消費者問題に関する特別委員会 第6号
- 発言数
- 147 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2017/05/24
会議録
○委員長(石井みどり君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、伊藤孝江君が委員を辞任され、その補欠として高瀬弘美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府休眠預金等活用担当室長浜田省司君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に特定非営利活動法人消費者機構日本専務理事磯辺浩一君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○太田房江君 自由民主党の太田房江でございます。 今日は、質問の機会をいただきました。ありがとうございます。時間が限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。 全国の消費生活センターに寄せられます消費者からの相談件数、これは依然として高水準にございまして、悪質な事案がどんどん巧妙化をしていくなど、依然として消費者被害は後を絶たない状況でございます。 そうした中、消費者の被害の回復を図るために、二十五年十二月に消費者裁判手続特例法、これが成立をいたしまして、昨年十月から施行をされております。そして、裁判手続の主体となります特定適格消費者団体、これも一団体が既に認定をされたというふうに伺っております。 まず、この法案の内容について、一般的なことで恐縮ですけれども、今回の法案では、国民生活センターの業務として特定適格消費者団体が申立てをする仮差押えに関し担保を立てることを追加することとされております。ここでは、具体的にどのような事案におけるどういった問題が念頭に置かれ、どういう効果が期待されているんでしょうか、お伺いをしたいと思います。また、国民生活センターにおける立担保については審査手続体制の整備が必要になってこようかと思いますけれども、どのように進めていかれるのか、併せてお伺いをいたします。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 まず、効果についてでございます。 特定適格消費者団体は、消費者裁判手続特例法に基づきまして、財産の隠匿又は散逸を図る事業者に対しまして、裁判所の命令に基づき、仮差押えによって財産の保全を図った上で訴えの提起をすることができるということとされております。 この仮差押えに際しましては、裁判所から担保を立てるように求められますが、特定適格消費者団体が恒常的に担保のための資金を用意しておくことですとか迅速に資金を調達すること、こういったことは困難な状況にございます。そこで、国民生活センターが特定適格消費者団体に代わりまして仮差押えのための担保を立てることができるよう、国民生活センターの業務を追加するものでございます。 このような措置を講ずることによりまして、特定適格消費者団体が仮差押えをすることが可能となり、相手方事業者が財産の隠匿又は散逸を図るような事案におきましても、事業者から迅速かつ実効的に被害を回復させるということが効果として期待できるところでございます。 また、国民生活センターの立担保の審査手続の体制でございますけれども、センターが迅速かつ適切に担保を立てる業務を行うためには十分な体制を整える必要がございます。 そこで、国民生活センターにおきましては、裁判実務に通じた有識者を組織いたしまして、この方々の意見を聞きつつ審査を行うということとともに、担当の職員を配置いたしまして、特定適格消費者団体からの立担保の申請の受理、特定適格消費者団体と有識者との連絡調整などの事務的業務を行わせるということを想定してございます。
○太田房江君 是非、特定適格消費者団体の業務が円滑に進むように後押しをお願いしたいと思います。 それから、悪質な事案への対応策ということですけれども、この仮差押えというのは事業者による財産の処分を制約するという側面がございまして、事業活動にも影響が生ずるというふうに思います。真っ当な事業活動を行っている事業者、特に中小企業、こういう方々に悪影響が生じることはないのかどうか、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 仮差押命令が発令されますのは、事業者が財産を隠匿又は散逸させるおそれがあると裁判所によって認められた場合でございます。健全な事業者を相手方として仮差押命令の申立てをすることは元々想定されておりません。その経済活動を萎縮させるようなことはないというふうに考えているところでございます。むしろ、財産を隠匿、散逸させる悪質な事業者から仮差押えによりまして実効的に消費者の被害を回復させるということは、消費の活性化、健全な事業者の発展、公正な競争をもたらすものでございますので、国民経済の発展に寄与するものというふうに考えられておるところでございます。 また、今回の措置におきまして、国民生活センターが特定適格消費者団体に代わりまして担保を立てるということにしておりますけれども、仮差押命令に先立ちまして裁判所が審査をするということに加えまして、担保を立てる前提といたしまして国民生活センターも審査をするというものでございます。仮に濫用的な申立てであると判断されれば立担保をしないという運用とすることを想定してございます。 以上のことから、大企業、中小企業問わず、今回の法案措置によって真面目に経済活動をしている事業者、健全な事業者に悪影響を生じさせることはないというふうに考えておるところでございます。
○太田房江君 よく分かりました。ありがとうございます。 今回の法案の趣旨は、消費者被害回復の実効性を高めるということで、賛同するところでございますが、まだまだこの制度自体、あるいは特定適格消費者団体、適格消費者団体そのものもなかなか国民の中での認知度が上がっていっていないというのが実情かと思います。古くて新しい問題かもしれませんけれども、消費者庁におかれましても、この認知度を上げていくことについて更に御努力をお願いしたいと思います。 次に、今回の法案には適格消費者団体の認定の有効期間を三年から六年に延長するということも含まれておりますので、この点についてお伺いをしたいと思います。今回、適格消費者団体の認定の有効期間を延長するのはどうしてか、その趣旨と目的について改めて確認をさせていただきたいと思います。 また、有効期間を延長するということは、適格消費者団体の事務負担の軽減ということにはこれ当然なるわけですけれども、他方で、有効期間の更新制というのは、適格消費者団体の活動が適正なものかどうか定期的にチェックするという役割も負っているわけであります。そうしたことから、制度の信頼性を確保するためにはこのチェックをしっかり行うということも重要であるわけですから、この延長をした上でのこの法案の運用についてはどのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 まず、有効期間の延長の趣旨でございます。 現行法上、適格消費者団体の認定の有効期間は三年間とされております。適格消費者団体は、更新の都度、申請書類を作成、提出するというために多大な事務作業を行わなければなりません。また、差止め請求を行う団体ですけれども、差止め請求訴訟が長期に及ぶといった事情もございます。 他方で、この差止め請求の制度は、平成十九年に運用を開始いたしまして、これまでの間、適格消費者団体は認定の有効期間の更新を繰り返しており、濫訴といった事態は生じておりません。また、消費者庁におきましても監督のノウハウが蓄積されているところでございます。こうした制度、十年にわたりますけれども、制度が安定的に運用されているという状況でございます。これらのことから、今回、適格消費者団体の認定の有効期間を三年から六年に延長するということと本案ではいたしておるところでございます。 それから、制度の信頼性の確保でございます。適格消費者団体の認定の有効期間を延長することによりまして制度の信頼性を損なうことがあってはならないというふうに考えておるところでございます。 たとえ有効期間が延長されるとしても、適格消費者団体は、引き続き、消費者契約法に定められた差止め請求権の行使に関する報告ですとか、年度ごとに事業報告書、財務諸表等の提出が求められており、これを実施しなくてはならないことになってございます。また、現在、消費者庁の担当職員が定例的に適格消費者団体の事務所を訪れまして関係書類の作成、保管状況等を視察する運用といたしておりますけれども、今後も同様に行うという予定にしてございます。 これらを確実に行うことによりまして、制度の信頼性を損なうことがないよう、今後とも適格消費者団体を適切に監督してまいりたいというふうに考えてございます。
○太田房江君 ありがとうございました。よろしくお願いをいたします。 法案につきましては、この後、古賀筆頭理事からも詳細をお伺いをいたしますので、私は最後に消費者庁と消費者委員会の在り方についてちょっとお伺いをさせていただきたいと思います。お許しいただきたいと思います。 消費者庁は、皆様方御存じのように、平成十九年、福田内閣のときに、消費者保護のための行政機能の強化ということを所信表明の中で総理が述べられましてその必要性を訴えられたというところに始まり、これを受けまして、平成二十一年九月、麻生政権下でございましたけれども、消費者を主役とする政府のかじ取り役として、消費者行政を一元化する組織として創設をされたということでございます。まさに消費者の味方ということで、私も経済産業省という役所で消費者行政担当いたしましたし、このときは本当に熱気を持ってこの消費者庁の設立というものが国民に迎えられたというふうに記憶をしております。 ただ、それから約八年がたちました。この過程で消費者トラブルは多様化、複雑化の一途をたどっております。業所管の様々な消費者関係法は全部消費者庁に集められたわけですけれども、例えば実際にトラブルが起こったときに、これを消費者委員会で議論をして、建議をして、業所管のところに渡すというんでしょうか、お願いをして、建議をして、それで実際の消費者トラブルの解決が図られるというのが今の消費者庁の一定のやり方だろうかと思います。 例えば、今回の医療法改正案、これは美容整形に関しまして誇大広告が随分出回っているということに対応して、これに関する苦情が国民生活センターに増えてきたということをもって消費者委員会の方から建議をされて厚生労働省で対応されたと、こういうことですけれども、このケースでどのような対応をされたのか、ちょっとお伺いをしておきたいと思います。すなわち、情報量において厚生労働省とそれから消費者庁とではこれは一定の格差がある中で、消費者の視点を生かしながら、この医療法改正案を消費者の視点から良き方向に向けていくという作業をどの程度おやりいただいたのか、関与されたのか伺っておきたいと思います。
○政府参考人(川口康裕君) 美容医療につきましては、医療機関のホームページにおきまして厚労省のガイドラインにおいても認められていないような問題のある表示が行われている事例があるということから、消費者委員会の方から平成二十七年七月に建議が発出されたところでございますが、これを受けまして、二十八年二月には、消費者担当大臣から厚生労働省に対し迅速な対応を求める旨の発言を行ったところでございます。 これらを受けまして、消費者庁事務方といたしましても、私が、昨年八月、消費者庁次長といたしまして厚生労働省医政局長を訪問し、ウエブサイト等における不適切な表示を禁止する新たな規制に関する取組についてお願いを申し上げました。また、注意喚起の共同実施、消費生活相談情報の共有など、美容医療に関する消費者被害の防止のための施策の推進について協力して取り組むことについて御相談をし、確認をしたところでございます。以後、それに基づいて動いているところでございまして、チラシを作成し周知を行っているというなどもしたところでございます。 また、こうした経緯を踏まえまして、厚労省の方につきましては、平成二十八年九月の検討会取りまとめを踏まえ、医療機関のウエブサイト等における虚偽又は誇大等の不適切な内容を禁止する規制が盛り込まれた法案というものを今国会に提出されたものと承知しております。なお、この検討会には消費者庁もオブザーバー参加をいたしまして、消費生活センター等に寄せられている美容医療に関する相談情報の提供を行ったところでございます。
○太田房江君 今回は大分頑張られたということで、引き続き、これからウエブ上の広告にどのような項目を挙げるのか、細目は今後の統一的な基準というのを厚生労働省の方で検討されるというふうに伺っておりますが、そこにしっかりと消費者の視点が入っていくように頑張っていただきたいと思います。 最後に、これは勇気ある質問になっちゃうかもしれないんですけれども、消費者委員会の在り方についてちょっと持論を述べさせていただきたいと思います。 消費者委員会というのは、消費者行政の観点から適切な権限行使や制度改善を関係する省庁に求める、いわゆる監視機能がございます。これは私が従前より主張していることなんですけれども、この監視機能を持った消費者委員会というののメンバーはほとんど全員が大学の先生などの学識経験者なんですね。そういうことになっております。私は、ここに経済界代表というような方を加えた方がバランスが取れるんじゃないかなということを従前から申し上げてまいりました。 監視機能というと、どうしても経済界対消費者委員会というような図式になってくるわけですけれども、最近、消費者庁は消費者志向経営ということの推進にも取り組んでおられて、経団連もこれに積極的に参画をしておられるというふうに聞いております。今や企業も消費者志向なくして発展はないと、こういうことだと思いますし、悪質な業者ももちろんおられますけれども、経済界も、健全な消費社会の一員として、消費者志向というのはこれ大分もう根付いてきていると私は思うんです。ですから、消費者委員会にも経団連や日商といった経済界代表の意見が加わるような形にして、よりフィージブルな提案、建議を行う方が消費者委員会の機能を高めることになるのではないか、有効になるのではないかと、こういうふうに考えております。 ノーと言うことも大変重要な役割ですけれども、一方で、消費社会の健全な一翼を担う経済界にもしっかり入ってきていただいて、より誘導型のと申しますか、より有効な建議を行っていただくような状況をつくるということもこれからは重要になってくるのではないかと、こういうことでございますので、大臣の御所見、いかがでございましょうか。
○国務大臣(松本純君) 委員から御紹介がありましたが、消費者庁は、消費者を主役とする政府のかじ取り役となるよう、各省庁に分散していた消費者行政を一元化する組織として創設されたものでございます。 他方、消費者委員会は、消費者庁を含む消費者行政全般に対する監視機能を果たすため、消費者庁とは個別に独立した第三者機関として内閣府に設置された組織でございます。この消費者委員会の委員は、消費者庁及び消費者委員会設置法に基づき、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に関して優れた識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命することとされております。 現在、委員十名のうち半数は大学教授を本務とされている方々でありますが、そのほか、企業経営の御知見の深い方を含め、様々な見識を有する方に参画いただいているところでございます。 特定分野や特定団体の代表という観点から委員を選定するということは適当ではないのではないかと考えているところでございます。
○太田房江君 やっぱり勇気ある提言でございまして、御意見よく分かりました。 ありがとうございました。
○古賀友一郎君 自由民主党、古賀友一郎でございます。 一昨日は、消費者月間シンポジウムの懇親会に石井委員長、それから熊野委員、福島委員とともに出席をさせていただきまして、本当に温かい雰囲気の中で消費者団体の皆様などとも懇親を深めることができました。松本大臣始め政府の皆様には本当に大変お世話になりまして、ありがとうございました。今日もその流れの中で温かい御答弁をいただければと思いますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。 今回の法案は、特定適格消費者団体が悪質な事業者を訴えて消費者の被害を回復する裁判を遂行する際に、国民生活センターが仮差押命令に必要となる担保を提供して特定適格消費者団体を資金面からサポートするという大変有意義な改正だと認識をいたしております。私も是非この裁判制度が効果的に機能してほしいと願っている一人でございますが、幾つか気掛かりな点もございますので、この機会にただしておきたいと思います。 まず、特定適格消費者団体が不幸にして裁判に負けてしまった場合の措置についてでございます。 勝算ありと思って訴えても、必ず勝訴するという保証はありません。もし敗訴して仮差押命令の申立てに過失ありと認定されてしまった場合には、提供していた担保金は資産を差し押さえられていた事業者の方に取られてしまうわけでございまして、その場合、国民生活センターは、担保金を取り戻せなくなった分を特定適格消費者団体に求償することになります。 衆議院の審議におきましては、そのような場合、特定適格消費者団体の財政に重大な悪影響を及ぼさないよう、長期分割や支払猶予といった対応を取ると政府は明言されておりますけれども、減免については検討するという答弁にとどまっております。この減免の問題については、私自身も自民党の部会でも再三お願いをしてまいりました。長期分割や支払猶予も、これは有り難い措置ではございますけれども、求償された分全額を支払わねばならないことに変わりはありません。 そもそも、今回の改正は、財政力が脆弱な特定適格消費者団体が裁判に打って出るに当たって、立担保が障害とならないよう国が背中を押してあげるための制度であるはずですが、もしもの場合にこの求償分全額を払わねばならないということになりますと、被害額が大きく、果敢にチャレンジしなければならない事件ほど提訴をちゅうちょしてしまい、肝腎な場面でこのシステムが機能しないのではないかと懸念をいたしております。担保金の回収を優先してシステムが機能しないというのは、これはもう本末転倒であります。求償分全額を支払うのが原則という制度の建前は建前としても、制度の実効性を確保するための最終的な措置として、減免できる余地を制度的につくっておいていただく必要があると考えております。 これは大変政治決断を要する重要な問題でございますので、是非、松本大臣から御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(松本純君) 国民生活センターが立てた担保が取り戻されない場合は、特定適格消費者団体に過失があったと認められた場合でありますから、国民生活センターとしては、取り戻されない金額について特定適格消費者団体に支払を求めることが原則となります。ただし、厳格にこの支払を求めることとしますと、特定適格消費者団体が萎縮し、本来、被害回復を果たすためには仮差押えを機能させなければならない場合でも仮差押えが機能しなくなる可能性があります。 そこで、事情によって長期分割や支払猶予をするとともに、さらに、求償の減免をする余地を残すよう、国民生活センターの業務方法書などにおいて規定することとしたいと存じます。
○古賀友一郎君 すばらしい答弁をいただきました。 はっきり大臣の口からその決意を述べていただきまして、本当にありがとうございました。改めて、おとといの懇親会に行ったかいがあったというものでございます。本当に大臣始め政府当局の皆様に感謝申し上げたいと思います。 ただ、懸念事項はこれだけではございません。それは立担保可能額についてでございます。 具体的には、特定適格消費者団体の支払能力が乏しいからといって立担保の上限額を制限をしてしまっては、減免の問題同様、この制度の効果を損ねてしまうと思うわけでございます。担保金額が大きいほど消費者被害の回復が必要な事件と言えるわけでございますので、特定適格消費者団体には果敢に挑戦してもらわなければいけないわけでございますが、それが支払能力を超えるからといって裁判所から求められた金額を立担保できないということになりますと、重要な事件ほどこのシステムが機能しないということになってしまいまして、一体何のためにこのシステムをつくったのかということになってしまうと思います。もし仮に支払能力の範囲内でしか立担保を認めないというのであれば、今せっかく大臣から御答弁いただいた減免制度ももう必要はないわけでございます。 したがいまして、この立担保可能額につきましても、特定適格消費者団体の支払能力にかかわらず、個々の事案に応じて柔軟に対応すべきと思うわけでありますけれども、これは副大臣の方からよろしくお願いします。
○副大臣(松本洋平君) お答えをいたします。 減免につきましては今大臣からお答えをさせていただいたとおりでありますけれども、立担保の上限ということでお尋ねをいただきました。 本制度の運用に当たりましては、国民生活センターの他の業務に支障を及ぼさないようにしつつ、特定適格消費者団体による被害回復のための裁判手続が有効かつ円滑に機能するようにしていくことが重要であると考えております。 そこで、国民生活センターの立担保可能額につきまして、特定適格消費者団体の正味財産程度を目安としつつも、一律の上限を設けるのではなく、特定適格消費者団体が勝訴する可能性が極めて高い場合には、国民生活センターは特定適格消費者団体の正味財産を超えてでも担保を立てることができるようにすることとするなど、事案に応じて柔軟に対応できるようにしてまいりたいと思います。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 柔軟に対応すると、最後、非常にやっぱり重要な御発言だったと思うんです。やっぱり趣旨はそこにあると思いますね。今後、具体的な詳細はまた事務的に検討されると思いますけれども、今の御答弁をしっかりと実現していただきますようにお願いを申し上げたいと思います。 この制度を運用するに当たって、特に当局に留意していただきたい、先ほどの減免もそうでございますし、立担保可能額もそうなんですけれども、この制度は、単に消費者の個人的権利利益を回復するというだけではなくて、悪質な事業者に対処して社会秩序を守るという、これは本来政府の責任において実施しなければならない仕事を特定適格消費者団体に代行してもらっているという認識をやっぱり持つべきだと思うわけであります。ですから、減免の件にしてもこの立担保可能額の件にいたしましても、確かに国民生活センター、ひいては政府にリスクが生じるわけでありますけれども、それは特定適格消費者団体だけに押し付けるべきものではなくて、国民生活センター、それから政府も適切にこのリスクを分担すべきだと、そういう問題だということをしっかり認識をしていただきたいなというふうに思うわけでございます。そのことを申し上げて、次の質問に移ってまいりたいと思います。 今回の裁判制度における問題を見ても分かりますように、第一線で活動する消費者団体の財政基盤が極めて脆弱であるということが消費者行政の基本的な課題だというふうに思っております。私、適格消費者団体十四団体、全て財務諸表を見てみました。差止め請求訴訟を提起できる適格消費者団体ですら、その多くは年間数百万円ほどの予算で、スタッフもほとんどボランティアという状況であります。まあよく頑張っておられるなと私も感心をいたします。しかしながら、そのボランティアの方々の善意に甘えてばかりでは問題でありますし、組織体制も強化はできません。差止め請求訴訟や被害回復訴訟を担ってもらうわけですからなおさらというわけでございますけれども、しっかりとした財政基盤の構築は喫緊の課題だというふうに思っております。 国や自治体の支援、あるいは、先月、全国消費者団体連絡会によって民間の消費者スマイル基金が設立されたと伺っておりまして、今後、民間の寄附も期待はされるところではございますけれども、一気にいずれもこの財源を増やすというのはなかなか難しい状況じゃないかと、こういうふうに思います。 そこで提案したいのは、十年以上金融機関に放置されている休眠預金の活用でございます。昨年の臨時国会で、民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律が成立をいたしました。休眠預金を使って民間の公益活動を支援することで、国や自治体が対応しにくい分野の課題を解決しようというわけであります。 政府は、基本方針の策定に向けて、一昨日、審議会での議論を開始したということを伺っておりますけれども、消費者団体の活動支援のためにこの資金を活用することもこれは法律上は十分可能なように私は受け止めておりますけれども、その辺りの解釈をお聞かせいただきたいと思いますし、またあわせて、今後の政府のスケジュールもお示しいただければと思います。
○政府参考人(浜田省司君) お答え申し上げます。 休眠預金等活用法におきましては、支援の対象といたしまして、ただいま委員から御紹介ございましたように、国及び地方公共団体が対応することが困難な社会の諸課題の解決につながるような民間による公益に資する活動を掲げております。そして、具体的には次の三つの分野に該当する活動という規定が置かれております。第一に、子供及び若者への支援に係る活動、第二に、日常生活又は社会生活を営む上での困難を有する者の支援に係る活動、第三に、地域社会における活力の低下その他の社会的に困難な状況に直面している地域の支援に係る活動でございまして、具体的な支援対象の活動につきましては、これらの三分野に該当をし、自立した担い手の育成などの法律の基本理念に沿ったものの中から選定されることになると考えております。 今後のスケジュールといたしましては、先ほど御紹介いただきましたように、一昨日、第一回目の会合を開催をいたしました休眠預金等活用審議会におきまして御議論をいただきまして、来年春にはこの休眠預金等交付金に係ります資金の活用の在り方の言わば基本ルールを決めますような基本方針を設定をしたいと考えております。その上で、指定活用団体の指定などを経まして、いわゆる第一号案件として現実に資金の交付が行えるのは平成三十一年の秋頃、再来年の秋頃を見込んでいるところでございます。 いずれにいたしましても、法律の要件に該当するか否かは、実際にその団体がどういう活動を行われるかと、その内容により判断されるということになりますし、その上で、この支援対象の手続といたしましては、公募の手続を経まして指定活用団体及び資金分配団体によって決定されるというような手続が法定されておりまして、私どもとしてはこうした法律の規定を適切に執行してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○古賀友一郎君 ありがとうございました。 要するに、三つの分野があって、それに該当すればということでありまして、確かに個々の申請を見てみないとということだろうと思いますけれども、私は、この消費者団体も当たり得るんじゃないかなと、こういうふうに思います。 今御答弁いただきました浜田室長は、私の役所時代の先輩でもいらっしゃいますので、お願いしやすいやらしにくいやら、ちょっと複雑なんでございますが、いずれにいたしましても可能性はあるというふうに思います。したがいまして、当局におかれましても、その辺はしっかりと受け止めていただいて御対応いただきたいと、このように強く要望をさせていただきたいと思います。 一方、当局は当局できちんと受け止めていただきますとともに、消費者団体育成という観点から、消費者庁も一肌脱いでいただくということもやはり重要だろうというふうに思うわけであります。したがいまして、是非、内閣府の当局に対しまして、政府の内部において、消費者庁としてもしっかりと側面支援をやっていただくということが重要ではないかなと、このように思いますので、これは松本大臣から是非御決意をいただければと思います。
○国務大臣(松本純君) 適格消費者団体の活動を充実させるためには、その財政基盤が強化されることが重要であります。 消費者庁におきましては、これまで適格消費者団体の会費等の収入の増加につながるよう制度の周知などに取り組んできたところでございます。今後は、最近設立されました民間基金の後押しのための周知などにも取り組んでまいりたいと思います。 お尋ねの休眠預金の活用につきましては、今後、内閣府において基本方針などの策定が進められてまいります。消費者庁といたしましては、今後、内閣府における動向をまずは注視してまいりたいと存じます。
○古賀友一郎君 若干、最後、注視ではちょっと物足らないかなと。ちょっと私もこのままでは懇親会に行ったかいがございませんので、最後、やっぱりしっかりと消費者庁としてはそういった側面支援取り組んでいくんだという姿勢をいただきたいと思いますが、もう一回ちょっと、大臣、お願いしたいと思います。
○国務大臣(松本純君) その状況等については承知しているところでございまして、これからの動きというものをしっかりと受け止めてまいりたいと思います。
○古賀友一郎君 しっかりと受け止めていただくということは側面支援ということも込みというふうに受け止めさせていただきたいと思いますので、これはもう大臣を先頭に消費者庁、事務方の皆さんも是非しっかりとお願いをしたいと、このように申し上げておきたいと思います。 消費者団体の活動というのは、国や自治体が直接やりにくい分野を補完するという、まさにニッチな公的な活動を担っていただいているというわけでございますので、私に言わせれば、この休眠預金法の趣旨にぴったりの分野だというふうに思っております。是非、政府を挙げて積極的に対応いただきたいと、このように思います。 今日は、短い質問時間ではございましたけれども、本当に非常に有意義な質疑ができたと思います。松本大臣始め当局の皆様方に御礼を申し上げまして、理事会が押した分、少し早めに終わりまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 通告の質問に入る前に、大臣、ちょっと一点だけ確認をさせていただきたいことがありますので、よろしくお願いいたします。 学校法人加計学園、今治市に獣医学部を新設する計画をめぐって、今、その決定過程について様々な疑惑が生じています。先般、政府内での議論の内容を記した文書が外部流出をし、その真偽については我々としてもしっかり検証していきます。今後、国会においても政府に説明を求めていきたいと思っております。 それにちょっと関連して、大臣に一点お伺いしたいんですけれども、消費者庁が所管をしております公益通報保護制度がございます。これは行政機関にも対象となるというふうに思うわけでございますけれども、今回の案件に限らず、常にこの制度が効果的に行政内でも運用されなければならないというふうに思っておりますけれども、大臣、分かる範囲で結構でございます。ガイドラインも示されているというふうに思いますけれども、各省庁での体制について消費者庁としてしっかり把握をしているのか、また、その運用状況について、今分かる範囲で御説明をお願いします。
○国務大臣(松本純君) 私どもの方では、その状況についてしっかりと把握をさせていただいておりまして、この制度にのっとって運用されていくように努力をしていきたいと思います。
○森本真治君 ちょっと委員長にお願いがございます。 今、各省庁の実態について把握をされているということでございますので、ちょっと文書で当委員会に提出していただくよう御配慮をお願いしたいと思います。
○委員長(石井みどり君) 後刻理事会において協議させていただきます。
○森本真治君 突然の質問で申し訳ございませんでした。 では、法律案について質問をさせていただきたいと思います。 今日は、参考人として、本法案に関わる特定適格消費者団体、消費者機構日本の磯辺専務理事にもお越しいただきました。今回の参考人に当たっては、委員長、また理事の先生方の御配慮にもこの場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。 やはりこの制度の実効をしっかりと進めていくためにも適格消費者団体の役割というのが大変重要でございますので、まずは磯辺参考人の方に何点かお伺いをしたいと思います。 本改正案の基になる消費者裁判手続特例法、昨年の十月に施行されて、消費者被害回復制度の実効性を高めていこうということでございますので、この特定適格消費者団体が本当にしっかりとした体制を構築できるのかということが非常に重要なポイントになります。 それで、まず磯辺参考人にお伺いしたいんですけれども、この被害回復制度の対象事案になるのは昨年十月のこの法施行以降の事案に限られるということでございますけれども、現在、訴訟の必要性のあるような事案というものがあるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
○参考人(磯辺浩一君) どうも本日は貴重な発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。 参議院消費者問題特別委員会の皆様には、消費者裁判手続特例法の審議の際には精力的に御審議をいただき、全会一致で制度を成立させていただきました。おかげさまで、私ども、昨年末に特定適格消費者団体として認定を受け、活動を開始しているところでございます。この場を借りて、まずは御礼を一言申し上げさせていただきたいと思います。どうもありがとうございます。 それでは、森本先生からの御質問についてですけれども、現在、当機構への情報提供でございますが、以前は月に十数件程度ということでございましたけれども、昨年十二月に特定適格消費者団体としての認定を受けて以降、月に二十件程度ということで増えてきております。まだ制度周知も十分ではないと思われますけれども、情報提供が確実に増えてきていることに、この制度への消費者の期待というのを実感しているところでございます。 しかし、本制度の対象となりますのは、昨年十月一日制度施行以降に契約されたか、若しくは不法行為が行われた事案というふうに限定されていますので、現時点では情報提供のほとんどが本制度の対象とはならない時期のものとなっています。また、十月一日以降の事案であっても、被害が相当多数に及んでいるとまでは言えないものもありまして、現時点で被害回復訴訟提起は行っておりませんし、訴訟提起が確実と言えるような事案もございません。ただし、まだ相当多数の被害に至っていない事案でありましても、消費者契約法等に反する事案であればこれまでどおり差止め請求を行っておりますので、そのような場合は被害がそれ以上拡大しないという対応は進めさせていただいております。
○森本真治君 現段階ではということでございますし、当然、この制度がある意味利用されないことが一番、そのような消費者被害が起きないことが一番望ましいわけでございますけれども、ただ、昨年の十月一日以前のいろんなケースなども踏まえて実際にこの制度を活用しなければいけないことは想定をしていかなければならないというふうに思っております。 それで、もう一点磯辺参考人にお伺いしたいと思うんですけれども、現下の消費者被害の実態などを見ていったときに、本制度を活用して訴訟をしていくそのペースというか、大体どのぐらいの頻度でこれまでの経験を踏まえると想定をされていらっしゃるのかということですね。それに対してはしっかりとした団体としての体制は整えていけるのかということ、そのことにも御答弁いただきたいと思います。
○参考人(磯辺浩一君) これまで当機構では、設立以来十二年余で八十四件について、主に不当な契約条項の是正でございますけれども、差止め請求等を行ってまいりました。その中で、二十件程度の事案については、二、三年分被害がもし蓄積していた場合には本制度の対象となり得るものがあったのではないかというふうに想定をしているところでございます。 そのような経験も踏まえまして、年間二件程度は本制度によって訴訟提起ができるという準備を私どもとしては整えているところでございます。
○森本真治君 今、これは見通しでございますから、参考までにということで受け止めさせていただきますけれども、年間一件であったり二件であったり、これから訴訟をしていかなければもし仮にならないという場合、これはまた後ほど制度の話もちょっと確認もしたいと思いますけれども、例えば被害の実態把握であったり、被害者からの授権を求めるために被害者への周知というようなことも、新たな業務を進めていく、その整備、体制が求められるわけでございますけれども、その辺りの団体としてのその体制整備、今どのように準備されているのかということも御答弁お願いします。
○参考人(磯辺浩一君) 特定適格消費者団体として認定を受けた直後には、かなり多くの情報提供が寄せられるのではないかと考えまして、臨時で実は一名、消費生活相談員の方に勤務をしていただきまして、増員して体制を整えておりましたけれども、情報提供の件数は先ほどお話ししましたように月に二十件超程度にとどまりましたので、現在は従前と同様の五名の事務局体制ということで対応をさせていただいております。 本制度は、共通義務確認訴訟までは従前の差止め請求訴訟と類似の業務となりますので、現行の事務局体制で何とか対応していこうというふうに考えております。しかし、共通義務確認訴訟で請求が認められて以降につきましては、通知、公告の業務や被害消費者からの問合せ対応、授権の手続、債権届出、債権の認否等、簡易確定決定を経ての回収金の分配といった実務が発生いたしますので、数百名の規模であれば、事案の進展に応じて三か月程度の間二名の臨時職員を確保する必要があろうかと考え、二〇一七年度において私ども百五十万円程度の予算を取らせていただいているということでございます。この臨時職員としては、消費生活相談員やその経験者など消費生活専門家にお願いする予定でございます。
○森本真治君 今の御答弁で、臨時職員の確保というような御答弁、ちょっとそこの部分確認もしたいんですけれども、これは手続上三か月ぐらいに限っての臨時職員というふうな今御説明だったのかなと思いますが、やはりその職員さんからすれば、しっかりとした雇用の安定という観点からいえば、正規の職員さんがしっかりと雇用をされて、もちろんこの手続に特化した専門に限らず、様々なほかの消費者問題に対応する職員さんも体制を整えるということも重要かなと思いますが、後ほどまた適格消費者団体、特定適格消費者団体の支援の在り方でもちょっとお伺いしますが、その辺りはどうなんですかね。財政的な理由などによって臨時職員にするのか、当面はこの手続だけということで臨時職員ということになるのか、ちょっとその辺りももうちょっと御答弁を。
○参考人(磯辺浩一君) この手続は、やはり共通義務確認訴訟が終了いたしまして、通知、公告の手続、それから被害消費者、対象消費者からの申出を受けまして授権手続等を進めるといったその説明の過程、プロセスがやはり一番労力が必要になるものだろうというふうに考えております。 そういう意味では、その体制を取るためにはやはり一定の専門家、消費生活の専門家に御協力をいただくということも必要になりますし、その体制を事件がない時期もずっと維持し続けるというのは団体にとっては非常に負担が重うございますので、当面は三か月程度を見越しての臨時職員の配置というふうに考えておりますが、これはもちろん円滑に実務が進行しなければなりませんので、実務の進行状況によっては期間を延長するなり、さらには、被害消費者の数、事件の規模によっては人数を加えるなりというふうなことで対応していくというふうに考えております。
○森本真治君 ちょっと後ほどまた団体の財政状況など運営状況については確認したいと思いますけれども、またまとめて磯辺参考人の方にお伺いをしたいと思うので、あと一点だけ。 ちょっとこれ具体的な話になりますが、今回のこの対象消費者への通知、公告、これは団体の方で行うということで先ほどもあったわけでございますけれども、これはやはりできるだけ一人でも多くの被害者の方からの授権をどれだけ受けられるかということが今後のこの制度の実効性を高める上でも非常に重要になるわけでございまして、これはかなり大変な作業にもなろうかと思いますね。 消費者への通知とか公告をどのように今考えていらっしゃるのか、個別被害者へのアプローチですね。さらに、それで授権もしなければいけませんので、消費者の皆さんにそのように行動を起こしてもらわなければなりませんけれども、その辺りについて今考えていらっしゃることがあれば御説明いただきたいと思います。
○参考人(磯辺浩一君) できるだけたくさんの被害者の方々に共通義務確認訴訟の結果をお知らせして、多くの方に被害回復の道を開くということがもちろん一番重要でございますので、そのために十分な体制をもって説明等もきちんと行ってというふうに考えているところです。 〔委員長退席、理事古賀友一郎君着席〕 さらに、この制度では、簡易確定手続申立て後に、相手方事業者に対象消費者の氏名、連絡先を原告に開示する義務を定めていますので、その制度を活用しまして知り得た対象消費者には個別に書面やメールで通知をしてまいりたいと思います。また、そのほかにも、団体のウエブサイトで事案の概要や授権の方法などを公告をいたします。 通知、公告の内容につきましては、当該事案の発生した地にある消費生活センター又は国民生活センター等にも情報提供いたしまして、問合せをしていらっしゃる対象消費者に適切な助言をしていただけるように努めてまいりたいと思います。具体的には、特定適格消費者団体等を紹介していただくというふうなことも含めて、適切な情報提供が消費生活センターでも行っていただけるように御支援をお願いしてまいりたいというふうに思っております。 そのほか、共通義務確認訴訟で請求が認められて以降、必要に応じ報道機関等にも情報を提供し、広く報道されることにも努めてまいりたいと考えております。
○森本真治君 御答弁で、相手方事業者に開示をする義務ということで、そちらの方からの情報を求めるということでございますけれども、そもそも例えば悪徳事業者などが素直にその義務を履行してくれるのかというようなこともございます。そうすると、独自のやはり情報を得る方法を考えなければならないということもありますね。御答弁では、消費生活センターや国民生活センターとのある意味これまで以上の連携ということも必要になろうかなというふうにも思っております。 そこで、これは続いての質問で、団体へのこれは支援というところにも含まれるかなというふうに思いますけれども、ちょっと消費者庁に質問する前に、団体として先ほども幾つかのお願いをするようなことについて御答弁ありましたけれども、改めて団体側から行政の方に対して、情報であったり、さらには財政的な部分もあろうかと思いますけれども、今後、円滑にこの業務を運営していくために必要と、求めたいというようなことがあれば最初にお伺いしたいと思います。
○参考人(磯辺浩一君) 団体として、適格消費者団体、特定適格消費者団体の支援という観点から求めてまいりたいことという御質問だったかと思います。 〔理事古賀友一郎君退席、委員長着席〕 まず、特定適格消費者団体への情報支援でございますけれども、PIO―NETの情報提供を受けられるようになっておりますが、特定適格消費者団体への情報支援につきましては、PIO―NETの情報提供の範囲を拡張して処理結果まで確認できるようにしていただきたいというふうに考えております。 特定適格消費者団体は、端緒情報を自ら入手した後にPIO―NET情報の提供を国民生活センター等に要請することにより、当該事業者の同種事案について消費生活センターにどの程度の件数の相談が寄せられているのか確認することができます。しかし、現在提供される情報の範囲につきましては処理結果が含まれておりません。相談の概要まででございます。被害回復訴訟を提起するには被害者が相当多数いるであろうと判断できなければなりませんが、提供されたPIO―NET情報に処理結果が含まれていないため、その相談は被害回復がされているのか否かが分からず、現時点でなお被害回復がされていない対象消費者がどの程度いるのか判断することが容易ではありません。処理結果の詳細までは必要ございませんので、あっせんが成立したのかしなかったのか程度の情報を確認できるようにしていただきたいと考えております。 また、希望する特定適格消費者団体に対してPIO―NETの端末配置の御検討をお願いしたいというふうに思っております。当機構について言いますと、被害回復制度がスタートしてPIO―NET情報を書面で請求する件数が増えております。端末の設置によって迅速に同一事業者の同種事案の発生状況が確認できると事案検討の方針についての判断が早くなりますし、事務負荷も軽減をされます。 次に、財政面での支援の要望でございます。 差止め請求にせよ被害回復にせよ、共通原因で多数に発生する事案の拡大防止や被害回復という公益性の高い活動でございます。消費者契約法を始めとした法の趣旨を踏まえ、健全な消費市場を形成していくという趣旨のものです。本来行政が対応すべき課題であるところを団体が対応しているという性格もあり、一定の公的支援があってしかるべきというふうに考えております。 現在、適格認定のための準備の費用ですけれども、地方公共団体の判断により活性化交付金を活用して一定の支援が可能となっておりますが、訴訟費用や運営費用は各団体の会費、寄附金で賄われています。特に、適格消費者団体は、主たる業務である差止め請求関係業務で一切の費用を受け取ることができませんので、積極的に業務を推進するほど財政上の負担、無償で活動に協力している専門家の負担が大きくなる構造となっております。現状の活性化交付金の先駆的プログラムとして特定適格認定を目指す事業の支援も位置付けられていると聞いていますので、それが具体化して展開されるよう推進する必要があると思っておりまして、その点での御支援をお願いしたいというふうに思っております。 あわせて、被害回復訴訟ですけれども、原則として訴訟に要した費用と団体の報酬を団体が消費者から受け取れる仕組みがビルトインされておりますけれども、参加消費者が思ったより少なかった場合等のリスクは団体が負う仕組みとなっております。制度運用に必要な費用をどの程度賄えるのか、運用してみなければ分からない、未知数だという状況がございます。このような点も考慮し、団体の公的支援を御検討いただければというふうに思います。 また、公的支援がなかなか実際には難しいという事情も聞いているところでございまして、公的支援の展望がなかなか見えない中で、民間で適格及び特定適格消費者団体等、消費者団体の公益性の高い事業への支援のために準備されている消費者スマイル基金がありますので、この基金を通じての支援ということについても御検討をお願いしたいというふうに思っております。
○森本真治君 消費者庁にお伺いしたいと思います。 今、参考人の方から、情報面と財政支援、何点かの今課題というようなことで御答弁がございました。幾つかこれ、私が聞いていても、対応していただけるんじゃないかなというような内容もあったというふうに私は思ったんですけれども、消費者庁として新たに考えられる団体への支援策について御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(松本純君) 御指摘をいろいろといただいているところでございますが、この点につきまして今後どう受け止め対応していくかということに述べさせていただきたいと思いますが、最近設立されました民間基金の後押しのための周知や、適格消費者団体がクラウドファンディングなどを活用して活動資金を集めることが容易になるよう、寄附に関する規定の見直しを検討することなどにも取り組んでまいりたいと思っております。 また、二段階目の手続が開始された時点におきまして特定適格消費者団体が行う通知、公告については、同団体の負担が重くなり過ぎないように、通知の方法を書面に限定せず、電子メールの送信によることも認め、また、公告につきましても特定適格消費者団体のウエブサイトによる方法を認めております。今後、現在の仕組みによる運用を見守りつつ、適切な支援策を考えてまいりたいと思います。 また、次の、その処理結果についてでございますが、現在、適格消費者団体に対しましては、PIO―NET情報のうち、相談を受けた年月、相談の概要、受付センターに関する情報を提供しておりますが、相談を受けてどのような結果となったかが記載されている処理結果までは提供していないところでございます。 この処理結果が開示されるようになりますと、個別性の高い事業者との交渉過程や結果が明らかになり個人の特定につながりやすくなるため、相談者と消費生活センターとの信頼関係が失われる危険があります。また、消費生活センターが事業者とあっせんした結果、相談者と事業者との合意の内容が処理結果に盛り込まれることもあり、これを開示することは事業者との信頼関係にも影響を及ぼし、その後の相談業務に支障が生じるおそれもあります。ひいては、消費生活相談員が処理結果に記載する情報を抑制する可能性もあるといった弊害も考えられるところでございまして、今後は、特定適格消費者団体が必要とする情報を特定し、その情報について消費生活相談業務に支障を生じさせない形で特定適格消費者団体に提供できないかを検討してまいりたいと思っております。 適格消費者団体にPIO―NET端末を配備するためには、情報セキュリティーを確保するなどによりまして、これまでどおり消費者が消費生活センターにおいて安心して相談を受けられるよう仕組みを整えることが前提となります。その上で、地方公共団体の理解を得て適格消費者団体にPIO―NET端末を配備する方向で検討を続けてまいりたいと思います。 以上でございます。
○森本真治君 先ほどの被害回復の中での被害者の実態把握の中で、磯辺参考人もやはり実態把握をする手段としての行政の情報の提供というのは重要だというお話、今、大臣、個人情報の関係もありますから、そこについては慎重にやらなければいけないというのは分かりますけれども、ちょっと検討もされるというような御答弁もいただきましたので、そこは引き続き消費者庁の方でしっかりと団体と連携が取れるような方策については検討を続けていただくことをお願いをさせていただきたいというふうに思います。 それと、先ほど財政支援の関係で古賀委員が休眠預金の関係を触れられましたので、今日は、浜田室長、引き続きちょっと座っていただいておりますけれども、同趣旨でございまして、私の方からもしっかりと要望をさせていただきたいと思いますが、ちょっと大臣の方の答弁が少し私はあれっと思いましたので、大臣の方に聞きたいと思いますけれども、まず、本来なら行政が対応すべきところの業務を団体が対応するというわけでございますから、しっかりとそこの意味についても考えていただきながら、じゃ、本当にその役割が十分に担っていける今体制が団体側にあるのかと、そもそも、思っていらっしゃるのか、十分なのかというふうに思っていらっしゃるか、ちょっとお聞かせいただけますか。
○国務大臣(松本純君) まず、基本的には、経理的な基礎があるということが前提となってまいります。そして、議論されている内容については十分承知をしておりまして、これからの議論というものをしっかりと見守っていかなければならない、そんな立場に今置かせていただいているところでございます。
○森本真治君 消費者庁として一年間に扱える予算というのの、ほかの省庁に比べても大変厳しい中で御努力をされているということも十分私も認識はしております。だからこそ、じゃ、それ以外の方策を、あらゆる方策を考えながら財源の確保に努めていただかなければならないという部分において言えば、今回のこの休眠預金、しっかりと国会側からも前向きな提案が、これはもう、先ほど古賀委員もでしたけれども、我々の立場からしてもしっかりとやはりそこは進めていただきたいという思いで、ここはもう与野党関係なしに、今出ましたので、是非大臣、ちょっと与党の先生の答弁よりも前向きな答弁が出るかどうかは分かりませんけれども、しっかりとその辺りについて、制度設計に関わっていくんだ、後押しをするんだという決意を私からも聞きたいと思いますので、御答弁よろしくお願いします。
○国務大臣(松本純君) お尋ねの休眠預金の活用につきましては、今後、内閣府におきましてこの基本方針等の策定が進められると承知をしているところでございまして、消費者庁としては、今後、内閣府における動向をまずは注視させていただくということでございます。
○森本真治君 ずっと注視をしていただいて結果が出てしまってもしようがありませんので、結果が出る前までですよ、注視するのは。ちょっと危なくなってきたらしっかり行動を起こしてください、大臣、是非。そこはしっかりとこの委員会全員が見ておりますので、よろしくお願いをいたします。 ちょっと残りの時間が少なくなってまいりましたので、今回の制度の中での個別の中で、立担保についてお伺いします。 この立担保を実施する要件でございますけれども、基本的には特定適格消費者団体から要請があれば無条件で認められるということでいいのかどうか、これは参考人の方になるかもしれませんけれども、御答弁よろしくお願いします。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 国民生活センターは、審査に際しまして、仮差押えにより消費者の財産的被害の回復が図られる見通しを考慮しまして、立担保するかどうかを判断することとなります。この審査は、裁判所に提出されるものと同程度の書類に基づき行われることとなると考えられますが、例えば立担保命令後に相手方事業者が消費者に対しまして任意で弁済したという事情の変更がある場合には、国民生活センターは独自にPIO―NET情報等に基づきまして裁判所とは異なる判断をする可能性がございます。したがって、裁判所の立担保命令ということでございますけれども、国民生活センターも担保を立てることについて審査をするということにしてございます。
○森本真治君 今の御答弁は、立担保命令後に事情が変わった場合ということだから、前提の条件が変わったということになるかと思いますけれども、そうなると裁判の手続はもう一度団体側はやり直すということになりますか。それとも、最初のとおりの立担保命令の額を独自に団体側は用意するということになるんですか。ちょっとその辺り御説明いただけますか。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 立担保命令の審査後に、命令が出された後にそういう事情の変更があった場合には、やり直すとかそういうことにはならないということで、もうそれで終わりということになります。
○森本真治君 とすると、仮に全額、元々は団体の側が立担保のその担保金を想定していたのが、それが出ないと、全部が、事情が変わって、それじゃ残りの部分は団体が独自に用意をしなければいけないという今の御説明ですか。
○政府参考人(小野稔君) 立担保命令後に事情の変更があった場合ということでございますので、事情の変更があったということでございますので、それより前の手続についてはそれでおしまいということになるということでございます。
○森本真治君 ちょっと時間がないので余りここで詳しくは今もう聞けないんですが、またいろいろと改めて説明も求めたいというふうに思いますけれども、例えばこれ立担保に、先ほどは事情が変更したということですけど、応じないということは基本的には、だから一部額が変わるとかというようなことはあるかもしれないけれども、全く応じないというケースもありますか、全額。
○政府参考人(小野稔君) 先ほど申し上げましたように、裁判所の決定がございまして、その後、国民生活センターが立担保に応じないケースというものはほとんどないというふうに考えておりますが、先ほど申し上げましたように、立担保命令後に事情の変更があった場合、そういったような場合は立担保に応じないということがあり得るということでございます。
○森本真治君 あと、それは、例えば事業者側が被害者に弁済をしたりとかということでの額の部分での変更が、事情が変わったということはありますけれども、もう一つ、例えば対象消費者の授権可能性などについてはこの立担保の判断基準には、要件にはなりますか。
○政府参考人(小野稔君) 授権する可能性でございますけれども、国民生活センターは、PIO―NET情報とかそれから事業者からの情報、特定適格消費者団体が収集した被害の発生状況、こういったようなものについて把握しまして、授権する可能性のある人が少なくとも何人存在するかということを把握することになります。 センターは、審査に際しまして、共通義務確認訴訟において勝訴する可能性ですとかあるいは授権をする可能性、こういったものを判断しまして、仮差押えにより被害者の財産的被害の回復が図られる見通しを勘案して立担保するかどうかを判断するということを想定してございます。
○森本真治君 ごめんなさい、しっかりと通告をしてやり取りをしてきたつもりだったんですけれども、ちょっと今の答弁よく分かりづらいのが、国民生活センターの方も被害消費者の授権の可能性については審査をするんですか。
○政府参考人(小野稔君) 授権の可能性については審査をいたします。
○森本真治君 そうすると、そこもこの立担保の実施の要件にはなるという理解でいいんですね。
○政府参考人(小野稔君) そういうことになります。
○森本真治君 どのようにこの可能性について把握をされるんですか、国民生活センターとしては。
○委員長(石井みどり君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁ください。
○政府参考人(小野稔君) はい。 国民生活センターにおきましては、センターのPIO―NET情報がございますので、それを中心に事業者それから特定適格消費者団体が収集した情報、こういったものを含めまして授権の可能性について検討するということでございます。
○森本真治君 時間が来ましたので終わりますけれども、ちょっと時間がなくて不十分な、確認したいところがありましたので、ちょっとこれは引き続きまたやり取りはさせていただきたいと思いますので、取りあえず私の質問は終わります。ありがとうございます。
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。 重複する質問かなりございましたので、一部省きながら質問させていただきたいと思います。 まず、消費者裁判手続特例法による二段階目の手続について質問いたします。 先ほどちょっとあったんですけれども、一人でも多くの消費者の方の被害回復を図るために、被害に遭われた消費者の方々を特定して個別に通知を行うということで、この通知作業というのは結構大変だなと思うんですが、特定適格消費者団体が実施すると説明をされておりますけれども、数千人とかあるいは数万人になると通知するだけでもかなりの作業量になるというふうに思います。 先ほどこの件に関して臨時の職員の方を雇うんだというふうなお話もございましたけれども、検討調査の報告書では、大規模事件について、そのノウハウであるとかあるいは効率的な運用ということについてしっかりと実現できるように努めなければならないというふうにございまして、その辺、政府の見解を求めたいと思います。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 先ほどの御質問にございましたように、特定適格消費者団体は、二段階目の手続におきましては、対象消費者に手続の加入を促すために、知れている対象消費者に通知しなければならないということになってございます。その数が膨大になりますと、膨大になる事案でございますけれども、特定適格消費者団体に一定の負担は生じますけれども、電子メールによる通知も許容されているため、効率的に通知事務を行うことが可能でございますし、郵送により通知を行う場合にも、その名簿を電磁的に管理することなど合理的な方法により支障なく通知業務を行うことが可能となるものと考えてございます。 今後、実際の事案におきまして通知業務の運用を見守りつつ、将来、必要があれば通知業務の在り方を検討してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○熊野正士君 次の質問に移ります。 特定適格消費者団体から仮差押えの申請があったときに、約一週間以内に立担保がなければ仮差押えの発令ができないこともあるというふうに聞いております。そうしますと、立担保のための国民生活センターとの迅速な対応が必要であろうというふうに思いますが、そうした観点から具体的にはどういった連携が必要と考えておられるのか、答弁を求めます。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 立担保の手続につきましてですけれども、特定適格消費者団体の仮差押命令の申立てに対して裁判所が担保を立てるという命令を出して、約一週間ぐらいで立担保をするということになろうかと思います。 その際、特定適格消費者団体と国民生活センターとの連携が十分に図られておく必要がございます。今申し上げましたように、立担保の業務は迅速に行うということが必要でありますので、適格消費者団体が仮差押命令の申立てをする際に、その検討段階以前の段階から国民生活センターに対して事前相談をするなど、国民生活センターとの間で適切な情報共有を行うようにすることが必要でございます。 このようなことから、特定適格消費者団体と国民生活センターとの連携について規定しておるというところでございます。
○熊野正士君 しっかりとした連携をよろしくお願いしたいと思います。 次に、特定適格消費者団体がその権限を濫用して事業者の事業活動に不当な影響を及ぼさないようにするための方策が講じられております。その中に、訴訟の対象となる事案を、相当多数の消費者に生じた財産的被害に関するものに限定しというふうにございます。この多数というのは具体的にはどれぐらいの数を想定しているのでしょうか、答弁をお願いいたします。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 消費者裁判手続特例法におきましては、個別の訴訟よりこの制度を活用した方が審理の効率化が図られる程度の多数であること、こういうことが必要でありますので、対象消費者が相当多数存在することを要件としております。 相当多数の消費者かどうかにつきましては、訴えが提起された個別の事案に即しまして、消費者被害の特徴、審理の効率性等の観点を踏まえまして、本制度を用いて被害回復を図ることが相当かどうかを念頭に裁判所において適切に判断されることとなろうかと存じております。 なお、一般的な事案でございますけれども、数十人程度であればこの制度の対象となるというふうに考えられております。
○熊野正士君 確かに、濫訴を防止すると、そういうことは大事で、措置を講ずる必要はあると思いますけれども、こうした措置を講ずることで特定適格消費者団体が被害回復訴訟を起こすときに萎縮するおそれはないのかといった懸念もございますが、その辺はいかがでしょうか。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 濫訴防止の措置でございますけれども、特定適格消費者団体は、不当な目的でみだりに共通義務確認の訴えの提起等を行ってはならないというふうに規定されております。不当な目的でみだりに該当するかどうかにつきましては、ガイドラインにおいて定めて公表しておるところでございます。 具体的に申し上げますと、自己若しくは第三者の不正な利益を図り相手方に損害を加える目的で行うといったような場合ですとか、あるいは、その共通義務確認の訴えが不適法であるとして却下され、若しくは請求に理由がないとして棄却されることが明らかになったときといったようなことを規定しておりまして、不当な目的でみだりに該当するということとしておりますので、この監督権を恣意的に行使するということができないようになってございますので、特定適格消費者団体が詐欺的な悪質事業者に対して訴えを提起することが萎縮するということになることはないというふうに考えておるところでございます。
○熊野正士君 分かりました。 次に、この法案と関連して、悪質な事業者について質問をしたいと思います。 今回の法整備は、特に悪質な事業者から被害回復のためであるというふうに承知をしておりますけれども、その被害回復の前に、実際の被害を未然に防ぐことも極めて重要だというふうに思います。 例えば、架空請求といったものなどは明らかに犯罪ではないかなと思いますけれども、こうした詐欺的な悪質業者の実態について教えていただければなと存じます。
○政府参考人(川口康裕君) 各地に消費生活センターを設置していただいておりまして、そこで消費生活相談をしていただいているわけですが、この情報につきましては、これを受け付けた消費生活相談員の方で、PIO―NETと呼ばれる全国消費生活情報ネットワークシステム、ここに入力をしていただいているわけです。その際、相談の内容を分類するためのキーワードを付していただきまして、それを手掛かりに我々実態を把握するというふうにしております。 これによりますと、悪質事業者による詐欺的行為に見られる事業者側のだますという意思、あるいは消費者や消費生活センター等がこの意思を、だますという意思を消費者あるいは消費生活センター等が心証として強く持った場合と、これに関連するキーワードといたしましては、詐欺、御指摘の架空請求、それから融資保証詐欺、還付金詐欺などがございます。これらを合計をいたしますと大体の数が把握できるかなということでございまして、これは平成二十八年度は十三万件ということでございます。相談の合計というのは大体九十万件ぐらいでございますが、そのうち十三万件が悪質事業者の詐欺的行為として相談があるものでございます。 これらの相談の具体例でございますが、有名な企業の名をかたりまして身に覚えのないデジタルコンテンツの利用料や会費等の名目で金銭の支払を要求する架空請求、あるいは実際に融資を行わないにもかかわらず保証金の支払を要求する、これは融資保証詐欺というふうに言います、それから還付金が受け取れますというふうに偽りまして金銭をだまし取ろうとする還付金詐欺などがございます。また、最近では架空請求の相談を受け付けると装って多額の相談料を支払わせるという二次被害型のものもございまして、こうしたものを詐欺的なものということで約十三万件ということでございます。
○熊野正士君 今説明していただきました詐欺的な悪質事業者と、それから善良な事業者が過って被害を発生させてしまった場合では、同じ被害でも大きく違うと思います。善良な事業者の場合は自主的な被害回復の対応が期待できますけれども、詐欺的な悪質事業者ではそのようなことを期待することができません。 こうしたことから、今回の法改正を含めて差止め請求や仮差押えなどの被害回復の措置をとる必要があるということだと思いますけれども、この詐欺的な悪質事業者に対してはもっと厳しく取り締まるべきではないかなと思いますが、現在、この悪質な事業者に対する取締り強化の対策について説明をお願いいたします。
○政府参考人(川口康裕君) 架空請求など詐欺的行為に対してどのように被害の発生を防いでいくかということでございますが、一般的には、こういうものについて直接的な措置を講ずる規定がむしろない場合がございます。これは隙間事案ということでございまして、これにつきましては、消費者庁ができましてから、消費者安全法を改正いたしまして、事業者に対し不当な取引、財産的隙間ということでございますが、事業者に対し不当な取引の取りやめを求めるなどの勧告を行うということを消費者庁として行っているところでございます。 ただ、本当に悪質になりますと、この悪質事業者が自らの所在等を隠している、我々が探しても分からないということがございます。こうした場合には、事業者名、あるいは事業者が提供する商品、役務の内容、金銭を支払わせる手口、消費者へのアドバイスなどを公表いたしまして、消費者に対し注意喚起を行うということで被害の発生また拡大の防止を図っているところでございます。一昨日、五月二十二日にもそういう事業者名を含めた注意喚起を実施したところでございまして、架空請求の被害相談に乗ると装って多額の相談料を支払わせる事業者、これについて事業者名を含めて注意喚起を実施したところでございます。 更に我々できることはということでございまして、消費者安全法三十八条第二項、これもかつて改正していただいたところでございますが、調査によりまして悪質事業者の被害金回収口座等の情報を把握することがございます。こういう場合には、この口座を凍結する際の判断材料となるよう、この口座情報を金融機関に提供するという情報提供も行っているところでございます。 今後とも、消費者保護の立場から、関係機関等との連携を図りつつ、消費生活相談の情報に的確かつ迅速に対応しまして、消費者被害の防止に努めてまいりたいと考えております。
○熊野正士君 ありがとうございます。 次の質問ですが、消費者白書に消費者被害・トラブル額の推計が記載されておりまして、それによりますと、平成二十七年が六兆一千億円、平成二十六年で六兆七千億円、二十五年が六兆円と物すごい被害金額でありまして、このうち高齢者の被害金額が約四〇%とされております。近年、高齢者の消費者被害、トラブルが大幅に増加しているというふうにも報告されておりました。 安倍総理は、平成二十七年の五月に、高齢者の消費者被害が深刻化していることを踏まえて、地域でのつながりを強化し、高齢者を見守る仕組みをつくることが必要です、政府としてもこうした地域の連携ネットワークを今後五年間で全国に整備してまいりますというふうに述べておられまして、高齢者等の見守りネットワークについて、現状と課題について教えていただければと思います。
○政府参考人(川口康裕君) 今御指摘ございましたように、高齢者の消費者被害ということが深刻化しているということを踏まえまして、二十八年四月に施行された改正消費者安全法の中に高齢者の見守りの仕組みを整備しております。これは、地方公共団体が、法律の中では消費者安全確保地域協議会というふうに呼んでおりますが、そうした仕組みを組織できることとなりました。 この協議会の構成員に対しましては、守秘義務を掛けた上で、高齢者等、消費生活上特に配慮を要する消費者の個人情報を共有できるというふうにしておるところでございまして、これにより見守り活動等必要な取組を行うことができることが定められております。 これを受けまして、消費者庁では、地方消費者行政強化作戦におきまして、人口五万人以上の全市町への地域協議会設置を目標として盛り込んでおり、各都道府県等に働きかけを行っているところでございますが、法律の施行された後、昨年十二月末時点で、四道県及び二十七市町が消費者安全確保地域協議会を設置しているというところでございます。
○熊野正士君 平成二十五年からは先駆的プログラムを導入しているというふうにも聞いております。先駆的なテーマを国から提案して、地方公共団体が現場での実証実験を行うというもので、平成二十八年度を見てみると、見守り等の活動を行う地域ネットワークを構築するモデル的な事業というふうにあります。 この先駆的プログラムの成果について教えていただければと思います。
○政府参考人(川口康裕君) 先駆的プログラムでございますが、地方消費者行政推進交付金を措置する中で、これは都道府県に交付するものでございます。国から提案する政策テーマを踏まえまして地方公共団体が事業を企画いたしまして、事業の成果等の全国展開を目指すものでございます。この場合には、各都道府県の消費者行政予算の総額の二分の一までという交付金の支出限度額に関するルールの対象外となり、利用しやすくなるということでございます。 この政策テーマの一つに、消費者の安全、安心確保を目的とする見守りネットワークの構築等を掲げておるところでございまして、実際に行われたことといたしましては、高齢者世帯等への訪問あるいは通話録音装置の設置など、高齢者等の消費者トラブルの防止を図る取組を通じまして、地域の多様な主体間の連携体制を構築する事業が行われているところでございます。 実際の事業の一例といたしましては、北海道が平成二十八年度に道内における既存のネットワークに関する調査分析事業を行ったところでございます。この事業の結果、成果でございますが、こうしたネットワーク組織の機能が果たされるためには、消費者行政部局と見守り関係者の双方向で見守り対象者に関する情報提供が行われること、また、二番目には、双方が研修会や情報交換会の定期開催を通じまして顔を知った関係となるべきことなどが重要であると整理されているところでございます。北海道から各市町村に対しまして、実効性ある組織の設立や活動促進等が具体的に働きかけられているところでございます。 こうした成果を全国に伝えていくのが消費者庁の仕事だということでございます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 今説明していただいた先駆的プログラムで、各テーマを出して各自治体に知恵を出してもらって実証実験を行うというものですけれども、今後、高齢者はますます増えていきます。そして、高齢者を食い物にする悪質な事業者もどんどん巧妙になっていると聞いています。そうした悪質な事業者に対抗するためには国を挙げて対策を講じる必要があると。そのためには、先ほどありました、自動録音するような電話を付けるといいとか、そういうのはございましたけれども、どういった方法が効果的なのか、しっかり国を挙げて研究調査する必要があるんじゃないかなと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本純君) 見守りネットワークの構築や消費者安全確保地域協議会の設置に当たりましては、人口規模や担い手等に係る各地方公共団体の実情に応じてその在り方を決定していただくことが効果的であると考えております。 消費者庁では、各地方公共団体における検討に資するよう、平成二十八年一月には地域における見守りネットワーク構築に向けた取組事例、平成二十九年四月には地方公共団体における消費者安全確保地域協議会設置事例を公表したところでございます。地方公共団体に対しては、これらの事例集を参考にしながら、活動内容や構成員等を検討していただくよう呼びかけております。 また、徳島県からは、今後、全県的に消費者安全確保地域協議会の設置促進に取り組まれると伺っているところでございます。消費者庁といたしましても、本年七月に徳島県内に開設予定の消費者行政新未来創造オフィスにおいて効果的な見守り体制に関する事例調査研究等を行うことも検討したいと存じます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 次に、消費生活相談員のことについて質問したいと思います。 近年、消費者問題が多様化、複雑化しておりまして、相談体制の質の向上が大きな課題となっております。相談体制の質の向上に消費生活相談員の配置が必要不可欠だと思いますが、現在の消費生活相談員の配置状況について、まず教えていただければと思います。
○政府参考人(川口康裕君) 地方消費者行政強化作戦におきまして、管内自治体の五〇%以上に消費生活相談員を配置することを目標としているわけですが、この目標どおりに目標を達成している都道府県の数でございます、平成二十八年には三十九都道府県になります。 また、全都道府県における管内自治体の平均配置率でございますが、これは平成二十八年では七六・二%ということで、少しずつ増加しているところでございます。
○熊野正士君 次に、消費生活相談員の待遇について伺います。 一番の問題は、この方々は常勤職員が僅かに二・七%しかいないということで、報酬体系も日払いが三八・四%となっています。一時間当たりの平均報酬単価が千五百二十円と。昨年からは国家資格として法的にも位置付けを明確にしているわけですけれども、地方消費者行政の基盤強化のためにはこの消費生活相談員の待遇改善が大事かなと思います。 大臣の御見解をお願いいたします。
○国務大臣(松本純君) 平成二十八年四月一日から施行されました消費者安全法の改正によりまして、消費生活相談員の職及び任用要件等が法律上に位置付けられました。こうしたことから、地方公共団体の中で、消費生活相談員がその職務と能力にふさわしい専門職としての適切な評価を得られ、雇い止めの見直しを含む消費生活相談員の処遇改善に資するものと考えております。 いわゆる雇い止めの見直しにつきましては、地方消費者行政推進交付金などを活用した支援を行うとともに、各地方公共団体に相談員の専門性に配慮した任用を行うよう積極的な働きかけを行ってきたところでございます。 相談員の雇用形態につきましては、各地方公共団体がその実情に合わせて決めることとなりますが、消費生活相談員の専門性が適切に評価され、非常勤から常勤に、そして専門家としてキャリアパスが形成されていくことは重要なことと考えております。また、改正消費者安全法では、都道府県において市町村の相談事務などに関し助言等を行う指定消費生活相談員を指定するよう努力義務が定められたことから、今後はこうした指導的立場へのキャリアパスも想定されるところでございます。 消費者庁といたしましては、今後も、消費生活相談員がその能力を十分に発揮できるよう、消費生活相談員の処遇改善に向けて取り組んでまいりたいと存じます。
○熊野正士君 何とぞよろしくお願いをいたします。 最後の質問をさせていただきたいと思います。 何度も今出てきましたけど、PIO―NETですが、データベースとして登録をしていて非常に大事なデータだと思います。本当に今話題のAIとかを導入して犯罪防止に役立ててほしいなと思うわけですけれども、この大事なデータが十分に活用できているかどうか、そのシステムの運用も含めて検証なんかも必要なんじゃないかなというふうに思います。 私も、この委員会で質問するに際しまして、PIO―NETのデータを活用してみたいなと思ったんですけど、結構、意外とちょっと時間が掛かったりもしました。より良いシステムに是非していきたい。で、去年ですかね、二〇一五年には更新もされたと、いろいろ改良されたとも伺っているんですけれども、こういった、今後より良くシステムをしていく必要があるんじゃないかなと思いますが、この辺について政府の御見解をお願いいたします。
○委員長(石井みどり君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
○政府参考人(川口康裕君) はい。 PIO―NETの有用性をより高めるために、おおむね五年ごとに機器更新の際に機能の見直しを実施しているところでございます。 検索、集計の処理速度を高めて、また、利用しやすい、またこれは入力しやすいものにするという課題、常にございます。次回刷新に向けて、多様な観点から、また現在の運用も十分検証しながら、機能充実を課題として検討してまいりたいと思います。
○熊野正士君 終わります。ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門です。 この法案については、かねてから消費者団体の皆さんの御要望としてお聞きしてまいりましたし、重要な改正でございます。既に各議員からしっかりした質問がありましたので、もう重複する質問はやめて、これが早く施行されて悪質な業者の差押えが機敏に行われるようにお願いしたいというふうに思いますけれども、今日は、本当にもう今すぐにでも差押えをしてほしい企業のことについて取り上げたいというふうに思います。ジャパンライフでございます。 先月、この委員会で取り上げましたけれども、先ほど熊野さんからあったとおり、お年寄りをターゲットにした預託取引なんですけれども、これは三月十六日に消費者庁から業務停止命令が出されたわけであります。潜在的な被害額は数百億円とも一千億円とも言われておりまして、大きな問題なんですけれども、前回の質疑で、この委員会で、経産省とか内閣府のOBが役員になっているということを指摘しました。その後、ある新聞社が取材したら、みんな辞任されたと、お辞めになったということらしいです。 その後、財政金融委員会で、脱税を指南するような宣伝もやっているということで取り上げたりしてきまして、あと、加藤働き方担当大臣が、処分を受けた後の一月にこのジャパンライフの山口会長と会食をして、そのときの写真が広くばらまかれて、処分は受けたけど大丈夫なんだ、加藤さんがちゃんと会ってくれているんだという宣伝に使われているという問題も指摘してきたところでございまして、とにかくこのジャパンライフというのは闇が深くて、大変大きな闇を抱えているような集団であります。 しかも、今日、いろいろ資料、申し上げますけれども、業務停止命令を受けた後も引き続き営業をやっております。そういう問題ですけれども、まず処分一応したわけですね、措置命令も出したわけですけれども、その後の対応について少し聞いておきたいと思いますけれども、消費者庁がジャパンライフに対して措置命令を出されましたけれども、いろいろありますが、一つは、全ての契約者、おじいちゃん、おばあちゃんですね、会員に、今回処分受けましたと、その内容についても含めて、レンタルする商品がないのに預託取引やったとか、負債の額が過少に、少なく記載していたとか、そういう内容を含めて、全ての契約している、おじいちゃん、おばあちゃんですね、特に、通知しなさいというようなことが措置命令で出されておりますけれども、幾つか確認しましたけど、そんなもの届いていないという方がかなりおられますけれども、消費者庁はこの措置命令がちゃんと実行されたかどうか、つまり全員に、全員となっていますよね、全契約者に処分を受けたということを通知されたことを確認されたんでしょうか。
○政府参考人(川口康裕君) 御指摘の行政処分内容及び認定法違反事実の顧客への通知でございます。 これは措置命令を行ったところでございますが、同社から、ジャパンライフ社からは、既に書面をもってこれを行ったと、通知を行ったとの報告を受けておりますが、消費者庁においては、通知の対象となる顧客が実際に受領しているかどうか、現在確認をしているところでございます。 この確認の結果などを踏まえまして、必要があれば同社に対しまして、顧客に対する再通知を行うことを含め、措置命令の内容を確実に実行するよう求めてまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 そうしてください。通知されておりません。 一番重要なのは、措置命令の中で、監査法人又は公認会計士による監査を受けなさい、その結果について消費者庁長官と全契約者に知らせなさいというのがあります、五月一日までにということなんですね。ジャパンライフは、本当に監査を受けて、その内容について消費者庁に報告があったのかどうか、実はこの部分が一番ジャパンライフ問題の核心でありまして、本当のレンタルやっていないわけですよね、消費者庁が業務停止掛けたように。つまり、全員が契約の解約を求めてお金を返してくださいといったときに返すお金があるのかどうかということに関わる一番重要なのが、この措置命令の監査を受けなさいということなんですね。 したがって、これが一番重要な中身になるかと私は思うんですけれども、本当に、本当にといいますか、ちゃんとそういうことが分かる監査を受けて、消費者庁に報告があったんでしょうか。
○政府参考人(川口康裕君) 御指摘のように、本年三月の措置命令というものの中には、外部監査を受けて報告せよというものがあるわけでございますが、この措置命令に基づきましてジャパンライフ社は、公認会計士による外部監査を受けまして、その結果について消費者庁長官に対して既に報告があったところでございます。 現在、同社におきまして、この監査の結果を顧客に対して通知するべく準備を進めていると承知しております。
○大門実紀史君 そうじゃなくて、中身、ちゃんとお金あるんですか。それを確認したんですか、消費者庁は。報告受けたんでしょう。返すお金持っているんですか、このジャパンライフは。
○政府参考人(川口康裕君) 外部監査の結果につきましては、なおジャパンライフ社において顧客に対して通知を行うべく準備中でございまして、その内容について現時点で消費者庁から開示することは差し控えさせていただきたいと思います。
○大門実紀史君 消費者庁の業務停止そのものが、負債額が記載が少ないというのは、簡単に言えば返すお金がない可能性がある、財務状況が悪いということで、業務停止掛けて、ちゃんと調べ直しなさいと言ってきたものが、本当に返すお金があるかないかということを、それをちゃんと確認しないで何のための措置命令なんですか。何のために業務停止やって、何のために監査を求めたんですか。そこもちゃんと答えて、川口さん。
○政府参考人(川口康裕君) 消費者庁については、消費者庁において証拠に基づきまして認定をして、既に行政処分を行っているところでございますが、今回、外部監査を命じた趣旨ということについては、顧客に対しましてこの会社の正確な財務状況を提供させることにより、その権利保護を図ることということでございます。 消費者庁は消費者庁としての見解、調査に基づきまして既に行政処分を行ったところでございますが、それに併せて会計監査を受けさせていて、それを通知させるということでございますので、そこにつきましては、現在、ジャパンライフ社において準備を進めているところということでございます。
○大門実紀史君 もっとしっかりしないと大変なことになりますよ、今しっかりちゃんと、きちっと点検しないと。 川口さん、前回のときに、この業務停止命令に違反した場合は刑事告発もあり得るということをこの委員会で答弁されていましたけれども、更に具体的に、業務停止命令違反について、今言ったことだってもう違反しているんですけどね、私から言わせるとですけど、更に指摘したいと思いますけど、五月の十六日に、お台場のグランドニッコーホテルでジャパンライフの国際大会が開催されました。関係者から、内部告発ですけれども、音声記録と映像を入手いたしました。 一千十三人という過去最大の参加者で、勧誘対象のお年寄りを連れてくるわけですね、もちろん各お店のマネジャーも来ますけれども。これはマルチ商法がよくやるイベントでありまして、当日は石川さゆりショーで盛り上げて盛り上げて、高揚感をあおって勧誘すると、いわゆるよくやる手ですよね。例の山岡さんのときの、マルチで、山岡さんがそこでスピーチしたと大問題になりましたけど、ああいう大ホテルで大集会をやるわけですね。高揚感をあおって勧誘をするということで、これはよくやっている手口でありますが、一種の催眠商法の大型判みたいなものですね。みんなをその気にさせるというやつですね。 それが行われて、その中で山口会長が講演しているんですけれども、三月の売上げが三十億、四月は三十五億五千万、そして今月はこの十六日の時点で既に二十五億と。なぜ業務停止中なのに売上げが伸びているのかということですね。これ、うそだったらば、いわゆる重要事項の不告知で、不実告知になります。本当ならば業務停止していないということですね。商売を続けているということですね。 いろんな方が発言するわけですけれども、これは栃木県、福島県、茨城県担当のマネジャーが言っているんですけれども、腰が痛い、膝が痛い、これはジャパンライフの装着タイプの磁気治療器で治るんだと。これをおじいちゃん、おばあちゃんにそのまま、何の証明もなく言っているんですね。これは商品の効能に関する不実告知に当たります。あのナチュラリープラス、処分しましたよね、消費者庁、あれと同じですよね。これは北信越のマネジャーも、血行が全ての、血の流れですね、血行が全ての病気の原因なんだ、これを全部解決するのがジャパンライフの装着磁気治療器なんだと。これも含めて、まさにナチュラリープラスの処分したのと同じ、商品の効能に関する不実告知に当たると私は思います。 もう一つ、一番重要なのは、これは中国地方担当のマネジャーが言っているんですけれど、ジャパンライフじゃないですよ、高齢者が毎月収入を得られるよう仕事を提供するということをわざわざスクリーンに絵を映し出してまでやっているわけですね。皆さんもうかりますよとやっているわけですね。収入が入りますよとやっているわけですね。これはまさに、今までと同じように、ジャパンライフが物を売ったりレンタルするんじゃなくて、お年寄りを介在させて収入を与えてというような預託取引の形をずっとまだやっているし、これからもやろうということになっているわけであります。 この音声記録、映像を提供いたしますので、違法性がないか消費者庁として検討してもらいたいんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(川口康裕君) 一般論で申し上げまして、仮にジャパンライフ社が、消費者庁の業務停止命令後、現在も新規の訪問販売あるいは預託等取引契約など消費者庁で業務停止を命令したものに違反をして契約を締結しているという事実があるのであれば、業務停止命令違反ということでございます。 消費者庁としては、ジャパンライフ社の行政処分への対応状況等を注視しているところでございますので、事実を一つ一つ丁寧に確認をしているところでございます。今御指摘もございましたので、そうしたものも含めて丁寧に確認をしていきたいと思います。仮に法違反行為があると判断した場合には、適切かつ厳正に対処してまいりたいと思っております。 なお、訪問販売ということで、禁止しているのは訪問販売ですというようなことを答弁を申し上げたことがございますけれども、訪問販売なので店舗販売については一概に禁止をしていないということを申し上げたことはございますけれども、その点につきましては、訪問販売の範囲は大変広く、ホテル等の会場を利用して、一日で次の場所に移動するような場合についても訪問販売に入り得るということでございます。
○大門実紀史君 もう一つ、もう決定的な事実だと思うんですけれども、今現在新規契約をやっているという契約書を入手いたしました。今年の二月ですから、もう業務停止掛けられている中で新たな契約をやっております。これは、ちょっとある弁護士さんルートですけど、提供者の身の安全にも関わりますのでお渡ししたり配付はできないんですけれど、消費者庁は既に同じような、これは全国で同じ契約書を使っていますから、入手されていると思います。来ていると思います、幾つか。 私が入手した例でいきますと、今年の二月、業務停止命令を受けた後の新規契約で一千万円です。この方は既に一億数千万円の契約をさせられたんですけれども、業務停止の後、更に一千万の契約を追加でさせられたと。おかしいと家族の方が気が付いて弁護士さんに相談というケースでありますけれども、この数字が何も変わっていないんですね。小売価格、これは装着タイプの磁気治療器ですけれども、一個百万円のものを十個売って、小売価格が一千万円ですね。今までだったらそのおじいちゃん、おばあちゃんに対して、レンタル料収入、あなたの収入はというふうな書き方のところが、月額活動手当と、月額活動手当という名目で、一千万円の場合だと五万円支払うという契約保証書、それを保証する保証書であります。 従来、前から申し上げたように、この商法は、ジャパンライフは年六%であります。一千万円だったら、六%で六十万ですね。それを月に割りますと五万円になるわけですよね。まさにその同じ金額、同じ報酬額を、今まではレンタル料収入で、おじいちゃん、おばあちゃん収入ですよと言っていたのが、月額活動手当と言い換えているだけであります。名目は宣伝活動をしてくださる活動費というようなことで支払っているということですが、中身何も変わりません。そういうことで、二月ですから、もう処分受けている最中にこういう契約をやっております。 どうしてもということならこれお渡ししますけれども、消費者庁にも入っているはずです、各地方の相談員の方から。でありますので、これはもう明らかに業務停止命令違反、預託ですから、これ、実際には、なるんだというふうに思いますので、もう刑事告発決めて次の段階の処置を考える段階ではないかというふうに思います。 川口さんに聞くと答弁長くなるので、最後に大臣にお聞きしますけれども、今日指摘したことは、今までと違って、業務停止命令を受けて、その後、業務停止命令違反の事実関係であります。さっき言った五月十六日のやつはお渡しいたしますけれど、いつでも、契約書は消費者庁にあるはずでございますので。ちょっと今までの段階と違って、もう完全に消費者庁をなめております。業務停止命令なんか何ぼのもんだということでやっているわけでありますので、刑事告発も念頭に入れて厳正な対処を、大臣、お考えになる段階じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本純君) 議員御指摘のとおり、私自身も、本件のような全国的な広がりのある重大事案について、厳正に対処することにより消費者被害の防止を図ることは大変重要と認識をしております。 本件については、消費者庁が昨年十二月及び本年三月の二度にわたり、合わせて法律上可能な最長期間である一年間の一部業務停止を命ずるなど、厳正な行政処分を行ったものと承知をしております。また、処分後も消費者庁において、同社の処分への対応状況等を含め事実を一つ一つ丁寧に確認した上で、違反行為があると判断した場合には厳正に対処することとしていると承知をしております。 引き続き、本件のような重大事案に重点的に取り組み、法と証拠に基づいて法違反行為には厳正に対処することにより、消費者被害の防止に一層積極的に努めてまいりたいと存じます。
○大門実紀史君 とにかく証拠、法と証拠に基づいての証拠が出てきておりますので、今現在も新たにおじいちゃん、おばあちゃんが取り込まれていっているということでありますので、一刻も早く被害を食い止めるためにもきちっとした対応をお願いしたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 今回の改正案ですが、消費者の被害回復に向けて対策を強化しようという今回のこの法案の趣旨には賛同いたします。ただ、やはり気になる点が幾つかありますので、それを問いただしていきたいと思います。これまでの審議で結構かぶるところがあるので、できるだけかぶらないようにいたしますので、かぶっても少し御容赦いただきたいと、そう思います。 まず、私も立担保についてお伺いをしたいんですが、これは、国民生活センターが民間団体である特定適格消費者団体に代わって金融機関からお金を調達して、それで担保金を立て替えるというものですね。今年度の予算には、消費者庁は二千四百万円を計上したと。具体的には、調達したお金の利息分に充てるお金だとか、それから事務費用に関するお金だと。だけれども、去年の概算要求の時点では、実はこれ八千四百万円を要求していた。というのは、この担保金そのものについて、当初は金融機関から借りるのではなくて、消費者庁の方で自前で予算措置をしようという考えだったんだけれども、それが実現できなかったと。 それで、まず最初に聞きたいのが、その経緯を聞きたいということがあります。それで、そのときに、実は民事訴訟の一方の当事者に税金を使った財源を投資していくということにやはり懸念の声もあったようにも聞いているんですが、それも踏まえた経緯をまず教えていただきたいんですが。
○国務大臣(松本純君) 今回の措置に関し、概算要求の時点では、担保の原資についても国民生活センターの運営費交付金として予算措置をすることを検討しておりました。 担保の原資について、運営費交付金として予算措置をして国民生活センターに一定の資金を用意していたとしても、それが活用されなければ国庫に返納するだけのことになるということと、国民生活センターはその信用力を活用して金融機関から迅速に資金調達ができるということから、担保の原資を運営費交付金として予算措置をしなくても仮差押えの担保を立てることができるということでございます。そこで、担保の原資につきましては運営費交付金として予算措置をしないこととし、その分、概算要求から減額することとしたところでございます。 民事訴訟の一方当事者に対する支援ということでございますが、独立行政法人である国民生活センターが民事訴訟の一方当事者である特定適格消費者団体に代わって担保を立てることにつきましては、特定適格消費者団体は、消費者被害を回復するための特別の裁判手続を追行するという、消費者と事業者との間の格差を是正する存在でございます。この特定適格消費者団体が財産の隠匿、散逸を図る悪質事業者に対して仮差押えを行う際に、国民生活センターが特定適格消費者団体に代わって担保を立てることができるようにすることは消費者被害の回復の実効性を確保する観点から極めて重要でありまして、したがって、国民生活センターが特定適格消費者団体に代わって担保を立てることとしても、消費者と事業者との格差の是正のために必要なものであり、公平性を欠くものではないと考えているところでございます。
○片山大介君 それで、その特定適格消費者団体なんですが、これまでの審議であったように、やっぱり財政基盤が弱い団体であります。 それで、結果として、その財政支援というのはこの担保金の立替えだけになったと。この団体が起こす裁判というのは実は非常に複雑になっていて、それで、一段階目の手続が終わっても、二段階目で今度はその裁判に参加してもらう消費者を募る、そのための通知だとか告知だとかいうのが必要なんだけれども、これも初期費用、膨大なお金が掛かると言われているんですけれども、これについての支援は見送ったんだけれども、今後、その団体に対する財政の支援についてはどのように考えているのか、次はお伺いしたいんですが。
○国務大臣(松本純君) 特定適格消費者団体に対する支援は重要なものと認識をしております。 これまで、団体の会費や寄附の増加につながるよう、制度及び団体の積極的な周知、広報、事業者に関する消費生活情報、PIO―NET情報などの提供、制度の担い手を育成するための地方消費者行政推進交付金の先駆的プログラムの活用促進などの取組を行ってきたところでございます。 今後は、最近設立されました民間基金の後押しのための周知や、また、適格消費者団体がクラウドファンディングを活用することが容易になるよう、寄附に関する規定の見直しを検討することなどにも取り組んでまいりたいと存じます。 また、特定適格消費者団体が行う通知、公告については、団体の負担が過重にならないよう、通知の方法を書面に限定せず、電子メールの送信によることも認め、また、公告についても特定適格消費者団体のウエブサイトによる方法を認めているところでございます。今後、現在の仕組みによる運用を見守りつつ、適切な支援策を考えてまいりたいと思います。 直接の財政支援等についても、やはり経理的基礎が、一定の経理的基礎が必要とされている団体がその認定要件というようなことがありますので、その民間基金の後押しをするとか、あるいはクラウドファンディングの活用などを生かしていくというようなことによりまして支援の必要性というものを更にまた検討してまいりたいと思います。
○片山大介君 是非検討していただきたいと思います。概算要求のときにあれだけ大きく構えたんだから、やはり財政支援は必要だと思うので、考えていただきたいというのが一つ。 そして、肝腎の特定適格消費者団体ですが、現在一団体しかない。今後、関西の方でもう一団体できる予定だけれども、それでも二団体しかないわけですよね。先ほど団体の専務理事の方が質疑の中で、年間の件数が、提起する訴訟が大体一、二件ぐらいじゃないかと言っているんですが、今回、この新しい仕組みが始まったらかなり増える、提起すべき事案というのも増えてくるんじゃないかと思います。 その一、二件というのはかつての統計上の問題で大体一、二件かなと言っているだけなので、だから、そうした場合に、提起すべき事案が増えた場合の対処ができるのかどうか、これはどういうふうにお考えでしょうかね。
○政府参考人(小野稔君) 立担保の支援ですけれども、先ほど特定適格消費者団体の方から申し上げました年間一、二件ということでございますけれども、今のところ正確に想定することは困難でございますけれども、昨年の十月からこの制度が施行されておりましてまだ間もないということで、当面はそのぐらいの件数で進んでいくかと思います。 件数が増えればということですけれども、必ずしも全ての訴訟が仮差押えに適用になるかということでもございませんし、できる限りそこについてはカバーしていきたいというふうに思っております。
○片山大介君 是非そちらも考えてほしいと思います。 それで、国民生活センターが立担保する際には、訴訟の二段階目の手続のところで、実際に被害者がどれくらい参加するかというのをある程度予測すること、これが前提になっているわけですよね。だから、裁判が始まる前に、実際に裁判に参加する全国の被害者というのはどれくらいなのかというのを事前に想定しなきゃいけない。 これは私すごく難しいなと思うんですが、まず、この予測を立てるのは団体の方なのかセンターの方なのか、どちらか教えていただけますか。
○国務大臣(松本純君) 仮差押命令の申立てを裁判所に対して行うのは特定適格消費者団体であり、対象消費者数の見込みも特定適格消費者団体が立てることとなります。
○片山大介君 そうすると、一民間団体にすぎない団体が、きちんと情報を取って調べて、正確にその予測を、正確じゃなくてもいいのかもしれないですけど、ある程度の予測を出すかというのは私簡単じゃないと思うんですが、ここについてはどういう認識か、教えていただきたいんですが。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 仮差押命令の申立てに際しましては、先ほど申し上げましたように、特定適格消費者団体が対象債権の総額を明らかにする必要があるということでございます。そのためには、通常、二段階目の手続におきまして、債権届出が見込まれる消費者の数が少なくとも何人存在する、それから一人当たりの債権金額は何円であると、よって総額はこれを掛け合わせたものということになるということで明らかにすることとなると考えられております。 対象消費者の状況につきましては、国民生活センターのPIO―NET情報ですとか、あるいは事業者が作成した契約者、契約金額に関する資料、特定適格消費者団体が収集した被害の発生状況に関する情報などを踏まえまして、適格消費者団体が判断するということが可能であるというふうに考えております。
○片山大介君 今、PIO―NETも後で聞きたいと思っているんですけど、仮にそうだとしても、私、その当初の予測と実際の第二段階になったところでのやっぱり実数が違うというケースが多々起きると思うんですね。そうなった場合には担保金が取り戻せないケースも出てくるというんですが、それ簡単に、ちょっと短めに説明していただきたいんですが。
○政府参考人(小野稔君) 予測と実際の数が異なった場合ということでございます。 状況はいろいろあろうかと思いますけれども、その理由によるかと思いますけれども、共通義務確認訴訟で特定適格消費者団体が勝訴をしたとしても、見込みより対象消費者の数が少なかった場合において、事業者が例えば自主弁済をしたことで過剰な差押えとなったということであれば、仮差押命令の申立て時にはなかった事後的な事情でございますので、特定適格消費者団体に過失がないということになりますと、国民生活センターは担保を取り戻すことが可能というふうに考えられるところでございます。
○片山大介君 要は、分かりやすく言うと、訴訟の一段階目で勝ってもその担保が返ってこないケースというのがあり得るということですよね。そういうケースがあるということですね。そうすると、その場合でもセンターは、返ってこないんだから、団体に求償を求めることになる。そうすると、これ団体側に言わせれば、裁判の一段階目で勝ってもお金が戻ってこなくて、お金を求償しなきゃいけなくなってくるケースとなると、これはなかなか団体側からすると萎縮しちゃったりだとか、ちゅうちょするケースが出てくると思うんですよね。 それで、もう一つ、これも先ほど森本議員の審議のときに出たんですが、立担保の被害者予測については国民生活センターも審査をするわけですよね。だから、そういう意味では、これくらいの被害予測ですよというのは結構私は連帯責任になると思うんですよね。それで、結局、そういう実数との違いがあるから、その差については、センターが団体にお金を返してくれと言っても、それ審査したという意味では連帯責任になるんじゃないかと思いますが、それについてはどうでしょうか。
○国務大臣(松本純君) 担保が取り戻されない場合というのは、特定適格消費者団体に落ち度があったと認められた場合でありまして、被害回復裁判手続で勝訴したにもかかわらず担保が取り戻されないのは極めて例外的な場合に限られると考えられております。 特定適格消費者団体が十分な調査をして仮差押えをすれば、勝訴したときには担保が国民生活センターに取り戻され、特定適格消費者団体が求償を受けることはないのが通常であると考えられます。このため、特定適格消費者団体が御指摘の点に関して萎縮することはないものと考えております。 また、連帯責任の件でございますが、国民生活センターは特定適格消費者団体の支援のため立担保をすべきか否かの判断に必要な範囲で審査を行うものにすぎず、被害回復裁判手続の結果を保証するものではありません。また、国民生活センターは立担保により何らかの利益を得るわけでもなく、特定適格消費者団体がする仮差押えについてもそもそも責任を負うべき立場にはありません。 加えて、仮に国民生活センターが責任を負うこととなれば、審査が厳格になり過ぎ、本来は立担保を行うべき事案で立担保を行わないなどの弊害が生じることも考えられるため、審査を行ったからといって国民生活センターに責任を負わせるのは妥当ではないと考えております。もっとも、特定適格消費者団体が悪質事案などにおいて仮差押えにちゅうちょすることがないよう、事情によっては長期分割や支払猶予によって対応するとともに、求償の減額の余地を残すなど柔軟な運用をしてまいりたいと思います。
○片山大介君 時間がないので終わります。是非、良いものにしていっていただきたいと思います。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 国民生活センターの担保金についてまずお聞きをします。 概算要求時点では予算措置を求めていたにもかかわらず、金融機関からの借入金に変わったのはなぜでしょうか。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 今回の措置に関しまして、概算要求の時点では担保の原資についても国民生活センターの運営費交付金として予算措置をするということを検討しておりました。 もっとも、担保の原資について、運営費交付金として予算措置をして国民生活センターに一定の資金を用意しておいたとしても、それが活用されなければ国庫に返納するということになるということでございます。また、国民生活センターはその信用力を活用して金融機関から迅速に資金調達ができるということのため、担保の原資を運営費交付金として予算措置しなくても仮差押えの担保を立てることができるということで、担保の原資につきましては運営費交付金として予算措置をするのではなくて、金融機関から借り入れるということといたしたところでございます。
○福島みずほ君 長期借入れのための会計監査費用は幾ら掛かると思われますか。 〔委員長退席、理事古賀友一郎君着席〕
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 独立行政法人につきましては、会計に関する会計監査人の監査を受けなければならないとされておりますけれども、国民生活センターは借入れできず、その資本の額が百億円に達しないことから、これまで会計監査人の監査の対象から除かれてきたところでございます。 今般、長期借入金ができるということになりましたので、会計監査人の監査が行われるということになります。その費用につきましては、半年で約四百万を見込んでおるところでございます。
○福島みずほ君 これは、充実させようということで国民生活センターがここまで頑張ってもらうということであれば、金融機関からの借入金ではなくて、やっぱり予算措置による公的資金援助や基金設立による運営を考えるべきではないでしょうか。
○政府参考人(小野稔君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたけれども、担保の原資については、運営費交付金として予算措置をするということも検討をいたしたところでございます。担保の原資について結果的に予算措置をしないということになりましたけれども、御指摘のようなことにつきましては、今後、運用状況を踏まえつつ、引き続き検討してまいりたいというふうに考えてございます。 〔理事古賀友一郎君退席、委員長着席〕
○福島みずほ君 是非これは、多分この特別委員会の皆さんたちは同意してくださると思いますが、やっぱり公的資金援助でしっかりやるべきだと思いますので、それは是非頑張ってください。 それから、かなり質問がダブってしまうのでちょっと割愛をいたしますが、先ほど大臣は、クラウドファンディングや様々な方法で適格消費者団体などを援助をするとか寄附をやるとかおっしゃったんですが、どこも、適格消費者団体、全国十六団体頑張っていますが、かなりやっぱりボランティアや弁護士に依拠しているわけです。クラウドファンディングも一つの方法ですが、もっとやはり援助をすべきだ、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本純君) 基本的には、財政的にはまず自立していただいているということを前提でその団体が認められているということから、当方でできることは、その寄附についてのPRをする、あるいは新しいクラウドファンディングなどの手法を取り入れるということで知恵を出させていただいているところでございます。 おっしゃるように、今後の活動などを踏まえれば、いずれ検討しなければならないような時期は必ず迎えてくるのではないかとも思っているところでございますが、今、現状はそのような取組をさせていただいております。
○福島みずほ君 現在、特定適格消費者団体は全国に一つしかありません。これは、将来もこの体制で適正と考えるか、あるいは複数あることがより望ましいとお考えでしょうか。
○国務大臣(松本純君) この一か月におきまして、東北と北陸に所在する消費者団体を適格消費者団体として認定をいたしまして、現在、適格消費者団体が存在しないブロックは、先生御指摘のとおり四国のみとなっております。また、この四国につきましても、愛媛に所在する消費者団体から適格消費者団体の認定申請に向けた相談を受けている状況でございまして、これまで地方消費者行政推進交付金の先駆的プログラムを活用することなどにより適格消費者団体の空白ブロックが解消しつつあります。今後も空白ブロックの解消に向けて引き続き取組をしてまいりたいと思っております。 現在、さらに一団体より特定認定の申請を受けているところでございますが、今後、地方消費者行政推進交付金のプログラムを活用することなどによって特定認定の申請につなげていきたいと考えております。
○福島みずほ君 是非よろしくお願いをいたします。 そして、ペット動物販売の消費者問題についてちょっと一言御質問をさせてください。 これは、犬猫殺処分ゼロを目指す議員連盟で、尾辻さんが会長で頑張っていただいておりまして、今、動物愛護法の改正法案で精力的にプロジェクトチームをやっております。是非これも消費者庁が身を乗り出してやっていただきたいと。 ペットショップで販売されているペット動物について苦情が寄せられていると思いますが、消費者庁としては、どのような手段で情報収集し、それを分析し、対応していらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(川口康裕君) ペットの購入者や飼い主と事業者との間の契約上のトラブル、これも消費者問題の一つであると認識をしているところでございます。 全国の消費生活センターにおきましては、ペット動物に関しまして年間千件超の消費生活相談を受け付けているところでございます。他の消費者問題と同様に、この相談内容を分析をして、相談事例を紹介すると、これは国民生活センターの方で定期的に行っておりまして、ペット購入時のトラブルの実態と問題点、あるいは治療費を一部しか負担しない販売店の問題点を整理するとともに、消費者へのアドバイスを公表し、周知を行っているところでございます。 また、機関誌「国民生活」、あるいは小冊子「くらしの豆知識」などにおいて、ペット購入時のトラブルを避けるための留意点など最新の知見を掲載しているところでございます。
○福島みずほ君 販売されたペット動物がすぐ病気にかかってしまったとか、様々な問題がPIO―NETの方に寄せられております。動物を繁殖させるブリーダー、流通、販売を行うペットショップなど、ペット動物に関係する業者があります。動物を健康な環境で産み育て、適正に育成し、さらに販売していく一連のプロセスにおいて消費者が適正な消費活動ができるよう、自治体を含めた行政が指導、勧告をしていく必要があると考えます。 この点で、消費者庁としてどのような指導、勧告をすることができるのでしょうか。
○政府参考人(川口康裕君) ペット動物等の問題については、基本的に民法あるいは消費者契約法が適用される場合が多いのではないかというふうには思っておりますけれども、一般的に行政としてどういう対応ができるかという御質問でございますけれども、これについては、ペットの流通過程で、ブリーダー、ペットショップによる消費者へのペット販売時に消費者への被害が生じ得るものと考えますが、動物愛護管理法、御指摘ございました、これによりまして、ペットの販売事業者が動物を購入しようとする者に対し動物の現在の状態を直接見せるということで、対面販売により書面等を用いて動物の品種等の名称など適正な飼養又は保管のために必要な情報を提供する義務、これを販売事業者に課すなどの規制がなされていると承知をしております。これは、通常の消費者問題と同様の契約締結過程に関する規制と考えております。 また、消費生活センターでは、ペットの購入後にペットが病気であることが分かったなど、ペットの購入に関する相談が寄せられておりますので、このような場合に、ペット販売業者に解約あるいは返金の申入れ、治療費の請求などを行うよう促すなど、消費生活相談員が適切な助言を行っているというふうに承知をしておりまして、こうした活動、助言をサポートできるよう、国民生活センターにおきまして先ほど申し上げましたような情報提供を行っているところでございます。
○福島みずほ君 じゃ、返されたペットは一体どうなるのかというふうにいつも思うのですが。 今、とりわけそのプロジェクトチームで議論しているのが、八週齢の問題と、ケージなどである程度適正な、ヨーロッパのようにどれぐらいのケージで飼うべきだということの提案をすべきではないかというふうなことに関して、様々な皆さんたちと協議をしております。 八週齢問題というのは、やはり日本でペットショップなどで買った場合、諸外国に比べて問題行動を起こす場合がある。それは、子犬、子猫の方がかわいいので、流通にとても早く乗せてしまうので、親元からとても早く離してしまうと。だけど、八週齢ぐらいは親元にいて、兄弟姉妹と遊んだりしながら信頼関係を築いていくという時間や、免疫力の問題がとても必要で、幾ら子猫、子犬がかわいいから売れるといっても、余りに早く引き離してしまうと逆に問題行動を起こしやすくなると。そうしますと、それは消費者にとっても良くないと。つまり、いい関係を犬や猫と持つことが必要で、生き物なわけですから、八週齢をやっぱり担保すべきじゃないか。 それから、ブリーダー、それから流通、ペットショップ、買う場合も、ケージやこういう形でぎゅうぎゅう詰め、もう段ボールの中に入れてオークションに掛けるというのではなく、やっぱり生き物なので、適正な管理、適正な場所というのもあると思うんですね。 お願いで、やはりこれ物すごい莫大なお金が流通するところでもありますので、消費者庁が是非これに踏み込んでいただきたい。拝見いたしますと政務官がうんうんとうなずいていてくださっているので、これ環境省任せでいいというんじゃなくて、是非やっていただきたい。いかがでしょうか。
○国務大臣(松本純君) ペットの健康状態の確保は、消費者の利益につながるということから、ペットの取引やサービスが適正に行われることが重要であります。 動物の愛護及び管理に関する法律や獣医療法、獣医師法などの関係法令に基づき、所管省庁において適切に監督されているものと承知をしておりますが、消費者庁といたしましては、消費生活相談の状況を注視して、必要に応じて関係省庁と連携して対応してまいりたいと存じます。
○福島みずほ君 これは、尾辻会長が頑張っていらして、超党派でやっております。 動物愛護センターに行ってもう殺処分の場所を見るのは嫌だとも思いますし、大量生産、大量流通、大量消費、大量殺処分というのではなく、まさに命なので、是非、飼い主との関係を良くするという形で消費者庁が身を乗り出してくださる、大臣も是非、今後、消費者庁として取り組んでくださるよう心からお願いを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井みどり君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、野田君から発言を求められておりますので、これを許します。野田国義君。
○野田国義君 私は、ただいま可決されました独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党、日本維新の会及び希望の会(自由・社民)の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたしますので、よろしくお願いいたします。 独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一 悪質な事業者から消費者の被害を回復するため、特定適格消費者団体から立担保の要請があった場合に、国民生活センターが直ちに担保を立てられるよう、国民生活センター、特定適格消費者団体、地方公共団体等関係者間での連携を強化し、また、国民生活センターにおける立担保の審査・手続体制を整備すること。 二 特定適格消費者団体が国民生活センターによる立担保を利用する場合の要件については、裁判所において仮差押命令の要件が審理されていることを踏まえるとともに、立担保可能額についても、一律に上限を設けることなく個別の事案に応じて柔軟に対応し、特定適格消費者団体による消費者被害回復のための裁判手続が有効かつ円滑に機能するよう配慮すること。 三 裁判所に違法とされた仮差押命令により事業者が損害を被り担保が実行された場合に、国民生活センターが特定適格消費者団体に対して行う求償については、公益のために特定適格消費者団体に仮差押命令の申立権限を付与した意義に鑑み、一定の要件を満たす場合には、分割による返還、返還の猶予又は減額・免除をすること。 四 特定適格消費者団体の更新手続の事務負担を軽減し、被害回復関係業務に注力できるよう、特定認定の有効期間については、特定適格消費者団体の今後の活動状況を踏まえ、その延長を検討すること。 五 適格消費者団体が行う差止請求のための活動は利益を生まないため、精力的に取り組むほど財政状況が厳しくなること、また、特定適格消費者団体が行う被害回復のための活動も、費用を回収できない場合があることから、両団体が経理的基礎を強化することは困難であることに鑑み、両団体に対して、既存の支援策を拡充するとともに、その公益的な活動に必要な資金の確保等の財政面の支援を行うこと。 六 適格消費者団体及び特定適格消費者団体に対する寄附に関する規定の見直しも含め、クラウドファンディングなどを活用した寄附を増進する方策を検討すること。 七 消費者から寄せられた情報を差止請求及び被害回復のための活動により有効活用できるよう、適格消費者団体相互間、特定適格消費者団体相互間のみならず、適格消費者団体と特定適格消費者団体との間のそれぞれの連携協力を促進する方策を検討すること。 八 適格消費者団体及び特定適格消費者団体が差止請求や被害回復のための活動を迅速かつ適切に行うため、事業者の対応状況等が把握できるよう、個人情報保護及び情報セキュリティ等に配慮しつつ、両団体に対する全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO―NET)に係る情報の開示の範囲の拡大、PIO―NET端末の配備及びその他の必要な情報の提供について検討すること。 右決議する。 以上でございます。 よろしくお願いいたします。
○委員長(石井みどり君) ただいま野田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井みどり君) 全会一致と認めます。よって、野田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、松本内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松本内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(松本純君) ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと思います。
○委員長(石井みどり君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十六分散会