文教科学委員会 第12号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2017/06/16
会議録
○委員長(赤池誠章君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る九日までに、小池晃君が委員を辞任され、その補欠として吉良よし子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(赤池誠章君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に吉良よし子君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(赤池誠章君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 文化芸術振興基本法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文化庁次長中岡司君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(赤池誠章君) 文化芸術振興基本法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者衆議院文部科学委員長永岡桂子君から趣旨説明を聴取いたします。永岡衆議院文部科学委員長。
○衆議院議員(永岡桂子君) 文化芸術振興基本法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容について御説明申し上げます。 我が国の文化芸術全般にわたる基本的な法律として文化芸術振興基本法が平成十三年に議員立法により成立してから十六年が経過をし、これまで、同法に基づき四次にわたって策定された文化芸術の振興に関する基本的な方針の下、文化芸術立国の実現に向けた文化芸術の振興に関する取組が進められてきました。 この間、少子高齢化、グローバル化の進展など社会の状況が著しく変化する中で、観光やまちづくり、国際交流等幅広い関連分野との連携を視野に入れた総合的な文化芸術政策の展開が、より一層求められるようになっています。 また、二〇二〇年に開催される東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会は、スポーツの祭典であると同時に文化の祭典でもあり、我が国の文化芸術の価値を世界へ発信する大きな機会であるとともに、文化芸術による新たな価値の創出を広く示していく好機でもあります。 そこで、本案は、文化芸術の振興にとどまらず、観光、まちづくり、国際交流、福祉、教育、産業その他の関連分野における施策を本法の範囲に取り込むとともに、文化芸術により生み出される様々な価値を文化芸術の継承、発展及び創造に活用しようとするものであり、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、文化芸術の振興にとどまらず、観光やまちづくり、国際交流等の文化芸術に関連する分野における施策をも本法の範囲に取り込むことに伴い、法律の題名を文化芸術基本法に改めるとともに、前文及び目的について所要の整理を行うこととしております。 第二に、基本理念について、以下のように改正することとしております。 まず、文化芸術に関する施策の推進に当たっては、年齢、障害の有無又は経済的な状況にかかわらず、ひとしく文化芸術を鑑賞することなどができるような環境の整備が図られなければならないこととするほか、我が国に加えて、世界において文化芸術活動が活発に行われるような環境を醸成することを旨として文化芸術の発展が図られるよう考慮されなければならないことと改めることとしております。 また、児童生徒等に対する文化芸術に関する教育の重要性に鑑み、学校等、文化芸術団体、家庭及び地域における活動の連携が図られるよう配慮されなければならないことのほか、文化芸術により生み出される様々な価値を文化芸術の継承等に活用することが重要であることに鑑み、文化芸術の固有の意義と価値を尊重しつつ、観光、まちづくり、国際交流、福祉、教育、産業その他の各関連分野における施策との有機的な連携が図られるよう配慮されなければならないこととする規定を追加することとしております。 第三に、政府は、文化芸術に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、従来の文化芸術の振興に関する基本的な方針に替えて文化芸術推進基本計画を定めるとともに、地方公共団体においては、同計画を参酌して、その地方の実情に即した地方文化芸術推進基本計画を定めるよう努めるものとすることとしております。 第四に、文化芸術に関する基本的施策を拡充することとしております。 具体的には、まず一つ目として、芸術、メディア芸術、伝統芸能、芸能の振興について、必要な施策の例示に、物品の保存、展示、知識及び技能の継承、芸術祭の開催などへの支援を追加するとともに、伝統芸能の例示に組踊を追加することとしております。 二つ目として、生活文化の例示に食文化を追加するとともに、生活文化の振興を図ることとしております。 三つ目に、各地域の文化芸術の振興を通じた地域の振興を図ることとし、必要な施策の例示に芸術祭への支援を追加することとしております。 四つ目として、国際的な交流等の推進に関する必要な施策の例示に、海外における我が国の文化芸術の現地の言語による展示、公開その他の普及への支援及び文化芸術に関する国際機関等の業務に従事する人材の養成及び派遣を追加することとしております。 五つ目として、芸術家等の養成及び確保に関する必要な施策の例示に、国内外における教育訓練等の人材育成への支援を追加することとしております。 第五に、政府は、文化芸術に関する施策の総合的、一体的かつ効果的な推進を図るため、文化芸術推進会議を設け、関係行政機関相互の連絡調整を行うものとすることとしております。 最後に、本案は公布の日から施行することとするとともに、政府は、文化芸術に関する施策を総合的に推進するため、文化庁の機能の拡充等について、その行政組織の在り方を含め検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。 以上が本案の趣旨及び内容であります。 何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(赤池誠章君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 本法案は、文化芸術振興議員連盟の場で昨年来議論を続けてきたものであり、成案の取りまとめに当たられた皆さんに心から敬意を申し上げます。私も議連の場で意見を述べましたけれども、文化芸術振興基本法制定後初めての改正でもあるわけで、委員会でも大いに議論もして議事録に残すことで後世に本法案の意義を明らかにするということは重要であると考えております。 本法案には、文化芸術を進める基盤となる表現の自由というものが前文に明記されました。これは大変意義あることだと考えております。 一方、各地の美術館や図書館、公民館などで創作物の発表を不当な理由で拒否するなどの表現の自由への侵害が相次ぐ中、創作活動への萎縮も懸念される状況があります。また、文化芸術振興のための予算が限られている下で、創作活動に公的支援を受けようと思った際、例えば、時の政権、国の意向に反するものは支援を受けられないのではないかなどの思いから国の意向をそんたくするなど、各々の創作活動を萎縮させるようなことになるのではないかという懸念もあるわけです。 そういうそんたくや萎縮を芸術文化の現場に生まないということは何より重要だと思うのですが、提案者のお考え、いかがでしょうか。
○衆議院議員(河村建夫君) 御指摘の点につきまして御答弁申し上げたいと思いますが、御存じのように、現行法では既に、第二条第二項の基本理念のところで文化芸術活動を行う者の創造性の尊重について規定をいたしておるところでありますし、また、三条においては、国は基本理念にのっとって施策を実施する責務を有する、そのことが規定をされております。 さらに、今御指摘のように、吉良先生からもいろいろ御指摘をいただいたところでございますが、超党派の文化芸術議連の場において様々な議論がございました。この中で、文化芸術を行う者の自主性や創造性を十分尊重する趣旨、これが大切であるということで、前文に、文化芸術の礎たる表現の自由の重要性を深く認識するという文言を加えることにいたしておるところでございます。 御指摘ありましたように、この文化芸術の振興に当たって、活動を行う皆さんが萎縮することがあってはならないわけでございまして、このような今回法律を加えたということで、この法律の趣旨を加えて、施策が適切に運営されるようにということを我々は期待をいたしておるところでございます。
○吉良よし子君 是非、表現の自由、最大限重視するということが大事だということを申し上げたいと思います。 また、本法案は、新たに文化芸術団体が法に位置付けられており、国、地方自治体などとの連携ということも明記されております。文化芸術をする団体、個人に国が連携して文化芸術の振興を進めるということは必要なことではありますが、ただ、文化芸術の創造、享受というのは国の施策とは言わば関係なしに行われるものでもあるわけです。本法案で、何か文化芸術をする団体、個人が支援を受けるためには国への協力が前提などとなってはいけないと思うのですが、その点、提案者、いかがでしょうか。
○衆議院議員(平野博文君) 吉良議員の御質問にお答えいたします。 私も十六年前のこの議法を出したときの提案者の一人として非常に今回うれしく思っておりますし、改めて大きな範囲でこの文化芸術を捉まえていくということについて本当にうれしく思っているわけであります。 そこで、先生から今御指摘ありました現行法でも、前文、目的や基本理念におきまして、文化芸術活動に行う者の自主性や創造性の尊重について繰り返し規定をしているところでありまして、御指摘のとおり、文化芸術を行う団体、個人が国への協力がないと支援を受けられないと、こういうことはあってはならないと、かように思っております。 今回の改正案におきましても、五条の二において文化芸術団体の役割が追加されたわけでありますが、ここでは文化芸術団体が自主的に、主体的に活動の充実を図ると掲げられておりまして、御指摘の懸念がないように確認的に規定をさせていただいているところでございますので、そういう視点で御理解をいただいたら結構かと思っております。
○吉良よし子君 国への協力を前提とあってはならないということでございました。 ではまた、大臣にも伺いたいと思います。 議連の場でも文化芸術の振興を今以上にしっかり取り組むべきだという議論をしてきておりますが、やはり文化予算、国家予算の現在〇・一%、一千億円程度にとどまっている現状で、予算規模も諸外国並みに、文化芸術の振興そのものを更に進めてほしいというのが文化芸術に関わる皆さんの願いであるわけです。 そこで、文化行政を所管する文科大臣こそ、今回の法改正を受けて一層の文化芸術の振興を取り組むために、現状の予算規模、当然視するのではなく、思い切って増額すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 平成二十九年度の文化芸術予算は千四十三億円であり、文化の祭典でもある二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、本法案の趣旨を十分に踏まえ、文化芸術の振興のための予算の充実に努力をしてまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 是非、抜本的な増額に取り組んでいただきたいと思うわけです。芸術文化というのは人々の感性や創造性を育み、多様な価値観をつくり出す、一人一人の国民、人間の人生を豊かにしていくものであり、そうした文化を創造し、享受するというのは国民の重要な権利であるわけです。国が行う支援というのは、表現の自由を尊重して、財政的な責任は持ちつつも、支援先などは専門家が決めるという原則の下に行うことを改めて明確にしながら、文化芸術の施策進めていくべきであるということを申し上げたいと思います。 その上で、最後に、私、大臣にどうしても伺いたいことが一つあります。 先ほど理事会で加計学園獣医学部新設に関わる文書の再調査の結果の報告を受けました。この再調査に関わって、先日、農林水産委員会で義家文科副大臣が森ゆうこ議員から公益通報者の権利を守るという意識があるかと聞かれて、非公知の行政運営上のプロセスを上司の許可なく外部に流出させることは国家公務員法違反になる可能性があるというふうに認識していると、そういう答弁があったわけです。万一、今回の再調査が告発者を国家公務員法違反で罰するという犯人捜しのための調査であったとするなら大問題だと思うわけです。 この義家文科副大臣の発言、これは文科省の問題ですから、これに対する文科大臣の認識をただしたい。公益通報者の権利は何が何でも守るべきという立場に、大臣、ありますよね。お答えください。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 現時点において、文部科学省職員から情報が流出をしたと確認されていることはございません。確認されていないことについて仮定でお話をすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、仮に文部科学省職員から今般の情報が流出をしたという事実が判明をしたときには、個々の状況、事情、意図等を聞いて精査をした上で判断すべきものと考えております。
○吉良よし子君 精査をした上でということですけれども、ここの、もし公益通報者、義憤に駆られて何か報告した者がいたとした場合、その権利は何が何でも守ると、そういうことでよろしいか、もう一度お答えください。
○国務大臣(松野博一君) 我が省の職員にかかわらず、公益通報者保護に関する法律の趣旨にのっとって、適正にそれぞれの職員の権利が保護されるというのは当然のことでございます。
○吉良よし子君 権利が守られるのは当然ということがありました。 そもそも、五月十九日の調査で確認できなかったとした文書がここに来て出てきたわけです。ということは、当初、あったものをなかったものに、黒を白にしようとしていたということになるのではないかと。こういうところで文科省の信頼が失墜しているのではないかと言われているわけですよ。そうした責任は、文科大臣の責任は重大です。大変申し訳ないと言って済む問題ではないわけです。 文書の内容、総理の意向により行政がゆがめられたという疑惑の真相究明も待ったなしなわけでして、何よりこの間、私たち野党は再三この文科委員会一般質疑を開いていただきたいということを申し上げてきたわけですが、事ここに至るまで開かれなかったわけです。 先ほど、理事会でも、是非開いてほしいという意見はありました。そういう中で、必要な一般質疑も行われずにこの閉会を迎えようとしていることは断固抗議したいものです。 真相究明のために、閉中審査も含めてここ文教科学委員会で行うよう、審議をちゃんと行うよう強く求め、私の質問を終わります。
○委員長(赤池誠章君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 文化芸術振興基本法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(赤池誠章君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 衆議院、政府側の皆様は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(赤池誠章君) これより請願の審査を行います。 第二九号専任・専門・正規の学校司書の配置に関する請願外百八十一件を議題といたします。 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、いずれも保留とすることに意見が一致いたしました。 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ─────────────
○委員長(赤池誠章君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(赤池誠章君) 委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中の委員派遣につきましては、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時二十八分散会