財政金融委員会 第5号
- 発言数
- 266 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2017/03/22
会議録
○委員長(藤川政人君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、辰巳孝太郎君が委員を辞任され、その補欠として倉林明子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤川政人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官土生栄二君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤川政人君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に参考人として株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁細川興一君、株式会社国際協力銀行代表取締役総裁近藤章君及び日本銀行総裁黒田東彦君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤川政人君) 去る十五日、予算委員会から、三月二十二日の一日間、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 審査を委嘱されました予算について政府から説明を聴取いたします。麻生財務大臣兼内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十九年度一般会計歳入予算並びに財務省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計歳入予算額は九十七兆四千五百四十七億円余となっております。 この内訳について申し上げますと、租税及び印紙収入は五十七兆七千百二十億円、その他収入五兆三千七百二十九億円余、公債金は三十四兆三千六百九十八億円となっており、次に、当省所管一般会計歳出予算額は二十五兆七千三百四億円余となっております。 このうち主な事項について申し上げますと、国債費は二十三兆五千二百八十四億円余、復興事業費等東日本大震災復興特別会計への繰入れは五千七百十億円、予備費は三千五百億円となっております。 次に、当省所管の各特別会計の歳入歳出予算について申し上げます。 国債整理基金特別会計におきましては、歳入歳出いずれも百九十六兆六千四百十五億円余となっております。 このほか、地震再保険等の各特別会計の歳入歳出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。 最後に、当省所管の各政府関係機関の収入支出予算について申し上げます。 株式会社日本政策金融公庫国民一般向け業務におきましては、収入一千六百九億円余、支出九百五十二億円余となっております。 このほか、同公庫の農林水産業者向け業務等の各業務及び株式会社国際協力銀行の収入支出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。 以上、財務省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第であります。 なお、時間の関係もありまして、既に配付いたしております印刷物をもちまして詳しい説明に代えさせていただきますので、記録におとどめくださるようよろしくお願いします。 以上、よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。 引き続きまして、平成二十九年度における内閣府所管金融庁の歳出予算について御説明申し上げます。 金融庁の平成二十九年度における歳出予算額は二百四十三億円余となっております。 このうち主な事項について申し上げますと、金融庁の一般行政に必要な経費として二百十八億円余、金融市場の整備推進に必要な経費として十億円余、国際会議等に必要な経費として五億円余となっております。 以上、内閣府所管金融庁の歳出予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。 以上です。
○委員長(藤川政人君) 以上で説明の聴取は終わりました。 なお、財務省関係の予算の説明については、お手元に配付しております詳細な説明書を本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
○中西健治君 おはようございます。自由民主党の中西健治です。 本日は、同時刻でロサンゼルスで行われている野球のことも少々気になるところではございますけれども、大事な予算の委嘱審査でございますので、しっかりと集中して質疑に臨んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、麻生大臣に大局的な見解をお伺いしたいというふうに考えております。 資料をお配りいたしております。是非、一枚目を御覧いただきたいと思います。こちらは主要国のCDSスプレッド、クレジット・デフォルト・スワップのスプレッドの昨年の一月以降の推移であります。これは、ある国の国債がデフォルトになった場合に備える保険料、つまり、その国の財政に対する信用力を世界中の市場参加者がどう評価しているかという、実際に取引されているスプレッドであります。これは、左のメモリは〇・〇一%、一ベーシスポイント、ですから、十というところは一〇ベーシスポイント、〇・一%を指すということになります。 これは世界中の参加者が真剣勝負でやっている評価ということになりますので、私自身、興味を持ってフォローしているわけでありますけれども、こちら見ていただきますと、昨年の六月の末にどこの国のスプレッドも大きく跳ね上がっている。これはまさにイギリスのEU離脱の国民投票の結果が予想外のものであったということを示しているということだと思います。それに比して、アメリカ、アメリカはブルーの青い線ですけれども、こちらはトランプ大統領、大統領選があったにもかかわらず、市場の方は冷静であったということが見て取れるということではないかと思います。 赤い線、こちらが我が国日本のスプレッドということになりますけれども、これ御覧いただきますと、昨年来ほぼ一貫してスプレッドは縮小し続けているということであります。ですので、リスクプレミアムは縮小を続けているということになります。直近ではアメリカよりもスプレッドが小さくなっている、これは七年ぶりのことだということのようであります。 あと、フランスなどは一月、今年に入って大きくスプレッド上がっていますけれども、直近では少し落ち着いて戻してきている、こんなようなことが見て取れるわけでありますが。 これを御覧いただきまして、麻生大臣、G20の方にも行かれたわけでありますけれども、日本の、我が国の現状、そして世界情勢に関する御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この指標を見るまでもなく、最近の日本の、クレジット・デフォルト・スワップというんですけれども、このCDSスプレッドは低下の傾向にあることははっきりしておりますが、足下で、欧米諸国に比べても低い諸国で推移をして、今御指摘がありましたように、アメリカが今二六ぐらいかな、日本が今二二までになっているんだと思いますが、これは経済、財政の状況など様々な要因を背景に市場において決まるものでありますので、その動向、要因等々について今この場でコメントすることは差し控えさせていただきたいと存じます。
○中西健治君 日本のクレジットのスプレッドがCDSでは縮小していると申し上げましたけれども、これは日本の財政に対する信認という部分も当然あるというふうに思いますが、もう一つ、技術的な要因として、昨年の日銀のマイナス金利が採用されて、特に短めの国債というのは外国人の参加者の比率が高いわけですが、外国人が日本の国債をドルにスワップして、ドルベースでのでき上がりの金利というのがこれがマイナス金利採用以降下がってきている、これに連動する形でCDSのスプレッドも縮小してきているという技術的な要因も大いにあるということであろうというふうに思います。 ですので、今後、日銀の金融政策がまた出口戦略に向かっていくということになると、こちらは反転するということも十二分に考えられるだろうというふうに思いますし、何より大切なのは、財政の信認を失わせるような事態になってはいけないということだというふうに思います。 こちら主要国なんですけれども、イタリアは割愛をいたしました。割愛せざるを得なかったんです。というのは、イタリアは一五〇ベーシスポイントぐらいで推移していますので、このグラフに収まり切らないということで割愛をしていますけれども、イタリアは、御存じのとおり、政府の債務残高、対GDP比は日本よりも低いというところでありますけれども、一五〇ベーシスポイントと、このグラフに収まり切らない、こんなような状況になっております。 これは何を示しているかというと、やはり財政健全化に対する意思があるか、そして財政を健全化できるような経済の基盤があるのか、経済成長を達成できるのか、こうしたことを市場が評価しているということなんではないかと思います。 我が国は、今後、二〇一八年に財政の検証を行う、財政再建の中間の検証を行うということだと思いますし、二〇一九年の消費増税の判断というのも二〇一八年中か二〇一九年に行うということだと思いますが、ここでまた一山、二山来る可能性があるということではないかと思いますが、こうしたこれからの我が国の財政、これについて大臣の所感をいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたとおり、クレジット・デフォルト・スワップというものが今の時点において低水準にあるのは確かですが、御指摘のありましたとおり、これは各国とも国の信認というものを確保するために財政健全化努力というのを引き続き継続していかねばならぬのだと思っております。 そもそも日本の経済は、御存じのように、国、地方の長期債務残高というのはこれは他の主要国と比較して極めて高い水準にあるのは確かでありますので、今後、少子高齢化の進展とともに社会保障関係費の増大も見込めますので、そういうことを考えますと、これは財政健全化というのはこれは待ったなしの課題なんだと、そう思っております。 したがいまして、二〇二〇年度のプライマリーバランス、まずはプライマリーバランスの黒字化の実現に向けて、引き続き経済・財政再生計画に定められているとおり、歳出歳入の両面からの取組を行っていくということであろうと思っております。 具体的には、歳出面では、これはもう社会保障が一番大きな問題になるんですが、社会保障の改革を含めまして、改革工程表に掲げられております改革を着実に実施いたしまして、目安というものをつくっておりますが、それに沿った歳出改革を一層強化する。同時に、歳入面でも、今御指摘のありましたように、税収を引き上げつつ、二〇一九年十月に消費税を確実に引き上げられるような経済環境、景気等々をつくり上げていかねばならぬと思っております。 また、二〇一八年時点で目標達成に向けた歳出改革の進捗状況というものを途中で評価することにいたしておりますので、必要な場合は更なる歳出歳入の追加措置を検討することといたしております。 いずれにいたしましても、経済・財政再生計画の枠組みの下でいわゆる経済再生というものを図りながら、安倍内閣のこれまでの歳出改革の取組をきちっと実行し、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化、まずはこの目標を達成、この実現に邁進してまいりたいと考えております。
○中西健治君 二〇一八年、一九年にまた山が来ないということを私も願っているということであります。 では、続きまして、来年度の予算に即したことをちょっとお伺いしたいと思いますが、来年度の予算では外国為替特別会計の剰余金全額を一般会計に繰り入れるということになっております。こちらが、剰余金の三〇%は外為特会に残す、内部留保にするんだと、こうしたルールに反する裏技ではないかと、こういう議論というのが衆議院の方でも行われておりましたし、一部マスコミでもそのような報道がされているということであります。それに対して財務省の方は、いやいや、これまで三年間十二分に積んだので、今年は剰余金を内部留保として積まなくても大丈夫なんだと、こういう説明をされているかと思いますが、事実関係についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(大塚拓君) 平成二十二年に公表した一般会計繰入れルールにおきましては、外為特会の剰余金について、毎年度の剰余金の三〇%以上を外為特会に留保することを基本としつつ、外為特会及び一般会計の状況を踏まえ、一般会計への具体的な繰入額を決定することとしております。 二十九年度予算では、この一般会計繰入れルールに沿った形で、まず一般会計における歳出の伸びとこれに必要な財源確保の状況、それから外為特会には近年三〇%を超えて剰余金を留保してきており、二十九年度に全額を繰り入れても過去四年間を通じれば三〇%以上を留保しているということになりますので、その事情を勘案いたしまして、二十八年度の外為特会の剰余金見込額の全額である二・五兆円を一般会計に繰り入れることとしたものでございます。 このように、二十九年度の全額繰入れは、二十二年度のルールに沿って繰り入れた結果でございます。
○中西健治君 今の説明、衆議院の方でも、三割を超える、四年ならしてみると三一・九%だと、こんな説明がされていたわけでありますが、その説明ですと、次の年度ですね、二〇一八年度は三分の一残さなきゃいけない、その次の年も多分三〇%内部留保として残さなければいけない、三年目ぐらいでやっとまた少し柔軟に対応できるのかなと、こんなような説明になってしまっているのではないかというふうに思います。私自身は、このルールに、この三〇%ルールに縛られてしまうということよりも、このルールの本質そのものを考えた方がいいんじゃないかと、見直した方がいいんじゃないかというふうに思っております。 そこで、この三〇%ルール、これ制定されたのが今から七年前、二〇一〇年の十二月ということでありますが、この三〇%ルールが策定された際の、どうして策定されたのか、その背景についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(武内良樹君) お答え申し上げます。 通貨当局に対する信認を確保する観点から、過去の為替と金利のデータから為替や金利が変動しても積立金が評価損をおおむね下回らない水準を試算しますと、外貨資産の三〇%程度の金額が必要となること等を踏まえ、外為審議会で御議論をいただいた上で設定したものでございます。
○中西健治君 そうなんですが、そのときの為替の状況についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(武内良樹君) 先ほど申し上げました試算につきましては、平成以降の為替それから金利の変動を受けて、最大限、例えば平成二十三年度決算を見ますと、為替評価損、損益は四十一兆円生じております。それを元に戻しますと大体三割程度ということで試算させていただいたものでございます。
○中西健治君 私が背景と申し上げたのは、そのいきさつというよりも、その当時の為替の状況です。 二〇一〇年の後半というのは、ドル・円の為替が八十円という状況になっていて、その次の決算で大きな評価損だといったのは七十円台に突入したと、こういう状況だったということであります。ですので、外国為替がどんどん円高の方に進んでいく、あっ大変だということで、外為特会も健全性はどうなんだというようなこととか、介入をこれからどうするんだと、実際にその後介入していますけれども、介入をどうするんだと。こんなような話の中で、やはり内部留保、剰余金の一定程度は内部留保として保っておこうということで三〇%ルールというのが策定されたということだろうというふうに思います。この三〇%ルールが採用されたときと今は大分状況が違うということなんじゃないかというふうに思っています。 一つお伺いしたいと思いますが、この外為特会の外貨建て資産の平均持ち値、言わば為替の変動に対してブレークイーブンになる為替水準、これはドル・円でいうとどれぐらい、幾らぐらいでしょうか。
○政府参考人(武内良樹君) 平成二十七年度末貸借対照表を基に試算いたしますと、外国為替の評価損がなくなる為替水準は百十五円程度でございます。
○中西健治君 百十五円ということであります。 二年ほど前にも私は質問させていただいて、私、そのときの推定は百十二円台ではないかということをお伺いしたところ、そのとおりだというお答えをいただきました。その後、為替水準、円安に振れた部分もあり、外為特会の中で再投資する部分もあったので持ち値が百十五円というところに来ているということだと思いますが、この百十五円というのは、昨日はニューヨーク市場で円高の方に振れていますが、現状の為替レートからだとそんなには遠いところにいるわけではありません。三〇%ルールができたときというのは、持ち値に対して、現行の、そのときの相場水準が大きく円高に振れていて、評価損が物すごい膨らんでいる、こういうときだったわけですね。それに比して、今はそういう状況にはないと。私が思うことというのは、この三〇%ルールというのはやはり見直すべきであるというふうに思います。 提案その一なんですけれども、提案その一は、これ穏健な方なんですけれども、穏健なのは、毎年の剰余金の繰入れ、これは、そのときの為替の相場と外為特会の外貨建て資産の持ち値との関係で決めていくということなんじゃないかと思うんです。今みたいに持ち値と近いところでは、剰余金は全て一般会計で活用していく、そして外為特会には残さないと。もう外為特会に今二十五兆円ありますから、この積立金で今内部留保が。それを更に現状で積み増す必要はないんじゃないかというふうに思いますが、この提案その一ですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃる意味は分からぬでもないんですが、一般会計ルールにおいて、これは通貨当局に対する信認というものを確保するという観点から、これは過去の為替と金利のデータを用いて為替や金利が少々変動しても外為特会の積立金というものが評価損をおおむね下回らない水準というものを試算したところ、外貨資産の三〇%程度の金額が必要になるということなどが過去の例として出てきておりますので、外為審議会でも御議論をいただいた上で毎年度の留保割合というものを三割程度と設定をいたしておりますので、まあ妥当な水準と考えておりますが、引き続きこれは一般会計ルールに沿って、外為特会と一般会計それぞれの状況を勘案いたしつつ毎年度一般会計繰入額は決定させていただきたいなと考えております。
○中西健治君 今の私の提案その一というのは穏健な方だというふうに申し上げましたけれども、今の三〇%というのは、審議会の方の議論でも、多分オプションの理論で計算されているということなんじゃないかと思うんです。ブラック・ショールズ等の数式とかを用いて三〇%というのを出してきていると思いますが、やはりオプションの理論というのも、実際の価格と、それから行使価格というのは相場水準と行使価格でどれぐらい違うのかというのでオプション理論というのは変わってきますから、やはり私はそれは勘案すべきである、これが提案その一です。ですから、剰余金は現状では一般会計に全て回すべきではないかと、こういうふうに思っています。次年度以降も柔軟に対応できるようにすべきだと、こういうふうに思っています。 もう一つは、もっと過激なんですが、こうした内部留保をそもそも積立金として持つ必然性があるのかということであります。 二十五兆円今積み立ててある、内部留保として積み立ててあるということですが、これ、基本的には為替差損に、評価損に対する備えということだと思いますが、この評価損、円高になったら膨らむんですが、実現損に変わることがあるのかということです。円高になったときに実現損になるというのは、アメリカの財務省証券を売るということになりますが、為替が七十五円になったときにドル債を日本政府が売るとは、買うことはあっても売るということは絶対にないだろうと、更に円高に行きますから、絶対ないだろうというふうに思います。ということは、この積立金というのは寝かしているだけで使うことはあり得ないということになってまいります。 大臣の御答弁の中に、為替の変動のほかに金利の変動という言葉がありました。これは確かにそうなんだと思うんです。もし実現損があるとすれば、ドルの金利よりも円の金利が上がってしまって、毎年の収益がマイナスになるということ、ネガティブキャリーになるということが考えられる。これもめったに起こっていない、過去も起こっていませんけれども、そうしたときには実現損というのはあり得ますが、金利収入の部分ですから、それは毎年二・何兆円計上している、そうしたレベルの水準です。二十五兆円も持っておく必然性がないというふうに思います。 私の提案その二は、この剰余金は全て一般会計、さらに、今まで積み立ててきている内部留保、これも活用をしていくべきである。特別会計の健全性だということよりも一般会計の健全性、赤字国債減らしましょうよ、若しくは有効活用していきましょうよと、こちらの方が大切なんじゃないかというふうに思いますが、この提案その二について、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 一つの考え方だと思いますけれども、これ、いろいろなことが起きますので、過去を思い出していただくと、二〇〇八年のときのいわゆるリーマン・ブラザーズのバンクラプシーが、破綻が起きましたときには、あれは日本がIMFに急遽金を貸し付ける、ということをやる金はどこから出たかといえばこの外為特会から、あったおかげであれは世界の金融収縮、金融破綻というのを救う元の元はこの外為特会の金を使っておりますので、そういった意味では、今、日本の置かれている立場を考えますと、ある程度金融等々に力がある、円もそこそこ安定しているという国、しかも超低金利という国の持っているそういった力というものはきちっといろんなところで使う、まあ使わずに済んだら一番いいんでしょうけれども、そういうこともある程度考えておかねばならぬとは思っております。 加えて、今おっしゃったことは確かに、一般会計に繰り入れるという話は決して何か考え方として間違っているとは思いませんけれども、いわゆる外為というものの使い方というものにつきましては、非常時には備えておかないかぬなというのは正直、国際金融に、中に、真っただ中におりますと、そういったものの力というものが必要なんだというのは感じておる次第です。
○中西健治君 非常時に備えることというのは、まさにこの外為特会を持っていること、巨額の米国債を持っていることで十二分に備えられているのではないかというふうに私は思っております。この上、米国債を使えば幾らでも資金調達もできるということなのではないかと思いますので、是非、提言その二まで行かなくても、その一ぐらいは今後御検討いただけると大変有り難いかなというふうに思います。 続きまして、ふるさと納税に関して御質問をしたいと思います。 ふるさと納税は総務省所管ということで総務省の方にも来ていただいておりますが、一つ財務省の方にお伺いしたいというふうに思っておりますのは、ふるさと納税、いろんなことが言われております。応益負担の原則に反するのではないかですとか、あと、返礼品目的で、返礼品が主たる目的になっているのではないかとか、特例控除の上限金額が所得に応じて変わってきますので、これは高額所得者優遇じゃないかと、いろんなことが言われていますが、これ、もうちょっとマクロ的に国の財政に対する影響ということをお伺いしたいと思うんです。 一方は、地方公共団体で、地公体で収入を得る方は寄附金額ということになっております。そして、地公体で収入が減る方は税収減という形になっておりますので、この科目が違うということが当然何らかの影響をマクロ的に及ぼすだろうと。これだけ金額が増えている。資料の方もお配りしておりますが、制度始まったとき百億円前後だったものが今は千六百億円と急増しているわけですから、百億円のときとこの千六百億円のときでは全く違う重みを持ってきているということじゃないかと思います。 国の財政に対する影響という点について質問したいと思います。
○大臣政務官(杉久武君) お答えいたします。 ふるさと納税につきましては、地方財政計画上、納税者の住居地の自治体においては、地方税法上の他の特例措置と同様に、寄附金税額控除として地方税の収入見込額の減要因として計上される一方、寄附を受ける自治体におきましては寄附金収入が計上されておりませんでした。このことから、必要な地方交付税総額の増要因となっております。寄附金収入につきましては、地方財政計画において平成二十九年度から雑収入として計上することとしたところでございますが、激変緩和の観点から、まずは見込まれる収入額の半分程度を三年掛けて段階的に計上することとしております。 いずれにしても、今後とも地方財政計画へのより良い計上の考え方について総務省と十分に協議をしてまいりたい、このように考えております。
○中西健治君 今のお話、地方税が減少して、そして地方交付税で手当てする部分があるということなんじゃないかと思いますが、地方交付税で手当てをするということになる、地方税の仕組みというのは複雑ですけれども、巡り巡っては赤字国債の発行増ということになるのではないかと思いますが、その点の確認をしたいと思います。
○大臣政務官(杉久武君) 今お話しさせていただいたとおり、今まで計上されていなかった部分については財源不足が拡大することになりますので、交付税と赤字地方債が増加するということになります。
○中西健治君 そうなりますと、交付税の部分は何らかの手当てをしなきゃいけませんから、結局はそこの部分は最終的には赤字国債の増加ということになりますし、あと赤字地方債の増加ということになるということなんだろうというふうに思います。ですから、この制度を利用する方々にもそうした部分というのは少なくとも知っておいていただかなければいけないんではないかというふうに私自身は考えているところであります。 もう一つこのふるさと納税についてお伺いしたいんですが、寄附という形で地公体に支払うわけですけれども、寄附というのは、そちらに依存しているNPOですとか社会福祉法人だとか、そうしたところが幾つもあります。そうしたところに行くべき寄附が実はこの地方公共団体の方に幾らかは行ってしまっている、少なくとも競合関係にあり得るのではないかと、こういう懸念がございます。地方公共団体は地方の公権力を持っているわけですから、そちらと全く力のないNPOの間で競争が行われるというようなことになると、これはいかがなものかという側面があるんではないかと思いますが、総務省、こうした懸念についての認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(開出英之君) お答えいたします。 御指摘のふるさと納税と一般の寄附との関係でございますけれども、ふるさと納税を経験することを通じて寄附税制の手続等への理解が増すとともに、寄附が身近なものに感じられるようになるという効果もあると考えてございます。特に東日本大震災や熊本地震、昨年末の新潟県糸魚川の火災といった様々な災害に対して、ふるさと納税により全国から多くの支援が集まったということについては、その一例との指摘もあるところでございます。 今後も、ふるさと納税が寄附の裾野を広げ、寄附文化醸成の一助ともなるよう、制度の健全な発展に努めてまいりたいと考えております。
○中西健治君 今、災害の例を出されましたけれども、それは本当にプラスの効果がある部分だろうというふうに思います。それと比して、それに対してなんですが、ちょっと具体例は差し控えますけれども、やはり私の身近でもこのふるさと納税とNPOが競合する例というのもございます。 ですので、今後、どう言ったらいいんでしょう、経済の用語で言うとクラウディングアウトですね、公共とそして民間の間でのクラウディングアウトというのは、これは起こり得るということ、これは是非とも、この寄附の間で、寄附の中で起こり得るということ、これは是非注意していっていただきたいというふうに思います。自己負担なき寄附と、そして利益の無償の供与ということ、これは全く違うということじゃないかと思いますので、そこのところは注意していっていただきたいと私自身は考えておるところでございます。 今後、このふるさと納税についてまた制度の見直しというのは行われるということなんではないかと思いますけれども、その中でも一つのポイントとして考えておいていただきたいというふうに思います。 時間が来ましたので、本日は私、ここら辺で質問の方は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○大塚耕平君 民進党・新緑風会の大塚でございます。よろしくお願いいたします。 今、中西さんからいい御提案があって、外為特会剰余金の扱い、私も全く同様に以前から思っております。平均持ち値に、あと、その年のボラティリティーをどう考えるかとか若干考慮すべき要素はありますけれども、もう少し予算への計上の仕方、客観性、少しでも客観性を持たせた積み方をしていただきたいなと思います。 同様に、私の方は、国債費、国債整理基金特別会計への繰入れの話を今日はお伺いしようと思っていたんですが、まずお伺いしたいのは、国債費の算出根拠について簡単に御説明いただければ幸いです。大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十九年度の国債費におきましては、これは償還費が、国債残高のいわゆる増加に伴います定率繰入れの増加額等を受けて、前年度に比べて〇・六兆円増の十四兆四千億円となっております。また、利払い費は、予算積算金利を、いわゆる日銀が当面長期金利ゼロ%程度で推移するよう長期国債の買入れを行うとしておられますので、低金利環境が続いていることなどを考えまして、過去の金利上昇時の例というのは一・一%、というのは、平成十年度に運用部ショックで、このときは〇・九が一挙に二・〇まで上がった等々の例がありますので、一・一%程度を総合的に勘案して、前年度の一・六%から一・一%に引き下げたなどによりまして、前年度に比べて〇・七兆円減の九兆一千億ということになっております。
○大塚耕平君 今大臣が総合的に勘案しというふうにおっしゃったんですが、去年が積算金利が一・六で今年が一・一、そこをもう少し客観的に、何か事務方から説明は受けておられますか、なぜ〇・五%引き下げるのかということについて。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十九年度の積算金利、これは繰り返しになりますけれども、日銀が当面長期金利を〇%で推移するという、買入れを長期国債でやるということにしておられますので、過去の金利上昇時の例というのを調べてみまして、これ、なるべく下げることを考えていたんですが、上昇した例を引きますと、先ほど申し上げましたように平成十年で一・一、同じく平成十五年のときも〇・五が一・六というように上がっておりますので、そういったことを総合的に勘案いたしまして一・一%というように設定をさせていただきました。 いずれにしても、これは金融市場とか調節方針に従って金融政策を行うものとは認識しておりますけれども、これは日銀の物価安定目標のために行われるものでして、今後その時々の経済とか物価情勢を踏まえて変更される可能性もあるんだと思っておりますので、長期金利は、金融政策だけではなくて経済とか財政とかいろんな状況等を勘案して、その背景にマーケット、市場において決まるものだと思っておりますので、過去と同様、金融市場というものに、今のこういった不確実性の時代とはいえ、何らかのショックが生じる可能性はこれは常に否定できないものだと思っておりますので、ある程度のバッファー、リスクバッファーというものとして機械的に過去の金利上昇の例を引いたというように私どもは理解しておりまして、昨年に比べてもう少し下げられることはできるのかという検討から一・一という数字をはじき出したという経緯だったと記憶します。
○大塚耕平君 先ほどの中西さんの外為特会の方は、従来三〇%ルールでやっていたのを今回はゼロと。こちらの国債整理基金特別会計への繰入れの方は、まあ日銀が長期金利をゼロ%にしようと言っているわけですから、一・一も積まなくていいんではないかという意見も結構、これは与野党問わずそういう意見がございます。そういう意味では、予算のときのバッファーである外為特会とこの国債整理基金特会、いずれも剰余金や繰入金の積立方というのが少しアカウンタビリティーに欠けるのではないかなという印象を持っております。 外為特会の方は先ほど中西さんがああいう御提案をしていただいたので、あれを御検討いただければいいと思うんですが、国債整理基金への繰入れについて、今回は積算金利を少し下げるという形で御対応されたんですが、大臣は長年財務大臣をお務めになっておられて、総理も御経験になったわけですが、ここの繰入れルールについてどういう問題意識を持っておられますですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 国債の利払い費のことになるんですから、将来の金利動向というのを正確に見通すということは極めて困難なんですが、利払い費の財源というのは、これは万が一にも足りなくなったとか不足したとかいうことにはならぬようにこれは十分予算計上を行っているところなんですが、例えば平成十九年度から二十四年度までの予算におきましては、予算編成時における足下の金利動向とか平成十年以降の金利の最大値が二%であったことなどを総合的に勘案して設定をいたしたことがあるんですが、また、自民党が政権に復帰してから編成を行っております平成二十五年度以降の予算においては、一定期間の平均金利とか過去の金利上昇の例、今申し上げた例ですけれども、総合的に勘案して設定しているんであって、これをある程度恣意的に設定しているというような感じではなくて、そういったものは過去に総合的なもので勘案して平均値を出してくる、そういった発想が基本だと思っております。
○大塚耕平君 どういう考え方でやっていらっしゃるのかという御説明であったんですが、私がお伺いしたかったのは、その考え方に何か改善すべき点なり、何がしか御経験上の問題意識をお持ちではないかということなんですが、改めてもう一回聞かせてください。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、まあこんなのを五年も長くやっていますと、いろいろ、ああ、あれは間違っていたなとか、ああ、これはちょっと野党の言う方が全然外れておったなとか、いろんな、振り返りますといろいろ思い出すことは幾つも出てくるんですけれども。 私どもとして、やっぱり基本的に経験則だけでやれるかというと、このところやっぱりほかの国を見ていますと、この一年半ぐらいの間で各国の首脳というのは、主要七か国のうち四か国、首脳が変わっております。近々フランスも変わりますからこれで五か国目、残るがドイツと日本ということになって、いわゆる政権が最も安定して四年、五年続いている国は日本だけということになり、加えて、今の状況というのは、円が強くなってきたり、また経済というものが少しずつ良くなってきたり、また超低金利だったりするものですから、各国からはいろいろな日本に対する金融とか経済とかそういったものに対する期待、若しくはそういったものに対するいろいろな要望等々が五年前に比べてえらく増えたなというのが最近正直な実感なんですけれども。 いずれにしても、そういったものに対してアメリカに代わって日本が世界のそういったものをいろいろやっていかないかぬ部分、特にアジアからそういった要望は非常に強いような気がしますけれども、そういったものに応えるだけのものを持ち続けないかぬなという意識が強くあるのは一面ありますけれども、傍ら、我が方は財政状況というのが極めて厳しい状況にありますので、これをきちんとやりながら、財政再建もやりながらこっちもやらないかぬという両方をやるのは、バランス感覚が物すごく難しいなというのが正直な実感です。
○大塚耕平君 全員が納得できるルールというのはなかなかないと思うんですけれども、私個人は一・一は、今年に関していうと、日銀のマーケットに対する向き合い方からすると少しそれでも高過ぎるというふうに思うんですけれども、ただ、先ほど大臣がおっしゃった過去の実績に基づいて何らかの積立てをするということであれば、先ほどおっしゃった三年度の数字でいうと一番高いのが一・六なんですけれども、まあ年間二%も上がることはなかなかないだろうと思えば、多いという批判をあえて受けてでももう二%分は必ず積んでおくとかですね。そうしないと、今年一・一に下げて、来年度また一・五に上げると、政府自身が金利上昇を予測しているというふうに取られるんですよね。 特に、日銀の出口戦略がこれから非常に難しい局面が、十年か、ひょっとすると二十年近く続くかもしれないときに、政府のこの積算金利の置き方によって想定外のマーケットへの影響を与えないようにするためには、過去の変動幅の最大分を多過ぎると言われても積み続けるというのは一つの客観性だと思うんですね。これを、来年はさらに、ちょっと財源捻出のことも考えて、一・一を〇・七に、そして〇・五にと下げていったときに、今度出口戦略に向かったときにこの積算金利をどう置くかによって政府の見方を問われるわけでありますので、ここも先ほどの外為と同様にボラティリティーをどう読むかとか、他のしんしゃくすべき要因もありますけれども、今年度はもう予算がこうやって案が編成されておりますので結構でありますけれども、来年度以降、外為特会の剰余金の件と含めて、もう少し客観的に説明のできる、そして想定外の影響をマーケットに与えないルールを御検討いただきたいということをお願いをしておきたいと思います。 それから、財務省の予算に関連してもう一点、国税職員あるいは税関職員ですね。この国税職員、税関職員は慢性的な人手不足だと思いますが、国税や税関の職員の定員確保に向けて今回はどういう方針で臨まれたでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 現在、政府全体が総人件費の抑制という方針の下で動いておりますのは御存じのとおりなんですが、そういった方向で業務の効率的なことを進めておるところで、国税庁全体としては五万六千百五十九人いた平成十八年度に比べまして、十年後の今日では五万五千六百六十六と、かなり減ってきておるのは事実であります。 しかし、傍ら、御存じのように、八百万人の観光客が二千四百万人に増えて、そこで更に増えていくという、いわゆる需要、税関職員というか、特に空港、港等々における税関の職員等々の行政需要というものはもうえらい勢いで不足してきておりますので、これは国際的な租税の回避対策の強化というものがもう一個、例のBEPSの話等々ありますので、この国際戦略のトータルプランに対する体制をやらないかぬということを考えて三年ぐらいたとうといたしております。 これ、なかなか、御存じのように、税関職員、加えてこれ、外国語でやろうというんですから、そんな簡単に人がつくれるわけではありませんので、この税関に向けて、今後四千万人に外国人客が増えるというのに対して、これは人員確保に取り組まないかぬということでやり始めさせていただいて、今年度、平成二十九年度予算案では、国税庁の定員というのがこれは六年ぶりに一名増になっております、一名。税関の定員は百三十七名純増で九千百七十八名としておりますけど、引き続き国税業務とか税関業務の増大に対処するに当たって効率化というものを進めるのは当然ですけれども、機械化も図らぬといかぬと思っておりまして、いろんな意味で定員の充実というのは更に努めてまいらねばいかぬところだと思って、捕捉率等々いろんなよく御指摘のあるところだと思っておりますので、その点も含めまして、人員でカバーできるもう絶対量がある程度必要だと思っておりますので、その点に関しまして私どもとしては充実に努めてまいらねばいかぬと思っております。
○大塚耕平君 以前にもこの委員会で申し上げたことがあるんですが、どこの役所が多過ぎて、どこの役所が少ないかと、なかなか申し上げにくいんですけれども、ただ、出先機関等の実情を見ておりますと、農水省とか国交省辺りはもう少しスリム化の余地もあるかなと。その一方、国税や税関、あるいは金融庁もそうだと思うんですが、かなり人手が足りていないという印象を持っておりますので、これ、なかなか大臣が自分の所管である国税の職員を、今一だけ増えたとおっしゃいましたが、急に大盤振る舞いはしにくいということもあろうと思いますので、やはりこれは総務省所管のそもそもの人員の定数の配分を変えないと変わっていきませんので、副総理として指導力を発揮していただきたいというふうに思います。 それに加えまして、国税の職員や税関の皆さん、それぞれ国税収入、関税収入を上げるためにしっかり働いていただいているわけでありまして、また、その税金を納めていただくのは国民の皆さんでございますので、このお預かりした税金というのは、やはり透明なプロセスで歳出が決まっていくということが問われているわけであります。 この国会で議論になっております例の森友学園の問題も、やはり国有地を値引きして売るということは、それだけ国にとっての歳入が減るということですから、それは納税者の立場から見たらいかがなものかと、これが透明で適切なプロセスであったならいいけれども、ちょっと疑義があるんではないかということで今これだけ話題になっているわけであります。 同様の問題は、これだけ予算規模の大きい国ですから、数え上げれば相当の数、まあ不透明さがあるというよりも説明の不十分な項目があろうかと思いますが、そういうものに遭遇すると我々はどうしても国会でそれをお伺いせざるを得なくなりますので、今日もその案件について一つお伺いをしたいと思います。 まず、文科省にお伺いしたいんですが、松井三郎さんという京都大学の名誉教授の方の簡単な御経歴で結構ですので御説明を願います。
○政府参考人(板倉康洋君) お答えいたします。 お尋ねいただきました松井三郎名誉教授の経歴でございますが、京都大学に確認をいたしましたところ、一九八七年に京都大学教授に就任されまして、二〇〇七年まで京都大学において勤務、また、二〇〇七年三月に定年退職をされております。その後、二〇〇七年四月に京都大学名誉教授の称号が授与されているところでございます。
○大塚耕平君 私も拝見したところ、環境工学の専門家であるということで、大変立派な方だと思います。お会いしたことはありませんが、そう推量しております。 もう一つお伺いします。アカデミアを所管する役所という観点からお伺いしますが、もったいない学会という学会あるいは縮小社会研究会という、まあこういう、これは社団なのか任意団体なのか分かりませんが、アカデミアに関連するそれぞれ組織について簡単に概要を説明してください。
○政府参考人(板倉康洋君) お尋ねの学会及び研究会につきましては、文部科学省の所管法人ではありませんので詳細は把握しておりませんが、ホームページ情報などによりますと、東京都所管NPO法人もったいない学会は、広く一般市民に石油ピークを啓蒙し、石油を大切に使う方策を検討し、その知識、知恵を広く一般に広げることによって、心豊かな社会の実現に寄与することを目的として設立されたと承知しております。 また、一般社団法人縮小社会研究会は、社会の縮小によって文明の持続並びに豊かな社会の実現に寄与することを目的として設立されたと承知しております。
○大塚耕平君 その学会と研究会は、今年の二月十一日に合同でシンポジウムか何かを開いておりますか。
○政府参考人(板倉康洋君) お尋ねの合同シンポジウムにつきましては、文部科学省として詳細は把握はしておりませんが、一般社団法人縮小社会研究会のホームページの情報によりますと、二月十一日に合同シンポジウムを開催したと記載されていると承知しております。
○大塚耕平君 ありがとうございます。 私もそのシンポジウムの案内いただきまして、ここにございます。二月十一日の十時から十七時三十分まで開催されたということでありますが、実はその中で何人かの研究者の方あるいは関係者の方が、自分の研究なり何か関わったプロジェクト等についての報告なり発表をしておられるわけであります。 松井先生はそのうちのお一人でございまして、その松井先生の報告の内容がビデオで公開をされております。このビデオを拝見したところ、今委員の皆様のお手元にも配付をさせていただきましたような御発言がその松井先生の御発言として映像の中で出てまいります。かなり長い間、三十分ぐらい御報告されていたんですが、最後の方でこれは出てきました。お手元にございますが、ちょっと読ませていただきます。 外務省、外務省の方に直接このプロジェクトを言って、外務省のお金を大使館、ケニア大使館を通じて、我々お金いただいて、この活動をしています。で、いろいろ説明しました。で、何とかですね、このケニアでもう少しこの活動増やして、ケニアの人たちにもったいないというのを理解してほしいなと、いうことで行きました。外務省の役人が、なかなか理解してくれなくてですね、えんやとえんやとばかりに小野さん、先ほど理事長と私が安倍夫人のところに行ってきました。安倍夫人、首相官邸の事務室に。で、安倍夫人が会ってくれましてね、聞いてくれましてね。あの人、すごいですね。その、その、その、その晩に首相と話をしてですね、首相からすぐ、連絡入って、ぐぐぐぐっと回って、今年、予算付きました。八千万もらいました。それで今年この村、二つの村に入ります。あの、あの御夫婦のホットライン、すごいですね。 これ、一応ビデオから書き起こしたもので、若干音声が聞き取りにくいところがあったので一部違いがあるかもしれませんが、おおむね正確に書き起こしたつもりであります。 もちろん、アフリカにトイレを設置するとか、こういうことは別に悪いことではありませんし、それから、この学会や研究会がこういう活動を熱心にしておられるということも、それはそれで結構なことかと思いますけれども、その予算が付いたというふうに松井先生が言っておられるこの事実関係について外務省からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(増島稔君) 外務省といたしまして、御指摘のケニアにおける新規案件に今年八千万円の予算を付けたという事実はございません。また、松井京都大学名誉教授が理事を務める日本国際民間協力会から本年以降の新規案件についての申請もなされておりません。 外務省は、日本国際民間協力会が実施いたしますケニアにおける衛生改善等の事業に対しまして、昨年、約六千百万円の日本NGO連携無償資金協力による支出を決定しておりますが、これは平成二十六年から実施しております三年間の継続案件でございまして、最終年である昨年十一月十一日に今年度の支出を決定していたものでございます。 また、松井京都大学名誉教授の発言につきまして、昨日、昨二十一日、外務省から日本国際民間協力会に対しまして確認いたしましたところ、先方からも、松井名誉教授の発言は誤解によるものであり、そのような事実はない旨の説明があったところでございます。先方、日本国際民間協力会のただいま申し上げました御説明につきましては、現在、同団体のホームページにも掲載されているところでございます。
○大塚耕平君 今の御説明ですと、二十六年から三年間ということで予算が付いたもののうち、去年はその六千百万をこの事業をやっている日本国際民間協力会に支出をしたという御説明でよかったですね。(発言する者あり)はい。で、それは、私も予算書を拝見しましたら、去年の各目明細の外務省分の二十七ページに出ている政府開発援助経済開発等援助費、一億六千二百九十万円、あっ、そうですね、そのうちの一部だという理解でよろしいですか。
○委員長(藤川政人君) 答弁はまだ出ませんか。
○政府参考人(増島稔君) はい、無償資金協力の総額が百六十二億でございまして、その一部ということでございます。
○大塚耕平君 失礼しました。私が数字を読み間違えたかもしれません。 百六十二億ですか。ちょっと御確認いただけますか。これ、見る限りでは、千円単位ですから、千六百二十九億のようにも読めますが。
○政府参考人(増島稔君) 大変失礼いたしました。 千六百二十九億でございます。
○大塚耕平君 同様の部分を今年の、今審議をしている予算案の外務省の、やはり毎年各目明細ほぼ一緒ですからね、同じ二十七ページに出てきます。今年は、その該当部分に千六百三十億付いているわけでありますが、この千六百三十億分の中から、この後、八千万をこの団体に支出するということをコミットしているという意味ではないですか、この松井先生の御発言は。
○政府参考人(増島稔君) 委員御指摘になったような事実は一切ございません。 そもそも、先ほど申し上げましたが、現時点におきまして、日本国際民間協力会から本年以降の新規案件については申請がなされておりません。外務省として、同団体への支出に関する検討は行っていないということでございます。 いずれにいたしましても、外務省といたしましては、全てのODA事業は公正なプロセスを経て選定しておりまして、恣意的に事業を認めるようなことはございません。
○大塚耕平君 そうすると、今年の予算に計上されているこの援助費の千六百三十億は、今後どういうプロセスで配分をされていくんですか。
○政府参考人(増島稔君) お答え申し上げます。 平成二十九年度に計上されております予算につきましては、現在御審議いただいているところでございますが、現時点では事業規模も具体的な案件も何ら決まっておりません。 具体的案件につきましては、予算成立後、過去の実績、ニーズや要請などを踏まえながら、適切な規模で実施していくことになります。
○大塚耕平君 今御説明になられたのは、財政法の三十四条の二に、財務大臣の指定する経費に係るものについては、その後、実施計画に関する書類を作製して具体的な配分を決めていくという、多分この条項に該当するこれは経費だから現状では何も決まっていなくて、千六百三十億ざっくりいただきましたということを言っているわけですが、これは実は公共事業の箇所付けとほぼ一緒ではないかと思っていましてね。これは、予算関わっていらっしゃる先生方はもうみんなよく御承知のとおりで。 この千六百三十億をこれからどういうふうに配分していくかということを予算が成立すると決めていくんですが、実際には、もう箇所付けの要望というのはいっぱい出ているはずなんですね。 この松井さん、私もお会いしたことありませんし、先ほどの御経歴からしてきっと立派な方だと思いますし、うそを言われるような方ではないと思いますし、それに、そもそもこれ学会の公式のシンポジウムの場での御発言ですから。 外務省の役人がなかなか理解してくれなくて、安倍夫人、安倍官邸の事務室に行ってきました、で、安倍夫人が会ってくれましてね、聞いてくれましてね、あの人すごいですね、その、その、その、その晩に首相と話をしてですね、首相からすぐ連絡入って、ぐぐぐぐっと回って、今年予算付きました、八千万もらえました、それで今年この村、二つの村に入ります、あの、あの御夫婦のホットライン、すごいですねと。 これは多分、これからの箇所付けのときに、それも含めますよということを何がしかお約束をしてくださったというふうに、これは現時点では推察をいたします。もちろん、断言するだけの材料はありませんので。 その上で、内閣官房にお伺いしたいんですが、この松井三郎さんという教授が官邸においでになった記録はありますか。
○政府参考人(土生栄二君) まず、松井先生の特定の個人の発言につきましてはお答えする立場ではございませんが、先ほど外務省から御答弁がありましたとおりということで、私どももそのような事実はないと報告を受けているところでございます。 また、先生から官邸という御指摘でございましたけれども、官邸で松井氏が誰かと面会をしたという事実は承知していないというところでございます。 また、総理夫人の私的な面談ということでございますと、これは私的な行為ということでございますので、政府としてはお答えする立場ではないということでございます。
○大塚耕平君 ちょっと質問と答えがかみ合っていませんで、この松井三郎教授の官邸への来館記録はありますかということを聞いているんです。
○政府参考人(土生栄二君) 官邸への来館記録はございません。そのような、官邸で誰かと面会をしたという事実は承知していないということでございます。
○大塚耕平君 ということは、この松井さんはかなりすごいうそを述べておられることになりますが、土生さん、大丈夫ですか、後で松井さんから訴えられますよ、余り不正確なことをおっしゃると。
○政府参考人(土生栄二君) 先生から官邸でという御指摘がございましたので、先ほどはそのようにお答えさせていただいたわけでございますけれども、一般論として申し上げますと、総理夫人が公邸で私的な面談をされるということはあり得るわけでございますけれども、特定の面談につきましては、私的な行為ということでございますので、御答弁を差し控えさせていただくということでございます。
○大塚耕平君 ということは、今、土生さんがお答えになったのは、官邸の部分にいらっしゃったという記録はない、まずこういうことでいいですね。確認です。
○政府参考人(土生栄二君) 御指摘のとおりでございます。
○大塚耕平君 しかし、公邸にいらっしゃったかどうかは答える立場にないということを今答弁されたんですね。
○政府参考人(土生栄二君) そのように御答弁させていただきました。
○大塚耕平君 我々も、官邸も公邸も利用させていただいたので構造は理解していますが、官邸のメーンエントランスから入るときには記録は残りますよね。
○政府参考人(土生栄二君) 一般論で申し上げますと、セキュリティー確保の観点から訪問者登録ということは行っておりますけれども、それにつきましては、日々の業務の終了後、整理をされておりますので、そのような記録はないということでございます。
○大塚耕平君 えっ、今、びっくりするような御発言ですが、官邸に出入りされた方々の記録はないということですか。
○政府参考人(土生栄二君) ええ、記録はないものと承知しております。
○大塚耕平君 いや、それが事実だとしたら、テロ対策の観点からはお粗末極まりないですよね。 いや、土生さん、ここはね、土生さん、まあ森友問題とかいろんなことでおつらい立場だと思いますが、これはやっぱり客観的事実は事実としておっしゃらないといけないなというふうに私は思います。 官邸に出入りをする際のメーンエントランスからの入邸記録、特に役所の皆さんのようにカードを持っていらっしゃる方は別ですよ、そうじゃなくて一般の方々が入るときにはちゃんと記録を残すはずですが、その記録はあるはずですが、あるという理解でよろしいですか。
○政府参考人(土生栄二君) 先ほど申し上げましたとおり、必要な限度では記録をしておるわけでございますけれども、一般論として申し上げますと、その用務が終わりましたら廃棄をされるということでございますし、今お尋ねの松井氏が誰かと面会をしたと、そうした記録については承知をしていないということでございます。
○大塚耕平君 公邸の出入口もありますので、それは我々も分かりますので、公邸のあの出入口からもしお入りになったとしたら、ひょっとすると休日だったりするとそういう記録が残らないケースもあったかななどということも私も記憶をたどってみたんですけれども。いずれにしても、官邸のメーンエントランス、及び公邸の私的な入口もそうですが、公邸は官邸の敷地内にありますから、あの敷地内全体への出入りの記録が残っていないなどというのは、これはお粗末極まりないことでありますので改善をすべきと思いますが、内閣官房の責任ある立場として、私は正式に改善を要望しますので、まず事実関係を明らかにした上で、本当に記録が取っていないということなら改善をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(土生栄二君) 私どもとしましては、現在の運用で適正に行われているものと承知をいたしておりますので、先生の御指摘は御指摘として受け止めさせていただきたいと存じます。
○大塚耕平君 そうすると、話を前に進めますけれども、公邸でお会いになられたかどうかは分からないという答えですね。 もう一回確認します。首相夫人が松井三郎京都大学名誉教授の陳情を受けるために公邸でお会いになったかどうかは、私的な行為なので答える立場にもないし、分からないということを土生さんはおっしゃっておられるわけですね。
○政府参考人(土生栄二君) 私的な行為で面談されたことにつきましてはお答えする立場ではないということで申し上げているわけでございます。
○大塚耕平君 もちろん、私も松井さん本人にまだ確認できていませんので、今日はあくまでビデオの映像、皆さんも御覧になれますので、インターネットの中にこの映像はもう出回っておりますので。 しかし、松井先生の御経歴からして私はこの方も信頼に足る方ではないかなと思っておりますし、この予算が付いたことそのものが、その事業そのものが何かまずいというようなことを申し上げているつもりも全くありません。ただ、そのプロセスですね、プロセス。プロセスが、もしこの松井さんのおっしゃっておられることが事実であるとすれば、いささか問題があると思います。 それから、外務省は、現時点においては予算が成立していないので先ほどの千六百三十億と何のひも付けもされていないという、その説明も表向きは理解できます。しかし、実際は公共事業でいうところの箇所付け的プロセスが既に進んでいるというふうに理解するのが普通ですから、そういうことであったのではないかなと思いますが、この松井先生の御発言の事実関係についていずれかの役所で御確認をいただきたいと思うんですが、これはどこが御担当いただくということでよろしいですか。文科省でいいですか。
○政府参考人(板倉康洋君) 済みません。文科省といたしまして所管をしておるものではございませんので、なかなかお答えするのは難しいかというふうに考えております。
○大塚耕平君 じゃ、外務省、やってくれますか。
○政府参考人(増島稔君) 外務省といたしましても所管しているわけではございませんので、お答えできかねます。
○大塚耕平君 しかし、確認しないままですと、これ、松井さん、こういう発言を現にしておられるわけでありますので、これが事実でないとすれば不的確な御発言ですから、この団体にはもう今年はそういうことであれば予算は付けないという理解でよろしいですか。
○委員長(藤川政人君) 答弁をお願いします。
○政府参考人(増島稔君) はい。 繰り返しになりますけれども、日本国際民間協力会からは本年以降の新規案件については申請されていない状況でございますが、この支援につきましては、支援対象となるNGOというのは、日本国内に本部を有しまして法人登記されていること、国際協力を行うことが主要な設立目的の一つであること、また実績があることなどを勘案して供与しておりますので、この団体についても適正な団体というふうに認めております。
○大塚耕平君 この団体、略称NICCOというふうにおっしゃるそうです。長年しっかり活動しておられる団体ですから、今、審議官のおっしゃる意味は分かります。 しかし、予算がこういう形でどんどん作られていくというのは、納税者の立場からすると余り気持ちよくないですね。もちろん我々国会議員もみんな陳情を受けることはありますのでその陳情の処理の仕方というのは適切に行わなければならないと、これは全員が共通した思いであると思いますが、このケースの場合、首相夫人が官邸でお会いになって、その陳情者と、その晩のうちに首相に話をして、首相からすぐ連絡が入って、予算八千万付けるということをコミットしていただいたということがもし事実だとすれば、これはゆゆしき問題だと思います。あるいは、そういう期待を相手に与えているとすれば、これまたゆゆしき問題だと思います。一応お預かりをして、きちっと俎上にのせるので、一定の審査のプロセスを経るまでお待ちくださいというのが適切な対処の仕方だと思います。 じゃ、内閣官房、これ事実関係、確認していただけますか。
○政府参考人(土生栄二君) 先ほど外務省からも御答弁ございましたとおり、松井名誉教授のこのお配りいただいております発言につきましては、誤解によるものであり、そのような事実はない旨御答弁があったところでございますし、私どもも昨晩そのように外務省から報告を受けたところでございますので、私どもとしてはこれ以上の把握の必要はないものと考えております。
○大塚耕平君 大臣、大臣はあれですか、奥様に大臣室で誰かと面会をさせたことはございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 来たことねえと思うんですけれどもね。
○大塚耕平君 いや、おっしゃるとおりで、私も金融担当副大臣のときも厚労副大臣のときも、来たこともなかったです。いわんやそこで自分の妻が誰かと面会をするなどというのは、これ役所の皆さんに示しが付きませんからね、そんなことはやるはずもないし、やってはならない。 あと二分ぐらいなので今日はこのぐらいで終えますけれども、もちろん首相夫人、お人柄は私はよく存じ上げませんし、いろいろ積極的にいろんなことをおやりになるというのは結構なことだと思いますし、それから、配偶者として夫である首相をいろいろお支えになりたいという気持ちも分かりますが、御本人が何か選挙で選ばれたお立場であるかのような錯覚をされては御本人のためにもならない。したがって、今日御出席いただいている各党の先生方もそうだと思いますが、身内、とりわけ身内には勘違いして行動するなよということを申し上げるのが普通であって、ちょっとそういう点に関して首相はいささか留意が足りないのではないかなという気が最近してまいりました、これだけいろんな事案が出てくると。 今日はこれで終わりにしますが、総理に、是非、副総理のお立場として財務大臣からお伝えをいただきたいと思います。 以上申し上げた上で、財務大臣の御感想をお伺いして、終わりにしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御感想って、今のこの話ですか、これに関する話。 最近、籠池さんとか松井さんとか、何となくよく訳の分からぬ人がよく最近委員会を席巻しておるなと思って、今改めて二人目の名前を伺いましたけれども。 少なくとも、こういった、違いますとかいう話、すぐその協会が否定されるような方々の発言が大きく取り上げられるという話になっているのも、私ども、一民間人の発言を一々全部取り上げてコメントしたりあれをすることはしないんですけれども、いずれにいたしましても、こういった誤解を招くような発言がネットという新しいツールによってあちらこちらに流布されるという昨今の世評というものに関しては非常に危険なものを感じておるのが正直な実感です。
○大塚耕平君 終わります。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 限られた時間でございます。今日は、平成二十九年度予算案に関連をいたしまして、日本政策金融公庫のこれまでの取組、そして今後の使命と役割等について、今日は細川総裁にも来ていただいておりますので、様々お伺いをしていきたいというふうに思っております。 この公庫が発足をいたしました、平成二十年の十月からであります、およそ八年半が経過をいたしまして、昨年、一六年三月期におきましては純利益が五百五億円と、黒字への転換というのも達成をされたわけであります。中間決算も拝見しましたけれども、このペースでいけば、今年の、一七年の三月期にも黒字を確保していただけるのかなというふうに拝見をしているわけでありますけれども。 この日本公庫の課せられた使命、政策金融をきちっとやっていく、公益性を追求するということが一つ使命として与えられていて、でも、これはある意味、公益に資するものだから採算度外視なんだということでは決していけないわけであります。赤字を出し続けてしまうと当然これは国庫から即補給金ですとか出資金の積み増しを仰がなければいけないということでありますから、この公益性と同時に採算性もきちっと確保しなければいけない。トレードオフとは言いませんけれども、なかなかこの二つを両立するというのは難しいんだろうなと思っております。 これまで公庫として、この挑戦にどういう形で取り組んできたのか、とりわけ昨今は超低金利という大変運用の環境が厳しいということもあります、この中において、改めて今後どういった取組に注力をされていくのか、お伺いをしたいと思います。
○参考人(細川興一君) 今先生おっしゃいましたように、二十年の十月に日本公庫が成立いたしておりました。それに伴いまして日本公庫は株式会社となりましたが、御承知のように、日本政策金融公庫法において、政府が株式の全てを常時保有するということとされております。政府の施策を実施する公的な融資機関として、その機能、使命を果たすべく取り組んでまいったところであります。 すなわち、今おっしゃいましたように、統合後八年半経過いたしましたが、その間、基本理念である政策金融の的確な実施とガバナンスの重視の下、統合の実を確実に上げるべく不断の見直しを行いつつ、政策と事業等をつなぐという使命感を持って、お客様のサービスの向上、それから東日本大震災からの復興支援などのいわゆるセーフティーネット機能の発揮、そして成長戦略分野等への支援などに取り組んでまいったところであります。 現在、景気は緩やかな回復基調が続いておりますが、今後の景気回復を軌道に乗せていくためには、この機会を大事に育て上げていかなければならないというふうに思っております。 こうした中で、今申し上げましたように、東日本大震災及び熊本地震からの復興支援を始めとしたセーフティーネット機能の発揮につきましては、腰を据えて着実かつ機動的に役割を果たしていくということはもちろんでございますが、日本公庫の総合力を発揮した取組や成長戦略分野等への支援に引き続き積極的に取り組んでまいりたいと思います。 また、政策金融ならではの質の高いサービスの提供を図るため、リスクテーク機能の適切な発揮やコンサルティング機能、能力の充実に努めるとともに、お客様の声や現場のニーズを政策につなげる取組を行ってまいりたいというふうに思っております。 さらに、日本公庫では、統合以降、簡素かつ効率的な組織の実現を目指して、これまでに、例えば管理部門の共通する業務の一元化、それから、それぞれ三つの公庫が持っておりました同地域に存在する複数の店舗の統合化、さらにBPRによる事務の効率化等、さらにシステムの見直し、開発等々の取組を行いまして、低コストで効率的な事業運営に努めておりまして、今後とも継続的な自己改革に取り組む自律的な組織を目指して努力を重ねてまいりたいと思っております。
○平木大作君 今具体的に、この大変な中において、ある意味、組織のスリム化等にも取り組みながら公益性と効率性の両立に取り組んでこられたということをお話しいただきました。 私、この日本政策金融公庫に今回質問してみようと思ったきっかけが、運用環境も大変今厳しい中にあるわけですが、同時に、今ある意味金融行政も大きな転換点にありまして、ここから、公庫の今までの取組から学べるところというのは結構大きいんじゃないかなという思いで実は質問をさせていただいております。 この金融行政に関しましては、ちょうど今金融庁としても金融処分庁から金融育成庁に転換をしていくんだということを宣言をされて今取組を進められている。民間の金融機関に対しては、従来の担保や保証に過度に依存した融資から事業の将来性をきちっと見極めた融資に変えていくんだと、こういう今指導も転換を促されているというわけであります。 現在、民間の金融機関も、じゃ、この事業の将来性にきちっとのっとった形での融資をやろうということで、例えば審査体制の刷新ですとか、そういったところ、取組を始められたわけですが、私の今見受ける限りにおいては、これ本当に手探りでやっているな、なかなかうまくいかないというところが現状じゃないかなというように思っているわけであります。 ただ、事業融資の発想というのは、そもそもをたどりますと、従来から民間の金融機関が要するに余り積極的に取り組んでこなかった、担保が出てこないとか保証が取りにくいとか、こういう案件にある意味これまで向き合ってきた公庫として、一つは、経験値もすごく蓄積をしている分野なんじゃないか、ここに学ばない手はやっぱりないんじゃないかというふうに思うわけであります。 これ、お伺いしたいんですが、一般的にリスクが高い融資について具体的に公庫としてこれまでどういった観点から与信判断、また、その後の事業支援行ってこられたのかどうか、これを具体例を通じて是非教えていただきたいのと同時に、これ是非、今後、今まさに全国各地で特に地方の金融機関というのがこの事業性融資にどう取り組んだらいいかということを模索しているわけでありますから、こういうところに公庫のこれまで蓄積したノウハウというのは是非共有していっていただきたい、できるんじゃないかなと思うんですが、この点について御意見をお伺いしたいと思います。
○参考人(細川興一君) 日本公庫では、その基本理念であります政策金融の的確な実施という考え方の下で、これまでも融資の審査におきましては、財務内容だけではなく現場に足を運んで経営者といろいろ対話するとか、そういうことを通じながら経営者の事業の意欲とかあるいは取引基盤といった数字に表れない定性の面、定性面ですね、や今後の成長や事業改善見通しを評価して適切に融資を判断しているところであります。 今先生おっしゃいました民間金融機関へのノウハウの提供というそういう観点につきましては、日本公庫はこれまでも民間金融の補完を旨とするということを基本にして業務に取り組んできておりますが、そういう観点から民間金融機関との連携ということに特に力を入れてきておりまして、地域経済の活性化や顧客利便の向上につながると、そのことがですね、と考えて、多くの民間金融機関との業務提携を進めております。 具体的に申し上げますと、二十八年三月末時点では四百九十二の機関と覚書を締結いたしております。特にその中でも、創業とか事業再生、農林漁業などの民間金融機関から連携をより求められるそういう分野におきまして、連携の実効性を高めるために具体的に協調融資スキームというものをお互いつくって、それに重点的に取り組むと。そういうような取組の結果、数字で申し上げますと、二十七年度の民間金融機関との協調融資の実績は、一万五千百三十件、六千七十一億円という数字まで上っているところであります。 先生、具体的な事例ということも申されましたので、ややちょっと、このような取組の中でどんな事例があったかをちょっと申し上げたいと思うんですが、私自身もこの一月に視察したんですけれども、山形県の鶴岡市の慶応大学先端生命科学研究所から誕生いたしましたバイオベンチャーでありますが、それが、次世代の新素材として期待される人工のクモの糸の開発、実用化に取り組んでいるスパイバーという企業でございますが、その技術を評価して、無担保無保証の資本性ローンで日本公庫が金融機関として初めて融資を行ったという事例がございます。 さらに、同社が立地する鶴岡市のサイエンスパークで、町づくりを推進しているところでありますが、そういう町づくりを推進しているヤマガタデザイン株式会社というのがありますが、これに対して昨年十二月に、山形銀行、荘内銀行、鶴岡信用金庫と我が公庫とが協調融資を行うといったような事例もございます。多分、この事例は新たなコミュニティーづくりの、ちょっと言葉が過ぎるかもしれませんが、先進的な事例ではないのかなというふうに見ているところであります。 このように、今後とも、適切な審査、与信管理を行いながら、リスクテークの適切な発揮に努めてまいりたいと思っております。
○平木大作君 既に四百九十二の金融機関と提携をされて、そして協調融資のような場を使ってこういうノウハウの共有もできるんだというお話をいただきました。 一つだけちょっと気になりましたのが、最近こういう、いわゆる国が出資をする基金からお金が出て、それが呼び水となって民間からも出していただくみたいなスキームというのが大変活用されているわけでありますけれども、私、果たしてもう本当にこれ、一緒に出資した民間の、いわゆる資金の出し手ですね、ここに、相手の、いわゆる出資先、投資先の事業を見極めるだけの力というのが本当にこれ残っているのかなというのは、時々、私疑問に思うんです。どっちかというと、政府がお金出してくれているから何かあったら救ってくれるだろう的な、乗っかってくるという形のお金の出し方がちょっとあるんじゃないかなという気がいたしております。 そういう意味では、協調融資のこのスキームというのは是非活用していただきたいんですけれども、これ、ちょっと今日答弁は求めませんけれども、金融庁としても、こういう機会を使って、じゃ一緒に例えば民間の金融機関にお金出していただくときに、どうやったらこの目利き力というんですかね、これを付けていただけるような場を、一緒に審査に加わるですとか、そういった場をつくっていただけるかということに是非これ挑戦していただきたいと思います。 もう一問、ちょっと最後に簡単にお伺いしておきたいと思います。 別の角度からちょっと公庫の役割をお伺いしたいんですが、今、下請取引の適正化というものが改善進めようということで、いわゆる下請代金の支払期間を短縮して可能な限り現金にしていこうという取組、今、政府挙げて取り組んでいただいていると思っています。これ当然、立場が弱い下請企業の資金繰りを支援するというのは当然のことなんですが、日本の重層的な下請構造の中で当然支払期間の短縮というのは支払を行う企業の資金繰りにも直結する話でありまして、これ、一律に単純に縮めろということだけやりますと、実は企業の資金繰りがショートしてしまって、黒字なのに倒産みたいなことが下手すると起きかねない。 私、ここをきちっと金融面でサポートしていただく必要あると思っていまして、ここに公庫の役割もあると考えているんですが、この点、ちょっと最後、時間短くなりましたけれども、御答弁いただけたらと思っております。
○参考人(細川興一君) 先ほども申し上げましたように、日本公庫は、自然災害、あるいは今先生がおっしゃったような取引環境とか経営環境の悪化といったような状況から影響を受けたお客様に対する資金繰り支援、いわゆるセーフティーネット機能の発揮、これについてはさっきも申し上げましたが、腰を据えて、機動的かつ着実に役割を果たすと、これが政策金融機関としての基本的な使命というふうに考えております。 最近では、例えば、三菱自動車関連でありますけれども、自動車サプライチェーン等関連中小企業支援対策特別窓口というものもその都度設置いたしまして、お客様からの融資や返済の御相談に迅速かつきめ細かく対応するなど、下請企業等の資金繰り支援に積極的に対応してまいりたいと思っております。 今後とも、資金繰りにお困りのお客様からの御相談に対しては、取引条件や個別の事情を勘案しながら引き続き丁寧に対応していきたいと、そういうふうに考えております。
○平木大作君 終わります。ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門です。 今日は、火災保険や車両保険などの損害保険の代理店の問題を取り上げたいというふうに思います。特に地域で頑張る中小代理店の問題でありますけれども、損保の代理店には自動車ディーラーとか整備工場関連の自動車関連の代理店があったり、あるいは大手の関連の企業代理店とか、あるいは金融機関系の代理店もあるわけなんですけれども、地域で一番大きな役割を果たしていると言われているのが専業の中小の代理店でございます。 お手元に資料を配らせていただきましたが、例えば、去年の十二月二十二日に新潟県の糸魚川で大きな火災がありました。これは保険毎日新聞という新聞なんですけれど、何が書いてあるかといいますと、大変な火災が起きて、火災保険の、あるいは車両保険の被害、そういうものがあったわけですが、それに対して地域の代理店が大変迅速に対応して、被災された方々が大変助かったという記事でございます。いろいろ書かれておりますけれども、かなり密着して、ふだんから活動されているので、いざこういうときも被災者の方々に親切に対応したということが書かれております。 〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕 これが損害保険の地域で頑張っている中小代理店の役割の典型的な事例なわけでありますけれども、こういう代理店がなくなるということは、大変、いざというときにこういう被災された方とか契約者、消費者が困るわけでありまして、ある意味では地域のセーフティーネットの役割も果たしているんではないかというふうに思うわけであります。 金融庁、遠藤さん、お聞きしますけれど、こういう地域の特に中小の損保代理店の果たしてきた役割、金融庁はどういうふうに捉えておられるか。いかがでしょうか。
○政府参考人(遠藤俊英君) 大門委員御指摘のように、損保代理店は損害保険会社と顧客とをつなぐ役割を担っており、特に中小の損害保険代理店、これは地域に密着し、地域における保険ニーズを酌み取って保険商品を販売する重要な主体であるというふうに認識しております。
○大門実紀史君 ところが、この中小の専業の代理店の経営が最近大変苦しくなっているということで声が寄せられております。それは、その原因にあるのは、代理店手数料ポイント制度というのが、そういう制度のために苦しくなっているということでございます。 今申し上げた代理店手数料ポイント制度というのは二〇〇三年四月からスタートしたわけであります。あのときの改正のときは余りこの委員会でもそれほどこの問題が議論になった記憶はないんですけれども、実はその後、今に至って大変中小の代理店を苦しめる結果になっているという声が寄せられておりますけれども、この代理店手数料制度は、その前とこの二〇〇三年四月以降ですね、どのように制度が変わったのか、ちょっと簡潔に説明をしてください。
○政府参考人(遠藤俊英君) 代理店手数料ポイント制度というのは、二〇〇三年の四月に代理店手数料の自由化を行いました。この自由化に伴いまして、損害保険会社が自主的に導入した保険会社と損保代理店との間の手数料支払のための制度であります。 このポイント制度は、損害保険会社によって異なり、様々であるんでございますけれども、各社でおおむね共通しておりますのは、持続的な顧客対応に向けた代理店の様々な取組を後押ししようとしている点ではないかというふうに承知しております。具体的には、事故対応あるいは顧客満足度といった代理店の業務品質、それから規模や保険契約増加率といった成長性、それから保険契約の損害率といった収益性、こういった項目に基づいたポイントを付与し、代理店手数料を算定しているものというふうに承知しております。 〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕
○大門実紀史君 要するに、二〇〇三年四月以前は、この損保会社と損保代理店の手数料というのは、当時、金融監督庁ですかね、認可制だったわけですね。それが自由化されまして、自由化されて損保会社と代理店で決めてくれと、自由に主体的に決めてくれと。その中でこの手数料ポイント制度というのが導入されまして、具体的に言いますと、例えば、それまでは、二〇〇三年四月までは、自動車保険でいえば、契約者から受け取る保険料が例えば十万円だとすると、手数料率が二割ということになれば代理店に入るお金は十万円の二割で二万円というようなことが行われていたわけですね。それが、ポイント制度というのが導入されて、損保会社と代理店の間で手数料率だけではなくてポイント制度というのが入って、そのまま手数料率で渡すんじゃなくて、代理店のポイントで評価して、そのポイントの比率で渡すということになったものですから、今の例でいいますと、十万円のうち二万円が手数料で代理店に入ったのが、その代理店のポイントが例えば七十ポイントだとすると、その二万円の七割しか入らなくなったという制度になったわけですね。今までどおりもらうためにはポイント百をもらわなきゃいけないというふうな制度になったわけであります。 資料の二枚目に、お配りいたしまして、今それがどんな状況になっているかということで、これはある大手の損保会社の一つの代理店から資料を出してもらったら、ポイントがどんどんどんどん下がってきております。ちょっと見にくいんですけれど、どういうふうにポイントを決めているか、いろいろあるんですけど、今、遠藤局長から紹介してもらったように、一番ポイントを決めるのは、業務ランクとかありますが、要するに規模なんですね。 したがって、先ほど申し上げましたけど、大手のディーラーとか大手代理店、大手の企業代理店なんかは規模が大きいのでポイントも高いと。中小のところは、幾ら先ほど言いましたように地域で一生懸命顧客のために、契約者のために頑張っていても、それがポイントに出てこないものですから、いろんな状況の中でこういう苦しい状況になっているということなんですね。 大手の大型代理店はもう百ポイントあるいは百ポイントを超える場合もあるというようなことでありまして、規模の小さなところは逆に苦しくなっているということであります。景気のいいときは回っていくんですけれど、今のように消費が低迷すると、このポイント制度そのものが地域で頑張る中小代理店を苦境に陥れているということになってきたわけであります。 実はこのことは、この制度、二〇〇三年の改正の前の二〇〇〇年当時の金融監督庁がこの改善についての意見を求めたときのパブリックコメントで既にこういう心配が指摘をされておりました。パブリックコメントの中に、今回の見直しが、損保会社と代理店の自主性を取り入れるということを言っているけれども、本当に消費者のニーズに合ったものになるのかと、自由競争というけれども、結局、損保会社の代理店の中には、代理店を整理、淘汰しようということに使われるんではないかとか、そういう心配が既に出されていたわけでありまして、そのときに金融監督庁もその答えを出しておりまして、そういうことを目的にしたものではありませんということで、そういう心配はないというふうなことを答えているわけですけれども、実際にはもう十年以上たってその心配が出てきているというのが今の現状だというふうに思うんですね。 遠藤さんにお聞きしたいのは、この状況、私も、実は最近こういう御意見をいろいろ寄せられるようになってきまして、そういう集まりも行われて、何年も前から聞いていたわけじゃないんです、つい最近なんですね。したがって、金融庁もそれほどこの話を聞かれてきたというわけではないと思うんですけれども、いずれにせよ、大事な地域で頑張る代理店の話であります。 決して頑張っていないわけじゃないんですね。頑張っているけれども、このポイント制度のために苦しい目に遭っていると。余りにもやる気がない代理店とか、そういうところを助けようという話じゃなくて、頑張っているところが苦しい目に遭っているという実情がありますので、是非、まず金融庁として実態把握に努めていただいて、業界も含めてちょっと聞いてもらって、これは損保会社がやっぱり力を持って決めるポイント制度になっていますので、損保会社の方にも聞いてもらって、ちょっと実情をまず把握してほしいと思うんですけれど、金融庁、いかがですか。
○政府参考人(遠藤俊英君) 大門委員御指摘のように、損保代理店に対しても、あるいは損保会社に関しても、この手数料の設定、損保代理店に払う手数料の設定というのが、その損保代理店を通じて顧客に対してどういう影響を与えているかと。我々、顧客本位の業務運営というものがいろいろな金融機関において行われているかということを一つの目標にして今行政をやっておりますので、そういった観点から、損保代理店の業務の実態なんかについても既にヒアリングしております。 委員御指摘のように、非常に優れた地域の中小の損保代理店というのが本当に顧客本位の業務をやっているという事実も把握しております。ですから、そういった代理店がこのポイント制度の適用を受けて十分インセンティブを与えられているような形でこのポイント制度というのが機能しているかどうかということが重要ではないかと思います。 これまでもヒアリングしてまいりましたけれども、今後もそういった観点からその実態について把握したいというふうに考えております。
○大門実紀史君 是非そういう観点で実態把握に努めていただきたいと思います。 麻生金融担当大臣からも、この地域で頑張る中小代理店、大事にしてほしいと思いますが、一言御感想をいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 昔は、大門先生、車を運転し始めたら保険会社に入らないかぬというので、とにかくあの頃はみんなサービス同じだから東京海上ですよ、一番でかいから。みんなそうだったじゃない。みんなそうだろう、ほとんど、この人たち、あの頃、最初に免許持った人は。最近の人は知りませんよ。我々の頃はそういうものでしたよ、自動的に。 ところが、今これになったおかげで、途端に競争になっていますから、いろいろサービスが付いてくるんですよ。昔に比べればサービスは格段に良くなりました。それはもう、ほうというようなことになったのはこれのおかげだと思う。ただ、それによって中小で頑張っているところがちょっと待てと、こっちはこれだけやっているのにもっとポイントがという点は、これはあり得る可能性があろうと思います。ヒアリング等々、丁寧にさせていただきたいと存じます。
○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました。
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻です。よろしくお願いいたします。 アメリカのコロンビア大学のスティグリッツ教授が、先日、経済財政諮問会議で報告されまして、これ新聞にも出ていましたけれども、その資料の中に、政府・日銀が保有する国債を無効化することで政府の債務は瞬時に減少し、不安は幾らか和らぐと主張されたと。また、債務を永久債や長期債に組み替えることで政府が直面する金利上昇リスクを転嫁できるとしているとおっしゃったそうなんですが、おっしゃったか資料だけなのかもしれませんが。こういうことをすると、政府の負債は瞬時になくなるかもしれませんが、同時に、日銀の資産も瞬時になくなっちゃうわけですよね。無効化、要するにキャンセリングアウトで、政府と日銀との統合バランスシートのことをおっしゃっているんじゃないかなと私は思うんですが、こういう議論が割とちまたではやっていますですよね。それってどうなのかなと。 要するに、政府のことばっかり考えて日銀の方のことを考えていないんじゃないかと。無効化すれば、当然のことながら、日銀の資産サイドを無効化すれば、当然、日銀が物すごい債務超過になっちゃいますから大変なことになりますし、若しくは、国債を永久化や長期債に変えた場合には日銀はバランスシートを縮める手段が極めて厳しくなりますですよね。満期待ちはできないし、売ろうと思ったってそんなもの買う人いませんから、金融の引締めも全くできないということになると思うんですが、この教授の発言というか理屈についてどう思うか、お知らせいただければと思います。
○参考人(黒田東彦君) 政府と日本銀行を合わせたいわゆる統合政府の観点から見ましても、政府債務の無効化や永久債化は政府の債務負担を減少させることはできないというふうに考えております。日本銀行の国債買入れに当たりましては、その分、当然マネタリーベースが増加しております。 日本銀行は、将来にわたって二%の物価安定の目標に沿って適切な金融政策を行っていくためには、物価上昇率が上がっていく、高まっていく際には、日本銀行当座預金の付利金利の引上げ、あるいは拡大したマネタリーベースの回収が必要となります。 特に、日本銀行が保有する国債の無効化は、政府債務の信認に影響するだけでなく日本銀行の収益を大きく毀損いたします。その場合には、日本銀行による国庫納付金の減少などを通じて、結果的に異なった形で政府に財政負担が生ずるということでありまして、冒頭申し上げたとおり、スティグリッツ教授が言われたような方法によって政府の債務負担を減少させるということはできないというふうに考えております。
○藤巻健史君 全く私と同じ考えだということはよく分かりましたですけれども。 もう一つ、黒田総裁、昨日の岩田副総裁を含めて、つい先日までは、出口の話お聞きしますと時期尚早としかお答えくださらなかったんですけれども、日銀当座預金への付利金利の上昇とかマネタリーベースを縮めるとかおっしゃって、少し進んできたかなというふうに思いました。 次の質問に入りますけれども、今日の朝日新聞でも本田元内閣官房参与のコメントがあるんです。これは日銀をどう評価するかというところなんですけれども、本田元参与は、緩和効果が薄れたのは消費増税などで財政が緊縮的になったからだ、日銀が長期金利をゼロ%程度に抑え、政府は財政出動で需要を生み出すべきだ、デフレから脱却でき、税収増で財政状況も安定するとおっしゃっているわけですね。 この国会でも、この通常国会でも、参議院の本会議とか予算委員会でやっぱり財政出動論をおっしゃる先生方も出てきているし、この本田元参与もそういうわけだと思うんですけれども、これ一種の、シムズさんのシムズ理論が影響している可能性がありますけれども、それについて、シムズ理論について黒田総裁はどう思われるか、教えていただけますか。
○参考人(黒田東彦君) シムズ教授が言われた理論というのは、いわゆる物価水準の財政理論というもので、かなり前に何人かの学者の方が言われた議論でありまして、シムズ教授もそれに倣っておっしゃったんだと思いますけれども、その基本的な考え方というものは、政府債務は最終的には通貨発行益を含む財政黒字でファイナンスされなければならないという予算制約式をベースにいたしまして、政府、中央銀行、民間主体の相互作用が物価水準に決定する過程を理論的に示したものでございます。この理論によりますと、一定の条件の下では財政政策が物価水準の決定に主導的な役割を果たす場合もあるという結論が導かれております。もとよりこれはあくまでも学術的な議論でありまして、物価の決まり方に関する一つの視点を提示するものではありますけれども、実証的な研究が十分に行われているものではないというふうに理解をしております。 ちなみに、シムズ教授は昨年の八月のジャクソンホールのコンファレンスに来られまして同様の議論をされたわけですけれども、各国の中央銀行総裁方が出席されていて、そこでお話をされて、それについていろんな質問とかコメントが行われておりましたけれども、私の見るところ、各国の中央銀行総裁がこの理論をサポートしたというか納得したということはなかったように思います。
○藤巻健史君 いや、私も全くアグリーでございまして、シムズ理論をベースに財政出動を言うのは極めて危険じゃないかなというふうに思っております。 今、次の質問に入ろうかと思ったんですけれども、通貨発行益の話がちょっと出られたのでシムズ理論をもうちょっと言わせていただくと、おっしゃるように、恒等式でシムズ理論やっていますね。左辺が公債割る物価、実質公債発行残高、右辺の方が通貨発行益とそれからPBの黒字の総計、それを現在価値に直して総和、それがイコールになるような恒等式で考えているわけで、今、財政収支が悪くなれば、消費税を上げないで財政収支が悪くなれば左辺も小さくなる、小さくなるということは物価が上がるという話ですけれども。一方、通貨発行益が通貨発行損になっても今のことは言えますですね、左辺が、要するに、日銀が今後当座預金を金利を上げていくと今までの通貨発行益が今度通貨発行損になっていくわけで、そうすると左辺が小さくなる、すなわち物価も上がるという理論になっちゃって、これめちゃくちゃな理論だと私は思います。これ、私のコメントなんですけれども、単なるコメントですので、次に行きたいと思いますけれども。 日銀の担当者にお聞きしたいんですが、総裁、担当者、どちらでも結構ですけれども、各中央銀行のバランスシート規模の対GDP比をお聞きしたいんですが、FRBのテーパリングを始めたときの数字、それから、ECB、BOEの、それからついでに日銀も、対GDP比のバランスシートの規模をお教えいただけますか。
○参考人(黒田東彦君) FRBが資産購入プログラムの縮小を開始いたしましたのは二〇一四年一月でありまして、その直前の二〇一三年十二月末時点でのFRBの資産規模は、米国のGDP対比で二四・〇%でありました。 ECBについては、直近で確認可能な二〇一六年十二月末時点における資産規模は、ユーロ圏のGDP対比三三・八%となっております。BOEについては、直近で確認可能な二〇一六年二月末時点における資産規模は、英国のGDP対比二二・二%となっております。 日本銀行の資産規模は、二〇一六年十二月末時点でGDP対比八八・三%となっております。
○藤巻健史君 聞けばお分かりのように、日銀のバランスシートの対GDP比というのは極めて他国に比べても大きいですよね。べらぼうに大きい。もうメタボもいいところだと思うんですね。この状況について日銀総裁はどう思われますか。
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行がいわゆる量的・質的金融緩和を導入いたしました、二〇一三年四月に導入したわけですが、二〇一三年三月末現在のその時点での日本銀行の資産規模のGDP比は三三・一%でありました。その後、量的・質的金融緩和、マイナス金利付き量的・質的金融緩和、そして最近の長短金利操作付き量的・質的金融緩和といった形で二%の物価安定の目標を早期に実現するために大規模な金融緩和を行ってきたわけでありまして、日本銀行の資産規模の対GDP比はこのように拡大しておりますけれども、これはあくまでも二%の物価安定目標の実現のために大規模な金融緩和を行ってきた結果であるというふうに認識をしております。
○藤巻健史君 要するに、財政危機だったがゆえに、私は、財政危機、先ほど中西委員、CDS、クレジット・デフォルト・スワップのレートが低いという話がありましたけれども、クレジット・デフォルト・スワップというのは、あれは国の倒産確率ですから、日銀が紙幣を刷っている限り国は倒産しないわけですね。ですから、CDSのレートが低いというのは非常に合理的だと思うんですけれども。 こんなにバランスシートが膨れていくと、まさにハイパーインフレのリスクというのがどんどん増えてきているんじゃないかなと。要するに、財政破綻を回避するために日銀が異次元の量的緩和をやったゆえに、デフレ脱却のせいだとおっしゃっていますけれども、財政ファイナンスしたことによって今度は日銀がメタボになってしまうという、世界に冠たる財政状況が悪いところから、日銀までも異常な状況になっているという現実があると思います。 麻生大臣にお聞きしたいんですけれども、トランプ大統領が為替についておっしゃったときに、日本の、円が、ドイツと中国と日本が問題だというふうに言われたときに、為替介入はやっていませんから、いろんな問題で日本が指摘されるとすれば、異次元の量的緩和が円安を導いているのではないかと、そういう指摘だというふうに考えられるわけですね。 そのときに、麻生大臣、私ちょっと新聞で読んだのかこの委員会だったのか忘れましたけれども、米国でも同じことをやっているじゃないかと、異次元の量的緩和をやっているではないかと、そうやって反論できるというようなことをおっしゃっていたと思うんですが、規模が違うわけですね。アメリカは、先ほど総裁がおっしゃったように、二四・〇%のときにテーパリングを始めている、今、日本はもう八八%まであって、もう全く程度が違うような異次元の量的緩和をやっているということで、トランプ大統領がクレームを付けてきても対抗できないんではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 何を言われたいんだかよく分からないんですが、ちょっと思い出していただきたいんですが、話が時系列的にかなりばらばらなので聞かれている人が分からなくなっちゃうんだと思うんですが。 二〇〇八年にリーマン・ブラザーズというのをやったのはどこですかといったらアメリカですよ。そのアメリカのリーマン・ブラザーズのおかげで世界中が金融収縮が起こってえらい目に遭ったと。これが、元の元はそこですから。そのときに日本はIMFに十兆円のローンを組んだ。これによって世界の金融収縮は免れたと、これは世界中に認められているところです。そのときの要件として、いわゆる通貨安競争はしない、関税障壁競争はやらない、ブロック経済はやらないと、この三つが条件というのを出して、全員約束した。日本はそのとおりやりました。しかし、英と米は最初に金融緩和という裏口入学みたいな形で金融を緩和させたんですね。結果として、ドルとポンドは安くなって、きちんとやった日本は高くなったと。歴史的事実でしょう。 だから、最初にやったのはアメリカですから、そこをまず忘れてもらわなくちゃ困りますよ。トランプさんは御記憶ない、お忘れでしょうか、若しくはその頃は大統領じゃなかった。こっちはそのとき総理でしたから、担当だったんだから。そのことをだから知らないなんて言ってもらっちゃ困りますよと、これが一点目です。 そこの話と今申し上げている話は、日本の話は、我々は少なくとも政権が復帰して、我々は金融緩和をしましたのは、これはずっと下って二〇一三年以後の話ですから、この話になってから我々は緩和をしたんですが、これによって我々は、少なくとも七十九円だ、八十円だまでに円高に振れていた日本の円が、少なくとも百二十円に、これは、百二十円というのはいわゆるリーマン・ブラザーズの話が起きるときの百二十円までに戻っただけの話なのであって、我々が円安を誘導したわけでも何でもない。我々はデフレ不況からの脱却を目指すために金融緩和をしているということに関しましては、G7・G20財務大臣会合、いずれもこれに関しては認めております。
○委員長(藤川政人君) 時間が参っております。
○藤巻健史君 はい。 一つだけ申し上げますと、今の大臣のおっしゃっているのは事実誤認だと思います。アメリカ、イギリス等が異次元の量的緩和を始めたのはリーマン・ショック以後、日本は二〇〇二年かその辺、二〇〇一年か二〇〇二年から始めているはずです。日銀のバランスシート、マネタリーベースの規模を見ていただければお分かりかと思います。 以上です。
○委員長(藤川政人君) 以上をもちまして、平成二十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時六分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(藤川政人君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 所得税法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として財務省主税局長星野次彦君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤川政人君) 所得税法等の一部を改正する等の法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○徳茂雅之君 自由民主党の徳茂雅之です。 所得税法の一部改正する法律につきまして質問申し上げます。 まず、法案に対する質問の前に、税に対する国民の理解の浸透についてお伺いします。 昨年十一月の本委員会におきましても、古賀委員から金融リテラシーあるいは租税教育といった観点での御質問がありました。ちょうど十一月、恐らく年末調整に合わせた時期だと思うんですが、税を考える週間ということで、財務省、国税庁の皆さん、ある意味税の理解についての浸透を図っておられるところでございます。 私も、国税庁のホームページをちょっと拝見いたしました。トップページが非常に、何というんですか、お役所らしい簡素なページの右下に国税庁の取組紹介というバナーがありまして、ちょっとそこをクリックしてみたところ、本当になかなかいい動画とか資料が入っております。例えば、税務署での仕事であるとか国税調査官の仕事、これを動画にして、ドラマ仕立てで分かりやすく紹介をしたりしております。 そのほかに、実は九十ページ物の分厚い資料がファイルで保存されておりまして、これを中見てみました。資料としては、「税を考える週間」講演会・説明会資料と、恐らく国税庁の皆さんが全国回られて、税について、税を知る、税を考える週間をある意味PRするために作られた資料じゃないかなというふうに思っています。 この一ページ目に、実は税を考える週間の今までの経緯というのがちょっと書かれています。元々税を考える週間という言葉ではなくて、当初は納税者の声を聞く月間あるいは納税者の声を聞く旬間、ある意味お上の仕事として声を聞いてやるぞ、このような月間、旬間だったのかなというふうに思っています。それから、恐らく、私も含めて、税を知る週間という言葉が多分人口に膾炙しているんだと思います。今は税を考える週間ということで、これが平成十六年から、十年ほど前からこういった呼び名に変わって、国民の皆さんにある意味十一月に周知されているということであります。 どういう観点で書いたのかなというのをちょっと考えてみますに、やはり税を考えるというのは、納税者がまさに自分の税金がどのように使われているのかというのを主体的に、自主的に考えてもらおうと、こういう形で、恐らく、聞いてやるぞ、それから国民が知る、それが今度は考えるというふうに変わってきたのかなと、私自身はこのように理解しております。 その九十ページの資料、実は本当に、その後の方も実は分かりやすいいろんな資料が入っておりまして、是非委員の皆様にも一度御覧いただきたいなというふうに思っています。 さりとて、国民の声としては、先ほど申し上げたとおり、じゃ、私の払った血税というんですか、税金が本当にどのように使われているのか、どのように皆さんのために役に立っているのかよく分からぬと、よくよく言われるのかなというふうに思っています。ある意味、先ほど税を考えるということでありますけれども、国民一人一人が税についてしっかり主体的に考えるということは、もちろん納税意識を高めるとか、あるいは今回の税制改正についての理解を深めるということとともに、やはり税金の使途、使い道、例えば前臨時国会でも議論になりました年金でありますとか介護でありますとか医療であるとか、いろんな税金の使い道について国民の理解をしっかり深めていくためにも、私自身は極めて重要な取組じゃないかなと、このように考えております。 私、実は消費者特別委員会にも所属しておりまして、いわゆる消費者行政にはまさに消費者教育、これ学校教育だけではなくて、社会人になっても家庭に入っても、いろんな面でいろんなステージで、ある意味消費者としての、何というんですか、知見を高めていくような言葉があります。 税については租税教育というふうに呼んでおられるようでありますけれども、ある意味納税者が主体的にいろんな面で税について考えるような、ある意味納税者教育というような観点での取組であるとか教育、こういったものをしっかりやっていく必要があるんじゃないかな、このように考えておりますけれども、国税庁、いかがでしょうか。
○政府参考人(飯塚厚君) お答えいたします。 先生おっしゃいましたように、租税の役割や申告納税制度の意義、納税者の権利義務を正しく理解していただくことは国民の皆様の納税に対する納得感の醸成にとって非常に重要であると考えております。 このため、国税庁では、関係省庁や関係民間団体等と協力いたしまして、小中学校段階だけではなくて、社会人となる手前の高等学校や大学等の段階における租税教育の充実を図りますとともに、さらに、社会人を対象とした講演会等を実施し、税の啓発活動を行っているところでございます。具体的には、税の意義、役割、使途や税制の現状について分かりやすく記載した副教材やパンフレットを使用し、学校からの要請に基づく租税教室や社会人を対象とした講演会等で説明をしているところでございます。 引き続き、文部科学省など関係省庁や税理士会等の関係民間団体と連携しながら、租税教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
○徳茂雅之君 どうもありがとうございました。是非ともしっかりとお取り組みいただきたいと、このように思います。 じゃ、続きまして、法案について質問申し上げます。 昨日も質疑ございましたので若干重なる部分があるかと思いますが、確認のためということもありまして質問をさせていただきます。 私自身、議員になる前、霞が関にもおりましたので、税制改正といえば、年末、財務省あるいは大蔵省、昔は大蔵省に要望をしというようなことで、個別の税制改正を要望する立場でずっと臨んでおりました。昨年議員になりまして、党の税調にも何度か顔を出して、私自身は元々郵政関係でありますので日本郵政グループの会社間手数料の消費税の問題につきまして、先日も、去年この場でも発言もさせていただき、税調の場でも力を入れて取り組んだところであります。 そういう個別の税制の関係もあるんですが、その場に出ていると、やはりいろんな観点で多くの議員の皆様が税についていろんな面で多角的に意見をおっしゃり、それについて税制として編み上げていく、これはなかなかすごい大きな仕事だなと、こう言ったら、宮沢先生いらっしゃるので、大変、私みたいな若造が言うのは本当に僣越でありますけれども、よく税は国家なりという言い方をされますけど、本当に国民生活とか経済社会に与える影響というんでしょうか関連というんでしょうか、これ極めて重要な制度だなと、改めて昨年の部会を通じて感じさせていただきました。 今回の配偶者控除についても恐らく同じような観点だったというふうに思っております。一億総活躍、働き方改革ということで、ある意味税の三大原則、公平、中立、簡素、この観点で、特に働き方に偏りを与えない、何というんですか、税制が働き方に変にしわ寄せをさせないような中立という観点で今回大きく見直されたんじゃないかな、このように承知をしております。 昨日もありましたけれども、いろんな議論があったかと思います。廃止という話もあったと思いますし、あるいは夫婦控除というような形へと仕組みを変えたらいいんじゃないかという意見もあったと思います。 元々財務省では、特別控除をつくることによっていわゆる逆転現象はなくなったという御説明を恐らくずっとされてきたなというふうに思っています。そういう面では、余り上限というのは意味を成さなくなったというふうな理解だったのかなというふうに思ったんですが、今回、結果的には上限を百五十万に引き上げるというような形での改正をされるというわけでありますけれども、改めてその理由、背景についてお伺いしたいというふうに思います。局長、よろしくお願いします。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 働いておられる方々が年収百三万円以下となるよう労働時間を減らす就業調整問題の解消は、喫緊の課題であると考えております。 こうした就業調整問題と配偶者控除の関係につきましては、政府税制調査会において、先ほど先生おっしゃいましたように、配偶者特別控除により税制上の百三万円の壁は解消しているけれども、他方で、配偶者控除の百三万円という水準が企業の配偶者手当の支給基準として援用されていることや心理的な壁となっていることが一因ではないかとの指摘がなされているところでございました。 こうした指摘を踏まえて、今般、配偶者控除の見直しが検討されましたが、その中では、今回実施することとした配偶者の収入制限の引上げのほか、配偶者控除の廃止、またいわゆる夫婦控除の導入など、様々な案が議論されたところでございます。 与党での御議論の結果、配偶者控除の廃止につきましては、配偶者控除が一定の収入以下の配偶者がいる方の税負担能力に配慮する仕組みであって、諸外国においても配偶者の存在を考慮した仕組みが設けられていることを踏まえれば、廃止して何らの配慮も行わないことには問題があるとされたところでございます。また、いわゆる夫婦控除につきましても、高所得の夫婦世帯にまで配慮を行えば非常に多額の財源を必要とすること、国民の理解が深まっていないことなどの問題があるとされたところでございます。 こういった議論をする中で、さきに申し上げました就業調整問題に喫緊に対応する観点から、配偶者控除等について配偶者の収入制限の引上げなどの見直しを行うこととしたところでございます。
○徳茂雅之君 どうもありがとうございます。 先ほど心理的な壁というふうに局長はおっしゃいました。現実には、年末になると、そうはいっても就業調整ということでいろんな面で雇用環境、要するに雇用する側の環境が厳しくなるというような話をよく伺います。これには、理由としては、企業が今までの百三万等に合わせて家族手当であるとかいろんな手当を、仕組みをつくっているということも背景にあるということを承知しております。 ある意味、政府として、いろんな面で各企業だとか団体に対して、産業界に対してその見直しとか引上げとか働きかけていく必要があるんじゃないかな、このように感じておりますけれども、大塚副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(大塚拓君) 今委員御指摘のとおり、就業調整を意識しなくて済む仕組みの構築というのは税制だけで達成できるものではないということでございまして、社会保障制度もありますし、心理的な壁というお話もありましたけれども、民間企業においてはこの百三万円というのを社内の基準として手当を付けるというようなこともありまして、この場合は、企業において配偶者特別控除のような、段階的に少なくなってくる、そういう仕組みを導入しているわけでないということを考えると、実際の、心理的のみならず実際の壁を構成しているというケースも多々あるわけでございまして、こうした複合的な要因を一つ一つ丁寧に解きほぐしていくことが重要でございます。 特に民間企業の部分については、これは民間企業にしっかりと御理解をいただいて御協力をいただかないと、政府の一存でできることではございませんので、この民間企業の配偶者手当については、一月の経済財政諮問会議においても総理とまた麻生大臣から経済界に見直しのお願いをしたところでございまして、経団連の榊原会長からも、今回の税制改正を好機として見直しに向けた検討を早期に広げていきたいという旨の御発言があったところでございます。 このように、今回の配偶者控除等の見直しを契機に民間企業の配偶者手当についても見直しが検討され始めたところでございますし、この実効性が上がっていくことを期待しているわけでございますけれども、就業調整問題の解消に向けて引き続き多角的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○徳茂雅之君 ありがとうございました。是非、働きかけ、よろしくお願いします。 この国会でもそうでありますし、マスコミでも格差社会と言われて久しいわけであります。社会問題としても大きく取り上げられているということでありますが、ある意味格差を是正する、ある意味所得の再分配を行うには、税制それから社会保障、ある意味入口と出口が極めて大きな重要な役割を果たしているな、このように考えております。 今回、配偶者控除の見直しをしたわけでありますけれども、個人所得課税全体について、例えば所得再分配の観点も含めて、先ほどの三原則、公平、中立、あるいは簡素という観点で更なる見直しとかやっていく必要はないかどうかにつきまして、星野局長にお願いします。
○政府参考人(星野次彦君) 個人所得課税を含めまして、税制につきましては、先生御指摘のとおり、公平、中立、簡素の三原則を基本として、グローバル化、少子高齢化の進展等の経済社会構造の変化、また、その時々の経済社会の状況を踏まえて全体の在り方を検討していく必要があると考えております。 こうした中で、個人所得課税につきましては、平成二十九年度与党税制改正大綱において、所得再分配機能の回復の観点から、基礎控除などの人的控除等における控除方式の見直し、多様な働き方を踏まえた所得の種類に応じた控除と人的控除の在り方の見直しなどの改革の方向性が示されております。 所得再分配機能の回復の観点からは、基礎控除を始めとする人的控除につきまして、基礎控除などの人的控除が採用している所得控除方式、これが高所得者ほど税負担の軽減額が大きいことから、諸外国における負担調整の仕組みも踏まえつつ、控除方式の在り方について検討を進めることとされております。 個人所得課税につきましては、こうした与党の御議論も踏まえつつ、控除全体の見直しに関する議論の中で丁寧に検討を進める必要があると考えております。
○徳茂雅之君 ありがとうございます。 また来年度の、来年度といいましょうか再来年度ですか、の税制改正ということで、いろいろ検討の方よろしくお願いいたします。 続いては、積立NISAについてお伺いします。 今回の改正につきましては、ある意味、家計が預貯金、現金等に偏っているその行動を投資に振り向けていく、その後押しになる、そういういい改正だなと、このように思っております。 さりとて、マイナス金利で今預貯金金利がほぼゼロという中で、家計、個人の金融資産、先日の発表でも千八百兆円の約五二%がまだ現預金にとどまったままということで、個人金融資産の伸び率よりも現預金の伸び率の方が高いというような状況にございます。いろんな報道によれば今でも個人向けの金庫が売れているということだそうでして、やはりこれを何とか変えていかなきゃいけないんじゃないかな、このように思います。 そもそも、国民性ということもあるのかもしれませんけれども、日本、我が国においてなかなか投資への流れ、現預金等から投資への流れがつくれないのはなぜなんだろうかということ。それから、三年前にNISAができたわけであります。これもそういう流れをつくろうということで創設されたんだと思いますけれども、実際に買い付けが行われている口座というのはまだ半分にも満たないということで稼働していないという話も聞きます。ある意味投資への流れが十分つくり上げてこられていないんじゃないかなというふうに思います。 これらにつきまして、その理由をお教えいただきたいと思います。
○大臣政務官(武村展英君) 御指摘のとおり、日本の家計金融資産はその過半が現預金でありまして、米国等と比べて株式や投資信託の保有割合は低くなっております。そのため、日本の家計金融資産の伸びは低い水準にとどまっている現状にございます。 御指摘のとおり、我が国の家計にはリスク回避的なマインドが強いという面があると思われますが、リスク性資産の保有に積極的であると見られている米国でも、かつては家計の株式や投資信託の保有比率は日本と同程度に止まっておりました。しかしながら、米国におきましては、家計の資産形成を支援する様々な政策的な対応を通じまして現在のような姿を実現してきたものと考えています。日本におきましても、政策的な対応を通じまして家計の安定的な資産形成を後押ししていくことが重要と考えます。 もう一つ、平成二十六年から開始しましたNISAについてです。NISAは、昨年十二月末では千六十九万口座が開設されるなど着実に普及が進んでいるものの、御指摘のとおりに、一度も買い付けが行われていない口座が全体の約五四%存在をしています。金融庁の行いましたアンケート調査によりますと、投資を行わない理由として、まとまった資金がないから、それから投資の知識がないからといった回答が多数寄せられております。少額からでも投資をできるということや、積立て、分散投資の手法でリスクを抑えながら投資できるということが家計の間に浸透していないことが課題となっているものと考えます。 このため、今般の税制改正におきまして、少額からの積立て、分散投資による家計の安定的な資産形成を支援するため、積立NISAを新たに創設することをお願いしています。 金融庁といたしましては、積立NISAの普及、浸透に努め、貯蓄から資産形成への流れを更に後押ししていきたいと考えます。
○徳茂雅之君 どうもありがとうございます。 ある意味、長期間にわたり少額の資金をこつこつ積み立てていく、ドルコストという話もありましたけれども、まとまった資金がなくても手軽に投資を開始することができる、そういう面では、今回の積立NISAというのは本当に家計の資産形成、安定的な資産形成に大変ふさわしい商品だなと、このように思っています。 国民、リスク回避的な性格という話もございましたけれども、改めて、この積立NISAの普及について金融庁として、恐らくこれは金融庁だけではなくて金融機関等も含めて取り組んでいかなきゃいけないと思いますけれども、どのように取り組んでいかれるか、武村政務官、お願いします。
○大臣政務官(武村展英君) 長期、積立て、分散投資は、長期で保有することにより投資リターンの安定化を図りながら、投資時期の分散によりまして高値づかみのリスクを軽減する、そして投資対象を分散させることで特定のリスクによる影響を抑制することが可能な投資手法でございます。まとまった資金がない家計が安定的な資産形成を行うに最も適している方法であると考えます。 こうした考え方に基づきまして、今般、積立NISAを創設することをお願いしたものであります。積立NISAを普及、浸透させるには、長期、積立て、分散投資のメリット等について家計の理解を深め、広く定着させていくことが重要です。 このため、金融庁といたしましては、積立NISAの導入とともに、投資初心者を始めとする家計に対しまして実践的な投資教育を促進するなど、投資に対する家計の理解、リテラシーを深めるための取組も進めていきたいというふうに考えております。
○徳茂雅之君 どうもありがとうございます。 古賀委員から去年質問がありました金融リテラシーというものを一人一人国民が備えるということがやはり重要なのかなというふうに思いますので、金融庁当局のお取組をしっかりとお願いいたします。 続きまして、研究開発税制それから所得拡大促進税制につきまして併せてお伺いしたいというふうに思います。 昨日の質疑の中でも、企業が内部留保をため込んでいるという議論が幾つかございました。藤巻先生が昨日、内部留保を取り崩して投資に向かわせるというのは変だという話もあり、そういえば、最近、新聞報道で企業は現預金を積み増しているというような報道もございました。 これも日銀の資金循環を見ますと、今、現預金二百四十四兆円、昨年末で企業の方は積んでいます。大体前期比で七%を超える伸びになっているということでございます。恐らく、企業活動の中で上がった収益、利益、これが内部留保という形で利益剰余金に積まれる。それは、じゃ資産の部でどうなっているかといえば、多分それが現預金に振り替わっているんだろうと、このように思われます。 本来であれば、現預金というのは利益を生まないので、何らか投資をするとか有効活用しなければ資金の回転効率が上がらないということであります。あるいは現預金そのものをキャッシュアウトして賃金の上昇に向かわせるとか、あるいは株主の配当に回す、こういった企業活動をするのが本来企業の役割というのか役目なんだろうな、このように思っています。 会社はよく誰のものだろうという議論があります。ROEでいけば、グローバルスタンダードは八%、日本はなかなか届いていないよという観点でいえば恐らく株式ということもあるでしょうが、やはりデフレからの脱却を目指していくためには賃金の上昇、あるいは現預金を今度は固定資産とかあるいは長期の有価証券の投資に向かわせる、これが私はアベノミクス、それからデフレ脱却、GDP六百兆円を目指していくためにも重要だろうと、このように思っています。 今回、未来への投資の観点から、今までの物づくりだけではなくて、いわゆるサービス産業の中でもIoT、AI、あるいはビッグデータといったような第四次産業革命的なサービス産業をしっかりと促していくということは我が国の国際競争力を付けていくためにも極めて重要でありますし、今回の改正につきましては、試験研究費の範囲にサービス開発、これを付け加えられたというのは本当にすばらしい取組だというふうに思っています。 改めましてその背景について伺いますとともに、今まで総額型という形で一律にやっていた部分をその投資率に合わせて増減させる仕組みに変えられたということでありますけれども、このような方式に変えた理由についても星野局長にお伺いします。
○政府参考人(星野次彦君) 六百兆円経済を実現するためには、イノベーションを促すことによって付加価値の高い財・サービスを生み出していくことが重要であると考えております。そのため、第四次産業革命による新たなビジネス開発を後押しする観点や、二〇二〇年までに官民含めた研究開発投資を増加させるといった政府目標等を踏まえて研究開発税制の見直しを行うこととしております。 具体的には、ビッグデータ等を活用した第四次産業革命型のサービス開発を本税制の対象に追加をするとともに、現行の総額型が企業の研究開発投資の一定割合を単純に減税する仕組みとなっている構造を見直しまして、試験研究費の増減に応じて控除率を変動させる仕組みに改めることにより、企業の研究開発投資の増加を強く促す制度とする等の見直しを行うこととしております。 今回の改正を受けて、経済界には積極的に研究開発投資を増加させることを期待しているところでございます。
○徳茂雅之君 ありがとうございます。 ある意味、こういう研究開発投資とともに所得、賃金の向上を図るというのは極めて重要であります。特に、GDPの六割を占める家計の個人消費、これをいかに高めていくかというためには、やはり賃金、所得の向上というのが重要であります。そうはいいながら、特に中小企業については大企業と比べてもなかなか賃上げができない、あるいは赤字企業も多いという中で、更に一層の支援が必要だというふうに考えています。 今回の所得拡大税制の中で、特に中小企業を中心としてどういうポイントがあるのか、特徴があるのかということを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(星野次彦君) 所得拡大税制でございますけれども、賃上げを後押しするための思い切った政策税制でございます。二十五年度の税制改正で創設し、その後拡充を行ってまいりました。経済の好循環を確立する観点から賃上げは重要な課題でございまして、安倍政権の下で、政労使会議といった取組のほか、こうした税制も一つのきっかけとして賃金引上げの動きが継続しているものと考えております。 今般の税制改正におきましては、更なる賃上げに向けまして所得拡大税制のインセンティブ機能を強化することとしております。具体的には、大企業につきましてはより高い賃上げを行う企業に支援を重点化する一方で、比較的賃金引上げ余力に乏しいと考えられる中小企業につきましては、従来の要件を維持しながら、更に高い賃金引上げを行う企業に対しては、前年度からの賃金引上げ分に対する税額控除率を一〇%から二二%へと大幅に引き上げることとしております。こうした改正を受けて、中小企業も含めて企業における賃金引上げがより一層進むことを期待しております。
○徳茂雅之君 どうもありがとうございました。 時間の関係で、最後、国際課税について質問しようと思ったんですが、一言申し上げたいなと思います。 パナマ文書の公開等がございました。いわゆる租税回避、タックスヘイブンという言葉も本当に一般化したのかなと。以前はタックスヘブンなんというふうに言われていたのがしっかりとヘイブンという形になったのも、世の中の人がある意味租税回避に対する注目、これを高めるとともに、やはり格差というんでしょうか、富裕層に対するある意味税逃れができる不公平感であるとか、更にいけば税制そのものに対する、税の仕組みそのものに対する信頼感の揺らぎというんでしょうか、こういうことにもつながってくるおそれがあるなと。 その中で、今回BEPSプロジェクトの中で、一昨年に最終合意ができたということであります。これは麻生大臣始めもう財務省の皆さんが本当にリーダーシップを取って取り組まれた成果だなと、このように思いますが、これをこれからしっかりと実施に向けて関連各国が取り組んでいくような、そういう取組も日本としてはしっかり役割を果たしていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思います。 一分ほどありますので、最後に大塚副大臣に今後の取り組むべき課題について、更に何かあればお教えいただきたいと、このように思います。
○副大臣(大塚拓君) 御指摘のように、BEPS、大変力を入れているところでございまして、特に昨年の京都の会議などでは参加国も大幅に増えるなど重要なステップを踏んできているところでございます。 また、G20の先般の会合においても、OECDから報告を求めるということで合意をしたりとか、着実にBEPSプロジェクトが形になりつつあるというふうに感じているところでございますけれども、これ、国内においても、今後更なる課題ということでありますけれども、昨年十一月の政府税調で論点整理というのがありまして、また二十九年度与党の税制改正大綱という、この両方で指摘をされております今後の主要な課題ということでいいますと、知的財産等の無形資産を税負担を軽減する目的で海外へと移転する行為等に対応するための措置、それから、国税当局が租税回避スキームによる税務リスクを迅速に特定するための制度などが挙げられているところでございます。 政府としても、しっかりとこうした対応について取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○徳茂雅之君 以上で質問を終わります。
○古賀之士君 民進党・新緑風会の古賀之士でございます。 たった今、徳茂委員から税の理解に関する御質問、そしてまた御所見なども伺いました。先日も私も同じような質問をさせていただきましたが、まさに的を射た御質問だったと思いますし、同感するところでもございます。また、午前中は大塚理事よりの、税金の透明なプロセスが、そして適切に処理されていくことがまさに納税者にとって重要な案件ではないかという御質問、そして所見もございました。また、徳茂委員からの御質問に対して、国税庁からもまさに納税者の納得感が重要だという答弁もございました。 その中で、昨今大変な問題になっております森友学園の問題につきましても、これは国有地が不当な価格で対応されているんじゃないだろうか、こういうことに対して納税者の皆様方に納得いく説明が必要かと考えて御質問をさせていただきます。 まず、文部科学省に関連する質疑でございます。 私立の小学校の認可において所轄庁の行政が適切でない場合、文部科学省の監督権限があるんでしょうか、お答えください。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 私立の小学校の設置認可につきましては、学校教育法の規定によりまして、都道府県知事が行うこととされているところでございます。地方自治法上の自治事務として整理をされているところでございます。 一般論として申し上げますと、文部科学省はこれにつきまして、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づきまして、都道府県に対し、その教育に関する事務の適正な処理を図るため、必要な助言又は援助を行うことができるとともに、地方自治法に基づき技術的な助言及び勧告等を行うことができることとされております。さらに、その自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、文部科学省は、当該都道府県に対して、地方自治法に基づき当該事務の処理について違反の是正又は改善のために必要な措置を講ずべきことが求めることができることとされておりますけれども、一方で地方自治法におきましては、国はそうした普通地方公共団体の事務の処理に関し関与を行う場合には、その目的を達成するために必要な最小限度のものとするとともに、普通地方公共団体の自主性及び自立性に配慮しなければならないとされているところでございまして、地方公共団体が行うそうした事務については尊重されなければならないと考えているところでございます。
○古賀之士君 つまり、この問題に関しては所轄の大阪府、このやはり所轄庁であるから、きちっとできるだけそれを尊重をして、ただ問題がある場合に関してはしかるべき対応を、例えば助言ですとかあるいは監督などをしていくというふうに理解することでよろしいですか。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、第一義的な原則としてはこれは都道府県知事、この場合は大阪府の権限でございますので、その権限というのを尊重しながら私どもとしてはその対応を注視してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○古賀之士君 では、学校法人の財務内容についてお尋ねをいたします。 所轄庁としてどのような指導が行えるのでしょうか。また、所轄庁の指導がこれもまた適切でない場合、文部科学省に監督権限はあるのでしょうか。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 学校法人の財務状況等に適切さを欠く状況があるような場合につきましては、当該学校法人の所轄庁でございます都道府県が私立学校法等の規定に基づきまして適切に監督を行うものと考えているところでございます。 こうした私立学校法等に基づく監督につきましては、自治法上の法定受託事務として整理をされているところでございまして、先ほど申し上げた自治事務の権限に加えて、著しく適正を欠き、明らかに公益を害していると認めるときは、違反の是正あるいは改善のための講ずべき措置に関して必要な指示等を行うことができることとされているところでございます。 ただ、これも先ほど申し上げましたとおり、地方自治法の原則ということで、必要な最小限度、あるいは自主性に、自立性に配慮ということは同様かと存じております。
○古賀之士君 今、二点お伺いしました。私立の小学校の認可について、それから学校法人の財務内容について。 もう一つお尋ねしたいのは、学校法人の理事、監事及び評議員会が適切に業務を行っていない場合、所轄庁としてどのような指導が行えるのでしょうか。また、所轄庁の指導が適切でない場合、文部科学省の監督権限があるのでしょうか。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。 理事会や評議員会等の運営に適切さを欠く状況がある場合ということでございます。こうした学校法人の運営あるいは私立幼稚園への指導ということは、法令に基づき適切な行われるべきものでございまして、そうした仮に不適切な運営が行われるということになった場合につきましては、私立学校法等の規定に従いまして所轄庁が適切な監督指導を行うということが求められるわけでございます。 こうした事務につきましては、先ほど申し上げた財務内容に対する監督と同様でございまして、そうしたことに対する国の対応ということも先ほどと同様の考え方と考えております。
○古賀之士君 では、所轄庁がそれこそおっしゃったような重大かつ明白な違反行為などがあった場合に、実際に文部科学省が監督権限として何かペナルティーを科したりすることはできるんでしょうか。
○政府参考人(村田善則君) これは、法的には先ほど申し上げた自治法上での権限が想定されるわけでございますけど、これも実際には、今先生が御指摘されたように、よほど重大なミスがあったと、そういった場合に限ってこうした権限を行使できるということで、基本的にはやはり監督庁である都道府県の対応ということを尊重しながら私どもとしては対応を考えさせていただきたいと思っているところでございます。
○古賀之士君 では、改めて確認をさせていただきますが、この一連の森友学園の問題について、文科省は現状をどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(村田善則君) これは、私立の小学校の設置認可に関するいろいろな問題が指摘されているということかと存じます。この小学校の設置認可につきましては、先ほど申し上げたとおり、これは大阪府の権限として、自治事務として対応されていることでございます。したがいまして、文部科学省としては、こうした大阪府の対応ということを注視しながら適切に状況を把握をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○古賀之士君 では、次の質問に移ります。 文部科学省から大阪府教育庁への出向者、出向されている方はいらっしゃいますか。いる場合は、その人数、そしてその業務内容について教えてください。
○政府参考人(義本博司君) お答え申し上げます。 文部科学省から大阪府教育庁への出向者はおりません。
○古賀之士君 現在も、それから過去に照らし合わせてもいないんでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) 現在もおりませんし、過去に大阪府教育庁に出向した実績はございません。
○古賀之士君 ありがとうございました。 それでは、面会記録が残っていないとされることについてお伺いします。 これは紙ベースとして残っていないということなんでしょうか。そして、パソコンなどのデータあるいはハードディスクなどは調査をされたんでしょうか。業務に使用している、これはもしもの場合ですが、仮定ですが、私有のパソコンまで調査を行われたんでしょうか。そしてまた、そのデータは復元できるのでしょうか、もしあった場合ですね。そして、財政金融委員会として要請すれば、その調査の対象となり得るのかどうか。質問いっぱいございますが、お答え願います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 面会の記録でございますが、紙ベースとパソコンというお話でございましたが、パソコン上のものにつきましても、紙と同様に公文書管理法の規定に基づきまして保存期間が満了になれば処分しているということで、紙と同様の取扱いをしているところでございます。 それから、私用のパソコンのお話がございましたが、本件、近畿財務局におきましては、官から支給されているパソコン以外で行政事務を行わないということとされてございますので、職員がその業務上私用のパソコンを使うということはございません。 それから、復元のお話でございますが、近畿財務局におきましては、消去したデータが復元できるかというお尋ねでございますれば、消去されたデータが復元というかバックアップできる期間が十日間程度、一定期間、短い程度はあるようでございますが、いずれにしても、現在そういう復元するようなことはできないということでございます。 それから、最後の委員の御質問でございますが、財政金融委員会において要請すればということでありますれば、これは私どもがお答えするお話ではないというふうに思っております。
○古賀之士君 一般的によく、ハードディスクなど消してしまったりした場合、業者さんに頼んでパソコンのデータなどを復元するというのは、もうかなりなりわいをされている方もいらっしゃいますし、こういったデータの復元に関して実際にそれを試みられたんでしょうか。いかがですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 一般的に、パソコンの取扱いについてちょっと私は余り詳しくないものですから大変恐縮でございますが、財務局の方の話でございますれば、システムの設計上、そういう短い期間だけのバックアップの期間になっているというふうに聞いてございます。
○古賀之士君 逆に言うと、お尋ねとしては、そのデータの復元を試みることは、おつもりがあるんですか、ないんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今言ったようなシステム上の扱いになってございますので、復元ができないということでございます。
○古賀之士君 分かりました。 できないというのは、どういう過程でというのは一つ聞きたいところでございますが、お時間の関係もありますので次の質問に移らせていただきます。ただ、要望といたしましては、これだけ問題にもなっておりますし、パソコンのデータ、ハードディスク、こういったものも復元ができるチャンスがあるのでしたら是非それを試みていただいて、そして説明責任を果たされるよう努力されることを要望をいたします。よろしくお願いをいたします。 さて、次の質問移らせていただきます。 大阪合同庁舎第四号館の受付の来訪者記録及びカメラ画像の有無。ある場合は開示ができるのでしょうか。ない場合は、あるいはまた開示できない場合はその理由も併せてお聞かせ願います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 まず、入館票のお話でございますが、入館票、大阪合同庁舎四号館は、入退館管理細則に基づきまして、日々の入退館の管理という目的に鑑みまして翌日には廃棄するという取扱いになってございまして、現在その記録は残ってございません。 それから、委員御指摘のカメラの画像でございますが、監視カメラの画像の保存期間につきましては、細則上十日間となってございまして、本件に係る、この契約に係る画像については、二十八年六月でございますが、契約締結までの画像については残っておらないということでございます。
○古賀之士君 お尋ねしたいのは、よく小さな紙で来訪者記録として書くものと、それと、実際にその受付に残る期日、それから出た時間、面会する人間、こういったもののきちんとした記録でございますね、これについてのお尋ねでございますけど、それについてもないんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) ちょっと詳細について、本当に詳細についてはあれかもしれませんが、基本的に、合同庁舎四号館の場合は、来館者が行ったときに自分で入るというんで入館証を書くわけでございます。そうすると、その入館証と引換えに、首から提げるのかちょっと詳細は分かりませんが、カードを入館者がいただきまして、それで入っていくと。そのカード、館内で何らかの活動をされて、帰るときにそのカードを返すわけでございます、警備員さんだと思われますけれども。その警備員さんは、カードと書いていただいた入館証をチェックして、ああ、これで無事入った人、帰りましたねということを確認すれば、その翌日に財務局の管理をしている方にこれで無事確認しましたよということになれば、もちろんカードは何度も使うんでしょうけれども、こちらの入館証の方については、はい、それで終わりですねということで廃棄していると、こういう手続だというふうに承知してございます。
○古賀之士君 これもお尋ねの中で、例えばその廃棄してしまうのがやっぱり一般的な話としてはちょっと早いのかなという印象も拭えないんですね。といいますのも、それこそ今、いわゆる共謀罪の問題も出てきていまして、テロに対する様々な方策についても慎重な議論が行われている昨今でございますので、少なくとも当日面会に来られた方々の記録がそのうちになくなってしまうというと、もし後日、幾ら途中でその日のうちに帰られたという確認が仮にできたとしても、後日何か大きな例えば爆発の騒ぎが起きたりですとか不審物が発見されたりですとか、そういったものが即日のうちに廃棄されてしまえれば調査となる貴重な手掛かりも一緒に失われてしまうわけでございますので、それについては改善する必要もあるのかなというふうにも個人的には思っております。 また、カメラの画像でございますが、十日間という保存期間でございますけれども、これも、これは想像の域でございますが、パソコンのデータと同じように、例えばハードディスクですとかに保存をされているものであれば、十日間たって消去されたものであったとしても復元が可能な場合はそれに対してトライする価値も出てくるのかなと思いますが、もしその辺までお分かりでしたらお答えいただけないでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 ちょっと私、機械の一般的なことについてちょっと知識が不足しておりますので、一般的にお答えできませんが、この財務局の方のこのカメラの話は、やっぱり画像の保存の容量という観点から十日間としているというふうに聞いてございます。
○古賀之士君 それと、来訪者の記録ですね、これについては、今後のテロ対策なども考えますと、当日だけで果たしていいものだろうかと考えてしまうんですが、その辺についてはいかがですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 先ほどお答え申し上げましたが、基本的には、カードと入館票を整合させて、無事、庁舎管理をその日のうちに終わるという目的でやってございますので、その点についてはそういうことで引き続きやらせていただきたいというふうに思ってございます。
○古賀之士君 ちなみに、それは即日どのような形で廃棄をされるんですか。シュレッダー処理ということですか。それとも、どういう形なのか御存じですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 大変申し訳ございません。どういうふうに、シュレッダーに掛けているかまで私ちょっと見てございませんのでお答え申し上げられませんが、基本的に紙ベースでございますのでシュレッダーに掛けているということだろうと思われますが、いずれにしても、紙ベースの保存文書を破棄する場合には大体シュレッダーに掛けるか溶解するかといったようなことで役所においてはやっているということでございます。
○古賀之士君 分かりました。 次は、近畿財務局長及び管財部長の大阪府庁への出張記録の有無についてお尋ねをいたします。ある場合は開示ができますでしょうか。ない場合は、あるいはまた開示できない場合はその理由もお聞かせ願います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 私ども公務員、出張の際には出張計画書というものを作成することになってございますが、その出張計画書という意味で申し上げますれば、近畿財務局長、管財部長の大阪府庁への出張の記録というのはないわけでございます。ただ、出張の記録はございませんが、大阪の町の中で近畿財務局と大阪の府庁というのは比較的近い距離にございますので、基本的には近畿財務局の各部門の方、別に国有に限らず金融もろもろ、総務いろいろあると思いますが、各部門の方々と大阪府の方々では相互に行き来をしながらいろんな御議論をされているというふうには承知してございます。
○古賀之士君 出張というのは距離が短いにしては大げさな言い方になったかもしれませんけれども、じゃ、その行き来の記録というのは何か残っているものがあるんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) ちょっと、大変恐縮でございます、ちょっと出張記録を調べておりましたので、ふだんの行き来についてのその記録があるかどうかについてはちょっと確認できておりませんでした。
○古賀之士君 では、次の質問を伺います。 近畿財務局長及び管財部長の大阪府庁への公用車の運行記録の有無についてお尋ねをいたします。ある場合は開示ができますでしょうか。ない場合は、又は開示できない場合はその理由もお聞かせ願います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 公用車の運行記録でございますが、近畿財務局におきましては、公用車の運行記録、一年間保存ということになってございまして、その分につきましては保存されているということでございます。ただ、聞きましたところ、その行き先については大まかな住所が書いてあるだけで、どこの建物に入ったかとかそういうことは書いていないようでございますので、大阪府庁に行ったかどうかということまでについてはその記録においては確認できないということでございました。 ただ、開示のお話でございますが、公用車の運行記録の開示ということでございますので、局長なりなんなりということでございますので、これ、公にしますとちょっと警備上の観点から支障が出るということもございますので、この開示につきましては少し精査をする必要があるんだろうというふうに考えてございます。
○古賀之士君 今お話があった警備上の観点はあるかとは思いますが、少なくとも一年間の記録が残っているということ、それからあと、そういった警備上の観点を踏まえれば開示も可能だというふうに理解してよろしいですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) いずれにしても、どこまで不開示、どこまで開示ということについて精査をさせていただきたいというふうに思います。
○古賀之士君 はい、分かりました。 一年間のその記録が残っているということですので、そのまま是非その記録を残していただいて、それからあと、必要に応じては開示できるように、もしかするとリクエストをさせていただくかもしれません。よろしくそのときはお願いをいたします。 次の質問をさせていただきます。 理財局長、近畿財務局長及び大阪航空局長の本件に係る押印簿、公印などを使用したという押印簿及びそれに関する添付書類等の有無、あるかないかですね。ある場合は開示ができるんでしょうか。あるいはまた、ない場合又は開示できない場合はその理由もお聞かせ願います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 本省、近畿財務局長の押印簿ということでございますので、いつどういう文書に公印を押印したかどうかという、そういう記録につきましては、そこは私どもないものでございますが、ただ、押印簿はないんですけれども、いずれにしても、公印の有無にかかわらず、公文書を作成するに当たりましては、その発議簿、公文書に対する発議簿というのは作成しているところでございます。 それの開示につきましては、案件によりまして、多分個別の企業名なんかも載っているところもあり得ると思いますので、そこにつきましても、開示についてはそういう点につきましての精査が必要であるというふうに考えてございます。
○政府参考人(和田浩一君) 大阪航空局長に関するものについてお答えいたします。 大阪航空局長の公印を押印する際の押印簿でございますけれども、存在しておりまして、文書保存期間である三年以内のものは開示が可能でございます。また、押印簿に添付書類は付いておりません。
○古賀之士君 理財局長に今お伺いした部分についてもう一度確認させていただきますが、当時のその理財局長の押印簿、それから近畿理財局長の押印簿、これはないというお答えでよろしいんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 押印簿という意味で、いつどういう文書に公印を押印したかというような御趣旨でありますれば、そういう押印簿はないということでございますが、ただ、その押印、公印が押してあるか押していないかにかかわらず、公文書、いわゆる公文書の類いについて、類いというか、公文書につきましてはその発議簿というのがございまして、どういう公文書を出すかという、そういう発議簿はございます。
○古賀之士君 その発議簿というのは今記録として残っているものなんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 発議簿は保存されてございます。ただ、先ほど申しましたように、案件によりまして個別の企業名等もあり得るので、その開示につきましては中について精査が必要だということを御答弁申し上げた次第でございます。
○古賀之士君 もう一度伺います。よく公印が押されているものには通しの番号が付いたりするものや、文書、公文書そのものにですね、ございまして、一般的な、済みません、イメージからすると、そういう公印簿に公印が押されていて、そしてそれは精査するときに、後に精査するときのために、この公文書番号の何々、例えば公文書番号一番に関してはどういう内容のもので、いつ公印が押されたかと、こういう記録の類いというのが残されているかという質問でございます。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今お答え申し上げました発議簿でございますが、今委員御指摘のとおり、発議の番号とか年月日とか、そういうものは残っているわけでございます。
○古賀之士君 では、それはまさしく大阪航空局に残してある押印簿と恐らく類推すると同じようなものだと思われるんですが、それは何年間保存とか規定がございますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 ちょっと大阪航空局の押印簿について承知してございませんので、大変申し訳ございません。ちょっと手元に、何年か分かりませんけれども、多分十年以上の保存はされているというふうに考えております。
○古賀之士君 それも案件に応じて開示できるものと出せないものがあるというようなお話をいただきましたけれども、本件に関して開示できない要素というものはございますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) ちょっと、その発議簿を今ちょっと私見てきておりませんので、きちんと精査させていただきたいというふうに思います。
○古賀之士君 では、大阪航空局の方に伺いますが、一方で十年間というお話がありましたけど、三年間は押印簿があって、それに関わる添付書類はないということの確認、もう一度よろしいですか。問題ないですか。
○政府参考人(和田浩一君) 繰り返しの御答弁になりますけれども、私どもで保有しているのは、大阪航空局長の公印を押す際に、いつ誰がどんな文書に公印を押したのかという押印簿が残っておりまして、それの文書保存期間が三年ということでございます。
○古賀之士君 分かる範囲で結構ですが、それぞれのその押印簿、項目立てでいうと具体的にどういう項目が列挙されているものになるんですか。例えば日付、相手、内容、その他。どういったものなんでしょうか。例えば一行で済んでいるものなのか、一回の公印についてですね。あるいは数ページにわたっているものなのか。ちょっとイメージがしやすいようにお答え願えますでしょうか。
○政府参考人(和田浩一君) どの文書というのは、文書に番号が付いてございますので、それについて、誰の公印を押したのか、そしてそれは担当者として誰が押したのかということを一行で、簡単に申し上げると一行で整理を、一件ずつ一行ごとに書いていると、こんなイメージでございます。
○古賀之士君 理財局長にお伺いします。今のお話のイメージとほぼ合致する内容というふうに発議書は考えてよろしゅうございますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 ちょっとイメージはあれですけど、ほぼ似たようなものだと思いますけど、発議の番号と年月日と表題とということでございますので、多分同じようなものではないかというふうに考えられます。
○古賀之士君 ありがとうございました。 次の質問に移らせていただきます。 近畿財務局の国有財産鑑定官は、この該当する土地の鑑定を行わなかったのでしょうか。また、契約担当課の契約が適切だったのかの調査権限はないのでしょうか。もし鑑定調査を行ったのであれば、その記録は残っているのでしょうか。財務省にお尋ねをいたします。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 まず、国有地の売却に当たりましては、原則といたしまして不動産鑑定士に鑑定を依頼しまして、それに基づきまして売却価格等を決定しているところでございます。 それで、今委員御指摘のこの各財務局の国有財産鑑定官ということでございますが、これは、不動産鑑定士に我々お願いをして提出をされてくるわけでございますが、その評価書について、私どもの依頼内容と先方の評価書の内容との整合性の確認とか、あるいは、時々固有名詞が、少し、合っているとか違っているとか、日付の話とか、そういう、ある意味で鑑定評価書における事実誤認みたいなものが、依頼との整合性とか事実誤認みたいなものがないかを確認しておるということでございまして、不動産鑑定士に依頼した評価書につきまして国有財産鑑定官が自らその鑑定評価を行うということではございません。それで、そういう意味では、本件につきましても、その不動産の鑑定評価書につきましては不動産鑑定官がそういう確認を行っているところでございます。
○古賀之士君 では、一般的にこの近畿財務局にいらっしゃる国有財産鑑定官という方は、民間の不動産鑑定士の方が鑑定をした結果をチェックをするというお仕事だというふうに理解をしてよろしいわけでしょうか。つまり、価格などがもしなぜこれだけ安くなったのかということまではチェックをされないというふうに理解をしてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 委員の御指摘のとおりでございまして、鑑定評価が出てきた後の、我々の依頼内容と先方の評価内容がずれていないかとか、そういう、日付とか固有名詞とか、そういうものについての確認というものを行っているということでございます。
○古賀之士君 これも確認にはなると思うんですが、あえてそれを民間の不動産鑑定士に依頼をする、つまり、内輪だとチェックが甘くなるからというようなこともあるのかもしれませんけれども、あえて外に、更にそれを、戻ってきたものをチェックをするということに関して、その必要性も含めて自分たちではできないものなんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 基本的にやっぱり私ども専門の不動産鑑定士に評価をお願いしているということでございますが、先ほども申し上げましたように、やはり返ってくると若干そういう事実誤認みたいなものも現場ではあるようでございまして、やっぱりそういうところはきちんとチェックするためにこういう鑑定官という職務があるということでございます。
○古賀之士君 分かりました。 では、次の質問移ります。 財務局の国有財産処分業務において監査はどこが行うのでしょうか。記録が残っていないということであれば適切な監査が行われないのではないだろうか、こういう内容のお尋ねでございます。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 一般的に役所、官公庁の契約等につきましての内部監査というのは、私どももそうですけど、各省庁の会計課と申しますか、会計部門において契約とか支出入についての内部監査を行っておるところでございます。一方で、先生がおっしゃいましたように、外部からの監査という意味におきましては、私ども財務局も含めましてですが、各省庁の国有財産の管理、処分につきましては、毎年会計検査院によって検査が行われているということでございます。
○古賀之士君 その会計検査院の第三者的なチェックと、それと本省のチェック、これは順番はどちらが先でございますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 ちょっと詳細は分かりませんが、同じものを多分毎年内部と会計検査院と見ているわけではなくて、会計検査院は会計検査院で今年はこういうテーマで見ますよというようなことをやっておりますでしょうし、内部監査も各省内全体の様々な支出入とか契約についてのチェックをしているというところでございますので、多分、同じ案件についてどちらが先とかいうことではなくて、それぞれ毎年毎年の中でチェックをしているんだというふうに思います。
○古賀之士君 恐らく案件が大変多いと思われますし、またもっと金額の大きなものの案件について調べられることも多々あるかと思いますので、全てがなかなか一〇〇%回らないのも大変理解はできるんですけれども、是非こういう大変大きな問題になっている事案に関しては、もう一度チェックをできるところはできる限りチェックをしていただいて、そして責任を、説明責任を果たされるようお願いをいたしたいと思っております。 次の質問でございます。国交省に関連しての御質問に移らせていただきます。 この当該の土地のこれまでの管理記録の有無です。確かに、土地といいますと法務局などにあります登記簿などが思い浮かびますが、いわゆる国交省関連で、国交省としてその該当する土地の管理記録がもしあるのでしたら、あるかないか、そしてある場合は開示ができるのか、そしてない場合は、又は開示できない理由は何かありましたら併せてお答え願います。
○政府参考人(和田浩一君) お答えいたします。 国有財産の管理、処分を適正かつ効率的に行うため、国有財産法第三十二条に基づきまして国有財産台帳を備え、その所管する財産の現況を記録することになってございます。本件土地につきましても国有財産台帳に財産の現況を記録しており、開示は可能でございます。
○古賀之士君 具体的にその台帳に書かれてある項目というものを、具体的に、分かる範囲で結構です、教えていただけませんでしょうか。
○政府参考人(和田浩一君) お答え申し上げます。 台帳への記載事項につきましては国有財産法の施行令第二十条に書いてございまして、土地や建物等の区分ですとか国有財産の所在、面積等の数量、国有財産の価格、売払いなど得喪変更の年月日及び事由等が記載されております。
○古賀之士君 ちなみに、それは何年保存されているものですか。
○政府参考人(和田浩一君) 申し訳ございません、ちょっとこの場では分かりかねます。
○古賀之士君 では、当該のこの土地に関するいわゆる台帳というものは開示が可能と理解してよろしいですか。つまり、国交省が所有をされて、そして売却に至るまでの記録というのがそのまま全て残されているというふうに理解してよろしいですか。
○政府参考人(和田浩一君) 先生御指摘の、記録の全てというところに関してどこまでお答えできるものか分かりませんけれども、私が今申し上げた国有財産法施行令二十条に基づく事項については書かれておりまして、それは開示が可能ということでございます。
○古賀之士君 これ以上ちょっとお尋ねしても出てこないようですので、次に移らせていただきます。 では、一連の森友学園問題から、法人税の関連についてお尋ねをさせていただきます。 法人税の税率全体の引下げに伴いまして、信用金庫、信用組合など協同組合の法人税の軽減税率も引き下げるべきとの議論がございますが、これについて財務省はどうお考えでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 協同組合につきましては、現行制度上、一般の法人に掛かる法人税率が二三・四%となっている中で一九%の軽減税率が適用されております。この協同組合の軽減税率につきましては、極めて大規模に事業を展開している協同組合があることや、その事業の対象が必ずしも組合員に限られないケースがあること、組合員等が組合事業を利用した分量に応じて分配する配当が通常の配当には認められない損金算入ができることなどを踏まえますと、これを更に引き下げることは、他の事業法人との公平性の観点から、慎重な検討が必要と考えているところでございます。 こうしたことを踏まえまして、平成二十七年度、二十八年度の税制改正で実施した法人税改革においては協同組合に対する軽減税率について見直しを行わなかったところでございまして、今般、二十九年度においても認めていないところでございます。 なお、法人税改革に際しまして、課税ベースの拡大の一環として受取配当の益金不算入制度の見直しを行ったところでございますけれども、連合会といった協同組合の上部団体への出資につきましては、連合会等が行う事業を協同組合が利用可能とすることをその目的としていると考えられるなど、通常の株式とは異なる事情が認められることに配慮し、今般の改正におきまして、出資比率にかかわらず一律に五〇%は益金不算入とすることができることとしたところでございまして、協同組合の活動に一定の配慮を行っているところでございます。
○古賀之士君 ありがとうございました。なかなか厳しい現状というのも理解もできました。 続きましては、保険料の控除についてお尋ねをいたします。 まず、生命保険料の控除等についてです。 生命保険の加入率というのは全国平均でどれくらいなんでしょうか。それから、特に若年層の加入率低下を指摘する声も上がっておりますが、金融庁にお尋ねをいたします、現在、どんなふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 公益財団法人生命保険文化センターが実施しましたアンケート調査によりますと、生命保険の加入率は平成二十八年度におきまして八一・〇%であると承知しております。この調査によりますと、三十歳代以上の生命保険の加入率は平成元年以降微増となっている一方で、二十歳代の生命保険の加入率は平成五年の六六・三%をピークに低下傾向が見られ、平成二十八年度は五五・七%となっているものと承知しております。
○古賀之士君 全国平均が八一%、そして二十歳代以下が五五%という、この二五ポイント差というものはかなり大きな数字だと個人的には推察をいたします。今後、この声をどういうふうに考えるかということをまた機会がありましたらお尋ねをさせていただきます。 時間の関係で続いての質問に移らせていただきます。 自助努力の重要性を説く中で、生命保険料控除、それから介護保険料控除、そして個人年金保険料控除、この控除額の引上げについてどうお考えでしょうか。金融大臣並びに財務大臣に、お待たせしました、お尋ねします。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、この生命保険料の控除という制度は、生命保険が持っております本来の公的保険というか、保障を補完する意味での私的ないわゆる保障としての役割を踏まえまして、今、古賀先生御指摘になりましたように、保険の契約者の自助努力というものを支援するというのが基本的な位置付けであろうかと存じます。 少子高齢化が今急速に進んでおります中で、公的保障というものを補完するいわゆる私的保障というものの役割は、これは引き続き重要であることはもう論を待たないと、はっきりそう思っておりますので、そういった意味で、生命保険料控除制度というのはこうした観点からもこれは一定の意義を有するものだというように思っているところですが、更なる控除制度の拡充の必要性というものにつきましては、この制度の利用状況等々を考えますと、引き続き慎重に検討する必要があろうかというように考えておりますのが現状であります。
○古賀之士君 次の質問をさせていただきます。 今、生命保険料控除等についてお伺いをいたしましたが、では、地震保険料控除についてはどうお考えなんでしょうか。地震保険の加入率は全国平均どれくらいなんでしょうか。また、巨大災害によります地震保険の支払額はどれくらいを最大予想をされていらっしゃるのでしょうか。
○副大臣(大塚拓君) まず、地震保険の加入率と想定被害額、災害の被害額というのをお答えを申し上げますけれども、二十七年で世帯数に対する地震保険契約件数の割合を示す世帯加入率は全国で二九・五%。ちなみに、地震保険、火災保険に附帯をすることになっておりまして、火災保険のうち地震保険を附帯した件数の割合は六〇・二%ということになっておりますけれども、近年、上昇傾向にあるわけでございます。 地震保険は、そもそも昭和四十一年に創設しておりますけれども、関東大震災と同規模の巨大地震を想定している仕組みになってはおりますけれども、御指摘の南海トラフ地震の場合は、想定支払額は最大で八兆円程度というふうに見積もられているところでございます。
○古賀之士君 ありがとうございます。 南海トラフの最大の支払予想額というのが最大八兆円ということでございますが、地震保険の加入率の引上げにはどのような手段が考えられるでしょうか、また、地震保険料の控除額の引上げについては財務大臣はどうお考えになっていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 財務省においては、従来から、この地震保険というものの普及促進に向けて、いろいろ政府の広報、テレビ番組とかいろいろやらせていただいて、ホームページだ、ツイッターだ、フェイスブックだなどを活用した広報活動を実施してきたところでありますけれども、損害保険会社がいわゆる設立をされておられます日本損害保険協会においても、テレビ、新聞、ラジオ等々を活用して、昨年の九月にも地震保険制度創設五十周年記念フォーラムなどを開催されたところだと存じます。 こうした取組もあったことなので、近年地震の発生も度々あったところもありまして、先ほど副大臣から申し上げましたように、加入されている方の数は増え、比率としては二十二年の二三%ぐらいから二九%、六%ぐらい、毎年一%ずつぐらい増えているかなという感じのところまでは来ておるんですけれども、今の段階において地震保険料の控除額を引き上げていくということを考えているわけではありません。 いずれにいたしましても、今後とも、いろいろ、地震の発生というのは思わぬところで、御存じのように、九州、地震がないから炭鉱屋があれだけできたので、あんな地震があったら炭鉱全部潰れますから、そういった意味では、地震がないはずの九州であれだけ大きな地震が起きるということにもなりましたので、損害保険業界と連携をいたしましてこの広報活動というのは積極的にやっていく必要があると思って、九州辺りでも、特にこの話は、今までは全く地震聞いたこともないという話だったのが、間違いなくそういった意識が出てきつつあるというような話だけは聞いております。
○古賀之士君 時間になりましたので質問をこの辺で終わらせていただきますが、いずれにしましても、保険料控除について、様々な保険がある一方で、様々な控除の問題についても引き続き前向きにこの委員会でも質疑を、そしていい意見交換ができればいいかとも思っております。 お時間が来ましたので、私の質問をこれで終わらせていただきます。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 今回の税制改正の中で、昨日の質問に続きまして、基本的に今日は中小企業を支援する税制という観点からまた質問させていただきたいと思います。 本論に入る前に、ちょっと一つ前提の確認をしておきたいんですけれども。これは昨年、シャープですとかあるいは吉本興業といった会社、いわゆる大企業なわけですけれども、こういった会社が減資をすることで本来中小企業に向けられている税制上の特例措置、こういうものをちょっと活用しようと検討しているということが大変話題になりました。改めて、中小企業ってそもそもどういうものを指すんだと、どう定義すればいいのかということが話題になりました。資本金の多寡をそもそも基準にすること自体が実態にそぐわないという指摘もあるわけであります。 これについて、今般の改正でまずこの懸念にどう対処したのか、お伺いをしておきたいと思います。
○政府参考人(星野次彦君) 税制におきまして、中小企業の定義でございますけれども、これは資本金一億円以下が中小企業ということで取扱いをしております。 この中小企業税制につきましては、与党の税制調査会におきまして、この資本金一億円以下の中小企業として一律に扱って同一の制度を適用していることの妥当性について検討が必要と指摘されていたところでございます。また、会計検査院からも、同様の問題意識から、中小企業に適用される特別措置の適用範囲について検討を求める意見表示がなされていたところでございます。 今回の税制改正におきまして、こうした指摘を踏まえて、中小企業向けの租税特別措置は財務状況が脆弱な中小企業を支援するためのものであることに鑑みまして、大企業並みの所得を得ている企業、具体的には所得が三年平均で十五億円超の企業につきましてはその適用を認めないことといたしました。 こうした適正化の対応は、税制の公平性の向上に資するものと考えております。
○平木大作君 きちっと制度趣旨にのっとった使われ方をするように是正をされたということでありました。 改めて本論に入っていきたいんですけれども、今回新たに創設をされました中小企業経営強化税制というもの、これは中小企業投資促進税制の上乗せ措置として元々あったものを改組しているわけでありますけれども、特に今回、サービス業の生産性向上に資するものになったんだなと、私も大変期待を実はしているところであります。 従来、生産性というと、いわゆるもうこれは製造業のものという固定観念というか、日本の中ではまだまだそういう認識があるわけでありますけれども、サービス業にとってもこの生産性の向上に取り組むということが極めて重要であるということが今回明確になり、そして、そうした設備投資を積極的に後押しするものになったというふうに認識をしております。 この内容なんですけれども、設備投資の対象が広がったということも当然あるんですけれども、これ以上に、私、とっても大事な点が、むしろこの適用の要件として今回から課されることになりました経営力向上計画の作成、これが極めて大事だなというふうに思っております。 今日は中小企業庁からもお越しいただいておりますので、まず、政府としてどう認識しているのか、この点についてお伺いするのと同時に、ちょっと併せて、例えば、これ今回初めてこの経営力向上計画というのを作るというところもあると思うんですね。具体的にどんな中身で作ったらいいのか、またどういう支援を作成に当たって得ることができるのか、このイメージがないところもあると思いますので、併せてこの内容についてもお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 御指摘の中小企業経営強化税制でございますけれども、中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定を受けた場合に利用することが可能となるものでございます。この法律でございますけれども、中小企業の生産性向上を目的としまして、昨年七月に施行されております。これまで、二月末までの八か月間でございますが、既に一万六千百四十六件の認定を行ってきているところでございます。 この中小企業経営強化税制、それから固定資産税の軽減措置も併せて講じておりますけれども、平成二十九年度の税制改正法案におきましては、生産性の向上が特に課題となっております小売・サービス業にも使いやすいものとするために、機械装置に加えて、器具備品や建物附属設備を対象としたものでございます。 こうした税制措置のメリットはございますけれども、御指摘のとおり、この制度におきましては、経営力向上計画を策定していただくこと自体がとても大事だと思っております。中小企業の皆様が自らの経営状況を振り返っていただき、生産性を高める方策を計画として取りまとめていただくことにあると思っております。この計画策定に関しましては、生産性向上のために取っていただきたい方策というのを事業分野別指針としてこれまで十四の業種について公表をしております。これは関係省庁にまたがりますけれども、それぞれの指針に従って計画を策定し、それを認定を受けた場合にこの税制でございますとか、それ以外にも金融、それから補助金の優先採択といった支援を講じているところでございます。
○平木大作君 最近、そのものずばり「生産性」というタイトルのビジネス書が大変売れていまして話題にもなっております。私も読んでみたんですけれども、著者の方、経営コンサルタントとして仕事をされている方が書いているんですけれども、何でそういう名前の本を書こうと思ったか、そういうテーマの本を書こうと思ったかと、こう書かれていました。日本における工場以外での生産性に関する意識の低さが世界と戦う日本企業にとって大きな足かせとなっていると。先ほども少し触れましたけれども、やっぱり工場の中だけの話だと思ってしまう方たちが本当にまだまだ多い。 これ、言うまでもないわけでありますが、国内の経済活動、GDPにしても何にしても、これを供給面、サプライサイドの方から考えたときには、間違いなくこれは生産年齢人口掛けることの一人当たりの生産性という二項に分解できるわけですね。これ、両方ともこの二つの項目というのはきちっと増やしていかなきゃいけない。政府としてもそういう取組をしていただいているわけでありますが、残念ながら、幾ら今この瞬間に合計特殊出生率を二・〇以上に引き上げたとしても、人口が回復してくる、増加に転じるというのには大分時間が掛かる、タイムラグが生じるわけでありまして、どうしてもこの生産年齢人口が減っていくという中にあって、やっぱり生産性の向上というのは本当に喫緊の課題なんだというわけであります。この大事さというのは、実は認識されているようでいてまだまだ認識が足りないところが大きいのかなというふうに思っております。 そして、この生産性というのは極めてシンプルな定義でありまして、基本的には、得られた成果、アウトプットを、投入した資源、インプットで割って出されるというわけでありますから、生産性を向上しましょうというときには、端的に言うと、いわゆる分子に乗っておりますこの成果、アウトプットを増やすのか、若しくは投入する資源を少なくするのか、こういう二つの方向性しかないわけですね。 ここまでは、多分現場の皆さんで、これサービス業の方も、やっているよ、取り組んでいるよという方がたくさんいらっしゃると思っています。ただ、現場の取組がこの著者の方いわく、現場に入って、じゃ、実際に生産性向上の取組って何やっているかと見てみると、実は本当に大きな落とし穴に日本の特にサービス業は陥っているんじゃないかということを指摘されていました。 具体的に言うと、成果を上げよう、要するに分子のところをしっかり増やそうとして何やっているかというと、とにかく安易に追加の資源を投入していって、今売れそうだからといって、じゃ、パートの方とかアルバイトの方とか、わあっと雇って投入するんだけれども、結果としてそれ、生産性が逆に低下してしまう、資源を余分に入れてしまうみたいなことをやっていたり、あるいは、分母を削るのが大事だと、コスト削減なんだといって、一生懸命、昼間の時間に電気を消しましょうとか、コピーの紙、なるべくプリントアウトしないようにしましょうみたいな、ちまちましたことを要するにやってしまって、結果として大きな成果を得ることができていない。こうじゃないんだろうと。要するに、生産性をきちっと上げていこうというふうにやっていくのであれば、安易に資源の投入量というのを増やさないで、そしてコスト削減だけじゃなくて、やっぱりきちっと付加価値を上げる方向で施策を打っていかないと意味がない。 私、ちょっと回りくどい言い方をしましたけれども、結局、この経営力向上計画を作るって、こういう打ち手をきちっと明確に経営者の皆さんにやっぱり一つ一つ理解していただくということだと思っています。そもそも、このサービス業の中で生産性の向上って一体何をやったらいいのかということをきちっと整理して作ってまとめていただく、ここがやはり経営力向上計画の一番の肝なんだと思うんですね。 その意味では、最終的にこれ作った後に、ある意味設備投資しなくても私いいと思っているんです。ああ要らなかったんだということがあれば、最初はそこが目的かもしれないけれども、きちっと専門家の協力も得てこの経営力向上計画を作っていただいて、やらなきゃいけないことが何かということを明確にしていただく、ここがやっぱり一番のポイントだというふうに思っております。 そして、関連してお伺いしておきたいんですけれども、この経営力向上計画というのは、認定をしていただく、認定を受けますと、実は、例えば政策金融公庫、午前中にも少しお伺いしましたけれども、この公庫による金融面での支援を得たりだとか、あるいは各種補助金の審査における加点ですとか、実は税制面以外でのメリットも大きいというふうに思っております。この点について、政府による多面的な支援体制、計画認定が、事業の発展に向けた取組、どういう形でこの発展につながっているのかということを、できれば事例も加えて御説明いただけたらと思います。
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。 この経営強化法に基づく支援の内容でございますけれども、お話がございました日本政策金融公庫による低利融資、それから補助金の優先採択といった支援を行っております。 日本政策金融公庫におきましては、認定企業が行う設備投資に対しまして、これまで百四件、七十四億円の融資を行ってきております。具体例でございますけれども、飲料食品用のコンベヤー製造のメーカーですけれども、レーザー加工機などの必要な機械投資を複数導入して処理工数を削減する、生産性向上させるといった例がございます。それから、自動車部品の製造企業ですけれども、新たに新規の金属加工設備を入れまして、これ鍛造技術なんですけれども、これを強化して海外需要を取り込むといった事例を聞いております。 それから、補助金におきましては、いわゆるものづくり・サービス補助金というものに関しまして、制度の全部ではございませんが、主要な部分に関しまして優先採択を行っております。ここにおきましても、金属熱処理のメーカーですが、航空機部品用のために新たに熱処理装置を導入をしたケース、それから、これ鮮魚を配送する卸売業者なんですが、近頃、飲食チェーン、スーパーといったところ、これ人材不足でなかなか現地で加工できないものですから、それ向けにあらかじめ鮮魚の加工をした上で配送すると、こういうサービスを行う例なども出てきているというところでございます。 他方で、委員おっしゃられましたとおり、この法律の肝は経営計画を作っていただくところでございまして、それらに関しまして、金融機関でありますとか様々な士業の先生方なんかにも御支援いただくと、こういったことで総合的な支援を申し上げているところでございます。 以上でございます。
○平木大作君 最後に一問、試験研究費へのこのサービス開発の追加というところもちょっと是非聞いておきたいと思っています。 この設備投資のみならず、試験研究費についてもサービス産業への大きな後押しというのが盛り込まれました。研究開発税制の支援対象に、従来の製造業によるいわゆる物づくりに加えて、今回、ビッグデータ等を活用した第四次産業革命型のサービス開発を加えるというものであります。 具体的な内容とともに、今回の制度変更が後押しをいたします、二〇二〇年、官民で合わせて研究開発投資、対GDP比で四%以上とする、この大きな目標があるわけでありますが、ここに向けた決意をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(星野次彦君) お答えを申し上げます。 現行制度上、研究開発税制の対象となります試験研究費につきましては、製品の製造又は技術の改良、考案、発明に係る試験研究のために要する費用とされておりまして、御指摘のとおり、これまでは製造業による物づくりに係る研究開発が中心でございまして、サービスの開発に係る費用は含まないものとされていたところでございます。 今般の税制改正におきましては、IoT、ビッグデータ等を活用した第四次産業革命が進展する中で、こうした技術を利用する新たなビジネスの創出を後押しする必要があるとの認識の下で、従来からの物づくりに係る研究開発に加えまして、第四次産業革命型のサービス開発に要する費用を対象とすることとしております。 具体的には、センサーなど大量の情報を収集する機能を有する機器、技術等により自動的に収集されたデータを用いて専門家による情報解析技術を用いた分析を行い、それにより得られた法則を利用して新たなサービスを設計する場合、こうした過程において必要となった試験研究に係る一定の費用を新たに研究開発税制の対象に追加することとしております。 また、今般の改正におきましては、これまでも御説明しましたとおり、試験研究費の増減に応じて控除率を変動させる仕組みに改めることによりまして、企業の研究開発投資の増加を強く促す制度となるよう、総額型をめり張りを付ける制度に改めることとしております。 我が国の経済にとりまして、その成長の礎となる企業の研究開発投資を促進していくことは重要な課題でございまして、研究開発投資を官民合わせて対GDP比四%以上とする目標の実現に向けて、こうした改正を通じて、様々な業態における企業が積極的にリスクを取って研究開発投資に取り組むことを期待しているところでございます。
○平木大作君 今御答弁いただきました。従来、製造業のものとされてきたこの試験研究費の概念自体を大きく変えるものだと私は高く評価しております。 そして、特に最後の部分ですね、中小企業に今回すごく手厚く税額控除を認めていただいたんですけれども、これは何を意味しているのか。ビッグデータの活用とか、こういった第四次産業革命型のサービス業の主役というのは、決してこれまでのいわゆる大企業だけじゃないんだ、中小企業にもこの主役になるチャンスが十分にあるんだということを私意味していると思っております。その意味でも、しっかりこれ活用していただけるように、また政府として全力で取り組んでいただきたい、お願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門です。 今回の改正の重要な中身の一つに、国税犯則取締法、国犯法を廃止して国税通則法に編入するという問題があります。 御案内のとおり、国犯法というのは、脱税などの税の犯罪を取り締まる、そういうものでありますし、国税通則法というのは、何といいますか、税務行政の運営、その円滑化、あるいは納税者の一定の権利も含まれたような内容のものが国税通則法ですけれども、その中に国犯法を入れちゃうというような重要な問題ですけれども、大変重要な問題なので、今日とあしたに分けて質問したいと思います。 まず、財務省にちょっと苦言を呈しておきたいんですけれども、国犯法と通則法は、それぞれ歴史も違いますし、経過も違いますし、立法趣旨、立法事実、そのときの背景ですね、違うんですよね。それを、片方を廃止して一本化するというのは大変大きな改正なわけでありますけれども、なぜ一本化するのか、なぜ国犯法を廃止して通則法に入れるのかというそのことの説明が、活字になったものがどこにもないんですよね。 この分厚い、こんなに分厚いのをもらってどうしようかと思うんですけど、この中にも何も書いてないですよ、それについて。ただ十四ページに国税犯則取締法は廃止すると。あとは項目、あれをこうするこうすると書いてあるんだけれども。十一ページにはその犯則法を通則法に編入することとすると。ただ事実、すると書いてあるだけで、なぜするのか一切書いてないんですね。 それで、昨日実は担当の方にこれでは提案趣旨が分からないからペーパーになったものはないのかと言ったら、ないということなんです。口頭で答えますからということとか、別に全ての改正が改正理由をペーパーにしておりませんからというようなことで、もう延々、居直りのようなことを言われたわけですけれども、そんなことあり得ないわけですね。法律一本廃止するときに理由を一切ペーパーにしていないなんて聞いたことありません、今まで。 それで、これはちまちました項目の処置の変更ではありません。法律一本を廃止して一つの法律に編入するという大きな改正でありますので、なぜそういうことが国会で審議してもらうに当たって提案理由が一切ペーパーになっていないのかと、これ大変、私不思議に思うんですよね。最低、審議してもらうためのルールだと思うんですよ、そういうことは。 ちょっと昨日も財務省のこの間の対応、姿勢について申し上げましたけど、何か国会審議に対しておごりが出ているんじゃないですかね、昨日の担当者の対応も含めて。答弁しますから、そんなの全部ペーパーにしたわけじゃありませんからと、今までと、ちょっと違うんじゃないかと思うんですね、国会審議に対して、財務省の姿勢というのは。 星野さん、ちゃんとペーパーで出してください、これ、理由を。
○政府参考人(星野次彦君) 今般の改正で、今先生から御指摘がありましたとおり、国税犯則取締法を廃止いたしまして国税犯則調査に係る規定を国税通則法に編入することといたしております。 この国税通則法への編入でございますけれども、国税犯則調査も課税調査と同様に納税義務の有無等に関する事実について確認を行う手続でございまして、国税に関する共通的な手続を定める国税通則法になじむものであること、課税調査と犯則調査を同一の法律に規定することによって一覧性が高まり、今回現代語化を行いますけれども、こういうものと相まって、納税者にとっても分かりやすい法体系となると考えられることから行うものでございまして、国税以外で犯則調査手続を定めております関税法、独占禁止法、金融商品取引法におきましても、それら犯則調査の権限や手続は行政調査に係る権限や手続と同じ法律に規定されているということを踏まえまして、私どもとしては法形式面の整備を行ったものだというふうに捉まえておりました。 先生からの御指摘は非常に重く受け止めておりますけれども、今申し上げたような趣旨で今回の改正を行うということを御理解いただければと思います。
○大門実紀史君 それはあなたの答弁で、衆議院でも答弁されて同じこと繰り返しただけだけど、こういう大きな改正のときの国会に対する礼儀といいますか、当たり前のことなんだけれども、そういうことを言っているんですね。 ちゃんと、今言ったことの、その答弁も変なんですよ、後で指摘しますけど、本当にそれが立法趣旨ということはそれでもいいですから、ちゃんとペーパーにしてくださいよ、議事録じゃなくて。ペーパーにしてくださいよ。
○政府参考人(星野次彦君) そのように対応させていただきます。
○大門実紀史君 ちょっと何か軽く考えているんですよね、いろんな問題を。 そもそも論を、今日あしたとたっぷり時間ありますので、ちょっとそもそも論から申し上げたいんだけれども、なぜそもそもそういうことがペーパーで提案されないのかと。改正趣旨が活字になって出てこないのかというところそのものに疑問を持つぐらいの、中身が余りにも、あなたの先ほどの答弁を含めて、星野さんらしくないんですね、何かもうずぶずぶの答弁をされているんだけど、そんなことが本当に提案理由になるのかというふうに思って、出てこないことそのものにかえって疑問が湧くぐらいであります。 ちょっとそもそも論から申し上げますけれど、お聞きしますけれど、国税犯則取締法、国犯法ですよね、これは明治二十三年、一八九〇年に大本のものが制定されて、昭和二十三年に現行の法律名になっております。この国犯法の立法趣旨と、背景といいますか、立法事実を教えてください。
○政府参考人(星野次彦君) 国税犯則取締法に規定しております犯則調査手続は、特別の捜査手続としての性質を持っているということや、裁判官の許可状に基づく強制調査権限が認められていること等の特異性、こういったものに鑑みまして、国税犯則取締法という法律形式でもって法律を規定しているというふうに理解をしております。
○大門実紀史君 それじゃ、もう一つは国税通則法、これは昭和三十七年ですね。この通則法の立法趣旨、背景、立法事実ですかね、その辺教えてください。
○政府参考人(星野次彦君) 国税通則法は、先生今御指摘になりましたように昭和三十七年に制定をされたものでございますけれども、国税通則は、それまでばらばらになってございました国税に関する手続を一つの法律にまとめることによりまして、国税に関する基本的、共通的な事項を手続法としての基本法としての通則法に編入をするのが適当だということで認められた法律だというふうに理解をしております。
○大門実紀史君 私も、調査室にも力を借りて、いろんな資料を集めさせてもらって読んでみました。国犯法の方は税務大学校の講本にも載っておりますし、国犯法の講義という本も出ておりますね。昭和二十三年の六月十一日に、衆議院の当時は財政及び金融委員会、まだ大蔵委員会と名のる前ですね、そのときの議事録も読みました。 簡単に言いますと、国犯法の方は、税に関する犯罪が増えてきて取締りを強化しなきゃいけない、税務管理の調査権限を強化しないと対応できないということで、犯罪というのは普通は刑事訴訟法の範囲なんですけれども、税ということなので、これは特別にこの国犯法に位置付けてというようなことが、詳しく言えばいっぱいあるんですけど、それと新憲法、制定された新しい憲法との関係も検討されておりますが、そういうことで制定されたのが国犯法で、まさに犯罪を取り締まる、刑事訴訟法の代わりに税の犯罪を取り締まるという位置付けが立法趣旨であります。 片や、通則法も、これは昭和三十七年二月二十七日の衆議院大蔵委員会、あるいは税務大学校講本にも書かれておりますけれども、このときに、当時の大蔵省ですかね、このときはもう大蔵委員会ですね、大蔵省の政府委員の説明によりますと、とにかく税というのは難しいから納税者の理解しやすいものにしていくとか、あるいは納税者の利益を図るために不服申立ての改善をやるとか、納税者の権利にも、不十分とはいえ一定位置付けるとか、やっぱり新しい憲法を踏まえて、戦後の民主化を踏まえてというようなことで始まっているわけでありまして、国犯法と通則法というのは全然そもそも立法趣旨と立法事実が違うわけですね。背景が違うわけであります。それを、長いしかも歴史があるものを一つにする、今回一つにする立法事実は何ですかと。趣旨は何ですかということが何も書いてないということで、先ほど星野さん言われたのがあれなんですか、改正の趣旨なんですか。同じことを繰り返さなくていいですけど、さっきの話でいいわけですか。いいですね、はい。 じゃ、おかしいんですよね、これ。あなた、星野さんが言われているのは、まず衆議院の答弁で、現状の運用上特段の問題が生じているわけではございませんと。今回の、何も国犯法も通則法も現状の運用上特段の問題が生じているわけではございませんけれども、けれども編入いたしますと。訳分からないですよね。何の問題も起きていないのに一つにすると言われているんですよ、あなた。これは、今日は指摘だけに、時間なので指摘だけにしておきますけど、国税犯則調査も、いわゆる通則法に定める課税調査、任意調査とか、両方とも同様だと。同様じゃないですよね。全然違いますよね、趣旨が。も同様、同様、要するに、事実について確認する手続なんだから同様なんだという論理展開をされて、こんなもの立法趣旨と全然違う話ですよ、これ、今までの。全然同様じゃありませんよ、これ。それを、同様なんだから、所詮犯則調査も任意調査も納税義務の有無に関する事実について確認を行う手続でありまして、それは当たり前のことなんですよ、確認を行うのは、それが同じなんだから共通の手続を定める通則法になじむと。こんな解釈、今頃急に言ったって、何十年とやってきたことを、どうしてそんなことが急に言えるのかということですね。 ですから、課税調査、任意調査と犯則調査を同一の法律に規定することによって、今回一緒にすることによって一覧性が高まりと先ほどおっしゃいましたね。誰の一覧性ですか。誰の一覧性が高まるんですか、こんなもの。納税者にとって分かりやすいと。これは分かりやすくないですよ、これ、一緒くたにされたら。自分は犯罪者として扱われているのか、納税者の確認のための調査で扱われているのか分からなくなりますよね、これ、脅しているようなものですよね。 しかも、さっきも言われましたけど、関税法も金融商品取引法も独禁法においても犯則調査手続は行政調査と併せてやっているから、今回も、こちらも一緒にしていいんだと。これ全然違うんですよ、立て付けがね。歴史が違うんですよ、全然。どうして急に、何十年やってきた立法事実とか背景を無視してこんな勝手な、軽い、長い間の歴史を無視してこういう勝手な、何か軽い理由で今回の、こんなことがあれですか、改正の趣旨ということなんですか。本当にこんな簡単なことなんですか。何十年やってきた立法事実を無視して。その点だけちょっとどうですか。
○政府参考人(星野次彦君) 先ほど先生がまず御指摘になられました国税犯則調査の性質でございますけれども、刑事手続の代わりにやるというような御指摘がございましたけれども、国税犯則調査が刑事手続か行政手続かと申し上げれば、これは国税の公平確実な賦課徴収という行政目的を実現するために行われる行政手続の一環でございます。これは、例えば最高裁の五十九年三月二十七日の判例によりましても、「国税の公平確実な賦課徴収という行政目的を実現するためのものであり、その性質は、一種の行政手続であつて、」という判決がなされております。そういう行政手続の一環として行われる国税犯則調査をどういった法律の中に位置付けるのが見やすいのかという議論でございます。 繰り返しになりますけれども、私どもは、一覧性のあるそういう規定ぶりが納税者から見て一連の手続として分かりやすいということで今回こういう措置をとったわけでございまして、全く立法経緯とかを無視しているわけでもございませんし、手続の本質を見て今回の改正を提案させていただいているということでございます。
○大門実紀史君 もう時間を過ぎていますので、今申し上げたように、ペーパーで出していただけるそうですから、あしたの私の質問までに出してください。続きはあしたやりたいと思います。 終わります。
○藤巻健史君 日本維新の会、藤巻です。よろしくお願いします。 まず、外貨預金についてお聞きしたいんですけれども、以前にもちょっとお聞きしましたけれども、大臣にお聞きしましたけれども、外貨預金の為替益をある金額まで無税にするという考え方、この前、以前提唱いたしましたけど、全くそういう気はないのかどうか。 今、日本はマイナス金利になっていますから、通常ですと、プラスの金利であるドル預金に円預金から回ってもおかしくない。ただ、それが余り多くの方がやらないのは、確かに、為替がドル安円高になってしまうと損を被るのと同時に、税金面で損すると損のしっ放し、もうかれば総合課税で、特に外貨預金をしそうな富裕層が外貨預金、ドル預金をちゅうちょする、こういうことがあると思うんですけれども、ドル預金を非課税にする気はないか。そうすれば、かなり円安ドル高が進むんじゃないかと思うんですよね。 トランプ大統領自身が、ドル高円安が良くないと、アメリカにとって良くないとおっしゃっているわけで、ということは、明らかに円安はアメリカに悪いということであれば日本にはいいということに決まっているわけですから、その円安ドル高を誘導する目的でも、外貨預金をある程度まで非課税にする。昔、マル優というのがあって、三百万円でしたかね、預金を非課税にしたんですけれども、そういう考えを取る気はないのかどうか。 特にこれ私が申し上げたいのは、一昨年の暮れにドルのMMFを非課税から二〇%の源泉分離に変えたんですね。私は、あれがかなりドル高円安の方向を変えて、予想通りだったんですけど、百二十五円を付けたときにドルのMMFの解約が大量に来るぞということで、ドル高円安の方向が変わった物すごく大きい要因の一つだと思うんですね。 となると、ドルのMMFからの源泉税を取ろうという意思の下によって日本の景気が悪くなって法人税収が減ったと。今年度の法人税収が減った理由、麻生大臣は確かに円高のせいだと何回かおっしゃっていますし、ですから、ドルのMMFを非課税から課税に変えたことによってドル高円安の方向が変わってしまって、円高になって法人税収を減らしたと。要するに、小さい利益を求めて大きいデメリットを生んでしまったのではないかと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 先生から、外貨預金の為替益を非課税にするという点、また、ドル建てのMMFについての御指摘がございました。 まず、外貨預金の為替益を非課税にするという御提案に関しましては、為替は様々な要因によって市場で決まるものであることに加えまして、一般に、特定の所得を例外的に非課税とするに当たっては、その趣旨や政策手段としての合理性や他の所得との公平性などを厳しく検討する必要があると考えられます。税負担の公平性の観点から、同じく貯蓄に対する優遇措置でございますいわゆるマル優が廃止、縮小されてきた流れとも逆行することを踏まえれば、ここは慎重に考えるべきであると考えております。 また、MMFの関係でございますけれども、金融取引に係る課税につきましては、他の取引との公平性や中立性を確保し、税制が取引に影響を与えないようにすることが肝要だと考えております。 ドル建てMMFは、御指摘のとおり、平成二十八年より、それまで公社債の売却益につきましては非課税であったものを二〇%の申告分離課税とする一方で、為替差損や売却益が出た場合には他の上場株式等や公社債の配当利子や売却益と通算することができるようにするなど、上場株式等と同じような課税方法に変更したことに伴うものでございます。これによりまして、金融商品間の税負担の違いに左右されずにニーズに応じた投資を行うことですとか、利益が生じた場合に課税される一方で、損失が生じた場合には損益通算が可能となり、投資リスクが軽減されることから、投資家にとって投資がしやすい環境の整備につながったものと考えておりまして、これを元に戻すことは適当とは思っておりません。
○藤巻健史君 聞いていますと、まさに税の世界だけで考えているわけで、やっぱりもっと日本の国益というものを考えるべきだと思うんですよ。やっぱり日本の国益を考えると、さっきのトランプ氏の発言ではないんですけれども、円安ドル高というのはそれこそ税収、法人税収を増やしますし、国益だと思うので、その観点から非常にいい手段だと思うわけですね、円安ドル高を導くね。 というのは、例えば為替切下げ、通貨切下げ競争をしないとみんなで合意したということは、通貨が切り下がった方がいいわけですし、この非課税枠をするということは、別に、いろんな理由が付くわけですよ、切り下げる競争をしているわけじゃないと。先ほど午前中に中西委員がCDS、スワップのレート縮小の話をされていて、ふっと思ったんですけれども、あれは元々が、あのときに中西委員がおっしゃっていたように、外資が短期国債を、日本国債を買っていると。それはジャパン・プレミアムの存在だと思うんですよね。だからああいうことになると思うんですが。ジャパン・プレミアムが上がるということは、日本の銀行がドル調達に苦しんでいるからジャパン・プレミアムが上がっているわけです。今、日本の銀行、ドルの調達、なかなか難しくなってきていると思うんですけれども、今後もより一層難しくなると思うんですよね。ということは、日本の銀行を助けるためにというか、ドル調達能力を高めるためにドル預金をある程度まで非課税にしたというのは、これ、世界的には堂々と通じるロジックじゃないかと思うので、やっぱり税の世界だけじゃなくて、日本の国益が何ぞやということを考えて税制を考えていただきたいなというふうに思います。 次の質問ですけれども、日本維新の会は、配偶者控除ではなくてN分N乗方式ですね、要するに世帯課税方式を提唱しているわけですけれども、N分N乗方式の問題点は何かということと、確かに一つの理由というのは所得税が減ってしまうという話があったんですが、どのくらい減るのか、試算があるのかどうかお教えください。
○政府参考人(星野次彦君) いわゆるN分N乗方式でございますが、御案内のとおり、日本の所得税が採用する個人単位の課税ではなくて、フランスで採用されています世帯単位の課税でありまして、家族の構成等に応じて税負担が調整される仕組みであると承知をしております。 N分N乗方式につきましては、政府税制調査会のレポートにおきまして、世帯の所得に応じて適用される累進税率が平均化されるために、共働き世帯に比べて片働き世帯が有利になること、高額所得者に税制上大きな利益を与える結果となること等の問題点があり、個人単位課税を基本とすべきであると考えられるとの指摘がなされているところでございます。 お尋ねのN分N乗方式を導入した際の所得税の減収額につきましては、税率をどのように設定するかといった試算の前提が明らかでないことに加えまして、世帯ごとの人員数、各構成員の所得金額及びその世帯全体の合計所得金額が明らかとなる統計が存在しておりませんので、そういった試算を行うことが難しいことは御理解をいただきたいと思います。 御提案のN分N乗方式については様々な課題があるところでございますけれども、政府・与党の税制調査会におきましても、若い世代や子育て世帯に光を当てていくことが重要と指摘されておりまして、こうした議論も踏まえつつ、引き続き個人所得課税につきましては検討を進めてまいりたいと考えております。
○藤巻健史君 問題点があるのは十分分かっていますけれども、メリットとしては少子化対策になりますよね、当然のことながら。 たしか、昔、少子化対策は全体的にどのくらい掛かっているのかというのを聞きましたら、GDPの一%と大臣おっしゃっていたので、ちょっとどなただったか忘れましたけれども、そうすると約五兆円ですから、その五兆円のために、デメリットと比べてメリットが大きいんじゃないかと私は思いますので、御検討をお願いしたいと思います。 次の質問ですけれども、日本維新の会はもう一つ、年末調整制度の廃止を提案しているわけです。要するに全員が確定申告をしろということなんですけど。今、国民が全然税金の使い方に目が行っていないと。かつ、消費税になると極めて強い抵抗がある。それは、やっぱり所得税の方は源泉、全て、年末調整もして、サラリーマンの人たちが全くその所得税に関与していないんで、痛みを感じていないと。これ、年末調整をしなくなれば、全員が全員確定申告をすることによって、じゃ、所得税を上げた方がいいのか、それとも消費税を上げた方がいいのかと、こういう議論にもなるかと思うんですね。 その点から関して、年末調整制度の廃止というのはいかがお考えか、お答えください。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、御指摘のように、税に対する意識を向上させるという意味では今言われたことは極めて重要なところだと思っておりますが、納税者自身の所得と及び税額を申告してもらうということになりますので、これは正しく税の意識やら知識やら、そういったものに関心を持ってもらうということにこれは効果があると、それは私もそう思いますが。 ただ、これは納税者全員が自営業みたいなことになるわけですから、サラリーマン全員が。そうすると、一から確定申告をやってもらうということになりますので、これは納税のための社会的な費用は極めて大きいです。 納税者の手続というものを、これは簡素化して、そうしたものを限りなく小さくするという観点から、いわゆる、これは昭和十五年でしたか、給与所得に対する源泉徴収制度とか年末調整制度というのが始まったんですけれども、これは昭和十五年にいわゆる分類所得税を導入されたというのが歴史なんだそうですけれども、そのとき広く所得税の負担を求めたために納税者の数が飛躍的に増加をされるということで、納税をできるだけ簡易化する、簡便化するということを目的としてこういった制度ができておりますので、こうした仕組み自体というものをそっくり変えて個別にするということに関しましては、それに掛かりますコスト、それに掛かる手間等々を考えて、源泉徴収もそれに引っかかってきますけれども、おっしゃる趣旨は分かりますけど、それに掛かりますコスト、意識等々には、ちょっと手間暇、時間等々が膨大に掛かると予想されます。
○藤巻健史君 手間暇掛かるのは十分承知していますけれども、消費税がなかなか上げにくいというそのデメリットも考慮すれば、一考に値していただけるのかなというふうに思っております。 それと同時に、所得税を極めて簡便、簡潔にしないと当然国民の負担が大きくなりますから、まず消費税を極めて簡単にした上で、確定申告を全員がするという方向に持っていっていただければなというふうに思います。 あと三分なので、あと続きはあしたやりたいと思うんですが、じゃ、簡単な方から行きますが、相続税。世界で相続税がない国というのはどのような国があるか、お教えください。
○政府参考人(星野次彦君) 現在、世界で相続税がない国は、例えばG7でいえばカナダ一か国のみでございます。ただ、カナダは、相続税がない代わりに、死亡時に譲渡があったものとみなして所得税が課税をされるという制度がございます。また、OECD加盟国で見てみますと、相続税がない国は、OECD加盟国三十五か国中十三か国になっております。
○藤巻健史君 そうですね。中国とかスイスとか、たしかあの辺は全部非課税、シンガポールも非課税だったと思いますけどね。ちょっと私も確認していないんですけど。 では、G7の中でアメリカは相続税があるということになりますけれども、アメリカというのはどの辺から、どのくらいの資産を持っている方から相続税が掛かるのか。日本は極めて、四千万だか三千万だかぐらいから相続税が掛かってしまうわけですけれども、アメリカの相続税は幾らぐらいから掛かってくるのか、お教えください。
○政府参考人(星野次彦君) アメリカの相続税制度は日本と大きく違っておりまして、いわゆる遺産課税方式を取っておりまして、被相続人に対して課税が生じる制度となっております。 このアメリカの遺産税額の算出に当たっては、課税遺産額に税率、これは累進税率になっておりますが、この税率を掛けまして、そこに最大で約二百十四万ドルまで税額控除を適用することができるという制度になっております。したがいまして、税率を乗じる前の課税遺産額が五百四十九万ドル、約五・九億円を超えると課税が生じるということになります。 ただ、課税遺産額の算出に当たりましては、過去の全ての贈与の額を累積して合算することとされておりまして、先ほど申し上げました二百十四万ドルの税額控除も贈与税と遺産税の共通の控除として設けられているところでございます。 いずれにしても、制度自体が大きく日本とは異なっておりますので、金額は確かに大きいですけれども、なかなか比較という意味では難しいかなと考えております。
○委員長(藤川政人君) 時間が参っております。
○藤巻健史君 はい。 四千万と五億とはえらい違うかなという気がいたします。 質問随分残りましたけど、明日にしたいと思います。どうもありがとうございました。
○委員長(藤川政人君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時四分散会