予算委員会 第8号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2017/03/07
会議録
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成二十九年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び明日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・こころ二十五分、民進党・新緑風会四十分、公明党十八分、日本共産党十五分、日本維新の会十分、希望の会(自由・社民)六分、無所属クラブ六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(山本一太君) 平成二十九年度一般会計予算、平成二十九年度特別会計予算、平成二十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより質疑を行います。朝日健太郎君。
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党、朝日健太郎です。 本日は、この予算委員会で初めて質問に立たせていただきます。各大臣、そして御答弁いただける方々、よろしくお願いしたいと思います。 私自身の背景には、スポーツ、そしてオリンピックが色濃くあります。我が国においてスポーツにまつわる文化は、様々な分野においてこの国を大きく前進させるエンジンとなり得ると考えております。政府が掲げる一億総活躍社会においても、例えば地域の方々が社会と関わる手段の一つとしてスポーツが活用されたり、また経済の柱となるべくスポーツ産業の成長や活性化が重要だと考えております。また、従来から考えられているように、スポーツを通じた青少年の育成など、大変重要なテーマかと思っております。 私は、様々な有効性が期待されるこのスポーツという分野において、まだまだ潜在的な可能性が秘められていると強く信じております。そうした意味でも、このスポーツを活用できる社会を目指していくにおいても、我が国はスポーツ政策の推進をしっかりと進めていくべきだと考えております。 そして、今、最大のチャンスが訪れようとしております。三年半後に控えた二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックは、まさに我が国の大きな起爆剤になり得るというふうに思っております。 それでは、質問に移らせていただきます。 まずは、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックについて質問いたします。 私は、昨年の二〇一六年リオ大会へ視察へ行きました。情熱的な国民性と開催国のメダル獲得が成功の大きな要因と言われています。現地は熱気に包まれ、大会を成功させるんだという国民の気概があふれ返り、人々の笑顔が印象的でした。サッカーではブラジルが金メダルを獲得し、そのまま閉会式に突入したことで非常に盛り上がりました。 次の二〇二〇年東京大会は我が国としても必ず成功させなければなりません。私は、二〇〇八年北京大会、二〇一二年ロンドン大会に日本代表選手として出場したときに感じましたが、成功要因の大きな柱となるのが、国民の大会を成功させたいという無形の熱量が選手、関係者、そして観客へ伝播することが大きく影響すると考えます。我が国として世界へ向けた日本のプレゼンスを示す意味でも、日本全体の機運醸成に取り組む必要があると考えます。 丸川大臣、二〇二〇年東京大会の成功に向けた力強い決意をお聞かせください。
○国務大臣(丸川珠代君) ありがとうございます。 朝日委員は元バレーボール全日本代表として、またVリーグでも御活躍をされますとともに、お話にありましたとおり、北京オリンピックとロンドン・オリンピックでビーチバレーボールの代表選手として日の丸を背負って健闘されました。大変豊富な経験をお持ちの朝日委員からも様々なアスリート目線に立った御示唆をいただけるものと期待をしております。 まさにスポーツが持つ力というのは社会や未来を変えることができる、これは我々のオリンピック・パラリンピックを通じた信念でございます。一九六四年の大会を経験した我が国が、この二〇二〇年の二度目の大会においては、成熟した国家としての矜持をしっかりと示しながら、現在の日本の力を内外に示して、二〇二〇年以降を生きる人々の誇りや発展の礎となること、そしてスポーツや文化、テクノロジーなどを通じて世界の課題解決に貢献する意思と能力をこの大会を通じて示すことは重要であると考えております。 大会の成功に向けては、まずアスリートの皆様が最高のパフォーマンスを発揮できるような環境を整えるということ、また、大会においでになる観客の皆様方に楽しんでいただけるように、大会の開催及び運営を支える取組を着実に進めることが重要と考えております。特にセキュリティー等の安全、安心は大会を楽しんでいただく上での基盤でございます。加えて、円滑な輸送の確保、また、暑い夏の大会でございますので、暑さ対策、環境への配慮、そして新国立競技場の整備など、準備に万全を期してまいります。 また、大会の開催を契機として、その効果を全国に波及をさせるとともに、全国津々浦々で次世代に誇れるレガシーを残していくため、地域活性化にも資するホストタウン事業の推進、また、多様な日本文化の発掘、発信のための文化プログラムの全国的な展開、ユニバーサルデザイン、心のバリアフリーによる共生社会の実現などにも精力的に取り組んでまいりたいと存じます。 私としては、大会までもう三年しかないという思いでございます。成功に向けて、関係省庁、東京都、組織委員会、また関係の自治体等と緊密に連携をしながら、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
○朝日健太郎君 丸川大臣、ありがとうございました。本当にやっぱりオリンピック大会というのは様々な分野において影響が大きいんだなというふうに感じます。 その中で、二〇二〇年東京大会の社会的意義についてお聞きします。 先ほども少し言及されましたけれども、前回の一九六四年東京大会は、日本の国際社会への仲間入りを果たす象徴となりました。敗戦から立ち上がった日本の復興を世界に示すものとなりました。新幹線や首都高速道路、ごみのない美しい町並みなど、現在にも残る数々のレガシーが生み出されました。このように、高度成長における象徴のように大会が位置付けられ、国威発揚を目的とした大会となりました。二〇〇八年北京オリンピック、二〇一六年のリオ大会などはそれに近いものがあるのではないでしょうか。 一方で、二〇一二年ロンドン大会においては、多様性を受け入れる社会の実現に向けたまさに現代的な大会になったと言われております。私自身のエピソードなんですけれども、ロンドン・オリンピックで選手をしているときのボランティアスタッフの方が白髪の御高齢なおばあ様でして、若干選手としては不安になったんですけれども、その御高齢の御婦人は大変生き生きとボランティアスタッフと参画をされ、まさにこのロンドン大会の意義をしっかりと示す、そういったシーンになったかのように記憶しております。 そういった意味において、二回目の開催を迎える二〇二〇年東京大会であります。成熟国家における先進的な取組を世界に示す絶好の機会と考えます。大臣の考えられる二〇二〇年東京大会の社会的意義について、もう少し具体的にお聞かせをいただけますでしょうか。
○国務大臣(丸川珠代君) ロンドンのゲームズメーカーのお話を御指摘いただきましたけれども、この大会にボランティア等の機会を通じて参加していただくということは、それぞれがあの一九六四年の例えばトーチリレーに参加した思い出のように、本当に私たちの心に大きな記憶とそして誇りをもたらすものだと思います。是非、ボランティア文化の醸成ということについては、日本全国に波及していくように進めてまいりたいと思っております。 また、二〇二〇年の東京大会は、パラリンピックの意味というのは非常に大きいと思います。パラリンピックにどう向き合うかということは、我々がいかにこの数十年の間に成熟を果たしたかということの一つのサインであると私は思っております。実は、夏季パラリンピックを同一の都市でやるのは東京が初めてでございますので、この日本人も含めた世界の人々の障害に対する意識を変えるきっかけとなるような取組をしてまいりたいと思っております。心のバリアフリーを教育を通じて実現すること、社会においてもバリアフリー基準等、後にもう一度詳しく触れますけれども、こうしたものを具体的に目に見える形で変えていくことというのは進めていきたいと思っております。 また一方で、このオリンピック・パラリンピック招致に当たって我々の一つの思いとなったのは、我々の東日本大震災での経験でございます。復興五輪としての位置付けというのは非常に大きな意味を持ちます。被災地の復興に対して世界からいただいた温かい御支援に感謝の意を示すとともに、被災地と連携して、復興を成し遂げつつある被災地の姿を世界に発信することによって、まず被災地においての農林漁業を始めとする経済活動に大きなインパクトを与えるとともに、世界中からの、このレジリエンス、我々の根っこの強さというんでしょうか、回復力の強さというもの、こういうものをお示しすることによって、世界で今自然災害やあるいは紛争等によって苦しんでおられる人々の希望の力となることを目指したいと思います。 そしてまた、オリパラというのは、スポーツの祭典であるだけではなくて文化の祭典でもございます。日本各地の地域性豊かな文化というのはまだまだ世界に知られておりません。是非とも、このオリンピック・パラリンピックの機会に、インバウンドにつなげるのはもちろんですけれども、それぞれの地域が改めて誇りを持っていただくという思いも込めて、日本の歴史、文化というものに光を当てたいと思います。 そして、最後に重要なのは、先ほども触れました世界最大の平和の祭典でございます。安心、安全をつくり上げるというのは、これだけテロの状況等が厳しくなっている中で一つのレガシーになり得るものと考えておりますので、国際的な相互理解、友好関係を深める上においても、安心、安全の基盤をしっかり構築してまいりたいと思います。
○朝日健太郎君 丸川大臣、ありがとうございます。 続いて、新国立競技場についてお聞きしたいと思います。 東京大会のメーンスタジアムにもなります新国立競技場の整備は、総工費千四百九十億円で、巨額の予算が費やされるわけですが、昨年十二月からいよいよ建設工事も本格化し、関係閣僚会議で決定された整備に係る財源スキームを実現するために日本スポーツ振興センター法等の改正が昨年五月に行われました。平成三十一年十一月末の完成に向けて着実に整備を進めていただきたいと思います。 先月、私は、札幌で行われた冬季アジア競技大会にも視察に行きました。その中で、一九七二年の札幌冬季五輪のときに建設された競技施設が今なお国際大会の誘致に再利用されたり、また一方で、競技利用に限らず札幌市の観光資源として有効活用されている大変良い事例だなというふうに感じました。 特に、二〇二〇年東京大会のメーンスタジアムともなる新国立競技場についてはレガシーとしてどのように活用されるのか、重要な課題だと認識しております。スポーツ利用にとどまらず、収益性もしっかりと考慮しつつ、新国立競技場が東京大会後も我が国のシンボルとして都民、そして国民の皆さんにとって誇りとなるような使われ方にすべきだと考えますが、現在の検討状況をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(高橋道和君) 新国立競技場の東京大会後の利活用については、昨年九月、水落文部科学副大臣を座長とする大会後の運営管理に関するワーキングチームにおいて、スタジアムの運営管理の在り方や収益の向上方策等について論点整理を取りまとめました。 これを踏まえ、現在、スポーツ庁では、新国立競技場におけるスポーツ事業について、サッカー、ラグビー、陸上の競技団体と意見交換を行うとともに、収益性を高め、民間の創意工夫を活用する取組について有識者や民間企業から情報収集を行うなど、民間事業化のためのマーケットサウンディングに向けた検討を進めております。あわせて、スポーツや観光の振興、防災機能、都内の学校の利用など、地域住民の理解を深めるための取組についても近隣のスタジアムを参考にしながら検討を行っております。 新国立競技場が二〇二〇年東京大会のレガシーとして都民、国民から親しまれる施設となるよう、ワーキングチームに参画いただいている東京都とも連携を図りつつ、しっかりと検討を進めてまいります。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。新国立競技場、やはり日本のランドマークとして、しっかりとレガシーとして残っていくのを期待したいと思います。 続いて、東京大会のセキュリティーについてお聞きします。 先週末の報道において、二〇二〇年東京大会に関する意識調査の中で、必要な準備に大会セキュリティーというのが高く数字が出ておりました。 先日、私は東京マラソンに出場しまして、三万六千人のランナーとともに、一緒に東京の都内を走ったわけですけれども、これだけの大規模なスポーツイベントにおけるセキュリティーの重要性を再認識したところでもあります。東京マラソンでは、私を含め多くのランナーや観客の皆さんが大会を楽しみ、心の思い出として残ったと思います。それも何より大会の安全、安心が確保されていたからこそ強く実感したと思います。 また、オリンピックに関して言えば、私自身、北京、ロンドン大会においては選手村から余り出歩かないようにという、安全面のそういった指示もあり、オリンピックのような大会では選手もテロなどの犯罪に巻き込まれる可能性が高いのだなというふうなのを思い出した次第です。 その中で、選手の選手村と競技場の輸送、また競技会場での防犯対策、そして最近注目されておりますサイバーセキュリティー対策など、大変重要な課題かと思います。我が国の治安の良さは海外から帰国するたびに有り難いと感じるところですが、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会においても、多くの方々が世界中から集まります。世界中が注目するイベントであるからこそ、このセキュリティー対策は必要かと思いますけれども、丸川大臣、今後どのような対策が進められるのか、お聞かせください。
○国務大臣(丸川珠代君) セキュリティーについては、現在、政府として、総理を本部長とするオリパラ推進本部の下に設置されましたセキュリティ幹事会、テロ等警備対策ワーキングチーム、サイバーセキュリティワーキングチームなどの場を活用いたしまして、大会組織委員会、また東京都等とも緊密に連携をしながら、各種の対策を推進しているところでございます。 特に、テロ対策については、国は大変大きな責任を背負っているという認識でございます。未然防止のためには国際的な連携が非常に重要でございまして、あらゆる対策の導入についての努力が必要という考えでございます。 イギリスのロンドン大会の関係者から、セキュリティーももちろんですが、様々な作業を全て含めて、複数の国際大会をやりながらロイヤルウエディングを二つ同時にやるような、そんな作業量であるというような御紹介を受けたことがございます。当然セキュリティーもそれに含まれてまいりますので、政府がしっかりとリーダーシップを取りながら、セキュリティー対策には万全の体制で臨み、開催国としての責任を果たしてまいりたいと存じます。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。東京大会の安全、安心をしっかりと担保して準備を進めていただきたいと思います。 二〇二〇年には、オリンピックではなくパラリンピックも開催されます。私自身はオリンピックを目標にしてきましたけれども、二〇二〇年東京大会はパラリンピックの成功が大きな鍵になると思います。 私の仲間にも多くのパラアスリートがおります。彼らとの意見交換では、ようやく社会で注目されるようにはなった、しかし課題はまだまだ多く残っている、特に車椅子の選手などは宿泊できるホテルが大変少なく、合宿や大会に帯同するのが大変困難な状況にあるという声が聞こえてまいります。また、障害者スポーツの理解や共助、同じ環境下で競技ができることを望むといった声が特に印象に残っております。 パラスポーツを通じて、多様な人材を理解し、共有できる社会が実現できるのではないかと固く信じております。アスリートを始めとして障害のある皆様がより生き生きと暮らしていけるように、交通機関のバリアフリー化を進めることや、誰もが障害の有無によって分け隔てなく尊重し合える心を持つことができる社会をつくっていくこと、先ほど大臣もおっしゃっていただきましたけれども、心のバリアフリーが大変重要かと思います。まさに二〇二〇年のパラリンピックはそうした取組を加速させる機会と言えます。 政府においては、先日、このような共生社会に向けた行動計画を決定されたところではありますが、その推進に向けて丸川大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(丸川珠代君) 朝日委員がおっしゃったとおり、この東京大会は、障害のある方を含めて全ての人々が共に社会をつくる、お互いを認め合う共生社会を本格的に我々の生活に根を張らせるという意味では非常に重要な機会だと捉えています。 今年の二月にユニバーサルデザイン二〇二〇の関係閣僚会議というものを開催いたしまして、障害者団体の御出席も得て、総理からこの共生社会の実現に向けた行動計画の決定について御指示をいただいたところでございます。 今後はこの行動計画に基づいて施策を実行していくわけですが、この閣僚会議において特に総理から御指示があったのは、一つはこの霞が関の会議ですね、国が障害者政策を検討する際には立案の段階から障害者の当事者の皆様に委員に入っていただくということ、これを是非徹底をしてまいりたいと思います。 さらに、具体的な施策としては、学習指導要領を改正をして全ての子供たちへの心のバリアフリー教育の実施をすること。また、ユニバーサルデザインの町づくりに関する法律を含む諸制度を改めることについて検討を進めるということ。特にホテル等建築物のバリアフリー化については、今年度中に設計標準を改正して、全国に障害のある方も使用することができる客室を広げていきたいと考えています。また、実効性を担保するべく、障害当事者の方が過半を占める評価会議をつくって、しっかりPDCAサイクルを回していきたいと思っております。 障害のある方だけではなくて、高齢者、妊婦さん、また子供連れの方、みんなに優しい共生社会をつくってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○朝日健太郎君 丸川大臣、ありがとうございます。本当にもう子供からお年寄りまで様々な方が活躍できる社会につなげていきたいなと思います。 次に、スポーツ産業のスポーツ成長産業化についてお聞きしたいと思います。 私は、スポーツを通じた経済の活性化が大変重要だと考えております。それにより得られた収益がスポーツ人口の拡大やスポーツ環境の充実などスポーツへ再投資される好循環を創出することで、スポーツの更なる振興が図られていくことが必要だと思っています。これまで、国としてのスポーツ振興政策では、スポーツ産業化といった経済性、また社会におけるスポーツ市場の国際競争力といった観点が脆弱だったように感じます。 この実現に向けては、各競技団体が、競技力強化はもとより、スポーツの裾野を広げる普及活動などを自律的に取り組んでいくべきであり、この財源として競技団体が収益拡大などに向けた取組を総合的に進める必要があると考えます。これらをしっかりとマネジメントできる人材が、つまり企業経営の感覚に似た、競技団体にもそういったマネジメント能力が当然求められるわけですが、現状を見ると、スポーツ界には必ずしもそうした人材が十分にいるとは、担保されていないというふうに考えております。 今後、各競技団体が様々な取組を通じて自立した組織に成長するために、団体の経営力強化を担うマネジメント人材の質、量の充実が急務であると考えますが、松野大臣の御意見をお聞かせください。
○国務大臣(松野博一君) 委員御指摘のとおり、スポーツの成長産業化に向けては各競技団体の経営力強化は必要不可欠でありますが、現状は、実践的なスポーツマネジメントを学ぶ機会が少ないことや、スポーツ団体、チームへの入職経路が限定的であることなどから、競技団体にマネジメント人材が十分に確保されていないと認識をしております。このため、昨年閣議決定された日本再興戦略二〇一六においては、スポーツ関連団体の経営力強化が具体的施策として盛り込まれたところであります。 文部科学省においては、スポーツ庁と経済産業省が共同でスポーツ経営人材プラットフォーム協議会を開催をしております。また、その議論を踏まえ、平成二十九年度予算において、大学や競技団体、リーグ等と連携した人材の育成に向けたカリキュラム策定などに取り組むこととしております。 今後も、関係省庁やスポーツ関係者等と連携を図り、スポーツ団体の経営力強化に資する人材の育成、活用に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 松野大臣、ありがとうございました。やはりアスリートもそういった経営感覚を持てるような、そういったセカンドキャリアにもつなげていきたいなというふうに思います。 次の質問に移ります。 我が国において、スポーツへの関わりは競技スポーツに限ったことではないと思います。様々な形で関われる社会が望ましいわけですが、スポーツの及ぼす健康に対する影響についてお聞きします。 スポーツは精神的充足や喜びをもたらすのみならず、国民の皆様がスポーツを楽しみながら継続して行うことで、健康寿命の延伸や社会保障費の抑制が期待されます。そのためには、まずはスポーツへの理解、そして、より身近にスポーツに関われる社会装置が特に必要だと考えます。 このため、二〇二〇年東京大会においては、これを契機に健康長寿社会の実現を目指すべく、スポーツを通じた健康増進に積極的に取り組んでいくべきだと考えますが、松野大臣の御意見をお聞かせください。
○国務大臣(松野博一君) スポーツは全ての人々が幸福で豊かな生活を営むために重要な役割を果たしており、近年、我が国の国民医療費が年間約四十一兆円にも上っている中、スポーツにより健康寿命を平均寿命に限りなく近づけることができる社会の構築を目指すことが重要だと考えております。 そのため、文部科学省においては、平成二十八年度から、関係省庁と連携しながら、ライフステージに応じた運動、スポーツに関するガイドラインの策定などに取り組んでいるところであります。また、平成二十九年度から新たに、地方公共団体における域内の体制整備及び運動、スポーツに興味、関心を持ち、習慣化につながる取組への支援や、官民が連携してビジネスパーソンが運動、スポーツに気軽に取り組める機運の醸成を図る国民運動などに取り組むこととしております。 文部科学省としては、スポーツを通じて健康寿命の延伸を図り、健康で活力に満ちた生活を営むことができるよう、関係省庁と連携しつつ、関連施策の推進に努めてまいります。
○朝日健太郎君 松野大臣、ありがとうございました。スポーツを通じた健康長寿社会への取組は重要なテーマかと思います。二〇二〇年の東京大会の開催をきっかけとして日本をより健康な国に変えていき、また、全世界に対して世界一健康でクリーンな国日本をアピールしていけるまたとないチャンスと考えます。 その中で、現在議論されている受動喫煙防止対策について質問したいと思います。 折しも、WHOとIOCの二〇一〇年の合意では、スポーツ、たばこのないオリンピック、子供の肥満予防を共同で進めることがうたわれており、その後の全てのオリンピック開催国、開催予定国では、受動喫煙防止について罰則を伴う法規制を導入してきていると承知をしております。 WHOの調査によると、公共の場所において屋内全面禁煙を義務付ける法律がない日本は、世界百八十八か国中最低レベルに分類され、世界標準からは大きく後退をしております。二〇二〇年東京大会に限らず、これから我が国は世界中から多くの方々をインバウンドとして迎えていくわけですが、屋内禁煙が常識となっている海外から見れば、大変日本は遅れているかなというふうに感じます。 このため、飲食店も含め、できる限り屋内禁煙の原則で規制を強化すべきだと考えますが、一方で、こうした規制強化については経営者を中心に不安の声も上がっており、こうした声に丁寧に対応していくことが重要だと考えます。飲食店の不安の声に対する考えも含め、受動喫煙防止対策の強化に向けた塩崎厚生労働大臣の考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御質問ありがとうございます。 今お話があったとおり、IOCとWHOが二〇一〇年にたばこフリーオリンピックということで合意をしているわけでありまして、いよいよ我が国もそれに備えてしっかりと対応を取らないといけないという御指摘はそのとおりでございます。 少し経緯を含めて御説明申し上げますと、平成十五年に健康増進法、この中で施設の管理者に受動喫煙防止の努力義務を設けました。これまで十四年間、自主的な取組を推進をしてまいりましたけれども、やはり、たばこを吸わない国民が今八割を超えていながら、いまだ約四割の方々が飲食店などの公共の場、こういったところで受動喫煙を受けているという現状がございます。また、受動喫煙を受けなければ亡くならないで済んだ方々が少なくとも年間一万五千人はいるだろうと、こう言われているわけでございます。 我が国は、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約、FCTCの締約国でありまして、WHOからは、今御指摘のとおり、屋内全面禁煙義務の法律がないために、受動喫煙対策につきましては世界最低レベルの分類になっているわけであります。 WHOの調査によりますと、既に四十九か国では飲食店も含めた公共の場を屋内完全禁煙にしておりまして、中国北京以降のオリンピック開催国や開催都市、すなわち、カナダ、イギリス、ロシア、ブラジル、これは今御指摘のとおりで、全ての飲食店を含む公共の場で罰則付きの屋内禁煙ないしは更に厳しい敷地内禁煙ということになっています。今年一月の安倍総理の施政方針演説でも、受動喫煙対策の徹底という言葉が使われた演説が行われたところでございます。 こういう中で、厚生労働省は、先般、基本的な考え方の案というのをお示しをいたしました。その具体的な内容としては、まずプライベート空間は規制対象外ということでありますけれども、公共の場については、施設や場所の性質を十分考慮した上で限定した場所で禁煙とするなど、言わば日本型の分煙社会、これを目指しておるところでございます。これによって我が国の位置付けは今のWHOの四段階のランクの一番下からワンランク上がるだけなんですね。それは屋内完全禁煙ではなくて分煙でいくということを、自民党の議論の中でもいろいろ御意見が出ておりますので、そういうことを踏まえた上で分煙という形にさせていただいているわけであります。 もとより、喫煙の自由というのは、公共の福祉に反しない限りは尊重されるべき権利であろうと思いますが、飲食店を含む公共の場において、もはや国民の八割を超える非喫煙者、あるいは妊婦、妊娠されている方ですね、それから子供さん、がん患者の皆さん、ぜんそく患者、あるいは外国人、特に受動喫煙禁止に慣れている外国人などの健康が喫煙者の喫煙の自由よりも後回しにされていると、こういうのはやはり現状は認められないのではないのかなというふうに思います。 特に、今御指摘にあった飲食店でございますけれども、受動喫煙によってこうした方々の飲食店の選択肢が狭まっているとも言えるわけであって、さらに、たばこを吸わない方が職場の、例えば今ちょうど転勤、配置換えの季節でありますから、歓送迎会とか、それから接待の相手方との、取引先との接待とか、そういう中で、望まない受動喫煙、言わば嫌々受動喫煙みたいなものが強いられてしまうという事態、あるいは飲食店で配膳をしている従業員、学生アルバイト、特に高校生、大学生、こういった方々が煙にさらされているという事実もあるわけでございます。 また、そうはいいながら、今、経営にもしっかりと配慮をすべきじゃないか、こういうお話がございました。そのとおりだと思いますが、WHOの国際がん研究機関、IARCというのが二〇〇九年にまとめたハンドブックによりますと、世界各国の信頼度の高い論文を分析をいたしました結果、ほとんどはレストラン、バーを法律で全面禁煙にしても経営には影響はない、中には売上げが増えているという国もあったという報告がなされております。 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック、その前年のラグビーワールドカップもあります。そして、多くの外国人がこれからインバウンドとして来られると。そういう中で、おもてなしの観点からも、法案提出に向けて御理解をいただきながらしっかりとした対応をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○朝日健太郎君 大臣、ありがとうございました。私も子育て中でございまして、やはり子供と一緒に飲食店に行く機会が多いので、しっかりと受動喫煙防止、進めていただきたいと思います。 続きまして、インバウンド対策についてお聞きします。 私は、競技者でもあったからか、様々な分野において国際競争力というのを特に意識をします。我が国における成長産業の中にインバウンド需要が挙げられると思います。海外の方々に渡航先として日本を選択していただくことは大変重要なテーマだと考えています。二〇二〇年東京大会までに、二〇二〇年までに、政府は新たな目標として、訪日外国人旅行者数を四千万人、そのうちクルーズ旅客数を五百万人と、意欲的な、まさにハードルの高い目標設定をされました。実際に昨年の数字は対前年比で大幅な伸びを示しています。これからは、観光先進国の実現に向け、政府一丸、官民挙げて、常に先手を打って様々な取組を行っていく必要があると考えます。 この目標実現に向けた石井国交大臣の意気込みを聞かせてください。
○国務大臣(石井啓一君) 我が国を訪れる外国人旅行者の数は、二〇一二年からの四年間で一千五百万人以上増えまして、昨年は二千四百四万人となりました。また、外国人旅行者の消費額は、同じくこの四年間で二兆六千億円以上増え、昨年は三兆七千四百七十六億円となったところでございます。 昨年の三月に政府は、明日の日本を支える観光ビジョンを策定をいたしまして、訪日外国人旅行者数を二〇二〇年四千万人、二〇三〇年六千万人、また、外国人旅行消費額を二〇二〇年八兆円とすること等を新たに目標に掲げまして、その実現のために必要となる骨太な政策を取りまとめたところでございます。 今後とも、この観光ビジョンに基づきまして、例えば国立公園や文化財、古民家等の観光活用の促進、広域観光周遊ルートの形成、充実等を進め、外国人のニーズを十分に把握しながら、我が国ならではの魅力的な体験等もアピールして地方への誘客を促進する、また、長期滞在の傾向のある欧米豪や富裕層を新たなターゲットに位置付け、リピーター化の促進にもつながる訪日プロモーションの展開、観光を支える経営人材の育成や宿泊業の生産性向上により観光産業を我が国の基幹産業へ変革をする、さらに、ストレスなく快適に観光ができるよう、出入国管理体制や通信、決済などの滞在環境を向上するほか、クルーズ船の受入れや地方空港へのLCC等の国際線就航を促進するといった施策を関係省庁、民間企業等、様々な関係者と連携して具体化し、実行していかなければならないと考えているところでございます。 引き続き、観光先進国の実現に向けまして政府一丸となって、また官民一体となって全力で取り組んでまいりたいと存じます。
○朝日健太郎君 大臣、ありがとうございました。大変期待の持てる方針だと思います。 訪日外国人旅行者数が大きく伸びる中、特にクルーズ旅客数は目覚ましい伸びでもあります。全国の港で昨年のクルーズ船寄港回数が二千回であったのに対し、今年度は二千五百回が見込まれております。また、世界では二十二万トン級という大変大きな船も造船されたり、一度に五千名を超える乗客を運ぶことが可能になるなどクルーズ船の大型化が、大型化し、一度の寄港で乗客数も劇的に増加をしています。 現在、国内でクルーズ船が寄港できる港は百二十を超えているわけですが、ある港ではクルーズ船の混雑から受入れが困難な状況も発生しているなど、我が国のクルーズ船状況は目まぐるしく変化をしています。それでも、クルーズ船による訪日を二〇一六年の百九十九万人から二〇二〇年には二・五倍に伸ばす必要があります。訪日クルーズ旅客数五百万人に向けた具体的な取組をお聞かせください。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。 昨年の我が国港湾へのクルーズ船の寄港回数は前年比三九%増の二千十八回、また訪日クルーズ旅客は七九%増の百九十九万人となり、いずれも過去最高となったわけであります。我が国港湾がこの急増するクルーズ需要に対応し、寄港をお断りすることなくしっかり受け入れていくためには、ハード、ソフト両面からの受入れ環境の整備が必要であると考えております。 具体的には、ハード面におきましては、既存岸壁の防舷材あるいは係船柱の改良、岸壁の延伸など、クルーズ船の受入れ能力の向上を図ってまいります。また、港湾機能の高度化を図るため、平成二十九年度に、地方自治体などが実施をするクルーズ旅客の利便性あるいは安全性の向上を図る事業に対する補助制度を創設いたしまして、移動式ボーディングブリッジの整備などを推進することといたしております。 また、ソフト面では、自治体で構成されます全国クルーズ活性化会議とクルーズ船社との商談会の開催、こうした取組によりまして、全国の港への寄港誘致に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 加えまして、旅客施設等に投資を行うクルーズ船社に岸壁の優先使用を認める新しい制度によりまして、官民の連携による国際クルーズ拠点の形成を図りたいと考えております。この新しい制度を創設するため、今国会に港湾法の改正法案を提出する準備を進めております。 国土交通省といたしましては、これらの施策によりましてクルーズ船の受入れ環境の更なる充実を図り、我が国港湾でクルーズ旅客五百万人をしっかりと受け止められるよう取り組んでまいります。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。クルーズ船の受入れ体制をソフト面、ハード面でしっかりと整備をしていただきたいと思います。 そのような中で、訪日客の数だけではなく、日本を訪れる旅行者に各地域で文化、歴史、食などを楽しんでいただくことが大変重要だと考えます。これまでの訪日クルーズ旅客に関しては、特に中国からの旅行者が多いわけですが、言わば爆買いと言われる中国人観光客による大規模な買物が注目をされてきました。しかし、昨年辺りからその爆買いも落ち着きつつあると言われております。一人当たりの消費額が平均十五万五千八百九十六円となり、前年から一一・五%も落ちてきています。 そのような中で、私の体験ではありますけれども、特にロシアのスポーツの選手ですが、海水浴に対する憧れが大変強く、ロシアの方々にとって海水浴というレジャーは大変貴重なものであるのかなと。私自身も、屈強なロシア選手たちと一緒に試合後には海でクールダウンしたのをよく覚えております。 まさに海外からの旅行者のニーズはこれからどんどんどんどん変化に富み、消費型のサービスと併せて体験型のサービスも重要と考えます。そういった意味においても、クルーズ船寄港地において提供できるサービスの拡充は大変重要かと思います。各地域での観光の質の向上への取組をお聞かせください。
○大臣政務官(藤井比早之君) クルーズは、陸上から行きにくい地域にもアクセスすることができ、地方周遊の手段として、全国津々浦々の自然、文化、気候、食など我が国の多様な魅力に触れてもらうことにより、将来リピーターとして日本を訪れてもらうきっかけとなる有効な手段であると認識しております。 現在はクルーズが上陸してから貸切りバスで観光地や土産物店を周遊するパターンが多いものと承知しておりますが、まさに朝日委員御指摘のとおり、我が国の魅力を味わっていただくためには、スポーツツーリズムなど体験型、交流型の観光メニューを増やしていくことが重要であると考えております。 現在、九州のクルーズ船の主要寄港地において観光施設の抽出やモデルコース策定のための調査を実施しているところでございます。こうした調査の結果を活用しつつ、体験型、交流型観光を活用し、旅行者の滞在時間や消費額を増やす、旅行者にとって満足度が高い上質かつ多様なツアーコースの造成に取り組むとともに、商談会の開催等により富裕層向けのクルーズ船の誘致や地方への誘客に努めてまいります。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。 先ほどの質問に関連するんですが、一つ御紹介をしたいと思います。 私がビーチバレーボール競技を通じて世界各国を転戦してきた中で特に印象的だったのは、北欧ノルウェーの港町スタバンゲルの試合会場でした。ここでは港全体が仮設のビーチバレー会場となっており、観客スタンドも設営されているのですが、スタバンゲルの港に寄港する大型クルーズ船が観客スタンドの一部として機能しておりました。これには驚きました。クルーズ船が寄港した港、目の前がスポーツイベント会場となっており、乗船客を楽しませる仕組みとなっていました。 また、昨年ではありますが、日本国内のクルーズ船誘致に積極的な宮崎県日南市油津港において、石井大臣も視察されたと思いますけれども、その日南市で、地元の女子中学生バレーボール選手たちと、そしてその当日に寄港したクルーズ船のクルーと一緒にビーチスポーツを楽しむというイベントを開催をいたしました。もう女子中学生たちの生き生きとした表情が大変印象的でした。 クルーズ船の寄港は、地元の方々そして外国人旅行者などの交流や港のにぎわいの創出にも大変大きな役割を果たすと思いますけれども、その見解をお聞かせください。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。 委員が御指摘のとおり、クルーズ船の寄港は、買物による消費効果だけではなく、にぎわいの創出あるいは地域との触れ合いによる文化交流など、地方創生に大きくつながるものと考えております。 従前より、国土交通省では、港を核とした町づくりを促進するため、住民参加による地域振興の取組が継続的に行われる施設をみなとオアシスとして登録してきておりまして、平成十五年から現在まで九十三の施設が登録をされております。 クルーズ船の寄港は、先ほども御指摘ありましたとおり、地元の市民の皆さんとクルーズ船の乗客あるいはクルーの皆さんとの交流、さらには港のにぎわいにも大変大きな役割を果たすということから、訪日クルーズ旅客の受入れ機能を強化するということを目的といたしまして、本年二月にみなとオアシスの制度を見直したところであります。あわせまして、昨年の港湾法改正で創設をされました、きめ細やかな港湾の管理を行うための団体として港湾協力団体、こうしたものを創設をいたしましたので、この積極的な活用も制度に加えたところでございます。 今後、この港湾協力団体も積極的に活用しながら、訪日クルーズ旅客の受入れ体制の強化充実を図り、地方創生の取組を積極的に推進してまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。 クルーズ船対策としましては、特にクルーズ船社のコメントで印象的だったのは、日本の港に寄港すると地元の方々が最後まで手を振ってお見送りをしていただくと、本当にそういった日本のホスピタリティーの高さに感心をされていたのを思い出しました。 クルーズ船の受入れについては理解をしましたけれども、飛行機の訪日、そして船での訪日、どちらにしましても、訪日外国人旅行者へのおもてなし、ホスピタリティーを高めるには、観光中において全ての旅行者がストレスなく快適に観光を満喫できる環境が重要だと考えます。 私も様々な国々を訪問してまいりましたけれども、特に各国への入国手続の記憶は鮮明であります。その国のイメージを大きく左右するものだと思います。例えば、渋滞であったり手続に大変時間が掛かったりと、大変ストレスになるわけですけれども、我が国の第一印象を決める入国管理においてCIQなどの手続についてもセキュリティーを確保しつつ迅速化が必要だと考えます。 訪日外国人旅行者四千万人、そのうち訪日クルーズ旅客は五百万人を目指すわけですが、その高い目標に向けたクルーズ船の入国管理の体制づくりやスピードとセキュリティーの両立をさせる対策についてどのような取組を行っていくのか、お聞かせください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 増加する観光客に対する入国審査とテロの未然防止等の水際対策の実施は喫緊の重要課題であると考えているところでございまして、法務省といたしましては、円滑な入国審査と厳格な入国管理を高度な次元で両立させる必要があると認識しているところでございます。 そこで、お尋ねの訪日クルーズ船の関係でございますが、訪日クルーズ旅客を二〇二〇年に五百万人とする政府目標に向けまして、法務省といたしましては、問題のない外国人の方に対しましては可能な限り円滑な入国審査を行い観光立国の実現に資すると同時に、厳格な入国審査の実施によりまして治安の維持に努めることも極めて重要であるというふうに考えているところでございます。 法務省におきましては、クルーズ船旅客の増加に対応するため、平成二十七年一月一日から船舶観光上陸許可という新たな上陸許可制度を導入いたしました。この制度は、乗下船時の本人確認等の適切な乗船管理を行っていると認められるクルーズ船に限りまして、個人識別情報の取得でありますとか外国人入国記録、いわゆるEDカードの記載内容等を簡素化するものでございまして、この許可制度を導入した結果、入国審査時間は導入前と比較して大幅に減少をしております。 また、あわせまして、審査要員の応援派遣体制の強化でありますとか審査機器の増配備にも取り組んでいるところでございます。 法務省といたしましては、今後とも、クルーズ船の外国人旅客につきましては、厳格さを維持しつつ円滑な出入国審査が実施できるよう必要な体制整備に努めまして、観光立国の推進に寄与していく所存でございます。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。 これから四千万人を迎える訪日客に対してしっかりと整備を進めていただきたいと思います。 それでは、最後の質問に行きたいと思います。 パリ協定にも表されるように、温室効果ガス対策というのは大変な重要なテーマになってくると思います。私は、ビーチバレーボールということで、海辺に関するテーマにも取り組んでまいりました。その中で環境に関わる質問をしたいと思います。 世界中から東京等にたくさんのお客様がいらっしゃると思うわけですが、首都圏の臨海部には、世界屈指の経済そして産業機能が集積する中において、江戸前という言葉があるように、多様な生物が生息する豊かな東京湾が広がっております。このように産業と自然が共生している国土を世界にしっかり発信していくことが重要であると考えております。そのためにも、これまで以上に豊かな海域環境をつくっていく必要があり、臨海部においては豊かな生態系を育む場となる藻場や干潟の再生、そういった保全といった取組を進めていくことが重要だと考えております。 また近年、海草などの海洋生物が固定する炭素、いわゆるブルーカーボンが地球温暖化対策の一つとして世界的に注目をされつつあります。我が国においても、このブルーカーボンという観点も踏まえつつ、藻場などの整備を進めるべきだと考えておりますが、ブルーカーボンに関わる港湾の取組についてお聞かせください。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。 国土交通省におきましては、港湾整備で発生するしゅんせつ土砂などを活用いたしまして、アマモなどの海草の生育場となる水深の浅い場所、いわゆる浅場などの造成を行っております。また、傾斜を緩やかにしまして、海草や魚類など多様な生物の定着を促す構造の護岸など、生物共生型港湾構造物を用いた港湾整備も行っているところでございます。 さらに、東京湾におきましては、関係省庁、関係地方公共団体から成る東京湾再生推進会議により策定をされました東京湾再生のための行動計画に基づきまして、官民連携により、海草が群生する場所、いわゆる先ほど御指摘の藻場の保全、再生などの取組を進めているところでございます。 委員御指摘のとおり、海草などの海洋生物が固定する炭素、いわゆるブルーカーボンにつきましては、二〇〇九年に発表されました国連環境計画の報告書で名付けられたものであり、近年、地球温暖化対策の新しい可能性として世界的に研究が進められているものと認識をしております。国立研究開発法人であります海上・港湾・航空技術研究所におきましては、年間を通じてアマモ場が大気中のCO2を吸収していることを世界で初めて実証するなど、ブルーカーボンに関する研究を進めているところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、藻場の保全、再生などの取組を進めるとともに、関係省庁、関係団体とも連携をしながらブルーカーボンに関する検討を積極的に進めてまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。 今言ったように、自然環境に触れることで人々は環境配慮行動といったエコや省エネに対する生活様式が変化していくという実験も、データも出ておりますので、特にこれから自然環境の保全には努めていっていただきたいというふうに思います。 私の質問は以上になります。これからやはり、オリンピックそしてスポーツといったキーワードでしっかりとこの日本を前に進めていきたいと、また国際競争力といったテーマにも取り組んでいきたいと思います。 本日はどうもありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で朝日健太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(山本一太君) 次に、川合孝典君の質疑を行います。川合孝典君。
○川合孝典君 おはようございます。民進党・新緑風会の川合孝典でございます。 本日、私の方からは、一連の報道がなされております森友学園の問題について、事実の確認を幾つかさせていただきたいと思います。 本論の質問に入ります前に、まず文部科学省の方に確認をさせていただきたいことがございます。 土地取引の問題等で様々な報道がなされておりますが、その後、この学校の認可の見通しというのは現時点でどうなっているのか、この点についてまず確認をさせてください。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 私立の小学校の設置認可は、学校教育法の規定に基づきまして、認可権を持つ大阪府が関係法令及びその審査基準に基づいて行うものでございます。 現在、大阪府に確認をいたしましたところ、今後開校に向けた準備状況について最終的な確認を行った後に、今月中に認可の判断を行うということでございます。
○川合孝典君 手続上の問題としてはそういうことだというのは分かっておりますが、先生方、委員の皆様も御理解いただいておりますとおり、子供の学びに関わる問題であります。今月の末までに判断を下して、その結果認可しないということになったときに、この学校に入学を予定していたお子さん方がどうなるのかということについて、我々大人の責任できちんとした対応をしなければいけないわけでございますが、この点についての文部科学省の認識はどうでしょうか。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 大阪府においても、入学予定のお子さんのことについては当然留意をしながら対応を考えているということでございます。 一つは、その認可の判断につきましても、そうした、まあ仮にもし認可がなされないということになれば別な学校で受入れをしていただかなければいけないと。そういったことも踏まえながら、認可の時期、判断の時期というのも対応をしたいと。そういう意味で、仮に認可がなされないということになれば別な学校で受け入れていただくということになりますので、そういったことも含めて大阪府において今いろいろ検討をされているということで承知しております。
○川合孝典君 大阪府の方でということでの御答弁でありましたけれども、学校教育法を所管する文部科学省として、この問題についてはきちんと大阪府の方に指示を出した上で、どうするのかということについて回答をもらえるようにしてください。そのことを強く要請したいと思います。 大臣、これは所管の問題とは別に、文部科学省全体としてのリーダーシップに関わる問題でございますので、この問題についてきちんと御対応をいただくということについての確認の答弁をいただきたいと思いますが。
○国務大臣(松野博一君) もう委員御案内のとおり、この私立小学校の認可に関しては大阪府が所轄をするものであります。その意味におきましても、一義的には、文科省はそれを飛び越えてどうこうという処置は、これは法の立て付けからいって難しいわけでありますけれども、委員御心配のとおり、一番大事なことは子供たちにとって今後の状況はどうなるかということでございますので、その観点からは、大阪府としっかりと情報を共有をしながら、文部科学省としても、これはもうまずは大阪府が対応していただくことでありますけれども、しっかりと文部科学省としての務めを果たしてまいりたいと考えております。
○川合孝典君 新一年生になるお子さんがつらい思い、悲しい思いをしないように最大限の御配慮をお願いしたいと思います。 では、本論に入らせていただきたいと思います。 これまでこの問題に関しては、土地取引、金額の問題も含めて様々な議論がこれまでになされてきたわけでありますけれども、そもそもこの問題は学校の認可が前提となって議論がスタートしているという意味でいくと、この認可の部分についてどういう経緯で認可適当という判断がなされたのかということが明らかにされないと、その後の土地取引の問題だけでは間の部分の議論に終始してしまうことになってしまいます。 そこで、この質問をさせていただく前に、まず文部科学省に確認をさせていただきたいんですけれども、この学校の認可をする前に、いわゆる認可適当という判断をして、その認可適当を出したところから既に様々な手続や準備、工事が始まっているという実情にあるわけですけれども、こういう手続を取ることの理由をお教えください。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 これは、設置認可について、どういうプロセスで学校側が準備をし、一方では認可を下す側が対応するかということになろうかと思いますけれども、大阪府においては、例えば、今、大阪府の状況を確認しているわけでございますけれども、例えば、私立学校審議会におきまして、今お話がございました認可適当の答申が出され、以降、正式な認可までの間に、例えば生徒募集であれば、認可申請中であることを明示した上で募集、ホームページ等での広告活動、開校に向けた準備を進めるということは大阪府の場合においては通例であって、特段、今まででも同様の扱いをしているということでございます。 もちろん、正式な認可より前に児童の募集あるいはホームページ等での広告を認めることの適否につきましては、最終的にはそれぞれの認可権者の御判断でございますけれども、いずれにいたしましても、子供たちの就学に支障が出ないように十分配慮していただくことが必要だというふうに考えているところでございます。
○川合孝典君 ということで、正式認可が出る前に手続、いろんな作業を始めるということについては何らおかしくないということであったことが今確認をされました。 それでは、併せて追加の質問ですが、では、大阪府でこれまで学校の開設についての認可適当という判断が出てから正式認可にまで至らなかった事例というのは何件中何件、何%ぐらいあるか、教えてください。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 大阪府に確認をいたしましたところ、十件で、トータルの数字は把握してございませんけれども、少なくとも過去十年間におきまして、認可適当との判断が出てから正式認可に至らなかった例はないとのことでございます。
○川合孝典君 ということで、お分かりいただきましたように、認可適当が出たら、これは正直言って事実上の決定であるということであったということであります。 あわせて、確認ですけれども、今回、この国有地売却の条件となっているいわゆる国が国有地を売却することの前提は、学校教育法一条校を設置するということが前提となっての国有地の売却ということ、理解でよろしいですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 御答弁申し上げます。 様々な規定の中で、学校教育法一条の学校ということでございます。
○川合孝典君 ここまでの議論で皆さん御理解いただきましたように、認可されるということが前提となって全てのことが動き始めているということが御理解いただけたと思います。 そこで疑問になりますのが、では、この大阪府私立学校審議会でどういう議論がなされてきたのかということであります。実は、私も様々なヒアリングに参加をさせていただきまして、この私学審議会の一連の議事録というものを入手させていただきまして、大変多量な情報であり、黒塗りも多い資料ではあったんですが、今日、気になるところだけ少し抜粋して資料としてお手元に配らせていただきました。 正直言って、私は私学審議会も一緒になって認可に向けて議論しているのかと思っておったわけでありますが、この抜粋した議事録を御覧いただきますとお分かりいただけますように、例えば資料の一の一ページ目のところは教育内容についての疑念の声が上がってきております。幼稚園教育要領からは少し逸脱しているのではないかといったような指摘があります。 二ページ目をめくっていただきますと、財務体質について、バランスシートだけを見たら、思い付きで始めたか、大体おかしいですよ、これ、という指摘も実はあるわけでありまして、さらには、定期借地権、これまで議論されてまいりましたが、定期借地権なんて一般の貸借によって購入金額のときに変わってきますし、借地料を払って、しかもそれ、お金をためて本当に大丈夫というのが誰しも思うんじゃないかなと、我々がまさに議論していることと同じことをここでも議論しております。そしてその後、シミュレーションどおりにいかなかったら誰が責任を取るんですか、そして、そこで非常に迷惑を被った保護者や子供たちについて誰が責任取れるんですかと、こういう要はやり取りがなされている。ごく真っ当な実は議論をしているわけでありまして、これに対しまして事務局の発言載っておりましたが、エッセンスだけ切り抜いておりますが、大阪府の職員、私学・大学課の行政の職員がチェックした上で、適切であるという判断をさせていただいておりますという、こういう実はやり取りがなされているわけであります。 一般論で結構でありますけれども、学校の設置の許認可に関わる審議会でこういう議論が出たときに、こういう状況になっているときに、一般的に文部科学省であればどういった対応を取られるかを教えてください。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 一般論としてお答えするのはなかなか難しい御質問かと存じますけれども、少なくとも大阪府の審議会につきまして、私どもとして詳細に説明をする立場にはないということは前提として御了解いただきたいと思うんですけれども、ただ、議事録を拝見いたしますと、いろんな観点から委員から御意見が出たと。ただ、その結論として、一月の二十七日、先生がお引きになられている議事録の中でも、少なくとも審議会の結論としては認可適当であると。ただし、幾つか条件が、御議論されたようなことについては引き続き確認をするという条件を付しての認可適当だという結論が出されたというふうに理解をしているところでございます。
○川合孝典君 文部科学省としてはそうとしか言えないだろうと思いますが、資料の二を御覧いただきたいと思います。 この十二月の審議会の後、結論が出ずに臨時会を開いて、認可適当の決定を行ったと言われる臨時会の議事録の抜粋でありますけど、ここでもやはり委員の方から財務体質について、収支上何というか、ウルトラC以上のすごい実態になるんですが、これは信憑性があるんですかという指摘があり、これに対して事務局発言として、提出された財務諸表に添付されている公認会計士からの書面を確認させていただき、適正なものと判断しているところですという回答があります。 その後も、御覧いただきますと、ずっとやり取りがなされております。どう見てもおかしなやり取りなんですが、御注目いただきたいのはこの資料二の二ページ目の最後のところからでありますが、書類の提出はありましたが、それぞれに何の根拠もないということが散見されますと、中略ですが、既に先々に進んでいますということなのでしょうが、なぜこんなことになったのかと今後新聞沙汰にならないように、ならなければと心配ですと、こんなこと言っているんですよ。とんでもない話なんですよ。それに対する答弁が全くない状況ということになっているわけでありますけれども、現実問題として、大臣、これ目通されて、あり得る話だと思われますか。
○国務大臣(松野博一君) 文部科学省といたしましても、手続にのっとりまして大阪府私立学校審議会の議事録を取り寄せて読まさせていただきました。これは府の審議会の内容でございますので私の方からそれに関して論評するのは差し控えさせていただきたいと思いますが、委員御指摘のとおり、この審議会の委員の中から様々な観点からの指摘があったということは確認をしております。
○川合孝典君 国有地、国民の財産に関わる問題に発展していることでありますので。かつ、大阪のことだから分からないと、当然、当事者じゃないから皆さん直接答えることができる立場におありにない。ならば、この当事者たる大阪府の私学審議会と私学課の担当者の方々をこの参議院予算委員会に参考人として招致することを委員長に希望します。
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議します。
○川合孝典君 ありがとうございます。 それと、続きまして、さきの新聞報道で、校舎の建築費についての記載にずれがあるということの報道がございました。国の査定金額と森友学園から大阪府への報告金額に倍近い開きがあるといったこの報道がありましたけれども、これ確認させていただきたいんですけど、現実問題として手続上こういう問題というのは生じるものなんですか。どこでも結構ですが、答弁してください。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 校舎の建築費についてのお尋ねでございますが、大阪府に確認いたしましたところ、お話がございましたように、小学校の校舎及び体育館の建築費につきまして、報道されております国の補助金に係る査定金額と比べて私立学校審議会に提出された金額がかなり少ない金額であるということでございまして、大阪府としては森友学園に対して事実確認を行っているところだというふうに承っております。
○川合孝典君 確かにかなり安い金額でありまして、報道によりますと七億五千六百万であったと記憶しておりますけれども、延べ床面積が五千六百七十八平米でありますから、これを金額で割りますと一平米当たり十三万三千円という金額でありまして、どう考えても素人が見てもあり得ない金額になっておりますが、この金額で実は審議会を通ってしまっているということであります。 資料の三番付けさせていただいておりますので、資料の三番にこの辺りのところについての不明朗なやり取りが少しだけ残っております。 この三番のところに、建築の専門家、第三者などの意見を聞いて妥当性があると思われたのでしょうか、この点についてお答えくださいという委員の発言がありまして、それに対して事務局の発言の部分というのは何もありませんでした。その後、別の委員から、今、事務局からの説明は、はっきり言って建築費は安いですよと、入札の際の担当者からこれで何とかしましょうという覚書を入れている状態ですと、心配はあるんですが、資材の購入についてはこの設置の趣旨に賛同するところから安く提供しますという話になっていますという、魔法のような話が実はここに書かれておるわけでありまして、どう考えてもこのやり取りを見ていても異常なわけであります。 既に審議会でこの建設費用の金額についても疑義、疑念が生じているという状況であるにもかかわらずこういう問題が生じてしまっているということに関して、この点についても大阪府のことだから分からないとおっしゃるのであれば、大阪府の該当の担当者の方を国会に呼んできちんとした説明をしていただきたいと思います。 参考人としてこの点についても委員長に御要望します。
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 それではもう一点、次に土地の問題に関して、廃棄物の問題に関して少し確認をさせていただきたいと思います。 これまで様々、廃棄物のやり取り、撤去のことについて錯綜した情報が飛び交っているわけでありますけれども、結局のところ、この森友学園の敷地から出たと言われる廃棄物はどういう形で廃棄されたのかということについて、現在事実確認できていることをお教えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 国有地につきましては時価で売却する必要がございますので、不動産鑑定士による鑑定価格から大阪航空局が適正に算定しました撤去費用を差し引きました時価で売却しておるところでございます。 現在も森友学園で学校の建設工事が行われているというふうに承知してございますが、本件土地につきましては、そうした埋設物の撤去費用も考慮して評価された時価で既に売却済みでございますので、売却後にどのような撤去をするかというのは、現在の土地所有者であります森友学園において委ねられているということでございまして、私どもとしては具体的にどういうような撤去が行われたかについては確認しておらないということでございます。
○川合孝典君 こうやって責任のなすりつけ合いのような議論がずっと続いているわけでありますが。 この学園、小学校の新築工事についての平成二十六年十二月の地盤調査報告書があることについては御存じですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 森友学園側が自らそのボーリング調査を行ったという調査があることは存じてございます。
○川合孝典君 実は、急にこの話をしましたのは、昨日この地盤調査報告書を御提出いただきましたので、そこで初めて目を通させていただきました。 どういう調査をしているかといいますと、この平成二十六年の十二月の段階で、学校の建物の敷地のちょうど端のところです、体育館の辺りと、それから反対側の校舎の端っこの辺りに、実は深さ四十六メートル、さらには二十メートル以上のボーリング調査を行って、土壌、いわゆるどういう土壌なのかということの検査していました。 この数字を見て、私、素人でありますからはっきりした判断できないんですけれども、確かに三メートル辺りのところまでは、ごみや様々なものが入っている、また水、水分を多く含んでいるといったような記述がされているんですけれども、おおむね三メートルより地下の部分というのは粘土と砂れき層であります。はっきりと三メートルまでは盛土、三メートルから下は沖積層であるという、こういう記載がされているわけでありますけれども、この事実は御存じでしたか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 その地盤調査報告書、翌年のたしか四月だったと思いますが、近畿財務局に提出をされまして、その際の趣旨といたしましては、その地盤が軟弱な地層があるので、これについて再度評価してほしいという御依頼がありました。したがいまして、その詳細な、今委員がおっしゃいましたようなその沖積層とかそういう話につきましてはあれですが、その中で鑑定評価をそのボーリング調査も含めてお願いしまして、鑑定評価としてはこの地盤が軟弱であるということについては私どもで承知しております。
○川合孝典君 その結果として一億三千数百万円の工事がなされたということの理解なんだろうと思うんですけれども、それでは、その後、平成二十八年の三月十一日になってから、くい打ち工事を行う、九・九メートルのくい打ち工事を行う上で新たな産業廃棄物が見付かったというこの報告を受けたわけでありますけれども、その報告内容についてどういう形で検証されたのか、教えてください。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 平成二十八年三月十四日に現地確認を行っておりますけれども、九・九メートルのくい掘削工事の過程において発見された廃材、廃プラスチック等のごみを大量に含む土が広範なエリアに積み上がっているということを確認しております。このことは、その前年の十一月に国が現地確認に赴いた際には確認されなかったことであるということでございます。 現地確認に当たりましては、工事関係者からのヒアリングにおきまして、くい掘削工事、九・九メートルの相当に深い層から廃材、廃プラスチック等のごみが出てきたとの報告がございました。また、その当時、くい掘削当時の工事写真におきましても、掘削を終えた掘削機の先端部に絡み付くほどの廃材、廃プラスチック等のごみが発生していることや、全長十メートルのドリルで掘進している最中に廃材等のごみを含む土が発生している様子ということを確認しております。
○川合孝典君 それを航空局の方で確認をしたということでよろしいですか、直接見たということですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 まず、三月十四日の現地確認に赴きましたのは大阪航空局と近畿財務局の職員でございます。ただ、その際に、工事関係者からのヒアリングを行ったということと、その後に工事関係者から提出を受けた工事写真において確認をしたということでございます。
○川合孝典君 ということなんですよ。結局、直接確認をしたわけではないということでありまして、確認もせずに八億円の値引きをしたということがここではっきりとしてきているわけなんですけれども。 これですね、誰がこの状態で、要はその話を聞いただけで八億円の、八億円以上もの値引きをするということについての決裁をされたのか、教えてください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今航空局長の方から御答弁申し上げましたが、前年に確認されていなかったというところのごみが、三月十一日以降に現場に行って工事関係者とも話をして確認したということで、そこは確認をしているわけでございます。 その上で、我々、大阪航空局に、工事算定基準に従って適正に算出した撤去費用を引いた時価について売却した売買契約書につきましては、近畿財務局において決裁してございます。
○川合孝典君 従来の答弁繰り返していらっしゃるわけでありますけれども、現実問題として、さっき申し上げましたように、これ情報として御提示してもいいわけですけれども、地盤調査報告書で、三メートルよりも深い地層は沖積層、いわゆる地層であるということの結果が出ているわけであります。 ボーリングした結果そういう情報が出ているわけでありますので、したがいまして、その御答弁をされるのであれば、今後専門家の方をきちんと入れてこの地質の調査というものをもう一回きちんとし直すべきなんじゃないかと思うんですけど、この点について、できるかどうか教えてください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今委員がおっしゃいましたボーリング調査は、軟弱な地盤という、その地質を調べるために、二か所について細い、多分くいとかそういうような太さではなくて、細いものでボーリングをした二か所についてということでございまして、そこについてどのようなものがあったのか、ちょっと私、詳細存じておりませんが、いずれにしても、その調査は、地盤が、その地層が、軟弱な地層が含まれているというものを調査するためにやったというふうに承知しております。 大変恐縮でございますが、先ほど航空局長が答弁いたしましたように、九・九メートルのところのくいのところから埋設物が出ているというのは確認をしているということでございます。
○川合孝典君 じゃ、それを科学的に証明するデータをお出しいただきたいと思いますが、ありますか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 平成二十八年三月十四日の現地確認におきまして、九・九メートルのくい掘削工事の過程において発見された廃材、廃プラスチック等のごみを大量に含む土が広範なエリアに積み上がっているということを確認してございます。 先ほど申しましたように、これらは、その前年の十一月には、国が現地確認に赴いた際には確認されなかったものでございます。
○川合孝典君 水掛け論になってしまっているんですけれども、積み上がっているのを見たということであって、埋まっているのを見たわけじゃないわけですよね。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 先ほども御答弁いたしましたが、現地確認に当たり、工事関係者からのヒアリングにおいて、くい掘進工事九・九メートルの相当に深い層から廃材、廃プラスチック等のごみが出てきたという報告を受けております。また、くい掘削時の工事写真におきましても、掘削を終えた掘削機の先端部に絡み付くほどの廃材、廃プラスチック等のごみが発生していることや、全長十メートルのドリルで掘進している最中に廃材等のごみを含む土が発生している様子などを確認しているところでございます。
○川合孝典君 一般的に、こうした事例があって、後付けでこんなものが出てきたよと言われたときに、実際の科学的な検証も行わないままに値引きをするというのは一般的な理財局のやり方なんですかね。それをお伺いします。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今航空局長から御答弁いたしましたが、埋設物が発見されたわけでございます。したがいまして、その埋設物を撤去するということで時価を算定したということでございますので、適正な価格で売却したということでございます。
○川合孝典君 では、その埋設物が明らかに撤去されたということの検証はされたんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 御答弁申し上げます。 先ほども申し上げて恐縮でございますが、そこにつきましてはきちんと大阪航空局が撤去費用を見積もって、それを差し引いた金額で私ども売却しておりますので、その売却した後につきましては、土地の所有者であります森友学園の方できちんと適切に対処していただくということでございます。
○川合孝典君 きちんと検証してとおっしゃっていることがきちんとしているように外形的に見えなくなってしまっているからこの問題が起こっているわけです。 我々だって迷惑しているんですよ、こんな問題で。委員の皆さんだってもっと建設的に政策の議論したいはずなんですよ。だから、早くきちんと証拠を出してくださいと、これ与野党変わらないですよ。 出すのか出さないのか、今申し上げたことも含めて証拠を、そうした証拠をきちんと出すということについて、今後理事会で諮っていただいて、この問題、前に進めるようにお取り計らいいただきたいと思います。
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議をいたします。
○川合孝典君 済みません、時間なくなってまいりましたので、最後に一点、教育方針の問題について文部科学大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。 今回、土地取引の問題が様々言われておりますけれども、私自身というか私の身の回りの人間は、教育の内容についてのビデオや様々な報道を見て、そのことに対して物すごい違和感を感じたという方が大変多うございます。 今回のこの森友学園、塚本幼稚園で行われている総理の名前を……
○委員長(山本一太君) 川合君、時間が終わっております。
○川合孝典君 はい。 総理のこと、名前を挙げたりとかいう発言をされていることについて、これ、学校教育法十四条に抵触しないのかどうか。さきの……
○委員長(山本一太君) 時間が終わっております。
○川合孝典君 はい。 衆議院の審議でも質問されておりましたが、大臣としてのお考え、一言で結構ですので、十四条に抵触しているかどうかを教えてください。
○委員長(山本一太君) 大臣、短く御答弁お願いします。
○国務大臣(松野博一君) 教育基本法第十四条第二項の規定は、法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動はしてはならないと規定をしております。 そして、その内容の判断につきましては……
○委員長(山本一太君) 簡潔にお願いします。
○国務大臣(松野博一君) 一義的には所轄庁である大阪府が判断するものと考えております。
○委員長(山本一太君) 以上で川合孝典君の質疑は終了いたしました。 残余の質疑は明日に譲ることといたします。 次回は明八日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十六分散会