消費者問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 111 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2017/03/21
会議録
○委員長(石井みどり君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十七日、徳茂雅之君が委員を辞任され、その補欠として自見はなこ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府食品安全委員会事務局長川島俊郎君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府消費者委員会関係経費及び消費者庁について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 まず、審査を委嘱されました予算について松本内閣府特命担当大臣から説明を求めます。松本内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(松本純君) 平成二十九年度の消費者庁予算及び消費者委員会予算の概要について御説明いたします。 まず、消費者庁の予算額については、一般会計に百二十一億七千万円、復興庁一括計上の東日本大震災復興特別会計に四億八千万円、総額百二十六億五千万円を計上しております。 その内容としては、個人消費の喚起のために、消費者被害の防止、救済の取組を進め、消費者の安全、安心の確保を図るために必要な予算を措置するものでございます。 具体的には、まず、消費者行政の新たな未来の創造に取り組むため、多様な消費行動に対応する新たな調査研究機能の整備、倫理的消費の普及等の全国展開を見据えた地方モデルプロジェクトの始動、徳島県での消費者行政新未来創造オフィスの設置等による消費者庁、国民生活センターのイノベーションに関する経費を計上しております。 また、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制の整備充実等のための地方と連携した体制整備、改正特定商取引法等の実効性確保等の制度の実効性の確保、向上、消費のグローバル化への対応や食品表示の充実等の多様な消費への対応等に関する経費も計上しております。 消費者委員会については、予算額は一億四千万円を計上しております。 以上で平成二十九年度の消費者庁予算及び消費者委員会予算の概要の説明を終わります。
○委員長(石井みどり君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○宮島喜文君 自由民主党の宮島喜文でございます。 消費者問題に関する特別委員会で初めて質問させていただきます。 この委員会は、いずれにしましても国民生活に密着した行政に関わる問題を審議する場所でございますので、国民の目線で質問させていただきたいと思いますので、石井委員長、また松本大臣始め政府三役、政府参考人の皆様、よろしくお願いいたします。 まず最初に、基本的な考え方でございますが、消費者の利益擁護及び増進のために、平成二十一年九月に消費者庁が創設され、八年目を迎えているところでございます。様々な商品が市場に出回り、金融や家庭用品の欠陥、さらには食品の不当表示など社会問題となる中で、各省にまたがった縦割り行政を一本化したこの消費者庁の創設は、消費者行政の司令塔としての役割を期待されていたものでございますし、また、そういう中で仕事がなされてきたと考えております。 今日まで、消費者が主役となる社会の実現を目指して、各種の法律の制定に取り組むとともに、地方に至るまでの組織体制の強化を図り、消費者政策の基本的な策定、検証、評価、また消費者に関わる被害の防止、財産的な被害の集団的な回復、教育の推進、物価対策の推進、地方の消費者行政の支援など、行政施策を一歩ずつ進めてこられたということで、歴代の大臣さんを始め消費者庁の職員の皆さんの御労苦に感謝申し上げるところでございます。 さて、全ての国民というものは消費者であり、また国民は消費生活抜きにしては一日も生きていけないという現代社会でございます。そのような社会において、消費者にとって身近で困ったときにすぐにでも頼りになるような体制が完備されていることが国民生活の安定基盤であると私は思っているところでございます。 基本的な考え方をお聞きするわけでございますが、消費者の安全、安心を確保するために、とりわけ地方の消費者行政を充実強化することが大変重要であると考えてきたところでございます。これまで様々な形で地方公共団体への取組を支援してきたと認識しているわけでございますが、改めて地方消費者行政の現状及び今後の課題についてまず大臣にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(松本純君) 消費者の安全、安心を確保するためには、地方消費者行政の充実強化を図ることが重要でありまして、これまで地方消費者行政推進交付金などを通じまして地方公共団体の取組を支援してきたところでございます。この結果、消費生活センターや消費生活相談員の増加など、着実な成果を上げてきたと認識をしているところでございます。 一方、小規模市町村を中心に相談体制の実質的な強化の面で課題が残っておりまして、また十分な自主財源が確保されていないなどの課題があります。このため、地方消費者行政の充実強化はいまだ道半ばの状況と認識をしているところでございます。 また、高齢者等の消費者被害防止を始めとする消費者の安全、安心の確保のためには、地域における身近な相談体制を強化するとともに、トラブルに遭うリスクの高い高齢者等を見守る地域の見守りネットワークの構築や、消費者教育、啓発の充実も課題と認識をしております。 以上のような課題を解消する観点から、地方消費者行政の充実強化に全力で取り組んでまいりたいと存じます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 今お聞きしますと、消費者庁の取組について、これからのことも今触れておりましたけれども、今年度、平成二十九年度の予算案では、一般会計において、先ほど御説明がありましたが、百二十一億七千万円、対前年度比で予算比で二%ということになっております。 地方公共団体への支援については、先ほど御指摘がありましたように、地方消費者行政推進交付金が大きな手段としてあってやってきたというふうに認識しておりますが、これだけのこの額が本当にこれでよろしいか、今までの取組の成果の中から今後に対してどうお考えかをお聞きしたいんですが、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(松本純君) 地方消費者行政の充実強化を推進するため、平成二十年度より地方消費者行政活性化交付金を措置しまして、都道府県に造成された地方消費者行政活性化基金を通じて地方公共団体の取組を支援してきたところでございます。 平成二十六年度の補正予算からは、地方消費者行政推進交付金として単年度交付金化を図り、平成二十年度から二十八年度補正予算までの累計で約四百九十三億円を措置し、地方公共団体の取組に対する支援を切れ目なく行ってきたところでございます。また、平成二十九年度当初予算案におきましても、地方公共団体の取組を強力かつ安定的に支援するため、地方消費者行政推進交付金を三十億円計上しているところでございます。 引き続き、地方消費者行政強化作戦で掲げている、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を全国的に整備するため、地方消費者行政推進交付金の確保に向け最大限の努力をするとともに、自主財源の確保を地方公共団体に働きかけてまいりたいと存じます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 地方公共団体はそれなりに予算も厳しいようなところも当然ございますので、今後とも、この地方消費者行政推進交付金、これ非常に大きな役割、役割というか原動力になっていると私は思っておるところでございます。補正予算という手段もありますので、そこも含めてきちんと対応していただけたらというふうにお願い申し上げるところでございます。 では、続きまして、消費者行政新未来創造オフィス、これは仮称だそうでございますが、これについてちょっと御質問させていただきたいと思います。 徳島県による消費者庁の移転提案につきまして、まち・ひと・しごと創生総合戦略、平成二十六年の十二月の二十七日の閣議決定に基づきなされていると聞いております。平成二十七年度、八年度の二回にわたって徳島県における試行的な滞在が行われ、平成二十八年の九月の一日に消費者行政新未来創造オフィス(仮称)の開設が創生本部で決定されたということでございます。これを受けまして、平成二十九年度の予算案に同オフィスの開設のための必要な機構、定員、そして予算を確保するとして、政令ポストの参事官及びオフィスの開設の経費など、財務省の原案で認められてきたと思っているところでございます。 このオフィスにおいて、徳島県の協力を得て分析、研究、実証実験等のプロジェクトを集中的に実施し、徳島における同オフィスの恒常的な設置、規模の拡大に向けた試行としても位置付けて結論を得るということになっていると聞いております。 また、なお、迅速に対応しなきゃいけない業務というのもありますが、これについては、国会対応とか危機管理、法の執行とか、そういうものについてはシステムの整備やアクセスの面から東京で実施していくんだということでございます。 この政府関係機関の地方移転につきましては、やはり消費者庁のほかに文化庁、総務省の統計局、また特許庁など移転を中心に議論されているといいますが、地方創生は一億総活躍社会の実現の推進のためにも、私は、さらに地方の活性化や雇用の場を確保するためにも肝要なことだろうと思っているところでございます。 そこでお聞きするわけでございますが、本年度予算に盛り込まれておるようでございますが、消費者庁では、今年の七月から徳島県にこの消費者行政新未来創造オフィスを設けて様々な取組に着手すると聞いているところでございますが、この取組における、消費者行政においてどのような本当に効果を与えるのか、こういうふうに想定することになるわけでございますが、その見解についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(松本洋平君) お答えいたします。 委員御説明のとおり、昨年九月一日に決定されました「政府関係機関の地方移転にかかる今後の取組について」におきまして、徳島県に消費者行政新未来創造オフィスを設置をいたしまして、実証に基づいた政策の分析そして研究機能をベースといたしました新しい消費者行政の発展、創造の拠点とすることとされたところであります。 このオフィスにおきましては、徳島県の協力を得つつ、消費者庁におきましてこれまで取組が十分ではなかった理論的、先進的な調査研究、そして全国展開を見据えたモデルプロジェクトなどを集中的に行うとともに、国民生活センターにおきましては、主に関西、中国・四国地方の対象者を中心といたしました研修、徳島県独自の研修、また相模原施設では実施できなかった先駆的な商品テストのプロジェクトを行うこととしております。 徳島県におきましては、県庁の消費者行政以外も含めた各部局、事業者、消費者などから幅広い協力が得られること、少子高齢化など、徳島県が自ら課題解決先進県と述べているとおり、我が国の将来の課題を見据えた検証が可能であることから、地域の協力を得て、自ら課題を発見し、地域に根差したより実効的な施策を生み出すことを通じまして、全国各地に住む消費者の真に豊かな暮らしをつくるためのチャレンジを存分にできるものと考えているところであります。 徳島県のオフィスの取組を通じまして、全国の都道府県及び消費者の利益に資する高い成果をつくり出すことで、消費者行政を進化させることができるのではないかと期待をしているところであります。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 徳島県の非常に熱意ある態度と申しますか取組もつながってきているのだろうと思いますが、このオフィスを七月にということになりますと、今、三月でございますね、もう三か月強しかございません。この準備という状況についてどんなふうになっているか、ちょっとお聞かせいただけたらと思います。
○副大臣(松本洋平君) 平成二十九年度予算案におきましては、この消費者行政新未来創造オフィス関連予算といたしまして、オフィスの運営経費や事業費等について、約五・五億円になりますけれども、計上させていただいているところであります。 徳島県からの協力も得まして現在事務的に準備を進めているところではありますけれども、予算が付いて初めてこれを実施することができるわけでもあります。本年七月の開設を目指しまして、オフィスの整備や人員の確保、プロジェクトの準備など具体的な準備を是非今後本格化をさせていただきたいと考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 順調にと申しますか、新年度に入らないと実際的には動けないということで、予算がなければということでございますが、予算が通った暁には是非早急に進めていただけるということだとお聞きいたしました。 では、今回の徳島での消費者行政新未来創造オフィスの検証を、三年後をめどに検証、見直しを行って結論を得るということでございますが、今の考えだと、もう少し早くスピード感を持った検証ができないのかというふうに私は思うわけでございますが、その点についてはいかがでしょうか。
○副大臣(松本洋平君) 昨年九月一日に決定されました「政府関係機関の地方移転にかかる今後の取組について」におきまして、消費者行政新未来創造オフィスの取組は、徳島における同オフィスの恒常的な設置、規模の拡大に向けた試行としての位置付けもあるわけであります。まずは消費者行政新未来創造オフィスの構想を進めつつ、三年後をめどに、今後の徳島県を中心とする交通通信網、消費者行政を支える人的資源とそのネットワーク及び政府内の各府省庁共通のテレビ会議システムなどの整備状況のほか、同オフィスの設置が消費者行政の進化や地方創生にどの程度貢献したかの実績を踏まえて検証、見直しを行うこととしているところであります。 こうした検証や見直しのためには、やはり経験をしっかりと積んでいって判断をしていくことが大変重要だと思っておりまして、そうした意味におきましては、ある一定の期間というものは是非頂戴をしたいと思っているところではありますけれども、不断の検証というものをしっかりと進めてまいりたいと思います。 また、その際には、消費者行政の進化などの観点から、成果を検証する消費者委員会からの意見も踏まえることとしたいと考えております。 以上です。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 検証して見直しをするという、形とすればそういう形を考えておられると思います。 検証に当たっては、これは様々な、消費者庁の担当者だけが考えるんではなくて、もう少しいろんな角度から考えなきゃいけないだろうと私は思っております。単なる事務が出向できるとか研究ができるということじゃなくて、地域社会において移転したことがどういうような社会的な評価を受けるかというところまで含めて是非御検討いただくということが大切かと思いますので、是非そんな立場でお考えをいただきたいと思います。 次に移らせていただきたいんですが、先ほど大臣から非常に、地方消費者行政強化作戦を進めるんだということで、予算もそういうのをきちんと盛ってあるというお話でございました。 そういう中で、独立行政法人国民生活センターでございますが、これは、国民生活の安定及び向上に寄与するために総合的な見地から国民生活に関する情報の提供、調査研究を行うことを目的に設置され、国民生活センターが行う業務につきましては、国民生活センター法第十条に六項目の業務とその附帯業務が明記されているところでございます。 一方、消費者契約法第十三条に基づく適格消費者団体は現在全国で十四団体認定されておりまして、適格消費者団体からある一定の要件を満たす団体につきましては、特定適格消費者団体として内閣総理大臣から全国で一つの団体が認可されて、新たな業務ができるということになっているところでございます。 今国会に国民生活センター法の改正案なども出ているわけでございますが、消費者の財産的な被害の集団的な回復のために民事裁判の手続をする特例に関する法律で、やっぱりこの特定適格消費者団体のする仮押さえに係る担保に立てる業務を追加する等の措置になっております。重要な消費者紛争の解決を図る業務に付随するものだというふうに考えているところでございます。 昨年、国民生活センターが発表いたしました二〇一五年度のPIO―NET、これを見ますと、消費生活相談の概要によりますと、相談件数はやや減少しているけれども、依然九十万件台の高い傾向に変わりはございません。このほとんどの相談業務でございますが、都道府県など地方公共団体の消費生活センターが担っているということでございます。 全国どこに住んでも消費者のトラブルに巻き込まれるおそれがあるわけでございます。国は、平成二十七年の三月の二十四日の消費者基本計画の閣議決定を踏まえて、どこに住んでいても、先ほど大臣が御指摘しましたけれども、質の高い相談又は救済が受けられ、安心、安全が確保される地域の体制を全国に整備することの地方消費者行政強化作戦を展開しているものだと理解しているわけでございます。 そういうような状況下にございますが、適格消費者団体の空白地域の解消、これは相談体制の質の向上などを挙げておりますけれども、いまだに東北や北陸、四国などがこの団体の空白地帯というふうに聞いております。 そこで、地方公共団体の消費者行政の担当者、また消費生活相談員の配置状況はこれで本当に十分と言えるのかという点、また消費生活センターの整備、又は消費者生活相談員の確保、資質の担保、これについてどのように取り組んでいらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。 ただいま御質問の中でお触れいただいたとおり、消費者庁では、地方消費者行政強化作戦に基づきまして、消費生活センターの消費生活相談の空白地域の解消、あるいは消費生活相談の質の向上等につきまして、都道府県ごとに具体的に達成すべき目標を立て、地方公共団体の取組を支援しているところでございます。 その成果といたしまして、現時点の数字は二十八年四月一日現在のものでございますが、全国の地方公共団体の消費者行政担当の事務職員については五千二百三十人ということで、これは前年度と比べ四十七人増ということでございます。 消費生活相談員の配置でございますが、全国に前年より二十六人増の三千三百九十三人、これが配置されております。また、政令市を除く市町村における消費生活相談窓口の六一・三%に消費生活相談員が配置されるということにまで来ております。さらに、この消費生活相談員の質の向上ということで、資格を保有していただきたいと思っているわけでございますが、資格を保有している方も二千七百一人ということで、資格保有率は七九・六%まで来ております。 また、消費生活センターの整備につきましては、全国に七百九十九のセンターが設置されておりまして、これも少しずつ増えまして、前年より十三増加したということでございます。 消費者庁といたしましては、引き続き、地方消費者行政推進交付金等を通じましてこの取組を支援し、体制整備に一層取り組んでいただくよう都道府県に働きかけてまいりたいと思っております。 また、お尋ねの消費生活相談員の確保及び資質の確保に関しましては、平成二十六年改正消費者安全法により、消費生活相談員という職を法律上に位置付けたところでございます。内閣総理大臣が登録した試験機関が消費生活相談員資格試験を実施するという登録試験機関制度を導入しております。 この法律は、二十八年四月より施行されておりまして、昨年十月には一回目となる試験が二つの機関によりまして実施されたところでございます。今後も、消費生活相談員に必要な知識、技術等を十分に担保する資格制度として適切に運用してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 年々充実しているということを今お聞きいたしましたが、これは社会の動き、又は相談件数が増えるとかそういうことも関係しますので、それに合わせた対策を進めていっていただきたいと思いますし、予算措置を進めなければ進まないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 では、先ほどちょっとお話にあったと思いますが、いわゆるPIO―NET、全国消費者生活情報ネットワーク、これの、全国の苦情相談の記録を収集して消費者行政に役立てることをこのネットワークは目的につくられたものでございますが、二〇一五年の消費者生活相談の概要を見ますと、依然として契約当事者の年齢が六十歳以上が三四%となっております。これは、情報量が少ないことにより問題商法に陥ってしまうということが背景にあろうかと思いますが、近年、やはり高齢者の消費者被害、また生活困窮者の絡んだ消費者被害の拡大というものが問題となっているところでございます。 このような情報弱者と申しますか、このような方々に対する対策を地域でどのようになされているか、また国はどのように支援しているかについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(川口康裕君) 今御指摘ございましたように、近年、とりわけ高齢者の消費者被害が深刻しております。 その背景には、生活困窮や社会的孤立、あるいは認知力の低下などが潜んでいることも多いという状況にございます。また、高齢者御本人はなかなか被害に遭ったことに気付かない、認めたくないという状況がございまして、その関係から相談が少なく対応が遅れるということで被害が拡大するという面もございますので、地域社会で取り組んでいただくことが重要と考えております。 地方公共団体の取組でございますが、高齢者世帯等への電話やはがきの送付、訪問等を通じて高齢者等に直接情報を届けるという取組、あるいは、高齢者世帯に通話録音装置を設置するなどいたしまして、悪質な電話勧誘を起因とした消費者トラブルや特殊詐欺被害の防止を図るといった取組などが行われてきたと承知をしております。 消費者庁といたしましても、平成二十六年に消費者安全法を改正いたしまして、地方公共団体が消費者安全確保地域協議会、見守りネットワークと言っておりますが、そうしたものを組織し、消費生活上特に配慮を要する消費者の見守りなど必要な取組を行うことができることといたしたところでございます。昨年十二月末現在で、三十一自治体におきましてこの地域協議会が設置されております。消費者被害に関する情報共有あるいは見守り活動などが行われているところでございます。御指摘のいわゆる情報弱者についても、ここで言う消費生活上特に配慮を要する消費者として見守り等の対象になり得ると考えております。 消費者庁では、地方消費者行政推進交付金等を通じまして、地域における見守り活動の促進、消費者への啓発の充実を図っているところでございますが、情報弱者の消費者被害に関して未然防止及び早期解決が図られるよう、引き続き地方公共団体の取組を支援してまいりたいと考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 次に、消費者契約法十三条に基づく適格消費者団体ですが、現在、先ほども申しましたように、全国で十四団体認定されていると。特定の適格消費者団体は現在一団体ということになっております。 この業務でございますが、適格消費者団体の業務では、消費者契約法に違反する事業者に対しての、不当行為に対して差止め請求ができますが、被害回復ができないということでございますから、今回、法改正で進むいわゆる国民生活センター法第十条の七号に基づく担保を立てる事案、これはどのくらい年間、実際想定されているのか。また、想定事案から見て、現在、特定適格消費者団体、一団体で本当によろしいのかという点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(川口康裕君) まず、現在一団体ということでございますが、特定適格消費者団体が活動する地域には法律上の制約はございません。また、特定適格消費者団体は、全国各地の今現在十四ございます適格消費者団体と連携することが可能であるということでございまして、例えば、ある地域において生じた事案につきまして、当該地域にある適格消費者団体が特定適格消費者団体に情報共有すること等が可能であるということでございます。このような連携を通じまして、特定適格消費者団体が全国各地で生ずる被害の回復に取り組むことができるよう促していくことにより、当面は一団体でも対応が可能ではないかと考えているところでございます。 なお、現在、他にも特定適格消費者団体を目指している団体もございますので、事前の相談にも丁寧に応じるなどして申請につながるようにしつつ、適切に審査を行ってまいりたいと考えております。 なお、特定適格消費者団体のための担保を立てる事案、これにつきまして対応する法案を提出したところでございますが、この担保を立てるということになります事案につきましては、これは事業者が財産の隠匿又は散逸を図るおそれがある事案に限定されるということでございまして、そういう事案ということであれば、年間で一、二件程度ということを取りあえず現時点では想定しているところでございます。 以上でございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 最後におっしゃいましたけれども、一、二件ということなら一団体でも当面いいなというふうに考えたところでございます。これにつきましても、このような仕組みがあるということを高齢者の方なんかは本当に知らないと思いますね。ですから、一つずつ、二段階でこういうふうにやる訴訟ができるなんという、これも是非また国民の皆さん、特に情報弱者という皆さんに御説明いただきたいということを思うわけでございます。 消費者問題は様々な問題もございます。私はもう一つ気になっていることがございますが、これはちょっと時間もないので次回に機会をいただいたらお話をさせていただきたいんですが、東北大震災で非常に被害を被った中で、いわゆる風評被害というものが大きな問題となっているわけでございます。こういう問題は、非常に、自分に起きますと、本当に自分を守りたいというところからどうしても起こってしまう問題で、本当にこれをどうやって解決していくかというのは長い意味で取組が必要だと思いますし、本当、ふだんの社会的な啓発が必要だと私は思うところでございます。 本日は貴重な時間を頂戴いたしまして、本当にありがとうございました。これをもちまして私の質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
○伊藤孝恵君 おはようございます。民進党・新緑風会の伊藤孝恵です。 本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 まず冒頭、特に通告しておりませんが、一般的なことなので御答弁いただければと思います。 数々の疑惑が取り沙汰されております森友学園問題についてお伺いします。 大臣、この一連の問題について、なぜこれほどまでに国民が怒っていると思われますでしょうか。
○国務大臣(松本純君) 御質問いただきましたですが、私がここで個人的な見解を述べるところにございませんで、大変恐縮ですが、お答えについては差し控えさせていただきたいと存じます。
○伊藤孝恵君 なぜ国民の財産が、国有地があり得ない金額で払い下げられたのかと、その全てのプロセスがやはり極めて今不可解だと。そして、その常識では考えられないことが起こる背景には政治家がいるんじゃないかと。政治家も役所も役人も裏で何やっているんだ、誰の方向を向いて仕事をしているんだと、そう憤っているように私は思います。 消費者庁の天下りの問題も本当に極めて不可解でございます。森友問題について余りお答えいただけませんでしたが、こちらは松本大臣の所管でございますので、しっかりと御答弁をお願いできればと思います。 森友学園問題同様、常識では考えにくいことがこの夏起ころうとしております。今回の平成二十九年度予算にも大変多くの予算が割かれております徳島県への消費者庁の移転の問題についてお伺いいたします。 私、こちらの資料を何度も読ませていただきました。東京から徳島への二度の移転シミュレーションをしてみて、改めて課題山積ということが分かって、これはもう移転は無理ですと言っているような、その報告書に私は思えるんですけれども、結果は一部の機能だけでも何としても移すぞというふうになりました。 消費者政策の分析・研究機能を担う消費者行政新未来創造オフィス(仮)なるものをつくって消費者行政の発展、創造の拠点とすると、何とも漠然とした業務内容を掲げておられますけれども、また、国民生活センターについては、研究事業や商品テストを行うそうで、これもまた既存の相模原で事足りているのに意味不明です。また、驚くことに、徳島県側は三年後には消費者庁の全機能移転を目指すとも言っております。 どうにもこうにも全てが腹に落ちないんですが、大臣、今回の移転は以前の大臣が徳島県選出であったことと何か関係があるんでしょうか。また、もしそうでないのなら、消費者にもたらすメリット、また行政機能にもたらすメリットを分かりやすくお答えいただければと思います。
○国務大臣(松本純君) 消費者行政新未来創造オフィスでは、徳島県の協力を得つつ、消費者においてこれまで取組が十分でなかった理論的また先進的な調査研究を行いたい。また、全国展開を見据えたモデルプロジェクトなどを集中的に行うとともに、国民生活センターにおきましては、主として関西、中国・四国地域の対象者を中心とした研修、徳島県独自の研修、また相模原施設では実施できなかった先駆的な商品のテストのプロジェクトを行ってまいりたいと考えております。 徳島県にこのオフィスを置くことによりまして、地域の協力を得て、自ら課題を発見して、地域に根差したより実効的な施策を生み出すことを通じて、全国各地に住む消費者の真に豊かな暮らしをつくるためのチャレンジを十分にできるものと考えております。 徳島県のオフィスの取組を通じて、全国の都道府県及び消費者の利益に資する高い成果をつくり出すことで、消費者行政を進化させることができるのではないかと期待をしているところでございます。
○伊藤孝恵君 その徳島県、実は消費生活センターの設置率、消費生活相談員配置率、あっせん率、今どれも全国平均を大きく下回っているのが現状でございます。さらに、弁護士や消費生活相談員等の資格保有者の絶対数も不足していると聞いております。 こういった専門的な分析や研究や実証実験を主にやられるということですので、それができるというのは専門スキルのある方だというふうに思うんですが、現地での雇用というのは難しいように感じるんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(川口康裕君) 徳島オフィスにどのような人材を集めるかということにつきましては現在準備中でございますが、七月に発足するオフィスにおきましては、必ずしも徳島県の人を雇う、あるいは県庁の職員が担うということでは決してございませんで、広く関係者をできるだけ集めまして、場所は徳島の徳島市に置くということでございますけれども、できるだけ県外の人材も集めて、また東京からも行ってということで、ただ、東京に比べれば関西、四国のウエートの高い、そういうふうなオフィスにするという方向で検討しているところでございます。
○伊藤孝恵君 先ほどの宮島委員への答弁で、七月開設なのに、また五・五億円計上しているのに、また新年度、四月に入らないと動けない、だからまだ何も具体的には決まっていないというような御答弁がございました。 これ本当に社会通念上は極めて稚拙な答弁だというふうに思うんですけれども、ではいつ具体案を当委員会にお諮りいただけるのか。今回の徳島のオフィスには何人の方が今でおっしゃると引っ越しを伴う異動をして、何人の方を現地で採用する、具体的な計画、そして月間の来訪者は何人で、その方たちがもたらす経済波及効果の試算、つまり、地方創生というのも掲げていらっしゃいますので、そういった地方再生につながる根拠というのをいつ頃お諮りいただけるか、御答弁をお願いします。
○副大臣(松本洋平君) 全く準備をしていないという話ではなくて、先ほどもお話をさせていただいたとおり、あくまでも国会で予算を認めていただいてスタートをできるという話でありますので、是非そこは国会の方で十分に御議論をいただき、そして早急に予算成立を是非お願いをしたいと思っております。 その上で、既に事務的には実現に向けまして当然様々な準備をさせていただいているところでありまして、例えば五・五億円の予算の内訳を見ましても、運営経費は一・九億円、また消費者行政の未来創造のための事業費は〇・八億円、また消費者庁増員分の人件費は〇・七億円、国民生活センター運営交付金徳島関係部分は二億円等々という形で、具体的に数字をはじき出しまして予算計上をさせていただき、そしてその事務的な準備作業というものは進めさせていただいているところでありまして、是非とも御理解をいただきたいと思っております。
○伊藤孝恵君 しっかり事務的な作業をしていただいているということですが、内閣府の消費者委員会は、平成二十八年八月二十三日発出の消費者庁等における各種試行を踏まえた今後の取組に関する意見書の中で、得るべき成果については一定の目標を設定し、実効性確保に努める、また費用対効果を含めた客観的検証に努める必要性を指摘しています。 全庁丸ごと移転の可否は三年後に決めるというふうにありますが、そのKPIは何なんでしょうか。具体的にはどんな目標値を何%達成すると成功若しくは失敗というふうに判断されるのでしょうか。そういった具体的なこともお話しされているんでしょうか。
○政府参考人(川口康裕君) 三年後を目途に検証、見直しをするということでございますけれども、これには、検証を見直した結果としては様々な可能性がございます。 具体的には、今後の徳島県を中心とする交通通信網、それから消費者行政を支える人的資源とそのネットワーク、政府内の各府省共通のテレビ会議システムなどの整備状況のほか、このオフィスの設置が消費者行政の進化あるいは地方創生にどの程度貢献したかの実績を踏まえて行うということでございますが、全面移転というのは可能性としてはあるわけでございますが、そのほかに、このオフィスを現在想定しているような形で存続するというのも選択肢としてはございます。 また、このオフィス自体を三年で終了するということもあるわけでございまして、様々な可能性がある中で三年後を目途に検証、見直しをするにつきましては、今申し上げましたことが主たるチェックポイントということで、これにつきましては、消費者委員会からの御意見、特に消費者委員会については消費者行政の進化に役立ったのかという観点から意見をいただくということにしているところでございます。
○伊藤孝恵君 今、交通通信網というお話がありました。参考までに御紹介いたしますと、平成二十八年十月現在の都道府県別のWiFiの環境整備予定数及び整備済み数でいうと、徳島県、今全国でワーストテンに入っています。具体的には下から九番目です。一位はもちろん東京ですし、相模原のあります神奈川県は第四位でございます。 そして、交通に関してでも、いろいろ業務上で必要なテレビ会議システムは普及していないというお話がありました。この報告書の中にも、十分に連携ができない、会おうにもアクセスに圧倒的な問題があるというふうに問題が指摘されています。飛行機は、徳島―東京便、徳島―福岡便、これ一日に一便しか飛んでおりませんし、電車でも、徳島駅を起点にした場合、東京駅起点にした場合より所要時間が長くなる都道府県が四十一都道府県、短くなる県は六県でございます。 現在の消費者庁職員の出張・外勤実績ですけれども、東京都内がもちろん多数を占めます。全国各地への出張も大変多いそうです。二〇一五年の、御存じでしょうけど、実績は六千二百五十二回、うち東京都内が四千二百七十五回。これ、例えば全て徳島に移転した場合は、追加の移動時間は四万時間、追加の交通費はおよそ三億六千万円になるというから、大変驚いてしまう数字でございます。三年後になくなるというようなことも可能性もあるという御答弁でしたけれども、こういった最初から明らかになっている数字がある中でその検討というのも非常に疑問がありますし、本当にあらゆる流れに道理が立っていないように思います。 質問を変えます。 徳島移転に関しては、あらゆる消費者関連団体、弁護士会がこぞって猛反発している中、昨年七月二十九日、徳島県庁での消費者庁の業務試験実施最終日に、移転シミュレーションの整理結果を待たずして河野前大臣は、新オフィスを設置すること、全庁移転については三年後に見直しをすることを発表されました。移転という結論ありきでおよそ三千万円の税金を使ってシミュレーションをして、整合性は後付けでいいやと思っていたのかもしれませんけれども、それさえもうまく演出できないとはどういう見聞かと思ってしまいます。 昨年三月に策定した政府関係機関移転基本方針にも明確に、メリット、デメリット面での比較検証を行い、八月末までに結論を得るとなっています。 これ、是非、松本大臣、この発表のタイミングに違和感は持たれないですか。
○国務大臣(松本純君) 今までの積み重ねてきた議論の結果、前大臣はそのような御発言になったものと思われますが、私自身もそれを受け止めまして、この東京周辺での在り方というものは、国民生活センターなどに持ち込まれる事件、事故あるいは苦情というものがたくさんあります。ありますが、その対応に追われているというのが現状でございまして、これだけ時代が変わってきますと、働き方改革もしていかなければならない、また、暮らしというものもよくよく見てみれば、いかに豊かな私たちの消費者生活を送ることができるかなどの観点からの新たな想像力を高めていくという面では、今の現状だけではなくて、更にそのいろいろと検証ができる。また、地域の皆さん、地域のこれはお住まいになっている方々も参画をすることも可能というようなことで徳島県からも話を聞いておりますが、その実態の中で新たな見方がそこで発見できるのではないか。そして、真に豊かな暮らしとは一体何ぞやということに対しての答えも示していくということが消費者庁としては私は必要ではないかと感じました。 さらに、では三年後どうするのかということについて、その結果が十分全国の皆様にお伝えするだけの内容ができ上がるかどうかということについては、まさにこれからスタートしていくということでございますので、まずはこの四月一日からスタートをさせていただいて、その中で十分必要な議論が地元の皆さんとともにできるような体制をしっかりつくっていきたいと考えております。
○伊藤孝恵君 私、時期について、やはり基本方針にもメリット、デメリット面での比較検証を行って八月末と言っているそんなそばから七月の二十九日に早々に意見を表明すると、そういったことはやはりあってはならないというふうに思いますし、今大臣の御指摘の働き方改革も含めてそういった見直しをというのは非常に賛同いたしますが、具体的にその課題もございます。 徳島においては、半径十キロ圏内で店頭で構造を確認できたのは十商品のみでした。そして、相模原では二十六商品。ネットで買えばいいじゃないかとおっしゃるかもしれませんが、それなら相模原でもできるんじゃないかというふうに思いますし、何より大事なのは製品事故を再現する設備や機器でございます。今、それは徳島にはございません。テスト場が四か所に分散していて、効率も悪いそうです。一般に貸し出される施設を間借りするため、秘密保持ができない。相談者の個人情報や、テスト対象となる商品の風評被害を避けるためには、秘密保持は必要不可欠でございます。何より、テストには高い清浄度が求められますが、それが確保できず、この報告書の中にも微量分析に支障が出ましたというふうにあります。 信頼できるデータが得られない、爆発させるなどのテストは実施しにくい、試験が限定される。相模原の既存の施設ではできない、徳島だからできる商品テストをというふうにおっしゃいましたが、それは一体何かというふうに思いますし、この資料の中には徳島県内で盛んなLEDや製薬というふうにありましたが、それこそ相模原に送ったらいいんじゃないでしょうかというふうに思います。 そして、この商品テスト、このテスト結果に基づいて公表される事業者を呼んで説明するということが何より大事というか、そこをやらないと意味がないというふうに思うんですけれども、それらの事業者も助言に当たる有識者も東京に集中しています。 大臣に御紹介したいデータがあるんですけれども、国民生活センターでは鳴門市で計六回の研修を行ってみました。現地までは空港、高速バス停から路線バスを使って行きますけれども、そのバスの本数は一時間に一本から多くて二、三本なんだそうです。そして、さらにバス停から研修所までは十分歩きます。そんな研修にどのぐらいの方が参加したかと申しますと、前大臣や徳島県知事が懸命に呼びかけたにもかかわらず、一講座当たりの受講者は定員七十二人に対し三十七・一人、徳島県外でいいますと十五・八人にすぎなかったそうです。同時期に行われた相模原の研究施設では、徳島からの参加者のみ唯一なかったそうですけれども、一講座当たり四十五・二人が参加いたしました。受講者アンケートでは三分の二が、徳島だと費用や時間の負担が重くなる、やや重くなると答えました。参加派遣する自治体の担当者も、移転すれば研修に参加できないがおよそ四割、参加が減少するが三割。全国を対象にした研修の実施が困難なことは明白でございます。 政府関係機関移転基本方針で、政府機関の移転検討に当たっては、なぜそこかについての移転先以外を含めた理解が得られるかというふうにあります。現状、残念ながら、移転による弊害や問題点を上回る必要性や効果が見えないというふうに思います。消費者庁は消費者行政において他省庁の司令塔の機能を果たさねばならないというのは、ここにいる全員の意識が一致していることかと思いますけれども、消費者被害事故など緊急事態に対処するためには、各省庁と国会と同一地域にあることが重要だというふうに思います。 平成二十八年五月二十日の参議院地方・消費者問題に関する特別委員会の消費者契約法の一部改正案に対する附帯決議では、「消費者庁、消費者委員会及び国民生活センターの徳島県への移転については、本法等消費者庁所管の法令の運用に重大な影響を与えかねないため、慎重に検討すること。」となっております。 消費者庁の業務というのは、どこかのパーツを切り出して移転させるというのは効率が低下するんだというふうに思います。見直しに三年というふうにおっしゃいましたけれども、そんな長い期間必要なのかなというふうに思いますし、もとい、白紙撤回から改めて検証を、シミュレーションするべきかと思いますけれども、大臣の御見解をお聞かせください。
○政府参考人(川口康裕君) 事実関係で御説明をいたしますけれども、消費者庁において二度の試行をしたのは御指摘のとおりでございまして、それらを踏まえ、メリット、デメリットを踏まえて決定をしたと、政府の方針を決めたのは、二十八年九月一日、まち・ひと・しごと創生本部決定でございます。様々な、御紹介いただきました国民生活センターも含めまして報告書を提出をして、それが二十八年の八月であったかと思いますけれども、そういうものを全部踏まえまして、まち・ひと・しごと創生本部決定というのが二十八年九月一日ということでございます。 消費者庁が果たすべき司令塔機能、緊急事態対応機能、これをないがしろ、後退することがあってはならないというのは御指摘のとおりでございまして、そういうことを踏まえた結果、三年間置くということのこのオフィスにおいては、司令塔機能、緊急事態対応的な、東京でしかできないようなことは行わないということを決めたところでございます。 他方、国民生活センターの先ほど御紹介いただきました研修につきましては、当然ながら、中国、関西、四国地域の対象者からいたしますと、四国で研修という選択肢があった方が便利な場合もあるということでございまして、徳島で実施する場合の具体的なアクセスの問題については、徳島県に訂正といいますか、改善をお願いしているところでございます。 また、国民生活センターの相模原施設というのは商品テスト施設でございますが、商品テストというのは必ずしも言わば実験室の中だけで行うわけでございませんで、特に国民生活センターが行う商品テストというのは製品の使用実態に即した条件の下での調査ということが必須でございます。 商品、製品の使用実態に即した条件とは一体何なのかということについては、一般家庭でのモニター調査を十分に行う必要があるわけでございますけれども、今回、来年度、国民生活センターが計画している中には、地震による家具等の転倒の危険性等に関する商品テストということを検討しておるわけでございます。これにつきましては地方自治体の支援が不可欠というふうに考えておりまして、徳島県では県庁の全面的な協力を得ることを通じまして、より効果的にモニター調査を実施することができるのではないかというふうに考えているところでございます。
○伊藤孝恵君 文化庁が京都に移転をするそうですけれども、そういった部分では、文化財の保存とか継承とか、そういった現場の視察もありましょうし、アクセスもいいと。そういう納得感がなぜかこの消費者庁の徳島県への移転にはない、私だけでなく恐らくあらゆる方がないというふうに思います。消費者庁、消費者委員会、国民生活センターを一体的に育てていただきたいですし、国民本位の行財政改革を進めていただきたいというふうに思います。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 食物アレルギー、特に乳幼児についての対策についてお伺いします。 私も二人子供がおりまして、生後五か月頃から離乳食を始めました。潰しがゆを一日一回、一さじずつ慎重に慎重にあげるわけですけれども、初めての食材を試すのは平日午前中と決めているんです。病院に駆け込める時間に、それはもう恐る恐る試すんですね。それは、重篤なアレルギーをもし我が子が持っていた場合はアナフィラキシーショックで死に至るというのを何となくの知識ですけれども持っているからです。 大臣、特に第一子の子育てをしているお父さんやお母さん、全てが初体験の中、我が子の命を守らねばというすさまじい緊張感の中で昼夜問わず育児に向き合っております。そこで御提案です。 新生児聴覚スクリーニング検査のように、アレルギーについても、出産時又は乳児健診時などに血液検査によってスクリーニング検査をするというのは可能なんでしょうか。アレルギーの有無の可能性値だけでも事前に知っておくことで、保護者はえたいの知れない恐怖から解放されますし、子供たちの命も守れると思うんですが、御見解をお聞かせください。
○政府参考人(橋本泰宏君) 一般的に申し上げますと、スクリーニング検査というのは、症状の出現する前に疾患を早期に発見して早期に治療するために集団に対して実施する検査をいうものでございます。例えば、今委員御指摘のような、新生児に対して聴覚検査を行いまして早期に聴覚障害を発見するということで音声言語発達等への影響を最小限に抑えると、そういった事例がございます。 一方、今御指摘いただきました食物アレルギーでございますが、この食物アレルギーにおきましては、現時点では科学的根拠のあるスクリーニング検査方法というものが残念ながら確立されていないというふうに認識しておりまして、公的な施策としての実施を検討できる状況にはないものというふうに考えております。
○伊藤孝恵君 食物アレルギーの有症率は、一歳未満の乳幼児で五から一〇%というふうに言われています。そして、アナフィラキシーによる死亡例は、一九九九年に調査開始以来、多い年で六人もの命が絶たれております。今、例えば、スクリーニング検査ができないということであれば、せめて自治体任せになっている乳児健診のメニューにアレルギーに対する知識をインプットする時間を取るなど、何とかアラームを鳴らしていかないと、本当に、離乳食を食べて命を絶たれるなんて、こんなふびんなことはありません。 保護者が子供にアレルギー症状が起こったときどういう情報収集行動を取るかデータはありますかというふうにお伺いしたんですけれども、現状ないそうです。そうなんです。我々は検索窓に、乳幼児、離乳食、卵、ぶつぶつなんというふうに入れて調べるんですけれども、そして上位に上がってきたものを必死に読み込むと、そういった行動形態でございます。 昨年問題が明らかになりましたディー・エヌ・エーの医療情報キュレーションサイト、ウェルクは検索エンジンの上位にありました。月間の利用者も六百三十万人以上おりました。しかし、その実態は、医療従事者でない不特定多数のライターによって書かれたもので、記事の信憑性に問題があるものが多数含まれておりました。こういったサイトは正しい情報を発信する目的で作られておりません。読者をサイトに誘導して広告料を稼ぐことが目的なので、信頼性を犠牲にして安価に大量に記事を作りますし、その価値は話題になりやすいということだけです。命を守るための情報提供ではございません。でも、それをお父さんもお母さんも見ています。 一つお伺いします。 平成二十四年、調布市で小学五年生の女の子が給食でお代わりをした際、食べてはいけない粉チーズを口にしてしまい、アナフィラキシーショックで亡くなってしまいました。本当に心が張り裂ける事故でございました。 政府参考人にお伺いします。 現在、保育園など給食が提供される場で子供たちのアレルギーの把握はどのようにされておりますでしょうか。簡潔にお願いします。
○政府参考人(吉本明子君) 厚生労働省では、二十三年三月に策定をいたしました保育所におけるアレルギー対応ガイドライン、これに基づきまして対応しているところでございます。 具体的に申し上げますと、アレルギー疾患を有するお子様への誤配や誤食をなくすために、あらかじめ子供のかかりつけ医が保護者の方と御相談の上、生活管理指導表、これを作成し、保育園に提出することを求めているところでございます。こうした生活管理指導表の活用方法などにつきましては、研修会、あるいは厚生労働省のホームページなどによりまして普及啓発を図っているところでございます。
○伊藤孝恵君 生活管理指導表は残念ながら必ず出すものではないというお話でしたけれども、保育園側の配慮が必要と保護者が考えるアレルギー時のみということでした。また、それを病院で出してもらう場合には文書料も掛かります。 そういった食物アレルギーの有症率は上昇していますが、その疫学データは乏しく、適切なアレルギー医療が提供されている状況とは言えません。だからこそ、事故予防原則に立って、保護者からの申出、オネストの運用だけでなく、就学前に全員がそういった検査を受けて、生活管理指導表の提出がなされて、それが保育園内でも適切に運用されて、みんなでそういった子供たちの命を守る、そういった取組を是非お願いして、質問を終わらせていただきます。
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てますように質疑をしたいと思います。 まず、昨年末、前回の消費者特で行いました質疑の続きにつきまして何点かお伺いをしたいと思います。 まず一つ目は、ラテックスグローブにつきましてでありますが、私はこれまで、ラテックスアレルギー研究会などの専門家の御指摘を受けまして、天然ゴム製の手袋がまれではあっても医療現場において深刻なアレルギーを起こすということで、対応を何度も求めてまいりました。この委員会も含めて行ってきたところでありますが、昨年の委員会質疑後、大きな進捗がありました。この進捗につきましてまずはお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(森和彦君) お答えいたします。 パウダー付きの医療用の手袋の関係でございますが、これにつきまして、委員からの御指摘も踏まえまして、国内関連業界がパウダーフリー化というのを進めてきております。また、昨年末には、米国食品医薬品局、FDAによりまして、パウダー付きの医療用手袋の流通を差し止めるという措置が講じられたところでございます。 このような状況の中で、国内の関連業界はパウダーフリー化への取組を更に強化するという方針になりまして、厚生労働省としても、一層の安全性確保の観点から、昨年十二月二十七日、関係する製造販売業者に対しまして、平成三十年末までに全ての医療用手袋をパウダーフリー製品に切り替えるよう通知しております。 なお、このパウダーフリー製品に切り替えるまでの間の対応として、製造販売業者に対しまして、パウダー付き製品の添付文書にアレルギー等のリスクを考慮して使用を検討すべきことを追記いたしまして、医療機関等へ情報提供するということを指導してございます。 今後、平成三十年末までにパウダーフリー製品への切替えが進みますよう、製造販売業者の取組を定期的に確認してまいりたいというふうに考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。 十八日には、関連学会でこれまでの取組を報告させていただく機会に恵まれましたが、グローブ工業会の皆様の安全を求める強い決意というのもお伺いをしたところであります。素早い決断に感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。 次に、これも昨年末お伺いをいたしました、日本美容外科学会の御要望を受けまして、美容医療の質の向上のために、薬、材料、機器について利用者に説明をするべきではないかということを求めてまいりましたが、先日、大変残念な事案がありました。名古屋で豊胸手術を受けていた女性がお亡くなりになりました。トラブルが大変発生をしているように思います。 この豊胸手術に関する生命、身体に係る被害について、消費者庁が把握をしている内容についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(川口康裕君) 消費者庁には、全国の消費生活センター等を通じて、平成二十三年度以降、六年間で、美容医療のうち豊胸手術に関連した相談が八十八件報告されております。 典型的な豊胸手術には、体の一部を切開した上で、液状の物質を充填したシリコン製の袋を埋め込むもの、あるいは脂肪やヒアルロン酸を注入するものがあると承知しておりますが、具体的な相談でございます、縫合箇所が化膿したという相談、あるいは胸に入れたシリコン製の袋が破裂したという相談、ヒアルロン酸の注入後、胸にしこりができ、痛みが収まらないという相談があったということで把握しております。
○秋野公造君 まだこの名古屋の事案というのは詳細は明らかになっておりませんけれども、やはり改めてこの美容医療に係る施術については、どのような薬、材料、機器が用いられているか、その安全性と有効性についてはきっちり利用される方に説明を行うべきである、注意喚起に追加するべきと思います。 前回も前向きにお答えをいただいたところでありますが、改めてお伺いを申し上げたいと思います。
○政府参考人(川口康裕君) 委員から、先般、消費者庁、厚労省で作っております注意喚起チラシについて御指摘があったところでございます。 その後、消費者庁といたしましては、厚労省と連携協力し、従来から実施している注意喚起のチラシをベースに、政府広報として本年二月から三月にかけまして、女性向け雑誌におきまして、美容医療を受ける前にチェックすべきリスト等について注意喚起を実施したところでございます。この政府広報におきましては、委員からの御指摘を踏まえ、施術に薬や材料などが用いられる場合はどんなものか確認しましたかということを記載したところでございます。 また、消費者庁が作っております注意喚起チラシにつきましても、同じように委員からの御指摘を踏まえ、最近の消費生活相談等の状況も精査しつつ、厚生労働省と連携協力し、施術の前に十分理解すべきことのリストの内容充実に向け検討してきたところでございます。当該リストに、施術に用いる医薬品や材料、機器等の安全性、有効性等を盛り込むこととしたいと考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 この件に関して、今、次長からも注入をするという話もあったところでありますが、先日、日本形成外科学会、そして日本美容外科学会、JSAPSの皆様を厚労省に御案内をさせていただいて申入れを行ったところでありますが、この豊胸手術の中で用いられている材料、アクアフィリングといいますが、これに関して大変危険であるということを、近く日本形成外科学会と日本美容外科学会が共同でその危険性について声明、周知を行うということを伺っておりますが、国としても、輸入業者に対し、この注意喚起を行うべきではないかと思いますが、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森和彦君) お答えいたします。 アクアフィリングという製品でございますが、これはいわゆる豊胸手術等で使用される、乳房に注入するゲル状の充填剤であるというふうに承知しております。 現在、我が国におきましては、医療機器として医薬品医療機器法に基づく製造販売承認は受けておりません。このため、このアクアフィリングを日本国内でいわゆる豊胸手術等の目的で使用する場合は、輸入しようとする医師の自己の責任の下で使用するという条件で個人輸入するということになります。 一方、委員御指摘のように、日本形成外科学会及び日本美容外科学会より、韓国の乳房美容再建外科協会からアクアフィリングを用いた豊胸術に反対する声明が発表されているという御指摘もいただいておりまして、厚生労働省としても適切に注意喚起を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○秋野公造君 ありがとうございます。よろしくお願いをしたいと思います。 今、個人輸入のお話もありました。先日、大阪市で、医療機器販売業者が医師免許証の写しを使って、医師に無断で薬監証明を取りまして、そして輸入をしたと。それを今月、厚生労働省がそのことについて業者を告発をしております。これは大変素早い対応で大変良かったと思うんですが、同様の事案というのは私は今後も起き得るのではないかと思います。 特にこういった美容に関わるものについても含めて、このような事案の再発防止のために医師の本人確認を徹底すべきではないかと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森和彦君) お答えいたします。 委員御指摘の事案につきましては、大阪市のセイルインターナショナル株式会社が、無断で医師免許証の写しを用いて、医師による個人輸入を装いまして、しわ取り等の美容を目的とする国内無承認の医療機器の輸入を行ったことなどが立入検査によって明らかになったものでございます。本件につきましては、三月十日に、厚生労働省から大阪府警察本部に対しまして告発を行っているところでございます。 現在、医師が国内無承認の医療機器を海外から個人輸入する際には、各地方厚生局が医師免許証の写しにより輸入をする方が医師本人であることを確認しております。 今回の事案を受けまして、今後、成り済まし防止の目的に鑑みまして、特に美容用の医療機器については、輸入しようとする方が医師本人であるということを抜き打ちで直接電話で確認するなど、再発防止を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○秋野公造君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。 委員の先生方のお手元には、「美容医療。受ける前に、まずチェックですわよ。」と書かれたチラシございます。これは、先ほど御質疑させていただいたとおり、消費者庁そして厚生労働省が素早い対応で、機器、薬剤、そういったものについて、材料について追加をしていただいたもので、もう一枚の方が専門家に対するもので、今後追加をしていただけるとしたものでありますが、もう一枚の資料を出していただけたらと思います。 これは、かつて参議院の予算委員会におきましてパネルを用いて質疑に使った資料であります。それは、全国でもそうですが、沖縄で肥満が多いということで、その理由について私なりに解析を行ったものであります。 かいつまんで御説明をいたしますと、沖縄が返還をされた以降データがありますので、昭和四十七年と比較したもので、カロリーは御覧のとおり減っている、脂質の摂取も減っている、しかしながら肥満が増加をしているということでありまして、運動不足かと思いきや、男性の一日当たりの歩数は四十七都道府県十位ということで、まあまあと。飲酒習慣者も多いかと思ったんですが、四十四位ということで、そうでもないということであります。 少なくとも、食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足だけで肥満が増加をしているということは説明が付かないということでありまして、質疑を行ったわけでありますが、私自身も今調査を行っているところでありますが、脂質の内容が変わっていたならばと仮定をして少しお伺いをしたいと思います。 まずは農水省にお伺いをしたいと思います。 植物油脂の生産量につきましてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(丸山雅章君) お答え申し上げます。 大豆油、菜種油、トウモロコシ油、ゴマ油などの植物油脂の生産量につきましては、近年、百七十万トン前後で推移しているところでございます。その内訳を見ますと、菜種油が増加傾向にございまして、平成二十七年で菜種油が六三%、大豆油が二六%を占めております。菜種油につきましては、癖のない軽い風味であることなどが生産量増加の理由の一つとされております。
○秋野公造君 今でも変わっているということでありますが、この植物油脂の製造工程について、二種類大きくあると伺っておりますが、御説明をお願いをしたいと思います。
○政府参考人(丸山雅章君) お答え申し上げます。 一般的な食用植物油脂の製造工程につきましては、原料の種子、果実から圧搾又は溶剤の使用により油を取り出す搾油工程、搾油した後、夾雑物を取り除き、脱色、脱臭等を行う精製工程の二つの工程に分かれます。菜種油、大豆油などの油脂ではこの二つの工程を経て製品化されるものが多いということでございますが、オリーブ油、ゴマ油などの油脂では、風味を生かすため、搾油の後、夾雑物を除去するにとどめ、製品化されているものもあるということでございます。
○秋野公造君 ちょっとお伺いしておきたいと思いますが、今、植物油脂の搾油工程で使用される溶剤というお話がありましたが、これは製品から完全に取り除かれているという整理でよろしいでしょうか。
○政府参考人(丸山雅章君) お答えいたします。 油分を取り出すために使用される溶剤は、搾油工程において蒸留によって除去されるため、食用植物油脂の製品に溶剤が残ることはないと聞いております。
○秋野公造君 先ほど来、製造工程の違いがありましたが、この背景の一つは、食用植物油脂には、例えば酸化しやすいものとか、あるいは加熱に向いている油とか、原料によって様々な特性があるのではないかということも背景にあるかと思いますが、この実態についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(丸山雅章君) お答え申し上げます。 食用植物油脂は、原料の種子、果実によって含まれる脂肪酸の組成が異なりまして、これが酸化安定性、すなわち加熱の向き不向きを左右するとされております。具体的には、菜種油、トウモロコシ油などは加熱にも向いているとされております一方で、亜麻仁油、エゴマ油などにつきましては相対的には加熱に適さないとされているところでございます。
○秋野公造君 利用者の皆さんには、そのまま使った方がいいのか、あるいは加熱に向いているのかといったような情報提供をしていくかどうかということもありますけれども、一方で、どの油が使われているかということは、これは消費者に伝えていくべき内容ではないかと私は考えます。既に現在、一部の加工品では大豆油とか菜種油といった油種の表示は行われておりますけれども、こういったことをもう少し拡大することを検討してはいかがでしょうか。大臣にこれはお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松本純君) 食品の表示を義務化するに当たりましては、消費者のニーズと表示を行う事業者の実行可能性を踏まえる必要がございます。 今回、委員からの御提案を踏まえまして、植物油脂の表示については、消費者意向調査等を通じて消費者のニーズを把握するとともに、関係者への意見聴取を行ってまいりたいと考えます。 いずれにいたしましても、消費者庁といたしましては、消費者の自主的かつ合理的な選択に資するよう、適正な食品表示の制度の運用に努めてまいりたいと存じます。
○秋野公造君 関係者に聞いていただくということに大変感謝を申し上げたいと思います。 次に、安全性の観点から少しお伺いしたいと思いますが、道路の橋梁に塗布された塗料、この中にさび止めの目的で鉛とかPCBとかクロム、こういったものが入っている場合があります。様々な工法が示されておりますが、安全性についての表示についてはもう少し注意をしていただきたいところでありまして、例えば乾いたところでこの剥ぎ取りを行いますと、労働者が吸い込んでしまったり環境を汚染したりということもあります。 この鉛等の有害物を含む橋梁等の塗料の剥ぎ取りについては、私は平成二十五年十一月に湿式による塗膜除去工法の活用について指摘を申し上げましたが、塗り替え時の健康障害防止の観点での取組とPCBの期限内の廃棄処理の状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(増田博行君) お答えいたします。 国や高速道路会社におきましては、管理する橋梁等の塗膜の剥ぎ取り作業におきまして、発注時に塗装履歴や塗膜調査の結果による有害物質の有無について施工者に伝えております。施工者は、作業の前に事前調査を行いまして、湿式工法での実施や労働者への有効な防護具の着用など必要な対策を行うこととしておりますが、御指摘を踏まえまして、会議等の場で改めて周知徹底を図っているところでございます。 また、PCBにつきましては、平成二十八年七月に閣議決定されましたPCB廃棄物処理基本計画及び関係法令に基づきまして、期限内に廃棄処理を適切かつ計画的に進めていくことと認識をしております。このため、平成二十八年十月に、改めまして各地方整備局や高速道路会社等に対して適切な対応等を通知するとともに、地方公共団体におきましても同様の対応をお願いしたところでございます。 今後とも、有害物を含む塗装、塗膜に関しましては、適切に処理が進められるよう対応してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。 最後の質問になりますが、障害者トイレ、多目的トイレの表示があります。議員会館にも高齢者の方や障害者の方が利用しておりますが、少し残念なこと、それは脳梗塞や脊髄損傷の方で麻痺がある方が背もたれがないことでお一人で用を足すことができないという課題であります。 座った姿勢を自分で保つことができない方が円滑にトイレを利用することができるように、障害者トイレの便座に背もたれを設置することを促進すべきではないかと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤明子君) 高齢者、障害者等の社会参加や外出等の機会を更に促進するため、こうした方々が円滑に利用できるトイレの整備を一層促進することが必要だというふうに考えております。このため、国土交通省では、バリアフリー法に基づく規制等と併せ、建築物のバリアフリー設計のガイドラインである高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準を策定しております。 今般、二〇二〇東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催も見据え、新築だけでなく改修の観点を充実させるなど必要な見直しを行い、この三月末をめどに公表する予定としております。 委員から障害者の目線に立った大変重要な御提案をいただいたと認識しております。 御指摘の背もたれについては、座位を保つことができない方の姿勢を安定するために有効であることから、建築設計標準においてその設置を推奨させていただいているところであります。この設計標準につきましては、今回の見直しの内容も含め、本年五月以降、説明会を主要都市で開催する予定としております。御指摘の背もたれにつきましても、この説明会の中で、利用する方の特性や使用方法に加えて、具体的な設置例を写真や図面を用いて分かりやすい形で設置者等に説明してまいりたいと考えております。 こうした取組により、トイレの便座に背もたれを設置することも含めて建築物全体のバリアフリー化を推進してまいりたいと、このように思っております。
○秋野公造君 ありがとうございました。終わります。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 ITを用いて人々の間で物やサービスの共有を仲介するシステムとしてシェアリングエコノミーが注目されています。代表的なものは民泊やライドシェアであり、農地や駐車場など場所のシェア、あるいは介護や保育などスキルのシェア、お金をシェアするクラウドファンディングなどもこれに含まれると伺います。従来、本業としてサービスを提供する事業者と個人である消費者の関係だったものが、シェア事業者が介在することでサービスの提供者と事業者とをマッチングさせるものです。プロのサービスからアマチュアのサービスへと言われてもいるところです。 安全性を含むサービスの品質については誰がどのように担保する仕組みなのか、一般論ですが伺いたいと思います。
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。 シェアリングエコノミーにつきましては、様々な分野で新たなサービスが開発されている途上と認識しておりますので、現時点でその仕組みを一般的に説明することはなお困難というふうに理解しておりますけれども、典型的なものについて申し上げたいと思います。 典型的には、まず、サービス提供者である個人とサービス利用者である個人との取引をインターネット上でマッチング機能を提供するシェア事業者が仲介するという形態で行われている、これがシェアリングエコノミーでございます。 このシェアリングエコノミーでは、サービス利用者に対して提供されるサービスの品質については、一義的にはサービス提供者、個人であることが多いわけですが、個人が責任を負うものと認識をしております。ただし、シェアリングエコノミーにおきましても、提供されるサービスが個別事業法の適用対象となる場合には、当該個別事業法の規定によってサービスの品質が担保されることになります。 なお、個別事業法の適用がない場合でありましても、シェア事業者がサービス提供者と締結する契約及び規約におきましてサービスの内容について一定の要件を課すこと、あるいはサービス利用者がシェア事業者と締結する契約及び規約においてシェア事業者の義務を定めることなどを通じまして、サービス提供者の提供するサービスの品質を確保する仕組み、これがシェア事業者の関与の下で取られているということが一般的だと認識をしております。 そのほかにも、シェア事業者の中には、その自主的な取組として、サービス利用者に対するトラブル相談窓口を設置する、あるいはサービス提供者の提供したサービス内容を事後評価するシステムを消費者に対して提供することなどを通じまして、提供されるサービスの品質の一層の向上を図ろうとしている例もあると承知をしているところでございます。 以上でございます。
○山添拓君 お答えの中になかったんですけれども、このシェアリングエコノミーでサービスの品質を担保するために最も特徴的だとされているのは、インターネット上のアプリを使って口コミによって評価すると、こういうものなんですね。この口コミの評価、これは個人の経験に基づく自己申告にすぎませんので、何らの担保にもならないわけです。 例えば、二〇一六年の二月二十日にアメリカのミシガン州で銃を乱射して六名を殺害した容疑者は、ライドシェア大手のウーバーのドライバーで、銃撃の合間に乗客を運んでいたとされています。この容疑者のドライバー評価は、五点満点中の四・七三点と、好意的な評価とされていました。インターネット上の評価システムのみで安全や安心が担保されるという考え方には重大な限界があるわけです。 資料の二ページにございますが、総務省の調査では、海外でライドシェアや民泊を利用したいかという問いに対して、余り利用したくない、利用したくないが七割以上でした。その理由としては、事故やトラブル時の対応に不安があるから、これを挙げた人が六割で最多でした。業法による規制によって安全性を含むサービスの水準を確保する、こういう仕組みを取ってきた分野について、シェアリングエコノミーの仕組みでは国民の不安を解消し得ないということを示していると思います。 消費者保護を図る上でこの声は無視できないものだと考えますが、大臣はどのような御認識でしょうか。
○国務大臣(松本純君) まず、一般的に、消費者が利用するサービスについては、消費者に対し必要な情報が提供され、また消費者の自主的かつ合理的な選択の機会というものが確保されることが消費者の権利だと思います。消費者におきましては、こうした権利を踏まえまして、シェアリングエコノミーにおいても十分な情報に基づいて利用するサービスを適切に選択できることが望ましいと考えております。 シェアリングエコノミーのうち、個別事業法による規制を受けないものについても、インターネット上でマッチング機能を提供するシェア事業者が消費者及びサービス提供者の仲介を通じて適切な運営管理を行うことが重要であると認識をいたします。
○山添拓君 ライドシェアというのは、スマートフォンやGPSなどを使って利用者とドライバーとをマッチングさせるサービスです。対価を得て自家用車で旅客を運送すれば、これは白タク行為であり、原則として禁止されています。この下で、今、形を変えてライドシェアに風穴を開けようという動きがあります。 二〇一六年の五月に、沖縄県で株式会社ジャスタビがレンタカー利用者と運転者のマッチングサービスを開始しました。資料の四ページ、五ページに付けておりますが、インターネットのサイトでレンタカーでの旅行を希望する利用者に対して登録したドライバーを紹介するというものです。形式上は利用者が借りたレンタカーを雇ったドライバーに運転させるというものですが、実態としてはレンタカーを用いた白タクにほかならない、こういう批判があります。 道路運送法がタクシーなどの一般旅客自動車運送事業について許可制とし、あるいは道路交通法によって運転手に二種免許が必要としている、これは安全の確保、利用者の保護を目的としたものです。ところが、今回のジャスタビのように、利用者がレンタカーを用意してドライバーに有償で運転させる、これまさにタクシーと同じように有償の旅客運送を一般のドライバーにやらせている、こういうものに該当するんじゃないかと指摘をされているところです。 ドライバーが自らの車を使ってお金を取って運転をすれば白タク行為で禁止されるのに、客が用意したレンタカーであれば禁止されないという理由は何でしょうか。国土交通省、お願いします。
○大臣政務官(根本幸典君) レンタカーについては、借り受けた者と運転する者が同一であることは求められておりません。よって、レンタカーを借り受けた者に代わって運転を行うことやそのようなドライバーを仲介することは、法令に抵触するものではありません。 一方、道路運送法において、他人の需要に応じ有償で自動車を使用して旅客を運送する事業については旅客自動車運送事業の許可が必要とされているとともに、レンタカー事業の許可は自動車の貸し渡しの態様が自動車運送事業に類似している場合に行われないこととされております。 レンタカーの貸し渡しとそのレンタカーを運転するドライバーの仲介が一体として行われる場合や一体的なサービスであることを強調する場合など、このような類似行為が行われることのないよう、今後の具体的な事業展開の状況を注視してまいりたいと考えております。
○山添拓君 ドライバーを提供するのと自動車を提供するのとが一体的でなければ抵触しないんだという御説明なんですけれども、法律にはそういう文言はないんですね。他人の需要に応じて有償で自動車を使用し旅客を運送する事業、これが旅客自動車運送事業として禁止をされているわけです。 資料の七ページにありますが、国土交通省は、二〇一五年に規制改革ホットラインでライドシェアについて提案を受けた際には、その回答の中で、マイカードライバーは旅客を安全に運送するために必要な二種免許等を有していない、安全確保や法令遵守のための運行管理、過労運転防止のための労働時間管理、飲酒チェック等が行われない、事故発生時の責任はマイカードライバーが負うことになり、スマホなどで仲介する者は責任を問われないなどとしまして、こうした問題があるので慎重に判断する必要があるとしている。これがライドシェアに対する国交省の姿勢だったわけです。今回のジャスタビの事業とで本質的な違いはないと思われます。 国土交通省に改めて伺いますが、ジャスタビで雇ったドライバーについて兼業は認められるでしょうか。事前のアルコールチェックは義務付けられているでしょうか。あるいは、改善基準告示のような自動車運転時間の規制は及ぶんでしょうか。
○政府参考人(早川治君) お答えいたします。 ジャスタビ社の事業は、ドライバーとレンタカー利用者のマッチングサービスであり、登録されたドライバーはレンタカー利用者に代わってレンタカーを運転し報酬を得るものと認識しております。 ドライバーと自動車が実質的に一体として提供されているものでない限り、ジャスタビ社の事業は道路運送法上の旅客自動車運送事業ではございませんことから、アルコールチェックなどの運行管理を行う義務はありません。また、兼業についても特段の規制はないものと理解をしております。 なお、改善基準告示は、自動車運転の業務に従事する労働者の労働時間等の改善のための基準を定めたものでございまして、その基準の適用につきましては厚生労働省において判断されるべきものと考えております。
○山添拓君 過労運転を防ぐための兼業禁止や、あるいは運転時間の規制も基本的には対象外になると。もちろん、最低賃金や割増し賃金、労災や雇用保険なども対象外ということになります。 国土交通省に伺いますが、さきの要件を満たした下では、国交省はこの今行われているジャスタビの事業について指導監督する権限を持つんでしょうか。事故など事業上の問題が生じた場合の責任はどこが持つことになるんでしょうか。
○大臣政務官(根本幸典君) レンタカーを借り受けた者に代わってその運転を行うドライバーを仲介する事業は、道路運送法上の旅客自動車運送事業やレンタカー事業には当たらないことから、このような事業者について国土交通省として監督責任があるとは考えておりません。ただし、レンタカーの貸し渡しとそのレンタカーを運転するドライバーの仲介が一体として行われる場合や一体的サービスであることを強調する場合など、自動車運送事業に類似する行為が行われる場合には道路運送法に抵触するおそれがありますので、今後の具体的な事業展開の状況を注視してまいりたいと考えております。 国土交通省としては、道路運送法上の旅客自動車運送事業やレンタカー事業を所管する立場として、これらの事業における安全の確保、利用者の保護等をしっかりと図ってまいります。 次に、レンタカーが事故を起こした場合の責任についてですが、一般的に、レンタカー事業者が自動車損害賠償保障法第三条の運行供用者として第三者に生じた損害の賠償責任を負うこととされており、これはレンタカー利用者に代わってドライバーがその運転を行い事故を起こした場合も同様です。一方、利用者に生じた損害の賠償については、ドライバーと利用者の間で、あるいは保険によって解決されるべきものと理解しております。 なお、レンタカー事業者に対しては、第三者に生じた損害について対人保険八千万円以上、利用者に生じた損害について搭乗者保険五百万円以上の保険の付保を義務付けているところであります。
○山添拓君 国交省は監督権限持たないし、事故については一義的にはドライバーの責任ということです。 では、経産省の側は道路運送事業者に対する規制に基づいて指導監督を行う権限を持つんでしょうか。簡潔にお答えください。
○政府参考人(前田泰宏君) お答えいたします。 規制権限は持ちません。
○山添拓君 結局、どこも利用者の安全に責任を負わない、こういうことです。極めて無責任だと私は思います。自動車で旅客を運送する事業なんですから、その安全性を担保し、事業者に対して監督する責任を負うのは本来は国交省です。責任を果たすべきだと思います。 ところが、今回、資料の六ページにもありますが、ジャスタビの事業に対して合法だとお墨付きを与えたのは経産省です。国交省の自動車局旅客課長は、当初、このような事業は道路運送法に抵触する可能性が高いと述べていました。困った事業者が経産省のグレーゾーン解消制度に持ち込んだ結果、法律の文言からは読み取れないような解釈を導いて、むしろ新たなグレーゾーンをつくり出したものというべきです。安全のための規制をないがしろにするやり方はやめるべきだと指摘をしたいと思います。対価を得てお客を乗せる、乗客の命を預かるタクシー同様の事業にもかかわらず何らの規制も及ばないと、これでは旅客運送における利用者の安全は確保されないと思います。 委員の皆さんは資料の八ページを御覧ください。これはジャスタビで登録されているドライバーなんですが、ビールと思われるグラスを手にしたプロフィール写真を載せているドライバーまでいるわけです。こういうものを放置しておくのかと。 シェアリングエコノミーやそこから派生した業態が業法の枠外に置かれる。例えば道路運送法によって規制されてきた白タク行為が国交省の規制の枠外に置かれようとする動きが広がっています。命に関わる安全のための規制をこのように強行突破することは許されないのではないか。 消費者の安全、安心の確保を旨とする消費者行政として、こうしてなし崩し的に規制を開放している在り方を放置すべきではないと考えますが、大臣の認識をお願いします。
○国務大臣(松本純君) 今後、シェアリングエコノミーが広がっていく中で、既存の行政規制の及ばない新たなサービスが生まれ、それを利用する消費者に生命、身体に関わる被害が発生する可能性もあります。こうした消費者被害については、サービスの実態について十分把握した上で、必要に応じて消費者に対する注意喚起や事業者に対する勧告など消費者安全法上の権限が適切に行使されることが必要と考えております。 いずれにいたしましても、新たなサービス形態の広がりに対しても、消費者が安心して安全な消費生活を営むことができるよう、全力を尽くしてまいる所存でございます。
○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
○山添拓君 はい。 適切な消費者保護の行政を求めて、質疑を終わります。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 私も、先ほどから質問が出ている徳島オフィスについてお伺いしたいと思います。 〔委員長退席、理事古賀友一郎君着席〕 このオフィス、四月から現地での準備室が立ち上がって、七月からの開設に備えるということになっています。このオフィスの人員体制なんですが、聞いたら、およそ五十人ほどだと聞いています。それで、東京の本庁から来る常駐が七人ほどと、あとは地方の自治体やそれから民間企業からの出向者でまとめるということになっています。 そうすると、いろいろな出身母体とかありますから、なかなかまとめるのは大変だと思いますし、言い方を、ちょっと悪い言い方すれば、ちょっと寄せ集め的な感じもしちゃうと思うんですけれども、このまず体制というか配置をどういうふうに考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(松本純君) 消費者行政新未来創造オフィスにつきましては、昨年九月のまち・ひと・しごと創生本部決定にもありますように、行政、企業、学術関係機関等からの人材も含めた多様な人員構成にしたいと考えており、地方自治体や民間等の御協力もいただきながら、長期出張者なども含め、五十名程度が参画するオフィスを念頭に体制整備を進めているところでございます。 御指摘のように、各プロジェクトが成果を出していけるような組織体制、指揮系統をつくることは大変重要であり、これらにつきましても七月のオフィス開設を目指して準備を進めてまいりたいと存じます。
○片山大介君 是非、機能的な体制をつくってほしいと思います。 それで、あと、このオフィスの消費者庁全体の中での配置というのもちょっとまだよく分かりづらいので、これを教えていただきたいと思っているんですが、今回はこれ組織改編じゃないから組織法の設置は必要ない、消費者庁内の内規の変更でいいんだというふうに聞いております。 それで、このオフィスのトップに立つのが、ちょっと配付資料を用意したんですが、ここの赤く囲った参事官、これ二人に、もう一人増やして担当の参事官を設置することになっています。 それで、じゃ、そのオフィス自体がこの組織の中でどこに位置されるのかなというのはなかなかよく分からなくて、そのオフィスの役割というのは、消費者行政の未来への創造という役割の下で様々な研究や分析を行うと。この一個一個のプロジェクトを見ると確かにいろいろ面白いなと思うんですけれども、それはどうしてもここにある各課と業務内容が重なっているところがあると思うんですね。そうすると、このオフィスの配置というのは、ここの点線で囲ったこんなイメージなのかなと思うんです。 ただ、そうなると、これ指揮系統がどうなるのかというのがちょっとよく分からなくて、この各課の下に指揮系統がある感じであったりとか、決裁ラインもこういう各課の下になっちゃうんじゃないかなと。そうすると余り参事官関係ないんじゃないかなと思うんですけれども、ちょっとそこが気になるのと、それから、各課の下で、現地で業務をやるといっても、そうすると現地の創造的な事業というのがやりづらくなっちゃうんじゃないかと思うんですが、そこについてはいかがでしょうか。この二点ですけれども。
○国務大臣(松本純君) この組織のありようにつきましても、この七月からのスタートに向けて今準備で鋭意検討しているところでございます。 そっくりそのまま同じ体制がそのままコピーのように行って、それを少数で対応するというものではなくて、やはり指揮系統も明確にして、これからの未来創造に向けての対応ができるような、そんな体制づくりを目指して検討を進めていきたいと思います。
○片山大介君 是非それを、現地でやるんですから、現地にある程度の、任せるというか、そういうふうにしないと現地に出す意味がないと思いますので、そこをお願いしたいと思います。 それで、あと、先ほどから話に出ているその検証、見直し、これ三年でやるというふうに言っているんですが、これ、まず、なぜ三年なのかというのをちょっと聞きたいんですけれども。
○国務大臣(松本純君) 昨年九月一日に決定されました「政府関係機関の地方移転にかかる今後の取組について」におきまして、消費者行政新未来創造オフィスの取組は、徳島における同オフィスの恒常的な設置、規模の拡大に向けた試行として位置付けられたということでございます。
○片山大介君 いや、要は、ここで言いたいのは、三年掛けて検証とか見直しとなると、その検証、見直しというのは、拡大なのか縮小なのかどっちかが分からないから、結構どっち付かずになっちゃうんじゃないかなと思っていて、新年度の予算で五・五億円を計上していますけれども、その先行きが分からないことに対してはこれ予算措置が十分にできなくなってくるんじゃないのかなと思うんですね。だから、ちょっとそこが気になるというふうに思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。 〔理事古賀友一郎君退席、委員長着席〕
○国務大臣(松本純君) 先ほどもちょっと述べさせていただきましたけれども、既存の今まである消費者行政対応、国民生活センターなどとも連携をして、様々な要望、御意見、あるいは事故などに対応するという活動をしてきているところでございますが、これだけ大きく時代が変わってきている中で、新たな消費者ニーズというものがあるに違いないということから、特に生活をしている方々も参画をしていただけるという徳島県の御提案なども受け止めて、その中で真に豊かな暮らしというものは何かということを探していきたいということも大きなテーマの一つとなっているところでございまして、こういったところを中心に頑張って対応していきたいと思っております。
○片山大介君 そうですね。だから、どうせ始めるんであれば、もう検証というよりは前向きに拡大していきたいぐらいなイメージがあってほしいなと思います。 それで、去年のお試し移転の話も出ましたが、そのとき、情報システムの環境がまだまだ十分じゃないとか交通の便が悪いとかというようになっていたんですが、ただ、これが課題というのはおかしくて、これもう最初から地方へ移転するに当たっては分かり切っていることだと思うんですね。よく、今、国が企業にも地方移転を促していますけど、それ、企業側もそういうような条件を克服してやっていこうということを国としては求めているはずなので、これが条件で三年後の検証課題になるというのは私はおかしいというふうに思っているんですが、これについて、いかがでしょうか。
○国務大臣(松本純君) 昨年行われた試行の結果では、現状では様々な課題が見受けられるところであり、これを踏まえてまずはこのオフィスの構想を進めることとなったところでございますが、このオフィスが新たな消費者行政の発展、創造の拠点となって、現地の協力をいただく中で、全国の都道府県及び消費者の利益に資する高い成果をつくり出すことが新たな人の流れを生み出すことになってくることだろうと思っております。 この消費者行政を進化させることによって地方創生への貢献を目指していきたいと考えておりますが、消費者庁として、まずはこのオフィスにおいて全国都道府県及び消費者の利益に資する高い成果をつくり出すことが重要だと思っておりまして、そのための取組を進めてまいりたいと思います。 乗り越えなければならない課題については、これはもう御指摘をたくさんいただいているところでございます。その一つ一つについて、時間経過、時代の経過とともに、それに対応できる、例えばテレビ会議システムを始めとして意思の伝達の方法などについては新たな対応ができるような進展というものも徐々に見えてきているところでありますので、そういったことも受け止めて、真に豊かな暮らしとは何かということを求めていきたいと思います。
○片山大介君 今回、その移転ですけれども、多くの省庁がやはり残ったままで、そのまま東京で普通の業務を続ける中で、一部であるけれども先陣を切って地方移転をやったということには、私、意義があると思うんですね。そうじゃなければ地方移転というのはこれから進んでいかないと思いますし、ほかの省庁も私はもっと、もしこの地方移転を成功させたいと思うのであれば、ほかの省庁も積極的に行っていくべきなんじゃないかなと私は思っています。 この先陣を行っていくことに対しての、最後に、大臣の意義をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松本純君) 徳島県にこのオフィスという新しい拠点を置くことによりまして、地域の協力をまず得て、自ら課題を発見をするということ、そして、地域に根差したより実効的な施策を生み出すことを通じて、全国各地に住む消費者の真に豊かな暮らしをつくるためのチャレンジを存分にできるものを考えていきたいと思っております。 徳島県のオフィスの取組を通じまして、全国の都道府県及び消費者の利益に資する高い成果をつくり出すことは、消費者行政を進化させることができるのではないかと期待をしているところでございます。
○片山大介君 是非頑張っていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は、消費者庁の徳島移転の話が同僚議員のお二人から出ました。私は、消費者担当大臣をやった経験からすると、いろんな役所との交渉や、やはり消費者庁こそ霞が関にいて、他の役所に牙を持ってかみついていかなくちゃいけないというふうに思っております。ですから、他の省庁も一緒に移転するならいいけれど、消費者庁は何をやる役所かといえば、消費者、国民のために各役所に対して監視し、やはり調整もしということが本当にやらなければならない省庁なので、それは消費者庁が徳島に行けばみんなほっとしてという形になってはいけないと。最も実は、ですから地方移転をしてはいけない最後の役所が消費者庁だと思っております。どうかその立場で、消費者庁応援団の一人のつもりでおりますので、是非頑張ってください。何と頑張るのかはよく分かりません。まあ頑張っていただきたいというふうに思っております。 今日は、遺伝子組換え食品についてまずお聞きをいたします。 消費者庁は、遺伝子組換え食品の表示義務対象の拡大を検討する有識者検討会を二〇一七年度設置するとされています。検討開始や取りまとめ時期など、具体的日程について教えてください。
○政府参考人(吉井巧君) お答えをいたします。 遺伝子組換え表示につきまして、消費者庁では昨年四月以降、表示対象品目の検討に係る調査、アメリカ及びカナダにおける遺伝子組換え農産物の流通状況の調査、それから消費者意向調査等々、制度の見直しに向けて必要な調査を順次実施しているところでございます。これらの調査につきましては、全て本年度末までに終了をする予定としております。 調査終了後、速やかに有識者等を構成員といたします検討の場を設けることといたしておりますが、現時点では具体的な検討会のスケジュールは決まっていないところでございます。ただ、可能な限り速やかに開催をしたいというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 検討会の委員についてですが、消費者からの代表をできるだけ入れるべきだという要請が消費者団体を中心に出されております。消費者庁の見解を教えてください。
○政府参考人(吉井巧君) お答えをいたします。 食品表示は、消費者が食品を購入する際の重要な判断材料であるというふうに考えております。遺伝子組換え食品制度につきましては、分かりやすい制度となるように検討を進めていきたいというふうに考えておりまして、学識経験者、消費者団体、事業者団体といいました幅広い方々から御意見を伺い、実りある検討会となりますよう、適切に委員を選定してまいりたいというふうに考えているところでございます。 先生御指摘のとおり、一部の消費者団体から検討会の委員の選定に当たりまして要請をいただいているところでございます。こうした要請も踏まえながら、消費者を代表するような方に御参加をいただき、事業者、学識経験者も含めましてバランスよく構成をしたいというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 松本大臣は、TPP特別委員会で、日本は加工品にして遺伝子組換え食品が検出しなければ表示しなくてよいという立場を取っています。日本では、粉ミルク大手六社、それから発泡酒にも遺伝子組換え食品が使われているが、現在表示されておりません。その当時、大臣は、分析技術が向上して検出が可能になった場合には表示義務の対象とすることも検討という意味の答弁をされましたが、その後の調査の進捗状況はどうなっていますでしょうか。
○国務大臣(松本純君) 現在、消費者庁におきましては、制度見直しに当たり必要な調査を行っておりまして、この調査結果につきましては、来月以降速やかに開催予定の検討会において公表することを考えております。
○福島みずほ君 EUに日本が酢を輸出するときに、遺伝子組換え食品は、とにかく検出されようがされまいが、使われていたら遺伝子組換え食品が使われていると表示をされる。日本では表示をされていません。 今の大臣の御答弁だと、される、検出されればされるというふうに理解をしたんですが、そもそも遺伝子組換え食品を使っていたら表示をすべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(松本純君) もう委員御承知のとおりでございますが、日本では、最終製品においてDNAやたんぱく質が検出される八作物、三十三加工食品に対し、遺伝子組換えに関する表示を義務付けております。EUでは、トレーサビリティー制度を構築いたしまして、遺伝子組換えの原材料を使っている食品全てに対し、遺伝子組換えに関する表示を義務付けているところでございます。 今後、有識者等を構成員とする検討の場におきまして、EUを含めた諸外国の表示制度や我が国の遺伝子組換え農作物の流通状況を踏まえつつ、どのような表示制度が消費者の自主的かつ合理的な食品選択に適するかなどの観点からしっかりと検討を進めてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 EUは使っていたら表示をするわけで、日本の食品会社も遺伝子組換え食品使っていることを認めているわけですから、認めているのに表示されないというのはやっぱりおかしいと思いますので、是非検討をお願いします。 次に、ネオニコチノイド農薬についてお聞きをします。 現在、残留基準値の設定審査中であるネオニコチノイド系農薬のスルホキサフロルは、アメリカでは、スルホキサフロルの使用禁止後、使用用途を限定して、昨年再承認されたという経過があります。日本では用途をどのように限定した上で審査対象となるのでしょうか。この点についてしっかりやっていただきたい、いかがでしょうか。最低限アメリカ並みの使用レベルにとどめるべきではないか、いかがでしょうか。
○政府参考人(小川良介君) お答え申し上げます。 委員御存じのとおり、農薬は農作物を病害虫あるいは雑草などから守る目的で使用をするものでございます。農薬メーカーが、農薬で守ろうとする農作物、あるいは農薬の対象とする病害虫、さらには農薬の使用方法などを定めて申請し、国が審査し、登録をしているところでございます。 御存じのとおり、国によって農作物の品種あるいは栽培方法や病害虫の発生状況が異なりますので、国によって農薬の使用用途も異なることがございます。日本では、スルホキサフロルの水稲、かんきつ、リンゴ、トマト等への使用が申請されており、米国では開花前に収穫する作物や落花後に使用時期を限定して登録しているところでございます。 我が国では、蜜蜂への影響試験のデータを用いまして、農薬製剤の蜜蜂に対する有害性についても審査を行っているところでございます。 御指摘のスルホキサフロルにつきましては、水稲への使用も申請されており、現在審査中でございますが、蜜蜂に対する影響につきまして、散布の際に巣箱及びその周辺に掛からないようにする、あるいは関係機関に周辺で養蜂が行われているかを確認し、養蜂が行われている場合は関係機関へ農薬の散布時期などの情報を提供し、蜜蜂の危害防止に努めるといった注意事項を付することとしております。
○福島みずほ君 農水省が去年七月に出した蜜蜂被害事例調査ですが、これを見てやっぱり驚きました。巣箱の周辺の蜜蜂で、死んだ虫の発生原因が殺虫剤で、ネオニコチノイド農薬の影響であるというのが六六%。蜜蜂がネオニコチノイド農薬で死んでしまうのであれば、まさに受粉ができず、生態系が破壊をされてしまいます。 ネオニコチノイド農薬は日本では物すごく使われていて、しかも、これから更にスルホキサフロルを認めるというのであれば問題だというふうに思っています。 農水省がこういうのをまとめているのであれば、スルホキサフロルを含め認めないように、あるいは限定的に使われるように、私自身の問題関心はネオニコチノイド農薬、浸透性でやるので、下から吸い上げて農薬で強力にやっていくというのをやはり見直してほしいと思いますが、その点についていかがでしょうか。
○国務大臣(松本純君) 農林水産省が平成二十八年七月に公表した蜜蜂被害事例調査によりますと、農薬が原因と疑われる蜜蜂の被害事例が年間五十から七十九件でありまして、その発生原因が水稲のカメムシ防除に使用されている殺虫剤の直接暴露である可能性が高いと考えているとされていることは承知をしております。 一方、我が国で使用される農薬の人への健康影響につきましては、食品安全委員会による健康影響評価を踏まえ、厚生労働省により食品における残留基準が設定され、農林水産省により農薬の適正使用が指導されておりまして、消費者の健康につきましては保護されているものと認識をしているところでございます。 今後とも、国民の健康の保護が最も重要であるという基本的認識の下、食の安全に万全を尽くすとともに、そういった情報が消費者に分かりやすく伝わるよう努めてまいりたいと存じます。
○福島みずほ君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(石井みどり君) 以上をもちまして、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府消費者委員会関係経費及び消費者庁について委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四分散会