厚生労働委員会 第7号
- 発言数
- 269 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/03/30
会議録
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十八日、石井苗子君が委員を辞任され、その補欠として片山大介君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 雇用保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長生田正之君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○川合孝典君 おはようございます。民進党の川合孝典でございます。 本日は、雇用保険法等の一部を改正する法律案につきまして、ごく短時間でございますけれども、御質問させていただきたいと思います。 まず最初、雇用保険関連の質問から御質問させていただきたいと思いますが、御質問をまずさせていただきたいのは、国庫負担と給付水準の問題についてであります。 今回、給付日数を一部延長するという措置が本法案の中でとられているわけなんですが、よくよく皆様も御存じのとおり、二〇〇〇年とそして二〇〇三年に給付水準、それから国庫負担率、それぞれ引き下げられた状態がそのまま温存されているという、今そういう状況に置かれております。この状態が今後どうなっていくのかということがこの議論を進めていく上での本質的な議論にもつながっていくと思っておりますので、この点についてまず政府のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 まずお伺いしたいのは、二〇〇〇年と二〇〇三年に給付水準が引き下げられておりますけれども、これ、そもそも引き下げた理由というのは一体何だったでしょうか。そのことをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 平成十二年、十五年、両方、同時期、このそれぞれの時期につきまして、非常に雇用状況が悪くて、雇用保険の収支状況が悪化している中で、どういう対象者に対してどういうふうに給付をしていくのかということにつきまして関係審議会で議論されました。 その結果、まず平成十二年の改正では、倒産、解雇等によって離職した方とそれ以外の方につきましてその給付内容を変えて、倒産、解雇等によって離職した方については手厚くして、そうでない方については若干薄くする形で給付を再設計したということがございました。 それから、平成十五年の改正では、その給付日数につきましては、まず、短時間労働者の方とそうでない方の給付水準、給付日数につきまして統一化をするという考え方がまずございまして、その上で、給付水準につきましては、基本手当の金額とそれから再就職の賃金が逆転しているような高賃金層の方がいらっしゃいまして、そういう方につきましては逆転現象を解消するという考え方で改正がされたところでございます。
○川合孝典君 冒頭おっしゃいましたとおり、財政状況が非常に厳しくなったということ、お手元にお配りした資料の一枚目のところに付けさせていただいておりますが、雇用情勢が非常に厳しくこの当時なりまして、その結果、雇用保険財政が逼迫したという、そのことが給付の引下げのそもそもの発端であったということであります。 今回、財政状況が好転したからということで、国庫負担の引下げということもやろうと、国民負担を少しでも軽減することで経済に好循環を与えるということを目的としてそういう措置をとられているわけでありますけれども、そもそもの話として、この雇用保険の財政が改善したのであれば、この引き下げられた給付水準を本則に戻すということがまずやられなければいけないんじゃないのかというのがごく自然に疑問として感じるところなんでありますが、これなぜ本則に戻すということをせずに保険料率を、保険料負担を引き下げるという措置に踏み切られたのか、この点について大臣に御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 過去二回の改正で、どういう趣旨でやったのかということについては今局長から答弁申し上げたところでございますけれども、これを、基本手当の給付水準を今の、平成十二年と十五年の改正前の水準に戻すことについての御提案をいただいておりますが、昨年度に引き続いて労政審においてこれについては議論が行われたわけでありますが、その結果、倒産、解雇などによって離職をされた方のうちで被保険者期間が一年から五年の三十歳から四十五歳の層につきましては、所定給付日数内での就職率が他の層と比較して低くなっていることを踏まえて給付の拡充を行うということをまずさせていただき、また、基本手当日額の下限額、上限額などについても最新の賃金分布を基に引き上げること等の結論に至って、これらについて基本手当は拡充をするということにしたわけであります。 なお、更に基本手当の拡充を行うということについては、早期再就職のインセンティブというものについてこれを弱めてしまうのではないかという、また、かえって再就職を阻害をするということにもつながりかねないと、こういうことで、そういう意見を考慮しながら慎重な検討が必要ではないかというふうに考えているところでございます。
○川合孝典君 労政審のお話がありましたので、その点についても確認をさせていただきたいところがあるんですけれども、その前になんですが、御存じのとおり、財政制度等審議会、財務省の方でありますが、こちらの方では、度々この雇用保険の在り方、国庫負担の在り方についての議論が繰り返し行われておりまして、この中で国庫負担の停止ということについて財政制度等審議会では議論されているわけでありますが、雇用保険の国庫負担の停止というこの審議会の議論について厚生労働大臣はどのように捉えていらっしゃいますでしょうか、これをまず確認させてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、財政審の方での雇用保険についての国庫負担の停止の問題について御指摘をいただきましたけれども、この雇用保険の国庫負担は、もう何度も申し上げているように、失業というのが国の経済政策、雇用政策と関係が深い、そして政府もその責任の一端をやはり雇用に関して担うべきだと、こういうことで国庫負担が行われているというのが基本だというふうに思います。 今回は国庫負担を時限的に引き下げるということとしておりまして、国庫負担についての基本的な考え方は不変で、変わらないということでございまして、平成三十二年度以降できるだけ速やかに、安定した財源を確保した上で国庫負担に関する暫定措置を廃止するべく、その旨を改めてこの法律の附則に明記をしているわけでございまして、これについてはやはり原則は何も変わらないわけでありますから、その実現に向けてできる限りの努力をしなければならないというふうに思っております。
○川合孝典君 考え方についてはまさに大臣がおっしゃったとおりということでありますが、事象として現実に現れてきているのは、厳しい財政状況の中でどう国家財政回していくのかという議論の中で、考え方はぶれていないんだけれども実態としてはどんどんシュリンクしていってしまっているというのが今置かれている状況ということだと思っております。 私どもも与党の時代には、この雇用保険の在り方も含めて、やはり様々な形でプレッシャーがあったことを記憶いたしておりますけれども、今我々が非常に心配いたしておりますのは、今回、三年間の期間限定で国庫負担の引下げということの措置が行われているわけでありますけれども、これまでの流れからいきますと、本当に三年で終わるのかと、このことについて非常に不安と不満の声が上がってきておるわけでありますけれども、絶対に三年の暫定措置であるということを大臣にこの場で言い切っていただきたいんですけど、よろしくお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の国庫負担の引下げは、雇用保険財政の安定的運営が確保されるということが大前提でなければならないし、またそう思っているわけでありまして、それがゆえに三年間の限定の時限的な措置としての引下げと、こういう位置付けであるわけでありまして、これはもう法律上三年間ということになっているわけでありますので、これが明記をされている以上は、その後は現在と同じ水準に戻るということだというふうに我々も考えております。
○川合孝典君 雇用保険財政が安定することを前提にとおっしゃっていますけど、今安定していないということではないですよね。しっかりと積立金が積み上がっているという状況なわけでありますから、やろうと思えば今でもできるということじゃないのかというのが客観的な分析ということなんですけれども、繰り返しになりますけれども、財政状況が、今回、積立金が過去最高水準にまで上がってきているという財政的には非常に健全な状況に雇用保険は置かれているわけでありますけれども、この状況の中で本則復帰という手続を取らなかったら、じゃ、いつやるのかということになるんですよ。 ここを、我々、今回様々な措置を講じようとすること自体を否定しているわけではないんです。が、しかしながら、今この状況の中で本則に復帰させるという手続が取れなかったら、じゃ、雇用情勢がもし悪化してきて雇用保険からの給付が今後増えてきたら財政状況は間違いなく厳しくなる可能性もあるわけでありますから、今やらなかったらいつやるんだろうというのが私自身の素朴な疑問ということなわけであります。 お答えしにくいかもしれませんけれども、そうした声があるということについて大臣はどう御認識されますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本は、先ほど申し上げたとおり、失業というのが国の政策によって大きく影響を受け得るということで、国も責任を担うべしと、こういうことで国庫負担が決まって、二五%というのが本則としてあるわけであります。 したがって、それが原則であって、あとは、そのときそのときのいろいろな事情を考慮した上で最大限の努力をするというのが私どものやるべきことだろうというふうに思いますし、今財政的に余裕があるといっても、リーマン・ショックのようなときが来れば、急に来た場合にどうなるかということはもう既に経験済みであるわけでありますから、そういうことも十分踏まえた上でやるべきことということで、今回の引下げも三年間限定ということで明記をさせていただいているということでございます。
○川合孝典君 思ったようなお答えはいただけなかったわけでありますけれども、改めて確認をさせていただきます。 先ほど労政審の議論も踏まえてということをおっしゃいましたが、私も議事録を確認させていただきましたけれども、労政審の考え方は、平成三十二年に本則復帰ということをやっぱり原則としなければいけないということを労働政策審議会ははっきりとおっしゃっておられるわけでありまして、この点について、今後国庫負担の在り方をどうしていくべきなのかということを、雇用保険のセーフティーネットをどう今後維持していくのかということをまず厚生労働省として主体的に考えていかないと、全体の財政のフレームの、枠組みの中でどんどん押し込まれることになりかねないということを指摘をさせていただいておるわけであります。 この点については、厚生労働省としてきちんと今後の雇用保険の在り方、国庫負担の在り方を国民や関係者に対して説明をする責任を負わなければいけないと思っておるわけであります。この点については、今後の考え方、是非今後どうしていくのかということをより明確に打ち出していただきたいと思っておるわけであります。 これ質問してもまた同じ答えが多分返ってこざるを得ないと思いますので、この点についてはこれで終わらせていただきたいと思いますけれども、どうあるべきなのか、セーフティーネットをどう張り巡らすべきなのかということについては、まず一義的には厚生労働省としての考え方をきちんと打ち出していただく必要があるということだけ最後申し上げさせていただきたいと思います。 続きまして、次の質問に移らせていただきたいと思います。 時間使ってしまいまして、少し質問飛ばして質問させていただきたいと思いますが、今回の法改正によって、雇い止めされた有期雇用労働者の所定給付日数を倒産、解雇並みにする暫定措置をとられるということになっております。 これについてなんですが、これも先ほどの質問に実はつながってくるんですけれども、二〇〇〇年、二〇〇三年の給付日数の引下げ等々の財政健全化措置によって、従来なかった特定受給資格者か否かという、この受給権者の切り分けを行ったことによってこういう措置を今回講じなければいけなくなっておるわけなんですが、今回、五年の暫定措置として倒産、解雇並みということになっておるんですけど、これ、今のこういう多様化する雇用状況、働き方が多様化する状況の中にあっては、この五年間の暫定措置、恒久化するべきじゃないのかと私は考えておるわけでありますが、この点について御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の雇い止めされた有期雇用の働く人たちの所定給付日数、このことにつきまして、暫定措置について、リーマン・ショック以降の急激に悪化した雇用失業情勢等に鑑みて、これまでは暫定措置ということでやってまいりました。この暫定措置につきましては、雇い止めによる離職者は減少傾向にございます。 他方で、非正規の仕事で働く方はやはり増加をしているということを考え、引き続き暫定措置として今後の推移を見極めるということが必要なのかなということで、今回このような形で暫定措置を続けるということにさせていただいたところでございます。
○川合孝典君 措置を延長することによって守られる、きちんとセーフティーネットを取りあえず五年とはいえ張ろうという考え方自体については、やっていただけることについては私はウエルカムな話だと思っておるんですけれども。 先ほど大臣もおっしゃいましたように、有期雇用、多様な働き方というものが広がっていく中で、先生方も御記憶にあろうかと思いますが、リーマン・ショックのときの激しい雇い止めですよね、ああいう状況が今後将来にわたって絶対に起こらないということは言い切れない状況にあるわけでありまして、今回は暫定措置ということで、この法律自体を書き換えろといってもなかなかタイミング的に難しいということも重々承知はしておるんですけれども、今後の法改正の方向として、この雇い止めというものについても倒産、解雇並みにきちんと恒久措置として給付日数が守られるという、こういう措置を前向きに御検討いただくのは決して国民のセーフティーネットを強化するという上ではマイナスにはならないんじゃないのかなと、私はそう思ったものですから、このことについて申し上げさせていただいたわけであります。 今すぐどうこうということではございませんけれども、これ、是非、改めて今後の議論の中で御検討いただきたいということでお願いをさせていただきたいと思います。 続きまして、多様な働き方のお話をさせていただきましたので、現在、この雇用保険の給付等をめぐって職場、現場で生じている課題についてちょっと一点、こういう声が上がってきたということで問題提起をさせていただきたいと思います。 これは育児休業給付に関わる実は相談事であったわけですが、国立病院、公的な病院の医療事務の受託事業を行っていらっしゃるいわゆる有期雇用労働者の方の御相談ということでありました。 御承知のとおり、入札でどこが受託するのかということが決まるわけでありまして、この御相談があった方は、元々、ある国立病院で医療事務の受託で仕事を既に八年間契約更新してやっていらっしゃったと。ところが、入札に外れてしまって業者が変わったということになりました。 そのときに、よくある話として、業者が変わってもそこで医療事務を実際請け負っていらっしゃる有期労働者の方はそのまま引き継ぐという形で、業務に切れ目がないように措置をこのときも講じられた。が、しかしながら、事業会社が変わったということで、雇い直しということになっておるわけであります。過去八年間、雇用保険に加入した状態で働いてこられて、たまたま入札で事業会社が変わったからということで新たに新規採用という形で同じ仕事をされていた。 この方が新しい会社に入ってそこでもう一回契約を結び直すことで仕事を始められたわけなんですけれども、この方が、実は出産、育児のために休業を取られたとなったときに、一年未満だったんです、新しい会社に籍を移してから一年未満であったと。この一年未満であったということが理由で、仕事は同じ、ただし、会社は変わってしまっている、でもその主体が国立病院であるという、その状況の中で、一年未満だったから育児休業給付がもらえなかったという、こういう実は事例なわけであります。 もちろん、ルールはあるわけでありますから、そのルールにのっとって運用しなければいけないという、今のルールはそういうことではあるんですけれども、この保険料を納付しておられた方からすれば、九年近く実は納付期間があるのはこれもう事実なわけでありまして、この状況の中で、育児休業給付が有期雇用労働者であるということを理由にして給付が受けられないということについて憤りの声が実は上がっているという事例であります。 この点についてどのように問題意識をお持ちになられているのかということをお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 雇用保険の育児休業給付につきましては、完全に育児・介護休業法の育児休業に連動いたしておりまして、事業主としてその育児休業を与えるという判断が下ったところに対して給付するという仕組みになってございます。 育児休業制度自体がどういうふうになっていくのかというのに左右されるということでございますので、そこを変えていかないとというか、そこが変わらないとなかなか難しいんではないかというふうに考えております。
○川合孝典君 突然振らせていただくといい答弁をいただけて大変有り難いわけでありますけれども。 要は、雇用形態も雇用期間も過去と違って非常に多様化してきているという状況に置かれておるわけでありますから、そうした働き方で実際にこの雇用保険の適用をどう受けられるようにするのか、セーフティーネットを張るのかということの議論は、過去の考え方の延長線上では既に難しくなっているのが今の労働の現場の実態だと思っておりますので、この点について是非今後議論を深めていっていただきたい、対応していただきたいと思うんですが、大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) これから、今回の場合は労働移動というよりは会社が変わってその場にいる方は変わらないというケースだろうと思いますが、労働移動も十分これからはあるわけですから、実態として継続的に働いている人が形式的に変わったことによってこの育児休業給付を受けられないということが問題ではないかという御指摘は大変意味ある御指摘ではないかというふうに思いますので、そういうケースは幾らでもあり得る様々な労働移動ケース、そういうことをよく念頭に入れながら、今後、今回働き方改革で両立支援のことについてやっておりますし、今回の法律でも御検討いただいておりますが、更に何ができるのかということについて私どもとしては考えていきたいと思っておりますので、今の御指摘を受けてしっかり議論してまいりたいと思います。
○川合孝典君 もう一声といきたいところでありますけれども、是非、まず問題認識共有していただくところから始めないといけないと思っておりますので、是非、良かれと思って制度設計、法律を作った、そのことの結果が労働の現場で必ずしもうまく運用につながっていないという事例というのは、今日はたくさん実はこれ準備したんですけど、余りそういう話してくれるなという声もございましたので、今日は事例として一点だけ、今日は例として挙げさせていただきましたけれども、ほかにも実はたくさん類似の事例というのはあります。皆さん多分御存じだと思います。そうした事例が実際にあるということを踏まえて、今後の議論をしていただきたいと思います。 あわせてなんですが、一定の加入期間を求めるというのは、要はモラルハザード対策も含めて、財政の問題よりも、モラルハザードの問題というところがそもそも議論の入口のところで必ずされているはずなわけでありますが、今回のような事例は、特にモラルハザードの問題には何ら問題がない事例ということでもありますので、やっぱり真面目にきちんと働いてきちんと保険料を納めておられる方が、雇用形態のみが理由となって適正な給付が受けられないという状態をなくす、そのために何をするべきなのかということの議論を是非進めていっていただきたい、これが私からのお願いということであります。 続きましてですが、次の質問に行かせていただきます。課題たくさんありまして、まだ四つしかやっておらぬのですが、二十八問作ってまいりましたが、雇用保険の二事業について少し質問させていただきたいと思います。 今回、雇用保険二事業の理念として、労働生産性向上に資するものとなるよう留意しつつ実施されるものとすると、この旨を明記するということが書かれておりますけれども、この場合でいうところの労働生産性の指標というのは何を指していらっしゃるのかということをちょっと確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(坂根工博君) 労働生産性の指標といたしましては、労働者一人当たりの付加価値額を言っております。具体的な計算式を申し上げますと、まず、分子といたしまして、営業利益、人件費、減価償却費、動産・不動産賃貸料、租税公課を分子といたしまして、これを雇用保険被保険者数で割るということで労働者一人当たりの付加価値額を求めております。
○川合孝典君 計算式はそういうことなんですけれども、いわゆる労働生産性、要は新たな雇用を生み出すためにどうスキルアップにつなげていくのかということも含めての議論ということになるわけでありますけど、労働生産性とか生産性向上というのは、響きとして非常に実はいい響きなものですから多用しがちなわけでありますけれども、実は労働生産性を計算する上では、企業の付加価値、業績、売上高、様々な指標がこの中には含まれることになるわけでありまして、いわゆる求職者個人のスキルアップや失業中の生活維持を行うための二事業の給付という考え方でいったときに、企業業績だとか付加価値というものが、この雇用保険二事業のそもそもの理念になじむのかどうかというところに素朴な実は私疑問を感じたわけであります。 この点について大臣の御見解をお伺いしたいと思いますが。
○国務大臣(塩崎恭久君) GDPも過半数が付加価値ということで、今定義を申し上げましたこの生産性の定義というのが、付加価値を分子に、あとは頭数で割るという意味での生産性を取っているわけでありますが、今回、この生産性要件については、私がかなりこだわりを持って入れ込んだということで、やはり賃金を上げるためには生産性を上げないといけないということであって、やはり暮らしを良くするために働く方々の働きがいを上げていくためには、生産性を上げることで賃金を上げられるようにしていくということで、そういう意味で、やはりせっかく二事業で使う政策が賃金アップにつながらないようではいけないと。それは、別な言い方をすると、企業自体が付加価値を上げられるようになるということは、同時に企業の競争力も付くということでもあるということだろうというふうに思います。 御指摘のように、雇用保険二事業の中には、経済上の理由によって事業を縮小せざるを得ない企業への支援とか、あるいは就職が困難な方の就労支援、障害を持っていらっしゃる方の就労とか、そういうようなための助成金など、いろいろ幅がありますから、当然、この生産性要件を課すことがそぐわない助成金というものも目的別にあるわけでありますから、そこは峻別をしていくというのが基本的な考え方でありまして、そういうことではない限りは、生産性の向上が働く人のプラスになる、賃金アップにつながる、あるいは企業も強くなるということが見込まれるというか期待されるようなものについては、やっぱりこの生産性要件を課して、優遇をしてそちらにできるだけ行っていただくということを私どもとしては期待をしたいというふうに考えております。
○川合孝典君 確認をさせていただきたいんですけれども、この労働生産性向上に資するものが何なのかということについては、何かのスケールというか、指標というか、ルールというものをお作りになるということなんでしょうか。
○政府参考人(坂根工博君) 今、私どもといたしましては、例えば生産性が三年間で六%上がっているといった客観的な指標などを使っておりますし、また、金融機関が個々の企業の事業性評価を行いまして、その事業性評価を参考にしながら労働局が適切に判断するような仕組みも設けているところでございます。
○川合孝典君 その指標というか、考え方というか、ルールというものは明示していただけると理解してよろしいですか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 この生産性要件の関係につきましては、関係省令やあるいは要領の中できちんと措置いたしますので、関係者と十分御相談して対応させていただきたいと考えてございます。
○川合孝典君 その上で御提示いただけるという理解でよろしいですか。
○政府参考人(生田正之君) こういった内容につきましては、周知をするということも大事だと思っておりますので、提示できると考えてございます。
○川合孝典君 気を付けなければいけないのは、生産性、元々ベースの高いいわゆる労働者の方をどう更に付加価値、生産性を上げていくのかという議論とは別に、スキルがなかなか身に付いていない方々が職に就けるように要は研修や様々な教育を行うということを、これ、生産性の考え方というのはどこにその目線を置いて制度設計するのかで、本来救われるべき人が救われないような状況、給付対象となるべき方が給付対象にならなくなってしまう可能性、懸念というものも当然あるわけであります。 今回の法の改正の趣旨の中では余り注目されていない部分ではありましたが、労働生産性を向上させるという、私自身も生産性向上の活動は長年にわたってやってきた人間でありますのでそのこと自体は一切否定するものではないんですけれども、扱い方を間違えるとそういう危険性もはらんでいるということについては是非念頭に置いた上で今後の議論を深めていただきたいというのが私からのお願いということであります。 次の質問に入らせていただきたいと思いますが、研修、教育の話が出ましたので、専門実践教育訓練について一点だけお伺いをしたいと思います。 今回、対象講座についても範囲を広げていくということについては法案の中身に記載されておりますけれども、どういう考え方に基づいてこの訓練講座、対象講座を今後見直していくのか、対象を拡大していくのかという考え方についてちょっと確認させてください。 よろしくお願いします。
○政府参考人(宮野甚一君) お答えをいたします。 専門実践教育訓練給付の対象講座の基本的な考え方でございますけれども、これは、働く方の中長期的なキャリア形成に資する特に専門的、実践的な教育訓練を指定をするということとしております。 具体的に申し上げますと、業務独占、名称独占の国家資格の取得に結び付く養成課程、専修学校や大学等が実施する課程であってその職業実践性を文部科学大臣が認定する課程等々、業種、職種を問わず、専門性、実践性が高く、その教育訓練を受講することが再就職やキャリアアップに結び付くものであると期待される課程の類型を対象としてまず位置付けております。さらに、これらの課程の類型に該当する講座であって、修了者の就職・在職率や資格の受験率、合格率等の指標について一定以上の実績を有しているものを対象講座として指定をしております。 今後とも、専門実践教育訓練給付の対象講座を拡充するに当たりましても、これまでと同様の基本的な考え方によりまして、客観的な基準の下で指定を行っていく所存でございます。例えば、就業者数の増が見込まれる高度IT分野の講座などについて、レベルや資格の受験率、合格率等につき一定の要件を満たすものを拡充していくということを考えております。
○川合孝典君 丁寧な説明ありがとうございます。 大臣に是非今後検討課題としてちょっと記憶の隅にとどめておいていただきたいのは、声として実はありますのは、そのITだとかいわゆるハイスキルな労働者をどう育てていくのかということが一つこの対象講座の選定に当たっての大きなルールになっておるわけでありますが、その考え方と同時に、もう一つ是非入れていただきたいなと思っておりますのは、人手不足の業種ですね、資格が必要で人手不足な業種であって、そういうところに労働力を誘導していく、そういうところに人手不足対策としてこの講座を、うまくこのルールを活用するということが恐らくやろうと思えばできるんじゃないのかということをちょっと外から見ていて感じておるわけであります。 したがいまして、IT技術者とかいわゆる専門知識を付けることで付加価値の高い労働者を生み出すということとは別に、もちろん一般の講座もあるわけでありますけれども、それとは別に、労働移動を円滑化させるため、人手不足業界に対して労働力を移動させるためのツールとして、この対象講座の認定の考え方というものをそこへ含んでいただきたいなと私は思っておるんですが、この点について大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 産業の高度化というのが必ずこれから更に進んでいくわけでありますから、その際に、働く人が新たな技術やイノベーションを生み出す力を付けるための教育訓練というのはやはり基本的に大事であって、それなくして新しい仕事に移るということはなかなか難しいんだろうというふうに思います。 したがって、産業の高度化、言ってみれば成長産業にできるだけ移りやすくするためにも、この専門実践教育訓練給付を使った教育訓練を更に充実をさせていくということは新しい産業構造のためにも大変大事だというふうに思っておりますので、御指摘の点をしっかりと受け止めてまいりたいと思います。
○川合孝典君 是非よろしくお願いしたいと思います。 時間が参りましたので、最後の質問をさせていただきたいと思います。 育児休業制度に関して確認をさせていただきたいわけでありますが、御承知のとおり、今回のこの法改正なんですけれども、実は前回法改正、改正育児・介護休業法が今年の一月一日から施行されたばっかりと、こういうことでありまして、改正法が動き出したばっかりのこの時期に再改正を行うということについて、これ、公労使共に時期も含めて疑問の声が実は上がっております。有識者の方々の中には、公労使の議論を軽視するものではないのかという、こういう指摘もあるわけでありますけれども、この時期にこれをやられた理由というものについてお聞かせいただきたいと思います。 あわせてなんですが、雇用均等分科会の議事録を拝見いたしておりますと、これまで議論を進めている状況の中にあって、保育所整備が間に合わないという外的要因によって育児休業期間の延長という企業の負担を増すことになる法改正がなされるとするならば、使用者側を代表とする委員として遺憾に思うという、こういう実は意見も、これは使用者側からも実は出てきているわけであります。 そうしたことも踏まえて、保育所が足りないから、待機児童対策がなかなか進んでいないからという理由でもって、今回、育児休業期間を、保育所が見付からなかったという要は例外中の例外ということではありますけれども、延長をするという、こういう措置をとられるということについて、本当にいわゆる法律の改正の在り方として正しいのかなということに疑問をちょっと持っております。この点について最後に大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 特に、委員御指摘の最後の保育の取組についてというところはまた大臣からの御答弁があるのかもしれませんが、私の方から、まず、今回なぜこのタイミングでというところについて事実関係を御説明をさせていただきたいと思います。 育児・介護休業法につきましては、今御指摘のように、昨年の通常国会で、妊娠した労働者あるいは育児休業を取得した労働者の方々の就業環境を整備する、不利益処分にさせないというような内容でありますとか、あるいは介護休業制度の拡充という趣旨の内容で改正をさせていただきまして、それについてこの一月から施行をさせていただいているという段階でございます。 今回の改正内容の提案につきましては、特に現在、都市部を中心に待機児童が多くて、一歳時点で子供が保育園に入園できずに離職せざるを得ない方がこれまた一定数おられるということを私ども受け止め、また政府としましても、昨年八月の未来への投資を実現する経済対策ということでこの分野についての対策の必要性が訴えられたということもありまして、私ども、労働政策審議会において昨年の九月から御議論をいただいて、十二月に建議をいただいて、その中で、今回の改正内容につきましては、緊急的なセーフティーネットとして、保育園に入れない場合等の育児休業期間の延長期間を最長一年六か月から最長二年までに延長できるという内容を提案させていただき、御賛同をいただいたということでございます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、あくまでもこれは緊急的なセーフティーネットだということは今も説明をいたしましたけれども、それはそのとおりでありますが、大事なことは、やっぱり男性も育児休業をしっかりと取れるということに社会全体が変わっていかなきゃいけないということのために、じゃ、更に何ができるのかと。 先ほど御指摘のように、前回の改正で、例えば努力義務で個別に取得を勧奨する仕組みを事業主がやらなきゃいけない、あっ、今回、ということで、それから、育児目的休暇を新設するといったようなことをやってまいりますが、やはり保育の受皿の整備を我々としては更にやって待機児童の解消を、常時解消していけるようにする、そういう体制をやっていく中で、やはり男性に育児休業を取ってもらえるように何が更に追加的に政策として我々できるのか、このことについては引き続きやっぱりしっかり議論していかなきゃいけないというふうに思っております。
○川合孝典君 終わります。
○石橋通宏君 民進党・新緑風会の石橋通宏です。 川合委員に続きまして質問させていただきますが、先週、本会議で代表質問させていただいて大臣からもるる答弁をいただいておりましたが、本会議質問でありましたので、かなり答弁、丸めて答弁をいただいておりますので、具体的な部分でまだ残している部分がありますし、先週来の当委員会での質疑で各委員から重要論点についてるる質問がありましたけれども、今日これが私にとっても最後の雇用保険法等改正案質疑になろうと思いますので、整理も込めて質問させていただきたいと思います。 まず、雇用保険法一部改正案に関連して何点かお聞きをしていきます。 先ほど川合委員から、国庫負担の在り方について幾つか重要な指摘がありました。改めて、大臣、川合委員が指摘された実態がずれているという部分について重ねて、ちょっと今日は委員の皆さんとも共有の意味で質問したいと思いますが、大臣も本会議でこの国庫負担の位置付けについて、失業が国の経済政策、雇用政策と関係が深く、政府もその責任を担うべきとの考え方により、労使と国の三者で負担を等分することとしたという大変重要な答弁をされております。 お手元に資料一をお示しをさせていただきました。改めてこれ見ていただくと、雇用保険財政収入に占める保険料収入と国庫負担の違いというのを見ていただけるのではないかと思います。国庫負担、こんだけなんです、たったこんだけ。たったこんだけが、更に今回本則の十分の一になるということになります。来年度予算、最後のところを見ていただければ、労使負担約一兆円です。国庫負担、たったの二百四十六億円です。 これ、労使と等分の負担なんですか、大臣。大臣、この状況を御存じなんだと思って等分と言われているのかどうか分かりませんが、大臣、この状況について、等分の負担、国されているのか、見解をお示しください。
○政府参考人(生田正之君) 雇用保険の国庫負担につきましては、委員御指摘のように、四分の一、最初三分の一だったんですけれども、今四分の一ということで法律の本則に書いてございまして、その理由といたしましては、やはり国が、経済政策あるいは雇用政策と非常に関係が深い中で政府が責任を負うべきだということで負っておるところでございまして、その考え方が今回の改正で変わったものだとは全然思っておりません。 今回の改正につきましては、あくまで三年間の時限ということで、三年たてば自動的に戻るという仕切りの中で導入しているものでございまして、最終的に負担額がその三年間に限り少なくなりますけれども、基本的な考え方は一切変えないという考え方で立案したものでございます。
○石橋通宏君 全然答弁になっていません。これが等分の負担なんですかと、考え方が変わらない、でも実態がずれている、この点についてどういうふうにお考えになっているのかということを聞いているわけです。 大臣、重ねて、これまで、今、生田局長は今回はと言いましたけど、これまでだってずっと減額措置が暫定といいながら続いてきて、これまでだってこんだけしか国庫負担なかったんですよ。それが更に十分の一に減額になるわけです。だから、これまでも全然等分の負担じゃないでしょう。それをどう考えるかと大臣に政治家の答弁を求めているわけです。 それで、大臣、本会議の答弁でも、これまで暫定といいながら減額で千二百億円、毎年財源が浮いていたと、今回更に一千百億円財源が浮くんだとお認めになって、一般会計予算全体で適切に使われると。何に使われているんですか。 お手元の資料二、見てください。職業安定行政関係の予算、いろいろデータいただいてグラフ作ってみました。政府、雇用安定施策で責任持っていろいろやっているといいながら、一般会計予算で、じゃ、どんだけの安定施策で使われているのか。こんだけですよ、ほぼ下にはっているじゃないですか。こんだけしか国の責任を果たしていただいていない。さっきの雇用保険財政でも一般会計でも労使雇用の安定が第一といいながら、こんだけしか国の責任を果たしていただいていないわけです。 大臣、これ見てどう思われますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この間の答弁で申し上げたように、二十九年度予算における十分の一への引下げで生じる財源一千百億円程度ということでございますが、その際に、今お話があったように、一般会計予算全体の中で適切に使われるということを申し上げたわけでありますけれども、今、この一般会計で行われている予算はこれしかないと、こういう御指摘でございました。 何が雇用にとってプラスなのかというのはそれはいろいろあって、直接的な雇用対策ということももちろんそのとおりでありますし、それが今少ないじゃないかという御指摘については、それはそれとして受け止めなければいけないと思っておりますけれども、全体として雇用情勢がここまで改善をしてきているということは、いろんな形での一般会計の使い方の中で経済が活性化をし、そして雇用が改善をするということも、これは無視できない事実でもございますので、そういう意味で一般会計予算全体の中で適切に使われているものだということを申し上げたというふうに思います。
○政府参考人(生田正之君) 恐縮でございます。若干の補足をさせていただきます。 それで、一般会計につきましては、委員御指摘のように、安定関係の一般会計、こういうグラフになってございますけれども、雇用状況が非常に厳しいときにつきましては補正予算という形で一般会計が措置されているケースもございます。例えば、リーマン・ショック、平成二十一年のときでございますけれども、二十一年の補正予算で、一般会計、国庫負担を除きましても五千四百四十四億円の措置がされてございます。ですから、状況に応じまして一般会計予算の確保につきましても私どもとして努力はしてまいりたいというふうに考えてございます。
○石橋通宏君 大臣から受け止めなければならないという御答弁がありましたので、是非しっかり受け止めてください。 今、状況が良くなっていると大臣繰り返し言われていますが、その中でも結局労使の負担でこれだけの様々な事業をやられているわけです。だから、国の責任、等分の負担と。であれば、それが等分の負担になっているんですかと。結局、国の責任を減らして労使の負担でこれだけの事業を引き続きやられている、それが違うんじゃないかということを指摘をさせていただいているわけです。 資料の三、これはもう皆さんも重々御承知だと思いますが、雇用保険制度の全体像、いろんな給付、いろんな制度、いろんな事業をやっておられる。じゃ、それぞれどんだけの本則の国庫負担が決められていて、それがこの間暫定措置といいながら減額をされてきて、今回赤字の数字で示しておりますが、今回の減額で更にこれだけ国の責任が減じられるわけです。責任放棄じゃないかと指摘しているのはそういうことなんです。こんだけですよ。だから、大臣、是非この実態、実情も受け止めていただいて、それで発言をいただくのはやっぱり厚生労働大臣の責任だというふうに思います。 これ三年間の時限だと先ほど川合委員に対する答弁でも繰り返し述べていただきましたが、先ほど大臣もちらっと雇用保険財政の安定を云々と言われた。とすると、三年後に結局、財政は安定しているからまたその十分の一延ばしましょうと法改正出してこられるのではないかと、それを心配しているわけです。 それも含めて、雇用保険財政がどうなろうとも絶対に十分の一延長することがない、再度確認答弁をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは先ほど答弁申し上げたとおりで、本則復帰についても法律上明記をしているところでありまして、私どもとしても、今回はこの三年間の暫定ということで、平成三十二年度以降、この実施に向けてできる限りこれ努力をしていかなければならないというふうに考えているからこそ、三年間ということが法律上明記をされているわけでございます。
○石橋通宏君 三年間ということで大臣、今答弁いただきましたので、これはもう三年間、厳に限っていただくということでこれ重ねて要求しておきたいと思います。 その上で、もう一つ、自発的離職者の三か月の給付制限期間について確認をしておきたいと思います。これ、昭和五十九年改正で三か月延長導入されているわけですけれども、改めてこれ、政策の目的、その効果の検証、どういうふうにお考えになっているか、端的に教えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、導入趣旨について、この給付制限についてお尋ねがございましたが、正当な理由のない、御自分で自己都合でお仕事を辞められる方々につきましては、安易な離職により繰り返し基本手当を受給するということを防止をしないといけないということで、早期再就職を促進する観点から三か月の給付制限期間を設けているところでございます。
○石橋通宏君 確認ですが、この対象となる、三か月給付制限の対象となっている労働者、これ失業給付等の受給資格者全体に占める割合って今は一体どうなっているんですか。これ事前に資料いただきましたので、これは局長で結構です。
○政府参考人(生田正之君) 受給資格を平成二十七年度で受けた方のうち三か月の給付制限の対象となった方は七十五万人いらっしゃいまして、六五%となってございます。
○石橋通宏君 かなりの割合になるんですね。 それで、今、大臣は正当の理由がない安易な離職云々とおっしゃられましたが、じゃ、三か月給付制限の対象となっている方々、この方々がみんな安易な離職なのかどうか、これって客観データがあるんですか。
○政府参考人(生田正之君) 自己都合退職された方につきまして、安易な離職かどうかということについて直接示すようなデータというのはございません。 ただ、私どもの方でアンケートを、平成二十五年度の対象者、各安定所で基本手当の受給資格決定を受けた方につきまして取った結果によりますと、自己の希望や都合による離職者につきましては、それ以外の受給者と比較しまして、受給終了時期にもかかわらず一刻も早く就職したいと考えていたというふうに考える方の割合が非常に低くて、このような実態を踏まえると、給付制限期間の短縮については慎重に対応すべきだと、検討すべきだということで、これまでも給付制限制度というのは残ってございますし、今後どうしていくかというのは、そういうことを踏まえながら考えていかないといけないということだと考えております。
○石橋通宏君 そのデータは事前にいただいたんですが、必ずしもそれがじゃ本当に実態を示しているのか、ちょっと疑問があります。 なぜこれ確認するかというと、昨今、残念ながらブラック企業問題等々、結局、自発と強要されている、若しくは自発と偽装されている、そういう形の自発的な離職者、これもやっぱり現にあるというのは、これ厚生労働省も把握しているはずだし、問題認識はされているはずです。これ一体どうやって、そういう本来自発でないのにもかかわらず自発として記録されてしまっている、その方々を区分けをして、そういう方々についてはちゃんとした手当てしなきゃいけない。これ、どういうふうにやられているんですか。やられていないんですか。
○政府参考人(生田正之君) 今委員御指摘になりました離職のいろんな理由がございまして、本来、自己都合じゃないのに企業から圧力を受けて辞めざるを得なかったというふうなケースにつきましては、企業側の提出書類だけでチェックするというか、企業側の申告だけでチェックするわけではなくて、御本人の確認ということをきちんとやって、それで、御本人の確認内容と、それから企業側の出した書類がそごがあるようなことであれば、きちんとハローワークで調べまして、内容を是正させて給付制限の対象から外すというふうなことは日常的にやっておりまして、今後ともそういった取組というか取扱いをきちんとしていきたいと考えてございます。
○石橋通宏君 参考までに、今局長そうやって答弁されるので、企業の申出と本人確認の結果、違ったので自発的ではないと判断をされて給付が決定された例というのはどれぐらいあるんでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 今ちょっと手元に数字がないわけですけれども、ハローワークの現場に伺いますと、存在するのは事実でございます。数は示せなくて申し訳ございません。
○石橋通宏君 これ、是非データ、後ほどで結構ですので、いただければ実態もう少し確認できると思いますので、それを踏まえてまた今後確認したいと思いますが。 これ、大臣、安倍政権の下で、これまで失業なき労働移動、成熟産業から成長産業へ、そういうことも言われているわけです。つまりは、自発的離職者の中には、自ら成長産業への移動を希望されて辞めて、いろんな資格を身に付けるとか新しいチャレンジをするとか、そういう方々も多数おられるはずです。であれば、これ三か月、新しい状況の下で、そして安倍政権の政策の下で、むしろ積極的労働施策の観点から、これ、そういう方も応援するんだということも考え得るのではないかと。このまま三か月でいいのか、これはやっぱりもう一度、状況も踏まえて再検討すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき、なぜ三か月なのかということに対してはお答え申し上げておりますが、例の労働移動支援のための助成金については、その趣旨と違う目的で使われるという事実があって、この委員会でも大分御指摘をいただいて、全面的に見直しを労政審でもしていただいたところでありますが、おっしゃるように、自発的に辞めて、その次のより付加価値の高い産業に移っていくということについては、これは我々としても応援をしなければいけないんだろうというふうに思います。 この今の御指摘の問題については、雇用保険制度において、給付制限期間中であっても早期に再就職をしたという場合には再就職手当というものを支給をしておりますので、再就職先の中には成長産業も今御指摘のように当然含まれ得るわけでありますから、成熟産業から成長産業への労働移動政策を進めるということに関しては、今のように再就職手当を、三か月よりも手前でやれば残りについてはしっかり給付するということで、整合性の取れた政策として私どもは続けていかなきゃいけないというふうに考えております。
○石橋通宏君 はっきりしませんが、事前にいろいろデータいただきましたけれども、結局三か月の給付対象、先ほど七十数万人という数字もいただきました。必ずしも三か月で皆さん就職されているわけでは全然ありません。三か月間で就職できずに、その後も就職活動をずっと続けられて、給付受けておられる方も多数おられます。こういう実態もある。そして、今のように積極的に移動されたいという、そういう方。 企業に対して、まあリストラ支援金云々という問題ありましたけれども、そうじゃなくて、より労働者、積極的に考えられる方も含めてどう応援していけるのか、その観点から是非これ見直しも含めて検討していただきたい。重ねてお願いをしておきたいと思います。 最後に、今、労働移動支援助成金の関係も少し話になりましたので、改めて皆さんの資料のお手元四とそれから五で現状について示しておきました。 これ、鳴り物入りでと言っていいんでしょうか、安倍政権の下で三百億円以上に増額をされて、我々さんざん、これリストラ助成金に使われるぞと、駄目だよこれは、ずっと言ってきた。そうじゃないと塩崎大臣も就任以降答弁をされたわけですが、昨年、残念ながら、あの王子ホールディングスの問題が発覚をして、結局そういう形で不適正にこの助成金が使われていたと。今大臣答弁いただいたように、昨年改善策について対応いただいて、今その実行途上にあるというふうに理解をしておりますが、これは結局、資料四の状況を見ていただくと、実績としてもお寒い状況です。 そして、資料の五が問題なわけですが、これどういうふうに評価をされているのか。実際に労働移動、成長産業、でも大半の労働者給料下がっているわけです。非正規雇用への転換も多数あるわけです。 大臣、これで本当にこの助成金、所期の目的は達成されているんでしょうか。もういいかげん、これやめちゃうことも含めて、何か根本的に見直さないと、結局労働者のためにならないんじゃないのか。これ大臣、どう捉えて来年度以降やっていく決意なのか、改めて確認だけしておきたいと思います。大臣、答弁お願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) もちろんこれは労働移動する際のケースで様々あることはそのとおりでありますし、また、当然おっしゃるように、できれば前の賃金よりも高い賃金になるぐらいの移動が行われることがたくさん出てくるということが望ましいことはそのとおりだと思っております。 これは去年の通常国会でいろいろな御指摘をいただいて、去年の八月に、一層着実に成長産業への労働移動というものを進めるために、例えば、実現した場合に受入れ企業に対する人材育成の助成であったり、そういうようなことを優遇するなどの制度の見直しでもって当初の趣旨が貫徹できるような、実現できるような、そういう制度に衣替えをし、また労政審でも議論をいただいたところでございました。 この見直しの実績については今お示しをいただいているものもありますが、再就職が実現して支給申請までに一定の期間を要するわけでございますので、まだこれから出てくることになるわけでありまして、見直し前の制度の対象となった方の再就職状況を見ますと、平成二十六年四月から二十八年十二月までに再就職した方のうち雇用形態が無期フルタイムの方の割合は六五・八%、それから平成二十六年度に再就職支援を開始をした方のうちで再就職後の賃金が離職前の八割以上の方の割合が三一・六%となっておりまして、これをどう評価するかというのはいろいろあろうかと思います。 本助成金の平成二十九年度の予算、これにつきましては、制度見直しに伴う縮減を図る一方で、成長企業が成熟産業から転職者を受け入れて行う、先ほど申し上げた能力開発とか、あるいは賃金アップの場合、こういったものは優遇をして助成を拡充すると。それから、中途採用を拡大して生産性を向上させる企業の助成についても新設をするということで約九十七億円を計上してございます。 本助成金については、今後とも、今般の見直しあるいは制度拡充の効果をよく把握をしながら、適切な運用が図られるように不断の見直しをしていきたいというふうに思います。
○石橋通宏君 この資料の五をどう評価をするかですが、これ一〇〇%からそれ以上って一割しかおられなくて、残りは九割という見方もできるわけです。相当に下がっておられる方々も結局おられるというのが実情ですので、これ今回の改善策でどうなるのか、これは我々も引き続きしっかりウオッチをしていきますので、これ大臣、今答弁ありましたので、全力で正しい、本当に労働者のためにとっていい形でこれが使われる、それを期待しておりますので、これは是非それで全力でやっていただきたいということをお願いをして、職業安定法に移りたいと思います。 最初少し別の案件聞こうと思いましたが、時間もありませんので、これ後に、時間があれば聞かせていただくことに回させていただいて、最初に本題に入りたいと思います。 これ衆議院段階から、今回、労働条件の変更の明示義務云々が相当な議論になりまして、本会議でも質問させていただきましたし、先週も各委員からこの点取り上げられました。改めて整理をして、大事な点ですので確認をさせていただきたいと思いますので、大臣、是非前向きなしっかりとした答弁いただきたいと思いますが。 そもそも職業安定法の趣旨、それから今回、求職者の保護、これを何としてもやりたいということで提案をされていると理解をしております。とすれば、まずは大原則として、安定法の第五条の三第一項、募集時の明示義務、これがいかにちゃんとなされるのか。募集の当初の段階で十分かつ的確な労働条件の明示というのがやっぱり極めて大事だというふうに思いますが、この点について、まず大臣、見解をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘の点は大変重要だと私どもも思っています。現行の職業安定法では、働く方が労働条件を認識をした上で求人への応募それから労働契約の締結、これに向けた事業主との交渉を行うことができるように労働条件の明示を義務付けているわけでありまして、こうした規定の趣旨に鑑みていきますと、募集の、今お話があった当初、最初の段階で適切に労働条件が明示されることが重要だということはそのとおりだと思います。
○石橋通宏君 これは本当に大事なところだと思います。 今、当初の段階でということも答弁いただきましたけれども、これつまりは、そもそも、求人募集がある、広告なら広告が出されるというその段階で本来十分な情報が提示される、明示されなければならないという趣旨、かつ、もちろん広告なんかの場合にはスペースの関係等で十分なそこには明示ができないということも、それはもちろんあろうかと思います。でも、その場合でも、それに対して、仕事を探されている方が興味を持って、これどういう具体的な条件なんでしょうかとファーストコンタクト、いわゆるこれまでもいろいろ出てきておりましたが、その段階でそこに載っていなかった情報についてもきちんと明示をされるべきであるということだというふうに思いますが、これもそういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 募集あるいは職業紹介を行う際に労働条件を明示するということを義務付けているということは先ほど申し上げたとおりでありますけれども、その趣旨に照らしてみると、可能な限り速やかに明示は行われるべきと考えるべきだろうと思います。 具体的には、原則として求職者と、今ファーストコンタクトというお言葉がありましたが、最初に接触する時点までに明示が行われるべきであって、やむを得ず労働条件の一部を別途明示することとするときは、その旨をそのときに明示をしておくべきだというふうに考えております。
○石橋通宏君 これも重要なポイントだと思います。そのときに明示ができなかった部分については、この点については明示していませんということを明示をするんだという話でした。もちろん、それが重要な情報であるべきではないというふうには思いますが、少なくともその段階で明示ができないもの、まあこれは状況、場合によってはあるんだろうなというのは理解できなくもありません。それがちゃんと明示をしていなければならないという答弁は、これは重要な答弁だったと思います。 そこに、とりわけ今求人詐欺問題等々、今回そういうこともあってこれ提案をいただいているんだと思いますが、特に固定残業代の問題、さらには試用期間などの問題でやっぱりトラブルが多いというのは、これはもう皆さんも御存じのとおりです。それに対してやっぱり明示がきちんとされていない、はっきりとされていない、こういうところが問題だということを考えれば、こういった固定残業代に関わる話、試用期間に関わる話、こういったことも当然、先ほど言っていただいた当初の募集時というところの明示、ここに含まれる話だというふうに理解をしていきますし、その具体的な措置やっていくんだということだと思いますが、大臣、これもそれでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 昨年十二月だったと思いますが、労働政策審議会の建議がございましたが、それを踏まえると、今御指摘の固定残業代、これについては明示が当然必要だということで、それを明確化することが大事だと思います。 それから、試用期間についても御指摘ありましたが、その有無と、試用期間があるときはその期間を明示の対象に追加すること等を、建議を踏まえれば、要は私どもとして予定をしているということでございまして、これらの事項も含めて、現行の職業安定法に基づく募集あるいは職業紹介を行う際の労働条件明示につきましては、先ほどお答え申し上げましたが、可能な限り速やかに行われなければならないというふうに考えております。
○石橋通宏君 ということは、今の点も含めて、さらには先ほどの、その時点でどうしてもやむを得ず明示ができない部分は明示ができないということを明示するということも含めて、それをしなかった場合とかについてはこれは処罰の対象と当然なり得ると。もちろん、虚偽で、本当は明示ができるのに明示しなかったとかいうこともあろうかと思いますけれども、そういうケースに対してはこれは虚偽と判定され得る、判定されればもちろん処罰の対象とするんだと、これもその点、確認させていただいてよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のとおり、不的確な明示が虚偽の条件の提示に当たるかどうかというのは、当然個別のケースでいろんなことがあるんだろうというふうに思いますので、そういうときは個別に判断をいたしますが、するべきだと思いますけれども、今御指摘のように、該当する事案も当然あり得るというふうに思います。
○石橋通宏君 これは是非積極的な意味合いで、これはもうやっぱり、そういう不適切な形があればこれは処罰の対象となるんだという形でそれを是非担保していただきたいと思います。その意味も含めて、今幾つか重要な、大臣、御答弁もいただきました。問題はそれをどうちゃんと担保できるのかということだと思います。 これやっぱり今言っていただいたようなところ、これ省令で明確に規定をしていただくべきなんだろうなというふうに思うわけですが、具体的にどう担保されるのか、併せて確認をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 募集あるいは職業紹介を行う際の労働条件の明示につきましては、可能な限り、先ほど来申し上げているように、速やかに行われるべきだということだと思いますが、具体的には、先ほどもお話が出ましたけれども、原則として求職者と最初に接触する時点までに明示が行われるべきだということがまず第一点。やむを得ず労働条件の一部を別途明示するということは、先ほど来繰り返されているように、その旨を明示をこれもするということだと思います。 こういう考え方は職業安定法に基づく指針において明確に定めてまいると、そしてこれを踏まえた明示が行われるように広く周知をし、また指導もしていくということを私どもとしてはやってまいりたいと思っております。
○石橋通宏君 我々の考えは、これ是非省令でしっかりと規定をしてほしいということですし、そのことを排除せずに考えていただきたいと思いますが、いずれにしても、きっちりこの辺担保をいただいて徹底していただくということが何より重要だと思いますので、この点、今大臣の答弁も踏まえてやっていただきたい、我々もしっかりウオッチをしていきたいというふうに思いますので、そのことは申し上げておきたいと思います。 その上で、今回提案をされております変更の明示の義務化についてでありますが、これやっぱり重ねて変更の明示も速やかにやっていただかなければならないというふうに、当然だと思うわけです。雇用契約締結の間際のようなタイミング、もう言われたってどうにもならないようなタイミング、それじゃいけないというふうに思います。これ大臣も同じ考えだと思いますが、それを改めて確認してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の法改正で新たに義務化をすることになっております労働条件の変更等の明示、これにつきましては、労働条件が確定をした後に労働契約を締結するか否か、求職をされている方が考える時間が確保されるということが大事だというふうに思っています。それは寸前に示されても考える余裕はないわけでありますから、考える時間というものが確保されるように可能な限り速やかに変更について示すということが大事だと思っております。 この点につきましても、改正法の施行に向けてその旨を指針で明確に定めたいというふうに考えておりまして、これを踏まえた明示が行われるように周知、指導も当然やっていくということでございますので、この指針の中でしっかりと皆様方に分かりやすいように示していきたいと思っております。
○石橋通宏君 確認ですが、とすると、大臣、今、考える時間の確保と言われましたが、考える時間っていろいろそれぞれ状況があるわけです。考える時間はあってももうそれを受け入れざるを得ない状況というのもやっぱりあるわけで、これ非常に死活的な重要なポイントだと思うわけです。 先ほど、そもそも当初の段階でちゃんと明示がされなければならないというふうには確認をいただきました。とすると、その当初の明示から何らかの、これどうでもいいという話ではないと思うんです、何らかの合理的な理由、もう本当にやむを得ない理由、そういう理由があって変更が生じた段階でやっぱり明示がされなければならないし、それがちゃんと理解される形で伝わらなければならない、そういう理解で先ほどの答弁をされたということで、大臣、これもよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 繰り返し申し上げますけれども、この募集あるいは職業紹介を行う際に明示された内容を変更して労働条件を確定させる際には、労働契約を締約するか否か、求職者が、先ほど申し上げた、考える時間が必要だと。この表現ぶりがどうなるかは別にして、そこのところはしっかり考える時間が確保されるような表現ぶりにしたいと私は思っておりますが、この労働条件の変更等の明示は、おっしゃるように、可能な限り速やかに求職者が理解できる方法で行われなければならないというふうに考えております。また、働く方から労働条件の変更の理由等について質問された場合、この場合は、事業主は当然適切に説明を行うべきというふうに考えております。 指針において明確にこれを施行に向けて定めてまいりたいと思っておりまして、これを踏まえた明示等が行われるようにしっかりと広く周知をし、指導もやっていきたいというふうに思います。
○石橋通宏君 特に新卒者の問題もこれまでも議論をされてきました。もうこれも、大臣も重々共有いただいていると思います。新卒者、新規学卒者、これはもう本当に死活的に、それからの人生のことを考えれば、求職活動、重要なわけです。特に新規学卒者の場合には、別に自分で労働条件交渉するわけじゃありませんし、そもそも求職活動を通じて内々定もらったり内定もらったり、いろんなプロセスの中で、自分で最後どこにしようか、本当に将来懸けて判断をされるということであると、これは先ほど考える時間とも言われましたけれども、これやっぱりそういう判断の中で、ちゃんとした労働条件の明示がされていないと正しい判断できないわけです。だから、余計に新規学卒者、新卒者の場合にはこの労働条件の明示、変更の明示、本当に重要だというふうに思いますが、基本的にやっぱり学卒者の場合には、明示された労働条件が変更されるようなことがあってはならないというふうに思いますが、これ大臣、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、新卒者は全く社会に出るのは初めてという方が多いわけで、世の中にだまされるだのようなことは知らない学生さんが社会に出る際の初めての言ってみれば契約につながるものだと思います。したがいまして、新卒者については、労働契約締結時の労働条件が募集時の労働条件から変更されたことに気付いたとしても、もう就職活動終わっちゃっていますから、改めて就職活動を行うことは難しいということになれば、まさに最初の職業への就き方でつまずいてしまうということになるので、これは避けないといけないというふうに我々も強く思っております。 そのために、新卒者向けに明示をいたしました労働条件を変更することは不適切だと考えておりますので、その旨を指針で明確にし、周知、指導をしてまいりたいというふうに思います。
○石橋通宏君 今大臣から、新卒者向け明示した労働条件は変更することは不適切だというところまでしっかりとした答弁をいただきました。原則変更しちゃいかぬということだというふうに思います。また、これ指針ということで、そこがどうかというのは強く思います。本来はこれやっぱり省令でやるべきだというふうにも思いますが、今大臣から明確な答弁をいただきました。 それで、先ほど来、変更の明示、やっぱり大切なのは、さっきの、繰り返しますけど、そもそもの当初の明示があって、やっぱりそこが大事なので、変更は変更があった段階でこれちゃんと明示をする、これも今答弁いただきました。でも、やっぱり安易な変更を許しちゃいかぬと。そうしたら、そもそもの明示がいいかげんにやられちゃったら、これまた結局意味がないわけで、そうすると、いつどんな理由でも勝手に一方的に変更していいというものじゃないんだというのは、これやっぱり意思を明確にしておいていただかないといけないと思いますが、これ、変更の理由というのはやっぱり安易になってはいけないと、そもそもの明示が、変更というのはよっぽどやっぱり合理的正当性がある変更でなければならないんだと、これも是非明確に規定していただきたいと思いますが、これもそういうことでよろしいですね、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 募集の最初の段階できちっとした労働条件を明示することが大事だというのが基本だというふうに思っていますが、そのまま労働契約における労働条件になることが当然期待をされて、変わらない方がいいわけでありますが、しかし、仮にその変更がある場合には、安易にはまず行われてはならないというのが第一点だと思います。 さらに、求人票や求人広告で明示をした労働条件を変更し、求職者にその変更等の明示をした場合には、求人票や求人広告の内容も改めて検証し直して、求人の出し直しとかあるいは求人広告の修正を行うべきということも考えなければならないと思います。 なお、募集などの当初の段階での明示が職業安定法に抵触するような場合は、労働条件変更等の明示をしたとしても、必要な指導等を実施をしなければならないというふうに思っております。 今申し上げたような考え方については指針において明確に広く周知をして、そして指導をしっかりとやっていかなければならないというふうに思います。
○石橋通宏君 安易な変更というのはいけないんだということ、これはしっかりと厚生労働省としても明記してやっていただくということだったと思います。 先ほど一点確認を飛ばしましたが、学卒者の場合、先ほど幾つか大事な確認もいただきましたけれども、これやっぱり遅くとも、いわゆる内定が出るまでに文書をもって労働条件等が確定的に明示されるべきだというふうに思っておりますが、これもそういう確認でよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、就職活動のやり直しというのはなかなかこれは利かないわけでありますので、遅くともと、今、石橋先生はおっしゃいましたが、まさに遅くとも就職内定までに労働条件等が明示をされなければならないというふうに思っております。これが原則だということです。
○石橋通宏君 ここもしっかりとそういう方向で決定していただきたいと思います。 最後に、今いろいろと大事な答弁、当初の明示、それから変更の際ということで整理、確認をいただいておりますけれども、やっぱり、募集の段階で一体どういう情報がちゃんと提供されなければならないのか、分かりやすい形で、誤解のない形で示されなければならないと。これはやっぱり今回の法改正の趣旨も踏まえて、例えばモデル求人票のような形で、ちゃんとこういう形で分かりやすくここまで示せということも含めてこれはやっぱり整備すべきだというふうに思いますし、広告求人サイト、そういったところも基本的にはそういうモデル求人票的なものを準拠して、そういうちゃんとした情報が提供されるようにということも含めてこれはやっぱり徹底をしていただきたいというふうに思いますが、これもそういう方向でちゃんとやっていただけるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 具体的な事業の話でございますので、私が御答弁させていただきます。 民間の職業紹介事業者につきましては、各社がそれぞれ創意工夫をした事業運営をしているものと考えておりますけれども、労働条件の明示がより適切に行われるよう、今後はハローワークの求人票を参考とするよう勧奨することといたしたいと思っております。その際、当委員会でも何度か御指摘いただきましたが、総合的な職場情報提供サイトの活用なども検討してまいりたいと考えてございます。 また、求人広告の募集情報等提供事業につきましては、求人情報の質の向上に向けた業界の自主的な取組を促すための委託事業を行っております。この委託事業の中で、業界横断的なガイドラインを策定しまして普及を図ることとしておりまして、これにより求人広告がより適切なものとなるよう促してまいりたいと考えてございます。
○石橋通宏君 やっぱり今多くの皆さんがそういう求人サイトをもっていろんな情報を得られているということを考えれば、そこでどれだけしっかりとした労働条件の明示が募集段階で担保されるか、これ本当に重要なポイントだと思います。これを徹底していただかないと、結局、今回の改正も絵に描いた餅に終わってしまう懸念も強くありますので、今々答弁いただきました、これしっかりと実践していっていただきたい、我々もウオッチをしていきたい、そのことを最後に申し上げておきたいというふうに思います。 時間がなくなってしまいましたので、済みません、いろいろと通告もしておりましたけれども、最後、育介法について一点だけ確認をしておきたいと思います。 これも本会議で質問させていただいて、二年までの延長について、これ本当に、果たして、じゃ、現在一年半まで延長されておられる、そういう皆さん、先ほど川合委員に対して大臣も答弁されましたけれども、やっぱり本来は一刻も早くお子さんを預けられるそういう保育環境、これやっぱり大前提だと思います。二年までの延長を余儀なくされてしまう、そういう方々現におられるわけで、今回の提案によって救われる方、就業継続がそれによって確保される方も当然おられるんだろうと。でも、大臣、それが、是非、多数は結局女性労働者だろうというふうに思いますが、それがキャリアなりその後の就業継続に不利益にならないように、どうやったら政策、施策的に担保していただけるのか、ここも大変重要な課題だと思います。 今回の施策に併せて、まさに女性の活躍の観点からも、そこも併せて積極的に政府としても施策を打っていくんだと、女性の就業継続、キャリア促進、応援をしていくんだと、そこはやっていただけるものだと思っておりますが、最後にその点を確認しておきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回は緊急的な育児休業期間の延長と、こういうことで御提案申し上げているわけでありまして、復帰後順調にキャリアを積み重ねていくということが一番大事なことだと思います。育児休業、育児・介護休業法上は、これまでも育児休業を取得したことなどを理由とする不利益取扱いを禁止をしているということでございまして、これに加えて本年一月からは、育児休業を利用したこと等を理由とするハラスメントを防止するという義務も事業主に課したわけであります。 こういうような法律上の規定について更にしっかりと周知をしていかなければならない、指導もしなければならないと思っておりますが、厚労省としては、長期の育休を取得した場合であっても育児休業からの円滑な職場復帰ができるように中小企業が育休復帰支援プランというのを策定することを支援をしておりますし、また、育児休業中の方に対して職場復帰に向けた情報や働き方の希望に応じた能力開発の機会を提供することの必要性が労政審の建議でも指摘をされて、助走期間中の応援ということを指摘されているわけであります。このため、能力と意欲の向上、維持のために積極的な支援を行うことを今後更に検討しなければならないと思っております。 もちろん、早期の職場復帰を望みながら保育園に入れないというような理由で育児休業が長期化することが決してないように、引き続き待機児童の解消には全力を挙げていかなければならないと思いますし、同時に、男性の育児休業の取得、これがあって初めていい子育てができるんじゃないかと、こう思います。
○石橋通宏君 そこも含めてしっかりやっていただきたいということと、あと保育士の処遇改善スキームについてちょっと質問しようと思いましたけど、済みません、できませんでしたので、来週また時間をいただいておりますので、そこで改めて確認をさせていただければというふうに思いますので、そのことを申し上げて、質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、薬師寺みちよ君及び片山大介君が委員を辞任され、その補欠として行田邦子君及び石井苗子君が選任されました。 ─────────────
○山本香苗君 お疲れさまでございます。 まず、雇用保険法の質疑に先立ちまして、大臣に冒頭一問お伺いしたいと思います。 一昨日、神戸市立医療センター中央市民病院で世界で初めて他人の細胞から作ったiPS細胞でできた網膜細胞を移植する手術が行われ、無事成功いたしました。平成二十六年に患者自身からの細胞で作ったものをやってから約二年半掛かったわけでございますけれども、今回の成功によりまして、iPS細胞による再生医療というのが大きく実用化に向けて加速化するものだと期待をしております。 あらかじめ備蓄した他人の細胞から作るiPS細胞を使うことができるようになれば、患者本人からiPS細胞を作るよりも時間もかなり短縮できますし、費用もかなり抑えられるということでございますので、より多くの患者さんに対応できることになる等、いろいろと今までも推進してきたところでございますが、是非、厚生労働省としてしっかりとして、この世界初の技術を更に実用化に向けて推し進めていただきたいと考えておりますが、塩崎大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 再生医療は日本は大変強みがある分野だというふうに思っています。今御指摘の理化学研究所のプロジェクトチームにおいて、これは高橋先生を中心に行われた今回の他人のiPS細胞を用いた世界初の移植手術、これが実施をされたわけでございまして、大変画期的な喜ばしいことだと思っておりますし、また実用化が着実に今進んでいるということが何よりも大事なんだろうというふうに思います。やっぱり基礎科学から実用まで行くということが大事なんだろうというふうに思います。 厚労省としては、平成二十二年に閣議決定されました新成長戦略に基づいて、我が国の基礎研究の有望な成果を日本初の革新的な医薬品等につなげるために、文科省あるいは経産省、そして私ども厚労省、三省とともに立ち上げた再生医療の実現化ハイウェイ構想というのがプロジェクトとしてございますが、これを通じたiPS細胞を用いた臨床研究等に研究費助成を厚労省として行っております。この高橋先生のプロジェクトについてもそのとおりであって、こういう取組を通じて今後とも世界に先駆けた再生医療の臨床研究とその実用化を図って人々の健康を進めてまいりたいというふうに思います。
○山本香苗君 これをやっていくに当たりまして、iPSの細胞ストック構想というのが大事になってくると思いますので、そこに対する支援も是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 本題の方に入らせていただきたいと思いますが、今回、先ほども最後お話ありましたけれども、育休を現行最長一年半から二年まで延ばすという措置につきましては、労政審の建議で強調されておりますとおり、あくまで緊急的なセーフティーネットの措置であって、労働者本人が希望する時期に職場復帰できるような環境整備を行うことが大前提であります。女性だけに育児を押し付けるようなことになってはなりません。この点につきましては、参考人質疑におきましても参考人の方々から同様の御意見がございました。 そこで、改めて確認をしたいわけですが、今回のこの育休を二年まで延ばせるという延長の措置があくまで緊急的なセーフティーネットであるということは、法的にどう担保されて、法施行後にどういうことを勘案してこの必要性というものを見極めていくんでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今回の育児休業の延長措置につきましては、今委員からも御指摘いただきましたように、これを御議論いただきました労働政策審議会、労政審におきましても、その建議において、子供が保育園等に入園できずに働く方が離職せざるを得ない事態を防ぐための緊急的なセーフティーネットという位置付けにおいて了解をいただいたところでありますし、その建議の中におきましても、この更なる延長が緊急的セーフティーネットとしての措置であることが明確になるようにという御意見も頂戴をしているところでございます。 先ほど御質問の中にもありましたように、もとより、またこの育児休業の問題を取り組むと同時に、例えば待機児童の解消に向けて自治体の方々を支援して地域における保育の受皿を精いっぱい整備する、そしてニーズに応えられるように引き続き努力をするということももちろんでございますし、また、男性の育児休業取得促進を始めとする働き方改革全体についてこれから更なる施策を講じていくということももとよりでございます。 その上で、今回の措置の法的な位置付けについてのお尋ねでございますが、改正法の附則におきまして、改正法の施行状況や保育の需要と供給の状況等を勘案して検討を加えるという旨のいわゆる検討規定を設けさせていただいております。今回の延長につきましても、緊急的セーフティーネットであるということを前提に、この規定に基づきまして、この附則に書いてございますような項目を中心に適切に見直し進めさせていただきたいというふうに考えております。
○山本香苗君 また、明確化するという中で、しっかりとこの五年の施行の段階で見直すということでございますが、この延長の手続につきまして、育休だけの延長じゃなくてそれに伴う育児休業給付の延長ということも今回なされるわけですが、それに関して去年の十月に総務省の行政苦情救済推進会議の意見を踏まえたあっせんというものが出されております。 今日、総務省の方に来ていただいておりますが、あっせん内容の概要を御説明ください。
○政府参考人(讃岐建君) お答えいたします。 育児休業給付金の支給の延長の手続及び要件といたしまして、申請者は、子供が一歳に達する日の前を希望日とした保育所入所申込みを行い、それが不承諾になったことに関する市町村の証明書を添えて申請することとされております。 総務省の行政相談に対しまして、これに関する苦情が平成二十四年四月以降二十四件寄せられておりますが、その内容は、延長の要件を正確に知らず、保育所の入所希望日を一歳に達する日の後、例えば誕生日の数日後あるいは翌月の一日として申込みを行ったが入所不承諾となった場合、育児休業給付金の延長申請を認められなかったなどとなっております。 当省がこれらの事情を調べたところ、これらの苦情の原因といたしまして、育児休業給付金の延長手続を示したパンフレットの記載が不十分で分かりにくいものとなっていること、また、市町村によっては保育所の入所日を一歳の誕生日の翌月の一日とするなどの運用が行われており、このような場合、一歳の誕生日の後保育が行われないことの証明書の発行は可能でありますが、そのことが十分知られていないなどの状況があったところであります。 このため、有識者から成る当省の行政苦情救済推進会議に付議し、パンフレットの記載を改善するなど延長の手続及び要件を分かりやすく周知すること、市町村に対し、必要な場合、一歳の誕生日以後保育が行われないことに関する証明書を発行することとするよう改めて協力を求めることなどの改善を図ることについて、厚生労働省に対してあっせんを行ったところであります。
○山本香苗君 ありがとうございます。 三年半で十二件ということでございます。たった十二件と見るべきものではなくて、私は大変多い数字であったと思いますし、それに対して行政評価局の方でちょうどタイムリーな形でこのような調査を行ってあっせんをしていただいたことに敬意を表したいと思います。 やはり保育園に預けられなくて育休延長せざるを得なくなったこと自体もショックでありますし、またそれに重ねて延長できなかったとなったらまた更にショックでありますし、今回のあっせんで、延長できなかった後どうなったのかというところまではフォローされていないということでございますけれども、恐らく延長できなかった方というのは職場復帰を諦めたんではないかと思います。 今回、保育所等に入れなかった場合、一年半から更に半年延ばせるということでありますが、この再延長の手続、これはどのようにお考えになっていらっしゃるんでしょうか。 また、併せてお伺いしたいと思いますが、先ほどのあっせんを受けて、厚生労働省は、昨年十二月二十八日に通知を出して改善するための手だてを講じておられますけれども、再延長手続に当たって同じようなトラブルが生じないようにどのような手だてを行っていくんでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 まず、今回の改正によります再延長の手続につきましては、法案成立後に審議会の意見を聴いて省令等で定めるということになってございまして、現時点で具体的にお答えすることは非常に難しいわけですけれども、ただ一歳から一歳六か月に延長する場合に準じたものになるというふうに考えてございます。 その検討に当たりましては、今委員御指摘の総務省のあっせんを踏まえたものになるというふうに考えてございまして、今回のあっせんを受けまして都道府県労働局でやっていることをちょっと御紹介しますと、まず、支給対象期間の延長申請に関する手続要件について記載したパンフレットを活用して、受給者、事業主に対して分かりやすく周知するということ。あと、市町村から保育が行われない証明書等が交付されない場合には、本人からの証明書を提出させて支給要件を確認することでもいいというふうにしたこと。それから、必要に応じて市町村に対し保育が行われない事実の確認を行いまして、支給要件の適切な把握に努めることなどを指示をいたしておりまして、現場で対応をしているところでございます。今申し上げたような内容も含めまして、今後二歳まで延ばすときについてもこういった対応をいたします。 それで、こういった対応をするわけですけれども、延長申請に際しましてトラブルを生じないようにするということを考えますと、延長手続やあるいは必要書類につきましては、ホームページやあるいはパンフレットなどを活用して十分に周知して、皆さんに知っていただいて対応するのがいいと思いますので、そういう対応をしていきたいというふうに考えてございます。
○山本香苗君 是非、指摘されるまでもなく厚労省としてしっかりフォローしていただきたいと思います。 この育児休業給付の取扱いというのは、平成二十六年十月からがらっと変わったんですよね。というのが、これまでは月十一日以上就業した場合は支給されませんでしたけれども、月八十時間までならば就業日数関係なく育児休業給付が支給されることとなりましたけれども、どういう就労だったら認められるんでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 育児休業そのものはその期間の労務提供義務を消滅させる制度ということでございますので、恒常的、定期的に就労される場合につきましては育児・介護休業法上の育児休業には該当しないというふうに私ども整理をしております。 一方、今御指摘のように、育児休業中の就労につきまして、労使の話合いによりまして、子の養育をする必要がない期間に一時的、臨時的にその事業主の下で就労するということは可能であると私ども整理をしておりまして、その場合につきましては、就労が月十日、月十日を超える場合は八十時間というのを目安、上限に、以下であれば育児休業給付金が支給されるという取扱いをさせていただいているところでございます。
○山本香苗君 支給状況というのはどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 育児休業給付を受けておられる方、平成二十七年で延べ実人員が三百万人いらっしゃいますけれども、その中で就労があった方で給付を受けている方が三・五万人でございまして、全体の一・一八%になってございます。
○山本香苗君 全体の一・一八%ということなんですけれども、この制度改正によってこういう声が上がってきています。子供のお昼寝中にテレワークで二、三時間働いて仕事の感覚が鈍らずに済むとか、また、キャリアが途切れる不安を和らげられる、育休中も復職の準備や育児と仕事の両立がしやすくなったという声も寄せられております。 また、先日の参考人質疑の中でも、男性が育休を取得するに当たって、一番の阻害要因というのが育休を取得しづらい職場の雰囲気という話がるるなされておりましたけれども、実際、仕事場であったり取引先に育休で長期間休むと言うのは男性の方は大変気が引けるそうです。しかしながら、育休中でも必要なときは仕事できるんですと言えるというのであれば、育休を言い出す多少ハードルが下がって、そしてもう少し長く育休を取りたいと考えることができるという声も上がっております。 このような今回の制度改正で男性の育休取得の後押しもできるんじゃないかと考えるんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今幾つかの例をお挙げいただきましたように、育児休業制度の先ほど御答弁申し上げましたような基本的な立て付けの下で、一時的、臨時的に、合意がある場合ということを前提に働かれるということにつきましては、男性に限らず、自分しか対応できない突発事態が起きたときには育休中であっても臨時的に働けるんだということを分かっているということが育休を取ろうとされている方にとっても安心につながって、育休取得ができるのではないかというふうに私ども思います。 また、今お話ございましたように、仕事とつながっているというようなことで、例えばでありますけれども、私どもの方に聞こえる声といたしましては、育児休業中に社内報が届くとか、いろいろな形で会社とつながっているということが安心感につながって、育児休業から復帰後に振り返ったときに、臨時的に就労できたことが非常につながっていたというふうに感じられるというようにも伺っておりますので、そのようなお声も踏まえて私どもこれから対応してまいりたいと思っております。
○山本香苗君 今いい方の話をしたわけなんですが、ただ、留意しなくちゃいけない点が何点かございます。 一つは、やはり企業が従業員を働かせるために悪用してしまえば、育休時でも働くことを強要されるんじゃないかというような懸念もございます。こういったことは法律に違反することでありますので強要されることはあってはならないと思っておりますが、どういう対応をされていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 一方で懸念もあるということでございまして、先ほど来申しておりますように、育児休業制度そのものは、労働契約関係を存続したままその期間の労働提供義務を消滅させるということでございますので、原則としましてはその期間に就労させることはできないということでありますし、そういう意味でいうと、一定期間までの就労ということにつきましても、労働者の合意がある場合、あるいは子の養育をする必要がない期間である、そして一時的、臨時的で、事業主の下でも就労できるという仕組み、立て付けでございますので、その旨を周知徹底をさせていただくというのはもちろんでございますし、合意もしていないのに働くことを強要されるという場合につきましては、私ども厳正に対処してまいりたいというふうに考えております。
○山本香苗君 もう一点留意しなくちゃいけないのが、先日、こういった声、月八十時間以内労働だったのに育児休業給付金が減額されたというお声をいただきました。 八十時間以内であったとしても、賃金が休業開始時の賃金日額に支給日数を掛けた額に対して、一三%を超えるときは支給額が減額されて、八割以上の場合は給付金が支給されないということになっているんですが、この点が余り知られておりません。 育児休業給付金というのは二か月ごとに支給されるわけですよね。なんですが、その方は、二か月で約三十二万円近くもらえると思っていたら、実際支給されてきたのが十万円弱だったと。それで、ハローワークに問い合わせたら、その際に、就業日数が一日でも十日を超えたら支給できないんですと言われたそうなんです。 でも、しかし、問題は、賃金が八割を超えて支払われていたとか、さっき一三%だと、そういったことであって、十日超える超えないという話じゃないわけですね。ハローワークでさえこんな対応だったら困るわけでございまして、しっかりと育休時の就労の制度について正確な情報提供を改めてしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 まず、今委員御指摘の給付の減額の問題でございますけれども、育児休業給付につきましては、育児休業中の所得保障というものでございますので、育児休業中に事業主から賃金が支払われている場合につきましては、その賃金額によりまして給付額は減額される場合がございます。あと、先ほどの八十時間の問題もございますけれども、そういった制度の内容につきましては、今の現行のパンフレットなどにも記載して周知も行ってございますけれども、更に分かりやすく記述したような新しいリーフレットを作って周知したり、あるいはホームページの記載内容を見直したりして、とにかく皆さんに知っていただくように努力していきたいと考えてございます。
○山本香苗君 これまでは、育休を取るか、それとも子供を預けて職場復帰するか、このいずれかしか選べないという状況であったわけですけれども、この制度改正によりまして、育休中に一時的、臨時的であれば働けるという新しい選択肢が加わったんだと思います。これによって、より仕事と育児の両立を実現しやすくなるんじゃないかと思っておりますので、きちんと位置付けて周知徹底を図っていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 育介法の今回の改正案の二十一条、新たに括弧書きで、「(労働者若しくはその配偶者が妊娠し、若しくは出産したこと又は労働者が対象家族を介護していることを知ったときに、当該労働者に対し知らせる措置を含む。)」という文言が入りました。この意義は何でしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今回の法案、労政審の建議を受けまして、働く方が育児休業の取得をちゅうちょするということを防ぐということから、事業主が、女性社員本人あるいは男性社員の配偶者が妊娠あるいは出産したことを知った場合に、その方に対して育児休業を取得できることなどを周知、勧奨する努力義務という形で新たに追加をさせていただきます。 具体的なところが今先生御指摘いただいたところでありますけれども、現行の育介法第二十一条第一項、まず現行法におきましては、事業主に対して、育児休業制度、これは介護休業も併せてでありますが、介護休業制度について、事業所に働く方全体に周知するというまず努力義務が課されております。 今回の改正は、それに加えて、今御指摘いただきました新たな括弧書きという形で加筆をして、事業所で働く方全体への周知だけではなくて、育児休業や介護休業の対象となる個々の方、個別に周知するということも併せて努力義務とさせていただいたところでございます。 これによりまして、育児休業だけではなくて介護休業についても個別周知の対象ということになりまして、これによりまして、介護休業等の対象となる家族がいることを事業主が知ったときは、その方に対して介護休業制度も周知努力をするという義務も課されたところでございます。
○山本香苗君 厚生労働省においては、企業における仕事と介護の両立支援の状況の実態をどの程度把握されておりますか。
○政府参考人(吉田学君) 私どもの雇用均等・児童家庭局において実施しております雇用均等基本調査という調査がございますが、これにおいては企業における介護休業制度あるいは介護休暇制度の内容、利用状況について調査をしております。また、この仕事と介護の両立につきましては、企業における好事例を把握をし、またホームページで公表するとともに、ファミリー・フレンドリー企業ですとかいろいろな形での表彰などを通じて横展開をしているところでございます。
○山本香苗君 実態調査の現状ということなんですが。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今、現状といたしましては、今お答え申し上げました雇用均等基本調査ということでございますけれども、昨年の法改正、今年の一月から改正された育介法におきまして、介護休業の分割あるいは介護休業の半日取得などの仕組みも入れさせていただきました。 こういう形で、個別周知につきましても今御提案させていただいている法律に入れてございますので、この辺りについて全体の法施行状況、実施状況につきましては、これから調査時期あるいは調査項目についてよく検討させていただきまして実態把握に努めさせていただきたいと思っております。
○山本香苗君 是非そうした調査をしていただきたいと思うわけなんですが、ある民間企業が一万二千五社を対象として実施した仕事と介護との両立に関する企業実態調査というのがございました。それを見ていますと、例えば介護に関するニーズ等の実態調査を実施している企業というのはたった六%ぐらいしかないと。また、この間の育介法の改正で相談窓口という話ありましたけど、たった一割しかやっていないと。そしてまた、セミナーとか公的介護保険制度の周知をしている企業たった八%と、そういった数字もあります。是非厚労省でしっかり調べていただいて、こういった実態が進むようにしていただきたいんですが。 先ほど来より、この個別周知というのは努力義務だ努力義務だという話でありますけれども、今回も事業主指針をしっかり改定していただいて、より一層企業におけます介護と仕事の両立支援が進めるようにしていただきたいと思うんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 育児・介護休業法に基づきまして、今指針という御指摘いただきましたが、事業主が講ずべき措置に関する指針というのを設けてございます。その中では、特に介護を行う労働者の方々の仕事との両立のために、特に事業主の方に留意をしていただく点として、いろいろな両立支援制度の内容ですとか、介護に係るサービスの情報などを周知することが望ましいですとか、あるいは、両立に係る相談対応のための窓口をあらかじめ定めておいていただくことが望ましいということを記載しております。 また、昨年の改正を踏まえまして、ハラスメント防止措置など、事業主が講ずべき措置についての方針の明確化、さらには窓口の整備ということも盛り込ませていただいております。 今回の努力義務の個別周知に併せまして、この指針につきましても、私ども改正措置を踏まえて見直そうということが必要であると思っておりますし、従来からのこの内容に今回の措置が加わるということによりまして、さらに取組全体を促進して効果的に運用されるよう、私どもとして取り組ませていただきたいと思っております。
○山本香苗君 事業主指針、この間いろいろ制度改正ありましたけれども、しっかり実態が変わるような形をしていただきたいと思っております。 介護に関連して一点、蒲原局長に来ていただいたのでお伺いしたいんですが、先日、平成二十七年度の高齢者虐待に関する調査結果が公表されました。しかしながら、自治体によって介護疲れによる殺人、心中等、事件を事前に暴力が確認できなかったら高齢者虐待に含めない、そのため報告していないということが指摘されています。 例えば、認知症の母親の介護で生活苦に陥って、母親と話をしてその上で殺害したという事件もありました。こうした双方合意した承諾殺人というのもあって、これを虐待として本当に扱っていいのかという慎重な御意見もありますけれども、来年度から再発防止に向けて、高齢者虐待についても児童虐待と同じように、個々の死亡事例の検証を分析する新たな仕組みを実施していただくということになったと伺っております。 実態をしっかりと把握しないと有効な再発防止策も打てませんので、是非、事前に暴力があったかどうかということではなくて、命を奪うこと自体が虐待であって、事件が虐待に当たれば報告の対象となるんだということ等、解釈をしっかり明確化していただきたいと思います。自治体が迷いなく、自治体の裁量の幅で数字が変わるという話じゃなくて、自治体が迷いなく報告できるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 厚生労働省では、毎年、全国の市町村等に対しまして、高齢者虐待の対応状況等を把握するための調査を実施しているということでございます。 御指摘の今回の調査における死亡事案の扱いについてでございますけれども、調査票の中で、介護している親族による介護をめぐって発生した事件で、被害者が六十五歳以上、かつ虐待等により死亡に至った事案という形で報告を求めており、市町村等への事前の相談、通報の有無にかかわらず、そこは報告の対象としているところではございます。 ただ、御指摘がございましたとおり、いろんな現状を見ますと、市町村等に事前に相談、通報がなかったような死亡事案についても報告が必要としているということについて、調査の要綱等で明文の記載がないと、こんな状況もございまして、お話がありましたとおり、市町村等がそうした事案について迷いなく報告がされるように、今回、その調査票の様式の記載についても今後工夫をして適切に実態が把握できるように適切に市町村に報告が来るようにやっていきたいというふうに考えてございます。
○山本香苗君 自治体によって解釈がばらばらという状況を是非正していただきたいと思います。 最後に、宮野さんに一問だけまとめて伺いたいと思いますが、総理が施政方針演説で、子供を託児所に預けながら職業訓練が受けられるということをおっしゃっていたわけです。本当にそうなのかということなわけですが、しっかりと今の現状を見させていただく、国がいろいろやっていますと。ただ、都道府県委託の訓練によったら、未実施の県が結構あるわけなんです。かつ、やっていたとしても実績が非常に少ないという県もありますので、是非これも総理の言葉どおりに実施できるように、全国でこの都道府県委託の民間教育訓練機関においても託児サービスが使えるように是非していただきたいと思いますが、最後に御答弁をお願いします。
○政府参考人(宮野甚一君) お答えをいたします。 託児サービス付きの職業訓練でございますけれども、平成二十七年度の実績で申し上げますと、職業訓練コースが全体で八千七百五十八コースあるうち六百七十九コース、七・八%が託児設定をしております。実際に使われた方が、二十七年度、六百六十五名の方でございます。 都道府県ごとの状況でございますけれども、同じく二十七年度、三十七都道府県でこの託児サービス付き職業訓練を実施しております。したがいまして、十県やっていないところがあるということでございます。また、数につきましても地域差はございます。私どもも、この未実施地域の存在、あるいは地域差があるということにつきましては対応すべき課題であると考えております。 逆に、この託児サービス付きの職業訓練の実績が大変進んでいる県、見てみますと、委託先の選定に当たりまして、入札で託児サービス付きの提案、これを加点をするというような形で、さらに、そういった措置をとるということを広く周知をするというような取組を行っております。 厚生労働省といたしましても、こうした取組、各都道府県に周知をすることを通じまして、この託児サービス付きの職業訓練の設定が促進されるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○山本香苗君 終わります。
○委員長(羽生田俊君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小川克巳君 自民党の小川でございます。 まず初めに、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック、次いで、団塊の世代が全て後期高齢者となる二〇二五年に向けての地域包括ケアシステム、それから十年後の医療福祉制度を俯瞰しての保健医療二〇三五の策定と、政府は経済政策と社会保障政策に力点を置いて困難な課題に立ち向かっています。 言うまでもなく、社会保障制度はそのまま国民の暮らしの在り方に大きく影響を与えます。世界に先駆けての少子高齢社会を生きる子供たちから高齢者というあらゆる世代の国民の安心を守るとりでである厚生労働行政の在り方は、過去に経験したことのない事態に対応するために、旧来の制度や慣習にとらわれることなく大胆かつ緻密でなければならないと考えています。今こそ政府の、とりわけ社会保障を担当する厚生労働省の本気度が試されているというように感じられてなりません。 これまで大きな問題との認識がありながらもなかなか声にならなかった受動喫煙の防止に向けて具体的な政策を打ち出した塩崎大臣以下厚生労働省の皆様には、そういう意味で心から敬意を表する次第であります。本件についてはまだ熱い議論が交わされていますが、これを契機に、誰が何と言おうと良いものは良い、駄目なものは駄目という是々非々、そして国民を議論の中心に据えた建設的な政策協議を図りたいものと念願しております。 では、質問に入らせていただきます。 まずは、雇用保険法改正についてお尋ねいたします。 雇用保険法は、昭和二十二年に、第二次世界大戦後のインフレと社会不安の中にあって、失業問題が大きくクローズアップされていた時代を背景に、当時、失業保険法として創設されました。以降、時々の社会情勢の変化に応じた改正がなされて今日に至っていると承知していますが、失業保険から昭和四十九年に雇用保険法と名称を変えた背景、そして今回の改正も含めて、最近の改正の内容とその背景について、これまでを整理する意味で御説明いただきたいと思います。 また、昨年の改正において、高齢者の就業促進及び雇用継続を図るため、六十五歳以上の者への雇用保険の適用拡大等の措置が実施されました。この改正は、高齢者の就業を促進する観点から大変意義のある改正だったと思いますが、制度の周知について多少の不安を感じています。本制度の周知についてどのような対応がなされているのか、併せてお伺いいたします。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 委員御指摘のように、失業保険法につきましては、第二次世界大戦後のインフレと社会不安の中におきまして大きな社会問題になりました失業問題に対応するということで、昭和二十二年に創設をされました。当時は、失業者に対する給付を中心とした仕組みでございました。昭和四十九年には、失業者の生活の安定だけではなくて、積極的に失業の予防や労働者の能力の開発などを図る雇用に関する総合的な機能を持った制度として再構成をして、雇用保険法が制定をされました。その後、経済社会情勢の変化あるいは雇用情勢の変化に対応して改正を行ってきたところでございます。 直近の主な改正内容でございますけれども、まず、平成二十六年の改正でございますが、これにつきましては、育児休業の取得を促進するために、育児休業の給付率を最初の六か月につきまして五〇%から六七%に引き上げるということ、それから、非正規雇用労働者などの中長期的なキャリア形成を図るために、専門実践教育訓練給付を創設したことがございます。 それから、次の平成二十八年改正でございますけれども、これにつきましては、高齢化の進展に対応いたしまして、六十五歳以上の高齢者への雇用保険の適用拡大を図るということといたしました。今委員御指摘のとおりでございます。それから、介護による労働者の離職の防止のため、介護休業給付の給付率を四〇%から六七%に引き上げるなどの改正を行いました。 今回提案させていただいている改正でございますけれども、これにつきましては、リーマン・ショック時に設けました暫定措置が今年の三月末で切れるということなども踏まえまして、まず若者層の所定給付日数の拡充、それから雇い止めされた有期労働者に関する暫定措置を延長すること、それから賃金日額といいまして辞める前の平均賃金額の上下限額を法律上書いてあるわけですけれども、その上下限額を引き上げることによりまして基本手当の給付額を改善するということ、それから雇用保険料率、国庫負担率の時限的な引下げなどを行うことといたしております。 今委員から御指摘いただきました六十五歳以上の方への雇用保険の適用拡大、非常に大事なことだと私ども思っておるわけですけれども、この周知につきましては、全国のハローワークにおきまして、来所する事業主の方あるいは適用拡大の対象となり得る六十五歳以上の求職者の方、ハローワークに来られますので、求職者の方に対しましてリーフレットをお渡しすること、社会保険労務士会あるいは事業主団体等に対しまして周知を依頼すること、厚生労働省のホームページに掲載することなど様々な方法で徹底を図っておるわけですけれども、この適用拡大、本年の一月に施行されたばかりでございまして、まだ周知が不十分なところもあるかと思います。引き続き徹底してやっていきたいというふうに考えてございます。
○小川克巳君 ありがとうございました。 元々の失業保険からその性格を大きく積極的な対策へと変えていったということ、それから周知についても努力が図られているということでございますけれども、周知の方法につきましては、またほかの部分でも少し触れさせていただくことになろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。 次に、午前中議論になりました、いわゆる雇用保険財政についての御質問を用意していたんですけれども、お二方から随分と深掘りをされた質問をいただきましたので、そこを飛ばさせていただきたいと思います。 教育訓練給付制度につきましてお尋ねをいたします。 我が国が直面する人口減少社会に対処していくためには、労働者の職業能力を向上させ、労働生産性を上げていくことは必然であると考えています。その意味で、国が主体的に職能向上のために教育に係る給付制度を設け効率を高めていくことは極めて意義深いというふうに私も全面の賛成をしているところでございます。 つきましては、今回の教育訓練給付制度の見直しの趣旨及びその内容について御説明をお願いいたします。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 少子高齢化が進展する中で我が国が持続的に成長していくためには、労働者の職業能力の開発、向上に取り組むことが不可欠だというふうに考えております。このために、働く方の中長期的なキャリアアップを支援するために、今回の法案につきましては専門実践教育訓練給付の拡充をするということになってございます。 まず、専門実践教育訓練給付につきまして、給付率を最大六〇%から七〇%に引き上げて受講しやすくするということをいたしております。それから、この専門実践教育訓練給付などにつきまして、四十五歳未満の離職者の方が受講する場合に、生活費といたしまして教育訓練支援給付金というものがございます。この給付額が現在は基本手当の額の五〇%でございますけれども、それを八〇%に引き上げまして専門実践教育訓練を受けやすくするという形にいたしております。 それから、今、法律事項について申し上げましたけれども、法律以外でも、助成対象講座を増設すること、あるいはリカレント教育を受けやすくするための仕組みを設けることなど、様々な工夫を行うことといたしておりまして、こういった見直しによりまして働く方々のキャリアアップ、キャリア形成を支援していきたいと考えてございます。
○小川克巳君 ありがとうございました。 教育訓練給付には一般教育訓練給付と専門実践教育訓練給付の二種があるわけですが、特に大幅な支援を行う専門実践教育訓練給付については、その政策効果をしっかり見ていくことが必要であると考えます。 専門実践教育訓練給付の政策効果をどのように考えているのか、また今後、専門実践教育訓練給付を受けた者のうち、どの程度の割合で実際の就業につながったのか、あるいは専門実践教育の種類によって就業につながる割合に差異はないかなど、その成果について検証する必要があると考えますが、この点についてお考えをお伺いいたします。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 委員御指摘のように、教育訓練給付の成果を把握していくことは非常に大事だと思っております。 ただ、この専門実践教育訓練給付自体が二十六年の十月にスタートしたばかりでございまして、まだ体系的なデータというのはございません。唯一取っているデータが平成二十七年度に専門実践教育訓練給付の受講者へのアンケートでございまして、その結果をちょっと御報告いたしますと、まず、受講時に就業していたというふうに回答されている方で受講の効果について聞いているわけですけれども、処遇の向上に役立つという意見、円滑な転職に役立つという意見、それから社内外の評価が高まるという意見などの肯定的な意見を八割の方からいただいているということでございます。 それから、この専門実践教育訓練給付、就業していない方も受けられるわけですけれども、受講時に就業していなかったと回答した方につきましては、希望の職種、業界で就職できるという意見、より良い条件で就職できるという意見など、肯定的な意見を九割の方からいただいております。 この給付につきまして、今申しましたように二十六年十月開始したばかりでございますけれども、平成二十九年四月以降、多くの受講者の講座の修了が始まるということでございまして、そういった講座の修了の機会を捉えて、資格を取得して雇用保険の被保険者として雇用されている方の割合を始め、いろんなデータが取れるということでございます。そういったデータを指定講座ごとにきちんと把握して、この給付の効果を把握した上でPDCAを回していきたいというふうに考えてございます。
○小川克巳君 ありがとうございました。 専門実践教育訓練給付については、先日のデータで、平成二十七年、平成二十八年、二十九年度と、それぞれ予算額は百二十八億円、八十二億円、そして五十一億円というふうに漸減しております。漸減というよりもかなり大幅にカットされているという気はしますが、それぞれ執行率が、二十七年度では九%、二十八年度で三三%となっています。数字を見る限り、少しずつその周知度が図られているというふうに思いますが、この背景につきましては今後確認が必要だろうというふうに思っております。是非後追いをしていただきたいというふうに考えております。 次に、育児・介護休業法についてお尋ねをいたします。 女性に限らず男性でも同様ですが、育児等で一定期間職場から離れると、再び職場へ復帰するのは本人にとって想像以上に困難を伴うプロセスであろうと考えます。今回、育児休業に関わる制度の見直しにより最長二歳まで育児休業及び育児休業給付の支給期間が延長されることになります。このこと自体は保育の受皿環境が完全でない現状では歓迎すべきことと受け止めています。が、根本的な解決策はやはり何といっても保育環境の整備であり、対応が急がれる国家的課題であると思っています。政府のなお一層の精力的な取組を期待するところであります。 ところで、今回の育児休業制度の見直しと言わばパッケージとして考慮しなければならない課題があると考えています。二年間就労状態から遠ざかった後に円滑に復職を進めるための合理的かつ効果的な復職支援が求められるわけですが、事務系と技術系ではその在り方が必ずしも同一ではないと考えられることから、それぞれの特性に見合った復職支援プログラムが必要であると考えています。 政府は、「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」を企業向けガイドラインとして提示していますが、出産や育児、また介護など、メンタルヘルス以外の理由により離職を余儀なくされた方々への技術系の復職支援対応は、本人の自助努力、受入先施設及びそれぞれの職能団体の努力に委ねられているのが現状です。特に、医療専門職にとって現場を長く離れたことによる技術的、心理的影響は極めて大きく、潜在専門職の活用がなかなか進まない原因の一つであろうと考えます。 そうした技術的停滞や不安に対して一定の実践現場や臨床現場における実践的トレーニング、特にOJTは極めて有効であります。しかし、OJTを実施するには医療機関や介護施設等の協力と指導者の育成が求められることになり、個人や職能団体のみの活動だけでは思うように効果が上がらないというのが現状です。 これらの課題に対して政府はどのように考え、どのように取り組んでいこうとしているのか、是非とも意欲的な答弁をお願いします。
○政府参考人(神田裕二君) 医療従事者の復職支援についてのお尋ねでございますけれども、御指摘のとおり、医療技術の進歩などに対応するために、OJTを含め臨床現場における実践的なトレーニングを行うことが重要であるというふうに考えております。 厚生労働省といたしましては、これまで医療従事者の復職支援といたしまして、医師については平成十八年度より女性医師バンクを設置し、就業を希望する医師に対して医師を募集する医療機関を紹介し、採用に至るまで支援などを行っております。また、平成二十七年度より、医療機関におけるモデル事業として、復職支援から継続的な勤務までの女性医師支援に関する先駆的な取組を実施しております。 また、看護職員につきましては、平成二十六年に成立した医療・介護総合確保推進法に基づきまして、看護職員が離職した際に連絡先を届け出る制度を創設いたしまして、離職者のニーズに応じたきめ細かな対応を行うなど、届出情報を活用した都道府県ナースセンターによる復職支援の強化を図っているところでございます。 また、医師、歯科医師、薬剤師、看護職員等については、都道府県からの委託によって職能団体等が行う復職支援に対する研修に対しまして、医療介護総合確保基金による支援を行っているところであります。 引き続き、この基金の活用を含めまして、こうした取組を通じまして医療従事者の復職支援について積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○小川克巳君 幾つかの施策がなされているということは私も承知しておりますけれども、あくまで今おっしゃったように、医師、歯科医師、薬剤師、それから看護師という四職種に限定されているという部分がやはり今後大きな課題になるというふうに思っております。是非積極的な施策展開をお願いしたいということでございます。ありがとうございました。 更に踏み込んで、今後の潜在的専門職の活用に向けて、民間職能団体との連携が不可欠であろうというふうに考えておりますが、この点についてどのように考えているのか、また、その前提としての各々の職能団体が内包する諸課題の把握の必要性についてどのようにお考えか、お尋ねをいたします。 医療系技術職の復職支援については、さきにも述べたとおり、その主体は個人の努力とそれぞれの職能団体であり、一億総活躍社会を標榜する政府は、国策推進の一環として職能団体との連携体制を強化することは自然又は必然であろうと考えております。 平成二十年十二月、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律、いわゆるそのほか公益法人制度改革関連三法が施行され、法人制度が大きく変更されました。その狙いは二つ挙げられておりますが、第一点は、民間が担う公益を我が国社会、経済システムの中で積極的に位置付け、その活動を促進すること、二点目は、公益法人について指摘される諸問題に適切に対処する観点から制度を抜本的に見直すというふうにされています。 公益法人制度改革関連三法が、五年の経過期間の後、本格施行されて既に三年余りが経過していますが、公益法人として認定された医療専門職団体の活用についてどの程度進んでいるのか、現状、それぞれの職能団体との連携体制はどのようになっているのか、もし未整備や偏りがあるという場合には今後この課題について精力的に取り組む意思があるのか、その方向性又は具体的計画についてお聞かせをいただきたいと思います。 一部お話をいただきましたけれども、今後の方向性について具体的な意図若しくは方向性があるようでしたらお答えをいただきたいということなんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今委員の方から、大きく先ほど医政局長の方から御答弁申し上げたのを踏み越えて、更に今回提案させていただいております育児休業の延長のようなことから端を発した、いわゆる専門職の方々の復職支援を更にどういうふうに取り組むかという御趣旨での御質問と、後段は、今回の法人改革を踏まえて、医療専門職種団体の在り方といいましょうか、についてのコメントを踏まえた御質問というふうに承りました。ちょっと私、前段の部分について、まず雇用均等・児童家庭局として整理をさせて御答弁させていただきたいというふうに思います。 まさに先ほど医政局長からも申し上げましたように、一般論として、育児休業から、働く方のそれぞれ希望とかニーズを踏まえてということではあろうかと思いますが、早い復帰が望まれるということは非常にこれまでも指摘されたこと、それは重要であるということはこれまでも私ども十分受け止めさせていただいております。 しかしながら、結果的にやむを得ず長期間の休業期間になるというケースもありまして、それぞれ企業あるいはそれぞれの職場における仕事と育児の両立支援を推進するという意味では、休業からの円滑な復帰ということがいろんな分野において重要だという点は、まさにおっしゃるとおりだというふうに思っております。 そういう中では、復職支援でなかなかいろいろと困難があるというふうに私どもこれまで受け止めておりました例として、例えば中小企業というような方々がございまして、そういう方々を念頭に円滑な職場復帰をつなげていただくという意味で、育児休業、育休の復帰支援プランというプランをそれぞれに策定をしていただく、あるいはその策定の支援を我々としてもお手伝いをする、さらには復職のための相談体制などの構築をするというようなものをパッケージでこれまで取り組ませていただいたという先例はございます。 さらに、今日の御質問は、技術専門職というところでの困難さといいましょうか、特殊性を踏まえてということでございます。私ども、どのような復職支援が更に必要なのか、あるいは可能なのかという点、関係団体の方々からも率直な御意見、意見交換をさせていただいて、既存施策を何らか活用するとか、あるいは場合によっては応用するというところで何ができるのか、さらには、ひょっとするとそれを超えて更なる多方面の取組が必要なのかという点については我々問題意識を持って取り組ませていただきたいというふうに思います。
○政府参考人(神田裕二君) 医療関係団体としての取組ということでございますけれども、先ほどもちょっと御答弁させていただきましたけれども、一般的に制度の周知についても、当然職能団体を通じて周知を図っていくことは重要だと思っておりますし、先ほど御紹介させていただきましたように、復職に当たっての相談窓口の設置でございますとか、復職に当たっての研修、それから復職先のマッチング等を各団体で実施をしていただいておりますので、先ほど申し上げたような医療介護総合確保基金等によってしっかりと支援をさせていただきたいというふうに考えております。
○小川克巳君 行政主導で全てが片付くわけではなくて、やはり官民が一緒になって共同しないと本質的な改革若しくは改善はできないというふうに思っていまして、そういう意味で、特に医療系の職能団体の活用度がまだ足りないんじゃないかというふうに思っているわけですね。ですから、そういう視点でちょっとお尋ねをさせていただきました。どうも済みません、ありがとうございました。 では、次の質問に参ります。 育休を取りづらい理由として、これは午前中にも少し触れられましたが、勤務先のスタッフ数が少ないことに起因する取得しづらい職場の雰囲気という理由が挙げられています。同時に、医療専門職では、施設基準等の関係で、有休並びに育休、短時間勤務の制度を利活用しづらい、又はできないという事情があります。日本理学療法士協会が平成二十年に実施した調査では、切迫流産を経験した者が実に四人に一人という高率に及んでいるという事実が浮き彫りになりました。背景には、職場や上長、同僚の無理解、本人の犠牲的思考などがあると考えますが、自分が職場を離れることによる逸失利益もさることながら、施設基準の降格など職場への影響を考えると、なかなか他者に相談できずにぎりぎりまで頑張ってしまい、結果、流産へ結び付いてしまったという現実があります。中小企業両立支援助成金の中に育休等取得者の代替要員確保に関する助成があると承知していますが、ほかに制度的な代替要員確保に関する補助はあるのか、また現行の中小企業両立支援助成金の代替要員確保コースの活用度はどのようになっているのか、教えていただきたいと思います。 さらに、雇用側にとっての負担を減らすという観点から、育休、介護休暇取得者が出ることをあらかじめ見越し、平時から短時間勤務を活用するなど、十分な人員の配置をすることについて制度的な配慮は考えられるか、この二点についてお尋ねをいたします。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 まず、働く方が出産、育児を経ても働き続けられるようにするための支援策として、どういう助成制度ということについての御質問がございました。 私ども承知をしている限り、今委員お取り上げいただきましたように、私どもとして今予定しているといいましょうか用意させていただいているのは両立支援等助成金ということでありまして、中小企業主、事業主の方々に対してということではありますけれども、育休取得者の方を原職に復帰させた場合などに、一企業当たり一年延べ十人まで五年間支給ということで、お一人当たりの支給額、これは平成二十七年度当時から引き上げまして現在では五十万円という形で、それぞれ代替職員の引継ぎ期間の実績を踏まえた賃金相当分を増額してという形で五十万円の形で支給をさせていただいておりまして、その実績、二十七年度におきましては六百八十二件ということになってございます。 あと、後段、医療の場合は、特に診療報酬などでいろいろな人員配置が決まっておるところがあろうかと思いますが、その医療従事者の方々の人員配置のやりくりにつきましては、直近の二十八年度の診療報酬改定におきまして、医療機関におけるいわゆる常勤配置という形で掲げられております考え方を見直しまして、常勤の職員の方が例えば産前産後休業を取るとか、あるいは育児とか介護の休業を取得するという場合において、複数の非常勤職員の方々の勤務時間を合計して常勤配置の要件を満たす、いわゆる常勤みなしというような形の改定を二十八年度に行わせていただいたところでございます。 引き続き、それぞれ医療の現場における仕事と育児の両立という話、あるいは医療従事者の方々の負担軽減、さらには人材確保という観点から、いろいろな対応については検討してまいりたいと考えてございます。
○小川克巳君 ありがとうございました。 医療専門職、それこそ人員要件の関係でなかなか休業しにくいということがあります。それと、もう一つは、事務的な業務が最近極めて大きく膨らんでいるということから、その辺りも少し今後課題にしていく必要があろうかなというふうには思っているところでございます。ありがとうございました。 さきにも述べましたが、育児休業の延長とともに更なる保育の受皿整備が重要になります。徐々に保育所も増え、待機児童も減少しているとの話が聞こえますが、この点について、今後の見通しについてお話をいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 希望される方々が保育園等を利用できるように、政府といたしましては、各自治体による受皿整備の前倒しあるいは自治体の取組の加速化、さらには企業主導型の保育事業という仕組みを創設させていただいて普及するという取組を通じまして、現在、平成二十九年度末までの五年間で当初掲げておりました五十万人という目標を上回る保育の受皿拡大を進めさせていただいているところでございます。 一方、そうはいいながらも、これによりまして、加速化プラン策定前と比較して、二十五歳から四十四歳の女性の方々の就業率、さらには一、二歳のお子さんの保育利用率、保育の申込者数、このような指標については、それぞれ二倍近い極めて高い伸びを示しているというのが実情でございます。こういう中、この四月におきましても、第一次選考あるいは二次選考において希望された保育園に入れないという方のお声、あるいは保活という形でいろんな取組がなされていることについては、私どもとしても承知をし、重く受け止めさせていただいているところでございます。 このような状況を踏まえまして、私どもとしまして、保育の受皿の整備状況、さらには女性の就業率、保育園の利用率、男性の育児休業取得状況などを見ながら、この待機児童の解消、そしてさらには待機児童ゼロを絶えず実現するということを目指して、これからも引き続き自治体共々努力してまいりたいというふうに考えております。
○小川克巳君 是非積極的に進めていただきたいと思います。 サ高住、高齢者対応の各施設の増設等についてはかなり進んできていまして、空床も目立つというふうな話が出てきていますが、今後の人口動態を見ると、いわゆる高齢者は次第に減っていくということがあります。ですが、子供に関してはこれから増やしていこうというのが国策でもありますので、是非その環境を早く整える必要があるというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 それから、男性の育児休業の取得率というのは、前回も話題になりましたが、二・六%にとどまっているということが課題として指摘されています。男性の心理からすると、最近の若い方々の男性心理を代表するかどうか分かりませんが、育児休業というのはなかなか言いづらい部分があるのかなというふうに思います。そうした点から、有給休暇を育児休業に充てているというふうな側面があるのではないかというふうに考えてしまうわけですが、この辺りの実態について把握をされているのかどうか、お知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 配偶者の方が妊娠あるいは出産されるということに際して男性が取得した休暇制度について、私ども二十七年度の調査、これは民間リサーチ機関に依頼をいたしました仕事と家庭の両立に関する実態把握のための調査というものを行わせていただきましたけれども、その二十七年度調査結果から見ますと、年次有給休暇制度を利用する、妊娠や出産に際して男性が取得する休暇、まず年次有給休暇制度を利用するという方の割合が三九・〇%と、これ一番高うございます。次いで配偶者出産休暇制度、それぞれ企業において設けられているものと思いますが、こういう形の休暇制度の利用が一九・九%というふうに続いているということでございます。 なお、この調査における法定育児休業については五・四%、先ほどおっしゃっていただきました、私どもマクロの数字としましては二・六という数字で我々も問題意識を持っておりますが、この調査の比較するという意味でいうと、先ほどの年次有給休暇制度三九、配偶者出産休暇制度一九・九と並んで法定育児休業取得というのが五・四%というデータを手元に持ってございます。 こういう調査から拝見しますに、育児休業という仕組みだけではなくて、育児を目的とした休暇は高いニーズがあるんだろうというふうに私ども思いますし、まさに男性の育休取得促進を考えるためには、職場の雰囲気あるいは働き方という中で、こういう仕組みも非常に有効であろうというふうに思っております。 そこで、今般の改正では、男性による育児を促進するために就学前までの子供を持つ方が育児にも使える休暇制度を設けることを努力義務として盛り込ませていただきました。 厚生労働省といたしまして、今後、働き方改革全体を進めるとともに、育児休業に限らず男性が仕事を休んで育児しやすい環境というものをこういういろんな仕組みを通じてつくってまいりたいというふうに考えております。
○小川克巳君 一方で、経済のことを考えると、働け働けと、一億総活躍、働けというふうに聞こえますし、一方ではもっとゆとりあるワーク・ライフ・バランス、こういったものをしっかりと考えてやれというふうなことも言われます。働き方改革も進められているわけですけれども、言ってみれば二律相反するような施策を進めなきゃならない、また国民に求めなきゃならないという点で矛盾する部分はかなりあろうかなというふうに思うんですが、その落としどころといったものをやっぱりきちんと論理的に提案していくということが今後必要なんだろうというふうに思っています。 いずれにしましても、せっかくの制度を活用されなければ全く無意味であります。先ほどもちょっと触れましたが、人の意識を変えるためには、五感全てに常時訴えるぐらいの覚悟で臨まなければ実効性ある啓発活動にはなりません。より実効性のある広報啓発活動について重ねて御検討をお願いする次第であります。 次に、職業安定法に関連して質問をさせていただきます。 働く方一人一人が、それぞれの希望に応じ、またそれぞれの能力を発揮して働くことができる社会を実現するためには、人材マッチングの機能強化が必要不可欠と考えますが、今回の職業安定法改正法案にはどのような対応が盛り込まれているのか、この点について御説明をお願いいたします。
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。 今回の職業安定法改正におきましては、就職後のトラブルの未然防止を強化いたしますために、ハローワークや職業紹介事業者など全ての職業紹介を行う機関におきまして、新卒者向け求人のみならず全ての求人を対象とした労働関係法令違反を繰り返す事業主等からの求人を不受理とするという制度を導入してございます。これは、昨年施行されました若者雇用促進法ではハローワークの新卒向け求人のみが対象になっておりましたが、これを全体に広げるものでございます。また、求職者や事業主におけます適切な職業紹介事業者の選択に資すりますよう、職業紹介事業者に対しまして、これは就職者数でございますとか、それから定着率、それから手数料に関する事項など、紹介実績等に関します情報提供義務を課すことといたしてございます。 またさらに、最近普及しております求人情報サイト等につきまして、これを募集情報等提供事業といたしまして新たに法律上位置付けまして、情報の適正化に向けました努力義務を課して指導監督を行うという制度も導入することにいたしてございます。
○小川克巳君 医療関係者から医師、看護師等の職業紹介に関し紹介手数料が高額であるなどの指摘がなされていますが、トラブル防止に向けてどのような対応を講じていくのか。特に、悪質なケースとして、医師、看護師等に病院を転々とさせることで病院から何度も手数料を徴収し、その一部を医師、看護師等にお祝い金として還元しているようなケースがあるとも聞いています。このようなケースに対して何らかの対応を講じる必要があるのではないかというふうに考えますが、見解をお聞かせいただきたいということでございます。 それから、あわせて、求人情報サイトや求人情報誌を利用して仕事を探す人も多い中、求人求職活動については一定のルールに基づいて行われていると承知していますが、企業サイト内で掲載される求人情報に対する指導や管理体制はどうなっているのか、今回の職業安定法改正法案には何らかの対応が盛り込まれているのか、この点についてお答えをお願いいたします。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 二点御質問をいただいております。 まず、前段の医療関係の職業紹介でございますけれども、最近、医療関係の民間の職業紹介事業者をお使いいただくケースが増えておると聞いてございますけれども、一部の医療関係者の方々から、医師、看護師の職業紹介手数料が高額であること、また、紹介した人を辞めさせまして別の病院に紹介する、これで紹介手数料をまた取るということでございますけれども、こういった悪質なケースがあるという御意見を伺っているところでございます。 今回の職業安定法の改正におきましては、先ほども申し上げましたように、職業紹介事業者に対しまして、紹介実績や手数料に関します事項について、これらをインターネットで情報提供をする義務を課すということにいたしてございます。これによりまして、求職者の方々、病院などの事業主の方々による適切な職業紹介事業者の選択に資するよう、職業紹介事業の適切な運営の確保を担保していきたいと考えてございます。 また、紹介いたしました求職者が早期に自ら退職した場合等に手数料の一部を事業主にお返しするということを内容としております、これは返戻金制度と申しておりますけれども、こういった制度も導入するよう、これらを職業安定法に基づきます指針におきまして推奨してまいりたいと考えてございます。 また、こういった返戻金制度があるかないかといったことも、これ手数料に関する事項でございますので、そういった内容につきまして求人者に対しまして明示することも義務付けたいと考えてございます。 さらに、自らの紹介によりまして就職した無期雇用労働者が、二年間は転職勧奨を行ってはならない、要はこれ転職の勧奨を紹介事業者がやるということを禁止するという意味で、そういったことをやってはならない旨をこれまた職業安定法に基づきます指針に規定することといたしてございます。 また、お祝い金の御指摘ございましたけれども、これにつきましては、職業紹介事業者が求職者を集めるに当たりましては、求職者の希望や能力に適合する職業を紹介するなど、職業紹介のサービスの質を高めることによりまして人を集めるということをするべきだと考えてございます。したがいまして、自らの職業紹介により就職した求職者に金銭を提供することによって求職者を集めようとすることは好ましくないと考えてございますので、その旨も指針において定めることとしたいと考えてございます。 それから、もう一点の御質問でございますけれども、企業の求人サイトではなく自社のサイトに掲載する場合でございますけれども、労働者の募集に当たりまして、労働条件が適正に明示されていない募集情報等を自社のサイトに掲載した場合におきましても職業安定法に抵触することとなります。こうした募集情報が不適切ではないかというふうな疑いを持った場合には、求職者等から都道府県労働局に通報をいただきましたら、事業主に対しまして必要な指導等を行い、是正を図りたいと考えてございます。
○小川克巳君 いずれにしましても、先ほど何度も申し上げているように、やっぱり周知されなければ全くそのセーフティーネットが機能しないということがあります。是非小まめに出していただきたいなというふうに思いますし、私も何度も厚労省のホームページのぞかせていただきますけれども、なかなか目的とする答えに届かないということが多いと。まあ情報量が多いからしようがないといえばしようがないのかなとも思いますけれども、ただ、年金であったりそういった問題に関しても、やはり庶民感覚でアクセスする、これが知りたいと思ってもなかなかそこに行けないというのがあります。何かこう、毎回のようにお願い私もしていますし、ほかの委員からも御指摘があります。そこら辺、是非改善をよろしくお願いしたいと思います。 私の質問、最後になりますが、現在、安倍政権は、アベノミクス第二ステージとして、ニッポン一億総活躍プランを策定、その実現に向けて総力を傾けているところと承知しています。国民は、老いも若きも男性も女性も、障害のある人もない人も、誰もが安心して生き生きとその人らしく暮らしを営み社会参加することができる、そんな社会の実現に不可欠であるのが、安定したきめの細かい社会保障制度であると考えています。 昨年の年金法改正、今回の雇用保険法等の改正はまさにその一環であると信じますが、真剣にこれらの課題に向き合えば向き合うほど、山積した課題の壁にぶつかります。私は、前回の質問で、新しい酒は新しい革袋に盛れとの精神で、機能的でない過去の遺物は無理な活用をするより新たにつくり直す方が効率が良いと、その覚悟をお尋ねしました。 重ねて大変恐縮ですけれども、我が国厚生労働行政のトップとして、大臣と官僚各位が一丸となって、よほどの決意と決断力、行動力を発揮しなければ、我が事・丸ごとの地域共生社会づくりを含めて、せっかくの一億総活躍プランも画餅に帰してしまうでしょう。改めて、塩崎厚生労働大臣並びに官僚各位の鉄の決意を聞かせていただきたいところです。塩崎大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、一億総活躍社会はどういうものかということを引用されながら、これからの新しい社会保障の在り方について御質問を頂戴をいたしましたが、まさに一億総活躍社会づくりは、一億人にとっては一億通りのやっぱり生き方があって、またそれぞれの地域でそれぞれのいろいろな助け合いの仕組みも異なるということでもありますが、一方で、高齢化が進み、少子化も進み、そして人口あるいは労働人口が減っていく中で、どのようにして皆さん方が安心して、また夢を持って暮らしていくことができるようになるかと。それぞれやはり、まずは個人としても家族としても、そして地域として、また国として、それぞれの個人や地域にとってそれぞれのやっぱり特徴ある社会保障を提供できるようにしていかなきゃいけないというふうに考えているところでございます。 今、年金、医療、介護のお話がございましたけれども、特に、例えばデータヘルス改革を今我々やろうとしていますが、こういったものは、今までいろいろな、予防もあれば健康づくりもあれば、そして医療、介護とそれぞればらばらにやってきた感じがしないでもないと。これやっぱり全体としてデータをきちっと分析できるようにしながら、それぞれに合った治療法や新しい薬を、言ってみればプレシジョンメディスンといいますが、一人一人に合った薬を作る。 あるいは、介護が、最近自立支援介護とよく言いますけれども、どのようにしたら、そもそも若いうちにどういうことをやっていればまず介護にならない、必要になる可能性が低くなるかとか、そういうこともきちっと分析できる、個人の歴史も分かるようなことも分析できるようにしながら、それぞれの言ってみればテーラーメードの社会保障を提供していくという、この間申し上げたようなことをこの我が事・丸ごとでやれればなと。 こういうことで、今、組替えをいろいろ考えて、今までの縦割りでずっとやってきた、局もそれぞればらばらにやっていますが、やはりそれをトータルでやっていけるようにしていくということが大事なんだろうというふうに思いますので、それぞれの地域に合った、そしてそれぞれの個人に合った社会保障を我々もう一回再構築をしていくべきではないか、そんなふうに考えております。
○小川克巳君 ありがとうございました。応援しております。よろしくお願いいたします。 終わります。
○宮島喜文君 自由民主党の宮島喜文でございます。本日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございました。 今回の法律案、雇用保険法等の一部を改正する法律案でございますが、この提出の背景でございますが、平成二十八年八月の二日に閣議決定されました未来への投資を実現する経済対策等を踏まえ、雇用保険制度、育児休業制度、職業紹介等に関する法制度の見直しを図るため、雇用保険法等の一部を改正する法律案として、雇用保険法、育児・介護休業法、職業安定法の改正案が一括にして提出されていますので、この関連法案について質問させていただきます。午前中から三名の先生方、また午後は小川先生の方からの質問もありまして、一部重複するところがございますが、何とぞよろしくお願いいたします。 まず、雇用保険でございますが、労働者が失業した場合及び労働者についての雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自らの職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にするなどその就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用の状態の是正及び雇用の機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とすると、この雇用保険法第一条に明記されております。 雇用保険法でございますが、この法律の目的を達成するために、雇用保険制度は大きく分けて、失業等の給付と、それと雇用の安定又は能力開発の雇用保険二事業を行っているというふうに思っているわけでございます。 そこで、法律の内容に入る前に、基本的なことになるわけでございますが、雇用情勢等についてお伺いしたいと思います。 日本の雇用状況ですが、アベノミクスの成果によって雇用情勢が安定に推移していると言われているわけでございますが、最近の失業者数、失業率、これはどのようになっているかということ、また完全失業者数も失業率も、これについても前年より比べますと減少しているということでございますけれども、正規職員、従業員数はどのようになっているのか、今後の雇用情勢の見通しも含めて厚生労働省の方から見解を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 委員御指摘の雇用情勢でございますけれども、直近、二十九年一月の雇用情勢を見ますと、有効求人倍率につきましては季節調整値で一・四三倍でございまして、約二十五年ぶりの高水準で推移をいたしております。それから、完全失業率、同じく季節調整値でございますが、三・〇%ということで、これは二十二年ぶりの低水準で推移しているということでございます。それから、完全失業者数、これは原数値でございますけれども百九十七万人でございまして、前年同月と比べまして十四万人減少しております。この数字は八十か月連続の減少ということになってございます。それから、正規雇用労働者数、原数値でございますが、これにつきましては三千四百七万人でございまして、前年同月に比べますと六十五万人増加をいたしまして、こちらの方は二十六か月連続で増加をいたしております。 この状況につきまして、私ども雇用判断というのをやっておるわけですけれども、現在の雇用情勢は着実に改善が進んでいるというふうに認識をいたしております。それから、今後の先行きでございますけれども、雇用・所得環境の改善が続いておりまして、そういう中で各種政策の効果もあって景気は穏やかな回復に向かうということが期待されております。そういうこともございまして、雇用情勢につきましても改善をしていくということを期待をいたしております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。雇用情勢は着実に改善しているというお話でございまして、改めて認識いたしました。 雇用保険の積立金に関しては、先ほどからお話が何人かの先生からございましたけれども、平成十四年度の過去最低の約四千億円まで落ち込んだ後、雇用情勢が改善して、直近の平成二十七年度末にはおよそ六兆四千億円と過去最高額になっているところでございます。 このような状況を受けまして、今回の法案においては、雇用保険率を〇・二%引下げ、企業、労働者にそれぞれ千七百五十億円の軽減負担、そして約一千百億円の国庫負担の軽減や所定給付日数の引上げが図られることになっておるわけでございます。 そこで、労使の負担が軽減されるということは、これは非常にいいことで朗報なんですが、今回の雇用保険法改正に伴う必要な財源でございます、すなわち、平年度化される所要額をどのくらいと見込んでいるかということ、また、今回の引下げなどが今後の雇用保険財政に問題はないのか、今後の財政見通しも併せて、厚生労働省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 まず、今回の改正の財政影響額でございますけれども、給付の拡充部分につきまして平年度ベースで見た数字を申し上げますと、まず基本手当等の充実がございまして、これにつきまして約二百九十億円使います。それから、教育訓練給付の充実等につきまして最大約百億円使うことになります。それから、育児休業給付の給付期間の延長によりまして最大約四百二十億円を見込んでございます。こうした影響額を合計いたしますと、年間約八百億円になるということでございます。 それから、先ほど来御答弁いたしております雇用保険料率の引下げでございますけれども、これにつきましては三年間の時限、三年間限りで実施するということにいたしております。この三年間というふうにいたしましたことの根拠といたしまして、三年後の平成三十一年度末の積立金が、雇用保険財政の安定的運営の目安として私ども考えてございます弾力倍率の二倍、おおむね年間の失業等給付の二倍でございます約四・一兆円になるということが見込まれるところでございます。こういった目安を満たしてございますので、今後も今回の三年間の時限で対応することによりまして安定的な運営が維持できるというふうに考えてございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。政府とすれば安定していけるというお話だったと思うわけでございます。 先ほどのように、雇用情勢は安定しているのですが、雇用のことだけを見ますと雇用のミスマッチというのは続いているわけでございます。職種によって有効求人倍率にばらつきがあります。人手不足の問題も顕著化するということになるわけでございます。平成二十九年一月発表の職業別の有効求人倍率で見ますと、職業全体では一・三六でございますが、保安の職業は七・一三、建設などは三・六六、サービス業三・二一、医療技術者においても三・二一という、有効求人倍率が高くなっているわけでございます。 今後、我が国が直面する人口減少社会に対応するためには、これはそれこそ塩崎大臣の肝煎りだと思いますが、労働生産性の向上ということをおっしゃっているわけでございますし、確かに不可欠な問題だというふうに考えるところでございます。そのためには、やはり労働者の職業の能力を向上させていくことが重要だと考えますので、政府としてこの環境整備をどのように行っていくかということが求められていると思っております。 雇用保険は、雇用と生活の安定を目的とする公的な保険制度でございますから、その積立金というのは、失業者に対して支給される給付の原資というもので、非常に大切なものでございます。 今回の雇用保険法の改正で、この雇用保険の二事業について、被保険者等の職業の安定を図るため、労働生産性の向上に資するものとなるように留意しつつ行われるものとするとなっているところでございますが、現在の、先ほどから申しましている雇用保険財政を踏まえれば、求職者だけでなく、この雇用のミスマッチを解消する、又は労働生産性に向けて人材の育成、資格の取得といった職業訓練など、この積立金をもっともっと活用するべきではないかと考えるわけでございます。 厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、働き方改革の議論の中で一番焦点が集まった中の一つが長時間労働の解消ということでありましたが、長い時間働かなくても同じだけのアウトプットを出すと、あるいは、より多くのアウトプットを出すためには、今お触れをいただいた生産性、なかんずく一人の、マンアワー当たりの、単位時間当たりのそういう生産性をどう上げていくかということが大事であるというふうに思っています。 一方で、当然イノベーションも必要であり、イノベーションは、アイデアは一人で仮に生み出すことができたとしても、それを支えて生産活動をしていくというためにはやっぱり人材が必要なわけでありますので、そういう意味で、少子高齢化が進む中でも我が国が持続的に成長していく、そして、働く方の職業能力の開発、向上をしっかりと進めることによってその持続的な成長を可能にしていくということが大事なんだろうというふうに思います。 そういう意味で、貴重なこの雇用保険の財源をいかに有効に使っていくかという中で、やっぱり人づくりということで、専門的かつ実践的な教育訓練を受講される場合の専門実践教育訓練給付の給付率、これを、給付割合を最大六〇%から七〇%に今回引き上げますし、それから四十五歳未満の離職者が専門実践教育訓練を受講する場合に支給する教育訓練給付金についても、給付額を基本手当の五〇%相当から八〇%相当へ引き上げるということで、一人一人の職業能力を高めて、そして短時間でも今まで以上のアウトプットが出せるようにしていくということが、我々にとっても、そして一人一人の働く人にとって大事なんだろうというふうに思います。 そういうことで、働く方々のキャリア形成にしっかりと使える雇用保険財源を生かしていきたいというふうに思います。
○宮島喜文君 ありがとうございました。この積立金を大切に使うということは、それは誰も本当に望むことでございます。 事業というのは、いろいろ人がつくり人が進めていくものでございます。そういう意味でいいますと、厚生労働省は本当にそういう、率先してやっていかなきゃいけない立場にあるといつも思っているわけでございますが、安倍内閣が進める働き方改革でございますが、少子化対策、子育ての支援など、これを的確に対応するために厚生労働省の関係部局の再編が行われておると思っております。若者の雇用の安定や働く者の能力開発を促進、支援するために、来年度、厚生労働省の組織改編により人材開発統括官が新設されると聞いているところでございます。働き方の改革実現会議でも取り上げられたように、人材育成というのは今後の雇用対策の重要なポイントになると考えられますが、今回のこの人材開発統括官の新設には、職業能力開発局が廃止され、雇用均等・児童家庭局を再編して新たに子ども家庭局が設立されるというふうに聞いております。 前回、私は、前々回ですか、厚生労働委員会で医務技監の新設についてお聞きしたんですが、今回はこの関係部局の再編、これに対してどのような考えで取り組まれたのか、また、これをどのような方向で厚生労働行政の牽引に使っていくのか、厚生労働省の決意をお聞かせ願いたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) 今、来年度に予定をしております組織再編について御質問をいただきました。 安倍内閣の最重要課題でありますところ、今御指摘もいただきましたが、働き方改革であり、また少子化対策、子育て支援、児童虐待の防止、そして、先ほど来御質疑をいただいております生産性の向上、こうした課題があるわけでございます。そうしたものに的確に対応していくといったこと、また複数部局に非正規労働者対策が分掌されておりますので、これを総合的に推進をする必要があるだろうと、こうしたことを勘案をいたしまして、来年度組織再編をしたいというふうに考えているところでございます。 具体的に申し上げますと、働き方改革に対応し、非正規労働者対策を総合的に推進する雇用環境・均等局というものを設けます。これは、例えばワーク・ライフ・バランスでありますとか女性活躍でありますとか、あとパワハラ対策、セクハラ対策、マタハラ対策とか、いろんな何とかハラスメント対策ってあるわけですが、こうしたものを一つのところで総合的に対応していこうということで雇用環境・均等局というのを設けるということ。それから、子ども・子育て支援、児童虐待防止対策を所掌する、そこに注力をしてもらおうということで子ども家庭局というものを設けます。そして、生産性向上に向けた働く方の能力開発を推進する人材開発統括官というものも設置をいたします。 これは、今お話もいただきましたが、今職業能力開発局があるわけでございますが、そこに若者の就労支援についても一緒に担当してもらおう、特に若い人については、やっぱりスキルアップをすることとそれを仕事につなげていくことというものを一体的にやっていくことが更に効果を上げることにつなげるのではないかと、こうしたこともあって、そうしたことを、人材開発統括官というものを設置しようということにしております。 今申し上げたような思いの中で、新たな組織の下、これらの重要施策を強力に推進をしていきたい、こうした決意で取り組んでいるところでございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 是非、そういう体制で推進していただくということが、皆さんも喜んでいる、喜んでいるというか、期待できることだと思って考えているところでございます。 私は就職氷河期世代の非正規雇用労働者についてちょっと御質問させていただきたいんですが、離職者のうち倒産や解雇で離職した割合は全体の五三%で、被保険者期間が一年から五年の三十歳から四十五歳未満の層が四〇%とされておるわけでございます。この世代の、いわゆる就職氷河世代と言われておりますけれども、新卒時に就職難で非正規として就職し、その後もなかなか安定した職に就けなかったということでございます。 これは大きな課題だと考えているわけでございますが、今回の改正で、この層の方々に対して所定給付日数を三十日から六十日、これは、三十日は三十歳以上三十五歳未満でしたか、ということでございますし、六十日は三十五歳以上四十五歳未満でございますが、引き上げる提案がなされて、基本手当の所定給付日数を引き上げることとされています。これは、基本手当の所定日数内で就職した割合がほかの層と比べて、年代と比べて比較的低くなっていることから、この就職支援は非常に重要だと思っているところでございます。 平成二十八年の十二月十三日の雇用保険部会の報告を見ますと、このような特定受給資格者以外についても見直すべきとの意見があったというふうに聞いているところでございますが、この方々というのは今現在働き盛りである年齢層でございます。そういうことを考えますと、例えばこの一般受給者の方については三年間ぐらい暫定措置とすることも考えられると思うんですが、今回どのような考えで見送ったのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) まず、今回の改正によりまして、倒産、解雇等で離職した方、いわゆる特定受給資格者となる方のうち、被保険者であった期間が一年から五年の方で三十歳から四十五歳の層につきまして、所定給付日数内での就職率が他の層と比較して明確に低くなっているということを踏まえまして給付の拡充を行うことといたしました。 その他の層をどうするのかということなんですけれども、更に基本手当を拡充すべきだという御意見はもちろんございますけれども、ただ、拡充につきましては早期再就職のインセンティブを弱めてかえって再就職を阻害するんじゃないかというふうな御意見もございまして、労働政策審議会でこの点について御議論いただきましたけれども、今回意見はまとまらなかったということもございまして、今回は盛り込まれてございません。今後とも状況を見ながら慎重に検討していく必要があるという課題だというふうに考えてございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 私は、これに対してはいろいろな考え方もあろうと思いますけれども、大変重要なことだと思っております。確かに、生活が安定しなければ、それこそ自分の将来設計がつくれない、もちろん老後も当然そういうことになってくるわけでございますので、是非留意していただけたらというふうに思うところでございます。 では、求職活動中の問題について御質問をさせていただきたいと思います。 厚生労働省が発表いたしました平成二十五年の国民生活基礎調査によりますと、日本の労働人口の三人に一人が何らかの疾病を抱えながら働いているという調査結果が出ております。例えば、がんに罹患しますと離職する人が約三四%存在し、離職の理由は治療を続けながら働くための制度や社内の理解が不十分であるというアンケート結果の報告もございます。病気の治療と仕事の両立、これは働き方改革のテーマの一つであると思いますけれども、がんを始めとする疾病により離職せざるを得ない方が多くいることが指摘されているわけでございます。 今回の改正では、新たな個別延長の給付の一つとして、難病等疾病の治療を図りながら求職活動をする特定受給資格者等についても給付日数を六十日延長できることとされております。 そこで、この対象となる基準は、厚生労働省の省令でございますが、これで定めるということになっているわけでございますが、この基準を策定ですね、に当たっては、対象とする疾病を適切に選定する必要があるということ、それから患者さんの状態の変化、これに対応するような基準が必要であるというふうに私は思うわけでございますが、厚生労働省のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 倒産、解雇等により離職した方のうち心身の状況により就職が困難な方につきまして、委員御指摘のように、今回創設する新しい個別延長給付の対象といたすことにしております。具体的にどのような方が該当するのかということにつきましては省令で決めるんですけれども、法案の成立後、労働政策審議会の議論も経て決めるということになりまして、現在確定的に申し上げるのは難しいんですけれども、難病や発達障害の方などを指定する予定でございます。 それから、タイミングといいますか、病気をどういうタイミングで見るのかというふうなことでございますけれども、個別延長給付につきましては、所定給付日数の終了までに延長の可否を決定すればいいということになっておりますので、対象となる疾病をお持ちの方につきましては、疾病の状態にかかわらず、まず必要な書類をお持ちいただいて、ハローワークの方で検討をさせていただくということでございますので、終了までの間に申し出ていただければ、心配なら申し出ていただければいいということで対応したいというふうに思っております。 この改正の内容につきましては、広く周知をいたしまして、病気の治療を図りながら求職活動をする方を支援してまいりたいと考えてございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 給付中に容体というか病態が変わった場合も十分適用できるというお話だったと思います。また、発達障害についても、いわゆる適用範囲と、適用対象となるというお話がございまして、これは非常に私いいことだろうというふうに考えているところでございます。 では、次に移りたいんですが、先ほど教育訓練給付についてはいろんな先生からお話をいただいていたところでございます。厚生労働省の調査によりますと、企業が支出する教育訓練費は二〇一一年には一人頭月千三十八円と、二十年前に比べておよそ四割に減っているという、そういうことを聞いております。まあ八〇年代というのは一貫して上昇していたんですが、九〇年代になってから低下又は横ばいにあり、事業所における教育訓練の実施を見ると、非正規職員は正規職員に比べて機会も少ない状況にあるということでございます。 在職中の中長期的なキャリアアップ形成、これを支援するためにこの専門実践教育訓練給付があるわけでございますから、これが本当に国家試験の必要な業務独占や名称独占の資格を取るための講座として非常に有用だと思います。 ただ、これ、やはり私は思うのですが、例えば検査技師の場合は五講座ぐらいしか現在指定されていないわけでございます。看護師さんは相当多うございますけれども、そんなふうに考えますと、これは、文科省とそれと厚生労働省と両方で、それぞれ給付の、給付というか、認定した場合ということになるわけでございますけれども、この制度そのものが十分知られていないんじゃないかと思うわけでございます。 こういうような給付を受けられることになりますと、一方では不正受給というものも当然増えてくる可能性があるという心配はあるわけでございますが、今後、それこそ全ての者がインターネットでつながる時代になってまいりますし、人工知能とかITの人材が需要が本当に高まるということも一方では言われているわけでございます。この人材不足ということに対応することも、これも大きな課題ということも先ほどから指摘されているわけでございますが、これをどのように広報していくか、これはそれぞれの学校にというものもございますし、国民に、国民というか、給付対象者となる方に広報していくかということについて、厚労省のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 専門実践教育訓練給付を使っていただくということを考えますと、委員御指摘のように二つの問題点がございまして、一つがやはり、対象講座がきちんとあるということで、これがないと受講がそもそもできないということになりますのと、もう一つはやはり、制度を御存じないと使っていただけないという、その二点だと思っております。 この給付の周知につきましては、今現在やっておりますのが、全国のハローワークですとか、あるいは訓練校におきましてリーフレットを配付するといったようなこと。あるいは、ハローワークインターネットサービスといいまして、求人情報が検索できるサービスがあるわけですけれども、そういったところに制度概要を掲載するといったような形で周知をやっておりますけれども、まだ不十分なんじゃないかというふうに私どもも自覚をしております。 今回の改正を契機といたしまして、更に多くの必要な方に情報が届きますように、例えばSNSを活用するといったようなことも含めまして、様々な新しい工夫をして、更に制度の周知、広報に努めてまいりたいと考えてございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 この制度、できて三年目でございますか、そうですよね。ですから、まだまだ浸透していないんだろうと思いますし、私自身も、自分の領域というか、職域のあれが五個しかないというのは、五つしかなかったのには非常にびっくりしたわけでございます。今回、そんなところがございましたので質問させていただきました。 では、育児休業の再延長についてちょっとお話しさせていただきたいと思います。 育児休業制度、先ほどからよくお話が出ておりますけれども、現在一歳六か月までの延長が認められておりますが、保育所の入所が一般的には四月、年度初めだということで、年度途中からは、育児休業期間が終了しても保育所の空きがないということで、なかなか入れないということがあるわけでございます。そうしたことから、労働政策審議会の雇用均等分科会において、育児休業の延長期間を二年とすべきということが、報告書がまとめられて今回対応されたことと考えているところでございますが、これは緊急的なセーフネットであるというふうに言われております。 そこで、様々なこれ期間の問題については議論があるところでございますが、二歳を超え三歳まで延長という問題と、これに対してどのように今後また考えていくのか。今回、施行に対して、この点についてどのような点を留意していくのかということについて厚生労働省のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 育児休業、現行制度につきましては、保育所に入れない場合などに限りまして一歳六か月まで延長する権利というものを認めております。 今回御提案させていただいております延長は、今御指摘いただきました労政審、労働政策審議会での御議論も踏まえて、子供が保育園などに入れないことを理由に離職してしまう事態を防ぐという、この事態の対応として緊急的なセーフティーネットとして行わせていただくというふうに私ども位置付けさせていただいております。 あわせて、この議論をしていただきました労政審の中では、女性のみに育児の負担が更に偏るんじゃないか、あるいは女性のキャリア形成が阻害されることで女性活躍の流れに逆行することがないようにという懸念もお示しをいただいておりまして、この辺り、この議論を私どもとして非常に重要なものというふうに受け止めております。 今、期間の話、今回最長二歳という形で延長させていただきますが、ちなみにということで申し上げれば、今回、この一連の御議論をいただいた中では、単純に延長期間を二歳を上回らせるというような御指摘、御意見はなかったかというふうに思います。 また、御審議いただいております改正法案が成立した場合ということ、その先でございますが、その施行に当たりましては、今労政審の方での御懸念にもありました女性労働者の方々のキャリア形成が阻害されないようにということから、早期の職場復帰についての機運も醸成する、あるいは男性の育児休業取得促進を中心とした男性の育児への関わりを増やす、そして全体としての働き方を進めるという取組を行いまして、我が国の働き方改革全体を進める中で、更に仕事と育児の両立ができるような支援策を講じてまいりたいというふうに思います。 また、この辺りについての考え方についての周知徹底、あるいは考え方を進めるのも、いろいろと工夫をして進めさせていただきたいというふうに思っております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 育休というのは、地方公務員でいきますと三年までオーケーと、認められるということでやってきたような経過も一部にあると聞いておりますし、そういう中ですと、これはいろんな条件がなきゃ駄目だという法律ですから、これとは全く違うわけでございますけれども、一般の人に理解してもらうにはやっぱりそれなりのきちんと説明をしていただけないと分からないかと思っているところでございます。 では、女性が就労の継続をするために、育児休業から復帰した女性が働きやすい環境を設けることがやはり重要だと思います。この点、昨年の雇用保険法等の改正により、育児休業等の取得を理由としたハラスメント防止措置義務、具体的には、妊娠や出産、育児休業等の取得等を理由とする上司、同僚による就業環境を害する行為を防止するため、事業主に雇用管理上の措置を義務付けるとされているところでございまして、今年一月より施行されたところであり、今後、この状況がどうなるかということを注視していきたいと思っておるところでございます。 さらに、今回の法改正に際しては、雇用均等分科会で取りまとめられた経済対策を踏まえた仕事と育児の両立支援について、国は、産前産後の休業、育児休業に入る前に労働者に直接両立支援について情報提供を積極的に行うべきであるという旨の指摘がなされております。 安倍政権では、女性が輝く社会の実現というのを掲げておるわけでございます。政府はこの雇用均等分科会の指摘に対してどのように応えていくのか、厚生労働省としてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 御質問いただきました前段、昨年の制度改正によりまして、今回、従来からの育児休業を取得したことを理由とする不利益取扱いの禁止という育児・介護休業法の仕組みに加えて、育児休業を利用したことを理由とする嫌がらせを防止する義務というものを事業主に課す、これを本年の一月から、これ昨年の改正を踏まえて施行させていただいております。 これにつきまして、今施行に向けて、あるいは施行後、PRに努めておるところでございますけれども、さらに周知徹底すると同時に、このような事案に対する違反に対しては必要な指導を徹底してまいりたいということをまず申し上げさせていただきたいというふうに思います。 その上で、今回の改正案につきましても、十二月の労政審の建議から、産前産後休業、育児休業に入る前の両立支援についての情報提供をという御提言をいただいた点について御指摘をいただきました。 私どもとして、まさに先ほども申し上げましたように、今回の改正が、女性のキャリア形成が阻害されることで女性活躍の流れに逆行することのないようにという懸念を受け止めさせていただいているところでございまして、男女共に復帰後の働き方も見据えて計画的に産前産後休業や育児休業に入ることができるようにしていかなければいけないと思っております。 具体的には、短時間勤務制度あるいは残業免除制度の利用などの両立支援制度でありますとか、育児休業から復帰した方の事例というものについて、こういう両立支援についての役立つ情報というものについて広く広報、PRをしていきたいということで、厚生労働省のホームページなどの媒体、あるいは、今、産前産後休業とか育児休業に入る前というこの建議の御指摘でございますので、そのタイミングからいうと、母子保健というのとどうやってタイアップするかなどなど、あらゆる手段あるいは機会を活用させていただいて、分かりやすく周知をするよう努力してまいりたいと思っております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 では、男性の育児の参加についてお聞きしたいと思いますが、男性の育児休業取得率、先ほどもお話がございまして、説明もございましたけれども、平成二十七年度においても二・六五%、女性の取得率は八一・五%、これに比べると非常に低い状態であるということでございます。年休を含めればもう少し上がっているというところもあるようでございますが、平成二十七年に厚生労働省が委託事業で実施した、仕事と家庭との両立に関する実態把握のための調査によれば、男性正社員の育児休業を取れなかった理由としては、職場が育児休業を取得しづらい雰囲気があったという回答が一定数上っております。労働者が育児休業をそれぞれ、男性が本当に希望しながら取得を断念することがないようにするために、職場の雰囲気づくりというのがこれは非常に重要だと考えておるところでございます。 今回の法改正では、事業主は、労働者又はその配偶者が妊娠、出産した等の事実を知った場合、当該労働者に対して個別に育児休業等に関する定めの周知に努めることと、これが規定されており、非常に評価できるものでございます。これは、そうは申しましても、新たに導入される制度でございますので、労働者にとってのプライバシーという問題にも一部関わるのではないかと思うわけでございますが、事業主にすれば、どのように行動したらいいかと戸惑うこともあろうかと思います。 そこで、厚生労働省は主務官庁として男性の育児参加を推進するため取り組んでいるということを聞いておるわけでございますが、実際の取組についてどのようにやっているか、また、その成果はどのようなものかということについて厚生労働大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 厚生労働省では、平成二十七年の四月に男性の育児休業取得率の目標というのを定めました。三〇%ということにいたしまして、二十六年度は一二・一%だったんですが、これを三〇%まで引き上げようという目標を平成二十七年の四月に立てたわけでございます。その際、子育てメールマガジンによる各種情報の提供を職員に対して、特に男性職員に対して送って育児休業を勧める一方で、毎月、子供さんが生まれた男性職員とその上司、課長クラスに来てもらって、私か副大臣か政務官、政務三役の誰かがその前月に子供さんが生まれた男性職員と課長をセットで呼んで、その場で育児休業を取得するように私どもから声掛けをするということを始めさせていただいております。 そうした結果、二十七年度の本省だけですが、これ、厚労省の中の本省だけの数値でございますけれども、男性職員の育児休業取得率は二九・九%、ほぼ目標の三〇%に近い数字が本省に関しては達成しつつある、前年度の約二・五倍ということになりました。本省だけじゃなくて厚労省全体でそうしなければいけないので、更に努力をしようと思っていますけれども。 一方で、昨年十二月に省内の若手職員から、女性活躍の新しい政策を考えるようにお願いをした若手の方からイクボス宣言をやるべきだという話があって、私とそれから省の幹部がそろってイクボス宣言というのを行いまして、今イクボスとして、男性職員を含めてしっかり子育てに参画をするように進めているところでございます。 引き続いて、男性職員を含めて積極的に育児休業が取得できるように職場環境の整備を進めてまいりたいというふうに思います。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 大臣自ら率先してこの仕事をされているということでございますので、これ、知っている人は余りいないんではないですか。みんな知っていましたか。(発言する者あり)ああ、どうも済みません、私が知らなかった。 はっきり言って、厚生省だけじゃなくて、官庁いっぱいございますので、やっぱりこういう問題、週休二日制もそうでしたが、大手の企業がやっていたらいいというものじゃなくて、やっぱり行政機関が率先して見せるというところから広がっていくということがございますので、是非、いいことはPRしていただいて、大臣が自らの率先して行動されていることを外に示していただくということをお願い申し上げまして、私の質問を終わりにしたいと思います。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 質問に入ります前に、さきの二十八日に政府の働き方改革実現会議が実行計画を決定したと。一言申し上げておきたいと思うんです。月の上限時間は百時間未満とされたこと、さらに、指摘もあった年間最大九百六十時間、この残業が可能となる重大な抜け穴に対する歯止めもない、過労死ラインの長時間残業を容認する、こういう働かせ方改革は断じて認められないと。議論はまた改めてやりたいと思います。 そこで、最初の質問ですけれども、育児休業の拡充について私からも質問させていただきたいと思います。 参考人質疑で池田参考人からは、保育所等の整備を一層進めることが重要だというお話があり、駒崎参考人からは、育休の二年延長自体はいいことでもあるかなと思うがとされながら、待機児童問題からの逃げというのであれば本末転倒と、真正面から待機児童問題に取り組む、保育所を増やしていく、保育サービスインフラを拡充していく、それが一丁目一番地だと、こういう御意見もいただいたわけです。 そこで、大臣の受け止めをお聞きしておきたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、保活をされている方々がたくさんまだおられるということでありまして、私ども政府として、希望する方が保育園などを利用できるようにしなければいけないと思っております。 各自治体による保育の受皿整備の前倒し加速化、そして、これ、企業が貢献することによって企業主導型の保育事業の創設、普及促進と幅広く今取組を行っておりまして、待機児童解消に懸命に取り組んでいるわけでございます。こういうことで、平成二十九年度末までの五年間で五十万人を超える保育の受皿拡大、これを進めることとしておりまして、これは民主党政権時代の二・五倍のペースで、今大車輪で受皿の拡大を進めております。 同時に、今、女性活躍ということで、二十五歳から四十四歳の女性の就業率、あるいは一、二歳児の保育利用率も、そしてさらには保育の申込者の数、それぞれ二倍近いペースで高い伸びとなっているわけであります。 こういう中で、待機児童問題というのがまだ二万人を超えておられるわけでありますので、政府としては、保育の受皿の整備、それから女性の就業率あるいは保育園の利用率、男性の育休取得状況、それと働き方改革の進み方、こういったことを併せ見ながら待機児童ゼロを絶えず実現することを目指してまいらなければならないというふうに思っております。
○倉林明子君 繰り返し大臣からも緊急避難的な措置なんだという認識についても語られたかと思います。緊急避難が恒久的な措置にならないように、あくまでも待機児童問題の解決は保育所を増設していくと、こういうことで対応していくんだということは強く申し上げて、私の方からも申し上げておきたいと思います。 そこで、続いて雇用保険について大臣に聞きます。 そもそもこの雇用保険制度の最大の目的、これは何か、御説明ください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほども、前身の失業保険の法律ということでかつてあったという話がありましたが、雇用保険制度は、働く方が失業した場合や働く方について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に給付を行うほかに、働く方が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に給付を行うと。こういったことによって、働く方の生活や雇用の安定、就職の促進というものを図ることを目的としている制度だというふうに理解をしております。
○倉林明子君 そのとおりだと思うんですね。失業者の生活の安定ということで一番に来ているわけで、やっぱり失業給付の水準、これ本当にそれに見合ったものに確保していくということが雇用保険の根本的な課題とか制度の目的達成のために必要だと思うわけです。 失業給付の水準というのは十分と言えるのかどうかというところが問われているんだと思うんですね。参考人質疑でも、村上参考人から改善の余地はあると指摘がありました。二〇〇〇年、二〇〇三年、この改正で引き下げられたという水準になっているわけですけれども、その中身について主なものを改めて確認したい。 さらに今回、改定して引き上げるところもあるんだけれども、一体、一旦引き下げている中身についてはどこがどう改善されるのか、御説明ください。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 委員御指摘の、平成十二年、平成十五年の改正でございますけれども、この改正の考え方は、倒産、解雇等を理由にいたしましてやむを得ず離職した方への給付の重点化ということと、あと、基本手当の額が再就職した際の賃金を上回る方の多い高賃金層の給付率の見直しを行ったということでございます。 具体的な内容を申し上げます。 まず、平成十二年改正では、改正前は離職理由を問わずに最大三百日の所定給付日数でございました。これを離職理由によって給付日数を分けまして、自己都合離職者につきましては最大百八十日、倒産、解雇等による離職者は最大三百三十日といたしました。 それから、平成十五年改正の具体的中身でございますけれども、これにつきましては、短時間労働被保険者とそれ以外の一般被保険者の給付を統一するというところで給付日数が変わったわけですけれども、所定給付日数につきまして、短時間労働者以外の一般被保険者について見ますと、自己都合離職者について三十日分短縮しまして、最大百八十日から百五十日となってございます。それから、倒産、解雇等による離職者につきまして、一定の層につきましては三十日分を拡充するということにいたしておりまして、あわせて、基本手当の給付率を、給付と再就職賃金の逆転現象を解消するという考え方から、高賃金層につきまして給付率を下げるということで、給付率、六〇%から八〇%の給付率であったんですけれども、それを五〇%から八〇%に引き下げてございます。 今回の改正でございますけれども、まず、倒産、解雇等によって離職した方のうち、被保険者期間、被保険者だった期間が一年から五年の三十歳から四十五歳の層につきまして、所定給付日数内で就職した人の率が他の層に比較して非常に低いということも踏まえまして、三十歳から三十五歳未満につきましては三十日分を拡充いたしまして、九十日から百二十日に拡充いたしております。それから、三十五歳から四十五歳未満は六十日分拡充いたしまして、九十日から百五十日に拡充をいたしております。それから、基本手当日額につきましては、最近の賃金分布等も踏まえまして、下限額、上限額等につきまして引上げをいたしております。
○倉林明子君 いろいろ御説明いただいたんだけれども、実質、その給付日数の問題等、大きいところで二〇〇〇年、二〇〇三年、これ引き下げた水準、二〇〇〇年前のところには戻っていないと、復活できていないという状況にあるというのは、これ事実だと思うんですね。 これ、参考人から更に指摘がありました。特定受給資格者と自己都合の場合の格差があり過ぎると午前中議論もありました。これ、端的にお答えいただきたい。どれだけの格差があるということになっているんでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 基本手当の所定給付日数につきましては、就職の困難度を踏まえまして、年齢や離職理由を考慮するということと、給付と負担の均衡の観点から、被保険者であった期間を考慮して決定するという考え方でございます。 具体的な所定給付日数でございますけれども、自己都合離職者につきましては、被保険者であった期間に応じまして九十日から百五十日でございます。一方、特定受給資格者、倒産、解雇等による離職者につきましては、年齢や被保険者期間、被保険者であった期間に応じまして、九十日から三百三十日となってございます。
○倉林明子君 大臣に聞きたいと思うんですね。この自己都合というものの実態についてです。 よく聞くようにとハローワークでも指導しているという答弁もありました。この自己都合という中には事業主都合の離職が隠れていると、こういう実態があるんだということも厚労省からも答弁あったとおりだと思うんですね。さらに、事業主都合でなくて、本当に自己都合なんだけれども、過労死するような職場をやっぱり辞めざるを得なかったというようなケースというのも実は自己都合に含まれるわけですね。 私、参考人の指摘もありました、議論もありました、こうした自己都合、事業主都合ということで大きな格差を付けているという合理性がないんじゃないかと思うんです。格差解消、必要だと思いますよ。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 長時間の中でもひどいケースにつきましては、これは自己都合ではなくて特定受給資格ということになる扱いをしているところでございまして、自己都合離職者に比べて特定受給資格者、これの給付日数を手厚くしているというのは、倒産、解雇などあらかじめ再就職の準備をする余裕がなく離職を余儀なくされた方はやはり再就職までの一定の期間を要すると想定をされるためでございまして、こうした現行の仕組みはそれぞれの方の必要に応じた給付を行う観点から妥当な内容ではないかというふうに考えているところでございます。
○倉林明子君 いや、妥当やとは思いませんよ。身を守るために退職したら、次、やっぱり自己都合だということになって、格差があるということで、次に就職ということでいうと選んでられないという、また質の悪い就職につながる危険かてあるわけですよ。 そういう意味で、私は実態を踏まえて考えるべきだというふうに思うんですね。そこは実態を見て、よく給付の改善、引上げに向けた検討をこれは求めておきたいと思います。 そこで、重ねて質問しますけれども、賃金日額が先ほどあったように引上げするということになっています。月額、最低どれだけの給付水準になるのか、御説明ください。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 今回の法改正によりまして、賃金日額の下限額につきましては二千二百四十六円から二千四百六十円に引き上げられることになります。賃金日額が上がるものですから、それに合わせまして基本手当として受け取る金額、日額も上がりまして、それが日額千九百六十八円になるところでございます。
○倉林明子君 月額で計算してみても、私は、決して失業者の生活保障に十分な水準と言えるのかと、これは本当に検討が必要だというふうに思っています。私は決して十分ではないというふうに思うんですね。離職前の生活保障がこれでできていると言えるのか、生活安定の水準と言えるのかと、こういう検証必要だと思うんですね。抜本的な拡充が求められる水準だということを強く指摘しておきたいと思います。 〔委員長退席、理事島村大君着席〕 そこで、私、具体的な解決すべき課題として今回提起したいと思いますのが、季節労働者の問題です。積雪寒冷という気象条件から、冬期、冬場の産業活動に著しい制約があり、北海道を中心に冬期に失業する労働者というのが現在でも全国で十万九千人いらっしゃいます。こうした季節労働者に対する雇用保険が適用されるわけですけれども、これ雇用保険制定時の給付水準どうだったのか、そして現状の給付水準どうなっているか、御説明いただけますか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 まず、雇用保険法の前身の失業保険法が昭和三十年に改正されまして、それで九十日の一時金という形で給付が設定されました。現在は季節労働の方に対する給付である特例一時金といたしまして、基本手当の日額の四十日分の給付となってございます。
○倉林明子君 そうですね、雇用保険が制定されたときに、それまで失業保険で九十日だったのが五十日になったんですよね。それが今四十日だということになっているわけですよね。 これ、二〇〇七年には二十日間の講習で七万円が受け取れたという季節労働者冬期援護制度というのもあったんだけれど、これも廃止された経過があります。今あるのは、通年雇用促進支援事業、これ実施しているんだというんだけれど、使えているのは二千七百人程度にとどまっているんですね。 私、昨年二月に北海道がまとめた季節労働者の調査結果報告書というものを見せていただきました。これ北海道だけで季節労働者は六万六千人おられます。家計の中心、平均年齢五十二歳ぐらいです。この家計の中心となっている季節労働者による平均年収というのは二百十二万円なんですよ。とても厳しい状況です。厚生労働省は、その二事業、支援事業も使って通年雇用を促進、支援するんだというんだけれども、実は事業主の意向調査もしているんです。これ、今後も季節労働者の雇用を維持、拡大する、つまり冬期は使いませんよという雇用を維持、拡大すると答えた事業主が八九・五%、傾向としては増加傾向にあるんですよ。通年雇用、これも特に考えていませんという事業主は三八・五%、結構な数なんですね。 現状を踏まえますと、通年雇用というのはうまくいっていないんです。引き続きこの季節労働という実態が続いていくと。その場合、失業給付及び支援事業というのを、このままでいいんだろうかと。私、拡充の方向で見直すべきではないかと思うわけですけれど、いかがでしょうか。 〔理事島村大君退席、委員長着席〕
○政府参考人(生田正之君) 済みません、最初に先ほどの答弁の訂正をさせていただきます。 昭和三十年のときに、九十日につきまして一時金と申し上げましたけれども、当時は一時金ではなくて、一般の求職者と同じように失業の認定をして払うというやり方でございましたので、訂正をさせていただきます。済みませんでした。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいまの通年雇用促進支援事業、この御指摘でございますけれども、これは季節労働者の通年雇用化が効果的に進むように、地域の要望を踏まえながら、働く方向けの技能講習あるいは事業所向けの経営労務管理講習、こういったことなどの支援に取り組んできた事業でございまして、季節労働者が減少する中でも本事業によって通年雇用化した季節労働者は増加傾向にございまして、着実にそれなりの成果を上げているというふうに思っております。 厚労省としては、今後も地域における通年雇用の促進、これは今先生から御指摘のとおり大事なことでございますので、この取組をしっかりと後押ししてまいりたいと思っております。 それから、季節労働の方につきましては、一定時期に失業が事実上予定をされているというふうに考えられるわけでありますので、そして循環的な給付ということになりますから、一般の被保険者とは異なる給付内容とした上で、受給者の給付と負担の均衡、これを考慮しつつ、既に最大限の配慮を今日まで行ってきているというふうに考えているところでございます。
○倉林明子君 いや、後押ししたいと今おっしゃった通年雇用、仕事の確保という点で、北海道はそれなりに、夏場に本当だったら公共事業打つところを、冬場でもできるものは冬場に回してその賃金については割増ししたりとか、仕事も出すし、かさも増すと、賃金の、そういう努力しているんだけど、地元に言わせると、国の姿は見えないというわけですよ。後押しするんやったら冬場の仕事くれと、こういう声に正面からやっぱり国全体として応える、こういう点でも強く努力を求めておきたいというふうに思います。 そこで、これまでいろいろ紹介してきた給付の水準、季節労働者の問題ありました。改めて大臣の認識をここで総括的に伺っておきたいと思うんですけれども、現状の給付水準で雇用保険法上定めているような国の責任、これ十分に、責任は十分に果たしているというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 雇用保険制度というのは、働く方の生活の安定と、それから先ほど申し上げたように就職の促進ということを図ることが目的であるわけでありますので、これらのバランスを取った給付水準とすることが必要だというふうに思っております。 今回の改正におきましては、若年層について、所定給付日数内の就職率が他の層と比較をして、年齢層ですね、他の層と比較をして低くなっているということを踏まえて、基本手当の給付日数を引き上げるなどの失業等給付の拡充を行っているわけでありまして、こういった見直しを含めた雇用保険制度の給付水準は制度目的を十分に果たしているのではないかというふうに考えているところでございます。
○倉林明子君 私は全く不十分だと思うんですよ。本当に失業者が生活の見通しを持てるようなやっぱり失業給付の水準を目指すべきだと思うんですよ。そういう水準からいって、二〇〇〇年や二〇〇三年の引き下げた水準さえも復活できていない。さらに、余裕があるというわけでしょう、積立金もあって。そういうときに拡充へ足を踏み出すということが私は強く求められていると思うわけです。そこで、問題だと思うのは、こうした給付水準の改善が不十分なまま、更に更に国庫負担を大幅に引き下げるということになっているわけですね。 そこで、確認したいと思うんです。国庫負担の本則を確保した場合の金額、さらに改正後の国庫負担額、数字でお答えいただけますか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 まず、雇用保険の国庫負担を本則どおり付けた場合でございますけれども、平成二十九年度予算ベースで考えますと二千五百三十六億円でございます。それから、今回一〇%になってございますけれども、本則の一〇%で計算いたしますと二百五十五億円でございます。
○倉林明子君 私、こういうときに国庫負担をここまで引き下げるというのは本当に国の責任放棄だと、この批判免れないと思うわけですね。この水準というのは、雇用保険法制定以来過去最低の水準なんですよ、改めて確認しませんけど。雇用保険に対するこうした責任放棄というのは許されないということ。雇用保険制度は、私、雇用のセーフティーネットであり、安定した就職先を探す失業者の生活維持を可能とする水準に引き上げるべきだと、引上げの方向を目指すべきだと思いますけれども、最後、大臣の決意を聞いて終わりにしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、今回三年間の限定ということで引下げをさせていただいているわけでありますので、法律どおり三年間で終わらすということが大事だというふうに思っております。
○倉林明子君 こういうときにこそ失業給付がどうあるべきかという議論こそ行い、そのふさわしい水準の引上げに向けた議論こそやるべきときなんだということを強く申し上げたいと思います。 終わります。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 我が党は、基本的にこの法案と附帯決議について全面的に賛成だということなので、私は、待機児童解消策と、それから保育士の確保のシステムについて自分なりに、あと午前中とかぶらないように工夫しながら、不慣れですけど質問させていただきます。 私個人は、育児休業制度が待機児童の解消につながり、結果として日本の子供の数が増えたというこの結果を出さなければ少子化の食い止めになったと言えない、つまり人口を増やすための政策として働き方改革や雇用をどうするかを整理していかなければ改善にならない、そしてゴールが見えなくなってしまうと思っております。 私、看護師ですので、極端な言い方を申し上げますけれども、これは人口増大のマーケティング戦略が必要だと思っております。マーケティング、つまり出産可能な十八歳から四十代までの女性がマーケットです。そこをマーケットにして、彼女たちが少なくても子供を三人以上出産していただかなければ、これは人口は増えません。しかも、そのマーケティングに時間制限がございまして、三十年掛かったら何とかなるだろうというのんきなことは言っておれませんで、四十歳が七十歳になってしまったらできないわけで、ここが、働き方改革や一億総活躍や女性が輝くというものと分けて考えなければならない。 この十八歳から四十代までの限られた資源を早くどうしたら出産しようという気持ちになってくれるかというところが肝でございまして、しかも、出産後に子育てしながら働いてくれと言っているわけです。私個人としましては、一、二歳の子供の保育所を増やすことは救済策ではないと思っているんですが、これ資料の一になりますけれども、ゼロ歳児から預かる保育所のインフラを増やしていかなければ、出産して働き続けるという女性の数増えないと思います。 先ほど、山本香苗議員が午前中におっしゃっていましたけれども、私も近辺の女子にアンケートをしておりまして、あなたが母親になって、いつでも職場復帰ができるようになるにはどうしたらいいのということですと、ゼロ歳からの保育所を担保してもらいたい、それをいつか利用するかは私が自分で決めたいと。その上で、育児休暇も取れて、給付金ももらえて、子供のそばにいる日もあり預ける日もありという自由が欲しいと。育児休暇中の自由な時間の範囲で、職場でバイト代出してもらって職場復帰のコツをつかめるようにしたいと。その日は再トレーニングしているから、夫に相談して、育児休暇取ってくれないというようにしてもらえばその気になれるんだろうけどなということで、至れり尽くせりというような感じでございますが、これは理想論でもないと私は思っております。 資料一、三月二十六日の日経新聞です。一歳から二歳の受入れを拡大するという見出しが付いています。この記事の内容が正確かどうかの話ではなくて、一歳から二歳の待機児童が多い、そこを拡充していけば人口が増える、子供が増えると。これは私の先ほどの考え方とは反対なんですが、政府参考人の方に、なぜゼロ歳児のインフラではなくて一、二歳児のこの緊急体制かということを、根本的な指針についてお伺いいたします。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 まず、お示しいただきましたこの資料一の記事につきまして、この記事にあるような、ゼロ歳児の受入れ枠を減らして一、二歳児の受入れ枠を増やす通知の発出を検討しているという事実は厚生労働省に全くございません。その旨につきましてはこのメディアに対してもきちっと申し上げさせていただいているということをまず冒頭申し上げたいと思います。 その上でということなんですけれども、今、保育の受皿の要望が非常に強い、そして、働くということと育児ということを両立するためにいろいろな形でお取組をされていて、そのニーズや思いに対して応えるべく、自治体においては保育の受皿整備を進めているというところでございます。 その受皿の整備につきまして、各市区町村におきましては、足下のいわゆる待機児童がどこにいるかという、何人どういう形でいるかというだけではなくて、将来に向けた潜在的な保育ニーズについても幅広く把握をして、それに応えるべく各年齢に応じた受皿整備というものをそれぞれ進めているというところでございまして、私どもとしましては、まさに仕事と育児というものの両立というものをできるだけ強めていくように、引き続きこうした自治体の取組をしっかり支援してまいりたいという基本スタンスでございます。
○石井苗子君 次は、資料の二の待機児童二十八年度集計は、一歳から二歳児が全体の七〇%となっています。これは、ゼロ歳児からは預かってもらえるところがないから増えていっているのかどうか分かりません。そもそも、出産したらゼロ歳のときからさっさと預かってもらって職場に復帰したいと思っているのかどうかというような、こうした直接的な質問を女性にアンケートとして調査としてやったことがあるかどうかだけ、短く、厚生労働省の方、お答えください。
○政府参考人(吉田学君) 働いている女性の方に対して、仕事と育児の両立のためにどういう形で何が必要であるかとか、現在どういう困難を抱えておられるかということについて、これ女性だけじゃなく、男性も含めていろいろな形で調査をし、私どもとして把握をさせていただいております。
○石井苗子君 私は、先ほど申し上げましたように、出産可能な年齢層の女性への調査が大事だと思っております。つまり、待機児童をどうカウントしているのかということも大事です。ここを明確にすれば、出産可能性のある女性の心理が分かると思うんですけれども、資料の三は、仕事と家庭の両立に関する実態調査、先ほど午前中にもお話がありましたが、希望より少ない期間で休業期間を取得した理由、つまり、本当はもっと長く休業していたかったけれど短縮した理由でございます。男性は、職場の理解が上司から得られなかった、塩崎大臣のようなイクボスが少なかったということでございます。女性の正規採用者はやはり長く休んでいると保育所に入れなくなってしまうというのが理由で、働く女性の六〇%が非正規採用でございます、この非正規採用の女性は休んでいたら生活苦になってしまうという話でございました。 そこで、資料の四ですけれども、これは読売新聞三月二十五日の記事です。厚生労働省検討会で待機児童のカウントですね、数え方の見直しをしたと書いてあります。本日の午前中にこの取りまとめが報告されたと聞いておりますので、政府の方に待機児童をどうカウントする、把握をするのかということを御報告をお願いいたします。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 御指摘いただきましたように、現在の待機児童数の調査、私どもが示しております調査要領では、例えばでありますけれども、育児休業、今御指摘いただいております育児休業との関係で申し上げれば、育児休業中の場合は待機児童数には含めないことができるという要領を示しております。 今回いろいろと実態、市区町村の取組を伺っておりますと、育児休業中の方が保育園等への入園申込みをした場合に、その復職の意思をそれぞれ確認をすることなく一律に待機児童に含めているという扱いで私どもの調査にお答えをいただいている市区町村もあると。一方で、一律に、逆に復職の意思を確認しないで育児休業中の方については待機児童に含めないという形で私どもの方に報告をいただいている市区町村もあるという実態が、先ほど来御指摘いただいておりますこの検討会での検討で実態として把握をさせていただくことができました。 私どもとしましては、このような待機児童数を把握するという取組の中で不合理な市区町村におけるばらつきというものは望ましくないという基本的なスタンスから、この調査に当たっての取組について、昨年の九月来、待機児童数調査検討会として御議論をいただいたところであり、先ほど御指摘いただきましたように、今日の午前中に一応私どもとしての会を終えたというふうになっております。 その中では、育児休業中の方につきましては、保育園等に入園できたときに復職するということをその入所保留通知書の発出後などいろんな機会を捉まえて継続的に確認する、その方の御意思を確認する、そしてその上で、復職に関する確認ができる場合には待機児童数に含めるという扱いにしたらどうかという形での御提言、取りまとめをいただいたということでございます。 あわせて、この検討会では、ほかの三類型、例えば求職活動を停止している場合の方についてどうするか、あるいは特定の保育園について希望されているという方についてどのように整理をするか、そして地方単独事業と言われるような事業に入所されている方についてどのように扱うかということについても御議論をいただきました。 いずれにつきましても、今回の待機児童調査の調査要領にお答えいただくためにどういう形で不合理なばらつきが是正できるかという御提言をいただいたと受け止めておりますが、いずれにしても、これまで私ども、寄り添う支援という言い方をさせていただいておりますけれども、保育園の入園を希望された方に対してその情報をきちっと提供する、あるいはその御意向をきちっと、あるいは事実を確認をするという形で、個々にいろいろなツール、あるいはいろいろな機会を捉まえて働きかけをしていって、この方々のできるだけのニーズを受け止めさせていただきながら、現場における市区町村の保育園の受皿とのマッチングをするという基本的な考え方が必要だというふうにこの検討会からは御意見をいただいておりますので、これに沿って私どもとしては対応してまいりたいというふうに思っております。
○石井苗子君 隠れ待機児童なんという言葉が使われていますけれども、この待機児童を正確にどう把握するか、そしてなぜ待機しているのかということをフォローアップスタディーとしてやっていっていただきたいと思います。 次に、保育士の確保と保育士のキャリアパスですけれども、保育士は年間四万六千人が就職して、年間三万二千人が離職しております。保育士の資格を持つ約八十万人が現場で働いておりません。この改善策として、私立の保育所で八年勤務をするとそれ以降は月額四万円上がる政策を打ち出しましたが、それによって、少ない保育士のパイを引き抜きによる地域格差が社会問題になっていくのではないかと思っております。 保育士は、ゼロ歳児は三人に一人が必要です。一、二歳になりますと、一、二歳、六人に一人でよくなっていきます。こういう状態から、附帯決議にありましたように、衆議院で出たもの、振り返りますと、保育士について四項目出ております。「公立保育所の非正規雇用労働者の処遇改善に向けた取組を一層推進すること。」とありますけれども、厚生労働省の、大臣でも副大臣でも政務官でも結構でございますけれども、ここについての御所見をお伺いいたします。
○副大臣(古屋範子君) 附帯決議に関する御質問をいただきました。 保育人材の確保に当たりましては、保育士等の処遇改善を始めとして、潜在保育士の再就職支援や保育士の事務負担の軽減などに総合的に取り組むことが必要だと考えております。特に保育士等の処遇改善につきましては、来年度一律二%の処遇改善に加えまして、技能、経験に応じたキャリアアップの仕組みを構築して、園長、主任保育士と一般の保育士との間に副主任保育士や職務分野別リーダーの役職を新たに設けまして、最大月額四万円の処遇改善を行うこととしております。 その運用に当たりましては、基本給を含めた月給による賃金改善を行うことのほか、その賃金改善が確実に行われるよう事前に賃金改善計画を策定することや翌年度に事業実績報告書を提出することを求めることといたしております。 こうした取組を通じて、保育の現場で働く皆様がやりがいを感じながら長く働き続けられるよう処遇改善の着実な実施に取り組んでまいりたいと思います。 厚生労働省所管の附帯決議といたしましては、以上ということでございます。
○石井苗子君 ここに四項目ありますけれど、書かれていないことがございまして、私はそれを提案させていただきたいと思います。 保母という名前から保育士というふうに名称が変わったのは平成十五年でした。児童福祉法の改正です。御存じのように、看護婦も看護師と名称を変えました。そうすることで何が変わったか。男性の医療職場への進出が始まりまして、名称の改革といいますか、名称を変えることも一つの対策ではありますが、保育士の離職率、これ一〇%ですが、これを下げていく、そしてゼロ歳児から、さっき言ったように、すぐに預けることもできるし、子供をそばに置いておくこともできるけど、保育所を担保するということであれば、保育士の数を上げていくということも必要だと思います。 社会的な地位の向上の制度を保育士につくっていくということも必要だと思いまして、厚生労働省から保育士のキャリアパスについてお考えをいただきたいと思います。私は、速やかに男性の保育士を増やすのがいいと思っているんですが、いかがでしょうか。
○委員長(羽生田俊君) 吉田局長、簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(吉田学君) はい。 まず、男性の保育士の実情につきましては、私ども、平成二十八年の賃金構造基本統計調査におきまして、現在、全体の保育士さんの中で男性が五・四%という実態を承知をしております。今、平成十五年という数字をおっしゃいましたけれども、ちなみに同じデータにおける平成十五年が三・八%だったという実績がございます。 その上で、保育士さんのキャリアパス、私どもとしては男性であれ女性であれ共通しての課題と思っておりますけれども、高い使命感と希望を持ってこの保育の道を選んだ方々に活躍いただくために、先ほど副大臣の方からも申し上げました二十九年度の処遇改善を行いますとともに、その中では技能、経験に応じたキャリアアップの仕組みを入れるということにさせていただいております。 現在、園長と主任保育士、保育士さんという三つの大きな肩書の中で運営されております保育士さんに、先ほどの技能、経験に応じたキャリアアップの処遇改善の中で、副主任保育士あるいは職務分野別のリーダーなどを設けて、それに応じた処遇を私どもとしては確保するという取組を行いました。 さらに、保育士のキャリアアップにつながるように、有識者等による検討会を踏まえまして、私ども、リーダー的な役割を求められる職員の研修の体系化を図ることとしており、二十九年度から自治体に対してキャリアアップのための研修を実施していきたいというふうに考えてございます。 いずれにいたしましても、保育士さんの方々、男性であれ女性であれ、専門性を十分に発揮して保育に従事していただくことが重要だというふうに思っておりますので、これまでよりも多くの保育士さんにより長く活躍いただけるように取り組んでまいりたいと思っております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 資料五を見ていただきますと、千葉市立保育所男性保育士活躍推進プランというのがございます。男性も女性も心から子育てを楽しめる保育所を目指して、平成二十九年一月に千葉市が出した十年計画の一つで、中を読みますと良いヒントがございます。 保育士の社会的な地位の向上と申しましたが、先ほどの看護師もそうですけれども、看護師になると病院や大学そのほかで社会的な地位の向上があり、活躍の場が広がります。男性の保育士が増えて社会で保育士の活躍する場が保育所に限らないとなっていけば、資格者としての賃金の上乗せにも貢献していくことができるかもしれないという試みです。千葉市が制定した男性保育士の積極的な取組というのは、保育士確保ですね、保育士の確保という課題の糸口になると思っております。 ちょっと真面目な話いたしますと、現在、一人親の家族というのは百二十万人を超えておりまして、保育所には男性、女性それぞれの保育士がいることもあってもいいんではないかと私は思っております。男性保育士がいると保育所の防犯にもつながりますし、複数の男性保育士がいれば職場の活気にもつながると思われますし、保護者から男性保育士というのはどうかという懸念の声もありますが、男の子には男性保育士でもよいと思われますし、三歳以上の女の子については細かい配慮をしていけば問題ないんではないかなと思っておりますが、この保育士の不足についての解決策として男性保育士の確保を積極的に打ち出していくという点につきまして、できれば厚生労働大臣から御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、千葉市の取組について御紹介をいただいて、自治体によっては男性保育士の積極活用をされているということを改めて確認をさせていただきました。 子供たちにとって、やはり初めて社会に出るのが保育園ということはあるわけでありまして、やはり社会には多様性というのがある、そういう意味で、男性と女性がまずいるということを改めて確認をしながら保育園で暮らすということが子供たちにあってしかるべきかなということも思いますので、多様な子供に対して様々な個性を持った保育の担い手、これが保育に当たるというのは大変意義のあることだろうというふうに思います。 今、母子家庭の子供さんのお話がございました。男性と接触する機会としても、男性保育士、意味あるんじゃないかと。男性保育士が保育園でその園を守るということにも役をなすということもありましたが、いずれにしても、男性保育士について積極的に保育の現場に進出していただきたいと私も思っております。
○石井苗子君 時間がなくなってまいりましたが、私は、女性がなるべく、マーケットここしかないわけですから、たくさんそういう気持ちになってほしいし、保育園があってほしいし、保育所に行ったら男性の保育士もいていいんだし、そういうことが世界に広がっていけばいいと。 ただ、待ったなしだと思っているんですね。三十年後にそうなればいいというものではないと先ほど申し上げましたが、もう一つありまして、今ある命を、もし言葉を選ばないで言うと、今ある命を大切にしてほしいという気持ち、その大切な小さな命を将来の日本の力に変えていきたいと私は必死に思っておりまして、時間がありませんのでまた次回やらさせていただきますが。 特別養子縁組について、厚生労働省の有識者検討会が二十八日、児童相談所の権限の強化などをまとめた意見として表明されました。特別養子縁組は、虐待などで実の親による養育が困難な場合、血縁のない原則六歳未満の子と夫婦が裁判所の許可を得て法律上の親子になる制度です。 データによりますと、日本では虐待を受けた子供たちの二〇%ぐらいが里親の下に行くのですけれども、この特別養子縁組などで里親の下に行くんですが、これ、イギリスやたしかフランスだと七〇%以上がそういう里親の下に行くシステムがございます。私も一度働いたことがございました。 宗教観、歴史観と様々な違いがございまして、この今ある現実の命をいかにして守って二十年後あるいは三十年後の日本の活力につなげていくかという議論はもう少し必要だと思うんですね。有識者検討会というのは意義があることだと思うんです。なかなかフランクにこういうことを話すところがなくて、また親のところに戻って虐待を受けて死んでしまったという、そういうデータもございまして、心を痛めております。 こういうふうに里親の考え方も、長男長女となるか、養子養女というふうになるかというこの書き方の違いももう少しならしていって改善して、私さっき言いました、今そこにある小さな命というのを将来の日本に変えていってほしいと思うんですけれども、一分でもしどなたかの御意見がいただけたらコメントいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 特別養子縁組について今御指摘をいただきましたが、今、厚生労働省では、検討会、ワーキンググループで議論をし、一昨日、年齢要件を引き上げるなど考えられるといった、そういう提言を取りまとめ中で、今座長預かりになっているわけでございます。 御案内のように、日本の場合には、特別養子縁組に出せるのは六歳未満という制限があります。ほかの国では、例えばドイツでも十八歳というのがあり、それからフランスで十五歳、イギリスで十八歳、アメリカは制限なしと、こういう年齢制限が日本には重たくあって、その他いろいろあって、例えば児童相談所長がこの申立てを今はできません。養子を受ける親の方が申請をするというのはなかなか難しいというふうにも言われておりまして、児童相談所長がこの申立てをできるようにできないかというような議論もされていると理解をしております。 成立件数を見ますと、日本は二十七年で五百四十二人となっておりますが、人口が半分以下のイギリスでは四千七百三十四人と、こういうことで、ですから、二十倍ということでありますので、我々、去年の児童福祉法の改正で、やはりまず生みの親がしっかりと養育をするというのが一番、その次にやはり家庭と同様の環境でという中の一番はやっぱりこの特別養子縁組だろうと、そうすると、あと里親ということでありますので、やはり日本はかなり家庭と同様の環境で育つ子供たちが少ないということを深く認識をしながら、この特別養子縁組についても議論して、また結果を出していかなきゃいけないというふうに思います。
○石井苗子君 ありがとうございました。 ちょっと民法の第八百十七条六、この父親と母親の同意というのが必要で、特別養子縁組の成立には養子となる者の父と母の同意がなければならない、ただし、父と母がその意思を表示することができない場合又は虐待、悪意の、餓死とかそういうことですね、のような子供の利益を著しく害する事情があればこの限りでないと。こういったものも少しかみ砕いて、多くの日本の子供たちの生きる幸せの道を大臣に築いていただけることをお願いして、質疑終わります。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今回の法案では、雇用保険二事業の労働関係助成金について、一層の雇用の安定や職業能力開発の実施に資する観点から、生産性の向上を後押しする理念を法律に明記するということになっています。 しかし、私は、その生産性向上というのって一体何なんだろうか、これを明記することがいいのかどうかという疑問があります。そして、このときの指標が問題で、助成金についてなんですが、生産性要件の生産性の計算式を見ると、分子に役員報酬や人件費が入っています。役員報酬が上がると何で生産性向上になるんでしょうか。
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。 生産性とは労働者一人当たりの付加価値額を指すものでございますが、この付加価値額につきましては、企業の営業利益、人件費、減価償却費、動産・不動産賃借料及び租税公課の額を合算いたしまして求めることが一般的です。労働関係助成金の割増しの判定に当たっても、この考え方に基づいて算定をすることといたしております。 付加価値額に含まれます人件費につきましては、例えば企業活動基本調査などの政府の統計調査におきましても、従業員及び役員の給与や賞与並びに福利厚生費などを基に計算することとしていますことから、労働関係助成金の生産性の判定におきましても、これら統計調査と整合する形で役員の給与や賞与を含めることとするものでございます。
○福島みずほ君 役員の賞与を上げることが何で生産性向上になるんですか。
○政府参考人(坂根工博君) 例えばでございますけれども、企業活動におきましては、役員のマネジメント力の向上など、役員の生産性向上によって組織全体の生産性が上がることは当然あり得るものと考えております。こうしたことを考えますと、人件費に役員の給与や賞与を含めることはあながち間違いではないというふうに考えております。
○福島みずほ君 全く問題、問題がすごいありますよ。だって、腐った企業で役員報酬ばっかり高いというところいっぱいあるじゃないですか。役員報酬だけ上げて、みんながひいひい言っているなんて山ほどあるじゃないですか。何でこれで生産性向上なんですか。
○政府参考人(坂根工博君) 繰り返しになりますけれども、生産性の計算式、このとおりになっておりまして、政府全体として統計調査に整合を取る形で生産性を計測をしているところでございます。そういった考え方に立ちまして、労働関係助成金につきましてもこのような算定式を使わせていただいているところでございます。
○福島みずほ君 労働関係やって応援するというときに生産性向上なんてやるからそもそも間違っているし、役員報酬を上げれば、この数式でいえば生産性が上がるんですよ。でも、そんな腐った話はないと思いますよ。この生産性向上って、大臣の趣味ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) GDPを上げることが反対というなら別ですけれども、GDPの過半数はこの付加価値、それも人件費ということでありますので、それを大きくするというのは、あとは分配の問題ですから、労働者に行くか役員に行くか、それはその会社の中のガバナンスで決まってくることでありますので、それを支え切れるという企業活動が大事なのであって、それによって初めて働く人の賃金というのは上がってくるわけで、あとは、その中で、企業の中でどういう割り振りをするのかということについては労使でこれはいろいろ議論があるところだろうというふうに思います。
○福島みずほ君 役員報酬が上がっているからって生産性向上しているなんて言えない例、山ほどあるじゃないですか。労働者の実質賃金は上がらずに役員報酬だけ上げている腐った企業なんていっぱいあるじゃないですか。これを生産性向上と言うのって全くおかしいし、それで生産性向上したとして助成金を増やすというのは違うと思いますよ。もし本当に労働関係応援しようと思ったら、男性の育児、例えばですよ、育児休業率が高いとか実質賃金を上げているとか、いろんな指標で可能なのに、そもそも生産性向上という指標をやっていること、生産性向上の数式に役員報酬が上がるというのが入ったりすることは全く間違っているというふうに思います。 これは、例えば分母の問題でいうと、例えば分母で人員削減すると、人員削減による被保険者数の減少によってもこれは生産性が向上することになるんですね。これ問題じゃないでしょうか、いかがですか。
○政府参考人(坂根工博君) 今委員御指摘ございましたとおり、従業員数を減らすことによって生産性の向上を図るということは、雇用の安定という助成金の目的に照らして適当ではないと考えております。 このため、生産性の計算期間内におきまして事業主都合において離職者を発生させた場合については要件として扱わないと、生産性向上したものとは扱わないというふうな取扱いにしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 人件費削減による被保険者数の減少によって数式上は生産性が向上するように見えるけれども、それはカウントしないということを確認させてください。
○政府参考人(坂根工博君) そのような扱いを取扱要領等に明記し、また事業主等にも周知をしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 役員報酬が上がれば生産性向上だというのは是非見直していただきたい。いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この数値は一つの、まあ言ってみれば、数値としてまず見るわけですけど、これだけで物事を決めるわけではなくて、金融機関の事業性評価というのをやるということを、活用するということを何度も申し上げていると思いますが、つまり、いびつな形でこの数字だけが大きくなっているというのだけでは意味がないわけでありますので、事業性がある、つまり持続性がある、成長する企業でないと生産性が伸びていくということは言えないわけで、持続可能ではない一つの数値が伸びていくことだけをもってこれはいいんだと言ってみても意味はないわけでありますので、それはやはりこの事業性評価も参考にしながら判断をしていくということになるんだろうというふうに思います。
○福島みずほ君 しかし、やはり労働関係で応援するわけですから、生産性向上という指標は私はいかがなものか、労働関係がいいということの指標でもっとやるべきだと思いますし、役員報酬を上げれば、確かにそれだけで判断するのではないけれども、数式上はそれで生産性向上が上がることになるじゃないですか。それはおかしいですよ。役員のためにいい企業かどうかという観点ではなくて、労働関係からいい企業かどうかという観点から判断をするべきであって、是非この指標、将来見直してほしい、あるいは役員報酬が上がれば数字が上がるというのは間違いじゃないかということを申し上げたいというふうに思います。 次に、非正規育休取得の問題について聞きたいと思います。 残業規制だって、例えば非正規雇用、ダブルワーク、トリプルワークしている人にとっては残業時間の規制なんて関係ないんですよ。あっ、これは三番目です。 非正規育休取得の調査についてお聞きをいたします。非正規の人たちにとって育休取得が極めて困難、実際、残業時間規制も育休取得も正社員の人たちを前提に考えているんじゃないかということから質問させてください。 有期契約労働者の育児休業については、昨年の雇用保険法等の改正により、申出時点で引き続き雇用された期間が一年以上であること、かつ子供が一歳六か月に達する日までに労働契約が満了することが明らかでない者が取得の要件とされました。 昨年の厚生労働委員会での雇用保険法等の改正の議論において、三月二十九日、私は、有期契約労働者についても正社員と同様、育児休業取得のための要件を撤廃すべきだと主張しましたが、それは受け入れられず、大臣は、育児休業の取得要件緩和などの改正内容について、事業主に対して正確に伝えるよう周知徹底する必要性を認める答弁をされました。 要件の緩和は本年一月から施行されたものですが、どのような周知徹底を取ったのか、また非正規の育児取得率を上昇させるためには具体的な目標値を設定すべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 昨年の育児・介護休業法改正によりまして、今御指摘のように、有期契約労働者の育児休業取得要件緩和をいたしまして、この一月から施行になっております。 私ども、この施行準備あるいは施行を挟んでということでありますが、もとより政府広報を行いますとともに、パンフレットあるいはリーフレット、これは全国で十万部近く用意をして配付をさせていただいておりますし、また各労働局における事業者向けの説明会というもの、これ全国で百四十回、約ですけれども、重立ったところで開催をするなどの機会を通じて、このような、今回、今年一月施行の改正内容についてこれまで周知徹底をしてございます。 また、そうはいっても、周知徹底という形についてはこれからも引き続き、今回の改正内容も含めまして、非正規かどうかにかかわらず、希望する方が育児休業を取得できるように、私どももいろんな機会を通じてPRしてまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 目標設定値についてはどうでしょうか。 総務省の労働力調査によれば、二十五歳から三十四歳の女性の約四割が非正規の職員、従業員です。仕事を続けたい女性を支援するためには、非正規の女性の育児休業の取得率向上が欠かせません。 厚生労働省は、有期契約労働者などの育児休業の取得率について今後調査を行うつもりはあるのでしょうか。また、その結果次第で更なる要件緩和を行うつもりはあるのでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) まずは、この一月から施行された内容ということでもございます。私ども他の項目も含めまして、今年一月に施行された昨年の育児・介護休業法の施行状況については、きちっとこれからもフォローをさせていただくということにしておりますので、どのような項目をどのような形でフォローするかについては少し検討させていただきたいと思いますけれども、全体の改正内容の施行を見守る中で、私どもとして取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 去年改正して、また今年もですよね。 非正規雇用の女性たちが育児休業を取れるようにというのはとても重要な論点です。是非フォローアップというだけでなく実際の実態調査をしていただきたい、育児休業の取得率について調査をしていただきたい、いかがですか。
○政府参考人(吉田学君) 私ども、既存のデータなどの中で育児休業の取得状況がどうなっているかという切り口、また、今の有期契約労働者の方々をめぐるいろいろな事実関係についてどういう形で把握できるかというのも精査をさせていただきながら、少し検討させていただきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 検討させていただきたいというのは、いずれ調査をするということでよろしいですか。
○政府参考人(吉田学君) 御指摘でございますので、まず、私どもとしては御指摘を踏まえて検討させていただきたいということでございます。
○福島みずほ君 検討結果を楽しみにし、また質問させていただきます。よろしくお願いします。 職業紹介等に関する制度についてお聞きをいたします。 ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件が相違した場合の対応についてです。 厚労省の平成二十七年度、二〇一五年度のハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数によると、全国で一万九百三十七件の申出、苦情がありました。厚労省に問い合わせたところ、公表はしていないものの、うち三千九百二十六件において実際の相違があったということです。賃金、労働時間などで選考方法、応募書類など違いがある、仕事の内容についても三百六十四件あります。 求人票の記載内容と実際の労働条件において三千九百二十六件もの相違が実際に確認されたにもかかわらず、ハローワークの対応は、求人取消し五百十六件、職業紹介の一時保留二百七十四件にとどまっております。なぜでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 まず、ハローワークの求人票の記載内容と実際の労働条件が違うというふうな形で相談がございました際には、ハローワークで事実確認を行いまして必要な対応を行っております。 必要な対応につきましては、やっぱり事案に応じて違ってくるということでございまして、委員御指摘のような、求人票の内容を変更させるというやり方もございますけれども、求人票に合わせて労働条件を変更させるというやり方もございますし、求人の取消しや職業紹介の一時保留というやり方もございまして、これは事案の中身によって変わってくるということだと承知しております。
○福島みずほ君 問題は、求人票と違う場合には現実の方を変えるということが必要ですよね。 面接などで実際本人が同意をしていればそれでよしとすることは問題ではないでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) 最初の求人条件、求人票の内容と、それから最終的な労働条件の決定の過程で、企業とそれから御本人の間で話合い等がなされると思うんですけれども、最終的に御本人が納得されて就職されるという過程で労働条件が確定していくということだとすれば、それをもって問題があるというふうには即座には言えないというふうには思います。
○福島みずほ君 これは衆議院の厚生労働委員会でも議論になっていますが、働く立場ってやっぱり弱いので、面接や、それからその後に、これは募集広告と違うと思っても、まあ、しようがない、少し賃金低いけど折り合おうとかというふうに思うと思うんですよ。ですから、労使双方で納得した上で合意という外形を取ったとしても、労働者が一方的に不利益に甘んじているケースがあると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。 まず、ハローワークの業務運営についてちょっと申し上げます。 ハローワークの業務運営を考えますと、まず、求人票に記載された条件につきましては、そのまま採用後の労働条件になるんだというふうに期待されるということを前提で仕事をいたしております。それで、今回、求人票の内容を変更させるというふうな取組といいましょうか取扱いにつきましても、まず、同じ求人企業がその求人票で更に人を集めるというときに、その求人票の内容が変わればそれから応募する人にとっては保護になるということで、それで一定の保護が図られると思うんですけれども、さらに、その求人票の変更を指導する、事業主に対しまして、今後求人出すときについては、求人票に書く内容については最後まで基本的に遵守するように指導を徹底するという形にしたいと思っておりまして、そういう形を取ることによって労働者、求職者の方の保護が図られるのではないかというふうに考えております。
○福島みずほ君 求人広告における虚偽広告、虚偽募集は刑罰法規がきちっとあります。それだけ重いですよね。だって、みんな求人広告、募集を見てというか、それが申込みになっているわけで、それで応募をするわけですから、まさに求人広告、募集は大きいわけですよね、重いわけですよね。 私も、弁護士のときに、虚偽広告、虚偽募集、完全週休二日制と書いてあって、面接もそれを確認したんだけれども、就職した後、実は完全週休二日でなかったというケースに関して、職業安定法違反で、虚偽募集、虚偽広告で刑事告訴を実際やったことがあります。それぐらいじゃないですか。刑罰法規が付いているんですよ。虚偽募集、虚偽広告には、これはまさに刑罰法規が付いていて、処罰の対象なんですよ。 それぐらい重いわけで、実際、条件が違ったら、じゃ実際、本人が納得したらあるいは求人募集の方を変えるというのは本末転倒ではないですか。変えるべきは、求人募集、広告をそれでやったんであれば、むしろ現場の労働を変えるべきじゃないですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 御指摘のとおり、これまでの法律の中でも、虚偽募集につきましてはいわゆる罰則が付いてございます。また、今回の改正におきましても、求人申込みにおいて虚偽がありました場合にはその対象に加えることといたしてございます。 おっしゃるとおり、虚偽の場合、これは刑事法違反になりますので、これにつきましては、労働者、求職者の方から御相談いただきましたら私ども真摯に対応させていただきまして、最終的には刑事裁判でという格好になろうかと思います。 また、虚偽に至らないようなケースも多々あるかと思いますけれども、そういった場合でも、募集等の当初の段階で明示された労働条件はそのまま労働契約における労働条件となることが期待されているものでございますので、その変更が安易に行われてはいけないと考えてございまして、こうした内容につきまして、今回の改正におきまして職業安定法の指針で明確にしまして、周知、指導をしていきたいというふうに考えてございます。
○福島みずほ君 虚偽募集、虚偽広告で、その広告の方を変えるのではなく、それで申込みをし、それで承諾をしているのであれば、広告の方を変えるのではなく、現実の労働条件の方を変えるべく是非取り組んでいただきたいということを申し上げます。 募集情報等提供事業に係る規定の整備についてお聞きをいたします。 今回の法案により、これまで法規制がなかった求人情報サイト、求人情報誌等の募集情報等提供事業に係る規定が整備をされたことは一歩前進です。一方、募集情報等提供事業を行うには届出等の手続が要件とされていないため、厚労省が募集情報等提供事業者の実態を把握することは難しいのではないか。今後どのように募集情報等提供事業者について把握をし、どうやっていくのか、お聞かせください。
○政府参考人(鈴木英二郎君) まず、今回、いろいろこの法律で規定いたしまして、また、さらに指針も改正いたしまして新しいルールを作ってまいりますわけでございます。 こういった指針を含みますルールを周知することによりまして、まずは求職者の方、それから、いろいろな指導を行う中でそういった事業者からも、いろいろ労働局と接する機会が増えますので、そうした相談や情報提供、いろいろな様々な機会を捉えましてこの募集情報等提供事業者の実態の把握をしてまいりたいと考えてございます。 また、募集情報等提供事業者につきましては、求人情報の質の向上に向けた業界の自主的お取組を促進します委託事業を行っておりまして、この中でも事業者の把握というものを一定程度やっておるところでございます。こうした業界の取組の結果も活用しながらこういった事業者の状況を把握いたしまして、募集情報の適正化に努めてまいりたいと考えてございます。
○福島みずほ君 個人情報の取扱いに係る規定の対象に募集情報等提供事業者は追加されておりません。募集情報等提供事業者に係る規制を更に強化することについて検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。 今回の法改正によりまして、募集情報等提供事業に対しまして情報の適正化に向けました努力義務を課すことといたしてございます。この努力義務の具体的な内容につきましては指針で示すことにいたしてございまして、この指針の中には、働く方からの苦情を受け付ける体制の整備と併せまして、個人情報の適正な管理、さらには募集を行う事業主と協力して募集情報を適正化し、協力に応じない企業の不適切な求人は掲載しないなど適切な対応をすることといった内容を記述する予定でございます。こうした内容を踏まえまして、まずは募集情報等提供事業者に対しまして必要な指導を実施してまいりたいと考えてございます。
○福島みずほ君 行政の指導監督体制の強化についてお聞きをいたします。 今回の法案により、職業安定法に基づく指針や厚生労働大臣による指導、助言等の対象に求人者や募集情報等提供事業者が追加をされます。そのために、労働力の需給調整に関わる事業者や利用する企業に対して規制を強化するものであり評価できますが、実効性を担保するための体制が本当に必要だというふうに思っております。改善を是非図っていただきたい、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 職業紹介事業者あるいは派遣元事業主などの指導を担当する需給調整指導官、これにつきましては、平成二十七年度に二十七名増員、そして二十八年度には五名増員ということで、労働者派遣法改正への対応のための増員をしております。そして、平成二十九年度においても、職業安定法改正法案が成立をした場合の対応のために十八名増員する内容をしているわけでございます。 今後とも、必要な指導監督体制の確保ができるように、必要な研修や適正な人員配置を行うことなどによって専門性の一層の向上等を図るとともに、行財政改革は大変厳しいものがあるわけでありますけれども、最大限必要な定員の確保に努めていきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 二十八日の委員会で駒崎参考人が、日本の男性の家事・育児参加率が先進国最低ラインなのは長時間労働だからだと指摘をしています。そのとおりだと思います。少子化やそれから子育て支援というのであれば、男女共の長時間労働を規制しなければなりません。だとすれば、繁忙期において一か月百時間の残業を認めるとかホワイトカラーエグゼンプションなど論外だと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 三月二十八日に働き方改革実行計画を取りまとめをいたしました。そこでは、週四十時間を超えて労働可能となる時間外労働の限度を原則として月四十五時間、年三百六十時間として、違反には特例の場合を除いて罰則を科すと、こういうことを初めて法律で明定をすることがこの計画の中に入れ込まれました。 この特例として、臨時的な特別な事情がある場合、そして労使が合意をして労使協定を結ぶ場合において、上回ることができない時間外労働時間を年七百二十時間、月平均にいたしますと六十時間、これも決まったわけでございます。加えて、時間外労働の限度の原則は月四十五時間かつ年三百六十時間であることに鑑みて、これを上回る特例の適用は、年半分を上回らないよう、年六回を上限とするということになっております。 このように、一か月当たりの時間外労働時間の限度は原則月四十五時間としておりまして、臨時的な特別の事情がある場合に該当すると労使が合意をしなければこれを上回ることはできないと、こうされたわけでございます。さらに、時間外労働の上限規制等に関する労使合意、これでは、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなく、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要であるということも明記をされております。 これを踏まえて、実行計画では、更に可能な限り労働時間の延長を短くするため新たに労働基準法に指針を定める規定を設けることとし、行政官庁は当該指針に関して、使用者及び労働組合等に対して必要な助言、指導を行えるようにすると、こういう方針も同時に打ち出されたところでございまして、このように、今回の計画は月百時間といった水準の時間外労働を安易に認めるものでは決してないわけでございますので、御指摘は当たらないというふうに思います。
○福島みずほ君 終わります。ありがとうございます。
○行田邦子君 無所属クラブの行田邦子です。よろしくお願いいたします。 法案の質問に入る前に、労災給付の手続について伺いたいと思います。 一昨年の九月にこの厚生労働委員会におきまして質問させていただいた件なんですけれども、アスベストなどで労災が認定されてもすぐに労災給付が下りるわけではないということであります。どのような手続が必要かといいますと、これまで、労災認定がなされるまでに掛かった医療費の保険適用分をまずその労働者が保険者に返還をしなければ労災給付が受けられないという仕組みになっています。アスベストのがんなどは治療費が非常に高い場合が多いわけでありますので、当事者が返納できないというケースが起きてしまっていると。例えば、私がおります埼玉県で実際に起きたケースでいきますと、保険適用分の八百万円をまず保険者に返納しなければいけないと、そうしなければ労災給付が下りないということが起きて非常に困ったケースもありました。 そこで、一昨年の九月にこの委員会で局長に御答弁をいただいたんですけれども、速やかに労災給付が受けられるようにするにはどのような方法があるのかという質問をさせていただきましたが、そのときに局長とは十分私は問題意識を共有できたというふうに思っておりまして、その後、厚生労働省としてどのような対応をされたのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 労災保険で業務上と認められた傷病に関しましては、過去に今御指摘がありましたような健康保険による診療を受けていた場合には、原則として、まず被災労働者が健康保険による保険給付額をその保険者に返還をいただいた後に労災保険に対して請求をしていただくというのが原則になっておりますけれども、他方で、従来より、被災労働者に多大な経済的な負担が生ずる場合におきましては、健康保険の保険者に対して保険給付額を返還する前であっても労災保険から保険給付をすることが可能となっておりましたので、二年前の委員の委員会での御指摘も踏まえまして、平成二十七年九月十一日付けで都道府県労働局に通達を発出しまして、この例外的取扱いの徹底をまず図ったところでございます。 そして、その後でございますけれども、さらに、被災労働者の事務的な負担も軽減するという観点から、今年の二月一日でございますけれども、保険者に返還を要する額相当額につきまして直接国から健康保険の保険者に支払うことも可能という取扱いをしたところでございます。
○行田邦子君 今の御答弁を聞いていまして、私は労働基準局というのは非常に頼りになるところだなというふうに思っております。あのとき問題意識を共有をさせていただいて、そして能動的に現場にも確認をして、そして必要な通知を出すということを、まあ一年半掛かったということを除けば、非常に的確な対応をしていただいたというふうに、まさに役所の模範ではないかと言うとちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、と思っております。また、恐らくこれ大臣の日頃の御指導があった成果だというふうに思って、大臣にも感謝を申し上げたいと思います。 それでは、法案の質問に入らせていただきます。雇用保険法等の一部を改正する法律案、今日は対政府質疑は二回目ということですし、私が最後のバッターですので、ちょっとできるだけ重ならないようにしたいと思っております。 まず、専門実践教育訓練給付金について伺いたいと思います。 できるだけ多くの働く皆さんにこれを受けていただきたいということであります。そこで、助成対象の講座を多様化して、また利便性の向上を上げるというために、五年間で講座数を、今二千五百あるところを五千講座に増やしていくという倍増計画ということでありますけれども、これが計画倒れになってはいけないと思っております。そのためには、この五年間で各年度ごとにどのぐらい増やしていくのか、あるいはどういう分野でどのぐらい増やしていくのかというやはり大まかでも計画を立てるべきだと思っていますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮野甚一君) お答えをいたします。 現在、専門実践教育訓練給付の対象講座は、医療・福祉分野の資格を取得するための養成講座や、ビジネス、観光、デザインといった専修学校の職業実践専門課程など、特定の分野の講座が多数を占めております。今申し上げた二つのカテゴリーで九割以上になっております。 このため、今般の働き方改革におきましては、個人のキャリアアップを強力に支援する観点から、より多様な受講ニーズに応えられるように、高度なIT分野の講座、子育て女性のためのリカレント教育の講座、土日・夜間講座や完全e—ラーニング講座等を重点に対象講座の多様化、拡充を図ることとしております。二千五百講座から五千講座へという目標も、このように講座の分野や受講方法を多様化させることによりまして講座数の大幅な増加が見込まれるという考え方により設定をしているというところでございます。 この目標達成に向けまして、現時点で御指摘のような年度別、分野別といった具体的な計画を備えているというものではございませんけれども、平成二十九年度からおおむね三年の期間で必要な告示等の改正、プログラムの開発、大学等関係機関への働きかけ等の取組を計画的、集中的に実施をいたしまして、今申し上げたIT、リカレント等の対象分野ごとのバランスの取れた講座拡大を目指しております。 さらに、こうした取組の効果をフォローアップしまして、必要に応じ運用改善等の措置を講ずることで目標を踏まえた計画的な講座の拡大を進めてまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 供給側に任せて成り行き任せということですと、やはり良くないと思います。そういうことではないと思うんですけれども、せっかくこうやって講座を大幅に拡充するわけでありますので、供給サイドの都合だけではなくて、需要サイドの都合もしっかりと聞き入れて、需要サイドというのは、つまり働く方たちのどういった講座がいいのかというニーズもありますし、また労働市場のニーズ、つまり人材が不足している分野においての講座を増やすといったことも、しっかり需要サイドの方も踏まえた増やし方にしていただきたいと思っております。 それで、大臣に伺わせていただきます。 今局長からも御答弁がありました中で、リカレント教育がありました。子育て女性のためのリカレント教育講座なんですけれども、私は先日、文科省から、リカレント教育、どういったものがあるのか、どういうことを考えているのか説明をいただきまして、あっ、これだと、まさにこれから必要なのはこれだという非常にひらめきを得ました。こういったものを私としては是非、厚生労働省としても受講しやすいものに、そして質の高いものを増やしていただきたいというふうに思っております。 子育て中の女性の仕事復帰を支援して、労働意欲のある女性が能力を更に磨き上げて活躍してもらうためのリカレント教育でありますけれども、これを質、量共に充実していくためには、やはり大学の理解と協力が必要であります。そのためには、厚生労働省としても文部科学省と連携を図っていく必要があると思いますけれども、大臣に伺わせていただきます。どのような連携を図っていくお考えでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 十二月の八日に総理とリカレント教育で再就職かあるいは初めて就職をされた方々との意見交換の場がございました、官邸で。その際、私も参加をしておりまして、話を聞いていて、まさに、今、行田委員がおっしゃったように、これだというふうに私も思いました。 リカレント教育は、女性がそれぞれライフステージに応じて職場復帰かあるいは新たに職場に進出をするということを、非常に有効な手だてとして今あるんだろうと思います。そういう意味では、私どもで用意できる講座は増設をするということは当然やるべきだろうと思いますが、一方で、今、実はリカレント教育をやっている大学というのは日本女子大と明治大学と関西学院大学の三つということになっていまして、いかにも三つというのは少な過ぎるというふうに思います。 この間お話を聞いた方々は、それぞれ、やはりこのリカレント教育の中で、例えばプレゼンテーション能力とか、それからビジネス英語とかコンピューターのITの技術とか、それぞれすぐに役立つものを半年なり一年なり学んで、そしてちゃんと受け取る企業の方も評価をして、その能力を、その職務の能力を評価した上で再就職しているんだな、あるいは就職しているんだなということを思いました。 したがって、こういうことはやっぱり全国でやるべきだろうというふうに思いますので、この三大学から更に広げていくということが大事だろうというふうに思いますので、文科省とよく協力をして、この大学を増やしていくということを大事にしていきたいというふうに思っています。 私どもが総理官邸で車座をやったときに一番多かったのが、日本女子大の御出身の方だったんですね。すぐに私も日本女子大のリカレント教育の運営の御担当の方に来ていただいて、今後どうするかということについてお話合いをさせていただいて、これをまた横展開をしていきたいというふうに思っております。
○行田邦子君 私の周りにも、介護とか子育てで仕事を辞めてしまったというお母さんたち結構多いんですけれども、ただ、ちょっとブランクがあるともう仕事の復帰はできないよと諦めてしまっているけど、やはりでも働き続けたいという思いを持っている方というのは本当に多いと思いますので、このリカレント教育、量だけではなく質の充実ということもこれからやっていただきたいと思っております。 それで、今、三講座しかまだ指定されていないわけでありますけれども、この三講座を見ますと、ちょっと気になりますのが、結構時間が長い、ヘビーだと私は思っております。例えば日本女子大は十二か月だし、関西学院大学、明治大学も六か月という、かなりしっかりとした教育を受けられるということだと思うんですけれども、これはちょっと人によってはヘビーかなという気もしますので、こういった、例えばもう少し軽い、短い期間でのプログラム、ショートプログラムといったことももしかしたらニーズが出てくると思いますので、そういったことも含めて文部科学省とよく連携を取っていただきたいと思っております。 それで、専門実践教育訓練の講座がこうどんどんと増えていきますと、これは働く皆さんにとっては選択肢が増えるということで大変いいと思いますが、ただ、それとともに、やはり御自身にマッチした講座が選択しやすくなるためによりきめ細かい情報提供が必要だと思っておりますけれども、今後どのようなことをお考えになっていますでしょうか。
○政府参考人(宮野甚一君) お答えをいたします。 教育訓練給付の講座につきましては、受講を希望される方が講座ごとの具体的な内容を確認の上、的確に選択できるように、厚生労働省のホームページを通じまして講座検索システムによる情報提供サービスというものを提供いたしております。この検索システムでは、講座ごとのプログラム内容、目標資格、資格取得や就職の実績等の情報を掲載の上、分野、資格名、施設名、キーワードからの検索によりましてその方の希望に即した講座を選択できる機能を備えております。 今後の専門実践教育訓練給付の対象講座の拡大に伴いまして、受講を希望される方が適切な講座が選択しにくくなるといったことがないように、利用者の声も聞きながら、検索システムの運用改善、利便性の向上に向けた工夫を引き続き講じてまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 よろしくお願いいたします。 働き方改革におきまして、私は職業教育というのが物すごく重要だと思っております。働き方改革の柱にしてもよいのではないかというぐらいに思っております。今回は教育訓練給付を広げるということでありますけれども、この失業等給付の勘定の教育訓練給付だけではなくて、雇用保険二事業においても職業教育支援を充実させるべきであるというふうに考えております。 じゃ、今どういったものがあるのかというのを見てみたんですけれども、企業がオフJTなど従業員に対して職業訓練を行う際の助成金としましてキャリア形成促進助成金というのが今現在あります。この中身を見たんですけれども、まず平成二十七年度の執行率なんですが、三五%と、非常に低いということに大変驚きとショックを受けてしまったんですけれども。 じゃ、どんなものがあるのかというのを見ますと、細かく十六コースに分かれていまして、ちょっと私、最近離さないとなかなか見えにくくなっていまして、かなりしんどいなと、大臣は大丈夫なのかもしれませんけれども、という正直な感想です。どうにかならないのかなと思うんですけれども、もっと使いやすくするべきだと思いますが、まず執行率が低い理由と、そして改善策をお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(宮野甚一君) お答えいたします。 キャリア形成助成金につきましては、ただいま御指摘がありましたように、助成メニューを非常に細かく規定をしておりましたために、事業主の方がどの助成メニューを活用できるのか非常に分かりづらいという面がございました。また、助成の対象となります訓練時間の下限でございますけれども、これを二十時間以上ということで比較的長時間に取っていたということなどから効率的な執行の妨げの原因となっていた、執行率が御指摘のような状況になっていた原因になっているというふうに考えております。このため、平成二十九年度からは、事業主の方にとって利用しやすくする観点から、助成メニューなど抜本的に見直すことといたしました。 具体的には、訓練関係の助成メニューを、訓練効果が高く労働生産性の向上に資する訓練とその他一般的な訓練という形で二つに大くくりをいたします。また、人材育成制度の導入関係の助成メニュー、これにつきましても、企業内の労働者のキャリア形成に資する制度導入と職業能力検定制度導入の二つに大くくりをするということによりまして、助成メニューを現行の十六コースから四コースに整理統合するということ。さらに、訓練効果の高い訓練につきましては、助成対象の訓練時間の要件を十時間以上に緩和をすると。こうしたことによりまして、事業主にとって利用しやすい制度といたしたいというふうに考えておるところでございます。
○行田邦子君 十六あったコースを合併させるということで、来年度からの人材開発支援助成金、手元に私もありますけれども、これなら私も事業主として雇用保険料納めていますので使ってみようかなという気にも少しなっているところであります。 それで、次、副大臣に伺いたいと思うんですけれども、ただ、雇用関係助成金については非常に改善の必要が大いにあるというふうに思っております。改善しなければいけないのはキャリア形成促進助成金だけではないというふうに思っております。 皆様のお手元に資料をお配りしていますけれども、雇用関係助成金の御案内の簡略版というものなんですけれども、今、平成二十八年度は七十二コースがあるということです。これまたちょっと見る気がなくなってしまう、私なんかはそうなんですけれども、ものでありますけれども、この文字が小さいとかいうことは別としてなんですけれども、もう少しそのくくり方とかまとめ方、見せ方というのをユーザー目線で工夫ができないものでしょうか。
○副大臣(橋本岳君) お答えをいたします。 今、資料というかパンフレットからの抜き刷りをお配りをいたしました。ここに実物がございますけれども、これはもう二十八年度までですから、今後、今局長が答えましたように、例えばキャリア形成促進助成金であれば、十六コースこの時点ではございますが、これは四コースになるなどなど、その助成金の中身そのものも大ぐくりにしていくというような改善をしておりますので、その新たな制度によってパンフレットも作り直すということになります。 確かに、私もちょっとそろそろ近くで見るのはつらいなと感じるようなパンフレットでもこの時点ではございましたけれども、その二十九年度からの新しいものについてもできるだけ分かりやすいパンフレットにするように努めてまいりたいと思いますし、また、例えばパンフレットだけで必ずしも全てを理解していただく必要があるのかというと、例えばもっと気軽に労働局なりハローワークなりに来て、御相談をいただきながら、個別のものについて、あなたの御要望だったらこれが合うんじゃないですかみたいな形で個別のパンフレットみたいなのも作っておりますので、そういう状況状況に合わせて使えるようないろんなものも準備をして、できるだけ広く御理解をいただいて、しっかり御利用いただけるようにしたいということはこれからも努めてまいりたいと思います。
○行田邦子君 一昨日の決算委員会でも言わせていただきましたけど、平成二十七年度のこの雇用関係助成金の執行率は六一%と、六割使っているじゃないかと大臣はおっしゃいましたけど、四割余っているということですので、また、五十五コースのうち二十五コースが執行率が三割以下ということでしたので、これは見直しをお願いしたいと思っております。 続きましての質問なんですけれども、こうした雇用保険の給付とかあるいはこういった雇用関係助成金の手続など、また様々な働き方改革が進む中での相談事などは、これは労働行政サービスの現場がこれまで以上に重要な役割を担ってくると考えております。 そこで伺いたいんですけれども、ハローワークなど都道府県労働局で働く国家公務員のうち、常勤職員数は一昨日の大臣の御答弁で二万八百六十八人と、いわゆる正規の常勤職員は二万八百六十八人、一方で、いわゆる非正規、非常勤職員は二万八千三百四人と、常勤職員の一・四倍ということです。実に多くの非常勤職員がハローワークなどの労働行政の最前線で働いているということであります。 私は、この数が多いということは今回は問題にはあえてしないんですけれども、まずお聞きしたいのは、現在、非常勤職員の賃金決定基準が、これは職務に応じてということでお聞きしていますけれども、実際その賃金決定基準はどうなっていて実際の賃金はどのようになっているのか、お答えいただけますか。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。 都道府県労働局で働きます相談業務に従事していただく非常勤職員の賃金につきましては、先生御指摘のとおり職務内容に応じて決定しておりますが、例えば平成二十八年度のハローワークに勤務する相談員につきましては、例えば担当者制によるきめ細かな職業相談、職業紹介などを実施する専門的な相談員につきましては日額一万三千百七十円、それから、主に事業所訪問により求人開拓を行う相談員につきましては日額一万円、一般的な職業相談、職業紹介を実施する相談員につきましては七千七百円となっているところでございます。
○行田邦子君 という三種類の職務があると、それによって賃金が分かれているということですが、ただこの職務に応じてというのが実際どういう基準で客観的に説明できるのかというのは、ちょっと私はいろいろ御説明伺っていて怪しいなというふうに思っております。 そこで、一昨日も実行計画が発表されたということで、その中に同一労働同一賃金も入っているわけでありますけれども、政府が推し進める同一労働同一賃金について、まずは労働行政を所管する厚生労働省が範を示すべきだというふうに私は考えておりますけれども、今後、非常勤職員の賃金、それから昇給、そしてまた常勤職員には支給されている様々な手当など、改善される予定がありますでしょうか。
○政府参考人(宮川晃君) 現在、都道府県労働局で働きます非常勤職員の賃金につきましては職務内容に応じて設定されておりますが、したがいまして、昇給制度は設けておらず、期末手当も支給しておりません。地域手当については常勤職員の三分の一程度を支給するという形になってございます。 これらの非常勤職員の方々の処遇改善は重要と考えておりまして、来年度におきましては、いわゆる人事院ガイドラインを踏まえまして、常勤職員の俸給表を踏まえた賃金の決定、いわゆる昇給制度の導入、それから期末手当の支給、それから常勤職員に準じた地域手当の支給を行うこととしております。
○行田邦子君 まだまだ積み残し課題はあるとは思いますけれども、今回、かなりしっかりと厚生労働省、同一労働同一賃金、国家公務員の同一労働同一賃金、第一歩を踏み込まれたというふうに私は評価をしたいと思っております。 これからの、まださらに休暇の問題など積み残し課題をしっかりと一つ一つ解決をしていただくことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(羽生田俊君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○倉林明子君 私は、日本共産党を代表して、雇用保険法等一部改正案に対して、反対の討論を行います。 反対する第一の理由は、雇用保険制度発足以来、過去最低の水準まで国庫負担を引き下げることです。 積立金が過去最高となったことを理由としていますが、給付日数や給付額を大きく引き下げてきたことが最大の要因です。雇用保険における国の責任を大きく後退させるものであり、容認できません。国庫負担を引き下げる前に、二〇〇〇年及び二〇〇三年の改正前の水準に給付水準を復活することにとどまらず、抜本的な底上げを行うべきです。 また、雇用保険二事業に初めて労働者生産性の向上に資するものとなるよう留意することが雇用保険法に追加されました。隠れた事業主都合の退職も長時間労働も生産性が向上する可能性があり、雇用関係助成金の上乗せ要件に導入すべきではありません。 第二の理由は、職業安定法を改正し、既に明示された労働条件等を変更する場合、新たに変更後の明示を義務付けるとしたことです。 固定残業代、裁量労働など、募集当初に明示されていないことから求人詐欺が社会問題となっています。明示される変更後の労働条件等の明示の時期について、募集時は労働契約を変更するまでであると説明がありました。すなわち、労働契約直前でも変更が可能となるものであり、求人詐欺に法的根拠を与えかねません。 以上、討論といたします。
○委員長(羽生田俊君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 雇用保険法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(羽生田俊君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、足立君から発言を求められておりますので、これを許します。足立信也君。
○足立信也君 私は、ただいま可決されました雇用保険法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 雇用保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、その目的の確実な実現を確保するため、次の事項について万全を期すべきである。 一、雇用保険法の一部改正について 1 失業時の生活保障及び早期再就職の支援を一層推進する観点から、特定受給資格者に限らず、失業等給付の給付改善に向けた検討を早期に行うこと。その際、特定理由離職者に係る所定給付日数を拡充する暫定措置については、恒久化も含めて今後の在り方を検討し、必要な措置を講ずること。また、自己都合離職者に対する三箇月の給付制限期間については、政府が進めてきた「成熟産業から成長産業への労働移動」との政策的整合性の観点から必要な見直しを検討すること。 2 雇用保険における国庫負担は、国民の職業の安定に対する政府の責任を示すものであることに鑑み、今回の国庫負担率の本則から十分の一への引下げについては、厳に平成三十一年度までの三年度間に限った措置とするとともに、その後は、改正後の雇用保険法附則第十五条の規定に基づき、早期に安定財源を確保して本則に戻すこと。 3 雇用関係助成金に生産性要件を設定するに当たっては、生産性要件を設けることが適当である助成金のみに限定すること。また、生産性要件を設けた助成金については、生産性要件を充足するために人員削減、長時間労働等を招くことがないよう支給要件を厳格にすること。 二、職業安定法の一部改正について 1 労働条件等の変更内容等の明示義務については、変更等による不利益から求職者を保護することがその目的であることに鑑み、変更等が発生した段階で遅滞なく明示がなされるべきことを明確に規定するとともに、求職者がその内容を十分に理解できる適切な明示方法を指針で定めること。また、募集段階における労働条件等の明示義務については、募集当初の段階で求職者の判断に必要な情報が的確に提供されるべきであることから、その徹底を図る手段を講ずること。あわせて、新規学卒者の募集・採用に当たっては、特に配慮が必要であることから、原則、採用内定時までに書面で労働条件を明示するよう指針に定めること。 2 求人申込みの不受理の対象に、職業安定法に基づく勧告又は改善命令を受け、これに従わずに公表された者からの求人を追加することについて検討すること。また、有料の職業紹介事業を行う者が職業安定法又は労働者派遣法の規定に基づく命令又は処分に違反した際に厚生労働大臣が命ずることのできる業務停止命令について、規定の趣旨を踏まえ停止期間が適切に定められるよう所要の措置を講ずること。 三、育児・介護休業法の一部改正について 1 女性であると男性であるとにかかわらず、乳幼児期の子どもを持つ労働者が職業生活と家庭生活との両立を図るためには、何より安心して子供を預けられる保育サービスの確保が必要であることから、待機児童問題の解消を始めとする保育サービスの量的・質的拡充に最優先に取り組むこと。また、その際、責任ある役割を担う保育士が適正な処遇の下で働きがいのある就労環境を確保することができるよう、安定財源の確保を前提に俸給表の見直しやキャリアアップ制度の構築など処遇体系の改善を行い、公立でも私立でも、他産業に比して遜色ない処遇水準が実現されるよう具体的な対策を講ずること。 2 本法の施行後二年を目途として、育児休業制度の対象となる労働者等への事業主からの個別周知の有無を調査すること。また、本法附則の規定に基づく検討においては、男性の育児休業取得率が依然として低いことに鑑み、利用率の低いパパ・ママ育休プラス制度の活用促進に向けた改善措置を講ずるとともに、父親に一定期間の育児休業を割り当てるパパ・クオータ制の導入に向けて検討すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(羽生田俊君) ただいま足立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(羽生田俊君) 多数と認めます。よって、足立君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、塩崎厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(羽生田俊君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十八分散会