厚生労働委員会 第8号
- 発言数
- 180 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2017/04/04
会議録
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、行田邦子君、石井苗子君及び自見はなこ君が委員を辞任され、その補欠として薬師寺みちよ君、東徹君及び徳茂雅之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康局長福島靖正君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤井基之君 おはようございます。自由民主党の藤井基之でございます。 私は今、沖縄及び北方問題に関する特別委員会の実は委員長を務めさせていただいております。そういった立場にもかかわらず、今回、本委員会におきまして御質問の機会をお認めいただきました委員長始め与野党の理事の先生方に感謝を申し上げたいと存じます。 早速、質問に入らせていただきます。今日は久しぶりに大臣に質問ができるので心がわくわくしておりまして、期待に応えられるような質問ができればと思っております。 まず、もう一昨年の十月、一年半前になりました。厚生労働省は患者のための薬局ビジョンというものを公表なさいました。五万以上ある日本国の全ての薬局を患者本位のかかりつけ薬局に再編すると、これは塩崎大臣の強い意思が示された内容であったと理解をしております。 このビジョンにおきましては、その副題として「「門前」から「かかりつけ」、そして「地域」へ」という、本来のあるべき医薬分業の姿だと申しましょうか、お医者さんの処方箋を受けた各地域における薬局の薬剤師の方々が、患者の医薬品情報を一元的そして継続的に管理して、患者さんの方々が例えば多くの診療科を受診しているような場合であれば、そういったとき、先生が、その患者さんのお薬が重複はないだろうか、あるいは飲み忘れの問題は発生しないのか、あるいはお薬が残るような心配はないのか等々をチェックして、薬に関する説明をし、必要な情報を患者さんへ与えるといういわゆる医薬分業の形、この形をこのビジョンで目指そうとしたものと思っておりまして、大臣は、病院の前の風景が問題がある、これを変えよう、変えるぞと、こういう強い決意まで示されました。このかかりつけ薬局、これに対する塩崎大臣の率先しての指導に対しまして、まずは敬意を表したいと存じます。 これを受けまして、一年前の調剤報酬の改定におきまして、かかりつけ薬剤師指導料、かかりつけ薬剤師包括管理料など、かかりつけの薬剤師、かかりつけの薬局を評価する事項が新たに導入をされました。そして、その反対といいますか、その一方で、一部から批判が起きておりましたいわゆる大型門前薬局に対してはある種のペナルティーを付すなど、非常にめり張りの付いた改定が実行されたと理解をしております。 この改定から一年がたちました。薬局業務に対する効果、影響について現時点においてどのように評価をされているのか、できましたら保険局からお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 平成二十八年度の調剤報酬改定の薬局業務への影響についてお尋ねがございました。 平成二十八年度の調剤報酬改定では、御指摘のように、患者の服薬状況を一元的、継続的に把握して服薬指導を行うかかりつけ薬剤師を評価をすることとして新たにかかりつけ薬剤師指導料を創設しましたほか、いわゆる大型門前薬局の調剤基本料の適正化などを行いました。 こうした調剤報酬改定の影響につきましては、改定後の限られたデータでありますものの、かかりつけ薬剤師指導料の施設基準を届け出ている薬局は本年二月現在で五〇・七%というふうになっているほか、日本薬剤師会の調査によりますと、重複投薬・相互作用等の防止加算の薬局当たりの一か月の算定件数は、改定前は三・六回であったのに対し、改定後は八・七回に増加をしておりまして、服薬指導などの対人業務の増加傾向というものが見られるものでございます。 かかりつけ薬剤師指導料の新設など調剤報酬の改定の詳細な影響につきましては、今年度、検証調査を実施することとしておりまして、この結果を踏まえて、調剤報酬の抜本的見直しについて引き続き中央社会保険医療協議会において議論をしてまいりたいというふうに思います。
○藤井基之君 どうもありがとうございました。 確かに、まだ一年ですから、全体のトレンドがどうなるかということについてははっきりとはしないと思いますが、引き続きます御指導をいただきまして、大臣の意向に沿った形での薬局の業務が実施されるよう、そして国民に喜んでいただけるような薬局業務になるような指導をお願いしたいと思います。 ところで、最近どうも、事もあろうかといいましょうか、門前から地域へ行きましょうと厚労省が音頭を振ってくれたのにもかかわらず、そのどうも全く反対ではないかと思えるような、病院の門前から病院の敷地の中に入っていらっしゃいと、こういうような動きがあるやに伺っております。 お手元に資料として配付をさせていただきました。①、②と書いた、一ページ目、二ページということを意味しておりますが、この資料を御覧いただきたいと存じます。 これは、ここにありますように、今年の二月の八日、大阪府の和泉市総務部の新病院計画室から出された。これは、下にありますように、和泉市のホームページからコピーを取らせていただいておりますが、表題は、公募型プロポーザル方式による和泉市立病院新病院における保険調剤薬局開設事業者募集要項と、こういうものでございます。厚労省の担当者の方はもう御案内のとおりとは思いますが、あえて繰り返させていただきたいと思いますが、二ページに移らせていただきますと、募集要項、これは何かというと、現在建設中の和泉市立病院の新病院、これが開院に合わせまして敷地の中に保険調剤薬局を開設させるための事業者を公募型のプロポーザル方式により選定すると、そのためのこれは計画等々の手続を定めているホームページからのものでございます。 ポイントだけを申し上げます。③にありますように、本事業としましては、下記の業務を行う保険調剤薬局事業者に対して、新病院附属棟の一階部分又は一階部分と二階部分の一部を行政財産の貸与により貸し付ける。アが、A店舗として、これは新病院の主玄関から店舗の入口までの距離がおおむね三十四メートル、保険調剤薬局の管理、運営等を行う。イとして、B薬局、これは新病院の主玄関から店舗の入口までは距離がおおむね三十八メートル、保険調剤薬局の管理、運営等及び災害時に対応する薬剤備蓄センターの管理、運営を行うと、こういうものでございます。 ここまででしたら、そういった業務をやるということはそんなに私も抵抗があるとは思わなかった。ただ、その後を読んでいると、どうも気になることが出てきました。⑤、契約賃料というところなんです。ここに、イのところに下線を引いていますのは、この下線は私が引きましたので、ホームページには入っておりません。ここはポイントかなと思ってラインを引かせていただきました。ここはプロポーザルされるときに契約賃料を価格提案をしてもらうということなんですね。契約賃料の年額は価格提案に基づくものとして、A店舗にあってはアとイの、B店舗にあってはア、イ、ウの額の合算に消費税を加算すると。アというのが固定賃料、価格提案における基本賃料。これは常識的にあるものです。 問題は次のイでございます。変動賃料というものが書かれております。これは、価格提案における処方箋一枚当たりの単価に当該店舗における一年間の取扱い処方箋数を乗じたものと、こういうものでございます。これによってここの薬局を募集するというものでございます。 ただ、この変動賃料というもの、これ、処方箋一枚当たりの単価に取扱い枚数掛けるというようなことになっていると。これは病院がある意味、薬局に対してリベートを要求している形式を賃料という名前に変えただけのものじゃないかというふうに考えられるんですね。 御案内のとおり、保険医療機関及び保険医療養担当規則からして、処方箋の枚数に応じて賃料を決めるといったようなこういう契約、これによる敷地内の保険薬局、これは保険医療機関として指定できない、いや、言いますと、指定すべきではないと考えますが、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 医療機関が敷地内に薬局を誘致する動きについてお尋ねがございました。 個別の保険薬局の指定に関する具体的なお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論としましては、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則におきまして、患者に対して特定の保険薬局で調剤を受けるべき旨の指示等を行うことの対価として、保険薬局が保険医療機関に対し財産上の利益を供与することを禁止をしております。また、保険薬局は健康保険事業の健全な運営を損なうことのないよう努めなければならないというふうにしておりまして、仮にこうした規定に抵触する行為が行われているとしたら不適切であるというふうに考えております。 いずれにせよ、個別の保険薬局の指定におきましては、健康保険法及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則等に基づき、引き続き厳正に適切に対応してまいりたいというふうに思います。
○藤井基之君 ありがとうございます。 立場上、今はここで個別の判断をすることはできないのは理解をさせていただきますが、今の一般論で言われた方向での対応をお願いしたいと思います。 といいますのは、今日はここには一つの事例として大阪の市立病院のケースのホームページをコピーをしましたが、実はこれと同様な動きをしているケースが例えばこの資料以外においても、例えて言いますと旧国立病院であるとか旧国立大学附属病院といった医療機関、地域においてまさに主導的な立場で業務をやられている医療機関が幾つもこの種のような、病院の敷地内に保険薬局を誘致するという動きが実は出てきておりまして、こういったことから、今回、一事が万事とは言いませんけど、この種の方たちが動きますと、本当にこれ、大臣がおっしゃられたかかりつけ薬剤師であるとかかかりつけ薬局といった、こういった機能ができないんじゃないかと思うんですね。 このような敷地内の薬局というのは、いろいろな説明を聞いていますと、構造上の独立性というのは、外見的に、一見、外見上その独立性は担保されているように見えるんですけど、実は実態としては、当該医療機関を受診する患者さんが当該医療機関を受診した処方箋を受け付けること、それだけを目的に薬局を構えさせるという問題があると。ですから、まさに保険薬局に求められている機能からしても大きな問題があると私は思っております。 複数の医療機関を受診する患者さんがいれば、まさに一元的管理が必要だとか継続管理が必要だ、だから分業なんだと大臣がずっとおっしゃられていた。私は、こういった大きな病院、旧大学病院であるとか旧国立病院等が率先してこのような動きをしていたら、もしも敷地の中に薬局を誘致するんだったら、自分たちで、病院の薬剤部あるじゃないですか、そこでやりゃいいんじゃないかと私は思っているんですね。 これに対しまして、大臣の御見解をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど御指摘いただきましたように、私どものこの作ったビジョンは、やはり患者本位に薬剤師の皆様方や薬局が機能してもらうということで、まさに地域包括ケアシステムをこれから構築する際の重要なプレーヤーとして地域の薬剤師あるいは地域の薬局、これが人々の健康づくりに資するということが一番大事なことだというふうに思って、あのような提言をさせていただいているわけであります。 したがいまして、やはりかかりつけということであれば、住んでいらっしゃる地域の薬剤師、薬局というのが意味があるわけであって、大病院の目の前にある調剤薬局は便利かも分かりません、そこに来た人にとっては。しかし、そこの病院だけにお世話になるわけではない患者さんがほとんどでありますから、そういうことであれば、やはり地域でのかかりつけ薬剤師、かかりつけ薬局というものを大事にしていく制度にもしないといけないというふうに思っています。 今、公的な病院が門内薬局を誘致をするという動きがあるということで、それもインセンティブを付けてということでありますから、法律上は、今、鈴木保険局長から答弁申し上げたとおりの一般的な問題をはらんでいるようなときには、やはりこれはきちっとした対処をしなければいけないというふうに思いますし、門内と院内とどう違うのかと。院内は、院内薬局を誘致するというのはいかがなものかということは皆共通の認識でありますが、門前と門内が同じ今点数になっているということも、そこに差がないというのも少し再検討の余地があるのかなというふうに思っていますし、したがって、門内と院内と趣旨としては余り変わらないということでありますので、私どもとしては、公的な病院はやっぱり新しい医療の範を見せてもらわなきゃいけないというふうに思いますので、しっかりと考えた上で、我々とともに患者本位の薬剤師、薬局の役割を考えた上の対応をしていただきたいなというふうに思います。
○藤井基之君 ありがとうございました。 昨年の十二月の八日の当委員会でも御指摘をさせていただきました。改めて申すまでもありませんけれど、高齢化社会を迎えて医療、介護等の社会保障費というのは年々増大をしております。こうした状況の中におきまして、この増加する社会保障制度の持続、安定化のため、これは当然のことながら給付の適正化と同時に財源の確保も喫緊の課題となっております。昨年の十二月の八日にも御指摘させていただきましたが、持続的な経済成長が不可欠であるというふうに政府は考えておると理解をしております。そして、アベノミクスを推進して、例えて申し上げますと、名目GDP六百兆円を目指す等々の目標を掲げております。昨年の六月の日本再興戦略二〇一六におきましては、イノベーションの推進を図るとして、その重要な施策の一つとして、画期的なお薬や医療機器の開発など医療分野をそのターゲットに掲げております。 昨年四月の診療報酬改定に合わせて行われました薬価の改定の状況をいま一度振り返らせていただきたいと思っております。 昨年の四月の診療報酬改定は、技術料はプラス改定でございました。これは厚労大臣を始めとする関係者の努力のたまものだと理解をしておりますが、薬価改定等を含めました全体での改定のものはどうだったかというと、これは残念だけど大幅なマイナス改定となりまして、医療関係者は落胆の意図を大きくしたものでございます。もちろん、患者さんにとりましては自己負担が減るわけですから、そこはそれで意味があったとは思いますが、医療機関の経営等に対する影響がやはり心配になります。 医薬品産業が昨年の改定の際にどの程度の負担をしたかということを簡単に述べさせていただきたいと思います。 国費ベースにおきましては、通常の薬価改定、市場にある価格を調べて、その結果に基づいて一定のルールでお薬の値段を下げます。そういった額が国費ベースでやると約一千二百五十億円。市場が想定以上に拡大したということによる産業界の負担額、これが約二百億円。それに加えて、特例的な市場拡大があったとして、その再算定によって捻出させられた金額が約二百八十億円などなどでございまして、トータルしますとこれが国費ベースで一千七百四十億円。これを薬価ベースに試算させていただきますと、これ約八千億円です。つまり、産業界は一年間に、昨年の四月一日を境にして八千億円、国に対して税金以外に財源をおあげしたと。そういう形で昨年の改定は決着をいたしました。 昨年十二月、私はこの委員会でこの問題について質問させていただきました。そのとき、今日も御出席いただいております馬場大臣政務官から非常に心強い答弁をいただきました。その方向で厚生労働省が頑張っていただいていると理解をしておりますが、私どもとしましては、具体的に大臣政務官の御発言の中から、各論的にもそれがちゃんと実りのあるものになっていただきたいと考えております。 一つ、特例の価格の再算定について触れさせていただきたいと思います。 昨年四月の改定では、年間の売上高が一千億円とか一千五百億円を超えたという非常に売上規模の大きなお薬、例えて言いますと、C型肝炎治療薬として高い評価を受けているソバルディだとかハーボニー配合剤等々四成分のお薬、これが特例市場拡大再算定に付されまして、大幅な薬価の引下げが行われました。 これらの価格の引下げにつきましては、いわゆる実際の価格に依存しない引下げになっているわけでございまして、通常の薬価の改定は、実勢価格が下がっているから、それに対応して新しい価格を決めようとする。ですから、実は医薬品を供給する側もそれを購入する医療機関も実際の価格が分かっているから、ああ、大体それを追従して新しい価格が設定されたという、そういう対応ができるわけです。 ところが、この特例的な価格引下げというのは、実勢価格をある意味無視して、恣意的とは申しませんけれども、ある一定のルールだということで、それまでなかったルールまで引っ張り出して、国が一方的にそれを決めることになります。こうなりますと、製薬企業への影響はもとより、例えば流通業者であるとか医療機関におきましても、在庫品がある日突然、資産価格が下がることにもなるんです。これらに対する対応というのは、一切これ国が取っておりません。それは無視できないものだろうと私は考えております。 さらに、本年二月におきまして、我が国初の画期的ながん治療薬でありますオプジーボという、これは商品名で申し訳ございません、オプジーボに対しまして、売上げが一千五百億円を超えたとみなして例外的に五〇%という巨額のお薬の値段の引下げが行われました。国内の製薬企業が国内のシーズを活用して優れた製品を生み出して、世界中で高い評価を受けたお薬でございます。しかし、こういった優れたお薬を開発して、そしてそれを市場や医療現場が評価をしていく、そして結果的としてお薬の使用が増えて、結果として売上げが増大する。そうしたら、これは想定以上に売れ過ぎているじゃないかといって価格を引き下げる。 繰り返しますが、これでは製薬企業の画期的な新薬を目指そうとする開発意欲を損なうことになりませんか。我々、我が国の経済の引率役として期待している生命関連産業、医薬品産業の国際競争力の低下にもつながりかねませんか。ひいては、結果として、このような開発力が低下しますと、日本の患者さんが新薬へのアクセスが次第次第にこれは遅れてしまうということを意味しております。 改めてお尋ねをしたいと思います。医療分野のイノベーションの推進、医薬品産業等の医療関連産業の育成について、先ほど申し上げました昨年の十二月の答弁を上回る答弁をお願いしたいと存じます。
○大臣政務官(馬場成志君) お答えします。 製薬産業は、国民の保健医療水準の向上に資するとともに、高付加価値、知識集約型の産業として今後の経済成長を担う重要な産業であり、革新的な医薬品についてのイノベーションの評価は重要な課題であると考えております。また、医薬品の開発は、研究開発から実用化までに長期間を要し、研究開発費用の負担が大きいという特徴を有しておるために、政府として企業の研究開発の支援をしていくことが必要だと考えております。ここまでは昨年もお答えしたところであります。 具体的には、革新的な医薬品の実用化を推進するため、研究開発から実用化に至るまでの各ステージへの途切れることのない支援として、産学連携により創薬のターゲットを探す研究などを支援する創薬基盤推進研究事業、医薬品開発に利活用する疾患登録システムに関する研究開発を推進する臨床研究・治験推進研究事業、最先端技術を用いた革新的医薬品について、その適切な評価方法を開発し、実用化への道筋を明確にすることなどに資する研究を推進する医薬品等規制調和・評価研究事業、大学や公的研究機関の優れた研究成果をオールジャパン体制で支援し革新的新薬につなげる創薬支援推進事業、国際水準の臨床研究等の中心的役割を担う病院を臨床研究中核病院として医療法上に位置付けるなど、臨床研究、治験環境の整備などを行っているところであります。 今後とも、創薬を取り巻く環境変化に対応しながら、製薬産業の支援に適切に取り組んでまいりたいと存じます。
○藤井基之君 ありがとうございました。是非頑張ってやっていただきたいと存じます。 ところで、安倍総理は今国会の所信演説におきましてこのような発言をなさいました。薬価制度の抜本改革を断行します、二年に一回の薬価改定を毎年実施することとし、国民負担の軽減と医療の質の向上の両立を図りますというふうな表明をなされました。私は、これ言葉尻を捉えるつもりはありませんけれど、薬価改定が、これは決して医療の質の向上には直接的にはつながらないんだろうかなと思っております。本来この間にもう一つ言葉があってしかるべきかなと思っております。いずれにしましても、この方向性というのは、当然、厚生労働大臣が多くにおいて先導的な役割を果たすことになろうと思っております。 昨年の十二月の二十日に薬価制度の抜本改革に向けた基本方針が示されております。この中を見ますと、抜本改革のこれは二番のところに出てくるんですが、全品を対象に毎年薬価調査を行い、その結果に基づき薬価改定を行う、そのため、現在二年に一回行われている薬価調査に加え、その間の年においても大手事業者等を対象に調査を行い、価格乖離の大きな品目について薬価改定を行う、このように基本方針では述べられております。 私はここに書かれていることを読みまして、実質的に、実務的に本当に毎年の調査、毎年の改定というのができるのかどうかということ、かつて私はそちら側の方に、席にいたときに、自分で毎年の薬価改定を実際にやったことがあります。物理的にその当時は厳しいものがあったというふうに記憶をしております。毎年の薬価改定につきましては、この考え方に沿いますと、市場のお薬の価格動向、これをどういうふうに把握なされるか、これが重要なポイントになろうと思います。 薬価制度改革、そしてこの毎年改定につきましてのお考えにつきまして、できましたら現時点における判断を大臣からお述べいただきたいと存じます。
○大臣政務官(馬場成志君) 昨今、革新的でありますが高額な医薬品が登場しておりますが、こうした医薬品に対しては現在の薬価制度は柔軟に対応できておらず、国民負担や医療保険財政に与える影響が懸念されており、薬価の問題に適切に対応することが経済財政の運営にとっても重要なものとなっております。 このため、総理の指示に基づき、経済財政諮問会議の民間議員の提言や議論を踏まえ、昨年末に薬価制度の抜本改革に向けた基本方針を取りまとめました。現在、この基本方針に基づき、具体的方策については、中央社会保険医療協議会において広く関係者の意見を聞きながら検討しておるところであります。 薬価制度の抜本改革につきましては、引き続き、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進を両立し、国民が恩恵を受ける国民負担の軽減と医療の質の向上を実現する観点から、関係者の意見をよく聞きながらしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、調査の負担についての御懸念をいただいたと思いますが、これにつきましては、私どもも、この二年に一遍の調査の際に、それこそ調剤薬局に至るまで相当緻密な調査を時間を掛けて手間も掛けてやってきているということは私も地元の調剤薬局の皆さんなんかからも聞いておりまして、そういう意味で、それだけの負荷を掛けるというのを毎年やるというのはどうだろうかという御意見は十分認識をしているところでございます。 この抜本改革について、基本的な考え方は、今、馬場政務官の方から申し上げましたけれども、この見直しを基本方針としてまとめた際に、この調査のやり方につきましては、具体的には来年中に結論を得るということで、まあ今年中にということで、中身そのものについてもそうでございますけれども、その調査のやり方については、先ほど、大手の事業者のすぐに入手可能なデータであったり、そういうことを基本としますけれども、どういうようなことを具体的にやれるのかというのは、よくその調査の負担を担う側の御意見もしっかりと聞きながら決めていきたいというふうに考えております。
○藤井基之君 ありがとうございました。 馬場政務官の御答弁の最初に、これ基本方針にも書かれているんですが、非常に高額な医薬品が登場して、こうした医薬品に対して現在の薬価制度は柔軟に対応できておらず云々と、こういうことが書かれているわけです。ただ、申し上げておきたいと思うんですけど、我が国におきまして、医薬品が高額になるかどうかというのは、メーカーが勝手に決めているわけじゃないですよ、国が了解した価格じゃないですか、これ。それで高過ぎるから制度が動いていないなんていうのは、やっぱりちょっと第三者に対して責任転嫁しているような気がしてなりませんね。 私は、先ほど大臣からお話があったように、この問題は、やはり責任を持たなきゃいけない大臣、誰かといったら、私は厚生労働大臣だと思っていますよ。だからこそ、厚生労働大臣が自ら諮問をして中医協の場で議論をして、そこで判断をしていただかなければ困るんだろうと思っております。 私は、中医協の議論をずっと経緯を見ていまして、例えばオプジーボが五〇%価格を下げられた流れというのを審議の過程を見ますと、当初、そういった動きではなかったんじゃないだろうかと、ある日突然五〇%の最大限の切下げに流れが決まって、そうして中医協に諮問をしたというふうに外から見ていると思えてなりませんでした。是非、厚生労働大臣の主体性を期待をしております。 次に、時間も限られてきましたので、少し簡潔に質問したいと思いますが、偽薬の問題です。 ハーボニーという、先ほども出てまいりました高額な、そして非常にすばらしいお薬だと言われているC型肝炎の治療薬、このハーボニー配合錠の偽薬、これが今年の年頭に実は出てまいりまして、びっくりしました。いわゆる偽造医薬品というのは、これ世界各国で流通しておりまして、ある方の試算によりますと、この流通の規模というのは日本の薬剤費総額に匹敵するような約七百五十億ドル、日本円にすると約八兆円ぐらい。これが偽薬だという、そういった試算まであると言われている。これは、世界各国においては、先進国、途上国を問わず実はそういった流通が見られております。特に東南アジアや南米の開発途上国におきましては大きな社会問題となっています。 一方において、我が国においては、流通システムが非常に整備されておって、今までこんなことはなかったです。今まで、日本において偽薬があれば、これはインターネットで海外から個人輸入されたED治療薬が偽物だったと、その程度の情報しかなかった、その程度の実態しかなかったわけです。今回、非常に残念なことです。本来、ちゃんとした正規の業務をやっているはずの正規の卸売販売業者から正規の保険調剤薬局を通じて偽造医薬品が流通し、不幸にも患者さんの下にまで届いてしまう。まあ幸運にもといいましょうか、この患者さんが機転を利かせてこの薬を飲まなかったから被害の発生はなかったというふうにされ、本当にほっとしたわけですが、このようなちゃんとした日本国において今までなかったような話、偽薬があるなんということ、これは国民の不安、不信、医療関係者の不安、不信を助長します。これは早急にこれを解消しなきゃならないと思っています。 政府は、つい先日、二十九日に検討会を開催して、これから対応を取ると。大臣も今までこの委員会におきまして、制度的な対応を含めて検討会でしっかり検討しますよと、こういう御答弁をなさっております。これについてはこの方向でやっていただけると理解しておりますけれど、それでよろしゅうございますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、今回のいわゆるハーボニーの配合錠の偽薬の事案というのは大変深刻な問題だというふうに思っております。特に患者の手にまで渡ってしまったということで、本当に、国民の薬事行政に対する信頼、ここに大いに関わる問題として我々信頼回復をしっかりとやって再度信頼を確立をしないといけないと、こう思っております。 そこで、いろいろ調査を直ちにやってまいりましたが、いろいろな問題が浮き彫りになってまいっております。直ちに偽造品の流通ルートを調査をし、そして偽造品の確保と拡散防止、それから患者の健康、安全の確認を行うとともに、医薬品を譲り受ける際の確認事項に関する通知を既に発出をいたしましたが、三月二十九日に、有識者や医療関係団体等による検討会、これを今御指摘のとおり設置をいたしました。 医薬品等の取引相手の適格性をいかに評価するなどの問題などについて、国際的な動向も踏まえて、製造から販売に至るまで一貫した施策の在り方の検討を開始をしているところでございます。偽造品流通防止のために優先して取り組むべき事項については、夏頃までに取りまとめを行って、関連する制度改正等に迅速に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○藤井基之君 最後、時間が限られましたので、あるいは一問になってしまうかもしれません。 乱用薬物の問題についてお伺いしたいと考えておりました。 御案内のとおり、数年前から我が国においては危険ドラッグというものが非常に流行しまして、これに対して政府は本当に、第四次の薬物乱用防止の五か年戦略、これが平成二十五年、そして翌年の二十六年には危険ドラッグの乱用根絶のための緊急対策、閣議決定をして、政府を挙げて頑張っていただいた。そして、国会におきましても、必要な法律を作るということで、何本かの議員立法を含む法改正をさせていただきました。そして、国民のいろいろな協力もありまして、結果として、ある意味でうまくいったと、こう言えると思っています。 それを傍証するものはいっぱいあります。警察庁におきます危険ドラッグに関連する死亡事故事例が減ったとか、厚生労働省がやった研究班の報告で過去一年間の危険ドラッグ経験者はゼロになったとか、多くの成果が報告をされております。これはまさに皆さん方が努力いただいたからだと思っておりまして、それに対しては敬意を表したいと思います。 ただ、これについて申し上げますと、日本においてはそのように非常に立派な成績になっているけど、ちょっと世界を見たらどうかというと、世界中ではまだNPSという、いわゆる危険ドラッグに該当するようなものですね、新規の精神賦活物質というものの流行は、まだまだ多くの国で実はこれ流行しておりまして、それが現実でございます。 そして、我が国におきましても、厚労省の行った調査によりますと、研究班の報告で、二〇%の人間が危険ドラッグを購入できるよとまだ言っているんですよ、店舗がなくなっても。そして、危険ドラッグに対する中学生に対する有害性の周知率が六〇%まで下がってきているという報告もされております。 私は、この薬物問題、いろいろと、危険ドラッグから例えば大麻に移行したとか覚醒剤が増えたとかありまして、多くの問題点がまだまだあると思っております。こういった薬物の規制の問題とともに、そして薬物依存症対策等を含めまして多くのことをこれからも政府はやらなきゃいけないんだろうと思っておりますが、どのようなお考えでございますか。
○政府参考人(武田俊彦君) ただいま薬物乱用対策についての御質問がございました。 まず、危険ドラッグへの対応につきましては、委員にも御尽力をいただきました議員立法の成立などを受け、政府を挙げた取組によりまして、平成二十七年七月には危険ドラッグの販売実店舗を全滅させることができたわけでございます。 しかしながら、ただいま御指摘もありましたように、インターネット販売とかデリバリー販売などに移行するなど、危険ドラッグは販売手法の巧妙化、潜行化の一途をたどっております。したがいまして、法律に基づく指定薬物への迅速な指定、インターネットによる販売サイトの削除要請、税関との協力による水際対策などを継続して実施することで、新たなNPS、ニュー・サイコアクティブ・サブスタンスの国内流通の阻止に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。 また、ただいま御指摘がありましたように、国立精神・神経医療研究センターの調査によりますと、危険ドラッグの害に対する中学生の認識の割合が低下したという結果も出ているところでございますが、そもそも、危険ドラッグの害は、中学生を含め全ての方々に認識をしていただく必要があるものであると考えてございます。このため、厚生労働省といたしましては、例えば中学校に講師を派遣する薬物乱用防止啓発訪問事業でありますとか、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動などによりまして、危険ドラッグの害の周知を図っているところでございます。 今後、さらに、政府広報を積極的に活用するなど、あらゆる機会を捉えまして、危険ドラッグなどの規制薬物の害の周知を図り、薬物乱用防止に努めてまいりたいというふうに考えております。
○藤井基之君 済みません。今日お配りした資料がもう一枚ございまして、一番最後の棒グラフでございます。 御案内のとおり、平成十八年にがん対策基本法が成立して、平成十九年四月から施行に移されました。そして、十年目を迎えて、今年この基本法は改正をされたわけでございます。 この改正法の中に幾つかの目的があったわけでございます。その中の一つ、例えば旧法でいいますと十六条のときに、国及び地方団体はがん患者の状況に応じて疼痛等の緩和を目的とした医療が早期に適切に行われるようにというようなことで、いわゆる緩和、今新しい言葉で緩和ケアという用語がこの改正で入りましたが、そういったこともあります。 その緩和について使われるのがこの表でお配りしました医療用麻薬でございまして、この消費量、これは国連の国際委員会が出した資料をベースに厚生労働省の麻薬・覚醒剤行政の概要から取ったものでございます。ここにありますように、左から右、左側ががん対策基本法ができる前、日本は右から二つ目の小さな棒でございます。それが右のようになっております。各国物すごい量が使われておりますし、日本はそういった意味からすると少ない。これは別に、これが多いからいいよ、少ないから悪いとかそういうことじゃないんですけど、医療プラクティスが違うとか適用の範囲も違うとか、いろんな条件があると思うんです。 ただし、がんの患者さんというのは、多くの方々がなります。今国民の半分はがんに罹患するわけですね。そして、がんの場合の症状というのは痛みなんですよ。痛みというのは、なかなか患者さんが医療を提供していただくお医者さん、看護婦さん等に伝達しづらい、痛みの本態をなかなか説明できないという、そういったジレンマがあるわけですね。そして、そのときに一つの助けがこういった緩和ケアであるし、緩和用のお薬だろうと思っております。そして、その量がこのように少ないということを、私どもは、これがどうだということは申し上げませんけれど、このようなことにあるということを踏まえて今後の緩和ケアの推進に努力をいただきたいと思います。 時間になりましたので、答弁は結構です。申し訳ございません。ありがとうございました。
○高階恵美子君 おはようございます。自由民主党の高階恵美子でございます。 三月二十四日の世界結核デー、今年、東京では肺の健康学会が開催されました。結核予防の国際連合によるこの会議、二年に一回行われているんですが、東京、日本での開催は五十年ぶりとのことでありました。 結核の死因順位は、一九五七年には日本では死因順位の五位以下に下がっておりますので、国民の多くは結核は過去の病と思っておられるかもしれません。しかし、現状では、まだ日本の結核罹患率、一四を超えている状況でありまして、低蔓延国入りができておりません。先進国の多くが二十年以上も前に既にそういう状態に立ち至っているのに対して、日本は後れを取っています。特に、高齢者の罹患と治療の複雑化、大都市における若年層の感染、そして集団感染は月に三、四件程度全国で発生している、こういう状況でありますので、多剤耐性患者の問題、超多剤耐性患者の発生といった新しい課題とも向き合わなければいけない状況であります。 昨年の十一月二十五日に局長通知で新たな予防指針が出ていると思うんですが、ここでは、低蔓延国化に向けた潜在性結核感染症の者の確実な治療、そして日本版DOTS戦略が明示されておりまして、さらに、それを実現する上では、国内対策のみならずアフリカやアジアの地域における結核対策を含め、国際保健水準の向上への貢献というのを重視すべき旨示されているところであります。 過去の論文を見ますと、二〇〇七年にアクセプトされた論文だったと思いますが、日本の低蔓延化は二〇二〇頃と推計されておりました。現在、私たちが使っておりますストップ結核ジャパンアクションプラン、これでは人口十万対十以下という、目前の目標を二〇二〇と定めてみんなで努力をしている、こういう状況にあるわけですけれども、ここにとどまらず、十万対一以下そして百万対一以下に向けて、日本は日本なりに結核の終息宣言をしっかり打ち出しをして、そして包括的な取組を進めていくべきではないかと、こんなふうに思うんですが、現在のお考え、いかがでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。 我が国では、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます平成三十二年までに、人口十万人当たりの結核の罹患率について、現在、平成二十七年の一四・四から、結核の低蔓延国の基準であります一〇・〇以下とすることを目指し、取組を進めております。 先ほど委員から御紹介ありましたように、具体的取組としては、新登録結核患者のうち約四割を占める八十歳以上の高齢者、あるいはそのハイリスクグループ、デンジャーグループに対する定期健康診断の徹底、患者が処方された薬剤を確実に服用しているかどうかを保健所などが訪問や電話などによりまして直接確認する直接服薬確認療法、DOTSと言っておりますけれども、この徹底などの取組を行っているわけでございます。 これらの結果、我が国の低蔓延国化が達成された後は、特に流行国からの輸入症例を起点とした国内での蔓延をいかに防止するか、あるいはその薬剤耐性結核菌への対応、こういう課題が現在以上に重要になってくると考えております。このため、現在、流行国から我が国への感染経路の研究やワクチン、診断薬、治療薬の開発支援などを行っているところでございます。 まずは、従来の、今現在行っております対策の徹底によって低蔓延国化を目指し、進めてまいりますけれども、その後、結核撲滅に向けた取組を推進してまいりたいと考えております。
○高階恵美子君 その先を見よという話であります。二〇二〇ってすぐ目の前じゃないですか。そして、今私たちはオリンピックに向けて外国人観光客の誘致を盛んにしておりますし、この直近の様子見ますと、一年間に出生する全出生の中で、少なくとも父母のいずれか一方が外国人である者から出生する数はもう三%を超えていますよね。いろんな形で、国際的な場所で、私たちの果たす役割って大きくなっていると思うんです。 一昨年、国連で採択されたSDGs、ここでは二〇三〇年までに結核の世界的流行を終息するという大きな目標が掲げられました。今おっしゃるような移民あるいは社会的弱者の発病の増加、そしてHIV感染、糖尿病などといった結核発症を促進する合併症などもあります。公衆衛生上の危機管理対策に果たす役割、一層重要性を増していると思うんです。 昨年の夏、フィリピンでは結核根絶計画法が策定されました。国内及び国際的な団体との連携強化、それから自然災害が発生したときの結核サービスの迅速な提供も明記されておりますし、結核対策に関する専門家の養成のみならず、学校において子供たちにも結核予防教育をするよう義務付けをしております。FDAでも、抗結核薬の販売規制、こういったところまで盛り込んでいる。非常にチャレンジングな法律だなと思って、実は一国の法律にしてはマルチに取組を網羅しているすごい法律だなと感心しているんです。結核死ゼロの達成に向けた国の意気込みがこの中に盛り込まれているような印象も私は受けました。 こうした取組を契機にしてアジア太平洋地域の連携を強める、こういったことも有益なのではないかと思うんです。外務省、いかがですか。
○政府参考人(牛尾滋君) お答え申し上げます。 グローバル化の進展に伴い、結核を含む国境を越える感染症の脅威は増しております。これへの対応は、我が国を含めた国際社会全体にとっても緊急な課題と認識しております。また、日本国民の結核感染防止の観点からも重要であります。 昨年五月のG7伊勢志摩サミットにおいては、我が国が議論を主導し、結核を含む重大な感染症対策や保健システムの強化の必要につき改めて確認いたしました。また、国連においても、二〇一八年に結核に関するハイレベル会合を開催する予定でございます。特にアジア地域においてでは、結核高蔓延国・地域が十二存在しております。また、結核発症者数上位三か国がインド、インドネシア、中国で全体の四〇%を占める等結核をめぐる状況は深刻であり、重要な対策が求められているところでございます。 我が国はこれまで、アジア太平洋地域に対し、人材や技術の提供による貢献や民間企業との連携による取組を通じ、結核対策支援を実施してまいりました。具体的には、従来の技術支援や専門家派遣案件に加え、民間技術普及促進事業として、フィリピンにおける日本製結核診断アルゴリズム普及事業やインドネシアにおける日本製結核診断キットの普及促進事業を実施してきております。また、そのほか、アフガニスタンでは、世界保健機構、WHOと連携し、抗結核薬及び新診断用品整備並びに薬剤耐性結核短期治療実施モニタリングを行う予定でございます。 今後とも、こうした実績を基に国際保健分野でリーダーシップを発揮し、結核蔓延防止に向け積極的に貢献していく所存でございます。
○高階恵美子君 世界三大感染症といいますと、結核、エイズ、マラリアということになると思うんですけれども、結核はサイレントキラーという異名がありますよね。今でもHIV陽性者にとって最大の入院あるいは死亡の原因であります。 二〇一五年に世界で新たに結核を発症した方は一千五十万人、百八十万人が命を落としています。HIVについては二百十万人が新たに感染し、百十万人がエイズに関連して亡くなりました。うち四十万人は結核で命を落としております。 国内では、先頃、HIV感染に気付いていない国民が五千八百に上るとの報道がありました。ここ十年ほど、毎年新たに報告される件数が千五百件程度で横ばいに推移してはおりますけれども、残念ながら、エイズを発症してから感染が分かるという例がずっと三割ぐらいで推移しているわけです。直近の梅毒流行状況、この立ち上がりの状況なども見てまいりますと、ハイリスク層での一層の感染リスクの高まり、そして潜在的な感染拡大の懸念は払拭できません。確実に継続治療につなげていく努力、そして併せて効果的な予防啓発と検診強化の策を講じるべきではないでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。 HIV感染症や性感染症は、感染しても自覚症状がないことがございまして、多くの方に検査を受けていただくことが重要であると考えております。 現在、より多くの方に自発的に検査を受けていただきますように、世界エイズデーやHIV検査普及週間、性の健康週間などを活用した周知、広報に努めるとともに、全国の保健所におきまして検査や相談体制の整備に取り組んでおりまして、この検査機会の拡大、これが非常に重要であると考えております。 一方、民間企業などでは郵送による検査等も行われているようでございますけれども、検査機会の拡大という観点では非常にそれにはつながると考えますが、ただ、精度管理の問題、特にHIV感染症についての精度管理やあるいはプライバシーの保護、検査が陽性などの場合の医療機関への受診の勧奨の在り方など課題がございまして、これについては今厚生労働科学研究におきまして研究を行っているところでございます。 いずれにしても、まずは検査を受けていただけるように、その検査機会の拡大、それから啓発ということに取り組んでまいりたいと考えております。
○高階恵美子君 今更のような話もするんですけど、常にコンスタントに努力を続けていくということが非常に重要だと思うんです。 実は、もう四半世紀ぐらい前になりますけど、私の学位論文というのがエイズ予防におけるコミュニティー参加の推進方法というタイトルだったんですね。同時に、中央アフリカ共和国でのNGO活動を通じて書いた、HIV、エイズ流行地域における国際保健協力と課題という副論も出したんですけれども、当時はHIV感染そのものを取り上げるということ自体、なかなかチャレンジングなところがあって、審査する先生方もすごい苦しんでおられたことを記憶しているんです。 私は、公衆衛生、看護が専門なんですけれども、診断、治療という点でいえば、先ほどのようなHIVそれからTB、マラリアということが非常な関心になるわけですけれども、感染症というのは、社会的な弱者であるとかそれから貧困層のところに非常に浸透していく、そして国境がないものでありますので一国では完結できないし、また病そのもの以外の経済的な面、社会的な面、文化的な面で非常に感染なさった方々や御家族が苦しむ、こういう状況になるものですから、その後、結局、私は、結核とそれからハンセン病とHIV感染と、この過去の対策も含めて、これからどんなふうにして患者ケアをしていったらいいのかといったようなことに取り組むことになっていきました。 そういう経験を通じて、コンスタントに必要なことをきちっと状況変化に応じて見極めつつ、継続的に対策を取っていくことがすごく重要だというふうな気持ちが強くあるんですね。昨今では、エボラ出血熱とかジカ熱とか、新しい感染症のことが話題になりがちなんですけれども、この過去の経験を踏まえつつ次に向かう姿勢、そして一国で完結するものではありませんので、常にグローバルな視点で日本の経験、ノウハウをどう生かすのか、とても重要なことだと思いますので、省庁間の連携も含め、改めてこの場をお借りしてお願いしたいなというふうに思った次第です。 結局は、人の心の中にある様々な思いというのがその病以外のところで希望を失わせる原因になったりしているということを考えますと、病はよそにあるのではなくて人々の心のうちにこそあるのかもしれないと、そういう側面も考えながら、一人一人ができることに取り組めればいいなというふうに思っています。 暦上の話で、今日は四月四日でありまして、三月三日は桃の節句、それから五月の五日は端午の節句という節目に当たるわけですけれども、その中間の今日は、年齢や性別にかかわらず、いろんな方の健やかな生活と幸せを祈る質問にしたいなと思っています。 次に進ませていただきたいと思いますが、政府は、二〇一三年から女性活躍を成長戦略の柱に位置付けて取組を進めてきました。しかし、残念ながら、国際指標で見た我が国の女性活躍というのはまだ芳しい状況になっておりません。課題は何だと思われますか。そして、今後どのような対策を打ち出していこうと考えておられるでしょうか。例えば、国連の女性活躍推進のエンパワーメント戦略、あるいはその原則の中にはジェンダー平等の思想というのも入っておりますけれども、基本的な考え方を浸透していく努力も必要なのではないかなというふうに思います。内閣府、いかがでしょうか。
○政府参考人(大塚幸寛君) お答えをいたします。 政府では、全ての女性が自らの希望に応じてその個性と能力を十分に発揮できる社会、この実現に向けまして、委員御紹介のとおり様々な取組を近年進めているところでございますが、一方で、これも今御紹介のございました世界経済フォーラムがジェンダーギャップ指数、GGIというものをまとめておりますが、昨年十月に発表されました二〇一六年のデータを見ますと、日本の順位は百四十四か国中百十一位という順位でございまして、この原因を分析いたしますと、特に、例えば政治分野における女性の割合の低さですとか、あるいは経済分野における管理職の割合の低さといったようなことがこうした我が国の順位に反映されているものと承知をしてございます。 このうち、政治分野における女性の参画拡大につきましては、これは政治に多様な民意を反映させるという観点から極めて重要であるというふうに認識をしておりまして、政府といたしましても、各政党に対しまして自主的なポジティブアクション導入に向けた検討についての要請等をこれまでも行ってきているところでございます。また、経済分野に関しましては、昨年の四月一日に女性活躍推進法が完全施行されまして、これは政府として企業等の行動計画の策定、公表、あるいは情報の公表等を促進しているところでございます。 政府、わけても内閣府といたしましては、いろいろ省庁が多岐にもわたりますので、それぞれの省庁としっかりと連携を確保しながら、こうした女性活躍の推進の一層の取組を引き続き進めてまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○高階恵美子君 女性自身の理解の促進ということも重要だと思います。今おっしゃられたように、特に政治分野における女性リーダーの発掘、育成、これは喫緊の課題だと思います。私ども自民党では、先月末から、新たに政治女子の学びの場を提供しようということで、プレミアム・ウィメンズクラブというのを始めさせていただいておりまして、男性への正しい理解の促進も含めてしっかり取り組んでまいりたいと考えております。 また、男女間の賃金格差、このことも非常に重要だと思います。解消に向けた取組が必要だと考えます。 国民生活基礎調査によりますと、平成二十七年の児童のいる世帯総数に占める仕事ありの母親の割合は六八・一%でした。平成十七年の数字が五九・八%、五年後の二十二年が六〇・二%でしたので、直近の五年間で八ポイント上昇した計算であります。就業率は実は子供の年齢によって違ってまいりまして、末の子が十歳を超えてまいりますと八割まで上昇してまいります。 しかし、その反面、正規、非正規といった雇用形態はこの状況と逆転した様子が見られているんですね。ゼロ歳から一歳のところで見ますと非正規は三割、ところが、末の子が十歳を超えた年代で就業している女性、お母さんの雇用形態見ますと六割を超える方が非正規という状況なんですね。 女性の生涯ということをしっかり視野に入れた生涯賃金という発想が必要なのではないかなと思います。そして、その際には、ライフイベントとキャリア形成、これを念頭に入れることが欠かせないんじゃないかなというふうに思うんです。 厚生労働省の御意見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 男女の賃金格差の問題からひもとかれての御質問でございます。 男女間の賃金格差の要因といたしましては、勤続年数ですとか管理職比率が異なっていることなど指摘されておりまして、このため、今おっしゃっていただきましたように、ライフイベント、出産、子育てなどと仕事を両立することによって女性の勤続年数を延ばす、あるいは管理職登用を企業あるいは会社において進めていただくということによって男女間の賃金格差は相当程度解消につながるのではないかというふうに私どもは考えております。 今内閣府の方からも御紹介ありましたように、女性活躍推進法が施行されておりまして、この中で、勤続年数の男女差あるいは管理職の女性比率などについての活用状況の分析、把握、そしてそれに基づいて取り組むことが求められておりますし、先日の私ども政府でまとめました働き方改革実行計画におきましては、女性活躍に関する企業の情報の見える化、例えば今の管理職の比率など個別企業の情報を確実に公表されるように制度改正を検討して、このような取組を企業において促していくということをしておりますが、とりわけライフイベントとの関係ということにつきましては、育児休業制度あるいは育児のための短時間勤務制度などを定めた育児・介護休業法を徹底する、そういう形で、働く、育児を理由に離職することがないように働き続けられる職場環境の整備、そして、それを通じて、今おっしゃっていただいた賃金動向についても実態を我々はきちっと把握をさせていただきながら、施策の取組に進めさせていただきたいというふうに思っております。
○高階恵美子君 ベースとなる労働と女性特有の健康影響ということを科学的に分析して、そしてしっかり対応を組んでいくということも重要だと思うんですね。半年前になりますが、臨時会でも、こうした点、しっかりと取組を進めるべきだという提案をさせていただきました。 その後の研究の進捗も気になるところではあるんですが、大臣、いかがですか、女性の就業をしっかり支えていくというときに、生涯を通じた女性の健康ということも一つ考え方としてあると思うんですが、今現在で既に女性活躍が進んでいる分野、少しそこに焦点を当てた形で、どういうふうにしたら就業を継続することを可能にするのか、データを改善できるのかといったようなことを、ちょっと焦点を絞って対策を強化していくということもどうかなと思っているんです。 実際に今女性の就業数は二千八百万人を超えておりますし、第一子出産後の就業継続割合も五三%を超えてきました。これを保育の受皿拡大、今おっしゃったような保育の受皿拡大と育休取得促進といった諸施策が成功しているといった見方もありますが、私、例えば医療職です。医療職はかねて女性の就業割合が高いというふうに言われているんですけれども、昨今は、復職の際に平日日中の勤務しかできませんという条件を付けての復職であったりとか、あるいは中間管理職の負担が重くなって早期に離職するといったような問題も出てきています。 もとより、看護職、実は流産のリスクが非常に高くて、背景には不規則な勤務であるとか、それから閉鎖的な空間で長時間緊張下で仕事をするといったような、仕事本来の、特有の課題というのもあるんですけれども、これからますます社会参加が進んでいく、しかしその割には女性にとって働きやすい職場だとは言えない、こういう中でみんなに頑張ってもらっているわけなんです。 何とか改善していく取組、強化していただけないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 特に女性が多いのは、医療職でも特に看護師は多いわけでありますけれども、最近は例えば医師でも二割ちょっと、それから薬剤師で六一%、これが女性比率になっていて、看護師は当然、九三%ということでありますから、これは全就業者で見ますと四三%ぐらいが女性ということで、しかしその中で、今お話があったように、なかなか女性が十分活躍がしづらいままで来ているという御指摘ではないかというふうに思っておりますけれども。 いずれにしても、安倍内閣としては、女性活躍を推進するという意味においては、当然医療職においてもそうでありますから、それぞれの置かれた個人個人の状況に応じた働くことに対するニーズ、サポートのニーズをしっかりと押さえる、ライフステージもありましょうし、それぞれの置かれたポジションあるいは役割、家庭の状況などがあって、勤務環境の整備をそれに合わせてやるということが大事だなと。 具体的には、やはり、当然のことですけれども、例えば院内保育所の整備、運営、これについては、地域医療介護総合確保基金を活用することを今までもやってきておりますが、二十八年の診療報酬改定におきましては看護職員の夜間の勤務負担軽減に資する取組を評価するということもやりました。 それから、各都道府県の医療勤務環境改善支援センター、ここにおける総合的、専門的な助言等による支援を行うなどの取組を進めておるわけでありますが、まだまだきめ細かさという意味においては十分まだ応えられていないというところがあろうかというふうに思っていますので、先般立ち上げられました、女性医療職エンパワメント推進議員連盟というのが立ち上がったわけでありますが、こういったところからの意見もしっかりと引き受けながら、私どもとしても、我々としてできることは、医療従事者の勤務環境の改善による女性の活躍、推進ということで頑張っていきたいというふうに思います。
○高階恵美子君 女性活躍推進の一つのモデルになると思いますので、私たちも力を合わせてできる限りのことをやってまいりたいというふうに思っております。大臣のお力添えもお願いしたいと思います。 最後に、私、二〇〇〇年に厚生労働省に行ったんですけれども、そのとき職場では、午前中いっぱいで灰皿が山盛りになるぐらい喫煙が職場でされていました。仕事をしながらアルコールを飲んでいるのと同じではないかと思って、私は大変なショックを受けました。 役所でさせていただいた仕事、いろんな仕事に関わらせていただいた中で、健康増進法というのは非常に印象に残っているんです。第二十五条に受動喫煙防止があります。しかし、これは公共の場所での受動喫煙の防止に設置者が努力をするということにすぎず、その害を排出している方に関する責務規定はありません。実質的な受動喫煙防止の効果ということを上げていくための積極的な取組、そろそろやりませんか、大臣。最後に一言、伺います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私ども厚生労働省としては、今、高階先生のおっしゃった考え方に沿った形で、罰則付きの受動喫煙対策を徹底していこうということで法律を今準備中でございます。 ちょうどオリンピック・パラリンピックが二〇二〇年ということで、中国以降のオリンピック開催国、開催地は全て飲食店を含む公共の場で罰則付きの屋内禁煙ないしは敷地内禁煙というふうになっているわけであります。 我々は、今お話がありましたように、職場を含めて、やはり公共の場での受動喫煙を禁止をするということが大事で、もう既に八割を超えているたばこを吸わない方々に吸わさせない、あるいは妊娠をされている女性、子供さん、がん患者、ぜんそく患者、そして、もう受動喫煙禁止に慣れている外国の方々が既にたくさん来られている、こういったサイレントマジョリティーの方々のやはり健康を守る、そして喫煙者の喫煙の自由はもちろんありますけれども、その後回しには絶対しないということをこれからやっていかなきゃいけないんだろうというふうに思っています。 望まない受動喫煙で従業員とかあるいはアルバイトの学生とか高校生とか、こういうところが特に飲食店で今争点になっておりますけれども、そこも、しかし我々の、いろいろなWHOなどの調査を見ても、飲食店の経営に海外での受動喫煙禁止を導入しても影響は売上などにはないということが言われております。それから喫煙率も、税収に関わるんでしょうけれども、これも規制導入の前後では海外ではないということであります。 いずれにしても、この間、山東先生が会長である自民党受動喫煙防止議連の皆さん方もたくさん大臣室に来られました。少なくとも今の厚生労働省が出している案よりも緩い案は絶対駄目だということを言われました。私どももそれをしっかりと受け止めながら、これから、厚労省がまずやっぱり、先ほどの健康増進法による努力義務でやってきた十四年間、努力は十分だったとは私は言えないと思います、厚生労働省。やはり、そういうことを考えてみれば、ここは徹底的に丁寧に謙虚に説明をしっかりとしながら、納得していただいて、今国会での法案提出に向けて全力を挙げていきたいというふうに思います。
○牧山ひろえ君 民進党・新緑風会の牧山ひろえです。 三月二十八日、働き方改革実行計画が取りまとめられました。まず、首相は、今年一月の施政方針演説で電通の高橋まつりさんの自殺に言及しました。二度と悲劇を繰り返さないとの強い決意で長時間労働の是正に取り組む、こういうふうに述べられております。この現政権の強い決意というのは、日本で働く全ての人々に向けられるということでよろしいでしょうか。通告しておりませんけれども、当然のことだと思いますので、大臣、イエスかノーで端的にお答えいただければと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 働き方改革ということでありますから、当然これは全ての働く方々のことを想定をしながらやっていくということで、もちろんいろいろな法律がカバーする対象の方々が違うとか、そういうことはありますけれども、基本的には、働き方というのは全ての働く方々に対してやっていかなきゃいけないことを私どもとして決めていくということだと思っております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 おっしゃるとおりで、やっぱり全ての働く人々が過重労働による死から保護されるべきだと思います。 今確認させていただきましたことに関し問題となりますのが、現在、限度基準告示の適用除外の件です。今回の実行計画では、お配りしました資料の一ページ目を御覧ください、ここにありますとおりになっているわけです。 残業上限規制の適用除外業種のうち、運輸などの自動車運転業務、そして建設業、これらは関連法の施行後五年間は規制が猶予されます。運輸業は法施行五年後から年九百六十時間、月にしますと平均八十時間の残業上限を適用し、将来的には一般業種と同様の規制適用を目指すとされています。建設業は、法施行五年後から一般業種と同様の規制を適用しますが、復旧復興関連は繁忙期の上限規制を適用しないということです。このようになっております。 今まで適用除外だった業種につきまして適用の方向性が示されたのは、五年という期間の是非はともかく、一応は一歩前進と言えるかと思います。ただ、この適用への変更が確実に行われなければ意味がないと思うんですね。 自動車運転、建設事業などについて、計画には改正法の一般則の施行期日の五年後に上限規制を適用すると記載されていますけれども、五年後に別途立法を行うというそういった意味ではなくて、今回の改正法の中にしっかりと決定として記載され、ただ施行だけが一般則よりも五年先と規定されるという、そういった解釈でよろしいのでしょうか。五年先ではありますけれども、確実に適用業種にするという大臣の決意を併せてお聞きしたいんですが、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、総理から時間外労働規制を適用する方向とするという指示が出されて、直接の担当大臣であります石井国土交通大臣にも、これ、業界とそれからそこで働く方々、この方々との調整にかなり御苦労いただいたというふうに思いますが、その結果、これまでは改善基準告示、今御指摘をいただいたようにいわゆる行政指導、法律ではなく行政指導でやってきた時間外労働の規制であった、そこにとどまっていたわけでありますけれども、それを言ってみれば長年の慣行を破って罰則付きの規制を適用するということを決めたわけでありまして、それ自体はやはり大きな前進ではないかというふうに私どもも思っております。 その際に、今ございましたように、五年というのは何だということでありますけれども、実態に即した形で時間外労働規制を適用していくというためには取引慣行上の課題などもたくさんございます。そういうことを含めて解決をしていくことが時間として必要だろうと、こういうことで、施行期日の五年後に規制を適用するということにいたしたところでございます。 具体的には、自動車の運転業務については、実態を踏まえて段階的に規制を適用していく観点から、まずは年九百六十時間、これ月平均八十時間、今御指摘をいただきましたが、これを上限として、月百時間未満あるいは二か月ないし六か月平均八十時間という上限は適用をしない中で、将来的にはしかし一般則の適用を目指していくと、こういうことに決まったわけでございます。 当然のことながら、この内容については、別途五年後に法案を出すということではなくて、今回の法案に明確に記載をするということでございます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 ただ、適用除外業種のうち、特に自動車運転業務については多くの問題がございます。まず、休日労働の取扱い、この件に関しましては、一般則の年間上限七百二十時間では別枠とされているんですけれども、自動車運転の場合の九百六十時間では含まれているかどうかということについては明記されていないんですね。この九百六十時間に休日労働は含まれているんでしょうか。
○大臣政務官(堀内詔子君) この九百六十時間の中には休日労働は含まれておりません。 しかしながら、長時間労働を安易に認めるという趣旨では全くなく、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要であることは自動車運転の業務にあっても当然であり、新たに定める指針に基づく助言、指導を行っていくつもりでございます。 加えて、当該指針の中には、休日労働についてもできる限り抑制するよう努めなければならない旨を盛り込みたいと存じております。
○牧山ひろえ君 休日労働が九百六十時間に含まれないという今お答えでしたけれども、休日労働が九百六十時間に含まれず、時間外労働と休日労働を拘束時間に置き換えた場合、現行の自動車運転の業務に対する労働時間等の規制である改善基準告示と何ら変わらない水準が続けられるということになるわけですね。 この水準でも健康や命が守られるならば検討の余地があるかもしれませんけれども、長時間労働による労災の現状はといいますと、この業務は、脳や心臓疾患の支給決定件数、これ調べましたらワースト一位になっているんですね。先ほど大臣が明言されたように、長時間労働の改善によって命や健康を守ることの必要性はどの職種においても変わらないはずですというふうにおっしゃっていましたけれども、にもかかわらず、自動車運転業務のみが過労死が既に発生している水準の九百六十時間、これを許容するという合理的理由が分からないんですけれども、大臣、御説明いただければと思います。
○大臣政務官(堀内詔子君) 自動車運転の業務におきましては、週六十時間を超えて働く方、すなわち月の時間外労働に換算すればおおむね八十時間以上の方が雇用者の約四〇%を占めているという今の現状の実態がございます。 そして、その背景には、先ほど大臣がおっしゃられたように、いわゆる荷待ちなどのような取引慣行の問題など、個々の事業の事業主の努力だけでは解決できない問題が多々ございます。五年後の規制水準は、そうした実態を踏まえてぎりぎり実現可能かつ実効性のある水準として設定したものでございます。 もちろん、将来的には一般則を完全に適用することを目指しており、実行計画でもその旨を明確にしているところでございます。将来に向け、段階的な労働時間短縮を一層進めていく所存でございます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、堀内政務官から答弁申し上げたとおりで、中身についてはもうそういう事情を背景として今回こういう形になったわけでありますけれども、一番やはり先ほど申し上げたとおり大事なことは、今までの大臣告示でやってきたものを法律でもって罰則付きでやるということを、法律に猶予期間があるといえども明記をしていくということが大事であり、またこれは労使で合意を見ているわけでありますので、そのトップ同士も入れた上でこういう形で法律で規制をするということを初めて決めたということは、それなりにやはり評価をしていただくと有り難いなというふうに思っているわけでありますので、しかし、先ほどこれも堀内政務官から答弁申し上げたように、本来のあるべき姿は四十五時間、それから七百二十時間というこの原則にどう近づけるかということが大事でありますので、非常に難しい業界のいろいろな今までのしきたり、商慣習、こういったことも踏まえながら、しっかりと我々としても長時間労働を解消する方向性を明確にさせていただいたと、こういうことでございます。
○牧山ひろえ君 やっぱり水準の九百六十時間を許容するというのは、本当に合理的な理由というのは今の御答弁では私は感じられなかったんですけれども、長時間労働が常態化し、過労死など労災の多い労働環境では、やはり若手のなり手が非常に少なくなるわけですね。ドライバーの平均年齢の上昇にもつながる、そしてドライバーが不足する、そして物流システムの維持ができなくなるという、こういった悪循環がどんどんどんどん進むわけですね。ドライバー職の長時間労働の是正で労働環境が整備され、運転手不足を改善するためにも、やはり自動車運転業務について、上限規制九百六十時間とするのではなくて、やっぱり一般則の時間外労働の上限規制七百二十時間、この基準に適用するべきだと思います。 同じく自動車運転業務について、過労死水準を根拠とした規制であります単月百時間未満、また二か月から六か月までの平均八十時間のうち、平均八十時間につきましては規制の対象外とされることになります。では、単月百時間未満の基準も自動車運転業務には適用されないということでしょうか。
○大臣政務官(堀内詔子君) 働き方改革実行計画では、自動車運転者の業務については、罰則付きの時間外労働規則の適用除外とせずに、改正法の一般則の施行期日の五年後に年九百六十時間以内の規制を設けさせていただくこととしており、この場合、単月百時間未満の基準は適用されません。
○牧山ひろえ君 安倍総理は、二月一日の第六回働き方改革実現会議、この席で、誰に対して何時間の上限とするかを決めるに当たっては、脳や心臓疾患の労災認定基準、いわゆる過労死基準をクリアするといった健康の確保を図った上でというふうに言っておられるんですね。国として過労死基準を超える時間外労働を容認しないことをここで明確に示されているんですね。 自動車運転業務を過労死水準を根拠とした百時間未満、そして平均八十時間という規制の対象外とするのは、先ほど述べました安倍総理の方針に反する内容になっているんではないかと思いますが、この辺りの整合性については、大臣、どのように思われますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、実行計画の中でも、この休日労働を含んで百時間未満というくだり、あるいは休日労働を含んで八十時間以内を満たさなければならないということを、これはそれぞれ単月百時間とそれから二か月から六か月の平均での八十時間ということ、これは大原則としてお示しをしたわけでございまして、これは三六協定の在り方について青天井であったものを、そもそもこの三六協定については月四十五時間、そして年三百六十時間ということを基本とすることで、罰則を科す規制を導入をして、青天井の六か月、残りの六か月の蓋をしていると、こういうことが大きかったわけで、それに併せて今の八十時間、百時間の規制も適用したわけであります。 今お尋ねの、自動車運転業務についての百時間未満についての適用がないじゃないかと、こういうことを御指摘をいただきました。私どもとしても、運転業務が労災の中でも死亡事例が一番多いということで非常に胸の痛む思いを度々しているわけでありまして、それも圧倒的に多いということを十分認識をして、それを前提に、石井国土交通大臣に御足労願って、今回の労使合意の中で今回の扱いを決めさせていただきました。 今、二月一日の総理発言を引用いただきました。総理は同時に、特に自動車運転業務について、三月十七日第九回の実現会議の会合の場で発言をしておりまして、そのときには、総理から、長年の慣行を破って、猶予期間を設けた上で、かつ、猶予期間というのは五年のことでありますが、実態に即した形で時間外労働規制を適用する方向としたいという発言もしているところでございまして、それを受けて、先ほど申し上げた、国交大臣が、実態を踏まえた段階的な規制というものを今回合意をして、それを実行計画の中に入れ込ませていただいたと、こういうことでございますので、なかなか難しい、いろいろな取引慣行があって、一朝一夕に全く他の業種と同じようにするというのはなかなかそう簡単ではないということが、この実態に即した形でということで今回の扱いにさせていただいているということでありますが。 繰り返して恐縮でございますけれども、やはり罰則付きの時間外規制を導入をするということを猶予期間ありといえども明確に定めたということが今回の大きな前進ということで、さらに、三六協定がそもそも労使の間での合意事項であって、そこの中でどういうふうに決めるのかは、これは民民の問題として、そこでまず努力をしてもらうということも同時に今回明確にさせていただいたところでありますので、それを念頭に入れながら、運転業務に当たる会社、そしてまたそこで働く皆さん方のしっかりとした話合いの中で、いい形でそれぞれ合意を見ていただくと有り難いなというふうに思います。
○牧山ひろえ君 そうはおっしゃっても、安倍総理の発言の趣旨のとおり、過労死水準を根拠とした規制であります単月百時間、それから二か月から六か月平均八十時間、これを自動車運転業務についても適用するべきだと私は思います。 二〇一五年度の、また、心臓疾患で死亡して労災認定された九十六人の三分の一以上に当たります三十四人がトラック運転手など道路貨物運送業なんですね。これは業種別では最も多いわけです。この背後には、死まで至らないにしても長時間労働で健康を害されている方、無数いらっしゃるんですね。長時間残業で注意力あるいは判断力を失っている方が運転するトラック、バス、タクシー、この人たちの健康も大事ですけれども、その周りには多数歩行者もいらっしゃる。こういった現状を踏まえて、是非早急に取り組むべきだと思います。 さて、昨年十二月に連合総合生活開発研究所がまとめました日本における教職員の働き方・労働時間の実態に関する研究委員会の報告書、これによりますと、小中学校の教職員の勤務実態につきまして、資料の二ページ目を御覧いただきたいんですけれども、ここに記載されておりますとおりの結果が出ております。 小中学校とも、週の労働時間が五十時間未満の教員は存在しないんですね。小学校で約七三%、中学校で約八七%が六十時間以上となっているわけです。週六十時間労働は、月の残業時間が八十時間強の状態に相当します。教員の長時間労働は、医師や、あるいは建設業、製造業など、ほかの業種よりも格段に高い割合だということが分かります。 現状やほかの業種との比較から考えまして、教職員の過重労働についても解決すべき課題だとやはり思いますけれども、これについて、厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、教職員についての御指摘をいただきました。 平成二十四年の総務省就業構造基本調査で週の労働時間が六十時間以上である雇用者の割合を職種別に見ると、教員は約二四%を占めるという実態でありまして、こういう現状から、教職員の過重労働は、これは大事な問題として解決を図っていかなきゃいけないというふうに思っています。 具体的な方策については文科省からお答えがあるんだろうと思いますけれども、働き方改革実行計画の工程表にも、教員の働き方、業務の在り方等についての教育再生実行会議における検討を踏まえ、長時間労働を是正するという方針が盛り込まれておりまして、文科省と連携をして厚生労働省としても、先ほどおっしゃったように、全ての働く方の問題として今回取り組んでいるこの働き方改革について我々も汗をかかなきゃいけないというふうに思います。
○牧山ひろえ君 こういった対策が必要な状況にかかわらず、公立学校の教員は三六協定締結が実質的には剥奪されていますため、公立学校の教員は時間外労働上限規制の適用対象から外れている状態にあるわけですね。これはいわゆる給特法があるためです。 資料の三ページ目を御覧いただきたいんですけれども、今回の働き方改革実現会議でも、公立学校の教員につきましては実行計画には全く触れられていないんですね。見直しの対象外となっております。その一方で、医師についても今回の実行計画で改正法の施行期日の五年後をめどに規制を適用することとされております。かねてから過重労働が指摘されています医師より更に過酷な長時間労働の実態にある公立学校の教員につきまして規制を適用されていない合理的理由を御説明いただきたいんですが、是非、樋口政務官、よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(樋口尚也君) 先生御指摘のとおり、学校現場は教員の皆様の長時間労働によって支えられているというふうに認識をしております。 我が国の教員の勤務時間が長いということは文科省として認識をしておりまして、文科省といたしましては、教員の負担軽減を図るため、そのことが喫緊の課題であるという認識の下に、二十か所程度の重点モデル地域を指定をし、学校現場の業務改善を加速化するためのプロジェクトを開始したこと、また部活動の適正化の推進を図ること、また業務改善等に知見のある有識者や教育関係者を業務改善アドバイザーとして派遣をする仕組みを創設することを柱とした学校現場における業務の適正化に向けた取組方針を一月に発表をしたところでございます。あわせまして、今回の国会の中で義務標準法の改正も行ったところであります。 文部科学省といたしまして、先月取りまとめられた働き方改革実行計画も踏まえまして、適正なワーク・ライフ・バランスの下、教員が子供と向き合える時間を確保し、そして教員一人一人が今まで以上に誇りとやりがいを持てる学校現場の環境を実現をするために、学校現場における業務の適正化を着実に推進をし、学校の教育の質の向上に努めてまいりたいと思っております。 給特法のお話が先ほどございましたけれども、そういう関係もあって今回の計画の中には含まれていないというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 私は、今おっしゃっていた理由では合理的だとは思えません。 ちなみに、私立学校又は国立大学の法人の教員は、時間外労働の上限規制適用対象になっているんですね。そもそも、公立、私立、国立大学の法人の教員の働き方、業務は、教育という大きなくくりの中の話でありまして、本質的には違いはないと思うんですね。ましてや、公立大学法人の教員はかつては給特法の下で働いておりました。国立大学が法人化されることによって労基法適用となった経過があります。 このことも踏まえると、なぜ公立学校の教員は公立という理由だけで時間外労働の規制対象に含まれないのか、その合理的な理由をお示しいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(樋口尚也君) いわゆる三六協定に基づく時間外労働の上限を法定化しようとするものがありますけれども、国家公務員、また非現業の地方公務員、また公立学校教員については本規則案の対象となるものではないというふうに考えております。 他方、公立学校教員についても時間外の勤務が増えてきていることは、様々、先生御指摘いただいたような調査で指摘をされているところでございまして、引き続き、学校における業務の適正化に取り組むとともに、今後、労働基準法における時間外労働規制の検討やほかの公務員の制度における取扱いなどを考慮しながら検討をしてまいりたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 同じ仕事をしても、公立、私立、国立大学法人という組織形態の違いだけで上限規制が働かないというのは私は矛盾しているのではないかなと思います。医師などとの長時間労働の状況の比較からいっても、私立学校や国立大学法人との比較からいっても、公立学校の教員に時間外労働の上限規制が適用されない合理的な理由は認められないのがお分かりだと思います。 今までの議論の経緯も踏まえて、公立学校の教員の長時間労働の解消に向けた方策について今後どのような対処にしていくべきだとお考えでしょうか。
○大臣政務官(樋口尚也君) 先ほど申しましたことと繰り返しになってしまいますけれども、それと、ほかのことで、この給特法の在り方につきましては文部科学省でもこれまで検討してきたところでございまして、この問題については結論を得るに至っていない状況であります。学校の組織運営、また教員の勤務時間管理、また教員の時間外勤務の在り方にも大きく影響する問題でございまして、今後の学校の在り方や業務の適正化も含めて引き続きの検討課題というふうにしておるところでございまして、是非先生からも御指導いただきたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 現状では、残業代が発生しないために教員の労働時間を学校で管理また把握することすら余り行われていないんですね。まずは教員の勤務時間の現状について学校側そして文科省が正確に調査、把握するということ、そして、将来などと言わず、現在行われている働き方改革を実現する取組の中で、教員の残業是正に向けて給特法の改正についてもしっかりと議論の対象としていく、こういったことが大事だと思います。また、最低限必要だと思います。 政府は今回の実行計画を基に年内の労働基準法改正を国会に提出する考えだと報道されていますが、その際に、高度プロフェッショナル制度や裁量労働制の拡大を図る残業代ゼロの内容とセットにするようなことは絶対にしないでいただきたいというお願いを申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。 今日は最初に、先週、改正職業安定法、成立をいたしました。求職者の保護という観点で大臣からもしっかりした答弁いただきましたので、これ附帯決議等々もお付けしておりますので、きっちりとこれからまたやっていただきたいと思いますが、ちょっと今日はそれに関連して一つ具体的な事案を取り上げて政府の見解をお聞きしておきたいと思います。 ベルコという会社があります。冠婚葬祭業の大手で全国展開をしておりますが、このベルコという会社、現在、労働組合の結成を理由に解雇されたということで、札幌地裁で解雇の撤回を求めて係争中であります。 問題は、これまで労働委員会などの審理、裁判等々の議論で、このベルコという会社の大変特殊な雇用形態といいますか雇用制度が明らかになっています。それが業務委託契約の徹底活用ということになるわけですが、お手元に資料をお付けしましたが、資料の二、今回、私もいわゆるマイナビで求人情報を検索をしてみまして、参考までにお付けをしておりますベルコの情報です。 これ、従業員、赤丸のところを見ていただきたいんですが、全国七千百二十八名の従業員がいる、正社員がたったの三十二名です。七千名以上は業務委託契約に基づくいわゆる個人請負だそうです。これすごいなと思うんですが、調べてみると、かつては正社員六百名以上いたそうです。それがどっと業務委託契約に切り替えられて、現在たったのこれだけしか正社員がいないという状況になってしまいました。何と、管理職のはずの支社長とか副社長も個人請負なんだそうです。これ、どういう管理職なのかなと思いますし、請負なのに人事異動があるそうです。人事異動がある請負って何だらほいと思いますが、ここまで徹底して使っているわけですけれども。 最初に、一般論としてこれ確認をしておきたいと思いますが、本来、雇用契約を結んでちゃんと労働者として雇用すべき、使用者責任を果たすべき、これ当たり前のことですが、それを逃れる目的で、若しくは労働コストを引き下げる目的もあるのかもしれませんが、そういう目的のために業務委託契約に切り替えて個人請負化をしてしまう、これは許されない話だと思いますが、これ、大臣、そういう見解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一般論ということでございますが、労働基準法上のいわゆる労働者に該当するかどうかということにつきましては、契約の名称にかかわらず、使用者の指揮命令の下での労働と言えるか否かなどの実態を勘案して総合的な判断をされ、労働者に該当する場合には労働基準法等により保護をされるということだと思っております。
○石橋通宏君 はっきりお答えになっていただいていないような気がしますが、資料の一に、これ表で比較をお付けし、是非参考にしていただければと思いますが、いわゆる一般的に労働者、今大臣、使用従属性の話に言及されたのかと思いますが、労働者であれば通常、労働法令によってこうやって保護を受けることができる、使用者は当然その責任を果たさなければいけないわけですが、個人請負契約になった途端、一般的に労働者保護ルールからは適用が除外になってしまう。これ、バッテン、バッテン、バッテン、バッテンと付いておりますし、医療保険、年金等々も、いわゆる被用者保険に入れませんので、これ自己負担でやらざるを得ないということになってしまいます。団結権、団体交渉権のときだけ三角にしておりますが、これは基準法上の労働者性と労組法上の労働者性判断が違うので一応三角にしてあるということです。 これ、是非大臣、こういう実態が、今ベルコの話で使いましたけれども、ほかの企業でも逃れるためにこういう形態を使っている、これは事例として厚労省も認識をしているはずです。これ、絶対に逃れる目的でこういうことをやってはいけないんだということは明確に判断示していただきたいと思いますが、その点から、大臣、もう一度答弁お願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、いわゆる使用者の指揮命令の下での労働と言えるかどうかということでありますから、今御指摘のように、意図的にそういったことを逃れるために行うようなことは好ましくないと考えるべきだろうと思います。
○石橋通宏君 そこの最後のところが大変重要なポイントだと思います。 その上で、求職者保護の観点からと先ほど申し上げましたけれども、今資料の二で求人情報サイトの情報を示させていただきましたが、結局、入社して、正社員としてと書いてあるわけですが、何年かすると一定の条件の下でこれみんな正社員から請負に切り替えていくそうなんです。だから、正社員がこれだけしかいないわけですね。 ということは、もし、これも一般論で結構です、大臣、雇用制度として、入社後何年かしてもう請負になってしまうんだと、これが企業の一般的な雇用制度として確立をされている、そういう場合には、やはり求職者に提供すべき情報として、うちの企業はそういう雇用制度なんだということは示すべきだというふうに思うんですが、一般論で結構です、大臣、同じ考えだということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 実際には請負契約であるというにもかかわらず雇用契約を締結するかのように見せかけた求人等を行うことは、これは職業安定法に違反をするということになるわけでありますので、労働条件等の明示、今明示の話がございましたが、この労働条件等の明示が不適切な事案を私どもが把握をした場合には、当然、都道府県労働局が事業主に対して必要な指導等を行って是正を図っていかなければならないということでございますので、これは当然、労働条件等の明示はしっかりとやってもらわなきゃいけないということだと思います。
○石橋通宏君 今大臣が答弁いただいたような明らかに虚偽のケースは分かりやすいと思うんですが、例えばここで言っているベルコの事例でいけば、何年かは正社員として働かれるんだと思うんです。しかし、その後、制度として切り替わっていく、切り替えざるを得ない状況になるということ。じゃ、それが今大臣が答弁になった虚偽なのかどうかということでいくと、いや、何年かは正社員なんです、だから初期の求人情報では正社員として求人していますという、この場合には、じゃ、今大臣が答弁になったようなことは当たるのかどうかというのが、恐らく相当にケース・バイ・ケースの微妙なところで判断がということになるんだと思うんです。 なので、大臣、ここはちょっと問題提起として是非受け止めていただいて、こういう雇用制度として、でも、入社して本当に間もなくか何年か近いうちにほぼそういう状況になってしまうような場合には、これどういうふうに捉えるのか。それはやっぱり求人時の情報としてしっかりと提供すべきではないか。これ、課題だと思いますので、是非今後の具体的な議論、運用の中で、これ大臣もちょっと頭に入れていただいて対応、検討していただければと思いますので、今日はそこにとどめておきますので、そこだけしっかりと確認をいただければというふうに思いますので、よろしくお願いしておきたいと思います。 今これ、あえて取り上げましたのは、今、牧山委員から働き方改革の実行計画の話も出ました。実行計画の中で、柔軟な働き方の推進、これ、どうやら、大臣肝煎りなのかどうか分かりませんが、大臣も積極的に柔軟な働き方、それが副業、兼業の推進だとかいろいろと言われておりますので、フリーランサー的な働き方の推進、これもどうも大臣、お気に召しているのかどうか分かりませんが、推進していく方向だと。しかし、これ、まさに個人事業主、個人請負、こういった労働、本来ならば従属性が認められる雇用契約であるべきなのに、あえてそこから逃れてフリーランサーとしてというのは、もう既に悪用されている、濫用されている例があるわけです。そうならない形で議論していかなければいけませんので、あえて問題提起もさせていただきました。 そこで、牧山委員が指摘をされた適用除外になっている、それをどう適用していくかという議論で、三月二十二日の予算委嘱審査のときに私もこれ取り上げさせていただいていろいろ議論をさせていただきました。 そのときに議論をしておりませんでしたが、今回突然出てきたものが一つあります。医師です。医師が突然適用対象になりました。これ、確認させていただきます。十回に及ぶ実現会議の会合、議論の中で、医師について個別具体的に議論は一切されていないと理解をしております。一切議論されてないものがなぜ結論に突然入ったのか、説明をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 結論的に申し上げると、一切議論されていないというのは必ずしも正しい御指摘ではないと思っておりますが、今回の医師についてのことについてはあえて申し上げませんが、この医療従事者につきましては……(発言する者あり)いや、いや、説明せいと言うならしますよ。いや、じゃ、あえてしましょう。 今回、医師についても時間外労働規制の対象とするということで決まっておるわけでありますが、一方で、医師法に基づく応招義務などの特殊性を踏まえた対応が必要であるということで、この実行計画では、改正法の施行期日の五年後をめどに規制を適用することとして、医療界の参加の下で検討の場を設けます。質の高い新たな医療と医療現場の新たな働き方の実現を目指して、二年後をめどに規制の具体的な在り方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得るということになったのが、今御指摘の実行計画で決まったことであります。 この医療従事者について議論がなかったじゃないかという御指摘でございますが、第七回の働き方改革実現会議で、東大の岩村先生からこのような指摘がございました。人の生命、健康を二十四時間体制で確保すべき職場についても、労働者の心身への過度の負担が生じないように措置することを当然の前提としつつ、そうした二十四時間体制が維持できるように検討するのが適切との発言がございました。 また、本年の二月二十七日付けで日本医師会と四病協、四病院団体協議会ですね、ここの連名で私宛てに要望書を頂戴いたしました。その中で、仮に労働時間に上限が設定された場合にこの応招義務に応えることができなくなるおそれが生じる、そして性急に罰則を伴う上限規制を導入すると地域医療に相当な混乱を来すおそれがあると、こういう懸念がこの要望書の中で表明をされておりました。こういう団体からの御意見も踏まえながら私ども検討いたしまして、実行計画の取りまとめに至ったものでございます。 なお、医師に関する具体的な規制の在り方は、今後、検討課題でございますけれども、少なくとも罰則付きの時間外労働規制の対象にするという意味において、規制が後退するということはないというふうに思います。
○石橋通宏君 結局、ちゃんとしたお答えいただいていません。 大臣に要望があったからって関係ないです。実現会議の十回の会合の中で、どれだけ医師について最終結論に盛り込まれたこの内容が議論されたんですかとお伺いした。議論されてないでしょう。岩村さんから提案されたのは、医師って全然言ってないですね。じゃ、何でそれ以外の話は入らないんですか。じゃ、それに基づいて議論があったんですか。結局ないというふうに僕は理解しています、それしか厚生労働省から若しくは実現会議の委員会から説明を受けておりませんので。 これ、課題提起です。今後また集中審議も含めて議論の機会いただけると思いますが、結局、ちゃんと議論されてないのに何かいつの間にか結論に盛り込まれる、でもこれ労使の議論で決まったことだという話になってくる。これは全然おかしな話なので、ここは問題提起しておきたいと思います。 その上で、今大臣言われた、じゃ、これ看護師さんは含まれていませんね。医師については言及があった。看護師さんは言及がない。つまり、当然のことですが、看護師さんは一切の例外もなく、施行当初からこれ規制の対象になるんだということでこれはよろしいですね。これは確認です。
○国務大臣(塩崎恭久君) 結論的にはそういうことでありますけれども、今回の上限規制につきましては、当然のことながら、例外的な取扱いとする業種は可能な限り限定をするということで臨んできたわけでありますが、看護師、今御指摘をいただきましたが、まず第一に、医師のように法律上応招義務が課されているわけではないということがまず第一点あります。それから、実態としても医師のように極端な時間外労働が常態化しているわけではないということでありまして、原則どおりの、今お尋ねの上限規制の対象とするということでございます。
○石橋通宏君 看護師さんたちの働き方、前回も夜勤の問題、連続勤務の問題も取り上げさせていただきました。これ、今大臣、対象となるんだという確認をいただきましたので、これしっかりやっていただかなければなりませんが、ただ同時に、介護従事者の問題も、これも確認ですが、当然、介護従事者も当初から例外なく適用対象になるんだと思いますが、これまずそこの確認だけお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、介護職員につきましても時間外労働の上限規制の対象になります。
○石橋通宏君 それで、今、もう大臣これは重々御承知のとおり、現場で介護従事者の皆さん、人手不足の中で過重労働、長時間労働でもう本当に懸命に担っていただいております。なので、僕らも、是非これしっかりと上限規制掛けていただいて、介護従事者の皆さんの命、健康の確保、生活の確保、これやっていただく、これ当然のことだと思います。 ただ一方で、現状それだけ長時間労働で担っていただいている。じゃ上限規制を掛ける、これ四十五時間の例外的な扱い以上にいけるのは半年だけですから、とすると、今のままではこれ適用したら現状の人員体制では回らないと思います。回らないという認識、大臣お持ちなんだと思いますが、そうすると、これまで厚生労働として、介護人材、向こう何年間でこれだけの人員が不足する、必要だ、それ以上に人員の確保、必要になってくるんだと思います。計画の見直しも含めて、これちゃんと上限規制を適用いただくためには、より多くの人材が確保できる計画の見直し必要だと思いますが、それも含めて厚生労働省としてちゃんと対応していく、それでよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、需給推計についてお触れになったんだろうと思いますけれども、平成二十七年六月に公表いたしました介護人材の需給推計における需要見込みというのは、統計調査を基に把握をいたしました介護サービスの利用者百人当たりの介護職員数と、市町村が策定をいたしております第六期の介護保険事業計画、ここに位置付けられたサービス見込み量に基づいて推計をしたものであります。 介護職員の労働実態の調査を見ますと、全体としてこの需給見込みを大きく増やす必要があるとは必ずしも言えないと考えておりますけれども、介護保険制度の見直し、あるいは第七期、これは平成三十年度から三十二年度にかけてでございますけれども、介護保険事業計画の内容などを踏まえて定期的に介護人材の需給推計を行っていくということとしておりまして、これは絶えず需給推計についてはしっかりと見直していくということだというふうに理解をしております。
○石橋通宏君 少し認識が甘いのではないかなというふうに思います。これ、今までのそういう需給推計でやってきた。でも、今回これを適用するという前提条件が変われば当然現場の状況も変わるんだというふうに思っていただいた方が僕はいいと思います。 なので、大臣、これ是非、これも問題提起、今日ボール投げましたので、これも含めて是非しっかりと人員確保ができる、適用していただけるようにやっていただきたい、そのことをお願いをしておきたいと思います。 それでは最後に、前回積み残しました保育士の処遇改善スキームについて、これも確認をしておきたいと思います。 先週、育介法の改正で、二年までの育休延長、でも本来やるべきは待機児童の解消。これ、附帯決議の中でも、やっぱり育児サービスの質的・量的拡充、これをまず最優先としてやっていただくんだということも決議として含ませていただきましたので、これしっかりやっていただかなければなりませんが、やっぱりそれの一番大きな課題は、保育士の皆さんの処遇改善、これをどう実現するのかだと思っています。 私も、また委員の皆さんも、この間、この当委員会でも何度も取り上げてまいりました処遇改善の問題、個人的には三つあると思っています。一つは、いわゆる全産業平均との大きな格差ですね、保育士の皆さん全体として大きな格差がある。もう一つは、保育士の処遇の中で、いわゆる公民格差、市町村立の公の保育士さんの給与とそれから民間の保育士さんの給与、この公民格差の問題。さらには、正規の皆さんと非常勤の皆さんとの、いわゆる正規、非正規間の格差。この三つの大きな格差があって、それぞれが重要な課題として、保育士さんの皆さん、現場であれだけ責任ある仕事頑張っていただいているのに、なかなか本当にやりがいを感じていただけない、キャリアを望んでいただけない。これ、是非大臣、解消に向けて全力を尽くしていただきたいわけです。 いろいろと今回資料をいただいて、お手元資料の三、四、五、六、七、是非またこれも皆さんにも見ていただきながら比較検討していただきたいと思うんですが、まず、大臣、資料の三ですけれども、この間、どの政権にも関わる、様々保育士の処遇改善に努力をいただいた、とりわけ安倍政権の下で努力をいただいたはずなんですが、改めてこの表を見ると、ちょっと僕もびっくりするんですが、この十年間、全産業平均とほとんど変わっていません、全然と言っていいぐらい変わっていません。 これ、何でなんでしょう。大臣、これ説明できますか。全産業平均と埋まっていない現状、局長で結構です、これ説明してください。何ででしょう。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今お手元の資料三でお示しいただきましたように、全産業と保育士の関係の年間年収、平均年収の違いについて御指摘をいただいております。 まず、推移の前に、このような差が生じること自身、私ども賃金構造統計調査などを見ますと、勤続年数が全産業と保育士で違う。全産業については十一・九年、これ二十八年の数字でございますが、それに対して保育士が七・七年。平均年齢で見ても、全産業平均が四十二・二歳、保育士が三十六・〇歳。また、この間、園長、主任保育士以外の方について、保育園においてはなかなかキャリアアップという仕組みがございません。公定価格上ございませんので、そういう形での処遇というものが移ることがないなどの要因がまず全産業と保育士さんの間の格差かと思います。 この間、保育士については全体の底上げの処遇改善を行っておりますが、全産業につきましてはそのときそのときの経済の状況などの動きもあろうということでございまして、最終的にいろんな要素があって正確にまだ私ども分析できているわけではございませんが、私ども、保育士についての処遇改善の努力をしながら、現時点においてはお示しのような数字が賃金構造統計調査では把握されているというふうに理解してございます。
○石橋通宏君 今幾つか答弁ありましたし、大変重要な答弁含んでいただきました。公定価格上、キャリアアップを正確に、正当にきちんと評価をするスキームになっていないという、大臣はここの点、認識をされておられるんだと思います。 それで、今日幾つか、資料の四、これは公立と民間における年収格差かつ常勤と非常勤との年収格差。二十四年度調査、二十八年度調査、比較で出していただいておりますので、少しずつ改善はしているということは見えつつも、やはり改めて常勤、非常勤の間のこの決定的な格差、これも改めて確認をいただけるんだと思います。 これも確認、これも局長で結構です。なぜ常勤、非常勤でこんなにも大きな格差があるのか。なぜ公定価格で、それは常勤として雇われるべきこれ算定根拠になっているはずですが、今どんどんどんどん非常勤化進んでいて、多くの非常勤の方々がこれは公立でも民間でも雇われています。これ、何でこんなことになるんでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 常勤と非常勤問題、お示しの資料でいうと資料の四の数字かと思います。もう資料お示しですので細かい数字を御報告するのは避けさせていただこうかと思いますけれども、このような形で常勤、非常勤の間に差があるということの背景といたしましては、やはり非常勤の方々につきましては、私どもデータで把握する限りにおいて、常勤と比べて勤続年数が短いということ、あるいは賞与のような形のものが非常勤の方には用意されていないことなどがいろいろと影響されているのかなというふうに考えます。 また、全体として、御指摘いただきましたように、保育所において非常勤の方々が雇用されているという現実におきましては、例えば保育所、朝夕の登退園の時間、あるいは年度途中の入所の影響という形で、現場におきましては一日の時間帯、さらには年度内での違いということで、利用児童数に変動がございます。これに合わせて職員体制を組む必要があるですとか、あるいは、実際に非常に現場苦労しながら保育士さんの確保を進める中で、家庭の御事情等で非常勤として働き方を希望される方がいるので、そういう方を受け止めて保育士の確保を図るというなどの事情がある中で、現在、非常勤の方々も一定数といいましょうか、非常勤の方々の雇用が図られているものというふうに理解をしてございます。
○石橋通宏君 今局長、いいような形で答弁されていますが、現場の実態としては、特に民間など、それから公立でも、なかなか人員が確保できない中で、そういう形で、むしろ経営上の理由も含めて常勤だとなかなかしっかりとした給料を払わなきゃいけない、それを人件費を浮かせるために非常勤でと、そういう実態も現場ではあるのではないか。そういう認識もちゃんと答弁の中では触れていただいた方が、現状、問題認識いただけるんだと思いますが。 これ、資料を見ていただきますと、資料の五で公定価格上の、先ほど局長触れていただきました園長先生ですね、園長先生でも全産業平均に届かないわけです。分かりますね。園長先生は比較的勤続年数高いんだと思いますが、大臣、園長先生でも全産業平均に届いていないです。これが実態なんじゃないでしょうか。 塩崎大臣、これお分かりですよね、これも取り上げましたので。今、保育士さん、園長さん、主任保育士さん、公定価格上の処遇、俸給表上どういう位置付けになっているのか、これ御存じですね。大臣、これは御存じなんでしょうか。御存じか御存じないかだけ教えてください。国家公務員福祉職俸給表上、園長さん、主任保育士さん、保育士さん、どういった位置付けでされているのか、公定価格上。これ、大臣、御存じかどうかでお答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 公定価格に関してのお尋ねがございましたけれども、平成二十九年度における園長、主任保育士、そして一般保育士の予算積算上の基本分単価における人件費につきましては、園長が四百八十万、主任保育士が四百五十万、保育士が三百八十万という数字になっておりまして、保育士については、平成二十五年度以降、これまでに約一〇%改善はしているわけでありまして、園長、主任保育士とその他の保育士の実際の年収については、先般行った経営実態調査においても、主任保育士を除く一般の保育士の年収が約三百十六万であったのに比べて、園長は約六百二十九万円、主任保育士は約四百四十九万円となっているなど大きな差がございまして、こうした差を踏まえて、若い保育士が誇りと希望を持てるように、今回、主任保育士とその他の保育士の間に新たな副主任保育士や職務分野別のリーダーなどのキャリアアップの仕組みを設けて、最大四万円の処遇改善を行うことにしたわけでございます。 なお、平成二十九年度に実施をする二%の全職員向けの処遇改善については、園長それから副主任保育士も対象としているところでございます。
○石橋通宏君 聞いていないことばかり答弁されて、聞いていること答えていただけませんでしたが。 大臣、これまで取り上げてきたので、福祉俸給表、これ、国家公務員の福祉職、この俸給上、園長さんでさえ、まだ二級の三十三号、主任保育士さんで十七号、保育士さんは一級の二十九号、この公定価格でこれが変わっていないこと、これが問題なんでしょうとずっと指摘をしてきた。今回も、でも結局加算でやる、この俸給表上の等級の見直しはされていない、これが問題なんじゃないか、これを繰り返し言っているんだけれども、今回、回答をいただいていないわけです。 大臣、最後に、この俸給表上のしっかりとした見直しをやらなければ、今、今日、先ほど指摘した三つの格差、これは長期的改善につながらないのではないか、大臣、その思いを共有いただけるのか、そのことだけ聞いて終わりにしたいと思いますが、大臣、最後、答弁をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 全てはやはり財源をどう確保するかという中で、今おっしゃったような方向性は問題意識は共有をしているわけでございますから、そこをどうするかということなので、しっかりと財源を確保しながら、こういった大事な保育士、園長を含めて、この公定価格が引き上げられるように努力をしなければいけないというふうに思います。
○石橋通宏君 終わります。
○委員長(羽生田俊君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十五分休憩 ─────・───── 午後一時十分開会
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。 まず最初に、学校給食についてお伺いしたいと思います。義家副大臣、済みません、よろしくお願いいたします。 まず最初に、学校給食が子供の貧困防止に果たす役割をどう認識しておられますでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状態にある子供が健やかに育成される環境を整備することが重要と考えます。 学校給食は、家庭の経済状況にかかわらず子供たちに栄養のバランスの取れた食事を提供することにより、子供の健康の保持増進を図っています。さらに、学校給食を活用した食に関する指導を行うことにより、子供たちに食に関する正しい理解と健全な食生活を育むことのできる判断力を培い、望ましい食習慣を養う役割を担っています。 このため、学校給食は、子供の貧困対策としても重要な役割を担っていると認識しており、文部科学省においては、学校給食の実施率の向上等、学校給食の充実を推進しているところであります。 以上です。
○山本香苗君 給食費未納と子供の貧困との関係性をどう考えておられますか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 文部科学省において、平成二十五年に学校給食費の徴収状況に関する調査を行っております。本調査は、全国の公立小中学校五百八十三校を抽出して行った調査でありますが、本調査結果によりますと、学校が認識する未納の主な原因として最も多かったのは保護者としての責任感や規範意識の問題でしたが、次に多かったのが保護者の経済的な問題でした。この結果からも、子供の貧困は給食費未納の主な原因となっていると認識をしております。 以上であります。
○山本香苗君 今御紹介いただきました調査結果によると、おっしゃるとおり、未納の原因の約三割は保護者の経済的な理由です。経済的な理由で払えない約三割の御家庭のうち、就学援助の対象となっている御家庭はどの程度あったのかとか、また給食費以外に、例えば健康保険料だとか保育料、公営住宅の家賃など、ほかに未納があったかどうか等といったことは把握されておられますでしょうか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 これまで文部科学省が行った給食費に関する調査におきましては、未納の主な原因についての学校の認識についての調査は行っているところでありますが、その給食費未納の家庭の状況についての調査までは行っていないところでございます。
○山本香苗君 あくまで学校の認識であって、把握はしていないということなんですが、私は、本来、未納家庭の状況に応じて対策を取るべきだと考えております。 未納対策として実際取られているものも、その調査によりますと、一番多いのは電話や文書による督促、家庭訪問による督促、つまり取立ての強化なんです。しかし、例えば、先ほど申し上げたように、ほかにも滞納がある、未納があるような貧困家庭であったり生活困窮家庭であれば、幾ら取立てを強化したところで、払う可能性は非常に低いわけであります。さらに、払えないどころか更に破綻へと追い込んでしまうことにもなりかねないと思います。 給食費が払えない御家庭がどういう状況にあるのか、是非、今まで調査したことないということなんですけれども、一度全国的な調査をやっていただけないでしょうか。義家副大臣、お願いします。
○副大臣(義家弘介君) お答えいたします。 子供の貧困対策を効果的に講じるためには、貧困家庭の状況を把握することが重要であると考えております。実態が分からないで効果的な施策を講じるということはなかなかできないわけでありまして、これ極めて重要な指摘であろうと思っております。 学校給食の未納に関して文部科学省として行った直近の調査では、平成二十五年に行ったものであり、その後四年間が経過しておりまして未納の状況も変化していることも考えられることから、今年度、学校給食費の未納に関する調査を行うこととさせていただきます。 また、委員御指摘の給食費未納家庭の実態調査については、その重要性を認識しております。一方で、実際に調査を行うに当たっては、個人情報の取扱い、プライバシー等の問題も含めて保護者の理解が必要不可欠であるということから、このような調査が可能かについて、まずは教育委員会や学校関係者の意見を十分に徴収した上で対応してまいりたいと思っております。
○山本香苗君 是非やっていただきたいと思います。見えない貧困、そこのところまでしっかりと対応しないと対策は打てないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ちょっと角度を変えて、生活困窮者自立支援制度の施行に合わせまして、学校や教育委員会等と福祉関係機関との連携を促す通知というのを出していただいておりますが、現状どうなっていますでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) 厚生労働省におきましては、今先生からもお話がありましたとおり、生活困窮者自立支援法の施行に当たりまして、実施自治体宛てに、教育委員会や学校と生活困窮者の窓口との連携を推進するよう通知を発出いたしております。 この状況でございますが、二十七年度に実施いたしました連携状況に関するアンケート調査によると、生活困窮者の相談窓口から学校又は教育委員会に対して生活困窮者自立支援法の制度概要を共有していると回答した自治体は約七六%、また、学校又は教育委員会から生活困窮者の相談窓口に実際につながった実績があると回答した自治体は約二五%でございます。 現在実施中の平成二十八年度のアンケート調査におきましては、学校から生活困窮者の相談窓口につながった場合の具体的な状況についても新たに調査をすることとしておりまして、より詳細に連携状況を把握の上、効果的な連携の在り方を更に検討してまいりたいと考えております。
○山本香苗君 今の御答弁のように、きちっとつながっているというのは三割弱という状況であるわけなんですが、滋賀県の野洲市におきましては、この生活困窮者自立支援制度の枠組みの中で、給食費の未納を子供のいる御家庭のSOSという形で捉えて、そして学校教育課、教育委員会の方からも職員が出てきてチームをつくる、そして払えるように、自立するようになるまで伴走支援をする、こういうような取組を行っています。 給食費の払えない未納家庭に対する対応というのは、私は本来こうあるべきなんじゃないかと思うわけなんですが、是非、野洲市をモデルとして、学校給食等を通じて学校や教育委員会と自治体の福祉部局との連携を更に強化して必要な支援につなげるような仕組みを整えていただきたいと思うんですが、義家副大臣と橋本副大臣の両副大臣、よろしくお願いいたします。
○副大臣(義家弘介君) 学校給食の未納状況も含めて児童生徒が置かれている状況に係る情報を共有するなど、教育委員会等と福祉部局が連携することは極めて重要でございます。このため、まずは文科省では、平成二十七年三月二十七日付けで通知、「生活困窮者自立支援制度に関する学校や教育委員会等と福祉関係機関との連携について」により、各都道府県知事に対して、教育委員会等と福祉部局等との連携を積極的に進めるよう指導しているところでございます。 また、自治体においては、給食費などの滞納から保護者の多重債務を発見し、生活再建のための行政サービスをつなぐという取組が行われていることと承知しており、委員御紹介いただいた事例等も含めて、文部科学省としては、先進事例を各種会議等において周知していくことなどを通じて、教育委員会と福祉部局との連携を強化してまいりたいと思っております。
○副大臣(橋本岳君) 生活困窮者自立支援制度を所管をしている者の立場として、いろいろな課題があろうと思いますが、その一つが、いかにして対象になる方を窓口にちゃんと来ていただいて、その支援につなげていくかというところが、いろんな工夫がまだ要るんだろうと思っているところだと思います。その中で、委員御指摘のように、学校で例えば児童がどんな状態なのかということ、あるいは給食費の未納になっているということもその一つの端緒になり得るんだろうというのは御指摘のとおりだというふうに思っております。 そういう点で、先ほど局長からも答弁申し上げましたが、生活困窮者自立支援制度と教育施策の連携についてという通知を二十七年に出させていただいておりますし、また、生活困窮者の相談窓口と学校の連携実態を把握をするために、現在、自治体調査を実施しておりますが、こうした学校に納付する費用の支払遅れをきっかけとして支援につながった事例について、そうしたものがあるかどうかも含めて調査を行っているところでございます。この調査結果を基に実践的な取組事例を洗い出し、各自治体に周知をすることによって、生活困窮者自立支援と学校ないし教育委員会の間でより具体的な連携が深まるようにしっかり努めてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 二十七年に出された通知には学校給食というところを端緒にするようなことは一切書いていないんです。是非、改めてそうした好事例を含めて通知をしていただきたいと思っております。 生活に困窮している保護者に対しては、生活保護による教育扶助や就学援助によって学校給食費の援助が実施されている、文科省はいつもこのように答弁されているんですが、しかし、給食が実施されていない自治体においては、生活保護の中の教育扶助におけます学校給食分というのは出ていないんですよね、出ていないと、かつ就学援助の一環としての学校給食費の援助も出ていないわけなんです。 現在、給食が実施されていない自治体というのは公立中学校の約二割で、義家副大臣の御地元の神奈川県は非常に低いわけでありますけれども、つまり、こういった厳しいところには対応できているよと言いながらも、教育扶助や就学援助を受けていたとしても生活困窮世帯の中学生の二割はこのセーフティーネット外になっているということなんです。私は極めて理不尽だと思います。 よく義家副大臣もおっしゃっていらっしゃいましたが、学校給食というのは食育の授業です。食のセーフティーネットでもあります。本来全ての学校でしっかりと実施されるようにしていかなくてはならないべきものであって、私、いろいろと今までいろんな議論ありましたけど、そろそろ学校給食法の四条、義務化のところを真剣に考えなきゃいけない段階に来ているんじゃないかなと思っておりますし、是非お考えいただきたいと思います。 また、就学援助等とは別に今給食費の補助制度を設けている自治体というのがどんどん増えてきております。現在、自民党においても教育財源について精力的に御議論がなされていると伺っておりますが、我が党におきましても、今、教育費無償化財源検討プロジェクトチームというのを立ち上げまして、その中で給食のことも議論していこうと考えております。 実際どういう形でやるか、やるやらないかは別としても、こうした議論を進めていくに当たってやっぱりエビデンスというものが必要になります。給食無償化をどの程度の自治体が実施しているのか、どういう形態で行っているのか、また、その効果だとか影響だとか、学校給食のこういった実態についてより詳細な調査分析、是非行っていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(義家弘介君) 委員御指摘のとおり、神奈川県、例えば横浜あるいは伊勢原等々は、これ、中学校に関しては学校給食がないという状況ですので、その御指摘、大変身近で深刻な問題だなというふうには感じております。 その上で、私も委員の質問によって勉強したんですが、幾つかの自治体において給食費を無償とする先導的な取組が行われておりまして、少なくとも現時点で分かっているだけで六十一の自治体で給食費の補助あるいは無償化、あるいは小学校だけを無償化、小中学校無償化。小中学校無償化している自治体が五十八、それから小学校無償化している自治体が三つというふうに把握しておりますけれども、御指摘の学校給食無償化に関する全国的な調査分析については、今年度、御指摘も踏まえた上で実施する予定でございます。
○山本香苗君 是非やっていただきたいと思いますし、滋賀県の長浜市というところは無償化によって学校側のまず負担が軽くなったと、またこれまで給食費の徴収だとか未納家庭への対応に当たってきた教員の先生たちが、さっきも、午前中も教員の先生大変だという話ありましたけれども、授業の準備や子供に接する時間を確保しやすくなったと、また先生方が給食費を出してくれる地域の人の思いを無駄にしないようにというふうに呼びかけたことによって児童の意識も変わってきて給食への関心が高まって食べ残しも減ったと、こういう効果もあったというふうに伺っておりますので、こうした周辺の効果も含めて、初めて調査をするということでございますので、是非しっかりとしたものをやっていただきたいと思っております。 委員長、義家副大臣ここまででございますので、ありがとうございました。
○委員長(羽生田俊君) 御苦労さまでございました。退席して結構でございます。
○山本香苗君 続きまして、塩崎大臣にお伺いしてまいりたいと思いますが、我が国においては、生まれつき手や足がない状況で生まれてくる子供が年間約四百人いると言われております。こうした子供たちが日常生活を営むために義手とか義足とかというものが必要で、障害者総合支援法に基づく支給を受けております。今日はその中でも義手に限ってちょっとお伺いします。 義手には、指が全く動かない形の見た目だけの装飾義手というのと、あと、手を開閉だけするという能動義手というのと、あと、筋肉から、残った肩のところから微弱な電気信号を利用して自分の意思で手を握ったり開いたり細かいものを挟んだりできるような筋電義手といったような特別な義手がございます。 それぞれ支給実績、まず教えていただけますか。
○政府参考人(堀江裕君) 補装具費支給事業では、障害者が日常生活を送る上で必要な移動の確保、障害児が将来、社会人として自立、自活するための素地を育成すること等を目的といたしまして、身体機能を補完、代替し、かつ長期間にわたり継続して使用される用具について、購入又は修理に要した費用の額の一部を補装具費として支給するものということでございまして、今おっしゃっていただきましたような装飾用の義手、能動義手などを含めましたものを、大体価格も決まっているものでございまして、その辺は一般補装具ということで、年間、平成二十七年度でございますけど、千二百六件の支給をしてございます。 それから、今の筋電義手のように、特別に、特例補装具として、製作をするときの費用なども算定していかなきゃいけないようなもののことを特例補装具と呼んでございますけど、これは、筋電義手を含む義手に関する補装具の支給実績といたしまして二十二件となってございます。
○山本香苗君 圧倒的に装飾義手というのが、今、一般補装具というふうな形で御紹介ありましたけれども、これがほとんどで、筋電義手というのはもうほとんど出ていないという状況なんです。カナダとかドイツだとか、ヨーロッパにおきましては大体七割出ています。なんですけれども、日本では一%にも、もう一%どころか今の数字だとほとんど普及していないという状況なんです。なぜかと、今日はこれを一つ一つ詰めていきたいと思います。 まず、先ほどあった障害者総合支援法に基づく筋電義手の支給に当たっては、習熟している、つまり使いこなせる、これが条件となっています。支給しても使えなければ無駄になるからということでこういう条件となっているということなんですが、使いこなせるための訓練ができる医療機関はどれだけあるんでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) 筋電義手の訓練を行う医療機関の数、網羅的には把握していないんですけれども、多くの場合、労災保険の義肢等補装具費支給制度の支給対象となって、その場合は労働局へ届出を行っていただいていて、医療機関で装着訓練を修了しているなどの要件があってその労災が支払われるわけでございまして、それは平成二十九年三月時点で三十六件の医療機関の届出がございます。
○山本香苗君 小児は分からないわけですね。
○政府参考人(堀江裕君) 小児につきましても、これは分からないんでございますけれども、小児に使用する筋電義手についての製作、訓練を行っていただいています兵庫県立リハビリテーション中央病院の医師によれば、少なくとも三病院ほどあるというふうにお聞きしてございます。
○山本香苗君 訓練に当たって訓練用の筋電義手というのが必要となります。訓練用といえども、筋電義手というのは主に今はドイツ製のもので、一台が約百五十万円と高いわけです。公的補助がないと購入するのはなかなか難しいと。 そこでお伺いしますが、訓練用の筋電義手は療養費の支給対象となるんでしょうか。なる場合はどういう場合が対象となるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 訓練用の筋電義手に対する療養費の支給についてお尋ねがございました。 治療用装具につきましては、保険医が疾病又は負傷の治療上必要があると認めて患者に装具を装着させた場合に医療保険制度における療養費の支給対象になります。 お尋ねの義手についてでございますけれども、治療上の必要から使用される場合、療養費の支給対象とされております。特に、訓練用の筋電義手の場合、四肢切断後又は手術後に切断端が安定する症状固定までの間の訓練用として装着する場合、保険者が支給要件を満たすと判断すれば、治療中のリハビリテーションの一環として療養費の支給対象となるということでございます。
○山本香苗君 それは最終的に保険者の判断ですか。
○政府参考人(鈴木康裕君) おっしゃるとおりでございます。
○山本香苗君 対象となるということではあるんですが、では実績はどうでしょうか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 実績についてお尋ねでございます。 治療用装具としての訓練用の筋電義手に対する療養費の支給実績については、現状では把握をしておりません。 ただ、厚生労働省では、毎年十月に支給決定される治療用装具療養費の一部について、対象となった治療用装具の種類、金額等のサンプル調査を行っております。平成二十四年から平成二十七年までの調査において、いずれも義手に対する実績はございません。
○山本香苗君 ここからよく聞いていただきたいんですが、要するに、今の御答弁を聞いていただいて分かるように、訓練ができる医療機関というのは、三十六という話が先ほどありましたけれども、これも非常に偏在があって都市部にしかございません、ほとんど。子供向けというのは兵庫県立リハビリテーション中央病院と東大病院と国リハのこの三か所だけなんです。また、訓練用筋電義手には療養具としての適用はあるといいながらも、義手、一件もないんです、訓練用筋電義手はもう一件もありません。要するに、使いこなそうにも訓練できるところもない、また訓練用の筋電義手もない、だから使いこなそうにも使いこなせない、結果、支給されない、普及もされないと、こういう構図なんです。 こういう状況の中で、兵庫県は二〇一四年六月に県立リハビリテーション中央病院に全国で初めて小児筋電義手バンクというものを設立いたしまして、全国から寄附を募って、その資金で今訓練用筋電義手というのを無償貸与しております。このバンクができるまでは、貸してほしいというお子さんがたくさんいらっしゃったときに待っていただくようなことも出てきていたそうです。中には二年近く待ったお子さんもいらっしゃったそうですが、このバンクができてからようやく待機というのはなくなったそうです。現在は、東大病院とも提携して、全国で今三十五人に貸出しをしていただいていると伺いました。 しかし、兵庫県のバンクも限界がございます。また、先ほどの訓練できる医療機関というのも、できない、訓練できる医療機関がそもそもない地域では選択肢すらないんです。熊本県の女の子が、西日本では兵庫県しかありませんから、新幹線で五時間通ってくるというのはあり得ないということで、結局お断りしたというような話もお伺いしました。 以前、私も兵庫県立リハビリテーション中央病院で行われた運動会というのを視察をさせていただきました。そうしたら、筋電義手を付けた子供たちが、上手に普通のお子さんたちと同じように玉入れをしたり、パン食い競争をしたり、いろんな障害物競走をしたり、両親だとか兄弟だとかスタッフの方と大変楽しく遊んでいました。こうしたことは残念ながら普通の義手だったらできないわけです。筋電義手だからこそできるわけなんです。友達と同じように遊んで運動して学ぶことというのは、子供にとって極めて重要なことであります。何よりも生きる自信を持つことができます。 そこで、大臣にたってのお願いです。筋電義手を必要としているお子さんたちに、全国のお子さんたちに届けられるような体制の整備を是非お願いしたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、質疑を通じて、筋電義手が余りにもまだ届いていないという、必要な人に届いていないということについて御披露いただいたわけでありますが、腕を切断したり、生まれながら欠損しておられる子供さんにとって、これは生活の幅が広がるということでありますから、普通の義手ではできないことができるようになるということなので、この筋電義手の使用というのは極めて有効な選択肢というふうに私も正直、今回の質疑を通じて初めて認識を深くしましたが、こういうことから、子供たちに筋電義手をどう普及していくのかということをしっかり考えなきゃいけないということを改めて私も感じさせていただきました。 一方で、筋電義手がどのくらい支給されているか、どのくらいの医療機関で訓練が行われるかについて、今答弁申し上げたように、詳しい情報すら定かにないと。そして、兵庫県立リハビリテーション中央病院の陳先生ですかね、この筋電義手についての正しい理解を有する医師もこの先生以外に特定がそう簡単ではないというような状況だと思います。また、筋電義手を使いこなせるようにするための訓練用の筋電義手が医療保険からも、先ほどの答弁のとおり、補装用具支給制度からも支給されているという実績が見当たらないという現状でございます。 となれば、厚生労働省としてどうするんだということで今お尋ねをいただいたわけでありますけれども、私どもとしては、この医療機関等の関係者からまず、この問題に通じている方々からヒアリングをまず行って、現状は一体どうなっているんだということを、さっき病院は三つだということでありましたが、まず、しかしそうはいいながら、やっぱりしっかり聞いてみる。そして、国立障害者リハビリテーションセンターで行う研修会において、この筋電義手に関する内容を充実をもっとさせて、そして広く医師の理解を深めていくということで、全国でこの問題について精通している医師を育てていくということが大事なんだろうなというふうに思います。加えて、それ以外に何をできるのかということについて、厚労省としてしっかり研究をしていきたいというふうに思います。 こういう中で、筋電義手を届けられるような環境整備を子供さん方のために、必要とする子供さんたちのためにしっかりとやっていきたいというふうに思います。
○山本香苗君 ありがとうございます。 三月三十日に、そのバンクで貸与第一号の女の子が、奈良県の生駒市の小学校の二年生の女の子なんですけど、二年間訓練をして、使いこなせるとやっと判定されて、筋電義手の本支給が決まったそうなんです。幼稚園の卒園式も両手で受け取ることができて、手が生えてきたみたいというぐらいまで使いこなせるようになったというふうに伺いました。 昨年の夏にも、滋賀県で出会った生まれつき片腕のない一歳の女の子も、今、兵庫県のその陳先生のところに行っているわけなんですけれども、でも、筋電用のって約五百グラムぐらいあるんですね。子供にとってはそれなりの負担なわけです。ですから、これをもうちょっと軽くしてもらいたいと。大人用の方については、以前、大臣にもお会いしていただいて、ようやく昨年度厚労省から支援をいただいて、ドイツ製の約三分の一の五十万円でできるようなものができ上がって、あさって厚労省に報告に行くそうなんです。 是非、更なる軽量化等々の開発支援もお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 現在、厚労省として、障害者の自立や社会参加に資する支援機器の実用化、このために障害者自立支援機器等開発促進事業というのがございまして、それで製品開発に対する助成というのを行っています。 平成二十八年度、ついこの間までの、先週までの年度において、この軽量化等を目指した筋電義手の開発につきまして、社会福祉法人兵庫県社会福祉事業団、これに対する助成を行って、軽量で機能性や装飾性に優れた筋電義手の開発が行われたというのが今のお話かなというふうに思いますが、その報告も受けたところでございます。 ただ、これはあくまで成人男性用のものというふうに承っておりまして、今後は、この開発した筋電義手の更なる軽量化によって、お子さんでも使える装着可能なタイプ、こういうものを製作、そしてまた製品化して製造ラインに乗っけるということが大事なので、そのことをしっかりこれから取り組むというふうに聞いております。 厚生労働省においても、お子さんを含む障害のある方が使いやすい機器の実用化が進むように、引き続きこうした助成事業等を通じて取り組んでまいりたいと思いますし、むしろ積極的に何をしたら使えるものになるのかということも厚労省としてももっと踏み込んでやっていかなければいけないんじゃないかなというふうに思います。
○山本香苗君 一言だけ。 ありがとうございます。とにかく、今、義手を必要としている御家庭のお母さんたちが筋電義手というのをネットで探し当てて、やっと行っているという状況なんですね。こういう現状から変えていくために引き続きやりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 まず、働き方改革の実行計画が策定されたということで、これについて質問します。 電通で過労自殺された高橋まつりさんのお母さんがコメントされています。過労死を予防するための法案なのに、過労死ライン以上の百時間とするのは、過労死をさせよということを認める法案でしょうか、全く納得できないというものでした。 そこで確認したいと思います。実行計画がこれ法律となれば、繁忙期なら最大で月百時間未満、休日労働も含めれば年間最大九百六十時間働かせても違法とはならないということになるんでしょうか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、高橋まつりさんのお母さんの話がありましたけれども、私どもも、今回の実行計画の真意を丁寧にやはり御説明申し上げて、理解をしていただけるようにしていかなければいけないというふうにまず感じるところであります。 この時間外労働の限度時間というのは、労働政策審議会で長年議論してきたけれども、合意に至らずに法律化ができなかったということでありました。つまり、大臣告示にとどまっていたわけでありまして、今回の実行計画においては、労使合意に基づいて、現行の大臣告示で定める月四十五時間、年三百六十時間の上限を法律に明記、そして、現在上限なく定めることができる特別条項を改めて、上回ることができない上限を年七百二十時間としたことは、これ自体やはり大きな前進だというふうに考えているところでございます。 加えて、労使合意では、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなく、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要だということを明記をしております。 これを踏まえて、実行計画では、さらに可能な限り労働時間の延長を短くするために、新たに労働基準法に指針を定める規定を設けるということとして、行政官庁は、当該指針に関し、使用者及び労働組合等に対し、必要な助言、指導を行えるようにするとの方針を打ち出したわけでありまして、私どもはそれに従ってしっかりと対応してまいりたいと思っております。
○倉林明子君 質問は、百時間未満も年間最大九百六十時間もこれ法律で違法にならないということじゃないですかと。答えないんじゃないですか。違法とならないと、これ確認させていただきたいと思います。 そこで、経済同友会が働き方改革に対する意見を二月に発表されております。私、いろいろ意見合わないところありましたけれども、注目したのは次の意見なんです。上限の設定には、法定労働時間の意義を弱め、上限までの時間外労働が許容されるという誤った認識につながり、労働時間の高止まりを招くと。私、そのとおりだと思いました。そのとおりだと思いませんか、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) そもそも一か月当たりの時間外労働時間の限度というのは原則月四十五時間というふうにしたわけでございまして、臨時的な特別の事情がある場合に該当すると労使が合意をしなければこれを上回ることはできないというのが今回の合意であります。また、労使合意では、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなくて、先ほど申し上げたとおり、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要だというふうに明記をされているわけでございます。 これを踏まえて、実行計画では、先ほど申し上げたとおり、さらに可能な限り労働時間の延長を短くするため、新たに労働基準法に指針を定める規定を設けることとして、行政官庁は、当該指針に関し、使用者及び労働組合等に対し、必要な助言、指導を行えるようにするという先ほどの方針を打ち出しているわけであります。 このように、今回の計画は安易に月百時間未満といった長時間労働を認めるということでは全くなくて、高止まりしないように、あくまでも月四十五時間、年三百六十時間の原則に近づけるというものであると思います。
○倉林明子君 重ねて聞いてもおっしゃらないけれども、これ違法にならないんですよ、このまま法制化すると。長時間労働を政府が容認するということになるわけです、結果として。厚生労働省が私歯止め掛けないでどこが掛けるのかと言いたいと思うわけですよ。おっしゃったように、大臣告示、これ上限にするんだというんだけれども、ここで規制を掛けていくという法制化に向かうべきだということを強く申し上げておきたいと思います。 そこで次に、この働き方改革の実行計画で医師の残業規制について盛り込まれました。医師には、診療行為が求められたときに正当な理由がない限りこれ拒んではならない、十九条で定めがある応招義務についてであります。この応招義務との関係で大変な議論になると医師会の会長の発言も報道されていたし、先ほど四病協の要望も紹介あったとおりだと思います。 そこで、応招義務があるからといって医師が長時間働いて過労死するような事態というのをこれ放置できないというのが働き方改革の原点だろうかと思います。そこで、医師の労働時間を短縮しようと思ったら、私、大幅な増員は避けられないと思いますけれど、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この実行計画におきましては、医師について、時間外労働規制の対象とするけれども、医師法に基づく応招義務等の特殊性を踏まえた対応が必要だというのが原則でありまして、具体的な対応については、今後、医療界の参加をいただいて検討の場を設けて検討して結論を得ていこうと、こういうことであります。 一方で、我が国の医療を取り巻く環境というのは大変大きな変化に直面をしておりまして、厚労省では、昨年十月に新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会というのを立ち上げておりまして、近々この最終報告が出てまいりますが、新たな医療の在り方と、この在り方を踏まえた医師、看護師等の新しい働き方確保の在り方、これについて新たな方向性を出していかなければいけないというふうに思っていまして、この検討会では、医師の勤務実態それから他の職種との役割分担、この意向を把握するための大規模な全国調査も行いました。必要医師数については、これらの議論やあるいは調査結果を踏まえた上で検討してまいりたいというふうに考えております。
○倉林明子君 私は、本当に政府の本気度が問われる問題だと思っています。 これからの検討の中身について若干御紹介ありました。昨年六月の時点で医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会の中間取りまとめが出されております。暫定的にこの間増やしてきた医学部定員について、期限となる二〇一七年度以降も当面延長するということが確認されております。 そこで、これからについては検討していくということなんだけれども、現状の推計で二〇二五年の医師の数というのはどう想定しているのか、その後の推計はどうなっているか。上位、中位、下位というふうに検討されている、数字があると聞いていますので、上位で見積もった場合の推計について御紹介ください。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、厚生労働省で医療従事者の需給に関する検討会の中の医師需給分科会におきまして、昨年三月に医師需給推計を行っております。その前提といたしましては、現在の九千二百六十二人という医師養成定員を維持したというふうに仮定することと併せまして、上位推計におきましては、高度急性期とか急性期病院に従事する医師の週当たりの労働時間、現状五十六・六時間でございますが、それがほかの病院、診療所と同レベルの四十五・七時間まで改善した場合と仮定しておりまして、この推計によりますと、二〇三三年に医師の需給が均衡するというふうに推計しているところでございます。
○倉林明子君 直近のところで見ると、二〇二五年、上位推計でいうと三十・三万人の医師が必要になると。つまり、一万人を超える不足だという推計がされて、その後医師も増えるので二〇三三年には均衡する、その後過剰になると、こういう推計していると思うんですね。五年後に労働時間規制の導入をやると。これもう目の前で、実際には医師の不足が見込まれる期間なわけです。どれだけの増員が必要になるのかという点で、新たに働き方改革、上限規制を設ける対象にしたということを踏まえれば、私、この推計については基準も見直していくべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 医師の時間外労働規制の具体的な対応につきましては、働き方改革実行計画において、今後、医療界の参加の下で検討の場を設けて検討し結論を得るというふうにされたことは先ほど申し上げました。さっきも触れましたいわゆるビジョン検討会と我々が呼んでいるこの昨年十月に立ち上げた新たな医療ビジョンと働き方ビジョン、これに関して申し上げれば、先ほど申し上げた全国調査、これは一万六千人近くの医師が回答しておりますけれども、これらの結果を今分析をしているわけであります。 今お触れになったその需給推計、見直すべきじゃないかということでありますけれども、今申し上げたような議論あるいは調査の結果を踏まえて、例えば他職種へのタスクシフティング、つまり担い手を替えるということもあり得るわけで、あるいは、AI、ICTなどの新たな情報技術の活用による生産性の向上によって医療の効率化あるいは質の向上ということが図られるなどの今後の労働時間に影響を与えるような大きな変化というのが取組の中でいっぱい出てくると思います。この医師の働き方の前提条件となるこうした変化をよく整理をして、そして再度推計を行う必要があるのではないかというふうに考えております。
○倉林明子君 いろんなことの要件も加味して考えたいということを今おっしゃったわけだけれども、私、やっぱり医師が過剰になるという推計、医師が将来は過剰になるという推計は今に始まった話じゃないんですよね。これ、一九八六年に厚労省が医師は将来過剰になるということで新規参入の削減を打ち出して、医学部定員は減らしてきたと。ところが、その後どうなったかと、医師不足ということで社会問題になりました。そして、定員を減らすのではなくて増員で対策していくということをやってきたわけですよ。私、やっぱりそんな過ち繰り返してはならないと思うんです。やっぱり必要な医師数の推計は、労働時間短縮に見合ったものとしてしっかり見直しを求めておきたいというふうに思います。 次に、私、そのビジョン、医師、看護師も含めたビジョンの検討を行われているということで、看護師について質問したいと思います。 看護師の需給見通しというのは、これ五年ごとに見直されて、都道府県の計画策定に活用されてきたという経過がございます。これ、七次にわたってきた歴史があるわけですが、この需給見通しが実は二年間空白と、これかつてない事態になっているんですよ。八次需給見通しというのが本来機能していなければならないんだけれども、この見通しというのはいまだありません。いつになったらできるんでしょうか。
○政府参考人(神田裕二君) 御指摘の看護職員の需給推計についてでございますけれども、平成二十七年の十二月に医療従事者の需給検討会を立ち上げまして、平成二十八年三月からその検討会の看護職員の需給分科会において検討を開始したところでございます。その分科会におきましては、都道府県が二〇二五年の医療需要を踏まえて作成する地域医療構想との整合性の確保でございますとか、地域偏在等の是正などの観点を踏まえて看護職員の需給を検討するということにしているところでございます。 これに加えまして、先ほど大臣からも御答弁申し上げた、我が国の医療を取り巻く状況の変化を踏まえた新たな医療の在り方、また新たな医療の在り方を踏まえた医師、看護師等の働き方及び確保の在り方について検討を行う、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会が平成二十八年十月に設置されておりまして、現在その取りまとめに向けた議論が行われているところでございますので、この結果を踏まえまして、今後、看護職員の需給推計の検討をしてまいりたいと考えております。
○倉林明子君 需給見通しの検討会では、作ると言ってやっぱりやめたと、こういう説明をしているんですね。そこで厳しい意見続きましたよ。見通しを作らない選択肢がまさかあるとは思っていなかった、現状の足下で足りない、絶対的に不足しているんだということで見通しは当然作るべきだという指摘があったのは私当然のことだと思います。 確かに、看護師は年間三万人程度の増加があると。しかし、現場の労働実態どうかということですよ。病棟では二交代制勤務が増えているということを指摘してまいりましたけれども、過去最高になっています。その半分を超えるところで、十六時間以上連続した勤務を夜勤やっているというところが半分を占めているわけですね。勤務間隔、勤務と勤務の間のインターバルは八時間未満、これも五割になっているわけです。繰り返し求めまして、今年も厚労省として看護師の実態調査をしていただいております。結果はまだだと聞いておりますが。 改めて大臣に認識をお聞きしたい。看護師の働き方について、現状どう捉えておいでか、見解を求めます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 厚生労働省としては、平成二十七年度から病院の勤務環境に関するアンケート調査を実施しております。この調査によりますと、二交代制勤務が約六〇%、三交代制勤務が約三七%となっていまして、この二交代制での十六時間を超えるケースというのが約五九%、六割に近いということでございまして、夜勤一回当たりの勤務が長時間にわたることなど、病院で勤務をされている看護師の皆さん方が大変厳しい勤務環境だと、そういうことを承知をしているところでございます。 厚労省としては、医療従事者の夜勤負担などの軽減に向けて、医療機関の勤務環境改善の取組や人材の確保について引き続き推進してまいりたいと思っております。
○倉林明子君 先ほど来、二〇二五年の医療体制を見直していくという議論の中で考えていくという話もありました。私、病棟も本当に深刻さが増しているんだけれども、実は在宅を支える訪問看護師の実態というのも大変なことになっています。実は、拘束当番日に深夜呼出しされると、翌日やっぱり勤務なんですよ。少人数で回しているから、こういう実態が深刻に広がっているわけです。 改めて、看護師確保法が制定されて今年二十五年になります。複数、月八日以内、この夜勤回数など盛り込んだ基本指針、これが一度も改定されていないわけです。その理由は何でしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただいた基本的な指針は、この人材確保法に基づいて、看護師等の資質の向上、それから就業の促進、確保の促進などに関する重要事項を定めるということとして平成四年に策定をされています。 この指針について、これまで就業中の看護職員数は平成四年は約八十八万人だったのが平成二十七年には百六十三万人と順調に増加をしてきたこと、それから、看護系大学の一学年定員は平成四年に七百六十八人だったものが平成二十七年は二万一千三十四人というふうに著増しております。そんなこともあって、策定以来、指針の見直しが行われてこなかったということがございまして、一方で、平成四年の指針の策定以来、地域包括ケアを推進していく中で看護職員に求められる役割が、それから労働力人口の減少によって将来必要となる看護職員をどのように確保していくか、こういったことなどで看護職員の確保を取り巻く環境は大きく変わっております。 したがって、この新たな確保の在り方について、今、先ほど申し上げたビジョン検討会で検討を行っておりまして、それを含めて指針の改定の必要性について今後議論を深めてまいりたいと思っております。
○倉林明子君 二十五年見直さなかった理由の説明としては、私、全く納得できないと強く申し上げたい。 今、厚生労働省のホームページ開いて、もう表題、タイトル残っていますよ、この基本指針、開けてみたら表記されません。それだけ後景に追いやっているということじゃないでしょうかね。 改めて強く求めたい。日本看護協会からも要請が出ています。夜勤回数の制限、インターバル確保、一日八時間労働を基本とした長時間労働規制など、具体的な中身を盛り込んだ指針としての見直し、求めたいと思います。 終わります。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、太田房江君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。 ─────────────
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 まず、放課後等デイサービス事業についてお伺いをさせていただきたいと思います。 障害児の自立支援においても、また教育の向上においても、この放課後等デイサービス、非常に大事だというふうに思っておりまして、私も以前に視察にも行かせていただいたことがありました。ただ、この放課後等デイサービスですけれども、近年非常に大幅に増えてきておりまして、平成二十四年度には二千五百四十あった事業所が平成二十八年度では八千三百五十二まで増えてきたということであります。 事業所が増えてきたことによって様々な問題が生じて、事業者の質を確保していく、こういったことが問題だろうというふうには思うんですけれども、今月、平成二十九年四月から放課後等デイサービスの指定基準が見直されることになります。 内容についてですけれども、児童発達支援管理責任者、いわゆる児発管というわけですけれども、その要件に障害児、児童、障害者の支援の経験三年以上、こういったことが追加されまして、事業者からは、この要件を満たすと児発管の確保、非常に難しいというふうな声も出てきております。 まず、このように児発管の要件を追加する趣旨についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(堀江裕君) お答え申し上げます。 放課後等デイサービスにつきまして、平成二十四年の制度創設以降、今委員が御紹介いただきましたように、事業所の数が大幅に増えてサービスも使いやすくはなったのかもしれませんけれども、一方で、利潤を追求し、支援の質が低い事業所、適切ではない支援を行う事業所が増えているというような指摘も多うございまして、社会保障審議会障害者部会におきましても、発達支援等の子供に関する支援の専門的な知識、経験を有する者の配置を求めるべきとの意見が出されまして、その一環といたしまして、関係団体にヒアリングを行いながら、放課後等デイサービスの事業所に配置する児童発達支援管理責任者、いわゆる児発管でございますけど、になるための実務要件につきまして、五年以上の実務経験が必要とされているわけでございますけれども、従来は、障害児、障害者の支援と関係の薄い者も含まれていたのでございますが、今般、その五年のうち三年以上は障害児、児童又は障害者の支援経験を有する者とするということにしたものでございまして、児童発達支援管理責任者は、個々の利用者のアセスメント、個別支援計画の作成などに関する責任者でありまして、また他の職員に対する指導的な役割も担う障害児支援を提供する上で重要な役割を担う職員であることから、そうした要件を課したものでございます。 なお、利用者への配慮等のため、既存の事業所につきましては一年間の経過措置を設けることといたしてございます。
○東徹君 より専門的な職員の方を確保していくということは非常に大事ではあるんですけれども、一方、なかなか確保も非常に難しいと思います。障害児とか児童、障害者の支援の経験三年以上といったら、そもそもそういった施設が少ないのが現状でありますから、経験年数三年以上となるとかなりこれ限定されてくると思うんですけれども、ただ、この一年間の経過期間があるということですけれども、なかなかその一年間で満たせるのかどうかというところですけれども、新しい要件が満たすことができなかった場合ですけれども、これどのような扱いになるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀江裕君) 今回の見直しによりまして、既存の放課後等デイサービス事業所におきまして一年間の経過措置期間中に新しい要件を満たす者を配置する必要がございまして、経過措置終了時までに新要件を満たせなかった場合につきましては、正規の放課後等デイサービスの事業所として要件を満たさない事業所という取扱いになります。
○東徹君 確かに障害者の放課後等デイサービス事業というのは、本当は金科玉条とかと言われていまして、なかなか質の低いところからいいところまでいろいろと幅が多くて悪いところもたくさんある、中にはテレビ見せているだけとかそんなところもあるというふうなことも聞きます。 ただ、非常に子供たちにとっては大事な居場所でもありますので、こういった居場所を確保していくことは非常に大事ではないのかなと思うんですけれども、その新しい要件を満たす児発管、これ採用できなかった場合なんですけれども、その事業所を閉鎖することになると今まで通っていた子供たちが行くところがなくなってしまうということにもなりますし、そこでなんですけれども、児発管の要件、これ満たせない事業所については、閉鎖させるのではなくて、例えば報酬に差を設けるなどの措置、要件を満たす児発管の確保を促していってはどうかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀江裕君) 今委員御指摘のとおり、利用者の居場所が急になくなってしまうということではいけないというふうに私どもも認識してございまして、児童発達支援管理責任者の要件を満たさない、経過措置後も満たさない場合には、児童発達支援管理責任者欠如減算、ちょっと言葉は硬いのでございますけれども、報酬を減算の上、引き続き運営していただいて、それで要件を満たした時点で届出を行っていただいてその減算を解消する仕組みとしてございます。そうしたことで御懸念のような直ちに閉鎖させるような事態にはならないような仕組みにしてございます。 こうしたことも含めまして、放課後等デイサービスの更なる改革の在り方につきましては、支援の質の確保、向上を図る観点から、今回の見直しの施行状況を注視しながら、平成三十年度に予定しております障害福祉サービス等報酬改定の議論の中でまた検討してまいりたいと考えてございます。
○東徹君 その児発管の要件を非常にハードルを上げたわけですけれども、私は中のプログラムも非常に大事だと思っていまして、児発管の経験者を入れたからといってそこの中身が質がいいとはこれまた限らないわけでありまして、やっぱりそこのサービスの質、提供されているプログラム内容、そういったものが本当にどうなのかというところも併せて見ていく必要があると思いますので、是非その辺のところも検討していただきたいというふうに思います。 続きまして、港湾労働についてお伺いをさせていただきます。 港湾労働法によって厚生労働大臣から港湾区域に指定されたエリアにある倉庫というのは港湾倉庫となって、港湾労働者をこれは雇わなくてはならないわけであります。 この港湾区域として指定されているエリアについてですけれども、例えば大阪についてですけれども、大阪では大阪湾の岸壁から二百メートルの範囲内というふうにされております。それ以上に離れた場所もこれ指定されておるわけでありまして、なぜこのような広範囲のエリアが指定されているのか、まずお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。 港湾労働法における港湾倉庫ですが、これについては、港湾労働法に基づく政令で指定する港湾及びその水域の沿岸から一定の距離、大阪湾の大阪港の場合は二百メートルでございますが、この範囲内において厚生労働大臣が指定した区域内にあること、また、船舶等から搬入され又は船舶等に搬出される貨物、いわゆる海荷と言っておりますが、この取扱量が全体の取扱量のおおむね一割を超えるものであること、こういった二つの要件に該当する場合に指定するものでございます。 このうち、第一の要件、すなわち厚生労働大臣が指定する区域の基礎となる港湾の水域につきましては、基本的には港湾運送事業法上の港湾の水域と一致させております。大阪港につきましては、河川や運河が発達しておりまして、こうした河川等についても港湾運送事業法上の港湾の水域として指定されていますことから、大阪湾の岸壁から離れた場所であっても厚生労働大臣の定める区域に含めるものとなっております。
○東徹君 そんなおかしな話はないわけでありまして、河川ですよ、河川。海の、岸壁から二百メートルだったら私分かります。これはもうコンテナ船が入ってきて、そこから荷物を降ろすわけですから。 河川、例えば大阪の大和川という川ありますけれども、これも港湾水域にこれ入っておるんですね。これ、大和川を例に挙げさせていただきますと、私、大和川の流域に住んでおるんで毎日見ているからよく分かるんですけれども、大和川なんて物すごく浅いんですよ、もう歩いて川岸まで渡れるぐらい。もう砂がどんどんどんどん堆積している川なんで、もう船なんて小さい船でも入ってこれないようなそんな川なんです。それでも港湾区域に指定されるんですね。 これ、おかしいわけでありまして、何でそんなことになっているんですか。
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。 港湾労働法上の港湾の水域の範囲につきましては、この法律が港湾運送事業法上の港湾運送、具体的には船内荷役であるとか沿岸荷役などでありますけれども、及びこれと付随して行われる荷役、港湾倉庫での荷役等でございますが、これに必要な労働力の確保に資するとともに、そこで働く港湾労働者の雇用の安定を図ることを目的としておりますことから、基本的には港湾運送事業法上の港湾の水域と一致をさせております。
○政府参考人(七尾英弘君) 国土交通省でございます。 今、港湾運送事業法のお話が出ております。国交省では、港湾運送事業法に基づきまして事業の発達、改善、調整を図ってきておりますが、同法は、港湾運送に関する秩序を確立し、港湾運送事業の健全な発展を図るために、一般港湾運送事業、はしけ運送事業、いかだ運送事業等々につきまして、参入の許可制、運賃、料金の事前届出制、下請の制限等を定めた法律でございます。 港湾運送事業法が適用される水域でございますけれども、政令で指定された港湾、これ九十三港、港湾運送事業法の場合はございますけれども、政令で指定された区域とされております。その水域は原則として、港湾の交通ルールを決めた港則法というのがございまして、これに基づく港の区域でございますが、一部の港湾につきましては、その区域を越えて港湾運送が行われることを勘案して個別に定めております。 委員おっしゃいました河川など岸壁から離れた場所でございましても、その沿岸に倉庫ですとか工場ですとかが立地し港湾と一体として港湾運送が行われている場合などは、港湾運送事業法の適用対象の水域とされる場合がございます。
○東徹君 いや、だから、大和川というのは、さっきも言いましたけれども、いかだ一つ入ってこれないぐらいもう浅いんですよ。もう鳥が歩いて渡れるぐらいの川なんですよ。そんな川から荷物を運ぶなんてもうあり得ないんです。あり得ないところを港湾倉庫区域って、これ理由にならないじゃないですか。もう一回答えてください。説明してください。
○政府参考人(七尾英弘君) 大和川の非常に狭い水域のお話でございました。 港湾運送事業法は、港湾運送に関する秩序を確立し、港湾運送事業の健全な発展を図ることを目的としております。一方、私どもの理解におきましては、港湾労働法は、港湾労働に必要な労働力の確保及び港湾労働者の福祉の増進を目的としておるものだと承知しております。 今申しましたように、港湾運送事業法と港湾労働法はそれぞれ異なる目的を有しておりまして、それぞれの目的に沿った適用対象区域を指定しているところだと理解しております。
○東徹君 全く答弁になっていないじゃないですか。説明になっていないじゃないですか。 港湾倉庫だったら、港湾に関係する倉庫なんでしょう。全く港湾とは関係ないところまで港湾倉庫区域に指定しているわけですよ。それはおかしいんじゃないですかと言っているのに、説明できていないじゃないですか。
○政府参考人(七尾英弘君) 今の港湾倉庫、港湾労働法のエリアでございますので、港湾運送事業法についてはちょっと私どもの関係でございますが、港湾労働法の関係、適用区域については厚生労働省さんでお答えいただきたいと思いますが。
○東徹君 もうこれ、是非見直していただきたいと思いますね。こんな区域の指定の仕方はあり得ないです。私の住んでいるところも港湾倉庫区域になるんですけれども、こんなもの、住宅ばっかりですよ、マンションとか。そんなところまでが港湾倉庫区域になっている。沿岸から言うたらもう何キロも離れているんですよ、何キロも。ただ、大和川という川があるから、そこまで港湾倉庫区域。その川は、じゃ船が通れるんですかといったら、全く通れません、小舟すら通れません。そんな川なのに港湾倉庫区域に指定している。 そんなことで、これは大臣、是非見直しを検討していただきたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、現実がどうなっているのかということを東先生の方から御指摘をいただきました。一回きちっと現実、現場を踏まえた上でどのようなことが考えられるのか、考えさせたいと思います。
○東徹君 次に、この指定区域にある倉庫、港湾倉庫に該当するかどうかの基準として、先ほども説明にありましたけれども、入出庫量のおおむね九割以上が海貨以外のものである倉庫と、ややこしいんですけれども、要は海からの荷物が一割以上あればこれは港湾倉庫とみなすわけです。海からが一割で九割が陸からだったらこれは港湾倉庫にみなされるわけですよね。これ、おかしな話でして、海からの荷物はたった一割しかないのに、はい、これ、港湾倉庫ですと指定されてしまうわけですよ。こんなめちゃな話もないわけでありまして、これ、逆だったら私理解できます。海からの荷物が九割で陸からの荷物一割、これだったら私理解できるんですけれども、こういう決め方ももうめちゃくちゃだと思うんですね。 やっている作業はどうなのかというと、海からの荷物も陸からの荷物も倉庫の中で作業をするのは全く同じなんですよ。それなのに港湾倉庫という取扱い、これどういう違いなのか、まずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(坂根工博君) 港湾労働法におけます港湾倉庫としての指定の対象となります倉庫は、委員御指摘のとおり、船舶等から搬入され又は船舶等に搬出される貨物の取扱量が全体の取扱量のおおむね一割を超える倉庫としております。 このような基準は、こうした倉庫での荷役作業が、船内荷役であったり沿岸荷役であったり、そういった荷役に付随して行われるものであって、これらの荷役との間で労働者の相互流動が見られるということ、また、このことから、そこに従事する労働者の需給調整に関する秩序を維持する必要があること、そういった実情を踏まえたものでございまして、港湾運送に必要な労働力の確保と港湾労働者の雇用の安定という法目的に照らせば、現時点では適切なものではないかと考えております。
○東徹君 港湾労働の秩序ってどういうことですか。
○政府参考人(坂根工博君) 港湾労働につきましては、従来、第三者が不当な形でその需給調整を行ってきた、中間搾取なんかも見られたところでございます。そのシステムを法律上ルール化したというものでございます。
○東徹君 確かに過去そういった時代もあったかもしれませんけれども、今はやっぱり大分変わってきていると思いますし、私は何よりこういった指定の仕方が流通産業を物すごくやっぱり妨げていると思うんですね。 港湾倉庫に指定されると港湾運送事業の許可というものが必要で、その許可を得るためには、実際には港湾労働者を派遣しなくても、言ってみれば名義借りみたいな形で六十万円ぐらいのお金を払ってというようなことを実際にはやられているようなことも聞いたりとかします。 だから、本当にこのままでは流通産業そのものがやっぱり衰退していくというふうに思っていまして、こういったところを是非改正していくべきと思いますが、塩崎大臣の御見解をお伺いして、終わりにしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、港湾倉庫などについてのいろいろな御指摘をいただきましたけれども、港湾運送の業務について、日々の業務量が変動するといった特性があったり、これに従事する方の雇用の安定性を図るという港湾労働法に基づいて常用雇用であることを原則とし、また外部の労働力を活用する場合には法律上の雇用ルールに基づいて行うということを必要としています。いろんなことがあって、例えば名義貸しというようなことがあれば、これは違反する行為でありますので、しっかり指導しないといけないと思っております。 港湾運送の業務として港湾倉庫での荷役作業についても法規制を行っているのは、この荷役作業が船内荷役や沿岸荷役に付随して行われるものであって、これらの荷役との間で働く方の相互流動が見られる、あるいはこのことからそこで働く方の需給調整に関する秩序を維持する必要があると、このようなことから現在のようになっているわけでありまして、このような趣旨に照らして区域の設定、いろいろ御指摘ありましたが、区域の設定あるいは船上から搬出入を行う貨物の割合に関する基準を設けているわけであります。 港湾倉庫に関する基準は、社会経済の実態に照らして適切なものとすることが必要であるわけで、同時に、港湾運送に必要な労働力の確保と港湾で働く方の雇用の安定という大目的に照らせば、その基準を見直すことは慎重な検討が必要なのかなというふうに考えているところでございます。
○東徹君 もう時間ですので終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず初めに、生活保護について一言お聞きをいたします。 これは大臣にお聞きしたいんですが、子どもの貧困対策議員連盟で、この厚生労働委員会でも質問しましたが、高校に行くのに世帯分離せずに生活保護が受けられると、同じように大学生に関しても世帯分離せずに是非生活保護を受けながら大学に行けるようにしてほしい、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、世帯分離をするしないということで議論が重ねられてきた問題でもあろうかと思いますが、生活保護制度というのは、そもそも、働ける方は働いて収入を得ていただくなどして、あらゆるものを活用した上で、それでもなお最低限度の生活に不足をする分、これについて全額公費でカバーをすると、こうなっているわけであります。 大学生を生活保護世帯にとどめ置いて生活保護費から生活費などを出すようにするということについては、何度も申し上げてまいりましたけれども、大学に行かずに働いて自活をされている若い方々、あるいはアルバイトなどで自ら学費や生活費を賄いながら大学に通っている若い方々がいると、こういった方々とのバランスを考えながら、どのような対応をすべきか、しっかり考えていかなければならないというふうに思っています。 いずれにしても、貧困が世代を超えて連鎖するというのが避けなきゃいけないことだと思っておりますので、生活保護世帯の子供の自立を助長していくことは極めて重要だということは何度も申し上げてきておるところでございます。その観点も含めて、現在検討中の生活保護基準や制度の見直しの議論に併せて、生活困窮者世帯の子供さんたちの扱いなども含めて、何が必要なのかということを総合的に検討してまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 子どもの貧困の議員連盟では、是非この点は改善してほしいと要望書を出す予定というふうに聞いております。是非この点は改善をしていただきたいと思います。 次に、国家公務員は、人事院規則においてLGBT差別、SOGI差別防止が盛り込まれています。セクシュアルオリエンテーション、ジェンダーアイデンティティーの差別防止です。他方、民間企業においては、LGBTとセクシュアルハラスメントは別であるとの理由から法令が未整備のままとなっております。国家公務員と民間で不均衡ではないか、あるいは民間でもやる、そして野党が現在衆議院にLGBT差別解消法案、今日配付資料をお配りしておりますが、法律案を提出しております。 是非、民間でもこのようなLGBT差別解消法、いや、国家公務員もそうですが、あるいは整備していただきたい、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 国家公務員の人事院規則と男女雇用機会均等法、このセクハラ指針の扱いについての違いの御指摘がございましたが、男女雇用機会均等法に基づくセクハラ指針では、性的指向、性自認についての単なるからかいというのは直ちにセクハラには当たらないと。しかし、そうした言動がセクハラの背景となり得ること、あるいは性的指向、性自認についての不理解を背景としてハラスメントにつながることがあるということをパンフレットなどで明確化をいたしまして、都道府県労働局において事業主への啓発とか個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律に基づく助言、指導等を行ってきているところでございます。 差別禁止ないしは差別解消といった理由で新たな規制や指針を設けるということについて、何が差別に当たるのかの判断がなかなか難しいといった声もございまして、まずは誰もが働きやすい職場環境を実現するために、事例の収集とか啓発など、職場における理解促進のための取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 LGBT差別解消法案は本当に日本で必要だと思います。是非、成立するように、私たちも頑張りますし、皆さんの御協力もよろしくお願いします。 次に、一九八七年四月一日、国鉄分割・民営化からちょうど三十周年がたちました。ちょうど三十年です。国家的不当労働行為と言われ、首切りによってたくさんの労働者が苦しみ、多くの自殺者も出ました。 配付をしておりますが、分割・民営化の前の年の一九八六年、自民党は五月二十二日付け全国各紙に意見広告を出しております。これは、ローカル線もなくなりません、ブルートレインなど長距離列車もなくなりませんとあるのですが、見事になくなってしまいました。これについて一体どういうふうにお考えになるのか、国土交通省、いかがでしょうか。
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。 政府といたしましては、国鉄の分割・民営化当時の自民党の広告につきまして、そのもの自体について申し上げる立場にはございませんが、これまでJR各社によって廃止された路線につきましては、国鉄の分割・民営化以降に路線の輸送人数が大きく減少したことや代替輸送道路が整備されたことなど、その後の大きな事情の変化があったものに限られておりまして、国鉄改革当時のことではないというふうに承知をしておるところでございます。 また、これらの路線の廃止に当たりましては、地域の関係者に十分な説明を行い、バス転換が行われるなど、代替公共交通を確保して、最終的には地域の皆様に御理解をいただきながら行われてきたものというふうに考えております。 長距離の寝台列車につきましても、国鉄の分割・民営化以降に新幹線や航空などの利便性の高い幹線交通ネットワークが拡充したことなどに伴いまして利用者が年々減少してきたということを受けて、JR各社において統廃合が進められてきたものというふうに承知をしております。
○福島みずほ君 いや、地方は惨たんたる有様だというふうに思います。 これは衆議院の予算委員会で麻生大臣が答弁しているんですが、JR九州の全売上高が、一日が、JR東日本品川駅の一日の売上高と同じである、JR四国は一日の売上げで田町駅と同じであると。つまり、分割・民営のときに、北海道、四国、九州、本当に鉄道がなくなっちゃうんじゃないか、とりわけ北海道と四国ですが、分割すればそのことが予測できたんじゃないですか。
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。 国鉄改革におきましては、全国一元的な経営形態を改めまして、適切な経営管理や地域の実情に即した運営をできるようにすると、また、それとともに、旅客の流動実態に合わせまして、地域的に自然な形の分割になるよう、旅客流動の地域内の完結度に配慮して旅客部門を六社に分割したということでございます。 国鉄の分割・民営化によりまして効率的で責任のある経営ができる体制が整えられた結果、全体としてはサービスの信頼性や快適性が格段に向上して、経営面でも、JR本州三社に続いてJR九州も完全民営化されるなど、国鉄改革の所期の目的を果たしつつあるものというふうに考えております。 一方で、JR北海道におきましては、地域における人口減少でございますとかマイカーなどのほかの交通手段の発達によりまして、路線によっては輸送人数が大きく減少して、鉄道の特性を発揮しづらい路線が増加している厳しい状況に置かれておりますが、様々な経営努力を重ねるとともに、国といたしましても、これまで経営安定基金の運用益の下支えでございますとか経営安定基金の実質的な積み増し、設備投資に対する助成や無利子貸付けなどの支援を行ってきたということでございます。 いずれにいたしましても、国としては、国鉄改革の趣旨を踏まえまして、残るJR北海道、JR四国及びJR貨物の完全民営化に向けた取組を進めるとともに、JR各社による鉄道サービスが引き続き各地域において求められる役割を果たしていくことができるように努めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○福島みずほ君 配付資料で配っておりますが、鉄道と高速道路の現状、分割・民営時点、ちょっと順番が逆で済みませんが、黒が鉄道で赤が高速道路です。北海道など、細かく鉄道が走っていたのがもうなくなってしまっていっている。何か毛細血管がもう本当になくなっていっているという現状がこれではっきり分かると思います。 私は、分割・民営は失敗だったというふうに思っているんですね。経営安定基金が、要するに、当初から四国と北海道はもう採算は取れないだろうということが予測できていたんじゃないか。六千八百二十二億円の経営安定基金を北海道は設置しましたが、御存じ、運用益が七%から今一%を切って〇%台、結局、運用益で動かすというのは全くできなくなっています。これで北海道やれるんですか。
○政府参考人(水嶋智君) 経営安定基金につきましては、元本をJR北海道に渡した後はJR北海道において自主運用されるということでございまして、その運用益が金利によって変動するということは当初から想定されていた仕組みであるということでございます。 したがいまして、金利情勢には様々な変化がある中で、長期的な情勢の変化に伴って運用益が減少していることにつきましては、基本的にはJR北海道の経営努力によって対処していただくということが求められるものであるというふうに考えております。 しかしながら、こうした考え方に立ちつつも、国はこれまでJR北海道に対しまして、経営安定基金の運用益の下支え、経営安定基金の実質的な積み増し、設備投資に対する助成や無利子貸付けなど、累次にわたって支援を行ってきているということでございます。
○福島みずほ君 国は支援をしているんですが、正直、焼け石に水だと思います。 北海道で台風に遭った地域を見てきました。もう廃線になると。つまり、もう鉄道を復興できないので廃線にすると。先ほど地図を見ていただきましたが、いかにこの三十年間の間に鉄道がなくなっていっているかというのが本当に見て取れると思います。 各地、ローカル線に乗ってつくづく思いますし、大臣の四国も、アンパンマン号とか本当に楽しい列車が走っているんですが、とりわけ通学などにもよくいろんなところで使われている。それから、高齢者は、交通弱者というか、免許を持たない、あるいは免許が使えなくなると自動車が運転できなくなったりするわけですね。鉄道の果たしている役割ってとっても大きいと思います。 配付資料にタマネギ列車の社会的価値としてちょっと載せさせていただきました。これはタマネギ列車に関する試算で、貨物列車の優位性が明らかである。タマネギ一トンを一キロメートル運ぶ場合の大気汚染の外部費用は、自家用車百五十三・一円、営業自動車二十八・七円に対して、鉄道のディーゼルが二・三円、鉄道、電化は〇・四円となっています。また、一トン当たりの輸送コスト比較でも、北見、北海道、大間、築地間トラックの四万一千三百七十九円に対して、現行タマネギ列車は三千六百二十円となっています。貨物列車は、大量に運ぶことができる、しかもCO2を余り出さないということから、トラックももちろん重要なんです、ただトラックの運転手さんもどんどん減っていっているということもこれあり、両方必要。 貨物輸送のこのような社会的価値の優位性について、国交省はどう受け止めていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(水嶋智君) 委員御指摘の試算につきましては、必ずしもその積算の根拠を承知しているわけではございませんけれども、一般に申し上げますと、私どもの計算によりますと、貨物鉄道は、二酸化炭素排出量が営業用トラックに比べて八分の一ということでございまして地球環境に優しいということでございます。また、貨物列車一編成で営業用トラック六十五台分の貨物を輸送できるということでございまして、物流の生産性向上を図るという上でも重要な役割を担っているのかなというふうに思っておるところでございます。 こうした観点から、貨物鉄道へのモーダルシフトを進めていくということについてはその重要性を認識しておるということでございます。
○福島みずほ君 重要性は認識しているということなんですが、北海道って未来の四国や九州になってしまうのではないかと思っているんですね。ですから、まあ九州はもちろん頑張っていますが、どんどん鉄道がなくなっていくと、これが未来にとっていいわけがありません。 これ、地方創生という観点からもこれは問題ではないか。地方創生ってやるとするが、実はこのJR三十周年で起きていることは格差拡大なんですよね。もうかるところはすごくもうかっているけれど、ないところはない。もう鉄道がばんばんなくなっていっている、住めなくなってしまう。地方創生から逆行するとすれば、町づくりという視点から、もう一回公共輸送、公共交通について立て直しが必要じゃないか、いかがでしょうか。
○政府参考人(頼あゆみ君) 地方創生を担当する内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局といたしましては、地域社会の疲労、衰退という課題に対し、地域資源を生かした仕事をつくり、その仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を確立し、地域社会の立て直しを図っていくことが重要と考えております。 今話題になっております北海道でございましたら、例えば私どもの企業版ふるさと納税を活用した夕張市さんで地域資源エネルギー調査等の取組をなさっていたり、また、委員御出身の宮崎県では、日南市飫肥地区において城下町ならではの歴史的建造物である古い武家屋敷を宿泊施設へ改装、シャッター通りであった油津商店街において再生を託す民間人材を公募し、そのリーダーシップの下、多くの店舗やIT企業を誘致、油津港において大型クルーズ船を誘致などの地域資源を生かした地域活性化の取組が行われているところでございます。 今後とも、昨年末に閣議決定されましたまち・ひと・しごと創生総合戦略二〇一六改訂版に基づき、こうした地域の取組に対して、情報支援、人材支援、財政支援の地方創生版三本の矢で強力に支援してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○福島みずほ君 私の故郷の宮崎についても言及していただいて有り難いんですが、ただ、この鉄道と高速道路、現状と分割・民営時点、この三十年間の間に鉄道がいかになくなってきたのか、ローカル線がなくなってきたのかというのがとても分かると思います。 これは現時点ですから、もうちょっとたったら、もっとなくなってしまうんですよ。本当になくなってしまう。これで地方創生、あるいは本当に国土交通省が責任持って鉄道の輸送を確保することができるのか、いかがでしょうか。
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。 地方の鉄道に関してでございますが、全国の各地域におきまして、地域住民の方々の生活でございますとか経済活動を支える輸送機関としての役割を地域の鉄道は果たしておるということでございますが、一方で、利用者の減少によりまして厳しい経営状況に置かれている路線も多々見られるところでございます。 このような地方鉄道の維持に関する問題につきましては、各地域において関係者が連携をしていただいて解決策を見出していただく必要があるというふうに考えておるところでございます。最近におきましては、インフラ部分の保有に地方自治体が責任を持ついわゆる上下分離という手法を導入することにより、地方鉄道の維持を図ろうとするような事例も出てきているところでございます。 また、こうした地域における検討の結果、鉄道特性を発揮することがどうしても難しいというふうに判断される場合には、地域の公共交通ネットワークを確保するために、バスなどの他の交通手段を確保した上で路線を廃止するに至っている場合もあるものと承知をしておるところでございます。 いずれにいたしましても、国土交通省としては、地域における関係者の検討や取組に対しまして必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○福島みずほ君 今、上下の分離の方式の話がありました。スウェーデンなども、民営化の後、上下分離方式でしっかり確保するということもあるようです。日本でももっと、みなし上下分離でも、あるいはある程度分離して、ある程度国が責任を持ってやる、あるいは固定資産税などについてもある程度国がその分は減免するとか、工夫をしたらどうか。 もう一つは、六つに分割したのが果たして正しかったんだろうか。NTTでも二つなわけですし、この分割が、六つに分割したことで採算取れないところが出てきたんじゃないか。NTTは二つ、道路公団は三つなわけですよね。 例えば、東、西と分けて、もう一回統合する。つまり、今は何起きているかというと、格差拡大なわけですね。東京などはもうかるけれど、もうからないところは鉄道がなくなっていっている。だから、人は住めないし、病院と鉄道と学校がなくなると人はもう県庁所在地や都会に集中してくるという悪循環が起きているわけです。 地方創生という面でも地域で人が暮らしていけるようにする、公共輸送の確保という点でももっと抜本的に三十年たってやれないか。例えば東日本、西日本で分けるとか、そういうのはいかがでしょうか。
○政府参考人(水嶋智君) 国鉄改革におきましては、全国一元的な経営形態を改めて、適切な経営管理や地域の実情に即した運営をできるようにするという、このために、旅客の流動実態に適合させるような形で、地域的に自然な形の分割となるよう、旅客流動の地域内完結度に配慮して旅客会社は六社に分割をしたということでございます。 また、先ほど来出ておりますJR北海道などの会社につきましては、経営安定基金が設置をされて、この経営安定基金の運用益によって会社の経営を行っていくということで国鉄改革の仕組みが発足したということでございます。 ただいま委員の方から言及ございましたJRの他社との再統合みたいな話でございますけれども、本州三社とJR九州は、これは株式をもう完全に売却をして、完全に民営化なされた会社ということでございまして、当然、株主との御関係ですとか、あるいは経営上の判断というものがあるわけでございまして、現実には難しい問題ではないかというふうに考えておるところでございます。
○福島みずほ君 結局、一元的のをやめるといって分割した結果、成り立たない。基金があっても運用益は出ませんし、鉄道を維持できない状況がもうはっきりしていると思います。地方創生というのであれば、病院、学校、そして鉄道、これがちゃんとあるような地域にしていくように抜本的に見直すべきだということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(羽生田俊君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 臨床研究法案を議題といたします。 政府から趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました臨床研究法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 臨床研究については、データ改ざん、対象者の同意の取得の不備、個人情報の漏えい等の不適正事案が発生をし、欧米諸国と比較し規制が不十分であること、行政機関が十分な監督権限を持っていないこと等の問題が指摘されました。 こうした状況を踏まえ、臨床研究を実施する場合の必要な手続、臨床研究に関する資金の提供に関する情報の公表の制度等を定めることにより、臨床研究の対象者を始めとする国民の臨床研究に対する信頼の確保を図ることを通じてその実施を推進することで、保健衛生の向上に寄与することを目的として、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の主な内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。 第一に、医薬品等の臨床研究のうち、特に臨床研究の対象者の生命、身体へのリスクが高い未承認又は適応外の医薬品等を用いる臨床研究及び医薬品等の製造販売業者等から資金の提供を受けて実施する臨床研究について、その実施に関する手続等を定めることとしております。具体的には、厚生労働大臣が定める実施基準に従って、これを実施しなければならないこととするとともに、研究実施計画を厚生労働大臣に提出しなければならないこととしております。また、これらの臨床研究の実施に起因するものと疑われる重篤な疾病等が発生した場合には、厚生労働大臣に報告しなければならないこととしております。さらに、これらに違反する場合には、厚生労働大臣が改善命令や研究の停止命令等を行うことができることとしております。 第二に、臨床研究の信頼の確保を図るため、医薬品等の製造販売業者等の臨床研究に関する資金の提供に関する情報の公表の制度等を定めることとしております。 第三に、この法律案の施行期日は、公布の日から一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。 最後に、この法律案の中で、この法律の法律番号の年表示を平成二十八年としておりましたが、衆議院におきまして、平成二十九年に修正をされております。 以上がこの法律案の趣旨でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○委員長(羽生田俊君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十八分散会