農林水産委員会 第16号
- 発言数
- 278 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2017/05/25
会議録
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(渡辺猛之君) 農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山田修路君 自由民主党の山田修路です。 農工法改正法案の質問に入る前に、儀間先生も先日の質問でされておりました北朝鮮のミサイル発射に関する事項、また、TPP協定の閣僚会合についても質問したいと思います。 まず、北朝鮮のミサイル発射実験が続いております。そして、これ儀間先生も御指摘されておりましたけれども、北朝鮮のミサイル発射実験の脅威を一番身近に感じているのがやはり漁業に携わっておられる方だと思います。漁船の乗組員の方々、これはもう実験とはいってもミサイルやその関連の落下物が日本のEEZ、排他的経済水域の中に現実に落下をしているというわけで、その意味では、漁船の乗組員の方々はまさにミサイルの危険と隣り合わせでその生計を立てているということだと思います。 地元の石川県、これはもう能登半島が突き出しておりますので、特にその危険を感じるわけでございます。地元の皆さんからは以下のような要望が出ております。漁船あるいは漁業者の安全確保、そして具体的には、情報連絡体制を構築してほしいということ、そしてまた水産庁や海上保安庁の船舶の配備をお願いをされております。日本海の好漁場と言われます大和堆というところがあります。これはもう日本のEEZの境界に近い、逆に言えば日本列島から遠いところで操業しているということでございますので、特に連絡体制がちゃんとうまく取れるかという心配、あるいは水産庁や海上保安庁の船舶に身近にいてもらいたいと、こういうことでございます。 私も農林水産省、水産庁に勤務をしておりましたとき、八年前ですけれども、二〇〇九年の四月に、ちょうど北朝鮮が日本列島を縦断する形でミサイルを発射をした。そのときは実験用の通信衛星を打ち上げるということで北朝鮮側が一か月ぐらい前に公表したということで、そのときは時間的余裕がありましたので、水産庁では各漁船がどこで操業しているか、そして連絡がすぐ取れるような体制をつくりましたので、実際にミサイルの打ち上げがあったときは極めて短時間に安否を確認することができました。 しかし、今の状態は、予告もない、それから突然、そしてかなり頻繁にミサイルの打ち上げがあるということでございます。漁業者の要望にありますように、情報連絡体制をしっかり確立すること、また水産庁あるいは海上保安庁の船舶をその地域に配備をしてほしいと。これは船も限界があると思いますけれども、漁業者の安全を確保し、あるいは安心を確保する、この前の長官の答弁では家族の方も心配をしているというお話ありましたが、まさに石川県の漁業の方々は、家族から行かないでくれと引き止められるという中でやっぱり出漁せざるを得ないという状況でございます。是非この辺について検討をお願いをしたいと思いますが、長官、答弁お願いします。
○政府参考人(佐藤一雄君) 山田先生の御質問にお答えいたします。 本件につきましては、この十九日の日でございましたが、石川県の漁業協同組合と石川県の関係者の皆様方が来庁されまして、この石川県の漁業者の皆さんが近海だけではなく大和堆にも出漁するということで、一つは安全確保とミサイル発射の阻止、二つ目は、さらに安全確保のための海上での情報連絡体制の構築、三つ目に大和堆での水産庁及び海上保安庁等の船舶配備について直に要望を伺ったところでございます。 私どもといたしましては、これまでも関係省庁と連携しまして、ミサイル発射に関する情報を受けまして、漁業無線局、都道府県及び漁業団体に対しまして関係漁船に対する情報提供等を内容とする漁業安全情報を発出しているところでございます。また、発射した後は関係漁船の安否確認を行ってきたところでありまして、引き続き迅速な情報提供等に努めていくこととしているところでございます。 また、今先生の方からお話ございましたが、取締り船の配備につきまして具体的に言及をすることは差し控えさせていただきますが、やはりこの日本海については重点的に取締りを行う必要がある海域と認識しまして、取締り船の配備に努めているところでございます。 万が一にこの漁船に不測の事態が生じた場合には取締り船が現場に急行するなど、漁業者の方が安心して操業できるよう、今後とも連絡体制を密にするとともに、引き続き海上保安庁との連携にも努めていきたいと、このように考えているところでございます。
○山田修路君 ありがとうございました。 やっぱり水産庁の姿勢というのが大変漁業者にも心強く聞こえるということがありますので、是非しっかりと対応するということでお願いをしたいと思います。 次に、澁谷審議官に来ていただいておりますが、TPPの関連で御質問をいたします。 二十一日にベトナムのハノイでTPPの十一か国の閣僚会合が開かれました。私もハノイに出かけておりましたけれども、なかなか、各国の意見が隔たりがあって共同声明の取りまとめには相当御苦労をいただいたというふうに思います。今回の大臣会合についての成果、どのような成果があったのかについて、澁谷審議官にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。 ハノイで、先生御指摘のとおり、二十一日、TPP閣僚会合が開催をされました。十一か国、いろいろ議論をいたしましたが、十一か国の結束が重要であるとともに、モメンタムを維持する必要があるということで一致をいたしまして、閣僚声明を発出するに至ったところでございます。 閣僚声明の内容は、第一に、出席した各国がTPPの戦略的、経済的意義を再確認した上でTPPの早期発効を追求すること、第二に、そのためにアメリカの参加を促進する方策も含めた今後の選択肢の検討を事務方、政府高官に指示すること、第三に、選択肢の検討は十一月のAPEC首脳会談、首脳会合までに完了させることといった内容が盛り込まれたところでございます。また、我が国のイニシアチブを期待している国もたくさんございまして、七月に日本で首席交渉官クラスの高級事務レベル会合を開催することが決定されたところでございます。 今後、この閣僚声明に沿いまして、十一か国の結束を維持しながら、TPPの早期発効のための具体的な方策を検討していくこととなります。我が国が持つ求心力を生かしながら各国と緊密に連携して、十一月に向けた準備を進めてまいりたいと考えております。
○山田修路君 ありがとうございました。 そういう状況であるわけですが、一方で、日本とアメリカの間では、現在、日米経済対話ということで麻生副総理そしてペンス副大統領がヘッドとなってこの対話を進めるということになっております。一方で、ロス商務長官やライトハイザーUSTR通商代表ですが、日米の二国間での交渉を行うべきとの考えも伝わってきているところであります。 仮の話ですけれども、日米二国間協議を開始するということにもしなった場合には、アメリカはいろんな要求をしてくるであろうというふうに思います。TPP以上の要求も求めてくる可能性が否定できないと思います。日米の二国間での交渉は拒否をして、TPP協定、十一か国か十二か国かあれですけれども、とにかくTPP協定の早期発効を実現をし、アメリカがこの協定に復帰をしてもらうように促進をするということが大事だと思いますけれども、澁谷審議官、お願いします。
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。 ハノイで発出されました閣僚声明の中でも、原署名国の参加を促進する方策も含めた今後の選択肢を検討すると書いてあるわけでございまして、アメリカの参加を促す方策についても引き続き検討していくということになっております。御指摘の日米経済対話などの場も含めまして、我が国といたしましても、TPPの戦略的、経済的意義について引き続き米国に対して説明を行っていくこととしております。 ハノイでの閣僚会合におきまして、石原大臣から、我が国として十一か国とアメリカとの橋渡し役を担っていく考えであると発言をしたところでございまして、その発言に対して多くの国から感謝の言葉が寄せられたというところでございます。我が国といたしまして、各国のそのような思いも踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えております。
○山田修路君 ありがとうございます。 TPP、今の合意されたTPPの協定については、当然、米国、アメリカの参加を前提とした内容が盛り込まれているわけであります。このTPP11で、あるいはもっと少ない国でやる場合には、アメリカの参加を前提とした内容が修正されるべきかどうかということが議論されることとなると思います。これは仮定の話でございますけれども、これはルールの分野だけでなくて、やはり市場アクセスについてもそういった問題もあるのではないかというふうに思います。 仮定の話ですけれども、こういった見直しの作業が行われる場合には、農林水産業の分野で我が国が不利益を被るということのないようにしっかりと対応していく必要があると思いますけれども、仮定の質問ですが、澁谷審議官、お願いします。
○政府参考人(澁谷和久君) まず、ハノイでの閣僚声明では、ハイクオリティーと言っておりますが、質の高い合意内容を実現するということが明記されているところでございます。あくまでTPPで合意された高いレベルを維持しつつ選択肢の検討を行っていくというのが共通認識だというところでございますが、その上で、今後の具体的な選択肢についてはまさにこれから議論が本格化していくところでございます。日本で七月に開催される事務レベルの会合でその本格的な議論がスタートするというふうに考えておるわけでございます。 ほかの委員会でも同様の御指摘をいただいているところでもございます。農林水産業への影響に対して大変心配される声にも十分配慮し、農林水産省等関係省庁ともよく連携しながらしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○山田修路君 ありがとうございました。 これはもう山本農水大臣にもこのことをお聞きをしておく必要があると思います。まさに、TPP11なりあるいは小さい国の合意になっていくときに、アメリカを前提とした内容の見直しが行われるかどうか、これからの議論ですけれども、いずれにしろ、このTPP11を進めていく際に日本の農林水産業が不利にならないように是非しっかり対応していただきたいと思います。大臣、お願いいたします。
○国務大臣(山本有二君) 農林水産省といたしましては、TPPの今後の選択肢の検討に関しまして、米国の出方や影響も注視しながら、我が国の農林水産業を守っていく上で何が望ましいかという観点から、農林水産物のセンシティビティーを十分に踏まえつつ、政府としてしっかりと対応していく必要があると考えております。 内閣官房と緊密に連携して対応してまいりたいというように考えております。
○山田修路君 しっかりお願いをしたいと思います。 これから農工法の質問に入りますので、澁谷さん、お忙しいので、もし委員長のお許しがあれば結構です。
○委員長(渡辺猛之君) 澁谷内閣審議官、退室いただいて結構です。
○山田修路君 ありがとうございます。 それでは、農工法の質問に入ります。 これは昭和四十六年に制定をされたわけでございますが、私、五十年代の前半に、この農工法を所管をしておりました当時農林省の構造改善局就業改善課というところで仕事をしておりまして、非常に私は懐かしい法律でございます。 制定当時ですけれども、昭和四十六年当時は、米の生産が過剰になっているということで、大規模な農業、生産性の高い農業を育成していこうということがある一方で、大都市周辺では工場等が非常に過密になっているという状況がありました。このような中で農工法が制定をされてきたわけですけれども、この実績、またこれの評価について、礒崎副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(礒崎陽輔君) お答え申し上げます。 農工法は昭和四十六年に制定されましたが、それ以降、平成二十五年度末まででございますが、一万九千四百十四ヘクタールに立地済み、八千九百二十一社の操業、六十一万六千人の雇用が生み出されたところでございます。 評価につきましては、平成二十七年に行ったアンケートによりますと、市町村からは、雇用機会の増大、農村からの人口流出の防止に資したものと評価をいただいております。 また、農業構造の改善の観点から見てみますと、平成二十六年三月時点での都府県におきまして、農工実施計画を策定していない市町村の担い手への農地集積率が三〇%であるのに対し、農工実施計画を策定している市町村では約四〇%となっておりまして、農業構造の改善の面においても一定の成果を上げたものと考えているところでございます。
○山田修路君 ありがとうございます。 農工法が農業構造の改善にも非常に役立っているというお話がありました。 この四十六年の制定当時には、対象の業種は工業ということに限定をされておりました。その後、昭和六十三年の改正では、工業に加えて道路貨物運送業など四業種が追加をされてきたわけでございます。このように、これまでは業種を限定をして推進をするということでありましたが、この限定をしていた理由をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) 昭和四十六年当時でございますが、委員御指摘のとおり、国土の均衡ある発展の観点から、太平洋ベルト地帯以外の地域への工業再配置の政策が講じられておりました。また、農業、農村サイドからは、農業の構造改善を図る必要がございました。 そうした時代背景の下に、農工法につきましては、労働集約的であって現に農業から転職する方の割合が最も高い、しかも農業従事者の雇用の確保に資する産業ということで、工業を農村地域に導入することによりまして農業と工業との均衡ある発展を図ることを目的として制定されたものでございます。さらに、その後、同様の考え方に基づきまして、昭和六十三年に、農村地域での就業機会の一層の増大を図るといった観点から、対象業種を現行の五業種に拡大したところでございます。 このように、農工法の対象業種につきましては、その時々の産業の事情ですとか農村の現状を踏まえて、農業従事者等の雇用の確保に資するものであって、農工法の目的である農業と導入産業との均衡ある発展を図る上で適切なものが定められてきたところであるというふうに考えてございます。
○山田修路君 今までそういう考え方でやってきたわけですけれども、今回は業種を限定しない、産業一般とするということにしたわけでございます。これは、やはり今までとは考え方が大きく変わっているということだと思います。 なぜ、今回こういうふうに産業一般ということにすることとしたのか、その理由をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) この農工法の対象業種でございますが、工業等五業種に限定されてきたところであります。しかし、産業構造が変化して全就業者に占める工業等の就業者数のウエートが低下しているという状況にございます。他方、今日、農村におきましては高齢化ですとか人口減少が進展しておりまして、地域コミュニティーの維持などにも影響が見られるようになってきております。 そうした中で、農村地域の様々な農業者、地域住民が引き続き地域で住み続けられるようにすると、そのためには、農業を魅力ある産業にするとともに、農業以外の選択肢を幅広く用意するといったことによりまして就業機会の一層の創出と所得の確保を図ることが課題であるというようなことを踏まえまして、農産物直売所など地域に賦存する資源を活用した、言わば地域内発型産業ですとか、福祉・介護サービスといった立地ニーズの高い業種の立地、導入が可能になるように、今般、対象業種の限定を廃止することとしたところでございます。
○山田修路君 今のお話で、特に地域の活性化、地方の活性化という議論で、今お話があった地域内発型の産業をやはり促進するということが地域活性化にとっても継続性があるというんでしょうか、非常に有効だという議論がよく聞かれるところであります。 今の話にありましたように、具体的に農村地域でどのような産業の導入というのを想定をしておられるのか、もう少し具体的にお話がお伺いできればと思いますが、矢倉政務官、お願いします。
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えいたします。 導入される産業についてのお尋ねでありますが、地域の農業者の安定した就業機会が確保でき、産業の導入に伴う土地利用調整により農地保有の合理化が図られるなど、農業と導入産業との均衡ある発展が図られるものについて、市町村が地域の実情を踏まえて判断をし、実施計画に定めることとなっております。 それで、お尋ねの、具体的にどういったものが想定され得るかということでありますが、先ほど来も答弁させていただいたところでありますが、農産物直売所や農家レストラン、農泊関連施設など地域資源を生かした地域内発型産業、また、福祉・介護サービスなど立地ニーズの高い業種の立地、導入が想定されているところであります。これらは、平成二十八年の十二月に農工法の対象となる千二百八十七市町村にアンケートを行いましたが、それによりましても、実施計画済みの七百三十二市町村のうち、過去五年以内に百二十九の市町村に対して、現行の五業種以外の業種として木質バイオマス発電等の電気業や農産物直売所等の小売業等についての立地の照会があった事実なども踏まえて、地域内発型の産業なども含まれるというふうに想定しております。
○山田修路君 ありがとうございました。 やはり、これから農工地区が地域の活性化にも役立つという形で、是非、そういった持続的な産業を起こしていくというのか、導入をしていくということでやっていっていただきたいというふうに思います。 今の具体的な条文に入りますけれども、第四条の基本計画、そして第五条の実施計画の中で、公害防止に関する事項を今回、義務的記載事項から除くということにしております。 法律制定当時は、やはり公害というのは大変大きな社会的問題であったわけであります。その注目度は確かに減少をしているとは思いますけれども、地球環境問題など、やはり、公害防止と言うのが適当かどうか分かりませんけれども、環境を守っていくということは非常に大事な要素であると思います。 義務的記載事項からこの公害防止を除外する理由についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) 現在の農工法におきましては、この第四条第二項の都道府県の基本計画の記載事項の規定、第五条第三項の市町村の実施計画の記載事項、この規定におきまして公害の防止に関する事項が義務的記載事項とされております。これは、委員御指摘のとおり、当時、公害が社会問題化していた昭和四十二年に公害対策基本法が制定されたことを受けまして、昭和四十六年に制定された農工法におきましても、この農村地域における工業導入に当たって公害防止に関する事項が重要であるという認識から義務的な記載事項とされたところでございます。 今般の農工法改正に当たりまして、この計画記載事項につきまして見直しを行いました。この公害の防止に関する規定につきましては、昭和四十六年当時と異なり、現在では公害防止対策について個別法が整備をされています。そういったことを踏まえるとともに、最近の地域振興立法ですとか地域産業立法等の立法例では、公害防止に関する事項を都道府県や市町村が定める計画記載事項としている例がございません。また、国が定める基本方針におきまして、現在でも農村地域への工業等の導入の目標に関しまして、公害のおそれのない業種又は公害防止設備を完備した企業の導入を図るといった旨が記載されておりまして、改正後におきましても同じことを記載することとしておりますので、公害防止対策が後退することにはないと考えられますので、この際、工業等の導入に伴う公害の防止に関する事項を計画記載事項から削除するということにしたところでございます。
○山田修路君 ありがとうございます。 先ほども言いましたけれども、公害防止という文言はこだわらないですけれども、やはり農村の環境の維持とか改善とか、そういったことはやはり、この工業導入あるいは産業導入というんでしょうかね、これから、政策にとっても重要だと、また住民の暮らしにとっても非常に大事なことだと思いますので、例えば国が定める基本方針などでこの環境の維持とか保全とかについても是非記載をしていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) 現行の基本方針におきましても、この農村地域への工業の導入等の目標の中で、先ほど申し上げたとおり、公害のおそれのない業種、公害防止設備を完備した企業の導入を図る旨が明記をされております。また、その他農村地域への工業等の導入に関する重要事項といった項目の中で、自然環境の維持、形成に努めるとともに、農村地域の環境の保全に十分配慮するといった旨の記載がございます。 このことにつきましては、法改正後におきましても同様に基本方針につきましてきっちりと記載をするということにしてございます。
○山田修路君 ありがとうございます。是非、その点をお願いをしたいというふうに思います。 また、同じく四条、五条の関係でございますが、これまで任意的な記載事項でありました農業従事者の就業の目標やあるいは農業構造改善の目標について義務的記載事項とすることとしております。この理由についてお伺いをしたいと思います。 先ほど、礒崎副大臣からも構造改善に非常に効果があったというお話がありました。やはりこれは非常に大事なことだと思いますし、それから農業従事者の就業を促していくこと、このことも大事だと思います。特に今回、産業一般を対象業種としたということからすると、この二つの目標、狙いをはっきりさせていくということは大変重要なことだというふうに思いますけれども、したがって、このことには私は賛成をいたしますが、その理由についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) この農工法の制定当時におきましては、農業構造改善の目標ですとか農業従事者の就業の目標、これらは市町村の実施計画におきまして義務的記載事項とされておりました。これらの目標に係る規定につきましては、その後、平成二十二年でございますが、義務付け、枠付けの見直しに伴いまして義務的記載事項から任意記載事項になりました。 今般の法律改正に当たりましては、この実施計画における記載事項といたしまして一定の整理を行いました。まず、この第一条の目的規定におきまして、農業とその導入される産業との均衡ある発展ですとか、雇用構造の高度化に資するといったこの法律の目的達成の手段として規定された措置に直接関わる目標につきましては義務的記載事項としまして、他方、目標を達成するために行う措置につきましては任意の記載事項とする、こういった整理を行いまして、導入産業への農業従事者の就業の目標ですとか、導入と相まって促進すべき農業構造の改善に関する目標、これらにつきましては義務的記載事項としたということでございます。
○山田修路君 まさに、この工業導入というか産業導入の目標、目的が農業従事者の就業を確保する、あるいは農業構造改善を推進するということでございますので、本来やはり義務的な記載事項とすべきものであったというふうに思いますし、大変このことについては賛成をしたいと思います。 そして、今既に造成を行っている農工団地で十分活用されていないところがあります。企業が立地していない用地、遊休の工業用地と言われておりますが、千四百ヘクタールに達しているということでございます。なぜこのように遊休の工業用地が残っているのか、今後どのように活用していくのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) 現時点におきまして千四百三十三ヘクタールが遊休工場用地となってございます。その要因でございますが、自治体への聞き取りによりますと、発生要因としては、一つは、企業の立地動向を基に規模推計をしたものの見込みどおりに企業が立地しなかったということ、また立地を予定していた企業が経済情勢の変化などに伴いまして立地を取りやめたといったような要因によるものというふうに承知をいたしております。 これらの遊休工場用地につきましては、優良農地を確保する観点から、この法律改正後の国の基本方針におきまして、造成済みの遊休工場用地の活用を優先するといった旨を明記したいというふうに考えてございます。
○山田修路君 まさに、これまで造成したものが使われていないというのは大変もったいない話でもありますので、今お話がありましたように、遊休工業用地をまず活用していくということを是非推進していただきたいというふうに思います。 そして、今回の農工法の改正について心配をする声もあります。優良農地の壊廃が進むのではないかといった声であります。 農工地区を設定をしていくという際に、この優良農地の確保という要請とどのように調整をしているのか、どのように行っているのか、この点についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) 今般の農工法の改正法案におきましては、優良農地を確保する観点から、産業の施設用地と農用地等との土地利用調整がこれまで以上にしっかりと行われるような、そういう仕組みを設けることとしております。 具体的に申し上げますと、まず、国が策定する基本方針におきまして、土地利用調整につきましては四点ございますが、一点目は、農用地区域外での開発を優先すること、二点目は、既存の産業導入地区内に造成済みの遊休地がある場合にはその活用を優先させること、ただいま答弁申し上げたとおりでございます。また、三番目に、農業上の効率的な利用に支障が生じないようにすること、四点目に、導入される産業の面積規模が最小限度であること、こういったことを国の基本方針に書き込むこととしております。 さらに、主務大臣が都道府県の基本計画を、また、都道府県が市町村の実施計画をそれぞれ同意協議を通じまして確認をするということにしております。 このように、適切な土地利用調整の手順、段階を踏むことによりまして、優良農地を確保しつつ、農村地域の就業の場の確保を図ってまいりたいというふうに考えております。
○山田修路君 ありがとうございます。 是非、優良農地の確保についてのいろんな調整をこれまでもやってこられていると思いますけれども、引き続きしっかりと、あるいはこれまで以上に優良農地の確保について対応していただきたいというふうに思います。 また、今国会に、地域未来投資促進法案と言われておりますけれども、企業立地促進法の改正法案が提出をされております。この法案は、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、地域に高い経済的波及効果を及ぼすという、地域経済牽引事業の制度をつくるといった内容であります。この改正によっても優良農地の壊廃が進むのではないかというふうな心配の声もありますけれども、優良農地の確保をどのように進めていくのかについて併せて答えていただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) この地域未来投資促進法案でございますが、地域の成長発展の基盤強化を図る上で重要な法案であるといった認識でございます。このため、丁寧な土地利用調整を図るための計画制度を新たに措置することといたしまして、それによりまして優良農地の確保を図られるようにしているところでございます。 具体的に申し上げますと、農工法と同様に、まず、国が策定する基本方針におきまして、土地利用に関し、農用地区域外での開発を優先する、遊休地があればその活用を優先する、農業上の効率的な利用に支障が生じないようにする、必要最小限の産業導入の規模とするといったことを明確にすることにしておりますし、さらに、主務大臣が都道府県等の基本計画を、また都道府県が市町村の土地利用調整計画をそれぞれ同意協議を通じまして確認することとしております。 以上申し上げましたように、農工法の改正法案と同様の仕組みをこの地域未来投資促進法案でも用意いたしまして、その仕組みを通じて優良農地の確保を図ってまいりたいというふうに考えております。
○山田修路君 この優良農地の確保は非常に大事な問題でありますので、是非このことについてしっかり対応していくということ、そしてまた、しっかりその旨も自治体なりあるいは関係者に説明をして、運用がいいかげんにならないように是非対応していただきたいというふうに思います。 この工業導入の関係で、工業団地があちこちにできている、農工団地以外にもいろいろあるわけですけれども、結構やはり郊外で行われることが多いわけでございます。そして、いろんな地域で、やはり造成した工業団地の近くに熊であるとかイノシシが出没をするというような事態もよくお聞きをします。朝散歩をしていたら襲われたという話があったりして、そういうことがありますと、この法律の目的である農村地域への工業あるいは産業の導入についても、やはりなかなか難しくなるというふうに思うわけでございます。 昨年の十二月ですか、臨時国会で与野党の皆さんのおかげで全会一致で鳥獣対策特別措置法の改正も実施をしたわけでございますけれども、いろんな努力にもかかわらず、今申し上げましたように、農工団地あるいは工業団地のある近くでもやはり鳥獣被害が出ているということもあります。 この鳥獣による被害、これどのようになっているのか、今申し上げたのは人に対する被害でございますが、特に農産物についての被害の状況についてお伺いをしたいと思います。被害の状況について地域差があるのかどうかも含めてお答え願いたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) 全国の野生鳥獣による農作物被害額でございますが、平成二十七年度は百七十六億円と、前年度に比べまして若干減少しておりますが、依然として高水準で推移をしております。また、被害によりまして農業者の営農意欲が減退するなど、被害金額として数字に表れる以上に農山村に深刻な影響を及ぼしているという認識でございます。 この被害状況を地域別に見ますと、北海道が四十六億円と最も多く、次いで関東十都県で三十二億円、九州七県で二十九億円の順で多くなっております。一方、東北六県は十四億円、北陸四県で五億円と、比較的被害金額が小さい状況でございます。 また、獣種別に見ますと、北海道は全国の鹿の被害額の六割を占めますエゾシカの被害、中国、四国、九州では鹿、イノシシの被害が全国の約三割を占めております。また、関東の栃木県、千葉県や北陸などではイノシシの生息域が拡大をしておりまして、東北の青森県、宮城県などでは鹿による被害が拡大していると、こういった状況にございます。
○山田修路君 ありがとうございます。 これは工業導入に限らず、地域に人々を呼び戻そうとするときに、この鳥獣被害対策、非常に重要だと思います。 少し時間がまだありますけれども、始まる時間が少し遅れたので、最後一問だけお聞きして、質問をやめたいと思います。 鳥獣害対策についての取組についてお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) 農水省におきましては、鳥獣被害防止総合対策交付金ということで、本年度予算額九十五億円を計上いたしまして、一つは侵入防止柵の設置ですとか、捕獲わなの導入、追い払い活動など、地域ぐるみで行う鳥獣害防止のための取組を支援しております。また、鹿やイノシシの生息数を半減させるという政府目標の達成に向けまして、一頭当たり八千円を給付しているところでございます。さらに、捕獲等の対策の担い手といたしまして、市町村が設置をする鳥獣被害対策実施隊につきまして、予算上の重点支援ですとか普及啓発によりましてこの実施隊の設置促進と体制強化を図っております。 引き続き、関係省庁とも連携して、被害軽減に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○山田修路君 ありがとうございました。
○徳永エリ君 皆さん、お疲れさまでございます。民進党・新緑風会の徳永エリでございます。 まず、農工法の質疑をさせていただきます前に、大臣にちょっとお伺いをしたいことがございます。 前文部科学事務次官の前川氏が、加計学園の獣医学部新設に関する総理の御意向文書についてマスコミに証言をされました。なぜ証言をしようかと思ったんですかという問いに対して、政府の中でどのような意思決定があるのか国民が知ることは民主主義の基本だからというふうにおっしゃっております。これ、当たり前のことなんですね。まさにそのとおりなんですよ。 五十二年ぶりに獣医学部の新設、いわゆる岩盤規制に穴が空くわけでありまして、この影響がどういうものなのかということを農林水産省、所管省庁としてどのような議論をしたのか、その農林水産省での議論が全く見えないんですよね。 そして、国家戦略特区諮問会議、ここで山本農林水産大臣の御発言を見てみますと、大変に前のめりな発言をしておられるということで、御懸念を全く示されていないわけであります。本当に、例えば獣医師の数が増えて供給過剰にならないかとか、あるいは新たな分野、これ具体的にどのくらいの需要があるのかとか、そういった検討、検証というものはしっかりしたのかどうか、そしてその上で三大臣合意に至ったのか、全く見えないので、その辺りを改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 今回の獣医学部の設置につきまして、昨年十一月九日の国家戦略特別区域諮問会議では、その取りまとめ文書にもございますとおり、創薬プロセスにおける多様な実験動物を用いた先端ライフサイエンス研究の推進、あるいは地域での感染症に係る水際対策など、獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的需要に対応するためであるというようにされておりました。 現状におきまして、獣医師の数自体が全体的に不足しているという状況にはないという認識は変わっておりません。そして、そのような新たな需要であるという指摘について、新たな需要があるとの前提であれば、獣医師全体の需給に大きな影響を与えるものではないことから、当省は特に異議はないとしてきたものでございます。 また、十一月九日の国家戦略特別区域諮問会議では、獣医師の新たな需要に対応した獣医学部新設がなされるのであればという前提で、当省としての課題の解決、すなわち産業動物獣医師の確保が困難な地域が現実にあり、こうした地域的課題の解決につながる仕組みとなることを期待するという旨の発言を行いました。 いずれにいたしましても、大学設置には文部省がしっかりとした手続を踏んでいただけるだろうし、また、一国の制度、仕組みの特別な扱いにつきましては内閣府が考えていただけるわけでございまして、私といたしましては、産業動物獣医師の確保、そういったものを発言したところでございます。
○徳永エリ君 いや、それは違うと思いますよ。もう供給過剰になって、獣医師になった人が生活をしていけないということも今後考えられるわけですから、やっぱり農林水産省内で相当な懸念を持ってしっかり議論しなければいけない問題だと思います。 これ、麻生財務大臣も大変に御懸念を示しておられましたよね、規制緩和がうまくいかなかったら誰が責任を取るんだと。所管省庁の農林水産大臣の責任は大変に重いです。 私たちは、とにかく農林水産省の中でこの問題についてどういう議論があったのかということを知りたいんです。ですから、私たちが分かるようなものを、この前川氏もはっきり言っております、意思決定があるという、どういう意思決定があるかということを国民が知ることが民主主義の基本だということでありますから、しっかり私たちが分かるように御説明をいただくか、それなりの資料を出していただきたいということを改めてお願いをさせていただきたいと思います。 委員長、お願いいたします。
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
○徳永エリ君 そして、農業改革についても、参議院の決算委員会で、麻生財務大臣は、山田委員に、規制改革推進会議が主導する一連の農業改革の進め方にどういう感想と印象を持っているのかと聞かれて、農林水産省の審議会、自民党の農林部会等々含めて、審議がなされていないのが一番の問題だというふうにおっしゃっているんですね。確かに、これまでの農業改革に関しても、農林水産省の中での議論が私たちには全く見えないんですね。 今回のこの農工法の改正に関しても、これ、元々は規制改革推進会議の提案から始まったということはもうみんな分かっていることでありますから、農林水産省としては規制改革推進会議の提案に対してそれこそどういう議論をしているのか、どういう検討、どういう検証をしているのか、そもそも本当にしているのかどうか、大臣、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 規制改革推進会議は、総理大臣の諮問機関でございます。その所管事務の範囲内で意見を述べているものであるというように認識しております。 農業政策の企画立案及び執行に当たりましては、その権限は農林水産省でございます。その意味におきまして、農林水産大臣たる私が責任を持って対応してまいる所存でございます。
○徳永エリ君 是非そうしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 さて、規制改革推進会議が二十三日、規制改革に関する第一次答申をまとめ、総理大臣に提出したということであります。先日、日農新聞の一面の記事に、植物工場などの施設園芸のためにコンクリートで舗装した圃場も地目を農地のままで認めるよう検討するということに関して、答申の中にも、農地における新たな農業生産施設・設備の利活用推進として検討項目になっています。六月にも閣議決定するというこの答申の内容、これ大変な問題だと思うんですよ。 この答申を受けて、閣議決定を受けて、農林水産省としてはどのように対応していくのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(礒崎陽輔君) お答え申し上げたいと思います。 農業者が農業用ハウスを設置する場合において農地にコンクリート張りをするケースがあるわけでございますが、このようなケースの場合は、現行の農地法上は、農地転用に当たり、転用許可を要するとともに固定資産税も上昇するということがございまして、こういう扱いについて農業者から改善を求める声も出ておるわけでございます。私の地元の大分県でも、例えば、ずっと田んぼの農業をやっていた人がネギの水栽培をやりたいというようなときにハウスを建てるんですが、やっぱり管理をしやすいので下にずっとコンクリートを張りたいんだけれど大丈夫ですかと私も質問を受けたことがあります。 そういうものもあるわけでございまして、規制改革推進会議から言われたというわけではなくて、もとよりこの問題を少し議論はしなきゃならぬというのは、農林水産省としてもずっと関心を持っていたことでございますので、いろいろと先生の今からまた御指摘をいただくのかもしれませんが、いろいろな御指摘を踏まえながら、総合的に省内で真剣に議論をしてまいりたいと思います。
○徳永エリ君 今の御答弁を聞いておりますと、農林水産省としても実施の方向で検討していくというようなニュアンスだったと思います。 確かに、北海道でも、施設園芸の盛んな地域に行きますと、そこの首長さんたちに、徳永さん、コンクリートで農地を固めてガラスハウス造りたいんだよ、それができないのでコンクリートブロックを使っていろいろ実験しているんだけれども、なかなかうまくいかないので何とか規制緩和してくれないだろうかと言われます。でも、私は、駄目ですと言っているんです。既存の農家の方だったらまだしも、これから企業が入ってきて、うまくいかなかったら撤退するんですよ。撤退したらどうなりますか。コンクリートで固めた農地が残ります。廃墟になったガラスハウスが残ります。これ大変な問題だと思います。農地の価値も下がりますし、コンクリートで固めてしまったら、もう二度と元には戻らないんです。ですから、今だけの問題じゃなくて、これから先のこともしっかり考えながら対応していただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 それから、新たに参入する企業が地目を農地のままで植物工場を建てるということは、企業の農地所有ということになりませんか。現行の農地法では、企業は農地を所有できないということになっています。閣議決定の後、農林水産省で検討するということでありますから、これ施設園芸だったらいいという話ではありませんから、しっかりとこの点も含めて御検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大澤誠君) ただいま副大臣からお話のありましたとおり、この問題につきまして、農業ハウスの農地法の取扱いをどうするかにつきましては、まさに今後検討を進めるということでございます。先生の御指摘のような話も現場からもよく聞いております。ですので、現時点でこれをどういう農地法上の扱いにするか、こういうことも含めて、何ら予断を持っているわけでは現時点ではございません。これから検討するということでございます。 なお、企業の農地所有要件の更なる緩和ということにつながらないかということでございますけれども、この問題につきましては、もう従来からお答え申し上げているとおり、法人が農業から撤退したり産廃置場になるのではないかというような農業、農村現場の懸念もよく伺っております。こういうことも含めて慎重に検討が必要だと考えておりまして、まずは、現行の制度の下でいろいろな形での規制緩和は既に行っております、その中、その制度の現場での実態、これを見てやっていくということが大事でございまして、この農業ハウスの問題とは別に検討するべき問題だと考えております。
○徳永エリ君 もう一回確認しますが、農工法で植物工場を造ることができるようになるわけですよね。土地利用ができるわけですよね。さらに、企業が地目を農地のままで植物工場をコンクリートで舗装して建てられるということになれば、これは企業が農地を所有するということになりますよね。
○政府参考人(大澤誠君) これも農村地域工業導入促進法の問題とも少し別だと思っておりまして、先ほど副大臣からもお話あったとおり、あくまで、現在農家の方がコンクリート張りをするという場合に転用許可に当たるので、税の問題もありますし、農業者から改善の声があると、これを踏まえての検討をやってみるということでございます。それ以上のことにつきましては何ら今予断を持っているわけではございません。
○徳永エリ君 これから慎重に検討していただくことになると思いますけれども、先ほど申し上げましたけれども、検討のプロセス、意思決定プロセスがしっかり見えるように検討していただきたいというふうに思います。 そして、今回の農工法の改正によって、これまでの工業等五業種から、業種の限定を外して全産業、サービス業にまで土地利用の機会を開くことにした、この理由について改めて伺います。
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えいたします。 今日の農村ですが、高齢化、人口減少が都市部に先駆けて進展をいたしまして、地域コミュニティー機能の維持等にも影響が見られるようになっているところであります。そのような中にあって、農村を振興するにはどうすればいいのか、農村地域の様々な農業者や地域住民が地域で住み続けられるよう、農業を魅力ある産業にしていくとともに、農業以外の選択肢を用意することにより就業機会の一層の創出と所得の確保を図ることが課題となっていると理解しております。 そこで、農工法ですが、農工法の対象業種は工業等五業種に限定をされておりますが、産業構造が変化をいたしまして、全就業者に占める工業等の就業者数のウエートが低下をしている中、農業地域、農村地域に就業機会を確保して農村の振興を図るためには、地域に存在する資源を活用した産業や立地ニーズの高いサービス業など、工業等以外の産業を立地、導入することが必要となっております。 このような観点は、平成二十八年十二月にアンケートをいたしましたが、千二百八十七市町村にアンケートをいたしましたが、実施計画策定済みの七百三十二市町村のうち、過去五年以内に百二十九の市町村に対して、現行の五業種以外の業種についての立地の照会があったという回答も得ることからも裏付けられるところであります。 これらを踏まえまして、農産物直売所や地域資源を生かした地域内発型産業や福祉・介護サービスなど立地ニーズの高い業種の立地、導入が可能となるよう、今般、対象業種の限定を廃止することといたしたところであります。
○徳永エリ君 地域によって事情も様々だと思いますけれども、今地方の町村はもう人口減少著しい、高齢化、限界集落という状況であります。導入する産業によっては、そこで暮らしている人の年齢と勘案して、果たして、例えば農家レストランなんかができて、もう高齢者しかいないような地域の雇用を拡大することにつながっていくのかという問題もありますし、やっぱり地域の事情をしっかり見ながら、どういう産業を導入していったらいいのかと、企業の都合だけではなくて、先ほど内発型というお話もありましたけれども、そういった対応をしっかりしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 それから、農工法の関連施策であります経済産業委員会で審議された未来投資促進法によって農地法令を改正し、第一種農地を、農振法の関係では農業生産基盤整備事業完了後八年未経過の農地も転用禁止を適用除外にする、つまり転用可能にするということであります。 これまで転用はできないとされてきた優良な農地をなぜ転用可能としたのか、その必要があるのかもよく分かりません。経済産業省との調整があったのか、あったとしたら農林水産省としてはどんな懸念を示されたのか、その点についてもお伺いいたします。
○政府参考人(佐藤速水君) この地域未来投資促進法案でございますけれども、地域の成長発展を図る上で重要な法案であると認識しております。 我々といたしましては、丁寧な土地利用調整を図るための計画制度が設けられると、これが大前提でございますが、そういった土地利用調整を図るためのしっかりとした計画制度が設けられるという前提に立ちまして、農地法に関わる配慮規定を設けることとしたところでございます。そういった観点から、この法案の作成過程におきまして経産省の方としっかりと議論、調整を行わせていただきました。 その結果でございますが、法案には、まず、国が策定する基本方針におきまして、土地利用調整に関して申し上げますと、農用地区域外での開発を優先する、遊休工業用地があればその活用を優先する、農業上の効率的な利用に支障が生じないようにする、また産業の面積が必要最小限の規模であると、これを基本方針で明確に書くということに加えまして、主務大臣が都道府県の基本計画を同意協議を通じてしっかり確認する、また都道府県が市町村の土地利用調整計画を同意協議を通じてしっかり確認すると、こういうフレームをしっかりと設けたところでございます。 そのような仕組みは農工法の改正法案と同様でございまして、そういったことから適切な土地利用調整が図られるということになりますので、農地転用を認めるということにしたところでございます。
○徳永エリ君 農工法の改正で、全部の産業に土地利用を開くというだけでもう十分なんじゃないかと思うんですね。何で、第一種農地や基盤整備から八年未経過の農地まで、いわゆる優良な農地を転用可能にするのか全く分かりません。第一種農地は、土地改良事業の対象となって、国の補助金や税金をたくさん使って整備した生産性の高い良好な条件を備えている農地です。違う目的に利用しなければならない理由、本当に分かりませんし、優良農地は農地として守って、国民の食料生産のために利用しなければならないのではないでしょうか。優良農地を守るという岩盤規制に穴を空けたということは、農業、農村地域の未来に禍根を残しかねない、そのことをしっかりと認識をしていただきたいというふうに思います。 優良農地といえば、中間管理機構に出され、基盤整備された農地の転用はどうなるんでしょうか。いずれは転用も可能ということになるんでしょうか。お伺いいたします。
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えいたします。 土地改良法改正による農地中間管理機構関連事業で基盤整備をした農地についての転用可能かというお尋ねであるかと思います。 結論から申し上げれば、転用可能になることはないということになります。 農工法改正法案、また地域未来投資促進法案に基づきそれぞれ策定する国の基本方針におきまして、今般の土地改良法改正法に基づいて、農地中間管理機構関連事業で費用負担を求めずに事業を実施した農地につきましては、農地中間管理権の存続期間中は両法案に基づき施設を導入する地区に含めないことを書き込むことといたしております。また、主務大臣が都道府県等の計画を、都道府県が市町村の計画を、それぞれ同意協議を通じて確認することといたしております。 したがいまして、今般の土地改良法改正法に基づいて農地中間管理機構関連事業を実施した農地は、農地中間管理権の存続期間中に農工法改正法案又は地域未来投資促進法案により転用可能になることはございません。
○徳永エリ君 私が昨日聞いたこととは、ちょっと御答弁違いますね。 農地の中間管理権が有効な場合には転用はできないけれども、管理権が切れたら転用も可能だというお話を聞きました。この点、また改めて確認させていただきたいと思いますけれども……(発言する者あり)今伺いますか、じゃ。確認させてください。お願いします。
○政府参考人(佐藤速水君) これ、ただいま矢倉政務官からも御答弁申し上げたと思いますけれども、今般の土地改良法の改正法に基づいて、農地中間管理機構関連事業で費用負担を求めずに事業を実施した農地につきましては、農地中間管理権の存続期間中は、この農工法改正法案、地域未来投資促進法案に基づいて施設を導入する地区には含めないといったことを基本方針の中に書き込むということでございますので、この農地中間管理権の存続期間中においては転用可能になるといったことはございません。
○徳永エリ君 ということは、切れれば転用は可能になるということでよろしいですね。
○政府参考人(佐藤速水君) 農地中間管理権の存続期間をどうするかというものがございますが、それが引き続き更新という形で農地中間管理権が存続することも想定されますけれども、いずれにしろ、その存続期間中は転用可能になることはないということでございます。
○徳永エリ君 更新がされなくて切れれば転用も可能だということだと思います。 農地の中間管理機構は農業の生産性の向上を目的としていますが、農地中間管理事業の推進に関する法律の第一条から、農地の集積、農業経営規模の拡大、新規参入の促進の三つの目的で創設されていますから、そもそも農業以外の目的で利用する、転用するなどということはあってはならないと思います。 これ、期間が切れたら転用はできるんですか。
○政府参考人(佐藤速水君) 今般の土地改良法の改正案におきまして、その土地についての農地中間管理権の存続期間が満了している場合に限りすることができると、こういうようなことを農振法の特例として規定をいたしたところでございます。
○徳永エリ君 これ、問題だと思いますよ。 先ほども申し上げましたけれども、中間管理事業の推進に関する法律の第一条は、農地の集積、農業経営規模の拡大、新規参入促進の三つの目的です。これ、転用できたら何に使われるか分からないんですよ。これ、大問題だと思います。大臣、これ、いかがですか、大問題ですよ。 大臣、是非とも農林水産省の中でしっかりと議論をしていただいて、これ、法律に反することになりますからしっかりと歯止めをしていただきたいということをお願い申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 土地改良法の改正案九十二条の二、その末尾に、その土地についての農地中間管理権の存続期間が満了している場合に限りこの言わば転用が認められるというわけでございますが、しかし、安易な転用を認めるということにはつながりません。計画に基づきまして、また実施計画に基づきまして、さらには甲種農地となった場合に農業委員会の意見も聴取しながらしっかりとした形で決めることができるわけでございまして、そんなに安易な形で転用が認められるとも思っておりませんし、またさらに、中間管理権の存続を、これを更新延長するという場合も十分あるわけでございますので、しっかりとして農地を守っていくという姿勢で運用をしていきたいというように思っております。
○徳永エリ君 法律上歯止めが利かないということが分かりましたので、しっかりとこれ、中間管理機構のそもそもの目的を維持していくためにどうしたらいいかということはこの委員会でも議論していかなければいけないと思っております。 そして、ちょっと時間がなくなりましたので、お配りした資料の二枚目を御覧いただきたいんですが、北海道の農地転用の実績を付けさせていただきました。 御覧のように、面積はそんなに大きくはありませんけれども、もう外資によって太陽光発電施設がどんどん造られているわけですね。これ、森林もどんどん買収されて、森林地域にも太陽光発電所が造られております。これ、第一種農地、優良な農地の転用が可能になれば、平らで太陽光パネルの設置がしやすくて日当たりのいいところ、こういうところからどんどん狙われていくことは明らかなわけですよ。だから、本当に大変な問題だと思います。 北海道は、上空からずっと見下ろしますと、今そこらじゅうがメガソーラー発電所だらけになっています。北海道に観光インバウンドが今どんどん来ているその理由は、美しい景観と環境とおいしい水と空気です。それを、この産業の導入、農地の転用によってどんどん壊していく、農村地域の振興どころか、農村それから農業の衰退、それから荒廃、こういったものにつながりかねないと大変に懸念をいたしております。 どうか、これ大転換点だと思いますので、農林水産省としてしっかりと議論をしていただいて、守るべきものをしっかり守る、その姿勢で臨んでいただきたいということをお願い申し上げまして、時間になりましたので質問とさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
○田名部匡代君 民進党の田名部匡代です。 法案の質疑に入る前に、まず、私からも大臣に、これまで大臣も、この場で国家戦略特区の議論、いろいろとお聞きになってこられたと思います。国家戦略特区の在り方について、これまでの議論を聞いて、大臣、どんなふうにお感じになっているか、ちょっと教えていただけますか。
○国務大臣(山本有二君) そもそも、国家戦略特区といいますのは、今までに通常考えてもなかなか許可も認可も下りないような事案について、言わば一国二制度的な、そういう状況に地域をするという特別な配慮だろうというように思います。 その意味において、迅速性やらやっぱり透明性やら、こういったものはしっかりと担保しつつ議論を重ねていく必要があるものだなという感想を持ちました。
○田名部匡代君 本当に透明性、非常に重要な点だと思っています。 それで、これまでのいろいろその国家戦略特区のワーキンググループの議事録、私も読ませていただいたんですけれども、私は別に農林水産省の味方をするわけじゃないですけれども、この現場で農林水産省はやっぱり獣医師の需給バランスについてしっかりと発言をしているんです。どういう現状かということを私は結構必死に伝えたんだなというふうに思うんですけれども、全くこの中では、その有識者と呼ばれる方々がある意味この分野においては素人ですので、議論がかみ合わないんですね。それで、獣医師の全体の需給バランスのことを言っているんですけれども、何やら、経済が良くなるとペットを飼う人が増えるから獣医師さんの需要も増えるとか、何か全く分からない議論になっているんです。 しかも、非常に無責任な発言がいろいろとありまして、どんどん競争させて駄目な人には出ていってもらう、農水省は既得権益を守りたいだけだなんということも言われているんです。本当に分かっていない人たちがこういうことを議論しているんですね。 しかも、獣医師会の方々からも、今のこうした議論の現状については不満を持たれていて、自分たちは何か自らの既得権益を守るためにこうしてきたんじゃないと。平成十五年、文部科学省から出された学校設置に関わる規定の中で、医学部、あと獣医学部、そして船舶、これに当てはまらないものなら設置ができるというようなことなんです。だから、言われたことを守ってきただけなのに、何か自分たちが自分たちの既得権益でも守ろうとしているような捉え方をされるのは非常に残念だというようなことをおっしゃっていました。 これ、農水省の入らない中で獣医学部の設置についていろいろまた議論もされているんですけれども、その中において、これ文科省の担当の方が、獣医系大学については、獣医師養成という社会的な使命を担っていて、その適正規模を検討するに当たっては将来における獣医師の社会需要の見通しを踏まえる必要があるというのが基本的な考え方だ。そして、これまでも農林水産省におけます獣医師の需給の見通しを基に入学定員に関わる検討を行ってきている。農水省からの需給見通しを踏まえて、獣医師については必要な養成規模がもう既にあるので更に拡充する必要はないという。まさに大臣は、学校設置のところは所管外だとこれまでも答弁されてきて、何かそこは逃げの答弁されているなというような印象を受けるんです。 過去にも舟山委員や櫻井委員もこのことについて指摘をされていましたけれども、私はやっぱり、こうした議論のやり取りを見ていて、農林水産省は、きっちりと必要なことをこうした会議の場でも言ってきたと、責任を果たそうという姿勢で来たのではないか。しかしながら、いろんなものを飛び越えて、透明性の欠く中でこういう決定がなされて、どうにもならなかったんだろうというふうに私は思っているんです。 そういう中にあって、これからもっと農林水産省、大臣にも責任を持っていただいて、しっかりと農林水産省としての役割を果たしていただきたいと思うんですね。まさにこの獣医師の需給バランスというのは非常に重要な視点だと思っていますけれども、大臣、もう一度、所管外だとおっしゃらずに、責任持ってやるというふうに御答弁いただけないでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 獣医師についての、産業動物医あるいは公務員獣医師についての責任をしっかり全うしたいと思っております。 特に近年、乳製品に消費者ニーズが高まっている昨今に、酪農というものは重要な日本の産業だというように位置付けておりまして、この酪農をする上における獣医師さんの不可欠ぶりというのはこれはもう論をまたないわけでございまして、その意味における地域的な酪農家が多いところに獣医師さんがあまねく赴任していただけるような、そんな政策はないものかと終始考えるところでございます。 そんな意味で、日本の畜産あるいは酪農、こういったものの成長産業化を考える上において獣医師さんの偏在は大きな問題でございまして、これからも真剣に取り組んでまいりたいというように思っております。
○田名部匡代君 是非よろしくお願いしたいと思います。 付け加えますけれども、医師、獣医師などを計画的に養成する社会的要請があるというふうに、これ文部科学省の方でも考えていた、獣医師も六年間という非常に長い期間学校に通うわけで、学生さんにしても授業料をそれだけ高くお支払いいただいているわけですので、就職の段階でいわゆる需給的なところでアンバランスなどが出た場合に、学生さん自身にとっても、高い費用を払ってされていることに対する影響があるのかなというふうにおっしゃっているんです。それに対してこのワーキンググループの座長さんは、それは学生の責任でしょうと言い放っているんですね。本当にひどいですし、農林水産省の調査のやり方に対しても何か一言二言言いたいことを言ってくださっているようですけれども、しっかりと応援したいと思いますので、頑張っていただきたいと、そんなふうに思っています。 それで、法案の質疑に入りたいと思いますけれども、大臣、ちょっと、農村振興局のフェイスブック、御覧になったことあります。
○国務大臣(山本有二君) ございません。
○田名部匡代君 今日は局長もいらっしゃっていますけれども、非常にすばらしい発信をしています。それぞれの地域の特性であるとかおいしいものであるとか農林水産省の取組、そして農業の持つべき意味だとか農業関連施設の持っている意味だとかいうことも含めて、本当に地域の文化、伝統、あらゆることを発信しているんですね。こういうことが私はやっぱり農林水産省の役割だと思うし、農林水産省らしいなということをすごく感じるんです。温かい気持ちになります。 やっぱり現場で働いていらっしゃる皆さんは、農業のこと、また漁業のこともしっかりと守っていこう、発展させていこうという気持ちなのかなと、そう感じるんですけれども、一方でこういう法案が出されると、一体どこまで本気でこの一次産業のことを考えているのか、何か経産省と一緒になってしまって、もうすっかり農地を守ろうだとか確保しようなんという気はうせてしまっているのではないだろうか、こういうことを心配になるわけですけれども。 先ほど自民党の山田委員の方から、これまでの農工法の役割、その実績についてという問いがございました。それに対していろいろお答えがあったわけですけれども、これまで、農工法の役割、その目的には、農業従事者の就業の促進であるとか、農業と工業の均衡ある発展、雇用構造の高度化に資すること、こういうことを目的としてきたんですね。いろいろと一定の成果があった部分もあるでしょう。しかしながら、農業と工業の均衡ある発展、こういったことを含めて、改めて、これまでどういう実績だったのか、どう評価するのか、御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) この農工法の導入の実績でございますけれども、これは、先ほど答弁いたしましたとおり、八千九百社余りの操業、六十二万人近い雇用が生み出されたというところでございます。 また、この農業構造の改善についてどういう評価をできるかということでございますけれども、農工実施計画策定市町村での担い手への農地集積率が四〇%、策定していない市町村が三〇%ということを踏まえますと、この農工法は農業構造の改善の面におきまして一定の成果を上げているというふうに考えてございます。
○田名部匡代君 農業と工業の均衡ある発展ということはどうだったのかなと、もう答弁求めませんけれども、やっぱり耕作放棄地は増え、農業従事者は高齢化し、担い手は育たない、こういった現状を見ると、均衡ある発展ということとはちょっと違うのかなというふうに思っていますし、じゃ、例えば農業従事者の就業目標ということもこれ定めてきたわけです、それも目標としてきたわけですけれども、農業従事者の就業者数というかこの雇用というのは、じゃどのぐらい実績があったんでしょうか、どのぐらい就業につながったんでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) 総雇用者数に占めます農家世帯からの雇用者数でございますが、制度発足から間もない昭和四十八年度の調査では、総雇用者数が二万八千人余り、このうち農家世帯からの雇用者数は一万四千人余りと、こういう状況でございました。時代は大分下りますが、平成九年度の調査におきましては、総雇用者数五十一万七千人のうち農家世帯からの雇用者数は十五万二千人ということでございます。比率は、昭和四十八年と平成九年度を比べますと、農家世帯からの雇用者数の比率というのは下がっているところでございます。 このように、絶対数といたしましても、比率といたしましても農家世帯からの雇用者数が減少しておりますのは、この農工法制定当時の昭和四十五年の農業従事者数でございますが、一千五百六十万人いらっしゃいました。これに対して、近年、平成七年では約三百四十万人と大幅に減少しているといったことを反映しているのではないかというふうに考えております。
○田名部匡代君 では、今回の法案、法改正で農業従事者の新たな雇用というか就業が生まれるということなのか、そのことがまた農村の活性化であるとか所得の向上、こういったことにつながるというふうにお考えなのか、それはどういう根拠なのかということを教えていただけますか。
○政府参考人(佐藤速水君) 今回の農工法の改正法案、これ、現行法においてもそうでございますが、農村からの人口流出を防止して定住を促進するとともに、都市から農村への人口の流入を図るといったことから、様々な農業者や地域住民が暮らしていけるように産業の立地、導入を促進しようとするものでございます。 この場合、例えば、先ほども例に出ましたけれども、農家レストラン、そこで地域の郷土料理を提供するといったような、農業者が培った知識ですとか経験を生かすことによりまして高齢者が活躍できるような場が新たに生み出されるといったことも考えられますし、他方、地域の特産物を活用した六次産業化に取り組みたいと、そう考える兼業農家の若者が、新たに立地をいたしました農業関連産業に就業してそこに専念するといったようなケースも考えられるのではないかというふうに思っております。
○田名部匡代君 私、そういうことには賛成なんです。まさに地域の農業者の皆さんと一緒になって、地域で作ったものを生かしながら農業レストランだとか六次産業だとか進めるのは、どんどん応援してあげていただきたいと思うんです。 でも、今回の法案はそうじゃないじゃないですか、例えば、じゃ、これ、どんな産業でも導入できるのか、市町村が基本方針を定めれば。認められない産業というのはあるんですか。カジノだとかホテルだとかパチンコだとか、その計画が立てば何でも認められるということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) 今般の法律改正におきまして、対象業種の限定を廃止することにしております。 ただ、この対象業種につきましては、いかなる産業でも立地、導入できるというものではなくて、この農工法及び今般の改正法の趣旨を踏まえますと、産業の立地、導入によりまして地域の農業者の安定した就業機会の確保ができると、それと産業の導入に伴う土地利用調整で地域の農地保有の合理化が図られるといったような農業と導入産業との均衡ある発展が図られるものであることが必要であると、このことは基本方針に明記をしたいと考えております。 その上で、具体の導入業種につきましては、地域の実情を踏まえた立地ニーズですとか企業立地ですとか雇用の実現の見通し、これを最もよく知る市町村が都道府県の同意を得て実施計画に定めることになるのではないかというふうに考えております。
○田名部匡代君 農業従事者の就業が確保をされるようなものであれば、つまりは何でもいいということですか。もう一度お願いします。
○政府参考人(佐藤速水君) 一つは、農業者の安定した就業機会が確保できるということ、もう一つは、この産業導入に伴う土地利用調整で地域の農地保有の合理化が図られるといったような、言ってみれば、農業と導入産業との均衡ある発展から見て問題ないといったようなことを市町村が検討し判断した上で実施計画に盛り込むということで、その実施計画が都道府県知事の同意を得られた場合には、その計画に従って産業の立地、導入が図られるということでございます。
○田名部匡代君 いや、私は、もっときっちりと明確に歯止めを掛けるべきだというふうに思うんですね。 先ほど来の御答弁でも遊休地の活用の優先であるとかいろいろおっしゃっていましたけれども、こういうことで本当に歯止めが掛かるのかなと。法的に何にも縛りがないわけですよね。私はそこが問題だというふうに思っていて、きっちりとやっぱり優良農地は守ると、そこは農業としてその土地を利用してほしいんだというふうにするべきだというふうに私は思うんですよね。 例えば今、私の地元なんかでもそうですけれども、やっぱりアベノミクスの実感なんというのは田舎の方に行ったらなくて、みんな何とか、もう苦しいから仕事をつくりたいだとか企業を誘致したいだとかというのが自治体のもしかしたら本音にあるかもしれません、全てとは言わないけれども。 そうなったときに、遊休地の活用を優先なんて言うけれども、中山間でなかなか使われていないような土地で交通の便も悪いところに何かつくろうというよりは、場所が良くて広くていいところに企業を持っていきたいというのは当たり前じゃないんでしょうか。そのときに、きっちりとここは駄目なんだよと、農業活動を頑張ってくれというふうにしていかなかったら、なし崩し的に私は優良農地が使われてしまうのでは、転用されていくのではないかなというふうに思っているんです。 先ほど徳永委員からもありました、経産省の出した未来投資何とか推進法、経産省のやることは経産省に任せておけばいいし、そこに何も農地の転用なんて入れることはない。やっぱり、私は、農水省は農水省の今までやってきた、まさに誇りを持って今までどおりきっちりと頑張ってほしいというふうにいつも応援しているんですけれども、こんな法案を出してきて、何かこうやってがあがあ言わなきゃいけなくなるじゃないですか。(発言する者あり)そうなんです。 そこはやっぱりきっちり線引きをする、法的に縛りを掛けることが重要だと思いますけれども、これは大臣、大臣お願いします。いかがでしょう。
○国務大臣(山本有二君) この農工法ができ上がりましたときには、農村の人口吸収能力が高く、過剰人員でありました。そのときに工業立地が各地域で起こり、六十一万人という規模の人たちが就業を、農村を離れて出ていってしまったわけでございます。その結果として、農村という意味での人口がかなり減少してきたわけでございます。 もはや今は、機械化や集約化によりまして、過剰人員を吸収する力というものはかつてのようには存在しません。むしろ、これ以上人口が減少していきますと、農村の崩壊というところまで達したわけでございます。その意味において、副業農家でも家族労働でも、家族の中に勤めていただく方もいれば農業に専念していただく方もいれば、ともかくその農村というエリアで何とか家族の数を維持していただきたい。 その意味においては、工業というものは、もはやどのような大きな企業に頼みましても工場を立地するということはあり得ない。むしろ海外進出ばかり検討しているわけでございますので、その意味においては、工業の五業種というものを外して、今来ていただけるところ、例えば刈谷ハイウェイオアシスの例のように、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンやあるいはディズニーランドに匹敵するような集客能力があるところはお総菜も農産物も売れるわけでございます。 そんな意味におきまして、その事例を幾つか見る限りにおいては、新しい産業、サービス業、そして農泊で可能なようなシステムというようなものを誘致したときには、むしろ農村に人口が定着するのではないかと。そして、農工法の射程距離はもはや今日まで届かなかったというような反省を込めて、改正をするべきだということになったわけでございます。 さて、その一方で、御心配の農地が荒れるのではないかということでございます。農地は、土地プラス水でございます。この土地と水の融合の生産基盤を失ってはならないということは、もはや申し上げるまでもありません。それで、特に一旦それを崩壊させてしまうと水の手当てができなくなるということが最も大事なことでございまして、その重要なことを勘案しながら、その生産性が低くならないような形での、例えば、集約化するとき、あるいは不整形を整形するとき、条件不利地域をあるいは矯正するときというようなことも考え併せながら、農地が単なる農振地域における農用地から甲種農地になり一種農地になりしたときには、従来の農地の転用手続にのっとりながらも、県の計画あるいは市町村の実施計画、そういったものを正確に把握しつつ、それでこの転用の手続を進めていくということでございまして、決して、我々、農村の重要なかけがえのない農地を安易に転用するという法律ではないということを御理解いただきたいと思っております。
○田名部匡代君 私は今の大臣のお言葉を信じますけれども、ずっと大臣が大臣でいらっしゃるわけじゃないんですね。だからこそ、しっかりと法律で縛りを掛けておかないと、なし崩し的に崩れていくのではないかということなんです。いかに今大臣がそういう思いでやってくださっていても、ずっと大臣じゃないわけですから。 だから、そこは私は法律でやるべきだと思っていますし、もちろん、人口の流出に歯止めを掛けるというのは本当に大事だと思います。特に地方にとっては大きなこれ悩みの種だし、大きな課題です。 青森県でも、若者の県外の就職率はもう四四%、県外の大学進学率は六二%なんですね。一回外に出たらなかなか戻ってこないです。一つは、戻りたいけれども、言うように仕事がない、やりたい職業がない、そして一番は賃金が安いということです。同じ職業でも青森から離れた方が高いお給料をもらえるから、だったら都会に出て働こうというようなことがあるんですね。 今、農水省さんからいただいた農工法改正の理念、必要性というところに生活が維持できる仕事があることとあるけれども、これは何も安定的にというだけではなくて、やっぱり企業が地方に来るなんというのは、人件費安くて済むなのか、経費が安くて済むなのか、いろいろ事情はあると思いますけれども、そういう安い経費で人を雇えるから地方にということではやっぱり困るんですね。そこにたくさんの雇用を生み、そしてしっかりとした生活が安定的にできるお給料をもらって、そこで人がとどまる、そして農業と工業の、産業の均衡ある発展につながるというならいいけれども、そういうことすらこの法律の中では何ら明確になっていないということだろうと思います。 私は、先ほども申し上げましたけれども、農水省が経産省になる必要はなくて、農水省は農水省らしさを存分に発揮して、私は、農水省が主導で他の役所を巻き込んでいろんなことを取組進めていってほしいと思っています。昔、食の将来ビジョンとか、そういうビジョンを農水省さんで立てたことがあります。今でもいろいろ進めていますけど、食と農の連携だとか、食と観光の連携だとか、食と介護、食と医療、いろんなことを結び付けて、まさに農水省が主体的に他の省庁を巻き込んで、いかに農村を守るか、いかに食料で地域を元気にしていくか、こういうビジョンを打ち立ててやってこられた。 まさにそれが私は農水省のあるべき姿だと思っているし、私の地元なんかでは、閉校した学校、廃校を利用して、まさに県産材を使い、地域の特産、そこはおそばなんですけれども、そば打ち体験をしたり、これは何も、もちろん観光客の方もそういうところに足を運んで自然を楽しむ、地域のおいしいものを堪能する、こういうケースもありますけれども、特に地域の子供たちがそういうところを利用したり、近隣町村の方々がそういうところに足を運んで一緒にそば打ち体験したり、そこで働く人たちはまさに地域の農家のお母さんたちで、自分たちの得意分野をそこで生かせるというやりがい、生きがい、喜び、これを若い人たちにもつなげていきたい、その技術を教えていきたい、こういう思いがつながって私はやっぱり農村というのは守られていくんだろうというふうに思っているんです。 まさにそういうことをしっかりと後押しして支援をしていくことこそが農林水産省の役割であって、どうなるか分からない農地の転用をしたり、何か産業を呼び込んで効率だとかそういうことを優先して物を考えるのは農林水産省じゃないと思っているし、是非そこは農林水産省の皆さんにも自覚を持っていただきたいと思いますし、今、都会から地方に移住したいという人たちが増えているということを、大臣うなずいていらっしゃるので御存じかもしれません。特に、子育てに適しているのは地方だ、農村だ、こういう回答が世論調査の中であるんですね。 こういうことも生かしながら、農林水産省だけでは取り組めない課題もあると思います。子育てするには医療環境が整っていなければならない、教育の問題もある、いろんなことがあると思いますけれども、どうか農林水産省らしい政策をしっかりと実現していただくと同時に、こんな、どこの誰にどんなふうに使われるかも分からない、農地が失われて、食料を守れず自給率がますます下がるような、こんな法律を推し進めていくことには私は断固反対だということを申し上げ、最後に一言大臣から、一緒に反対をしていただきたいという私の思いに何か心動かされているかもしれないので、お答えをいただいて、終わりたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) ともかく、先生おっしゃるように、一番子育てに適しているのは都市ではなくて農山漁村であるということでございます。この視座に立って全ての政策をしっかりと進めていく覚悟でございますので、よろしくお願いいたします。
○委員長(渡辺猛之君) 以上で田名部匡代君の質疑は終了いたしました。 この際、松本内閣府副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。松本内閣府副大臣。
○副大臣(松本洋平君) お時間をいただきまして、大変恐縮です。 まず冒頭、五月二十三日の当委員会におきまして、櫻井委員から、昨年十一月の国家戦略特区諮問会議の際に総理説明を行った内閣官房の職員は誰かとの御質問があり、これに対し、内閣官房はあくまでも別組織であるのでお答えする立場にないと答弁した件について申し上げます。 私は、行政組織上、内閣府と内閣官房は違う点を申し上げたかったのでありますが、前回の委員会におきましては、内閣官房を始めとする他省庁に関わることについて何らお答えできない立場であるかのような答弁をしてしまいました。 しかしながら、私は、国家戦略特区の企画立案、総合調整に関する事務を含みます地方創生を担当する内閣府副大臣といたしまして、これらの政策を各省横断的に推進する立場であります。その意味で、前回委員会における表現は必ずしも適切ではありませんでした。この場をお借りいたしましておわびを申し上げます。 その上で申し上げますと、一般的に、政府部内の政策形成過程の詳細に関わることにつきましては、今後の事務の適正な遂行への支障などに鑑みまして、通例お答えを差し控えることとさせていただいているところであります。今般お尋ねの昨年十一月の国家戦略特区諮問会議の際に総理説明を行った内閣官房の職員についてもお答えすることは差し控えさせていただきたいと存じますので、御理解を賜りますようよろしくお願いをいたします。
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井でございます。 謝罪をしていただいたということは、これは評価させていただきたいと思いますが、松本副大臣、勘違いされていますからね。今議論されている中で、今後どうなっていくか分からないものについては、これは、これからどうなるか分からないものについては発表できない、当然のことなんですよ。例えば、今、文部科学省で大学の設置審がありまして、その設置審のメンバーが一体誰なのかとか、今どういう議論なされていますかということが答えられないというのは、これは当然のことなんですよ。設置審のメンバーが分かったら設置審のメンバーのところに行ってお願いに行くから、そうしたらそういうことができないのは当然のことですよ。しかし、問題は、結果が出たんだとしたら、これはもう結論出ていることですから、結論が出たことについては情報公開法に基づいてちゃんと情報公開しなきゃいけないんですよ。 そういう意味合いにおいて、再度質問いたしますが、私は納得していませんからね、これはちゃんと答えていただかなきゃいけないことだと思っていますので。総理にレクをされたのは一体誰でしょうか。
○副大臣(松本洋平君) ただいまお答えをさせていただきましたとおり、国家戦略特区諮問会議の際に総理説明を行った内閣官房の職員につきましてお答えすることは差し控えさせていただきたいと存じます。 ただ、これまでも累次答弁をさせていただいておりますとおり、当日、職員がその進め方や資料につきましての御説明をさせていただき、そして特段の指示事項はなかったという、そうした経緯等につきましてはお答えをさせていただいているところでありますので、御理解を賜りたいと思います。
○櫻井充君 なぜ人物の名前言えないんでしょうか。その理由を明確にお答えください。
○副大臣(松本洋平君) 先ほども御説明を申し上げましたけれども、政府部内の政策形成過程の詳細に関わることにつきましては、今後の事務の適正な遂行への支障等に鑑みて、通例お答えを差し控えることとさせていただいているところでありますので、それにのっとらせていただいているところでございます。
○櫻井充君 答弁になっておりません。 それは勝手に行政側で決めていることであって、ここは国会です。憲法四十一条に何て書いてあるか、松本副大臣、御存じですか。(発言する者あり)
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
○副大臣(松本洋平君) 済みません、文言を正しく覚えているわけではありませんけれども、国権の最高機関としての国会の役割が規定されているものと理解をしております。
○櫻井充君 それプラス、唯一の立法機関なんです。 我々は国民の代表者なんですよ。国民の代表者で構成されている国会は、三権分立の中で最上位に位置するんです。三権分立だからといって、みんな同じではありません。国会が一番上位にあるんです。これは憲法で定められているんですよ。 その代表者である我々が、どういうふうにしてこういったことが決められていったのかについて知る権利があるんですよ。それについて御答弁できないということは、私はおかしなことだと思いますよ。これが最終通告ですからね。これが最終通告ですよ。 もう一つ前提を申し上げておくと、私は、前川前事務次官が何でこういうことをやったのかというと、行政の手続が不透明だからといって、こういうことなんだといって、本当に勇気ある発言されたと思いますよ。本来であれば公益通報者保護制度で守られるべき私は人だと思いますが、国家権力を使ってあんな報道記事を書かせるような、恐怖政治ですよ、こんな人たちが共謀罪これ成立させたら一体どうなりますか。北朝鮮以下だと私は思いますけどね。 いいですか、これが最後です。答えていただけないんだったら答えていただかないで結構ですが、委員会は止まりますからね。この人物が鍵を握る人なんですよ。誰が総理にレクをしましたか。
○副大臣(松本洋平君) 繰り返しの答弁になって大変恐縮でありますけれども、取りまとめの原案や修文の具体的内容は個別政策に関する意思決定の途中段階のものであります。また、その人物名に関しましても差し控えさせていただきたいと思いますが、先ほど来申し上げていますとおり、取りまとめに至るやり取りの時期や相手方等のプロセスにつきましては、できる限り詳細に御説明をしてきたところでありまして、是非とも御理解を賜りたいと考えております。(発言する者あり)
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
○副大臣(松本洋平君) ただいまの櫻井委員からの御質問に関しましては、大臣と御相談をさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。 理事から政府に確認をしたところ、ただいまの櫻井君の質問については、本日は十分な答弁ができないとのことでありました。 理事間の協議も踏まえ、本件については、政府に対し、答弁を整理の上、後日報告を求めることとし、本日は質疑を続行していただきたいと存じます。 質疑を続行してください。
○櫻井充君 これは、この問題に限ったことじゃないんです、実を言うと。先ほどの、ここしばらくの農業政策の問題も全く同じなんですよ。分からないところで議論されて、これについて説明してほしいと言うと何も説明できていなくて、トップダウンでみんな変わっていっているんですよ。これ、一つ一つきちんとやっていかないと、本当にこの国がゆがめられていくからこそこういうことをやらせていただいているんです。 さて、そこの中で、朝日新聞の、先週の木曜日だったかな、そこにあった中に文書がございました。平成二十八年九月二十六日月曜日、これは、このペーパー上は藤原内閣府審議官との打合せ概要ということでございました。これ、昨日、文部科学省の方にお渡ししておりまして、これの真偽について、これが正しいものなのかどうかについて調べてきていただいていると思いますので、御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(義家弘介君) お答えいたします。 昨日、民進党から提供された資料は、五月十八日に朝日新聞に掲載された資料の全体版としていただいたものであると認識しております。既に五月十九日に行った調査の中で、このような資料を作成したか、共有したかを調査しており、その結果、その存在は確認できませんでしたので、改めて調査する必要はないと考えております。
○櫻井充君 それでは、今日の週刊文春の中で前川前事務次官が、このペーパーは専門教育課内で保存している文書ですと、そうお話しされています。そうすると、その専門教育課、ここについてちゃんと調べていただけましたでしょうか。
○副大臣(義家弘介君) 基本的に文書の出どころや入手経緯が明らかになっていない場合においては、その存否や内容などの確認の調査を行うことはございません。 しかしながら、五月十九日に調査を行ったのは、意思形成に関わる大臣との特定の政府高官のやり取り及び総理の意向や官邸の最高レベルといった官邸の関与があった可能性を示唆する、示すような文書等が突如として大きく報道されたため、政府として確認する必要があると判断し、当該文書に限って存否の確認を行ったところでございます。その調査の結果において、調査対象となった職員について、その当該文書を作成したかどうか、共有したことがあるかどうか、確認できませんでした。 一方、官邸の関与についての事実関係は、松野大臣や山本幸三大臣の国会での答弁においても否定しているところでございます。このため、文部科学省としては、改めて調査を行うことは現在考えておりません。 なお、従来より、出所や入手経路等が明らかになった文書であっても、国の機関の政策の意思形成過程に関わるもの、公にすることにより個人や法人の利益を害するおそれがあるものなどの文書については、その存否を含め、明らかにしないこととなっております。
○櫻井充君 済みません、質問に答えてください、調べていないなら調べていないで結構ですから。これは専門教育課内で保存されていると。この専門教育課というところについては調べたんですか。この事実だけ説明してください。
○政府参考人(義本博司君) 文科省が五月十九日に行いました調査におきましては、専門教育課の紙の共有ファイル、それから専門教育課の共有電子フォルダの中に当該文書があるかどうかについての調査を行いまして、それがなかったということについての確認をしているところでございます。
○櫻井充君 分かりました。 じゃ、そうすると、前事務次官がおっしゃっていることと文部科学省が今おっしゃっていることは、これ、違うということでよろしいんですね。
○副大臣(義家弘介君) 今年一月に文部科学省を退職された前川氏の発言についての報道がなされていることは承知しておりますが、文部科学省としてコメントする立場にございません。
○櫻井充君 いや、コメントじゃなくて、それはあると言っているんだけど、まあいいでしょう、そうであれば、どちらが正しいかについて、前川前文部科学省の事務次官の参考人招致をお願いしたいと思います。
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
○櫻井充君 しかし、このペーパーは本当に大変なペーパーなわけですよ。これ、平成二十八年の九月の二十六日の時点ですよ、まだ。十一月九日に決まる前の時点で、平成三十年四月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有していただきたいと。しかも、ここの中に、官邸の最高レベルが言っていることなんだと、ここまで言っているわけです。こういうことであったとすれば、我々がずっと追及してきているように、最初からどうやって加計学園に獣医学部を新設できるのかということをみんなでやったというだけの話じゃないですか。 そして、しかも、ここにあるとおり、これは官邸の最高レベルが言っていることと。多分、総理が直接文部科学省やそれから農水省に話をしたとは私は思えません。先ほどから申し上げているとおり、大臣にレクをされる内閣官房の事務方の人がいて、その方からいろいろ多分指示が出ているんじゃないのかと、私はそう思いますけどね。 じゃ、このペーパーが存在しているか存在していないかは別として、藤原審議官にお伺いします。 ここにあるとおり、平成三十年四月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成して、それを共有していただきたいと、こういう発言をされたことがありますか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。 委員御指摘の報道や報道に取り上げられている文書につきましては、文部科学省が行った調査の結果、該当する文書の存在が確認できなかったということでございますので、内閣府としてお答えする立場にございません。 報道にあるような昨年秋頃でございますが、第一回の今治市分科会が開催されたということもあり、関係省庁と今後の進め方などについて事務的な議論を行っておりました。その際、本件につきまして、官邸の最高レベルが言っている、総理の御意向だと聞いているなどとお伝えしたことはございませんし、また、総理からもそうした指示等は一切ございません。 文書の内容につきましてお答えする立場にございませんけれども、委員御指摘の加計学園の三十年四月開学を大前提にしていたのかという問いでございますが、まだ制度改正の前でございますので、当然、具体的な自治体や事業者も未定だったわけでございます。そのようなことを前提にした議論を行ったことはございません。 なお、そもそも、獣医学部設置という特例措置でございますが、これは、この特例を受けた事業者がようやく大学設置の認可申請を行うことができるようになるといった手続全体から見れば、入口の措置だと認識しております。開学時期を含めまして、実際に設置される大学の内容につきましては、その後の文部科学省における設置認可の審査に委ねられるものと認識しております。したがって、内閣府、文科省の共同告示における平成三十年四月という時期は、事業者にとって条件ではなく、目指すべき時期との性格を持つものだと認識しております。 今回の共同告示におきます目指すべき時期の設定に当たっても、地域のニーズに応えて本制度改正の制度化と事業の実施をスピーディーに行う必要があるという問題意識の下、できるだけ早い開学時期を選択肢の一つとして事務的に議論をしていたということでございます。
○櫻井充君 別に私は、この紙は見ていますけど、こういうことをやったのかどうかの事実を確認しているだけです。(発言する者あり)聞いていませんから、そんなこと聞いていませんから、余計なこと言わないでくださいよ。 改めてお伺いしますが、じゃ、藤原審議官は、例えば文部科学省の浅野専門教育課長や牧野補佐といろいろ話合いをすることはあるんでしょう。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。 ただいま委員から御指摘のございました、こういった管理職レベルとの議論は、恐らくこの時期、報道にございます九月から十月であれば二回ないし三回行われたことがあったと認識しております。
○櫻井充君 そうすると、これは九月の二十六日なので、九月のこの辺の時期にこういう議論を始めているわけですよね。それはそれでよろしいんですね。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたように、九月の二十一日に今治市の分科会がございました。今後の進め方等につきまして、この日程は定かではございませんけれども、この時期、文部科学省と、先ほど申し上げたような二回ないし三回御議論をさせていただいたという記憶がございます。
○櫻井充君 そういうことなんですよ。今後の進め方についてちゃんと議論しているはずなんです。今後の進め方についての内容がどうなのかということだけですよ。そうすると、問題は、もうこの時点で三十年四月開学を大前提にと、そういう発言をされたことがあるかどうかということをお伺いしているんです。
○政府参考人(藤原豊君) 報道にある九月、十月の時期……(発言する者あり)事務的に様々な議論を行っていたわけでございますが、いずれも、内閣府から文科省への一方的な伝達ということではなく、双方向のやり取りをさせていただきました。 議論の時期、内容の詳細、確認することできないんでございますが、他の規制改革事項も含め、本件についても特区法や基本方針に基づきましてできるだけスピーディーに進めることが必要であるという問題意識の下、必要なプロセス、手順や手続、それから各省間の役割分担等々につきまして、今後の方法論あるいはシミュレーションを議論したということでございます。
○櫻井充君 分かりました。 今の、実を言うと、ここに書いてある打合せ、これは一方的に言っていないんです、確かに打合せの概要になっていますから。ですから、今のお話のとおり、打合せしているんですよ。打合せはしているんです。そして、今お話があったとおり、逆算して最短のスケジュールを作成して、共有していただきたいと。ですから、今お話があったとおりのことはこれ言っているんですよ。別にこの紙がある、ない、関係ないんです。これがこういう内容のことなのかどうかということを議論しているだけの話ですからね。 そこの中でいろんなことが言われているわけですが、文部科学省と、審査をする際の留意点を出す必要性はあると。これは、文部科学省側から、やはり何でも無条件で認可することはできないから、文部科学省として審査する際の留意点を出す必要性があることは理解すると、そういうふうに発言されてきています。 そうすると、文部科学省も、内閣府からこういう話が来たときに、やはりおかしいので、問題点が随分あるので留意点ありますよと、そういうことを言ったことはありますか、話合いの中で。
○政府参考人(松尾泰樹君) 今内閣府からもありましたように、二十六年より内閣府と文科省との間で度重なる調整を続けてきておりました。昨年秋頃には、ちょうど、内閣府からもございましたように、今治市の分科会の開催などのために、内閣府側それから文科省側、様々なレベルでの対応者を替えながらの打合せを行ってきたものでございます。 ただ一方で、特定の日にどのようなメンバーでどういう内容で協議したかについては現在確認できておりません。
○櫻井充君 まあいいでしょう。でも、そういうやり取りがなされているんです。 そうすると、もう一つ、多分これを受けてなんだと思いますが、これを受けて、十一月の八日に今度は加計学園に対しての伝達事項と、これが、今申し上げたとおり、審査する際の留意点を出す必要があるということだったので、この留意点が出されて、加計学園への伝達事項として、文部科学省から加計学園にこういった内容が問題がありますよということを伝えた事実はありますか。
○副大臣(義家弘介君) まず、文部科学省に対して学部の新設を検討している学校法人から設置認可の手続に関わる問合せや相談が行われることは、これはよくあることでございます。 その上で、学校法人加計学園からも設置認可の手続等に関する相談や問合せがあったことは考えられますが、相談の状況については、公にすることにより当該法人等の利益を害するおそれがあるため、お答えすることは差し控えさせていただきます。
○櫻井充君 済みませんが、もうこれは決定されていることなんです。決定されていないことであれば、それはいろいろ競争相手がいるので、当然、ここの委員会で聞いても答えられないのは当たり前なんですよ。ですが、もうこれは決まっちゃったんです。決まったその手続そのものがおかしいんじゃないかと思っているから、こうやって聞いているんですよ。 そうすると、昨日、調査チームの方でお答えいただいたのは、十一月九日前に加計学園とやり取りしていませんということだったんです。だけど、懸念事項としてもしかすると加計学園に伝達しなきゃいけないといって、早い段階から、要するに、なぜこんなことを早くやらなきゃいけないかというと、最速でやらなきゃいけないとなればいろんなことを考えてもらわなきゃいけないから多分伝達しているはずなんですが、これ十一月八日付けの、かなり信憑性は私は高いと思っていますけれども、文部科学省の中でこれで本当に十分だろうかというその議論をした形跡があるメールの存在があるわけですよ、ここに。 これのまた真偽は確認してもどうせないとか分かりませんと言われて終わりなので、改めてお伺いしますが、十一月八日にこういうことを加計学園の方に伝達したということはあるんでしょうか。
○政府参考人(松尾泰樹君) 先ほど、義家副大臣からも御答弁させていただきましたとおり、文部科学省に対しまして学部の新設を検討している学校法人から設置認可の手続に係る問合せや相談、これは行われること、よくあることでございます。 加計学園からもその設置認可に関する手続の問合せ、あったことはこれ考えられますけれども、その内容、詳細については、これは当該法人の利益を害するおそれがあるため、お答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 文部科学省側から十一月九日の前に加計学園に懸念事項を伝えた事実というのはありますか、ありませんか。
○政府参考人(松尾泰樹君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、その時期、内容等々について公にすることにより当該法人の利益に害するおそれがあるため、お答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 当該法人の利益をどういう理由で害するんでしょうか。
○政府参考人(松尾泰樹君) 例えば、組織の改廃等に関しましては経営判断に大きく関わるものでありまして、学校法人による設置申請のための問合せの状況については公表をしておらないところでございます。
○櫻井充君 済みませんが、これは設置申請の認可のためじゃないんですよ。 その前に、いいですか、結局、この加計学園ができて、加計学園というか獣医学部の新設のところでですよ、あのワーキングループの中でどういう議論されたかというと、このまんまじゃとてもじゃないけど認められないから、たしかあれは八代さんだったと思いますが、何でもいいから特別なことを言ってくれと、特別なことを言ったら国際医療福祉大と同じように認可されるようになるからと、こういうことを言って、全部めちゃくちゃなことを言って通っていっているわけですよ、はっきり言って。だから問題視しているんですよ。 そして、このためにですよ、このためにどれだけの税金使われるんですか。九十六億ですよ、今治市は。今治市は、この九十六億の金使って、税収増幾らか知っていますか、皆さん。三千万ですよ、三千万。三百二十年掛かるんです、回収に。三百二十年も掛かるんですよ。これ、全部住民負担ですよ。 こんなことやっていていいんですか。正しい道筋でやっているんだったら誰も文句言いませんよ。これは総理の極めて仲のいい方ですよ、この関係者が。そこの中で、総理の御意向、官邸の最高レベルの方が言っているといって行政手続がねじ曲げられているから、だから問題視しているだけの話ですよ。何もこんなの、行政手続がきちんとしているんだったら、誰も何も言わないし、前川前事務次官とてこういうことをやらなかったと思いますよ。 やはり、これ、申し訳ないんだけど、この方々に話をお伺いしてもしようがないので、総理に、僕は獣医師のことも全部含めてきちんと御説明いただきたいので、是非この問題についての総理出席での集中審議をお願いしたいと思います。
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
○櫻井充君 それから、愛媛県知事がやはりおっしゃっているんですが、内閣府からアドバイスがありましたと。だけど、その内閣府のアドバイスがあったというのは、四月の会見と、それから昨日、五月二十四日の会見、大分修正されてきまして、藤原審議官がおっしゃっているような内容に変わってまいりましたが、それでも私は非常に不思議だったのは、新任の挨拶で内閣府を訪問した際に言われたと。この新任の挨拶で内閣府を訪問するって余り僕は例を聞いたことがないんですよ。ですから、これは、常識的に考えると、内閣府の方からちょっとこちらに来てくれませんかと、そういう話をされた上で、担当者の方から国家戦略特区をやられたらどうですかと、そういう助言を受けたと。この時点で助言は受けているんです。この時点で、済みませんが、これは愛媛県知事がおっしゃっているんですが、このときに提案してはどうかなと助言は受けましたと、そういうふうに言ってきています。 そうすると、問題はここなんです。自発的に行ったことなのか、それとも内閣府から言われて行ったのか。私は内閣府から何らかの形で紹介があって行ったのではないのかと思いますが、そこは違うんでしょうか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。 前回の委員会でお答え申し上げましたとおり、確認をしましたところ、平成二十七年の春頃、これ日程は定かではございませんが、愛媛県庁と今治市庁の課長の方々が私どもの地方創生推進事務局に御挨拶に見えられたということでございます。特に愛媛県庁の課長は新任の御挨拶ということで、事前にアポイントの申込みもなくお越しになりましたので、したがって、その方々を文書等をもって呼び出したということはございません。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が参りましたので、おまとめください。
○櫻井充君 はい、分かりました。 都合のいいところだけはちゃんときちんと覚えていて、都合の悪いところはみんな記憶にないと。まあ、しようがないなと思いますが。 でも、繰り返しになりますが、やはり行政手続が本当にひどいこういうものを放っておくことはおかしいと思うし、それから情報公開法というのがちゃんとできているんですから、もう少しきちんとした形で情報公開していただきたいということをお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。 農村地域工業等導入促進法改正案について質疑をさせていただきます。 この法律は、高度成長期に、農業と工業の均衡ある発展を図るという要請から、農村地域における工業の立地を促進し、新たな雇用を創出するものとして制定されました。これまでこの法律に基づき、実施計画面積二万四千ヘクタール、そして、計画に位置付けられた企業の雇用の数、これは累計六十万人となっていると認識をしております。 今回の改正案では、引き続き、農村地域で就業の場を確保するために、対象地域を工業等に限定せず、具体的には工業、道路貨物運送業、倉庫業、こん包業及び卸売業に限定をされていたところを、サービス業などニーズが高いほかの産業にも拡大する等の見直しを行うものでございます。 先ほど山田委員からの質問の中にもありましたけれども、優良農地確保の観点から、既に遊休している工業用地、千四百ヘクタールに上るというものでございますが、これを優先して利用すべきという意見が聞かれます。これは基本方針にその旨を明記するということでございますが、有効活用するに当たっての課題は何か、状況を分析をされていますでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) お答え申し上げます。 遊休化している工場用地、一千四百ヘクタール余りございます。この遊休工場用地につきましては、基本方針におきましてその活用を優先する旨を明記をしたいというふうに考えてございます。 課題といたしまして、この遊休地の有効活用のためには地域と企業との立地ニーズを合致させる、こういったことが課題ではないかというふうに考えております。そこで、具体の導入業種につきましては、地域の実情を踏まえた立地ニーズですとか、企業立地、雇用の実現の見通し等を最もよく知る市町村が実施計画を定めるというようなこととしたところでございます。
○竹谷とし子君 これまで企業誘致が具体的にできなかった、見込み違いであったとか、景気要因、工場の海外展開などで、工業団地にしたけれども企業が来なかったという厳しい現状をしっかり見ていかなければならないと思います。私も農村地域で生まれ育ちましたけれども、本当に企業に来てもらいたいです。でも、そう簡単には来てもらうことができない。そういう状況の中で、今の遊休工業用地、活用するよう明記をしたとしても本当に難しいことであるなということを痛感をしておりますし、これからむやみやたらにそうした工業用地化をして結局使われないというようなことがないようにするためにも、農水省として課題の分析をした上で取り組んでいっていただきたいというふうに思います。 平成二十七年に現行農工法の対象業種以外であっても工業等とみなす特例措置が導入されています。これによって二つの計画が認定をされていると思いますが、この事例が今回の法改正にどのように生かされたのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) 委員御指摘の地域再生法でございますが、平成二十七年度に改正されました地域再生法におきまして、五年以上遊休化している農工団地の工場用地に工業等以外の業種を導入できると、このような特例措置を盛り込んだところでございます。 この特例措置に基づく地域再生計画でございますが、二件、山形県で平成二十七年十一月に認定をされております。もう一件は秋田県でございまして、これは本年三月に認定をされております。この二つの地域再生計画に基づく農工実施計画、これは今後行われる予定であると承知をいたしております。 現時点でこの両県の地域再生計画を見ますと、山形県におきましては、十五地区の農工団地約八十一ヘクタールにおきまして八百四十二人の雇用創出が見込まれております。また、秋田県では、四地区の農工団地七十七ヘクタールにおいて四百十人の雇用創出が計画に盛り込まれております。新たに導入する産業の業種としては、電気業、コールセンター、社会福祉、介護事業など様々な産業が位置付けられているというふうに承知をしております。 この二つの県の計画でございますが、改正法に則した基本計画又は実施計画の策定見直しを行う都道府県や市町村にとりましては、言わば導入業種の先行事例となるものでございます。今回の農工法改正は、その全国展開を図るものというふうなことも言えるのではないかというふうに考えております。
○竹谷とし子君 山形で一件、また秋田で一件既にこうしたニーズがあるということで、雇用を生むことが期待をされているという、そのような状況から今回の法改正に至ったということで、この法案には賛成をしたいと思っております。 貴重な農地、大変重要なもの、日本の財産でございます。これを有効活用していくべきでありますが、この法案とは直接関係しないところで、近年、耕作放棄地が大きな問題となっております。せっかくの農地であっても、使い手がいなくて耕作されない農地、第一種農地であっても耕作をされていない、そういう状況を私は伺っております。農地を守るという観点では、これが実は一番大きな問題なのではないかと私は思っております。 耕地面積、直近の一年間でどれぐらい減っているのか、その要因と要因別の減少面積を伺いたいと思います。
○政府参考人(佐々木康雄君) お答えいたします。 耕地面積は、直近の平成二十八年時点におきまして四百四十七万一千ヘクタールとなっておりまして、前年に比べて二万五千ヘクタール減少しております。これは、荒廃農地等の開墾による増加が三千六百八十ヘクタール、東日本大震災等の自然災害からの復旧による増加が八百五十ヘクタールあった一方で、耕地の荒廃による減少が一万六千二百ヘクタール、宅地等への転用による減少が六千六百七十ヘクタール、自然災害等による減少が一千四百三十ヘクタールあった、以上の結果となっております。
○竹谷とし子君 直近一年で二・五万ヘクタール減っているということで、一番多いのが荒廃農地になってしまった一・六万ヘクタールという御答弁だったと思います。 荒廃農地となった理由は何でしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) 我が国の農村でございますが、高齢化や人口減少が進行しております。農業就業者が高齢化、減少化するとともに、集落を構成する人口も減少しております。これらを要因といたしまして、高齢者のリタイアですとか担い手の不足などが影響しているものと考えてございます。 平成二十六年に農林水産省が市町村に対しまして行いました調査を見ますと、荒廃農地の発生原因といたしましては、全ての農業地域、平場、中山間問わず、高齢化、労働力不足、あるいは土地持ち非農家の増加、さらには農作物価格の低迷、こういったことが発生原因として挙げられております。これらの要因が重なりまして荒廃農地の発生につながっているものというふうに考えてございます。
○竹谷とし子君 高齢化、労働力不足というものが全ての農地において一番大きな要因、原因であるということでございます。これを食い止めていかなければ、毎年毎年これが累積を、これぐらいの二万ヘクタール前後が、そのうちの半分以上が荒廃農地であるということでございますので、これを食い止めなければならないと思っております。 そのために農地中間管理機構は一定の役割を、当然、費用、予算を投入しておりますので、それに見合う成果が出ているかということについては厳しく見ていかなければならないとは思っておりますが、一定の成果を上げ始めているというふうに思いますし、必要な役割を持っているというふうに思っておりますが、農地中間管理機構の一年間の実績について伺いたいと思います。
○政府参考人(大澤誠君) 平成二十八年度におきます農地中間管理機構の担い手農家等への転貸実績でございますが、約四万三千ヘクタールでございます。
○竹谷とし子君 平成二十七年はいかがですか。
○政府参考人(大澤誠君) 同じ転貸面積ベースで平成二十七年は約七万七千ヘクタールでございます。
○竹谷とし子君 二年間合わせますと十二万ヘクタール以上やっているということであると思います。 荒廃農地となってしまった農地、先ほど御答弁でいただいたのが平成二十八年で一・六万ヘクタールということでございます。様々な要因があるかとは思いますが、それを中間管理機構で対処できなかった理由というのは何でしょうか。
○政府参考人(大澤誠君) いろいろな理由あるかと思っておりますけれども、条件が悪い、それから借受け希望者がいないなどの理由によりまして、機構には借受け基準がございますが、公募をした際に借受け基準に適合しないということで借入れまで至っていないケース、こういうものが多いというふうに認識しておりまして、ここはやはり荒廃農地の発生防止、解消を図るために更に機構を活用していかなければならないというふうに思っております。改正土地改良法等、いろいろ新しい制度も検討しておりますので、更に頑張ってまいりたいというふうに考えております。
○竹谷とし子君 農地であっても、やはり条件が悪いとか借りたい人がいないというものを機構で抱え込んでしまっては確かに不良資産になってしまうということもありますので、優良農地に変えていくということが必要であると思いますが、借受人がいないという問題については、人手不足ということが非常に大きな原因ともなっているというふうに理解をしております。 今優良農地であっても、時間とともに再生利用が困難となっていく農地もこの荒廃農地の中には、荒廃農地の中に優良農地があるのかどうか、ちょっとこの定義がよく分からないんですけれども、荒廃農地の中にも再生利用ができるものとできないものがあるというふうに聞いております。もう既に再生利用が困難と見込まれる農地というのはどれぐらいあるのでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) 荒廃農地でございますが、荒廃農地の全体の面積が平成二十七年度で申し上げますと二十八万四千ヘクタールでございます。このうち、再生が困難だと見込まれておりますのが十六万ヘクタールという状況になっております。
○竹谷とし子君 農地といっても、もう既に十六万ヘクタールが農地として利用することができない、再生することもできない、そういう状況になっているということでございます。残りについても、再生利用は可能であるけれども、今耕作をしていない、耕作する人がいない、そのような状況下にあるということについて、この法律で救えるものだとは思っておりません、別途対処が必要だと思いますけれども、それがこれ以上増えていかないように少なくともしていかなければならないと思います。 前回の質問で所有者不明の農地の問題について伺いましたけれども、あのときに相続登記がなされていない農地が九十三万ヘクタールぐらいというふうに伺ったと思います。耕作放棄地というのと荒廃農地というのがまた別なものというのが今回勉強させていただいて分かったんですけれども、先日の答弁では全農地を分母にしていたので、全体の二割ぐらいですという、そういう御答弁だったんですが、荒廃農地を分母にすると三倍ぐらいということなんですね。ですので、この所有者不明農地というものの割合というのは非常に高いということで、是非農水省としても、先日も大臣から御答弁をいただいたところではございますが、しっかりと取り組んでいっていただきたいと思っております。 今回の改正で期待をされている方々がおいでです。バイオガス発電を農村地域で取り組もうとしている方々でございますけれども、今までは農地であるために認められなかった、廃棄物、また家畜のふん尿などでバイオガスを発生させて、それで天然ガスと同じようにガス発電をするという、そういうもので、メタン発酵によるバイオガス発電というのが今農村地域で少しずつ増えていると認識をしております。 〔委員長退席、理事舞立昇治君着席〕 このメタン発酵によるバイオガス発電の一番最初に固定価格買取り制度の認定を受けた方というのは、実は農業者なんです。米どころ新潟県の米農家の後継者の方なんです。これからの農業を考えていくに当たって、御自分で八年ぐらいその前研究をされて、ドイツにも行き、ドイツの農家の方々が農業をやりながら再生可能エネルギーにも取り組んでいるという、そういうものを勉強されて、農家としてこのバイオガス発電が非常にいいだろうということで取り組まれて、電気を売電するとともに、その熱を使って、熱と電気が生まれますので、熱は普通はもう使い道がないと捨てているわけでございますけれども、それをパイプハウスで温水にして土にはわせて温めると。日本海に面した非常に厳しいところにパイプハウスを造って、そこで高級な果物を作って、そして高級な果物屋さんに卸している。農業の技術があるのでそれが可能になっていると。そして、液肥もできます。それは、米農家さんに欲しいという人がいっぱいいるので、非常にいいものだということで、それを使うことによってまた農業がなされているという循環型の農業にバイオガス発電を生かしておられる方がいます。 今回、そうしたバイオガス発電を地域の廃棄物、生ごみですとかあるいは家畜のふん尿ですとか、そうしたものを利用しながらつくる設備、太陽光発電より大きな面積は要りません、私も実際にいろんなところで見てきましたけれども、そういったものを造ることが今回の改正でできるようになるんでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) 今回の農工法の改正によりまして、対象業種について、工業等五業種の限定が廃止をされます。このことによりまして、ただいま委員御指摘の木質バイオマス発電などのような地域内発型産業の立地、導入が可能となるところでございます。 具体的に申し上げますと、農業と導入産業、この場合は木質バイオマスでございますが、この土地利用調整について定めた国の基本方針に即して、市町村が導入される木質バイオマスの立地ニーズ、その立地、雇用の実現見通し等を踏まえた実施計画を都道府県の同意を得て定めるというこの農工法の手続を経た上でありますれば、木質バイオマス発電などの再生可能エネルギー等設備の導入は可能であるというふうに考えております。(発言する者あり)
○竹谷とし子君 はい、そうなんです。応援のお言葉をいただいて、ありがとうございました。 北海道では非常に盛んで、私もふるさとでございますので、家畜ふん尿のバイオガス発電で一番大きい別海町もふるさとの町の隣でありまして、視察もさせていただきましたけれども、むしろ今は送電線が足りないのでやりたくてもできないぐらい今北海道ではやられているものでございますけれども、このバイオガス発電をするときに、微生物の世界なので、実は農業の土作りと似ているんですということを伺いました。 デントコーンや芋などを耕作放棄地で栽培をして、そしてバイオガス発電をするということについて、採算性が一番問題になるんですけれども、採算も見合いそうだということで、お詳しい方がおっしゃられています。これまで、農地で燃料作物を作るということに農林水産省は私は今まで後ろ向きだったというふうに感じてきましたけれども、是非これを後押しをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(井上宏司君) バイオマス資源を有効に活用しまして発電や熱利用等によって農業者等や地域に利益、所得をもたらすことは重要と考えておりまして、このための支援を行ってございます。 〔理事舞立昇治君退席、委員長着席〕 今委員からもお話がありましたように、その際に経済性を確保して持続可能な事業にしていくということが重要でございますので、これまでのところ具体的に支援をしておりますものは、家畜排せつ物や食品廃棄物等を原料としてバイオガス化した発電、熱利用ということでございますけれども、これは、費用を投じて作物を栽培してそれを主たる原料として発電を行うということになりますと非常に採算の面で厳しいということで、こうしたものはこれまで事業化をされていないものが大半でございますけれども、例えば一部の原料として作物を使っているような事業というのがございまして、採算性のある持続可能な事業ということであれば支援対象となり得るということでございます。
○竹谷とし子君 福島の農地をお持ちの方で御関心を示しておられる方がいるというふうにも聞いております。福島は原発の問題で大変な被害を受けた地域でございます。風評被害にもまだ遭っております。そうしたところでの取組について、農水省としても是非支援をしていっていただきたいというふうに思います。 続いて、スマート農業、人手不足の解消というのが今荒廃農地を防ぐためには必要であり、農村を守っていくためにも必要なことであるというふうに認識をしております。 先日、福島県の桃、リンゴ等の果樹農家さんを視察をさせていただきました。規模はかなり大きなところでございましたけれども、まだ農地を増やしていきたいという思いはあるけれども、人手不足で増やせないということでございました。八人ぐらい作業をされておられるということでございましたけれども、七十代の女性も有力な労働力として仕事をされておられるということでございました。 一番労力が掛かるところは何ですかというふうに経営者の方にお伺いをしたところ、摘果作業ですと。桃の実がもう、小さな実がたわわになっていました、小さな緑の実が。それを見て、品質をそろえていくために摘果をしていく、その作業が一番労働力が掛かるということでありました。 今、農水省もスマート農業ということで、政府としてもソサエティー五・〇という社会を実現するために、農水省としてもスマート農業、AIとかIoTとか、またロボットを活用していくということに取り組まれていると認識をしておりますけれども、その果樹農家さんが一番大変だと言われている、労力が掛かって大変だというその摘果作業についてどのように取り組まれておりますでしょうか。
○政府参考人(西郷正道君) 御指摘のように、労働力不足が深刻化する中で作業がほとんどまだ機械化されていないという果樹農業でございますが、そういったところで機械化、ロボット化は非常に重要だと考えております。 果樹生産に関しましての省力化につきましては、現在のところ、収穫ロボット、それから園地の除草ロボット、それからいろんな収穫物を運んだりする自動走行車などの開発を進めております。また、数多くの人手を要している選果施設の箱詰めなどの作業のロボット化を進めております。 御指摘の摘果につきましては、どの果実を間引くかというのがポイントになるわけでございますけれども、AIを用いまして、若手の新規農業者が熟練農業者からどれから取ったらいいかといったようなのを、何というんですか、要するにノウハウを短い時間で学習できるシステムを構築して、人手の確保に役立つ取組が始まっているほか、ロボット化につきましては、先ほど申し上げましたように、今収穫作業の方に研究が集中しているところでございますけど、これはもぎ取りの研究でございます。そういったところが確立した後には、要するにどれを取るかということにつきましては機械的には同じところも多うございますので、そういったところで摘果などの作業にも順次展開できていくという可能性があるものと存じております。 いずれにしろ、懸命にこのAI化、ロボット化を進めてまいりたいと存じております。
○竹谷とし子君 一番大変なところを取り組んでいっていただきたいと思います。 最後に、大臣に伺いたいと思います。 先日、農業者の方の所得を上げるためのお取組について質問させていただきましたが、高知県で山地酪農という、大変、全国でも五軒しかないような、自然の草を食べさせて、自然繁殖をさせて、そしておいしい牛乳を生産するというのに取り組んでおられる方がいらっしゃると思いますけれども、その方が六次化ということでソフトクリームを作ろうかなということで御相談をされたそうでございます。 六次化産業ということで相談をされたのだと思いますが、実際には、六次化の前に、今ある牛乳を高く売るということを考えるべきであると、専門家はですね。そして、資金繰りが大変なので経営状態を見直すべきであると。赤字を補填、貯金で何とか賄ってやっていたということで、資金繰りが大変だということで分析を専門家がしたところ、高級食材を取り扱う通販サイト、売値を三〇%以上上げるということに成功されたようで、また、ふるさと納税の返礼品にも使ってもらうとか、そういったことで収益を上げるようにした。そして、保有牛の増加、未成熟牛の増加というのが問題だということを分析をしていただいて、早く子牛を手放すようにして、そして餌を搾乳する牛の方に集中をするということで経営体質が良くなったと。 六次化すると投資が掛かってしまうので、かえって、ソフトクリームの前に、それはやらないで、経営改善をすることによって所得が上がったという、そういう御紹介なんですが、これ中小企業庁の事例なんですよ。相談に行ったのは農水関係だと思うんですけれども、結局、六次化じゃなくて経営体質改善をやった方が所得は上がったというように、六次化だけでは足りない問題があるんですね。ですので、私はワンストップの窓口を必要だということを言わせていただきました。これについて、大臣の御答弁求めたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 高知県南国市の白木谷の斉藤牧場、その例であろうと思いますが、少しのヒントでこうした成功事例が生まれる、大変有効な成功例だというように思います。 農林水産業振興のためには、農林漁業者が直面する様々な課題を相談できる体制を整備することが重要でございます。そのため、農林水産省としましては、六次産業化に取り組む農林漁業者の相談窓口として六次産業化サポートセンターを全国に設置しておりますし、六次産業化の発展段階に即した様々な課題にアドバイスできる専門家として六次産業化プランナーを登録しております。農林漁業者等から新商品開発、あるいは新たな販路の開拓、ブランド化、輸出対応や各種支援措置等に関する相談に対応する体制を現在整備しつつございます。 委員から御紹介がございましたよろず支援拠点は、中小企業等に専門的な助言を行うワンストップ窓口として、都道府県の中小企業支援センター等に設置していると承知しております。農林水産省としましては、よろず支援拠点など関係機関との連携強化を進めて、六次産業化サポートセンターの相談窓口の充実を図りまして、農林水産業振興のためのサポート体制を進めたいというように考えております。 要するに、中小企業とそして農業と、そういったものが複合的に支援できる、そういう体制を組みたいというように思っております。
○竹谷とし子君 終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 冒頭、今日も議論になっていますけれども、やはり加計学園をめぐって、私も先日質問して、それで、獣医師の需要を所管する農林水産省及び厚生労働省において、今後の獣医師の需要の動向を明らかにした上でということになっているんですけれども、これが実際にどう議論されたのかというプロセスが結局前回質問したときも分からなかったということもありまして、是非、獣医師の問題をめぐっては、その需給動向ということで、集中審議を農水委員会において参考人もちゃんと呼んでやれるようにしていただきたいということをまず要請しておきたいと思います。
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
○紙智子君 では、法案ですけれども、農業競争力強化プログラムでは、農業及び関連産業の所得を増大させるとともに、地域社会としての農村を維持発展させるために、農村地域工業導入促進法を改正するというふうになっています。農村を維持発展させると言っていますけれども、農業の将来像についてお聞きしたいと思うんです。 政府は、日本再興戦略において、今後十年間で全農地面積の八割が担い手によって利用され、米の生産コストを現状から全国平均比四割削減することを目標にしました。 それで、二〇一三年の米の生産費は六十キロ当たりで一万五千二百二十九円ですから、約九千円にするということですね。二〇一五年の生産費は一万五千三百九十円ですから、生産費は下がるどころか、百六十一円増えてしまいました。ただ、日本再興戦略で掲げた目標は変えていないと。 そこで、その戦略を進める上で、土地利用型作物の農業構造がどうなっているかについて聞きたいと思うんですけれども、現在の担い手が生産する面積、基幹的農業従事者数及び雇用者数について説明をしてください。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。 平成二十七年三月に、農業構造の展望というのを農林水産省として公表いたしてございますけれども、その際には、いろいろな仮定を置きまして土地利用型作物についていろいろな試算をしております。 それによりますと、構造改革が進んで担い手が耕地面積全体の八割を担うというふうに仮定した場合には、平成三十七年時点で、基幹的農業従事者に常雇いを加えた農業就業者が約三十万人以上必要だということを試算しております。そのときに担い手の経営面積合計は、土地利用型農業ですけれども三百万ヘクタールになると、そういうような展望を公表したことがございます。
○紙智子君 現在の担い手ですよ。
○政府参考人(大澤誠君) 現在の担い手が農地をどれだけ集積しているかということでよろしゅうございますか。申し訳ございません。
○紙智子君 だから、現在の担い手が生産する面積、基幹的農業従事者数及び雇用者数について説明してくださいと。
○政府参考人(大澤誠君) 申し訳ございませんけれども、その構造展望を示したものに相当する現在の面積というのは、そういう形での統計の集計というのは行っておりません。 先生の御質問に少しでもお答えするという観点からいきますと、今週公表した資料がございますけれども、農地の中で担い手農家、これは認定農業者でありますとか認定農業者の基準に既に達した方でありますとか、そういう農家の方々が農地をどれだけ集積しているかということでありますと、全体の約五四%がその農家の方に集積しているところでございます。 ただし、これはまた基幹的農業従事者とは少し違っておりますので、先生へのお答えに、完璧に答えるものは今お持ちしておりません。
○紙智子君 ちょっと前もってレクでいろいろやり取りしていたら、土地利用型という形での統計はないというふうに言っていたんですよね。それで、平成二十二年当時の農業就業者数が二百十九万人、六十代以下は百二十四万人と。耕地面積は平成二十二年で約四百五十万ヘクタールで、平成二十八年でいうと四百四十七万ヘクタールだというふうに答えていたんですよ。 それで、その次に、日本再興戦略で示した目標が実現できたときの姿、土地利用型作物において担い手が生産する面積、基幹的農業従事者及び雇用者の必要数はどのように見込んでいるかといったら、さっき答弁あったように、面積で三百万ヘクタール、農業従事者で三十万人というふうになると思うんですね。ちょっとそれでもうやり取りいいんですけれども。 それで、現在の土地利用作物の農業従事者の数というのは、これ統計上ははっきりしないわけですけれども、三十万人になると。農水省の見通しでは、農業就業者数というのは、二〇一〇年の二百十九万人から二〇二五年には百七十万人、五十万人減少するということになるわけですよ、漠とした中身で見てもね。相当な離農者が出るという推計になるわけです。こういう離農者に仕事をどう確保するか、離農者対策がこれ実は農工法に求められている役割なんじゃないんだろうかと思うわけですね。 そこで、昭和四十六年、一九七一年に本法が立法化されたわけですけれども、その理由について説明をお願いします。
○政府参考人(佐藤速水君) 昭和四十六年当時でございますが、国土の均衡ある発展の観点から、太平洋ベルト地帯以外への地域へ工業再配置の政策が講じられておりました。農業、農村サイドでは農業の構造改善といったものが課題となっておりました。 そうした時代背景の下で、農工法ですが、労働集約的であって、現に農業から転職する方の割合が最も高い、農業従事者の雇用の確保に資する産業であります工業を農村地域に導入するといったことを目的として制定されたものでございます。
○紙智子君 もちろん、そういうことも状況あったと思うんですけれども、しかし直接の契機としては、米の過剰問題や米の生産調整、いわゆる減反政策の開始の時期なんですね。米価の据置きに対応するための施策だったんじゃありませんか。 これ、大臣にお聞きします。
○国務大臣(山本有二君) でも実際、この四十六年当時にはまだ農村に人口吸収能力がございましたし、都会で失敗したときには、やっぱり両親は農家をやっているということで、田舎に帰れば何とか食費は賄えるというような時代がございました。しかし、機械化が進み、また人口が減り、多くの人たちが都会へ進出したわけでございまして、工業のみならず、農村はその意味におきまして人口減少が、もうこれ最小限になってきたわけでございまして、農村維持というような観点から、遠くへ出ていくよりは、四十六年当時は近くの工業再配置を求めたわけでございますが、もはや工業再配置すらできない。 また、六十三年に、工業にプラスして他四業種も求めましたけれども、それでもこれは、人口の歩留りはないということになりましたので、もはや何が何でも人口を維持するためには、こうした農工法の改正をし、様々なサービス業や新しい産業に来ていただいたことによって人口が歩留まる。 その意味において、農業が人口で支えられる以上は人を確保できるのではないかというような考え方の下にこの農工法改正というのを踏み切ったわけでございまして、実際にアンケートをいたしますと、バイオマス発電所、介護施設あるいは道の駅、様々なニーズも他方であるわけでございますので、その意味においては、私ども、この農工法を改正するというのは、農村の在り方、人口の移動の姿でございまして、必ずしもほかの要因ではないというように思っております。
○紙智子君 ちょっと、農水大臣、ちゃんと質問を聞いていてくださいよ。私、四十六年当時の最初立法したときの話をしたわけですよ。 もちろん、そういう、工場が乱立している、地方に回さないといけないし、地方も人を採りたい、雇用の場も設けたいという状況はあったかもしれないけれども、当時、実は米の過剰があったりとか米の生産調整があったり、減反政策が始まっているときで、そういうときに対応するための策だったんじゃないかということをお聞きしたわけですよ。大臣、先の先まで、今の改正まで言っちゃったんだけど。それで、減反が求められて、小規模経営では生活できない状況が生まれたんだと思うんですよ。 昭和六十三年、今度、一九八八年ですね、本法は改正をされたと。改正された理由について、簡潔にちょっと政府の方、説明してください。
○政府参考人(佐藤速水君) 昭和六十三年の農工法の改正でございますけれども、工業に関連する産業のうち、産業立地政策上、農村地域に誘導することがその業種の発展のために適切であること、また農業政策上、工業と同様又はそれ以上に労働集約的であって農業従事者の雇用の確保に資するものであるといった観点から、道路貨物運送業等の四業種を追加したものでございます。
○紙智子君 今、ちょっと中では答えなかったんだけど、我が国の経済社会を取り巻く環境がこのときも大きく変化していて、新前川レポートも出されていて、経済構造調整において、産業として自立し得る農業の確立が必要だということが言われていたわけですよ。 それで、当時、生産者米価が三十一年ぶりに引き下げられていますね。農業で生活できない状況が生まれたということも要因としてはあるんじゃないかと思うんですけど、大臣、どうですか。
○国務大臣(山本有二君) 社会的背景にはそうした問題もございます。また、高度経済成長の過程において徐々に醸成されてきたわけでございますけれども、そうした米の過剰問題についての解消の一因になればというような点もこの立法事実の中に含まれているということでございました。
○紙智子君 そこでなんですけど、今回の改正はどういう状況での改正なのかと。直接のきっかけは、やっぱりTPP大筋合意に伴って出されたTPP政策大綱。さらに、来年から減反政策が廃止になるわけですね。十アール当たりで七千五百円交付していた米の直接支払交付金は廃止されると。立法化のときも八八年に改正したときも、米政策の大きな変更が背景にあったと思うんですよ。 それで、今回の改正では、米政策の更に大きな変更をする来年度から離農者が発生することを見通した改正なんじゃないかと思うんですけれども、大臣、どうですか。
○国務大臣(山本有二君) 今回の農村地域工業導入促進法の改正につきましてでございますが、昭和四十六年当時の事情と違いまして、ここまで大きな過剰感あるいは生産調整の必要性というものではありません。その意味におきましては、米政策と直ちにリンクするものではないというように思っております。 そして、TPPに対応するための改正かと言われれば、農村の活力が失われるわけでございまして、その意味に関しましては、農村に更なる活力を何らかの形で注入するというような施策の一つと考えておりまして、またTPP以上に強い農業、また強い豊かな農村、そういうような観点から改正に至ったわけでございます。 その意味では、農家も変化はしておりますものの、その四十六年当時の減反政策への踏み出しというようなほどのものではないというように思っております。
○紙智子君 今、農村に活力を与えるという話もされたんですけれども、今回、国の構造改革というのは結局義務付けになるわけですよね。改正案は、目的の中に農地の集団化その他というのを加えていて、任意であった農業構造改善に関する目標というのを義務規定に変えましたよね。なぜこれ任意を義務に変えたんでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) この農業構造の改善の目標でございますが、立法時点におきましては義務的記載事項とされておりました。これが平成二十二年の義務付け、枠付けの見直しに伴いまして任意記載事項に変更されたという経緯がございます。 今回の改正に当たりましては、この記載事項といたしまして、第一条の目的の規定の中にあります農業とその導入される産業との均衡ある発展という文言ですとか、雇用構造の高度化に資するといった文言に着目いたしまして、この農工法の目的達成の手段として規定された措置に直接関わる目標については義務的記載事項とする、その目標を達成するために行う措置については任意的記載事項とすると、こういう整理を行いまして、農業構造の改善に関する目標を義務的記載事項に言わば戻したということでございます。
○紙智子君 結局、農地の流動化を進めて担い手に農地を集めていくと同時に離農者の仕事をつくっていく、こういう構造改革をするかどうか。これは現行制度では任意だと思うんですよ。改正案は、義務規定に変えることによって都道府県の基本計画並びに市町村の実施計画に言ってみれば縛りを掛けるものになっている。農業の構造改革に従う条件に企業誘致を進めることになります。 そこでなんですけれども、この法律の立法時、一九七一年というのは出稼ぎや離農対策もあったと思います。当時の農業者は今よりももっと若かったと思うんですね。統計を見ますと、農業就業人口のうち六十歳以上というのが三割を当時切っていたと。農業の構造改善を進めて担い手に農地を集めると、農地を手放した若い農業者の仕事を確保する必要があるわけです。なぜなら、収入がなければ生活できない、まだ子供も小さいから子供の教育費も払えなくなると。だから、当時から状況は今大きく変わっていると思うんですね。 現在は、基幹的農業従事者の平均年齢は何歳でしょうか。
○政府参考人(佐々木康雄君) お答えいたします。 仕事として主に自営農業に従事している販売農家の世帯員を基幹的農業従事者と申しておりますけれども、その平均年齢は直近の平成二十八年で六十六・八歳となっているところでございます。
○紙智子君 約六十七歳ということだと思うんですけれども、少し調べてみたら、前回の改正当時、一九八五年なんですけど、平均年齢で五十三・七歳です。それから、一九七〇年当時でいうと、これ資料が見当たらなかったんですけれども、統計上でいうと六十歳以上が三割以下ですから、多分四十代だったと。私、うちが農家だったので、父親の年齢幾つぐらいだったかなと思ったら、やっぱり四十九ですから、大体四十代が当時多かったんだろうなと思います。しかし、今の平均年齢は六十七歳と。こういう方が現実には農業の現場を支えているというわけですよね。 本来、こういう人たちが継続して営農できるように支援することが必要なんだと思うんですよ。営農の継続ではなくて、法律を改正してまでこの就業機会を確保する、農水省はそういうふうにするんでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) 今回の農工法の趣旨でございますが、高齢化、人口減少が進展している中で、地域コミュニティー機能の維持に影響が出てきております。農村を振興するといった見地からは、地域の様々な農業者や地域住民、いろんな世代の方々がいらっしゃいますが、そういった方々が地域で住み続けられるようにすると。そのためには、農業を魅力ある産業にすることも重要でございますが、同時に、農業以外の選択肢を用意するということで、就業機会の創出ですとか所得の確保を図るといったことが課題になっているという、そういう認識に基づきまして、今般、農工法の改正法案を提出させていただいているところでございます。
○紙智子君 六十七歳というと、今まだ元気ですよね。だから、まだ働けるという人たちもたくさんいると。もちろんその選択というのはいろいろあると思うんですけれども。 それで、農家レストランについていえば、この法律を改正しなくても六次化でできるんだと思うんですよ。それから、都市から農村に来る人のためという話もあるんだけれども、そこまでして農地を転用する必要があるんだろうかというふうに思います。 一般財団法人の日本立地センターというところが地域経済産業活性化対策調査というのをやっています。そこでは、経済のグローバル化等による国内需要、生産の縮小により工業跡地等は全国各地で増加傾向にある、少子化や過疎化、市町村合併等による学校の統廃合が進み、各地で廃校が増加傾向にあるというふうに現状を報告しているわけですね。企業を誘致するのであれば、この工業跡地をもっとちゃんと使うべきなんじゃないか、農水省が農地を転用してまで企業誘致を進める必要性はないんじゃないかと思うんですね。 農工法においても、造成済みの農工団地において企業が立地していない遊休工業農地、これが全国に千四百ヘクタールあるというふうにいいます。なぜ遊休工業用地がこんなに出ているんでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) 自治体への聞き取りによりますと、千四百ヘクタール余りの遊休工場用地の発生要因でございますが、企業の立地動向を基に規模を推計したけれども、それで先行的に工場用地を造成しましたけれども見込みどおりに企業が立地しなかったといったような事情ですとか、あるいは予定していた企業が経済情勢の変化に伴って立地を取りやめたといったような事情から遊休工場用地が発生しているというようなことであると承知をいたしております。
○紙智子君 ですから、千四百ヘクタールというのは元々は農地だったわけですよね。農地の転用の目的が達成されなかったと。全国で工業跡地などが増えているわけです。 今回、この農工法を改正して、企業を誘致するために農地の転用が進むわけですよね。これ、安易な農地転用が進むんじゃないかという懸念があるわけです。そうならないのかということを一つ聞きたいのと、もう一つ併せて、もうちょっと具体的に聞きますけれども、進出企業、スーパーでも大型商業施設でもいいんですけれども、この進出企業が要求する面積が、例えば五ヘクタールとか十ヘクタールとか大規模な用地を求めてきたとする、一方、出せる農地は五ヘクタールも集まらなかったと。進出企業が求める用地面積と出せる農地面積が合わない、マッチングできない場合はどうするんでしょうか。これ、二点お答えをください。
○政府参考人(佐藤速水君) まず、安易な農地転用を防ぐための手だてでございますが、これは、先ほど来お答えしておりますとおり、今回の改正法案ではしっかりとした土地利用調整の仕組みを設けてございます。 国が策定する基本方針におきまして、農用地区域外での開発を優先するですとか、造成済みの遊休地がある場合にはその遊休工業用地を活用する、それを優先させると。また、農業上の効率的な利用に支障が生じないようにするですとか、産業の面積規模が最小限度であること。さらに、立地ニーズや事業の実現の見通しを踏まえたものとすることといったようなことを基本方針に書き込んだ上で、主務大臣が都道府県の基本計画を確認をし、都道府県が市町村の実施計画を確認をするというような、これまで以上に土地利用調整をしっかりと行う仕組みを設けまして、安易な農地転用が起こらないようにしてまいりたいというふうに考えてございます。 また、二点目の産業と地域の土地事情とのマッチングのお話でございます。これにつきましては、国の基本方針ですとか都道府県の基本計画を受けまして、市町村が、産業導入地区の区域、導入すべき産業の業種や規模、産業の導入に伴う施設用地と農用地等との利用の調整に関する事項を定めることとしております。その際、市町村は、導入、立地を望む企業の意向を踏まえまして、既存の遊休地がある場合にはその活用を優先させるとか農用地区域外での活用を優先させるとした上で、やむを得ず農地を利用する場合におきましては、農業者等の意向を確認しつつ、農業上の効率的な利用に支障が生じないことですとか、導入産業の面積規模が最小限度であることを確認して、調整を行いながらマッチングといいますか、調整をする中で実施計画をまとめ上げていくものというふうに考えてございます。
○紙智子君 ちゃんとやるんだというふうに言うんですけど、幾ら聞いても本当にそうならないという、懸念が拭い去れないわけですよ。 それで、結局、市町村が最終的には調整しなきゃいけなくなるんじゃないのかと。地域に任せるということになるんじゃないのかと。既に企業誘致が破綻した事例というのは全国各地にあるわけです。企業誘致が優先されて、結局、今までもそうだったんですけど、また同じようなことを進めることになるんじゃないのかというふうに思うんですよ。 そこで、先日、農業競争力強化支援法の質疑をしたんですけれども、今後の農村地域の姿がどうなるのかということを考えるわけです。それで、お聞きしたいんですけれども、農業競争力強化支援法というのは、この地域で営農を支えてきた中小の肥料や農薬メーカーを再編する、中小メーカーで働く労働者の雇用を前提にして政府は就職をあっせんするという仕組みなわけです。それで、農業に関連する企業を再編、リストラする一方で、農工法を改正して農業と直接関係のない一般企業も誘致していくと。農業を基幹産業と位置付ける地域で、本当に今まで積み上げてきた企業とのつながり、人のつながり、こういうものを断ち切ることになっていくわけで、これって農水省がやることなんでしょうかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 我々としましては、それぞれうまいマッチングをして、農業競争力強化支援法における関連産業が再編することにおいて、機械メーカーなどが力強い、新しい収益を上げ、そしてしっかりとした雇用吸収能力を得るというように期待をしております。 他方、農工法の改正法案では、これはむやみな農地の転用は許さないけれども、もしそうした新しい立地があれば、工業にかかわらず、サービス業でも、あらゆる産業を受け込んでいく、もちろん計画の下でございますけれども、それで農村人口が歩留りをし、遠くまで働きに行かなくても家族が仲よく暮らしていけるということでございますので、必ずしも相反するテーマになるというようには思っておりません。できるだけ、そうした意味で、関連産業もこの農村地域に更に再編して展開できるように、そうした計画を進められるように努力をしていきたいというように思っております。
○紙智子君 前回の参考人質疑をやったときにも、やっぱり現場では、いろいろな農薬だとか肥料だとか、そういう中小企業、顔の見えるところでいろいろ相談しながら、機械もいろいろ相談したりとかしながらやってきたと。そういうつながりがすごく大事で、困ったときには相談できると。そういうつながりを言ってみれば切ってしまって、何か新しいものを入れて、本当にそれで成り立つのかという問題提起もあったと思うんですよ。 私、農業を基幹産業として位置付けている自治体というのは、やっぱり農業を中心に据えた地域政策を進めていくということが必要だと思うんですね。例えば、私のいる北海道の十勝の基幹産業というのは農業なわけですよ。農業を中心に据えた町づくりをしてきていると。地域経済の活性化を図ろうということで、中小企業の振興基本条例を作ったというふうに聞いているんです。それで、基幹産業である農業の産出額が二〇一六年で三千二百三十三億円だったんですけれども、食品製造額で、二〇一〇年は一千百二十九億円から二〇一四年には一千三百七十九億円に伸びていると。それで、小麦の生産量が全国の四分の一ということで、小麦の製粉工場を造っていこうということで造ってもいると。 やっぱり、企業を誘致して雇用も増やしてきているんだけれども、こういう取組を支援するというのが本来農水省の役割なんじゃないかと。やっぱり、地域に根差して循環型でちゃんと結び付いて地域の構成員としてやっていくと、そういうところにこそ支援するのが農水省の役割なんじゃないのかというふうに思うんですけれども、大臣、こういう在り方、それこそが地域を強くして農業を強くするということになると思いませんか。いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 地域政策も必要、そして産業政策も必要ですが、両方が相まって、紙委員が御指摘のように、農業関連産業が農村にあることによって農村の皆さんのニーズをまた把握して、新しい機械をあるいは新しい肥料を作成いただけるような、そんな循環があることはまさに農村地域の理想だろうというように思っております。
○紙智子君 私は、そういうことでいうと、わざわざ農工法をやらなくてもいいんじゃないかなというふうに思うわけですよ。 地域のやっぱり自主性、創意性を生かした農業振興を支援するということが大事だと思うんですね。地方自治体を政府の政策で縛りを掛けてかえって不自由にする、農地を集約して企業を誘致するということではないということを申し上げて、質問を終わります。
○儀間光男君 日本維新の会の儀間です。 農工法の質問に入る前に、大臣に少し確認したいことがあるんです。 農林水産省が出したQアンドAの中で、空き家や廃校についてのQアンドAがありますけれど、私の地元沖縄で、北部に今帰仁村というのがあるんですよ。今帰仁というのは、我々も小さい頃読めなかったんです、発音を聞いて覚えたんですが。そこに湧川集落があるんですが、村立の湧川小学校というのがあったんですね。ここを、NPO法人、農業法人持っている伊志嶺さんという人が、あいあいファームという、周辺農家から土地も借りて、農家の人たち、生産、栽培に参加させて、いろんな多様な六次化してあるんですね。 それで農林水産大臣賞を得たんですが、これは本人に確認しようと思って電話したら、韓国に行ってつながらないんですよ。山本大臣時代なのか森山前大臣時代なのか、記憶にございませんか。
○政府参考人(佐藤速水君) 済みません、今、今年の話なのか去年の話なのかも含めて、分かる者がおりませんので、ちょっとお答えできずに申し訳ございません。
○儀間光男君 結構です。ありがとうございました。 実は、二、三か月前、その受賞パーティーをやったものですから、今このQアンドAを見て、全く理想どおりにできたんだなというふうに思っての確認でした。ありがとうございました。 それでは、法案に入っていきますが、この現法案ができたのが昭和四十六年ですね。そのおかげで雇用総数が政府の資料によると六十二万人に上ったと、こうあるんです。しかも、地元からの雇用が六五%を占めていた、それで農村地域の就業機会の創出に成果を上げたと。確かにそうだと思いますね。 でも、このことは、単純な考えで見てみると、就農する機会もこのおかげで、失ったと言うと失礼ですが、農村全体が良くなるのはいいことですから失ったとは言いませんが、離農者も出たんではないかということがあるんですね。単純に、創出に成果を上げた、これは評価するんですが、同時に離農者もつくってしまったんではないか、そして休耕地をつくってしまったんではないかというようなリスク面も少し今後も考える必要があるということから今の話にしたんですが、佐藤振興局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) この農工法によりまして、これまで六十二万人の雇用が生み出されました。他方で、農業構造改善の状況を見ますと、この農工導入地区における担い手への農地集積率が農工導入地区以外の市町村に比べて約一〇%ポイント高いというところからすると、農工実施地区におきましては農業の構造改善がほかの地区に比べて進んだといったようなことは、これまでの実績から見て言えるのではないかというふうに評価をいたしております。
○儀間光男君 ありがとうございました。 それで、いわゆる過疎地域の雇用機会を増大した、少なくとも人口の流出を止める効果があったと、こういうふうに評価しているんですね。私は、それと同時に、なぜそうしながら地域が過疎化していったかというと、そういうことにもかかわらず、それを上回るスピードで過疎化が進行していったということが現状ではないのかなと思ったり考えたりいたしております。 だから、この度の改正の業種の拡大が行われ、新たな計画を策定され、農村の活性化を促す一因となってほしいと願うのは同じですが、実施計画策定数を見て分かるとおり、農工法による農村地域への工業導入促進事業が今のままではもう暗礁に乗り上げたことが指摘されますね。実態としてこれが十二分に承知をしていらっしゃって今回の法案が出たと思うんですね。 ちなみに、調査資料によると、既存計画の縮小、廃止、つまり四十六年にできた法律の縮小、廃止、これが二・六%ですね、市町村のお答えは。昨年の調査で、十年間の実施計画の意向調査の資料であります。それを見ると、既存の計画の縮小、廃止が二・五%、新規策定、変更の考えはないと答えたのが四一・九%、分からないが四六・五%、それから新規計画の策定してよろしいというのは三%にすぎないんですね。分からないも含めると、分からないは分からないですから統計に入らないんですね。この数字が示しているように、計画の新規策定、変更は考えていない、分からないが全体の八割強になっています。 したがって、その同計画の主体が地方自治体である以上、地方自治体の主体性を尊重しなければならないと考えるんですが、先ほどもいろいろ質問がありましたけれども、農水省は今後、実施計画策定に向けて地方自治体とどのような連携を図ってその実施計画の増加を図ってこの今回の法案がスムーズに導入されるかを、どうお考えかをちょっとお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) 今、儀間委員が御紹介なさいましたこのアンケート調査の結果でございますが、平成二十七年に実施したものでございます。このアンケートは、現行法、現行の農工法の下で、すなわち対象業種が現在の五業種に限定されていると、こういう前提で、今後、農工団地の新規計画の策定等を行う考えはあるかと、こういう調査でございました。 一方、昨年の十二月に実施したアンケートでは、農工法の五業種以外の業種について立地の照会があったところが百二十九市町村あったということでございますので、この五業種の限定を廃止した場合での立地ニーズというのは一定程度あるのではないかと思っております。 そこで、この市町村が産業導入を図る際に策定する実施計画でございますが、もとより、委員御指摘のとおり、地方の自主性、市町村の自主性を尊重することはもちろんではございますけれども、国といたしましては、この市町村が策定する実施計画に基づく産業の立地、導入が円滑に進むように、関係省庁とも連携しながら市町村に対し支援を行っていきたいと考えております。 具体的には、農水省の農山漁村振興交付金におきまして、この実施計画を策定した地域を対象にいたしまして、地域資源活用施設ですとか就業支援施設等の施設整備を支援をしたいと考えておりますし、また、内閣府の地方創生推進交付金におきましては、農工法に基づく実施計画と関連する事業についての優先的な取扱いを講じるということにしております。また、地方農政局に支援施策の活用窓口を設置いたしまして、地方自治体、さらに事業者等に対しまして、業種横断的な税制の積極的な活用も含めまして各種支援措置について相談の受付を行うというようなことを考えてございます。
○儀間光男君 それを受けまして、それじゃ、お尋ねしたいんですが、今後、市町村と調整しながら、連携しながら、実施計画、当面何市町村を予想するのか、全市町村というわけにいかぬと思いますからね、あるいは企業誘致はどういうものをどれぐらい配置しようとしているのか、さらには雇用予定数はどうなっているのか、具体的に計画をお持ちだったらお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) 市町村の実施計画の策定数でございます。 これまでの実績を見ますと、制定直後の昭和四十年代には大体百五十から二百の実施計画が策定されておりました。また、農工法の活用実績が非常に旺盛だった昭和六十年前後の状況ですが、年間約三十から四十の実施計画が策定されておりましたけれども、近年は一桁で推移をしているところでございます。 今後、この改正農工法によってどのくらいの実施計画が策定できるか、確たる見通しが立てることはなかなか難しい状況ではございますが、なるべく多くの地域で実施計画を策定してもらうべく、先ほど申し上げました支援措置なんかも講じながら市町村を支援してまいりたいと考えております。 また、今般の改正を受けまして多くの市町村で計画を策定していくことが見込まれますが、この市町村におきましては、今後、日本全体の総人口が人口減少していく中で、どの程度のその市町村の居住人口の見通しを立てて、どの程度の雇用創出効果が見込める産業の導入を図るのかといったことですとか、また実際にどの程度産業の導入が進むのか、これらについてはこれから市町村が実施計画を定める過程で検討していくことになるというふうに考えております。 このため、具体的にどの程度の居住者の増加ですとか雇用の増加が図られるのか、現時点では一概に見通しを立てることは難しいと思いますけれども、この産業の導入によって一定程度は雇用の増加、居住者の増加が図られるのではないかというふうに考えております。
○儀間光男君 私は、やはり市町村の実施計画も、最終的なジャッジは政府が、皆さんがやるわけですよ。市町村の計画が出てくる、それを判定、ジャッジするのは皆さんでしょう。それは違うの。
○政府参考人(佐藤速水君) この市町村の計画をジャッジしますといいますか、確認するのはこの法律上は都道府県ということになっております。この法律では、国が基本的な方針、基本方針を定めまして、この基本方針に基づいて都道府県が基本計画を作ります。この国の基本方針と都道府県の基本計画に基づいて市町村が実施計画を作る、この市町村の実施計画は、都道府県が同意協議をする中で確認をしていくと、こういうスキームになっておりますので、国が直接市町村の実施計画に対して確認をするとか承認をするというスキームにはなってございません。
○儀間光男君 たしか、今回の法案では、都道府県を排除するんでしょう、基本計画は都道府県は出さなくたっていいと、排除すると。それでもやはり市町村のは、ジャッジ、都道府県がやるの。どうなんですか。
○政府参考人(佐藤速水君) 先日の提案理由説明で申し上げました都道府県の廃止と申しますのは、都道府県が広域の実施計画を作るというのが現行の制度にございます。これは二十ヘクタール以上の工業団地を言わば先行造成的に都道府県が事業主体となって工業団地を造成するというものでしたが、これがここ十年以上実績がないということで、これについては廃止をすると。実施計画を都道府県が作るというのを廃止しますが、市町村が作る実施計画の上位計画であります基本計画につきましては、これは引き続き都道府県が作るということで、改正前と同様の仕組みにしております。
○儀間光男君 ちょっと誤解がありました。よく分かりました。 それで、いつも言うんですが、市町村の首長の政策や、あるいはその性格やそういうもので、積極的な人、中間の人、それから、まあ何でもいいやという三つのグループに分かれるんですよ。ケセラセラの人もおるんですね、いろんな業務をやるのに。そういうときに濃淡があって、これは相当地域差が出てくるということが予想されるんですが、その辺の見解はいかがでしょうか。それでいいのかどうかですね。
○政府参考人(佐藤速水君) それがいいか悪いかとお尋ねになりますと、なかなか答え、難しいところがございますが、そういった市町村におきましても、やっぱり物事を決めるのは市町村長お一人ではございません。地域の発意ですとか、あるいは地域の熱意が地域の行政を動かすといったようなケースもあると思います。 そういったような地域のそれこそ内発力といったようなものに我々としては期待をし、またそういった地域の取組を国としても予算面、事業面その他で支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。
○儀間光男君 それはよく分かっていて、それでいいんですが。ということは、市町村が行う事業で濃淡が出てくると、濃ゆい方に近隣市町村から人々が寄って、濃ゆい方はこれに対応するのに財政的に窮するんですよ。現場経験してみてよく分かったんですね。ですから、ある程度、おまえのところ全くやらぬじゃ駄目だよと言って少しはさせぬと、いいところに、濃淡の濃ゆいところに人が集まるようになると、これ、いろんな事業で自己負担分ありますから財政的にもたないんですね。そういうことが過去何度かいろんな省庁の事業であって、それが心配されて今そういうことを聞くんですが、是非、そういうことのないように、方針を出したりいろんなことをやって現場を指導していただきたいと、こういうふうに思っております。 それから、この現行法律ができたのは昭和四十六年といいますと、本当に、今ありましたが、高度成長時代、昭和三十年代に、池田勇人総理大臣が、貧乏人は麦を食えと言って国民を怒らせ、あるいは所得を倍増すると国民を鼓舞させて高度成長に入った。それで、そのおかげ、どうしたかというと、その弊害は農村地域に出たんですね。 三ちゃん農業ってあったけど、失礼なことを聞きますが、記憶にございますか、局長。
○政府参考人(佐藤速水君) 三ちゃん農業、じいちゃん、ばあちゃん、母ちゃんで営む農業ということで、小学校のときに学んだ記憶がございます。
○儀間光男君 年の差を感ずるな。 そのとおりであります。それをそうさせたのが、戦後の日本の産業構造が農業大国から重工業へ移動したんですね。そのおかげで、青田刈りで、地方は集団就職で皆刈り取られて、地方の子供たち、男の子も女の子も全部集団就職で太平洋ベルト地帯へ出ていきまして、父ちゃんは父ちゃんで今度は季節労働へ出てしまうと。残ったじいちゃん、ばあちゃん、母ちゃん、三ちゃんがやるんですが、今では更にこれが悪い意味で進化していると思うんですね。今、二ちゃんですよ、じいちゃん、ばあちゃん。子供たちは一斉に都市部へ出て、担い手で残っている方々も大分おるんですが、統計上は六十七、八歳ですから、もうじいちゃん、ばあちゃんがつないでいるんですね。 そういうことを是非ともやっていかなければならないので、ただ単に、農工、工業団地をつくって、そこに吸収されたからめでたしめでたしじゃないんですね。この二ちゃん農業の人たちが農業終わったときにどうするかということをこれから考えるべきだと思うんですが、その辺の見解を示していただけませんか。
○政府参考人(佐藤速水君) そういった高齢者の方々も、人生、平均余命が延びておりますし、農業をリタイアしてもまだまだ自己実現のために社会貢献したい、働きたいというようなことがあろうかと思います。 その際に、肉体労働、農業はきついけれども、しかしこの農業で培った経験を生かして、例えば農家レストランとか農泊の取組で様々な技術的なことを来場者に披露したいといったような、そういった意味で活躍の場ができると、そういったようなことにこの農工法で活用が図られるということであれば、この農工法の一つの効果としてプラスの効果が期待できるのではないかというふうに考えてございます。
○儀間光男君 悪いことじゃない、いいことだと思うんですが、皆さんが調査した資料、導入実施計画、市町村に対して、五年以内の農工団地に立地したいとのことの照会を皆さんやっているんですが、農家レストランあちこちで盛んですけれど、この市町村のアンケートを見るというと、たったの八件、希望しているところ。これを見ると、電気業、いわゆる木質バイオマスが九十三で、農産物直売店、いわゆる相対売りですが、これが三十二件と高いんですね。そういうことで活路を見出す、まあその程度の数字しかないのかなと思ったりもいたしはするんですが、そんなに需要が高くない。活路を見出すというほどのものじゃ、これから見ると、統計から見るとそうなっているんですよ。 だから、そういうことも含めまして、この法律を作ることによって就業の機会を農村地域に与えよう、呼び起こそうということで離農者や小規模農業を、何というかな、供給源にしたいというような状況にあるんですが、これはどうかと思うので、こういう限定的にしてしまうと離農者ますます増えていって、農村がますます疲弊していくというようなことさえできるわけですから、これは余り、離農者ももちろん再就職せぬといけませんから大事ですけれど、こういうことを限定しないで幅広くやった方がいいと思うんですが、どうなんですかね。
○政府参考人(佐藤速水君) 私どもも、御指摘のとおり、この導入産業の雇用対象でございますが、必ずしも農業従事者に限定されるものではないというふうに考えてございます。新たな就業機会が確保できなければ農村から出ていってしまうようなことが、そういう懸念されるような方ですとか、あるいは逆に、農村に就業機会が確保されれば是非都市から農村に移り住みたいといったことが期待される方、そういった方までも含めて雇用対象として考えていくということは重要ではないかというふうに考えてございます。
○儀間光男君 是非そういうことをやっていただきたいと思いますが、雇用の創出、つまり、一にも二にも三にも農村を豊かにしようというのがこの法律の目的ですから、それを、しかも就農者もおって、こういう新規工業関係に就職する人もおって、農家にとどまって、地域にとどまってこれが両方並行するんだったらいいんですが、とどまらないことだってあるんですね。 だから、都市部から、その立地した農村以外の近隣の都市部から導入してそこを居住してもらうというようなことをしないというと、農村地域に配置された工業や商業の中に、関連産業の中に入ったはいいけれど、遠いところを通勤でやってきてしまうとここの法律の目的にちょっと反すると、再生できないと思うんですよ。農家が衰退してしまう、依然として過疎化していってしまう。ということは、地域の文化も全部失ってしまうということになりかねないんですが、この辺どのようにお考えですか。都市部から入れるということを、離農者や小規模ということも含めて、都市部から入れてくるんだというようなことを方向付けてほしいんですが、その辺いかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤速水君) この農村地域に導入するものですが、よそから持ってくるものだけではなくて、まさに地域内発型産業、地域で起こしていくもの、そういったことも含めて導入という用語を使っております。そういった意味では、外から持ってくる産業あるいは中から起こす産業をひっくるめて産業を導入していくということでございます。 その際に、先ほど答弁申し上げましたとおり、そこでの雇用対象は、今現に農村地域に住んでいらっしゃる農業従事者に限らず、働く場所がなくなってしまうと地域の外に出ていかざるを得ないような、そういった方も含めまして、またさらに、地域で、農村で雇用があれば移り住みたいという、考えている人がいらっしゃるとすれば、そういった方までも雇用対象にして施策を進めていくといったようなことを考えてございます。
○儀間光男君 地方創生の面からもそれは大事なことですが、地方創生が始まったのは、実は私の認識するところでは昭和四十七年、時の総理大臣田中角栄総理が日本列島改造論、これを、高度成長の中で農家が疲弊して集落がなくなる危機を感じた時の田中さんが、改造論でもって、一時間以内で通勤のできる新幹線、快速あるいは高速道路、北海道から鹿児島まで。沖縄は、高速道路はあるけどつながっていません。鉄道ももちろんありません。 ということで、その四島をつないでいわゆる地方創生をしよう、地方に人たちを戻そうということであの計画が始まったんですが、逆になったんですね、結果は。一時間で行けるんだったら医療や教育やいろんな生活に便利なところから通った方がいいということで、地方へ戻らなかったんですよ。それが今まだ集中的に東京一極集中であって、そういう現象が生じて列島改造論が出たと私は思っているんですが、あるいは、地方創生は今までもたくさんの総理がやりましたよ。竹下さんがやりましたし、直接一億ずつ市町村に渡したのかな。そのようなことで何回もやってきているんですが、成功しなかった。理由は何かというと、地方に呼び込む魅力あることができなかったからですよ。 だから、今回この法律ができるんだったら是非そういうこともしないといかぬのですが、それには、地方によって医療も教育も、それから交通関係も観光もできるんだということにしないと、国交省のいうコンパクトシティー、今皆さんの計画の中にそれありますからいいことですが、ここは各省庁が串刺しになって横断的にやらなければならないんですけれど、どうしたわけか、国交省が今回抜けるんですね。同時に、教育も大事ですが、今度は文科省が入っていないんですよ。主務大臣、四大臣から三大臣になったんですね。いわゆる交通関係を見ると、国交省もなお主務大臣として残っていいんじゃないか、観光だってそうじゃないか。追加して教育がありますから、医療もある、医療は厚生がありますから、農林水産があります。教育がありますから文科省も主務大臣に入っていいと思うんですが、この二つの関係、どうなんでしょう。これは大臣に聞きましょう。
○国務大臣(山本有二君) すべからく地域に住まう人たちが幸せに永続して長期間住むためには、先ほどおっしゃられました国交省における住宅や都市開発、あるいは文科省における幼児教育や高等教育、そういったものとうまくマッチングがなければ長期的な地域維持ができません。 そんな意味では、主務大臣に国交省あるいは文科省必要だろうというように思っておりますが、国交大臣は、昭和六十三年の農工法の一部改正において工業以外の四業種を対象業種に追加した際に、これら事業者が必要であるとする施設であって、かつ農村地域において整備が遅れている施設として共同流通業務施設の整備について規定したことに伴って、道路貨物運送業、倉庫業等に係る流通業務施設の整備を所管する国土交通大臣を特に主務大臣として追加をいたしました。そんな意味で、この次にこうした業種にとらわれないということになったものですから、国交大臣が主務大臣から削除されたわけでございます。 今後、厚労大臣も国交大臣も必要でございますけれども、都道府県あるいは市町村、その主体がしっかりと関与していただくことによって、十分、そうした大臣が所管でなくても地域を守っていく、また相互関連する様々な施設を呼び込んでくれるというように思っておりますので、そんな意味で、我々としましては、必ずしも主務大臣に文科も国交も入れることによってというよりも、都道府県や市町村の主体性でもって十分カバーできるというように認識したところでございます。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が来ておりますのでお願いします。
○儀間光男君 もっと続けたいんですが、時間がありませんので次の機会に回したいと思います。 どうもありがとうございました。 ─────────────
○委員長(渡辺猛之君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、平野達男君が委員を辞任され、その補欠として渡辺美知太郎君が選任されました。 ─────────────
○森ゆうこ君 希望の会(自由・社民)の森ゆうこでございます。 農工法、質問通告しておりましたけれども、まあいつもなんですけれども、質問最後なものですから、ほとんど先生方質問していただいたんですけど、一点確認させていただきたいんですけれども、食料自給率、この目標、これを達成するために、農業はやはり土地と水そして農業者。農地がなくなったら農業できないわけですね、幾ら施設園芸とか野菜工場とかといっても。政府自身、土地の確保、農地の確保について目標を掲げているわけです。でも、今回のような農工法の改正、そして未来何たら、とにかく農地転用を促進する法律ばっかりなんですよ。 そうすると、この一億人以上の国民の食料自給率の確保のために農水省がしっかりと農地として確保しておくべきと考える農地というのは、一体どれぐらいなんですか。
○政府参考人(佐藤速水君) 農地は国民に対する食料供給のための生産基盤でございます。食料自給力の確保を図る上で、今後とも優良農地を確保していくことが基本であるということで、この基本計画におきましては四百万ヘクタールの農地を確保するということがしっかりと定められているところでございます。 今回の農工法改正法案ですとか地域未来投資促進法案でございますが、先ほど来御説明申し上げておりますとおり、産業の施設用地と農地との土地利用調整をこれまで以上にしっかりと行うような仕組みを設けることで、優良農地を確保しながら農業と導入産業との均衡ある発展を図ることとしているところでございます。 この二つの法案並びに農振制度と農地転用許可制度を適切に運用することによりまして、今後とも優良農地の確保を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○森ゆうこ君 そうはいっても、既に四百四十七万ヘクタールまで我が国の農地面積は減少をしております。その平成三十七年に目標として掲げる四百四十万ヘクタールの確保、そんなものおぼつかないんじゃないんでしょうか。 とにかく今、農水省の農業政策はおかしいと山田俊男先生もこの間の決算委員会でおっしゃっていたと思いますけれども、政策の意思決定がおかしい、行政がねじ曲げられている、このことがこの農水委員会でも厳しく指摘をされてきたわけです。 そして、その象徴が加計学園問題であります。この間も言いましたけれども、皆さんがきちんと説明する義務があるんですよ。全然説明していない、資料も出さないということなんですけれども、じゃ、まず、藤原さん来ていらっしゃいますね。 今治市イコール加計学園ですけれども、三十年四月の開学、これを目指しているということはいつから知っていましたか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。 三十年四月ということにつきましては、以前から今治市はできるだけ準備をして早めに開学したいという御希望を聞いておりましたけれども、明示的に三十年四月ということをお聞きしたというのは記憶にございません。
○森ゆうこ君 今日は、皆さんのお手元に、まず資料一ページ目は今朝の朝日新聞の一面、「獣医学部の新設計画 行政ゆがめられた」という、前川前文部科学事務次官の独白、激白であります。 そして、二ページ目、三ページ目は、これは実は情報公開で、今治市の議会に今治市議会国家戦略特区特別委員会というのが設置されておりまして、一応は秘密会の扱いらしいんですけれども、その議事録、これを情報公開請求で得たものであります。その抜粋であります。 これは、昨年の九月二十六日月曜日の議事録でございます。個人名は私の方でマスキングさせていただきました。それで、この黄色でマーカーしてあるところが今の開学の時期が書いてあるところでございます。「最速で平成三十年四月の開学を目指して、スピード感を持って臨んでまいりたいと考えております。」と、これは事務局の説明です。で、委員長の発言があり、委員の質問があるわけです。「先ほどの説明で、平成三十年四月の開学を目標にと言われたと思うんですけど、これは、当初からそういうスケジュールがあったんですけども、」と。これは、当初から今治市はこういう、そして加計学園はこのスケジュールはっきりしていて、何度もこういう話が出ているわけです。そして、企画課長で、「当初三十年四月というような目標ということを、市の立場という形で発言をさせていただいているところでございますけれども、」というのが云々とあって、次のページ見てください。これ、国家戦略特区での会議の報告をしているわけですね。「内閣府としましては、何とか三十年四月を目指して努力をするという姿勢を、この分科会を通じて見せさせていただいておりますので、それに向けて国の方は動いていくんだろうというふうに思っております。」と。今治市のこれが特別委員会の議事録です。 ということは、藤原さん、国家戦略特区で今治市イコール加計学園側は、内閣府として国家戦略特区でこういうふうなやり取りあったんじゃないんですか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。 九月二十一日の今治市分科会で、この三十年四月を開学するというところまでの議論が本格的に行われていたとは認識しておりません。
○森ゆうこ君 いや、だって、国家戦略特区でこういうやり取りがありましたという議会の中での説明の議事録なんですよ。 私も、藤原さんおっしゃるとおりで、公開していらっしゃる議事要旨を見ても、この肝腎の三十年四月開学というところがどこを読んでも出てこないんですね。当然、内閣府のホームページで検索を掛けてもヒットしないんです。ヒットするのは、今年になってから、正式に事業者で認定をされて、正式に説明を、プレゼンを加計学園がやるところからしか出てこないんです。でも、去年のうちにあったでしょう、何度かそういうやり取りが。そこの部分だけ削除したんですか、議事要旨から。 まあ、じゃ、この公開していらっしゃる議事要旨は議事録の全てではないということでよろしいですか。藤原さん。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。 議事録はそのときに議論したもの全てでございます。複数の分科会の出席者がおりますので、そういったことを、削除などはさせていただいたものでは全くございません。(発言する者あり)
○森ゆうこ君 その議事にあった全てが議事録として残され、そして公開されているということでいいですか。それとも、今、櫻井先生からちょっと発言がありましたように、そもそも議事要旨なんだから、しゃべった、発言した、それぞれの人たちが発言したことを全ては書いていない、記録としてアップしていないということなんでしょうか、どっちなんでしょうか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。 議事要旨でございますが、かなり議事録に近い形で、これは国家戦略特区諮問会議、区域会議、分科会等につきましては、要旨といいましても、ほとんど御発言のとおり書かせていただいておりますので、そういった意味では、そこでの御発言、各メンバーの、参加者の御発言をそのまま議事要旨にさせていただいているところでございます。
○森ゆうこ君 議事録を、じゃ、正式に出していただきたいと思います。 事務局長、加計学園、そして今治市、まあイコールなんですけどね、とにかく三十年四月開学目指しているんだという発言をしていると、これ市議会に報告しているわけですよね。何で皆さんが認めないんですか。何で隠しているんですか。当初から三十年四月の開学はあったんじゃないんですか。うそつかないでください。事務局長。
○政府参考人(佐々木基君) お答えします。 先ほど藤原審議官の方から御答弁させていただきましたけれども、私ども、議事録は会議の模様を忠実に出させていただいておりまして、そこでは、今治市の方からはできるだけ早くという分科会での発言がございましたけれども、今先生御指摘のような三十年開学ということは一切出ておりません。それは間違いございません。
○森ゆうこ君 とにかく記録出してください。 委員長、よろしいでしょうか。
○委員長(渡辺猛之君) 後刻理事会で協議いたします。
○森ゆうこ君 明らかになっている。真偽を認めていませんけれども、とにかく三十年四月の開学がまずある。そうすると、ほかのところは手挙げられないから加計学園に決めることができるわけですよ。そして、当初からそのやり取りはあったということなんです。それにしても、法律に違反しているんじゃないですか、国家戦略特区の運営は。 副大臣、本当に副大臣、気の毒だと思っているんですよ。もう、黒を白と言わなきゃいけないような答弁をもらって、そういう答弁を繰り返されているというふうに、本当にお気の毒でなりませんが。しかし、副大臣は国民のために働かなきゃいけないわけですから、真実をお述べいただきたいというふうに思いますけれども、全くこの間からの質問にも答えてくださっていないんですけれども、先ほどの櫻井さんの質問にも答えていないんですけれども、国家戦略特区、第五条に基づく基本方針には、国家戦略特区運営の大原則が書いてありますけれども、その大原則の第一番とは何でしょうか。
○副大臣(松本洋平君) 国家戦略特区制度につきましては、次の三点の運用を原則とすることということに書かれているわけでありまして、ア、イ、ウとございます。その第一番目は、情報公開の徹底を図り、透明性を十分に確保することとなっております。
○森ゆうこ君 全然情報公開の徹底図られていないじゃないですか。今まで私は皆さんから情報を得るためにどれだけの時間を費やしたと思っているんですか。 ところで、十一月九日の文案、そしてパブコメに追加された平成三十年度開設、ここで事実上京都産業大学が手が挙げられなくなるんですけれども、さらには一校に限ることということで念押ししたわけです。 これ、それぞれ重要な意思決定なんですけれども、この条件についての三府省それぞれの組織における決裁文書をお出しいただきたいとお願いしているんですけれども、ないと、ないという返事しかないんですけど、本当にないんですか。文部科学省から行きますかね。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。 獣医学部の新設に関して、今、森先生から御指摘のございました三十年四月開設と、それから一校に限るということを決定した文書についてでございますけれども、文書上の決裁は取っておりません。これらの文書につきましては、それぞれ内閣府を中心に関係府省間の協議が行われ、文部科学省においても、大臣の御了解をいただきまして最終的に成案を得たものでございます。
○森ゆうこ君 いつから文科省ってそういう仕事の仕方になったんですか。役所は、稟議書を回して、重要な意思決定のときには、稟議書回して判こ押して最後意思決定するんじゃないんですか。決裁文書ないんですか。義家さんになってから決裁文書はないんですか。私のときはありましたよ。 決裁文書がない行政の手続って一体何ですか。農水省、どうですか。
○政府参考人(今城健晴君) お答えいたします。 十一月九日の特区諮問会議の文案、それから一校に限ることの十二月二十二日の三大臣の合意文書につきましては、私から大臣に御説明をし、大臣に了解をいただきました。その上で、事務方から内閣府に回答をしました。その際に、書面での決裁行為は行っておりません。(発言する者あり)
○委員長(渡辺猛之君) 不規則発言は控えてください。
○森ゆうこ君 その意思決定はどうやってなされたか、じゃ、何にも記録が残っていないということですか。それってどういう行政手続ですか。 山本大臣、何ですか、これ、行政ですか。法治国家でしょう、ここは。役所は重要な意思決定のときには、稟議書を回してみんな判こをつくんですよ。何にもないんですか、決裁文書、本当に。
○政府参考人(今城健晴君) 繰り返しになりますが、私から大臣に御説明をし、御了解をいただきました。ただし、決裁文書は稟議を回しておりませんので作っておりません。
○森ゆうこ君 内閣府が取りまとめているので文科省と農水省は作る必要がないというようなことも、前にそんなお話も聞きましたので、じゃ、この取りまとめ、国家戦略特区ですからね、こんな重要な意思決定ですから、当然、意思決定の決裁文書、役所ですからあるはずですけど、副大臣、どうですか。
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。 ただいまの三つの書面でございます。まず一つは、昨年の十一月九日の諮問会議に付議した文案でございますけれども、これは従来からそういう扱いでございますけれども、結局この文案は会議の議決をもって決定されるというものでございますので、従来から決裁を取っていないという扱いをさせていただいております。 それから、パブリックコメントの概要案でございますけれども、これにつきましては、あくまでもパブリックコメントということで意見を聞く案でございまして、告示案の本体ではないと。一月四日の官報告示に向けた途中の段階のものにすぎないということでございまして、最終的には、当然ながら、共同告示の制定について決裁を取る必要があることから、格別決裁を取ることをしていないものでございます。 それから最後に、一校に限るという旨の三大臣名の文書につきましては、本年一月四日の告示に向けまして三府省で内部的に確認を行ったものにすぎませんので、直後一月四日の告示でその旨が明記、公表されるということもありまして、格別決裁を取ることをしなかったものでございます。
○森ゆうこ君 驚きますね。決裁文書もない、どういう経過で意思決定が行われたのか確認する方法がない。法治国家でしょう。 いろいろ、先ほど櫻井先生からも御指摘のあった九月二十六日の文書でありますとか、十一月八日のメールは私のところにも届いております。 常盤局長、ここに局長のことが出てくるんですけれども、十一月八日ですけれども、先日、加計学園から構想の現状を聴取したことについて、昨日、大臣及び局長より、加計学園からに対して、文科省としては現時点の構想では不十分だと考えている旨早急に厳しく伝えるべきという御指示がありました、局長からは先ほども、早く連絡して、絶対今日中と言われたところですと、こういうメールであり、先ほど御紹介されました加計学園への伝達事項ということで、当然文科省として懸案に思っているであろう、我々も論点にしてきた事項がここにあるわけですけど、局長、御自分のことだから覚えていらっしゃるでしょう。本当のことをおっしゃってください。 十一月八日、こういうやり取りが、だから十一月七日に局長は、専門教育課課長補佐のところにそういうふうにおっしゃった、あるいは専門課課長にそうおっしゃった、部局にそうおっしゃった。そう言われた御記憶はありますね。
○政府参考人(常盤豊君) お答えを申し上げます。 今お話をいただいた文書ということでございますけれども、その文書につきましては、入手経路あるいは出どころということも不明なものでございますので、コメントは差し控えさせていただきたいというふうに思ってございます。
○森ゆうこ君 私、文書のことを聞いていません。もう一回お答えください。 この日付からしますと、十一月八日にそういうメールが課長補佐から皆さんに送られているんですけれども、局長からはその前日ということですから、十一月七日、十一月九日の国家戦略特区諮問会議の前々日に、局長の方から、加計学園にこういう懸案事項を伝えろ、もっとしっかりしろと強く言われたと、ここまで書いてあるんですから、局長、覚えていらっしゃいますね。そうおっしゃいましたね。この文書が本当かどうかなんてこと聞いていませんよ。十一月七日に課長補佐あるいはその他の部局の人にそういう指示をしたかどうか、それを聞いているんですよ。
○政府参考人(常盤豊君) 繰り返しになりますけれども、今お示しいただきました事柄につきましては、文書に即したお尋ねでございますが、入手経路、出どころ不明でございますので、コメントは差し控えたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(常盤豊君) お答えを申し上げます。 私ども、様々な大学につきまして、設置申請に向けて、いろいろ申請に至る以前の段階で御相談をさせていただくということはあることは確かでございます。これは加計学園に限ったことではございません。ほかの大学についても同様なことがございます。その中で具体的に私どもがどのようなことを申し上げているのかということについては、行政の意思形成過程の事柄でございますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思ってございます。
○森ゆうこ君 否定ができないんですね。こういう指示をしたということですね。 義家副大臣、先ほどから、今、常盤局長がお答えになったような答弁の仕方で、答えられないということを午前中の文科委員会でもおっしゃっていたようですし、先ほどの同僚委員の質問にもそういうふうに言っていらっしゃいましたけれども、そのお答えはどのような法律的根拠を基にそうおっしゃっているんですか。(発言する者あり)
○委員長(渡辺猛之君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡辺猛之君) 速記を起こしてください。
○副大臣(義家弘介君) 先ほど櫻井先生からも御指摘があったんですけれども、情報公開法第二条二項、「この法律において「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録」、括弧のところを飛ばし、「であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。」という定めがございますけれども、この組織的に用いるもの、あるいは、今報道があるように、幹部が共有する等々のものというのはどういうものなのかという解釈も明確に出ておりますが、まず、前提として、職員が単独で作成し、又は取得した文書であって、専ら自己の職務の遂行の便宜のためにのみ利用し、組織としての利用を予定していないもの、あるいは、職員が自己の職務の便宜のために利用する正式文書と重複する当該文書の写し、職員の個人的な検討段階にとどまるものなどは組織的に用いるものには該当しないという解釈、これも正式に出ているものでありまして、つまり、組織的に用いることとして共用ファイルにないもの、つまり、政策決定プロセスに関してはあらゆるやり取りをいたします。これは森委員も副大臣として様々やってきたことで分かると思いますが、そのやり取りのプロセスについては、これは行政文書として組織的に用いるものとはなっていないということでございます。
○森ゆうこ君 本当に理解して言っていらっしゃるんですか。出したくなくてそう言っているんじゃないでしょうね。 森友学園のときから、この情報公開法というよりも公文書の管理に関する法律の方が問題になり、そして各省、この公文書管理法に基づいて管理規則を作っています。そもそも、公文書の管理に関する法律では、第一条、目的として、現在及び将来の国民に説明する責任が全うされるようにすることを目的とするんですよ。そして、第四条では、「行政機関の職員は、第一条の目的の達成に資するため、当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、次に掲げる事項その他の事項について、文書を作成しなければならない。」と、第四条にこう決めてあるんです。 今、私たちがずっと聞いている、文書を提出してほしい、流出した文書が違うと言うなら、それに代わる説明の文書を提出してくれと言っている、それはこうなんですよ。国民に説明する義務があるんですよ。隠蔽するんですか。この間の経緯、全く明らかになっていないじゃないですか。論点は言いました。何で説明しないんですか、何で文書出さないんですか。反論できますか。反論してください。
○副大臣(義家弘介君) 例えば、御党が出された八枚の中で、私の感触とかあるいは私のレクメモとかも出ていますけれども、少なくとも様々なやり取りをしていることは事実です。しかし、そこでしゃべった内容の一部を原稿起こしにして、私に見せることもなくどこかに出されていった、これに対してこの文書がどうかと言われても、私も困りますし、こんなことがまかり通るならば、役人が私を無視して私の意向と違う感触を書いて、これが文書ですって出しちゃったら、それが政策決定に影響があったら、これ大変なことでありまして、少なくとも私に確認した上でそれぞれのものが出ていくべきもの、性質のものであると思っています。
○森ゆうこ君 何言っているんですか。みんながおかしいと思っているわけでしょう、次々にいろんな条件が付いて。 松本副大臣、山本幸三大臣が、今治イコール加計ですけれども、京都よりも今治の方が良かった、私の責任で決めたと言っているわけですよ。じゃ、公募する必要なかったんじゃないですか。何のために公募したんですか。
○副大臣(松本洋平君) 一月四日の公募についてのお尋ねであろうかと思いますけれども、先ほど来、委員は今治イコール加計というお話をされておりますけれども、決してそういうことではありません。今治に、区域会議で決めた後に、実際にそこでの事業者を公正に選ばなければいけないという観点で公募を行っているというふうに理解をしております。
○森ゆうこ君 まあ、そうおっしゃると思って、最後に議事録を二枚付けておきましたけどね。 それぞれの大臣が、そして総理が、今治イコール加計だって、これ議事録見ていただけば分かるじゃないですか。何でそんなところを、また事実を争うようなことを言うんですか。今治イコール加計で十五年間頑張ってきたんでしょう。総理がそう言っているじゃないですか。今更そんなことを言うんですか。 だから、公募する前に山本大臣が決めちゃったわけですよ。そして、今治イコール加計が選ばれるようにいろんな条件を付けていった。そこが不透明だから、決裁文書を出してください、その間の経緯、きちんと説明の文書出してください……
○委員長(渡辺猛之君) 時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○森ゆうこ君 そういうふうに要求しても、全然出さない。出す責任があるんですよ、皆さん。 委員長にお願いいたします。これ、安倍総理、そして腹心の友、加計孝太郎氏、そして前川前文部科学事務次官、木曽功さん等々、関係者、利害関係者全員に出てきていただかないと、これ全容が解明できません。だって、文書出さないし、決裁文書もないって言うんだから。是非そういう総理を含めた関係者もお呼びして、集中審議をまず開いていただきたい。 強く要求して、私の質問を終わります。
○委員長(渡辺猛之君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○舟山康江君 民進党・新緑風会の舟山康江です。 私は、会派を代表いたしまして、農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案に反対の立場から討論いたします。 反対の第一の理由は、農工法がもはや時代に合わなくなっていることです。 制定当時は、地方における工業の立地基盤の確保が求められ、また、職種間、地域間の労働力需給の是正が課題とされていました。他方、農業政策では、農地の保有合理化を促進させ、規模が大きく生産性の高い近代的農業経営を育成することを目標としていました。その育成過程で、農村部における過剰労働力の他産業への転換を支援する必要がありました。昭和四十六年に、両者を一体的に措置するために農工法は制定されました。 しかし、現在の農村の状況を見ると、人口、農業従事者は共に減少し、農村には働き手がいなくなってしまっています。農村にはもはや余剰労働力など存在しません。農家が農村にとどまるのはそこに守るべき農地があるからで、そのよりどころがなくなってしまえば外に出ていってしまうのが現実であり、農地の集約化は必ずしも農村の発展につながるものではありません。 また、政府は法改正により農村地域に雇用を創出して人を呼び込むと説明していますが、本当にそうでしょうか。むしろ農地集約化を進め、小さい農家から土地を取り上げて、農業からの撤退を迫るものではないかとの疑念が拭えません。本当に農村に人を呼び戻し、農村を元気にしたいのであれば、集約化や効率化を迫り、規模の小さい農業者を追い出すような政策ではなく、多様な農家が農業でしっかり生活できるように、戸別所得補償制度の復活など直接支払の充実により農家の生活を支えていくことこそが必要であると考えます。 第二の理由は、この法案が農地転用を促進するものであることです。 対象業種の限定をなくすことにより、多様な業種の導入が可能となり、今までよりも広範に農地転用が行われやすくなります。例えば、大型店舗の導入に当たり平場の広大な土地が必要ということになれば、集約化された優良農地が転用される危険性もあります。 食料自給率が低下する中、農地面積は減少を続けており、農地を守り、我が国の農業生産を確保することは喫緊の課題です。また、農地は、共同活動、自然、伝統文化等、地域がこれまで築いてきたものを維持発展させていくためにも非常に重要であり、守っていかなければなりません。加えて、農地が一たび転用されてしまえば、元に戻すのは非常に困難です。企業が参入しても、一たび撤退してしまったら、そこには人もいなくなり、農地としても利用できない廃墟が残るだけとなってしまいます。 そもそも、全産業への拡大は政府自らが決めた食料・農業・農村基本計画にも書いてありません。基本計画においては、農村への農業関連産業の誘致等による就業機会の拡大に関する総合的な施策の在り方について検討するとされています。農業関連産業や地域内発型産業であれば農業者の所得向上や地域資源の活用による農村地域の発展に寄与することもできますが、業種に何の制約も掛けず、全産業に拡大されては野方図に転用が進むだけです。 本法案は、農村に人を呼び込むどころか、農地の転用を促進し、そこに住む人を奪い、農村社会を崩壊させるものです。このような法案には断固反対せざるを得ないことを申し上げ、私の反対討論といたします。
○紙智子君 日本共産党の紙智子です。 日本共産党を代表して、農村地域工業等導入促進法の一部改正案に反対する反対討論を行います。 改正案に反対するのは、安倍政権が進める農業の構造改革、農地の集積、集約化に従うことを条件に農業誘致を進めるものだからです。 安倍政権は、日本再興戦略で、今後十年間で全農地面積の八割が担い手によって利用され、米の生産コストを全国平均四割削減することを目標にしています。改正案は、政府が進める農業の構造改革に合わせることを明確にするために、目的に農地の集団化その他を加え、任意であった農業構造の改善に関する目標を義務規定に変えることで、都道府県の基本計画並びに市町村の実施計画に縛りを掛けるものになっています。地方の自主性、創意性を生かすことこそ重要です。 また、改正案は、農村地域への導入促進の対象となる工業等五業種の限定要件を撤廃し、サービス業等にも拡大するものになっています。業種指定を廃止することで農産物産直販売所等の小売業、農家レストラン等などの参入が可能となりますが、一方で、農地転用の許可権限が大臣から地方自治体に移譲されている下で、安易な農地転用等を行われる危険性もあります。既に利用されていない遊休工業用地が約千四百ヘクタール、農地転用の目的が達成されませんでした。企業誘致が破綻した事例は全国各地にあります。同じ道を歩む必要はありません。全国で工業跡地等が増加する中で、新たに企業誘致のための農地の転用を進める必要性もありません。 さらに、農業を基幹産業と位置付ける自治体にとっては、農業の振興と地域の営農を支えてきた農業関連企業の発展は一体のものです。本法を改正して農村地域に一般企業を誘致すると言いながら、農業競争力強化支援法案で農業関連企業のリストラ撤廃を求める合理的な理由もありません。 以上を申し上げ、反対討論とします。
○森ゆうこ君 希望の会(自由・社民)の森ゆうこです。 私は、農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案に反対の立場から討論いたします。 本法案は、農地転用促進法案です。バイオマス発電や農家レストランなど地域内発型産業による就労の場の確保と地域活性化が重要なことは論をまちませんが、産業導入のために施設用地として優良農地のど真ん中が転用されてしまえば、農地の集約化どころではありません。野方図に農地転用が進めば、我が国の食料自給率、食料自給力の維持向上に不可欠な農地そのものが失われてしまいます。 政府は食料自給率、食料自給力の向上をうたっていますが、昨年の法改正で国家戦略特区での一般企業による農地取得を認め、さらに今国会において本法案や未来投資促進法案といった農地転用促進法案を提出するなど、全く逆方向を向いており、企業に農地を売り渡すことばかり考えています。 我が国の農地面積は昭和三十六年の六百九万ヘクタールをピークに減少し続けており、平成二十八年度には四百四十七万ヘクタールまで減少しております。本法案の改正などで減少が加速すれば、平成三十七年に目標として掲げる四百四十万ヘクタールの確保などとてもおぼつかないのではないでしょうか。 農工法が制定されたのは昭和四十六年、当時は米の生産過剰が問題となっており、規模が大きく、生産性の高い近代的な農業経営の育成が求められていました。一方、工業サイドでも、大都市周辺における工場の過密等から農村への工場の立地が求められていました。そんな時代背景の下、農工法は、農村地域へ工業を導入し、近代的な農業経営の育成の過程で転職する農業従事者の就業機会を確保されるために制定されました。 しかし、それから約半世紀がたった現在、農業、農村、工業を取り巻く状況はどう変化したでしょうか。工場の海外への立地が進み、農村では人口減少、高齢化が進みました。農工団地として造成されたものの企業が立地していない遊休工場用地は全国で千四百三十三ヘクタールに上り、計画面積も最近は横ばいでほとんど増えていません。今この法律を改正したところで何になるのでしょうか。農村の人口は減少し続け、地域に根差していない産業はやがて撤退し、農村には荒廃した土地だけが残り、地域社会は崩壊の危機にさらされるだけではないでしょうか。 今必要なのは、農業戸別所得補償制度を復活して充実させることを始め、農業に安心して取り組める環境をつくるとともに、地域に根差した産業を振興していくことです。農家、地域住民が農地という貴重な資源を生かし、農業や六次産業化に地道に取り組んでいくべきです。それを支えていくのが我々農林水産委員会、そして農林水産省の役割ではないでしょうか。 与党の皆さんもようやく声を上げ始めましたが、安倍内閣の農業政策決定の過程が不透明であります。その象徴が加計学園問題です。民主主義は手続であります。法律に基づくオープンな議論がなされず、行政がゆがめられたと言われないように、もう一度農政を根本から見直すことを主張して、私の反対討論といたします。
○委員長(渡辺猛之君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(渡辺猛之君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、徳永君から発言を求められておりますので、これを許します。徳永エリ君。
○徳永エリ君 私は、ただいま可決されました農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 農村の高齢化・人口減少が進む中で、優良農地を確保しつつ、農業の持続的な発展を図るとともに、農村地域における就業の場を確保し、農村の機能を維持していくことが重要である。 よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。 一 国が策定する基本方針において、既存の産業導入地区内に造成済みの遊休地がある場合にはその活用を優先させることを明記すること。また、農業と導入産業との土地利用調整を行う際には、農用地区域外での開発を優先させるとともに、農業上の効率的な利用に支障が生じないようにすることを明記し、優良農地の確保に努めること。加えて、今国会で改正された土地改良法に基づく農地中間管理機構関連事業で費用負担を求めずに事業を実施した農地については、少なくとも農地中間管理権の存続期間中は産業導入地区に含めないことを明記すること。 二 都道府県の基本計画の策定及び市町村の実施計画の策定に当たっては、産業の施設用地と農用地等の利用調整が適切に行われるよう、必要な指導・助言を行うこと。 三 法施行後の土地利用の調整の状況について検討を加え、優良な農地が十分に確保できなくなるおそれがあると認めるときは、所要の措置を講ずること。 四 農村地域へ導入される産業の業種が拡大されることに鑑み、農地法に基づく農地転用許可の特例や、農業振興地域の整備に関する法律の農用地区域からの除外の特例については、その厳格な運用に努めること。 五 農業・農村の維持発展のため、新規就農者の確保や農業の多面的機能の発揮に努めるとともに、産業を導入するに当たっては、六次産業化など地域に賦存する資源を活用する地域内発型産業の導入を推進し、農業と導入される産業の均衡ある発展及び雇用構造の高度化に資するものとなるよう、また、農村地域の自然環境や生活環境の保全に十分配慮するよう、都道府県及び市町村に対して指導・助言を行うこと。 六 農村地域に導入される産業に地元住民及び地域への移住者が円滑に就業できるよう、雇用情報の収集・提供等の必要な支援を行うよう努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(渡辺猛之君) ただいま徳永君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(渡辺猛之君) 全会一致と認めます。よって、徳永君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、山本農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山本農林水産大臣。
○国務大臣(山本有二君) ただいまは法案を可決いただきまして、ありがとうございました。 附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(渡辺猛之君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十七分散会