決算委員会 第5号
- 発言数
- 240 件
- 登壇者
- 41 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/04/17
会議録
○委員長(岡田広君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十四日までに、高野光二郎君、松沢成文君、森ゆうこさん、藤巻健史君、倉林明子さん、高瀬弘美さん及び進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として丸山和也君、行田邦子さん、石井苗子さん、田村智子さん、木戸口英司君、宮崎勝君及び朝日健太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に田村智子さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 平成二十七年度決算外二件を議題といたします。 本日は、復興庁、国土交通省及び警察庁の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(岡田広君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岡田広君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(岡田広君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○礒崎哲史君 民進党・新緑風会の礒崎哲史でございます。 本日は、決算委員会省庁別審査、主に私の方からは国交省の関連で質問をさせていただきたいと思います。 まず、大きなアイテムの一つといたしまして、大阪府豊中市、国有地の売却について、主には国交省の航空局の方に事実関係の確認についてさせていただければと思います。 まず、これまでも、決算委員会、さらにその前、先月は予算委員会でもこの件については様々論議が行われてきたわけでありますけれども、まだまだ状況について完全に明確になったわけではないと、そのように認識をしておりますので、今日は、少しでも内容についての理解が進めばという思いで事実関係の確認をさせていただきたいと思っております。 まず、国交省の方に確認をいたしますが、新たな埋設物が見付かった、当初の工事ではなくて、その後に新たな埋設物が見付かったということで、昨年の三月、具体的には三月の十一日の金曜日に新たな埋設物が見付かったという連絡が工事事業者から入り、先方から入り、そして、週明けの月曜日に近畿財務局と大阪航空局で現地視察を行ったということになっておりますが、この点について、日にち、実際に行ったということで間違いないか、あわせて、これ以外に調査を行ったかどうか、その点についてまずは確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、平成二十八年の三月十一日に、森友学園から九・九メートルのくい掘削工事を実施する過程において地下埋設物が発見されたという連絡が近畿財務局にありました。これを受けまして、同年三月十四日に大阪航空局の職員と近畿財務局の職員が現地に赴いて本件土地の現場を直接確認をしたということでございます。
○礒崎哲史君 そうしますと、これ以外には大阪航空局としては調査は行っていないということで、これでよろしいですよね。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 まず一つは、この三月十四日に現地を確認をいたしまして、その際に、現地に、森友学園側の工事関係者でございますけれども、設計業者が同席をしていて、当該設計業者から九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を受けたわけでございます。 それで、その後、同年の三月三十日に、大阪航空局が近畿財務局から依頼を受けて地下埋設物の撤去処分費用の見積りを行うに当たりまして、この同じ設計業者から九・九メートルのくい掘削工事中の写真を入手していると、これが一点でございます。 もう一つは、三月十一日に新たに地下埋設物が発見されたということを受けまして、森友学園側の工事関係者が試掘を行っております。これにつきまして、近畿財務局が三月の三十日に現地にお伺いをされているわけでありますけれども、私ども大阪航空局は、近畿財務局と一緒に四月の五日に現地で確認をしたということでございます。
○礒崎哲史君 そうしますと、今、御説明では、三月三十日の日に、国交省として工事関係者の方から写真の提供を受けたのが三月三十日ですけれども、ちょうど同じ日に近畿財務局が現地に行って写真の撮影を行っているんですが、そこには立ち会っていない、国交省の動きと近畿財務局の動きは全然別であるということでよろしいですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 まず、写真を受け取った日でございますけれども、これは、三月三十日は大阪航空局が近畿財務局から依頼を受けた、見積りをしてくださいという依頼を受けた日でございまして、この依頼の回答を、見積りをして近畿財務局に実は御報告をさせていただいているのが四月の十四日でございます。この三月三十日と四月十四日の間、ちょっとまだ日を実は特定できていないんですけれども、この間に同じ設計業者から九・九メートルのくい掘削工事中の写真を入手したということでございます。 それから、森友側の工事関係者が試掘を行ってそれを確認したということでございますが、三月三十日は近畿財務局だけが現地に行ってございます。私どもは、四月五日の日に近畿財務局と一緒に大阪航空局が現地に向かっているということでございます。
○礒崎哲史君 そうしますと、先週のこの決算委員会で私がいろいろ写真について、現地調査の写真について指摘をさせていただいたんですが、その写真は、そうしますと、近畿財務局の方があくまでも行った調査と報告書であって、国交省は立ち会っていないと。国交省については、その後、十四日の回答までの間、日にちはまだ明確ではないですが、その間の中で工事業者からそのドリルの先端に付いた写真を入手しているということで今確認をさせていただきました。 では、その後、実際に九・九メーターの根拠というところでもう少し細かく確認をしていきたいと思うんですけれども、九・九メーターの根拠についての、確認するためのエビデンスとしては、最終的には何がその根拠、決め手になっているんでしょうか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 その地下埋設物の撤去処分費用の見積りに当たりまして、くい掘削箇所の深さを九・九メートルと設定した際の理由でありますとかエビデンスについての御質問でございます。 まず申し上げておかなければいけないと考えておりますのは、本件土地の売買契約においては、将来にわたって本件土地が抱える一切の瑕疵について売主である国の責任を免除する特約を付すこと、これが前提になっているということをまず申し上げておく必要があると存じます。 分かりやすく申し上げますと、本件土地の売買契約では、将来地下からどのような埋設物が出てきたとしても買主は売主である国の責任を追及できないということでありますので、売主の責任を追及できない代わりに、土地の価格を決めるに当たりましては、将来埋設物が出てくるリスクの分だけ土地の価格を下げておく必要があるということでございます。したがいまして、売却時点のみならず将来見込まれる分も含めまして、地下埋設物が出てくるリスクを見込んでどれだけ価格を下げておくべきかということを見積もったということでございます。 その際にどういう材料を使ったかということでございますけれども、一つは工事関係者からのヒアリングや工事写真、それから職員による現地確認、さらには本件土地が池や沼であったという本件土地の地歴、こういったことから、地下埋設物の撤去処分費用の見積りに当たりまして、くい掘削箇所につきましては深さを地下九・九メートルと設定をして見積りを行うことが合理的であると判断をしたものでございます。
○礒崎哲史君 今の御説明についてはこれまでも予算委員会の中で何度もお話をされていることで、私も、議事録を読むに当たって相当この文言については見てきましたので、今日はもう今の御説明はこの後されなくて結構ですので、あらかじめお話をさせていただきます。 今のエビデンス含めて、その点が最終的なポイントになっているということでありますが、実際に工事の関係者からのヒアリングということで、ヒアリングで結局工事関係者からどういう発言があったのか、正確に正しく教えていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 それは平成二十八年三月十四日の件だというふうにこれ理解をしておりまして、三月十四日に現地に大阪航空局と近畿財務局の職員が赴きましたときに、先ほど申しましたが、設計業者が同席をしていた、で、当該設計業者から九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を受けているということでございます。それで、それを裏付ける写真を同年三月三十日から四月十四日の間に同じ設計事業者から入手をしたということでございます。
○礒崎哲史君 いや、そうではなくて、実際に現地でヒアリングをしたときに、ヒアリングをされたわけですよね、現地で。お話をされていると思うんです、国交省のよくこういう案件に立ち会う専門の方が行かれて工事関係者とお話をされているわけですから、そのときに何をお話をされて、エビデンスとしてどういう文言が残っているのかという、その部分を正しく教えていただきたいんですが。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 先ほどもお答えをいたしましたですけれども、設計業者からは九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を受けたということでございます。
○礒崎哲史君 そうすると、ですから、掘削工事の最中に出てきたということであって、そのときに工事関係者から九メーター下から出てきましたというふうに発言があったわけではないということでよろしいですね。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 九・九メートルそのものではありませんが、九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材等が発見されたという報告を受けたということでございます。
○礒崎哲史君 そうなんですよ。掘削工事の最中に出てきた、その掘削工事の深さが九・九メーターだったというだけであって、九・九メーターから出てきたということは工事関係者もおっしゃっていないわけですよね。最終的に、大阪航空局の方で九・九メーターというのも先ほどの御説明の中にはありましたし、これまでの御発言の中にもあるんです。九・九メーターと設定をし見積りを行ったということでありますので、つまりは、九・九メーターからごみが出る可能性があったのでそう設定したということですから、実は、そこから出たということはこれ誰も確認していないというのが現実だと思います。 誰も確認していないということで事実はいいですよね。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 職員が九・九メートルの地点からごみが出てきたということを直接確認をすることは困難でありますけれども、先ほど申し上げましたように、検証可能なあらゆる材料を用いて地下埋設物の存在範囲を合理的に設定したというものでございます。
○礒崎哲史君 そうなんです。確認できていないんですね。 合理的な材料をもって合理的に判断をしたというお話をされているんですが、私、ちょっとやっぱりどうしても引っかかるところがありまして、九・九メーターというのを設定した、想定して見積りを行ったということなんですが、これ、九・九メーターまでしか業者としては掘っていないわけです。そうすると、九・九メーターより下のところで出るリスクについてはお考えにならなかったのか。 仮に、これ地盤改良工事で行っているくいの掘削工事だと思いますから、その時点でごみが大量に出てきたとしたならば、くいはもっと下までこれ打たなきゃいけなくなると思うんですよ。そうすると、工事業者としては、そういう状況になったときにはもっと下まで掘らなきゃいけなくなると思うんですけれども、そうしたことについては想定はされなかったのか、そうしたリスクについては想定されなかったのかどうか、この点について確認をしたいと思います。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 本件の見積りに当たりましては、くい掘削箇所について、まさにその九・九メートルまでのくい掘削工事が行われたということでございますので、その際に地下埋設物が出てきたということでございますので、先ほども申し上げましたですけれども、売主の瑕疵担保責任を全て免除するという特約を付けるということを前提にして、将来のリスクにつきましては、このくい掘削工事が行われております九・九メートルまでと設定したというものでございます。
○礒崎哲史君 そうすると、その時点で九・九メーターまでの掘削工事なので、その部分までは最大のリスクは考慮するんだけれども、その後実際に何かが発生したときのリスクは考慮しなくていいという、こういう考え方が当時あったという理解でよろしいですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたですが、その見積りに当たりましては、検証可能なあらゆる材料を用いて地下埋設物の存在範囲を合理的に設定をしたということでございまして、このくい掘削箇所につきましては、先ほども申し上げた職員による現地確認でありますとか工事関係者からのヒアリングや工事写真といった材料を用いて九・九メートルと設定をしたということでございます。 なお、このくい掘削箇所でございますけれども、面積で申し上げますと、今回見積りの対象とした全体に占める割合が約六%ということで、見積り対象としたところ全てを九・九メートルまで設定をして地下埋設物の撤去処分費用を見積もったわけではございません。
○礒崎哲史君 いや、ですから、私が言っているのは、九・九メーターまでは設定したけれども、それ以降、それより下に出た場合には、そこの部分のリスクについてはそこまでは国交省としては見積もらなくていいだろうという、そういう判断があったということで、それはそれでいいですよね。その確認をしているんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 先ほど申しましたように、検証可能なあらゆる材料を用いて存在範囲を合理的に設定したということで、九・九メートル以下については材料がございませんので、この今回の見積りについてはそれを前提としていないということでございます。
○礒崎哲史君 ますます分からなくなってくるんですが、九・九まであるかどうかも分からないけど、そこはリスクを考えて設定するんだけれども、それより下の部分については、実際に工事のときに掘っていなかったからという理由でリスクは設定しないと。 何でそこで、片やリスクを設定する、片やリスクは設定しないというその考え方の違いが出てくるのか、その根拠がやはり私には分からないんですけれども、なぜそこでリスクの設定の仕方に、考え方に違いが出てくるのか、その点について何か合理的な説明できますか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 先ほどからお答えを申し上げておりますけれども、検証可能なあらゆる材料を用いて地下埋設物の存在範囲を合理的に設定したということで、このくい掘削箇所につきましては、知見を持つ職員による現地確認でありますとか工事関係者からのヒアリングや工事写真、さらには元々池や沼であったという本件土地の地歴、そういったものを踏まえまして九・九メートルまでの深さということで設定をしているわけでございます。 先ほど申し上げましたように、本件土地の処分に当たりましては売主の瑕疵担保責任が免除される、もう一切免除されるということでございますので、その前提で、一体どこまでをその土地の価格として反映させておくべきかという見積りを行ったということでございます。
○礒崎哲史君 やっぱりリスクについての考え方がさっぱり私には分かりません。 結局、九・九が最大だということが、これはもう私の勝手な考え方でしかないので断定することはできませんけれども、九・九より下にはないということがもうほかの地質調査含めて分かっていたんじゃないかなという気がして私にはなりません。ですから、もうそこの部分についてはリスク含めて判断する必要がないのではないかと。ただ、これはもう私の勝手な推測なので確認等はいたしませんけれども。 であるならば、これ、四月の十四日に財務省に回答します。それまでの間に工事は進んでいたと思います。四月の五日にもその確認作業に行ったというお話がありましたが、この時点で、工事が進んだ状況の中で、例えば地質の断面図というようなもの、あるいは工事が進んだ状況でもう一度写真を撮る等の確認というのはできなかったんでしょうか。なぜやらなかったんでしょうか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 くい掘削箇所の九・九メートルの方につきましては、設計業者から提出をしていただいた工事写真で確認をしたということでございます。 それから、四月五日の方の現地確認でございますけれども、これにつきましては、森友学園側の施工業者が試掘を行ったということで、その連絡を受けて行ったわけでございますけれども、この際には、やはり設計業者が同席をしていて、当該設計業者から、試掘の穴ですね、試掘をしたその穴においてごみの層をメジャーで計測をし、三・八メートルを指し示している工事写真を用いながら試掘についての説明を受けたということでございます。
○礒崎哲史君 その三・八メーターというのは地質調査の結果でもきちんと出てきておりますので、その説明は正しいんだと思うんですけれども、それが九・九という数字とやはり結び付かない、それからリスクの考え方についても全く説明が付かないということでありますので、この点については理解をやはり深めることができませんでした。 ちなみに、その工事業者から提出をいただいた資料、これは予算委員会に提出をされた資料です。原本がこれしかありませんので、予算委員のメンバーからお借りをしてきて私も拝見をいたしましたが、この写真をもってこれがごみですというふうには、残念ながらこの写真からは私も見ることがやはりできませんので、やはり現地に行って確認をされた方の写真なり、あるいは工事業者の方のヒアリングの結果というものが本当はこれ大変重要だったんだろうなと、そのように思います。 時間があれば実際の現場確認を再度できたのではないかと思いますけれども、ちょっとくどいようですけれども、あとこれだけ聞かせてください。実際にできたのではないかと思いますけれども、これはなぜしなかったんでしょうか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 現地の確認でございますけれども、平成二十八年三月十四日に現地に赴きましたときに、先ほど設計業者から廃材等が発見されたという報告を受けたということを申し上げましたが、そのときに、その三月十四日に大阪航空局の職員は本件土地の全域を踏査をしてございます。それで、九・九メートルのくいを掘削する過程で出てきた廃材等のごみを大量に含む土が本件土地の広い範囲にわたって散在し積み上がっていたということを確認しております。 その際、大阪航空局の職員は現地で写真も撮影をしてございまして、この写真につきましては、既に衆議院の予算委員会の理事会に対して提出をさせていただいているところでございます。
○礒崎哲史君 なかなか理解を深めることがやはり今回の質疑でもできなかったという印象であります。この件については、また別の機会も捉えて引き続き確認作業を続けさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、別の観点での質問に移らさせていただきたいと思います。 大臣に一つお伺いをしておきたいことがございます。ここ一、二か月、三か月、ヤマト運輸の運送に関して、あるいはその働き方に関してということでいろいろとニュース等でも出てきたことがございます。 三月の十七日ですけれども、これヤマト運輸のホームページになりますが、宅急便のサービス内容の変更についてということでホームページに載っていました。再配達の時間のやり方を変えるだとか、そもそもの宅急便の配達の時間帯の指定枠、そうしたものを見直していきますということがその内容になっております。 来週の月曜日からそうした見直しが始まるということでありますが、それに先立って大臣の記者会見、三月の三日なんですけれども、この記者会見のときに、全然別件で、大臣、記者会見を行われたんですが、記者の方からヤマト運輸のサービスの見直しについてということで問われまして、大臣、そのときに、やはり長時間労働等の背景があるんだ、また、賃金もほかの業種に比べて安い、人手不足という状況もあるということで、特にトラック業界についての問題をきちんと御指摘をいただきました。そして、その中で、さらには長時間労働の是正と処遇の改善、それから生産性の向上ということをしっかりやっていきたいというお話もされまして、物流生産革命と私たちは呼んでいる、そうしたものを進めていきたいということでそのときにコメントを発信されております。まさに、ここで大臣が言われたことは業界として一番大きな問題点でもありますし、是非みんなが進めてもらいたい、そのように思っているポイントだというふうに思います。 また、以前、私の支援をしていただいている方とお話をして、運輸業界の方なんですけれども、その方からは、インターネットの表記、もうあれが困っているんだと、何かというと、送料無料という記述、あれを本当にやめてほしいんだと。送料当社負担ならまだいいんだけれども、あれはやめてほしい。その心は、自分たちの仕事がただみたいに安っぽく論じられているように感じられてしまうし、働いている方としてはもうたまらないと。あるいはそういう表現を見て、輸送料というのは値切りの対象になる、それが当たり前の雰囲気ができてしまうということが私たちにとってはもう我慢できないんだ、そういうお話をそのときにいただきました。 こうした大きな問題の中で、三月末に働き方改革実現会議、これの実行計画が示されました。その中で、このトラックドライバー、運輸業界の働き方については、残念ながら一般業種の適用についてはそのまま当てはめることはできないんですが、五年後をめどに、九百六十時間以内、かつ将来的には一般則の適用を目指すという、そうした規定が今設けられようとしています。これから専門的な話合いというのは行われることになります。大きな一歩ですけれども、やはりほかの業種と同じ適用がいつなされるかが分からないという状況もここには明記といいますか、文章で形としてなってしまったと思います。 これを期に業界として働き方の改革を進めていく上では、厚労省がやっていくということはそうなんですけれども、やはりこの運輸業界、トラック業界、この点については、その中身、実態を一番把握している国交省が中心になって関係省庁と連携をして取り組んでいくことが大変重要だと思いますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) トラック運送業を含めました自動車運送業につきまして、長年の慣行を見直し、時間外労働の上限規制を罰則付きで適用する方向にかじを切ったことは大変意義深いと思っております。 規制の導入に当たりましては、労働の実態や国民生活への影響を踏まえまして、実効性が確保されるよう進めていくことが重要でありまして、このため、働き方改革実行計画におきましては、まず、五年の猶予期間を設けて年間九百六十時間の上限を設け、さらに、将来的に一般則の適用を目指すとされたところでございます。トラック運送業におけます長時間労働を是正するためには、業界内の取組のみならず、荷主等の理解、協力なども得て、取引慣行上の課題も含めて解決していく必要があります。 国土交通省といたしましては、これまでも、荷主を構成員に含めまして、全国各地の協議会におけるパイロット事業の実施や、荷主業界に対するトラック事業者との取引の適正化に係る協力依頼等の取組を進めてきておりますが、今般の働き方改革実行計画に基づきまして、今後は、関係省庁横断的な検討の場を設け、下請取引の改善など取引条件の適正化、中継輸送などの生産性の向上、荷待ち時間の削減等に関する荷主の協力の確保等に必要な措置、支援策を実施してまいります。 国土交通省といたしましては、関係省庁と連携しつつ、トラック運送業の長時間労働の是正や取引環境の改善に向けまして、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○礒崎哲史君 この件については、経済産業省などとも連携をして、その取引関係、慣行の見直しなども必要かと思います。是非、国交大臣におかれましては、こうした連携も深めていただいて、取組進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 ちょっと時間の方がなくなってきましたので、少し順番を入れ替えて、通学路における安全対策ということで確認をさせていただきたいと思います。 平成二十四年、今からもう五年前になりますけれども、京都で起きました通学中の小学生の列に軽自動車が突っ込む、そうした事故を受けて、このときに、文部科学省と国交省、それから警察庁の三省が合同で緊急的な取りまとめを行っていくということで、通学路における緊急合同点検ということが行われました。 少しこの点について各省庁の方ともヒアリングをして、予算の状況であったり実際の取組状況について確認をさせていただきました。予算については、少し数字が丸まっているので判断のしようがなかなか難しくなりましたけれども、この緊急合同点検からもう丸四年が経過をいたしましたので、現在の取組状況についてまず確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。 平成二十四年度に実施しました通学路の緊急合同点検において対策が必要とされた約七万四千か所について、その後対策が進められ、平成二十八年三月末時点においては約六万九千か所が対策済みとなっております。 この内訳を対策の実施機関別に見ますと、教育委員会、学校による対策が必要とされた箇所については、二万九千五百八十八か所中二万九千四百十か所が対策済み、道路管理者による対策が必要とされた箇所については、四万五千六十か所中四万七百九十三か所が対策済み、警察による対策が必要とされた箇所については、一万九千七百十五か所中一万九千四百七十九か所が対策済みとなっているところでございます。 また、平成二十五年度から、文部科学省では、国土交通省、警察庁と連携をして、通学路の交通安全確保に向けた継続的な取組を推進するため、各市町村ごとに教育委員会、学校、警察、道路管理者等を構成員とする推進体制の構築を促しているところでありまして、二十七年度末時点では、こうした推進体制を構築している市町村は、全国千七百四十一市町村のうち千五百九十四市町村となっております。 以上です。
○礒崎哲史君 それぞれ対策については進めていただいているんですけれども、この数値を実際に私も見たところ、大きく三つの中で、道路管理者による対策箇所というものだけが進捗率九〇%、結構行っているとは思うんですが、ほかが九九・四とか、もうそういうレベルなものですから、この点については少し進捗が遅いように思えるんですけれども、この点について今状況どうなっているのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。 通学路の安全性向上のため道路管理者が行う取組といたしましては、抜本的な対策となる歩道の設置又は拡幅、バイパスの整備等を推進しておりますが、このような事業の中には、用地買収や関係者との合意形成に時間を要する場合や、事業規模が大きいことから完成までの相応の期間を要するものもございます。そのため、即効性のある対策といたしまして、既存の幅員の中で水路の蓋掛けによる歩行空間の確保や路肩のカラー舗装化などの対策も実施しておるところでございます。このような取組によりまして、平成二十七年度末までに、道路管理者による対策箇所のうちおおむね九割の対策を完了したところでございます。 国土交通省といたしましては、関係する道路管理者はもとより、文部科学省や警察庁と連携をして、引き続き通学路の安全確保の推進に努めてまいります。
○礒崎哲史君 三省の皆さんの活動のおかげで、数字自体もいただきました、小学生の歩行中の死亡事故あるいは負傷者の数ということで、ここ十年間の推移も見せていただきましたけれども、確実に負傷者、死傷者という言い方の方がいいのでしょうかね、については減ってきているという数字があります。 ただ、その一方で、この緊急対策の合同点検が始まった二十四年以降は、これ、死亡者だけに限れば減る年もあるんですが、やはり同じ水準まで戻るという年もあります。完全に死亡事故をなくすというのは、これは難しいことではありますけれども、今言った取組、しっかりとこの後も進めていただきたいと思うんですけれども、私、これ事前のヒアリングも含めてさせていただいてやはり感じるのは、三省がやはり常に合同といいますか連携を取らなきゃいけないということもありまして、なかなかその連携を取っていくということが肝になってくるのかなというふうにも思いました。 例えば、国交省では、通学路の安全確保に向けた継続的な取組として、市町村ごとに通学路の交通安全プログラムの策定をして、PTAなんかとも連携をした定期的な合同点検の実施、それから対策の改善、充実、施策の促進ということも進めてこられました。 やはりポイントは、三省がしっかりと連携をしてスキームを進めていくということになろうかというふうに思いますが、実は我が党の、今日も委員で出席をしておりますが、斎藤嘉隆委員がずっとこの点については活動されておりまして、児童の通学安全確保に関する法案というものを議員立法として働きかけをずっと続けているところでもございます。 やはり継続をしていくことが重要だとすれば、法律的な裏付けのあるものをしっかりと進めていくことが大変重要だと思っておりますが、こうした方向性についても是非検討をいただきたいと思いますけれども、取りまとめは文部科学省だというふうにお伺いをいたしましたので、御答弁をいただければと思います。
○副大臣(義家弘介君) 委員御指摘のように、児童生徒の通学路における交通安全を確保することに当たっては、学校における交通安全指導の徹底は当然のこととして、保護者それから関係機関が連携して通学路の対策、安全対策を推進することが大変重要であります。また、教育委員会だけではなく首長部局も連携しながら、交通安全指導員等々の活動を更に推進していくことが求められていると思います。 このため、文部科学省では、国土交通省、警察庁と連携し、教育委員会、学校、保護者、道路管理者、警察が通学路の合同点検や改善策の検討を行うための体制の構築を進めているところであります。 様々な意見を参考にしながら、総合的施策、これからも推進してまいりたいと思っております。
○礒崎哲史君 是非、小さい子供たちの命を守るための施策、三省合同の形が今後ますます力強いものになっていく、そういう体制の構築にも向けて皆さんには御尽力をいただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○石上俊雄君 民進党・新緑風会の石上俊雄でございます。 東日本大震災から六年、そして熊本の震災から一年ということで、改めて、お亡くなりになりました皆様に御冥福をお祈りするとともに、いまだ避難をされている皆様に心からお見舞いを申し上げます。そして、皆さんの力を一つにして早期な復旧復興、これを成し遂げていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。 そういった視点で、今日は三点の部門から質問をさせていただきたいと思います。 一つは、今日も、机の上に配付されておりますけれども、集中復興期間五年が終わりましたので、そこの予算、決算について、原発事故による自主避難、あとは頻発する震災復興事業の談合問題も含めて、総括についてお伺いしたいのが一つであります。二つ目は、警察庁に対する会計検査院の指摘二件あったということでございますので、その二つについてお聞きしたいのと、最後に、国交省の安全、安心、規制改革関連施策の進捗状況についてお伺いをしてまいりたいと思いますので、是非よろしくお願い申し上げます。 それでは、まず一つ目でございますけれども、震災復興期間五年間ということについてお聞きしたいと思います。 資料一に、資料をお配りしておりますけれども行っていますかね、今が現状どうなっているかというのと、その予算の執行見込みですね、そもそもどうだったんだといったところを付けさせていただきましたので、これを軽く見ていただきたいと思います。 本題は、今日も先ほど言いましたが、配られている会計検査院が先週公表した内容ですね、このことについて質問していきたいと思いますが、それは資料の二です。二十七年度までの集中復興期間五年間の復興予算総額三十三・五兆円についての検査結果を公表したということでございます。 それによりますと、二十四・五兆円が復旧工事等で使用された一方、九兆円が未使用ということでございます。内訳は、いろいろあるので細かく言うと時間がありませんが、多少言いますと、復興関連基金事業の残額が一兆三千七百四十六億円、これは資料のこの青い字のところの四というところですね。次が、復興交付金事業の執行未済額が一兆五十四億円ということですね、これが青字の五。それをもろもろ合わせますと、トータルで最後九兆円になっていくということになります。 このことに対して検査院からは、検査院の所見は、基金型事業において執行未済額が多額であるということですね。国は、適切な復興交付金の配分を行うとともに、事業が完了して生じた残余額や事業内容が未定の額について、基幹事業や効果促進事業への流用を一層進めて着実な縮小を図るべきと検査院は述べておるわけでありますが、このことを受けまして、大臣の御認識、そして今後の方向付けというか方針についてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) お答えいたします。 未曽有の大災害である東日本大震災からの復興には多くの困難を伴い、また、長期の取組が必要であるわけであります。 政府としては、一日も早い復旧復興に向け、一つには、多年度にわたる十分な予算を確保して安心していただくということが一つ、それからもう一つは、国民の皆様方に負担を求めている財源により実施していることから、適正な執行にも努めてまいると、この二つの要素があるわけであります。その上に、さらに、事業実施に当たって用地取得や地元調整に時間を要した結果、繰越し等が発生し、複数年度にわたる事業に係る予算を基金に前倒しで交付した結果、使用予定のもの等が基金の残となっております。 以上が一つのお答えでありますが、もう一つ、この不用ということについてでありますが、これは、効率的な事業執行を行った結果予算額を下回った場合や、あるいは年度内に事業化されなかった場合、これはいろいろ、用地買収等々時間が掛かったようなものもありますが、年度内に事業化されなかったものにつきましても後年度に事業化されることがあり、各年度に生じた不用額の累計をもって事業が進捗していないとすることは適当ではないというふうに考えております。 いずれにしろ、これまでの集中的な公共投資の結果、生活インフラの復旧はおおむね完了するなど復興は着実に進展しているところでありますが、今後とも、復興予算の適切な計上及び円滑、効率的な執行に努めてまいりたいと思います。
○石上俊雄君 やっぱり復興復旧、これをしっかりと、待っている方が多くおられますので、是非ここはしっかりと対応していただきたいと思うんですが。 資料の三の一にも示させていただきましたけれども、発災直後、四十七万人とされていた避難の皆様、その後、帰宅や県の建設する応急仮設住宅、あと市町村が借り上げで準備をされた応急仮設住宅に移住されるなどして、平成二十六年の三月末には避難所と言われるものが解消されたというふうにお聞きしております。しかし一方で、平成二十九年二月十三日現在、避難をされている方はいまだ十二万三千百六十八人に上っておられるということでございまして、また、原発事故に関連した自主避難をされている方も全国に大勢いるわけでございます。 しかしながら、せんだっての報道によりますと、国と福島県、避難指示の有無にかかわらず災害救助法を適用して賃貸住宅の家賃などを全額負担してきたんですけれども、それを打切りとしたということであります。このことで記者会見を受ける中でちょっと大臣は怒られたということになるわけでありますが、せんだっての復興特別委員会の中では、自己責任ということを我が増子委員の質問で撤回をされたということでございますし、今日の本会議の中でもお話をされていたということでございます。 そういった中で、やはり政府として、自主避難をされている方、やっぱり避難をされている方が一番困っているわけでありますから、政府としてどこの立ち位置に立つかというようなことが一番重要なんですね。ですから、大臣として、今政府として支援の在り方、心の寄り添いがどういうふうにできるのか、ここをどうやっていったらいいのかというのを、大臣の真意というところをちょっとお聞きしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(今村雅弘君) この度の応急仮設住宅の供与の取扱いということにつきましては、福島県が復興公営住宅の整備や住居の確保の市町村ごとの状況を踏まえて判断し、災害救助法に基づいて内閣府に協議がなされて決定されたものであるということは御案内かと思います。 これまでは、福島県において、戸別訪問等で丁寧に御事情を伺いつつ、民間賃貸住宅の家賃補助等も実施してまいったところであります。また、復興庁におきましても、雇用促進住宅での受入れについて関係団体へ協力を要請し、あるいは一部住宅の提供が行われるとともに、国土交通省と連携して公営住宅への入居円滑化の支援も実施しております。 さらに、福島への帰還に向けて、インフラの復旧復興、医療、教育、なりわいの再生など、福島県の生活環境整備に全力で取り組んでまいったところでありまして、こういったものを踏まえて、引き続きそれぞれの方の御事情に応じて生活の再建を果たされるよう、全国の生活再建支援拠点への支援や帰還に向けた生活環境整備を行うなど、福島県と連携して全力で支援を行っていく所存であります。
○石上俊雄君 余り言いたくないんですけれども、できれば、避難をしている方にしっかりと寄り添いますというのを大臣のしっかりとした言葉で、文章を読むんじゃなくて聞きたかったなと思います。そうしないと、やっぱり避難している方が今一番大変なわけでありますから、その人たちの気持ちをしっかりと酌み取ってしっかりこれからやっていくんだという、ちょっと決意としては伝わってこないというふうに思うので、是非、引き続きその辺は反省をし、取り組んでいただきたいと、そういうふうに思っているところでございます。 ちょっと時間がないので、この後ちょっと進めさせていただきますが、一方で、震災復興の国費を食い物にする談合というのが頻発しているということでございます。 資料の三の二に付けさせていただいておりますが、昨年の九月が高速道路の復旧工事、そして今年の二月が園芸ハウス再建の入札に関して公正取引委員会が排除措置命令、課徴金納付命令を出したということで報告をされています。このことについては、誰がどんな手口でどれぐらいの規模で談合されたのかというのをお聞きしたいと思いますし、さらには、今月、農水省のOBグループの関与と言われておりますけれども、農地復興事業の談合疑惑で東北農政局に公正取引委員会が立入検査をしたということも、これも報告をされているわけでありますが、その調査、解明の進捗等についてお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(山本佐和子君) お答え申し上げます。 お尋ねのまず三つの事件について、その概要を御説明いたします。 まず、公正取引委員会は、平成二十八年九月六日、東日本高速道路株式会社、NEXCO東日本と申させていただきます、NEXCO東日本の東北支社が発注する東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の入札参加業者二十社が平成二十三年七月中旬頃以降に受注調整を行っていたとしまして、これらの事業者に対して排除措置命令を行いました。このうち十一社に対しまして総額約十四億一千万円の課徴金納付命令を行ったところでございます。 また、同じ九月二十一日、公正取引委員会は、同じくNEXCO東日本関東支社が発注する東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の入札参加業者八社が平成二十三年九月に行われた合意に基づきましてこの工事の入札について受注調整を行っていたとして、これらの事業者に対しまして排除措置命令を行いました。このうち五社に対しまして総額約四億八千万円の課徴金納付命令を行ったところでございます。 また、三つ目でございますが、今年、平成二十九年二月十六日、地方公共団体などが宮城県又は福島県の区域を施工場所として発注する施設園芸用施設の建設工事の工事業者七社が平成二十四年八月以降に受注調整を行っていたとして、うち六社に対し排除措置命令を行い、うち五社に対しまして総額約五億九千万円の課徴金納付命令を行ったところでございます。 なお、市場規模等につきましては、これらの三つの事件におきまして受注調整の対象となった工事の市場規模でございますが、NEXCO東日本東北支社発注の工事につきましては十二物件で約百七十七億円、同じくNEXCO東日本関東支社発注の工事につきましては八物件で約九十九億円、施設園芸用施設の工事につきましては三十九物件で約二百三十五億円でございます。 また、立入検査の報道とのお尋ねをいただいたところでございますが、公正取引委員会といたしましては、排除措置命令など措置をとった場合には公表をいたしておるところでございますけれども、個別の事案につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
○石上俊雄君 いずれにしても、何というんですかね、大きいですよね。この談合というのは、もう何とか取り締まるというか根絶をしていかないといけないというふうに思うんです。 大臣、これ本当に、国民の皆さんのお金、さらには大臣所管の予算がこれ食い物にされたということですから、是非、大臣、ここは、ここで怒るべきなんです。ここでしっかりと怒っていただかないといけないわけでありますから、是非ここは本気で怒っていただいて、何とかするんだという姿勢と覚悟をお聞かせいただければと、そういうふうに思います。
○国務大臣(今村雅弘君) お答えいたします。 もとより、談合というものはあってはならないことでありますが、特にこの復興事業は、特にもう国民の皆様方に負担をいただいている財源によって実施しているということでありまして、厳に適正な執行が求められているというわけであります。 にもかかわらず、復興事業においてこういったことが発生しているということは誠に遺憾でありまして、独占禁止法や建設業法などによりこれまでも厳正に対処されてきているところでありますが、復興庁としても、具体的に事業を執行する関係省庁に対しても綱紀粛正と事業の適正な執行ということについてこれまでも求めてきたところでありますが、今後とも更に強く求め、またしっかりと監督もしてまいりたいというふうに思っております。
○石上俊雄君 先ほど来申し上げておりますが、やはりどこの立ち位置に立つかということですね。やはり被災をされた方に寄り添う、さらには、国民の皆さんのお金ですから、それを使うには国民の皆さんの立場に立ってしっかりとそれを、不正に使われたら怒る、このことをしっかりと徹底していただいて、是非もう一度反省をして取り組んでいただきたい、そういうふうに思っております。 それでは、ちょっとテーマを変えますが、二つ目のテーマで、先ほど申し上げましたけれども、平成二十七年度の決算検査報告で、警察庁に対する指摘二件ございました。それは、受託研究に係る不適切会計処理の問題ですね。あとは、用途廃止したヘリコプターの売却についてというこの二つなんです。余り警察庁さんはないんですが、この二つ今回あったということで質問をさせていただければと思います。 資料の四の一に内容を記させていただきました。指摘の一つは、先ほども申し上げましたが、受託研究に関して、国庫に納めなければならない委託費一億三千五百二十一万円を研究所所長名義で市中銀行の口座に入れていたとの内容で、これは重たい不当という判定をされております。 これは、いかなる状況で何が行われ、これをどう改めたのかを、警察庁、御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(斉藤実君) お答えいたします。 科学警察研究所では外部機関からの研究開発資金を活用した研究業務を実施しておりまして、平成十九年度から平成二十七年度の間に委託契約又は再委託契約を締結し、一億三千五百二十一万円余の委託費等の支払を受けたところでございます。 これらの委託費等につきましては、本来は収入として国庫に納付をし、研究に必要な経費は改めて予算措置をすべきであったわけでございますが、科学警察研究所では、市中銀行に委託を受けた研究ごとに所長名義の口座を開設をして経理をしていたものでございまして、こうした扱いは財政法等に反するものであり、不当と認められたものでございます。 これは、独立行政法人日本学術振興会からの科学研究費補助金につきましては国の歳入歳出予算に計上する必要がないとされていることと混同をし、これと同様の手続で問題がないとの誤った認識で処理をしてしまっていたことによるものでございます。 いずれにいたしましても、法令に反する取扱いが行われていたことは大変遺憾でございまして、警察庁におきましては、今回の指摘を踏まえまして、科学警察研究所に対して国の会計法令等の遵守について職員への指導教養を改めて徹底をするよう指示をいたしますとともに、引き続き、警察庁が実施をする会計監査で科学警察研究所の経理状況について確認をしてまいり、再発防止に努めてまいる所存でございます。
○石上俊雄君 これは是非徹底をしていただきたいと、そういうふうに思います。 二つ目ですが、資料の四の下の二の方に書かせていただきましたけれども、道府県警察本部が用途廃止した救助活動用のヘリコプターの売却についてでございます。 これは、警視庁が売却した三機と八府県警察本部の売却八機の金額が、同一型式にもかかわらず、いずれも警視庁の方が大幅に上回っていたというこの事案であります。 ちょっとこの例を見ていただきますと、資料のそのA、エアバス式AS332L1型、これだと一・八倍ですよ、一・八倍。じゃ、何でこんなに金額が開いたのかというと、いろいろお聞きしますと、警視庁は国内では航空の用に供さないこととする一方、道府県警察本部は国内外、国内外ですよ、とも航空の用に供さないことという、ここが差の起因だというふうに言われているわけでございます。そこを、本来であれば、ヘリコプターというのは車検みたいに航空法に基づく耐空証明があるわけでございまして、わざわざ国内外で使用しないという、使わないというのを条件に入れなくてもいいんじゃないのということになるわけですね。そういうことが検査院から指摘をされたわけでございます。 こういったところで、やはり国民が持っている財産ですから、少しでも高く買っていただく、あとは使用するときはしっかり検査を受けるという、こういうところで線引きをしているわけでございます。ですから、このことについて、警察庁として類似のケースがないのかとか、どういうふうに今後改めていくのかといったところについて御説明をいただけますでしょうか。
○政府参考人(斉藤実君) お答えいたします。 本件は、警察におきまして用途廃止をしたヘリコプターの売却に当たり、航空の用に供さないとの条件を付していたことが売却額の引下げにつながったと考えられるため、改善を図る必要がある旨の指摘を受けたものでございます。 このような条件を付しておりましたのは、経年のため売却後に航行の安全性を担保できないと考えていたことによるものでございますが、ヘリコプターの安全に関しては、委員御指摘のとおり、航空法等に基づく耐空証明を受ければ使用できるということを踏まえれば付す必要がない条件でありましたことから、今後売却する際はこのような条件を付さないように改めたところでございます。 なお、ほかに類似のケースがないかとのお尋ねでございました。警察では、ヘリコプターのほかに用途廃止をした船舶の売却を行っておりますところ、その際には特段の条件を付しておりませんことから、同様の問題は生じていないというふうに認識をいたしております。 いずれにいたしましても、今後も、監査等の機会を通じまして不断に確認をしてまいりたいと考えております。
○石上俊雄君 先ほど礒崎委員からもありましたが、森友さんの学園の土地と一緒で、道を挟んで豊中市に売ったやつは、でも、あれは補助金が出ているんですけれども十ウン億と、で、こっちは値引きしてと。これ、会計検査院の今後いろいろ指摘が入ってくるんでしょうけれども、石井大臣、ここは、もっと会計検査院が聞いてもしっかりと納得するような資料を提示するように大臣から指導していただきたいと思うんですけれども、ちょっとこれは通告がなかったんで申し訳ないんですが、答弁いただけるようであればお願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 森友学園の地下埋設物の見積りに当たりましては、会計検査院の方でこれから検査に入るということを承知しておりますので、私どもも適切に対応してまいりたいと考えています。
○石上俊雄君 是非お願いしたいと思います。 それで、先ほどちょっと聞きましたが、警察って法の執行機関でございますので、そこが法に違反するということはまず今までなかったんですがというふうに聞いておりますが、ちょっとずつ増えている。会計検査院のこの確認の手法がうまくなってきたというのもあるのかもしれません。しかし、基本に立ち返って、重ね重ね、やっぱり警察ですから、対応していくというのが大事だというふうに思いますので、是非国家公安委員長の認識と決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松本純君) 平成二十七年度決算検査報告におきまして、科学警察研究所の受託研究の経理及び回転翼航空機の売却について指摘がなされましたことは誠に遺憾と受け止めております。 委員御指摘のとおり、しっかりと基本に立ち返ることが適正経理を推進する上で重要と認識をしておりまして、改善措置状況を確認するとともに、適正経理が徹底されるよう警察庁を指導してまいりたいと存じます。
○石上俊雄君 松本国家公安委員長への質問は以上でございますので、委員長のお取り計らいをお願いいたします。
○委員長(岡田広君) 松本国家公安委員会委員長は御退席いただいて結構です。
○石上俊雄君 それでは、最後の三つ目の部門になりますけれども、国交省の安全、安心、さらには規制改革関係施策について、特に今日は鉄道のホームドアと非常用エレベーター関連についてお伺いをさせていただきたいと、そういうふうに思っております。 資料の一を見ていただきますと、これは大体今全国に出回っているホームドアの写真を付けさせていただきました。がっちりしたやつから結構手軽さというものがあるものも多々あります。ホームドアとかホーム柵があれば防げたはずの鉄道の駅における転落事故というのがここ数年続発しておるわけであります。視覚障害者団体の方々は、柵のないホームは欄干のない橋とか断崖絶壁を歩くようなものだということで、長年、落ちない駅ホームの飛躍的推進を政府に要請し続けているというふうにお聞きしております。 一方で、鉄道会社は、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、おもてなしという意味からもホームドア設置を加速しているということでございますけれども、現状はまだまだ不十分だということが多いわけでありますね。 そこでお伺いしたいと思いますが、ホームドア設置の進捗状況、さらには普及の妨げになっているのはどんなことかということですね、さらには技術的な改善策や財政的な支援策などで政府としてどういうふうに取り組んでいくのか、このことについて国交省にお伺いします。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 駅ホームにおけます転落事故防止は、視覚障害者の方を始め全ての旅客にとって大変重要な課題でありまして、ホームドアの整備を進めていくことが必要というふうに考えております。 平成二十七年二月に閣議決定されました交通政策基本計画において、ホームドアの設置数を平成三十二年度に八百駅とする目標を設定しておりまして、平成二十七年度末現在、全国六百六十五駅にホームドアが設置をされております。 ホームドアの整備における課題といたしましては、必要に応じホームの補強なども行う必要がありまして、一ホーム当たり数億から十数億円の費用が掛かることや、車両により扉の位置が異なっているなどの技術的な課題がございます。 国土交通省といたしましては、整備費用に対する助成でありますとか車両の扉位置のふぞろいに対応可能な新型ホームドアの技術開発の支援を行うことにより、ホームドアの整備促進に取り組んできたところでございます。 こうした中、昨年八月に発生いたしました銀座線青山一丁目駅における視覚障害者の方の転落死亡事故を受けまして、国土交通省に駅ホームにおける安全性向上のための検討会を設置いたしまして、昨年末にハード、ソフト両面における総合的な転落防止対策を取りまとめたところでございます。 この取りまとめにおきまして、ホームドアにつきましては、一日当たりの利用者数が十万人以上の駅のうち車両の扉の位置が一定などによりホームドア整備が可能な駅について、原則として平成三十二年度までに整備を行うとともに、車両の扉位置のふぞろいやコスト面の課題に対応可能な新たなタイプのホームドアの技術開発を推進し、その導入を促進するなどによりホームドア整備の加速化を図っていくことといたしております。 国土交通省といたしましては、引き続き鉄道事業者に対する支援を実施するとともに、新型ホームドアについては、国土交通省と鉄道事業者等によるワーキンググループを設置して、普及促進に向けた取組を進めているところでございます。 さらに、こうしたホームドア整備を始めとしたハード面やソフト面における転落防止対策の実効性を確保するため、国土交通省において検討会を活用した進捗管理を行い、鉄道事業者の積極的な取組を促すことといたしておりまして、引き続き駅ホームの安全性確保に向けて最大限の取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 これまでに設置困難と言われていたところが、新しいホームドアが出てきたことによっていろいろ設置できるようになりました。しかし、従来型のホームドアというのは、やはりそれはそれでメリットがたくさんあるわけでありまして、この辺についての御認識をお伺いしたいのと、さらには、資料の五の下の方に書かせていただきましたが、要は、費用という面では、税金による負担をどうですかとか運賃による追加負担はどうですかというアンケートをしたところ、約六割の人は仕方ないなというふうに思われているわけでありますね。 ですから、こういったところを社会的には受け止められているというふうに思うわけでありますが、このことについて石井大臣のちょっと御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) ホームドアは、列車との接触やホームからの転落の防止のための設備として非常に効果が高く、その整備を推進していくことが重要と認識をしております。 車両の扉位置が統一されているホーム等におきましては、従来より構造がシンプルな従来型のホームドアの設置が進められてまいりました。一方で、車両の扉位置の相違などにより従来型のホームドアが設置できないケースにおきましては、昇降ロープ式や昇降バー式など開口部の広い新型ホームドアの導入が必要でありまして、国土交通省といたしましてもそのための技術開発等について支援をしてまいりました。 引き続き、国土交通省といたしましては、駅ホームの状況等に応じて適切なホームドアが設置されるよう、従来型のものも含めましてホームドアの普及促進に取り組んでまいりたいと考えております。 なお、運賃による整備費の負担ということでありますが、鉄道事業の運賃につきましては、鉄道事業法に基づきまして、効率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを国土交通大臣が審査して認可することによりまして、鉄道事業者がその上限を定めることとなっております。 運賃を上げるかどうかといった取扱いにつきましては、こうした制度の下で鉄道事業者が収支の見込みなどを総合的に勘案して最終的に判断するものと考えておりますが、いずれにいたしましても、国土交通省といたしましてはホームドアの整備の加速化を図ってまいりたいと考えております。
○石上俊雄君 是非、二〇二〇年と言わず、少しでも早くお願いしたいと、そういうふうに思います。 それでは、続きまして資料六でありますが、非常用エレベーターの機械室なし化というのを総務委員会で三年前ぐらいに質問しました。その後、一年半ぐらいたちましたら、機械室がなくて駆動部が最上階にあるものだったらオーケーという、そこまでは来たわけでございます。世の中一般的に、非常用エレベーター以外は全部機械室レス、全部じゃないな、結構機械室レスになっています。非常用エレベーターは消防の関係で放水等があることから、水が掛かると大変だということからいろいろな規制があるわけですね。 しかし、最近になって、ようやく機械室なしが何とか許可できるようなところまで来たというふうにお聞きしたわけでございますので、何かこの業界の実証実験が大幅に進捗したというのも聞いておりますので、現状どうなっているか、国交省、御説明お願いします。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 火災時に消防活動に使用する非常用エレベーターにつきましては、消火活動による水が昇降路に入り込んだ場合にもエレベーターが停止することがないような構造であることが必要でございます。このため、従前は非常用エレベーターの駆動装置や制御装置は昇降路とは別に、いわゆる機械室に設けることといたしておりました。 近年、昇降路内に駆動装置などを設けるエレベーターが普及してまいりましたことを受けまして、消火活動による水が入り込まない場所である昇降路内の上部、具体的には最上階の床面よりも上に設けることができるように平成二十七年十二月に基準を改正いたしております。 さらに、昨年三月、委員から御指摘を頂戴をいたしました、駆動装置などを防水仕様として昇降路の中間部に設ける場合についてでございます。 この点につきましては、エレベーター関係団体等によりまして、実際の大きさの規模の、実大規模の昇降路を用いた実験が行われまして、必要な防水性能が確認をされました。 この報告を受けまして、一定の防水措置が施されている駆動装置などについて、非常用エレベーターの昇降路の最下階の床面よりも上方のいわゆる中間部に設けることを可能とするよう、現在、建築基準法の関係告示の改正についてパブリックコメントを実施しているところでございます。この結果を踏まえまして、速やかに関係告示の見直しを進めてまいりたいと考えております。
○石上俊雄君 是非これはお願いします。 そうすると、結構高めのビルの屋上が全部フラットになるわけでありますから、必ず、三十一メーターだったかな、以上の建物は非常用エレベーターを付けないといけないというルールがありますから、そうすると、普通のエレベーターは機械室がなくても非常用エレベーターはあるので、ちょっとこの突起が出てしまうということなので、是非お願いしたいと思います。 最後の質問になりますが、私も職場で働いているときは、安全は何にも勝って優先すると言われました。しかし、このエレベーターもそうですけれども、消防というのは安全、安心であります。ですから、これに譲ることは全くないわけでありますが、一方で、技術というのを、産業の発展というのをどういうふうにバランスを取っていくかというところであるわけであります。 したがって、規制改革というのは国費の掛からない成長戦略であるというふうに言われているわけでございますので、このことに対しての大臣の御認識をお伺いします。
○国務大臣(石井啓一君) 規制改革の推進は、国民生活の安定向上及び経済活性化にとり重要であります。とりわけ、IoTやAI等の技術革新が急速に進む中、イノベーションを円滑に社会実装していくことは重要な課題であると認識をしております。 こうした観点から、これまで国土交通省におきましては、国民の安全、安心の確保を前提としつつ、必要な規制の見直しを行ってまいりました。例えば、自動車の自動運転の公道実験を可能とするための保安基準の見直しですとか、あるいはドローン等の運航を可能とするための飛行ルール等の取組を行ってまいりました。また、民泊サービスにつきましては、この国会において法案の審議をお願いをしているところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、国民の安全、安心の確保を前提としながら、我が国の産業競争力の強化を図る観点から各規制に対し不断の見直しを行ってまいりたいと存じます。
○石上俊雄君 ありがとうございました。 以上で終わります。
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。 決算委員会での質問をさせていただくんですけれども、参議院は予算より決算だと、決算重視だということを言われておりますが、その理由は、行政、いろんな課題がありますけれども、PDCAサイクルで政策を点検していくということがよく言われるわけです。 PDというのは要するにプラン・ドゥー、これが予算だとすると、チェック・アクションというのが決算になると思うんですね。そういう意味でいうと、今までやってきた政策をもう少し見直してみようというのが決算の意味だと思いますので、今日はそういう観点で何点かお聞かせいただきたいと思っています。 まず最初に、JAL問題について質問いたします。 この問題は、元々、二〇一〇年一月十九日にJALが事実上破綻しました。ちょうど民主党政権のときであったわけですけれども、二〇一二年の九月十九日に再上場を果たして、短期間でJALは業績を回復させる、すばらしい、奇跡のような再生だったということが言われてきたわけですけれども、私は当初から、これ全くのでたらめをやってきているということを訴えてきたわけです。それは、分かっている方には分かっていただけていると思うんですけれども、まだ国民のほとんど、よく分かっていない人がいるので、ここで改めてこのJALの問題、これ私が随分追及してきましたので、それぞれ省庁別に問題点があったことを御存じだと思います。 ですから、まず、何が問題だったのかということをそれぞれ、金融面から、また公取の方からはいわゆるガイドラインがなかったとか競合他社の問題が考えられなかったとか、それから国税においても税の過大な優遇措置があったと思いますけれども、そういう全体を少しそれぞれの省庁からお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(中島淳一君) 金融庁でございます。 日本航空が再上場した際に、事前に第三者割当てを受けていた証券会社が主幹事に就任していたことについて、国会において西田議員より、利益相反であり問題ではないかという御指摘をいただいておりました。 こうしたことを踏まえ、金融庁では、日本証券業協会、東京証券取引所とともに、市場関係者をメンバーとする検討会を設置して議論を行い、先月末、報告書を取りまとめたところでございます。本報告書では、証券会社グループが公的資金による支援を受けている発行会社の株式を保有している場合、国民から疑念を抱かれぬよう、その株式の取得後二年間は発行会社が再上場する際の主幹事に就任できないということなどが盛り込まれております。 現在、日本証券業協会において、本報告書で指摘されました事項を速やかにルール化すべく作業が行われているところでございます。
○国務大臣(石井啓一君) 日本航空の再生過程で講じられました措置につきましては、交通政策審議会航空分科会におけます公的支援に関する競争政策検討小委員会におきまして、平成二十四年の十一月から平成二十五年の五月までの間、検証がなされております。この結果、同分科会におきましては、日本航空に対する支援の必要性は認められる、ただし、支援措置を実施するに当たって競合他社との間の健全な競争環境の確保への配慮に欠けていたことは否定できない、こういうふうに総括をしております。 国土交通省といたしましても、同様の認識を持ってございます。
○政府参考人(井上裕之君) 税の関係をお答えいたします。 委員からも国会等で御指摘をいただきましたJALの再生過程の論点の一つとして、会社更生法適用企業に対する欠損金の繰越控除制度の特例の問題がございました。 具体的には、平成二十三年度の税制改正で、大法人について控除限度額を所得の八割に減額する一方で、改正法の施行前、二十四年四月前に更生手続開始の決定があった法人を対象に、更生計画認可の決定から七年間は所得の全額まで欠損金の繰越控除が認められておりました。 しかしながら、この点に関しましては、平成二十七年度の税制改正におきまして、大法人の控除限度額を更に引き下げることとした一方で、更生手続を行う全ての法人を対象として、更生計画認可の決定から七年間は所得の全額まで控除を認めるという特例を改めて導入した上で、他方、この特例の対象となった法人がその後取引所への上場などに至った場合には、再建がかなりの程度進んだものと考えられることから、以後の事業年度は特例の対象とせず、通常どおりの控除制限を適用するという見直しを行わさせていただきました。
○政府参考人(山田昭典君) 競争政策の関係でお答え申し上げます。 企業再生支援機構によります日本航空に対する支援につきましては、先ほど御指摘ございましたような議論、それから公的資金を用いた事業再生支援一般につきましても市場における競争に影響を及ぼしているという指摘がございました。 こうしたことを踏まえまして、内閣府特命担当大臣の下で競争政策と公的再生支援の在り方に関する研究会が開催され、競争政策の観点から必要な検討が行われました。 公正取引委員会におきましては、当該研究会における取りまとめを踏まえて、支援機関が公的再生支援を行うに当たって留意すべき事項を示しましたガイドライン、「公的再生支援に関する競争政策上の考え方」を平成二十八年三月に策定いたしまして、その中で、公的再生支援が与える影響を最小化するために、民間だけでは円滑な事業再生が不可能なのかどうかといった補完性の原則、事業再生の規模、手法などに関する必要最小限の原則、それから事案に関する情報開示などの透明性の原則、この三つの原則を踏まえて実施すべきであるという考え方を示したところでございます。
○西田昌司君 今お話しいただきましたように、要するに、再生神話が言われていますけれども、実はかなり、かなり問題があったということなんですね。その一番が、一つは、今公取からありましたけれども、競合他社の話を聞かなかった。つまり、この場合、ANAの話を聞かずにJALの一方的な支援をしてしまったために競争関係がゆがんでしまっていると。というのは、要するに、元々JAL、ANAは同じ規模の会社ですけれども、JALの借金は事実上なくなっちゃったわけなんですね、これで。ところが、ANAの方にはまだ依然として一兆円弱の負債を抱えていると。明らかに財政的な体質が違うわけなんですね。それが今そのまま放置されていると。 それからもう一つは、この再生、上場過程で、先ほど金融庁からありましたけれども、要するに、はっきり言いまして大和証券という証券会社が主幹事をやっていたわけですけれども、上場する前にこれはJAL側から、稲盛さん側から要請されて、第三者増資を引き受けたわけですね。これは完全なインサイダー取引そのものなんですよ。 実は、そのときには上場企業ではなかったですから、上場企業に適用されるインサイダー規制がなかったから、これ一応合法というか、法律に触れていないんですけれども、完全に法律の体系としては間違い。しかも、そのときに二十人の執行役員がまた同じく第三者増資をしているわけですね。その後、再上場していますから、莫大な利益がこの方々には渡っているという、こういう現実ですね。だから、今、これからはこれはもうできないという形になっているんですけれども、そういうことがあったということなんです。 さて、そういうところで事後的にはこういうことはできなくなってきているんですけれども、今言いましたように、かなりJALには手厚いいわゆる事業再生であったために、ANAとの収益構造、財務体質、この違いを、何とかこれを是正しなきゃならないじゃないかということで、我々、私どもがこれ野党時代に訴えて、ようやく動いてくれてできたのが八・一〇ペーパーですよね。この八・一〇ペーパーについてちょっと説明してください。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えいたします。 先ほど石井大臣から申し上げました総括を踏まえまして、日本航空に対する公的支援によって我が国航空会社間の競争環境が不適切にゆがめられることがないよう、平成二十八年度末までの間、同社による新規投資、路線開設等を監視し、必要に応じ指導助言等を行うということといたしました。これが八・一〇ペーパーの趣旨でございます。この八・一〇ペーパーは、企業再生支援機構による日本航空の支援が決定された際に全日空から出された要望の内容も踏まえたものになってございます。 この八・一〇ペーパーに基づきまして、日本航空による新規投資、路線計画について報告を求め、その状況を監視するとともに、羽田空港の発着枠の配分、具体的には、平成二十五年三月からの国内線につきまして、全日空八に対し日本航空三、平成二十六年三月からの国際線につきまして、全日空十一に対し日本航空五、平成二十八年十月からの米国線につきまして、全日空四に対し日本航空二という配分を行いました。 こうした措置を通じて、競争環境が不適切にゆがめられているおそれは相当程度払拭されたものというふうに認識しているところでございます。
○西田昌司君 そういう措置をされたので、確かに収益力、これはJAL、ANAの差が随分縮まってきたというのは事実であります。 しかし、問題は、そっちは縮まってきたんだけれども、この財務体質、ここがやっぱり変わらないんですね。有利子負債額でいうと、JALとANAとでは莫大な差があると思うんですが、今、直近の決算ではどのような状況になっていますか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 有利子負債でございますけれども、まだ平成二十八年度決算は出てございませんので、二十七年度決算で申し上げますと、全日空が約七千億に対しまして日本航空が約一千億ということになってございます。 委員御指摘のように、ストックの資本につきましては両社に差があるという状況でございます。
○西田昌司君 それで、八・一〇は一応もう期限が来たわけですよね、規制がこれからはされないという状況のままですね。じゃ、後、このままほっておいていいのかということなんですね。 皆さん方、想像していただくと分かりますけれども、今、日本の周りには北朝鮮の朝鮮半島有事始めいろんなリスクがあります。何が起こるか分からないわけですね。航空産業というのは平和産業でありまして、平和な時代は、観光客も日本にもたくさん来られるし、海外にも行かれるし、航空会社の業績というのはいいんですよ。しかし、一旦事が起こると一挙にこれ動かなくなるんですね。これが実は、九・一一、ニューヨークでのあの九・一一の事件がありましたが、あれを契機として航空産業一挙にこれ悪くなったわけですね。 それが遠因となってJALの破綻というのも考えられるわけでありますけれども、今もしそういうことが、起こってはならないんだけれども、起こる場合は、もし起こったら、JALとANAどちらが財務体質悪いかといえば、当然これ圧倒的にANAなんですね。じゃ、次潰れるのはどっちかというと、これはANAの方が圧倒的にそのリスクを持っているわけなんですよ。 しかし、その一方で、私が指摘しましたように、前のJALの再生というのは余りにも過剰な再生し過ぎたと。そういうことをやったために、今回はJALのような再生はできないんですね。もう少し競合他社の意見を聞きながら、それから過剰支援にならないように必要最低限ということをやってくると、何が言いたいかというと、結局はJALがANAをのみ込んでしまうというような事態になってしまうのではないかと。 そうなってしまうと、本当にこれはモラル的にもあり得ない話なんですけれども、そういうことも含め、将来のこういうイベントリスクを考えて、もしそういうことがあった場合、国交省としてはどういう対応をするのかというのは事前に考えておくべきですし、今言ったように、JALがANAをのみ込んでしまうといったことはこれモラル的にもあり得ないと思うんですけれども、いかがでしょう。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。二点申し上げます。 まず、全日空についてどのように考えているかということでございますが、今委員の御指摘のようなことが我々は起こっては困ると思っておりますので、その辺のところをまず御説明させていただきます。 全日空は、我が国の航空ネットワークの最も大きな部分を担っており、国民生活と経済産業活動を支える航空ネットワークの維持発展に貢献すべきリーディングカンパニーであるというふうに認識してございます。また、健全な競争を通じて利用者の利便を向上させていくためにも、複数社による事業運営が確保されることが必要不可欠であるというふうに考えてございます。これがまず前提でございます。 その上で、委員の御指摘のところでございますけれども、先ほど御紹介のありました平成二十八年三月の公正取引委員会のガイドラインでは、公的再生支援手続において、競争事業者から公的再生支援によって競争事業者が受ける影響等について意見を聴取するというふうにされてございます。この点は、委員御指摘のとおり、日本航空の再生手続では行われなかったことでありまして、西田委員の御指摘は、ガイドラインをそのまま適用すると全日空と日本航空の競争環境のゆがみがますます拡大してしまうのではないかということと推察をいたします。 航空運送事業の規制当局である国土交通省といたしましては、ガイドラインの運用に当たっては、航空業界において過去の公的再生支援が競争に与えた影響を十分踏まえることが重要であると考えておりまして、例えば競争事業者の意見も競争環境のゆがみを拡大する方向では採用しないなど、競争条件への影響が被支援事業者にとってプラス面もマイナス面も必要最小限のものとなるよう、必要に応じ公的再生支援機関と連携して対応してまいりたいと考えてございます。
○西田昌司君 ありがとうございました。 起こってはならないことですけれども、そういうことも含めしっかりとこれ見ていただきたいんですけれども。 私、JAL、ANA問題を言ったときに、JALの飛行機に乗りますね、そうすると、私の方をけげんな顔で、いつもお世話になっています、厳しいことを言われてみたいな、そういう顔をされる方がおられるんですけれども、私は決してJALの方を悪く思っているわけじゃないんですよ。 というのは、先ほどから言ってきたこの話というのは、別に今のJALの社員、社長さん、植木さんも含め、彼らが考えたわけじゃないんです。これは、民主党政権でしたけれども、実は民主党の方が考えたかどうかもよく分からない。つまり、企業再生支援機構の、あの再生屋さんの弁護士グループですよね、この方々が、自分たちの手でJALを最高の会社にしてやろうというので一生懸命仕事したんでしょうね。 しかし、先ほど言いましたように、それは企業の再生という意味ではよかったかもしれないけれども、産業政策としては物すごく間違っているわけなんですね。その間違いがずっと今残ったままなんですよ。だから、私はJALを別にここで袋だたきにして、けしからぬと言う気は全くないんです。しかし、事実として、この産業政策としての間違いが残っていますからね、まだ財務体質の差として。 ですから、私が何度も言ってきているのは、そうであるとするならば、JAL側が、実はANAと比べてまあ七、八千億のこの借金の差があるわけですから、六千億ほどかね、今の数字ですと、ですから、それを埋めるためにも、JALが自分たちで借金をして新たな事業、それを公的な、航空業界に係る公的な仕事をしてくれれば国民みんなが納得するわけなんですよ。 つまり、JALの再生のためには、多くの株主の方がこれ紙くずにされてしまった、そして多くの銀行もこれは債務不履行になってしまった、そういう大きな皆さん方に迷惑掛けているわけですよね。だから、それを戻すにはどうしたらいいかというと、例えば四、五千億掛ければ、例えば成田と羽田の間ですね、昔、ここには新幹線構想というのも実はあったんですけれども、それ今なくなりましたけれども、民間の鉄道会社と協力し合いながら、そこにJALが鉄道なり交通の利便性を図るための社会的な資本を出すと。これはJALのためにもなるわけなんですよね。JALが羽田と成田の間をまさに一体的に使うことができるし、もちろん、ANAにとってもいいし、国民にとってもいいし、みんなのためになるわけですよね。何かそういうような公的投資を彼らはすべきだということをずっと私、実はJAL側にも言ってきているんですけれども、残念ながら彼らはそういうことを全く考えていないんですね。 実は、昔、政権交代して安倍政権できた直後は、内々JAL側から、過剰支援があったので政府に何とかお金を出すなりいうことも考えたというようなことがあったように聞いておりますが、結局、八・一〇ペーパーで、収益力でどんどんどんどん羽田の配分をJALはANAに持っていかれたので、もうそれならやる必要ないわという形で思っているのか知りませんが、要するに、公的な事業で社会にもう一度利益を返還するという話が沙汰やみになっています。 そこで、石井大臣にお伺いしたいんですけれども、これは法律上、そういうことを要請することはできませんよ、できないんだけれども、今言ったような、この事業再生の中のこの経過や、そして今現在の現実も含め、やっぱりJAL側はそういうことをすべきだと思うんですよね。そして、それをやっぱり、大臣としてもどこかでそういうことをお話しになる方が私は世の中全体としてもいいことだと思うんですけど、いかがでしょう。
○国務大臣(石井啓一君) 日本航空の再生過程におきましては、関係者の理解の下に公的資金の投入や債権放棄、減資等の協力が行われてきました経緯を踏まえまして、八・一〇ペーパーに基づき、日本航空に社会貢献の検討を要請をいたしまして、これを受けて、日本航空においてはパイロット奨学給付金の設立等を行ってきたところでございます。八・一〇ペーパーは既に終了いたしましたが、今後とも引き続き、日本航空には今後の航空を担う乗員等の人材の養成や、また持続的確保が急務となっています地域航空への取組等、航空政策をめぐる諸課題に重要な役割を果たしていただけるよう要請をしてまいりたいと考えております。
○西田昌司君 今そういうこともやっているのも事実だと思います。しかし、私が問題意識を持っているのは、この圧倒的な財政基盤、ここの差なんですよね。ここを取り戻すことは、今言ったような事業だけではやっぱりこれは全く足らないと思います。ですから、ここはしっかり、八・一〇ペーパーはもうなくなってしまいましたけれども、引き続き行政側としてやっぱりそこを要請していくということでよろしいでしょうか。その辺の決意を大臣からお聞かせいただきたい。
○国務大臣(石井啓一君) 西田委員の問題意識も念頭に置きながら対応していきたいと考えております。
○西田昌司君 それでは、JAL問題はひとまずここでおいておきます。それで、次に国鉄問題行きます。 実は、JAL問題と国鉄問題というのはよく似ているんですよ。何が似ているかというと、国鉄問題は、これは昭和六十二年ですか、民間会社として七社に分割されて今日に来ているわけです。その結果、非常に業績がすばらしい会社がどんどんできて、上場したり、またたくさんの税金も納めていただいたり、プラス面はたくさんありますよね。しかし、マイナス面、これはもういわゆる三島会社という失礼な呼び方で言われていますけれども、北海道、四国、そして九州と、九州は上場しましたけれども、ここの、この三つの島の会社は業績的にはなかなかしんどいと。特に北海道、これは、様々な事故が起きたり、それから廃線がどんどん進んだり、まさに光と影がありますよね。ですから、このことはもう一度、プラン・ドゥー、CAですからね、チェック・アクションで検討し直さなければならないと思うんですよ。 そのためにも、まず、この三十年の国鉄改革、光、影含めて、大臣、どのようにお考えになっておられるでしょう。
○国務大臣(石井啓一君) 国鉄が分割・民営化されましてJR各社が発足いたしましてから本年の四月で三十年となりました。国鉄改革におきましては、全国一元的な経営形態を改め、適切な経営管理や地域の実情に即した運営をできるようにするとともに、旅客の流動実態に適合し、地域的に自然な形の分割となるよう、旅客流動の地域内完結度に配慮して旅客部門は六社に分割をされました。また、貨物については、経営責任を明確化するとともに、輸送距離が長く、往路、復路、不均衡になりやすいという、こういう貨物輸送を円滑に行っていくため全国一社としたところでございます。 国鉄の分割・民営化によりまして、効率的で責任のある経営ができる体制が整えられた結果、全体としてサービスの信頼性や快適性が格段に向上し、国民の皆様からもおおむね高い評価をいただいているというふうに認識をしております。経営面におきましても、JR本州三社に続いてJR九州も完全民営化されるなど、国鉄改革の所期の目的は果たしつつあると考えております。 一方、JR北海道、JR四国及びJR貨物は、まだ上場が可能となるような安定的な利益を計上できる段階には至っておりません。国といたしましても、これまで、経営安定基金の運用益の下支え、経営安定基金の実質的な積み増し、設備投資に対する助成や無利子貸付けなど、累次にわたって支援を行ってきているところでございます。 これは、民営化以降の状況の変化というのも相当あろうかと思います。特に北海道、四国においては、全国に先駆けて人口減少が相当のスピードで進捗をしておる、進んでいるということがございますし、また、高速道路の開通延長も相当延びてきている、他の交通機関に旅客等をやはりシフトされてしまっていると、そういう状況もあろうかと思います。 引き続き、国としましては、国鉄改革の趣旨を踏まえ、JR各社がサービス水準の向上を競うことによりまして、各地域のニーズを踏まえた質の高い鉄道サービスが提供されるとともに、かつて一つの組織であった会社間の連携や協力が確保されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○西田昌司君 今お話しいただいたんですが、かつて一つの会社だったんですよね。それが七つの会社に分社されました。私は、もう一度今の時点で、大臣、今もし、今が国鉄を民営化やっていくというときなら、全く違う手法が使われたと思うんですよ。 つまり何かというと、あの当時、昭和六十二年は、分割・民営になりましたけれども、いわゆる持ち株会社制度というのが商法上認められていなかったんですよね。昔、元々持ち株会社、これあったわけですよ。ところが、戦前はこれは財閥、つまり三井、三菱の本社がそれぞれの系列会社を支配すると。これがGHQによって財閥解体ということで、その持ち株会社制を禁止されるわけですよね。ですから持ち株会社制できなかったんだけれども、今は、今度その資本が自由化になってきて、よりグループでそれぞれの事業の判断を速やかにやってグローバルにやっていこうと思うと持ち株会社制の方がいいじゃないかということで、これは商法が改正されて、今持ち株会社制になっていますよね。 ですから、もし今、持ち株会社制ということがあれば、民営化するときの手法は今と全く違うことになっていましたよ。七社に分割しても上にホールディングカンパニーがあって、そしてその中でそれぞれ協力し合いながらやっていこうと。民営化という効率化、そういうことは当然できるんだけれども、お互いがそれぞれこのホールディングカンパニーの下にありますから、北海道を見殺しにするなんということはないわけなんですよ。四国を見殺しにするなんということもないし、片っ方の、JR東海や東日本のような物すごい利益を上げている会社があれば、片っ方の、なかなか鉄道の管理もできないというような状況には置かない。そしてまた、もっと言えば、ダイヤだって、皆さん方乗られたら分かるんですけれども、会社が替わる非常に連携が悪いですよね。全国区の先生方であちこち行かれる方は皆さんそれを感じておられると思いますよ。だから、元々、元は一社だったんだけれども、本当にもう他人行儀な形になっているんですよね。 ですから、本来、私は、大臣これ、今もしこの民営化をやるとなったら、そういうホールディングカンパニー制というのは当然その議論の俎上に上がっていたと思いますけれども、大臣の認識どうですか。
○国務大臣(石井啓一君) 仮定の質問なのでなかなかお答えをしにくいのでありますが、委員がおっしゃったように、分割・民営化の議論の当時に持ち株会社という制度が許されていたのであれば、それは検討の一つに挙がっていた可能性はあったと思っております。
○西田昌司君 そういうふうにおっしゃるんだったら、今やればいいじゃないですか。 つまり、これ大事なポイントなんですよ。だから、今、分割・民営化したからできないと思っているでしょう。ところが、できるんですよ。どうしたらいいかと。もう一度、もう一度ですよ、国がTOBを掛けて全部買い取っちゃうわけですね。買い取るのにどれぐらいのお金が要るかというと、私がざっと試算しますと八兆円程度であります。八兆円程度でJR全株式が、上場しているやつは買い取れます。そして、買い取るんだけれども、そのときのお金はどうやってやるかというと、いわゆる国債発行で賄えばいいわけです。 これ、いわゆる財投債、もう一度どっちみち上場させるんですからね、財投債で八兆円を発行して八兆円集めると。それで、財投債、今一体幾らの金利が付くんですかと。国債金利なんかゼロですよ。ところが、今全部買い取ると、その配当は全部国に来ますから、三社の配当合わせると一千億円ですね、毎年。毎年一千億の配当が来るんですよ。十年間の間にもう一度再統合して、それぞれ七社でもいいけれども、それも含めて持ち株会社制にして再上場しようとすればいいわけです。そうすると何が起こるかと。まさにJRの連携がちゃんとできて、北海道は切捨てということにならずに、しかも一銭のコストも掛からずに、ひょっとしたらですよ、再上場するときにもっと高い値段で売れるかもしれないという、そういうおまけまで付いてくるんですよ、これは。 ですから、これは本当に、これを禁止している法律は何もないと思いますよ。民営化を否定するわけじゃないんだから、民営化をもう一度やり直したらどうかと。それも、今のJRグループが自主的に話し合えば、国が出なくてもそれをやることも可能です。しかし、彼らが、いや、もう自分たちは自分たちでやっているんだから、あとの北海道とか四国とかお荷物になっていようが知らないと、こんな調子で言うんだったら、ちょっと待った、我々が乗り出してやってあげましょうかと、まあ脅しではありませんけれどもね、そういう指導できるんですよ。 だから、本当は、これそういうことも含めて考えるべきじゃないですか、大臣。
○国務大臣(石井啓一君) 三十年前であればそういう議論も可能性があったかと思いますが、もう既にJR本州三社、九州はもう完全民営化されておりますので、完全民営化された会社がどういう経営形態を取っていくかということはそれぞれの会社の経営判断でございますので、政府としては見解を述べることは差し控えさせていただきたいと思っております。
○西田昌司君 これは、大臣もそうですけれども、安倍総理含め、安倍内閣として本当にこのJR問題どう考えるかというところに懸かってくるんです。 ちなみに、日本のように完全民営化して、自分たちの営業、旅客会社好きなようにやりなさいなんてやっているところは、恐らく日本以外どこにもないと思いますよ。これは、ヨーロッパのTGVにしましても、それからイギリスにしましても、国が基本的にはやって、民営化になったりそれから国有化になったりいろいろ繰り返しながら、公益ということを考えてこの鉄道事業というのはコントロールしているはずですから。もう一度、民営化を私は何も否定しているわけじゃないんですよ。しかし、民営化と同時に公益ですよね、社会の公共的なインフラとしての鉄道をどうしていくかと、そういう視点が国側が忘れてしまって、いや、民間会社ですからどうぞということをやっちゃうと何が起こるかと。北海道のようなことになっちゃうし、これからもう一つ言おうと思っている新幹線の整備にも関わってくるわけなんですね。長い前振りになりましたね。 それで、整備新幹線というのが実は昭和四十八年にできているんですけれども、これは国鉄が破綻した後は全くできなくなって、そのままです。基本計画のまま終わっているものもあるんですよね。 何でこれがそうなってきたかというと、まさに国が本当に国土全体をどういうふうに整備していくかということを、ある意味、民営化ということをきっかけにして放棄してしまったところにあると思うんですね。ようやく、整備新幹線という形にしていますから、これは国と地方がお金を出して、下の方は公共事業で造っていきましょうと、後で運営している会社からリース料でバックしてもらいましょうという形でやっているんですけれども、これも非常に前がなかなか、ようやく北陸新幹線は路線の決定ができましたけれども、ほかの基本計画をやっているところ、また整備計画のところも含め、財源もそうだし、先行きがなかなか見えませんよね。 私は、先ほど言った、なぜJR七社を全部買い取ったらどうかというのは、これは全部いわゆる国債発行でほとんど利息掛からずにできるだけじゃなくて、毎年一千億の利息収入が入ってくるんですよ、やっちゃうとね。だから、そういうことも含めて公共的な部分にどんどんできるじゃないかと思うわけなんですよね。だから、そういう公共的視点が、駄目だと思うわけでございます。 そこで、時間がだんだんなくなってきちゃうのであれなんですけれども、大臣にお聞きしたいのは、この新幹線、先ほど、旅客が高速道路の方に行ったりいろんな産業の前提が変わってきているということもありますけれども、しかし、依然として特にこの新幹線は大事な事業だと思います。特に、基本計画の中で残っている地域がたくさんあるんですけれども、例えば四国新幹線ですね、それから山陰新幹線、それから四国縦断・中国縦断新幹線、これらの新幹線は本当に、羽越新幹線もそうだけど、非常に大事なんですけれども、これは今までのをこのまま放っておくと、いや、過疎化地域だからもう乗っても客いないんだという形で放置されようとしているんですよ、大臣。 しかし、今言ったこの基本計画で残って何も手付かずでなっているところが何かというと、まさに参議院の合区になっている地域なんですよ。また、これから合区が行われようとしている地域は、全て新幹線計画がありながらやってこなかったところなんですよ、これは。まさに、新幹線があったら合区しなくてもよかったということだって言えると思うんですね。ところが、それがそのまま放置されたために今日になっていると。 だから、そういうことも含めて、基本計画をこのまま放置するのかと。やっぱり、政府としてはもう少しここのところを、国土の均衡ある発展ということも含め考えるべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょう、大臣。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 現在、新幹線につきましては、全国新幹線鉄道整備法に基づきまして昭和四十八年に整備計画が決定されました整備新幹線である北海道新幹線新函館北斗―札幌間、北陸新幹線金沢―敦賀間、九州新幹線武雄温泉―長崎間の三区間の整備を政府・与党申合せに基づき順次進めておるところでございます。 また、残る北陸新幹線敦賀―大阪間のルートにつきましては、先般、西田先生のお取りまとめの下、与党PTにおいて決定されたところでございまして、国土交通省としては、まずはルートの精度を高めるための詳細調査、一、二年程度を行いまして、詳細な駅、ルートを公表した上で、環境影響評価の手続、四年前後が必要かと想定されますが、これらを進めてまいることとなるわけでございます。この敦賀―大阪間の整備財源の確保につきましては、詳細調査、環境影響評価の間に別途与党において検討を行うこととされていると承知をいたしております。 このように、新幹線につきましては、整備新幹線の確実な整備にめどを立てることが最優先の課題であるというふうに考えております。 一方、整備新幹線の整備の進捗状況を踏まえまして、基本計画路線も含めまして各地域から鉄道整備に関する様々な御要望をいただいております。国土交通省といたしましては、平成二十九年度予算に、基本計画路線を含む幹線鉄道ネットワーク等の在り方の検討に必要となる我が国の交通ネットワークの現状や効率的な整備手法の様々な課題についての調査費が計上されたところであり、この調査にしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。 具体的には、主要都市間の輸送密度でありますとか、時間距離等の実情であるとか、沿線地域の取組状況等の基礎的なデータ収集、整理、また高速鉄道ネットワークを構築するための様々な整備手法を整理をいたしまして、各府省の有する課題でありますとか事業コストなどを調査、整理してまいりたいと考えております。 国土交通省といたしましては、この調査を踏まえまして、我が国における今後の幹線鉄道ネットワークの在り方を検討していきたいと、こう考えておるところでございます。
○西田昌司君 もう時間がなくなってきたのでちょっとまとめますが、私が冒頭言いましたように、PDCA、チェック・アクションというのがこの決算、参議院の役割なんですよ。 そうすると、JALの問題もそうだし、JRの問題も、今までやってきたところ、光もあったけれども影もあるのは事実だから、そこを何とかしなきゃならないんじゃないかということは、やっぱり行政として動いてもらわなくちゃ困るんですよ。民営化したからそれで終わりでは困っちゃうんです。 それから、同じく一番大きな問題は、この二十年間のいわゆる規制緩和、この路線なんですよ。その象徴として、今日はちょっと時間がなかったけれども、要するに、元々は東京の新宿副都心、ここから始まった高層ビル化ですよね。これは平成のときの規制緩和ですが、あっ、昭和のときの。平成になってからもっとこれ都内の中心部でもやるようになった。今現実には、もう新宿よりもこちらの、丸の内、六本木辺りを中心とした地域の方が圧倒的にビルの数は増えていると思いますよ。そして、税収もどんどんどんどんこちらで増える。そして、床面積が増えているわけですから、これは、今まで地方にあった事業所の床面積は全部東京に吸い取られているわけなんですよ。まさに、この規制緩和が東京一極集中の典型的な例で、悪い事例そのものなんですね。しかし、これは東京に権限がありますからね、止められないんですよ。こういう形ではおかしいと思うんですよね。 大臣、いかがですか。都市計画権を国に私は取り戻すべきではないかと思うんですけれども、最後に大臣のお考えを聞きたいと思いますが。
○国務大臣(石井啓一君) 東京は日本のやっぱり成長のエンジンだと思います。ただ、これは地方から活力を奪うことではなくて、海外の都市と競争することによって、海外から人材や企業や投資等を呼び込んで日本の成長のエンジンとなってもらうということが重要であろうと思っております。そのため、東京では、国際競争力強化に資する取組などを促進するため、東京都において容積率の緩和が活用されているものと認識をしております。 一方で、東京一極集中の是正は非常に重要な課題でございますので、政府機関の地方移転ですとか、あるいはプロフェッショナル人材の地方での活用促進など、政府が総力を挙げて取り組んでおります。 国土交通省といたしましても、地域の観光資源を生かして、滞在プログラムの充実や受入れ環境の整備、あるいはクルーズ船、これはもうまさに全国の港の津々浦々で観光振興を図るものでありますが、また、地域の稼ぐ力を高めるような民間主体が行う町づくりへの支援など、地方の活性化に向けて最大限取り組んでまいりたいと考えております。
○西田昌司君 もうこれで終わりますが、要するに、東京問題は東京に権限を与え続ける限りずっとあるんですよ。政府の方が東京の権限をやっぱり制限加えると、そうしないと、今東京都どうなっていますか、本当に。お金はあるから好き放題、今度私学まで全部ただにするとか言っていますよね。こんなことを許しちゃ駄目だと思いますので、是非御検討いただきたいと思います。 終わります。 ─────────────
○委員長(岡田広君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、朝日健太郎君及び古川俊治君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美さん及び宮島喜文君が選任されました。 ─────────────
○阿達雅志君 自由民主党の阿達雅志です。 ただいま西田委員から、決算の参議院としてやはりPDCAをしっかり議論すべきだと、そしてそれを今後の予算編成にしっかり生かしていくべきだということで、特にそのCの部分として、JR、そしてまた国鉄問題、また整備新幹線のお話がございました。私も、今日は是非そういう観点から二十七年度決算について質問をさせていただきたいと思います。 先ほど西田委員から整備新幹線のお話がありました。この二十七年度というのは、ちょうど二十六年度末に北陸新幹線の長野―金沢が開業し、また二十七年度末には北海道新幹線が開業、そしてまた、平成二十五年度、二十六年度、与党での検討によって整備新幹線の前倒しが議論され、それに基づいて二十七年度予算が編成されたということでございますから、新幹線にとっても非常に大きな意味のある年であったというふうに思います。 そこで、まず、北陸新幹線長野―金沢間についてお聞きをしたいと思うんですけれども、この北陸新幹線の着工時の費用対効果、いわゆるBバイCはどういうふうになっていたんでしょうか。また、実際に金沢開業時に現れた経済効果、これについてどのようにお考えか。国土交通省、お願いいたします。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 まず、費用対効果の話でございます。北陸新幹線長野―金沢間につきましては、平成十年に長野―上越間、平成十三年に上越―富山間、平成十七年に富山―金沢間の三回に分けて工事実施計画の認可、着工を行っております。 その当時につきましては、これら三線区の費用便益分析における効果につきましては、新幹線が整備された場合の時間短縮により各地域間の移動が活発化することによる生産効率の向上などの結果増加する県内総生産が経済波及効果として算定をされておりました。具体的には、長野―上越間につきましては平成十年一月二十一日の政府・与党整備新幹線検討委員会における検討結果の中でその値が一・五、それから上越―富山間につきましては平成十二年十二月十八日の政府・与党申合せで二・一三、それから富山―金沢間については平成十六年十二月十六日の政府・与党申合せで二・三とされたところでございます。 なお、国土交通省では、平成十六年二月に国土交通省所管の公共事業の事業評価につきまして、公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針というものを策定いたしまして、事業評価における費用便益分析に係る計測手法、考え方などに関して各事業分野において共通的に考慮すべき事項を定めたところであり、その後、着工されました整備新幹線、また先般の敦賀―大阪間のルート決定に当たっては、この指針及びこの指針に従って定められた鉄道プロジェクトの評価手法マニュアルに従って費用対効果分析が行われております。
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。 今この費用便益分析のお話がありましたけれども、これはレクも含めていろいろお聞きしたんですが、このBバイCというのはやはり投資についての事業効率を見ているということで、実際の経済効果が必ずしも全部反映されていないと。これ、例えば新幹線、金沢を取った場合に、金沢において、例えばホテルが増える、あるいは実際に金沢の中での消費が伸びるとか、そういう部分というのが実はこの新幹線プロジェクト自体での費用便益分析では入ってこない。こういう外部経済の部分と内部経済というのが分かれた中でこういうBバイCをやってきたということだと思うんです。 これ自体は、非常に安全サイドで投資効率を考えるという意味では否定する筋合いのものではないと思いますけれども、ただ、実際には、新幹線というのは、ここで言われているBバイCよりもはるかに大きな効果を持っていると、そして地域経済に対して非常に大きな影響を与えているものであろうというふうに思います。 そういう中で、実はこの平成二十五年から二十六年の間に行われた与党での新幹線、整備新幹線の前倒しの議論を聞いたときに、私は民間企業出身なものですから、非常に意外な感じを受けました。 これ、新幹線については、大体大まかに言うと、国が大体年間七百五十五億円、これぐらいを払う、そしてその半分を地方が支払うと、まあ一千億ぐらい、それに加えてJR側から将来の貸付料という形でもらっている、こういう中でやっているわけですけれども、実は、この五年間前倒しをする、着工している新規着工の三区間を五年間前倒しをするときにその財源が足りないと、こういう議論をしているんですね。 プロジェクトというのはもう掛かるお金というのは元々決まっているはずのもので、それを五年間短縮したら、本来はそれぞれの年度の支払額は増えるけれども、それによって逆に早く開業して利益が出ると、こう考えるのが民間なんですけれども、国の場合はやはりどうしても予算の制約というものがある中で、施行方法として五年間前倒しにすると五年分の五千四百億円財源が不足すると。この財源が不足するから、それを将来の貸付料を前倒しにする形でファイナンスをするんだという、こういう不思議な議論がなされているわけです。 これは、考えようによったら、本来はこういう新幹線、インフラ投資というのを考えたときに、本当にこの投資効率を高めるということであれば、これインフラの投資効果というのは二つあると思うんですけれども、まずフロー効果ということを考えれば、新幹線を造るときいかに計画的にしっかりとやっていくか、この計画性によってフロー効果は最大化できるであろう、そして前倒しをすることによって、完成を前倒しにすることによってストック効果を最大にできるというふうに考えるのが普通だと思うんですね。ところが、現実にはそうなっていない。 これ、実は先ほど西田委員がおっしゃられた国鉄改革、JRの分割・民営のときのいろんな考え方の中で、やはりJRというのはもう民間なんだということで公共性から切り離した、そしてさらに、それまでどうしても我田引鉄でその事業性がなくてもどんどんどんどん鉄道を造ってきた、こういう議論の中で、絶対に借金をして造ってはいけないんだと、こういう一つのトラウマがあって新幹線というのを造ってきた。これが今までの整備新幹線の考え方の根底にあったんではないかというふうに思います。 ですが、先ほど申し上げたとおり、やはりこの新幹線をいかに早く造るかということが非常に大きな意味を持ってくるとしたら、やっぱりこれについてしっかりとその財源の議論というのをこれからやっていかないとおかしいんじゃないかと。 特に、先ほど西田委員から話がありました北陸新幹線敦賀―大阪延伸というのは、今の整備新幹線の枠組みで年間七百五十五億円の整備新幹線のお金を使い、そしてそれに加えて地方の部分、それから貸付料まで入れても、実は二〇三五年以降でしか着工できないと、こういう状況になっているわけです。じゃ、二〇三五年から同じこの七百五十五億、このパターンでやっていったとしたら、完成するのは二〇五〇年なんですね。リニア新幹線が二〇三七年に東京から大阪まで行くのに、この北陸新幹線、今ルート決定をしたものが二〇五〇年にしか開業しないというのはやはりどう考えてもおかしな議論じゃないかということで、やはりこの辺り、今までの考え方をもっと変えていかないといけないんじゃないかというふうに思います。 そこで、ちょっとこれ数字の質問ですけれども、平成二十七年度における鉄道局の支出済歳出額の総額がどうなっており、その中で整備新幹線の支出額及びそれ以外の事業費、どうなっているか、これお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 その前に、大変申し訳ありません、先ほどの問いで、金沢開業による開業効果についてちょっと答弁漏れがございましたので、ちょっと答弁させていただきたいと思いますが、北陸新幹線は、長野―金沢間が平成二十七年三月十四日に開業し、今年の三月で開業二周年を迎えたところでございます。東京―金沢間がそれまでの三時間四十七分から二時間二十八分へと七十九分短縮されまして、開業後の輸送人員、上越妙高と糸魚川の間は、開業前、直江津―糸魚川間と比較をして一年目で約三倍、二年目で約二・七倍となっておりまして、好調に推移をしているものと見ております。 それから、富山県、石川県の観光入り込み客数はいずれも開業前年の約二割程度上回っておりまして、主要観光施設における観光客も堅調に推移しておりまして、また、富山駅でありますとか新高岡駅でありますとか金沢駅を始め、新たな宿泊施設等の整備といったようなものも進んでおりまして、大きな整備効果を発揮しているというように考えております。 それから、お尋ねの点でございますが、平成二十七年度におけます鉄道局予算の執行額、支出済歳出額でございますが、公共事業関係費約九百十億円、公共事業以外のその他の経費約六十一億円、合わせて約九百七十一億円となってございます。このうち、整備新幹線整備事業補助の執行額は約六百五十五億円となっております。国費のほか、地方負担約三百二十七億円、前倒し活用分を含めた貸付料収入等四百十六億円を合わせた事業費は約千三百九十八億円となっておるところでございます。
○阿達雅志君 ただいま鉄道局の予算、それから支出ということで九百七十一億という数字をいただきました。ただ、この中で相当部分がこれ整備新幹線でもう取られてしまうと、今日、先ほどいろいろ御意見が、ほかの委員からお話があったような、例えば安全対策だとかバリアフリー、こういった本来の幹線鉄道だとか民間鉄道、民営鉄道のためにいろいろやっていかないといけない、こういう鉄道政策そのものが非常に大きなもう制約を受けてしまっているんじゃないかというふうにも思います。しかも、それだけのお金を投入しても、実際にこの年間七百五十五億では整備新幹線がちゃんと整備できるのがもうはるか先になるということになると、やっぱり根本的にこの辺り考え直していく必要があるんではないかというふうに思います。 実は、この質問は昨年国土交通委員会で大臣にも聞かせていただきましたけれども、やはりこういう技術的にもう可能な限り早期の完成というのに取り組むべきで、そのためにやっぱりこの整備財源の獲得についても従来と違う考え方を是非御検討いただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 新幹線は、言うまでもありませんけれども、国土における地域間の移動時間を大幅に短縮をし、利用者数を増加させ、ビジネス、観光の交流を促進することで地域の産業や社会に大きな効果をもたらすものであります。したがいまして、新幹線の開業効果をできる限り早期に発現させることは国民経済上重要であることは、委員の御指摘のとおりと考えております。 先般、与党において御決定いただきました北陸新幹線敦賀―大阪間のルートにつきましては、国土交通省といたしまして、駅、ルート公表に向けた詳細調査、一、二年かと思いますが、詳細調査を行うとともに、その後、環境影響評価の手続、これは四年前後が必要になると思います、これが進められることになります。北陸新幹線敦賀―大阪間の整備財源の確保につきましては、この詳細調査、環境影響評価の間に与党において御検討いただくことになっていると承知をしておりまして、国土交通省といたしましては、まず、今後与党の検討を注視してまいりたいと考えております。
○阿達雅志君 ありがとうございます。 是非、この財源については、例えば新幹線をもう財投債を使って造ってしまう、そして逆に償却に真水を充てるぐらいのそういう大胆な考えの切替えをしてでもやっぱり早めていきたいというふうに思いますし、与党でもしっかりこれから議論をしてまいりますが、是非国土交通省におかれても検討いただきたいと思います。 次の質問に移ります。 これは航空局に質問でございますが、今、観光の振興、交流人口の拡大によって地域の活性化を図っていく、こういうことで交通インフラとしての空港の機能を充実させるということが今非常に重要になってきています。また、国の財政状況が厳しい中で、社会資本の整備、維持管理を実施するために民間の資金や知恵を活用しようということで取り組まれているものと思いますけれども、平成二十七年度には、関西国際空港、大阪国際空港、そしてまた仙台空港についてコンセッションの契約が締結されたというふうに聞いておりますが、その後の各空港の運営状況がどうなっているか、また空港分野におけるコンセッション方式の活用について今後のお取組方針をお聞かせください。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、国土交通省といたしましても、民間の資金やノウハウを活用して空港や地域の活性化を図ることは大変重要な課題であると考えております。 昨年は空港コンセッション元年ともいうべき年であり、四月には関西国際空港、大阪国際空港、伊丹空港でございますけれども、この二つの空港において、七月には仙台空港においてコンセッション方式を活用した民間事業者による運営を開始したところでございます。これらの空港においては、民間ならではの柔軟な発想で様々な取組が進められているところであります。 例えば、関西国際空港では、LCC専用ターミナルを拡張し、利用者の滞在時間が増えて買物を促す効果の高いウオークスルー型の免税店を我が国で初めて整備したところであります。また、仙台空港では、航空会社の需要変動リスクを軽減することを目的として、旅客数に応じて着陸料等を変動させる柔軟な料金体系を導入しております。 こうした取組もありまして、民間事業者による運営開始以降、関西国際空港においては国際線の利用客数が前年同期比で約一〇%増加、仙台空港においては前年同期比で約六〇%増加するなど、民間事業者による運営の成果が着実に出てきているというふうに考えてございます。 それから、今後の取組方針でございますが、先ほど答弁をいたしました空港に加えまして、現在、高松空港においては、運営を委託する民間事業者の選定手続を進めております。六つのグループから応募があり、平成三十年四月からの運営委託開始に向けて、今後最終審査を行う予定であります。また、福岡空港においては、先月、運営民間委託の実施方針を公表したところであり、平成三十一年四月からの運営委託開始に向けて、来月から民間事業者の公募選定手続を開始する予定であります。さらに、北海道内の空港においては、広域的な観光の振興を図ることを目的として七つの空港の一体的な運営民間委託の検討を進めているほか、熊本空港、広島空港についてもそれぞれ運営民間委託の検討を進めているところです。 このように、国土交通省といたしましては、空港分野におけるコンセッション方式の活用を更に推し進め、観光の振興や交流人口の拡大による地域の活性化に貢献してまいる所存であります。
○阿達雅志君 ありがとうございます。 どうも最近、航空局は別のところでいろいろと厳しい批判を受けることが多いわけですけれども、私は、このコンセッションの話というのは、民間活力を本当にうまく使うという意味で非常に画期的なことであろうと。実際、今、PPP、PFI、いろんな議論がなされていますが、その意味で、これ金額的にもこの関空、伊丹のコンセッションというのははるかに前を行っておりますし、また、今お聞かせいただいたとおり、今後の取組ということでもいろんな可能性を持っているんではないかというふうに思います。 どうも国土交通省あるいは航空局、余りPRが上手でないようですので、やっぱりこの辺りのノウハウというのがこれから民間活力を生かす上でどれだけしっかりと役に立つかということを是非共有を、政府内でも共有をいただき、また国土交通省としても共有をいただいて、ほかの分野でも是非活用をしていただきたいと思います。 では、次の質問に移らせていただきます。 港湾の関係でございますが、これ、国土交通省では、今、訪日クルーズ五百万人時代に向け、クルーズ船の受入れ環境の整備に取り組んでおられ、また、平成二十七年度補正予算で初めてクルーズ船の受入れ環境整備を柱にした予算編成が行われたというふうに承知しております。 そこで質問ですが、クルーズ船の受入れ環境整備について、平成二十七年以降、どのような取組を行ってきて、その効果としてクルーズ船の受入れ状況がどうなっているか、是非お聞きしたいと思います。 加えて、クルーズ船受入れの更なる拡充に向けて環境整備や民間企業との連携をどのように進めていくのかも御説明いただければと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 近年のクルーズ需要の増加や船舶の大型化に対応するため、ハード、ソフト両面でクルーズ船の受入れ環境整備に取り組んでおります。ハード面では、既存岸壁の防舷材や係船柱の改良、岸壁延伸などに取り組みまして、受入れ能力の向上を図っております。ソフト面では、全国クルーズ活性化会議とクルーズ船社との商談会の開催等によりまして、全国の港への寄港誘致等に取り組んでおります。こうした取組の結果、平成二十八年は寄港回数が前年比三九%増の二千十八回、訪日クルーズ旅客数は前年比七九%増の約百九十九万人となりまして、いずれも過去最高を記録しているところでございます。 今後、政府の目標となっております訪日クルーズ旅客を二〇二〇年に五百万人を達成をいたすために、今国会に港湾法の改正法案を提出をしております。旅客ターミナル等の施設整備を申し入れたクルーズ船社に対して岸壁の優先使用権を認めるといった内容でございますが、こういったクルーズ船社等の民間事業者と連携を図りながら、国際クルーズ拠点の形成を進めてまいりたいと考えております。
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。 やはりこのクルーズ船の港の整備というのも非常に大事でございますし、また、せっかくクルーズ船で着いたのに、その港でコンテナの横を通りながら観光客が出入りするということであると、せっかくクルーズ船で来た観光客にとってもちょっと興ざめということになりますから、やっぱりクルーズ船用の岸壁というのもしっかり整備をいただきたいというふうに思います。 では、続きまして、国際コンテナ戦略港湾政策についてお聞きをいたします。 国際コンテナ戦略港湾政策ということで、ただいま、平成二十六年十二月には阪神港で、平成二十八年三月には京浜港で、それぞれ港湾運営会社が発足したものと承知をしております。こういう取組を通じて、国土交通省としては国際基幹航路の維持拡大を図るということを進められているものというふうに理解しますが、国際コンテナ戦略港湾政策のこれまでの成果及び今後の取組についてお聞きいたします。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。 国土交通省におきましては、我が国港湾への基幹航路の維持拡大を図るため、国内の貨物を集約する集貨、港湾背後への産業集積により貨物を創出する創貨、大水深コンテナターミナルの整備等による競争力強化から成る国際コンテナ戦略港湾政策に取り組んでいるところでございます。 具体的には、国際コンテナ戦略港湾である阪神港及び京浜港の港湾運営会社に対しまして各々国から出資を行うとともに、港湾運営会社に対する集貨事業の支援制度の創設、全国からの貨物の集約、海外の船社誘致のための国際的なセールス活動等に取り組んできております。この結果、集貨につきましては地方港と戦略港湾を結ぶ国際フィーダー航路の寄港便数が、平成二十九年二月時点で、阪神港では平成二十六年四月時点の六十八便から九十九便と五割増加をし、京浜港におきましては平成二十八年三月時点の三十三便から三十八便へと約二割増加しております。 こうした取組によりまして、神戸港における平成二十八年のコンテナ貨物取扱個数につきましては、阪神・淡路大震災以降では過去最高となる約二百八十万TEUを記録し、また、横浜港におきましては本年四月から北米基幹航路が新規に開設されるなど、具体的な成果が現れてきております。 今後は、国内のみならず、高い経済成長を背景に増大する東南アジア地域の貨物を取り込むべく、アジアからの広域集貨を図るなど、国際コンテナ戦略港湾政策を強力に推進し、我が国経済の国際競争力強化を図ってまいります。
○阿達雅志君 ありがとうございます。 日本の港湾、どうしても今ほかの国にコンテナハブを奪われたという中でございます。何とかアジアのコンテナハブを奪還するつもりで、是非、港湾整備また港湾運営、進めていただきたいというふうに思います。 では、次の質問移らせていただきます。 物流分野においては、五十歳以上のトラック運転手の割合が四割近くに達するなど、今後労働力不足が更に深刻化することが予想されております。その一方で、トラック積載率が四割程度に低下し、長い手待ち時間が発生するなど非常に非効率が発生しているということがございます。 こういう中で、物流産業の構造改革への取組について、国土交通省の御意見をお聞かせください。
○政府参考人(重田雅史君) お答えいたします。 物流分野全体におきましては、二〇二〇年度までに労働生産性を二割程度向上させることを目標としました物流生産性革命を推進しております。昨年十月から施行されました改正物流効率化法を活用いたしまして、大量輸送が可能で負荷の少ない鉄道、船舶へトラック輸送から転換を促すモーダルシフトや、委員御指摘の積載効率、こういったものの向上を図る輸配送の共同化事業などを支援させていただいておりまして、物流ネットワーク全体の省力化、効率化に取り組んでまいります。 また、トラック輸送につきましては、荷主も参画いたします協議会や官邸に設置されました中小企業の取引条件改善に関する会議の場などを活用いたしまして、取引環境の改善及び長時間労働の抑制を図ってまいります。 加えて、最近話題になっておりますが、宅配便の再配達削減も重要な課題の一つと考えております。環境省と連携いたしまして、オープン型の宅配ロッカー、ボックスの導入の促進や、多くの民間企業の賛同を得まして、国民皆で再配達削減に取り組むクールチョイス、できるだけ一回で受け取りませんかキャンペーンを開始させていただいたところであります。 国土交通省といたしましても、本年を生産性革命の前進の年といたしておりまして、こうした一連の物流施策を通じまして、石井大臣の下、物流生産性革命の更なる推進を図ってまいります。
○阿達雅志君 ありがとうございます。 やはりこれからモーダルシフトをどんどん進めていく必要があると思いますが、このモーダルシフト進まない大きな原因の一つというのが、やはり荷主が適正なトラック運賃を払っていない、どうもここにも一つ大きな原因があるのではないか、それが運輸全体のゆがみをつくっているんではないかというふうにも思いますので、是非引き続きしっかり取り組んでいただきたいと思います。 それでは、最後の質問ということで、今村大臣にもお越しをいただいていたんですけれども、時間もぎりぎりですので、ちょっと御要望という形だけで終わらせていただきたいと思います。 先ほど石上委員の方からも話がありましたが、会計検査院の調べで、政府が二〇一一年から一五年度に計上した三十三兆五千億円のうち九兆円近くが未使用になっていると、こういう報告が出ております。検査院の指摘としては、防潮堤の整備や区画整理の遅れなどが原因ということで分析をし、また、国と被災自治体が緊密に連絡調整し、事業を迅速に実施することを求めるということで出ているわけでございますが、こういう事業だけでなく、実は、もうちょっと被災者に寄り添うという意味でも、被災者生活支援事業あるいは住宅再建支援事業ですね、これ復興給付金による被災者住宅の再建支援事業、この辺りも実は執行率が非常に低い状況になっております。 私もちょっといろんなところで話を聞いた中で、実際には、やはりこれ自治体が、国はちゃんと制度を用意し、また予算も付けているんですが、やはり国と自治体の間、あるいはその自治体と今度は被災者との間、ここの連携が必ずしもうまくいっていない。 みんな一生懸命実は動いているんだけれども、それぞれが、これはやっていいんだろうか、どうなんだろうかという、そういう悩む中で、例えば在宅被災者の方への住宅支援、こういったところで、例えば、その支援の条件として建て替え、これを求めている、領収証を基にしないと実際に動けないと、こういう話があったり、ほかにもいろんな実は制度があるんだけれども、しっかりと周知をされていないために被災者の方が使い切れていない、こういう話もありますし、またあるいは、県と町との間で、これは山元町の事例ですけれども、ここで山元、亘理の県道の防災危険地域の指定の問題があって、この内側に道を造ろうとしたときに、やはりここのコミュニケーションのいろんな問題があって、実際に人が住んでいるところ、これが防災危険地に指定されてしまって、家の修繕費を掛けたのにそれが無駄になる、こういうような事例が起こったりとか、やはりどうもいろんなところに何かボトルネックがあるのではないかと。 是非、こういうボトルネック、これ、それぞれの執行できていないというのはいろんな理由があると思うんですけれども、そういうボトルネックについても是非細かく復興庁の方でも見ていただいて、また適切なガイドラインを出していただくという形で対応いただければというふうに思います。 ちょっと時間がないので、もう要望だけになりましたけれども、これで質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○二之湯武史君 自由民主党の二之湯武史でございます。 まず、公共事業からお伺いをしたいと思います。 公共事業は、もう率直に地方の主幹産業であります。この公共事業、かつて建設業者六十万社と言われ、今は四十七万社、従業員数もかつては六人に一人とか七人に一人と言われた時代から、今や五百万人ということでございます。この建設産業、そして一次産業の衰退がそのまま地方の衰退につながっていると、そういう現状を踏まえ、また一方で、最近は豪雨、豪雪、また噴火や地震という災害も後を絶ちません。そういう観点から、地域の安心、安全のインフラともいうべきものが建設業だというふうに思っております。 そういう中で、今、従業員数のもう三割が五十五歳以上だということでございます。農業も大変な高齢化をしておりますが、この建設業の高齢化も非常に著しいところがありまして、そういう観点も含めて、担い手三法と言われる品確法を始めとした法改正が行われたのが二〇一四年六月だというふうに認識をしております。そういった中で、そのミッションとしては、今申し上げた、発注者は適正な利潤を含んだ公共事業を提供し、そしてその地域の建設産業の持続可能性を確保すると、また、若手の技術者を始めとした人材育成、そしてダンピングや歩切りといった、そういった非常に安かろう悪かろうの公共事業にならないようにと、こういうものがあったというふうに思っております。 その法改正から三年弱が経過しているわけですが、その成果といいますか、そういった現状についてまず簡単に、簡潔に御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(五道仁実君) お答えいたします。 国土交通省におきましては、総合評価落札方式等を用いまして、品質確保の観点から、企業や技術者の過去の実績や成績を評価するとともに、災害時の……
○二之湯武史君 もうとんでもない答弁はやめていただきたいと思います。 それは、今申し上げたのは、品確法が改正されて三年たちますけど一般論としてはどうですかということを私聞いているんです。例えば落札率が向上したとか、例えば年々若い人材が入ってきたとか、そういうことを聞いているんです。 その中で、今、一般競争入札の問題としては、値段だけで決めれば、非常に安いダンピングで入れる業者があればもうそこに落札しちゃうんですね。そういうことが問題なので、今おっしゃろうとしている総合評価方式を国なんというのはほぼ一〇〇%で採用して、金額だけじゃなくて、例えばその企業の技術でありますとかこれまでの実績でありますとか、そういうものを評価しましょうと、こういうことを、今、国の方ではほぼ一〇〇%、都道府県でも五〇%以上の事業が総合評価方式で発注されているわけですね。 そんな中で、地元の方のお話を聞きますと、そういう意味では、例えば落札率も今全国平均では九二パーぐらいになったというふうに聞いております。大変そういった意味では一定の成果、こういうものはあるんですが、一方で、その総合の評価の点数の中の占める割合の中で、要は、技術者の実績だとかこれまでの表彰歴、若しくはその企業の実績だとか表彰歴がもう非常に大きなウエートを占めて、それ以外の要素ではもう逆転できないと、こういう現象が起こっているということをお聞きします。 要は、県内でも、例えば県の発注なんかでもそういう総合評価方式が増えて、例えば一号業者がたくさんいる中で、本当に数社しかそういうところになかなか入っていけない。国の事業はもっと門が狭いので、その入っていける方々は今の状況を続けてほしいと。一方で、それ以外の業者からすると、もっとそういう実績とか過去の表彰にとらわれない新しい入札枠をつくって、そういう中で評価を得ながら、もう少し大きく間口を広げて、いろんな業者が自分たちの技術で競えるように、そういったインフラをつくってほしいと、こういう話をよく聞くわけですね。実際問題、恐らくそういった一部の業者に受注が集中してきているという傾向はあるようでございます。 そういった中で、今申し上げたように、若手の技術者、こういったものをチャレンジできるような総合評価方式をつくろうとか、様々な今形態があると思うんですけれども、そういう一部の業者の皆さんの批判の声に対して、今役所として、その総合評価方式の中でどのような工夫をしてそういった実績のない企業の技術を評価しようとされているのか、教えてください。
○政府参考人(五道仁実君) 失礼いたしました。 お答えいたします。 先ほど委員から御指摘ございましたように、総合評価落札方式では、品質確保の観点から、企業や技術者の過去の実績や成績を評価しております。それとともに、災害時の活動実績を始めとした地域精通度などを適宜評価項目に設定し、できる限り地域の建設企業に配慮した発注に努めているところでございます。 また、直轄工事の受注実績のない企業の参加や若手技術者の登用を促す観点から、地域の実情等に応じて、自治体の工事成績を評価対象とするものや若手技術者の配置を加点評価するものなどの取組を進めているところでございます。 国土交通省といたしましては、今後とも、工事の発注に当たりまして様々な取組を行うことにより、地域の優れた企業の、また企業や技術者が将来にわたり確保されるように努めてまいりたいと考えております。
○二之湯武史君 いろんな話聞きますと、例えばそういう総合評価方式、やっぱりその後の工事成績表が非常に大事ですから、現場の監督者、技術者、責任者なんかは当然夕方まで現場にいる、帰ってきて書類を書く、そして、なかなかその書類も追い付きませんから土日も出てきて働くと。今働き方改革と言われていますが、建設業は本当に考慮されているんですかねと、こういうようなお話もよく聞きます。 その書類については、国交省だけじゃなくて国の補助金なんかみんなそうなんですね。ここまで何でやらなきゃいけないんだと、これだけITが発達している、これだけいろんな形での承認の方法があるのに、そこまで本当に紙ベースの書類が必要なのかどうか、こういうこともしっかりと見直していかなきゃいけませんし、例えばその総合評価方式の点数、加点の要素の中に、例えば消防団活動とか、地域の例えば道をもう普請で直さなきゃいけない。学校のグラウンドを、もうこれ普請といえば持ち出しです。そういうものも、発注者、受注者はこれ明らかに立場が違いますから、発注者に言われればやらざるを得ないんですけれども、果たして発注者の立場で民間にそこまでのことを強いていいのかというようなことも声が出ております。 とにかく、冒頭申し上げましたように、建設業は地方の基幹産業ですから、品確法の理念にありますように、適正な利潤を確保してその地域で持続可能な建設産業が営まれるように、これからもこの総合評価方式を更に洗練をしていただくことをお願いをして、答弁はもう結構でございます。 続きまして、文化、町づくり、観光のお話をしたいと思います。 今日、一枚のペーパーを配っております。 先日、党の議論の中で、私が事務局長をしている議論の中で、観光、これだけ特にインバウンドの方々増えております。町づくり、観光地振興と、こういうことを例えば一言言ったとしても、私はやっぱり情報の発信とかそんな甘っちょろいことだけではどうしようもないんだろうと思っております。やはりしっかりとしたハードを造り、そしてそこに魅力あるコンテンツがあり、それを発信するというものが整わなければ、発信だけではどうしようもないわけですね。 例えばこれ、文化庁さんは文化財の修繕という事業を持っておられます。裏にある国交省、これは一部でしょうけど、ここには歴史的な建造物等の景観を保全、活用すると。要は、建物、ハードに対して投資をする事業があります。文化財だけ直しても、例えば門前町、城下町、面的な広がりの中で一部の建物の中にある仏像とか建物を直しても、それだけでは観光地の魅力は全然高まらないわけですね。やはりその地域全体の景観、一体的な景観でありましたり、若しくは、そこまではできているんだけれども、全然魅力的な店がないと、こういう地域も多いわけです。となると、滞在時間は全然長くならないし、観光消費額も上がらないと。やはりそれを、魅力づくりといいますと、今申し上げたハード、ソフト、そして発信と、これ一体的にやらないと、とてもとても持続可能な観光地というのはつくれないと思いますし、一方で、じゃ、そういうことをしたいと思っている自治体が、例えば国に対して何か窓口を求めたときに、これは国交省なら国交省、文化庁なら文化庁、観光庁なら観光庁という縦割りの状況があるのがこれ目に見えて分かるわけです。 先日も、丹波篠山で古民家再生をされている社団法人の金野さんに部会に来ていただいてプレゼンをしてもらったんですけれども、全く同じことをおっしゃっていました。 法律もたくさんあります。これ、建築基準法から消防法から都市公園法から都市計画法から、もういろんな法律をまとめないと面的な整備というのはできないわけですね。ですので、今、観光庁の中で、今日は観光庁なので、観光庁の中で観光地振興といったときに今のようなハード、ソフト、発信と一体的な問題意識を持ってどんなことを取り組んでおられるのかと。つまり、自治体や民間の方が面的な整備をして観光地をつくりたいと思ったときに、どういうふうにして一つの窓口から今申し上げたような多岐にわたる行政分野、法律、こういうものにたどり着けるのかと、こういう工夫をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田村明比古君) 今先生が御指摘いただいたこと、非常に重要なことだというふうに思っておりまして、私どももやはりいろいろな省庁、縦割りで進めていきますと、本当の意味での観光立国の施策というものは推進できないというふうに考えております。 そういう問題意識で昨年の三月に策定しました明日の日本を支える観光ビジョンというものは、全省庁が協力をしていろいろな施策をやるということを始めているわけであります。そして、そのいろんな施策というのは観光庁の中だけでできるものではございませんので、関係行政機関相互の緊密な連携協力を確保し、そしてその総合的かつ効果的な推進を図るために、昨年の四月に観光戦略実行推進タスクフォースというものを内閣官房に設置したところでございます。ここは、内閣官房の副長官補というものを議長にいたしまして、私が副議長ということで、各省庁の局長級の職員というものはみんな構成員として入っているようなものでございます。そういうことで、内閣官房のこのタスクフォース、これ実質的な事務局は観光庁務めさせていただいておりますけれども、内閣官房と観光庁が両輪となって各省の施策を調整する仕組みというものを構成しているところでございます。 そして、今御指摘いただいた古民家につきましては、更にそれを進めて、ワンストップでいろいろな御相談、支援措置、それから人材の派遣、そしていわゆる資金の提供、こういったものが相談できる、あるいは規制の緩和とか、そういうものが相談できるような推進室というものを設置いたしまして、取り組み始めています。こういうものをもっと広げてまいりたいというふうに考えております。
○二之湯武史君 それを是非、まず民間や自治体の方々に周知徹底していただきたいと思いますし、私の一つのアイデアとしましては、それぞれの省庁が持っている、例えば国交省だったらハードの事業がある、文化庁であれば文化財、その地域の核になるものにお金を出せる、そして例えば経産省であれば、それぞれのそのハードの中でどんなお店をするか、そのお店のソフトの補助をすることができる、そして観光庁は情報発信ができる、こういうのを一つの事業でもうまとめたらどうですかね。 文化庁は何とか事業と、これ、私にも分からなかったんですよ。今回の質問のために文化庁に何回も電話してあの事業送ってくれと言っても、五つも六つも来て、長い長い観光拠点形成重点支援事業と、これを例えば一つのパッケージにして、その中で文化庁ではこうですよ、国交省ではこうですよ、観光庁ではこうですよ、でも、一言で言うとこれが観光地の例えば魅力向上事業ですよというようなものができれば、私は、非常に民間の人は使いやすいんじゃないかなというふうに思いますので、これは是非しっかりと踏まえていただきたいと思います。 あと、もうこれは質問、もう時間ありませんので、観光庁と連携をしてとかいう言葉が最近よく聞かれるんですね。文化庁さんも、また農水省さんも、観光事業をやられると、観光庁と連携をして努めてまいりますみたいな決まり文句になっていて、私、その連携とか発信とかいう言葉がもう大変好きではありませんで、本当にその実態があるのかと、連携とか発信というもの、それについての問題意識だけ提案をして、ちょっと終わりたいと思います。 例えば、文化庁が肝煎りで始めた日本遺産事業、これ、サイトあるんですかと。サイトあるんですけれども、ヤフーで日本語で検索しても、もうトップに上がってきません。こんなものは一体誰が見るんですかと思うんですね。そのサイトを見ても日本語と英語しかないんで、残念ながら、これ、インバウンドで来る四分の三がアジア、六割が中国圏ですから、英語と日本語だけで果たしていいんでしょうかと。食と農の景勝地、これ農水省、私、議連の提言でつくってもらった制度ですが、これも全然トップに上がってこないし、もし英語で入れたら検索すら引っかかるのかなというふうに思います。 ですので、まず連携が全然できていないという厳しい指摘と、もう一つは、発信の対象が非常に不明確、これJNTO全体の課題だと思います。誰に対してどんな情報を発信しているのか、そして、その発信のKPIなりPDCAなり、これが本当にちゃんと機能しているのか、こういうことが是非我々与党の議員にも分かるように、これからは観光庁のプレゼンには必ずそういった観点を入れていただいて、そして、JNTOという非常に貴重な組織を持っているわけですから、これをフルに、外国人目線で、また利用者目線で活用していただきますように要望だけして、最初の二人の質疑者の時間が私に食い込みましたので、ここで終わらせていただきたいと思います。
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。 昨日で熊本地震本震からちょうど一年となりました。被災された皆様に心からお見舞い申し上げますとともに、復興支援に全力を尽くすことをまずお誓い申し上げます。 私は、先日、岩手県の大船渡市を訪れ、高台に集団移設された住宅を視察いたしました。新しい町づくりには、上下水道などのインフラ整備に加えまして、テレビであるとかインターネットなどの通信基盤の整備も必要です。 通信網の整備事業として、復興街づくりICT基盤整備事業が予算化されておりました。この事業は、被災地域の情報化推進事業の一つとして位置付けられておりまして、この情報化推進事業の中には、このほかに、地域医療の情報連携に関する事業や、写真や動画などの記録をデジタル化する事業などが含まれておりました。 この情報化推進事業として、平成二十五年度で四十九億円、平成二十六年度は三十七億円が計上されていたんですけれども、二十五年度分について財務省が予算執行調査を行いましたところ、予算額と執行額に大きな乖離があって、執行額が少ないということが指摘をされました。その原因として、事前の地域自治体の実情の把握不足や、通信技術の専門知識のある職員などが不足していたということが挙げられていました。 総務省は、こうした指摘を受けまして、二十七年度から事業の適正化、効率化が図られまして、具体的な成果が上がっていると承知をしております。高台への移転先における通信整備網の成果についてお教え願えればと思います。
○政府参考人(吉岡てつを君) お答えいたします。 委員御指摘の復興街づくりICT基盤整備事業につきましては、平成二十五年度より、被災自治体における高台への移転を含む町づくりに合わせまして、地上デジタル放送の受信環境や超高速ブロードバンドなどのICT基盤の整備を進める自治体を支援するものとして実施をしてきたわけでございます。 本事業におきましては、被災自治体の要望を基に、これまで、三県十九市町村におきまして、地上デジタル放送を受信するための環境整備百三十件、超高速ブロードバンド基盤の整備九件など、百五十五件のICT基盤整備を実施し、新たな町づくりを支えてきたところでございます。 今後も、福島県の避難指示区域市町村における避難指示解除に伴いまして町づくりの進展が見込まれることから、自治体の要望に沿って引き続き被災地の復興をしっかりと支援していきたいというふうに考えております。
○熊野正士君 津波によって病院のカルテがもう全て流されて、患者さんの情報が失われるという事態も発生をいたしました。 災害発生時の患者情報の確保と活用は大事な課題で、また、災害時のみならず、日常的な健康管理や地域包括ケアシステムの側面からも医療情報の共有化が大切であります。必要な医療情報の共有を図り、安全かつ円滑に記録、閲覧する仕組みを構築することの意義は非常に大きいというふうに思います。この医療情報連携基盤構築事業は被災地における新しい町づくりの事業なんですけれども、その分、先進的で効率的な連携基盤の強化が期待されるところでもあります。 宮城県などでは、この事業を通して医療連携のより良い仕組みが構築されたというふうにも伺っております。今回の事業の好事例、また被災地での成果を生かした他地域における横展開などあれば、是非お示しいただければと思います。
○政府参考人(吉岡てつを君) 委員御指摘のように、東日本大震災におきましては、津波により病院に保管されていた紙カルテが消失をしまして、患者の病歴や過去の診療情報が失われ、適切な医療の提供が困難になった事例があったわけでございます。 このため、総務省では、平成二十三年度から二十七年度にかけまして、被災県において患者、住民の医療健康情報を安全かつ円滑に記録、蓄積、閲覧できるようにするため、東北地域医療情報連携基盤構築事業を実施をしまして、被災三県で合計七件の基盤構築を支援していたところでございます。 各地域での基盤構築に当たりましては、クラウド技術を活用するとともに、病院のみならず薬局や介護施設も含めた他職種の情報連携を進めることで、災害に強く、また患者、住民にとって価値の高いEHRネットワーク構築を支援してきたところでございます。 そして、この成果も踏まえつつ、現在、平成二十八年度補正予算によりまして、全国各地においてこうしたネットワーク構築を支援するクラウド型EHR高度化事業に取り組むこととし、今年度中に全国十六地域で実施をしていきたいというふうに考えております。
○熊野正士君 非常に大事な事業だと思いますので、是非力を入れて推進をしていただいたらというふうに思います。 次に、デジタル化の推進事業について伺いたいと思います。 公明党もずっと訴えていることの一つに、被災地の風化といったことに対する闘いというか、あるというふうに思います。震災から、東日本大震災、六年がたちました。震災の教訓を学び、そして未来のために記録をきちっと残す必要があるというふうに思います。そうした観点から、写真であるとか動画であるとか、あるいは書籍などのデータをデジタル化することの意義は非常に大きいというふうに感じております。 このデジタル化の事業について、成果などあればお教え願えればと思います。
○政府参考人(吉岡てつを君) 総務省におきましては、情報通信技術を活用して東日本大震災の記録、記憶の収集、保存、活用を図るため、被災地域の要望を伺いながら、平成二十三年度以降、震災記録のデジタル化に関する事業を実施してきたところでございます。 これによりまして、震災に関する写真や動画、書籍等にわたる被災地域のデジタルアーカイブの構築が進展をし、現在では、総務省が支援を行った各アーカイブでの検索件数は合計で約八十万を数えるなど、情報収集、情報発信に活用されているところでございます。 さらに、総務省と国立国会図書館が共同でポータルサイトである国立国会図書館東日本大震災アーカイブ「ひなぎく」を構築したところでございますけれども、このポータルサイトを通じて、震災関連の三百四十七万件余りのコンテンツが一元的に検索可能になっているところでございます。 こうした成果の下に、現在、各アーカイブにおけるコンテンツの充実や、「ひなぎく」との連携アーカイブの増加等の取組が引き続き進められているところでございます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 次に、高台移転という話をさせていただきましたので、その高台移転に関連して質問させていただきたいというふうに思います。 跡地利用ということなんですが、先ほど私、大船渡市に伺ったという話させていただいたんですが、大船渡市では跡地をどう利用するかということでいろいろと課題があって、集約化で非常に問題があるんだというふうにお聞きをいたしました。この集団移転した元々の跡地の有効活用ということは地域の活性化のために非常に大事な取組だというふうに認識をしているんですけれども、ただ、跡地利用に関しては各市町村によって大分課題も異なるようでありまして、地域の実情に応じた対応が必要であるというふうに思います。 今後の課題になってくると思うんですけれども、この跡地利活用について国としてどのように取り組まれていくのかという御所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(樺島徹君) お答え申し上げます。 東日本大震災の津波被災地において、高台への住居の集団移転の跡地につきましては、住宅の建築が禁止、制限されますので、これに代わる需要がなかなか見出しにくい、あるいは市町村が買い取った公有地と民有地が混在し利活用しにくい等々の理由から、利用が進んでいない地区がございます。 できる限りコンパクトな市街地を形成する観点等からも、利活用されるところ、されないところが出てくるということはやむを得ない面もあるかなと考えておりますけれども、現実的、合理的な跡地利用のめどを付けていただくことがまず肝腎であるというふうに考えております。 これらの移転跡地につきましては、もとより元は市街地であった貴重な空間でございますので、具体の利活用ニーズがある場合には、復興庁といたしましても、土地利用計画策定や整備のための復興交付金等による支援策を取りまとめ、なるべくまとまった土地利用を可能とするために公有地と民有地を交換する場合の登録免許税の特例措置の創設を図るとともに、移転跡地の利活用に関する好事例集を作成し、これらの措置について説明会等を通じ市町村への周知を図ってきているところでございます。 最近の利活用の動向を踏まえまして好事例集の充実を図るなど、引き続き地域の実情に応じた情報提供や技術的助言とともに、こうした利活用支援措置について、個別にしっかりときめ細かく市町村の御相談に応じ支援に努めてまいりたい、かように考えております。
○熊野正士君 ありがとうございます。 次に、通学路対策について質問いたしたいと思います。 先ほど礒崎先生の方からも質問があったんですけれども、平成二十四年に登下校中の児童の列に自動車が突っ込んで何人もの尊い命が奪われました。こうした事態を受けて、国交省、警察庁、文科省が連携をし、全国の小学校で通学路緊急合同点検が実施をされました。約七万四千か所において対策が必要とされました。 このうち、道路管理者、国交省管轄による対策箇所が約四万五千か所というふうにお聞きをしております。国交省は、防災・安全交付金というものの活用などを通して、通学路の交通安全対策として、具体的には歩道の整備であるとか路肩の拡幅などを推進していると承知をしておりますが、現在までの交通安全対策の進捗状況について説明をお願いいたします。
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。 平成二十四年の京都府亀岡市の児童等が巻き込まれる痛ましい事故などを受けまして、道路管理者、学校、警察等による通学路の緊急合同点検を行い、委員御指摘のように、全国で約七万四千か所の対策を進めているところでございます。 通学路の安全性向上のためには、歩道整備等により歩行空間を確保することが望ましいところでございますけれども、用地買収や関係者との合意形成等に時間を要する場合もございます。このため、国土交通省といたしましては、路側帯の拡幅や路肩のカラー舗装によるいわゆる既存の幅員内での歩行空間の確保など、即効性が高く効果的な対策についても積極的に推進しているところでございます。 このような取組によりまして、平成二十七年度末までに、道路管理者による対策箇所のうち、おおむね九割の対策を完了したところでございます。
○熊野正士君 次に、警察による対策について質問したいと思います。 先ほどの対策必要箇所七万四千か所のうち、警察による対策箇所というのが約二万か所というふうに伺っております。 警察庁の調査によれば、小学生の通学等における死傷者数は減少傾向にはあるようですけれども、この通学路対策について、通学等における児童の交通事故件数また死傷者数の推移なども踏まえて、警察庁としての通学路対策について現状を教えていただければと思います。
○政府参考人(井上剛志君) お答え申し上げます。 登下校時を含めた通学等における歩行中の小学生の交通事故死傷者数をここ五年間で見ますと、平成二十四年が二千三百九十一人であり、以降減少を続け、平成二十八年は千七百二十一人となっており、減少しているところでございますが、通学路の交通安全対策、子供を交通事故から守る観点から非常に重要なものであると認識をいたしております。 警察では、平成二十四年に学校及び道路管理者と合同で実施いたしました緊急合同点検で取りまとめた対策必要箇所のうち、一万九千七百十五か所において信号機や横断歩道の新設等の対策を実施することといたしておりまして、平成二十七年度末までに、このうち約九九%に当たる一万九千四百七十九か所において対策が完了いたしておるところでございます。 また、このほかにも、子供に対する交通安全教育の充実を図るとともに、通学路における交通指導取締りを強化するなど、ハード、ソフトの両面から通学路の交通安全の確保に向けた対策を講じているところでございます。 警察といたしましては、悲惨な交通事故が繰り返されないためにも、引き続き文部科学省及び国土交通省と連携を緊密にし、通学路の交通安全の確保に努めてまいる所存でございます。
○熊野正士君 この通学路安全対策としては、通学路交通安全プログラムというものを策定をしましょうということで、全国の全市町村でこれを策定しようということで、お聞きしましたら、ほぼ全市町村でこれが策定をされているというふうに伺っておりまして、通学路交通安全プログラムというものを作成をして、各市町村ごとに、で、通学路の交通安全体制というのは整ってきているのかなというふうには思いますが、今後、やっぱり市町村が中心になりながら、通学路の安全確保に向けた更なる取組が必要だというふうに思うわけですけれども、国交省として、国として、継続的なこの通学路対策を是非推進していただきたいなというふうに思うわけですけれども、具体的な国交省としての継続的な通学路対策としての施策を是非お示ししていただければなと思います。
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。 通学路の安全を確保していくためには、緊急合同点検に基づく即効性の高い対策に加えまして、歩道整備等の実施や交通規制と連携した車両速度の抑制対策等、計画的かつ継続的な取組が重要と認識をしております。 このため、委員御指摘の市町村単位で通学路交通安全プログラムを策定をしていただきまして、定期的な合同点検と対策の実施、対策効果の把握、及びそれを踏まえた対策の改善充実を一連のPDCAサイクルとして実施し、継続的な取組を推進しているところでございます。 例えば、静岡県浜松市におきましては、通学路交通安全プログラムにおいてPDCAサイクルの年間スケジュールを作成し、関係者が実施、報告すべき内容、時期等を明確にすることで、通学路の安全確保に向けた取組を継続的かつ着実に推進をしているところでございます。 これらの取組を支援するため、この通学路交通安全プログラムに基づき着実に対策を進めている自治体に対しましては、先ほど委員御指摘のございました防災・安全交付金の重点配分を行っているところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、文部科学省及び警察庁と連携をして通学路の安全確保に努めてまいります。
○熊野正士君 是非よろしくお願いいたします。 では、私の質問はこれで終わりたいと思います。ありがとうございました。
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。 最初に、鉄道駅の安全対策について、石井国土交通大臣に伺いたいと思います。 まず、先ほども出ておりましたが、ホームドアの設置の推進状況でございますが、視覚障害のある方が駅ホームから転落し、死亡するという痛ましい事故が相次いだことを受けまして、国土交通省に設置された駅ホームにおける安全性向上のための検討会は、平成二十八年十二月、一日の利用者が十万人以上の大規模駅については原則として平成三十二年度までにホームドアの整備をすることなどを含んだ報告を取りまとめております。 この方針に基づいて、国土交通省は、二十九年度予算に三百三十九億円を計上して駅のバリアフリー化やホームドアの整備等を推進されております。また、鉄道各社においてはホームドアの設置を当初よりも前倒しするなど、取組がなされております。 しかし、利用者が十万人以上である二百六十駅のうちホームドアが設置されているのは八十二駅にとどまっております。また、車両扉位置の相違といった技術的課題を解決する必要があることなどから、ホームドアの設置の主体は鉄道事業者であるものの、国による一層の支援が重要であると考えております。 そこで、平成三十二年度までに利用者が十万人以上の大規模駅にホームドアを設置する目標を達成するために現在実施している国土交通省の取組の進捗状況、また鉄道事業者への支援を拡充する必要性について、石井大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 昨年八月に発生をいたしました地下鉄銀座線青山一丁目駅におきます視覚障害者の方の転落死亡事故を受けまして、今委員御紹介いただいたように、国土交通省に検討会を設置をいたしまして、昨年末にハード、ソフト両面における総合的な転落防止対策を取りまとめたところでございます。 国土交通省といたしましては、これまでホームドアの整備費用に対する助成措置や新型ホームドアの技術開発の支援を行ってきたところでありまして、引き続きこうした支援をしっかりと実施していきたいと思っております。 さらに、新型ホームドアにつきましては、昨年十二月に、技術開発の過程で蓄積された知見、ノウハウをまとめました新型ホームドア導入の検討の手引を作成をいたしまして鉄道事業者に周知を図るとともに、本年一月には国土交通省と鉄道事業者等によるワーキンググループを設置をいたしまして、普及促進に向けた取組を進めているところでございます。今後、こうした取組によりましてホームドア整備の加速化を図ってまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 それで、駅の規模に応じた安全対策ということも必要だと考えております。平成二十七年度のホームにおける転落、接触事故数は三千七百十六件ございましたが、このうち五二・五%に当たる千九百五十一件は利用者が十万人未満の駅で発生しております。速やかに全ての駅にホームドアを設置することは財政的な面からも難しいと考えますけれども、一たびホームにおいて転落、接触事故が発生すると、駅の規模に関係なく尊い人命が失われるということになるわけでございます。 利用者が十万人以上の大規模駅におけるホームドアの設置を推進することと併せまして、内方線付き点状ブロックというブロックがございますけれども、ホームの内側を分かるようにするブロックでございますが、この内方線付き点状ブロックの設置など、駅の規模に応じた多様な安全対策を講じることで鉄道をより安全な移動手段とする必要があると考えますが、国土交通省における取組と大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 駅の利用者数とホーム転落、接触事故件数の関係を見ますと、平成二十七年度で利用者数一万人以上の駅で約九割、十万人以上の駅で約半数の事故が発生をしております。このため、昨年末の検討会の中間取りまとめにおきましては、利用者数十万人以上の駅で優先してホームドアの整備を進めていくこととしたほか、利用者数一万人以上の駅につきましては、内方線付き点状ブロックを平成三十年度までに整備することとしたところであります。 こうしたハード面に加えまして、ソフト面におきましても、申出があった視覚障害者の方に対する駅員による誘導案内の実施など、駅員による対応の強化を図るとともに、旅客による声掛けの促進や、いわゆる歩きスマホ等の迷惑行為を行わないようにするための啓発活動を行っていくこととしております。さらに、このような転落防止対策の実効性を確保するために、国土交通省におきまして検討会を活用した進捗管理を行いまして、鉄道事業者の積極的な取組を促すこととしております。 引き続き、駅ホームの安全性確保に向けて最大限の取組を進めてまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。引き続き積極的な取組をよろしくお願い申し上げます。 次に、東日本大震災の復興の現状と今後の課題について質問をさせていただきます。 まず、集中復興期間における復興予算の執行状況についてでございますが、政府は、震災から十年を復興期間と定め、その最初の五年間を集中復興期間として総額二十五・五兆円の予算を見込み、後半の五年間については復興・創生期間と位置付け、更に六・五兆円の事業費を積み増して、復興期間全体の事業規模は総額三十二兆円程度となっております。 このうち、平成二十七年度は集中復興期間の最終年度に当たる年でしたが、二十七年度の復興特別会計の予算の執行率は六五・八%、事業別の執行状況では公共事業関係等が五一・二%、原子力災害関係が六五・四%、東日本大震災復興交付金四九・九%と、執行率が相対的に低くなってございます。 震災からの五年間、地元調整の遅れや用地取得の難航などによって復興が思うように進まない側面もあったものと思われますが、復興関係事業の執行状況について、今村復興大臣の御所見をまず伺いたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) お答えいたします。 まさに、東日本大震災、未曽有の大災害であったわけでありますが、その復興については長期かつ着実に取り組むことが必要であります。 事業の執行に当たっては、今委員が申されましたように、地主の確認のために用地取得が手間取ったり、あるいは町づくりのビジョン等をめぐって地元調整等に時間を要した結果事業の進捗に影響したケースもありました。しかしながら、五か年の集中復興期間においては、二十七兆六千億もの予算を執行することによって、被災地のインフラ整備、町づくりというものは着実に進捗をしております。 今後は、ハード面のみならず、産業やなりわいの再生など、ソフト面での復興に向けた様々な取組も進めてまいりたい、そしてまた、そういったところで執行がやはりちょっと手間取っているということについての原因もよくまた分析をしながら、しっかりと進めていきたいというふうに思っております。
○宮崎勝君 次に、福島県の復興再生について伺いたいと思います。 東日本大震災から六年が経過した先月十二日、公明党は、福島市で福島復興加速化会議を開催いたしまして、原発事故で被災した十二市町村の市町村長などから要望を承り、意見交換を行ったほか、飯舘村を視察させていただきました。私も、福島担当の一人としてこうした一連の行事に参加させていただきました。 先月三十一日には、浪江町、川俣町、飯舘村で、翌四月一日には富岡町でそれぞれ避難指示が解除されました。しかし、既に避難指示が解除された五市町村の住民帰還率は、最も早く避難指示が解除された田村市都路町では世帯数で七〇%、川内村は六四%となっていますが、その他は、楢葉町の一六%、葛尾村の一四%、南相馬市の二〇%と、帰還が進んでいるとは言えない状況にございます。今回、避難指示が解除された四市町村から避難されている住民の意向調査を見ましても、戻りたいという割合は、地域によるばらつきはあるものの、決して高くはありません。 そこで、避難指示区域の解除後も帰還が進まない理由をどう分析されているのか、また、住民の帰還を促すための具体的な取組方針について、復興庁に伺いたいと思います。
○政府参考人(小糸正樹君) お答え申し上げます。 避難指示が解除された市町村における住民の帰還の割合、これは自治体によって状況が異なっておりますが、各市町村におきまして、帰還者の数は、解除以降、月を追うごとに着実に増加しているというふうに承知をいたしております。 課題といたしましては、復興庁が福島県及び各自治体と共同で実施しております住民意向調査がございます。これによりますと、帰還する場合に今後の生活において必要な支援として、医療、介護福祉施設の充実、拡充、新設、あるいは商業施設の再開、充実、こういったことが共通して上位で挙げられております。逆に申し上げると、こういったことが進まないと帰還も十分進まないというふうに分析をいたしております。 復興庁といたしましては、一人でも多くの方々が帰還できますよう、医療、介護、買物環境、教育、働く場等の生活環境の整備に、各自治体の置かれた状況をよく踏まえ、また各自治体の御要望を丁寧に伺いながら、引き続きしっかりと支援してまいりたいというふうに考えております。
○宮崎勝君 引き続きの取組をお願いいたします。 次に、特定復興拠点の取組について伺いたいと思います。 政府は、昨年十二月、原子力災害からの福島復興の加速のための基本方針を閣議決定をし、帰還困難区域に特定復興拠点を設定し、五年後をめどに避難指示を解除する方針を明記いたしました。帰還困難区域を抱える七市町村からは、我が党に対しましても、復興拠点の設定や復興拠点以外の住民の支援など、地元の意向を尊重した復興拠点の整備計画を求める声が多数寄せられてございます。 そこで大臣に伺いたいんですが、帰還困難区域の復興拠点の整備に向けては、どこまでも被災者に寄り添い、地元の意向を最大限に尊重して行っていただきたいのですが、今後の具体的な取組方針について、今村大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) この点につきましては、委員も御承知のとおり、昨年八月の第六次与党提言を踏まえまして、いわゆる帰還困難区域においても可能なところから着実かつ段階的にその復興再生に取り組むものとして、まずは特定復興再生拠点区域を定めて復興再生の足掛かりというものを築いていこうというふうに考えております。 具体的には、改正法の成立の後に、帰還困難区域を有する市町村のお考え等をよくお聞きしながら、新たな制度の下で、一つには、特定復興再生拠点となる区域を設定し、そして、特定復興再生拠点区域復興再生計画に基づいて、除染、解体事業についてもインフラ整備等と一体的に実施し、そして、あわせて、生活環境や働く場を整え、おおむね五年を目途に避難指示を解除し、特定復興再生拠点への住民の帰還や事業所の立地を促進していくということで進めてまいりたいと思います。
○宮崎勝君 引き続き、地元の意向を尊重した取組をよろしくお願い申し上げます。 次に、改正道路交通法の施行と高齢ドライバーの事故対策について質問したいと思います。 高齢ドライバーによる事故を防止するための改正道交法が施行されて一か月が経過をいたしました。今回の改正によりまして、七十五歳以上のドライバーは、三年に一度の免許更新時におきまして認知機能検査、これを行うわけですが、これに加えまして、信号無視や逆走など特定の違反行為をした際も臨時の検査を受けることが義務付けされました。検査で認知症のおそれがあると診断された場合は医師の診断を受けなければならず、認知症と診断されると免許が停止されたり取消しになったりするということでございます。 警察庁によりますと、平成二十八年に認知機能検査の結果などに基づいて医師の診断を受けた高齢ドライバーは五千九十五人となっております。これが改正道交法の施行で年間五万人ほどに急増すると見込まれるため、警察庁は、専門医のほか医師会の協力を要請して三千百人の医師を確保して診断体制を整備していると、そういうふうに承知をしてございます。 そこで伺います。まず第一に、最初に、医師の診断を受ける際の自己負担の在り方について伺いたいと思います。 認知症のおそれがあって医師の診断を受ける場合は、公安委員会が指定する専門医の診断は公費負担で行われるのに対しまして、指定医の診療所が近くにないなどの理由によって自分でかかりつけ医などの診断を受けた場合は自己負担が発生をいたします。これは不公平ではないかという指摘もございますけれども、これはどのような考え方で運用されているのか、警察庁に伺いたいと思います。
○政府参考人(井上剛志君) お答え申し上げます。 臨時適性検査と診断書提出命令のいずれを選択するかにつきましては、対象者の認知機能検査の結果や生活状況、診断書提出に係る希望、地域の医療体制等を勘案して都道府県公安委員会が判断することといたしております。 診断書の提出が自己負担となることにつきましては、診断書提出が義務とはされていなかった平成二十八年中におきまして、認知機能検査や家族等からの相談を端緒に医師の診断を受けた方、約五千百人おられますが、そのうち約四千七百人の方から任意に診断書の提出が行われていたことから、改正法により診断書提出が義務とされたことをもって対象者に過度の負担を課すことには必ずしもならないものと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、診断を必要とする方の様々な状況に配意しつつ、一部の専門医に負担が集中することのないよう適切な運用に努めてまいりたいと存じます。
○宮崎勝君 実態に即した運用を行っているということでございます。 次に、高齢者講習の体制整備について伺いたいと思います。 改正道交法により、認知機能検査で認知機能に低下のおそれなしとされた人は二時間に短縮された合理化講習を受ける一方で、低下のおそれありとされた人などは三時間の高度化講習を受けることになりました。新たな講習の目玉は、実際に教習車に乗車して指導する際にドライブレコーダーで運転の様子を撮影し、その映像を本人に見てもらいながら身体機能の低下などの自覚を促す指導をするというものでございます。 新たな高齢者講習を行う自動車教習所におけるドライブレコーダー付き教習車の整備状況や、講習を実際に行う指導員への研修の状況について、どうなっているのか、警察庁の対応を伺いたいと思います。
○政府参考人(井上剛志君) お答え申し上げます。 新たな高齢者講習におきまして必要となりますドライブレコーダー等につきましては、本年二月現在で、教習所など約千三百の実施機関において約六千二百台が整備されているところでございます。 また、高齢者講習を行う講習指導員につきましては、ドライブレコーダー等の取扱要領を始め個人指導の実施要領などにつきまして昨年四月から研修を開始をし、本年三月現在で約一万七千八百人が研修を修了しているところでございます。 引き続き、高齢者講習が適正かつ円滑に行われるよう、講習実施体制の整備に努めてまいりたいと存じます。
○宮崎勝君 最後ですけれども、もう一つは、運転適性相談窓口の拡充についてでございます。 認知症の疑いなどで運転に不安がある高齢者の事故を防ぐには、早めに医師の診断を受けることを促したり、運転免許の自主返納につなげることも重要でございます。認知症などの病気の不安を抱える人やその家族などからの相談を受ける運転適性相談窓口というのが各都道府県の免許センターなどに設置されておりますが、この中には、窓口に看護師や保健師がいて専門職として面談に当たっているところもございます。 そこで伺いますけれども、専門職が対応することで、個々人の置かれた状況を的確に把握し、高齢者の尊厳を傷つけずに適切なアドバイスができるといった利点があることから、こうした専門職を配置した相談窓口を広げていくべきだというふうに考えておりますが、今後の警察庁の対応について伺いたいと思います。
○政府参考人(井上剛志君) お答え申し上げます。 平成二十九年四月時点で、十七の都県警察におきまして、運転免許センター等に看護師や保健師といった医療系専門職員を合計三十人配置をして運転適性相談に当たらせるという取組を行っているものと承知いたしております。 医療系専門職員が運転適性相談に当たることでその専門的知識を生かした対応が期待できるものと考えており、都道府県警察に対し、このような取組事例を共有し、相談体制の充実に努めるよう指導しているところでございまして、引き続きこうした取組を推進してまいりたいと存じます。
○宮崎勝君 引き続き設置の拡大をお願いをいたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 初めに、今村復興担当大臣に伺います。 今村大臣は、福島第一原発事故の自主避難者が帰還できないのは本人の責任、裁判でも何でもやればいいなどとする発言について、この間の国会答弁の中で、帰還するかどうかは自分で判断すること、当然責任が伴うなど答弁されています。 何を批判されているのか分かっていらっしゃるのでしょうか。結局、自主避難者が避難を余儀なくされているのは避難者自身の責任とお考えなのか、改めて伺います。
○国務大臣(今村雅弘君) お答えいたします。 自主避難者の皆様が原発事故のために避難されているということについてはよく承知をしております。その上で、先ほどの自己責任との記者会見での発言については、これは、帰還されるかどうかということは、仕事の関係や子供の教育等様々な事情をお持ちの中で、それぞれ御本人の自主的な判断を尊重するべきという思いで述べたつもりであります。しかしながら、原発事故のために避難しておられるにもかかわらず、避難そのものまでが自らの責任のような伝わり方と印象を与えてしまい、この点については深くおわびを申し上げる次第であります。 復興庁としても、従来どおり引き続き、それぞれの方の御事情に応じて生活の再建を果たされるよう、福島県と連携し、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○吉良よし子君 やはり、私、全く反省がないと思うし、分かっていらっしゃらないと思うんです。帰還できない、その理由が御本人の判断なのかと。じゃなくて、私は、もう一義的に、大臣もおっしゃったとおり、原発の事故こそが避難の原因であり、事故があるからこそ帰れない事態なんだと言いたいと思うんです。 東京に避難されている方に、私、直接お話を伺いました。事故前も事故が起きた直後も、本当に危険なら政府が必ず助けてくれるだろうと思っていらっしゃったと。しかし、政府から何の指示もないまま、放射能、放射線の異常な値、測っても測っても下がらない、ついには子供が尋常でない鼻血を出した、そのときに逃げなくてはと決意したんだとおっしゃっていた。今だって本当は帰りたいと思っているけれども、事故前に比べて何十倍も汚染されている土地にはまだ帰れないとおっしゃっているわけです。 この声にどう応えるつもりなのかと。自主避難といいますが、原発事故さえなければ、住み慣れたふるさとから避難するなんてことは考えもなかったし、今もふるさとで暮らしていた、暮らしていけたはずなんです。 改めて言います。原発事故こそが避難の原因なんです。そして、その事故を起こしたのは誰か。東電であり、と同時に、まともな安全対策をせずに事故を招いた国であることは間違いないんです。前橋地裁の判決でもそれは認められています。その責任を放棄して避難者に全て責任を負わせる、これは無責任以外の何物でもありません。子ども・被災者支援法にも反するものです。 大臣は、原発事故によって国民の人生を狂わせているという責任をどう捉えていらっしゃるのかと。東京では、政府による住宅支援の打切りによって家賃負担が避難者の生活に重くのしかかっているわけです。そういう苦しみに寄り添うこともせず、本人の判断、本人の責任などとばっさり切り捨てている大臣に復興大臣を名のる資格はありません。辞任を強く求めるものです。 と同時に、問題は大臣だけではありません。そもそも福島原発事故を終わったものとしようとしている政府全体の方針こそ問題です。全ての原発事故の被災者が生活となりわいを再建できるまで国と東電が責任持って賠償し、支援することこそが必要です。 こうして福島を切り捨てる一方で、反省なく原発再稼働をどんどん進めようという政府の政策を転換すべきである、このことを強く求めるものであります。 では次に、東京外環道について伺いたいと思います。 これは、大深度地下とされる四十メートル以深に五階建てのビルに相当する直径十六メートルのトンネルが二本、関越自動車道から東名高速間、約十六・二キロメートルに造られるものです。大深度地下の大臣認可による事業としては全国で初めての事例となるわけです。今年二月に大深度地下の本線シールド工事の発進式が行われ、いよいよその本線工事が始まりました。 まず問題なのはその費用なんです。当初は事業費一兆二千八百二十億円としていましたが、現段階で既に事業費は三千百五十五億円も増大し、一兆五千九百七十五億円に膨らんでいます。事業費の増加分はNEXCOが負担するとされていますが、それはつまり高速利用料金として利用者に跳ね返るものです。大体、この事業費は利用者の料金を基にした有料道路事業が基本とされていますが、税による負担は一兆三百五十七億円、うち四分の一は東京都の負担といいますが、国民と都民の大きな負担となることは間違いありません。 それだけの大きな国民負担となる巨額の事業について様々な問題が噴出しています。地下水による環境悪化や、また工事による被害等々です。住民などから不安と疑問の声が上がっているわけです。この間、私も沿線住民の皆さんからお話を伺ってまいりましたが、事業の強引な進め方への批判も大きくあります。 この事業の在り方について今日は伺います。 まずお聞きしたいのが、大臣による大深度地下の使用認可の取消しを求める住民からの行政不服審査法に基づく不服申立てについてです。この申立ての時期と件数、国交省で審査をしていると思うのですが、その状況について聞かせていただきたい。裁決は出されたのでしょうか。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(石井啓一君) 東京外環の東名から関越の大深度地下使用の認可処分の取消しを求める異議申立てにつきましては、平成二十六年五月から六月にかけて約千件の異議申立てが提起をされております。これらの異議申立てに対しまして、現在、行政不服審査法等の関係法令の規定等を踏まえ、審査を行っているところでございます。
○吉良よし子君 まだ結果が出ていないということです、千件もの不服申立てに対して。 不服申立て制度というのは、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とするというものであり、審査庁が必要があると認める場合には、処分の執行の停止その他の措置をとることができるとしているわけです。 しかし、トンネルが掘られてしまいましたら、権利の救済、回復というのは困難になってしまうと。裁決が出されないのであれば、まだ審査中というのであれば、この事業を一旦停止すべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(栗田卓也君) ただいま異議申立てとの関連で執行停止に関するお尋ねがございました。 行政不服審査法四十八条において準用します第三十四条の一項では、異議申立てをされたことをもって処分の執行等を妨げるものではないというように規定されております。一方で、同じ条の第二項では、審査庁は、必要があると認めるときは、異議申立人の申立てにより又は職権で処分について執行停止をすることができることとされております。そして、執行停止の要件として、重大な損害を避けるための緊急の必要性があることなどと規定されているところでございます。 外環道の事業につきましては、これもう御案内のとおりでございますが、執行停止を求める申立てが提起されているという現状ではございません。また、重大な損害を避けるための緊急の必要性がある場合などには該当しないと考えられることから、執行停止の規定の趣旨に鑑み、現段階では執行停止を行うことは考えておりません。
○吉良よし子君 大臣にお聞きしているんですけど。 大体、そういうことをおっしゃいますけど、何のための不服申立て制度なのかと。認可申請を取り消すということは、もう工事できないということなんですよ、事業の停止を求めていると同義なんですよ。権利救済するためだったら、トンネルを掘られたらその救済は不可能になってしまうわけであり、それでもトンネルを掘り進めるという既成事実によって権利侵害を正当化するなんということは、断じて私、認めるわけにはいかないと言いたいと思います。 ここで事業の進捗状況を確認したいと思います。 お配りした資料を御確認ください。これは外環事業の地上の用地取得の状況です。区分地上権の取得状況を見ていただきたいのですが、それは五九%にとどまっていると。これは、大深度地下のトンネルを掘り始めても地上への出入口が造れないということであり、国交省の資料にも厳しい状況であると書かれております。 地上の出入口が造れないとなれば、幾らトンネルを掘ったとしても外環道は使えないわけです。この状況を見れば、何が何でも今本線を掘り進める、そういう段階にはないと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 引き続き区分地上権も御理解をいただきながら、本線の施行も進めてまいりたいと考えています。
○吉良よし子君 引き続き理解と言いますが、もう五九%の時点で何で事業を始められるのかと伺っているわけですよ。練馬区の青梅街道インター予定地では、用地買収は二一%です。区分地上権に至っては僅か二%にとどまっている、これでどうして事業が進められるのかと。 問題は、地上の出入口の問題だけじゃないんです。本線と地上をつなぐランプが地下でつながる地中拡幅部というその工事についても、国内でほとんど実績がない、世界最大級の難工事と言われている、その工法もほとんど決まっていないと。なのに本線工事だけ進めるというのはあり得ない話なのではないでしょうか。 何より、大深度より浅い部分は地権者の了承が必要なのに、その大深度部分、トンネル部分に当たる本線の工事については地上の地権者の了解もなく補償もなく工事、事業が進められるという大深度地下方式というやり方そのものが、私、大問題だと思うわけです。 改めて大臣に伺うんですけれども、この大深度地下の公共的使用に関する特別措置法の説明の中では、大深度地下であれば地権者に実質的な損失は発生しないとされていますが、大臣、本当に大深度地下の事業であれば地上の地権者に何ら実質的な損失は発生しないとお思いなのでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 大深度地下の公共的使用に関する特別措置法におきましては、大深度地下空間は、建築物の地下室のための利用が通常行われない深さ及び建築物の基礎ぐいのための利用が通常行われない深さのいずれか深い方以上の空間として定められております。 このように、大深度地下は土地所有者等によって通常使用されない空間でありまして、大深度地下使用法により、公益性を有する事業のために公法上の使用権を設定をいたしましても、土地所有者等に実質的な損失は通常生じないと考えられます。
○吉良よし子君 憲法や民法においては、私有財産における権利だとか土地の所有権だとか、そういうことが定められているわけですよ。大深度地下だからといって地権者の了解もなく事業を進めるというのは、私、重大な権利の侵害に当たると思うんです。ただ使わないからいいとか、そういう問題じゃないと思うんですね。 ここで私、確認します。 外環の事業区域の地上部では、建物の建築や土地の形質の変更をしようとする場合には、都市計画法六十五条により、自治体の許可を取らなければなりません。六十七条では、土地建物を売却しようとする際には施行者に先買い権が発生してしまいます。 地上の利用に既に使用権や先買い権などの制限、生じているのではないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(石井啓一君) 都市計画法第六十五条におきましては、都市計画事業の承認又は認可を受けた事業地内で事業の施行の障害となるおそれがある建築物の建築等を行おうとする者は都道府県知事等の許可を受けなければならないこととされております。また、第六十七条におきましては、事業地内の土地建物等を有償で譲り渡そうとする者は施行者に届け出なければならないこととされております。 大深度で行われる事業であるか否かにかかわらず、これらの規定は都市計画事業の円滑な施行を図るために設けられているものであり、許可の申請や届出を義務付けていることは公共の福祉の実現のため財産権の内在的制約の範疇にとどまるものであり、不許可処分により具体的損失が発生しない限り補償を要しないと考えられます。 なお、外環道事業における大深度部分区間の建築物の建築等につきましては、一般的な建築物の建築は基本的に事業施行に支障がなく許可されていることから、具体的な損失は発生しておりません。
○吉良よし子君 具体的な損失は発生していないと何で言えるのかと。もう既に様々な制限が掛かっているわけですよ。外環道を造るからこそのそれは制限なんですよね。法律が違うとかそういうことじゃないんですよ。大体、国は様々な説明の中で、土地利用に制限を課すこともないなんということを説明していたわけです。にもかかわらず、都市計画法の制限が掛かるなんというのは、住民からしたら青天のへきれきだと怒っていらっしゃるんですよ。影響が出ているわけです。 そして、資産価値への影響も避けられません。実際、東京都は、この大深度地下を外環道が通る、その土地の固定資産の評価を、現在でも画地補正率表によって地下都市計画補正という扱いにしています。そして、工事後は地下阻害物補正という取扱いとすると聞いていますが、総務省、これで間違いないでしょうか。
○政府参考人(開出英之君) お答えいたします。 東京都に確認したところ、大深度地下の公共的使用に関する特別措置法に基づき、使用の認可を受けて事業を行っている東京外郭環状道路の地上部分の土地については、御指摘の補正率表を適用していると聞いております。 完成後につきましては、東京都において今後検討する予定であると聞いております。
○吉良よし子君 要するに、この補正が掛かるということは、その土地の評価、固定資産の評価がマイナス評価になるということなんですよね。工事の後は検討するというお話ですけれども、更にマイナスとなる可能性というのは否定されていないということなんです。それこそ地権者の皆さんは土地評価が下がるんじゃないかという不安の声を出しているわけですよ。それなのに、実際にもう評価が下がるということも分かっている、この中で了解もなしに何で事業が進められるのかと。 まだあるんですね。地上への影響は生じないという説明はずっと住民の方にされているわけですけれども、一方で、二〇一四年三月にこの大深度地下の使用認可が出されるや否や、その後になって突然、万が一のためとして家屋調査をやらせてほしいと事業者が言い出して、現在それが進められているわけです。これこそ大深度地下を使用した工事で何らかの被害が生じる可能性を認めているということになるのではないでしょうか。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(石井啓一君) 昨年十月十九日の衆議院の国土交通委員会でも答弁をさせていただきましたが、外環道では、万が一ですね、万が一、建物や工作物に損害等が発生し、工事の施行に起因すると確認された場合には、当該損害等に対して補償するため、念のために工事実施前の建物等の状況を把握する調査を行うとしていると聞いておりますと答弁をしておりまして、現在においてもこの答弁のとおりでございます。
○吉良よし子君 万が一とか念のためとかおっしゃいますけれども、まさにそれこそが何らか影響が出る可能性を認めているということじゃないですか。何ら損失がないということじゃないと。トンネルを掘れば被害が起きる可能性はあるけれども、でも、工事、掘るのは勝手にやらせていただきますというのは余りにもおかしな言い分なんじゃないでしょうか。 なお、昨年の答弁と同じ御答弁だったわけですけれども、要するに、これというのは損害等に対して補償するための家屋調査ということだというわけです。 では、その補償というのはどうなのかと。工事による地盤の変動などで建物などに被害が生じた場合には、公共事業に係る工事の施行に起因する地盤変動により生じた建物等の損害等に係る事務処理要領に基づいて補償するとされています。この要領は、費用負担の請求期限について、「工事の完了の日から一年を経過する日までに請求があつた場合に限り行う」と言っています。 ここで確認しますが、その「工事の完了の日」というのはいつを言うのか。まさかその土地の下をシールドマシンが通過した、その時点でということではないと思うのですが、いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(石井啓一君) 御指摘の公共事業に係る工事の施行に起因する地盤変動により生じた建物等の損害等に係る事務処理要領は、国土交通省の直轄の公共事業に係る工事の施行により発生した地盤変動により、建物その他の工作物に損害等が生じた場合の費用の負担等について定めたものであります。 この要領の第十条では、損害等に対する費用の負担は「当該公共事業に係る工事の完了の日から一年を経過する日までに請求があつた場合に限り行うことができるもの」とされております。ここで言う「工事の完了の日」につきましては、東京外環道の関越から東名の区間では供用された日ということであります。
○吉良よし子君 具体的には竣工に近い日だということだと確認いたしました。 そもそも、ただ、補償が工事完了から一年という点については、余りに私、短いと言わざるを得ないと思うんです。工事完了後、数年あるいは十数年経過して建物被害が生じるということも考えられるわけですよ。そういう事態も想定して、損失、損害に対する補償、一年に限定すべきでないということを私、ここで指摘しておきたいと思うわけです。 なお、こうした数年後とか数十年後とか経過して建物被害が発生した場合によくあるのが、事業者に工事に起因するものではないとか経年劣化だなんて言われるケースが多くあると言われるわけですね。建物等の変状が工事に起因するものであることを住民側が証明するというのは容易なことではないと思うわけです。時間も掛かると。 大深度の地下による事業であればなおさらのことだと思うわけですが、国交大臣、こうした場合に、住民の側である程度の蓋然性が示されれば事業者側でそれを証明するということにするなど、誠実で柔軟な対応をされるべきと考えますが、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 東京外環道の関越から東名の区間のトンネル工事につきましては、施行の際にも細心の注意を払って進めているところであります。 しかしながら、工事実施に当たっては、念のために、工事の前後において、建物等の状況について、先ほど申し上げました、公共事業に係る工事の施行に起因する地盤変動により生じた建物等の損害等に係る事務処理要領に従ってしっかりと調査した上で、万が一工事に起因する建物等の損害等が確認された場合は補償できるよう適切に対応することとしております。 その際、発生した損害等の状況、工事箇所との位置関係、工事内容等により因果関係を判断し、適切に補償するものと考えております。
○吉良よし子君 慎重に工事進めていくとおっしゃいましたから、あくまでも進める前提なんですよね。でも、被害が起きるかもしれないから私は問題だと申し上げているわけですよ。 二〇〇〇年五月十八日の参議院国土・環境委員会については、ある程度の蓋然性が示されれば事業者の側に責任を負わせるという裁判実例の積み重ねもあるから救済は可能とする答弁もあるわけですから、何かあったらちゃんと救済をするというのはしていただきたいということは重ねて申し上げておきます。 そして、万が一のために調査をしている、家屋調査をしているというお話が先ほど来あるわけですが、そもそも工事前後の変化を確認するためには現時点での状況を正確に住民が知っておく必要があるわけです。この間進められている家屋調査の結果、これは地権者である住民に当然知らされるべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。 この調査につきましては、事前に範囲を設定いたしまして家屋の事前調査及び先ほど大臣から話がありました申出による事後調査を行った上で、万が一工事に起因する建物等の損害等が確認された場合は補償ができるように適切に対応することとしておるわけでございまして、これ申出による対応はこの外環に限ったものではありません。この範囲につきましても、トンネルに関する技術指針や過去のトンネル工事の実績に基づき、専門家の意見を踏まえて適切な範囲を設定しているところでございますが、この情報提供等につきましては適切に対応させていただきたいと考えております。
○吉良よし子君 適切にでは全然分からないんですよね。住民の皆さんの中ではまだ全然届いていないという声が圧倒的多数なんですけれども、それについてちゃんと、一人一人の地権者にその家屋調査の結果、ちゃんと渡すということでよろしいですか。
○政府参考人(石川雄一君) 個々に申出がございますれば、その辺は検討させていただきますけれども、これ個人のことでありますので、ほかの方に提供することはもちろんできないわけでございます。
○吉良よし子君 そんなこと聞いてないですよね。要求があれば出すじゃなくて、当然、人の家の敷地内の調査をしているわけですから、その結果を個別にみんなに知らせるというのは当然のことだと思うんですが、いかがなんですか。
○政府参考人(石川雄一君) 事前調査につきましては、調査の状況も踏まえて適切に対応させていただきます。
○吉良よし子君 何だか全くはっきりしないわけですよ。当然、個別にきちんとその結果は公表していただきたいということを申し上げます。 その上で、沿線の住民からはやはり本当に心配の声が次々と上がっているわけですよ。とりわけ、昨年十一月にはJR博多駅前で大規模な陥落事故が起きたわけです。そうした中で行われた説明会、外環沿線で行われた説明会の中では、住民から、そういった万が一のときにはその緊急連絡先、避難計画、どのようになっているかという声が上がったと。しかし、それについては明確な答えはなかったと伺っていますが、その検討状況、いかがですか、大臣。
○国務大臣(石井啓一君) 東京外環の関越―東名間の工事は、市街化された地域の大深度地下部においてシールド工法を採用しておりまして、高圧力下で大きな断面の道路トンネルを構築するための高度な技術が求められることから、安全かつ確実に進めることが重要であります。 このため、施工時の安全対策といたしまして、専門家から成る東京外環トンネル施工等検討委員会の御意見を踏まえ、シールドマシンの状況を把握するため、シールドマシンに掛かる圧力の程度や掘削量、地表面高さなど複数の項目についてモニタリングを行いつつ進めることとしております。 加えて、モニタリングの結果、仮に異常が生じた場合の住民への周知方法につきましては、事業者及び施工業者が関係機関と連携し、速やかに周辺住民に周知するための連絡体制を充実することとしておりまして、先月より各沿線の自治体、警察及び消防と打合せを開始したところであります。 こうしたことによりまして、万が一陥没事故等の兆候が把握された場合にも、適切な避難等が行われるよう対応してまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 何にせよ、連絡先、避難計画、今検討を始めたと。避難計画に至っては作るつもりもなさそうなんですけれども、そういう住民からの要求についてもまともに向き合ってもいない、にもかかわらず本線工事だけ進めるということが許されるのかと。 家屋調査もするということは、万一のことがあるということなんですよね、安全だ安全だとおっしゃいますけれども。その結果もちゃんと個別に住民に渡すかどうかすらも分からない、その中で、補償もちゃんとされるのかどうかも分からないと。そういう中では、もちろん、当然、合意なんて、住民が納得できるわけがないわけです。 何より、大深度地下を使った事業は外環で終わりなわけではありませんで、今後、リニア中央新幹線も首都圏、中部圏ではこの方式で行われるというわけなんです。それで、大深度なら何の問題もないからといって地権者の了解もなしに工事、事業をどんどん進めるなんということは、将来に禍根を残すことになりかねないと言わざるを得ないわけですよ。 今からでも遅くないわけです。まずは、この本線事業は一回止まって、この在り方、大深度での事業の在り方そのものを検討を求めたいと思いますし、冒頭申し上げました事業費の増大や環境への影響などでも様々な問題があるこの東京外環道の事業そのものはもう今から中止する、根本から見直しを求めまして、私の質問を終わります。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 最初に、審査の論点となっております警察庁関係で、テロ対策の強化について質問させていただきます。 オリンピックに向けて対策はしっかりやっていただきたいのですが、警察の取調べの段階で無実の人をつくり出さないように、対策を作った後のことも考えていかなければならないと思っております。 日本維新の会は、党としての法案を出していく方向性にありますが、中でも取調べの可視化を要望しております。日本は先進国の中でも取調べの可視化というのが遅れておりまして、この点につきまして今後どのように推進していくのかを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(吉田尚正君) お答えをいたします。 昨年六月に公布をされました改正刑事訴訟法によりまして取調べの録音・録画制度が導入をされまして、平成三十一年六月までに、裁判員制度対象事件、具体的には死刑又は無期の懲役、禁錮に当たる罪の事件などにつきまして、逮捕又は勾留されている被疑者を取り調べる場合には原則としてその全過程の録音、録画が義務付けられることになります。 警察におきましては、今後の取調べの録音・録画制度の施行に向けまして、録音・録画機材の整備や現場捜査員に対する指導、教育の徹底などを進めまして、まずは取調べの録音・録画制度の対象となる取調べにつきまして、録音、録画を確実にできるようにするための準備を進めてまいる所存でございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 本件についてはよく議論していただけるよう、よろしくお願い申し上げます。 次に、決算はチェック・アンド・アクションということでございましたので、私も個人的に予算申請書を提出している人間でもございまして、復興庁の予算の執行率について御質問させていただきます。 〔委員長退席、理事松下新平君着席〕 復興予算、先ほどから九兆円が未使用だということでございますが、これ四月十三日の朝日新聞に出ました会計検査院の調査とあります資料一を見ていただきたいんですが、私は、その九兆円というお金の額よりも、内容が未定なものが一千億円あると。つまり、予算が決まってもそれをどう使っていくかということを、現地で起きている問題をどう解決しているかを考える人がいなければ、資金が使われることなく積み立てられたままになっていって、当然執行率というのが下がることになり、マスコミに未使用の予算というふうに書かれると。そろそろ予算の渡し方の仕組みを変えていかないと、地元のなりわい再生の加速化というのができないのではないかと思っております。 平成二十七年度の復興関係予算の執行率六五・九%の中で、住宅再建・まちづくりの執行率が五〇%以下と遅れております。平成二十九年の会計検査院の報告書、八十三ページ以降の集中復興期間における福島再生加速化交付金の実施状況は、二十五年から二十七年度までの三年掛かっても、用地取得に時間が掛かって、結果として災害公営住宅整備の事業が三三%という執行率の低さになります。ここに更に復興事業費を計上して、あと四年の創生期内に住まいの確保を完了させるという復興庁の計画なんですが、問題は、ここでどうやって執行率を高くしていくかということだと思います。 資料二を見ますと、平成二十九年度の福島再生加速化交付金の予算額は八百七億円で、二十八年度の一千十二億円より減額されています。その資料二の帰還環境整備のところを見ますと、災害公営住宅の整備について、先ほど、用地取得を交渉する人手の不足もありまして、さらには、産業団地の整備などは、予算五十五億の中で福島県及び七市町村が整備のための土砂を調達することができなかったという理由で、執行率が三五%です。 そろそろ予算というのを人手不足の解決などのソフト面で使うためにはどのようにしたらいいかというのを考えるべきではないでしょうか。どのような人材が必要で、そこに国が資金を流すといった工夫をして予算を割り当てるところを変えていかないと、東北がこれから創生期に入って、四年で被災者に寄り添うと言ってきた復興庁が何ができたのかと問われてしまうのではないかと。何をすべきだということを決めてそこに予算を充てているだけでは効果的に使われないということで、執行率が下がっていくと。執行率が下がらない事業計画が必要だと思うんですね。例えば、三年から五年といった任期付きではなくて、任期なしの職員の費用を国が負担するぐらい劇的なことをしないと執行率が上がらないと思います。 資料は、平成二十七年度に出されました被災者支援総合交付金なんですが、これを見ますと、名目としてはいろんなところに使っていいのですよという資金だとして福島県に渡したわけなんですが、基準は被災者、避難者のために使うということになりますので、ここで執行率を上げるには、いろいろ書いてあるところの執行率を上げるにはどうしたらいいかと考える人が不足していれば、予算があってもどうしていいのか分からないで積み立てられていくという、この悪循環が繰り返されているわけです。 予算の渡し方に改正が必要だと思っています。今後四年で再生を加速していくための交付金が効果的に使われていくには、現地の人手不足のどこのニーズにお金を渡せばいいのかということをもう一度、復興庁は柔軟性を持って資金の流れや渡し方に工夫が要るのではないかと思っております。 私どももNPOを持っていまして、復興予算の申請を出しているんですが、お金は最初に自分たちで用意しなさいという、こういう柔軟性のなさでは、ソフト面の予算というのは応募してくるところが減っていくばかりだと思うんですね。先に少しの資金を出すとか新しい予算の執行率を上げる計画があるかどうか、この予算の、資金の渡し方の仕組みを変えるというアイデアがあるかどうか、復興大臣に、全体の予算の渡し方の見直し、柔軟性に可能性があるかどうかをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) お答えいたします。 まず、この検査院の関係の報道の関係でありますが、こういう報道がなされているということは承知をいたしております。 これは三つほど原因があるかなと。一つには、やはり被災地を安心させるためにしっかりと予算を確保しているということであります。もう一つは、そうはいっても、国民の皆様方からいただいた貴重な財源でありますから、これはもう適切な執行をしなきゃいけない、そこにどうしても乖離が生じて、そしてこれが余りというようなことが起きている。そしてまたもう一つ、三つ目は、やはり用地買収、例えば用地買収しようと思っても、そこの地主がよく分からないとか、あるいは町づくりをするにしても、じゃ、どういう町づくりをしようかということでやはり地元の市町村との調整がちょっと遅れるとか、そういったことが重なってきたというふうに思っています。 そして、この後半の話にもなるかもしれませんが、いわゆる基金等も、自治体ができるだけ前広にいろんな計画を立てるように、少し多めにといいますか、そういうことで渡していることもありますし、また、その使い方についても、できるだけ自治体等の意向を生かせるような形でやってきているということ、そういったものがあるわけであります。 そして、その上で、この九兆円の勘定の仕方でありますが、決してこれが全て無駄ということではなくて、例えば、年度年度にそうやって、まあ言ってみれば余ったお金を、それを次の年に繰り越してやっていくことでやっているわけでありますが、そういう意味で、この報道は、現金、そういったものが累積して、まあ言ってみればそういったことで捉えているわけであります。そうではなくて、それぞれの年で起きた、そしてまたその次の、繰り越した、そういったものでありますから、丸ごとこれが使っていないということではない、現金が滞留しているわけではないということについては御理解を願いたいと思います。 それで、後半のお話でありますが、こういったことを踏まえて、この期間においていろんなインフラ整備等々は着実に進んできているわけでありますが、一方で、委員が言われたいわゆるもう少しソフト面での対応、そういったものについてもできるだけ、前段言いましたように、交付金等々柔軟に使えるようにということでは配慮してきたつもりでありますが、ただ、いかんせん、やっぱり勘定関係のことでいいますと、例えば、先ほど言われました被災者支援総合交付金等の支払、これは、やはり事業完了後、実績報告書をいただいて、そして交付金額の確定を行い支出するということが、これがお役所の一つの基本でありまして、例えば事業開始前の前払というようなことはなかなか困難であるということは御理解願いたいと思います。 しかしながら、そうはいっても、経費の持ち出し等で資金繰りが厳しい団体の負担を減らすという観点から、平成二十八年度からは、既に支出された費用についてできるだけ早い支払ができるように、年度途中段階での支払を行うということができるというふうにしたところであります。 いずれにしろ、せっかくこうやって貴重なお金をいただいているわけでありますから、それを柔軟に、そしてスピーディーに効果があるような使い方をするということ、そしてまた、加えてでありますが、いろんなやっぱりニーズがその都度また変わってきますので、そういったところにも弾力的に対応できるようなやり方を今後もまた検討してまいりたいというふうに思っています。
○石井苗子君 長いお答えをありがとうございます。 ニーズを調査して、どの人ならできるかを、誰だったらできるかにお金を渡し、できるだけ早く先にお金を渡して、できなかったらお金返してくださいぐらいのやり方で復興庁はやっていかないと折り返しターンでうまくいかないのではないかと思いますが、特措法でまた質問させていただきます。 国土交通大臣にお伺いします。 平成二十七年の六月発表、百四十・五億円を掛けたという観光立国に向けたアクション・プログラムというのがここにあるんですけれども、これは成功したということで、大変うれしく思っております。 外国人観光客二千万人時代というのを目指して、観光を日本の基幹産業としているプログラムでございまして、ローコストキャリアということでLCCなど、高速バスの支援とか関空、成田空港がLCCの受皿として急成長したと。昨年の成田空港の利用者は、外国人が一千三百九十二万人、日本人が少し少なくて一千三百三十万人、外国人は一一%も増加しています。これから、さらに日本への外国人の観光客を二〇二〇年に四千万人を目指して伸ばすということの政策には、LANの環境の整備もそうですけど、特にWiFi整備を急ぐ必要があります。遅れていて、中国やニュージーランドに抜かれておりまして、日本は世界で十三位でございます。 昨年日本に最も多く来た外国人は、中国、韓国、台湾、タイといったアジア国でございまして、この方々の特徴は、まず、スマホや携帯を二台以上持っているということとハイキングが大変お好きということで、国立公園が大好きでございます。ということで、五百万人のうち半分が富士山に行っておりまして、そしてもう一つは、喫煙率が高くて、韓国は二人に一人の男性がたばこを吸うというスモーカーの国でございます。 日本としてのたばこ政策も必要と思いますが、この二年を振り返って、大臣に、新たに検討すべきところ、また目標を達成できなかった項目などの総括をお願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 平成二十七年六月に策定をいたしました観光立国実現に向けたアクション・プログラム二〇一五では訪日外国人旅行者数二千万人の早期実現を図るとしておりましたが、昨年、二千四百四万人となりました。また、このプログラムでは、外国人旅行消費額については、二千万人が訪れる年に四兆円を目指すとしておりましたが、昨年は、四兆円には及ばなかったものの、それに迫る三兆七千四百七十六億円まで増加したところであります。 政府といたしましては、このインバウンドの状況が新たな段階を迎えたことを踏まえまして、昨年三月に明日の日本を支える観光ビジョンを策定をいたしまして、訪日外国人旅行者数を二〇二〇年四千万人、二〇三〇年六千万人、外国人旅行消費額を二〇二〇年八兆円とすること等を新たに目標に掲げまして、その実現のために必要となる骨太の政策を取りまとめたところです。 この観光ビジョンでは、例えば国立公園、文化財、古民家等の観光活用の推進、広域観光周遊ルートの形成、充実等を進め、外国人のニーズを十分に把握をしながら、我が国ならではの魅力的な体験等もアピールして地方への誘客を促進する。また、長期滞在の傾向のある欧米豪や富裕層を新たなターゲットに位置付け、こうした市場に対するマーケティングを強化するとともに、観光を支える経営人材の育成や宿泊業の生産性向上により、観光産業を我が国の基幹産業へと変革する。さらに、ストレスなく快適に観光ができるよう、今委員も御指摘いただいたWiFi環境の整備ですとか、あるいは出入国管理体制、交通、決済などの受入れ環境を整備するといった施策を掲げておりまして、本年は、関係省庁、民間企業等様々な関係者と連携して具体化し、実行していかなければならないと考えているところでございます。 今後とも、観光先進国の実現に向けまして政府一丸、官民一体となって全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 国立公園満喫プロジェクトというのに、私、大変関心がありまして、どうやったら禁煙と分煙をやっていくかというふうに考えているんですけれども。 ちょっとやはり国内の経済も活性化していかなければならないと思いますが、では、パネルを立てていただきたいと思います。(資料提示)資料三でございます。 国土交通省に、新空港線、通称蒲蒲線ということについてお伺いします。 蒲蒲線は、東急の蒲田と京急の蒲田、二つの蒲田駅を地下で八百メートルで結ぶという線路でございまして、この線路に国から前向きな評価が示されて、地元大田区にとりましては三十年待った構想でございまして、いよいよ実現されるということになります。本年度中に第三セクターの設立を目指して、開通すれば、大田区、世田谷区、そして埼玉県に至るまでの都市圏から羽田空港へのアクセスが便利になりまして、さらに、池袋、渋谷から羽田空港への利便性も上がることになります。国内だけではなくて、羽田空港から外国人観光客が交通網を利用して直接行きたいところの場所に行けると、周辺自治体のインバウンドの流入に期待が持てることになります。 本件の事業化については大田区などにおいて検討が進められておりますが、事業化についてはスケジュールが未定の段階でございます。まず、国土交通省から、現在までの経緯の確認をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 〔理事松下新平君退席、委員長着席〕
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 今お話ありました新空港線、蒲蒲線ですけれども、京浜東北線、東急多摩川線及び東急池上線の蒲田駅と京急蒲田駅間のミッシングリンクを解消するプロジェクトでございまして、昭和六十二年度に大田区が両駅間の東西連絡線の整備の可能性の調査に着手して以来、大田区を中心とした関係者による調査検討が行われてきたものと承知をいたしております。 このような中、平成二十六年四月には、東京圏における今後の都市鉄道の在り方について国土交通大臣から交通政策審議会に対して諮問がなされました。その後、約二年にわたる議論を経て昨年四月に答申が取りまとめられましたが、その議論において、新空港線、蒲蒲線は、東急東横線、それからメトロ副都心線、東武東上線、西武池袋線との相互直通運転を通じて、新宿、渋谷、池袋等や東京都北西部、埼玉県南西部と羽田空港とのアクセス利便性を向上させるものであり、国際競争力の強化に資する有意義なものという位置付けがなされました。 これを受けて、答申では、新空港線は将来の東京圏の都市鉄道が目指すべき姿を実現する上で意義のある二十四のプロジェクトの一つとして位置付けられたというふうに承知いたしております。
○石井苗子君 この件につきまして、国が三分の一、大田区と東京都が三分の一を拠出すること、そして、鉄道整備主体となる公的主体として第三セクターが三分の一を借り入れるというのが基本だと思いますが、費用負担の在り方について国としてどういった支援ができるかなんですが、どのようにして後押しを国としてやっていくということをお考えかをお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 この新空港線の事業化に当たっての事業スキームにつきましては、大田区を中心とした新空港線連絡調整会議で検討が進められており、現時点では都市鉄道利便増進事業の活用を想定しているというふうに伺っております。この新設につきましては、答申におきましても、矢口渡から京急蒲田までの事業計画の検討が一定程度進んでいるということで、費用負担の在り方について関係者間で合意形成を進めるべきとの指摘もなされております。 国土交通省といたしましては、こういった地域における検討状況を踏まえながら、関係者に対し事業スキーム等について専門的な観点からアドバイスを行うなど、可能な支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
○石井苗子君 是非、三十年待った構想ですので、国としての三分の一の後押しをよろしくお願いしたいと思います。 もう一つ、羽田空港の運用ですが、今、五本目の滑走路建設の話が出てきています。現在四本ある滑走路はかつて三本だったときがあったわけなんですが、比較しますと、離発着回数というんですね、三十万回から四十五万回近くに増えたということで、昼の忙しいときは一時間に八十回の離発着だそうで、調べたところ、これラッシュ時の通勤電車並みの混雑だということで、よく飛行機同士がぶつからないものだと思っておりますけれども。 今後、外国人観光客を四千万にしていくとしますと、受入れ対策として今よりもっと離発着数を増やしていかなきゃならないわけなんですね。これが五本目の滑走路を造るかどうかというところに話がつながっていくんですが、私は、五本目の滑走路を建設するより飛行ルートというのの賢い選択をした方が予算も掛からないと思うのですが、その点についてお伺いします。 例えば、五本目の滑走路があったとしても、増える離発着の回数というのは限定しているんじゃないかなと思うんですが、素人考えで申し訳ないんですけれども。それより、南風を利用して、南風のときに、羽田空港の北側にある新宿、渋谷、品川の上空から着陸するルートを選択して回数を稼いだ方が節約になると思うんですが。調べましたら、ヨーロッパ、アメリカから来る外国の方々ですが、夕方が着陸のピークですから、羽田空港の離発着回数を増やしつつ、同時に成田や関空がアジア圏のLCCを中心とした受皿になるということで、それで羽田とそのほかのすみ分けというのをつくっていくのが賢いと思うんですが。 ここで問題は、国益と住民の皆様の住み心地、騒音ということでこれが関係してくるんですが、実際にデシベルという騒音のシミュレーションを今まで百五十回おやりになったということは本当なのかなと思うんですが、これは住民の方々から、説明会を開いて、この周辺の経済にもつながるし雇用も増えますというような説明をして、その南風を利用した離発着の方が、私は五本目の滑走路より低空飛行の説明を丁寧にやった方がいいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。 明日の日本を支える観光ビジョンにおいて掲げられました二〇二〇年の訪日外国人四千万人の目標達成や我が国の国際競争力強化のためには、羽田空港の機能強化は必要不可欠であるというふうに考えてございます。 羽田空港の機能強化の具体的内容でありますけれども、今委員御指摘のように、南風の場合の十五時から十九時の間の三時間において羽田空港の飛行経路の見直しを行うこと等により、発着枠を二〇二〇年までに約四万回拡大することを目指しております。まさに、羽田空港に既にある四本の滑走路を賢く使うことによりまして空港の処理能力を拡大しようというものでございます。 これを実現するためには、新たな飛行経路周辺の住民の方など、できる限り多くの方々に御理解をいただくことが重要だと考えております。そのため、一昨年の七月より住民の方々への説明会を開催し、これまで延べ百八日間、延べ四十七会場において約一万三千人の方に御参加いただくなど、丁寧な情報提供に努めてまいりました。 引き続き、住民の皆様の声を丁寧に伺いながら、飛行経路の見直しに必要となる航空保安施設、誘導路等の施設整備や環境対策を着実に進め、二〇二〇年までに羽田空港の国際線増便を実現したいと考えております。
○石井苗子君 やっぱり、住民調査をしたら、デシベルというのは、耳というのは、うるさいと感じる人とうるさくないと感じる人といろいろあるんですよね、耳というのは大変繊細でして。それ、やっぱりシミュレーションやったらちゃんと報告書書いた方がいいなと思うんですけれども、住民の説明という、周辺の経済との、国益とその住み心地というのは非常に表裏一体だと思うんですけれども。 時間がなくなってしまいましたので、最後に、外国人観光客、インバウンド効果の減速傾向というのがありまして、ちょっと気になりました。 そこで、また、今度は東京湾なんですが、東京湾の運用について質問させていただきます。 日本は海に囲まれている国ですので、水際の取締りは厳しくしていかなきゃならないんですが、ここは誰しも分かっているんですが、その一方で、日本の海を利用して海外からの観光客を引き寄せるという政策にはまだ余裕があると思います。 先ほどから出ておりますクルーズ船ですが、資料の四に私も用意してまいりました。昨年、一千四百四十四回、日本に寄港しています。博多が一番多くて三百十二回、外国人観光客の二千四百三万人のうち百九十九万人がクルーズ船で来ています。これはまだまだ工夫すれば海洋国日本としてクルーズ船で来る観光客にのり代があるのではないかと思うんですが、特にアジアからはクルーズ船で日本に来る観光客が増えています。 その受皿として、横浜のベイブリッジや東京のレインボーブリッジが通過できないという規則になっているのであれば、代用地の整備というのがありますでしょうか。江東区と大田区の中央防波堤を新たな候補地とするようなことはできないかなと、可能性としてはありますでしょうか。そうすれば、そこをオリンピックの後もクルーズ船の寄港地として利用させてIRのリゾート地としての経済効果を図るといったような構想も、オリンピックの後にでも構想ができるんじゃないか、そういう構想があるかどうかという政府のお考えを、前向きなお考えをお聞かせください。
○政府参考人(菊地身智雄君) お答えいたします。 東京湾におきましては、超大型のクルーズ船が横浜のベイブリッジやあるいは東京のレインボーブリッジの桁下を通過できないということから、クルーズ船の専用岸壁である横浜港の大さん橋あるいは東京港の晴海埠頭に接岸できない状況となっております。 こうした状況に対応するため、横浜港におきましては、現在、横浜ベイブリッジの外側にある大黒埠頭地区におきまして、世界最大級の二十二万トン級のクルーズ船の寄港に対応するための岸壁整備を平成三十年度の完成を目指して進めております。また、東京港におきましても、レインボーブリッジの外側にあるお台場地区におきまして、こちらも世界最大級の二十二万トン級のクルーズ船が寄港できるように平成三十一年度の完成を目指して新しい岸壁の整備が進められておるところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き港湾管理者としっかり連携を図りながら、東京湾における大型クルーズ船の受入れ環境の整備を推進してまいります。
○石井苗子君 ありがとうございます。 ちょっと時間がないので急ぎますが、私は保健師でして、日本の国が喫煙に対してどういう政策を取っていくかということに大変興味があります。 私はここでたばこと疾病について話すつもりはないんですが、吸うか吸わないかというのは個人の選択の自由があるとは思っております。これと受動喫煙の悪影響というのは別に考えることが社会のバランス感覚だと思っておりまして、一方で、WHOからの強い要請があって、国内での受動喫煙をなくすために完全なる禁煙社会を目指していくのだというようなことも伺いますが、吸っていい場所といけない場所の区別感を社会に持たせて、外国人観光客が日本を訪れたときに、どこで吸ってはいけない、さっき、韓国の方は大変喫煙率高いですが、どこで吸ってはいけない、どこならいいのだということをはっきり分かる国にしていくのがいいのではないかと、それが一番禁煙社会への近道、つまり、もっと言えばパーフェクトクリーンジャパンというのがいいと思っております。 国立公園満喫プロジェクトの中に完全分煙環境の整備、つまり、吸う人は吸える場所を自分で見付けてくださいと、はっきり、室内で、ここで吸ってくださいという、そういうおしゃれな建物を造っていくとか、そういう逆転の発想も必要だと思っていますが、外国人の観光客を受け入れて環境整備をしていくということで、最後に、国土交通大臣の締めくくりとして、パーフェクトクリーンジャパンとしてそのほかの御助言をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 受動喫煙対策につきましては、現在、政府の受動喫煙防止対策強化チームにおきまして、幅広い公共の場等における受動喫煙防止対策の強化策について具体的な検討を進めておるところであります。 国土交通省といたしましても、今後の受動喫煙対策等の議論を踏まえまして、訪日外国人旅行者に対して分煙等について適切な情報発信を行う等、所要の環境整備について検討してまいりたいと考えております。
○石井苗子君 外国の方がどこで吸っていいか分からないからぽいぽいぽいぽい捨てていくというようなことがないようにお願いしたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、吉良よし子さんが委員を辞任され、その補欠として武田良介君が選任されました。 ─────────────
○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、自由党の木戸口英司でございます。 まず、冒頭、委員長に申し上げます。 森友学園の問題であります。今日も議論があったところであります。 これは国有財産の売却に関する問題であります。まさにこの決算委員会で議論すべき課題であると考えます。参考人招致、あるいは証人喚問も含めて当委員会での集中審議を行うように要請をしたいと思います。 お願いいたします。
○委員長(岡田広君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○木戸口英司君 それではよろしくお願いいたします。 自立をしなさいと、かつての復興大臣が被災地に向け投げかけた言葉であります。復興予算に地元負担を求めたときです。確かに、かつてない手厚い支援をいただいてきたことに被災地では感謝をいたしております。 一方、二〇一一年三月十一日十四時四十六分、巨大な地震が襲い、その後発生した津波によって多くの尊い人命を失い、多くの大切なものを失いました。原発事故により、多くの人が帰るふるさとを奪われました。そのときその瞬間から、被災地では一人一人自分の足で立ってまいりました。自立に向かってきたということを強く申し上げたいと思います。 被災地、被災者に寄り添う、この言葉は、私自身岩手にいて、非常に難しいことだと考えております。岩手県に一人一復興という言葉があります。県、市町村、地域の復興のみならず、被災者一人一人の復興が成し遂げられるまでという意味であります。 福島で避難指示を解除しても住民の帰還が進まない、自主避難者が全国に多数いらっしゃる。なぜふるさとに帰れないのか、帰らないのか。一人一人の事情を調査していくということをお伺いいたしました。大変大事なことであります。期間で線を引く、地域で線を引く、その線を越えれば支援が変わる、終わるではなくて、一人一人が復興を成し遂げるまで寄り添っていく、これを、行政の務めであるということ、このことを申し上げて、まずは質問に移りたいと思います。 復旧復興予算の執行状況についてお伺いをいたします。 平成二十三年から二十七年度の集中復興期間における復旧復興予算の執行状況については先ほど来審議があったところであります。復興事業の実施状況に関し、会計検査院から今月、復興・創生期間における復旧復興事業について、国は、特定被災自治体等との緊密な連絡調整を行うことなどにより事業が迅速に実施されるようにするとともに、集中復興期間の各種事業の実績を踏まえて、円滑に実施されるよう努めることとの所見が示されております。 この所見を踏まえて、集中復興期間における復旧復興予算の執行状況と課題について、復興大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(今村雅弘君) まず、冒頭でありますが、先ほど委員が言われたように、まさにお一人お一人の被災者の方にしっかりと寄り添って、今後とも丁寧に対応してまいりたいというふうに思っております。 その上で、ただいまの話でありますが、もう御案内のように、東日本大震災はまさに未曽有の大災害でありまして、これには長期、そしてまた着実な取組をしていかなければいけないところであり、また、やってきたところであります。 そういう中で、やはり被災地の皆さんを安心させるために予算をしっかり確保する、これが第一、もう一つは、やはり国民の皆さんからいただいた貴重な財源でありますから、この執行については本当に適正にやっていくということが必要だと。そういうことでありまして、この二つの要素があって、少し乖離が生じたことは確かであります。 そしてまた、その上で、いろんな用地の取得の問題でありますとか、あるいは町づくりについて市町村といろいろ調整をしながらやってきたようなこともあって、事業の遅れが出てきている。そしてもう一つは、こういった自治体等ができるだけ前向きに自主的な取組をしていただけるような基金ということもつくって柔軟な運用に努めるということもやってきたわけでありまして、こういったものは重ねて会計検査院からの指摘を受けたようなことにもなっているわけであります。 しかしながら、前半申しましたようなことをしっかり踏まえて、やはり適切な事業の執行をやっていくということで今後とも取り組んでまいります。 なお、九兆円という話がありますが、これはちょっと勘定の仕方というようなこともあって、これはまた御理解願いたいと思います。 いずれにしても、これからしっかり、国民の信頼を失わないような、適切な事業執行にやってまいります。
○木戸口英司君 それでは、平成二十七年六月、平成二十八年度以降五年間の財源フレームが閣議決定され、平成三十二年度までに必要となる国費六・五兆円が確保されることとなりました。国の平成二十八年度予算においては、被災者支援総合交付金の大幅拡充や、東北観光復興対策交付金の創設などが示されております。今後においても復旧復興事業に必要な予算の確実な措置と、被災地方公共団体のニーズに対応するための財源措置の充実が求められております。 平成二十七年六月に決定された「平成二十八年度以降の復旧・復興事業について」に基づいて復興に必要な予算が確実に措置されること、また、被災地方公共団体において、今後具体化が進む町づくりの進捗に応じ、住民生活の安定や地域経済の振興に向けた事業を継続的、安定的に実施できるよう、使途の自由度の高い交付金等、従来の枠組みを超えた財源措置の充実を図ることが強く求められております。 復興大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(今村雅弘君) 今委員御指摘のとおりであります。いろんなハード面での体制づくりというものはかなり進んできておりまして、これからはそれをしっかり生かした産業、あるいはなりわいの再生、あるいはいろんな生活環境等々の整備をして、やはりそこで皆さん方がしっかり働き、そしてまた、本当に安心して暮らせる町づくりというものが大きなこれから要素になってきますので、そういう意味で、今言われた交付金等々を含めたソフトな財源を確保して、そして、柔軟な運用をしていかれるように、まさにこれは地元の皆さん方のいろんな知恵を生かしてやっていかれるような、また、それができるようなことで進めていきたいというふうに思います。
○木戸口英司君 これからが住宅再建、町づくり、まさに本番であります。予算に込められたメッセージが伝わるように、大臣にはお願いをしたいと思います。 次に、やはりもう一つ大きな問題であります人的支援、そして、それに対する財源措置についてお伺いをしたいと思います。 復興に係る人的支援とその財源措置については、平成二十八年から五年間は、職員派遣に要する経費を引き続き震災復興特別交付税の対象とすることが見込まれております。感謝を申し上げます。復興事業を迅速かつ着実に行うためには、各分野において専門的知識を有する人材が必要であり、また、熊本地震など全国的に災害が多発する中で、復旧復興業務に従事するマンパワーの確保は今後においても重要な課題の一つであることから、その人員確保については引き続き強化することが求められております。 被災地方公共団体では、任期付職員の採用、再任用職員の積極的活用、他県応援職員の要請等に取り組んでまいりましたが、依然として職員数は不足し、中でも、正規職員を中心に土木職の採用が困難な状況にあります。そのことから、全国の地方公共団体等からの人的支援に係る総合的な調整機能の強化が必要と言われております。また、独立行政法人や民間企業を退職した者の任期付職員としての採用を支援することや、被災地方公共団体と国、国家公務員との人事交流の促進も必要だと考えます。民間企業等からの人的支援の推進について、関係団体等への継続した働きかけを行うとともに、被災地方公共団体との丁寧なマッチング調整を行うなど、円滑な受入れについて国の支援が必要であります。 以上の点について、復興大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(今村雅弘君) この問題は大変深刻な問題でありまして、復興庁としても、いろんな自治体とも相談しながら、今までいろんな取組をしてまいりました。 今委員が言われたようなこともやってきたわけでありますが、なかなかこれは難しい状況にあります。決してお金がどうだこうだというのではなく、それはしっかりと用意しているわけでございますが、やはり今後は、公務員のOBの方とか、あるいは民間でそういった仕事に携わった方を活用するとか、あるいはもっと言えば、やはり仕事の仕方を少し、その市町村だけに限らず横断的にいろんなことをやっていくようなことも含めて、どうやってこの人的不足、マンパワー不足を切り抜けるかということをしっかりと、また地元の自治体の皆さんを含めて、また民間業界等とも相談しながら、的確に、着実に進めていきたいというふうに思います。
○木戸口英司君 この問題は、総務省、また技術職であれば国土交通省、連携をして取組をお願いしたいと思います。 次に、津波対策施設に係る維持管理費等に対するこれも財政支援について御質問をいたします。 東日本大震災において、水門等の閉鎖作業に当たった消防団員が多数犠牲となっています。そのことから、現在、自動閉鎖システムの整備等が推進されています。自動閉鎖システムの整備等に伴い、毎年地方公共団体が負担する維持管理費等、修繕費、更新費が大きく発生いたします。例えば岩手県では、自動閉鎖システムの整備等が必要な水門が約二百二十基、維持費は年間約五億円、更新費は年約十億円と見込まれております。そのための恒久的な財政措置が必要となっております。 このような課題に対し、復興大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(今村雅弘君) 水門が防災ということに大きな役割を果たしていることは承知をしております。しかし一方で、やはりこういった人力で動かすような水門でありますと御案内のような犠牲者が出たことも確かでありまして、今後は、できるだけそういったものを自動化するなりしてやっていく必要があると思います。 その上で、やはりこういった新しい水門をきちっと整備していく中で、少し統合するなりなんなりしてそういった効果を上げることも必要じゃないかということもありますので、そういったもの、もろもろのハード、ソフト面併せて対応をしていきたいというふうに思っております。
○木戸口英司君 自治体の方としっかりと連携を取りながらこの対策に当たっていただきたいと、もう人命そのものに関わることであります。 それから、先ほども議論がありました移転跡地、被災地の方では移転元地ということを言っておりますが、その利活用について私からもお伺いをしたいと思います。大きな問題であります。 市町村が進める防災集団移転促進事業などによる高台移転については、工事着手が進み、一定の見通しが立ってきたところであります。このような状況を受けて被災地では、防災集団移転促進事業により市町村が買い取った土地、これは移転元地であります、その利活用に向けた検討が本格化しております。しかし、移転元地の利活用促進については、利活用する区域内にある民有地と当該区域内にある公有地を交換する場合において課税される、これは先ほども紹介されました登録免許税、こういう免許税を免除する等の措置がなされてきたところでもあります。 一方、活用計画の策定には困難が伴っております。これは岩手県においての例でありますけれども、対象面積三百四十二・八ヘクタールのうち六五・五%で計画が未策定の状況であります。復興・創生期間内に各地域の実情に応じた基盤整備を実現できるよう、柔軟な制度運用、現行制度の改善等に係る取組をより一層強化することが必要と考えられます。 この点について、復興大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) 今委員が御指摘になった問題点というのは、我々もよく承知をしております。その上で、どうしたらそういった元地の活用といいますか、そういったものができるかということは、いろんなほかの地区でやっている事例等を参考にしたりとか、また、いろんな町づくりを、今後どういうふうに元地を含めたことをやっていくかということといろいろこれは関連してくるわけでありまして、そういった町づくりをどうするかということをしっかりまた地元の皆さん方と共有をしながら、もうこれはある意味では時間との勝負でありますから、早く整備しないとなかなか人がまたお戻りになられないということもありますから、ピッチを上げて、いろんな形で適切に対応していくということで進めてまいりたいと思います。
○木戸口英司君 これから、復興まちづくりの推進も進められます。様々柔軟な制度の活用ということ、このことが大きく求められておりますので、このことは強く要望をして、次の国の直轄事業の着実な推進についてというところの質問に入りたいと思います。 国においては、被災地の復興を牽引する三陸沿岸道路等の復興道路、復興支援道路や港湾の復旧整備がスピード感を持って進められております。一方、被災地の早期復旧復興に遅れが生じないように、また資材価格や人件費の上昇による事業費の増額にも十分対応できるようにするため、予算の確実な確保とともに更なる整備促進が求められております。 まずは、復興道路についてお伺いをいたします。 復興道路、復興支援道路五百五十キロ、開通又は開通予定公表済みの区間が五百三キロメートル、約九割となっております。この事業促進が非常に大きく期待されているところであります。整備における課題が今指摘されております。無料高速道路のためサービスエリアの設置がされないということ、道の駅などの既存の施設を利用して休憩サービスに対応する方向となっております。道路整備効果には、安全で安心な通行や渋滞解消、観光産業など交流人口の拡大等とともに、物流面における輸送効率の向上が挙げられると思います。長距離を移動する利用者にあっては、本線に直結する休憩所やトイレ施設は必需であり、休憩サービスを提供する施設の一体的な整備が求められております。 国土交通大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 今委員から御紹介いただいたとおり、復興道路、復興支援道路につきましては、地域の御協力の下、異例のスピードで事業が進められております。この整備に当たりましては、無料の区間については、道の駅を休憩施設として整備、活用することを考えております。具体的には、インターチェンジ近傍の道の駅につきまして、高速道路上からの案内を充実させることで、利用者に対して休憩サービスを提供できるとともに、沿線地域における観光振興や地域活性化の核となることにより、被災地の復興にも大きく貢献できると考えております。 引き続き、東日本大震災からの復興に向けたリーディングプロジェクトといたしまして、復興・創生期間内の平成三十二年度までの全線開通を目指し、地域の皆様の御協力をいただきながら、整備効果を最大限発揮できるよう事業を推進してまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 もう一つ国土交通大臣に伺います。津波対策のための防災施設等の早期復旧、整備についてであります。 防潮堤そして湾口防波堤、これは今着手されたものとこれからの計画のものとございます。若干防潮堤については遅れも見られるようであります。この点の推進について、大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(石井啓一君) まず、海岸の防潮堤につきましては、国土交通省として把握しております岩手、宮城、福島三県の完成率は、平成二十九年一月末時点で、整備が必要な延長の約三割となっております。これは、海岸管理者である県などにおいて、背後の町づくり計画等との調整、合意形成を進める上で丁寧な説明を実施しているためと聞いております。 なお、岩手、宮城、福島三県における防潮堤の整備が必要な箇所のうち九九%は地元調整済みであり、それぞれの県から平成三十二年度をめどに全ての海岸で防潮堤の完成を目指すと聞いており、着実に進展しているものと考えております。 国土交通省といたしましては、海岸管理者である県などに地元に対して丁寧に対応していただき、合意が得られた地域について速やかに防潮堤の復旧が進むよう、最大限の支援を行ってまいりたいと考えています。 また、港湾の防波堤につきましては、釜石港の湾口防波堤につきまして、平成二十九年三月末時点で全延長千九百六十メートルの八四%となる千六百五十メートルにつきましてケーソンの据付けが完了しております。引き続き、残りのケーソンの据付け等を進め、平成二十九年度末の完成を目指し、着実に整備を進めてまいります。 宮古港竜神崎防波堤につきましては、平成二十九年三月末時点で、全延長四百メートルにつきましてケーソンの据付けが完了しております。引き続き、消波ブロックの設置工事等を進め、平成三十二年度の完成を目指し、着実に整備を進めてまいります。 久慈港の湾口防波堤につきましては、平成二十九年三月末時点で、南堤の全延長千百メーター及び北堤の全延長二千七百メーターの三一%となる八百四十メーターについてケーソンの据付けが完了したところであります。引き続き、北堤のケーソンの据付け等を進め、早期完成を目指し、着実に整備を進めてまいりたいと考えております。
○木戸口英司君 もう時間になりましたので、最後、ここは要望とさせていただきます。 JR山田線の早期復旧についてであります。 JR山田線は、三陸鉄道に運営を移管すること、平成三十一年三月の開業を目指し、今復旧工事を進めております。スムーズな移管が進められるように、そしてその後の運営がスムーズに進むように、これは復興大臣そして国土交通大臣に強く要請を申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○行田邦子君 無所属クラブ、行田邦子です。 最後の質疑者となりました。よろしくお願いいたします。 私は、まず初めに、東日本大震災からの復興予算の執行状況について伺いたいと思います。 先ほどからの質疑でありましたように、平成二十七年度は復興集中期間の最終年度に当たる年ですけれども、復興予算の執行率は六五・九%と低くなっています。特に住宅再建・復興まちづくり予算の執行率が五一・五%と低くなっていまして、そして歳出予算現額の四三%が翌年度に繰越しになっています。 この繰越率なんですけれども、一般会計における公共事業関係費と比べてみますと、一般会計の公共事業関係費ですと平成二十七年度の繰越率は二三%、平成二十六年度は一九%ということですので、これと比較しても復興予算の住宅再建・復興まちづくり予算は繰越率が非常に高くなっているということであります。 復興予算につきましては、復興速度を緻密に予測を立てるというのはなかなか、特に初期の段階においては難しかったと思いますし、また思ったよりか復興が早く進んで、そして被災地で早く復興の事業を始めたいというような状況になったときに予算がないということではこれは問題ですので、常に余裕を持って予算を組んでおくことが必要だということは理解はいたします。けれども、やはりこの低い執行率、そしてまた高い繰越率という決算について、その原因をしっかりと分析をして、そして対処すべきと考えますけれども、御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) 今委員が御指摘のとおりでございまして、この執行率等々については、そういった問題点があることはよく承知をしております。 これについては、先ほど来からも説明しておりますが、やはり一つには、被災地の皆さんが安心されるようにしっかりと予算はまず確保しておくと。そしてその上で、やっぱり貴重な財源で、国民からいただいた財源でありますから、適正に執行しなきゃいけないと。その二つの要素があってこの乖離が生じてきたということはあると思います。 そしてまた、その上でもう一つ、住宅云々等につきましては、ある意味では町づくりと実はリンクしているところもあります。そして、いろんな意味で、やっぱり時の変化等に従ってそれぞれの住民の方の考え方も変わってくるというようなこともあって、計画が少し前へ行ったり後ろへ行ったりというようなこともあって手間取ってきたこともあるわけでありまして、あと、土地を取得しようにもその地主の方が行方が分からないとか、そういった問題もありました。 しかし、着実にこれは進めてきております。そういったことを是非御理解の上、今後はまた、ハードだけじゃなくてソフトの事業についても的確にその状況に応じた柔軟な運用ができて、そして一日も早く皆様方の暮らしがしっかりと成り立つ、あるいは産業、なりわいの再生等々にもこれが役立つような運用の仕方をこれから進めていきたいと思います。
○行田邦子君 私は、埼玉に住んでいますけれども、生まれは岩手県でして、被災地でいまだに流されて行方不明の親戚もおります。決算結果をしっかりと見ていただいて、そしてより効果的な復興予算編成に生かしていただきたいと思っております。 今日は会計検査院にも来ていただいていますけれども、会計検査院は参議院からの検査要請を受けまして、集中復興期間である平成二十三年度から平成二十七年度の期間における復興事業の実施状況について報告書をまとめています。その中で復興交付金事業の実施状況についてどのような指摘を行っているのか、概略をお聞かせいただけますでしょうか。
○説明員(鈴土靖君) 会計検査院では、今先生から御紹介いただきました、要請を受けての検査に関する報告、この五回目を先日、四月十二日に行っております。 報告書に記述した復興交付金事業の実施状況について申し上げますと、基金型事業の基金事業執行率は、一括配分の効果促進事業が三一・二%と特に低くなっておりました。また、同事業において取崩し未済額千六百六十九億余円のうち事業内容が未定のものが千九十九億余円あり、このうち約二割の二百六億余円は交付されてから三年以上にわたり事業内容が未定のままとなっておりました。 そして、これらの検査結果を受けた会計検査院の所見として、特定被災自治体による事業の執行状況に応じた適切な復興交付金の配分を行うとともに、事業が完了して生じた残余額等や、一括配分の効果促進事業における事業内容が未定の額について、基幹事業等への流用等を一層進めるなどして着実な縮小を図ることに留意するなどして、復興施策の推進及び支援に適切に取り組む必要があると記述しているところでございます。
○行田邦子君 今御説明でありました効果促進事業の一括配分なんですけれども、これは四十の基幹事業に関連した事業を被災地の自主性に基づいて行うということで、特に一括配分につきましては、あらかじめその事業目的、事業内容を定めずに先に交付金を渡すというような、ある意味画期的なやり方であります。通常だったらば、このような補助金、交付金の交付の仕方はないわけでありますけれども、とにかく未曽有の大災害からの復興ということで、あえてこのような形を取っているわけであります。なので、既に交付金を交付していても事業内容が未定のものが一定程度あるというのはよく理解はするんですけれども、ただ、交付されてから三年以上にわたりまして事業内容が未定のものが二割に及んでいるというこの状況、何かやはり問題があるんだと私は思います。原因を究明して改善策を講じるべきではないでしょうか。
○国務大臣(今村雅弘君) 今検査院の方からも御指摘のあったとおりでありまして、我々もそういったことはしっかりと受け止めていかなければいけないというふうに思っております。 この交付金の在り方は、委員が言われましたように、ある意味では被災地第一ということで極めて画期的なやり方をしたわけであります。しかし、こうして結果を見ると、ちょっとやはり過大だったのか、あるいは少し機械的にやり過ぎたのかなという反省もいたしております。 例えば、区画整理などの事業費の約二〇%を一つの目安としてこうやって配分してきたというようなこともありますので、そういったことを反省を踏まえて、実は昨年度からこの自治体の使途状況等を踏まえて配分するように見直しを行ってきたところでありまして、平成二十八年度については新たな配分は行っていないというようなことでございます。 今後も、そういった事業の進捗状況等々を勘案しながらやってまいりますが、決してこれで、妙に絞り込んじゃうとまた被災地の皆さんも心配になられるでしょうから、その辺はよく進捗状況を見ながら弾力的に対応していきたいというふうに考えております。
○行田邦子君 交付金が交付されてもまだ事業が決まっていないというのは、それはそれぞれ理由があると思います。やはり復興ステージが進みますとそれぞれの地域のそれぞれの課題があって、そしてまた個々に国としても助言をするなり対応をしていただきたいと思っております。 復興に関しては質問は以上ですので、今村大臣は御退室いただいて結構です。
○委員長(岡田広君) 今村大臣は御退席いただいて結構です。
○行田邦子君 委員長、ありがとうございます。 それでは続きまして、住民参加型まちづくりファンド支援事業について伺いたいと思います。 お手元の資料の二なんですけれども、これが事業概要なんですけれども、地域の資金を景観形成や観光振興等の町づくりへ誘導するため、地方公共団体や住民、企業等が資金の拠出を行うまちづくりファンドに対して国が民都機構を通じて資金援助を行うスキームであります。これまでの実績で百四十七件の支援件数、そして支援総額は約四十億円となっています。 また、再び会計検査院に伺いたいと思うんですけれども、平成二十六年度の会計検査院の検査によってどのような問題が明らかになりましたでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。 会計検査院は、住民参加型まちづくりファンド支援事業の実施について、国土交通大臣及び一般財団法人民間都市開発推進機構理事長に対しまして、平成二十七年十月に、会計検査院法第三十六条の規定により改善の処置を要求したところであります。 その概要でございますが、合規性、有効性等の観点から、拠出された資金は適切に使用されているか、助成を受けて整備された施設等は有効に利活用されているかなどに着眼して、九十七ファンドに拠出した資金二十九億四千五百六十万円を対象として検査を実施いたしました。 検査しましたところ、資金が三年以上使用されていないものが十一ファンド、一億千八百七十六万余円、施設等が継続的に維持管理されずに撤去されていたり遊休していたりなどして有効に利活用されていないものが十ファンド、施設等に係る資金相当額二千九十七万余円見受けられたところでございます。
○行田邦子君 大臣に伺いたいんですけれども、今の会計検査院の指摘なんですが、なぜこのような事態が生じてしまったのでしょうか。結局、これ、スキームを見ますと民都機構経由の補助金なんですけれども、国費を投入する事業として、管理が非常に問題があったのではないかと思います。 今指摘がありました国から民都機構経由でファンドに対して出資されている中で三年以上使われていないというもの十一ファンド、それから、助成施設が撤去されたり遊休している十ファンドに対する処置内容についてお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) ただいま会計検査院から説明がございました平成二十六年度の検査結果につきましては、まちづくりファンドの執行状況や効果、特に民都機構の資金の使用状況を定期的、継続的にチェックする仕組みが不十分であったため、そうした事態が生じたものと認識をしております。 このため、国土交通省は、平成二十八年の一月に民都機構に対しまして、平成二十七年十月の会計検査院の指摘事項に関する処置を直ちに実施するよう指示をいたしまして、これを受けて民都機構では、平成二十八年二月に実施要領の改正等を行ったところであります。 具体的には、民都機構の実施要領等におきまして、各ファンドが資金の使用見込みを三年ごとに見直し、使用見込みの低い資金については民都機構に返還すること、各ファンドが助成対象を選定する際には、助成された施設等の継続性について審査することを明示するとともに、個別訪問等をいたしまして各ファンドに対して周知、要請をいたしました。 その結果、委員御指摘の十一のファンドにつきましては、三年以上にわたり民都機構の資金が活用されていなかったものでありますが、それぞれの資金の使用見込みを精査をいたしまして、使用見込みが見込めない四つのファンドでは返還に向けた手続を行っているところであります。また、十ファンドにつきましては、今後の助成に当たり、施設等の継続性について的確な審査が行われるよう規定の整備等を行っております。 今後も、支援に充てられた資金が有効に活用され、住民等による主体的な町づくりが積極的に行われるよう、適切な執行に努めてまいりたいと存じます。
○行田邦子君 国と民都機構の間はこれ補助金適化法が対象となりますけれども、民都機構とファンドの間というのは補助金適化法の対象にはならないと、だからいいというわけでは全くありませんので、要はこれ補助金をファンドに渡しているということですので、しっかりとチェックをしていただきたいと思っておりますし、適切な対処をお願いいたします。 それでは次に、耐震・環境不動産形成促進事業について伺いたいと思います。 資料四なんですけれども、資料四が概要になっていますけれども、老朽したり、また低未利用な不動産について、国が民間投資の呼び水となるリスクマネーを供給することによって良質な不動産の形成を促進するという、要は官民ファンドであります。 平成二十五年度から平成二十八年度までの出資額と件数について、当初見込みと実績をお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(谷脇暁君) 今御指摘ございました耐震・環境不動産形成促進事業につきましては、耐震・環境性能が不足している老朽化したビルなどにつきまして、耐震性、省エネに優れたビルへの改修、建て替えを促進する事業でございます。 事業の目標といたしましては、基金から国費三百億円を原資として、十年間で対象事業へ出資するということとしてございます。 実績につきましては、平成二十五年度から平成二十八年度までの四年間で、プロジェクトの数で八件、物件の数で十件、出資の決定額の合計九十・五億円となってございまして、執行率にいたしますと三〇・二%という状況でございます。
○行田邦子君 このファンドは、元々十年間で閉じるということでありました。もう五年ですね、五年たっているんですけれども、執行率がまだ非常に低いということであります。 そしてさらに、この事業、ファンドなんですけれども、地方への貢献及び人材育成を目的の一つに掲げています。事業全体における地方物件の割合を二割以上にするという評価指標、KPIを設定していますけれども、都道府県別の出資案件数をお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(谷脇暁君) これまでの出資の案件十件の物件ごとの所在地で申し上げますと、東京都が四物件、大阪府が四物件、千葉県と神奈川県がそれぞれ一物件、合計十件となってございます。
○行田邦子君 結局都市部ですね、東京、大阪で八件なわけですので、地方物件の実績はゼロということで、評価指標に対してゼロという実績になってしまっています。 今、事前にいただいた案件の概要なんですけど、これ見てみますと、どうも国のリスクマネーがなくても何とかできるんじゃないかというような事業とも見れます。もちろん、こういった官民ファンドがあればそれは使いたい、だから使うけれども、リスクマネーを国が供給しなければ必ずしもできなかったということでもないというふうに私は見ております。一方で、真に国のリスクマネー供給という呼び水が必要な地方案件への出資実績はゼロということであります。 大臣に伺いたいと思うんですけれども、このままでは国費を投入する意義が問われると私は思っております。平成三十四年度にこの官民ファンドはもう閉じるというあらかじめの予定でありますけれども、事業の目的にかなった制度設計の見直しをするか、あるいはトライ・アンド・エラーでファンドの終了時期の前倒しを検討する、もう早く店じまいをするということを検討すべきではないでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 耐震・環境不動産形成促進事業は、全体としては実績が上がりつつあるところではありますが、地方においてこの事業の活用を図ることは重要でありまして、これまでに全都道府県をカバーする百八十五の金融機関とのパートナー協定を締結し、地域の金融機関との連携を図っております。 さらに、昨年二月にこの事業の要件を見直しをいたしまして、対象地域について、人口集中地域等への限定を撤廃をして全国に拡大をし、地方の観光地の旅館等の再生に活用しやすくするとともに、地方で事業を行う場合においては、環境要件を緩和して対象を拡大し、改修費用の負担の軽減を図ったところであります。 こういった取組を進める中、現在、地方の案件の相談も受けていると聞いておりまして、国土交通省といたしましては、地方においてこの事業の民間投資の呼び水としての機能が有効に発揮されるよう、地方自治体、地方金融機関、事業者等との連携を図りつつ、案件形成に向け積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○行田邦子君 実績が余りないからということで、逆に無理に出資案件を探すということをしますと傷口を広げるだけではないかなということを御指摘を申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 他に御発言もないようですから、復興庁、国土交通省及び警察庁の決算についての審査はこの程度といたします。 石井国土交通大臣は退席していただいて結構です。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、国会法第百五条の規定に基づく本委員会からの会計検査の要請に対する結果報告に関する件を議題といたします。 会計検査院から説明を聴取いたします。河戸会計検査院長。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づき平成二十四年八月二十七日付けで参議院議長から会計検査及びその結果の報告の要請がありました「東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等」につきまして、関係府省等を対象に検査を行い、会計検査院法第三十条の三の規定に基づき二十九年四月十二日にその結果の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。 この報告書は、二十四年十月二十五日、二十五年十月三十一日、二十七年三月二日及び二十八年四月六日に提出いたしました報告書におきまして、引き続き検査を実施して、取りまとめができ次第報告することとしておりました事項に関するものであります。 検査しましたところ、集中復興期間において措置された予算現額の合計額三十三兆四千九百二十二億余円の二十七年度末現在における執行状況は、支出済額二十七兆六千二百三十一億余円、集中復興期間五か年度全体の執行率は八二・四%となっており、二十七年度末における復旧・復興事業の成果につきましては、防潮堤の完成率は一五・一%、災害公営住宅の完成率は五六・六%などとなっておりました。 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、復興庁及び関係府省等は連携して、復興・創生期間における復旧・復興事業につきましては、特定被災自治体等との緊密な連絡調整を行うこと、津波防災に関する復旧・復興事業の実施につきましては、防潮堤等の整備等の施策に関する助言等を着実に実施していくことに留意するなどして、復興施策の推進及び支援に適切に取り組む必要があると考えております。 会計検査院としては、復興・創生期間における事業の実施状況についても、引き続き検査していくこととしております。 これをもって報告書の概要の説明を終わります。
○委員長(岡田広君) 以上で説明の聴取は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十七分散会