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193回国会参議院2017/03/10

東日本大震災復興特別委員会 第2号

発言数
11
登壇者
5
会派数
2
開催日
2017/03/10

会議録

櫻井充民進党・新緑風会

○委員長(櫻井充君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。  議事に先立ち、一言申し上げます。  東日本大震災の発災から明日で六年を迎えます。今なお苦難のさなかにある方々に改めて思いを致し、本委員会として、被災地の復旧復興が加速されるよう力を尽くしてまいりたいと存じます。  また、震災の記憶を風化させることなく、そこから得た教訓を次世代に伝承することも本委員会の使命であり、引き続き取り組んでいく所存でございます。  ここに、犠牲になられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。  どうぞ御起立をお願いいたします。黙祷。    〔総員起立、黙祷〕

櫻井充民進党・新緑風会

○委員長(櫻井充君) 黙祷を終わります。御着席願います。     ─────────────

櫻井充民進党・新緑風会

○委員長(櫻井充君) 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査を議題といたします。  まず、東日本大震災復興の基本施策について、復興大臣から所信を聴取いたします。今村復興大臣。

今村雅弘自由民主党・無所属の会復興大臣

○国務大臣(今村雅弘君) 復興大臣を拝命しております今村雅弘であります。  東日本大震災復興特別委員会の開催に当たり、一言御挨拶を申し上げます。  初めに、本日付けで務台俊介大臣政務官が辞任し、新たに長坂康正大臣政務官が任命されました。改めまして、私を筆頭に、緊張感を持って職務に取り組み、被災地の復興に全力で取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。  東日本大震災から明日で七年目を迎え、四月には復興・創生期間の二年目を迎えます。未曽有の大災害であるこの震災からの復興には、多くの困難が伴うと同時に、長期にわたっての取組も必要となります。  安倍内閣では、これまでも、復興の加速化を内閣の最重要課題の一つとして位置付け、政府を挙げて復旧復興に取り組んでまいりました。その成果もあり、地震・津波被災地域では、生活に密着したインフラの復旧はほぼ終了し、住まいの再建やなりわいの再生も一歩ずつ着実に進展しております。  また、福島においても、インフラ、生活環境の整備の進展に伴い、順次避難指示が解除されており、この春には、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除される見込みであります。  一方、避難者の数は四十七万人から十二万人に減少しましたが、いまだ多くの方々が不自由な生活を余儀なくされております。被災者の方々一人一人の置かれた状況を踏まえ、被災者に寄り添い、きめ細やかに対応していく必要があります。  次に、具体的な取組について申し上げます。  避難生活の長期化に伴う見守り、心身のケア、生活再建のための相談に加え、災害公営住宅等への移転後も安心して生活できるよう、新しいコミュニティー形成の取組など、生活再建のステージに応じた切れ目ない支援を行ってまいります。また、人と人とのつながりをつくり、生きがいを持って暮らしていただくための心の復興にも力を入れてまいります。  ピークを迎えている住宅再建もしっかりと進めてまいります。高台移転と災害公営住宅は、今年度末までに八割で完成、平成二十九年度末で九割が完成する見込みとなっております。被災地の方々に一日でも早く安心できる住まいに移っていただけるよう、県や市町村をきめ細かく支援してまいります。  また、被災地の経済発展の基盤となる復興道路、復興支援道路の整備等を引き続き進めてまいります。  町のにぎわいや生活を再建するためには、住宅再建と併せて、産業やなりわいの再生に更に力を入れる必要があります。このため、商業施設の整備、企業の新規立地、新規事業への進出や販路の開拓等の支援、併せて農林水産物を始めとする風評被害の払拭に向けた取組等に、より一層力を注いでまいります。  さらに、被災地、特に三陸沿岸部の人材不足に対処するため、若者や専門人材など幅広い人材を呼び込むとともに、被災地企業の人材獲得力向上を図るための支援策を講じてまいります。  昨年を東北観光復興元年と位置付け、観光振興の取組を抜本的に強化してまいりました。こうしたこともあり、東北六県の外国人宿泊者数は、平成二十八年において全国を上回る伸び率を見せています。引き続き、更なるインバウンドの増大に向け、地域からの発案に基づいた取組や東北の魅力の発信強化等を継続的に実施するほか、交流人口の拡大に向けた官民連携での取組を強化してまいります。あわせて、風評の影響を受けた福島県に特化した国内観光振興を支援してまいります。  この春までに、帰還困難区域を除くほとんどの地域において避難指示が解除される見込みとなっており、福島の復興再生に向けた動きは着実に進展しております。  福島の復興再生を加速させるため、除染や中間貯蔵施設の整備を進めるとともに、インフラや教育、医療、介護などの生活環境の整備を一層推進します。また、福島イノベーション・コースト構想の推進や官民合同チームによる自立支援など、産業、なりわいの再生を図ってまいります。  帰還困難区域については、五年を目途に、避難指示を解除し、帰還者等の居住を可能とすることを目指す特定復興再生拠点を整備してまいります。  こうした取組を推進するため、福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案を提出しております。  福島の復興再生は中長期的対応が必要であり、引き続き、国が前面に立って、全力で取り組んでまいります。  被災地は、震災前から人口減少、高齢化等の課題を抱えております。民間の力を活用しながら、こうした地域課題の解決に向けた取組を通じ、新しい東北の創造に取り組んでまいります。このため、これまでに得られた経験や教訓を生かしつつ、先進的な取組を被災地において普及、展開してまいります。  さらに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会については、復興を成し遂げた姿を世界に発信する意味でも意義深いことと考えております。被災地での競技開催、聖火リレーや事前キャンプの実施など、被災地と連携した取組を行うことにより、被災された方々を元気付け、復興の後押しにもつながるよう、復興五輪の取組も進めてまいります。  これからの復興再生には、産業、なりわいの再生を始めとするソフト面での施策の充実を早急に図ることが必要ですが、そのためにも、何より地域の皆様の知恵と情熱と行動がその大きなエネルギーであると実感しております。  今後とも、復興のステージの進展に応じて生ずるそれぞれの地域の課題について、現場主義に徹して被災地の意見をよく伺い、被災者に寄り添いつつ、復興の司令塔としての機能をしっかり果たしながら、復興を更に加速化させてまいります。  櫻井委員長を始め、理事及び委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

櫻井充民進党・新緑風会

○委員長(櫻井充君) ありがとうございました。  次に、平成二十九年度復興庁関係予算について、復興副大臣から説明を聴取いたします。橘復興副大臣。

橘慶一郎自由民主党・無所属の会復興副大臣

○副大臣(橘慶一郎君) 平成二十九年度復興庁予算について御説明を申し上げます。  復興庁においては、復興・創生期間の二年目を迎えるに当たり、被災地の抱える課題の解決に直結する取組を着実に実施するとともに、復興のステージの進展に応じて生じる新たな課題に迅速かつ適切に対応するための予算として、東日本大震災復興特別会計に総額一兆八千百五十三億円を計上しております。  以下、その主要施策について御説明を申し上げます。  第一に、被災者支援については、被災者支援の取組を一体的に支援するとともに、福島県の避難指示解除区域等における医療提供体制の再構築の支援等に必要な経費として、千百二十四億円を計上しております。  第二に、住宅再建と復興まちづくりについては、住宅再建に関する事業の進展等を踏まえつつ、復興まちづくりを進めるほか、復興道路、復興支援道路の整備等に必要な経費として、七千六百九十八億円を計上しております。  第三に、産業やなりわいの再生については、観光復興や水産加工業の販路回復の取組を継続するとともに、新たに被災地、特に三陸沿岸部の人材不足に対処するための施策や、農林水産業を含めた原子力災害被災地域の産業、なりわいの再生に向けた支援に必要な経費として、千五十二億円を計上しております。  第四に、原子力災害からの復興再生については、住民の帰還促進や生活の再構築に向けた支援を実施するとともに、新たに帰還困難区域の復興拠点整備や帰還困難区域等からの避難者への生活支援、加えて、汚染廃棄物等の適正な管理等に必要な経費として、八千二百九億円を計上しております。  なお、東日本大震災復興特別会計においては、復興庁予算に加え、震災復興特別交付税交付金や復興債の償還及び利子の支払に必要な経費など、八千七百四十二億円を計上しており、全体では、二兆六千八百九十六億円を計上しております。  以上、平成二十九年度の復興庁予算の概要について御説明を申し上げました。  何とぞよろしくお願いいたします。

櫻井充民進党・新緑風会

○委員長(櫻井充君) 以上で所信及び予算の説明の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。  この際、長坂復興大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。長坂復興大臣政務官。

長坂康正自由民主党・無所属の会内閣府大臣政務官・復興大臣政務官

○大臣政務官(長坂康正君) 復興大臣政務官を拝命いたしました長坂康正でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  総括業務及び地震・津波災害からの復興に関する事項を担当いたしますとともに、岩手復興局に関する事項を担当いたします。  関係副大臣とともに今村大臣をお支えすべく全力を尽くしてまいりますので、櫻井委員長始め、理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。     ─────────────

櫻井充民進党・新緑風会

○委員長(櫻井充君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。神本美恵子君。

神本美恵子民進党・新緑風会

○神本美恵子君 去る二月二十日、二十一日の二日間、岩手県において、東日本大震災の被災地における復旧・復興状況等の実情を調査してまいりました。  参加者は、櫻井充委員長、愛知治郎理事、平野達男理事、片山さつき理事、江島潔理事、大島九州男理事、新妻秀規理事、紙智子理事、石井苗子委員、薬師寺みちよ委員及び私、神本の十一名であります。  以下、調査の概要について御報告いたします。  初日は、盛岡駅から沿岸の被災地に向かうバスの車中にて、岩手県における復興の現状と課題について復興庁岩手復興局から、また、震災津波からの復興の取組状況について岩手県から、それぞれ説明を聴取した後、宮古市を訪れました。  宮古市においては、まず山本市長及び前川市議会議長から、宮古市の復旧・復興状況について説明を聴取しました。三陸沿岸道路の整備などは進捗しているものの、産業・なりわいの再生は十分には進んでいない状況にあるとのことであります。その後、派遣委員との間で、日本産水産物の輸入制限の影響、JR山田線を鉄道復旧する意義、外国人観光客の誘致策、グループ補助金の利用状況、農業・漁業の振興策等について懇談が行われました。  次に、宮古市魚市場を視察しました。同魚市場は震災により甚大な被害を受けながら、その翌月には市場業務を再開するなど、地域の復興に多大な貢献を果たしてきました。現在、荷さばき場所不足を解消するため、今年度内の完成を目標に拡張工事が実施されているとのことであります。その後、宮古漁業協同組合代表理事組合長でもある大井岩手県漁業協同組合連合会代表理事会長から、震災後の魚市場再開までの取組、水産業の復興状況、昨年の台風第十号の影響等について説明を聴取しました。派遣委員との間では、漁業や水産加工業・流通が一体となった取組の重要性、魚市場の早期再開のための今後の教訓、水産加工業における人手・材料不足の状況等について意見交換が行われました。  続いて、山田町に移動し、県立山田病院を視察しました。同病院は震災翌日、外来診療を再開し、その後仮設診療所で診療を行ってきましたが、昨年の九月から、高台に建築された新病院での入院・外来診療を開始しております。病院内を視察した後、宮本病院長等から説明を聴取しました。診療科六科・病床数五十床の同病院では、宮古圏域の医療機関等との役割分担・連携を図りつつ、在宅医療・介護連携を推進することとしており、また、常勤医師・当直医や医療スタッフの確保が重要な課題であるとのことでありました。  次いで、山田町当局から被災者の支援活動について説明を聴取しました。同町の仮設住宅では、入居者に占める六十五歳以上の単身者の割合が四一・九%に上るなど高齢・単身居住が多く、全戸訪問による健康状況調査、高齢者世帯への見守り訪問等を実施しているとのことです。  その後、派遣委員との間では、地域医療圏での各診療科医師等の確保、地域包括医療の現状、救急医療体制の在り方、災害時の病院機能維持のための施設整備、被災した子供の心のケア、在宅・施設介護の現状、仮設住宅と災害公営住宅の入居者の健康状態等について意見交換が行われました。  続いて、大槌町に移動し、町立大槌学園を視察しました。同学園は、被災した町内の小・中学校を統合した小中一貫教育校として今年度開校し、昨年九月には新校舎が完成しております。新校舎は木造であり、その木材の六〇%は同町産の杉やカラマツが使用されております。また、災害時における学校機能の継続性と避難所機能に配慮するとともに、コミュニティ・スクールとしての機能を発揮できるよう町民との交流スペースを設けているとのことでありました。  次いで、被災地の現状を高台より俯瞰しつつ視察した後、平野大槌町長から復興の現状と課題について説明を聴取しました。  町長からは、ハード面の整備は岩手県復興基本計画が終了する平成三十年度までに一定の進捗が見込まれるものの、産業・なりわいの再生は、人材や人手不足から厳しい状況にあること、震災から立ち上がれない被災者の心のケアの継続実施が必要であること、同町の復興事業は応援職員に支えられており、引き続きマンパワーの確保が必要であること等の認識が示されました。また、町長から、復旧・復興のための財政支援の継続と財源確保、防災集団移転促進事業の移転元(跡地)の活用等六項目にわたる要望書を受領するとともに、小松町議会議長から復興交付金効果促進事業の活用に関する要望がなされました。  派遣委員との間では、住民と行政をコーディネートする人材の必要性、人口やなりわい従事者の減少状況、地域の将来を支える人材を育む教育や教職員配置の在り方、若年層が地域に帰ってこられる環境づくり、保健師の任用状況等について意見が交わされました。  続いて、釜石市に移動し、震災時に避難所の役割を果たした日本料理の店舗である幸楼において、野田市長及び金沢若おかみから、震災直後の状況や釜石市の復旧・復興状況等について説明を聴取し、懇談を行いました。  二日目は、まず釜石港を視察しました。同港は震災の五日後には港湾機能の一部を再開し、平成二十三年七月には国際フィーダー定期航路が開設されております。釜石市長及び県当局の説明によれば、同港は、復興道路等の結節点などとして物流関係企業から注目されており、平成二十七年のコンテナ取扱量が岩手県重要港湾の歴代最高となっていることなどを踏まえ、荷役機械の能力向上のため、岩手県初となるガントリークレーンの整備が現在進められているとのことであります。派遣委員との間では、釜石港の被災と復興の現況、京浜港へのコンテナ輸送の状況、東北地方における物流の変化の可能性、進出工業団地の人手不足等について意見交換が行われました。  次に、盛岡市に移動し、達増岩手県知事等と懇談を行いました。知事からは、既に完了した復興事業もあるが、仮設住宅の入居者はいまだ一万三千人以上に上り、避難の長期化に伴う心身のケア・コミュニティー支援の着実な実施が必要であること、インフラ整備や生活の再建・なりわいの再生など県復興基本計画期間の平成三十年度を超えて実施すべき事業も存在すること、復興に時間が掛かっている地域については、支援の集中・強化を図っていく必要があること等の認識が示されました。  派遣委員との間では、復興道路の整備効果、人口減少への対応、若年層や女性の活躍できる場の創出、コーディネーターなど復興人材の養成・マッチング、インバウンドや教育旅行への取組、水産業の復興状況、教職員の人事異動の在り方、医師不足についての認識、防災集団移転促進事業の跡地の活用、仮設住宅の見通し、被害を受けた古文書の修復等について意見が交わされました。  以上が調査の概要であります。震災から約六年が経過し、分野ごと、また地域や被災者ごとに復興の進み方には幅が生じております。ハード整備に加え、被災者支援や産業・なりわいの再生のためのソフト対策など、よりきめ細かな対応に一層の重きを置く必要があります。  加えて、多くの視察先で言及がなされた人材や人手の不足は、復興の大きな制約要因となっております。若年層が生まれ育った地域で活躍できる、また、新規就業者などが定着し活躍できる地域づくりが重要であり、被災地が人口減少社会における優れたモデル地域として再生できるよう、国としても適切な対応を図る必要があることを改めて強く認識した次第であります。  最後に、私どもの調査に御協力いただいた皆様に対し、厚く御礼を申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興が果たされますようお祈り申し上げまして、派遣報告を終わります。  以上です。

櫻井充民進党・新緑風会

○委員長(櫻井充君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    正午散会

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