決算委員会 第4号
- 発言数
- 277 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2017/04/10
会議録
○委員長(岡田広君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る七日までに、福島みずほさん、三浦信祐君、辰巳孝太郎君、薬師寺みちよさん、石井苗子さん、松川るいさん及び丸山和也君が委員を辞任され、その補欠として吉良よし子さん、松沢成文君、秋野公造君、藤巻健史君、森ゆうこさん、小川克巳君及び高野光二郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 平成二十七年度決算外二件を議題といたします。 まず、平成二十六年度決算に関する本院の議決について政府の講じた措置、平成二十六年度決算審査措置要求決議について政府及び最高裁判所の講じた措置並びに昭和十九年度朝鮮総督府特別会計等決算及び昭和二十年度朝鮮総督府特別会計等決算審査措置要求決議について政府の講じた措置につきまして、財務大臣及び最高裁判所から順次説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 本年一月に提出をいたしております平成二十六年度決算に関する参議院の議決について講じた措置につきまして御説明をさせていただきます。 まず、警察捜査における捜査書類及び証拠品の管理につきましては、平成二十八年六月に、捜査管理の重要性の再認識、捜査書類及び証拠品の確実な把握、組織的な管理及び引継ぎの徹底、適正な保管場所の確保、必要な管理体制の確保等に係る通達を都道府県警察宛てに発出し、適切な管理の一層の徹底を図るとともに、同年七月から九月には、全ての都道府県警察を対象とした業務監察を実施し、捜査書類及び証拠品の管理について指導したところであります。 今後とも、こうした取組を着実に推進することにより、捜査書類及び証拠品が適正に管理されるよう万全を期す所存であります。 次に、社会保障・税番号制度に関する個人番号カードの交付に係るシステム障害につきましては、事業者による事前の適合性評価及び単体テストの不足が原因との見解が地方公共団体情報システム機構において示され、同機構において、再発防止策を平成二十八年六月に定め、現在これに基づく取組を進めており、それらの執行状況を適切に把握していきたいと考えております。 個人番号カードの交付の遅延につきましては、平成二十八年五月、市区町村に対しマイナンバーカード交付促進マニュアルを示し、全市区町村において、個人情報保護の観点も踏まえつつ交付手続の効率的な取組を進めた結果、同年十一月末までに全市区町村において交付通知書の送付に係る滞留が解消されたところであります。 次に、日本放送協会(NHK)関連団体における不適正経理につきましては、グループ全体としての改革を早急に実施するようNHKに対して繰り返し求めてきたところであり、NHKでは、平成二十八年三月にNHKグループ経営改革及びNHKアイテック抜本改革を取りまとめ、コンプライアンス、不正防止策の徹底、子会社からの適切な還元の在り方についての検討などに取り組んでいるところであります。 その後もNHK職員による不祥事が明らかになったことから、NHKに対して速やかに行政指導を行ったところでありますが、今後とも、NHKが組織を挙げて取組を加速化し、子会社の在り方そのものをゼロベースで見直す抜本的な改革の結論を早急に得るように強く求めていくとともに、政府におきましても、NHKの業務、受信料、ガバナンスの三位一体改革に向けた議論を進め、国民・視聴者の信頼回復に努めてまいる所存であります。 次に、公立学校施設の維持管理につきましては、全国の公立学校の設置者に対して、建築基準法に基づく点検の実施及び要是正事項の早期かつ計画的な是正等、適切な維持管理について要請するとともに、維持管理の手引を作成し周知しているところであります。 また、全国の公立学校施設の維持管理に係る点検の実施状況を把握するため、調査を実施したところであります。 この調査結果を踏まえ、改めて適切な維持管理の徹底を図るよう継続して要請していくことにより公立学校施設の安全確保に万全を期する所存であります。 次に、独立行政法人日本スポーツ振興センターによる契約事務等につきましては、業務体制改善のため、中期目標の変更により、適正な契約手続の徹底や再発防止策を講じるよう指示したところであります。同センターにおいては、中期計画及び年度計画を変更し、会計手続の確認体制の整備やコンプライアンスの徹底等に取り組んでいるところであります。 また、毎年度実施をする主務大臣による業績評価等においてこれらの取組状況を確認し、同センターへ必要に応じ業務改善を命じることにより、再発防止策を確実に実施させることといたしております。 今後とも、これらの取組を着実に実施することにより、同センターの業務体制の抜本的な改善に努めてまいります。 次に、貸切りバスの安全対策につきましては、有識者委員会において平成二十八年六月に取りまとめられました総合的な対策を着実に実行しているところであります。 具体的には、国の監査体制の強化や法令違反の早期是正を図る仕組みの導入等を行うとともに、同年十二月に道路運送法を改正し、民間指定機関が国の監査を補完する仕組みを構築いたしております。また、旅行業者等との取引環境の適正化などにつきましては、運賃、料金の上限・下限額の運送引受書への記載の義務付け等所要の制度改正を行うとともに、ランドオペレーターに対しても必要な規制を行うことといたしております。 今後とも、悲惨な事故が二度と起こらないよう、貸切りバスの安全、安心な運行を徹底してまいります。 次に、独立行政法人都市再生機構職員による不適切行為につきましては、同機構において、外部有識者から成る調査委員会により、事実確認、発生原因の分析、再発防止策の検討等を行い、平成二十八年七月にその調査結果などについて公表したところであります。 再発防止策につきましては、コンプライアンスに関する研修内容等の充実、実効性の強化、判断・行動基準の明確化、綱紀保持点検制度の改善、組織的な情報共有の強化、職員からの相談の受付や対応の指導等を行う組織の整備等を実施しているところであります。 今後とも、同機構におけるコンプライアンスの徹底が図られるよう適切に指導してまいります。 次に、自動車メーカーによる車両燃費試験における不正行為につきましては、コンプライアンスの徹底を図るため、国による監査等を通じ指導するとともに、不正を行った自動車メーカーに対し、再発防止策を取りまとめさせた上で、具体的な取組の進捗状況を厳しくチェックしているところであります。 また、提出されたデータの測定を抜き打ちでチェックする等の審査方法の見直しや審査体制の強化を行うとともに、虚偽の申請に適用する不利益処分、罰則等の所要の制度改正を行ったところであります。 今後とも、自動車メーカーによる不正行為の防止を図り、適正かつ公正な自動車の審査に努めてまいります。 以上が、平成二十六年度決算に関する参議院の議決について講じた措置であります。 政府は、従来から、決算に関する国会の審議議決、会計検査院の指摘等に鑑み、国費の効率的使用、事務事業の運営の適正化、不当経理の発生の防止等について特に留意してまいりましたが、今後とも一層の努力を続けてまいる所存であります。 なお、平成二十六年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、「地域再生計画において設定された目標の低調な達成状況等について」など全十三項目のうち、最高裁判所のとった措置を除き、内閣のとった十二項目に係る措置並びに昭和十九年度朝鮮総督府特別会計等決算及び昭和二十年度朝鮮総督府特別会計等決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、「旧外地特別会計に係る債権債務の処理について」に係る措置につきまして、お手元に配付してありますとおりで御報告を申し上げさせていただきます。
○委員長(岡田広君) 今崎最高裁判所事務総長。
○最高裁判所長官代理者(今崎幸彦君) 平成二十六年度決算審査措置要求決議につきまして講じた措置につきましては、「裁判所における郵便切手に係る不適切事務について」の項目に係る措置につきまして、お手元に配付してありますとおり御報告いたします。
○委員長(岡田広君) 以上で説明の聴取は終わりました。 なお、平成二十六年度決算審査措置要求決議について講じた措置及び昭和十九年度朝鮮総督府特別会計等決算及び昭和二十年度朝鮮総督府特別会計等決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 次に、財務省、農林水産省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(岡田広君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岡田広君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(岡田広君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山田俊男君 自由民主党の山田俊男であります。 本日は、農林水産業を中心に質疑をさせていただきます。ありがとうございます。 まず最初に、公正取引委員会は、意見聴取手続を経た上で、三月二十九日にJA土佐あきのナスの取扱いについて排除措置命令を出しているわけであります。その措置命令の独占禁止法上の位置付けにつきまして簡潔にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(山本佐和子君) お答え申し上げます。 お尋ねの独占禁止法における排除措置命令でございますが、公正取引委員会が、独占禁止法に違反する疑いのある事実があった場合に必要な審査を行いまして、その結果、違反行為があると認めた場合に、その違反行為を排除するために必要な措置を命ずる行政処分でございます。 措置の具体的な内容といたしましては、違反行為を取りやめること、同様の違反を再度行ってはならないとすることなどを命じるもの、それから、そのほか再発防止のための措置、例えば独占禁止法遵守のための行動指針の作成や役員、従業員に対する周知徹底など、こういった措置をとることを命じるものなどがございます。
○山田俊男君 違反した行為をやめるということであって、課徴金の納付ということは、これはもう措置命令の中には入っていないということでよろしいんですね。
○政府参考人(山本佐和子君) お答え申し上げます。 議員御指摘のとおりでございます。
○山田俊男君 高知のナスは日本一のナスであります。遠隔地の高知からの、輸送園芸産地として、それこそ大阪市場さらには東京市場へぐっと運ぶという大変な、陸路、海を渡って届けられるナスであります。これは、先覚者が温暖な高知、土佐の場でナスを定着させて、それをもう広げて、そして生産者を集めた生産部会をつくってこれだけの大産地をつくり上げてきたということであります。 ですから、歴史的にも生産者の組織であります園芸部会というのが大変な力を持っているわけでありまして、JAは途中合併しまして、そして生産部会の幾つかを網羅する形で皆さんによって組織されましたが、集出荷施設、これは選果しなきゃいかぬわけですから、集出荷施設の設置主体として選果等の作業を受け持って、それを前々から組織されております園芸連を通じて販売して、代金精算や振り込み等を担っているという組織であります。 産地がそれぞれ拡大していく中で、大変な生産者の努力の中でこれらがつくり上げてきているということでありまして、当然のこと、時間がたつなり情報が発達するなり、さらには交通の便が様々多様化、ルート化していく中で、JAを通じない、部会を通じない、それからさらには施設を通じないナスも販売の中で出てくるということでありますが、それらについて、集出荷施設の利用料金はあるわけで、これについては、経費の徴収を部会が一丸となってJAに対して利用料金の徴収を頼みますよということをやっていて、それをJAは受け持って、事務手続、さらには精算の業務をやっていたということであります。 ややもすると、JAが何かもう物すごい悪いことをしていたんじゃないかとか、出さない人に対して違反金を徴収していたんじゃないかというふうに言われて悪者扱いになっているわけですけれども、決してそれは的を得たことではないと、こんなふうに思うところであります。 高知の園芸産地のように、生産者が伝統的につくり上げてきたこうした産地が、それこそ我が国の野菜の生産を興隆させてきたということであります。これらについて、是非是非理解をしっかりお願いしたいという思いであります。 農水省も、独占禁止法の遵守について再徹底を図るという通達を出しておられますので、そういうことなんだろうというふうに理解しておるわけであります。 大臣は、ようやく大臣のところに行くんですが、大臣、高知は自分のふるさとであり、かつ選挙区であるわけで、これまでの歴史的な経緯はずっと御存じだと思うんです。JAとの間も極めて友好な関係で、そして成立してきているわけでありまして、園芸部会の生産者の涙ぐましいこの努力をよく御存じのはずですから、どうぞ、今の産地がそうした中であるということを、大臣の思いについてお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 安芸市はナス生産の一大拠点でございまして、この度、全農が直接次世代型のハウスを、特にオランダの仕様の軒高ハウスをナスでやってみようという新しい試みを考えていただきまして、更に生産が拡大しようと、そして、過去、今まで系統出荷、園芸連の出荷によってそうした成功例となったわけでございます。 ただ、今回、JA土佐あきが処分を受けたことを踏まえて、農林水産省といたしましては、農協系統組織に対して、独占禁止法の遵守について再徹底するとともに、各組合に自己点検を求めているところでございます。 一般論として申し上げれば、農協が取引先との関係において不公正な取引方法を用いるようなことがあってはならない。昨年四月に施行されました改正農協法におきましても、農協は組合員に事業利用を強制してはならないとされているところでございます。その意味で、今回、公正取引委員会から処分を受けたことは誠に残念でございます。 農林水産省として、引き続き公正取引委員会、都道府県とも連携しつつ、農協系統組織が独占禁止法を遵守するよう適切に指導を行っていく構えでございます。
○山田俊男君 大臣のおっしゃるとおりであります。 私もJA土佐あきへ何度か若い頃行かせていただいて、それこそ日本一の生産部会だ、こういう内容のものであります。 公取の皆さんにおかれましても、みんな何か悪いことしているんじゃないかみたいな受け止めになることなくて、どうぞ生産者の自主的な取組、さらにそれを協力するJAの取組ってやつを温かく伸ばすように見ていただきたいと、こんなふうにお願いする次第であります。 公取の皆さんはこれで結構でございます。どうもありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 山本審査局長、御退席いただいて結構です。
○山田俊男君 ところで、私は党の農林部会長として、実は平成二十二年から二十三年にかけまして担い手確保対策を議論して、そしてその法案化に努力してきたという経緯があります。法案の形がすっかりできまして、実は二十三年五月に、衆議院ですが、衆議院に提出したんです。残念ながら、その時期はどういう時期かというのは皆さんよく御存じのとおりでありまして、自由民主党は野党でございまして、残念ながら衆議院で審議するには、努力したんですが至りませんでして、結局はその後解散されまして、法案は消えました。 しかし、その後、さらに与党になりましてから新しい法案を作って、それこそ今こうして具体的に動いている担い手に対する対策、農業経営基盤強化促進法やそれから農地中間管理事業法ですね、この中に精神、理念が生きて、そして現在に至っているという自負を持っております。 ところで、提出資料たくさんありますが、そのうちの三ページと四ページに、見ていただきますと、農業の担い手の動向は圧倒的な高齢化が進んでいるわけであります。担い手の減少が続いています。今こそ改めて担い手の確保について抜本的な対策が講じなければならないと、こんなふうに確信しています。危機感を持っております。 今、農林水産省は、農地中間管理機構事業といいますか、これにかなり力点を置いて推進しているわけですが、農地中間管理機構の取扱面積は大体どのくらいになっているものなんですかね。進捗状況全体で農地の担い手への集積は五三%、半分を超えて集積しているぞということは農林省も力込めておっしゃっているわけですね。とすると、農地中間管理機構はこの五三%の中のどのぐらい大体ちゃんとやったぞというふうに言える数字なんでしょうか。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。 農地中間管理機構の実績でございますけれども、平成二十六年度は転貸面積が約二万四千ヘクタール、うち新規集積面積が約七千ヘクタール。平成二十七年度は転貸面積が約七万七千ヘクタール、うち新規集積面積が約二万七千ヘクタールということになっております。 全体の新規集積面積が二十六年から二十七年で二%ほど増えておりますが、実数でいきますと八万ヘクタールぐらいございます。その八万ヘクタールのうちの二万七千ヘクタールが農地中間管理機構の実績ということでございます。
○山田俊男君 まだ始めて二年、三年目に入っているわけですから、まだまだ実績が出てくるという状況じゃないということは私は分かっているつもりでありますが、どうもなかなかなじめないのは、これは局長始め地方の組織の皆さん、さらには自治体の皆さんが大変一生懸命やってくれているということを分かりながら言うんですが、公募で農地中間管理機構が農地を集積しますね、それを県外の農業者や農外の株式会社や農地所有適格法人に貸すと、こういう形がどうも政策としてぐっと進んでいるんじゃないかと思うんです。 私は、どうもこの農地所有適格法人、農地所有適格法人ですよ、これどうもなじめないんですよ。こういうことも含めて、大体この農地所有適格法人に名前を変えたというのもどうも気に入らないわけで、私が気に入らないと言ったって物事は進んでいるんですがね。 これ一体、株式会社に、農外の株式会社に一定の要件をそろえば、それを農地所有適格法人という格好付けをちゃんとやって、そしてそれをどんどん中間管理機構が集めた農地の借り手として導入してくるという形になっているんじゃないかというふうに危惧しているんですが、いかがでございますか。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。 言葉の問題は非常に、現場の理解非常に大事でございますので、我々もその趣旨をしっかりと徹底するようにいたしたいと思っておりますけれども、改めて農地所有適格法人に名称を変更した理由について御説明させていただきますと、法人による農業参入につきましては、平成二十一年の農地法改正までは農業生産法人ということで、農業生産法人でなければ、リースを含め、農地の権利を取得して農業生産を行うということは農業生産法人以外はできなかったわけでございますが、平成二十一年の農地法改正で、リース方式につきましては全面解禁されたということでございます。そういうことで、一般の株式会社など農業生産法人以外の法人であっても、リース方式であれば自由に参入して農業生産を行うことが可能になったということでございます。 ということで、残りました農業生産法人というのは、農地を所有できる要件、リースではなくて所有できる要件を満たしている法人のことを指すということで、名称と実際の効果について若干ミスマッチがございまして、農地法改正当時の国会での説明を引用しますと、農業生産法人という呼称が立派過ぎることもありまして、農業生産法人という特別な法人格があるんじゃないかとか、それから、農業生産法人でなければ、リースを含め、農地の権利を取得して農業生産を行うことができないんじゃないかと、こういう誤解が見受けられました。この誤解に基づいて更なる規制緩和の要求さえ求められるというケースもあったということで、こういう実態を踏まえまして、昨年四月に施行された改正農地法によりまして、農業生産法人という呼称を、農地を所有できる法人という制度上の性格をより的確に表すという観点から、農地所有適格法人ということでございます。 これが改正の理由でございますので、我々といたしましては、その改正の理由を現場にもしっかりと理解できるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○山田俊男君 大澤局長も若干のミスマッチがあるかなといって名称についておっしゃっておられますので、担当局長がそこまで言っているんなら、私が違和感を感ずるのはまあそれはそうかななんと思っているわけですが、どうぞ、今から変えられないんなら、それもうよほどちゃんと徹底して進めてもらいたいというふうに思います。 ところで、これもあるんですよね。例えばイオンファームとか、名前出して悪いんですが、イオンファームとかセブンファームというのがありますよね。場合によったら、農地中間管理機構の手続を得た上で、そして参入されている例もあるんだというふうに思いますが、それらを見ると、何と、大規模店舗が自分の店舗で販売する野菜等をそれこそこうして生産から直に、生産子会社が生産してそれを販売するということになっていて、むしろ一般の生産部会、先ほどの生産部会やJAが販売するときの牽制力になっていると、例えば値段についてというような心配もあったりするものだから、そのイオンファームやセブンファームと農地所有適格法人が一緒になって、それで中間管理機構で支えていく、そういう実態が生じているんじゃないかという思いがあるんですけど、間違っていますか。
○政府参考人(大澤誠君) 農地のまさに所有の適格性を判断する政策でございますので、流通自体に直接関わるものではないと思いますが、まず、農地中間管理機構の農地の貸付先の選定方法につきましては、特に何かを優遇するということではなくて、これは中間管理事業の推進に関する法律第八条に基づきまして、事業規程をまず機構が作成することになっておりますが、それを都道府県知事の認可に係らせております。そのルールは、地域農業の健全な発展を旨として、公正かつ適正に貸付先を決定するというふうにされております。 我々も必要な指導を行っているところでございますが、実際の機構の事業規程におきましては、農地の借受けを希望している者の規模拡大又は経営耕地の分散錯圃の解消に資するものであることということでありますので、少なくとも分散錯圃というのがありますので、地域に担い手がいるときにそれをなるべく集約していこうという考え方も入っております。それから、既に効率的、安定的な経営を行っている農業者の経営に支障を与えないこと、それから、借受け希望者のニーズを踏まえて公正、適正に調整することなどが基本原則として定められているところでございます。 それから、具体的に事業規程を見ますと、公募はまずいたします。公募の後どういうふうに貸付先を具体的に決めていくかということになりますと、まず、地域内での担い手の利用農地の集約化の観点から、まず地域内で担い手相互間又は担い手、非担い手間で利用権の交換を行おうとする場合、それから集落営農の構成員が当該集落営農に利用させることを目的として機構に農地を貸し付ける場合、そういう場合には、既に効率的かつ安定的な農業経営を行っている農業者の経営に支障を及ぼさず、その発展に資する見地から、そういう事情を考慮して貸付先の決定を行いなさいということもございます。そのほか、借受け希望者がその隣接するところ、農地の希望者がやる場合も優先配慮することになっています。 地域内に十分な担い手がいる場合じゃない場合、こういう場合に借受け希望者全体の中からこれを探していくということになりますので、以上の考え方に従えば、農外からの人を特立てて優先するとかいうことではなくて、集落営農も含めまして、まず地域内の方にどうやって農地を集約していくかという考え方で運用されているというふうに理解しております。
○山田俊男君 局長おっしゃいますように、まず参入してもらう皆さん、公募して選びますよという場合においても、先ほどおっしゃいましたように、地域内における、ないしは近隣地域における集落営農だったり、それから担い手法人であったり、ないしは場合によってはもうぎりぎり地域の例えば会社さん、土木をやっておられる会社さんもおられたり林業をやっておられる人もおいでになるということであれば、まず地域を重視して私は運用すべきだというふうに考えますので、地域重視というふうにおっしゃいましたから、まずそれを政策の基本にきちっと置いて進めてもらいたいというふうに思います。 ところが、八ページの資料に差し上げておりますが、農地所有適格法人の農業参入、これは農林水産省の資料ですが、これで見ますと、この左側の農地所有適格法人数の推移なんか見てみると、上の方の株式会社というのがずっと増えてきているわけですよね。これがやっぱりいろんな意味で、一体どういう農業をつくるんだろうか、どういう地域をつくるんだろうかという心配があるわけですね。ましてや、この株式会社が先ほど言ったように農外であったりすると、農外の規定はいろいろあるというふうに思いますけれど、農外から参入したような場合、これは特に国家戦略特区で兵庫県で一部議論があったわけですね。そういうことがずっと出てくる。また、これは規制改革会議や特区でそういう議論がどんどん出てくるということになってくると、余計やっぱり疑心暗鬼と心配が出てくるということでありますので、そこはもうよほどよほどちゃんと注意して進めてもらいたいと、こんなふうにしっかり申し上げておきます。 なお、言っておきますと、何か我が国でどうも考えると、マスコミもそうですが、ややもすると、会社を参入させると農業が元気になるんだ、地域が元気になるんだと、競争力ある経営体ができるんだみたいな議論がいっぱい出ますけど、これはもう本当に誤解ないようにここは調べて、最近の数字で調べてもそうですが、米国でも会社の農業への参入を認めていない州が中西部のまさに農業州を中心にして、農業州ですよ、大農業州を中心にして九つあるんです。これは家族農業を重視した考えだというふうに見られます。このため、米国では、農業経営体の大部分は個人と家族経営やその共同経営となっているわけで、会社経営は全経営体数の〇・三%、経営耕地面積では一・〇%にしかすぎないんです。 我が国も、国の在り方と関連して、家族経営や地域を主体にした集落営農や法人を私は重視すべきだと、こんなふうに思いますので、これもしっかり申し上げておきます。政策推進に当たってこれらのことを是非是非踏まえてもらいたいということであります。 続いて、我が国の農業の将来を考えるに当たって、これも本当に大変なことなんですが、新規就農者をどう確保するかということなんです。資料の、毎回済みませんね、行ったり来たりして、四ページと九ページの資料をちょっと引っ張り出していただけますか。 四ページは、年齢階層別の基幹的農業従事者数ですよ。基幹的農業従事者数というのは、もう僅かでも農業に従事している農業従事者の中でも専ら農業を中心にして従事しているよという、本当の働き手だというふうに見ていいと思うんです。それが、ここ見てください、こんなふうに、七十五歳以上がこんな数に上って、三人に一人が七十五歳以上ですよ。もうこれ、五年たったら、十年たったら一体どんな実態が生まれてくるのか、大変心配であります。この二十三歳以下とは言わないにしても、三十代、四十代、この辺がしっかり加わってくれないと、何ともはや大変であります。 もう一つ、九ページの表を、あっち行ったりこっち行ったりして済みませんね、九ページの資料をちょっと御覧になっていただきたいというふうに思いますが、我が国の農業従事者の年齢構成。同じといえば同じなんですが、これも農林水産省がちゃんと作っているんですから、問題意識いっぱいあるんだろうというふうに思いますが、どうですか、これ見てみて。年齢ごとの従事者の様子見てみますと、三十代以下は五%しかいない、四十代以下も一〇%、そして何と六十五歳以上で六五%。これはもう日本の農業、どこへ行きますか、このままで。だから、ここに対する徹底した危機感を持って仕事をしなきゃいかぬというふうに思うわけであります。 実は、なかなか喜ばれて、そして取組が進んでいるのに青年就農給付金というのがあるんです。準備型と営農型というんですかね、二つありますけれど、きちっと農業に就農するよというふうに言って具体的に取り組んでくれている皆さんであります。僅か、少ないわけであります。青年就農給付金という名前が変わったんですよ、農業次世代人材投資事業。何か物すごく格好よく見えるけれど、この新しい名前にも私なじめないんですよね。もうちょっと本当にちゃんとみんなが、よし入ろう、よし頑張ってみよう、地域の中で、家族の農業もありますが、集落営農もありますが、法人経営もありますが、それらをちゃんとやっていこうという思いのある人をどうこの給付金なりそれから人材育成事業で取り組んでいくかということが大変課題だというふうに思います。 そこで、近年の農業高校の卒業と進学、そして就農者数はどういう傾向にありますか、お聞きします。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。 まず、農業高校を卒業した後すぐに農林業に就職した方、これは直近で卒業生全体の約二・六%にとどまっているところでございます。十年前が二・七%、二十年前が二・八%ということで、二十年間変わらないといえば変わらないということではございますけれども、それでも若干減っていると。それから、極めてまず長期に低い傾向にあるというふうに認識してございます。 事情としては、非農家出身の生徒が多数を占めているということもありますので、一概には言えない部分もありますけれども、やはりこの農業教育を受けた者がほとんど就農しないという現状は早急に改善する必要があるというふうに考えておりまして、一昨年の四月にも文部科学省と連名で、まず現場の意識を変えようということで、現場実習をしっかり充実しなさいと、それから、県の農業大学校、これは就農率約六割と非常に高いものですから、そことの連携を促進しなさいというようなことを併せて一生懸命やっているところでございます。
○山田俊男君 これも、皆さん、恐縮ですね、十ページと十一ページの表を見てもらうと、ここに農業関係の学校等からの就農状況というのがあります。農業高校から出て何と三%しか就農していないわけです。それから一方、農学系の大学は七百人、たくさん人数いますけれどこれだけ、三%。一方、道府県の農業大学校等、これは二千人の卒業の中で千人、五〇%が就農してくれているんです。 要は、ここの農業大学校を充実させて、そしてそこから就農する取組をシステムとしてどう作るかということが必要なので、局長、思いはいっぱいなんだろうけれど、これを具体化して、この政策とこの政策でこんなふうに手を打ったよということをしなかったら、なかなかうまくいかないんですよ。 私、愛知県の豊田市で二つの立派な農業生産法人、天皇賞ももらったことのある農業生産法人二つあるんですが、その生産法人の集まりに行きました。二十人ぐらい、みんな若い人が出ていて、それで私が聞いたんです、皆さん、二十人の中で農業高校出身者は何人いますかと言ったら手が挙がった、十四人も挙がった、二十人の中から。それで、何でかといったら、あそこは安城農林高校、それから猿投農林高校がある。大変立派な伝統的な農業高校でありまして、そこの卒業生がやっぱりちゃんと就農してくれているというわけ。二十人、農業高校の皆さん十四人手挙げた。そこから、後ろにいた豊田農協の組合長がその中で農協出身何人かなと言ったら、何と八人ぐらい手挙げたんだから。 要は、どういうことかといったら、JAあいち豊田がちゃんと農業生産法人を持って、そこで実習を三年間なら三年間ずっとやって、そして農協の職員として働いて、そしてそれが農業生産法人や、新しい農業生産法人を立ち上げたり、必要なところへ行くんですよ。それで地域の農業を非常に力強いものにしているというふうに思います。 もちろん、御案内のとおり、愛知県の豊田ですから、トヨタが持っている関連企業もいっぱいありますから、就職先いっぱいあるから、それはいろんな選択があるんだろうけど、だけど、農業と農業経営、農業生産は大事にしている地域だから。そういう取組をこそ日本で定着させなきゃいかぬというふうに思いますから、どうぞ、農業高校から農業大学校、さらには、場合によったらJA出資の農業生産法人も加わって、それが羽ばたいていく、定着していくという、このルートをしっかりつくりましょうよ、これが大事であれば、検証できれば。是非お願いします。 全国でも、さんざんJA攻撃、規制改革推進会議からまあ本当に涙が出るほど攻撃されておりまして、もう全農なんか解体しろと言われているんですから。そうでしょう。そんな事態なんですが、やっている農協はちゃんと物すごくやっているわけ。だから、農業生産法人つくって、そして出資して、そこでこういう地域の農業を支える取組をやっているわけで、そういう体系を是非学んでいただきまして、もちろんJAグループは率先してそれをやらなきゃいかぬわけですけれど、皆さんのところでも政策の柱としてつくり上げてもらいたいと、こんなふうに思います。どうぞ。
○政府参考人(大澤誠君) 人材力の強化につきましては、先生のおっしゃった論点も含めまして非常に大事に考えておりまして、この深刻な事態をどうやって打開していくかというのが大事だと思っております。 昨年十一月に与党の御指導を受けながらまとめていただきました農業競争力強化プログラムにおきましても、人材力の強化というのは一項目立てているところでございます。その中でも、キャリアパスを明確化すると、先生の御指摘のような農業高校だけではなくて農業大学校も含めてしっかりと、高校だけで就農をすぐしていくというのもなかなか現実的でない面もございますので、農業大学校も含めたキャリアパスというのを重視してございます。 その際に、文部科学省とも連携いたしまして、職業制大学への転換というものも今年の二月に静岡県が既に意向を表明しておりまして、我々もその点、応援したいと思います。 それから、JA出資型農業法人につきましても非常に我々着目しておりまして、農の雇用事業という形で雇用就農者の研修を支援する事業を行っておりますが、これにも積極的に参加していただいているというふうに聞いております。 農協改革、いろんな御指摘はございますけれども、これは、我々としては、担い手をつくっていくということで、農協改革の観点からも評価できるものではないかというふうに考えております。
○山田俊男君 もう一つ、これは大澤局長のところの仕事ですが、青年就農給付金、従来の青年就農給付金、大変人気がいいんですが、これも自家農業に就くという、親元就農の形がまだまだ相当あるわけです。全部が全部会社へ行ったり、会社が経営している法人に行ったり、それから法人組織へ行ったりするというわけでも必ずしもないわけね。多々あるわけだ。 そんな中で、親元就農したときに最も困るのは、私は若い農業青年と付き合うことが多いわけですから彼らから聞くときに思うんですが、結局は親と子の関係というのは難しいんだよ。今日お見えの各委員の皆さんも苦労がおありだというふうに思いますけれども、一生懸命に家族一緒に働いているんだよ。別々の会社で働いているわけじゃないんだよ。同じ経営体で一緒に働いている。同じ家に住んでいますよ、多分ね。だから、嫁としゅうとさんの問題ってこれまた厄介なんだよ。それで、結局は別居したり、いろんな形があったり、農業をやめて会社へ入ったりとかというのがあるわけ。 大事なのは、これは農林水産省の仕事の中に、家族協定というのが、取り組む仕事あるでしょう。どうですか、家族協定の進行状況はどれぐらいあるんですかね。
○政府参考人(大澤誠君) 御承知のとおり、家族経営協定、これは、農家、御夫婦でいろいろ話し合っていただいて、ワーク・ライフ・バランスの観点から、就業条件それから一人一人の役割について決めていただく、あるいは給料について決めていただくということですが、毎年増加しております。平成二十八年度は五万六千四百件、これ調査対象は主業農家ですので、主業農家に占める割合が約二割弱ということになっております。
○山田俊男君 二割があれば、少なくともそうした二割の農家が離脱することなく、家族が一緒になって経営することの重要性は言うまでもないんだから、だから、その中でスムーズに経営していける環境をつくり上げるという仕事も僕は物すごく大事な仕事だというふうに思うんだよ。 だから、そう考えたときに、局長は海外経験長いからよく知っていると思うんだよ、フランスでは、新規就農者に対して農地等の移譲や買取りをあっせんするサフェールという公的機関があるんだよ。高齢者の離農による若い就農者の就農を実現する仕組みを持っているわけだ。それら新規の就農者は、当該農地に隣接して住むか、ないしは五キロメートル以内に住むという規定を持っているんだよ。その意味では、真に地域に根差した農業経営者を育てるということを念頭に置いた政策展開がなされているわけ。日本の、農外の会社の参入を念頭に置いたような仕事の仕方じゃないんだよ。家族の中でやろうという仕組みがきちっとできている。そういう思想があるんだよ。かつ、フランスでは、高齢離農者は所有農地を売却して年金で、年金もそれなりの年金があるから、離農年金含めてね、年金で町に住む例が多いという。このやっぱり大事なところを学ばなきゃいかぬわけ。 我が国は、日EUのEPA協定やると言っているんだけど、日EUの協定は、関税だけとかルールだけの問題じゃなくて、まさにこういう大事な農業政策、農業をやろうとする、こういうことをちゃんと学んでだよ、そして取り組むという思想が大変必要だと、こんなふうに思っているわけでありまして、是非是非進めてもらいたいというふうに……(発言する者あり)ありがとうございます。本当にそうなんです。そんなふうに思うところであります。 どうぞ、これまで、農業法人協会とかそれからNPO法人ふるさと回帰支援センターなんというのも、いろんなところで活動していて、その中で、農業に就農したいという希望者いっぱい、いっぱいあるんだ。だから、そういう皆さんの要望も踏まえて、受け入れていける仕組みをちゃんとつくらないと駄目だというふうに思っております。 ここで、大臣からは、若い就農者を定着させるための農林省の決意といいますか、政策の骨格みたいなものについてお話しいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(山本有二君) 委員御提出の資料に農業従事者の年齢構成がございました。全体で百七十五万人のうち、六十五歳以上が百十三万人。もし新規営農者がいなければ、言わば六十万人で日本の農業をやらなきゃならぬというとんでもない現実を目の前にするわけでございます。 その意味で、我々にとりまして喫緊の課題というように位置付けてこの新規就農の促進をやっていきたいと思っております。特に、御指摘の青年就農者を対象とした資金の交付、あるいは雇用就農者の研修、あるいは無利子の貸付け等々を頑張っていきたいと思っております。 ただ、平成二十七年には、十九年調査開始以来、四十歳以下の新規就農者が最も多い二万三千人、これを記録いたしました。こういう方向で、我々にとりましても、新規営農を獲得していきたいというように思っております。
○山田俊男君 現下の規制改革推進会議の提言に見られるように、競争促進、経営マインドの強化、そういうふうな追い詰められるような話をどんどん政策の中に入れてくるという話じゃなくて、それこそ農業をやって良かったと、豊かな生産と生活、ゆとり、地域の協働、これを自分は満喫しているんだと、生産の喜び、その喜びを感謝できる、そういう政策を出していく。そうしたら、皆さん、地方へ行ってやりたいなという思いの人何人もいるんだから、是非その政策をしっかり展開していただきたいと、こんなふうに思います。 以上で終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、田村智子さんが委員を辞任され、その補欠として倉林明子さんが選任されました。 ─────────────
○高野光二郎君 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 山本有二大臣と同じく、郷土の出身でございます、高知県の自由民主党参議院議員、高野光二郎でございます。どうぞよろしくお願いします。 早速質問に入らさせていただきます。 森林環境税、導入していただきたいです、森林環境税を。国土のほとんどが森林である我が国で森林を再生させるためには、産業としての林業を成長産業とするとともに、条件不利地域の森林整備を進める施策が重要です。 森林面積が県土、県の土地の八四%も占める我が高知県は、今から十四年前、平成十五年四月から、他府県に先駆けて、森林整備のために超過課税、県民税を導入し、個人、法人とも県民税均等割として五百円上乗せしておりますが、単年度の税収はたったの一・七億円です。これでは、国の森林整備の補助金と合わせても、十分な森林整備等を行うための財源として到底足りません。全国では三十七府県が森林整備の超過課税を導入していますが、森林の多い県は総じて住民が少ないわけですから、どの県も同様に、森林整備の財源としてはそもそも足りないのが実情でございます。 そもそも、森林の恩恵は県境を越えてもたらされるものでございます。例えば、日本の三大暴れ川として四国三郎の異名を持つ吉野川は、高知県の嶺北地域に源を発し、徳島県に流れて、香川用水の水源は高知の早明浦ダムです。水の恩恵だけでもそうですし、地球温暖化防止ということに着目すれば、森林の恩恵は都道府県を越えて国全体に及ぶことは明らかでございます。 こうした中、昨年の十二月の与党税制改正大綱で、森林環境税については、ようやく創設に向けて検討し、平成三十年度の税制改正において結論を得るとされました。森林は国民全体で支えるものであり、森林環境税は是非とも実現すべきであると考えます。 そこで、山本有二農林水産大臣にお伺いをします。 森林環境税の実現に当たっては、地方の森林がもたらす水や食料、エネルギー、さらにはカーボンオフセット等、森林の公益的機能やその恩恵を大きく受けている都市部の国民の皆様にお示しをさせていただき、理解を得ていくことが必要だと考えています。実現に向けてどう進めていくのか、大臣の決意と併せてお伺いします。
○国務大臣(山本有二君) 森林環境税について御質問をいただきました。 昨年末に決定されました与党税制改正大綱で、市町村が主体となって実施する森林整備等に必要な財源に充てる森林環境税の創設に向けて平成三十年度税制改正において結論を得ると、こういうように明記されております。農林水産省としましても、森林環境税の創設に向けて、市町村主体の森林整備の具体の取組の案につきまして、先月から都道府県や市町村に説明して御意見を伺う取組を始めたところでございます。今後、これらの意見を踏まえながら、更なる検討を進めてまいりたいと思っております。 また、御指摘の森林環境税の実現に当たりまして、納税者にとって理解と納得ができるものにする必要がございます。このため、森林整備の仕組みの検討と並行しまして、森林整備が都市部も含め国民全体に様々な恩恵を与えるものであることについて納税者に分かりやすく丁寧に説明し、理解を得る必要がございます。 例えば、日本学術会議の検討でございますけれども、答申をいただきましたが、森林の多面的機能を、一部を貨幣評価するとしたならば年間七十兆円の利益があると、こういうように答申いただいておりますので、こうしたことが森林地域のみならず国全体に広がるということに積極的に取り組んでまいりたいというように思っております。
○高野光二郎君 大臣、二〇〇九年、大臣が作られた政党ポスター、高知一区は中谷元先生、同じ九期生でございます、高知二区は山本有二先生、政党ポスターを山本先生が作られて、高知市の半分から土佐清水市はもう山本有二先生のポスターだらけでございます。二〇〇九年から大臣はキャッチフレーズ変えていないんです、キャッチフレーズ。これ質問はいたしませんが、そのキャッチフレーズは、山に力を、海と大地に望みを、山本有二。 いや、なぜこんなことを言うかというと、もう議員の大先輩でございますので、実は、この森林環境税については、市町村議の皆さん始め、森林関係者、首長の皆さん、もう随分前から切望されております。その中では、残念ながら、その実現なくして亡くなられた方もいらっしゃいます。そういった先輩の思い、もう私よりも山本大臣の方がよっぽど分かっていただいていると思いますので、是非ともその実現に向けて、総務省と連携して、よろしくお願いをさせていただきたいと思います。 続きまして、CLTについてお伺いをさせていただきます。 森林・林業をめぐっては、この数十年間、山村地域の過疎化、高齢化、経済構造の変化、木材価格の低迷などにより、厳しい状況が続いてきました。しかし、戦後造成してきた人工林は十齢級、一齢級が五年でございますが、十齢級以上が五割を超えるなど、資源的には充実し、現在利用期を迎えており、今、先人たちの努力がようやく実を結びつつあります。 世界最古の木造建築物である法隆寺を代表するように、私たち日本人は、暮らしの中で木材を利用し、豊かな文化を育んできました。今こそ、我が国が誇る豊富な森林資源を活用して、木材利用を推し進めることで林業、木材産業の成長産業化を図り、地域の暮らし、そして何よりもやっぱり仕事がないといけません、経済を発展させ、地方創生を実現すべきだと考えています。 森林・林業の活性化には、木材の需要面で新たな部材の開発やバイオマスエネルギーの利用など、木材需要の飛躍的な拡大が不可欠と考えます。その核となるべきものとして期待されるのがCLTでございます。 委員の皆様方には、お配りをさせていただいております資料を御覧をいただければ幸いと思います。 CLTとは、クロス・ラミネーテッド・ティンバーの略で、杉やヒノキのひき板を並べた後、繊維方向が直交するように接着した木材製品です。その特徴は、とにかく施工がシンプル、これは接合部、くっつける部分はビスや金具なんですね。リユースもできます。それをそのまま組み壊して新しく建てることもできます。リサイクルもできます。また、RC、これは鉄筋コンクリート造でございますが、RC造などと比べ、建築、建設期間が短く、早く完成します。頑丈で耐震性も確保でき、コンクリートの四分の一と軽量でございます。 このCLTを使用することにより、今まで木造では太刀打ちできなかった中高層階の建物にも木材をふんだんに使用することができます。まさに木材需要の拡大の切り札となる新しい部材でございます。さらに、国産材を大量に使うことにより、適正な森林保全が図られ、CO2の吸収源、再生エネルギーの供給から国土保全へとつながります。 私は、平成二十六年の地方創生特別委員会、二十七年の予算委員会、二十八年の予算委員会と、しつこくこのCLTの普及促進について関係大臣にその意義と必要性と要望を訴えてきました。とにかく、疲弊する地方を維持し、再生していくためには、山に仕事があるということ、山を動かすということが地方創生に最も大事だと強く考えてのことでございます。 平成二十八年五月に、自由民主党だけでCLTで地方創生を実現する議員連盟が発足をしました。石破茂会長、中谷元会長代行、古屋圭司会長代理、吉野正芳幹事長、そして私が事務局長を務めさせていただいております。そして、現在、自民党衆参議員百四十名の入会議員に所属をしていただいております。昨年の発足から一年間で三回の総会を開催し、役員間と関係省庁と協議を重ねてきました。そして、各大臣への予算要望や東京オリパラで使ってほしい活用要望など積極的に活動を展開し、昨年の十二月一日には麻生太郎財務大臣に要望した結果、スタート時においては満額といっていい政府の概算決定に反映していただいております。ありがとうございます。 また、当議連より先に、平成二十七年八月に発足し、都道府県と市町村が加盟をするCLTで地方創生を実現する首長連合とも連携協力を行い、実効的な普及促進に努めております。なお、この首長連合は、尾崎正直高知県知事と太田昇岡山県真庭市長が共同代表として構成をされ、現在二十八都道府県、六十九の市町村が加盟し、広がりを見せております。なお、先月、三月の十五日に小池知事、東京都が加盟をされたそうでございます。 また、当議連からの要請に応えていただき、昨年の六月に安倍総理決裁で官邸に、内閣官房、国交省、林野庁、厚労省、文科省、法務省、総務省、警察庁、東京オリパラなどをメンバーとするCLT活用促進に関する関係省庁連絡会議を設置していただき、その後、経産省、環境省、国土強靱化担当もオブザーバーメンバーとして、今まで五回の会議を開催し、普及促進に向けて具体的なロードマップを作成し、各施策に反映していただいております。 私の地元高知県はCLTの利用国内第一位で、様々な建物を造っております。全国的に見れば、平成二十八年度以降、福島県の復興住宅を含め、全国で八十棟余りのCLT建築物の整備が進められているということでございます。 山本有二農林水産大臣にお伺いします。先般、CLTの普及に向けた新たなロードマップが公表されましたが、CLTの需要拡大やコスト削減について具体的にどのような取組を行うのか、大臣の意気込みと併せてお伺いします。
○国務大臣(山本有二君) 木造建物についての誤解が今まで随分ありました。低層しか建たないとか、あるいは耐久性が短いだとかすぐに燃えてしまうだとか耐震性に合わないだとか。しかし、よく考えてみますと、日本固有の寺院、例えば五重塔にしましても東大寺の大仏殿にいたしましても、木造だから逆に千年もつんだというような文化というのが我が国にはございます。その意味で、やっとCLTという西洋でも認められた木造建築の枠組み軸工法というのが構造材として我が国でも生産されるようになりました。これは画期的なことであり、本来、我が国固有の文化に根差したものではないのかという、そういうように思っております。 そこで、今年の一月にCLT活用促進に関する関係省庁連絡会議、ここでロードマップを策定したところでございます。そして、まとまった需要を確保して量産化を進めると更なるCLTの需要が見込まれると、さらに、CLTが中高層建築など自在に活用できるように先進地の欧米並みにこれに準拠した基準を作らせていただく、そして普及するということを政府一体となって進めていきたいと思っております。 特に、需要面の対策といたしましてCLTを用いた先駆的な建築物への支援を行っておりますし、生産面の対策としましては、耐火性等の向上、低コスト生産の技術開発、さらに効率的に製造する施設整備への支援、こうしたものをこれからも推進していくつもりでございまして、早く高層住宅がCLTで建築されることを私も待ち望んでいるところでございます。
○高野光二郎君 当議連の顧問として、山本大臣には、待ち望むのでなくて、一緒に是非よろしくお願いを申し上げます。 今井敏林野庁長官にお伺いをします。国が定める基本方針にCLTの活用を推進する旨を規定すれば、国、都道府県、市町村が整備する公共建築物においてCLTの活用が進むと考えられることから、基本方針の見直しなどについて検討すべきであると考えておりますが、農林水産省としてどのようなお考えか、お伺いします。
○政府参考人(今井敏君) お答えいたします。 公共建築物等木材利用促進法におきましては、その第七条で、農林水産大臣と国交大臣は、公共建築物における木材利用促進に関する基本方針を定めなければならないと規定されておりまして、現行の基本方針は平成二十二年に定めたものでございます。この基本方針につきましては、法令上も、経済事情の変動その他情勢の推移により必要が生じたときには変更するものとされております。 一方で、平成二十二年の本法の施行以降、CLTの開発や耐火部材の実用化など、新たな技術開発が急速に進み、公共建築物においてもこうしたCLTなどの新たな木材部材の活用を促進することが求められるような状況になってきたことを踏まえ、現在、この基本方針の見直し作業を進めているところでございます。この基本方針の見直し作業につきましては、現在、関係省庁との調整を行っている段階でありますが、今後、パブリックコメントを経て、新たな基本方針を定めたいと考えております。 この新たな基本方針が策定、公表された後には、都道府県や市町村においても同様の方針の見直しやそれに基づくCLTなどの活用の取組が一層広がるよう、県や市町村への働きかけ等にも取り組んでまいる考えであります。
○高野光二郎君 御丁寧な御答弁、ありがとうございました。是非ともよろしくお願いを申し上げます。 続きまして、秋山公城内閣官房内閣参事官にお伺いをいたします。CLTの活用については、内閣官房が中心となって政府を挙げて取り組むべきだと考えておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(秋山公城君) 御説明を申し上げます。 委員先ほど御指摘のとおりでございますけれども、昨年六月、CLTの幅広い活用に向けましてCLT活用促進に関する関係省庁連絡会議を設置いたしております。この会議は、内閣官房副長官を議長とし、また内閣総理大臣補佐官を副議長といたしまして、委員が御指摘されましたような学校、医療関係施設、地方自治体施設など広範な各施設の行政分野を担当する幅広い省庁の参画も得まして、政府のCLT活用拡大方針の下、一体となって取り組んできております。 具体的には、重点的な需要創出によります生産コストの削減を通じて新たな需要が喚起される、そういった好循環を実現するため、分かりやすいパンフレットの説明を通じながら、CLTを利用する新規の建築案件の掘り起こしに関係省庁一体で取り組んでいるところでございます。また、このような需要拡大をしっかりと支えるための支援措置の構築についても精力的に図ってきておるところでございます。 さらに、内閣官房には政府の一元窓口を設けまして、地方自治体を始め様々な方からの問合せに丁寧に対応いたすとともに、総合的な情報発信にも努めてきておるところでございます。 今後とも、地方自治体の動きをよくよく見極めながら、こうした取組を政府一体となって着実に進めまして、地域の豊富な資源であります森林の利用を通じまして、内閣の重要課題である地方創生の実現に向け取り組んでまいりたいと存じます。
○高野光二郎君 今御答弁をいただいたように、政府、関係省庁、そして各議員の先生方には、本当に国の公共建築に対して、木材利用の推進、そしてCLTの推進、実際に取り組まれていただきまして、成果を出しております。一方、都道府県や市町村の公共建築物にこういった働きかけなり実効がまだまだ少ないというのが実情でございます。 そこで、それらをより推進していくために、基本方針では国の取組についても定められており、その一つとして、各省各庁の長は、公共建築物における木材の利用の促進のための計画を速やかに作成して、率先して公共建築物における木材の利用に努めるとともに、相互に連携し、地方公共団体その他の関係者の協力も得つつ、公共建築物における木材の利用促進に関する施策の効果的な推進を図るものとするとされています。 そこで、法律を所管する農林水産省として、山本有二農林水産大臣にお伺いをします。 先ほど答弁のあった基本方針の見直し方向を踏まえ、各省庁の作成する計画にもCLTの活用を促進するような旨盛り込むよう各省各庁に働きかけるべきだと考えますが、大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(山本有二君) 公共建築物等木材利用促進法の第三条で、国の責務として、「自ら率先してその整備する公共建築物における木材の利用に努めなければならない。」、こういうように規定されております。この責務規定を踏まえて、各省庁においてはそれぞれ公共建築物における木材の利用の促進のための計画を作成しておりまして、各省庁ごとに既に二十三の計画が作られました。 現在、国が定める基本方針について見直し作業を進めているところでございますが、新たな基本方針が策定、公表された後には、各省庁が定める計画におきましても、CLT等の新たな木質部材の活用等により一層公共建築物の木材利用を促進することが規定されるよう、本法を所管する大臣として各省庁にその見直しを働きかけてまいる考え方でございます。 この間も、国立競技場が木材を利用していただけるということでございますので、ちなみに総工費における木材部分の経費は幾らかと尋ねてみますと、一%でございました。これ、私は、聞いて、すなわち少ないなと、こう思いましたら、木材を利用するという考え方でなければ一%にも完全に満たないということであるそうでございまして、この木材利用の行く先というのはかなり困難が伴いますけれども、こうした計画を一つずつ作り上げていくことによって少しでも進めていきたいと、こういうように思っております。
○高野光二郎君 これでCLTについての質問は終わらさせていただきますが、CLTに関しましては、昨年の三月三十一日、四月一日に建築基準法告示が制定、公布をされまして、建築基準が定められました。今、耐火で一時間程度しかもたない状況ではございますが、これが三年以内には二時間まで耐火ができるということで、更に今後研究開発が待ち望まれるところでございます。 委員やそして国民の皆さんに御理解をいただきたいのは、私はCLTばかりこだわって言っているんではないんです。要は、木材使えということでございます。もちろん、RCとか鉄筋、鉄骨のコンクリートを使って、その上でCLTを使って、木材を使って、そして集成材を使って、様々な、例えば木質ハイブリッドであるとか石こうボードの被覆型とか、こういった木材製品も非常に今開発をされております。こういった混合建築物もしっかりと造っていくことが私は絶対大事だというふうに思いますので、こういったことについて御理解をいただきたいというふうに思っております。 最後に、米の直接支払交付金についてお伺いをします。 基盤整備は、担い手への農地集積、集約化や、経営規模に合った農業機械の導入などを通じた農作業の効率化による生産性の向上や、これからの地域を担う意欲ある若者の就労の面からも重要でございます。 これまで、高知県では、自助努力の結果、主食用米だけではなく、ナス、ミョウガなど、先ほど御紹介もいただきましてありがとうございます、生産が日本一であるなど園芸が盛んになっております。また一方で、基盤整備の遅れによって経営規模拡大が遅れる中、米の直接支払交付金の対象となっている主食用米作付面積の平均は、秋田県が一・九ヘクタールである一方、高知県では〇・六ヘクタールと三倍以上の差があり、一経営体当たりの米の直接支払交付金の平均にいただくお金も東北地方とで大きな差が生じております。 こうしたことからも分かるように、米の直接支払交付金は、潜在的に過剰である主食用米だけに限って、またさらに作付け規模の面積が大きければ大きいほど多くの交付金が支払われるということは二重に不公平であり問題がありと考えますが、大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(山本有二君) 米の直接支払交付金についての整理でございますが、平成二十五年末の経営所得安定対策の見直しの中で、米というのは、麦、大豆と違って十分な国境措置があり、諸外国との生産条件の格差から生じる不利益はない、そして、全ての販売農家を対象として支払われる直接支払交付金というのは農地の流動化のペースを遅らせる面があって、これは取り得ないというような政策的な判断をしたところでございます。 そこで、今後、御指摘のとおり、収益性の高い農業を進めていく必要があるわけでございまして、潜在的に過剰である主食用米の作付面積に応じて交付する助成金は問題、課題が多いというように思っております。特に、高知県と広大な面積の秋田県八郎潟とでは、言わば圃場の土地改良の進捗状況や整備率等でハンディキャップが随分あります。地域地域でそうした圃場における整備率がまだまばらでございまして、特に中四国の農政局管内では全国平均の半分ぐらいしかまだありません。そんな中でこうした直接支払交付金を配るということに対して、識者から、地域の格差をかえって生むのではないかという指摘があることは私も承知しております。 そんな意味で、今後十分に検討を加えながら農政の改善を図ってまいりたいというように思っております。
○高野光二郎君 以上で終わります。ありがとうございました。
○進藤金日子君 自由民主党の進藤金日子でございます。 私にとりまして、今回、本委員会での初めての質問になります。質問の機会を与えていただきました理事始め先輩議員の皆様方に感謝申し上げます。 決算の審議は、その内容が予算に反映される重要なものであるとの認識の下に、平成二十七年度会計検査報告に基づき質疑を進めてまいりたいと思います。 私は、会計検査院による検査の意義は、個別の検査結果に基づいて改善を強く求めることにより不当事項の再発防止や各種施策の効率的、効果的実施に大きく貢献していることであると理解しております。こうした私の理解を踏まえ、農林水産省関係の会計検査院の検査結果で施策的な広がりに関連するものについて質疑を深めさせてまいりたいと思います。 まずは、林野庁が所管する事業である木造公共施設等の整備事業についてでございます。 この事業は、地域材の需要拡大等を図るために、都道府県、市町村などが事業主体として実施する木造公共施設等の整備等の事業に森林・林業再生基盤づくり交付金などを交付するものであります。会計検査院の検査の結果、木材を使用せず、地域材の利用促進に直接寄与しない設備工事等を補助対象に含めている実態が指摘されております。我が国の木材自給率は、平成十七年の二一%から平成二十七年には三三%に上昇している一方で、国産材は、毎年、丸太換算で約五千万立方メートル以上あると言われる成長量の半分以下しか使われていない状況にあります。 先ほど高野委員からCLTを中心とした御指摘があったわけでございますけれども、平成二十二年には公共建築物等木材利用促進法が制定され、国と地方公共団体は共に公共建築物へ木材を利用する責務が課されておるわけであります。こうした中、平成二十七年度着工の公共建築物の木造率は、床面積ベースでの全体で約一二%、三階建て以下の低層の公共建築物で二六%となっております。公共建築物への木材利用、とりわけ国産材の利用は更に積極的に進める必要があり、特に地域振興といった視点からも地域材の利用促進は極めて重要であります。 そこで、木造公共施設等の整備事業等における地域材利用促進に向けた今後の対応についてお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(今井敏君) お答えいたします。 木造公共建築物等の整備事業につきましては、今先生から御指摘ありましたように、昨年十月に、会計検査院から、地域材の利用促進に直接寄与しない設備工事等を補助対象とする工事に含めている事例がある、あるいは地域材の利用割合が非常に低く地域材利用のモデルとしての効果を期待し難い事業が採択されている事例がある、そういった指摘を受けたところでございます。 このため、二十九年度事業から地域材の利用促進に直接寄与しない設備工事等を補助対象から除くなど、補助対象範囲を要領等により明確化するとともに、採択基準につきまして地域材の利用割合が一定程度以上であることを要件とするなど、具体的な基準を設けることとしたところでございます。 我が国におきましては、戦後造成された人工林が本格的な利用期を迎えている中で、平成二十二年に公共建築物等木材利用促進法が制定されたことを契機とし、地域材利用の流れが強まりつつあります。これを公共建築物の木造率で見ますと、先生から御指摘ありましたとおり、法律が制定された平成二十二年度着工では木造率が八・三%であったものが、平成二十七年度には一一・七%に向上し、特に三階以下の低層の公共建築物では、平成二十二年度着工で一七・九%であったものが、平成二十七年度には二六%にまで向上しております。 公共建築物の木造化、木質化に関しましては、CLTや耐火部材など新たな製品技術も実用化されつつありまして、こうした製品技術も活用しながら、地方公共団体とも連携しながら公共建築物の木造化、木質化、さらには地域材の利用促進、こういったものに全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 今回の会計検査院の指摘で地域木材利用の要件がむしろ厳格になりまして、これによって地域材利用が減退してしまっては、これは本末転倒でございます。本事業自体の改善は不可欠でありますけれども、是非とも、全体として地域材利用が拡大する事業制度の仕組みを構築していただくようにお願い申し上げたいと思います。 次に、農林水産省が所管する強い農業づくり交付金事業等によるTMR、これはトータル・ミックスド・レーション、完全混合飼料というものでございますが、このTMRセンターの整備に係る事業について、自給飼料を十分に調達できなかったなどの要因から事業の目的が未達成のTMRセンターがあったとの会計検査院からの指摘がなされています。 自給飼料とは、国産の原材料で調製、製造した飼料であります。今日配付した資料の一ページを御覧いただきたいと思うんですが、我が国の食料自給率はカロリーベースで三九%でございますが、一番上の、小さく書いてあるように、一人一日当たりは二千四百十七キロカロリー摂取しているわけであります。このうち、この表の青の部分が自前で自給している部分であります。食料自給率の向上を図るには、青の部分の面積を広げていく必要があるわけであります。摂取カロリーが多いのが米、畜産物、油脂類、小麦でございまして、これらで一千六百三十キロカロリーございます。全体の三分の二を占めるわけであります。 ここで注意が必要なのが畜産物の黄色の部分であります。国産の飼料で生産されたものが一七%、輸入飼料で生産されたものが四七%あります。畜産物全体として六四%が国産なのでありますけれども、そのうちの約七割に相当する四七%は輸入飼料由来でありまして、この部分は自給率にカウントされておりません。 国民の食生活を大幅に変えることなく食料自給率を上げていくには、まずはこの畜産物の黄色の部分を青に変えていく、つまり輸入飼料から自給飼料に転換していくこと、そして小麦や大豆の輸入から国産に転換していくということ、さらに輸入小麦由来のパンとか麺類を国産の米粉に変えて米由来にしていくこと、これらが実効性の高い取組でありまして、現在こうした政策を政府は進めているわけであります。 それにいたしましても、右にありますように、小麦、大豆、トウモロコシの主要穀物の輸入元を御覧いただきたいと思うんですが、米国が占める割合が非常に大きいわけです。重い穀物を北米、南米といった遠いところから多くの重油をたいて、消費して日本に運んでいることが一目瞭然であります。 少し話を戻しますが、この黄色の部分を青に変えていく有力な手段が飼料用米の生産拡大であります。政府として平成三十七年度に百十万トンの生産を目標にしており、平成二十八年度では四十八万トンの生産でした。実は、飼料用米の需要は、飼料業界から約百二十万トン程度は見込めるんじゃないかというメッセージが発せられたと認識しております。 配付資料の二ページを御覧いただきたいと思うんですが、飼料米はオレンジ色で示している濃厚飼料の原料として活用されておりますが、濃厚飼料の自給率は近年飼料用米等の増加により上昇傾向で推移しております。平成三十七年度目標の濃厚飼料の自給率二〇%を達成するには、飼料用米を二十八年度と比較して約二・三倍に増産しなければなりません。 こうした中で、昨年十一月の財政制度等審議会の平成二十九年度予算の編成等に関する建議におきまして、転作助成金の在り方を見直すべきとしておりまして、特に主食用米と同程度の所得が確保できるような飼料用米への助成から脱却しなければならないとしております。また、転作助成金の在り方を見直し、野菜のような高収益作物への転換を支援する事業にシフトしていく必要があるとしているわけであります。 他方、飼料用米への助成は、一般論として主食用米の供給を抑えることになるので、米価を維持、あるいは高くする効果が大きいとの指摘もあります。ここで注意が必要なのは、飼料米への助成は、政策論として我が国の食料自給率や自給力を高める施策でありまして、米価維持や高米価誘導政策ではないということであります。ここはしっかりと確認しないといけないというふうに思います。 なぜ飼料用米かといいますと、我が国のこれは宝物である水田を水田としてフル活用して、将来にわたって持続的に食料を供給する力を維持していくために効果的であるからであります。財政審の御指摘も、財政の効率性という観点からもちろん理解できるわけでありますけれども、現場の農家は、財政審の指摘で飼料用米への助成が打ち切られるのではないかと強い危機感を持っているわけです。また、飼料用米を推進している農林水産省への不信感も顕在化している状況でございます。 そこで、飼料用米に関する今後の施策の方向性についてお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 我が国におきまして、主食用米の需要が毎年おおむね八万トンずつトレンドで減少しているわけでございます。食料自給率、食料自給力や飼料自給率の向上を図るためには、主食用米から麦、大豆、飼料用米などへの転換によること、すなわち水田のフル活用を進めていくことが重要でございます。 平成二十七年三月に閣議決定されました食料・農業・農村基本計画におきまして、飼料用米等の戦略作物につきまして、水田活用の直接支払交付金による支援等によりまして生産性を向上させ本作化を推進し、品目ごとの生産努力目標の確実な達成に向けて不断に点検しながら生産拡大を図るというようにしております。こうした中で、二十九年度予算につきましても、水田活用の直接支払交付金につきまして、麦、大豆、飼料用米などの戦略作物助成の単価を維持しつつ、前年度比七十二億円増となる三千百五十億円を計上することができました。 農林水産省としては、今後とも、農業者の方々が安心して飼料用米などの生産に引き続き取り組むことができますように、必要な財源はしっかり確保してまいりたいという決意でございます。
○進藤金日子君 大臣、ありがとうございました。 平成二十九年度の予算では、飼料用米への助成をしっかりと、ちょっと上積みする形で確保されたということでございますので、本当にありがとうございます。ただ、農家が最も望んでいるのは、対策の継続性の確保、つまり安定性だと思います。平成三十七年度目標を公表しているわけでございますので、農家の信頼を損ねないようにしっかりと対応していただくようにお願いいたします。 次に、水産庁が所管する漁港施設の維持管理についてでございます。 漁港は、漁港漁場整備法に基づき整備が推進され、維持管理が適正に行われることとされております。農林水産大臣は、漁港漁場整備長期計画の案を作成し、閣議の決定を求めることになっております。まさに、本年三月二十八日に、平成二十九年度から三十三年度までの五年間を計画期間とする新たな漁港漁場整備長期計画が閣議決定されました。この長期計画におきましては、漁港施設等において、その管理者が策定した機能保全計画に基づき、老朽化に対する予防保全のための対策を戦略的に実施し、老朽化が著しい重要な施設については緊急的に老朽化対策を行うことというふうにされております。 今回の会計検査報告では、機能保全計画に沿って機能保全工事が実施されていない事態等が見受けられたということでございます。これ、もちろんいろんなことがあると思います。私は、この漁港施設の管理者である地方公共団体の予算不足だとか人員不足も影響しているんじゃないかなというふうに思うわけであります。 今回の御指摘の中を踏まえまして、この新たな長期計画に基づく漁港施設の維持管理に関する今後の対応をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。 今先生の方からお話ありましたが、漁港は我が国の水産物の安定供給の基盤として極めて重要な役割を担っておるところでございますが、今後は多くの漁港施設の老朽化が急速に進行することが予想されますことから、漁港施設の適切な維持管理といったものが極めて重要な課題と相なっているところでございます。 先ほど先生の方からありました会計検査院の指摘でございますが、これに対しましては、平成二十八年十二月に、機能保全計画に基づき漁港施設の維持管理が適切に行われるよう水産庁から都道府県に通知を発出するとともに、説明会等におきまして、漁港管理者に対しまして改善を図るよう指導しているところでございます。 また、先月二十八日でございますが、閣議決定されました新たな漁港漁場整備長期計画におきましては、漁港施設の長寿命化対策による漁港機能の維持保全を計画的に推進することといたしまして、緊急的に老朽対策が必要な全ての漁港、おおむね四百でございますが、これについて今後五年間で対策を講じることとしているところでございます。 さらに、先生の方から御指摘ございましたが、漁港管理者の大部分は市町村でございまして、専門的知識を有する技術者が不足しているといったような状況に鑑みまして、一つといたしましては、機能保全の基本的考え方をまとめたガイドラインを整備しまして、その普及を図ることとしております。また、もう一つは、施設情報及び機能保全計画のデータベース化や施設点検にICTを活用する漁港施設点検システムの導入を行うといったような取組を通じまして、漁港管理者に対して技術的な支援を行ってまいりたいと、このように考えているところでございます。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 今、市町村の専門的知識を有する人材不足といったような御指摘もございますが、そういった面では厳しい環境下でございますけれども、しっかりと対応をお願い申し上げたいというふうに思います。 次に、農業水利施設である揚水機場と排水機場、これポンプ場のことでございますが、この耐震診断等につきまして、施設を造成した地方公共団体等が機場の耐震診断を実施していなかったり、設計図書の保管が不十分だったり、農林水産省自体も耐震診断の実施状況等を十分把握できておらず、耐震診断推進のための助言や検討が不十分であったことが会計検査院から指摘されております。 本件につきましては処置済みというふうになっております。早急に対策が講じられたと理解しておりますけれども、耐震対策につきましては、東南海地震等への早急な対応が求められている中にありまして、揚排水機場のみならず、ため池でありますだとか、ダム、頭首工、水路においても重要度が増しております。 そこで、会計検査院の指摘への対応状況とともに、農業水利施設に対する耐震対策、これ、耐震診断だけではなくて実際の対策工事も含めて、この農業水利施設に関する今後の耐震対策の方向性をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(佐藤速水君) お答え申し上げます。 農業水利施設のうち揚排水機場につきましては、会計検査院からの指摘を受けまして、耐震診断の実施の適切な推進に努めること、また設計図書を適切に保管すること、さらに耐震診断に関する情報について施設の造成者等が国に報告すること、こういったことを内容といたしました通知を平成二十八年七月に地方農政局等に発出したところでございます。 農林水産省といたしましては、揚排水機場に限らず、水利施設の耐震対策は重要であると認識しております。被災による人命への影響など重要度の高い施設を始めとして、耐震対策の推進に努めているところでございます。 具体的に申し上げますと、一つは、国営耐震対策一体型かんがい排水事業ですとか国営総合農地防災事業の大規模地震対策型といったような水利施設の耐震対策を円滑かつ効率的に推進するための事業制度を創設をいたしました。また、そうした耐震対策を含みます国営かんがい排水事業や国営総合農地防災事業等の関係予算につきまして、会計検査院の検査のありました平成二十七年度には約一千六百億円でありましたのに対しまして、平成二十九年度には約二千億円とするなど、必要な予算の確保に努めているところでございます。 今後とも、都道府県などと連携しながら、これらの予算を活用いたしまして、水利施設の耐震診断、その結果に基づく耐震対策工事の推進に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○進藤金日子君 どうもありがとうございます。 今、予算の対応含めてしっかりと対応されているという答弁をいただきました。この農業水利施設の耐震対策につきまして、これ、やはりスピード感を持って進めていく必要があると思いますので、是非ともよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。 さて、去る三月二十八日の本委員会の質疑におきまして、安倍総理の答弁で、会計検査院からの検査報告を受け、総理からも、各大臣に対して、検査報告事項について確実に改善するよう指示を行い、平成二十九年度予算編成等においても適切に反映しているということでございまして、例示として、農業基盤整備促進事業等における助成単価について、実際の作業内容、現場条件などを踏まえた単価を導入するなど、適切に対応しているということの答弁がなされたわけであります。農業基盤整備促進事業につきまして本件は処置済みということでございまして、これは農林水産省、極めて迅速に改善措置を講じたわけであります。これはすばらしいことなわけです。 ところが、現場は大混乱であったわけであります。 この農業基盤整備促進事業といいますのは、主に水田の排水条件を機動的に改良していく、いわゆる暗渠排水工事の実施が本当に多くなされている事業であります。水田の畑地利用、これは排水をしっかりしないと畑利用できませんので。あと、大型機械の導入、これは排水ができないと大型機械入っていけないわけです。ですから、大型機械の導入に大きな効果があることから、全国各地で要望が極めて大きい事業であります。 しかし、年度途中に迅速な改善措置が講じられたことから、年度当初に工事を計画した地域で急に助成単価が減額されて、これは大きな混乱が生じたわけであります。これ、もちろん、会計検査院からの改善要求には真摯にかつ迅速に対応することが不可欠でありますけれども、実績に応じて助成単価の範囲内で精算するなど、一定期間経過措置を設けて現場の混乱を最小限にする対応も取れたんじゃないかなという気もしているわけであります。 いずれにしましても、現場の混乱防止という視点で、こういうことを念頭に置きまして、この対応、重要であるということをあえて申し上げたいというふうに思います。 参議院におきます決算審議、これ、予算編成へ適切に反映されて、さらには予算の効率的、効果的な執行につながっていくことを確信いたしまして、私の質問を終えさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○礒崎哲史君 民進党・新緑風会の礒崎哲史でございます。 早速質疑の方に入らせていただきたいと思いますが、冒頭の質問は、大阪の豊中市の国有地の売却問題についてということで、主には財務省の理財局の方に事実関係の確認を今日はさせていただければと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 まず、今お手元に資料をお配りを始めておりますので、来てから皆さんにはお目通しをいただければと思いますが、この資料に関しましては、我が党におきまして、財務省の方から、ごみの埋設物の確認をしたときの資料の提出を求めた際に近畿の財務局の方から御提出をいただいた資料で、写真及びそのときの地図、どのポイントからどの方向を撮った写真かということを説明したものを提出をいただいたものであります。 なお、本資料につきましては、先月、三月の十三日の予算委員会におきまして、我が会派の小川敏夫議員の質疑の中でも使用をさせていただいている資料となります。 まず確認ですけれども、確認といいますか、そのときのやり取りで、写真の三と十六についてなんですけれども、これ、別々のポイントから別々の方向を撮った写真ということで地図には記載があったんですけれども、全く同じ写真であるということをその委員会の中で我が会派の川合委員から指摘をさせていただいたんですけれども、そのときに佐川局長の方から同じ写真だというふうに考えられますということで御答弁をいただきました。 この写真、結局間違っていたのは三なのか十六なのか、これ、どちらになりますでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 先日、委員の御指摘のとおり、ここはミスでございましたので、党の方にも謝罪をしましたし、委員会でも答弁をさせていただきました。 今の御質問でございますが、この十六番の位置の方が実は三番と同じ場所を撮影をしていたということでございます。
○礒崎哲史君 ということは、十六が写真及び地図上が間違っていて、三の方だけであるということだというふうに認識をいたしました。 では、これ、この写真と地図についてですが、この三月十三日の予算委員会で指摘を受けた以降、また新たにこの写真及び地図については、財務省の中で改めて内容についての確認はされましたでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 その内容の確認というのはちょっとよく分かりませんけれども、位置については、御指摘を受けて、十六番と三番は、写真は別ですけれども、同じ、何というんですか、場所を撮った写真だということでございまして、それ以外の内容について何かとりわけてそこから調査をしたということはございません。
○礒崎哲史君 今、それ以外の内容については確認はしなかったということでございますけれども、実はこれ以外にもおかしい点がかなりございまして、なぜ確認を、今、改めて聞いたんですが、調べておられないのかなということを疑問に率直に思っております。 ちなみに、御紹介をさせていただきますと、その中の写真の四番と例えば十七番なんですけれども、これはその背景にトラックですとかプレハブの小屋が写っております。そうしますと、そのごみの形状や背景のプレハブ小屋、それからトラックの停止の位置ですとか、あと木の形などから、これは同じ山を写しているんですよね。十七番の左下のところにボトルが、ちょっと分かりづらいんですがやはりブルーのボトルが写っておりまして、その周りの土の形含めて、これ、四番と十七番というのは同じ山の写真。ところが、地図上で見ますと、四番と十七番は全く別の位置で別の方向を写したということがこの地図上では示されております。 それからもう一つ、十三と十四と十五でありますけれども、こちらも見ていただけると分かるんですが、十三の山の左側の山が十四です。十三の山の右側の山が十五です。ところが、地図で見ていただきますと、左上になりますが、十三が一番近接をした位置からの撮影で、その背後が十五、その背後が十四ということになりますが、この位置関係からではこの写真は撮れないと思います。その下にちょっと緑色の新たな十三、十四、十五という位置関係と矢印を書きましたが、これが私たちの方で新たに書いた位置になるんですが、この位置が正しいであろうというのが私たちの認識であります。 ちなみに、こちらの地図につきましては、我が会派の川合孝典議員、先ほどちょっと、質問もした議員ですけれども、川合孝典議員の方で改めてチェックをしたということですので、その資料を私は今日はお借りをして御説明をさせていただいております。 ですので、十三、十四、十五もおかしいと。それから、九と十一です。九と十一におきましても、背景にマンションが写っています。このマンションは、地図を見ていただきますと、この地図の南側に三か所土地があるんですが、これだけ高い建物が建っているのはこの一番右側の敷地だけです。真ん中の土地は普通の二階建ての家屋、一番左側には三階建てぐらいのマンションしかありませんので、これだけ大きい建物があるのは一番右側の土地だけになります。したがって、このマンションが写る位置関係ということでいきますと、私たちが後で書き足しました九と十一の位置関係しかあり得ない。財務省から提出をいただいた九及び十一からはこの写真は撮れないということになります。 さらにもう一つ、十番です。この十番のプレハブの建物の位置を見ますと、この十番の写真が撮れるのは、御提出をいただいた地図上の真ん中から左下に向かった矢印では撮れません。やはりもう少し下の位置、私たちが書き足しました、ちょうど真ん中より若干下の位置から真っすぐ西側の方向に写した方向でないとこの写真は撮れないというのが、実際にいただいた写真を私たちで改めて確認をした結果からすると、こういう形になろうかと思います。 これだけ、写真におかしい、あるいは提出をいただいた地図、この指し示したものにはおかしい点があるということが私たちの検証でも見付けられるんですけれども、改めてお伺いをいたしますが、これ、川合議員に指摘をされた以降も確認をされなかったようでありますけれども、なぜほかにも間違いがあったのではないかなという見地で確認をいただけなかったんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 三月三十日に近畿財務局が撮影をした写真が十数枚ございまして、今位置関係が違うんではないかという御指摘をいただいたところでございますが、現場の人間が写真撮影して、現場の人間がこういうところから撮ったんだろうということでこういう資料を示させていただいているわけでございますが、いずれにしても、若干位置的なずれとかというのはもしかしたらあるのかもしれませんが、その点についてというよりも、本件は、三月の三十日に現場で工事関係者が試掘を行った後に、近畿財務局として、その一帯を財務局の人間として写真を撮って、それでこういうふうに残っており、それをこういうところから撮ったんではないかということで地図にお示しして御提出しているところでございます。 したがいまして、今の話が逐一、どういうふうに正しいのか正しくないのかというのはちょっとこの時点であれですが、いずれにしても、この三月三十日に試掘をした後の、こういうごみが、埋設物が地上に散らばっている写真を十数枚撮って御提出させていただいたと、こういうことでございます。(発言する者あり)
○委員長(岡田広君) 礒崎哲史君、質問は続けてください。
○礒崎哲史君 今お話をいただきましたけれども、確かに大阪の方から提出をされている資料ということでこちらとしては受け取ったということなんだと思いますが、少なくとも国会の審議の中で間違いがあったのではないですかという指摘を受けたということでありますから、そこはやはりほかには間違いなかったのかということを確認をいただく必要が私はあったのではないかというふうに思います。 この資料そのものは、当初は我が会派の調査の中で財務省の方に来ていただいて、そのやり取りの中で会派に提出をいただいたものでもありますので、国会に直接提出ということではありませんけれども、やはりその点についてはしっかりと私は見てほしかったと思います。 なぜこの資料を我々が提出をお願いしたかといえば、それは当然、九・九メーターの深さからごみが出てきたんだ、これだけのボリュームのごみがあったんだ、それを根拠にして八億円ものディスカウントがあったと。ですから、その証明になるものを提出をお願いしますといってこれが出てきたわけですから、これにはきちんとそれだけの、説明するに足るだけの信頼を置けるデータを出していただかないと困るんです。そういうことなんです。 今御指摘をさせていただきましたけれども、十七枚中やはり十枚にミスがある資料を私たちは証拠能力があるというふうにはとてもではないですけれども考えられないということは改めてお伝えをさせていただきたいと思いますけれども、この資料をもって、この資料で財務省としては、やはりごみの査定については問題なかったというふうに今でも局長はお考えでしょうか。
○委員長(岡田広君) 明確に答弁してください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁させていただきましたが、私ども、三月の十一日に新たな埋設物が発見されました後に、三月の十四日に大阪航空局と近畿財務局と現地に赴きまして、その九・九メートルのくいを打ったところから出たごみを確認し、それから三月の三十日に工事関係者が試掘をしたときに、三・八メートルのところからこういう埋設物が出てきたところを三月三十日に近畿財務局で写真を撮影し、あるいは四月五日に大阪航空局が写真を撮影したわけでございます。 したがいまして、今八億円の根拠という意味でいえば、九・九メートルのくいのところからの埋設物が出ている、あるいはそのほかのところでは三・八メートルのところからごみが出ているということを前提に、大阪航空局においてきちんと工事積算基準に基づいて積算をしたというのがこの八・二億でございますので、その写真の位置ということではなくて、ごみの埋設物が出たことを確認した上での試算でございますので、私ども間違っていないというふうに今でも考えてございます。
○礒崎哲史君 これだけミスが出ている、ミスが見付かった写真をもって間違いがないとはっきり言い切れるのは、私は正直言って信じられません。 今お話をいただきました、三月の十一日の日に新たな埋設物が発見をされて、十四日の日に実際に九・九メーター、それを確認したというお話でしたけれども、これは同じく三月十三日の予算委員会で我が会派の小川敏夫議員からの指摘でやり取りがされております。 改めて確認なんですけれども、そのときの九・九メーターから出てきたというごみそのものの写真、あるいはドリルの先端の写真というものは存在はしていないんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 三月の十四日に近財と大阪航空局と実際に現地に足を運びまして、そこにいます工事関係者からお話を直接、ヒアリングを聞きまして、それで九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材が発見されたという報告を受け、また、現実に廃材を多量に含んでいる土が広範なエリアに積み上がっていることも確認してございます。 それから、今先生御指摘の、その先端部に廃材が付いているというお話でございますが、それもその後、大阪航空局において工事関係者から提供していただいた写真で、そういうドリルの先端部に廃材が発生しているといったことも確認しているということで、そういうチェックを行っているということでございます。
○礒崎哲史君 今の御説明の中でもありましたけれども、そうすると、九・九メーターの部分のごみの写真はあるということでよろしいんですか。工事関係者が持っているということでよろしいんですよね。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 本件、ずっと航空局の方で御説明をしている話ではございますけれども、今申しましたように、工事関係者がドリルの先端に廃材が付いているといった写真については提供しておりますので、そういうところも含めましてきちんと確認をしているということでございます。
○礒崎哲史君 実は今の御発言の部分は、説明の部分は、以前にも同様の趣旨の発言は局長されておりまして、現場でのヒアリングや写真等も確認した上で、深い部分からあるということを確認したと。これ、三月十四日ですね。三月十四日の説明について、現場でのヒアリングや写真等も確認した上で、深い部分からあるということを確認したわけでございますというお話をされているんですけれども、そうすると、この深い部分からごみが出たんだということが分かるヒアリングの内容あるいは写真というものは、これも同じですけれども、財務省として所有されている、今も保管されているということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 その工事関係者の撮った写真で、深いところまで掘ってドリルの先端に廃材が付いているといったような写真は、大阪航空局の方で業者から手に入れておりますので、直接私どもが持っているということでもございません。
○礒崎哲史君 写真の方は大阪航空局の方であるということでありますけれども、では、その工事関係者のヒアリングをした際のコメントというものは、同じように、今なければデータとしてあるかどうかというのはいかがでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 その場、現実に行って、先ほど御答弁申し上げましたが、近畿財務局と大阪航空局で行って、現地の工事関係者から目の前にあるそういう多量に廃材を含む土が広範なエリアに積み上がっている状況を見ながら聞いてございますので、そこについて何かメモが残っていると、そういうことではございません。
○礒崎哲史君 ただ、メモが残っているわけでもないけれどもヒアリングをした、財務省の方にはその写真はないけれども、結果的にはヒアリングの内容と写真、この二点をもって九・九メーターからごみが出たのは間違いないと判断をしていると、今の話、これまでの話を整理するとこういうことになりますよね。手元に何にも残っていないんだけど判断だけはしたと、私にはそういうふうに聞こえます。 同じくこの三月十三日の予算委員会の中、済みません、三月十三日じゃないですね、今回のこの資料提供をしてもらった川合事務所の方で、川合孝典議員が実際に土木の専門家に相談をしています。その専門家の意見によれば、浅い層で巻き付いたごみというものがそのままごみとして上がってくる可能性もあるし、先端部分にそのまま巻き付いている可能性ももちろんあるけれども上がってくる可能性もあって、ドリルの先にごみが付いていたことをもって九・九メーターの深さにごみがあったことの根拠にはならないのではないかというのがその専門家の方の御意見だったそうでありますけれども、九・九メーターからごみが出たというふうに工事関係者の方がおっしゃっていたのか。これ、誰が九・九メーターのごみだというふうに判断をされたんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 ドリルでくいを九・九まで掘るわけでございますので、現実に九・九のところを目視できるわけではもちろんございません。そういう意味では、そういう答弁は何度も航空局の方からさせていただいているところでございます。 ただ、九・九までくいを掘って、その中で、ドリルを掘っていく中で、途中からずっとこういうごみが出てきているということを確認しているということも含めまして、大量にそういう土が広がっているということを見て、九・九メートルのこの過程において出てきたということでございまして、そういうことを全部総合的に判断した上で大阪航空局の方でそういう積算をしたということでございます。
○礒崎哲史君 今お伺いしたのは、九・九メーターという判断が、ヒアリングしたときに、工事関係者から、これは九・九メーターのごみですよ、専門的見地からこれは九・九メーターのごみですというふうに断定される発言があったのか、それとも、そうではないんだけれども、最終的に近畿財務局なり大阪航空局なり、そちらの方で判断をしたのか、どちらになるのかというふうな質問ではあったんですけれども、この点についてもう一度、ヒアリングして、工事関係者が九・九メーターと断言したのかどうか、その点について、一点のみについて確認したいのですが。
○政府参考人(佐川宣寿君) 大変繰り返しの答弁で恐縮でございますが、工事関係者からヒアリングを行った過程で、関係者の方から九・九メートルのくい掘削工事の過程において廃材が発見されたという報告を受け、またその後にそういうドリルの先端部に廃材等が発生していることについての写真等を見てということで、そういうもの全体を見て確認したということでございます。
○礒崎哲史君 そういう答弁だとすると、専門家としては九・九メーターという断言はやはりできなかったのではないかというふうに推察をいたします、これはあくまでも今の私のやり取りの中で感じた推察にしかなりませんけれども。それでいくと、やはり最終的な判断は、現場を見て写真も見て役所の方で判断をされたということでありますから、これ、科学的に、技術的に本当に九・九なのかと証明するものが今のところそうするとないということだと私は言わざるを得ないというふうに思います。 今日、一連いろいろとお話をさせていただきましたが、そもそも、今、私が後から写真と地図のところで御指摘をさせていただきましたけれども、こうやって指摘を前回されたにもかかわらず見直しをしていただかない、多くのマスコミも報道をし、多くの国民が注目をしているさなかにおいても、おかしいのではないかという疑念に対して、それを晴らそうと、おかしくないんですよということを証明しようという気持ちが、私は、申し訳ないですけれども今の財務省の中にないのではないかなという気がいたします。 それで、やはり結果的には写真も分からないし地図も分からないし、現地調査したときのこの調査資料というものを、委員長にお願いでありますけれども、当委員会に改めて提出いただくことを求めたいと思います。
○委員長(岡田広君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○礒崎哲史君 あわせて、ちょっと日付についても、これまで、いろいろと説明に修正なり訂正なりがありました。今回も、十一日に埋設物が発見され、十四がヒアリングですけれども、最終的には改めて三十日の日に行ってまた写真を撮っているというようなこともあります。 ちょっと、出していただいたこうした写真のデータも見づらいということもありますので、そうした日にち含めた事実関係がしっかりと確認できるように、このデジタルカメラの生データ、画像データ、これもしっかりと提出をいただきたいと思います。委員長の方にお願いいたします。
○委員長(岡田広君) ただいまの件につきましても、後刻理事会で協議をいたします。
○礒崎哲史君 今、会計検査院の方でこの点については調査が始まっていると思います。会計検査院におかれましても、こうした資料についても調査を是非お願いをしたいと思います。 佐川局長に改めてお伺いしますが、これ、資料提出できるだけ早くお願いしたいと思っておりますけれども、いつぐらいまでに御提出いただけますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) そういう資料があるかどうかも含めて検討したいというふうに思います。
○礒崎哲史君 あるかどうかというよりも、一度御提出をいただいています。この資料の正しい写真と位置関係のものを私は提出をしてくださいというお願いをしています。 今どき、フィルムで撮っていないですよね、写真。デジタルで撮っていますよね。あるかどうかじゃないと思いますよ。しかも、コメントと写真の二点をもって判断したと言っているんですから、ないわけないじゃないですか。何で、あったら提出しますみたいな言い方になるんですか。もう一度お願いします。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁しましたように、その現場でのやり取りみたいな記録についてはないというふうに申し上げたところでございます。写真については、今委員御指摘のとおり、そこにコピーがあられるようですけれども、私どもも持っておりますので、写真のハードはきちんと持ってございますので、それが、デジタルがちょっとどういうものか、私分かりませんけれども、そこについてどういうふうになるのかということは、ちょっと検討させていただきたいというふうに思います。
○礒崎哲史君 コメントも含めて、改めて資料の方は御提出をいただきたいと思います。 ただ、紙のデータが残っていてデジタルデータがないというのも今どきのデータ管理法としてはいかがかなと思いますけれども、その点についても、当然あると思いますので提出をいただきたいと思います。 最後に、この件、大臣、について一点お伺いをしたいと思います。 私自身も昨年まで三年間は財政金融委員会に所属をしておりましたので、大臣とも何度もやり取りさせていただきましたし、財務省の方とも、何人の方とも何度も何度もお付き合いをさせていただきながら、私自身も勉強させていただきました。大変優秀な人材も多いですし、本当にすばらしい省庁だというふうに私なりには感じておりました。 それだけ優秀な方が多い財務省においてというか、逆に、だからこそ、今回のこの様々なやり取りの中での不手際といいますか様々な対応の悪さというのが、私は本当に腑に落ちない思いであります。今のやり取りしたデータの管理もしかりです。それ以外にも、今回のこの国有地売却の件で様々な資料の要求をさせていただいてもなかなか出てこない、あるいはもう既に処分をしてしまったというようなこともあります。 公文書管理法の第一条、もう大臣はよくよく御存じの内容ではありますけれども、これについては、「公文書等が、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものであることにかんがみ、」、こういう文言で始まります。そして、その第一条の終わりには、「国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。」、こういう文言から文書管理法については始まっているということであります。 こうした法の精神に鑑みてみれば、やはり今回の財務省の一連の対応、あるいは文書の管理含めて、やはりいま一度足下を見詰め直す、考え直すということも必要なのではないかなと思いますけれども、大臣の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これまで答弁を含めましていろいろ話が出ていましたように、礒崎先生言われるように、これまでも答弁をいたしておりますように、これは、財務省の行政文書のいわゆる管理規則にのっとってこれは保存期間一年ということになっていますので、傍ら、決裁文書の保存期間というものに関してはこれは三十年と決まっておりますので、これは、そういった意味では経緯等の文書はきちんと保存をされているんだと思っております。 その上で、適切に保存された文書などに基づいて、私どもからというか、理財局長の方からいろいろ丁寧に説明をさせておりますので、公文書管理法が求めますいわゆる国民への説明責任は果たされていると考えているんですが、いずれにいたしましても、このことに関して、法令の手続とかまた適正な手続とか、法令に基づいて適正な価格によって処分されたものだと思っておりますが、いずれにいたしましても、丁寧に説明していくということが重要だということに関しましては、私もそう思っております。
○礒崎哲史君 この点については疑念が晴れたという状況には程遠い状態だと思います。引き続き、丁寧な説明に堪え得る資料の管理それから提出ということを改めて求めていきたい、そのように思います。 では、次の点について質疑、内容はがらっと変わって、移らせていただきたいと思います。 前々回、三月の終わりの決算委員会になりますけれども、我が会派の大島九州男委員の方から中小企業の金融施策という観点での質問がありまして、大臣ともいろいろとやり取りをさせていただきました。そのときは、金融庁の方で中小企業向けのアンケートを改めて今取っているというような内容に即したやり取りがそのときにはされていたというふうに思います。 その後、私としましてもまた改めて金融庁の様々な資料をめくらせていただきまして、例えば、金融庁の年次報告で「金融庁の一年」平成二十七年度版というのもありまして、それも中身を拝見をさせていただきました。その中に金融行政の重点施策という項目がありまして、私がちょっとその中で注目をしたのは、重点施策の二番になるんですけど、済みません、ちょっとお手元資料は配っていないんですけれども、その重点施策の二番というものは、企業価値の向上、それから経済の持続的成長と地方創生に貢献する金融業の実現という中身であります。 具体的には、金融機関が企業の稼ぐ力を金融面から支援するとともに、担保、保証依存から企業の事業性に着目した融資姿勢への転換を進めると、こういった内容でありました。まさに、私もこうした施策は進めていくべきというふうに考えております。 その中にも、具体的にやることということで、例えば融資先企業へのヒアリングをやっていきたい、また多様なベンチマークを検討していきたい、またあるいは金融仲介のあるべき姿を議論をしていくと、こういう文言が並んでおりましたので、今日は、PDCAの観点においてこういう項目をどのように検討をし、今どういう状況にあり、今後どうしていこうとしているかという点について確認をさせていただきたいと思っておりますけれども。 まず、金融庁の方に確認をしたいと思いますが、実は、その企業アンケートについては今もやられているということですが、ちょっと調べてみましたら、二〇一六年にも行われておりまして、相当な数、千数百社、千五百社ですかね、対象にアンケートを行っていたというような結果もありました。こうしたアンケートの結果も踏まえて様々な振り返りを実施しているというふうに捉えておりますけれども、そうしたアンケートの結果も踏まえて、個々の施策に対しての成果、それから今後の具体的な対応について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、金融機関が担保、保証に過度に依存するのではなく、企業の事業内容や成長可能性などを適切に評価し、企業価値向上につながる融資あるいは経営支援を行うことが重要であると我々認識しております。これまで、金融機関に対し、担保、保証に依存した融資姿勢を改めるよう促してきたところでございます。 具体的な取組でございますけれども、昨事務年度、金融機関に対する顧客の評価を把握するために企業ヒアリング及び企業アンケートの調査を実施いたしました。その結果、様々な事実を認識するに至りました。 例えば、多くの企業が金融機関に対して融資の金利条件よりも事業への理解を求めていること、企業が提供してほしい情報と金融機関から提供を受けている情報との間にはギャップが存在すること、金融機関に対して経営上の課題や悩みを全く相談していない企業が一定数存在すること、他方で、金融機関に相談して支援を受けたことがあると回答した企業は財務内容の改善等何らかの効果があったと回答していること、また、金融機関は相変わらず担保、保証に依存していると企業側が評価している、そういった企業が多かったことなどが分かった次第でございます。 昨事務年度は、こうした結果を基に金融機関と対話を行ってまいりました。本事務年度は、更に踏み込んで金融機関と個別具体的な議論を進める必要があると考えております。引き続き、企業アンケート調査を実施することといたしました。 この今年実施したアンケート調査でございますけれども、これは、地域銀行をメーンバンクとする企業を選定し、金融機関ごとの融資姿勢あるいは経営支援等の取組について実態把握を行うこととしております。また、金融機関との対話に当たりましては、昨年策定、公表いたしました金融仲介機能のベンチマークなどの客観的な指標を活用して、金融機関の担保、保証に依存しない融資姿勢あるいは経営支援等の取組を継続的にモニタリングしていくとともに、こうした対話を通じて各金融機関の取組を促してまいりたいというふうに考えております。
○礒崎哲史君 ありがとうございます。 今の、私もアンケート結果いろいろと見たんですけれども、今まさに言われていた、会社の財務体質だけではなくて、実際にどういうことに悩んでいるのかという具体的な中身についてまで親密にやり取りができていないというのが確かにそのアンケートの中にも多くの回答に含まれておりましたので、そうした認識をしっかりと持って今金融庁が次のステップということで進まれているんだろうなということで、今の意見については私としても受け止めた次第であります。 その中で、ちょっともう時間がなくなってしまいましたので、ほかにもあったんですが、最後一点だけ大臣の方に確認をさせていただきたいんですけれども。 これは、こうした指標の中で例えば貸出態度判断DIなんというのを見ると、ずっと右肩上がりで、まさにリーマン・ショックの後にどん底に落ち込んだものがずっと右肩上がりで来ていて、今、特に中小企業で限ってみれば、バブルがはじけた以降の二十年間で、二十年以上ですね、の中でいけば、多分DIとしては一番いい値が今出ているというのが足下の現状だと思います。それだけ中小企業がイメージとして抱いているDIについてはいい中で、やはり今言われたアンケートの中で、まだまだ金融機関とのコミュニケーションについては不足している、こうなってほしいという姿はやはり多くのギャップがあろうかというのが実際の足下の現場の状況なんだと思います。 政府からも信用補完制度に関する法の改正が今回出ておりまして、この後経済産業委員会でも論議がされることになっておりますが、そうした制度もさることながら、全体の、金融庁としての今後のこの金融行政の重点施策を進める方向性、やはりこれがあってこその信用補完制度の在り方、今後どうあるべきかということも考えていかなければならないと思っておりますので、最後に大臣の御所見として、この信用補完制度を利用した取引、今後どうあるべきか、この点についてお考えを聞かせていただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) ディフュージョンインデックスが増えているといったって、大して増えていないでしょうが。もうちょっとよく見にゃ、それはもう。もうちょっと増えるべきでしょうがと思いませんか、それ見て。増えているというだけの話ですよ、そんなの。 マネタリーベースがこれだけ増えているんだからマネーサプライがもっと増えなきゃおかしいといって指摘するのが仕事なんじゃないんですかね。全然理解できないけどね、俺には。俺だったらもうがんがん言って、おかしいじゃないかというところを俺に言われちゃ話にならぬと。ちょっと正直、もうちょっと期待していたんだけど。 私ども、そういった意味では、低金利環境というものが背景になっていますから、それは、金を貸すのが、いいところがあれば金を貸したい。だって、金持っていても、金貸す相手がいない、金を借りに来ないでは金貸しなんという商売成り立ちませんから。だから、間違いなく、高い金利でより良いところというのは、ある程度リスクを取らにゃいかぬということなんだと思いますので、そのリスクを取るというところがいま一つ欠けているんだと思っていますよ、私どもは。そのリスクを取るときに、担保さえあればその事業内容に関係なく金なんて貸したって、そんなもの駄目ですよ、そんなもの。 だから、そういったものは担保だけ取れればいいという発想なんであって、そういう発想ではなくて、その企業をきちんと成長させていくときには、その事業内容と経営する人、またその企業の業種によっての環境、その三つ重ならないとなかなかうまくいかないんですけど、そういったようなものを見極める目利きが金融にいなくなっているんじゃないんですかね。私はそう思いますよ。 だから、そこのところをもう少し育てるようなことをもうちょっとしっかりやれという話を是非やってください。お願いしますよ、本当。
○礒崎哲史君 終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小川克巳君が委員を辞任され、その補欠として松川るいさんが選任されました。 ─────────────
○古賀之士君 決算委員会では初めて質問をさせていただきます。民進党・新緑風会の参議院議員、福岡県選挙区選出の古賀之士でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 今日、質問の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。まずは、この決算委員会におきまして国際協力銀行の水のインフラ事業についてお尋ねをいたします。 国際協力銀行といいますのは、正式には株式会社国際協力銀行、キャッチコピーに、パンフレットに書いてありますが、「日本の力を、世界のために。」と。この株式会社国際協力銀行というのは、日本政府一〇〇%出資の政策金融機関というふうに書かれてありまして、その資本金も一兆円を超える、そういう大きな金融機関でもございます。 この国際協力の銀行が水のインフラ事業、特に、水といえば、御存じのように各地方自治体の所轄でございますので、こういった地方自治体との連携の状況というのは現在どうなっているのか、国際協力銀行にお尋ねをいたします。
○参考人(内藤英雄君) お答え申し上げます。 私ども国際協力銀行は、これまで、日本企業の水インフラ分野の機器、設備の輸出、あるいは海外投資事業に対して金融面から支援を行ってきておりまして、その中身といたしましては、例えば中近東におけます発電と海水淡水化を一体化した大規模事業から個別の輸出などの支援に至るまで、過去十年間で私どもの承諾金額、合計約六千四百億円となっております。 また、御質問いただきました水インフラ事業に関する地方自治体との連携でございますけれども、二〇〇九年十二月に北九州市との間で水インフラ及び気候変動対策に関する協力の覚書を締結しておりまして以後、様々な意見交換を行わさせてきていただいております。北九州市につきましては、姉妹都市でございますベトナム・ハイフォン市と協力しながら、北九州市が有する浄水技術の海外展開を企図されているものと承知しております。 私ども国際協力銀行といたしましては、こうした地方自治体や日本企業の水インフラ分野の海外展開について、今後とも積極的に金融面から支援させていただく所存でございます。
○古賀之士君 今御指摘がありましたその北九州市では、そのほか、プノンペンの奇跡とも言われるぐらい水事業でも大変成功を収めているというのはもう麻生財務大臣などもよく御存じだと思いますし、また、私や財務大臣のふるさとであります福岡市でも、このほどミャンマーのヤンゴン市と姉妹都市を結びまして、新たな水技術の提供などの締結なども行われております。 そこでお尋ねなんですが、現時点で地方公共団体と国際協力銀行とが何らかの金銭的な融資というのは既に何か行われているんでしょうか。
○参考人(内藤英雄君) お答え申し上げます。 これまでのところ、地方自治体そのものと金銭関係の与信契約を結んでいるようなことはございません。また、地方自治体そのものが融資事業に参加するというよりは、むしろ、様々な関係団体を通じて、そこが日本の民間企業と連携して合弁会社をつくって海外進出を企図されるケースが、そういうことを構想されている事例があるものと承知しております。
○古賀之士君 まさに今参考人が御指摘いただいたとおり、国際協力銀行の中の重大な柱の一つの中に、中堅・中小企業の海外事業展開を支援とうたわれております。したがいまして、現時点では地方自治体とのそういう融資の関係というのは水ビジネスに関してはないのかもしれませんけれども、今後は、それこそ地方創生も含めて、各地域の中堅・中小企業の皆様方が地方自治体とタッグを組んで水ビジネスに既にもう参加もしておりますし、これから更に発展、参加していこうという意思がおありになる企業も随分見受けられますので、是非、国際協力銀行といたしましても、今後積極的に関与されまして、そして、なおかつ積極的な融資を行っていただくことを希望をいたします。 私からは、国際協力銀行への質問は、委員長、以上でございます。
○委員長(岡田広君) 内藤英雄参考人は御退席いただいて結構です。
○古賀之士君 続きましては、この決算委員会におきましての文書の管理、先ほどからもデータのお話が出ておりますけれども、その文書の管理についてお尋ねをいたします。 特に行政の公文書の管理におきましては、会計検査院が果たす役割はどのようなものがあるのでしょうか。特に公文書の管理委員会に対しまして、先ほどからもお話が出ておりますけれども、会計検査院が意見を述べることはできるのでしょうか、会計検査院にお尋ねをいたします。
○説明員(岡村肇君) お答え申し上げます。 公文書管理委員会は、公文書等の適切な管理に関して、内閣総理大臣等の諮問を受けて専門的、第三者的な見地から調査審議を行う機関と承知しているところでございまして、公文書管理委員会と会計検査院との関係、連携というようなものは一義的には想定されていないのではないかと考えております。 ただ一方で、会計検査院が行います会計検査の目的は、会計検査院法第二十条二項に規定しておりますとおり、会計経理を監督し、その適正を期し、かつ是正を図ることにございます。そして、この会計検査の目的からいたしますと、各府省において会計経理の裏付けとなる行政文書が適切に作成され管理されることは大変重要なことであると、このように会計検査院としても考えているところでございます。
○古賀之士君 今、そういった意味では、会計検査院と公文書管理委員会に対して連携は想定していないというお答えでございましたけれども、ただ、少なくとも、決算というそれぞれの数字をきちんとチェックしていくという業務をされている以上は、公文書がないことにはこれチェックのしようがないわけでございまして、言い換えれば、公文書がないともう検査のしようがないと思われるのですが、この辺については会計検査院としては、繰り返しになりますけれども、どういうスタンスでこの検査、臨まれるおつもりでございますか。
○説明員(岡村肇君) お答え申し上げます。 会計検査院法第二十六条には、会計検査院は、検査上の必要により検査を受けるものに帳簿、書類その他資料の提出を求めることができるという規定がございます。行政文書は各府省の文書管理規程等に基づき適切に保存されていると承知しておりますけれども、関係書類が廃棄された場合に事実関係等を正確に把握できない場合があるのは議員御指摘のとおりでございます。 そういうことで、先ほども御答弁申し上げましたが、各府省におきまして会計経理の裏付けとなる行政文書が適切に作成され管理されることは大変重要なことであるというように考えているところでございます。
○古賀之士君 大変前向きな御答弁をいただいたと理解しております。 是非、会計検査院におかれましては積極的に、そういう公文書のもし必要なものがあれば是非積極的に法律の中でそれをリクエストしていく、そういう形によって健全な決算、そして次年度の予算づくりに是非反映させていただければ有り難いと思っております。 では、次の質問に移らせていただきます。 今、公文書管理委員会との連携というお話も幾分出てまいりましたけれども、その公文書管理委員会の委員長代理の発言の中で、これは一部新聞やテレビ、メディアで報道されておりますが、公文書の管理というのは一定の、五年の保存が必要だという一連のこの発言について内閣府はどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(河内隆君) お答え申し上げます。 三宅氏の御発言につきましては、公文書管理に関する有識者としての御見解でありまして、公文書管理委員会を代表して述べられたものではないと認識しております。したがいまして、その御発言に対しまして内閣府としてコメントすることは差し控えたいと存じます。
○古賀之士君 確かに代表するコメントではないとは思いますけれども、委員長代理というお立場もお持ちの方の発言だということもまた御理解いただければと思っております。 その中で、公文書管理委員会の委員長代理の一連の報道の中で、例えばTBSの「報道特集」では、公文書管理委員長代理のお話で、理財局長なんかは首飛ぶ問題だと思うとまでこれ発言したと聞いておりますけれども、これについては、それこそ今まさに理財局長いらっしゃいますが、どのように今受け止めていらっしゃいますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 今の話初めて聞きましたので、私、コメントする話じゃないと思います。
○古賀之士君 初めてお聞きになって、まあ通告をしていないという理解だと思いますけれども、現時点での率直な印象というか御感想としては今どういうふうにお考えですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 報道での御発言について、コメントを差し控えたいというふうに思います。
○古賀之士君 公文書の管理委員長代理が一連のこういう御発言をされるぐらい危機的な、あるいは深刻な状況だということの御理解はございますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 私ども、公文書管理法に基づいて財務省のその規則を作っておるわけでございます。したがいまして、公文書管理法に基づく財務省の行政文書管理規則において、売買契約に関する決裁文書など、きちんと保存すべきものは保存しているということでございます。
○古賀之士君 一連の御発言で、また堂々巡りになってはしまうんですけれども、やっぱり適切な公文書がないと、きちっとしたこういう決算委員会での決算の業務が会計検査院もできない状況に陥ってしまうというのはこれ現実的な状況でございますので、是非御理解をいただければと思っております。 それでは、その公文書管理委員会は一体いつ次は開催されるのでしょうか。そして、次回開催される公文書管理委員会につきましては、一連のこの情報の管理の問題について議題とするお考えは、内閣府に伺いますが、あるのでしょうか。
○政府参考人(河内隆君) お答え申し上げます。 公文書管理委員会は、内閣総理大臣からの諮問などに応じまして、中立公正な第三者的立場から専門的な意見を述べる諮問機関として設置されているものでございます。 公文書の管理の在り方について関心が高まっていることも踏まえまして、今年度におきましては行政文書の管理に関するガイドラインの改正などについて御議論をいただく予定としているところでございますが、次回の委員会開催日程及び議題につきましては、現時点では未定でございます。
○古賀之士君 これだけ公文書のお話が出ている中で、当該部局であるその公文書管理委員会の次回の開催が未定だというのは国民の理解が得られないと思われると思うんですが、その辺についてはどうお考えですか。
○政府参考人(河内隆君) 内閣府といたしましては、各府省庁におきます公文書管理の質を高めるために不断の取組を進めていくことが重要であるというふうに認識しております。 したがいまして、公文書管理委員会からいただきました御指摘を踏まえまして、このガイドラインの今年度中におきます見直しや各府省の職員の公文書管理に対する意識を高めるための研修の充実等につきまして着実に進めてまいりたいと、かように考えているところでございます。
○古賀之士君 残念ながらといいますか、現実的には、報道機関の調査やアンケートによりますと、メディアの、平均ですが、およそ八割、中には九割以上の国民の皆様が今回の一連の財務省の説明に納得していないという、こういう数字も出ております。こういう中で、次回の日時、それから議題、こういったものが未定というのはやはり納得できない部分もございます。 是非、公文書管理委員会、この委員会のやはり存在の意義というものをいま一度御認識をしていただいて、速やかに、できるだけ早く開催すべきだというふうに要望をいたします。よろしくお願いをいたします。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 多くの公文書の問題が残っているこの森友の問題でございますけれども、財務省が、面会交渉記録、これにつきましては、これまでずっと破棄をされた、残っていないというようなことを答弁されています。実際に、その交渉記録や面会の記録、破棄を判断した方の所属と職名、それから判断日時、廃棄日時、そうした廃棄を決定した書類というのは残っているのかどうか、財務省にお尋ねします。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 私ども、公文書管理法の規定に基づきまして制定されております財務省の行政文書管理規則にのっとりまして文書管理を行っておりますが、この規則の中で、職員は作成又は取得した行政文書について保存期間を設定することとなっており、保存期間満了後に適切に処理をすると、こうなってございます。その規則の中で、課長級の者、近畿財務局におきましても課長級の者でございますが、所管事務に関する文書管理者として職員の指導等を行うこととされてございます。 この規則におきましては、保存期間が満了した行政文書を破棄した場合には、そういう文書に関する行政文書ファイル管理簿を削除するとともに廃棄簿に記載しなければならないというのが規則でございますが、ただ、保存期間一年未満というものの行政文書につきましては、公文書管理法上、行政文書ファイル管理簿への記載を要しないとされてございますので、保存期間一年未満のものにつきましては廃棄簿にも記載をされていないところでございます。 したがいまして、この面会の記録、やり取り等につきましては、事案終了後に処分ということになってございますので本件廃棄の記録も残っておりませんので、いつ廃棄されたということについてはお答えすることができないところでございます。
○古賀之士君 だからこそ、今これだけ大きな問題になっていると思います。 それでは、内閣府に伺います。 では、その保存期間一年未満の規定の文書でありましたら行政文書管理簿にも書かなくてもいい、移管・廃棄簿にも登録されないというふうに理解をしておりますけれども、そうしたら、文書があったことさえも分からないんではないだろうか。これは、公文書の管理上これ問題を感じてはいらっしゃらないのかどうか、内閣府に伺います。
○政府参考人(河内隆君) お答え申し上げます。 まず、個別の行政文書の保存期間についての妥当性につきましては、当該行政文書が当該行政機関におけるどのような業務の中で作成又は取得されたものであるかなどを踏まえまして、公文書管理法、同法施行令及び各行政機関が定める行政文書管理規則に基づきまして各行政機関において判断するものでございます。したがいまして、公文書管理法、同施行令及び財務省行政文書管理規則等に基づきまして、今回のケースにおきましては財務省において適切に判断されたものと考えているところでございます。
○古賀之士君 適切に判断されているというお話ですけれども、少なくとも、例えば管理簿に残しておくということは必要だとはお感じになりませんか。そうすることによって、管理簿があればその公文書そのものが存在したかしないかということだけでも分かるはずなんですけれども、その辺についてはいかがですか。
○政府参考人(河内隆君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたように、今年度、ガイドラインの見直しにより各府省庁における公文書管理の質の向上を図ってまいりたい、その成果をしっかり見極めた上で様々なことを考えていきたいというふうに考えているところでございます。したがいまして、議員御指摘の点も含めて、その検討の過程で検討させていただきたいと思います。
○古賀之士君 公文書管理法の見直しについてはまた後ほど伺おうと思っておりますが、では一方、そういった文書が残されていないということになりますと、繰り返しになるかもしれませんが、会計検査院としましては、これ会計検査で、いわゆるこれ決算を含めて、まさにこの委員会の中でも重要な事例になると思うんですけれども、これ会計検査で支障を来すおそれというのはありませんか、会計検査院に伺いますが。
○説明員(岡村肇君) お答え申し上げます。 先ほども御答弁申し上げたところでございますけれども、行政文書は各府省の文書管理規程等に基づき適切に保存されていると承知しておりますけれども、関係書類が廃棄された場合に事実関係を正確に把握できない場合があるのは委員御指摘のとおりでございます。 いずれにいたしましても、会計検査院といたしましては、確認できる関係資料等に基づき、与えられた権限の中で引き続き適正に、適切に検査を実施してまいりたいと考えております。
○古賀之士君 是非、その辺は、必要なものはどんどん要求を出されていただければ有り難いと思っております。 なぜこういうことを時間を掛けてと思っていらっしゃる方もいると思いますけど、とにかく、やはり公文書がないと会計検査もできない、決算のチェックもできない、こういうことで国民の皆様たちに説明責任を果たせるんだろうか、そういう思いからあえてこの決算委員会でこういう時間を取って御質問をさせていただいていることを是非御理解いただきたいと思います。 そのデータの中で、先ほど、紙媒体、それからあとパソコンのデータのお話もございました。四月の三日、衆議院の決算の行政監視委員会で理財局長はこんなふうに御答弁されています、パソコンのデータは短期間で自動的に消去されて復元できないシステムになっていると。財政金融委員会でもかつて同様の質問を私はさせていただきましたけれども、ちょうど一週間前のこの衆議院の決算行政監視委員会での御答弁、これで、理財局長、間違いございませんか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 古賀先生とは、実は財政金融委員会でこの質問をいただきまして、お答えを申し上げているところでございます。そのときに私申し上げましたのは、行政文書、紙の扱いも電子データの扱いも同様でございます、したがいまして、保存期間が満了すれば紙も処分します、それから電子データも消去をして、その消去したデータは比較的短期間で復元できなくなるということをあのとき財金の委員会では先生に御答弁をさせていただきました。 そういう意味では、同じことを先日も答弁したというつもりでございます。
○古賀之士君 ということは、逆に言うと、公文書の今度は管理の方で問題が生じないんでしょうか。内閣府参考人に再び伺います。
○政府参考人(河内隆君) 公文書管理の在り方につきまして、公文書管理委員会におきまして委員御指摘の点も含めて検討してまいりたいと考えております。
○古賀之士君 恐らく会計検査院も同様のことで、是非適切に、そして要望を引き続きよろしくお願いをいたします。 時間の関係もありますので、次の質問に参ります。 資料の一、お手元のお配りの資料の一の一、それから一の二、御覧ください。 インターネットで今御覧の皆様方にはちょっとその資料がお手元にないのは恐縮ですが、実は、これは大阪府が聞き取り調査をいたしました一連の内容でございます。過去の経緯について、平成の二十五年九月十二日から平成の二十八年、つまり去年の十二月に至るまで全部で四人の、これはあの例の森友問題に関する担当者に聞き取り調査を行った資料でございます。 こういった聞き取り調査の中には、例えば平成二十五年十月の三十日、これは大阪府が作成したものなんですが、大阪府のある担当者は、それぞれの事実関係を聞き取り調査でお話ししている中に、今思い返すと、公売にかけられている土地を八年もの間賃借した上で売却することで話が進んでいることに対し、近畿財務局の対応は親切だなと感じた印象はあると、こういう、事実関係のほかにいろんな印象なども書き添えられている聞き取り調査でございます。 これにつきまして、例えば近畿財務局は本省とのやり取り、あるいは近畿財務局が大阪府とのこういったやり取り、実際に大阪府は近畿財務局とのやり取りを聞き取り調査で出しているわけですが、そのほか、今回お話にありました大阪の航空局、もちろん森友学園、こういった交渉の経緯について財務省といたしまして聞き取り調査というのは既にもう行っていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 委員がお示しいただいたこの資料は大阪府の資料だろうと思います。大阪府におきまして、この小学校の認可についての基準の適合性に関して職員の方に調査を行われたものだというふうに承知をしてございます。 そういう意味では、大阪府の中でそういうある種の一定の目的を持って調査を行ったものでございますし、そこの中でどういう御意見があるにしても、私どもちょっとコメントをする話ではございませんので差し控えますが、ただ、今委員の最後の御指摘の近畿財務局の方でどういうふうにというお話でございますけれども、私どもは、学校法人であれば都道府県でしょうし社会福祉関係の施設でございますれば市町村に、公的取得要望が出てきますれば、私ども財務局なり財務事務所は足を運んでいろいろお話を聞かせていただいているところでございます。 今回の大阪府との関係におきましても、これはもう通常の社会福祉施設と違いまして、余りほとんど例のない私立の小学校の新設認可ということでございましたので、私どもも、ちょっと近年、近財でそういう経験ないものですから、何度か大阪府に足を運び、それから先方の御意見を聞くために通知も発し、お電話でのやり取りもさせていただいているということをしている。初めての経験なので何回か行っていますけれども、通常、各都道府県や市町村の地方公共団体と財務局が行うやり取りの一環でございますので、私ども、改めて本件について調査をするとか、そういうことは考えてございません。
○古賀之士君 大阪府がせっかくここまで、時系列で三年にわたって聞き取り調査を行っているわけですから、財務省としても、聞き取り調査を行って、できればこういう時系列の形で、もちろんこの担当の皆さんのお名前も全部伏せた形になっておりますので、そういう聞き取り調査をやるおつもりは今後あるのかどうか、そして、既にやっていらっしゃるのであればそれをなぜ公開しないのか、その辺についてもお尋ねをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 大変恐縮でございますが、先ほどの大阪府のその調査、検証報告と申すんでしょうか、そこは、大阪府の中での基準の適合性にその職員の方がどうなされているかということを調査をされたんだろうというふうに推測しております。 そういう意味では、私ども別に、そういう何か基準の適合性とかそういう話ではございませんで、通常の日常の業務の中で私ども地方公共団体に行っていろいろ情報交換をさせていただいたという一環でございますので、何かそこについて改めて調査をするということはございません。
○古賀之士君 大変残念な御答弁をいただきました。 実際にその公文書が残っていないという現実、それからパソコンのデータも消去されているという現実、こういうことをおっしゃっている中で、本当に手掛かりになるのは、財務省の方々がしっかりこの辺を対応されたというのを聞き取り調査を行って公開された方がむしろ財務省の皆さんにとってもいいのかな、そういうふうに思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 我々、年間数千件にわたる国有地の管理、処分を行っているところでございます。現場においてそれぞれのやり取り、面会記録等につきましては事案が終了すればそれは処分するという一環で、本件も同様でございます。 そういう途中でのやり取り、面会等につきましては、それの集大成としてきちんと契約書なり貸付合意書なりにまとまるわけでございまして、そういう意味では、それが終わった時点で処分しているということで、きちんとその意思決定の集大成も残っておりますし、保存すべきものはきちんと保存しているということでございます。
○古賀之士君 堂々巡りになりそうなのでこの辺にしておきますが、是非、財務省の皆様たちがきちっとやっていらっしゃるということをお示しする意味でも、聞き取り調査などを行って、時系列でそれをしっかりと公開をしていただきたいと、そういう要望を行わせていただきます。 さて、その情報の公開についていろいろとお尋ねをさせていただきます。今度は内閣府の参考人に伺います。 情報公開の請求、これ、開示ができません不開示決定についてお伺いなのですが、これは、例えばその開示できる資料があるのかないのか、これによって争われている、情報公開審査会などで諮問された件数というのはこれ年間どれぐらいあるんでしょうか。
○政府参考人(山内達矢君) お答えいたします。 情報公開法に基づき当審査会に諮問された事件のうち文書の不存在のみが争われた事件は、平成二十七年度は二百八件でございます。
○古賀之士君 つまり、公文書や資料があるんですかないんですかという形での審査だけでも年間に二百八件あったという、これ決して少なくない数字だという思いです。つまり、その不存在が多く争われるのは、これは逆に言うと、二百八件もあるというのは、公文書の管理の在り方というのにやっぱり一石投じている部分というのがあると思うんですね。 公文書のこの管理の在り方というものに対して、これ十分なんだろうか、そういう声も上がってくると思うんですが、この二百八件という数字も踏まえて、内閣府の参考人はどのようにお考えなのか、お尋ねをいたします。
○政府参考人(河内隆君) お答え申し上げます。 先ほど来御答弁させていただいておりますように、公文書管理をめぐる様々な関心が高まっている状況にございます。したがいまして、私ども内閣府といたしましては、各府省庁における公文書管理の質を高めるための不断の取組をしていかなければならないと考えているところでございます。その中で、議員御指摘の点につきましても検討してまいりたいと考えております。
○古賀之士君 是非、この二百八件という、不存在のみが争われて情報公開審査会に諮問されたという事実を重く受け止めていただければと思っております。 今、参考人からも御指摘がありました公文書の管理についてお尋ねをいたします。 公文書管理法というのがこの今日の決算委員会でも随分出てまいりましたけれども、この公文書管理法は、施行されたのが平成の二十三年四月と聞き及んでおります。この中に施行五年後見直しの対応というのがございます。つまり、去年、平成の二十八年にその見直しがもう既に始まっていなければならないということになっております。 例えば、各府省庁の職員の能力の向上、あるいは専門職員の各府省庁の配置等、検討事項というのが随分ございますけれども、既にこの見直しの時間も余りありませんけれども、内閣府の参考人に伺います。五年後の見直しの対応についてどうお考えでしょうか。
○政府参考人(河内隆君) お答え申し上げます。 御指摘の対応案、法施行五年後見直しに当たっての政府の対応案としまして、本年二月二十一日に公文書管理委員会に御報告したものがございます。 具体的には、各府省庁職員の能力向上につきましては、各行政機関において、公文書管理担当者以外の職員も含めて、全ての職員が公文書管理について学習する機会の充実を図るための効果的手法、例えばe―ラーニング教材の開発、配付等の取組も含めてという意味でございますが、そうした点について内閣府において検討を進め、実施することとしております。また、公文書管理に関する専門職員の各府省庁への配置につきまして、まずは各行政機関における公文書管理業務についての国立公文書館の専門職員による支援の充実、こういったものを図った上で今後の対応策について検討することとしているところでございます。 内閣府といたしましては、具体的な取組につきまして、早急に検討の上、実施してまいりたいと考えております。
○古賀之士君 時間なので終わりますが、今大変な問題になっておりますその公文書の管理につきまして、是非、前掛かりな取組を関係省庁にお願いをいたします。 これで質問を終わります。ありがとうございました。
○新妻秀規君 先ほど進藤金日子先生からも質疑がありましたが、私も、漁港施設の維持管理について取り上げたいと思います。 会計検査院は、平成二十七年度の決算検査報告において、農林水産省に対し、漁港施設の維持管理が不適切と指摘をしました。調査対象は十五道県の四百九十九の漁港、全国の漁港数が二千八百六十六あるので、六分の一強に当たります。 指摘事項は大きく三点です。 ①機能保全計画に沿って機能保全工事が実施されていない例、これが五つの漁港について見られました。これは検査対象の一%に当たります。 例を二つ挙げます。鹿児島県管理の坊泊漁港では、施設の機能が低下していたが、早急な工事は必要ないと勝手に管理者が判断していたと。二つ目、これは長崎県対馬市の大船越漁港、これは、危険な施設があったんですけれども、漁港の集約化が検討されていたために補修に着手せず、危険な施設の使用を控えるように注意喚起はしていたものの、結果として危ないまま使われていたと、つまり危険な事態の放置です。具体的には、浮き桟橋を四本のチェーンで本来係留すべきだったところを二本のロープで仮留めしたような状況だったんですね。こういうとんでもない状況が二年間も結果として放置をされていたと、こういう事態です。 ②機能保全計画に基づく日常点検の結果の記録及び保存が行われていない事態が二十七漁港について見られました。検査対象の約五%です。 例えば、愛媛県愛南町の西浦漁港では、日常点検をおおむね一年に二回実施したとしているんですけれども、二十六、二十七両年度において各施設の日常点検の結果について全く記録を残していない、機能保全計画において健全度A、これ実は一番厳しい、やばいのが健全度Aなんですけれども、と評価している物揚の護岸を含めて、各施設における新たな老朽化の進行箇所の有無、また機能診断により把握されていた老朽化の進行状況が全く把握できないような状況となっていました。 ③漁港漁場整備法の定めにもかかわらず、漁港台帳に整備すべき施設情報が適切に保存、活用されていない事態が百八十七漁港について見られました。何と、検査対象の四割弱に当たります。これらの漁港では、漁港台帳に添付すべき外郭施設また係留施設の標準断面図の全部又は一部が保存されていません。よって、機能保全計画の策定に施設情報を活用できておらず、今後の維持管理にも活用することができないという状況で、つまり違法な状態なわけなんです。しかも、検査対象の四割にも上ります。こうした非常に厳しい指摘だというふうに私は受け止めました。 ここで山本農林水産大臣に伺います。 漁港インフラの老朽化、これが急速に進んでいると懸念される中、今回の指摘は看過できないと思います。大臣は検査院の指摘、どう受け止められますでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 御指摘の十五道県内の四百九十九漁港を対象に会計実地検査が行われ、御指摘のような検査結果でございました。早急に改善処置を行うよう適切な対応をしたいと思っております。 特に、漁港というのは我が国水産物の安定供給の基盤でございますし、重要な役割を担っておりまして、私のような高知県を含む太平洋沿岸区域におきましては、南海トラフ巨大地震の発生が近い将来予測される中でございまして、漁港や漁村の防災あるいは減災対策を行うとともに、漁港機能の維持保全が急務でございます。 他方、漁港施設は更新時期を迎えておりまして、今後急速な老朽化の進行が予測されております。そういう中で、漁港施設の適切な維持管理、これをしっかり行っていかなきゃなりません。 今回の会計検査院の指摘というのは、本来有すべき漁港機能の維持保全にすぐれて関わるものでございますから、今後、襟を正して適切に対応してまいる所存でございます。
○新妻秀規君 是非、大臣、御答弁のとおり、着実に施策を展開をお願いいたしたいと思います。 次に、原因分析、是正策についての水産庁の所見について伺いたいと思います。 検査院は、この事態の発生原因を漁港管理者の理解不足にあるとして、水産庁に対して漁港管理者への適切な維持管理の重要性の周知徹底、そして計画に基づく効率的な維持管理の実施を求めています。水産庁としてこの指摘についてどのように分析し、是正策を考えているのか、御答弁をお願いします。
○政府参考人(佐藤一雄君) 新妻先生の御質問にお答えします。 先ほど大臣からも御答弁ありましたように、漁港の維持管理というものは、漁港漁場整備法に基づきまして漁港管理者が責務として行っているものでございます。今般指摘を受けました事項につきましては、漁港管理者におきまして、機能保全計画に基づき機能保全工事が実施されたか否か、あるいは点検結果の記録及び保存の適切な実施並びに施設情報の保存の重要性についての理解が十分でないことなどによるものと考えているところでございます。 このため、私どもといたしましては、会計検査院の指摘を踏まえまして、平成二十八年十二月に、機能保全計画に基づき漁港施設の維持管理が適切に行われるよう、水産庁から各都道府県に通知を発出するとともに、説明会等を通じまして漁港管理者に対し改善を図るよう指導しているところでございます。
○新妻秀規君 是非、今の取組を推進していただけるようお願いします。 次に、悉皆調査の必要性についてお伺いしたいと思います。 先ほどの三点の指摘、大変に重たいものだと思います。全国で二千八百六十六ある全ての漁港について悉皆調査を行う必要性があると思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。 会計検査院からの指摘を受けまして、私どもから、先ほど申し上げましたように、通知を発出したところでございますが、その趣旨を漁港管理者に十分に浸透させていくことが極めて重要だというふうに考えております。 このため、先生の方からもお話ございましたが、漁港台帳に添付すべき図面につきましては、これは漁港漁場整備法に基づきまして保存を義務付けられているものでございますから、全ての漁港、二千八百六十六漁港になりますが、ここを対象といたしました調査を実施することとしております。 また、この機能保全対策を戦略的に実施するために、機能保全計画を策定している漁港、これが千八百七十七漁港ございますが、これにつきましては、機能保全対策の実施状況や点検結果の記録、そして保存の適切な実施状況につきまして漁港管理者から措置状況を把握することとしているところでございます。
○新妻秀規君 今御答弁のあったとおり、確実に推進していただきたいと思います。 次に、是正策の着実なフォローアップについてお伺いをします。 是正策の実施に際し、事業主体の多くは市町村なので、難航する場合もあるんじゃないかなと思うんです。是正策を着実にフォローアップするために具体的にどのように取り組んでいくんでしょうか。
○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。 是正策が着実に実施されているか否かを的確に把握することは重要でございまして、このため、私どもといたしましては、漁港管理者によるその取組状況につきましては、都道府県を通じて定期的に把握するとともに、その取組が十分でない場合には適切に指導を行っていく考えでございます。 さらに、先月二十八日でございますが、閣議決定されました漁港漁場整備長期計画におきましては、今後五年間に、緊急性の高いおおむね四百漁港におきまして機能保全計画に基づき対策を実施することとしておりまして、効率的な維持管理に資するため、新たにおおむね九百漁港におきまして漁港施設情報の集約、電子化を推進することとしており、その進捗状況を毎年度確実に把握することとしているところでございます。
○新妻秀規君 特に、やっぱりその調査に基づいて、じゃ次にどうアクションを起こすのかというPDCAの着実なサイクルを回していただきたいと思います。 次に、技術的支援体制構築の必要性について、同じく水産庁長官に伺います。 漁港の老朽化対策始め水産インフラの維持管理を支える技術的な支援体制、これをどのように構築されていくんでしょうか。
○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。 水産庁が所管する漁港施設等のインフラにつきましては、管理者の大部分は市町村でありまして、専門的知識を有する技術者が十分ではありませんものですから、その支援体制の構築というものは極めて重要だというふうに考えておるところでございます。 このため、平成二十七年五月に、施設の機能保全の基本的考え方や検討手順、検討内容等をまとめたガイドラインの改訂を行ったところでございますが、漁港管理者向け説明会等によりましてその普及を図っているところでございます。 また、漁港施設の点検、管理の簡素化を図るため、施設情報及び機能保全計画のデータベース化や施設点検へのICTの活用について今年度から取り組むこととしておりまして、これらの成果を通じまして漁港管理者へ技術的支援を行ってまいる考えでございます。 さらに、この維持管理、更新等に関しまして現場実態に即した対応を推進するために、施設の状況に関する情報提供などについて漁業関係者やあるいは市民団体との連携による体制の強化にも努めることとしているところでございます。
○新妻秀規君 是非とも、事業主体がちゃんと付いてこれるようなきめの細かい対応をお願いしたいと思います。 ここで大臣に、漁港施設始め水産インフラの維持管理の取組は是非とも大臣のリーダーシップで着実に進めていただきたいと思うんですけれども、御決意をお願いします。
○国務大臣(山本有二君) 漁港施設の維持管理、適切に実施というのは重要な課題でございます。 先月二十八日に閣議決定されました新たな漁港漁場整備長期計画、ここにおきまして、漁港施設の長寿命化対策による漁港機能の維持保全を計画的に推進しろというようにうたわれておりますし、緊急的に老朽化対策が必要な全ての漁港については今後五年間で対策をしっかりしろということも明記されております。さらに、ICTの活用による漁港施設の管理の高度化を推進しろというように、新たな取組が書かれているわけでございます。 こうしたことを受けまして、農林水産省としましては、引き続き漁港管理者の取組状況を正確に把握して、施策の点検管理の簡素化技術の提供など各種施策を通じまして漁港管理者を支援し、漁港施設の維持管理が適切に更に行われるよう努めてまいる所存でございます。
○新妻秀規君 今御答弁にあった取組を着実に推進していただけるよう、改めてお願いをしたいと思います。 次に、他省庁との連携の必要性について、まず総務省に伺います。 平成二十四年二月、今から五年前ですけれども、総務省は国交省に対して社会資本の維持管理及び更新に関する行政評価・監視という勧告を行いました。港湾施設についても、定期点検の未実施、また点検結果に基づく補修の未実施という、こんな指摘の内容でした。今回農水省が検査院から受けた、漁港施設に受けた指摘とほぼ同じような内容となっていました。総務省が国交省に発出したこの勧告について、総務省の行政評価局から農水省の漁港漁場整備部に対して情報の共有はあったのでしょうか。
○政府参考人(古市裕久君) お答えいたします。 御指摘の勧告は、港湾施設について安全性及び信頼性を確保するために定期点検及び補修を適切に実施するよう国土交通大臣に求めたものでございますが、本件勧告に際し、平成二十四年二月三日の閣議の場において、総務大臣より必要な措置を講じていただきたい旨の発言を行っているところでございます。
○新妻秀規君 この指摘事項については、閣議、確かに全大臣参加とはいえ、恐らく非常に短時間でのブリーフだったと思うので、それをもって農水省がこうした同じような水平展開を行うということはなかなか厳しかったんじゃないかなということは理解ができます。 ただ、今回の勧告の約一年半後、平成二十五年十月には、インフラ老朽化対策の推進に関する関係省庁連絡会議、これが設置されました。この議長は内閣官房の副長官補となっています。港湾と漁港のように、省庁は異なるんですが類似の事業がある場合があります。そうした場合、情報の共有、また施策の水平展開、これを行うに当たっては、やはりこの関係省庁の連絡会議の議長の調整機能は大変重要だと思います。ここで内閣官房の副長官補にはこうした役割をきっちりと果たしていただきたいと思うんですけれども、御答弁をお願いします。
○政府参考人(佐々木俊一君) お答えいたします。 御指摘のとおり、政府といたしまして、インフラ老朽化対策、これを推進するために、平成二十五年に関係省庁局長級から成る連絡会議を設置して運営してまいりました。主に、この会議を通じまして維持管理、老朽化対策の基本となる計画の策定、これを進めるために、フォローアップ等を行いつつ、各省が講じます財政上の支援あるいは技術上の支援、こうした先端的な取組を横展開を図るために各省庁に情報共有を図ってまいりました。 ただ、委員御指摘いただきましたとおり、各インフラが抱える課題ですとかあるいは他省に展開した方がよろしいと考えるべきような事項について、十分きめ細やかな情報共有が図れたかというと、十分でなかった点があるかと思います。 この点、御指摘も踏まえまして、今後、関係省庁連絡会議を通じて、内閣官房といたしましてもしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○新妻秀規君 今おっしゃっていただいたような調整機能を十分発揮していただいて、これからインフラの老朽化、本当に喫緊の課題ですので、十分な取組を是非ともお願いをしたい、このことを改めてお願いさせていただきまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てますよう質疑をしたいと思います。 昨年の五月、私は、佐賀県白石町、タマネギべと病が発生をしたということで、調査に伺いました。二年続けて被害を受けたということでありまして、大変痛ましい状況でありましたが、見回してみますと、必ずしも全般的に被害を受けている状況ではないということに気付きました。一つの境界として堆肥の使用があったのではないかということでありますが、タマネギべと病に対して堆肥など有機物の施用というものが防除効果を発揮するのかということについてまずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(今城健晴君) お答えいたします。 タマネギべと病と申しますのは、いわゆる糸状菌という菌の感染により葉が黄色くなり、あるいは生育不良を引き起こすと、やがては病死させてしまう病害でございます。この適切な防除を実施しなければ、圃場全面に病気が拡大し、被害が甚大となります。このため、感染植物の小まめな抜取りと適期を捉えた薬剤防除、これを徹底するように指導申し上げているところでございます。 お尋ねの件でございます。 堆肥などの有機物による当該病原菌、これに対する直接的な殺菌効果、これは確認されておりませんが、ただ、一般的に、有機物、これを施用しますと、土壌環境を改善しまして作物の健全な生育を促すという一般的な効果がございます。実際、御地元の農業関係者からは、タマネギべと病の被害を受けた地域において、排水対策と併せ土作りを実施した圃場では被害が抑制されたというふうに聞いております。
○秋野公造君 有機物が土作りに重要で、その結果、健全な作物が取れるということでありますが、人間の体においても、いわゆる腸内細菌叢を整えるということが腸炎を始めとした腸疾患の抑制ということと非常につながるようにも思います。 しかし、当時は堆肥の入手というものが困難であったように感じます。タマネギべと病被害軽減のためにも、畜産農家以外のタマネギ生産農家に対しても堆肥の利用というものを推進してはどうかと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 耕畜連携によります家畜ふん、家畜の堆肥の利用、土作り等の観点から極めて重要でございます。御視察されました佐賀県を始め九州は畜産業も極めて盛んな地域でございますので、堆肥の広域流通を行うこと等によりまして、十分な量の家畜ふん、堆肥の確保が可能であろうと考えております。 タマネギべと病対策につきましては、佐賀県が平成二十八年八月に堆肥の施用によります土作りを指導いたしました。 農林水産省といたしましても、地力の低下によります収量の低下等のリスクを軽減するために、強い農業づくり交付金によります堆肥等生産施設整備の支援等を通じまして、堆肥を利用した土作りによる地力の強化を推進してまいります。
○秋野公造君 どうぞ堆肥が行き渡るように、お願いをしたいと思います。 桜も咲きまして、花粉症が軽減をしたといったような声も聞かれるようになりました。薬の開発も大変重要かと思いますが、五年間で二百億円もそれが増加をしているということになりますと、なかなか、二百億円もあればいろんなことができましょう。この時期、社会的にも様々能率が落ちてしまうということは経済上も余り良くないと思います。 林野庁は、平成十九年から花粉の少ない苗木の供給に取り組まれまして、今年度までに花粉の少ない苗木の供給量を一千万本にする、そんな目標を立てて頑張っているところでありますが、この進捗状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(今井敏君) お答えいたします。 花粉症対策、花粉発生源対策といたしまして、農林水産省といたしましては、杉人工林を伐採し、花粉の少ない苗木に植え替える対策を推進しております。その中で、花粉症対策苗木の供給の拡大、花粉の少ない品種の開発等に取り組んでいるところでございます。 このうち、花粉症対策苗木の供給拡大につきましては、今御指摘がありましたとおり、平成二十九年度までに、杉苗木の年間供給量のうち約一千万本を花粉症対策苗木とすることを目標として推進しているところでございまして、供給実績につきましては、平成十七年度に九万本であったものが平成二十六年度には二百五十八万本、平成二十七年度には四百二十六万本と着実に増加してきておりまして、平成二十九年度の一千万本の目標を達成できる見込みとなっているところでございます。
○秋野公造君 効果が出るのが花粉が出る二十年後ということでありますので息の長い取組かと思いますが、どうぞ進めていただきたいと思います。 今まで申し上げてきた農林水産分野におきましても、先手を打つということが、その後の影響を小さく、財政上の効果も大きいと私は思います。命を守る分野というのはなおさらなことだと思います。それは、重症化予防による医療費適正化についてであります。 麻生大臣にお伺いをしたいと思いますが、お手元の資料を御覧をいただきたいと思います。 一つ目は、胃がん予防のためのピロリ菌の除菌の保険適用の成果であります。 二〇一一年に胃がんの原因を国会でピロリ菌と認めていただいて、その二年後、二〇一三年にピロリ菌の除菌の保険適用をたった二年で実現をしていただいたところでありますが、その成果として、もはや三年間で七%も胃がんで亡くなる方が減少したという事実でありまして、これは国立がん研究センターの予想を大幅に下回るという成果を上げております。 その下を見ていただきますと、開腹手術が減って内視鏡手術が増加をしているということでありまして、早期発見、早期治療につながっているというだけでなくて、財政上も開腹手術と内視鏡手術では桁が違いますので、そういう効果もあろうかと思います。 めくっていただきたいと思います。足が真っ黒けの写真がありますが、これは糖尿病や透析といった疾患を背景として一気に足の切断に至るものでありますが、裏を見ていただきますと、今や透析患者の約四%が足の切断をしている状況であって、その下のピンクのバーを見ていただきますと、一たび足を切断したならば、僅か一年で半分もお亡くなりになっているような極めて深刻な状況であります。 足を切断しないということは大事なんですが、命と健康が優先でありますが、財政上のことを言うならば、一たび足を切ると一回三百万掛かります。一回で済むとは限りません。血流のいいところまで切り続けると何度もそれが掛かる。膝上で切りますと一回一千万掛かります。高額療養の制度に国民は守られておりますが、健康保険が支出をしている、そういう事実に変わりはないかと思います。 質の高い医療を提供して、かつ医療費の適正化につなげていくために、例えば、がんあるいは生活習慣病の患者に対して、それ以上の重症化を予防する観点から、今御説明した二つにつきましては、早期の発見で早期に介入をすれば早期に予防することができる、医療費のみならずその後の介護や障害の費用も抑制できるというものであります。中には効果が不明瞭な予防といったものもありますが、きちんとしたエビデンスに基づいて、診療報酬などで早期発見、早期治療、重症化予防、こういった有効な取組を評価していくことが大変重要と私は考えます。 医療費、国庫負担額が国の財政に与える影響の大きさに鑑み、財政を預かる麻生大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 一番分かりやすいのは多分糖尿病だと思いますけれども、これ万病のもととよく言われるんで、末梢神経があって、多分、今の話も、ピロリ菌に限らず、これ末梢神経が糖尿病によって非常に具合の悪くなる、よくある話ではあります。病院をやっていますから、よく過去の例は結構知っていますよ、確かに。 ただ、糖尿病が重症化しますと、なかなか、複合病なものですから、腎臓が悪くなったり足が悪くなったりなんという話じゃなくて、全体的に具合が悪いことになりますので、そういった意味では、早い段階でさっさと、生活習慣であるんだったら砂糖を控えるとか酒を控えるとか、いろんなこととかがありますけれども、そこそこ運動してもらわないで食ってばかりいれば当然のことになりやすくなるんで、歩いてもらって病院に来ないという人には金やりますと言ったらどうだね。 それぐらいの発想をしようよ、野党やっているんだったら、みんなも。何だか与党にいちゃもん付けることしか興味がないみたいな人もいますよ、たまには。だから、建設的な話も考えて、もうちょっとこういうのを考えたらどうというのを考えたらどうです。僕はいつもそう思いますよ。 だって自分でやっているからよく思うんだけど、この人は、病院に来るまでタクシーなんかに乗らないで、自宅近いんだから歩いて来いやと、そうすりゃ、あんたもう三か月は来なくていいよと、医者が言っているんだから、その人に。そばで聞いていると、ほうと思っているんだけど、何となく、結果的に糖尿病。その病院の医療は俺みたいに歩いているやつが払っている保険料でやっているんだろう、おかしいだろうがといってその人に言うと、いや、あんたみたいに元気じゃないから。年は俺と同じ年だろうがと、昔からもうずっとこれ二十年間ぐらいやってきたので、そろそろ飽きてきたんですけれども。 この種の話はもう間違いない確かな話なんで、これはいろんなものに、全部に関係してくるんですよ、本当に。元々病気の人というのはまた別よ。ただ単に自分が、何というか、やる気がないとか、何かいろんな理由があってやらない人たちというんじゃなくて、ちょっとそれによって医療費がずっと上がっていくというのは、そうじゃないまともな人たちが払っている医療費でやっているとなると、それはちょっとおかしいんじゃないのということを言ったらどうですと言うと、みんなその場ではそう言うんだよ、だけど、続かないんだ。これ本当に続かない。 本当にちょっと正直、エビデンスという、そういう実際のものに基づいたものでやっぱり適切な医療を提供していく、これは極めて正しいことなんであって、患者にとっても価値があるんだと思っていますので、是非、結果として医療費の適正化とかいうことになれば更に望ましいことになりますので、毎年少なくとも一兆円を超えるような社会保障費の中には、医療費というのは非常に大きな要素でもありますので、こういったようなお話というのは、我々にとっても、単なる予防ですから一番安い方法だと思うので、ちょっと運動してもらう、そういったことを続けてもらうというのをやっていただくと、全体としては非常に健康で、ただでさえこの七十年間で平均寿命は三十年延びていますから、日本の場合は、間違いなく世界で最も生命というかあれが延びた国は日本ぐらい、群を抜いていると思いますので、それはみんなが努力しているのは、それは、医療費だけじゃなくて、医療の進歩だけじゃなくて、個人の努力というのが更に加わるともっと健康に長生きというのが非常に大きな要素になってくると思っております。
○秋野公造君 大臣には、重症化予防にもっと介入すべきだと重要性を御指摘をいただくとともに、お金を配るということも、かつて公明党が推進をしてきましたクーポンなどの重要性に改めて背中を押していただいたような気がいたしますので、重ねてこれから提案をしていきたいと思います。 その意味で、命は食にありということでありまして、サプリメント等で健康に留意するということも重要ではありますが、一方で、やっぱり食品からそれを補うという、原点に戻るということが重要かと思います。 その意味で、消費者にどう情報提供するかということでありますが、機能性表示食品制度ができました。こういった制度を使って生鮮食品に含まれる栄養素などの情報提供を行うことはできないでしょうか。この生鮮食品についても機能性表示に取り組んで、特に届出がなされている食品については、その機能性について国民に周知を図るべきではないかと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 平成二十七年度から開始されました機能性表示食品の制度でございますが、生鮮食品である農林水産物も対象になりますので、農林水産物の需要拡大に向けまして消費者に強くアピールできる有効な手段だと考えております。これまで、現在のところ、生鮮食品として、温州ミカンで三農協、大豆もやしで三社、機能性表示食品としての届出が消費者庁に受理をされまして、販売が開始されました。 農林省といたしましても、機能性表示の取組に当たりまして、産地だけでは取り組むことが難しい技術的な課題に対して必要な支援を行ってまいりました。具体的には、生鮮食品に含まれます成分が人体に有用な機能性を有していることを示す科学的な根拠の収集、当該有用成分について適切な機能性表示を行うための品質管理等に関する技術的な対応マニュアルの作成等を行って周知しているところでございます。 また、初めて生鮮食品として届出が受理されたのが静岡県の三ケ日町農協の温州ミカンでございますけれども、このノウハウに基づきまして、日本園芸農業協同組合連合会が各産地からの相談窓口を設けまして、他の産地への横展開も支援してございます。 農林水産省といたしましては、これまでも情報誌等を通じまして生鮮食品の機能性について情報発信してまいりましたが、引き続き広く国民に対して周知してまいりたいと存じます。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをいたしたいと思います。 金融庁は、平成二十八年、不妊治療、生殖補助医療に対する保険を解禁をしたところであります。子供を授かる喜びにどうか触れていただきたいと思いますが、あわせて、これと横並びとして、保険外で行う医療として美容医療があります。 まず、お伺いをしたいと思います。 不妊治療による治療費又は美容医療に関連した例えば被害等を補償する保険といったものについて紹介をいただきたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 まず、不妊治療による治療費を保障する保険でございますけれども、生命保険会社一社が昨年十月から発売しております。また、美容医療に関連した被害を補償する保険につきましては、少額短期保険会社一社が、医師が患者へ損害を与えた場合に備える美容医療賠償責任保険を二〇一五年十二月から発売しております。これらの商品については相応の販売実績があるものと承知しております。
○秋野公造君 今お話がありましたが、これ共通していること、例えば、美容医療でありますと、一般的な医療では薬事承認を背景として質の高い材料が本来用いられているところでありますが、保険外の診療になりますと、何が使われているか分からないという現状があります。 昨年より、必ずしも薬事承認を取っていないものでも使われる可能性がある、例えば、天然ゴム製、ラテックス製の手袋などについてはアレルギー禍が深刻な状況でありますので、関係省庁にお願いをいたしまして、昨年末にはパウダー付き手袋については二年以内の流通停止、消費者庁からも注意喚起を行っていただいたところであります。韓国で禁止をされた、例えば豊胸術のためのアクアフィリングという、これも消費者庁等からあるいは厚労省から今後様々な注意喚起が行われると。いずれも素早い対応ということになりますが、どうしてもこういったものが後追いになってしまうということはやむを得ない部分があろうかと思います。 私は、美容医療の全てのトラブルを対象にする必要はないと思っていますけれども、今申し上げた材料については、後からいろんなことが分かる可能性があり、患者が後から大変な目に遭うということがあるものですから、こういったものの保険というものはあり得るのではないかと思いますが、例えば、仮に保険会社がこういった保険を開発して認可申請に及んだ場合、金融庁としてはこれを認めるのか、考えをお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。 保険商品の組成でございますけれども、一般的には、保険会社がどのような治療を補償対象とするのか、その発生率をどのように見込むのか、美容医療の後に補償期間をどのように設定するのか、例えば、有期なのかあるいは終身なのか、あるいは、採算が取れ、かつ顧客に受け入れられる価格設定が可能なのかなどについて、保険会社そのものが工夫して商品開発をすることになるというふうに思います。そうした保険商品は認可の対象になりますけれども、認可申請があった場合には、保険業法に定める審査基準に従って丁寧に審査してまいりたいというふうに考えております。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをしたいと思います。 松くい虫対策についてお伺いしたいと思います。 福岡県岡垣の国有林の三里松原、非常に大きな松くい虫の被害があったところでありまして、もう随分前になりますが、当時、宮内町長を始め、現地の横山副議長を始め、町議の七名の皆さんと一緒に調査などもさせていただいたところであります。枯れ木が散乱をしておりまして、もはやヘリコプターの散布だけではなかなか困難な状況にあるということで、再々この松くい虫対策についてはお願いをしてきたところでありますが、成果が少し出始めたと聞いております。お伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えいたします。 委員御指摘の福岡県岡垣町の国有林、通称三里松原における松くい虫の被害でございますが、平成二十年度以降、被害が増加をいたしました。平成二十四年度には、前年度比にほぼ倍増をする形で、容積ベースで約五千立方メートルの被害が発生をし、平成二十五年度には、三里松原の一割強に当たる約六千立方メートルの被害が発生したところであります。 委員におかれましては、二十四年度末に現地に赴いていただくなど、本当にいち早く迅速にこの問題に対処いただいて、現場の声を届けていただいたことを改めて御礼を申し上げます。 委員からの御指摘等も踏まえて、従来から取り組んで来たヘリコプターによる薬剤散布に加えまして、マツノマダラカミキリの発生源となる枯損木の伐倒焼却や伐倒チップ化等の処理の徹底を図ったところでございます。その結果、二十六年度の被害量は約四千五百立方メートル、二十七年度では約三千立方メートルと、二十五年度に比べまして半減いたしたところであります。 農林水産省といたしましても、今後とも、福岡県やまた岡垣町など地域の関係者の協力も得つつ、地域の意向も踏まえながら、松くい虫被害対策にしっかりと努めてまいります。
○秋野公造君 改めて、これ素早い対応に感謝を申し上げたいと思います。 熊本地震についてお伺いをします。 私は、熊本地震、阿蘇の地で本震の被災をしました。孤立した阿蘇の地域で様々救援活動に励んだわけでありますが、お隣、南阿蘇村立野におきましては水道が壊れたということで、そのことをもって町民が避難をするという状況がありました。水道の復旧が早くできればという思いをお届けをしてきたところでありますが、この進捗状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(北島智子君) お答えいたします。 立野地区における水道の復旧状況につきましては、立野ダム工事事務所が設置した工事用井戸から配水池までの水道管布設工事を平成二十八年十二月に完了し、その後、井戸水を活用した配水管の漏水調査を同年十二月末から実施、一月に完了していると承知しております。 また、井戸水につきましては、水質検査の結果、水質基準を満たさない物質が検出されたため、これを除去する装置の設置工事の契約を平成二十九年三月末に締結し、二十九年八月の設置完了を目標に作業を進めており、除去装置設置後に水の供給が可能となることで住民の帰還に対する準備が整う予定と承知しております。 なお、今後、南阿蘇村復興むらづくり計画に合わせ、水道管の本復旧工事を実施する予定であると伺っております。また、これらの工事に関する水道施設災害復旧費補助金の交付に必要な現地調査は二十九年二月一日に完了しております。
○秋野公造君 それぞれの省庁で早く行っていただくということは重要でありますが、もうちょっと全体的に見ていただきますと、早く帰還をさせるということは、例えば家が劣化をしない、様々な効果もあるんだろうと思います。 最後に、財務省に対して後押しをお願いをしたいと思います。御見解をお伺いします。
○副大臣(大塚拓君) 熊本の水道復旧については財務省も大変大事だというふうに思っておりまして、平成二十八年度の二次補正予算で七十六億二千万円計上したところでございます。 予算執行は、御存じのように厚労省の所管ということになっておりますけれども、我々としても、是非厚労省さんにも地元の自治体とも連携を深めて迅速な復旧に努めていただきたいというふうにお願いをしてまいりたいと存じます。
○秋野公造君 ありがとうございます。終わります。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 今日は、東京築地市場の豊洲移転の問題について伺いたいと思います。 まず、幾つか確認をしていきたいと思っております。 二〇〇七年の十一月、我が党の笠井亮議員の質問主意書への福田内閣当時の答弁書がありますが、東京都に対し、食の安全性や信頼が確保されるよう科学的見地に基づき万全の対策を講じるとともに、消費者等に対して対策の内容等について十分な説明を行い、その理解を得るように求めているところというところについて確認をいたします。 昨年十月の衆議院の予算委員会で安倍首相は、安倍内閣としてもこの答弁書と同じ立場だということでよいかと聞かれ、そういうことでございますと答えています。 改めて確認しますが、卸売市場行政を所管する農水大臣としても、総理と同じ立場、答弁書と同じ立場ということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 昨年十月三日の衆議院予算委員会におきまして、笠井委員からの御質問に対しまして安倍内閣総理大臣が、同様の認識に立って東京都に必要な対応を求めたというように答弁したところでございますが、私も同様でございます。 そして、食品流通の重要な基盤である卸売市場において、食の安全性や消費者の信頼が確保されなければならないというのは当然でございますし、このため、豊洲市場における食の安全性の確保については、まずもって市場開設者でございます東京都が責任を持って対応することが必要であるという認識でございます。
○吉良よし子君 同様だということでした。 大臣、先ほどもおっしゃられましたけど、やはり中央卸売市場というのは生鮮食料品等の流通の中核的な拠点であり、その開設や運営では食の安心と安全が何よりも大事だと私は思うわけです。私自身、一消費者としても、また子を持つ親としても、安心、安全な食べ物を子供にという思いは強いわけですが、大臣も、中央卸売市場にとっての食の安心、安全、何よりも重視されるべきというお立場ということでよろしいでしょうか。再度確認させてください。
○国務大臣(山本有二君) 食品流通の重要な基盤である卸売市場についてでございます。食の安全性、消費者の信頼、こういったものが確保されなければならないというのは当然のことだというように思っております。
○吉良よし子君 当然のことだというお話でございました。 では、お配りした資料を御覧いただきたいと思います。 こちらは、国が食料・農業・農村審議会の食品産業部会に出した資料です。ここにおいて、十一条に形質変更時要届出区域というものがあるとありますが、豊洲は十一条のこの区域に当たるとされておりますが、ここの資料の方で黄色い強調してある部分があるんですけれども、ここに、区域指定を受けたまま土地利用をすることは可能だが、生鮮食料品を取り扱う卸売市場の場合には想定し得ないとされています。これは農水省による注記だということです。 これについて、昨年十二月十二日の参議院消費者特で矢倉政務官が、土壌汚染対策法上は、形質変更時要届出区域の上に卸売市場が建つことそのものは、法律上、否定はされていないという理解でおりますと述べた上で、こちらの記載の趣旨は、であったとしても、東京都がこの汚染の除去の措置を行わず、盛土等のみを行った状態で卸売市場用地として申請をすることについては想定し得ないという趣旨で書かせていただいたものでございます、そのような趣旨であることについては変わりございませんと答弁、説明されているわけですが、この政務官の答弁についても、大臣、同じ御認識ということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 同じ認識でございます。 昨年十二月十二日の政務官答弁、この答弁は、農林水産省が食品産業部会に提出した資料の記述の趣旨、それに土壌汚染対策法上の形質変更時要届出区域の上に卸売市場が建つことそのものは法律上否定されているものではない、その上で、東京都が汚染の除去の措置を行わず、盛土等のみを行った状態で卸売市場の用地とすることについて想定し得ないとしたものでございまして、その旨答弁したと認識しております。こういった意味で、同様の認識を持っているということでございます。
○吉良よし子君 というわけで、確認してきたわけですけれども、今年一月、豊洲新市場用地の九回目の地下水モニタリングの調査の結果が出ました。それによると、ベンゼンが最大、基準値の七十九倍検出され、再調査では百倍検出されていると。本来検出されてはならないシアン化合物は三十九か所から検出されたという驚くべき結果が出されたわけなんですけれども、私、このような状況でこのようなところに中央卸売市場を造るなどということは、まさに想定し得ない状態なんじゃないかと思うわけです。先ほどの汚染の除去の措置がきちんと行われている状況とは言えないと私は思うんですが、大臣、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 様々な今モニタリング検査等を行っているわけでございます。その意味で、今後、専門家会議あるいは市場問題PTにおける安全性について、検証結果を踏まえて、環境アセスメント審議の結論を得た上で、総合的な観点から移転の判断を行うということが適切だろうというように思っております。 そんな意味で、この改正土壌汚染対策法の概要の、お示しいただいた資料の十一条にありますとおり、形質変更時要届出区域でございますけれども、さらに、消費者の心理面、信頼面、こういったものの観点から、正確に開設者としてこの開設についての手続を踏んでほしいというように思っておるところでございます。
○吉良よし子君 消費者の心理面、信頼面を得るために正確な対応をというお話でありました。まさに、私、そこが何よりも大事だと思うわけですね。何よりも、現時点で七十九倍とか百倍とか、天文学的とも言われるようなベンゼンの検出がされているわけです。そういう中で築地の業者の方は現場の不安は尽きないとおっしゃっているわけで、そういう中で、安心できる状況に私、今ないと思うわけです。 実際、東京都自身も、この問題の社会的な影響も踏まえて、今、立場を変えているわけです。先ほど大臣、総合的な判断とおっしゃいましたけれども、まさに東京都は今年二月の東京都卸売市場整備計画第十次の中で、豊洲の移転について、専門家会議、市場問題プロジェクトチームなどの議論を踏まえて総合的な観点から移転の判断を行うとしているんですね。その前の九次計画では、築地市場を豊洲地区に移転すると宣言していたことに対して、十次の方では移転するともしないとも言っていない、中立の立場になっている点で大きな変化があると思うわけです。開設者である東京都がこういう立場を取っている。一方、国の整備計画を見てみると、それは、新設市場は豊洲地区だという形になっていると。これはやっぱり整合性取れていないんじゃないかと私思うわけですね。 政府は、先週六日の衆議院の農水委員会で、もし仮に東京都が豊洲移転を中止して築地市場を再整備するという場合には整備計画の変更も必要だという答弁されているわけですけれども、とすれば、少なくとも現時点では東京都が中立、移転するともしないとも言わないという立場になったことを踏まえて、国として、整備計画から豊洲移転というその言葉を一旦外す、ニュートラルな立場に立つということを検討すべきなのではないでしょうか。いかがでしょう。
○国務大臣(山本有二君) 東京都が、御指摘のように、今年の二月に第十次東京都卸売市場整備計画、それにおきまして、まずは、豊洲市場の開場が未確定であることなどから、豊洲市場に係る取扱量見込み等を含めずに必要に応じて適宜改定を行う暫定計画とすると、こうされました。 また、次に、専門家会議及び市場問題プロジェクトチームにおける安全性等についての検証結果を踏まえ、環境アセスメント審議の結論が得られた段階で総合的な観点から移転の判断を行うという記述が追加されているところでございます。 こういった意味で、豊洲市場への移転を記載した国の十次計画、中央卸売市場整備計画、これについて、現状では東京都の明確な判断が示されていませんために、変更するまだ段階にはないというように考えるところでございます。
○吉良よし子君 明確な判断ではないということではありますが、一旦ニュートラルな立場に立っているわけですから、国の整備計画もそれに合わせるというのがやはりあるべき立場、開設者の意向を踏まえるという立場なんじゃないかと思うわけです。 小池都知事は、都民との約束が十分に果たされておらず、課題をしっかり見据えて今後の市場の在り方を考えていくことが必要だと、様々な検証の成果を戦略本部に集約し、残された諸課題を総点検して総合的な判断につなげていきたいとおっしゃっているわけですから、それに合わせるべきだと思います。 そして、私、都民の約束という点では、とりわけ市場関係者の合意形成というのは大事な欠かせない問題だと思うわけです。先ほども申し上げましたけど、それだけじゃなくて、今、築地の水産仲卸で組織する東京魚市場卸協同組合の理事長は、現段階での豊洲市場移転の選択肢はないとしていますし、築地女将さん会の署名には水産仲卸業者の七割が移転中止署名に応じているわけです。青果仲卸の二団体も、食の安心、安全が担保されない限り豊洲市場への移転はできないとしていると。 大臣に改めて伺いますが、国民、都民、消費者の理解とともに、こういう豊洲への移転に当たって、市場関係者の合意形成、これは大事なことだと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) これは大事なことであると思っております。 豊洲市場への移転につきましては、現在、市場開設者である東京都が専門家会議あるいは市場問題プロジェクトチーム、さらには市場のあり方戦略本部におきまして様々な角度から議論と検証をなされておられます。東京都が開設者としての責任を持って対応されているものというように我々は考えておるわけでございまして、なお、卸売市場法において、開設者、東京都でございますが、卸売市場の業務規程に関する変更の認可申請をしようとするとき、一定の卸売業者、仲卸業者等の意見を聴かなければならないというように法文に明記されております。 農林水産省としましては、実際に認可申請があった場合には、業務規程や事業計画が適切に定められているか等について卸売市場法の認可基準に従って厳正な審査を行い、適切に判断を行う方針でございます。
○吉良よし子君 市場関係者の意見を申請に当たっては聴かなければならないと、そういうことになっているという話です。という意味では、今現時点で、その関係者の皆さんの多くが反対と言っている時点で豊洲への移転を強行することはあり得ないと思いますし、私たち日本共産党は、やはりこの移転そのものを中止して、築地市場の現在地再整備の本格的検討を進めるよう求めているものです。 東京都の市場問題プロジェクトチームによれば、築地市場を営業しながら改修できて、工事費用も豊洲の六千億円に対して五百億円から八百億円でその再整備が済むということも報告されているわけです。それを受けて、築地市場の業者でつくるグループが既に東京都庁で会見して、現場の声を反映した案がようやく出てきたと、それを支持する考えを表明していると、それで豊洲への移転を取りやめるよう早期の判断も求めていると。 そうした現場の声を聞けば、築地市場の再整備こそが最も現実的な方向であり、国も、やはり現場と消費者の声に寄り添った再整備計画の見直しを進めていただくよう改めて求めまして、この場での質問を終わります。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子でございます。 今日は、定置漁業、定置網で漁をする定置漁業について聞きたいと思います。 定置漁業は、魚を待ち受けるという漁法であることから、良好な資源状況の下で成り立つものであると。水産資源の再生産に、私、調和した漁とも言えると思うんです。さらに、地元京都でも、地域の雇用機会の創出、これにも大きく貢献しております。これ間違いないというふうに思っているわけですが、大臣の認識を改めて確認させていただきたい。
○国務大臣(山本有二君) 全国津々浦々の漁村では、様々な沿岸漁業が営まれております。地魚と言われるような各地域の多様な魚介類を漁獲しまして、漁村の地域経済を支える重要な産業でございます。それが定置網でございますが、その中で定置漁業というものに注目しますと、沿岸漁業の生産量の約四割を占める中核的な漁業としまして位置付けられておりまして、漁村地域の経済を支えていると言っても過言ではございません。サケ、ブリ等の日本の食卓には欠かせない多種多様な魚の安定供給に大きく貢献してきたと、そういう認識でございます。
○倉林明子君 そのとおりだと思うわけです。ただ一方で、この間、やっぱり資源の減少、この影響も非常に大きく受けているのが定置漁業でもあると言えると思うわけです。 この資源の減少と魚価安が長期に続いているという現状の下で、定置漁業そのものが大変厳しい経営状況に置かれているという認識は大臣もお持ちかと思います。とりわけ、漁獲のためということで、最も重要となるのが網、漁網であります。 この漁網が実は二億円から八億円という非常に多額の投資が必要となるというもので、これを修繕しながら何とか使い続けているという状況なんですけれども、修理にも二千万から三千万というお金が掛かるということになっております。ところが、これが滞るとたちまち経営破綻に追い込まれるということでもありまして、私、緊急にここに対する支援が求められているんだろうというふうに思います。 そこで、この間、見直しもされたということで伺っております融資制度の中身について、見直した中身はどうなのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。 今先生の方から御指摘ございました定置網、漁具の取得に対する支援策といたしましては、漁業近代化資金というものと公庫資金といった低金利の制度資金の二つの活用が可能でございます。また、自らの漁業経営の改善に取り組む、いわゆる認定漁業者と呼んでおりますが、この方々に対しましては、これら制度資金の借入れについて利子助成を行いまして、実質で無利子で資金の貸付けを行うといったようなことも推進しているところでございます。 さらに、今年度からでございますが、認定漁業者制度の運用の見直しを行いまして、いわゆる浜の活力再生プランといったものを今推進しているわけでございますが、このプラン等に基づく所得向上の目標を掲げる漁業者についても、今申し上げました無利子での資金貸付けの対象にするといったような見直しを行ったところでございます。
○倉林明子君 これ、目標が一五%という高い目標を立てないといけなかったものが、浜の再生プランでいいますと一〇%というところになってきますので、随分とこれは融資対象広がるんだろうというふうに思っているわけです。 また、これまでは漁具は消耗品だということで、期間をどれだけ置くのかということでいうと、償還期間が十年から十五年ということで、非常に延長してもらっているという経過もあります。ここのところで償還期間を、融資対象を漁具ということで延長した理由というのは何なのか、御説明ください。 〔委員長退席、理事松下新平君着席〕
○政府参考人(佐藤一雄君) お答え申し上げます。 漁業近代化資金につきまして、主たる借入者である沿岸漁業者の単年度当たりの償還額を軽減する観点から、平成二十七年度に、大型定置網の取得に係る償還期限というものを五年から十年に延長したところでございます。これは全国団体からの要望を踏まえたものでございます。
○倉林明子君 現実的に大変実態に合った対応になっているというふうに思うわけです。要望も踏まえたということですが、消耗品三年という扱いじゃなくて、ほとんど生産設備ということでの評価になっているんじゃないかなというふうに思うわけです。 さらに、現在、定置網に対する補助金制度というのはないんですね。創設が京都府からも要望されているというふうに伺っているわけです。しかし一方、TPP対応ということで緊急な対策が打たれる中で、漁船に対しては上限二・五億円と、半額まで助成という仕組みが作られました。浜の担い手漁船リース緊急事業、漁網ももう欠かせない設備として機能しているわけで、これもやっぱり使用可能となるように対象を広げてほしいと、こういう要望を承っております。私、検討すべきじゃないかと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) このいわゆる浜の担い手漁船リース緊急事業でございますが、これは、広域浜プランに基づきまして、中核的漁業者として位置付けられた漁業者が収益性の向上に必要な漁船についてリース方式で導入を推進するものでございます。 我が国の漁船につきましては、老朽化、高船齢化が水産業の競争力強化を阻む大きな課題となっております。新たな漁船を導入していくため予算を措置しておるわけでございますが、当事業は要望が極めて多うございまして、漁業基盤の最たる漁船を最優先に措置しているところでございます。その意味で、定置網を対象とするということは今のところ大変困難でございます。 なお、定置網は支援対象としておりませんけれども、定置漁業で使用する漁船、これにつきましては当事業の活用が十分可能でございます。また、漁業構造改革総合対策事業、もうかる漁業創設支援事業、これにつきまして、定置網の導入等に必要となる経費の一部について支援を現在もしているところでございます。 沿岸漁村地域の社会経済における定置漁業の重要性に鑑みまして、今後とも、これら事業及び関連施策の実施を通じまして定置漁業の振興を図ってまいりたいというように考えるところでございます。
○倉林明子君 困難とはちょっと残念なんですけれども、引き続き強い要望が出ております。検討を求めたいと思うんですね。 加工所などの支援ということで、広域の活性化プランの中では使えるものも確かにあるんです。しかし、魚価の引上げとか付加価値を付けるということでの支援の枠組みになっている。ところが、実態の漁村はどうなっているかというと、住民の高齢化などもあって、加工所は造っても働き手が確保できない、こういうことで踏み出せないという実態もあるわけです。 更に聞きたいと思うのは、漁業者にとって大変大きな負担になってきているのが税金なんですね。定置網の減価償却期間というのは、これやっぱり消耗品扱いのままになっておりますので、三年ということになるわけです。かつては、景気のいいときは一年で償却できた時代もあったというお話伺っています。ところが、これが今は大きな毎年度の負担になっている、本当にせめて五年でも延ばしてもらえないだろうかと、これ切実な声になっているんですね。 こういう点での見直しというのは進めていくべきじゃないかと、実態に応じた対応というのが求められると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 御指摘の定置網につきましては、税制上、漁具という全体の資産区分に含まれておりまして、その耐用年数、先生おっしゃったとおり三年ということになっております。漁業者が取り扱う器具、備品には、定置網のほか、例えば潜水用具ですとか釣り具など様々なものがあるということは承知しておりますが、税制上それらを漁具として一体的に取り扱い、その使用実態を踏まえて三年と定めているところでございます。 したがいまして、定置網の耐用年数をより長い期間とすべきとの御指摘ではございますけれども、定置網のみの事情ではなく、漁具全体として三年という耐用年数が実態に即しているかという検証が必要であるということ、それからまた、定置網のみ切り分けて耐用年数を設定すべきという御主張も考えられますけれども、簡素で分かりやすい制度とすべきという産業界全体の声を踏まえまして、耐用年数につきましては、機械及び装置の資産区分の大くくり化というものを平成二十年度改正に行っているところでございまして、資産区分の細分化はこうした経緯に逆行するものであることにも留意する必要があると考えております。 いずれにしても、具体的な要望がこれまでございませんでしたので、今の段階で財務省としての考え方を申し上げることはなかなか難しゅうございますけれども、具体的な要望がありましたら、まずは所管省庁におきましてどのような対応を取るべきか、まず検討していただく必要があるのではないかと考えております。
○倉林明子君 実態は、十年、十五年というふうに使ってもたせて頑張っているんですね。だから、実態に合わせて、能力にも合わせてということだけれども、融資の方では償還期間をしっかり見てくれているんですね。私、いろいろな経過があったという御説明も分からないわけではないんだけれども、検証や要望も踏まえて、是非実態に応じた対応というのを強く求めておきたいというふうに思います。 政府が今度、農林水産省では水産基本計画の見直しの作業が進んでいるというふうに聞いています。そういう全体としてどうやって自給率向上に向かっていくのかということで、是非一体となった漁業者支援ということで取組を求めておきたいと思います。 定置網というのは、漁網がなくなれば漁村がなくなるということにつながる問題だというふうに受け止めていただきたいと思います。自給率向上に向けた大臣の決意、定置網への支援の思いもお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 水産基本法におきまして、政府は、水産に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、水産基本計画を定めるというようにされております。水産をめぐる情勢の変化、これを勘案して、並びに水産に関する施策の効果に関する評価等を踏まえまして、おおむね五年ごとに基本計画を変更することとしておるわけでございます。 現行の水産基本計画は平成二十四年三月に策定しておるわけでございまして、今般、その変更に向けまして、漁業者も含む水産政策審議会等で議論を進めているところでございます。新たな水産基本計画につきまして、水産業の生産性の向上、所得の増大、また、我が国周辺の豊かな水産資源を適切に管理しつつ、フルに活用して国民に安定的に水産物を供給していく体制を構築するという命題を受けて、施策の方向性を示していくところでございます。 今般の新たな基本計画の策定に当たりましては、水産政策審議会において現地調査を実施するなどしておりまして、現場からの御意見もいただきながら検討を進めております。実行段階においても、漁業者を始め各方面の声に耳を傾けながら対応していく所存であることを是非御理解をいただきたいというように思っております。
○倉林明子君 本当に頑張って漁村の地域経済も支えながら奮闘しているこの定置漁業について、しっかり全体の底上げにつながるような支援策を盛り込んでいただきたい、強く要望いたしまして、終わります。 ─────────────
○理事(松下新平君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、新妻秀規君及び秋野公造君が委員を辞任され、その補欠として高瀬弘美さん及び熊野正士君が選任されました。 ─────────────
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻です。よろしくお願いいたします。 今、この決算、二〇一五年度、平成二十七年度の討議ということだと思いますけれども、平成二十七年、二〇一五年というのは、円安が極めて大きく進んだ年なんですね。二〇一一年、二〇一二年、大体八十円だった円が二〇一五年というのは百二十一円ということで、約三年間で四十円ぐらい高くなったと。その後、翌年はまた十三円ぐらい下がって百八円に円高になってしまったんですけれども、この年は円安が進んだ年だということを前提に、そしてもう一つ、農水林業、余り所得の高くない業界だと思いますから、当然のことながら、私どもとしても、その補填とかいろんな補助金とか、出せるものだったら出したいと思いますよ。 ただ、その一方で、日本の財政というのは極めて厳しいと。今年度予算、この前通った予算案で、六十三兆円の税収プラス税外収入に対して九十七兆円使っていると。かつ、累積している赤字は千六十三兆円というふうにたまっていますから、補助金がいい、援助するのがいいといっても、それは国に金がなかったらばどうしようもなくて、その金を日銀が刷っていれば日本の財政は大変なことになって破綻するか若しくはハイパーインフレになってしまうという事態になっていますから、単に補助金を増やす、援助金を増やすということだけでは物事を解決しないと思うんですね。 その辺を考え合わせていろいろ今日は質問させていただきたいなと思うんですが、まず最初に、円安が進んだ二〇一五年、酪農等で輸入飼料代が値が上がったと、それで補填をしろ、補助金を出せということになったと思いますが、あのときにつくられた経営安定対策というのはどういう意味合いがあったかということについてお知らせいただければと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 我が国の畜産でございますけれども、生産コストの四割から七割を飼料費が占めてございます。特にその大宗をトウモロコシなどの輸入穀物を原料とする配合飼料に依存してございます。 こうした中、御指摘がございました配合飼料価格安定制度でございますけれども、配合飼料価格が上昇した場合に畜産経営に及ぼす影響を緩和するために、まずは民間の積立てによります補填を基本とした上で、異常な価格高騰時に限って国と配合飼料メーカーによる積立てから補填することで畜産経営の安定に寄与する制度でございます。
○藤巻健史君 国と民間が共同でというふうにおっしゃっていましたけれども、国の負担割合というのはどのくらいなんでしょうか。
○政府参考人(枝元真徹君) 国と民間で一対一でございます。
○藤巻健史君 分かりました。 何はともあれ、国が半分は税金を投入しているということだと思うんですが、今の話を聞いていると、要は、飼料価格が上がると酪農家が大変だということでそういう制度ができたと思うんですが、これ、円安が進むと確かに飼料の値段は上がるんですけれども、その一方、米国産の牛肉とかそれからオーストラリア産の牛肉、これは随分安くなるわけですよね。 飼料代が例えば二倍になれば、計算上でいえば、オーストラリア、米国産だって為替の影響でいくと二分の一になるわけで、競争相手の外国産製品が値段が半分になると思うんですが、飼料が二倍になるのと競争相手の牛肉が半分になるのと、酪農家にとってはどっちがいいんでしょうかね。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、円安が進みますと輸入畜産物の価格が上昇いたしますし、相対的に国産畜産物の需要の増大が期待されますので、国産農産物の価格が上昇しやすい環境になるというふうに考えます。ただ、畜産物の価格、特に、先生御指摘ございました牛肉とか豚肉にありましては、景気動向に伴う需要の変化ですとか季節的な需要の動向等により大きく変動いたしますので、ただ単純に配合飼料価格の上昇だけでその需給関係また販売価格等々に反映できるものでもないというふうには考えているところでございます。
○藤巻健史君 私が申し上げているのは、それは景気等によって牛肉の需要というのは変わるかもしれないけれども、やっぱり一番大きく変わるのは値段だと思うんですよね。為替が例えば、極端な話、百円が二百円になるのであるならば、それは米国産、オーストラリア産の牛肉って大体二倍になるんですよ。ということは、やはり日本人が牛肉を食べたいと思う限り、国産の牛肉を食べる可能性が高くなっているわけですね、だって海外産というのは二倍になるわけですから。 そういう意味でいうと、円安というのは決して肉牛をつくっている業界にとっては悪いことではないと思うんですが、円安になると、途端に飼料のみが高い高いで補助金が出るというような私は印象を受ける。私、専門家じゃないので間違えているのかもしれないけれども、飼料のみに目が行って、とかく補助金が出ていっちゃう、競争力が上がっている分についてはネグっちゃう、無視してしまうと、こういうような感じを受けるんですけれども、それは違うんでしょうか。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 御指摘のように、円安が進みますと、国内で輸入されます畜産物の価格が上昇いたしますし、また国産の畜産物の競争力が向上するんだろうというふうに思います。一方、先生御指摘あった、牛にせよ酪農にせよ、トウモロコシ等の輸入原料の非常に多くを海外からの輸入に依存してございますので、円安自体は生産資材価格の上昇によるコストアップにつながるものでございます。 このように、円安の影響を一概に見通すことは困難でございますので、為替相場等の国際価格の変動が与える様々な影響につきまして注視いたしまして、適宜適切に対応していくことが重要だろうというふうに考えてございます。
○藤巻健史君 これ以上しませんけれども、でも、飼料が生産コストの四割から七割だとしても、それはたったやっぱり四割から七割でしかないわけですよ。販売価格というのはやっぱりもっと大きい影響がありますからね、当然のことながら。だから、やっぱり円安が進むということは肉牛業者にとっては非常にいいことではないかと私は思うわけです。 それはともかくとして、じゃ、次に、二番目に漁業の方についてお聞きしたいんですが、イカ釣り船がストライキをしたというニュース、割と私は非常に印象的に思っているんですが、あのときも燃料費が上がったということで価格変動の税金をまたやっぱり投入したと思うんですが、あのときの補助金の制度というのをちょっと説明していただけますでしょうか。
○政府参考人(佐藤一雄君) お答えいたします。 漁業、養殖業におきましては、畜産と似ておりますが、生産コストに占める割合が、燃油代は二割から四割、餌代は六割から七割といったような状況になっておりまして、また水産物につきましては価格転嫁といったものがなかなか難しゅうございまして、漁業用燃油や養殖用配合飼料の価格が高騰した場合、他産業に比べまして経営に大きな影響を与えるとともに、操業や生産意欲の低下を招くおそれがございます。このため、私どもといたしましては、まずは漁業者、養殖業者自らが行う省燃油活動や省エネ機器の導入を推進しまして、効率的な経営への構造転換を図っているところでございます。 しかしながら、今先生が御指摘ありましたように、原油が高騰するといったような場合には、漁業者、養殖業者の自助努力だけでは対応できない価格高騰につきまして、漁業者、養殖業者の経営が立ち行かなくなった場合には漁村地域の経済に多大な影響が生じるということを観点にいたしまして、これに対する備えといたしまして、漁業者、養殖業者と国があらかじめ積立てを行いまして、価格が高騰したときに補填する漁業経営セーフティーネット構築事業、こういったものを実施しているところでございます。 今後とも、燃油や配合飼料の価格動向を注視しつつ、国民に対する水産物の安定的な供給や漁業経営に支障を来すことのないようしっかりと対応していきたいと、このように考えているところでございます。
○藤巻健史君 同じ質問ですけど、国と民間との負担割合というのはやっぱり一対一なんですか。
○政府参考人(佐藤一雄君) 基本的には一対一でございます。
○藤巻健史君 今の説明を聞いていますと、要は、この安定資金というのは、価格安定というよりは業者の保護のためにやっているというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○政府参考人(佐藤一雄君) 業者の保護といいますか、価格が高騰したことによりまして非常に経営に打撃を与えるということを、そういったものを緩和していくといったような趣旨であると思っております。 〔理事松下新平君退席、委員長着席〕
○藤巻健史君 今、確かに価格の転嫁が漁業の場合にはなかなか時間が掛かるというふうにおっしゃっていましたけれども、ただ、物事って、原則論でいえば、通常は、例えばイカであれば、イカの値段が上がれば食べたい人が負担するのが当たり前だと思うんですよね。税金でイカを食べるためにみんなが負担する必要は、イカが嫌いな人もいるわけで、税金を投入する理由というのは、なかなかよく分からないんですけど。 普通であれば、燃料費が高騰する、だから産業転換が行われて、その産業転換が行われることによってイカの供給量が減る、したがって需要が増えるということで値段が上がるというのが原則で、そうすると、イカを食べる人だけがその負担をするわけですよ、値上がり分を。それが市場の原理だと思って、確かにそういうことによって要するにイカ産業の人たちがほかの業界に転換しなくてはいけないことがあるかもしれない。でも、それは確かに国のセーフティーネットとして補助はしていいかもしれないんだけれども、直接的にそういうイカの値段を安定させるために税金を投入していいんですかね。いや、私も別に結論があるわけではないんだけど、一応、本当だったらばそういうところまで議論をしてからやるべきではないかと私は思うんですけどね。 例えば、分からないけれども、キャビアの値段が上がったとき、キャビア業者はいないけれども、じゃ、アワビが上がったときに安定化するためにどんどん援助していくかというと、やっぱりそれはおかしいと思うんですよね。なので、漁業者が危ないからすぐ補助金を入れるというのは何となく票のためじゃないかなという気がしないでもないんですけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(佐藤一雄君) 今の先生の御指摘でございますが、やはり市場経済を考えた場合には、生産コストが上昇したとしても、先生おっしゃるように、価格に転嫁してそれを吸収するといったことが、これが基本だと思っております。 しかしながら、水産物につきましては、非常に足が速いというふうなことで産地市場等で取引されまして、入札で価格が形成されております。したがいまして、こうした場合に、原油が高くなっているということを踏まえて価格形成がされないといったようなことを多くの方々が申しておるところでございます。 したがいまして、先ほど申し上げましたように、この点については、イカの価格を補填するために補填するんじゃなくて、漁業者の経営安定という観点から行っているものでございますが、その際、やはり是非とも御理解いただきたいのは、いきなりストレートに価格補填するのではなくして、その前段で原油の使用量を減らしていただくといったような取組を前提とした上で、やむを得ず高騰になった場合に、一定の水準を超えた場合に補填するといったような、こういったような仕組みになっておりますので、是非とも御理解いただければと思っております。
○藤巻健史君 別に漁業、農業というだけじゃないんですけれども、余り、何というか日本を支えないというか、余り、単に業績が悪くなったからということで補填をしていきますと産業の新陳代謝も進まないわけなので、やはりその辺はちょっと考えるべきかなというふうに思うんですけどね。 それで、確かに本当に日本に農業が絶対的に必要で日本の存立基盤に関わるということであるならば、どんなことがあってもやっぱり補償金、補填金、いろんなもの、補助金、入れていかなくちゃいけないと思うんですが、まずその議論が本当にそうかなと。今、いろんな議論を聞いていても、それからいろんなマスコミを見ていても、日本に絶対的に農業は必要であると。私も必要なのかなという気もするんですけれども、別に、本当に必要なのかどうか、その観点から自給率がきっと決まっていると思うんですよね、日本の。 現在、食料の自給率というのは、目標というのはあるのかどうか、そして、どうしてそういう自給率目標を立てているのかという、根本的な、ちょっとお聞きしたいんですけれども。
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。 食料自給率のお尋ねでございますが、二〇一五年三月に閣議決定されました食料・農業・農村基本計画では、二〇二五年、平成三十七年度でございますが、その年度までに、食料自給率をカロリーベースで四五%、生産額ベースで七三%に引き上げる目標を設定しているところでございます。
○藤巻健史君 どうしてそういう目標が必要なんですか。
○政府参考人(山口英彰君) 食料自給率につきましては、食料・農業・農村基本法の中で、第二条で、「食料は、人間の生命の維持に欠くことができないものであり、かつ、健康で充実した生活の基礎として重要なものであることにかんがみ、将来にわたって、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給されなければならない。」といったようなことが書いてございます。 そういったことの中で基本計画を定めることになっておりまして、その基本計画の定める事項の中に食料自給率の目標というのが規定されているところでございます。
○藤巻健史君 いや、本当にその目標が絶対的で必要であるならば、いろんな補助金を付けても達成するように努力しなくちゃいけないと思うんですけど、この前、TPPの議論のときに私も参考人質疑、参加させていただいたんですけれども、そのときに参考人の方がもう国の安全のために絶対に必要だというふうにおっしゃっていたんですけど、それ聞いて、はっと思って質問しましたけど、じゃ、シンガポールは、あの国はそんなに危ないのかと、自給率ゼロだと思うんですけど。 と考えると、ちょっと、シンガポールと日本の考え方は全然違うかもしれないんですけど、日本でいうともう農業は一〇〇%重要だとみんな信じていますけど、基本的にそれが本当に議論されたのかなという疑問はあるんですよね。その辺、ちょっと大臣にお聞きしたいんですけど。
○国務大臣(山本有二君) これは大変いろんな議論がございます。例えば、日本は三九%、現在、カロリーベースですが、北朝鮮は自給率一〇〇%なんです。シンガポールはほぼゼロ%なんです。どちらがいいか、それを数値で考えるということは、私はナンセンスだというように思います。国が抱える歴史的な危機、そのときに国民が平穏に危機があっても暮らせるということを担保するのが政府の使命ではないかというように思います。 例えば、過去、昭和二十年八月十五日前に、我が国では裁判官が餓死するというような事件も戦後すぐありましたし、というようなことを考えたときに、身近に食料があることがいかに心の平安とかあるいは子供たちの将来とか、それを担保できるかというような経験をいたしました。 その意味において、我が国というのは自給率、自給力を強化するという考え方の下にあるだろうというように思いますし、G7の各国で一〇〇%を切っているというところはほぼありません。皆さん、やはりその考え方の下に正確に国内の穀物自給率をカロリーベースで一〇〇を超える政策に打って出ているというようなことがございます。 そんな意味で、我々は、歴史に学ぶということが賢者だというようなことであるならば、歴史的にそういうことに対して謙虚に自給率を伸ばしていくということが大事じゃないかというように思っております。
○藤巻健史君 いや、私は別に自給率をゼロにしろと言っているわけではなくて、それはまだいろいろ国民的議論をしていないのかなと思うだけであって、別に自給率を高めるということについて反対しているわけじゃないんですよね。でも、もし高めたいのであれば、そういう考えで絶対に自給率を高めることが必要であるならば、やはり根本的な政策の本質が間違えているんじゃないかということを言いたいわけなんです。 どういうことかというと、今までいろいろ聞いていましても、今日の朝の議論もそうでしたけれども、農業高校卒の人がみんな農家に行かない、それに対して考え方を変えるとか決意を変えるとか、そういうことじゃ農業伸びないですよ。今、低所得ですよ。これは行かないですよ、そんなものは、若い人たち。それは、やっぱり農業が魅力的にならない限り、それは人は集まらないですよね。農家でもそれから水産業でも賃金が上がらないんですよ。賃金が上がればきっと行くんですけどね。 そのときに私は何が必要かと思うと、いろいろ細かい政策も必要だけど、根本的には農業の生産を、値段を上げなくちゃいけない、日本のね。どういうことかというと、日本の農業って、やはり外国製品と闘っているわけですよ。外国製品と闘うために、日本の製品が良くなるためには何がいいというと、やっぱり為替しかないんですよね。 どういうことかというと、例えば今、タマネギとかキャベツとかネギとかがきっと農産物の輸入多いですよね。それ、どんなことをやったって、中国に普通は勝てないですよ。昔は、確かに、一九八〇年、一人民元百六十円しましたから、例えば、分からないですけど、一人民元のネギって百六十円したんですよ。それはやっぱり日本のネギ買いますけど、今は十六円ですよ、一人民元。一九八〇年、三十年前に百六十円した中国産のネギは、為替だけで言いますけど、今一個十六円ですよ。それを、これは百六十円したんだけど売りたい、それは日本の農業、駄目になっちゃうのは当たり前です、中国に負けるのは当たり前なんですから。それは値段が一番重要なのであって、それを何とかしない限り、それは細かいことやったって、百六十円が十六円になったら、これは勝てないですよね。これはやっぱり品質を良くして物すごく多くなれば、三分の一とか二分の一ぐらいだったら何とかなるけど、十分の一だったら勝てないんですよ。 だから、一番僕が申し上げたいのは、いつも農水省って、農業とか水産業ってみんなドメスティックにしか物を考えていないんだけれども、一番重要なのは価格、要するに為替なんですよ。僕がいつも申し上げたいのは、一九八五年のプラザ合意のときに、なぜプラザ合意でドルを安くしろとベーカーが言ったかというと、アメリカの農業を守りたいからと言われているわけですよ。 要するに、アメリカの農業を守りたいためにアメリカ人の農業団体はドル安をドル安をといってやったわけです。一九九〇年だったかちょっと忘れましたけど、二〇〇〇年かな、もうアメリカの農業団体がドル安を、自国通貨安を自国通貨安をといってデモを掛けて、日本の新聞にどんどん出ましたよ、そういうドル安要求。私は、前も言いましたけれども、日本の農業団体が為替、円安をと言ってきたことは一回も聞いたことないんです。補助金をになっちゃうんですよ。一番重要な為替に来ないで、全て補助金で何とかしろと。 これは根本的に違って、やっぱり為替。だから、私は、山本大臣、せっかく麻生大臣がいるんだから、ここで円安をと言えば、農業が一番発展するためには円安にならないと無理ですよ、やっぱり。私はそう思うんですよね。いかに為替というのが農業とか水産業に重要だということをまずお役人が認識しないことには、これは日本の農業、絶対に無理だと思うんです。価格で勝たないことには無理。それは、二倍、三倍ぐらいだったら勝てますよ、何とかすれば。でも、値段で負けちゃったら、幾らそれは重要だと言ったって負けちゃうんですよ。だから、そういうことも含めて、為替について、是非、省として麻生財務大臣に為替が重要だということを申し上げてほしいというのが一つ。 それで、次に、あと時間がないので麻生大臣にお聞きしたいんですけれども、安倍総理が今年の一月二十日の参議院本会議での施政方針演説で、若者が農林水産業に自分たちの夢や未来を託すことができる農政新時代を切り開いていこうではありませんかと演説していらっしゃるわけですよ。 でも、切り開きましょうといっても、これからまた円高が進んじゃうとまたしぼんじゃうんですよね、それこそ保護しないと。 だから、やはり新時代を築きたいんだったらば、何とかして国益として農業のためには円安という認識みんな持たないと、全て、為替関係ない、何かドメスティックの国内産業だと思っている、そればっかり考えている。やはりもうちょっと、外国との競争とか、これはやっぱり、輸出するんだって輸入だって、両方とも外国とのあれではまさに為替がそのものなんですよ。その認識が余りにも私はなさ過ぎると。 だからこそ、例えば、農業に限らず、工業製品だってトランプ氏はドル安がいいと言っているわけですよ、堂々とね。だから、国としてもこれはやっぱり私は円安がいいと思うんだけど、それ、みんなが認識していないわけ。農業とか漁業、みんな円安にならないともたないんだから。だから、その辺をきちんと認識した上で私は円安がない方がいいというのならそれはいいですけれども、そういう、業界としてもうちょっと為替が重要だということを認識していただきたいなと、こう思うんですが、ちょっと麻生大臣、コメントいただきたいんですが。
○国務大臣(麻生太郎君) もう何十回と同じ話したと思いますので、そちらも飽きているし、こっちも、答弁する方も飽きているぐらいなんですが、為替の話を財務大臣がすることはないの。もう何十回も言ったじゃないですか。だから、ここでしゃべったら円が動くんだから。麻生太郎がしゃべったら円が動くのよ、ドルが動くの。 そういう今立場ですから、日本の国もそれだけ力がありますので、こういうところではしゃべらないの。だから、何回言われても、同じことは言いませんから、無駄な時間を、もう少し真面目な時間を使ってください。お願いします。
○藤巻健史君 いや、もしここで円安をと言えば日本の農業と水産業は助かるんですから、まさに日本の救世主になるわけですよ。 ですから、要するに、基本的には通貨がどっちがいいかということをもうちょっと議論をして、それからもう一つは、為替が与件だと思っているのが違うわけですよ。トランプ氏は自国通貨安がいいと言っているわけだし、麻生大臣が円安言っちゃって円安になっちゃ困るのは、ほかの国が自分たちの通貨安がいいと思っているわけでしょう。だったら、やっぱり円安というのは国力に合うんですから、そういう意味でも、是非きちんと考えていただいて、これはそういうことができる、私は、別に言わなくてもいいんですよ、ちゃんときちんと円安にするような方策なんて幾らでもあるんですから、別に外国から責められないよう、そして円安になれば日本の農業は万々歳ですよ。 ということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○森ゆうこ君 希望の会(自由・社民)、森ゆうこでございます。 麻生大臣、まず最初に、ちょっと通告していなくて大変恐縮なんですけれども、昨年の参議院選挙のときに麻生大臣は新潟にも応援に来られました。たしか、あのときはイギリスのEU離脱が、国民投票が終わった辺りだったと思うんですけど、かなり金融の混乱を来している時期でございました。一度ならず二度おいでになったというふうに思います。毎日日替わりで新潟県には閣僚がおいでになりました。菅官房長官に至っては、ダッカの人質事件でNSCが開催されているときに、NSCを欠席して新潟の応援に来られました。 麻生大臣に伺いたいんですけれども、麻生大臣が参議院の選挙の応援に行かれるときに国家公務員である秘書官は随行されましたでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私が選挙の応援に行くときに財務省の秘書官が同行したかと聞いているんですか。そういう意味ですか。 ありません。
○森ゆうこ君 当然だと思います。国家公務員は政治活動はできませんので、選挙の応援に閣僚の随行をするということはないということでございます。 しかし、安倍昭恵夫人は、既に政府が回答しておりますけれども、安倍昭恵夫人付きの国家公務員である秘書官が選挙に随行していたということは、既に最低でも三か所、三回あるということは、政府が我が会派の福島みずほ議員の質問に答えて、正式に回答をいたしております。 ちょっと質問の順番変えさせていただきたいと思います。というのは、金曜日、質問通告した後に財務省の方から、電子的な記録のそのシステムの契約書一式、そして仕様書を御提出いただきましたので、まず、電子データを含む財務省の文書管理について、今日は官房長もお見えでございますので質問をさせていただきます。 まず、確認したいんですけれども、金曜日の夕方に御提出をいただきましたこの電子的な管理のシステムの契約書三通、そして仕様書がございます。(資料提示)マニュアルをというふうにお願いしておったんですけど、マニュアルはございませんでした。まず、これで全てなのかということと、あとは、イニシャルコスト、そしてランニングコストは合計幾らなのかということについて御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。 まず、最初のお尋ねでございますが、財務省のこのシステムの決定に当たりましては、政府の全体の指針であります情報システムに係る政府調達の基本指針、これに基づきまして仕様書を作成し、入札手続を行って業者を選定しているところでございます。 先生に御提出させていただきましたのはこの仕様書と最終的な契約書ということでございまして、まさに、この仕様書を示した後、それに基づいて手を挙げてきた業者、そことは、実は機密保持に関する誓約書の提出を受けまして、具体的なシステム設計の詳細に関するやり取り、これを行った上で契約書という形で締結をしております。 ただ、この調達仕様書と契約書の間の更に詳細な部分につきましては、セキュリティー上の問題もございますので、そこにつきましては今回御提出を控えさせていただいているところでございますが、基本的な中身はこの仕様書と契約書において全て定められているところでございます。 もう一点、コストについてのお尋ねがございました。 今回のシステムにつきましては、四年間の総額で二十四億七千万円の契約金額となっておりまして、一番最初のイニシャルコストとしてのいわゆるシステム設計に係る費用、これはこのうち四億三千万でございます。また、ランニングコストとしての運用業務、これにつきましては約七億五千万、また、同じくランニングコストとしてサーバー等の機器のリース費用、これがこのうち約十二億九千万円となっているところでございます。
○森ゆうこ君 少ないなと思いました。 私は、かつて最高裁及び他の省庁から、疑念があったものですから、こういう仕様書あるいはマニュアル、契約書、全て提出してもらいました。最高裁におかれましては、わざわざ私の事務所においでになって業者がデモンストレーションまでしていただいたものもございました。 ということで、まだまだあるということなんですけれども、なぜこの資料を提出いただいたかといいますと、もう文書を廃棄して、ないんだと、そして、じゃ、少なくとも電子データぐらい残っているじゃないかというふうに聞いたらば、それは保存は十日ぐらいしかできなくて、それは自動的に消滅するようなシステムになっているというその説明を受けて、いや、そんなはずはないでしょうということで、どんな契約になっているのか確認をさせていただきたかったということでございます。 残念ながら、私の方はまだまだこれはさほど読み込めておりませんけれども、幾つか確認をさせていただきたいと思いますけれども、これ、お出しいただいたのは二十八年の十二月三十一日までということになっているんですけれども、ということは、システムを更新し、現在使っているものはまた新たなシステムということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、現行のシステムは平成二十五年一月に運用を開始いたしまして、四年間ということでございまして、二十八年十二月まででございましたが、現在、次のシステムにつきましての手続を進めているところでございまして、当分の間、現行システムの期間を延長しているところでございます。
○森ゆうこ君 こういう中途半端な時期にシステムの更新というのもおかしいなというふうに思うんですけれども、バックアップの機能が当然のことながらございます。そういう意味では、今問題になっております森友事件に関するデータは残っているんじゃないかなというふうに思いますし、そのデータを消去するという契約もあるわけですけれども、契約書、仕様書を見ますと、その消去、何を消去したのか、どれほど消去したのかということについて業者は報告書を出すことになっているわけでございますけれども、それはあると思いますので、それを個人情報等あるいはセキュリティーに注意をしていただいて御提出をいただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。 まず、先生御指摘の、自動的に消去するということのお話がございましたが、簡単に御説明させていただきますと、当然、この電子データに基づく書類につきまして、電子データにおきましても、これは紙と同様に公文書管理法等の規定に基づいた処理をしているところでございます。そのため、一定の期間が来たものは電子データも消去するという形になります。基本的に、その段階で電子データ上の文書も消去されます。 ただ一方で、財務省本省内のシステムにつきましては、システム障害が生じた際には、これは事務に支障がないように一定の復旧ができるようにバックアップの機能を持っておりまして、一定期間、これは十四日間の分については復旧が可能というふうになっております。このため、このバックアップの機能によりまして、一定期間内であれば、これは、職員が削除した電子データも含めまして復元が可能となっているというものでございます。 今先生御指摘の、最後に御指摘ございました業者の報告につきましては、これは現在まだシステムが延長しておりますので、今のシステムの運用が終わった後に提出という形になっておりますので、現時点では提出されておりません。
○森ゆうこ君 最初の説明とまた変わっているわけですよね。都合が悪くなると訂正をするということを繰り返しているわけです。 それで、官房長に伺いたいんですけれども、そもそも、再三佐川局長が繰り返しております、契約が成立した時点を事案の終了としたというふうに報告をしておりますけれども、その判断は正しかったんでしょうか。
○政府参考人(岡本薫明君) 財務省におきます文書管理につきましては、この公文書管理法に基づきまして財務省の行政文書管理規則というものを定め、また各担当者、各担当課長を文書管理の実施責任者として、文書管理者として、この規則にのっとりまして一定の基準を定め、また、その所掌事務の性質、内容等を踏まえまして適切に管理をしているところでございまして、本件につきましても、理財局長が答弁しておりますとおり、適切に対応されたものと考えております。
○森ゆうこ君 全然適切じゃないですよ。麻生大臣、全然適切じゃないですよ。何も事案終わっていないじゃないですか。この森友学園に売却した土地、十年間の分割のそのお金も入っていない、まだまだ継続の事案である。しかも、結局今どうなっていますか。買い戻すと、そういうふうな話になっているわけでしょう。 麻生大臣、適切だと思うんですか。最終的なこの文書の管理の責任は麻生大臣ですよ。
○国務大臣(麻生太郎君) これは度々申し上げてきたと記憶をするんですが、少なくとも、今のお話の中で、公文書関係に関する規則にのっとって私どもは佐川の方から度々答弁させていただいておりますとおりなので、私どもとしては、この本件の土地代金の売買等々の分割の話にいたしましても、そういったものに関しての資料のあるものはある。だから、面会の記録は残していないことに何の問題があるのかと、ちょっと正直私どもではよく分からないんですが、少なくとも、当該土地の順位番号一番の抵当権を設定するとかという、きちんと適切に売買代金の担保を取っておりますので、そういった意味では、法律的には何の瑕疵もないということだと思いますが。
○森ゆうこ君 公文書管理法では国民に対する説明責任を果たすというふうになっているけれども、何の説明責任も果たしていません。誰も納得していませんよ。八億以上の値引きをしている、おかしいでしょう、こんなのしょっちゅうあるわけじゃないんだから。(発言する者あり)おかしいですよ。絶対おかしいですよ。 じゃ、官房長、この細則も全部見ましたけど、一体どこに一年未満のものは全てすぐ廃棄するんだ、事案の終了ですぐ廃棄するんだ、そんなことどこに書いてあるんですか。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。 財務省の行政文書管理規則及びその細則におきましては一定の公文書管理法等に基づいてのいろんな期間を定めておりまして、また、それ以外につきましては、歴史公文書等に該当しない行政文書の保存期間は一年未満というふうにされているところでございます。また、その中で各文書ごとに保存期間を定めて処理をしているということでございまして、本件につきましても、まさにこの規則に基づいて処理をされたものというふうに考えております。
○森ゆうこ君 いずれにせよ、国民は、なぜただ同然で払い下げられたのか、その経緯は何なのかということについて、籠池さんだけ呼んだって分からないわけですよ。 そういうことを、この決算委員会こそ証人喚問をし、あるいは集中審議をして確かめるべきだと改めて申し上げたいと思っておりますが、委員長、集中審議、一体どうなりましたか。
○委員長(岡田広君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○森ゆうこ君 それでは、資料をお配りをいたしておりますけれども、マネタリーベースと金融機関の貸出残高の推移について、先ほどもちょっとお話があったようですけれども、これ表にしてみますと一目瞭然なんですけれども、白川日銀そして黒田日銀、御存じのとおり、マネタリーベース急拡大ということでございますけれども、でも、残念ながら、目的としていた二%の物価安定目標は、ほぼ二年ぐらいで達成するという予定だったにもかかわらず達成できなかった。さらには、貸出残高、本来であればこれと比例して増えなければならないところ、ほとんど変わりはありません。 麻生大臣に伺いたいんですけれども、なぜ貸出残高が思ったように増えないのか、その要因は何でしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) マネタリーベースとマネーサプライという言葉を我々の言葉では使うのでそれを使わせていただきますけれども、マネーサプライが増えないということにつきましては、これはもう間違いなく、いろんな方々の御意見がいっぱいありますので、これはなかなか、これが答えですというものが存在しているわけではありません。少なくとも、金を借りたいという需要がないというのが全てです。民間が金を借りないんですよ。 金を借りない理由は何だという話は、これは各企業によってそれぞれ違いますから、自分のところに金があるから借りないと、内部留保がこれだけあるのに何で金借りるんだと、需要がないのに何で金借りるのよと、それはみんないろいろ理由がありますので、これは、一概にこれが全てだというものが、一つだけの答えがあるわけではございませんので、これを一つ一つ全部説明すると、とてもじゃないけどずっと時間が掛かりますので、そういうことを希望しているわけではないと思っておりますので。 私どもとしては、少なくとも、社債の発行などを見ていただいても分かりますけれども、社債の発行も間違いなく、社債の発行は八兆、八兆が十兆まで増えてきておりますので、そういった意味では、そういったものも使っておる、いろんな形で、銀行から金を借りないで自己資本でやる、社債を発行する等々、また需要がない、いろんな理由が重なっていると思っております。
○森ゆうこ君 私は、実体経済が本当に良くなっているわけではない、だからこそ貸出しが増えないというふうに私は思います。やはり国民が使えるお金が増えていない、安心してお金が使える状況じゃない、先ほど病気の話ありましたけど、所得格差は健康格差なんですよ。そういうことがある、そういうのを私は大きな要因であるというふうに思います。 麻生大臣に確認しておきたいんですけれども、有識者、金融政策の専門家の間では、二〇一六年九月で金融政策はこれまでの量から質へと転換したとの判断がされておりますけれども、麻生大臣も同じ認識ですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 量から質というのの定義がよく分からないんで、もう一回、その量から質への定義を言っていただくとお答えのしようがあろうと思いますが。
○森ゆうこ君 量的な緩和はもう限界に達しているわけですよね。名目GDPの八割に達しようとしているわけです。 じゃ、ついでにもう一問させていただきますけど、もう八割に達しようとしている、一体いつまでこのマネタリーベースの拡大ができるというふうに大臣は認識されているのか。そして、先ほどの量から質へというのは、要は金利の方にシフトしたというふうに有識者、専門家の方からは指摘をされておりますけれども、大臣としてはどういう御認識でしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 金利というのはマイナス金利のことを言っておられるんでしょうか。そういうことですか。 マイナス金利というのを使わせていただいたというのは、御存じのように、ちょっと簡単に説明できないんですけど、ヨーロッパ等々を見ましても、こういったところでマイナス金利を採用ということになってきて、私どもとしても一層の金利をやらないと、少なくとも銀行に入ってくる、いわゆる日銀からの当座預金というものに関しましては金利が付くから、それを貸さないでそのままじっと持って、どんどんどんどん増やしているというのを、今から以上はそれを持っているとそれにマイナスにしますよということを言って初めて銀行が積極的に金を貸し出すという意欲を持とう、積極的に金を貸そうという姿勢に変えようという、そういった意味では、質が変わったということを言っているのは多分そういう表現なんだと思っております。 もう一個の質問、何でしたっけ。(発言する者あり) もう一つの質問に関しましては、それは日本銀行の担当なので、私の担当ではありませんので、お答えいたしかねます。
○森ゆうこ君 時間ですので終わりますけれども、もう五年もたって、これ以上の量的緩和は不可能ですし、そして、もう一回、なぜ二%の政策目標に達成していないのか等々を政府としても分析し、政策を変換するべきであると。そして、財務省に対しては、しっかりと更に資料を要求してまいりますので、きちんとお出しをいただきますようにお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文です。 本日最後の質疑者になりますので、よろしくお願いいたします。 私は、恒例の、ちょっとたばこの問題を取り上げたいと思うんですけれども、特に、たばこの税金の問題からお伺いしたいと思います。 財務省のホームページによりますと、日本国内で販売されている主な紙巻きたばこ、一箱四百四十円当たりの税負担割合は、たばこ税と消費税を合わせた税額と税率が二百七十七・四七円で、この税率は六三・一%とありますが、これで正しいでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 先生今御指摘になられましたとおり、一箱四百四十円の紙巻きたばこに係る税負担でございますが、たばこ税が二百四十四・八八円、消費税が三十二・五九円、合計で二百七十七・四七円、負担率は六三・一%でございます。
○松沢成文君 ここ数年、この加熱式たばこというたばこが市場に出回ってきていまして、こういうやつらしいんですけれどもね。(資料提示)これ、今市場に出回っているのは三種類あるんですね。フィリップ・モリスのアイコスとJTのプルーム・テック、そしてBAT、ブリティッシュ・アメリカン・タバコのグローというんですかね、これの一箱当たりの価格と税率はそれぞれ幾らになっていますでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 現在販売されております加熱式たばこに係るたばこ税、消費税の負担率につきまして、各製品の重量一グラムを紙巻きたばこ一本として税額を計算いたしますと、フィリップ・モリス社の一箱四百六十円の製品アイコスの例では二百二十六・三〇円が税でございまして、率として四九・二%、JT社の一箱四百六十円の製品プルーム・テックの例では六十八・三五円の税負担、一四・九%、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ社の一箱四百二十円の製品グローでは百五十一・一〇円の税負担で三六・〇%になります。
○松沢成文君 いや、驚くべき数字が出てきました。 こっちのシガレット、紙巻きたばこは、JTのメビウス、あるいはPMのマールボロというんですか、それからBATのケント、これも有名な銘柄ですね。これ、大体四百四十円とか四百六十円、四百二十円。それで、当然一本当たり幾らと税は計算しますので、税額一緒なんですよね。二百四十四・八円ですね、これ、たばこ税でいって。 さあ、今度、こちらの加熱式たばこ、加熱式たばこは税額が四倍も五倍も開きがある。PMもJTもBATも、大体この一箱で四百六十円とか、BATだけ四百二十円と安いんですけれども、税を比べると、何とアイコスは四九・二%税取られているんですね、負担しているんです。それで、BATのグローは百五十一円。そして、何とJT、六十八円ですよ。三分の一、たばこ税だけでいうと四分の一ぐらいになっちゃうんですよ。こんな不公平な税制ってあるんですか。 だって、このパッケージの値段はほぼ一緒なんですよ。それなのに、海外からの、フィリップ・モリスやBATはめちゃくちゃ税金取っていて、自国のJTだけは三分の一、下手したら四分の一の税率なんですね。これ、財務大臣、私も今日聞いて初めて知ったんですけれども、こんなことをやっていたら、非関税障壁そのものじゃないですか。 輸入たばこというのは関税ないんですね。ですから、日本の市場の中で、外国産であろうとJT産であろうと、同じイコールフッティングで競争しなきゃいけないんですよ。それなのに、取られる税金は三倍、海外のたばこはJTの国産たばこの三倍取られるわけですよ、この加熱式たばこにおいては。これは私は非関税障壁そのものだと思いますし、こんなに国内のたばこを優遇する税制をしていたら、それこそそのうち国際問題になると思うんですが、大臣、ちょっとまずここの感想を聞かせてくださいよ。いいんですか、こんなことで。
○国務大臣(麻生太郎君) 国際問題にしたいのかどうかは知りませんけど、私のちょっと記憶ですけれども、これ、葉っぱのグラム数で決めているんだろう、そうだったな、たしか。葉巻やら何やらで決まっているんだろう。(発言する者あり)うん、それが理由ですよ。 だから、中に入っているたばこの葉の全体量の違い、あるいはタールの量が違うんだと記憶しています。あとは、詳しいことは役人に聞いてください。
○松沢成文君 確かに大臣言うとおり、このシガレットの方は一本幾らで税が掛かってくるんですね。こちらの方は、中に入っているたばこの量だというんですけれども、まず、加熱式たばこでこれだけ三社で税率に負担に差があるのはなぜなんですか。そこから聞きましょう。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 たばこ税法におきまして、製造たばこを課税対象としておりますけれども、この場合の製造たばことは、たばこ事業法におきまして、葉たばこの原料の全部又は一部とし、喫煙用等に供し得る状態のものと定められております。 紙巻きたばこにつきましては本数に応じた課税を行っておりまして、この一本の中には、葉たばこのみではなくて、例えばフィルターや紙の部分も含まれております。本数で捉えることが困難なパイプたばこにつきましては、紙巻きたばこ一本の重量、これがフィルターや紙も含めましておおむね一グラム程度であったことを踏まえまして、一グラムを紙巻きたばこ一本に換算して課税を行うこととしております。 御指摘の加熱式たばこは、パイプたばこに区分をされております。今申し上げましたとおり、パイプたばこは、その重量一グラムを紙巻きたばこ一本に換算してたばこ税を課税することとされておりまして、現在販売されている加熱式たばこにつきましては、一箱当たり葉たばこの詰められているスティックですとかカプセル、これの重量を見て、この重量に掛けて税率を出している、税金を出しているということでございまして、例えばフィリップ・モリス社の製品アイコスの例ですと、これは十五・七グラム、それからブリティッシュ・アメリカン・タバコ社の製品グローの例では九・八グラム、JT社の製品プルーム・テックの例では二・八グラムと、各社の製品の重量が異なることから税額が異なっているということでございます。
○松沢成文君 スティックというのはこういうやつですね。このスティックの中に入っているたばこの葉っぱの量で決めているというんです。 それでは、なぜ小売価格が一緒になるんですか。だって、葉たばこの量で税を決めているのであれば、小売価格が一緒というのはおかしいじゃないですか。みんな四百六十円、小売価格どうやって決めているんですか、これ。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 繰り返しになりますけれども、このたばこの税、一本当たりの重量というのは、葉たばこの、たばこの量のみではなくて、フィルターですとか、それからスティック、カプセル等々も含めた重さでもって課税をしております。 結果として小売価格、販売価格がどうなるかということは、これ自体はそれぞれの会社の販売戦略等に基づいて価格を決定しているというふうに認識をしております。
○松沢成文君 財務省が小売価格を認可するんじゃないんですか。そのときに、なぜ同じ値段になるんですか。だって、たばこの葉っぱの量が違うんでしょう。だから税額が違うんでしょう。それなのに小売価格は同じ四百六十円で認可しているじゃないですか。そこおかしくないですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 たばこの小売定価の認可のお話は、それはたばこの量とかではなくて、まさに消費者に影響を与えないとか、そういう条文がたばこ事業法にございまして、そこに反しない限りは小売定価の認可を認めるということになっておりますので、その販売戦略上の値段が一緒かどうかということについては、別に我々判断している材料ではございません。
○松沢成文君 それは余りにも公正な競争としておかしくないですかね。だって、同じ小売価格で売っているんですよ。これ財務省が決める価格ですよ。こっちのたばこの量はすごく少ないから税が安くなる。圧倒的に得するじゃないですか。本数で決めているこちらの方はそういうことになっていませんよ。ちゃんと小売価格が同じだったらたばこの税額同じなんですよ。 これは、政府の特殊会社であるJTが加熱式たばこで随分苦戦しているんです、フィリップ・モリスにどんと先に行かれて。とにかくこの十年、加熱式たばこで追い付かないとJTの経営は厳しくなる。それだったら、このJTがこれから全国販売するプルーム・テックというたばこの税率をぐっと下げて、どうにかJTがうまく商売できて、そしてJTの株価も上がって、財務省は筆頭株主ですから、そこに上がってくる配当金、これ六百億、七百億あります、それを使って財投の各独立法人にお金を回して、どうにかいいたばこ利権は維持していきたい、こう思われても仕方ないんじゃないですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 先ほどの話で申し上げますと、たばこ事業法におきましては、個別製品の小売定価認可につきましては、当該申請小売価格による販売が消費者の利益を不当に害することとなると認めるときなどを除き認可しなければならないと、こうなってございまして、各たばこ会社が自分の企業戦略に基づきまして設定しましたその販売価格が、この条文である消費者の利益を不当に害することとなると認めるときとか、そういうことに該当しない限りは認可をするということになっているところでございます。
○松沢成文君 次に、この加熱式たばこの中に入っている成分、吸ったときにニコチンやタール、これあるんですよね。燃えていませんから毒物は多少少ないと言われています、たばこ会社はそう言っています。でも、中にはニコチンやタールが入っています。 さあ、たばこ事業法で、なぜたばこでニコチンやタールが入っているのにその表示をしないんでしょうか。たばこ規制枠組条約では、たばこはその毒物をきちっと表示しなさいとなっているのに、この加熱式たばこは表示をしていません。その理由は何ですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。 国内で販売されてございます製造たばこにつきましては、今委員おっしゃいましたとおりで、たばこ事業法に基づきましてニコチンやタールの表示義務がございます。ただ、たばこ事業法のその規則の中に、タール量及びニコチン量の測定が著しく困難であると財務大臣が定めるたばこ等につきましては、その表示義務が除外されております。 それで、紙巻きたばこにつきましては、実はISOという国際的な標準を決める機構がございますが、ISOにおいてこの紙巻きたばこの標準的な測定方法というのが定められてございまして、我が国においてもそれを採用して、大臣の告示でたしか決めて、それを使っております。 他方、この加熱式たばこの製品というのは、新しい製品であるということもありましょう、現状、いまだその標準的な測定方法が確立してございませんので、そういう意味では表示義務からは除外されているところでございます。ただ、加熱式たばこに係る測定方法、今後広がっていけば、国際的な動向もございましょうから、そういうものを見ながら我々もその段階で検討していきたいというふうに考えます。
○松沢成文君 たばこの害、喫煙だけじゃなくて、今受動喫煙の害もあるということで法整備もなされていますけれども、やはり、たばこのパッケージに、中に毒物が入っている、それをきちっと表示しないと消費者は誤解するんですよ。それがあって初めて、ああ、加熱式たばこだけれどもやっぱりニコチンやタールはあるんだな、じゃ、吸い過ぎには気を付けよう、あるいは吸うのをやめようということになるんでしょう。それがないなんというのはやっぱり条約上見ても非常におかしいわけで、改善を求めたいというふうに思います。 さて、続いて、税率にもう一度戻りますけれども、たばこ規制枠組条約では、たばこはやっぱり毒性もあるし、できるだけ喫煙率を下げたいということですから、たばこの税率は七〇%以上を目指すようにとなっているんです。日本のシガレットの税率でさえまだ六三%、六五%。これだって本当は七〇%を目指すべきなんですよね、日本も条約に入っているんだから。 さあ、今度、先ほどのアイコスは五〇%近く行っています。しかし、JTのプルーム・テックは何とその三分の一以下ですよね。七〇%を目指すべきたばこの税率で、プルーム・テックは一四・九%。この税率自体、全くもって条約の方針に反しているんですね。 さあ、どうでしょうか。シガレットの税率を上げるだけじゃなくて、このプルーム・テックの税率をしっかりと条約に沿った方向で上げるという方向性はありませんか。
○政府参考人(星野次彦君) 加熱式たばこの税率でございますけれども、繰り返しになりますが、先ほど申し上げたように、分類としてはパイプたばこに分類をされて、したがいまして、重量一グラムを紙巻きたばこ一本に換算して課税をすると、その重量自体が葉たばこが詰められているスティックやカプセルが課税対象である製造たばこに該当するということで、この重さでもって課税をし、その税負担は今先生がおっしゃったような負担になっているということでございます。 これを今後どうするかということでございますけれども、加熱式たばこ、まだ出て日も浅い製品でございまして、これについてどのような課税にしていくかということにつきましては、市場における動向等々をよくにらみながら今後検討していく課題だと考えておりますけれども、現時点で取っているルールとしては、これまでの税のたばこにおける分類に則して行っているものでございまして、一定の合理性があるものと考えております。
○松沢成文君 たばこの農家がたばこを作っていますよね。たばこ事業法やJT法によって、その農家が作った葉たばこをJTは全量買上げで、それで国内の生産の独占ができるわけですよね。たばこの農家を守っていかなきゃいけない、たばこの内外価格差が解決されるまでは民営化できないというのが政府の民営化しない大きな理由です。 でも、今喫煙率がどんどんどんどん下がっています。ですから、たばこ農家から買うたばこ量もどんどんどんどん減っているんですね。その上、加熱式たばこができて、加熱式たばこは燃やして吸うたばこよりも消費量は必ず落ちます。そうなってくると、たばこの葉っぱの需要がどんどんどんどんなくなるわけですよ。ですから、これ内外価格差を是正するなんというのはできるはずがないわけですね。ですから、こういう理由を立ててJTを民営化できないというのは全くのナンセンスなわけです。 たばこというのは、もう海外では民間の会社が競争しながらやっている市場なんです。今、中国を除いたらOECD諸国でも、たばこ会社を半国営で、特殊法人として抱えているのは日本だけなんですね。JTは今、経営の多角化をして、たばこ以外の医療品だとか食料品もどんどん手を出している。そしてたばこ自体も、加熱式たばこ、あるいは日本で許可されていませんけれども、無煙式たばこといって、新しい商品がどんどん出ているわけですよ。昔のたばこの葉っぱを燃やして吸うシガレット、どんどんどんどん需要が落ちているわけですよ。 もうこういう世の中になって、大臣、ここは大臣答えてもらわないと。なぜJT民営化できないんですか。JTはもう民営化してほしいと言っているんですよ。それに絶対に民営化はさせないと、今のままがいいんだという、固執する大臣の考えが私はどうしても理解できないんですけれども、いかがでしょうか、最後。
○国務大臣(麻生太郎君) これは前々から、葉たばこ農業、農家というものの保護というのは、これは極めて大きな要素であって、松沢先生の話だと、簡単に潰しゃいいじゃないかという話のように聞こえるんですが、農家、農業というのはそんな簡単に潰せるものですかね。私のところでも、どうなんだか知りませんけど、結構、九州に限りませずほかのところでも葉たばこの業者というのは多い数なので、これはもう前々から出ていますけど、これ、ある日突然、はい、やめるって、それでどうするんです。騒ぎになったらその部分だけという話にもなりますけれども、私どもは、そういった意味ではなかなかそういった話はいかないんじゃないのか。 また、二兆一千億ですかね、今、税金は。地方税と国税とを合わせて二兆一千億ぐらいあると思いますけれども、そのうち半分が地方税に入ってきますので、私どものような町や市でも数億円のいわゆる交付税というのは結構大きなネタになっていると思いますので、これが簡単になくなると農家とかはえらい困りはせぬかね、あんたのところなんか。俺なんかはそう思いますけれども、隣の町に住んでいるからよく分かるんですけれども。 そういったようなことを考えますと、そんな簡単にできるという話じゃなくて、少しずつ少しずつやっていっているというのが今の実態だと思いますが。
○松沢成文君 最後まとめますが、大臣の答弁聞いていると、とにかく既得権は守らないと、これを改革すると困る人がたくさんいるからできないと、もうまさしくそれを代弁しているだけなんですよね。 たばこ農家といいますけれども、たばこ農家というのは、これ、たばこだけを作っている農家は少ないんです。ほかの農作物も作っています。ですから、たばこをやめても、じゃ、農業で失業するかというのは、そうならない農家がすごく多いんですね。ですから、たばこ税をもし上げて、その分の一部税金をたばこ農家の転作支援とか、あるいは農業継続支援に回せばソフトランディングできるじゃないですか。 既得権守るために、それやったらおまえの県も困るだろう、もうこういう古い考えはやめましょうよ。そうしないと、日本は何にも構造改革ができないで終わると思います。 以上です。
○委員長(岡田広君) 他に御発言もないようですから、財務省、農林水産省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る十七日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時十三分散会