厚生労働委員会 第23号
- 発言数
- 271 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/06/08
会議録
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、宮沢由佳君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 厚生労働省設置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房技術・国際保健総括審議官福田祐典君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 厚生労働省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島村大君 おはようございます。 今回はこの厚生労働省設置法の一部に関しまして、今まではうちのメンバーも大分自ら皆様方手を挙げていただき、質疑をさせていただきましたが、今回は深掘りのする審議じゃないみたいなもので、ちょっとなかなか、ただ、これは大切なことなので、私が責任を持ってしっかりと質問をさせていただきますので、是非ともよろしくお願いします。 さて、今回の厚生労働省の設置法一部改正ですね、ちょっと改めて厚生労働省のことを調べさせていただきました。これはなるほどなと思いましたのは、まずは法令定員三万二千二百十四人、約三万人、そして内部部局が十二局、そして審議会等が十四審議会、そして施設等機関、検疫所、また各研究所、国立感染症研究所とか各研究所が八か所、そして地方支部部局が、地方厚生局、そして都道府県労働局等々たくさんあるわけですよね。これだけのものがありまして、先ほどお話ししましたように、三万人強の定員、そして年間予算が約三十兆円を超えると。これから東京都の都議選も始まりますが、東京都の予算が約十三兆円強と言われておりますが、それ以上に今この厚労省はでかい組織だということをまず私も認識をさせていただきました。 そのトップが塩崎厚生労働大臣だと、事務官のトップが二川事務次官と、このような今構成でやっておりますが、そこで、今、厚生労働省としては、今回の法案では、医務技監ですか、医務技監を新設したいということで今法案が上がってきておりますが、平成二十九年度の厚生労働省の組織改正は、この医務技監の新設のほか、部局の再編や課室の設置もあると聞いております。個別のこの医務技監の前に、部局の再編や課室の設置について、政省令や訓令などについてどのように定めているか、まず教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。 部局及び課の設置につきましては政令において、室の設置については省令により規定されているところですが、なお、室につきましては、厚生労働省におきましては、省令により設置されるものと厚生労働省の内部組織に関する訓令による訓令室として設置されるものがございます。さらに、一時的に室の設置が必要と判断された場合などには、大臣や局長の決裁、いわゆる伺い定めにより室を設ける場合もございます。
○島村大君 今御説明ありましたように、まず、室が必要なときには、訓令か局長伺い定めから室をつくって、それから必要であれば省令になるということを今教えていただきました。これ、この違いが少しちょっと分かりづらいんですが、もう少し細かく教えていただければと思います。
○政府参考人(宮川晃君) 先ほど御説明いたしましたとおり、省令によるもの、訓令室によるもの、伺い定めによるものと分けられておるところでございますが、一時的なものなど、臨時の必要がある場合などの必要と判断された場合にはまずは大臣や局長の決裁によるものが定められ、その後恒久的なものになってきたという形のものでは訓令室として設け、さらに組織としての必要性を内閣人事局に対して要求し、認められれば省令室になると、こういうような形になってございます。
○島村大君 ありがとうございます。 それでは、訓令の場合と、今恒久的に必要であれば政省令になると言われましたが、訓令の場合には専任のスタッフ、要するに省の職員が配置されることはあるんでしょうか。
○政府参考人(宮川晃君) 室長の場合ですと、いわゆる訓令室の場合ですと他の官職を充てるというのが通例の場合となると思います。
○島村大君 ありがとうございます。 ですから、皆さんも御案内だと思いますが、厚生労働省の中でも室がたくさんありますが、訓令の場合には専任の方がいない、政省令になって初めて専任の職員を充てることができますので、皆様方がいろんな室があってもそこにいわゆる専任でなかなかいない室もたくさんあるということで、これは、先ほど言いましたように、規模は大きいですけど、必要なところにはやっぱり訓令じゃなくて政省令に持っていっていただく、そして時代とともに必要なくなったところはやっぱり再編をしていただく、これは大切なことだと思いますので、是非ともそこは大臣先頭に進めていただきたいこれは案件だと思いますので、よろしくお願いします。 続きまして、今お話ありました政令、省令に関しまして、現在、厚生労働省は、先ほどお話ししましたように予算も大きいですが、ただ、やはり国民生活に密着したものであり、一億総活躍社会の実現など多くの課題を担当しているところがたくさん課もありますので、行政の無駄を排しつつも、しっかりとした今お話ししましたように組織と人員体制の下で取組を進めていく必要があると思います。 今回、この平成二十九年度の状況について、今厚生労働省の組織の定員及び政府案決定に至る、いわゆる厚生労働省の組織及び定員がどのように決まっているかのプロセスを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) 厚生労働省では、翌年度の機構・定員要求に向けた検討を、まずは省内各部局に検討を進めた後、省内全体での検討、調整を行いまして、その前年の八月末に内閣人事局へ要求書を提出するということになっております。 具体的には、平成二十九年度機構要求におきましては、法律事項となります医務技監の設置のほか、雇用環境・均等局の設置、あるいは子ども家庭局、子育て支援課などの設置など、内部部局の再編あるいは室長級の組織を要求したところでございます。室長級でございますと、例えば大臣官房医療イノベーション企画官、労働基準局過重労働特別対策室、健康局国際感染症対策室、保険局医療技術評価推進室、医政局歯科口腔保健推進室など十二の組織を要求したところでございます。また、定員要求におきましては、喫緊の課題に対応するため、約七百八十人の増員要求を行ったところでございます。 九月から年末にかけまして内閣人事局への要求説明を経て政府案が決定されるわけですが、組織につきましては、今回お諮りしています医務技監のほか、雇用環境・均等局、子ども家庭局、人材開発統括官の設置や、課の再編及び二つの室長級の組織の設置が認められたところでございます。また、定員につきましても、約五百八十人の増員査定となり、定員合理化による減員分と差し引きすると六十七人の純減員となったところでございます。 平成三十年度要求に向けては、現在、省内各部局で検討を進めておりまして、引き続き、働き方改革、あるいは医療、介護、子育て支援など、様々な課題に対応して国民の期待に応えることが可能となるような体制づくりに努めてまいりたいと考えております。
○島村大君 ありがとうございます。 今お話ありましたように、平成二十九年度の要求は十二の組織を要求していまして、最終的には、内閣人事局の方から、これを、決まったのが、二つの室長級しか決まらないと、そういう状況でございますので、やはりこれは、先ほどお話ししましたように、必要なものは必要だということで、しっかりと皆様方もこれ内閣人事局に必要性をもう少し要求していただき、大臣も、必要なものはしっかりとこの室が政省令になりますように是非とも頑張っていただき、また、これ五百八十人増員ということを言っておりますが、やはり必要ないところは定員は削減して全体的にはしっかりと六十七人減をしているわけですから、これはしっかりと今やっていただいているということは、これ国民の皆様方も、こういうことが理解してもらえれば必要なものはプラスになると思いますので、是非ともお願いします。 今日の本題の医務技監に入らせていただきますが、トップバッターとして、やはりこの医務技監の意義について、大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 最近、保健医療技術の進歩は目覚ましいわけでありまして、この間、医療法等の改正で御議論いただきましたゲノム解析であったり、それから最近は医療でもAIをフル活用するというような、こういう技術革新がどんどん進んでいるわけでありまして、なおかつ、個別の疾病予防とか治療などの観点のみならず、社会保障あるいは公衆衛生等幅広い分野においてこういった技術の進歩を施策に対応することが可能となる段階を迎えているというふうに思っております。 また、国際保健の分野、グローバルヘルスでも、エボラ出血熱の流行などの公衆衛生危機への対応、それから高齢化に関する国境を越えた取組の促進などのために、医学的知見に基づく一元的な施策の推進の必要性が高まっているわけであります。 各局で縦割りになっている、それがゆえに、例えば認知症は今老健局が中心になってやっていますけれども、本来これ医療の問題でもあって、医学的な見地からどうするんだ、それから薬の開発についてもどうするのかというようなことを考えてみると、やはり一元的にこういった問題を捉えて関連局を統括しながら進めるということがとても大事だろうというふうに思います。 こういうことで、こういう状況に対応するために、医学的知見に基づいて厚生労働省の所掌事務を総括整理をする次官級の職として医務技監を今回新設を御提起申し上げているわけであります。 医務技監には、保健医療分野における技術革新を的確に施策に応用するとともに、国際保健分野における交渉力を強化をし、我が国のプレゼンスを高める役割を期待をしておるわけで、国際保健の分野でも、国際化のところだけだとほかのところでいろんな形でそれぞれの所掌で進んでいるものが統括されないという、そういうことが頻繁に私も感じられたわけでありまして、是非、そういったことを、全体をしっかりと押さえた上でまとめてくれる医務技監に期待をしたいというふうに思います。
○島村大君 ありがとうございます。 今大臣からお話ありましたように、やはり統括して見れる方が必要だということは私もこれはごもっともだと思いますので、是非とも、この医務技監に関しましては、これをつくらさせていただきたいと思っております。 今、医務技監の役割として、国際保健に関する課題について言及がありました。この国際保健に関しましては、今、公衆衛生の危機への対応やユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進など、国際保健上の課題について、大臣からもお話ありましたように、各国と共同してその対策や取組を一層推進していくことは、これは日本がやはりしっかりと進めていくべきだと思っております。 特に、今、日本の公衆衛生とか健康管理に関しましての技術また医療を、やはりしっかりと日本の技術を世界とすり合わせる、また世界に進めていくべきだと思っております。ですから、そのトップにこの医務技監が必要だと思っております。 国際保健に関して、具体的にこの医務技監ができますとどのように関わっていくのか、是非ともここを教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(馬場成志君) お答えします。 今先生からも、また先ほどは大臣の方からもある程度お答えがあったかというふうに思いますが、医務技監は、専門的知見を有する次官級の職として、国際保健の分野におきましても、交渉力を強化し、国際的な貢献にもつなげる必要があると考えておるところであります。 公衆衛生危機への対応やユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進など、保健医療に係る施策は国際社会においてもますますその重要性が増しているところであります。そのような状況の中で、医務技監が厚生労働省の国際保健に係る議論や施策を束ねることに加え、国際会議等の場におきましても、専門的知見に基づく議論への貢献、分野横断的な判断、交渉などを行うことで、国際保健に係る課題への対応を推進し、国際的な貢献にもつなげることができるというふうに考えておるところであります。
○島村大君 ありがとうございます。 馬場政務官も、先日、国際会議に出席なされまして、この国際保健に関して相当努力していらっしゃいます。医務技監ができましたら、政務三役も一緒になって、皆様方、日本が先頭になってこの国際保健に関しまして是非とも進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 少し早めですが、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○自見はなこ君 おはようございます。自民党の自見はなこです。よろしくお願いいたします。 与えられた時間、十分ちょっとでございますけれども、今日もよろしくお願いいたします。 さて、本日は、厚生労働省の設置法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。この法律は、厚生労働省に置かれる特別な職として医務技監一人を置くこと及びその職務を規定することとしております。 私は、公衆衛生や社会医学こそ医療のだいご味だと思っております。古くはローマ時代に都市の発展に伴い水道を整備したところからの起源であるとか様々言われておりますけれども、近代公衆衛生学としては産業革命以後の発展以後によるところが大変大きいとされています。産業の発展に伴い、人口の都市部への集中や伝染病の発生、あるいは公害問題や貧困問題などが社会の問題として取り扱われるようになりました。そのような時代背景の中で、イギリスではチャドウィックとサイモンにより公衆衛生法と救貧法を成立させ、伝染病の大流行を食い止めることに成功し、また、様々な先人たちによりこの公衆衛生というものが学問としても確立され、また社会保障制度としても機能するようになってまいりました。 また、日本の公衆衛生に目を転じますと、やはり明治時代に活躍した岩手県出身の後藤新平が思い浮かびます。ドイツ留学を経て、イギリスを始めとした欧州の公衆衛生学を学び、その後に日本の現在の形の公衆衛生の基盤づくりにも大きな貢献をされてこられました。関東大震災以後の都市づくりにも尽力したことでも大変有名な方でございますが、この後藤らは、病気を個人のものとして捉えるのではなく社会全体の問題として捉える、また、病気だけではなく、多くの人々でリスクを分け合い、そして貧困や飢餓を救済するという考えをお持ちでした。国立病院の制定や労働者の保険の創設などにも大きな貢献をされてきました。 社会の中の医療や福祉であり、医療や福祉あっての社会であり、これらは不可分であると考えております。その中で、この度は塩崎大臣のお考えで医務技監を創設することを打ち出してくださいました。私は、これは歴史的な意義のある話だと思っております。 先ほども大臣自らの言葉で答えていただきましたが、改めまして、塩崎大臣のいろいろな御経験の中で、国際会議に様々参加されたり、あるいはその中で日本の厚生労働行政を見たときに、今回のことを思いを強く持ってくださったと思っております。繰り返しになるかもしれませんが、是非、大臣の思いの部分を強く私は聞きたいと思っております。私に与えられた時間、十分たっぷりございますので、どうぞ思う存分にお考えを伺わせていただけたら有り難いと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御質問ありがとうございます。 他の役所でいわゆる技官系あるいは理科系の職種の方々の中で、例えば、かつては建設省の技監というのが、今も国土交通省に技監というポストがあって、土木の方が多いんでしょうけれども、そういう方々が次官級ポストで全体を見渡しながらやっているという姿を私もずっと前から見てまいりました。厚生労働省に参りまして、ますますもって、これ医療、保健、この問題が万人の問題としてますます重要性が増している際に、次官級ポストで全体を見渡すという、そういう方がおられないというのは組織としていかがなものだろうかと。 かたがた、これは保健医療二〇三五にも書かれておりますけれども、ここには、二〇三五年に向けては、厚生労働省が、世界中の保健医療関係機関の中で、イノベーション、グローバルヘルス、健康危機に対して最も迅速かつ的確に動く組織として認識される水準にいることを目指すということを言っていただいておりますが、イギリスにはチーフ・メディカル・オフィサーという、これは百六十二年の歴史があるわけでありますが、そういう、これは必ずしも、ラインの仕事というよりは外から来られる方が多いわけでありますけれども、いずれにしても医療関係、保健関係を統括をするという、そういう非常に大所高所から物事をまとめ上げていくという、あるいはアドバイスをしていくということができるポジションがあるわけでありまして、厚生労働省の組織マネジメント体制の中にあっても、保健医療政策について総合的なアドバイスや、厚生労働大臣などに対してアドバイスができる、この保健医療二〇三五では保健医療補佐官というのの創設を提言がございました。 そういうようなことも踏まえて、私としては、厚生労働省として必要な検討を加えて、今回、ようやく機構・定員要求を正式にできることになり、また法改正をお願いできる、そこまで至ったわけであります。最初の年にはなかなかそれがうまくいきませんでしたが、やっと今年こういう形で御提起ができるようになったと、こういうことであります。 先ほど申し上げたように、医務技監は、保健医療分野の技術革新とかあるいは国際保健上の課題に対して、縦割りを排して医学的知見に基づいた一元的な施策を推進するために設置をするわけでありますので、また、特にグローバルヘルスは極めて重要な分野になりつつありますので、厚生労働省の国際保健に関する議論あるいは施策、あるいは政府全体のグローバルヘルス戦略についても重要なやっぱり役割を果たし得ることとして、言わば官邸での仕事との兼務も視野に入れながら、国際会議などの場において、専門的な知見に基づく議論への貢献であったり、分野横断的な判断、交渉、こういったことをできる立場、あるいはそれを指示できる立場、そういう立場として医務技監を国際保健に関する課題への対応の司令塔としても役をなし得るのではないかと、このように思っておりまして、国内的な医療、保健を更に向上させることで国際的な貢献にもつながるのではないか、そんな様々な思いを込めて今回御提起を申し上げているということでございます。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 医療や介護は万人の問題だとお感じになったことですとか、あるいは百六十二年の歴史があるイギリスのチーフ・メディカル・オフィサーについても触れていただきました。今回の法案が成立した暁には、私は、こういった考えの理念の下で、塩崎大臣を始めとした厚生労働行政がより一層発展していくということを大きく期待しております。 また、世界医師会長を務めておられるイギリスのサー・マイケル・マーモット先生が日本にも来日されておられますけれども、サー・マイケル・マーモット先生の分野は公衆衛生でございます。そして、その分野で特に大事にしておられますのが、やはり子供たちの貧困あるいは教育レベルということでございます。子供たちの教育レベルが、一生のその子の虐待あるいは家庭内暴力に遭う率を低下させるですとか、あるいは医療費そのものも削減することができるとか、そういった観点から子供の貧困というものを社会政策として見ているのがサー・マイケル・マーモット先生であります。 私は、この公衆衛生学というものの考え方をもっともっと日本の行政の中にも浸透させていってほしいと思っておりますし、虐待一つ取りましても、一つの事例を深掘りしていくことも非常に大事ではありますけれども、その背景にやはり私たちの社会に潜んでいる貧困があるということも含めまして考えていく必要があると思っておりますので、是非大きな視点でこの公衆衛生を考えて、そして厚生労働行政をこれからも引っ張っていっていただきたいというふうに考えております。 次の質問に移ります。 地方自治体へ現在出向している医系技官の分布と、それから今後充実させたい分野があるのか、教えてください。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 平成二十九年四月一日現在で地方自治体への出向者は二十三名であり、その内訳は、都道府県二十一名、指定都市、中核市、二名となってございます。 地方自治体からは医系技官の派遣の要望も承っておりますが、今後とも、できるだけ地方自治体の要望に応えていきたいというふうに考えております。 また、今後充実させていくべき領域といたしましては、エボラ出血熱の流行等公衆衛生危機への対応や、高齢化に関する国境を越えた取組の促進など、国際保健分野への対応がより重要になるものと考えております。 医系技官を積極的に国際機関に派遣するためには、国際機関で勤務できる能力を身に付けさせる必要があると考えております。このため、これまでも希望する者について留学や若い時期からの国際機関派遣などに取り組んでまいりましたが、引き続き、若手の医系技官に対して国際保健分野の魅力について働きかけるなど、積極的に海外派遣に取り組んでまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 地域包括ケアをこれから推進していく中で、県だけではなく市区町村にまで業務が移管されてくることになりますので、是非導き手となっていただきたい、活躍していただきたいと思っております。 また、これから医療では様々な課題が待ち受けております。二〇二五年を迎える我々は、世界に向けての課題先進国となりますが、これらデータヘルスというものが今局ごとに分断されていますが、これも省庁横断的に是非統合して進めていってほしいと思っておりますし、また、多死社会を迎える中で新たな価値観を見出してくる必要が出てくると思っております。死と向き合うということは、生命と向き合うことであると思っております。医療費適正化という観点からのみだけではなく、私たちの人生の本質、生命の本質というものがどういうところにあるのかというところを軸に置きながら是非行政に当たってほしいと思っております。 また、六百二十七万件という年間の救急車が要請がある中で、これらをどうやって二〇二五年に向けて機能する形でやっていくのか、あるいは終末期医療の在り方、様々なところで私たちは大きな課題を共に乗り越えていけたらと思っております。 医務技監は医療職に当たる者のその総括として、生命に向き合う、そして何よりも医の倫理の尊重者としてその活躍の幅を広げていただきますことを是非大きく期待をして、私の質問を終わります。 今日はありがとうございました。
○川合孝典君 おはようございます。民進党の川合でございます。 先ほど島村筆頭からお話がございましたが、シンプルな法案ということでありますが、シンプルであるがゆえに、課題、テーマは幅広であるというふうに私は理解いたしておりますので、一連の組織改編も含めて幅広な視点から質問をさせていただきたいと思います。 なお、私、自見先生ほど優しくないものですから、限られた時間でございます、手短に御答弁を冒頭お願いを申し上げておきたいと思います。 まず、医務技監の話についてであります。 これまでもお話ございましたが、私も、医系技官の方々のキャリアパスの問題も含めて、ここをきちんと整理する必要があるだろうということはかねてより認識いたしておりましたので、医務技監を置くということについて自体は肯定的に実は受け止めておるわけでございます。 法案の説明資料を見ましたら、医務技監は次官クラスであるというふうに書かれておりまして、その根拠がどうなっているのかなと思いまして調べてみましたところ、俸給表を見ても法案の中身を見ても次官を示すものがちょっと見当たらなかったもので、次官級であるというそのことの根拠というのが一体何なのかということをまずお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 国家行政組織法第十八条におきまして、特に必要があり、各省の所掌事務の一部を総括整理する職、いわゆる次官級の職を置く場合には、その設置、職務及び定数は法律でこれを定めるとされていることから、医務技監の設置に当たりまして厚生労働省設置法を改正するというものでございます。
○川合孝典君 指示、命令という意味でいくと次官級ということですけど、次官の指示を受けて動くという事実は変わりはないという理解でよろしいんですか。
○政府参考人(福田祐典君) 事務次官が厚生労働省のいわゆる事務を基本的に指揮してまいりますので、事務次官の下で、所掌する分野につきまして全体を統括整理するという、そういう位置付けになってございます。
○川合孝典君 ということは、厚生労働審議官と横並びといったような位置付けだという理解でいいということでしょうか。
○政府参考人(福田祐典君) さようでございます。
○川合孝典君 ありがとうございました。 次の質問に移りたいと思います。 今回の組織再編の図を見ておりましたら、派遣・有期労働対策部という組織自体が解消されて分割されるということになっておりました。このことについて、いわゆる多様な働き方が非常に広がってきている状況の中で、派遣労働者に対する政策が後退するのではないのかということに不安の声が実は上がっているわけでございますが、この派遣・有期労働対策部がなくなる中、均等待遇推進課だけで派遣・有期労働対策というのがきちんとできるのかどうかということ、このことについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) 今回の組織再編によりまして派遣・有期労働対策部を廃止することとなっておりますが、これまで派遣・有期労働対策部で担っていた業務は全て関係部局に移管することとしてございます。 具体的には、派遣・有期労働対策部の行っている業務のうち、非正規労働者の待遇改善施策に係る業務、これは新たに設置します雇用環境・均等局へ移管します。また、若年者の雇用対策は人材開発統括官部門へ、そして就職が困難な者の雇用機会の確保対策は職業安定局雇用開発部へ、それから労働者派遣事業あるいは民間人材サービス、それから外国人雇用対策に関する業務は職業安定局の本局へそれぞれ移管することとしておりまして、これらの業務について引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○川合孝典君 そうお答えになるんだろうなと思って、組織図を見ていると確かにそう書いてあるんですが、いわゆる派遣という働き方自体を専門的に対応する窓口ということで皆さん御認識されていたということでありますので、そういう意味では、組織を分割しても要は問題がないような仕事の回し方をこれまでしていたという好意的な物の見方もあるかもしれませんが、決して派遣労働者の方々に対する施策が今回の組織再編によって後退することがないように御留意をいただきたいということ、このことを御指摘をさせていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 過重労働特別対策室というものが労働基準局に置かれて、既に動き始めていると思いますけれども、働き方改革の一環ということで、去年からこのことの議論はもう既に始まっておったわけでございますが、この過重労働特別対策室の現在の取組、また成果が何らか上がっているのかということについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 働くことによりまして健康を損なうようなことがあってはならないわけでございまして、こうした観点から長時間労働是正の取組を強化してきているわけでございます。 二十八年の四月から全労働局に過特監理官設けまして、長時間労働に関する重点監督の企画立案でございますとか、月八十時間を超える残業のある事業場に対する全数監督でございますとか、企業単位の監督、それから長時間過重労働に関します司法処理事案の支援援助などを行っております。 また、東京と大阪には「かとく」を設けまして、過重労働に係ります司法事案に対応しているわけでございまして、今御指摘をいただきました過重労働特別対策室は、こうした各労働局の過特監理官でございますとか、東京・大阪労働局の「かとく」に対して長時間労働のための監督指導に必要な業務指導や調整を行っているものでございます。 まだ三か月ということでございますので、これからということでございますけれども、こうした体制の下で、より効果的に長時間労働の是正ができるように取り組んでまいりたいと思います。
○川合孝典君 現状、まだ姿が見えてきていないものですから、ちょっとその点についての疑問の声が上がっていたので、この質問を今回させていただきました。 今回の組織再編も含めて、今回、労働基準監督官のいわゆる陣容を強化していくといったような話も含めてこれから取り組まれるということでありますが、あと、決定的に労基署の職員さん、対応する方々の人数が足りていない状況の中で、様々な労働の現場に関わる課題が見過ごされてきたという事実もございます。是非、体制強化と同時にこの対策室の機能というものもきちんと整備していただいて、実効性のきちんと担保された組織にしていっていただきたいということ、このことをお願い申し上げておきたいと思います。 続きまして、別のテーマに移らせていただきたいと思います。 規制改革会議の議論の中で、いわゆるデータヘルス改革推進本部というものが立ち上がって、厚生労働大臣が座長というか議長となってこの議論を進めておられるということについては既に伺っております。この中で、ビッグデータの活用推進計画・工程表というものを、本年の春頃をめどに基本方針を取りまとめるということを伺っておったんですが、この取りまとめの議論は現時点でどうなっているのかということについて状況をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) ビッグデータ活用推進計画・工程表の進捗状況についてお尋ねがございました。 これにつきましては、業務の運営体制、費用負担等も考慮しながら、審査支払機関等と厚生労働省とにおいて作成を進めております。現在、先ほど御指摘いただいた有識者検討会の報告書の内容を踏まえまして、本年六月中の公表を目途にしております。
○川合孝典君 六月中には公表されるから、その時点では状況を我々把握することを、お教えいただけるということでよろしいですね。分かりました。 続いて、このデータヘルス改革推進の中身について少しお伺いしたいんですけれども、ICT、AIを活用した健康、医療、介護のパラダイムシフトの実現と、このような目標を掲げて、二〇二〇年度に本格実施をするということを目標に現在議論が進んでいると、このように伺っております。 また、この改革の中では最先端技術、ビッグデータの活用を掲げていらっしゃいますが、この中で、そのビッグデータを活用していく上で、現在のいわゆるレセプトの審査の在り方等々も含めて見直しを行うという、こういう議論が進んでいる、去年辺りから急速に議論が進んでいるということを聞きました。 具体的な話ですが、この中でレセプト審査機関ということで社会保険診療報酬支払基金の組織の見直しも議論をされていると思うんですけれども、現在、この支払基金の組織や業務の効率化の議論についての進捗状況をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 支払基金の業務、それから組織の効率化の議論の進捗状況についてお尋ねがございました。 これにつきましては、四月二十五日に開催されました規制改革推進会議におきまして基本的な方針を説明をしておりますけれども、具体的には、まず業務につきまして、審査基準の明確化、コンピューターチェックルールの統一に向けてPDCAサイクルを実施すること、二つ目は、レセプト審査に係るコンピューターチェックの寄与度を向上させること、三つ目は、コンピューターチェックルールを公開して、基準に合致しないレセプト請求を減少させること、四つ目は、専門性の高いレセプト等については本部に集約をして審査を行うこと等によりまして、審査基準の統一化、審査業務の効率化を図るということにしております。 組織につきましては、審査支払システムの効率化、高度化によりまして、遅くとも平成三十六年度末までに支払基金の支部組織を見直しをして現定員の二割程度を削減するということで、人員体制のスリム化を図るということにしております。
○川合孝典君 ICTとか技術革新が進んでいく中で、診療のいわゆるデータを共有することによって効率的かつ迅速に医療サービスが正確に提供できるような体制を整えるという、この考え方自体は非常に方向として正しいことだと思っておるんですが、私、この議論聞いておりまして少し違和感を実は感じていることがありまして、そのことについて少し大臣の御見解もお伺いをしたいんですが。 この議論をしていく中で、いわゆるレセプトの審査の地域差、審査の在り方自体が統一感がないといったことや、いわゆるレセプト審査にコストが掛かるということをもって、より組織を効率化することで要はローコストでこのシステムが動くようにしようという、こういう偏った議論になっているんじゃないのかと実は私は思っております。 従前も申し上げましたとおり、私の親族、関係者も医師、医療機関の関係者でございますので、支払基金と医療機関との関係がどうなっているのかということについては重々承知しております。いわゆるコスト面だけで、職員が多い、事業所が多い、そのことをもってそれを効率化できないのかという議論になっておりますが、私は、この業界を中から見ておりまして思いましたのは、支払基金がレセプトの厳しいチェックを行うということでもって、処方、レセプトが、というか、薬剤の処方の適正化が図られていると、要は抑止力としての効果というものが非常に大きいんじゃないのかというふうに思っております。恐らく、レセプト審査が甘くなれば、薬剤の処方量だとかというものについても間違いなく増えていく方向に働くだろうと思います。 これはもう皆さん釈迦に説法でありますが、医療機関にとって、いわゆる薬価差、薬価差益というのは少なからず病院の収入にもつながっているものでありますので、薬剤をたくさん使えばそれだけ場合によっては医療機関の収入にもつながっていくということがございます。したがって、厳しくチェックをするということがあるということ自体が今の薬剤費の水準に抑え込んでいるという側面があるということを踏まえた上で議論をしていただきたいということなんです。 それと、もう一つなんですが、機械化することで事業所を集約できるのではないのかということの御議論があることも伺っております。 もちろん、集約できるものは集約していこうという議論について、これに反対をするつもりはないんですが、他方、医療というのは究極のオーダーメードであります。同じ疾患であっても人によって当然、薬剤や様々な治療の効果というのが変わってくる。それをお医者さん、ドクターがきちんとお一人お一人確認された上で治療方針や処方というものを考えていらっしゃる。したがって、それを、それぞれの地域で、これは国保連も同じことでありますけれども、それぞれの地域できめ細かく対応を行っていくことで今のシステムが成り立っているということであります。 関係者の方にお話を伺いますと、審査をされるいわゆるドクターを、いわゆる支払基金でレセプトチェックをしていただいているドクターを確保するというこの手間だけでも、相当な実は人材確保にも手間が掛かっているということを考えたときに、地域の治療方針だとか、様々な医療機関、大学病院等々の治療のやり方、方針というものを全く無視して、一本だけ線を引いてこの水準でということを、安易に機械化させるということだけでは恐らく本質的な医療の質を守ることにつながらないのではないのかという、こういう実は認識を持っておるんですが。 いろいろ申し上げて申し訳ございません。今私が指摘したことに関して、大臣、その辺りのところを丁寧にちょっと検証、御議論、これから御議論に生かしていっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 日本のレセプト審査というのは、支払基金が被用者保険の審査支払機関になっておりまして、あと、国民健康保険とそれから後期高齢者医療、それと介護保険もそうですが、これは国保連がそれぞれ四十七都道府県で審査及び支払業務をやっているわけでありますが、本来は、もう釈迦に説法でありますけれども、保険者が、ペイヤーと言われるわけでありますから、医療費を払うべきかどうかということを考えると。その医療を提供するプロバイダーとしての医療機関が施した医療についてどう考えるのかということを考えるのが、被保険者とその家族のことを一番思いを致して努力をしなければいけないペイヤーたる保険者が考えなきゃいけないわけで、本当は審査も支払も保険者が決めていくべきことなんだろうというふうに思います。それを今までは、支払基金並びに国保連というところが代わってやってきたということでありまして、本来はやはり顔の見える保険者が被保険者と家族を思いながら医療を良くするということをやっていただくのが一番大事なんだろうというふうに思います。 一方で、日本は皆保険制度でございます。したがって、全国どこに行ってもいい医療を、一定の、言ってみれば納得のできるコストでもってどこでも得られるという、これはすばらしい世界に冠たる国民皆保険制度でありますから、これが医師の裁量があることは今御指摘のとおりでありますけれども、その差が余りにも大きいようなものはやっぱり皆保険としても少しいかがなものかなという感じもいたしまして、そういうことを考えてみますと、今回、先ほども申し上げたように、一定のコンピューターによる処理ができる範囲内はそれでやろうということであり、しかし、それでも難しいものはやはり本部でやるなり、そしてそれでもまだいろいろな問題が残ることについては、やはりしっかりとプロバイダー側と、つまり支払側とそして保険者側、これはペイヤーとそれからプロバイダーのこの双方がしっかりと、中立な立場の御意見も聞きながら決めていくということが大事なんだろうというふうに思います。 したがって、我々は、組織とか人員とかの問題以前に、より良い医療を全国、言ってみれば一定程度の質の担保のある形で提供できることを、どう新しいAIなども使った上で提供できるのかという観点で私たちは考えているので、何か組織を小さくすることが目的とか、人を減らすことが目的とかいうことでは全くなくて、むしろ医療の中身をどうするかということを考えながら、新しい時代にふさわしい審査、支払の在り方というものを考えようということでこれまで改革をさせていただき、データヘルスという意味では、ビッグデータで新しい治療法の開発にも資するようなことに供することができるデータとして提示ができるように、そしてもう一つは、一人一人の個人の歴史もやっぱりちゃんと押さえられるような、PHRの感覚で活用できるようにもしていこうじゃないかと、そんなことを考えながら今改革を試みているところでございます。
○川合孝典君 突然の質問に対してお答えいただきまして、ありがとうございました。是非バランスの取れた議論を進めていただきたいと思います。 時間が参りましたので、最後に一点だけ確認をさせていただきたいと思います。 いわゆるデータヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会というのを開いて今議論を具体的に進めていらっしゃると思います。この中で、当然、有識者ということで、いわゆるITコンサルタントの企業経営者の皆さんやレセプトのいわゆる管理をするような企業の関係者の方々が専門家として参加されているということは聞いております。 私が指摘させていただきたいのは、決してそういうことはないと思いますけれども、様々な組織の見直しが行われる中で、今後このことが具体的に動き始めれば、恐らく物すごく大きな事業ということに、ビジネスチャンスにもつながってくるということでありますが、そこで、利害関係者の方々がそこに、要は利益相反が生じてしまうようなことは是非避けなければいけないと思っております。 したがいまして、この検討会の議論は有識者会議ということで議論を進めていただければいいんですけれども、そのこととは別に、公平公正な審議会組織をきちんと厚生労働省の中に設置をして、その中できちんと議論を進めていただきたいと私は思うんですけれども、官邸主導ももちろんいいんですが、厚生労働省の公平公正な審議会組織の中でこのことの議論を進めていただくことについて、方向性について御検討いただけないでしょうか。最後にそれだけ確認させてもらいます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、データヘルス改革推進本部を立ち上げる際に、これはもう公にしておりますけれども、趣旨を書いてございます。 今回のこのデータヘルスは、恐らく日本のIT史上でもまれに見る大規模なものになるだろう、そういうことになれば、特定のベンダーなどと組むことによって、偏った、あるいはコスト的にも割高なものになっては決してならないということを考えておりまして、開かれたものにしないといけないというふうに思っています。 そういうことで、利活用ごとに設置をするワーキンググループでその中身をいろいろやりますけれども、一定程度やるべきことが決まったときには、原則速やかに公開をして、そして今後はデータが分散して相互につながらないといった問題が起きないようにするための知恵をみんなで出してもらってやっていくということで、特定の、大体今までのシステム開発は、我が厚労省でも、例えば日本年金機構はどこどこ、本省はどこどこと決まっていまして、そこで一社でやっていましたが、そういうことにならないように私はやっていこうというふうなことで、質を上げコストを下げるということを実現していきたいというふうに思っております。
○川合孝典君 ありがとうございました。終わります。
○足立信也君 おはようございます。足立信也です。 今朝、いろいろ考えておりまして、やっぱりこれは聞いておかなきゃいけないなと思いましたので、通告していませんけど、大臣、最初にお聞きしたいことです。 去年の六月に大臣の肝煎りで保健医療二〇三五提言書、これ作られました。その中で、日本が世界の保健医療を牽引する、日本がグローバルなルールメーキングを主導する、世界をリードする厚生労働省と、そういうふうに書かれています。 この主張は、これから先進国が日本を追って少子高齢社会を迎える、私もこのことについてはずっとそういう主張をしてまいりました。そのとおりだと思います。でも、今回の法案がそうなっているのかなと。今申し上げた三つのことが、その司令塔をつくるという法案だと思いますけど、この条文見ると、厚生労働審議官は、「厚生労働省の所掌事務に係る重要な政策に関する事務を総括整理する。」。でも、今回の医務技監は、「厚生労働省の所掌事務に係る技術(医学的知見を活用する必要があるものに限る。)を統理する。」と。物すごく狭いんじゃないかなと。 保健医療二〇三五提言書には、保健医療政策について総合的なアドバイスを首相や厚生労働大臣に行う、保健医療政策に関する技術的、公衆衛生的な専門性、中立性を担保しつつ、大臣等の政治家をサポートする、任期は五年と書いてあるんですが、今回のこの医務技監、任期は何年で、そして、今の条文からいって総理にアドバイスするというようなことはとても読めないですが、その点はどうなんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 二〇三五は大変前向きで新しい提言をたくさんしていただいたわけで、今御指摘をいただいたことにつきましても、そのとおり提言をしていただいたわけであります。 ただ、私どもは、今回のことは、先ほど答弁を申し上げたように、様々な提言を受けて、そして様々な私自身の思いもあって今回の法改正に至っているわけでございますので、特に、任期が五年とか、そういう提言をされていますが、例えば、これ、チーフ・メディカル・オフィサーというのは、先ほど申し上げたように、イギリスの場合には百六十二年の歴史があって、今十六代目です。ということは十年に一人ぐらいでやっているということで、私は今のサリー・デービスにも、それって政権交代関係ないという意味ですかと言ったら、関係ないと言われました。つまり、科学は科学ですから、政権とは関係なく、政権交代とは関係なく科学的な知見をインプットしてもらうという立場でやっているということなので、そこは、ですから、いろいろな考え方があり得ると思いますが。 今回、特に、医務技監について、これは次官級ポストということで、何か任期を特定の期間ということで決めているわけではなくて、これはむしろ、多分二〇三五で言っておられるのは、チーフ・メディカル・オフィサーのような外部の人を登用する場合のことをイメージされて言っておられるんではないかなというふうに思いますが、今回の場合には、言ってみればラインで、厚生労働省の中の方をということが基本ということで、いろんなことがあり得ると思いますが、外の人だって悪いとはどこにも書いていませんから、それはそれでありだと思いますけれども、そういうことであろうかというふうに思っています。 先ほど申し上げたように、これはもう厚労省の考え方で国内を治め、保健医療に関して、そしてそのことが世界にも貢献できる、そういうことでありましたが、縦割りでばらばらになっていることが間々これまであったものを、この保健医療に関して統括できる立場を設けることが大事であり、そしてこれは、例えば、WHOに厚労省から行っている人間何人もいますが、終わりの方になると片道切符で行ってしまう人がいて、せっかくの日本人としての能力を国際機関で養っても、もう一回こちらに帰ってきて日本の全体の保健医療政策を統括する役割として国際的な経験を生かすというようなことも今、間々できないことがあって、もったいないなと。 つまり、目標となるような、日本の保健医療政策全体を言ってみれば統括できるような立場になれるという言ってみれば思いを持ちながら、それぞれの持ち場で頑張ってもらって、またこちらに帰ってきてもらってやっていただくということが、また日本の国民のためにも、また世界への貢献もできるようになるんじゃないか、そんなことを考えているわけで、二〇三五からは大きな示唆はいただきましたが、私どもとしては、省内でも議論した上で今回のような形で提起をさせていただいているということでございます。
○足立信也君 提言書がかなり大きな大風呂敷だったのに比べると、今回の法案としてはしゅんとなっているという感じは否めません。 次官級であって次官では決してない、でも医系技官のトップであることは間違いないので、今日はそこに一番近いであろうと思われる福島局長と鈴木局長と福田総括審議官に来ていただきました。 資料ですが、この前、国会図書館にお願いして、医師、医療に関する主な宣言を調べていただいて、大部ですので、そのうちジュネーブ宣言と国際倫理綱領とマドリッド宣言を例示いたしました。世界医師会に関するものは多いわけですが、十月からは日本の横倉医師会長が世界医師会の会長になられると。 そこで、私が持っている問題意識に対してお答えしていただきたいんです。それは、個人の、一人一人に合った医療の本来の、この宣言はほとんど患者個人に対して医師個人が責任を持つという趣旨ですね、その個人を尊重してやっていく姿勢と公衆衛生は私は違うと思っているんです。 例えば、例ですけど、先月、マーガレット・チャン事務局長の後任の選挙ありました。馬場政務官、そちらへ行かれたんですね。大方はデビッド・ナバロさんがなるだろうと思っていましたが、多分イギリスのEU離脱が影響しているんだと思いますが、負けましたね。デビッド・ナバロさんは、私が政務官やっていたときの、新型インフルエンザのときに表敬訪問を受けました。日本は重症者も死亡者もアメリカに比べて二桁少ないと、この取組を高く評価されました。彼は、そのとき国連のインフルエンザ対策上級調整官、その後エボラ出血熱に対する上級調整官とやってきたわけですけど、そういうことが、これ公衆衛生的な考え方です。 でも、日本はそのときに何の議論をしていたか。ワクチンのアジュバントはいいのか悪いのか、ワクチンの副反応はどうなんだ、そういう議論なんです。やっぱり個人に着目している。それも一つ正しいんです。医系技官、医師としては私は正しいと思うんだけど、公衆衛生は最大多数の幸福をやっぱり考えなきゃいけない。 ということで、もう率直な意見をお伺いしたい。個人と向き合うことと最大多数の幸福を考えた場合に公衆衛生はどうあるべきか。 例えば、BCG、結核ですね、日本は法定接種ですけど、アメリカは、その抑制効果は乏しいということで任意接種ですよ。日本は定期接種でありながら成人の結核の発症は先進国で一番多いわけでしょう。一体公衆衛生としてこれは正しいのかどうかということも含めて、今例示しましたけど、それにこだわる必要はないですが、福島局長、鈴木局長、福田総括審議官に、今の個人と公衆衛生と、どう考えるか。
○政府参考人(福島靖正君) まず、個人的な見解ということについては差し控えさせていただきたいと思いますけれども、まず、公衆衛生とは、ウィンスローの定義が一番有名でございますけれども、共同社会の努力を通じて疾病を予防し、生命を延長し、身体的、精神的健康と能率を向上させる科学であり技術であるというふうに定義をされております。同時に、ウィンスローは、全ての住民の生来の権利である健康と長寿を得させようとするためのものとも述べておるわけであります。また、我々国家公務員は憲法に従って仕事をしておりますけれども、憲法二十五条に規定する生存権は全ての国民に保障されているものであって、これを実現するために、国は、公衆衛生についても、その向上及び増進に努めなければならない、こういうふうにされておるわけでございます。 公衆衛生は、確かに集団全体、社会に働きかけて集団全体の健康状態の向上を目指すものではありますけれども、その目指すところはやはり国民一人一人の健康のためであって、個人と向き合うことと最大多数の幸福を目指すことは本来は対立すべきものではないというふうに考えております。 また、全体の健康水準を向上させるだけではなくて、その集団における構成員それぞれの健康格差、これをいかに小さくしていくのかということも重要な課題でありまして、地域や職業あるいは経済的な背景等によって健康格差が生じることがあるわけでありますけれども、これをいかに小さくしていくのか、そのための社会環境を整備していくこと、これが重要であると考えます。 しかしながら、確かに、御指摘のように、公衆衛生の実際の場面においては個人と集団の利害とが相反する場合も生じます。そういう場合にどういうふうに対応していくかということが非常に重要な課題でございます。例えば、感染症対策において、一類感染症などに罹患した場合に、その感染症の蔓延を防ぐために法律の強制力をもって入院していただく場合もございますけれども、これはまさにその集団の、社会全体の安全、利益のために個人の権利を一定制限するというわけでありますけれども、この場合であっても、やはり人権尊重の観点から、その強制的な措置は必要最小限にとどめておるわけでありますし、また適切な説明を行うための配慮も行うと。 ワクチンの接種、例えば麻疹のワクチンのように集団全体の免疫が必要なもの、九五%抗体を持っていなければ流行を阻止できませんので、こういうものについてのワクチン接種については、やはり一人一人の御理解を得て進めていく、高い接種率を確保する必要があると思います。ただ、その場合に、やはり不可避的なリスクとしてのいろいろな健康障害の問題もございます。そういうために予防接種法においては健康被害救済制度を設けたわけでありまして、そういう面で、それぞれ一人一人の問題とそれから集団の利益が相反するような場合であってもその調整をしてきておるわけでありますし、また、その集団全体の利益向上を目指すことが、最終的にはやはりお一人お一人の利益につながる、あるいは健康につながっていく、そういうことを公衆衛生は目指していると思っておりますので、こういう公衆衛生の考え方、理念というものを国民の皆様に対して丁寧に説明して、そして御理解いただく、そういう取組を私どもは地道に行っていきたいと、そういうふうに考えております。
○政府参考人(鈴木康裕君) 省としての見解は今御答弁あったとおりだと思いますが、公衆衛生に携わる者としての存念を述べさせていただきますと、最大多数の幸福、この場合、ヘルスマキシマイゼーションということになると思いますけれども、それと個人の権利、自由とのバランス、これは即座に絶対解を出すことはなかなか難しいと思いますけれども、我々は、その絶対解は行かないかもしれないけれども、ベストな調和に向けて不断の努力をすべきではないかというふうに思います。 その際、公衆衛生ですけれども、私は、正確性それから妥当性を含めてデータを科学し、それを説得力のある形で国民や関係者の方々にお示しをして、その方々の行動を、例えば生活習慣病などがそうだと思いますけれども、変えていただくことを支援するということが非常に大事だというふうに思っております。 私の所掌する保険局でございますけれども、医療サービスにつきましては、例えばアクセスを保障しながら質の担保をし、かつ効率的なサービス提供を図るという、この三つを鼎立させるということがやはり大事ではないかというふうに思います。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 省としての御意見は先ほどの健康局長の話のとおりかと思っておりますが、私、現在担当している仕事の観点から、少し御意見を述べさせていただきたいと思います。 個人の幸福と最大多数の幸福、こちらにつきましては、両者のバランスを取りながら共に実現させていくことが非常に重要であるというふうに考えておりまして、しかしながら、これまで公衆衛生におきましても個人の幸福と最大多数の幸福がしばしば相反するものとして隘路に陥る、そういう形で考えざるを得ない状況もあったのではないかというふうに認識しております。しかしながら、近年の情報通信分野やライフサイエンス分野等での技術革新によりまして、その両立も可能になりつつあるというふうに認識をしてございます。 例えば、ゲノム情報に基づくがんゲノム医療は、患者本人への治療の最適化だけではなく、予防でございますとか、先ほどお話ありましたエビデンスに基づく行動変容、説得力のある行動変容ですね、そういったものや、早期発見、早期支援、また、重症化予防に対する適切な対応、これも個人への対応とコミュニティーへの対応、様々あると思います。こういった取組というものを加速させることによりまして、社会全体の利益も共にもたらすことができるというふうに考えております。 このような技術革新を進め、その成果を迅速かつ確実に国民に届けられるように取り組んでまいりたいと考えております。
○足立信也君 言いづらいこともいろいろあったかもしれませんけど、しっかり気持ちは受け止めたと思っています。 先ほど大臣が技術革新と世界の公衆衛生ということもおっしゃられました。その二つというのは非常に難しい。特にWHOになると、やっぱり途上国の健康、保健というようなことが非常に大きくなってくる。それは圧倒的にその人数が多いからです、世界人口の中で。それと、日本が目指す世界、もうリーダーを目指すんだ、トップでやっていくんだ、次の政策は日本からやっていくんだということのこの兼ね合いですね、それが非常に大事だと私思います。 もう時間がないので次の質問は行きませんけれども、それを是非冷静な判断で、個人に着目した医師としての目と、それから行政マンとしてのやっぱり最大多数の最大幸福、これを追求しながらやっていただきたい、そのことを申し上げたいと思います。 今日は大臣に対して、五月三日にされました厚生労働省とアメリカの保健福祉省との協力覚書、これについて質問する予定でしたけれども、これは次回がまたあるような気もしておりますので、そのときに回したいと思います。 率直な意見も聞けたと思います。ありがとうございました。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。早速質問に入らせていただきます。 先ほど来、この法案審査という部分でありましたけれども、今回の厚生労働省設置法第五条第三項に医務技監の職務内容として、「厚生労働省の所掌事務に係る技術(医学的知見を活用する必要があるものに限る。)を統理する。」とされています。すなわち、ここでのポイントというのは、医学的知見ということと、それを活用する技術ということだと思います。 その上で、具体的に、先ほど足立先生からもありましたけど、医学的という表現を使っておりますので、若干幅が狭いかなという気もしないでもないではありますけれども、医学的知見を活用する必要があるものが何を指すのか、具体例を挙げながら御説明いただければと思います。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 近年の保健医療技術の進歩は目覚ましく、ヒトゲノム解析でございますとかAI、人工知能などの技術革新によりまして、個別の疾病予防や治療などの観点のみならず、社会保障や公衆衛生などの幅広い分野におきましてこうした技術の進歩を施策に応用することが可能となる段階を迎えているということでございます。また、国際保健の分野におきましても、エボラ出血熱、ジカウイルス感染症の流行など、公衆衛生危機への対応や高齢化に関する国境を越えた取組促進等のため、医学的知見に基づきます一元的な施策の推進の必要性が高まっているということでございます。 こうした保健医療分野や国際保健分野におきます厚生労働省の所掌事務を医学的知見に基づきまして総括整理をする次官級の職として医務技監を新設するものでございます。 以上でございます。
○三浦信祐君 その上でお伺いしますけれども、医務技監の役割として四つ掲げられていると思います。一つ目は、医療技術の革新を保健医療施策に反映、二つ目に、医療関係者とハイレベルの調整、三つ目に、国際保健外交で日本が貢献するための中心的機能、四つ目として、国内健康危機事案に対する公衆衛生上の専門的立場から、内閣官房と連携して対応し、国民に正確な情報発信を行うこととされております。 すなわち、多岐にわたって総合的、包括的に携わっていくのが医務技監の役割だと思いますけれども、大事になってくるのは、どのような人材を登用していくということ、また、そういうところに役割としてどのような人材育成プロセスを考えておられるか、ここを古屋副大臣に伺いたいと思います。
○副大臣(古屋範子君) ただいま三浦委員からは、医務技監の役割、述べていただきました。 その医務技監に必要な資質といたしましては、職務の性質上、まず、技術革新、国際保健、危機管理等に対して的確に対応できるよう、保健医療に係る専門知識を持っていること、そして、保健医療施策を統理するために行政組織のマネジメントを適切に行うことができることが重要だと考えております。こうした資質を獲得するためには、医療現場に関する知識、経験のほかに、国また地方自治体などの行政経験、また国際機関における経験など、多様な経験も必要だと考えております。 厚生労働省としては、職員のキャリアパスにつきまして、本省のみならず、国際機関や自治体等の多様な組織で政策の企画立案や組織マネジメント等の機会を得られるよう、キャリア形成に取り組んでいるところでございます。 医務技監の具体的な登用につきましては、任命権者である厚生労働大臣が適性を考慮し選定を行い、内閣の承認を得て行うものと考えておりますけれども、いずれにいたしましても、適材適所の考え方に基づきまして人材を配置してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非、重要な役割だと思いますので、キャリアパスをはっきりしておくということが大事かなというふうに思います。 続いて、先ほどの四点目のところで述べさせていただきましたけれども、医務技監には、公衆衛生上の専門的立場から、内閣官房と連携して対応し、国民に正確な情報発信を行うことが一つの役割となっております。今後、海外からの観光客の増加が見込まれ、二〇一九年のラグビーワールドカップ、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックと、ビッグスポーツイベントも控えております。その上で、政府もターゲットとしております世界各国からのインバウンド客の増加、そういう意味では、世界各国からの往来が活発になることが明らかであり、感染症対策というのが喫緊の課題だと考えております。 入国する旅客に感染症の疑い若しくは発症があった場合を想定して、万が一に備えて対策をすべきであると私は思います。これまでも存分に対策は取ってきていただいたと思いますけれども、これまで以上に多くの方が来るということでは、先手を打つことが大事だと考えます。その上で、公衆衛生危機への対応として医務技監の専門的立場としての能力が期待されます。具体的対処に当たって、医務技監の具体的権限と役割、そしてそれを支えるスタッフの体制について伺いたいと思います。 さらに、有事対応の備えとして訓練を重ねていくことを想定しているとは思いますけれども、この医務技監が創設された上での訓練計画等について、検討状況について、いかがでしょうか。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 グローバル化の進展に伴い、国境を越えた人、物の移動が増加し、新型インフルエンザ、MERS、エボラ出血熱などの感染症などが我が国に流入するリスクはまさに高まっております。特に、議員御指摘のとおり、二〇一九年にはラグビーワールドカップ、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えておりまして、感染症の発生など健康危機事案から国民の健康を守ることは極めて重要な課題でございます。 具体的には、医務技監は、新型インフルエンザなどが発生した場合におきまして、保健医療に関する専門的な知識を活用しつつ、厚生労働省幹部の立場だけではなく、政府全体の立場から健康危機事案への対応に貢献していくことを考えてございます。具体的には、内閣官房内閣審議官等の立場で併せてこういったものに貢献をしていくということを今計画をしているところでございます。 また、訓練につきましては、毎年、新型インフルエンザ患者発生時の初動対応の訓練を始めとして、様々な健康危機事案につきまして、政府全体また厚生労働省としても訓練を実施いたしております。医務技監が設置されますと、各種訓練の中で医務技監が更に大きな役割を果たしていくものと考えてございます。
○三浦信祐君 明快に内閣での役割も明言していただいたと思いますので、是非訓練もしっかりやっていただければなと思います。 若干深掘りをさせていただきますけれども、現在、特定感染症指定医療機関というのは全国に四医療機関、第一種感染症指定医療機関は五十二医療機関となっております。中でも、一、二類感染症のみならず、未知で重篤な新感染症の際に活用される指定感染症医療機関は、千葉県で成田赤十字病院で二床、これは成田空港から十一キロの距離、愛知県では常滑市民病院二床で中部国際空港から約七キロ、大阪府ではりんくう総合医療センター二床で関西国際空港から約七キロ、そして、東京都、これは独立行政法人国立国際医療研究センター病院四床、ここは羽田空港から約二十五キロとなっております。 水際対策において、感染症発症患者の受入れ体制というのは空港に隣接していることが重要であると私は考えます。成田、中部、関西空港では医療機関は近接しております。一方で、東京は都心の中心部にあって長い移動も伴います。移動は短いにこしたことはなく、ましてや移動中のリスクヘッジ対策というのは欠かすことができないと思います。羽田空港における国際線便数の増加というのは顕著であり、早急な体制整備、強化が必要であると私は思います。 その上で、全体の話ですけれども、今後の水際対策とともに、入国後も含め、感染症への総合的対策について取組はどうなっているか、御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。 特定感染症指定医療機関、今先生御紹介のように全国四つございますけれども、特に羽田につきましては最寄りの特定指定医療機関であります国際医療研究センターから二十五キロ離れておりまして、新感染症患者が発生、疑われる患者が発生した場合、その移送にはほかの三空港に比べると時間が掛かるということが、そういう懸念がございます。そのため、その移送に当たっては、まず国が積極的に関与して、関係市町村あるいは消防機関等の関係者間で適切な情報提供を行うなど、緊密な連携を図ることとしております。 また、第一種感染症指定医療機関において新感染症と入った後に診断され、やむを得ずその医療機関において入院医療を行うこととなる場合もあり得るわけでございまして、そういう場合においても、特定感染症指定医療機関からその知見を持っている医師を派遣するなどして必要な対策を講じることとしておりまして、感染症の蔓延防止とそれから医療の提供のために万全を期してまいります。 特定感染症指定医療機関は、診療能力などのソフト面も含めて最も高い水準の機能が求められておるため、指定数を直ちに増やしていくということは様々な課題があると考えておりますけれども、新感染症対策が円滑に進むように、関係機関と協議を図りながら引き続き対応を検討してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 その上で、地方空港においても国際線路線が拡充している中で、九州や北海道等には特定感染症指定医療機関は存在をしておりません。厳しく言えば、対策がないと言っても過言ではないというふうに私は思います。 加えて、先般の港湾法を改正したことによって、クルーズ船の国内寄港の増加が見込まれます。そうしますと、港、港湾での対策も必要不可欠だと思います。特に船舶というのは、航空機とは違いまして、一度に大勢の旅客が入港、そして入国することになり、水際対策の手厚さというのは不可欠だと思います。 これらの体制についての現状認識と今後の対策、取組について伺います。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。 訪日外国人旅行者が急増する中で、国内に常在しない感染症の侵入を防止するために、迅速かつ適切な水際対策を実施する体制の確保は重要である、必要であると考えております。 具体的には、感染防止対策や人権に配慮した有症者の待機室、患者搬送車両やアイソレーター付きの車椅子などの設備の整備をするなどの対策を実施しておりますし、また、平成二十九年度におきましては検疫官二十九名を増員したところでございます。 今後とも、迅速かつ適切な検疫を実施できるように、地方空港、港湾を含めまして、必要な物的、人的体制の計画的な整備に努めてまいりたいと考えております。 また、新感染症も対象となっております新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づきまして、関係省庁や検疫所、都道府県等におきまして、実際に発生した場合を想定したシミュレーションなどを内容とする訓練を実施しております。さらに、新型インフルエンザ等対策ガイドラインにおきまして、患者を迅速に適切な医療機関へ搬送できるよう、消防機関等と医療機関は積極的に情報共有等の連携を行うというふうにしておりまして、実際に新感染症や新型インフルエンザなどが発生した場合には関係省庁と連携した対応を行うこととしております。 これらの取組を継続しながら、新感染症を含めた感染症対策に万全を期してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 具体的に言いますと、搬送というのは総務省消防庁であり、また自治体の消防機関だと思います。そうなると、ソフトの面では、確かに人のケアであったりとか、また、厚生労働省の指導の下で仮に新感染症が出た場合には様々派遣をするということになりますけど、ここには移送という問題が必ずあります。ですので、総務省との連携もしっかりやっていただかなければいけないなというふうに思います。 加えまして、シミュレーションをしていただいているとは思いますけれども、特定の場合には厚生労働大臣の認定ではありますけれども、第一種の感染症指定医療機関の指定というのは都道府県が担っております。ですので、国の権限だけでということではなく、緊密なふだんからの意思疎通を図るということは不可欠なんではないかなというふうに思います。 その上で、都道府県では第一種の感染症指定医療機関の指定というのは一病院というふうに決められております。ほぼ全国にあるというのは世界でも誇るべきで、残り二県の準備に入られているというのは承知をしておりますけれども、ちょっと具体例を挙げますと、例えば、横浜に一隻の大きな観光客がたくさん乗った船が来る。飛行機の場合には三百人から五百人ですけれども、船の場合には一発で五千人来ます。そのときに、神奈川県では指定をされているのは一病院で、横浜市立の市民病院だけです。これ二床なんですね。仮に五名、六名、七名といったときに、首都圏全体で見れば僅か十名ちょっとしかその対応ができるところがないということもありますので、是非、人口比率であったりとか戦略的なことも、短期にはできないとは思いますけれども、人材育成の面、そして具体的なハードの面も是非医務技監の下でしっかり検証していただいて、今後の施策を積み上げていっていただきたいということを御要望させていただきたいと思います。 話題は変わりますけれども、国際保健外交で中心的な機能を果たすことが期待される医務技監の設置というのは、私も大事なことだと思いますし、厚生労働省の国際貢献のために大きな前進をしていることにつながるという意味で評価すべきことだと思います。 他方で、本年度予算ではグローバルヘルス人材戦略センターの設置のための予算も確保をされておりますけれども、ボトムアップ型の国際保健政策人材の養成も重要な課題だと私は考えております。 医務技監という国際保健外交を担うポストの設置とグローバルヘルス人材戦略センターによる国際保健政策人材の養成というのは、車の両輪となって日本の国際保健分野での国際貢献を推進していくものだと私は考えておりますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただいた医務技監の国際保健分野における責任、使命はどういうことかということでございますが、医務技監は、医学的知見に基づく一元的な施策を推進をして、縦割りを排して、次官級ポストとして省内を保健医療に関しては取りまとめて、国際保健領域のハイレベルな交渉も行う、そして国際保健政策人材の育成にも責任を負うと、こう考えております。 また、今年度、今御指摘をいただいた、設置をする予定とさせていただいておりますグローバルヘルス人材戦略センター、これは人材育成の司令塔として、若手のキャリアパス構築支援とかWHO等の国際機関への邦人職員の派遣について、国内の研究機関や大学とも連携をして戦略的に実施をしていきたいと、このように考えております。 医務技監とグローバルヘルス人材戦略センター、これが、今、車の両輪という言葉がございましたけれども、常に連動することがやはり御指摘のとおり重要だというふうに考えておりまして、人材育成そして派遣を通じて日本の国際保健分野への貢献というものを更に進めてまいりたいというふうに考えております。
○三浦信祐君 これ大事な観点だと思いますので、強力に応援をしていきながら前進をさせていただきたいと思うんですけれども、現状認識として、国際保健機関に勤務する職員の数、これは二〇一三年でちょっと古いデータですけれども、二百十九名。一方で、二〇〇九年では二百十六名。僅か伸びは一%。そういう意味では、世界に比べてこの国際保健機関での職員の数の伸び率というのは極めて低いものだと思います。ですので、これを機能させていくことによって、しっかりと職員を派遣する中でプレゼンスを発揮をしていただきたいなというふうに思います。 加えまして、国際保健政策を形成をするリーダーのポスト、これは日本人は、二〇一五年で、全世界で二千三百三十九名に対して僅か五十二名。そういう意味では、二・二%ということですので、ここがはっきり増えてくるということの政策効果というのが目に見えて分かってくると思いますし、特に先進国の中で高齢化社会を先に行っている我が国が、むしろ世界に先んじて高齢者施策であったりそういう福祉の部分に関しての能力を発揮をしていくことが国際貢献に具体的に貢献できることになると思いますので、是非、大臣の下でしっかり進めていっていただきたいと思います。 私の質問を終わります。ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 先ほど来も議論がありましたけれども、医務技監にどんな人を充てるのかということで、厚労省内で考えているとか、医学的知見を踏まえたという答弁もあったかと思います。 この医務技監、医療、保健に係る重要施策について専門的観点から統理するという位置付けになっているわけですが、衆議院の質疑の中で、医師でなくてもよいということや、民間登用もあり得るということが確認されております。 そこで、具体的にどんな専門家としてこの医務技監を想定されているのか、御説明をお願いします。
○政府参考人(福田祐典君) お答え申し上げます。 医務技監に求められる資質としては、医務技監の先ほどお話ありました職務の性質上、技術革新、国際保健、危機管理等に対しまして的確に対応できるよう、保健医療に係る専門的な知識をまず持っていらっしゃること、また、二番目といたしましては、保健医療施策を統理するために行政組織のマネジメントを適切に行うことができること、これが重要であると考えております。 その上で、具体的な任用につきましては、任命権者であります厚生労働大臣が求められる適性を考慮いたしまして選定を行い、その任命に際し内閣の承認を得た上で登用されるものと考えております。
○倉林明子君 保健医療二〇三五が再三議論になっております。この保健医療について、保健医療補佐官ということで、先ほどしゅっとなってしもうたというような御指摘ありましたけれども、この提言がされたということを受けての医務技監の設置になっていると、こういうことで理解よろしいのかというのを私からも確認をさせていただきたい。
○国務大臣(塩崎恭久君) 保健医療二〇三五のチーフ・メディカル・オフィサーの提言も受けてということでありまして、これは先ほど申し上げたとおり、今御指摘をいただいた二〇三五のチーフ・メディカル・オフィサーは、基本的には恐らくイギリス型の外部の方を登用することが中心の、そういうことを考えていらっしゃるんだろうと思いますし、少し足の長い任期を持ったことを想定されていますが、私どもは、特にこれはラインとして医系技官の中から能力のある人をこういう形で医務技監としての機能を発揮してもらおうと、こういうことを基本的には考えているわけで、これは任命権者がどう考えるかによりますから、誰でなきゃいけないということはもちろんありませんが、私のこれを考えた思いは、医系技官の皆さん方がやはり一定の目標を持って全体を、保健医療の統括をできるポジションとして目標ともなってくれると有り難いなと思って、やる気を持って頑張り続けていただこうと、こういう気持ちもあってのことでございます。
○倉林明子君 法令での規定でそこに縛りを掛けていないということでいいますと、保健医療二〇三五の提言を読んでいますと、総理にも大臣にも直接提言できるというふうな位置付けがされていると。その上、そういう権限を持った人が医師でなくてもよいし一民間人でもよいということが法的には可能になっていくということを考えると、私は、総理や大臣の政策決定に深く関与すると、これが提言の中では期待されているというふうに受け止めたわけです。結果として、医療や保健分野にも総理のトップダウンという仕掛け、加速させることにもつながりかねないということを私は指摘をしておきたいと思うわけです。 問題はその中身で、一体何を目指すのかというところで、やはりこの保健医療二〇三五を見ておりますと、その一つにグローバル・ヘルス・リーダーというものがあります。日本が世界の保健医療を牽引するとしているわけで、二〇三五年に向けて、技術、システムの革新を通じて我が国の経済成長、発展の主軸として寄与するという大きな展望が示されているわけです。私は、日本が保健や医療において国際貢献、大いに進めるべきだし、その力もあるというふうに思っております。 そこで、やっぱり国際的には貧困や格差が拡大しているという現状の中で、非営利団体等が果たす国際貢献の役割というのも極めて大きいというふうに思っているわけですが、大臣、認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、グローバルヘルスにおいて非営利団体の役割はますます重要になってきておりますし、経済的にも貢献を随分しているところもございます。例えば国境なき医師団、あるいは国際赤十字・赤新月社連盟、あるいはビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団というのがありますけれども、それ以外にもウエルカム・トラストとか、いろいろな形で多くの非営利団体が特に途上国における感染症対策とか災害医療とかそういうところで活躍されておりまして、全ての人々に基本的な医療サービスを届けるユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現といった分野でも、それぞれの地域でまた貢献を多くしていただいているというふうに思っております。 私も、去年の神戸での保健大臣会合、G7の、その際には国境なき医師団のリュー会長もおいでをいただきました。この一月にダボス会議に行ったときにも、ビル・ゲイツさんとも意見交換をさせていただきましたし、そういうような形で、TICADでも国際赤十字・赤新月社のアズ・シィ事務総長ともお目にかかりましたが、そういうような形で幅広く非営利団体とこれ交流を続けていかなければいけないし、協力を一緒にやっていくという意味において、大変重要な役割を果たしているのが非営利団体だと思っております。
○倉林明子君 是非、本当にそういう分野での活動に支援ということでも大いに貢献してほしいなと思っているんですね。 こういう取組、非営利の取組、様々団体名御紹介いただきましたけれども、その活動が国際的にも日本に対する評価、日本に対する信頼、これを各国で高めているという点も極めて重要だというふうに思っているわけで、保健医療二〇三五を見ていると、こういう非営利の活動、国際貢献ということに全く光が当たっていない。ただし、今大臣の答弁の中ではそういうことが重要だと考えているということでもありましたので、そういう点での光の当て方、国際貢献の仕方というのもしっかり取り組んでいただきたいということは強く申し上げておきたいと思います。 そこで、保健医療二〇三五で、現状の保健医療の背景と課題ということで項が設けられてあります。これまでの保健医療制度についての分析、これはどうなっているでしょうか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 保健医療二〇三五の中の現状の保健医療の背景と課題についての記載についてお尋ねがございました。 読み上げさせていただきますが、「これまでの保健医療制度は、ややもすると近視眼的な見直しを繰り返し、却って制度疲労を起こしている。」、ちょっと中略をさせていただきまして、「また、保健医療以外の産業で有効な手法をそのまま転用したり、漸進的な自己負担増や給付の縮減のためのアプローチだけでは、その効果に限界がある上、国民と未来展望を共有することはできない。」、以上でございます。
○倉林明子君 その自己負担増や給付の縮減だけでは限界がある、国民の理解が得られないと、それだけではね。そういう考え方は私は共有できるなと思って読ませていただいたんです。 しかし、問題は、国民と未来展望を共有するために具体的に何をするのかというところで注目して読み進めると、安定した保健医療財源というのが掲げられる一方、財政再建にも真摯に向き合い、我が国の経済財政に積極的に貢献するというふうにもされているわけですね。提言ではあるんだけれども、その意味するところ、目指すところというのは、国庫負担の増額なしに安定した財源の確保を目指すと、そういう意味なんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この保健医療二〇三五におきまして医療財源の確保方法について触れているのを見ますと、まずは、この必要となる財源については患者負担、保険料、公費、このいずれかで賄わなければならないという指摘があります。それから、それぞれの財源について、より公平公正なものとなるよう必要な見直しを行いつつ、負担の引上げに理解を得ていく必要があるといった指摘がなされておりまして、こうした形で公費により医療財源を確保することを排除する趣旨ではないというふうに承知をしております。 我が国が世界に先駆けて超高齢社会に直面する中で、中長期的に増え続ける医療費を賄う財源の在り方につきましては、我が国の財政状況あるいは関係者の意見などをしっかりと踏まえながら不断の検討を行っていく必要があるというふうに私どもは考えております。今後とも、日本が誇る国民皆保険制度を堅持をしながら、しっかりと次世代に引き渡してまいりたいと思います。
○倉林明子君 この医務技監がしっかり物がどれだけ言えるのかというところもやっぱり注目されるところであるというふうに思うんです。 ところが、保健医療二〇三五を見ていると、その三つで賄うものであって公費の増額を排除するものではないという大臣御説明なんだけれども、もうそこまでは私読んでいて読み取れずに、ここで記載のあった財政再建にも真摯に向き合ってということが出てくると、我が国の経済財政に積極的に貢献するということになってきますと、思い浮かぶのは、財政制度等審議会の改革工程表も浮かんでくるんですね。二〇二五年までの改革工程表というのが示されていて、二〇三五というのはその先、十年先を目指した絵ということになるわけですよね。やっぱり社会保障費の自然増さえ大幅に削減していると、これが今の現状ですよね。やっぱり社会保障費の自然増も含めて必要な財源については安定的に確保していくと、こういうスタンスが見えてきていないと思ったわけです。 改めて、負担増と給付の削減というのを繰り返されている、必要な医療が受けられない患者、あるいは介護保険で利用が阻害されるというような高齢者が確実に増えているというのがこの間の現状だと指摘せざるを得ないと思うんですね。この解決に向けてその役割発揮が強く求められていると、設置される医務技監、それの提言の契機になったこの二〇三五を読んでもその方向性というのは見えてこないなということを申し上げて、質問は終わりたいと思います。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 早速質問に入りたいと思います。私も、まず医務技監、この設置の必要性についてお伺いをしたいと思います。 今日の審議でももう話で出ているんですけれども、その設置の必要性について、大臣は趣旨説明で以下の二点を挙げられました。まず一つ目が、保健医療技術の進歩は著しく、社会保障や公衆衛生などの幅広い分野で施策への応用が可能となる段階を迎えていること、これが一つ。もう一つは、国際保健の分野において、医学的知見に基づく一元的な施策を推進する必要性が高まっていること、これをもう一つ挙げたんですけれども、これが立法事実だということになるんだと思うんですけれども、これが医務技監がいないと絶対にできないことなのかというのがいま一つ分からなくて、これまでの現行体制だとどのような支障や不足があったのか、その具体的な事例を挙げて教えていただければと思いますが。
○国務大臣(塩崎恭久君) 具体的な例ということで御指摘でございますので一つ取り上げて申し上げますと、今年一月にCEPIという新しいワクチンの研究開発を応援をするという国際機関ができました。これはすぐれて国際化に属するような課題でありますが、実はこの一方で、当然、これは国内のメーカーで関わっているのは武田薬品でありますが、恐らくワクチンの専業のメーカーもありますが、化血研の問題を契機に、やはり世界に貢献できるワクチン産業にしようと、こういうことを私どもは打ち出していて、もう護送船団方式はやめるということで、小さなワクチンばかりで、今までワクチンとして国際機関でワクチンを配っていたのはGAVIでありますけれども、GAVIが使っているワクチンの中に日本のワクチンは一つもありません。 そういうようなことを考えてみると、国内のワクチンの産業のこれからの行く末の在り方と、今後の感染症危機への対応というグローバルヘルスの大きなテーマと、そしてワクチンをどう世界的にも開発をするための日本の貢献はどうあるべきなのかと、こういうことはもう局としてはいろんなところに関わってきますし、もちろん厚労省だけでは駄目で、財務省も関わるでしょうし外務省も関わる、そういうことを全部、誰かがやっぱり司令塔にならなければいけないのであって、今の段階であれば、国際課がじゃやるかと、あるいは国際担当の審議官でやれるかというと、私はそうは思えない。まして、ワクチン産業、日本の産業を護送船団方式をやめて新しい産業として育てるということになれば、これはかなり力技も必要なときもあるわけでありまして、一つ例を取ってみても、こういうことを考えてみれば、やはり医務技監という新しいポストで、あらゆる、省内、省外、国際的な話も付けていくということのできる能力と意欲もある、そういう人間が必要だと私は思っています。 それが一つの例としてお示しをすべきものかなというふうに今の御質問で急に思い立って、御説明をいたしました。
○片山大介君 分かりました。 それで、まだこの二つの中で、私、一つ目の方にあった、施策への応用が可能となると。これについても、具体的な事例としてゲノム解析や人工知能などを挙げられているんですけれども、例えば、じゃ、今後どのような分野の政策に反映させていくということを考えているのか、そのプロセスにおいてその医務技監がどういう役割なのかというのも少し分かりやすく教えていただければと思うんですが。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき御指摘をいただいたように、今回の医務技監をつくるに当たってのキーワードは技術革新とそれから国際保健上の課題ということでありますが、これまでも大臣官房を中心に対応を今御指摘のような問題についてはしてまいりましたけれども、今般新たにこの医務技監を設置をすることによって、より高いリーダーシップの下で専門的な知見に基づいて一元的に、ゲノム解析であったり人工知能の医療への適用であったり、あるいは介護もそうかも分かりませんが、そういうことを取り組むための体制強化ということで今回の医務技監も考えさせていただいております。 また、国際保健分野において、医務技監の参画によって、先ほど申し上げたように、いろんな国々を巻き込み、国際機関も巻き込み、そういうところとの交渉もしっかりやるということのパワーアップも必要でありますし、国際的な貢献にもつなげることができるのではないかというふうに思うところでございます。
○片山大介君 それで、今回のその医務技監の新設によって、これも先ほどから話が出ているんですが、厚労省には三人の次官級ポストが設けられることになると。それで、技術系の次官級ポストができるのは、国交省があって今回二つ目になるというふうに大臣先ほど言われていたと思うんですけれども、それで、じゃ、その三人いるうちの、事務次官は別として、厚生労働審議官と医務技監との業務上のすみ分けも、ちょっとこれ、いろいろ条文とか説明見ると、分かるようで分からないところがあるんですけれども、これについてもまたきちんと説明いただきたいと思うんですが。
○国務大臣(塩崎恭久君) 既にございます厚生労働審議官につきましては、厚生労働省設置法において、命を受けて、厚生労働省の所掌事務に係る重要な政策に関する事務を総括整理をすると、こう書いてあります。一方で、医務技監は、先ほど来申し上げているような技術革新とか国際保健上の課題の増加などに対応するために、医学的知見に基づいて厚生労働省の所掌事務を技術という観点から総括整理する職ということで新設をすることとしているわけでありまして、医務技監は、厚生労働審議官と役割分担をしながら、医学的な知見が必要とされる保健医療分野のイノベーションや、国際保健、危機管理等の厚生労働省の所掌事務に関する課題について対応していくものだというふうに考えております。
○片山大介君 それで、これもちょっと質問皆さんから出ているんですが、だから、医務技監はこれ医系技官用のポストという考え方でいいのか、そうした方が目標にするポストとして用意しているというイメージなのか、そこはどうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 特に限定をしているわけではございませんが、今回、例えばWHOの事務局長になったのは初めて非医師、これ生物科学か何かの御専門だと思いますが、そういう方がなりました。例えばNIHのナンバーツーは歯科医師であります。したがって、大事なことは、保健医療の知見をしっかりと持っておられるかどうかという判断で、資格を持っている方がそういう力がおありになることが多いということは傾向としては言えるんだろうというふうに思います。
○片山大介君 分かりました。 それで、あと次に、局の再編も今回これに合わせて行われるというので、こちらの方もちょっと聞きたいんですけれども、ここまでの大掛かりな局の再編というのは、これは省庁再編で厚労省が誕生してから初めてだというふうに伺っています。それで、こうした新しい配置だとか再編だとかいうに当たっては、基本的にスクラップ・アンド・ビルドが基本になっていると思うんですが、これはきちんと行われているのか、ここについての説明をお伺いしたいと思うんですが。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。 今回の組織再編に当たりましては、行政組織の肥大化につながらないよう、スクラップ・アンド・ビルドを基本としつつ、現代の課題に的確に対応できる組織となるよう見直しを行ったところでございます。具体的には、医務技監あるいは雇用環境・均等局などを設置する一方で、大臣官房技術・国際保健総括審議官や雇用均等・児童家庭局などを廃止することとしておりまして、この組織再編によって指定職の数には変動はございません。
○片山大介君 済みません、今、宮川さんが言われたこと、最後の方がちょっと聞こえなかったんですが、どういうことか、もう一回教えていただけますか。
○政府参考人(宮川晃君) この組織再編によりまして、指定職の数、これにプラスマイナスはございません。いわゆるスクラップ・アンド・ビルドをしたということでございます。
○片山大介君 分かりました。 それで、次に予算上のことについても聞きたい、これ予算関連法案なので予算上のことも聞いておきたいんですが、医務技監の新設も始め、あと何か俸給額が全体として上がるというような話も聞いているんですが、全体の人件費がどうなるのかどうか、これもお伺いしたいんですが。
○政府参考人(宮川晃君) 平成二十九年度の厚生労働省職員の俸給額を含む人件費でございますが、これは合計で三千九十六億円と、対前年度で二十一億円増えてございますが、この増要因といたしましては、人勧を踏まえました勤勉手当が増えたことによる職員諸手当が十五億円増と、前年比で一〇二・二六%。それからあと、短時間再任用の職員が増えるということで、短時間勤務職員給与が十一億円増と、これが一二〇・六八%ということでございますので、これらが先ほどの二十一億円増の主な要因でございます。
○片山大介君 そうすると、その二十一億円分の予算を取った分の、その分の効果、価値があるという判断でいいのか、もう一遍聞きたいんですけれども。
○政府参考人(宮川晃君) 先ほど申しましたように、今回の組織再編全体を通じました形での俸給が、あくまでも手当あるいは短時間勤務職員給与の増を主なものとしておりますので、そういう意味で、俸給自体につきましてはそういう意味でのいわゆる、これも言わばスクラップ・アンド・ビルドをしたという形になってございます。
○片山大介君 それで、あと人員の方もちょっと聞きたいんですけれども、人員もこれ、資料を見ると、全体では六十七人減っているというんですが、少し内訳を聞いたら、本省の方の人は増やしている、それから地方の方の人は減らしているということなんですが、これの内訳というか、ちょっと考え方も含めて教えていただけますか。
○政府参考人(宮川晃君) 平成二十九年度におきましては、喫緊の課題に対応するための増員がある一方で、いわゆる定員合理化による減員分、これが六百四十六名ございます。先ほど申しました増員が五百七十九名でございますので、今先生が御指摘のとおり、厚生労働省で全体では六十七人の減という形になってございます。その内訳としまして、先ほど御指摘がありました内部部局、これは差引き六十三人増となっておりますが、一方で、都道府県労働局におきましては百三十九人の減、あるいは地方厚生局では二十人の減という形になってございます。
○片山大介君 基本的に維新は、地方でできることは地方にというか、地方に移管していくということを訴えている政党ではあるので、地方の人員を減らしていくということが、移管という意味でやっているのであればいいんですが、単に減らすだけじゃなくて、仕事の見直しというか、それも行った上でのことなのか、それをお伺いしたいんですが。
○政府参考人(宮川晃君) 厚生労働省におきましては、マニュアル作成による業務定型化ですとか、あるいは短時間再任用職員の活用など、あらゆる業務の合理化を進めつつ、重要な課題のところについては増員あるいは定員の再配置を行うなど、必要な体制確保は行っているところでございます。
○片山大介君 分かりました。 最後に、今回のこうした再編によって、お金も付けてやっていく、それで新しい医務技監という職もつくるということなので、いろいろとみんな注目もしていると思うので、そうした意味ではきちっと政策を行っていってほしい、これまで説明してきたことをしっかりやってほしいと思いますが、それについて、最後、大臣に意気込みをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 医務技監につきましては、もう何度も申し上げてきたとおり、全体を保健医療に関して統括できる、そういう力のあるポジションとして意味ある仕事ができるようにしてもらいたいというふうに考えております。 それから、今回、雇用環境・均等局とか、それから特に私も思い入れのある子ども家庭局、これも整理をして特化をして頑張ってもらうというところとしてつくるわけですが、あと人材開発統括官設置をいたしまして、これは、働き方改革とそれから少子化対策、子育て支援、児童虐待防止、そして労働生産性の向上、こういった大きなテーマにふさわしい、省内の局を再編をするということで、より国民生活の質の向上あるいは保健医療分野での国際貢献に向けて貢献できるようにしてまいりたいというふうに思います。
○片山大介君 分かりました。これで終わります。 ありがとうございます。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 ずっと医務技監についてなんですが、私も、この医務技監が統理する分野の範囲というのは、厚生労働省内の組織に当てはめた場合、全部ということになるんでしょうか。どの範囲になるんでしょうか。
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。 医務技監は、医学的知見に基づきまして厚生労働省の所掌事務を総括整理する職として、例えば医政局、健康局、老健局、保険局などの所掌のうち技術的分野について統理するものでございます。そういう意味では厚生労働省全てというわけではございませんが、いわゆる医学的知見が生かされる、政策に反映される、そういう部署について横断的に対応するというものでございます。また、各部局にまたがる課題につきましても、専門的知見や高位のリーダーシップを持ちましてこれを束ね、取り組んでいくということで考えてございます。 例えば、ゲノム医療の推進につきましては、がん、難病などの観点から健康局、医薬局、それから医療機器の承認の観点から医薬・生活衛生局、それから保険適用の観点から保険局など、厚生労働省の各部局に幅広くまたがる課題を統括整理することとなります。
○福島みずほ君 事務次官級になるわけで、事務次官というとやはり官僚の、そこのトップ中のトップという形で思いますから、この医系技官を最高ポストに引き上げることによる厚労省の組織、人事管理の面でどのような効果が発生するというふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(福田祐典君) 先ほども申し上げましたように、厚生労働省の分野というのは、それぞれ各局によりまして専門性の高い仕事をしてきているというところがございます。 ただ、それが、近年の科学技術の進歩でございますとかグローバル化の進展によりまして、それぞれの各局の専門性を超えた形で進めていく、そういうことが非常に重要になってきてございまして、そういった部分を高いリーダーシップとそれから優れた知見、そして豊富な経験によりまして引っ張っていくと、そういう意味で行政効率というものが、行政効果が極めて高まるものというふうに考えております。
○福島みずほ君 事務次官とこの事務次官級の関係ってどうなるんですか。
○政府参考人(福田祐典君) 事務次官につきましては、この国家行政組織法の中で、「事務次官は、その省の長である大臣を助け、省務を整理し、」「事務を監督する。」という形になってございます。言わば、全体を監督し指示するという形になってございます。一方で、こちらの今回の医務技監につきましては、先ほどもお話ありましたように、「命を受けて、厚生労働省の所掌事務に係る技術(医学的知見を活用する必要があるものに限る。)を統理する。」ということでございまして、事務次官の下で必要な施策についてリーダーシップを持って統理をするという形でその関係は位置付けられているものと理解しています。
○福島みずほ君 この医務技監の任期はないということでよろしいですね。
○政府参考人(福田祐典君) 任期についての定めはございません。
○福島みずほ君 ですから、これが吉と出るか凶と出るかなんていうとおかしいですが、いい面もとてもあるとは思うんですが、外部登用で例えばお医者さんがなるというのも、非常に斬新なことや外部の意見やいろいろ広範囲にということは期待ができると思うんですが、一方で厚労省内部との関係はどうなのか、あるいは任期がないということであればこれは一体どうなるのか。任期がないということは、ずっとやることも可能ということでしょうか。大臣、どういうイメージでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) それは任命権者たる厚生労働大臣が決めるわけで、一番ふさわしいという人物をふさわしい期間、担ってもらうということだろうと思います。
○福島みずほ君 平成二十九年度厚生労働省機構・定員査定概要によると、平成二十九年度増減内訳の差引きが六十七人減となっております。 先ほどもちょっと質問がありましたけれども、このことで、先ほどは特に問題がないような答弁でしたけれども、その六十七人減で実際の減員のどこがというのをもう一回教えてください。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。 平成二十九年度、先ほども申しましたように、差引き六十七人の純減となっておりますが、主に都道府県労働局、こちらは百三十九人減でございます。それから、地方厚生局二十人の減でございますが、主にこれらの定員が削減されているところでございます。
○福島みずほ君 だから大問題だと思っておりまして、労働基準監督官、この委員会の中でも何人かが民間委託など問題があるじゃないかという質問があって、私も質問いたしましたけれども、労働基準監督業務に専任する労働基準監督官含め、この労働分野についてもっと増やすべきではないでしょうか、いかがですか。
○政府参考人(宮川晃君) 先ほどちょっと御説明が漏れましたけれども、都道府県労働局の中でも、労働本局と労働基準監督署、それから公共職業安定所と三つに分かれるということになりますが、都道府県労働局におきましては十八人の減、それから公共職業安定所におきましては百三十人の減でございますが、労働基準監督署については九人の増という形になってございまして、そういう面で、業務の合理化を進めつつ、重要課題について増員や定員の再配置を行うなど、引き続き必要な体制確保には努めてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 ただ、安定局も減ということなので、厚生と労働省が合併をしたわけですが、労働マターにおける人員の確保を是非頑張っていただきたいと思います。 先ほど川合委員の方からも質問がありましたが、現行の職業安定局派遣・有期労働対策部が組織再編後は雇用環境・均等局均等待遇推進課にいわゆる格下げとなるのではないか。派遣労働や有期雇用労働など、非正規雇用問題の拡大と深刻化に対応する必要から考えると問題があるのではないか。 これは、事前のレクでは、いや、格下げではないし、従前どおりやるんだということなんですが、むしろやっぱり雇用環境・均等局均等待遇推進課なんかじゃなくて、こういうところはもっともっと本当に強めていただきたい、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮川晃君) 同一労働同一賃金の実現を始めとした非正規労働者対策は、内閣の最重要課題でございます働き方改革の大きな柱の一つでございます。 このため、同一労働同一賃金の実現に向けた検討を行っております職業安定局派遣・有期労働対策部企画課、あるいは労働基準局の有期労働者対策、あるいは雇用均等・児童家庭局の所管する短時間労働者対策などを集約して、新たに雇用環境・均等局を設置して、その下で非正規労働者対策を進めていこうとしておりますので、そういう面で格下げという指摘は当たらないのではないかというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 ただ、非正規雇用問題や有期雇用問題というのはどこでやるんですか。
○政府参考人(宮川晃君) 先ほど御説明しましたとおり、いわゆる同一労働同一賃金などの待遇改善、これの問題につきましては雇用環境・均等局が担当することになります。
○福島みずほ君 ただ、今までは職業安定局派遣・有期労働対策部とあったのが、今度は派遣労働や有期雇用については雇用環境・均等局の中でやるということで、しかも均等待遇推進課になるわけでしょう。それは、派遣労働や有期雇用は均等待遇だけではない、いろんな問題があるじゃないですか。やっぱり格下げだと思いますが、いかがですか。 つまり、今までは職業安定局派遣・有期労働対策部だったのが、いや、雇用環境・均等局の中でやりますと言われれば、何か消えていくというか溶けちゃうというか、という感じがしますが、いかがですか。
○政府参考人(宮川晃君) 繰り返しの説明で大変恐縮でございますが、従来三局に分かれていたところのもの、職業安定局派遣・有期労働対策部、あるいは労働基準局、それから雇用均等・児童家庭局で行っていたもの、今回の組織再編の中で、雇用均等・児童家庭局が子ども家庭局と雇用環境・均等局ということで、局が二つになる、まさに局が一つ増えているわけでございますので、そのところの点につきましては、従来、部でやっていたものを局が担当する、部長がやっていたものは局長が担当するという評価もできるのではなかろうかと考えております。
○福島みずほ君 ただ、やっぱり男女共同参画という、例えば自治体なんかもそうなんですが、青少年と合併するとか、名称がなくなったりするというのが、やっぱり一つのシンボリックな意味を持つというふうに思うんですね。 今までだと派遣・有期労働対策部という名前があったのが、この名前は、じゃ、どこに行くんですか。
○政府参考人(宮川晃君) 先ほども申しましたように、あくまでも組織の所掌というのは、その所掌事務の内容の中で、まさに今回、雇用環境という新しいワーディングを使った形で、都道府県労働局におきましても既に従来の均等室を雇用環境・均等室としておりますので、それに合わせた形で、今回、雇用環境・均等局を設けたところでございますので、そういう面で御理解いただきたいと思います。
○福島みずほ君 いや、むしろ派遣や有期労働対策ってもっとばあんと、非正規雇用のメーンテーマというか、もっと特出しをしてやっていただきたいと思います。 雇用環境・均等局の中でやるとなると、いろんなテーマがあるので、非正規雇用、派遣、有期労働対策がやっぱりちょっと弱くなるんじゃないか。これは、弱くしないということの決意を言ってください。
○政府参考人(宮川晃君) 今回の問題、同一労働同一賃金の実現に向けた検討を行うなど、新たな組織の下で非正規労働対策を更に強力に推進してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 ちょっと名前がなくなることには私は非常に抵抗があって、派遣・有期労働対策部がなくなるということで弱まらないように、今後もこの委員会の中でもウオッチしていきたいと思います。 先ほどもありましたが、雇用均等・児童家庭局が雇用環境・均等局と子ども家庭局に再編されると。子ども省をつくれとか女性省をつくれなんというのも、私は非常にあってもいいと、こう思っておるんですが、子ども家庭局というものができるということで子ども・子育て施策の推進にどのような効果が期待できると考えているでしょうか。
○政府参考人(宮川晃君) 従来、雇用均等・児童家庭局、名前が示しておりますように、橋本行革の中で、いわゆる当時の女性局と児童家庭局を統合した形での局として雇用均等・児童家庭局ができていったところでございます。 それによる統合メリットも様々なものとして出てきたわけでございますが、一方で、児童虐待の問題ですとか子ども・子育ての問題、非常に大きな課題となっておりまして、一方で、またさらに、女性活躍、均等の問題、それから非正規労働者の処遇の改善の問題などにも取り組まなければならないと。こういう諸課題に対応するために、従来一人の局長が対応していたところを二人の局長で分担する、一方で連携を図りながら分担していくと、こういう考え方でございます。
○福島みずほ君 保健医療二〇三五についてお聞きをいたします。 保健医療二〇三五ですが、保健関連ODAを現行の二%から欧米並みの二〇%程度まで引き上げる旨の記載があります。財源的根拠とスケジュールについてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 二国間援助に占めます保健分野のODAの割合というのは、例えば二〇一五年時点で米国が二九・七%、英国が一〇・七%、カナダが一七・三%でありますが、日本は三・九%と極めて小さい割合でございます。 この指摘の二〇三五の提言は、我が国として国際保健を重視する観点から、こうした状況をどう考えるのかと、こういう問題意識の下で提案をいただいたものだというふうに思っておりまして、一方で、我が国はODA以外に国際保健機関を通じた支援も重視をしているわけであります。 厚生労働省としても、近年、国際保健分野への貢献を強化をしておりまして、WHOに対しましては、二〇一五年に設置をされた緊急対応基金、ここへ約十二億円を拠出をいたしました。また、二〇一六年五月には、WHOにおける緊急対応能力強化に対して、安倍総理が〇・五億ドル、約六十億円のプレッジを表明をいたしまして、十一月にはその半分の約三十億円を拠出をしているということでございまして、いずれにしても、今後とも国際保健においてリーダーシップを発揮をしてまいるように努力をしてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 私も以前から大臣に社会医学系医師の重要性については訴えてきておりましたけれども、ようやく今回そのような医務技監の創設ということで、応援をさせていただきたいと思っております。 その中で、先ほど大臣も御答弁いただきましたように、実は国交省にも同じようなポストがあるということで、経験者に聞いてみようということで国交省に今日はいらしていただいております。その効果について御教示いただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○政府参考人(田村計君) お答えいたします。 国土交通省の技監は、命を受けて、国土交通省の所掌事務に係る技術を統理する職として設置されております。これは、国土交通行政が技術的な観点が必要となる分野が多く、技術を統理することが必要不可欠であるという考え方に基づくものでございます。 効果についてのお尋ねでございますけれども、最近の事例を幾つか具体的に申し上げまして御紹介したいと思います。 一つは、今年の三月に国土交通省技術基本計画というのを取りまとめております。この計画は、IoTでありますとかAI等々の経済社会の変化に対応して、国土交通行政に関する技術が広く社会に貢献するためにどうあるべきかという検討の成果としてまとめたものでございまして、平成二十九年度から五か年間の技術政策の基本的な指針を定めているものでございます。 また、二つ目といたしましては、昨年四月の熊本の地震におきまして大きな被害がございました阿蘇大橋地区の斜面対策や俵山トンネルなどの道路等の応急復旧に対して技術的な見地からの指導等を行ったということもございます。さらに、昨年十一月に福岡市の地下鉄七隈線の延伸工事現場で発生いたしました道路陥没事故につきましての応急対応、さらには原因究明ということに関しての技術的な見地からの指導等を行ったところでございます。 このように、いわゆる技術に関する政策の取りまとめでありますとか災害時等の現場の早期復旧などにおきまして、国土交通行政の推進に当たって大きな効果を上げているものと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 やはり国交省だけではなく厚労省内でも同じような専門的知見というものが必要な場面が更にこれから増えてくるということで、大臣自身が今回の技監創設について効果、期待することを述べていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来申し上げているとおりでございますけれども、技術革新あるいは国際保健の課題がどんどん増える中にあって、縦割りを排して医療的な知見をしっかり生かしながら、そういった問題に省として、国家として対処できるようにしていくということが一番大事なことだろうというふうに思っています。 諸外国との言ってみれば交渉とか国際機関との話合いの中心的な存在にもなってもらいたいと思いますし、日本全体のグローバルヘルス戦略の言ってみればインプットをしっかりとリードするように期待をしたいというふうに思います。同時に、今この厚生労働省にいる、勤務しております医系技官の皆さんのモラールの向上ということにおいても大変大事ではないかというふうに思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 一つ御紹介させていただきますと、社会医学系専門医協会というものがようやく立ち上がり、そして、その中で人材を育成をするということになりました。専門医そして指導医というものが指定されまして、私もようやく指導医に指定されたところでございます。まだまだ認定証もできていないぐらい、まだ産声を上げたばかりでございますので、そういった人材をこれからどんどん活用していただきたいなというふうにお願いを申し上げておきたいと思います。 ところで、大臣もいよいよ四年目というものが見えてきていらっしゃいます。この厚生労働行政の守備範囲の広さについてどのような御意見をお持ちなのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、橋本行革の下で厚生省と労働省が一緒になって、幅広い守備範囲になっています。今話題になっている保健医療、加えて介護、福祉、年金、さらには子育て、そして労働問題、援護、本当に様々な分野がございまして、なかなか幅広い問題、例えば働き方改革というのは全ての国民に関わる問題であり、子育て支援、あるいは地域共生社会の実現、我が事・丸ごと、これなどが重要性を増しているわけでありますけれども、こういったことを併せて考えてみると、大変本当に幅広い重要な問題が山積しているというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私どもも大臣とこれまで議論をしてまいりまして、様々な場面がございました。労働行政もございました。それから、もちろん医療のこともございますし、GPIFについても議論をさせていただきました。本当にこれほどウイングが広くていいのだろうかというふうに、私自身、以前もちょっと大臣と質疑させてもらいましたけれども、そのように考えております。 ですから、やはり広過ぎてしまったこの今のウイングを、もしかしたら私は厚生と労働ともう一回組み立て直すべきではないかというふうにも考えているところです。厚生省そして労働省と再分離して、今回、医務技監に相当する皆様方というのは、実は厚生事務次官というようなポジションに分断した上で据えた方が本当はもう少し効率的に回っていくのではないのかなというふうに、済みません、これは私が考えておりますけれども、そこにつきまして厚生労働大臣の御意見をいただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、厚生労働省というふうになってから、その統合によるメリットを生かすということが課題として代々御努力をいただいてきたわけでありますが、例えば仕事と家庭の両立とか子育て支援の充実、あるいは障害者の就労支援と雇用促進とか介護福祉人材の確保など、これはもう厚生と労働と両方にまたがる問題で、これをどう統合したことがメリットになるようにしていくかということでこれまで努力を先人の皆様もされてきたんだろうというふうに思います。 再びこれを厚生省と労働省に分離をした場合にはということでございますが、これは国会がお決めになる、最終的にはですね、ということでありますが、そういった場合にどういうことが起きるかでありますけれども、今言ったような統合のメリットというものが仮にあるとすれば、それがどうだろうかということがございます。 また、医務技監が担う業務の中には、旧労働省が所管していた産業医の制度、産業保健、これ、この間CDCに参りましたけれども、CDCの中に産業医のセクションというのが何千人単位でおられます。そういうことになっていますので、そういうことをどう考えるのかという、そういうこともあろうと思いますので、いずれにしても、こうしたことから、新たに次官級の医務技監を設置をして省庁横断的に保健医療政策を統括をさせるということがますますもって重要かなというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 国民に納得いくように、その二つが一緒になれたからこそのメリットというものがどこにあるのか、しっかりと効果を上げていただきたいと私はお願いをしておきたいと思います。 それから、今回は省庁の再編も行われますけれども、大臣官房の厚生科学課医療イノベーション企画官というものも設置されるということで、私、大変期待をいたしております。 実は、ゲノム医療の推進におきまして、様々な部署が縦割りの行政の中で窓口が一定せずにたらい回しに遭ってきたというようなことで、ようやくタスクフォースが立ち上がったときに厚生科学課がそれを引き受けてくださったという歴史的な背景もございます。 どのような業務を今回想定していらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○政府参考人(福田祐典君) お答え申し上げます。 技術の進歩は日進月歩でありまして、保健医療分野におきましても多くのイノベーションが創出されているところでございます。これらの医療イノベーションを速やかに医療等の現場に応用することを目的といたしまして、本年四月、厚生労働省に医療イノベーション企画官を設置をしたところでございます。 この医療イノベーション企画官の業務や役割につきましては、例えば、先ほどお話ありましたゲノム解析技術の進歩や最新のがん研究の成果をがんゲノム医療として医療現場に届けることや、情報通信技術の進展を受けた人工知能やICT技術の医療面での応用などにつきまして、関係省庁との連絡調整や省内の複数部局にまたがります施策の一体的な進捗管理を行うこと、こういったことといたしているところでございます。 厚生労働省といたしましては、こうした取組を行い、最新の技術を速やかに国民の皆様に届けてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しっかりとその最新の技術というものがスピーディーに届けられるような形でしっかりと取りまとめをお願いしたいと思います。 最後に、大臣、お願い申し上げます。 先日も議論いたしました強制労働省からようやく厚生労働省へというネーミングを変えるに当たりましても、先ほどもございました、やっぱり国家公務員の定数を抑制していくというような傾向にございます。厚生労働省もそのような形で増員ではなく減というこれは現状です。各省庁ともやっぱり極めて厳しい環境下で過重労働も強いられている中、これからはしっかりとした組織的な戦略というものも考えて大臣は省庁を運営していただかなければならないと私は思っております。 もちろん、効率的に仕事をする、しかし手抜きはできないです。過重労働もさせられないです。一般の企業と同じようなやはりトップとしての覚悟も必要ですし、それなりのマネジメント能力も必要となってまいりますので、是非、大臣が今この組織戦略、どのような形をお考えになって、そしてこれからどのような形で展開をなさろうというふうに展望を抱いていらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、厚生労働省というのは非常に守備範囲が広いものですから、提出法案も多いし、国会答弁の数も、特に大臣以外は駄目と言われるときが結構あるものですから多い、それから他省庁と比べてそういったことも、大変業務量も多いというふうに思っています。 一方、厚生労働省は働き方改革の旗振り役でもあるわけでありますので、自ら率先してこれをやらなければいけないということで、橋本副大臣を中心に、先月末に省内の働き方改革の加速化策、これについて中間取りまとめを発表をしていただきました。この中間取りまとめでは、これまでの省内の働き方改革には生産性向上という概念が十分ではなかったということで、幹部職員を筆頭に全職員が生産性向上に向けて意識改革を図るということが大事で、例えば内部打合せ時間を、だらだらやるところも結構あったりして、これを原則三十分の厳守ということで業務改善のルールの徹底を行う、それから、業務の優先順位の明確化など管理職が取るべきマネジメントが十分でないかも分からないということで、そこのところを徹底をして優先順位をしっかり付けるということだと思います。 いずれにしても、働き方改革の先陣を切って霞が関の模範を示せるように、生産性向上を通じた省内の働き方改革にしっかり取り組んで、効率的で質の高い行政を実現してまいりたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しっかりと私も産業保健の立場から議論をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申します。ありがとうございました。
○委員長(羽生田俊君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 厚生労働省設置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(羽生田俊君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十四分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として羽田雄一郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長鈴木英二郎君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。 本日は、前回の一般質疑に引き続きまして、働き方改革と医療、介護に関する人材サービスの問題について主に質疑を行わせていただきたいと思います。 医師、看護師、介護士等の資格職は法的な施設人員基準が定められています。診療報酬、介護報酬に反映されるために、医療機関ですとかあるいは介護施設は、基準を満たすために多大な努力を必要としています。この基準人員を下回ると多額の診療報酬、介護報酬の減少が生じるようになっています。欠員を予想してふだんから基準より多少多めの人員を確保するよう努めているそうです。ですが、ハローワークなどの経由では、現実問題、全く必要数が確保できないため、結局、施設側は有料人材派遣ですとか有料人材紹介業者を使うということになります。 全国で約二千五百の病院が加盟する全日本病院協会の二〇一三年夏の調査では、過去三年間に看護師の紹介業者を利用したことがある病院は何と七割に上っているそうなんですね。東京、大阪等の大都市に限ると八五%にもなるそうです。看護師紹介の市場規模は、大手人材会社の推計では、二〇一二年度は約二百五十億円、就職や転職する看護師の四人に一人が利用しているそうなんです。また、日本病院会の調査では、勤務医の確保を人材あっせん会社に頼っている病院のうち四一%が一年間に五百万円以上の報酬を人材あっせん会社に支払っているんですね。日本病院会の別の調査では、全国の病院から総額で三百四十億円が人材あっせん会社に支払われているというふうに推計されています。 介護に目を転じますと、ある介護施設の経営者団体の調査では、一施設で平均して年間九百万円強が人材サービス業者と求人広告に支払われているということが分かりました。人材サービス利用の経費が多額に上るだけではないんですね。先ほどの介護施設の経営者団体の調査では、派遣職員の七五%、紹介雇用職員の四〇%が六か月未満で退職に至っているんです。こういったように、人材紹介サービス経由で入社した人材が早期で退職するというケースが多いんです。 人材育成や教育訓練などについて多くの無駄が発生しているというのが現状です。また、短期間での転職を促したり、転職支援金やお祝い金などで勧誘したりするケースも多く指摘されています。こういったような医療・介護人材についての人材サービスの浸透について厚労省はどのような問題意識を持たれているでしょうか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘いただいたような問題というのは、私も地元で医療関係者からよくお聞きをする話に近いお話ではないかというふうに思いました。 医療機関等は、それぞれの状況や必要性に応じて、民間の紹介会社も含めた様々な人材確保の手段を利用しているというふうに考えられておりまして、一部の医療関係者の方々からは、医師、看護師の紹介手数料が極めて高い、それから、紹介した人を辞めさせて別の病院に紹介するような悪質なケースも見られると、こういう御意見を承っておりまして、こういうような悪質なケースがあるということは問題だというふうに思っております。 こういう御意見を踏まえて、さきに、今年の三月、提出をいたしまして成立をいたした職業安定法の改正を含む法案が、職業紹介事業者に対して、紹介実績とか手数料に関する事項についてはインターネットによって情報提供をするということを義務付けるということといたしたわけでございます。また、紹介をいたしました求職者が早期に自ら退職した場合等に手数料の一部を返金する制度を導入することが望ましい旨や、あるいは自らの紹介によって就職した無期雇用の方に対して二年間は転職勧奨を行ってはならないといった旨などを職業安定法に基づく指針において定めることとしておりまして、これらを通じて職業紹介事業の適正な運営を確保をしてまいりたいというふうに思います。
○牧山ひろえ君 大臣の御答弁によりますと、問題があるという認識は共有していただけたかと思います。 医療介護業界における人材紹介サービスに対する意識調査アンケートにおいても、八割近い事業所が人材紹介サービスに対して不満を感じながら、その一方で、全体の六割近い事業所が人材紹介サービスを今後も利用すると答えているんですね。人材紹介サービスを使わないと、職員の深刻な欠員状態に陥って施設運営が成り立たなくなってしまうので、問題はありますけれども、背に腹は代えられないという状況なんですね。 医療・介護人材に限らず、職業紹介一般の事業の適正化として職業安定法が改正され、就職者のうち早期に離職した者の数、あるいは手数料、あるいは返戻金、こういった制度などの手数料に関する事項などの情報提供が義務付けられたということですが、また、平成二十九年四月二十五日に第百二十三回労働政策審議会職業安定分科会が開催されています。そこで諮問されたのが雇用保険法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係告示の整備等に関する告示案要綱なんですけれども、この告示案には、職業紹介によって就職した人の早期離職等に関する事項について、職業紹介事業者は就職した日から二年間、大臣、さっきお話ししていましたけれども、転職の勧奨を行ってはならないこと、職業紹介事業所は返戻金制度を設けることが望ましいこと、こういったことなどが規定されています。 このような規制は好ましい方向だとは思うんですけれども、この告示の内容はどのような手段で実効性を確保されるんでしょうか。
○大臣政務官(堀内詔子君) 改正職業安定法が今年の三月に成立いたしましたが、その成立した改正職業安定法や同法に基づく指針の内容について職業紹介事業者等に周知を徹底してまいりますとともに、これらに違反した事業運営があった場合には、都道府県労働局が職業紹介事業者に対して必要な行政指導を行い、そして是正を図っていくこととしております。これらを通じて、職業紹介事業の適正な運営を確保してまいりたいと思っております。
○牧山ひろえ君 いいサービスを選べるような環境整備は当然ながら行うべきだと思います。そのためにも、実効性を最大限確保するような運用を是非心掛けていただければと思います。 このような職業紹介全般を対象とした規制も重要だと思います。ですが、医療・介護人材には特殊性があります。 まず、医療機関、介護施設の収入の大部分は国民から集めた社会保険や税金によって成り立っている、それから公共性の高いサービスだということです。人材サービス業者に流れているのは、本来は、質の高い医療、介護のために当然ながら使われるべきだと思います。また、先ほども述べましたように、医療・介護関係は、質の高さを担保するため、人員基準のある職種とされています。また、需要の高さから、早期離職の弊害がほかの職種よりも際立っている面というのも挙げられます。 医療・介護人材についてはこのような特性があることについて共通の認識をお持ちでしょうか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 我が国におきまして、国民に対して良質な医療・介護サービスを継続的に提供していくというために、それぞれのサービスに応じて資格制度を設けているわけでありまして、人材の質をそのことによって担保をする、そして、各施設における人員配置基準を定めることなどを通じて公共性の高いサービスを担うにふさわしい一定程度の人材を求めているという形になっています。 これらの医療・介護従事者の早期離職によってそのサービスの継続的な提供に支障を生ずるのであれば、これは問題だというふうに考えておりまして、早期離職を防止するための取組が重要であるというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 では、このような医療・介護職の特性に合わせた取扱い、規制も検討すべきと考えるんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 全ての有料職業紹介事業者は、職業安定法によりまして毎年事業実績を報告することになっています。これを見ますと、職業紹介事業者が平成二十七年度に得た手数料の総額、これは医師について約百五十四億円、看護師につきましては約三百三十億円、介護サービスの職業については約三十九億円と、こういうふうになっております。 こうした点に加えて、今年三月に成立をいたしました改正職業安定法、そしてその法律に基づく指針、これにおきまして、職業紹介事業者による紹介実績の情報提供の義務付け、そして二年間は再度の転職勧奨を行ってはならないことなど、先ほど申し上げましたけれども、事業の適正化のための措置を既に規定をしているわけでございまして、これらの措置が今後着実に実施をされるように指導監督を行って事業の適正な運営を確保してまいりたいというふうに思います。
○牧山ひろえ君 私は、先ほど申し述べたような特殊性から、医療・介護人材に関する人材サービスには一般とは異なる取扱い、規制が必要だと私は考えております。例えば、医療機関や介護施設の経営を圧迫しないように人材紹介サービスの手数料にある程度の上限規制を掛けるということ、また、医療・介護人材を派遣、紹介の対象職種から外すということも検討し得ると思うんですね。そして、早期離職の場合の手数料返金について期間を一年程度に延長すること、ないし、就職した日から一定の期間、離職した場合に手数料を全額返還する規定を設けることなどが考えられるのではないかなと思うんですね。是非御検討いただければと思います。 これらの検討を行う前提としましては、医療・介護業界における人材サービスの利用状況などについて、まずはその事実関係の把握が重要だと思います。しっかりした全国調査を実施するか、定期的な経過を把握するためにも、厚生労働省が毎年行っている施設現況調査等に人材サービスの利用に関する項目を新しく設けるということなどもやはり検討するべきだと考えますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、その現状をちゃんと把握をするということは大事であることは御指摘のとおりでありますので、私どもとしても、しっかりその実態把握をするということは継続的にやってまいりたいと思っております。 先ほど申し上げたとおり、今年三月に成立をした改正職業安定法、そしてその指針、そこにおいて職業紹介事業者に義務付けを行っているわけで、情報提供をしっかり行わなきゃいけないということ、あるいは二年間は再度の転職勧奨を行ってはならないということで、送り込んだと思ったらまたすぐに別のところに行くように指図してしまうみたいな、そういうことはいけませんということになっているわけで、そういうような措置をしっかり法律どおり守っていただけるように実施をしていかなければならないわけであって、それに関しての指導監督はしっかりと今後やっていかなければいけないというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 私が御提案しているのは、有料人材派遣あるいは紹介業者経由の医療や介護従事者に関する実態が把握できるための調査なんですね。医療や介護の事業者側の状況の把握、すなわち現場の声に耳を傾けるということが非常に重要になってくるかと思います。是非前向きに御検討いただければと思います。 また、人員基準を円滑に満たしていくためには、医療や介護人材に特化した公正で中立でかつ良質な人材サービスも必要ではないかと思うんですね。例えば、各県の看護協会などが運営するナースセンターは無料で看護師の紹介をしています。マッチングなども行っています。また、医師に関しましては女医バンクがございます。 介護職に関しましては、去年の三月に成立した社会福祉法などの改正法によって、福祉人材の確保を促進するための離職した介護福祉士の届出制度の創設ですとか就業の促進といった福祉人材センターの機能強化が図られることに去年なりました。この福祉人材センターは、人手不足の事業所との間でこういった人材情報をマッチングするような橋渡し的なこともでき得るというふうに言われております。 このような、公正で中立でかつ良質な公共サービスとしての人材サービスを更に強化するべきではないかなと思うんですが、また、そのためにはこれらのサービスについての周知の拡大がやはり必要となってくるかと思いますが、当局の御見解、御認識はいかがでしょうか。
○大臣政務官(馬場成志君) お答えします。 医療従事者は一般に厳しい勤務環境にあると認識しておりまして、限りある人材を活用する観点から、復職支援の整備は重要であると認識しております。男性医師に比べ離職率の高い女性医師につきましては、出産、育児後の復職支援について、就職希望者に対して医療機関や再研修先の紹介等を行う、先ほど御紹介もありましたけれども、女性医師バンク事業の実施、また、都道府県におきましては女性医師の復職相談窓口の設置や復職研修等に対する財政支援などを行っております。また、各都道府県に医療勤務環境改善支援センターを設置し、勤務環境改善に取り組む医療機関を総合的、専門的に支援する体制を整備しておるところであります。 こうした取組によりまして、各医療機関におきましては、子育て等のライフイベントに応じた夜勤免除や短時間勤務制度の導入、復職前後の研修の実施、院内保育所の整備などの取組が進められており、厚生労働省としてもホームページ等で好事例の普及に努めております。 さらに、各都道府県におきまして地域医療支援センターを設置し、特定の地域や診療科で診療を行うことを条件に奨学金の貸与を受けた地域枠の医師等につきまして、キャリア形成支援と一体的に医師不足病院への派遣、調整を行っております。実績としましては、平成二十三年の四月から平成二十八年の七月までに全国で延べ四千五百三十人の派遣、あっせんを行っております。 福祉人材につきましては、各都道府県に設置されている福祉人材センターにおいて、福祉分野への就労を希望する方に対する無料職業紹介や事業に対する人材確保支援を行っております。この福祉人材センターによる支援を更に充実させるために、これも御紹介がありましたけれども、本年四月より、離職した介護福祉士等の届出システムを各福祉人材センターに設け、マッチングによる復職支援の強化を行っております。 今後とも、やむを得ず離職した女性医師や介護福祉士等にも配慮した復職支援の取組を推進し、ライフステージに応じた支援が行えるよう、御指摘にもありましたように、取組の更なる周知を行ってまいりたいと存じます。
○牧山ひろえ君 今の御答弁ですと、いろんなことをやっていらっしゃるというのは分かりますけれども、でも、残念ながら、これらに関しましてはまだまだ周知は不十分なので、まだまだ活用、拡大の余地も十分あるかと思いますので、更なる公的な支援の拡大が必要だと思いますので、よろしくお願いいたします。 医療・介護従事者は、別の職場に転職をしたとしても業務内容がほとんど変わらないということ、それから多くの病院、施設で慢性的な人手不足に陥っていることなどから、相対的に転職回数も多い傾向にあるということが分かりました。医療・介護業界では、人材確保の激しい競争のため、自前による採用活動だけでは確保が間に合わないというのが現状です。人材紹介サービス業をやむを得ず利用する事業者も多いというのが事実です。 その一方で、人材紹介サービス業に支払う紹介料などの費用が高額であり、経営を圧迫しているという問題も多発しており、そういった声も多く聞いております。本来、職員の処遇改善などに使われるべき予算を圧迫することで職員の離職などにつながるといった、こういった悪循環にもつながっているわけですね、この問題は。病院や介護施設が高額な紹介料などを負担せずとも人材を確保しやすいように政策面での対応が必要だと考えますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 続いて、働き方改革について、質問を変えたいと思います。 三月二十八日、働き方改革実現会議において働き方改革実行計画が決定されました。現在は、労働政策審議会において実行計画を前提に審議が行われ、それぞれの該当する分野ごとに建議が出されつつあります。今後、この実行計画ですとか労政審の建議を基に関係法律案が国会に提出されることになりますけれども、働く者の立場に立った働き方改革、これを実現するためにはこれからが重要であると思います。 労政審の議論ですとか建議は大枠で実行計画を踏襲しております。ですので、本日は、実行計画で取り上げられている幾つかのテーマに沿って質問をさせていただきたいと思います。 今回、実行計画やそれを受けた労政審の建議において罰則付きで時間外労働規制が導入されたことは、長時間労働の是正に向けて大きな一歩であると考えます。長時間労働の是正についてお伺いしたいと思いますが、月百時間未満といった上限では働き過ぎを助長することになるのではという懸念も根強く指摘されています。ですが、実行計画ですとか建議では、あくまで残業の上限は月四十五時間、年間三百六十時間以内を原則としております。月百時間未満といった上限は、あくまでこれは例外、特例としての取扱いとなります。そういった意味で、労使が上限値までの協定締結を回避する努力が求められる点で合意したことは非常に重要なことだと思います。 また、実行計画では、労使合意に鑑みて、更に可能な限り労働時間の延長を短くするために、新たに労働基準法に指針を定める規定を設けることとしまして、行政官庁は、当該指針に関し、使用者また労働組合などに対し、必要な助言、指導を行えるようにするとされており、厚生労働省が今後果たす役割は私は大きいと考えております。 上限値までの協定締結を回避するために、そしてそれをあくまで特例あるいは例外とするために、厚生労働省はどのような措置をお考えでしょうか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 長時間労働についての御質問を頂戴いたしましたが、働き方改革実行計画におきまして、時間外労働の限度は、今お話があったとおり、あくまでも月四十五時間かつ年三百六十時間、これが限度でございまして、これが原則として私どもとしては明確に打ち出しているところでございます。 臨時的な特別の事情がある場合は、該当すると労使が合意をしなければ、これを上回ることはできないというのが今の原則であるわけでありまして、さらに、三月の労使合意では、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなくて、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要である、こういうことが明記をされておるわけであります。 こういうような点を踏まえますと、今月五日に取りまとめられました労働政策審議会の建議においては、可能な限り労働時間の延長を短くするため、新たに労働基準法に指針を定める規定を設け、当該指針の内容を周知徹底をするとともに、行政官庁は、当該指針に関し、使用者及び労働組合等に対して必要な助言、指導を行えるようにすると、この方針が示されているわけでありまして、これに沿って我々は頑張っていかなければいけないというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 残業の上限は、月四十五時間それから年間三百六十時間以内を原則とすることを国民に周知するのは当然だと思います。それを裏付ける制度的な仕掛けがやはり必要だと思います。 時間外労働の上限規制などに関する労使合意、この中でも、特別の事情によって特別条項を適用する場合でも、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなく、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要、このように指摘されているんですね。 実行計画におきましても、特別条項が適用される要件として、臨時的な特別の事情がある場合、このように書いてあるんです。どういう場合が臨時的な特別の事情がある場合として認めていいのかなど、特別条項の適用に縛りを掛けていくことなどもやはり検討すべきではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今ございます大臣告示、ここでは、特別条項を活用できるのは臨時的な特別の事情が生じたときに限ることを定めておりまして、その上で通達においてその解釈を示しております。一時的又は突発的に時間外労働を行わせる必要があるものであり、一年の半分を超えないことが見込まれるものが該当し、具体的な事由を挙げず、単に業務の都合上必要なとき又は業務上やむを得ないときと定めるなど、恒常的な長時間労働を招くおそれがあるもの等については該当しないといった考え方を現在取っているわけでございます。 今回、この大臣告示を法律に格上げをするわけでございまして、その上で特例の活用は臨時的な特別の事情がある場合として労使が合意した場合に限る、そして、特例の適用は年半分を上回らないよう年六回を上限とするということは法律で明確にいたすところでございます。さらに、恒常的に特例が用いられるといったようなことがないように、現行の通達で示した解釈に沿って監督指導等を徹底をしてまいりたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 現在の運用では、この臨時的な特別な事情ですとか繁忙期などといった特別条項の適用の条件は事実上ほとんど機能していないのが現状です。条件として緩過ぎるのではないかとよく言われております。このままでは、年六回まで、つまり二月に一回は上限ぎりぎりまで残業させることができるという、本来の意図とは反した方向で機能してしまうおそれもあります。 では、月四十五時間そして年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要ということですので、今回の取決めは意義のある出発点として、単月百時間未満、二か月から六か月の平均で、いずれにおいても休日労働を含んで八十時間以内という上限について、段階的により短くしていくこともやはり検討すべきではないのかなと思います。 労働者を守る使命に燃えていらっしゃる厚生労働省としては、当然このようなことも提言すべきではないかと考えますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、あくまでも原則は月四十五時間かつ年三百六十時間ということでありますので、今お話がございました特別な条項、特別条項が適用される場合のことでございますけれども、私どもとしては、労使合意にもあったように、あくまでもこの月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要だというのが今回の言ってみれば労使の初めての明確な合意ということで、法律に定める際の考え方をお示しをいただいているわけであります。 したがって、私どもとしては、これを基本にしていくということで、施行後どのような実際の運用が各企業において労使の間で合意されるのか、そしてそれがどう履行されていくのかということをしっかりと見ながら考えていかなければならないというふうに思います。
○牧山ひろえ君 制度的な対応も含めて、少しずつでもいいので、長時間労働による健康被害や死亡が発生するリスクを減らしていくことが重要だと思いますので、是非、私の提案を取り上げていただいて、段階的に減らしていく、これを実行していただきたいと思います。 現行制度上、大臣告示等限度時間の適用除外とされている業務について、実行計画ですとか建議では今後の方向性が示されています。例えば、自動車の運転業務ですとか建設事業につきましては施行期日五年後まで上限規制の適用が猶予されるということになっておりますが、これらの業種は、脳ですとか心臓疾患による労災認定件数が非常に多い業種であることは御承知のとおりだと思いますが、労働環境の改善が最も望まれている分野だと思います。 この五年間という上限規制適用の猶予期間につきまして、政府はどのように捉えているんでしょうか。この猶予期間についても時間外労働の抑止のための取組を行っていくべきだと、私は当然だと思いますが、いかがでしょうか。問題意識に御賛同いただける場合には、対応する具体策についても併せて明確にお答えいただければと思います。
○大臣政務官(堀内詔子君) ただいま御指摘いただきました自動車の運転業務や建設事業につきましては大臣告示の適用除外となっておりまして、一般とは異なる取扱いをしております。三月に取りまとめられた働き方改革実行計画では、これらの業種についても、長年の慣行を破り、罰則付きで規制を適用することに決めたことは大きな前進だと考えております。 一方で、自動車の運転業務については、週六十時間を超えて働く方、すなわち月の時間外労働に換算すればおおむね八十時間以上の方が雇用者の約四〇%をも占めるという実態が現在あります。そして、その背景には、取引慣行の問題など個々の事業主の努力だけでは解決できない課題もございます。また、もう一方の建設事業につきましては、天候不順などの自然的条件により作業日程が圧迫される中、施主から工期を厳格に守ることを求められるなど業務の特性や取引慣行上の課題もございます。 このため、自動車の運転業務と建設業務については施行期日の五年後に規制を適用することとし、さらに、将来的には一般則を完全に適用することを目指しております。 他方で、言うまでもございませんけれども、五年間の猶予期間においても対策は着実に進めてまいる所存でございます。 今回の実行計画では、自動車運送事業については、荷主を含めた関係者で構成する協議会で労働時間の短縮策を検討するとともに、関係省庁横断的な検討の場を設けて長時間労働を是正する環境整備のための制度の見直しや支援措置を行うこと、そしてまた、建設事業については、発注者を含めた関係者で構成する協議会を設置するとともに、時間外労働規制の適用に向けた必要な環境整備を進め、業界などの取組に対して支援措置を実施することとしており、六月五日の労働政策審議会の建議においても、こうした取りまとめを進めることが適当とされました。 国土交通省ともしっかりと連携しながら速やかに検討の場を立ち上げ、これらの取引慣行など業界特有の課題を解決しながら労働時間の段階的な短縮に取り組んでまいりたいと思っております。
○牧山ひろえ君 是非お願いしたいんですけれども、この五年という期間を単なる猶予と取らないでいただきたいんですね。あくまで一般則の適用を目標としていただきたいんです。一刻も早くそのレベルに近づけていくための暫定期間と捉えて不断のお取組を行っていくように是非お願いしたいと思います。 前回、四月四日の一般質疑の際に、私は、残業代の上限規制や同一労働同一賃金を内容とする働き方改革関連法案と、それから高度プロフェッショナル制度の創設と裁量労働制の拡大を含む労働基準法改正案、いわゆる残業代ゼロ法案を一括した束ね法案とするようなことは絶対しないでいただきたいというふうにお願いしました。くぎを刺させていただきました。この点につきまして、六月二日の衆議院の厚生労働委員会で我が党の長妻議員が同趣旨の質問をされていたんですね。セットにしないで別々の審議を行うことへの明言を求めたわけです。それに対しまして塩崎大臣はこのように答弁されています。既に出ているものは速やかに成立を期していきたいというのが基本であります、そのこと以外は何も考えていないということでありますとして、質問に対して明確な御答弁を避け続けているんですね。 そこで、改めてお伺いしたいんですが、既に提出済みの労働基準法改正案、いわゆる残業代ゼロ法案が今国会でもしも速やかに成立せず秋の臨時国会での審議となった場合に、働き方改革関連法案とセットとされ、一括法案化される可能性はあるのかないのか、ない場合にはないと明確に明言していただきたい。大臣、端的にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず、二年前にもう既に提出をしておりますこの労働基準法等の改正法案につきましては、当然早急に御審議をしていただいて成立を期すというのが基本であることは、先ほど引用していただいた前回の答弁と同じことでございます。 今後どういうふうに働き方改革関連法案ができていくのか、そして今申し上げた法案につきましてどうするのかということでございますけれども、それは、今後どういうふうになるのかということを考えるべきことであって、まだ影も形もない法案でございますので、働き方改革関連法案ですね、それはまたそのとき考えていくということになります。
○牧山ひろえ君 本当は明確にお答えいただきたかったんですけれども、今の御回答ですと一括法案化への懸念が強くなるばかりです。 そもそも、過労死を起こさせないための残業時間の上限規制と、それから残業時間短縮のインセンティブを無効化する残業代ゼロ法案とは、目的や趣旨が正反対だと思います。これを一括して賛否を出せと強いるのは国会の審議権を不当に制約するもので、国民主権への挑戦と言っても過言ではないと思います。 重ねて申し上げますけれども、セットだとか束ね法案とすることがないように強く要求を申し上げ、本日の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 先月二十五日に財政制度等審議会が建議をまとめました。来年度も社会保障の伸びは目安である五千億円に抑えて改革工程表の検討項目等を全て着実に実行することを求めていると。けしからぬと私はまず言いたいと思うんですけれども、その中身ですね、これ、医療、介護の分だけをまとめたやつを財政制度等審議会の資料、出しております。この赤字のところを注目していただきたいんですけれども、まず左から、かかりつけ医の普及の観点からの外来時の定額負担、さらに、市販品類似薬に係る保険給付の見直し、軽度者に対する生活援助サービスその他の給付の在り方、さらには後期高齢者の窓口負担の在り方等、もうこれまでもいっぱいやってきたんだけれども、これからもやろうとしているということがもうずらっと並んでいるわけですよね。これはいずれも負担増と給付の削減というメニューになっております。 財政審の求めに応じて、改革工程表どおり、さらにこの流れ進めていくということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 経済・財政再生計画改革工程表は、持続可能な社会保障制度の構築と財政健全化を同時に達成していくために必要なものとして定められているというふうに理解をしております。 厚生労働省としては、社会保障制度を持続可能なものとして次世代に引き渡していく、そのために、改革工程表に盛り込まれた改革事項については十分に議論をし、検討してまいりますけれども、その際に大事なのは、世代間、世代内の負担の公平を図るとともに、所得の低い方々などにはきめ細かな配慮を行っていくべきと、このような考えでございます。
○倉林明子君 明確には否定しないんですね。これまでもやってきた流れで進んでいくという考え方を基本的に示されたのかなと思うんですね。問題は、もう中身が本当にぼろぼろになってきている、維持して手渡すと言っているその中身がもうぼろぼろになってきているということを私は指摘したいと思うんですね。 民医連が、毎年、経済的事由による手遅れ死亡事例というのを報告しています。それ見てみますと、経済的事由で保険料が高過ぎて支払ができない、そういうことで資格証明書になって受診が遅れたと、これ肺がんの方でした。病院に来られてから六か月後でもう亡くなったという事例。あるいは、国保証は持っていたんだけれども、自己負担、これがとても払えないということで手遅れになった事例ということで、肝臓がんの患者さんの事例。結局、歩行困難になって、家族もいらっしゃったので保険料を払って国保証だけは持っていた、しかし、自分は病院に行ったら支払が恐ろしいということで、結局来られたときはもう末期の状況で、この方も結果としては亡くなるということになったわけです。 私、ここに、現状でもこういう事例が相次いである中で、更に負担増を進めたらどうなるかということです。社会保障制度が生存権を侵害することにつながりかねない、それを更に拡大することになるんじゃないかということを厳しく指摘したいわけです。 そこで、この高過ぎる国民健康保険料の負担の軽減について、三月の予算委員会で私質問しました。この際、大臣は、生活が困難な低所得者の場合について、市町村が必要と認める場合、市町村の条例で定めて減免することが可能という説明をされまして、この制度が積極的に活用されるよう、保険者たる市町村がしっかり対応していただくよう呼びかけるという答弁をいただいたわけです。 それでは、現状で条例による低所得者に対する減免の実施実績というのはどうなっているのか、御説明ください。
○政府参考人(鈴木康裕君) 国民健康保険の保険料の低所得者に対する減免についてお尋ねがございました。 所得の低い世帯につきまして、現行制度におきまして、世帯の所得に応じて最大七割の保険料を軽減する措置を設けておりまして、平成二十六年にはこの軽減措置を拡大をいたしまして、負担の軽減に努めております。 さらに、御指摘のように、生活が困難な低所得の方について、市町村が必要と認める場合、市町村の条例で定める保険料減免の仕組みにより保険料を減免することが可能となっております。この制度、千七百三十四自治体が条例で定めておりますけれども、低所得を理由とする減免につきましては、平成二十七年度におきまして八百四十九の自治体で約二十七万世帯を対象に実施をしておりまして、保険料減免額は約三十九億円になっております。
○倉林明子君 全体の中で見ると、この低所得者に対する減免、条例を持っている、条例で規定しているという自治体は今あったとおり八百四十九ということで決して多くないんですね。さらに、特徴的にこの活用というのは減少傾向にあるわけです。しっかり対応できているというふうに私決して言えない状況だというふうに思うわけです。 そこで、質疑で確認させていただいたとおり、国民健康保険は、国税徴収法を根拠としていることから、滞納処分の執行、つまり取立てや差押えを行うと、こういうことで、その生活を著しく窮迫させるおそれがある、こういうときは滞納処分の執行を停止することができるという規定を確認させていただきました。これを判断する金額についても、納税者本人は月十万円、家族、生計を一にする家族一人につき四・五万円を加算ということになっているということです。こうした額も含めて、生活困窮の規定、これを明確にして市町村に周知すべきだと、そう思うんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 国民健康保険の保険料の実際の徴収に当たりましては、低所得の方の生活に影響が及ばないよう、困窮の場合には滞納処分の停止の制度が適切に運用されるということが重要と思っています。 国税徴収法施行令に準拠をいたしまして御指摘のような基準で今やっておりますけれども、今後、御指摘を踏まえまして、自治体向けのブロック会議、それから関係課長会議等の場も活用をいたしまして、滞納処分の執行停止ができる具体的な金額も含めて、市町村に対して必要な広報、周知を行ってまいりたいというふうに思います。
○倉林明子君 私、本当に徹底してほしいと思っているんです。減免規定は確かに設けている市町村がほとんどです。しかし、この生活困窮に関する規定が明確にないというところも少なくない。減免規定はあっても、これが活用できてないという実態もよく御承知だと思うんです。減免の財源は、これ国が八割負担するという規定になっていることですし、ここには悪名高きペナルティーというものもないわけですね。自治体が活用したらその裏もしっかりあるんだということも含めて、積極的な活用という観点から周知をしていただきたいということです。 そこで、大臣にお聞きしたいと思うんですね。来年度からは国保が都道府県単位化ということになります。そこで、各市町村でも国保条例の改正というタイミングを迎えると思うわけです。そこで、保険料の引上げということが起こるという試算なんかも出ています。下がるところもありますけれども、上がるというところは大騒ぎになります。大臣、私、この高過ぎる国保料、これ生存権を脅かすような事態というのは絶対回避すべきだと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 国民健康保険料につきまして、この国民健康保険が無職の方も含めた被保険者全体の相互扶助で支えられているわけでございます。所得の低い方であっても基本的な御負担、一定程度の御負担をいただくということがこの相互扶助の中での仕組みとして必要な要素と考えるわけでありますが、一方で、国保は退職をされた高齢者の加入が多いために、年齢構成が高くて、結果、医療費水準が高くなる、その一方で所得の低い方が多く加入すると、こういう構造的な問題を抱えているわけでございますから、相対的に保険料水準が高くなっておりまして、これまでも低所得者の保険料軽減措置などを講じてまいったところでございます。 また、今回の国保改革におきましても、毎年約三千四百億円の財政支援の拡充を行うこととしておりまして、それによって国保の財政基盤の強化を図るということを行うとともに、保険料の伸びの抑制などの負担軽減につなげて、保険料を納めやすい環境を全体として整えるということにしているわけでございます。 先ほど局長から答弁もいたしましたが、実際に保険料を徴収するとき、このときには低所得の方の生活に影響が及ばないように、生活困窮の場合の滞納処分の停止の制度を適切に活用することが重要であると考えているところでございまして、今後とも低所得の方々には配慮をしたきめ細かな対応を行うよう市町村にも徹底をしてまいりたいというふうに思います。
○倉林明子君 じゃ、局長、確認したいんですけど、条例改正の時期になると周知もしていくという御答弁いただいたんだけれども、具体的にやっぱり生活困窮の規定を条例減免に入れるということ、額は含めて周知するということなんだけれども、改正の時期をタイミングとして捉えて、生活困窮の規定をきちんと入れるということも是非徹底していただきたいと思うんだけれども、どうですか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 基本的には、条例でございますので市町村の御判断だと思いますけれども、そういう趣旨がきちっと市町村で実施できるような体制というのが必要だとは思います。
○倉林明子君 本当に生存権を脅かすような事態というのが現場側ではやっぱり起こっているという実態を踏まえて、この機を捉えて低所得者が生活困窮に陥るということを絶対避けるような取組をやっていただきたいと、これは強く申し上げておきたいと思います。 さらに、国税徴収法の滞納処分の停止について確認をしたいと思います。 これ、社会保険料の滞納についても同様に適用されるべきものとなります。国税徴収法の改正によって、申請による換価の猶予制度が導入されたわけです。そこで確認をしたいと思います。数字でお答えください。取組の実績、制度周知の取組状況、どうなっているでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 申請による換価の猶予制度は、国税徴収法の改正によりまして平成二十七年四月から実施されております。実績につきましてですけれども、平成二十七年度は、二万四千三百事業所に対しまして三万五千七百五十件実施いたしました。平成二十八年度は、二万五千百七十四事業所に対しまして三万五千七百二十五件実施したところでございます。それに対して、申請による換価の猶予の実績でございますけれども、初年度である平成二十七年度は十四事業所、平成二十八年度は九十七事業所となっております。 それから、換価の猶予制度の周知と取組ということでございますけれども、猶予制度の概要を記したリーフレットを年金事務所の窓口に備えるほか、また、納付相談のあったケースにつきまして、猶予制度の説明を行うとともに、必要に応じて申請書等をお渡しする等の勧奨を行っております。
○倉林明子君 私、税との違いはあるということは前提としながらも、これ中小企業なんかは、従業員が多い、人件費率が高いというところほど本当に早く対応しないと、もう雪だるま式に増えちゃうという特徴もあると思うんです。早め早めの滞納相談、きめ細やかにやって申請を促していくという取組が求められると思うんですね。 そこで、周知についてはリーフレットを置いているということでした。これも字ちっちゃいのでよく見ていただきたいと思うんですね、大臣。督促の周知は必ずします。ですから、そこに対象事業所に猶予制度のリーフレット、現在あるもの、改善もしてほしいけど、現在あるもので結構です、通知を併せて行うということは十分可能だと思うんですけれども、その取組、進めるべきじゃないでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 日本年金機構が保険料の納付が滞った事業者に対しまして督促を行う際には、指定期限を設けて督促状をお送りしております。督促状に記載された指定期限を過ぎてもなお納付されていない場合に初めて延滞金が発生するんですけれども、この督促状を通知する段階ではまだその滞納金が発生しているという状況ではございませんので、この段階で一律に猶予制度の周知を行うということが効果的かどうかにつきまして、ちょっと現場を、よく意見を聞いてみたいと思っております。 ただ、いずれにしましても、先生御指摘のように、猶予制度の周知の重要性につきましては我々もそう思っておりますので、これまでの取組に加えて何ができるかよく検討していきたいと、このように思っております。
○倉林明子君 まだ発生していない時点からこういう制度があるということをしっかり知らせるということは、滞納させないという点からも、相談に乗っていくきっかけを与えるという点からも、私、有効だと思います。是非、検討して前に進めていただきたいと思います。 そこで、社会保険料の滞納分の差押えについて確認したいと思います。 これは私もお話何件か聞いている中で、介護保険事業者が社会保険料の滞納という場合がございます。この場合、介護報酬を差し押さえている、こういう件数、実態つかんでいるでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) 日本年金機構におきましては、不動産とか無体財産権といった、滞納処分に当たっていろいろノウハウを必要とするような財産が何件あったかというような区分の集計は行っておりますけれども、今先生から御指摘のありました介護保険事業者など業種別の件数は把握しておりません。したがって、ちょっと分かりません。
○倉林明子君 実態としてはあるんですよ。まして、介護保険事業者という、規模が小さいところ、ヘルパー派遣とか、ほとんどが人件費というところが多くて、資産もないというところが圧倒的なんです。こういう場合どうなるかといいますと、その圧倒的な部分、介護報酬の圧倒的な部分が人件費相当ということになるわけですよね。介護報酬の差押えというのは、銀行に入ってしまえば債権だという考え方は国保でもあるんですけれども、労働者に対する賃金を丸ごと差し押さえるということになってしまうんです。つまり、これは介護保険の利用者にも直接やっぱり被害が出かねないという問題でもあるんです。 製造業とこういう介護サービス提供事業という質の違いもあるんですよね。まして、介護保険事業者というのは公的制度の運用を担っているという事業者でもあるわけで、私、この介護報酬の機械的な差押え、まあ全部機械的に押さえているとは申しませんけれども、その上でも更に慎重な対応が必要なんじゃないかと。実態をまずつかんで、どうなっているのかということを踏まえた検討というのをしていくべきではないかと思うんですよ。大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 従業員の方々の年金あるいは医療を支える社会保険料を納めていただくというのは、これは助け合いの仕組みである以上は事業主の義務ということになっているわけでございます。御指摘の介護保険事業者の場合には、介護報酬がこれは主な収入源となっておりまして、滞納保険料を解消するという取組の中で、介護報酬を差押えの対象から除外をするというのは、この収入構造上からも現実的ではないというふうに思う一方で、介護保険事業者の滞納処分に当たりましては、介護サービスの利用者に与える影響、これが一番我々の心配するところであるわけで、個々の実情を十分に配慮した上で慎重に行って今もいるわけでございまして、今後とも適切に対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○倉林明子君 社会保険料が高いというのもあるんですよ。介護報酬が低いというのもあるんですよ。で、しっかり払えないという事態に事業所が追い込まれていると。実際に倒産している件数というのも、この間、介護報酬改定の後、増えているんですよね。そういう点から、本当に限界に来ている負担というのが国保でも社会保険料でも見えてきているんじゃないかと思うわけです。 改めて、生存権を保障する、そういう観点から一層負担軽減に頑張ると、財政等、改革工程表が前提だというようなことでは駄目だと申し上げて、終わります。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 私、前回は睡眠の重要性を訴えさせていただいたんですが、今回は寝られなくなったりする睡眠障害について伺っていきたいと思います。 それで、まず、睡眠障害による日本の経済的な損失って幾らかという、こういう調査があって、これを見ると、眠気による作業効率の低下や欠勤、遅刻、早退などで実に年間三・五兆円に上るというんです。これ結構かなりな額ですが、なおかつ、これには医療費が加わっていないので、医療費を加えるとまさに相当な損失額になると思っている。 それで、その睡眠障害の中でも代表的なものは不眠症だと言われていて、じゃ、一体その不眠症、悩んでいる人がどれくらいいるのかというと、これは厚労省の調査であるんですが、一般成人のうちおよそ二〇%が不眠に悩まされている。だから、五人に一人の計算なので、およそ一千五百万人から二千万人に上るというので、ある意味では国民病に近いようになってきているのかなというふうに思います。 なぜ、それで不眠症になるのかというと、これは大体主に心理的な要因だというふうに言われているんですけれども、これについて厚労省はどのように分析しているのか、ちょっとお伺いしたいんですが。
○国務大臣(塩崎恭久君) 不眠症の原因についてお尋ねをいただいたと思いますが、不眠とは、寝付きの悪い入眠障害、それから眠りが浅くて途中で目が覚めちゃうという中途覚醒、それから早朝に目が覚めてしまう早朝覚醒、ある程度眠ってもぐっすり眠れないという、眠れたという満足感とか休養感が得られないという熟眠障害など、睡眠の問題を抱えた状態をいうわけでございまして、このような不眠の状態が一か月以上続いて、日中、精神や身体の不調が出ると、こういう状態になると不眠症ということに相なるようでございます。 不眠の原因は、ストレスから、あるいは体の病気、それから心の病気、薬の副作用、いろいろあるわけでございまして、不眠が続くと眠れないことへの恐怖が生じることで更に不眠が悪化するという悪循環もあるということのようでありまして、不眠症と睡眠時間との関係につきましては、平均睡眠時間に比べて短い時間でも十分な睡眠だと感じる方もいれば、平均睡眠時間に比べて長い時間でも不十分な睡眠だと、こう感じる方もおられるなど、必要な睡眠時間には個人差があることから、両者の関係は必ずしも明確ではないわけでありまして、個々人が必要な睡眠時間を確保した上で、併せて質の向上を図ることが重要であると、このように考えております。
○片山大介君 ありがとうございます。まさにストレスなんですよね、だから。 それで、じゃ実際に不眠症になった人への治療行為って今何しているかというと、もう基本的には睡眠薬の服用になっているんですよね。これ、具体的に言うとベンゾジアゼピン系と呼ばれる睡眠薬で、これを主治医の指示の下で飲んでいくということになるんですが、ただ、この睡眠薬は、御存じのように、耐性が形成されるとか、あとは依存性が出てくるだとか、あと服用した後の記憶障害といった問題があるんですが、厚労省としては、こうした服用による影響ってどう認識していて、何か対策を取っているのかどうか、これをお伺いしたいんですが。
○政府参考人(武田俊彦君) 御指摘のとおり、医薬品でございますので、治療に有効である一方で副作用も一定の頻度で発現をいたします。 ただいま御指摘ありましたように、このベンゾジアゼピン系の睡眠薬につきましては、これまでも大量の連用により耐性が生じて依存性又は離脱症状などが発生することが知られており、添付文書で大量連用により薬物依存を生じることがあるというふうに注意喚起をしてまいりました。 最近になりまして、PMDA、医薬品医療機器総合機構の調査によりまして、承認用量の範囲の中でも連用により薬物依存が生じることが明らかになってまいりましたので、本年三月に、用量及び使用期間に注意して、漫然とした継続投与による長期使用を避けるように添付文書を改訂し、注意喚起をしているところでございます。 今後とも、必要な注意喚起を医療現場にしてまいりたいと思っております。
○片山大介君 そうなんです。それで、次に聞きたかったのが、その薬物依存についてちょっと聞きたかったんですが、その睡眠薬の処方が実は日本はほかの国に比べてとても多くなっているんです。それがまず配付資料の一枚目なんですが、これは国連機関の国際麻薬統制委員会というところが調査した二〇一〇年の調査報告書なんですが、これだと日本はベルギーに次いで多くなっているんです。それで、これ五年前ですから、今もっとこれより多くなってきているんじゃないか、これ、人口一千人当たりの処方量のデータなんですけれども。ヨーロッパはすごく抑制を始めているというので、だから、もしかしたら日本の方が抜いている可能性もあるんじゃないかというふうにも言われているんですけれども。 それで、この統制委員会が言うには、やっぱり日本は不適切な処方パターンが多いと、それから乱用が反映されているというような指摘があるんですけれども、これについて、厚労省、認識しているかどうか、お答えください。
○政府参考人(堀江裕君) 二〇一〇年の国連麻薬統制委員会の報告書におきまして、日本でのベンゾジアゼピン系薬剤の処方の仕方が不適切でございまして、その結果、アジアの他の国と比較して使用量が多くなっていると指摘しているということについては承知してございまして、日本においてベンゾジアゼピン系薬剤の使用量が多い原因は、委員御指摘ございましたように、睡眠障害の治療において従来は薬物療法が中心となってきたことが考えられ、ベンゾジアゼピン系睡眠薬などにつきまして、添付文書、先ほど回答ございましたけれども、添付文書により漫然とした長期使用を避けることが医療現場で注意喚起されているところでございます。 今年度から厚生労働科学研究を実施してございまして、ベンゾジアゼピン系薬剤の処方実態を把握しまして、適正処方を実施するための薬物療法のガイドラインに関して研究を行っておりまして、そうした医療現場からの情報収集に努めまして必要な対応を検討していきたいと考えてございます。
○片山大介君 是非それを進めてもらいたいと思うんですが、実は厚労省は二〇〇〇年から健康日本21という取組をやっているんですよね。これが、十年やった後の二〇一一年にその第一次の評価報告というのを行っているんですが、これで、眠りを助けるための睡眠薬などの睡眠補助品ですか、やアルコールを使う人の割合が悪化しているというデータが出ているんだけれども、その二年後に始まった第二次の取組の中ではこれ取り下げちゃっているんですよ、この数値目標を。だから、これはどういうことなのかなというふうに思うんですが、これは何でなんでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。 第一次の健康日本21におきましては、休養・こころの健康づくりの指標の一つとして、睡眠の確保のために睡眠補助品やアルコールを使うことのある人の減少、これを指標として用いておりまして、策定時のデータで一四・一%だったものが、最終評価時には御指摘のように一九・五%と増加をしておりました。 この目標については、その第一次の健康日本21の最終評価の際に、睡眠薬の使用が必要な方もいることや、睡眠補助品の使用者が増えたことは睡眠補助品が入手しやすくなったことも影響している可能性があるということで、この目標の設定そのものが、目標が妥当かどうかという指摘もございました。 また、第一次の健康日本21の際には、目標とする指標が非常に多くて目標相互の関連が整理し切れていなかったということで、第二次の目標設定におきましては、実行可能性のある目標をできるだけ少ない数で設定するべきという、そういう指摘がございまして、こういう指摘を踏まえて、既存の調査で評価することが可能である、あるいは過去の疫学データの集積がある、あるいは睡眠習慣を有する個人差についても対応可能であるということを考慮して、休養の指標としては、先ほどの睡眠補助品やアルコールを使うことのある人の減少という指標ではなく、睡眠による休養を十分取れていない者の減少、これを目標として設定をしたと、そういう経緯でございます。
○片山大介君 項目が多いからといっても、データが悪化しているんだったらそれを取り下げるのはどうかなと思いますし、委員会からのそういう指摘もあったのならそれを取り下げる必要がなかったのかなというように思います。 それと、あともう一つ、診療報酬も睡眠薬の適正化に向けた減算の改定を実は三年前に行っているんですけれども、ここでもちょっと一つ気になるというか、聞きたいんですけれども、これ具体的には、睡眠薬及び抗不安薬をそれぞれ三種類以上処方した場合には減算するというような改定だったんですけれども、だから、それぞれ三種類以上ということは、二種類ずつの併用だったら可能ということになるんですけれども、ただ、この睡眠薬も抗不安薬も先ほど言ったベンゾジアゼピン系なんですよね。 それで、統制委員会から指摘されているのは、このベンゾジアゼピン系の薬が多いということで指摘をされているわけだから、何でこの診療報酬の改定でもそれぞれを分けるやり方をしたのか、これ気になっているんですが、これはどのようにお考えなんでしょうか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 診療報酬における睡眠薬の多剤投与に対する対策についてお尋ねがございました。 御指摘のとおり、平成二十四年度の診療報酬改定で、抗不安薬又は睡眠薬を三剤以上処方した場合に、精神科継続外来支援・指導料の点数を二〇%減算するという仕組みを導入しました。この対象の薬剤若しくは剤数につきましては、専門家の御意見、それから診療現場の状況等を踏まえまして中医協で議論をして決定をしたということでございます。 御指摘は、恐らくベンゾジアゼピンについては、抗不安薬として二剤、睡眠薬として二剤処方しても、結局四剤処方しているのではないかということだと思いますが、御指摘のような内容も含めて、三十年の改定に向けまして、関係者の御意見を踏まえてしっかりと検討したいというふうに思います。
○片山大介君 それは是非やっていただきたいと思います。 例えば、現場の医師なんかに話を聞くと、抗不安薬として処方しても睡眠薬として使われているケースがあったりとか、あとは、減算しないようにあえて組み合わせて使っているようなケースもあるというのは聞いているんですよね。だから、それは改定した方がいいと思いますし、それで、実際にその三年前の改定で処方量が減っているのかどうか、これも確認をしておきたいんですが。
○政府参考人(鈴木康裕君) 効果について御質問がございました。 抗不安薬、睡眠薬の多剤処方については、先ほど申し上げましたように、二十四年の診療報酬改定で精神科継続外来支援・指導料の減算の仕組みを入れまして、二十六年改定でこれを拡大をいたしまして、処方箋料にも拡大をいたしました。 この結果でございますけれども、二十六年度に実施した調査によりますと、二十六年度改定の前後で抗不安薬を三種類以上処方された患者の割合が一・五%から一・二%、まあ二割減ったということです。それから、睡眠薬を三種類以上処方された患者の割合、これが七・六%から三・九%に、約半分になっております。一定の効果はあったのではないかというふうに思っております。
○片山大介君 では、是非その効果を更に深くするために改定していっていただきたいと思います。 それで、できる限り睡眠薬に頼らない代替策というのを今後考えていくべきなのかなというふうに思うんですが、これがアメリカの国立衛生研究所のNIHだと、睡眠薬よりも認知行動療法というものを第一、ファーストチョイスとして推奨しているんですよね。 それがどういうものかというのをちょっと二枚目の配付資料でお配りしているんですが、この療法は、認知療法と行動療法と二つに分かれていて、まず、その認知療法というのが認知のゆがみをなくしていく、要は睡眠に対する不安をカウンセリングなどによって取り除いていこうという、これが上のやり方で、下のやり方が、行動のゆがみといって、入眠時間を規則正しくするだとか、規則正しい生活によって徐々に生活のリズムを整えていくと。この上下二つのやり方を組み合わせることによって睡眠薬を減らしていこうというのが認知行動療法なんですが、これはなかなか私も聞き慣れていない言葉だったんですけれども。 じゃ、日本はどうなっているのかなというふうに思ったら、それが配付資料の三枚目の資料なんですが、これ厚労省の研究事業、研究班とそれから日本睡眠学会が作ったガイドラインなんですが、これにはその認知行動療法の記載があって、有効性は実証されている、入眠困難の改善に関しては薬物療法よりも効果が高いと考えられる、ここまで書いていて、その推奨グレードもAなんですよね。だけど、実際には余り普及していないというのがあるというふうに思うんですけれども。 まず、この認知行動療法についての評価というのは厚労省はどう考えていて、更に言えば、これなかなか普及していない、普及に当たっての課題は何だと考えているのか、これも併せてお伺いしたいんですが。
○政府参考人(堀江裕君) 睡眠障害は、心身の生理的な理由によるもの、それから今委員御指摘の仕事などによりますストレスが大きいような場合の一時的なもの、外部要因、環境によるものといろいろあるんだと思いますが、急性的なものは薬物が中心かもしれませんけれども、やはり慢性的になってきたような場合に認知行動療法を用いまして、不眠になりやすい考え方とか生活リズム、あるいは生活習慣を変化させることによりまして一定の治療効果が期待できるものだというふうに認識しているところでございまして、厚生労働科学研究の二十五年から二十七年に行いましたものにもよりますと、認知行動療法の有効性を評価するために複数の臨床試験を解析したところ、不眠症状の改善が認められたというようなことであるところでございます。 それで、普及していない理由、課題についても併せてお尋ねでございましたのでお答えさせていただきますけれども、先ほども申しましたが、我が国の従来の睡眠障害の治療においては薬物療法が中心になってきていて、認知行動療法を用いた治療というのが十分に行われてこなかったということがあって、そうした医療関係者の理解を深めていくということが課題なのではないかというふうに考えているところでございます。
○片山大介君 そうすると、今後、この認知行動療法とかをもうちょっと普及させていく必要性というか、取り組んでいくおつもりなのかどうなのか、それはどうですか。
○政府参考人(堀江裕君) 睡眠障害の治療において認知行動療法の十分な普及が進んでいないというのがあるというのをまず基本に持った上で、二十八年度から日本医療研究開発機構、AMEDにおきまして、精神障害に対する認知行動療法の普及プログラムの開発を開始しているところでございまして、厚生労働省といたしまして、厚生労働省が運営しますみんなのメンタルヘルス総合サイトというのがあるんですけど、そうしたところにこの研究成果を医療関係者に普及する。あわせまして、睡眠障害を有する方に対して、薬物療法だけではなくて、認知行動療法の活用、先ほど図でお示しいただいたようなことで、認知療法、行動療法、そうしたことで生活のリズム、生活習慣の改善が図られるように啓発していくこと、こうしたことが考えられるのではないかというふうに考えてございまして、そのように進めていきたいというふうに考えてございます。
○片山大介君 是非進めていただきたいと思います。 それで、これは単に不眠症だけというんじゃなくて、実は、これから話そうと思っているのは、ほかの病気との併発で不眠症をしている人ってすごく実は多いんですね。例えばがん患者、がんの就労支援やっていますけれども、がん患者で実は不眠を併せ持っている人ってすごく多いというふうに言われているんです。例えばアメリカの国立がん研究所だと、がん患者は不眠症のリスクが高いという報告もあったりして、実際にがん患者の八割は不眠症を併発しているというような調査結果も出ているわけなんですよね。 政府は今、一億総活躍社会を目指していますし、厚労省は治療と仕事の両立というのを進めているわけじゃないですか。そのためにも私はこの不眠症対策というのはしっかりやった方がいいと思っています。 それで、なおかつ、介護の面からいうと、今、お年寄りの睡眠障害というのが実は多くて、それは、睡眠時間が昼夜逆転しちゃって、在宅介護をしている人なんかの家族の場合は、それに付き合わされることによって自分の睡眠時間もおかしくなって、それが介護うつだとか介護疲れとかにつながっているわけなんですよね。 ですから、不眠は、そうしたあらゆることにつながっているのと、それから併発というのも持っているんですから、もっとこれをしっかり取り組んでいった方が政府が掲げる一億総活躍社会や介護離職ゼロやそうしたものにつながっていくかと思うんですが、最後に大臣、考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 本年三月の働き方改革実行計画におきまして、治療と仕事の両立支援というテーマをまとめておりまして、施策の充実強化を図るということとしております。具体的には、会社の意識改革と受入れ体制の整備、それから、主治医、会社・産業医、そして両立支援コーディネーター、これによるトライアングル型の支援の推進ということを取り組むこととしているわけでありまして、今お話がございましたが、治療と仕事の両立支援におきましても、例えば、がん患者の中には疼痛などの身体的な原因や抑うつなどの精神医学的な要因などによって睡眠に問題を抱えているという方も大勢おられるわけで、治療面、就労面、この両面で十分な配慮が必要だというふうに認識をしております。 厚労省としては、今後、会社向けの疾患別のサポートマニュアルというのを作る予定にしておりまして、両立支援コーディネーターの育成にも取り組むわけでございますが、御指摘の不眠症を含めて、様々な状況に対して的確な配慮やサポートがなされるように十分留意をしてまいりたいと思います。
○片山大介君 是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、事実婚カップルに対する不妊治療支援についてお聞きをいたします。これ、実は三回目なので、三度目の正直で認められるといいという願望を込めて質問いたします。 事実婚カップルに対する、要するに不妊治療というのは産婦人科学会が認めています。しかし、不妊治療支援については、これはされないんですね。塩崎大臣からこの前、前向きな答弁を二回いただきました。皆さん、すごい期待をしたんです。しかし、残念ながら、実際のアクションが始まっていないわけです。 改めて大臣から実行スタートの指示を出してほしい、多様なライフスタイルがあるだろうということを大臣はよくおっしゃっていただいて、その意味では、是非、莫大なお金が掛かるものとも思えないし、これ是非スタートしていただきたい、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 三たび、この不妊治療、特に事実婚の場合のカップルの不妊治療への助成についてお話を頂戴をいたしたわけでありまして、今は法律上の婚姻をしているカップルだけが対象ということになっています。 御指摘の事実婚の方への補助対象を拡大をするということについて、現在、出生率も非常に低い、一・四四ということでありましたが、多様化している家族の在り方なども受け止めながら、日本産婦人科学会の倫理指針においても事実婚の方に対する体外受精を認めているといった社会情勢の変化なども踏まえて私は検討していくべきものと考えております。 したがって、さきに答弁を申し上げた基本的なスタンスに立って、前向きに検討を深めてまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 是非、これ現場に電話をすると、いろんな人が変わっていないと言われるので、是非大臣、指示出してください、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 前向きに検討するように指示を既にしております。
○福島みずほ君 じゃ、前向きに検討する結果が早く出るように心待ちをしておりますので、よろしくお願いいたします。 じゃ、次に国家戦略特区についてお聞きをいたします。 前回、地域限定保育士さんの話を聞きました。神奈川なども数多いんですね。全国幾つかあるのは御存じのとおりです。地域限定保育士さん、三年間やるとほかのところでできる、でも、こんなことがあるのか、つまり、国家試験でしょう、何で限定なのというので質問をさせていただきました。どっちみち散らばるんだったら、むしろ保育士さんの試験を数多くやるとか、実際答弁されましたけれども、改善の必要があると思います。 外国人農業労働者の派遣問題についてお聞きをいたします。 農業分野の人手不足を国家戦略特区における外国人派遣労働者によって解消するという考え方は正しいでしょうか。そもそも、派遣労働は専門性の高い業種に例外的に導入され、専門的だからいいんだというので派遣導入したわけです、一九八六年。しかし、その後、ばんばん規制緩和をされて対象が広がった。非正規雇用の拡大と雇用破壊が進みました。外国人技能実習生を始めとする移住労働者の権利侵害は非常に強いものがあります。 だから、問題は、農業を派遣労働者としてやる、しかもそれを外国人でやるという問題に関して、今回、内閣委員会におけるこの国家戦略特区の法案が議論中ですが、この労働者派遣、こういう形で許していいんでしょうか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。 現行法の労働者派遣法におきましても、農業分野への労働者派遣を行うことは特段禁止をされておるものではございません。したがいまして、今回の国家戦略特区の枠組みにおきましても、労働者派遣を活用することについては認められるものであると考えております。
○福島みずほ君 技能実習生の中におけるすさまじい労基法違反のケースは、労働基準監督署がまさに御存じのとおりです。 外国人に関して、農業で労働者派遣をやって本当に人権侵害や労働の悪化が起きないかということをとても思っております。農業従事者は、労働基準法四十一条の規定により、労働時間、休憩、休日の規定が適用がありません。適用除外職種となっています。天候に左右される伝統的な農業が行われていた時代ならいざ知らず、今日の農業労働の実態とは適合していないと、法改正による適用を求める声も大変大きいです。 こうした法整備抜きに、外国人派遣農業労働者を使用するのは問題ではないでしょうか。
○政府参考人(山越敬一君) 農業でございますけれども、その性質上、天候等の自然的条件に左右されますため、法定労働時間や週休制にはなじまないものとして、労働基準法に定めます労働時間でございますとか休憩、休日に関する規定は適用が除外をされております。このような農業の性質でございますけれども、現在も変わっていないと考えておりまして、御指摘いただきましたような法改正をすることは考えていないところでございます。 他方で、この農業支援外国人の受入れに際しましては、適切な管理体制を確保する観点から、特区法に基づく指針におきまして、業務内容、契約期間、報酬額、その他の労働条件を明確に定めた労働契約を文書で締結することや、適正受入れ管理協議会が外国人材を雇用する特定機関に対する巡回指導や監査を行うことなどを定める方向で農林水産省が中心になって検討しているものと承知をしているところでございます。
○福島みずほ君 私は、国家戦略特区だから内閣委員会でやっているわけですが、まさに地域限定保育士の問題の、それにおける株式会社などもその試験ができるという規制緩和や、こういう労働者派遣で農業を、しかも外国人をやるという規制緩和などは、やっぱり労働者派遣の問題なので、この厚生労働委員会、厚労省などもしっかりこれは目を光らせたり、限定をすべきだというふうに思っております。 大臣、私は、違和感があるのは、雇用、労働という現場において特区という形で抜け道を認めていいんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、特区の法律の範囲内で考えるべきことだろうと思いますので、その範囲内であれば問題はないというふうに思います。
○福島みずほ君 いや、これは厚生労働省に頑張っていただきたいから言うわけです。 労働法制って何のためにあるか。やっぱり全国一律で、そしてそれが合理的だからこそ労働法制というのがあるわけです。特区で労働法制を、抜け道をつくる、規制緩和できるんだったら厚労省要らないじゃないですか。厚労省が全国的規模で一律に守るという雇用の場面では、それは頑張ってもらいたいというふうに思っています。そこのけそこのけ国家戦略特区が通ると、雇用の問題で風穴開けちゃ駄目ですよ。家事労働者やいろんなのでも、労働法制で風穴を開けてはいけないというふうに思っています。これは厚生労働省に頑張ってもらいたいというエールを、エールか何か分かりませんが、ひいきの引き倒し、あっ、そうでもないんですが、厚生労働省にこれは頑張ってもらいたいというふうに思っています。 私たちは、社民党はカジノ法案に反対でした。でも、あのカジノだって特区でやろうとすることはできなかったわけです。賭博開張、博徒、図利という違法性を阻却するのを特区で、幾ら何でも刑法の違法性を阻却するのを特区でやるのは駄目でしょうということで、一般的なカジノ法案を作ることでしかできませんでした。幾ら何でも特区は、そこの刑法の違法性阻却は認めさせなかったわけです。ところが、何で労働法制は特区で違うことをできるのか、これはやっぱり全国一律でやるべきだしと思います。 この間、大学についても、全国から集まってきて、全国から散らばるんだから、特区という形でやることが妥当かということで質問をいたしました。成田もありますし、それから加計学園もあるわけです。 加計学園のことについてお聞きをいたします。 今治市企画課の課長と課長補佐が、二〇一五年四月二日午後三時から四時半まで、当初予定を急遽変更して首相官邸を訪れております。これは、同じ希望の会の、統一会派を組んでいる森ゆうこ議員が情報公開請求した人からもらった資料を私もいただきました。 四月二日、平成二十七年、木曜日、一時から二時までは獣医師養成系大学の設置に関する協議を内閣府で、秋山直人企画課課長と波頭さん、課長補佐、今治市ですが、やっております。その後、急遽予定が変更し、これ旅費の命令の支出簿などに明らかなんですが、急遽予定が変更して、平成二十七年四月二日木曜日、三時から四時半、三時から一時間半ですよ、三時から四時半、獣医師養成系大学の設置に関する協議を東京都千代田区永田町一丁目六の一、首相官邸で行っています。誰に会ったんですか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 御指摘の平成二十七年四月二日のことでございますけれども、今治市の担当者が総理官邸を訪れ総理と面談しているか、あるいは内閣府を訪れ職員と面談しているかについては、訪問者の記録もなく、内閣府の担当者も記憶にないと聞いているところでございます。
○福島みずほ君 首相官邸に行くときは、一般の方は自分の名前を書き、あるいは誰を訪問するかということを言わないと、門番というか、通していただけないわけですよね。 これに関して、今治市の課長と課長補佐が誰に会ったかという記録は何でないんですか。記録を探したけれどもなかったんですか。
○政府参考人(川上尚貴君) 会議室等の使用記録についてはなかったというふうに聞いております。それから、お答え申し上げます、というふうに聞いております。 それから、今治市の方にも、他の委員会でお尋ねをいただきまして確認をしていると聞いておりますけれども、誰と会ったかということについては今治市の方もお答えできないということでございます。
○福島みずほ君 会議室の使用についてはなかったということなんですが、じゃ会議室以外のところで誰か会っているんでしょうか。 というか、じゃ、そもそもお聞きしますが、官邸に入るときは名前を書き、誰に会いに行くかを言いますよね。それは記録としてみんな残っているんじゃないですか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 私どもの聞いている限りでは、会議室の予約簿は事前の予約状況を把握するものでございまして、使用後は速やかに破棄されているというふうに聞いているところでございます。
○福島みずほ君 会議簿の、会議室のことは聞いておりません。 じゃ、事実関係を確認させてください。この日に、というか、官邸に入るときには、名前を書き、誰に会いに行くかということを言わない限り駄目なので、その記録は、この平成二十七年四月二日、あるんですか、ないんですか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 該当する面談記録については確認できなかったというふうに伺っております。
○福島みずほ君 確認できないという意味が分かりません。あるんですか、ないんですか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 繰り返しになって恐縮でございますけれども、確認できなかったということでございます。
○福島みずほ君 正確に教えてください。調べたけれどもなかったんですか、それとも調べたけれども言えないんですか、どっちですか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 調べたけれども確認できなかったというふうに聞いております。
○福島みずほ君 その前後の記録というのはあるんですか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 特に承知してございませんけれども、この時期の記録につきましては、既に使用後速やかに破棄されているということで、恐らく確認できないということかと存じます。
○福島みずほ君 と思いますと言うから、はっきりしてください。 官邸に入るときには、名前を言って、誰に会うかとアポの先を言いますよね。これは速やかに全部破棄しているんですか。ほかのもないんですか。それとも、ここの部分だけないんですか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 先ほどの繰り返しになりますけれども、この会議室の予約簿につきまして、一般的に、事前の予約状況を把握するものであって、使用後は速やかに破棄されているというふうに聞いておりますので、前後まで、私も今直ちに手元で確認をしてございませんけれども、同様かと存じます。
○福島みずほ君 私は、会議を使ったかどうかを聞いているわけではないんです。そうじゃなくて、官邸に入るときにアポを取るときの記録はどうなっているかということを聞いているんです。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 少なくとも、御指摘の該当する面談記録は確認できなかったというふうに聞いております。
○福島みずほ君 いや、質問に答えてくださいよ。正確に答えてください。 官邸に入るときに、誰に会いに行くか書くじゃないですか。その名簿を確認したのかしないのか、あったのかなかったのか、答えてください。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 該当する面談記録は確認できなかったということだけを承知してございます。
○福島みずほ君 後日で結構ですので、もっと正確に教えてください。 面談記録がないにしても、官邸に入るときにスルーできないじゃないですか。誰に会いに行くかを言わない限りは入れてくれないですよ。それを調べたのか調べないのかだけ教えてください。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 確認いたします。
○福島みずほ君 確認しますということなので、教えてください。 不思議なんですよ、一時間半も官邸にいて、誰に会ったか分からないって。どういうことですか。この関係がある人たちに調査をしてくださったということはありますか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 先ほど来、繰り返しになりますけれども、会議室の使用記録、それから面談記録を確認をいたしましたけれども、確認できなかったということでございますので、そういうことでございます。
○福島みずほ君 急遽官邸に来いと言われて、切符をキャンセルして、延期して、そして行っているんですよ。内閣府に行った後、官邸に行っている。一時間半も官邸にいるんですよ。その日は総理は一日中官邸にいる。しかも、同じ時間帯には、まさに、三時五分、河村建夫自民党衆議院議員、三時三十五分、下村博文文部科学大臣、山中伸一文部科学事務次官なんですね。まさにこの時間、文部科学省も動いているんですね。誰と会ったのか、総理と会ったのか、官房長官と会ったのか、いや、副官房長官なのか。 そのときに在席した人たちに、どういう事情か調べていただけますか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。 他の委員会でも同様の御質疑をいただいておりまして、そちらの方の状況も確認してございませんけれども、可能な限りでまた確認をさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 確認させていただきたいという、可能な限りということなので、また事務所の方に教えてください。 やっぱりきちっと、特区の持っている問題点が本当に出てきているというふうに思います。今後も国家戦略特区の中でいろんなものがねじ曲げられないように、とりわけ労働マターが、これで地域ごとに違う労働法制が誕生するということは全体的な見地から間違っているというふうに思いますので、厚生労働省としてこれきっちり頑張っていただきたいという要望を申し上げ、私の質問を終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 今日は聴覚障害者の皆様方の施策を質問いたしますので、よろしくお願い申し上げます。 皆様方に資料をお配りをいたしております。 六月三日、愛知県でボートが転覆いたしました。乗っていらっしゃったのが聴覚障害者の皆様方です。じゃ、その方々がどうやって通報したのか。それは電話リレーサービスです。この電話リレーサービス、実は沖縄で受けているんです、愛知でボートが転覆したにもかかわらず。やっぱりそれがなぜなのかということも今回皆様方に私は考えていただきたいと思っております。 実は、その事件でもなかなか連携がうまくいかなかったということで、私も新聞で読みました。ですから、まずはそのことについて御説明いただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。 今月三日でございますけれども、午後四時五十分頃、愛知県西尾市一色町の沖合海域におきまして、プレジャーボートが機関故障を起こし、後に風浪等により転覆するという海難が発生をいたしました。本件海難につきましては、事故者が全員聴覚障害者であるということから、電話リレーサービスを通じまして、午後七時十五分頃でございますが、名古屋海上保安部に通報がなされております。 名古屋海上保安部の上部組織でございます四管本部、第四管区海上保安本部でございますが、ここで巡視艇あるいは航空機を発動させまして、午後九時三十七分頃、巡視艇が当該プレジャーボートを発見し、乗組員等四名全員を救助したということでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今回は、この聴覚障害者の皆様方が、その四名のうちの一名がこのリレーサービスに登録していたから命が助かったんです。 このリレーサービス、もっともっと私は多くの皆様方に利用してもらいたい。でも、この資料を御覧ください。今、リレーサービスを行っているのは三社です。そして、三つの県なんです。こんなに少ないんです。 ですから、このリレーサービスを経由して電話が掛かってきたとき、その管轄以外の部署にしっかりとつないでいただけているのかということについて、警察、消防、海上保安庁に教えていただきたいと思います。お願い申し上げます。
○政府参考人(小田部耕治君) 聴覚障害者の方から電話リレーサービスセンターに緊急通報があり、同センターから一一〇番通報が行われた場合につきましては、同センターが所在する場所を管轄する都道府県警察の通信指令室が受理することとなりますが、聴覚障害者の方の架電場所が異なる都道府県に所在する場合におきましては、同センターからの電話を受理した都道府県警察の通信指令室におきまして、同センターからの電話を聴覚障害者の方の架電場所を管轄する都道府県警察の通信指令室に転送し、聴覚障害者の方の架電場所を管轄する都道府県警察におきまして、同センターからの電話を受理して対応することとしているところでございます。
○政府参考人(杉本達治君) お答え申し上げます。 消防の関係も今の警察の取扱いと同様でございまして、聴覚障害者から電話リレーサービスを経由して一一九番通報が行われた場合には、一一九番通報を行った電話リレーサービスのオペレーションセンターの所在地を管轄する消防本部に通報がまず接続をされます。そのような通報を受けた消防本部は、状況を見て、通報者の所在する場所を管轄する消防本部に聴取した通報内容を伝達するとともに、通報を転送して対応を引き継ぐというような取扱いがなされていると聞いております。
○政府参考人(奥島高弘君) 海上保安庁におきましては、電話リレーサービスを通じまして事故発生場所を管轄していない海上保安部署等に通報がなされた場合でありましても、通報者から事故の発生場所や状況等を聞き取り、事故発生場所を管轄する海上保安部署等に直ちに情報提供を行い、その海上保安部署等において救助勢力を出動させるなどして対応いたしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 実は、このシステム、日本財団におんぶにだっこの状況でございます。皆様方にも資料お配りいたしております。これは今、日本財団がやっている事業です。日本の聴覚者の人数が約三十六万人、電話ができないことによる問題というものは、今のように緊急通報ができない、様々なことで家族にも連絡することができない等々のお困り事がございます。 そこで、この電話リレーサービス、調べてみましたら、国で負担しているのが十か国ですよね。電話会社が負担をしているのがやはり十か国。今回はたまたま命が守れたからよろしいんですけれども、この日本財団の電話リレーサービスは、見ていただいたら分かるように、年々利用者が増えている状況です。そこでようやく乗り出してくださったのが厚労省です。ここに今予算を付けてくださっているのは厚労省だけですよね。金子政務官、これで本当によろしいんでしょうか。 厚労省は、今、福祉という側面からこの事業応援をしておりますけれども、このように様々な事件が起こる、そして様々な事故が起こる、そういうところに福祉の場面だけで私は不足しているものも多いと思いますけれども、御意見いただけますでしょうか。
○大臣政務官(金子めぐみ君) まず、情報アクセスの格差を解消し、聴覚障害者のコミュニケーションを確保することは極めて重要な課題であると認識をいたしております。そういった中で、昨今の情報通信分野の技術革新やブロードバンド環境の拡大によって、御指摘の電話リレーサービスに限らず、そのほかにも様々なコミュニケーションツールが登場してきているのもまた事実でございます。 情報通信研究機構では、スマートフォン同士の通話で音声と文字をリアルタイムに変換する聴覚障害者支援のアプリ、通称「こえとら」を開発いたしました。このアプリにつきましては、主要電気通信事業者の協力を得まして、平成二十七年二月から無償提供が行われているところでございます。また、携帯電話事業者におきましては、通信相手の会話が聴覚障害者のスマートフォンの画面にリアルタイムに文字で表示されるシステムを開発し、無償提供を開始しているところであります。 総務省といたしましては、聴覚障害者のコミュニケーション環境が向上するよう、今後もそのニーズの把握に努め、電気通信事業者などとも協力しながら取り組んでまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 残念です。この問題は厚労省の問題でしょうか、違いますよね。どう思われますか。 金子政務官、私は、これから、手話を使うだけではなく、やっぱり文字で多くの高齢者の皆様方がやり取りをなさる時代になってまいります。そのときに、やはりそれが福祉という側面だけで支援をこのようにしていると多くの皆様方が利用できないですよね。是非もう一声いただけますか。
○大臣政務官(金子めぐみ君) 先ほども申し上げましたが、聴覚障害者に対する情報アクセスの格差を解消するなど、いわゆるユニバーサル社会の実現というものは、私自身は重要な課題であると認識いたしております。 一方、先ほど申し上げました障害者権利条約の中でのユニバーサルという意味と、一方で、電気通信事業分野のユニバーサルの意味というのは、ユニバーサルサービスをあまねく日本全国における提供が確保されるべき電気通信サービスのことをいうものでございまして、NTT東日本、西日本による加入電話等のユニバーサルサービスを引き続き低コストの地域でも高コストの地域であっても地域間格差なく提供していくことを確保するための、この場合は制度の意味でございました。そういった枠組みの中では、電話リレーサービスの支援を直ちに位置付けるということは、ここで言うところの電気通信事業分野のユニバーサルサービスという意味では、御指摘の点は困難かというふうに思われます。 いずれにしましても、先ほども申し上げました、総務省としましては、聴覚障害者の方々のコミュニケーション環境の向上に向けて、電気通信事業分野と協力してしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 大臣、一言いただけますでしょうか。これは私は大切な問題だと思います。しっかりと皆様方が利用できるサービスとして育てるためにも、今から質問しますけれども、これ、職業をしっかりと選択し、そしてそこで定着してもらうためにも聴覚障害者や高齢者の皆様方にはとても大事になってまいりますので、大臣の御意見を一言いただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、日本財団のこの電話リレーサービスで命が助かったという、こういう事例を言っていただきました。先般、日本財団の理事長、この件で私のところに参ったところでございますが、聴覚障害者が一人で電話を掛けられるように手話通訳そして文字通訳に対応するオペレーターを、先ほど沖縄という話がありましたが、配置をして支援をするこの電話リレーサービスの提供というのは、聴覚障害者の地域生活における自立のために極めて重要だというふうに我々は思っています。 この電話リレーサービスにつきましては、日本財団は平成二十五年度から独自に予算を確保してやっていただいているわけでありますけれども、今年度から厚労省は、新たにこうした取組を行う聴覚障害者情報提供施設に対しましてオペレーターの配置などに要する費用を補助するという、そういう仕組みを創設して、今、沖縄、熊本、滋賀、千葉、この四か所の施設に補助を行っておるわけで、この補助をしっかり増やしていくようにという御要望もいただいているところでございます。 この三月に働き方改革実行計画の工程表、今日お配りをいただいておりますけれども、この中でも電話リレーサービスの実施体制の構築に取り組むことを明記をしておりまして、引き続き聴覚障害者の支援につきましては努めていかなければならないというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 では、生田局長、教えていただきたいんですけれども、これ、障害者介助等の助成金、手話通訳というところの、私、文言、皆様方に資料をお配りいたしておりますけれども、これは手話通訳だけが対象なんですか、この電話リレーサービスも対象になるんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 障害者介助等助成金の中に手話通訳担当者の委嘱助成金というのがございます。この手話通訳担当者による支援によりまして、聴覚障害者の雇用の促進やあるいは雇用の継続を図ることを目的としまして、手話通訳担当者の委嘱を行う事業主を対象として助成するものでございます。この対象につきましては、今おっしゃいましたリレーサービスあるいは遠隔手話サービスは含まれるというふうに考えてございます。
○薬師寺みちよ君 含まれると考えるだけで、書いていないんです。いかがですか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 この対象に含まれるということにつきまして、今の要領やあるいはリーフレットについて明記していないのは事実でございます。概念的に含まれるというふうに私ども思っておったわけですけれども、これにつきましては真摯に反省をして、これから行います障害者介助等助成金の周知に当たりましては、遠隔手話サービスを利用する場合を対象とするということを明記して行っていきたいと考えてございます。
○薬師寺みちよ君 多くの障害者の皆様方が既に要望書を、いろいろなところから届いているはずなんですよ。なのに、全くこれは見直されていないんです。利用できるかもしれない、しかし利用していないんです。調査していますかと言ったら、調査もしていない。ですから、私は、この働き方改革の中でしっかり入りましたですよね、文言が。だったら、障害者の皆様方が働きやすい環境を整備するために国として何をすべきなのかということを真剣に考えていただきたいと思っております。 これだけではないはずなんですよ。是非総務省にも御協力いただきたいと思うところなんですけれども、どういう今機器が開発され、それを使えば安価で多くの皆様方に提供できるのか説明を受けましたら、予算がない。予算がないんだったら、技術力が日本にはあるじゃないですか。それを、しっかりと総務省と連携して、ここにしっかり書き込まないと。 これ、一体何年に最後見直されたんですか、局長、教えていただけますか。この手話通訳の規定もそうですし、多くのものを私これ目を通しましたら、これ古いなと思いました。それは事務所から尋ねさせていただいたので、お分かりになるかと思います。
○政府参考人(生田正之君) この助成金の要領につきましては、作って以来まだ直してございません。
○薬師寺みちよ君 だから、いつ作られたんですか。
○政府参考人(生田正之君) 恐縮でございます。昭和五十五年でございます。
○薬師寺みちよ君 私も事務所で聞いて驚きました。これなんですよ。だからこそ、助成金があっても利用できなかったり使い勝手が悪いと言われているのは、ここにあるんじゃないんですか。原因は厚生労働省にあるんです。そして、連携ができない省庁にあるんです。 ですから、しっかりと、働き方改革というものを看板に掲げるのであれば、今回の緊急事態もそうです、もう少し多くの皆様方が住みやすい社会をつくろうという、その意気込みを私は厚生労働省から見せていただきたいと思います。働き方改革でもこのような形でもしかしたら制度疲労を起こしているものが様々見付かってくるかもしれません。 大臣、しっかりと新しいサービスも導入して、リーフレットも作り直して、もっと障害者の皆様方に寄り添った制度としてほしいんですけれども、御意見いただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の助成金の資料が昭和五十五年ということでありますから、国会議員にも我々なっていない、びっくりするぐらい昔の資料のままだということでありますので、技術革新が生かされていないということがよく分かりまして、早速直したいと思います。 御指摘のとおり、障害者が希望や能力の適性を十分に生かしながら障害の特性等に応じて社会の中で活躍をできるということができるのがやっぱり普通の社会、あるいは障害者とともに働くことが当たり前の社会ということになるわけでありますので、こういった観点からすれば、障害者の雇用の促進とか雇用の継続を図るためには、今申し上げたように、技術の進歩をしっかりと取り込みながら、障害者の皆さん方の目線に立って支援策を充実をしていくということを絶えずアップデートしていかないといけないというふうに思います。 こういうことから、今後とも、特に、障害がある方々の多様な要望があるわけでありますから、その要望を十分踏まえた上で、助成金の対象拡大も含めて効果的な支援策について検討をしてまいりたいと思いますし、早速関係部局にはすぐに検証をするように指示をしたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 大臣、もう一つお願いがございます。 ですから、厚労省だけではなく、手が結べる省庁とも是非連携していっていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回も、海上保安庁にもお世話になったわけでありますし、いろんな交通手段等々いろいろありますので、関係する省庁がどこなのかということも漏れがないように注意しながら連携をしてまいりたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。 以上で質問を終わります。
○委員長(羽生田俊君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 児童虐待防止対策に関しましては、平成二十八年五月に成立をいたしました児童福祉法等の一部を改正する法律におきまして、子供の権利を初めて法律上明確に位置付けるなどの抜本的な見直しを行いましたが、この法律の附則第二条第二項において、要保護児童を適切に保護するための措置に係る手続における裁判所の関与の在り方について、検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとされたところでございます。 この規定を踏まえ、児童の保護についての司法関与の強化等を行い、虐待を受けている児童等の保護を図るため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、虐待を受けている児童等の保護者に対する指導への司法関与であります。家庭裁判所は、里親委託、施設入所等の措置に関する承認の申立てがあった場合は、都道府県等に対し、保護者に対する指導措置をとるよう勧告することができることとするとともに、勧告を行った上で申立てを却下する審判をする場合においても、家庭裁判所は、都道府県等に対し、当該指導措置をとるよう勧告することができることとしています。また、家庭裁判所がこれらの勧告を行ったときは、その旨を保護者に通知するものとしています。 第二に、一時保護に対する司法審査の導入であります。二月を超えて引き続き一時保護を行うことが親権者等の意に反する場合は、都道府県知事等は、家庭裁判所の承認を得なければならないこととしております。 第三に、接近禁止命令を行うことができる場合の拡大であります。都道府県知事等は、保護者の同意の下で里親委託、施設入所等の措置がとられ、又は一時保護が行われている場合にも、児童虐待を行った保護者が児童の身辺に付きまとってはならないこと等を命ずることができることとしております。 この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。政府は、この法律の施行後三年をめどとして、児童相談所の体制の整備の状況、家庭裁判所の関与の下での要保護児童を適切に保護するために児童相談所等がとる措置の実施状況等を勘案し、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。 以上が、この法律案の趣旨でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願い申し上げます。
○委員長(羽生田俊君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十二分散会