厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 258 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/03/09
会議録
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長神田裕二君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽生田俊君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○足立信也君 おはようございます。 今委員長からもありましたように、今年度といいますか今国会最初ですので、幅広に質問したいと思っています。よろしくお願いします。 まず、おととい、三月七日の日本学術会議の声明、安全保障技術研究推進制度、これは非常に問題が多いという声明です。科学者などのグループからは制度の廃止を要求するという意見も出されています。新聞を読みますと評価は分かれているような感じがありますけれども、そういう声明が出ました。 皆さん御案内のように、この安全保障技術研究推進制度というのは、将来の軍事装備開発につなげるという明確な目的を持った制度です。この予算が、二十七年度から始まりまして、三・一億円の予算で決算が二・七億円です。今年度は予算として六億円です。来年度予算、今審議中ですが、百十億円、かなり思い切った増額になっています。これまで百五十三件の応募があって十九の研究が採択されています。 大臣は、この前の所信表明の冒頭で、「はじめに」のところで、国民の安全、安心の確保に万全を期す、これと全く同レベルの並列で、我が国の経済社会の発展に寄与するために全力で取り組むと、そのように表明されました。そこで、私自身は、この大きな予算の増額も含め大変懸念を持っています。 実は、私、大学の先輩、後輩という関係もあって、ロボットスーツHALのサイバーダインですね、山海さんの一般財団法人山海健康財団というところの評議員をしています。これは、海外からも軍事利用、このロボットスーツをですね、相当話がある、何とかそれを食い止めようという意図が強い、そういう財団の評議員になっています。 そこで、我が国の経済発展を目指すわけですけれども、大臣としてはですね、創薬だとか、今HALの話しましたけど、医療機器等の開発が軍事装備開発につながるという懸念を私は持っているし、学術会議の声明でもそうですが、私自身もあの声明に大変共感するところあります。もっと強いトーンで言ってもいいのかなと思っています。 そこで、国民の安全、安心の確保と同レベルで我が国の経済社会の発展に寄与すると、このことと創薬や機器開発が将来の軍事装備開発につながる可能性、この点について大臣はどのように捉えていられるか、考えておられるか、それをまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、所信の中で経済発展に資するというふうに申し上げたのは、これ厚生労働省の設置法の第三条にそのように書いてあるそのままを申し上げたということでございますので、他意はないと、こういうことでございます。 産官学の連携の下で、国家安全保障上の諸課題に取り組むために必要な技術の研究開発を政府全体で取り組んでいるということで、最近話題になっていることは私もニュースなどで拝見をしています。一方で、私ども厚生労働省としては、創薬研究とかそれから医療機器開発研究というのは、安心、安全な医療を目指して、国民の皆様方に世界最高水準の質の医療を提供するということを目的として推進をしなければならない、そしてまたそういうふうにしているということでございます。 厚労省としては、AMEDを通じて軍事的に転用されるおそれのある研究成果が大量破壊兵器の開発者等に渡らないように、研究機関に対して外国為替及び外国貿易法に基づいて対応を求めているところでございます。引き続き、創薬研究や医療機器開発研究の成果が確実に国民の皆様方に届いて所期の目的をきちっと達成できるようにしてまいりたいというふうに思っているところでございます。 なお、先ほどお触れになられました安全保障技術研究推進制度、この中で、公募がございますけれども、公募の中に健康・医療分野のテーマはないというふうに理解をしております。
○足立信也君 かなり明確に所期の目的をとおっしゃっていただきました。副次的な目的に追加されないようにそこは監視をしていきたいと思います。大臣のお気持ちはしっかり受け止めました。ありがとうございます。 昨年の臨時国会で相当、衆議院では特にその点について話題になった試算の件で、十二月二十七日に約束どおり、年内にという約束で試算が示されました、二枚紙。ただ、そのことについてですが、私は、これは平成三十三年、三十四年度の賃金上昇率をリーマン・ショック時の平成二十年、二十一年度の実績に置き換えただけで、試算のベースは財政検証のケースのC、E、Gだったと思うんですね。この程度の試算だったらやっぱり審議中に出せたと思うんですよ。これが一点。 そして、それ以上のことは私自身は無理だろうと思っていましたので、そこで、大臣とはあの審議の際に二つ約束したと思うんです。試算を出すということと、次の財政検証で、参考人の方もおっしゃっていました、全方位の検証が必要だと。二十六年の財政検証には賃金上昇率が物価上昇率を下回ったケースというのはないんですね。それからまた、実際は、物価変動率を賃金変動率が下回ったというのは、我が党の委員の資料でもありましたように、二〇〇五年度以降、十二回中七回もあるわけです。 ですから、財政検証の前提は、全て物価上昇よりも賃金上昇が大きく、更に長期金利は高く、そして運用利回りはもっと高いという前提で全部がなっているから、それは現実に合わない。実際は、物価上昇よりも賃金上昇が小さい方がむしろ多くて、長期金利はゼロを目標にしていて、運用利回りは上がったり下がったりという状況ですから、全方位の検証ということについて大臣は約束しました。その点を、次の財政検証、三十一年財政検証、始まるのはもう来年だと思いますけれども、そのときに大臣であるかどうかは別にして、約束をもう一回はっきり明言していただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 去年の臨時国会に年金関連法案を御審議をいただいたわけでありまして、残念ながら衆議院ではなかなか冷静な議論ができずに、年金カット法案というレッテル貼りが先行して深い議論はできなかったわけでありますけれども、その後、参議院で審議をしていただいた際には、年金カット法という言葉は使わないという御英断をいただいて、非常に議論が深まったというふうに私は感じて有り難く思っているところでございます。 そんな中で、特に、これも衆議院のサイドではそこにまで至らなかったわけでありますけれども、今お話をいただいたような御要請もいただいて、私どもとしてもやっぱり柔軟に、年金の問題はやっぱり国民の大事な老後の所得保障の問題でありますから、いろいろなケースを考えるということは当然冷静にやっていかなきゃいけないんだろうというふうに思っていました。 年金財政にとっては、人口や経済の長期の趨勢、これが非常に重要であって、したがって、法律の規定に基づいて少なくとも五年ごとに将来の人口や経済の前提を複数設定した上で長期的な年金財政の見通しを作って、そして給付と負担の均衡が図られているかどうかということをしっかりと検証をする、つまり財政検証と呼んでいますが、これをやるのが大変大事だというふうに思っています。 特に財政検証に用いる経済前提については、これまでも、社会保障審議会の年金部会の下に置かれます、経済、金融の専門家で構成される専門委員会で客観的な議論を経て設定してまいっているわけでありますけれども、次期財政検証に用いる将来の経済前提についても、臨時国会でこの委員会で議論をしていただいた、一時的に賃金上昇率がマイナスになるようなケースも含めて様々な想定をした幅広い前提の設定について、専門的な観点から客観的に御議論をいただきつつ検討を進めなければならないというふうに考えているわけでございますので、今お話をいただいたようなことを含めて柔軟にやはり考えて将来推計をしていくということは、年金の将来にとってどういうことが起き得るのかということを国民の皆様方に考えていただくのに大変重要だというふうに考えております。
○足立信也君 改めて約束していただいたと捉えます。当然のことながら、長期金利の件も運用利回りの件もそこは加味してしっかり検証をしていただきたい、そのことを要望しておきます。 次は、社会保障全体のことに行きます。 私は、消費税は八から一〇に上げるべきだったとずっと思っています。総務省の家計調査によると、二人以上の世帯で家計消費は年々減少して、二〇一六年は実質一・七%減少です。これ、三年連続減少です。やっぱり将来不安が原因でなかなか消費に回らないということが大きいんだと思います。ですから、将来へ向けて社会保障の充実ということが欠かせない、そう思っています。 総理はアベノミクスの成長の果実を社会保障にと言いますけれども、景気というのはトレンドがあって、そのトレンド部分を除くと、安倍政権になっての四年ちょっとで実質三兆円ぐらいしか伸びていないです。それを果実として社会保障の充実というのは、私は非常に難しいと思います。 そこで、結果として、充実というよりも社会保障の削減ということが今ターゲットになっていると、今の政権ではですね、そう捉えざるを得ない。そのことについてお聞きしたいんですけど、まず初めにちょっと確認したいんですが、介護保険法の改正で介護医療院というものを新たに創設という話が出ていますが、ポンチ絵の説明だと介護療養型から変換されるというふうに読めるんですけれども、全体の説明だと医療療養型もそこに入るということなので、その点の確認をまずお願いしたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 今国会に提出させていただいております地域包括ケア強化法案におきまして、慢性期の医療・介護ニーズへの対応のために、今お話がございましたけれども、長期療養のための医療と日常生活上の世話を一体的に提供する施設として介護医療院を創設するということを盛り込んでいるところでございます。 これは、介護保険法上の新たな介護保険施設として位置付けられるわけでございますけれども、今先生お話がありましたとおり、介護療養病床からの転換だけではなくて、医療療養病床からの転換も含めてということで位置付けておるところでございます。
○足立信也君 そこで、私が非常にどうしてかなと思うのは、地域医療構想というのがこの三月にほぼ出そろうように指導の方というか、していますよね。それは、二〇二五年の需要に見合うような供給という形で整理するということなんですが、今一つ介護医療院の話がありました。そうすると、療養型の医療施設が転換されていく。せっかく医療構想を作ったのに、その部分は一体どうなるんだと。 それから、元々、二次医療圏と保健所の所管、あるいは救急を扱う消防の所管が全く合わないですよね。これは、この国の救急体制としては僕は大問題だと思っていまして、元々違う範囲の議論をまたしなきゃいけない。さらに、不確かなものとして、これ専門医制度というのは本当はもうスタートするはずだったけれども、今いろいろもめている。後で質問があるかもしれません、専門医制度がしっかりできて専門医の配置の議論になってくると、またここで変わってくる。さらに、介護医療院の話がありましたね。 こういったことが、この三月まで地域医療構想を出しなさいとなっているのに、その後、制度変更がいっぱいありますよと。すぐ作り直せという話になるんですかね。順番が逆だと思うんです。これはやっぱり各局各課で、あるいは各省庁ごとにやっぱり、どうしても縦割りの弊害が取り払えなくて、全体的な二〇二五年の構想を今やれと言っているのに、その後、制度変更がいっぱいありますよって話ですよ。これでは信じて作れませんし、すぐに見直せという形になる。このやり方、やっぱりちょっとまずいと思いますよ。実際、当事者は困りますよ。 この点について、なぜこんなことになってしまったのか。また、構想を出させた後に、専門医もそう、介護医療院もそう、施設の形態そのものが変わってくる中で、先ほど言いました救急の体制も二次医療圏も全部違う、ここを、なぜこういうふうになってしまったんでしょうか、どうしたらいいんでしょうか、すぐに変えろという話が出てくるんでしょうか。その点についてどうでしょう。
○政府参考人(神田裕二君) 御指摘の地域医療構想の策定と介護医療院ですとか専門医制度、それから二次医療圏等との関係について御質問がございました。 まず、地域医療構想の中では、療養病床の見積りについては、現在療養病床に入院している方のうち、医療区分一のうちの一定割合の方、七割ぐらいの方、それから地域差を解消するといったことも見積もりまして、療養病床の必要量というのを地域医療構想で策定をしていただいております。現に、一月末で既に三十九の都道府県で策定されているところでございます。 その中では、在宅医療等の見積りをしていただくということにしております。これは、今申し上げたような方々については、広く療養病床以外にも、老人ホームでございますとか老人保健施設、サービス付き高齢者住宅等幅広いところで受け止めるということで在宅医療等という見積りをさせていただいておりますが、これは、病院、診療所以外のものを広く受皿として見積もるということにしております。したがいまして、介護医療院というものができますれば、これもその受皿の一つになってくるというふうに考えております。 それから、専門医制度についてお話がございましたけれども、昨年、地方公共団体それから地域医療の関係者の方々から地域医療の偏在を助長するのではないかという懸念が表明されましたことから一年延期をいたしまして、今、専門医機構で具体的な制度設計をしているところでございますけれども、その中では、地域医療の配慮といたしまして、例えば、都市部に集中しないように、都市部では過去の募集定員を上回らないようにするといったことですとか、従前その研修施設になっていたところが漏れないように、そういったところは連携施設としてなれるようにする。あるいは、最終的に専門医機構でプログラム認定するに当たりましては、医師会ですとか大学病院団体等が入った協議会と事前に協議をするというふうになっておりますので、地域医療構想を踏まえまして、その専門医の養成施設に、研修施設に地域の医療機関が加えていただけないと支障が生ずるというような場合については、都道府県から意見を出していただくことによって、調整をすることによって地域医療構想に支障がないようにしてまいりたいというふうに考えております。
○足立信也君 神田さん、医政局長として細かなことをおっしゃいましたけど、私の言っているのはもっと大きな話で、これは政務の役割ですよ。やっぱり順番が逆だということと縦割りを、そこを崩していかないと構想なんかできないですよ。 だから、これは、地域医療構想が三月に出ますけれども、ある一定期間、二〇二五年じゃとてももたない、その中間でやっぱりもう一度やり直さなきゃいけないんじゃないでしょうか、制度改正を踏まえた、と思います。これはもう政務の役割だと私は思います。 もう次に行きます。 全体像を言いたいんですが、ちょっと私が気になっていることは、過剰診療、特に終末期の話なんですね。これ、在宅で亡くなった場合の話ですが、かかりつけ医がいなかったらどうなるんだろう、医師が往診してくれなかったらどうなるんだろうという話です。 実は、私の友人も在宅でずっと見ているように親子で話し合ってやったけれども、突然お母さんが亡くなったと。もうかかりつけというわけではないし、呼んでも来れないので救急隊が来ると。そうすると警察に連絡が行く。そして、大変悲しくて動転しているのに、取調べに近いことをずっと聴かれる。かわいそうですね。遺族の方は本当にかわいそう。それもある。でも、実態はそうならないように救急隊をやっぱり呼んでしまうんですね。 そこで、平成二十七年中に在宅、居宅で、救急隊の要請があったけれども、到着したときに明らかに亡くなっていて、そして搬送しなかった件数というのはどれぐらいあるんでしょうか。
○政府参考人(猿渡知之君) お答え申し上げます。 平成二十七年中におきまして、救急自動車が出動し、救急隊到着時、傷病者が明らかに死亡しており搬送しなかった件数は七万七千九百九十三件となっております。なお、不搬送の場合につきましては、発生場所別の数値は統計上持ち合わせておりません。
○足立信也君 ちょっとそこは統計上ないのが残念なんですが、在宅、居宅というふうに絞れないということです。ただ、到着したときにもう明らかに死亡しているので搬送しなかったのは七万七千九百九十三ですね。この方々というのはやっぱり警察が介入しているということに当然なります。ですから、さっき私が申し上げたように、もう納得しているのに、非常につらい思いもするし、場合によっては解剖ですよ。こういう事態になっている。じゃ、それを防ぐためにはどうすればいいか。 医療機関に連れていくというのは、死体を搬送することはできません。ですから、救急隊を呼びます。今、実際は七万と数が出ました。じゃ、二十七年中、全体の救急車の搬送人員は何人で、医師が初診、診たときに死亡だと確認された人数、そのうち、それは家から、居宅からというのは何人ぐらいいらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(猿渡知之君) お答え申し上げます。 平成二十七年中、救急自動車による搬送人員数は五百四十七万八千三百七十人であります。このうち、医師の初診時におきまして死亡が確認された者は七万六千二百五十五人となっております。また、このうち住宅より搬送された人数は五万二千三百七人となっております。
○足立信也君 五万二千三百七人なんですね。もう運ばれなかった人も七万七千なんですね。ただ、やっぱりほぼ匹敵するような数はどうしようもないから救急隊を呼んで搬送しているということです。 私も救急医やっていましたから申し上げますけれども、初診時死亡という判断の中には、明らかに亡くなっているからもう死亡だという場合と、ちょっと救急隊の方待っていてください、蘇生しますと、駄目でした、やっぱり初診時死亡になる人と、あるいは、消防隊の方も忙しいですから、これは重症だといって処置を始めて、もう帰っていいですよ、次の仕事があるからということで帰るけれども、やっぱりその日や次の日に亡くなっている方も相当いるわけです。こういったものの統計はあるんでしょうか。
○政府参考人(猿渡知之君) お尋ねの数値につきましては持ち合わせていないところであります。
○足立信也君 そうなんですよ。実際はそうなっているけれども、だから、初診で死亡が確認された人数、在宅、居宅からでも五万二千、それよりもはるかに多くの数が病院で、まあ失礼な言い方ですけど、逆に言うと医師だから言えるのかもしれませんが、これはもう亡くなっていると思うけれども、いろいろな医療的介入、処置をして結果的には蘇生あるいは生還にはならなかったという数は物すごく多いということです。 これは、家族もかかりつけ医も納得しているということが一番大事ですけれども、医師が自宅には来てくれない、あるいは来られないという状況にあると、救急車でやっぱり運ぶしかない。そんな中で、地域でカルテが共有できていれば、いればですよ、いれば、在宅、居宅で亡くなった人は、当番で医師が死亡確認に行くとかですね。 我々、かつて法案出しましたけれども、訪問看護しているのであれば最初の段階は看護師の判断でいい、それで翌日、医師の死亡診断でいいんじゃないかとか、あるいはもう一つの考え方としては、今は死体を自家用車で運ぶことができないから救急隊を呼んでいると。運ぶことが、医療機関に運ぶんだという前提であるならば、自家用車でも運べるという、そこを広げるという手もあると思うんです。 今三つ提案しましたけれども、それについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(神田裕二君) 先生がおっしゃられるように、望んでいないのに先に救急隊に連絡が行ってしまって救急搬送されてしまうということで、結果的には搬送された段階で死亡確認がされるというケースが相当数あるということは、御指摘のとおりであるというふうに思っております。 先生がおっしゃられるとおり、グループ診療の体制づくりを進めていくということも非常に大事なことであるというふうに考えておりまして、地域医療介護総合確保基金を活用いたしまして、具体的に都道府県におきましてグループ診療の体制づくりを進める。例えば富山県では、平成二十二年からグループ診療の体制づくりを進めておりまして、平成二十七年までに百九十六名の医師がグループ診療に参加をしているというような取組を基金を使って支援をさせていただいております。 それから、例えば在宅医療に取り組んでいる医師と救急隊等との連携を図っていくということも非常に大事であるというふうに考えております。具体的に、例えば静岡の医師会においてはグリーンカード・システムというようなものを設けまして、最後まで自宅で全うしたいという患者さんをかかりつけ医があらかじめ医師会に登録いたしまして、容体が急変したけれどもかかりつけ医に連絡が取れないような場合には、そのカードに意思を書いておいて、それを共有することによって望まざる救急搬送というようなことを防ぐことによって、できる限り最後まで御自宅で暮らせるようにというような取組がされております。 それから、看護師につきましては、規制改革実施計画、昨年六月に決定されましたこの中におきまして、あらかじめ医師と一定の取決めをしておきまして、またその御家族の同意を得ておくことによりまして、一定の研修を受けた看護師の方があらかじめ医師と取り決めた事項について確認をいたしまして、医師がそれを遠隔で確認をすることによって、受診後二十四時間を経過していても、現地で改めて対面によって死亡診断をしなくても死亡診断書が書けるようにというような取組をしておりますので、こうしたことによりまして、できるだけ御自宅で最期を全うされたい御家族と御本人の希望に沿えるような体制を構築してまいりたいというふうに考えております。
○足立信也君 これは社会保障費の削減というんじゃなくて、過剰診療の打開策として私ちょっと提案しているということをまず御理解いただきたい。 七万七千の話がありました。もう搬送しない、これは警察が絡んできて大変なことになっている。それから、居宅から搬送したけれども、まず、もうその時点で死亡が五万二千と。先ほど言ったいろんな場合を、処置のことを考えると、十万人ぐらいはいると思います。それに一人一人十万円掛かったら、それだけで百億ですよ。やっぱりここは相当考える余地があると思うんです。いずれにしても、医療者も家族も本人も納得しているというのがまず大前提ですが、ここには相当私は検討の余地があると思っていますので、是非検討していただきたいと思います。 次に、資料、高額療養費制度です。 これは予算関連なんですが、皆さんも御案内のように、今年の八月から七十歳以上の方々の、これ左から二番目ですね、負担額の上限というのが上がります。来年の八月から、これはまだ予算事項ですし政令もないわけですから決まっているわけじゃないですが、このように提示されています。 一番右と比較していただいて、現役並み所得のところは全く一緒ということです。年齢に関係なく同じだと。これが公平だと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、私の経験上、あるいはここに多くいらっしゃる方々、同じ病気でも、高齢な人は併存疾患があったりあるいは合併症があったり、同じ疾患でも医療費は高くなります。これはもう間違いない事実だと思います。そこに、高額療養費で上限が決められているといいますが、プラス一%が付いているんです。これは、公平だといいながら、高齢者の方々というのは、私は、医療費が同じ病気でも高くなるというのが前提ですけれども、そこに一%が付いたら同じ病気でも高齢者の方が負担が多くなるよということなんですね。 私は、このことで、今は結論出せるわけではないと思いますが、この七十歳以上のところ、全く年齢に関係なくやるといいますが、高齢者にとってはこのプラス一%というのは私はあるべきじゃないと思っています。この点についていかがでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、様々な見直しをお願いを申し上げているわけでありますけれども、特にこの高額療養費の見直しというのは、社会全体が高齢化をしていく中にあって、社会保障費が増大をする、特に医療費が増大をするという中で、しかし制度は持続可能なものとしていかなければならないということで、次世代への引渡しをしっかりとやるためには、高齢者の方々にも、制度の支え手として、世代間の公平あるいは負担能力に応じた負担の観点から、今回一定の御負担をいただくということで見直しをさせていただいているわけでありまして、今、プラス一%、この問題を御指摘をいただきました。 この医療費のプラス一%の負担につきましては、現行制度においても、年収約三百七十万円以上の現役並み所得区分に属する七十歳以上の方について、六十九歳以下と同様に、実際に掛かった医療費から一定の額を差し引いた金額の一%分、これを追加して御負担をいただいているわけでございまして、例えば医療費が百万円掛かった場合には、上限額の八万百円に追加分として七千三百三十円、これを加えた八万七千四百三十円を御負担をいただくという形になっているわけであります。 今回の見直しでは、現役並み所得の区分のうちで、三百七十万の年収から七百七十万円の方の上限額はこれは据え置くということで、年収約七百七十万円以上の方についてはプラス一%分を含めて六十九歳以下の方々と同様の御負担をお願いをするということになっているわけでございます。 この見直しにつきまして、負担能力に応じて負担可能な範囲に自己負担上限額を設けている高額療養費制度において、六十九歳以下においても一定以上の所得を有する方には同様の負担をお願いしているということ、それから、プラス一%の追加負担というのは、平成十四年に七十歳以上の方に導入をされて以来、これは一貫して今日まで適用されてきております。今般の見直しによって上限額が変わるのは年収約七百七十万円以上の比較的高水準の所得を有する方に限られるということ、そして、長期にわたって高額療養費に該当する場合は多数回該当の適用によってプラス一%の適用はなくなって更に負担額が抑えられるというようなことを踏まえますと、世代間の公平あるいは負担能力に応じた負担の観点から、高齢者にとって差別的な扱いではないかという今の御指摘は必ずしも当たらないのではないかというふうに考えて、今回このような形で御審議をお願いしようと、こういうことでございます。
○足立信也君 先ほどの私の説明で委員の皆さん方お分かりだと思います。同じ病気でも、やはり高齢な方の方が私は医療費が掛かっている、それはもう実感ですが、お願いしたいのは、七十歳未満と七十歳以上で代表的な疾患の治療の医療費がどれだけだったかというのを資料としていつかこの後出してください。そこでもう一回議論をしたいと思います。 次は、働き方改革なんですが、電通の高橋まつりさんの過労自死のことはよく皆さんお取り上げですが、その一か月後、実は木元文さんという方が、三年目の医師です、元々は看護助手として働いた方が医師になって、三年目ですが、二年間の研修を終えて、市民病院の内科勤務から僅か十か月、一月に過労の自死をしています。今、労災申請しているときで、まだ認定が下りていませんが、時間外の労働時間は、この十か月、平均百八十七時間です。このことについて、研修医の間はまあ何とかやれた、実際に常勤になって、勤めるようになって十か月がこういう状況だったということで。 じゃ、今、研修医の間とそれ以降と、時間外労働に関する規定に何か違いがあるんでしょうか。そこをまず確認したいと思います。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 労働基準法上の労働者でございますけれども、これは、事業に使用され賃金を支払われる者と定められているところでございます。したがいまして、臨床研修医についてでございますけれども、こういった臨床研修医の方が病院の開設者の指揮監督の下に労務の提供をしていると評価される場合は、この事業に使用され賃金を支払われる者として労働者に当たると解されているところでございまして、こうしたことから、労働者に該当する場合が一般的であると思いますし、その後の研修医につきましても、その実態により、事業に使用され賃金を支払われる者と見られる場合は労働者に当たるわけでございます。
○足立信也君 違いはないということだと思いますが、実際に卒後臨床研修医やられている方、時間になったらさっと帰るとか、場合によっては手術の途中でも帰ってしまうとかいう話もよく聞きます。この方は内科になったんですけどね。 二〇一六年臨床研修修了者アンケートというのがありまして、研修をした前後で希望が減ったかというのが、やっぱり目立つのが内科系と外科系なんですね。内科系、外科系というのはきついのかなという印象がありますけれども、これ労災認定が出たらまた大きな話題になると思いますので、またそのときに譲りたいと思います。 それで、先週のこれインターネットによるアンケートなんですが、勤務医のアンケート、まず勤務医、時間外労働六十時間以上、勤務医の三六%、開業医の一九%。そして、時間外労働の上限規制、医師も適用すべきだという勤務医の方の意見は五八%です、そうすべきだと。開業医さんは五七%がやっぱり規制すべきだと。 ところが、報道では、四病協と医師会の方々が、時間外労働の上限規制について医師を除外するように要望したというように聞いていますが、大臣はこのことについて受け止めはいかがなんでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私のところにもいろいろな御意見がいろいろなお立場の医師の皆さん方から参っておるわけでございますけど、今御指摘のあった病院団体や医師会からは、働き方について、医師には診療の求めがあった場合の応招義務が医師法上の義務として課されているということ、そして、医師の養成には十年以上の研さんが必要だといったような特殊性を指摘をされ、労働時間の上限規制の例外としてほしいという、こういう要望が出てきているというのが今の一つだと思います。 厚生労働省では、今、医師の働き方をより良いものにするということ、その大前提は、これからの医療はどういうものであるべきなのかということで、その中で働き方というものもセットで考えなければいけないということで、昨年十月に、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会というのを、東大の渋谷先生を座長に鋭意検討していただいておりまして、この三月末までには取りまとめが行われるというふうに思っておりますけれども、医師の勤務実態あるいは働き方の意向について初めて全国調査を十万人の医師に対して送りました。これ、回収は一万五千余り返ってきておりまして、これを正確に把握をした上で今後の、まず第一に医療の在り方についての先生方のお考え、そしてまたそれを踏まえた医療従事者の望ましい働き方ということを考えていきたいと考えているわけでありますが。 今、働き方改革実現会議で長時間労働を含め様々な働き方についての課題を議論しています。医師の働き方についても当然お話がいろいろなところから出て、これを含めて私どもとしてはしっかりとその会議の中でも議論していきたいと思っておりますけれども、今申し上げたように、いろいろな形での働き方をされている医師がおられる中でありますので、そういった先ほど申し上げたような調査を踏まえて、勤務医の勤務実態あるいは働き方についての御意向、そしてまた病院団体からの御要望なども含めてしっかりと踏まえながら検討をしていくべきことだろうというふうに考えております。
○足立信也君 見逃されがちなのが、公務員や教員や医師、看護師、介護職員、この方々の労働時間というのはどうなんだ。教職員は月八十時間以上が七割以上だというデータもあります。我々は、石橋委員を中心に、そういった公務あるいはサービス関係、そういった方々の労働時間というものをどう考えるか検討していますけれども、除外を希望するのであればそこはオートノミーを働かせなきゃいけない、自分たちはどうあるべきだということを団体の方にも私は要望したいと、そのように思っています。 ちょっと最後もう時間がないので、ショッキングなデータかもしれませんが、保団連の女性開業医アンケートというのがあります。医師と歯科医師ですね。これで、産休、これ産前と産後がありますが、産前の休暇がゼロ日という人が二七%、ゼロ日ですよ。労働基準法上の産前六週間に満たない三十日以下の休暇というのが八四%です。産後は、ゼロ日が七%、次の日から働いている。そして、労働基準法上八週間という、これに満たない五十日以下の休暇が七六%です。全労連のアンケートでは、全労働者、産前休暇六週未満が一三%、産後八週未満が三%になっていますが、もう圧倒的に女性開業医というのは過酷な中で、それはもう職員の生活のこともありますからやっているという、様々この中で問題があります。子育て支援については七割が支援があったといいますが、一番多いのは親族なんですね。続いて配偶者、民間サービス。公的サービスというのは一番低いんです、サービスを受けているのは。ここにも改善しなきゃいけないところがあります。 一つ絞りたいのは、私これをずっと見ていく中で、当然、解決策としては、保育施設を造る、保育士を育成する、それから産休か育休に該当するところはドクターバンクという考え方もありますが、一つ気になったのは、被用者保険の中では出産育児一時金というのはもう全保険に通用して、私、政務官のときに、お金を用意しなくても保険者から直接払われるというふうに変えました。それはいいんですが、出産手当というのが国民健康保険はないということが分かったわけです。なぜないのか、実際は今どうなのか。出産手当ですよ。産む行為に対する一時金はあるけれども、やっぱりそれ以外にお金は掛かる。協会けんぽも健保組合の保険も出産手当あると思います。共済もあると思います。国民健康保険はなぜないのかと。そのことと、この仕組みをつくることは、今、非正規雇用の方々、昔は無職であったり、第一次産業、農業者かもしれませんが、非正規雇用の方というのは今は国民健康保険がほとんどじゃないですか。国民健康保険で非正規雇用同士の夫婦の場合、出産手当もないということですよ。ここを改めないと、産むことに対して保険上に相当差異がある。 実態はどうなっているかということと、私は、国民健康保険でも出産手当の仕組みをつくる、あるいは市町村にそれを促すということが必要だと思いますが、まとめて、実態とその私の提案に対していかがかということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 国民健康保険における出産手当金の実態でございますけれども、自営業や農林水産業などの個人事業主、無職等の方が加盟される国民健康保険におきましては、制度上は保険者が条例又は規約を定めることにより出産手当金を給付することができるということになっております。ただし、実際に条例を定めて給付を行っている市町村はないということです。 なお、国保組合の方でございますが、出産手当金については規約を三十三組合が定めておりまして、平成二十六年度の実績で千百二十四件、約三億円が支給されております。
○足立信也君 これはもう大変な問題だということを認識していただいて、解決しなきゃいけないということを申し上げて、質問を終わります。
○川合孝典君 おはようございます。民進党の川合孝典でございます。 いよいよ今国会の厚生労働委員会の審議が始まることになりました。政務三役の皆様には、前国会同様、政策的に中身の議論をしっかりと深めさせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 一回目ということがございまして、私も、厚生労働に関わる幅広な課題について、厚生労働省、大臣の御認識を幾つか御確認をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 まず、私から確認させていただきたいのは、薬価、薬の問題についてということであります。 言うまでもなく、国民皆保険制度を維持していく上で適正な医療費の在り方ということを議論していかなければいけないということは、これ当然のことなわけでありますが、他方、私が懸念いたしておりますのは、昨年来、国会の議論の中でも、高過ぎる医薬品が医療費を押し上げてしまっているという、私から見ればある意味偏った議論が先行してしまっているようにも聞こえてくるわけであります。 確かに、毎年一兆円規模の総額医療費の伸び、社会保障費の伸びというものがあるわけでございますので、その中で合理的にこの伸びを見直していくということの取組はしていかなければいけないわけでありますが、医療費全体で見たときに、薬だけでこの抑制を図るということには正直言って無理があると思っておるわけでございます。 そこで、質問を始めさせていただくに当たりましてまずお伺いしたいのは、現在の医療費全体における薬剤費について、厚生労働省としてはどのような受け止め方をされておられるのかということ、客観的な今の思いというものをお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 医療費に占める薬剤費についてお尋ねでございます。 直近のデータでございますが、平成二十五年度の国民医療費四十・一兆円のうち薬剤費は八・八五兆円となっておりまして、国民医療費に占める割合は二二・一%ということになっております。 国民医療費に占める薬剤費の割合の推移を見ますと、過去十年程度は二割強の水準でほぼ横ばいということになっておりまして、薬剤費の伸びは国民医療費の伸びとほぼ同程度ということになっております。
○川合孝典君 そこで、私が問題提起させていただきたいのは、特に、直近でいきますと、薬剤費が、一部の革新的な医薬品ですね、遺伝子組換え型の抗体医薬品が上市されたことによって、その薬剤が予想外に売上げが大きくなったと。そのことの結果が医療費に悪影響を及ぼしているといったような論調の声が非常に多く昨年辺りは聞こえてきたわけでありますが、こうした声に対して厚生労働省としてはどう受け止められましたか。それをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 御指摘のように、非常に革新的な医薬品、これはバイオ製品等値段が高いものもございますけれども、例えばC型肝炎に対する薬などですと、ほぼ一〇〇%完治するということもございますし、実際、肝炎を治療すればその後の肝硬変、肝がんも予防できるということでございますので、実際どのくらいの価格が妥当なのかということはよく中長期的にも考えないといけないというのが一点でございます。 それからもう一つは、御指摘のように、やはり研究開発に相当費用が掛かりますので、そういうイノベーションを促進する側面も同時に追求をしていかなきゃいけないというふうに思っております。
○川合孝典君 このことを申し上げさせていただきましたのは、実は昨年の秋口のTPPの議論をさせていただいている中で、安倍総理とやり取りをさせていただいておりました折に、総理の方から、患者さんが医薬品が高過ぎることでなかなかアクセスしにくいことに対して、薬価を適切に見直すことでそのことに対応しているといったような趣旨の御発言をされたわけであります。 今、厚生労働省からお話あったのは、適切な医薬品の価格、薬価水準というもののことに言及していただいたわけでありますが、高いから下げるんだという、こういう考え方でこの薬価の議論を進められてしまいますと、正直申しまして、先ほどおっしゃったように、研究開発に医薬品メーカーは多額のお金を投じているわけでありますので、研究開発が進められなくなってしまうということを懸念しておるわけであります。 したがいまして、そういうことを、偏った議論だけでこの問題が進んでいかないようにということでの本日は問題提起をさせていただきたいと思うわけでございます。 そこで、では、改めて質問させていただきますが、今回テーマになりましたいわゆるメラノーマの薬が一番最初に問題として取り上げられたわけでありますけれども、この薬につきましては、元々症例が四百数十症例しかないと。オーファンドラッグ、希少疾病用医薬品の中でも特にウルトラオーファンと呼ばれるようなカテゴリーの薬剤でありました。したがいまして、研究開発に多額の投資をしなければいけない、何十年もの期間と何百億円もの研究開発投資を掛けている、それを僅か数百症例の患者さんで少なくとも赤字が出ない程度には回収しなければいけないというところから薬価がそもそも設定されていたということでありまして、それが、気が付いたら、当初三十数億円の売上げ予測だったものが一千数百億円にまで膨らんでしまったということでありますが、この事象について、なぜそういうことになってしまったのかということを改めて厚生労働省としての御認識を確認させていただきます。
○政府参考人(鈴木康裕君) 御指摘のように、当該薬剤につきましては、当初、メラノーマという非常に患者さんが限定された疾患に対する薬剤ということで認定をされました。今の薬価制度上は、当然ながら、どのぐらいの患者さんに投与するかということも考慮に入れた上で値段を付けます。その後、一部の肺がんについても適応が拡大をされましたが、残念ながら現行制度ではその拡大をした場合に値段を引き下げるということになっておりませんでしたので、結果としては、肺がんも含めて投与する、値段としては高止まりになってしまう、海外に比べて高いということになってしまったということでございます。
○川合孝典君 制度上、こうした超高額のオーファンドラッグの薬価の在り方について対応できる枠組みがなかったからそうなったということなわけであって、あくまでも高いから下げるんだということではないということの御認識をされているということでよろしいですね。 今お話がございましたとおり、確かに数百症例しかないと言っていたものがその数十倍の市場規模になってしまって、そのことの結果としてそれだけの売上げが立ってしまったというのがこれに関わる事実ということであります。 それでは、今後、どういう薬価設定の在り方というのを考えていかなければいけないのかということでありますが、今後、こうした希少疾病用医薬品の薬価の在り方について、どういった議論を今しておられるのかということを少し、お話ししていただける範囲で結構でありますので、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 希少疾病用医薬品、いわゆるオーファンドラッグと薬価上の評価でございます。 現行制度をまず御説明させていただきますと、希少疾病用医薬品につきましては、患者数が少ない、製薬会社の研究開発がなかなか進まないということから、研究開発を促進するような評価をするということにしております。 二つございまして、一つは原価計算方式という製造経費等を積み上げる方式の場合。この場合は、研究開発に要した費用を患者数で除して実際に薬価を付けますので、当然ながら患者数が少なければ価格はきちっと高く評価されるということになっております。それからもう一つは、市場規模が小さいことを考慮して、いわゆる類似薬効方式等の場合には市場性加算というものを付けておりまして、これらによって、今そういう当該の医薬品等については薬価を高く設定するということになっております。 ただし、先ほど申し上げましたように、最初はオーファンドラッグだったけれども後ほど拡大するというようなときに、うまくそれに対応するような薬価制度をやはり導入するべきだろうということで、今、中医協等において検討しているという状況でございます。
○川合孝典君 ここのしき方をどうしていくのかということいかんによっては、日本の国内での新薬開発の足かせにもなりかねないということでございますので、是非この点については慎重に御議論を進めていただきたいということであります。 それともう一点、あと少しこの点に関しては懸念の事項があるんですけれども、薬剤費が高過ぎるから、今回こうしたいわゆるオーファンドラッグの想像以上の売上げの伸びがあったからということで、だから毎年薬価改定を行おうといったような議論も行われているわけでありますけれども、正直申しまして、ちなみに、今、日本で流通している医薬品の品目というのはどのぐらいあるのかということは把握されていますでしょうか。
○政府参考人(鈴木康裕君) 申し訳ありません、今手元に資料がないので、後で御報告したいと思います。
○川合孝典君 恐らく数万では済まないほどの品目の医薬品があろうかと思うわけでありますが、その全ての医薬品の薬価というものを毎年見直していくという作業には当然膨大な手間が掛かるということは想像に難くないわけであります。 そして、何よりも私問題だなと思っておりますのは、この薬価改定に当たってのマーケットの実情を把握するための実務を行っていらっしゃるのは、厚生労働省さんが直接やっていらっしゃるのではなく、実際には医薬品卸の皆さんが納入、納品の仕事の合間を縫って様々な実態の調査というものもやっておられるということであります。 こうした医薬品流通の方々からは、毎年この薬価改定をやるということになると、手間の問題としてとてもじゃないけれどもやってられないという声が実はたくさん上がってきておりますが、こうした指摘に対してどういった御認識をされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 失礼しました。先ほど品目数についてお尋ねがございました。一万九千八百七十六でございます。 今のお尋ねでございますが、御指摘のように、薬価調査、いわゆる卸という実際に医薬品を卸しておられる方、それから実際に医療品を購入される調剤薬局それから医療機関、双方に調査をさせていただくということになっております。 もちろん、全体としては、国民負担の軽減、イノベーションの促進を両方とも図るということではございますけれども、中間年の薬価調査に当たっては、卸なり医療機関、調剤薬局になるべく御負担にならないように、我々としては、今、中医協で議論中でございますけれども、調査の仕方を工夫したいというふうに思っております。
○川合孝典君 なるべく負担が掛からないようにということで今御答弁をいただきましたけれども、これまでも負担を掛けようと思いながらやっていらっしゃるわけでは多分ないわけでありまして、しかしながら実態としては負担を掛けざるを得ない状況の中でこの枠組みでこれまで動いてきたということであります。 私は、この問題を、一連の流れを見ておりまして思いましたのは、実はこの革新的な抗がん剤、長らく実は日本では日本オリジンの抗がん剤というのが出てこなかったわけであります。それをここ何年か、様々な枠組みの見直しを行って研究開発の促進を進めることによって、ようやく革新的な抗がん剤が日本から発信できるようになってきたということなわけであります。が、しかしながら、そうしたこれまでなかったものが出てきたがゆえに、それに制度が対応し切れなくなってしまったというのが今回の事象ということであります。 薬は、先ほど二万近くの品目があるとおっしゃいましたけれども、この中には長期収載の医薬品を始めとして、ぎりぎりの薬価で、それでも患者さんのために流通を図っていらっしゃる薬もあるわけでございますので、合理的かつ効率的なこの薬価の見直しの在り方というものについては、是非しっかりと丁寧に御議論を進めていただきたいというのが私からのお願いということであります。 この問題についてはこれで最後にしたいと思いますが、大臣に最後にお伺いをしたいと思います。 先頃聴取、聞かせていただきました大臣所信でも、医薬品、医療機器産業のいわゆる産業の振興の重要性については言及されておられるわけであります。厳しい国家財政の中で、また、伸び続ける総額医療費を抑制しなければいけないという命題の中で、この医薬品、医療機器産業を振興していくというのは非常に難しいかじ取りが必要になってくると思われるわけでありますが、だからといって、この医薬品、医療機器産業だけがもうかっているから、高いからという理由で不当に抑制されるようなことがないような議論、それから様々な政策の取組を進めていただきたいと私は考えておるわけでございますが、この点について、大臣のお考えを最後にこの問題についてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 昨年の十二月に、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針というのを政府として取りまとめをさせていただいたところでございますが、これは今先生から御指摘をいただいたオプジーボ・ショックというか、C型肝炎もそうですけれども、非常に効果がある薬ですけれども非常に高いというようなことがこれ実は世界的にも非常に議論になっていて、今年一月にパリでOECDの保健大臣会合というのが、五年に一遍ぐらいやっているのがありました。その中で議論した中の一つがやはりこの問題でありました。 これは、途上国のこういった薬へのアクセスの問題が、途上国からは、途上国というか、要するに創薬をする国とそうじゃない国で主張が全く違うわけでありますが、そういうことで、アクセスの問題と研究開発の問題とどう折り合いを付けていくのかということが議論の焦点でありました。 これは実は国内も同じことが言えるので、先生の今御指摘の問題点については私も共有をするところでありまして、今回、ですから、この抜本改革を議論する際に、やっぱり哲学をまず持とうと。それは、一つは、国民皆保険の持続ということはしっかり守ろう、これが一つ。もう一つは、やっぱりイノベーションの推進ということが大事な柱であって、これがなければやっぱり医療の進歩はないということであります。そしてもう一つは、国民負担の軽減、あるいは持続性、そして医療の質の向上と。この四つの哲学でこの薬価制度の抜本改革に臨むべきというふうに私ども考えて、今これを現実にじゃ当てはめてみてどういうことになるのかというときに、今御指摘をいただいたイノベーションの推進ということも大事な柱でありますから、これについては、例えば今回、新薬創出の加算制度をゼロベースで抜本的に見直す、それから費用対効果の高い薬には、これは薬価というのは調べるたびに下げていくというのが今までの常識でしたが、これはむしろ評価が、アウトカムが非常にいいということであれば場合によっては上げるということもあり得る制度にすべきじゃないかということを申し上げているわけでありますので、ここは費用対効果分析をきっちりとやるようにするということが大事なんだろうというふうに思っております。 当然、今、バイオの医薬品、これオプジーボもそうでありますが、ベンチャーのようなところが作るというのがもう世界の大きな流れであります。トップテンの売上げの薬の中のもうバイオは半分以上というのがアメリカなどでの常識になっていますから、そうするとやはりこのベンチャー、バイオベンチャーなどもしっかりと応援をしていくということが大事なので、今まで規制ばっかりやってきたと言われてきた厚生労働省ですが、これからは規制官庁から育成官庁にということで、ベンチャー支援室というのを私ども経済課に設けるということで応援をしていこうというふうに思っております。 ただ、その一方で、長期収載で言ってみれば経営をしている中心の会社には少しやっぱり考え直していただいて、やっぱり汗をかいて努力をしてイノベーションをしっかりと進めるような、企業がやりがいを感じるような、そういう薬価制度にしていくことが新しい薬を生み出す力につながっていくんだろうと、そんなふうに考えております。
○川合孝典君 想像した以上に前向きな御答弁をいただきまして、かえって恐縮しておるわけでございます。 イノベーションと安全性と、さらには質の向上と、様々なことを両立させなければいけないという大臣の今の御答弁については、その点についてはまさにそのとおりだと思っております。医薬品は、一粒だけ見ますと何でこんな一粒で何百円もするんだという、こういう、どうしても感情的に受け止められがちでございますが、実際には二万から三万の探索研究の中から当たりは一個出るかどうかという非常にリスクの高い、ハイリスクな研究開発投資を行っている。それに見合うだけのしっかりとしたインカムがなければ企業経営自体が成り立たないという、こういうことをもっと皆様に、国民の皆様にも御理解いただけるような周知、努力というものも必要になってくるんであろうというふうに思っております。 この業界だけが、ほかの産業に比べると、医薬品産業の企業は、内資系の企業は余り規模も大きくなっていないということもございます。それだけいい薬を出しているんだけれども、産業としての国際競争力がまだまだ育っていないというのも事実でございます。たくさんもうけていただいて、たくさん税金を納めていただくと、そのことが結果的に回り回って国民の皆様にも資するということなのであれば、そういった観点も是非大切に御議論を進めていただきたいと思います。 御答弁いただきまして、ありがとうございました。 続きまして、社会保険の問題について、話を変えて御質問させていただきたいと思います。 昨年の十月に社会保険の適用の拡大がなされました。繰り返し安倍総理も、社会保険の適用拡大によって新たに二十五万人の方が対象になったと、こういうことを繰り返しおっしゃっておられるわけでありますが、おおよそこの制度が動き始めてから半年たったわけでありますけれども、実際この社会保険の適用拡大によってどのぐらいの人数の方が新たに適用対象となったのか、適用となったのかということについて、具体的な数字をお教えください。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 昨年十月からの施行状況につきまして、昨年十一月十日段階で集計した状況によりますと、適用の対象となった方の人数は二十万一千百三人でございました。この結果は一時点における集計途上のものでございまして、その後も、未手続の事業所に対しまして届出勧奨やあるいは優先的な事業所調査を今進めておりまして、この数は増加傾向にあると考えております。
○川合孝典君 厚生労働省としては、大体このぐらいのペースで対象人数というか実際の加入者が増えてくるということのシミュレーションをされていたんでしょうか。おっしゃっていた数字、二十五万という数字に対してはまだ、途中経過だとはおっしゃいましたけれども、五万弱数字に差が生じているということについては何か分析されていますでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) 一定の推計を受けまして二十五万人という形で数字を置いて作業しましたが、実態につきましては、今申し上げましたように去年の十一月十日段階で二十万ちょっとでございます。 さっき申し上げましたようにまだ未手続のところがありますので、今一生懸命督促をし、さらに、我々の方で事業所調査といいまして一軒一軒訪問しまして、そこで未手続がないかどうか、報告漏れがないかどうかをやっております。そして、その結果につきましては、本当に幾つあったかというのはまだ集計途上ですので、具体的にこの中のどの部分がどうなったのかとかいうことにつきましての分析は行っておりません。
○川合孝典君 その集計結果というのはいつ頃出るんでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) これは毎月毎月この作業が進んでおりますので、適宜集まり次第公表したいと思っておりますが、今の未手続の作業につきましては、今月末をめどに、年度内をめどに事業所調査については終えたいというふうに作業を進めておるところでございます。
○川合孝典君 実は、この問題についてあえて申し上げさせていただきましたのは、二十五万という当初目標を立てて、それに対して二十万を若干超えるぐらいの数字ということの連絡が入ったわけでありますが、この五万弱の数字のずれというのが、適用逃れによるものがこの中に含まれていないのかどうかということがちょっと懸念されたから質問させていただいたわけなんですけれども、そうした適用逃れのような動きというものは何か把握されていますでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) 適用逃れというよりは、我々も周知を一生懸命行いましたが、このルールについて御存じない方がまだ手続されていないというところがあるというふうに思っておりまして、去年の十月の施行以降、電話勧奨し、それから電話勧奨では不十分と思われるところにつきましても事業所調査をしているところでございまして、まあ月内、年度内には大体事業所調査を終えますので、適用逃れみたいな話は今のところ承知しておりませんが、状況は把握できるんだと思っております。
○川合孝典君 聞くところによりますと、五百一人以上の企業というのも一つ要件に入っているわけでありますが、このボーダーライン上の企業や法人さんによっては、この適用、未適用というか、適用対象にならないようにするために例えば会社を分割したりとかいうことで対応されているようなケースがゼロではないというような指摘も実はあるわけであります。 したがいまして、そもそもこの制度をわざわざ政府が導入されたことの趣旨からはそうした動きというのは反する話になるわけでありますので、そういうことがありやなしやということも含めて、是非きちんと調査をした上で、法の趣旨にのっとってきちんとこの社会保険の適用を受けられる立場におられる方々が適正に制度適用を受けられるようにしていただきたいというのが私からのお願いということなんですけれども、その点についてきちんと対応いただけますでしょうか。
○政府参考人(伊原和人君) 昨年の十月に制度がスタートいたしまして、我々としましても適用拡大というのは非常に重要な課題だと思っております。したがいまして、先ほども申し上げましたように、この法律の趣旨に基づきましてしっかりと適用作業がなされているかどうかについては確認をしていきたいと、このように思っております。
○川合孝典君 ありがとうございました。 では、次の質問に移らせていただきたいと思います。 社会保険のいわゆる控除の対象の上限金額の見直しをされましたことによって、従来、百三万円の壁、百三十万円の壁と言われていたものが今度変わってきたと、このことによって働きやすくなってきたんだということの趣旨の演説を先頃総理も本会議でなさったわけであります。そうした側面ももちろんゼロではないのかもしれないんですけれども、私、この一連の動きを見ておりまして感じておりますのは、百三十万円の壁と言われていたものが今度百六万円の壁になっただけなんじゃないのかと。要は、この壁が非常に高いという指摘がされ始めておるわけでありますが、今回、制度見直しを行ってもやはり壁が高いという指摘があることについてどういった御認識をされているのかを、大臣、もしお答えできればお答えいただきたいと思いますが。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、百六万円の壁ができただけじゃないかと、こういう御指摘をいただきましたが、昨年十月からの被用者保険の適用拡大によって、週の労働時間が二十時間以上、月収八・八万円以上などの一定の要件を満たす短時間労働者が被用者保険に加入することになったわけでございますが、従来の被扶養認定基準百三十万円とは異なって、この月収八・八万円以上の基準には残業代や一時金などは含まれないために、年末の繁忙期に残業代によって年収が百六万円を超えたとしても、それによって被用者保険が適用になるわけではないということで、つまり、百六万円を気にして年末に就業調整をする必要はないけれども、そういったことを含めて、引き続き適用の要件に誤解のないように周知をする必要があるというふうに私どもは考えているところでございます。 今後、働きたい方が働きやすい環境を整えると同時に、短時間労働者については、年金などの保障を厚くするという観点から、やはり引き続き被用者保険の適用拡大、これを着実に進めていくということが重要であります。 適用拡大の施行状況や個人の就労実態、あるいは企業に与える影響などをしっかりと私どもも見ながら、今後も適用拡大については、更なる拡大に向けて、適用の要件などを含めて検討を進めていかなければならないというふうに考えております。
○川合孝典君 実は、この百六万円のいわゆる壁と言われる問題について、私の方も、関係する、こうした働き方をしておられる企業を中心に二百社ほどでアンケート調査を実は実施いたしまして、実際パートタイマーで働いていらっしゃる、こうした働き方をしていらっしゃる方々がどんな感じなのかというのを実は調査してみたんです。 そうしましたところ、一番多かった声が、この百三万円と百六万円の区別が非常に訳が分からないと。訳が分からないからどうしていいか分からないので就業調整をしているといった声、実は物すごい多いんです。それと同時に、やはりうわさとして先行してしまっておりますのは、百六万円を僅かに下回る金額で調整して働いていたのが、百六万円に到達した瞬間におよそ手取りが十五万円ぐらい実は目減りすることになりますので、その部分だけが実は際立ってしまっているということなんです。同時に、これに加入することによって、一体幾ら年金がもらえるのか、将来自分たちがどうなるのかということの具体的な図が示されていないものですから、なおさらそうした抑制の効果が働いてしまっているという、そういう実態があるわけであります。 そうした声を踏まえた、現場の声を踏まえた対応をしていかないと、結局、労働時間調整を行って結果的に人手が不足してしまうと。実際に、パートタイマーの従業員さんが多くいらっしゃる職場では人手不足に拍車が掛かってしまったとおっしゃっているところもあるわけでありますので、こうした現場の声も踏まえた対応がこれから早急に求められると思っているんですけれども、そうした点について、ちょっと余りに細かい話になりましたので、厚生労働省の方から認識と今後の対応についての考え方をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 適用拡大に当たりまして、具体的なその対応の仕方、これは企業あるいは業種によって様々であろうと思っております。したがいまして、私ども、この新しい適用条件が就労実態にどう影響を及ぼすのかということを注意深く見極めながら適用拡大を進めていかなければならない、これは先生の御指摘のとおりだと思っております。 そうした中で、私どもは、労使団体その他の関係者の方々にも御参画いただきまして連絡協議会というのを設けまして、情報共有、それから、こちらからのお知らせということを丁寧にやっていこうということでやっております。その中では、先ほど百三万と百六万の御指摘がございました。確かに、この百三万、百六万近辺の方々の声を拾ってみますと、むしろ社会保険の適用というよりは、例えば配偶者手当の取扱いを気にしているという方々が相当程度いらっしゃるということも分かってまいりました。 したがいまして、今先生から御指摘いただきましたとおり、この制度の趣旨をはっきりとそれぞれの労働者の方々に届くように様々な工夫をしてまいりたいというふうに思っております。
○川合孝典君 どんなに精密に制度設計しても、理解していただけなかったらつくったことの意味がないということになります。そういう意味では、つくるのは大変上手におつくりになるわけですけれども、伝えるのは余りお上手ではないのかなと。広報宣伝、周知ということについても、やはりつくった以上はそれが有効に活用されるようにきちんと運用を進めていっていただきたいというのがお願いということであります。 では、次の質問に移らせていただきたいと思います。 今年から五百人未満の事業所でもこの適用拡大、労使の合意に基づいてという条件付いておりますけれども、五百人未満の事業所で適用拡大が始まるということに今年の四月からなっておるわけでありますけれども、この適用拡大の数を今後どうやって把握していかれるのかということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。 本年四月以降、御指摘のように、五百一人未満の企業におきましても、従業員の方の同意を得た上で事業主が申出をすれば短時間労働者についての適用拡大の対象になります。 したがいまして、事業主の方からまず申出をしていただくということになるわけですが、申出をしていただいた際に、短時間労働者の方につきましては資格取得届というものを出していただくことになっております。この資格取得届を出していただくことによりまして、実際に何人の方が対象になったとかということが年金機構において把握できますので、そういう形でちゃんとしっかりと人数を把握しながらこの動向を見極めていきたいと、このように思っております。 それから、あわせまして、やはりこの任意の適用拡大、広く御利用いただくことが必要だと思っておりまして、先月にも全ての事業所、二百万事業所に対しまして適用拡大に関するリーフレットを配付するなど、今周知、広報に努めておりまして、できるだけ多くの事業所に御利用いただきたいと、このように考えております。
○川合孝典君 そうした取組の結果として、およそ前段の部分と合わせて五十万人ほど適用が拡大されるであろうという見通しを立てていらっしゃるという、そういう理解でよろしいですよね。
○政府参考人(鈴木俊彦君) これは、ただいま御説明申し上げましたように、この部分につきましては任意の手挙げ方式でございますので、全員が入ったといたしますと五十万人、このうちできるだけ多くの方々に入っていただきたいということで、私ども、様々御指摘も踏まえまして働きかけをしてまいりたいと思っております。 しからば、どのぐらい出るのかということにつきましては、今後の努力もございますし、それから、それぞれの事業所あるいは働いておられる方の事情もございますので、その辺りは、今、年金管理審議官から御答弁申し上げましたように、しっかり実態把握をしながら進めてまいりたいというふうに考えております。
○川合孝典君 皆さんが入っていただければそういう数字になるだろうという理論値ということです。 実際にこの対象になるいわゆる中小の企業さんの方にアンケートを取らせていただきますと、ほとんど任意加入する意思というのが聞こえてこない実はわけでありまして、そうした実態を踏まえて考えますと、任意加入という選択肢、どっちでもいいよと言ってしまうと、要は、企業の負担の問題も当然生じますので、入らないという選択をされる方が間違いなく多くなってしまうというのが現在の法律の立て付けの中での実態ということであります。 私が指摘させていただきたいのは、五百人未満は任意加入ですという形でこのままの状態を長く放置してしまいますと、大手と中小零細とのこの課題における格差が広がってしまうことにつながりかねない、格差拡大が固定化しかねないということを実は懸念しているわけであります。 したがいまして、五百一人以上は入らなければいけないけど五百人未満は任意加入なんだよという、この任意加入という考え方自体を今後先々にわたって見直していく必要が私はあるんではないのかという、このことを御指摘させていただきたいんですけど、この点について、政務三役の皆様、どうお考えになっているのかをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほども申し上げたとおり、方向性としてはやはり適用拡大をしていくということが大事であり、一人一人の方々の年金の、将来の所得保障という意味においては年金にお入りをいただくと、短時間労働であろうともというのがやっぱり基本なんだろうというふうに思います。 ただ、その際に、企業側の負担も、これやはりいろいろ経営者も、それから働いている人も選択があるので、今回五百人未満の任意適用ということでありますけれども、しかし、方向としてはやはり私は適用拡大をしていくべきと考えているわけでありますが、経営等々との兼ね合いでこういうような形でやってみるということで、これからどういう動きが出てくるのか私たちはよく見ていかないといけないし、それをどう拡大していくかというのは、なかなかここに来るまでにも随分いろんな議論があって、困難もありましたから、そういうことを乗り越えるために何をしたらいいのかを一緒に考えていきたいというふうに考えております。
○川合孝典君 中小企業の負担能力のことを考えても、いきなり制度を一気に動かすということに耐えられないかもしれない、激変緩和をきちんと考慮しなければいけないということは重々承知はいたしておりますが、そうしたことを踏まえても、一定の猶予期間を持ちながら、近い将来、ある程度の絵を描いた上で、何年か後にはこういう形に移行していきますよという絵を描いていかないと、恐らくこの問題はこのまま、リーダーシップを取って御判断いただかないとこの状態が固定化してしまうことにつながりかねないということだけはこの際指摘をさせていただきたいと思います。 そうしましたら、時間がぼつぼつなくなってまいりましたので、別の問題について問題提起させていただきたいと思いますが、ちょっと漠然とした話になって恐縮なんですけど、定年年齢についての考え方について少し意見交換をさせていただきたいと思います。 今、日本は大きな財政収支の赤字体質に悩まされているわけであります。この問題のそもそもの根底にあるのは、いわゆる負担する世代と受給する世代とのバランスが崩れてきてしまっていることから、大きな問題でいくと、今の状況に陥ってしまっているわけであります。そのことに対応するということで、実は民主党が与党、民主党政権であった時代に、社会保障・税一体改革の議論も踏まえて、六十歳以降の雇用の義務化、いわゆる再雇用制度というのを当時私どもつくらせていただいた経緯がございました。 ここから先は問題提起ということで聞いていただきたいんですけれども、今の六十歳定年制というのが長らくここまで続いております。それ以前、昭和四十年代以前は五十五歳定年制でありました。この時代の日本人の平均寿命というのは、五十五歳定年制の時代には六十歳代後半から七十歳代前半ぐらいが日本人の平均寿命であったわけであります。これが七十歳を超えてきていよいよ負担と給付のバランスが崩れ始めるという状況になって、当時の政治家の皆様がリーダーシップを発揮していただいて、長い時間が掛かりましたけれども、六十歳定年制への移行を果たされたという、こういうことであります。 ところが、この六十歳定年制になってから、そこから三十数年間、もう四十年近く、雇用年齢、定年の議論というものが積極的になされなかった。結果、その間に日本人の平均寿命は八十五、六歳、女性で、男性でも八十を超えたという、そういう状況になってきているわけであります。 今後、厚生労働省の推計でも、近い将来女性の平均寿命は九十歳を超えると言われておるわけでありまして、こうした状況の中で、実際の労働年齢ですね、定年の年齢、何歳まで働くのかというところの年齢をきちんと見直していかないと、いつまでたっても負担と給付のバランスというものが崩れたままの状態が続いてしまうことになるわけであります。 私は、これは御提案なんですが、再雇用制度というものを導入させていただきました折に、当時、将来的にできればやりたいと思っておりましたのは、厚生年金の支給開始、受給年齢の引上げが今行われている最中でございますが、その年齢に合わせて定年年齢もきちんと引き上げていくことで、労働による対価とそれから定年後の年金収入とをきちんと接続させることの必要があるのではないのかという、こういうことを実は考えておりました。 先々、平均寿命が九十歳時代が到来したときに、雇用年齢が、労働年齢が、何歳まで働くのかということについては今の時点からきちんと議論していかなければいけないということを私考えておるわけでありますが、この点について、ざくっとした話で申し訳ございません、質問の通告も大臣にはいたしておりませんので、そういう意味では大変申し訳ないんですけれども、今そういう状況に置かれている中で、今後日本人の働き方はどうあるべきなのかということについて、今の時点での大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 元々、支給開始年齢、年金のですね、段階的に引き上げていくというときにも議論があったのは、今お話しのように、働くことと年金をもらい始める時期とをどう考えるのかということであったというふうに思います。 一方で、今定年の引上げというお話がございましたけれども、日本は年齢差別禁止法というのがないので定年というのが存在をしていますけれども、本来私ども、こうやって高齢化が進む中で社会が健全な活力あるものとしてあり続けるためには、やっぱり働ける方には働いていただけるようにするという環境を整えるのが私たちの大事な仕事、これは厚労省としても大事な仕事だというふうに思っております。 ただ、今の定年を引き上げるということは、同時に、若い世代の人たちが、じゃ同じ会社でどういう、何というか、気持ちで働いているかと。やっぱり絶えずモラールを高く持って頑張って、そして企業全体としても活力あるものでなければならないんだろうというふうに思うわけでありますので、それは私はセットで、定年の年齢の問題と、会社全体、若者も含めた活力はセットで考えていくべきものだと思っております。 最終的には、やはり一人一人の働く人たちが公正に能力を評価をされ、当然、何をやるかという職務も明確化され、そういう中で、年齢に関係なくエージレスな会社として、エージレスな社会としてこれから日本が変わっていくということが大事なんだろうというふうに思いますので、今働き方改革やっておりますけれども、職務に基づく公正な評価、これができるようになって初めて、年齢に関係なく若い人も高齢者もそれぞれの力に応じた働きができるようになっていく。 そんな中で、今、年金は六十五でフル年金ということになっていますが、これをどういうふうにしていくのかというのは、今でも任意でもらい始める時期を遅らすということはできますが、それを全体としてどうするかはやっぱり働き方と一緒に考えていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思います。
○川合孝典君 景気変動によって雇用の足場が揺らぐようなことがないようにという点で指摘をさせていただいているということでございます。 時間が参りましたので、私の質問、これで終わります。ありがとうございました。
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。 まず、持続可能な開発目標、SDGsについて伺います。 SDGsは、二〇三〇年までに誰一人取り残さない持続可能な社会の実現を目指し、二〇一五年九月に国連サミットで採択された国際目標であります。貧困や飢餓の根絶、環境対策、平等の実現など十七項目から成る分野を、これは先進国自身が国内の政策として取り組むこととなりました。この国内対策が入ったことが、従来、途上国を対象としたミレニアム開発目標、MDGsとの大きな違いでもあります。 SDGsにおきましては、我が国は貧困問題などの達成度合いが低いと指摘されてまいりました。そこで、公明党といたしましても、子供の貧困対策の強化ですとか地方自治体との政策の連携、学習指導要領の中にSDGsを取り入れることなどを昨年末に提言をいたしました。こうした提言が盛り込まれるような形で、昨年十二月に、政府のSDGs推進本部において我が国の実施指針が取りまとめられたところでございます。今年から毎年、各国は国連に自国のこの進捗状況を報告する必要が出てまいります。政府の指針におきましても、関係府省庁において各種計画や戦略、方針の策定、改訂に当たっては、SDGs達成に向けた観点を取り入れるということが明記されております。 国が今進めております一億総活躍社会の実現と、国際社会が今取り組んでいるこの持続可能な開発目標の達成、これは私は、非常にこの基本理念は同じであって、政策目標も類似のものが多いと思っております。とりわけ、貧困対策など厚労省が所管する事項でもありまして、厚労省の積極的な関与なくして、貢献なくしてこのSDGsの達成はあり得ないというふうに思っております。 しかし、従来から、こうした分野は国内政策においては厚生労働行政でやってきているので、余りこれまでの国際機関で話題になっていたSDGsとかMDGsのところになかなか厚労省の関心というのが向いていないのではないかなというふうに私はちょっと危惧をしておりまして、今回、大臣所信の中ではこのSDGsについては言及はなかったんですけれども、極めて重要な国際目標でございますので、改めてこの所信に対する質疑の中で、大臣のSDGsに対する所信、決意を述べていただきたいと思っております。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、今回、SDGsということで持続可能な開発目標を作るに当たって、積極的に我が国としても関与をするということでいろいろな発言をしてまいりました。 厚生労働省からは、これは目標の三というところで、保健の分野でユニバーサル・ヘルス・カバレッジというのが三の八というところで入っておりますが、これは日本から強く要請をしたところであります。これは、国内ではやはり高齢化先進国の我が国がどういうふうにこれを乗り越えるのかということを自らしっかりとやっていくということが、恐らくこれはまた国際的にも貢献をできるようなことにもなるということで、今回、今年の七月にASEANの保健大臣を日本にお呼びをして、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジと高齢化についてのASEANプラスジャパンというのを初めて私の提唱でやることにしておりますが、そのためには我が国自身がしっかりやっていないと駄目だということだろうと思います。 昨年十二月に政府のSDGs推進本部において持続可能な開発目標実施指針が決定をされましたけれども、そこにおいても保健それから雇用などの分野の施策が盛り込まれておりまして、SDGsの達成に向けて厚生労働省の果たす役割、まさに雇用の面は働き方改革で今もう最大のチャレンジだということでやらせていただいているわけでございます。 去年、私、九月に国連に参りまして、SDGsの担当でありますデビッド・ナバロ特別顧問、今WHOの事務局長を目指して残った三人の候補者になっておりますが、国際的な健康危機への対応などについて意見交換を行った際にも、彼から日本のSDGsの推進体制を高く評価をしていただきました。世界全体での達成に向けて、そしてまた我が国が先陣を切って自らこの哲学を自らの国の国内の政策としてもしっかりと成就をさせていくということに私どもしっかり対応していかなければならないというふうに思っております。 そういうことで、国内外のSDGsの達成に厚労省としてもしっかり貢献をしてまいりたいと思います。
○谷合正明君 しっかり大臣には旗振り役を務めていただきたいと思っております。 そこで、SDGsを達成するためには、国の資金だけではこれは到底この目標を到達できません。民間の資金調達も鍵となっております。民間資金の一層の調達を図るためには、その資金による社会課題の取組がどのような成果を生み出せたかを説明する仕組みというものが必要となってまいります。 厚労省は、来年度の予算案に、民間の資金やノウハウを活用した地域の社会的課題への対応、ソーシャル・インパクト・ボンドと言ったりするんですけれども、その予算案を入れております。このモデル事業はいかなるもので、どの程度成果を期待しているのか、この点について確認したいと思います。
○副大臣(古屋範子君) 民間の活力や創意工夫を生かしました事業展開により地域の社会的な課題を解決する手法といたしまして、ソーシャル・インパクト・ボンド、SIBが国際的にも注目をされているところでございます。 SIBは、民間主体が社会的問題の解決に向けて、民間から拠出を受けて事業を行い、それにより得られた社会的利益の一部を配当として行政が支払う仕組みであり、従来の事業費ベースで積み上げたものを予算化して行う事業とは全くスタイルが異なるものであります。 一方で、このSIBの手法により事業を行うためには、定量的な成果指標や評価方法の設計が課題となるため、厚生労働省においては、平成二十九年度にSIBの仕組みを活用して社会的課題の解決を図るモデル事業を実施して、これらの課題の具体的な検証を行うことといたしております。
○谷合正明君 大臣がいらっしゃるのでせっかくですので言及しますけれども、民間の資金調達といいますと、休眠預金の法律が成立いたしまして、やはりこの休眠預金でも子供や若者支援、生活困窮者への支援に取り組む団体に対する支援ということが始まっていくわけでありますが、政府においては内閣府に推進室が設置されております。 ただ、法律の対象とする活動分野のほとんどはやはりこの厚生労働省行政に係るという部分もございますので、今のソーシャル・インパクト・ボンドの活用じゃありませんけれども、そうしたことも恐らく民間資金調達という観点で休眠預金にも非常に大いに今後その知見が生かされるんだと思いますので、官民挙げての取組を成功させるためにも厚労省に積極的に協力をいただきたいということを申し上げたいと思っております。 次に、国際保健について取り上げたいと思います。 SDGsは、先ほども話出ておりますけれども、国際保健、これも極めて重要な分野であります。厚労省といたしましても、今国会の中に医務技監を新設する法案を提出ということで、まさにこの国際保健に対応しようということなんですけれども、私自身、国際医療NGOで仕事をしてきた中で、やはり、現場でのフィールドの経験を持ちながら、かつ国際社会の中で政策的なアドボカシー能力があって交渉力がある、そんな人が必要だなというふうに思ってきたところであります。 しかしながら、我が国では、例えばNGOでフィールド経験を積んだ医師も多いんですけれども、国内に戻ったときになかなかキャリアを積み重ねることができなかったり、また逆に、キャリアになかなか支障があるのでそういう長期にわたってフィールド経験に出ることをためらったり、そういったこともあります。 語学力ももちろんですけれども、アドボカシーの両方ができる人が足りないという印象を受けておりまして、今、政府においてはそうした国際保健の人材を育成、登録する、そんな仕組みを今つくり上げていると承知しておりますけれども、改めて、私自身、この厚労省、医療業界に加えて国連、また国際NGOとも連携して、しっかり幅広く人材、SDGs達成のためにも、この国際保健の人材を育成していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(古屋範子君) 国際保健人材の育成と、またそのネットワークの構築は、国際保健を戦略的に推進する上で非常に重要であります。 このために、平成二十七年から開催をしております国際保健に関する懇談会におきまして、国際保健政策人材に関するワーキンググループを設けまして、ここに国際機関関係者やNGOからも委員を迎えまして、人材育成のための連携の在り方などについて有益な意見をいただいております。 こうした議論を踏まえまして、人材育成の司令塔としてのグローバルヘルス人材戦略センターを来年度設置する予定でありまして、WHO等の国際機関などで活躍できる人材の育成を進めるとともに、国際保健政策人材が国内においても活躍できるよう、人材プールの構築等、情報共有を図ることで国内外の官僚体制の強化も進めてまいりたいと考えております。 関係省庁や国連、NGOとも連携し、人材面でも更にグローバルヘルスに貢献できるよう取り組んでまいりたいと思います。
○谷合正明君 しっかり取り組んでいただきたいと思います。 今日は質問をたくさん盛り込んでいるのでちょっと少々早口になっておりますけれども、お許しください。 それでは、次のテーマに移りたいと思います。 この三月は自殺対策強化月間でございます。我が国の自殺者数は一九九八年に急増いたしました。その後、長らく年間三万人を超える状況が続いておりましたけれども、二〇〇六年に自殺対策基本法が施行されて以降、自殺対策が全国に広がってまいりまして、二〇一〇年からはこの自殺の数が減少に転じています。昨年の自殺者数は速報値で二万一千七百六十四人と、自殺が最も多かった二〇〇三年の三万四千四百二十七人と比べて一万人以上減少しています。 私自身、この厚生労働委員会の超党派の先生方を中心とする自殺対策議連の中でこの問題に関わらせていただいておりますけれども、かつては個人の問題とされてきたこの自殺が社会の問題と認識されるようになって、民間や自治体と連携した政策も大きく前進してきております。 しかし、これで十分というわけではなくて、例えば先進主要七か国の自殺率と比較すると、我が国のやっぱり自殺率というのは高くて、例えば日本を除く先進国七か国の自殺率の平均を比較すると、本来、日本の自殺者数は、平均値では一万四千から一万五千人ぐらいになるのが主要先進国の指標になるんですけれども、ですから、つまり、今、日本の自殺はほかの六か国の平均よりもまだ一・五倍も多いような実態でございます。さらに、若年世代の自殺も深刻でありまして、十代後半、二十代、三十代における死因の第一位が自殺と、こうした状況にあるものも先進七か国では我が国だけでございます。 そこで、自殺総合対策会議の座長でもあります塩崎厚生労働大臣に伺いたいと思います。 まず、昨年、自殺対策基本法の施行から十年の節目に、この基本法の大改正を行いました。あわせて、昨年四月から自殺対策の所管が内閣府から厚生労働省に移りました。自殺対策を推進する上で最も重要なことは、関係者、関係機関による連携でございます。自殺対策が厚生労働省に移管される際に最も懸念されたことは、自殺対策がうつ対策に矮小化されてしまうのではないかということでもありました。もちろん、うつは自殺の大きな要因の一つでありますし、うつ対策は自殺対策の重要な柱の一つであることは間違いありません。しかし、自殺の背景には、貧困や過労、介護疲れや多重債務、パワハラやいじめ、虐待や孤立といった様々な要因が潜んでおりまして、自殺はそうした要因が平均四つ連鎖して起きているということも報告をされております。 そこで、まず大臣に、昨年四月に基本法が改正されてこの一年、自殺対策をどう評価するか確認させていただくとともに、今後どのような体制で、またどのように他機関と連携を図りながらこの自殺対策を総合的に進めていくのか、その点について伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 谷合委員には公明党で自殺問題に対して中心的な役割を担っていらっしゃるというふうにお聞きをしているわけでありまして、改めて今回、厚生労働省が昨年の四月から、内閣府からの総合調整の権限を含めて自殺問題について移管をされたわけでありますので、またいろいろ御協力をいただければというふうに思います。 移管後、私を本部長といたします自殺対策推進本部というのを直ちに立ち上げました。自殺対策に省を挙げて取り組むということを確認をするとともに、地域自殺対策強化交付金というのがありますが、これによって地域の自殺対策をしっかりと後押しをしてまいったところでございます。 また、自殺対策基本法に基づいて、私が会長を務めます自殺総合対策会議というのが設置をされておりまして、国家公安委員長、それから文部科学大臣など十名の関係閣僚と緊密な意見交換や連携を行える体制が構築をされているわけであります。 自殺者の数は、先ほど来お話が出ているように、数こそ平成二十三年の三万人台から二十八年は速報値で二万一千七百六十四人と減少傾向にはありますけれども、さっきお話があったとおり、まだまだ依然として諸外国から見ても深刻な状況、これが続いているという認識でいなければいけないというふうに思っております。 現在、政府の自殺対策の指針であります自殺対策大綱の見直しに向けた議論を行っておりまして、誰も自殺に追い込まれることのないようなそういう社会の実現に向けて、私自身も先頭に立って自殺対策に全力で取り組んでいかなければならないというふうに思っております。
○谷合正明君 現在、厚生労働省が推し進めています我が事・丸ごと地域共生社会施策、この施策と自殺対策との連動についても伺いたいと思います。この二つの施策は、向き合おうとしている課題も、また解決に必要な社会資源、さらには厚生労働省内の推進体制も相当重なるものがあると思っております。 この自殺対策と我が事・丸ごと地域共生社会施策との共通点をどのように認識されているのか、まず確認したいと思っております。
○政府参考人(定塚由美子君) 自殺対策と我が事・丸ごとの地域共生社会づくりですけれども、今委員からも御指摘がありましたとおり、両施策、共通する点、幾つもございます。 一つ目としては、困難を抱えた方に対して、市町村における包括的な支援体制の整備を図って対策を進めていくべきであること。また、二点目としては、支援に当たって、行政だけではなくて、地域の住民も参加をして地域づくりとして展開することが重要であることなどが共通していると考えております。 具体的には、自殺対策では、自殺の問題は一部の方だけの問題ではなくて、国民誰もが当事者、我が事となり得る課題であるという認識に基づいて、健康や経済、生活、人間関係、地域、職場、家族環境など様々な問題を包括的に解決をするというものでございます。また、自殺を防いで全ての人が生きがいや希望を持って暮らすことができるような地域づくり、環境整備を図るということも必要でございます。 一方で、我が事・丸ごとの取組におきましても、個人や世帯の抱える様々な課題を地域で我が事として受け止めて、多様な主体とともに丸ごと支えるという包括的支援体制を進めるということでございますので、両者共通した部分は多々ございますので、しっかりと連携をさせて進めていくことが重要と考えております。
○谷合正明君 共通点が極めて多いわけでありますが、いずれにしても、この自殺対策、我が事・丸ごとにしても、実際、現場はそれぞれの地域、また市町村になってまいります。厚生労働省内でこの両施策の連動のさせ方について枠組みをしっかりと整理して、地域の現場で具体的にどう両者を連動させるべきかのモデルを示していく必要があると思います。そうでないと、地域の現場においては、施策共通しているんだけれども、その施策がばらばらに動いてしまうということになりかねない。 現状で、実際に自殺対策、地域包括ケアシステム、生活困窮者自立支援事業、これありますけれども、これがどこまでしっかり有機的に連動されて地域の現場の中で行われているのか、こうしたこともしっかりと見ていく必要があると思います。特に、地域包括ケアとの連動については、特に自殺対策大綱の見直しに書き込む必要があるとも認識しております。 まず、この地域の現場でしっかりと共通している施策を連動して行っていくために厚生労働省としてどのように取り組むのか、その見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 昨年の四月のこの基本法改正、これによりまして、法律の基本理念として、自殺対策というのは、保健、医療、福祉、教育、労働など関係施策と有機的な連携を図らなければならないということが追加をされておりまして、これらのうちで自殺対策と生活困窮者自立支援施策、この連携というものも大変大事でありまして、自殺対策の相談窓口で把握をした生活困窮者を自立相談支援の窓口にきちっとつなぐということ、あるいは自立相談支援の窓口で把握をした自殺の危険性の高い方に対しまして自殺対策の相談窓口と共同をして適切な支援を行うといったことなどについて、昨年七月、地方公共団体に周知をいたしました。 また、自殺対策と地域包括ケアシステム、この連携につきましては、この地域包括ケアシステムを深化をいたします地域共生社会づくり、先ほどの我が事・丸ごとでありますが、この施策は、制度のはざまにある方、あるいは自ら相談に行くことが難しいという方々などを地域において早期に発見をして確実に支援につなげていくということを目指すものでありますので、自殺対策につながるものだというふうに思っておりますので、この両者の連携、これもしっかりと図ってまいりたいと思っております。 現在、政府の自殺対策の指針であります自殺総合対策大綱の見直しに向けて有識者会議を重ねておりますけれども、そこにおける結論、あるいは改正自殺対策基本法の趣旨を踏まえて、先ほど来申し上げているとおり、自殺に追い込まれることがない、そういう社会をつくっていきたいというふうに思います。
○谷合正明君 そこで、自殺対策基本法を改正されて最大のポイントの一つは、都道府県だけでなくて市町村にも自殺対策計画の策定を義務付けたということになります。 そこで、政府が責任を持って都道府県や市町村の計画作りや自殺対策全般をバックアップしていかなければなりません。その際に重要な役割を担うのが、各都道府県及び政令市に設置されることになりました地域自殺対策推進センターでございます。 まず、この地域センターの設置状況は今どうなっているのかと、同時に、今後それぞれの地域において、先ほど言及させていただきました我が事・丸ごと地域共生社会施策と自殺対策とを連動して進めていくためにも、この地域センターの機能強化を図るべきではないかと考えております。この点について、厚生労働省の対応を確認させてください。
○政府参考人(定塚由美子君) ただいまお尋ねのありました地域自殺対策推進センターでございますけれども、現在、全国三十八か所に設置をされておりまして、平成二十九年度には全ての都道府県と政令指定都市において設置されるように推進をしているところでございます。 二十九年度の予算案におきましては、このセンターの設置、運営に必要な予算として二億円を確保しておりまして、これからも地域の実情に応じた実効性のある自殺対策が、各市町村において計画を立て、しっかりと展開されるようにということで、センターの設置推進をしてまいりたいと考えております。 また、このセンターの活動でございますけれども、先ほど御紹介もありましたとおり、市町村への適切な助言や情報提供、また地域のボランティアなどとの連携を通じたネットワークの強化などの取組を図るセンターでございます。一方、我が事・丸ごと地域共生社会づくりにおきましても、市町村単位で、あるいは市町村より狭い小中学校区域などの圏域で個人や世帯の抱える課題などへの包括的な支援を進めようとしているところでございまして、こうした我が事・丸ごと地域共生社会づくりの取組の中にも、自殺対策の考え方や自殺対策のことをよく知っている人を養成をして組み込んでいくということが重要であると考えております。 今後、地域自殺対策推進センターにおいて、こうした市町村レベルあるいはより狭いエリアの圏域での我が事・丸ごと地域共生社会づくりにおける自殺対策についても、助言をしたり人材育成をしたりということが進められるように施策を推進してまいりたいと考えております。
○谷合正明君 是非、この点は大変重要でございます、大臣にもリーダーシップをお願いしたいと思っております。 若者の自殺対策について伺います。 先日も、私自身、若者自殺対策全国ネットワークの皆様から対策の要望をいただきましたし、また公明党の長野県本部も、青年局のメンバー中心に、アンケート調査に基づいて政策提言も行っているところでございます。 まず冒頭、大臣に伺いますけれども、今年の夏に見直しされます自殺総合対策大綱の改定の際には、自殺を予防する当面の重要施策の一つに新たに若者自殺対策を強化する旨の項目を加えて、きっちり具体策も含めてですけれども、まず若者自殺対策を強化していただきたいと思っているんですね。まず、ここを大臣に端的に確認させていただきたいと思っております。
○国務大臣(塩崎恭久君) やはり若者は孤立しやすいわけでありますので、地域で若者が居場所がないということがないように居場所をつくっていくということ、あるいは、昨今はもうSNSが非常に広まっておりますから、そういうようなものを活用しながら若者に情報を届けて孤立をしないようにしていくということ、あるいは、相談に応じるような仕組みをつくることでこちらから言ってみればアプローチをして、アウトリーチをして接触をきちっと持てるようにしていくというようなことが大事だというような意見がこの有識者会議では出ておりまして、今お話がありましたように、また冒頭お話がありましたが、十五歳から三十九歳の年齢層では死因の第一位が自殺であります。二十歳未満の自殺者数はおおむね横ばいのままで推移をしているわけでありますから、引き続き非常に深刻な問題。これに対して、私どもとしては、この自殺総合対策大綱の見直しに、今御指摘のように、若者の自殺というものをしっかりと重要な柱として位置付けて対応していくということで、今の有識者会議でもそのような方向で議論をいただいていると理解をしておりますので、しっかりと対応してまいりたいというふうに思います。
○谷合正明君 そこで、具体的にSOSの出し方教育と、また居場所という言葉が出ましたけど、居場所づくりについて伺いたいと思います。 自殺対策の基本法の改正の中で、やはりこの教育ということですね、SOSの出し方教育に関する条文が盛り込まれたところでございます。 まず、実態といたしまして、こうしたSOSの出し方教育を行っている自治体、学校はどのくらいあるのか、また、今後こうした事業を全国で全ての子供たちに対して行うべきだと考えておりますけれども、そのための今後の施策について、文部科学省の方に確認したいと思っております。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 悩みや不安を抱えたときに支援を求める大切さを児童生徒に学校教育の中で教えることにつきましては、例えば中学校の保健体育科の中において、友達や周囲の大人などに話したり相談したりするなどいろいろの方法があり、自分に合った対処法を身に付けることが大切であることの理解を図っているなど、小学校、中学校、高等学校の教育活動の中で取り扱われているところでございます。 また、文部科学省が作成、配付しております健康問題について総合的に解説する啓発教材におきましては、悩みや不安の内容とその対処方法を記載しており、相談窓口の紹介とともに、一人で抱え込まずに先生や家族、心の専門家等に相談するよう促す内容となっております。 また、同じく文科省が作成をし、学校現場に周知をしております学校における自殺予防教育導入の手引におきましては、心の危機のサインを理解すること、あるいは地域の援助機関を知ることを含め、自分自身や友人の危機に気付き、信頼できる大人につなぐことの重要性を伝えることとなっております。 文部科学省におきましては、これらの自殺予防のための教育の実施状況について現在実態を調査しているところであり、調査結果を踏まえ、更なる取組の充実に向けて検討してまいります。 また、関係機関との連携を図ることにつきましても、この手引の中におきまして、児童生徒に向けた教育を実施する際に、外部講師の派遣等について、医療機関、保健所や精神保健福祉センター等の関係機関の協力を得ることを示し、取組を促しているところであります。 引き続き、厚生労働省とも連携を図りながら、教育委員会や学校の教職員を対象にした研修の実施、好事例の周知等を通じて、自殺予防の取組の推進をしっかりと努めてまいりたいと思います。
○谷合正明君 東京都の足立区では、地区担当の保健師が当該地域の小中学校に出向いて、自分を大切にしようという授業を行っております。この地区担当の保健師が行うことのメリットは極めて大きいということで、足立区では全ての公立小中学校でそうした教育を展開するというふうに承知をしております。 地区担当の保健師によるSOSの出し方教育を展開するとなりますと、当然、厚労省と文科省による連携が不可欠になってまいります。厚労省の対応を伺いたいと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) SOSの出し方教育、大変重要と考えております。 既に一部の地方公共団体におかれましては、地域自殺対策強化交付金を活用してこのSOSの出し方教育に取り組まれておられるところで、今後も交付金により地域での取組を支援してまいりたいと考えております。 また同時に、私どもの方で、地方公共団体などが実施をした自殺対策の取組を、毎年度、地域における自殺対策取組事例集として取りまとめて公表するということとしております。過去の事例集の中では、このSOSの出し方教育、ちょうど御紹介いただきました足立区の事例なども取り上げているところでございまして、こうした好事例紹介も含めて、文科省と連携をして進めてまいりたいと考えております。
○谷合正明君 もう一つ、SOSの出し方教育とともに、大臣の方からも言及がありました居場所づくりでございますが、東京都の荒川区では、こうした居場所づくりについてはNPOが委託を受けて、なかなか公的機関にたどり着かない、結び付かない若者たちの支援を行っております。 この度の大綱見直しについても、こうした若者たちの居場所の必要性、重要性を盛り込んで、各自治体で交付金を活用した支援ができるようにしっかりと後押しをしていくべきだと思いますが、改めて、端的にお答えいただければと思います。
○政府参考人(定塚由美子君) 今御指摘がありました居場所づくりにつきましても、地方公共団体などが地域自殺対策強化交付金を活用して取り組めるということになっておりまして、実際に一部の団体では取り組まれているところでございます。 また同時に、我が事・丸ごとの地域づくりという点でも居場所づくり、重要でございまして、こうした施策とも関連付けながら取組を進めてまいりたいと考えております。
○谷合正明君 それでは、話題を変えますが、次に、性的指向と性自認に関して伺いたいと思います。 昨年取りまとめたニッポン一億総活躍の大綱には、性的指向や性自認に関する正しい理解を促進するとともに、社会全体が多様性を受け入れる環境づくりを進めると盛り込まれたところでございます。 まず、厚生労働省としてどのように取り組んできたのか、また今後どのように取り組んでいくのか、大臣に基本的な認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) この一億総活躍社会を実現するに当たりまして、今御指摘のあった性的指向、性自認に対する偏見とか差別とか、こういったものをなくして働きやすい職場環境を実現するということが大事だというふうに思っております。 このため、厚生労働省としても、性的指向や性自認にかかわらず公正な選考採用が行われるように事業主に対する啓発を行うとともに、ハローワークにおいても求職者からの相談に応じておるところでございます。 また、性的指向あるいは性自認に関する言動がセクハラとかパワハラの背景になり得ることを指針やパンフレットなどで明確化をいたしまして、性的指向、性自認に関する理解を進めるために事業主への啓発指導を行っているところでございまして、性的指向、性自認に関する職場の理解というものをしっかりと促進をしてまいりたいというふうに考えております。
○谷合正明君 今大臣の方から、働きやすい職場環境をつくっていくことということで、るる具体的な施策も含めて答弁をいただきました。 そこで、まず人事院規則なんですけれども、セクシュアルハラスメントの防止等運用通知が先頃改正されました。セクハラとは他の者を不快にさせる性的な言動と規定されておりますが、その性的な言動の定義に、この度、性的指向若しくは性自認に関する偏見に基づく言動ということが明示されたということであります。そこで、各省庁が実施する研修などの内容についても、性的指向及び性自認に関するものを含めるとされたところであります。 そこで、厚労省としてどのように対応していくのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。 厚生労働省では、人事院規則の運用通知の改正に伴いまして、服務規律として訓令で定めておりますセクシュアル・ハラスメントの防止等に関する規程を昨年末に改正したところでございます。具体的には、性的指向や性自認をからかいやいじめの対象とすることはセクシュアルハラスメントになり得る言動となることを示したところでございます。 厚生労働省におきましては、今後、平成二十九年度の研修計画を立てることとしておりまして、性的指向、性自認に関しても、セクハラ、パワハラ、障害者差別と併せて研修を実施することとしております。特に労働局におきましては、平成二十九年度から新規採用職員全員に実施するほか、その他の職員についても必要に応じて研修を実施することとしているところでございます。
○谷合正明君 人事院規則は国家公務員向けのものであります。民間事業主向けのものが、本年一月に施行された、事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針、長いですけど、いわゆるセクハラ指針になります。人事院規則ではセクハラとされる、例えば性的指向や性自認に関するからかいというものは直ちに人事院規則ではセクハラに当たるんだけれども、しかし、この民間事業主向けのセクハラ指針ではここは該当しないというところに実は差異がありまして、私は今後の課題であるとも認識しております。 また、トランスジェンダーの方がカミングアウトを職場で強要される、されない、ここも、厳密に言うと、セクハラ指針の中で該当するかというと、そうではないということも厚労省の方から事前に伺ってはいるんですが、ただ、いずれにしても、現実に、例えば性同一性障害者の方は、当事者が性別移行を実施する際に社員などへの関係者へのカミングアウトを強要されることも多いですし、トイレや更衣室の扱いなどについても制限を課せられるなど、職場環境に困難を抱える状態に置かれることも多いわけであります。 日本精神神経学会が定めた性同一性障害に関する診断と治療のガイドラインでは、性別適合手術に進む前にリアル・ライフ・エクスペリエンスという性別変更後の性別で事前に一定期間を過ごすことを求めておりますけれども、しかし、会社や学校などの対応が進まなければ、なかなかこうした実体験は難しいわけでございます。現状では、性同一性障害、トランスジェンダーの方の当事者は、耐え忍ぶか、あるいは粘り強く企業と交渉するしかないということでございます。 まず、大臣の方から冒頭ありましたけれども、改めて、厚生労働省として、このような性同一性障害の当事者の方に対して企業はどのように対応をすべきなのか、改めて示していく必要があると思っておりますが、副大臣、どうぞよろしくお願いいたします。
○副大臣(橋本岳君) ただいまの御質問につきましてお答えをいたします。 まず、セクハラの指針についての議論です。 私も以前、自民党の特命委員会の事務局長をしておりましたので、当時、厚労省と大分やり取りをした覚えはありますが、厳密に申し上げれば、性的指向、性自認に関するからかい、いじめ等がセクハラに当たることもあり得るし、あり得ない場合もあるということでございますので、それはその個々の表現によってどうなのかということになります。したがいまして、そういう意味でまず御理解いただく。そのことが要するにセクハラではないと言い切ることはないので、そこはちょっと御理解をいただければ、誤解のないように御理解いただきたいと思います。 いずれにしましても、性的指向、性自認に対する偏見や差別をなくし、働きやすい職場環境を実現をするということは大変大事なことでございまして、そのために事業主等に性的指向又は性自認に関する正しい理解を持っていただくことがまず大事なんだろうというふうに考えております。 これは先ほど大臣からも答弁を申し上げましたが、厚生労働省では事業主向けの様々なパンフレットにこうした趣旨を盛り込んでおりまして、具体的には、公正な採用選考では事業主向けパンフレットでLGBT等の性的マイノリティーの方など特定の人を排除しないこと、あるいは、セクシュアルハラスメントについての事業主向けのパンフレットでは、性的指向又は性自認に関する言動はセクシュアルハラスメントの背景になり得ること、そして、パワーハラスメント対策導入マニュアルでは、性的指向や性自認についての不理解を背景としてパワーハラスメントにつながることがあり、職場における理解促進が重要であるということを記載し、事業主等に対して周知をしているところでございます。 やはりいじめ、からかいというのは、意図的にもちろん行われる場合はそれはやはりいいことではないわけでありますが、無理解によって、こちらとしてはそういう意図なく、でも相手の方に対しては大変傷つけてしまう結果につながるということもあるんだろうというふうに思っています。そういうことに対してやはりきちんとした御理解を社会全体で広めていく。もちろん、今は事業主に対してということでございますから、これも大事なことでありますけれども、そういうような思いを持って引き続き理解促進に取り組んでまいりたいと考えております。
○谷合正明君 私のちょっと表現が不足だったかもしれませんが、人事院規則とこのセクハラ指針との違いの中で、からかいなどが直ちに当たるか当たらないかというのは、セクハラ指針についてもそれはどちらにも当たり得ること、表現によってどちらも当たり得るということでございます。 特にこの点、カミングアウトの強要などがこのセクハラ指針に当たるか当たらないのかというのはちょっと通告から外したんですけれども、もし答えられるのであれば確認させていただきたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) まさに文脈等々にもよるかとも思いますが、そのこと、だから、私は例えば男性ですけれども、男性を愛する人ですとか、そういうことを強要するということになるということだと思いますが、そのことそのものがセクハラに直ちに当たるとは言い切れないと思います。ただし、あとは文脈等、あるいはその中での話の流れ等によって当たり得る場合もあると思います。
○谷合正明君 なかなかちょっと一律に決めることができないということだと思うんですが、この点についてはしっかりとまた議論させていただきたいと思っております。 次に、ホルモン療法や手術療法の保険適用化でございます。 現状、性同一性障害の治療で精神療法は健康保険が適用されておりますけれども、ホルモン療法や手術療法は適用されておりません。健康保険適用はこの数年来、当事者団体や日本精神神経学会を始めとする医学学会からも健康保険適用が何度も要望されてきているところであります。特に厚生労働省からは美容整形との区別を明確にするようにという示唆があってから、学会では専門医の育成、認定や医療機関の認定などに取り組み、成果を上げてきております。 昨年の、二〇一六年の性同一性障害特例法による性別の取扱いの変更者数は最高裁の速報値で八百八十五名、累計で六千九百六名に達しております。これらの人々は、特例法の要件を満たすために皆、百万円以上の費用を掛けて手術を行っているとも聞いております。 まず、私自身、この問題に取り組んでおりますけれども、健康保険の適用を行うべきであると考えております。全てに適用するのが困難であるならば、専門医や認定医療機関での治療について健康保険を適用するという考えもあるかもしれません。この健康保険の適用化について厚生労働省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) 性同一性障害に対する手術療法等の保険適用についてお尋ねでございます。 御指摘のとおり、性同一性障害の治療のうちで、うつ症状、それから社会生活への非適合等の症状がある場合の精神療法は保険適用されておりますけれども、手術療法等の治療は、現在、保険適用をされておられません。 一般論としましては、新規の医療技術の保険適用につきましては、有効性、安全性が確立されていることを前提に、普及性や社会的妥当性も考慮して、中央社会保険医療協議会において議論した上で判断をしております。 御指摘の性同一性障害に対する手術等の保険適用の可否につきましては、今後、学会等からの御提案を受けまして、中医協においてしっかりと検討してまいりたいというふうに思います。
○谷合正明君 この委員会ではそういう答弁だと思います。 実際に、学会の調査によりますと、海外で手術を受けるという方が五割を超えるという結果もあるようでございまして、この費用的な問題だけじゃなくて、実際に海外の医療施設が安全で良質な治療を提供されているのかどうかということもやはりこの問題とも関連してくると思っております。改めて、引き続きこの健康保険の適用化を求めてまいりたいというふうに思っております。 それでは次に、いわゆる地方版政労使会議について伺いたいと思います。 一昨年八月に予算委員会の場で、長時間労働対策などを含めた働き方改革の課題について、各地域で地方公共団体、労使を交えて話し合う場の設置を提案いたしました。そこで総理から設置に向けた前向きな答弁をいただいたところであります。 一年目は、この会議、地方版政労使会議を各都道府県で立ち上げ、二年目は、例えば地方創生への展開も含めて、中身の充実を図りつつ会議を継続しました。そして、三年目ということになります。 今後も継続すべきと考えますし、さらに、これ、より実効性のある取組が求められてまいります。この点について大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) この地方版の政労使会議につきましては、平成二十七年に谷合議員を中心に公明党から御提言をいただいた、それを受けて労働局が都道府県あるいは各地域の労使団体等に呼びかけをいたしまして、全都道府県で設置をされて、現在も引き続き各地で会議が開催をされているところでございます。 その中で、二十の都道府県では、知事や労使のトップにも出席をいただいておりまして、よりハイレベルな議論を行っているということが進んでいるわけでございます。また、二十一の道府県におきましては、地域の実情に応じた働き方改革の取組を一体的に進めるために、地域の課題、そして今後の取組事項を共同宣言などの形で取りまとめをしているところも見られているわけでございます。 また、働き方改革を進めるためには、併せて地域企業の生産性向上を図っていくことが大事でありまして、現在、金融機関あるいは経済産業局の参画を進めて、連携を強化をさせていただいているところでございます。 今後とも、この各地域の取組状況をしっかりと把握をして、好事例などを横展開していくということとともに、地方創生推進交付金、この活用を推奨するなどによって、いわゆる地方版の政労使会議での議論が実効性のある対策に結び付くように取り組んでいかなければならないと思いますし、地方創生という意味では、政労使がしっかりと意見を交換しながら経済の活性化を図る中で結び付きを強めていくことは大変大事だというふうに思います。
○谷合正明君 大臣の見解をお伺いしまして、しっかり今後も継続させていただけるということでございます。しっかりやっていただきたいと思います。 以上、私の方から、SDGsについて、また自殺対策について、性的指向、性自認に関し、また地方版政労使会議について伺いました。時間がもう参りますので、私の方でこの質問を終わりたいと思います。ありがとうございます。
○委員長(羽生田俊君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十九分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○宮島喜文君 自由民主党の宮島喜文でございます。 日頃、塩崎大臣以下、厚生労働行政に誠意に取り組まれていることを感謝申し上げます。ありがとうございます。 今日は、私、時間をいただきましたので、厚生労働大臣の所信表明につきまして幾つか質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、基本的なことになりますが、医療保険制度でございます。 振り返ってみますと、我が国の国民皆保険制度、これは昭和三十六年の四月にスタートし、今年で五十六年目を迎えることになります。昭和四十八年には老人福祉法が改正されまして、老人の医療の無料化、七十歳以上でございますが、全額公費負担というようなことが起こったわけでございますが、その後も患者負担を軽減する制度改正がそれぞれなされてまいりました。それによって医療費が急増することになり、その後、この急増した医療費を抑制し、将来の人口の高齢化への対応を重視した見直しが必要となったわけでございます。昭和五十七年には老人保健法を制定し、公費負担医療から社会保険制度に移行し、その後も患者の本人負担の段階的な引上げ、また、入院時の食事療養費の負担の導入、外来の薬剤の一部負担の導入などが行われてきたわけでございます。 医療費はこのように改正されましても、急激な高齢化、また、医療の高度化ということにより、近年、毎年一兆円規模の増加になっており、平成二十五年度国民医療費は四十兆円を超えていまして、国民皆保険が始まりました昭和四十年の医療費約一兆円の四十倍となっているというところでございます。 このような中、保険者についても従来の国保については市町村が保険者となっていたわけでございますが、三十年度から財政基盤強化のために都道府県に国保の運営の中心を移すということになっているところでございます。 ここで、このように医療費が増大する中、この国民皆保険、これを持続可能なものにしていく、こういうために保険者等の見直し、また制度改正等を含めて、中長期的な視点から国はこの対応をどのように行っていくつもりなのか、お聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(馬場成志君) 宮島委員にお答えします。 いわゆる団塊の世代が全て七十五歳以上となります平成三十七年に向けて、制度の持続可能性を確保しつつ、国民皆保険を堅持しながら、あらゆる世代の国民一人一人が状態に応じた安心で質が高く効率的な医療を受けられるようにすることが大変重要であります。 こうした観点から、国民皆保険を支える最後の受皿であります国民健康保険について、今般の改革では、公費の拡充により財政基盤の強化を図ること、財政運営の責任主体を都道府県に移行し高額医療費の発生など多様なリスクの都道府県全体での分散を可能とすること等により制度の安定化を図ることといたしております。 また、医療費の適正化を図る観点から、医療保険者によるデータヘルス計画に沿った取組や、糖尿病重症化予防事業等の先進的な取組の横展開などを進めているところであります。 さらに、中長期的に増え続ける医療費を賄う財源としては、保険料、自己負担及び公費の三つしかない状況を踏まえ、これをどう賄っていくかにつきましては、我が国の財政状況や関係者の意見等を踏まえながら不断の検討を行っていく必要があると考えております。 こうした取組により、今後とも日本が誇る国民皆保険制度を堅持し、しっかりと次世代に引き渡していきたいと存じます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 基本的な考え方をお聞きしたわけでございますが、やはり国民は保険証一枚で誰もがどこでも安価な医療提供を受けられるという、こういう、日本の世界に誇れる国民皆保険制度と言われておりますので、是非これを維持できるように様々な取組をこれからもお願いしたいと思うところでございます。 では、次に、安全で適切な医療提供の確保を推進するために医療法等改正案を今国会の提出に向けて準備しているようですが、その中で、検体検査の精度確保に関するものがあると聞いておるところでございます。 そこで、現在、政府は、健康・医療戦略推進本部令、平成二十六年の六月の六日政令第二〇五号に基づいて、平成二十八年の十月十九日にゲノム医療等の実現、発展のための具体的な方策の意見取りまとめが行われました。その中で、遺伝子関連検査の品質、精度を確保するために、法令上の措置を含め具体的な方策等検討、策定が必要とされております。 これを受けまして、厚労省では、医療機関や医療機関内で行われるブランチラボと言われる受託検査や衛生検査所が実施する検体検査について、構造、管理組織、検体検査の精度の確保、すなわち検体検査の品質管理の根拠規定を明確に法律に規定する医療法及び臨床検査技師等に関する法律の改正が検討されていると認識しているところでございます。 私は長年現場で臨床検査技師として検査に従事してきましたので、やっぱり医療に供する検体検査というものは精度管理、品質保証がされた過程において測定された検査値でなければ正しいものではないというふうに考えて常々おりました。今法改正については、大変そういう面では期待しているところでございます。 そこで、お聞きいたしますが、具体的に、この設備、構造、管理組織、そして検体検査の精度の確保の詳細につきましては、専門家や又は現場の意見を、声を踏まえつつ、品質、精度管理が骨抜きとならないようにしっかり構築されることを望むわけでございますが、厚生労働省の今後の検討の方向性などについて医政局長からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、検体検査は疾病の的確な診断や治療効果の評価などのために日常的に実施されるものでありまして、その品質、精度の確保は大変重要なものであるというふうに認識いたしております。特に、遺伝子関連検査の品質、精度管理につきましてはゲノム医療の実用化に向けて喫緊の課題とされておりまして、ゲノム医療タスクフォースの取りまとめにおきましても、その品質、精度を確保するため諸外国と同様の水準を満たすことが必要であり、法令上の措置を含め具体的な方策等を検討、策定していく必要があるとの指摘がなされたところでございます。 今般、こうした指摘を踏まえまして、医療機関が自ら実施する検体検査について、品質、精度管理に係る基準を定めるための根拠規定を新設するとともに、業務委託される検体検査につきましても法律上品質、精度管理の基準を満たす必要があることを明確にするための法案を提出する予定でございます。 具体的な基準につきましては、現在、厚生労働科学研究の研究班で検討中でございますが、その成果を踏まえまして、更に医療関係者等が参加する検討会で議論をすることとしておりまして、医療機関の現状を踏まえつつ、医療機関の特性や実施されている検査の内容等に応じた基準となるよう議論を行うこととしております。 これらを踏まえまして、医療機関や業務委託で行われる検体検査の品質、精度が確保できるように努力してまいりたいというふうに考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 臨床検査は、病院や診療所など保険医療機関等において実施された医療サービスの対価として公的保険又は医療行為の検査料としていただいている、いただいているというか、患者の一部負担と支払基金から払われているものでございますから、そういう意味でいいますと医療費に関連してくるわけでございます。医療費を抑制する政策をしなければいけないという中では、やっぱり限られた財源の中においても医療を必要とする患者さんのためには必要な検査を担保していかなきゃいけないと思いますし、またその検査値が品質保証されたものでなければ、診断、治療の科学的なエビデンスとしては成り立たないと考えているところでございます。精度管理ができないような状態で検査を実施したとしても医療費が無駄に使われるということになるわけでございますので、この辺について、厚生労働省においてもこの領域に一層の関心を持っていただきたくお願い申し上げるところでございます。よろしくお願いいたします。 次に、がん対策について一つお聞きをしたいんですが、我が国のがん対策でございますが、五年を一期とするがん対策推進基本計画によって進められているところでございます。現在、第二期の基本計画が動いているわけでございますが、今年の六月頃をめどに第三期の基本計画の策定が進められると聞いているところでございます。 そこでお聞きしたいのは、第二期のがん対策基本計画で新たに示された重点的に取り組む課題として、働く世代や小児へのがん対策の充実と、これは患者さんのことを言っていると思うんですが、それが掲げられておりまして、この基本計画の中間評価も実施されたと聞いているところでございます。この第二期の目標達成状況を健康局長さんの方にちょっとお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。 まず、働く世代へのがん対策につきましては、第二期がん対策推進基本計画におきましては、がんになっても安心して働き暮らせる社会の構築、これを目標としておるわけでございますが、がん診療連携拠点病院に置かれておりますがん相談支援センター、ここの業務として、就労に関する相談に対応すること、これを業務として位置付けております。また、厚生労働省におきましては、企業向けに事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン、これを昨年二月に公表をするなど取組を進めてまいりました。 しかしながら、平成二十六年十一月、内閣府が行った世論調査では、がんの治療や検査のために二週間に一度程度病院に通う必要がある場合に働き続けられる環境だと思うかという質問に対しまして、そう思うと回答された方は二八・九%にとどまっておりまして、その中間評価におきましても、依然として治療と仕事の両立が難しいと考えている方が多いということが課題とされております。 また、小児へのがん対策につきましては、第二期がん対策推進基本計画におきましては、小児がんの中核的な機関を整備するということを目標としておりまして、現在全国に十五か所の小児がん拠点病院、そして二か所の小児がん中央機関の整備を図ったところでございますけれども、中間評価では新たな課題として、治療後の成長障害や生殖機能の低下などの晩期合併症や、就学、就労を含めた社会的問題への対応が必要であるということが評価されておるところでございます。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 働く世代対策でございますが、これはやはり御本人というよりも雇用主の理解というのが非常に必要だろうと思いますし、またそれを支える周囲、環境、社会の支援というものも必要になろうと思いますので、是非御周知いただいて、本当に御本人が受けやすいような体制がつくられる社会をつくっていただきたいと思います。 小児がんについては、確かに症例数も全体といえば成人に比べれば少ないわけでございますから、拠点化を進めるとともに、そこの内容、質も今後更に充実が必要だろうと。同じことを同じようにやるんじゃなくて、ここの病院ではこういう疾患別に、ある程度そういうことも必要だろうというふうに思うわけでございます。今後とも取組をお願いしたいところでございます。 大臣所信表明では、今後のゲノム情報に基づく個人に最適化されたがん治療の実現に向けた計画を医療機関等の全国コンソーシアムを形成し早期に策定するとございます。ここでもゲノム等遺伝子検査が重要となってくるわけでございます。 現在、がん診療連携拠点病院の整備につきましては、平成二十六年一月十日、健康局長の通知でがん診療連携拠点病院等の整備の指針が示され、その通知の中に拠点病院等の指定要件が具体的に示されているわけでございます。その中で医師以外の診療従事者の配置が規定されております。例えば、専従の放射線治療に関わる常勤の放射線技師を一人以上配置すること。なお、当該技師を含め、二人以上の放射線治療に携わる放射線技師を配置することが望ましい。また、当該技師は日本放射線技師認定機構が認定を行う放射線治療専門放射線技師であることが望ましいと規定されているところでございます。化学療法につきましては薬剤師さん、また緩和ケアでは看護師さんも同様に規定されております。 がんの診断において病理組織の診断というのがあるわけでございますが、この病理組織標本における遺伝子検査に携わる者、これは病理検査に広く携わっております臨床検査技師の明記がございません。診断は医師ではございますが、診断に供する病理標本を作製する者は臨床検査技師であることから、平成二十六年から、日本病理学会の協力を得まして、日本臨床衛生検査技師会の認定センターが専門的な知識や技能を有するということを認定する認定病理検査技師の制度をつくっているところでございます。 現在、全国の基幹病院中心にこの認定者が約五百六十名在職しているわけでございます。この五百六十名というのが計画では八百名、千名に持っていこうという努力をしているわけでございますが、今後、第三期のがん対策推進基本計画が策定された後、がん診療連携拠点病院のこの指定要件の見直しも行われると思いますけれども、診療従事者の配置についての見直し、これについてのお考えを健康局長さんにお聞きしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 委員御紹介のように、現在、全国どこでも質の高いがん医療が提供できるようにがん診療連携拠点病院の整備を進めておりますけれども、その指定要件については拠点病院等の整備指針で示しているところでございます。現在、第三期のがん対策推進基本計画の策定のために、がん対策推進協議会において様々な御議論をいただいておりますけれども、この協議会でも、拠点病院の在り方、医療の在り方についての御意見を頂戴しているところでございます。 拠点病院等の整備の方針については、健康局長の私的懇談会でありますがん診療提供体制のあり方に関する検討会におきまして有識者や関係者に御議論いただく予定としております。この検討会におきまして、質の高いがん医療を提供するために拠点病院に求められる機能や役割、こういうものについて検討をする中で、指定要件、これは人的要件もございますけれども、指定要件についても必要に応じて見直しをすることとしております。 診療従事者、今御案内の病理の検査も含め、そういう診療従事者の方についてもこの要件の中の一つとして、現在、診療従事者についても要件の一つとして位置付けておりますので、この検討の中で、それぞれの診療従事者が果たす役割、そういう人数、こういうことについても御議論いただくことになるものと考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 診断や治療の進歩とともに、これ以外の分野でも同様な例が出てくるのではないかと思いますので、これから検討に入るということでございますので、六月以降ですか、具体的な検討の中ではきちんと現状を調査して、そして一つずつ進めていただきたいということをお願い申し上げます。また、がんの病理診断の精度向上のためにも、このゲノム等の遺伝子検査に関わる病理組織の標本作製というのは精度管理の面でも非常に重要なものでございますので、その辺も付け加えておきたいと思うところでございます。 では、次に、医務技監の新設についてお伺いしたいと思います。 国際分野において、医学的知見に基づく一元的な施策推進の必要性が高まっておるとして、厚生労働省の所掌事務の的確な遂行を図るために医務技監を新設するとあります。これにつきましては、内閣人事局の組織定員、また財務省の予算化についてはもう既にお認めいただいていると考えているところでございますが。 そこで、お伺いしたいと思います。新たに設けられるこの医務技監について、財務省でいえば財務官、又は国土交通省にいけば技監に相当する事務次官級の法律上のポストということで理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(福田祐典君) お答え申し上げます。 議員御指摘のとおり、医務技監につきましては、法律に規定する次官級の職を新設することを目指しており、これを実現するため、厚生労働省設置法の一部を改正する法律案を今国会に提出させていただいているところでございます。
○宮島喜文君 ありがとうございます。 そうなりますと、かなり高いポストということになるわけでございます。大臣の所信表明にもございましたが、新ポストは国際問題も総括するということでよろしいでしょうか。また、厚生労働省は国内の医療に関する又は保健に関する情報等については従来からきちんと把握してきておりましたけれども、国際的な情報につきましては余り蓄積がないんじゃないかと思っているところでございます。新ポストについては非常に、創設ということに対しては、その面におきまして、感染症対策や医療の国際技術の展開とか、様々なことについて大変私は良いことだと思いますので、また医療界の方も期待しているところだと思っているところでございます。 そこで、医務技監について、今後、厚生労働行政を推進する上で、どのような役割を期待しているか、塩崎大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) ありがとうございます。 私も二年半前に厚生労働大臣になって、いろいろな医療あるいはグローバルヘルス、こういったことを考えるに当たって、それぞれ全体を医療として見るという人物が、皆それぞれの持ち場持ち場に別れてしまって、全体を見るという人がいないのを非常にどうだろうかというふうに思いました。 本当は昨年からこういうようなものができればなと思っておったんですが、なかなかすぐにはうまくいきませんでしたが、今回、次官級ポストということで、他の、先ほどもお話が出ておりますけれども、かつての建設省の技監とか、次官級ポストが財務官を含めているわけですけれども、やはりここは医療の、医療費も考えてみれば四十兆円ということでありますから、これは全体を見れる人が必要だろうな。 かたがた、近年の保健医療技術の進歩は目覚ましいわけで、先ほど来、先生からもお話が出ておりますヒトゲノム解析とかAI、人工知能、こういった技術革新によって個別の疾病予防とか治療等の観点のみならず、社会保障や公衆衛生等の幅広い分野で施策への応用が可能となる段階にまで来ているんだろうというふうに思います。 私どもも、今データヘルス改革推進本部というのを厚生労働省の中につくらせていただいておりますけれども、これを預かるにしてもやはりそういったポストが必要だろうなというふうに思っています。 国際保健の分野でも、エボラ出血熱の流行など、いわゆる公衆衛生危機、感染症危機、こういったものへのグローバルな対応のためには、政府全体でも対応できるように厚生労働省が中心となる、そのときのやっぱり中心人物としてこういった高いランクの人が必要だろうと。それから、高齢化に関する国境を越えた取組の促進のためにも医学的知見に基づく一元的な施策の推進の必要性が高まっていると。こういうようなことから、医学的知見に基づいて厚生労働省の所管事務を総括整理できる次官級の職として医務技監を新設をすることにいたしました。 医務技監は、保健医療分野における技術革新を的確に施策に応用するとともに、国際保健分野における交渉力を強化して我が国のプレゼンスを高める役割を期待をしておりまして、法案を早期に成立をできるようにお願いを申し上げたいというふうに思います。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 大臣も大変期待しているという今お話だというふうに伺いました。 私も、やはり二つございまして、一つは、やはり医療の展開が非常に速くなってきている、技術革新ということもございますし、日本の高齢化でどんどん変わってきているようなこともございます。また、国際的にも日本の医療が進んでいるのをどうやって展開するか、これも大きなことでございますし、日本は、単なる技術又は機械だけではなくて、その持ち合わせたノウハウ、知的財産をどのように国際貢献に使っていくかという点でも非常に重要なものだと思っております。 そういう中で、医学的な知識をきちんと持って、専門的な能力を持つ、見識もあるような方がこのポストに就いていただくということは、もちろん医療業界そのものだけでなくて、国民も、非常にそういう意味で安心を与え、そして希望を持つものだと私は思っておりますので、是非そのような役割を担うようにしていただけたらと思うところでございます。 それともう一つは、やはりこの医系技官のポストということになるわけでございますから、そういう意味でありますと、医系技官の皆さんの本当にやる気といいますか、目標ができて、そしてそこで活躍する姿をやはり見るということは省全体の活力にもつながるのではないかということも思うわけでございまして、この辺も処遇の面も含めてきちんとしていただくことをお願い申し上げたいと思うところでございます。 では、次に移らせていただいて、水道事業について少しお話をさせていただきたいと思います。 水道事業でございますが、我が国の水道事業、戦後、本当にこのような環境ができ、いわゆる日本の公衆衛生上も水道ができたということは非常に大きなことであるわけでございます。大臣の所信表明におきまして水道施設の老朽化等にも触れているところでございます。七日には水道法の改正法案が閣議決定されたと聞いているところでございますので、ちょっと質問をさせていただきたいと思います。 厚生労働省が平成二十六年度末に全国都道府県の給水人口と普及率を発表しておりますが、これによりますと、普及率は九七・八%となっているところでございまして、水道普及という面では我が国は本当に進んでいるということになるわけでございます。 しかし一方、日本の人口が平成二十二年頃から減少に転じておりますので、もちろんこの水道料金の収入というのは減少に転じているところでございます。そして、さらに高度成長期に集中的に整備された水道施設の老朽化も進んでいると、こういう問題もあると聞いているところでございますし、またその更新時期を迎えていると。適切な更新を行い、その施設水準の維持向上を図ることが必要だったわけでございますが、この施設水準に関する明確な評価法がなかったために、本来更新すべき時期を逃してしまうなど、適切な時期に更新なされなかったという傾向があるんだというふうに思うところでございます。 今後、耐用年数を経過した老朽水道管の更新など、国として、水道事業者、これは広域でやっておる場合もございますけれども、市町村でやっておる場合もございますが、ここに対してどのような支援を行っていくのか、また長期的な計画があるのでしょうかということをお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(北島智子君) お答えいたします。 水道は国民生活に必要不可欠なインフラでありまして、水道施設の適切な更新や耐震化を行っていくことは極めて重要な課題であると考えております。 水道事業者の財政が大変厳しい中、水道施設の計画的な更新等を図るためには、それぞれの水道事業者におきまして、更新の必要時期と費用を把握し、財源確保の方策を講じながら計画的に更新を行う、いわゆるアセットマネジメントが有効であると考えております。このため、これまでも、水道事業者が円滑にアセットマネジメントに取り組むことができるよう、手引や簡易支援ツールの提供等を行うとともに、水道事業者が地域の実情に応じて水道施設の耐震化を図ることができるよう、財政支援に取り組んでまいりました。 さらに、水道施設の老朽化等に対応し、水道施設等の適切な資産管理を進めるため、今般、水道法の一部を改正いたしまして、水道事業者は、水道施設を良好な状態に保つため、これを維持し修繕しなければならないこととするとともに、水道施設の計画的な更新に努め、その事業収支の見通しを作成し、公表するよう努めなければならないこととしたいと考えているところでございます。 これらの取組によりまして、今後とも水道事業者の水道施設の老朽化対策をしっかりと支援してまいりたいと考えております。
○宮島喜文君 ありがとうございました。 確かに、この水道事業については幾つかの問題があるんじゃないかと思っているところでございます。 法改正を見ますと、やはり行政関係者の責任の明確化、広域行政の推進、適切な資産管理の推進、PFIなどの官民連携の推進、指定水道装置事業者制度の改善などという項目が出ているわけでございますね。これ一つ一つにとっても、非常に私は重要な問題があるのではないかと思っております。 その一つを申しますと、広域連携ということを言っておりますけれども、これは管をつなげば広域連携になるという問題ではございません。例えば簡易水道などは、当然、その地、同じ村においても分散しておりまして、当然、段差があったり谷があったり山があったり、つなげるようなものじゃございませんから、経営や運営を一つにしても一つ一つは別に動くというのが現状なわけでございますから、これも大変なことだなと思います。 また、PFIなども、このやり方はこれから決まってくるとは思うんですが、やはり長期に見た形の中での運営を委託することになりますから、それだけ持ちこたえられるそういうPFIの業者というか受け手がいるかいないかと、こういうことも大きな問題になろうかと思っておるところでございます。 そんなところを考えますが、確かに、水道料金が減少するというのはこれは水道事業者にとっては非常に大きなことでございまして、これもまた逆に、市町村などが実施している場合には市町村からの持ち出しにもなってきちゃうということもあるわけでございます。また、水道事業というのにやはり従事する職員ですね、市町村の職員も大変、私の長野県の方じゃ非常にいなくなってしまったという事例もございまして、これどうかしてくれないかという話もあるところでございます。 そんな中で、やはりこういうような厳しい状況にあること、そしてもう一つは、やっぱり我が国はいつ大震災が起こるか分からないような状態が続いているわけでございますから、この耐震化という面でも管路の更新を進めるべきだと思いますし、そうなりますと財政措置も相当必要になってくるのではないかと思うところでございます。今後とも、この取組を強化していただくようにお願いしたいと思うところでございます。 以上、少し時間が早いんですが、これで終わりにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。
○小川克巳君 自由民主党の小川克巳でございます。 私の方は、地域包括ケアシステム並びに地域共生社会づくりを中心に質問をさせていただきます。この点に関しましては、私も個人的には非常に大きな関心を寄せておりますし、これまでの制度のひずみ等、そういったものを一挙にあるいは解決できるのかなという大きな期待も寄せているところでございます。そういったところから、質問をさせていただきたい事項が非常にたくさんございますが、限られた時間ですので、何とか時間内に収まるようにはしたいと思いますけれども、御協力のほどよろしくお願いいたします。 では、早速質問に移らせていただきます。 まず一番に、地域包括ケアシステムに関しましてお尋ねでございます。 地域包括ケアシステムという言葉が平成二十五年のいわゆる社会保障制度改革プログラム法において位置付けられましてから三年余りが経過しております。現在、その本格的実施に向けて全国的にシステムの構築が進められており、先日の塩崎大臣の所信の中でも地域包括ケアシステムを強化する法案の提出に触れられたところであります。 しかし、私の知る限りにおいては、ここに至ってなおその取組に地域によって相当な温度差があると感じています。その背景には、地方行政担当者の理解不足や人材不足、そして地域ごとの諸事情などがあると想像されますが、まずは、地域包括ケアシステムの本格実施に向けて、全体としてどのような進捗状況にあるかについて確認をしておきたいと思います。 現在、地域包括ケアシステムの構築は全体としてどこまで進んでいると言えるのか、団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年までに達成すべき内容とそれ以降の姿を含めて、進捗のロードマップが分かるように御説明をお願いいたします。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 ただいまお話がございました地域包括ケアでございますけれども、御本人様がいろんな介護状態になってもその人らしく地域で暮らしていけるというふうにするということが大目的でございます。これに向かいまして、幾つか要素はございますけれども、医療、介護、住まい、さらには予防や生活支援、こうしたものを包括的に当該の者に対して提供していくと、こういうことを目指しておるわけで、お話がございましたとおり、二〇二五年に団塊の世代が七十五歳になるということでございますので、それまでの間にそれを構築していこうということでございます。 実際は、これは市町村でそれぞれ取組が、お話がありましたとおり、取組の状況に差があるところはありますけれども、我々としてはこれをいろんな形で支援していきたいというふうに思っています。 例えば、前回改正で、地域において要支援者に対していろんな事業を行うということがございました。これについても段階的に今実施をいたしておりますけれども、二十九年四月からは全市町村で行うように今準備を進めておりますので、そうしたことをきちっとやった上で、さらにはそうした事業において多様なサービスが提供されるようにしていきたいと思っておりますし、また、前回改正のときも、例えば医療・介護連携事業といったことを市町村で行うということにしました。個々のサービスがきちっと本人に伝わるために、連携するためにはそのバックアップが大切なので、いろんな地域の医療、介護の関係者がお互いに顔の見える関係になるだとか、あるいは情報をきちっと共有すると、そうしたことを市町村が行うということでございます。 こうした事業についても、社会保障の充実ということで平成三十年度から全市町村で行うということでございますので、これは行うことをきちっとサポートするとともに、実施後もそうしたことが効果があるようにいろんなサポートをしていきたいと、こういうことをやっていきたいというふうに思っております。
○小川克巳君 ありがとうございます。 地方自治体、中央もそうかもしれませんけれども、地方自治体間って割と結束は固い面もあるんですけれども、負けん気でもう競争をしたがるというようなところもあって、隣の県ではこういうことは実施されているけれども隣のまねはしないとか、そういうふうなところがあるかなと、一部ですね、あるかなという気がするんです。そこら辺をうまくくすぐって、いい事例を、最近はたくさん出ているようですので、いい事例をぽんぽんぽんぽん出して、成果が上がっているぞというようなところを示していただけると、持ち前の負けん気が出てくるのかなというふうにも思っております。是非よろしくお願いいたします。 次に、さきに述べましたとおり、地域の実情は多様で、例えばへき地では、ケアの対象者が少ない反面、逆に支える人材も少ないというふうな状況があります。その一方で、都市部では、高齢者が急増するにもかかわらず、隣近所との関係が希薄で、住民の地域への帰属意識が低いという課題もあるというようなことがあります。 そこで、これまで地域包括ケアシステムの構築を進めてきた過程で明らかになってきた課題、この課題にはどのようなものがあるのか、とりわけ地方の辺縁部における課題を受けてどのように地域包括ケアシステムをつくり上げていこうとしているのか、具体的な構想も含めて御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 先ほどの委員の話にも通ずるところだと思いますけれども、各市町村は、それぞれ自分のところにおける地域包括ケアをつくっていこうということにするわけですけれども、どうしても、特に規模が小さな市町村の場合は、なかなか自分のところにあるいろんな資源だけではうまくいかないというところがあろうかと思います。 例えば、そうした場合についてはやはり都道府県の役割が結構大事かなというふうに思っていまして、都道府県において、例えば市町村職員あるいは市町村における地域包括支援センターの職員、こうした方々に対するいろんな研修を行っていくだとか、さらには、例えば専門職種ですね、その専門職種についても、都道府県内でうまく団体と調整しながら各市町村に派遣していくだとか、そのようなやっぱり県によるサポートというのが一つ大きなポイントかというふうに思います。 あともう一つ、先生先ほどおっしゃいましたけれども、各市町村のいろんな状況については、いろんなデータで比較できるような形のものがありますから、そうした各市町村の状況が見えるような状況にすることによって、市町村間で、自分のところもよその市町村に倣ってやっていこうだとか、そういうふうなことが思ってもらえるようにしたいし、その際には、いい事例というのがやはり幾つかありますから、そうした事例を国として整理をして提供していくと、このようなことをしてサポートしていきたいというふうに思っております。
○小川克巳君 是非よろしくお願いいたします。 続いて、今度は、地域包括ケアシステムそのものの対象者についてちょっとお伺いをしたいと思うんですけれども、地域包括ケアシステムの定義を見ますと、法律上、地域の実情に応じて、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で云々というような記載になっております。ですから、そういった現状の定義からすると、対象はあくまで高齢者だというふうな認識になるわけですけれども、ただ、これまでの社会保障制度の枠組みは、ある意味、地域包括ケアシステムで変えていこうとする視点だろうというふうに私も理解しておりますので、そういった視点からすると、高齢者だけでなくて、その地域に住まう障害者であったり、あるいは子供さんであったり、そのほかの一般の人も含めてそうなんですけれども、そういった方々をそれこそ包括的にサポートしていくと、そういったつくりが必要なんだろうと思うんですけれども、現状のいわゆる地域包括ケアシステム、高齢者に絞られた地域包括ケアシステムの概念を広げていくという方向性についてお尋ねをいたします。
○副大臣(古屋範子君) 委員御指摘のとおり、地域包括ケアは高齢期におけるケアを念頭に論じられておりますけれども、必要な支援を地域の中で包括的に提供して地域での自立した生活を支援するという考え方は、おっしゃるように障害者の地域生活への移行であるとか、困難を抱える地域の子供や子育て家庭に対する支援、生活困窮者への包括的な支援などにも応用可能な概念であります。このため、厚生労働省としては、地域包括ケアを全ての住民のための仕組みにするとともに、その土台となる地域の力を強化するなど、地域共生社会の実現に取り組んでいるところでございます。 具体的には、先月、当面の改革工程を取りまとめるとともに、国会に提出をいたしました地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等改正法案におきまして、地域住民が抱える様々な課題を住民と行政が協働して解決につなげていく体制の構築、また、個人や世帯の抱える複合的な課題への対応など包括的な支援体制の構築、そして高齢者と障害者、障害児が共に利用できる共生型サービスの創設などの内容を盛り込んでいるところでございます。
○小川克巳君 そういう意味で、今おっしゃっていただきました地域包括ケアシステムと地域共生型の社会というのは、もうそれはイコールにならないといけないなというふうに思うんですけれども、そういう意味で、共生型サービスの提供も予定されているというふうなお話も聞いております。是非、網目、粗い網目でなく、たて糸とよこ糸が作る網目、粗い網目ではなく、是非細やかな網目をつくった制度を施行していただけると有り難いなというふうに思います。 ここには、要するに現場で支援を待っておられる高齢者であったり、あるいは障害者の方々というのは、制度関係ないんですよね。要は、私の課題を解決してくださいと、私が人間らしく生きていく、そういうことのために助けてくださいということであって、どこがやろうとそういったことは問題ではないので、そこをこだわっているのは行政といいますか制度の方だけなので、是非生活者視点で組んでいっていただけると有り難いなというふうに思っております。ありがとうございます。 続いての質問ですけれども、昨年の十一月、この委員会で、地域包括ケアシステムに関わる専門職の人材についての議論が余り聞こえてこないことを私の方から指摘をさせていただきました。これに対しまして、厚生労働省からは、人材確保は非常に重要な課題であり、専門職が地域包括ケアシステムの構築に関わるようにしていきたいとの答弁をいただきました。今回はもう一歩踏み込んで、専門職の活用に際する障壁についてお伺いをいたします。 地域包括ケアシステムの構築のために多様な専門職を活用していく上で現場でどのようなことが障壁となっていると認識されているのか、また、その解決に向けての具体的方策をどのように考えているのかという点について、御説明をお願いいたします。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 地域包括ケアシステムの構築に当たりまして、専門職、例えばリハビリの専門職の方々が専門性を発揮していくということが極めて大事だというふうに思っております。先ほどの私の答弁と重なるところもございますけれども、市町村においては、例えばリハビリの専門職の方が市町村の地域包括ケア単位で行われております地域ケア会議の場に行くだとか、あるいは住民主体の体操教室のような通いの場をつくったときにそこにサポートに入るといったような形で関与をしているという実態があろうかと思います。 そうした市町村の専門職の取組、専門職の派遣といった取組、こうしたことが円滑に進むようにこれ厚生労働省として支援をしていきたいと、これは補助金も含めて支援をしていきたいというふうに思っています。 ただ、そのときにやはりネックとなっているのは、各市町村レベルでそうした専門職の方々を確保することがなかなか人的に難しいということがあろうかと思います。このため、我々の制度でもございますけれども、各都道府県がいろんな職能の団体と協議をいたしまして、団体と調整した上でリハビリの専門職などの専門職を県レベルで確保して各市町村に派遣をすると、このような仕組みがすごく大事だと思っていまして、そのための県レベルの言わばリハビリテーションの協議会、こういったものをつくっていくことがすごく大事かなというふうに思っております。 ただ、そのときに非常に大事なのは、リハビリの団体と協議するのに加えて、やはりリハビリ職種の方々もそれぞれ自分の例えば病院だとか老健施設だとかに所属されていますので、そうしたところとの連携もよく県レベルで行った上できちっと丁寧に派遣をしていくと、こういったことが大事だと思っておりますので、そうしたノウハウが広がるように支援をしていきたいというふうに思っております。
○小川克巳君 ありがとうございます。 出ていきやすいようにといいますか、協力といいますか、要するに、その専門職としての持分をきちんと一〇〇%発揮できるような仕組みをつくっていただけると非常に有り難いというふうに思います。県からの支援ということの意味で、まあお考えもあるということでしたので、期待をしております。どうぞよろしくお願いいたします。 それに伴って、これは地域包括ケアシステムというよりも、むしろ地域共生社会づくりの中に絵柄が描かれていることですけれども、共通基礎課程の話題について、また再度改めて確認をさせていただきます。 先ほどの質問と同様に、昨年十一月、同じことをお尋ねしました。ただ、その共通基礎課程導入の主たる目的は人材確保と職種間キャリアアップのシステムづくりというふうに私は理解しておりますけれども、改めてその意義と当該制度導入の必然性についてお話をいただきたいと思います。あわせて、現在の議論の内容と進捗について所掌の範囲でお答えいただきたいと思います。
○副大臣(古屋範子君) 生産年齢人口が減少する中で、増大する医療、介護、福祉のニーズに応えるためには、人材の有効活用の視点が不可欠であります。 ニッポン一億総活躍プランにおきまして、医療、福祉資格の共通基礎課程を設け、一人の人材が複数の資格を取得しやすいようにすることを検討することといたしております。 また、昨年十月に新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会を立ち上げまして、今後の新たな医療の在り方や、それを踏まえた医療従事者に求められる能力や役割等について検討を行っておりまして、今年度中をめどに取りまとめることといたしております。ビジョン検討会の取りまとめ等を踏まえまして、この共通基礎課程についても検討してまいりたいと考えております。
○小川克巳君 ありがとうございます。 では、続いて地域共生社会についてお尋ねをいたします。 塩崎厚生労働大臣の強いリーダーシップの下、我が事・丸ごとの地域づくりを含む地域共生社会の実現に向けた取組が進められようとしており、今国会に提出された地域包括ケアシステムを強化する法案の中にも地域共生社会の理念が盛り込まれています。 この理念については、常々、先ほども申し上げましたが、たて糸とよこ糸の思考を心掛けている私も極めて大きな関心を寄せているところですし、大賛成でもあります。実現には相当の課題があるものと認識していますが、実際の地域の現場で、多くの困難を乗り越えつつ、この仕組みをどう動かすのかについてのお考えをお伺いしていきたいと思います。 まず最初に、地域共生社会における民間の活用という視点から、そもそも制度というものは、それをうまく動かすための仕掛けが適切に組み込まれていなければ理念だけでは動かないということになります。したがって、人、物、金そして情報を地域共生社会の中にどのように組み込んでいくかが他の事業や組織運営と同じく鍵になると考えています。 加えて、制度を統括し、主導し、管理する司令塔の存在や、キーステーションとなる拠点の役割が重要になると思っています。地域共生社会の実現に向けて、その司令塔となるマネジメントやキーステーションの組立てには、民間資源を活用し、行政から民間に積極的に委託していかざるを得ませんし、そうすべきではないかと考えます。 SIB手法によるパイロット事業も予定されているようですが、民間活力の活用という視点からお考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 我が事・丸ごとの地域共生社会づくりにおいて、その地域の中核となるような拠点については様々な形態が考えられるところでございます。しかしながら、委員御指摘のとおり、民間の力、これをしっかり活用していく必要があろうかと考えております。それぞれの地域には、地域に根差した民間の支援機関数多くございまして、こうした民間機関と協力、連携する、あるいは民間のノウハウを活用しながら効果的な地域づくりを進めていくということとしております。 実は、現在既に市町村を実施主体として、先行的なモデル事業として多機関の協働による相談支援体制構築事業というものを幾つかの自治体で展開をしているところでございますが、この中の多くの市町村におきましても一部事業を民間に委託をして実施しておりまして、民間の関係機関とも積極的に連携し、地域づくりの取組を進めているところでございます。
○小川克巳君 老人保健法が施行されたときに、私の記憶で恐縮ですけれども、そのときにうたわれたのがやっぱり民間活力の積極活用ということだったかと思うんですけれども、そういう意味では、これまでの二十年余りを見てきて、活用の仕方がどうなのかなという気もちょっとしております。活用するに際して、いわゆる木の葉の、木の枝の先の方ばかりが末端として出ていっているだけで、その幹の部分の理念までを含めて事業委託とかいうことが本当になされているかなという気もしないでもないので、そういった意味では、何のために、何をもって委託をするのか、どういう趣旨の事業であるのかといったことの根幹にある理念というものをしっかりとやっぱり浸透させた上で委託を進めるというふうなことを是非お願いしたいというふうにも思っております。ありがとうございます。 それから、これは塩崎大臣にお伺いをしたいと思いますが、既存の枠組み、現行いろいろなこれまでの仕組みの中でつくられた機関なり機構なりがございます。これからの地域共生社会、それから地域包括ケアシステムの具体化に伴って、そういったものをうまく活用していこうという視点があり、その中に役割を新たに付け加えたり、あるいは削減したりというふうなことで、予算をうまく分配しながら動かしていこうというふうな発想は当然だろうというふうに思います。 ただ、問題は、現存の、既設の機関なり機構がつくられた時代背景と現在ではやっぱり違う部分が非常に大きくあるというふうに思います。ですから、我々の、理学療法士及び作業療法士法という法律があります。これは五十年間変えられていません。五十年前の社会背景と今ってまるっきり時代背景が違う、社会背景が違う、疾病構造も違う、役割も違うというふうなところで、全くナンセンスな状況と言ってもいいというふうに思っております。 それと同じように、やはりこれまでにつくられたいろんな仕組みの中で、その当時は必要であり有効だと思われた機関、機能、そういったものが、その活用については基本的にはしているんだろうと思いますけれども、新しい仕組みをうまく転がしていくためには、ある部分を思い切ってスクラップしていく、そして新たにつくり上げていくというふうな発想も必要なんじゃないかというふうに思っております。 厚労省の中で出されている地域共生社会に関する様々な絵柄を見ましても、既存のいろんな事業所といいますか、そういったものが組み込まれています。これらの活用については、できるものはすべきだとは思いますけれども、大胆に使えないものは新たにつくり直すというふうな発想があってもいいかなというふうにも思うんですけれども。 今回、地域共生社会丸ごと・我が事ということで、この発想自体は非常にこれまでの国のやり方からすると、かなり、何といいますか、飛躍度の高い考え方だろうというふうにも思うんですけれども、そこまで踏み込んだ覚悟なり、大臣の御所見なりをお伺いできれば有り難いと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今日は、何人かの先生方からこの地域共生社会についての御指摘、御質問をいただいているわけでありますが、今、小川委員の方からお話ございましたように、やはり時代とともにいろいろな与えられる条件というのは変わってくるわけで、特に今我々が直面しているのは、人口問題というか、高齢化、少子化、人口減少、労働人口の減少、こういうような背景の中で、それはまた、地域によっていろいろ抱える問題もそれぞれでありますから、そうなってくると、やっぱり助け合いの仕組みとしてどういう地域社会をつくっていったらいいのかということを考えてみると、今までのような縦割りで、高齢者は高齢者、子供は子供、障害者は障害者、こういうようなことではなかなかうまくいかないし、お互いそれぞれが助けられるときもあれば助けるときもあると。いろんな役割をそれぞれ担えるということもうまく活用しながら社会を活性化していくということで、それぞれの人生が納得いくものにするというのが大事なのかなというふうに思っております。 したがって、我々、丸ごとと言っているのは、縦割りはもうやめて、もうみんな丸ごとで助け合っていこうじゃないかと。しかし、それをやるにしても、地域社会づくりというか町づくりをしっかりとやっておかないと助け合いの仕組みは成り立たないということで、他人事ではない、人ごとではない、我が事のようにその地域づくり、町づくりをやっていく中で、その上にいろいろな助け合いの仕組みが乗っかっていくんじゃないかと。こういうことで、今、我が事・丸ごと運動ということで、それぞれの地域に合ったそれぞれのテーラーメードの助け合いの仕組みをつくり直していくということが大事なのかなというふうに思っております。 そうなると、いろいろ担い手なども、中心的な担い手もそれぞれ地域によって違うと思いますし、相談も丸ごとで受けるということで、今、二十九年度予算では、全国百か所程度対象に市町村の先駆的な取組を推進するように考えていますが、どの機関が中心的な役割を担うかについては、例えば、私ども大阪の豊中に行きましたけれども、ここは社会福祉協議会が中心となって、そしてまた、地域の婦人会とかそういう人たちが一体となって地域でいろいろな丸ごとのお世話を担っている。それから、三重県の名張の場合には、これは市が市長さんを先頭に、それぞれの地域に相談室というのをつくって、これまた地域地域でうまく回っていくような仕組みをつくられているということで、そしてまた、地域包括支援センターが担って助け合いの仕組みを回しているというところもあるんだろうというふうに思います。 そういうことで、これからは市町村のそれぞれの事情に合ったテーラーメードの助け合いの仕組みをつくって、それを我々としても我が事・丸ごとということでしっかりと支援をしていきたいと思いますし、それぞれの地域では地域の皆の力を合わせて構築をしていっていただきたいな、そんなふうに思います。
○小川克巳君 ありがとうございます。 テーラーメードという言葉を二度使っていただきましたけれども、私、実はおやじが洋服屋でございまして、もうテーラーメードという言葉に非常にうまくヒットしました。ありがとうございました。 続けてお尋ねをさせていただきます。地域共生社会における働き方改革についてお尋ねをいたします。 地域共生社会をどのようにつくり上げていくかは、ある部分で働き方改革とも関係するものがあるというふうに思っております。地域再生、地域創生とは、地域住民それぞれが地域社会で働き、果たせる役割を果たし、そこに参加することによって地域とのつながりを再認識するとともに、自分の存在意義を確認できることだというふうに思いますし、それだけで健康増進にもつながる可能性があります。まさに、言い換えれば、地域の家族化であります。地域に根差した地場産業や商店街などの協力を誘導することにより、ワークシェア等柔軟な働き方を駆使した働く場を地域社会で創出していくことが極めて重要だと考えます。 障害者雇用における特例子会社制度に類似した仕組みを複数の地場企業等が共同して展開するなども一案として考えられるように思います。 現在、地域働き方改革会議が地域の実情に応じた働き方改革の議論をリードしていることは承知していますが、総理主導で行われている働き方改革実現会議での議論には、長時間労働の是正などが中心で、地域共生社会における働き方改革の視点がやや弱いのではないかと感じています。地域住民の社会参加、自己実現の観点や、地場産業や生協等の既存の地域に根差したネットワークなどを積極的に活用する観点を踏まえた地域共生社会における働き方改革の実現について、御所見をお願いいたします。
○政府参考人(定塚由美子君) ただいま委員から御紹介いただきましたとおり、地域住民が地域社会に参加をしていくということ、これこそまさに我が事として地域共生社会を地域住民みんなでつくっていこうという理念と合致するものだというふうに考えております。この地域づくりを進めていくためには、住民の方が多く地域活動に参加をしていくというきっかけや養成研修なども進めなくてはいけないと考えております。 先ほど大臣からも御紹介ありましたが、二十九年度予算におきましては、二十億円を計上して、この我が事・丸ごとの地域づくりを先行して支援をするという自治体の参加を募っているところでございます。こうした中でも、住民の地域福祉活動への関心が高まるよう、地域の課題に関する学習会をしたり、あるいは活動に参加するきっかけづくりなどを行うということで、住民の社会参加を促すこととしております。 またさらに、例えばシルバー人材センターが活用される高齢者の方々、地域の支え手として、例えば育児が必要な現役世代への育児支援とか、介護が必要な更に高齢の方の介護支援などに御参加いただくということなども考えられようと思いますので、こうした取組とも連携しながら引き続き実施してまいりたいと考えております。
○小川克巳君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 ちょっと順番を入れ替えさせていただきたいと思います。 介護保険料の話題に移らせていただきたいと思いますが、介護保険料の見込みといいますか推計といいますか、介護保険の第一号保険料の全国平均額、現在約五千五百円ですけれども、十年後、約八千二百円に達するというふうに推計が報告されています。これは月額これだけの保険料ということになるわけですけれども、このほかに国民保険の保険料などもあることを考えると、実際に支払うことは極めて難しい額ではないかというふうに感じます。 保険料の上昇を抑制しようとすると、どうしても利用者負担の引上げや給付の削減が検討されることになります。しかし、保険料の納付意欲を減退させないためには、単純に給付を絞るのは得策ではなく、医療費を含めての社会保障費の上昇をできる限り抑制するには、予防に強力に介入することを通じて給付の抑制の努力を続けていくほかはないというふうに考えています。 保険者である市町村等が対象者に対して積極的に予防を働きかけることは当然必要ですが、加入者の側から、希望を持って楽しみながら予防や健康増進に取り組むことができるような仕組みを取り入れることも重要だと考えます。例えば、本人の疾病予防、健康増進の取組の結果、要支援、要介護状態にならなかったり、あるいは重度化を免れたりした場合について、介護保険料の割引が得られるなど何らかのインセンティブを含む仕組みが考えられないものでしょうか。 もちろん、特典欲しさによるサービスの利用抑制で将来的な重度化を引き起こしたりするような事態は避けなければなりませんが、行政の側から積極的に働きかけながら、加入者の意識を変革し疾病予防、介護予防のインセンティブを高めていく仕組みについて、厚労省のお考えをお伺いします。
○政府参考人(鈴木康裕君) 健康づくりに取り組む個人に対するインセンティブ等についてお尋ねがございました。 我が国の医療保険制度、それから介護保険制度につきましては、相互扶助の理念の下、疾病や介護のリスクにかかわらず、誰もが必要な医療、介護を受けられることを原則としております。 このため、健康づくり等の取組に応じて若しくは疾病のリスクに応じて直接個人の保険料に差を付けるということは、結果として、リスクの高い方が保障を受けられなくなるおそれがあるということで慎重に考える必要があるというふうには考えております。 一方で、急速な少子高齢化の下、医療保険制度の持続可能性を高めていくためには、個人の主体的な予防、健康づくりを促すことは極めて重要であると、御指摘のとおりだというふうに思います。 このため、平成三十年より、本格的に予防、健康づくりに取り組む保険者に対するインセンティブを強化するということとしております。その中で一部、今年度から前倒しもしております。保険者に共通的に取り組んでいただくその評価の指標としましては、加入者御本人が健康づくりに取り組んでいること、例えば、それに対してヘルスケアポイントを差し上げるというようなことを評価する指標を盛り込んでおりまして、こうしたことを通じて、保険者へのインセンティブを活用しながら個人の健康づくりを支援していきたいというふうに思っております。
○小川克巳君 健康局長からのコメントはありませんでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 疾病予防、健康づくりにつきましては、国民お一人お一人が自ら健康管理を行って生活習慣の改善を継続的に行うことも必要でございますけれども、そういう健康を支えて、あるいは守るための社会環境の整備、これもまた同時に重要であると考えておるわけでございます。 このため、厚生労働省では、市町村が行う健康教育あるいは健康相談等、地域の実情に応じて健康増進につながるような施策についてはその事業費三分の一を補助する健康増進事業を実施しておりますし、また、健康日本21、第二次におきましても、栄養、運動、禁煙、健診の受診を通して健康づくりを進めるスマートライフプロジェクト、これを展開しておりまして、このプロジェクトに参画する企業などと協力、連携しながら、官民を挙げて国民の健康づくりに取り組んでいるところでございます。 さらに、企業、自治体を表彰する「健康寿命をのばそう!アワード」、これも毎年開催をしておりまして、この受賞事例を全国に紹介するなどその好事例の横展開を図っておりまして、こういう取組を通じて、更なる健康寿命の延伸に向けまして、国民の疾病予防や健康づくりを推進していきたいと考えております。
○小川克巳君 ありがとうございました。 最後の質問になるかと思います。 これは、先ほど川合委員でしたでしょうか、高齢者の区分の問題、類似の質問をいただいたのでどうかなと思いますけれども、日本老年学会と日本老年医学会が、高齢者の定義と区分の変更を提言しました。この問題について、これは六十五歳から七十四歳を准高齢者、七十五歳から八十九歳を高齢者、九十歳以上を超高齢者というふうにしてはいかがかというふうな提言でございます。 塩崎大臣は、この提言について、元気なお年寄りが増えること自体は歓迎すべきことだ、社会参加の方向性は応援していかなければならないとしつつ、社会保障制度における年齢の定義の見直しについては慎重に議論しなければならないというふうにおっしゃっておられます。 確かに、高齢者の区分の変更により年金受給開始年齢が引き上がるのではないかといった心配の声なども上がっていますが、高齢者をどのように区分するかということと、それを社会保障制度にどのように反映させるのかということはまた別の話であり、高齢期では健康状態や活動量など個人差が大きくなることからも、雇用や社会保障制度の在り方とは切り分けて考えた方がよいと考えます。 そこで、まず高齢者の区分の変更についての提言をどのように受け止めておられるか、改めてお考えを聞かせていただき、その上で、高齢者の就業促進が働き方改革の議論における検討事項の一つに位置付けられる中、政府として定年制の廃止についてどのように考えるか、お伺いをいたします。
○大臣政務官(馬場成志君) お答えします。 御指摘の高齢者の定義を七十五歳以上とする提言につきましては、医学的な立場から検討されたものと承知しておりますが、高齢者の雇用の観点からは、企業の雇用慣行などの経済社会の実態など様々な角度からの検討を要する問題であると認識をしております。 定年制については我が国の雇用慣行として定着しておりまして、それを前提とした六十五歳までの雇用確保措置などと相まって高い就業率を生み出しております。これを一律に廃止することによる影響を考慮すると、定年制の廃止は困難ではないかと考えておるところであります。 他方、高齢者の方々が年齢に関わりなくその能力や経験を生かし、できる限り社会の支え手として活躍できる環境を整備することは、一億総活躍社会の実現に向けた重要な課題であります。 このため、国としては、六十五歳を超えても働くことができるようにするための助成や、ハローワークにおけるきめ細やかな再就職支援、シルバー人材センターを通じた就労支援などに努めており、こうした取組を通じて年齢に関わりなく働き続けられるエージレス社会の実現に取り組んでまいりたいと存じます。
○小川克巳君 ありがとうございました。 高齢者だ何だと、私も実は六十五歳でして前期高齢者の仲間入りをしたばかりですけれども、定年のときに、六十歳のときにちょっと、ああ、年食ったなと、さらに、六十五になったときに年金の問題が起きまして、二度目のちょっと挫折感を感じるようなところがありまして、やっぱり気持ちで老いるところがあるものですから、是非、高齢者、准高齢者というのは、何かほかの言葉はないかなというふうにも思っておりますが、是非それらも含めてお考えいただければ。 ありがとうございました。少し時間、一分超過しましたけれども、予定の質問を終わらせていただきました。本当に御協力ありがとうございました。 終わります。
○自見はなこ君 参議院の自見はなこです。本日は質問の機会を与えてくださいまして、誠にありがとうございます。 早速質問に入らせていただきます。 まず一問目ですけれども、受動喫煙防止対策に関してお尋ねをいたします。 日々国民の健康を守るために奮闘してくださっている塩崎大臣を始めとした厚生労働省の皆様ですが、特にこの度の受動喫煙防止対策が議論を開始されてからというもの、たばこの煙は吸いたくないという非喫煙者の健康を守るための取組に深い敬意を感じております。 さて、今回の受動喫煙防止対策の度重なる議論の中で忘れられている大切なことが二つあると私は考えております。一つ目は、たばこの健康被害の正しい知識と認識の欠如であります。二つ目は、受動喫煙による健康被害を受けているのは、実は多くの場合には飲食店、遊技場、職場で働く受動喫煙に関してその場で相手に対してノーと拒否する選択肢を事実上持っていない従業員たちでもあるということであります。 私たち医師は、診察室で毎日、たばこの健康被害の結果、お病気になった方々を毎日毎日診察しております。動脈硬化の促進、肺がん、脳卒中、心筋梗塞、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、肺気腫などの罹患率上昇に関しては、皆様既にたばこの健康被害は御承知のとおりだと思います。小児科であれば胎児の発育遅延や小さく産まれてくる低出生体重児、乳幼児突然死症候群や、あるいは、たばこを誤って食べてしまう誤嚥、たばこ約一本分が乳幼児のニコチンの致死量になります。 その日々の診察の積み重ねの結果として、お命を本当に大切にしてほしいな、もったいないな、たばこの健康被害にはできるだけ多くの方々に遭ってほしくないなと、素直にそして強く感じているところであります。是非議論の大前提として健康被害の医学的な知識については正しく認識してほしいと願っております。 その上で、今週、自民党のたばこ議連から受動喫煙防止に対する基本理念として対策案が示されました。基本理念に、欲せざる受動喫煙を防止するために分煙を推進するとあり、欲せざるとはまさにそのとおりであります。ただ、科学的には、たばこの煙の粒子は二・五マイクロ程度の非常に小さなものであるからこそ、肺の一番奥にある構造物の肺胞にまで到達してしまいます。受動喫煙を防止するという医学的そして科学的な観点からは、今回の対策にある施設等の指定は不要だという考えは残念ながら成り立つとは私は考えておりません。 また、もう一つ対策案をよく見てみますと、全ての類型の施設の小学校や中学校、大学、あるいは官公庁なども含みますが、全ての類型の施設の執務室は事務所(職場)と同様の扱いと書いてございまして、ひもとくと対象外とも読み取れるところに行き着きます。 受動喫煙の健康被害に遭う理由の多くは、人間関係や職場の関係上断れなかったということを挙げています。真に欲せざる受動喫煙を防止することこそ、私は健康弱者を守るために必要なことであると考えております。 そこで、塩崎厚労大臣にお伺いをいたします。 この度示された対案についてどのようにお感じになっておられるのか、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御質問ありがとうございます。 なかなかゆっくりこの御説明を、厚生労働省の考え方を説明をさせていただく機会も少ない中にあって、今、自民党のたばこ議連の案というものについてのコメントを御質問いただいたわけでありますけれども、そこに至るに当たっても、一度厚生労働省として今どう考えているのかということを整理した上で、少しお時間を頂戴して説明させていただければというふうに、お許しをいただければというふうに思います。 平成十五年以降十四年間、健康増進法に基づいて、施設の管理者に受動喫煙防止の努力義務というのを設けて、自主的な取組にお任せをしてきたわけでありましたが、たばこを吸わない国民が今八割を超えているにもかかわらず、いまだ約四割以上の方々が、飲食店などのいわゆる公共の場、ここで受動喫煙を今お話のありましたとおり受けている現状がございます。また、受動喫煙を受けなければ亡くならずに済んだ方が少なくとも年間一万五千人はいるだろうという推計もございます。 我が国は、たばこの規制に関する世界保健機関の枠組条約、FCTCの締約国であって、WHOからは、屋内全面禁煙義務の法律がないために受動喫煙対策につきましては世界最低レベルのランクということになっています。 今年一月の安倍総理の施政方針演説の中でも、受動喫煙対策の徹底についての発言がございました。 こうした中で、先般、厚生労働省の基本的な考え方の案という、やや回りくどいタイトルで考え方を示しましたが、その具体的な内容は、まずプライベート空間は規制対象外と、公共の場については施設や場所の性質を十分に考慮をして限定した場所で禁煙とするなど、言わば日本型の分煙社会、これを目指そうということでございまして、これによって我が国の位置付けはWHOの四段階の最低レベルからワンランクだけ上がるという、そういう非常に穏やかな案を私どもとしてはお示しをさせていただいております。 三月七日に公表されました自民党の議連の受動喫煙防止対策の案は、幾つかの点で今のこの厚生労働省の考え方と異なっていると思います。議連の案では、喫煙を楽しむことと受動喫煙を受けたくないことを国民の権利として同列に扱っています。喫煙の自由は公共の福祉に反しない限りもちろん認められるものでありますけれども、飲食店も含めた公共の場において、国民の八割を超える非喫煙者、そして妊婦、子供さん、がん患者、ぜんそく患者、外国人などのいわゆるサイレントマジョリティーの方々の健康が喫煙者の喫煙の自由よりも後回しにされているという看過できない現状は、やはり議連の案では変えられないというふうに思っています。また、この議連の案では、飲食店や販売、娯楽等のサービス業施設において禁煙、分煙、喫煙等の表示の義務のみとなっておりまして、これでは、妊婦、子供そして患者などが利用できる飲食店の選択肢を狭めてしまう。それに加えて、職場の歓送迎会とか取引先との接待での先ほどございました望まない受動喫煙、いわゆる嫌々受動喫煙を強いられる事態、そして従業員やアルバイトの大学生、高校生、これが煙にさらされるということが避けられないというふうに思います。 このように、議連の案ではほぼ現状の努力義務での対応と変わらないので、国際的にも今の四分類の最低ランクのままで何も変わらないと、大きく見劣りをしてしまうために、国民の健康を守る立場である厚生労働省としては、受動喫煙の害から国民を守れない全く不十分な内容だというふうに思っています。 また、問題は、飲食店の経営の問題に御懸念が強く示されています。ただ、WHOの国際がん研究機関が二〇〇九年にまとめたハンドブックによりますと、世界各国の信頼度の高い論文を分析をいたしますと、ほとんどがレストラン、バーを法律で全面禁煙にしても経営に影響がないという報告がなされています。中には売上げが増えたという国もあったとのことでございまして、これは八割の人が、ほかの国も大体八割が吸わなくて二割が吸うと。二割の方々の中で一定程度減るかも分からないけど、逆に今度、八割の方からお店に行くようになるということもあるようでございます。 それから、税収に対する懸念を財務省などからいただいておりますけれども、それからアメリカ、イギリス、韓国などでは、喫煙率の推移について、受動喫煙防止のための規制の前後で変化は見られなかったと。そういうことから、税収に対する影響もそれほど大きいことはないというふうに推察をされております。 何といっても、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックを、そしてその前年のワールドカップラグビーもあります。多くの外国人の皆様方には、インバウンドで来てくださいということで歓迎をしているわけでありますから、そういった方々へのおもてなしの観点からも、私どもは理解を賜りながら今国会の法案提出に向けて全力で取り組んでいきたいと、このように思っております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 大臣自らがしっかりと時間を取っていただきまして、そして厚生労働省の現在の考え方についてお答えをいただいたことは非常に意義が深いと思っております。 おっしゃるとおり、八割はたばこを吸わない私たちは国民でありまして、このことはサイレントマジョリティーというふうに私は思っております。是非、厚生労働省の皆様には、今後とも塩崎大臣の下で国民の健康増進に邁進していっていただきたいとエールを送り、この質問を終わります。 次の質問に移ります。 次に、医師の臨床研修制度についてお尋ねをいたします。 昨年十一月の八日に当委員会で、医学部教育、初期臨床医研修、そして専門医の仕組みについて、省庁横断的に医師のキャリアデザインとして一貫して取り組んでほしいと要望をさせていただきました。その後、医学部を所管する文科省と初期研修を所管する厚生労働省で取組を進めてくださっていると伺っております。 特に、二月二十二日は合同で委員会を開催し、ついに卒前卒後の教育と研修の四年間の到達目標を九項目で同じ目標に向かってそろえることができたと聞いております。平成十六年度の初期臨床研修の義務化開始から優に十二年以上たっておりますので、私自身の感覚からすると、当初からこのような合同委員会を実施してほしかったなと思っておりますが、いずれにいたしましても、今回の取組の意義は非常に大きかったと認識しております。 さて、その初期臨床研修制度は五年ごとの見直しになりますので、そろそろ見直しに向けての準備をされる時期かと思います。 厚労省に質問をさせていただきます。 この度の初期研修の見直しに当たっては、本制度が成立した平成十二年と比較して、一つ、平成十七年十二月から導入された共用試験により、卒前教育が大幅に臨床能力の取得に向かって改善したこと、二つ、今年二月二十二日の合同委員会を受けて、初期臨床研修とシームレスにつながりつつあること、三つ、新たな専門医の仕組みの議論が進んでいるという、この一、二、三の背景の中、今後は、初期研修医、初期臨床におけるより総合的なジェネラル、いわゆる総合的な診療能力の取得により重要性が増すこと、そして女性医師の活躍の具体例がより求められていることなど、今までと背景が全く違っていると思っております。 そのような中、厚生労働省は初期研修の見直しに当たってどのような方向性を示そうとお考えでしょうか。お聞かせください。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、医師のキャリアデザインに関しましては、文部科学省がモデル・コア・カリキュラムを示しております医学教育と、厚生労働省が研修の到達目標を定めております臨床研修など、一連の医師養成課程において教育内容や医師として目指す姿が整合していることや総合的な診療能力が習得されることが重要であるというふうに考えております。 先生御指摘のとおり、卒前教育においては、シミュレーション教育の充実ですとか、診療参加型臨床実習実施ガイドラインの大幅な拡充など、医学教育における臨床実習の充実により臨床研修とシームレスな教育となるよう、モデル・コア・カリキュラムに関する検討が進められてきたところでございます。 先ほど先生から御紹介がございましたように、今年の二月に文科省のモデル・コア・カリキュラムの改訂に関する専門研究委員会と厚生労働省の医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループの合同会議を開催いたしまして、医学教育と臨床研修との教育内容の整合性が図られるよう連携を進めてきたところでございます。その結果、医学教育のモデル・コア・カリキュラムと臨床研修の到達目標について共有化が図られたところでございます。 厚生労働省といたしましては、今後の医療提供体制の構築を見据えまして、これに対応した医師養成につきまして、卒前と卒後の医師養成課程、また先ほどございました専門医の養成課程などが整合的なものとなりますよう、引き続き文部科学省、関係団体とも緊密に連携していきたいというふうに考えております。
○自見はなこ君 大変心強い方向性を示してくださいまして、誠にありがとうございます。 残念ながら、現状では初期臨床研修が形骸化しているのではないかという声もあるのも事実でございます。是非、この初期研修の二年間と、そして医学部の後半の二年間、この四年間をシームレスに連結して、そして私たち医師が総合的な臨床能力をこの四年間で十分に習得できるんだという時期になるように、厚生労働省としても合同で力を合わせて頑張ってくださいますよう心からお願いをいたします。 それでは、次の質問に移ります。専門医の仕組みについてお尋ねをいたします。 新しい専門医の仕組みは、平成二十五年に厚生労働省の専門医の在り方に関する検討会で議論された結果、現在の日本専門医機構でその制度設計をすることになりました。この間、今日に至るまで、学会や大学関係者など、様々な専門家が集まり、議論を深めてくださったことに深く感謝をしております。 制度設計と言葉で言っても、当初の目的であります、専門医の質を担保しつつ、そして大勢の医師たちに修養してもらう環境づくりに関しては決して簡単なものではないことや、加えて、医療が地域社会の生命線そのものであること、育児や介護による離職など、様々な医師の働き方にもより一層の配慮が必要などの理由から、その制度設計の影響が非常に大きいと判断され、去年の七月に一度立ち止まって考える時間的猶予を与えられましたのは、関係者皆様が御承知のとおりであります。その後に発足した吉村理事長の新体制の下で各種議論を更に深める努力を熱心にしてくださっていることにも重ねて深く感謝しているところであります。 そのような取組の中、現在は三月中旬をめどに基本方針をまとめようとしているタイミングであると聞いておりますが、実は先日、私のところに、医師、歯科医師の資格を持つ市長たちで構成される医系市長会から、専門医制度についての問題点の指摘と計画の根本的な改善を求める要望書をいただきました。同様の要望書を塩崎厚生労働大臣、菅官房長官、横倉日本医師会長にも提出をしているということでございました。私も要望書を熟読し、これは重たく受け止めなければと切に感じたところであります。 内容としましては、中小規模病院が危機に陥る懸念、地方創生に逆行する危機と医師偏在の助長、医師の診療活動開始年齢の遅延と医療コストの増大、総合診療医という専門医の矛盾等々、全部で六つの問題点を指摘しておりました。 市長は地方自治の、その地域の責任者であります。水道や道路などの生活インフラにももちろん責任を持ちますが、当然、医療という社会的インフラの整備にも責任を持ちます。地域に医療がなくなれば、人がそこに安心して住むことができなくなります。このような当事者意識から、特に医系市長たちが来年四月から実施されようとしている専門医の仕組みについてこの度のタイミングで声を上げているということには、私は非常に大きな意味があると感じております。 私は、プロフェッショナルオートノミーという言葉は専門性の高い医師が集団として国民医療全体に責任を持つことと理解しており、その責任には、分かりやすい言葉で関係者に自分たちの考えを説明し、広く国民の皆様にも理解していただく責任も含むと考えております。そして、かねてから幾度も申し上げておりますが、日本専門医機構には社会に対しての説明責任があると私は思っております。 蛇足ですが、私は卒業いたしましたのが平成十六年度でありましたので、初期臨床研修医制度の初年度の人間に当たります。制度が変わる節目の中、医学部六年生の春になっても私たちの描くべきキャリアデザインが全く見えず、先行きが見えないためのこのストレスの多い時期を当事者として経験してまいりました。今現在の研修医一年目、二年目の近々の当事者たちも同じ思いを抱いている医師が多いと思っております。 私は、この度の新専門医の話について、二点申し上げます。 一点目、この度の専門医の仕組みは、法律ではない分、日本専門医機構によるより能動的な関係者に対しての説明や意見交換の場面の設定が求められると考えております。特に、この度の自治体の首長、医学部生、研修医、患者様や関係者の声を聞く機会を持ってほしいと思っております。パブリックコメントなどを広く受け付ける機会を設けることを含めて、基本方針を決定する前には丁寧にプロセスを是非踏んでいただきたいと願っております。 二点目でございますが、そもそも専門医の質を高めることが主目的だったと認識をしております。そして、その手段としてプログラム制を含めて検討されてきたことと思います。ただ、現在のように行き過ぎたプログラム制は医師の時間と場所に対して大きな制約を加え、ひいては医師の配置にまで踏み込んでしまっている現状、これはともすると、私は、一部で手段が目的化しているのではないかというふうにも考えざるを得ません。 厚生労働大臣にお伺いをいたします。 厚生労働省は、地域医療の所轄官庁として、現状のままでは地域医療に影響が出てくるという地方自治の声をどのように受け止め対応していくおつもりでしょうか、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お話がありました医系市長会、私のところにも福島県の相馬市長、立谷さんが来られまして、多分同じものだろうと思いますが、御要望、御意見を拝聴をいたしたところでございます。 新たな専門医については、平成二十五年に医政局の下に専門医の在り方に関する検討会というのができまして、そこで、今の考え方の基本でありますプロフェッショナルオートノミーという概念の下で民間の専門家による自律的なものとして専門医機構ができたという、こういう経緯があって、平成二十九年度からの養成を開始することというふうになっていたわけであります。 しかし、私も去年、参議院選挙前にいろいろな地方にもお邪魔をしたときに、特に過疎地などに参りましたときの地域医療に対する懸念というものが非常に強かった、また、果ては大学病院の復権じゃないかとか、いろんなことが言われていて、一番大事なのは、やはり地域医療への悪影響というものを心配する声が多かったというのを非常に私ども強く感じ、またそれは、必ずしも医師、医師会だけではなくて、地方自治体の首長の皆さん方が心配をされているということがありました。 そういうことで、私どもで考えた末に、一旦立ち止まって考えていただけないだろうかということを私から申し上げて、それを受け止めて、昨年六月に新たな制度の実施には慎重な検討を行うように私どもから日本専門医機構と関係学会に対して要望を行って、その結果、養成開始が一年延長され、現在、日本専門医機構において平成三十年度からの養成開始に向けた準備を行っていると。ところが、制度の変更に向けて様々な取組がなされているわけでありますけれども、一方で、今お話のあったような、地方自治体の首長さんからは依然として新たな制度が開始されることによって地域医療に悪影響があるんじゃないかという懸念を強く示される向きがまだまだあるということが分かってまいりました。 厚生労働省としては、地域医療に責任を負う立場でございます。新たな仕組みがこの地域医療にしっかり配慮されたものとなる必要が当然あるわけでありますので、必要な場合には、地域医療に従事する医師あるいは自治体の首長などを含めた場で日本専門医機構に対して抜本的な対応を求めてまいりたいというふうに思っています。 先ほどもお話がありましたように、的確な御指摘がありました。法律ではない形でこの制度ができている、したがって説明責任があるじゃないか、機構にはというお話がありました。そして、若い医師の皆さん方にとっても、これ浪人も何もしないでストレートに行っても終わるのは二十九歳であります。したがって、ちょうど女性の場合には結婚されたり子供さんを持たれたり、いろんなことがあって、それがまたいろいろな難しい問題にもつながっている。 それから、何となくこれを取らないと一人前と見られないということでありますが、それはやはり国家試験を通って初めて医師であり、それ以上でも以下でもないということでありますので、その辺をどう考えるのか。取らない場合に、では、どういうふうに評価をされるのかというようなこともありますし、そんなことも含めてしっかりと専門医機構に考えていただきたいと思いますし、我々も地域医療の立場から専門医の養成というのはどうあるべきなのかということはしっかり考えていきたいと、こう思っています。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 専門医制度については、それぞれのステークホルダーの意見が十分に反映される制度となりますように、地域医療に責任を持つ厚生労働省としても、その連携については国民生活そのものへの責任を持って是非臨んでほしいと思っております。 また、平成二十五年の専門医の在り方に関する検討会を基にして日本専門医機構が考えた制度が今回のことでございますから、大本の検討の内容自体も抜本的に考える機会を是非お持ちいただけたら有り難いと考えております。 それでは、次の質問に移ります。働き方改革についてお尋ねをいたします。 昨年の九月に内閣官房に働き方改革実現会議が設置され、各省庁の垣根を越えて今まで難しかった働き方改革に着手されていることに大きな敬意を感じております。特に小児科医療の現場では、一九九九年当時でありますけれども、小児科の勤務医だった医師が過労死をしたということを受けて様々な問題提起や対策もされてまいりました。自助努力として医局ごとあるいは病院単位での勤務環境改善の取組を精力的に進めてくださったところももちろんございましたし、小児科の場合には、患者団体の母親の団体が、特に子供の小児科医をサポートするという観点から、母親の子供の病気に対する理解を深めるグループ活動を展開してくださったりと、患者と医師が一体となっての取組にも日々感謝しながら日常の診療を続けている医師は多いところであります。 また、この度の若い女性の過労による自死もそうでありますが、社会全体で悲劇は繰り返さないんだという強い決意を持ち、省庁を挙げてこの度の働き方改革に臨んでいっていただきたいと考えております。 さて、その働き方改革の意味するところ、そして今現在の世の中の流れというものを十分に加味した上で、医師の仕事の特性について二点言及し、質問をさせていただきます。 第一は、既に御承知とは思いますけれども、医師には医師法に定める応招義務がございます。勤務時間の内外を問わず、診療を求める患者さんが来れば、医師である限りその求めを拒むことは法律上できません。応招義務は我が国独自の法律であります。また、勤務医か開業医かということは特に応招義務の掛かる範囲には特段の法律的な差はありません。 第二に、医師は自己研さんという特殊性があることでございます。私も小児科の専門医ですが、医学部卒業後十年ぐらいを掛けて専門医を取ってからも、やっとスタートラインに立ったばっかりだなという感覚を持つくらい、日々刻々進化する、進歩する医療の知識を貪欲に学ぶため、生涯にわたって自己研さんを続ける必要があります。 私自身は勤務医でございますが、実は私は自分自身を労働者というふうに思ったことはありません。また、自己研さんを止めるということは、医師である以上、最も無責任なことであると思っていますが、最近では、大変悲しいことに、現実の話として、医師が自己研さんをする機会を、罰則規定があるから出勤しないでくれ、帰ってくれ、カルテを開かないでくれというような医療機関すら出始めております。 このような医師という仕事の特殊性を踏まえ、医師の労働時間に上限を課し、かつ罰則を伴う上限規制の対象とすることには、法律面から見ても応招義務との矛盾がありますし、医師の在り方と照らし合わせて考えても、どうしても違和感があります。ワークシェアや育児休暇、介護休暇の取得の推進、医療施設での保育の充実など、医療現場での働き方改革はたゆまず進めていくことは大前提としてですが、今のままの議論では、現場では医師の特殊性が加味されていないことに困惑をしております。 厚生労働大臣にお伺いをいたします。 医師は、医師法に基づく応招義務があるほか、日々進歩する医療技術に追い付くための自己研さん、研究も求められる特殊な職業であります。医師の働き方改革の取組については、内閣官房の働き方改革実現推進室とよく連携していっていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私ども厚生労働省は、労働基準法であったり労働安全衛生法であったり、労働行政を治める法律を預かっている、そういう立場でありますが、今回の働き方改革実現会議につきましては、加藤大臣とともに私は共同議長代理ということになっていまして、ここはもう議論の取りまとめを二人して頑張らないかぬという、そういうことでございまして、役割分担をしながら、実態を見据えて、今お話のありました医師の特性なども踏まえた上で、実効性の上がる結論を実行計画に、これは三月末までにまとめますが、ここに明記ができるように引き続きしっかり取り組んでいきたいと思っておりますし、また、厚生労働省にあっては、医師などの医療関係者の働き方については、これは今大きな変わり目に来ているんだろうと私も思います。 昨年十月に立ち上げてこの三月に取りまとめをいたします新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会、渋谷検討会と我々呼んでいますが、ここでも医師などの皆さん方の働き方についてしっかりと議論して、明るい未来を切り開いていきたいというふうに思います。
○自見はなこ君 大変心強い大臣からの御答弁を頂戴いたしまして、大変有り難く思っているところであります。是非、現場が混乱することがないように、引き続き大臣には、医師を含めた私たち医療職の働き方改革の先頭に立っていただきたいというふうに思っております。 それでは、次の質問に移ります。女性の医療職に関する質問でございます。 男女共同参画における女性医療職の勤務環境改善整備についてでございます。 医療の質を落とさずに女性医療職の働き方改革に臨むに当たり、ワークシェア、保育の問題、女性医療職の健康問題のこの三つの課題に医療関係団体が横断的に取り組む時期がやってきたというふうに思っております。特に女性医療職は、夜勤による身体や勤務環境によるストレスなどによるホルモンのバランスによる不調を来す方が大変多いのも事実でございまして、健康対策は勤務環境改善と並び両輪として非常に大切であると考えております。 最大の課題は、離職しないことと復職しやすい環境を整えることでありまして、今年の一月二十七日に、議員活動として、女性医療職エンパワメント推進議連を超党派の議員連盟として設立をさせていただきました。ここにおられる多くの関係の先生方にも役員に入っていただいておりまして、大変有り難いことに、この議連には二百名を超える超党派の議連の先生方や五十名以上の団体、医療団体にも参画をいただいており、その機運の高まりを肌で感じているところでもございます。 また一方で、地方自治体においても、女性医療職の勤務環境整備の取組が進められております。例えば、本日、お手元に、皆様、資料が配られたかと思いますけれども、三重県においては、女性が働きやすい医療機関を県が認定をしており、職場環境づくりや保育、介護支援などを行っている医療機関に認定書を交付したりホームページ等で周知を行っておりますので、御覧ください。 ここで質問に入ります。厚生労働省にお伺いをいたします。 このような状況の中でありますけれども、女性医療職の勤務環境整備はますます重要となってきております。厚生労働省についても、更に取り組むべきと考えますが、お考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、女性医療職の方々の勤務環境の整備は大変重要な課題であるというふうに認識いたしております。 このため、医療法を改正いたしまして、医療機関の管理者に対して医療従事者の勤務環境の改善に向けた取組を求めるとともに、各都道府県に勤務環境改善支援センターを設置いたしまして、勤務環境の改善に取り組む医療機関を医療労務管理、医療経営のアドバイザーが総合的、専門的に支援する体制を整備しているところでございます。これによりまして、各医療機関におきましては、子育て等のライフイベントに応じた夜勤免除や短時間勤務制度の導入、復職前後の研修の実施、院内保育所の整備などの取組が進められているところでございまして、厚生労働省としても、ホームページ等で好事例の普及に努めているところでございます。 それから、先生今御紹介ございましたが、三重県の、女性が働きやすい医療機関の認証制度についてでございますが、二ページ目のところにアドバイス、支援というふうに書いてございますけれども、この実際の認証に当たりまして改善の必要がある点につきましては、三重県の医療勤務環境改善支援センターがアドバイス、支援を行う仕組みというふうになっておりまして、この仕組みについても、このセンターの活用が図られている事例であるというふうに承知いたしております。 また、女性医師につきましては、出産、育児後の復職支援が重要であるというふうに考えておりまして、復職を希望する女性医師に対して医療機関や再研修先の紹介等を行います女性医師バンク事業の実施、都道府県における女性医師の復職に関する相談窓口の設置でございますとか、復職研修を実施する医療機関に対する財政支援、また、復職支援から継続した勤務まで、女性医師支援の先駆的な取組を行う医療機関に対しましてモデル事業の構築をしていただくというふうな取組を行っているところでございます。 それから、先ほど大臣からも御紹介がございましたけれども、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働きビジョン検討会を立ち上げまして、女性医師の復職の障害となっている点などについて大規模な実態調査を実施しておりまして、女性医師の支援の在り方についても議論をいただいているところでございます。 今後とも、女性医療職のエンパワメント推進議員連盟の御意見等もお伺いしながら、ワーク・ライフ・バランス等にも配慮した取組を促進いたしまして、ライフステージに応じた支援が行えるよう医療従事者の勤務環境の改善に取り組んでまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 第一回目の設立総会のときの議員連盟の会ですけれども、実に、今、医師でいいますと大体三十代の私たち、あっ、私、四十代になってしまいましたけれども、大体四〇%が女性医師になっておりまして、そして病院薬剤師の方々は六〇%が女性だと。それぞれの団体でかなり精力的に男女共同参画をやっているんだけれども、横断的な取組が今までなかったと、非常に画期的な会を開催してくれてありがとうございますという声を、勇気をもらいましたという言葉をたくさんいただきました。 私がこの三重の例がすばらしいなと思いましたのは、これは勝手に私、三位一体の太陽作戦と呼んでおりますけれども、これ、県の医療界、医師会、病院協会、そして看護協会、そうした医療界と、そして県庁と、そして労働基準局も入って、本来であれば規制するところもそこに既に入って一緒に取組をしようというものでありまして、大変画期的であると思っておりますので、是非参考にしていただきたいと思っております。 また、もう一点、この医療勤務の改善に対してでございますけれども、一点だけ、民間病院と公立病院というのはそれぞれ経営母体に関しましても違った特性を持っておりますので、その辺りにも是非配慮をした仕組みをつくっていただきますと大変有り難いと思っております。 それでは次の質問に移ります。医療とICTに関する質問でございます。 大臣の所信をお伺いをいたしました。そして、医療ICTに関しては塩崎大臣のリーダーシップの下、統合して丸ごと進めようという気概が伝わってまいりました。 大臣の意気込みやデータヘルス等に関してのお考えを是非お伺いできたらと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) ICTを始め、この技術革新がどんどん進む中で、日本は今、超高齢社会というものを迎えているわけでありまして、質の高い健康、医療、介護、こういったサービスを効率的に提供して、健康長寿を実現するというにはどうも至っていないというところだと私たちは思っています。したがって、この最先端のICTをフル活用していくことが重要ではないか。 しかし、現在は、健康、医療、介護の分野ではデータが、例えば医療機関、保険者、自治体、審査支払機関、こういったところに分散をしておりましてつながらないという、そういうことになっております。必ずしも国民が具体的なメリットを実感できないという状態であります。こういうことから、健康、医療、介護のデータを有機的に連結をして、標準化をして、そして産官学が利用可能な介護を含めた保健医療データプラットフォームというものを二〇二〇年度から本格的に稼働させようということで、先般、省内にデータヘルス改革推進本部というのを立ち上げました。今も鋭意、皆、力を出して検討しております。 こういう中で、一人一人の健康、医療、介護のデータをつなげて科学的に分析をするということもできるようにして、一人一人の履歴というか、それも見れるようにしながら、予防医療の促進とか、生活習慣病対策とか、新たな治療法の開発とか、あるいは創薬、そして自立支援介護、こういったことを実現をして、それぞれにとって最適な健康管理とか、あるいは医療、そしてまた介護を目指していこうということで、今、二〇二〇年目掛けて頑張っているところでございます。
○自見はなこ君 どうもありがとうございました。 是非、省庁の中でまずは横断的な取組を開始されたところだと思いますが、今度、日本丸ごとということで、医療界も、そしてほかの省庁も全て巻き込んで大胆に進めていっていただきたいというふうに考えております。 本日は誠にありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 所信でも触れられました働き方改革、とりわけ長時間労働の規制に関わって質問をしたいと思います。 この三月一日付けで、原発の再稼働審査業務を残業時間規制適用除外としていた通達については撤回するようにと求めてきた経過もございます。これ廃止するということで新たな通達が発出されたということで伺っております。 それでは、今後、この新たな通達で、対象業務の三六協定、一体これどうなっていくのか、御説明ください。
○国務大臣(塩崎恭久君) これはかねてから倉林先生からも御指摘を受けていた通達でございまして、三月一日に改めて廃止通達を発出をさせていただきました。平成二十五年の労働基準局長通達の対象としておりました新規制基準適合性の審査に関する通達でありましたが、その業務については、平成二十九年四月一日以降、限度基準告示が全面的に適用されるということになったわけでございます。 三月一日時点で既に届けられておりまして、四月以降も有効な三六協定については、延長時間が限度基準告示に適合していない場合は労働基準監督署等において再提出するよう指導を行うことにしております。また、今月中に届け出られる三六協定につきましては、四月一日以降における延長時間が限度基準告示に適合していない場合には、協定を受理せずに返却をして再提出するように指導を行うということにしておるところでございます。
○倉林明子君 つまり、上限は大臣告示であると、月四十五時間、年間三百六十時間までと、新たな三六協定についてはそれを目指すように指導を掛けていく、こういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) そのとおりでございます。
○倉林明子君 私、なかなか踏み込んだ中身になっていると思うんですね。対象業務に限られているとはいえ、この見直した通達の中身で指導を徹底していただきたいと強く申し上げておきたいと思います。 その上で、資料の一を見ていただきたいんですね。問題は、対象業務はこうして大臣告示で縛りを掛けて指導していくということでありますけれども、それ以外の原発における三六協定の現状はどうだろうかと、これ衆議院で高橋千鶴子議員も紹介した資料になっております。 三六協定の現状でこれ見ますと、最大で一日十六時間というところあります。柏崎刈羽、翌始業時刻までを限度ということですから、一日八時間原則ですけれども、二十四時間オーケーという規定になっている。さらに、月でいいますと何と百七十時間が最大、年間でいいますと最大千二百時間ですよ。びっくりするような限度になっていると思うんですね。 さらに、驚いたことに、衆議院の質疑で明らかになったことですけれども、この協定締結というのは年間で結びますね。ところが、この期間半分を経過したところで、上限六回、これを続いてしまうと上限超えになっちゃうんですね。上限を超えてしまうというようなことになる。月の上限六回やればもう超えてしまうというようなことになると。そういう場合、再度の届出があった場合は受理を拒めないということになっているということなんですね。 そこで、そもそも原則論として確認したいんです。特別条項が結べるこの特別な事情というのは何か、これ説明いただきたい。 さらに、原発の再稼働審査業務、この対象業務だったものですけれども、これ三六協定期間途中に半年で相談があったケース伺っております。どこかは特定しないで結構です。この期間中に、破棄したり、再締結したり、新しいものを締結して届け出た、こういう事案はあったのか、あったとしたらそのうち何件受理したのか、御説明ください。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 三六協定におきまして特別条項を設ける場合でございますけれども、これは特別の事情がある場合とされております。そして、この特別の事情とは臨時的なものに限られるということとされておりまして、例えばでございますけれども、予算、決算の業務とか、ボーナス商戦に伴う業務の繁忙、納期の逼迫などがこれに当たるというふうに解しているところでございます。また、今申し上げました臨時的なものというのは、一時的又は突発的に時間外労働を行わせる必要があるものでございまして、具体的には、通達でございますけれども、全体として一年の半分を超えないということが見込まれるものとされているところでございます。 御質問のこの事例でございますけれども、これは個別の事業所に関する内容でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○倉林明子君 大体今の説明のとおりなんですよね。一年間にしていて、繁忙期だから、特別な事情だからということでこの期間、六回超えたらあかんよということになっているんですよ。ところが、残る半年も特別条項を適用する三六協定を結ぶと、つまり年間通じて適用されるということが今の法上は可能だということですね。 一般論として私確認したいと思うんですけれども、こうしたやり方、半分来たら使い切ってしもうたさかい、もう一回再協定やというようなやり方というのは、特別な事情と言えるのかどうか。どうですか。
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。 労働基準法におきましては、三六協定を締結する際には、今おっしゃいました限度基準告示に適合したものになるようにしなければならないとされているところでございまして、この特別条項の適用は、通達において、全体として一年の半分を超えないことが見込まれる場合というふうにされているわけでございます。 労働基準監督署におきましては、この三六協定が届けられた場合に、三六協定で定められた特別条項が書面上全体として一年の半分を超えないものであるときは限度基準告示に適合するというものとして受理をしているところでございまして、これは再締結された協定でも変わりがないということとされているところでございます。
○倉林明子君 大体、特別条項自身が青天井だという物すごい批判浴びているものですよ。それが、使い切ったさかいいうて半年でもう一回結べるみたいなことをできるようにしているということ自身が、私は脱法行為的なやり方だと、これ厳しく批判しなあかんと思うんですね。 もう年途中で上限超えた場合、新たな三六協定は受理しないと、こういう方向に見直すって大事じゃないかと思います。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、今局長から答弁申し上げたように、労働基準監督署においては、三六協定が届けられれば、その都度、限度基準告示に適合しているか否かを確認をして、適合している場合には受理をしているということでありますけれども、年間を通じて長時間労働をさせるために安易な三六協定を破棄をして再締結をするというのは、これは労使で合意をしているわけではありますけれども、望ましい運用ではないというふうに考えます。 いずれにしても、今御指摘をいただいたようなことも含めて、今労働時間の上限規制について働き方改革実現会議で議論をしているわけでございます。この実態をしっかりと見据えて、現場の実態をよく見据えた上で、かつ我々としてはやっぱり実効性の上がる結論を得て、実行計画にこの三月末までにまとめるものとして明記をしていくようにしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○倉林明子君 私、やっぱりこういう新たな届出があった場合でも拒めないという現状になっているというところを法律として縛りを掛けていくということが今こそやっぱり求められていることだろうというふうに思います。新たな通達でやるとしていることを、限度基準告示の徹底を本当に法的に担保すると。法律にこれ上限として明記すればできるんですよ。これがやっぱり筋だということを強く強調しておきたいと思います。 そこで、次に、来年度から開始することになっております総合的職場情報提供サイトについて質問いたします。 概要は資料の二に入れております。一億五千七百万円余りの予算が付いているものでございます。この一番下のところ、赤い字で書いてありますとおり、狙いは、幅広い企業情報の提供に積極的な企業、雇用管理の状況が優良な企業ほど選ばれるようにするものということになるわけです。 そこで、このサイトに載せる予定の企業、これ、現状で今はっきりしているものをいただきまして一覧にいたしました資料が三ページ目となっております。この三段目のところ、くるみんが入っております。これ、過労自殺を発生させたあの電通が認定を受けていたということで指摘もいたしました。そこで、子育て優良企業マーク、くるみんについては、四月一日から基準見直すということで聞いております。見直しの趣旨、そして労働時間数について改めて大臣から説明を求めたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) くるみん認定を取得していた企業において労働関係法令違反というのが発覚をした事例があったわけでありまして、これを受けて、くるみん認定等の基準を各認定制度の趣旨に真に合致した企業が認定を取得できる基準とすべく必要な見直しを検討をしているところでございます。 具体的には、例えばこのくるみん認定の基準におきまして、現行の基準にはなかった長時間労働に関する基準を新たに設けるということなどを考えておりまして、パートで働く方などを除いて、法定時間外・法定休日労働時間の平均が、例えば各月四十五時間未満であって、かつ月平均の法定時間外労働時間が六十時間以上となる方が一人もいないとの基準とすることを考えているところでございます。 この見直し案につきましては現在パブリックコメントを実施中でありまして、本年四月一日より適用したいというふうに考えておりまして、各認定制度の趣旨に本当に合致をした企業、これが認定を取得できるという、そういう制度として運用をしてまいりたいというふうに考えておりますので、こういった考え方を含めて周知徹底を図っていきたいというふうに思います。
○倉林明子君 厚労省が子育て優良ということで認定した企業で電通の過労自殺という事案があったわけで、認定企業でこうしたことが二度とあってはならないと、これがやっぱり見直しの出発点だったというふうに思っているんですね。 その上で、資料三、これいろんなマークがあるわけですけれども、雇用管理が優良という言わば政府がホワイト企業として認定すると、認定しているものだよというふうにこのサイトをのぞいた求職者は思うだろうと思うんですね。 そこで、確認したいと思います。先ほど、くるみんについては労働時間数の基準を厳しく見直したというお話ありました。そこで、これらの一覧マーク、サイトに掲載予定のこれらの認定について、法定時間外労働の時間数、これを認定要件の必須条件にしていない、そういうものはないか、どうですか。
○政府参考人(福本浩樹君) お答えいたします。 今、議員配付されましたこの資料でございますけれども、これは厚生労働省あるいは関係法人等におきまして個別の企業を認定又は表彰している事業、その数でございます。全部でこれ、事業の数として十三ございます。 このうち、議員御指摘の認定の要件として、社員の労働時間が一定時間以下であるなど、労働時間です、そういうものを要件としているもの、まず、その必須の要件、認定の際の必須の要件としているものは三つございます。必須要件ではありませんけれども、いわゆる選択科目のようなことですが、選択要件としているものが一個。それから、数字上、一定時間以下であるというような要件ではありませんけれども、企業から社員の労働時間について報告を求めて実際認定する際に評価に際して考慮しているものが三件ございます。逆に言うと、それ以外のものについては、労働時間というものがこの事業の認定をするときの要件ということには直にはなっておりませんけれども、ここには、この事業を見ていただきますと、えるぼし認定とかそれからユースエールというようなものは、これは女性とかあるいは若者の就労環境ということに着目してまさに認定をしているものということなんですが、していないものは、十三から三、一、三を除きますから、七除きます、六つですね。 それは、例えば優良派遣事業者認定とかはしていないんですけれども、これは派遣事業を行う事業者としての派遣法上の適正性に専ら着目をしているということでございまして、認定の事業の趣旨が違いますので、労働時間というものを認定要件にしているものとないものがあるというようなことでございます。
○倉林明子君 要は、していないところあるんですよ。だけど、このサイトは厚生労働省が運営することになるわけですよ。先ほど出発点確認した、二度と電通のようなことあってはならないよと。じゃ、これで電通のような事案起こらないと、大臣、自信持って言えますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) ここに今並べていただいているものは、それぞれ目的があってこういうものをそれぞれつくっているわけでありまして、その中に長時間労働のデータが入っているか入っていないかという今お尋ねで、必ずしも入っていないというものがあるということが御指摘されているわけでありますので、それは、今後それぞれについて、入れた方がいいのかどうかということをしっかり考えていきたいというふうに思います。
○倉林明子君 私、厚生労働省の運営するサイトになるわけですよ、やっぱり厚労省がホワイト企業ということで紹介したというふうに受け止められるわけですよ。責任重大だというふうに指摘をしておきたいと思います。私、法定外の労働時間の情報も提供しないこんなサイトで電通の二の舞が防げるとは到底言えないということを指摘しておきたいと思います。 そこで、そもそもこの情報サイトを作ることになったという出発点は何だったかと。日本再興戦略二〇一六です。この中で、働き方改革、雇用規制改革、具体的施策として、企業情報統合等に向けてという項目があります。③のところ、情報提供の対象項目ということで括弧書きがしてあります。その括弧書きの中身、読んでください。そこだけです。
○政府参考人(福本浩樹君) 今委員御指摘の中で、このサイトを作るに当たって検討すべき項目というのが幾つかあります。幾つかありますが、そのうちの一つ、今御指摘をしていただいたところは、情報提供の対象項目ということが検討項目になっているものでございまして、そこには例示的に、長時間労働是正の観点から、例えば、三六協定で締結された時間外労働時間数について、企業の情報提供を可能とする等と、こういうものを情報提供するかどうか検討事項として挙げられてございます。
○倉林明子君 重ねて確認したいと思います。 働き方改革実現会議での議論が進んでおります。今年二月十四日、この実現会議の中で白河議員、民間議員です、提出した資料がありまして、「時間外労働が月四十五時間を超えた場合の労使協定について」とタイトルが付いた中身の資料も出されております。どんな意見が表明されているか、簡潔にまとめて紹介してください。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 御指摘の二月十四日の働き方改革実現会議で白河委員が提出された資料、配付された資料でありますが、そこにおける記述として、女性活躍推進法のデータベースに、特例を結んでいるか、特例時に上限を何時間と結んでいるかを三百一人以上の企業は開示することを義務化してほしい、学生たちが会社を選ぶ際の大きな目安になりミスマッチも防げる、開示は優良な企業が不利にならないようにするためにも必要だ、平均残業時間の開示があるが、すぐその横の項目に開示してほしいという資料を配付されたというふうに私ども承知をしてございます。
○倉林明子君 本当に意見が最初の成長戦略二〇一六でも例示があった、そしてこの働き方改革実現会議でも民間議員からのこういう提案があった。やっぱり焦点の一つなんですね、開示情報の。 私、白河議員の御意見伺っていても、企業サイドから見ても健全に企業が成長していくと、こういう真面目な努力をやっているというところから見ても、私はこれ、提案というのは極めて合理性のある提案になっていると思うんです。 そこで、大臣にお聞きしたいと思うんです。厚生労働省が今働き方改革を掲げて、そして運営するこの情報サイト上で、三六協定で締結された時間外労働時間数、これ大企業から出発するというのがやり方としてはふさわしいと思う。始めるんだから、この開示というのをやっていくべきだと思いますよ。いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 企業の職業情報を仕事を探していらっしゃる方々あるいは学生さんたち、こういった方々に総合的に提供しようというのがこの試みであるわけでありますが、労働市場のマッチング機能を改善するとともに、企業が労働市場で選ばれるための雇用管理改善に積極的に取り組むインセンティブというために、そうなるために私どもとしてはこれを活用したいというふうに考えております。 このため、えるぼし企業などを掲載をした女性の活躍推進企業データベース、それから若者雇用促進法に基づくユースエール企業を掲載したサイトなど、既存のサイトで提供している職場情報を収集して検索や企業間比較を容易にする総合的職場情報提供サイト、これを来年度構築するということでありますが、情報提供の対象項目について今御指摘ありましたけれども、管理職に占める女性の割合とか離職者数とか有給休暇取得日数などが今考えられていますけれども、今御指摘の長時間労働是正の観点も含めて検討していきたいというふうに思います。
○倉林明子君 いや、三六協定開示も検討の項目に入るのかというのは確認したいですね。 私、この三月、新しい学生さんたちの就職活動解禁になりました。随分様変わりしたなと思いましたね。福利厚生に関心がある、働きやすい人間関係がある職場がいいと、そういう声がすごく若い人たち、学生さんから出ていました。 三六協定の特例の開示、これは白河議員の指摘のとおりだと思うんですよ。私、これは法律を改正するまでもなくできることなんですよ。そして、再び高橋まつりさんのようなことを起こさないという決意で基準を見直したのであればこそ、こういう協定の実態というのをはっきりこのサイトには載せる、さすが厚労省というサイトにしてほしい。いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘の点はしっかりと受け止めて、特に長時間労働の是正を、何を開示することで一番効果があるのかということをよく考えて開示項目について考えていきたいというふうに思います。
○倉林明子君 三六協定に関心が集まる中、開示するということは、労働時間規制、働き過ぎを本当に防いでいくんだという姿勢を本当に示す、学生さんにも確かな情報提供になる、それに向けて法改正を待つまでもなくできることです。しっかり取り組んでいただきたい。 終わります。
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。 私は、厚生労働委員会に所属して今日が初めての質問になります。今日は、社会保障にまつわる二つのテーマについてお伺いをしたいと思います。 まず、特別養護老人ホームについてです。特養で空床、ベッドが空いているところがあるという最新の調査結果が明らかになりました。これまで都市部を中心に、入りたくても入れない待機高齢者が多いことが問題とされてきたその特養について、厚生労働省が助成をする老健事業の一環で初めての公的な調査の結果がまとまった。 それによりますと、配付資料の一枚目になります。この配付資料で、回答したのが全体で五百五十施設、そのうち百四十三、これパーセンテージにすると二六%で空床があるという結果が出ました。多くの待機高齢者が入れずに困っているというのが普通の考えなんだけれども、こういう結果が出た。これに対しては、どうしてこういうことになったのかというのをまず御説明いただきたいというふうに思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 御指摘の調査でございますけれども、特養の開設・運営状況の調査ということで、全国で約九千七百の特養がございますけれども、その中で、開設してから約十年以内の千百五十一施設に対してアンケート調査を行ったと、こういうものでございまして、お話ございましたとおり、五百五十施設から有効回答を得ているものでございます。 この資料にございますとおり、空きがあるというところが二六%となってございますけれども、これは少し説明が要するところがございまして、このアンケートの中では、その施設が持っている、五十床なり百床なり持っている中で一床でも空いているものがある場合の施設数というのを調査をしているということでございます。例えば、ある人が退所されました、次の人が入所されるまでの間に空きがある、こうした場合、そうしたことが生じているときも空きがある施設ということとして調べているということでございまして、そうした意味で、一床でも空いている施設がある場合が二六%ということだというふうに認識しております。 ただ、一方で、同じ調査で、これは特養の定員に占める入所者の割合、いわゆる利用率でございますけれども、これを見ると、約九六%ということになってございまして、これまでの幾つかの調査と同じように非常に高い利用率ということになっているということでございます。 いずれにしても、きちっと調査を踏まえて対応していきたいというふうに思っています。
○片山大介君 確かにその母数少ないとか九六%とかってあるんですが、ただ、これ、いろいろとこの調査結果見ていくと、示唆に富むところはいろいろあるなと思っていて、まず、回答した施設のうち、最近になって開設した方がやっぱり空床になっているということを答える割合が高くなってきているというのはあるんですね。 それで、次、二枚目の資料なんですが、これが自由記述のところになるんですが、これ見ると、下から二つ目ですか、これだと、新設施設も多く入所希望者の奪い合いとなっている。それで、一番下の四角のところだと、多くの申込者がいるように思われるが、施設数も多いため、実数としての申込者は少ない、こういうふうになっているんですね。 それで、実際に、東京のある施設では、介護職員が在宅介護の関連施設を回って入所を働きかけているというような話も聞いております。そうなると、これまでは介護職員の数が少ない、介護職員の数が施設の需要に追い付いていないということが言われていたんだけど、どうもそれだけじゃない可能性もあるんじゃないかなというふうに思っているんです。だから、今、全国の特養は大体九千七百と今おっしゃったんですけれども、その九千七百に対して、その利用実績を、どういう利用状況なのかをきちんと私は調べるべきなんじゃないかというふうに思っているわけなんですね。 安倍総理が介護離職ゼロをうたって、二〇二〇年度初頭までに大体五十万人分の施設や在宅サービスの整備を進めていくという方針を出したけれども、まず、それよりも先にやるべきなのは、今ある施設、それの利用実績、利用状況をきちんと把握する、地域に応じたニーズをきちんと把握すること、これが大切だと思うんですが、こうした全国の施設を対象にやるお考え、意気込みがあるかどうか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) 御指摘ございましたとおり、特養の実態についてはいろんな調査があろうかと思います。今回の調査についても、我々の老健事業の中でやっておるものでございます。 また、そのほかにも、私ども介護サービス施設・事業者調査という調査もやっておりまして、こうした調査の中でも、特養の定員総数に占める在所者数の割合、これが約九七%になっているという数字もございます。 先生お話ございましたとおり、いろんな施策を進めるに当たりまして、とりわけお年寄りの方々の在宅施設を通じたサービス提供をきちっとやるといった意味では、現場の実態というのを把握することはすごく大事だというふうに思っておりますので、そうした観点から、これまでの調査を含めてきちんと実態の把握ということをやった上で対応していきたいというふうに思っています。
○片山大介君 そして、その実態のことを言えば、そもそも待機高齢者そのものの数についてもやっぱり私は正確を期すべきじゃないかというふうに思っているんです。 それで、特養の入所条件というのは、御存じのように、おととしから入所条件が厳しくなって、原則として要介護三以上の人じゃなければ入れなくなった。にもかかわらず、それに合わせた最新のデータというのがないんですね。それで、じゃ、今ある直近のデータはいつなのかというと、その制度が変わる一年前、三年前のデータしかないんですね。それだと、今待機高齢者の数は五十二万四千人。これは要介護一と二が入っているんですよ。だから、今の現状とは違うんですね。大きく制度が変わったのならば、それに合わせたその実数というのをきちんと出した方がいいと思っているんですが、出す予定、いつ頃までに出すとかという予定があれば教えてください。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 特別養護老人ホームの入所の待機の関係の状況でございますけれども、直近、二十五年度の数字がありまして、お話ございましたとおり、五十二万四千人という数字がございます。ただ、先生おっしゃるように、こうしたことについてはできるだけ直近の姿を把握することが大事だというふうに思っております。 この点につきましては、この調査自体は数年置きに都道府県を通じてやっているところでございますけれども、今年度の調査について今取りまとめをしているという、こういう状況でございまして、現時点でいつ公表ということはまだはっきりいたしていませんけれども、取りまとめ次第きちっと発表していきたいというふうに思っております。
○片山大介君 そのカウントの仕方のところもちょっと気になるのが、カウントの仕方は基本的に入所希望者の施設ごとの数を積み上げていく方式なんですが、三年前のときの調査にもあったのが、やっぱりダブルカウントの問題だったと思うんですね。それで、そのダブルカウントの排除については自治体によってやり方がもう様々だというので、私はこれを統一化させた方がいいんじゃないかなというふうに思っているのと、例えば、県境に住んでいる人が自分の住んでいる自治体のところではなくて隣の自治体に入所希望を出した場合に、それはカウントされないというふうに聞いているんですけれども、ちょっとそういう数え方できちんとしたことができるのかどうかというのを次にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 特別養護老人ホームの入所希望の方といいますのは、希望する場合には希望する特養に申し込むということが原則でございまして、これまでの調査でもその状況について都道府県を通じて調査をしているということでございます。 お話ございましたとおり、一人の方が複数の施設に入所申込みを行うということはあることでございまして、その状況を的確に把握するためには、言わば重複分について排除していくことが必要であるというふうに思います。 このため、この調査のお願いをする中で、都道府県に対しまして、入所申込者の氏名だとか生年月日等によって、これはそれぞれ自治体の状況もありますので、できるだけその意味では名寄せを行って重複して申し込んでいる方をできるだけ排除した上で報告するように今お願いをしていると、こういう状況でございます。
○片山大介君 そして、私が一番気にしているのは、やはり今回の、おととしその入所条件が変わって要介護三以上の人しか入れなくなったことの影響というのをきちんと分析してほしいなと思っているんですね。要介護二でも一でも入りたい人はいっぱいいるわけですよね。そういう人たちは今精神的な、それから経済的な負担も抱えながら在宅介護を続けていて、その周りの家族も大変な思いをしていると思うんですね。そうした家族の思いに応えるためにも、これはきちんとした分析をやっていただきたいと思います。 その上で、特養だけじゃなくて在宅介護も含めた、先ほどから言っていらっしゃる地域包括ケア、これをしっかり進めていくべきだと思うんですが、ここは大臣にちょっとその覚悟を含めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 特別養護老人ホームについては、この平成二十七年の四月から、新規入所者を原則要介護三以上として、在宅での生活が困難な中重度の要介護者を支える施設としての機能に重点化をしたと、こういうことでございます、先ほど来の御指摘のとおりでありまして。 一方で、高齢者が住み慣れた地域で生活を継続できるようにするためには、やはり二十四時間三百六十五日の在宅生活を支えるサービスの充実というものがなければいけないわけでございまして、これが極めて重要で、小規模多機能型の居宅介護とか定期巡回・随時対応型のサービスなどの地域密着型のサービスの普及などを地域医療介護総合確保基金などを活用しながら今推進を鋭意進めているところでございます。 今後とも、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるように、施設のみならず在宅サービスも含めて幅広くサービスを確保する、そういうことで必要な方に必要なサービスが提供されるように地域包括ケアシステムの強化を図っていかなければならないというふうに考えておるところでございます。
○片山大介君 では、次の質問に行きたいと思います。 次は、待機児童の問題について聞きたいと思います。 まず、その待機児童の実態調査について、厚労省は、これまで自治体ごとにばらばらだったその実態調査の仕方、まあ数え方というんでしょうか、それを統一化させようということで今検討を進めていて、今月の末にはまとめる予定になっているというふうに聞いています。 それで、今のそのデータとしては、去年四月時点で待機児童の数は二万三千人、それで潜在的待機児童が六万七千人ですか。やはり、先ほどの特養のケースでもあるように、まず実態把握をしてというのがとても大切で、その上で初めて対策が打てるのかなと思っています。 その数え方の、調査の仕方、これを統一されるんですけれども、今月末に。ただ、それが新年度、今度の一七年度からには適用が間に合わないというふうに聞いています。これ、なぜ間に合いそうもないのか。その場合は、一七年度の今度のデータというのはどういうふうに扱えばいいのか、これ多くの自治体が気にしていると思うんですが、これについて説明をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) 御指摘いただきましたように、今ちょうど保活の時期ではございますが、この四月において、どういう形でそれぞれ保育所への入園を希望された方が最終的に過ごされることになったかにつきましては、例年ではございますけれども、この四月一日時点の、私ども市区町村を通じて把握をさせていただこうということが基本でございます。 その上で、今御指摘ありましたように、それに当たりましては従来から、例えば育児休業中の方でありますとか特定園を希望されているような方につきましても併せて把握をしてございますが、それについての扱いが自治体において若干ばらつきがあるというこれまでの御指摘をいただきましたので、昨年の九月から検討会を設けて、先生、定義を統一というふうな趣旨でおっしゃっているのかと思いますが、私どもは、なかなか市区町村によってそれぞれ地域事情がございますので一つにするということは現実問題難しいというふうに思っておりまして、それぞれどういう実態にあるかをこれまで把握をさせていただきながら不合理なばらつきを是正させていただくということで今取り組ませていただいているところでございます。 今御指摘いただきましたように、この年度中にという形で一定の方向性をまとめたいと思いますが、その値にはいろんな、最終的に行き着くまでにどれだけ地元市区町村が働きかけをしたかということも含めて最終的な扱いを整理すべきではないかという御指摘もいただいておりますことから、私どもとしてはこの四月においてはもう既に動いておりますので、その形によって結果を整理をするのはなかなか難しいかなというふうには思っておりますが、今御指摘もいただきましたように、それに代わる形で、どういう形で今足下の、今年の春の実態ができるかについては少し知恵を出させていただきながら、なるべくその地域の実態、現場の実態に合わせてというふうには思っておりますが、なかなか、今御指摘いただきましたように、今回の検討会の報告をまとめて調査をするのは、正直、今年度の四月ではなく次年度以降という形になろうかというふうに今現在考えているところでございます。
○片山大介君 分かりました。ちょっと難しかったですけど、何となく分かりました。 〔委員長退席、理事島村大君着席〕 それで、時間がないので、ちょっと今度は育休の話をしたいんですね。育休が今度、今国会で最大で二年に延長する法案が提出されている、あるんですけれども、その法案によって、延長することによって救われる人はいるかもしれないけれども、これが本質的な解決にはならないというのは皆さんも御存じだと思います。 やはり、保育所の入所というのはゼロ歳児から始まって、一回場所を取ればそのまま持ち上がっていくから、一歳児や二歳児になってもなかなか簡単に入れるものではないというのはありますね。そして、この二年にすることによって、育休を取ったら待機児童にはカウントされなくなっちゃうから、そうすると、自治体の中ではこれで待機児童の数を減らせると思っているところもあるかもしれない。そう考えると、これが本質的な解決にはならないということは認識していただいているのかなというふうに思います。 それで、ちょっと次に行っちゃうんですが、特に育休に対しても私が気にしているのが、働いている女性の六割、これが非正規であることにもっと目を向けてほしいということなんですね。非正規の人で、育休を取って、それでも仕事に復帰できるというふうに考えている人ってこれは少ないですよ、やっぱり。 それで、その非正規の方の育休の取得条件というのは今年の一月から緩和されました。それによると、子供が一歳半になるまで契約が更新されないことが明らかでない、契約更新されないことが明らかな人は除くというふうになったんですが、私はこれで取得者が増えるとは思えないんですね。 それはなぜかというと、これ三枚目の資料なんですが、これ厚労省のデータなんですが、非正規を含めた有期雇用の人が大体契約期間一回でどれくらいかというのをまとめた数字なんですね。そういうのでやって、一年以内というのが八割から九割ぐらいあるんですよ。それで、もっと見ると、これは半年以内とかというのは三割から四割ぐらいあるんですよ。じゃ、一回でこれくらいの契約期間の人が何回更新してもらえるのかというと、一回しか更新してもらえないというのは二割ぐらいいるんですよね。そうすると、必然的にこの条件から漏れちゃうんですよね。だから、非正規の人たちにとってはまだまだ育休を取るというのは難しいんですね。 だから、こうした条件の緩和したことによる効果というのを、これまず厚労省、具体的にどこまで考えているのかというのをお伺いしたいと思うんですが。
○政府参考人(吉田学君) 今御指摘いただきましたように、育児休業につきましては、昨年の国会で成立させていただきました改正育児・介護休業法によりまして、本年一月から、今御指摘いただきましたような項目を含めて施行をさせていただいております。 〔理事島村大君退席、委員長着席〕 今いろいろな御指摘もいただきまして、この間、昨年の法律を作成するに当たりまして、また国会審議でもいろんな御指摘をいただきました。そのようなものを踏まえて、私どもとしてはまず改善をすべきということで一歩やらせていただきましたので、今御指摘のある点も含めて、その実行状況、制度の実施状況などを我々これから把握をさせていただいて、その上で次なる課題に向けて検討を進めさせていただきたいというふうに考えてございます。
○片山大介君 これは是非きちんと実態把握をしていただきたいなと思いますね。 それで、今度ちょっと公務員の場合がどうかというのも調べてみたんですけれども、公務員の場合も正規の公務員と非正規の公務員がもちろんいるんですが、これ、正規の公務員だったら国家公務員育児休業法、ないし地方だったら地方公務員育休法で最大三年取れることになっているんですが、非正規の公務員、これ非常勤職員といいますが、これどうなっているかというと、地方自治体の場合はそれぞれの自治体でそういう条例を制定しなければいけないんですね。 じゃ、その条例の制定状況を見てみようと調べたのが四枚目の資料なんですが、これ、基礎自治体にあと都道府県も入れているので大体千七百六十ぐらいなんですが、このうち条例制定したのは四百四十五なんですよ。これも四分の一ぐらいなんですよね。これの管轄は総務省なので、総務省は早急に制定を促していると言っているんですが、それでも予定なしと言っているところが三十八あるんですよね。そうすると、公務員の世界も含めて、いかに育休の制度というのが正規に向けたものになっているかというのがこういうことからも見て取れるんですね。 そこで、大臣にお伺いをしたいんですが、こうした今様々なデータを見てくると、非正規の人たちに対する育休制度というのはまだまだ改善の余地があると思うんですが、これについてどのようにお考えになるのか、ちょっとお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私も、よほど大胆なことをやらないとなかなか、特に男性の育児休業の取得率二・六%と考えると、スウェーデンは九割ぐらい取っているという、そういう彼我の差を考えてみると、相当なことをやっていかないといかぬだろうと思いますし、一方で、今働き方改革というのをやっていますが、制度としてあっても取れないという、あるいは取らないというのをどう変えていくのかということもとても大事だというふうに思っております。 そういう意味では、非正規で働く方も含めて育児休業の取得を促進していくということは、とても今少子化対策を本当に力を入れなきゃいけない我が国では重要な問題であるわけですけれども、今年一月から施行になっております有期労働契約で働く方の育児休業取得要件の緩和について、今いろいろと不十分だというお話がありました。しかし、一歩前に進んだということは間違いないのでありまして、事業主に対するハラスメント防止措置の義務付けに加えて、今国会に提出している改正法案の中にも育児休業の対象となる方にその取得を個別に周知、勧奨することを事業主の努力義務とすることを盛り込んでいます。 さあ、これで、努力義務でどこまで効くのかということを我々はこの法律を通して見ていかないといけないというふうに思っています。これらの取組によって、働く方々が就業形態に関係なくやはり希望に応じてより柔軟に育児休業を取得できるようにということでありますが、これ実は介護のときもそうなんですけれども、介護離職に大きな影響を与えるのは、介護サービスも大事ですけれども、もっと大事なのは働き方改革だというのがアンケート調査でも出ています。育児も多分同じだろうと思うので、そういうところも含めてしっかりとやっていかなきゃいけないなというふうに思います。
○片山大介君 ありがとうございます。 あとちょっと内閣府の方が来ているので質問したいと思いますが。 次に、保育士の給与の関係でちょっと聞きたいんですが、保育士の運用に当たっては、各市町村からその保育所へ公費負担の委託費というのが支払われていて、その委託費を算定するに当たって根拠は、保育士一人当たり年額で三百七十九万円の給与というのが基準になって計算されていっているんですね。だけど、実際の現場で三百七十九万円もの給与をもらっている、年額給与をもらっている保育士って少ないですよね。三百七十九万円自体少ないのに、その少ない三百七十九万円すらもらえていないのが多い。 これ何でかというと、保育士、施設側の方で臨時職員を雇ったりした場合は、その分の手当てをそこから持ち出さなきゃいけないから相対的に減っちゃっているというんですね。それで、その委託費の中で人件費に占める割合は大体七割ぐらいだと言われていて、それより多いところもあるんだけれども、低いところもあって、これ五割を切っちゃうと大体今ブラック保育園って俗に言う、そういうふうになってくるんですが。 だから、いかにこの保育業界というのが労働集約的な業界であるかというのは分かると思うんですが、ただ、そんな中でも、やっぱり人件費は意図的に割合を下げたりとか流用しちゃっているようなケースだって見られる。時々事件になったりもしていますね。だから、こういうことをきちんと私チェックしなければいけないと思うし、そもそも算定の基準になっている三百七十九万円というんだったら、最低でもこれをしっかりと取らせると、給与を。それをすることが私何よりもの処遇改善だと思っています。 そして、そうやることによって、それがひいては保育士の離職防止や復帰支援につながる一番の策だと思っているんですが、これについてお考えを伺いたいと思います。
○政府参考人(中島誠君) 委員御指摘の公定価格の中のいわゆる基本分単価の御指摘だと承知をしております。 この基本分単価の設定に当たりましては、委員御指摘のように、国家公務員給与等に準拠した形での人件費、そして事業費、管理費といったものにつきまして、標準的と考えられる経費を積み上げて設定して、総額として施設にお渡しをしているということでございます。 ただ、この基本分単価につきましては、雇用しておられる保育士の経験年数の状況が保育士ごとに異なっておられる、また、委員御指摘のように、施設において独自に非常勤保育士などを加配しておられるという状況がございますし、何より私立の保育所でいらっしゃいますことから、その給与水準、給与体系については一義的には各保育所の経営判断に委ねていくということになろうかということでございまして、公定価格の単価設定のとおりに支出をいただくということではなくて、施設の実情を踏まえた弾力的な支出をすることという形で可能としておるところでございます。 そうしたことから、保育士の処遇改善につきましては、基本分単価の見直し等が直ちには連動しないという仕組みになっております。しかし、委員御指摘のように、保育士の処遇改善というのは喫緊の課題でございますので、子ども・子育て支援新制度が施行されまして、二十七年度からは三%の処遇改善といったものを基本分単価とは別に加算措置という形で実施させていただいておりまして、現在御審議いただいている予算におきましても、更にそれを五%に引き上げるとともに、技能、経験等を積んだ職員に対する四万円等の追加的な処遇改善も行っていきたいと考えております。 そして、これらの加算措置につきましては、その全額を職員の賃金改善に確実に充てていただくということを取得要件としておりますので、このことにより保育士賃金が改善し、人件費の総額等にも反映されていくものと考えておるところでございます。
○片山大介君 是非、これきちんとやっていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 働き方改革についてお聞きをいたします。 まず、労働時間規制についてお聞きをいたします。 政府は、企業の繁忙期への対応策として、労働時間規制に関して六か月の例外を設けた上で、月百時間、二か月平均八十時間を認めるなどと報じられております。 このような方針は事実ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 報道は報道であります。
○福島みずほ君 いや、議論されているわけで、経団連がこの百時間にこだわっているとか、近々労使合意があるのではないかとか、いや、五年後に引下げの見直しをするとありますが、どうなんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御案内のように、時間外労働時間の規制について、上限規制についても含めて働き方改革実現会議で様々な働き方の改革について議論をしています。 その中で、一つのテーマが上限規制、長時間労働の規制ということでありますが、いろんなお仕事に就いていらっしゃる方がおられて、そういった方々にどういう、何時間の時間外労働の上限を設けるといったようなことは、それぞれ大事な重要な問題でありますので、当事者である労働者側あるいは使用者側にしっかりと合意形成をしていただかないといけないというふうに思っています。 三月末までにこの実行計画というのを働き方改革についてまとめる予定でございますので、その実行計画が実効性のある規制となるように、罰則付きの時間外労働の限度が何時間か具体的に定め、それに沿って法改正に向けて作業を加速し、早期に法案を提出をしたいというふうに思っております。 当然、労政審でも議論を賜るということでありますが、今報道にあるというお話でございますけれども、報道は報道でありますので、それ以上でも以下でも私どもはないというふうに思います。
○福島みずほ君 働き方改革に任されているわけですが、厚労省の見解としてはどうですか。月百時間、こんなのあり得ないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、百時間、八十時間というのは、もう御案内のように、労災認定のときの基準としてある数字でありますので、そういうことで、健康を守るということはもう基本でありますから、それを守りながらどういう働き方があり得るのかということを、私どもとして議論を今働き方改革実現会議でお願いをしているところでありますので、厚生労働省としては、法律ができて初めてこれを執行していくということになりますので、法律改正に結び付く実効性のある案がこの実現会議でまとまることに期待をしているところでございます。
○福島みずほ君 もう三月末に行動計画できるわけですよね。この間、経団連の前で若い人たち、エキタスというグループが、月百時間やめろ、命を守れ、そんな残業できない、生活守れというシュプレヒコールやそれぞれのスピーチをしていました。 月百時間、八十時間、あり得ないですよ。百時間までオーケーってやったら、百時間まで働かされますよ。お墨付きを与えることになる。こんなの過労死促進になると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これはもう総理も何度もお答えをしているように、この脳・心臓疾患の労災認定基準、いわゆる過労死基準をクリアするという健康の確保を図った上で女性や高齢者が活躍しやすい社会とする観点とか、ワーク・ライフ・バランスを改善するというような観点、様々な視点から議論をする必要があるということで今議論をしていただいているところでありまして、もちろん労使のトップがいる会議ではありますけれども、それ以外の方々もいろんな意見をおっしゃるわけでありますので、我々としては、そういった意見を集約をしてこの三月末の実行計画にまとめ上げていきたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 厚生労働省は、労働行政やって労働と健康と命守るところじゃないですか。情けないですよ、そんな答弁だったら。だって百時間まで働かしたら人死にますよ。百時間未満だって同じようなことですよ。過労死で高橋まつりさんが亡くなる、あるいはたくさんの過労死の遺族の人たち、たくさん涙流してきた。自殺に追い込まれなくても健康を害する人たちたくさんいます。百時間なんていうのは働き方改革であるわけがない。厚労省はこんなことを認めない、言ってくださいよ。
○国務大臣(塩崎恭久君) 電通の高橋まつりさんの事案についても踏まえながら今議論をさせていただいておりますので、その点を御理解いただければ有り難いなというふうに思います。
○福島みずほ君 百時間、八十時間なんてあり得ないですよ。 それから、子育てしてきた立場からすると、一年間の労働規制、一か月の労働時間規制、そして一日の労働時間規制も必要です。これ、一日の労働時間が長ければ、パパとママ、どっちか帰らなければいけなくて、結局女性の活躍などできないんですよ。一日の労働時間規制もしっかりやってください。そのことを強く要望いたします。 長時間労働の職場において労使が争った判例において、月九十五時間の時間外労働を義務付ける定額時間外手当の規定について安全配慮義務違反と公序良俗に反するおそれ、ザ・ウィンザー・ホテルズインターナショナル事件、札幌高裁平成二十四年十月十九日判決や、月八十三時間の残業が公序良俗に反する穂波事件など、厳しく批判をされています。 政府はこれをどう受け止めますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 公序良俗違反という判決が出るようなのは大体常識では考えられないようなことをやっている場合に言われるわけでありますので、我々はそういうようなことが起こるような労働規制をやることはあり得ないのであって、我々としては、先ほど申し上げたように、健康を守れるように働く働き方の改革をしていこうと、こういうことが私たちが今まさにやらんとしているところでありますので、御理解を賜れればというふうに思います。
○福島みずほ君 力強い答弁ありがとうございます。 この穂波判決は、月百時間に至らない月八十三時間の残業について、三六協定で定めることができる労働時間の上限の月四十五時間の二倍近い長時間であり、相当な長時間労働を強いる根拠となるものであって公序良俗に違反すると言わざるを得ない。つまり、長時間労働、八十三時間が公序良俗に反すると判決で言われているわけです。だから、八十時間や百時間未満なんてあり得ない、こんなものが絶対に出てきてはならない。今公序良俗違反になるというふうにおっしゃったわけで、よもやそういうものが出てこないように強く要望いたします。 次に、この労働時間の問題に関しては、労働基準法三十六条一項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準第五条において、工作物の建築、自動車の運転、新技術、新商品の研究開発が適用除外になっております。これがすごくすさまじいんですね。トラックや建築で働く人たちの労働条件の余りの長時間ぶりというのがひどいと。これは大臣の、大臣が決めることができるわけで、これについて除外事由をやめていただきたいと。 第四条、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の拘束時間等、拘束時間は、一か月について二百九十三時間を超えないものとすること。ただし、労使協定があるときは、一年のうち六か月までは、一年間についての拘束時間が三千五百十六時間を超えない範囲内において、三百二十時間まで延長することができる、そして、一日についての拘束時間は、十三時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、最大拘束時間は、十六時間とすること。この場合において、一日についての拘束時間が十五時間を超える回数は、一週間について二回以内とすることとなっています。 つまり、長時間労働規制のこれらの業種は除外になっているんですね、現在。これって、実はトラックの運転手さん、過労死ナンバーワンなんですよ。余りに長時間労働、一日に十六時間働いてって、これはやっぱりすさまじいですよね。 大臣、お願いです。今度、働き方改革でこれらの除外事由を取っ払っていただけませんか。石井国土交通大臣は七日、国交省内で自動車運送事業関係団体と意見交換会を開いて、建設業と同様、時間外労働の上限規制が適用除外となっている自動車運転業務についても現行の仕組みを見直したいとの考えを表明しました。国土交通大臣が自動車運転も建設業もやっぱり見直すべきだと言っているんですよ。じゃ、厚生労働大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 二月十四日の働き方改革実現会議で事務局が示した案では、現在大臣告示の適用除外となっております新技術とか新商品等の研究開発業務、それから建設事業、そして今御指摘の自動車運転業務等の取扱いについて、実態等を踏まえて検討するということを申し上げているわけです。また、二月十四日の実現会議の中で委員からは、上限規制に関しては、流通業、トラック運送業、建設業及びその関連工事業などの現場から生の声をしっかり聞いて慎重に検討していただきたい、なお、規制への対応に時間が必要であり、十分な準備期間をいただくようにお願いしたいといった意見も逆の立場から出ているわけでありますが、いずれにしても、今御指摘のように、労災でこの運転業務の方が一番亡くなっている方が多いということは私どもも当然踏まえた上で今回の問題にも取り組みたいと思っております。 いずれにしても、実行計画が三月末にまとまるわけでありますから、今、石井国交大臣とそれから加藤大臣ともしっかり話合いをしてもらっておりまして、石井大臣の方から関連業界の方と話合いをして、今大詰めの話合いをしているものだというふうに私は理解をしております。
○福島みずほ君 働き方改革の中で、改正の方向スリーで出ております。石井国土交通大臣はこういう形でやっぱり頑張っているので、塩崎大臣もよろしくお願いします。よろしくお願いします。 同一価値労働同一賃金についてお聞きをいたします。これは立証責任は使用者が負うということでよろしいんですね。
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。 現行法におきましては、立証責任におきましては、不合理であるかないかということを労使が主張する中でそれぞれが主張、立証することと理解をしてございます。
○福島みずほ君 いや、これは不合理でないという立証責任、使用者が負わないと駄目ですよ。でないと、立証もう本当にそれは大変になると思います。だって同一労働同一賃金なんというんだから、使用者側が立証責任を負うという形で是非やってください。 これは目的は不合理な待遇差の解消なんでしょうか。ガイドラインでは、均等・均衡待遇を確保とあります。また、ヨーロッパを参考としているということですが、八割程度、九割程度を数値目標としているということなんでしょうか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。 ニッポン一億総活躍プランの本文及び工程表におきまして、パートタイム労働者の賃金水準は欧州諸国におきましては正規労働者に比べ二割低い状況であるが、我が国では四割低くなっている、また、正規労働者と非正規雇用労働者の賃金差について、欧州諸国に遜色ない水準を目指すという記載がございます。これにつきましては、こうした非正規雇用労働者の待遇改善という政策目的につきまして定量的に進捗を図っていくための一つの主張と位置付けたものでございますと理解してございます。
○福島みずほ君 安倍首相は、不合理な待遇差を認めないが我が国の労働慣行には十分に留意したと十二月二十日の働き方実現会議で述べています。首相が言うところの我が国の労働慣行とは何ですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 我が国の雇用慣行と一口に言いましても様々あるかと思いますけれども、例えば賃金におきましては、基本給において、職能給、職務給それから成果給、様々な賃金決定の方法が取られていることと承知してございます。こういった各賃金制度、待遇の制度に合わせまして、我が国に最も適した同一労働同一賃金の制度を設けていくというふうに理解しておるところでございます。
○福島みずほ君 その労働慣行を維持してきたことが格差を温存し、格差拡大という今の状況を生み出してきているのではないですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 総理の御発言の中では、そういった配慮をしつつも今回は法改正まで踏み込んでしっかりとやっていくということでございますので、こういったものも踏まえまして実現会議等で御議論いただいているものと承知してございます。
○福島みずほ君 ガイドラインでは、基本給、賞与、手当について正社員と同一であるかどうかを判断する物差しとして、経験、能力、業績への貢献、責任の範囲、程度が挙げられています。この物差しはガイドラインで新たに提起された物差しではなく、これまでも格差を合理的としてきた物差しではないんですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) ガイドライン案の中でお示ししているものにつきましては、ガイドライン案につきましては、それが合理か不合理かについての具体的な例を挙げて判断を示す資料ということで作ったものでございます。これまでもそういうものにつきましては我が国のいろいろな労務管理の中で賃金決定の要素となっておったということから、それにつきまして不合理となる場合にはどういうケースがあって、どういう場合は逆に許されるのかというものを示したものと承知しております。
○福島みずほ君 パートが安くて当たり前というのは、経験、能力、業績への貢献、責任の範囲、程度が低いとして、この物差しで低くされてきたわけです。この物差しでやるとしたら、結局格差を温存することになるわけじゃないですか。むしろ、格差を合理化することになってしまうんじゃないか。同一労働同一賃金と言う一方で格差を固定化させた労働慣行に留意するとしたら、現状維持ということではないんでしょうか。同一労働同一賃金ではなく、同一能力、同一業績、同一貢献を目指すということではないんですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) ガイドライン案の中におきましては、そういったいろいろな考慮要素の差につきまして、同じ場合は同じに支払い、違う場合にはその差に従って支払うという、まさに均等と均衡、両方のものを入れておるかと思います。したがいまして、不合理な格差を固定するのではなくて不合理な格差を解消する方向に働くという趣旨でガイドラインを作っているというふうに考えておるところでございます。
○福島みずほ君 同じ仕事をしていても正社員とパートは貢献度が違うとか、あるいは例えば責任の範囲、程度が違うとか、あるいは全国転勤なのか地域限定なのか、いろんな理由付けて、まさに貢献とかいう理由によって差別されてきたんですよ。これを物差しとするんだったら変わらないじゃないですか。変わらないですよ、これを物差しとしたら。全然駄目だと思います。 パート法八条の要件、職務内容、雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるもの、労働契約法二十条の考慮要素、職務の内容、通常の労働者の人材活用の仕組みなどが既に法として施行されています。 この厚生労働委員会で、パート法八条、そして労働契約法は成立しているわけです。既に法として施行されているにもかかわらず、格差は残念ながら全く是正されていません。格差の合理性を測る物差しを変えるべきではないでしょうか。職務の内容を基本とすべきではないか。その職務の内容を測る、職務の内容ですよ、経験とか功績とか貢献とか程度とかいったらもう物差し一緒なんですから。一緒の物差しでやったらやっぱり一緒でしょう、差別と。今までパートと、労働契約法二十条があって、厚労省、基準示して、それと同じ物差しだったら変わらないじゃないですか。 職務の内容でこそやるべきだ。その職務の内容を測る基準はILO基準とすべきではないでしょうか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 十二月二十日に実現会議において政府の案を示させていただきましたガイドラインにつきましては、その後、実現会議におきまして、法律をどうするかという議論に現在議論が移っていると承知してございます。この中で現行法をどうしていくかとかも御議論されていると承知しておりまして、それの結論が出ました場合には、この職務評価もどういう形で参考にして入れていくのかということもございます。 ILOが平成二十年に発行いたしました中立的な職務評価という基準におきまして、四項目で考慮がされるという基準があるのは承知しておりますけれども、以前に本委員会でも御答弁させていただきましたとおり、職務評価には様々な手法がございますので、このILOの手法のみではないかと思いますが、職務評価というのは職務給で賃金が決められる場合におきましては非常に参考になる物差しだと考えてございますので、これについても、現在は厚生労働省におきましても普及についていろいろな事業をやっておりますが、今後とも普及啓発に努めてまいりたいと考えてございます。
○福島みずほ君 よく分かりません。何でILOの基準でやらないのかが分かりません。 パート法八条があって、労働契約法二十条があって、それぞれ考慮の要素があって、差別なくす、不合理な取扱い駄目だと言われてきて、全く差別は解消されていないんですよ。同じような物差しでやって、でも結局、挙証責任はさっき、それはケース・バイ・ケースですなんていったら何の役にも立たないですよ。裁判だって何の役にも立たないですよ。むしろ、差別を温存することになるんじゃないか。人材活用の仕組みは削除すべきではないですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 御指摘のように、現行の仕組みにおきましては、労働契約法の二十条とパート法の八条でございますけれども、職務の内容と人材活用の仕組みとその他の事情、この三要素で判断するということになってございます。これについても、実現会議の中でどういう法的な構成にしていくかというのも御議論をされているかと思いますので、この結論を待ちまして対応したいと考えてございます。
○福島みずほ君 人材活用の仕組みというので非正規雇用の人たち差別されてきたわけじゃないですか。だから、これは削除すべきですよ。 同一性の比較をする正社員がいない職場が増加しています。正社員がいない、その場合は誰と比較するんですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 現行のパート法の八条及び契約法の二十条におきましては、比較対象労働者につきましては、契約法の二十条の場合は有期労働者に対しまして無期雇用労働者、それからパート法の場合は短時間労働者に対しまして通常の労働者という形になってございます。これは特に職務等を指定してございませんので、その事業所内、企業内におけます無期雇用労働者、それからまた通常の労働者の一番近い方が対象になるものと承知しております。
○福島みずほ君 近い方と言うけど、全員がパートだったら誰と比較するのか、一番近い方っていないんですよ。それ、どうするんですか。 それから、派遣労働者は、なくす非正規の対象ではないんでしょうか。非正規をなくすという言葉があります。どういうことでしょうか。派遣法改悪では生涯派遣という枠組みをつくり、ガイドラインでも触れられておりません。派遣労働者は、まさに生涯派遣、貧困に固定するものです。じゃ、これは、非正規をなくすというと派遣労働者をなくすということなんですか。
○政府参考人(鈴木英二郎君) 今御指摘の非正規をなくすというのは、総理の御発言の中で、非正規という言葉を日本国内から一掃するというふうに申し上げたことかと思います。 これにつきましては、どの働き方を選択してもしっかりした処遇を受けられるようにして、人々が自分のライフスタイルに合わせて多様な働き方を自由に選択できるようにするという趣旨と理解してございまして、派遣労働者という雇用形態自体をなくすものとは承知してございません。
○福島みずほ君 意味が分からない。派遣の人たちをつくり続けて非正規をなくすという言葉だけなくしても、非正規というだけで差別されることを禁止するとか、非正規差別は禁止するとしていただきたいというふうに思います。 長時間労働の規制とうたいながら、百時間、八十時間、あり得ないですよ。月百時間なんてやめてください。百時間未満だって同じようなものじゃないですか。そして、自動車運転、建設業やIT、繁忙期でも過労死していい業種があるわけではない。これは見直していただきたい。そして、同一価値労働同一賃金、これでは今までと物差しが一緒で変わらない。そのことを申し上げ、私の質問を終わります。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 今日は、ハーボニーについてしっかり議論をさせていただきます。質問数が多いですから、済みませんけれども、端的にお答えをいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 このハーボニーの配合薬の偽造品流通、医療界に激震が走りましたよ。あり得ないじゃないですか。私たちがどんなに診療して、そして処方して、患者様方がそれを飲んでいただいて治療を行う、その中で、何ともらった薬が偽物だったなんということは。これは私は、本当に今後二度と起こしてはならないことだと思いますし、塩崎大臣に当たりましては、昨年の伊勢志摩サミットでも、これは国際保健対策に文言が入ったばかりじゃないですか。医薬品の偽造は患者の安全や研究開発の投資に悪影響を与えることだと認識すべきだと、こういうコンセンサスを取ったばかりにもかかわらず、これが日本で起こってしまった。もうこれは恥ずべきことだと私は思っておりますので議論をさせていただきたいんですが、どこまで解明が進んでいるのか、局長、お願い申し上げます。
○政府参考人(武田俊彦君) 今御指摘の案件でございますけれども、厚生労働省といたしましては、製造販売元であるギリアド・サイエンシズからの報告を受けて、直ちに奈良県、東京都、大阪府に立入調査を依頼し、偽造品の流通ルートの解明を努めてまいりました。 この調査の結果、流通ルートにつきましてはほぼ確定をしておりまして、東京都内の特定の卸売販売業者が医薬品医療機器法に基づく販売業の許可を有していない個人から購入したこと、それが東京都や大阪府の複数の卸売販売業者を経由して奈良県の関西メディコまで流通したこと、こういったことが明らかになっております。 また、流通ルートの解明の過程で偽造品の確保を行いまして、更なる偽造品の流通はないと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 皆様方にもお配りをしておりますけれども、資料一のこういうルートで偽造品は患者様の手に渡ってしまった。でも、本来であれば、この資料二のような一般的な流通経路を取らなきゃいけなかったわけですよね。 これの経緯を様々厚労省も調べていただいたようなんですけれども、取った対策を教えてください。その対策というのはこれで完了したものなのかどうなのかもお教えいただけますか。
○政府参考人(武田俊彦君) このC型肝炎治療薬ハーボニー配合錠の偽造品が発見されたことを受けまして、私どもから通知を出させていただいております。厚生労働省から医療機関や薬局等に対して注意喚起を行うとともに、奈良県の関西メディコで発見された偽造品の確保、流通ルートを調査した東京都で発見された偽造品の確保などを行ったところでございます。その結果、先ほど申し上げましたような現時点での状況確認が行われております。 さらに、奈良県等でも関西メディコから過去にハーボニー配合錠を受け取った患者の健康状態等を調査し、偽造品を服用した患者がいないことも確認をしてございます。 その上で、全国の薬局や医薬品の販売業者に対し、医薬品を譲り受ける際には譲渡人に身分証明書等の提示を求めて本人確認を行うこと、譲り受ける医薬品が本来の容器包装等に収められているかどうか管理薬剤師がその状態を確認することなどを求める通知を発出するとともに、都道府県に対し、これらの点について監視指導を徹底することなどを求めたところでございます。 既に明らかになっている事実関係に基づきまして現行制度下で必要な対応については以上のように行ってきたと考えてございますけれども、今後とも都道府県等と連携しながらしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 大臣、お願い申し上げます。これで万全ではないですよね。所信でもしっかりとこのハーボニーのことについては触れていただいていました。なので、三番、四番併せて教えていただけますか。 報道になされているように、この現金問屋というものが既に存在したことが分かっております。ある駅の駅前には医薬品高価買取りというような看板まで出ている。こういう既成事実でしたり、多くのそのような卸問屋のところにも、買いませんかというふうな怪しい電話がたくさん出回っていたということももう分かっているではないですか。 だから、打つ手はたくさんあったにもかかわらず、それが通報もされずここまでほったらかしになっていたということは、やはりこれ大変重く受け止めるべきだと思うんですけれども、三番、四番併せまして、この報道をどう受け止め、この対策で十分なのかどうなのかということにつきましても、済みませんけれども、御意見いただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 正直、私も最初びっくりしました、この事件は。 今回の事案は、医療用の医薬品の偽造品が国内で流通をして、最終的には薬局から患者まで行ってしまったと、そういう事件でありました。患者が服用することはなかったので、そうといえども医薬品に対する国民の信頼を損ないかねない重大な事案だということで、特に高額な医薬品でみんなが信頼をしていたものの偽造品と、こういうことであります。 厚労省としては、奈良県など関係する都道府県等と連携をしながら迅速に偽造品流通ルートの調査等を行った上で、全国の薬局、医薬品の卸売業者に対する指導の徹底を行うなど、当面の対策は、必要な措置はとってきたというふうに思いますが、残された問題があります。 今後、例えば卸売販売業者に対して事前に取引相手の適格性を確認をすることを義務付けるなど、制度的な対応も含めた検討をしっかり行わなければ、こういうようなことが擦り抜けていってしまうということがあり得ると思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。それを一つ一つ確認をさせてください。 先ほどもございました。卸売販売業を行うためには知事の許可だけでよろしいですよね。本当にそれだけで十分だとお考えでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 卸売販売業に関しましては、医薬品医療機器法等において、面積や衛生環境など都道府県知事が許可を行う際の営業所の構造設備に関する基準を定めているほかに、営業所の管理を行う際に、営業所ごとに薬剤師を置いて適切に医薬品を管理させるということを求めているわけでありますが、一方で、国際的にも偽造品の流通というのは大問題になっています。 我が国を含めた各国の薬事規制当局間で査察情報の共有等を行う医薬品査察協定及び医薬品査察協同スキームにおいて、卸売販売業者等における医薬品管理の方法等について、GDP、グッド・ディストリビューション・プラクティスというんですかね、医薬品の流通に関する基準、このガイドラインが策定をされて、購入に先立って取引相手の適切な適格性評価を行うということなどが定められておるわけであります。 偽造品流通の再発防止を徹底するために、こうした国際的な動向も踏まえながら、制度的な対応も含めて検討を行ってまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今や世界では約八兆円というふうに言われている偽造品でございます。いわゆる日本の薬剤の流通費に匹敵するようなものでございまして、年々薬価が高くなってくるとそれだけ偽造品が出てくるという悪循環が起こってきております。 ところで、その卸売販売業なんですけれども、全国で何か所あるのか。そして、立入検査を行っていただいているのか。それの立入検査を行った結果、何件、どのような違反が見付かっているのか。局長、端的に、済みません、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(武田俊彦君) まず、営業所の数でございますけれども、医薬品の卸売販売業者の許可件数は、平成二十七年度衛生行政報告例によりますと、平成二十八年三月末日現在で一万三千九百十四件というふうになってございます。 この卸売販売業者の営業所への立入検査でございますけれども、都道府県等は通常、卸売販売業者に対して、初めて卸売販売業の許可を与えるとき、また六年ごとの許可更新の際に立入検査を行っていると承知をしております。 このように時期を定めて行う立入検査のほか、都道府県等は、監視指導業務といたしまして、卸売販売業者が医薬品医療機器法の遵守事項を遵守しているか確認するための随時の立入検査、それから、法令違反がうかがわれるなどの場合、緊急性が高い場合の立入検査、こういった形で立入検査を行っていると承知をしております。 さらに、御質問で、今、違反件数についても御質問ございました。平成二十七年度に監視指導の観点から行った立入検査の件数でございますけれども、平成二十七年度衛生行政報告例によりますと、延べ四千六百九十四施設に対して立入検査を行ってございます。この結果、延べ四百七十件の違反を発見しておりまして、そのうち最も多い違反は卸売販売業者の管理者に関するものであり、百七十一件であったというふうに認識をしてございます。 具体的には、営業所の管理者が存在しない、無許可でほかの営業所も管理をしているなどの問題があったということでございます。そのほか、構造設備の不備や医薬品の適正管理のための手順書の不備、未作成等の違反が主なものとなってございます。 以上でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 こうやって立入検査していただいて、問題意識はもう既に持っていただいていますですよね。にもかかわらず、それから先に進めていかなかった、また制度としても充実していかなかった。 九番目に質問立てておりますけれども、薬剤師であれば誰でもその管理者になることができる。じゃ、その管理者になっている者にも私何人か尋ねましたけれども、もうほとんど行っていないんですね。名義貸しというような状況が横行しているということも分かってまいりました。やはりその名義貸しということで、全くどういう管理になるのか、どういう薬剤を扱っているのか分からないというような無責任なことがあってはなりませんので、名義貸しをするというよりも、しっかりとその認定制度などを設けて責任を持って管理をしていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 医薬品医療機器法において、営業所の管理者に医薬品やその他の物品の管理を行うことなどが義務付けられております。その義務を果たすことができないいわゆる名義貸しは、これは当然違法になるわけでありまして、管理者による医薬品の適正な管理というのは卸売販売業者として最低限求められるものでありますけれども、一方で、その取組レベルに差が生じているという課題もあるわけであります。 これについて、例えば、国内の主要な卸売販売業者の団体であります一般社団法人医薬品卸売業連合会、ここでは、医薬品の供給と品質管理に関する実践規範、JGSPというのを作成して、業界として社会からの信頼獲得のための取組を自ら行っております。 厚労省としては、こういうような業界の自主的な取組は促しつつも、許可を受けた全ての卸売販売業者において医薬品が適切に管理されるように、今後、制度的な対応として何をするのかを含めて検討をしなければならないというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 その制度面ですけれども、無許可業者から買取りを禁じるという規定はないんですよね。局長、お願い申し上げます。
○政府参考人(武田俊彦君) 医薬品医療機器法におきましては、医薬品の購入に関して、御指摘のような無許可業者からの買取りを禁じる規定そのものはございませんけれども、同法施行規則において、品名、数量、購入した年月日、譲渡人の氏名等を書面に記載することが義務として定められております。なお、医薬品を業として販売するためには販売業等の許可が必要でございますので、無許可業者が仮に医薬品を業として販売するということになりますと、それ自体、医薬品医療機器法により禁じられている行為ということになるものと承知をしております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今、局長おっしゃっていただきましたように、確認するのは名前なんですよね。これで本当に完全にこのような事件というものが防げるのかどうなのか、しっかり私はもう一回議論をしていただきたいと思っております。 今ある現行制度の中でやるべきことはやった、それは分かります。しかし、これからますます高額化していく医薬品において、その今ターゲットになっているのが抗がん剤、そして抗菌剤のようなものでございます。ですから、これでよしとせずに、しっかりと審議会などを開きまして、規制強化の方向で検討を進めていただきたいと思いますけれども、大臣、御決意のほどお願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 患者に安全な医薬品をしっかりと提供していくというために、薬局とかあるいは卸売販売業者、これが適切な流通経路を経た医薬品を購入するということが重要であるわけでありまして、この薬品の管理者、薬局の管理者に対しては、仕入れた医薬品の管理状況等について疑念がある場合には、卸売販売業者による仕入れの経緯等を確認するなどの対応を確実に求めていく必要がございます。 あわせて、卸売販売業者に対しても、事前に取引相手の適格性を調査をするという先ほど申し上げた点などによって適切に医薬品の流通を管理するということを求める規制としていくことが、安全、安心な医薬品供給のために必要であると考えておりまして、医薬品が製造されてから患者に渡るまで一貫した安全な流通が確保されるように、規制強化の検討も含めて、今回の事案をよくおさらいしながら全力を挙げて新たな体制をしっかりつくっていかなきゃいけないというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 大臣、御検討いただけますよね。制度改革も併せてということでよろしゅうございますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 制度改正については先ほど制度的な対応を含めてと申し上げたとおりでありまして、これは、二度とこういうことが起きないようにするためには当然制度の改変が必要だというふうに私も思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 今回、そのお薬の中がビタミン剤であったり若しくは別のお薬だったという、善意に基づいてと言ったら変ですけれども、幸いだと思っていただかなきゃいけないと思っております。これがもしもということがあれば、世界中で起こっているように、身体被害を訴える方々が出てきた場合には、やはり穴を絶対に空けてはならないという大きな反省を私どももしなければならないなと思って、私も今日は議論をさせていただきました。 次に、ちょっと時間を押しておりますので移らせていただきたいんですけれども、超過勤務の問題でございます。 厚生労働省における平成二十七年一人当たりの超過勤務時間というものは何時間だというふうに統計出ていますか、お願いします。
○政府参考人(宮川晃君) 厚生労働省全体における平成二十七年の職員一人当たりの年平均の総超過勤務時間数は、平成二十八年国家公務員給与等実態調査によれば百五十九・〇時間であり、このうち本省は三百四十三・四時間、本省以外は百三十・五時間となっております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 この数字が本当なんでしょうか。大臣、この数字を見て、あれっと思われませんか。私もよく厚労省に時間、問合せをさせていただきますし、いろんな省庁を回っていらっしゃる医系議員の皆様方、話を聞いても、もう厚労省は大変なんだよねということばかり、その言葉しか出ないんですけど、年に三百四十三時間、この数字が本当に正確なものなのかどうなのか、私は疑問に思っております。 これでいくと、その次に資料を付けておりますけれども、これは霞が関の働き方改革を何とか行っていただきたいという女性有志の官僚の皆様方が作られたペーパーでございます。本当に女性が子供を産みながら働ける環境というものはこの霞が関にないではないか、だからこそ、どうか私ども議員にも協力していただきたいと。質問を投げるのはなるべく早く、そして、しっかりと自分たちもその中で働き方改革も行ってもらいたいという要望の下、私はこれは個人的にも話を聞かせていただいたところでございました。それからしてみても、本庁のこの超過勤務の時間であれば、民間と比較してどうですかという話になってもしまいますよね。 大臣、ちょっとこのまず表を見て、大臣は毎日毎日一緒にいらっしゃるはずです。本当にこの数字というものが正確なものなのか、私はもっとこれ、一桁違ってもいいのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私の周りは大体この国会回りの仕事をしている人が多いものですから、夜中に通告が来たり大変なことになっているというのをしばしば経験をして、私の宿舎にもファクスが明け方三時とか四時とかにブーンと入ってくる。こういうことでは、やっぱりブラックな職場だなあということをつくづく感じながら仕事をさせていただいている毎日でございます。 この数字は数字でありますから、これはこれでこういうことなんだということでいくんだろうと思いますが、いずれにしても、これからテレワークも私たち厚生労働省は霞が関一位を目指して頑張ろうということでもございますし、例えば子育てについても、私どもとして、男性の育児休業取得、これを二九・九%、二十七年度の取得率が前年度の二・五倍になりましたし、また、テレワークの実績も、さっき申し上げたとおり、今一位を目指して頑張っていますが、本年一月末までに四千八百五人日ということで、前年度の十倍ということで、ワーク・ライフ・バランスをよく考えた働き方をやってもらわなきゃいけないと思っておりますし、何よりも、去年の十二月にはイクボス宣言というのを閣僚の中で初めて私は若手の職員からの提言を受けて省内でやらせていただいて、幹部の職員も一緒にイクボス宣言をしておるところでありますので、これから、これに始まっていろいろな働き方改革を更にやっていかなきゃいけないというふうに思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 でも、まず、ちゃんとした数字を出しませんかということです。普通の企業でしたら残業手当が付くから、一生懸命みんな付けますよ。でも、皆様方の場合は違います。だけれども、これで過重労働になっているんだということが事実としてあるのであれば、それは間違っていませんかということです。 私も、皆様方、これで通常国会終わりましたらいよいよ健診の時期に入ってまいります。私も以前、各省庁、いろんな省庁の健診に行ったことがあります。そうしましたら、そこで必ず皆さんおっしゃるんですよね。寝ていませんとか、もうくたくたですとか、こういう。本当にもう皆様方の健康なくしてやはり、シンクタンクじゃないですか、日本の、そこが守られずしてどうして私どもいい議論ができるのかと思うんですね。しっかりと、まずは、労働を守る厚生労働省なのであれば、自ら襟を正し、これから、あの不夜城のようにこうこうと何時になっても厚労省の電気がついているようなことは私はやめていただきたいと思うんですね。ですから、働き方改革というものを打ち出すのであれば、まずしっかり国家公務員も守る、働き方改革とはいかなるものかというのを議論していただきたいと思います。じゃないと、労基署のようなところに訴えることもできないんです。 実際に、おととい記事が出たんですけれども、福島県や福島県内の市町の公務員の皆様方の中で自殺が多発してしまったということがございます。やはり、公務員であったらそういうことだって仕方がないよねって思ってはならないと思います。私どもが一緒に働く仲間として、しっかりと国家公務員の皆様方の健康を守るということをまず第一に考えていただかなければ、本当に残業面談していただいていますかということも私は気になります。そこでリスクがあるのであれば、しっかりと産業医がどこかで止めていかなければならない。 こういう仕組みがもし厚労省の中であやふやになっているんであったら、大臣、しっかりとこれから司令塔となってもう一度省庁内見直していただきたいという、そういう思いで質問をさせていただいていますけれども、御感想でも結構です。お願い申し上げます。
○国務大臣(塩崎恭久君) もちろん、我々として、ブラックな職場から、やはり厚生労働省として働き方の模範となるようにしなきゃいけないということで様々やってきておりますけれども、そしてまた、健康ということで面談もしっかりとやりながら進めておりますが、それはそれとして、しっかり私どもとしても、特に政務三役が率先して旗を振ってやらなければいけないというふうに思っています。 一方で、先ほど申し上げたとおり、この国会対応というのは、大体夜中電気ついているのは国会対応をやっている職員が残っているわけで、要旨対応なんというのがあるともう物すごく幅を持って想定問答を用意しないといけないということになりますので、私も野党のときに何となくそういうこともやったかも分からぬなと少し反省しながら、これから働き方改革は共に与野党関係なくやるわけですから、是非詳細な質問を出していただいて、いい議論ができるようにしていただくと不夜城が消えるんじゃないかというふうに、電気が消えるんだろうというふうに思いますので、是非皆様方の御協力をお願い申し上げたいと思いますし、また、プレミアムフライデーということもございまして、是非また皆様方にも御一緒に考えていただきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 以上で終わらせていただきますけれども、参議院の改革の協議会というものが始まりましたので、そういうところでも問題提起をいたしますけれども、衆議院の方でもお願い申し上げます。 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(羽生田俊君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時散会