厚生労働委員会 第17号
- 発言数
- 279 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/05/18
会議録
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、伊藤孝江君及び藤木眞也君が委員を辞任され、その補欠として谷合正明君及び石井みどり君が選任されました。 また、本日、片山大介君が委員を辞任され、その補欠として東徹君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省老健局長蒲原基道君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 高齢化の進展等に伴い、介護を必要とする高齢者等の増加が見込まれる中、高齢者等が住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにしていくことが重要です。このような状況を踏まえ、介護保険制度の持続可能性を高めるとともに、介護保険の保険者である市町村の取組を推進することなどを通じて、地域包括ケアシステムの強化を図るため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、高齢者の自立支援や要介護状態の重度化防止等に向けた取組を効果的に実施するため、市町村が地域の課題を分析をして、介護保険事業計画に具体的な取組内容や目標を記載することとするほか、都道府県による市町村支援や、これらの取組を支援するための交付金など、保険者機能を強化するための仕組みを法律に位置付けます。 第二に、今後、増加が見込まれる慢性期の医療・介護ニーズに対応するため、日常的な医学管理が必要な要介護者の受入れや、みとり、ターミナルケア等の機能と生活施設としての機能とを兼ね備えた新たな介護保険施設として、介護医療院を創設をいたします。 第三に、地域共生社会の実現に向けた取組を推進するため、高齢者に限らず、障害者、子供など全ての地域住民が抱える様々な分野にわたる生活課題を解決するための包括的支援体制づくりなどを市町村の努力義務とするとともに、高齢者と障害児者が同一の事業所でサービスを受けやすくするための共生型サービスを法律に位置付けます。 第四に、介護保険制度の持続可能性を高める等の観点から、一定以上の所得を有する者の給付割合の見直しを行うとともに、被用者保険等保険者の介護納付金を標準報酬総額に応じた負担といたします。 最後に、この法律案の施行期日は、平成三十年四月一日など、改正事項ごとに所要の施行期日を定めることとしています。 以上が、この法律案の趣旨でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いをいたします。
○委員長(羽生田俊君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○木村義雄君 皆さん、おはようございます。 前の法案では、長時間、大変御苦労さまでございました。参議院先議の法案では歴史的な記録を作ったわけでありまして、この委員会、新たなページがめくられたと思えてなりません。その後ですから、今日は穏やかな感じで私は質問をしてまいりたいと、このように思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。 介護保険の話でございます。ちょうど二〇〇〇年、西暦二〇〇〇年に介護保険がスタートしまして、十七年がたちました。いろいろと議論のあった中で十七年間続いて、そしてどういうことになっているかというと、実は二〇〇〇年の医療費と今の医療費を比べますと、僅か三〇、僅かというか三〇%しか増えていないんですね。ところが、介護保険の何と費用というのは三倍になっているんですね。それで、あとまた何年かしたら、また今の倍になってしまうと、こういうことで、非常に急激に介護保険の費用が増えてきているということで、厚生省が大好きな言葉で持続可能性という言葉があるんですけれども、費用の増大とともに、これ負担の増大も非常に過酷になってきているわけでありまして、今も、五千円ぐらいが平均で、四人家族だと二万円、毎月ですよ、毎月二万円払っていかなきゃいけない。これがもう三万円、四万円になっているときに、本当にそれだけ負担能力が続くんだろうかと、このようなことを私自身も気にしているわけであります。 その中で、今日はこの問題に関して、私なりの今まで二〇〇〇年にスタートしてからずっと抱えてきた課題がありますので、その点について、まず質問をさせていただきたいというふうに思っています。 まず、介護保険制度の原理原則を確認したいと思うんですけれども、介護保険制度は、被保険者間の公平性が確保されている中で、要介護者が自分自身の判断で必要な介護保険サービスを決定し利用する自由選択制が大前提となっていると、私はこのように思っているわけでありますけれども、これ、この大前提、間違っているかどうか、合っているかどうか、まず確認をしたいと思いますので、いかがですか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 委員から話がございましたとおり、介護保険制度は、高齢者の介護を社会的に支える仕組みということで二〇〇〇年に創設された制度でございます。利用者本位のサービス利用というのを基本的な考え方にしているところでございます。 少し具体的に申しますと、先生お話がございましたとおり、利用者と事業者の契約によりサービスを利用する仕組みということになってございまして、これは元々措置から変わってきていることでございますけれども、自由選択制が原則ということになっているということでございます。
○木村義雄君 じゃ、自由選択制が原則だというのは、これ確認できたわけですね。 医療保険と介護保険の最大の違いはここなんですよね、一つは。そして、医療保険の場合には、どちらかというと、混合診療に対しては非常に様々な制約等がございます。ただ、介護の場合は、このスタートのときに決めたのは、上乗せ自由、横出し自由と、ある意味で非常に自由の範囲が圧倒的に広いわけですね。その辺の確認を今日させていただいた中で、これから質問を続けさせていただきたいと思うんですけれども。 先ほど自由選択制ということと、もう一つは被保険者間の公平性、こんなの当たり前の話ですね。みんなひとしく介護保険料を払っている、中には特別に免除されている方もおられるかもしれません。これは基本原則で、被保険者間でもって介護保険料をちゃんと払って、その被保険者間では公平性であると。こういうのが、当たり前の話なんですけれども、果たしてそれがどういうことなのかなと、本当にそうなのかなと。 こう申しますと、実は介護保険料を払っている方は、今、大体七千万人ぐらいいるんだそうです。それで、この介護保険の恩恵を受けている方、つまり、介護保険、事故に遭って保険を受ける方が、これが僅か七%ですね、七%しかいない。医療保険の場合には、俺はこの五年間、十年間医者に行ったことがないという、なかなかそういう方は、本当に少数の方はおられますよ。しかし、大部分の方というのは、医者に行った、風邪薬もらった、けがしたから治療してもらったと、大体ほとんどの方が恐らく、圧倒的な多数の方々が医療保険の恩恵にあずかっていると思います。それが、介護保険の場合には僅か七%の人しか恩恵にあずかっていないと。 しかも、その七%の中で一番サービスでもって圧倒的に希望が多いのは、実は特別養護老人ホームに入居したかどうかなんです。この特別養護老人ホームに入って、言ってみれば宝くじに当たった方というのは、〇・七%しかいないんですよ、〇・七%ですよ。 そして、だから、公平な制度でなければいけないんですけれども、私はこれ、著しい格差が生じていると言っても過言ではないかなと、こう思えてならないんです。だから、これは私は、この制度設計、また運用の仕方、これはやっぱりいろんな課題を抱えていると、こう思えてなりません。 一部分だけ取り上げてみても、例えば同じ要介護度五を受けている方でも、施設に入所している方、施設サービスの利用者というのは、平均が三十二万円前後です。ところが、居宅サービスの利用者、つまり在宅の人たちは、在宅のサービスの利用者というのは二十二万円、これ平均の数字ね、大体、アバウトですけれども。ここでも、もう同じ要介護五でも十万円の差が出ていると、こういうことでありまして、今現実的に生じている家庭内介護、この差はまさに家庭内介護のある意味で家族に負担が掛かっている、あるいは本人が我慢している、こういうことになるわけであります。 現実的に生じている家庭内介護による家族の負担への配慮、その施設利用者と居宅介護の人たちの格差の問題、これに関しては厚生省はどのように考えておられるのか、御答弁をお願いします。
○政府参考人(蒲原基道君) ただいま木村先生から二つの点についての御質問ございました。 まず最初に、家庭内介護による家族への負担への配慮ということでございます。 この点につきましては、そもそも高齢者の方々が重度な要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けるというためには、委員御指摘のとおり、介護を行っている家族の方への支援に対する取組というのが非常に重要であるというふうに考えてございます。 介護を行う家族に対する支援でございますけれども、これまでも様々な取組を講じておるところでございますけれども、幾つか申し上げますと、一つは、介護の知識や技術等に対する研修、これを家族の方々に行うということ、さらには、これ、介護をされている方々にやっぱり非常に心にいろいろと不安定な部分があったりするので、介護者同士で自分のいろんな体験とかそういうのを話し合うということで、交流会のようなことを設置することでお互いに次に向けてまたいろいろ取り組んでいこうというような気持ちになるといった意味、そのような交流会、そうしたものを、これは市町村が介護保険の事業として、地域の事業でございますけれども、これで実施をしているというのがまず一つございます。 また、介護保険の中においては、サービス利用の際にケアマネジャーというのが一定の役割を果たしておるわけですけれども、そのケアマネジャーが勉強すべき研修の中身を少し増やして、家族介護者への支援に関する内容というものを多く盛り込むといったようなこともやっているところでございます。 また、厚生労働省から全国の自治体に対しまして、二十四時間対応の電話相談の実施などいろんな市町村の取組事例を取りまとめまして、これを自治体に周知をするというようなことを行っているところでございます。 今後でございますけれども、例えば地域包括支援センターが、御家族の方々が働いている場合だとなかなか平日来れないということもございますので、土日に開所をするだとか、あるいはセンター自身が地域のデパートとかそういう商店街に出向いていって相談会を実施するなど、家族の方々への相談支援の強化に取り組むことも考えてございます。 また、今回の法案にもございますけれども、地域住民と行政などが協働いたしまして、公的な体制による支援と相まって地域の課題を解決する包括的な支援体制づくりを進めるというふうなことで、支援を必要とする方々の相談支援体制を強化するといったことの取組を行っているところでございます。 以上のような取組を通じまして、私どもといたしましては、介護を行っておられる家族の方々の支援にしっかりと取り組んでいきたいということでございます。これがまず一点目の家族の負担への配慮でございます。 もう一つ、先生から話がございました、施設入所の場合と地域、在宅で暮らしている場合のサービスの量等に関する格差の関係の話がございました。 介護保険制度は、被保険者の要介護状態あるいは要支援状態に対しまして必要な保険給付を行うといったことでございます。その場合、被保険者の方々が要介護状態になった場合でも、可能な限りその居宅において、その有する能力に応じて自立した生活を営めるように配慮するということが基本でございます。 こうした考え方から、確かに利用者によって施設に入られている方あるいは在宅の方々が分かれておりますけれども、特に在宅におられる方々は、サービスの利用の状況が本人を取り巻く状況によっていろいろ異なっている、あるいは頻度も異なっているということから、なかなか簡単に施設と在宅というところの比較というのは、ちょっといろんな条件を見ないと簡単な比較というのは難しいじゃないかというふうに考えてございます。 ただ、先ほどの点について申し上げますと、在宅でおられる方々に対してやはり必要なサービスというのはきちっと提供していくことが必要であります。この点については、一つは、在宅施設を通じて、例の一億プランの関係で、幅広く二〇二〇年度の初頭までに一定量のサービス量を確保するといったこともやっておりますし、また、特に在宅の方について言えば、都道府県の、あるいは市町村の介護保険の事業計画の中で、三年後、あるいは将来のサービス量をきちっと把握をした上で整備を行っていこうというふうにしているわけでございます。 そのような在宅のいろんなサービスをきちっと確保できるようにサービス確保に努めて、先生がおっしゃるように、施設ではなくて在宅で過ごせる方々に対して必要なサービスが受給できるようにしていくことが大事だというふうに考えてございます。
○木村義雄君 総論としては今の答えがそうなんでしょうけれども、実は各論だって、例えば市町村の計画というと、市町村によってこれはもう格差があり過ぎて、熱心なところは非常にサービス精神旺盛なところもあるんですけど、中にはもう介護費用なんというのはできるだけ減らそうというので、この予算を減らそうということで、本当はニーズがありながら、ニーズを圧殺して計画の中に入れないというような市町村も多々見受けられるところであります。 それから、さっき二十四時間の電話相談という話がありましたけど、是非分かりやすい番号か何かで誰でも掛けられるようにしていただきたいなと、こう思って。実は私、小児の医療相談でシャープ八〇〇〇というのをつくったんですよ。それで、ようやく今頃になって、このシャープ八〇〇〇、各都道府県でやっていただけるようになりましたので、是非、この二十四時間対応の電話相談というのを、このシャープ八〇〇〇とかでシャープ番号を決めて、この番号をやればちゃんと電話相談いつでもどこでも受けられるというような形にしていっていただきたいと思います。しかし、なかなかこれ対応が大変だそうなので、これはやっていただけるということであればしっかりやっていただきたいと。 それから、やっぱり一番大変なのは家族介護、家庭介護なんですね。これはもう介護地獄という言葉があるように、施設に入っちゃえば万々歳なんですが、順番待っていても入れない、あるいは本人がどうしても嫌だというところもあって家族の皆さん方がやっていると。 当世流の言葉で言えば、これは労働基準法違反だと、こんな悲惨な労働基準法違反はないと。労働基準法の範囲が及ばないのは厚生労働省とか役所と、それから家庭内のこの家族介護だと、こういうような話もあるわけなんで、やっぱりこの辺しっかりと、もう少しそういう家族介護の大変さ、今言ったように家族介護の地獄だと言われるようなことがないようにこれから私は取り組んでいく必要があるんじゃないかと。 その家族介護が、これはもう二〇〇〇年からずっと、介護保険のスタートする前から議論になっているんですけれども、なぜ家族介護というのが無償のままでずっと継続してきたのかと、これはおかしいなと。そして、いや、一部のところは慰労金とか何か出していまして、ほんの僅かですよ、ほんの僅か、スズメの涙という金額しか出していません。それで、いや、家族介護に慰労金出しているからこれでいいでしょうとかということじゃ困っちゃうんで、私は、この点、やっぱり無償労働にしていわゆる労働基準法の違反の典型的な例に私はするべきでないと、このように思っているところでございまして。 要介護者間で著しい不公平が生じる原因の一つに、介護保険制度導入時に家族による介護ニーズを考慮せずに外部サービス、いわゆる現物給付に限定したこと、そして、その外部サービスに限定したにもかかわらず、そのサービスが現場の求める水準に達していないことが非常に大きな原因となっているわけであります。 介護保険制度というのは、先ほど言いましたように、自由選択制が大前提になっております。その中で、自由選択制が大前提になっているから、大きな選択肢として、要介護者とその家族のニーズに応えるべく、外部サービス、現物給付と家族内介護に対する現金給付、この現金給付の選択肢があって私はしかるべきだと、このように思えてなりません。 いや、今まで、これ言うとすぐ、現金給付にするとパチンコ屋に行って使ってしまうとかいうばかな議論があったわけですけど、それは、中には息抜きで行く人がいたっていいじゃないかと、このように思っているようなところもあるんですが。 やっぱり、要介護者間の不公平を是正すると、こういう意味で、現実に無償労働となっている、無償労働ですよ、労働基準法違反の無償労働ですよ、になっている親孝行家族に対する保障、これも含めて、これはもう非常に大事なことだと。だから、現金給付制度の導入に関してもっともっと厚生省は具体的に取り組む必要があるんじゃないかと。 そして、このことは、導入時の二〇〇〇年にも議論されたんです。それで、必ず五年ごとに議論するということになっているにもかかわらず、五年たったときに、本当のおためごかしで、ちょこっと、議事録見たって一ページの半分ぐらいしかないぐらいで、ちょっとやっぱり大変だからやめましょうというぐらいしかなくて、真面目に議論していないんですよ。ですから、この辺、まず当局としてどのようにお考えになっているのか、聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 介護を担う家族の方々に現金を給付することにつきましては、委員からお話がありましたとおり、制度創設時に様々な議論があったところでございます。少し御紹介いたしますと、家族が介護を行うことへの支援になるという積極的な考え方があった一方で、先ほど委員触れられましたけれども、介護を家族が担うことを固定化することにつながるのではないかということ、さらには、現金給付の制度化によってサービス拡大が十分に図られなくなるおそれがあるんじゃないかといったこと、また、介護費用が増大するのではないかといったようなこと、そうした懸念する意見がございまして、制度創設時には導入が見送られたということでございます。 委員から話がございましたとおり、介護保険、累次の改正をしているわけですけれども、そのときには大体審議会で議論いただいております。今回の制度改正に当たっての審議会の議論でも、昨年、二十八年八月の介護保険部会におきましても議論がされました。そのときに、家族による介護を評価する仕組みであり、賛成であるという意見があった一方で、これは重ねてになりますけれども、家族介護の固定化につながって、介護の社会化という制度の理念やあるいは介護離職ゼロ、女性の活躍推進という方針に反するのではないか、あるいは現金給付の導入は新たな給付増につながるのではないかといったようなことから、制度の持続可能性の確保の観点からはどうなんだろうかといったような意見があったところでございます。 この問題は確かに審議会でこれまでも何度も議論されておるところでございますけれども、こうしたことを踏まえながら、現在はこういう仕組みになっているわけですけれども、委員から様々な観点を踏まえた御意見をいただいたところでございます。引き続き、様々な御意見を踏まえつつ、介護保険制度全体の制度設計を見ながら必要な検討というのを行っていくということではないかというふうに思ってございます。
○木村義雄君 今、この現金給付を行うと介護を家族が担うことを固定化するという話がありましたね。それから、現金給付によって、これの制度化によってサービス拡大が十分に図られなくなるおそれがあるというような話もありましたし、介護費用が増大するという、こういう話もありました。でもね、介護費用の増大なんか、さっき言ったようにもう三倍になっている、もう増大しているんですよね。現金給付は、じゃ、導入したらなぜ増えるかということと今現状とを何か全然取り違えて、とにかく何か悪い理由だけで適当に財務省に言われて作って持ってきたというような感じがなくはないんですがね。 まず、介護を家庭が担うことに固定化するというんですが、今だって固定化しているから大変なんでしょう。(発言する者あり)今、隣の方から介護うつ、介護自殺とか介護殺人とか様々な言葉が出てきましたけど、現状の実態においても様々な問題点があるんですよ。本当に一生懸命家庭で介護をしている人たちが全然報われていない、これを十七年間も放置してきたと。どうしてこのことをちゃんと議論してこなかったのか。私はこの場で介護保険の議論が出るたびに何回かお話しさせていただきましたけれども、最初は、参議院に来て最初、たしか二〇一四年、今から三年前の厚生労働委員会でもこのことに関しては言わせていただいたんですが、全然進歩していないというのは甚だ残念でありますし、これからもっともっと強力に取り組んでいく必要があるんじゃないかなと、このように思っています。 実は今朝、自民党の会合で混合介護の話が出ていたんですけれども、これ使っちゃいけない、あれ使っちゃいけないと、先ほど申し上げましたように、介護保険というのは医療保険と違って混合介護、本当は原則オーケーなんですけど、その中でやっぱり運用とかローカルルールとか様々な制約が起きてきて、これが結局あちこちでトラブルを起こしているわけでありますけれども、現金給付にして、そのお金の使い道は本人や家族が自由に決められるわけですから、こういう混合介護における様々な問題点もこれで一気に解決をしてしまうんではないかなと、このように思えてならないんですが。 実はいろんな方がいろんなサービス考えると。しかし、今の介護保険制度では決められたものしか給付を受けられませんから、多くの新しく知恵を持っている方、新規参入したい方が実は排斥されて、既得権益者だけがある意味でのうのうとしていると言ったら怒られちゃいますけれども、そういう面も決して否定できないわけであります。 そこで、現金給付制度を導入すれば、現物給付では不足する部分に関して、給付された現金により各家庭にとって都合のいい、本当にふさわしいサービスを購入することができる。この辺やっぱり柔軟な対応を行うことができるわけなんで、こういうことに関して厚生労働省はどういうふうにお考えになっているのか、聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 介護保険制度では、制度導入当初から、多様な介護ニーズに対応できるように、介護保険のサービスと保険外のサービスを組み合わせて提供するということは認めているところでございます。そうしたそれらのサービスが明確に区分されているということなどを条件として認めていると、こういうことでございます。 そこで、委員御指摘の、御提案の現金給付でございますけれども、保険内外のサービスの組合せのときには、保険外のところが言わば公費ではない自分のお金ということで組合せを考えていこうということだというふうに考えておりますけれども、ちょっと今の現金給付のところは、そもそも公費の使い方といったところで二つはすごくちょっと違う点があるのかなという気が一つ話を聞きながら考えました。 また、御指摘の制度を実際に導入したときに、給付として現金が行ったときにそれの使い道としてサービスを購入するということになろうかと思いますけれども、そのサービスの選択の可能性が増えるということは考えられると思います。 ただ一方で、先ほど先生お話がありましたとおり、介護保険の場合は一定の基準に合ったサービスという枠が、枠というか、それがある中での選択ということでございますけれども、先生がおっしゃるような現金給付をした場合にどういうサービスをそれで、先ほどのパチンコという話じゃなくて、サービスを買うにしてもどういうサービスを買うかといったときにいろいろ幅が出てくるというところをどう考えるかというところがあろうかと思います。 実は今回の法改正でも、できるだけ自立支援あるいは重度化防止ということでサービスの在り方を市町村単位で考えていこうという制度改正をやっておるわけですけれども、その意味では、そうした介護保険制度の理念だとか、あるいはそういう自立支援、重度化防止に向けたサービスというのを大事に考えていくといった辺りを、先ほどの先生の話のシステムのときにはどういうふうになるのかどうかということ、あるいは買えるサービスが広いといったことに伴いまして、現金給付の使い道が広いわけですから、給付全体として本当に適正な規模にとどまるのかどうかといった観点、そうしたことも踏まえながら、よく課題を整理していく必要があるのではないかというふうに考えております。
○木村義雄君 現金給付に対して、特にこれは厚生労働省以上に私は財務省が犯人だろうと思うんですけれども、日本国民を何か悪く、性悪説というんですか、悪く見ているんじゃないかと。 実は、これちょっと話が少しずれるんですが、生活保護、今、生活保護の受給者は二百万人そこそこですよ。ところが、本来であれば生活保護を受けられる水準なんだけど、俺は恥ずかしくて生活保護受けないとか、いや、隣近所の手前ちょっと恥ずかしいとかといって、様々な理由で、所得水準は資格があるところなんだけど、そういうある意味で矜持でもって、プライドでもって受けない人というのが圧倒的多数なんですよ。それで、この生活保護の捕捉率というのは、たった二割だと言われている。そうすると、その点からいうと、二百万人の人が生活保護を受けているんだけど、これはアバウトの数字ですよ、アバウトの数字だけど、八百万人ぐらいの人が本当は申請の対象になるんだけど、我慢してというか、そんなの受けられるかと、やっぱり歯を食いしばって一生懸命やるんだという方が八百万人もいると。これは日本にとって、特に地方なんかでもこれ非常にそういう方の話をよく聞くんですけれども、本当は受けたいけれども、いや、やっぱり頑張ってみようという、そういう日本の人たちがたくさんいるんですよ。 それで、今度の、じゃ介護保険の現金給付でもそうですよ。さっきも話したように、現金給付したらパチンコ屋行っちゃうと。それ息抜きに行ったっていいじゃないですかと。あと、よし、帰ってきてから一生懸命働こうと、一生懸命介護しようと。それで、朝から晩まで、ある意味では二十四時間三百六十五日、誠心誠意やっている。それは、自分の親や配偶者のためにそうやっている人はたくさんいるんですから。それを何か一律、みんな何か悪者のように扱うようなその財務省の姿勢というのは、私は、どちらが犯人だと。それで、それに厚生省は乗っかっちゃ駄目ですよ。今度呼べばよかった、財務省、呼んだらよかった。私はそのように思えてならないところであります。 それで、現金給付やったら増大するというけれども、ところがやっぱり今増大しているので、これ今回の、法改正したんですけれども、今度の法律の改正の中で介護保険費用の著しい増大に対しては当局はどのような対策を考えておられて、また、この法案の中でどういう位置付けをされているのか教えていただきたいと思いますが、どうですか。
○政府参考人(蒲原基道君) 介護保険費用の著しい増大に対する対応についての御質問でございます。 基本論でございますけれども、高齢の方々の暮らしを支える上で必要不可欠な仕組みであります介護保険制度については、今後とも高齢化が進展する中で、一つは必要な方に確実にサービスを提供し続けるといったことが大事でございますし、あわせて、それの費用負担という意味では、保険料、公費負担、利用者負担という三つのツールというか取り方の適切な組合せによって全体としての財源をしっかり確保するという、給付側と費用負担の側というその二つをきちっとやりながら制度を持続可能なものとして次世代に引き継いでいくということが大事だというふうに考えてございます。 こうした基本論に立ちまして、今回の法案におきましては、一つは、現役並みの所得を有する方々の負担割合を二割から三割に引き上げるといったことを一つ御提案申し上げているところでございます。また、もう一つは、先ほど来少し私触れましたけれども、介護保険の理念でございます高齢者の自立の支援だとか、あるいは介護の重度化を防ぐといったこと、こうしたことの保険者の取組を全国的に展開するためのいろいろな仕掛けを制度化するといったことを盛り込んでございます。こうした制度化の仕組みを、この法律改正を通じまして、理念及びそのやり方といったものを全国の自治体に広めていくといったことをやっていきたいというふうに思っております。 このような取組を含めまして、引き続き、高齢者の自立を支援し重度化を防ぐという介護保険の理念にのっとりまして、必要な方に必要なサービスを提供し、制度の持続可能性の確保をするといったことに向けて不断の取組ということを行ってまいりたいというふうに考えております。
○木村義雄君 介護保険費用の増大に関してはまた後でちょっと言いますが、この費用の増加とともに、もう一つ大変大きなものは人材不足なんですよ、人手不足。これは、特に今介護では大変深刻な問題になってきておりまして、ハローワークの統計数字、毎月出るんですが、それ見ると必ず、私、介護の数字を見るんですが、求人が二十四万人、求職者が八万人と、こういう状況で、ちょっと前までは、いや百万人これから足りなくなるとか、いや三十八万人だとか、様々な問題点が指摘されているわけであります。 そこで、この悪化し続ける介護職員の人材難について、また人手不足について、厚生労働省としてはこの人材確保に向けてどのような対策に取り組んでおられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 介護職員の数につきましては、介護保険制度施行時の約五十五万人から一貫して増加をしてきておりまして、二十七年十月現在で約百八十三万人となっております。しかしながら、今委員から御紹介もございましたが、介護の職員の人材難ということで申しますと、直近の二十九年三月の介護分野における有効求人倍率は、全国平均で三・一八倍となっております。全業種で一・三四倍でございますので、介護の方が大きく上回っているということで、現場での人手不足感というものがかなりあるという状況でございます。 こうした人手不足感の解消、さらには将来の介護ニーズに対応した人材の確保が必要であると認識をしております。このための施策といたしましては、今年四月からの月額平均一万円相当の処遇改善、加えまして、一旦仕事を離れた人が再び仕事に就く場合の再就職準備金や介護福祉士を目指す学生への返済免除付きの奨学金制度、さらには、ICTや介護ロボットを活用した生産性向上の推進による現場の負担の軽減や職場環境の改善など、総合的に多角的な介護人材確保対策を進めてきているところでございます。 今後、さらに、これまでの施策の検証や介護職員の労働実態、働き方の意向調査などを実施をして、更に必要な介護人材対策に総合的に取り組んでまいりたいと考えております。
○木村義雄君 介護人材の不足に対する対応というのは本当に喫緊の課題でございまして、いよいよ今年の十一月からは外国人の技能実習制度に対して、介護の人たちも日本に来ていただこうということでスタートするわけであります。 国内の方で、ところで、一番、これだけ介護の人材が不足しているのに、介護福祉士という言葉がありまして、先ほども介護福祉士を目指す学生のという話がありましたけど、この介護福祉士を目指す学生さんの数が圧倒的に減ってきている。 率直に数字を言いますと、十年以上前は二万数千人が高校から介護養成校に進学したんです。それが十年前に、介護福祉士の養成校の人たちは学校を卒業すれば資格が取れたと、資格が取れたんです。それを、資質向上が先だとか何かいって国家試験導入というのをやったわけですよ。そうしたら、その後から、翌年から一気に、二万数千人入ったのが半分の一万数千人にどっと減ったと。それで、まあまあまあまあということで、ちょっとその導入は後回しにしようやということで、ある意味でちょっと事実上白紙に戻した。 ところが、また何か国家試験導入という訳の分からないことを強引に厚生省の当局が押し付けてきまして、いや、今の局長さんじゃないからね、あなたじゃないからいいんだけど、それで結果どうなったかというと、十年前に半分になったでしょう。それで、この十年間、約一万数千人、これ労働の方からの給付金か何かも出て、何とか数字維持してきたんですけれども、またぞろ国家試験導入だと、こうやったら何と今年は七千人台になっちゃった、また半分になっちゃったと。これ、本当にどういうことだと、こういうことなんですが。 養成施設の卒業生に対して介護福祉士の国家試験を義務付けたことにより、養成施設の入学者が減少するなど大変な影響が出ています。減少なんてものじゃない、激減ですよ。それで、今養成校は、例えば四十人ぐらいの定員のところに、一桁の上の方じゃなくて、一桁の下の方しか入ってこなかったとか、どんどんどんどんもう廃止しているところがたくさんいるわけであります。 これ、この減少した入学者数をどうやってまた増やしていくのか。これ、どのように、成績よりは真面目に勉強し真面目に介護をやってくれる人が必要なんですよ。ある意味で、高校を卒業して介護養成校に行く人たちというのはそういう人たちですよ。将来博士になろうとかノーベル賞取ろうとかという人じゃないんです。本当に真面目に勉強して、真面目に働いて、真面目に介護のためにやっていこうという人たちが、そういう人たちが今、進路指導の方から、こんな試験なんか導入されてとてもとても送れないという、高校の進路指導の段階で拒否されちゃって、それで七千人台になっている。その辺の数字、後でどういう数字になっているか言ってもらいますけれども。 この現状をどうやって直していくのか。もうこのままでいっていれば来年は六千になり、来年は再来年はということを予測しますと、本当に限りなくゼロに近づいていってしまうと、こういうことになりかねないので、ちょっと当局、どのように考えているのか教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 介護福祉士養成施設の状況についてお尋ねをいただきました。 この養成施設の状況でございますが、平成二十八年四月一日現在で施設数が三百八十施設、入学者数が七千八百三十五人となっております。 この推移ということでございますが、今先生から御紹介がありました施設卒業者に試験を義務付ける仕組みを導入するための法改正をした十九年四月一日現在では施設数が四百十九、入学者数が一万六千六百九十六人でございました。これがその後も低下傾向にございまして、平成二十七年度では施設数が三百七十九、入学者数が九千四百三十五であったところ、二十八年については、先ほど申し上げたとおり、施設数は一つ増えたんですが、入学者数の方は七千八百三十五に減少しているという状況でございます。 この理由はいろいろ考えられるところでございまして、主な要因としては、やはり若者、入学する世代の方の数の減少であるとか、介護現場は非常に厳しいというイメージなどがあるのではないかと考えておりますけれども、介護人材の確保は大変重要な課題でございますので、多くの方にしっかり介護福祉士を目指していただくということのために施策を進めてまいらなくてはいけないと考えております。このため、先ほども御紹介しました養成施設の学生に対する返済免除付きの修学資金の貸付け、これまだまだ十分知られていないというところもございますので、しっかり周知をして利用促進を図ってまいりたい、これにより入学者数を増加するということにつなげてまいりたいと思っております。 また、介護の魅力への理解ということについては、地域医療介護総合確保基金を活用しまして、学生、保護者、進路指導担当者に対しての介護職への理解促進や、魅力の発信、また、介護事業所での、若い方に来ていただいてインターンシップ、職場体験の導入支援をする、こうしたことを基金事業として新たに行うことができますので、こういった施策を通じて介護人材の確保を推進してまいりたい。また、先ほども申し上げたとおり、これまでの施策も検証しながら、養成施設入学者の状況、減少理由なども一層よく把握、精査をして、更に必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
○木村義雄君 先ほども言いましたが、この国家試験の導入が間違っていたんじゃないかと、こう思うんですが、それに関してはどうですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 国家試験の導入につきましては、御承知のとおり、昨年の社会福祉法等の改正の法律案の御審議の中で御審議をいただきまして、段階的に導入を図っていくということで御理解をいただいているものと理解をしております。 なお、そのときの審議の中で、介護人材については大変重要なことであるので、法律の公布後三年程度を目途として施行状況をよく把握して、必要なものについては速やかに検討を行って所要の措置を講ずるということとなっております。この法律の公布が二十八年三月三十一日でございましたので、三年後を目途としてしっかり検討してまいりたいと考えております。
○木村義雄君 そのしっかり検討の中で、やっぱり私は元に戻すべきだと、このように思えてならないところでございますので、その見直しをしっかりやっていきたいなと、こう思っております。 ところで、さっき費用の増大という話が出たんですが、介護保険をスタートしたときにドイツのモデルを随分まねたんですよ、日本は。それで、日本は二、三年、相当すったもんだしたんですけれども、最後に、もう二、三年も議論しているんだから早く決めようなんて話があったんですけれども、じゃ、ドイツはどのぐらい議論したのというと十五年とか二十年とかそういう期間で議論して、非常にやっぱりドイツはこの導入に当たっては大変な議論があったそうでございます。 ドイツではこの現金給付がむしろ主体で、そこに現物給付も一緒になっていると。このドイツ方式、これはいわゆるハイブリッド方式、これは私は非常に大事なことじゃないかと、大変勉強するに値することであろうと、こう思えてなりません。検討という言葉を使うと、厚生労働省では、検討というのはやらないということと非常に近い言葉だと、こういうので、検討するじゃなくてしっかり勉強して、導入に向けてやっぱり進めていくということが必要だろうと思うので、勉強する必要があると思います。 それで、実は、やっぱり現金給付の必要性というのは、さっきの介護保険の無償労働に対する貢献もさることながら、今介護保険の利用者のうち年金収入のみで生きている方々が大変たくさんいるんですね。それで、この割合が何と五五%ぐらいあると。半分は年金収入のみで、これで生活していると。 そして、厚生年金のところは非常にある意味で高いかもしれないけど、国民年金のみで生活しているという人がこれ相当な数いると思うんですね。国民年金の水準というのは一番多くて六万数千円だけど、実際はその六万数千円に達するのは四十年間フル年金の人で、もう平均からいうともっと下の方になるわけですから、こういう方々がやっぱりこれから生きていく。特に、平均寿命はどんどんどんどん上がってきています。ところが、定年は六十歳、あるいは長くても六十五歳。平均寿命は、男女合わせたら八十三歳ですよ。だから、六十で定年になって八十三歳まで生きるときに、年金だけで支えておると。これ大変厳しいんですよね。そういう家庭が相当あると。 この介護保険の現金給付というのがもし制度化された場合には、こういう本当にぎりぎりのところで生活している人、さっきも生活保護の話をしましたけど、生活保護も受けないで歯を食いしばっている人たちにとっても非常にある意味では大きな福音になるんじゃないかと、このように思えてならないところでありますので、このドイツの制度をどのように考えられているのか。 そして、これやっぱり、これを将来的にはベーシックインカム、これは全体の話よりも部分的ですけれども、部分的なベーシックインカムにもつながっていく話になりますので、その辺のことをどういうふうにお考えになっているかお聞かせください。
○政府参考人(蒲原基道君) 二点お尋ねがあったと思います。 一つは、ドイツで導入されている制度についてのことでございます。 御案内のとおり、ドイツは日本に先立ちまして介護保険制度ができた国であり、その意味では非常に貴重な先進事例であるというふうに考えております。このドイツの仕組みでございますけれども、日本の介護保険制度と異なりまして、一つは比較的中重度の方を給付の対象にしているということがございます。また、給付の支給額も日本と比べると少し低くなっていると。その上で、委員お話がございましたとおり、現金給付と現物給付を組み合わせた制度ということになっているわけでございます。 こうしたドイツの制度というのもやっぱり実際に存在しておるので一つの参考になろうかと思いますし、いろんな日本に現金給付の仕組みを導入した場合にどうなるかといったことを考える際の一つの参考ということだと思います。その際に、ドイツにおいてこうした仕組みがされているときに、介護保険費用にどういう影響があるのか、あるいは現金給付の導入で家庭内における介護がどのように変化をしているのか、そういうことも含めてよく研究、調査した上で考えていくということではないかというふうに思います。 もう一つ、生活保護あるいは生活保護を少し上の方を含めた収入の話がございました。 先生の言葉でベーシックインカムという言葉もございましたけれども、いわゆるそうしたベーシックインカムということについては、国が全ての個人に対して、その方の所得あるいは資産の状況にかかわらず最低限の所得保障を条件なしに与えるということを基本的な理念にしているというふうに承知をいたしております。 一方で、先生から先ほど来御提案があります介護給付の現金給付化の議論でございますけれども、ここは、基本的な構造は介護保険のサービスの利用に要した費用をどう賄うかということで、現在の方式であります言わば利用者負担分を除いて保険者が直接サービス事業者に支払う方式、いわゆる現物給付方式に代えて、保険者は利用者に支払って、利用者がサービス事業者にお金を払うという方式に切り替えるということだと思いますが、その意味でいうと、公的な介護保険の財源をどのように支払っていくかという議論というふうにまず整理できると思います。 ただ、先生お話がございましたけれども、しかしながら、家族が介護している場合などは、一定の現金が家庭に入るといった意味では、ベーシックインカムと同様に家庭に所得を増やす一面というのもこれはあるのではないかというふうに考えております。
○木村義雄君 最初から言っています自由選択制、これをやっぱり徹底して、今度は現金給付や現物給付といった様々な選択肢が保障されることこそが私は大変重要なことじゃないかと、こう思えてなりません。そして、やっぱり要介護者が、まず本人や家庭や家族がある程度選択できる、本当に必要なサービスを選択できると。 私は、ケアマネジャーの話が出ていたり何かしていますけど、この頃は使い切りとかいって、ケアマネジャーが被保険者の立場よりは何か施設側の立場に立ったり、何かその本来の趣旨と違ったような方向にケアマネジャーが行っているんじゃないかと、こう思えてならないわけで、私は最初からケアマネジャーの存在自身が非常に疑問に思っていたんですね。最初はどうせ財務省が、マネジャーケアをひっくり返してケアマネジャーにして、介護保険を、非常に費用を増大するのを防ぐ装置かと思ったら、今逆に増やす装置にしちゃっている、あるいは本人や家族に余計なサービスを押し付けるような、そんなことになっているんじゃないかと、こう思えてならなくて、それが要するに本人や家族に対してある意味で大変な不快感になっているんですね。 やっぱりこういう問題ある不適切なサービスの提供事業者をある意味で淘汰する必要があると、それになるために自由選択制というのは非常に重要な要素だろうと、こう思えて、まさにそういう見えざる手によって、ちゃんとした選択制が行われていけば、ある意味でいい競争原理が働いて、そしてそれこそサービスの質が向上につながってくると、このように思えてなりません。 それで、この不適切な事例というのは、サービス提供者や業者だけじゃないんですね。実は行政でも、何か、何やっているんだという大変不適切なところがありまして、実はこれ、ある介護施設内で要介護者の虐待とか障害者の虐待が日々のニュースになっているんですけれども、同じような事案が、これはそういう施設の中で、公設民営の施設でも生じていまして、これは介護保険法と同じ枠組みの法律で策定された障害者の分野のケースであるんですけれども、公設民営の入所施設で職員が障害者虐待を行い死亡させたケース、こういうのがこの間ありました。 それから、市や県の行政職員が、これは精神障害者や知的障害者の施設なんですが、利用する施設で、突然訪問して、未成年の障害者を保護者や後見人の同意なくて施設の外に連れ出していって、こういうことがあったんだ、ああいうことがあった、どういうことなんだといって取り調べたと。それで、そういう未成年の人たちですから、非常にある意味でナイーブなんですな。それで、密室で取り調べておいて、症状が悪化したとか、もう引きこもりになっちゃったとか、言葉をしゃべらなくなったとか、様々な問題点を、本来であれば施設を指導、監視するような立場にある行政がこんなことをやっている、こういうケースもあるんですね。こういうところもこれから十分に注意をしていっていただきたいと、こう思えてならないところであります。 後でこの問題に関してもちょっと関連で質問しますけれども、ちょっと時間が押し迫ってきたので、実は、現金給付、非常に厚生省まだ何か煮え切らないようなことを言っていますけれども、実は厚生省のある部分では既に介護の現金給付が行われているんです。 実は、労災介護で現金給付が行われているんですけれども、ちょっとその内容。それから、それはさすがに給付の水準が低い、二十年ぐらい見直されていないという話がありまして、この労災介護の現金給付が行われているのかいないのか、どのように行われているのかと、それから水準が低いんじゃないかということに関してはどのように考えているのか、それをちょっと担当局から説明いただきたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 労災保険制度でございますけれども、労働災害により後遺障害が残った場合には、まず、障害補償給付ということで、逸失賃金を填補するという意味で現金給付が行われているところでございますけれども、その場合に、特に重い後遺障害が残った場合で介護が必要になった方につきましては、これに加えまして、介護補償給付といたしまして介護費用として掛かった実費を現金で給付する制度を設けているところでございます。 給付額につきましては、原則として費用の実費ということでございますけれども、最高限度額と最低保障額が設けられております。その内容でございますけれども、常時介護を要する場合は、最高限度額が月十万五千百三十円、最低保障額が月五万七千百十円となっております。随時介護の場合は、それぞれが、月五万二千五百七十円、月二万八千五百六十円となっております。これにつきましては、平成八年に制度が創設されておりますけれども、それ以降、前年度の額に人事院勧告率を参考に改定を行ってきているところでございます。 この給付額の問題でございますけれども、今後、実際にこの介護補償給付を受給されている方の実態を把握した上で、その在り方について検討してまいりたいと考えております。
○木村義雄君 厚生省の悪い意味での検討ではなくて、いい意味での検討でしっかりやっていただきたいと思います。 大臣、大変退屈されておるので、昨日までは御苦労さんでございました。そこで、最後に、大臣に介護保険制度における現金給付のことについて御見識をお聞かせいただきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 以前にも私申し上げたかも分かりませんけれども、ちょうどこれ自社さ政権のときに介護保険の議論が行われて、私も福祉プロジェクトチームの一員として、これは安倍総理なんかもメンバーでおられましたけれども、議論に参加をした際に、この現金給付をどうするかということについてはかなり繰り返し議論をしたことを覚えております。 当時は、ちょうどドイツがスタートしたばかりでありまして、今先生からもお話があったように、ドイツは現金給付を選択制で組み合わせて利用することが可能になっているというふうに理解をしておりますけれども、そういう形で導入したけれども、日本の場合にはどうするのかということで、賛否様々でありました。 先ほど介護地獄という言葉がありましたが、当時一番言われていたのが、介護地獄をどうなくすかということと、それから老老介護、介護地獄と重なり合うところもありますけれども、老老介護をどうするかということで、最終的に、やはりそもそも介護保険を導入するかどうかという議論が定まっていない中で、こういう二つの大きな課題を克服するためにやはり介護保険制度を導入しようということになって、さらに現金給付、現物給付、あるいはその組合せをどうするかという中では、いろんな意見がある中で、現金給付は取りあえず横に置いておいて現物給付のみでいくと。その分、民間の事業者を導入をするということにしたというふうに記憶をしているわけであります。 この介護保険法の目的というのは、もう御案内のように、自立支援と重度化の防止と、こういう二大目的を達成するための介護保険制度でありますから、今回、今先生から御指摘をいただいたような現金給付を考慮をするということであるならば、この二つの大きな目的にとってそれがどういう意味を持つのかということを考えるとともに、やはり我々、先ほど冒頭に先生からお話があったように、予想以上に費用が掛かっているこの介護には、当然費用が掛かればその負担があるわけですから、その負担をどういう割り振りでこれからやっていくのかということも同時に考えなきゃいけないわけでございますので、ドイツでこういう形で入れたということは、それなりには意味があったからドイツは入れているわけでありますし、日本でもどうしようかということを考えたということは、入れるべきだという考え方の人ももちろんおられたわけでありますので、今申し上げたような二つの大きな目的を達成するのにどうだろうかということ。 そして同時に、負担の在り方がどうなるのか、つまり組み合わせるということは今の現物を減らして現金を得るということだけでいけるのか、あるいはもっと全体を大きくしていくのか、そういうこともいろいろ関わってくることだろうというふうに思いますので、尽きぬ問題点がいっぱいあろうと思いますので、今日先生から改めて現金給付の有用性について御指摘をいただいたというふうに思いますが、そういったことについて、まだ介護地獄はあるということでありますが、さっき局長から固定化の問題がありましたけれども、やはりあの当時、女性が家庭で介護地獄から脱却をするためには介護の社会化というものが必要だという御意見も強かったことをよく記憶をしているわけでありますので、そういうことを含めて今いろいろな御意見を頂戴をいたしましたので、私どもとしても必要な検討は行っていかなければならないというふうに考えております。
○木村義雄君 ありがとうございました。 時間が意外となくなってきたので、あとの問題、さあっと言いますから、これまとめて答えていっていただきたいです、部会方式で。 今度、介護療養病床が存続が引き続き認められて、今後も介護療養病床、これによって医療難民、介護難民の発生が防げたわけでありますけれども、一応期限は六年ということになっておりますので、仮に六年たっても介護療養病床が残っている場合には、これはもう当然廃止しないのが当たり前なので、今回も残したのは六万床も残っているわけですよね。だから、六年たっても介護療養病床が残っていれば、当然これはやっぱりそのままに存続はさせるべきだと、こういうように思うわけで、その辺のことに関してお聞かせいただきたいのと、基本的に、こういう中途半端な形じゃなくて、そもそも介護療養病床というのは、社会的入院けしからぬといって、それで介護療養病床をなくしてしまえばお金が浮くというおかげで、これもさっき言った、財務省が何か強引に押し付けてきたような話で、それに財務省系の議員が乗っかっちゃったと、私はそのように思っているんですけれども。 まあ、そもそも不純な動機でこの廃止が決まって、あの民主党政権ですら一回延ばしたんですからね。自民党政権で今度のやつはちゃんと引き続いて延ばしたんですけど、これはもう最終的に本則に戻すべきだと、こう思っておるので、この辺のことも少しちょっとお聞かせいただきたいのと、今度、新類型が認められてきているわけですが、この新類型は介護療養病床からの移転だけではなくて、新しい、そこの新設も認めていくと。例えば、老健から新形態である介護医療院の方に行きたいという人もいるかもしれないし、全く新しくやりたいという方もいるかもしれません。 それで、よく言うのは、せっかくの新類型が何か全然理解されていないというか、新しいものは、まず介護療養病床が廃止されるというのはみんなよく知っているんですけれども、残るということをまず知らないので、この辺をまず徹底的に通知していってほしい、周知していってほしいと思うのに、それに加えて、今回の介護医療院という制度も、新しくできる以上は、これ何か前の転換老健みたいに、結局、線香花火のように消えてしまったということにするのかどうか。その辺もお聞かせして、特にそれはやっぱり新しいものが魅力あるかどうかなんですよ。そういう魅力あるものを、手を挙げたら実際は絵に描いた餅であなたは駄目ですよと、こういうことじゃ話にならないので、その辺をどういうふうに考えているのかということと、介護療養病床と一緒に老人性認知症疾患療養病棟、これはどうしていくのか。恐らく後でみどり先生の方が追加でやると思うので、この辺も一つお聞かせいただきたいのと、それから、実際、今介護の中で問題になっているのは身体拘束なんです。本来これはしちゃいけないんです。ところが、もう常態化しているのが現状で、やっぱりこれは私はほっておくわけにはいかないだろうと。あれだけ問題になって、やっぱりこの身体拘束をこれからどうしていくのかと。ちゃんとしたことを行っていかないとまた大問題になってくると。今はこれに対してはペナルティー、身体拘束減算があるんですが、ほんの僅か、五十円ぐらい、一日五十円ぐらいのペナルティーですから、実際は役に立っているのかどうか等を含めて、もっともっと介護施設における身体拘束について、これ、医療の方では精神保健指定医というのがいて、それが必要性に応じて、これはやむを得ざる場合に拘束を認めているんですけど、介護の場合にはこういうルールはありませんから、精神保健指定医、やっぱりこういう専門家がちゃんとした関与をしているルールを作るべきじゃないかなと、こう思っています。 それから、今、要するに、介護療養病床とかいうものの必要なものを残しておくのが当然なんですけれども、実際は何が起こったかというと、七対一の急性期病床ばっかり増やしちゃったわけですよ。それで、そこではもう看護師集め過ぎちゃったわけ。今になって抑制しようとして、ところが、あれが、八割は公的病院だから、公的病院というところはなかなか、民間病院と違って、お払い箱にしないんですよ。そうすると、公的病院、これからベッド数も減らす、七対一病棟も減らしていく中において、看護師が余っちゃうんで、この辺の対策をどういうふうにしていくのか。ちゃんとこれからニーズがある療養病床とかその他のところに回るように看護師をしていくのが非常に重要なことだろうと、こう思っております。 もう一つは、ちょっと介護の方で、ユニットケアが、最初に厚生省はちゃんと進めたのに、これを何か、言ってみれば二階に上げてはしごを外しているんで、この辺の対策もしっかり考えてほしいのと、もう一つ、昨日もちょっと本会議で誰かが言っていましたけど、要するに、自立支援法と介護保険の関係で、六十五歳になったら介護保険優先という、あれ何か一定の合理性あるというふうな話でしたけれども、ここはやっぱり私は、これは自立支援法の範疇で六十五歳の方々でもちゃんとやるべきだと。これは自立支援法優先という原則をしっかり立ててほしいと思うんで、その辺もしっかりと答弁をお願いします。 以上です。
○政府参考人(蒲原基道君) 一点を除いて私の関係なので御説明します、簡単にやりたいと。 まず、六年間延長されたという件でございます。この件については、受皿として考えられる介護医療院のいろんな基準ができるのが審議会の関係で来年辺りになってくるということもあるので、やはりそれを見ていろんな上司が判断する時間が必要だと。あるいは、それを見てどういうふうに職員の組替えをやるかということも含めて検討しなきゃいけないんで六年ということになったわけであります。この六年間については、移行ができるようにしっかりと支援をしていくし、その過程において、その状況をよく見た上で支援の在り方についても更に考えていくところでございます。 もう一点、介護医療院についての話がございました。これ、おっしゃるように、介護療養病床からの転換もありますけれども、新設というのも認められるというふうな法律上構成でございますけれども、その際、やはり都道府県で一体どういうものが必要かといったことをよく見た上で判断をしていくということだと思います。老人性疾患病棟の件についても、その機能が維持されるようにきちっとやっていくということでございます。身体拘束についても、やはりこれ手続をきちっとしなきゃいけないんで、いろんな専門家の関与も含めてよく考えていくということであろうかというふうに思います。 それからユニットケアについては、我々一定の方向感出してございますけれども、いろんな報酬も含めて、これから引き続き考えていくということだというふうに思います。 六十五歳以上の件については、これはちょっと担当の局が今いませんけれども、これは介護保険、社会保険と言わば公費の役割分担をどう考えるかということでこれまで御説明しているということでございます。
○政府参考人(神田裕二君) 現在急性期で働いておられる看護師の方々が病床機能の転換等に伴って慢性期や在宅で今後再配置をしていくべきではないかという御質問についてでございますが、御指摘のとおり、地域医療構想というのが全国の都道府県で策定されました。全国的に見ますと、急性期が過剰で回復期が不足しているという状況でございますので、まさに急性期から回復期に機能転換をいたしますと、病棟で活躍されていた看護師の方は訪問看護など在宅医療の場で御活躍いただくということが考えられるわけであります。 このため、地域医療構想調整会議で今後機能分化、連携の議論をしていくわけでありますけれども、その中では看護師の計画的雇用等、人材確保に関する事項も含めて議論いただくように厚生労働省の検討会では既にお示ししているところでございます。
○政府参考人(鈴木康裕君) 保険局といたしましても、そうした地域医療構想の実現を、寄り添い、そして支えられるような診療報酬改定を来年の三十年の同時改定を目指して努力をしたいというふうに思います。
○木村義雄君 時間内に御協力いただいて、ありがとうございました。 以上で終わります。
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党の石井みどりでございます。 今回の介護保険の改正法では、現行では認知症については調査研究の推進等としての記載でございますが、この改正法案ではリハビリも位置付けられておりますし、それから、新オレンジプランの基本的な考え方、普及啓発等の関連施策の総合的な推進を位置付けておられる、リハビリも位置付けられた、このことは高く評価したいというふうに思っています。 昨年のこの通常国会、三月十日にも私は質問させていただいたんですが、そのときに御回答いただいた件について、その後の進捗状況というか、現状どうなっているかを確認をさせていただきたいと思います。 昨年の質問では、何点かお答えいただいたんですが、一つが、認知症の専門医療に期待される役割に関する手引きを作成する、この状況。それから、医療・介護連携のための情報共有ツールのひな形を検討するとおっしゃった、これの検討状況。それから、認知症における介護の枠組みの構築状況。そして四番目として、認知症施策のアウトカム指標の作成というようなこともおっしゃいましたので、それぞれの現在の進捗状況をお教えください。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 御指摘のまず一点目の認知症専門医療に期待される役割に関する手引きについてでございます。これは昨年完成をいたしまして、それを認知症サポート医の養成研修等で周知をしているというところでございます。 二点目でございました、医療・介護連携のための情報共有ツールのひな形としていろんな本人の情報等を書いてございます認知症情報連携シートというのを作成いたしまして、これについてはホームページ等で周知をしているところでございます。 三点目でございます。認知症医療と介護の連携の枠組み構築のために平成二十八年度にモデル事業の予算を計上し、二次医療圏単位で循環型の仕組みの構築を進めております。これを今年度も引き続き予算を計上しているところでございます。 四点目でございますけれども、認知症施策のアウトカム指標の作成状況でございますが、これは二十八年度に研究を実施しておりまして、今年度も御本人の方あるいは介護者の状況を測る指標として引き続き研究を進めていく予定という、こういう状況でございます。
○石井みどり君 ありがとうございました。 なかなか厚生労働省、厚生行政も労働行政も政策評価というところが非常に私は弱いと思っておりましたが、今回、この新オレンジプランの中できちんと認知症施策のアウトカム指標、こういうものを作っていくんだということを打ち出された、これはもう今までの厚生労働省としてはなかなか、かつてなかったことではないかと思っておりまして、是非お進めいただいて、そのアウトカム評価をきちんと見た上で、その後どう展開していくかということを是非進めていただきたいというふうに思っています。 〔委員長退席、理事島村大君着席〕 先ほど申し上げましたように、今回の介護保険法の中の第五条の二のところで、要は、新オレンジプランに基づいた施策の推進という、総合的な推進ということが出ておりますので、少しこのオレンジプランに基づいて御質問をさせていただこうと思っています。 このオレンジプランの中では、世界で最速で高齢化が進展した我が国で、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、医療、介護、介護予防、住まい、生活支援が包括的に確保される地域包括システムの実現を目指し、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現のために策定したというふうにはありますが、この中でいろんな数値目標みたいなものは出されていますが、少し大ざっぱな言い方ですけど、オレンジプランの具体的な進行状況をお伺いしたいと思います。 何度も今まで申し上げているんですが、認知症は進行する脳の変性疾患であります。認知症においては地域ケアの中で司令塔機能が必要とされています。とりわけ医療が、脳の変性疾患でありますので、医療がその司令塔機能を発揮すべきだと考えています。その司令塔機能発揮のために、地域包括支援センターの医療との連携機能強化、あるいは地域包括支援センターの機能を併せ持つ認知症疾患医療センターについてもこのオレンジプランの中で記載されていますが、この進行状況はどうなっているでしょうか。
○大臣政務官(馬場成志君) お答えします。 新オレンジプランでありますが、医療と介護等の連携を推進し、認知症の方に対するサービスを効率かつ効果的に提供するために司令塔機能を構築し、それぞれのサービスを連動させることとしております。各地域において地域包括支援センターと医療機関の連携機能の強化をするなど、医療と介護等のネットワークを構築するために、平成三十年度までに全ての市町村に認知症地域支援推進員を配置することを目標としておるところであります。平成二十八年度末で約千二百市町村に配置される見込みであります。 また、地域包括支援センターの機能を併せ持つ認知症疾患医療センターにつきましては、先進的な広島県においてこのようなセンターを設置し、医療と介護の連携推進が図られているものと認識をしております。 今後におきましても、このように地域の実情に合った医療と介護等の有機的な連携を進めてまいりたいと存じます。
○石井みどり君 今の御答弁の中で、先進的な広島県で認知症疾患医療センターと地域包括支援センターの合併型のセンターが機能しているという、そして実績も上げてあります。 ただ、全国的にこういう合併型がどこにあるかということも余り承知はしておりませんが、非常に効果を上げているということが広がれば更にこの合併型の設立が増える機運になるのではないかというふうに思っていますが、こういった好事例をどのように紹介をしていかれるんでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 医療と介護等の連携の推進のために、新オレンジプランにおきまして、地域包括支援センターの機能を併せ持つ認知症疾患医療センターについて、先進的な取組事例を全国に紹介して地域包括支援センターと認知症疾患医療センターの両者の連携を進めるということをしているところでございます。 話が今ありました先進的な取組事例についてですけれども、これにつきましては、平成二十七年度に地域包括支援センターの機能を併せ持つ認知症疾患医療センターの例、先ほどの例も含めた好事例について、言わば認知症疾患医療センター先進事例集というのを作成をいたしました。そして、平成二十八年度にはこの事例集を都道府県、指定都市に周知をしたところでございます。 このような好事例について、今後とも情報収集するとともに、同じように先進事例集としての全国への周知、こういったことをこれからも引き続きやってまいりたいというふうに考えております。
○石井みどり君 認知症は塩崎大臣もライフワークだとかつておっしゃっておられますが、私もそうでありまして、社会の高齢化が進展すれば、そして高齢者が増えれば増えるほど、そして、それぞれやはり長生きをすれば認知症になるリスクは高まるわけでありますから、やはり私にとっては、たとえ認知症になっても幸せに人生を送れる、最期を迎えることができるというのが目標であります。そのために、是非厚生労働省の方々と力を合わせて幸せな認知症というものを目指していきたいというふうに思っています。 今、精神科病床もそうですが、認知症の入院の長期化の問題が指摘をされています。これに関して、厚生労働科学研究によって、前向きコホート研究で、何が長期化の要素なのか、何が原因なのか研究がされていますが、その中で、家族の介護負担と入院の長期化に正の相関関係があるという結果が出ています。 〔理事島村大君退席、委員長着席〕 先ほども御紹介した新オレンジプランの中で、本人主体の医療、介護等を基本に据えて医療、介護が有機的に連携し、認知症の容態の変化に応じて適時適切に切れ目なく提供されることで、認知症の人が住み慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らし続けることができるようにする。そのため、早期診断、早期対応を軸とし、BPSDや身体合併症等が見られた場合にも、医療機関、介護施設等での対応が固定化されないように、退院、退所後も、そのときの容態に最もふさわしい場所で適切なサービスが提供される循環型の仕組みを構築するとオレンジプランの中にあります。私はこの循環型の考え方がやはり認知症において非常に重要なんであろうというふうに思っています。 よく聞きますのは、家族が一生懸命、本当に介護に一生懸命やっても、BPSD、周辺症状あるいは中核症状も進展すると、非常に家族にとってはもう過重な負担が掛かってしまう。そして、もうぎりぎりになって専門家のところにたどり着く。早期にきちんと専門的な処遇を受ければ、早期に自宅へ帰れる。何も施設や医療機関が抱え込むことはないんですね。今申し上げたような、そのときの容態に応じて適時適切なサービスを受けることによって在宅が保障されるわけであります。 医療機関も、私は様々な施設も在宅を支えるためにあるんだというふうな認識を持っておりますが、この入院長期化の問題に対応するために、やはり循環型の仕組みを、このオレンジプランの中でおっしゃっている循環型の仕組みを、これをきちんと広げていくということが大事だろうと思っていますが、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 まず、精神科病院に入院されている認知症の方を対象とした調査研究、先ほどのお話のように、調査研究におきまして、認知症の方を介護する家族の皆さんの介護負担が重いことと入院期間の長期化に関連があるという結果が出ているということは我々も承知をしているところでございます。また、お話がございましたとおり、家族による介護が限界になってから入院させる場合もあって、治療により症状が緩和されても在宅復帰をためらい、入院が長期化するという、こういう場合もあるというふうに考えられるところでございます。 このため、先ほど先生から話がございましたとおり、この新オレンジプランでは、認知症の早期診断、早期対応を推進するとともに、そのときから、言ってみれば医療機関、介護施設等での対応に限らず、言わばその人にふさわしい、容体にふさわしい場所で適切なサービスが提供されるということが大事で、これが非常に大事な鍵になります循環型の仕組みということだと思いますけれども、そうした循環型の仕組みが重要だというふうに私どもも考えております。そうした仕組みが地域地域できちっとできるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○石井みどり君 現行の認知症の治療病棟は、BPSDが改善しても家族がやはりもう忌避感情が働いてしまって、あるいは、場合によっては地域の中で御近所の人から、譫妄とかあるいは幻聴、幻覚がひどかったりすると、例えば暴力沙汰があったりあるいは刃物を持ち出したりしたようなケースでは、二度ともう戻ってこないでほしいというようなことを地域社会から、地域から言われたりするケースもあったり、ですから、家族が退院を拒否するというケースは日常見られるわけであります。そういう実態がございます。 今御答弁いただいたコホート研究、厚労科研の、これですと、また入院二か月ぐらいすると非常にADLが低下する、そしてこのことも早期の退院を阻害するということが分かっています。そうなりますと、認知症の非常に在宅を目指すため、地域移行のための大事なことは、やっぱり生活機能障害、これを改善するリハビリテーションが確立される必要があるというふうに思っています。 先ほど局長からも御紹介があった循環型の仕組み、これを実現するためには、後方支援ですね、後方支援としての認知症の進行時期、病態に応じた認知症の病棟の機能分化が必要なんではないか、そのことによって地域移行が可能になるんではないかというふうに思いますが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) 認知症に関しましては、先ほど来出ております循環型の仕組みを設けて、御本人の容体の変化に応じて適時適切に切れ目なく、その人にとって、そのときにその状態にふさわしい場所で医療・介護サービスを提供していくことが非常に大事だということで、それを目指しているわけでございます。 今お話がありましたのは、医療とか介護とかいろんなサービスがございますけれども、そうしたサービスの中だけじゃなくて、サービスのつなぎのところだけじゃなくて、例えば医療機関の中において、ちゃんと認知症の容体に応じた環境で適切な対応を行っていく、それを恐らく病棟内での機能分化という言葉でおっしゃったんだと思います。 この点については、例えばこれ広島県の例とお聞きしておりますけれども、基金を活用したモデル事業というのがあって、その中では、一つの病院の中で急性期の治療病棟があって、その次に認知症の治療・リハビリ病棟というのがあって、その後、最重度認知症療養緩和ケア病棟という形で、少し役割分担を持っているという事例があって、モデル的な事業が展開されるというふうにお聞きをいたしております。 そういうことがやられていると、恐らくスムーズに地域に戻れていけるということだと思うので、今後とも、その地域移行を含めて、認知症の容体に応じた効果的な支援の在り方について、そうした事業も含めてエビデンスを集めて実態の把握等に努めていきたいというふうに考えております。
○石井みどり君 なぜ認知症の病棟の機能分化を申し上げるかといいますと、かつて精神科の病院で不祥事がありまして、精神科医療というのが劣悪であると社会的に非常に非難を受けた時代がありました。それが、思春期の摂食障害の思春期障害のような若い女性から、処遇困難例のいわゆる薬物依存の患者さんから、それから触法の患者さんまで、ありとあらゆる患者さんが同じ病棟にいるというむちゃくちゃな、そういう時代だったんだと思いますが、同じ病棟で処遇をされるというような、そういうことが不祥事の原因でもあったというふうに私は思っていますが。そこで、専門病棟を確立して、分離して、機能分化を図って、そして精神科医療の質の向上に努力してきたという、こういう経緯がございます。そのことを考えても、やはり認知症の病棟の機能分化というのは、私は非常に重要で必要なことだろうと思っています。 先ほど回答がありましたモデル事業の中で、やはり様々なデータがこれ、今出てきておりますが、これをどのように生かしていかれるおつもりか、ちょっとお聞かせください。
○政府参考人(蒲原基道君) 先ほどの広島の例を申し上げましたけれども、そのような精神科病院の中で、病棟ごとに機能分化を行っている例というのがあるというふうに承知しておりますので、それぞれの地域におけるそうした病棟の機能分化の取組のデータ、あるいはそこにおける取組だけじゃなくて、そこから地域にスムーズに移行していった状況、そうしたことについてのいろんなデータを収集してエビデンスを集めて、その上で認知症の容体に応じた言わば効果的な支援の在り方ということを検討してまいって、それをまとめて、またいろんなところに広めていくと、こんなことが大事かなというふうに思っております。
○石井みどり君 羽生田委員長がよく御存じだと思いますが、今、医療には非常にエビデンスを求められて、そのエビデンスがないと、新たな試みとか、MDの先生はやっぱりよく御存じですけど、非常にそういう、いわゆるEBMあるいはEBヘルスケアですね、そういうものがないと新たな政策は評価をしてもらえないという状況でありますが、どうぞ厚生労働省の施策もエビデンスに基づいた、サイエンティフィックで合理的で客観的な、そういうエビデンスに基づいた政策を是非お願いしたいと思います。 私、昨年の三月十日の質問の中で、先ほど木村委員も御質問がありましたが、老人性認知症疾患療養病棟、これ、介護報酬の指定基準において指定介護療養型医療施設と規定されています。精神病床でありますが、この老人性認知症疾患療養病棟のことを繰り返し御質問しました。現在の老健局長ではないんです、当時の老健局長からなかなか明快な御答弁をいただけなかったので何度も繰り返し御質問いたしました。 現在、この老人性認知症疾患療養病棟が、これ昨年の九月、まとめられたのは年内だと思うんですけど、データだと、現在、二十三施設あって、三十四病棟、病床数としては千八百五十六病床数、入院患者の方が千六百九十四人ですね。で、病床稼働率が非常に高いんですね、九一・三%。びっくりするのが、この患者さんの非常に高齢化率が高い。八十五歳以上が半分以上、そして後期高齢者と言われる七十五歳から八十四歳の方も三四・五%とかですね。そして、それにつれて要介護度も非常にやはり高い方が多いと。 そういうようないろんなデータが出ていますが、そのときに、塩崎大臣にもこの老人性認知症疾患療養病棟をどうしていくんですかと御質問しましたら、大臣は、精神病床であるこの老人性認知症疾患療養病棟をどのように位置付けていくのかしっかりと議論をしていかなければならないという御答弁をいただいたわけであります。議論の結果はどうなったんでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) この老人性認知症疾患病棟の関係でございますけれども、この件については、いろんな要望を踏まえて、これは療養病床の在り方等に関する特別部会の中でいろんな議論をいただきました。これまでもこうした療養病棟においては認知症の患者の方々に対して適切な医療が提供されているわけでございますけれども、この点につきましては、関係団体からの要望も踏まえた上で、この特別部会の報告の中で以下のような整理を記載がされております。老人性認知症疾患療養病棟に入院している認知症高齢者に対し、引き続き適切な精神科専門医療が提供できるように配慮すべきだということが昨年十二月に取りまとめられた特別部会の報告で書かれているところでございます。 現在、こうした報告を踏まえまして、老人性認知症疾患療養病棟で提供されている医療が引き続きしっかりと提供されるように、今後、関係する審議会においてきちっと議論をしていくということにしているところでございます。
○石井みどり君 少し曖昧模糊とした御答弁であったと思うんですが、そのいわゆる療養病棟でありますが、日本精神科病院協会から御要望が厚生労働相に出ていますですよね。非常に当然のことを要望されているわけでありますが、やはり認知症の最重度の療養、緩和ケア病棟というのは、私は、今まだ存在している現行の老人性認知症疾患療養病棟からの移行が考えられるんではないかというふうに思っています。 この日精協の要望の中にも、緩和ケアを含む精神科専門医療体制の更なる充実を目指して幾つかの要望が出ているという、これに対してどのような対応を今されているんでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) まさに日本精神科病院協会からの要望書というのが昨年の十一月に出されておるところでございます。その中では、幾つかございますけれども、例えば一つ目のところには、老人性認知症疾患療養病棟は、精神保健福祉法に規定する精神医療の対象となるような重度の症状を有する認知症患者を診ており、現在この病棟で提供している専門的な医療が更に充実されることといったようなことが、あと幾つか項目が入っているわけで、この要望書自体は、やはりそうした施設で行われている精神科の医療といった、医療の面をきちっと維持できるようにしてほしいということなので、そうした維持ができる方策について今、関係の審議会等で御議論をいただいて、維持できるようにきちっと議論していると、こんな状況でございます。
○石井みどり君 今、関係審議会で議論をとおっしゃった、それから医療の面を非常に強調されたのも、それも分かるんですが、しかし、この日精協の要望書の中にも緩和ケアという文言が入っています。緩和ケアは、そもそもがん患者さんのところで緩和ケアというのが、テキスト、アメリカの専門書の訳したときに終末期に限定したみたいな誤解が広がってしまった。私の認識では、緩和ケアというのは、がんであれほかの循環器疾患であれ認知症であれ、発症初期から緩和ケアは始まると思っています。これはQOLの向上ですから、入院しようが在宅療養であれ、生活があるわけですね。ですから、QOLの向上という観点を考えれば初期から緩和ケアというのは私は必要だと思っています。終末期のホスピスみたいなもののイメージが広がっていますけれども、それは違うというふうに思っています。 緩和ケアは、少なくとも、ほかの疾患も、がんでもそうでしょうけど、家族へのケア、あるいは不幸にして亡くなられた後の遺族ケア、グリーフケア、これも含まれるんだというふうに思っています。そして、医療の必要度やあるいは看護や介護の必要度からどうしても長期療養が必要である、そして地域ケアとの交流ですね、ショートステイであったり家族教育や訪問診療、あるいは訪問リハビリみたいなものとのその交流も必要であるために、私はやはり介護保険適用が適切ではないかというふうに考えていますが、どのようにお考えでしょうか。介護保険でやるべきだというのは、大先輩の木村先生の持論でもあるんでありますが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 認知症につきましては、発症の予防から発症の初期、中期、そして今話が出ました人生の最終段階まで、その症状の容体の変化に応じて適宜適切に切れ目なくふさわしい場所で医療・介護サービスが提供される仕組み、これが大事だということはこれまで何度も話が出たところでございます。 そうした中で、今話が出た緩和ケアでございますけれども、やはりこれは今のような観点から必要な医療、介護等が有機的に連携しながら提供されることが重要だというふうに思います。 お話が出た緩和ケアそのものですけれども、これは、今のような提供されるケアの中身だとか、あるいはどういうふうな内容なのか、あるいはそのためにどんな設備等が必要なのかといったことを踏まえて、適切な施設類型、保険類型の適用ということで、お話が出ているような中身をよく見る中で医療保険なのかお話が出たような介護保険適用なのかといったことを整理していくと、こういうことではないかというふうに思います。
○石井みどり君 是非、認知症医療の現場を十分見てください。そして、本当に何が求められているのか、それをお考えいただいた上で施策を決めていただきたい。医療保険が全てではない。この老人性認知症疾患療養病棟は介護保険で運営されている。そのプラス、メリットも非常にあるんですね、今申し上げたような。だから、是非そこを御理解いただきたいというふうに思います。 それと、新オレンジプランの中でも、身体合併症に適切に対応できる医療の提供の場の在り方について検討を進めるというふうにありますが、どのように検討し、そしてその結果はどうなったんでしょうか。
○大臣政務官(馬場成志君) 認知症の方の身体合併症等への対応を行う医療機関におきましては、身体合併症への早期対応と認知症への適切な対応が求められておるところでありますが、身体合併症等への対応を行う一般病院等における認知症への対応力を高めるために、一般病院に勤務する医療従事者を対象に認知症の対応力を向上させるための研修を実施しておりまして、昨年度末の見込みで約九万人の方が受講いただいているところであります。 このほか、平成二十八年度診療報酬改定におきまして、身体疾患のために一般病棟に入院した認知症患者に対する病棟での認知症症状に関するケアや多職種チームによる介入について評価する加算を設けたところであります。こうした取組により、認知症の方の身体合併症への対応等が適切に行われるよう取り組んでまいりたいと存じます。
○石井みどり君 昨年の質問したときの回答とほぼ一緒でしたですね。 もう時間がなくなってきましたので、ちょっとスキップさせていただいて、新オレンジプランでは、認知症に関する専門医、認定医等について、数値目標を定めて具体的に養成を拡充するよう、関係学会等と協力して取り組むというふうに記載されていますが、その後の対応と、で、実は私が聞き及んだところでは、日本精神神経学会が認知症のための専門養成の研修を行っています。研修をもう既に行っておられます。そのことを老健局の方に御相談に行かれたと、理事長がですね。ところが、老健局から拒否されたというふうに聞いているんですけれども、なぜ拒否されたのか。専門医の養成のところと、そしてなぜ、専門医を養成するために日本精神神経学会という非常に大きな学会ですので、ここできちんと養成すればかなり対応できると思っています。その辺をちょっと、なぜなのか、そしてその後の養成状況とか、お教えください。
○政府参考人(蒲原基道君) まず一点目でございますけれども、専門医、認定医についての関係学会等と協力して取り組む件でございます。 早期診断、早期対応のための体制整備が必要だということで、医師が認知症に対する対応力を高めて必要に応じて適切な医療機関につなぐということが大事ですので、そうした認知症に関する専門医、認定医等について、数値目標を定めて具体的に養成を拡充するように、関係学会等と協力して取り組むということにされているわけでございます。厚労省の方から現在認知症の関係学会の代表の方々に対しまして協力を要請いたしまして、それを受けまして、各学会において認知症に対応するための研修等を増やしていただいているというふうに承知をいたしております。 例えば、話が出ました日本精神神経学会は、二十八年十二月現在で精神科専門医約一万人、一万九百六十六名、あるいは日本認知症学会は二十八年十二月現在一千百四十七名、そういった養成が進んでいるところでございます。 今後とも、これらの関係学会とよく連携しながら、専門医、認定医がより多く養成されるようにお願いをしてまいりたいというふうに思います。 それから、二つ目でございます日本精神神経学会の取り組む研修について厚労省老健局の対応の件でございます。 まず、この状況ですけれども、日本精神神経学会においては、認知症の診療能力の向上を目的として、日本精神神経学会の専門医を対象としたe—ラーニングによる研修を本年三月から開始されたというふうにお伺いをいたしております。 日本精神神経学会からは、厚労省に対して、教材作成等を進めるに当たって、昨年度の検討の途中の段階から御連絡をいただきまして、研修の内容等について御相談をいただきながら先方で進めていただいているということで、何か研修の実施自体を拒否したということではございません。ただ、一つ事実で整理して分かっていることは、実は、研修の内容はもう学会の判断なんですけれども、この研修を受講することによって、実は先生御案内のとおり、認知症のサポート医というのがあって、サポート医の研修とこの精神神経学会の学会の研修を同等のものとみなせないかという御相談があったということがございました、事実として。で、それに対しましては、私どもの方から、それはまず研修を開始していただいて、その状況も踏まえて今後の対応は検討したいというようなことをお伝えして、引き続き御相談しようということになっておるんで、拒否したとかいうことはないんですけれども、そういう、今すぐサポート医の養成と同じ状況というところまで認定するんじゃなくて、引き続き相談しましょうという、こういう事実はあったというふうに認識しております。
○石井みどり君 ちょっと私は理解できないのは、認知症サポート医というのは、はっきり申し上げて、これ、研修会のレベルが専門性の観点から高くないという御指摘を、あるいは苦情もいただいているんですね。MDの先生何人かいらっしゃいますけれども、臨床医療は臨床経験が大変重要であると思っています。今、サポート医の研修で、座学だけですよね、サポート医の研修は座学だけだと思うんですね。言わば臨床経験なしで、座学だけで研修をしているんじゃないんでしょうか。 そこからいくと、非常に専門性の高い精神神経学会の方からきちんとそういう御相談があった、引き続き相談していくということでありますが、少し勘違いされているんではないんでしょうか。厚生労働省、いかがです。
○政府参考人(蒲原基道君) まず、認知症サポート医の養成の対象者に関してですけれども、実は、要件というか対象者がありまして、一応認知症の診療に携わっている方というのが一つ入っているので、ただ、期間がどのくらいとかということは決まっていないので、全く経験がないということではないということが一つございます。 その上で、先ほどの件でございますけれども、これは精神神経学会から御相談があったものが、これ、e—ラーニングによる研修ということで、あと中身についてもよくこれから話を聞いた上でよく御相談しましょうということになっておるので、何かアプリオリにこれが駄目と言っているということではなくて、よくこれから相談しながらやっていきましょうという、こういうことだというふうに認識いたしております。
○石井みどり君 是非よく御相談ください。 先ほど、今回の法改正で、リハビリテーションということが位置付け、明記されたという、非常にこれは私は高く評価したいんですが、ただ認知症リハビリはまだ本当に緒に就いたばかりといいますか、少し研究も出てきていますが、まだなかなか現場でははっきり申し上げて風船バレーに毛が生えたような、そういうものとか、カラオケをするとかですね、そんな実態がないわけではないんですね。さっき申し上げたように、生活機能障害でありますので、そういう観点からのリハビリの手技が早く確立されるべきだというふうに思っています。 このオレンジプランの中でも、適切なリハビリテーションの推進とありますが、この認知症リハビリテーション手技の今各いろいろ研究が進んでいますが、この開発について、非常にその研究を推進すべきですし、プログラムの作成が重要であり、求められますが、この点をどのようにお考えで、どう評価されているんでしょうか。もう多分最後の時間になりましたので、これが最後の質問になると思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 認知症の方に対するリハビリテーションにつきましては、話がありましたとおり、実際に生活する場面を念頭に置きつつ、有する認知機能等の能力を見極め、これを最大限生かしながら日常生活を自立して継続できるように推進するということが重要であると思います。 このため、これまでも先進的な取組を収集し、全国に紹介したところでございますけれども、認知症リハビリテーション手法など、生活機能の障害を改善するリハビリテーションモデルの開発に関する研究、これは平成二十九年度も厚生労働科学研究費でやる予定にしておりますけれども、そうした形で研究を進めてまいりたいというふうに考えております。
○石井みどり君 時間ですので終わりますが、済みません、質問たくさん用意したのに、警察庁の方、申し訳ありません、質問できませんでした。またの機会に残りはさせていただければと思います。 ありがとうございます。
○委員長(羽生田俊君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○三原じゅん子君 自由民主党の三原じゅん子でございます。 おととし芥川賞を取って話題になりました羽田圭介さんの「スクラップ・アンド・ビルド」という小説がございます。先生方もきっと御覧になったと思うんですが。資格試験を控えたフリーターの二十代の青年が、叔父さんの家から引っ越してきて同居することになったおじいさんの介護をするという小説でございました。介護されるおじいちゃんと介護する孫が、肉親とはいえ最初は擦れ違いもありましたけれども、結局はお互いに認め合って和解をする文芸作品というふうに私は解釈をしております。 羽田さんも、この作品は介護のみをテーマに限定したわけではないと、こう明言しているわけでありますけれども、異なる世代やお立場の方に対して単純な二項対立をつくるというようなことはせずに、相手の顔が見える状態でどんな行動を起こすのかということをテーマにしたという、こういう趣旨のことをおっしゃっておりました。 私自身も七年前に議員となるまで介護施設の運営に携わってまいりましたので、少々は現場の問題というのは理解しているつもりですが、介護従事者、要介護者の皆様のお一人お一人のお顔が見えるような、そんな法律改正でなければならないと、そのように考えて質問させていただきたいと思います。 四月十日に国立社会保障・人口問題研究所が公表いたしました日本の将来推計人口での人口問題の現状分析拝見いたしますと、全人口に占める七十五歳以上人口の割合は今後一貫して上昇していくということはもう推計されているとおりでございます。加齢とともに要介護認定率が上昇する以上、今後、介護保険の果たす役割というのはますます大きくなっていくものと考えております。 そこで、介護を取り巻く状況と問題を考えましたときに、団塊の世代が後期高齢者になる二〇二五年に向けて、医療と介護の両方を必要とする高齢者が今後ますます増加するため、在宅医療と介護を一体的に提供できる体制を構築する取組が推進されており、都道府県の市町村支援が充実しているところでは市町村における取組は進んでいるとお伺いしております。しかし、市町村支援につきましては明確な位置付けがなく、都道府県の自助努力によるところが大きくなっているのが現状だと思います。 都道府県による市町村支援に差が生じないように国が積極的に支援することが重要と考えますが、今回の改正でどのような見直しを行うのでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らすというのが大事なことでございます。在宅医療とそれから介護の連携というのを推進をきちっとして充実をさせていくということが地域において極めて大事だというふうに考えております。 こういうことで、今回の法案におきましては、実施主体であります市町村に対しまして都道府県が支援に努めることを法律上位置付けることにしているわけでありますが、具体的には、医療や介護に関するデータを収集そして分析をすること、それから広域的な入退院時の連携体制を整備すること、さらに在宅医療に係る体制を整備すること、こういったことなどの支援に取り組んでいただくことを予定をしているわけでございます。 都道府県の自助努力によるところが大きいという御指摘を今いただきましたが、厚労省としても、都道府県による市町村支援などを明確にした自治体向けの手引を示すことなどによって、御指摘のように、市町村における在宅医療と介護の連携の推進による取組の充実が図られるように国としてもバックアップをしっかりとやっていかなければならないというふうに考えております。
○三原じゅん子君 今後、高齢化が進展する中で、地域包括ケアシステムを一層強化しつつ介護保険制度の持続可能性を確保していくということが重要と考えております。そのためには、市町村の保険者としての機能強化が必要でございます。 今回の改正案では、その保険者機能の強化を図るために、各保険者は、取組内容、目標を含む介護保険事業計画の作成、計画に基づく介護予防等の実施、適切な指標による実績評価、データに基づく地域課題の分析といった、いわゆるPDCAサイクルを実施することが盛り込まれております。しっかり目標を定めて実施していくことはすばらしいことでありますけれども、多くの市町村は情報の不足等からなかなか自立支援等施策の進捗管理がうまくいかないのではないでしょうか。国は、保険者の支援を率先して行う必要があると思っております。 また、今回の改正案では、国は市町村の介護に係る取組を支援するため、財政的インセンティブを付与することが規定されております。地域の介護に関する課題に積極的に向き合って対策を講じて結果を出すといったPDCAサイクルを好循環で運用していく場合には、市町村へのインセンティブを付与するということは一定の効果はあると思います。しかし、その一方で、財政的インセンティブを受け取ることを優先する余り、要介護認定を厳しくしてしまうことが常態化してはいけないとも考えております。財政的なインセンティブについては今後詳細を検討するという予定とのことでありますけれども、是非こうしたことが起こらないように検討していただきたいと思いますが、一言いかがでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 市町村の保険者機能を強化する一環といたしまして、保険者の様々な取組の達成状況を評価できるよう客観的な指標を設定した上で、市町村等に対する財政的インセンティブの付与を予定いたしております。 指標の設定に当たりましては、一つは、適正なサービス利用の阻害につながらないようにということが大前提、その上で、各保険者における高齢化率あるいは地域資源の違い等も踏まえて、アウトカム指標とプロセス指標を組み合わせて公平な指標とすることが重要というふうに考えております。 具体的な指標でございます、例えばアウトカム指標としては、要介護認定率の高低を直接用いず、要介護状態の維持、改善の度合いなどの保険者の取組の成果を反映する指標や、プロセス指標としては、地域包括ケア「見える化」システムの活用状況を含む地域分析の実施状況、あるいはケアマネジメントや地域ケア会議等に関する保険者の基本方針についての地域包括支援センターや事業所などとの共有状況、通いの場への参加状況、さらには地域ケア会議の実施状況など、保険者の自立支援、重度化防止に向けた取組を後押しするようなものになるように、今後、自治体関係者の意見を伺いつつ、検討していきたいと考えております。
○三原じゅん子君 老人福祉法に基づき施設名称や管理者などを届け出ることを義務付けられている有料老人ホームに該当しながら届出が行われていない、いわゆる未届け有料老人ホームについて、厚生労働省の調査では、昨年の六月末時点で千二百七施設ともなっているそうであります。昨年一月末から四百四十三施設減少したものの、八百十五施設は指導を受けた後も届出が行われていない状況にあるとされております。 未届け有料老人ホーム、利用料金が比較的低くて、特別養護老人ホームへの入所待ちを余儀なくされている方々の受皿となっているとされております。その一方で、部屋の面積基準や消防法上の基準を満たさないというところも多くて、行政による指導監督を強化する観点からもその実態把握が急務と考えております。 そこで、未届け有料老人ホームの実態把握や指導監督体制の強化など、厚生労働省の対応策についてお聞かせください。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 先ほど話がございましたとおり、未届けの有料老人ホームの実態ですけれども、二十八年六月現在千二百七ということでございます。前回の調査からは幾つか改善措置でやっていまして、未届けの有料老人ホームの実態把握をより一層徹底するために、届出先の都道府県等だけではなく、市町村の地域包括支援センターやあるいは生活保護部局などからも情報を求めるというふうにしておりますし、さらに、有料老人ホームに該当するか判断できる段階に至ってないものも含めて幅広く把握するということをお願いしています。 いずれにしても、有料老人ホームの適正な運営のためには、まずは届出を行っていただくということが重要でございますので、都道府県等の有料老人ホーム担当部局において、関係部局やあるいは市区町村の地域包括支援センターと日頃から連携を取って未届けの有料老人ホームの把握を徹底すること、さらには届出の促進に向けて取り組んでいるというところでございます。 今後ともよく実態を把握しながら、適正な事業運営に向けた指導監督の徹底を図っていきたいというふうに考えております。
○三原じゅん子君 今般の改正案では、再三の指導に従わずに悪質な事業を続ける有料老人ホームへの指導監督の仕組みを強化するための、未届け有料老人ホームを含め、悪質なホームに対する事業停止命令措置というのが新設されております。他方、実際に入居者を有する有料老人ホームが事業停止となれば、有料老人ホームを生活の場としている入居者の方々にとっても不利益や不便が生じるなど、大きな影響が及ぶことも懸念されているわけであります。 そこで、事業停止を命令する際に、入居者に対する適切な支援というのも私は同時に求められるのではないかなと思っております。今回の改正で事業停止命令措置を新設する趣旨及びその背景、また、その際の当該有料老人ホームの入居者保護等の対応策、こちらについてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 有料老人ホームに対する都道府県等による指導監督につきましては、報告徴収や立入調査、さらにはそれを踏まえた改善命令が既に設けられておりますけれども、再三の指導に従わずに不適正な事業運営を続けたり、一方で入居者保護が図られないまま事業を続けると、こうしたホームもございます。このために、都道府県等による指導監督を強化するため、未届けの有料老人ホームを含めまして、悪質な有料老人ホームに対する事業停止命令を今回新たに設けるというものでございます。 その際、有料老人ホームの入居者に対し必要な介護等が提供されなくなることがないように、今回の法改正におきましては、事業停止等の際に有料老人ホームの入居者の心身の健康の保持や生活の安定を図る必要があるときは、都道府県等は入居者が介護等のサービスを引き続き受けるために必要な援助を行うように努めるものとする規定を新たに設けたところでございます。 少し具体的に申し上げますと、都道府県等が行います具体的な援助といたしましては、一つは、当該高齢者を受入れ可能なほかの有料老人ホームや居住施設等の紹介をする、あるいはあっせんをするということ、さらには、ほかの介護等のサービスを行う事業者の紹介、あっせんを行うということ、必要な支援措置を実施している機関を紹介すること、このようなことを想定しておりまして、適切に入居者保護が図られるよう措置するものでございます。 こうした入居者保護の対策を図ることにより有料老人ホームの入居者が安心して暮らすことができるように、都道府県等とも連携して対策を練っていきます。
○三原じゅん子君 是非よろしくお願いします。 四月十四日に開催されました日本経済再生本部の第七回未来投資会議におきまして、データヘルス改革、ICT、AI等を活用した健康、医療、介護のパラダイムシフトの実現をテーマに塩崎大臣がプレゼンテーションをされております。その資料の中で、ICT等を活用した個々人に最適な健康管理、診療、ケアの提供や、健康、医療、介護のビッグデータを連結した保健医療データプラットフォームの二〇二〇年度本格稼働等により、国民が世界最高水準の保健医療サービスを効率的に受けられる環境を整備すると記載されており、冒頭にも申し上げました、いわゆる二〇二五年問題への対策として今後進められていくものと理解しております。 中でも、介護に関しまして、介護離職ゼロに向けてのデータヘルス活用、介護ロボットなどの取組が御紹介されております。こうした取組について改めて具体的に御説明願えますでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 データヘルスの活用につきましては、介護分野では、科学的に裏付けられた介護を実現するために、科学的分析に必要なデータを新たに収集し、世界に例のないデータベースをゼロから構築した上で、具体的にどのようなサービスが有効か科学的に分析、提示していくこととしております。 また、介護ロボットにつきましては、利用者の生活の質の維持向上と介護者の負担軽減を図るため、一つは、介護現場のニーズを踏まえた現場主導の開発に取り組むとともに、介護現場での活用による実証の結果を十分に踏まえつつ、介護報酬等での取扱いにつきまして、平成三十年度介護報酬改定の際に検討することといたしております。
○三原じゅん子君 今回の塩崎大臣の説明の中で、私はとりわけ科学的介護の実現のためのデータベース構築について注目をさせていただいております。科学的に自立支援等の効果が裏付けられた介護を実現するため、科学的分析に必要なデータを新たに収集し、世界に例のないデータベースをゼロから構築するとされており、各個人の抱える介護における問題に対して科学的分析に基づく支援が実施されることでより良い支援の提供が可能になると考えております。こうしたデータベースを用いた介護への取組はどんどん進めていただきたいのでありますが、どんなに情報を集めても実際の現場において応用されなければ効果はございません。 そこでお伺いしたいのが、今回、この取組はどういった形で各自治体への情報提供されていくのでしょうか。見える化システムのような形で市町村等へ情報提供されるのでしょうか。また、自治体以外にも特養などの介護施設でも情報共有される必要があると思いますが、介護サービスを提供する側への情報提供はどのように進めていくのか、お聞かせください。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、科学的に自立支援等の効果が裏付けられたサービスを具体化し、そのサービスが介護の現場において活用されるためには、自治体や介護サービス提供事業者への情報提供が極めて重要であるというふうに考えております。お話ありましたとおり、現在、塩崎厚生労働大臣の下にデータヘルス改革本部を立ち上げまして検討を進めておりまして、この中で実現に向けた具体的な方策を示していくということにしております。 委員御指摘のとおり、自治体あるいは介護サービス提供事業者への情報提供につきましても、その重要性を踏まえて、具体化をよく検討していきたいというふうに考えております。
○三原じゅん子君 是非よろしくお願いしたいと思います。 最後に、総報酬割の導入についてお伺いをしたいと思います。 介護保険の第二号被保険者の保険料は介護納付金として医療保険者に賦課されており、その負担方法は、制度創設以来、加入者数に応じて負担するいわゆる加入者割でございました。改正案では、加入者割から報酬額に比例して負担する総報酬割へと変更されております。世代内での負担の公平性を考えますと、加入者割は社会保険料負担の逆進性を助長しており改める必要がある点、そしてまた、所得の少ない現役世代への負担軽減が必要である点、この二点から総報酬割の導入には一定の理解ができます。 しかし、平成二十九年度から医療保険の後期高齢者支援金について全面的に総報酬割が導入されており、このままでは介護保険の総報酬割と合わせて相当の負担増となるのではないかと危惧しております。現役世代の負担が増加し過ぎることのないように、何らかの対策が必要かと考えております。 また、総報酬割の導入に当たって、激変緩和の観点から平成三十一年度までの段階的な導入が講じられる予定でございますが、負担増となる保険者に配慮するため、今後も負担軽減措置を継続することが必要なのではないかとも考えております。この度、平成二十九年度に保険者の負担軽減のため支給される補助金は九十四億円と、私の実感ではいささか少なめなのではないかなとも考えております。 この負担軽減措置の継続と拡大というもの、こういったものも考える必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 総報酬割の導入によりまして負担の増加が特に大きい保険者につきましては、激変緩和措置として、一つは平成三十二年度に向けて段階的に導入するとともに、あわせて、被保険者一人当たりの介護納付金の額に上限を設けまして、その額の超過分を全ての被用者保険者間で加入者割によって再按分して負担する仕組みを設けるということにいたしております。また、この再按分による負担につきましては、一定の被用者保険者に対して全部又は一部を国費により補助する予定でございます。 今回設けますこうした保険者に対する支援策につきましては、世代間の負担の公平、負担能力に応じた負担を求めるという総報酬割導入の趣旨を前提としつつ、制度の円滑な導入のために行うものであり、また激変緩和措置として三年間の時限措置が適当と考えているところでございます。
○三原じゅん子君 もう少しいろいろと考えてあげなければならないところがあるのではないかなということを感じながら、質問を終わらせていただきます。
○牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。 今回は、昨日の本会議に引き続き、政府提出の地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案について御質問させていただければと思います。 まず、保険者機能の強化についてお伺いしたいんですけれども、地方分権への大きな流れの中で平成十二年にスタートしました介護保険制度は、そもそも地域の実情に合わせた介護の取組が前提とされておりまして、地域差が発生するということは織り込み済みではなかったのではないかなと思うんですが、本法律案では、介護の地域差の解消を目指し、そして市町村における自立支援等の取組について全国一律の指標で実績評価を実施することが盛り込まれているんですね。 ですが、そもそも地域ごとに異なる特性を持つ介護サービスについて、その実績を全国一律の評価基準で判定するということが適当だとお考えでしょうか。大臣の認識をお伺いできればと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の法案におきましては、高齢者の自立の支援、そして介護の重度化を防ぐという、介護保険の元々の理念でございますけれども、これを実現するために保険者の取組を更に強化をする、それを全国的に展開をするための制度の一環として、今回、財政的なインセンティブの付与というものを盛り込んでいるわけでありますが、今、全国一律についての御指摘がございましたが、この指標は全国一律とすることを想定はしておりますけれども、自治体の実情に応じた取組も含めて様々な側面から評価を行うことができるように多様なプロセス指標を組み合わせるなど、自治体関係者などの意見も伺いながら検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○牧山ひろえ君 自立支援、重度化防止の目的のために厚労省が作成する適切な指標の名の下に一律に目標達成を目指すというのは、被保険者の権利を大きく損なう可能性があるのではないかと思うんですね。いかがでしょうか、地域性からくる差異は許容すべきだと思います。 本会議においても質問したんですけれども、要介護状態の改善度合いのみで自立支援策等の効果を測るべきものではないため、必ずしも全てが客観的に数値化されたプロセス指標ですとかアウトカム指標になじむものではないと思うんですね。また、要介護者本人ですとかあるいは家族がどの程度生活の質の向上ができたかで判断するべきもので、その生活の質の捉え方は十人十色であって、全国一律の物差しで評価することは到底できないのではないかと思うんです。 介護サービスを受けることによって生活の質が向上したかどうかについて要介護者本人や家族がどのように感じるか、そういった定性的な部分についても、困難ではありますけれども指標に加えていく必要があると考えるんですね。この点につきまして大臣はどのようにお感じになっているか、お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 介護を受ける方の満足度とかそういう定性的なものが大事であるということはそのとおりだというふうに思いますが、今回の指標の設定に当たりましては、適正なサービス利用の阻害につながらないことが前提であるとともに、各保険者における高齢化率とかあるいは地域資源の違いなども当然全国でばらばらにあるわけでございますので、そういったことを踏まえて、アウトカム指標とプロセス指標を組み合わせて公平な指標とすることが重要ではないかというふうに考えているところでございます。 御提案の定性的な指標ということについては、自治体の事務の執行の問題、あるいは客観性というものをどう定性的なものについて確保をして確立をしていくのかと、こういう問題がやはりあるのではないかというふうに考えるところでございまして、いずれにしても、今後、保険者の自立支援、重度化防止に向けた取組を後押しするようなものになるように、現場の自治体関係者などの意見も伺いながら、もちろん介護の現場におられる介護関係者の皆様方の御意見もしっかりと承りながら、こういった指標を、アウトカム指標、プロセス指標を詰めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○牧山ひろえ君 やはり公平で適正な評価をするためには、客観的な指標による定量的な測定だけではなくて、質に着目した定性的なものも組み合わせる、そういったことをしなくてはいけないんではないかなと思います。 続きまして、地域包括支援センターに対する支援策についてお伺いしたいと思います。 厚生労働省が平成二十七年九月に実施した調査では、全国四千六百八十五のセンターに抱えている課題は何かと尋ねたところ、八一・六%が業務量が過大との回答があったんですね。その原因を見ますと、指定介護予防支援に関わる業務が六六・八%となっているんです。今回の改正によって、地域包括ケアシステムの中で重要な役割を担う地域包括支援センターの業務量は一層増加することが想定されております。厚生労働省として何か支援策はございますでしょうか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(古屋範子君) 高齢化が進む中で、地域住民の介護に関する相談などの業務を行っている地域包括支援センターの機能を強化していくということは重要な課題であると認識をいたしております。そのために、今回の法案におきましては、市町村等が地域包括支援センターを評価をして、そしてその結果に基づいて必要な措置を講じること、これを義務付けることといたしております。 具体的には、センターの業務の実施状況や業務量などを把握をいたしまして、これを職能団体や利用者などから成る運営協議会で評価、点検することを予定しておりまして、評価の結果を必要な体制整備や研修の実施につなげて、併せて交付金による財政措置を行うことでセンターの機能強化に取り組んでまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 地域包括ケアシステムが現実的に機能するためには、やはり実際に介護の現場で働く人材はもちろんだと思いますけれども、市町村の担当職員の育成もやはり重要となってくると思います。 市町村の人員も削減されている中で様々な拠点の機能強化などを図ったとしても、そもそもマンパワーが不足していては、年々やはり制度改正によって複雑化してまいりますので、そういった対応も追い付かず、また本当の意味での充実化は図れないおそれもあると思うんですね。人的支援をいかに行っていくかがこれからますます重要となってくるかと思います。 今おっしゃられました市町村における適正な人員体制の確保を促す、こういったことだけではなくて、市町村の人員確保を国として財政的な側面も含め支援していくことが重要ではないかと思います。 次に、創設が定められております介護医療院についてお伺いしたいと思います。 今回の介護医療院の創設によって一般病床から介護医療院への転換を容易に認めてしまいますと、結果として、医療保険財源から介護保険財源への付け替えが起こってしまう、介護保険財政を圧迫するおそれがあります。介護医療院の創設に当たって、一般病床からの転換ですとか新規参入について規制を行うお考えはございますでしょうか。また、その反対に、介護療養病床からの転換を優先させるお考えはございますでしょうか。それぞれについてお伺いできればと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回新たにつくります介護医療院についてのお尋ねを頂戴をいたしました。 この介護医療院につきましては、新たな介護保険施設としての位置付けでございまして、一般病床からの移行、それから新規の開設、これも認められるものでございます。実際には、療養病床に関するこれまでの経緯が、今朝も議論が少し木村委員の方からございましたけれども、昨年の十二月に取りまとめられました療養病床の在り方等に関する特別部会の取りまとめを踏まえて、既存の介護療養病床、そして医療療養病床からの、それぞれからの転換を優先をするということを考えているわけでございます。新規、それから一般病床からの移行はもちろん認めますけれども、今申し上げたように、優先をすべきは療養病床からの転換と、こういうことでございます。
○牧山ひろえ君 なかなか強制は難しいにしても、制度趣旨にかなう方向への政策的な誘導はやはり重要だと思います。 先ほど申し上げましたように、一般病床が介護医療院に移行した場合、介護保険財政への影響が心配されます。移行の見通しと介護保険財政への影響額、これもお示しいただければと思います。
○副大臣(古屋範子君) 介護医療院の具体的な基準や報酬等につきましては、今後社会保障審議会介護給付費分科会において議論をすることといたしておりまして、それらが決まる時期は平成二十九年度末の見込みでございます。 御指摘の一般病床等から介護医療院への移行につきましては、今後決定される介護医療院の基準等に基づきまして、地域の実情を踏まえて経営者が総合的に判断するものであると考えております。したがいまして、現時点におきましては、移行の見込みは明らかではなくて、介護保険財政上の影響についてもお答えするということが困難でございます。
○牧山ひろえ君 分科会などで議論するですとか、今の御答弁ですと、やはり移行の規模も不明、それから介護保険財政上の影響も出せないということでは賛否の判断もできないのではないかと思うんですね。介護保険財政にどの程度の影響があるか、仮定を置いたり、複数のケースごとの試算という選択肢、もうこういったことも含めて判断の材料を具体的に提示する努力をお願いしたいなと思うんです。 介護医療院は、日常的な医学管理やみとり、ターミナル等の機能と生活施設としての機能とを兼ね備えた新たな介護施設として位置付けられております。では、介護医療院にはどの程度生活施設としての機能を必要とするのでしょうか。また、療養病床の機能をそのまま維持して展開するということになるんでしょうか。 当局は、介護医療院に関わる具体的な人員配置基準、それから施設基準、介護報酬、転換支援策については社会保障審議会介護給付費分科会で検討されるというふうになっておりますが、そういった説明を受けておりますが、ですが、それでは法案の判断ができないと思うんですね。少なくとも方針はお示しいただきたいと思います。
○副大臣(古屋範子君) 介護療養病床につきましては、病院、診療所として長期間の療養を必要とする要介護者に対し日常的な医療管理やみとりやターミナルケア等を提供してきておりまして、その機能は重要なものと考えております。 また、長期間の療養が必要なために、入院先が実質的に生活の場となるような利用者にとりましては、それにふさわしい環境も重要であります。そのため、今般の制度改正では、日常的な医学管理やみとりやターミナルケア等の医療機能だけでなく、委員御指摘のように、生活施設としての機能を兼ね備えた施設として介護医療院を創設することといたしております。 御指摘の点も含めまして、長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者にふさわしいサービスが提供されるよう、今後、具体的な基準や報酬等について社会保障審議会介護給付費分科会で適切に検討をしてまいります。
○牧山ひろえ君 医療と生活を兼ね備えた組織というコンセプトが質の低下の理由付けとなってはいけないと思うんですね。利用者視点で不都合が出ない制度設計がやはり必要だと思います。 元々、介護療養型医療施設は平成二十三年度末で廃止されることとなっていました。ですが、移行が進まなかったことなどから、平成二十三年度改正によって、平成二十九年度末までの六年間廃止期限が延長されたというふうになっております。今度の改正は再度の延長ということになります。今までの転換がなぜ失敗に終わったのかという真摯な反省に基づくのでなければ、やっぱり再び失敗を繰り返す可能性も出てくるかと思うんですね。転換支援策などの検証も必要だと思います。 この法案で実現を目指すとされている地域共生社会について、次にお伺いしたいと思います。 まず、今回の検討に当たりましては、地域共生社会構想の当事者である障害者の参画は十分になされた、障害者の声は十分に取り入れたというお考えでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 地域共生社会を今回検討するに当たりまして障害者の皆さん方の声をしっかり聞いたのかと、こういうお尋ねかと思いますが、障害のある方にも委員として参画をいただいております社会保障審議会の障害者部会、ここでも御審議をいただいたところでございます。 その審議の中では、障害福祉サービスを介護保険に統合するのではないかという御懸念も示されました。それから、共生型サービスが創設されたとしても、障害者のニーズに応じたきめ細やかな配慮をしてくれないと困ると、こういうような御意見も率直にいただいているわけでございまして、こういうような御意見に対しては、私どもとしては、障害福祉サービスを介護保険に統合するようなことではないということ、それから、今後とも障害者お一人お一人の事情を踏まえて適切に障害福祉サービスを提供すべきであること、さらに、これまでも介護保険サービス事業所においてこの障害福祉サービス等を行うことができる仕組みがあるわけでありますけれども、今回の共生型サービス、これは、今までの仕組みを超えて更に指定を受けやすくする仕組みを整えようと、こういうものであることなどを御回答申し上げて御理解を求めたところでございました。 今後につきましては、法案が成立をした場合には、共生型サービス、これにつきましては、障害福祉サービスを介護保険に統合しようとするものではないという説明を、更に丁寧に御説明を広く申し上げたいと思っています。そして、共生型サービスの具体的な基準などにつきましては、これを検討する際に、引き続き、先ほど申し上げた障害者部会、ここでしっかりと御意見を伺おうというふうに考えておるところでございます。 引き続き、個々の障害者のニーズにきめ細やかに配慮ができるように自治体にお願いをしていこうというふうに考えてもおりまして、御懸念や御要望にしっかりと対応をしていかなければいけないというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 今、大臣、いろいろとおっしゃってくださったんですけれども、私が聞いていることはちょっと違うんですね。 NPO法人日本障害者協議会の藤井会長は、この法案を評して、こそこそ法案と呼んでおります。厚労省のみで検討が加えられ、昨年の七月の段階で一方的な公表になったと当事者不在の検討を鋭く批判しているんです。まさに、私たちのことを私たち抜きに決めないでという、当事者参画の理念をないがしろにしているというのが当事者である障害者の皆さんの認識なんです。 五月十一日の厚生労働委員会で、私は、現在の諸政策の立案、検討過程について、形だけのアリバイ的な当事者参画になっていないかと心配を呈しました。今回は残念ながらこの懸念が的中しているということではないでしょうか。 是非、厚生労働省だけが当事者の声を聞いていると独り決めの自己満足にとどまることなく、当事者の方々が本当に我々の声を真摯に受け止めてもらえたと評価するような実質的な当事者参画を実現していただきたいなと思います。私の質問に対して更に努力してまいりたいと答弁された塩崎大臣には、特に指導力を発揮していただければと思います。 今般の改正案のうち、とりわけ地域共生社会の実現を目指した社会福祉法の改正案は、社会保障改革プログラム法に定義されている地域包括ケアシステムの主体である高齢者以外に、障害者、子供、生活困窮者等、全ての人々を対象とする内容です。それとともに、様々な課題を抱える地域住民への包括的支援体制の構築を目指していることから、地域包括ケアシステムという概念に屋上屋を重ねるものとなっております。もはや、地域包括ケアシステムの強化、深化ではなく、地域包括ケアシステムの範囲を大きく逸脱し、次元の異なるものとなっています。 そもそも、本法律案のネーミング自体がミスリーディングなものになっているんではないかなと思うんです。つまり、本法律案の最終的な目的は、地域包括ケアシステムを発展的に解消し、地域共生社会の実現を図ることであると思うんです。皮肉にも、本来今回の改正の中心に据えるべき介護保険法が矮小化され、高齢者主体の地域包括ケアシステムがなおざりになるおそれがあるんではないかなと思うんです。 高齢者が主体であることが社会保障改革プログラム法に明記されている地域包括ケアシステムと本法律案で目指している地域共生社会、この二つについての整合性についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) これまで、地域包括ケアシステムといえば、例えば二〇二五年までに団塊の世代が全員七十五歳以上になるというようなことで、高齢期のケアを念頭に主に置いてまいったと思います。それに対しまして、今回の地域共生社会と申し上げておりますのは、この地域包括ケアシステムを包含をいたします概念でございまして、それは少し別の概念ということで、包み込むようなことで、地域包括ケアシステムを包み込んでより大きな地域共生社会という考え方を持とうと、こういうことでございまして、もちろんこの地域包括ケアシステム、このこと自体は引き続いて推進をしていくということには何ら変わりがないわけでございます。 また、地域包括ケアシステムは、高齢期の今申し上げたとおり支援を地域で包括的にどう確保していくのかと、そのためのシステムを構築しようということでありますので、今回の地域共生社会は必要な支援を包括的に提供するという考え方を障害者やあるいは子供さんなどへの支援や複合課題にも広げていこうと、こういう考え方であるわけでございます。 地域共生社会は、高齢の親御さんと無職の独身の例えば五十歳代の子供さんが同居しているいわゆる八〇五〇世帯というのがありますが、そういったところであったり、介護と育児に同時に直面をしているダブルケアの世帯、こういったことを始め課題が複合化をしておるわけでありますので、高齢者に対する地域包括ケアシステムだけでは適切な解決策を地域地域でつくっていくということが難しいという場面が多いんだろうというふうに考えております。そういうことでありますものですから、地域包括ケアシステムの強化にもつながるような動きとして今回の地域共生社会というものの改めての構築を考えていくところでございます。
○牧山ひろえ君 改正案では、地域包括ケアシステムの強化を目的としつつ、地域共生社会の実現という地域包括ケアシステムより更に上位の概念を創出しておりますし、高齢者に加えて障害児者、生活困窮者等に対する今後の包括的な支援体制を見据えた内容が盛り込まれております。これを見ますと、どう考えても重複する、現場の混乱を招くおそれがあるんではないかと思うんですね。 また、塩崎厚生労働大臣が好んで使われております我が事・丸ごとは、衆議院での指摘もあったとおり、地域にとっては大ごと、丸投げと言っても過言ではないほど行政の責任放棄に近いものがあるんではないかなと思います。地域共生社会、我が事・丸ごとなど、言葉による単なるイメージ付けがお好きなようですけれども、それで全てが解決するほど現実の地域社会は甘くないと思うんですね。地域共生社会の理念は実効性に欠けると考えますが、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 独り善がりだと大分言われているわけで、御指摘をいただいていますが、例えば富山の「このゆびとーまれ」の惣万さんの話を現地でお話を聞いて、まさに元々は高齢者のデイサービスであるわけでありますが、そこに放課後の子供さんたちが集まっていたり、そして重度の障害者の方も電動の車椅子でおられ、そしてそこのデイサービスそのものがB型の障害者のお仕事をする場になっていて、障害者の皆さん方がいろいろなお仕事をされていると。こういうようなものを見て、私ども、やはりそういう地域地域で、高齢者も子供さんも障害を持っていらっしゃる方も、あるいは発達障害の皆さん方、いろんな形の、生活困窮者の皆さん方を含めていろいろいる中で、そういうような形でみんなで縦割りではない形で丸ごとでやっているところを見て、私たちはその丸ごとというのに思い至ったわけでございます。もちろん、北海道にもそういうようなことを先駆的にやっているNPOもあって、その方々からもお話を聞いております。 地域共生社会を実現していくためには、地域の助け合いとか土台というものがやっぱりないと、その上にいろんな形の助け合いが機能しないという、地域力を強化をしていくと、地域住民と行政が一体となって協働する、そういう公的な体制による支援と相まって、個人とか世帯が抱える生活課題を解決していくことが重要ではないかというふうに考えておりまして、ただ、地域力の強化が必要であるといっても地域住民の自助努力だけではなかなかうまくいかないわけで、自治体がやはり地域の方々と一緒に動いて、働いて、そして責任を果たしていただくこともこれ当然重要なことであるわけでございます。 そういうことで、今回社会福祉法の改正案において、地域住民が地域の課題を我が事として捉えるような、そういう地域づくりの取組とか身近な圏域で丸ごと相談を受け止める場の整備とか相談支援機関のネットワーク体制の整備などを通じて、包括的な支援体制を整備することを市町村の努力義務という形でお願いをするわけでございます。それから、平成二十九年度は、全国百自治体程度を対象にいたしまして各自治体の創意工夫ある取組を支援をするモデル事業も実施をしているわけでございますので、御理解を賜れば有り難いなというふうに思います。
○牧山ひろえ君 やはり、思い付きではない、継続性と実効性を持った中身のある政策にしていくことが重要だと思います。 政府のニッポン一億総活躍プランで地域共生社会の実現が掲げられるより前に、私たち民進党は共生社会創造本部を立ち上げました。昨年四月には共生社会の実現に向けた最終取りまとめを発表いたしました。全国を飛び回ってそれぞれの地域の方々と対話を重ねながら問題点を議論したという、そういったものだったんです。予算の単年度主義に合わせて、毎年度、目新しい政策はないか、財務省との予算交渉に臨むため、目新しいキャッチフレーズを付けて安易に地方の好事例を全国展開するような政策実現手段とは一線を画していることを申し述べさせていただきたいと思います。 地域共生社会に関連しまして、高齢者と障害者が同一事業所でサービスを受けやすくなるという共生型サービスの兼用、兼務を理由として、施設基準や人員基準の引下げによるサービスの質の低下が生じてはいないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の御審議をいただいております法案によりますと、高齢者と障害児者が同一の事業所でサービスを受けやすくするというために、介護保険と障害福祉両方の制度に新たに共生型サービスというのを位置付けておるわけでございます。 これは、障害者が六十五歳になって介護保険の被保険者となられた際に使い慣れた障害福祉サービス事業所を利用できなくなるという、そういうケースがあり得るということで、社会保障審議会の障害者部会、ここから見直すべきではないのかという意見を頂戴をいたしておったわけでありまして、これを踏まえて今回の制度をお願いを、御提案を申し上げているわけでございます。 共生型サービスの施行は平成三十年四月一日の予定でございますけれども、具体的な基準や報酬については、サービスの質や専門性を確保することに十分留意をして設定をされる必要がございますので、関係する審議会などにおいて、今御指摘をいただいたような懸念も含めてしっかりと検討をしてまいりたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 また、一職員が全ての福祉課題に対応できるように兼用、兼務が進められれば、直接支援に関わる専門性が失われてしまうのではないかという懸念が指摘されています。共生型サービスと言うならば、各利用者の多様なニーズに対応する専門性と十分な人員体制の確保が前提ではないかと考えます。御賛同いただける場合には、それを実現するための具体策も併せてお考えいただきたいと思います。 障害者の場合、強度行動障害のある方や重症心身障害児など、高齢者にも増して一人一人に応じた手厚い支援が必要だと思います。地域共生社会の実現と言うならば、支援の専門性が担保されなければいけないということに御留意いただければと思います。 平成十二年の社会福祉法の制定時に、地域福祉の推進と地域福祉計画の策定について新たに規定がされました。市区部と町村部における地域福祉計画の策定率は、市区部の八七・二%に対し町村部は五四・一%となっており、人口規模が小さい自治体ほど策定率が低い傾向にあるとされます。今般の改正によって市町村に対し地域福祉計画の策定が努力義務化されますけれども、今後の進捗状況の管理はどのように行っていくんでしょうか。また、未策定自治体に対する国の支援をいかに実施していくんでしょうか。
○副大臣(橋本岳君) 市区町村における地域福祉計画の策定につきましてのお尋ねでございます。 いかに管理をするのかというお話がございまして、これは自治事務なので国が管理をするべきものだとは思っておりませんが、当然ながら把握はすべきものだと思っております。数字につきましては、先ほど委員が御紹介をいただきましたように、市区部が八七・二%、町村部が五四・一%と、こうなっているのは御指摘のとおりでございます。 これまでの法律では、地域福祉計画の策定は市町村の任意ということになっておりました。今般の社会福祉法改正案においては新たに努力義務として定め直すことにしておりまして、これによりまして地域福祉計画を未策定の市町村における取組を後押しをしてまいりたい、このように考えております。 また、改正法案では、地域福祉計画を福祉分野の上位計画と位置付け、高齢者、障害者、児童など福祉の各分野における共通事項を定めることとしております。先ほどの共生社会のお話もいろいろ御議論いただきました。一つの課題として、これを言い出した一つの背景として、やっぱり様々な事業で縦割りになっているところがあると。専門性はもちろん大事だと思いますが、やはり複合的な課題とかに対応するときにその共通をする部分というのもしっかり目を通すべきであろうというのが地域共生社会づくりの一つの考え方だというふうにも考えております。そういう意味も含めまして、今回共通事項を定めることとしたわけでございまして、計画策定のガイドラインというのは、これはもう既にお示しをしているものがございますが、今回の法改正に合わせてこれはしっかり見直しをさせていただき、改めてこれをお示しをさせていただくということを考えております。 また、これを機会に、担当者会議等を通じて、策定済みの市町村における計画の充実、また未策定の市町村における策定をしっかりと促してまいりたいと、このように考えているところでございます。
○牧山ひろえ君 町村部の策定率の低さは、地域福祉計画に関する事務負担の重さも関係している可能性がございます。原因を精査して、実効性のある対策を取っていただければと思います。 次に、利用者負担の見直しについてお伺いしたいと思います。 介護保険の利用者負担割合は、平成十二年の制度開始当初から一割となっていました。その後、平成二十六年の介護保険法改正によって、平成二十七年八月から一定以上の所得のある利用者の負担割合が二割に引き上げられました。ですが、施行から一年たつかたたないかのタイミングで厚労省の介護保険部会において利用者負担割合の見直しが論点に上げられて、意見の取りまとめの直前の去年の十一月には厚労省から三割負担への引上げに関する見直し案が唐突に提示されたという経緯がございます。介護保険制度改正を議論する介護保険部会においても十分な議論が尽くされたとは到底言うことはできず、部会の委員からも拙速であるといった意見がたくさん出ておりました。 利用者負担の見直しについては、介護保険部会で特に時間を割いて議論が行われていたにもかかわらず、なぜ厚生労働省は介護保険部会の最終盤でまるで後出しじゃんけんのように三割負担を提案したんでしょうか。その理由について明確な答弁を求めます。
○副大臣(古屋範子君) 委員御指摘の利用者負担の在り方の検討につきましては、社会保障審議会介護保険部会における議論の開始時に主な検討事項の一つとして提示し、その後、三回にわたり議論をいたしました。 十一月二十五日の介護保険部会において三割負担に関する論点を提示をいたしましたが、これは、それまでの二回の議論で、負担能力に応じた負担となるようにしていくべきではないか、医療保険制度における患者負担割合との整合性を取るべきではないかといった御意見があったことを踏まえたものでございます。 こうした経緯を経まして、介護保険制度の持続可能性を高めるために、世代内、世代間の負担の公平や、負担能力に応じた負担を求める観点から、今般、現役並みの所得を有する者の負担割合を二割から三割に引き上げることとしたところでございます。
○牧山ひろえ君 今の御答弁では到底納得できる理由付けにはならないと思います。 三割負担を導入する前に、まず何よりも二割負担導入のときに介護サービス利用者に及ぼした影響について調査をすべきであることは本会議でも御提案を申し上げました。介護保険部会においては、先ほど指摘しましたとおり、三割負担の提案が議論の最終盤で突如としてなされたため、ほとんど議論がなされていなかったんですね。したがって、三割の対象者を決定する政令を制定する前に、再度介護保険部会を開くなどして外部の有識者などを交えて二割負担の影響に関する調査結果の分析をするですとか、あるいは年収区分の在り方について協議する場をしっかりと設ける必要があると考えていますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 三割負担の対象者につきましては、介護保険部会で特に所得の高い現役並みの所得を有する方とすることを提案をするとともに、本法案の審議においても医療保険の現役並み所得の基準を参考として介護保険の所得指標に換算をした基準案を併せて御説明をし、御議論をいただいているところでございます。 厚生労働省としては、これらの議論を踏まえた上で三割負担の基準を定めてまいりたいと考えているところでございまして、また、二割負担の影響ということで御指摘をいただいておりますが、これにつきましては、全国的な統計データを見ますと、サービスの受給者数等に顕著な差は見られておりませんが、法案審議での様々な御意見が衆議院段階でもたくさん出たわけでございますので、そういったこともしっかりと踏まえて更なる多角的な分析ができるように、調査そしてまた結果分析の在り方について検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○牧山ひろえ君 調査は、政策決定の前に行って、政策に反映しなければ意味がないと思うんですね。可及的速やかに、大臣が御答弁されたように、多角的分析が可能な立体的に実態を把握する努力、これを行っていただきたいと思います。 次に、介護納付金への総報酬割の導入についてお伺いいたしたいと思います。 総報酬割の完全導入までのそれぞれの年度において削減される国庫補助の金額と、これらの財源をどのような施策に充当するのか、方針を明らかにしていただきたいと思います。
○副大臣(古屋範子君) 総報酬割に関する御質問をいただきました。 今回の法案では、世代内の負担の公平、負担能力に応じた負担を求めるという観点から、介護納付金に総報酬割を導入することといたしております。 この総報酬割の導入につきましては、平成二十九年度予算では、国費への影響額は約五百億円であるとともに、社会保障関係費の伸びの目安を達成するための改革項目の一つとして位置付けられております。一方、負担増が特に大きい健保組合等への支援として約九十四億円を計上いたしております。 平成三十年度以降の国費への影響額やその充当先につきましては、毎年度の予算編成過程で精査、検討されるものと承知をいたしております。
○牧山ひろえ君 昨日の本会議でも申し上げたんですけれども、私は、総報酬割導入で浮いた国庫補助財源につきましては、社会保障の伸びの圧縮など、本来は税で賄うべきものに使うべきではなくて、介護人材確保ですとか、処遇改善などの介護サービスの充実や、負担増となる健保組合への支援、こういったことなど介護保険の中で有効に活用するのが筋だと考えています。 介護納付金に関しても、後期高齢者支援金のケースと同じように、総報酬割の拡大に伴って負担軽減措置を拡充していくべきと考えますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。 昨日の本会議では、毎年の予算編成過程で精査、検討されるとの御答弁があったんですが、方針でよろしいのでお示しいただければと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 総報酬割の導入についてのお尋ねをいただきました。 この総報酬割の導入につきましては、負担増が特に大きい健保組合などについて、被保険者一人当たりの介護納付金の額に上限を設けるなどの激変緩和措置を講ずることとしておりまして、その必要額として平成二十九年度の予算では約九十四億円を計上しているということは本会議でも申し上げたところでございます。 こうした保険者に対する支援策については、世代内の負担の公平、負担能力に応じた負担を求めるという総報酬割導入の趣旨を前提といたしまして、制度の円滑な導入のために行うものでございまして、三年間の激変緩和措置として、平成二十九年度、三十年度、三十一年度にわたって講ずるということにしているところでございます。 いずれにいたしましても、この平成三十年度以降の負担軽減措置につきましては、毎年度の予算編成過程で検討をしてまいりたいと考えているところでございます。
○牧山ひろえ君 後期高齢者支援金の場合は、同じく総報酬割の段階的拡大に対応して、拠出者負担軽減のために確保される補助金額も拡大されています。 まだまだちょっと質問があったんですけれども、もう時間となりましたので、これで終わりとさせていただきます。
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。牧山委員に続きまして質問させていただきたいと思います。 早速法案審議に入りたいところなんですが、今週に入って、働く者にとって大変重要な案件についてちょっと看過できないニュースが飛び込んでまいりましたので、冒頭、そのことだけ大臣に是非確認をさせていただきたいと思います。 それは、いわゆる解雇の金銭解決制度の導入についてです。これ、大臣は重々御存じのとおり、元々これ、労働者は大反対だったのにもかかわらず、これまた首相直結の民間議員の提言なのか何か知りませんが、閣議決定されて、そして付託を受けて、今、労働紛争解決システム等在り方検討会で議論が行われているわけですけれども、何か厚労省、あたかももう結論ありきで、出口ありきで議論を誘導しているのではないかと。 今週月曜日に前回会合が行われておりますが、まだ何にもコンセンサスが労使の間でも取られていないのにもかかわらず、もう結論案を出してきたと。しかも、そのときに四つの具体例を示して、かつ、労使が共に反対をしている具体例三を結論に入れ込もうと厚労省が誘導しているという話になってきました。 これ、大臣、事実だとすればとんでもない話ですが、大臣、事実関係確認してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) この解雇無効時の金銭救済制度、これを含みます労働紛争解決システムの在り方につきましては、今御指摘があったように、日本再興戦略改訂二〇一五、これなどに基づいて設置をされました労使を含めた有識者の検討会、ここで検討を進めていただいてきているものでございます。 検討会におきましては、これまで、議論の素材として、金銭救済制度の基本的な枠組みについて複数の仕組みの例を基に御議論を深めていただいているというふうに理解をしております。厚生労働省としては特定の仕組みを推進しているといったことはございませんで、議論を誘導しているというお言葉でございますが、これは今、複数の仕組みの例を基に御議論を深めていただいているということだと思っております。 いずれにしても、この検討会では報告書の取りまとめに向けた議論がまさに開始をされたところでございますので、厚生労働省としては引き続き精力的に御議論をいただくように努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 今御指摘の例三というものについて御指摘がございました。この点は、金銭救済制度の各論の議論の際に、先ほど申し上げたように幾つかの例を出して御議論いただいているわけでございますが、各委員から最も多くの意見が出た仕組みがこの例の三ということだというふうに理解をしておりまして、そのために、検討会において多様な議論について議論が深められたものではないかというふうに理解をしております。 いずれにしても、厚生労働省として特定の仕組みを推進するということではなく、最終的な結論はあくまでもこの委員の先生方の御判断になるんだろうというふうに私どもは思っております。
○石橋通宏君 大臣、五月十二日、日経新聞、書いているじゃないですか、厚労省がもう報告書を取りまとめ、その中身まで日経新聞に記事出ていますよ。何でこんなものが出てくるんですか、新聞報道で。今大臣の答弁がもし本当にそのとおりだとすれば、これ誰かリークしたんでしょう、厚労省の中から。そうやって議論を誘導しているじゃないですか。 大臣、今、例三が云々かんぬん言いました。労使団体は反対していますね、案の三には。違いますか、大臣。労使団体は、コンセンサス、例三で取れているんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 様々な御議論が出ているというふうに理解をしております。意見が一致しているということはないというふうに思います。
○石橋通宏君 一致していないですね。今お認めになりました。コンセンサスがないわけです。 大臣、解雇無効時に、解雇の金銭解決と元々ずっと言っていた。また、安倍政権お得意かどうか知りませんが、名前を変えて、解雇の無効時における。でも、例三は違いますね、解雇無効時じゃありませんね。事前型解決でしょう、例三は。言っていることとやっていること、全然違うじゃないですか。何で解雇無効時といいながら、例三、これ、事前型解決にも資するこの例三が案の中に入っているんですか。大臣、説明できますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、事前型とおっしゃいましたけれども、私どもはそういう理解ではございません。訴訟の結果を受けての話だというふうに理解をしております。
○石橋通宏君 大臣は恐らく御存じなくて今そう答弁されているんだと思いますが、大臣、例三、もしあれだったらちゃんと見てくださいね。これ、事前型ですよ。 だから、恐らく労だけじゃなく使側もこれ反対している。こういうことも含めて、大臣、今答弁いただきました。コンセンサスがない事実もお認めになりました。これ、絶対厚労省が暴走しないようにお願いしますよ。これ、暴走して勝手に決めたって、現場はむしろ大混乱になるだけですよ。そのことを強く申し上げて、我々引き続きこれウオッチしていきますので、決して厚労省が結論ありきで取りまとめに走るようなことがないように、そのことは強く申し上げて、本題の法案審議に入りたいというふうに思います。 今、牧山委員から昨日の本会議の質疑も含めていろいろと重要案件について質問もありました。まず、重ねて、今回、大臣、またですよ、何本の法案ですか、今回。三十一本、三十一本の束ねです。どうやって一本一本丁寧に議論するんでしょうかね。 局長、全部で、政令、省令委任事項、何項目ありますか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 本法案での政省令への委任事項の数についてお問合せがございました。 数でございますけれども、政令への委任事項が三十三か所、省令への委任事項が百八十九か所でございまして、これらを合計いたしますと二百二十二か所となっております。 一般的に、法律においては、基本的な事項は法律で規定した上で、手続的な事項あるいは技術的な事項については政省令に委任しているということでございますので、そうした考え方に基づいてこのような案としているところでございます。
○石橋通宏君 いや、これだけの、二百二十二項目ですよ。重要事項について僕らがこれどうなんだと聞いても、いや、それは政令、省令委任事項ですから後で決めます。こんな大事な法案審議しているのに、重要事項も含んで、後で決めます。それでどうやって責任ある審議をここでできるんですか。 それで、これ全部、二百二十二項目、政令委任、省令委任、それぞれの一つ一つの法案で幾つそれぞれあるのか、そのリストはいただきましたけれども、細かく、じゃ、どの法案のどの条文のどの事項が政令なのか省令なのか含めてこれ全部リストを出してくれと言ったら、ちょっと間に合わなかったので、一部はいただきましたけど、これ、済みません、全部出していただいて委員の皆さんに共有いただきたいと思いますので、委員長、それは是非委員会で共有いただきますようお取り計らいをお願いします。
○委員長(羽生田俊君) 理事会で協議させていただきます。
○石橋通宏君 それを見ていただければ、大変重要な事項も含めて本当に委任されてしまっているということ、皆さんにも改めて確認をいただけると思いますし、その上で、今後のこの委員会での審議、しっかりとしていきたいというふうに思います。 そして、先ほど牧山委員から大変重要な御指摘がありました。じゃ、本当にこの三十一本もの束ね法案、これが出てくる過程で部会で議論をしたと大臣先ほど答弁された。この三十一本の法案全て、関わる当事者団体の皆さん、現場の関係者の皆さん、様々な本当に幅広いステークホルダーの方々が影響を受けるわけです。 じゃ、全ての皆さんが意見提起をし、問題提起をし、課題について様々な見解をお述べになり、そしてこの法案に、じゃこれでいこうというふうに満足をいただいて、これ法案、ここに出てきているんでしょうか。大臣、大臣としての責任を持って、そういう形でこの法案が出てきている、答弁されますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、先ほど、これは衆議院のときにも申し上げましたけれども、今回三十一本の法律を束ねてけしからぬと、こういうお叱りを頂戴をいたしております。 ただ、一方で、民主党政権のときにも、平成二十三年に介護保険法の改正をされました。そのときは三十二本の法律を束ねた法案であったことは私たちも知っているわけでございまして、そういうことを考えてみると、改正法の数だけをもって批判されるということはいかがなものかなというふうに思います。 一方で、今御指摘のように、政令、省令への委任事項が多いじゃないか、そのことは私どもも正面から受け止めなければいけないと思っておりますし、もちろん御議論いただける範囲は先ほど来申し上げているように御議論をいただいてきているわけでございますが、引き続いてしっかりと御意見を賜りながらこの決め込みをしていかなければいけないというふうに思っております。 もちろん、ここで御審議をいただいた結果も受けて、更にこの政省令への委任の中身を詰めていくことは極めて大事だというふうに思います。
○石橋通宏君 今、大臣、答弁書合っていましたか。 僕が聞いたのは、そのプロセスにおいて当事者団体全てのステークホルダー、これしっかり参加をいただいて、皆さんに御賛同をいただいてこれが出てきているのか、大臣としての責任を持ってそれ言えるんですかとお伺いしたわけです。答弁書、違っているでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 答弁書見ずにしゃべっていましたから、今は、少し違うことを言いましたが。 介護保険制度の見直しに当たりましては、社会保障審議会介護保険部会で基本的にはこれは議論するわけでありますが、保険者、それから医療、福祉の関係団体、サービス事業者など、様々な立場の委員の皆様方に時間を掛けて真摯な議論をしていただいて、意見書を取りまとめていただいた上でこの法律ができてきているわけでございます。 この委員の中には介護サービスを利用する立場の方々ももちろん含まれているわけでありまして、そうした委員からの御意見も含めて制度見直しに向けた議論が行われたものというふうに私どもはこの介護保険部会での議論を承知をしているわけであります。 共生型サービスについても先ほど牧山委員からお話をいただきましたが、これは障害を有する方にも委員として参画をいただいている社会保障審議会障害者部会、こちらでも御議論をいただいているわけでございますので、そういった形で利用する皆様方のお声にも耳を傾けながら今回の法律は作ってきたというふうに理解をしておるところでございます。
○石橋通宏君 それなら、大臣、なぜこれだけ多くの当事者団体の皆さんがこの法案に断固反対だと今声を上げられているんですか。 恐らく与党の皆さんも含めて、連日相当のファクスなりなんなりいろいろ届いていないですか。悲痛な叫びが皆さんのところにも届いていないですか。これ、できたら命に関わるんだ、どうなるのか、本当に苦しい当事者の皆さんの声、大臣のところにも届いているでしょう。 何で、そうなら、この法案、これだけ多くの皆さんが何としても廃案にしてほしい、絶対にこれじゃ駄目だ、悲痛な叫びを上げておられるんですか、大臣。何でですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私どもとしては、やはり丁寧な御説明を申し上げて御理解をいただくことによってそういったお声には御理解を賜れるんではないかと思っておりますので、この審議を通じてでもそうでございますが、これまでの衆議院での議論でも、地域共生社会づくりの問題にしても、かなり、私どもの真意が必ずしも正確に御理解をいただいていないということで、議論が、審議が行われている中で理解が私は深まってきているのではないかというふうに思いますので、引き続き粘り強く丁寧に御説明を申し上げ、御理解を賜ることで、この私たちの考え方にも御賛同いただけるように努力をしていかなければならないというふうに考えております。
○石橋通宏君 図らずも、大臣、今、法案を作成する過程で十分な御理解がいただけていないままにこの法案出てきちゃっていることを認められちゃった。これからやります、これからも努力します。結局、今この時点で、これだけ多くの関係者の皆さん、当事者の皆さんが本当に不安でいらっしゃる、反対の声を上げていらっしゃる。結局、そのちゃんとした丁寧なプロセスを経ないままに出してきちゃった。これ、精神福祉法案もそうですよ。こんなことばっかりやっているじゃないですか。 大臣、先ほど、丁寧な審議、丁寧な審議って言われた。いや、民主党政権時代も云々かんぬん言われた。じゃ、さっき大臣触れられた民主党政権のときのこの法案審議、何時間掛けて衆参それぞれ議論されましたか、分かりますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今すぐには分かりません。
○石橋通宏君 それ言われるのであれば、それだけの審議時間ちゃんと確保してくださいね。三十一本の束ねた、民主党政権のときもそれやった。じゃ、民主党政権のときに丁寧に時間掛けて時間掛けて徹底的に審議した、それやってくださいね。衆議院では甚だ時間なかったと思いますよ。このことは、是非大臣の責任において与党の皆さんにもそれは言ってください。それはお願いをしておきたいと思います。 こういう状況で、多くの皆さんがこの法案に対して心配の声、懸念の声、命に関わる問題だ、もうこれ本当に悲痛な叫びだと思います。具体的にこれ、我々しっかりとその中身、問題追及をしておきたいと思いますが、まず具体論、各論で、財政的インセンティブの問題について私も議論していきたいと思います。 先ほど三原委員も触れられましたし、牧山委員もこの点、昨日に続いて議論をいただいておりました。今日お配りした資料の一に、法案の提案理由、提案の説明文書、厚労省作られたやつで、その点について概要が示したポンチ絵も含めて出しているわけであります。 まず、大臣、この財政的インセンティブを導入する、自立支援、重度化防止云々言われたわけですが、この財政的インセンティブの導入がそれに資するんだ、有効なんだ、これ、どこに立法事実があって今回これを提案されているんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この介護保険は各市町村が保険者になっているわけでありますが、そういった各市町村におきまして、今後の高齢化の進展状況とかあるいは要介護認定率あるいは介護費用、介護サービスの状況というのはそれぞれ地域地域で異なるわけでありまして、その地域の課題を的確に把握をした上で、実情に応じた地域包括ケアシステムを構築をしていくと、これが大事なわけであります。 例えば、先進的な自治体では、リハビリ職等多職種が参加をする地域ケア会議、これを活用するといった取組が積極的に行われておりまして、私も実際に幾つか拝見をさせていただいてまいりました。介護予防とかあるいは重度化防止に大きな効果を上げているというところも拝見をしてきたところでございます。 こうした状況を踏まえて、今回の法案におきまして、高齢者の自立支援あるいは介護の重度化を防ぐための保険者の取組を全国的に展開をするための制度化ということを盛り込んでいるのが今回の法案でございます。さらに、この一環として、保険者の様々な取組を評価できるように客観的な指標というものを設定をした上で、市町村等に対する財政的なインセンティブの付与を予定をしているところでございます。
○石橋通宏君 今るる言われましたけれども、立法事実としてこの財政的インセンティブの導入が果たしていかなる効果、これをもたらすか、これを具体的にどう検証されてきたのか、そういうことも含めて確認をしたいわけですが、これ、お手元の資料の一の右上のところ、僕は、これを見ると、これが今回の財政的インセンティブの狙いなのかなというふうに、恐らくこれ、ぱっと見た人は多くは受け止めるんだろうと。認定率の低下、それから保険料の上昇抑制、これは大分、我が筆頭理事の出身でありますが、大分、頑張っておられるんだと思いますけれども、そして和光市。これ見ると、結局今回の狙いは、やっぱりこれ、認定率の低下。結局、介護の利用者を何とか伸びを抑制をして、そしてコストをカットするんだと、それでいい働きをした自治体はそれによって評価をすると。あたかもそういうふうにこの資料を読むと見られるんですが、大臣、それが本当の狙いですか。
○政府参考人(蒲原基道君) 事務的に私の方からまずは御説明したいと思います。 この資料のところは、右のところに要介護認定率等の資料が書いてございますけれども、今回の法改正の趣旨につきましては、できるだけ御本人様ができれば介護状態にならない、あるいはなった場合でも、それが軽くなる、あるいは要介護状態から脱するといったことを御本人ベースでできるだけ進めようと、それを当該市町村の全体で、和光市だとかあるいは大分県の幾つかの市ではそういうことをやられているということを踏まえまして、まずは御本人ベースでの取組を一生懸命やっていこうと。ただ、その結果として、数字を見ればこのような形で要介護認定率がこう下がっているし、あるいは保険料の伸びも抑えられていると、こういうことでございまして、あくまでまず本人ベース、それを市町村で取り組むという思想でございます。 そのために、これまでいろんな指標について議論がございましたけれども、例えば、いろんな分析をするだとか、あるいはいろんな認識を事業者、ケアマネ事業者、地域包括センターで共有するだとか、あるいは介護予防の場に通うだとか、あるいは地域ケア会議でいろんなプランを、自立支援、できるだけそうした方向のプランを作ってそれを実行するだとか、そういう取組を市全体で取り組むということを指標とすることによって、そうしたことを進めていくことによって、先ほど申しました全体としての結果としてこういうことが起こっていると、こういうことでございまして、今回の取組は、あくまで本人ベースの取組を市町村単位でやっていこうと、こういうことでございます。
○石橋通宏君 何か急に御本人ベースなんて、昨日のレクでも一言も出ていなかったことがここでぽんと出てきましたけれども、御本人ベースなんて一体どこに書いてあるんですか。法案説明資料のどこにも書いていない。御本人ベース、今突然ここで新用語を出されましたけれども、大臣、御存じでしたか、御本人ベース。これ何ですか、どこの法案に書いてあるんですか、御本人ベースでというのは。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは先ほど来の議論でもずっと御説明申し上げておりますけれども、この介護保険の目的、理念といいますか、自立支援と重度化防止というのが、この二つの大きな理念として介護保険を取り入れたわけでございます。 自立は、当然のことながら、これは個人個人の問題であり、重度化ももちろん個人個人の問題で、お一人お一人のやはり自立を進めるということと、重度化をできる限り止める、ないしは逆に、より軽度になる方が御本人にとってやはりいいわけでございますから、そういうために何ができるのかということを考え、そしてそれぞれ市町村が、あるいは都道府県レベルでも、大分県の場合には県を挙げてやっておられるようでございますが、そういったところでその一人一人の言ってみれば介護保険の大目的を達成するための手だてというものを工夫をしておられることから学ぼうということで、この和光市とか大分県は私どもから見て先進的に頑張っているところなんだなということで、今、蒲原局長の方から申し上げたのはそういう意味ではないかというふうに私はポジティブに考えております。
○石橋通宏君 介護保険制度の制度そのものの話を大臣されて、それは当たり前ですよ、そんなことは。今議論しているのは、この法案が提案をされている財政的インセンティブの導入、その本当の目的、効果、実質的にどういう影響が現場に起き得るのか、そのときにこういう提案の説明資料でこれを、単にこれだけぽんと出して、認定率の低下云々と、これで頑張っている、これが狙いだと出しちゃったら、結局、保険者、市町村全体でこういう機能を見る。本人ベースなんてどこにも書いていないですよ、そんなことは。だから心配されているんじゃないですか、自治体が。 重ねて聞きますが、じゃ、法案に何て書いてあります。第百十八条の二、国が分析のために市町村に提供するデータ、国が何のデータを市町村に提供するって書いてありますか。一、二、費用の額と支援の認定の状況についてのデータ、これ提供するんでしょう。まさにぴったりじゃないですか。費用がどうなっているのか、コストがどうなっているのか、介護の認定率がどう変化しているのか、それを出すわけでしょう。これ、まさにぴったりじゃないですか。完全にそのデータ分析に基づいて市町村で頑張って目標を立てて計画を作ってください、まさにそのものじゃないですか。局長、違うんですか。
○政府参考人(蒲原基道君) これは、まず当該市町村の状況を分析するということが大事だということだというふうに思います。その大前提として、自分のところの市町村の費用がどうなっているか、あるいは要介護認定の状況がどうなっているかということは、当然、まずどうなっているかということを知って分析すると。ただ、その分析していく過程で、例えば自分のところは、例えばですよ、介護予防に対する場所が少なくて、どうもいろんな体操教室の場だとか積極的な活動が少ないようだということが分かってきたり、あるいは、ほかの大分県の幾つかの市町村あるいは和光市と比べると、地域ケア会議のような多職種の人が絡むケアプラン作成、あるいはケアプランが作成されたものが実際に事業所で実施されるという、そういう状況がどうも余りやられていないようなことが分かってくると。そういう分析をすることで、なぜそうなっているかというのが分かってくるんだと思います。 その上で、市町村において、じゃ、自分のところは予防の場所をこういうふうにつくりましょう、あるいは、地域ケア会議で多職種でリハビリ職種をこうしましょうということを考えるし、その大前提で分析があるし、あるいはそのための事業者、ケアマネジャー、あるいは地域包括の意識の共有があると。そういうふうなことをよく考えてもらって、それで何をやるかということを盛り込んでいくと、こういうことだというふうに考えております。
○石橋通宏君 また後付けでいろいろいろいろ言われるけれども、法案の文章にはそんなこと書いてないですよ。法案はそうなっていないんだもん。 じゃ、大臣、さっき局長が言った、あれもあれも、これもこれもって、じゃ、国が全部そのデータを提供するんですか。法文上、そんなことになっていない。しかも、大臣、市町村が、じゃ、それを受けて、これも法文で義務付けられ、第百十七条の第五項、市町村は、これ結局、国から提供されたデータを基に分析をして、そして計画を立てる。全部の市町村がこれ全部データ分析をして計画を立てる、今局長が言ったようなことも含めて全部データを分析する、そんなことさせるんですか。いや、できるんですか、市町村。大臣、そんなこと、市町村、全部の自治体、そんなことできるんですか。ICTの技能や人材も含めて、全部の自治体がそれできるんですか。
○政府参考人(蒲原基道君) 済みません、私の方から先に御説明させていただきたいと思います。 まず、先ほどの分析の後、先生から話がございました、計画にいろいろ当該市町村が取り組むべき事項を盛り込むというところがございました。その盛り込むところの条項は、先ほど先生がお話しになりました計画については百十七条に書いてございますけれども、その二項第三号のところで、被保険者の地域における自立した日常生活の支援、あるいは要介護状態となることの予防、そのようなことについて市町村が取り組むべき施策に関する事項というのを盛り込むというふうに……(発言する者あり)ええ、計画を。大事なことは、先ほどちょっと本人ベースと申し上げましたけれども、法律上はこの三号のところで、被保険者の要するに地域におけるこれこれということで、一応本人だということがちゃんと書いてあることを一つ申し上げたいと思います。 その上で、先ほど市町村がそんなに分析、計画に盛り込む、あるいは実施ができるのかどうかという話がございましたけれども、ここは、やはり各市町村の取り組むためのいろんな体制について、もちろん当該市町村でもちゃんと人材の育成等をやってもらわなきゃいけませんけれども、やはり都道府県がいろんな研修だとかそういうことをやっていくのが一つだと思いますし、もう一つは、先ほど来申しておりますリハビリの職種だとか専門職種については、各市町村で自分のところだけで集めるというのもなかなか難しゅうございますので、そこはやはり都道府県が間に入って、できれば県レベルの業界団体、あるいは県レベルのそういう病院の団体、そういうところとよく相談しながら専門職の派遣なんかをやっていくと。 そのような形でやはり都道府県のサポートというのが非常に大事ですし、国としてもそれに対するいろんな支援ということをやっていくことが大事だというふうに考えております。
○石橋通宏君 いや、先ほど聞いたのは百十八条の二、国から提供すべき情報、それが先ほどの二つ、明確に書いてある。でも、自治体は、計画でいろんな、先ほど言われたとおり、あれもこれも、これもこれも計画に盛り込まなきゃいけない。そんなことが各自治体、市町村、非常に財政力も、そして体力も人材も、これできるんですか。だから、牧山さんがさっき、一律にそんなことやってできるのかと言った。都道府県だって体力差あるでしょう、それをどうするんですか。 大臣、これお気付きだと思うけれども、国からもそうやって情報提供をする、じゃ、国は情報提供するための情報をどこから集めるんですか。当たり前ですけど、自治体から集めるわけですよ、そうでしょう。自治体からデータ集まってこなかったら分析できないですよ、国だって。じゃ、全ての市町村が、そんな細かなデータを全部集めてデータベース化して国に置く、こんなことできるんですか。 じゃ、大臣、その予算付けるんですね。全自治体のICT化予算も付ける、データベース化の人材も付ける、都道府県云々かんぬん、都道府県に全部予算付けてICTのシステムを、ネットワークを全部やる、そういうことですか、大臣。その決意も含めてこれおっしゃっているんですね、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどどなたかの御質問にもありましたけれども、これは三原先生の質問にもありましたが、最近、自立支援介護という言葉がよく使われますけれども、和光市であったり、あるいは和光市のような試みを全県的にやっているのが大分ということで我々は学びをさせていただいているわけでありますが、そういう中でやっていることというのは、今の実は介護保険のデータには、例えばデイサービスには行きましたというデータは残っていますが、デイサービスでどういう自立支援にいいことをやったのかとかいうことを科学的にあるいは医学的に分析をしたものがたまっているわけではございませんので、そういう意味では、そういう中身を市町村から下さいといっても、これはなかなか難しいんであろうと思います。 むしろ、これからそういう中身をしっかりやっていかなければいけませんので、まさにこちらから、こういう考え方でいくことが自立支援介護につながるのだという、そういうことを科学的にも医学的にも分析していただいた上で提供していくということも考えているところでございまして、そういう意味で、市町村に対して私どもが考え方を、こういう具体的な例もあるので考えていただきたいということを提供していくということが今後は増えていくんだろうなというふうに思います。
○石橋通宏君 全く答弁になっていませんけど、自治体で本当に千差万別、いろんな状況がある。大臣だって、足運ばれて現場見られているでしょう。全くそういうことができていない自治体もある、今まさに答弁されたそのとおりなんですよ。だから、これ、いきなり法案がばんと出てくる、全ての自治体に一律に義務付けられる、いや、途方に暮れる自治体もすごく出てくると思いますよ。それを都道府県が支援する、じゃ、都道府県にそういうリソースをちゃんとして国として予算付けも含めてやるのか、全ての自治体が、市町村がそれができる体制がつくるだけの予算がちゃんと確保されるのか。そんな裏付けもなしに、法律で義務付けたから頑張って、これできないですよ。だから申し上げているんです。いや、それは是非、今後の質疑でも、この辺大変重要な点なので、これ、考え方あるならもう少し具体的なものを出していただきたい。 そのことも含めてお願いをして、それで、じゃ、その結果出てくる財政的インセンティブの中身って一体何なんですか。これ補助金なんですか。これインセンティブだけじゃなくて、心配されているのはディスインセンティブもあるのではないか、どこかがプラスになったらどこかはマイナスになるんじゃないか、こんなことされたらとんでもない、これも自治体の皆さんのすごい心配です。 これ、どうなんですか。ディスインセンティブも含めてあるんですか。
○政府参考人(蒲原基道君) 財政的インセンティブの具体的中身についてのお問合せでございました。 本法案におきましては、話が今ございましたとおり、市町村や都道府県における自立支援や重度化防止の取組に対しまして、これを支援するために、予算の範囲内において新たな交付金を交付する旨の規定が新設されているという、こういうことでございます。 この財政的インセンティブの中身、内容でございますけれども、これは、これまでの審議会におきまして、一つは追加財源を確保した上で実施すべきだという、こういう意見が一方でございました。ただ一方で、ディスインセンティブも組み合わせた上で財政中立で実施すべきという意見もあったのも事実でございます。 我々としては、こうした審議会の意見を踏まえながら検討していくわけですけれども、とりわけ今回のその措置につきましては市町村あるいは都道府県の取組がまさに大事ということでございますので、自治体関係者がどうなのかということをよく聞かなきゃいけないと。自治体関係者からは、追加の財源により実施すべきとの非常に強い意見がございます。私どもとしては、その審議会の意見あるいはこうした自治体の意見、こうした意見を踏まえながら、今後その内容について具体的に検討していきたいと、このように考えております。
○石橋通宏君 今局長が答弁されたこと、法案の第百二十二条の三にちゃんと書いてある、予算の範囲内においてって書いてある。この意味、何ですか。予算の範囲内においてというのが、じゃ、今局長が言われた、大臣、追加財源なんですか。それとも、今追加財源はそもそも無理だって、これ法案に書いてあるんじゃないんですか、予算の範囲内において、交付金を交付する。もしそうだとすると、交付金をどこかに交付するためにはどこか削らなきゃいけなくなるんですよ、プラス・マイナス・ゼロの範囲でやれと書いてあるんだとすれば。 大臣、この条文の予算の範囲内、どういう意味ですか。追加財源もあるという意味なんですか、それとも現行の意味なんですか、どっちですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど蒲原局長から申し上げたこの予算の範囲内においてというのは、予算をしっかりと確保した上でやるということを当然のように言っているわけでありまして、追加財源につきましては、当然これは私どもが努力をして追加財源を得た上で更なる支援策をやれるということになるわけでありますので、私どもとしては精いっぱい予算確保に努力をしないといけないというふうに思っております。
○石橋通宏君 結局、今、皆さん不安、もうこれじゃ本当に心配だと思われていると思いますよ。 さっき局長も言われたけど、大臣もよくよく御存じの、もう財政審では追加財源なんてとんでもないと、これはもうむしろディスインセンティブも含めてやるべきだと、ちゃんとやらないところには予算削れという御意見だってあると聞いていますよ。とすれば、大臣、もちろん努力すると、それはここでは言われるでしょうけれども、結局、じゃ、追加予算取れなかった場合に、でもこれやるわけでしょう、こうやって法案に書いてあるんだから。そうしたら、どこか削らなきゃいけなくなるじゃないですか。 大臣、確認ですが、もし追加財源が取れなかった場合、でもこれやるんですね。どこかにプラスで、予算追加で、これ交付金やるんですね。ということは、イコールどこかを削ってどこかの交付金をプラスにする、そういう形、もし追加財源取れなかったらやらざるを得ませんが、そういうことになるんですね、大臣、確認です。それはしないんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどお配りをいただいた資料一の上の三行に書いてありますように、保険者が地域の課題を分析して、高齢者がその有する能力に応じた自立した生活を送っていただくための取組を進めることが必要だということで、今回、いろいろな分析もしながら、自立支援を目指す、あるいは重度化防止を目指すという、そういうことを全国的に市町村にやっていただくように我々は国としての支援をしていくと、こういうことでありまして、そういう意味でインセンティブというのが、そういう意味での、目的はそういうことだということで、そのためのインセンティブを提供していこうと、こういうことを言っているわけでありますから、まずは個人お一人お一人という、さっき個人ベースの話に異論を呈していただきましたが、やはり大事なのは一人一人であって、その一人一人がより自立をし重度化せずにいけるということを達成するために何をやれるのかということを、我々は和光市や大分県から学びながらやろうということを提案をしているので、そのための財源の確保は当然やっていかなければいけないということなので、初めから敗北主義になるわけにはいかないわけでございますので、最大限の努力をして最大限の予算を取ってくるというのが我々の仕事でございます。
○石橋通宏君 ちょっと待ってくださいよ、それ。僕が聞いているのに全然答えていない、ごまかされているけれども。 先ほどの、頑張るというのはさっきも言われた、頑張るんでしょうよ。でも、それで結果的に、いつも、だって、苦しい財政状況の折って決まり文句じゃないですか。それで追加財源取れなかったときに、でも、これ、法案こう書いてあるからやるんでしょう。頑張ってそうやって結果出した自治体、プラスするんでしょう。どこから財源持ってくるんですか。ほか削ってそれやることにならないんですか。そこをみんなが心配されているから、今日そのことを、大臣、そういう結果になったときにはやらないのか、いや、それやるのか、これ大臣、ちゃんとそこ答えてくださいよ。
○国務大臣(塩崎恭久君) どっかを削ってこれに回すなどのような発想は元々我々はしていないわけであって、新たにしっかりと予算をプラスで取ってくるということの中でやるということで、予算の範囲内でということを書いてあるわけでございます。
○石橋通宏君 結局、大臣、答えられないから答え逃げていらっしゃる。頑張る、それは頑張る、でも、頑張った結果どうなるか、それをここで言えないから言わない。結果的にこの法律だけ読めばそうなっちゃいますよ、交付金付けるって書いてあるんだから、予算の枠内で。ということは、交付金付ける、それを法律事項でやらなきゃいけない、結果的にどっか削らなきゃいけない、そうなっちゃいますよ。だから多くの皆さんが心配している。今日の大臣の答弁聞いて、済みません、関係者の皆さん、恐らく、ああ、これ本当にそうなるな、かえって心配増幅されたのではないかと思いますし、これ今日ここにおられる委員の皆さん、本当にそれでいいのかという問題提起は是非感じていただいて、また今後この点、もっとちゃんとこの辺、答弁、大臣、いやそれはさせないから大丈夫だ、本当はそういう答弁いただきたかったわけです。これ引き続き追及していきたいと思います。 時間なくなりましたけれども、最後に、これも牧山委員が触れられた三割負担への問題について、重ねて、僕らは、これとんでもないタイミングだと。まだ二年もたっていない。本当の影響評価、影響どうだったのか、ちゃんとした検証もされていない。にもかかわらず、今回三割に引き上げる。一部だから。いや、特定、一部のお金が比較的。いや、でも影響評価していないでしょう。 今日、資料、お手元の、四に配っていますが、何でじゃ二割負担の影響大丈夫なのか、いつも大臣も安倍総理も答弁されるわけです。いや、前後でそんなに顕著な差は見られないからと。何を根拠に言っているのかというと、この資料を出してこられるわけです。これで顕著な差は見られていないと。だって、これ導入してからたった半年未満のデータを見て、顕著な差は見られない。何ですか、それは。それをもって三割に上げても大丈夫なんだ。全くもって無責任なこれ、大臣、持っていき方じゃないですか。これからじゃないですか、本当に三割に引き上げたその影響がどうなのか。 繰り返します。多くの現場の皆さんから本当に切実な声が届いている。貯金を崩して何とかサービスを受けているんだけれども、このままじゃもうどうにもならない。これ二割負担になった方々からの声ですよ。これで三割負担になっちゃったら、届いているでしょう、大臣。これから本当にその影響が出る中で、利用抑制が出ている、かえって重度化している、そういう声も届いているでしょう。にもかかわらず、このタイミングで、いや、こんなデータで顕著な差は見られないから三割だと。 大臣、国民の命を預かる本当に重要な職責を担っている大臣として、こんなので、顕著な差は見られない、それでいいんですか、大臣。大臣、多くの皆さんが聞いておられます。こんなことで、命を守る大切な介護保険サービスを含めて、今回の法案、責任持ってこれ追求できるんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 平成二十六年の利用者負担の見直しにつきましては、この保険料の上昇を可能な限り抑えながら制度の持続可能性を高めるために負担能力に応じた負担を実現するという観点から行ったものでございます。 見直しの影響につきましては、サービスの受給者数あるいは利用回数などに関する全国的なデータ分析、さらには自治体や介護事業者などの関係者から実態をお聞きをするということを通じて導入による影響の実態把握に努めておりまして、サービス利用への顕著な影響は見られていないということは繰り返し申し上げてきたところでございます。引き続いてサービス利用の実態把握にもちろん努めなければいけないわけでございますが、更なる実態把握について様々な方の御意見も聞きながら分析をしてまいりたいと思っております。 また、高齢者の暮らしを支えるという上では、必要不可欠な仕組みであるこの介護保険制度でありますので、高齢化が進展をする中でも、助け合いの仕組みとしてしっかりと長続きをするものにいつも手を加えていかなければいけないと思っておりますが、大事なことは、必要な方に確実にサービスが提供されるようにするということ、そして保険料、公費負担、利用者負担のこの適切な組合せをどうやっていくことによって財源をしっかりと確保できるのかと。こういったことによって制度を持続可能なものとして次世代に引き渡す必要があるというのが私どもの責任だというふうに考えております。 制度創設時からこの介護費用が、木村先生からお話がありましたけれども、約三倍となって、二〇二五年には介護保険料は八千円を超えるということが見込まれているわけでございます。こういう中で、今回の法案では、介護納付金に総報酬割を導入することによって現役世代の一部の方に負担の増加をお願いをするとともに、あわせて、サービスの利用者でもあるこの高齢者の皆様方にも、現役並みの所得を有する方に限って負担割合を二割から三割に引き上げることといたしたわけでございまして、世代内、世代間の負担の公平を図るという考え方でございまして、今回の見直しの趣旨、そして内容については利用者の方々に丁寧に御説明をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○石橋通宏君 長々答弁いただいて時間なくなりましたので、今日、これまでの質疑でも全く不十分です。これからまだまだ長時間にわたる質疑できるんだと思いますので、そのことを重ねてお願いをして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。 今回の法案におきましては、介護療養病床を廃止して、介護医療院を新たに創設することになっておりますが、どういう方が利用することになるのか、利用者負担はどうなるのか、介護療養病床と何がどう変わるか、三点まとめてお答えください。
○政府参考人(蒲原基道君) 介護療養病床につきましては、長期間の療養を必要とする要介護者に対しまして日常的な医学管理あるいはみとりやターミナルケア等を提供しており、その機能は非常に重要でございます。また、長期間の療養が必要になるために、入院先が実質的に生活の場となるような利用者の方にとってはそれにふさわしい環境が重要ということでございます。 こうしたことから、今回、一つは日常的な医学管理あるいはみとりやターミナル等のケア、こうした医療機能だけではなく、生活施設としての機能を兼ね備えた施設として介護医療院を創設するということにしております。この生活施設としての機能が、一つ介護療養病床と大きく異なる点ということでございます。対象者でございますけれども、これは長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者の方々、こうした方々を対象にして必要なサービスを受けられるようにしているところでございます。 利用者負担に関することでございますけれども、そうした利用者負担への影響にも十分配慮しながら、今後具体的な基準あるいは報酬等について社会保障審議会の介護給付費分科会の中で検討していきたいと、このように考えております。
○山本香苗君 医療、介護を必要とする低所得の高齢者の受皿として、どの程度機能するものになるんでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) 今後、高齢化の進展によりまして増加が見込まれます長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者の受皿として今回の介護医療院を整備することで、医療処置等が必要で自宅や老人ホームなどでの生活が困難な高齢者の方、低所得者の高齢者の方にも必要なサービスが適切に提供されることが重要というふうに考えてございます。 今回、今お話ございました低所得者の方々に対する対応でございますけれども、一つは、ほかの介護保険施設と同様に介護医療院でも低所得者の方を、いわゆる補足給付の対象とすることが一つ。また、これは社会福祉側の対応でございますけれども、無料又は低額な費用で介護医療院を利用できるようにする社会福祉事業を活用すること、こうしたことも必要であると考えてございまして、今後そうしたことにつきましてしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
○山本香苗君 今後、医療と介護のニーズを持つ高齢者で、かつ低所得という方は確実に増えていくわけです。そうした中で、介護医療院という、午前中の議論のありました、介護難民、医療難民を防ぐことができるという話でありましたけれども、受皿として一定の役割を果たすと思いますが、十分ではありません。低所得であったとしても、認知症になったとしても、障害があったとしても、病気を抱えていても、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるようにするためにどうするべきなのかと。そうしたときに、施設だけで抱え込んでいくというだけではなくて、地域で支えていく新たな仕組みというものを私は構築しなくちゃいけないんじゃないかとかねがね申し上げているわけでございます。 ちょっと御紹介させていただきたいんですが、NPO法人のふるさとの会というのがございますが、老朽化したアパートや空き家を大家さんの負担で改修をして、それを借り上げて高齢者等に提供するとともに、地域に開かれたサロンを地域支援の拠点として設置をして、これは入居者等が孤立しないように二十四時間三百六十五日、訪問による安否確認や健康や就労等様々な生活支援を提供しております。 こうしたふるさとの会の取組というのは支援付き住宅というふうに言われておりますが、制度的な枠組みというものはまだできていません。公的なものではありません。 二〇一六年八月現在で、台東区だとか墨田区、荒川区を中心に、五つの事業エリアで計千百九十名を支援されておりまして、そのうち三百十五名の方がふるさとの会が運営している住宅に入居をされております。入居者の約八割、六十歳以上と。要介護が五割以上、認知症は疑いもありを含めますと二割を超えております。障害をお持ちの方も約半数を占めます。在宅酸素療法をされている方とか胃瘻の方も受け入れられておりますし、みとりもされていると伺いました。三人に一人は病院から退院して行き場のない方です。最近は、ADLや認知機能の低下のため自宅で一人で生活できない方が増えてきていると伺いました。福祉事務所だとか病院からの依頼がひっきりなしに寄せられておりまして、入所待機者というのが百人を超えると。 こうしたふるさとの会の支援付き住宅の取組というのは、以前から厚生労働省の幹部の方々がよく御視察に行かれているんですが、厚生労働省としてはどう支援、どう評価されていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) 委員御指摘のNPO法人ふるさとの会、私も視察に参らせていただいたこと二回ほどございますが、御紹介いただきましたように、地域のアパートなどにおいて暮らす低所得の高齢者の方々、まさに御紹介いただいたとおり、いろいろな課題を抱える方々に対して緊急時の対応とか日常生活の相談に応じたり、共同利用のリビングを設けて近くに居住する低所得者同士で家族的な助け合いの場をつくり行うなどの取組をしていただいていると承知をいたしております。 こういった単身で暮らす低所得の高齢者の方々の支援という問題、これは住宅というハード面の確保もさることながら、それだけではなくて、孤立の解消とか様々な課題の日常生活上のサポートなどのニーズがございます。こうした支援を併せて行うことで初めて単身で自立した生活を営むということが可能になるという方々も大勢いらっしゃいますので、御指摘のような事業者の取組はこうしたニーズに対応したものであると評価をしているところでございます。
○山本香苗君 私は、今おっしゃっていただいたように、様々なニーズを持つ低所得の高齢者の受皿の一つとしてしっかり機能しているんだと思うんです。この支援付き住宅を普及していくためには、住宅施策と福祉施策の連携というものが不可欠であります。 そこで、今日、国土交通省から来ていただいておりますが、先月、住宅セーフティーネット法の改正法が成立をいたしました。私は、この法律によりまして、ふるさとの会がやっているような支援付き住宅の仕組みというのが他の地域でも展開しやすくなったんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。 今般の住宅セーフティーネット法の改正は、単身高齢者など住宅確保要配慮者の増加や人口減少等を背景とした空き家、空き室の増加といった課題を踏まえまして、住宅確保要配慮者の方々が安心して暮らすことができる社会を実現するため、重層的な住宅セーフティーネット機能の強化を図るというものでございます。具体的には、民間の空き家、空き室を活用した住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度の創設や、登録住宅に対する改修費補助や入居費負担軽減のための措置等を実施することとしております。 また、住宅セーフティーネット機能の強化を図るためには、御指摘のような入居相談などの円滑な入居のための支援、それから入居後の見守りなどの生活支援等を行うことが重要でありますが、NPO法人ふるさとの会は、まさにこれらの居住支援活動を行っているところであり、非常に意義のあるものというふうに考えております。 今般の新たな住宅セーフティーネット制度では、地域において居住支援の中核的な役割を担う法人を居住支援法人として指定するとともに、居住支援法人や居住支援協議会の活動に対する補助も実施することとしておりまして、NPO法人ふるさとの会のような地域との連携が図られた効果的な居住支援活動がこれまで以上に他の地域でも展開されることが期待されると考えております。 国土交通省といたしましては、本制度の実効性が十全に発揮するよう、厚生労働省と連携しつつ必要な取組を進めてまいりたいと思っております。
○山本香苗君 今御説明ございましたとおり、都道府県がこの居住支援法人というものを指定することになっております。この居住支援法人というのは、家賃債務保証業務や生活支援業務等々を行うという形になっております。 しかし、現状、生活支援を実施しているNPO法人等というのは、家賃債務保証業務をやっているところというのは極めて少ないと、できるところもなかなか厳しいという中で、生活支援を実施している団体が居住支援法人に指定されないんじゃないかという懸念の声が上がっております。都道府県が居住支援法人を指定するに当たって、こうした実態を踏まえて柔軟な運用ができるように十分配慮していただきたいと思います。 例えば、NPO法人等が家賃債務保証会社と連携をして、そして、生活支援を行う場合も当該NPO法人等を居住支援法人として指定できるといったような解釈を明確に示していただいて、都道府県や関係諸団体にしっかり周知徹底をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤明子君) 居住支援法人が支援業務として住宅セーフティーネット法に基づき家賃債務保証を行うかどうかについては、地域の実情を踏まえて判断されるべきものと考えておりまして、全ての居住支援法人が必ずしも家賃債務保証を行わなければならないとしているものではございません。 このため、委員の御指摘のとおり、例えば居住支援法人においては、家賃債務保証を行わずに、民間の家賃債務保証業者と連携して地域における居住支援を実施することも可能と考えております。ただし、居住支援法人の指定に当たりましては、必要が生じた場合には居住支援法人自らが家賃債務保証を公正かつ的確に行うことができる備えができていることについて、都道府県知事において確認をすることとしております。 このような運用が適切になされるよう、地方公共団体や居住支援団体等を対象とした説明会や施行通知等において周知徹底を図ってまいりたいと思っております。
○山本香苗君 ありがとうございます。 法律上見たときに全く分からないんですよ。本当にこの間ずっと議論、生活支援等々やっていらっしゃる福祉関係者の方々とも話をする中でこの点を物すごく懸念しておりまして、今日やっと解消できたと思っております。 今説明いただいた、ただしのところから余り強調しないでいただいて、前段のところをきちっとお話ししていただければと思います。 居住支援法人の指定、都道府県が行うんですが、私は、本来であったら、地域福祉を担う、住まいの貧困実態を把握し得る市町村が指定するとすべきじゃなかったのかと以前から申し上げてきたんですが、この居住支援法人を指定するに当たって市町村の関与をどうするのかと。市町村の意向を踏まえて都道府県が指定するといったような、現場からちゃんと吸い上がってくるような工夫を是非していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤明子君) 居住支援を行っているNPO法人等につきましては、その活動に関し市町村の福祉部局等とつながりを持っていることが多く、その実情についても、御指摘のとおり、市町村が十分に把握しているというふうに考えております。 したがいまして、地域の実情に応じた適切な指定がなされるよう、都道府県知事が居住支援法人の指定を行うに当たっては、例えば市町村からの推薦を受けるなど市町村の意向が適切に反映されるような運営がなされるよう、国としても都道府県に対して周知してまいりたいと考えております。
○山本香苗君 居住支援法人には、一千万円を上限に人件費等経費を当面三年間は国交省が補助するということになっております。しかし、その後どこがここを担うのかということがはっきりしていません。 そこで、蒲原局長にお伺いしますが、現行の介護保険制度における地域支援事業の任意事業の中でも、その他事業という形でこの生活支援を実施できると伺っております。実際、この実施している自治体数というのはどれぐらいあるんでしょうか。地域包括ケアシステムを構築する上で住まいの確保というのはとりわけ私は重要だと思っております。このいわゆる生活支援のところを、任意事業の末端、事業が分からないその他事業じゃなくて、しっかりと必須事業として全国で実施できるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) まず、一点目の事業の数でございます。 御指摘の居住支援を提供する事業につきましては、これは市町村がやっている事業でございますけれども、高齢者向け住宅などを対象にいたしまして、日常生活上の生活相談、安否確認、緊急時の対応等を行う生活援助員を派遣し、関係機関、関係団体等による支援体制を構築するなど、これは地域の実情に応じてでございますけれども、高齢者の安心な住まいを確保するための事業でございます。介護保険の地域支援事業の中で任意事業として現在やっているところでございますけれども、実績は、平成二十七年度実績で約二百八十保険者、これは全体でいうと二割弱になりますけれども、そこで実施をしているというのがまず現状でございます。 この事業についての必須事業としてのということは全国展開ということだと思いますけれども、今後、おっしゃるように、地域包括ケアの中で住まいのところというのは非常にまた大事なパーツだろうかと思います。その意味でいうと、こうした実施状況をできるだけ広めていきたいというふうに考えています。 一つは、この事業がより活用されるように、入居に係る支援等について内容をより明確化して、実施要綱ではっきり具体的中身が分かるようにしていくようなことをやりたいと思います。また、今国交省の方から話がございました居住支援協議会、あるいは新たな住宅セーフティーネット制度との連携、これは市町村のこちらは事業なので、先ほど居住支援協議会で市町村との関係ありますけれども、県レベルにある居住支援協議会であってもちゃんと市町村レベルでうまくつながるようにしていくということが大事だと思います。 また、あわせまして、全国各地でこういう取組があるといったことをシンポジウムなり説明会等で周知、働きかけをするといったことをやっていって、地域の実情に応じてできるだけ全国展開すると。これ、必須事業かどうかはちょっとまだ検討をしなきゃいけないと思うんですけれども、全国展開に向けてきちっとやっていきたいというふうに考えております。
○山本香苗君 居住支援協議会、都道府県だけじゃありませんので、これから市町村にもしっかりつくっていきます。 大臣、済みません、お待たせをいたしました。 今、介護保険の枠組みの中でも、要するに住まいを支えるところのソフトの事業をやっていただいているわけなんですが、介護保険の枠組みでやっちゃいますと六十五歳以上という形の限定が付いてしまいます。しかし、住宅困窮者というのは高齢者だけとは限りませんので、介護保険以外の枠組みでもこの事業をやっぱり実施をしていくということが重要だと思っております。 是非、生活困窮者自立支援制度の中にこの居住生活支援事業というものを、次の見直しの、今ちょうど五月十一日からスタートしたと伺っておりますが、ここで大きな柱としてしっかりと議論していただいて、位置付けていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 住まいの問題については大変重要だということで、かねてより山本委員には特に力を入れて御議論いただいて、大変感謝を申し上げております。 この住まいの確保はもう基本中の基本でありますから、これは自立の地域における基盤にその方々にとってはなるわけでありますので、この地域生活を支える包括的な体制を地域ごとに構築する上で最も大事な問題の一つと、こういうふうに思っております。 生活困窮者自立支援制度の施行三年後の見直しに向けて、本年三月に有識者による検討会で取りまとめられた論点整理において、福祉分野における居住支援への取組の必要性、これが論点として提起をされています。これも踏まえながら、今御指摘をいただいた住宅分野の政策と一体となった居住支援と、それから生活支援、この一体的な支援の在り方について、今後、社会保障審議会において今の問題点、指摘を受けて、検討を進めてまいりたいというふうに思います。
○山本香苗君 我が党としてもしっかり推進してまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 なお、この地域でどこまで住まいと暮らしのセーフティーネットをつくっていくのかということについては、実は地方公共団体の判断に大きく委ねられている部分が大きいわけであります。この間聞いて大変感動したんですけど、この四月から、国交省と厚労省の出先であります関東厚生局と関東地方整備局が、本省から言われていないのにタッグを組んで、地方公共団体における居住支援協議会の設置を支援するといった体制をつくったと伺いました。 民間団体の方々は本当に感謝されておりましたが、これ、関東にとどまらず全てのブロックで同じようにやっていただけないでしょうか。最初に国交省からお答えいただいて、その後、大臣、びしっとよろしくお願いします。
○政府参考人(伊藤明子君) 地域の実情を踏まえたきめ細やかな居住支援が行われるためには、御指摘のように、市区町村等の福祉部局と住宅部局が連携した取組を進めていくことが重要でありまして、国としてもこうした取組を支援してまいりたいと考えております。 委員の御指摘のブロック単位での取組として、関東地方整備局では、関東信越厚生局と連携し、居住支援に係る先進事例の共有や、市区町村に職員が直接伺っての意見交換を行うなど、地方公共団体の住宅福祉の連携をサポートする取組を本年より開始しているということでございます。 今後、各々の地域の状況に応じた連携が進められるよう、関東ブロックでの取組の状況や成果等を共有化しまして、ほかの地方支分部局へ横展開するなど、これは昨年設置いたしました厚生労働省との本省局長級の連絡協議会等も活用して、各ブロックでのその取組を促進してまいりたいと考えております。
○国務大臣(塩崎恭久君) 国交省からお話がありましたように、昨年の年末に国交省と厚生労働省の間で福祉・住宅行政の連携強化のための連絡協議会というのを始めまして、第一回目には私も自ら参加をさせていただきました。 こうした連携がこの本省だけではなくて、今ブロックのお話が出ましたが、関東の本来基礎自治体の単位でもしっかりと連携が行われていくということが全国で浸透していくことが、住宅は当然地域にあるわけですから、そのことは大変重要だと思っています。したがって、地方整備局と地方厚生局の連携した取組が各ブロックで、関東だけではなくて実施をされるように、厚生労働省としても国交省とよく連携をして、検討を深めてまいりたいというふうに思います。
○山本香苗君 ちょっと誤解があっちゃいけないんですが、ブロックごとなんですけれども、ブロックで国交省と厚労省が組んでいただいて、各自治体にセットで行ってくださるということなんです。すごいことを自発的にされているなということで、大変感動いたしました。是非こうしたことをやっていただきたいと思っています。 この支援付きの住宅を制度化するということは、住み慣れた地域で暮らし続けたいという願いをかなえるだけではなくて、大家さんにとっても安心して空き家を提供できる、そして家賃収入を得ることができるようになると。大家さんも助かって、地域の活性化、コミュニティーの再生にもなります。それに加えて雇用も生まれます。 先ほどのふるさとの会では二百八十九名の雇用を生み出して、そのうち百十五名の方はそこで支援を受けている方です。そして、ハローワークでできそうな仕事が見付からない方でも、入居者の食事作りや清掃ならばできる、夜間の警備もできると。支えられるだけじゃなくて時に支える側になることで人間としての誇りを取り戻すと。支援を受ける人が支援する側に回って、支援する人が支援を受ける人からまた支援をされると。生活支援を受けながら、自らもできることを仕事としてやっていくと。 こういう支援付きの就労の仕組みというのは支援付き住宅とセットで是非推進をしていただきたいと思うんですが、橋本副大臣、お願いいたします。
○副大臣(橋本岳君) 今御指摘ありましたように、NPO法人ふるさとの会が実施している居住支援、生活支援の取組は、共同生活や御近所付き合いの中で支援を受ける当事者同士の支え合いづくりが重視をされているというふうに私ども承知をしているところでございます。 この中で支援を受ける当事者が、支えられる側としてだけではなく、清掃作業や食事の準備等の手伝い、また人によってはそこで雇用契約を結び就労するなど、支える側に回れるよう支援者が環境づくりを行っており、支援付き就労という、まさに今お話をいただいた、そうした面を含んだ取組であるというふうに考えておりますし、支援付き就労付き住宅といいますか、何と申しますか、要するにそういう、その方々のニーズに合った包括的な、一面的なサービスではなくて、そうした支援がスマートに実現をされている、もちろん現場ではいろんな御苦労もあるんだろうと思いますが、しかし、そういう例なんだろうというふうに思っているところでございます。 先ほど大臣から生活困窮者自立支援法の見直しに向けた検討をしているということを答弁もしておりますけれども、こうした支援付き就労というのも是非広げていきたい、そうした方向も含みながら是非議論してまいりたいと考えております。
○山本香苗君 ありがとうございます。 次に、社会福祉法の改正につきましてお伺いしたいと思います。 昨年の末に、この我が事・丸ごとの地域づくりに先駆的に取り組んでおります大阪府豊中市を大臣に御視察いただきました。ありがとうございました。社協の皆さん、またCSWの皆さん、ボランティアの皆さん方、本当に喜んでおられました。実際、大臣、豊中市御視察いただいて、どうだったでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一言で言えば、大変勉強になりましたし、また、それぞれの地域でやはりこの協力のし合い、助け合いの仕方というのはそれぞれ違うんだなということをよく分かりました。ほかの県に行って別なものもたくさん見てまいりましたけれども、豊中は、小学校区ごとに設置された福祉なんでも相談窓口などを通じて把握をされた地域住民の様々な課題を住民が主体的に解決しようという取組があって、町内会の元々の単位の人たちがそのまま何でも一緒にやるという、そういうことになっているので、その結束の固さにびっくりさせていただきました。 それから、社会福祉協議会がこの豊中の場合には中心になっておられて、専門職の方がしっかりとサポートをしているという、やっぱりリーダーが必要だし、中核になる組織が必要なんだなということも感じました。そして、地域との関わりが希薄だった中高年の男性を含めて地域福祉活動の担い手の養成も進んでいるな、この間来たばっかりという人が一緒に野菜作りながら地域の活動に参加をしているというのを見て上手だなというふうに思いました。やっぱりみんなの心をぐっとつかむような形の中で助け合いのネットワークを広げていくということができているなというふうに思いました。 こうした地域づくり全体の取組については、もちろん豊中市も行政としてバックアップをしているというのをまた市長さんのお話を聞いても強く感じたわけでありまして、そういうまさに行政とそれから民間、あるいはシビルソサエティー的な、自然発生的なこの助け合いの仕組みのようなものが一緒になって、まさに我が事・丸ごとの地域共生社会の一つの典型として非常に活発な活動をされているなというふうに思いました。
○山本香苗君 ありがとうございます。 もう一問お伺いしたいんですが、今回、この社会福祉法を出されるに当たり、既存の制度が地域で広がる困窮や孤立に対応できていないということで出されているわけなんですが、この理由は厚生労働省としてはどう総括されていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これまで公的な支援制度に頼りがちというか、そういうことで来たことが多いわけでありますけれども、支援が必要となる典型的な要因を想定して、高齢者とか障害者とか子供とか、縦割りの対象ごとの支援の仕組みというものを行政としてつくってきた、そういうことをやってきたんですけれども、どうも最近は、地域そのものがいろいろな問題を抱えて、課題がある様々な方々がおられて、複合化それから複雑化した課題を持つ世帯とか、自ら相談に行くことがなかなか難しいという方々、あるいは既存の制度のはざまにあってどこからも行政の救いの手が行かないというようなこと、それから、解決が本当になかなか難しくて身動き取れないというような方々、縦割りで整備をしてきた公的な支援制度ではやはりカバーできないというのが、それだけではできないというケースがやはり増えてきているんではないか、そんな印象を強く持たさせていただいております。 こういうことで、今回御審議をいただいております社会福祉法の改正案によって、地域住民とそれから行政が協働して、共に働いて、そして公的な体制による支援と相まって、縦割りではなくて丸ごとで個人や世帯が抱える生活課題を解決していくようにしようということで市町村における包括的な支援体制の新たな整備を進めようと、こういうことだと思っております。
○山本香苗君 今回の社会福祉法改正案の第四条の二項には、地域住民等は、福祉サービスを必要とする地域住民及びその世帯が抱える様々な分野にわたる地域生活課題を把握して、その解決に資する支援を行う関係機関との連携等により解決を図るという新しい規定が入っております。その意義は何でしょうか。
○副大臣(橋本岳君) 今、社会福祉法改正案第四条第二項についてのお尋ねであろうと思います。この第四条第二項では、地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者、民生委員やボランティアなど社会福祉に関する活動を行う者による地域福祉の推進について定めているものでございます。 背景といたしましては、まさに今大臣が答弁をしたように、その個人個人の、高齢者とか児童とか障害とかという特性だけではなくて、世帯として組み合わせていろいろな複合的な課題を抱えている例なども多いというようなことを背景としておりまして、具体的には、世帯単位で複数分野の課題を抱え、複合的な支援を必要とする場合もあることから、本人のみならずその人が属する世帯全体に着目をし、そして、福祉、介護、保健医療に限らない、住まい、就労、教育に関する課題、地域社会からの孤立などの様々な生活課題を把握するとともに、把握された生活課題については行政などと協働し、行政などと地域の住民の方あるいは社会福祉の事業者の方、民生委員やボランティアの方々など、そうした方々と協働し解決をしていくことが必要である旨を定めておりまして、我が事・丸ごとの地域福祉推進の理念を条文上明確にするということでより一層地域福祉の取組が促進をされていく、そして、より本当に支援のニーズが必要な方に必要な支援が届いていくようにするという意義があると考えております。
○山本香苗君 私は、この規定の意義は本当に大きいと思っておりますが、地域の現場では社協も包括も人手がない中で一人で何足ものわらじを履いて、もう本当に夜遅くまで残業をされています。先ほど大臣にお伺いした豊中社協も、地域の住民の皆さんと一緒に、独りぼっちをつくらないという理念の下、一生懸命頑張ってくださっております。こうした地域住民の頑張りがあるといっても、それを当たり前として行政が、市町村の責任が後退するとか縮小するといったことは断じてあってはいけないと私は思っております。 そこで、改めてお伺いしますが、市町村の役割、責任はどうあるべきなのかと、今までとどう違ってくるんでしょうか。
○副大臣(橋本岳君) 地域共生社会の実現に向けては、地域や個人が抱える様々な生活課題を地域住民と行政などが協働し、公的な体制による支援と相まって解決をしていくことができるようにしていくことが必要であると考えております。 つまり、地域力の強化が必要であるということではあるのですけれども、それは、その地域住民の方々の自助あるいは互助、いろんな助け合いということは、それはそれであるでしょう。しかしながら、それだけに頼るのではなくて、やっぱり最も身近な自治体であるところの市町村が特に中心になって地域の方々と協働し、しっかりと責任を果たしていくことが重要であるということで考えておりますし、それは決して丸投げをするなどということではなくて、やはり自治体にはそうした役目を果たしていただきたいということを私たちも考えているところでございます。 このため、今般御審議いただいている社会福祉法の改正案では、地域住民が自ら暮らす地域の課題を我が事として捉えられるような地域づくりの取組や、様々な相談を丸ごと受け止める場の整備、相談支援機関の協働ネットワーク体制の整備などを通じて包括的な支援体制を整備することを新たに市町村の努力義務として明記をしておりまして、我が事・丸ごとの地域づくりに市町村が積極的な役割を果たしていくことを期待をしているものでございます。
○山本香苗君 もちろん、地域共生社会の実現において主役というのは住民です。住民の理解なくして実現はできません。しかしながら、行政だからこそやらなくちゃいけないことはたくさんあります。 そこで、例えばなんですが、生活困窮者、社会的孤立の早期発見というのは、私は、しっかり公的な部分が包括的な体制をつくることによって実現していかなくちゃいけないと思います。生活困窮に陥っていながら、障害や認知症等によって自らSOSを出せない方というのがいらっしゃいます。他方で、市役所にはたくさんの情報があります。例えば、税や水道料金、公営住宅の家賃など自治体が保有する滞納情報、これを支援者の間で活用できれば、生活状況を総合的に判断することができて早期発見、早期支援につなげることができると。 しかしながら、地方税法二十二条及び地方公務員法三十四条の罰則規定によってスムーズな情報共有ができないという声が現場から上がってきております。税情報については、総務省の通達によって、本人同意があれば情報共有することができるとされておりますが、なかなか連絡が付かなくて同意を取ることに時間が掛かって支援が遅れてしまった、本人同意が取れず、支援が必要であるにもかかわらず支援に結び付けられない、こうしたケースが現場において問題となっております。 法令に違反することなく支援者が税の滞納情報を共有して早く支援に結び付けていくようなことができないでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) 御指摘のとおり、生活困窮者の中には、自ら相談機関に相談しないが支援を必要とする方、あるいは困窮状態であるにもかかわらず、セルフネグレクトの状態にあって支援を拒否しているというような方がいらっしゃるということでございます。 こうした方々も含めて支援が必要な方をしっかり早期に発見、把握をして支援の窓口につなげていく、このためには、税部局を含む関係機関において既に生活困窮の端緒を把握している、例えば税の滞納があるといったようなことをしっかりと支援につなげていく仕組みが必要であるという、こうした論点も生活困窮者自立支援のあり方に関する論点整理において示されているところでございます。 一方、御指摘いただきましたとおり、税の滞納情報を始めとした本人に関する情報については、地方公務員法三十四条による一般的な守秘義務、それから税に関するものについては特に地方税法第二十二条によるより厚い守秘義務がございまして、目的外の利用等が制限されているという状況にございます。 今回、生活困窮者自立支援法の施行三年後の見直しの中では、こうした関連する制度との関係も整理をしながら、行政のいろいろな部署で生活困窮のおそれの端緒を把握、認識している場合、それがしっかり相談の窓口につながるということによって支援が手遅れになることのないよう、確実に支援を行える制度の在り方について、関係省庁とも協議をしながら検討してまいりたいと考えております。
○山本香苗君 是非、総務省と協議をしていただきたいと思いますが、滋賀県の野洲市では、市内に賃貸物件を管理する不動産業者の協力を得まして、家賃滞納者で生活困窮する状況が分かれば、生活困窮者自立支援制度の相談窓口を紹介して相談を促す仕組みというものを構築しております。もちろん行く行かないというのは本人の、委ねられているんですが、こうした相談窓口があること自体を知らなかった方が、教えてもらうことによって早期に支援につながって、生活保護を受けることなく生活再建できたというケースも伺っております。 確かに、家賃滞納から生活苦のサインが出始めるのが通例であって、電気だとか水だとかガスとかいった話ではもう最後の辺りで、手遅れになりかねないと。借りている方にとっては早く支援につながればそれでメリットがありますし、貸す方にとっても孤独死を防いだり資産価値を守ることができるというメリットもありますので、是非、こうした取組を進めるために、大家さんだとか家賃債務保証関係団体というところに協力要請をしていただけないでしょうか。 また、民間賃貸住宅のみならず、私は公営住宅やURこそこういうことをやるべきだと思っておりますが、伊藤さん、いかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤明子君) 委員の御指摘のとおり、賃貸住宅において家賃滞納を無言のSOS発信と見て、できるだけ早期に家賃滞納者の生活状況等を把握の上、相談窓口を紹介して生活困窮者自立支援制度につなぐなど、必要な助言や支援を受けられるようにするということは非常に重要だというふうに考えております。 民間賃貸住宅の家賃滞納者については、一部の居住支援協議会で、住宅確保要配慮者に対する民間賃貸住宅等の相談窓口の設置等が進められているところです。こうした取組の横展開を図るとともに、賃貸人や家賃収納を代行している家賃債務保証業者等の関係者に対して、各種支援が必要な方々の居住の安定に資する情報提供ができるよう、国土交通省といたしましても、厚生労働省との間で設置している局長級の連絡協議会の場も活用いたしまして、どういう内容の情報をどういう形で提供していったらいいかという、そういう情報提供の具体的な方法等について検討を行って、取組を進めてまいりたいと思います。 また、公営住宅ということでございますが、既に個々の事情に応じて家賃減免の適用等の負担軽減措置を講ずることや民生部局とも十分に連携することなどを国土交通省から地方公共団体に対して要請しているところでございまして、引き続きその周知を進めたいというふうに思います。 さらに、UR賃貸住宅についてですが、URの居住者対応窓口において、必要に応じ、居住者に生活困窮者自立支援制度を始めとする情報提供、地方公共団体福祉部局の紹介等を行っているところですが、今後、引き続き、URにおいて居住者へのURの相談窓口の周知等を図るほか、地方公共団体福祉部局や地域の関係支援団体との連携を図りながら、生活に困窮する居住者に対する支援窓口の紹介等を進めてまいりたいと思います。
○山本香苗君 公営住宅で既にやっているという話なんですが、千葉県の銚子市の事件があって、通知等々出していただいたわけであります。その中には確かに民生部局と十分に連携することと書いてありますが、具体的にやっぱりこの生活困窮者自立支援制度のところを教えていただいて相談を促すということをもう一歩やっていただきたいと。URについても、そういうアドバイザーの方がいらっしゃるということを事前にお伺いしましたが、全てにあるわけではない。しっかりとした管理といった意味で、サポートも含めてできるようにしていただきたいと思います。 時間が大分来ましたので、ちょっと大きく一問ばんと飛ばしていただいて、吉田さんの方に行きたいと思っているんですが、地域包括ケアシステム、高齢者だけじゃありません、子供もなんですという話なんですが、近年、医療的ケア児が増えています。こうした医療的ケア児に対するサービス少なくて、地域にほとんど行き場がありません。受け入れる保育所がゼロという県も八つあるわけですが、今年度、ケアを担当する看護師を保育所に派遣するモデル事業実施すると伺っておりますが、今後どう展開していくのか、吉田局長、お願いします。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 委員御指摘のように、医療的ケア児をきちっと地域で支えていくという意味では、私ども、医療的ケア児保育支援モデル事業と銘打って今年度の予算に盛り込ませていただきました。その事業におきましては、今御紹介いただきましたように、保育所等などにおいて医療的ケアを必要とするお子さんの受入れが可能になるような体制を整備して、地域生活支援の向上を図るということを狙いとしてございます。 具体的には、都道府県などにおいて看護師さんをまず雇用していただいて、その上で、医療的ケア児を受け入れていただいている保育園あるいは認定こども園などなど、類似のいわゆる保育士の受皿のところに派遣をする。そして、保育士が医療的ケアを行うためには、やはり保育士さんの方もある程度の基礎知識が必要でございますので、それに対しての必要な研修の受講を支援させていただく、そして、その医療的ケアを行う看護師さんを補助する保育士さんに対してそれを加配するというようなことを取組とさせていただいております。 今年度、これ、全体のメニュー化事業の中での予算ではございますが、三十か所ぐらいを念頭に今モデル事業として展開させていただきたいというふうに考えておりますので、その事業の成果を踏まえつつ、その特性に応じて必要となる支援、あるいはそれに対応するための体制について検討させていただきたいというふうに思っております。
○山本香苗君 今、吉田局長が、認定こども園と認可保育所というふうに言われました。幼稚園、どうなのかということなんです。特別支援学校の幼稚部でどうだという数字は持っていらっしゃる、しかしながら、幼稚園における受入れ状態というのは把握すらしていないと伺いました。是非やっていただきたいと思います。 と同時に、保育所と同様に、今、吉田局長おっしゃっていただいたように、幼稚園にも派遣する支援の仕組みというのを是非お願いしたいと思いますが、白間さん、よろしくお願いします。
○政府参考人(白間竜一郎君) お答え申し上げます。 文部科学省におきましても、学校に通う医療的ケアを必要とする児童生徒が増加している中で、この教育環境をどう充実していくかということで、これまで文部科学省では、医療的ケアを行う看護師を学校に配置する事業、これを行っていることは御承知のところでございます。これを行うに当たりまして、特別支援学校等における幼児児童生徒の医療的ケアがどのくらい必要かという数字は持っておりますけれども、他方、今御指摘のように、幼稚園で医療的ケアが必要な子供の数については現在まだ把握をしておりませんので、今後、幼稚園における医療的ケアを必要としている子供の受入れのニーズ、数、課題等を把握をし、その上で、看護師の配置などをどう支援していくかと、こういったことについて検討してまいりたいと考えております。
○山本香苗君 聞いたら、今、小中学校に看護師の配置進めていらっしゃいますよね。この小中学校に配置する看護師の方を幼稚園にも実は派遣してもいいんだ、二十八年度からスタートしているこの仕組み使ってもいいんだということらしいんですが、それで、そういうのはきちっと周知していただいているんでしょうか。
○政府参考人(白間竜一郎君) お答え申し上げます。 今先生御指摘の事業につきましては、平成二十八年度から、小中学校等に配置をした看護師を幼稚園に巡回又は派遣してもいいというようなことで始めたところでございますが、これは、私どもとしては周知をしているところでございますが、今後一層きちんと周知をしてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 医療的ケア児の就学前のところのみならず、学校に行くといったところでも大きい壁がありますと。親が付き添わない限り学校に行けない。公立小中学校における看護師配置進めていただいておりますが、まだまだ足りていません。看護師が配置されても、校内にとどまって、通学には必ず親が付き添わねばなりません。親といっても、大体母親が仕事を辞めざるを得なくなって、ずっと付き添っておられます。子供のためとはいえども、経済的にも精神的にも物すごく負担が大きいと。 医療的ケアを必要とするお子さんたちの親御さんたちからも、是非訪問看護事業を利用できるようにしてもらいたいという強い要望をいただいておりますが、鈴木保険局長、是非前向きに御検討いただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 学校における医療的ケア児に対する訪問看護事業の活用についてお尋ねがございました。 喀たんの吸引などが必要ないわゆる医療的ケア児の方々、この方々が学校を含む地域で安心して教育を受け、生活できる環境づくりは大変重要であるというふうに認識をしております。御指摘の居宅以外の学校でございますけれども、健康保険法第八十八条がございまして、訪問看護については、いわゆる訪問看護療養費、これの支払については居宅において行われた場合というふうに明示的に規定をされておりまして、給付の対象とは残念ながらならないということになっております。しかしながら、一方で、学校において訪問看護を行うこと自体は、これは可能でございますので、訪問看護ステーションが学校の職員の方々と連携することによって医療的ケア児の地域での生活をどうやって支援できるかということを我々としても是非考えていきたいと思っております。 先ほど御紹介ありました文部科学省における学校への看護師の配置の事業、それから厚生労働省における人材養成といった事業の活用、それから医療的ケア児の学校における実態の把握等々をしながら、どういった支援ができるか、文部科学省さん、それから関係部局とも連携をしながらしっかりと検討したいと思います。
○山本香苗君 大臣、頑張れとおっしゃっていただきましたけど、大臣も頑張っていただけるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 我が党では野田聖子さんが自ら医療的ケア児のお母さんとしておられるわけで、彼女を含めて私も複数の方々から、なかなか学校にお母さんが行くのは続かないと、やはりそこを支援する仕組みをつくってほしいということは複数聞いておりますので、私自身も頑張ってそういうことが可能なようにしてまいりたいと思っております。
○山本香苗君 大臣、突然の振りに済みません、ありがとうございます。 なお、大人の場合はケアマネが訪問看護も含めて全体統括してコーディネートできるんですけど、相談支援専門員というのはできないんです。医療保険とつながりがありませんよね。ここのところも解消していかなくちゃいけないと思っておりますので、是非、問題点、課題、様々ありますが、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 質問に入ります前に、先ほど民進党の委員からも指摘がありましたとおり、まあ、民進党時代どうだったかという話はいいと思うんですけれども……(発言する者あり)あっ、民進党じゃない、民主党政権時代に議論どうだったかということを前提とする必要はないと思うんですけれども、本法案についての衆議院での審議の経過を見てみますと、二十二時間、これで十分審議できたというふうには受け止めておりません。この二十二時間を前提としたような質疑時間に拘束されることなく、徹底した審議をするべきだということを冒頭求めておきたいと思います。 そこで、最初の質問です。介護保険利用料の三割負担についてまず質問したいと思います。 本会議で、家計への打撃となり、必要なサービスの抑制につながることは明らかじゃないかと私質問しましたところ、大臣は、負担能力に応じた負担を求めるとして、特に所得の高い層に負担をしてもらうものだから指摘は当たらないと、こういう答弁をいただいております。 今回導入しようとしております介護保険の現役並み所得、この基準、これは年収で単身の場合三百四十万、そして高齢者二人世帯ならば四百六十三万円ということになるわけですが、医療どうかというふうに見てみますと、現役並み所得は単身が三百八十三万円、高齢者二人世帯になれば五百二十万円ということになって、差があるんですよね。年収で見ると、単身で四十三万円、さらに、二人世帯で見れば五十七万円低いラインが適用対象になる、より厳しい設定ではないかと思うんですが、大体、そもそも医療と介護でこの所得基準が異なるというのはどういうことなんでしょうか、御説明をお願いします。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 医療保険の三割負担の基準につきましては、これは今先生お話しになったとおりですけれども、まず、課税所得百四十五万円というのがありまして、これをベースにやった上で、年間収入が単身世帯の場合三百八十三万円、二人以上の場合の世帯が五百二十万円と、こういう基準が設定されているということでございます。まず、基礎があるということでございます。 一方で、介護保険の三割負担の基準でございますけれども、まず二割負担の基準で既に用いられている指標を介護では使っていると。この意味は、介護保険では合計所得金額、これをベースに二割負担のときの基準もこの指標を使っているということでございまして、その指標に医療保険の三割負担の基準をベースに勘案して設定し直していると。この場合の医療保険の三割負担の基準は、課税所得百四十五万円をベースにその合計所得金額に換算しているということでございます。 その上で、合計所得金額二百二十万円をベースに、年金収入とその他の合計所得金額は、単身の場合三百四十万円、二人以上の世帯の場合は四百六十万円と、こういう構造になっているということで、構造的には、介護保険の三割負担の基準は医療保険の基準のところにそろえて、元々の課税所得百四十五万円のところにそろえてこれをつくっていると、こういう構造になっているということでございます。
○倉林明子君 課税所得そろえるんだけれども、実際年収で見たら格差が出ているという、これが問題だと思っているんですよ。ばらばらなんですね。何で医療の現役並み所得というのがこの介護の場合と違ってくるのかということの説明はちょっと難しくて分かりにくかったんじゃないかなと思うんですね。 要は、医療の場合は七十歳を超えても現役で給与所得があるよと、これを前提にしていると思うんですよ。つまり、現役並みに働いて所得もあるからこういう負担になる。ところが、医療の場合は想定可能ですよ、そういうこともあろうかと思います、元気だけど病気もすると。ただ、介護となったらどうかと。現役並みに働いて給与収入は得られないというのが大体のレベルがいっていけばそうなるんじゃないかと思います。だからこそ、年金収入だけで計算しているんですよね、介護の方は。年金収入だけじゃないということですけれども、説明はいいです、差があるということの分かりにくさになっていますので。 私、こういう、介護保険加入者というのは要介護認定を受けて初めて利用料負担が生じるわけですよね。現役並みに働けない、これはっきりしていることだと思うんです、現役並みのように働けない。介護にそもそもこの現役並み所得という考え方、これ持ち込むということ自体に私、矛盾があるんじゃないかなと思うんですけど、お考えどうですか。
○政府参考人(蒲原基道君) 高齢者医療において、先生御指摘のとおり、現役並み所得を有する方については既に三割負担を求めているというところでございます。今回の見直しについては、こうした医療の中の高齢者医療の仕組みのところを参考にして、介護保険の持続的可能性を高めるために世代内、世代間の負担の公平あるいは負担能力に応じた負担と、こういう観点から行うもので、高齢者医療のところに三割が入っているということとの考え方で行うというものでございまして、こうしたことから今回提案をしているわけです、中身を提案しているということでございます。
○倉林明子君 それは、医療にも三割があるから介護にも三割を入れ込んだんだと、その考え方は分かるんだけれども、実際年収ベースで見たら所得ラインが変わってきていると。介護の方は重たくなっているわけですよ。所得が同じでも、医療と介護では私、負担能力の土台が違うと思うわけです。 介護が必要となった方々に対して、負担能力に応じた所得水準なんだろうかと、三割をこれからいただこうという方々が、私、到底言えないんじゃないかというふうに思うわけです。それに、医療にはあるんだけれども介護にはないのは、所得が激減した場合の減免制度、これも想定されていないんですね。急に倒れたということになって、前年所得に掛かるという場合が考えられると思うんだけれども、急激に所得が減少しているのにここについての減免制度というのはないという制度設計になっているんです。医療と違うんですよ、この点でもね。 三割負担をこれ居宅サービスで見た場合というのはどうなるかということです。一割負担からの比較で、要介護一、二、これの平均利用者負担額は、月額、年額、それぞれどれだけ増えることになりますか。
○政府参考人(蒲原基道君) 居宅サービスでございますよね。居宅サービス受給者の平均的な利用者負担額については、これは機械的な計算で、一割負担の場合と三割の場合ですよね。要介護一の場合、月額でいいますと、一割負担であれば〇・八万円、これが三割負担になると二・四万円ということで月額一・六万円の負担増、これは年ベースに直しますと十九・二万円ということでございます。要介護二の場合でございますけれども、月額で、平均の場合、一割負担の場合が一・一万円、三割負担になると三・二万円となりまして、その差が月額二・一万円の負担増ということでございます。これを年額ベースに直すと二十五・二万円の負担増と、こういう数字になります。
○倉林明子君 これ、要介護三のところで見ると、年間三十四万円の負担増ということになるんですよね、平均的な利用負担額を基に計算してみたら。結局、この負担、三割負担と新たにしようとしているところの単身ベースの年収というと三百四十万円ですよ。こういう方々に三十四万円の年間の負担増、居宅サービス、要介護三の場合、そういう負担増になるわけですよ。 私、この単身のライン、二人世帯のライン、ぎりぎりで超えるということに当たる世帯にとっては打撃になる負担だというのははっきりしているんじゃないかと思うんです。三割負担の対象には、負担能力がない人もやっぱり含まれてくるんじゃないかと思うんですよ。打撃は当たらないというような答弁いただきましたけれども、改めて、大臣、認識はいかがでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) いや、今、負担増のことだと思いますが、今私が聞かれたんで一割から三割申し上げましたけれども、今回は二割負担の対象の中で一層範囲を限定した方に対して三割ということでございますので、したがって、先ほどの数字は一割、三割ですけれども、実際は二割のところから三割が負担増になるということであります。そして、その上で、所得の基準が上の方は、例えば年金収入であれば三百四十四万円の方なんで、そういう人たちが今私が申しました二割、三割の負担増のところを負担できるかどうかと、こういう問題として考えるべき問題かというふうに思っております。
○倉林明子君 大臣、負担は家計に打撃を与えるんじゃないかと。負担は三十四万円、年間一割から三割に上がったケースの場合、負担、家計への打撃を与える、そういうケースにも当たると思いませんか。認識を聞いている。 あっ、蒲原さん違います。大臣の答弁に対しての認識を聞いています。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、保険料とそして税金とさらに自己負担というこの三つの組み合わせの中で成り立っているものでございます。その助け合いの仕組みで成り立っているわけでありまして、その中でこの制度の持続可能性というのを図るために今回こういう形にさせていただいているわけで、今お話があったように、それぞれ局長から御答弁申し上げたような要介護の一の場合と二の場合、そして一割負担、三割負担、それぞれの負担の増加額について、大きいんではないかと、こういう御指摘でございますが、それは所得に見合った、負担能力に見合った形で、御負担をいただける方には負担をしていただくという範囲内でのお願いをしていくということでこれを今回御提起を申し上げているということでございます。
○倉林明子君 いや、負担の範囲内という認識、今聞いてびっくりしました。負担は限界だってみんな怒っているんですよ。この声しっかり受け止めなくてどうするんだと私は指摘をしておきたい。 こういう人たちにも負担を求めておきながら、一方、どうかということで問題提起したいのが、要介護になっても年金収入以外の多額の収入がある場合もあるんですよ。それどういうことかというと、その一つが株式配当所得です。株式保有者で配当収入がある一号被保険者、この介護保険料負担というのは一体どうなるのか。年金収入が二百五十万円と想定した場合、法改正後の介護保険利用料の負担は一体どうなりますか。短くね。
○政府参考人(蒲原基道君) 介護保険制度におきましては、保険料の賦課や負担割合の判定基準となる指標に、これは事務執行上の観点もございまして、地方税法上の合計所得金額というのを用いているところでございます。 御指摘の点については、これは元々税制上の取扱いによることでございますけれども、配当所得については幾つか方法がありますけれども、申告不要制度というのがあって、申告不要制度によって申告をしなければ、これは地方税の扱いの上で当該所得は合計所得金額に含まれなくなるということになっております。そのため、委員御指摘のような、年金収入二百五十万円に加えて配当収入がある者についても、この申告不要制度を活用されている場合については負担割合が一割負担のままになるということもあるというふうに認識いたしております。
○倉林明子君 そうなんですよ。 これ、資料を国税庁のホームページから取り出しました。今、蒲原局長、御説明あったとおり、これ優遇税制になっていまして、株の、黄色いところに書いています、確定申告をしない、確定申告不要制度の適用ということができるようになっているんですね。だから、一千万でも二千万でも配当所得がある人がこれを使ったら、一割負担のままということが起こり得るわけですよ。 大臣、収入に応じた、能力に応じた、そういう説明なんだけれども、多額の株式配当所得があっても負担増にならないケースがある、これはお認めになりますね。
○政府参考人(蒲原基道君) 済みません、まさにこれは税法上の措置があって、それをベースに……
○倉林明子君 あるでしょ。
○政府参考人(蒲原基道君) まあそれはございます。ただ、それは税法上の措置をベースにそういう処理をしているということに伴うものでございます。
○倉林明子君 株で大もうけをした人が見逃される、そういうケースが出てくるんですよ。私はおかしいと思うんです。負担能力に応じた負担といいながら、余りにも不公平じゃないかと思いますよ。富裕層に負担を求める、これが筋だと思います。大臣、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本は、負担能力のある方には負担をしていただくというのが基本だと思いますが、税制上の配当の扱いについては、介護の制度とは別なところで決まっていますが、考え方は先ほど申し上げたとおりでございます。
○倉林明子君 私、こういうことこそしっかり担保しないと、説得力ないと思うんです。三割負担にも反対ですよ、でも、こういうやり方、こういうところの穴があるんだということをしっかり押さえていくべきだと思います。 そこで、高額介護サービス費の負担上限について質問しようかと思っていたんですけれど、ちょっと時間もなくなってきましたので、この間、財政審の議論の流れを見ておりまして実感しているのは、今後も更なる負担上限額の引上げになっていくんじゃないかと思っているわけです。 これについて、大臣、認識どうですか。今後も負担増になっていくという流れじゃないかと。
○国務大臣(塩崎恭久君) 高齢化自体は進行するわけでございますけれども、そんな中で、増加が見込まれる介護サービスの負担については、保険料と公費と利用者負担の組合せで行われるということでありまして、制度の状況を常に検証して、私どもとしては不断の見直しをするということは先ほど来ずっと申し上げているわけでありまして、今般の見直しは今後の更なる利用者負担の引上げを前提とするようなものではないと私たちは考えながら今回提案をしておりますが、いずれにしても、不断の見直しを行いながら、できる限り負担は重くならないようにしながら、サービスはちゃんと、必要なサービスは確保できるようにしていくというのが基本だというふうに思います。
○倉林明子君 できる限りということで、否定やっぱりできないと思うんですよ。この間の流れを見たって、財政審の指摘どおり物事は動いてきているんですね。二割負担の問題、導入、補足給付の絞り込み、これでひどいことになっているんですよ。 実態調査、これから多角的にされるということですけれども、今度も介護サービスの上限の引上げというのも提案のとおり実施されております。総理も、同様に、制度の持続可能性を高める観点から不断の見直しが必要だということなんですね。結局終わりじゃないと、更にこの引上げが、給付の引下げや負担の増加ということが進めようとされていると。 根拠なき三割負担、今後の負担増、これはもう断じて許されないということで、引き続きの議論はたっぷりさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 昨日は代表質問ということでありました。塩崎大臣の答弁、何か愛想なかったなとちょっと思っておりまして、予算委員会とか厚労委員会だったら結構答弁長いんですけれども、聞いていないことまで何か答弁していたこともあるんですが、まあ昨日は本当に短い答弁でして、予定時間は二時間十五分でしたけれども一時間五十三分で終わりましたから、全て塩崎大臣の答弁が短いというわけではございませんが、そういうこともあったのではないのかなというふうに思います。 昨日質問をさせていただいた中からちょっと質問を再度させていただきたいと思います。 介護人材の確保なんですけれども、なかなか介護人材の確保のために、処遇改善していくために、今回、報酬を一万円加算する、でもまだまだやっぱり低いんじゃないかというふうな議論もあります。ただ、そう簡単に引き上げていくということも、難しい状況も分からないではないんですが、やはり夏の暑いときもホームヘルパーさんがいてはるから在宅へ行って介護が成り立つし、また、冬の寒い日でも、雪が降り積もる中、介護職の方が在宅に訪問して介護をすることによってその方の普通の生活が成り立っていくわけでありますし、そしてまた、介護というのは御承知のように、排せつ介護、食事介護、訪問介護と、これ非常に難しいです。その人のやっぱり尊厳というかプライドを傷つけずにそういった介護をやっていくということは非常にこれ難しいわけでありまして、ただ、なかなかやっぱり介護職の人たちの社会的評価というのがまだまだ低いのではないかというふうに、私はそう思っておりまして、じゃ、その社会的評価を高めていくためにどうしますかという質問をさせていただいたら、介護職の労働実態や働き方の意向などの調査を行い、介護職が意欲と能力に応じて活躍できるようにし、社会的評価を高められるようにしていきますと。 その調査を行いという、もう調査している段階ではないんじゃないのかなというふうに思うわけですが、改めて、その社会的評価を高めていくための大臣に御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 介護人材が本当になかなか確保できないということで現場が困っていらっしゃることは聞いているところでございまして、そのために、それを解決するために処遇改善を行うというのは基本中の基本だろうというふうに思って私どももこれまで努力をさせていただいてきているわけでありますが、専門職としての地位の確立、あるいは今お話しの評価、その評価のまた向上というのが大変大事であり、やはりプライドを持って前向きな姿勢で仕事がいつもできるという、そういう仕事にしていかなければならないというふうに思っているわけで、そういう意味で、介護職の魅力を向上しながら介護職の社会的な評価も向上させるために何をすべきなのかということをしっかり考えていかなければならないというふうに思っております。 介護福祉士が専門職として高度化、複雑化するこの介護ニーズに対応できるようにするために、例えば養成施設を卒業していない実務経験者に実務者研修の修了を求めるなど、その質の向上を図って、介護現場で中核的な役割を果たしていただけるようにしているところでございます。 さらに、介護福祉士に必要な資質やキャリアパスの明確化などについての議論を進めるとともに、介護職の労働実態、あるいは働き方の意向の調査などを行って、介護福祉士を始めとする介護職がその意欲と能力に応じて活躍できるようにしていかなければならないというふうに考えているわけでございまして、厚労省としては、業務プロセスの改善に取り組む経営者とかICTの専門家、先進的な取組を行っている介護事業者のメンバーにお集まりをいただいて、懇談会をずっとやってきております。 将来の担い手となる若者などに対する介護の仕事の理解の促進、あるいは職場体験の実施ももちろんやっているわけでございますし、また、負担を軽くするということがロボットなどを通じて可能であるわけでありますので、そういったところでのイノベーションも含めて、私ども、もっと能動的に、待ちの姿勢ではなくてこちらから開発をするということで、老健局の方でもそれを取り組まさせているところでございます。 いずれにしても、介護の仕事がやりがいのある仕事だというふうに思っていただかない限りは人材確保はできないというふうに思いますので、その条件を満たすためにあらゆる手を尽くしてまいりたいというふうに思います。
○東徹君 介護職の方は、介護福祉士の資格を持っている、持っていないにかかわらず、社会的評価が高まっていくような検討がやっぱり非常に大事だというふうに思います。私の中で、じゃ、どうすれば上がるのかという提案があるわけでも今のところありませんので、是非検討を私自身もしていきたいなというふうに思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、今日、ちょっと資料をお渡ししていますサービス付き高齢者向け住宅のことについて質問させていただきます。 これ、五月七日の新聞記事でありますけれども、一年半の間にサービス付き高齢者住宅で事故が三千三百六十二件ありましたということで、ひどいのは、その裏側に書いてあるんですが、死後四日で発見されたということがありました。これ、一日一回、最低でもこれは安否確認だけはやらないといけないわけでありますから、当然、とんでもない施設もあるということなんですね。 サービス付き高齢者住宅は、これは国土交通省のお金、補助金が出てやる、結構土地を持っている方がそういったサービス付き高齢者住宅やって、今ほとんど、約九割近くが、そこに入居している人たちの九割近くが要介護高齢者ということで、これ、第二の施設みたいなものだと思うんですね。 そういう状況になっているということで、このサービス付き高齢者住宅なんですけれども、こういった本来起こるはずのない孤独死なんかも発生しているということで、これ、国土交通省、どのように考えているのか、まずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。 サービス付き高齢者向け住宅は、自立度の高い方から介護が必要な方まで様々な高齢者のニーズに対応するため、バリアフリーと安否確認などの状況把握サービスを必須とした住宅を用意しまして、必要に応じて外部の介護サービスなどと組み合わせるという形のものでございます。こうした状況把握サービスを必須とするサービス付き高齢者向け住宅において御指摘のような孤立死といったような事故が発生したことは大変遺憾であります。 国土交通省及び厚生労働省では、適切に状況把握が行われますよう平成二十七年四月に省令を改正いたしまして、具体的に状況把握の頻度とか方法について明確化いたしました。この事故はその後に起きたものではございますが、入居者が状況把握サービスを希望せず、実施されていなかった状況下で発生したものと聞いております。 ただ、こうした事案の発生を防止する必要がございますので、そのような場合であっても適切な状況把握がなされるよう、平成二十七年十二月に両省からサービス付き高齢者向け住宅の登録主体である都道府県等に対して通知を行って、指導の徹底を図っているところでございます。 引き続き、厚生労働省とも連携し、状況把握サービスが適切に実施されるよう努めてまいります。
○東徹君 これは、国土交通省がこういった事業をやっていること自体、僕は何か違和感があるんですよ。九割近くが要介護者がおる施設になって、これ、何で国土交通省がこういった事業をやっているのと。これ、おかしいんじゃないですか。これ、まず、ここをやっぱり改善すべきだというふうに考えるんですが。 こういった実態から考えれば、サービス付き高齢者住宅は、これは在宅としてみなした方がいいのではないかというふうに考えられますので、これ、どっちかというと、まあ在宅というか施設ですよね、施設として考えられると思いますし、これは塩崎大臣の見解をお伺いしたいと思うんですけれども。
○国務大臣(塩崎恭久君) サ高住についてはいろいろな御指摘をいただいておりますけれども、先ほど国交省からお話があったとおり、バリアフリー化されて、入っていらっしゃる方は自立から要介護までいろいろという方々が入居可能となっているわけでありますが、いろんな意味で多様な住宅ニーズを踏まえた選択肢の一つということになっていると思います。 一方で、要介護の入居者が多いというのはそのとおりでございまして、介護サービスが必要以上に提供されているといった指摘も行われているわけでございまして、その在り方について今後審議会で御議論いただいてまいりたいというふうに考えております。 いずれにしても、必要な方に必要なサービスが必要な場で提供されるように努めなければならないと思っております。
○東徹君 もう二十万人の方が既に入居していて、約九割の方が要介護者という実態があるわけですね。これはもう介護施設みたいなものになってしまっているわけですね。これが現実なんですよ。だから、これ国土交通省が進めていく話じゃなくて、僕は、本来もう一遍抜本的にこれは見直すべきだというふうに考えます。 今回、その情報公表も義務付けるということなんですけれども、二〇一七年度以降に登録するサービス付き高齢者住宅には情報公表を義務付けるんですけれども、それもまたおかしな話で、これ全てのサービス付き高齢者住宅に情報公表をすべきでありますし、そして、特養なんかはやっぱり外部評価とかやりますよね。やっぱり、こういったサービス付き高齢者住宅も外部評価をやってきちっと評価して、どういうところなのかというところをやっぱり公表していくということが大事だと思うんですが、その点についていかがでしょうか。
○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。 サービス付き高齢者向け住宅の情報提供の件でございますが、サービス付き高齢者向け住宅の補助金というのは、新たにサービス付き高齢者向け住宅を整備される事業者に対して、その工事費の一部を補助するという形になっております。 制度そのものは厚生労働省と国土交通省の共管になっておりまして、バリアフリーの住宅の供給を促進する、あるいはきちんとした契約のある住宅を提供するという面で国土交通省が、また、介護等との連携という関係で厚生労働省がということで、連携した共管の制度でございます。 そのサービス付き高齢者向け住宅、平成二十九年度より、この補助金の交付するに当たっての要件として、補助金を受けたサービス付き高齢者向け住宅について、その運営事業者に対して運営情報の提供を義務付けるということにしております。 補助金の交付に当たっての要件ということでございますので、既に補助金の交付を受けたサービス付き高齢者向け住宅について運営情報の提供を義務付けるということはちょっとできないということでございますが、当然、御指摘のとおり、既存の運営事業者について可能な限りの情報の提供を行っていただけるように、事業者の方に私どもからも働きかけてまいりたいというふうに思っています。 また、外部評価ということでございますが、外部評価につきましては、導入に当たって、評価への信頼性の確保とか、誰が評価費用を負担するのかというような課題がございまして、慎重な検討が必要であることから、まずは入居者等への情報提供の充実に努めた取組を厚生労働省とも連携して早急に進めてまいりたいと思っております。
○東徹君 ということは、二〇一七年以降登録したものだけじゃなくて、全てのサービス付き高齢者住宅に公表を義務付けるということでよろしいんですね。
○政府参考人(伊藤明子君) 補助の要件としてやっておりますので、義務付けるということはできません。 ですが、既存のサービス付き高齢者向け住宅の事業者の方々にもできる限り情報提供をしていただいて、適切なものを選んでいただけるということが大切でございますので、私どもの方としても御協力を促したいと、このように思っております。
○東徹君 それは補助金もらってやっているんですから、やっぱり補助金もらっているんだからやりなさいよと義務付けたらいいじゃないですか。それを、言うことを聞かないんだったらもう補助金返してよと、それぐらいのことでやっぱり臨まなかったら、このサービス付き高齢者住宅、やっぱり良くならないですよ。サービスの質、良くなりません。 是非、もう一度考えてください。
○政府参考人(伊藤明子君) 補助金出すときの要件という形の整理をさせていただいていますので、補助の後で実はということをなかなか申し上げるのはちょっと難しいかなというふうに思いますが、できるだけそういう御協力をいただけるようにこちらからもお願いをしたいというふうに思っております。
○東徹君 サービス付き高齢者住宅には、ほとんど、デイサービスセンターみたいなものが、これもまた併設されているんです。八割ですよ、八割。ということは、言うてみれば特養施設と同じような何かなっているわけですよね。だから、そこで訪問介護が行われ、デイサービスも行われ、言うてみればフルにサービスを利用していただいているようなところ、必要以上にサービスを利用していただいているところ、そのところがやっぱりあるわけですよね。だから、そういったことがこの間、塩崎大臣からの答弁もあった、そのとおりなんです。 ですから、やっぱりデイサービスセンターもどうなのかというところできちっとやっぱり見直しをしていくべきだと思うんですけれども、放課後デイサービスセンターなんかは、これ、管理責任者、すごくハードルの高い、三年以上の経験のある者となるんですけれども、デイサービスの管理責任者、何か資格とかありますか。
○政府参考人(蒲原基道君) デイサービスの管理者の資格についてでございますけれども、ここのところは特段の資格要件は設けていないところでございますが、一方で、利用者に直接サービスを提供する生活相談員、あるいはバイタルチェックや入浴介助等の健康管理を行う看護職員、あるいは必要な機能の減退を防止するための訓練を行う機能訓練指導員、こうした方々については一定の資格要件を定めており、サービスの質の確保に努めていると、こういう状況でございます。
○東徹君 デイサービスセンターにはそういう資格要件、管理責任者に資格要件ないんですよね。じゃ、誰でもが責任者になれる、全くの言うてみれば素人みたいな方でも責任者になれるということなんですよね。 中には、いや、デイサービスセンターで利用者の方を座らせているだけというような指摘もあるわけですよ。座らせているだけでデイサービスの報酬をもらっているというような指摘もあるわけで、このデイサービスセンターもその評価をやっぱり是非やっていくべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうかね。
○政府参考人(蒲原基道君) デイサービスについてでございます。 増加が見込まれます認知症高齢者や重度の要介護者を一方で積極的に受け入れるとともに、一方では、座る、立つ、歩くなどの身体機能、あるいは調理、洗濯、掃除、外出などの生活機能に焦点を当てて機能訓練を行うことにより、高齢者が自立した在宅生活を継続するサービスとして、質の高いサービス提供をしていくことが求められているというふうに思います。 このため、前回の平成二十七年の報酬改定のときにも、基本サービス費の適正化を行う一方で、認知症の方や要介護三以上の方を受け入れる体制を強化した事業所について加算を新設すること。あるいは、さらに、在宅での情報を収集した上で、個別に身体機能や生活機能訓練を行う場合には報酬上評価をするなど、めり張りのある改定を行ったということでございます。 デイサービスの報酬につきましては、やはりこれは高齢者の自立を支援し重度化を防ぐという介護保険の理念を踏まえつつ、制度の持続可能性の確保にも留意しながら、今後の迎えます平成三十年度の報酬改定に向けて、具体的な中身について、今後、審議会で議論していきたいというふうに考えています。
○東徹君 是非、座らせているだけでデイサービスをやっているというところはやっぱりとんでもないわけでして、その辺のやっぱり評価の仕方を是非導入をしていただきたいと思います。 ちょっともう時間がないので、最後に一つだけ質問させていただきますけれども、介護費についてですが、厚労省の資料によりますと、平成十七年度を一〇〇とした場合に、平成二十七年度が一五四まで伸びてきているということで、その増加の要因として、高齢者の増加がプラス四九、その他がプラス五とされておって、更にその他のプラス五の内訳は、施設はマイナスで一四なんですけど、居住系がプラス六、在宅でプラス一三というふうに分析をされておるんですが、施設の方は介護費が減ってきている、居住系がプラス六、在宅はもっと更に上がっているというふうなことなんですけれども、この在宅や居住系サービスで高齢者の増加以外の要因で増えているこの理由は何なのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) 在宅、居住系サービスにおける介護費の増加について、様々な要因が関係していると考えられますけれども、御指摘の高齢者の増加以外の影響として、例えば、これ、施設系サービスから在宅系、居住系サービスへの移行が進んでいる、あるいは、そもそも在宅系、居住系のところに人が増えてきている、こういう辺りが考え得るんじゃないかというふうに思われます。
○東徹君 もう時間が来ましたのでこれで終わらせていただきますけれども、しっかりとサービスの質が上がっていくように、是非よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 本年四月一日をもって、要支援一、二の地域支援事業への移行が完了しました。全国千五百七十九の保険者が新しい地域支援事業を行っております。その移行プロセスも含め、厚労省の検証と総括を教えてください。
○政府参考人(蒲原基道君) 地域支援事業の実施状況につきましては、これまでに、一つは、平成二十七年四月の段階で新しく地域支援事業を開始した七十八自治体に対する実施状況というのを調査いたしております。また、平成二十八年四月までに新しい地域支援事業を開始した五百十四自治体における実施状況に関する調査と、こういったもので把握をしているところでございます。 一つ申し上げますと、元々、地域支援事業に行きますと、従来型のサービスに加えて多様なサービスが入ってくるというふうに説明いたしておりましたけれども、一定の範囲で多様なサービスというのが出現してきていることが見られます。ただ一方で、そうしたものについて、新しく例えばその担い手が、専門職以外の方がまだまだ少ないと、こんな状況を把握しているところでございます。
○福島みずほ君 先ほども石橋委員からありましたけれども、好事例というか、早く取り組んだ自治体というのは早く取り組めた自治体、だから、むしろ、千五百七十九の自治体で、本当にどうかしっかり聞き取り調査も含めてやる必要があるというふうに思います。 お手元に資料をお配りしています。新しい地域支援事業の実施状況なんですが、緩和型サービスのところで、これがどれぐらいの、だから自治体の中で基本単価をやっているかという水準なんですが、十割が非常に少なくて、六割未満、七割とか八割というのが非常に多いです。何かというと、今、全国回ると、結局、要支援一、二の通所と訪問をやっていけない、あるいは新たにやることが困難である、要するに、基本単価が安いので、やっても本当にもうからないというか利潤が上がらない、だから新たに取り組むことが困難であるということをよく聞きます。結局、この要支援一、二の通所と訪問サービスが切り捨てられていっているという現状もあります。その認識はありますか。
○政府参考人(蒲原基道君) 事業の実施を市町村がするときに、これは我々も通知を出してお願いしているんですけれども、市町村において、多様なサービスのところも含めて、その事業者とよく協議をして、当該サービスがちゃんと提供できるかどうかという観点でよく相談をして事業の単価を決めるようにということをお願いしているところでございます。 そうした中で、これは緩和型の場合でありまして、緩和の状況によるんだと思いますけれども、そうした緩和の状況によってこういう単価が幾つか、これでいうと十割じゃない幾つかのパターンというのが出てきているのじゃないかというふうに考えております。
○福島みずほ君 結局、単価が安くなっているので、要支援一、二の通所と訪問をやれなくなっているんですよ、とりわけ新たに、という問題があります。しっかり聞き取り調査も含めて、どういう状況か、やっていただくことをお願いしたいんですが、いかがですか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 先ほど、移行の時期に応じて調査をしたということを申し上げました。この四月から全保険者で事業実施となったということを踏まえまして、これは引き続き、事業の実施状況の把握、これは少し自治体ともよく話を聞いて、きめ細かな形で状況の把握というのを行ってまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 しっかりお願いします。 ところで、要介護一、二についても生活支援、介護保険給付から外すという議論が審議会の中であり、冗談じゃないと、この委員会の中でも質問をしてきました。 それで、介護保険制度の見直しに関する意見が去年十二月九日出ておりますけれども、この要介護一、二の生活支援などについて、どのような議論なのか、あるいはこの規制緩和をして、例えばこの報告書の中でも、制度の持続可能性の確保という観点からの検討が必要であるとの意見があった一方で、生活援助の人員基準を緩和すればどうかとか、そういう議論がありますが、いかがですか。
○政府参考人(蒲原基道君) これは、要介護一、二あるいは生活援助サービスの在り方ということだと思います。 今回の制度改正をまとめる過程におきまして、これは財政審からいろんな意見が出たりして、我が方の審議会でも議論いただきましたけれども、当時、要介護一、二のところを地域支援事業に移したらどうかという、そういう議論に対して、審議会の中で議論したときには、やはり現在、地域支援事業で要支援のところを移行している過程にあるので、そうした状況の中で更にそうしたことをするのはいかがなものかというようなことで、今回の制度改正のところはそこは入っていないと、こういう状況でございます。 ただ、一方で、今の点で申し上げますと、一つは、要介護一、二のところの地域支援事業の関係につきましては、これは、昨年末に改定されました改革工程表の中で、地域支援事業への移行につきましては、介護予防訪問介護等の移行状況等を踏まえつつ、引き続き関係審議会において検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずるというふうにされております。 また、もう一つ、先ほどおっしゃったのは、恐らく、生活援助のところの人員、生活援助を中心に行う訪問介護についての人員基準の緩和の件だと思いますけれども、こちらについても、昨年末に改定されました改革工程表におきまして、人員基準の緩和やそれに応じた報酬の設定について、関係審議会等において具体的内容を検討し、平成三十年度介護報酬改定で対応というふうに記載をされているところでございます。 この二つにつきまして、いずれにしても、現時点で具体的な結論が出ているわけではございませんけれども、高齢者の自立を支援し介護の重度化を防ぐという介護保険の理念を踏まえつつ、一方で、制度の持続的可能性の確保や介護人材の確保の観点、こうした点にも留意しながら、今後、審議会で御議論いただきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 介護報酬を下げたり基準を緩和すれば、要介護一、二についても困難が生ずるし、利用ができなくなる、これは是非、厚労省はイニシアチブで改悪をしないように心からお願いいたします。 次に、配付した資料で、東京商工リサーチの二〇一六年、老人福祉・介護事業の倒産状況です。倒産件数は百八件、前年比四二・一%増と急増しています。二〇一五年の七十六件を大きく上回り、二〇〇〇年からの調査開始以来、最多件数になっています。負債総額も九十四億六百万円と、前年の六十三億八千六百万円に比べ四七・二%も増加をしています。報酬の引下げなどにより、まさに介護事業者の経営環境が厳しくなっているのは明らかです。 実際、この間、私は、先日新潟に行ったときに、福島さん、私、解雇、首になりました、なぜなら、事業者がやっていけなくて倒産になったからですなんという話があるんですね。 この状況、介護労働者や利用者への被害も深刻です。厚労省、どう考えますか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 東京商工リサーチのこの調査のとおり、平成二十八年度の倒産件数は過去最高の百八件ということになってございます。このリサーチの発表の中での要因でございますけれども、一つは、同業他社との競争激化から経営力が劣る事業の淘汰が進んだということを挙げられています。また、お話がありましたとおり、介護報酬のマイナス改定による収益への影響というのも理由として挙げられています。また、三番目に、もう一つの点が、介護職員不足の中で離職を防ぐための人件費が上昇したこと、こうしたこともこの東京リサーチの方が要因として挙げているというふうに承知いたしております。 この点につきまして、介護のそうした事業者の経営状況でございますけれども、平成二十七年度の介護報酬改定、その後の介護事業経営概況調査、我々が実施した調査でございますけれども、この中では、調査対象期間を見直して、改定前後の一年間の収支差率の変化というのが把握できるようにいたしました。その結果によりますと、多くのサービスにおきまして収支差率は低下をいたしております。ただ一方で、収支差率はおおむねプラスが維持されていると、こんな経営状況になっているというふうに把握しております。 また、もう一つ、先ほど倒産という話がございましたけれども、サービスが介護を要する方々に届くかどうかという観点では、介護報酬の請求している事業者数というのが一つ大きな点だと思いますけれども、介護報酬改定後から今年の一月までにこの介護報酬の請求事業者数を見ると約一万七千件増加していると、こんな状況にありまして、介護サービス自体は総体的に安定的に提供されているものというふうに考えております。
○福島みずほ君 でも、良心的にやっていたり、割と小ぢんまりというか、NGO的にやっていたりするところが倒産していると。冒頭、要支援一、二の通所と訪問サービスのこれが単価が安くなっているという、だから、とてもやれなくなって撤退していく、もうやれないということと併せていくと、地域でのそういう良心的にやろうという部分が、実際、前回の介護保険の私は改悪だと思いますが、やっていけなくなっている、倒産がこんなに増えているということもやっぱりこれは深刻な事態であるというふうに思います。 次に、利用者の二割、三割負担についてお聞きをいたします。 これ、ひどいと思うのは、二割負担についての実態調査、二割負担になって何が起きたかという、こういう調査を行うことなく三割負担の提案をしていることです。いかがですか。
○政府参考人(蒲原基道君) 三割負担導入に際しての元々の二割負担導入への影響をどう見ているかということだというふうに思います。 これは、平成二十六年の利用者負担の見直しというのは、保険料の上昇を可能な限り抑えつつ、制度の持続可能性を高めるために負担能力に応じた負担を実現するという観点から行ったものでございます。この点に対して、我々、いろんなデータを分析しておるんですけれども、一つは、前回の介護保険法改正に導入した二割負担、この時期が平成二十七年八月でございますけれども、その前後の受給者数の伸び率、これ、先ほど参考資料で、委員の中にございましたけれども、その伸び率というのは言わば傾向的に見ると顕著な差がないというのが一つございまして、もう一つ、平成二十七年八月以降は一割負担と二割負担が分けて統計が取れるんですけれども、その一割負担と二割負担の受給者の対前月比の伸び率を見ると、大体一割負担、二割負担、ほぼ同じ形で推移をいたしておりまして、ここにも顕著な差が見られないということで、これは言ってみれば受給者ベースなので、数のところでございます。 では、その数に加えて、人は一緒だけれども利用量が変わっているんじゃないかという点が恐らく御指摘であろうと思うので、我々は言わばそうした状況についても一定の分析をしました。これは、二割負担導入前後、これは平成二十七年の七月と八月の比較でございますけれども、一割負担者と二割負担者の差で見たら、例えばサービス利用回数など、これは言わばサービスの利用量ですけれども、これについては言わばその一割負担者と二割負担者の間でそういう傾向には差がないと、顕著な差がないということが分かっておりますし、もう一つは、いろんな施設の継続利用の傾向についても顕著な差が見られないという把握をいたしております。 また、今のは国全体でございますけれども、我々、いろんな自治体からいろいろ分析の結果をもらっていまして、複数の自治体で二割負担の導入前後におけるサービス利用回数等の比較を行ったところ、ここも顕著な差は見られていなかったというふうに認識をいたしております。 ただ、大臣から答弁申したとおり、引き続き併せて多角的ないろんな検証というか、いろんな調査というものはよく工夫をしていきたいというふうに思っています。
○福島みずほ君 おっしゃるとおり、みんなは利用抑制をするわけだから、数が余り変わらないとか、今の御説明もやっぱり納得がいきません。 複数の自治体からもらったとおっしゃいましたけれど、複数の自治体って何件ですか。
○政府参考人(蒲原基道君) 複数の自治体、我々示しておりますが、三つの自治体でございます。
○福島みずほ君 駄目ですよね。だって、三つの自治体、恐らく、ちょっと突っ込んで悪いけれども、いいところでしょう。三つのところなんて、そこで顕著な差が見られないから、一割と二割で、二割負担して大した影響ないと言われたって納得いかないですよ。厚労省が大好きな和光市や、いろんな先進事例なんじゃないですか。いや、というか、三つで調査したなんていうのはおかしいですよ。改めてきちっとした調査をしてもらうようにお願いをいたします。 それで、条文上は、三割負担についてこれは幾らというのは書いていないんですね。これは政令に示した額ってなっておりますから、今言っている金額が将来下がるという可能性はないですか。
○政府参考人(蒲原基道君) 今御説明している数字は、合計所得金額で二百二十万円、年金収入プラス……(発言する者あり)一応それをベースに考えたいというふうに今思っております。
○福島みずほ君 私の質問の趣旨は、その三百四十万とか、これは全部書いていないんですよ。政令なんですよ。とすると、将来これ下がるんじゃないですか、可能性ありますか。
○政府参考人(蒲原基道君) 現在、今回の三割負担につきましては、冒頭から大臣もおっしゃいましたとおり、世代間、世代内の負担の公平あるいは負担能力に応じた負担ということで、現役並み所得に相当する方々を対象にして今回考えておる数字が先ほどのとおりです。 今後についてでございますけれども、この点については、やはりこの介護保険制度について、これは給付面、費用負担面通じて全般的に不断の見直しというのが非常に大事だというふうに思っておりますけれども、今回の三割負担は今後のこうした拡大を前提としたものではございません。
○福島みずほ君 いや、答えてくださいよ。条文上は金額書いていないから、政令ってなっているから、将来下がることもあるんですね。
○政府参考人(蒲原基道君) いや、これは、条文上は政令でございますけれども、これはるるこれまで大臣も衆議院あるいはこちらで御説明しておりますとおり、今回の設定については、今回、将来そうしたことの拡大を前提としていることではないということでずっと御説明をしているところでございます。
○福島みずほ君 そして、これは何で三百四十なのか、あるいは、世帯でいけばなぜこの金額になるのかというのが分からないんですね。というのは、一般労働者、これは短時間労働者を省いていますが、一般労働者の平均賃金、賞与を入れると年間四百八十九万八千六百円です。パートとかを入れると、これは二百七十七万五百十二円ですから、年間三百三十万円かもしれませんが、働いている人の現役世代の平均といった場合、一般労働者は、これ、四百八十九万なんですよ。何で三百四十万なんですか。
○政府参考人(蒲原基道君) この点につきましては、医療保険における言わば三割負担の対象者とのバランスでございます。 先ほど御質問がございました件にも関係いたしますけれども、課税所得ベースで百四十五万円というのが一つの基準というふうになってございます。これをベースにいたしまして、言わば介護保険の中ではいろんな給付とか負担については合計所得金額というのをベースにやってきております。これは、二割負担をセットするときも合計所得金額を使ってやっているところでございます。課税所得ベースの百四十五万円を一定の仮定で合計所得金額に直すと、これが二百二十万円ということになって、それに加えて、言わばそれとのバランスで三百四十万円をセットしていると、こういうことでございます。
○福島みずほ君 現役世代に合わせるとは、現役世代の平均と言うけれども、はるかに低いんですよ。私は、物すごい高額所得者に関してはそれはあり得るかもしれないという思いは少しあります。でも、三百四十がこれで三割負担でやっていけるでしょうか。 とりわけ、夫婦世帯でこれは四百六十三万円です。これは、例えば医療保険の一般区分以上の収入がある認定者は、高額介護サービスを利用して利用料を年間五十三万二千八百円支払うことになるとして、デイサービスでは食費やレクリエーション費用、認知症グループホームや特定施設、有料老人ホームなど、あるいは特別養護老人ホームなどの介護施設では、このほかに家賃と食費、日常生活費の負担があります。だから、認定者は医療保険を利用しているケースがほとんどであり、医療費も掛かります。だから、高齢者夫婦二人で両方がそれを払い、つまり夫婦世帯で四百六十三万円以上だと本当に掛かるわけじゃないですか。これだけではないんですよ。生活が苦しくなる、やっていけない。衆議院の厚生労働委員会における認知症の人と家族の会の田部井さんも、実際二割負担でどんなに大変かということをるる話しています。 先ほど三つの自治体で差がなかったと局長おっしゃったけれども、一五年八月、特別養護老人ホームの退所者、一割負担の者の倍、二割負担者は千六百人退所をしています。だから利用抑制も起きるし、大変なんですよ。 これ、三割負担、本当にできるんですか。おかしいですよ。うんうんと言っているけど、大丈夫ですか。
○政府参考人(蒲原基道君) この点につきましては、重ねてになりますけれども、やはり世代間の公平、あるいは世代内の公平という観点で負担能力に応じた負担を何とかお願いしたいということで、二割負担対象の中でとりわけ範囲を限定した三割、現役並み所得ということでございます。 先ほど話がございましたけれども、三百四十万といっても、例えば、これは衆議院でも少し議論あったんですけれども、年金収入とほかの給与所得、まあ年金収入もいろんなパターンがあるので、例えば年金収入でモデル年金をもらわれている方であれば、この年金収入が百八十八万円で、これに加えて給与収入が二百四十四万円ある方がちょうどここで言う合計所得金額の二百二十であり、年金収入プラス合計所得金額が三百四十万になるんですけれども、この方は、言わば収入合計では、生の収入合計では四百三十二万円ということでございます。 したがって、そういうかなり限られた方がそういう対象になっているということでございますので、それは世代間の公平あるいは世代内の公平という観点から何とか御理解がいただけるのではないだろうかというふうに思って提案をしているということでございます。
○福島みずほ君 全く納得がいきません。保険料を四十歳から払い続けて、実際使おうと思ったら利用抑制を言われると。何か保険金詐欺みたいなものですよね。だから、保険あって介護なし、あるいは利用抑制を進める、あるいは三割負担は無理だと思います。またこれは継続して質問させてください。 終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。よろしくお願いいたします。 今回のこの法案、昨日、東先生も御指摘いただきましたように、地域包括ケアシステムの強化のためのというところで、まず最初に地域包括ケアシステムというものがうたわれておりますので、その概念の共有から始めていきたいと思っております。 局長、地域包括ケアシステムとは何ですか。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(蒲原基道君) 地域包括ケアシステムについてです。地域包括システムとは、高齢者を対象として、可能な限り住み慣れた地域で生活を継続することができるよう、医療、介護、介護予防、住まい、生活支援が包括的に提供される体制、これのことでございまして、これを推進していこうということでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 私が一番心配いたしておりますのは、今、地域包括ケアシステムというのは介護だけではないよと、医療も介護も、そして住まいも、全てのことを包括してしっかりとその人の人生を支えていこうじゃないかという、そういう考え方から生まれたものですよね。 私は、いろいろなところで講演をする際に、地域包括ケアって一言で言ったら何ですかといつも言われますので、これは町づくりですと、それから、医療、介護というものを柱としてこの町をどうやって形作っていったらいいんだろうということを考えるためのシステムだというふうに理解していただけたらすんなり腑に落ちませんかというふうに説明させていただくんですけれども、昨日の登壇をしての質疑を聞いておりましたら、すごくこの介護というところで、もちろん今回の管轄がそうですけれども、介護というところだけに焦点を当てられていろんな答弁もなさっていらっしゃったようにどうも気になっておりましたので、医療と介護をどうやって結び付けていくのか、連携させていくのかというところを今日は中心的に質疑をさせていただきたいと思っております。 私も一時期、アウトカム評価、プロセス評価という、いわゆる行政評価をやっていた時期もございまして、やっぱりそういったところになるべく、もちろんお金を掛けるんだったら効率的にいい評価をしてもらいたいという、そういう意識がございます。 データに基づく課題分析と対応というものが今回全市町村に求められますよね。ここで言うデータとはどのようなデータなんでしょうか。そして、介護のデータではなく、そのデータは医療も含まれたような形でしっかりと分析がなされるのかどうか、教えていただけますか、お願い申し上げます。
○政府参考人(蒲原基道君) 今回の法案では、厚生労働省が自治体に対しまして自治体間比較が可能となるようなデータを提供いたしまして、自治体はこのデータを分析した上で必要な対応を計画に盛り込むというふうに考えてございます。 具体的に申しますと、地域ごとのいろんな要介護認定の状況だとか、あるいは介護給付費といった介護のデータを、これは我々が持っております地域包括ケア「見える化」システムというのがございまして、このシステムを通じて提供していくということでございます。これは、自治体の方に行くわけですけれども、実際に自治体が介護保険事業計画を策定するに当たりましては、地域にいろんな課題ございますけれども、厚生労働省が提供するデータのみならず、いろんな住民のニーズあるいは地域のまさに医療の状況、こうしたことを含めて、その意味ではそういうデータをきちっと自分たちで分析して、多角的に分析した上でいろんな対応を計画に盛り込んでもらうと、こういうことをお願いしたいというふうに考えています。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 もうデータはあったわけですから、やろうと思えばできたんですよ。なぜできなかったのかということもしっかりと考えていかなければならないと私は考えます。じゃないと、これ、絵に描いた餅にまた終わってしまいますよね。しっかりと、今あるデータをいかに分析すればいいのか、そしてそれをどうやって生かしていけばいいのか、やっぱりここは人が行っていかなければ、AIではなかなか分からない点でございます。 このデータに基づく課題分析とその対応というものが全市町村で可能なのかなと、それに対応し得る人というものが市町村にいるんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(蒲原基道君) 全ての自治体におきまして、厚生労働省から提供したデータあるいは当該自治体で医療中心で集めたデータ、こうしたものに基づいて多角的な地域課題の分析、そして対応の検討といったことを行うことが重要であるというふうに考えております。 ただ一方で、先生御指摘ございましたとおり、市町村の人員の体制あるいはノウハウの蓄積などの状況は様々でございまして、この点については、厚生労働省や都道府県が積極的あるいはかつ丁寧に支援をしていくことが必要だというふうに考えております。 具体的に申し上げますと、厚生労働省としては、一つは市町村が多角的に地域課題を分析できるように、いろんな要介護認定率や給付率に関する、先ほど言ったデータを提供するということ、しかも分析ができる形で提供するということ。もう一つは、いろんな自立支援や重度化防止に関する研修といったことをきちっと実施して人材の育成をするといったことに取り組むことが大事だと思います。また、都道府県にも、データの分析の点などを始めとして、都道府県も市町村、まあそれは研修もあると思いますけれども、よくサポートしてもらうといったことが大事だと思うし、そういうことを進めていきたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 デジャブじゃないですけれども、いつかどこかでやった議論というところで、実は二年前、皆様方にお配りをしておりますこの持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法の一部を改正する法案のときにも、私、この人の議論というものをやらせていただきました。平成三十年度から、都道府県が財政運営の責任主体となって、更に安定的に国保の運営に中心的な役割を担わなければならない、そのためにも、やっぱりそれがしっかりと分析でき、そして利用できる人がいなければならないんじゃないんですかということをあのときに議論させていただきました。 まさにこれ三十年度、医療もそうです、介護もそうです。介護は更に、ここから市町村に都道府県は指導しなければならないという、もう県はたくさんやることがありますよね。本当に、二年前のこの議論をしたときに、人材育成も必要ではないかというお話をいただいた、その人材育成というものがしっかり進んでいるのかどうなのかについて、まずは教えていただけますか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 地域の保健事業を展開するための人材育成についてお尋ねがございました。 御指摘のように、今回の国民健康保険の改革では、都道府県、国保の財政運営の責任主体となり、国保事業の健全な運営について中心的な役割を果たすとともに、保健事業の推進等、医療費適正化対策の取組を図ることとしております。 一昨年の法案審議では、御指摘のように、議員から人材育成の必要性について御指摘をいただきました。 国においては、これまで、保健事業への健診やレセプトのデータ改修につきまして都道府県職員を対象とした研修を開催をしたり、全国会議やブロック会議などの機会に説明や情報提供を行ってまいりました。 今後とも、都道府県職員に対する説明会、研修を充実させるなど必要な支援を行うとともに、各都道府県の国保連合会が行っております市町村の保健事業等に対する支援の枠組みも活用をいたしまして、国保改革後の役割を踏まえながら、都道府県の人材育成に向けて積極的に支援をしていきたいというふうに思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 だから、保険が違ってしまって、医療は医療、介護は介護というふうに、これは分断されてしまったら全く意味がないですよね。昨日説明を伺いましたら、その制度の説明は行っていますが、具体的に、じゃ、どういうふうに人材育成しているんですかと言うと、そこはどうも口が重かったように感じますけれども、鈴木局長、いかがですか。しっかりと、実際にそのデータを分析しながら、どういうことをすればいいのかということの教育システムというものは構築なさいましたか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 例えば、先ほど都道府県の職員を対象に研修と申し上げました、これは国立保健医療科学院で行っております。大体毎年百名前後の方が参加しておられまして、そのうち都道府県の方が四十名前後ということでございます。それ以外には、市町村の方、関係団体の方等がございます。 一般目標としては、特に特定健診、特定保健指導等の効果を測定するための様々な企画、運営等についてということで、例えば生活習慣病の基本的な考え方、それから特定健診や指導についてどういうふうにするのか、それをPDCAサイクルを実例を用いながら指導させていただくということで二日間行っております。 それからもう一つ、国民健康保険の連合会が行っていることについても言及をさせていただきましたけれども、これは、KDBというデータシステムがございますけれども、これを使った情報提供、それから実施計画のモデル作り、それから保健事業の評価の仕方、それからその下におられる職員の研修の仕方等々についてやっていただくということで、これをより拡充をして全市町村でできるようにしたいというふうに思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 大臣、今これだけ医療の方で進みつつあります。また、介護は介護の方で別に育成をしていく、これは大変もったいないですよね。先ほども申しましたように、地域包括ケアというもので医療、介護、切れ目ない支援をしていかなければならないので、いかにそこで連携できるか、そして一人の人が俯瞰してそれを見ることができるかということも大切な視点となっていくかと思います。 そこで、医療、介護両面において支援できるような人材育成というものも視野に置いていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 確かに、地域包括ケアシステムの推進の際には、この医療と介護の連携というのがもう不可避で極めて重要であるわけでありまして、自治体においても介護保険事業計画などの策定とか、介護予防あるいは在宅医療・介護連携、こういったものの実施に当たっては医療の視点を踏まえないとできないということだろうと思います。 厚労省としても、都道府県に対しまして自立支援、重度化防止、こういった取組を推進するための職員向けの研修を実施をするということ、それから、市町村が実施をいたします在宅医療と介護の連携に資する取組への支援方法等を明確にいたしました手引を示すということ、あるいは、医療計画等との整合性の確保などについて、介護保険事業計画等の策定に関する基本指針、これに盛り込むことなどについて都道府県が市町村に対して医療の状況も踏まえた適切な支援ができるように人材の育成を支援してまいりたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今までも多くの市町村の皆様方、これを何とか成功させよう、もう財源が苦しいですから、いろんな地域を見に行っているわけですよね。で、好事例を見ます。でも、もちろんその地域地域によって全然形は違わなければならないんですよね。だから、そこをいかにつくり込んでいくのか。そのデータを分析し、そしてしっかりとプランし、そしてドゥーしていかなければならないという、とても大切な役割なんですよね。 私、これをしっかりと成功させていかなければならない、そのためにも、やはり全体、市町村を見渡したときに、今ここで何が必要なのかということを分析できる、そしてそのデータを読み解ける人間というものをしっかりと医療、介護連携してつくっていただきたいと思いますので。 それで、その次に進ませていただきますけれども、実はインセンティブというものはもう医療の方で進んでいるわけでございます。資料二にお示しさせていただきました。既に医療においては、保険者機能の強化で保険者努力支援制度というものが走っております。今回の法案でも、地域の取組状況を評価してインセンティブを付与すると。介護の面においてもこれが始まっていくわけです。 既に行われているこの医療での保険者努力支援制度とどのように連携していくおつもりなのか、教えていただけますでしょうか。局長、お願い申し上げます。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 今回の法案の中で、保険者がPDCAサイクルを回して自立支援あるいは重度化防止に取り組むということでございますけれども、こうした市町村の取組と国保における保険者努力支援制度、一応二つの仕組みになっているわけでございますけれども、我々の方で今後指標の設定をするということになります。 その際、幾つか申し上げたポイントがありますけれども、利用の阻害につながらないことを大前提にしながらアウトカム指標とプロセス指標を組み合わせるということでございますけれども、特にこれ、プロセス指標のところというのは、恐らく医療の側の幾つかのところで関係するところがあるのではないかと思うんです。恐らく地域包括ケアといろんな概念も共通のところがありますし、医療、介護の連携とかでもあると思うので、そうしたプロセス指標の検討に当たって医療との連携をきちっと図るといったことをちゃんと含めて、一番関係する自治体の皆さん方の意見を聞いてその中身を検討していきたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 資料三に付けておりますけど、これが既に医療の方で走っている指標でございます。右の方に、局長おっしゃいましたように、プロセス評価の中でも地域包括ケアの推進に関するというところで、しっかりとこれ、二枚目を見ていただきましても分かるように、もう点数も五点付いております。 このような形で、医療だけがいい、介護だけがいいってあり得ませんよね。やはり両方底上げしていかなければならない、それが地域包括ケアでございますので、しっかりとこの指標とも連携をしながら、お互いに調整をし、そしてどうやったら成功するのかということを考えていただきたいんですけれども、大臣、御意見いただけますでしょうか。お願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 医療と介護の連携の関連でお話をいただきましたが、少子高齢化が進展をする中で今後とも高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けていくということをどう可能にするのかという中で、医療と介護の連携というのはしっかりと図らなければいけないというふうに思っています。 在宅医療と介護の連携につきましては、今回の法案においても都道府県が市町村支援に努めることを法律上位置付けておりまして、具体的には、都道府県に、医療や介護に関するデータを収集、分析すること、それから広域的な入退院時の連携体制を整備をすること、在宅医療に係る体制を整備をすること、こういったことなどの支援に取り組んでいただくことを予定をしているわけであります。 また、例えば医療機関でのリハビリテーションの実施結果が介護保険のリハビリテーション事業所に情報共有されないために再度事業所で状態を検査するとか、あるいは在宅でみとりを行う場合の医師、看護師の医療サービスと介護職員等の介護サービスの連携が不十分なために必ずしも本人、家族の希望に沿ったみとりが行われないというようなことが指摘を受けているわけでありまして、平成三十年度の診療報酬と介護報酬の同時改定はこういうような課題も解決をして、医療と介護の連携強化とそして効率的なサービス提供体制の構築などを図るための絶好のタイミングでもあるというふうに考えられるのではないかと思っているわけでありまして、厚労省としては、こういう取組を通じて、医療と介護がまさに地域包括ケアシステムという考え方の下で連携をしっかりと図って、このシステムの構築に向けて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今回なぜ介護医療院を創設するのかというところもつながりますですよね。医療と介護の間にぽっと大きな溝がございまして、そこでなかなかいい手当てが行われなかったからこそここまで引きずり、そして介護医療院というものが創設されたわけですよね。ということは、やっぱりシステム的にも二つに分かれてしまって、保険も違う、またそこで受けられるサービスも違うということになってしまうと地域で多くの皆様方が迷ってしまわれるわけです。無駄に財源だけが使われてしまうということになってしまいます。是非、医療と介護の連携、もちろん診療報酬だけではなく、その地域の皆様方が今回お困りにならないような情報の提供の仕方そして人材の育成というものもしっかり視野に入れてプランしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(羽生田俊君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十三日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二分散会