることで、自殺願望のある者と接触し、自宅に誘い込み、凶行に及んだとされております。  警察庁の調査によれば、平成二十九年上半期において、出会い系サイトやツイッターなどSNSを含むコミュニティーサイトに起因する十八歳未満の被害児童者数は全体で九百十九人であり、平成二十年以降、増加傾向が継続し、過去最高の被害児童生徒数であります。中でも特にSNSのツイッターに起因する被害児童数は三百二十七人で、全被害児童の三分の一強を占めております。  このような現状について、まず政府の見解を伺いたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今、工藤委員からお話があったとおりでございまして、これは警察庁の調査でございますが、平成二十九年の上半期におけるコミュニティーサイトに起因する犯罪の被害児童、ツイッターの三百二十七人を含めまして全体で九百十九人と、平成二十年の調査開始以降過去最多となっておる状況については、大変遺憾でございます。  平成二十年が七百九十二でございますから、この九年間といいますか十年間といいますか、このぐらいの間に大変にふえてきているという状況でございまして、大変遺憾であるというふうに考えております。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 大臣、早急な対策をぜひともお願いしたいと思います。  続きまして、座間市の事件を受け、政府は、座間市における事件の再発防止に関する関係閣僚会議を設置し、関係省庁間での検討を進め、年内にも再発防止策の報告書をまとめるとされています。  十一月十日の第一回会議において、再発防止策の具体的な方針の一つとして、自殺に関する不適切なサイトや書き込みへの対策強化が示されました。これに対して、ツイッターなどSNSの一律規制は、心のよりどころのない若者の悩みを吐き出す場を奪うのではないかという懸念が多く示されておりますが、政府の見解を続けてお願いします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今御指摘のありました関係閣僚会議におきましては、事件の再発防止に向けまして、自殺に関する不適切なサイトや書き込みへの対策の強化、これは今御指摘があったところでございますが、それとともに、ネットを通じて自殺願望を発信する若者がアクセスできる相談窓口の設置など若者の心のケア対策の充実、こちらについても検討を行っております。  文部科学省としても、近年、若年層の多くがSNSを主なコミュニケーション手段として用いているということを踏まえまして、有識者会議を開催しまして、さまざまな悩みを有する児童生徒の相談に関するSNSの活用策について、この八月に中間報告を取りまとめたところでございます。  これを踏まえまして、平成三十年度概算要求におきましても、SNSを活用した相談体制の構築に向けた調査研究に係る経費を要求しておるところでございます。  今後、関係省庁とも連携しながら、SNSの活用による若者の相談機会の充実を含めた政府全体としての再発防止策について、年内の取りまとめということでございますから、これに向けてさらに検討を進めてまいりたいと思っております。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 大臣、ありがとうございます。  若者の心が折れてしまったら、なかなかもとには戻りません。そういうことのないように、やはり国挙げて、地域挙げて、全力で取り組んでいかないとと考えております。将来の国をしょって立つ屋台骨になる方たちは若者でありますので、強い心を持って生きていただきたい、そんな思いであります。  また続いて質問させていただきます。  文部科学省においては、情報モラル教育の推進や、ネット上の出会いの危険性を周知する啓発資料の作成、配付などに取り組んでいると聞いております。しかしながら、警察庁の調査によれば、SNS等を通じて被害に遭った児童の約半数が、インターネット利用等に関して学校で指導を受けたことはない、または覚えていないと回答しています。  インターネット利用等に当たり、犯罪被害等の危険からの回避が徹底されるよう、学校現場における情報モラル教育のさらなる推進が必要であると考えています。そのことについて見解をただしてください。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 近年、スマートフォンやSNSが子供たちにも急速に普及する中で、児童生徒が自他の権利を尊重し、情報社会での行動に責任を持つとともに、犯罪被害を含む危険を回避して情報を正しく安全に利用できるようにするために、今お話のありました情報モラル教育、大変に重要であるというふうに思っております。  学習指導要領に基づきまして、各学校において児童生徒の情報モラルを育む指導の充実が図られるように、今お話ししていただきましたような動画教材を含む教員向け指導手引書の作成、配付、スマートフォン等をめぐるトラブルや犯罪被害等の防止のための児童生徒向け啓発資料の作成、配付等に取り組んでおります。  これが徹底されますように、子供たちを取り巻くインターネット環境の変化等を踏まえ、しっかりとこれらの改定、充実を図りながら、情報モラル教育のさらなる充実、徹底に取り組んでまいりたいと思います。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 大臣、ありがとうございました。  私たちが小中学校に通っているときと違って、今は学校に来るまでのときに危険な地域や誘惑、そして陥れられるような場所が非常に多くなりました。それを全て学校に求めているわけではありませんけれども、これも地域、学校が連携しながら今のモラル教育を徹底していただきたいな、そんなふうに考えております。ぜひとも強いリーダーシップを発揮していただきたいと思います。  最後の質問になります。これは地元の質問で大変恐縮でございますけれども、名古屋城天守閣の木造復元計画についてであります。  文科省で私が名古屋市の話をすると大抵いろいろなところでまたかという話が出るんですけれども、知ってのとおり、河村市長と私の仲はなかなか新聞各社が喜んで書いてくれます。  そして今、その河村市長がアドバルーンを上げているのが名古屋城でありまして、名古屋城の天守閣木造化の話で、実は、この天守閣は戦時中に焼失し、昭和三十四年に再建されました。皮肉なもので、三十四年に再建されたら伊勢湾台風がやってきたということもあったという大変なお城なんです。  施設の老朽化や耐震化の問題のため、現存の天守閣を解体し、当時の姿を木造で忠実に復元する計画が名古屋市により進められています。というか、私は、名古屋市に進められているというか、河村市長さんが進めていると言った方が過言でないと思うんです。  本計画は、五年後の平成三十四年十二月の竣工を目指し、事業費五百五億をかける、近代まれに見る大プロジェクトであります。賛否両論ありますけれども、ここでお尋ねさせていただきますが、このような一大プロジェクトに対しては、名古屋市の自主的な取り組みに加え、文化庁も積極的に協力していただく必要があると考えますが、文化庁のその決意を伺いたいです。

中岡司文化庁次長

○中岡政府参考人 お答えいたします。  一般に、史跡など往時の姿をしのばせる歴史的建造物を十分な歴史的根拠に基づいて復元することは、地域の活性化や文化振興に資するものであると考えております。  名古屋城跡は特別史跡でございまして、天守閣の復元にかかわって現状変更が必要となる場合には、文化財保護法に基づき、文化庁長官の許可が必要でございます。  当該現状変更の許可に当たりましては、現在の天守の解体、除却工事が文化財である石垣に影響を与えない工法であり、その保存が確実に図られることが示されていること、木造天守の忠実な復元がなされるような具体的な計画内容であること、木造復元にかかわる工事が文化財である石垣に影響を与えない工法であり、その保存が確実に図られることが示されることなどが必要であると考えております。  文化庁といたしましては、これまでも名古屋市からの相談を受けてきておりまして、引き続き緊密な連携を図りながら、専門的知見を生かした技術的指導助言を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 ありがとうございました。  特別史跡に指定されている石垣の調査、修復のあり方や、忠実な復元とエレベーターの設置など障害者の方のための配慮との間のジレンマなど、対処の難しい問題が今発生しております。  今週の名古屋市会の本会議で、質疑においていろいろありまして、見ておりましたけれども、これはなかなか問題解決できないなと考えております。そのためのいい知恵が文化庁にあるのか、そして今後どのような指導を、名古屋市と共同してプロジェクトを進めていただけるのか、考え方をお聞かせください。

中岡司文化庁次長

○中岡政府参考人 名古屋城を含みます名城公園につきましては、特別史跡の名古屋城跡の指定地であるほかにも、さまざまな文化財がございます。こうした文化財の修理や保存、整備は長期にわたる事業と承知してございまして、これまでも継続的な財政支援を行ってきたところでございます。  名古屋市におきましては、地域の文化遺産を周辺環境も含めて保存、活用するための取り組みといたしまして、平成二十九年三月に歴史文化基本構想を策定しておりまして、文化庁といたしましては、地方自治体による域内の文化遺産の総合的な把握に基づく取り組みについて、自治体側の町づくりの計画や具体的な要望も踏まえながら支援をしてまいりたいと考えております。

工藤彰三自由民主党

○工藤委員 ありがとうございました。  もう質問はこれで終わらせていただきますが、最後、一つ要望したいと思います。  特別史跡でありますので、名古屋城を急いで建てかえることはしなくていいと私は考えております。それよりも、名城公園、名古屋城を取り巻く環境の公園、これをきちっとしてもらいたいな、そして、全国から人が来てもらえる、そういう観光名所に変えていただきたいと思うんです。  昨年、一昨年と、全国の政令指定都市の中で一番行きたくないと言われたのが名古屋です。これをきちっと変えていくために、市長は名古屋城と言われておりますが、やはり憩いの場は公園だということを私は強く指摘させていただきたいし、そのことも文化庁の方に要望したいと思います。これは、国交省、いろいろなところが絡んでまいりますけれども、いいものを知恵を出し合ってつくっていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 次に、八木哲也君。

八木哲也自由民主党

○八木委員 改めまして、おはようございます。  きょうは、大臣挨拶に関する質問をさせていただきたい、こういうふうに思っています。  そして、きょうのテーマは理科教育及び科学技術教育に照準を当てまして質問したいと思いますが、非常に奥の深いことでございますので、ちょっと時間が十分足らない、こういうふうに思いますけれども、途中になるかもわかりませんけれども、よろしくお願いしたいと思います。  今、日本を取り巻く大事なことは、人口減少という静かな有事が進行し始めました。すなわち、少子高齢化、こういう国難の入り口に立たされているわけであります。この国難を克服していくためには、やはり教育の問題は避けて通れない問題であると思っております。  多くの先人が、一年後を楽しむのならば花を植えよ、十年先を楽しむのなら木を植えよ、百年先を楽しむのならば人を育てよ、こういうふうにおっしゃられました。まさにそのとおりであります。  しかし、今現在、既に、百年先といっても、きょう生まれた子は百年先も生きる可能性があるわけでありまして、これは、歴史を重ねて百年先の教育を見るということも大事でありますが、個人個人においても百年先を見た教育のあり方を考えていかなければいけないんじゃないか、こんな思いがしております。  まさに、人生百年時代、こういうふうに言われますように、百歳以上がもう既に六万人を超えました。そして、九十歳以上が二百万人を超えたと思います。まさに人生百年時代に入ったわけであります。  先人は、三つ子の魂百まで、こういうふうにおっしゃられます。すなわち、小さいときに学んだこと、覚えたことは百歳まで覚えておるよということで、小さいときにしっかり教育をしなさい、しつけをしなさい、いろいろなことを覚えなさい、こういう意味合いであろうと思います。幼児教育、また小学校教育の重要性がそこにあるような気がしております。  総理大臣は所信表明で、「人工知能、ロボット、IoT。生産性を劇的に押し上げるイノベーションを実現し、世界に胎動する生産性革命を牽引していく。」こういうふうにおっしゃられました。すなわち、第四次産業革命を推進し、ソサエティー五・〇社会を実現する、そのためには当然のことながら人材が一番基本でなければなりません。その人材は一朝一夕に育つものではなく、幼児、小学校等からの教育環境が必要であります。  私たち自民党は、教育再生実行本部というのを行っておりまして、平成二十五年に自民党の成長戦略に資するグローバル人材育成ということについて提言書をまとめました。その提言書の中で、三本の矢として、まず一つ目に英語教育、二つ目に理数教育、三つ目にICT教育を掲げて提言をいたしました。そのときに、それだけでいいんだろうか、ちょっと待てよ、こんな思いがいたしました。  それは、私の近くにある本当にちっちゃい学校なんですけれども、複式学級、四、五十人しかいないんですけれども、そこでは毎朝、古典とか美しい日本語とかそういう文章とか、そういうものを暗記させているんです。一カ月に一回ずつやっていただいておりますので、一年間それを通して六年間やる、こういう形になるんです。  お邪魔したときに、複式でありますので一、二年生なんですね、一、二年生が複式学級でやっておりましたのが奥の細道なんですね。それで、「月日は百代の過客にして行かふ年も又旅人也」と。一、二年生の子がこんなことを言っても意味がわからぬと思うんですけれども、でも、やはり暗唱していっちゃうんです。子供は暗唱する力があるんです。それで、それが大人になったときにすごい力になるような気がしております。そのとき行ったときは、三、四年生が百人一首の中から十編を選んで暗記した。そして、何と五、六年生、もうすごいですよ。何だと思いますか。もう五、六年生から心中物を教えるんですね。曽根崎心中を暗唱するんです。すごいことなんです。  この前行きましたら、一、二年生が、これもまたびっくりしたんです、般若心経なんです。校長先生に聞いて、これは政教分離でいかぬじゃないの、こういう言い方をしたんですね。いや、大したことないよと。何でですかと言ったら、ここの村はみんな曹洞宗だから、こう言うんですね。これはいいか悪いかは別にして、悪かったら批判しちゃいかぬですけれども、やはりそのときに覚えたのは一生忘れないと思うんです。これは大事なことだと思うんですね。三、四年生が金子みすゞの詩を暗唱。そしてまた、これもびっくりしたんですけれども、五、六年生は宮本武蔵の五輪書ですよ。そういうものを毎月毎月こういうふうにやって六年間やれば大きな財産になる。  私は、グローバル人材というのは、そういうものをベースにして、先ほど言いましたような英語教育、理数教育、ICT教育、こういうものをやるべきではないか、こんな思いがしております。  そうしたときに、この前の林大臣の挨拶の中で、質の高い幼児教育の提供、こういうふうに言っておられるんです。幼児教育を私は小学校のところも入れて考えてはおるんですけれども、人生百年時代における幼児教育、初等教育の重要性と、そして、私たちはソサエティー五・〇を目指していくわけでありますので、それを支えるためのグローバル人材の教育についての御所見があれば伺いたい、こういうふうに思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今お話のあったように、グローバル社会やソサエティー五・〇などの変化の激しい社会の到来、今先生からお話がありました、ことし生まれた子は百年を生きる可能性が高いということでございます。  スマートフォン、携帯電話一つとっても、我々がまだ教育を受けていたころには形もなかったわけでございまして、社会が非常に速いスピードで変化していく、こういう時代になってきたということでございますので、子供たち一人一人が自分の人生のライフスパンの中でこれからの社会を切り開いていくことができるように、そのために必要な資質、能力を確実に育成していくということが非常に重要なことだと思っております。  ことし三月に学習指導要領を、これは小学校ですが、改訂しまして、これからの時代に求められる資質、能力を明確にするとともに、主体的、対話的で深い学びの視点から、授業改善を通じて、子供たちの理解の質を高めるということを目指しております。  それから、教育内容に関して言えば、例えば、外国語教育、理数教育の充実、プログラミング教育の導入、それから伝統、文化に関する教育の充実などを盛り込んでおります。  委員から今お話がありましたように、そこも盛り込んでおりますが、国語教育を充実するということもありまして、国語科をかなめとしまして全ての教科等において言語活動を充実し、言語能力の育成を図る、まずこれがないといけないということでございます。  人生百年時代、ソサエティー五・〇という新たな時代を迎えるに当たりまして、私のもとに有識者から成る会議を設置いたしまして、今後、こうした会議における議論も踏まえながら、必要な取り組みを確実に進めてまいりたい、こういうふうに思っております。

八木哲也自由民主党

○八木委員 先ほど、小学校で暗唱を毎月しておるよと。これで何を校長先生が狙っているかというと、小さい学校なものですから、当然、中学校へ入ると大きい学校に行く、こうしたときに、小さい学校であるがために萎縮してしまわないだろうか、ですから大きな声でそういうことをやらせておる。そして、そういう素養をつけることによって、まさに、そんな小さい町でありますけれども、世界へ出ていく子も当然出てくるわけでありまして、そういうためにやっている。こういうことをきちんと言っておられて、僕は感心しましたので、つけ足しておきたいと思います。  そして、そういうことを考えたときに、やはり教育において一番大事なのは、私は、先生の資質である、こういうふうに思っております。  先ほど言いました平成二十五年の自民党の教育再生本部の提言の中に、先ほどグローバル人材についての三点を言いました。その中で、理数教育については、小学校の理科は全て理科の専科教師が教えるというふうに提言をしております。  それは、私の考えるところによれば、今、平成二十三年度から学習指導要領が変わりました。そして、小学校だけを見てみますと、小学校の算数は百四十二時間ふえたんです。理科が五十五時間ふえた。英語が七十時間ふえた。すなわち、先生の教える量といいますか、そういう質も含めて、ふえていく、負担が多くなっていくわけであります。  しかしながら、現実を見てみますとどうかというと、理科だけでちょっと申し上げますけれども、私はあえて言わせていただくのですが、偏見を持って言うわけではありませんので、この辺は御理解いただきたいと思うんですけれども、例えば、美術大学とか音楽大学、体育大学等々の学生さんも、小学校課程といいますか、専攻して取ることができるんです。私も地元へ帰ってそういう先生に会うんですけれども、それでは理科をやったことはあるのと言うと、もうほとんどやっていないんですね。特に、高等学校で選択になるものですから、簡単に取れる単位だけを取って、なかなか十分やっていない。まして実験なんかやったことがない。魚の解剖とか、僕らのころはカエルの解剖なんてやったんだけれども、そういうことすらやっていない。要は、そういう人たちが小学校の免許を取得して小学校で教えているんですね。  ちょっと古いかもわかりませんけれども、データがありまして、科学技術振興機構と国立教育政策研究所の調査のアンケートのデータによりますと、小学校で理科専科の教師の配置をしているところは二七%しかない。先生へのアンケートの中で、小学校の学級担任の五〇%の先生が理科の指導が苦手だと言っておるんですね。要は、やったことがないものですから、それは苦手だというのは当然かもわかりませんけれども。  さらにいけないことは、自分も苦手なものですから子供にも十分伝わっていない。そうしたときに、理科の理解がおくれている子供に対して七四%の先生が補充の授業を行っていない。要は、チェック、アクションに結びつけていない。こういう教えっ放しの状況があるのではないか、こういうことを指摘しておるんですね。  先生も大変なんだけれども、教えられる側も逆に大変なことなんです。そういうことを思いますときに、自民党の方で、やはり小学校の理科は全て理科の専科教師をあてがってやるべきだ、こういうふうに提言しております。  そこで、大臣の挨拶の中でも、小学校における専科指導に必要な教員等の教員定数の改善充実を図る、こういう御挨拶がありました。そこで、私はきょう、今、理科についてお話ししておりますが、小学校の理科は全て理科専科教師が教えるということを提言しておりますので、今の現状を教えていただければありがたいと思います。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 現代社会が抱えるさまざまな課題の解決に向けたイノベーションの創出や次代の科学技術を担う人材育成のためには、小学校段階からの理科教育の充実は重要であると認識しております。  今委員御質問の小学校理科の専科指導に関してでございますが、平成二十七年度の調査で、理科において年間を通じて教科担任制を実施している公立小学校の割合は、学年ごとに申し上げますと、小学校三年生で二〇・八%、四年生で三一・三%、五年生で四五・三%、六年生になりますと四八・九%となっておりまして、学年が上がるにつれて増加し、六年生で約五割という状況でございます。  ちなみに、十年前にも同様の調査がございますが、十年前、平成十七年の調査では、それぞれ一〇・六、一五・〇、二二・〇、二四・五という数字でございますので、この十年間で教科担任制を実施している割合がほぼ二倍になってきている、このような状況でございます。

八木哲也自由民主党

○八木委員 全てのということを自民党の方は言っておりますので、それに近づけて頑張っていただきたい、こういうふうに思っております。  そういう中でも、やはり子供というのはよく勉強していることは事実であります。  これは先生の教え方がいいのかもわかりませんけれども、二〇一五年の十五歳を対象にしたOECDの学習到達度調査というのが発表になりまして、そこの中で、参加国・参加地域、七十二カ国及び地域でありますけれども、そこのデータを見ますと、日本は結構いいんですね。数学リテラシーでは五位、科学リテラシーでは二位、読解力では八位。そして、協同問題解決能力というのが最近発表になりましたけれども、これが二位。OECD加盟国だけで見ると一位ぐらいのところもありますけれども、七十二カ国で見るとそういうふうになっている。ですから、日本の教育はやはり上手に教えておる、こういうことだと思うんです。  しかしながら、それではこれが全てなのかというと、そうではないと思うんです。  その論証データといいますか、私なりの理屈かもわかりませんけれども、そのデータで科学的リテラシーを見てみますと、アメリカなんかは二十五位なんですよ。低いんですよ。それと、イギリスも十五位。それよりも日本は断トツにいいわけであります。  しかし、その後の結果といいますか成果を見てみると、例えばノーベル賞の受賞者を見てみると、きょうは科学的なお話でありますので、物理、化学、生理学・医学でこういうふうにくくって見てみますと、アメリカは二百六十一人もいるんですね。そして、イギリスも七十九人、これが二位なんです。それに比べて、日本は二十二人なんです。  それで、もう一つデータといいますかお話ししますと、最近イギリスの新聞が、世界大学ランキングベスト百、こういうのを発表したんですね。その中に日本は二校しかない。東大が四十六位、京大が七十四位なんですね。ベストテンを見ると、アメリカがそのベストテンの中に七校、そしてイギリスが三大学あるわけです。  これだけのデータでは断言はできませんけれども、少なくとも日本の教育は、基礎的学力をつける義務教育、これは十分だ。しかし、それからつなげていく高等教育のあり方、ここに、つなげ方に問題があるし、また高等教育の問題もあるかもわかりません。  このことに関しまして、やはり私は、義務教育から高等学校、そして、さらに専門的な知識を身につける高等教育、これへのつなげ方に一つの問題があるのではないか、こういうふうに思っておるんです。  そういう中で、大臣挨拶の中でも、高大接続改革、こういうことを言っておられる。この改革の中身等について、どのようにつなげていくことなのか、今課題に思っておられること、そして、それに対する解答といいますか、所見があればお伺いしたいと思います。

義本博司文部科学省高等教育局長

○義本政府参考人 お答えいたします。  委員御指摘のとおり、高い基礎学力を高等教育以降の専門的な学びにしっかりつなげていく円滑な接続が大変重要な課題だというふうに認識しているところでございますけれども、これまで十分達成できなかったところは受けとめないといけないと思います。  このため、文部科学省におきましては、高等学校以下の学校教育、大学教育、その両者をつなぎます大学入学者選抜を一体的に改革することを通じまして、いわゆる学力の三要素、知識、技能、それをベースにしました思考力、判断力、表現力、さらには主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度を確実に育成、評価する、いわゆる高大接続改革を進めているところでございます。  具体的には、高等学校教育改革におきましては、この学力の三要素の確実な育成のために、義務教育段階から一貫した理念に基づきます学習指導要領の抜本的な見直しを進めるとともに、教員の指導力の向上を図っていく。さらには、大学教育改革におきましては、学力の三要素のさらなる伸長を図るために、三つの方針、すなわち、卒業認定、学位授与、いわゆるディプロマポリシー、教育課程編成の実施、カリキュラムポリシー、入学者受け入れ、いわゆるアドミッションポリシーの三つの方針をしっかり大学で立てまして、大学の教育の質的な転換を図り、それをしっかり認証評価で見ていく。さらには、入学者選抜改革におきましては、この学力の三要素の多面的、総合的な評価を行うために、新たな記述式問題の導入ですとか、あるいは、英語の四技能の評価を含みます新しい大学入学共通テストの導入、生徒の多様な学習や活動履歴の評価の充実を図る個別選抜の改善、これらを具体的な方策として検討し、公表したところでございます。  高大接続改革は、新たな時代を切り開く人材の育成のために極めて重要な課題でございます。関係者の意見をしっかり聞きながら、確実に改革を進めていきたいと存じます。

八木哲也自由民主党

○八木委員 高大接続は大事なことであります。  そういう中にあって、私、先ほど、学問の継続性、つなげ方、こういうことについて問題提起した部分があるんですけれども、そういうことを思いますと、接続といってつなぐからおかしくなる。つなぎ目がおかしくなる。  ですから、そういう点では、今、高等専門学校の教育システムに一つの解答があるのではないかと私は思っているんです。すなわち、中学校を卒業した生徒を受け入れて、五年間の一貫教育をやっている、ここが大事なんですね。これはまさに、高大接続ではない、高大一貫なんです。ここが私は教育について大事な視点ではないのか、こういうふうに思っております。  その中で、アクティブラーニングを比較的重視した教育をしておりますので、非常に高等専門学校の評価は高いんです。高い評価をどういう物差しではかるかというのはいろいろあると思いますけれども、一つには、やはり就職率なんですね。求人倍率は十八倍もあるんですよ。要は、企業が欲しくてしようがない人材なんです。  それだけではありません。また、海外からの評価が非常に高いんですね。日本の高専システムを導入したいという国が結構あるんですね。モンゴルでは既に高専が設置されている。日本の教育システムがいいということで。前に、私たちはこれについての会議をやっておるんですけれども、下村元文科大臣が、高専の輸出についてもっと考えようよ、こういうことを言われたことがありまして、まさに、日本の教育がすばらしい、それを輸出して、途上国、ないしは、そういう興味がある、関心があるところへシステムを輸出していこうというものであります。  そういう高専が、今、日本に国公私立合わせて五十七校あるんですけれども、実は高専のない県もあるんですね。五県あるんです。高専が五十七校で約一万人受け入れておりますので、卒業生から見ますと、中学校卒業生の大体一%ぐらいを受け入れている。  今後、こんないいシステムでありますので、これを量的拡大、そしてさらに質的拡大をどういうふうに図っていくのかということについてお尋ねするわけでございますけれども、まず、量的拡大については、当然のことながら、一%しか入っておりませんので、そんなにも倍率が高いとかいい教育をやるというのならば、定員数をまずふやしたらどうだ、こういうことがあります。  二つ目には、高専がない県で、高専をつくってほしいという要望も結構あることは事実でありますので、そういうない県にどういうふうに教育的機会均等を与えていくのかということも一つあると思います。  三つ目は、大学法で設置していくものですから、大変なお金がかかることは事実であります。ですから、もっと簡便にできる方法として、工学部のある大学に附属高等専門学校、こういうのをつくることも一つアイデアではないか、こういうふうに思っているんです。  そして、質的充実では、ハード面、ソフト面の質的充実を図っていかなければいけませんけれども、高専というのは結構各地にあるものですから、五県ありませんけれども、一県に一つぐらいは大体あるものですから、まさに地域産業と密着した、そういうカリキュラムで地域への就業を支援していく、まさに地方創生の観点からそういうソフト面も充実していかなければいかぬのではないのか、こういうふうに思います。  それと、やはり質的レベルがどんどんどんどん上がってきておることは事実であります。  実は、全国高等専門学校ロボットコンテスト、こういうすばらしいものがあるんですね。テレビで見たこともあると思います。ことしで三十回になるんです。三十回目を記念して初めて、文科大臣賞もいただけるんですが、内閣総理大臣賞をいただくことになりましたので、できればぜひ見ていただければありがたいと思うんです。今度の十二月三日、NHKで生放送をやりますので、ぜひ見ていただければありがたいと思います。  第一回目が、実は乾電池を一個使っただけのスピードレースなんですね。モーターをつけて坂を上がっていくというものです。それから三十回重ねていくとどんなすばらしいものになるかというと、ことしは、大江戸ロボット忍法帳といって、各校二台ずつのロボットが後ろに風船を五つぐらいつけて、それをチャンバラで割り合う。こういう、回路からしたら相当難しい回路を使わなければいけないと思うんですけれども、そういうレベルが質的に向上したということの一つのあかしではないか、こういうふうに思うんです。  そういうことからしたときに、高専の量的拡充と質的充実について、文科省の御見解を伺っておきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 この仕事につく前から、ロボコンについては大変テレビで興味を持って、また楽しく見ておりましたが、このたび、今週の週末の日曜日ですか、記念すべき大会があるということで、私も出席をさせていただこう、こういうふうに思っております。  高専については先生とほぼ同意見ということでございます。我々としてもしっかりと今の御指摘に従ってやっていこうと思っておりますが、まさにお話があったように、中学を卒業して五年一貫で技術者教育を行う高等専門学校は、実践的で創造的な技術者の養成の観点から、また中等教育と高等教育の接続の観点からも大変すぐれた教育制度であり、産業界からも高い評価を得ているというふうに認識しております。  量的拡充について、まさに、自民党の文科部会の高等専門学校を考えるプロジェクトチームから、全都道府県への高等専門学校の教育システムの展開に向けた方策として、大学の学部の資源を有効活用した高専の整備等の御提言をいただいております。  高専は地域産業を支える人材の養成を通じて地方創生に貢献し得る、こういうふうに考えておりますので、今お話のありました未設置県、埼玉、神奈川、山梨、滋賀、佐賀、こういうことでございますが、この対応も含めて、地方公共団体等からのニーズを踏まえながら、具体的な相談に基づいて適切に対応していかなければならない、こういうふうに思っております。  また、質的充実についても、中教審で、新たな産業を牽引する人材育成の強化、高専教育の高度化のための方策に係る御議論を受けて、今お話のありました理工系大学との共同教育課程の設置など、高専教育のさらなる質的充実に努めてまいりたいと思っております。

八木哲也自由民主党

○八木委員 ありがとうございます。前向きな回答であったと思いますので、期待したいと思います。  そして、やはり高専だけでは物足りなくて、さらに進学したいという人も最近多く出てまいりました。すなわち、高専卒業生の約四〇%は、進学、四年制大学へ編入したりしていくわけでありまして、やはりそういう部分においても、しっかり、レベルが高く、質的な保障をしていかなければいけない、こういうふうに思っておるわけでございます。  そういう中で、現在政府が進めております、生産性革命ということを打ち出してまいりました。  物づくりの現場で生産性を上げていくためには、やはり質の高い技術者を養成することが重要であります。全国の高等専門学校で、それぞれの特色を生かしながら、AI、IoT、ロボティクスなどがもたらす産業構造の変化に対応できるよう、機械とか電気などに加えて、情報セキュリティー、そして地域産業と密着した研究などの分野で教育活動の充実に取り組んでいるところであります。  そういう高等専門学校の教育を充実するためには、やはり何といいましても、その原資である予算ということが大事であります。高等専門学校の予算をきちんと確保していくということについての御所見を伺って、質問を終わりたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 平成二十八年の三月に文科省に設置いたしました外部有識者会議による提言を踏まえまして、新産業を牽引する人材育成、地域への貢献、国際化の加速、推進、この三つを軸に、各学校が有する強み、特色の伸長を図る取り組みを推進するために、平成二十九年度の国立高等専門学校の運営費交付金を増額いたしております。  平成三十年度概算要求におきましても、国立高等専門学校の教育活動を支える基盤的な経費の充実を図るとともに、今お話のありました、技術科学大学を初めとした理工系大学等との共同教育課程設置を目指す取り組みを新たに支援するための経費も要求をさせていただいているところでございます。  御案内のような厳しい財政事情ではございますけれども、今先生からお話のありましたソサエティー五・〇等の社会変革に対応するために、社会的要請が高い情報セキュリティー、IoT、ロボット等、こういう分野における実践的、創造的な技術者を養成する高等専門学校の予算の確保に努めてまいりたいと思っております。

八木哲也自由民主党

○八木委員 ありがとうございました。  百年先を楽しむのなら人を育てよ、こういうふうに言いました。まさにそのためにしっかりとした予算をつけていくことも大事だ、こういうふうに思いますので、お願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 次に、浮島智子君。

浮島智子公明党

○浮島委員 おはようございます。公明党の浮島智子でございます。  本日は、質問させていただく機会をいただき、感謝を申し上げます。ありがとうございます。  未来の希望、宝である子供たちを取り巻く環境が厳しさを増す中で、少しでも家庭、地域、学校の教育力というのを高める手だてはないだろうか。教育の目的というのは、子供の幸福にあると思っております。私は、守れる命をしっかりと守っていきたい、そんな思いで、まず初めに、LINEを活用したいじめ自殺予防、そのことについて質問をさせていただきたいと思います。  座間における九人のかけがえのない命が失われた事件、私は本当に悲しみで胸がいっぱいになりました。被害に遭われた方々に心よりお悔やみを申し上げます。二度と繰り返してはなりません。大切な命をしっかりと守っていきたい。  久留米大学病院の小児科、永光准教授の研究グループは、死にたいと思ったことが時々あるという中高生が五人に一人に上るという調査の結果をまとめておられます。さらに、それぞれ悩みを誰に相談しているのかという問いに、家族の次に多かったのがSNSやインターネット掲示板という回答だったそうです。  死にたいという言葉は、助けてほしいという意味だと社会全体で受けとめ、支援をする仕組みが必要だと私は考えます。  このような支援は既に始まりつつあります。  二〇一七年の三月の二日、前松野大臣に、いじめ相談窓口にSNSを活用してほしいと、LINEの担当者の方とともに要望をさせていただきました。SNSやインターネットが危険だからといってただ遠ざけてしまうのではなくて、SNSを活用して、いじめや自殺に関する相談体制をしっかりと構築していく。  我が党の働きかけで、文科省の方でも、この八月に、この問題についてのワーキンググループ、この中間報告をまとめられたところでもございます。  また、我が党の県議の議会の質問を受けて、長野では、LINE株式会社と連携をしまして、九月の十日から二十三日まで、SNSを活用し、子供の相談を受けました。  長野では、電話による子供からの相談件数は年間二百五十件ということでございました。このSNSを活用した相談は、長野では二週間で五百四十七件という相談が寄せられました。内容も、いじめや不登校だけではなくて、学業、恋愛の悩みなど多様で、中高生の相談したい気持ち、これを掘り起こし、悩みの芽を早急に摘み取るということに成功したと私は思っております。  他方、課題も明らかになりました。SNSでは相談員の共感、寄り添う気持ちを伝えることがとても難しく、特に、死にたいといった相談があった場合には電話による相談に切りかえて相談を継続する仕組みが必要なこと、電話相談に比べてどうしてもコストが割高になってしまうことなどです。  先日、十一月の二十二日に、安倍総理にも文科部会長として決議をお渡しさせていただいたところでもございます。  私も、この実証実験をやっているところの視察もさせていただきました。本当に、一人一人、一対一で向き合っていく中、本当に大変な作業だなと思いましたけれども、この寄り添う気持ち、これが本当に重要であると思いました。  そこで、お伺いをさせていただきたいと思いますけれども、座間のようなこのような事件を二度と起こしてはなりません。SNSを活用したいじめや自殺予防のための相談体制の構築、これは喫緊の課題であります。文科省として今後どのように推進をするのか。  また、このような相談体制は、中高生だけではなくて、今回の座間の被害に遭った年代でもある大学生や二十代の若者など、社会教育という視点からも、文科省にもしっかりと取り組んでいただきたい。文科省、厚労省、いろいろありますけれども、縦割りではなくて、厚労省を巻き込みながらしっかりと取り組むことが私は必要だと思っております。  また、前倒しで補正なども考えられるべきだと思いますけれども、大臣のお考え、そして財務省のお考えを聞かせていただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 近年、若年層の多くがSNSを主なコミュニケーション手段として用いておりまして、SNSを活用した自殺予防のための相談体制の構築は、今先生からお話がありましたとおり、大変重要なことであるというふうに認識をしております。  文科省では、さまざまな悩みを有する児童生徒の相談に関するSNSの活用策の検討を行うため、今御披露いただきました有識者会議を開催しまして、本年八月に、SNSを活用した相談体制の構築に関する当面の考え方を中間報告として取りまとめたところでございます。  さらに、平成三十年度概算要求におきましても、SNSを活用した相談体制の構築に向けた調査研究に係る経費を要求いたしました。  また、この座間市における痛ましい事件を受けまして、再発防止に向けて政府全体としての対策を議論しておりまして、年内には取りまとめを行うことにしております。  今後、今お話がありましたとおり、児童生徒を対象とするもののみならず、大学生、さらには二十代の若者といった若年層を主な対象とした、SNSを活用して相談機会を確保するための体制整備についても、厚生労働省とともにしっかりと検討してまいりたいと思っております。

木原稔自由民主党財務副大臣

○木原副大臣 先般の座間市におけます事件の再発防止のためには、SNSなどネットを通じてさまざまな悩みを発信する若者が適切な相談相手にアクセスできるよう早急に相談体制を構築することは、重要な取り組みであると考えております。  補正予算における取り扱いにつきましては、こうした考え方に立ちつつ、浮島委員の御指摘を踏まえながら、関係省庁としっかりと調整していきたいと考えております。

浮島智子公明党

○浮島委員 ありがとうございます。  今、木原副大臣の方からも早急にという御答弁がありましたけれども、早急に対応していただきたい、また、前倒しで補正をしっかりと考えていただきたいということを再度申し述べさせていただきたいと思います。  公明党は、私立学校の高校の授業料の実質無償化、すなわち年収五百九十万未満世帯を対象とした私立高校授業料の実質無償化を二〇一九年度までに目指すということを公約に掲げ、今回の衆議院選挙を戦わせていただきました。  十月の八日の党首討論会でも、我が党の山口代表の提案に対して、自由民主党総裁として安倍総理は、検討していきたいとおっしゃいました。今後、しっかりと議論をして実現しなければならないと私は思っております。  高校生への支援は、現在、国の就学支援金どおりで独自の上乗せがないところ、例えば岩手、群馬、鳥取などがありますけれども、そういうところから、都議会公明党がリードして実現した東京都の実質無償化まで、都道府県ごとにばらばらになっているのが今現状でございます。  進学率九七%とほぼ義務教育化している高校の学びの支援が全国どの都道府県でも同じように受けられるようにすることは、国の責任だと思っております。国の責任で支援を平準化した上で、既に手厚い支援をしている自治体には、授業料以外の学習費などの支援に充実を図ることが求められているのではないかと思っております。  大臣の御挨拶の中にもありましたけれども、幼児教育から高等教育段階までの切れ目のない形で教育費の負担軽減を推進しますとおっしゃっていただきました。幼児教育と高等教育の無償化、負担軽減の中で見過ごされがちな高校の無償化、授業料に対する支援が都道府県ばらばらでは、この今の現状では、高校生の学びを保障する観点から問題だと私は思っております。  我が党が掲げている私立高校授業料の実質無償化に向けた大臣の御決意をお伺いさせていただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 家庭の経済事情に左右されることなく希望する質の高い教育を受けられること、これが大変重要でありまして、文科省としては、高等学校段階も含めて、幼児期から高等教育まで切れ目のない形で教育費負担軽減策を進めることが必要、こういうふうに考えております。  高等学校につきましては、現在進学率が約九七%に達する国民的な教育機関となっておりまして、その教育の効果は広く社会に還元されているわけでございます。  こうした高等学校の重要性に鑑み、文科省として、社会全体で高等学校段階の学びを支える、こういう理念のもとで、全ての意志ある高校生等が安心して教育を受けることができるよう、高校生への修学支援を行っているところであります。  平成二十六年度には、法改正により所得制限を導入いたしまして、その捻出財源で私立高校等に通う生徒への加算措置を拡充するなど、低所得世帯の生徒に対する支援の充実を図ったところでございます。その際の本委員会の附帯決議を踏まえて、今年度、文部科学省に有識者から成る協力者会議を設置いたしまして、現行制度の効果や影響について検証するとともに、取り組むべき課題等について鋭意検討を進めております。  御指摘がありました私立高校の授業料の無償化については、先般の参議院の本会議等で総理からも御答弁申し上げたとおり、政府として現在まさに検討しているところでございまして、御党の提言も踏まえて、文部科学省としても、関係省庁等と協力しながらしっかりと検討し取り組んでまいりたいと思っております。

浮島智子公明党

○浮島委員 ぜひとも、この切れ目のない支援、よろしくお願い申し上げます。  また、全国の小中学校教職員定数につきましては、さきの国会におきまして義務教育標準法が改正され、発達障害等の困難に直面している子供たちの通級指導、また日本語が十分でない外国の子供たちへの指導などに取り組むために、教職員定数の基礎定数化など、計画的な定数改善は実に十六年ぶりになります。  私自身、その実現に向けまして財務省の皆様と膝詰めで何度も何度も議論をさせていただき、この十六年ぶりに重い扉をあけることができましたこと、誇りに思っております。  平成三十年度の予算編成におきましては、政府において働き方改革が進められている中、この十六年ぶりの法改正ということを土台に、社会で学校を支えるという流れをさらに加速し、教職員定数の抜本的な改善を図ることが必要であると私は考えております。  教員につきましては、本年四月に公表された勤務実態調査で、十年前と比較してさらに過酷な勤務状況にあることが明らかになっています。教員の長時間勤務実態がどのような状況になっているのか、具体的な数字を示して御説明をお願いします。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 お答え申し上げます。  御指摘の調査結果の速報値では、校長、副校長・教頭、教諭等のいずれの職種においても、十年前に実施した調査の結果と比較して勤務時間が増加しているという結果が示されました。  具体的な一週間当たりの平均時間は、小学校教諭で五十七時間二十五分、中学校教諭で六十三時間十八分という結果になっており、十年前と比較いたしますと、それぞれ小学校で四時間九分、中学校で五時間十二分増加しております。  また、業務内容別に見ますと、平日については、小中学校ともに、授業や授業準備など、授業に関連する時間が増加しております。これは、平成二十年の学習指導要領改訂による授業時数の増加が主な原因ではないかと考えております。  また、土日については、中学校の部活動の時間が、一日当たり、十年前の一時間六分から、今回の調査では二時間十分へとほぼ倍増している、こういった結果が出ております。

浮島智子公明党

○浮島委員 この教員の長時間勤務は、まさに看過できない状況であることが明らかだと思います。  私も小中学校や特別支援学級を訪問させていただく中で、教員の方々が本当に日々子供たちに向かい、情熱そして使命感を持って献身的な業務を行っていること、本当に心から敬意を表させていただく気持ちでいっぱいでございます。  この多忙をきわめられていること、現場を見て、現場のお声をたくさんいただきながら、私は、我が国の学校教育のよさ、これをしっかりと持続可能な形で発展させるためには、学校における働き方改革にしっかりと取り組み、教員の長時間の勤務、この状況を速やかに改善することが不可欠だと思っております。  私は、日本のすばらしい教育の仕組み、これをしっかりと継続させていただきたいと思っているのは、一つ、ドイツに視察に行かせていただいたときに、ドイツの教室の中に入りましたら、机に全部番号が書いてありました。そして、そこに来られた先生は、生徒たちにいろいろな授業をするんですけれども、生徒が手を上げると、名前ではなくて机の番号で呼んでおります。私も、番号で、はい何番、はい何番と呼ばれて、どんなものかなと思ったんですけれども、後で先生にお伺いをしましたら、いや、我々は人数が多いから、いろいろな教室を行くもので、一人一人の名前を覚えることができない、子供たちもどこの机に座ろうと自由だそうです、だから番号でやっていますということを普通に話されておりました。  私は、日本の教育というのは、やはり先生が子供たちと向き合い、子供たちの名前をしっかりとわかりながら、目と目を見て教えていくということがすごく重要だと思っておりまして、この日本の教育のよさをしっかりと持続可能な形にしていかなければならない、そのためには、今回のこの教職員定数の改善、これをしっかりとやっていかなければならないというふうに思っているところでございます。  また、今回、平成三十年度から、小学校の三年生から六年生にかけて外国語教育の充実が本格的にスタートいたします。小学校で初めて教科として外国語が導入されますけれども、円滑な実施のためには、専科指導を担う教員の定数を抜本的に拡充し、教員一人当たりの持ちこま数の軽減を図り、少なくとも今以上に教員の持ちこま数が増加しないようにすることが必要だと私は思っております。  ところが、十月の三十一日、財政制度等審議会におきましては、現在でも小学校において学習指導要領に基づく授業時間数である九百四十一こまを超える九百八十一こまの授業が行われており、この超えている授業時間数を増加する英語教育に充てれば新たな教員定数の改善は必要がないという議論が行われたと伺いました。これこそ私は机上の空論だと思っております。  このこま数は、年度当初に学校が計画した授業数の時間で、学校は毎年、災害やインフルエンザ等による学級閉鎖といった不測の事態が生じても子供たちの学びに穴があかないよう、学習指導要領の規定する授業時間数を上回ってこまの設定をしております。そして実際には、この合間を縫って、漢字力、計算力など、ばらつきのある子供たちの実態に応じて補充的な学習指導に取り組んでいるところでございます。  全国の三万の小中学校において、厳しい勤務実態の中で子供たちにしっかりと向き合い、伸ばしている、そんな七十万人の教員の思いや努力、これがいっぱい詰まった数字であると私は思っております。しかし、現場では、もう限界であると。この現場のお声に、私たちは、教員定数の改善に全力で取り組まなければならないと思っております。  そこで、財務省にお伺いをさせていただきたいと思います。  この財政審で提出されたデータの九百八十一こまという数字について、これは、学校に出向いて、教員からその実態について現場のお声を、お話を聞かれたのでしょうか。机上の数合わせを根拠に教職員定数の改善を行わずに、私は、しっかりと現場の声に耳を傾けていただきたい。教員にこれ以上の負担を強いて我が国の義務教育の質が低下したら、今政府が打ち出している人づくり革命どころではなくなると思いますけれども、財務省の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。

木原稔自由民主党財務副大臣

○木原副大臣 学校の指導、運営体制につきましては、教育現場の実態を踏まえつつ、効果的に教育環境を整えていくことが重要であるというふうにも考えております。そのためには、まずは、学校における働き方改革に関しては、教員の業務の見直しを通じて、教員がより多くの時間を授業に充てられるよう、業務の適正化を行っていく必要があると考えております。  また、今般の学習指導要領改訂に伴う小学校英語の授業時間数の増加については、財政審の建議に基づいて今委員からお話がありましたけれども、授業内容、教員配置の見直しや外部人材の活用、免許制度の見直しなどを通じてしっかりと対応していくことが重要であると考えております。  また、現場の実態を把握しているかという厳しい御指摘でございましたけれども、事務方としっかりと現場の実態について勉強してまいりたい、そのように思っております。  以上でございます。

浮島智子公明党

○浮島委員 今、しっかりと対応していくとおっしゃっておりましたけれども、本当にしっかりと対応していただきたいと、言葉だけではなくて、お願いしたいと思います。  また、現場というのが非常に大切です。現場をぜひごらんになっていただき、どういう状況で皆さんが、どんな熱い思いで、どんな状況で仕事をされているかということを副大臣の目でごらんになっていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  今、副大臣の方から御答弁がありましたけれども、本当に待ったなしの状況の中で、働き方改革や新学習指導要領の円滑な実施に不可欠な教職員定数の確保、これについて文科大臣の決意をお伺いさせていただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 学校現場を取り巻く課題が複雑困難化している状況の中で、新しい学習指導要領の円滑な実施や学校における働き方改革に向けて、学校の指導、事務体制の効果的な強化、充実を図ることが重要と考えております。  平成三十年度の概算要求におきましても、新学習指導要領における小学校外国語教育の授業時数増に対応した専科指導、中学校の生徒指導体制の強化、貧困等に起因する学力課題の解消などに必要な教職員定数を計上しております。  文科省としては、学校の働き方改革を進めるとともに、新学習指導要領の円滑な実施に向け、必要な教職員定数の確保にしっかりと取り組んでまいります。

浮島智子公明党

○浮島委員 ぜひとも、財務省にしっかりと訴えながらやっていただきたいと強く要望させていただきたいと思います。  この教職員定数の改善は、新しい学習指導要領の円滑な実施に必要不可欠であることはもう明らかでございます。これには与党・政府一体でしっかりと取り組んでいかなければなりません。しかし、定数改善で可能なことは、例えば外国語教育が充実される小学校の英語専科教員を配置することにより、授業時数の増加分に対応することが主となります。  小学校の高学年で週二十八こまとなっている現行の学習指導要領においてさえ、月八十時間以上の超過勤務をしている先生が三割という厳しい状況になっているのも明らかでございます。この緩和には文科省が取り組むべき課題もあると思います。教育課程において子供たちに何を教えるのか、中教審では専門的な観点からしっかりと議論の上、決めるべきものだと思います。  また、教育の中身、これと政治との関係は特に慎重であるべきと思っております。他方、現場の教員が落ちついて子供たちの指導に当たることができる環境の整備、これをしていくのはまさに政治の責任だと思います。  今、私のところに、文科省は平成三十年度、三十一年度の移行措置期間に全ての子供たちに十五こま外国語教育を行わなければならないとする一方で、それでは授業時数がどうしても足りない学校もあるので、十五こままで総合的な学習の時間を授業数に充てて削減をできるようにした、三十二年度の本格実施以降もこのような学校の裁量を認めてほしいという現場の教員からの切実な声が届いております。  総合的な学習の時間、これは私も重要だということは十分認識をしております。AI、この人工知能の時代にありまして、子供たちが教科での学びを自分のテーマに即して組み立てて考え抜く力、これは大事です。そのことを前提としつつ、今求められているのは、そのような機会の確保を教員の働き方改革と両立でするべきではないかということでございます。  小学校の現場の切実な声を踏まえながら、外国語教育を強化される三十二年度以降においても、大幅に夏休みを削減したり、土曜授業を増加させたりしないで、週二十八こまで時間割りを編成できることが必要であると考えます。総合的な学習の時間の授業数について、学校に一定の裁量を与えるなどの工夫をすることにより、新学習指導要領の円滑な実施と教員の働き方改革を両立させるべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。また、この点については、中教審において早急に結論を出し、今年度中に方向を示すべきと私は考えますけれども、大臣の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 平成三十二年度から全面実施をされます新学習指導要領では、必要な教育内容を削減することは適切ではない、こういうふうにされた中央教育審議会の答申を踏まえまして、児童生徒にこれからの時代に必要な資質、能力の育成を目指しております。このため、現行学習指導要領の基本的な枠組みや教育内容を維持した上で、外国語教育の充実を含めて、小学校第三学年から第六学年の各学年において、年間三十五こまの標準授業時数を増加することとしております。  今御指摘がありましたように、現在の小学校高学年の週当たり標準授業時数は二十八こまでありまして、今回の学習指導要領の改訂によって増加をする授業時数の扱いについては、教員の多忙化の実態を踏まえまして、さまざまな工夫を検討することが必要と考えております。  そこで、文科省では、本年度からの新規事業といたしまして、新学習指導要領の実施に向けた授業時数確保の取り組みを行う学校を指定いたしまして、現在の学校の指導の実態や教員の勤務実態等を踏まえた工夫について研究を行っているところであります。具体的には、長期宿泊体験活動などの既存の学校行事の内容を各教科や総合的な学習の時間などに位置づける場合、また、各学校で実態として行われている十五分程度の短時間学習を指導計画に位置づける場合、こういう場合などについての研究を行っております。  文科省としては、これらの研究指定校の取り組みによる指導の効果、教員の勤務負担への影響、これらについて検証を行うとともに、この研究成果の普及等を通じて、新学習指導要領の円滑な実施に向けた各学校の取り組みを支援してまいりたい、こういうふうに思っております。  また、あわせて、中教審の学校における働き方改革の議論において、教員が担うべき業務の適正化等についても御審議をいただいておるところでございまして、文科省としては、新学習指導要領の円滑な実施とともに、教員の勤務時間の増加につながらないように、必要な取り組みを進めてまいりたいと思っております。

浮島智子公明党

○浮島委員 ぜひともよろしくお願いいたします。また、中教審での早急に結果を出していただきたいということを要望させていただきたいと思います。  次に、セーフティープロモーションスクールについて質問をさせていただきたいと思います。  私は、平成二十七年三月十三日の本院の予算委員会、そして、同二十五日に本文部科学委員会でも質問をさせていただきましたけれども、大阪教育大学附属池田小学校が児童殺傷事件の後に進めた安全対策をモデルに、大阪教育大学が、安全な環境に取り組む学校をセーフティープロモーションスクールとして認証をしているということでございます。私も、この件に関して質問をさせていただいたとき、安倍総理や当時の下村大臣からは、しっかりと進めると積極的な御答弁をいただいたところでもございます。  セーフティープロモーションスクール、この推進に当たりましては、我々公明党は、地方議員と連携をしながら今取り組みをさせていただいておりまして、八月の二十五日には、大阪市立の堀江小学校、また、日本では全国初めての幼稚園の認証になった堀江幼稚園に行かせていただき、十月の三十一日には、改めて池田小学校に行き、メンタルサポートセンター長の藤田先生に御案内をしていただき、安全科の授業、また不審者の通報ベルなど学校内の施設設備を見て回り、いろいろ勉強をさせていただいたところでございます。  現在の池田小学校を含む八校一園で認証されているセーフティープロモーションスクールでございますけれども、これを全国で私は広げる必要があると痛感をいたしております。と申しますのも、大阪の堀江小学校へ行かせていただいたときに、すばらしい取り組みだなと思いましたのは、小学校の高学年と低学年がチームを組んで学校内を歩き回り、学校内のどこが危険であるか、また、学校から家まで帰る通学路を一緒に歩いて、どこが危険であるか、子供の目線で危険である箇所、そういうところを全部自分たちで調べて、それをマップにして、学校じゅうに知らせる。そして、学校の先生に知らせる、また保護者に知らせる、あるいは地域の皆さんにそのマップを配って知らせるという活動をしておりました。  私は、これは本当に重要なことであるなということで、少しでも多くの学校にこの認証を広げたいと思っております。  そこで、この大阪教育大学のセーフティープロモーションスクールの認証事業は国立大学の運営費交付金で支えられております。来年度の予算編成における国の支援の充実と決意、また、このセーフティープロモーションスクールのモデル事業の認証が全国に広がるようにどのように取り組みをされるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 大阪教育大学が実施をしておられるセーフティープロモーションスクールは、地域と連携をいたしまして安全推進の取り組みを継続的に実践する学校を認証する取り組みでありまして、地域全体での学校安全推進体制を構築する上で極めて意義深い、こういうふうに認識をしております。  この取り組みは、大阪教育大学におきまして国立大学法人運営費交付金等を活用して事業を展開しておりまして、文部科学省では、こうした取り組みを含めて国立大学における教育研究活動が継続的、安定的に実施できるよう、平成三十年度予算においては、この国立大学法人運営費交付金等について一兆一千四百九億円を概算要求しておるところでございます。  さらに、セーフティープロモーションスクール等の先進事例など地域全体での学校安全推進体制の構築を図る取り組み、これを支援するために、来年度、学校安全総合支援事業を実施することとしておりまして、平成三十年度予算におきまして約二億五千万を概算要求しておるところでございます。  今後とも、国立大学法人運営費交付金等の確保に努めるとともに、このセーフティープロモーションスクールのような先進的な取り組みを積極的に支援し普及すること等を通じて、学校安全の推進に努めてまいりたいと思っております。

浮島智子公明党

○浮島委員 ぜひともよろしくお願い申し上げます。  次に、昨年の三月九日、本委員会において、スーパーサイエンスハイスクール、SSH、またスーパーグローバルハイスクール、SGHの大きな成果と、これからの事業の継続、充実することの重要性について質問をさせていただきました。当時の馳文科大臣からは、現場からは、もっと充実してほしい、継続してほしいという声がある、しっかりとこの要望を、減ることがないようにしっかりとやっていきたいという力強い御答弁をいただいたところでもございます。  教育の効果というのは継続することに意味があると私は思っております。  しかしながら、この十一月十四日に行われた政府の行政事業レビューにこの二つの事業が取り上げられてしまいました。外部の有識者からは、支援のためのお金は国ではなく自治体の負担や授業料で賄うべき、学校への支援はばらまき、生徒個人に対する支援とすべき、事業の目的はエリート育成だから、もっと対象を絞るべきといった指摘がなされたということを私は承知しております。  エリート育成のための学校ではなくて、ごく少数のすぐれた生徒のみを対象とした個人支援とすべき、事業の成果は、数値化される、目に見えるものを重視し、費用対効果で判断すべきといった指摘は、私の教育に対する考え方とは大きな違いを感じているところでございます。  このSSH、スーパーサイエンスハイスクールは現在二百校、SGHは百校、合計三百校でございます。全国の高校のわずか六%にすぎません。私は、進学校だけを対象とすべきではなくて、奇跡の学校と言われている京都の堀川高校、千葉県立木更津高校や福岡県立の東筑高校、すばらしい先進的な取り組みを行っている工業高校なども、SSHのしっかりとした取り組み、こういう取り組みを支援して、活躍してもらいたいと思っております。  SSHについて言えば、科学の甲子園や数学・化学オリンピックで活躍する生徒はもちろんのこと、SSH第一期生、既に三十歳に達しているOB、OGの方々は、国内外の大学や研究機関において研究者として勤務していたり、日本学術振興会の育志賞といったものを受賞した卓越した業績を上げたりしております。SSH十五年の蓄積が高校における新教科、理数探究、理数探究基礎に結実しようとしているのは、もう御存じのとおりでございます。  SGHでは、高校生が海外の大学や同世代の若者たちと対話をしながら、イノベーション企業、平和、国内外の農業といった問題、まさに我々大人が今向かい合っている難題、難問に取り組んでいるところでございます。  このような層の厚みと広がりは、学校を指定し、学校全体で取り組むからこそ生じたもので、個々の生徒をピックアップした支援はかえって非効率になりかねません。  私は、この二つの指定事業は、公財政投資が生き金になっている見本、モデルケースだと思っており、ふやすことがあっても減らしてはならないと思っております。  そこで、今回の事業レビューについては、十二月の上旬に行政改革推進会議で評価結果が取りまとめられるということを承知しておりますが、しかし、このSSH、SGHの事業予算につきましては、その価値や意義を理解していないレビューの結果、これにとらわれることなく、文科省としてしっかりと自信を持って、また信念を持って予算を確保すべきと私は考えております。  次代を担う若者を育む教育政策の責任者として、大臣の強い決意をお伺いさせていただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 スーパーサイエンスハイスクール支援事業及びスーパーグローバルハイスクール事業、これは、グローバル化と知識集約化が進む社会におきまして、厳しい国際競争に勝ち抜くために、高等学校の段階から、科学技術イノベーションの担い手になる人材、国際的に活躍するグローバルリーダーの育成、こういうものを図ることを目的としておるところでございます。各国においても、国を挙げて、中等教育段階からそのような人材の育成に取り組んでいる状況であり、我が国としてもしっかりと事業の成果を出していく必要がある、こういうふうに認識をしております。  秋の年次公開検証、いわゆる秋のレビューにおいては、事業成果の適切な評価の観点、効果を最大化できる指定のあり方などについて指摘を受けております。  この両事業の実施に当たっては、各学校の取り組みに対して中間評価を実施しておりまして、それに基づいて文部科学省が指導し、事業全体として成果の向上に努めているところでありますが、今回のレビューでの指摘も踏まえながら、必要な見直しは行うとともに、しっかりと所要の予算額は確保してまいりたいと思っております。

浮島智子公明党

○浮島委員 ぜひともよろしくお願いいたします。  これで質問を終わります。ありがとうございました。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 次に、日吉雄太君。

日吉雄太立憲民主党・市民クラブ

○日吉委員 立憲民主党・市民クラブの日吉雄太でございます。  今回の総選挙で東海ブロックより当選させていただきました。本日は、質問をさせていただく機会を頂戴いたしまして、ありがとうございます。  それでは、余り時間もございませんので、早速質問の方に入らせていただきます。  本日は、先般の林大臣の所信を受けましての一般質疑でございます。  この委員会は、文部科学行政におきまして、特に、とりわけ教育、このかなめの委員会でございます。しかしながら、森友学園の問題、加計学園の問題といった、国民の知る権利がゆがめられたり、また特定の肩入れがされたり、そして補助金の名のもとに巨額の税金が投入されている、この現状につきまして本日はお伺いさせていただきます。  まず、加計学園についてでございますが、愛媛県の今治市、こちらが約三十七億円相当の土地を無償で譲渡しました。そして、建築費等百九十二億円、この半額である、二分の一の九十六億円の補助金を交付決定しております。  この中で、この建設費等百九十二億円が、他の大学、同じ獣医学部と比較して多額ではないのか、こういったお話がございます。この加計学園と今治市との協定の中で、建築費等の二分の一を補助する、こういう協定がある中で、建築費が高額になるとますます補助金も高くなるというような現状に、協定になっております。  ここで大臣にお伺いしたいんですけれども、この多額な建築費につきまして、その所見をお伺いさせていただきます。お願いします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 大学設置・学校法人審議会における審査に当たりましては、教育研究内容とともに、その教育研究を行うにふさわしい施設等が備えられているかを確認することになっております。このため、校舎などの建物については、審査基準におきまして最低基準額を定めております。一方、経費の上限、また建物の単価については基準を定めておりません。  今回の獣医学部の計画では審査基準を上回る金額が計上されておりまして、設置審におきましても、計画が審査基準に適合しているとして、可と答申をされております。  大学設置・学校法人審議会は、大学の設置認可について学問的、専門的な観点から審査を行う独立性の高い組織でございまして、文部科学大臣としても、審議会の答申を尊重いたしまして、認可をしたところでございます。  獣医学部の設置に当たりまして今治市が予定をされておられます補助金の金額や交付の条件については、補助を行う今治市において判断されるものである、こういうふうに認識をしております。

日吉雄太立憲民主党・市民クラブ

○日吉委員 御答弁ありがとうございます。  今、最低基準をクリアしたらということでございましたけれども、いたずらに豪華な学校ができてしまう、これも一つ問題であると思います。そして、今後、経常費補助金が国から交付される、こういったときにその補助金の金額にも影響してくる可能性があると思いますので、今後、最低基準だけではなく、規模の適切性、こういったことも検討する必要があるのかなというふうに思うところでございます。  そして、建設費、発注に当たりましてどのようなチェックが行われているのかというのも一つ重要なポイントだと考えております。いたずらに自由に発注先を決めて、自由な金額で工事を進めていく、こういったことが起こらないようなチェック、ひいては補助金の金額にも影響してきますので、こういったチェックが必要だと考えますが、これについて大臣はどのようにお考えか、御所見をお願いいたします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 建築業者等の決定方法については、審査基準上、特にルールを定めておりませんで、大学設置・学校法人審議会が審査する事項とはなっておらないところでございます。建築業者等については、申請者である学校法人が責任を持って決定すべきものだというふうに考えております。  一方、学校法人の公共性の観点、また、校舎整備に対して自治体からの補助金支出が予定されている、こういうこともありますので、加計学園において必要に応じて丁寧な説明がなされることが望ましい、こういうふうに考えております。

日吉雄太立憲民主党・市民クラブ

○日吉委員 ありがとうございます。  今回、今治市でこれだけの税金が投入されたわけですけれども、その中で、どういった業者を選定していくかということが一つ問題になるのかなと思っておりまして、地元の業者を使って建設を進めるというのが普通の自然な考え方なのかなというふうに思いますが、実態としては、加計学園の本部が置かれている岡山県の業者が大部分を占めている、このような実態があります。  そしてまた、ちょっと資料を御用意させていただきましたけれども、加計学園の関連企業というところに、株式会社SID創研、こういった企業が載っておりますけれども、こちらが今回の建築の設計を請け負った企業でございます。一種のファミリー企業が請け負っておりまして、このSID創研には加計理事長の御夫人が役員を務めている、このような実態があるところでございます。  このようにファミリー企業が設計を受注して高い工事を行っていく、建設が進められていく、こういう実態につきまして、大臣の所見をお伺いしたいと思います。

村田善則文部科学省高等教育局私学部長

○村田政府参考人 お答え申し上げます。  本設置計画におきまして、校舎の設計監理につきまして二社が共同受注しておりまして、そのうちの一社の取締役のお一人に加計泰代氏が就任していることは聞いてございます。  校舎建築等の契約の相手方につきましては、これは民間法人間の、学校法人と民間の法人の間の契約でございまして、これは、学校法人と利益相反になる場合を除きまして、特段の制限はされてございません。  なお、本件におきましては、御指摘がございました加計泰代氏につきましては、加計学園の役員ではないため、私立学校法上の利益相反の問題が生ずるものではございません。  ただ、一方で、先ほど御答弁ございましたとおり、学校法人の公共性の観点、あるいは自治体から補助金が出るということでございますので、学校法人において必要に応じて適切な説明がなされることが望ましいと考えているものでございます。

日吉雄太立憲民主党・市民クラブ

○日吉委員 やはり、業者の選定、そして建築費の決定の透明性というのは、非常に高めて、透明性のあるものでなければいけないと思います。ですので、加計学園の方で、説明責任、丁寧な説明が必要ということではありますけれども、やはり、文部科学省としましても、こういった建築時の業者の選定ないし建築費の決定に係る透明性を高めるような御指導等が必要なのかなというふうにも考えます。  ちょっと話はかわりますけれども、前回十一月十五日の当委員会で議論になりました認可の過程について一つお伺いをさせていただきます。  獣医学部新設のいわゆる四条件につきまして、文部科学省としてどのように検討をして最終的に認可をしたかというような形で議論になったかと思いますけれども、実際に、四条件につきまして、文部科学省としてはこれに係る責任を負う立場であるかどうかというのを、この経緯を含めまして、ちょっとお伺いしたいと思います。大臣、お願いします。

義本博司文部科学省高等教育局長

○義本政府参考人 お答えいたします。  今回の獣医学部の新設につきましては、国家戦略特区を所管する内閣府を中心に、段階的にそのプロセスが進められてきたところでございまして、この特区のプロセスの中で、文科省も含めまして、関係省庁において四項目が満たされていると確認を行ったところでございます。  このプロセスの中で、事業者の公募に対して提出のございました加計学園の構想が、先端ライフサイエンス研究の推進や地域の水際対策など新たなニーズに対応するものであることが確認され、設置認可の申請に至ったものでございます。  設置認可のプロセスにおきましては、大学設置・学校法人審議会におきまして、特区のプロセスで認められた構想に基づいて大学が作成されました設置計画に関して、教育課程や教員組織、施設設備、財務状況など、学校教育法及び大学設置基準等の法令に適合しているかにつきまして、学問的、専門的な観点から審査が行われたところでございます。  また、この設置審の審査とは別に、学校法人加計学園の設置認可申請の内容が、特区のプロセスの中で認められた構想、四項目の適合を前提にしておりますけれども、この構想に沿っているかについて確認いたしまして、沿っていると確認したところでございます。  このような特区プロセス、設置認可のプロセスともに適切と認められたと理解しておるところでございます。

日吉雄太立憲民主党・市民クラブ

○日吉委員 そうしますと、結論としまして、もしここの四条件に問題があった場合に文部科学省として責任を負うのかどうか、この点をちょっとお伺いしたいと思います。大臣、お願いいたします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今局長から答弁がございましたように、そもそも獣医学部の設置については告示によって規制をしていたわけでございますが、その規制をある意味では規制緩和するということで国家戦略特区ということになったわけでございまして、プロセスの中で、各省庁の合意のもとにこれが進められてきたということで、告示という規制が緩和をされて申請を受け付けた、こういうことでございます。  したがって、特区のプロセスにつきましては内閣府の方が所管をされておられますので、内閣府の方でどういうふうに考えておられるのかということをお聞きいただければというふうに思っております。

日吉雄太立憲民主党・市民クラブ

○日吉委員 そうしますと、特区のところにつきましては内閣府が責任を負うというふうに理解したんですけれども、であれば、この認可において、文科省と内閣府で連名で認可をするとか、そうしないといけないのではないかなというふうに思うんです。そうでなければ、責任のないところで認可がされてしまったということになろうかと思います。その点についてどのようにお考えになられますでしょうか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 特区のプロセスの中で関係省庁の合意によって進められてきたという関係省庁には当然文科省も入っておるわけでございますので、その合意のもとで告示の規制緩和をしたということでございます。  したがって、規制緩和された状態で告示の規制がないということですので、我々としては、今度は設置認可の申請を受け付けるということになりますので、受け付けたのは文科省でございますから、受け付けた文科省がしっかりとこれを設置審に答申をいたしまして、先ほど申し上げたような専門的、学問的見地からの審査を経ていただいて、可というふうになったということでございますので、ここは、通常の他の大学と同様に、その答申を受けて文科大臣として認可をした、こういうことでございます。

日吉雄太立憲民主党・市民クラブ

○日吉委員 私としましては、文科省が責任を限定することは多分できないと思っておりまして、やはり四条件についても責任を負った上で、それがどのような過程で、いつ、どのようにクリアされたのかを把握した上で認可をしたということになると思いますので、全責任を負う立場なのかなというふうに考えます。  ちょっと時間がないので、次に、もう一つの森友学園につきましてお伺いいたします。  こちらは、先般、会計検査院から検査報告書が提出されまして、波紋を投げかけているところでございます。八億二千万円の値引きが行われたところでございますが、この値引きの過程におきまして、かなり不適切な処理があったとか十分な検討がなされていないというような指摘がございました。  どうしてこのような不適切な処理が行われたのかなというふうに考えた場合に、それが職員のミスなのか、それとも人的な能力の問題なのか、それとも、こういった単純なミスがいろいろなところで発生していますけれども、それが組織的なものなのか、共謀があったのか、組織のトップが指示をしたのか、いろいろな課題が認められるかと思います。  通常、組織というのは、業務を適正に行うために二重でチェックをする、担当者が仕事をしたらそれは上司が承認するとか、そして、誰が行っても適正に行われるようにマニュアルをつくるとか、こういった内部統制を構築していると思います。しかし、今回のケースで、この内部統制に大きく、至るところで不備があったというふうに考えられます。  この内部統制の不備、どこに問題があったと考えられるのか、財務省にお伺いさせていただきます。

富山一成財務省理財局次長

○富山政府参考人 お答えをいたします。  今回の会計検査院の報告では、国有地の処分に係る手続につきまして、評定価格の算定の際、内規に基づく調書の一部、すなわち評価調書を作成していない、また、延納の承認の際に森友学園側の借り入れ返済計画を十分に検証していないなどの指摘を受けておりまして、財務省として重く受けとめなければならないと考えております。  例えば、今申し上げた評価調書の作成を失念していたということにつきまして、検査院の方からは評価事務の適正を欠いていると指摘を受けておりますが、この点について若干申し上げますと、内部的な話で恐縮でございますが、通常は、定期的に複数の物件を売却に出す場合、鑑定官部門という部門でまとめて不動産の鑑定評価を依頼して、その後、当該部門が評価調書を作成する、同じ部門でやっているということでございますが、近畿財務局におきましては、まとめて依頼するスケジュールに合わない場合に、個別に評価を依頼する場合は、この鑑定官部門ではなくて、統括国有財産部門が評価調書を作成するという取り扱いをしておりました。  本件土地につきましては、校舎の建設工事が進む中、新たな地下埋設物が発見されたという状況のもとで、翌年四月には小学校開設のタイミングを控えるという差し迫った状況、あるいは、相手方からの損害賠償請求を受けるリスクをも踏まえた中で、その算定方法、すなわち、地下埋設物の撤去費用を控除して売却価格を算定するということにつきましては、近畿財務局という組織と、別の組織である大阪航空局と、協議、調整を行い決まったものでございまして、近畿財務局という組織での意思決定はしっかりなされたものであったと考えております。  ただ、評定価格決定の際、近畿財務局内部における連携が円滑でなかった結果、本件においてはその評価調書の作成を失念しており、この点につきましては深く反省しなければならないと考えており、再発防止に努めたいと考えてございます。

日吉雄太立憲民主党・市民クラブ

○日吉委員 個別の、具体的にどこに問題があったかというよりも、そこで働いている人の能力の問題なのか、ミスなのか、それとも意図的なものなのかというのが多分内部統制が不備なところで問題になると思うんですけれども、その点、やはりミスというのが、余りそういったことが行われるとは考えにくいかなというふうに思っておりまして、これだけ大きな金額についての決定をするに当たっては、やはりより優秀な方がより慎重に検討をするというのが常だというふうに考えております。  その中で、こういったことが、至るところで不適切なことが行われているということは、やはりある程度意図を持ってやられているという可能性も、ちょっと疑問を拭えないところがございます。  ですので、一つ最後にお伺いしますけれども、例えば、組織のトップが、意図を持って不正をするといったことに関して、どういったそれを防止するような仕組みがあるか、ちょっとお教えいただけますでしょうか。

富山一成財務省理財局次長

○富山政府参考人 お答えをいたします。  まさに、今回、検査院の指摘を受けまして、国有財産の管理処分手続全般についての見直し、検証をさせていただきたいと思っております。  そうした中におきまして、今先生の御指摘のあったような事務処理のミスを防いでいくということにつきましては、当該担当する部署だけでそれをチェックしていくのか、あるいは、それについて複数の部署、つまり、単独ではなくて横断的にチェックをするような仕組みなど、そういった点についても今後検証していく過程の中で検討してまいりたいというふうに考えております。

日吉雄太立憲民主党・市民クラブ

○日吉委員 まだちょっとわからないところもありますので、また今後お伺いさせていただきたいなと思っております。  時間が来ましたので、私の質疑は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 次に、山本和嘉子君。

山本和嘉子立憲民主党・市民クラブ

○山本(和)委員 立憲民主党・市民クラブの山本和嘉子と申します。  北信越ブロックからこのたびの衆議院選挙で初当選させていただきました。今回は初めての質問となります。衆議院議員として責任を持って質疑に当たっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)ありがとうございます。  まず最初に、先日、大臣の御挨拶の初めの部分で、働き方改革についての御発言がございました。そこで、まず働き方改革について質問をさせていただきたいと思います。  昨年二月、石川県野々市市の山口聡美さんという、当時五十一歳の小学校の女性教諭がクモ膜下出血により会議中倒れられ、病院に運ばれた後、一週間後にお亡くなりになられました。大変残念な出来事であり、心より御冥福をお祈りしたいと思っております。  お亡くなりになられた山口先生は、持ち帰り業務を含む月平均八十時間以上の時間外勤務をしながら、お亡くなりになる一カ月前までは産休、育休教員のフォローも重なり、精神的ストレスがたまる要因になっておられたそうです。  亡くなられた後、御遺族が公務災害を申請しようと勤務時間を調べようとされましたけれども、学校にはその記録がなく、パソコンの使用記録を調べた結果、月百時間前後の残業をされていたことが判明いたしました。御遺族の山口俊哉さんにお伺いしたところ、現在、公務災害を申請中とのことです。  そこで、林大臣はこの出来事を御存じでしたでしょうか、また、どのようにお感じになられますでしょうか、お伺いいたします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 昨年一月に石川県野々市市の小学校の先生の山口さんが勤務中に亡くなったことにつきましては、報道等を通じて存じ上げておりまして、亡くなった先生に対して哀悼の意を表しますとともに、御遺族の方にお悔やみを申し上げたい、こういうふうに思っております。  文科省として個別事案について所見を述べることは差し控えたいと思いますが、ことしの四月に公表しました教員勤務実態調査の速報値におきまして、教員の長時間勤務については、まさに看過できない深刻な状況であるということが改めて明らかになったところでございます。  文科省としては、学校における働き方改革について、中教審の検討を踏まえながら、教育関係者と一丸となってしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

山本和嘉子立憲民主党・市民クラブ

○山本(和)委員 ありがとうございます。  山口先生の毎日の御苦労はいかばかりかと思っております。大臣初め文部科学省の皆様には、この事実を重く受けとめていただきたいと思っております。  引き続き、教員の勤務時間管理について御質問させていただきます。  報道によりますと、十一月二十八日、文部科学省では、公立学校の教員の長時間労働を緩和するため、勤務時間の上限を検討し、ガイドラインとして学校現場に示す方針を決めたとのことです。ただ、東京都が週六十時間を超す教員をゼロにするという方針を出されていますけれども、週六十時間というのは過労死ラインぎりぎりの数字だと思われます。国としてさらに踏み込んだ数値を出していただけるようお願いしたいと思いますが、林大臣のお考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今委員から御指摘のあったように、学校における働き方改革については中教審で具体的な検討を進めていただいておりまして、十一月二十八日には、これまでの議論をまとめた中間まとめの案が示されたところでございます。  この案におきましては、文科省は、教員の勤務時間の上限の目安を含むガイドラインを早急に検討して示すべき、こういうふうにされておりまして、この中間まとめが正式に取りまとめられた際には、その内容を踏まえて、文科省として速やかに適切なガイドラインのあり方を検討したいと考えております。

山本和嘉子立憲民主党・市民クラブ

○山本(和)委員 ありがとうございました。ぜひとも教員お一人お一人の負担軽減につながるような御検討をお願いしたいと思います。  引き続きまして、給特法の見直しについてお伺いいたします。  従来、教員の勤務時間に目を向けられなかったのは、教員の時間外勤務手当への取り決め、給特法の影響があると言われています。残業代を出さないかわりに四%上乗せし、時間外手当や休日勤務手当が支給されないことになっています。そのため、労働時間管理を適正に行う意識が希薄となり、長時間労働を助長しているのではないかという指摘です。  給特法の改正が簡単でないことは私も理解しておりますけれども、教員の労働状況の改善のため、給特法の見直しについて継続的に議論を深めていくお考えがあるか、御見解をお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 現在、中教審の学校における働き方改革特別部会、ここにおきまして、学校の特殊性を踏まえた勤務のあり方や勤務状況を踏まえた処遇のあり方などについて検討をお願いしております。公立学校の教師の時間外勤務の抑制に向けた制度的措置の検討について、さまざまな御意見をいただいておるところでございます。  この中では、現行の給特法が勤務時間管理をおろそかにすることにつながっている点は否定できない等々の意見が出ておるところでございまして、先般開催された部会におきましても、給特法のあり方を含む教職員の勤務時間等に関する制度のあり方について、教師の勤務の特殊性も考慮しながら引き続き議論を進めていく必要がある、こういう意見をいただいておるところでございます。  中教審の議論を踏まえて、慎重に検討してまいりたいと考えております。

山本和嘉子立憲民主党・市民クラブ

○山本(和)委員 ありがとうございます。  この課題はぜひ継続的に審議をいただきたいと思っております。長時間勤務を常態化させないためにも、私も、この課題を継続的に、見直しに尽力、追及してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  引き続きまして、教員の勤務時間を適切に把握するためのタイムカードやICカードリーダーなどの導入についてお伺いいたします。  先ほどお話しいたしました石川県野々市市の教育委員会の方に、お電話ですが確認をさせていただきました。野々市市の教育委員会によりますと、この痛ましい出来事をきっかけに、野々市市では、ことしの四月から市内の全小中学校にタイムカードを導入されたということでございます。それによりまして、会議時間の短縮、また、必要な人だけが会議に出席するというような工夫など、また、夜間は留守番電話で対応するなど、時間管理が積極的に行われているというようなことになっておるそうです。  現在、タイムカード方式で管理している政令市以外の市町村は一割にも満たない状況だと伺っております。至急取り組みを徹底していく必要があると思いますが、まず、実施率を高める方策について、例えば各都道府県への通達や予算措置などはいかがでしょうか、文部科学省の御所見をお伺いいたします。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 お答え申し上げます。  労働基準法の規定を遵守するとともに、業務改善を進めていく基礎としても、各学校において教員の勤務時間を適正に管理することは重要です。  文部科学省の調査では、出退勤時刻の管理について、タイムカードや校務支援システムを活用する事例がふえてきておりまして、小中学校ではおおむね四分の一程度まではふえてきておりますが、それでも、現在まだ、報告や点呼、目視など、管理職が確認する方法が最も多い状況であります。  こうした状況を踏まえ、文部科学省では、これまで、厚生労働省が作成した労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインの内容を各教育委員会に周知するなど、教員の勤務時間の適正な把握に関する取り組みを各教育委員会に対して求めてまいりました。  また、中教審の部会がことしの八月に取りまとめいただきました緊急提言におきましても、ICTの活用やタイムカードなどにより勤務時間を客観的に把握し、集計するシステムが直ちに構築されるよう努めることが必要とされており、引き続き、各学校において勤務時間を客観的に把握するよう指導を徹底してまいりたいと思います。  なお、予算についての御質問がありましたが、基本的には労働時間の管理を適正に行う責務は使用者にあることから、国として一律に予算措置を行うことは考えておりませんが、今申し上げましたように、緊急提言の内容を踏まえ、各教育委員会に対する指導を徹底してまいりたいと思います。

山本和嘉子立憲民主党・市民クラブ

○山本(和)委員 ありがとうございます。  これまでも今おっしゃったような指導はされてこられたかと思うんですけれども、その導入のパーセンテージを上げるために、一〇〇%に近い数字まで上げるのに、例えば工程表をつくられるとか、なかなか実施できないところには若干のペナルティーを設けるなど、そのような検討もできるかと思いますが、そのあたりはいかがでいらっしゃいますでしょうか。     〔委員長退席、鈴木(淳)委員長代理着席〕

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 八月の緊急提言の後、現在、中教審の部会においては、この年内の中間報告の取りまとめをいただくべく今審議をしておりますので、その中間取りまとめを受けて、また文科省としてもしっかりと対策を立てていきたいと考えております。

山本和嘉子立憲民主党・市民クラブ

○山本(和)委員 ありがとうございます。  先ほどお話しさせていただいた石川県野々市市では、山口先生がお亡くなりになったことをきっかけにタイムカードの設置が進んでいるということを御理解いただいて、また、御遺族の方、亡くなられた山口先生のお気持ちをお酌み取りいただき、早期に達成していただけるようにお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。  続きまして、教員定数の見直しについて質問させていただきます。  大臣は御挨拶の中で、教職員定数の改善充実を初め、学校現場を積極的に支援するとおっしゃっています。  例えば、今後、小学校における外国語導入に伴い、授業数が小学校三年生から六年生において週一こま相当ふえること、生徒指導の複雑化や多様化などにより、過重な労働となっていくことが明らかです。そういったことから、教職員の定数の改善と充実について方向性を教えてください。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 先ほどの答弁で間違ったことを申し上げましたので、ちょっと訂正させていただきます。  山口先生は、一月に勤務中に倒れられまして、二月三日に死亡されたということでございますので、おわびして訂正させていただきます。  それで、今の御質問でございますが、学校現場を取り巻く課題が複雑困難化している状況で、新しい指導要領の円滑な実施、学校における働き方改革に向けて、学校の指導、事務体制の効果的な強化、充実を図ることが重要と考えております。  平成三十年度の概算要求におきまして、新学習指導要領における小学校の外国語教育の授業時数増に対応した専科指導、それから、中学校の生徒指導体制の強化、貧困等に起因する学力課題の解消、こういうことに必要な教職員定数を概算要求で計上しております。  こうして学校の働き方改革を進めるとともに、新学習指導要領の円滑な実施に向けまして、必要な教職員定数の確保に取り組んでまいりたいと思っております。

山本和嘉子立憲民主党・市民クラブ

○山本(和)委員 ありがとうございます。一人でも多くの配置ができることが大事だと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。  先生一人一人が本当にやるべきことを精査して、生き方や働き方を改革する必要があると思います。健康でやりがいを持って教育に当たれるよう、ぜひ皆様の取り組みをお願いしたいと思います。教師の働く姿を見て、若者がいつか教師になりたいと希望を抱くような職場であってほしいなと思うところでございます。  それでは、次の質問に移らせていただきます。  先日、神奈川県座間市のアパートにおいて九人の若い男女の御遺体が見つかった事件に関連してお尋ねいたします。  その前に、九人の方々の御冥福を心からお祈りいたします。  この事件は、自殺願望のある女性がSNSを通じて犯人である男性と知り合い、一緒に死にましょうなどとメッセージを送られ、家に招き入れられたあげく殺害されたというものです。  大臣は、座間市で発生した事件も踏まえて、スクールカウンセラー等の配置拡充に取り組むと発言しておられます。私たち立憲民主党でも、この事件のプロジェクトチームを立ち上げまして、有識者のお話に耳を傾け、若者の自死対策に取り組んでおります。  しかしながら、スクールカウンセラーは、小学校で週一日、一名が滞在できるのみで、まだこうしたニーズに十分対応できる段階にはなっていないと考えます。  そんな中、若者が命や暮らしの危機に陥ったときに誰にどうやって助けを求めればいいのか。自殺総合対策大綱には、学校と地域が連動して、保健師など地域の専門家が、気軽に、いざとなったら私のところにおいでと、いわゆるSOSの出し方に関する教育が盛り込まれています。  東京都では足立区において全ての公立中学校で実施されているそうですが、保健師などの所管は厚生労働省だと伺っておりますけれども、学校と地域が連動してという観点から、この取り組みについて文部科学省はどのように評価されていますでしょうか。     〔鈴木(淳)委員長代理退席、委員長着席〕

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 お答え申し上げます。  児童生徒の自殺予防については、文部科学省において自殺予防教育の手引を作成し、全国の教育委員会、学校等に配付するとともに、教職員等を対象とした研修会を各地で実施するなどの取り組みを行っております。特に、児童生徒に対する自殺予防教育の柱の一つとして、SOSの出し方教育については、児童生徒が命の大切さを理解し、ストレスへの対処方法を考えたり身につけたりすることなどが重要であります。  現在、神奈川県座間市における事件を受け、政府として再発防止策を議論しているところですが、今御指摘がありました足立区の地域の保健師と連携したSOSの出し方教育など、先行する自治体の事例も十分参考にしながら、厚生労働省ともしっかり連携して検討を行ってまいりたいと考えております。

山本和嘉子立憲民主党・市民クラブ

○山本(和)委員 ありがとうございます。  現代社会の抱える課題がダイレクトにあらわれるのが教育現場だと言えると思います。こうした複雑な課題を解決するため、また子供を守るためにも、文部科学省の中だけで捉えるのではなくて、地域社会や省庁の壁も越えて、連携して課題解決に当たっていけるよう強く求めたいと思います。  以上で私の質問を終えたいと思います。ありがとうございます。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 次に、櫻井周君。

櫻井周立憲民主党・市民クラブ

○櫻井委員 立憲民主党・市民クラブの櫻井周でございます。  立憲民主党から三人目の新人、初めての質問となります。どうぞよろしくお願いいたします。  本日は、大臣の所見に対する質問の機会ということで、せっかくでございますので、大臣の所信表明の中からまず質問させていただきたいと思います。  終わりの部分でございますが、これは大臣みずから筆をとられて書かれたお言葉だと思います。その中で、松下村塾のことを引用されて、みずから考え、皆で議論し、お互いを高め合っていくという教育が実践されてきました、学校を初めとした日本じゅうの文部科学行政の現場がそうした実践であふれるよう全力で取り組む考えです、このような趣旨の発言をされておられます。  私自身も、まさにこうした、みずから考え、皆で議論する、こうした教育、大変重要だし、そしてまた、我が国の教育の中で必ずしも十分でない部分だというふうにも思っておりましたので、大臣のこの所信表明、大変心強く感じたところでございます。  問題は、こうしたことは今に始まったことではなく、随分前から言われてきたところです。いまだ実現できていないといいますか、大きな課題として残っているということでございます。結局のところ、どうやってこれを実施していくのか、実現していくのかというところが課題だと思います。  そこで、大臣にお尋ねをいたします。  全力で取り組むと言っておられますけれども、学校教育において、みずから考え、皆で議論する、具体的にどのように実現されていこうというふうにお考えでしょうか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 松下村塾の話を最初に、小学校か中学校のときだと思いますが、聞いたときに、少なからずショックを受けまして、松陰先生、教えられないんだということを聞いたわけでございます。それ以来、ずっと頭に残っている話でございます。  変化の激しい社会に対応するためには、やはり子供たち一人一人が自分たちで人生を切り開いていく、その必要な資質、能力、こういったものを確実に育成していくということが大事だと思っております。  実は、ことしの三月に小中学校の学習指導要領を改訂しておりますが、これからの時代に求められる資質、能力を明確にするとともに、主体的、対話的で深い学びの視点からの授業改善を通して子供たちの理解を高める、こういうふうなことを既に目指しております。  こうした授業改善においては、子供たちが主体的に学んだり、多様な人との対話を通じて考えを広げたりするということに加えまして、身につけた資質、能力をさまざまな課題への対応に生かすということによって学びを深めていく、こういうことが大事だ、こういうふうに思っておりますので、しっかりと新指導要領に基づいて授業改善の取り組みを推進いたしまして、こういう資質、能力を確実に育んでまいりたいと思っております。

櫻井周立憲民主党・市民クラブ

○櫻井委員 御答弁の中で、学習指導要領を改訂した、その中でしっかりと対応していくんだ、こういう趣旨の御答弁だったというふうに理解をさせていただきました。  ただ、先ほどの山本議員の質問にもありましたとおり、学校現場は大変な状況にある、過労死ということまで発生してしまっている、こうした状況でございます。さらに学習指導要領改訂ということで、さらに学校現場の負担は大きくなっているというふうにも言われておるところでございます。  一方で、こうしたある種インタラクティブな教育、皆で議論しというようなことをやっていこうと思ったときに、果たして今の三十五人学級、四十人学級という体制でできるのか。四十人学級でみんなで一斉に議論するなんてとても不可能でございますし、それを小さなグループ、例えば五人、六人のグループに分けたところで、それが八つも十もできれば、子供たちそれぞれ、先生の目の行き届かないところでいろいろなことが始まってしまうかもしれない。なかなか、四十人学級、三十五人学級でこうしたことを実施していくのは難しいのではないのか、このようにも考えるところです。  実際、欧米先進国ではこうしたインタラクティブな教育も随分取り入れられているというふうに聞いておりますが、そうしたところでは大体二十人学級というのが一般的だというふうにも聞いております。  そうしたことを考えますと、今の三十五人学級、四十人学級というのは、今大臣のおっしゃられた、こうした皆で議論するというような教育、また、学習指導要領を改訂したといっても、これを実際に学校現場で実現していくのは難しいのではないか。ぜひ、少人数学級を導入して、二十人とは言わなくても、せめて三十人、そこまではとりあえず減らしていくべきだと考えますが、大臣の御所見をお伺いいたします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今御指摘のありました少人数学級も含めて、指導方法の工夫改善、これにつきましては、現場においてもさまざまな取り組みが行われておりまして、各自治体の判断で、少人数学級、それからチームティーチング、それから習熟度別少人数指導などを選択的に行うということが有効であるというふうに考えております。  この間、視察をさせていただきました足立区においても、たしか算数であったと思いますが、習熟度別に分けてやる、最初はやはりPTA等の反対も随分あったようでございますが、そこを乗り越えてやることによって成果を上げているという例も見てきたところでございます。  こういった、今後の学級編制を含む教職員定数のあり方につきまして、経済・財政再生計画改革工程表というのがありますが、ここにおける方針に基づきまして、学校の課題に関する客観的データ、それから実証研究、地方自治体の政策ニーズ等を踏まえて、さらに検討を深めてまいりたいと思っております。

櫻井周立憲民主党・市民クラブ

○櫻井委員 少人数学級のことについても含めて研究されていくということなんですが、こうした研究、少人数学級が果たして有効なのかどうなのかということは、例えばアメリカなどにおいては三十年前からそういった研究はされていて、既にいろいろな研究成果が出ているわけです。  一方で、教育に関する予算で、我が国は非常に少ない。財務省は、ともすれば、子供の数が減っているんだから教員も減らしていけばいいじゃないか、こうした方向に議論をしていこうというふうにも感じるところです。  それに対して、文部科学省としては、やはり学校現場の現状、それから最近では、例えばインクルーシブ教育といったようなことをしっかりとやっていこうとすれば、本当に学校現場の負担は大きいわけでございます。  そうしたことも含めて、昔とは違うんだ、今はこれだけ手厚く教育をしていく、また、それは時代の要請なんだということを踏まえますと、この少人数学級、必要性という研究ですね、何か遅きに失しているといいますか、もっと早くできないものかというふうにも思うんですが、これまでの研究の進捗状況といいますか、そのことについて少し教えていただけますでしょうか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 この少人数学級の効果につきましては、これまでも、今委員からもアメリカの例の御指摘がありましたが、国内外で幾つかの分析や研究が行われておるところでございます。  例えば国内では、全国学力・学習状況調査の分析をいたしますと、学級規模が小さいほど、平均正答率が向上する、学習規律、授業態度がよい、授業内容の理解や学習意欲が高まる、こういう結果が出ております。  今お話のあったアメリカでも、これは一九八五年に行われた学級編制規模と教育上の効果に関する研究ですが、学級規模が一定数以下になると学習効果が上がる、こういう研究があります。  一方で、イギリスなんでございますが、勅任視学官事務局、これが一九九五年に公表している研究成果がございまして、学級規模と学習効果の間には単純なつながりがない、こういう研究成果も一方であるということでございます。  したがって、先ほどの繰り返しになりますが、経済・財政再生計画改革工程表にこの方針がありますので、しっかりと実証研究や客観的データを集める、また、やはり地方自治体の政策ニーズ、これもきめ細やかに把握をしていかなければならない、こういうふうに思っております。

櫻井周立憲民主党・市民クラブ

○櫻井委員 教育の問題について、先ほど山本議員の質問、また、その前の質疑においても、教職員の定数の改善ということも議論されておりました。  我が国の教育予算、公的な教育予算、対GDP比で見ると、やはり欧米、特に欧州の各国、先進国と比べましても著しく少ないという状況もございます。これまで我が国は一般的には教育熱心だと言われておりましたけれども、それはあくまで家庭が教育熱心で、結局それに甘えて、公教育、特に教育予算の部分で政府がちょっとサボってきたのではないのか、このようにも思うところでございます。  ただ一方で、一億総中流と言われた時代も終わってしまいました。経済格差が大きな問題になっている状況において家庭にこれを任せていくということになりますと、格差を再生産することにもつながってまいります。  したがいまして、この教育予算、しっかりと確保して、皆にひとしく可能性ある教育、そしてみずから考え、皆で議論する、そうした教育を実現するためにも予算を確保していくべきだと考えますが、来年度予算編成に向けて大臣の意気込みをお聞かせいただけますでしょうか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 大変大事な御指摘でございまして、昔は、党で税の議論をするときに、標準世帯という言葉をよく使っておりました。夫婦子二人で、多分想定されるのはお父さんの方が働きに出られておるということですが、今この標準世帯が標準でなくなってきているということで、子供の相対貧困率等も上がってきておる、こういう状況でございますから、やはり家庭と社会、一緒になって教育はしっかりとやっていくという時代になっているという認識を我々も持っておりますので、そういう前提に立ってしっかりと予算を確保してまいりたいと思っております。

櫻井周立憲民主党・市民クラブ

○櫻井委員 教育の全般に関する質問は一旦これで終わらせていただいて、次、今般の衆議院選挙でも大きなテーマとなりました保育それから幼児教育の無償化についてもお尋ねをしたいと思います。  この議論、保育に関する部分については、本会議また予算委員会等でも既に議論されておりますが、幼児教育の方からも少ししっかりと検証が必要なのではないのかということで質問をさせていただきます。  保育サービスの無償化とともに、三歳から五歳の幼児教育無償化ということが議論されております。  これは地域によっていろいろあるようでございますが、私の地域などでは、必ずしも三歳保育を、三年保育をしっかりできているわけではなくて、一部の幼稚園では二年保育ということで、これは、三年保育というか、三歳も無償ということになりますと、これまで幼稚園に行かなかった三歳児の子たちも、いや、無償なんだったらぜひ行こうということで、これまで幼稚園に行っていなかった三歳児の子たちが幼稚園に行きたい、行かせたい、こうしたことも起きてくるのではないのか。  そうしたときに、いや、抽せんをして外れました、入れませんということになってしまっては、何だ、同じように税金を払っているのに何でうちの子だけ入れないのか、こうした問題も出てくるかと思います。  やはり公平性、平等性という観点から、三歳から五歳無償化ということになりましたら、三歳児について、希望する人はみんな入れる、こうしたことも必要だと思うんですが、これに対して、教職員、施設等の受け入れ体制は十分にあるんでしょうか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 お答え申し上げます。  私立幼稚園の規模については、基本的には、その設置する学校法人の経営判断になります。  なお、私立幼稚園が定員増や学級増に伴い園舎の増築を行う場合等には、その施設整備に要する費用の三分の一を国が補助する、こういった制度で支援をしております。

櫻井周立憲民主党・市民クラブ

○櫻井委員 定数の管理というのは大変難しいところがありまして、保育所とか小学校であれば基本的に一つの市町村の中で完結する話でございますが、幼稚園の場合、特に私立幼稚園は、市の境を越えて通園されている方も少なくありません。  そうした中で、定数管理をしっかりやっていく、そのためにはどうやったらいいのか。市町村にそれなりの権限を与えて、調整するような機能を持たせるのかどうなのか。また、持たせたとしても、越境して通園するのを禁止するということもこれはおかしいと思いますので、そうしたことも含めて、どうやって定数管理、定員管理をやっていくんでしょうか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 お答え申し上げます。  まず、幼稚園につきましては、修業年限について法令上の規定がございませんので、三年保育を行っている幼稚園数等のデータは、現在国としてはとっておりません。  一方、幼稚園、認定こども園、保育所、この在園者数についてはデータがありまして、各種調査を合わせますと、五歳児では九七・八%、四歳児が九六・五%、三歳児は八八%となっております。三歳児の場合ですと、一二%ぐらいがこの三つの類型の施設に在園していないということでございまして、その子供たちは、認可外施設その他の教育施設に通う場合や、家庭で保育されている場合などが考えられます。  繰り返しになりますが、私立幼稚園については、基本的には、その規模については学校法人が経営判断するもので、その拡大に当たっては一定の支援をしている、こういうことでございます。

櫻井周立憲民主党・市民クラブ

○櫻井委員 三歳から五歳まで無償化するというのであれば、やはり、ちゃんと国ないし地方自治体において、希望者全員入れるようにするというところ。今の御答弁ですと、私立幼稚園は自分で決めるから知りませんというので、結果的に入れないという子供たちが出てきたら、それはそれで大変問題だと思いますので、ぜひともこの点についてしっかりと取り組みを考えていただきたいというふうに要望させていただきます。  あともう一つ、幼児教育無償化に関連しまして、預かり保育の部分について、ここは無償の対象にしないんだというような議論もあるようでございます。  ただ、幼稚園においても、実際のところは、例えばゼロから二歳の間は保育所に通っているけれども、三歳になったら幼稚園に入園する、そして預かり保育を使って、結局、五時、六時まで毎日幼稚園で預かってもらう。実質的に保育所のような使い方をされている御家庭も少なくないという現状がございます。  そうしたときに、預かり保育について、有料だ、無償の対象にしないというふうにしますと、だったら保育所から幼稚園にかわるというのはやめようかなということにもなろうかと思います。そうすると、今度は保育所、待機児童の問題。  これまで既にいろいろ議論があったところですけれども、さんざん議論してきているわけでございますが、足りないというところで、三歳以降の人が今まで幼稚園に抜けてくれていたから何とか新しく入れて、待機児童問題の緩和に貢献してきたわけですけれども、そこが詰まってしまうと待機児童の問題がさらに深刻になってしまうのではないか、このようにも考えるので、待機児童問題、待機児童解消という観点からも、この預かり保育、やはりしっかりと充実させていく、無償の対象にするべきだと考えますが、大臣、どのようにお考えでしょうか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 幼稚園における預かり保育、これは、今委員からもお話があったとおり、待機児童対策としても重要な取り組みでありまして、子育て安心プラン、ことしの六月二日につくっておりますが、ここでもより一層の推進が求められておるところでございます。  これを受けまして、今回の無償化の対象範囲につきましても、政府として、専門家の声も反映する検討の場を設けて、現場の状況をしっかりと勘案しながら、来年の夏までに結論を出していくこととなっておりまして、文科省としても、その検討にしっかりと参画していきたいと考えております。

櫻井周立憲民主党・市民クラブ

○櫻井委員 そろそろ時間がなくなってまいりましたので、最後にちょっと要望させていただきます。  この無償化の議論、幼児教育それから保育の無償化、私も大変重要なことだと思いますし、ぜひ進めていくべきだと思いますが、これまで既に議論のあったとおり、無償化ということになりましたら、希望する人は全部入れない、全員入れない、やはり不公平感というのが非常に高まってくるかと思います。こうした観点から、保育の部分については厚生労働省なり内閣府で担当されているんでしょうけれども、文部科学省としても、その責任の一端があるということを感じていただきまして、ぜひともしっかりと取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 次に、串田誠一君。

串田誠一日本維新の会

○串田委員 ありがとうございます。  少数会派ゆえ、質疑の順番を御配慮いただいたことにつきまして、委員長を初め各会派の皆さんに大変感謝しております。ありがとうございます。  私は、今週の火曜日、十一月二十八日に国際軍縮促進議員連盟総会に出席をさせていただきました。その席で岸田前外務大臣から軍縮に関する活動を御報告を受けました。政府が軍縮に対して大変多大な御尽力をされていること、そして岸田先生が、広島出身ということもありまして、核軍縮に大変世界をリードして活動しているということを改めて知ったわけでございます。党派を超えて大変頼もしく思いました。  憲法改正ということになりますと、軍縮に消極的なのではないかというようなイメージが多少あるかもしれませんが、決してそうではないということをもう少し政府としても国民に知っていただく努力をしていただければいいかなと思った次第でございます。  その席で中満国際連合事務次長・軍縮担当上級代表からもお話がありました。その中で、大変興味深いといいますか、大変恐ろしいというような話もありました。それは、AI、いわゆる人工知能が、民間活用しているものが軍事転用されるということでございます。  その件に関しましていろいろ調べてみましたところ、人工知能を搭載したロボットがみずから判断して敵を殺す、これは自律型致死兵器システム、LAWSというのだそうでございます。既に今このLAWSの開発は技術的に可能な段階に来ている。そして、十一月の十三日に行われましたスイスのジュネーブでの国連公式の専門家会議におきましてもこの殺人ロボットが紹介されている。軍事専門家の話によりますと、SF映画の「ターミネーター」に登場する殺人ロボットにイメージが近いというようなことでございました。  林大臣におかれましては、所信の御挨拶におきまして、ソサエティー五・〇で人工知能を推進する。私もこれは推進をどんどんしていくべきであると思いますが、こういう国連の危惧、要するに、人工知能が人類に刃向かってくるのではないかというような不安の中で、文科省としては、このような国連のお話の中で、どのような感想をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今委員のお話を聞いていて、昔、私、SFが好きだったものですから、たしかアシモフだったと思いますが、ロボット三原則、こういうのがたしかあったなというのを思い出しながら聞かせていただきましたが。  このAIについても、国民生活の向上、経済社会の発展に貢献する重要な技術であることは、今委員からもお話があったとおりでございまして、そういう認識のもとに、このAIの普及に伴う社会的影響も含めて、まずは基礎研究を中心に、積極的に研究開発に取り組んでおります。  今、中満国際連合事務次長・軍縮担当上級代表が、十一月二十八日開催の国際軍縮促進議員連盟総会の場において、AIの軍事目的での利用について適切な規制のあり方の議論が必要である、こういう旨の御発言をされたということを承知しております。  まさに、こういうAIを含む最先端の技術、これを軍事目的で利用していく、こういうことについては、国際的な軍縮会議等々、そういう場でしっかりと議論をされていかなくてはならない問題である、こういうふうに認識しております。

串田誠一日本維新の会

○串田委員 国連がこのように危惧をしているということは、何らかの事例が既にあるのではないかと思うのですが、文科省としては、防衛省と違いまして、その点について詳しくというようなことは大変なことだと思いますけれども、何らかの事例を把握しているのであれば御紹介いただきたいと思います。

関靖直文部科学省研究振興局長

○関政府参考人 今委員から御指摘のございましたように、AIを含む最先端技術の軍事目的の利用につきましては、大臣から答弁を申し上げましたように、国際的な軍縮会議などで議論されていく問題であると認識しております。  国連では、特定通常兵器使用禁止制限条約の枠組みで、自律型致死兵器システム、先ほど御紹介がございましたLAWSに関する政府専門家会合が開催されていると承知しております。  文部科学省といたしましては、人工知能、AIを含め、幅広い分野にわたる科学技術の基礎研究を振興しているところでございますが、網羅的かつ具体的に把握しているわけではないわけでございますが、文部科学省で実施している事業におきまして、人工知能を軍事目的に利用している研究開発の事例は承知していないところでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田委員 私もちょっと調べていただいたところがありますが、ことしの五月九日の日本経済新聞では、ヒューマン・ライツ・ウオッチというところが、米国、英国、中国、イスラエル、ロシア、韓国などが自律稼働性のレベルが高い兵器システムを開発中だと指摘しております。既に、AIを搭載したロボットは、韓国は北朝鮮の軍事境界線に配置をしているということでございまして、相手の熱や動きを感知し目標を捉え、人間の指示に基づき機関銃などで攻撃する能力があるのだそうでございます。  AIは、著名科学者や国際NGOによりますと、火薬、核兵器に続く戦争の第三の革命というふうなことも言われているようでございまして、AIというのは、私などは、将棋とか囲碁におきまして人類に勝ったというようなことで大変興味深く思っておりましたけれども、一方では、使い方次第で大変なことになるんだなというような認識は持っていかなければいけないのかなというふうに思っております。  そこで、これまでの従来の武器と異なりまして、AIならではの危険性というものがどのようなものであるのか、文科省としてお考えをお伺いしたいと思います。

関靖直文部科学省研究振興局長

○関政府参考人 今御指摘のございました自律型致死兵器システムの特性などにつきましては、軍事技術の内容に関することでございまして、文部科学省としてお答えすることはできないことをまず御理解いただきたいと思います。  いわゆる人工知能技術につきましては、人間の知的能力と行為を補助し、一部を代替し拡張することを可能とする技術であると思っております。そういう意味で、御指摘の自律型致死兵器システムの定義あるいは危険性ということにつきましても、国連の専門家会合などにおいて議論されていくものと思っております。  なお、現在、人工知能につきましては、AIがみずから学習していく深層学習などの研究開発が盛んに行われる一方で、そうした技術が社会や人間にもたらす影響についても研究を進めるべき重要な課題であると認識をしております。  実際に、例えば、人工知能学会が策定しました倫理指針におきまして、学会員が努力すべき事項として、AIの安全性やその制御における責任を認識すること、研究開発を行ったAIがもたらす結果について検証し、社会に対して責任を負うことなどが掲げられているなど、さまざまな場でAIの影響に関する議論がなされているものと承知をしております。  文部科学省といたしましても、同様の観点から、理化学研究所の革新知能統合研究センターにおきまして、深層学習等の基盤技術に関する理論研究とともに、AIを実際の社会で活用していくための倫理の明確化や、法的、制度的課題の検討等について、それぞれ研究開発を進めているところでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田委員 今、御説明をいただきました。  AIならではの危険性というものの中に、一つは、民事技術が軍事技術に転用するという、人間が故意的に転用するというだけではなくて、システムエラーによる制御不能の危険性というものを指摘されております。  例えば、簡単な例を挙げますと、ラジコンというのが、ある程度の距離になりますと制御不能になりまして、ラジコンが飛んでいってしまう。そのときに、例えば子供たちの集団のところに飛び込めば大変な状況になる。これは本当に単なるラジコンでございますけれども、これからAIがいろいろな産業に組み込まれるときに、システムエラーによって制御不能になってしまうというようなことで大変な事故が発生するということも十分考えられるわけでございまして、そういうような配慮もしていかなければならないのかなと思っております。  そこで、この中満代表が、一つ国連としても非常に難しいと言っているのが、民間が主導で行っていることに対して、要するに国連としてどうやってそれにアクションを起こしていいのかというところが指摘されております。政府が資金を投入して軍事産業としてやっているのであれば十分に制御可能でありますけれども、民間が平和利用として行われていることに対して、いつしかそれが軍事転用されていってしまう。  例えば、現在ではGPS、これは軍事が平和利用されています。インターネットもやはり軍事産業から開発されたものであります。逆な面としては、3Dプリンター。これは、3Dプリンターによって武器が複製されているというようなことが指摘されているわけでございます。  民間主導で行われていることに対して、文科省としてはどのようなことをお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。

関靖直文部科学省研究振興局長

○関政府参考人 人工知能、AIは、国民生活や経済社会の発展に貢献する重要な技術でございまして、御指摘のとおり、国内外の民間企業がAIに関する研究開発を積極的に行っていると承知しております。  国連の専門家会合におきましては、論点の一つといたしまして、民生用技術と兵器開発の線引きの困難性といったこともあるというふうに聞いているところでございますが、AIを含む最先端技術の軍事目的での利用や規制のあり方につきましては、すぐれて国際的な観点や安全保障の観点などから議論されている問題でございまして、国際的な軍縮会議などで議論されていく問題であるというふうに認識しております。

串田誠一日本維新の会

○串田委員 今、お答えをいただきました。  恐らくアインシュタインも、自分の研究が原子爆弾に使われるということを考えていたのかどうかということでありますけれども、相対性理論なくして原子爆弾ができなかったという点では間違いないわけでございますので、このような意味で、全く自分が想定していないところで軍事産業に利用されるというようなことも、支援する政府としては十分配慮をしていかなければいけないことではないかと思います。  そこで、中満代表も次のように述べられております。このAIに関しましては、ますます発展をするということを支援していくということは、これは国としても間違いない方向性でありますけれども、唯一これは守らなければいけない。先ほど大臣からも三つのルールがあるとおっしゃっておられましたが、中満代表は、この点に関しまして、二つ、これだけは守らなければならないということを述べられております。  一つは、攻撃対象を選ぶということに対してAIにやらせてはいけない、二つ目は、攻撃命令を出すということに対してAIにやらせてはいけない、このように述べられています。それを除けば、透明性を高める方法や行動規範を設けるなどして多面的に応援をしていくということは、これは国家としてやるべきであるというようなことでございます。  この点、文科省として、ガイドライン等、何か対策をお考えになっていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

関靖直文部科学省研究振興局長

○関政府参考人 AIの軍事目的利用に関する事柄につきましては、先ほど来繰り返し申し上げておりますとおり、国際的な軍縮会議などで議論されていくものというふうに考えております。  一方で、私ども文部科学省におきましては、理化学研究所革新知能統合研究センターにおきまして、人工知能、AIの革新的な基盤技術の理論研究や応用研究に加えまして、倫理面や法的、制度的課題につきましても重要な研究テーマと位置づけまして、社会と人工知能研究グループというのを設置いたしまして、研究を行っているところでございます。  具体的には、AIと人間の関係の観点から、安心して利用できるAIの姿を明らかにすることでありますとか、AI自体が持つべき倫理の明確化、また、自動運転を初めとするAIの社会実装に対応する法的、制度的課題、さらには個人データのAIによる利活用を確保するプライバシー保護の法制度のあり方と技術開発、こういったことなどにつきまして、AIの普及に伴う社会的影響について研究を進めているところでございます。

串田誠一日本維新の会

○串田委員 最後に、大臣にお伺いしたいと思います。  これまでのように、AIというのは大変将来有望な技術、産業でございます。一方では、この便利さがゆえに大変危険な面も備えているわけでございます。AIに対峙するに当たって、大臣の意気込みをお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 火にしても、包丁、ナイフにしても、おいしいステーキを焼いてそれをおいしくいただく道具にもなりますし、人をあやめる、また火災を起こすものにもなるわけでございますので、人工知能も含めて、こういう科学技術といったものには多義性があるということをよく認識して、文科省といたしましては、こういう研究成果の公開、これを基本といたしまして、大学等の研究成果が社会にしっかりと還元をされていくということが重要だと思っております。  AIについては、委員からも御指摘いただいたように、技術的な研究開発はもちろん、その進展による社会への影響についてもあわせて検討していく必要があると考えております。  我が国がソサエティー五・〇を実現していくためには、AIは重要な技術でありまして、文科省としても、その研究開発と社会実装の推進に向けて、関係省庁と連携しつつ、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

串田誠一日本維新の会

○串田委員 ありがとうございました。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 午前はこれまでとし、午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時四分休憩      ————◇—————     午後一時開議

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。源馬謙太郎君。

源馬謙太郎希望の党・無所属クラブ

○源馬委員 希望の党の源馬謙太郎と申します。  午前中の先生方に続きまして、私も、初めて国政に議席をいただきまして、今回、初めての国会での質問をさせていただく機会をいただきました。ありがとうございます。現場の視点から何点か質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。  まず、学校教育法の改正について伺いたいと思います。  本年の五月に学校教育法が改正をされて、専門職大学及び専門職短期大学の制度が設けられました。この制度で、今までの大学の枠組みの中に位置づけられていた教育水準を担保しながら、さらに産業界などと連携をして実践的な職業教育に重点を置くとされていまして、まさに即戦力を持った人材を育てるといった意味と、さらに、これまでは、専門的な分野を学びたいんだけれども、卒業した後の就職のことを考えるとやはり学士が欲しい、そういう思いで大学を選んでいた人たちにも新しい道が開けるという意味で、私はこれは大いに期待をしている枠組みでございます。  一方で、枠組みがまたふえまして、専門学校があって、短大があって、大学があって、さらにこの専門職大学、専門職短期大学がふえるということで、学位も、学士(専門職)というものがまたふえるということもありまして、既存の大学や短期大学、専門学校などとの位置づけや関係性がちょっとわかりにくくなるのではないか、そういった声もあるように聞いています。  そこで、改めまして、専門職大学設置の意義と、それから日本の高等教育の中での専門職大学の位置づけ、特に、今ある専門学校がもう専門学校をやめて専門職大学にしていこう、こういった動きも出てくると思いますが、そのあたりの関係性について、大臣の御所見を伺いたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 専門職大学などは、近年、産業構造の急速な転換が進み、高度で実践的かつ創造的な職業教育の充実が喫緊の課題となっておりますことから、大学制度に位置づけながら、かつ実践的な職業教育に重点化した新たな高等教育機関として制度化をされるものでございまして、今委員から御紹介いただきましたように、さきの通常国会で成立をさせていただきました学校教育法の改正法に基づきまして、平成三十一年度から制度施行されることになっております。  既存の高等教育機関でも、今お話がありましたように、従来から職業教育というものは行われておりますが、大学、短大は、専門教育、教養教育や学術研究をあわせて行うという機関の性格から、比較的、学問的色彩の強い教育が行われる傾向があるということでございます。また、専門学校はその逆で、特定の職業、実務での即戦力として直接必要な実践的知識、技能の育成を主に行っておるわけでございます。  これらに対しまして、新しくできます専門職大学等では、企業等における長期の臨地実務実習を含めて、産業界と密接に連携し、大学や短大と比べてより実践的な教育を行うということの一方で、基礎教育、それから関連分野のより幅広い教育を通じまして、新たな物やサービスをつくり出せる創造力をあわせ有するということで、即戦力の専門学校ともまた違った人材の育成を行っていく、こういうことでございます。  専門職大学等が、アカデミックな教育と並ぶ実践的な教育の新たな選択肢として実績を重ねていただきまして、社会からの評価を得られる高等教育機関となることをしっかりと期待し、またそういうふうにやっていきたい、こういうふうに思っております。

源馬謙太郎希望の党・無所属クラブ

○源馬委員 ありがとうございます。  より実践的な教育をしていきながら、同時に基礎教育もしていくということで、これは非常に産業界も期待しているのではないかなというふうに思います。いろいろな産業界の方のお話を伺うと、専門学校等に行っていて専門的な知識はあるんだけれども、やはり大学で学んだ子に比べると基礎教育が劣っているというような声も聞く中で、それを両方両立できるということで、非常に産業界にも期待が大きいのではないかなというふうに思います。  そういう中で、既存の専門学校も参入を計画している、またはこれから計画するというところもあると思いますが、平成三十一年度から始めるということで、設置認可申請が十一月二十二日から始まって、先日締め切りがあったというふうに伺っていますが、平成三十一年度の開校に向けた現時点での申請の状況を教えていただきたいと思います。

義本博司文部科学省高等教育局長

○義本政府参考人 お答えいたします。  平成三十一年度開設の専門職大学、専門職短期大学の設置認可申請につきましては、委員御指摘のとおり、昨日、十一月三十日に受け付けを終了したところでございます。今、案件を整理しているところでございますけれども、文部科学大臣から、案件を整理した上で、大学設置・学校法人審議会に諮問を行う予定でございますが、申請書、申請者から持ち込まれた件数については、現在十六件あるところでございます。

源馬謙太郎希望の党・無所属クラブ

○源馬委員 ありがとうございます。  これはまだ始まったばかりの制度なので、今のところ、ことし十六件あって、またこれからふえていくのか、また、やり方によっては減っていってしまったらこれは問題だと思いますので、推移を見守っていきたいというふうに思います。  その中で、この十六件には含まれていないと思いますが、私の地元の静岡県にあります県立の農林大学校というのがありますが、ここが平成三十二年の開校を目指して専門職大学に移行したいという意向があるということを、この前知事から伺いました。  今の農林大学校では生産技術力に重点を置いて指導をしていて、そして、これがもし専門職大学に移行することができたら、先ほど大臣からの御答弁もありましたが、企業的な経営管理能力とか、より実践的な知識を身につけることができるのではないかと、大変静岡県も期待をしているということでございました。  これからの農業を考えると、後継者不足があったりとか小規模化の問題があったりする中で、経営感覚を持った農家、またはそういった技術を持った人材を育てていける、これは非常に私も個人的に期待をしているところでございます。  ただ、静岡県も一年、間があくということで、こうした背景を伺ってみますと、なかなか基準をクリアするのが簡単ではない。これはどこの学校であったりとか大学であっても同じだと思いますが、例えば、専門職大学をつくるときに、校舎の面積、それから土地の面積、これも通常の大学等と同じように規定がありまして、それが通常の大学よりは緩和されていますけれども、果たして妥当な基準が設けられているのかというところに少し疑問を感じます。  例えば、土地に関しては、学生一人当たり十平米の土地が必要であるというふうになっておりますが、これが果たして本当に妥当な数字なんだろうか。中身を見ますと、学生が休息などをとれるように、このぐらい、十平米の土地が必要ということですが、これは土地が比較的たくさんある地域なら可能ですけれども、やはり、土地が少ない都会に行くと、なかなかこの基準をクリアするのは難しいのではないかというふうに思います。  特に、既存の建物を使う、既存の校舎を使うといった場合には、例えば、既存の専門学校があって、専門職大学に移行したい、その隣接地、周りの土地はもう全て埋まってしまっている、こういったケースもあると思います。  ですので、ある程度の基準はもちろん必要なんですけれども、この基準をもう少し柔軟にできないかということをお尋ねしたいと思います。  例えば、専門職大学のカリキュラムのガイドラインでは、卒業単位の三割から四割以上を実習に充てるように、こういった指針がありますので、それに即して、校舎の面積も三割から四割ぐらい少なくてもいいのではないか。もしくは、これだけ実習の強化を図るわけなので、実習に使う例えば実験室であったりとか実習室、先ほどの例で言うと、農林大学でいえば例えばハウスであったりとか、そういったところも校舎面積として算入してもいいのではないかというふうに思いますが、このあたりについて御所見を伺いたいと思います。

義本博司文部科学省高等教育局長

○義本政府参考人 お答えいたします。  専門職大学の施設設備等に関する設置基準につきましては、国際通用性が求められます大学の枠組みの中に位置づけられる機関としてふさわしい教育研究水準を担保すると同時に、実践的な職業教育に重点を置く機関としての特性を踏まえた基準としているところでございます。  校地面積につきましては、大学、短期大学設置基準を踏まえながらも、一定の要件のもとで弾力的な取り扱いを可能としておりまして、具体的には、その場所で立地することが教育上特に必要であり、かつ、やむを得ない事情により所要の土地を取得することが困難であるため基準面積を確保することができないと認められる場合には、教育に支障のない限度において、当該面積を校地面積から減ずることができるというふうにしているところでございます。  また、校舎面積につきましても、必要面積の水準やこれに算入できる施設の範囲につきましては、基本的に既存の大学と同様とする一方、企業等で臨地実務実習、いわゆるインターンシップでございますけれども、が必修である等の特性を考慮しまして、臨地実務実習に必要な施設の一部を企業等の事業者の施設の使用により確保する場合におきましては、一定の要件のもとに必要校舎面積を減ずることができるように、弾力的な取り扱いを可能にしているところでございます。  また、御指摘のございました附属農場の施設の取り扱いでございますが、校舎面積の取り扱いにつきましては、専門職大学設置基準に基づきまして、実験・実習室等の教室や研究室、図書館等の面積は校舎面積に算入する一方、附属農場等の附属施設自体の面積につきましては校舎面積に算入しない取り扱いをしているところでございます。  ただ、個々の施設につきまして必要な校舎面積に算入するか否かにつきましては、これらの原則に基づきながらも、その施設の使用実態、教育研究活動にどのような形で利用するかということに応じまして個別に判断するものとしているところでございます。

源馬謙太郎希望の党・無所属クラブ

○源馬委員 ありがとうございます。非常に前向きな御答弁をいただいたと思います。土地に関しても、それから、臨地実務実習に必要であればということで、校舎についても弾力的な対応が可能ということだったと思います。  農林大学校、農業大学校でいえば農地ですが、例えば、ほかにもいろいろな分野がありまして、体育の分野なんかも想定されると思います。そうなった場合、これは、必ずしも屋内だけではなくて、屋外のものも必要な施設というふうになることもあると思いますので、ぜひ今の御答弁のとおり弾力的な運用をしていただければというふうに思います。  また、土地に関してですが、やはり、ずっと決めてきた一人当たり十平米の土地が必要というのも、海外の事例も調べていただきましたが、海外では、こういう生徒一人当たりにつき土地何平米必要だという実例は余りなかったというようなお話でした。このあたりも今後のことを考えれば柔軟に対応できるのではないかなというふうに思います。  続きまして、この基準は、校舎の面積、土地の面積だけではなくて、教員の基準もいろいろと細かく決められております。例えば、必要専任教員がありまして、必要専任教員のうち四割以上は、実務に特化した専攻分野における五年以上の実務経験があって、かつ、高度の実務能力がある者というふうに定められていて、その実務家教員の半分以上が、さらに研究能力がある実務家教員ということが定められております。  この研究能力というのは、通常、論文の本数とか学会での発表とか、こういったことではかられているようですが、これも農林大学の例で恐縮ですけれども、例えば、今、静岡県の農林大学校で指導している人たちというのは、県の職員が務めていて、農林技術の普及とか、こういったことを主にやっていて、論文なんかを書く機会はほとんどないわけでございます。これは農業大学だけではなくて、先ほどの体育もありますし、美術、家政、保健衛生、こういった分野でも当てはまるというふうに思いますので、これも、定量的に、論文などの実績、こういったところだけではなくて、実際に教員の質をどう担保していったらいいのか、こういう視点で考えていただきたいなというふうに思います。  例えば、こうした指導の実績であったりとか技術普及の実績、こういったことも経験年数として加味することができないか、この点についてコメントいただきたいと思います。

義本博司文部科学省高等教育局長

○義本政府参考人 お答えいたします。  教員の基準についてお尋ねがございましたけれども、委員御指摘のとおり、専門職大学設置基準におきましては、教授等教員の資格につきましては、既存の大学と同等の水準を定める一方、必要専任教員の数のおおむね四割は専門分野におけるおおむね五年以上の実務の経験を有し、かつ、高度な実務の能力を有する者、さらに、当該必要とされる実務家専任教員の二分の一以上は、研究能力をあわせ有する実務家教員とすることと定めているところでございます。  さらに、その基準を受けまして文科省から各大学に配付しました公布通知におきまして、実務能力につきましてその解釈を述べておりまして、保有資格、実務の業績、実務を離れた後の年数等、その適性を判断されるものであるということを定める一方、研究能力につきましては、著書、論文等の学術的な業績を必ずしも必要とするものではなく、実務上の実践知識を形式知化、あるいは構造化、理論化し、さまざまな形で発表する業績なども含まれることというふうにしているところでございます。  その例を挙げますれば、例えば、その業界の中において高く評価されたプロジェクト等で重要な役割を果たされた業績ですとか、あるいは、実務上の高度な実践知識を体系化して、業界で幅広く使えるマニュアル等を普及させた実績なども勘案して、実務能力、研究能力の業績として想定されるということでございます。

源馬謙太郎希望の党・無所属クラブ

○源馬委員 ありがとうございます。教員の資格についてもある程度弾力性があるということで理解をさせていただきました。  繰り返しになりますけれども、せっかくのいい制度だと思いますし、これから始まっていく新しい制度で、もしかしたら今までこういう学校が欲しかったという若い学生たちがいたかもしれない、そのニーズに応えられるかもしれない制度だと思いますので、たくさんの学校ですとか主体が手を挙げられるような弾力性のある基準の運用にしていただきたいというふうに思います。  続いて、教員の多忙化について御質問させていただきます。  午前中の質疑にも幾つか出ておりましたが、中学校の教員の一・七人に一人、小学校の教員の三人に一人が月八十時間以上の残業をしている、いわゆる過労死ラインを超えている、そういった調査が二〇一六年度の教員勤務実態調査で明らかになりました。もうこの問題は何度も国会でも取り上げられていると思いますし、ほとんどの皆さんが危機感を共有しているものだというふうに思います。  安倍総理も働き方改革をうたっておりまして、ワーク・ライフ・バランスの実現、それから生産性の向上、こういったことを高らかに訴えられていらっしゃいます。ぜひなるべく早い段階で、この問題の解決を一丸となって目指していただきたいというふうに思います。  何度も取り上げられて、この多忙化が言われて久しいですけれども、しかし、これだけの数の人たちが過労死ラインを超えている状況というのは、本当に深刻な、危機的な状況だというふうに思います。ですので、これも何度も問われていると思いますが、改めて、数多くの教員の皆さんが過労死ラインを超えながら働いている、この現実について大臣がどうお考えになっているか、また、教員の多忙化が今後どうなったら解消されたと言えるのか。できたら、教員が授業や子供に向き合う時間を確保する、そのためには、これは言いにくいかもしれませんが、例えば、勤務時間がこれぐらいになったら教員の多忙化というのは解消できたんだと言えるのか、どういう状況が大臣のお考えになる教員の多忙化の解決なのか、このあたりについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 ことしの四月に公表いたしました教員勤務実態調査の速報値におきまして、今委員からお話がありましたように、教員の長時間勤務について、看過できない深刻な状況であるということが改めて明らかになったわけでございます。  我々としても、教員の長時間勤務を是正して、教員一人一人が児童生徒の授業等にしっかりと集中でき、さまざまな経験を通じてみずからを研さんする機会を持つことで、一層効果的な教育活動ができる勤務環境の整備を目標として、学校における働き方改革に取り組んでまいりたいと思っております。  中教審の特別部会で十一月二十八日に示されましたこれまでの議論の中間まとめの案におきましては、文部科学省は教員の勤務時間の上限の目安を含むガイドラインを早急に検討して示すべき、こういうふうになっております。今後、この中間まとめの案が正式に取りまとめていかれる際には、その内容を踏まえて、文科省として速やかに適切なガイドラインのあり方を検討したいと考えております。

源馬謙太郎希望の党・無所属クラブ

○源馬委員 ありがとうございます。  この中間取りまとめで行われるという勤務時間の上限の目安等のガイドライン、非常に心強いなというふうに思います。ぜひ大臣のリーダーシップで解決に向けて取り組んでいただきたいと思います。  この問題の解決は、これは私が申し上げるまでもありませんが、教員ですとかスタッフですとか、そういったマンパワーをふやしていくか、もしくは仕事を減らすか、その組み合わせか、その三つしか方法はないんだというふうに思います。  仕事量を減らすという取り組みで、例えばICT化ですとか、雑務の軽減のための、例えばタイムカードの導入、こういったことも、私は、一定程度、これはやらないよりやった方がもちろんいいと思いますけれども、しかし、残念ながら、過労死ラインを超えると言われているほどの長時間労働、この問題の解決にはなかなかつながっていかないというふうに思います。  やはり、人をふやしていく。教員の定数も、きょうの質疑でもありましたけれども、これももちろん大事です。しかし、これは我が党の長島委員もかつて取り上げられていらっしゃいましたけれども、日本の学校現場の特徴として、圧倒的に教員が多い。八割が教員で、二割が教員以外。海外では、大体五、六割が教員で、あとはスタッフ、こういった状況もあるように聞いています。  やはり、スクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカー、こういった子供と向き合うスタッフも重要ですけれども、それとは関係ないところでの、例えば、本当に日々学校の先生方が追われている雑務も担当できるような、そういったスタッフをもうちょっと拡充できる、それが私は教員の多忙化の解消に大きくつながっていくのではないかなというふうに思っています。  そこで、これは文科省も恐らく同じ問題意識を持っていて、チームとしての学校というのに向けて、スクールサポートスタッフの配置、これを概算要求で十五億円盛り込んでいるということでありますが、果たしてこの十五億円でどのぐらいの数のスクールサポートスタッフが配置できて、そして、どれぐらい教員の多忙化が軽減されるのか、また、今後の方向性についてお伺いしたいと思います。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 お答え申し上げます。  現在、委員から御指摘いただきましたスクールサポートスタッフ、これは、職員室にいて、先生方が行うさまざまな事務のサポートをしている、例えば先生がふだんの授業で使う印刷物を印刷するとか、そういったことも含めて先生方のサポートをしていただくスタッフでございます。  来年度の概算要求におきましては、三分の一の補助金ということで、三千六百人分、十五億円を措置しておりますが、これで全ての学校にまだ措置できるものではございません。  今後、順次こういった予算をふやしまして、全国の学校に配置できるように、段階的に配置を進めていきたいと考えております。

源馬謙太郎希望の党・無所属クラブ

○源馬委員 ありがとうございます。  今お答えのとおり、三千六百人ではまだまだ到底及ばないものですから、ぜひこの取り組みを広めていただいて、とにかく人がふえて、そのことによって教師の皆さんの負担が減るように、ぜひこれからもお取り計らいをお願いしたいというふうに思います。  最後に、奨学金制度について伺いたいと思います。  この間いろいろお話を伺っていまして、給付型の奨学金制度が始まりました。これは非常に歓迎すべきことだなというふうに思います。また、無償の貸与の奨学金制度も拡充されたというふうに伺っておりまして、これも非常にいいことではないか。まだまだ足りるという状況ではないと思いますが、それでも一歩も二歩も前進しているのではないかというふうに思います。  ただ、一方で、学生の話を聞いてみますと、例えば、奨学金を申請したのはいいけれども、その当時は、まさかこれを自分が返さなきゃいけないとはわかっていなかったというケースもあるように聞いています。四年生になって、あるいは就職をした後に、あれ、返さなきゃいけないの、こういったところも出てきていて非常に困る、そういう声も聞いております。  あとは、授業料が国立の方が安いだろうということで、ちょっと遠くにある国立大学を選んだんだけれども、実は、生活費なんかのことを考えれば、近くにある私立に行った方が安かった、そういったケースも出てくるというふうに聞いております。  奨学金の制度はもちろん大事ですが、それとともに、学生たちが正しく奨学金を受けて、それが負担にならないような教育というか、そういった視点も大事だと思いますが、そのあたりについて文科省の取り組みを聞かせていただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 給付型奨学金制度も含めまして、奨学金事業は、今先生からお話がありましたように、生徒、保護者、それから先生も含めて、しっかりと知ってもらうということが大変重要なことだと思っております。  こういうことのために、今年度から、奨学金事業を実施する日本学生支援機構におきまして、大学等への進学のための資金計画、それから奨学金制度の理解を促進するために、新しくスカラシップアドバイザー事業というのを開始しております。  本事業は、日本学生支援機構が、金融面の専門的知見を有する者、例えばファイナンシャルプランナーの皆様等々をスカラシップアドバイザーとして養成、認定しまして、各高校等が生徒、保護者を対象として開催する奨学金の説明会に派遣をするというものでございます。  こういった事業に加えまして、各種メディア等を通じて広報をしっかり行って、奨学金制度について生徒や保護者にしっかり理解されるように取り組んでまいりたいと思います。

源馬謙太郎希望の党・無所属クラブ

○源馬委員 ありがとうございました。  この奨学金制度については、啓蒙ももちろん重要ですし、学生や教員、それから保護者も理解をした上で利用するということが非常に大事だと思いますので、ぜひ引き続き、まだまだこれが広がっていないというお話も伺いましたので、せっかくやっても広がらなかったら意味がないので、たくさんのところに広げていけるようにしていただきたいと思います。  また、そのほかの奨学金制度については、これからも関心を持っていろいろと質疑をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 次に、西岡秀子君。

西岡秀子希望の党・無所属クラブ

○西岡委員 希望の党、西岡秀子でございます。  私も、今回の衆議院選挙におきまして長崎から初当選をさせていただきました。きょうは、大変貴重な質問の場を与えていただきましたこと、心より感謝を申し上げます。  また、委員長は私のふるさとの大先輩でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  まず、教育政策につきまして質問をさせていただく前に、一点、大臣にお伺いをしたいと思っております。  去る二十九日の委員会における大臣の所信におきまして、大臣の方から、国家戦略特区における獣医学部新設に係る一連の対応を通じて低下した文部科学行政への国民の信頼を回復しという文言が、大臣の方から言及がございました。  大臣は何をもって国民の信頼が低下したとお考えなのか、この点を御説明をお願いいたします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 さきの大臣所信の中で申し上げた件についてのお尋ねでございますが、二つのことについて申し上げました。  一つは再就職問題でございまして、これは、組織的なあっせん構造があったことが明らかになったとともに、違法行為が確認された事案が六十二件にも上ったということでございまして、教育をつかさどり、法を遵守すべき立場にある文科省の職員が再就職等規制違反行為を行ったことは、文部科学行政に対する国民の信頼を著しく損ねるものであったと認識しております。  また、国家戦略特区における獣医学部新設に係る文書に関する追加調査におきまして、当初の調査で確認できなかった文書の存在が明らかになったということは、文科省に対する国民の不信感を増大させるものであった、こういうふうに認識をしておるところでございます。

西岡秀子希望の党・無所属クラブ

○西岡委員 大臣、ありがとうございます。  今、大臣の御答弁によりますと、特区制度からの設置審に至る今回の大学の認可のあり方については、大臣の方から言及がございませんでした。  一連の問題で、文科省として、設置審として、認定手続自体は正当に行われたというお考えについては私も一定理解をいたしておりますけれども、今回の一連の件につきまして、やはり国民の皆さんから文部科学行政自体が疑念を持たれた面は私は確かにあったというふうに考えております。  また、いわゆる四条件が本当にクリアされていたのかという点につきましては、何度説明をお聞きしても、国民として納得ができない部分が多々あったかというふうに私は思っております。  また、獣医学部、既存の大学で今回の専門的な学部をつくるということが本当にできなかったということにつきましても、総理の答弁をお聞きしてもなお、私は説得力のあるものではなかったというふうに感じております。  また、総理がこのことに丁重に説明をされるとおっしゃっておることにつきましても、丁重ということについては、国民の大変多くの皆様がその実態が違うのではないかというふうに考えられているということが現実としてあるということを私は考えております。  これは私個人としての考えでございますけれども、各分野における規制改革の重要性というものは私も認めておりますけれども、この大学の新設という事柄につきましては、真に大学が必要ということであるならば、特区という形ではなくて、告示を受けたからということではなく、文科省として、これまでの方針を見直して、新設するか否かの議論というものがまずあるべきであったというふうに考えますし、新設をするに値する、やはり需要と供給のデータの裏づけというものがぜひ必要であったのではないかというふうに考えております。  いずれにしましても、今後、文部科学行政が国民の皆様から信頼されるものであるように、林大臣のもと、これからの日本を担う子供たち、そして若い皆さんのためにも、文部行政に邁進をしていただきまして、日本の教育の再生のために先頭に立ってぜひ御尽力いただきますよう心からお願いを申し上げたいと思います。  それでは、質問に入らせていただきます。  今なお深刻な状況である子供たちの貧困の問題についてお尋ねをさせていただきます。  国民生活基礎調査によりますと、日本における子供の貧困率は、平成二十七年の調査で一三・九%に至っております。子供たちの貧困問題の一日も早い解決は、まさに政治の責任であると考えております。  この子供たちの貧困問題に対する大臣としての御所見をまずお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 子供たちの未来が貧困の連鎖によって閉ざされるということはあってはならないことでございまして、家庭の経済状況に左右されることなく、質の高い教育を受けられるということは大変重要であるというふうに考えております。  文科省としても、幼児期から高等教育段階まで切れ目のない形での教育費の負担軽減、スクールソーシャルワーカーの配置拡充や貧困対策のための重点加配等の学校をプラットホームとした子供の貧困対策、さらには中学生、高校生等への学習支援を行う地域未来塾の充実など、地域の教育資源を活用した子供の貧困対策、こういったことに取り組んでいるところでございまして、平成三十年度の概算要求においても、それぞれこうした施策に必要な経費を要求しておるところでございます。  今後とも、子供たちがそれぞれの夢にチャレンジできる社会の実現に向けて、全力で取り組んでまいりたいと思っております。

西岡秀子希望の党・無所属クラブ

○西岡委員 今大臣の方から御決意を述べていただきましたけれども、今回の子供の貧困に対する大綱が閣議決定をされ、その中で文科省、内閣府、厚労省が一体となって取り組んでおられると思いますけれども、今大臣からも言及がございました、学校をプラットホームとした貧困対策の推進、これは私、大変意味のあることであるというふうに思います。  今、学校が大変地域において大きな役割を果たしております。この貧困対策につきましても、特に教育の支援、この面で大変大きな役割をこれから担っていくというふうに思っております。  地域未来塾を初めとしたいろいろな活動、また、貧困の連鎖をとめるためにきめ細やかな学習指導による学力を向上させるいろいろな活動が予定をされているというふうに思いますけれども、既に地域において子供たちの教育支援に取り組んでおられますNPOの方、そしてまたボランティアの方、また地方自治体等、そのような今既に取り組んでいただいている方が多くいらっしゃると思いますけれども、このような皆様との連携、そしてそういうネットワークづくりということはどのように取り組んでおられるか、お尋ねをしたいと思います。

常盤豊文部科学省生涯学習政策局長

○常盤政府参考人 お答え申し上げます。  子供の貧困対策を実効性のあるものとして推進するためには、学校のみならず、地方自治体や福祉関連機関、NPOなど、関係機関と一緒になって取り組んでいくことが重要だと考えております。  例えば、教育現場と福祉機関との連携を担いますスクールソーシャルワーカーにつきましては、平成二十八年度予算ベースで全国に三千人配置されておりますが、平成三十一年度までに全中学校区、約一万人になりますけれども、全中学校区に配置することを目指すこととしております。  また、地域住民やNPOの皆様方との協力という御指摘もいただきましたが、学習がおくれがちな中学生、高校生等への学習支援を行います、これも御指摘をいただきました地域未来塾でございますけれども、本年九月時点で全国に約二千八百カ所に展開されているところでございまして、平成三十一年度までに全中学校区の約半数となる五千中学校区で実施されることを目標としているところでございます。  こうした施策を含めまして、今後とも関係機関との連携による教育支援の充実ということを図ってまいりたいと考えてございます。

西岡秀子希望の党・無所属クラブ

○西岡委員 今御説明がございましたスクールソーシャルワーカーの配置、これは大変有効なことであるというふうに思います。  スクールカウンセラーに加えて、スクールソーシャルワーカーが配置をされ、子供たち、そしてまたその親御さんたちの教育の相談の窓口、また教育の相談の体制というものは大変必要だというふうに思っておりますので、ぜひこの取り組みをますます強化していっていただきたいと思いますし、やはり、地域の皆さん、そしてまた社会福祉協議会も含めまして、福祉の皆様との連携というのが大変重要だというふうに思います。ぜひ、ますますの連携を図っていただきたいというふうに思っております。  総理は所信表明演説におきまして、二〇二〇年までに三歳から五歳の完全無償化の方針、また、〇歳から二歳児については所得の低い世帯の無償化の実施を明言されました。  安倍内閣において、子供たちが生まれた環境にかかわらず希望する教育を受けることができるよう教育の無償化に取り組むとの強い決意が示されたことは、私は大変評価すべきものであると考えております。  ただ、自民党の公約の、従来からその中に教育の無償化があったということは承知をいたしておりますけれども、今回の解散に際し、この無償化の話が突然に出てきたような印象を国民の多くが受けておりました。今回、ぜひ、この教育の無償化の問題、安倍総理に全力で、本気で取り組んでいただきたいという思いと、今回は私は取り組んでいただけるというふうに思っております。  この無償化の話は中身がまだ流動的な部分もありまして、年内に方向性が出されるというふうに聞いておりますけれども、大臣の無償化への基本的なお考え、また取り組むべきプロセス、優先順位等のお考えが大臣にあられましたら、ぜひこの点、御所見をお伺いしたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 人生百年時代を迎えまして、教育の無償化、負担軽減を進めることにより、今先生からありましたように、どんな家庭に育っても経済的事情に左右されることなく希望する質の高い教育を受けられるようにするということは、教育そのものとして大事なことはもちろんでございますが、少子化対策の観点からも極めて重要である、こういうふうに考えております。  政府では、全ての三歳から五歳児の幼児教育の無償化、そして、授業料減免や給付型奨学金の拡充による、真に必要な子供たちへの高等教育の無償化などの措置を盛り込んだ政策パッケージを近く取りまとめる予定にしております。  今後、文科省としては、こうした全体の方針のもとで、教育の無償化、負担軽減についてしっかりと検討いたしまして取り組んでいくとともに、一方で、公金、税金を入れるわけでございますので、大学をしっかりと改革して、教育の質の向上に向けた取り組み、これもしっかりと推進してまいりたいと思っております。

西岡秀子希望の党・無所属クラブ

○西岡委員 ありがとうございます。  一方で、子育て世代の皆さんからは、待機児童の解消が先ではないかという議論がございますけれども、このことについて、もし大臣、所見があれば一言お伺いをしたいというふうに思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 待機児童問題も大きな問題として、政府全体として、特に、保育園ということでございますので、厚労省を中心に取り組んできたところでございます。  このパッケージをつくっていく中でも、この待機児童問題というのは常に中心課題の一つとして位置づけながら、待機児童対策とも調和のとれた形にしていかなければならない、そういうふうに思っております。

西岡秀子希望の党・無所属クラブ

○西岡委員 ありがとうございます。  全ての子供たちがひとしくスタートラインに立つという意味でも、私は大変重要なことであると思いますし、特に、幼児教育におきましては、基本的な生活習慣や社会性を身につけておくことは、子供の成長に大変重要なことであるだけではなくて、将来の人生のあり方を決定づけると言っても過言でない大切な時期であるというふうに思います。  特に、この幼児教育の充実の意義というものは、はかり知れないものがあると思っております。喫緊の課題である待機児童問題解消との整合性も含めて、今大臣からもお話をいただきました。私は、場当たり的ではない、広い視野に立った持続可能性のある制度設計となるように、ぜひお願いをしたいというふうに考えております。  次に、主権者教育についてお尋ねをいたします。  昨年の参議院選挙から始まりました十八歳選挙権が認められ、各自治体における選挙、また、今回初めて衆議院議員選挙が行われました。初めて導入された昨年の参議院議員選挙においては、総務省の全数調査で、十八歳が五一・二八%、十九歳が四二・三〇%、合計で四六・七八%の投票率でございました。また、今回の衆議院選挙においては、抽出した選挙区値でございますけれども、十八歳が五〇・七四%、十九歳が三二・三四%、合計で四一・五一%という結果でございました。  文科省と総務省が共同で全国の高校に主権者教育の補助教材を作成、配付したり、また学校におきましても、模擬投票やさまざまな工夫を凝らした主権者教育が学校の現場で取り組まれたというふうに思っておりますけれども、今回の衆議院選挙の結果も踏まえまして、今後の学校における主権者教育の課題、また今後取り組みを進める方針について、大臣にお尋ねをいたします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今委員からお話をいただきましたように、昨年から選挙権年齢が十八歳に引き下げられたことにより、これまで以上に若い世代に、国家、社会の形成者としての意識や、自身で課題を多面的、多角的に考え、自分なりの考えを主張し説得する力、こういったものが求められてきております。  こうした中、学校における主権者教育においては、政治的中立性を確保するとともに、小中学校からの体系的な指導の充実、発達の段階に応じたより一層具体的かつ実践的な指導が求められております。  このため、今お話しいただきましたように、総務省と連携して、ディベートや模擬選挙などの実践例なども盛り込んだ副教材及び教師用指導資料を作成しまして、平成二十七年度から全ての高校生等に配付し、実践的な学習活動に取り組むことを促すとともに、政治的中立性の確保等について、図表などを用いてわかりやすく示しておるところでございます。  また、平成三十二年度以降実施される小中学校の学習指導要領においても主権者教育にかかわる内容の充実を図ったところでございまして、さらに、本年度中の改訂を予定している高等学校の学習指導要領では、新たな必履修科目「公共」において、自立した主体として国家、社会の形成に参画し、他者と協働する力を育成する指導を充実することとしておるところでございます。  例えば新指導要領で、小学校の社会でございますが、第六学年で指導していた租税、税金の役割を第三学年においても、市が公共施設の整備を進めてきたことを取り上げる際にも触れるといったことや、第六学年で指導する我が国の政治の働きについて、国民としての政治へのかかわり方について多面的に考えて、自分の考えをまとめることができるよう配慮する、こういうことが書かれておるわけでございまして、しっかりと充実をしてまいらなければならないと思っております。  今後とも、各学校において主権者教育の充実が図られるよう、文部科学省としてもしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

西岡秀子希望の党・無所属クラブ

○西岡委員 大臣、ありがとうございます。  今大臣からもお話がございました主権者教育というのは、やはり大変長い時間をかけた地道な積み重ねが私は必要であるというふうに思いますので、その意味で、やはり幼少期から、特に小学生から、主権者教育という主眼で、やはり学校でそのように今大臣がおっしゃられたような取り組みというものは私は大変必要であるというふうに思っております。  また、選挙におきましては、十八歳、十九歳にかかわらず、二十歳以上も、全ての有権者を含めて、投票率の低さというものが大変深刻な状況にございます。その中で、やはり子供たちにきちんと主権者教育をしていくということが私は大変重要であるというふうに考えております。  私は、主権者教育に限ったことではありませんけれども、NIE教育、教育に新聞を、この教育現場で新聞を活用した取り組みというものが大変教育に有効であるということを常々思っております。新聞を読む習慣と学力との間には相関関係があるということも文科省の調査で出てきております。  この新聞というのは、やはり今の若い世代はインターネット、SNSで、自分の興味のある事柄については深く調べ、興味を持ちますけれども、やはり広い視野に立ってさまざまな情報に触れ、その中から情報を選び取っていく、こういう意味で大変私は新聞というものは重要な役目を果たすというふうに思いますし、さまざまな新聞を各紙読み比べていく、このことも大変大きな意味を持っているというふうに思います。また、日本語のさまざまな文章、そして漢字、さまざまなそういう基礎的な学力を高めるためにも大変有効であるというふうに思っております。  このNIE教育の積極的な学校現場への導入につきまして、大臣のお考えをよろしくお願いいたします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 学校において主権者教育を進めるに当たりましては、児童生徒が将来主権者としてみずからの判断でその大事な権利を行使するようになるということのためには、また、政治的中立性を確保しながら発達の段階に応じて現実の政治的事象を取り扱うなど、具体的で実践的な指導を行うということが重要だと考えております。  その際、今お話もありましたように、現実の複雑な課題についてさまざまな対立する意見等をわかりやすく解説する新聞等の資料を活用することは、児童生徒の国語力を高め、また社会的事象を多面的に考察いたしまして、公正に判断をする力を育んでいく上で大変有意義であると考えております。  本年の三月に改訂いたしました小中学校の新学習指導要領においては、例えば小学校国語科の言語活動例として、複数の本や新聞などを活用して、調べたり考えたりしたことを報告する活動、こういうのを示したり、中学校社会科の内容の取り扱いにおいて、新聞、読み物、統計その他の資料に平素から親しみ適切に活用、こういうことを示しておりまして、学校において新聞を活用した指導が進められているところでございます。  現在、文科省では、学校における新聞配備について、各公立小中学校等で新聞を活用した学習を行う環境を整備するために、平成二十九年度からの学校図書館図書整備等五カ年計画におきまして、図書整備とは別に、単年度約三十億円、五カ年総額約百五十億円の地方財政措置を講じておるところでございます。  今後とも、学校教育において新聞等を活用したいわゆるNIE教育、こういうものを活用して、実践的な主権者教育を推進してまいりたいと思っております。

西岡秀子希望の党・無所属クラブ

○西岡委員 ありがとうございます。  今大臣からもお話がございました、学校の図書館にまず新聞を配置するということが、都道府県の教育委員会の御判断、また学校独自の御判断がありましてなかなか進んでおりません。まず学校の図書館に新聞を配置する、このことにぜひ文科省としても御助言をいただき、ぜひ推進をしていただけたらというふうに考えております。  余りちょっと時間もございませんけれども、あと一点、教育のICT活用についてお尋ねをいたします。  学習指導要領におきまして、情報教育、教科指導でのICT活用、情報通信技術を活用した教育の推進という方向性が示されました。  このICT活用は、児童にとっても大変有意義であるということが実証をされておりますし、現代の情報社会を生き抜く中で、情報活用能力というものは今の子供たちに欠かすことのできない能力でございます。また、特にさまざまなハンディキャップを持った子供たちに大変有効な手段であるということがわかってきております。また、先ほどもお話がございました、先生方には、ふえ続ける校務の量を効率化していく、校務効率化、負担軽減の意味からも、このICTの活用というものは大変有意義なものであるというふうに思っております。  その中で、学校ICT環境整備加速化支援事業といたしまして、小規模校に対する遠隔教育システムの導入というものが進んでおります。全国の過疎地や離島、半島におきまして、大変有意義な取り組みであるというふうに思っております。  私の地元長崎県も、大変離島、半島の多い地域でございます。既に専門のアドバイザーの皆様の御協力のもと、長崎におきまして、離島において大変先進的な取り組みがされております。子供たちが、どこに暮らしていても、ひとしく質の高い教育を受けるということは、私は、教育の大原則であるというふうに思いますし、地理的なハンディを是正する意味でも、大変このICT教育というものは有効であるというふうに思っております。  このICT教育の今の現状と今後の取り組みにつきまして、大臣から一言いただければと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 制度については今先生から御紹介があったとおりでございますが、ソサエティー五・〇の到来など、今後の社会の大きな変化の中で、今先生からお話がありましたように、一人一人が情報活用能力をしっかりと身につけるということが一層重要になってきておるということでございまして、小中学校の新学習指導要領におきましても、情報活用能力を学習の基盤となる資質、能力と位置づけ、教科横断的な視点から育成をすることといたしております。  また、近年、スマートフォンやSNS等が子供たちにも急速に普及する中で、児童生徒が自分や他人、自他の権利を尊重して、情報社会での行動に責任を持つとともに、情報を正しく安全に利用する、こういうことができるように、学校における情報モラル教育の重要性が高まってきております。  これに加えまして、今お話がありましたように、教育の業務負担が増大している中で、現在、中央教育審議会では、教員の働き方改革に関する議論が行われておりまして、こういう校務の情報化による教員の業務負担軽減への期待も高まっておるところでございます。  こうした状況を踏まえて、文科省としては、新学習指導要領を踏まえた小学校段階からのプログラミング教育等の円滑な実施に向けた取り組みの推進、児童生徒に情報モラルを身につけさせるための取り組みの充実、教員の業務負担軽減等に向けた統合型校務支援システムの導入促進に取り組むなど、教育の情報化の一層の推進に努めてまいりたいと思っております。

西岡秀子希望の党・無所属クラブ

○西岡委員 大臣、ありがとうございます。  その中で、さまざまな機器の整備に関する予算面のこと、また専門的な人材の確保、教員の研修等につきまして、都市部と地方、そしてまた、特に過疎地、離島、半島地域においては、やはり都市部との格差というものを大変心配されているところでございます。ぜひ、このような面につきましても、ひとしく環境の整備をしていく、専門的な人材を確保していくことにつきまして、格段のぜひお力をいただきたいというふうに思っております。  時間も迫ってきております。私は、教育の再生なくして日本の再生はないというふうに考えております。今、日本社会が直面をしておりますさまざまな問題、私は解決の原点は教育の再生にありというふうに思っております。この教育の再生という言葉が、お題目で終わることなく、既存の予算の削減によるつけかえ等ではなくて、財政当局を納得させられる教育行政に対する哲学というものを持って、ぜひ、林大臣を先頭に取り組んでいただくことを心からお願い申し上げまして、私の質問といたします。  本日は、ありがとうございます。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 次に、畑野君枝君。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。  林芳正文部科学大臣は、十一月二十九日の大臣挨拶で、加計学園の問題について、国家戦略特区における獣医学部新設について、国会等さまざまな場面において、引き続き丁寧に説明する努力を重ねてまいりますと述べられました。  そこで、きょうは、冒頭、この問題について取り上げたいと思います。  前回の十一月十五日の当委員会におきまして、内閣府の松本副大臣は、加計学園に比べ、京都産業大学の水際対策が、獣医学部のある大阪府との連携が必ずしも確保されていないという状況などで、不十分という評価をせざるを得なかったと述べられました。  私は、京都産業大学が大阪との連携も含めてさまざまな活動実績があることを、京都産業大学総合生命科学部、鳥インフルエンザ研究センターが獣医学領域及び畜産業界に果たしてきた役割と題する資料をもとにお示しいたしました。  松本副大臣は、その資料は手元に持っていないと言いながら、ワーキンググループ等々で検討されたと承知しておりますと答弁されました。  そこで、伺います。  そのワーキンググループはいつ行われたものですか。

松本文明自由民主党内閣府副大臣

○松本副大臣 委員御指摘のとおり、十一月十五日の当委員会で、私からは、ワーキンググループなどで検討されたと承知しておりますとお答えをさせていただきました。  実際、京都府と今治市の比較検討に当たって、特区ワーキンググループなどの民間有識者の方々に、獣医学部の新設を一校に限らざるを得ない可能性があること、その場合は今治市と京都府のどちらでまず実現するかを決める必要があることを説明し、御意見を伺ったという事実がございます。  自分の答弁は、ワーキンググループを何月何日に開催したとの趣旨で申し上げたものではなく、こうした形で委員と個別に検討を行ったことを御説明したものであります。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 そうしますと、ワーキンググループという会合でそういう比較の検討がされた事実はなかったということでよろしいですか。

松本文明自由民主党内閣府副大臣

○松本副大臣 今治市の提案につきまして、六月四日に提出されたものについては、六月五日にワーキンググループでヒアリングを行っております。十月四日に京都府、京産大学から追加提案があって、そのヒアリングを行っております。  ワーキンググループが全員そろってこの検討をしたというのはこの日かな、こう考えておりますが、六月十三日に、「国家戦略特区 獣医学部の新設について」という、諮問委員会に対して、五人の専門家の名前で報告がなされております。その報告書は、先生、多分、お手元におありかと思うのでありますが、その中で検討の経過というのが報告をされております。  特区ワーキンググループでは、平成二十六年以降、継続的に議論をしてきたという記述があり、かつまた、今治市が先行した経過につきましても報告をされているところであって、検討は確実になされてきた、こう認識をいたしております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 お答えになっていないから聞いているんです。  松本副大臣が、この間、加計学園に比べ、京都産業大学の水際対策が、獣医学部のある大阪府との連携が必ずしも確保されていないという状況などで、不十分という評価をせざるを得なかったと言ったから、一体どこにあるんですか、それはどこに書かれているんですか。いつ、どこで、誰がどう言ったのか、ちゃんと資料を出してください。

松本文明自由民主党内閣府副大臣

○松本副大臣 京都と今治の比較を行うに当たって、内閣府に提供された資料や情報をもとに行ったわけでありますが、京都産業大学生命科学、鳥インフルエンザ研究センターが獣医学領域における畜産業界に果たしてきた実績といったものというのが、比較ということには、向こうから提出された資料の中に入っている枠の中で比較、検討したわけでありまして、提出された資料の中にそうしたものが含まれていなかったということはあろうかと思います。  なお、先生おっしゃいます総合生命科学部の実績としまして、るる、そうした資料について、新設しようとする獣医学部について広域的な連携を図るかどうかという観点からの検討がされているという、総合生命科学部と新たに申請をされたものとの関係については、詳しい報告がなかったというか、最初から提出をされていなかったと承知をいたしております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 だったら聞けばいいじゃないですか。聞いたんですか。そういう資料を出してくださいと。加計についてはこうですよ、京都産業大学はどうなんですかと聞いたんですか。

松本文明自由民主党内閣府副大臣

○松本副大臣 聞いたかどうか、私、今、それは定かに承知をいたしておりません。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 全く無責任。私、ちゃんと通告しましたよ。一体どこでそういうものが、ワーキンググループでやったのか。ワーキンググループの公式な会合ではなかったと今お認めになりました。個々の委員に聞いただけだと。  では、その議事録を持ってきてください。今出してください。

松本文明自由民主党内閣府副大臣

○松本副大臣 広域連携が不十分だと評価しているが、何を根拠に評価されたのか、こういう質問かと思うのでありますが、四国全域で獣医学部が存在をしない、水際対策などの切実なニーズがあった四国では、四県が連携をして獣医師の給与改善や獣医学部の設置を希望するなど、具体的なアクションがありましたけれども、京都府については、獣医学部のある大阪府との連携が必ずしも確保されていない、こういったところが大臣が今治、四国地域ということを選んだ根拠になっていると承知をしております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 それは聞いているんです、そういうふうに山本大臣が言ったということは。その根拠になる、どういう議論だったのかというのを正確に出してください。林大臣は丁寧に説明すると言っているんだから、そのもとになった国家戦略特区の説明をちゃんとしてください。じゃないと、大臣だって困るわけですよ。

松本文明自由民主党内閣府副大臣

○松本副大臣 民間有識者の御意見全体につきましては、民間有識者みずから公表されておりますし、関係資料を内閣府ホームページにおいて掲載、公開をしておりますことから、御理解をいただきたいと思うわけであります。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 京都に対して、では聞いたんですかとさっき言いましたけれども、それはどうですか。

松本文明自由民主党内閣府副大臣

○松本副大臣 失礼しました。京都と今治の比較を行うに当たって、それぞれから、京都、今治から内閣府に提供された資料や情報をもとに行っておって、御指摘の京都産業大学総合生命科学部の実績資料については、その比較には使用しておりません。  なお、御指摘の資料は、既存の総合生命科学部の実績を示しているものであって、新設しようとする獣医学部について広域的な連携を図るかどうかという観点からの検討がされているものではない、こう理解をしているところであります。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 勝手に理解しちゃだめですよ。アンフェアですよ。そうでしょう。それぞれ聞いていて不十分だと思うなら、本当にいい獣医学部をつくろうと思うなら、広域連携が感染症対策、水際対策で必要だと思うんだったら、真剣にどこがいいのかと聞くでしょう。  そして、私が示した資料も、今お認めになったように、聞いていなかったということじゃありませんか。聞いていなかったということですね。そうお認めになりました。そして、それを問いただしもしなかったと。国家戦略特区で真剣にやったという痕跡は全くないじゃありませんか。  言っておきますけれども、もう副大臣もお読みになったと思いますけれども、この資料、前回、読んでいないと言っていますよ。大阪にある大阪府立大学と交流獣医学教育研究機関として現在に至ってやっています、こういう報告まできちっと出しているんです、実績として。もし本当に比較検討しようと思うなら、追加資料を出してもらう、どうですかと聞かなくちゃおかしいじゃありませんか。  私、さっきワーキンググループのいろいろな民間委員が言った、そういうことをまた全部資料でもう一回求めますよ。この続きはまた、きょうはここだけでやっていられませんから。  しかし、松本副大臣、資料も知らなかった、京都に対して、京都産業大学について、そういう連携はどうですかと追加の質問も調査もしなかったということでよろしいですね。

松本文明自由民主党内閣府副大臣

○松本副大臣 そのとおりであります。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 やっとお認めになりました。ですから、これはほんの端緒ですよ、この間の続きだから。  林文部科学大臣、どうですか、これは。もっとちゃんと説明を求めるべきだと思いますよ。林大臣だって困ると思いますよ。どうですか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 私として、挨拶で申し上げましたように、私の範囲でできる限りの説明はしていきたい、こういうふうに思っております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 林大臣のおっしゃるとおりだと思いますよ。日本の獣医学研究教育に係る大事な、大きな問題です。  それで、私は、この間野党の議員そろって求めているように、私も、委員長、改めて、これは内閣委員会とも合わせた文部科学委員会の連合審査を求めたいと思います。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 理事会にて諮っておりますので、御報告申し上げます。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 ぜひ実現をしていただきたいと思います。  この間、加計孝太郎理事長の証人喚問も私は求めております。予算委員会も開かれましたけれども、引き続き、安倍総理大臣出席のもとでの国会内の審議もさらに進めるように求めておきたいと思います。この続きはまた次の機会にさせていただきます。結構です。  それでは、時間がありませんので、この続きはまたさせていただいて、いろいろな資料はまた出していただいて議論を進めたいと思います。林大臣も、引き続き説明が必要だとおっしゃっていただきました。  それで、このような、先ほども当委員会であった税金の使い方を含めて、大学の設置に係る本当に大事な問題が今議論されているわけです。一方で、全国の自治体からは、教育条件整備に対する本当に悲鳴の上がるような要望が上がってきているわけなんです。これを放置していていいのか。  それで、私は、林大臣が大臣挨拶の中で、子供たちの学習、生活の場であり、災害の避難所としても重要な役割を果たす学校施設の老朽化対策、耐震化等の教育環境の整備を推進すると述べられたのは本当に大事だと思います。  先日、全国市長会の皆さん、これは指定都市市長も入っているわけですが、その皆さんから来年度予算に関する御要望書をいただいております。一番に、これは文部科学大臣だけでなく、内閣全体への要望、決議ということで出ているのが学校施設の問題なんです。  文科省の地方教育費調査では、二〇一五年度に地方自治体が学校建築費として約一兆五千億円支出している。この金額をもとに必要とされる国の公立学校施設整備費を推計すると、年間必要額はどのぐらいと見込まれますか。

山下治文部科学省大臣官房文教施設企画部長

○山下政府参考人 お答え申し上げます。  地方教育費調査の数値につきましては、公立学校施設整備費の補助対象とならない高等学校に係る整備費や小規模の建築費等も含まれているため、この数値から必要な予算額を正確に推計することは困難ではございますが、平成二十五年三月の学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議の報告書による推計によれば、国庫補助金額ベースでは毎年約三千億円の予算額が必要になるという推計がございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 実際で言えば三千億円必要になってくるという御答弁でした。  昨年度の予算額は、当初予算が七百九億円、補正と合わせて二千百十六億円という水準だと伺っております。それでは、今年度の予算額はどうなっていますか。

山下治文部科学省大臣官房文教施設企画部長

○山下政府参考人 平成二十九年度当初予算における公立学校施設整備費の予算額は、六百九十億円となってございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 そうなんですよね。  お配りしている資料をごらんいただきたいと思います。こちらですね。いっとき三千八百五十九億円とか三千六百九十八億円とか、時々、震災後の状況で多かったり、また少なくなったりという状況がありますが、ずっと多く支出されていたのが、今年度予算は六百九十億円と、本当に谷間のように低くなっている。これで全国市長会が何とかしてほしいという声を上げていらっしゃるのだというふうに思います。この点では必要額の二割しかないんですよね。余りにも少ない。  ですから、公立小中学校施設整備の予算確保をぜひしてほしいということですが、林大臣、この要望にどのようにお応えになる決意ですか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 私も、改めてここに参りまして、クーラーとか洋式のトイレですか、何となくぜいたくな感じを最初持ったんですが、各御家庭でどれぐらい普及しているか、お子さんがそういうところから学校に来たときにどれだけ差があるかという数字を改めて見せていただいて、これは本当に大事なことだな。トイレが自分のうちと違うので何となく学校に行きたくないな、こういうお子さんもいらっしゃる可能性がある、こういうふうにお聞きをしまして、これは何とか補正等々も含めてしっかり確保していかなきゃならないなと改めて認識をしたところでございます。  先生からお話がありましたように、全国市長会からも御要望をいただいておりまして、今申し上げたことに加えて、やはり老朽化が深刻な状況でございまして、施設を計画的に更新していくための安定的な予算確保は喫緊の課題であるというふうに思っておりますので、地方公共団体がそれぞれ計画的に施設整備を推進できるように、しっかりと額を確保していきたいと思っております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 大臣がおっしゃることをぜひ進めていただきたいというふうに思います。  洋式トイレのことも調べていただいたということで、本当に今、子供たちの世代というのは和式トイレじゃなくてみんな洋式トイレなので、学校へ行っても使い方がわからない。  それと、エアコンも、地球温暖化が進む中で、本当に夏休み前も暑い、また夏休み明けも暑い。この間、静岡市の議員がおっしゃっていましたけれども、温暖でいいところだと思うけれども、静岡も暑いんですよという話がございました。全国そうだと思います。  そして、大臣が言われたように、地震とか災害のときに、やはり避難所となる。例えば、この学校は大変な被害があったけれども、その周りの学校を使おうと思ったときに、そこにエアコンや洋式トイレなどがあるということは、御高齢者を含めて、使うときに本当に大事になってくると思うし、ましてや耐震化、老朽化対策というのはやらなくてはならないと思うんです。  そこで、私は、エアコン、トイレの話で千葉市の議員からこの間伺ったものですから、市の方に伺いました。  例えばエアコンなんですけれども、国庫補助事業の補助率は三分の一なんですが、配分基礎単価の金額より、実際の工事単価、つまり実勢価格が一・八倍かかっている、だから、実際の工事費に対する補助率は約六分の一になってしまうというのが現実なんですというふうに市から伺いました。  国に聞きますと、全体の予算が少ないので、単価を上げると件数が減ってしまうんですということで懸念をされているので、これは予算の枠そのものをふやしていく。それぞれ単価を上げてほしいというのは市町村会からも出ていることなんです。  ですから、そういう点でも、現場がなかなか進まないというのは、どっちをとるかとよくよく悩んでいらっしゃる部分もあると思いますので、総枠を広げるように、必要な額をきちっと確保するように、改めてその補助額の問題についても検討していただきたい。実勢価格にできるだけ接近するように、実勢価格になるようにということを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 やはり、全体の枠というのをしっかり確保しないと、今委員がおっしゃったような難しい選択というのを現場の人に迫ってしまう、こういうことかなと思ってお聞きをいたしましたので、補正も含めて、しっかりと枠を確保するということをしっかりとやってまいらなければいけませんし、挨拶で申し上げましたように、避難所としての役割というのもあるわけでございますので、必要な予算額をしっかりと確保してまいりたいと思っております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 ぜひ進めていただきたいと思います。  あわせて、全国市長会からは、「特に、少人数学級については、後退することなく、引き続きその推進を図ること。」という御要望が文部科学大臣に宛てて出されていると思います。  林大臣は大臣挨拶で、教員定数の改善充実の必要性について述べられました。こうした全国市長会の、少人数学級についても引き続きその推進を図ってほしい、この御要望にどのように応えていくおつもりですか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 先ほどの先生の御質疑でもちょっと議論になりましたけれども、少人数学級につきましては、小学校一年生の学級編制を三十五人以下とした平成二十三年の義務標準法の附則におきまして、小学校の第二学年から第六学年まで及び中学校に係る学級編制の標準を順次に改定することその他の措置を講ずることについての検討を行って、その結果に基づいて法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとされておるところでございます。  文科省としては、この附則を踏まえながら、今後の学級編制を含む教職員定数のあり方については、経済・財政再生計画改革工程表、これは二十七年の十二月に決まっておりますが、これにおける方針に基づいて、学校の課題に関する客観的データ、それから実証研究、それから地方自治体のそれぞれのさまざまな政策ニーズ、こういうものを踏まえまして、しっかりと検討を行ってまいりたいと思っております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 林大臣、そこで、これは本当に急いでやる必要があると思うんです。のんびりしていられないと思うんです。なぜかと申しますと、教育の現場では、既に、先生が足りない、もう授業に穴があくという事態が生まれているからなんです。  例えば、千葉県に伺いますと、新年度が始まった直後のことしの四月末時点で八十人が教員定数から不足をしているという状況です。  川崎市では、二〇一二年度以降、毎年三百人以上もの欠員が市の小中学校、特別支援学校、高校、川崎市立の学校で常態化しているというふうに伺っているんです。川崎市では、二〇一七年度、三百六十五人が不足して、百二十七人を臨時任用職員で、非正規の雇用で埋めているんですよ。それでも穴があいている。もう教頭先生初め、大変な状況になっていると思うんです。  ちょっと実態を紹介しますけれども、初めから大量の欠員を見越した職員の配置計画で、一年任期で不安定雇用の臨時任用職員などで補充するやり方は、教育現場の正規職員に負担を押しつけ、産休、育休、病休の代替教員も見つからなくなるなど、子供の教育環境にも重大な影響が出ています。前年度の教員採用試験で不合格となり、二〇一七年度の臨時任用職員として採用された人は百二十七人。川崎市の学校で正規教員として働きたいと希望を持っている多くの受験者を不合格にし、その人たちを臨時任用職員として採用して欠員補充に充てているのです。採用試験では不合格としながら、四月からの一年間、研修も不十分なまま、先生として採用するやり方は矛盾しています。  こういう声が現場から上がっているわけです。なぜこんな事態が起きているんでしょうか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今先生からお話がありましたように、最近になって、各地域におきまして、必要な教員を確保するのに大変苦労しているという事例が多く生じていることをよく伺っております。  この原因につきましてですが、各都道府県の教育委員会等からは、まず、大量の教員が定年により退職をしているということに伴って、その分を大量に採用する必要が出ているという構造的な問題、それから、特別支援学級の数が増加しておりますので、いわゆるPT比が高いということ、たくさんの先生が必要になるということ、それからさらに、産休、育休を取得する教員がふえているということもお聞きしております。  さらに、ちょっとマクロの現象としては、景気がよくなったということもあるんでしょうか、民間企業等の採用が活発になってきておりまして、教員採用試験の受験者が減少している、こういうことを聞いておるところでございまして、これらが複合的に作用しているんだろう、こういうふうに思っております。  採用については各任命権者の判断に委ねられておる、こういうことでございますが、我々文科省としては、以前から、今後多くの教員が退職することが見込まれるのであるわけですから、教員の年齢構成にしっかりと配慮して、中長期的視野から計画的な教員採用、人事を行ってくださいということを促してきたところでございます。  各任命権者におかれては、教員の確保に関する先ほど申し上げたような厳しい現状を踏まえて、より一層退職教員の活用や社会人の積極採用等の工夫をしていただくとともに、文科省としても、働き方改革、先ほど来議論になっておりますが、これを進めることによって、多くの方に教職を志していただけるよう、そういう取り組みも進めてまいりたいと思っております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 年齢構成、あるいは教育実践の継承という点でも、やはり若い方たちも本当に採用できるようにしていく必要があるというふうに思うんです。  それで、大臣もおっしゃったように、非正規の教員すら、今、非正規で充てていたものですから、もう足りなくなって、とり合いになっているという状況が出ている。  なぜかというと、国でいえば、地方の裁量を拡大するといって二〇〇四年に導入された総額裁量制で、義務教育費国庫負担金の総額の中で都道府県が自主的に給与等を決定できるようになった。一方、給与水準の引き下げによって生じた財源で教員数をふやすということも可能になった。そういう点では、千葉県でいうと、正規教員一人分で三人の非正規が雇えるなどといって、正規と非正規が半々の採用になってしまったというふうに伺っているんです。ですから、代理の教員が見つからずに穴があくということです。  おっしゃったように、国の責任で正規教員を計画的に採用できるようにするべきで、そういう点で、文部科学省は、二〇〇一年から二〇〇五年までの第七次教職員定数改善計画を持っていたんですけれども、それを最後に国としての計画をまたつくらなくなってしまったということですから、児童生徒数の推計や教員の必要数、長中期的な見通しに立った計画的な正規教員の採用に国が責任を持ってほしいということで、もう一度重ねてお願いいたします。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 先ほどのところに重なるところもございますが、先生御理解していただいているとおり、小中学校等の公立学校の教員は一応地方公務員、こういうたてつけになっておりますので、採用については都道府県教育委員会等の任命権者が行う、これがルールでございます。  先ほど、我々としてはそれを促すということを申し上げましたけれども、しっかりと各地域において、退職教員数の今後の見込み、児童生徒数の推移、これを把握してもらわなきゃいけませんが、それぞれの地域によってさまざまであろう、こういうふうに思っておりますので、そういう情報を的確に分析、把握した上での計画的な教員の採用については、我々も促してまいりますが、一義的には各任命権者において責任を持って対応していただく必要があると考えております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 申し上げましたように、国が今後どういう教員採用をしていくのかということを示さないから地方は困っているんだということを私は申し上げたわけでございます。ぜひ検討してください。  それで、十一月二十八日に、学校における働き方改革特別部会の中間まとめが出されました。結論はいろいろあるんだけれども、やはり、児童生徒に接する時間を十分確保し、児童生徒に真に必要な総合的な指導を継続的に行うことのできる状況をつくり出すことが必要だ、教師は魅力ある仕事であることが認識されるようにするということを書いているんですね。  先ほどタイムカードの話がありましたけれども、横浜市では、タイムカードを導入したことしの六月に、長時間勤務の時間が二百時間を超えた教員が三人もいたということなんです。本当に多忙を極めている。こういう点でも、教員の多忙化を解消するための核心部分は、三十五人以下学級、少人数学級の推進ではないかというふうに思いますが、この点はいかがですか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 働き方改革は、きょうも何度か話題になっておりますが、平成三十年度概算要求で、新学習指導要領における小学校外国語教育の授業時数増に対応した専科指導、それから、中学校の生徒指導体制の強化、学校総務、財務、こういった業務の軽減のための共同学校事務体制強化、こういうことに必要な教職員定数を計上しております。  中教審の審議を踏まえて学校の働き方改革を進めるとともに、新学習指導要領の円滑な実施に向けて必要な教職員定数を確保する、こういうことで、教職員と申し上げましたのは、まさに職員が含まれているわけでございますので、チームでやっていくということでしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 時間がありませんので、最後に一言だけ申し上げますけれども、例えば、少人数学級の取り組みで、相模原市が、二〇一四年度から三年間、モデル事業として、中学校での少人数学級に取り組んでまいりました。  市の教育委員会がまとめた点検・評価結果報告書によれば、一人一人の学習状況を把握しやすくなり、理解度に応じた指導を行うことで、学習意欲の向上や基礎、基本的学力の定着が見られた。保護者からは、少人数学級により、先生は子供の様子をよく把握している、きめ細やかな進路指導が図られているなどの声が寄せられて、教育効果が上がっているという報告が出されております。全国でこういう取り組みがされているわけですね。  ただ、相模原市がおっしゃっているのは、それは非常勤の先生でやっているんだと。だから、やはりもっと、全ての学年でも広げたい、国の支援が必要だということは全国から出ているわけですね。  ぜひ、大臣が言われたように、それは早く結果を出していただきたいということを重ねて申し上げまして、最後に、大学の中での働き方改革について伺いたいと思います。  大学の非常勤講師や大学職員の大量雇いどめ問題について伺います。  二〇一二年の改正労働契約法によって、有期労働契約の無期転換制度が設けられました。二〇一三年四月一日以降の有期労働契約については、有期労働契約が通算で五年を超えて繰り返し更新された場合、労働者の申し込みにより無期労働契約に転換できることになりました。  これまで契約更新の上限期間が就業規則に何ら規定されていなかった事業主が、無期転換ルールを逃れる目的で一方的に就業規則を変更する、有期労働契約に五年の上限を設けるなどは、労働契約法をどのように考えるべきですか、厚生労働省。

土屋喜久厚生労働省大臣官房審議官

○土屋政府参考人 お答え申し上げます。  労働契約法におきましては、就業規則の変更により労働条件を不利益に変更する場合には、働く方と使用者の合意によることが原則でございまして、合意を得ずに使用者側が就業規則の変更を行う場合であっても、労働契約法の規定に照らして合理的であるということが求められます。  また、有期労働契約の更新上限を設けて、更新上限の到来とともに雇いどめを行ったといたしましても、有期労働契約が更新されるものと期待することに合理的な理由が認められる場合などの一定の場合には、労働契約法上、当該雇いどめが無効となり得るとされているところでございます。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 まとめて二つ、文部科学省に伺います。  国立大学を中心に、無期転換を避けるためと思われる雇いどめ事案が広がっておりまして、例えば東北大学で三千二百人、東大で五千人など、伺っております。こうした事態に対してどのように対応しているのかというのが一つ。  もう一つ、また違った形で非常勤講師の大量雇いどめ事案が起きております。日本大学です。スポーツ科学部と危機管理学部の、新設されたこの学部の英語の非常勤講師十六人が今年度末までの雇いどめを一方的に宣告されております。  新設学部の設置認可後、完成年度以前のこうした人員の変更について、文部科学省としてはどのように考えるのか。これについては教員の側から上申書が出されていると思います。これは調査して適正に指導するべきだと思います。  その二点、お願いします。

中川健朗文部科学省大臣官房総括審議官

○中川政府参考人 まず、一つ目の御質問にお答えいたします。  国立大学法人の職員の雇用形態は、労働関係法令に従って、各国立大学法人が経営方針等に基づき適切に定めるべきものであると考えております。  文部科学省といたしましては、これまでも、各国立大学法人等における無期転換ルールへの対応状況に関する調査を実施したり、会議等を通じて情報提供や説明を行うなど、改正労働契約法の趣旨を踏まえ、各国立大学法人が適切に対応いただくようお願いしてきております。  各国立大学法人等に対して、改正労働契約法の趣旨を踏まえ適切に対応いただくよう、今後とも、必要に応じて厚生労働省と連携しながら、情報提供等の支援を行ってまいりたいと考えております。

義本博司文部科学省高等教育局長

○義本政府参考人 日本大学の新設学部の問題についてお答えさせていただきたいと存じます。  学部の設置や届け出による設置につきましては、開設年度に入学した学生が卒業する、いわゆる完成年度までの期間を通じた教育研究活動の設置計画全体を認可するため、原則としては設置計画どおりに履行することが求められているところでございます。  一方、教育研究活動をより充実させる場合ややむを得ない事情が発生する場合につきましては、人員の変更を含めて合理的な理由があれば、設置計画を変更することも可能となっているところでございます。このため、個別の事案の状況に応じて設置の認可についての履行について判断するものでございます。  一方、労働契約上の個別事案については、原則的には当事者間で話し合いをすべき問題と承知しておりますけれども、履行状況調査の中において、仮にでございますけれども、合理的な理由がなければ、必要な指導をするということになるかと思います。

畑野君枝日本共産党

○畑野委員 時間が参りました。  資料に、大学において請負契約等に基づいて授業を行うことということで、請負契約による講師は、学長の権限と責任のもとにおいて、みずから授業を行うことが困難であるというふうにも述べられているんですね。ですから、こういうことのないようにきちっと適切な指導をしていただきたいと思います。  男女共同参画学習課が室になるという問題について伺おうと思いましたが、時間が参りました。ぜひ懸念の声に応えていただきたい、見直しを含めて検討していただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 次に、吉川元君。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 社会民主党の吉川元です。  私も、学校現場の、そして教職員の長時間労働、これに関連をして本日は質問をさせていただきたいと思います。  長時間労働の是正を含めた働き方改革は政府の重要施策のはずですが、学校現場の長時間労働、きょうはもうこれは午前中からずっとこの話題が出ておりましたが、まさに無法地帯と呼ばざるを得ないような状況になっております。  私の地元の大分県で、ことし六月、二〇一四年に授業中に脳内出血で倒れ、その後、亡くなられた中学校の女性教諭の方が、公務災害、いわゆる過労死の認定を受けました。倒れる直前の三カ月の時間外勤務は、いずれも月百十時間を超えており、過労死ラインを大幅に超える長時間労働が強いられていたことが明らかになっております。  地元紙で、お父さんがこういうふうに語っています。勤務先の中学校は近くだった。授業などに備え、ほぼ毎日、遅くとも午前七時前には家を出た。帰りは遅く、休日もない。能率を上げきらんのかと声をかけたこともあるが、愚痴や泣き言は聞いた覚えがない。仕事が多く、生徒を十分見てあげられない、かわいそう、そう漏らす声が耳に残る。こういうことを地元紙で語っております。  月百十時間を超える残業をさせられながら、それでもなお、子供たちの面倒を十分に見ることができない、自分のことよりも生徒のことを考えていた、こんな先生が死に追いやられるようなことがあってはならないというふうに考えます。  あわせまして、いろいろな調査が行われております。TALISの調査結果、あるいは連合総研の調査、さらには文科省御自身の調査、いずれの調査結果も、深刻な長時間労働の実態を浮き彫りにしております。  先ほどの、二〇一四年に亡くなられた、過労死認定をされた先生のお話に戻りますと、深刻なのは、職場で同僚が倒れて亡くなられてもなお、長時間労働の実態に変化がないということです。  昨年六月、大分県内の教職員団体が行った調査、これは先ほどの先生が亡くなられた後の調査ということになりますが、その結果は、小中学校の先生の一人当たりの平均の残業時間は月七十五時間四分、これは前年よりも一時間以上ふえてしまっています。圧倒的多くの先生が過労死ラインを超える働き方を強いられ、そして、同僚の先生が倒れても、働き方、働かせ方が全く変わらない。  まさに、過労死は、どの教員にも、そして、いつ起きてもおかしくない、そんな今学校現場になっているというふうに思いますけれども、大臣の認識をまず伺いたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 今先生からお話がありましたように、我々のこの四月に公表した教員勤務実態調査の速報値においても、教員の長時間勤務については看過できない深刻な状況であるということが明らかになっております。  今先生からお話がありましたように、やはり生徒のため、児童のためということで、なかなか、先生が頑張っておられる、またそれがさっき先生がおっしゃったような状況につながっていくという事例も私の方にも入ってきておるところでございまして、この看過できない深刻な状況ということを改めていくために、まさに働き方改革ということで、教員の業務負担の軽減を図ることが喫緊の課題であると認識をしております。  中教審学校における働き方改革特別部会におきまして、学校における働き方改革に関する総合的な方策について御審議をいただいておるところでございますので、教員の長時間勤務の改善に向けて、教育関係者一丸となって対処してまいりたいと思っております。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 私が非常にショッキングだったのは、月百十時間を超える超勤を、いわゆる残業をやって、それだけ働いているのに、子供たちをちゃんと、生徒を十分見てあげられないと。一体何のために教員はいるのか。教育をするため、子供に教育をしていく、それが本来の仕事なのに、それがこれだけ働いてもできない、これはやはり私は異常な事態だというふうに思います。  今大臣から紹介がありました中教審のことについて、少しお話をお聞きしたいというふうに思います。  看過できない深刻な事態ということで、中教審に前松野文科大臣が諮問をして、現在、議論が進められており、先日、中間まとめの案というものが出されているのを私も承知をしております。  今の大分の例でいいますと、月百十時間を超えるような、そういう長時間労働が蔓延する、それを生み出しているものは何なのかということをきちんと明らかにしていくことがまず何より必要だろう。  そういう意味でいいますと、この中間取りまとめ、後ほどまたその具体的な中身については尋ねますけれども、まず最初に、文科省の基本的な姿勢について尋ねます。  私もこの中間まとめ案を読ませていただきました。一べついたしますと、随所に、長時間労働是正のために国はそれなりに努力をしてきたというようなことが書かれております。ただ一方で、教育委員会や学校現場ではそれが徹底されず、是正どころか長時間労働が蔓延するようになったというようなトーンがにじみ出るような中間まとめになっているのではないか。  例えば、その中間まとめの三ページを見ますと、文科省においては、平成十九年に学校現場の負担軽減プロジェクトチームを設置し、学校現場の負担軽減のための一層の取り組みを促してきた、こういう言葉があります。また、七ページには、文科省から学校宛ての調査の精選を進めてきたというような記述があります。  私は、果たして本当にそうなんだろうかと。国や文科省の責任、つまり、この数年、安倍政権のもとで進められてきた国の教育行政そのものが長時間労働を助長してきた、そういう認識を文科省はお持ちなのかどうか。この点、いかがでしょうか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 ただいま先生が御指摘いただきました中教審の学校における働き方改革特別部会の議論においては、一方で、今後、文部科学省において学校へ新たな業務を付加する際には、既存の業務との調整やその必要性の検証等を行う必要があること、また、文部科学省内に、教職員の業務量について俯瞰し、一元的に管理する部署を設置することなどが示されているところでございます。  文部科学省においては、これまでも、教育の質の向上やさまざまな教育課題へ対応するために必要な施策を行ってきたところでありますが、今後、こうした指摘も踏まえて、学校における働き方改革に文科省としてもしっかりと取り組んでまいる所存でございます。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 私が言いたいのは、これからの話はもちろん大切ですけれども、これまでどうだったのかということについてきちんと文科省は認識をすべきなのではないか。  かつてバブル時代にサラリーマン川柳で、「無理させて無理をするなと無理を言う」、そういう非常に示唆に富んだ句がございました。まさに今、文科省がこれまでやってきたことはそういうことなのではないか、実は文科省が進めてきた教育行政そのものが長時間労働を生み出す大もとになってきたのではないか、私はそういうふうに断ぜざるを得ないと感じております。  例えば、先ほどの大分の事例、亡くなられた女性教員は、全学年の国語とそれから習字、書写の授業を受け持ち、ほかに学力向上支援教員、学年主任、地域協育担当、バレーボール顧問などを務めておりました。  この学力向上支援教員というのは、これは大分県独自なのかどうかわかりませんが、県内に七十二人ほど配置をされて、域内の学校を回って教員の指導や授業改善に当たります。こうした支援教員の意義といいますか、役割そのものを私は否定するつもりはありません。  きょうも午前中、少し海外視察の話がありました。私も行ってまいりましたところ、イギリスで見た事例ですけれども、これと同様の業務を担う教員の方がいらっしゃいました。ただ、日本と違うのは、その方は授業を持ちません。そして、自由に授業中の教室に入って、生徒の様子でありますとか、あるいは授業の進め方、そういうものを見ながら、日本で言うところの学習指導要領というものを随時アップデートしていく。そういう意味でいうと、それに特化をした形での教員が配置をされていました。  日本の場合は、授業を持ちながら、学年主任を持ちながら、これを一緒にやる。これはそもそも定数の問題というのはありますが、同時に、これはどういうふうに今動いているかといいますと、この学力向上支援教員、今、全国学力テストが悉皆化されております。点数が低ければ教育事務所に呼び出されて、何で点数が低かったのか、その原因とそれから今後の対策、これについて説明を求められます。学力テストの順位の向上のために、たくさんの報告書を出せ、あるいはさまざまな協議会に参加せよということが求められます。  これは大分の事例ではありませんけれども、学力テストの点数を上げるために、学力テストが行われる前に、授業とは別に過去問を解かせる、そういう学力テスト対策というものも行われている。  これは大もとはどこにあるのか。文科省はそんなことはしなくていいと言うかもわかりませんけれども、大もとはどこにあるのかといえば、学力テストの悉皆化。抽出ではなく悉皆化をやったがゆえに、順番がつく。平均点がつく。それを上げなければいけない。そのために何をしなければいけないのか。その結果として、長時間労働、これが生まれている。  まさに悉皆化というのは文科省が進めてきた教育行政そのものでありますけれども、この点についてどのようにお考えですか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 お答え申し上げます。  全国学力・学習状況調査は、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握し、分析を行い、教育施策及び教育指導の成果と課題の検証、その改善に役立てることを目的として実施をしております。  各学校においては、児童生徒一人一人への教育指導や学習状況の改善等に役立てることを目的として全国学力・学習状況調査に参加しているところであり、学校にとって必ずしも過度な負担になっているという認識はございません。  他方、各学校の負担をできる限り軽減する観点からも、学校がウエブを活用して回答できる仕組みを導入するなど、調査実施方法の見直しを行っているところであり、今後もその不断の見直しに努めてまいります。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 現場の皆さんの話を聞いてくださいよ。負担になっていないなんて、そんなことはありませんよ。負担になっているんですよ。その中で実際に教員が倒れている事態が生まれているわけです。何でこれが負担にならないというふうに言えるのか。どこにそんないわゆる事実が存在するのか。私は聞いたことがありません。聞くのは、全部負担になっていると。  学力テストの意義ということを言われましたけれども、悉皆化する意味なんていうのはどこにもないじゃないですか。希望する学校が参加をすればいい、あるいは抽出して調べることで十分に今の課題が明らかになるわけで、悉皆化する必要、必然性というのはどこにもない、そのことを指摘しておきたいと思います。  もう一点、免許更新制、これも大変大きな問題です。  まず数字を尋ねますけれども、免許更新制の際に求められる講習の時間は何時間ですか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 免許状の更新には、三十時間以上の免許状更新講習の受講が必要となります。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 これも現場の教員の方に伺いますと、これは毎年免許更新しているわけではありませんですけれども、免許更新に当たると負担が大幅にふえると。ただでさえ仕事が忙しい中で、講習を三十時間以上受けなければならない。しかも、そういう講習を受けられた方にお話を伺うと、役に立っていますかと言うと、ほとんどの方は役に立っていないと。そういう役に立たないもののために、ただでさえ忙しい仕事の中で三十時間の時間を削り出して、労力を使って、しかもお金も負担しなければいけない。  また、これは、以前、当委員会でも指摘させていただきましたが、定年を前に退職をされた教員の方で、もう教壇に戻るつもりがないということで、免許を更新せずにそのまま失効されている方がいらっしゃいます。  今、学校現場は、先ほども言ったとおり、どこで人が倒れてもおかしくない状況。倒れたときに教育委員会がちゃんと人を充てられればいいんですけれども、見つけられない。そうなったらどうするかというと、現場の教員が自分のつてで探すんですよ。たしかあの人はベテランで、ただ定年前にやめているから、あの人にお願いをして代替で入ってもらおう。ところが、電話したら何と言われるか。ごめん、免許が失効している。  その後研修を受ければいいと言いますけれども、今すぐ必要なんですよ。それが結局、この免許更新制によって教壇に立てない、あるいは代替を見つけられない。代替が見つけられないとどうなるかというと、残った教員にまた負担がかかってくる。それで次々と人が倒れている。  免許更新制、これもまさに教育行政、文科省がやった教育行政そのものですけれども、それが教員の負担をふやしているという自覚はお持ちですか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 お答え申し上げます。  教員免許更新制は、教員が最新の知識技能を身につけ、自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得られるようにすることを目的として導入されたものであり、教員の資質、能力を一定水準以上に担保するための制度であります。  先ほど申し上げましたように、免許状の更新には三十時間以上の免許状更新講習の受講が必要となりますが、受講期間、これに二年間の幅を持たせて設定されていること、また、長期休業期間中に開設されている講習が多いこと、インターネットによる受講も含めた多様な講習が開設されていることなど、教員本人の裁量により計画的に進めることが可能となっていたり、講習の受講に当たっての負担軽減の配慮がされているところでございます。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 これもちょっと現場の声を聞いてみてください。そんな立派な講習が行われているなんて話は聞いたことがないですよ。  長期休業と言われます。恐らく夏休み等々のことだと思いますけれども、今、七月二十一日から夏休みが始まって八月三十一日まで夏休みがある学校はどれだけあるんですか。ほとんど夏休みは今ないですよ。義務制の方はあれですけれども、例えば高校なんかでいえば、お盆の期間の一週間だけ学校が休みで、それ以外は補習やあるいはさまざまないわゆる学校の授業等々が実際に長期休暇の中に食い込んで入ってきているわけです。  二年間あると言いますけれども、三十時間のこの時間を削り出すためにそれはそれで大変な思いをされているわけです、皆さん。  そういう実態をきちんと見ずに、教育行政のゆがみを正さずに働き方改革と言うのは、私、それは絵に描いた餅だというふうに言わざるを得ません。  余り時間がないので、もう一点だけ文科省に尋ねます。  今、高大接続、それから大学入試改革、文科省の中で検討をされているというふうに聞いております。共通テストの英語については、これは英検などを利用する方向性というふうなことも聞いております。  これは非常に不思議なんですけれども、例えば今高校では、英検の、これはまだいわゆる共通テストの英語にかわるものになるというずっと前から、英検の対策というのを学校でやる学校もあるんですよ。それが入試に利用されるということになれば、これは本格的な英検対策というのを学校の中で取り組んでいかなきゃいけない。  しかも、英検だけだったらまだしもですけれども、英検以外にも、実際最後どうなるかわかりませんが、TOEICやTOEFL、それからそれ以外の業者がやるテスト、これらも対象になるとすれば、いわゆるそれぞれの出題傾向だとかは変わりますから、そういう四つも五つもあるものについての傾向と対策、これを高校の中で行うことになっていきますよね。これはすさまじい労働強化につながるというふうに思うんですけれども、この点についての認識はいかがですか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 今般の大学入学者選抜改革については、高等学校教育改革、大学教育改革とともに、学力の三要素を確実に育成、評価するための極めて重要な改革であると認識しています。  具体的には、記述式問題や英語四技能評価を含む大学入学共通テストの導入や、個別入学者選抜の改善のための方策の検討を行ってきたところであります。  学力の三要素の育成や英語の四技能の評価については、既に現在の高等学校教育でも求められているものでもあり、今回の改革自体が教員の負担増に直ちに直結するものではないと考えております。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 一回教壇に立たれたらどうです。実際にやってみればわかりますよ。いわゆる小中の学力テストだって傾向と対策でやっているんですよ。これが、さっき言ったように、英検やTOEICやTOEFLあるいはほかの民間の会社がつくるテスト、それぞれに特色がありますから、当然それに合わせた傾向と対策をやるのは決まっているじゃないですか。  そういう、働き方改革というのであれば、今文科省がやってきた教育行政、それからこれからやろうとする教育行政、それが労働、教育現場にどういう影響を実際に与えるのかという認識なしに、そんなことを幾らいろいろとやります、やりますと言ったとしても、それはただ単に現場に負担がふえていくだけ、私はそういうふうに思います。  先ほど、新たに施策をやる場合には既存でやっているものを整理したり縮小したりするというお話でしたけれども、共通テストで今言ったような外部の試験、民間の試験を使うといった場合に、今度は何を減らすんですか、それが入った場合には。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 先ほども申し上げましたように、中教審の現在の取りまとめ案におきましては、今後文科省の中にそういった新たな部署をつくることについても提言が盛り込まれております。今後、提言をいただきましたら、その方向に沿ってそういった組織を整備して、その中でまたさまざまな検討をしていくことになろうと思います。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 では、ちょっと確認ですけれども、この共通テストに民間の業者を使うということになった場合に、その他の業務の見直しを行うということでよろしいんですか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 働き方改革につきましては、中教審においては、本来必要なことはしっかりやらなければいけないけれども、学校がやらなくてもいい業務はこの際やめたらどうか、あるいは、学校が行うべき業務であっても、教員以外の者に任されるものは外部スタッフなども採用して行うということ、さらに、教員がやらなければならない業務であっても、スタッフの支援を得られるものはその軽減を図っていく、そういったトータルでの業務改善の議論が今されておりますので、そういった業務改善全体の中で考えていくものではないかと考えております。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 業務改善全体で見るのは結構なんですけれども、新しい施策をやるんでしょう。だとすれば、先ほどの最初の答弁であれば、それが入る場合には既存の業務を含めて、本来業務を含めて見直すということを最初に答弁されているわけで、だとすれば、今後、例えばこの大学入試改革、新たな施策が入ってくるわけですから、それに合わせて、私はこういうことは必要ないというふうに思いますけれども、仮に入れるとするのであれば、既存のいわゆる本来業務、これを見直さないとさらに労働強化につながっていくというふうに思います。余り時間がないので答弁は求めませんが、この点についてしっかり認識をしていただかないと、いつまでたっても教員が過労で倒れるというような事態はおさまらないというふうに思います。  とりあえず、余り時間がないので、緊急提言について伺います。  これは少しダブりますけれども、勤務時間管理のあり方について、先ほど午前中、タイムカードというお話もありましたが、勤務時間管理をどういうふうに進めていこうと、タイムカードについては、お金は各設置者が考えることだみたいな答弁がありましたが、どういうふうにして時間管理をしていこうと考えているんでしょうか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 労働基準法の規定を遵守するとともに、業務改善を進めていく基礎としても、各学校において教員の勤務時間を適正に管理することは重要であります。  一方、文科省の調査では、出退勤時刻の管理について、タイムカードや校務支援システムを活用する事例がふえてきているものの、現状においては報告や点呼、目視などで管理職が確認する方法が最も多いのが現状であります。  文科省においては、これまで、厚生労働省が作成した労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインの内容を各教育委員会に周知するなど、教員の勤務時間の適正な把握に関する取り組みを各教育委員会に求めてまいりました。  八月の緊急提言におきましても、「ICTやタイムカードなど勤務時間を客観的に把握し、集計するシステムが直ちに構築されるよう努めること。」とされており、この緊急提言についても速やかに教育委員会に周知を図ったところでありますが、引き続き、こういった形で勤務時間が客観的に把握されるよう指導を徹底してまいりたいと考えております。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 労働時間管理のイロハのイですから、その点についてはしっかりと労働時間管理ができるようにしていただきたいというふうに思います。  あと五分ほどしか残っていませんが、次に、教育委員会から学校へ調査、報告の依頼。  これは、非常に私もこの緊急提言等々を見て驚いたんですけれども、一カ月当たり、学校に対して教育委員会が報告しろというのが三十件以上ある都道府県が四六・八%、政令市六〇%、市区町村二六・四%。余りにも多過ぎるのではないかというふうに指摘をされていますが、この点について、文科省としてどう対応されていきますか。

高橋道和文部科学省初等中等教育局長

○高橋政府参考人 学校現場や児童生徒の実情を把握し、適切かつ合理的な教育行政を行うため、教育委員会は学校に対して調査報告依頼を行っているものと認識しております。  しかし、それを学校側から見れば、依然として教育委員会から相当数の調査報告依頼の回答が求められており、また、この回答が学校現場の負担感を非常に高めているというような実態もございます。  先ほどの中教審の働き方改革部会が今審議しております取りまとめ案におきましては、学校に対して行われる調査の精選等について議論していただいておりまして、教育委員会においては、学校に対して行う調査項目の洗い出しを行い、重複排除に向けた整理統合を行う、調査の頻度を見直す、時期の配慮や調査票の工夫など、不断の見直しを行っていくことが必要であるとの意見が示されております。  また、学校においても、教育課程の編成、実施や生徒指導など教師の専門性に深くかかわるものは別として、それ以外の調査については、事務職員などが中心となって回答するなど、可能な限り教師、教頭、副校長の負担を軽減するべきであるとの考えもあわせて示されております。  文科省としては、今後、この中間まとめが取りまとめられましたら、学校への調査報告依頼の精選等について、しっかりと教育委員会に指導してまいりたいと考えております。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 最後にちょっと給特法の関係でお聞きをしたいと思います。  私は、やはりこの問題、これもほかの委員からも指摘がありましたけれども、給特法というものがあるがゆえに発生しているという側面も私はあろうかというふうに思います。  松野前大臣が中教審に教員の働き方改革を諮問した際の文書の中には、この給特法の検討項目というものが見当たらないといいますか、強いて言えば、諮問文書の一番最後の方に、「勤務状況を踏まえた処遇の在り方はどうあるべきか。」これがぎりぎり読めるのかなというふうに思います。ただ、はっきりと給特法についてどうすべきかというような諮問はされておりません。  なぜこの給特法のあり方、直接諮問をしなかったのか、あるいは今、特別部会等々ではどういう議論になっているのか。大臣は今の給特法についてどのような認識に立っているのか、尋ねます。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 現在、中央教育審議会の学校における働き方改革特別部会におきまして、学校の特性を踏まえて勤務のあり方を考える、また勤務状況を踏まえた処遇のあり方を考える等々の検討をお願いしておるところでございまして、公立学校の教師の時間外勤務の抑制に向けた制度的措置の検討についてさまざまな御意見をいただいておるところでございます。  この中には、現行の給特法が勤務時間管理をおろそかにすることにつながっている点は否定できないですとか、必ずしも勤務時間と在校時間が一致しているわけではないので、時間外勤務について管理職の運用面で難しい点があると、さまざまな意見が出されているところでございます。  先般開催された部会におきましても、給特法のあり方を含む教職員の勤務時間等に関する制度のあり方について、教師の勤務の特殊性も考慮しながら引き続き議論を進めていく必要がある、こういう御意見をいただいておるところでございますので、中教審の議論を踏まえながら慎重に検討していきたいと思っております。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 それで、ちょっと関連して、先ほど大臣が答弁されていたものの確認なんですけれども、いわゆる上限規制的なガイドラインを設けたいというようなお話があったんですが、それはそれでよろしいんでしょうか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 先ほど答弁いたしましたとおり中間報告の案が示されておりまして、その中にそういう記述がありますので、この案がとれて報告ということになってまいりますと、それを受けてしっかりと検討していくということでございます。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 上限規制をかけるということなんですが、現在の給特法、これは、私は一九六六年生まれですけれども、ちょうどそのときの調査をもとに八時間分、率にすると四%を調整給として出している。これは八時間なわけですね。  そうすると、上限規制というのは、当然、平均月八時間と考えるべきだというふうに思います。仮にこれが例えば厚労省が検討している四十五時間とか、八十時間とか、百時間未満とかということになったとすれば、この調整率は八時間しか見ていないわけです。そうすると、逆にこれは、上限規制をして、例えば四十五時間でもいいですよ、一番短い四十五時間を上限規制にするといったら、八時間と四十五時間、三十七時間分は文科省としていわゆる対価を発生させない、つまり、ただ働き、サービス残業を認めるということになってしまうんじゃないんですか。  そうだとすれば、上限規制を設けるのであれば、その際に給特法もあわせて変えないと、文科省は働き方改革と言いながら、ただ働きを推奨することになるというふうに考えますが、この点、いかがお考えですか。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○林国務大臣 そういう大変に難しい論点が幾つかありますので、まさにそういうことも含めて中教審で議論をしていただいている、こういうことであろうかというふうに思っております。

吉川元社会民主党・市民連合

○吉川(元)委員 時間が来ましたので終わりますが、本当に、教員の今の働き方、これは一日も早く改善をしないと、次々と人が倒れていく現状です。ぜひ、この点、しっかり大臣に認識していただいて、働き方改革を実のあるものにしていただきたいというふうに思います。  以上で終わります。

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 速記をとめてください。     〔速記中止〕

冨岡勉自由民主党

○冨岡委員長 速記を起こしてください。  この際、御報告いたします。  去る十一月十五日の本委員会における足立康史君の発言に関し、足立君本人が本日、理事会に出席し、次のような陳謝がありました。  読みます。   去る十一月十五日の文部科学委員会における私の発言中、議員の名誉を傷つけるような不適切な部分がございましたことは、極めて遺憾であり、冨岡委員長初め、理事、委員はもとより同僚議員に対し深くお詫び申し上げます。   ここに深く反省し、議院の品位を保持し、秩序を守るべき議員の職責にかえりみて、今後は二度とこのようなことがないように十分注意いたし、あらためて謹んで陳謝いたします。    平成二十九年十二月一日       衆議院文部科学委員会理事会にて                  足立康史 以上であります。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時十三分散会

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