本会議 第12号
- 発言数
- 67 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2017/03/31
会議録
○議長(伊達忠一君) これより会議を開きます。 この際、日程に追加して、 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。外務大臣岸田文雄君。 〔国務大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律等の成立を受けて、平成八年に締結され、平成十一年及び平成十六年に改正された日米物品役務相互提供協定に代わる新たな協定を締結することにつき、アメリカ合衆国政府と協議した結果、平成二十八年九月二十六日に署名を行った次第であります。 日米物品役務相互提供協定は、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における、それぞれの国の法令により認められる物品又は役務の提供に係る決済手続等を定めるものです。この協定により、平和安全法制に基づく物品又は役務の提供についても現行の日米物品役務相互提供協定に定める決済手続等の枠組みを適用することができるようになります。 この協定の締結は、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間の緊密な協力を促進し、日米安全保障条約の円滑かつ効果的な運用に寄与し、また、平成二十七年四月に公表された日米防衛協力のための指針において言及されている二国間協力の実効性に寄与することとなります。さらに、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊が行う活動においてそれぞれの役割を一層効率的に果たすことを促進し、国際の平和及び安全に積極的に寄与するものと考えられます。 次に、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律等の成立を踏まえ、平成二十五年に締結された日豪物品役務相互提供協定に代わる新たな協定を締結することにつき、オーストラリア政府と協議した結果、平成二十九年一月十四日に署名が行われた次第であります。 日豪物品役務相互提供協定は、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における、それぞれの国の法令により認められる物品又は役務の提供に係る決済手続等を定めるものです。この協定により、平和安全法制等に基づく物品又は役務の提供についても現行の日豪物品役務相互提供協定に定める決済手続等の枠組みを適用することができるようになります。 この協定の締結により、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍がそれぞれの役割を一層効率的に果たすことを促進し、国際の平和及び安全に積極的に寄与することが期待されます。 次に、日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 平成二十六年五月以来、英国政府との間でこの協定の交渉を行った結果、平成二十九年一月二十六日に署名が行われた次第であります。 この協定は、日本国の自衛隊と連合王国の軍隊との間における、平和安全法制を含むそれぞれの国の法令により認められる物品又は役務の提供に係る決済手続等を定めるものであります。 この協定の締結により、日本国の自衛隊と連合王国の軍隊がそれぞれの役割を一層効率的に果たすことを促進し、国際の平和及び安全に積極的に寄与することが期待されます。 以上が、これらの協定の締結について承認を求めるの件の趣旨でございます。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。堀井巌君。 〔堀井巌君登壇、拍手〕
○堀井巌君 自由民主党の堀井巌です。 私は、自由民主党・こころを代表し、ただいま議題となりました日米、日豪、日英物品役務相互提供協定(ACSA協定)案について質問をいたします。 思い起こせば平成二十七年九月十九日、この本会議場で平和安全法制が可決、成立いたしました。 今や、どの国であろうとも、一国で自らの平和と安全を維持することはできません。平和と安全に対する脅威は容易に国境を越え、我が国に深刻な影響を及ぼします。このような時代であるからこそ、我が国は、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、関係国と連携し、地域及び国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に寄与していかなければなりません。 平和安全法制成立後も我が国を取り巻く安全保障環境は深刻度を増しています。平和安全法制があるかないかで我が国の国際的な信頼関係は大きく変わります。仮に平和安全法制が成立していなかったら、特に米国との信頼関係は今の姿とは大きく変わっていたのではないでしょうか。 平和安全法制の施行から一年を迎えた今、改めて安倍総理に、日米同盟の礎ともなる同法が我が国の安全保障にとってどのような意味を持つのか、見解を伺います。 次に、ACSA協定の意義について伺います。 平和安全法制施行により、自衛隊とともに現場で活動を行う米軍に対する物品、役務の提供が拡大されました。今回の日米ACSA協定の改定は、この平和安全法制によって広がった活動の物品、役務の相互提供に関する決済手続などの枠組みを手当てするものであります。 国内法により米軍との間で食料、水、燃料、施設の利用などの物品、役務の提供が可能となっています。しかし、ACSA協定による枠組みが定まっていなければ、相互提供に支障が生じます。 現場レベルで平和安全法制の実効性を確保する上で、日米ACSA協定、そして日豪、日英ACSA協定の意義は極めて大きいものがあると考えます。そこで、安倍総理に、これらのACSA協定の意義についてお伺いをいたします。 次に、初めて締結される日英ACSA協定、そして今回改定される日米ACSA協定及び日豪ACSA協定の内容について岸田外務大臣に伺います。 防衛省・自衛隊は、平成二十五年、大型台風で壊滅的な被害を受けたフィリピンに国際緊急援助隊として人員を派遣しました。現地では、我が国以外にも、米国、豪州、英国などが救援活動を展開していました。そこで自衛隊は、既にACSA協定を締結していた米国、豪州と物品、役務の相互提供を行いましたが、協定がなかった英国とは相互の活動についての連絡調整が中心となりました。 このような経験もあり、英国側からの要望があったことも踏まえ、日英ACSA協定が新たに締結に至ったと聞いておりますが、まずは同協定作成の経緯と内容についてお聞かせください。あわせて、日米ACSA協定及び日豪ACSA協定の改正点及び内容についてもお聞かせください。 次に、他の国々とのACSA協定締結の方針について外務大臣に伺います。 現在、政府においては、フランス、カナダとACSA協定についての交渉を進めていると伺っています。私は、ACSA協定の有用性に鑑みれば、できる限り様々な国々と締結していくことが重要だと考えています。 そこで、現時点で協定を締結している国以外とどのように交渉を進めていくおつもりでしょうか。また、北朝鮮の脅威が新たな段階となった今、韓国との関係も極めて重要であると考えますが、その点についても併せてお伺いをいたします。 次に、現行のACSA協定に基づくこれまでの提供実績について稲田防衛大臣に伺います。 まず、日米ACSA協定、日豪ACSA協定は既に存在していますが、これらの協定により、米国、豪州とどのような物品、役務が提供されてきたのか、その実績を具体的にお示しいただきたいと思います。 また、私は、ACSA協定で相互に提供される物品、役務は、食料、水、宿泊、輸送、燃料等及び弾薬となっている、武器は除かれている、事前の同意なしに第三者への移転もできないことになっていると理解しています。このように、自衛隊による物品又は役務の提供にも制限があり、決して際限がないというものではないという点について確認をしたいと存じます。 最後に、我が国の平和と安全を守る決意について安倍総理にお伺いをいたします。 冒頭申し上げたように、もはや一国では自らの平和と安全を維持することはできません。各国の連携が極めて重要であります。そして、その連携にとって一番大事なことは、同盟国との信頼関係を構築することです。 では、この信頼関係の前提は何か。それは、自らの国を自らの力で守るという確固たる意志だと考えます。その意志がなく、自国の平和と安全を同盟国に依存する国と信頼関係を持続することはできません。自らの国を自らの力で守るという意志を持って初めて、同盟国と連携し、平和維持のために対処していくことが可能になるのではないでしょうか。 私は、ACSA協定に見られるように、様々な国々との連携を強化していくことは非常に重要だと考えます。同時に、今、厳しい安全保障環境や宇宙空間、サイバー空間での新たな脅威がある中、これらの現実に正面から向き合って、必要な防衛力整備の在り方について真摯に議論をし、国民の理解を得ていくことが大切だと考えます。 この点を踏まえ、安倍総理に、国民の生命、身体、財産を守り抜くという御決意をお伺いし、私の質問を終わります。(拍手) 〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 堀井巌議員にお答えをいたします。 平和安全法制と日米同盟についてお尋ねがありました。 議員御指摘のとおり、我が国を取り巻く安全保障環境は大きく変わっており、今や脅威は容易に国境を越えてくる時代となっています。そのような中、平和安全法制により、昨年以降、繰り返される北朝鮮の核実験及び弾道ミサイル発射への対処に当たっても、日米は従来よりも一層緊密かつ円滑に連携することができています。 今月、北朝鮮が四発のミサイル発射を強行し、三発は我が国EEZ内に、そのうち一発は能登半島から僅か二百キロの場所に落下しました。我が国の安全保障上極めて深刻な事態です。新たな段階に入った北朝鮮の脅威に対し、トランプ大統領からは、米国は一〇〇%日本と共にあるとの明確な意思が表明され、そして、そのことを日本国民の皆さんにも伝えてほしい、米国を一〇〇%信頼してほしいとの力強い言葉がありました。 助け合うことができる同盟は、そのきずなを強くすることができます。平和安全法制によって、日米同盟のきずなは間違いなくより強固なものとなりました。今回の対応は、その何よりのあかしであります。今や日米の信頼関係は大きく向上し、同盟関係は一層強固なものとなりました。平和安全法制は、我が国の安全保障にとって必要不可欠なものです。 日米、日豪及び日英ACSAの意義についてお尋ねがありました。 新たな日米ACSAの下では、平和安全法制を踏まえ、現行の日米ACSAと比べて、次の物品、役務の提供に決済手続等が適用可能となりました。存立危機事態、重要影響事態、国際平和共同対処事態における物品、役務の提供、自衛隊及び米軍の双方が参加する多数国間訓練における物品、役務の提供、国連統括下以外で国際の平和及び安全を維持するために行われる活動のための物品、役務の提供、国際平和協力業務を行う自衛隊から大規模な災害に関する活動を行う米軍への物品、役務の提供。 議員御指摘のとおり、国内法により米軍との間で食料や水、燃料、施設の利用などの物品、役務の提供が可能ですが、日米ACSAは、自衛隊と米軍との間での物品、役務の相互提供を円滑かつ迅速に実施するために不可欠なものです。このように、新たな日米ACSAの締結は、平和安全法制によって幅の広がった日米間の安全保障協力の円滑な実施に貢献し、協力の実効性を一層高める点で大きな意義があります。 日豪、日英ACSAについても、適用対象となる物品、役務の提供の範囲は、米軍施設・区域の警護といった一部の活動を除き、基本的に日米ACSAと同じです。 近年、自衛隊と豪州国防軍や英国軍が協力する機会が増加する中、平和安全法制の内容も踏まえた今回の日豪ACSAや日英ACSAの締結は、自衛隊と豪州国防軍や英国軍との間の緊密な協力を促進し、我が国の平和と安全の確保に資するとともに、我が国として、国際の平和及び安全により積極的に寄与することにつながるものと考えます。 国民の生命、財産を守り抜く決意についてお尋ねがありました。 自らの手で自らを守る気概なき国を誰も守ってくれるはずがありません。安全保障政策の根幹となるのは、我が国自らの努力であります。我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、我が国自身の防衛力を強化し、自らが果たし得る役割の拡大を図ることが必要です。同時に、もはやどの国も一国のみでは自国の安全を守ることができない時代となっている中、日米同盟の強化が重要です。 我が国としては、宇宙、サイバーといった新たな分野を含め、これまで以上の役割を果たすことにより、日米同盟全体の抑止力及び対処力を一層強化していく考えです。今後とも、我が国を取り巻く厳しい現実に正面から向き合い、真摯な議論を行うことによって、国民の理解を得ながら、着実に取組を進め、国民の生命、財産を守り抜くために万全を期してまいります。 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手) 〔国務大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
○国務大臣(岸田文雄君) 私には、日英ACSAの交渉経緯と内容及び日米、日豪ACSAの改正点と内容についてお尋ねがありました。 日英ACSAの交渉は、御指摘がありましたように、二〇一三年のフィリピン台風の被害に際して自衛隊と英国軍が協力した際に、日英ACSAの必要性が認識され、英側から提案を受けて検討が開始されたものであります。 その内容は、日米、日豪ACSAと同様、自衛隊と相手国の軍隊との間の物品、役務の相互提供に適用される決済手続等の枠組みを定めるものです。ACSAの締結により、自衛隊と相手国軍隊との間の物品、役務の相互提供を円滑かつ迅速に行うことが可能になります。 また、御審議いただく新日米ACSA及び新日豪ACSAは、自衛隊と米軍及び豪軍との間の物品、役務の提供に適用される決済手続等について、現行協定と同じ枠組みを維持しています。その上で、このような決済手続等が適用される物品、役務の提供について、平和安全法制を踏まえ、それぞれ次の活動や場面におけるものを追加いたしました。 すなわち、新日米ACSAについては、自衛隊及び米軍の双方が参加する多数国間訓練、国際連携平和安全活動、重要影響事態、存立危機事態、国際平和共同対処事態における物品、役務の提供のほか、国際平和協力、PKO業務を行う自衛隊から大規模な災害に関する活動を行う米軍への物品、役務の提供が追加されます。 また、新日豪ACSAについては、今次通常国会に提出されている自衛隊法の改正法案と併せ、国際連携平和安全活動、外国での緊急事態における自国民等の退去のための保護措置のほか、我が国の国内法上、物品、役務の提供が認められ得るその他の活動として、重要影響事態、存立危機事態、国際平和共同対処事態、武力攻撃事態等、そして海賊対処行動、機雷等の除去、情報収集活動における物品、役務の提供が追加されることになります。 さらに、新日米ACSAについては、武力攻撃事態等以外における弾薬の提供が追加されます。また、新日豪ACSAについても、弾薬の提供が新たに追加されます。 新日米ACSA、新日豪ACSA及び日英ACSAのいずれについても、物品、役務の提供の対象となる活動や場面及び提供される物品、役務の範囲は、米軍施設・区域の警護といった一部の活動を除き、基本的には同じであります。 もう一点、今後のACSA交渉の方針及び韓国との関係についてお尋ねがありました。 ACSAは、自衛隊と相手国の軍隊との間の物品、役務の相互提供を円滑かつ迅速に行うことを可能とするものであり、各国と安全保障協力や防衛協力を進展させる上で有意義です。 政府としては、各国との二国間関係や協力の実績、具体的ニーズ、こうしたものを踏まえながら必要なACSAの締結を推進しており、本日御審議いただいている豪州、そして米国、英国のほか、カナダ及びフランスとの間でもACSAの交渉を行っております。引き続き、こうした考えに基づき、ACSAの交渉を進め、各国との安全保障や防衛分野における協力を進展させていきます。 また、日本にとって韓国は戦略的利益を共有する最も重要な隣国です。議員御指摘のとおり、特に北朝鮮問題への対応に当たっては、日韓、日米韓の緊密な連携が不可欠であり、日本と韓国が安全保障面で協力関係を深めていくことは重要であると考えます。政府としては、適切なタイミングで日韓ACSAを締結することが望ましいと考えており、引き続き韓国側と協議してまいります。(拍手) 〔国務大臣稲田朋美君登壇、拍手〕
○国務大臣(稲田朋美君) 堀井議員にお答えいたします。 日米ACSA、日豪ACSAにおける物品、役務の提供の実績及びその範囲についてお尋ねがありました。 日米ACSAについては、平成八年十月の発効以降、平成二十七年度までの間に、日米間で約八千七百件の提供実績があります。具体的には、燃料や食料の提供に加え、宿泊、輸送、基地支援、修理、整備といった分野で協力が行われています。 また、日豪ACSAについては、平成二十五年一月の発効以降、平成二十七年度までの間に、日豪間で約三十件の提供実績があります。具体的には、燃料や食料の提供に加え、輸送、装備品の部品の提供といった分野で協力が行われています。 相手国の軍隊への物品、役務を提供するに当たっては、我が国の国内法で認められた物品、役務の範囲内で、ACSAに定められた決済手続等の下で我が国の主体的な判断により実施することとなっており、無制限に行われることはありません。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) 小西洋之君。 〔小西洋之君登壇、拍手〕
○小西洋之君 民進党・新緑風会の小西洋之です。会派を代表して質問いたします。 民進党は、本ACSAが担保する人道支援などを措置するPKO法、周辺事態法の改正案などを国会提出するとともに、日米ACSAに関して、違憲の存立危機事態が明記されていることなどから、本ACSAに対し反対を決定しています。 まず、本ACSAが適用される安保法制における存立危機事態の違憲問題を質問します。 安倍内閣は、限定的な集団的自衛権行使なるものが合憲である唯一の論拠として、七・一閣議決定において、限定的な集団的自衛権行使を許容する憲法九条解釈の基本的な論理がいわゆる昭和四十七年政府見解の中に明確に示されていると明記した上で、同見解が作られた当時から、その作成者である吉國一郎内閣法制局長官らの手によってこの基本的な論理が書き込まれていたとの旨を主張しています。 この法の支配や立憲主義を滅ぼす究極の暴挙に対し、この間、同見解の作成契機となった国会答弁などの確たる物証などを基に国会での追及がなされてきましたが、安倍内閣は論理破綻した答弁拒否に終始しています。 しかし、各紙の社説報道や憲法学者の論文発表、違憲訴訟の提起などが相次いでおり、こうした主張をするのは日本中で安倍内閣だけとも思われる状況となっております。 安倍総理に伺います。端的にお答えください。 もし、安倍総理の主張するように、いわゆる昭和四十七年政府見解の中に限定的な集団的自衛権行使を許容する憲法九条解釈の基本的な論理なるものが存在しないのであれば、つまり、存在するという安倍政権の主張が事実に反するものであれば、安倍総理は、違憲の解釈変更を強行し、それに基づく違憲の法案を国会提出し、成立した安保法制を運用した責任を取って、内閣総理大臣としてはもちろん国会議員としても責任を取る覚悟はございますか。明確に答弁ください。 重ねて、さきに安倍総理は、南スーダンPKOの自衛隊員に死傷者が出た場合、自衛隊の最高指揮官として総理を辞任する覚悟を持っていると答弁し、さらに、森友学園土地売却や学校認可に自身や夫人が関与していれば、総理だけでなく国会議員も辞職すると答弁しています。 昭和四十七年政府見解に憲法九条解釈の基本的な論理が存在するという安倍内閣の主張が事実に反する場合は、違憲の武力行使で自衛隊員や国民が戦死することになります。であるならば、この安倍内閣の主張が事実に反する場合は、安倍総理は、総理大臣はもちろん国会議員を辞職する覚悟があるのか、こうした観点からも逃げることなく明確に答弁ください。 なお、安倍総理は、去る三月十九日の防衛大学校卒業式での訓示において、最前線の現場にあって指揮を執る諸君と最高指揮官である私との紐帯の強さが我が国の安全に直結する、日本の国益につながっていると耳を疑うようなことを述べています。もし安倍総理が議員辞職の有無について明確に答弁しない場合は、この安倍総理の主張する自衛隊員との紐帯なるものは、自衛隊員を尊厳ある存在として扱わない、単なる独り善がりの独善的な暴言であることになります。 全自衛隊員は、安倍総理が頻繁に引用する服務の宣誓において、日本国憲法及び法令を遵守し、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応えると誓っています。すなわち、自衛隊員は、安倍総理の手によって解釈変更された憲法九条解釈とそれに基づく安保法制を遵守し、命懸けで戦うと誓っているのであります。であるならば、いわゆる昭和四十七年政府見解の中に憲法九条解釈の基本的な論理が存在するという安倍内閣の主張が事実に反する場合は、安倍総理は、総理はもちろん国会議員を辞職する覚悟があるのか、自衛隊員の命と尊厳に懸けて、逃げることなく明確に答弁ください。 以上、三つの観点から安倍総理の覚悟を問いました。自称闘う政治家の信条に懸けて、逃げることなく、ごまかすことなく、具体的かつ明確に答弁をください。 さて、本ACSAが適用される安保法制において、かつての後方地域や非戦闘地域の概念を捨て去り、重要影響事態法や国際平和支援法において現に戦闘行為が行われている現場以外では支援が可能とされていることにも違憲論点が存在します。戦闘現場の真横などでの弾薬提供や発進準備中の戦闘機への給油等の活動が、いわゆる兵たんどころか、一体した武力行使そのものであることは軍事の常識だと考えます。 安倍総理に伺います。 七・一閣議決定においては、これまでの自衛隊の活動の実経験を勘案して、現に戦闘行為が行われている現場でない場所での支援活動は他国の武力行使と一体化するものではないという認識を基本としたと明記してありますが、南スーダンPKOを含め、これまでの自衛隊のどの海外活動における実際の経験としてこのような驚くべき認識を得るに至ったのか、その具体的活動とその実経験について、現地で危険かつ困難な任務を遂行していただいた自衛隊員と安倍総理の間の紐帯なるものに懸けて、自衛隊員に、ああ、あのときの我々の現地での実経験から安倍総理はそのように判断したのかと手に取るように分かるように、具体的かつ明確に答弁ください。 また、稲田大臣にも伺います。 大臣は、南スーダンの首都ジュバにおける昨年七月の、ロケット砲が飛び交い、戦車が出動し、死者が数百人出たとされる戦闘行為について、これは武力衝突であったと事実に反する答弁を行っています。このような自衛隊の日報で報告された事実をねじ曲げる内閣に対し、ACSA等の運用における戦闘行為の事実認定について、自衛隊員や国民が信用するとお考えでしょうか。明確に答弁ください。 さらに、現に戦闘行為が行われている現場以外の支援は合憲との論法に立つと、まさに昨年七月のジュバのような事態の際にも、自衛隊が宿営地の内外でどこかの国の軍隊に弾薬を提供しても、その場合は、安倍内閣の認識では戦闘行為の現場ではない場所なのでありますから、自衛隊が武力攻撃などを受けることはあり得ないことになります。しかし実際は、自衛隊は、戦闘からの危害を避けるために宿営地内に退避していたことが日報で報告されているのであります。 安倍総理は、例えばACSAなどの運用においてこれと同様の事態が生じた場合でも、自衛隊が攻撃などされることはあり得ないと本気でお考えなのでしょうか。安倍総理の主張する自衛隊員との紐帯なるものを踏まえ、ごまかしのない答弁を求めます。 私は、戦闘行為を意図的に武力衝突と言い換えるような内閣の下での自衛隊の新たな海外派遣は、将来において必ず自衛隊員と国民の生命を危険にさらし、国を誤ることとなるものと確信いたします。南スーダンからの全自衛隊員の無事の帰還を祈りつつ、むしろ、この度の南スーダン派遣こそが武力行使の一体化論において踏まえるべき自衛隊派遣の実経験なのであり、現に戦闘行為が行われている現場以外で支援可能という違憲の法論理を破棄し、直ちに安保法制を廃止しなければならないと考えますが、安倍総理の見解を求めます。 また、安倍内閣は、重要影響事態法などにおいては自衛隊が弾薬たる核兵器を他国の軍隊に提供することも法理としては可能であるなどと答弁しています。しかし、全世界の国民が戦争によって殺されることなく平和のうちに生存する権利、平和的生存権を有することを確認する憲法前文の法理を解釈指針とする憲法の下で、日本に対する外国の武力攻撃が発生していない重要影響事態などの状況において、大量破壊兵器である核兵器を他国軍に提供することがいかなる法理として合憲になり得るのか、その法的な論拠について明確に答弁ください。 なお、この追及に対して安倍内閣は、非核三原則があるからあり得ないなどと答弁していますが、非核三原則は憲法の下での政策論であり、私が問うているのは憲法論たる法律論であり、断じてこれまでのようなごまかしの答弁を行うことがないよう、具体的な法論理たる論拠を総理として答弁するよう要求いたします。 ACSAの運用を担う稲田大臣の更なる虚偽答弁について伺います。 稲田大臣は、去る三月の八日、私に対して、弁護士時代を通じて籠池御夫妻から何らかの法律相談を受けたこともございませんとの虚偽答弁を行った上で、続けて、他方、夫からは本件土地売却には全く関与していないことを是非説明してほしいと言われておりますことから、この場で申し添えさせていただきますと聞かれてもいないことをわざわざ答弁しています。 しかし、籠池氏の国会証言を契機に、昨年の一月、稲田大臣の夫の弁護士が、その事務所において、籠池氏夫妻と財務局、航空局の職員と借地の立替え費用に関する話合いに立ち会っていたとの事実が明らかになりました。 この問題に対し稲田大臣は、二十四日に、籠池氏の証言をお聞きして、急遽、稲田弁護士に確認をいたしましたと八日の答弁に先立って事前の事実確認をしていないことを見事に暴露しつつ、二十七日には、八日の答弁の際に稲田弁護士が立替え費用問題に関与していたことは存じておりませんでしたと答弁し、同じ豊中の土地に関することですが、売却の話ではなく、借地の土壌汚染対応の立替え費用の話だったと聞くに堪えない詭弁を弄しているのであります。 しかし、稲田大臣の三月の八日の答弁は、大臣自身が証言しているように、過去五年にわたり籠池氏の顧問弁護士であった稲田弁護士が土地の売却以外の事柄についても一切関与していなかったことの確認を怠り、わざわざあえて答弁したものであり、結果的に重大な過失によって国会と国民をだました許されようのない虚偽答弁であるのであります。 森友学園問題に際し、稲田大臣は、自らの記憶力を重過失により過信し、かつ国会での度重なる追及に対し、過去の出廷記録という調査をすればすぐに分かる事実の確認を故意に放置し、虚偽答弁を積み重ねてきました。この稲田大臣が再び故意あるいは重過失によって国会と国民をだましていたわけであり、しかも三月八日の一分間にも満たない答弁の中で二回にわたって虚偽答弁を行っていたのでありますから、もはやこのような事態に至っては、稲田大臣の公人としての職務能力などを、自衛隊員を始めとする国民の誰もが、そして私たち国会議員の誰もが信用することはできないのであります。稲田大臣は即刻辞職すべきであると考えますが、稲田大臣の見解を伺います。 また、任命責任を負う安倍総理は、こうした虚偽答弁のほかに、日報が報告されなかった問題やその隠蔽疑惑も含め、稲田大臣が適切に職務に対処し得るとお考えなのでしょうか。稲田大臣を即刻罷免すべきであると考えますが、総理の見解を伺います。 民進党は、専守防衛に徹し、近くは現実的に、遠くは抑制的に、人道支援は積極的にとの外交安保方針を掲げています。また、近く、積極的平和主義に対峙する理念とも考え得るピースクリエーション、平和創造主義に基づく外交方針等の議論を開始すべく、党内で検討を進めています。 しかし、安倍総理の積極的平和主義に基づく対米外交は、憲法前文の平和主義を否定し、国民の安全や国益を見捨てる積極的軍事主義ともいうべきものではないでしょうか。トランプ大統領はさきの首脳会談において、在日米軍について、米軍を受け入れてくださり日本に感謝していると述べたとされていますが、安倍総理はこの発言の意味をどのように受け止めているのでしょうか。 私は、日米同盟は、世界で唯一の米国海軍の空母機動艦隊の海外母港であり、対中国のアメリカの航行の自由作戦の拠点でもある横須賀の海軍基地、沖縄や岩国などの空軍や海兵隊の航空基地等々、日米同盟に基づく在日米軍基地がなければ、アメリカはアジア太平洋地域はもとよりインド洋、中東地域に至るまで効果的な軍事プレゼンスを一秒たりとも保持できず、一言で言うならば超大国たり得なくなるのであり、アメリカにおいて日米同盟こそが世界で最重要の同盟関係であると考えます。そして、安倍内閣以前の日米ガイドラインにおいても、この日本領土である在日米軍基地を守る主担当は精強なる我が自衛隊であるとされているのであります。高度な技術力や思いやり予算等々を含め、日本のような同盟国をアメリカはアジア太平洋地域はもとより世界中のどこを探しても見付けることはできないのであります。 よって、日米安保条約第三条には、日本はアメリカのために憲法違反の集団的自衛権を行使しなくてもよいと明記されているのであります。 トランプ大統領は、ビジネス界出身だからこそ、当初の勉強不足の状態からこうした米国の圧倒的なディール、取引成立の同盟関係の実態を認識し、先ほどの感謝の言葉を述べたのではないでしょうか。 もちろん、アメリカは圧倒的利益と引換えに日本を防衛する法的義務を負います。真の主権外交とは、こうした両国間の真の国益関係について政治、国防、社会レベルで共通認識を培い、対話を深め、その上で現実の脅威に対処する具体的な方策を策定するものであります。 例えば、このACSAの対象となる共同訓練中の米軍イージス艦を北朝鮮の攻撃から防護するためには、数隻しかない自衛隊イージス艦がこの米艦を守る代わりに東京、大阪や原発地帯を北朝鮮からのミサイル攻撃の危険にさらすのではなく、米軍の太平洋軍が所有する四十隻以上のイージス艦戦力などで米艦を防護することとし、代わりに、例えば、自衛隊は在日米軍では限定配備にとどまっているペイトリオットPAC3の増強による効果的展開等で専守防衛に基づき在日米軍基地を守るなどの共同の作戦計画を策定するべきではないでしょうか。 安倍総理に伺います。 我が国は、これまでアメリカより、米国のための集団的自衛権行使を憲法規範を変えて実施するように外交上において求められたことが一度でもあったのでしょうか。その事実の有無を答弁していただいた上で、さきのトランプ大統領の感謝の発言の理解をお示しいただくとともに、こうした政策合理性を欠く対米外交を直ちにやめるべきとの私の一議員としての指摘にどのようにお考えになるのか、見解をお示し願います。 最後に、教育勅語には日本社会が取り戻すべき精神があるなどと一貫して主張される稲田大臣は、かつての全ての日本兵が携帯を義務付けられた軍人手帳に同じく天皇への忠誠を第一義とする軍人勅諭とともに教育勅語が記載され、この個人の尊厳を否定する教育及び軍隊組織の下で多くの日本国民が無残な戦死を強いられた歴史を、自衛隊組織の長としてどのように考えているのでしょうか。発端となった塚本幼稚園における教育勅語暗唱に関する見解とともに明確に答弁をください。 以上、これら安倍政治の暴挙及び安保法制施行一年の状況に対し、憲法の定める憲法尊重擁護義務を全うし、憲法の平和主義を堅持し、立憲主義を断固として守ると明記する民進党綱領に誓って、安倍政権を一日も早く打倒する決意を申し上げ、代表質問とさせていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小西洋之議員にお答えをいたします。 昭和四十七年見解に関するお尋ねがありました。 政府が繰り返し御説明している昭和四十七年見解の基本的な論理を分かりやすく申し上げれば、憲法第九条の下でも、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対処する場合には、例外的に自衛のための武力の行使が許されるというものであります。 平和安全法制においても、昭和四十七年の政府見解で示した憲法解釈の基本的論理は全く変わっていません。これは、砂川事件に関する最高裁判決の考え方とも軌を一にするものであります。憲法の解釈を最終的に確定する権能を有する唯一の機関は最高裁判所であり、平和安全法制はその考え方に沿った判決の範囲内のものであり、憲法に合致したものです。 また、平和安全法制は、国権の最高機関である国会において、二百時間を超える充実した審議の結果、野党三党の賛成も得て成立したものであり、現行憲法の下、適切に決定されたものであります。 もとより、平和安全法制は内閣として提出したものであり、その内容及び法の施行について、内閣の長たる内閣総理大臣として、そして自衛隊の最高指揮官としてあらゆる責任を負う覚悟であります。 武力の行使の一体化とこれまでの自衛隊の実経験等についてお尋ねがありました。 自衛隊は、二十年以上にわたり、数多くのPKOやイラク、インド洋等における自らの活動の実経験に基づき、また、共に活動する諸外国の軍の活動状況等を通じて様々な現場の実態を把握してきました。 その結果、国外における他国軍隊への後方支援であっても、後方支援という行為の性質上、そもそも戦闘が行われているような場所で行うものではなく、危険を回避して、活動の安全を確保した上で実施するものであること、したがって、現に戦闘行為が行われている現場とは明確に離れた場所で実施されるものであること、また、現に戦闘行為が行われている現場とそれ以外の場所は客観的に区別することが可能であること等の現実を理解することができました。 このような実態を踏まえて検討を行った結果、武力行使の一体化論そのものは前提としつつ、補給や輸送等の活動を行う場所が現に戦闘行為が行われている現場でない限り、それらの活動は他国の武力の行使と一体化するものではないと判断したものであり、違憲との御指摘は当たりません。 また、ジュバを含め南スーダンにおいてPKO参加五原則は一貫して満たされており、戦闘行為が発生したとは考えていません。 南スーダンPKOのみならず、平和安全法制の下での自衛隊の活動については、他国の武力の行使と一体化することを防ぐ仕組みが設けられています。その上で、政府としては、自衛隊の活動する地域の情勢を不断に注視し、適切に判断を行っていく考えです。 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中、国民の生命と平和な暮らしを守るためには、あらゆる事態に対して切れ目のない対応ができる法制が必要であり、平和安全法制を廃止することは全く考えていません。 核兵器の他国への提供についてお尋ねがありました。 重要影響事態法のみならず、全ての平和安全法制の下で、自衛隊の弾薬たる核兵器を他国の軍隊に提供するなどということはおよそあり得ないことです。平和安全法制以前の問題として、我が国が核兵器を保有することはおよそあり得ません。 法案審議の際にも、法律上、他国への核兵器の提供を禁止すると書かれていないとの指摘がありました。しかしながら、およそあり得ないことを法文上明記する必要はないと考えています。これは、平和安全法制の法案作成に当たっての法制上の考え方です。この点は、例えばPKO法や周辺事態法など、平和安全法制以前に制定された法律においても全く同様の考え方であります。 稲田大臣についてお尋ねがありました。 森友学園をめぐる稲田大臣自身に関わる答弁については、既に答弁を訂正し、謝罪したものと承知しています。その後の森友学園をめぐる質問に対しても、誠実に説明責任を果たしているものと考えています。 また、日報の問題については、自らの責任の下、大臣直属の防衛監察本部に対して特別防衛監察の実施を指示し、徹底的な調査により、改めるべき点があれば大臣の責任において改善し、再発防止を図ると述べています。 もとより、閣僚の任命責任は全て内閣総理大臣たる私にあります。その上で、稲田大臣には、引き続きしっかりとその職責を果たしてもらいたいと考えています。 平和安全法制及び日米同盟についてお尋ねがありました。 積極的平和主義は、地域及び国際社会の平和と安全に日本として更に貢献していこうというものであり、こうした考え方に基づいて日米同盟を強化することは、その抑止力を高め、我が国の国民の生命と平和な暮らしを守ることに資するものであり、積極的軍事主義であるとの指摘は全く当たりません。 マティス国防長官は訪日時に、日本のコスト負担についてお手本と述べ、トランプ大統領は共同記者会見において、米軍を受け入れていただき日本国民に感謝すると述べるなど、米政府には、現在、在日米軍駐留経費は日米両政府の合意に基づき適切に分担されているとの認識が共有されていると考えています。 日米の役割分担に関して、米艦船の防護は、BMD能力を有するイージス艦に限らず、防空能力を有する護衛艦等により行うことが可能であり、必ずしも指摘のように対応すべきとは考えておりません。 米国より、米国のために憲法改正をして集団的自衛権を行使できるようにするよう求められたことはありません。平和安全法制の整備は、あくまでも我が国の国民の生命と平和な暮らしを守るために、我が国として主体的に行ったものであります。 アジア太平洋地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米同盟は、日米いずれかのみが利益を享受するような枠組みではなく、アジア太平洋の平和と繁栄の礎として不可欠な役割を果たしています。先般の日米首脳会談では、日米双方が日米同盟を一層強化するための強い決意を示しつつ、米国は地域におけるプレゼンスを強化し、日本は同盟におけるより大きな役割及び責任を果たすことで一致しました。今後も引き続き、ミサイル防衛分野を含め、日米同盟の抑止力及び対処力を一層強化していく考えであります。 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手) 〔国務大臣稲田朋美君登壇、拍手〕
○国務大臣(稲田朋美君) 小西議員にお答えいたします。 戦闘行為の事実認定についてお尋ねがありました。 南スーダンの首都ジュバにおいて昨年七月に発生した事案については、戦車や迫撃砲、機関銃なども使用されたとの事実をしっかりと踏まえた上で、単なる小競り合いではなく、まさに大規模な武力衝突であったとの認識を示しています。その上で、政府として発生した事態を法的に評価した結果、法的な意味での戦闘行為は発生していないと申し上げてきているところです。したがって、事実に反する答弁を行っているとの御指摘は当たりません。 また、自衛隊の現地部隊は、日報の中で、現地の客観的状況、実態について、憲法や法律の議論を全く離れた文脈で、一般的な意味で戦闘と表現しておりますが、これは法律に定められた戦闘行為の意味で使用しているものではないことを確認しています。その上で、自衛隊の現地部隊が作成した日報を含む要員からの報告や我が国大使館、国際連合等からの情報を総合的に勘案すれば、政府として、これまでに法的な意味での戦闘行為が発生したとは考えていないと評価したものであって、日報で報告された事実をねじ曲げているとの御指摘は当たりません。 平和安全法制の下で他国軍隊への後方支援を行う場合の、現に戦闘行為が行われている現場に関する判断については、政府として種々の情報を十分に収集し、これらを総合的に勘案した上で、客観的な事実に基づいて、その法的な定義に合致するか否か適切に判断を行っていく考えです。また、このような判断を行う際には、国民の皆様方の十分な理解を得られるよう、可能な限り丁寧な情報提供等に努めていきたいと考えております。 森友学園に関する私の答弁についてお尋ねがありました。 御指摘の答弁については、私としては自らの記憶に基づいて答弁したところであり、虚偽の答弁をしたとの認識はありません。 夫である稲田龍示弁護士と土地売却の関係については、先日、参議院予算委員会における白眞勲議員の質問に対する答弁で申し上げたとおり、籠池氏が、平成二十一年八月頃の顧問契約終了以来、いきなり平成二十八年一月に弁護士法人光明会に相談に来たのは、借地契約の下で既に発見されていた土壌汚染や地下埋設物の処理に係る有益費の立替えの件についてであり、土地売却とは関係ありません。 また、弁護士法人光明会としては、顧問でもないし、代理人として話を聞くことはできないし、本件について話をすることもないが、それでよければ構わないという前提で話をしてもらうことにした、さらに、この件について費用は受け取っておらず、これ以降、先方からは何の連絡もないと聞いております。 したがって、稲田龍示弁護士は、森友学園への土地売却には関係しておらず、従前の答弁に間違いはございません。 私としては、今後とも誠実な答弁に努め、誠心誠意職務に当たっていきたいと考えております。(発言する者あり)
○議長(伊達忠一君) 静粛に願います。
○国務大臣(稲田朋美君)(続) 次に、軍人勅諭や教育勅語の下での教育や軍隊とさきの大戦及び塚本幼稚園における教育勅語暗唱に関する見解についてお尋ねがありました。 まず、教育勅語は防衛大臣の所管ではなく、お答えする立場にありませんが、教育勅語を戦前のように教育の唯一の根本理念として復活させるべきとは考えておりません。 また、軍人勅諭についても、教育勅語と同様に現行憲法の下で既にその効力を失っているものと承知しております。自衛官について申し上げれば、自衛隊法第五十二条に定める服務の本旨に基づき、使命の自覚、個人の充実、責任の遂行、規律の厳守、団結の強化などを基本とした教育がなされており、軍人勅諭を戦前のように復活させるべきとは考えておりません。 教育勅語や軍人勅諭の評価については歴史家に委ねたいと思いますが、さきの大戦についての私の認識は、平成二十七年八月十四日の内閣総理大臣談話で述べられたとおりであり、尊い犠牲の上に現在の平和があることをかみしめ、私は、防衛大臣として、我が国の平和と安全、国際社会の平和と安定に全力を尽くす所存です。 また、塚本幼稚園を含め、学校等における具体的な教育方法については、防衛大臣の所管ではなく、お答えは差し控えたいと思います。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) 平木大作君。 〔平木大作君登壇、拍手〕
○平木大作君 公明党の平木大作です。 私は、会派を代表いたしまして、ただいま議題となりました日米、日豪、日英のACSA三協定案について質問いたします。 まず初めに、本日で最終日を迎える核兵器禁止条約の第一回交渉会合についてお伺いいたします。 今週二十七日から始まったこの会合は、事前の予想どおり、米、英、仏、ロ、中の核兵器国及び米国の同盟国などが参加を見送り、日本が参加するかどうかが大きな注目を集めていました。核兵器国が参加しない場での議論は実効性がなく、核兵器国と非核兵器国との間で分断の溝を深めるだけであるとしてきた従来の立場から、政府は先日、条約交渉に参加しない旨の表明を行ったところであります。 交渉会合における日本の役割に期待をしていた方たちにとっては残念な決断となりましたが、改めて、核兵器国と非核兵器国との対話を促し核兵器のない世界に向けて現実的な議論をリードできるのは、唯一の戦争被爆国である日本をおいてほかにないと確信いたします。 核兵器のない世界に向けた決意について、安倍内閣総理大臣にお伺いいたします。また、今回の交渉会合参加を見送った経緯と、今後、核兵器国が参加する枠組みの中で日本政府として核軍縮にどう取り組まれるのか、岸田外務大臣にお伺いいたします。 さて、今回のACSA三協定の締結により、昨年施行された平和安全法制に基づく物品、役務の提供についても協定に定める決済手続の枠組みを適用することができるようになります。協定を通じて自衛隊と米国軍及び友好国との間の緊密な連携を促すことで、日米同盟を基軸とする日本の防衛体制の維持、安定に資するものであり、深刻さの度合いを増す日本を取り巻く安全保障環境に適時適切に対処するためにも極めて重要なものであります。 特に、最近の北朝鮮による核実験の強行や相次ぐ弾道ミサイルの発射に見られる挑発行為を鑑みれば、一昨年、平和安全法制の議論をしていたとき以上に日本の安全保障環境が緊迫化していることは明らかです。当時、具体的に議論がなされた弾道ミサイルに搭載可能なレベルの核兵器の小型化、日本のみならず米国の主要都市も射程に収める長射程化、あるいは狙ったエリアに落とすことができる高精度化の技術開発がどの程度進展したと見られるのか。現下の状況認識と併せて、日本の平和と安定にとって、平和安全法制を制定した意義について、安倍総理より、改めて分かりやすく御説明いただきたいと思います。 今回の三協定は、いずれも弾薬の提供を適用対象としています。この点に関して、参議院において平和安全法制を審議した際、「「弾薬の提供」は、緊急の必要性が極めて高い状況下にのみ想定されるものであり、拳銃、小銃、機関銃などの他国部隊の要員等の生命・身体を保護するために使用される弾薬の提供に限ること。」という五党合意がなされました。 参議院の附帯決議にも反映されたこの五党合意は、その「趣旨を尊重し、適切に対処する」との閣議決定もなされたところでありますが、今回の三協定の運用においてどのようにして担保されることになるのでしょうか。安倍総理にお伺いいたします。 あわせて、五党合意では、「核兵器、生物兵器、化学兵器といった大量破壊兵器や、クラスター弾、劣化ウラン弾の輸送は行わないこと。」とされました。従来よりACSAでは、武器については提供される物品の対象外であり、また、提供可能な弾薬の種類についても、特に日米ACSAにおいては手続取極等の中で明示的に限定されていると理解しております。五党合意の厳守について、稲田防衛大臣の明確な答弁を求めます。 平成八年に最初のACSAを締結以後、平成十一年、十六年と改定を重ねながら、自衛隊と米国軍は幅広い活動における連携を深めてきました。ACSAを本格適用した初めての日米共同演習を実施してから二十年が経過しますが、当時の報道を振り返ると、大きく二つの視点から批判がなされています。 一点目は、輸送や武器弾薬、燃料、食事などの補給に至るまで全て自前で用意する自己完結を基本とした自衛隊や他国の軍隊の運用において、必要な物資やサービスを互いに提供し合うACSAのような協定は本当に必要なのかというACSA不要論。もう一点は、自衛隊は米軍の兵たん部隊になる、あるいは日本がなし崩し的に米軍の作戦の中に組み込まれていくといった米軍との一体化論です。 こうした懸念を踏まえて、過去二十年にわたる自衛隊と米軍等との共同訓練や、PKO、人道的な国際救援活動といった幅広い分野におけるACSA運用の成果について、政府としてどう評価するのか、稲田防衛大臣の答弁を求めます。 アジア太平洋地域において、法の支配やシーレーンの安全確保に共同して取り組むなど、基本的な価値と戦略的な利益を共有する特別な関係にあるオーストラリアとも、今回、新しい協定として日豪ACSAを締結し直すこととなります。 近年、日本とオーストラリアは、共同訓練の実施や、東南アジアや太平洋島嶼部の国々に対する海上保安能力の構築支援に共同して取り組むなど、安全保障、防衛協力を積極的に進めてきたところであり、本協定は米国も含めた一層の連携強化に資するものとして歓迎いたします。 本年一月にこの協定が署名された際、安倍総理とターンブル首相との首脳会談において、これまで協議を続けてきた自衛隊と豪州軍が相互訪問した際の法的扱い等を定める協定交渉の年内妥結を目指すことで一致を見ました。このような協定は日本にとっても初めてとなりますが、これによって共同訓練や災害派遣がしやすくなり、両国で実施される共同演習を行うに当たって必要な手続を円滑に行うことが可能となります。 今後、オーストラリアとの間でどのようにして安全保障、防衛分野の協力を一層進めていくのか、このような協定締結の見通しも含めて、岸田外務大臣よりお示しいただきたいと思います。 今回、ヨーロッパ諸国では初めて英国ともACSA協定を結ぶこととなります。政府は、引き続きカナダ、フランスとも交渉を続けており、ニュージーランドとも検討に入る方向で一致したと報じられております。 パワーバランスが変化し、不安定化する国際情勢の中で、米豪以外の国とも日常的に緊密な防衛協力関係を構築しておくことは、日本の安全保障にとって極めて重要であるとともに、自衛隊がPKOや人道的な国際救援活動等において国際社会に多大な貢献をしてきたことの証左であり、今後一層国際社会の平和と安定に寄与していくための要請であるとも言えます。 ACSAは、締約国を増やすことに意義があるのではなく、あくまで物品、役務の相互提供のニーズに応じて交渉を進めていく方針であることは、これまでの衆議院における審議の中でも確認されたところです。そこで、今回初めて協定を結ぶことになる英国とは、具体的にどのような連携の中でACSAの必要性が認識されたものであるのか、岸田外務大臣にお尋ねいたします。 以上、三協定案の主要な論点についてお伺いいたしました。 我が国では、戦後長きにわたり、安全保障と自衛隊の運用というテーマは政局の対立軸となってきました。しかし、冷戦構造が崩れ不安定化する国際社会の中で、日本と世界の平和と安定に寄与しゆくためには、与野党の枠を超えた冷静な議論が欠かせません。公明党は、どこまでも現実を直視し、国民の命と平和な暮らしを断固として守り抜くとともに、平和国家日本にふさわしい国際貢献の在り方について、今後も議論をリードしていくことを申し上げ、私の質問を終わります。(拍手) 〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平木大作議員にお答えをいたします。 核兵器のない世界に向けた決意についてお尋ねがありました。 核兵器のない世界を実現するためには核兵器国の協力が必要不可欠です。それにもかかわらず、今回の交渉には五核兵器国、すなわち、米国、英国、フランス、ロシア、中国のどの一か国の出席も得られていません。 日本政府としては、交渉会議の冒頭において、核兵器禁止条約を作っても、実際に核兵器が一つでも減ることにならないのではないかということ、核兵器国が参加しない形で条約を作ることは、核兵器国と非核兵器国の亀裂、非核兵器国同士の離間といった国際社会の分断を一層深め、核兵器のない世界の実現をかえって遠ざけるものとなること、核兵器禁止条約が作成されたとしても、北朝鮮の脅威といった現実の安全保障問題の解決に結び付くと思えないことを指摘しました。 その上で、これまでの議論や検討の結果、現時点において、この条約構想について、核兵器国の理解や関与は得られないことが明らかとなっていること、核兵器国の協力を通じ核兵器の廃絶に結び付く措置を追求するという交渉の在り方が担保されていないことから、このような状況の下では、残念ながら、我が国として、本件交渉会議に建設的かつ誠実に参加することは困難である旨表明しました。 我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向け、国際社会の取組をリードしていく使命を有しています。我が国は、核兵器のない世界の実現を真に願うからこそ、核兵器国と非核兵器国の双方を巻き込んだ核廃絶のための具体的かつ効果的な措置の積み上げを追求してまいります。 平和安全法制の意義についてお尋ねがありました。 平和安全法制の制定以降も、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しており、特に北朝鮮による核・弾道ミサイルの開発や能力の向上は新たな段階の脅威です。既に、核兵器の小型化、弾頭化の実現に至っている可能性があります。また、昨年以来の頻繁なミサイル発射を通じ、長射程化、精度の向上、奇襲的な攻撃能力の向上等が進んでいると考えられます。 このような中、平和安全法制により日本を守るため、日米は切れ目なくスムーズにお互いに助け合うことが可能となり、日米のきずなは一層強固なものとなりました。実際に、昨年以降繰り返される北朝鮮の核実験及び弾道ミサイル発射への対処に当たっても、日米は従来よりも一層緊密かつ円滑に連携することができています。これが現実であります。 また、平和安全法制により、地域及び国際社会の平和と安定への一層の貢献が可能となりました。世界の多くの国々から強い支持と高い評価が寄せられています。これは、平和安全法制が国民の命と平和な暮らしを守り抜き、世界の平和と安全に貢献する法律であることの何よりのあかしであります。平和安全法制の成立により、私たちの子や孫の世代に平和な日本を引き渡していく基盤を築くことができたと確信しています。 五党合意と弾薬の提供についてお尋ねがありました。 今回のACSA三協定の下、弾薬の提供を行うに当たっては、平和安全法制の成立時に行った閣議決定のとおり、五党合意の趣旨を尊重し、適切に対処していく考えであり、これまでも、米豪英の各国に対し、我が国の国内法令及び五党合意の内容について説明してきたところです。 今後、実際に提供を行うに際しては、支援対象国からの具体的な要請に基づき、五党合意に係る閣議決定を始めとする我が国の政策や法律等との整合性を検討した上で、自衛隊における弾薬の保有状況や提供の必要性、緊急性などを踏まえて、我が国として主体的に判断することになります。その際、閣議決定を適切に実施するため、防衛省において内部規則を整備する考えであり、その内容について、自衛隊の現場レベルまで事前に徹底するとともに、米豪英の各国に対しても十分に説明していく考えです。 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手) 〔国務大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
○国務大臣(岸田文雄君) 私にも、まず核軍縮に関する我が国政府の取組についてお尋ねがありました。 核軍縮に関する政府の基本的な立場、これは一貫しております。それは、核兵器の非人道性に対する正確な認識と厳しい安全保障環境に対する冷静な認識の下、核兵器国と非核兵器国の協力を得て、現実的かつ実践的な措置を積み重ねていくというものであります。 政府としては、核兵器禁止条約の交渉会議がこのような考えを推進していくことができる場となり得るのか等の観点から、会議がどのような方式や環境の下で行われるか等を含め、情報収集を行い、諸般の状況を総合的かつ十分に検討した結果、二十七日のハイレベルセグメントに出席をし、我が国の立場を主張いたしました。 しかしながら、二十七日に開始された本件交渉会議は、核兵器国はもとより、豪州、ドイツ、カナダといった中道国の出席もなく、先ほど述べた政府の立場に合致しないことが明らかとなりました。こうした会議の在り方は、核兵器のない世界の実現に資さないのみならず、核兵器国と非核兵器国の対立を一層深めるという意味で逆効果にさえなりかねないという考えに至り、今後この交渉へは参加しないこととした次第であります。 政府としましては、今後、核兵器国と非核兵器国の双方が参加する枠組みであるNPT、CTBT、FMCTあるいはG7等において、核兵器国と非核兵器国の協力を得ながら進めていく議論をリードし、これに貢献することによって核兵器のない世界の実現に向けた具体的な結果を得るべく努力を続けていきたいと考えております。 本年五月には、二〇二〇年のNPT運用検討会議準備委員会が開かれ、準備プロセスが始まります。NPDIの枠組み等も活用しながら、核軍縮に関し様々なアプローチを有する国々の間の協力を促し、機運を高めていく所存です。 そして、日豪間の安全保障、防衛分野での協力についてお尋ねがありました。 豪州は、日本にとって基本的価値と戦略的利益を共有する特別な戦略的パートナーです。近年、日豪間では、安全保障、防衛分野における協力が進展し、自衛隊と豪州国防軍が協力する機会も増加しています。 こうした中、議員御指摘の日豪間の共同運用と訓練を円滑化すべく行政的、政策的及び法的手続を相互に改善する協定についても交渉を行ってきております。政府としては、本年一月の日豪首脳会談において協定交渉の早期妥結に向けた期待が表明されたことを踏まえ、可能な限り早期の妥結を目指して精力的に交渉に取り組む考えです。 アジア太平洋地域の安全保障環境が厳しさを増す中、ルールに基づく自由で開かれた国際秩序を支え、国際社会の安定と繁栄を確保するためにも、日豪協力は非常に重要です。いわゆる2プラス2を含む様々な枠組みや日米豪での取組も通じ、引き続き、安全保障、防衛分野での協力を積極的に進めていく考えです。 もう一点、日英ACSAの必要性についてお尋ねがありました。 日英ACSAの交渉は、二〇一三年のフィリピン台風被害に際して自衛隊と英国軍が協力した際に、日英ACSAの必要性が認識され、英側からの提案を受けて検討が開始されたものです。 自衛隊と英国軍の間では、その後も、二〇一五年のネパール地震等における国際緊急援助活動を始め、国際協力の現場で共に活動する機会が顕著に増加しております。二〇一六年に戦闘機タイフーン部隊を含む英国軍が訪日をし、航空自衛隊との共同訓練も実施をしています。 このような日英間の安保・防衛協力の拡大を踏まえ、アジアと欧州で互いに最も緊密な安全保障上のパートナーである日英両国がACSAを締結することは、自衛隊と英国軍との間の緊密な協力を促進するものであり、我が国の安全保障に資するのみならず、我が国が国際社会の平和及び安全により積極的に寄与することにもつながると考えております。(拍手) 〔国務大臣稲田朋美君登壇、拍手〕
○国務大臣(稲田朋美君) 平木議員にお答えいたします。 まず、大量破壊兵器等の提供、輸送及び五党合意についてお尋ねがありました。 一昨年の平和安全法制に係る審議において、大量破壊兵器等の輸送は行わないとしたいわゆる五党合意がなされました。政府としては、五党合意の趣旨を尊重し、適切に対処していく考えであり、これまでも相手国に対して我が国の国内法令及び五党合意の内容について説明してきました。 もとより、核弾頭を始めとする大量破壊兵器などの提供や輸送については、これまで国会等で御説明したとおり、これを行わないということは当然であり、また、現実にも考えられないわけであり、かかる提供や輸送に各協定が適用されることはありません。 最後に、ACSAの下での物品、役務提供の実績に対する評価についてお尋ねがありました。 自衛隊と米軍、豪軍との間では、ACSAの下で、共同訓練や洞爺湖、伊勢志摩サミットでの施設への一時立ち寄りといった平素の活動を始め、東日本大震災、熊本地震、フィリピン台風被害といった国内外の大規模災害、ハイチでのPKOなど、様々な場面において日常的に物品、役務の提供が行われてきました。このような自衛隊と米軍等との物品、役務の提供の実績に鑑みれば、ACSAは自衛隊と米軍等との円滑かつ緊密な協力を実施する上で不可欠なものと考えております。 なお、自衛隊による米軍等への物品、役務提供を実際に実施するに当たっては、我が国の憲法及び国内法で認められた範囲内で、我が国の主体的な判断により実施されることは当然であり、米軍との一体化論といった批判は当たらないと考えております。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) 井上哲士君。 〔井上哲士君登壇、拍手〕
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 会派を代表して、日米、日豪、日英物品役務相互支援協定、ACSAについて総理に質問いたします。 まず、核兵器禁止条約についてです。 同条約の国連会議が二十七日から始まり、熱気に満ちた討論が続いています。日本共産党の志位委員長は、核軍縮・不拡散議員連盟の一員としてこの会議で発言し、禁止条約の意義とその早期締結を呼びかけました。 一方、政府は、被爆国でありながら交渉開始決議に反対し、国連会議の冒頭でも反対を表明した上、交渉に参加しないことを表明しました。これについて、国連会議で演説した日本の被爆者は、心が裂ける思いだったと述べ、同じくカナダに在住の被爆者は、自国に裏切られたと述べました。総理、被爆者のこの声をどう受け止めていますか。 政府は、核兵器禁止条約は核保有国と非保有国の分断を広げるとして反対しています。しかし、これまでのNPT再検討会議での核廃絶に向けた全会一致の誓約を破り、自国の核軍備を近代化、強化する態度を取るなど、分断をつくったのは核保有国であり、とりわけアメリカのトランプ政権は、核兵器のない世界という目標を永久に先送りし、核兵器の増強を言い出しています。もう待ってはいられない、被爆者と国連加盟国の多数の声が今回の交渉会議を実現させたのです。 政府は、唯一の戦争被爆国として、核保有大国に追随するのではなく、核兵器禁止条約に積極的に賛成し、核保有大国へ協力を迫るべきではありませんか。 憲法も国民の声も幾重にも踏みにじり強行された安保法制、戦争法の施行から一年がたちました。三つのACSAは、安保法制により、日本が提供する物品、役務の内容が拡大されたことを反映させたものです。憲法違反の安保法制と一体のものであり、到底容認できません。 そもそも、戦争放棄、戦力不保持、交戦権否認を規定した憲法九条は、自衛隊が海外で軍事活動を行うことは想定していません。ところが、政府は、これまで、武力行使と一体にならなければ憲法違反でないとしてきました。さらに、安保法制では、現に戦闘行為が行われている現場以外なら、それまで戦闘地域とされた地域でも米軍への兵たん活動を可能にしました。その際、政府は、現実に活動を行う期間について戦闘行為が発生しないと見込まれる地域を実施区域に指定するので、武力行使と一体化は生じないと説明しました。 現実はどうでしょうか。南スーダンの首都ジュバでは、昨年七月に政府軍と反政府勢力による大規模な戦闘が起き、自衛隊の宿営地にも銃弾が着弾しました。現地の日報には、自衛隊が戦闘に巻き込まれるおそれなど生々しく書かれています。停戦合意がなされているはずの場所でも戦闘が起きたことをどう説明するのですか。他国軍の兵たん支援中に戦闘が発生しても、衝突だと言い換えて、武力行使と一体化しないと強弁するつもりですか。お答えください。 南スーダンPKOの派遣部隊からの日報は、当初、陸自で廃棄されていたが統幕にあったと説明してきました。ところが、実際には陸自と統幕ぐるみで秘密裏に破棄が指示されていたのです。これは、南スーダンでの戦闘という不都合な真実を国民から隠そうとしたものにほかなりません。 稲田大臣は、当初、自分の指示で日報を開示させたので問題ないとし、新たな隠蔽が発覚すると、特別防衛監察を命じました。ところが、特別監察中を理由に大臣も官僚も答弁を拒否して国会の真相解明を妨げており、監察を盾に時間稼ぎをしていると言わざるを得ません。しかも、開示された日報により、稲田大臣自身が現地からの戦闘の報告を衝突と言い換えるなど、危険な情勢を隠蔽した上、安保法制に基づく駆け付け警護等の新任務を付与したことが明らかになりました。稲田大臣の責任は極めて重大です。直ちに罷免すべきではありませんか。 国民的怒りが広がる中、政府は五月末での撤収を決めました。ところが、その理由は、活動に一定の区切りが付いたからだとし、南スーダンにおいて国民対話の開始など国内の安定に向けた政治プロセスの進展が見られていると述べています。 しかし、国連のグテレス事務総長は、二十三日、安保理で発言し、南スーダンの紛争は引き続き深刻な苦しみを生み出していると述べ、国民的対話の開催に関するキール大統領の声明について、戦闘が継続中で、重要な利害関係者との協議がなく、基本的な政治的自由が系統的に制限され、人道的アクセスが制限され、さらに紛争当事者双方の分裂が拡大している状況では、大統領の声明に説得力はないとしています。政府の認識とは全く懸け離れているではありませんか。 内戦状態にあり、PKO五原則が崩れていることを認めないまま撤収すれば、同じ過ちを繰り返すことになります。内戦状態を認め、直ちに自衛隊を撤収させるべきです。また、南スーダンPKO全体を真剣に総括すべきです。答弁を求めます。 米国との新協定により、従来は武力攻撃事態等における活動のみ可能とされていた弾薬の提供を全ての事態で可能とします。さらに、協定の適用対象を多数国間訓練、国際連携平和安全活動、存立危機事態、重要影響事態、国際平和共同対処事態など大幅に広げるものです。 米国は、世界各国とACSAを結び、自国から物資等を輸送せずに即座に必要な物資を入手する体制をつくってきました。米国は現在何か国とACSAを結んでいますか。今回の改定は、イラク戦争のような無法な戦争も含めて、米国の戦争にいつでもどこでも切れ目なく兵たん支援を行うことが可能な体制をつくるものにほかならないのではありませんか。答弁を求めます。 日英、日豪協定も、それぞれ弾薬の提供を可能とします。さらに、政府は、本年一月、フランスと新たにACSAの協定交渉を開始することで合意しました。 なぜACSAを結ぶ相手国を増やすのですか。災害対応を言いますが、米軍やNATOを中心とする多国籍軍に参加する際に兵たん支援を行うためではないのですか。相手国の基準は何なのですか。明確にしていただきたい。安保法制では、米国以外の軍隊への自衛隊による兵たん支援も可能としましたが、外国軍との共同の活動を無原則的に広げるものではありませんか。 自民党の弾道ミサイル防衛に関する検討チームは、敵基地攻撃能力の保有について早期の検討開始を求める提言をまとめ、昨日、総理に提出しました。これまでの政府の専守防衛の建前さえも崩し、公然と他国に攻め込む能力を持とうとするものであり、到底許されません。 総理は、安保法制の審議の際、個別的自衛権行使としても敵基地を攻撃することは想定していないとはっきり申し上げておきたいと答弁しました。にもかかわらず、与党の提言を受けて保有の検討を進めるのですか。また、そのような検討が北朝鮮をめぐる情勢にどのような影響を及ぼすと考えているのですか。米軍の兵たん支援を拡大させる上、他国に攻め込む能力保有の検討もするとなれば、憲法を踏みにじる安倍政権の暴走はまさに際限なしと言わなければなりません。 日本共産党は、立憲主義を取り戻す市民と野党の共同を広げ、安保法制、戦争法の廃止に全力を挙げる決意を改めて述べて、質問を終わります。(拍手) 〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上哲士議員にお答えをいたします。 核兵器禁止条約についてお尋ねがありました。 核兵器のない世界を実現するためには、核兵器国の協力が必要不可欠であります。今回の交渉には、五核兵器国のどの一か国の出席も得られていません。このような形で核兵器禁止条約を作っても、実際に核兵器が一つでも減ることにはつながりません。また、北朝鮮の脅威といった現実の安全保障問題の解決には結び付きません。 政府としては、核兵器国が参加しないこのような形で条約を作ることは、核兵器国と非核兵器国の亀裂を一層深め、核兵器のない世界の実現をかえって遠ざけるものになると考えています。 我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向け、国際社会の取組をリードしていく使命を有しています。被爆者の方々の思いは大変貴重なものであり、重いものです。そうした思いや声はしっかりと受け止めなければならないと思います。 我が国は、核兵器のない世界の実現を真に願うからこそ、核兵器の非人道性に対する正確な認識と厳しい安全保障環境に対する冷静な認識の下、核兵器国と非核兵器国の双方に協力を求め、核兵器のない世界の実現に向けて、核廃絶のための具体的かつ効果的な措置の積み上げを追求してまいります。 南スーダン情勢と武力行使の一体化についてお尋ねがありました。 政府としても、南スーダンの治安情勢は極めて厳しいものと認識しています。他方、武力紛争の当事者となり得る国家に準ずる組織は存在しておらず、参加五原則は一貫して満たされています。また、自衛隊は、安全を確保しながら意義のある活動を継続しています。 ジュバは現在も比較的落ち着いており、先般ジュバを訪問した柴山総理補佐官からも、ジュバ市内の様子は、昨年十一月の前回訪問時よりも更に落ち着きを取り戻している様子だったとの報告を受けています。このような我が国の情勢認識は、国連の認識とも相違するものではありません。 南スーダンPKOのみならず、平和安全法制の下での自衛隊の活動については、他国の武力の行使と一体化を防ぐ仕組みが設けられています。その上で、政府としては、自衛隊の活動する地域の情勢を不断に注視し、適切に判断を行っていく考えです。 稲田大臣についてお尋ねがありました。 稲田大臣は、自らの責任の下、大臣直属の防衛監察本部に対して特別防衛監察の実施を指示し、徹底的な調査により、改めるべき点があれば大臣の責任において改善し、再発防止を図ると述べています。また、駆け付け警護の任務付与などに際しては、自ら南スーダンの現地視察を行うなど、実態を踏まえて答弁を行っており、戦闘行為や武力紛争といった法律上の概念についても、政府として過去一貫した考え方の下、答弁を行っています。 もとより、閣僚の任命責任は全て内閣総理大臣たる私にあります。その上で、稲田大臣には、引き続きしっかりとその職責を果たしてもらいたいと考えています。 南スーダンPKOについてお尋ねがありました。 今般、現地で活動中の第十一次隊の派遣期間が今月末をもって期限を迎える予定であったことを踏まえ、これまでの検討状況を取りまとめた結果、現在、国連の地域保護部隊の展開が開始されつつあります。また、南スーダン政府は、民族融和を進めるため、国民対話の開始を発表するなど、国内の安定に向けた取組が進展を見せており、また、国連施設の整備は四月末に、道路整備も五月末までに完了する見込みであることから、一定の区切りが立つ五月末を目途に施設部隊の活動は終了することとしたものです。 その上で、グテーレス国連事務総長が、二月二十三日の国連安保理の公式会合において御指摘のような発言をしたことは承知しております。他方、その発言の真意は、現地を訪問したラドスース国連事務次長がキール大統領との会談において強調したとおり、南スーダン国民の幸福を保証する上で、包摂的な政治プロセスが決定的に重要であるとの点にあると承知しています。 我が国としても、南スーダンの治安・人道状況は極めて厳しいものと認識しており、このような我が国の情勢認識は国連の認識とも相違するものではありません。いずれにせよ、参加五原則については、一貫して満たされていると考えています。なお、施設部隊の活動終了後、将来のため教訓、反省をしっかりと整理すべきことは当然と考えています。 ACSAについてお尋ねがありました。 米国は、日本を含む約百十の国及び機関と物品又は役務の相互の提供に関する政府間の国際約束を締結し、又は当局間の取決めを作成していると承知しています。 新たな日米ACSAの締結は、平和安全法制によって幅の広がった日米間の安全保障協力の円滑な実施に貢献し、協力の実効性を一層高める点で大きな意義があります。新たな日米ACSAが、米国に対していつでもどこでも切れ目なく支援を行うことが可能な体制をつくるものであるといった指摘は全く当たりません。いずれにせよ、我が国として、国際法上違法な武力行使を行う国に対して、ACSAの下での物品、役務の提供を含め、協力を行うことはあり得ません。 いずれの国とACSAを結ぶかについては、各国との二国間関係や協力の実績、具体的ニーズ等も踏まえながら判断していく考えです。外国軍との共同の活動を無原則に広げるものとの指摘は、これも全く当たりません。 弾薬の提供については、緊急の必要性が極めて高い状況下にのみ想定されるものであり、拳銃、小銃、機関銃などの他国部隊の要員等の生命、身体を保護するために使用される弾薬の提供に限るとする五党合意の趣旨を尊重して、適切に対処することになります。 いわゆる敵基地攻撃についてお尋ねがありました。 平和安全法制の審議の際、我が国は敵基地攻撃を目的とした装備体系は保有しておらず、個別的自衛権の行使としても敵基地を攻撃することは想定していない旨申し上げましたが、この点は今も変わっておりません。 敵基地攻撃能力については米国に依存しており、敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有する計画はありません。その上で、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しくなる中、日米間の適切な役割分担に基づき、日米同盟全体の抑止力を強化し、国民の生命と財産を守るためには我が国として何をすべきかという観点から、常に様々な検討は行っていくべきものと考えています。 安全保障環境の変化に対応し、国民の生命と財産を守るため、あるべき防衛力の姿について不断の検討を行うことは、一国の政府としては当然のことであり、このような検討を行うことが我が国と他国との関係に特段の影響を及ぼすとは考えておりません。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) 浅田均君。 〔浅田均君登壇、拍手〕
○浅田均君 日本維新の会の浅田均です。 私は、日本維新の会を代表して、ただいま議題となりました日米、日豪、日英の物品役務相互提供協定に関して質問をいたします。 我が党は、自立する国家、自立する地域、自立する個人の実現を理念に掲げております。同時に、多様な価値観を認め合う社会を実現させたいとも思っております。 教育の完全無償化を実現することにより機会平等の社会をつくり、切磋琢磨を促す、それが自立する個人を誕生させ、自立する地域、自立する国家の礎になります。多様な価値観を認め合う社会を形成するために、中央集権型の統治機構を地方分権型の統治機構に変えていく。個人の自立、地域の自立が多様な価値観を認め合う社会を実現する前提です。そして、多様な価値観を認め合う社会であればこそ、決定できる民主主義が必要になります。憲法裁判所が必要になります。 ところで、国家の主要な役割は、国家と国民の安全を保障することです。国連憲章第五十一条が予定する国連を中心とした集団的安全保障体制が未整備であるという現実に対応するためには、法の支配、民主主義、自由主義等の価値観を共有する国々と協力して安全保障体制を強化することは必要なことであると考えます。しかし、実際、日米と日豪に同様の協定を結ぶことにより、環太平洋における集団的安全保障体制はどのように強化されることになるのでしょうか。外務大臣にお尋ねいたします。 また、環太平洋に先立って、東アジアの安全保障体制を強化するためには、先に日本と韓国の間で物品役務相互提供協定を結ぶべきというのが論理的ではないでしょうか。韓国とは同協定に関し協議中ということでありますが、こういう大事なところで隣国との協議が前に進まないのはなぜでしょうか。その理由を外務大臣にお尋ねいたします。 さらに、やがて日仏、カナダにも広げることが想定されますが、日英物品役務相互提供協定を締結することの戦略的な意味合いは何なのか。併せて外務大臣にお尋ねいたします。 集団的安全保障体制の構築に関し、今、我が国が置かれている地勢的、歴史的な条件を常に頭に入れておく必要があると思います。地政は動かしようがありません。日本人は、この日本という国家の領土内で生きていかざるを得ない。そして、その日本は、周辺国であるロシア、中国、韓国との間に問題を抱えている。その上に、北朝鮮には主権も人権も侵害されて拉致された方々が残されている一方、当の北朝鮮は核とミサイルの開発に余念がない。これが我が国を取り巻く現実です。我が国が安全保障上実現させなければならない優先的、戦略的課題は朝鮮半島の非核化であると考えますが、安倍総理の御認識はいかがでしょうか。 そして、その戦略的課題実現に向け、今解決を求められる最優先課題は、北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止することであると考えます。北朝鮮からのミサイル防衛のために、韓国はTHAADミサイルシステムの導入に踏み切りました。それが中国と新たな緊張関係をつくり出しています。しかし、仮に北朝鮮が核武装してしまったら、当然韓国も核武装せざるを得なくなる。そうなったとき中国はどう反応するのか。東アジアの緊張関係はこれまでとはレベルの異なるものになる。だから、最優先課題は北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止することであると考えますが、外務大臣の御認識をお尋ねいたします。 安倍総理は、衆議院での我が党の質問に対し、「弾道ミサイルへの対処に当たって、いわゆる敵基地攻撃能力については米国に依存しており、現在、自衛隊は、敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、また保有する計画もありません。」と答弁されておりますが、果たしてそうでしょうか。我が国から先制攻撃というものはあり得ません。先制攻撃してくるのは北朝鮮です。仮に北朝鮮からのミサイルが日本の領土内に着弾したとき、策源地に対して反撃を加えるのは純粋に自衛権の範囲だと考えますが、総理の御認識をお聞かせください。 朝鮮半島の非核化を実現するためには中国の影響力は不可欠です。仮にACSA対象国を広げていくとして、中国やロシアの軍事的拡張を誘発することになりませんか。そうなれば、中国の影響力で朝鮮半島の非核化を実現することはかなり困難になると思われますが、外務大臣の御見解をお伺いいたします。 平成二十七年から整備された平和安全法制においては、地域を限定することなく存立危機事態における集団的自衛権を認めることになりました。現在の法制では、存立危機事態が示す範囲が曖昧である上に、地域に限定を掛けないことにより、歯止めなく適用範囲が広げられてしまうおそれがあります。 日本維新の会は、はっきりと歯止めを掛けるべきという考え方から、存立危機事態ではなく合衆国軍隊等防護事態法案を提出しております。日米ACSAに関しては、存立危機事態の適用範囲の曖昧さを放置したまま協定が締結されるべきではないと考えております。存立危機事態を廃止し、適用範囲をはっきりさせた合衆国軍隊等防護事態を適用することについてどうお考えでしょうか。総理大臣にお尋ねいたします。 今回は、現行の協定の改正ではなく新協定の締結であるという側面も考えれば、解釈の確認は重要です。そこで、確認の意味で、以下何点か防衛大臣にお尋ねいたします。 対象となる物品と役務の中には、輸送や保管業務、修理・整備業務も記載されております。しかし、役務の内容は示されておりません。協定には、自衛隊による武器の提供や米軍による武器システムの提供は含まないことは書かれております。しかし、輸送や保管、修理と整備の対象が武器ではないということは明確になっておりません。 日米ACSAが議会承認された場合、自衛隊は米軍の武器を輸送、保管することになるのでしょうか。そして、自衛隊は米軍の武器を修理、整備することになるのでしょうか。防衛大臣にお尋ねいたします。 また、平成二十七年度の相互提供実績以外に新たに提供可能になる物品、役務については弾薬以外にはどういう役務が含まれるのでしょうか。防衛大臣にお尋ねいたします。 日米ACSA協定は相互提供のための協定であり、日本の自衛隊が米軍に対し物品や役務を提供するだけでなく、米軍から自衛隊が物品や役務の提供を受けます。日本政府として、現時点で米軍から自衛隊が提供を受ける物品、役務としては何を想定していますか。また、そのことにより自衛隊のリスクが増えるケースはどんなケースですか。防衛大臣にお尋ねいたします。 日本維新の会は、現実的な問題を合理的に解決することをプリンシプルといたしております。平和安全法制への対案の一つとして国境警備法の立法化を進めております。日本の国土、そして国民の皆さんの安全を保障するための法整備を更に進めることをお約束して、質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 浅田均議員にお答えをいたします。 朝鮮半島の非核化を始めとする北朝鮮の問題についてお尋ねがありました。 北朝鮮の核・ミサイル開発は、新たな段階の脅威です。我が国は、引き続き、日米、日米韓で緊密に協力しつつ、中国、ロシアなどの関係国とも緊密に連携し、北朝鮮に対し、更なる挑発行動を自制し、安保理決議を即時かつ完全に履行し、核・弾道ミサイル計画を放棄するよう強く求めてまいります。 拉致問題は安倍政権の最重要課題であり、対話と圧力、行動対行動の原則の下、一日も早い全ての拉致被害者の帰国を実現すべく全力を尽くしてまいります。 いわゆる敵基地攻撃と自衛権の関係についてお尋ねがありました。 国連憲章において自衛権の発動が認められるのは武力攻撃が発生した場合であり、何ら武力攻撃が発生していないにもかかわらず武力を行使することは国際法上合法とは言えず、我が国がこのような国際法に反するいわゆる先制攻撃を行うことはあり得ません。 その上で、敵基地攻撃と憲法との関係について、政府としては、従来から、誘導弾等による攻撃が行われた場合、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限度の措置をとること、例えば、誘導弾等による攻撃を防御するのに他の手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは法理的には自衛の範囲に含まれ、可能であると考えています。 日本維新の会提出の法案及び存立危機事態についてお尋ねがありました。 御党が提出された法案については、議員立法に関するものであることから、基本的に国会において御判断いただくべきものと考えています。 平和安全法制の下、我が国が武力の行使を行い得るのは新三要件を満たす場合に限られますが、これは憲法上の明確かつ厳格な歯止めになっており、法律の中で過不足なく明確に書き込まれています。新三要件は、国際的に見ても他に例のない極めて厳しい基準であり、その時々の内閣が恣意的に解釈できるようなものでは決してありません。 さらに、自衛隊に防衛出動を命ずるに際しては、これまで同様、原則として事前の国会承認を求めることが法律上明記されており、政府が判断するのみならず、国会の御判断もいただき、民主主義国家として慎重の上にも慎重を期して判断されることとなります。 したがって、存立危機事態について、歯止めなく適用範囲が広げられてしまうおそれがあるとの御指摘は当たらないものと考えています。政府としては、平和安全法制こそがベストなものであると考えています。 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手) 〔国務大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
○国務大臣(岸田文雄君) まず、環太平洋における安全保障の強化のためのACSAの意義についてお尋ねがありました。 より一層厳しさを増す国際安全保障環境を踏まえれば、日米同盟を基軸としつつ、基本的価値と戦略的利益を共有する豪州等のパートナー国と安全保障、防衛分野における実質的協力を強化することは、我が国の平和、ひいては国際社会の平和と安定を確保するために重要です。 ACSAは、自衛隊と相手国の軍隊との間の物品、役務の相互提供に適用される決済手続等の枠組みを定めるものであり、日米ACSA及び日豪ACSAを締結することにより、自衛隊と米国及び豪州の軍隊との間の物品、役務の相互提供を円滑かつ迅速に行うことが可能となります。 これらのACSAの締結を始め、平和安全法制により幅の広がった安全保障、防衛協力を着実に実施することは、国連平和維持活動等におけるものを含め、環太平洋など地域及び国際社会の平和と安全により積極的に貢献するものであり、ひいては我が国の平和と安全の確保に資するものであると考えます。 こうした中、政府としては、引き続きどのような協力活動のニーズがあるかを見極めつつ、各国とのACSAの締結等を引き続き推進し、環太平洋の国々を含めた各国との安全保障、防衛協力を進展させていきたいと考えます。 そして、日韓ACSAの締結についてお尋ねがありました。 日本にとって韓国は戦略的利益を共有する最も重要な隣国です。特に北朝鮮問題への対応に当たっては、日韓、日米韓の緊密な連携が不可欠であり、日本と韓国が安全保障面で協力関係を深めていくことは重要です。 他方、韓国国内において、日韓ACSAの締結について慎重な意見があるということも事実であります。政府としては、適切なタイミングで日韓ACSAを締結することが望ましいと考えており、これまでも実務レベルでの協議を行ってきています。 いずれにせよ、安全保障面も含め、様々な分野における日韓の協力を更に進めるべく、引き続き韓国側と協議していく考えです。 次に、日英ACSA締結の戦略的意味合いについてお尋ねがありました。 自衛隊と英国軍の間では、二〇一三年のフィリピン台風被害等における国際緊急援助活動を始め、国際協力の現場で共に活動する機会が顕著に増加しています。また、二〇一六年に戦闘機タイフーン部隊を含む英国軍が訪日し、航空自衛隊との共同訓練を実施しています。 このような日英間の安全保障、防衛協力の拡大を踏まえ、アジアと欧州で互いに最も緊密な安全保障上のパートナーである日英両国がACSAを締結することは、自衛隊と英国軍との間の緊密な協力を促進するものであり、我が国の安全保障に資するのみならず、我が国が国際社会の平和及び安全により積極的に寄与することにつながるものと考えています。 なお、日仏ACSAについても御指摘がありましたが、本年一月の日仏2プラス2において交渉を開始することで一致をいたしました。日本とフランスとが安全保障、防衛協力を深めていくこと、これは重要であると考えています。 次に、北朝鮮の核・ミサイル開発問題についてお尋ねがありました。 北朝鮮の核・ミサイル開発は新たな段階の脅威であり、我が国の外交安全保障上の最優先課題の一つであります。また、我が国を含む地域及び国際社会の安全保障に対する明らかな挑発行為であり、断じて容認することはできません。 我が国、韓国、中国を含む六者会合のメンバーは、六者会合共同声明において、平和的な方法による朝鮮半島の検証可能な非核化という目標を一致して確認をしています。また、韓国は、NPT上の非核兵器国として核兵器を取得しない義務を負っており、NPTを含む不拡散体制を強化するために努力する姿勢を示しています。 政府としては、引き続き、韓国、中国等の関係国と緊密に連携しながら、朝鮮半島の非核化の実現に向け、北朝鮮に対し、挑発行動の自制や安保理決議等の遵守を強く求めていく考えです。 最後に、ACSAが軍事的拡張を誘発し、朝鮮半島の非核化が困難になるのではないか、こういったお尋ねがありました。 ACSAの締結により相手国との安全保障、防衛協力を進展させることは、地域及び国際社会の平和と安全により積極的に貢献するものであり、ひいては我が国の平和と安全の確保に資するものであると考えます。したがって、ACSAの締結が中国やロシアの軍事的拡張を誘発するという認識は持ってはおりません。 いずれにせよ、政府としては、引き続き、米国、中国、ロシアを含む関係国と緊密に連携しながら、朝鮮半島の非核化の実現に向け、北朝鮮に対し、挑発行動の自制や安保理決議等の遵守を強く求めていく考えです。(拍手) 〔国務大臣稲田朋美君登壇、拍手〕
○国務大臣(稲田朋美君) 浅田議員にお答えいたします。 まず、ACSAの下での米軍の武器の輸送等についてお尋ねがありました。 現行の国内法令上、物品の提供として自衛隊の武器を提供することはできませんが、米軍の武器を輸送、保管、修理又は整備することは排除されていません。また、この考え方は従来から変わるものではありません。 いずれにせよ、ACSAの下で、実際に物品、役務を提供する際は、米軍からの要請内容に基づき、我が国の政策や関連条約、法律等との整合性を検討した上で、自衛隊の部隊等における状況や支援の必要性、緊急性などを踏まえて、個々の要請の都度、我が国として主体的に判断することとなります。 次に、日米ACSAにより新たに自衛隊から提供可能となる物品、役務について、また、自衛隊が米軍から提供を受ける物品、役務についてお尋ねがありました。 日米ACSAにおいて、弾薬以外に新たに追加された物品又は役務の区分はありません。日米ACSAの適用対象となる活動の現場において、今後、自衛隊と米軍との間でいかなる物品、役務の相互提供が実際なされるかについて、予断を持ってお答えすることは困難です。 物品、役務の提供に際しての自衛隊のリスクについてお尋ねがありました。 軍事技術が発達した今日においても、また、いかなる国の部隊であっても、補給を受けている間は攻撃に対して極めて脆弱な状態になります。このため、現に戦闘行為が行われている現場では有効な支援を受けることが困難であり、後方支援の実施は安全な場所であることが大前提です。 特に、重要影響事態や国際平和共同対処事態に際し、後方支援としての物品、役務の提供を行う場合には、現に戦闘行為が行われている現場では実施しないことが法律上明記されており、また、自衛隊の部隊等が円滑かつ安全に活動できるよう、現地情勢に関する情報等を踏まえて十分に検討した上で、自衛隊の部隊等が現実に活動を行う期間について戦闘行為が発生しないと見込まれる場所を実施区域に指定することとなります。さらに、万が一状況が変化した場合の措置として、部隊等の長による活動の一時休止や防衛大臣による活動の中断命令といった措置についても定めています。 このように、法律上、部隊等の安全確保のための様々な規定を盛り込んでおりますが、これに加え、日々の訓練等を通じた部隊等の能力の向上、隊員の安全確保に十分な自己防護用の装備の携行といった、自衛隊のリスクを極小化するための措置もしっかりと実施してまいります。(拍手)
○議長(伊達忠一君) これにて質疑は終了いたしました。 ─────・─────
○議長(伊達忠一君) 日程第一 津波対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。災害対策特別委員長若松謙維君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔若松謙維君登壇、拍手〕
○若松謙維君 ただいま議題となりました法律案につきまして、災害対策特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、津波防災の日の規定について、二〇一五年十二月二十二日の国際連合総会において我が国等の提案により津波防災の日である十一月五日を世界津波の日とすることが決議されたことも踏まえ、津波対策に関する国際協力の推進に資するよう配慮する旨を追加します。さらに、地方公共団体に対する津波ハザードマップ等の作成に係る国の財政上の援助規定の有効期限を平成三十四年三月三十一日まで五年間延長する措置を講じようとするものであります。 委員会におきましては、提出者衆議院災害対策特別委員長より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百四十 賛成 二百四十 反対 〇 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(伊達忠一君) 日程第二 過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案(衆議院提出) 日程第三 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件(衆議院送付) 以上両件を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長横山信一君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔横山信一君登壇、拍手〕
○横山信一君 ただいま議題となりました両案件につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 まず、過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案は、同法律の実施の状況に鑑み、過疎地域の要件を追加するほか、過疎地域自立促進のための地方債の対象経費として市町村立の専修学校等の整備に要する経費を追加するとともに、減価償却の特例及び地方税の課税免除等に伴う措置の対象業種について情報通信技術利用事業を廃止し、農林水産物等販売業を追加しようとするものであります。 委員会におきましては、衆議院総務委員長竹内譲君から趣旨説明を聴取した後、今後の過疎対策と過疎法の在り方、過疎地域の役場の役割や住民の取組に対する認識等について質疑が行われました。 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件は、日本放送協会の平成二十九年度収支予算、事業計画及び資金計画について、国会の承認を求めるものであります。 収支予算においては、一般勘定事業収支は、事業収入が七千百十八億円、事業支出が七千二十億円で、事業収支差金は九十八億円となっております。 また、事業計画においては、公共放送の原点を堅持し、事実に基づく正確な報道、インターネット活用業務の推進、受信料の公平負担、コンプライアンスの徹底等に取り組むとしております。 なお、本件につきましては、総務大臣から、収支予算等についてはおおむね妥当なものと認められるとしながら、協会の在り方について、業務、受信料、ガバナンスの三位一体で改革を進める検討を実施すること、国民・視聴者への説明責任を果たしていくことを求める意見が付されております。 委員会におきましては、公共放送の在り方や不祥事防止策についての新会長の見解、インターネット常時同時配信に係る協会の考え方、地域放送や国際放送の充実策、受信料の公平負担と減免措置の在り方、放送センターの建て替えの進め方等について質疑が行われました。 質疑を終局し、討論に入りましたところ、民進党・新緑風会を代表して吉川沙織委員より賛成する旨の意見が述べられました。 討論を終局し、採決の結果、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、本件に対し附帯決議が付されております。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。 まず、過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案の採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百四十 賛成 二百四十 反対 〇 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────────────
○議長(伊達忠一君) 次に、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の採決をいたします。 本件の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百四十 賛成 二百四十 反対 〇 よって、本件は全会一致をもって承認することに決しました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(伊達忠一君) 日程第四 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長宇都隆史君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔宇都隆史君登壇、拍手〕
○宇都隆史君 ただいま議題となりました法律案につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、在外公館として在レシフェ日本国総領事館及びアフリカ連合日本政府代表部を新設するとともに、同総領事館及び同政府代表部に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を定めること、既設の在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を改定することについて規定するものであります。 委員会におきましては、今後の在外公館の整備の方針と新設の基準、在外公館新設によって期待される外交的効果、今回の在勤基本手当改定の基本的考え方、リスクの高い勤務地に赴任する在外職員及び配偶者の手当等の在り方等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終え、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百四十 賛成 二百四十 反対 〇 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(伊達忠一君) 日程第五 特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長渡辺猛之君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔渡辺猛之君登壇、拍手〕
○渡辺猛之君 ただいま議題となりました法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、特殊土壌地帯における治山、河川改修、砂防、かんがい排水、農道整備、畑作振興等の対策事業を引き続き実施するため、現行法の有効期限を更に五年延長し、平成三十四年三月三十一日までとするものであります。 委員会におきましては、提出者の衆議院農林水産委員長北村茂男君より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百四十 賛成 二百四十 反対 〇 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(伊達忠一君) 日程第六 関税定率法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長藤川政人君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔藤川政人君登壇、拍手〕
○藤川政人君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 本法律案は、最近における内外の経済情勢等に対応するため、関税率等について所要の改正を行うとともに、税関における水際取締りの強化等を行おうとするものであります。 委員会におきましては、テロ関連物資等の水際取締り強化の方策、税関における業務処理体制の充実を図る必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百四十 賛成 二百四十 反対 〇 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(伊達忠一君) 日程第七 独立行政法人日本学生支援機構法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付) 日程第八 独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律案(衆議院提出) 以上両案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。文教科学委員長赤池誠章君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔赤池誠章君登壇、拍手〕
○赤池誠章君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果の御報告を申し上げます。 まず、独立行政法人日本学生支援機構法の一部を改正する法律案は、教育の機会均等に寄与するため、給付型奨学金制度の創設に係る所要の措置を講じようとするものであります。 委員会におきまして、支給人数及び支給額拡大の必要性、学校による対象者の推薦基準、教育財源の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 質疑を終局した後、日本共産党の吉良理事より、給付型奨学金の支給対象者の成績要件を削除すること等を内容とする修正案が提出されました。 次いで、順次採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。 次に、独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律案は、衆議院文部科学委員長提出によるものであり、高等専修学校及び認可保育所と同等の基準を満たす保育施設について、独立行政法人日本スポーツ振興センターが行う災害共済給付の対象としようとするものであります。 委員会におきまして、趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより両案を一括して採決いたします。 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百四十 賛成 二百四十 反対 〇 よって、両案は全会一致をもって可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────・─────
○議長(伊達忠一君) 日程第九 雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長羽生田俊君。 ───────────── 〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕 ───────────── 〔羽生田俊君登壇、拍手〕
○羽生田俊君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、就業促進及び雇用継続を通じた職業の安定を図るため、雇用保険の基本手当、教育訓練給付等の拡充、職業紹介事業の適正な事業運営を確保するための措置の拡充及び育児休業期間の延長を行うほか、雇用保険率の引下げ等の措置を講じようとするものであります。 委員会におきましては、雇用保険の失業等給付及び国庫負担の在り方、男性の育児休業取得を促進するための方策、労働条件等の明示義務の徹底の必要性等について質疑を行うとともに、参考人より意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して倉林明子委員より反対の旨の意見が述べられました。 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。 以上、御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。 〔投票開始〕
○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。 〔投票終了〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 二百四十 賛成 二百二十六 反対 十四 よって、本案は可決されました。(拍手) ───────────── 〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕 ─────────────
○議長(伊達忠一君) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十五分散会