決算委員会 第10号
- 発言数
- 242 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/06/05
会議録
○委員長(岡田広君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二日までに、小池晃君、新妻秀規君、古川俊治君及び西田昌司君が委員を辞任され、その補欠として高瀬弘美さん、朝日健太郎君、山田宏君及び仁比聡平君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 平成二十七年度決算外二件を議題とし、本日は締めくくり総括質疑を行います。 まず、私が決算委員長として内閣総理大臣に総括的な質問を行います。 第二次安倍内閣発足後の我が国経済は、アベノミクスの取組もあり、雇用・所得環境が改善し、景気は緩やかな回復基調が続いております。しかし、一方で、景気回復の実感については大都市圏と地方では大きな違いがあります。地方の景気回復はまだまだであり、地方に景況感の良さを広げていくためには、生まれ始めた好循環を腰折れさせることのないよう様々な施策を着実に実施し、経済成長の流れを全国津々浦々まで波及させていくことが重要であると考えますが、今後取り組むべき方策について総理のお考えを伺います。 また、少子高齢化が進展する中で、社会保障の安定的な財源確保は急務です。経済の好循環で生み出された成長の果実を社会保障分野に分配し、地域包括ケアシステムを始めとした諸課題にスピード感を持って対応していかなければならないと考えますが、総理の御認識と御決意をお伺いをいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政権交代後、極めて短い期間でデフレではないという状況をつくり出す中で、名目GDPは九・四%、四十六兆円、実質GDPは五・八%、二十九兆円増加し、過去最高の水準となりました。御指摘の地方経済においても、有効求人倍率は史上初めて四十七全ての都道府県で一倍を超え、日銀の短観におきましても業況判断DIは全九地域で全て改善するなど、明るい動きが見られます。 今後、国と地方が一体となって成長と分配の好循環を加速させるためには、人材への投資による生産性向上が重要と考えます。これを成長戦略の中心に据え、骨太の方針を策定する考えであります。 また、地方創生を一層加速することを目指し、地方公共団体の意欲的な取組に対して、情報面、人材面、財政面から引き続き積極的に支援していく考えであります。 社会保障に関しては、医療や介護などの給付と負担の在り方について不断の見直しを行いつつ、充実を図ってきました。具体的には、安定財源を確保して、保育、介護の受皿整備や年金の受給資格期間の短縮などを実施することとしたほか、保育士、介護人材等の処遇改善について、アベノミクスの果実も含めて財源を確保し、優先して実施することといたしました。 地域包括ケアシステムについては、今国会において成立した地域包括ケア強化法を着実に施行し、誰もが住み慣れた地域で適切な医療、介護を受けられるようにしてまいります。 こうした施策を通じ、社会保障制度を持続可能なものとし、次世代に引き渡していくという安倍内閣の重要な責務を果たしていきたいと考えております。
○委員長(岡田広君) 次に、災害対策についてお尋ねをいたします。 東日本大震災から六年が経過する中、集中復興期間が終了し、復興は新たな段階を迎えております。復旧復興事業はおおむね着実に進んでおりますが、今もなお不自由な生活を余儀なくされている被災者の方々が一日でも早く安心した生活が送れるように取り組んでいかなければなりません。 今般の決算審査においても、復旧工事等をめぐる入札談合が繰り返し行われている事態が取り上げられたほか、復興予算が十分に活用されていないこと等も明らかとなりました。 復興事業の今後の取組課題について総理のお考えを伺うとともに、さらに、東日本大震災後も数多くの災害が発生しており、ここ数年でも、関東・東北豪雨を始めとし、豪雨、火山噴火等の災害、昨年四月には熊本地震が発生しております。今後も首都直下地震や南海トラフ地震の発生が懸念されており、大規模自然災害等の様々な危険を直視して防災・減災対策に万全を期していくことは喫緊の課題であります。 国民が安全、安心に暮らすためにも、政府が将来の大規模災害に備え国土強靱化のためにしっかりと取り組むことは地方の活性化や地方創生にもつながるものと考えますが、今後の方策についても併せてお尋ねをいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東日本大震災からの復興は、政権発足以来、安倍政権の最重要課題であります。これまでの取組の結果、地震・津波被災地域については、生活インフラの復旧はほぼ終了するなど、復興は着実に進展をしております。 福島においては、この春には帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除されました。これからが原子力事故災害からの本格的な復興再生のスタートであります。 帰還困難区域についても、先般成立した改正福島復興特措法に基づき、復興拠点を設け、ふるさとに戻って住めるようにすることを目指してまいります。ただ、復興は道半ばであり、いまだ多くの方々が大変困難に直面をしており、一日たりとも停滞は許されないと考えています。 そのような中、復興事業において談合が発生していることは誠に遺憾であります。また、復興予算についても、用地取得や地元調整等のため繰越しや不用が発生しています。今後とも、綱紀粛正と適切な執行に努めてまいります。 東北の復興なくして日本の再生なし、この基本方針の下、今後も現場主義を徹底し、被災地の皆様の心に寄り添いながら、なりわいの再生、住まいの復興、心のケア等、東北の復興に全力を尽くしていく考えであります。 また、昨年も熊本地震や台風被害などの多数の災害が発生し、首都直下地震や南海トラフ地震の発生が懸念される中、国土強靱化は我が国にとって焦眉の急であります。現在策定作業を進めているアクションプラン二〇一七では、熊本地震の点検結果を踏まえ、省庁の耐震化やプッシュ型支援など、ハードとソフトを適切に組み合わせて国土強靱化を強力に進めていくこととしております。 また、国土強靱化は、安心、安全な社会を実現するのみならず、地域の豊かさを維持向上させるものであり、地方創生と連携して今後も一層強力に推進してまいります。
○委員長(岡田広君) TPP等の今後の方針及び農業のグローバル化に向けた方策についてお伺いいたします。 先月二十一日、ベトナム・ハノイにおいて開催されたTPPの閣僚会合では、アメリカを除く十一か国で発効へ向けた検討を進めることで合意されました。さらに、先月二十七日、イタリアで開催されたG7サミットの首脳宣言においても、自由貿易をめぐり、開かれた市場を堅持し、保護主義と闘うとの考え方が明記されました。 アメリカがTPPから離脱する方針はいまだ変わらないとのことでありますが、粘り強く参加を促すことが重要です。また、我が国とEUとのEPA協定についても協議が進められておりますが、EUとの交渉においても、我が国の農林水産業への影響を踏まえて粘り強く交渉する必要があります。TPP及びEUとのEPAを始めとする経済連携に対する安倍内閣の今後の方針についてお伺いをいたします。 また、これら経済連携協定の動向にかかわらず、我が国農業のグローバル化を図っていくべきと考えます。我が国の高品質な農産物、食品の輸出を促進することにより、農家の所得を向上させ、地域活性化につなげていくことが重要です。農業のグローバル化に向けた安倍総理の御決意をお伺いをいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国は、G7の首脳宣言も踏まえ、自由貿易の旗手として、自由で公正な市場を引き続きアジア太平洋地域を始め世界に広げていく考えであります。 TPPの成果を生かせるかどうかは自由貿易体制の将来を左右する分水嶺となります。TPP閣僚会合では、十一か国が結束を維持しつつ、TPPの早期実現を図るという共通の意思を示すことができました。 TPPの早期発効に向けた本格的な検討が、来月、我が国が主催する高級事務レベル会合で始まります。各国と緊密に連携し、スピード感を持って十一月のAPEC首脳会合に向けて議論を前進させたいと考えています。 また、TPPを推進する意図について引き続き米国に説明を行っていくなど、我が国として十一か国と米国との橋渡し役を担っていく考えであります。 日EU・EPAは、先月の日EU首脳会談において、できる限り早期の大枠合意に向け、今後必要な政治的指導力を発揮していくことを確認しました。これを踏まえ、引き続き最大限の努力を傾注していく考えであります。 安倍政権では、農業を成長産業化させるため、農政全般にわたる抜本的な農政改革に取り組んでまいりました。特に、我が国の高品質な農林水産物や食品の輸出を促進するため、需要の掘り起こしに向けたプロモーション、輸出基地、輸出対応型施設の整備、輸出先の輸入規制緩和、撤廃に向けた働きかけ等の多様な取組を進めています。その結果、生産農業所得は過去十一年で最高水準となり、輸出も七千五百億円を超えました。引き続き、農政改革を強力に進め、グローバル化の中でも所得を確保でき、地域の活力向上にも資する強い農業の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
○委員長(岡田広君) 最後に、世界に誇れる新国立公文書館の建設に向けた考え方をお伺いいたします。 本年四月に、衆議院の議院運営委員会に設置された小委員会において、憲政記念館敷地を含む国会前庭を使用することを認める決定がなされており、政府に対しても平成二十九年度中を目途に基本計画を策定することが求められました。 我が国の国立公文書館は、お配りしている資料のとおり、国の重要歴史公文書を展示、学習する機能が諸外国に比べて著しく劣っております。国会周辺に整備する立地の利点も生かしつつ、多くの国民が国の記録が記された貴重な文書を通じて我が国の歴史に対する関心や理解を深める機会にするとともに、世界に誇れる機能を備えた公文書館にすべきだと考えます。 今般の決算委員会の質疑の中でも、森友学園への国有地売却に係る公文書の取扱いをめぐる問題が多く取り上げられました。政府におかれましては、公文書の作成、管理について、より適切に行うことを国有財産の管理について調査する決算委員会の委員長として要望して、質問を終わりたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新たな国立公文書館については、本年四月、超党派の議員連盟からも御要請をいただき、その後、衆議院の議院運営委員会において建設地を国会前庭に御決定いただいたところであります。 政府としては、引き続き、立法府の御賛同をいただきながら、世代を超えて多くの国民が我が国の歴史に対する関心や理解を深められるような充実した展示機能等を有する新たな国立公文書館の建設に向けた取組をしっかりと進めてまいりたいと思います。 公文書管理制度については、故岩上二郎参議院議員の御尽力により昭和六十二年に公文書館法が制定され、平成二十一年、公文書管理法の制定に至るまで長年を掛けて整えられてきました。過去から現在、そして未来へと国の歴史や文化を引き継いでいく貴重なインフラであると考えています。新たな国立公文書館の建設と相まって、我が国の歩みをたどれる重要な公文書館を後世に残していくための土台を整えるべく、各行政機関における公文書管理の質を高めるための取組を進めてまいりたいと考えております。
○委員長(岡田広君) 以上で私の質疑を終わります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山田宏君 自由民主党の山田宏でございます。 本日は、自民党・こころ、会派の同僚の皆様の御理解をいただき、本日も我が国の尊厳と国益をしっかり守っていくという立場で御質問させていただきたいと思います。 まずは、加計学園、午前中の衆議院でもいろいろ質問ありました。野党、民進党、共産党、ほとんど全部、この問題に時間を使っておりました。この加計学園、前文科事務次官の前川氏が、内閣府に押し付けられた、また、行政をゆがめられた、こういった発言をされて、そしていろいろ紛糾しているわけでありますけれども、まずは、無理やり判断を押し付けられたり、また、強制的な力で文科省が組織としての判断をゆがめられたりした事実があるのか、文科大臣にお聞きします。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 文部科学省としては、獣医師の需給の観点から、一貫して、内閣府に対し関係省庁と調整をいただきたい旨述べてきたところであります。それを踏まえて追加規制改革事項が取りまとめられたものと承知をしており、政策がゆがめられたとの事実はないと承知をしております。
○山田宏君 そうなんですよ。私も杉並区の区長をやりましたけれども、いろんな声はあるんです。しかし、最後はきちっと行政のプロセスに従って多くの関係者が最終決定に至ると、これが行政のプロセスですから、今文科大臣のおっしゃられたこと、そのとおりやってこられたと私は拝察をいたします。 これは、獣医学部の設置というのは、一校に限るという獣医師会からの強い要望を受けて、平成二十八年十二月二十二日に、文科大臣、農水大臣、そして地方創生担当大臣の三大臣によって決定をされたものであります。ここが最終決定。ですから、こういった中で前川氏もこの決定に関わってきたんですね。関わってきたんですよ。ところが、今回の文科省の天下り問題で、いろんな問題を隠蔽した責任者として引責辞任をされて、その後こういった発言をされているというのは全くひきょうだと、こう思っております。やはり、事務次官であれば、組織の中できちっと自分の役割を果たしてしかるべきでありまして、私は、そういった点でも非常に憤慨をしております。 この問題、実は、我が党の山本順三参議院議員、愛媛県選出、今治市選出、山本参議院議員がお話しになっていましたけれども、昭和五十八年から今治市はずっと学園都市をつくろうという構想を持ってきて、もう念願、悲願なんですよ、この獣医学部は。 また、加戸知事も、総理も午前中お答えになっておられましたけど、新聞紙上、愛媛県の知事を務めて、非常に名知事でありました、加戸知事もこのように言っていますね。 事の本質は、四国や愛媛県が必死に感染症対策をする中でいかに獣医師が足らないかだと、こうお話しになりながら、前川氏は自分の部下だった、有能で度胸もあった、行政の在り方がゆがめられたと言っているが、その前に獣医師不足を解決できていない文科省の態度を反省すべきだと思う、後輩なのに悲しいと、こう言っているわけです。愛媛に獣医学部をつくってくれるのならばどこでもいい、ただ、今日まで粘り強くやろうと努力してきたのは加計学園なんです。もうずっとそうなんです。その上で、もし安倍総理が加計学園の理事長と友人だからと言っていたとすれば、十年、五年前にこんな獣医学部はできていたかもしれない、こう言っているわけです。 私は、こういった加戸知事、そしてまた山本順三参議院議員のお話を聞きながら、これは愛媛県のみならず四国の悲願なんですよ。やっと獣医学部ができると。本当に、ここまで抵抗勢力すごかったんです。その抵抗をしてきたのが、いろんなことでこの文書について、これは真実だと言ってきた前代議士、この人は獣医師会の顧問、また、民進党で代議士で今一生懸命この問題を追及している人は、自分のお父さんもお兄さんも獣医師で、そして百万円の献金ももらっている、こういう人たちがこの安倍総理の問題の追及の急先鋒ですから、まさに抵抗勢力そのものであります。 私は、そういった意味で、杉並区長を務めながらいろいろ改革をやりましたけど、いろいろ言ってこられましたよ。しかし、ここは乾坤一擲、国民のため、地域のために穴を空けてきた総理こそやっぱりいい仕事をされたと、こう思っています。これからこんな雑音に紛らわされず、どんどんやっていただきたいと思いますけれども、総理の決意をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、岩盤規制というのはそう簡単には突破できない規制だから岩盤規制と言われるわけでありまして、省庁に理を説いてお話をすれば分かりましたということにはならない。そこには既得権益があって、それに関わる人々がいて、そして省益もそこにあるという中で、それを突破しなければいけない中において、例えばこの獣医師の問題は、ずっと長い間、産業獣医師、公務員獣医師が足りないと言われてきた、午前中の議論においても、それは野党の方も認めておられました。 そこで、例えば鳥インフルエンザあるいは口蹄疫の問題があっという間に動物から動物に広がっていく、そして動物から人にも広がっていく、これに対処するためにはしっかりとした拠点がなければいけませんし、産業獣医師あるいは公務員獣医師にも頑張ってもらわなければならない。しかも、産業獣医師は近年十年間で五割もニーズが増えているのは事実であります。ライフサイエンスを進めていく観点からも、今回は特区においてそれを扱っていくということが認められたわけでございます。 そして、四国にはまさに全くそれがなかったわけでありまして、鳥インフルエンザ等が起こったときに、まずどこにどういう分布があるか、養鶏場の分布があるかからこれを始めなければいけない場合もあるわけでありまして、そうした知見をしっかりと持つ拠点が必要であるというのは、これは当然理解できるんだろうと、こう思うわけであります。 そもそも、これは私の言わば考え方を反映することは、全体、特区を進めていくということはありますが、個別の選定について私の影響力を行使する余地は全くないわけでございまして、それは特区諮問会議で議論をします。特区諮問会議の先生方も実は大変怒っておられまして、こうしたことを言われることは恐らく大変不愉快なんだろうと思います。 民間議員の皆さんは、正々堂々たる一点の曇りもない議論をしてきた、私の、言わば総理大臣の意向で決められたかのごとく言われるのはふんまんやる方ないと明言をしてきておられるわけでございまして、岩盤規制改革には摩擦は付き物であって、既得権者は必死に抵抗するが、改革のスピードが鈍ることがないよう更なる改革を果敢に断行していきたいと決意を皆さんが述べておられたわけでございまして、そのこともはっきりと申し上げておきたいし、我々も、これからまさに成長戦略を進めていく上において柱の一つでありますので、果敢に挑んでいきたいと、このように考えております。
○山田宏君 この国会、森友問題、加計学園と、もりだとかかけだとか、私も麺類好きだけど、やっぱりこれでもうずっとやっているというのは国民はうんざりなんですよ。今、北鮮の問題、また中国の問題、本当に日本を取り巻く問題は多くて、国民は怒っていますよ、こんな質問ばかりして。 そこで、私からは決算書に基づいて領土の保全等についての御質問をさせていただきたいと思います。 まず、北朝鮮だけでなく、実は我々、北朝鮮の方に目を向けているけれども、東シナ海でも毎日のように中国の公船が入ってきていますね、尖閣諸島に。それだけじゃありません。平成二十四年、二〇一二年から、九月十一日から、魚釣島の天気予報まで毎日やっているんです。 ちょっと出してください。(資料提示)これですね、中国の中央気象台、これが毎日のように魚釣島の天気予報、人の領土の天気予報をやっているわけです。こういったことをやりながら、じゃ、我が国はとなると、天気予報は石垣、八重山地方で一括して、一千七百キロも離れている尖閣諸島は、漁船も通る、船の航路にもなっているのに、我が国の領土でありながら、天気予報すらやっていないと。こういったことについて、実は石垣市議会が今年の三月十七日に、気象情報に尖閣諸島を含めることを求める意見書というのを採決しています。石垣地方もすごい危機感を持っているわけです。いろいろこの問題については我が党の議員がこれまでずっと取り組んでいるところでございますけど、やはり、もう中国もここまでやっているわけですから、我が国の領土というならば、少なくとも天気予報ぐらいはやってもらわないと。 そこで、気象庁にまずお聞きしたいと思うんですけれども、これ、NHKでやる前に、気象庁、国の役所でもやってないんですよ。国の役所でも尖閣地方の天気予報は出していない。国の役所ぐらいは出すべきだとは思うんだけれども、技術的に尖閣諸島の天気予報というのは出せるんですか、出せないんですか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。 気象庁では、静止気象衛星、気象レーダー、アメダス等の観測網によりまして我が国全土の気象状況を把握し、我が国全土にわたる天気予報を実施しているところであります。 気象庁の発表する天気予報でございますが、天気、気温、風など、一定の広がりを有する気象の地域的な特性を踏まえまして、日本全国を百四十二に分割した区域を対象としておりまして、今の尖閣諸島につきましては、現在、石垣島地方に含めて発表しているところでございます。 お尋ねのありました尖閣諸島を特出しして天気を予報することにつきましては、今申し上げましたとおり、気象庁は我が国全土の気象状況を把握しておりまして、技術的な観点からは可能でございます。
○山田宏君 そうでしょう。技術的に可能なんですよ。しかも、報道機関じゃない、気象庁は我が国の行政機関なんですよ。ですから、やっぱりまず行政機関から、どうですか、尖閣諸島の、今までやっていなかった、今地図出ていますけれども、書いていませんね、これを、尖閣諸島の天気予報、気象情報もやはりこれからきちっと出していくというふうに決断をしてもらいたいと思いますが、これは少し政治的な決断も要ると思いますが、総理、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 気象庁長官から答弁をさせていただきましたように、気象庁では、静止気象衛星、気象レーダー、アメダス等の観測網により我が国全土の気象状況をしっかりと把握し、我が国全土にわたる天気予報を実施を既にしているところであります。 尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であり、現に我が国はこれを実効支配をしております。いずれにせよ、我が国領土、領海、領空は断固として守り抜くとの決意で、今後とも毅然かつ冷静に対応していく考えでございます。
○山田宏君 いや、尖閣諸島の天気予報を気象庁で是非出してくださいよ。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま答弁をいたしましたが、気象庁では日本全国を百四十二に分割をして天気予報を出しております。その際、尖閣諸島は石垣島地方に含めております。また、船舶向けに東シナ海南部として地方海上予報を実施をしておりますので、今後ともしっかりと実施をしていきたいと、このように考えております。
○山田宏君 行政機関なんだから、やってもらいたい、これぐらい。中国はもうずっとやっているわけですね。テレビでもやっていますよ。 まず気象庁がちょっとこう区切って、今四十三とおっしゃった、四十二だったっけ、四十三にすればいいんだから。一個増やしてください。もう一度お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これについては、四十二を四十三に、これ石垣地方として今やっていることはやっているわけでありますから、それを石垣地方ではなくて尖閣地域という形で増やせという御下問だと思いますが、それが地域分割的に適切かどうかは気象庁に、これは政治的にこうだというのではなくて淡々とやっていきたいと考えておりますが、我が国の立場は非常に明確であって、今申し上げたとおりでございます。 四十二に分割しているものを四十三とするかどうかについては、これは気象庁に検討させたいと、このように思います。
○山田宏君 気象庁が検討してくれということであります。千七百キロも離れているんだから、中国はもっと離れている。だから、やはり気象庁がよく検討して、なるべくここをやって、NHKが毎日これを報道してくれれば、次は石垣、八重山です、その後は尖閣諸島の明日の天気は曇り後晴れですと、毎日これやれば、国民は、ああ尖閣諸島はやっぱり我が国の領土だよねと、ずっと関心を持ち続けるわけです。そのためには、気象庁、検討していただきたいと思います。 この問題をずっとやっていると時間がなくなっちゃうので、次です。ちょっと次のパネルです。 尖閣諸島だけではなくて、今、中国は、沖縄もこれは日本の領土じゃないと言い始めている。まあ何とかもたけだけしいというのはこのことなんだけれども、そのことについて公安調査庁は、今年、そして去年、おととしか、内外情勢の回顧と展望の中に、琉球帰属未定論というものを中国が提起しているということで、すごい危機感があるということを書いております。 しかし、我が国はどういう態度かというと、これまでは、政府の公式の答弁は、皆さんのところにお配りしておりますように、平成十八年十一月十日の第一次安倍内閣の閣議決定で、沖縄はいつから日本の一部かという質問に対して、沖縄については、いつから日本の一部であるかということにつき確定的なことを述べるのは困難であるが、遅くとも明治初期の琉球藩の設置及びこれに続く沖縄県の設置のときには日本国の一部であったことは確かであると、これが今の我が国政府の確定的な答弁なんです。しかし、向こうは、明のときから琉球は我が国の領土だと中国は言っているわけです。我が国の場合は、明治のときからはそうだけれども、その前は分からぬと、こう言っているわけです。こんなことでは勝負になりませんね、これでは。 少し、この答弁、余りにも簡潔に書き過ぎているから、もう少しきちっと日本の古くからの領土だということを、かつて明治のときに大きな問題になったときに、寺島外務卿が、徹底的に日本の領土だと、縄文時代から領土だというふうに主張しているわけですから、その路線に沿ってこの答弁を少し充実させてほしいと思うんですけれども、外務大臣、どうでしょう。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、基本的な立場として、沖縄が我が国の領土であることは国際法上確定しており、何ら疑いもないところである、これをまずしっかり確認しておきます。 その上で、いつからなのかという点については、明治初期に寺島外務卿が当時の日本政府を代表して在京清国公使に宛てた明治十一年十一月二十一日付けの文書において、沖縄が数百年前から我が国所属の一地方であり、現に我が国内務省の管轄である旨述べていたこと、これについて外務省としても確認をいたしました。 いずれにしましても、沖縄については長年にわたり我が国の領土であり、沖縄が我が国領土であることは国際法上何ら疑いのないところである、このように考えております。
○山田宏君 国際法上だけじゃなくて歴史上ですね、向こうは歴史的にやっているわけですから、歴史上明らかだと、こういうふうにやっぱりきちっとこれを補充すべきだと思うんですが。 これ、第一次安倍内閣のときの閣議決定されたのが、明治以降ははっきりしているが、その前ははっきりしないというやつですから、総理、今の外務大臣の答弁を受けて、きちっと充実をさせていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま外務大臣から答弁をさせていただいたとおり、沖縄については、寺島外務卿が、沖縄が数百年前から我が国所属の一地方である旨述べていたことが確認されています。いずれにせよ、沖縄は長年にわたり我が国の領土であり、沖縄が我が国領土であることは国際法上何ら疑いもないところであります。 また、繰り返しになりますが、寺島外務卿が述べたのは、沖縄が数百年前から我が国所属の一地方であるということでございます。
○山田宏君 ありがとうございました。 それでは次に、ちょっと趣向を変えまして、今決算の中での医療、健康の問題についてお聞きをしておきたいと思います。 まず、総理、総理は定期的に歯医者さん行かれますか、歯が痛くなって行かれますか、どっちでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的には歯が痛くなってから行くんですが、最近は痛くなる回数が多いものですから、定期的に近くなっております。
○山田宏君 駄目なんですよね、それじゃ。歯が痛くなくても、もう総理ぐらいのお年になれば、私も大体、ちょっと近いんですけれども、定期的に、痛くなくても歯医者に行って健診受けて、なるべく早く歯周病等を治す必要があると思うんですが。 これ見てください。これは香川県の調査ですが、香川県の調査によると、歯科健診をやっている人とやっていない人、年間医療費が十万円歯科健診をやっている人は少ないんです。どういう意味かというと、病気にならない。残存歯数と診療費の関係を見ても、歯がたくさん残っている人の方が医者にかからない。そして、歯周病の程度と診療費の問題も、歯周病が重度になればなるほど医者にかかる回数が、歯医者じゃないですよ、医師に、病気になっちゃう。 次のパネル出してください。 今のは香川県ですけど、今度はデンソーという会社です、デンソー、刈谷にある。このデンソーという会社も、五万何千人の被保険者の方の記録ですけれども、歯科健診を実施している事業所と実施していないところ、こう見ると、実施しているのは左側の上ですね、これは実施すると、医療費、ブルーの部分です、医療費は下がっちゃうんです、歯科健診を実施すると。していないと、その右側の図です、医療費が上がっちゃうんです。これも同じ傾向にあります。そして、歯周病の有無によって、医療費は歯周病がある方が高いんです、病気になるんです。 もうここまで来ているんですから、こういった口の中の健康と体の病気とが直結しているということを、厚労大臣、認識されているでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のとおり、残存している歯の本数が多いほど医療費が低い、あるいは歯周病がない人は歯周病がある人に比べると年間医療費が低いといった、そういうことを今御報告いただきましたけれども、口腔の健康は全身の健康につながると、こういう重要なものだというふうに認識をしております。 私どもとしても、厚労省、昨年度、口腔の健康状態と歯科医療費や医療費の関係について、様々な医療関係団体の企業やあるいは企業の健康保険組合などが実施をしたこれまでの成果や知見の整理、分析を行おうと思っていますし、それから、今年度は定期的に歯のケアや保健指導などを受けた場合の医療費への影響についても調査研究を行う、こういう予定にしているところでございます。
○山田宏君 さすがですね。やっていただきたいと思いますが。 やはりこれから二〇二五年、午前中の質疑にもございました、白須賀委員がやっておられましたけれども、団塊の世代のたくさんの方々がみんな後期高齢者になる。そうすると、ばあんと医療費が上がる。一人当たりの医療費、六十五から七十五歳の方は年間にすると平均すると大体五十五万円。ところが、七十五歳以上になると九十万円超えるんです。つまり、それだけたくさん医療費掛かってくる。なるべくかからなくてもいい病気にかからないようにする、かかっても重くならないようにする、これは口の中なんです。なぜ口の中。 これは、私も杉並区長時代分からなかったんだけれども、国保財政を何とか良くしようと思って、みんな健康になってもらいたいと思って歯に力を入れたんです。小学校四十七校のうち七校に洗面台を、ピンクとか緑の洗面台を付けて、そこでブラッシング指導してもらった。そうしたら、そうじゃない学校とそのブラッシング指導をしている学校、インフルエンザの罹患率ががあんと違った。洗面台を付けてやっているところは翌年インフルエンザの学級閉鎖率四五%、付けていないところは七九%ですから、明確な差なんですね。口の中をちょこっとやるだけで病気にならない。インフルエンザになったらすごい医療費掛かりますから。 私は、こういったことをやっていくことがこれから国の健康政策の柱になるべきだと思うんです。杉並でもやりましたよ。だから、健診やっている人は早めに見付かっていくんです。口の中、歯周病になったら、口の中だけじゃない、歯医者だけじゃないんです。ここは体が血管でつながっていますから、口は栄養も入ってくるけど毒もばい菌もみんな入ってくるんです、ここから。だから、ここの中、炎症を起こすと、血管で全部体へつながっているから、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、肺炎、さらにはがんのリスクまで上がる。体中関係しているんです。これが分かってきているわけです。 だから、これからやはり健康政策を柱にして、本当に健康でいられる人を増やす。そして、これから医療費が上がってくるわけだから、この医療費が上がってくるのを、本当に健康な人を増やして、そしてその部分本当に必要な人に医療費を回していく以外、この難しい社会保障の医療費を乗り越えていく、サービスカットなくして乗り越えていく方法はないと私は思うんです。 総理、歯医者さんは、何もなくても、お忙しいと思うけど行っていただいて、これからさらに憲法改正、あといろいろあるわけですから、健康を気を付けていただきたいと、こういうふうに私は思っております。 そこで、自民党もこのことに気付いて、二〇一〇年からJ―ファイルという公約の前の検討事項を並べている、この中に、毎回、J―ファイルに歯の健診を広げようと。今高校生までなんです、義務は、それ以上は任意なんです。これを全国民に広げていく、全年代に広げていこうということで、特定健診に歯科健診を導入しよう、労働者の一般健診ですね、会社でいろいろ健診やります、その健診の中にも歯の健診も入れようと、こういうことを書いてきたんです。 もうそろそろ、二〇二五年の壁を乗り越えていくためには、口の中の健康を重視していくために、こういった全年齢にわたって健診をやっていく、歯の健診をやっていく、こういったことに公約どおり一歩踏み出すべきじゃないかと思うんですね。今回骨子が決まった経済財政諮問会議のこの中にもこのことについて触れています。初めてです。ですから、いつやるんですかって、今でしょって話ですよ。 是非、この大事な時期に、歯科の、歯が痛いだけじゃない、口の中をきれいにしていけば病気にならないんだから、このことに健康政策の柱にしていくべきだと考えておりますが、総理の御所見を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま山田宏議員のお話を伺っていて、私も定期的に歯の健診をしなければならないという思いを強くしたところでございますが。 特定健診、いわゆるメタボ健診では、来年度から新たに問診の際の質問票に歯科に関する項目を加え、歯の状態に問題がある場合は歯科受診につなげることとしているところでございますが、政府としては、これまでも八〇二〇運動などを通じ歯科保健を推進してきています。引き続き、歯の健康づくりを通じて健康で長生きできる社会の実現に努めてまいりたいと思いますし、先般は経済財政諮問会議でも議論がありました。医療費の適正化等々の中において、伸びていく医療費を抑えていく上においても予防という観点が極めて重要であると、このように認識をしております。
○山田宏君 いや、総理がそうやって認識を深めていただいただけで、やはり今回こうやって質問に立ったかいがありますよ。 さて、少し時間がありますから、皇位の継承問題に関連して一点だけ、今日、法制局長官来ていただいておりますので、お聞きをしておきます。 憲法第二条は、皇位は、世襲のものであって、国会の議決による皇室典範に定めるところにより、これを継承すると、こうあります。この世襲によりということの意味ですけど、これが出てきた背景は、これまで政府の答弁は、これは伝統的に男系を維持していくという意味での、それを背景にした世襲という憲法の用語なんだというふうに内閣は代々、歴代内閣は説明してきています。 まず、憲法第二条のこの世襲の背景にあるものについて、内閣法制局長官の御所見を伺います。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 憲法第二条の世襲とは、皇位が代々皇統に属する者によって継承されるということであると考えられます。その上で、この世襲については、皇室典範第一条が「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」と規定しているところであります。これには、事実、皇統に属する男系の男子が皇位を継承するという伝統が背景にあるものと理解しております。
○山田宏君 今回、附帯決議で安定的な皇位の継承策ということが言われておりますが、今法制局長官がお話しになったように、憲法第二条のこの世襲の裏にあるその意図というもの又は背景というものは、伝統的に男系男子によるものだということが含まれていると、私はそういう答弁だったと認識をしております。 これから、この問題、議論になると思いますけれども、今の答弁の重さを踏まえながら我々は議論していかなきゃいけないなと、こういうふうに考えております。違憲にならないように是非対応していかなきゃいかぬと思います。 それでは、もう一分だけ。 総理、訪米されて、アーリントン墓地にまた行かれて献花をされました。アーリントン墓地というのは、アメリカの無名戦士の墓、廟であります。このアーリントン墓地の入口は何と書いてあるかと。ウエルカム・ツー・アーリントン・ナショナル・セメトリー・アワ・ネーションズ・モースト・セイクリッド・シュラインと書いてある。シュラインなんです。神社なんです。廟なんです。 日本でいうアーリントンに当たる場所はどこなんでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わばアーリントン墓地は戦没者を慰霊する国立の墓地であり、この国立の墓地という点においては、言わば千鳥ケ淵があるわけでございます。 他方、遺族会を始め多くの御遺族の皆様方は靖国神社にお参りをされるわけでありまして、慰霊の中心的な場所としては靖国神社と言えるんだろうと、こう思うわけでございまして、言わば戦没者を慰霊する施設の位置付けとしては、米国においてはアーリントン墓地であり、日本においては靖国神社ではありますが、しかし、靖国神社は国立のものではないわけでございまして、言わばアーリントン墓地と靖国神社を一概にこれは論ずることはできないと、このように考えております。
○山田宏君 朝日委員の質問を一分だけ今交渉でいただきましたので、ちょっとオーバーさせていただいて、申し訳ないんですが。 総理は、平成二十五年四月十日の予算委員会の方で、中山成彬委員の質問に答えて、私は総理として外国を訪問いたしますとその国の無名戦士の墓にお参りいたします、これは、外交上、相互儀礼と言ってもいいんだろうと思います、国のために戦い、命を落とした人に対して、その御冥福をお祈りする、又は尊崇の念を表する、これは、国と国との関係において、言わばその国に対しての敬意を表することになっていくんだろうと思います、このように御答弁されています。そのとおりだと思います。 日本に、必ずしも類似では、類似だけれども、完全に一致しているものではないけれども、私は靖国神社以外ないと思うんですね。トランプ大統領との関係は、総理、握手を十五秒もされて、非常にお話がすっきりできると思うんですけれども、この間、総理がアリゾナ記念館に行かれました。今度は、来日、トランプ大統領がされたら、是非とも私は、私の願いは、トランプ大統領に初めて靖国神社に参拝していただきたいなと、こう思っているんですけれども、総理、そのようにお話ししていただけませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどは、言わば国立ということにおいてのアーリントン墓地と千鳥ケ淵について申し上げたわけでございますが、もちろん一概に比較はできないわけでありますし、中心的な慰霊の場所としては日本では靖国神社ということになっているんだろうと思いますが、トランプ大統領の訪日については現時点では何ら決まっていないわけでございまして、また、米大統領の日程は米側が決めることでございまして、コメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○山田宏君 それでは、私は以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 関連質疑を許します。朝日健太郎君。
○朝日健太郎君 自由民主党、朝日健太郎です。 山田宏先生に引き続き、関連して、こちら参議院決算委員会で初めて質問に立たせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 本日、私は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会、そして私自身がビーチバレーボールという海岸を利用する競技者出身でもあり、日本中、そして世界中の海を渡り歩いてきたという観点で、海について質問をさせていただきたいと思います。 二〇〇八年の北京オリンピック、そして二〇一二年のロンドン・オリンピックに私は日本代表として出場いたしました。その後、日本全国の海辺、そしてビーチがどうやったらもっと活性化されるのか、人々の生活や子供の教育の場として定着するのか、そういうテーマを持ってNPO活動を続けてまいりました。海に囲まれた日本なのに、日本人は何でこんなにも海に興味がないのだろうか、これでよいのだろうかと問題意識を持っております。 あわせて、皆さん御承知のように、二〇一三年九月八日に二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会の開催が決定をいたしました。非常に個人的にも感動したのを覚えております。もちろん、この二〇二〇年東京大会にも私も参加をしたいですし、成功に向けた力になりたい、子供たちに残す未来につながるオリンピックにしたい、そう思っております。 私は、こういった立場から、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを未来につなげるために、また、日本の成長エンジンとなるべく二〇二〇年の東京大会を成功させたい。また、海洋国家らしい日本人と海のつながりを実現したい。この二つのテーマを政治家として掲げております。 まず初めに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会を契機とした二〇二〇年以降の国家ビジョンについて、総理に伺いたいと思います。 一九六四年第一回東京五輪は、戦後復興を果たした日本を世界にアピールする場であったとともに、今の日本の基礎をつくったと言えます。東海道新幹線や首都高速道路などのインフラ整備は、後の自動車の普及といったイザナギ景気へとつながりましたし、五輪に向けた選手強化メソッドの発達と普及は、日本人の健康を底上げしました。 まさに、今、現代を生きる私たちは、前回の東京五輪の夢を生きていると言えます。しかし、あえて言うと、夢が覚めたところに来ているとも言えます。ICT技術発達による生産性の向上と働き方の変化、そしてAIが人々の仕事を代替していくことへの期待と恐怖、バイオ技術の発達による医療、医薬品の進化による平均寿命の向上、また、長い定年後の時間。一九六四年東京五輪の技術開発と社会制度がもたらした幸せが技術の変化と制度疲労によって終わろうとしている、そんな時代です。そんなこの時代に、二〇二〇年、またこの東京でオリンピック・パラリンピックが開催されることは奇跡であり、世界にいただいた貴重なチャンスであると思います。一九六四年東京五輪では、我々は社会を革新し、その後の幸せな時代を生み出しました。 私の経験を振り返ると、選手として出場した五輪ですが、選手村や競技場では多くのボランティアの方と触れ合います。そうすると、皆さん、慣れない日本語で話しかけたりしていただけます。今度日本に行くよ、また、オリンピックが終わったらこんなことをするんだ、こんなチャレンジをするんだと、皆さん、オリンピックという国際的な祝祭を楽しみ、前向きな気持ちになって、オリンピック後に立ち向かいます。 成熟国のオリンピックだからこそ、そんな単純にはいかないよ、そんな声もあるかもしれません。そのとおりです。もはや戦後ではありません。一九六四年と同じ気分でオリンピックを迎えるわけにはいきません。自ら積極的に、日本国がどうあるべきなのか、そのために二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを我々はどう生かし、何を変え、どんな社会をつくっていくべきなのか、今を生きる私たちが主体的に考え、行動しなければなりません。 チーム日本を率いるキャプテンであります内閣総理大臣に、三年後に迫った二〇二〇年東京大会をどう生かし、その先の未来をどうつくっていくのか、未来の子供たちが、二〇二〇年の東京大会はこんなすばらしい転換点だったねと、例えば教科書で未来の子供たちが習うような、どういった大会にしていきたいのか、総理のビジョンをお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一九六四年のオリンピックは敗戦から十余年でありました。言わば、このオリンピックを契機に、またこのオリンピックを目標に、新幹線を造って、高速道路を造って、そして東京の町並みも道路を舗装して、あるいは、それまで結構たくさんごみが落ちていたんですね、ごみのないきれいな町をつくることになった。言ってみれば、今、朝日健太郎さんがおっしゃったように、先進国に日本は追い付いたよ、同じレベルになったよということを発信するという意味もあった。その中で、日本人も自信を取り戻したということではないかと思います。 そして、今度のオリンピック、二〇二〇年は、それとは大分、時代背景も日本の置かれている立場も違います。まずは東日本大震災からの復興であります。と同時に、日本が誇るべき価値を世界と共有するということであります。こういう価値がいいんだ、こういう価値を私たちは守ってきた、大切にしているんだよということを世界とともに共有しながら発信していきたいと、こう思っています。 その意味におきまして、日本の技術力や文化の魅力を発信していきたい、そしてまた、スポーツを通じた国際貢献を行っていきたいと思います。それまでにも、このスポーツの力、重要さをどんどん世界に広げていきたいと、こう思っております。言わば二〇二〇年までにもしっかりと行っていきたい、またユニバーサルデザインによる共生社会を実現するなどの観点を取り込んでいきたいと。 パラリンピック、東京オリンピックでスタートしたパラリンピック、もう今やオリンピックとパラリンピック、二つの大会という位置付けになっています。障害がある方にとって、東京という町は、日本という国は、いろんなバリアがない、障害者にとってもたくさんチャンスがある、生活しやすい国であり町であるということを感じ取っていただきたい、そういう大会にしていきたいと、こう考えているところでございます。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 続きまして、もう一つのテーマ、海について質問をさせていただきます。 日本の海洋国家としての在り方の総理の国家観をお聞かせ願いたいと思います。 古くから日本人は海に親しんできました。万葉集にも多くの海に関する和歌が歌われています。そして現代においては、インフラとレジャーの二つの側面で日本人の生活を支えてくれています。日本の海は、高度経済成長を支えた多くの良港を与えてくれ、シーレーンを通じて日本人の生活のまさに生命線になっているとともに、海水浴や花火大会などレジャーの場として人々の心を和らげています。 しかしながら、現代の日本人の生活の中に海はあるのでしょうか。海洋国家に見合うだけの海への関心が根付いているのかという疑問を持っております。海岸のレクリエーションや教育での活用は一部の先進的な地域にとどまり、また長期的な漁業環境の維持、海洋資源の保護という面でも取組に欠けている部分があります。一九九六年、海の日が制定されました。また、本年七月三十一日はビーチの日という民間の記念日にも制定をされ、国民運動の広がりを見せていますが、日本の海の実力からいけばまだまだであると思います。 我が国のこれからの国土保全を始め、子育てや健康増進のためにも、また国民の皆様に海や海岸への理解を更に深めていただくためにも、海辺を利用した様々な活動に取り組む機会の提供について国を挙げて取り組むことが大切ではないかと思いますが、是非、総理に日本のリーダーとしての見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはもう御承知のように、我が国は世界第六位の海域面積を持った海洋国家であります。言わば、国土としては世界でも相当これは小さな方でございますが、しかし海の広さは世界第六位であります。 古来より、海は豊かな食をもたらし、物や人が行き交い、子供たちにとっては遊びと学びの場であったと思います。海が日本という国の形をつくってきたと言っても過言ではないと思います。外国公船等の領海侵入など海洋をめぐる情勢が厳しさを増す中、我が国は、海に守られた国から海を守る国となり、自由で平和な海の確保にリーダーシップを発揮していきたいと考えています。 子供たちが海に親しみを持ち、理解を深めるよう、海について学ぶ機会を確保していきます。本年三月には小学校、中学校の学習指導要領を改訂し、海洋教育の充実を図っています。 海は多くの恵みをもたらすとともに、時に津波などの脅威をもたらすこともあります。このため、防災施設の整備や耐震化等のハード対策と防災訓練、防災教育等のソフト対策を一体的に推進し、こうした脅威に備えていく必要があるんだろうと思います。 我が国の海洋政策の指針となる次期海洋基本計画を来春を目途に策定していくこととしております。御指摘の海洋教育の推進と防災機能の強化の観点も十分に踏まえつつ、次期計画を策定し、総合的、戦略的な海洋政策を推進していきたいと、こう考えております。
○朝日健太郎君 総理、ありがとうございます。そろそろ海の季節になりますので、是非今年も海で満喫をしたいというふうに思います。 続きまして、石井国土交通大臣に五輪に向けたインバウンド政策についてお伺いしたいと思います。 現在、インバウンドツーリズムは盛り上がっており、訪日観光客四千万人の目標に向けて順調に増加をしています。東京、京都、広島といった旧来のゴールデンルートだけでなく、地方へと観光ルートは広がり、特に最近はクルーズ船の増加により沿岸の様々な都市に外国人観光客が訪れております。観光産業はまさに地方創生産業であると言えます。しかも、観光産業は波及力の大きい産業です。宿泊や交通だけではありません。地域の地場の食材が魅力を高めるので、農業、漁業に影響します。地域の歴史を知り、体感することが魅力になるので、美術館、博物館といった文化教育産業への波及効果もあります。そして、多くの訪日観光客が、日本を良い国だった、日本人を良い人だった、日本は楽しかったと、そう思ってもらうには、日本のソフトパワーとして国際政治、国防など国家存立の根本的な部分にも良い影響をもたらします。 二〇一九年ラグビーワールドカップ、二〇二〇年東京五輪、そして二〇二一年は関西ワールドマスターズと、世界のビッグイベントが控えています。こうした中で、我々は二〇二〇年東京大会に向けて、選手、関係者、観光客など多くの外国人が日本を訪れると思いますが、この外国人の受入れに際して、基礎的なインフラとして国が提供すべきこと、果たすべき役割は大きいと思います。この点について石井大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 昨年三月に、政府は、明日の日本を支える観光ビジョンを策定いたしまして、訪日外国人旅行者数を二〇二〇年四千万人、外国人旅行消費額を二〇二〇年八兆円とすること等を新たに目標に掲げまして、その実現のために必要となる骨太な政策を取りまとめました。 具体的には、もう既に始まっておりますが、迎賓館等の公的施設の一般開放であったり文化財を観光に活用していく。また、大都市等におきましては無電柱化を進めていく、これは景観等の観点ですね。また、長期滞在の傾向のある欧米豪や富裕層を新たなターゲットに位置付け、リピーター化の促進にもつながる訪日プロモーションを展開する。さらに、ストレスなく快適に観光ができるように、出入国管理体制や多言語の対応、通信、決済などの滞在環境を向上するほか、クルーズ船の受入れ環境の整備や、羽田空港の飛行経路見直しに必要な施設整備など首都圏空港の機能強化を進めるといった施策を、関係省庁、民間企業等、様々な関係者と連携して具体化し、実行していかなければならないと考えております。 引き続き、観光先進国の実現に向けまして政府一丸となって、また官民一体となって全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 続きまして、東京五輪の予算の適切な執行について質問をさせていただきます。 先日、オリンピック総予算、一兆四千億と見込まれる全体の予算の分担などについて進展がありました。ようやく準備が進むと個人的にも期待をしております。 東京五輪の意義や効果は日本全体へ広がるものであり、東京選出の議員として、国の支援をお願いするとともに、都民の税金が適切に支出、投資されるか注目をしております。組織委員会、都、国、自治体と、様々な主体を通じて五輪関係の予算が支出されますが、それらが重複などなく最適化されているか、また五輪終了後に縦割りではなく横断的に会計等効果測定がなされるか、非常に注目をしております。 東京都民始め国民の皆さんは、オリンピック・パラリンピックの五十六年ぶりの東京開催を非常に楽しみにし、これを契機としたインフラ投資に期待する一方で、横断的な視野を持ってきちんと経営されていくのか、適切なアカウンタビリティーが果たされるのかを非常に注目を持って見ております。五輪の支出をどう横断的に適正化するのかについて伺いたいと思います。
○国務大臣(丸川珠代君) 委員御指摘のとおり、東京大会の成功に向けて、国費、公費を投入する際にはしっかりと大会経費の適切な執行を確保すること、これは国民の御理解を得るために極めて重要な観点でございます。 先日の五月三十一日、国、東京都、組織委員会、そして競技会場を有する関係自治体が、東京大会の経費また役割分担の基本的な方向について合意をいたしました。その中で、あくまで東京都と組織委員会による現時点での試算ですが、大会経費の総額が一兆三千八百五十億円とされまして、国は、そのうち、新国立競技場の整備費を財源スキームに基づいて負担をするとともにパラリンピックの経費の四分の一を負担をするということとしております。 この国立競技場を例に取りますと、事業主体のJSC、独立行政法人日本スポーツ振興センターを所管する松野文部科学大臣の下で適切に予算執行管理が行われる一方で、全体の工費また工期の管理については、新国立競技場整備計画再検討のための関係閣僚会議というのがございまして、これの議長を私がお預かりをしております。この会議の場で、新国立競技場の整備計画に基づいて、工費、工期の遵守を含めて整備プロセス全体を適時適切に点検をしているところでございます。 パラリンピック経費については、これからその対象範囲を整理、精査することにしておりますが、いずれにしても、今回の三十一日の合意の中で、公費等が投入されて共同で実施する事業については、共同実施事業管理委員会、仮の名前でございますけれども、この委員会を設置してコスト管理と執行統制の強化を図ること、そしてこれらの事業を一元的に執行するために、組織委員会においては特別勘定をつくっていただいて、区分経理を行うことについて国、東京都、また組織委員会、関係自治体が合意をしたところでございます。 この仕組みを活用しながら、透明性の確保やコスト管理の徹底など、しっかりと大切な大会経費が適切に執行されるようにしてまいりたいと存じます。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 次に、ベンチャー育成について質問をいたします。 二〇二〇年東京大会は、VR、IoT、そしてスマートシティーといった日本のハイテク技術の発信の場になると各地から伝えられております。体操競技においては、3DセンシングやAI技術を用いた自動採点システムが導入されるなど、様々な技術開発が進んでおります。ただ、こういった技術は五輪で使われて終わりではありません。二〇二〇年以降も市場を開拓し、産業として成長しなければなりません。そして、こういった五輪を面白くする、そして技術で世界を変え、将来の日本経済を支えてくれるようになるのは、やはりベンチャー企業の力も必要だと考えます。 特に、我が国が推進するコネクテッドインダストリーズのような既存の物、事をつなげることで価値を生み出すといったことは、自由度の高いベンチャー企業に期待するところが大きいと思います。二〇二〇年東京大会は、ベンチャー企業が輝くチャンスのステージにすべきであり、またそのベンチャー企業が、二〇二〇年以降、企業として自立しやすいように、新技術を受け入れやすい市場環境をつくることが政府の仕事としては大事であると考えます。 この新産業を担うベンチャー産業育成のための市場環境整備について、世耕大臣の考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) ベンチャー育成のためにいろんな政策を取っているわけですけれども、まず、やはり官庁が発注する先をベンチャーにするということも重要だと思っています。 官公需法という法律が平成二十七年度に改正されまして、新規中小企業者に対して配慮をするようにという規定を設けて、それに基づいて政府が基本方針を決めておりまして、平成二十六年度はベンチャー、新規中小事業者からの調達は一%程度だったんですが、それを三か年で倍増させるようにということになっています。平成二十七年度ベースで今一・六七%になっていますので、そういう意味では順調に進捗していると思っています。 また、オリンピック、これ非常に中小企業、特にベンチャーにとっては重要でして、ロンドン大会では発注情報を一元管理するシステムをやって、これ中小企業、ベンチャーの受注に大きく貢献をしましたし、またそのことをアピールすることによってその後の受注機会にもつながっているということがあります。東京オリンピック・パラリンピックでは、ビジネスチャンス・ナビというウエブサイトが開設をされております。 東京都とも今後連携をして、ベンチャーの受注につながるようなオリンピック大会になるように努力をしてまいりたいというふうに思います。
○朝日健太郎君 ありがとうございました。 最後、働き方改革について質問をいたします。 私、今朝も子供を保育園に送って、やってまいりました。子育て真っただ中であります。最近忙しくてなかなか子育てに時間が十分確保できておりませんけれども、こういった一人の父親だけでなく、東京都の国会議員として働き方改革には非常に期待をしております。なぜなら、テレワークなどが進んで通勤時間に個人の都合を反映しやすくなれば、保育園のお迎えなどが楽になったり、社会的には通勤のオフピークが進むのではないかといった様々な効果に期待をしているからです。 二〇二〇年東京五輪においては、親子で五輪を楽しみたいと思います。東京は企業の働く人が多い町です。是非、働き方改革について大臣の見解を伺い……(発言する者あり)以上、要望で終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○平山佐知子君 民進党・新緑風会の平山佐知子です。 冒頭、イギリス・ロンドンで起きたテロ事件に関して心よりお見舞いを申し上げるとともに、こうしたテロ行為は決して許してはならないということを強く抗議を申し上げます。 それでは、加計学園の問題について総理に伺います。 先週の金曜日、新たなメールが出てきました。文科省の専門教育課の担当者名で少なくとも十人以上にメールが送られたというものです。これまで、こうしたメールのほか、様々な文書、それから証言、次々と今出てきています。これ、総理が指示をした、関与したということがもう明らかになっているかと私は思うんですが、改めて、総理、今回の加計学園獣医学部新設に当たって総理は関与されていらっしゃいますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 従来から申し上げておりますように、全く関与していないと、また関与できない仕組みになっているということも申し上げておきたいと、このように思います。 仕組みとしては、これは御承知だとは思いますが、国家戦略特区諮問会議においてしっかりと議論がなされ、そこで決まるわけでございます。私がどこにするということの指示はもちろん出したこともありませんし、出せない仕組みになっているわけでありますし、そこの民間議員の皆さんは、こういう議論があることに大変憤っておられるわけでございます。
○平山佐知子君 関与していないというふうにおっしゃいました。 いろいろ伺ってまいりたいと思いますけれども、森友問題では文書はないとおっしゃる、今回の加計学園の問題に関しては、文書が出てきたら、これは怪文書だと切り捨てて、さらには、しっかり調べもしないのに、これは確認できない、もう調べないというふうにおっしゃる。 総理が関与していないのならば、しっかりとこの立証する責任は総理に私はあると思うんですが、これ、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員も、質問されるのであれば、事実事実をしっかりと確認していただきたいと思いますが、まず、森友の……(発言する者あり)今何言っているんだよという場外から汚いやじがございましたが、これは民進党にありがちなやじでございますが、言わばこれは、森友の文書につきましては財務省が、理財局が調べたわけでありまして、理財局が答弁をしているところでございます。そしてまた、私は、怪文書ということは私は申し上げていないわけでございまして、これを、言わば事実は事実として押さえてから質問していただきたいと、こう思う次第でございます。 先ほどから申し上げておりますように、これは、私が関与したということであれば、関与した証拠を見せていただきたいというわけでありまして、証拠を、私が関与していない……(発言する者あり)済みません、後ろからですね……
○委員長(岡田広君) 静粛にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 皆さん、静かな雰囲気で、やじり倒すというのはこれどういうことかと思うわけでありますが……(発言する者あり)よろしいでしょうか、皆さん、落ち着きました。 これは、こういうことについては、言わば当然立証責任は、それはそこに問題があるんだと言う方が立証するのが当然のことであろうと、そして証拠を持ってそれは示すことが当然のことであろうと、こう思う次第でございます。
○平山佐知子君 私の質問には全く答えてくださっていません。私は事実に基づいて今質問をさせていただいています。 では伺いますが、前川前文部科学省事務次官は文書は本物だとおっしゃっています。それから、文科省の現役の方も、マスコミの報道によれば、これは文書を共有していた、それからメールはパソコンに残っているというふうにもおっしゃっています。これはもう水掛け論になりますので、あった、ないというのはちょっとまた後に持っていきまして、少し質問を変えてまいりたいと思います。 総理は、加計学園の理事長さんでいらっしゃる加計孝太郎さんとは大親友ということでよろしかったですよね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、もう……(発言する者あり)何ですか。
○委員長(岡田広君) 御静粛にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、場外から言われますと……(発言する者あり)いや、時間稼ぎではなくて、集中ができないものですから、少し皆さん落ち着いていただきたいと、こう思う次第でございます。 これはもう何回も何回も何回もお答えをさせていただいておりますように、親友である。ただ、親友であるということと言わば私が政策に関与したということは全く別でございまして、経済界の方、私よく存じ上げている方も多いわけでありますし、友人の方もたくさんおられるわけでございまして、そういう中であっても公平にしっかりと政策は進めているということをはっきりと申し上げておきたいと思いますし、繰り返しになりますが、繰り返しになりますが、こうした仕組みとして、よく仕組みを勉強していただければ、これは介入する余地がないということは御理解いただけるのではないかと、このように思います。
○平山佐知子君 仕組みについてはしっかりと勉強をさせていただいております。質問だけにお答えいただけると有り難いと思います、時間が限られておりますので。 今、大親友だというふうにお答えいただきましたけれども、そうすると、大親友である加計さんがずっとこの獣医学部を新設したいという思いであったということは当然ながら御存じでいらっしゃいましたよね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、安倍政権になりましてから、国家戦略特区に、その申請を今治市とともに出された段階で承知をしたわけでございます。それ以前から、それ以前から例えばこれは福田内閣のときに申請が出され、これは対応不可とされたわけでございますが、その前年、構造改革戦略特区はあったわけでありますが、その一年前は安倍政権でありますが、そのときには出されていないわけでございます。 その後、その後ずっと回を重ねている、言わばこれ安倍政権になって突然出てきた話ではなくて、言わばこれは福田内閣のときに出され対応不可、あるいは麻生内閣のときに対応不可となったものが、民主党政権時代に鳩山内閣においてまさにこれは対応して言わば検討対象となったわけでありまして、二十二年度中に早急に結論を出すと、こういうことであったわけであります。
○平山佐知子君 もう質問だけに答えていただくように、本当にお願いをいたします。 加計学園獣医学部新設を要望していたということは、当然ながら親友なら御存じだったということですけれども、そうすると、大親友の加計さんがそういうふうに希望されていたということは、じゃ、新設されればいいなというふうに思っていらっしゃったことはありますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、一々私が友人に対してどういう思いを持っていたかということをここで述べる場ではないんだろうと思います。 言わば政策的にどうであったかということを真面目に議論する場であって、私がそう思っていたら恐らく政策に関与したのであろうという、言わば印象操作に一生懸命になっておられるんだろうと思いますが、そうではなくて、果たして、果たして獣医学部をつくることがふさわしいのかどうか、四国に一校もなかったことがふさわしいかどうか、あるいは鳥インフルエンザ等の言わば課題があるのに、動物から動物、動物から人にうつる、こういうものに対応する産業医が不足しているという、あるいは公務員獣医、産業獣医が不足している中で対応していなかったのがよかったのかどうか、獣医師会が反対している、それに関わる省庁が抵抗しているからといってそれに屈していていいのかどうかという問題だろうと、このように思います。
○平山佐知子君 総理は印象操作とおっしゃいますが、印象操作をしているのは総理の方ではないかと思います。 私は、これ重要なポイントだから伺いたいというふうに申し上げているのであって、もし友人がそういうふうに獣医学部ずっと新設したいと思っているのであれば、そうなればいいなと私だったら思う、そういうふうに思いましたので伺ってみました。ですから、総理もきっとそういうふうに強く願ったんじゃないかなというふうに思います。 それを基に伺っていきますが、前川前事務次官は、和泉首相補佐官から、総理は自分の口から言えないから私が代わって言うと言われたと証言をされました。 総理は、和泉さんに対して何か指示をした、思いを伝えたことはありますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、私がそうしたいなということを前提に質問されても困るんですよ。ではなくて、冷静にしっかりと白地で議論していただかないと、最初からそれありきじゃないですか。ありきじゃ、これ、議論にならないですよ。 それを言わばその方向に向かって何とか印象をつくろうとしておられるんだろうと思いますが、言わば、何回も申し上げておりますように、この経緯からいっても、仕組みからいっても、私が指示をしたということはあり得ないわけでございまして、そして、和泉補佐官に、和泉補佐官に私はそんな指示をしたことは当然ありませんし、和泉補佐官もそんなことを言った覚えはないと、こう言っているわけであります。第一、私が一々官邸のスタッフにそうした指示を与えて文科省に伝えに行くということは、そもそもそれは普通あり得ないわけでありまして、政治レベルで、政治レベルで私が指示する場合は、政治レベルで私が指示する場合は、私は大臣に指示をするのであるわけであります。 ですから、これは繰り返しになりますが、もちろん松野大臣に指示したこともございませんし、松野大臣もそう答えておりますし、松野大臣も前川次官からそういう報告は受けていないと、報告を受けていないと、こう述べているわけでございます。
○平山佐知子君 政治レベルではあり得ないというふうにおっしゃっていますけれども、それ以外ではもしかしたらそんたくということがあるかもしれません。事実を伺っています。 あとは、内閣官房参与に就いていた木曽さん、今は加計学園系列の千葉科学大学の学長さんでもいらっしゃいますけれども、その木曽さんは、前川さんのところに行ったということは否定されていませんし、当然そのときに獣医学部についてお話をしたと思うともおっしゃっています。 この木曽さんには何か指示、思いを話したことはありますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全くないわけでありまして、木曽さんはそもそもユネスコに関して私の参与であったわけでありますから、このユネスコ以外の話題を彼と話したことはないということをはっきりと申し上げておきたいと思いますし、また木曽参与と私はほとんど会って話をする機会はなかったと、このように思っております。
○平山佐知子君 ないとおっしゃったのは、私はおかしいと思います。 木曽さんは獣医学部新設の一連の動きについて、巨大なそんたくの塊だと思うとおっしゃっているんです。私は、総理の意向を酌んで大勢の方が動いたんだと思います。総理は直接言っていないという認識かもしれませんけれども、総理の思いとか発言というのは大変重たくて、そこに総理がこうなってほしいという思いがあれば、当然のごとく総理の御意向に従って様々動いてきた、笑っていらっしゃいますけれども、私はそのように思います。 少し、時間がもうありませんので、話題を変えてまいりますが、閣議決定事項を守るというのは、これは当然ということでよろしかったでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、これ引用するときには正確を期していただきたいと思いますが、木曽参与がそんたくの塊と言ったのは、言わば内閣に対するそんたくの塊ではなくて、言わば関係団体に対するそんたくの塊であったということを反省的に述べているわけであります。だからこそ、だからこそ獣医学部ができなかったのだということを木曽さんが後で正確に、これはインタビューは不正確だったということでそう述べておられる、そういうところもちゃんと見ていただいてから質問された方が私はいいと思いますよ。 当然、閣議決定等に従っていくのは当然のことだろうと、このように思います。
○平山佐知子君 質問に答えていただきたいと思いますし、論理のすり替えをしないでいただきたいというふうに思います。 獣医学部新設に当たっては、ちょっとパネルを出していただいてもよろしいですか、四条件の、(資料提示)こちらにあるいわゆる石破四条件ですけれども、これをやはり守るというのが閣議決定事項ですから当然だと思います。 一つずつ短くお伝えしますが、既存の獣医師養成でない構想が具体化されること、新たに対応すべき分野の具体的需要が明らかになること、既存の大学・学部では対応が困難な場合、近年の獣医師の需要の動向を全国的見地から見ること、この四条件を満たさなくてはいけないということは、これは閣議決定事項だからこれも当然ということでよろしかったでしょうか。総理にお願いいたします。
○国務大臣(山本幸三君) まず最初に申し上げておきますが、私が国家戦略担当大臣でありまして、今回の獣医学部の新設については私が全部決めてやっているんです。総理、関係ありませんよ。最終的に、諮問会議に出るときには議長であります。 そこで、まず規制改革の基本的な考え方について申し上げますが、自治体や民間から提案が寄せられたときは、できない理由を探すのではなくて……(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 御静粛にお願いいたします。
○国務大臣(山本幸三君) どうしたらできるかを前向きに議論すべきでありまして、こうした考え方は、平成二十六年二月に閣議決定した国家戦略特区の基本方針だけでなく、構造改革特区や総合特区の基本方針として閣議決定したものであります。 特区の基本方針は、規制を所管する省庁が改革は困難と判断した場合にはその正当な理由の説明を適切に行うことを求めているわけでありまして、その説明がなされない場合は提案に基づく規制改革を進めていくべきだと考えております。この基本的考え方を……
○委員長(岡田広君) 山本大臣、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(山本幸三君) 今回に当てはめれば、関係省庁である文科、農水両省が日本再興戦略改訂二〇一五の四項目に反すると立証していない以上、それだけで、四項目との関係を含め問題はないと考えております。 ただし、獣医学部の新設は五十年以上の間実現には至らない、とりわけ困難な規制改革事項であるため、今回は、規制庁だけでなく、内閣府としても特区法の趣旨に沿って四項目との関係で問題がないことを最終的に私が確認し、文部科学大臣及び農林水産大臣もこれに異論を唱えることなく、昨年十一月九日の諮問会議で……
○委員長(岡田広君) 山本大臣、簡潔に御答弁お願いします。
○国務大臣(山本幸三君) 両大臣の御出席もいただいて本件の制度化を決定し、一月二十日の区域会議で同様に両大臣の御出席もいただいて区域計画が確定しました。 四項目について具体的に申し上げますと……(発言する者あり)四項目については具体的に申し上げますか。(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 御静粛にお願いいたします。
○国務大臣(山本幸三君) きちっと守られていることを幾らでも申し上げられます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 全大臣が出席をしているこの委員会でありますから、当然、我々は委員長の指揮に従って答弁するのは当然のことであろうと。そうなったときに、皆さんでもう大声を出してやじり倒すのはやめましょうよ。それ、もう国民の皆さんは望んでいませんし、一番それは嫌っているんですよ、皆さんが汚いやじを飛ばすことはね。だから、それはお互いにやめていきたいと、こう思うところであります。 また、今、四条件について聞かれたわけでありますから、四条件についてどうなのかということについては、これは私が判断するのではなくて、これはまず一義的には、この四原則については特区申請の分科会でこれは議論するんですよ。御存じですか。(発言する者あり)いや、どうやら、何か御存じなかったようなので。 この特区申請の分科会では獣医学部の教授が二名出席をされています。もちろん関係の大学ではございません。その獣医学部の教授の二人の方が入っていて、そこで実際に審議をし、そこで決めるんですよ。もちろん、ですから、私がそこに入っていく余地はないし、また、これは、その上にいる山本大臣がそれを受けて説明をしたわけでありますが、四条件について聞かれたわけでありますから、丁寧に説明すれば長くなりますよ。当たり前じゃないですか、合っているかいないかについて説明をしていくんですからね。 だから、そこでまさに議論をされたわけでありますが、四条件を満たされていないという議論はそこでは出なかった。言わば専門家がそこで議論をするわけでありまして、専門家でない私が議論に参加するということはあり得ないわけでありまして、そういう仕組みになっているんだということを御理解をいただいた上で御質問を是非いただきたいと、こう思う次第でございます。
○平山佐知子君 申し訳ございませんが、今私が質問したのは、四条件、これを満たさなくてはいけないということは閣議決定事項だから当然ですよねというふうに伺いました。それを、この根拠を長々と話され、全然質問には答えていただけないということを強く訴えたいというふうに思います。 今、長く答えていただきましたが、私はこれ満たされているとは思えませんし、これまで同僚議員が様々な国会の中で審議してきましたが、私は満たされているとは思っておりません。この四条件を満たさずに、結局は総理のお友達のためにこれ決定したんじゃないでしょうか。総理にお願いいたします。私、総理しかお願いしていませんので、お願いいたします。(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 御静粛にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう皆さん、そんな騒がないでくださいよ。 まず、四条件を満たさないのに私が私の友人だから決めたということをもう最初から決めて掛かっているわけでありまして、ですから、議論が政策的な議論として深まらないんですよ。こういうことははっきりと申し上げておきたいと、こう思いますよ。 言わば、この四条件について、私はこれは専門家でもないわけでありますし担当大臣でもないわけでありますから、これは担当大臣から答弁するのが当然のことであろうと。そして、私はそこで議論されたことをつまびらかに承知をしていないわけでありますから、担当している大臣が答えるのはこれ当然のことじゃないですか。
○平山佐知子君 同じ答弁の繰り返しで議論が深まらないのをそっくりそのままお返しをしたいというふうに思います。 今まで私は、同僚議員がずっと議論してきたように、この四条件を満たしているとは思えないから今質問をさせていただいていたんです。この四条件を守られていないというのは、これまで前川前事務次官もおっしゃっていますし、私たちも当然そのように思っていますし、マスコミでもおかしいと報道されているんです。しかも、国民の皆さんの八〇%が納得をしていないというふうにおっしゃるものですから、総理にはきちんと説明をしていただく義務があるというふうにもう一度申し上げておきます。 もう時間も残り僅かとなってきましたので最後まとめさせていただきますけれども、先ほどもおっしゃっていましたけれども、私は、岩盤規制を突破する、これが悪いというふうには言っていませんし、規制緩和、これを全面的に反対をしているわけではありません。だけれども、何でもルールを無視して規制緩和をすればいいというものではなく、最低限のルールを守ってからでないとこの規制緩和をしてはいけないというふうに強く訴えたいというふうに思います。 また、財政についても、九十六億円もの巨額の市税が拠出されるということで、財政の悪化は目に見えているというふうに思います。その一例として、千葉県銚子市で同じく加計学園系列の大学を九十二億円も掛けて誘致したことで、市の財政は極端に悪化しています。実際に、市民にとって大切な市立病院が一時休止に追い込まれるということが起きています。何でもかんでも大学を誘致したからといっていいということではないということを、市民生活にも大きな影響が出ているということを申し上げたい、そのように思います。 総理、関係ないというふうにおっしゃいましたけれども、総理は経験ないかもしれませんが、私は非正規で長く働いてきました。国民の多くが、毎日汗を流して一生懸命、日々の暮らし、必死に暮らしていらっしゃる、このように思います。安倍総理の友達だけが利益を得られる、そんな政治は私はおかしいと強く訴えて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 関連質疑を許します。古賀之士君。
○古賀之士君 民進党・新緑風会の古賀之士です。平山佐知子議員の関連質問をさせていただきます。 冒頭、まずこのパネルを御覧いただきたいんですが、(資料提示)実は、この決算委員会の始まる前に、既に委員の皆様方は御存じかもしれませんが、与党からこういう形で黒塗りならぬ白塗りにするよう求められまして、こういう形での提示となりました。国会は、御存じのとおり、国権の最高機関であると同時に立法府です。そして、国民の知る権利に応えなければならないと私は思っています。にもかかわらず、こういう形にされたというのは果たしてどうなのか。問題の提起をさせていただきます。 そして、これと同時に、お願いをしていました三人の参考人も、残念ながら今日はお見えになることはできませんでした。これも、与党の賛同が得られなかったからであります。 それでは、質問に入らせていただきます。 こういう状態ですので、時間がありませんが読ませていただきます。これは、九月の二十七日、昨年のことですが、文科省の高等教育局の職員が十人余りの文科省の職員に対して出したものではないかと言われるメールであります。これは、本物か偽物か、これはまだ分かりません。だから調査してくださいとお願いをしているわけです。 この中の添付ファイルの中に含まれている文言の中には、既に報道機関で一部報道されていますように、平成三十年四月開学を大前提に逆算して最短のスケジュールを作成し共有いただきたい、成田市ほど時間は掛けられない、これは官邸の最高レベルが言っていること(むしろもっと厳しいことを言っている)、山本大臣もきちんとやりたいと言っている。こういう文言が出ております。 これに対しまして、再調査をするお気持ちは文科省サイドにおありになるのでしょうか。お伺いをいたします。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 文部科学省では、既に五月十九日に民進党から示された文書及び五月十八日に朝日新聞で報じられた文書に関して調査を行い、当該文書の存在は確認できなかったところであります。先生から御指摘をいただいたメール等の文書に関しましても、その出所、入手経緯が明らかにされていない状況でございまして、新たな調査が必要なフェーズに変わったとは考えておりません。
○古賀之士君 出所不明だから調査しないというお言葉ですが、不明だからこそ調査するに値するんだと思っております。 と同時に、存在が確認できなかったと言われた後に、NHKが、文科省の職員の証言として、個人の省内にあるパソコンの中にもその存在はあるだろうという証言もなされているわけですので、新たに再調査をされる、これは非常に大事なことだと思っております。 そして、この添付ファイルの中に書いてある文言は、文科省と厚労省で選んだ有識者の意見を聴取した、反対派は呼んでいないが有識者を呼ぶ回をつくった方がよければやる。それから、できないという選択肢はなく事務的にやることをやらないと責任を取ることになる。こういう威圧的な、こういう文書が中には入っているわけです。 調査する価値はあると思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 まず、先生の方から御指摘がありました放送における、文部科学省の職員として紹介をされたと。私、そのものを見ておりませんが、その報告によりますと、その方が、コメントされた方が文部科学省の職員であるのかどうかを特定できるような状況ではなかったというふうに報告を受けているところでございまして、先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、改めて調査をすることが必要な段階ではないというふうに考えております。
○古賀之士君 実は、今日、先ほど白塗りになりましたメール以外にもメールがございまして、昨日、大臣及び局長より、加計学園からに対して、文科省としては現時点での構想は不十分だと考えている旨早急に厳しく伝えるべきという御指示がありましたと。このメールの発信は十一月の八日、去年のことですが、翌日の十一月の九日に特区会議が行われております。 大臣は、このメールに書かれてあるような指示をされたことはございますか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 そのメール等の文書に関しては確認をされなかったということで、その内容に触れることはいたしませんが、国家戦略特区の案件でございましても、大学設置に関する御相談というのは、これは様々な場合に受け付けるということでございます。 ただ、これ、もう委員も、先生も御存じのことだと思いますけれども、この相談があったかなかったか、また、相談に関して、希望する大学と文部科学省の間でどのような話合いがあったかに関しては、今回に限らず、これはもう従来から公表していないということでございます。
○古賀之士君 一連のこのメールに関して、本物かそれとも偽物か、これを含めて文科省の職員の方にもお尋ねをして再調査をする気はないかというふうなお尋ねをしております。そして、先週の金曜日は、夜、文科大臣のところにまで直接我が党の国会対策委員長からも電話をしました。でも、つながらないという状況でございました。こういったことは、やはり大事なことはきちっと国民の声に応えていく必要があるかと思います。 次の質問に移らせていただきますが、では、この問題に関して、こういった偽物そして本物、分からない状況の中で聞くのはあれですけれども、一般論といたしまして山本幸三大臣に伺います。 山本大臣は、公文書管理の責任者でもあります。こういった一連での問題というのはどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(山本幸三君) 公文書管理法におきましては、各行政機関に対して、作成又は取得した行政文書について保存期間を設定し、設定した保存期間が満了するまでの間、行政文書ファイル等を保存するとともに、保存期間満了後は国立公文書館に移管するか又は廃棄することを求めているところであります。 そういう意味で、一般論として、そういう役所の文書については、しかし、それぞれの役所の行政の中身等がございますので、公文書管理法、同施行令及び、これは各省の行政文書管理規則等に基づいて適切に対応するべきものと考えております。
○古賀之士君 つまり、公文書管理法はありますけれども、実際の運用に関しては各省庁の規則によるということですね。 では、財務省の麻生大臣にお伺いをいたします。 この森友学園の国有地の売却についてですが、これまでも何度もありましたが、近畿財務局と森友学園との売買交渉記録は、これなぜ残っていなかったのでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これまでも度々、古賀先生にもいろんなところでも聞いておられると思いますが、財務省において、公文書管理法にのっとって適切に文書管理を行っております。 公文書管理法上、保存期間が満了した行政文書は処分しなければならない、公文書管理法第八条第一項にそう書いてあるのはもう御存じのとおりだと存じます。この本件国有地処分に係る個別の面会の記録は、これは組織で共有をした後、すなわち財務省理財局内で共有した後、最終的には決裁文書の形で組織としての意思決定として集約をされていくということになりますので、保存期間は一年未満としておりますし、したがって残っていないということでありますが、一方、売買契約に係ります決裁文書の保存期間は、これは三十年となっておりますので、重要な経緯等の文書は保存をしておりますし、適切に保存された文書などに基づき、これまでも理財局長などの方から国会において御説明をしているとおりであります。 したがいまして、引き続き丁寧に説明をしていくことが重要であろうと考えております。
○古賀之士君 それでは、ここで山本幸三大臣に伺います。 これは、公文書を管理する立場として、これは内閣府が出している資料ですけれども、御覧のように、これは公文書管理法を一番上に、何段階もあります。そして、今お話があったように、各省庁の管理規則も書かれてあります。 では、山本幸三大臣に伺いますが、今おっしゃった財務省の規則というのは一体どこに入るんですか。
○国務大臣(山本幸三君) それは、一番下に書いてある財務省の行政文書管理規則だと思います。
○古賀之士君 残念ながら違います。 この図の一番下に書いてある、今回は財務省なら財務省の行政文書管理規則、この更に欄外です。ここに細則が作られているんです。だから一年未満に廃棄されるものが出てくるんです。そういうルールなんです。 だから、逆に言うと、各省庁に任せているからと、今大臣もまさにおっしゃいました。おっしゃったとおり、各省庁が独自のルールを作って独自に廃棄しているということです。果たしてこのルールで国民の知る権利に応えられるんでしょうか。 私はむしろ、これ、ルールそのものがおかしいんじゃないかと思っているんです。だったらルールを改正しましょう、そういう御提案もこれからさせていただこうと思っております。ですので、是非この辺をお考えいただきたいと思います。この規則の中に、このパネルの中に入っている規則の中に全部入っているわけではないということです。 一年もたたずに廃棄しているのは、これ、公文書の担当大臣としておかしいと思いませんか。
○国務大臣(山本幸三君) そういう細則はこの規則の下にある取決めでありまして、まさに規則の体系の中の一つだというふうに理解しております。 そして、廃棄の話については、いわゆる公文書管理規則上、一年以上についてはきちっと保存期間を定めて、そして最終的にはそれを国立公文書館に移すか、つまり歴史的文書になるかどうかの判断をやり、移すかあるいは廃棄するということを求めているわけであります。 ただ、実態的に、いろんな業務については私どもがなかなか分かるわけではありませんので、それは各省の行政的な状況に応じてこの文書管理規則等、これは細則を含むわけですが、そこで適切に対応するということであります。
○古賀之士君 つまり、山本大臣、この三角形の中というのは、これは全然機能していないということですよね、今おっしゃったのは。この下にある、先ほど申し上げた細則によって全てが実際は決められているという状況です。これが改まらない限り、いつまでたっても本当のことは分からない。だからこそ求めているんです、ルールの、方法も変えることも含めて検討いただけないかと。 ところが、これは所轄かどうかは分かりませんけれども、実際に公文書管理委員会があります、この公文書管理法を扱う。この公文書管理委員会というのは二月の二十一日以降一度も開かれておりません。これは、国民の知る権利に対して本当にどう思っているのかというふうなことを思わざるを得ません。 ちなみに、公文書がないがために、例えばこれは森友学園の場合ですけれども、実際にごみはどれぐらい出てきたんですかということに関しまして出てきた資料がこれです。写真がいっぱい出てきました。ここに書いてありますけれども、二万トンのごみと書いてあるんですが、出てきた写真は二万トンもとてもあるように思えないんですね。二万トンといえば、もう絵にも描いてありますけれども、四トントラック五千台分です。本当に出たんですか。残念ながらそれを証明するものは何も残っていない。廃棄されているからです。 だからルールがおかしいと言っているんです。是非それを善処していただきたい。そうしないと、これから先、この決算委員会で、税金のチェックをする大事な役目を仰せ付かっているにもかかわらず、全く公文書がないまま、税金の使い道が明らかにされない、こういうことはあり得ないと思います。 では、総理に伺います。もう時間がないので総理に伺います。 総理、公文書管理法の第九条第三項では、行政文書の管理について総理大臣が実地調査できると書いてあります。文科省や財務省、こういった実地調査、必要だと思われるんですが、安倍総理大臣が自らリーダーシップを発揮してこの真偽を明らかにしていく、そういうお考えはありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公文書管理法第九条第三項に規定する実地調査は、行政文書管理上の問題が発生したときや制度運営上特定の行政文書の取扱いについて検討の必要が生じたとき等、行政文書の適正な管理を確保するために必要があると内閣総理大臣が認める場合に実施されるものであります。 御指摘の件については、既に各行政機関の責任において必要な調査等が実施され、そして行政文書の適正な管理がなされているものと認識をしているところでございまして、現時点で公文書管理法第九条第三項に規定する実地調査を実施する必要がないものと考えております。
○古賀之士君 残念だと言わざるを得ない状況です。 このパネルをまた御覧いただきたいんですけれども、財務省が、これ左手に書いてございますけれども、縦で、契約時点で事案は終了した、保存期間は一年未満であるというこのルールを盾に、言ってみれば資料がないと。その一方で、先ほどパネルで御覧いただきましたけれども、公文書管理委員会の委員長代理並びに委員がこう言っています。契約が成立したので廃棄したという財務省の説明には法の精神が全くうかがえない。それから、数億円を左右する事柄にもかかわらず財務省は公文書によって説明責任を果たすことができなかった。こういう指摘があるんです。 十分に総理が動くだけの材料、私はあると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) 管理委員会委員長代理や委員の御発言でございますけれども、公文書管理に関する有識者としての御見解でありまして、公文書管理委員会を代表して述べられたものではないと認識しておりまして、それに対して政府としてコメントすることは差し控えたいと思います。
○古賀之士君 当然そうだと思いますが、それを尊重するかしないかというのは、それこそ山本大臣やあるいは安倍総理大臣に懸かっていると思いますので、是非よろしくお願いいたしたいと思います。 そして、私はなぜこういうことを言わなければならないのかというのは、国民の皆様方にとってやはり説明責任がなされていない。つい最近の報道でもそうですが、八割から七割の国民の皆様方が、一連のこの問題に対して納得がいかない、説明不足であるという答えが返ってきています。 この公文書に関しても、森友の問題、加計の問題、それから防衛省の日報の問題、それから半官半民ですけれども商工中金の不正融資問題、こういったことも、公文書がない、これによって真実が明らかにされていない。例えば、先ほど申し上げました商工中金の不正融資問題に関しましては、第三者機関がしっかりと調べております。その中で申し上げているのは、ここでは、メールが六十五日以内に削除される六十五日ルールというのがあるので調査に支障が来したとはっきりと述べています。 だからこそ、関係省庁はまさに先頭を切ってこの情報公開、ルールとして、メールは大したことないんじゃないかという国民の方も中にはいらっしゃるので御説明をしておきますが、文書だけではなく電子データも情報公開法の二条二項によって立派な行政文書、公文書であります。したがって、これをむやみに廃棄するあるいは破棄することは、明らかに法律に抵触するおそれがあるということも申し述べておきます。 時間がだんだんなくなってまいりましたが、もう一度申し上げます。様々な、これは本物か偽物かも含めて、もう一度公文書の在り方、総理大臣が自らリーダーシップを取っていただくことはできないでしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) 御指摘のような、まさに廃棄されたというような問題があることも承知しております。 そのために、先般、公文書管理委員会から、行政文書の扱いに関するガイドラインを、見直しをやるべきだという指摘を受けております。これについて、我々は真剣に、まさにこれが歴史的文書に当たるかどうかの判断の基準がある意味ではっきりしないというところがこういう問題を起こしているところがあろうかと思います。 そういう意味では、今年度中にそのガイドラインの見直しをしっかりとやって、そして必要があれば法制化も考えるという立場で臨んでまいりたいと思っています。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま担当である山本大臣が答弁をさせていただいたように、ガイドラインを定めていくわけでございまして、その上において問題があれば、今大臣が言ったように、対応することも検討していく、法改正も検討していくということでございます。
○古賀之士君 時間がありません。申し上げます。この問題も時間がないんです。ガイドラインをゆっくりと作っていく時間がもうないんです。だからこそ、早急に調査をしてください。 そして、今月、財務省のこれパソコンのシステムが更新されると聞いております。そうすると、本当にまだ残っているかもしれない様々な公文書も削除されてしまう可能性もあるわけです。だからこそ、ガイドライン云々ではなく、まず、現場から上がってきたかもしれないというこの調査をしっかりとやっていただきたい。 そして、証人喚問を三人の方を要請しておりますが、引き続き証人喚問を要請いたしますし、私たちも、議員立法として、国有財産、それから公文書管理、国家戦略特区、こういったものも具体案として議員立法、法案を出しておりますので、是非、テーブルに上げていただいて御審議いただきますようお願いいたします。 それからもう一点、政治と、そして行政の間に立って最も苦労しているのは、もしかしたら、こういう仕事の間に立って頑張っている公務員の皆さんたちです。 私は、三十年余りテレビのメディアの世界の中で……
○委員長(岡田広君) 古賀委員、時間が来ております。
○古賀之士君 その政治と行政の間に立って苦しみ、自ら命を絶った、そういうニュースを伝えてきました。だからこそ、だからこそ早くこの問題を解決していただきたい。その一歩を、リーダーシップを是非大臣の皆様方に頑張っていただきたい、そういう思いを込めて、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(岡田広君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、松川るいさんが委員を辞任され、その補欠として渡辺美知太郎君が選任されました。 ─────────────
○河野義博君 公明党の河野義博です。 イギリスでまた悲惨なテロが起こりました。犠牲になった方々の御冥福と、負傷された方の一日も早い回復をお祈り申し上げます。 一般市民や観光客を狙った卑劣なテロは断じて許せません。我が国も、国際社会としっかりと連携をしてテロの脅威に立ち向かっていくべきであるということを申し上げまして、質問に移ります。 北朝鮮情勢が緊迫をしております。度重なる国連の非難決議にも意に介さず、核、ミサイルの開発を続けています。まさにリアルな脅威がそこにあると言っても過言ではない。既に世界で最も厳しい水準の経済制裁を行っている我が国は、北朝鮮へ圧力を強めるためには、より一層の国際社会と連携を密にして対策を行うほかに今選択肢はないわけであります。その中でも、特に中国との更なる連携が重要と考えます。 先週、総理は、中国の楊潔チ国務委員と会談をされました。北朝鮮に対して協調して圧力を掛けていくということを確認した、それに加えまして、今年、日中国交正常化四十五周年という佳節を捉えて、日中関係の改善に向けた合意もなされたものと承知をしております。また、韓国においても、政治的空白が続きましたけれども、先頃、文大統領が就任をされたところ、日中、日韓の首脳間の信頼関係をより強固なものにし、緊密に連携して北朝鮮への圧力を高めていかなければならないと考えますけれども、総理、改めて北朝鮮問題に、対応への御決意をお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず冒頭、ロンドンのテロについて、政府として一言申し上げたいと思います。 まず、犠牲になられた方々、御遺族の方々に心から哀悼の意を表します。そして、負傷された方など、被害に遭われた全ての方々にお見舞いを申し上げます。何の罪もない市民の平穏な週末へのテロリストの攻撃に強い憤りを覚えます。テロに対して断固として闘う、G7タオルミーナ・サミットにおいて、英国のメイ首相を始めとする首脳間でその強い決意を示したところであります。我が国として、国際社会と連携してテロと闘う決意を表明したいと思います。 そして、そこで今御質問でございますが、御指摘のとおり、北朝鮮問題への対処においては、日米の緊密な協力とともに、中国、そして韓国との連携が重要であります。 中国に対しましては、先般訪日した楊潔チ国務委員に対して、今は北朝鮮への圧力を強化することが重要であり、中国は更なる建設的な役割を果たしてほしい旨、強く働きかけを行ったところであります。その後、国連安保理で全会一致で北朝鮮に対する制裁決議が採択されたことは御承知のとおりでございます。 韓国に対しましては、文在寅大統領との間で、就任直後とまた先日の二回にわたり電話会談を行い、北朝鮮問題について緊密に連携していくことを確認しています。引き続き、安全保障分野における日韓、日米韓の協力を進めていく考えであります。 七月のG20ハンブルク・サミットには、習近平国家主席、文在寅大統領も出席予定であり、その機会にそれぞれの首脳と会談をし、文在寅大統領、そして習近平主席と会談をし、北朝鮮問題に関する連携を強化していきたいと考えています。 我が国としては、引き続き、対話と圧力、行動対行動の原則の下、中国、韓国を含む関係国と緊密に連携をし、北朝鮮に対して、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けた具体的な行動を取るよう強く求めていく考えであります。
○河野義博君 G20の機会にバイの会談、日中・日韓会談を行いたいということでございました。北朝鮮問題への対応のみならず、やはり日中、日韓というこの枠組みは極東アジアの平和と安定に大きく寄与するものだと思いますので、総理のリーダーシップに期待をしたいというふうに思っております。 続いて、平成二十七年度の決算に関しまして。 当初予算は経済再生と財政健全化の両立実現ということを目指して編成をされました。その後の補正予算でも、一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき施策が盛り込まれました。その結果、一般会計のプライマリーバランスはマイナス十六兆円、公債依存度は対GDP比においてマイナス三%というふうになりまして、二十七年度までの削減目標でありますマイナス三・二%を達成したということは一歩前進の成果であったというふうに思います。 一方で、内閣府の試算では、経済再生ケースにおいても、平成三十二年度、二〇二〇年度においてもプライマリーバランスはマイナス八・三兆円との見通しでありまして、黒字化目標の達成は困難な状況であるというふうに言わざるを得ないわけであります。 今後とも、歳出全般にわたる徹底的な見直しを進めて財政健全化を図るとともに、経済再生をより一層着実なものとしていかなければなりません。眼下の景気回復の状況を東京から地方へ、大企業から中小企業へ、そして企業から家計へと波及させていき、全国津々浦々に肌感覚で実感できる景気回復を届けていくということが大切だろうと思います。 こういった状況を勘案した上で、平成二十七年度の財政運営に対する政府の評価、また、財政健全化に向けた総理の御決意を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍内閣においては、長引くデフレから脱却をして日本経済を力強く成長していくために、大胆な金融政策、そして機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略、三本の矢に一体として取り組んできたところであります。デフレから脱却をしてしっかりと経済を成長させていかなければ財政の健全化を図ることはできません。 その結果、我々、決算を御審議いただいている平成二十七年度には、大変難しいと言われたプライマリーバランス赤字対GDP比の半減の目標を達成することができました。これは、単に消費税を上げたということだけではなくて、しっかりと経済を成長させ税収が増えた結果でもあります。 また、政権交代後、言わば税収を上げていく原動力である成長ですね、人口が減少していく中で、我々が政権を奪還する前は、成長することは難しいと、こう言われていたわけでありますが、名目GDPは九・四%、我々が政権を奪還した、自公が政権を奪還した後、九・四%成長したわけであります。四十六兆円増えた。そして、実質GDPにおいても五・八%、二十九兆円増加し、これは、GDPは過去最高となったわけであります。国、地方を合わせた税収は二十二兆円増加し、新規国債の発行額は十兆円減少したわけでありまして、国の一般会計プライマリーバランスを十四兆円、我々は政権を奪還し、改善することができました。 二十九年度予算においても、六百兆円経済の実現を目指した取組を進めるとともに、かつて毎年一兆円ずつ増えていた社会保障費の伸びを二十八年度予算に引き続き五千億円以下に抑えるなど、経済再生と財政健全化の両立を進める予算としております。 大切なことは、プライマリーバランスを改善し、同時に、債務残高対GDP比を着実に引き下げていくことであります。そのためには、経済成長を実現し、税収を上げなければならないわけであります。そのためにも我々雇用に力を入れてきたところでありますが、正規雇用については、我々が政権を奪還し、約八十万人これ増えたわけでございます。これは、政権を奪還する前は五十五万人減っていた正規雇用を逆転し、大きく増やすことができた。そういう面からも、しっかりと税収も上がってきている、今後もしっかりと成長戦略を進めていきたいと、このように思っているところでございます。
○河野義博君 プライマリーバランス黒字化は財政健全化の通過点であります。社会保障のみならず、歳出全般にわたる効果検証というのは不断に行っていく必要があると思っています。 次に、教育投資の拡充に向けた観点から伺います。 去る五月十九日、公明党は成長戦略二〇一七を政府に提出いたしました。一人一人が輝き活躍できる社会の実現のために、大胆な人への投資を成長戦略の柱にすべきと提言をいたしました。私は、教育無償化の流れを大胆に加速させて、貧困が連鎖し格差社会が広がっていく状況を早急に打開していくべきと考えます。 配付資料一枚目を御覧ください。(資料提示) 教育資金は年収に比例をしております。親の年収が高いほど子の大学進学率は高くなる、そして中卒、高卒の約半数が非正規雇用である、その結果、非正規雇用の年収は正規雇用者の三分の一であると。まさに貧困が連鎖をし、そして固定化してしまう社会となってしまっております。 子供は生まれてくる家庭を選べません。また、生まれてくる地域も選べません。教育無償化の中でも、私は、特に、まだ収入が十分に高くはない青年世代が保護者となっている幼児教育の無償化が最も優先されるべきと考えます。教育無償化に関しては、財源論が与党の中でも進んでおります。政府としても、文部科学省のみならず全省庁を挙げて、世帯収入にかかわらず、希望する生徒が十分に質の高い教育を受けられる環境を整備していくために早急に結論を出すべきだと思いますけれども、具体的な取組方針を総理に伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) サミットにおいても議論になったんですが、言わば経済がグローバル化していく中において、自由貿易を進めていく上において大きな反発があるのも事実であります。 なぜ反発があるかといえば、成長していく経済の中で、自分たちはこれは置いていかれているんではないかという人々がいる。そういう人々が自由貿易自体あるいはグローバル化自体にも反対をしていく、反発を感じているという状況がある中において、大切なことは、皆さんが、そうした経済が成長していく中で、自分たちもその中で利益を得ることができるということを実感してもらうことが、政治がリーダーシップを持ってあるべき方向を、自由で公正な経済を、また自由貿易を進めていくことになるのではないかという話をしたわけでありますが、その中で力点を置いたのは人材への投資であります。言わば格差を固定化していく、そして貧困の連鎖を断ち切っていくためには人材への投資が必要であり、そして、人材への投資はその後の経済の活性化にもつながってくるという話をさせていただいたところでございます。 子供たちの誰もが、家庭の事情にかかわらず、未来に希望を持ち、それぞれの夢に向かって頑張ることができる社会を実現していきたい、その際に教育が果たす役割は極めて大きいわけであります。 小中学校九年間の義務教育制度無償化は、戦後の発展の大きな原動力となったわけであります。七十年の時を経て社会も経済も大きく変化した現在、多様な教育において、全ての国民に真に開かれたものでなければならないと考えております。その第一歩として、幼児教育、保育の早期無償化や待機児童の解消に向けて安定的な財源確保の進め方を検討し、年内に結論を得るようにしたいと思います。 また、大学改革に着手をし、実務経験のある教員を思い切って増やしていきます。大学の経営層に地元経済界の人材を登用することなどによって、地方大学の強化、実践的な教育の充実を図ってまいります。こうした改革というのは、これも抵抗がありますからなかなか難しいんですが、あるべき方向に向けてしっかりと進めていきたいと思います。さらに、社会全体で人材投資を抜本強化するための改革の在り方について検討を進めていく考えであります。 近く取りまとめる骨太の方針の中心テーマを人材への投資を通じた生産性向上とし、私が先頭に立って、政府を挙げて人づくり改革に向けた取組を進めていきたいと考えております。
○河野義博君 最後に、簡潔に石井大臣に伺います。北部九州地域、特に九州北西部の道路整備に関してです。 西九州自動車道、福岡市を起点としまして、佐賀県唐津市、伊万里市、長崎県佐世保市を経由して佐賀県の武雄市に至る道です。佐賀唐津道路、県内の二大都市を結ぶ道路であります。また、唐津大橋は唐津市と福岡市を結ぶ交通の要衝でありますけれども、対面二車線で、渋滞緩和が長年の課題、これらの道路整備、長らく地元から要望がございました。また、玄海原子力発電所の再稼働審査も進んでおります中、住民からは、防災対策の強化の観点からも整備促進が求められています。 国交省としての現状認識並びに整備計画に関して簡潔にお答えください。
○国務大臣(石井啓一君) 西九州自動車道佐賀唐津道路につきましては、九州北西地域の拠点を結ぶ道路ネットワークとして、佐賀県等と連携をしながら整備を進めているところであります。 実際に、これまで、西九州自動車道の一部区間が開通したことによりまして、例えば東京中央卸売市場における佐賀県産ハウスミカンの取扱いシェアが最近十年間で一七ポイント拡大をしたり、伊万里、有田地域の観光客が約一割増加など、ストック効果が発現をしております。 他方で、委員から御指摘がありました唐津市の中心部を通る幹線道路の国道二百二号の一部区間付近では、交通混雑等の課題がございます。渋滞緩和の観点からも、並行する西九州自動車道、ここは無料区間でありますから、この更なる利用を促すことが重要であると認識をしております。 国土交通省といたしましては、今後とも、重点化や効率化を図りつつ、ストック効果の更なる拡大を目指しまして、九州北西部地域における道路ネットワークの強化とともに、高速道路の利用促進による交通円滑化にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○河野義博君 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 関連質疑を許します。高瀬弘美さん。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 公明党の高瀬弘美です。どうぞよろしくお願いいたします。 去る二日、最新の人口統計が厚生労働省から発表され、二〇一六年に生まれた赤ちゃんは九十七万人台と、調査開始以来初めて百万人を割りました。菅官房長官の会見でも、出生率の低下は極めて深刻な状況であり、安倍政権として最優先課題として対策を講じていきたいとの御発言がありました。 そんな中、先日、総理が待機児童を解消する新プランを発表をされました。出生率の低下を止めるには、安心して子育てできる社会の実現が不可欠です。新プランによりますと、増える保育需要に対応するために、二〇二二年までに三十二万人分を整備するとあります。 まず、総理にお伺いいたします。 総理は、この新プランによって今度こそ待機児童問題に終止符を打つと強い御決意であると報道でも出ておりますが、この新プランの下で待機児童問題は解消していくのでしょうか、お答え願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権においては、保育の受皿づくり、これは前政権の二・五倍のペースで加速をしてきたところであります。平成二十九年度までの五年間で待機児童解消加速化プランに掲げた五十万人分という整備目標を昨年更に三万人分上積みをし、総計五十三万人分の整備を全力で進めている次第であります。言わば、我々は相当スピードアップしてしっかりと予算を確保しているわけであります。 他方、安倍政権の下で、では、何でなかなか当初目標とした待機児童ゼロができなかったかといえば、これは、安倍政権の下で女性の就業者は百五十万人増えた、予想よりはるかに増えたわけであります。女性の就業率は七二%を超えて、第一子を産んだ後も働き続ける女性がこれは初めて、これは初めてのことでありまして、初めて五割を超えました。今後も女性の就業率は上昇し、保育を利用したい方々が更に増えていくことを前提に待機児童解消の取組を更に強化することとしたところであります。 〔委員長退席、理事松下新平君着席〕 来年度から五年間の子育て安心プランの下で、二年間で待機児童を解消する目標を掲げ、意欲的な自治体を支援するため、三年後に待機児童の解消に必要と見込まれる保育の受皿約二十二万人分を二年間で整備できるよう、必要な予算を確保しました。 つまり、これは、目標三年間なのではないかと言われますが、国として、国としてできることは予算を確保することでございまして、あとはつくっていくのは自治事務でございまして、それぞれの自治体が頑張ってもらわなければいけないわけでありますが、それに必要なお金は、我々は二年間分、二年間でできるように整備しますよと、あとは東京都、区を始め自治体に頑張っていただいて、場所を確保していただき、周辺の住民を説得していただいて、しっかりと保育の場所ができるようにしていただきたいということでございます。 つまり、予算を二年間、そしてその後、やはり自治体によっては多少のいろんな事情があるでしょう、そういうものを配慮しても三年で結果を出していく、三年でそれを、待機児童ゼロを目指していくということであります。地方自治体が実際に土地を確保して、住民の皆さんの理解を得ながら保育所を整備する取組をきめ細かくこれも支援してまいります。その上で、遅くとも三年間で全国の待機児童を解消していくという考え方であります。 さらに、待機児童ゼロを維持しながら、平成三十四年度末までの五年間で女性就業率八〇%に対応できる約三十二万人分の保育の受皿を整備していきます。つまり、女性が子供を産んだ後も仕事に就く、いわゆるM字カーブが、これが平らになっていくということを想定してもゼロを維持をしていくということであります。 加速化プラン最終年度の今年度の取組を引き続き強力に推進しつつ、来年度からの子育て安心プランの下、全ての人が保育と仕事を無理なく両立できるように全力で対応していきたいと、このように考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 今総理から御発言ありましたが、つくっていくのは実際は市町村となっていきますけれども、その市町村が、例えば自分の自治体の中にいる女性のどれくらいが就業しているか、そういうデータを持っていないという状況もございます。是非、国として、そういう部分の情報提供をし、支援もしていただきたいと思います。 少し質問の順番を入れ替えさせていただきます。 今総理がおっしゃいましたように、既存の保育園、新規の保育園を含めまして受皿を増やしていく、その中で一番大事なのは、肝腎の保育士さんの確保になります。保育士さんは過酷な仕事状況にもございまして、なかなか保育士を増やすというのが難しい状況にあります。この自公政権の下、保育士の処遇改善に取り組んでまいりましたが、今年度の処遇改善につきましてもまだ不十分と考えている自治体が八割近くいるという、そういう新聞の調査結果も出ております。せっかくハード面を整備して保育園の受皿を増やしても、中で働いていただく保育士さんがいない、そういう状況では状況は改善してまいりません。 そこで、この新プランの下、今後とも保育士さんの処遇改善、保育士の皆様が働きやすい環境の整備、これをスピード感を持って行っていく必要があると思いますが、総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権としては、高い使命感を持って保育の道に進んだ保育士の皆さんをしっかりと支援していきたいと思います。そして、仕事を続けていただくためにも様々な施策で改善を図っていきたい。処遇改善、そして潜在保育士の再就職支援、また保育士の事務負担の軽減などに総合的に取り組んできたところであります。 平成二十九年度予算では、全職員の処遇を二%改善し、政権交代後、合計一〇%の改善を行ったことになります。我々が政権交代する前は一・二%マイナスであったわけでありますから、一・二%のマイナスから一〇%のプラスへと大きくこれは改善したことは事実でございます。 そして、一律の処遇改善に加えまして、努力が評価され将来に希望が持てるようなキャリアアップの仕組みを構築します。 保育士の皆さんに聞いてみますと、ずっと待遇が同じであるということはなかなか未来に希望が持てないということでありまして、しっかりと頑張ってキャリアを重ねて、しっかりとお母さん方からも評価される方々に対しては処遇を改善していく。このため、経験年数がおおむね七年以上の中堅職員に対しては月額四万円、そして経験年数がおおむね三年以上の職員に対しては月額五千円の処遇改善を行います。 そしてさらに、保育の人材確保策として、保育士の宿舎借り上げ支援の拡充、また、離職者の再就職支援を行う保育士・保育園支援センターの体制強化なども盛り込んでいるところであります。そして、来年度から、新たな子育て安心プランの下で保育人材の確保のための取組を更に更に強化してまいります。 具体的には、経験や研修の受講状況などを踏まえたキャリアアップに対応して給与が増えるという仕組みを整えます。経験を積んで、そして一生懸命研修をしてスキルを上げてきた方々に対して、その努力に対応する仕組みをつくっていくということであります。保育補助者から保育士になるための雇い上げ支援を拡充し、そして保育士の業務負担軽減のためのICT化等の支援などを進めていく考えであります。そして、保育士の方々が将来の目標を持って保育の現場で長く活躍し続けられるように、引き続き全力で取り組んでまいる決意でございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。是非とも、保育士の処遇改善、全力で取り組んでいただきたいと思います。 また、同時に取り組むべき課題としまして、男性の育児、家事への参加がしやすい社会の実現が大事でございます。 パネルを御覧ください。(資料提示) 男性の育休取得率は、二十八年度の最新の数字でも三・一六%と、女性の八一・八%に比べて大変小さな数字となっております。政府目標は、平成三十三年までに男性の育休取得を一三%と設定をしておりますので、まだまだ現実的な取組が必要となってまいります。 男性の育休取得には様々な困難がございまして、例えば、お給料が減ってしまう、育休取っている間はお給料が八割しか出ない、そういう状況もございますし、中小企業におかれましては、取らせてあげたいけれども、人材がいないので、なかなか人繰りの問題で取らすことができないという問題もあります。 これから男性の育休取得を本気でやっていこうと思ったときには、まず、トップの方の意識改革必要だと思いますし、また、雇用保険から現在支払われている育休の間の給付率も更に引き上げるということも検討していく必要あるかと思います。また、今の育休はまとめて取るようになっておりますので、細かく分けて取れるように、そういう制度も中小企業の方を考えたときに必要ではないかと思います。 塩崎厚労大臣は、御自身も、省内の男性職員に対して育休を取るようにと大臣室に招かれて、そういう取組もされていると伺っております。是非、男性の育休、育児参加のための本気の取組への御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘いただいたように、二十八年度の男性の育児休業取得率三・一六%に、これは二・六五からちょっと上がったということでありますが、一三%という目標から考えても、超低水準と言わざるを得ないというふうに思います。 男性の育児参加は、女性の継続的な就業にとっても出産意欲の向上の観点からも極めて重要であって、働き方改革を通じてこれを強力に進めようということで、今、安倍内閣挙げて頑張っているわけでありますが、男性が育児休業を取得しなかった理由というのを見ると、やっぱり職場の雰囲気が許さないということが一番の理由になっておりまして、そのために、厚生労働省としてはイクメンプロジェクトというのをずっとやってきておりまして、社会的な機運を盛り上げよう、それから男性の育児休業の取得促進に取り組む企業への助成というのもやっております。それから、育児休業の対象者に対する個別周知を盛り込んださきの改正育児休業・介護休業法、この着実な施行をやらなきゃいけないと思っております。 厚労省自ら、今もお話があったように、政務三役誰かが毎月まとめて、前月に生まれた男性の職員を呼んで、課長をセットで呼んで、必ず育児休業を取れということを我々から言っているわけでありますし、この間は、私、閣僚で初めてイクボス宣言というのをやりましたが、幹部職員も皆こぞってイクボス宣言をやりました。 今、育児休業給付の給付率の話がございましたが、今六七%で、平成二十六年度からやってきておりますけれども、引き上げてきているわけでありますが、こうした取組に加えて、男性の育児参加を更に思い切って進めるために、今月、新たに有識者から成る研究会を立ち上げました。その中で、御指摘の育児休業の分割取得、これを含めてニーズを踏まえた両立支援制度、これまでにないものを含めて総合的にやっていかなきゃいけないということで議論をしていただくことになっておりまして、あらゆる政策を動員をして男性の育児参加を促進をしてまいりたいというふうに思っております。 〔理事松下新平君退席、委員長着席〕
○高瀬弘美君 ありがとうございます。是非ともお願い申し上げたいと思います。 最後に、安倍総理にお伺いをいたします。 野村総研のアンケートによりますと、今子育てをしているお父さん、お母さん方、希望する時期に希望する条件の保育サービスを受けることができればもう一人子供を持つことに前向きになるというような結果も出ております。 先ほども申し上げた保育士の処遇改善、受皿の拡大、そして男性が育児参加しやすい社会の実現、全て大事になってまいりますが、この全てにおいて財源の確保が重要となってまいります。是非とも、総理の強いリーダーシップの下、財源を確保してこの新プランを進めていただきたいと思いますが、最後に総理の力強い御決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) しばらくの間人口が減っていく日本にあっては、働く意欲のある女性がしっかりと働くことができなければ日本の経済は成り立たないわけであります。そうした危機感を持って我々は取り組んでいきたいと、こう思います。 そして、国としては、できることは全てやるとの考え方の下、まず、足下の二年で自治体の待機児童を解消するよう、保育士などの人材確保、保育の受皿整備のための予算を確保し、実際に立地を確保して、住民の理解を得て保育の受皿の整備を行う自治体をきめ細かく支援をしてまいりますが、そして、先ほども少し説明をいたしましたが、五年後には女性の就業率がいわゆるM字カーブがなくなる北欧並みの八〇%まで上昇することを想定し、来年度からの五年間で、それに十分対応できる保育の受皿三十二万人分を整備していく考えであります。 また、長時間労働の抑制など働き方改革を進め、男性の育児休業の取得促進など男性の育児参加を促していく考えであります。将来にわたり保育の質と量を充実するたゆまぬ努力を重ねていくことと、やはり男性の意識を変えていくということもしっかりと行っていきたいと、このように考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 私は、共謀罪法案と市民のプライバシーについてお尋ねをしたいと思います。 政府は、一般の方々が対象となることはあり得ないと繰り返しますが、結局、警察に捜査対象と目されれば誰もが一般人ではなくなるということではないのかと、専門家、そして国連特別報告者から厳しい指摘、懸念が示されてきました。国民の不安も広がっています。 先週末の北海道新聞の世論調査では、共謀罪反対が四月から一四ポイント増えて五九%、内閣支持率は一二ポイントマイナス、自民党支持層でも説明不十分が六八%、公明党支持層の八六%が今国会成立に否定的と、こうした整理がされているわけですが、そうした中で、金田法務大臣は、一週間前の参議院本会議で初めて、環境保護団体や人権保護団体を隠れみのに組織犯罪を企てた場合は共謀罪と答弁をいたしました。これは、衆議院では全く述べてこなかった重大問題であります。 パネルにその答弁の中心部分を紹介をしておりますが、(資料提示)対外的には環境保護や人権保護を標榜していたとしても、それが言わば隠れみのであって、実態において云々と。金田大臣、この隠れみのとか実態としてというのは、これは一体どういうことなんですか。
○国務大臣(金田勝年君) 仁比委員にお答えをいたします。 去る五月二十九日の本会議において、ただいまの言及のあったその答弁をしておるということですが、環境保護や対外的には人権保護を標榜していたとしても、隠れみのであって、実態において、構成員の結合関係の共同の目的が一定の重大な犯罪等を実行することにある団体と認められるような場合には組織的犯罪集団と認められるのではないかという問いに対して、私は、そういうケースであれば、その構成員はテロ等準備罪で処罰され得るということを申し上げただけであります。 そして、その趣旨は、御指摘の答弁は、ある団体が組織的犯罪集団に該当するか否かというのは、当該団体が標榜している目的や構成員らの主張する目的のみによって判断するのではなくて、当該団体の活動実態等を総合的に考慮し、構成員の結合の目的が一定の重大な犯罪等を実行することにあるか否かにより判断するということを申し述べたものであります。すなわち、御指摘の実態というのは、ある団体の活動実態を指しているものであります。
○仁比聡平君 団体の活動実態を総合考慮するのであるという御答弁なんですね。 これ、つまり環境団体や人権団体、その活動実態あるいは組織構造を解明するというような言葉も法務委員会では先週御答弁されましたけれども、そうした実態を解明していくということです。 大臣は、法務委員会で暴力団のフロント企業というのを例示をされましたが、そうやって例示してみたところで処罰範囲は明確には全くならないわけですね。それは、法案が言う組織的犯罪集団が、その言葉で多くの国民の皆さんがイメージをされるような、例えば広域指定暴力団や、あるいは国際テロリスト、テロ組織としてFATFに基づく資産凍結やマネーロンダリング対策などの対象としてリストアップされている、これ、今およそ三百九十四個人、八十団体ありますけれども、こうしたあらかじめ分かっているものとは全く違うからなわけです。 これ、大臣、例示ということであれば、○○マンション建設を考える会とか原発再稼働反対の何々住民の会とか米軍基地強化反対の○○住民の会、こういったものでも、活動実態、組織構造を見て共謀罪で処罰され得るということは否定できないことになりませんか。
○国務大臣(金田勝年君) お答えをいたします。 テロ等準備罪における組織的犯罪集団の意義についてお聞きということになります。 国内外の犯罪情勢を考慮するときには、条文に例示しておりますテロリズム集団のほか、暴力団、薬物密売組織といった違法行為を目的とする団体に限られるわけであります。 テロ等準備罪における組織的犯罪集団というのは、組織的犯罪処罰法上の団体のうち、構成員の継続的な結合関係の基礎となっております共同の目的が改正後の組織的犯罪処罰法の別表第三に掲げる一定の重大な犯罪等を実行するものにあるものをいうわけであります。 ある団体が組織的犯罪集団に該当するか否かは、テロ等準備罪の成否が問題となる時点において団体の結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げられた犯罪を実行することにあるか否か、これによりまして判断されるわけでありますが、ある団体がテロ等準備罪の構成要件の一部であります、三つあるうちの一部であります組織的犯罪集団、該当するか否かは、収集されました証拠に基づいて個別具体的に判断されるべきものであるわけであります。 一般論として申し上げれば、ある団体が該当するか否かというのは、テロ等準備罪の成否が問題となる時点において団体の結合関係の基礎としての共同の目的が先ほど申し上げた別表第三に掲げられた犯罪を実行することにあるか否かによって判断するということになります。
○仁比聡平君 大臣、やっぱり言葉がぐるぐる回っているばっかりで、手ぶりは付けられても説得力は全くないんですよ。 大臣、三つ挙げられたテロ組織などに限られるというふうにおっしゃいましたけれども、テロリズム集団も例示、暴力団や薬物密売組織というのも例示、ですから、限られるとおっしゃっているのは、考えにくいとか想定し難いとかいうふうにおっしゃっているだけであって、共謀罪法案の対象となるのか、処罰の対象となり得るのかということでいえば、これは否定できないわけでしょう。その共謀罪法案の、大臣が隠れみのなら共謀罪とおっしゃったんですから、ちゃんと答えていただきたいと思うんですね。 共謀罪というのは、ほかの犯罪とは全く違うわけです。それは、人の生命や身体、財産などの法益を侵害する危険が客観的にはない合意や実行準備行為を限りなく人々の内心に踏み込んで処罰する、それが共謀罪だということです。 ですから、政府はそれが総体として危険だから処罰すると説明してこられました。けれども、環境保護とか人権などの市民運動の実態というのは、先ほど申し上げたように、構成員などを事前に審査されている指定暴力団とは全くこれ違いますよね。となれば、環境団体や人権保護団体の活動実態や組織構造、あるいは委員会では任務分担や指揮命令などという言葉も出ていますが、これが危険ではないかと警察が実態をつかむと、そういうことですね、法務大臣。
○国務大臣(金田勝年君) お答えをいたします。 テロ等準備罪は、組織的犯罪集団が関与する一定の重大な犯罪の遂行を計画したことに加えて、実行準備行為が行われた場合に成立するものであるわけであります。組織的犯罪集団というのは、組織的犯罪処罰法上の団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が一定の重大な犯罪を実行することにあるものをいうわけでありまして、ある団体についてのこの結合関係の基礎としての共同の目的が何であるかについては、個別具体的な事案における事実認定の問題でありますが、継続的な結合体全体としての活動実態等から見て客観的に何が構成員の結合関係の基礎になっているかについては、社会通念に従って認定されるべきものと考えられる。 その上で、犯罪の成否を、一概に結論を申し上げる、具体的に事実関係を離れて申し上げることは困難でありますが、あくまで一般論として申し上げますと、御指摘のような団体の構成員は、基地建設反対又はそういう環境保護団体、いろいろとそういうことによります地域の負担軽減や自然環境の保全を目的として結合しているものと考えられるので、一定の重大な犯罪等の実行を目的として構成員が結合している団体であるとは想定されませんので、テロ等準備罪は成立しないというふうに考えられるわけであります。
○仁比聡平君 大臣、また答弁をごまかされているんですね。 大臣がおっしゃるとおり、地域の負担軽減だとかあるいは自然保護、これを目的に環境団体やあるいは人権団体が活動している。けれども、それが重大犯罪の実行の目的を共同の基礎にしているかということについて、大臣も最後、想定し難いとおっしゃっているだけで、それは法律上は当たり得るということを大前提にしているわけです。それを個別事案で実態を見て隠れみのかどうか見極めるというのが隠れみの答弁ですよね。 結局、与党は、よく労働組合や市民団体は組織的犯罪集団にならないとしきりに言うんですけれども、一変にせよ隠れみのにせよ、結局、人々が何かを話し合い合意をしたことを警察が重大犯罪の共謀だと疑いを掛けたときに、その人々が組織的犯罪集団だと警察がつかみ判断する、そうおっしゃっているだけです。では、隠れみのかどうか、活動実態や組織構造をどうやって見極めるのかと。 国家公安委員長にお尋ねをしますが、現に大問題になっているのが岐阜県警の大垣署事件です。住民は中部電力の子会社の風力発電施設建設をめぐって勉強会を開いただけでした。ところが、岐阜県警は、その住民の機微なプライバシーをひそかに収集し、事業者側にこっそり提供して、住民運動をどう潰すかと相談をしたわけです。それが発覚した。国会でも大問題になって議論になった。ところが、政府は、ずっと通常業務の一環だと言って正当化をしてきたわけですね。 同じような認識で、住民運動が隠れみのかどうか情報収集をし、共謀罪の嫌疑がその中から出てくれば捜査に移行していくというのが警察活動の現実ではありませんか。
○国務大臣(松本純君) 捜査は個別の事実関係に即して行われるものでありますから、テロ等準備罪をどのように捜査するかについて具体的にお答えすることは困難であり、その上で一般論として申し上げれば、ある団体が組織的犯罪集団に当たるかどうかについては、その団体の実態に即して、法と証拠に基づき個別に判断されるものとなると思います。
○仁比聡平君 全くお答えになっていない。 警察は、犯罪捜査とともに犯罪予防の名の下に情報収集活動を徹底して行っているわけです。公安活動とか行政警察活動と、そういうふうに言われます。そうした警察の通常業務の一環であると正当化しているのが私が申し上げた岐阜県警大垣署のやった実際の情報収集活動なんですね。 現にやっている、それを今も正当化しているということになれば、これからもやる、今もやっているというのが当然であって、そのことが一つよろしいかということと、もう一つは、その情報収集活動の中で、一定の集まりの中で何が行われているのか、活動実態をあるいは組織実態をこれつかむということになるでしょう。実際、これまでそうやってきている、その下で共謀罪が行われているのではないかという嫌疑を抱けば捜査に移行するんじゃありませんか。
○国務大臣(松本純君) 警察では平素より様々な情報収集活動を行っておりますが、その目的は、公共の安全と秩序を維持するという警察法に定められた責務を果たすということにあり、情報収集活動はその責務の範囲に限られ、その手段、方法については法律の範囲内で必要かつ妥当な限度内において行われるものであると認識をしております。
○仁比聡平君 皆さん、答弁されていないでしょう。おかしいでしょう。 この公安警察活動の実態について聞かれると、全て口を拭って、法令に基づき適切に職務を遂行しているなどと述べ続けるだけ、総理もそれを正当化される、この間の本会議場での御答弁、そういうことでした。 一個、松本国家公安委員長、確認したいんですが、先週の法務委員会で私の質問に対しておっしゃった、公共の安全と秩序の維持という責務を果たすために行う警察活動の結果、これはつまり情報収集の結果ということですが、これを個別具体の状況に応じて捜査に活用するということは否定されていないと答弁されました。そうですね。
○国務大臣(松本純君) 一般論としてはあり得ると存じます。
○仁比聡平君 つまり、犯罪予防の名の下に広く行われている公安情報収集活動と共謀罪の犯罪捜査というのは、これ連続して行われるんですよ。お認めになりました。 この大垣事件で監視をされたのは四人の方々です。中には勉強会には全く無関係だった人もいるんですが、総理、聞いていらっしゃいますか。この方々はなぜ情報収集の対象になったのか、その基準はどこにあるんですか、松本大臣。
○国務大臣(松本純君) 岐阜県大垣警察署の警察官が公共の安全と秩序の維持に当たるという責務を果たすため、関係会社の担当者と会っていたものと警察庁から報告を受けております。 個別具体的な内容については、今後の警察活動に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えさせていただきます。
○仁比聡平君 結局、警察のさじ加減一つということなんです。 総理にお尋ねしたい。それは、プライバシーを侵害される国民の傷の深さについてどんな御認識かということなんです。 大垣事件の被害者のお一人、船田さんという方がいらっしゃいますが、監視されたことが分かり、人の目を気にする自分がいる、人を信頼して本音を打ち明けられなくなる監視の怖さ、共謀罪の怖さということを語っておられます。 お寺の住職の松島さんという方が西日本新聞のインタビューに応じられました。そこでは、勉強会から約一年たって、新聞の取材を受けて初めて自分と友人が警察から調べられていたということを知ったんだそうです。県警からは謝罪はない。学歴や病歴まで県警に教えたのは一体誰なのか、尾行されていないのか、盗聴はされていないのか、ふとしたときに集落の人を疑心暗鬼の目で見るようになったと、うつむいて語っておられるんですね。 警察によってひそかにプライバシーを侵害され、なぜ調査対象にされたのかも分からない。総理、こうした深い傷を負った被害者に私は謝罪すべきだと思いますよ。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に松本国家公安委員長が答弁しているとおり、警察がその責務を果たすために行う行動は、もとより法令に基づき適切に遂行されなければならないものであります。警察には、引き続き、国民の信頼に応えるべく、法令を遵守し、適正に職務の遂行に当たってもらいたいと考えているところであります。 そしてまた、テロ等準備罪処罰法案につきましても、従来から法務大臣が答弁をさせていただいておりますように、被疑者でなければこれは捜査の対象にはならないわけでございまして、まさにこれは、実行準備を行っていなければこれは言わば被疑者とならないわけでございます。という意味におきましても、言わば一般の方々が捜査の対象になることはないと、このように考えております。
○仁比聡平君 総理が、ここに来てもなお正当化しておられるわけですね。 総理、今御答弁の中に、被疑者にならなければ捜査の対象にならないというお話ありました。これは、犯罪と思料されるという段階にならないと捜査の対象じゃないということをおっしゃっているんでしょうけれども、けれども、岐阜の大垣署の事件で、今も国家公安委員長がお認めになっておられるとおり、風力発電計画の施設の建設問題について勉強会を開いたというその住民の方々をプライバシーに立ち入った情報収集の対象にして、それを通常業務の一環ですと言っているのが警察なんです。そうした方々が警察活動のひそかなプライバシー侵害の調査の対象になっている、このことについての認識はないということじゃないんでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、この個別の事案について私はお答えをすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、言わば警察は、言わば一般論として言えば、警察がその責務を果たすために行う行動は、もとより法令に基づき適切に遂行されなければならないと、こう考えているところでありますし、テロ等準備罪処罰法案につきましても、言わば謀議をする、そしてさらに実行準備をするということになってこれは被疑者となるわけでありまして、言わば被疑者とならなければ捜査の対象にならないわけでありますから、一般の方々が捜査の対象になることはないと、このように考えております。
○仁比聡平君 警察公安活動の情報収集活動と捜査が連続するということは、先ほども国家公安委員長がお認めになったとおりであって、総理、今日の議事録よく読んでいただいて、本当にこのまま共謀罪法案通していいのか、よく考えたら撤回した方がいいと考え直された方がいいですよ。 そうした議論について、私、今日、総理にきちんと伺いたいことがあるんです。それは、昨晩のラジオ番組、放送されたラジオ番組で総理は、共謀罪法案の国会審議について、野党の議論はまさに攻撃をするためにそういう不安をあおっているにすぎない、不安を広げるための議論を延々としていると発言をされました。 今日私が指摘をした問題も含めて、もちろん私は野党の議員ですが、これは、私のみならず多くの専門家、そして法曹実務家、こうした方々の共通の厳しい指摘であり、国民の不安の焦点なんですね。それを、不安を広げるための議論を延々としているなんというのは、野党の質問権、国会の審議を否定する重大発言ではありませんか。私、この発言内容を認めて、撤回されるべきだと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もとより、質問権を、言わばこれを妨害することはできないわけでございまして、事実、こうやって質問をしておられるわけでございます。 私がラジオで申し上げたのは、これまで一般人はテロ等準備罪の処罰の対象とはならない旨を繰り返し丁寧に国会を始め様々な場で御説明をさせていただいてきましたが、様々な場面において、いまだにあたかも一般の方々がテロ等準備罪の処罰の対象となり得るかのような議論が繰り返されており、これはいたずらに不安を広げるための議論になってしまっているという面があるのではないかとの私の思いを申し上げたわけでございます。 あわせて、ラジオ番組では、まだ私の説明が不十分である旨を申し上げつつ、丁寧に分かりやすい説明に心掛けていきたいと、こうも述べているわけでございまして、真摯に、謙虚に答弁をしていきたいと、このように考えているところでございます。
○仁比聡平君 私も昨日放送を聞きましたけど、そんな議論になってしまっているのではないかなんというような、そんな御発言ではありませんよ。不安を広げるための議論を延々としているんだろうと思いますねと強調しておられたじゃないですか。それをこの国会で指摘をされると、そんなふうに言い逃れようとする。実際に、警察は普通に暮らす市民を監視している、今日の議論でも明らかになった。そうした秘密体質と共謀罪法案の不明確性が結び付いて深刻なプライバシー侵害が引き起こされる、これが国連特別報告者の厳しい指摘であって、この指摘に応える情報提供をし……
○委員長(岡田広君) 時間が来ていますので、質問をまとめてください。
○仁比聡平君 それを国会に提出し、徹底して審議をする、そのことを強く求めて、私の質問、終わります。
○石井苗子君 ありがとうございます。日本維新の会の石井苗子です。 加計学園について、日本維新の会の見解を申し上げます。 私たちは岩盤規制緩和に賛成をしております。日本経済は、長年、特にこの二十年の間、岩盤規制という名の既得権益保護というものが打ち破られないために新産業の開発や労働者の移動といった実体経済の変化を見ることができないで来ました。岩盤規制を打ち破った一つの例として、新しい大学が地方にでき、若い労働者が移動し、そこで暮らす人々の経済発展に直接結び付くことであったなら何も悪くなかったと思っております。それが一校に絞られていくという過程でやり方について問題があったとされて、最終的に大学ができなかったということになれば、それは大変残念に思います。 政治家は夢を語るだけではなくて、それをどう実現していったかということで真価が問われるということもあります。午前中から大変お疲れだろうと思いますが、国民の皆様もこれをお聞きになっていてお知りになりたいと思います。この決算委員会の終盤に当たり、総理は、今この問題を正々堂々どうしていこうと思っておられますでしょうか、総括、お願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば岩盤規制を突破するというのは、そう簡単なことではないわけでございます。それは、そこに既得権を持つ人々がいるわけであります。もちろん、これは今までの規則、法令にのっとって既得権を持っておられる方々であります。ですから、岩盤規制を変えていくとその方々の生活にも変化を与える、その難しさがあるわけでございます。そして、その既得権を持っている方々に対して、それを、言わば権限を持つ官庁もいるわけでございます。 安倍政権においては、医学部、なかなかこれできませんでした。しかし、国家戦略特区において、国際的な対応ができる医学部なかった、なかなかこれは少ないわけでありますが、そのために成田に医学部をつくりました。もちろんこれ相当な反対もありました。厚生省も基本的にこれ慎重ですね。また、東北に医学部を新設をする、これもそうでした。こういうものを突破していかなければならないわけでありますし、その際、手を挙げる勇気ある人々がいなければならないのも事実であります。 我々は、この間、病床規制の緩和も行いました。農業委員会の見直しも行った。一般企業による農地取得も可能にしました。これ、それぞれ、そのたびごとに、言わば関係する役所にも随分抵抗された。でも、最終的には、最終的にはそういうところが集まって合意をした。これは事務次官も含めて全ての皆さんが合意をして、責任を持って合意をした結果であるわけであります。 もしそこで強い異論があるのであれば述べればいいわけでありまして、この文科省についても、前川さんは私と大臣とともに三回会う機会が、大臣室に説明に来られました。でも、このことは一言もおしゃべりにならなかったのみならず、大臣にも彼が主張していることを全く主張していないわけでありまして、ですから、まさにこれ驚くしかないとしか言いようがないわけであります。言わば、天下りの隠蔽について本人がやっていたことも含めて責任を取ってこれは辞めざるを得なくなった方が、今になって急になぜそれを言うのかということについて当惑をしているわけであります。 獣医学部の新設も長年実現できなかった岩盤規制改革であります。全体の獣医師の需給や獣医師会などの慎重論も踏まえ、山本幸三担当大臣の判断で、昨年十一月の特区諮問会議で広域的に獣医学部がない地域に限ることとし、さらに、関係省庁の合意を経て今年一月の一校に限る制度改正となったわけであります。 御承知のように、特区諮問会議においては、民間議員の先生方が基本的に主導して決めていかれるわけであります。諮問会議及びこれに関わるワーキンググループ等々の議事録は既に公開されておりますから、そういうところを見れば議論の経過も明らかではないかと、こう思う次第でございまして、言わば今治市は長年努力をしてこられた。そして、四国にないのは事実であります。鳥インフルエンザあるいは口蹄疫等の問題が発生したときに、これは当然獣医師不足であるのは明らかであります。そうした拠点をしっかりとつくっていく、あるいは、これはライフサイエンス等の研究も進めていく、お薬のこれは創薬も進めていくという意味において認可を、そういうことにおいて特区諮問会議で決定をされたと。そして、三大臣が責任を持って最終的な判断をされたと、このように承知をしております。
○石井苗子君 ありがとうございました。是非総理には信念を貫いていただきたいと思います。 次に、文部科学大臣にお伺いします。 茨城県取手市で当時十五歳の中学生がいじめを苦に自殺したことについて質問をいたします。 市の教育委員会が、当時から二年たちました今年の五月三十一日になって初めていじめはなかったという議決を撤回し、いじめはあったと謝罪したという報道がございました。 文部科学大臣にお伺いします。平成二十五年に施行されましたいじめ防止対策推進法ですが、いじめで被害者が心身又は財産に重大な被害を受けた疑いがある場合を重大事態とし、教育委員会は、学校も、速やかに調査組織の設置をする義務があるとなっています。今回、少女が自殺した後、十二月、すぐに学校がアンケート調査をして、いじめがあったと結果が出ているんですが、これは重大事態にするほどではなかったとしていじめの存在を隠蔽してきたという教育委員会の姿勢について大臣はどう思われますか。私は、こうした隠蔽体質がある限り、幾らいじめ防止対策推進法を作っても役に立たないと思うのですが、この法律を改正していくおつもりがあるかどうか、お伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 先般、文部科学省におきまして県及び市の教育委員会から経緯等を聴取をして、改めて、いじめの重大事態であるという認識を持った上で調査の在り方を検討することを強く指導したところでございます。 法律の改正についてという御指摘でございますけれども、いじめを背景とした児童生徒の自殺が依然として発生しており、また、教育委員会、学校においていじめの防止対策推進法に基づく対応が徹底をされていないことについては大変重く受け止めております。 文部科学省においては、先般、法附則の施行三年経過後の見直し規定に基づきまして、教職員による適切な対応等を徹底するための国の基本方針の改定、いじめの重大事態の調査が適切に行われるようにするためのガイドラインの策定を本年三月に行ったところであります。 文部科学省としては、今回の事案も踏まえ、職員を地方自治体に派遣し、教育委員会の担当者や校長等に対して直接行政説明、研修を行うこと等を通じて法律等に基づく対応の徹底を図ってまいります。
○石井苗子君 ありがとうございました。 パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示) これは質問ではございません。心身に障害がある方が、特別支援学校を卒業した後、就職した先で健常者からいじめを受けるというケースがあり、精神科や心療内科の治療を受けてもなかなか治らないということがあります。いじめの対象となってしまうと、そこに健常者、障害者という差はないのです。このパネルは、知的障害をお持ちでいじめに遭った女性が、日本人女性の八木さんという指導者の下で整体師として勉強をし、一般の整体院で働いているという写真です。整体師として健常者と一緒に働くことができたことで心の安定を取り戻すことができました。 このように、実際の社会でいじめに遭った子供たちの受皿をつくっていくということも、いじめを受けた子供たちが、自分は生きていく価値がないから命を絶つのだというようなことがあってはならないのであります。子供の命を守って将来の活力に育て上げるのは、今回の茨城の事件を振り返ってみても、大人がもう少し努力をして子供を守っていく場所をつくっていくということを肝に銘じなければならないと思います。 さて、こちらは決算委員会ですので、私も決算のことをお話ししたいと思います。 次のパネルですけど、日本維新の会は、二十九年度予算案に反対し、決算についても反対の立場を取っております。理由は、私たちが平成二十八年度予算から各省庁の予算が重複しているところ、節約できるところという事業を洗い出しまして、パネルの最上段に書きましたように一兆二千億円の歳出削減が可能という結果に至っております。それだけ税金をもっと有効に使えないかということなんですが、今日は、その一例として土地改良予算について質問をさせていただきます。 土地改良予算は、本来、農地の改良のために付くものです。ブルーの数字を見ますと、御存じのように、日本の農業人口は年々減ってきています。農業を耕す、耕地面積といいますが、これも二十六年から急激に減少しています。ところが、その下の赤い文字で書きましたところを見ますと、この減少と反比例して、予算は二十六年から二十八年までどんどん増加しております。二十八年は四千五百四十二億円の予算が付いています。上の段に書いてあることを注目していただきたいんですが、この農業の耕作を放棄された農地面積ですけれども、今や滋賀県や埼玉県と同じ広さになるほど拡大していっています。広大な土地が農業を諦め放棄されているのに予算は農地の改良ということで付けられている、これは農地の改良につながっていません。 この件に関しては、財務省からも平成二十八年度予算編成時に意見が出されています。土地改良事業は、強い農業をつくるためであるべきで、基盤の工事など公共事業の整備のために事業それ自体が目的化となってはいけないという勧告がありました。二十七年度は、当初予算に加え、TPP対策費として、九百九十億円が補正予算、二十八年度は一千五百八十億円もの補正予算が追加されています。このTPP対策予算とは何でしょう。農業のための土地改良予算でしょうか。 TPPというその名目で土地改良予算が上乗せされているというのはおかしいと思うんですが、もちろん二十七年度に、いきなりトランプさんになってTPP離脱と言うとはそのときには予見できなかったかもしれませんが、ここの根拠というのがどこにあるのか。今、TPP11という話題も出てきている昨今ですので、TPPに対する総理の御所見もお伺いしながら、この予算に対しての御説明をお願いいたします。
○国務大臣(山本有二君) 強いいい農業を実現するために土地改良は必要なものだというように考えておりますが、平成二十七年十一月に財政制度等審議会から厳しい御指摘をいただいたことは委員御指摘のとおりでございます。 三つ御指摘いただきました。成果指標が事業実施後に強い農業経営がどれだけ行われるかという観点から設定されないので不明確だと。それから、コスト削減や収益力の向上をもたらし強い農業づくりにつながるよう更に見直し、検討をしてほしい。そして、畑地化など高収益作物への転換に向けた整備に重点化し、ハード事業とソフト施策が十分に連携した形で強い農業を実現していく必要があるが、こうした工夫をしろというように御指摘いただきました。 これを踏まえて、昨年八月に閣議決定しました土地改良長期計画におきまして、産地収益力の向上などの政策目標に向けて目指すべき成果指標を設定をさせていただきました。次に、担い手への農地集積を加速し、生産コストを大幅に削減できる更なる大区画化のための制度を創設させていただきました。そして三番目に、高収益作物導入に必要なソフト対策をハード事業と一体的に行うメニューを追加させていただきました。それによりまして、水田を畑地化し、高収益作物への転換を図る農家の負担金を軽減する制度ができ上がりました。こうした改善を行ってきたところでございます。これまで農地の基盤整備を実施した地区では、担い手への農地集積率が三割向上いたしましたし、稲作労働時間が六割削減されるなどの効果が出てきております。 農林水産省としましては、引き続き、農業の成長産業化と農村地域の安全、安心な暮らしの実現に向け、効果的、効率的な事業の推進に努めてまいる所存でございます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) TPPについては、十二か国で真剣に議論をしてきた、その結果合意に至ったんですが、この成果を無駄にしてはならないと考えています。 先月、ベトナム・ハノイで開催されたTPP閣僚会合では、各国とも様々な立場の違いを乗り越えて、十一か国が結束を維持しつつTPPの早期実現を図るという共通の意思を明確に示すことができ、閣僚声明を発出するに至ったと思います。 今後は、この閣僚声明に沿ってTPPの早期発効のための方策を検討していくこととなります。その方策についての本格的検討が、来月我が国が主催する高級事務レベル会合で始まることになります。我が国は、議長国として各国と緊密に連携をし、スピード感を持って、十一月のAPEC首脳会合に向けた議論を前進させたいと考えています。
○石井苗子君 ありがとうございました。 では、次のパネルをお願いいたします。 現在、日本の生産年齢者数ですけれども、一週間で一万人ずつ減ってきているという、このグラフでございます。 十五歳から六十四歳までの人口は既に五十万人減少しました。一九九五年を境に八千七百二十万人から二〇一五年には七千七百三十万人、このままでいきますと、二〇三五年には六千四百九十万人まで減少すると言われています。それをグラフにしますと、この右側の下り坂になるということなんですが。 総理に一つお伺いしますけど、四月の有効求人倍率高かったというのは、これは好景気によるものなのか、それともこういう単に人口減少による担い手不足だったのかという、そのどちらなのかという総理の御所見をお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 有効求人倍率が大変いい数字になっています。ですから、これ批判する人は、生産人口減っているんだろうと、こういうことを言う人がいるんですが、これは間違いでありまして、御指摘のように、本年四月の有効求人倍率は一・四八倍となり、一九九〇年代の水準を超えて、一九七四年二月以来の、四十三年二か月ぶりの高水準となっておりますが、政権交代以降の有効求人倍率の上昇は、実際に仕事の数が増えています。仕事の数が増えている、そして求人の数が増えていることなど、言わばまさにアベノミクスの効果によるものであると、このように考えております。
○石井苗子君 ありがとうございました。 次のパネルをお願いいたします。 日本維新の会が進める規制改革案の一つで、日系四世入国容易化法案です。 我々の党は、ある法案、今そこにある法案にいいとか悪いとか、是とか非とかと言っているだけでなくて、新しい法案をどんどん出していっております。保育サポーター制度法で保育士の不足の解消とか、それから民泊規制改革法案でインバウンドの推進と、中には徐々に実行に移されつつあることもありますが。 現在の入国管理法で、日系二、三、この二世、三世とその家族までしか定住者という資格が認められていないことについて、ブラジルでは、現在、日系四世まで許可が出るようにという日本政府にキャンペーンまで、活動していらっしゃるそうなんですが、在日ブラジル人ですけど、現在十七万三千人です。永住者も六〇%まで上がり、群馬県、静岡県、島根県などで労働人口の担い手となっていただいております。 日本経済を支えていく仲間として、総理の一つの政策判断として、日系四世の入国容易化法案、これ成立に向けた議論を進めていただきたいのですが、総理の御所見をお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、御党が、また石井委員がこの問題に建設的に取り組まれていることに敬意を表したいと思います。 日系人の方々は、我が国を祖国とする同胞であり、そして一般的に日本に親類の方も多く、日本社会と特別な関係にあることが多いわけであります。また、我が国の良き理解者でもあり、国として敬愛を持って接することが必要であろうと思います。 私も、中南米諸国を訪問した際、日系人の皆様と必ずお目にかかることにしておりますが、大変熱い歓迎を受け、こちらも感激をするわけでありますが、彼らの日本への熱い思いに私たちも応えていく必要があると、こう考えています。 現在、いわゆる日系四世については、定住者の資格で在留する日系三世の扶養を受ける未成年で未婚の実子であれば日本への入国、在留が認められていますが、私が南米の国を回り日系四世の皆さんと面会した際、皆さんが日本への熱い憧れを持っていることを肌で感じ、私としても、このような皆さんの熱意に更に応えていく必要があると思っております。 こうしたことから、既に法務大臣に対して、日系四世の方々に対してどのような対応が可能かについて検討するように指示をしたところでございまして、今もちろん法案は法務大臣抱えておりますが、この問題についてもしっかりと検討を進めてもらっているところでありまして、政府としても、引き続き日系人を始めとする外国人の適切な受入れに努めてまいる所存でございます。
○石井苗子君 ありがとうございました。 次のパネルをお願いいたします。ふるさと納税についてお伺いします。 税収が減ってきてしまったという、東京都、大阪府、神奈川県、世田谷区、渋谷区、大田区、東京の中央区。これ、平成二十年にスタートしたいわゆるふるさと納税なんですけれども、そういう寄附金が多くなって、おととしは合計ですごい金額、一千七百億円という寄附がされました。一方で、こういうふうに税収が減ってきてしまったという数字があるんですが、全国に自治体というのは一千七百あります。寄附に対して豪華な返礼品を競うようになってまいりまして、私も見ましたけど、パソコン開くとパソコンショッピングみたいになっているんですけれども、総務省が返礼品は寄附金の三割までと通告されたばかりでございます。世田谷区の場合は三十億円の減少、大田区が十一億円税収減少ということで、これ、保育や介護のサービスの方に支障が出てきているという御意見いただいておりまして、それで、一方では、高所得者ほど税負担軽減のメリットが高いのではないかという、それで寄附行為の流れが止まりそうもないという情報がありました。 総理にお伺いします。例えば、大田区の高額所得者が地元に税金を納めるなど、ふるさと納税ということで寄附をするということなんですが、大田区の税収が下がるという、これ、三割ということであればこのままでよしと思われるか、三割だったら三割合戦というのが起きてしまうからちょっといかぬと思っていらっしゃるのか、率直な御意見をお伺いします。
○国務大臣(高市早苗君) ふるさと納税は、ふるさとへの思いですとか、頑張っている地域を応援したいという納税者の気持ちを形にする仕組みでございます。今まででも地域の活性化に役立っているほか、特に災害時の被災地支援として活用されております。 このふるさと納税制度なんですが、寄附金制度を活用するということで、個人住民税の一部を実質的に地方団体間で移転させるものですから、結果として個人住民税が減収となってしまう団体も出てまいります。この都市部の税収減についてですけれども、制度創設時にも、ふるさと納税研究会報告書というのがありまして、そこで、地域社会の会費という個人住民税の性格を踏まえれば、住所地の地方団体に納付される個人住民税額が大きく減少するというような仕組みを取ることは適当ではなく、一定の上限額を設定する必要があるとされておりました。 このため、ふるさと納税制度では上限額を設定しまして、現在、特例控除額は個人住民税所得割の二割が上限でございますので、結果として個人住民税の大半は住所地に残るという仕組みになっております。財政運営への影響については、今後も地方団体の実情、御意見は丁寧にお伺いしてまいります。 それから、高所得者優遇というお話でございますけれども、高所得の方がふるさとや応援したい地方団体の取組を積極的に支援してくだされば地域活性化には大きな効果を生むんですけれども、高価な返礼品が提供されましたら、結果的には高所得者の方が大きな利益を得るということが指摘されています。そもそも、この返礼品というのはふるさと納税制度の中に組み込まれたものではありません。制度設計外のもので、地方公共団体がそれぞれの取組として行ってこられたんですけれども、ただ、過剰な返礼品競争をこのまま放置しますと、もうふるさと納税制度要らないということで、非常に大きな批判につながってまいります。 そこで、さっきおっしゃっていただいた大臣通知を四月に発出しまして、価格が高額の返礼品、それから返礼割合の高い返礼品を用いないということで地方団体に要請しました。それから、その高額な返礼品は、税法上、一時所得に該当しますから、高額な返礼品を受け取った場合には一時所得として課税されます。この点も四月の通知で改めて地方団体に通知をいたしました。
○石井苗子君 ありがとうございました。よく分かりました。 最後になります。東日本大震災からの復興について、山本環境大臣にお伺いします。 今後、中間貯蔵施設に関して、環境省としてどのような御尽力をされるおつもりでいらっしゃいますか。
○国務大臣(山本公一君) 時間でございますので、簡潔に。 これからも、役割、十二分に果たすべく、努力をしてまいります。
○石井苗子君 簡潔に、ありがとうございました。私も頑張ってまいります。 終わります。 ─────────────
○委員長(岡田広君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、仁比聡平君が委員を辞任され、その補欠として吉良よし子さんが選任されました。 ─────────────
○又市征治君 希望の会(自由・社民)の又市です。 まず、森友学園と加計学園問題についてお尋ねをいたします。 評価額が九億五千六百万円の国有地を別の学校法人が約五億八千万円で売ってほしいと求めたのは断って、森友学園へ八五%引き一億三千四百万円で払い下げられた。その交渉記録を示せと求めると、財務省は書類は廃棄したと、こうおっしゃる。その森友学園と安倍総理夫妻は非常に親密な関係にあるということだから、多くの人々がここにやっぱり疑念を持ったというのは至極当然のことだろうと思うんですね。だから、これを払拭するためにも、政府も与党も関係者の国会招致を含めて真相解明に努力をすべきだ、こう私たちは求めてきた。しかし、適正に処理されたの一点張りで、全くこれが消極的だ。 総理、こんな対応でいいのかどうか、私は対応の問題を聞きます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 正確に事実を述べていただきたいと思いますが、私はこの籠池氏と一回も会ったことがないわけでありますから、親しいという指摘は当たらないと思います。同時に、籠池氏が私と会ったというのは街頭演説の大衆の中にいたということでございますから、全くそんなことはないということでございまして、この売買については財務省が既に答弁している、理財局が答弁しているとおりであります。
○又市征治君 全くお答えにならないんですが。 次いで、加計学園問題が浮上してまいりました。三月十三日の予算委員会で我が党の福島議員がこの問題をただしましたところ、総理は、生徒の募集にも大きな影響を与える、あなたは責任を取れるのかと恫喝めいた発言をされて、何か確証を示しなさいよ、私がもし働きかけて決めているのであれば責任を取りますよと語気を強められた。そのとおりだと思うんです。 その後、実は急転して、多くのマスメディアが、加計学園の獣医学部新設に関して官邸や内閣府から文科省へ総理の御意向などと伝えた文書が存在をする、新設の決定に公私混同があった疑いがある、そして、文科省の前事務次官がこの文書の存在を明言をして、行政がゆがめられたとまで証言をすることが次々と報じられている。こういう状況ですから、だから私たち野党側は、是非この前川氏ら関係者を証人喚問をして、そして是非これは真相を解明すべきだ、こう申し上げてきたが、与党は拒否をされている、こういうことです。 総理、何にもやましいことないなら、疑惑を晴らすためにも、文書も探し出して、両件の関係者も国会に招致をして、真相を解明するようにむしろ政府・与党に指示をすべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島委員が質問されたことは……(発言する者あり)いや、何か、そのときの私の答えを引用しての質問ですから答弁をさせていただきたいと思いますが、当時、言わばこの加計学園に無償で提供されたではないか、そこに問題点があるということ、当初はそうだったんですね。しかし、私から答弁で、それは二十年間の間に二十五例ですか、それはあって、大体、ほとんど大学を誘致する、学園を誘致する際には無償かあるいは無償で貸与するということが常識になっているという答弁をしたら、これ、その後、ほとんどそこについては話題にならなくなったわけでございますし、そもそもそれは、先ほども間違った観点から質問した人がいますが、それは国が決めることではなくて、今治市が、言わば市議会がほとんど満場一致で決めたことであって、我々が決めたことではなくて、あくまでも今治市、そして愛媛県が決めたことであるわけでありますから、その点をむしろ曲げて、印象操作をされているのではないかと、こう思うわけでございます。 そこで、この特区の仕組みについても、先ほど来申し上げておりますように、これはまさに国家戦略特区諮問会議の民間議員の皆さんがしっかりと議論をした後にそれを決めているわけでありまして、民間議員の皆様方も、こうした議論があることは、極めてこれは残念であり不愉快であるということを述べておられるわけでありまして、そもそもが、私がこれは指示できるような仕組みにもないわけでありますし、事実、そんな事実は全く証拠として示されていないということははっきりと申し上げておきたいと思います。
○又市征治君 質問したことに要点よく答えてくださいよ。私は、疑惑を晴らすために文書を探し出して、両件の関係者も国会招致して真相解明やるべきじゃないかと、こう申し上げている。全然答弁が、もうずれたところへ持っていって、あなたの御都合のいい答弁しかされないということですよ。 そこで、日経新聞の読者調査によりますと、この文科省の文書について、前川氏の説明に納得できるというのが七四・一%、政府の説明に納得できないが八一・四%、まさに政府への不信感が圧倒的に数値を占めているんですね。にもかかわらず、法令に照らして適正に処理されたの一点張りで、時にはあなた自身が、総理自身が野党に立証責任を求めたり、印象操作だと逆に攻撃をされたり、実に私は不誠実な態度だと思いますよ。 そこで、総理、失礼ながら、政治倫理綱領がありますけれども、その中に、政治倫理に反する事実があるとの疑惑を持たれた場合には自ら真摯な態度をもって疑惑を解明し、その責任を明らかにするように努めなきゃならない、こういうふうにうたっていますよ。これにもとる格好になっているんじゃないですか。あなただけじゃなくて、全体的にそうなっていませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全くの間違いですね、又市さん。 まず、その倫理綱領というのは、言わばお金でもって例えば政治を曲げる、私に政治献金がなされて私が加計学園に対して便宜を与えた、又市さん、それ、何か証拠あるんですか。(発言する者あり) 言わば、私が例えば加計学園からお金をもらって、これをやってくれという依頼を受けてそれをやったということは、それは全く、全くないわけでございます。そして、例えば、では、私が、前川次官に私がやってくれと頼みましたか、全くそれもないんですよね。もしそれが本物だとしても、言わば安倍総理の意向だと聞いていると、内閣府の職員が。内閣府の職員すら聞いている、しかもこれは審議官ということであります。局長ですらない。審議官、私はその審議官と話したこともございませんけれどもね。 それと、言わばその人から聞いたのを、言わば伝聞をさらに文科省の役人が伝聞として聞いた、伝聞の伝聞の伝聞が前川さんであって、前川さんもそれが本当かどうか確かめようがないと、こうおっしゃっているわけでございますし、さらに、日経新聞によると、政策とは関わらない、この総理の意思というのは関係ないとまで、これは、それだったら全くこれはどういうことなのかと私も目を疑ったわけでありますが、日経新聞のインタビューに、総理の意思は関係ないと、こうお答えになっているわけであります。であるならば、政策上の論争であったということだろうと。 政策上の論争であれば、まさに内閣府と……(発言する者あり)いや、つまらないことでは。内閣府と、そして農水省と文科省が議論をし、最終的にまさに三大臣が合意をした、これが全てであろうと、このように思う次第でございます。
○又市征治君 いや、本当にひどい答弁ですね。まるで話はそらして、聞いていることにまともに答えない、そんな格好ばかりじゃないですか。 関連して、公文書管理についてお尋ねをします。だんだん時間なくなってくるんですが、この間の森友学園、加計学園問題に関する政府の行政文書の取扱いというのは、大変私はずさんだ、むしろ隠蔽を疑わざるを得ない、こういう感じがしてなりません。これらが保存されて公開されておれば、むしろこの問題の真相解明ができたんではないかと思う。 そこで、改めて、担当大臣、公文書管理法の目的を簡潔に説明してください。
○国務大臣(山本幸三君) 公文書管理法の目的は法文にありますけれども、それだけじゃ味気ない話でありまして、私の認識について申し上げますけれども、公文書管理については、過去から現在、そして未来へと国の歴史や文化を引き継いでいく貴重なインフラであり、行政の適正かつ効率的な運営を実現するとともに、現在と将来の国民への説明責任を全うするために極めて重要な制度であると認識しているところであります。
○又市征治君 つまり、公文書の作成、保存、公開というのは健全な民主主義の根幹であり、政府は自らの活動を現在及び将来の国民に説明できるようにしなきゃならない、こういう格好になっているんですが、残念ながらそういう扱いになっていない、こう言わなきゃならぬと思うんです。 籠池さんは、三月二十三日の衆参の予算委員会で、安倍昭恵氏に国有地の借受けについて相談をし、首相夫人付政府職員からファクスで回答を受け取った、こう証言をされた。すると、菅官房長官は、同日午後の記者会見でこのファクスを公開されました。官房長官は、夫人付職員の行動は公務ではない、このファクスも行政文書ではないと述べられながらですが、だとすると、行政文書でない個人の文書を会見で配付をされ、しかも、よく見ると、ファクスを送付した人のメールアドレスや携帯番号も消さずに配付されるほど慌てて配られたという、こんな格好です。 他方で、加計学園問題では、報道された内閣府から文科省に総理の意向などと伝えられたとする八枚の文書については怪文書みたいなものだと官房長官は断じましたけれども、その後、くだんの前川前文科事務次官からは、この文書は自分がレクを受けたときのものである、こういう証言が出された。ところが、文科省は、個人のパソコンも調べずに、この文書は存在は確認できなかったと、こう発表された。 こう一連のものを見ていきますと、政府は、自分たちに都合のいい文書は問われもしないのに公表するけれども、都合が悪い文書は知らぬ存ぜぬを繰り返して疑惑を隠蔽していると思われても当然じゃないか、だから多くの国民が、全く政府の説明はなっていないと、こう答えているわけですよ。 森友学園問題では、財務省は行政文書によって説明責任を果たさない。また、文科省も加計学園問題の真相解明に重要な文書をまともに調査もしないで出していない。ちゃんと、これ復元できるものは復元して出してくださいよ。
○政府参考人(佐川宣寿君) 森友学園の文書についてお答え申し上げます。 私ども、公文書管理法に基づきまして財務省の行政文書管理規則を作ってございますが、きちんと残すべきものは残しております。 例えば、売買の契約書、鑑定評価書、有償貸付合意書、公的取得要望書、あるいは国有の近畿地方審議会の提出資料あるいは議事録等々、これまでの様々な公的取得要望から売買契約までの経緯につきましてきちんと保存すべきものは保存している、また国会に提出すべきものは提出しているというところでございます。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。 まず、行政文書管理規則についてでございますが、文部科学省行政文書管理規則においては、行政文書の類型ごとに保存期間の設定や管理体制等を定めており、これに基づき各課長が文書管理者として所管の行政文書の保存期間の設定や管理を適切に行っているところでございます。 また、調査に関しましては、文部科学省では既に五月十九日に民進党調査チームから示された文書及び五月十八日に朝日新聞に報じられた文書に関して調査を行い、文書の存在は確認できなかったところであります。あわせて、基本的には、メールを含む文書について、その出所や入手経緯が明らかになっていない場合においては、その存否や内容などの確認の調査を行うことは考えておりません。 五月二十五日の前川氏の会見におきましても、文書を提示した上でのお話ではなかったとお聞きをしておりますし、なぜ持っているのかということに関しては答えは留保したいとのことであったと報告を受けております。そういった状況を考えますに、現状において改めて調査をする段階ではない、状況は変化をしていないと考えております。
○又市征治君 総理に向けられた疑惑に白黒を付けることができるかもしれぬ文書、それを探して出すという努力もない、公文書管理の目的にもやっぱり私は逸脱しているんではないかと、こういう印象を強く持たなきゃなりません。 最後になりますが、この現在の公文書管理法には多くの問題があるような気がするんです。時間がなくなりましたから簡潔に結論だけ申し上げますけれども、この間の経過から浮き彫りになった問題というのは、第一に行政文書が実際には大変狭く扱われているということ、二つ目に保存期間が大変短いということ、第三にその結果政府が出したくない文書の有無すら不明になっているということです。 公文書管理法及び各府省の行政文書管理規則というものを国民の知る権利に応える角度から是非見直すべきだということを強く申し上げて、もう時間参りましたから答弁は求めません。そのことを強く求めて、終わりたいと思います。
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。よろしくお願いいたします。 今国会では、森友学園、そして南スーダンPKO部隊の日報問題、また内閣法制局による集団的自衛権の想定問答の開示の問題、そして加計学園問題と、実に様々な行政執行にまつわる問題が議論をされています。そして、これら全てに共通するのは公文書の管理の問題であると考えています。先ほどから公文書管理の質問が続いていますけれども、私も、私自身の視点から公文書の管理の問題について質問させていただきます。 我が国におきまして遅まきながら公文書管理法が施行されたのは、平成二十三年四月のことです。この第一条では、公文書は民主主義の根幹を支える国民の知的資源であり、主権者である国民が主体的に利用し得るものであるとうたわれています。公文書管理がいかに適切になされるか、これは民主主義のバロメーターであるとも言えます。 そこで、まず総理に伺いたいと思います。 総理は、公文書管理の重要性についてどのような御認識をされていますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公文書管理については、過去から、そして現在、さらには未来へと、国の歴史や文化を引き継いでいく貴重なインフラであり、行政の適正かつ効率的な運営を実現するとともに、現在と将来の国民への説明責任を全うするために極めて重要な制度であると認識しております。
○行田邦子君 その総理の御認識どおりに公文書の管理がなされているのか、南スーダンPKO部隊の日報問題について伺いたいと思います。 昨年の七月の部隊の日報について情報公開請求がなされました。昨年の十月のことです。そして、それに対して防衛省は、日報は廃棄をしたので不開示という決定をしました。ところが、その後にもう一回調べてみたらば、何と、統合幕僚監部において日報データが保存されていた、しかも、五年分のPKOの日報が全て保存されていたということであります。 稲田大臣に伺いたいと思います。 この南スーダンPKO部隊の日報の文書管理の取扱いについてどのように決めたのか、そして誰がどのような手続で決めたのでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員御指摘のように、南スーダンのこの施設部隊の作っている日報については、昨年の十二月、破棄をしているというものを私の指示で再捜索をして、全て二月に情報公開をいたしました。 どのようにその保存期間を決めていたかということでございますが、この日報は、中央即応集団司令官が南スーダンの派遣施設隊に対して日々の活動状況を報告をさせるために作成を命じたものであって、それぞれの組織の文書管理者、すなわち、南スーダンの施設隊長、そして中央即応集団司令部の防衛部長によって、陸上自衛隊の文書管理規則に言う随時発生し、短期に目的を終えるものとして保存期間が一年未満と整理をされていたところでございます。
○行田邦子君 文書を作成したその一次管理者というのは南スーダン派遣施設隊長であって、その施設隊長の取決めとしては、一年未満というよりもむしろ用済み廃棄ということであったかと思います。 そして、更に伺いたいんですけれども、この文書管理者である南スーダン派遣施設隊長が用済み廃棄と決めた、この文書は用済み廃棄であると決めたことを中央即応集団司令部に対して、文書を受け取る側に対してどのように伝えたんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 先ほど申しましたように、随時発生し、短期に目的を終えるものとして保存期間一年未満、そして用済み後廃棄というふうに決めましたのは、南スーダンの施設隊長、さらにはその報告先であるところの中央即応集団司令部防衛部長、双方において取決めをしていたということでございます。
○行田邦子君 ですから、この日報については、それぞれの部署においてそれぞれの判断でこの文書はどれだけの保存期間にするということを決めていたと、つまり、防衛省の中でこの日報の扱いがばらばらになっていたということであります。 私もこの日報を見させていただきました。その上での私の印象なんですけれども、ここに書かれている情報というのは非常に取扱いを注意すべきものであるというふうに考えております。例えば、現地の部隊が国連やまたその他の機関から入手した情報もここに盛り込まれていて、そして、もしこの日報の取扱いを間違えると、そうした情報入手先との信頼関係も損ねかねないというものだと思いますし、また、日々現地において厳しい環境の中で活動している自衛隊員のその活動にも影響を与えかねないと、今帰国されていますけれども、そのような文書の類いであるというふうに認識をしております。 ですから、私は大臣に伺いたいんですけれども、そもそも、この南スーダンPKOの日報の文書の取扱いについては、事前に組織の中でどのようにするのか統一した決まりを設けて、そしてそれを徹底されるべきではなかったでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今おっしゃったような取扱いに注意すべき部分、この点については、情報公開する場合にはしっかりと検討してまいります。 一方でまた、第一次資料であるので、それを一年未満、用済み後廃棄とするのはいかがなものかという議論も国会の中でございました。特に、第十一次要員、これは新しい任務も付与をいたしておりますので、この第十一次要員の日報については、その活動成果について評価が定まるまでは日報を破棄せず、保存しておくように私から指示をしたところでございます。 委員御指摘のように、公文書管理の在り方については、法の趣旨を踏まえ、不断の改善の努力を行ってまいりたいと考えております。
○行田邦子君 第十一次要員については、駆け付け警護という新たな任務が付与されて、国民の間でも非常に関心が高い、そしてまた、総理の言葉を借りますと歴史的意義を持つものであったという、その部隊の活動についての日報については、どのように保存をすべきなのかということは組織としてしっかりと決めておくべきだったということを指摘をさせていただきたいと思います。 それで、森友学園への国有地売却の文書について伺いたいと思います。 森友学園についてはもうさんざんこの国会で議論がなされていますけれども、その文書についてなんですが、売買契約書、それから売払い決議書は財務省の規則にのっとって三十年は保存するということとされています。一方で、森友学園などの相手方との協議や、また面談の記録については事案終了後廃棄とされているので捨てた、残していないということでありますけれども、それでは伺いたいんですけれども、これらの文書を事案終了後廃棄と決めたのは誰なんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 公文書管理法に基づきまして、財務省の行政文書管理規則で我々文書管理をしてございますが、文書管理者は、保存期間基準の作成や行政文書の管理に関する職員の指導を行うこととされておりまして、こうした制度の下、文書管理者は、所掌する事務及び事業の性質、内容等に応じて保存期間基準を定めることとされておりまして、個別の面会記録につきましては、組織で共有した後に最終的には決裁文書の形で組織としての意思決定として集約されていくことから、保存期間を一年未満とし、保存期間満了時期につきましては、時期を明確化する観点から、事案の終了後とする取扱いをしているところでございます。
○行田邦子君 済みません、もう一度確認ですけれども、これらの文書については、事案終了後廃棄と決めたのは誰なんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 文書管理規則上、文書管理者がそういう保存期間基準を定めることとされておりまして、それに基づきまして、各職員はそれぞれの文書期間の保存期間を定めているということでございます。
○行田邦子君 ですから、個々の文書については、文書を作成した本人あるいはその当該部署において、これは事案終了後は捨てるあるいは用済み廃棄、また個人のメモだから廃棄、そしてまた軽微なものだから廃棄、組織で用いない文書だから廃棄ということを文書を作成した当事者が決めるということになっています。これでは私は主権者たる国民が主体的に利用し得る公文書管理制度になっていないのではないかと、このように考えております。 もちろんなんですけれども、国の行政機関においては日々様々な文書が、膨大な文書が作られている。ですから、要らないものは捨てる、要らないものは廃棄というのは、これは合理的な判断だと思っていますけれども、私が危惧しておりますのは、こうして官僚の皆さんが実務家の視点としてこれは要らない、取るに足らない文書であるといって捨てたその文書の中に、実は国民にとっては、あるいは将来の国民にとっては歴史的価値のある文書も紛れ込んでいるのではないかということ、そしてまた、こうして日々行政が事務を執行するその内容や政策判断を国民が評価をするためのその判断材料も紛れ込んでいるのではないかという危惧であります。 そして、公文書管理について、私はこういった視点が欠かせないというふうに思っておりますけれども、ただ、やはり官僚の皆さんというのは、日々たくさんの任務を抱えていて、そしてまた、それを迅速に、的確に、そして間違いなく行っていかなければいけないという日々の中で、自分が作った文書が、もうこれは事務的には要らないけれども、けれども後々の国民のために取っておこうかというような、このような判断というのはなかなかしないんじゃないかというふうに思っております。 だからこそ、公文書の管理については、特に一年未満の文書は、どれが一年未満の保存でよいのかというルールについては、しっかりとそれはルールで厳しく縛っていく必要があるというふうに思っています。そしてさらには、それぞれの部署において公文書の保存期間を決めるに当たっては、当事者だけで決めるのではなくて、公文書の専門家の判断を仰いだり、また指導を受けたり、あるいは審査制度を設けるということも私は検討すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) 行政文書の保存期間につきましては、公文書管理法施行令において、歴史資料として重要な公文書等については一年以上の保存期間を設定することとされており、内閣総理大臣決定による行政文書の管理に関するガイドラインにおいて、その判断の考え方や指針を示しております。 このガイドラインについて、各行政機関の職員が歴史資料としての重要性をより判断しやすくなるよう今年度中に改正することとしておりまして、保存期間設定の考え方等について各府省庁に周知徹底を行うなど、制度所管官庁としてしっかり対応してまいりたいと思います。 また、公文書管理法施行五年後見直しの中で、各府省庁における公文書管理業務を支援するため、国立公文書館の専門職員による実践的なサポートについても検討しているところであります。 現在と将来の国民への説明責任を全うするという法の目的を踏まえ、今後とも、各行政機関における公文書管理の質を高めるための不断の取組を進めてまいりたいと思います。
○行田邦子君 今、法施行後の五年後の見直しを行っていますので、是非そういった視点を盛り込んでいただきたいと思います。 そして、今は現用文書について伺いましたけれども、歴史文書についても一点指摘をしたいと思っております。 外交史料館が保管する文書の開示についてなんですけれども、公文書管理法施行後、むしろ黒塗りが増えたんではないかという指摘がなされています。(資料提示)この黒塗りになっている部分なんですけれども、企業名でありますけれども、この企業、実は既に存在しない企業であります。 私は、現用文書であれば、個人、法人の情報というのをこれを黒塗りにするというのは、それは理解ができます。けれども、これは歴史文書です。外交史料館というのは、国民の皆さんに広く外交文書を知ってもらおう、見てもらおうという趣旨のものでありますけれども、その歴史文書においては、黒塗りというのは最小限にすべきではないでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 外交記録というのは国民共有の知的資源であり、民主主義の下においては、これはいずれ公開されるべきものであると認識をしています。 そういった観点から、外務省においても昭和五十一年から自主的に公開を開始し、文書公開を行ってきたわけですが、現在、公文書管理法の下で外交史料館の所蔵文書に利用請求がなされ、個人、法人情報が含まれる際には、時の経過を考慮してもなお個人、法人の権利利益を害するおそれがある場合に限り非公開としています。その際には、非公開箇所が必要最低限になるよう努力をする、これは当然のことだと思います。 そして、委員の方から、もう既に存在しない法人についても黒塗りにするのは行き過ぎではないかという御指摘がありました。 既に存在しない法人といえども、この権利義務関係というのは継承されている経緯があります。そういったところまでしっかり確認をする必要があるという認識は持っています。逆に、過去において、そうした権利義務関係が確認された、必要な確認が取れた場合には企業名を公開したという事例もあると承知をしています。 いずれにしましても、文書ごとに検討を行って、非公開箇所が必要最低限になるよう、これは適切に判断をしていかなければならない、このように考えます。
○行田邦子君 研究者の指摘ですので謙虚に受け止めていただきたいと思います。 最後、時間ですので質問はしませんけれども、総理に申し上げたいと思います。 岩盤規制にドリルで穴を空ける、これは結構なことだと思いますけれども、それと同じエネルギーを公文書管理改革にも注いでいただきますようお願いを申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認めます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岡田広君) 速記を起こしてください。 これより討論に入ります。 各会派の討論に先立ち、この際、御報告いたします。 平成二十七年度決算についての内閣に対する警告及び平成二十七年度決算審査措置要求決議案については、理事会において協議の結果、お手元に配付いたしましたような案文とすることに意見が一致いたしました。 それでは、警告の案文を朗読いたします。 内閣に対し、次のとおり警告する。 内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。 1 内閣官房及び内閣府本府において、組織の新設・統廃合に伴う物品検査が適切に行われておらず、五十万円以上の機械等の重要物品が物品管理簿等に記録されているにもかかわらず、現物が確認できない事態などにより、平成二十六年度末の重要物品二百八十四個六十九億円分の管理が不適切な状態になっていたことが、会計検査院に指摘されたことは、遺憾である。 政府は、物品を適切に管理する連絡体制を整備するなど再発防止を徹底するとともに、電子タグの導入について検討を行うなど、物品を適正かつ効率的に管理するよう万全を期すべきである。 2 東日本大震災に係る復旧工事等に関し、東日本高速道路株式会社が平成二十三年七月以降に発注した複数の舗装災害復旧工事において、入札参加業者に対する排除措置命令等が採られ、関係者が刑事責任を問われる事態となったほか、地方公共団体等が発注した施設園芸用施設の建設工事においても、工事業者に対する排除措置命令等が採られる事態となったことは、遺憾である。 政府は、談合が繰り返し行われている事態を重く受け止め、関係機関における綱紀粛正と事業の適正な執行を一層図るとともに、監督体制を強化するなど再発防止に万全を期すべきである。 3 政府開発援助(ODA)事業については、平成二十年の贈収賄事件を始めとする不正事案が相次ぎ、二十六年六月に本院が警告決議により是正を促し、不正腐敗防止対策が講じられたにもかかわらず、その後も、バングラデシュ、ペルー等において、受注企業による過大請求など、不正行為が繰り返されていることは、極めて遺憾である。 政府は、再発防止策を講じた後も不正事案が後を絶たないことを重く受け止め、執行監視体制の厳格化や不正に関与した企業に対する罰則強化、相手国政府との連携強化を行うことなどにより、更なる再発防止策を講ずべきである。 4 文部科学省職員の再就職に関して、歴代事務次官等の幹部職員や人事課職員が関与した組織的な再就職のあっせん等が行われ、六十二件の国家公務員法に違反する行為が確認されたことは、極めて遺憾である。 政府は、組織的な規制違反により国民の信頼を著しく損ねたことを重く受け止め、文部科学省において硬直化した人事慣行や組織体制を見直すなど抜本的な再発防止策を検討するとともに、全府省において同様の事案がないか徹底的な調査を行い、再就職等規制の実効性を確保すべきである。 5 独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)及びスポーツ団体の不適正な会計経理に関し、本院が警告決議等により是正改善を促してきたにもかかわらず、その後も、JSC、日本オリンピック委員会及び日本パラリンピック委員会にそれぞれ加盟するスポーツ団体において、不適正な会計経理が相次いでいることは、遺憾である。 政府は、JSC及び複数のスポーツ団体において依然として不適正な会計経理が行われていることを重く受け止め、JSCの業務体制を改善させるとともに、スポーツ団体における不正防止体制の整備状況を調査し、ガバナンス強化を一層促すなど、不適正な会計経理の防止に万全を期すべきである。 6 株式会社商工組合中央金庫(商工中金)の危機対応業務において、顧客から受領した資料の改ざん等により、全国三十五支店で百九十八億円に上る不正な融資が行われていたこと、内部監査で不正の一部が発覚したにもかかわらず、隠蔽されていたことは、極めて遺憾である。 政府は、危機対応業務における不正行為が、過去数年にわたり組織的に行われていた事態を重く受け止め、全容解明を早急に行わせ、商工中金に対する指導監督の強化など再発防止を徹底し、融資を適切に実行させるべきである。 7 福島県内において実施された放射性物質の除染事業をめぐり、環境省福島環境再生事務所の職員が下請受注の便宜を図った疑いにより収賄罪で起訴されたこと、除染廃棄物の不法埋設事案等が明らかになったことは、極めて遺憾である。 政府は、復旧・復興事業において違法行為が行われたことを重く受け止め、事態の発生要因の解明を十分に行うとともに、職員への倫理指導の徹底、組織管理体制の見直し、共同企業体等への監督強化を図ることなどにより、再発を防止し、除染事業を適切に実施すべきである。 以上であります。 議決案はお手元に配付のとおりでございます。 それでは、御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大島九州男君 民進党・新緑風会の大島九州男です。 私は、会派を代表し、平成二十七年度決算の是認に反対、平成二十七年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、無償貸付状況総計算書の是認に反対、内閣に対する警告案等に賛成の立場で討論を行います。 まず、本題に入ります前に、文部科学省における天下り問題、内閣府及び財務省等における不適切な国有財産の売却及び国家戦略特区における獣医学部開設に係る不適切な手続について一言申し上げます。 決算委員会においても、文部科学省において組織的に行われていた天下りのあっせんについて厳しく指摘され、また、大阪府豊中市における国有財産の売却や愛媛県今治市における国家戦略特区制度に基づく獣医学部新設の認可に関して、その手続の在り方の是非や事実の究明を政府に強く求めてまいりました。 行政に対する国民の信頼を得る基礎となるものは、決算審査を通して事実関係や予算執行状況を明らかにし、次年度以降の予算に反映させることにより効率的、効果的な行政運営を行うこと、そして何より公平であることです。 しかし、全く遺憾なことに、安倍内閣は自らの都合により制度をねじ曲げ、そして真実を何ら語ろうとしていません。このような不公平、不公正な態度を直ちに改めるとともに、疑惑の解明と情報提供を早急に行うことを強く求めます。 それでは、以下、平成二十七年度決算の是認に反対する理由を申し述べます。 第一の反対理由は、長期債務の抑制に対して何ら有効な手だてを講じることができていない点についてです。 平成二十七年度一般会計予算においては、国債、借入金及び政府短期証券の残高合計こそ前年度末に比べ三・九兆円減少し、一千四十九兆三千六百六十一億円となったものの、このうち、主として将来の租税を償還財源とする普通国債については、前年度末に比べ三十一・三兆円増加し、八百五兆四千百八十二億円に達しており、その増加に全く歯止めが掛かっておりません。 安倍内閣においては、本年に入り、財政健全化計画を見直し、三十二年度におけるプライマリーバランスの対GDP比の黒字化目標を撤回し、公債等残高の対GDP比の削減も重視するべきとの考え方を示しています。内閣府が本年一月に公表した中長期の経済財政に関する試算によると、安倍内閣の方針転換を裏付けるかのように、非常に楽観的な前提に基づいた経済再生ケースであっても、三十二年度のプライマリーバランスの対GDP比の黒字化達成は不可能とされています。これは安倍内閣による財政健全化の取組が全く不十分であることの証左と言えます。安倍内閣はまたしても実現が非常に困難な目標を掲げることで自らの失政から国民の目をそらそうとしていますが、二十七年度決算はまさにそのような欺瞞を白日の下にさらすものであります。 第二の反対理由は、歳出項目の硬直化により、弾力的な政策運営ができていない点についてです。 平成二十七年度決算において、社会保障関係費が三十一・三兆円、国債費が二十二・四兆円となり、両歳出項目のみで歳出決算総額の五四・九%を占めるなど、歳出項目は硬直化しています。 我が国は世界でも類を見ない少子高齢化の進展と膨れ上がる長期債務という二つの大きな危機に直面しており、それに伴い、社会保障関係費と国債費が歳出予算に占める割合も年度を追うごとに増加し、行政需要に応じた弾力的な予算配分が困難なものとなっています。 しかし、安倍内閣は、我が国が抱える抜本的な問題に正面から取り組むことを避け、文教及び科学振興費を前年度から二年連続で三千億円削減するなど、未来を生きる子供たちの思いを踏みにじることによって対応しようとしています。一方、安倍内閣は、事実を覆い隠してでも、自分たちの仲間だけを利すること、そして守り抜くこと、その姿勢を鮮明にしていますが、果たしてそのような姿勢は政権を担う姿として正しいものだと考えられておられるのでしょうか。 もちろん、少子高齢化等の社会情勢の変化の全てが安倍内閣を要因とするものであろうと言うつもりはありません。安倍内閣が、歳出項目の硬直化により弾力的な行財政運営が困難となっているという状況に目を背け、本来優先的に配分すべき予算を大幅に削減している点が問題なのであり、このような平成二十七年度決算を是認することはできません。 第三の反対理由は、安倍内閣による経済政策、いわゆるアベノミクスの失敗が明らかとなった点についてです。 安倍内閣は、政権による大きな成果の一つとして、大胆な金融政策、機動的な財政政策、新たな成長戦略等を内容とするアベノミクスにより日本経済を再生させ、税収増へと結び付けたとしています。 しかし、平成二十七年度決算においては、租税及び印紙収入の歳入額が補正後予算額に比べても千三百八十五億円のマイナスとなり、特に法人税の歳入額が予算額に比べても九千百三十五億円のマイナスとなるなど、我が国の経済が今なお脆弱であることが明らかとなりました。 加えて、安倍内閣においては、財政健全化目標については、その実現に向け、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針の下、取組を進めていくとされていますが、平成二十七年度決算に表れている我が国経済の脆弱性は、安倍内閣の経済政策が事実上破綻しており、また財政健全化へ向けた取組についても前提が崩れているとの証左であると言えます。 安倍内閣に求められていることは、自らの政策の過ちから学び、声なき声にも謙虚に耳を傾け、素直に失敗を失敗と認めて、そこから学んだ知恵を生かして速やかに政権の方針を見直し、国家国民のための政策を実践することです。その姿勢の感じられない政権運営の結果の今年度決算は、国民を幸せに導く結果を得ることはできません。 以上が、平成二十七年度決算に是認に反対する理由です。 次に、決算委員会においては、内閣官房及び内閣府における不適切な物品管理や商工中金における不正行為に関しても質疑がなされました。 内閣官房及び内閣府本府においては、組織の新設、統廃合に伴う物品検査が適切に行われていなかったことなどにより、平成二十六年度末の重要物品二百八十四個六十九億円分の管理が不適切な状態になっており、会計検査院から指摘される事態となりました。 そして、商工中金における危機対応業務においては、全国三十五支店で百九十八億円に上る不正な融資が行われていたこと、内部監査で不正の一部が発覚したにもかかわらず隠蔽されていたことなどが明らかになりました。 このように、二十七年度決算の審査におきましては、安倍内閣における物品管理の在り方及び政府系金融機関への監視監督体制等に問題があることなども明らかとなったのです。 政府に対し、これらの不適切な事態について遺憾の意を表明し、抜本的な改善措置の実施を強く求める今回の内閣に対する七項目の警告決議については賛成いたします。 また、措置要求決議の国家戦略特区制度の運用についてにおいて指摘された、内閣総理大臣を議長とする諮問会議で内閣主導で規制を緩和する制度の仕組みに鑑み、事業主体の選定理由や経緯等については、透明性、公平性の確保をするため、これまで具現化した事業の検証を行うとともに、今後認定される事業についても常時点検を促す等の指摘をする決算委員会としての大変重要な視点の措置要求、規制改革推進会議による各府省等設置の審議会等における検討状況の把握について等の十項目の措置要求決議案についても賛成いたします。 さらに、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組状況についてなど二項目について、国会法第百五条に基づいて会計検査院に対して会計検査を要請することについても賛成いたしますが、野党からの要求のあった「もんじゅ」の廃炉についての会計検査の要求については、与党の了承が得られなかったことは誠に残念であります。長期にわたり国民の大切な税金を投入した研究開発について、文部科学省として、この研究から得られた知見を今後の原子力行政に生かしていくためにも、しっかりと検証するため、会計検査院による検査を行うことは大切なことだと指摘をさせていただきます。 「もんじゅ」という名前が付いているこの施設から我々政治家は多くのことを学び、政府にとって不都合な結果から国家国民のために必要な知恵を出していくことが本当に求められていることだと、それを私たち政治家に求められている本当の姿であるということを申し上げ、討論を終わります。
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、二〇一五年度決算の是認に反対、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成の討論を行います。 以下、反対の理由を述べます。 第一は、安倍政権が進める海外で戦争をする国づくりを一層進めるものとなっているからです。 安倍政権発足以降、三年連続で軍事費は増加し続け、史上最高を更新しました。F35やオスプレイ、無人偵察機、イージス艦の購入など、海外派兵型を強力に推進するもので、北東アジアでの軍事的緊張を加速しかねません。また、自衛隊の南スーダン派遣経費が含まれています。当時、南スーダンでは、武力衝突が継続する、停戦合意が守られず、PKO五原則が崩れており、撤退すべきだったのに、派遣を継続し続けました。このような憲法違反の支出を認めることはできません。 第二は、社会保障財源を口実に消費税八%引上げの増税を押し付けながら、一層の社会保障制度改悪を推し進めたからです。 消費税率の引上げの平年化に伴って、二〇一四年度決算に比べて消費税収は更に一・六兆円増となっていますが、介護報酬の引下げ、特養などの食費、居住費の引上げ、軽度者への特養の入所制限、年金のマクロ経済スライドの初めての発動、七十五歳以上の医療保険料の特例廃止、七十歳以上の医療費窓口負担の二倍化、生活保護の住宅扶助、冬季加算の削減など、社会保障は充実どころか大幅削減となりました。医療崩壊、介護難民が大きな社会問題となった小泉政権以上に社会保障費を抑制し、消費不況に拍車を掛け、国民生活に深刻な影響を与えた本決算を是認するわけにはいきません。 国民に負担増を押し付けながら、円安で史上最高の利益を上げた大企業には法人実効税率を二年間で三・二九%引き下げました。国土強靱化、国際競争力強化を口実にした三大都市圏環状道路や、国際コンテナ戦略港湾などの大型公共事業に偏重した公共事業費は、政権交代以来の高い水準を維持したままです。国民に痛みを押し付ける一方で、大企業優遇を続けることは許されません。 最後に、森友学園の小学校建設用地をめぐる国との契約は、本決算にその一部が含まれています。野党が求めている資料の提出、安倍昭恵総理夫人を始めとする関係者の証人喚問を一切拒否し続ける与党と安倍内閣に対し、強く抗議をいたします。本決算の審査が終了したとしても、引き続き事態の解明は必要であり、当委員会での集中審議などが必要である、このことを求めて、討論を終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。 私は、希望の会(自由・社民)を代表して、二〇一五年度決算の是認に反対、二〇一五年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、二〇一五年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成、内閣に対する警告決議案及び二〇一五年度決算審査措置要求決議案並びに会計検査の要請に関する件に賛成の立場から討論を行います。 まず、二〇一五年度決算についてです。 今回の決算の前提となった二〇一五年度予算は、二〇一四年度予算に引き続き、二〇一四年度補正予算と合わせ、事実上十五か月予算として編成されました。実質賃金が十七か月連続して減少し、消費者物価が十八か月連続して上昇する中、本来暮らしの底上げにつながることが求められていた政府予算でした。 しかし、税収は消費税への依存が更に強められた上、法人税率の引下げや贈与税の減税を始め利益や資産をため込む大企業や資産家の減税対策が先行しており、税制の所得再分配機能が低下し、高所得世帯と低所得世帯の格差固定化につながるものでした。 また、二〇一四年四月からの消費税増税分について、全額社会保障として国民に還元するといいながら、社会保障分野では、臨時福祉給付金や子育て世帯臨時特例給付金の減額、介護報酬の減額、生活保護費も減額されるなど、社会保障の切下げが実施されました。 他方では、三大都市圏環状道路、国際コンテナ戦略港湾の機能強化、首都圏空港の強化など、国際競争力強化の観点から大規模公共事業が推進されていきました。 加えて、財政事情が苦しい中で防衛予算は聖域化され、三年連続して増大しました。国産哨戒機P1や垂直離着陸輸送機オスプレイ、イージス艦建造費など、集団的自衛権行使を容認した閣議決定を踏まえた新たな武器購入や離島部の拠点整備費等が盛り込まれました。 辺野古新基地建設費が増額する一方、沖縄県が切望していた沖縄一括交付金を減額したことも問題です。 さらには、大規模農家偏重の農林水産関係予算であり、地方財政については巨額の財政不足が続き、抜本的な交付税率の引上げも行われませんでした。 復興予算についても、まだまだ不十分なものでしかありませんでした。 このように、二〇一五年度予算は多くの問題をはらんでおり、その決算も到底是認することはできません。 二〇一五年度国有財産増減及び現在額総計算書には、専守防衛の範囲を超えるような自衛隊の航空機や船舶の増強が含まれていること等から、認めることはできません。 二〇一五年度国有財産無償貸付状況総計算書については、公園の用に供するものがほとんどであり、これについては是認をいたします。 最後に、国有財産の経理及び国有財産の管理に関する事項をただすことが本委員会の重要な役割です。森友学園への国有地の格安払下げ問題や加計学園への獣医学部新設問題について、政府が行政文書等の提出を渋り、関係者の国会招致を拒否し、幕引きを図ることは断じて許されません。国会として、全容を解明し、国民の不信や疑惑に応える責務があることを強調いたします。 また、高速増殖炉「もんじゅ」が、三十二年にわたり一兆円余の巨費を投じながら運転は僅か二百五十日で廃炉に至る、このような事態が起こったその経緯と、そしてまた研究成果、さらには、この後三十年を掛けて、三千七百五十億円余も投じて廃炉費用が掛かっていく、これらの問題について会計検査院に検査要請をいたしましたが、与党が現時点では同意できないとされたことは本院の責務放棄につながりかねない極めて重大な問題であり、残念であるということを申し添えて、私の討論を終わりたいと思います。
○委員長(岡田広君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 まず、平成二十七年度一般会計歳入歳出決算、平成二十七年度特別会計歳入歳出決算、平成二十七年度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十七年度政府関係機関決算書の採決を行います。 第一に、本件決算は、これを是認することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岡田広君) 多数と認めます。 第二に、内閣に対し、先刻朗読のとおり警告することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岡田広君) 全会一致と認めます。よって、平成二十七年度決算につきましては、多数をもってこれを是認することとし、内閣に対し、先刻朗読いたしましたとおり警告すべきものと議決いたしました。 次に、お手元に配付の平成二十七年度決算審査措置要求決議案につきまして、本委員会の決議とすることに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岡田広君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 次に、平成二十七年度国有財産増減及び現在額総計算書の採決を行います。 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岡田広君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。 次に、平成二十七年度国有財産無償貸付状況総計算書の採決を行います。 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(岡田広君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。 なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、平成二十七年度決算についての内閣に対する警告及び平成二十七年度決算審査措置要求決議について関係国務大臣等から発言を求められておりますので、順次これを許します。麻生国務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま、各府省等が保有する研修施設の有効活用についての審査措置要求決議につきましては、各府省等において対応しているところではありますが、御趣旨を踏まえ、適切に対処いたしますとともに、預金保険機構の金融機能早期健全化勘定における利益剰余金の有効活用についての審査措置要求決議につきましては、所要の検討を行ってまいる所存であります。 また、商工中金の危機対応業務における不正行為についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(岡田広君) 高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) ただいまの政府共通プラットフォームへの政府情報システムの不十分な移行状況についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
○委員長(岡田広君) 岸田外務大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) ただいまの政府開発援助事業をめぐる不正事案についての警告決議につきましては、御指摘を重く受け止め、不正の再発防止のための更なる取組を進めてまいります。
○委員長(岡田広君) 松野文部科学大臣。
○国務大臣(松野博一君) ただいまの文部科学省における再就職等規制違反について及び独立行政法人日本スポーツ振興センター等における不適正な会計処理についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力をしてまいる所存であります。
○委員長(岡田広君) 塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま、認可外保育施設に対する適切な指導監督の実施について、雇用保険二事業における執行率が低調な事業の見直しについての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
○委員長(岡田広君) 山本農林水産大臣。
○国務大臣(山本有二君) ただいまの東日本大震災に係る復旧工事等をめぐる入札談合につきましての警告決議及び漁港施設の不適切な維持管理についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存でございます。
○委員長(岡田広君) 世耕経済産業大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) ただいまの商工中金の危機対応業務における不正行為についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
○委員長(岡田広君) 石井国土交通大臣。
○国務大臣(石井啓一君) ただいまの博多駅前道路陥没事故を踏まえた地下工事の安全確立についての審査措置要求決議につきましては、適切に対処してまいります。 また、東日本大震災に係る復旧工事等をめぐる入札談合についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
○委員長(岡田広君) 山本環境大臣。
○国務大臣(山本公一君) ただいまの除染事業における不適正事案についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
○委員長(岡田広君) 菅内閣官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) ただいまの内閣官房及び内閣府における不適切な物品管理についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
○委員長(岡田広君) 吉野復興大臣。
○国務大臣(吉野正芳君) ただいまの東日本大震災に係る復旧工事等をめぐる入札談合についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。 また、復興関連基金及び復興交付金事業における剰余金等々の有効活用についての審査措置要求決議につきましては、適切に対処してまいります。
○委員長(岡田広君) 山本国務大臣。
○国務大臣(山本幸三君) ただいまの文部科学省における再就職等規制違反についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいります。 また、各府省等が保有する研修施設の有効活用についての審査措置要求決議につきましては、既に他府省等への貸出しが可能な研修施設について各府省等への情報共有を始めておりますが、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。 さらに、国家戦略特区制度の運用等について及び規制改革推進会議による各府省等設置の審議会等における検討状況の把握についての措置要求決議につきましても、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
○委員長(岡田広君) 今崎最高裁判所事務総長。
○最高裁判所長官代理者(今崎幸彦君) ただいまの最高裁判所が保有する研修施設の有効活用についての措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえまして、適切に対処してまいる所存であります。
○委員長(岡田広君) 以上をもちまして関係国務大臣等の発言は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 会計検査の要請に関する件についてお諮りいたします。 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、お手元に配付のとおり、中心市街地の活性化に関する施策の実施状況等について及び東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組状況等について会計検査を行い、その結果を本委員会に報告するよう議長を経由して要請いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時三十四分散会