予算委員会 第18号
- 発言数
- 274 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/05/09
会議録
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 まず、理事の補欠選任についてお諮りをいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に辰巳孝太郎君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(山本一太君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(山本一太君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告をいたします。 本日は、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は二百八十五分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党・こころ七十五分、民進党・新緑風会七十五分、公明党四十分、日本共産党三十八分、日本維新の会二十七分、希望の会(自由・社民)十五分、無所属クラブ十五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(山本一太君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行います。 これより質疑を行います。蓮舫君。
○蓮舫君 民進党の蓮舫です。 まず、昨日の衆議院の予算委員会における総理の読売新聞を熟読しろ発言。立法府軽視であり、到底容認できません。読売新聞の単独インタビューを受けて、そして改憲の意向を表明したけれども、国会では総理だから説明しない、総裁としての考えは読売新聞を熟読しろ。国民の代表機関である国会で説明する責任を放棄をしていますが、撤回をいたしますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 憲法改正については、内閣として改正原案を提出する考えはなく、国会の憲法審査会で各党各会派が議論すべきものであろうと考えています。 私は、今この場には、行政府の長である内閣総理大臣としてこの場に立って答弁をしているわけでございます。まさに政府の方針等について内閣総理大臣として答弁をする義務を負っているわけでありまして、自民党総裁として一政党の考えを披瀝するべきではないと、基本的にはですね、と考えているわけでありまして、これは国会軽視ではなく、私はむしろ憲法審査会で各党各会派による国会の議論が深まることに期待をしています。 そもそも憲法は国の理想を語るものでありまして、野党、与党という目先の政局的な思考にとらわれることなく、それぞれの国会議員、政党の見識の下、闊達な議論を行うべきであろうと考えているわけでございます。言わば内閣対野党という関係ではなく、憲法審査会において闊達な御議論をいただきたい。ですから、私は読売新聞のインタビューにおいても自民党総裁としてお答えをしている。それは何回かお断りをしているわけでありますし……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います、答弁中ですから。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 改憲フォーラムについてもそうお断りをしてお話をさせていただいているところであります。 一方だけが具体的な案を出して、もう一方は追及するだけ、あるいは批判するだけという類いのテーマではないんだろうと、私はこう考えているわけであります。どうか民進党の皆様にも、将来に向かって日本がどういう国を目指していくのか、具体的な提案を憲法審査会に提出をしていただきたいと、その上で建設的な議論を行いたいと思います。 先日の発言はですね……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。答弁中です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 党総裁たる私の、先日の私の発言は党総裁たる私一人のこれ考えをまず述べたわけでございまして、しかし、私は、自由民主党の総裁、言わば自民党を率いるリーダーとして、今後その責任の下に党内の議論を加速をして、自民党としての憲法審査会への提案を、これはそう簡単ではありませんが、いかに苦しくてもまとめ上げる決意であります。 民進党においても、細野議員も提案をしておられるようでありますが、どうか、アイデアを持っておられる方々もおられるわけでありますから、蓮舫議員にも代表としてしっかりと取りまとめを行っていただいて、立派な提案をしていただきたいと、このように期待をしているところでございます。
○蓮舫君 総理・総裁は同一人格であり、考えは同じです。読売新聞では一方的に気持ちよく改憲の思いを話して、国会では話さない、なぜ使い分けるんですか。なぜたった一つの読売新聞だけで答えて、国会議員も国民も総裁の僕の考えを聞きたいんだったら読売新聞を熟読してくれ。国会を何だと思っているんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既に今るる御説明させていただいたところでございますが、ここに立っているのは内閣総理大臣として立っているわけでございます。一方、私は自民党の総裁という役割も担っているということは御承知のとおりなんだろうと。野党時代には自民党総裁という立場だけでありましたが、言わばここにはまさに政府として、政府として決めた方針にのっとって、その政府の方針を私は答弁する立場にあります。 先ほど冒頭申し上げましたように、言わば内閣として閣法として提出をする考えはないわけでありまして、まさに憲法……(発言する者あり)今、少しおとなしく……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。答弁中だから、静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) おとなしくしていただけないと冷静な議論ができないと、こう思うわけでありますが……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) そうです、今そちらに注意した。全体に注意した。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) よろしいですか、皆さん。 そこで、そこで、まさにこれは憲法審査会において各党各会派が提案を持ち寄ってそこで議論を深めていくべきだろうと思います。そこに持っていく、持っていく議論について私の基本的な考え方を述べたものであって、これをまずは自民党の中において、これは自民党の草案とは違うわけでありますから、自民党の今までの草案との違いも含めて党で議論をしていただきたいと、こういう思いで述べたわけでありまして、つまり、ここにおいて政府の方針として述べるものではないということで申し上げたところでございます。
○蓮舫君 政府・与党は一体の議院内閣制で総理・総裁を使い分けるというのは、余りにも私は二枚舌だと思っています。 自民党総裁として語ったと言うのならば、なぜ取材を総理の執務室、総理官邸で行ったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、総理大臣として日々対応しなければいけないことが起こるわけでありますから、それはそういうことは当然あるわけであります。党の役員に自民党の総裁室ではなくて総理執務室で会うこともあるということでございまして、どうか蓮舫委員にも、こういうことではなくて、外形的なところではなくて、中身について是非党の案を、党の案について……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 答弁中です。答弁中です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 皆さん、そんなエキサイトしないで、今、皆さん、そんなエキサイトしないで、今私は答弁の最中なんですから、最後まで聞いて、批判があれば質問の形で批判していただければと、こう思うわけでありまして、よろしいですか。 まず、皆さんの案が、まさにサブスタンスを議論するんであれば皆さんの案を憲法審査会に出して、出していただいてということは私は従来からずっと申し上げているわけでありまして、そこで御議論をいただきたいと……(発言する者あり)これ、国民の皆さん、ここ、ずっと皆さんが並んで私にやじを浴びせているわけでありまして、これは冷静な……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います、答弁中ですから。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) こんなに、こんなに皆さん、そんなにエキサイトするよりも、まずはしっかりと、私申し上げましたように、これから自民党としても憲法審査会に提出をする、憲法調査会に自民党として提出をする中身について議論をするわけでございます。ですから、御党におかれましても、どうか中身について御党で議論をしていただき、憲法審査会に考えをまとめて提出をしていただきたいと、このように思っているところでございます。
○蓮舫君 思わずやじが出ざるを得ないぐらいひどい答弁ですよ。全く何も答えていませんよ。やじっているの自民党じゃないですか。そこも含めて見てくださいよ、ちゃんと。 総理、お伺いしたいんですけれども、中身について問うてくださいと言いました。じゃ、なぜ二〇二〇年と年限を区切って憲法改正をしたいと言われたんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二〇二〇年、言わばこれはまさに私は、あれはこれから党としてまとめていく上において、まさにそれは党としてまとめていくということでありますから、自民党の総裁としてまずは党の案をまとめて、そして憲法審査会で議論を行って、最終的には収れんの方向に努力を重ね、そして発議に至り、そして国民投票、そして施行という順番でいくわけでありますが、今の段階は、まずは自民党の案をそのスケジュール感の中でまとめてもらいたいという中において、二〇二〇年、まあ二〇二〇年というのは東京オリンピック・パラリンピックも予定されている年でございます。まさに新しい日本を始めようという機運がみなぎっている中において、一つの目標としてそれを掲げる中において、党の中においてはしっかりと議論をしてまずはもらいたいとともに、国民的な議論を盛り上げていこうということを私は自民党の総裁としてリーダーシップを責任を持って発揮をしようという決意の中で申し上げたところでございます。
○蓮舫君 オリンピックと憲法改正は全く関係ありません。もうオリンピックであれば憲法も改正できる、共謀罪も出せるというその考え方は全く理解できません。総理大臣には憲法改正の発議権もなければ年限を区切る権限もありません。 総理は昨日、長妻代議士の質問に、いよいよ憲法審査会において議論が佳境に入っていくときを迎えているわけでと答弁しました。この佳境に入るというのはどういう意味で使われましたか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、蓮舫委員がおっしゃったように、まさに私がここに立っている立場について、発議権がない、それはそのとおりなんですよ。発議権がないわけでありますし、提案をする言わば考え方もない、発議するのは国会だ、だからそういう立場ではないということでお答えをさせていただけないということでございまして、ですから、まさにですね、まさにそういう意味で蓮舫委員も御理解をいただけているのではないかと、こういうことでございます。
○蓮舫君 総理、私の質問、何だったか覚えていますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この憲法審査会において、まさに申し上げておりますように、これはしっかりと各党各会派が御議論をいただきたいと、こういうことを申し上げているところでございます。
○蓮舫君 佳境に入ったという意味はどういう意味で使われたのか教えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、憲法審査会において相当議論が煮詰まってきたと、こういうことを……(発言する者あり)これね、皆さんね、もう一回一回やじられると冷静な参議院らしい議論ができませんよ。国民の皆さん見ているんですから、憲法の議論をするんだったら冷静に、そんなに角突き合わせないで議論をお互いに、日本の未来を見詰め合って議論をしようじゃありませんか。 ですから、佳境に入ったということはどういうことかといえば、まさに相当これは長い間、もう憲法審査会ができてきてから相当の議論が、残念ながら開催頻度は、開催頻度はこれはそれほど多いとは言えないわけでありますが、相当の議論を積み重ねてきた中において、これはいよいよ各党がどういう案をですね、どういう案を実際に憲法審査会に党を代表する案として、そして現実的には三分の二を衆参でそれぞれ得なければいけないわけでありますし、そしてその先に一番大切な国民投票が待っているわけでありますから、そこで結果を出せるものを出していくときを私は迎えていると、こう判断したところでございます。
○蓮舫君 佳境に入ったというのは、辞書を引きますと、景色の良いところ、それが転じて、小説や物語が面白くなった、興味深くなった。煮詰まったなんて意味は総理の辞書にしかないんじゃないですか。何が面白くなったのか、とてもでないけど、私分かりません。 今年に入って衆議院の憲法審査会は四回開かれました。その議事録は読んでいますか。(発言する者あり)
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、参議院の場合は今ゼロだというお話がございました。衆議院の場合は既に開かれておりまして、その概要については担当の幹事から、古屋幹事から話は聞いているところでございます。 そこで、そこで、今、私が佳境に入ったということの言葉尻を捉えておられるわけでありますが、言わばこれはもう相当、相当議論を重ねてきて、言わば最終的にいよいよ出すこれはもう最後の、これはいよいよ案を、この案を出す最後というか、このいよいよ、いよいよ案を出すところに、ですから……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 答弁中ですから、御静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは国会が決めることですというのはそのとおりなんですよ。ですから、私は、そういうことを言われるのであれば、そういうことを言われるのであれば、もう一切ここではこういうことについては述べられなくなるわけであります。ですから、その範囲で私は、私は総理大臣として答えるべきなんですが、しかし、あえてこの私に少しは答えろということでございますからあえてお答えをしたら、それはあなたが言うことじゃないというやじも飛ばされたわけでありますが……(発言する者あり)今非常に大きなやじがあって、こういう、こういうちょっと……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 答弁中ですから。総理、答弁続けてください。終わらせてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、これ、今やめようと思ったら、最後、私の最後の結論のところをやじで乱されるからこうなってしまうんですよ。 そこで、そこで、今申し上げているように、しっかりと憲法審査会でそれぞれの党が案を出し合って議論をするべきだろうと、こう申し上げているところでございます。
○蓮舫君 憲法審査会の報告を、概要を受けていると言いましたが、その内容、間違っているんじゃないですか。衆議院で四回行われた憲法審査会では条文の絞り込みや取りまとめなんて一切行っていません。与野党が丁寧に調査を行っている、それも解散権であるとか地方分権です。今度は第一章をやろうとしている。九条も改正も全く議論になっていません。参議院で言うであれば、参議院の憲法審査会は、天皇陛下の退位と憲法の審議を私たちがずっと呼びかけていますが、自民党がずっと拒否をして、今年一回も開かれていないじゃないですか。どこが煮詰まってきているんですか。どこが佳境に入っているんですか。 間違った報告に基づいて自分のやりたいことをやっていくんだ、でも国会で聞いたら答えない、そのダブルスタンダードをまず改めて、自民党の衆議院と参議院の憲法審査会への取組、同じにしてくださいよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この憲法の議論においては、先ほどから申し上げておりますように、私はこれ総理大臣として立っておりますから、総理大臣として答弁するには基本的には政府の方針を答弁するという立場でありますから、そこで私は、党としてということでどうしても言われたら、要請がございましたから答弁すれば、そんなことを言う立場じゃないだろうとやじも飛んでくるわけですよ、今、現実問題として。 ですから、その範囲内の中で申し上げているわけでございますが、そこで私は、自民党の総裁の立場として議論を加速する、そして同時に、しっかりとした、いよいよ最終的に提案をする時期を迎えている、自民党として迎えているという考え方の下に発言をしたわけでございます。 こういう発言をする以上、これは党を取りまとめていくというのはこれはそう簡単なことではないわけでありますが、しっかりと取りまとめて三分の二の多数を得るように、そして国民的な理解を得て、そして国民投票の中において過半数を得られるものについて、かつ現在と未来を見据えて必要なものをしっかりと私たちの責任で出していくときを迎えているという判断をしたわけでございます。
○蓮舫君 総理は口を開くたびに改憲をしたいという条文が毎回変わります。(資料提示)交戦権を認めるべきだと発言、時代にそぐわない条文が憲法九条、九十六条を変えたい、これ、改憲要件を緩やかにする、その後は緊急事態条項、その後は我が党の案をベースで国会で審議してくれと言いながら、五月一日には自民党の憲法草案は単なる党としての公式文書だと、そして今度は自衛隊を明文で書き込む、毎回変わっているんです。つまり、今憲法にこの条文が足りないから変えたいということではなくて、私が総理のうちにただ変えたいと見えざるを得ないんですよね。 総理の言動が国会に大きく支障も出ています。九十六条発言をしたときには衆議院の憲法審査会幹事会、大混乱をしました。二年前の安保法制のときには、憲法審査会で自民党も推薦をして招いた参考人の方全員が安保法案は違憲だと言ったら、そこから一年半、自民党の都合で憲法審査会は動かなくなりました。 そして、今回、発言に対して、国会での議論の行く末や期間を行政の長が規定することにつながりかねないと、憲法審査会に影響が出ると自民党の船田幹事長がブログで公言しました。実に総理をそんたくしない常識ある私は意見だと思います。 幾ら総裁だといっても、やっぱり国会への影響を考えたときに少しは責任を感じていただいて、そこはマイナスの影響をもたらしているんだというそういう認識はおありですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自民党は結党以来、憲法改正を党是としていると言ってもいいんだろうと思います。そして、谷垣総裁のときに自民党案を取りまとめた、これは相当な議論を行って取りまとめたわけであります。 しかし、蓮舫代表、政治家にとって大切なことは、立派なことを言うだけのことではないんですよ。立派なことを言うだけのことではなくて、結果を出していかなければいけない。我々自由民主党は、結果を出してきたからこそ、この立党以来六十年、多くの期間を責任政党として政権を担ってきたわけであります。その矜持を持ちながら、そして私はそのリーダーとして、我々はただそれを掲げているだけではなくて、私たちが出した憲法草案、これは私たちの中の議論として、自民党としてはいい案だと、ベストな案だということになったわけであります。いろんな議論があったんですが、それは結果としてそういうことになりました。 ただ、残念ながら、この案のままでは三分の二の多数は得られないという状況の中において、私はその中で九十六条とか様々なことを申し上げたのは事実であります。これは、政治家は時として、果たしてどれぐらいの民意を得られるかどうかということについて発言する場合もあります。これは自民党の草案の中にもあるわけであります。 その中で、やはり我々が今まずやらなければいけないことは、これはもう多少中身に入ることではありますが、自衛隊について、これはもちろん政府としては合憲だという立場はこれは全く揺るがない一貫した考え方でございますが、しかし、残念ながら、憲法学者の多くの方々が、七割、八割の方々が違憲と言っていて、その記述は教科書の中にもあるわけであります。そういう状況は変えていくことは、私たちの世代のこれは責任ではないかということで申し上げたわけでございます。 それを基に、まずは、自民党の案とはこれは違うわけでありますから、自民党の中で御議論をいただきたいし、それに対しては御批判も当然ありますよ。そういう批判をこれ受け止めるというこの責任感も持ちながら、リーダーとして結果を出していきたいと、こう考えているところでございます。
○蓮舫君 自衛隊は合憲です。学者の八割以上が違憲だと言っているとおっしゃいましたけれども、だったらば、だったらば、学者の九割が違憲だと言った安保法制を何で強行採決したんですか。そういうダブルスタンダードが私には分かりません。 さらに、結果を出すことは大事です、政治家として。その努力も大変だということも分かっています。デフレ脱却いつするんですか。拉致被害者いつ戻ってこられるんですか。女性活躍いつ実現するんですか。待機児童はいつなくなるんですか。結果を出さないで次から次へと新しいテーマを出して、今度は憲法ですか。そこの信頼関係を是非揺らがさないでいただきたいというのは申し上げておきたいと思います。 北朝鮮の情勢についてです。 総理、ちょっと認識をお伺いしたいんですが、北朝鮮の暴走は是非、外交努力、あらゆる努力を使って止めていただきたいし、私たちも協力をいたします。現段階で北朝鮮の脅威はどれぐらいの緊張度なんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど、このデフレからいつ脱却できるんですかというお話が……(発言する者あり)あれは、今の質問ではないんですか。でも、今、いつ脱却できるんですか、かとおっしゃったんだけど……(発言する者あり)これは、いや、今、でも、かだったから質問なのかなと思ったんですが、これは質問では、これは……(発言する者あり)まず、先ほどいつ、先ほど、これは大切なことだからこれは言わさせていただきたい。 北朝鮮についてなんですが、拉致問題をいつ解決できるんですかとおっしゃった。これはそう簡単なことではないんですよ。私は、二年、三年で解決したい。それを、それで批判されるのであれば現状をしっかりと見ていただきたい、こう思うわけであります。ただ、ただ単にそういう批判をするというのは、これは、こういうものを政局に使うべきではなくて、これはオールジャパンで取り組んでいかなければいけない問題であるということはまず申し上げておきたいと、こう思うところでございます。 そして、北朝鮮に対する認識でございますが、北朝鮮については従来から説明をさせていただいております。この一か月間ぐらいの間に起こっていることについて説明をさせていただいておりますが、金正恩氏の時代になってからミサイル発射、昨年で、一年間だけで二十発弾道ミサイルを発射している。これは父親の金正日時代を超えるものであり、大変難しいと言われたSLBMの発射にも成功したと。そして、それに搭載できる核等を、弾道ミサイルに載せることができる核等を開発をしている可能性もある。すなわち、北朝鮮の脅威は新たな段階に入っていると、こう考えているところでございます。 であるからこそ、日米、日米韓、そして中国、ロシア、また国際社会と連携をしながら、北朝鮮が挑発行為を自制するように、強く結束して促していかなければいけないと。結果、しっかりとこれについても、相手が、我々は、行動を起こすように、行動対行動、そして対話と圧力の姿勢でこの問題に対応していきたいと考えているところでございます。
○蓮舫君 確かに北朝鮮の脅威は……(発言する者あり)委員長、ちょっと整理していただけますか。
○委員長(山本一太君) 傍聴人の皆様に申し上げます。静粛に願います。
○蓮舫君 北朝鮮の脅威は新たな段階に入っているというのは私たちも同じ認識です。その上で総理は、高度な警戒監視態勢を維持していると言う。是非これは万全を私は取っていただきたいと思うんですが、一点確認させていただきます。 北朝鮮からのミサイルというのは、数分、それこそ十分程度で着弾するリスクがあります。それが我が国に着弾した場合にはやはりこれは我が国への武力攻撃事態になる。そのときに総理はトップに立ってリーダーとして大変つらい様々な判断をしなければいけないんですが、一点確認しますが、この高度な警戒監視態勢にある現状で、何で総理官邸に隣接する総理公邸ではなくて、総理は自宅に住んでいるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) こういう状況の中にあっても、私がこの官邸に、公邸にいなければいけないという状況ではないわけでございます。それと、どこにいればいいというものではなくて、直ちに対応できればいいわけでありまして、公邸におられても十分に対応できなかった方も私はおられるのではないかと、こう思うわけでありますが、要はしっかりと対応できる体制を常に整えておくことが私の責任であろうと、こう考えているところでございます。
○蓮舫君 総理の姿勢が、やっぱりその緊張度というのが日本中にしっかりと周知徹底されることが大事だと思うんです、国民の安全を守るという意味におきましては。 ただ、この高度な警戒監視態勢なんですが、この間ちょっとびっくりしたんですけれども、総理もいませんでした、四月二十九日、外遊していました。北朝鮮がミサイルを発射、これ結果として失敗に終わりました。ただ、そのときに、例えばJR西日本は九分、東京メトロは十分、電車を報道を見て独自判断で止めました。同じ東京でも都営地下鉄は止めていません。ばらばらでした。しかも、止めた時間というのは、ミサイルが発射されてから三十分以上たった後でした。 こうした総理の危機認識が公共交通機関になぜ徹底されていないんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、このJアラート自体はこれは作動されていないわけでありますから、Jアラートが作動されたときは、そして、これは言わば着弾の危険性が出てきたら、これは地下鉄等々については既にそういう指示が行っているわけでありますが、これはそうではないわけでございまして、これは他方、各社がそれぞれの判断でなされたことだろうと、このように思います。
○蓮舫君 いや、そこ問題なんです。 Jアラートは着弾するリスクがあったときに鳴りますけれども、着弾するリスクがないときに、鳴らないときに公共機関に冷静な判断、統一行動を取ってくださいというところをしっかり周知徹底していかないと、国民がその時々ばらばらの対応にパニックにならないようにしっかりとしていただきたいと思います。 時間が随分なくなりました。ちょっと共謀罪についても触れさせていただきます。 総理はTOC条約の締結がなければ東京オリンピックが開けないと発言したんですが、これ、どういう意味でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わばこのTOC条約について、これは多くの国々が既に締結をしているわけでございまして、G7では入っていないのはこれ日本だけであります。 従来から申し上げておりますように、捜査共助、あるいは情報の共有、犯人の引渡し、これはTOC条約に入っていなければできないわけであります。つまり、そういう意味において、テロリストたちに付け入るこの穴があっては、弱い脆弱な部分があってはならない、そしてそれが日本になってはならないと、こう考えているわけでありますし、ましてや、東京オリンピック・パラリンピックを開催する以上、しっかりとそうした穴を塞いでいく、捜査共助も可能にしていく、あるいは情報の共有も可能にしていく、犯人の引渡しも可能にしていく必要があるだろうと、こう考えたところでございます。
○蓮舫君 法制上重大な穴があるなら、埋めるのはこれ当然だと思います、テロ対策のためには。私たちはそういう法案も準備をしていますが。 去年、日本はホスト国として伊勢志摩サミットを開催しました。このとき各国の首脳が集まるわけですから、このときなぜ共謀罪の必要性、提案はされなかったんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、政治には蓮舫委員も御承知のように様々な政治的な課題がありますが、一気に全部は残念ながらできないわけでございます。その中において、我々は、伊勢志摩サミット、伊勢志摩サミットにおいては確かに首脳をお迎えをするわけでございますが、あるいは首脳、あるいはその首脳一行をお迎えするわけでありますが、不特定多数の方々がたくさん入ってくるという状況とはこれは全然違うわけでございます。各国の首脳の方々は入ってこられますが、同時に各国の方々は多くのセキュリティーの方々も一緒に入ってくるわけでありますし、たくさんの方々は先乗りで入ってきて、安全をそれぞれ確保しながら、我々の警察と、日本の警察と協力しながら、それぞれしっかりと安全を確保するわけでございます。 他方、東京オリンピック・パラリンピックというのは、たくさんの方々が海外から日本中に集まってくるわけであります。その中で、いろんな方々が入ってまいりますから、そういう方々の中に例えばテロリストが交じっているかどうかということも含めながらしっかりと対応していく必要があるだろうと、こう考えているわけでございまして、特定の、特定のですね、G7の首脳が入ってくる、かつその首脳の方々自体がたくさんのセキュリティーを連れてこられるという状況とはこれ相当趣は違うんだろうと、こう思う次第でございます。
○蓮舫君 どう趣が違うのかちょっとよく分からなかったんですけれども。 ちょっと金田大臣にもお伺いをいたします。 我々はテロ対策は必要だと思っています。ただ、共謀罪はやり過ぎです。内心の自由を脅かすと思っています。しかも、大臣の法案への理解の浅さであるとか不誠実な答弁が繰り返されて、衆議院の法務委員会では委員長が見かねて局長の出席を常時職権で決めるという暴挙に出ました。委員長の解任決議案も出されています。 少しは反省とかされますか。
○国務大臣(金田勝年君) 蓮舫委員にお答えをいたします。 せっかくの御指摘ではありますが、誠意を持って委員会の審議に臨み、そして答弁を重ねてきた、このように自分では認識をいたしております。
○蓮舫君 反省はしていないということですね。 これは衆議院の審議の中で分かったんですが、政府は、過去の共謀罪と違うのは、合意があってかつ実行準備行為があって、それで捜査だ。ところが、合意の段階から任意の捜査は行えることができるようになりました。その合意をどういうふうに判断をするのか。 法務大臣は合意成立の手段について限定するつもりはないと御答弁をされました。これは、電話とかメールやLINE、こうしたデジタル情報でも合意をしたと判断をされるんですか。
○国務大臣(金田勝年君) ただいまの御指摘にお答えをいたします。 メールとかLINEとか電話というお話がございましたが、これらの手段に、連絡手段に限定はないわけではありますが、組織的犯罪集団が関与をする特定の犯罪について具体的かつ現実的に合意をすることがここで申し上げることでありまして、これは意思の合致がある場合というふうに御理解をいただきたいと願います。
○蓮舫君 いや、LINEとかも、じゃ、合意の確定に活用するんですね。
○国務大臣(金田勝年君) テロ等準備罪につきましては、組織的、計画、犯罪集団、組織的犯罪集団が関与します計画行為に加えて実行準備行為が行われた場合に成立するものであります。計画、合意というものは、組織的犯罪集団が関与します特定の犯罪を実行することについて具体的かつ現実的な合意をするものでありまして、そのような合意をする手段には、先ほど申し上げたとおり、対面での打合せだけではなくて、電話や電子メールといったような様々な方法で行うことが可能であるというふうに考えております。手段を限定することは考えておりません。
○蓮舫君 LINEやメールで合意をしたとどうやって確定するんですか。監視をしなければこの段階で合意をしたと分かりません。どういう手段で合意をしたとデジタル情報を判断するんですか。
○国務大臣(金田勝年君) その場合には、嫌疑がある場合には捜査を行うことになります。しかし、その手法としてどういうふうな形で行うかということでございますが、やはり供述の裏付けあるいは客観証拠といったようなものが重視されてこようかと思います。
○蓮舫君 合意の前の供述って何ですか。捜査対象前の供述って何ですか。
○国務大臣(金田勝年君) 申し上げておりますが、テロ等準備罪については、他の多くのひそかに行われる犯罪の場合と同様の方法で捜査の端緒を得ることになると考えられます。そして、例えば実際に行われた別の犯罪の捜査の過程で計画についての供述や犯行手順が記載されたメモのような証拠が得られることや、あるいは計画に参加した者の自首や計画の状況を聞いた者からの情報提供等によって計画行為や実行準備行為の存在が明らかになってテロ等準備罪の捜査の端緒が得られることもあると、このように考えております。
○蓮舫君 そういうデジタル情報をどうやって監視をして計画、合意があったと判断するかと聞いているんです。
○国務大臣(金田勝年君) そういうデジタル情報について監視を行うものではありません。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(金田勝年君) 先ほども申し上げましたが、他の犯罪の捜査と同様に、犯罪の具体的な嫌疑があった場合に捜査が行われることになります。すなわち、テロ等準備罪に該当する行為が行われたという具体的嫌疑がない段階からは捜査が行われることはありませんし、テロ等準備罪については対象となる団体を組織的犯罪集団に限定しておりまして、一般の方々や正当な活動を行っている団体がテロ等準備罪の適用対象となることはありません。 したがって、国民や団体を常時監視するといったような監視社会になるという御指摘はありません。しかも、リアルタイムで監視するわけではありません。
○蓮舫君 いや、デジタル情報は監視はしないと言いました。どうやって合意をしたと。最初言っていることと違います。デジタル情報も捜査、対象になると言っていたのを変えました。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○国務大臣(金田勝年君) 皆さんの声が大きくなるので、私の声も大きくなります。 先ほども申し上げましたが、他の多くの、多くの犯罪の場合と同様の方法で捜査の端緒を得ることになるというふうに申し上げております。
○委員長(山本一太君) 大臣、時間が来ておりますので、まとめてください。
○国務大臣(金田勝年君) そして、リアルタイムで監視をするといったようなわけではありません。
○委員長(山本一太君) 蓮舫君、最後に一言、短くお願いします。
○蓮舫君 嫌疑を持つためには合意があったと捜査機関が判断をしなければいけません。その合意の判断のデジタル情報をどういうふうに監視をするんですかと言ったら、当初はLINEやデジタル情報も対象になると言ったのが、途中は対象にならないと言って、この不安定さが、この不安定さが……
○委員長(山本一太君) 蓮舫君、時間ですのでまとめてください。
○蓮舫君 大臣の答弁の不安定さにつながっているんじゃないですか。(発言する者あり)済みません、その態度どうなんでしょう。 ちょっと時間がなくなりましたが、やめますけれども、ちょっと申し訳ございませんが、この大臣の下でこの共謀罪について粛々と審議をするというのは、やっぱり私たちはそれは認められない。改めてお訴えを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で蓮舫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、小川敏夫君の質疑を行います。小川敏夫君。
○小川敏夫君 民進党・新緑風会の小川敏夫でございます。 新聞、テレビの報道によりますと、五月一日に自衛艦「いずも」が米軍輸送艦の防護活動に入ったという報道がございました。 防衛大臣にお尋ねいたします。米軍輸送艦の警護をするような指示をしましたでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、今お尋ねの自衛隊法第九十五条の二に基づく米軍等の警護を行ったのかということについてですけれども、その実施の逐一についてはお答えすることは差し控えさせていただいております。
○小川敏夫君 報道されているような米軍輸送艦の警護について国家安全保障会議で議論いたしましたか。
○国務大臣(稲田朋美君) その点についてのお答えも差し控えさせていただいているところでございます。
○小川敏夫君 総理、一昨年の安保法案の審議の際に、この武器等防護に関しては国会の承認とか国会への報告がないということを指摘されたときに、総理は、この武器等警護のこのことについても国民に対して丁寧に説明するという趣旨の発言をされました。そういう発言をした御記憶はございませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平和安全法制により新設された米軍等の武器等の防護については、法律上、国会報告の対象とはされていませんが、法案審議の際に申し上げたように、可能な限り最大限の情報を開示する考えであり、この点についてはいささかも変わりはないわけであります。 そこで、そこでですね、具体的に申し上げれば、いや、ここからが大切なところですから。米軍等を警護している際に自衛隊又は米軍等に対し何らかの侵害行為が発生した場合など特異な事象が発生した場合には、事実関係を速やかに公表する。また、重要影響事態において警護の実施が必要と認める場合には、あらかじめ警護を実施する旨を公表する。また、防衛大臣には毎年、米軍等の警護の実施結果についてNSCへの報告を義務付けており、その内容についても適切な情報公開を行う考えであります。また、米軍等に対する警護の実施については、法律上は防衛大臣が判断することとされておりますが、米軍等から初めて要請があった場合など重要なケースについては、あらかじめNSCで審議することとしております。 このような情報公開や政府としての判断に関する考え方は、既に法制の運用指針として国家安全保障会議において決定の上、公表しているところでございます。
○小川敏夫君 総理、質問時間が限定されていますので、聞かれたことだけにお答えください。 実はこの米艦警護ですね、もし米艦警護がされていれば法律に違反するんではないかというふうに思っております。(資料提示)自衛隊法九十五条の二は、この要点を言いますと、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事していると、そのものの武器を警護することができると。しかし、今回のこの米軍輸送艦は自衛隊と連携しているということが見受けられません。そうした自衛隊と連携した任務に従事しているという状況ではありませんので、もしこれが警護命令が出ていれば、法律違反の自衛隊の活動の指示をしたということになります。まあ出したか出さないかということを答えていませんが、しかし重大な問題があるというふうに思っております。 また、安保法の審議で、丁寧に最大限説明すると言いながら、全く説明しないと。本当に、法律の審議するときには言葉だけいいことを言って、しかし実際の運用になったら国民には何にも知らせないという態度、私は強く抗議申し上げます。 では、次に森友学園のことについて質問させていただきます。 まず、この一番の問題は九・九メートル、住宅地の九・九メートルの深さ。九・九メートルというと地下三階の物すごい深さですよ。こんなところにごみが埋まっているとはとても考えられないんですが、国交大臣、こんな深いところに生活ごみが埋まっているということの根拠はどういうことがあるんでしょうか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。 本件の土地の売却に当たりまして、大阪航空局は地下埋設物の撤去処分費用の見積りを行いましたですけれども、その際にくい掘削箇所の深さを九・九メートルと設定をした理由について御説明を差し上げたいと存じます。 本件土地の売買契約では、将来地下からどのような埋設物が出てきたとしても買主は売主である国の責任を追及できないということになっております。このため、売主の責任を追及できない代わりに、土地の価格、正確に申し上げますと土地の価値ということでございますけれども、これを決めるに当たりまして、将来埋設物が出てくるリスクの分だけ土地の価値、価格を下げておく必要があるということでございます。そこで、売却時点のみならず、売却時点で分かっていたことのみならず、将来見込まれる分も含めまして、地下埋設物が出てくるリスクを見込んでどれだけ価格、価値を下げておくべきかということを地下埋設物の撤去処分費用という形で見積もったわけでございます。 このような前提の下で、くい掘削箇所の深さにつきましては、まず第一に、平成二十八年の三月の十一日でございますけれども、職員が現地に赴きまして、その場において工事関係者からヒアリングを行い、九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等のごみが発見されたとの報告を受け、職員は廃材等を大量に含む土が広範なエリアに積み上がっていることを確認しております。 第二に、そもそも九・九メートルという深い箇所から実際にごみが出てくる様子を職員が直接確認することは困難でございますけれども、全長十メートルの掘削機の先端部に絡み付くほどの廃材等が発生していることなどについて写真で確認するなど、できる限りのチェックを行っております。 さらに、本件土地の北側や西側につきましては、昭和四十年代初頭まで池や沼であったと。 こういったことを総合的に勘案をいたしまして、地下埋設物の撤去処分費用の見積りに当たり、くい掘削箇所につきましては深さを地下九・九メートルと設定して見積りを行うことが合理的であるというふうに判断をしたものでございます。
○小川敏夫君 長々と話されてね、私の質問時間三十五分しかないんで。 森友学園のこの国有地ですけどね、まあごみがごみがと言うからどんなに汚い土地かと思ったら、この写真のとおり売却前はきれいな土地ですよね。 それで、まず、今おっしゃりました、かつて沼地だったからそこの埋立て過程で深いところにごみが入ったんじゃないかと。しかし、科学的にそれは否定できます。平成二十六年にこの土地の二か所にボーリング調査をしております。この左側の方が平成二十六年に行った土地のボーリング調査でございます。このボーリング調査、二か所ですね、下の図面の二か所がありますが、結局この調査によって三メートルあるいは三メートル十センチまでが土地の土盛り部分だと、その下は沖積層の地層があるということが確認されております。沖積層というのは、もう二万年も前から自然に堆積した自然の地層です。すなわち、盛土は三メートルしかない、その三メートルより下はもう沖積層で自然に形成された地層であるということが確認されております。すなわち、九・九メートル、三メートルよりも深いところにごみが入っているということはあり得ない。 過去に沼地だということでございました。この払下げの国有地の過去の空中写真でございます。真ん中が昭和三十六年、左が昭和二十三年でございますけれども、この写真なかなか分かりにくいけれども、よく見ると、沼の水がたまっているところ、黒く平らに光っているところが移動しております。すなわち、何年かたったら水がたまる場所が移動しているということは、この沼は深くないということでございます。 そして、もう一つのさっきのボーリング調査、まさにこのボーリング調査はこの沼地の部分をボーリング調査しております。したがって、この沼地の部分が盛土三メートルということは沼の深さが三メートルだったので、その下は地層だということでありますので、そうすると三メートルより下にごみがあるわけがないということが科学的にこれは明らかだというふうに思っております。 この点につきまして、まず、過去沼地だったから埋立て過程において深いところにごみが入ったということはないということを申し上げました。 次に、九・九メートルのくい打ち工事云々ということがございました。これについて全く根拠がないということも申し上げます。 まず、国交省は、私どもにでたらめの説明をしておりました。これが三月十六日に予算委員に配付された国交省が配付した資料で、くい打ちの説明図でございます。九・九メートルの土を全部かき出して空洞にするというふうに説明しておりました。しかし、国交大臣の説明では、土は取り出さないくい造成工事だというふうに説明をその後いただきました。要するに、どんどんどんどん土をほぐしていって九・九メートルまで行く、土は取り出さないでほぐすだけ、ほぐした後に真ん中のパイプからセメントミルクを流して、固化材とともに泥とセメントをかき回して泥を構成要素にしてセメントとそのくいを造成してしまうという工事だということが説明されました。そういう工事方法で間違いないですよね、国交大臣。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。 まず、工法でございますが、本件のくい掘削工事の工法は、プロペラの羽根のようなものが付いた掘削機を地中に貫入させることによって土をかき混ぜ柔らかくしながら、同時にセメントミルクを流し込むことで地中の土とセメントミルクを一体化させてくいを形成していく特殊な工法でございます。
○小川敏夫君 だから私が言ったとおりですよね。 このことは非常に重要なんです。局長はこういうふうに言っておりました。九・九メートルのところから取り出た土が横に積んであって、そこにごみがたくさん入っていると言いました。土は取り出していないんです。土は取り出していないんです、かき回しただけです。ただ、かき回す過程において、しかし、セメントミルクを下からどんどん注入しますから容量が膨らむ、だから泥ははみ出てきますよ。でも、はみ出てくるのは、下から圧力を加えたって、はみ出てくる土は上の土ですよね。下の土が上の土を飛び越してはみ出てくるわけないんだから。ということは、はみ出てきた土が積んであるといっても、それは浅いところの土であって、深いところの土は出てこない。ですから、深いところの土が積んであってそこにごみがたくさんあるといった国交省のこれまでの航空局長の説明は、でたらめの工法に基づいた誤った説明であるということが明らかになったというふうに思います。 次に、掘削した機器の先端に廃材やプラスチックが絡まっていたと、どの写真だということで提出してもらいましたところ、この五枚がその工事後の羽根の写真であります。真ん中の写真を見てください。これが機械の構造です。十字に、上に二つあるのが回転する攪拌の羽根です。真ん中に土を固定する横の棒があります。一番下に土を掘削する歯が付いたものがあります。これが掘削機の構造です。 それで、提出いただいた資料五枚のうち、真ん中と上二つには何も絡まっていません。さて、下二つに廃材とプラスチックがたくさん絡まっていると言うけど、絡まっていますか。粘土状になった泥がへばりついているだけじゃないですか。上の方でぷらぷらぶら下がっているのは、これは植物の根っこかつるか葉っぱですよ。 この写真が業者から国土交通省に示された写真の全てだと聞いておりますけれども、この写真を見て、どうして廃材がたくさん絡まっている、プラスチックだの生活ごみがたくさん絡まっていると言えるんですか、説明してください。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。 くい掘削工事の写真につきましては、本委員会の現地視察の際に提出をさせていただいたものでございますけれども、そのうちから幾つかを今委員が提示をされているということでございます。 その写真のうち、一番下の段の左側の写真でございますけれども、これを御覧いただきますと、このプロペラの羽根のような部分の上などに廃材等を含む土砂が付着していることが確認をできます。また、ごめんなさい、今逆に言いましたですね、最初、今申し上げたのは下の右側でございまして、下の左側の方につきましては、プロペラから廃材等が垂れ下がっているようなところが確認できるというふうに考えております。 今申し上げましたように、このような写真も判断材料の一つでございますけれども、こうした工事写真のほかに、現地確認でありますとか工事関係者からのヒアリング、さらに本件土地の地歴などの入手可能なあらゆる材料を用いてできる限りチェックを行い、くい掘削箇所の深さを地下九・九メートルと設定をして見積りを行うことが合理的であると判断したものでございます。
○小川敏夫君 機器の先端に廃材が絡まっているかどうか、これはもう写真を見て絡まっている絡まっていないという議論をしても始まりませんけど、でも言わせていただければ、廃材もプラスチックも絡まっていませんよね。おじやをかき回せばお玉に御飯粒が付いてくるようなもので、粘着の泥が付いているだけじゃないですか。 次に、試掘の話に行きます。 これは、下の図面でありますけれども、これは財務省から提出していただいた、このはしごのように記載してある七か所が試掘の場所だというふうに説明いただきました。しかし、これは結局はでたらめだったんですね。この七か所が試掘の場所ということを示すものではないということを認めておりますね。どうですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今委員がお示ししているその図でございますが、私ども近畿財務局の職員が、ごみが出ました二十八年の三月でございます、業者が試掘をしたというお話をお聞きしまして、担当の者が確認に参りました。それで、担当の者、事務的な者でございますが、現地を確認した際に、業者が試掘をした後に大量の廃棄物が存在していたということを記録に残すことを目的として作成されたものでございます。 現実に本人がその場に行って、カメラを撮って、ぐるぐる歩いて、実際に位置図については、担当者がその後執務室に戻りまして、本人の記憶に基づいて図面上に現地の全体像を記したということでございまして、そういう意味では、今委員御指摘のとおり、試掘の箇所数とかそういうものについて精緻にその本人が記していない可能性がありますが、いずれにしましても、大量に廃棄物が存在していたということを記録として残すためのものであるということで御理解を賜りたいというふうに思います。
○小川敏夫君 要するに、議員に説明したこの図面の掘削図の場所って、これ事実じゃないということですよ。結局どこを掘削したかも特定できないと。ひどい話じゃないですか。 しかも、ごみの混入率が四七%で、それを計算したら一万九千五百トンだと。でも、ごみの混入率が例えば半分になったら八億円が四億円になるんですよ。ごみの混入率が四七%、何だと聞いたら、この敷地の六〇%の中の更に試掘した中のごみが出ている部分だけの混入率が四七%であって、ごみが出ていない部分は算入しないで、ごみが出ている部分だけの混入率が四七%だと。 百平米の土地があって、一〇%の土地に四七%のごみが混入している、残りの九十平米にはごみが混入していない、全体の土地のごみの混入率の平均は何パーですか。四・七パーですよ。だけど、国交省の計算は、いや、出ているところが四七%出ているんだから、出ていないところを入れたって四七%だと、こんな計算しているんですよ。それで八億になっちゃっているんですよ。 こんなひどいでたらめなことが、堅いはずの財務省がやるはずがないと思うんだけど、そういうことがされているし、真面目な国交省航空局のお役人がそんなことをするわけないと思うんだけど、そういうことをされちゃっている。じゃ、何でそんなことになっちゃっているんだろうというところがこの問題の本質でございます。 総理にお尋ねいたします。 昭恵夫人が籠池夫人にショートメールを送っております。こういう部分がありました。私が関わったということは、裏で何かがあるのではと疑われないように、細心の注意を払わなくてはならないということだったのでしょうと、こういうふうに言っております。昭恵夫人はまさにこの森友の国有地の売却問題について関わったと言っていると思うんですが、総理、昭恵夫人からこのことについて御事情を聞いていませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今までずっと聞いておりますと、小川さんの頭の中でいろんなストーリーを勝手に作ってきて、勝手に作ってこられてそこに結び付けて、印象操作を一生懸命されていますが、そのメールも、メールも一部だけ出してそこに座っておられますが、これは全体の、全体を今説明させていただければ、いかに、これはむしろ逆の意味だということを御理解いただけるんだろうと思いますよ。(発言する者あり)今、何言っているんですかというやじがありましたが、舟山さんからやじがございましたが、丁寧に答えさせていただきたいと思います。 これは、何回か、数日間掛けてのやり取りの中の一こまでございまして、妻の昭恵はこう籠池夫人に言っているんですね、まずメールで。なぜ売却価格を非公開にしてしまったんですか、やはり怪しまれるようなことはしない方がよかったのかなと思いますと述べています。それに対して、それに対して先方側から様々な理由を述べているわけでございますが、その中で、主人は安倍総理を尊敬していました、利用は、利用はしていませんと、こう述べてもいます。そして、その後、やましいことはしていません等々の説明があるわけでありますが、それに対して妻からは、しかし園長の説明を聞いても私は人に納得してもらえるように話すことはできませんと、こう説明をもう一度求めているんです。 そして、その後、籠池夫人が説明をし、それに対して、今そこで出されているように、私もよく分かりませんが、いろいろ気を付けなくてはいけないことがあります、私が関わったということは、つまりこれは名誉校長を引き受けたということによる関わりであります。であるならば、裏で何かあるのではと疑われないように細心の注意を払わなくてはならなかったということでしょう。つまり、李下に冠を正す、正してはならないということを相手に言っているわけであります。 そして、その後、そのメールには、小川さんが意図的に省かれていますが、妻のメール、そこで終わっていませんよね、小川さん。終わっていない。終わっていないんですよ、国民の皆さん。その後、まず非公開だったことが疑われることになりましたともう一度言っているんですよ。そういうことをされたら困りますよと、私が名誉校長を引き受けたからにはちゃんとやってくださいということを言っているわけでございます。 つまり、今私が述べなければ、一部だけを随分苦労して印象操作をされたんだなというのが私の印象ですが、やるんであれば誠実にやりましょうよ、お互いに、ということを申し上げておきたい。(発言する者あり)今すごいやじがどんどん来るんですが、これはそういう一部を切り取ってやるというのはやり方としていかがなものかということになるわけでありまして、ちゃんと全てを見せながら、これはおかしいということを正確に指摘をする……(発言する者あり)今何を出してくださいとおっしゃったんですか。ああ、よろしいですか、はい。つまり、こういうことは印象操作ではなくてしっかりとやらないと、今までの議論全体がそれはもう疑われてしまうことに私はなるのではないのかなと、このように思います。
○小川敏夫君 何か私が部分的に切り取って都合のいいことだけみたいな工作したようなことを言いますけど、じゃ、全部出さなくちゃいけないんですか。私は、ただ、この私が関わったということの意味を聞いただけなんです。だから、必要なところを出しただけです。 ところで、安倍総理、あなたは森友学園に講演に行くということを約束されましたですね。どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、もうそれは何回も何回も何回も何回も答弁をさせていただいております。ですから、もうこれは答弁しなくても御承知のとおりなんだろうなと、こう思いますが、これは二〇一二年、私が総理を辞めた後、総理大臣に、また総裁になる前でございますが、それは家内の知人から依頼をされる中において、家内からまた籠池氏から話があったということでお引受けをいたしましたが、その後、結果としてはお断りをさせていただいております。
○小川敏夫君 引き受けましたと一言で答弁いただければいいんですけどね。そういうお話を、つまり森友学園と総理との間でお話をつないだ方は昭恵夫人でございますよね。そういうことになる。 それで、あと、安倍総理はこの問題の最初について、この籠池氏に関して、小学校をつくりたいので安倍晋三小学校にしたいというような話になったときに、私の考え方に非常に共鳴している方だと、こういうふうに答弁されました。この私の考え方に非常に共鳴しているというその判断材料はどなたからお伺いしたんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、妻が、私のことをこの人は尊敬をしていると、こう述べたわけでございます。 そして、それは、そういう言わば私の考え方に共鳴しているという人は、これは大変恐縮なんですが、結構おられるわけですよ、世の中にはですね。この人も共鳴しているということを私は家内から聞けば、そういう方から依頼されればお目にかかったり講演をしたりするわけでございまして、そういうたくさんおられる中の一人であるということでございます。 確かに今、後半私が述べたところは質問しておられないかもしれませんが、丁寧に背景等も説明をしておかないと誤解されるのではないかと、こう思いまして付け加えさせていただいた次第でございます。
○小川敏夫君 私が質問していないことを、総理は勝手に丁寧と言いますけど、私の方は大変迷惑ですから、聞いていないことを答えないでください。 私が質問している趣旨は、要するに、昭恵夫人から森友学園のお話をたくさん聞いているんじゃないですかということの趣旨で質問しているわけですから、それだけで結構です。 それで、昭恵夫人はこの二十七年九月五日に幼稚園で講演しています。そのときにいろいろお話ししているんですよね。主人は時間があれば是非こちらに寄らせていただきたいと言っておりましたと、園長の熱い思いを聞かせていただいたこの学校に何か私もお役に立てればいいなと思っておりましたと、皆さんの御要望を主人に伝えるのが私の仕事だと思っています、私は総理の妻で多少の発信力や影響力はあるにしても権限はないんですと。権限はない。 つまり、こういうふうに昭恵夫人が講演で御自分の考えをおっしゃっておられるということを、昭恵夫人は、総理、あなたにもお伝えしているんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) よく、何が言いたいのか私よく分からないんですが、正直申し上げて。(発言する者あり)何か、芝さん、何かありますか。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、これは、周りでいろいろ、周りでいろいろ言われますと答弁がしにくいんですが。 家内も講演に呼ばれて行けば、そこのいいところが何かということを選びながらそれは申し上げることはありますよ。しかし、そこで述べたように、私には権限がありませんから、結果としては、権限がありませんということは、いろいろなことを言われてもそれは何もできませんねということでありまして、何を聞いているか、今その何を聞いているかというのが、何ですか、それよく分からないんですよ。
○小川敏夫君 ですから、籠池さんあるいは森友学園に対する昭恵さんの思いを、そういうふうに思っている昭恵さんの思いを、総理、あなたにお話ししているんじゃないですかと聞いているわけです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、権限がないということを私に伝えたのかと、ずっとしゃべられたから、何を、何を私に、言わば籠池さんが何か私に依頼したいことについて私に伝えたのかな、あるいはまた自分が権限がないという説明をしたのかなということも含めて、何を聞かれたのか、これは分からないですよ、あの程度の質問ではですね。 そこで、そこで、私は、言わば自分の熱意については私に言いませんよ、それは。自分の熱意についてではなくて、森友学園というのはどういう学校だったかということ、それは先ほどもう答弁をさせていただいたわけでありまして、言わば私のことを尊敬しているようだという話を私にはしたことがございますが、私もそれはずっとそのことについて話をしているわけではございませんし、私の中では大したことではございませんから、それほど記憶には残っていないということでございます。 私自身はそのときは非常に忙しい、まだ総裁にはなっておりませんが、総裁選挙がだんだん迫ってくる中において大変忙しい立場でございましたから、それほど記憶には残っていないということでございます。
○小川敏夫君 もう時間が三分しか残っていませんです。 やはりこうしたことで、昭恵夫人からお話をお伺いする必要があると思いますので、参考人として呼んでいただくようお願い申し上げます。 法務大臣、時間がなくなってしまいましたが、一般人はこの共謀罪の対象じゃないというふうに言っておられます。私いろいろ考えまして、じゃ、こういう場合はどうなんだろうと。組織に加盟している人間が組織に指令で、こうした犯罪を起こそうとする人間に誘われて一般人が共謀したらどうなるんですか。
○国務大臣(金田勝年君) ただいまの質問、もう一度だけお願いします。(発言する者あり)ええ、非常に速かったものですから。(発言する者あり)
○小川敏夫君 もう質問がまた一分減っちゃって二分しかないので、最後に私、総理にお尋ねしたいんです。 総理は、第二次の総理になられたときにしきりに言っておりました、額に汗流す人の努力が報われる社会を築きたいということを繰り返し言っておられました。最近全く言わなくなりました。 私は、この額に汗流して努力する人に報われる社会をつくりたいと総理言っていましたけれども、アベノミクス、現実にこう、たってみるとどうだったでしょうか。都会ばかりが良くて、地方は切捨て、農業は切捨て。今恵まれているのは、結局、不動産を持っている人、株を持っているような資産家が恵まれていると。一方で、働く人の賃金は伸びない、あるいは消費支出は伸びないと、こういう状況であります。そして、なお、とりわけ恵まれているのは、安倍総理のお友達などが恵まれていると。こんな政治で果たしていいのだろうか。 私は、安倍総理が言われていたような額に汗する人が報われる社会というもの、そうした生活する人、働く人が本当に良くなる社会というものをしっかりと築きたい……
○委員長(山本一太君) 小川君、時間ですのでまとめてください。
○小川敏夫君 そういう思いで政治に取り組んでいきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で小川敏夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、武見敬三君の質疑を行います。武見敬三君。
○武見敬三君 北朝鮮情勢を含めて、今の我が国をめぐる国際情勢というのは一つの大きな時代の変革の中にあるということを私は強く認識をするようになりました。 そして、その中で思い出したのが、学生の頃勉強したクラウゼビッツの定理なんですよ。これは、戦争というのは他の手段をもってする外交の延長であるというのがその定理であったわけでありますけれども、それは言うなれば、外交政策というのも戦争という軍事力の行使というのも併せてそれは同じ目的を持っているということがその定理の中にあります。これは今日においても変わりがない。しかし、あえて外交の延長という形ではっきりと分けた。 しかし、現実に当時は戦時と有事というものが明確に分けられた時代であったわけでありますが、二十世紀の後半からいわゆる冷戦という時代に入って、そしてこの有事と戦時と、あっ、有事と平時というのが明確に分けることができない、そういう非常に軍事的緊張を伴った平時というものが随所に国際社会の中に登場してきた。そして、二十一世紀、今日、まさにこの北東アジアの中で我が国はそうした非常に軍事的な緊張が高まる傾向の中に置かれるようになった。そして、平時でおいたとしても、こうした状況にいかに我が国が対処しなければならないかということを考えるようになった。これは言うなれば、この国際政治という状況下の中で、残念ながら軍事力というものの持つ意味が確実に大きくなってきたということを私は表していると思います。 そういう状況をつくり出した背景は明らかに、中国という極めて大きな、経済的な力も持った国々、国が軍事力の増強を図り、しかも、南シナ海などに力をもってしてその影響力の拡張を図るということを実際にやり始めたこと。そしてさらに、北朝鮮では非常に脆弱ながらも権威主義的な独裁政治体制を持つ未熟な指導者が核弾頭付きのミサイルの開発をすることによってその体制の温存を図ろうとするようになっていること。そして、そのまさに脅威の対象に我が国がさらされ、しかもこの弾道ミサイルが大陸間弾道弾と同様な能力を持つことによって実は米国も同様にそうした脅威にさらされるようになること。こうしたことが今まさに行われることによって、我が国はただ外交的手段をもってしてのみでは我が国の国民の命を守ることができないという時代状況に置かれてきたことを私はあえて申し上げたいと思います。 そして、戦後、我が国は長らく、いわゆる平和主義とそれから現実主義と、この二つの大きな系譜の中で安全保障の議論をしてまいりました。それは多分に、平和主義とあるいは現実主義というものがただ単に対立する二分法論的なものでどっちか片方だけしか取れないというような、そうした議論の仕方が戦後日本の中にはずっと蔓延してきました。 しかし、今日我が国の置かれている状況というのは、こうした戦争における三百二十万人もの国民の命が失われたことを含めて、その反省に立った平和主義というものもきちんと堅持をしながら、いかにこうした軍事的な役割が残念ながら大きくなり始めようとしている時代状況の中にしっかりと対峙をし、そして、日米同盟を基軸としてあらゆる軍事的脅威に対峙し得るその体制をどのようにして構築していくかということが問われている。 こうした外交、安全保障を考えるときには、多分に意図と能力という二つの分け方で評価することが通常行われますけれども、私は、できる限り我が国は、その外交、安全保障上の意図に関しては、こうした平和主義を基調とし、そして能力という観点からは、日米同盟の運用を含めて、我が国独自に防衛力も整備しつつ、その能力を高め、あらゆる軍事的脅威に対処し得るようにすることが必要である。その上で、その平和主義を基調としながらも、もし我が国に対する武力攻撃などが行われた場合には、これは我が国の国民とともにその攻撃をしっかりと排除する堅固な意志を持つことが我が国は求められるんだろうと思います。これによって、平和主義というものと現実主義というものをしっかりと共存をせしめ、そして不毛な二分論的な議論を終わらせることが私は今日の日本において最も必要な議論だろうと実は認識をしているところであります。 その上で、今の北朝鮮情勢を含めて非常に緊迫した状況下に入ってきておりますけれども、こういうときにおいてこそ、我が国の自衛隊を含め、その役割をどのように活用するかという点についてはしっかりと国民に対し説明することによって国民にこの時代状況の変化を理解していただく努力というものを、この立法府もこうした質疑をおいてしなければならないだろうというふうに思っております。 こうした私の所見について、まず外務大臣の御見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 今委員から紹介がありました厳しい安全保障環境を考えますときに、現代の国際社会においてはどの国も一国のみでは自らの国の平和や安全を守ることができない、これが今や常識になっているということを改めて感じています。そして、その中にありまして、まずは国際協調主義に基づく積極的平和主義の下、あらゆる手段を用いた力強い外交を進めることによって我が国にとって好ましい安全保障環境をつくり出す努力、この努力を行わなければならないと考えます。 その一方で、こうした外交努力と併せて、我が国自らも防衛力を適切に整備していく、さらには、日米安全保障体制の下、米軍の前方展開を維持し、我が国外交の基軸であります日米同盟の抑止力そして対応力、この強化にもしっかり努めていかなければならない、このように考えます。 このように、外交努力、自らの防衛努力、そして日米同盟の抑止力の強化、こうしたもののバランスの中で現実的な取組を行い、結果として国民の命や暮らし、そして安心を守っていく、こうした努力をしていくことが政府にとって大変重要な姿勢ではないか、このように考えます。
○武見敬三君 是非、その基本姿勢、私は全く同じでありますので、要は、この時代状況の変化が、具体的に我が国の持つそうした防衛力の運用の仕方、さらには外交の展開というものについてやはりきめ細かくできるだけ国民に説明をして、そして理解を求めるということを私はする必要が非常にあるだろうと思います。 その上で、この平和主義というものを基調としつつ、現実主義を組み合わせて我が国のこれからの時代状況にしっかりと対峙していく上にも、実は、安倍総理が自民党の総裁として実際に憲法の改正というものを指摘をされて、そしてその中で、憲法の第九条の一項と二項というのに加える形でこの自衛隊の存在というものを明記するということが必要ではないかとおっしゃったことは、私は、この平和主義とそして現実主義というものを今の時代状況に合わせて最も適切に組み合わせた主張であろうというふうに私は考えました。 その上で、改めて北朝鮮の脅威についてもお話をさせていただきたいと思いますし、我が国の北朝鮮に対する政策の目的といったものは一体何かということを北朝鮮の持つ戦略的な意図と能力というこの二つの観点から分析をして、我が国が持つべき政策目的は何かということについてお伺いしたいと思います。 このまさに能力という点から我が国が最も懸念しているのは、核弾頭付きミサイルの開発であります。したがって、我が国の北朝鮮に対する政策の目的というのは、やはりこの能力という観点において、こうした核弾頭付きミサイルの開発を中止させる、そしてそれを放棄させるということが私はその政策目的としてまず第一にきちんと規定されるものだろうというふうに思います。 しかし、それに加えて、その戦略的な意図という観点から見た場合にも、北朝鮮の政治体制というものは常に日本に対して極めて脅威となる発言を行い、そしてまたその意図というものについて極めて危険な言動が多い。こうしたまさに北朝鮮の政治体制、政治的意図というものに対して大変大きな懸念を持つことは当然であって、この意図と能力が組み合わさるからこそ日本に対して深刻な脅威が生まれるわけであります。 したがって、その意図という点に関して、果たして我が国は北朝鮮に対してどのような政策目的を持つのか。例えば、北朝鮮の体制の変革を求めるのか、あるいは政策上の転換を求めるのか、様々な政策目的が考えられるだろうと思います。 この点について、実は五月三日にティラーソン国務長官が非常に重要な講演をされていました。ティラーソン国務長官は、このロイターの通信の中でそれが報道されているんでありますが、実際に北朝鮮に対して米国はその体制の変革を求めるものではない、そして金正恩の政権というものを覆そうとするものではない、そしてさらに、三十八度線以北に侵攻することも考えているものではない、そして最後に、実際に南北の統一というものを早急に行わせようとするものではない、この四点を指摘しておるわけでありますが、これは明確な米国の北朝鮮に対する政策目的を示した重要な発言だと私は思いました。 この点については、この米国の政策目的をも踏まえた上で、実際に、外務大臣として、この北朝鮮に対する我が国の政策目的というものはどういうものであるべきか、それを御説明いただければ幸いです。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、委員御指摘のように、我が国の安全保障上の脅威を考える際に、能力と意図、双方に関する分析が必要であるという点、これはまず御指摘のとおりだと思います。 そして、我が国としてこの北朝鮮の現体制の変更そして崩壊等を目的としているものではないということ、目的ということについては、まずそれは申し上げられると思います。これは、今委員から御紹介がありました米国ティラソン国務長官の発言、四つのポイントを含んだ発言、これとも一致するものであると考えています。 そして、その上で申し上げますが、この朝鮮半島の平和と安定を確保するためには、能力としての脅威を取り除くこと、すなわち北朝鮮の核・ミサイル問題を解決し、朝鮮半島の非核化、これを実現することが不可欠であると認識をいたします。これにつきましては、六者会合共同声明、かつて発出されました共同声明の中にあっても、平和的な方法による朝鮮半島の検証可能な非核化という目標、これを確認をしております。さらには、この関連の安保理決議の中にあっても、再三、北朝鮮が全ての核兵器及び既存の核計画を放棄すべきである、こうした決定が行われております。 政府としましては、引き続き米国を始めとする関係国と緊密に連携しながら、朝鮮半島の非核化、この実現に向けて、北朝鮮に対して挑発行動の自制あるいは累次の安保理決議の遵守、これをしっかり働きかけていかなければならないと考えます。
○武見敬三君 御指摘の点は極めて明快でよく分かりました。 その上で、実は、こうした北朝鮮における核・弾道ミサイルの開発というものが実際に中止されて、その能力が排除されない限りは、残念ながらこの朝鮮半島情勢の緊張した状態というのは解消されません。 その上で、そうした北朝鮮が意図と能力の双方においてこうした深刻な脅威をもたらさないようにするための働きかけをする上で最も効果的な立場にある国は中国だと言われています。そして、中国に対してトランプ大統領は、かなり習近平国家主席に対して直接的にこうした働きかけをされたと報道されております。 その中で、実際に中国が北朝鮮に対して一体どういう働きかけをどの程度しているのかという点については明確ではありませんけれども、実際にこの五月三日のティラーソン国務長官の講演の内容を見てみますと、非常に辛辣なことが書かれてあって、この国連決議に基づく制裁措置というものを厳格に実行すべきだと。そして、この制裁措置というものを厳格に実行しないというそういう国や企業などがあったとすれば、米国は第三者の立場からこうした企業あるいは国家に対して自ら制裁措置を行うその意味を持つという、こうしたことが述べられています。 そして、その上で、実際に更なる追加制裁措置が必要となるかどうかは今後の北朝鮮の対応次第だということを述べ、その上で、中国が一体どこまで北朝鮮に対して働きかけをするのか。今まで中国の説明というのは、自分たちはそれほど北朝鮮に対して影響力を持つものではないんだと言っていると、しかしながら、今、米国は、北朝鮮に対して中国が果たして本当に影響力を行使する能力がないのか、あるいはその影響力を行使する意思が限定されたものでしかないのか、そのどちらかを試しているんだと、そして、それをもってして今後の米国の新たなる対応の仕方も考えたいということをティラーソン国務長官は講演の中で述べていると思います。 そこで、外務大臣にお聞きしたいと思います。外務大臣のお立場から、中国は一体どこまで北朝鮮に対して現在その影響力を行使しているとお考えになっておられるのか、御説明いただければ幸いであります。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、北朝鮮問題に対する対処に当たっては、安保理の常任理事国であり、六者会合の議長国であり、北朝鮮との貿易の九割を占めている中国の存在、大変大きなものがあるということ、これは間違いないと思います。 我が国としましては、中国に対して様々なレベルを通じて責任ある建設的な役割を中国に求めてきているわけですが、具体的には、北朝鮮に圧力を掛けていく上で更なる役割を促す、すなわち、北朝鮮からの石炭輸入等による北朝鮮の外貨収入をいかに減らしていくのか、こういったことを通じて圧力を掛けていく上で更に中国に役割を果たしてもらいたい、こういった働きかけを行ってきているところです。これ、四月末の武大偉中国外交部朝鮮半島事務特別代表の訪日、また、四月二十八日、私が中国の王毅外交部長との間で行った日中外相会談、こういった場において中国の更なる役割を果たすべく求めた次第です。 そして、中国の意思というものについてですが、もちろん中国の意思について私の立場から予断を持って申し上げることは控えなければなりませんが、少なくとも中国は、今年の二月、安保理決議二三二一号の履行のため、本年末までの間、北朝鮮産石炭の輸入を暫定的に停止をする、こういった発表を行っています。 引き続き中国の動向については注視をしていきたいと思いますし、安保理決議の履行については、国連安保理の下に置かれている北朝鮮制裁委員会あるいは専門家パネル、こうした活動に協力することによって履行の状況をしっかり把握し、圧力を北朝鮮に掛けていかなければならないと思います。 こうしたことを通じて、是非中国に建設的な責任ある役割を果たしてもらうべく働きかけを続けていきたいと考えます。
○武見敬三君 是非、中国に対するこうした必要な働きかけを是非継続して行っていただくことをお願いしたいと思います。 その上で、私が気になるのはロシアの存在なんです。歴史的に朝鮮半島というのは、実は、中国とロシアとの間で常にその影響力を行使する、その勢力圏として奪い合う対象でありました。そして、実際に戦争が終わった直後、金日成率いるゲリラグループというのを直接的に支援したのは当時のソビエトであったと言われています。そして、このグループが実質的に現在の北朝鮮の政治体制を確立することになった。そして、なおかつ、朝鮮戦争が勃発したその引き金は、明らかにソ連の支援を受けた北朝鮮からの軍事行動によって朝鮮戦争が勃発をいたしました。しかし、米国中心の国連軍が実際に介入をして、そして、情勢が悪化すると今度は中国が、ソビエトではなくて中国が人民解放軍を実質介入させることによって北朝鮮における自らの勢力圏の確保を図り、そしてそれを通じて自国の安全保障の確保というものを考えたというのが私は歴史的な経緯であったと思います。 そこには複雑なソビエト・ロシアと中国との間の駆け引きが存在をし、今回においても、もし我々の働きかけがうまく功を奏して、中国が北朝鮮に対して石油の輸出を止めるとか、あるいは実際にあらゆる企業の活動を止めるというようなことをやった場合に、逆に今度は北朝鮮の体制が、ロシアから石油を輸入したり、あるいはロシアとの経済活動を通じて北朝鮮の経済の維持を図るというようなことがもしできるようになったとすれば、これは状況を更に複雑にさせることになるわけであります。 そのためにも、ロシアがこうした従来の歴史的な地政学的な行動を取らないようにしっかりと働きかけることが必要であって、安倍総理はそのことをもお考えになってプーチン大統領とさきの会談を行い、北朝鮮情勢についてもその協力を求めたのだろうと私は推測をしております。その上でロシアというのを見ていると、なかなかしたたかで、実際にウラジオストクと羅津港との間で定期航路をこの時期に開設するような動きに出たり、その動きは甚だ複雑怪奇であります。 実際にロシアというものを、しっかりと我が国の北朝鮮に対する政策目的にも協力し得るような形でロシアに働きかけをすることが極めて重要だというふうに思うわけでありますけれども、この点についての外務大臣の所見を求めたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) ロシアも国連安保理の常任理事国の一国であり、六者会合のメンバーでもあります。ロシアが北朝鮮問題の対処に当たって重要な役割を果たしている、これは御指摘のとおりだと思います。 こうした認識に基づいて、三月に行われました日ロ外務・防衛閣僚協議、いわゆる日ロ2プラス2においても北朝鮮問題を取り上げましたし、御指摘のように、四月の日ロ首脳会談でも北朝鮮問題についてじっくりと意見交換が行われました。その際に安倍総理からロシアが建設的な役割を果たすように促し、プーチン大統領からは北朝鮮の挑発行動に対する懸念が表明され、国連の場を含め日ロで協力していく、こういったことが確認をされています。 北朝鮮問題に対するロシアの役割の大きさ考えますときに、引き続きロシアの対応についてもしっかりと注視していかなければならないと思いますし、是非、ロシアを含む関係国との連携も密にしていきながら、北朝鮮の挑発行動の自制、そして累次の安保理決議の遵守、しっかり求めていかなければならない、このように考えます。
○武見敬三君 実は、このロシアも中国も、こうした状況を収拾するためにたしか六者協議の再開を求めておられるのではないかと思います。しかし、中国が議長国である六者協議を通じて、我々は幾度も紙の上では様々な確認を行い、朝鮮半島の非核化についても検証可能な形で実施する旨の確認まで全て行われているけれども、それは実際には実行されなかった。 そして、その上で、残念ながら、ある意味で軍事力の行使、これは、米国がシリアに対する弾道ミサイルの攻撃を行い、それによって、トランプ政権の下では、その一定の目的を達成するために一定の軍事力の行使もいとわないという意思を明確にし、そのタイミングに習近平主席に対して直接米国で首脳会談の中でこうした意思を伝えたこと、こうしたことが実質に中国をして改めて北朝鮮に対してより真剣に取組をする、そういう動機付けになったことは昨今の状況を見れば残念ながら明らかであります。 その上で、実際にこの働きかけを、ある意味で軍事力の行使あるいは軍事力というものの存在を示すことによって、その堅固な意志を断固とした姿勢で示すということでこうした状況をつくり出すことがようやく可能になってきている。そして、それをどのような形で今度は交渉の場に持ち込んで、実際にこの北朝鮮の非核化を確実に行わしめる状態をつくり上げるかということがこれから最も我々が取り組まなければならない大きな課題になっているだろうと思います。 その上で、現状のままの六者協議の体制でそれを再開させればいいというふうには私はとても思えない。どのようにして実際に意味のある形での交渉形態というものをつくり、そして、どのようにして実際に確実な、この弾道ミサイルの開発を中止させ、放棄させることができるか、ここを考えなければならないと思うわけでありますけれども、外務大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の六者会合という枠組みですが、これは、六者会合に参加している国は、全てこの地域の平和と安定に大きな責任、そして役割を担っている国ばかりでありますので、こういった関係国が一堂に会して議論する枠組みは、それ自体は有効なものであると政府としては認識をしています。 ただ、残念ながら、これは対話のための対話では意味がないわけでありまして、北朝鮮がまずもって非核化に向けた真剣な発言、そして具体的な行動、これを示さなければ意味がないということで、現状においては六者会合を再開することができる状況にない、こういった判断をしています。 是非、この北朝鮮問題を考えた場合に、我が国としては、核・弾道ミサイル開発問題を解決する、もちろん大事でありますが、拉致問題という大きな問題も抱えています。こうした諸課題を包括的に解決するためには、引き続き、対話と圧力、行動対行動の原則の下にこの問題に対応していかなければなりません。 対話という要素ももちろん大事であることは言うまでもありませんが、今申し上げたように、意味ある対話でなければなりません。その際に、形はともかくとして、六者会合に参加している国、中国にせよ、ロシアにせよ、この北朝鮮問題において大きな影響力を持っている国ばかりであります。こういった国との連携、これは極めて重要であると考えます。この形はともあれ、こうした六者会合に参加する国々との連携についてはこれからもしっかり大事にしていかなければならない、このように考えます。
○武見敬三君 実際にどのような交渉の仕組みを新たにつくり上げて有利な立場を確保するのか。それから、どのような条件がそろえば我が国はその交渉に応じるのか、そこが私はその判断で最も強く、大きく求められる点だろうというふうに思います。 その上で、今度は防衛大臣にお聞きしたいと思います。 実は、海上自衛隊と攻撃型の空母群、カール・ビンソンを中心とした艦隊との間で実際に合同演習が行われてきました。日本海でも実際に行われたというふうに伺っております。こうしたまさに緊張した状態の中で合同の演習を行うということは、米国だけでなく日本もこうした条件の下で一定の圧力を加えるということに参加をしたという極めて重要な意義を持つものだろうというふうに思います。 そこで、それこそがまさに我が国も断固とした姿勢を現実に示す一つの極めて象徴的な行為でもあったというふうに考えるわけでありますけれども、改めて海上自衛隊あるいは航空自衛隊と空母カール・ビンソンなどとの合同演習についてのその目的をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員がるる御質問、そして御自分の考えを述べてこられたように、我が国を取り巻く安全保障環境は大変厳しいものがあり、我が国としては、我が国自身の防衛力をしっかりと整備もし、日米との連携を強化し、また価値観を共有する国々との間の連携を強化することによって、この地域にしっかりと法の秩序そして自由と民主主義、そういった秩序を根付かせることが重要だと思っております。 その上で、今お尋ねの日米共同訓練でございますが、この訓練は自衛隊の戦術技量の向上及び米海軍との連携強化を図ることを目的として実施をしたものです。その上で、この訓練を実施した結果として日米の連携が強化され、そしてそのきずなが強いということを示すことによって、我が国の安全保障環境が厳しさを増している中で、日米同盟の全体の抑止力そして対処力、これを一層強化して、我が国のこの地域の安定化に向けた我が国自身の意思とそして高い能力をしっかりと示していく、そういう効果があるというふうに考えております。
○武見敬三君 我が国はこうした北朝鮮をめぐる厳しい緊張状態の中に置かれていて、そして、こうした自衛隊の活用も、平時において実はこれから様々な政治目的を持つ可能性が極めて高くなってきた。こういう中で、やはりそうした時代状況の変化というものを国民にしっかりと理解をしていただき、そして、私は、憲法の改正をも含めたこの自由民主党の立場というものが広く深く国民に理解していただけるよう努力することが今ほど重要になってきたことはないだろうと思っております。 その上で、最後に一問、副総理・財務大臣にお伺いしたいと思いますけれども、日米の新たな経済協議というものを進める一方において、我が国は米国が撤退をしたTPPの活動について改めて十一か国だけでそれを継続する努力をされるという方針を立てておられると思います。 さきにトロントで首席交渉官等実務者における協議が行われたと思いますが、今月の下旬にはいよいよAPECの閣僚会議に合わせてこの十一か国で、閣僚級で今後のTPPをどのようにするかという極めて重要な考え方、協議を行われるというふうに伺っております。 私は、さきに、三月それから四月と二度ワシントンDC訪問をして、合計十七名ほどの上院議員、下院議員と会ってこうしたTPPの問題についても協議をいたしましたが、その中の多くが、日本が独自にこうした十一か国でTPPの実現に向けて努力されることについてはそれを理解するという立場を明確に取っておられました。 その上で、実際に、これは二人を除いて十五人ほどの方々がほぼそれと同様な意見であったわけでありますけれども、その上で、より高い水準で貿易、関税等に関わるルールを設定をして、そしてアジア太平洋経済の中でしっかりと自由貿易に基づく経済のダイナミズムを確保するとともに、同時に、このアジア太平洋経済の中で米国の企業等がしっかりと活動ができて、そして米国もその経済的なプレゼンスをこのアジア太平洋でしっかりと維持し続けることが、肥大する中国経済とのバランスがきちんと取れて、我が国にとっても安全保障上も極めて重要な施策であろうかというふうに考えます。 そこで、そのための一つの入口をつくるという点で、この十一か国におけるTPPの実現に向けての努力というものを進めるべきであろうと考えておるわけでありますけれども、副総理・財務大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) トロントの会議に続いて今度、ベトナムでしたっけね、月末にやるのはベトナムでやるんだと思いますが、十一か国でやろうという話に関して、賛成するところ、反対するところ、中は結構いろいろあると思っておりますが、少なくとも、どうかなと思っているベトナム、マレーシア等々はトロントの中においては一応前向きな方向で枠組みを維持という意見を述べているやに聞いております。オーストラリア等々はオージー和牛が売れるからええやと、アメリカがいねえ方がいいなと思っているところは確かでしょう。
○委員長(山本一太君) 時間ですので、財務大臣、短くおまとめください。
○国務大臣(麻生太郎君) したがって、そういったところで、中で随分いろんな意見が違うとは思いますけれども、まとめてこういった話をしていくと、これはTPPというのに乗った方がいいなということがアメリカに理解してもらえる、アメリカで理解している人は多いと思いますが、トランプという人の頭の中にそれが腑に落とすようにするところが一番難しいかなと思っております。
○委員長(山本一太君) 時間です。
○武見敬三君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で武見敬三君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、佐藤正久君の質疑を行います。佐藤正久君。
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。約二年ぶりの予算委員会ですので、よろしくお願いします。 引き続き朝鮮半島情勢について議論をしたいと思います。 総理も北朝鮮情勢は新たな段階の脅威に入ったというふうに言われております。まず資料一、これを御覧ください。(資料提示)これは、四月十五日、太陽節の軍事パレードにおける弾道ミサイル、これを抜粋したものです。七種類の弾道ミサイルが登場しましたが、これらは米国を意識し、米国のグアム以遠に到達可能な比較的射程が長いものばかりで、その一方で、日本や韓国を射程に入れるスカッドとかノドンというものは登場いたしませんでした。これは実戦配備についているからだという見方も一部にございます。 〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕 そのスカッドミサイルですが、資料二、これを御覧ください。今年の三月六日、スカッドERと見られる弾道ミサイルが能登半島沖に四発着弾いたしました。それを視察した北朝鮮の金正恩の様子が北朝鮮労働新聞に載りました。その写真です。その写真の部分、この地図を拡大したのが右側の絵です。ミサイルの発射地点とそして着弾地点だけではなく、なぜかその着弾地点から半径を、半円を描いています。通常のミサイル実験だけであれば発射地点と着弾地点だけでいいわけです。 防衛大臣、わざわざこの半円を描いている、これについてどのような意図、これを推察されますか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員御指摘のこの半円の意味でございますが、三月七日に北朝鮮国営メディアは、前日六日に行われたスカッドERと推定される弾道ミサイル四発の発射を金正恩党委員長が指導する様子を放映をして、その中でこの半円が描かれている地図が放映されていたということであります。 この意図について断定的にお答えすることは差し控えますけれども、しかしながら、三月六日の発射については、四発とも東方向に千キロメートル飛翔して、そして東倉里を中心に千キロメートルの半円を描きますと、我が国の西日本がミサイルの射程内に入っているというふうに見られるところであります。そして、翌日七日の北朝鮮国営メディアは、六日の発射について、有事に在日米軍基地を打撃する任務を担当している部隊が参加したという旨を述べているところであります。 そうしたことから考えましても、三月六日に行われた弾道ミサイル発射は、北朝鮮が新たな段階の脅威であることを改めて明確に示したというふうに思います。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 まさに西日本はいつでも射程圏内に入っていて、そこにある米軍の岩国基地、まさに佐世保基地もこの中に入っています。それをわざわざアメリカや日本に見せ付けるためにこういう半円を描き、それをメディアに流したということを言う人もいます。実はこういう事実をもっともっと我々国会議員は、政治家は、国会の場でこういう議論を通じて実態を国民の方々にお知らせをしながら、しっかりとこの安全保障に関わる議論を踏まえて、その備え、国民の理解を得ながら今からそういう備えが大事なんだという議論を深めることが私は大事だというふうに思います。 〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕 ただ、その一方で、その挑発を止めることも我々政治にとっても極めて大事です。 その北朝鮮の挑発を止めることができる国として、アメリカと中国、よく挙げられます。ただ、日本にとって副作用が少ないのはやっぱり中国だというふうに言われています。米国は、北朝鮮の挑発を止めるためにもう戦略的忍耐はやらないということを明言し、武力的な手段、これも含めて全ての選択肢がテーブルの上にあるということまで明言しております。その一方で、中国は、北朝鮮の同盟だけではなく、やっぱり経済的影響力が物すごく強い。先ほど外務大臣と武見委員とのやり取りでもありました。 資料三、これを御覧ください。これは北朝鮮の対外貿易をまとめたものです。これ見てください、輸出、輸入とも約九割を超えるものが対北朝鮮は相手が中国なんです。しかも、その中国への輸出品目、外貨を得るための大事な輸出品目のうち約四割、これが石炭。それにおいて、この石炭の輸出量、実は二月と三月で大きな差が出ました。要は、二月の場合百二十三万トン北朝鮮が輸出したというものがあったのが、中国の方が抑制したために何と百九十分の一の六千三百トン、これに減ったと。極めてこれは分かりやすい。外貨収入が来ないわけです。 さらに、北朝鮮の原油の九割は中国から来ていますから、となると、油が来なければ、それはスカッドミサイルもただの鉄くずですから動きません。しかも、こういうことをやり取りしている企業、石炭関係の中国の企業あるいは石油、原油関係の中国の企業、これが仮に先ほど議論ありましたようにアメリカの独自制裁の対象になれば、これは物すごい影響が中国にも北朝鮮にも出る、まさに経済的影響力があると。日本にとって副作用が少ないのはやっぱり中国に頑張ってもらうことが大事だというふうに思います。 だから、先ほど話がありましたように、外務大臣は中国に北朝鮮に働きかけてもらうべく外交努力を、この連休間もアメリカに行き、日米あるいは日豪、安保理各国の閣僚といろんな議論を重ねて、中国をしっかりやってほしいということの支持を、あるいはその意思をいろんな形で発表してこられたというように思います。 ただ、外務大臣、こういう形で中国へ迫力ある外交をやるためには、やっぱり日米のきずな、これが強くなければなかなかそういうわけにはいかない。当然いろんな、経済、文化、いろんな面で日米のきずなというのは強いんですけれども、やはり一つの象徴が自衛隊と米軍関係にあると思います。 その分かりやすい一例がこの資料四でございます。これはカール・ヴィンソンの自衛隊の共同訓練、これは分かりやすい一例です。実は三月と四月、二回共同訓練を行いました。ただ、三月の訓練は訓練終了後に発表しています、こういう訓練をやりましたと。ただ、四月は訓練を行う前に発表している。極めてこれは分かりやすい、わざと今度は訓練を始める前に発表していますから。これは北朝鮮に対する牽制あるいは中国を含む周辺国に対する明確なシグナル、メッセージだと私は思います。 今回の共同訓練、先ほどありましたように、これはあくまでも戦術技量の向上、これを目的とした共同訓練ですけれども、このように自衛隊と米軍が連携活動を増やす、連携活動の量を増やすということがまさに目に見える形の日米連携、これを地域に見せることによって、これが地域の抑止、安定につながると。まさに民主党政権時代に立ち上げた動的防衛力、動的抑止力というものにつながり、今、自民党政権における統合機動防衛力と軌を一にするものだと私は思います。 それで、地域の抑止のためには、外務大臣、まさに日米防衛協力の指針あるいは平和安全法制というものに基づいて日本の果たすべき役割、日本の果たすべき役割を強化しながら、日米同盟をいかに効率、効果的に運用するために、日本あるいは日米の役割、任務、能力、これを不断に見直していく必要があると考えますが、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、外交努力を通じて平和を守ることの重要性、これはもう言うまでもありませんが、地域の厳しい安全保障環境を考えますときに、御指摘のように、新ガイドラインですとかあるいは平和安全法制を踏まえて、日米同盟の抑止力あるいは対処力、一層強化していく、こうした必要があると認識をしています。 この点、二月十日の日米首脳会談においても、日米双方が日米同盟を一層強化するための強い決意を示しつつ、米国は地域におけるプレゼンスを強化し、日本は同盟におけるより大きな役割及び責任を果たすこと、こういったことで一致をしております。 我が国としては、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、この我が国の安全及び国際社会の平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に寄与する方針であり、日米同盟の中でも自ら果たし得る役割の拡大を図っていく、こうした方針にあります。 これ、二月十日の日米首脳会談の共同声明の中にも明記されていることですが、今後、日米2プラス2を開催し、日米両国の各々の役割、任務及び能力の見直しを通じたものを含め、日米同盟を更に強化するための方策を特定していく、これが我が国の基本的な考え方であります。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 まさに次の2プラス2、これはトランプ大統領と安倍首相の合意の上にまさに行われる大事な大事な2プラス2、これにおいて、いかに日米の役割分担、特にガイドラインや平和安全法に基づいて、日本の役割の強化に基づく、そういう下においてどういう役割分担をしてこの地域の抑止、安定を図っていくか、極めて大事な私は2プラス2だと考えます。 その上において、じゃ、具体的に入ります。日本の役割です。 先ほど図で示したように、既に北朝鮮はいつでも日本の西日本、これについてはスカッドERで撃てると、着弾できるという態勢を取っている、こういうことを我々は深刻にまず認識をしながら備えないといけないと思います。 資料五、これをお願いします。これは、二種類の北朝鮮のあの弾道ミサイル、その発射実験の写真です。一つは、このトラックの後ろにTELと言われる発射台、これを用いて撃つもの。つまり、トラックに載っていますからどこでも自由に動ける、行った先でこの発射台を立てて撃てるというものです。片や潜水艦、潜水艦は海の忍者と言われるように、どこでも自由に動いてそこからミサイルを発射する。つまり、今まで以上にその発射兆候をつかむのが難しいと言われる二種類のこの弾道ミサイルです。 こういう、なかなか兆候をつかむのが難しいこういうTELとかSLBMからどうやって日本国民を守るお考えか、防衛大臣に御意見を聞きたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 今お示しになったとおり、このTELは移動式でございますし、SLBM、潜水艦から発射をする、こういった個別具体的な兆候を事前に正確に把握することが困難、そして発射の位置、タイミング等も非常にその兆候を把握することは困難であるということでございますので、常時継続的に日本全体を防護する体制、これを構築することが重要であるというふうに考えております。 現在、防衛計画の大綱等に基づいて、イージス艦を現状の四隻から八隻に増勢、より防護範囲が広い新型ミサイルSM3ブロックⅡAを開発、取得する、これらにより日本全国を継続的に防護し得る体制を強化したいと、このように考えております。
○佐藤正久君 いや、実はこれは極めて深刻なんです。今言われた増強するにしても、それは三十三年に初めて、平成三十三年にその運用体制ができるという状況ですから、まさに今もう既に西日本がいつでもこういうものから、射程圏内に入っているという中で備えないといけないとなると、現状のもので動くしかないわけです。 実際に今言ったイージス艦もPAC3も展開しないと対応できないという特性があります。実際、沖縄を除く九州あるいは中国地方等で、PAC3は福岡県の築城、芦屋、久留米にしかありません。そのPAC3の基地からでは、佐世保やあるいは岩国、これは届かないんです。展開しないとそこは守れないという状況にあります。いつ撃つか分からないのに展開しないと守れない。しかもこの瞬間は、今展開しておりません、PAC3は。 まさにそういう状況の中で対応すると、やっぱりどうしてもイージス艦というものが現時点では主体になります。ただ、そのイージス艦も現在、ミサイル対応のものは四隻しか持っておりません。実際、日本列島を北海道、沖縄まで守らないといけない。となると最低三隻のイージス艦が必要になります。これ常時、二十四時間三百六十五日三隻、これ極めて難しいし、今までもドックに入っていてそれが対応できないというときも実際にありました。 さらに、イージス艦がそういう日本海の方に展開をして、呉とか佐世保、舞鶴ではなく日本海のある場所に展開しなければ三隻で守れないんです。しかも、イージス艦が弾道ミサイル対応のモードになると、イージス艦の一番得意分野の防空能力、これがなくなってしまいます、ミサイルモードにすると。そのために、イージス艦を守るために新たにその防空用の護衛艦とか戦闘機を付けないといけない。こういう体制を、イージス艦が三隻、それを守るための護衛艦、またそれに付ける戦闘機、物すごい、それを二十四時間三百六十五日体制でやると、かなり負担が掛かります。 しかも、実は展開をすると隊員の練度が落ちます、任務に就くと。なぜかというと、任務に就くと、上番、下番、待機、ずっとローテーションでずっといないといけません。訓練ができません。いつ撃ってくるか分からないものにずっと対応している、訓練ができない、どんどんレベルが下がる。これは日本の防衛力上やっぱりかなり課題になると思います。 そこで自民党では、この奇襲防止あるいは即応体制、二十四時間三百六十五日の継戦能力、隊員の負担の軽減という観点から、今回、防衛大臣経験者を中心としてチームをつくり、政府に提言をいたしました。まさにそういうものをするために、地上配備型のイージス、こういうものを含めてその検討の加速化、これをお願いしました。その検討状況を、地上配備型のイージス、この利点を含めてお答えください。
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員がおっしゃったそういった観点踏まえて、米軍の最新的な装備品である地上配備型イージスシステム、イージス・アショアやTHAADを含めた将来の弾道ミサイル迎撃体制の調査研究など、種々の検討を行っているところでございます。そして、現時点でイージス・アショアといった新たな装備品について導入に向けた具体的な検討を行っているわけではありませんけれども、委員を含め自民党の防衛大臣経験者等先生方の御指摘を踏まえ、提言も踏まえつつ、引き続きこのような調査研究を含む種々の検討を進めてまいりたいと考えております。
○佐藤正久君 実は我々の思いは、やっぱりできるだけ、間に合わないんですよ、隊員が今疲弊がすごいですから。是非ともこれを早急に検討していただいて、やっぱり概算要求に、来年度の概算要求に持ち込むぐらいのその思いを込めて我々は早めに提言を出したということは、しっかりしていただきたいと、思いを酌み取っていただきたいと思いますし、まさに本当に、これ平成三十三年ってまだまだですから、幾ら八隻体制って、それは更に先の話であって、それまでも、本当に八隻になったとしても実は課題は多いということを次にまた議論したいと思います。 実は米軍もイージス艦持っています。日本と米軍、これを連携しながら、こういう何か撃ってきた場合の撃ち落とすための盾、これを厚くするというのは当然です。日本のイージス艦は日本、アメリカのイージス艦はアメリカ、日本は日本、アメリカはアメリカではなく、日本を守るためにミサイル防衛、警戒態勢含めて、それを日米が連携をする、平時、グレーゾーン、あるいは緊張状態、有事までお互いに守り合う、日本のイージス艦あるいはアメリカのイージス艦、守り合うためのこういう体制をつくるということが極めて大事です。 これを可能としたのがこの前の平和安全法制です。平時の米艦防護あるいは集団的自衛権の限定的な行使含めていろいろ議論をしました。これポイントは、日米が切れ目なく、平時から有事まで切れ目なく連携をするというのが一番のポイントで、そのためには法整備が必要で、それに基づいて自衛隊は今訓練を始めています。 ただ、その一方で、抑止力って考えた場合はやっぱり盾だけでは弱いということで、自民党のミサイル防衛の提言チームではもう一つ提言をさせていただきました。抑止力というのは、やったらもっとやられるという部分が、相手が感じなければ怖くないんです。幾ら撃っても、ぱんぱんぱんぱんとたたくだけの盾だけでは非常に弱いという部分があります。 九四年当時、北朝鮮含めた朝鮮半島危機がありました。そのときにアメリカの方はもう一歩で北朝鮮を攻撃するというような情報もありました。緊迫しました。でも、そのときにアメリカがなぜその攻撃を踏みとどまったのか。言われることは、限定的とはいえ北朝鮮の核施設等に攻撃をすれば北朝鮮は、その反撃、報復としてソウル、仁川の方に攻撃を加えるだろう、そうすると、そこにいるアメリカ国民にも軍人にも大きな被害が出るし、韓国の国民にも大きな被害が出るということでとどまったと言われています。つまり、やったらやっぱりやられてしまうという部分があるからとどまったと。 逆に言うと、今、北朝鮮は日本との関係では怖くないんです。全部今、やったらやり返す部分の報復力は一〇〇%アメリカに依存しているという状況です。でも、さっき言ったように、もう既に北朝鮮のミサイルは日本を射程に入れる部分までもう来ている。しかも、防衛省が言っているように、精度もどんどん向上しているということも言っているという中で、全て北朝鮮はミサイルは日本に届くのに日本は向こうに撃ち返すことができない。本当に二撃、三撃、二発目、三発目というのをずっと撃たれるまで本当に黙っているのか。これはやはりどうしてもおかしい。自衛権の範囲内でやっぱり反撃という部分もないとこれは守れない場合があるんではないかということで検討をお願いしました。 その敵基地反撃能力の検討状況についてお聞かせください。
○国務大臣(稲田朋美君) 自民党から、我が国独自の敵基地反撃能力の保有の検討開始についての提言を含む弾道ミサイル防衛の迅速かつ抜本的な強化に関する提言の提出を受けました。全く危機感は共有をいたしているところであります。 防衛省としても自民党からの提言をしっかりと受け止めたいと考えておりますし、常に様々な検討を行っていくべきものと考えているところです。
○佐藤正久君 本当はもっともっと多分大臣も踏み込みたいと思いますよ、これだけの危機があるんですから。 だから、本当に一〇〇%アメリカに頼っていいのか。アメリカだって、中東も抱えているし、二正面になったときに、あるいは三正面になったときに、本当に一〇〇%日本にそれを対応してくれるのか分かりません。今一〇〇%頼っている。 資料七をお願いします。これは、敵基地反撃能力の一例を示したものです。 実は一部マスコミの世論調査によりますと、敵基地反撃能力を持つべきだ、あるいは検討すべきだという意見が七五%を超えた世論調査もあります。それはやっぱり国民も危機感を持っているということだと思います。確かに、目標情報を得るための衛星とか、あるいは戦闘機で向こうに行くためには、やっぱり向こうの防空網をたたいたり電子戦能力も必要、こういうのもあるかもしれない。これはアメリカと連携すればいいというふうな議論も我々にはありました。ただ、少なくともイージス艦等からの巡航ミサイル、こういうものを持つ検討は一部でも優先的にやるべきではないかという議論もありました。 今の日本が持っているイージス艦、アメリカと一緒ですから。ランチャーはみんな同じです。それに、巡航ミサイル、トマホークのようなものを、対地のものを入れれば、ソフト、プログラミングを変えればこれは対応できるということは、自民党の部会でも防衛省の方から説明がありました。そんなに難しくはない。全部持とうとしたら大変です。でも、一部で持つという検討をやっぱり私は加速化すべきだというふうに思います。 もうこれ以上多分この前では言えないと思いますけれども、これは真面目に本当に我々は検討し、防衛大臣経験者の多くも、これやっぱりもうこういう時期だと、新たな段階の脅威というんだったらそこは踏み込むべきだという意見を持っております。そこはしっかり真剣に、深刻に受け止めていただきたいというふうに思います。 それでは次に、国民保護の関連の質問に移ります。 実は今年の二月、弾道ミサイルの発射がありました。そのときは、北朝鮮が発射した時間が七時三十分、Jアラートが鳴り行政機関にメールが行ったのが七時三十四分、発射から四分後です。実際沖縄を通過したのが七時四十分、十分後には沖縄を通過しました。つまり、メールが届いてJアラートが鳴ってから六分後には通過をした。つまり、何かあったときに着弾する場合はこの六分間にいかに避難するかが勝負なんです。 ただ、Jアラート、これは防災無線と連動していますから、防災無線がないところではそこは対応できないんです。それでも今、平成二十六年度から、これは実際、テレビを御覧の皆さんは余り知られていないんですけれども、平成二十六年度から、消防庁からJアラートを鳴らすと同時に同じような情報を携帯電話会社の方に伝えていまして、自動的に同じぐらいのタイミングで皆さんの携帯電話が緊急地震速報と同じようにわんわんわんわん鳴ります。メールも来ます。よって、Jアラートがなければ、メールが来た段階で、鳴った段階で、そこから六分間、このぐらいが勝負ですから。そういう意味においてやっぱり訓練をしないといけない。 資料をお願いします。これが実は今まで国民保護訓練、これをやった表です。実は福井県は十一回今まで行っています。中には一回しか行っていない県もあります。でも、そのほとんどがテロ対処であって、図上訓練であって、実動はなかなか行われていないというのが実情です。 今年三月、秋田の男鹿半島沖で初めてこのミサイル対応に伴う国民保護訓練を実動でやりました。今、それを受けて、四月二十一日に内閣官房の方で各県の危機管理担当官を集めて、このまさにミサイル対処の実動訓練をやってくださいというお願いをし、そうしたらどんどんどんどん反応が来ているようです。この動きは是非進めていっていただきたい。 その一方で、やっぱり国民、我々自身もいかにして自分で守るかという部分も極めて大事です。そのために内閣官房の事態室の方でポータルサイトというものを今立ち上げている。今物すごい反応が良くて、アクセス数が増えています。 ただ、私もこれ見たんですけれども、なぜかパソコン画面とモバイル画面が一緒なんです。見づらくて仕方がない。防衛省や外務省のホームページはパソコン用とモバイル用、ちゃんと分けていますから。これは、携帯電話でこのパソコン画面を見て、どうやったとき避難をするかと、これは極めて分かりづらい。今それを改善する方向で検討しているという話を聞いています。さらに、もう一個困ったことに、ミサイルが落ちた場合、こういう具合に退避してくださいという部分のやつはPDFなんです。PDFを貼り付けていますからガラケーじゃ見えないんです。 これはやはり政治主導で、これはできるだけ、予算あるわけですから、早めにこの辺りをモバイルでいかに見やすく、しかも退避要領も見れるという改善が必要だと思いますけれども、副長官のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 国民保護ポータルサイトは、パソコンだけではなくてスマートフォンやタブレットでも閲覧は可能となっておりますが、御指摘のとおり、スマートフォンやタブレット向けの専用の画面は現在ございません。また、国民保護ポータルサイトの提供情報はPDFで掲載されているものが多いということも御指摘のとおりであります。 国民保護ポータルサイトは国民保護に係る情報を国民に提供する重要な手段の一つでありますので、その内容について充実を図ってきたところでありますが、御指摘の点も踏まえて、更に見やすいもの、分かりやすいものとなるように改善に努めてまいりたいというふうに思います。
○佐藤正久君 安倍内閣のやっぱり優れているところは、対応能力、修正能力が極めて私は歴代の政権と比べても飛び抜けていると思います。まさに今言われたように、こういう直すというのであれば、多分スピーディーにこれは直していただけると思っています。実際にいろいろ私も今調整をしていますけれども、これを早めにやるという言質をいただいておりますので、どうか政治のリーダーシップも併せてその対応の加速化、これはやはり見れないと困りますから、本当に大事な話だと思います。実は内閣官房のホームページはスマートフォン対応になっているんです。その肝腎要の事態室の部分がなっていないという部分なので、これはできるだけそこの部分も併せて直していただきたいというふうに思います。 次に、吉野復興大臣、お忙しいところ済みません、来ていただきました。ありがとうございます。 吉野大臣と私は同じ福島県の出身議員として、あの六年前の東日本大震災、共に汗を流させていただきました。いろんな現場に行き、いろんな悩みをじかに聞いた仲間だというふうに思います。特に原発からの復興、これは極めて重いテーマです。吉野大臣はまさに被災地のど真ん中、原発を抱える双葉郡の選出の議員でもありますから痛みは非常に分かっていると思いますけれども、やっぱりこれは道のりが遠い。 それで、この四月一日に一部、避難指示地域が、避難指示がこれは解除されました。でも、それはまさに今復興のスタートラインに着いたばかりで、まだこれからなんです。帰還困難区域はまだスタートラインにも立っていない。そういう認識を我々が持たないといけない、政治家も。こんな当たり前のことが時がたつに従ってそれが当たり前じゃなくなってしまう。まさにそこが原点なんです。まだそこまで行っていないという部分をしっかり持たないといけない。 特に原発について言えば、廃炉・汚染水対策が終わらない限りは復興は終わらないというふうに私は思います。まさに廃炉・汚染対策ができる頃は、もしかしたら大臣も私もこの世にいないかもしれません。そのぐらいやっぱり腰を落ち着けてしっかり真剣にやらないと復興の軸がずれてしまう。この覚悟が私は必要だと思います。そのぐらい長い期間、被災地の方々にはそういう忍耐、迷惑、そういう苦労をお掛けしているということをまず認識しなければ、地元の信頼関係なんかは絶対生まれないと思います。 この原発、復興に懸けるまさに地元中の地元の吉野大臣の決意をお聞かせ願いたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(吉野正芳君) 佐藤委員とは六年前、第一原発に入って、タイベックスを着て全面マスクをして、一時間も歩くと頭が痛くなる、そういう思いをして一緒に行動をしてきたところでございます。 委員おっしゃるとおり、廃炉、三十年から四十年掛かる。今デブリがどこにあるかも分からない。もう六年もたっているところですけれども、宇宙線を使って、どこら辺にあるのかな、そういうところをやっと始まったばかりでございます。そういう中で、大変長い時間が掛かる、そういう問題でございます。 また、オンサイトは三十年、四十年でございますけど、オフサイトのところ、これも帰還困難区域は、今まで国は除染もしない、人も入ることができない、こういう形で困難区域を扱いをしてきたわけでありますけど、自民党の六次提言を受けて、困難区域であろうとも、長い時間は掛かろうとも必ず将来解除する、そういう決意を示したところであります。そして、この六次提言の決意が閣議決定をされたということでございまして、おっしゃるとおり本当に長い時間が掛かります。 三月末、そして四月一日に困難区域を除くところが解除されました。まさに委員おっしゃるとおりこれからスタートです。これからスタートなんです。やっと自宅の修理をこれから始める、そういうところでございまして、これからが本格的な復興再生のスタートでございます。なりわいの再生、営農の再開、そして医療、介護、教育などの生活環境の整備を更に進めていきたいと思っております。 また、困難区域でありますけど、先ほど申しましたような決意を閣議決定をいたしました。まずは復興拠点というものを設けて、可能なところから着実に段階的に、まず復興拠点を除染をして、そしてそこを復興の拠点として使うという、これもかなり時間の掛かる問題でございます。また、浜通りの復興、これは福島イノベーション・コースト構想というものがございます。これもかなり時間の掛かる中長期的な目標でございます。まずは取りあえず官民合同チーム、これを法定化しまして、きめ細かい支援体制を取っているところでございます。 被災者の最後の一人まで責任を持って対応するという気概を持って、被災者の心に寄り添いながら復興を更に加速化してまいる所存でございます。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 やっぱり被災地のど真ん中の出身の議員として現場目線でやっていただきたいし、まさに原発からのこの復興というのは、与党、野党関係なく、特に、今、福山筆頭おられますけれども、まさに副長官時代いろいろやっていただきまして、本当に我々も感謝しています。まさにいかに原発からこれ立ち直るかと、これは与野党を超えて、本当に我々がしっかりやらなきゃいけない課題だと思っています。 ただ、一点だけ。これは実は福島だけじゃないんです。その放射能のやっぱり影響というのは隣県までも行っていますし、あるいは静岡まで、お茶にも影響が出ている。そういう部分まで足を運ぶ、職員を派遣する、こういう目くばせがやっぱり風化を防ぐということにもなりますので、現場ならではの視点で今後ともしっかり汗をかき、未来への責任、これを果たしていただきたいと思います。応援します。頑張ってください。 終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で佐藤正久君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、平木大作君の質疑を行います。平木大作君。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 私からも、まず冒頭に、東日本大震災からの復興復旧に関連して何問かお伺いをしたいと思います。 あの震災から六年、そして復興・創生期間に入りましてもう二年目でございます。時間がたつことによりましてようやく生活の、あるいはなりわいの再建のめどが見えてきた、こういう声も聞かれるようになったわけでありますけれども、一方で、時間がたつことによってその状況自体が変わった、環境が変わってきてしまっている、こういう声もあるわけであります。まさに今何が被災地で求められているのか、これをきちっと捉まえて政府にはまず行動していただきたい。 その上で、今日まずお伺いしたいのは二重ローンの問題についてでございます。 この二重ローンの問題、発災当初から、元々持っていた借入れ、これがあったおかげで、例えば生活や事業をいざ再建しようとしたときに借入れができない、あるいは元々持っていたものと合わせて借入れをしてしまうから二重の支払負担が生じる、これがいわゆる二重ローンの問題として当初から指摘をされていたわけであります。 ここについて、政府としても様々な取組、これまでしていただきました。基本的には、被災各県の中に産業復興機構あるいは産業復興相談センターというのをつくっていただきまして、その中で地域の実情に応じた形で相談体制つくっていただいた。そして、そこだけではなかなか、この復興機構だけでは支援が困難である例えば小規模の事業者ですとか農林水産業者、こういうところについては国が震災支援機構というのを設立をして細かに見ていく。例えば事業の再生計画の策定から、あるいは被災前の抱えていた負債の減免、こういったところも含めて幅広く対応されたというふうに認識をしております。 そこで、まずちょっと確認をさせていただきたいんですが、資料一を御覧いただきたいと思います。(資料提示) これは、震災支援機構の支援決定件数を年ごとにまとめたものでありまして、これ見ていただくとよく分かるんですけれども、ある意味順調に減ってきているというふうに、このグラフだけ見ると分かるわけですね。これであれば、例えば当初の予定どおりきちっと、これ五年間という年限を区切って支援することが決まっていたわけでありますけれども、終わるのかなというふうにも見えるわけでありますけれども、実は昨年の十二月、この震災支援機構については、支援決定年限、当初の五年間から更に一年間延長するということが決定を見たわけであります。 まず、これ、どのような背景で延長することになったのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(吉野正芳君) 私自身、議員立法でこの機構をつくることに携わった者の一人として関与をしておりました。機構の取組は被災事業者の再生支援に大いに貢献をしているものという認識をしております。 さて、議員御指摘の支援決定期間の一年間延長の背景についてでございますが、被災地域からの要望等も踏まえ、昨年夏以降、被災地域における機構の活用ニーズ等の把握を実施をいたしました。その結果等を踏まえ、期限到来後も向こう一年間、機構の支援決定ニーズが一定程度見込まれること及び既に機構が相談を受けている案件の支援決定に万全を期す必要があることなどから、昨年十二月に主務大臣の認可を受けて支援決定期限を一年間延長した次第であります。
○平木大作君 ありがとうございました。 今御答弁いただいたとおり、これ聞き取りを実際にしていただきまして、その結果、例えば、これまで仮設の中で店舗だったり工場だったり運用していたものを、いよいよめどが立ったからということで本設に移りたい、あるいは、別の事情もありまして、原発事故、この営業賠償というのが取扱いが変更になった、つまりそれを受けて急に当初予定していたところよりも資金繰りが悪化する、こういう声も聞こえてきた。こういった一つ一つの声に応えて今回一年延長という措置をとっていただいたというふうにお伺いをいたしました。 一方で、実は、この環境が変わった、事情が変わったということと同時に、これ、支援を行ってきました震災支援機構、これがこれまで受け付けてきた相談件数、つぶさに内容を見てみますと、大体二千五百件ぐらいあるんですね。本当に多くの声、相談に乗っていただいたわけでありますが、この中で、例えば制度に関する質問に回答したとかあるいは助言をした、これをもって一旦終了としたものというのが実はこの相談件数の中の約七割を占めておりまして、また、この中には、例えば、じゃ実際に事業を再建する見通し、用地が見通しが立ったらとかですね、こういう具体的な段階に入って初めて相談したいという声もいただいたと、これは待機中という分類で今なっているようなんですけれども、こういったものが実はまだまだあるというわけであります。 そして、何よりも、大臣の御地元のこの福島県、実は他県に比べましても、他の被災県に比べましてもこの震災支援機構の利用というのが実はまだ本当に少ないという状況なわけであります。つまり、今ようやく復興に向けて大きな第一歩を踏み出そうかという段階になった段階で、実はその環境も変化しつつあり、また様々な資金繰り等も悪化ですとかそういった事態にも直面しているという声が分かったわけでありまして、この状況で支援を打ち切ってしまうと、ある意味大臣も議員立法で携わっていただいたこの立法の趣旨そのものにそもそも反してしまうんじゃないか、こういう状況があるというふうに思っています。 当然、これ議員立法でありますから、まずは我々議員の中で、各党会派を超えてこれからこの法律についてどういう扱いをしていくのか、きちっと議論していかなきゃいけないなと思っておりますけれども、まずは大臣としてこの福島を始めとする二重ローンの問題、今実態としてどのように捉えられているのか、そして国としてこれからどのような形で支援を行っていかれるのかについてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(吉野正芳君) 機構の支援決定期限の延長後、これは二十九年二月の二十二日まで延長したわけでありますけど、機構及び被災地域の自治体や商工団体等と連携しながら、被災事業者に対し、本年度夏頃までに機構に御相談していただくよう周知、広報に努めているところでございます。あと九か月余りしかございませんので、周知、広報に努めているところでございます。 復興庁としましては、機構が、延長後の支援決定期限内に新規支援案件の開拓を含め、取りこぼしのないよう被災事業者の再生支援に全力で取り組んでいくことが重要であると考えており、そうした取組を支援をしてまいりたい、このように考えております。
○平木大作君 今御答弁をいただきました。これ、実は認定の手続に大変時間掛かるということでありまして、来年の二月が一つの期限なわけでありますけれども、実は今年の夏ぐらいまでにきちっとこの新規の案件の掘り起こしも含めてやっておかないと間に合わなくなる可能性があるということでありました。ですから、これ、本当に周知徹底、より力を入れてまた取り組んでいただきたいというふうに思っております。 このなりわいの復興ということを考えたときに、やはりようやく震災前の水準に戻ってきたという声も聞くんですけれども、特に厳しいと思っておりますのが、一つは農林水産業、そして水産加工を始めとする食品の加工業、さらには、私もう一つあると思っていまして、それが観光業でございます。 今日ちょっとその観光業について少しお伺いをしてみたいと思います。資料二を御覧いただきたいと思います。 この資料二、よく見る図でありまして、訪日された外国人宿泊者数がこの数年で本当に大きな伸びを示している。ただ一方で、被災三県について見ると、実はそうした観光需要を十分に取り込むことができていないというのが実情でございます。昨年ようやくこの三県については震災前の水準を回復した、いよいよこれからだというところまで今来ることができたわけであります。 政府は昨年、この状況を受けまして、日本の経済成長を牽引するこの海外からの観光需要を今度は東北にもっと波及させていこうじゃないか、観光復興を実現するというふうに掲げていただきまして、二〇二〇年に東北地方の外国人延べ宿泊者数、これ二〇一五年比で三倍の百五十万人、大変大きな意欲的な目標になったというふうに思っておりますけれども、これ掲げていただきました。 私、是非、これまでこのインバウンドの取組、国土交通省としても様々お取り組みいただいて今ようやく花が開きつつあるなと思っているんですけれども、これ他の県と同様に、実現に向けて、例えば観光資源、しっかり磨き上げるですとか、あるいはこの訪日のプロモーション、一層取り組んでいただきたいんですが、事被災地に欠けている一つの大きな視点として、なかなかこの広域の連携ということがまだできていないんじゃないか、実際にそういう声をたくさん伺うわけであります。こういったところも含めて、まさにこの広域で、東北としての旅の魅力を高める取組、是非やっていただきたいんですが、この点について石井国土交通大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 今お示しいただきましたが、外国人旅行者の延べ宿泊数を見ますと、岩手、宮城、福島の三県では昨年に、東北六県で見てみますと一昨年にようやく震災前の水準に戻ったものの、全国の水準に比較すると伸び率は高くない状況でございます。 このため、昨年を東北観光復興元年と位置付けまして、二〇二〇年に東北六県の外国人延べ宿泊者数を百五十万人泊とする目標実現に向けて、これまで以上に東北の観光振興を重点的に進めているところでございます。 具体的には、昨年度新たに東北観光復興対策交付金を創設をいたしまして、観光資源の磨き上げ、受入れ環境の整備などについて、特に複数の地方公共団体が連携をして広域的に取り組むものを重点的に支援をしているところでございます。例えば、レンタカーで東北地方をドライブして周遊するための観光ルートやドライブマニュアルの作成といった取組のほか、東北地方の冬の観光資源である樹氷をブランド化するためのモニターツアーやフォーラムの開催等の取組を支援をしております。 このほか、東北地方におけます広域観光周遊ルート形成計画を一昨年六月に認定をいたしまして、具体的なモデルコースの策定や旅行商品の造成などの地域の取組を重点的に支援しているところでございます。 さらに、日本政府観光局を通じまして、東北地方につきまして日本初となる全世界を対象としたデスティネーションキャンペーンを実施をいたしまして、地方公共団体の取組と連携をして東北地方のプロモーションを実施しております。 国土交通省といたしましては、今後とも関係省庁と連携をいたしまして、広域的な取組に対する重点的支援を始めといたしまして、観光を通じた東北地方の復興支援にしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○平木大作君 是非よろしくお願いいたします。 この海外からの観光需要を取り込もうとしたときに、やはり一番大きな壁として立ちはだかるのが風評被害でございます。そして、これは残念ながら決して海外だけの話ではありませんで、国内におきましてもこういった無理解ですとか不見識に基づく被害というのが残ってしまっている。 私、その一つの象徴というのが、これ三月に文科省が行いました調査で明らかになりました福島から避難されている子供たち、児童生徒がいじめに遭っているという問題、そこに一つ象徴として現れてしまっているのかなというふうに思っているわけであります。 この問題については、現在、学校の現場ですとかあるいは保護者の皆様、こういった方たちの間で、例えば放射線について、あるいは被災地の実情に対する理解、これをきちっと深める取組、様々今手を打っていただいているわけですが、やっぱり私、一番の解決策というのは、やっぱり子供たち自身にしっかり福島を訪れていただいて実情を自分の目で見て知っていただくということに尽きるのかなと思っております。それは、例えば農業体験、就農体験みたいなものでもいいと思いますし、スポーツ交流だったり、あるいはもう旅行でもいい、ただやっぱり現地に来ていただく、子供たち自身に来ていただくということが何よりだろうというふうに思っています。 これ、先ほど申し上げました、例えば学校教育の中で行うんだったら文科省とか、あるいは旅行というくくりだったら国交省だとかいろいろあるんだと思うんですけれども、私、やっぱりこの被災地の御出身であります吉野大臣がこれは旗振り役になって、子供たちをもっともっと実際に福島に足を運んでいただく、この取組推進していただきたいんですが、御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(吉野正芳君) その前に、先ほど機構の支援決定期間、二十九年二月二十二と申しましたけど、三十年二月二十二日でしたので、訂正をさせていただきます。 委員おっしゃるとおりです。放射線についての理解が不足をしている状況に鑑みて、放射線に対するリスクコミュニケーション、これをきちんと行い、放射線の理解を深めていくこと、これが一番大事だと思います。そして、委員御指摘のとおり、子供たちに福島に来てもらう、福島のものを食べてもらう、福島のいいところを見てもらう、これが一番、風評被害等々を払拭する上で一番役に立つものだというふうに思っております。 福島県における教育旅行に対して、文部科学省や観光庁と連携をして福島旅行誘致の働きかけに取り組んでおります。また、復興庁の交付金で造成した基金を財源として修学旅行のバス代補助など活用をしておるところでございます。二十九年度の予算におきまして、福島県観光関連復興支援事業を増額をいたしまして、学校の教員の方々を福島県に招聘をさせていただいて教育旅行の誘致を強化をするような事業もしておるところです。 引き続き、福島県や関係省庁と連携し、放射線や被災地の実情について広く理解が得られるよう、こうした様々な取組を強力にこれから推進してまいるつもりでございます。よろしくお願いします。
○平木大作君 続きまして、現在の日本の経済状況に関する認識と、そして、この経済活動の屋台骨を支えていただいております中小・小規模事業者に対する支援の在り方について何問かお伺いをしたいと思います。 最近、四月の末でしょうか、日銀の発表されました展望レポートの中で実に九年ぶりに拡大という表現が使われた。企業業績の回復を中心に日本経済に明るい兆しが見えてきたというレポートでございました。 まず、これはもう政府に端的に、今、政府として現状の景気動向をどう御覧になっているのかについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(井野靖久君) お答えいたします。 これまで安倍内閣の経済財政政策によりまして二十年近く続いてきましたデフレからの脱却に取り組み、極めて短い期間でデフレではないという状況をつくり出すことができました。GDPは過去最高の水準となりまして、雇用・所得環境も大きく改善するなど、全国津々浦々で確実に経済の好循環が生まれてきております。 また、最近の状況といたしましては、海外経済が緩やかに回復する中で、輸出や生産、企業収益など企業部門で前向きな動きが見られておりまして、我が国の景気全体といたしましては緩やかな回復基調が続いていると認識しているところでございます。
○平木大作君 本当に今前向きな、大分明るい兆しが見えてきたという答弁いただきました。 ただ、ちょっと今日指摘したいのは、あえて、ちょっと気になる数字というのがあります。それが資料の三でございます。 これ日本全体、そして東京に限定したもので、GDPの前年比の推移を表したものなんですけれども、実はこれ見ていただくと一目瞭然でありまして、日本全体として経済成長というのは確かに続いているんですけれども、東京に事限って見るとマイナス成長にどうも二〇一六年度は陥ってしまったんじゃないかという数字、これ基のデータは都民経済計算という都庁の統計局が発表している公式なデータでありますので、恐らくこの数字、まだ見込み値でありますけれども、固まるんじゃないかなというふうに思っております。 これ、ある意味、これまでのよく地方創生の議論の中で語られてきたのは、東京の経済良くても地方にはまだまだなんだよという話が必ず枕言葉のように語られたんですけれども、これ必ずしもそういった意味でいくと事実じゃない、真実じゃないという、これを一つ示しているんだろうと思っております。 この経済のお話というのは、例えばよく高齢化ですとか少子化、こういったところにも絡めて、生産年齢人口が減っていく中では経済成長自体が難しいんだ、こんな議論もあるわけですが、事東京に限って見れば、今実は東京というのは基本的に社会増、人口が増えていまして、しかもその中でどちらかというと若い世代の方たちが流入しているという、こういう状況が長い間続いているにもかかわらず実はマイナス成長であり、そして、二〇一六年度だけでなくて実は経年で見てみても全国平均よりもこれ低いところをはっているんですね。 やっぱりこれ一つ大きな問題だと思っております。これ、政府としてこの要因どう捉えていらっしゃるのか、またこういった課題どう取り組まれてきたのかについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(井野靖久君) お答えいたします。 御指摘の東京都の成長率に関するデータでございますが、都内総生産の二〇一六年度の実績見込みであると思われますが、東京都の公表資料によりますと、産業別には卸・小売業など、需要項目別には家計消費などがマイナスに寄与していると承知しているところでございます。 このデータにつきましては東京都が独自に推計したものでありますので詳細につきましては承知しておりませんが、我が国経済を地域的に見た場合、特にこのところの状況といたしましては、自動車や電子部品の生産増加などを背景に、これらの生産拠点が集積している地域、具体的には例えば九州ですとか北陸等でありますが、そうした地域での回復が目立ってございます。これに対しまして、東京などの大都市では、卸・小売業を含むサービス産業のウエートが高いことから、個人消費が全体として力強さを欠く中で景気回復の勢いとしては相対的に緩やかなものにとどまっていると言うことができると思っております。 東京都は地方に比べまして一人当たりの所得が高く、元々の経済活動の水準は高いところではありますが、景気回復の勢いをより加速していくためには、ウエートの高いサービス産業の生産性の向上を実現し、生み出される付加価値を一層高めていくことが必要であると考えております。 こうしたサービス産業の生産性の向上は成長戦略の重要課題でもありまして、生産性の伸び率を二〇二〇年までに倍にすることを目指しまして、卸、小売を含めた各業種の生産性向上の指針の普及や事業者のサービスの質を見える化する認証制度など、各種の施策を講じているところでございます。
○平木大作君 様々これしっかり分析すればいろいろ出てくると思うんですが、一言で言ってしまうと、東京の経済の低迷というのがもしあるとすれば、それはやはり基幹産業であるサービス産業が潜在力を十分に発揮できていないというこの一点に尽きるんだろうと私は思っております。 つまり、先ほども、例えば海外の需要が大きくて輸出が伸びて、そして生産が回ってということも指摘であったわけでありますが、これ余り東京の経済に関係ないわけですね、東京で物をつくっておりませんので。そういう意味でいくと、このサービス産業をどうこれから強くしていくのか、あるいはその中核を占めております例えば中小企業、小規模企業、こういったところをどう元気にしていくのかというところ、これが一つ求められるわけでありまして、今政策としても御紹介いただいたとおりであります。 また、これ企業だけの観点で語ってはやっぱりいけないなと思っておりまして、例えばそこで働く人、ここに着目をしますと、例えば若くて優秀で、そして働く意欲のある女性が例えば出産ですとか結婚ですとかそういった、あるいは育児、こういったタイミングである意味労働市場から締め出される、こういうことがあってはやっぱりいけないわけですね。こういう中にあって、例えば、じゃ待機児童問題というのが大きな課題であるから、これきちっと取り組んでいこうということで今取り組まれているというふうに思っております。 今国会におきましても公明党としても大変力を入れて取り組んでまいりました都市緑地法の改正等成立をいたしまして、都市公園の中に保育所の設置というのが可能になった。これ本当に私は大きいと思っていまして、都市部ではなかなか保育所の立地自体、用地の確保自体が難しかったということが一つ大きな壁としてあったわけでありますが、ここを一つ突破する大きな契機になったんじゃないかなというふうに思っております。 そこで、ちょっと問題が多岐にわたりますので一つ焦点絞りたいんですが、この中小企業、小規模企業の支援というところで私、大変今関心を持っておりますのがよろず支援拠点事業でございます。 これ、どういうものかというと、三年前からいろいろ実施をしていただいておりまして、各都道府県、四十七の都道府県に一か所ずつ、中小企業・小規模事業者の皆さんからのよろず相談、何でもいいから相談してくださいということで、そこに対して様々な専門性を持った方たち、マーケティングだとかパッケージングだとか、あるいはITの駆使だとか、こういった専門性を持った方たちが一歩踏み込んで助言していこうと、こういう取組であります。 私も先日、東京のよろず支援拠点へ行ってまいりまして大変感銘を受けてまいりました。本当になかなか事業者の皆さん御本人が気付いていないそのまさに企業の強みだったりだとか、あるいは使い手目線、買手目線、ユーザー目線から、この事業、こう直したらどうだろうというその一言で実は事業が大分好転したというような声もたくさんいただいているようでありまして、この三年間、東京の方でいきますと、実に利用された方の九割以上が満足したと言っていて、七割以上の方が成果があったと、このようにも回答されているというふうにお伺いをしました。 ただ、これ、単年度の事業で予算的な制約もある中で結構必死にやられているなということも感じたわけであります。 今後、特に東京を中心に幅広い本当にいろんな事業者の悩み、よろずの相談に応えていくということを考えたときには、やはりまずは各支援拠点の中でばらつきのある体制整備、これきちっと進めていただくのと同時に、これまで実は四十七都道府県通算しますと五十万件も相談カルテがもうたまっているというふうにお伺いしました。これ是非、成功事例も失敗事例もきちっと共有して横展開していただく、これ大事だと思っているんですが、この点について世耕経産大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) よろず支援拠点、多くの中小企業・小規模事業者の皆さんに御活用をいただいているところであります。設置をしてから約三年間が経過をいたしました。今相談件数が十九万件になりまして、これは対前年度比で一・三倍の増加ということになります。 アンケート調査をやっていまして、利用された方に聞いてみますと、やはり自社だけでは解決できないような問題に関して整理ができたとかアドバイスをもらえたという形で高く評価する声もいただいているところであります。 そういう中で、もう少し体制を強化しようということで、例えば相談員を大幅に増加をさせました。平成二十六年二百八十一名でしたのが、今五百五十七名になっております。また、各県一か所としていたんですけれども、さらにサテライトオフィスも構えてですね、このサテライトオフィスが平成二十六年ゼロか所だったのが、二十八年には二百八十一か所に増やしていって、窓口もたくさん増やさせていただいています。 これは結局本質的にどういう意味かといいますと、やはり中小企業の経営者が視点を変えたアドバイスをもらうと、やっぱりそれは非常にプラスになるということだと思います。ただ一方で、中小企業はなかなか経営コンサル、これなかなか価格の問題もあって、時間の問題もあって、そういう方を雇ったり依頼することが難しいという方がこのよろず支援拠点に来て相談をすると新しいアイデア、新しい切り口の取組がもらえる。 例えば私の地元の和歌山の旅館でも、非常に経営不振に悩んでいたのが、このよろず支援拠点に来ていただいて、ちょっと食事のメニューを変えてみたらとか、あるいは、こういう学生に対してマーケティングをやってみたらとか、ホームページのデザインを変えてみたらと、そういうアドバイスをもらって、それを実際実行してみたら、やはり売上げが三割増えたなんという事例も出てきているわけであります。 ただ一方で、課題がないのかというと、やっぱり課題はあります。拠点によって大分ばらつきがまだあるようでありますし、中小企業の方からはもっとレベルの高いアドバイスをもらえないだろうかというような、そういう要望もいただいていますので、この支援拠点の更なる能力向上、そしてばらつきの改善というのが課題になってきているというふうに思っていまして、今御指摘のような例えば事例の発表会を行って、いい事例あるいは失敗した事例の水平展開を行うというようなこともやっていますし、国がこの支援拠点の活動方針を明確に示して、それぞれのその年度の活動がこの方針に沿ったものになっているかどうか、PDCAサイクルを回していくとか、あるいは、やっぱり非常に実績を上げる個人がいます、相談員でですね、そういう人をモデルとした行動指針を作って、その指針に沿ってパフォーマンスを評価をしていくなんということをやりながら、全国のレベル向上、水準の統一というのをしっかりとやってまいりたいというふうに思っております。
○平木大作君 ありがとうございます。 一点、これはもう質問しませんけれども、今しっかり体制も拡充していただいている、サテライトオフィスも増やしていただいているという御答弁をいただきました。事東京、先ほども申し上げました、やっぱりこの課題先進地域である東京に関して、私、体制を伺ってみましたら、対象とするこの事業者の数は大体四十四万者、これに対してコーディネーターとして働いている方が十二人ということでありました。これはさすがにちょっと少ないかなというふうに思っていますので、是非そういった拡充、更に御検討いただきたいと思います。 このよろず支援拠点なんですけれども、実は相談のきっかけで最も多いのが地域の金融機関からの紹介ということでございました。そして、これ、とてもいい事例だなと思ったんですけど、中には、単純に紹介するだけではなくて、この地域の金融機関の方が一緒にその相談の場に同席をして、この事業計画作るところまで検討に加わるという話もお伺いしまして、これ、とてもある意味相乗効果、今地域の金融機関の皆様にとっても、担保ですとか保証によらない事業性の融資をどんどん進めていこうということが言われておりますし、また、この経営への一歩踏み込んだアドバイスが欲しい、でも、それになかなか応えるだけの今能力がないということも言われている中で、これ金融機関の皆さんにとっても大いなる学びの場であって有用な機会かなと思っております。 今後更に連携深めていただきたいんですが、麻生大臣から御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これ、金融機関ももうかるんですよ、こっちの方は。だから、もうかることは一生懸命やりますよ。
○平木大作君 是非よろしくお願いします。もうかるから勝手に進むのかもしれませんが、一点、ただ、これ意識的に取り組んでいただく必要はあるなと思っていまして、というのは、これ金融機関に教えていただいてやっぱり初めて知ったという方が実際に多い。で、今、体制の整備と並んでやっぱり一つ大きな課題とおっしゃっていたのがこの認知度、そもそも知られていないということだったそうであります。 例えばこの広報活動の中で御紹介いただいた事例で、ラジオのCM枠、これをちょっと安く譲っていただくことができてラジオで一回流した、そうしたら、このよろず支援拠点について、その地域のクリーニング屋さんが急に依頼が増えたというようなこともおっしゃっていただいていまして、まさにこうやって、今日はNHKの中継でも流していただいていますけど、知っていただくということで支援につながるということがたくさんあると思っています。 東京のチーフコーディネーターの方も、ここに来れば何とかなるということを知っていただきたいということを強調されていました。その意味で、政府を挙げてこれ是非周知に努めていただきたい、お願いをしたいと思います。 最後に、何点か北朝鮮情勢と日本の外交についてもお伺いをしておきたいと思います。 相次ぐ北朝鮮の挑発行為によりまして、日本を取り巻く安全保障環境は本当に厳しい緊迫した状況が続いているというふうに思っております。 〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕 この点について、先月末、ニューヨークの国連本部で開かれました安保理の閣僚級会合におきまして、岸田外務大臣、このようにおっしゃっています。北朝鮮を交渉の場に引き戻すためには、国際社会が挑発行動には高い代償を伴うという強いメッセージを発信しなければいけない、こうおっしゃって、国連安保理決議の厳格かつ全面的な履行、これを訴えられたというふうにお伺いしました。 この考え方は全くそのとおりだなと思うわけでありますが、同時に、この安保理決議がなかなかきちっと履行し切れないというのが一つこれまでの課題でもあったというふうに思っております。度々この抜け穴が指摘をされてきた経済制裁、実効性をどのように担保されるおつもりなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、厳しい安全保障環境を考えますと、米国の抑止力というのがまず大事だという考えに基づいて、御指摘の国連安保理の閣僚会合と同じ日に開かれました日米韓の外相会合におきまして、私の方から、米国の全ての選択肢はテーブルの上にあるという北朝鮮問題に対する方針、これを評価し、そして日米同盟の抑止力、対処力を強化していく、こうした考え方についてまず述べました。 その上で、御指摘の閣僚会合、出席したわけですが、こうした安保理、国連の場を通じまして、外交力を通じて平和と安全を守っていく、これは大変重要なことでありますが、その際に、北朝鮮に対してしっかり圧力を掛けていかなければならない、北朝鮮の外貨獲得額をどれだけ抑え込めるのか、こういった観点が重要だということで、この閣僚会合においても協力を確認した次第であります。 厳格な履行を働きかけること、もちろん重要ですが、それを検証することも大事です。国連安保理の下には北朝鮮制裁委員会という組織が設けられ、そこに専門家パネルが設けられ、安保理決議の履行状況について確認をし、アドバイスをする、そういった仕掛けが設けられています。 我が国としましては、各国に働きかけると同時に、こういった仕掛けを活用して、こういった仕掛けに貢献することによって安保理の履行の実効性をしっかり高めていかなければならないと思いますし、先ほど来議論の中に出ておりますように、安保理決議の履行に際しては、中国の役割、大変大きいものがあります。中国に対して直接の働きかけもしっかり行わなければなりません。 〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕 四月の末に武大偉中国外交部の朝鮮半島事務特別代表が訪日をしました。そして、同じく四月二十八日に日中外相会談も開きました。こうした場を通じて、中国に対して安保理決議の履行においてしっかりとした責任のある姿勢を示してもらうべく働きかけを行う、こういったことも行っているわけですが、こうした様々な取組を通じて、今委員の方から抜け道がいろいろ大きいのではないかという御指摘がありましたが、この安保理決議の実効性を高めるべく国際社会と連携しながら努力を続けていきたいと考えます。
○平木大作君 残りの時間で、安倍総理にも二点ほどお伺いしたいと思います。 今外務大臣からも御答弁いただきました。特に、かつてのというか、六か国協議の当事国というのが今大変活発にいろいろ動いております。米国、中国、ロシア、韓国、そして日本とあるわけであります。 例えば米国に関して言うと、事どうしてもテレビのニュースだけ見ていると軍事的手段ばかり突き進んでいるんじゃないかと御懸念の方もいらっしゃるかと思うんですが、これ、安保理決議の全面的な履行に向けまして、例えば法整備ですとか外交というものも大分活発にされているなというふうに私は拝見しております。 例えばアメリカの下院、今月の四日でありますけれども、北朝鮮への制裁強化法案というのを可決して、恐らく上院でも通るんじゃないかというふうに言われている。また、ティラーソン国務長官もASEANの加盟十か国に対して、この安保理決議、きちっと履行するような形での圧力強化、取組を促されているというふうにお伺いをしております。 様々、六か国協議の当事国、やはり利害だけ見ていくと実は少しずつずれているところもありまして、だからこそ難しいパズルになっているんだなと思うわけでありますけれども、ただ一つ、北朝鮮を除くこの五か国についてただ一つこれ確実に言える共通項というのは、やはり平和裏にそして外交的にきちっとこの問題対処すべきだ、解決すべきだというところについては、これは一致しているんだろうと思っております。 万々が一もし北朝鮮で今有事が起きてしまいますと、これ最も甚大な被害を被るのは間違いなく日本と韓国でございます。性急な軍事的行動だけは絶対に起こしてはいけない、こういう決意で総理にもこの平和的そして外交的な解決に向けて取り組んでいただきたいわけでありますが、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在の北朝鮮をめぐる問題を平和的、外交的に解決をしていくことが重要であることは言うまでもないと、このように思います。この認識においては各国も共通していると思うわけであります。 そこで、トランプ大統領はこの問題に対応する上において、先ほど外務大臣からも答弁をさせていただきましたが、全ての選択肢がテーブルの上にのっている、このことを言葉とそして行動で示す大統領の姿勢を我々は高く評価し、それとともに、危険な挑発行動を繰り返す北朝鮮に強く自制を求めていくことで完全に一致をいたしました。これは四月二十四日の電話会談において確かめたところでございます。同時に、中国の役割が重要であり、更に大きな役割を果たすよう働きかけていくことを引き続き日米間で緊密に連携して対処していくことでその際一致したところでございます。 その後、北朝鮮が四月二十九日に弾道ミサイルの発射を強行したことを受け、五月の一日にトランプ大統領と再び電話で会談を行いましたが、この内容につきましては一切公表しないことで米側と合意をいたしておりますので、言及は差し控えたいと思います。 また、韓国との間におきましては、GSOMIAに基づく情報共有を含め、北朝鮮の脅威に対処するために日韓及び日米韓で安全保障面の協力を進めていきます。本日、大統領選挙の投票が行われ、結果が出るわけでございますが、新大統領とも今申し上げました方針で協力をしていくことで一致したいと、こう考えているところでございます。また、そのためにも、なるべく早い段階で時間を調整しながら電話における首脳会談を行いたいと考えています。 日中におきましては、先ほど既に外務大臣から答弁をさせていただきましたが、外相会談を行い、北朝鮮の更なる挑発行動に対する断固たる姿勢を示すことが重要であることを伝え、中国が更なる役割を果たすことを求めたわけでございます。 また、日ロにつきましては、先般プーチン大統領との会談を行い、その会談におきましては北朝鮮問題についてもじっくりと話をいたしました。ロシアが安保理常任理事国であり、六者会合の重要なメンバーであることを踏まえ、私から建設的な役割を果たすよう促したところであります。プーチン大統領からは北朝鮮の挑発行動に対する懸念が表明されました。国連の場を含め、日ロで協力していくことで一致しました。さらに、プーチン大統領からは六者会合を開くべきとの見解が表明されたところであります。 我が国としては、引き続き、対話と圧力、行動対行動の原則の下、米国、韓国、中国、ロシアなどの関係国と緊密に連携しつつ、北朝鮮に対して、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けた具体的な行動を取るよう強く求めていく考えでございます。
○平木大作君 もう残りありませんので質問をやめたいと思いますが、今御答弁の中にもありましたこの北朝鮮の問題、平和的に外交的に解決するためにもやはり鍵を握るのは中国だというふうに思っております。そして、その中国と本年、日本は国交正常化四十五周年のそういった契機を迎えるわけでもございます。是非ともこの日中関係もきちっとこれから更に親密にまた進展させていただきたい、お願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で平木大作君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 総理は五月三日、憲法九条に自衛隊を明記する会見を行い、二〇二〇年の施行を目指すと表明されました。憲法九条は日本国憲法の恒久平和主義の核心であり、改憲を目指す勢力はその本丸としてまいりました。九条改憲に期限を区切って踏み込んだ発言は歴代首相でも初めてのものであり、極めて重大だというふうに思います。 これ、今お示ししているのが現行憲法九条であります。(資料提示)「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」、そして二項、「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」。 総理は、この憲法九条の一項と二項はそのまま残し、その上で自衛隊の記述を書き加えると、そうおっしゃっています。しかし、それは自衛隊の存在をただ追認するだけにとどまらないと思います。 戦後、日本政府は自衛隊を合憲だとする根拠をどう説明してきたか。憲法九条二項は戦力の保持を禁止していますが、我が国を自衛するための必要最小限度の実力組織の保持を禁止するものではないとして自衛隊は合憲だとしてきたわけであります。自衛隊を必要最小限度の実力組織としたために、その帰結として、海外派兵、集団的自衛権行使、武力行使を目的とする国連軍への参加は憲法違反だとしてまいりました。この政府の立場に大きな穴を空けたのが集団的自衛権の行使を容認した閣議決定であり、安保法制、戦争法であります。しかし、それでも、安保法制の審議の中で総理は、武力行使を目的としてかつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加することは、これは政策判断ではなく憲法上許されないと、こう繰り返してこられました。 今回、総理は、憲法九条に自衛隊をどう書くかは語っておりません。しかし、どう書くにせよ、一項、二項に加えて例えば三項に自衛隊の存在理由が書かれることになれば、これは三項に基づいて海外での武力行使に対する制約がなくなってしまう、二項は空文化せざるを得なくなるのではないかと考えますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に何回かお答えをさせていただいておりますが、まさに私は自民党の総裁として憲法のこのフォーラムにおいてスピーチを述べ、また、読売新聞のインタビューに答えたところでございます。その際、憲法九条の一項、二項を残し、そして自衛隊について記述をするべきだという趣旨について述べさせていただいたところでございます。 御党は、これは政府見解と違い、自衛隊は憲法違反であるという立場であるわけでございます。それはもう明確に述べておられる。言わば日本の主要政党たる共産党がそういう主張をしておられる。ましてや、民進党と連合政府ですか、そういうものをつくろうとしているところ、段階に入っているわけでございます。(発言する者あり)であるならばですね、であるならば、言わばこの自衛隊がですね、自衛隊が違憲であるということを主要政党の共産党が述べ、正確に言うと、その共産党と選挙協力を民進党がしながら政権交代をしようとしているということは事実だろうと思うわけでございます。 その中においてですね、その中において我々は、言わば自衛隊を、そういう主要政党がそう述べ、あるいはまた憲法学者の七割、八割が憲法違反と言っている。さらにはですね、さらには、これは教科書の記述にも、多くの教科書、採択されている多くの教科書で自衛隊が違憲であるという記述があるという状態、これは自衛隊の子供たちも、子弟たちもこの教科書で学ぶわけでありますから、でありながら、災害等の出動、まさに命懸けで出動していく、また、急迫不正の侵害の際には命を張ってこれは日本国民を守らなければいけないというこの状況はなくしていく責任があるのではないかと、こう考えたところであります。 共産党の皆さんも、解消するということ、憲法違反であるから、しかし、この自衛隊は解消すると、しかし、当分の間は、しかしそれは災害や急迫不正の侵害の際には頑張ってもらうと、こうおっしゃっていますが、それは、これは明らかに論理として私はおかしいと思うわけでありまして、是非そのためにも改正が必要でないかと、こう考えたわけであります。 どこをどう、どのような記述にするかということについてはまさに自民党の中において議論してもらいたいと、こう考えているところでございます。
○小池晃君 私の質問に全く答えずに、関係ないことを延々と述べられました。 共産党が一貫して自衛隊は違憲だと言っていること、これを改憲の理由に挙げるのはやめてくださいよ。あなたの改憲に共産党を利用するのはやめてください。 それから、野党の共闘は、自衛隊をなくすかどうかなんということは課題になっていませんよ。立憲主義を取り戻す、安保法制を廃止する、その一点で我々は協力しているのであって、全く事実誤認ですよ、それは。 しかも、いろいろと言われたから私も言わせていただきますが、憲法九条の条文を読めば、これは自衛隊はその条文とは相入れない存在ですよ。しかし、例えば私が予算委員会の場でこれは自衛隊は違憲だから廃止せよと総理に申し上げたことがありますか。そんなこと一度も言ったことないですよ。自然災害で危険を顧みず奮闘している自衛隊に批判したこともないですよ。災害現場を訪問する際には我々は敬意を表して、労をねぎらっているんですよ。我々は、今のアメリカとの軍事同盟から抜け出して、そして、周辺諸国と平和友好関係ができて、国民の圧倒的多数が自衛隊がなくても大丈夫だと、安心だというような合意が成熟して初めて憲法九条の完全実施に向けて進んでいこうということを将来の展望として示しています。しかし、それはかなり時間が掛かるわけです。 だから、結局、これは当面する政治の課題ではないんですよ、自衛隊をなくせということは。我々はそういう主張したけど、それは。今の政治の焦点は何ですか。今の政治の焦点は、専守防衛の志を持って自衛隊に入った自衛隊員、あるいは災害救助、復旧のために頑張っている自衛隊員、こういう人たちを海外での殺し殺される戦場に送っていいのかどうかということがこの間の国会では議論されてきたんだ。それを許さないという一点で野党は協力しているんですよ。違憲かもしれないけれども何かあれば命を張ってくれというのは無責任だとあなたはおっしゃるけれども、憲法を踏みにじって海外の戦争で命を張ってくれという方がよっぽど無責任な話だと私は申し上げたいと思います。 それから、自民党総裁として言ったんだというふうに延々とおっしゃったけれども、読売新聞、私、熟読しましたよ。そうしたら、「首相インタビュー」って書いてあるじゃないですか、大見出しで。「首相インタビューのポイント」って書いてある。「首相インタビュー全文」でしょう。首相のインタビューに対して国会の場で質問するのはこれ当然のことじゃないですか。それしっかり答えていただきたい。だから、ここでははっきり一項、二項はそのままで三項、じゃ三項はどう書くんですか。そのことを言ってくださいよ。これ、ちゃんと言っているんだから、それに対して私は聞いているんです。読売新聞では縦横に語っておきながら、それを熟読してくださいって、そんな無責任な話はないでしょう。やっぱりきちんとこれ答えていただきたいと思うんです。 私は架空の議論をしているわけじゃないんです。この例えば三項にどう書くのかと。自民党の日本国憲法改正草案には何と書いてあるか。これは、二項を削除するという点ではこれは違いますよ、今回の総理の提案とはね。しかし、国防軍が行える活動としてこの三つ、これが挙がっているわけです。我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するための活動、二、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動、三、公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動。もしもこういう内容が自衛隊の活動として憲法に書き込まれる、明記されることになれば、これはまさに海外における活動が何の制約もなくできるようになる、そういうふうになるんじゃないですか。だから私、聞いているんです、明確にどういうことを考えておられるのか。 今日、かなり共産党の政策については何か随分しゃべられたから、じゃ、ちゃんとこの読売新聞で言われた九条をどう変えるのかということを堂々と語ってくださいよ。正々堂々と議論をしようじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、まさに私は自民党の総裁として語った。まあタイトルは読売新聞が大きく書かれておりますから、そこをしっかりと熟読された、それは敬意を表したいと思いますが。 その上で、上でですね、上におきまして、自民党において三項をどのように書いていくか。一項、二項をそのまま、これは言わば自民党の今までの草案とはこれ大きく違うわけであります。自民党の中では一項は残して二項を変えていこうということを前提に議論をしたわけでございますが、そこと大きく違うことについてこれ考えてもらいたい、そうでなければ三分の二の発議は難しいし、ましてや国民の過半数を取ることは難しいと申し上げたわけでありますが、自民党がまさにこれから議論をしていく上において、小池さんからこの三項についての一つの考え方をお示しになられた。私はまだこういう……(発言する者あり)いや、まだ、まだそこまで、そこまで、私は、どうするかということはまさにこれは自民党においてオープンに議論をしてもらいたいと、こう思っているわけでございまして、これ以上私が踏み込むべきじゃないと。ただ、この一項、二項を残すという方針について問いかけているわけでございます。 それと、この共産党綱領にも、二〇〇四年一月十七日、憲法第九条の完全実施、言わば自衛隊の解消に向かって前進を図ると、こう書いてあるわけであります。これは、前進を図るけれども、確かに小池委員がおっしゃったように、当分の間は自衛隊は残して、そして活動をされるということでございますが、憲法第九十八条が定めているように、我が国の最高法規である憲法に反する法律はその効力を有しないわけでありますから、皆さんが政権を取ってこれは憲法違反だと言った瞬間に自衛隊法、これ全部無効になるわけでありますから、自衛隊の存在は、これは存在し得なくなってくるという大問題に皆さんは、どういう過程でこれ皆さんが政権を取られるか、先ほど、民進党と選挙協力をする中において政権を目指していかれるという恐らくお考えでしょうが、しかし、その瞬間にそういうことには直面せざるを得ないのではないかということは申し上げておきたいと思います。
○小池晃君 全く理解されていない、共産党の方針を。我々は、政権に就いた途端に、政権に就いた途端に自衛隊は違憲ですと、解消しましょうと言うなんて一言も言っていないんですよ。 さっき言ったじゃないですか。これは徹底した外交努力で、我々が政権に就き、そうして北東アジアで本当に平和な環境をつくり、国民の中で、だってこれは国民が納得しなければ自衛隊はなくせませんから。だから、国民の中で自衛隊がなくても大丈夫だという合意ができて初めて……(発言する者あり)そんなことあるかと言うけど、憲法九条はそれを目指したんですよ、それをやろうというふうに掲げたんですよ。だから、我々は、当面の、今、立憲主義を取り戻す、安保法制を廃止する、その政権で我々は自衛隊廃止するなんて一言も言っていないですよ。現行の自衛隊法に基づく、今のあの安保法制でやったところまでは全部元に戻すけれども、そこから先は我々は現行法制でやるんだとはっきり言っているんです。だから、私ども一番民主主義大切にする政党ですからね、安倍政権みたいにそんな独裁的にどんどん強行するようなことはしないんです。 いろいろおっしゃるけれども、いろいろおっしゃるけれども、憲法九条と自衛隊と、矛盾をこれつくったのは私たちじゃないですよ。この憲法の下で自衛隊をこれだけ大きくし、海外派兵の軍隊にまで育ててきた、矛盾をつくったのは皆さんじゃないですか。だから、我々はその矛盾も引き受けて、すぐにはできないけれども、かなりの期間続くけれども、あなた方は憲法を変えて自衛隊を容認しようと、我々は違う、現実をやはり憲法に向けて、現実に近づけていく、これで矛盾を解消しようと。憲法を守るということと国民の命を守るということを両立させようとしたら、私はこれしかないと思いますよ。(発言する者あり)憲法違反だと言うけど、その憲法違反つくったのは自民党なんですよ。それは全部自民党に返ってくる話だというふうに思います。 私の質問に対して、あの自民党の改憲草案にあるような国防軍の行動について、これを書き込むんじゃないかということについて完全に否定はされていませんよね。そういうことになれば、これは非常に大きな自衛隊の活動の拡大になることは間違いないわけですよ。しかも、そもそも今どういう背景の下でこれが提起されているか。 安倍政権は安保法制を強行したわけです。従来の憲法解釈を覆して自衛隊を大きく変容させました。もはやかつてのいわゆる専守防衛を建前とする自衛隊ではなくしてしまった。安保法制、戦争法によって、地理的限定なく世界のどこでも、今までは戦闘地域とされていた場所でも米軍支援ができるようになった、武器の輸送も弾薬の提供もできるようになった、そういうふうに可能にした。歴代自民党政権が憲法上許されないとしてきた集団的自衛権に基づく武力行使も可能にした。PKO活動での駆け付け警護、宿営地共同防護、こうした任務を可能にし、実際に安保法制に基づいて南スーダンに派遣されている自衛隊員に危険な任務を付与した。そして、改定された自衛隊法第九十五条の二に基づく米艦防護も実施した。 総理は今も自衛隊の存在を書き込むんだとおっしゃったけれども、安倍政権が従来の憲法解釈を覆して安保法制で集団的自衛権の行使まで認めてしまった。この自衛隊を書き込めば、そうした自衛隊を憲法上も認めることになってしまうわけでしょう。憲法違反を憲法で追認することになるわけですよ。そうなれば、私は、自衛隊は何の制約もなく海外で武力行使できるようになるじゃないか、これは本当に危険だというふうに思います。そういったことになるじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず結論から言えば、そうしたことにはなりません。 まず、一項、二項を残すということでありますから、当然今まで受けている憲法上の制約は受けるわけでございます。この憲法上の制約を受けている中において、例えば砂川判決において自衛のための必要最小限の措置とは何かという中において、我々は自衛権があるということにおいて、そしてその自衛権の中で個別的自衛権、集団的自衛権の考え方、これは四十七年見解においてお示しをしたわけでございますが、その中での当てはめについて、この時代が大きく変わる中において、もはや一国のみで自国を守ることはできないという中において、言わば日本を、日本国民を守っていく、平和的生存権を、憲法で保障された平和的生存権を守り抜いていく上においては我々はこの解釈の変更を行ったところであります。しかし、その際、この集団的自衛権につきましてもフルに使うという、使えるということではなくて、この三要件を付け加えたわけでございます。 そして、その制約においては、これは基本的に、一項、二項を残していく上においては、これは変わらないだろうと、私はこのように考えているわけでございますが、どのように書き込んでいくかはですね、どのように書き込んでいくかはしっかりとまた自民党の中において御議論をいただきたいと、こう思うわけでございますが、いずれにせよ、お言葉ではありますが、共産党において、解消するとか、遠い先では、かつ自衛隊は違憲だと言っておられますから、これ、小池総理大臣が生まれたら、私が質問に立って自衛隊は違憲ですかと言ったら、憲法違反ですと政府としての見解をおっしゃった瞬間、憲法の九十八条において自衛隊はまさに無効となってしまうのではないかと、こう思うわけでございます。
○小池晃君 総理大臣になったときの心配までしていただいてとは思いますがね。だからさっき言ったでしょう、幾ら政権に就いたって自衛隊の解消ということを国民の合意なしに我々はやらないと言っているんですよ。きちんと綱領も見てくださいよ、自衛隊すぐになくすと書いていないでしょうが。そこに向けて進むというふうに書いてあるだけでしょうが。そういう民主主義を否定するようなことは我々はやらないんだということを……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○小池晃君 きちんと踏まえて発言していただきたい。 そして、今まさに総理がおっしゃった、可能にした集団的自衛権なるものが違憲なんですよ。限定的な集団的自衛権というのは違憲なんですよ。それをまさに書き込むということは、まさにそれを憲法で容認するということになるし、そんなことをしてしまったら更に自衛隊の活動に歯止めがなくなっていくんではないかということを言っているわけじゃないですか。だから、全くそこのスタート地点が違うんです。 だから、あなた方が書こうとしている自衛隊というのはかつての自衛隊ではないんですよ。本当に海外に海外派兵の活動を歯止めなく広げた自衛隊を書き込む、この危険性は本当に大きいと私は思いますよ。 大体、総理は先ほどから自衛隊は違憲だと共産党言っているからというふうに言うんですね。読売新聞なんかでも自衛隊を合憲化すると言うんですよ。合憲化するということは、現状では違憲だということですか。だって、合憲化するということは違憲だということじゃないですか。合憲だというのは政府の不動の立場だったはずでしょう。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○小池晃君 政府の不動な立場なんでしょう。自民党のやじはちょっと抑えてくださいね。疑いなく合憲であるのであれば、改憲の必要ないじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小池委員は読売新聞も熟読しておられると思いますから御承知の上で質問されているんだろうと思いますが、政府の立場については、これは、自衛隊は合憲である、これは前文と十三条ですか、平和的生存権において自衛のための必要最小限度の措置はとることができるという中において、我々は合憲であるという立場はこれはもう確立をされた立場でございます。ここは共産党とは違うところでございますが。 しかし、しかしですね、しかし、憲法学者の七割、八割がこれは違憲である、有力な政党である共産党も残念ながら違憲であると言い、そしてさらにはそうしたことが教科書にもそういう記述がされているのは事実でありますから、その中において、そうした中において危険な任務を担っているのは自衛隊の諸君でありますから、その状況を、この状況をなくしていくことは私たちの世代としての歴史的な責任ではないかと、こう考えたわけでございます。 そこで、結果を出すためには、自民党案は二項はこれはなくしていくわけでありますが、ここは、現実問題として理解を得る上においては、一項、二項を残して、そして三項以降に自衛隊を書き込んでいく、明記していく。どのように書き込んでいくかについては議論をしてもらいたいと、こういうことでございます。
○小池晃君 疑いなく合憲だったら改憲の必要ないわけだし、それでも改憲するということは、結局自衛隊を憲法に書き込むだけじゃないからですよ。だから改憲にこれだけこだわっているんですよ。 五月三日、総理が改憲のメッセージを出した夜、私は石破茂元防衛大臣とテレビで討論いたしました。石破氏はそこで、九条一項、二項を残して自衛隊を明記するという安倍首相の発言については、今までの自民党の議論の積み重ねの中になかった考え方だとおっしゃった。そして、自衛隊は軍隊なんですか、交戦権どうするんですかと普通思いますと述べて、憲法と現実の矛盾がそのまま続くと語られました。 総理は、共産党は自衛隊は違憲だと言うから、そういう議論が生まれる余地をなくすために自衛隊を憲法に明記するというふうに言うんですね。しかし、憲法九条二項がある限り、二項と自衛隊はこれは相入れないという議論は消えることはありませんよ。それどころか、憲法の中に矛盾が入っていくわけですよ。九条三項で自衛隊認めて、二項と矛盾すると。自衛隊と憲法の矛盾が更に拡大することに私はなると思います。 総理、自衛隊が違憲だという議論の生まれる余地をなくすと言うけれども、二項をそのままにして自衛隊の存在を位置付けても、自衛隊を違憲とする疑問、違憲ではないかという疑問は消えないと思いますけど、ここはどう考えるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、矛盾を抱えるというのは、共産党の皆さんは言わば自衛隊が違憲だという立場に立っておられますから、そもそもそれは矛盾した、そこで自衛隊の活動を認めるということは矛盾した立場に立たれるんでしょうけれども、私たちは、一項、二項があってもこの自衛隊は合憲だという自民党の立場であります。 しかし、その上においてですね、その上において、日本を守るための実力組織である自衛隊を、これは世界多くの国々ではその実力組織を明記しています。同時に、例えばシビリアンコントロールについてしっかりと書き込んだ方がいいという方もおられるんだろうと思います。そのことを明記することによって、これ憲法に書かれるわけでありますから、自衛隊の存在が書き込まれていくわけでありますから、これはまさに憲法において自衛隊の存在が認められるということになるのは間違いがないんだろうと。言わば一項、二項においてですね、一項、二項において自衛隊は認められないという立場であれば、それはそこには矛盾が生じますが、そういう立場ではないんですから、そういう立場ではないんですから、三項で書くことによってこれはまさに自衛隊についてしっかりと明記するということになっていくのではないかと、こう思うわけでございます。
○小池晃君 いや、全く矛盾していると思いますよ、私、今の話は。だって、自衛隊が違憲だという主張があるから合憲だというふうにするために書き込むと言いながら、それは変わらないというわけでしょう、書いたって。我々は違憲だと言っている以上はもう変わらないと。 そうしたら、何のための、だから、皆さん方は合憲だと言っているんだったら、別に書き込まなくたって、合憲だったら書き込む必要ないわけじゃないですか。共産党が違憲と言っているから書き込むんだと言うけれども、合憲と書き込んでも何も変わらない。じゃ、何のための憲法の改定なのかということになるわけですよね。これ、別の狙いがあるからそういうことになるんだということだと思うんです。 昨年二月の衆議院の予算委員会で、当時、稲田政調会長への答弁で総理はこう述べておられるんですね。九条二項について、我が党はそれを変えるということについて議論を行って、それを我が党の憲法草案として出している、私は、総理大臣という立場と同時に自民党総裁である以上、自民党の総裁としては、この憲法改正草案について、当然私も総裁として同じ考え方であると。自民党総裁として語っているんですよ、こういうときは。 それはともかく、ところが、五月三日のメッセージでは何と言っているかというと、九条一項、二項を残しつつ自衛隊を明文で書き込むという考え方、これは国民的な議論に値するものだろうと思いますとおっしゃった。 ということは、九条二項を変えるという自民党改憲草案というのは今後の国民的な議論には値しないということになるんじゃないですか。当然撤回するんですね。だって、そう言っているわけでしょう。これは、一項、二項をそのままにするのが国民的な議論に値するんだというのであれば、これは自民党改憲草案は撤回するしかないじゃないですか、論理的に言えば。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この撤回、撤回ということが何を意味しているかということでありますが、撤回というものは、例えば法案として提出をしたものを、これは何らか法律として成立をしそうもないからやめて撤回する、あるいは廃案になるということはあり得ます。 しかし、例えば党の考え方はこうですよという考え方を我々は党として持つ、これは小池さんから言われて撤回するということではなくて、言わば党としての考え方であります。この考え方の下、この草案もそうです、この考え方の下、現実に三分の二を形成し、かつ国民投票で過半数を得ることができる案は何かということを考えるのがまさにこれは政治家の責任ある行動であります。 その中において、我々はそれを基にしてどういう結果を出していくかということを考えなければならないということであるわけでありまして、それを撤回するどうこうという話ではないんだろうと。国民の審判を受けるのは、そのとき国民の審判を受けるのは、自民党の草案ではなくて、まさに憲法審査会に出した案、そしてその上において、三分の二を形成した、で、発議された案が国民の審判を受けるわけでありますから、その中において、我々が議論をしてきたこの自民党草案をそのときに撤回する必要が、撤回というか、これどういう意味でおっしゃっているのか、そこはよく分からないんですよね。これが置いてあっても、このテーブルに出すのは議論をしたものを出す、言わば三分の二を形成できるものを出すわけでありますから、これを撤回するというのであれば、撤回するかどうかということはありますが、そもそも出すわけではないわけでありますから、そうではないだろうと。撤回するかどうかということではなくて、言わば、谷垣総裁の下に、これは、我々が作った草案は公式文書であり、歴史的な文書であると、端的に申し上げればこういうことでございます。
○小池晃君 結局、公式文書だと言っているわけじゃないですか。だから、国民的な議論に値するのはこっちだと言いながらこれは温存するわけでしょう、自民党改憲草案は。そういうふうになれば、結局、今回はこれをやって、次の段階では自民党改憲草案のように二項を廃止して国防軍を持つということになるんじゃないですか。これ、撤回というのは、法案じゃないからそれは出していないというのは、それはへ理屈ですよ。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○小池晃君 提案として出したんだから、自民党として。 だったら、これは自民党の提案ではありませんと、自民党の提案は別なんですということを、じゃ言うべきじゃないですか。何で言えないんですか。総裁でしょう、言ってください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど御説明したとおりなんですよ。この自民党の草案のままで出しても、残念ながら三分の二の多数を得ることができないという冷厳な事実を私は認めているわけであります、認めているわけであります。その上において、三分の二の多数を得る案は何かということで私は私の考え方を申し述べたところでございまして、これからまさに自民党において議論がスタートするということであります。 草案は、今私が勝手にこれ撤回できるとかこれはもう削除するというものではないわけでありまして、それは例えば、では、もうよろしいですか。ということでございますので、御理解をいただきたいと、このように思います。
○小池晃君 いや、全く理解できない。自民党の改憲草案は依然として生きていると、脈々と生きているということだというふうに思います。 この改憲の問題、総理は今年一月の衆議院本会議で我が党の志位和夫委員長の質問に対して、国会の憲法審査会において議論が深められ、具体的な姿が現れてくることを期待したいというふうにおっしゃった。しかし、今日も議論ありましたけれども、この間、衆参の憲法審査会では、九条は自民党の方からテーマとして提示をされていないんです。議論されてきたのは、立憲主義、あるいは緊急事態条項、あるいは地方分権なんですよ。九条については、とても議論が深まっているなんて、煮詰まっているなんて、佳境に入っているなんてとても言えない段階じゃないですか、やっていないんだから。そのことは自民党の憲法審査会の幹事でもある船田元氏がブログで、行政の長たる総理大臣にはもう少し慎重であっていただきたかったというのが本音だと、ここにはっきり示されているわけですね。 ところが、総理は改憲に期限を示したわけですよ。日本でオリンピックが開催される二〇二〇年を新しい憲法が施行される年にしたいと、これは読売の首相インタビューでそう言っているんですよ、首相インタビューで。オリンピックと憲法にどういう関係があるんですか。何で東京オリンピック開催までに憲法を改正しなければいけないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二〇二〇年、これは東京オリンピック・パラリンピックが予定されている年でありますが、この年に向けて我々は様々な目標を立てているわけであります。例えば、責任ある立場の三割は女性という目標も二〇二〇年に向けて立てているわけでございまして、そうした意味において日本が新たなスタートを切る年にしたいと、こう考えているわけでございます。 そこで、今、小池さんが御丁寧に御紹介いただきましたように、自民党、人数多いですからいろんな意見がございます。それはどの党もそうだと思いますよ、まあ共産党はちょっと分かりませんけれども。その中において、様々な議論の中において、これ当然、これからまさに議論がスタートするんですよ。 憲法九条について一回も、一回も出していなかったではないか、つまり、自民党の中において三分の二を形成するという状況が生まれていない中においてそれは言わば提議をしてこなかった、だからこそ私は自民党の総裁としてそれを提議をしているわけであります。当然、リーダーとしてこれはある種の目標の年限を示すことが私の責任ある態度だろうと、こう思ったわけでございまして、議論のための議論ではなくて結果をどのように出していくかという議論をすべきだろうと、こう思ったわけでございます。(発言する者あり)今野党筆頭から、それは総理が決めることではないと言われたから、言われたから、私はここではなるべく答えないようにしているんですが、小池さんがこれ非常に強くあえて答えろというふうに言われましたから今ずっと議論をさせていただいているところでございますが、これ以上はまさに私が詰めるべきことではないので御議論をいただきたいと、こう思っている次第でございます。
○小池晃君 これ以上はって、二〇二〇年までにと期限区切ることがこれ以上じゃ、これほどの介入はないでしょうが。介入ですよ、これ、憲法違反ですよ、はっきり言って。しかも、自民党の中に……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○小池晃君 自民党の中に様々な意見があるとおっしゃるけど、一般的な方じゃないですよ、憲法審査会の幹事ですよ、船田さんは。現場でこの議論してきた人がそう言っているわけじゃないですか。 大体何でそんなに急ぐんですか。これ、改憲手続決めた国民投票法では、発議から六十日から百八十日以内に国民投票ということになる。そうすると、二〇二〇年ということは遅くとも今から一年後から二年後ぐらいには発議ということになる。 総理はかつて国会で何と言っていたか。昨年九月の参議院本会議。憲法改正は最終的には国民投票によって国民が決めるものだが、まずは国会の憲法審査会という静かな環境において各党が真剣に議論し、国民的な議論につなげていくことが必要と考えており、期限ありきの事柄ではないものと考えておりますと言っているんです。期限ありきではないと言っていたのに二〇二〇年と期限を区切るのは、総理の今までの国会答弁にも反するのではありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはですね、相当のこれは時間がたってきた経過があるわけでありまして、そして、今、小池さん、憲法違反どうのこうのおっしゃったんだけど、云々おっしゃったけれどね、私は自民党の、自民党の総裁でもあるんですから、自民党の総裁として党に対してしっかりこういう方向で議論していこうと言うのは、当然党首としてそれはリーダーシップを取るべきものなんですよ。 これは、だから、言わば党内に向けて言うということでもあるんですが、それは党内に向けてどのように言うかということを国民の皆さんにお示しをしているわけでございます。(発言する者あり) 一方ですね、一方、ここでは私は自民党の総裁として述べる立場ではないから述べられないと、こう申し上げてきているわけでありまして、まさに今やじった方の要望に応えて、私は余り総理大臣としては答えなかったわけでありますが、それはおかしいと、先ほどダブルスタンダードだという御批判も浴びたわけでありますが、そういう批判にも耐えながら、総理大臣と総裁という立場はしっかりとわきまえつつお話をさせていただいているわけでございますが、言わば、やはりこの二〇二〇年という一つの区切りを付けなければ、やはり物事の……(発言する者あり)済みません。物事の区切りを付けるということはしっかりと責任が伴うわけでありますから、そういう責任を持って議論を行いたいというこの意思を示したところでございます。
○小池晃君 究極の二枚舌ですよ、はっきり言って。党内の発言ですか、あれは、あれだけ大々的に出しておいて。 あなたは、総理は自民党総裁であると同時に内閣総理大臣ですよ。日本国憲法は、憲法九十九条は、国務大臣、国会議員その他の公務員はこの憲法を尊重し擁護する義務を負うとなっているわけですよ。憲法九十九条に遵守義務があるときに改憲の発言を総理大臣が期限まで区切ってやると。これ憲法違反以外の何物でもないじゃないですか。 そして、憲法というのは国民の中で変えるべきだという声が沸き上がって初めて議論が始まるべきものであるにもかかわらず、憲法九条の改正必要か……
○委員長(山本一太君) 小池君、時間ですのでまとめてください。
○小池晃君 これだけ少ないわけですよ。二五%ですよ。必要ないという人の半分以下ですよ。減っているわけですよ、九条を変えるべきだと。 それからもう一つ。いろんな……
○委員長(山本一太君) 小池君、時間ですからまとめてください。
○小池晃君 もう質問しませんから。 いろんな課題の中で……
○委員長(山本一太君) いや、質問じゃなくても。発言をまとめてください。
○小池晃君 改憲が必要だという人は、皆さん、見てくださいよ、社会保障の十分の一ですよ。こういうときに総理が改憲を期限を区切って述べるということはまさに憲法違反であるということを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山虎之助君。
○片山虎之助君 日本維新の会の片山虎之助です。 大変にぎやかな質問の後に質問させていただきますが、項目を分けて質問いたします。 私も憲法改正をやらせていただきますけど、ちょっと私なりに整理してやらせていただきたいと、このように思います。 実は五月三日の憲法記念日のときの安倍総理の意見表明には私もちょっとびっくりしたんです、かなり踏み込んだ意見の表明で。 何でかといいますと、今日も何回も議論しましたように、この予算委員会でもいろんな憲法の質問があったときに、総理は、私は行政府の長だから、内閣総理大臣だから特に控えますと、自民党総裁としてどうですかと、それもまあできれば控えますと、憲法審査会でやってくださいと、こう言われてきたんですね。大変熱烈な思いがあるんですよ、憲法改正には、安倍総理はね。あるのにそういうことを言われていて、我慢しているなと私は思っていた。 ところが、びっくりしましたよね、五月三日は。もうしびれを切らしたんだろうと思いますよ。国会での議論が進まない、各党各会派の意見交換が、それなりにやっているんだけど進まないと。しびれを切らして、活を入れてやれと。活なんですよ。それがあの五月三日なんです。だから、今の議論でも、今日の議論でも、大騒動とまではいかないけど、大変な議論でしょう。議論が活性化したんですよ。 ただし、大切なことは、発議権は国会にあるんで、国会にあるんで、三分の二ですよ、しかも。だから、自民党をまずまとめていただいて、総理の意見を中心に自民党の意見をまとめていただいて、それを憲法審査会で通して、国民に投票してもらうと、これが一番大切なんです。まとめるには、第一党であり与党である自民党の力が圧倒的に強いんだから、おだてたりすかしたり脅したり、何でも結構ですよ、各党の合意を取って、それを持っていく努力を是非していただきたいと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに片山委員がおっしゃったように、七十年、これはもう既に憲法が成立をしてから七十年以上が経過をしているわけであります。一方、自民党も立党以来六十年以上が経過をしているわけでありますが、自民党は、御承知のように、憲法改正というのは事実上の党是としているわけでございます。立党の目標、自由党と民主党がこれは一つになったのも憲法改正に足る勢力をつくろうということが目的だったのでありますが、残念ながら今まで結果は出ていない。もちろん、国民投票等はできました。しかし、結果が出ていないのは事実であります。 そこで、今まさに片山委員がおっしゃったように、自民党が第一党として議論をリードしていく責任があるんだろうと、もっと責任感を持って私たちが議論を活性化していく必要があるのではないかとの思いからああした発言をしたわけでございます。その結果、今も小池さんと大変活発な議論をすることができたと、こう思っているところでありますが、維新の会や片山議員にも是非憲法審査会において建設的な御議論をいただきたい。その際には私たちも責任感を持って汗を流していかなければならないと、このように考えております。
○片山虎之助君 ちょっと国会の論議がスローだね、スピードが。そういうことは事実なんで、これからちょっとスピードアップしてもらわないかぬと思うんですよ。丁寧にやるということは物を決めないということではないんですよ。丁寧に議論をしていくんですよ。だから、今、総論や勉強するのはいいですよ。 それから、各党が是非自分のテーマ、課題を持ち出してもらって、それを集約していって、反対なら反対でいいんですよ、憲法改正全部反対と、どれでも反対と、結構なんです。そういうことを国民の前でオープンに出して、その中に集約していって、国民の最終的な決定に任せると。 日本の国民は、私から見れば、明治憲法も現憲法にも参加していないんですよ、決めることに加わっていないんですよ。そういう意味では、なじみというか親しみというのか、そういう身近さというのが憲法にややないんですよ。一遍も加わったことないんだから。だから、今度仮にまとまって国民投票にかけるとなると、歴史上初めてなんですよ、憲法形成に参加する、憲法形成に、決定する。是非、そういう権利を認めないけませんよ。国会だけでどうのこうの、どうのこうのといって、いいの悪いのというだけじゃなくて、国民に判断任せるべきなんですよ。そういう意味でも、是非各党各会派にも、第一党が中心になるのは当然だけれども、それは頑張ってもらわないかぬと思います。 それから、時期は、二〇二〇年というのは丸い数字でまとまりいいんですよ。いつでもいいんですよ。オリパラと憲法改正、関係ありませんよ。気分は関係ある。だから、そういう意味で、一つの案で総理が言われたんで、私、一つも構わないと思うよ。できればいいし、できなきゃしようがないんだから。どうですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、もちろん希望として二〇二〇年の施行ということをお示しをさせていただいた。その中でスケジュール感を持っていく。言わば、かなりこれ難しい課題であるのは事実です。これ、三分の二で発議、そしてさらには国民投票という、これが本番なんですね。ですから、議論を国会の中でのみするべきものではなくて、まさに国民の皆さんに審判をしていただける、国会の中に閉じ込めるべきではないという考え方の下、かつては九十六条という提案を維新の会もされましたし私もそのように思った。言わば三分の一ちょっと、三分の一の方が反対をすれば多くの国民の人たちが望んでいても国民投票に参加できないという状況はおかしいのではないかという、ただ、これは残念ながら多数意見になるという情勢でないのは事実でございます。 ですから、大切なことは、やはり国民の皆様に参加をしていただいてしっかりと議論をしていただくということではないかと、こう思うわけでありまして、期限についてはそれはいろいろな考え方があるだろうと、片山委員の先輩としての御忠告だと、このように受け止めているところでございます。
○片山虎之助君 立法事実という言葉があるんだそうですね。立法する必要がある、法律を改正する必要がある、それだけの必要性、実態があるということを立法事実という。憲法も私は同じだと思う。憲法事実、憲法を変えるだけの実態、必要性があるかどうか。それを我が党は三つあると。 その一つが教育の無償化で、もう一つが中央、地方の統治機構の改革で、もう一つが憲法裁判所なんですよ。みんな実態があるんですよ。教育の無償化は、経済的理由によって差が付いちゃいけません。教育が不平等になる、格差があるのは。それから、今の東京圏一極集中はこれは打破せにゃいかぬ、地方の疲弊を救わにゃいかぬ。そのためには中央、地方の統治機構の改革、地方分権というのが必要なんですよ。それから、憲法裁判所がないから平和安全法制があれだけの大議論になったんです。だから、我々は憲法、そういう事実があるからということで三項目はやったんですがね。 それから、考えてみると、今、北朝鮮の脅威というのが一番ですよ。北朝鮮の核、ミサイルの恐怖、脅威、これはやっぱり憲法事実が私はあると思う。それに対抗するものとしての自衛隊というものについてこれをどう考えるかということは、私は憲法事実があると思う。 そこで、これは総理の提案ですから、総理の提案ですが、我が党でも前向きに、検討に値するから真剣に検討してまいりたいと、こういうふうに思っております。総理、その今の私の考え、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私としては、この総裁としての考えをお示しをするということについてはある種の決意を持ってお示しをしたわけでございます。それをしっかりと受け止めていただいたことについては敬意を表したいと思いますし、そして責任政党として、責任ある政党、野党でございますが、野党ではあるけれども、これ与党、野党ということではなく、何が国民を守るために必要か、あるいは将来の日本のために何が必要かということについて議論に参加していただくということについては本当に心から歓迎したいと、このように思います。
○片山虎之助君 今まで九条は一項は残すけれども二項を変えるというのが定番だったんですよ。今回の総理の提案はその新しいあれなんです。一項、二項を残して三項を作るというんでしょう、追加をすると。それは、今の共産党の小池さんといろんな議論がありましたけれども、今の政府見解は、今の憲法の一項、二項でも今の自衛隊は合憲だということなんですよ。自衛権は固有の権利であるんだから、必要最小限度の自衛のためのそれだけの実力それから存在は、これは憲法違反じゃないということなんです。 だから、今回の恐らく総理の考えは、三項追加は、現在のままでそれを法文上に書きたいと、書けばはっきりするから、内外に。自衛隊の皆さんも喜ぶし国民も安心するからと、こういうことだろうと思うんですよ。今の自衛隊にプラスもマイナスもしないと。そういう意味では確認的効果、確認的な規定じゃないかと、そういうお考えではないかと思いますが、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変いい御質問をいただいたと、こう思っておりますが、基本的な、基本的に、私の考えの基本にあるのは今、片山委員が言われたような考え方でございますが、ただ、これからまず自民党の中で議論をするわけでありますし、また与党でも議論をしていくわけでございまして、その上において維新の皆様にも御参加をいただければこれ大変有り難い話でございますし、また民進党の中にも、細野議員はこの考え方に近いものをお示しに、勇気を持ってお示しになっているわけでございますから、その中で多数派を、三分の二の形成ができればと、こう思っている次第でございます。
○片山虎之助君 ただ、条文の書き方はなかなか私は難しいだろうと思いますよ。今までの一項、二項を、二項を変えてという、自衛隊を認めるというあれとはちょっと違うので、それはこれからの大いな、憲法審査会を含めて、各党の私は議論じゃないかと思うんです。 そこで、今回、総理が自衛隊の憲法書き込みと一緒に高等教育の無償化、我々は教育の無償化をずっと言ってきているんです、それを入れていただいたことは大変有り難いんですが、総理は、憲法というのはいろんな効用があるけれども、国の未来、国の理想、目指す目標を示すものでもあると言われた。 一つは、自衛隊というものの、国民の九割が好感を持っているんだから、みんなお世話になっているんですから、今の自衛隊はいいです、本当に。そういうことをきちっと、安全保障を確立するという大きい国のイメージや自立する平和国家、こういうイメージと、もう一つは教育を入れていただいたのは何かお考えがあるんですか。教育立国ですか、教育の平等ですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この教育においては、義務教育がまさに日本が成長し発展していくこれは礎となったんだろうと、こう思うわけでございます。 そこで、幼児教育あるいはまた高等教育をどう考えるかということでありますが、世代を超えた貧困の連鎖を断ち切り、家庭の経済事情にかかわらず子供たちが夢に向かって頑張ることができる日本でありたいと、こう思うわけでありまして、そのためには高等教育もまた全ての国民に真に開かれたものでなければならないと、こう考えているわけでございまして、そこで、どのような記述にするかということについても御議論をいただければと、こう思うところでございます。
○片山虎之助君 そこで、その教育の無償化については、我々が言い出したときにはそれほどでもなかったんですが、今は大方の党も御理解いただいて、国民の皆さんも相当受け入れていただくようなことに私はなっていると思う。そこで、それは憲法に書かなくてもいいじゃないかと、法律と予算措置でできるんじゃないか。できますよ。 しかし、これだけの大事業をやるのなら、国の基本法である、最高法規である憲法に書き込むべきなんですよ。義務教育を無償と書いているんですから、全部の教育を無償にするんですから、書くことによって、政権いかんにかかわらず安定的、恒久的になるんですよ。国民は何十年も続くと思ったら安心するんですよ。 ドイツみたいに一遍無償化やってまた元に返してまた無償化みたいなことになるよりは、そういう意味では、どうせやるのなら堂々と憲法に書くべきなんで、憲法に書くなということは、憲法が嫌いなのか、そういうことが自分の手柄にならないから嫌なのかと疑われますよ。私は憲法に堂々と書くべきだと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これについても、先ほど申し上げましたように、まだ党内においてこれから議論をしていくわけでありますが、子供たちこそ日本の未来であります。憲法において国の未来像を議論する上において教育は極めて重要なテーマであろうと思います。その観点から御党においても提案をしてこられました。 そういうことも踏まえまして、しっかりとした議論が進んでいくことを期待したいと、このように思います。
○片山虎之助君 そこで、これもまた皆さん言われているように、教育無償化で一番問題は財源ですよね。我々の計算では四兆三千億なんですよ。ところが、ある大学の先生の試算によれば五兆だとか、場合によったら六兆だとか、もっと少ない数字もありますけど、それはなかなか大変な数字なんで、これをどうやって調達するかというのは、もうこれは大変頭を悩ますと思いますよ。 だから、私は、一つは段階的にやればいいと。計画的に段階で、一遍にぱっとやるんじゃない。それからもう一つは、今の大学は国の責任なんですよ、高校は都道府県の責任、義務教育あるいは幼児教育は市町村の責任なんですよ。この責任区分はそのままでいくのか。あとは、どうやって財源措置をそれぞれ認めてやるか。場合によったら地方財政計画や地方交付税の話になるかもしれません、分からない。そういう柔軟なやり方によってやっていくことはどうだろうかと。 それから、財源については、我が党は身を切る改革の党ですから、公務員の給与だったり議員の報酬を、定数をカットすることによって、あるいは水準を下げることによって調達すべきだということですが、四兆や五兆はとても調達できませんわね。 そこで、まずそういう身を切る改革をやる場合に、一つは、これも何度も言っているんですが、国の地方出先機関で都道府県とダブっているものはこれは順次やめていく、地方に移管していくと、国の地方出先機関を少なくしていくと、そういうことを何度も、今まで案はできているんですけど、なかなか実行は難しい、これが一つある。それからもう一つは、文科省に悪いんですが、文科省の天下りがあれだけ問題になったんだから、天下りを禁止して、天下り先の法人に相当な給付金を出しているんですよ、財政支出を出している、それを全部やめちゃう、それがまず身を切る改革で最初にやるべきことではないかと。 しかし、それでも財源は足りません。だから、それは私は、税というのか、国民に負担を願わないといかぬと。これは維新の会の中でいろいろ議論をしておりますけれども、できればそういう財源を、子供税みたいなことにするのかどうかということなんですが、一つは相続税の強化というのがありますよ、一遍強化されているけどもう少し強化していくと。それから、内部留保の課税が、総理になってアベノミクスの成功もあるんでしょう、とにかく七十兆ぐらい増えている、三百八十兆ある。この内部留保のお金をどういう形が、一%でも〇・何%でもこれを出してもらうでしょう。あるいは租税特別措置の見直しというのもあるのかもしれぬ。今の企業や個人で成功をして相当な果実を持っている人に、これから若い有為な人材を育てるための財源として負担してもらうと、出してもらう、それが内部留保課税や相続税の考え方なんですよ。 これはいろんな意見があると思いますよ。だから今我が党の中でも議論しておりますけれども、是非そういうことを参考にしていただきたいと思いますが、やっぱり総理になりますが、済みません、総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変具体的な御提案をいただいたと、こう思うところでございますが、安倍政権としても、これまで幼児教育無償化の段階的推進、また奨学金制度の充実や授業料免除の拡大などに取り組んできたところであります。今年度からは幼児教育の無償化や高校生への奨学給付金を拡充するとともに、成績にかかわらず必要とする全ての学生が無利子の奨学金を受けられるようにしました、します。またさらに、返還不要の給付型奨学金制度を新たに創設したところであります。 教育費負担の軽減については、優先順位を付けて一歩ずつ諸施策の充実を図っていくことが重要であると考えておりまして、今後とも必要な財源を確保しつつしっかりと取り組んでいきたいと思いますが、また、御指摘のあったものについては、行政サービス水準の向上などを目的として措置するものでありますが、しかし、それは真に必要なものに対して措置されるべきものであり、徹底的に効率化を図り、不要なものについて削減するということは当然のことであろうと考えております。 また、御提案のあった税制の見直しによる財源確保は社会経済への影響等も踏まえ検討が必要と考えておりますが、一般論として言えば、将来世代に負担を先送りすることなく現在の世代で必要な財源を確保すべきとの考え方によるものと承知をしており、一定の御見識をいただいたものと考えておりますが、いずれにせよ、子供たちこそ我が国の未来であります。一億総活躍社会を実現する上で教育が果たすべき役割は極めて大きいと認識をしております。 世代を超えた貧困の連鎖を断ち切り、家庭の経済事情にかかわらず子供たちが夢に向かって進んでいくことができる社会に向けて、どのようにこうした財源を確保していくかということについてもしっかりと議論していきたいと考えております。
○片山虎之助君 ちょっと、今、時事問題について若干、総理始め閣僚の皆さんの御意見聞きたいんですが、北朝鮮問題で圧力が大分トランプさん始めアメリカ政権で効いてきて、中国を通じて効いてきたと思うんですが、対話の方はどうなんですか。ずっと圧力掛けっ放しで、対話、六者協議あるいは直接協議までメディアで報道されておりますけれども、なかなか言えないと思いますよ、何か何度もそういう御答弁あったんですが、何となく言える範囲で教えていただけませんかね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) なかなかお答えするのが難しいところなんですが、まずは北朝鮮に対して、日米あるいは日米韓、そしてさらには中国も含めて、この挑発行動をやめなければこれは北朝鮮にとって未来がないと、こういう決意を持たせる必要があります。ですから、まずはしっかりとした圧力を掛けていく、そのためにも国連決議を各国がしっかりと実行していく、遵守し実行していくことが求められていると、こう思うわけであります。 六者会合であれ米朝の二国間の協議であれ、対話のための対話では意味がないわけであります。対話のための対話を行う中において各国が制裁を一時的にやめてしまうということになれば時間稼ぎとなり、彼らに更に弾道ミサイル技術、核開発技術を進めていく時間と余裕を与えてしまうと考えるからであります。 北朝鮮との意味のある対話のためには、北朝鮮が非核化に向けた真剣な意思や具体的行動を示すことが重要であります。この点については米国とは完全に一致をしているところでありますが、しかし、もちろん我々は平和的、外交的にこの問題を解決をしなければならないと考えておりますから、対話と圧力にあるように、しっかりと対話を、圧力を掛けるわけでありますが、最後はこれは対話によって、この核問題もミサイルの問題も、そして私たちにとって大切な拉致問題を解決をしていく上においても最後は対話をする。しかし、その前に、北朝鮮がしっかりと私たちの彼らに要請していることに対して真摯に向き合い、それを実行していくことを、やはりこれはその意思や具体的行動を示すことが重要だと考えております。
○片山虎之助君 それから、TPPなんですが、これは私どもは一貫してTPP推進論者なので、アメリカは、米国は脱落しましたけれども、十一か国でできればやるべきだと、こう思って、私は、十一か国がなかなか難しいのなら五か国でも何かでも報道されるように先行してもいいので、結局アメリカを説得して返すべきだ、復帰させるべきだと、こう思いますが、大筋は恐らく同じ御意見だと思いますが、見通しはいかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) トランプ大統領には、訪米時を含め様々な機会にTPPの経済的そして戦略的意義について説明をしてきました。その結果、先般の首脳会談では、日米が主導してアジア太平洋地域に自由で公正な経済圏をつくる必要性について一致することはできました。 米国は、日本が既存のイニシアティブを基礎として地域レベルの進展を引き続き推進することについても了解をしています。米国の離脱表明後も我が国が持つ求心力を生かしながら各国と緊密に連携をし、あらゆる選択肢を排除せず、今委員がおっしゃったように、TPP11でございますが、そうした選択肢を排除せず、何がベストか議論をしていく必要があると思います。 今月ベトナムで開催されるAPEC貿易担当大臣会合に合わせてTPP関係閣僚が再度会合を持ち、今後の方向性について議論をする予定であります。先週そのための事務レベルの準備会合も開催され、TPPの意義を踏まえてモメンタムを失わないよう議論を前に進める必要があることについてコンセンサスを得ました。 引き続きTPPで合意した高いレベルのルールの実現に向けて各国との議論を主導していきたい、日本がこのモメンタムを手放さない、日本がこのリーダーシップを持っていくことによってのみこのTPPの求心力を維持できると、こういう自覚を持って臨んでいきたいと、このように考えております。
○片山虎之助君 もう時間がなくなってきましたんですが、森友問題について一言言いたいと思います。 大変にぎやかで、国民も興味を持っていることは持っているんですが、うんざり感もあるんですよ、もう。私は、この時期はもう問題出尽くしたので、これからはそれぞれ権限のある専門機関が実務的に解明していくと。そのために大阪地検特捜部が告発を受けてやっているわけでしょう。会計検査院もありますよ。あるいは、行政監察局というのが、今は行政評価局というんですよ、そういうところにやらせてもいいし、行政上の問題点があれば、あるいは府も市もあるし、私は是非そういうことを、ちょっと切り替えていくべきことだと思いますよ。いつまでも政治主導にするのがいいのかなという感じがあるんです。 そこで、我が党が議員立法をたくさん出しているんですが、その中に、地方と同じように、国で不当な支出、違法な支出をやった場合には、住民が直接監査請求ができたり訴訟ができるという制度があるんです、地方には。これもやっぱりやり過ぎで、例えば豊洲なんか問題に少しなっているんですけれども、そういうことを含めてもう適正な方向を出すべきではないかということを、これはもう答弁要りません、申し上げておきます。 それから、復興体制について、特に東日本大震災について申し上げようと思ったんですが、時間がないんですが、もうハードが終わってソフトなんですよね。だから、ソフトのときに前大臣の発言のようなのは本当に困るんですよね。これからは私は復興を全部見直して切り替えにゃいかぬと思いますよ。これからは心身のケアと、コミュニティーの再生と、それからやっぱり地域の自立ですよ。そのためには都道府県や市町村にもっと頑張ってもらわないと、役場機能も復活せないけません。もちろん、こっちが、国の方が面倒を見るということは私は必要だと思うけど、もう十年になるんですから。それから、今の復興庁体制も私は抜本から見直すべきだと。お金はあるんだけど使えないでしょう、不執行が多い、繰越しが多い、返還が多い、人手がないからそっちの方はなかなか行かないと。一遍、新しく大臣になられたときに……
○委員長(山本一太君) 片山君、時間ですので、おまとめください。
○片山虎之助君 私は大々的に見直していただくことをお願いしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、森ゆうこ君の質疑を行います。森ゆうこ君。
○森ゆうこ君 自由党、希望の会、社民党、自由党会派の代表として、森ゆうこでございますけれども、質問させていただきたいと思います。 まず、財務省に財務省の電子データの管理についてお聞きをしたいと思います。 財務省の方から、行政情報LANシステムの仕様調達書、そして契約書、提出をいただきました。この間、様々な専門家からのアドバイスもいただきながら検証をしてまいりました。 森友学園問題なんですけれども、事案の終了と同時に交渉記録等は廃棄をした、せめて電子データぐらい残っているだろう、同時に廃棄をした、何も分からない。だから解決しないんですよ。あり得ない話なんですけれども、そう国会で何度も答弁をしている。 財務省にお聞きをいたします。アクセスログなんですけれども、いつファイルを作成し、削除したかの記録があるとのことですけれども、森友学園問題の電子データを削除したのは何年何月何日ですか。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、財務省のシステムにおきましては、仮にシステムに対して不正なアクセス等があった場合、それを把握する目的でファイル操作に係るログというものを保有しております。このログに関しまして財務省のシステムの運用業務を委託しております会社の専門家にも確認をいたしましたが、このログに記録されている情報から具体的なファイルの内容まで特定することはできないとのことでございました。したがいまして、ログにより御指摘のような特定の文書がいつ削除されたかということは確認することができないということでございます。 いずれにしましても、御指摘の文書につきましては、公文書管理法等の規定にのっとりまして、紙と同様に電子データも保存期間終了後に適切に削除されたものと考えております。
○森ゆうこ君 今の答弁とても信じられませんし、多分、今日テレビを見ていらっしゃって、少しでもコンピューターの分かる方、そして専門家だったら、冗談でしょうというふうに多分思っていらっしゃると思います。もし不正に文書が改変されたり、そして削除された場合はどうするんですか、どう対応するんですか。 ちょっとパネル見てください。(資料提示)この間、いろいろ財務省とやり取りしてきたんですけれども、これは、この仕様書、システムを設計し運用しているNECのホームページに書いてあることなんですけれども、これバックアップ、二週間たつと自動的に消えてしまうと最初、佐川さんが答弁して大変な問題になったんですけれども、このパネルに示しているように、普通の企業レベルですら想定外の事態が起こったときのために、特定時点、つまり月次あるいは年次などのバックアップをサーバーとは別の、ネットから独立した磁気テープのようなもの、そういう媒体に保存をしているのが普通だというふうに伺っております。 一方、財務省では、システムに二十四億円掛けて災害時に備え別の場所にもバックアップセンターを設置し、ここに書いてあります、そして全てのサーバーも二重化されているというふうに説明を受けました。しかし、そこまでセキュリティーとデータ保存のシステムをつくっておきながら、官庁の中の官庁である財務省で、ごく普通の企業でもやっている程度の特定時点、月次や年次などのバックアップを一切取っていないと、こう説明をしているんですけれども、二週間しかバックアップを保存していないということは、財務省では二週間以上前に削除か上書きしてしまったデータはもうこの世に存在しないということでよろしいですか。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおり、システム障害や災害時のデータ消失を防ぐために、財務省のシステムにおきましては、専門家でありますCIO補佐官の意見等も踏まえまして、このシステム障害からの復旧のためバックアップのサーバーに直近十四日分の電子データを保存するとともに、災害時の復旧のために遠隔地にバックアップセンターを設置して、このバックアップセンターにおきましても同様に直近十四日分の電子データを保存する仕様としているところでございます。 一方、今お示しいただきました方式、これにつきましては、私どもも運用を委託しております会社の専門家にも確認いたしましたところ、今申し上げました財務省のような遠隔地のバックアップセンターの設置がない場合には、こういった災害等によるデータの消失を防ぐ方法がないために磁気テープ等の外部媒体に保存するというケースがあるということを聞いておりますが、ただいま申し上げましたように、財務省の場合は遠隔地にバックアップセンターを設置する等により災害等によるデータの喪失、消失への対応を行っておるところでございまして、必要なバックアップ機能は備えているところでございます。 なお、このバックアップ期間を過ぎた後におきましては、財務省のシステムの中からこれを復元することはできないということでございます。
○森ゆうこ君 大変なことですね。 じゃ、その場合、行政文書、二週間以上前に誤って削除してしまっていた場合はどのように対応しているんでしょうか。また、本来バックアップとは想定外の問題が起こったときのためにやるものなんですけれども、今までになかった種類のウイルスが感染した、ハッキングを受けた、想定外の事態が起こった場合どうされるんでしょうか。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。 財務省におきましては、公文書管理法等の規定にのっとりまして、適切に保存期間を設定の上、保存すべき文書は保存しているというところでございます。 また、仮にこのシステムに対する不正なアクセス等々がありました場合には、最初に申し上げましたアクセスログ等からそういったものを解明するということとしているところでございますが、いずれにしても、必要な文書につきましては公文書管理法等の規定にのっとり保存しているところでございまして、その保存期間が過ぎたものにつきましては削除をしているということでございます。
○森ゆうこ君 全く、恐らくちょっとでも分かる人は、ええっということでまた、二週間で自動的に消えてしまうというときに炎上したように、また問題になるというふうに思います。 こういうふうに本来残っているはずのものをわざわざ消していると、なくしていると、ないのが当たり前なんだと、こういうことをいつまで言っているから全容が解明できないということなんです。年金、介護、医療の負担増や給付の減などで国民の生活がますます苦しくなる中で、安倍総理のお友達だけはいい思いしているんじゃないか、これが問題の本質ですよ。これをはっきりさせることが私は国会の役目であるというふうに思います。 それで、加計学園についてお聞きをしたいと思います。 国家戦略特区による獣医学部の新設が決定をいたしました。五十二年ぶりの獣医学部が新設をされることになります。 総理に伺います。加計孝太郎理事長が今治市で国家戦略特区による獣医学部新設の希望を持っていることを知っていましたか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この加計学園が、当然これは特区に申請を今治市が出しますから、この特区に申請した段階においてこの説明を受ける、当局から説明を受けるわけでございますので、その段階で当然総理大臣として知り得たと、こういうことでございます。
○森ゆうこ君 昨年の平成二十八年八月二十三日には山本農水大臣と、そして同九月六日には松野文科大臣と、さらには九月七日に加計学園理事長加計孝太郎さんと、そして同行したのは豊田三郎氏、この方は文科省の天下りで大変問題になりました文教協会の専務理事でございますが、一緒に面会をし、そしてこの国家戦略特区についてお話をされたそうでございます。 総理も、事務方とかほかの大臣から説明を受けるだけではなく、加計孝太郎さんとは腹心の友ということでしょっちゅうお酒を飲んだりゴルフをやったりしているそうですから、直接いろんなお話をされていたんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に答弁をさせていただいておりますが、獣医学部を新設する主体については、平成十九年十一月の今治市等による構造改革特区提案において加計学園が候補として記載されていました。第二次安倍政権発足後も内閣総理大臣が本部長である構造改革特区本部においてこの提案に対する政府の対応方針を決定しており、他の多くの案件と同様ですね、本件についても知り得る立場にあったわけでございます。 加計学園から私に依頼があったことは一切ないということは申し添えておきたいと、このように思います。
○森ゆうこ君 五十二年ぶりの獣医学部の新設です。そして、岩盤規制を打ち破った国家戦略特区、議長は安倍総理でございます。真っ正面から正面突破で岩盤規制を突破をして、そして一校だけ、最後に一校だけという規制の緩和をいたしました。そして、その規制緩和の恩恵を受けたのが加計孝太郎さんの加計学園でございました。既に今治市から約三十七億円相当の土地を無償で提供され、そしてこれから今治そして愛媛から補助金も出るということになっております。 国家戦略特区ですから、間違っても安倍総理の腹心の友に特別に利益がもたらされたというふうに思われてはいけないわけですけれども、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) どうですかと言われても困るんですが、まず、これはどういう仕組みになっているかといえば、国家戦略特区は、加計学園ということというよりも、今治市そして愛媛県としてこれは提案をするわけでございます。そして、この獣医学部の新設については、長い間、確かにそれは新たなものが、新たな大学が認められてこなかったのは事実でありますが、しかし、それに対しては様々なニーズがある、あったのも事実であります。 この国家戦略特区では、過去何年も手が付けられていなかったいわゆる岩盤規制の改革を行ってきて、ほかでも随分たくさんの、これだけではありません、たくさんの改革をやっております。また、無償で提供されたとおっしゃいましたが、二十年間で二十例以上はあるわけでありまして、これはつまり地方においては、これ無償で提供、あるいは無償の貸与が大体これはほとんどであると言ってもいいと思います。 この今治市においても、昭和の時代からここにおいては学校法人をということがなされて、そういう対応をしようとしてきたところでありますし、そもそも、しかもこれ、私が決めるということでもなくて今治市が決めているわけでありまして、これは御承知の、御存じなんだと思いますよ、議会においてもほぼ満場一致でこれは無償で提供するということが決まっているわけでありますから。だから、まるで私が一人一人にお願いをしたんですか。そんなことあり得ないじゃないんですか。あり得ないということが分かっていながら、何かそんなことがあったかのほのめかしをしようというこれは質疑なんだろうと思うわけでありますが。 獣医学部の新設も長年実現できなかった岩盤規制改革であります。全体の獣医師の需給や慎重な議論を踏まえて、山本幸三担当大臣の判断で、昨年十一月の特区諮問会議で広域的な獣医学部がない地域に限ることとし、更に今年一月の一校に限る制度改正となったわけでありますが、これは、こういう岩盤規制を突破していく上においては、これは関係者がおられます、例えば獣医師の皆様、あるいは獣医大学があるところ、そういう了解を得る上において地域を限定していく、あるいはまた一校に限るという要望はそちら側からあったわけでありまして、加計学園側からあったということはないのは恐らく御承知の上で、まるでそれを通したかのごとくおっしゃっていますが、これは全く話がむしろ逆でありまして、そういう中において今回は岩盤規制を突破したわけでございまして、森委員が何かこれ作ろうとしているストーリーというのはこれは全く幻ではないかと、このように思う次第でございます。
○森ゆうこ君 ずっと調べてきました。全然……(発言する者あり)ちょっと、邪魔しないでください。 最後に、せっかく官房長官に来ていただいていますから、平成二十八年七月二日のNSC、国家安全保障会議欠席して新潟に選挙応援に来られました。これはおかしいと思いますけれども、そのときに秘書官連れて来られましたか。
○委員長(山本一太君) 時間ですので短くお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 私、新潟に選挙応援に行きました。 政府として、当時、その日、バングラデシュにおける人質事案が発生しました。それに対しての対応をまず全て行った上で、今後現地における動きを待とうということで、たまたま当時は、当日は参議院選挙で、総理も私も参議院選挙応援の予定をしておりました。 まさに、人命優先取り組むことはこれは当然のことであります。しかし、また一方で、選挙は民主主義の根幹を成す極めて重要なことであることもこれ事実であるというふうに思います。そこで、総理と御相談をし……
○委員長(山本一太君) 官房長官、おまとめください。
○国務大臣(菅義偉君) 総理は遊説を中止をして官邸において陣頭指揮を執ると。それで、私は、内閣法の規定に基づいて萩生田副長官を職務の私の代行の指定をして、予定どおり新潟に選挙応援に行ったということであります。 いずれにしろ、関係……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 官房長官、おまとめください。時間です。
○国務大臣(菅義偉君) 私自身の秘書だったと思っています。
○委員長(山本一太君) 終わりです。終わります。
○森ゆうこ君 時間ですので終わります。 でも、官房長官は秘書官連れてこなかったのに、安倍昭恵さんは国家公務員の秘書を連れて……
○委員長(山本一太君) 森さん、終わりです、森委員、森ゆうこ君。
○森ゆうこ君 選挙応援に来たということを申し上げて、終わります。
○委員長(山本一太君) 以上で森ゆうこ君の質疑は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、松沢成文君の質疑を行います。松沢成文君。
○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文でございます。 今日、私は、東京五輪大会成功に向けて、幾つか質問をしていきたいと思います。 まず、総理、総理も大変親しい、また尊敬する方だと思いますが、森喜朗東京五輪の組織委員会会長が最近、「遺書」、副題が「東京五輪への覚悟」という立派な御本を出されました。総理はこの本お読みになられたでしょうか。もし読んでいるとしたら、どんな感想をお持ちになったでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も拝読いたしました。今日たまたま、森元総理、叙勲されましたので、そこでお目にかかって、その本についてもお話をさせていただき、今日、松沢議員からそれについて質問が出るということもお話をさせていただいたところでございますが、これは森先生が、言わば病を得て、その上において自分の人生を顧みる、そして今後の日本を憂いながら書かれた本であろうと、このように思っております。
○松沢成文君 私もこの本拝読させていただきましたが、組織委員会の会長が様々批判を浴びながら御苦労されて一生懸命仕事をしているというのも伝わってきましたけれども、私は驚いたんですけれども、かなり他人の悪口がたくさん書いてあって、ちょっと立場をわきまえない暴露本にしか見えなかったんですね。 ちょっと引用させていただきますけれども、例えばJOCの竹田会長についてこう述べています。象徴として座っているだけで何もしない。さらに、自分の判断、意思でJOCを動かしたことがないのではないか。そして、この人が日本のスポーツ界を代表しておられるのだろうかと疑問に思うと。かなり辛辣な批判ですよね。 それから、猪瀬元東京都知事についてはこう言っています。招致委員会のずさんな計画、これはコンパクト五輪だと思うんですけれども、このずさんな計画は猪瀬元副知事の大罪だ、猪瀬氏が私を攻撃するのは彼自身が組織委員会の会長になれなかった逆恨みではないか。まあすごいですね。しかし、この猪瀬副知事も逆に、元副知事も「東京の敵」という著書を出していまして、この中で森会長のことをめちゃくちゃ批判していますから、この二人はどっちもどっちかなという感じがします。 さて、最後に、小池現東京都知事に対してはこう批判しているんですね。小池さんの一連の会場見直しは大衆受けを狙った選挙公約のつじつま合わせ、オリンピックを道具に使った政治的パフォーマンスと見られても仕方ない、これはオリンピックに対する冒涜ではないか。小池さんの改革を冒涜と言っているんですよ。さらに、小池さんは人と上手に手を組んで政界を渡ってこられた方です、しかし、何をなさろうと御自由だが、オリンピックを政争の道具とすることだけはおやめいただきたい。 総理、こうした発言あるいは記述、どう思われますか。これ、政治家の大先輩として尊敬できますかね。私は、引退後に回想録として出すならまだしも、五輪準備のまとめ役である現職の組織委員会会長が、もう最重要パートナーであるJOC会長や都知事をこのように罵倒してしまったら、これ、準備活動が円滑に進むはずないじゃないですか。良好な信頼関係をつくれるはずがありません。 こうした森会長の著書についてどういう見解をお持ちでしょうか、発言について。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 個人的な思いをつづられたものと承知をしておりますが、言わば私人としてのこれは著書でございますから、総理大臣としてコメントを述べることは差し控えさせていただきたいと思います。
○松沢成文君 個人的な著書を私は超えていると思うんですね。 JOCの竹田会長というのは組織委員会の副会長ですよ。自分の腹心の副会長に、ほとんどこいつは無能だと言っているわけですよ。さらに、その他のJOCの役員は東京都の副知事などの幹部職員もやっているわけです。要するに、組織委員会の評議員とか副会長とか、こういう人はみんな東京都の方、JOCの方が入っている。そのトップを組織委員会会長がこてんぱんに批判するわけだから、その組織出身の方がやる気にならないと思いますよね、仕事を。 それで、このように組織内の役員人事やその出身母体のトップを堂々と批判することで五輪事業が円滑に適切に行われなくなるとすれば、森会長の行為は、これ民法における忠実義務違反や一般法人法のガバナンスに関する違法行為に当たる可能性すら私は否定できないというふうに思っています。極めてこれは公的なことですよ。だって、公益財団法人の長が自分たちの仲間を批判しまくるわけですから。総理、どうですか、公的なものじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは御承知のように、大会組織委員会の会長はこれは理事会の決議によって選定されるものでありまして、私にはこの人事権はないのは御承知のとおりだろうと思います。 東京大会まであと三年でありまして、森会長には健康状態にも配慮をいただきながら東京大会の成功に向けて引き続きその手腕を発揮していただけるものと考えておりますが、いずれにせよ、大会の成功のためには国、大会組織委員会、そして東京都及び競技会場が所在する地方公共団体が一体となって取り組むことが不可欠であります。アスリートが最高のパフォーマンスを発揮し、全世界に向けて夢と感動そして平和を発信できる世界一の大会の実現に向けて、まさにチーム・ジャパン、関係者が一丸となって協力をしていく、そういう体制の下、成功に向けて頑張っていきたいと、こう考えているところでございます。
○松沢成文君 チーム・ジャパンをつくって成功に向けてみんなで努力していきたいと。その調整役のトップが周りのリーダーの悪口言いまくるわけでしょう。これはうまくいくはずがないじゃないですか。 それで、さらに森会長は著書の中でこう言っているんです。私は肺がんを患っており、東京五輪の開会式までもたない。もう正々堂々と言っちゃっているんですよ。私は、私、松沢は、がんを患った方が職場などで活躍できる社会は目指さなければいけないと思います。しかし、事は東京オリンピックのトップリーダー、これは極めて公的ですよ。大会を完結できない、要するに開会式はもう出れないんだと宣言している人が組織委員会の会長を務めるべきではありません。 会長の責務というのは、準備を万端に整えて、大会を実施して、成功に導くことですよ。これをやり切れる人が会長を務めるべきですよね。私は森会長はスポーツ界の重鎮として大変立派な方だとは思いますが、ただ、総理、ここは危機管理の面からも、大会を全うできないと宣言している方は、御本人のためにも、体のことがあるなら早期に御勇退をいただいて、大会を全うできる気力あふれる後任を抜てきすべきだと思います。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども申し上げましたように、大会組織委員会の会長はこれは理事会で決まるわけでございまして、私には人事権がないわけでございますのでコメントは差し控えさせていただきたいと、このように思いますが、森会長御自身は、今日お目にかかったところ大変お元気そうでございましたから、健康に留意していただき、是非大会を成功に導いていただきたいと、このように考えております。
○松沢成文君 組織委員会の定款でも、理事の解任事由として、心身の故障のため、職務の執行に支障があり、また、これに堪えられないときというふうに定められておりまして、体が本当に具合悪いというのは理事解任の理由になるんです。この理事を選任する権限は調整会議にあります。調整会議のメンバーには文科大臣と担当大臣が入っていますから、安倍内閣の意見としてやっぱり会長の人事は問題あるんじゃないかと問題提起することできるんです。組織的にもできるんですね。 それから、御本人は、安倍総理はどこまで意識しているか分かりませんが、安倍総理は組織委員会の顧問会議の最高顧問で、議長なんです。この顧問会議は組織委員会の運営やオリンピック準備がうまく進むように大所高所からアドバイスする権限を持っているんです。だからあなたに権限があるんです。もし森会長に対して様々そういう、他人の御批判をするとか、あるいは体調が悪いといった場合、森会長、このままじゃまずいんじゃないでしょうかと。それを説得するのは、できるのは、私は安倍総理しかいないと思いますよ。 このことについて是非とも東京都の小池知事と国のトップである総理、一度相談してください。組織委員会をきちっと機能させない限り、またいろんなトラブルが起きますよ。御本人が開会式まで俺はやれないと言っている人になぜ準備をさせるんですか。私はこれは危機管理の問題だと思いますから、総理の見解を求めます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、健康状態については、今日お目にかかった感じではこれはお元気だなと、こう思いました。ただ、著書の中においては自分のある意味真情を吐露されたんだろうと、こう思うわけでございますが、この真意についてはお伺いをしてみなければならないところでございますが、いずれにせよ、これは理事会での決議で決めていくことであろうと思います。確かに私も顧問でございますから、今名前を出された方々とも円満にいくべく私は努力をしていきたいと、こう思っているところでございます。 森先生というのは、割とそういうお小言をよく言われる方、ずっと長いお付き合いでありますが、もう山本委員長もそういう意味では相当厳しい指導を受けられたこともあるんですが、かといって、それは善意からくるところが大体でございまして、そういう中において様々な発言をされたのだろうと。しかし、それについて更にコメントすることは差し控えさせていただきたいと、こう思いますが。 いずれにせよ、オリンピック・パラリンピックを成功をさせるためにチーム・ジャパン一丸となって進んでいけるように、もちろん小池知事とも協力していきたいと、こう考えている、もちろん竹田さんもそうですが、協力していきたいと考えているところでございます。
○松沢成文君 最後に、オリンピック成功に向けて受動喫煙防止対策、たばこの問題をお聞きしますけれども。 厚労大臣が厚労省の原案を出しました。これに対して自民党のたばこ議連の皆さんから不満が噴出したわけですね。厚労大臣、でも、しっかりした認識持っています。やっぱり受動喫煙防止対策の効果をきちっと上げるというのは、これはもうオリンピックをやるために、IOCとWHOがたばこフリーオリンピックをするんだと、その目的に沿ってしっかり東京やろうと。 そして、昨日、政調会長や自民党のそのたばこの関係者の皆さんが集まって議論したそうですが、その議論によると、もう小さな店舗は例外でいいや、職場も例外でいいやと。とにかく、オリンピックの方針は完全な室内受動喫煙防止、禁煙原則なんですが、もうここも分煙でいいや、ここは喫煙認めちゃおうやと、どんどんどんどん穴を認めて譲っちゃっているんですね。 さあ、総理は今国会の施政方針演説で、オリンピックに向けて受動喫煙防止対策の徹底を図ると言っているんですよ。徹底どころか、ずるずるずるずる穴だらけの法律になっていっちゃっているんですね。これじゃ全く国際公約を果たせません。 WHOのマーガレット・チャンの下の事務局次長さんが来て、マーガレット・チャン事務総長の親書を持ってきたんです。日本、オリンピック近いですね、この議論、紛糾しているそうですが、きちっとやってください、WHOは全面的に応援していきますと言っているんですが、それが全くその方向になっていないんですよね。飲食店の例外をどんどんどんどんつくっていく、職場も例外にするというわけですから。 さあ、総理、これは私たち日本の国際公約だと思いますし、本当にしっかりと受動喫煙のない健康な社会をつくっていくために、私は日本は大きな岐路を迎えていると思います。さあ、総理、今国会中にやらないとラグビーのワールドカップに間に合いません。どういう形でこの国会、自民党の議論をまとめて法案を提出し、成立させるのか、総理の考え方、決意をお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 受動喫煙対策の徹底は重要であり、引き続き与党と厚生労働省において精力的な議論を進め、できるだけ速やかに皆さんがしっかりと守っていただけるような実効性のある成案を得るよう努力をしてまいりたいと、このように思います。
○松沢成文君 今国会中に提案をし、成立を図るということでよろしいんですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げましたように、できるだけ早く成案を得るように努力をしてまいりたいと思います。
○委員長(山本一太君) 時間です。
○松沢成文君 はい。 時間が来ましたので、以上です。ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で松沢成文君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十四分散会