総務委員会 第8号
- 発言数
- 162 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2017/04/11
会議録
○委員長(横山信一君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官向井治紀君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○柘植芳文君 自由民主党の柘植芳文でございます。 この総務委員会においては、片山先生、又市先生も御一緒させていただきましたし、高市大臣にはずっと御一緒で、総務委員会のメンバーで、郵政事業に様々な角度から御支援と御指導いただいたことを心から感謝申し上げます。 本日は、一般質疑ということでございますので、私が公私共に傾注し、私の人生と言っても決して過言ではない郵政事業に関し、若干歴史を振り返り、そして日本郵政グループという民間企業やそれを取り巻く政府の取組を俯瞰しながら、一つはユニバーサルサービスの現状の課題、一つは郵便局ネットワークを維持するための課題のこの二つに関して御質問したいと思っております。 郵政事業が民営化されまして十年が経過し、また改正民営化法が施行されてから今年の十月ではや五年が経過をいたします。御案内のとおり、旧来の郵政民営化法では郵便のユニバーサルサービス提供義務のみが課されておりましたが、改正郵政民営化法では、郵便のユニバーサル提供義務に加え貯金及び保険のユニバーサル提供義務が課せられ、郵政事業に係る基本的な役務を確保することが法定化されました。 また、この改正郵政民営化法は、当時提出されていた郵政改正法案を政府が取り下げ、自民党、公明党、当時の民主党の三党合意に基づく立法府の意思を反映した議員立法として成立をいたしております。その立法府の意思、言わば政治の意思を具体的に話をしたいと思っております。 改正郵政民営化法七条の二では、日本郵政及び日本郵便に対して、郵便局ネットワークの維持の責務、それからあまねく公平にこのサービスを提供することが確保できるようなものが課しております。国民の基礎的インフラとして極めて重い重要な責務だと考えます。また、改正郵政民営化法第七条の三では、政府に対して、日本郵政及び日本郵便の責務の履行の確保が図られるよう必要な措置を講ずるという責務を課しております。つまり、立法府としましては、郵便、貯金、保険のユニバーサルサービス提供義務は、日本郵政、日本郵便だけではなく、政府に対しても相応な重要な責務を課していると言えます。 そこで、会社と政府がそれぞれ重責を担っている立場を考えつつ、郵政事業のユニバーサルサービスの現状と課題について、順次御質問をいたしていきます。 総務省の情報通信審議会においては、郵政事業のユニバーサルサービスの確保と郵便・信書便市場の活性化方策の在り方が議論され、平成二十七年九月に総務大臣に対して答申がされました。 その答申におけるユニバーサルサービスの現状認識は、一つ、日本郵便株式会社、日本郵政株式会社の経営努力によりその水準が現在は確保されている。二つ、ユニバーサルサービスのコスト試算では、郵便役務については約八割の赤字エリアの費用を約二割の黒字エリアの利益で賄っている。また、郵便局の窓口業務については約四割の赤字エリアの費用を約六割の黒字エリアの利益で賄っている。また、将来的に郵政事業を取り巻く環境が変化していく中で、将来にわたってこのユニバーサルサービスを確保するためにその方策の検討が必要であるといっております。こうした現状を踏まえ、郵政事業のユニバーサルサービスを確保するため、短期的に検討すべき方策、中長期的に検討すべき方策を示しております。課題が提起をされております。 そこで、総務省にお伺いいたします。 この審議会の趣旨、目的についてお伺いします。 また、ユニバーサルサービスが、誰がどこに課した責務か。さらに、ここに係るコストはどこが負担すべきか。また、政府は、ユニバーサルサービスについては日本郵政、日本郵便が黒字だから確保されているという答弁でございますが、そのことを考え合わせますと、このユニバーサルサービスコストを日本郵便が一義的に負担すべきかどうか。見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) まず、情報通信審議会の審議の趣旨ということでございますが、インターネットの普及による郵便物数の減少など郵便事業を取り巻く環境が厳しさを増していること、また、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社に、これまでの郵便に加えて、貯金及び保険のユニバーサルサービスの提供責務が課されたことから、将来にわたり郵政事業のユニバーサルサービスの提供責務の履行の確保が図られるよう必要な方策の検討を進めることでございました。この課題を踏まえまして、郵政事業のユニバーサルサービス確保などについて情報通信審議会に御審議いただき、先ほど柘植委員がおっしゃっていただきましたとおり、短期的に、また中長期的に検討すべき方策の方向性について答申を受けました。 ユニバーサルサービスの責務についてのお尋ねでございます。 郵政事業のユニバーサルサービスにつきましては、国会で成立した郵政民営化法により、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社に郵便、貯金及び保険のユニバーサルサービスの提供責務が課されています。そして、ユニバーサルサービスに係るコスト負担につきましては、まずは郵政民営化法第七条の二に基づき、その提供責務が課されている日本郵政及び日本郵便が収益力の強化や経費削減などの経営努力により対応していくということが基本でございます。
○柘植芳文君 ちょっと再度確認をしたいんですけれども、今大臣がおっしゃったように、そのユニバーサルサービスは国が日本郵政、日本郵便に課した責務ということでございますので、日本郵政、日本郵便が自ら手を挙げてやりたいと言ったわけではないわけですね。もう一回、ちょっと検討をお願いします。
○国務大臣(高市早苗君) 申し上げましたとおり、国会で成立した郵政民営化法により、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社に課された責務でございます。ただ、郵政民営化法第七条の三において、日本郵政及び日本郵便のユニバーサルサービス提供の責務の確保が図られるよう政府が必要な措置を講じることも規定されております。 総務省としましては、将来にわたってもユニバーサルサービスが安定的に提供されますように、総務省検討会において、日本郵便から示された課題などについて検討、整理を行っていくとともに、引き続き日本郵便の経営状況やユニバーサルサービスの提供状況を注視してまいります。
○柘植芳文君 ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。 その答申の中で、短期的に検討すべき方策と中長期的に検討すべき方策とあります。具体的にどのようなものか、ちょっと御紹介をいただきたいと思います。
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。 まず、短期的に検討すべき方策でございますが、これにつきましては、日本郵政及び日本郵便の両社におきます経営効率化の推進、郵便局ネットワークの活用による収益の拡大等が示されてございます。これらにつきましては、現在両社におきまして不断に努力が続けられているということでございまして、最近では、郵便・物流ネットワークの再編でございますとか、あるいは二種、はがき等の料金改定などが予定されているというふうなところでございます。 また同時に、国につきましては、インセンティブとなるような方策を検討することが適当であるとされてございまして、具体的には税制措置など、御案内のとおり要望をさせていただいているというところでございます。 続きまして、中長期的に検討すべき方策でございますが、これにつきましては、ユニバーサルサービスコスト算定手法の検証でございますとか郵便のサービスレベルの在り方と料金の設定、あるいは政策的な低廉料金サービス、三種、四種でございますが、これに対するコスト負担の在り方、郵便局ネットワーク維持に係るコスト負担の在り方が示されてございます。これらにつきましては、先ほど大臣から申し上げましたとおり、検討会を開催し現在検討をしているというところでございまして、夏頃に一定の取りまとめを行いたいと考えているところでございます。
○柘植芳文君 ありがとうございました。 ユニバーサルサービスコストの算定手法について伺いたいと思います。 その検討すべき方策の中は、我が国は金融をユニバーサルサービスコストに加味している関係上非常に難しいものがあるということは重々承知をいたしております。しかし、このコストがどれだけ掛かるかということは国民の皆様方にしっかり知っていただかないとなかなかその理解が得られないという観点から、その算定方法について分かりやすく、私どもが分かるようにひとつ御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。 この郵政事業におきますユニバーサルサービスコストの算定手法といたしましては、NAC法とかPA法等々幾つか前例がございますが、現在まだ確立された方法はないというふうに承知してございます。平成二十七年九月の情報通信審議会答申におきましては、ユニバーサルサービスの現状を分析するためにNAC法が採用されて、それに基づく算定が行われています。 具体的には、集配郵便局のエリア、約千ございますが、このエリアごとに郵便事業、銀行窓口業務、保険窓口業務ごとの収支を算定いたしまして、それぞれの赤字エリアの赤字額を足し合わせたものをユニバーサルサービスコストとして算出しているものでございます。これは、仮にユニバーサルサービス義務が免除された場合に赤字エリアのサービスを停止することによって解消が可能となる赤字額でございます。逆に言いますと、ユニバーサルサービス義務が課されているがゆえに回避することができない赤字額ということでございます。郵便事業につきましては千八百七十三億円、銀行窓口業務につきましては五百七十五億円、保険窓口業務につきましては百八十三億円と算定されているところでございます。
○柘植芳文君 今御説明をしていただきましたが、私が聞いておってもよく分からないことでございますので、今日委員の方々、本当に御理解願えるかよく分からないんですけれども、端的に申しますと、これ間違っているかも分からないですよ、昔、郵政省のとき私どもが仕事をやっておる中で、私どもの郵政事業というのは、赤字の地域、それから赤字を補う地域、そういうものを全体的に見てその事業を展開しておったわけでございます。 恐らく今言ってみえることは、赤字の地域がありまして黒字の地域があると。極端な言い方をすれば、赤字の地域がユニバのコストになるんじゃないかというふうにも取れるわけでございます。そういったところをもう少し明確にこれからもしっかり分析していただいて、国民の皆さん方にしっかり分かるようにやっていただきたいと思っております。 そして、もう一つこのユニバのコストのところで問題になるのは、その算出したコストが会社の経営状況に非常に依拠しておるということも、これは大きな問題だと私は思っております。なぜならば、このユニバーサルサービスを安定的に提供するためには、そういった状況を除去しながら、計量的にしっかりどうだというものを示してやらないと、毎年毎年不安定なコストが出てくれば、恐らく日本郵便、日本郵政の経営に携わった方々も非常に心配をしながら経営をしなきゃならぬということも出てまいりますので、そういった意味合いで、なかなか難しいと思います、多分難しいと思いますけれども、計量的に、計量的に明確にそういったコストの算出を是非考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。 この審議会の答申におきましては、日本郵便から提供いただきました多種多様で膨大なデータを基に合理的な仮説を立てましてモデルをつくり、このモデルにいろんなデータをインプットいたしまして算出をしているということでございます。したがいまして、日本郵便から提供いただいたデータということでございますから、日本郵便の経営状況に依拠しているということでございます。したがいまして、日本郵便が抱えます様々な不効率性でありますとか、あるいはデータを取ったときに生じました偶然的な要素もどうしても入るおそれがあったというふうに認識しております。 したがいまして、そういった要素はできるだけ除去していくということが必要だというふうには存じますが、何分にも膨大な要素があります。また、先ほども申し上げましたとおり、諸外国の例を見ましても確立された方法がないということもございますので、時間を掛けて少しずつ改善をしていきたいというふうに考えてございます。 現在、検討会におきましてこの算定手法のモデルのリバイズを行っているところでございますが、その中では、郵便・物流ネットワークの再編等、現在日本郵便で取り組まれてございますが、そういったこともモデルに取り込んで、従来の今のモデルよりもより合理的な方法になるように努力をしているところでございます。
○柘植芳文君 ありがとうございました。 改正民営化法が成立して、先ほど申しましたようにはや五年が経過しております。審議会でこの問題を議論してからもうかなり日数がたっておりますし、今そのことを受けまして、総務省のワーキンググループの中でもしっかり検討されていることはよく重々承知をいたしておりますが、こういったことが長引けば長引くほど、それに携わっている、責務を課せられた日本郵便だとか日本郵政の経営の方々は大変いろいろと心配するわけでございます。 そういった意味合いで、一日も早く、まあ国としてこれが正しいというのは私はないと思います。しかし、一定のコストの形を示していただいて、これに基づいて、じゃそのコストをお互いにどこがどういう負担していくかということの議論に入っていかないと、いつまでたっても、日本郵便が黒字だから、あなた方がしっかり経営しておるからといって、その作業がもし遅れてしまったならば私は将来大きな禍根を残すと思いますので、一日も早く総務省として責任あるコストの明示をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。 ユニバーサルサービスコストにつきましては、諸外国におきましても、このユニバーサルサービスコストの補填の必要性の判断でございますとか、あるいはユニバーサルサービスに影響を与えます政策を実施するかどうかということの判断、あるいは国民の皆様方に郵政事業の状況を知っていただくというようなことのために算定され、明示されているというところでございます。 我が国におきましては、先ほども申し上げました二十七年九月の審議会答申におきましては、ユニバーサルサービスの現状を分析するために算出をされたということでございまして、現在検討会におきましてその算定方法のモデルの検証を行っているというところでございます。夏頃には改定の方向性を取りまとめたいというふうに考えてございます。 そのモデルを使った算定ということになりますと、また日本郵便の方から多種多様で膨大なデータを提供していただかなきゃいけないということもございます。そのデータの中には、例えば郵便・物流ネットワークの再編の結果を反映したものであるとか、あるいは六月に予定されています二種郵便の料金改定を反映したものであるとかといったデータも盛り込みたいと考えてございます。 そうなりますと、どうしても時間が掛かってしまうということがございます。それまでの間でございますけれども、既存のモデルに基づきますデータ、これもインプットしたデータというのは少し時間がたっているものではございますが、これを活用していろんな検討に使っていきたいというふうに考えてございます。
○柘植芳文君 ありがとうございました。 諸外国の例もちょっと聞きたかったんですけれども、時間がもうあとございませんので、今日は政務官に質問したいということもございますので、ちょっとこれ、済みませんけど、飛ばします。資料の中に諸外国の郵政事業のユニバーサルサービスというものがございますので、これを見ていただければ諸外国がどういう対応をしているかということも分かると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 若干話題を変えまして、我が国の現状をちょっと深掘りしたいと思っております。 郵政事業のユニバーサルサービスは、先ほど申しましたように、日本郵便と日本郵政に課せられておるわけでございます。そういったことを考えたときに、日本郵便の経営をどう基盤強化を図るかというのが極めて大事でございます。今、そのために、それに携わる方々は懸命な努力をして頑張っておるわけでございます。一方で、日本郵便や日本郵政に対して同業他社にない政府による上乗せ規制が掛かっていることもこれはまた事実でございます。両社が行おうとする自由な経営を阻害している要因であることもまた事実でございます。 例えば、郵便事業については、郵便法令に基づいて、あまねく公平で安いものを提供するとありますが、具体的な例として、原則一日一回の配達、また個人、企業への宛て所配達、先ほど話がございました第三種、第四種といった政策的郵便物など、郵政省時代に規制が掛かったものがそのまま残り、サービスもそのまま残っておるわけでございます。 これは日本郵便の自由な経営の阻害要因であり、経営を圧迫していると言っても過言ではないと思っております。特に、日本郵便にはもう一つ難しい全国の郵便局を設置する義務があり、なおかつそれを現行水準で保てというようなことが法令上あるわけでございます。こうした規制が日本郵便の経営を圧迫し、これからのユニバーサルサービスの提供に大きく影響があると考えますが、総務省の見解をお聞かせください。
○大臣政務官(金子めぐみ君) お答え申し上げます。 ユニバーサルサービスの確保につきましては、情報通信審議会答申を受けまして、平成二十八年七月に郵便のユニバーサルサービスに係る課題等に関する検討会を立ち上げまして、日本郵便からヒアリングなどを行い、そこで示されました郵便法に定める認可、届出といった制度的な課題を含め、ユニバーサルサービスに係る課題等についてただいま御議論いただいているところでございます。この検討会の中で日本郵便から示されました郵便法に定める認可、届出に関する課題につきまして、省令で対応可能なものは本年三月末に必要な改正を行ったところでございます。 総務省としましては、今後とも日本郵便の経営状況等を注視していくとともに、郵便法令に関する見直しにつきましては、日本郵便におけるユニバーサルサービスの提供状況、また日本郵便の御意見を踏まえまして必要な検討を行っていくものと考えております。
○柘植芳文君 ありがとうございました。 もう少しいろいろ議論したいんですけれども、もう時間がございませんので、今日、あと大事なところは郵便局のネットワークの維持のところでございまして、実は新潟県が金子先生の地元、奈良県が高市先生の地元でございます。その中のいわゆる郵便局の状態がどうなっているかということでちょっと数値を見てまいりましたら、実は新潟県には全部で郵便局が五百三十四局あるわけでございます。そのうち二名局、二名局というのは局長一人と社員一人です、この局が二百六十五局、全体として、あと簡易局がございますので、四九・六%が二名局でその業務を行っている。言葉を換えれば非常に過疎地が多いということでございます。それが実態であります。それから、奈良県を見ますと、二百四十一あるうちに二名局は四十六局、ここは比較的楽なと言ってはおかしいですけれども、要員的には比較的楽な形で、一九・一%という比率でございますが、ここで数字が分かりますように、これからの大きな課題は過疎地の郵便局をどういう形で守っていくか、これは恐らくこれから先一番経費の掛かるところでございまして、今簡易局という問題がちょっと浮上をいたしております。 簡易局と直営店とおのずからと違うのは、直営店はいわゆる日本郵便が管理をしておる会社でありますし、簡易局は日本郵便と受委託をした郵便局であるわけでございます。だけれども、法律的には簡易局も同じようにユニバーサルサービス義務は課せられた郵便局であり、なおかつユニバのサービスを提供する郵便局でもあるわけでございます。そういった観点からいくと、これから会社が経営効率のために直営店を廃止してコストの少し安い簡易局に移行した場合に、簡易郵便局というところがこれから先本当に真にユニバーサルサービスを提供し得る郵便局としていくのかどうか、これは私は非常に危惧をするところでございます。 そういったことを最後に大臣からお聞きしまして、どうしたらこういったところをしっかり守っていけるかと。大臣がよく言ってみえる地方創生だとか、地域の中で今郵便局は懸命に頑張っておるわけでございます。そういったところの、これから地方自治体との業務提携だとか、いろいろなビジネスの模索をしながらやっていきたいと考えておりますけれども、大臣のひとつ激励の言葉と、これから先こういったらやっていけるよという御見解がありましたら、是非お願いしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 郵便局は、日本郵便株式会社法によって、会社の営業所であって郵便窓口業務、銀行窓口業務及び保険窓口業務を行うものとされていますけれども、原則として直営の郵便局の設置となるのですが、簡易郵便局法によって、郵便、貯金、保険の三事業全てを行う場合には委託による簡易郵便局も法令上郵便局とみなされます。この法令に沿って日本郵便が郵便局を設置し、ユニバーサルサービスの提供を行っていただくということが大切でございます。 柘植委員がおっしゃいましたように、地方自治体との連携ですとか、それから地方創生の中での役割、また、御高齢の方々の暮らしを守るための地域の大切なインフラとしての役割、様々な取組が考えられますけれども、ビジネスとしての可能性ということについても、政府としてしっかり日本郵政グループとも御議論をしながら検討を進めてまいります。
○柘植芳文君 ありがとうございました。 何としても大臣の在任中にユニバーサルサービスコストが安定的に提供できる枠組みをつくっていただきまして、これから先安定的にそのサービスが持続可能な形になっていくよう、格段の御努力と御指導を心からお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○伊藤孝恵君 民進党・新緑風会の伊藤孝恵です。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 昨日、松野文科大臣が、加計学園の獣医学部新設について大学設置・学校法人審議会に諮問しました。 まず冒頭、国家戦略特区について大臣の御認識をお聞かせください。 国家戦略特別区域法の第一章第一条には、要約してしまいますけれども、国家戦略特区というのは、経済社会の構造改革を重点的に推進することで産業の国際競争力を強化して、国際的な経済活動の拠点を形成するそのための場所、国民経済の発展及び国民生活の向上に寄与する目的で定める場所だと書いてあります。だからこそ血税も真に有意義に使われるべきです。 こちらに認定状況の一覧がございますけれども、例えば、御子息が御党の衆議院議員でいらっしゃる医療法人の病床規制が外されていたりですとか、なぜか利子補給金が特定の団体に潤沢に給付されていたりとか、中でもやはり目を引きますのが、学校法人加計学園の獣医学部の新設に係る認可基準の特例なんです。こちらは、評価額三十六億七千五百万円の土地が無償譲渡され、県と市が最大九十六億円という破格の補助金を支払うことが先月決まっています。もちろん財源は全て税金で、今治市民のほとんどが誘致に反対だそうなんですが、強行突破されました。 加計学園グループといえば、昨今全国各地で土地の無償貸与、譲渡を受け、自治体から巨額の補助金を受け取って次々に学校を建設しています。すさまじいスピード感を持って進めておられるハレーションは、当然、今治の議会、特に特別委員会で顕著でして、これ相当もめたそうです。それはそうです。九十六億円中、最低でも六十四億円は今治市が出すことになります。平成二十七年度の歳入が七百七十三億六千万円の町です。この規模の支出たるや、これは大変なことです。今治市の歳入の六三%は依存財源で、そのうち二八・三%が地方交付税で占められておりますが、来年度の交付税の増額など、まさかそこまでの選択はございませんよね。大臣、お願いします。
○国務大臣(高市早苗君) 来年度の交付税ということでございましょうか。加計学園に関する……(発言する者あり)今治市。今治市の取り組む事業に関するということでございましたら、それは客観的に見させていただき、交付税の算定基準に基づいて対応させていただきます。
○伊藤孝恵君 大臣、国家戦略特区というのは、獣医師会も地域の皆さんもこぞって反対するようなものにではなくて、例えば、今から質問させていただくような人工知能、AIですね、そういったもの、AIだとカンブリア爆発というふうによく言われていますけれども、それを前に産業としての可能性の芽が大いに出てきております。そして日本企業がブルーオーシャンを取れるか取れないか、今そんなはざまに来ております。そういうことのために使っていただきたいというふうに思います。 では、質問に移らせていただきます。 一九五六年から六〇年代にかけて第一次AIブームというのがございました。それから一九八〇年代の第二次AIブームを経て、このときは通産省が五百七十億円掛けて第五世代コンピュータープロジェクトというのをやったそうなんですけれども、今現在、第三次AIブームというふうに言われております。それは委員の皆さんも御存じかと思いますけれども、今ペッパー君って町中におりますけれども、恋愛相談にも乗ってくれますし、スマホのSiriはお天気も教えてくれる、道順も教えてくれる、最近人気のレストランも教えてくれるというようなそんな時代です。ウエブとビッグデータによるディーププランニングの時代のAIというのは、インターネット並みに今後私たちの生活をますます劇的に変えていくものだというふうに思います。 そして、それを決定付けたのが目の存在だと、大臣もAIについての講演をされておりますので御存じかと思いますが、やっぱり目、この目が生まれたというのは大きいかと思います。画像認識で人間の精度を超えることは今までありませんでしたが、ついに二〇一五年の二月、人間の五・一%のエラーに対して、ディーププランニングは四・九%、最新のデータでは三・一%となりました。進化生物学者のアンドリュー・パーカー氏は、一気に生物が誕生、進化したカンブリア紀の大爆発は目を持ったことによるものだと仮説を立てています。 認識できて、運動できて、言葉ともひも付けられる機械、ロボットの世界にカンブリア爆発が起こるそのとき、製品を一刻も早く市場に投入してデファクトスタンダードを取りにいこうという、そういった戦略は肝要かと思いますけれども、大臣の御所見をお伺いします。
○国務大臣(高市早苗君) おっしゃるとおりだと思います。 人工知能というのは、今後の第四次産業革命を通じた経済成長ですとか社会課題解決のための中核技術でございます。AI関連のビジネスの市場規模も二〇三〇年には約八十七兆円に成長するという予測もございます。 総務省では、総理の指示を受けて設置された人工知能技術戦略会議の下で、NICTと連携して世界最先端のAI技術の研究開発と社会実装を両輪で進めてまいります。特に社会実装につきましては、平成二十九年度から、これまでNICTが蓄積してきたAI関連の研究成果を活用して、産学官で連携して人間の言語をAIに理解させるための基盤技術の社会実装に着手をすることにしています。 また、国際連携も非常に重要なポイントであると思います。委員の問題意識にも近いと思うんですけれども、昨年四月のG7情報通信大臣会合で私からAI開発原則を提唱しまして、国際的な議論を進めることについて各国から賛同を得ました。現在AIネットワーク社会推進会議を開催して議論をしているんですけれども、あくまでもこれは規制強化ということではなくて、世界中の方々に安心して技術が活用される環境づくりにおいて日本がリーダーシップを取っていくと、このような強い決意を持って取り組んでおります。
○伊藤孝恵君 例えば、トマトの栽培、うちのおじいちゃんはトマト作りの名人なんですけれども、おじいちゃんのその土作りとか水やりとかへた取りとか栽培の時期とか、そういった技術というのは今は誰にも伝承されていないわけです。 そういったものがディープラーニングをベースとするAIが入ってきたときに、灼熱のビニールハウスの中で重労働するというのもまたなくなりますし、おいしいトマトを作るコツというもののデータをいっぱいいっぱいためて、そのディープラーニングでトマトの収穫全体を管理するようなプラットフォームを構築して、これを利用すれば品質のいいトマトがたくさん取れますというような仕組みをつくって海外へも展開したりもできたりする、そういう日本の物づくりの強みというのがかねてよりありますし、その切磋琢磨するこの執念のような、そういった知財は間違いなくプラットフォームを強化する、より価値あるものにする、国際競争力となる、そういった日本の国民性にも合っているんじゃないかなというふうにすごく思います。 ITの分野ではここ二十年、世界では負け続けて日本はいる状態ですし、このディーププランニング掛ける物づくりというのが本当に世界で競争していく最後のチャンスなのかもしれないというふうに思いまして、そういった産業としての可能性を政府としてお示しいただきたいですし、そのためにどうしても必要なコアな先端人材、先端的な技術を駆使できるそういった人材の育成のフォローもいただきたい、それから、企業の投資マインドを上げていく、そういった施策、先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、介護などの社会問題というのに生かしていくんだというそういったメッセージ、そういったもの、また一番大事な倫理観等を含む社会制度の議論、そういった先手先手でやっていかなければならないということがめじろ押しだと思います。是非積極的な取組をお願いいたしまして、次の質問に移らせていただきます。 今年七月、ICTとマイナンバーを活用した子育てワンストップサービスで、行政サービスの検索や電子申請、さらにはプッシュ通知を受け取れるようになると聞いています。産前産後の体調が優れない中、また子供二人とか抱えて、今日みたいな雨の日とか本当に大変なんですよね。それから、有休を取って役所に出かけていってなんということをわざわざしなくていいお母さんが増えるのは本当に有り難いというふうに思いますけれども、しかしながら、これ、使われないと意味がありません。当たり前ですけれども、使いにくいと使われない、広がらないというのがあります。 現在のマイナポータルはパソコンのみで、ICカードリーダーというのを別途購入するなどして読み込みをせねばならないということで、アカウントの開設数も伸び悩んでいるというふうに聞いております。 参考人にお伺いしたいんですけれども、マイナポータルのアクティブユーザーって今どのくらいいらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(向井治紀君) マイナポータルにつきましては、本年秋頃からの本格運用に先立ちまして一部機能をリリースいたしまして、一月十六日よりアカウントの開設を可能としているところでございます。 現在、四月九日時点でのアカウント開設数は二千三百四十三件でございますが、現時点では利用機能が限られております。アカウントの開設のみということでございますが、秋以降の本格運用におきましては、子育てワンストップサービスなどの様々なサービスの提供を行っていくこととしておりますし、また、アカウント設定に時間が掛かるなどの御指摘をいただいておりますが、現在、アカウント開設時間の短縮、三分以内、スマホ専用画面でも利用できるアプリのリリース時期の前倒しといった利用環境の向上に取り組んでいるところでございます。
○伊藤孝恵君 そうなんです。マイナポータル自身が自力でアクティブユーザーを増やしていくというのは多分かなり難しいことですし、もし自力でやるんだというふうな場合は膨大なプロモーション費が掛かるだろうというふうに思います。となると、残された道は既にたくさんのアクティブユーザーのいるSNSとかポータルサイトとか、そういったサイトとのAPIの接続になってきます。 お手元の資料の一枚目、御覧ください。 本当に一目で、ヤフーとLINEというふうに具体的に出しておりますが、そういったSNSそれからポータルサイトという、私たちが日頃から使っているUI、ユーザーインターフェースで検索ができて、操作ができて、申請もできて、通知も受け取れるというのは非常にユーザーにとってはメリットだというふうに思います。セキュリティーやガバナンスの危惧というのは私の中にもありますけれども、それは、ユーザーが見ているUIはそのままで、実際にデータを取りに行くのは例えばマイナポータルのホームページに自然に遷移して行われるという、いわゆるダブルオペレーション方式にすれば安全も保たれます。 子育てワンストップサービスの今後については、首相官邸のホームページでも、子育て世代と親和性の高いSNSの連携という文言で言及されておりますし、資料二枚目を御覧いただくと、渋谷区は既にSNSとAPIの連携を始めております。 ここに、APIの連携の分かりやすい例として、みずほ銀行のアプリの画像を付けましたが、御参照いただくと、このように例えば残高幾らというふうにスタンプを押すと即レスポンスがあります。ここでいうと五百九十万五千五十円、これ、私の残高ではございませんけれども、UIはLINEなんですけれども、残高は銀行のサーバーから引っ張ってきているという仕組みです。サーバーもプログラムも組むのは銀行、それからLINE側はAPIを開放してUIを貸しているだけなんです。ちなみに、このデータはLINEのサーバーを経由しているわけではないので、データを吸い取られるというような心配もございません。 大臣にお伺いします。 このマイナンバーカードの広がりとなる、その鍵となり得るこういったSNSやポータルサイトとのAPIの接続についてのお考えをお聞かせください。
○国務大臣(高市早苗君) マイナポータルというのが一番多くの方々にとって関心のあることであると思います。私自身、やっぱり利用者としての目線に立って全体を見直してみました。先ほど向井審議官から答弁しましたように、まだまだ大変アカウントの開設少ないということなんですが、実際にこれ、アカウントの開設、時間が掛かるのと難しいということに気付きまして、私でもすぐに取説なしで三分以内で開設できるようなものにしてほしいということで見直しを行いました。 それから、やはり使う方の側に立ってみたら、先ほど委員もおっしゃっていただきましたけど、パソコンでカードリーダー買ってと、で、わざわざパソコン立ち上げて使うというのはこれもまた使い勝手が非常に悪いということで、スマホでも使えるようにということで、そういうことで全体のスケジュールを少し後ろ倒しにさせていただいて、マイナポータル本格的に開始というときにはもうスマホでも使えますよということを今年の秋頃に実行しようと思っております。子育て世代に身近な媒体を通じてマイナポータルや子育てワンストップサービスにアクセスしていただけるように、SNSなどとの連携も検討しております。子育てワンストップサービスのサービスの検索をSNSなどを通じて行うといったことは考えられると思います。 とにかく、こういった連携で、できるだけ子育て世代に便利にマイナンバーカードもマイナポータルも活用していただけるように連携を進めてまいります。
○伊藤孝恵君 今の御答弁ですと、じゃ、スタートを秋にすることで一気にスマートフォンでも申請をできて、その際にはSNSとの連携なんというのも一緒に始まるというような認識なんでしょうか。参考人で構いません。
○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。 SNSとの連携は、相手のあることでございますが、その相手と現在交渉しながら検討している最中でございまして、スタート自体が決まったわけではございませんけど、できるだけ早く、大臣の御指示を受けながらスタートできるように努力してまいりたいと思っております。
○伊藤孝恵君 是非、先ほど二千三百四十三人というふうにありましたけれども、そこからのボトムアップというのはなかなか時間も、そしてお金も掛かることですので、今ユーザーインターフェースを提供してくださる会社、たくさんございます。そういったSNSとか、そういったポータルサイトというところとしっかり交渉していただいて、我々が使いやすい本当にすばらしい仕組みで、子育て世代のお母さんたちもお父さんも大変喜ぶ仕組みなので、そういったものをしっかりと構築していただければというふうに思います。 次の質問ですけれども、大臣、ファミリー・サポート・センター事業、通称ファミサポって御存じでしょうか。子供を預かってもらったり送迎を手伝ってもらったりと、子育て中の方なら誰しも利用したことがある、若しくは利用しようとしたことがあるサービスではないかというふうに思いますけれども、平成二十七年度現在、全国で今八百九の市区町村が実施しておりまして、私もいつも助けていただいております。負担割合は、国、都道府県、市区町村が三分の一ずつだそうです。 資料三を御覧ください。私、この記事を読んだとき愕然といたしました。えっ、あのファミサポって行政のサービスじゃなかったのというふうに。広報にもありますし、市のホームページにもありますし、引っ越ししたら一番にもらえるしおりにだって載っているというふうに驚きました。 これ、今、千代田区のインフォメーション、例えばで持ってきたんですけれども、これ、みんな千代田区民ならもらえるやつですけれども、開くと、子育て世代のところに保育園とかこども園とかというふうに並んでファミリー・サポート・センターというふうに堂々というふうに書いてあります。これはもう見たら行政のサービスなんだろうなというふうに思います。これは私の地元の愛知県の犬山市というところのホームページから抜粋してきたんですけれども、ファミリー・サポート・センターについてのお問合せは犬山市役所子ども未来課へというふうに書いてありますし、ここにも自治体が設立、運営するファミリー・サポート・センターなどというふうにあります。 こういうふうに恐らく行政の顔で募集されているので、私もそうですけれども、みんな、これ自治体がやっているんだろうなと、自治体がやっているんだったら安心だな、大丈夫だと。でも、何かあったら行政は、国も県も市も関係ありません、個人と個人の契約ですのでというような、そういった記事なんですけれども、これ本当にあんまりだなというふうに思いました。 このファミサポは、ひもとくと、元々旧労働省で財源を雇用保険として平成六年に国の補助事業として始まったそうです。当時は専業主婦や自営業者は使えませんでした。目的は、まだマイナーだった働く女性を助け合いの精神で支えるという側面が大きかったそうです。その後、平成十七年からは子育て支援策として交付金事業となって厚生労働省の担当になり、今現在、平成二十七年からは内閣府が自治体に財政措置をしているということだそうです。 このファミサポの会則って、実は市区町村が作っています。各市区町村が独自で作っています。それからか、よく類似というふうに言われますけど、保育ママ事業というのは明確に、市区町村の責任が明確化されています。このファミサポだけ明らかでないというのは、立ち上がりが旧労働省のというところもありますけれども、お金の出どころが変わって、そういったお金の出どころのセクショナリズムだけ先行して、子供たちの命を誰がどう守るのか、ちゃんと責任の所在を明らかにするという視点が抜け落ちていたからなのかもしれません。 大臣、時代は変わったというふうに思います。平成六年当時は助け合いで対応できたのかもしれませんけれども、今現在はしっかりとした行政の仕組みで子供たちを守って、子育てをするお母さんを支えていかなければならないというふうに思います。 千代田区の今ニーズ調査のデータがあるんですけれども、今フルタイムで働くお母さんの利用意向では、認可保育園が六〇・五%、こども園が三六・一%、次いでベビーシッターが二六・一%で、次にファミサポ、二四・一%なんです。非常にこれニーズが高いというふうに言えると思います。 こちらの事業、例えば各自治体で地域に合ったサービスに、もちろん責任の所在を明らかにした上で、グランドデザインをし直すというような、そういった抜本的な改革が必要なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、大臣の御所見、お伺いします。
○国務大臣(高市早苗君) 委員が配付されたこの記事を読みますと、さつきちゃんという、かけがえのないお子さんを亡くされた御両親のお悲しみはもちろんですけれども、さつきちゃんのお世話をしていた女性も本当におつらい、そしてまた多額の和解金の支払という、みんなが気の毒な結果であったと思います。 このファミリー・サポート事業でございますが、総務省でしていることは、この取組に対して地方財政措置を講ずるということでございます。所管は厚生労働省でございますから、本来やはり厚生労働省でしっかりと地域の実情に応じて子供、子育て支援が、しかも安全に行われるように対応されるべき事柄だと思います。 委員の問題意識は、必ず厚生労働省にお伝えをさせていただきます。
○伊藤孝恵君 そうなんです。もちろん省庁をまたぐ話なので、なかなか踏み入った御答弁というのもいただけないかなと思いつつ、ただ、これやはりみんな自治体がやっているというふうに思って申込みをしていますし、実際にその現場でやってくださっている方も自治体という中で、本当に自治体で例えば引き取ってプランし直すとか、今、じゃ厚生労働省だと、まあ所管は今内閣府になるんですけれども、そういったものを平場でもう一度考え直すというところも是非御検討いただければなというふうに思います。 本当にこれ、女性も、私もおつらいだろうなというふうに思うんですけれども、救命救急の研修とか、じゃ、あったのかというと、なかったそうなんですね。それから、保険を必ず、じゃ、みんな入りましょうというのも、このさつきちゃんのお母さんに関してはなかったというところもあったり、乳幼児を預かる方には研修をというのを義務化するですとか、少なくとも丸ごと行政の顔で募集するんじゃなくて、これは行政が募集していますけれども個人と個人の契約なんですという、そういったちゃんとリスクも説明するですとか、今すぐにできることもあるというふうに思うんですね。そういったことについては、省庁を横断してやはりすぐに対応をお願いできればというふうに伏してお願いを申し上げます。 では、続いてもこれ課題感を共有するために述べさせていただきますけれども、資料四を御覧ください。 こちらは、実は、保育士不足が叫ばれる中、この四月から実施されることになりました保育士の処遇改善に関する施策です。これの目的は主に二つありました。一つは、公立の保育士さんに比べて民間の保育士さんの給料が安い、だからこの仕組みを使ってもらって給料をアップしようというお金の話。それからもう一つは、より専門性を高めてもらって知識を付けてもらってキャリアアップをしようという、これは保育の質を高めるということに関わってくる話。お金の話と保育の質を高める話です。 いざこれを自治体で運用しようとした今現在、あらゆる課題が見えてまいりました。 これ、例えば名古屋市の例なんですけれども、名古屋は今自治体で独自に民調と呼ばれる運営費補給金を民間保育園に提供しています。今回、このキャリアアップの研修を受けて給料が上がると、この民調というのは公立の保育士さんと民間の保育士さんの給料が差異がないようにするための補給金ですので、民間の保育士の方がキャリアアップをしようと思って研修を受けると公立の方よりも上になってしまう、給料が高くなってしまうということです。じゃ、どういうことが起こってくるかというと、名古屋市は、じゃ、このキャリアアップをして給料が高くなるんだったら民調は停止します、民調はあげませんという、外されてしまうということが起こってしまうそうです。このキャリアアップの研修は一分野十五時間だそうです。本当に二泊三日コースの研修です。 今、ただでさえ保育士さんって時間がない中で勤務をされていて、このキャリアアップの研修を一つ受けるというのも大変、大変なんですね。なので、こういった、自分がキャリアアップをしてお金がもし上がったのだったら今何もしなくてももらえている民調がもらえなくなってしまうのだったら、当然このキャリアアップの研修は受けずに民調をもらい続けよう、何もしないでおこうというのが普通になってしまいます。これは本当に責められるものではありません。 なので、本末転倒な状態が起こっているというか、アレルギーの話とか事故対策とか、保育に携わる方には是非是非勉強していただきたいキャリアアップ、知識を付けるというのが今運用の時点で回らなくなってしまうというか、そごが起きているという状態です。国の施策が自治体に接続された後、どうにもこうにも使い勝手が悪くなるという、使い勝手が悪いという話はよく聞く話ですけれども、名古屋市の御担当者も今非常に困惑されているということでした。 地方行財政を担当する総務省として、こういった実情は把握していただきたいというのと、改善の道を探ることというのが必要だというふうに思いますけれども、大臣の御感想をお伺いできればと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 保育士の方々の処遇改善につきましては、平成二十九年度から、二%相当の処遇改善に加えて、技能、経験に応じたキャリアアップの仕組みによる追加的な処遇改善を実施することとされました。総務省では、今回の処遇改善に係る地方負担について適切に地方財政措置を講じています。 委員がおっしゃった名古屋市の事例ですが、市独自の給与上乗せ措置をしておられますが、これは官民格差是正の観点から実施されていると承知しております。保育人材確保に取り組んで待機児童の解消の実現を目指すということがまず重要でございますので、こういう観点をしっかり踏まえて、この措置の取扱いについては名古屋市においてしっかりと判断をしていただけると思っております。 現段階で、このキャリアアップの仕組みによる処遇改善と名古屋市独自の給与上乗せ措置との関係について、何か正式に決まったということは聞いておりません。
○伊藤孝恵君 今、ファミサポの問題もそうですし、保育士の処遇、待遇改善の話もそうなんですけれども、やはり自治体というところ、国がせっかくすばらしい施策をつくって、いざ自治体で運用しようと思ったときのそごが出てきた、そういったときに、どこに声を届けて、どこでチューンナップをしてもらって、どこでしっかりとした回る仕組みになるかというのが、割と、それは厚労省です、それは内閣府ですなんといって、なかなかもったいないというところがあります。 今回の話でいうと、保育士さんの給与が改善されることというのも、知識を付けていただいていくことというのも本当に何の異論もない話でありますし、子供の命を守ってくださって、そしてその教育に携わってくださっている方の話ですので、本当に大事な話にもかかわらず、そういった名古屋市の事例が起きているのは大変残念でならないというところであります。 総務省におかれましては、ほかにも多分、このような自治体で運用フェーズに入ってから不具合がもし出てきたら、また東京都も、名古屋市と同じく独自に処遇の改善に対してのお金を付けているところもありますので、そこがもし名古屋市と同じように、今回このキャリアアップの仕組みを採用したことで、いわゆる名古屋でいう民調みたいなものがなくなってしまったり削られてしまったりというような本末転倒な事態が起こらないようにウオッチしていただきたいのと、もしあるのであればどうやって改善していくか、そういったところのお知恵をいただきたくお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○杉尾秀哉君 民進党・新緑風会の杉尾秀哉です。伊藤委員に引き続いて質問させていただきます。 この度、地方公務員法等改正案がこれから審議されるわけですけれども、その前に地方自治体の臨時・非常勤職員について基本的なことを伺いたいと思います。 総務省において、昨年四月一日の時点での実態調査が行われて、先月の三十一日、三月の三十一日に調査結果が公表されていると思います。それによりますと、自治体で働く臨時・非常勤職員、六十四万三千人ということですけれども、そこで質問なんですが、このうち正規職員と同じ時間働いている人の数、それから正規職員の四分の三時間以上働いている人の数、全体の中でそれぞれの占める割合、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 地方公務員の臨時・非常勤職員に関する調査によれば、平成二十八年四月一日現在、臨時・非常勤職員数は六十四万三千百三十一人、このうち勤務時間がフルタイムの者は二十万二千七百六十四人で全体の約三一・五%となっており、また、フルタイムの四分の三を超え、かつフルタイム未満の勤務時間の者は二十万五千百十八人で、全体の約三一・九%となっております。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 今御説明いただいたとおり、ちょうどフルタイム、それからフルタイム未満四分の三以上が三分の一、そしてそれ以外、それ以下ですね、四分の三以下が三分の一ということですけれども、つまり六割を超える人が、正規の職員か四分の三以上、それに近い時間働いている、にもかかわらず、安い時給、そして様々な手当が支給されていないと、こういう状態だということですね。 こうした臨時・非常勤職員の平均年収、これは総務省の方で把握されていますでしょうか、いかがでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 今回の実態調査におきまして、事務補助職員などに係る報酬額を調査したところでございます。この調査結果により、例えば一般職非常勤職員である事務補助職員の報酬額を単純平均いたしますと、一時間当たり九百十九円となっております。これを仮にフルタイムで勤務した場合の年収額に機械的に換算いたしますと、約百八十万円になるということでございます。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 そうしますと、これ正規の職員との格差なんですけれども、今百八十万円というふうにおっしゃいましたけれども、これ正規職員と比べて大体何分の一ぐらいというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 常勤職員の年収につきましては、基幹統計調査として五年に一度実施しております地方公務員給与実態調査において調査しております。当該調査の最新は平成二十五年調査結果ということになりますが、これによりますと、少なくとも一年以上勤務している一般行政職の職員のうち最も短い経験年数の階層である一年以上二年未満の職員の平均年間給与額は約三百三十万円となっております。したがいまして、五割から六割ぐらいの水準であろうかというふうに思っております。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 公務員全体ですと恐らく六百万円台の後半、六百六十、七十ぐらいだと思います。先ほどの百八十万、自治労の調査ですと年収二百万円前後、平均月給十六万九千円ということですので、これ三分の一以下ということに実際はなるんじゃないかというふうに思うんですね。中には、自治労の調査のデータを見ますと、月給十万円以下の人もいるようでございます。 それ以外にも、こうした賃金、それから諸手当、待遇以外にも様々な格差があるということで、例えば非常勤職員の産前産後休暇、それから育児休業制度をめぐる状況、これは現在どういうふうになっていますでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 平成二十八年四月一日現在の実態調査によりますと、一般職非常勤職員を任用している五百五十五団体のうち産前産後休暇制度がある団体は四百三十一団体となっており、残りの百二十四団体は制度がない状況でございます。このような団体におきましては、例えば、これまでにニーズがなかった、必要に応じ事実上認めればよいといった理由が挙げられているところでございます。 しかしながら、この点、昨年十二月の総務省研究会報告書においても、各地方公共団体においては、新たな一般職非常勤職員制度への移行に当たって産前産後休暇など労基法に定める休暇制度を確実に整備すべきとされておりまして、総務省としても今後必要な助言を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 ここに自治労のデータがあるんですけれども、例えば育児休暇なんですけれども、これ半数以上が制度としてないと、こういうふうに回答しているんですね。もう一度答えていただけますか。
○政府参考人(高原剛君) 私ども、手元にありますデータはちょっと産前産後休暇ということで、申し訳ございませんが、これでいきますと、五百五十七団体のうち約七七%の四百三十一団体は制度を入れておりますが、残りの百二十四団体、二二%は制度化しておらないということでございます。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 育児休暇は取っていませんか、データは。
○政府参考人(高原剛君) 育児時間休暇につきましては、一般職で導入しているところが三百八十九団体で、七割ぐらいということでございます。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 何団体中の何団体、もう一度言ってください。
○政府参考人(高原剛君) 一般職非常勤職員任用団体数五百五十五団体のうち、育児時間休暇を入れておりますのは三百八十九団体ということでございます。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 こちらの自治労のデータを見ますと、一般事務職員は大体五八%ぐらい制度があるんですけれども、例えばケースワーカーなんかは四一%がない。それから、学校給食調理員、五七%がない。これ、全体として見ると半数がやっぱりないんですよね。 今、先ほど答弁の中にもありましたように、産前産後休暇それから育児休業制度、これ働く者の当然の権利として労基法で認められていると思います。制度がなくても本人が申し出ればこれは取れるということでよろしいんですね。いかがでしょう。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 地方公務員については、労働基準法の産前産後休暇に関する規定が直接適用されますので、地方公共団体において産前産後休暇が条例等に規定されていない場合にあってもその取得が否定されるものではございません。 しかしながら、やはり勤務条件は条例で定めるというのが地方公務員法の立て付けでございますので、また産前産後休暇の取得手続等を定める必要もございますので、各団体においては明確な制度として条例等で定めていただくことが重要であろうかというふうに考えております。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 是非よろしくお願いします。 それから、職種別に見ますと、臨時・非常勤職員の割合が多いのが、例えば学童指導員それから消費生活指導員、こういったところが大体八割、九割近くが臨時・非常勤職員だというふうに思います。 最近いろんな意味で話題になっております、伊藤委員も先ほど聞きました保育士さんなんですけれども、保育士さんも臨時・非常勤職員の割合が高いというふうに聞いております。自治体で働いていらっしゃる保育士のうちの臨時・非常勤職員の割合というのはどれぐらいなんでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 今回の臨時・非常勤職員の調査による保育所保育士の人数は六万三千二百六十七人でございます。平成二十八年の地方公共団体定員管理調査による正規職員の保育所保育士の人数は八万三千八百十七人となってございます。これらの調査によりますと、地方公共団体で働く保育所保育士のうち臨時・非常勤職員の割合は約四三%ということでございます。 以上でございます。 〔委員長退席、理事柘植芳文君着席〕
○杉尾秀哉君 これも自治労の調査だと大体五割ぐらいですので、五三%というのが出ておりますので、まあ分母が違うので少し数字が変わってくるかと思いますが、大体五割前後がやっぱり保育士さんの場合も臨時、非常勤ということになると思います。 先ほど来、話しておりますように、待遇の格差が非常に大きい。現在問題になっています保育士不足、それから待機児童問題、こういったことにこの保育士の臨時・非常勤職員の割合が高いということが何らかしら影響してないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 保育所の運営につきましては、ほかの行政組織もそうでございますが、地方公共団体の人事当局等において、職種に応じて、やはりここは正規職員でいく、あるいは任期付職員を採用する、あるいは臨時・非常勤職員を採用するということで、そういったいろんな中での判断において、こういった形で今職種構成ができ上がっているんじゃないかなというふうに思っております。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 今の質問は通告していなかったので、答えにくかったかもしれませんけれども。 今、保育士の話をしましたが、教員の分野でも最近はこの臨時、非常勤が非常に多くて、これ、私、自分のことを言いますが、五十九歳なんですけれども、中学校の同級生が静岡県のある町で中学校の先生やっているんですね。女性なんですが、やっぱり非常勤です。彼女が私に言ってきたんですけれども、クラス担任を持たされていて、正規の教員と全く同じ仕事をして、同じ時間働いて、やっている仕事の内容は全く変わらないにもかかわらず、こういうような形で期限は決められるわ、報酬は非常に低いわ、とにかく何とかしてくれと、こういうふうなことを、こういった声というのは私の周りでもあるわけなんで、これは全体的に本当に問題になっているというふうに思います。 六人に一人ぐらいが大体教員の分野でも臨時、非常勤だというふうにされておりまして、こうしたことを含めて、この地方公務員法、地方自治法改正、これから大臣の趣旨説明があって質疑が具体的に行われると思いますので、これ以上具体的なことには立ち入りませんけれども、いわゆる官製ワーキングプア問題、先日も院内で集会がありました。これ、今回の法改正というのは、現状改善の一歩だとは思いますが、解消にはやっぱり程遠いわけで、一点だけここで確認しておきたいことがあります。 今回の改正によって、例えば人件費の総額を抑えるために自治体が非常勤雇用を打ち切る、いわゆる雇い止めが増えたり、フルタイムをパートに移したり、そういったパートの拡大、固定化、実質賃下げにつながらないかというのが一番大きいところと思いますが、ここについての大臣の御所見を伺います。 〔理事柘植芳文君退席、委員長着席〕
○国務大臣(高市早苗君) これから御審議いただきます地方公務員法改正案でございますけれども、この総務委員会でも先生方の様々な御指摘をいただきまして、私どもとしましてはまずやはり労働に見合ったしっかりとした処遇、それから任用というものについてもっと明確化したい、そういう思いで改正法案を提出させていただきました。 会計年度任用職員について、まずフルタイムでの任用が可能であるということを明確に規定しておりまして、これで柔軟な人事管理が可能になります。それからまた、勤務条件の改善につながって人材確保に資すると考えています。 それから、フルタイムでの任用ですけれども、これをもしも財政上の制約を理由として抑制してパートタイムへの移行を図るといったことについては、これはもう臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件を確保するという今回の制度改正案の趣旨に沿わないと認識をいたしております。
○杉尾秀哉君 それでは、地方公務員関連はこれぐらいにしまして、次は学校給食の会計について、給食費の問題ですけれども伺います。 多くの学校でいまだに給食費を現金で子供に持たせて、教員とか保護者が集金をして、私も子供の頃にそうでした、給食の集金袋みたいなのがあって、それを学校に持っていって現金で払っておりました。これを学校の校長先生などの個人口座で会計処理する、いわゆる私会計、私の会計ですね、私会計処理をしているところがまだかなり多数だというふうに伺っております。自治体の中には、銀行それから郵貯なんかの口座振り込みにして、公会計ですね、公の会計処理しているところもあるようですが、これはまだそんなに多くないというふうに聞いております。 この私会計処理について、これ教員のアンケートなんかを見ますと、非常に先生の負担が大きい。例えば、未納のお子さんも大変たくさんいらっしゃいます、最近子供の貧困というようなことが言われます。そういったその集金の業務も含めて非常に負担が大きくて、精神的にも時間的にもですね、一方、着服なんかの不正会計を誘発する原因ともなっている。本当、調べてみまして、まだいまだにこんなことをやっているのかと、私もちょっと驚いたんですが。 そこで伺いたいんですけど、これは文科省になると思いますが、学校給食費の全国レベルでの全体の金額ですね、幾らぐらいあって、このうち私会計処理がされている金額の割合というのはどれぐらいあるんでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 平成二十七年度の学校給食実施状況等調査によりますると、二十七年五月現在で完全給食を実施しております公立の小学校及び中学校について、児童生徒数に学校給食費の平均額を乗じて計算をしますと年間で約四千四百億円となります。また、平成二十五年度に全国の公立小中学校五百八十三校を抽出して行った学校給食費の徴収状況に関する調査結果によりますると、金額ベースではないんでございますが、学校給食費の取扱いについて公会計で行っている学校の割合が約三割、残りの約七割の学校については私会計処理がされておりました。 以上であります。
○杉尾秀哉君 四千四百億の七割ということは三千億ぐらいになると思うんですけど、それだけ私会計処理がされているということですね。 地方自治体が行う学校給食事業の負担金でありますこの学校給食費を地方自治体の歳入歳出としないことは、地方自治法二百十条との関係において問題が大いにあるというふうに思うんですけれども、総務省はいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 地方自治法第二百十条におきましては、一会計年度において一切の収入及び支出は、全てこれを歳入歳出予算に編入しなければならないと規定しているところでございます。これは、地方公共団体が行う一切の事務事業のための支出及びその支出財源の収納は全て当該地方公共団体の歳入歳出予算を通さなければ執行できないというものでございます。 このため、学校給食の実施が地方公共団体の事務と整理されるのであれば、学校給食の材料費を当該地方公共団体の歳出予算に計上して支出するとともに、これに伴って、集金する学校給食費につきましても当該地方公共団体の歳入予算に計上する必要があるものと考えているところでございます。
○杉尾秀哉君 実は文科省のタスクフォースでも、地方自治体が自らの業務として給食費の徴収、管理の責任を負っていくことが望ましい、こういうふうに指摘されているわけですね。さっきも言いましたけれども、三千億円も私会計処理されている、こういう現状はある意味異常で、公会計化を求める声というのが教職員の間で非常に強いんですね。私も先日フェイスブックでこういう質問をしますということを書いたら、是非これ公会計でしてもらうようにお願いしますという先生からの書き込みがありました。 これ、総務省、文科省として、省庁の垣根を越えて公会計処理するように通知、指導すべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。それぞれお答えください。
○政府参考人(瀧本寛君) 学校給食に係る経費のうち、学校給食の施設設備や人件費につきましては設置者であるところの自治体の負担とされており、既に公会計化されているところではございますが、保護者の負担とされている食材費に当たる学校給食費については、児童生徒が食べる給食の対価と言えることや学校給食実施の実態が各地域により様々であることなどから、会計処理について自治体の裁量に委ねられてきたところでございます。 一方、先生からも今御指摘ございましたが、昨年度、文科省において、文科大臣政務官を座長といたしますタスクフォースにおいて、学校現場におきます様々な業務の適正化に向けた検討を行い、昨年六月にその報告を取りまとめたところであります。この中で、学校給食費の徴収、管理の業務を地方自治体自らの業務として行うことが望ましいと提言されたところでございます。 文科省としては、この報告も踏まえまして、地方自治体が自らの業務として行うことが重要であると認識をしておりまして、昨年六月にもこのタスクフォースを踏まえた学校現場におきます業務の適正化の一層の推進についての通知をさせていただいたところでございます。また、加えまして、本年度、モデル事業を実施をするとともに、実態調査により学校給食費の会計業務に係る先進事例を収集し、各教育委員会等に情報提供することとしております。 こうした取組を通じまして、学校給食の実施に係る経費について、食材費を含めて公会計化を進めるとともに、徴収、管理等の業務を地方自治体が自らの業務として行うよう、地方自治体の会計ルールや徴収、管理システムの整備など必要な環境整備を促しつつ、地方自治法を所管する総務省ともよく連携しながら、文部科学省としても対応を進めてまいりたいと考えております。
○杉尾秀哉君 是非お願いします。これ、総務省とも連携して是非やってほしいと思います。現場の声、非常に強いです。 もう一つ、別のお話伺います。緊急消防援助隊についてです。 これ、高市大臣は今年三月の大臣所信の中で、あの糸魚川の大規模火災を踏まえて、今後全国における消防活動や消防防災体制の充実強化、そして緊急消防援助隊の大規模増隊ということを打ち出されています。 そこで、この緊急消防援助隊、まだなかなか耳慣れない言葉でございますので、過去どれぐらい、何回ぐらいの出動実績があるのか、まずこれを教えてください。
○政府参考人(大庭誠司君) 緊急消防援助隊の出動件数につきましては、平成七年の創設から、平成十六年にこれ消防組織法の改正をしまして法制化したわけですが、この法制化までの間に十件、平成十六年の法制化後現在までの間に二十三件、合計三十三件、出動件数がございます。
○杉尾秀哉君 これ、調べた時点で三十二件だったんですけれども、先般那須で雪崩が起きて、それも出動して三十三件になったというふうなことを聞いております。 この出動、二つのパターンがあるというふうに聞いておりまして、一つは消防庁の長官が指示をするケース、それからもう一つは、災害が起きた自治体からの応援要請に基づいて消防庁長官が被災自治体以外の自治体消防に対して出動を求めるケース。前者を指示、後者を求めというそうでございますけれども、今三十三件あるというふうにおっしゃいました。このうち、指示と求めの内訳はどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(大庭誠司君) 消防組織法第四十四条に基づきまして消防庁長官による出動の指示を行った件数は平成二十三年の東日本大震災一件のみとなっておりまして、これ以外につきましては出動の求めによるものとなっております。
○杉尾秀哉君 そこで、掛かった費用なんですけれども、いずれも活動に要した経費については、指示の場合は事後に国が特別交付税で補填することになっているというふうに聞いております。求めの場合は全国市町村振興協会がサマージャンボ宝くじの収益金を原資にした交付金で補填すると、こういうふうになっていることでございます。 この求めの場合は指示のケースと違って強制的ではないというふうに聞いておりますが、その求めを受けたケースで実際に出動した件数、求めを受けた件数と出動した件数、これ、それぞれ何件になっていますでしょうか。いかがでしょう。
○政府参考人(大庭誠司君) 平成十六年の法制化以降、緊急消防援助隊の要綱に基づきまして、緊急消防援助隊の応援要請の可能性がある場合には、事前に応援側の地方公共団体に対しまして出動の可否について報告を求めた後に、可能な場合に消防組織法に基づきます先ほどの出動の求めを行っているところでございます。 そういう意味で、これまで承知している限りにおいては、全ての事例において、消防組織法の出動の求めを行った際、実際に出動していただいているところでございますが、今お話ししました事前に報告を求めた場合、例えば航空隊では天候の影響とか機体の耐空検査等で出動できないとか、あるいは陸上部隊であっても地元の被災状況によってすぐには出動できないというような回答があった事例はございます。
○杉尾秀哉君 実際に事前に調整をしたり、そういう状況を確認した上で出動しているということですから、実際に求めがあっても、これ出動できるケースは一〇〇%出動していると、こういうことだと思います。 先ほど申し上げましたように、これ、実際の活動に掛かった費用というのは補填されるわけですけれども、部隊を派遣したその元の消防本部が人員がその分欠員になるわけですから、例えば夜勤の人間を早く持ってきたり、それから休みの人間を召し上げたり、逆に超過勤務をさせたり、そういった形で人件費なりなんなり経費が掛かるわけですね。それについては自治体の負担というふうに聞いております。 つまり自己負担ということなんですけれども、これだけ大臣が増隊ということを言っていて、これからも出動する件数が増えていくと、特に長期にわたる活動になった場合はこの自己負担分というのもばかにならないと思うんですが、そこまでの分も含めて、これ国が面倒を見る、ないしは全国市町村振興協会が面倒を見る、こういうシステムに変えることはできないんでしょうか。
○政府参考人(大庭誠司君) 緊急消防援助隊の長官の指示を受けて出動した隊員の各種手当、旅費、それから活動のために要した燃料費等につきましては、指示の場合には国が負担するということとされております。また、求めにより出動した場合には、同様の隊員の手当等につきまして、市町村によっては全国市町村振興協会の交付金が交付されております。 今御指摘の派遣元消防本部における消防力の維持のために要した時間外手当等の経費につきましては国が負担する経費の対象外となっておりますけれども、東日本大震災におきましては、長期間かつ大規模な派遣となったことから、特別交付税による措置を行ったところでございます。 今後とも、国として、緊急消防援助隊の派遣時における活動状況等を把握しまして、適切な応援体制を確保できるよう必要な措置を行ってまいりたいと考えております。
○杉尾秀哉君 今、東日本大震災は例外だということをおっしゃいましたけれども、これ、東日本大震災はもうあれだけの規模のものですからこれは当たり前だと思いますけれども、中程度のそれから出動であっても是非前向きに御検討いただきますよう、私の方からもお願い申し上げます。 残りの時間は、ふるさと納税について伺いたいと思います。 四月一日に各都道府県知事に宛てて総務大臣名で通知が出されました。地方自治法二百四十五条の四項に基づく技術的な助言ということでございます。 この中に、ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品についてということで、ア、イ、ウ、エと四つありまして、金銭類似性の高いもの、例えばプリペイドカード、商品券、電子マネー等々、そして、イが資産性の高いもの、電気・電子機器、家具、貴金属、宝飾品、時計、カメラ、ゴルフ用品等で、ウが価格が高額なもの、エが調達価格の寄附額に対する返礼品の割合、いわゆる返礼割合が高いものと、こういうふうになっております。 この趣旨違反の例として、例えば資産性の高い電気・電子機器、それから高額なものというのは分かるんですが、例えば、最近非常に多いブランド牛肉とか、それからカニのような高額な食材、これはその高価なものに入るんでしょうか、どうなんでしょうか。
○政府参考人(林崎理君) お答え申し上げます。 今御紹介いただきました今回の通知におきましてですけれども、過去の通知内容に加えまして、これまで具体的な目安を示してこなかった寄附額に対しまして返礼割合の高い返礼品につきまして、少なくとも三割を超える返礼割合の返礼品について速やかに三割以下とすること、また、今御紹介いただきましたけれども、金銭類似性の高いもの、あるいは資産性の高いものにつきまして例示を追加いたしまして、これらについて、換金の困難性や地域の経済効果のいかん等にかかわらず送付をしないことなどを要請しまして、制度の趣旨に反するような返礼品についてより具体的な考え方を示しまして、改めて制度の趣旨に沿った責任と良識ある対応を厳に徹底するよう求めているところでございます。 今御指摘がございましたブランド牛肉やカニなどの高級食材についてでございますけれども、これらは、一般的には、今申し上げた中でいいますと金銭類似性の高いものや資産性の高いものには該当しないと考えられますので、具体的な例示としては挙げておりません。しかしながら、今回の通知に至る経緯、すなわち返礼品競争の過熱とそれに伴いますふるさと納税制度への批判の高まりという問題に鑑みますれば、そのようなものでありましても、程度によって、例えば価格が高額であったり返礼割合が高いものであれば、ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品として今回の通知における見直しの対象となり得ることもありますので、各地方団体におきましては制度の趣旨を踏まえた良識ある対応をお願いしたいと考えているところでございます。
○杉尾秀哉君 ある新聞に、総務省が禁止としているものとしてこのブランド牛肉、それからブランド鶏肉、カニというのが書いてあるんですね。この新聞がちょっと勇み足だったのかも分かりませんけれども、それだけ曖昧だというふうに思うんですね。 それからもう一つ、今おっしゃいました、いわゆる返礼割合の三割以下という、この三割という数字ですね、これはどういう根拠に基づいているんでしょうか。
○政府参考人(林崎理君) お答え申し上げます。 今御紹介ありましたとおり、今回の通知で三割といったような上限を示しているということでございますけれども、何といっても、今回の通知では、返礼品送付につきまして地方団体間の競争の過熱が指摘をされている、こういう現状にございまして、その問題の大きな要因となっていると考えられます地方公共団体、すなわち特に返礼割合が高い返礼品を送付している地方団体に対しまして速やかな見直しを求めているところでございます。 この三割という返礼割合でございますけれども、一つは、ふるさと納税受入額に対する返礼品調達に要する経費の割合が、最近の状況としましては四割程度に達しております。過度な返礼品競争となっているまさに最近の状況でございます。そういった点が一つございます。それから、ふるさと納税の募集に関しまして平均的な取組を行っていると考えられる地方団体における返礼品調達に要する経費の割合がおおむね三割程度であるということがございます。また、私どもの方でいろいろお話を聞かせていただきました有識者などからは、社会通念上三割程度が上限ではないかといったような指摘もあったところでございまして、こういった点、踏まえたものでございます。 一点だけ申し上げさせていただきたいのですけれども、今回の返礼割合に関する要請につきましては、ただいま申し上げたとおり、地方団体間の返礼品競争の過熱が指摘される現状、まさに今のこの現状におきまして、特に返礼割合が高い返礼品を送付している地方団体に対しまして速やかな見直しを求めるというものでございまして、返礼割合の妥当な水準が三割というふうに私ども申し上げている、そういう趣旨ではないということには御留意いただければと思っております。
○杉尾秀哉君 まさに過熱しているということで、これ二〇一六年版のふるさと納税カタログを見るとこんな感じになっていて、もうこれは完全にカタログギフトですよねと、こういうことですね。 去年、おととしとやはり同じような通知、出されています。今回三割という数字が初めて出たわけですけれども、今回の通知の実効性を疑問視する向きもあります。 それから、これ、ある自治体の関係者が言っていたんですけれども、実際に素直に今回の通知に応じる自治体とそれから応じない自治体が恐らく出てくるだろうと、いわゆる抜け駆けするところがあるんじゃないかという、そういったことを心配する向きもあります。こういった、自治体間に認識の格差、それから疑心暗鬼が広がっていること、これ大臣はどういうふうに受け止めていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) そもそも返礼品送付というのが、ふるさと納税制度という税制上の措置とは別に各地方団体が独自の取組としてされていることでございますので、余り私どもが強制力を持ってこうしなさいというようなこと、例えば法令で規定するといった取組というのは困難だということは承知しておりました。 これまでも通知を二回出しておりますが、今回の通知は返礼品ということに特化した通知をもうあえて作ることにしました。大変残念です。ほとんどこれはまず地方公共団体が独自に良識的な対応をしていただくべきことではありますけれども、この返礼品競争が過熱することによって、例えば都市部では税収が減ってしまうというようなことで随分御批判も出ておりますし、これ余り行き過ぎるとふるさと納税制度そのものが壊れてしまうんじゃないかという強い危機感があったわけでございます。これを、あくまでも通知であり技術的助言ですから、どう実効性を持たせるかということなんですが、これまでは都道府県を通してそれぞれの自治体に対して働きかけをしてまいりましたが、もう今年度からは、問題があった場合に直接その自治体に対して総務省から強く要請するということをしてまいりたいと思います。 抜け駆けへの懸念というのもあるかもしれませんが、既に通知発出後に行き過ぎた返礼品の見直しを決めていただいた自治体もありますので、各地方公共団体の良識的な対応に強く期待したいと思っております。
○杉尾秀哉君 ちょっと返礼品にこだわって申し訳ないんですけれども、私、長野県の選出なので、こういう例があるんですね。 例えば、南信に伊那市というのがあるんですが、伊那市はこれまでに、オリンパスのデジタル一眼レフカメラ、それからパナソニックのテレビなど家電製品を返礼品として用意しておりました。ところが、今回の通知を受けて、受付一旦停止しております。これはサイトでも確認しておりますが、十六日か十七日かな、再開しますとは書いてありましたけど、まだ現在でも停止されています。一方、同じ長野県でも安曇野市という、松本の北隣ですけれども、安曇野市では、これ実はパソコンのメーカーのVAIOの本社と工場がありまして、これ地元の産業振興を理由に返礼品としてパソコンを継続して配付しているんですね。こういうふうに同じ電子機器でも対応が県内で分かれているんです。 こういうふうに対応が分かれることについて大臣は適当だと思われますか。
○国務大臣(高市早苗君) まだ四月一日に通知を発出したところですので、今各地方団体において要請を踏まえた対応を検討いただいている最中だと思います。パソコンを送り続けるということを既に何か決められたというふうには承知をいたしておりません。 とにかく、もう総務省としては、各地方団体の見直し状況についてしっかりと把握をさせていただいた上で、各地方団体で今回の通知に沿った見直しをしていただくということを強く働きかけてまいります。 それから、産業振興を理由に返礼品としてパソコンを送付するということは、今回の通知においては、地域への経済効果等のいかんにかかわらず、電子機器等の資産性の高いものは返礼品として送付しないように求めておりますので、何とか地方団体に、見直し要請の対象でありますから、御協力を賜りたいと思います。
○杉尾秀哉君 それからもう一つは、このふるさと納税の現行の制度ですと高額所得者ほど有利な制度になっている、半ば節税手段にもなっているということですね。所得の多い人ほど、お金のある人ほど多くの税金が控除される仕組みになっている。 例えば、調べてみますと、三百万円以上の寄附をしますと牛一頭丸々食べ尽くしと、こういうプランがございます。それから、五百万円以上の寄附をするとゴルフ場の一日貸切りプランという、そういう自治体もございます。これたしか千葉県だったと思うんですけれども。 これ、言葉は悪いですけど、高所得者が税金をまけてもらってゴルフコンペをゴルフ場を借り切って多数の参加者に、これ招待するなんてこともできてしまう。非常におかしな制度になっているということを、逆進性が強くて極めて不公平だと思うんですが、こうした事態を避けるための、高額所得者の控除率を下げるとかあるいは上限を設ける、それから、中には返礼品の部分というのは控除の対象から外すべきじゃないか、こういうことを言う識者もいますけれども、こういった具体的な対策、方策、検討されるおつもりはございませんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 高所得者の方がふるさとを応援したり地方団体の取組を積極的に支援していただければ地方創生を進める上で大きな効果も生むわけなんですけれども、一方で、高価な返礼品が提供されたら結果的に高所得者が大きな利益を得るという問題がこれまでも指摘されてまいりました。そのために、今回の通知において改めて、価格が高額の返礼品、返礼割合の高い返礼品などを用いないよう地方団体に要請させていただきました。 それから、税法上、返礼品は一時所得に該当します。高額な返礼品を受け取った場合は一時所得として課税されるということになりますので、総務省もこれまで地方団体に対して機会を捉えて注意喚起を行ってきていますけれども、改めてこれも今回の通知で必要な対応を要請させていただきました。 それから、有識者の方々の中には、委員がおっしゃったような制度の見直しということを指摘されるものもございましたけれども、やっぱりこうした御意見が出るというのは、地方団体間の返礼品競争が過熱しているということに対する御懸念が前提となっていると受け止めておりますので、まずは今回の通知を受けてどれほど返礼品競争が改善されるかというところを注視してまいります。
○杉尾秀哉君 最後の質問します。 これ、一番これまでふるさと納税を集めていた都城市の関係者の話なんですけれども、職員を増員をして本当に夜中十二時、一時ぐらいまで対応しているとか、逆に、ふるさと納税がこれだけ集まって、返礼品をかき集めなきゃいけないので、事業所の方が、納入するですね、人を増員したり事業を拡張しているそのやさきにこういうことになって、で、都城は素直に従いますと、こういうふうに言っているそうですので、そうしますと、本当にハードランディングをして、例えば事業を拡張しようとしていた事業者が倒産するところが出てきてもおかしくない、こういうふうなことを言っているところもあります。 これ、本当に今の制度というのは本来の趣旨を大きくゆがめていると思いますので、これ、制度を徐々に改正していくのは当然と思いますが、こういうハードランディングにならないように、いわゆるバブルの崩壊というようなことにならないように慎重に対応していただきたいんですけれども、総務大臣、最後に見解を短くお聞かせください。
○国務大臣(高市早苗君) このふるさと納税制度を潰してしまわないためにも、各地方団体におかれましては今回の通知の趣旨をよく御理解いただいて取り組んでいただきたいと思います。 それから、今委員が御指摘されたような事例も多分あると思います。既に地方公共団体と返礼品の供給事業者との間で契約関係があるといったような個別事情がある場合には、これは丁寧に実情を伺いながら、返礼品競争の過熱問題の是正に向けて見直しを求めてまいります。様々な事情は理解いたします。
○杉尾秀哉君 終わります。ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、一般質問ということで、過疎地域への対策についてお伺いをしたいと思います。 現行の過疎地域自立促進特別措置法に関しましては、その第一条で、人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備等が他の地域に比較して低位にある地域について、総合的かつ計画的な対策を実施するための必要な特別措置を講ずることにより、これらの地域の自立促進を図り、もって住民福祉の向上、雇用の増大、地域格差の是正及び美しく風格ある国土の形成に寄与することを目的とすると、こうなっております。 過疎地域がそれぞれの有する地域資源を最大限活用して、地域の自給力を高めるとともに、国民全体の生活に関わる公益的機能を十分に発揮することで住民が誇りと愛着を持つことのできる活力の満ちた地域社会を実現することが求められると思います。 私は、公明党の過疎対策PTの座長として、全国の過疎地域また離島の声を伺ってまいりました。今般の特措法の改正におきまして、過疎地域の要件の追加であるとか、また過疎地域自立促進のための地方債の対象経費として市町村立の専修学校等の整備に要する経費の追加などが行われた次第でございますけれども、過疎地域の大変厳しい現状を踏まえますと、それぞれの地域の状況に応じてきめ細やかな対策が求められていると思います。 そこで、大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、まずこの過疎地域への対策に対する基本的な認識、これを伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) まず、山本議員におかれましては、公明党過疎地に関するPTの座長として、先般成立した過疎地域自立促進特別措置法の一部改正法案の取りまとめに大変な御尽力をいただきましたことを心から敬意を表し、感謝を申し上げます。 平成二十七年国勢調査では、調査開始後初めて日本の人口が減少となりました。その中でも人口減少、高齢化が著しく進む過疎地域においては、まず集落機能の維持が困難な集落というのが増加しておりまして、これは住民の安全、安心に関わる問題が深刻化しているものだと認識をしています。 そのために、基本的な考え方ということでございますので、一つは地域の暮らしを支える仕組みづくりということが重要、そして地域の担い手の育成、確保が重要だと思っております。今後の厳しい見通しというものを踏まえますと、過疎地域の在り方を中長期的に展望した取組の展開というのが大切だと思います。 先般成立させていただきました平成二十九年度予算にも、地方に新しい人の流れ、情報の流れというものを創出する、これを支援する政策を盛り込ませていただきましたが、地域に愛着のある方がその地域に住み続けられますように、過疎対策には積極的に取組をしてまいります。
○山本博司君 ありがとうございます。 そうした中で、この過疎地域などの地方に移り住んで地域活性化に取り組む地域おこし協力隊に関しまして急速に拡大をしておりまして、都市から地方への新たな人の流れをつくる大きなチャンスでありますし、また、正念場を迎える今後の地方創生の弾みにしていきたいと思う次第でございます。 そこで、この地域おこし協力隊、二〇〇九年から始まったと認識をしておりますけれども、現在までの推進状況、御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(時澤忠君) お答えいたします。 地域おこし協力隊は、都市部の若者等が過疎地域等に移住をいたしまして、おおむね一年以上三年までの期間でございますが、様々な地域協力活動を行いながら地域に定住、定着を図る取組でございまして、平成二十一年度に創設された制度でございます。 当初、隊員数八十九人、受入れ自治体数三十一団体でございましたが、年々増加いたしまして、平成二十八年に活動した隊員数は前年度比一・五倍の四千百五十八人、受入れ自治体数も前年比一・三倍の八百六十三団体となっております。 これまで地域おこし協力隊員を平成二十八年に三千人、平成三十二年に四千人にするという目標に向けて取り組んでまいりましたけれども、平成三十二年度の目標を前倒しで達成したところでございます。 また、隊員の六割は任期終了後も引き続き同じ地域に住み続けまして、同一市町村内に定住した方の二割が自ら起業するなど地域で新しい仕事をつくり出している状況でございます。
○山本博司君 大変非常に拡充をされているということでございますけれども、この地域おこし協力隊、各地域におきまして、伝統芸能の復活であるとか、また地域ブランドの開発とか、耕作放棄地の再生とか、様々な取組が全国に行われているわけでございます。 今御報告がありましたとおり、二〇〇九年八十九人だった隊員が今四千人を超えるということで、受入れ自治体も八百六十三まで広がったということは、この協力隊が地方を元気にする起爆剤と、こう認められている証拠ではないかなと思います。 私も全国の離島を回っておりますけれども、例えば隠岐島の海士町であるとか、また隠岐の島町とか西ノ島とか、また香川県の小豆島とか、私のふるさとの八幡浜の大島とか、どの地域も地域おこし協力隊の方々が活躍をされて、それで、終わった後定住をされて、地方の大きな活性化のやっぱり原動力になっているということはよく見ております。 現時点で四千人を超えているということでございますけれども、当初の二〇二〇年、四千人という目標を四年も早く達成しておりますけれども、次の目標をどのように設定をしようとしているのか、この点に関して報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(時澤忠君) お答えいたします。 当面は、地方自治体の取組状況を踏まえますと、五千人程度までは隊員が増加することを想定をしております。その想定の下に、隊員のなり手の掘り起こしに取り組むとともに、サポート体制の強化、それから起業支援などに取り組んでまいりたいと考えております。 新たな目標につきましては、これ、まち・ひと・しごと創生総合戦略の改訂に向けて検討をしていくこととなりますけれども、隊員数の拡充ばかりではなく、隊員の活動が円滑に行われまして、地域で活躍できる環境づくりにも努めてまいりたいと考えているところでございます。
○山本博司君 しっかり、こうした質の向上ということも含めて大事になってくるということでございますけれども、今後も隊員の増加や受入れ自治体の拡大が見込まれるわけでございますけれども、課題も少なくありません。その一つが隊員の定住化ということでございます。 今報告にありましたとおり、約六割の隊員が同じ地域に定住しているというデータもございますけれども、実際に、最長三年の任期を終えた隊員の中には、働き先がない、こういうことを主な理由にして都市部に戻ってくるケースもあるということでございます。任期後も地域に貢献したいという若者は少なくないと思いますし、引き続き、こうした新しい力が必要な自治体もあると思いますので、こうした定住化に向けたマッチングへの支援、これは欠かせないと思います。 昨年訪問しました広島県のある島では、地域おこし協力隊の隊員が、島で生活をしながら交流拠点の運営とか地域活性化事業の企画立案とか情報通信、これを行っておりましたけれども、任期を終えた後、継続的な仕事が見付からないということで島を去ってしまったという事例もその場で伺った次第でございます。 こうした中で、任期後の人件費や家賃補助、これを県と市町村で折半するという独自の取組を始めた地域もございます。雇用の確保、また住環境の整備といいますのは定住促進に不可欠でございまして、こうした同様の取組ということが広がることを期待しているわけでございます。 地方自治体におきましては、この地方版総合戦略、この中に、地域おこし協力隊、これも大きな柱の一つとして位置付けられております。隊員のこの定住促進に手を打っていくということは、必ず将来の地域の町づくり、これにつながると私は思う次第でございますけれども、この任期終了後の定住促進に向けて、広報とか研修の充実を含めて、今後どのように取り組まれるのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(時澤忠君) 地域おこし協力隊の地域への定住、定着を図る上では、自治体が地域住民と連携をいたしまして、日頃から隊員に対するサポートあるいは受入れ体制をしっかりと構築しておくことが大切であると考えております。 そのため、総務省といたしましては、様々な悩みを抱える隊員や自治体担当者向けのサポート体制を強化するために、平成二十八年九月からサポートデスクを開催をいたしております。この相談窓口では、開設から三月末までに六百件近い相談に現在対応しているところでございます。 また、自治体担当者に具体的な受入れ体制の整備に係る留意点、あるいは活動支援の在り方を学んでいただくために、全国十か所でブロックの研修会を実施しております。今年三月には、隊員を受け入れる際の留意点等をまとめましたチェックリストを含みます受入れに関する手引、こういったものも作成をいたしておりまして、ブロック研修会でも活用していく予定でございます。さらには、受入れサポート体制の整備に関する事例を構築するためのモデル事業を実施してまいりましたけれども、それらの事例を含めまして、全国の優良事例を収集し、各自治体に参考にしていただけるよう共有してまいりたいと考えております。 引き続き、隊員の任期終了後の定住、定着に向けてきめ細かなサポートに努めてまいりたいと思います。
○山本博司君 やはりきめ細かく支援をお願いをしたいと思います。 この定住を促す環境整備の中で起業への支援も重要な課題でございます。平成二十七年の調査では、同一市町村内に定住をした隊員OB、OGのうち約二割が同じ地域で起業をしているということでございます。地域の商工会の支援制度の金融機関への融資の相談など、個人で行うにはなかなかハードルが高いということもございますので、こうした創業支援、起業への支援策、更にこれは強化していくべきと考えますけれども、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(時澤忠君) 多くの隊員が定住に際して起業したいと考えているところでございます。そうした希望をかなえ、任期終了後に地域で起業を実現できるプロセスを構築していくことが重要でございます。 総務省では、隊員向けの起業・事業化の研修、そして隊員が起業する際の経費を支援する自治体に対する地方財政措置等を実施をしております。また、平成二十八年度から、ふるさと納税を活用いたしまして、隊員の起業を応援する仕組みであります協力隊クラウドファンディング官民連携事業や、隊員の起業プランを財政面だけではなくて専門家による継続的なサポートによる支援をいたします、これモデル事業でございますが、協力隊ビジネスアワード事業というものも実施をいたしまして、隊員の起業を支援をしているところでございます。 引き続き、多くの隊員の起業の夢をサポートすべく、起業・事業化研修の充実強化、こういったものに引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非ともその支援をお願いをしたいと思います。やはりこの壁というのは、就労への壁とそれからコミュニケーションの壁だということも言われておりますので、起業への支援ということは大変大事でございますので、お願いをしたいと思います。 この地域おこし協力隊に限らず、産業振興につながる起業と移住を組み合わせて支援するということが大変重要であると考えております。各自治体の創意工夫が可能となるような各省庁間の連携というのを是非お願いをしたいと思います。 また、移住政策を成功させる鍵の一つは、何といっても移住を希望する人とそれから自治体を結び付ける情報の発信であると思います。都市生活者で移住を考えている人でも、自分のふるさとや生活したことがある地域でなければ事前に十分な知識や情報を備えているということはなかなか少ないですので、そうした自治体の施策や地域の魅力をいかに伝えるかによって、実際に移住する人の数や移住先が大きく変わるとも言われている次第でございます。成功事例を全国に情報展開するとともに、地方が求める人材と、また都市部から移住する人を引き合わせる仕組み、こういう相談窓口の拡充も大事であると思います。 特に、移住・交流情報ガーデン、これは地方移住に関心を持つ人に住まいや仕事、また生活支援の情報をワンストップで提供できるということから大変好評を博しておりまして、これは東京一か所だけじゃなくて、今は東京しかありませんので、他の都市圏でも展開してよいのではないかというふうに私は思います。 こうした芽が吹き始めてまいりました地方移住の流れを大きく太く育てていくためにも、丁寧に情報を届ける努力、これが求められると思いますけれども、この情報発信、今後どのように取り組むおつもりなのか、お話、副大臣の、お願いをしたいと思います。
○副大臣(原田憲治君) 総務省では、地方への移住、交流関連の情報提供や相談支援の一元的な窓口として、委員お示しの移住・交流情報ガーデンを二十七年三月に開設をし、これまで二年間で移住候補地等のあっせん件数は約一万四千三百件となっております。 移住・交流情報ガーデンにおいては、一般的な移住相談に加え、厚労省及び農水省と連携して就職や就農に関してワンストップで相談に対応しているほか、地方公共団体による移住相談会や移住セミナー、地域おこし協力隊募集説明会などの会場としても利用をしていただいておるところでございます。二十九年度からは、夜間における移住相談会やセミナー等の開催が可能となるよう平日の開館時間を二時間延長するとしたところでございます。 さらに、より多くの首都圏の住民の方々の理解と関心を高めるための移住交流フェアを二十七年度から開催をしておりまして、二十八年度には、全国の移住関連情報のほか、総務省が取り組むふるさとワーキングホリデー、お試しサテライトオフィスなどの地方移住関連施策を広く紹介したところでございます。このほか、二十七年度からは、移住関連の情報発信や移住体験、就職、住居支援や定住支援員の設置など、多岐にわたる地方公共団体の移住、定住に係る取組について地方交付税措置により支援をしているところでございます。 総務省としては、引き続きこうした取組によりきめ細やかな情報発信に努め、地方への新しい人の流れをつくってまいりたいと考えておるところでございます。
○山本博司君 是非ともこの情報発信に関しましてきめ細やかな対応をお願いしたいと思います。 このような都市から地方への流れを促進をして地方創生を実現するためには、テレワークの取組も重要であると考えます。ICTを活用して地方でも都会と同じように働ける環境をつくるふるさとテレワークは、生活するための雇用を確保するための有益な施策でございまして、人口減少に頭を悩ます自治体と地方への移住希望者の双方にとって非常に魅力的なものになると考えます。是非ともこの取組を確かなものにすべきでございます。 本年二月に当総務委員会におきまして福島県会津若松市を訪問いたしまして、ふるさとテレワーク実施のための企業に提供するサテライトオフィスを視察をいたしました。また、ICTを積極的に活用した様々な施策を産官学が連携して実施している状況等もお聞きしたわけでございます。 今働き方改革が叫ばれておりまして、長時間労働の是正やワーク・ライフ・バランスの実現、また若者、高齢者、障害者等の多様な働き手の参画を後押しをする施策としてもこのテレワークは大変重要な取組であると思います。政府は三月二十八日に、長時間労働の是正や同一労働同一賃金の導入などを盛り込んだ働き方改革実行計画を決定しましたけれども、この中でテレワークの促進など柔軟な働き方がしやすい環境整備も盛り込まれました。 総務省は、二〇一五年度にテレワークの実証事業も全国十五か所で実施し、様々な予算も今計上をされております。これから有効な事例が数多く出てくることを期待しますけれども、予算を掛ける以上にどのような政策効果が上がるかは検証する必要がございます。 そこで、総務省にお聞きしますけれども、このふるさとテレワーク事業についてこれまでにどのような効果が上がっているのか、この点、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(今林顯一君) お答え申し上げます。 先生今御指摘いただきましたように、ふるさとテレワークの成果でございますけれども、平成二十七年度は全国十五か所で実証事業を行いまして、地方への移動者数が増加したり、生産性が向上する、あるいは余暇の増加といった成果が生まれております。 例えば例を申し上げますと、二十七年度の実証地域の一つでございますが、和歌山県の白浜町、こちらにおきましては、平成二十七年の十月から二十八年四月までの七か月間の商談件数が二〇%増加し、また契約金額も三一%向上するといった生産性向上の成果が見られております。また同時に、通勤時間を短縮することなどによりまして、月に平均六十四時間の自由時間が増え、家族との時間、地域貢献などに活用されているということでございます。また同時に、地元のICTベンダーによる新たな地元雇用も創出されたということを伺っております。 また、北海道の北見市でございますけれども、地元の北見工業大学と連携されまして、延べ七十人の学生が都市部に行かなくても東京の会社のインターンに参加できる取組を実施して、都市部企業と地元学生のマッチングが促進されたというふうに聞いております。 こういった二十七年度の実証成果を踏まえまして、二十八年度には補助事業としてのふるさとテレワーク、全国二十二か所でのサテライトオフィス等の整備を行ったところでございまして、平成二十九年度につきましてはまさに現在公募を行っているところでございます。 なお、これまでの事業では、先生もお触れになりましたけれども、就労の壁、特にテレワークを活用して地方に進出する企業と受け入れる自治体とのマッチングというのが課題になっておりました。そこで、今年は三月の十七日に企業、自治体の参加する交流会を開催いたしましたところ、百二十を超える団体の参加が得られたところでございます。 今後も具体的な事例の紹介、あるいは交流機会の提供などを通じまして、引き続きふるさとテレワークの一層の普及に努めてまいりたいと存じます。
○山本博司君 私も、十五の事業の中でも徳島県の鳴門市のジェイシーアイ・テレワーカーズという、これも障害者雇用で、廃校となった学校を使って、東京からそうした会社が移転をして障害者雇用に貢献しているということを見ておりますので、しっかりそうした検証をしながら進めていただきたいと思います。 このテレワークにつきましては、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方でございますから、かえって長時間労働を招く可能性も否定できません。勤務時間の管理の難しさや賃金設定の在り方に関する懸念などが指摘されておりますけれども、こうした課題の解決に取り組みつつ、労働生産性の向上の観点から更なる普及を図るべきでございます。こうした賃金や勤務時間など労務管理をめぐるルール作りに関しましても関係省庁間の連携、調整が不可欠でございます。 一月二十五日の参議院本会議の代表質問で、我が党の山口代表の質問に対しまして安倍総理は、ガイドラインの制定も含めて多様な政策手段について検討を進めますと答弁されておりますけれども、厚労省に、こうした適正な労務管理に向けたガイドラインの策定、どのようになっているんでしょうか。
○政府参考人(藤澤勝博君) お答え申し上げます。 テレワークは、今委員御指摘のとおり、子育てや介護と仕事の両立の手段となり、大変また多様な人材の能力発揮が可能となるものであり、働き方改革を進める観点からもその推進を図ることが重要であります。一方で、テレワークを実施する上での課題として、仕事の進行管理が難しい、あるいは労働時間の管理が難しいといった声が企業から上がっており、その普及を図っていくためにはテレワーク利用者の適切な労務管理が行われるようにすることが重要であります。 こうしたことから、今般取りまとめられました働き方改革実行計画に基づき、今年度は有識者から成ります検討会を開催し、テレワークのガイドラインを改定をすることとしております。その改定に当たりましては、企業がテレワークの導入にちゅうちょすることがないように、フレックスタイム制や通常の労働時間制度における中抜け時間や移動時間の取扱いなど、時間管理の方法を明確化するとともに、長時間労働を防止をするために、企業の実例などを踏まえて、深夜労働の制限や深夜、休日のメール送付の抑制などの対策例を推奨するなど、テレワークの普及加速に向けたガイドラインとする予定でございます。 また、このガイドラインの改定の後は、全国に周知をするとともに、総務省とも連携をして、現在実施をしております企業向けセミナーにおいても活用するなど、政府一丸となって、引き続き、良質なテレワークが広く全国に普及するよう努めていきたいと考えております。
○山本博司君 最後に大臣にお伺いしたいと思いますけれども、この十五の実証事業の中で、山形県の高畠町の熱中小学校という取組も、私の会社の先輩でございまして、大学の先輩の堀田さんという方が、実際この熱中小学校を今全国に展開をされていらっしゃいまして、地方創生の大きな起爆剤になっている事例がございます。 そういう中で、このふるさとテレワーク、大変大事な部分だと思いますけれども、この普及促進に向けて、大臣の、最後に決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 企業におけるテレワークの導入率ですが、二〇一四年に一一・五%でしたが、二〇一五年に一六・二%となりまして、着実に増加しつつあると思います。 総務省では、地方セミナーのほかに、企業、団体へのテレワーク専門家の派遣、テレワーク推進企業ネットワークの設立、ふるさとテレワークの全国展開などの支援策を実施しております。さらに、今年から、二〇二〇年東京オリンピック開会式に当たります七月二十四日をテレワークデーと定めまして、大会期間中の公共交通機関の混雑を見越した予行演習として、都心の企業、団体にテレワークの実施を呼びかけてまいります。 総務省、テレワークの主管官庁でございますので、先ほど来、委員が厚生労働省とも御議論いただきましたが、各省庁と連携しながら、質の良いテレワークをしっかりと推進してまいります。
○山本博司君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 自治体で働く非正規雇用の職員、臨時・非常勤職員が急増し、十年ほど前から官製ワーキングプアとして社会問題になっております。総務省も在り方研究会で対応を検討し、この度、法改定を予定されております。 そこで、今日は、自治体で働く臨時・非常勤職員の実態について、総務大臣の認識を伺いたいと思います。 まず、総務省に伺いますが、地方自治体の臨時・非常勤職員数の推移を報告してください。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 地方公務員の臨時・非常勤職員に関する調査によりますと、臨時・非常勤職員数は、平成十七年四月一日時点において四十五万五千八百四十人でございましたが、平成二十八年四月一日時点では六十四万三千百三十一人となっております。平成十七年四月と比べまして、十八万七千二百九十一人、率では四一・一%の増加となっているところでございます。 以上でございます。
○山下芳生君 今あったように、自治体で働く非正規雇用の職員の皆さんは十年余りで約二十万人近く増えたわけであります。 では、正規職員はどうか。総務省、地方自治体の常勤職員数の推移、報告してください。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 地方公共団体定員管理調査による全地方公共団体の職員数の総数については、ピーク時の平成六年が三百二十八万二千四百九十二人でございましたが、平成十七年は三百四万二千百二十二人、平成二十八年は二百七十三万七千二百六十三人となってございます。したがいまして、平成二十八年を平成六年と比べますと五十四万五千二百二十九人の減少となっているところでございます。 以上でございます。
○山下芳生君 今あったように、正規職員は二十年余りで五十万人以上減りました。うち三十万人はこの十年余りに減っております。要するに、この十年で自治体で働く正規職員が三十万人減って、代わりに非正規雇用の職員が二十万人増えたということになるわけです。 地方自治体の臨時・非常勤職員は実に多様な業務を担っております。先週、私、大阪で臨時・非常勤職員の皆さんから直接話を伺いました。一部紹介いたします。 ある自治体では、公立病院の滅菌業務を嘱託職員の方が担っています。滅菌業務というのは手術に使う器具を洗う業務でありまして、二重窓の高圧室で消毒や殺菌よりもより高度な無菌状態にすると。器具ごとに様々な洗い方があって、ヨーロッパではこれは専門職とされております。滅菌ができなければ手術はできません。それを嘱託職員の方が今担っておりました。 また、ある自治体では郷土資料室の調査研究業務を嘱託職員の方が担っております。仕事は、郷土の古文書を解読し、市民講座で市民に伝えることや市の歴史に対する問合せに対応することでありまして、大学院で日本史や近世史の博士課程を修了した方が嘱託職員としてこの業務を担っておりました。 高市総務大臣に伺いますが、住民の命や文化に関わる大事な仕事の多くを臨時・非常勤職員が担っていることについてどう認識されているでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 今委員がおっしゃいましたような文化に関わるお仕事、また命に関わるお仕事を担っていただいている臨時・非常勤職員の方々もいらっしゃると思います。 現在、地方公共団体においては多様化する行政ニーズに対応するため、それから働く側からも多様な働き方が求められているということから、任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営を原則としながらも、臨時・非常勤職員など多様な任用、勤務形態が活用されてきたと認識をしています。 総務省では、地方公務員の臨時・非常勤職員の方々については総数も増加しています、また事務補助職員のほか教員、講師、保育士、給食調理員、図書館職員などといった行政の様々な分野で御活躍をいただいているということから、現状において地方行政の重要な担い手になっていただいていると考えております。
○山下芳生君 地方行政の重要な担い手という御答弁でした。 もう少し実態を紹介したいんですが、この公立病院の滅菌業務はかつて正規職員がやっていた業務であります。今正規職員はゼロで、滅菌業務に十八年当たってきた嘱託職員の方がアルバイトの職員を指導しながらやっております。それから、郷土資料室の調査研究業務もかつては正規職員がやっていた仕事でありますが、今嘱託職員二人だけでやっているそうでありまして、私が話を聞いた嘱託の方は二十年この仕事を続けているということでありました。 先ほど述べたように、正規職員が減らされる中で、かつて正規職員が担っていた基幹的、恒常的業務の多くを臨時・非常勤職員が担っている。高市大臣、今や自治体の臨時・非常勤職員が担っている仕事の多くは補助的、臨時的業務ではなくて基幹的、恒常的業務になっている、その認識はありますか。
○国務大臣(高市早苗君) 今般、今後御議論をいただきます地方公務員法の改正案でございますけれども、やはり任用、服務などの適正化を図るということと併せまして、会計年度任用職員に対して期末手当の支給を可能とするというように、やはりこの処遇の改善ということを目指していくものでございます。 様々な分野で今、臨時・非常勤職員の方々に活躍していただいていると承知をしていますが、一般職非常勤職員制度がやっぱり不明確であったということが課題だったと思います。ですから、制度の趣旨に沿わない任用も見られます。一般職であれば課される守秘義務などの服務規律が課されない場合もありますし、先ほど申し上げましたように、期末手当が支給できないといった勤務条件上の課題もございます。こういったことについてやはり改善をしていく必要があると、そういう思いで今後御審議をいただく地方公務員法等の改正法案を提出させていただきました。
○山下芳生君 質問に答えておられないんです。 もう一回聞きます。紹介したように、事実認識を問うているんですけれども、今や、自治体の臨時・非常勤職員が担っている仕事の多くが補助的、臨時的業務ではなくて基幹的、恒常的業務になっていると。かつて正規職員がやっていた業務が今多くの臨時・非常勤職員によってそのまま担われていると、この事実認識、おありですか。
○国務大臣(高市早苗君) これまで総務省が行ってきた調査ですけれども、臨時・非常勤職員の増加数を上回って正規職員が減少していて、全体の数字から見て臨時・非常勤職員が正規職員の代替となっているのではないかという指摘があるのは事実だと思います。 地方団体においては、多様化する行政ニーズに対応するため、また働く側からも多様な働き方が求められているということから、先ほど申し上げましたように、任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営を原則としつつ、事務の種類や性質に応じて、臨時・非常勤職員など多様な任用、勤務形態が活用されてきたと認識をしています。 この職員の任用については、就けようとする職の職務の内容、勤務形態などに応じて、任期の定めのない常勤職員、任期付職員、臨時・非常勤職員のいずれが適当か、基本的には各地方公共団体において適切に判断されるべきものだと考えます。
○山下芳生君 聞いたことに端的にお答えいただきたいと思うんですが、今や臨時・非常勤職員が補助的、臨時的業務ではなくて基幹的、恒常的業務を多くの方が担っていると、その指摘は事実だということはお認めになりました。私、この事実認識がなければ自治体の臨時・非常勤問題の解決、正しい解決できないと思っております。 臨時・非常勤職員がどのような思いで仕事をしているか。 公立病院で滅菌業務を担っている嘱託職員の方は、個人で講習を受け、民間の資格認定を取得、更新するなど技術の向上に励んでおられました。やりがいがあります、二百床余りある病院でここでしか滅菌ができない、見えない力持ちだと自分では思っていますと話してくれました。 また、郷土資料室の調査研究を担っている嘱託職員の方は、市内の旧家にある古文書を集めて整理し、大学に分析を依頼し、その成果を市民に返す地道な活動をこつこつとやっておられます。市民から電話や手紙でお礼をいただくととてもうれしいと語ってくれました。 また、ある自治体の学童保育支援員は、全員が非正規雇用ですが、全員が保育士、幼稚園教諭、教師、社会福祉士、いずれかの資格を持っております。専門的知識と経験に基づいて、アレルギーや障害を持つなど様々な子供の成長と発達に関わり、保護者の子育て相談にも適切に対応しております。私が話を聞いた方は、子供が好きだしやりがいがあると目を輝かせて答えてくれました。 今や、臨時・非常勤職員の多くが誇りと責任感を持って仕事に当たっておられます。私は、この方々は、身分は非正規ではあるけれども志はプロフェッショナルだと、そう感じましたけれども、高市大臣の御認識、伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 今、山下委員のお話を伺う範囲でしか分かりませんが、それは公務員として誇りと責任感を持って公務に当たっていただいていると存じます。
○山下芳生君 ところが、この非正規の雇用の職員の賃金、待遇は、正規職員と比べて大きな格差があります。 これは、先ほど御答弁がありましたので、大体時間給で千円前後ですね。時給千円だとフルタイムで働いても年収二百万円以下のワーキングプアであります。学童保育支援員の方は、やりがいはあるがこの賃金では一人で生活はできない、ダブルワークしている人もと言っておりました。 実は、民間労働者の正社員と非正社員の賃金格差は、フルタイムの場合、六割台であります。民間で働く非正社員の一時間当たりの賃金は正社員の六割台。ところが、この民間も低いと思いますけれども、地方公務員の正規と臨時職員の賃金格差は、同じくフルタイムの場合、僅か三割台となっております。民間労働者よりも地方公務員の方が正規、非正規間の賃金格差がはるかに大きい。 高市大臣、公務の職場でこのような格差、差別があっていいんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) だからこそ、任用、服務の適正化とともに期末手当の支給を可能とするなど、改正法案を提出いたしました。今後御審議をいただくわけでございます。 勤務条件面での取扱いというのは、これまで期末手当の支給が認められていなかったということを踏まえますと、昨年末に示されました民間部門に係る同一労働同一賃金ガイドライン案における、いわゆる賞与についての正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消という方向性にも合致していると考えております。 各地方公共団体における定着状況、民間の動向、国家公務員に係る制度運用の状況なども踏まえて、また厳しい地方財政の状況にも留意しながら、これから御審議いただく法律案になりますけれども、成立しました暁には、会計年度任用職員制度について、その適正な任用、それから勤務条件の確保に向けて必要な取組を行っていくということが重要だと考えております。
○山下芳生君 処遇の是正とおっしゃったんですが、私は格差、差別があっていいのかということをもう率直に問うているんですが。正規職員と全く同じ仕事をしている非正規職員もおります。それは保育の職場だと思います。 先ほど、全国の公立保育所で働く非正規保育士の割合が四三%という御答弁がありました。今日、資料にそれぞれの自治体ごとの、都道府県別の状況を配付しました。十七県で臨時・非常勤保育士が五割を超えております。六割を超える県もあります。保育士の半数以上が非正規という自治体も、ですから珍しくないわけですね。こういうところでは、非正規の保育士もクラス担任を持って、保育日誌を作成して、保護者からの相談に応じるなど、正規と全く区別のない仕事をしております。しかし、賃金は正規の三分の一の水準で年収二百万円を切ると。 高市大臣、正規職員と同じ資格を持ち、同じ職場で同じ仕事をしている人が差別されている。自治体職場、公務職場でこんな事態、許していいんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 差別されているというおっしゃり方が適切かどうか、個別の事例を私が、山下委員がお尋ねになられたところ、お話しになられたところで承知をしているわけではございませんが、基本的に、今民間事業者においても同一労働同一賃金ということでより公平な処遇をしていこうという世の中の流れになっております。国家公務員においても、そのような検討をしていかなきゃいけない。 地方公務員においても、今後、民間の取組、また国家公務員の取組などを踏まえてしっかりと改善できるところは改善していかなきゃいけない、そういう思いで今後先生方に御審議をいただく地方公務員法の改正法案を提出させていただいたわけでございます。
○山下芳生君 もう少し、じゃ保育の実態を紹介したいと思いますが、公立保育所の臨時・非常勤保育士は繰り返し継続して任用されている場合が多いです。 総務省に伺いますが、十年以上同一人を繰り返し任用している事例のある団体、何割ありますか。
○政府参考人(高原剛君) 地方公務員の臨時・非常勤職員に関する調査によりますと、平成二十八年四月現在で、臨時・非常勤職員の公立保育所保育士を任用する地方公共団体は千三百二十五団体ございます。このうち、同一任命権者において十年以上同一人を繰り返し任用する事例のある団体は五百四十四団体であり、臨時・非常勤職員の公立保育所保育士を任用する団体に占める割合は四一・一%となっております。 以上でございます。
○山下芳生君 実に四割以上の自治体が十年以上同じ人を非正規保育士として雇っているということなんですよ。要するに、これは正規保育士がいなくなる中で、もうずっと非正規の保育士に頼らざるを得ないと。だから、担任もするし、保育日誌も作るし、保護者対応もするんですね。 もう一度聞きますけど、同じ仕事を同じ資格を持って同じ職場でやっている人が、しかしながら賃金は半分とか三分の一になっていると。これ、差別という表現がいいかどうか、大臣、そこに引っかかっておられるようですけど、同じ資格を持つ同じ仕事をしている人が、格差がもう固定化され、ずっと恒常的になっていると。これ、公務の職場で放置していい、良くないと思いませんか。
○政府参考人(高原剛君) 事実関係だけ御答弁させていただきますが、昨年末に示されました民間部門に係る同一労働同一賃金ガイドライン案におきましても、フルタイム労働者が、ある意味キャリアコースの一環としてパートタイム労働者と同様の定型的な仕事に従事している場合、パートタイム労働者よりも高額な基本給を支給していても問題とならないというような考え方も示されておるところでございます。 このガイドライン案は地方公務員に適用されるものではございませんが、やはり職務内容のみならず、キャリアコースを含めて総合的に勘案する必要が公務においてもあるのではなかろうかというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○山下芳生君 あるんじゃなかろうかって、そんな無責任なことを言っちゃ駄目ですよ。自治体ではそんなことになっていないということを私、今、実際保育の現場の紹介をして示しているわけですね。 それから、自治体で働く非正規雇用職員の七四%は女性ですから、自治体で非正規、正規の格差を容認することは、そのままこれは女性差別を容認することになりますから、この点も大臣に指摘しておきたいと思います。 私は、正規職員が減らされる中で、補助的でも臨時的でもない本来正規職員が担うべき基幹的、恒常的業務の多くが非正規雇用の職員によって担われている、ここにこそ自治体の非正規雇用問題の一番の核心があると考えます。この核心を直視しないでこの問題の真っ当な解決はありません。 根本的な解決の道はもう一つだと思います。基幹的、恒常的な業務を担っている常勤的非常勤職員を正規化することです。大臣、実態直視して、今こそ常勤的非常勤の正規化、真剣に検討すべきではありませんか。
○国務大臣(高市早苗君) 地方公共団体の正規職員につきましては、国家公務員と同様、競争試験による採用が原則とされております。厳格な成績主義が求められております。これは、長期継続任用を前提とした人材の育成確保の観点と、人事の公正を確保し情実人事を排する観点から必要とされております。 地方公共団体の臨時・非常勤職員が正規職員に転換する場合には、競争試験などにより正規職員としての能力実証を改めて行う必要がございます。一定期間勤務を継続したことのみをもって正規職員に転換することは困難だと思っております。 ただ、地方公共団体においては、実態として、教員などの資格職を始めとして、過去に臨時・非常勤職員の勤務経験がある者について、競争試験等により厳格に能力実証を行った上で正規職員として採用しておられる例もあるというふうに聞いております。
○山下芳生君 終わりますが、仕事の中身が同じなら権利もお金もみんな同じでなければならない、これは人間の平等からいって当たり前のことだと思いますが、それが残念ながらずっと放置されている。今度の法改正がそれに資するのかどうか、次回ただしたいと思います。 終わります。
○片山虎之助君 短い時間ですが、順次質問いたします。 今日は一般質疑ですから、少し大きい話をいたします。大臣、所管を持つ総務大臣としてじゃなくて、国政全般に見識を持つ国務大臣として答弁いただいて結構ですから。 まず、私どもの方は、御承知と思いますけれども、教育の無償化というのを大きい政策の柱にしているんですよ、これを是非やりたいと。教育立国ですよ。教育を受ける権利が経済的理由によって差別が付けられちゃ駄目だと、だから幼児教育から大学、大学院まで全部無償にしようと。そして、それを安定的な制度にするためには、大国策にするためには、憲法に根拠を持とうと。今、憲法二十六条は義務教育は無償にすると書いているんですよ。教育を受ける権利を持つとも書いている。まあ書き方はいろいろあるんですけれども、それを義務教育じゃなくて全部を無償にしようと。こういう考え方は反対の人はそういませんよね。大変な賛同を得て、各党も同じようなことを言われるところが増えているんです。 ただ、憲法でなくてもいいではないか、法律だけでもいいではないか、予算措置だけでもいいではないかと、こういう意見がありますよ。しかし、やっぱり憲法でなきゃ駄目なんですよ。 ドイツという国は州ごとにやったんです、教育の無償化を。ところが、お金がなくなって途中で、二〇〇〇年前後にやめたんですよ、幾つかの州が。そうしたら、選挙で全部負けたの、やめた方の党なり首長が。で、また元に返ったんです。 だから、国の方針で一遍決めたら動かさないようにしないと。安定的な制度にしないと。二十年後、三十年後もやっぱり無償だということを国民の皆さんが分からないと。そういう意味で、この点について、私は予算委員会でも、あるいは党首討論でも安倍さんに質問しましたら、大変前向きな答弁をいただいたんです。 国務大臣として、総務大臣、いかがでございますか。
○国務大臣(高市早苗君) 憲法改正につきましては国会で発議いただくことでございます。 教育投資というのは、やはり未来への先行投資でございます。どんな経済状況であっても、御家庭の経済状況に左右されず夢をかなえられる、また誰もが希望すれば進学できる環境を整えるということは非常に重要だと思います。 これまでも、幼児教育無償化の段階的な推進ですとか奨学金制度の充実、授業料免除の拡大といったことで教育費負担の軽減の取組は進められておりますが、片山委員がおっしゃったように、やるからには安定的な制度にしなきゃいけませんので、必要な財源を確保しながら、優先順位を付けて一歩ずつ進めてまいりたいと思っております。
○片山虎之助君 大臣、だんだんそうなりますから、そのときは閣内におられたら賛成してくださいよ。 それで、一番問題は財源なんですよ。私どもの計算では、幼児から保育所、幼稚園ですよ、それから大学、大学院までやると四兆三千億なんです、我が方の計算では。多いところは五兆、少ないところも三兆幾らですね。で、この財源を一遍に生み出せというのは大変なんですよ。私どもは、身を切る改革、行革を徹底するというのが党の売りですから。 我々はそう言っていますけれども、今賛同する各党がいろんな議論をしておって、例えば自民党は教育国債。教育国債といっても国債ですよね、使途が限定されている国債で、赤字国債ですよ。当たり前ですよ、建設国債じゃないんだから。それから、あるいは小泉さんやなんか若手の皆さんは、保険料〇・一%上乗せして子ども手当みたいな形で給付したらというようなことも言っているし、そのほか税金を上げたらどうかという議論もあるんです。 ですが、我々は、この財源問題については、やっぱりいろんな組合せがあってもいいけれども、公務部門が、国会議員、地方議員、あるいは国家公務員、地方公務員の公務部門が身を切る改革でかなりな分を出すということが大変意味があると私どもは考えている。 そこで、いろんなことを、これという案を今固めたわけじゃありませんよ、いろんなことを言っているので。私が言っている一つは、一つは国の地方出先機関が、これは都道府県と仕事がかなりダブっているので、これを整理して、まず仕事を少なくするということ。残った仕事を整理して都道府県がやる、まあ都道府県に移管するということ。どうしても国がやらなきゃ、中央省庁がやらなきゃいかぬものは中央に引き揚げて、国の地方出先機関はなくしたらどうかと言っている。 国の地方出先機関は、全部でこれは十七、八万おるんですよ。国家公務員というのは全部で三十万人おるんです、自衛隊なんか外すと。だから、このうちに、国と都道府県がダブって仕事をしているような感じを持つのが、これが六万人おるんですよ。例えば地方農政局だとか地方経済局というの、あるいは地方整備局だとか地方厚生局、労働局、まあその他ですよね。 それ、こういうの一遍にいきませんよ、一遍にいかぬけれども、次第に整理していったらどうかということを私どもは考えている。それが、公務員の給与そのものが二十六兆円あるんだから。これは地方が二十二兆ぐらいあるんです、二十一、二兆。五、六兆が国ですよ。だから、これを例えば一パーずつ削減していくとかいろんな方法があるんですけれども。 大臣、総務大臣は、公務員制度を所管してですよ、国の公務員制度、所管して地方全体を所管しているんだから、今の私の提案についての国務大臣としての御感想はいかが。総務大臣じゃなくていいよ。
○国務大臣(高市早苗君) 国務大臣としてとおっしゃられましても、国家公務員給与の水準というものは私自身が答弁できるものではございません。地方公務員の処遇については、むしろ同一労働同一賃金に徐々に近づけていきたいなということで、今度少しなり一歩でも前進する法律案を出そうとしているところでございます。 ただ、組織全体の御指摘がございました。地方の出先機関をどうするのか、そこで働く人員が地方自治体とダブった仕事をしているんではないかといったことについては不断の見直しは必要だと思います。ただ、今中央省庁をもっともっと地方に出せというお声もある中で、地方の方でまた、地方になければいけない出先もあると思いますね、東京から一々出かけていってということもできない、それから地方の声をしっかりと国政に、行政に反映させるという役割を持つ出先もあると思いますので、それぞれの機関の重要性によるものだと思います。 非常に大きな課題でございます。私一人で判断できるものではございませんが、総務省としては不断の見直しを進めてまいります。
○片山虎之助君 地方出先機関の整理統合、統廃合というのは民主党政権のときやったんです。ところが、うまくいかぬのでやめちゃったの。内閣府の人が来ていると思うけれども、その後どうなっているのか、ちょっと簡単に経緯を説明してください。
○副大臣(松本洋平君) 御指摘の国の出先機関の地方への移転でありますけれども、地方分権の視点のみならず、行政改革などの視点も含めまして考えていかなければいけないものと思っております。 今委員から御指摘がございましたように、出先機関の地方への移管に関しましては、民主党政権下の平成二十四年十一月、国の出先機関をブロック単位で移譲する法案が閣議決定されたところであります。しかしながら、この法案に対しては、全国市長会また全国町村会などから慎重な意見が表明をされたところでありまして、国会には提出をされていないままとなっているというふうに理解をしております。
○片山虎之助君 やっぱり民主党政権が熱意があったとは言わないけれども、自民党政権の方が熱意ないよ。だから、それはもう一遍やらないと、そういうあれを起こして。そうでなきゃ、身を切る改革だとか教育無償化の財源なんか出てきませんよ、そういうところからやっていかないと。我々は必要なものまでなくせと言っているんじゃないんだよ、必要なものは残すんですよ。しかし、見てくださいよ、地方出先機関というのはかなり労働生産性は低いですよ。私はもっとあれは整理できると、こう思うんで、是非それをやってもらいたいと、こういうふうに思いますわね。 それで、そのとき市長会や町村会が反対したのは確かにあるんですよ。地方整備局という、昔の地方建設局ですよ、これは東日本大震災のときよく働いたの。都道府県ではああいうことはできないだろうというのがあの当時の関係の被災県の市町村の皆さんの意向なんですよ。だから、これは確かにそうなんだけど、しかし、そんなことを言ったら、ここはやっぱり三十個ほどそのままずっと残さにゃいかぬ。 そこで、例えばそういう大震災や非常の場合には国が全部指揮は執って代わりがやれるんだけれども、常時は例えば府県にやらせる、大きい市にやらせるとかというようなことを検討する余地はないですか。国交副大臣。
○副大臣(末松信介君) 先生御指摘のことでありますけれども、地方整備局の地方への移管につきましては、大災害のときなど危機管理体制が確保できるかなど、何が地方や住民にとって一番大切かというそういう観点から議論していく必要があろうかと思うんです。 今先生のお話を聞いておりまして、ちょうど平成二十四年の十二月、今から前々回の衆議院の直前ですけれども、兵庫県の井戸知事と京都府の山田知事、福井県の西川さん、徳島県の飯泉さんだったかな、四人の方が来られまして、国の出先機関の地方移管ということを是非進めてほしいということ、そのことを、自民党本部に来られたことが記憶をいたしております。十分の予定が三十分になりまして、非常に大きな議論になりました。 その結果、一年後でありますけれども、平成二十五年の十二月の二十日に、もう先生も御承知のとおり、事務・権限の移譲等に関する見直しが閣議決定をされたところでございます。それに基づきまして、今地方整備局が整備、管理をしている直轄道路や河川の権限移譲を進めているところでございます。 この見直し方針につきましては、国民生活や経済を支える基幹的な社会資本の整備、維持管理は国の基本的な責務とされてございます。それ以外のものにつきましては、国と地方公共団体が個別協議を行いまして、協議が調ったものについて地方へ移譲を進めるということにいたしてございます。また、具体の財源措置につきましては、この見直し方針において、基本的には国と地方の財政中立の考え方に立って、今後政府内で検討を進めることにいたしてございます。 なお、地方整備局は、大災害、大規模災害時には、地方からの要請に基づきまして、地方公共団体が管理する国道等に迅速な道路啓開、それと緊急物資の調達など、被災地の復旧復興に努めております。また、テックフォースの存在はもう先生御承知のとおりでございます。実際、こうした地方整備局の役割に対する地方公共団体からの期待を常日頃から強く感じてございます。 今後とも、地方公共団体の意見を十分聴取しながら、見直し方針に基づきまして対応を進めてまいりたいと、国交省からはこれだけでございます。
○片山虎之助君 やっぱり一遍に国がやっているやつを地方ってできませんよ。私は、交流、連携を置いてなだらかにやっていったらいいと思う。しかし、地方を育てないと今の体制は変わらないよ。だから、人は国交省が採ってもいいんだよ、回してもいいんだよ。人事はあれしてもいいけども、両方が一緒にやるような格好で次第に地方に比重を移していくようなことを考えたらいいと思うね。 消防の質問が今さっきありましたけれども、緊急消防援助隊というのは、常時はあれ地方だから、あれ市町村だからね。ところが、緊急の場合には消防庁長官が全部指示できるんですよ。全部一元的になるのよ、地方なんだけれども、非常のときは。そういういろんな仕組みを考えたらいいんだよ。国対地方はけんかしちゃ駄目ですよ。仲よくやって、癒着は駄目よ、そんたくも駄目だけど。 だから、そういうことを、どうですか、あなた副大臣になったんだから。兵庫県で災害があったじゃないですか。どうですか。
○副大臣(末松信介君) 答弁をいたしましたとおりではありますけれども、長らく私も地方議員を務めてございます。地方の力というのもそれなりに育ってきたことは認めるところでございます。何におきましても、財源と責任と権限がセットで動かないと、こういった事業ももらってもこれは進まないわけでありますので、先生が今お話しいただきました内容につきましてはしっかり受け止めまして、まず省内でも協議をし、そしてしかるべき内閣にもお伝え申し上げたいということ、そのことを考えております。
○片山虎之助君 よろしく頼みます。 それともう一つは、地方がやっているのはハローワークなんですよ。ハローワークというのは、昔は国が一元的にやったんだけど、今は無料職業紹介というの、地方ができるようになって二本立てになっているんですよ。それで、これはいろんな経緯があって、どんどん、厚生労働省がよく努力してくれて、変わってきていると思いますよ。地方がやりやすくなっているけど、二本立てでしょう。その辺の連携はどうなっているんですか。経緯を含めてちょっと説明してください。
○大臣政務官(馬場成志君) ハローワークについてお尋ねでありますが、今お話も少しありましたけれども、地方分権一括法によって届出要件等を緩和することで地方公共団体の創意工夫に基づく自由な無料職業紹介の実施が可能となっております。 この措置については、全国知事会から平成二十七年の十一月付けでハローワークの地方移管の具体的な内容として要請されたものを踏まえて、平成二十七年の地方からの提案等に関する対応方針に盛り込まれた内容に沿ったものであります。全国知事会からも、その後、地方分権改革の大きな前進が図られたとの声明が出ておるところであります。 厚生労働省としましては、これ、今取組はどうやっておるかということでありますが、ハローワークが行う無料職業紹介等の行政サービスと地方公共団体が行う福祉関係業務や職業相談業務等の行政サービスを同一施設でワンストップで提供する一体的実施事業、また、国と地方公共団体が一体となって総合的に雇用対策に取り組むために都道府県労働局長と地方公共団体の首長で締結する雇用対策協定、また、労働市場全体としての求人、求職のマッチング機能を強化するため、ハローワークの保有する求人情報を地方公共団体にオンラインで提供することなど、国民に対する行政サービスの向上のために地方公共団体との連携に取り組んできたところであります。 また、こうした各種の連携政策は大変高く評価をしていただいておるところでありますので、引き続きやっていきたいというふうに思います。
○片山虎之助君 ネットワークは、今地方のものと国のやつはつないでいるわけですよね、オンラインで。どうなっていますか。
○政府参考人(大西康之君) 今政務官から御答弁させていただきましたオンラインの提供でございますが、現在御希望する地方公共団体とつないでいるところでございます。また、それについて拡大の御要望も承っておりますので、私ども、今後とも、そういったオンライン提供について、しっかり連携していくための検討を具体的に進めているところでございます。
○片山虎之助君 時間短いから元々すぐなくなるんですが、また呼んでいますから。分かりました。また関連の質問を、今の関係はいたします。 それからもう一つは、今日の厚生労働省の人口の発表がありますよね。五十年後に日本の人口は八千八百万になるんですよ。今より四千万減るんだわね。三十六年か何かには一億割るとか、こういうことなんでね。 大体今、一年に大体二十万人ずつ日本の人口は減っているんですよ。五年で百万人、香川県が一つずつなくなっている、私いつも言うんだけど。その代わり、東京圏だけ増えているんですよ。十何万増えている、年に。だから、四十万ぐらい増えているの、五年間で。東京圏というのは、東京と神奈川と埼玉と千葉ですよ。しかし、千葉だって、内側はいいんだけど向こう側はみんな減っている、銚子やなんかの方は。そういうことになって、これからどっと人口が減っていくんですよ。その中で首都圏一極集中なんでしょう。こんな国は生き残れませんよ。 だから、今東京に集まっている全ての意思決定機能を分散せにゃいかぬのよ。それを我々は道州制と言っているんですよ。道州制もいろんな考え方があるから、これがいいというならこれからみんなで議論すりゃいいんでね。東京が全部で物が決まるやつを、札幌で決まったり、仙台で決まったり、新潟で決まったり、静岡で決まったりすることがこれから私は必要だと思うんですよ。そういう道州制というのを進めないかぬけどね、これ、なかなか進まないんですよ。何でかというと、基礎的自治体の市町村が消極的なんですよ。それからもう一つ何でかというと、国民がメリットが分からない、デメリットは感じる。これを克服しなきゃできませんよ。 そこで、これは総務大臣になるのかな、あるいは局長になるのか知りませんが、そこをどうやるのか。少なくとも基礎的自治体が賛成しないなら道州制はできっこない。だから、市町村がやってくれというようなことにするためには、道州制になったときの市町村のビジョンをきちっと作らないと。彼らが何で反対するかといったら、もう一遍合併やらされるんじゃないかと。まあ平成の大合併は私も旗を振った一人ですから、だから責任は感じているんですけどね。そういうことの、いや、そうじゃないんだと、もう合併は推進しないと、あるいはこういう場合には推進すると。じゃ、こういうことできちっと将来市町村は残すので道州と一緒に共存してくれということを私、市町村に示すべきだと思うんですが、大臣と局長、どうですか。余り時間ありませんが、よろしく。
○国務大臣(高市早苗君) 市町村は住民に最も身近な総合的な行政主体でございますから、自立性の高い行政基盤を備えた主体となるべきであろうと思います。 道州制というものを実現する場合には、基礎自治体の持つ役割というのは物すごく大きくなると思います。少なくとも、私が道州制の担当というわけではございませんが、市町村だけではなくて、各県知事や県議会からも反対される御意見があったり、それは、県の存在そのものがなくなってしまう、また県議会そのものの存在価値がなくなってしまうということや、また、特に大都市に隣接している地方の県などからは都市部に主導権を取られるんじゃないか、様々な御議論があると思っております。 その上で、基礎自治体の在り方ということで申し上げましたら、やはりもう全部の市町村が単独であらゆる行政サービスを提供するというフルセット行政の考え方からは完全に転換して、近隣市町村との有機的な連携も視野に入れながら、それぞれ連携中枢都市圏だったり定住自立圏であったり、そういう広域連携を推進しておりますが、また、連携協約や事務の代替執行という制度も新設いたしましたけれども、それぞれの市町村が多様な手法の中から最も適したものを選択できる、そういう環境を整えるために尽力をしてまいりました。これからもそのつもりでございます。
○委員長(横山信一君) 安田自治行政局長。時間が来ておりますので、手短にお答え願います。
○政府参考人(安田充君) 今大臣から御答弁申し上げたとおりでございますけれども、今後、市町村におきましては、自主的な合併に加えまして、広域連携でございますとか都道府県との連携など、多様な手法の中から最も適したものを自ら選択して、持続可能な行政サービスを提供できるようにしていくこと、これが重要だというふうに考えております。
○片山虎之助君 終わります。
○又市征治君 ラストバッター、希望の会、社民党の又市です。 今日は、地方公務員の時間外労働の問題について幾つかお尋ねをしていきたいと思います。 昨年の本委員会で私は、地方公務員の時間外労働の実態を調査をするべきでないかということを申し上げ、早速その調査をいただいて、先日、地方公務員の時間外勤務に関する実態調査の結果が公表されました。皆さんのお手元に資料を三枚お配りしていますが、先の二枚がその中身です。総務省関係のこの努力には敬意を表しますし、この調査結果を時間外勤務のやっぱり縮減に向けた第一歩としてお互いに活用していく努力を確認をし合いたいと、こう思うんです。 この結果を見ますと、この資料のまず一ページ、右側の欄ですけれども、本庁で時間外勤務が月に六十時間を超える人が五・四%、そのうち六十時間を超え八十時間以下が三・二%、八十時間を超える人が二・二%となっています。これは全体、トータルの話ですけれども、八十時間超というのは、これはもう言うまでもなく、厚労省の通知では業務と脳・心臓疾患の関連性が強いと評価される時間、こういうふうに位置付けられている。つまりは職業病あるいは過労死、こういうことにつながりかねないというふうに言われているんですが、これが全体で見ると五万人超、本庁で見ると四万人弱、こういう格好になっているわけですね。 この調査結果そのものを、全体を見て総務省はどのように評価されているのか、よそよりも時間外が多いと見ておられるのか、そこのところの感想をまず大臣、お伺いをします。
○国務大臣(高市早苗君) 昨年は大変積極的に御提言をいただき、ありがとうございました。働き方改革の観点からは、地方公務員について時間外勤務縮減のための取組を更に進めていくことが重要だと改めて認識をしております。 今回の調査の結果ですが、地方公務員の年間の時間外勤務時間数は約百五十八時間であります。民間労働者百五十四時間とほぼ同等で、国家公務員二百三十三時間より少ないという状況でございました。この時間外勤務の縮減につきましては、各団体においてゆう活を始めとして積極的な取組が行われておりますので、一定の成果も見られます。ただ一方で、時間外勤務の実態については長時間の勤務となっているものが一定程度存在するということが把握されました。 総務省としては、この調査の結果を踏まえて、今後、通知の発出、それから先進事例の積極的な収集と提供、働き方改革の意識の醸成、各団体が抱える課題の解決に資する意見交換の場の設置などを通じて、地方公共団体の時間外勤務縮減の取組を支援したいと考えております。
○又市征治君 ある県庁の組合の役員にこの調査結果の感想を聞いたら、実態はこんなもんじゃないと、こういうことを言っていました。その役員が注目したのは出退勤時間の把握方法ということなんですね。この調査結果によると、資料の二ページ、(1)のところを見てもらうと、タイムカード、ICカードなどの客観的な記録によるものは二五%、任命権者からの現場確認によるものが三〇%、そして一番多いのが職員から申告というのが四四%と、こうなっているわけですね。 出退勤時間の管理については、資料三ページにありますように、今年の一月に厚労省が労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置によるガイドライン、これを公表しました。このガイドラインは、基本的には自治体職場にも当然適用されるはずですけれども、「使用者には労働時間を適正に把握する責務がある」というふうに明記をして、始業・終業時刻の確認及び記録の原則的な方法として、使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては原則として次のいずれかの方法によることとして、一つは、使用者が自ら現認することにより確認をし、適正に記録すること、二つには、タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること、このことがもう三ページにあるように例示されているわけですね。これが原則的な方法ということだと思うんです。 そこで、この総務省の調査結果によると、この原則的な方法というのは約半数でしか取られていないという結果になっている。厚労省のガイドラインは更に、やむを得ず自己申告で労働時間を把握する場合はということで、三項目の具体的な方法をその下の方に、(2)番のところで挙げていますよね。 総務省は、現在の自治体職場における自己申告による労働時間の把握方法がこのガイドラインで示されているものに合致しているというふうに捉えられているのかどうか。いずれにしても、この時間外労働を正確に把握するためには、このガイドラインが示す原則的な方法を取ることが必要だと思うんですけれども、総務省としてはこのガイドラインの趣旨というものを自治体に徹底をされてきているのかどうか、その取組についてもお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 時間外勤務の適正な管理のためには、各地方公共団体において職員の勤務時間を的確に把握することは重要でございます。厚生労働省のガイドラインにつきましては、今年の二月八日に各地方公共団体に対してこのガイドラインを周知するとともに、これに基づいて適切に対応するよう要請を行いました。ガイドラインの内容は、もう又市委員が御紹介くださったとおりでございます。 今回の総務省の調査の結果を見ますと、出退勤時間の把握方法を職員からの申出としている団体が対象団体の四割を超えました。ですから、総務省としては、各団体で時間外勤務が適正に管理されるよう、出退勤時間の把握は原則現認又は客観的な記録を基礎に行うよう努めること、また、職員の申告により把握せざるを得ない場合には留意事項に沿った対応を図ることについて助言をしてまいりたいと存じます。
○又市征治君 是非この徹底を、やっぱりなかなかどうも徹底がし切れないというか、これを守っていないというか、こういう実態がありますから、そこのところの徹底方を是非努力をお願いしたいと思います。 私の手元に、ある県議会の委員会で報告された時間外勤務のデータがあります。それによりますと、知事部局の職員二千八百人のうち、二〇一五年度に七百二十時間以上超勤をした人、つまり六十時間以上、これが三・五%、九十九人、一千時間以上が一・四%、四十人いる。二〇一三年、一四年よりもだんだん増えてきているということを言っているわけですが、本庁と出先を合わせた率ですから、これ本庁に絞ってみるとこの率は非常にもっと高くなる、こういう状況になるんですが、いずれにしましても、二千八百人の職員の中で年間百時間以上、つまりは八十時間以上、もう過労死ライン突破している、こういうのが四十人もいる、こういう状況が報告されています。 これはもう全国的にあちこちいって、県庁などの、あるいは大きな市役所などの本庁では不夜城と、こう言われるくらいにこういう実態があちこちにあるんですね。これでは自治体そのものがブラック企業、こう言っても過言でない、こういう格好なんですが、こういう数字を聞いて、まず大臣、どのような御感想を持たれるかということが一つ。 さらに、問題なのは、この時間外勤務が労働基準法第三十三条第三項、公務のために臨時の必要がある場合において云々というものを根拠にして、一部の職場を除いて、三六協定を締結しないまま所属長から命令されている、こういう実態にある。 そこでまず、厚労省にわざわざ来ていただきましたが、審議官、労基法第三十三条は、災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働、この規定であって、恒常的な業務をこなすために時間外勤務命令というものを所属長が勝手にやれるという根拠になるのかどうか。私は、これは問題だと、こう言わざるを得ないわけですが、このことについて厚労省の見解をお聞きすると同時に、総務省もどのようにお考えか、併せて聞きます。 あわせて、総務省には、非現業の地方公務員についても、これ地公法上は労基法三十六条が適用除外になっていないわけですから、当然のこととして、現業はもとより非現業職員についても時間外勤務を命ずる場合は三十六条協定が必要だ、こういうふうに私は考えますけれども、ここのところの認識について総務省の認識をしっかりとお聞きしておきたいと思います。
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。 労働基準法第三十三条でございますが、まず第一項では、御指摘のとおり、災害その他避けることのできない事由によって臨時の必要がある場合におきまして、行政官庁の許可を受けて労働時間の延長等ができるとされているものでございまして、日常的にこの条項を用いるということはできないというふうに考えております。 一方、同じ条の第三項でございますけれども、こちらでは、いわゆる現業でない地方公務員の方などについて、公務のために臨時の必要がある場合においては、第一項の規定にかかわらず労働時間の延長等ができるとされているものでございます。この公務のために臨時の必要があるか否かの認定につきましては各行政官庁に委ねられておりまして、広く公務のための臨時の必要を含むものというふうに考えております。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 厚生労働省から見解が示されたところでありますが、労基法三十三条三項に規定された公務の臨時の必要がある場合については、その認定は使用者たる行政官庁に委ねられており、広く公務のための臨時の必要を含むものと考えております。 その上で、三六協定でございますが、三六協定についても、地方公務員について適用は除外されていないところであります。しかしながら、三六協定の趣旨は、協定の締結により労働時間を延長することができることとすることにあります。これに対し、労基法の別表第一に掲げる事業以外に従事する場合については、国家公務員と同様に、労働基準法第三十三条第三項の規定により、公務のため臨時の必要がある場合には労働時間を延長することが可能となっておりますので、三六協定を締結する必要はないものというふうに考えております。 以上でございます。
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど又市委員がおっしゃった件への感想ということですけど、長時間労働というのは、職員の方々の心身の健康ですとか、あと士気を確保する観点から問題があると思っております。また、優秀な人材を確保する観点からも、長時間労働の是正というのは重要だと思っております。 実態調査の結果によりましたら、時間外勤務が月六十時間超の職員の割合は全体で二・八%ですが、本庁では五・四%、出先機関等では一・二%となっています。やはり本庁で高い状況でございますので、地方公共団体において時間外勤務縮減のための取組を一層進めていく必要があると考えております。
○又市征治君 お答えがあったんですが、この三六協定を結ぶべき職場で結ばれていないというのは大変問題なわけで、人事委員会が置かれていない市町村では当該市町村長が労基署の役割を果たすわけですよね。そんなところで実際上は何も結んでいないわけだから、全く抜け穴だらけ。こんな状況というのは大変問題だと。ここのところの指導は総務省はやっぱりやらないかぬですよ。助言はすべきだ、こう思うんです。 先ほどの答弁がありましたが、労基法三十三条第三項は時間外勤務発令の根拠になると、厚労省、総務省共に答えられるわけだが、一体三十三条にどういう表題が付いているのか、まさに災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働なんでしょう。ところが、一千時間もやっていますというのは、こういうのはもう恒常的に人が足りないから残業をやっていますと。こんなこと当たらないじゃないですか。大変に私は問題だと。 何でこんなこと起こっているかと。この間、行政改革集中改革プランや定数適正化なんという、こんな格好をやっていたために自治体の人員が大きく削減されて、職員の皆さんにはまさにもう人災ですよ、これ。 三十三条で毎日の時間外を正当化できるというのは余りにも乱暴な解釈、こう言わざるを得ません。この解釈の結果、三十六条協定を結ばれることなく多くの地方公務員の時間外勤務は、事実上、所属長が認めれば青天井、これが調査結果なんですから、そこにしっかりと直視すべきですよ。そのことをしっかりと申し上げておきたい。 少なくとも、この時間外勤務が必要な全ての職場は労働者の代表と三六協定を締結する、そのように自治体にやはり勧める、そのことを助言をする、この努力をやるべきだということを強く求めたいと、こう思います。 また、現在政府で働き方改革が検討されていますけれども、その中でもこの長時間労働の是正が予定されていますが、これは当然、自治体労働者にも適用すべきなわけで、総務省はそのことも積極的にやっぱり政府内に提起をされるように、これ大臣に要請をしたいと思いますが、以上の点、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど来公務員部長からお答えしておりますが、別表第一に掲げる事業以外に従事する地方公務員については、労働基準法第三十三条第三項の規定により公務のために臨時の必要がある場合には勤務時間の延長ができるとされており、国家公務員と同様、三六協定を必要としない枠組みになっております。 ただ一方で、地方公務員の時間外勤務の縮減は重要な課題だと認識しておりますから、先ほど申し上げましたような時間外勤務の縮減の取組を進めるということとともに、今後、国家公務員に係る状況も踏まえながら、地方公務員についても引き続き議論を行っていく必要はあると考えております。
○又市征治君 先ほど指摘したある県庁の話をしましたが、千時間を超える労働者が一・四%、四十人もいる、こういう格好ですね。労基法三十三条第三項で時間外勤務を命ずることができる、それも所属長が判断すれば幾らでも時間外をしなきゃならぬということはあってはならない。 私も実は若い頃に、若い頃っていうのは幾つぐらいだったかな、富山県庁出身でありますが、そこで年末に財政課の職員が、非常に優秀な人だったんですけれども、自殺をされたということがありました。たまたまそのときに当時の自治省からそこの課長が出向されてきていました。結局はもう毎晩毎晩夜中まで残業させられる、そういう格好の中からふっと逃げたい、こういう格好でそうしたまさに自ら自死をする、こういうことなどが起こるわけですね。その当時はそれこそ余り公務災害だなんて騒ぐような時期でなかったから、こういうことがあったんですが、やっぱりこの一千時間も超えているなんというのはそういうふうになりかねない。これはやっぱり何としても撲滅するぐらいの努力をやはりやるべきだ。 大臣は、当然のこととして今お答えになっているように、こんなことが正常な働き方だとは誰も思っておいでにならないと思うんですけれども、だからこそ、私はさっきから申し上げているように、最低限三六協定を結ばせる必要がある。 労働基準法の第一条には、「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。」、労働条件というのは、そういう人たるに値する生活を営むために必要を満たすものでなきゃならない、こう明記されているわけです。こんなむちゃくちゃな、一千時間を超えるような残業をさせておいて、それで人たるに値する生活を送れるわけがない。 是非、大臣、このことについての是非縮減を図っていく強い決意を最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 公務においても時間外勤務の縮減は重要な課題です。特に、誇りを持って責任感を持って公務員として働いてこられた方が自死をなさるというような結果を招く、そういう自治体の長であってはいけないと思っております。職員が適正な働き方をする、心身の健康を保つ、そして、その上で良い人材が獲得できる、そういう職場環境をつくるのは自治体の長の責任でもあると思っております。 厚生労働省のガイドラインについても通知をさせていただきました。しかしながら、今後、やはり総務省としてもその通知の結果どのように改善をされたのか、この辺りをしっかりと注視をさせていただきたいと存じます。
○又市征治君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(横山信一君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 次に、地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) 冒頭、一言申し上げます。 地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案について一部誤りがあり、正誤をもって訂正させていただきました。心からおわびを申し上げますとともに、再発防止策を徹底し、今後緊張感を持って対応をしてまいります。 地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、地方公共団体における行政需要の多様化等に対応し、公務の能率的かつ適正な運営を推進するため、地方公務員について、会計年度任用職員の任用等に関する規定を整備するとともに、特別職の任用及び臨時的任用の適正を確保し、併せて会計年度任用職員に対する給付について規定を整備するものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、一般職の非常勤職員である会計年度任用職員について、その採用の方法は、競争試験又は選考によるものとし、その任期は、その採用の日から同日の属する会計年度の末日までの期間の範囲内で任命権者が定めるものとすること等としております。 第二に、特別職の地方公務員について、臨時又は非常勤の顧問、参与、調査員、嘱託員及びこれらの者に準ずる者の職は、専門的な知識経験又は識見を有する者が就く職であって、当該知識経験又は識見に基づき、助言、調査、診断その他総務省令で定める事務を行うものに限ることとしております。 第三に、地方公務員の臨時的任用について、緊急のとき、臨時の職に関するとき、又は採用候補者名簿がないときに行うことができることに加え、常時勤務を要する職に欠員を生じた場合に該当することを要件に追加し、その対象を限定することとしております。 第四に、地方公共団体は、これらの任用の適正化に併せ、会計年度任用職員に対し、期末手当の支給を可能とすることとしております。 このほか、施行期日について規定するとともに、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。
○委員長(横山信一君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十四分散会